1 :
名無し象は鼻がウナギだ! :
2011/10/26(水) 19:46:28.37 0
2 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/27(木) 12:55:49.27 0
3 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/27(木) 23:29:05.46 0
現存する漢字音の中で、最も中古音に近いものはどれだろう? 6種類の末子音の区別を完璧に保っている広東語か?全濁を残している上海語か? 朝鮮語も比較的保存状態は良いように思える。 日本語は一番変わり果ててる気もするけど、古い面も残している。
4 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/28(金) 06:57:29.77 0
>>3 中古音の近いかどうかを見極めるポイントは
@三十六字母の声母(頭子音)をどれだけ保存(区別)してるか
A韻の母音部分をどれだけ保存してるか
B入声韻尾(末子音)をどれだけ保存してるか
中古音は元の四声から全濁の場合は低く、その他の場合は高く始まるというように
四声八調(陰平、陽平、陰上、陽上・・・)に分化した。
「全ゼンquan」や「銭ゼニqian」「賊ゾクzei」「白ビャクbo/bai」という
全濁の字は中古音から最もかけ離れた北京語でさえ
陽平という上昇調で発音する点で全濁の特徴を持っている。
広東語は「日」母の頭子音が磨耗して無くなってる。
しかし「疑」母の頭子音を保存してるのは広東語と客家語の特徴。
朝鮮は中国と地続きなので中世以降の中国語の音韻変化に追随してるから
頭子音などが中古音体系とは異なる。日母の頭子音が磨耗して
無くなってるのは朝鮮語と広東語の共通点。(日本 ヤップン、イルボン)
疑母の頭子音が無くなってるのは朝鮮語と北京語の共通点。
岩(疑銜切 アム、イェン)
疑母の頭子音が群母と合流してるのが日本語と福建語の共通点。
モヤシ豆芽(福建語taugeタウゲ、北京語douyaトウヤー)
日本語は呉音に全濁を残している点で他の追随を許さない。
>>3 当然韓国語ではないですか? 韓国語 > 新羅語 > 辰韓 > 秦の国新羅朝鮮高麗皆異民族に一度も滅亡あわなかったし幾多の大陸国家と疏通したから中国語は異民族に強制で言語も奪われて言語も消滅したから
7 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/28(金) 12:34:46.05 0
>>4 朝鮮語の音韻体系と音韻変化の歴史を見ると、中世以降の中国語の音韻変化に追随したわけではないことが分かる。
例えば疑母の頭子音が無いが、朝鮮語では元々音節の頭に /ŋ/ が立つことができなかった。
ハングル創成時の訓民正音には音節の頭に /ŋ/ を持つ字が現れるが、現代語と同じように語中で母音に挟まれた位置にしか現れず、
本来は全て音節末だと解釈できる。『東国正韻』式漢字音では頭子音に /ŋ/ を持つ漢字があるが、これは人工音。
伝来漢字音では、漢字を受け入れた当初から無子音だったと考えられる。朝鮮語には有声音も無いから、/ɡ/ で受け入れることもできない。
また、日母が無子音なのは、中国語に追随したのではなく、朝鮮語自身の音韻変化。
16世紀末までは朝鮮語には有声摩擦音 /z/、/β/、/ɦ/ があり、日母の漢字は頭子音 /z/ を持っていた。
例えば「日」は /zir/ [zil]、「而」は /zi/、「褥」は /zjo/ だった。しかし、これらの有声子音は17世紀までに全て脱落し、音素として消滅した。
これは漢字音だけではなく固有語にも見られる変化だ。
例えば「秋」は中期語では /kʌ.zʌrh/ だったが、現代語では /ka.ɯr/ に変化した。「間」は /sa.zi/ から /sa.i/ へ、
「弟/妹」は /a.zʌ/ から /a.u/ へ、「最初」は /cʰə.zəm/ から。/cʰɔ.ɯm/ へ。
固有語では必ず語中で有声音に挟まれた位置に使われ、/s/ が有声化してできた音だと思われる。
現代朝鮮語には ㅅ 変格活用と呼ばれる動詞がある。語幹末子音が /s/ の動詞の一部で、
語幹に母音が続くと /s/ が脱落する非自動的交替だ。しかし中期語では、母音が続くと /s/ が /z/ に変化する自動的交替だった。
これが /z/ の消滅とともに子音脱落に変わった。漢字音も、このような /z/ 自体の消滅に巻き込まれたものだ。
日本語や朝鮮語で、/ti/ が口蓋化して /ci/ になっているのも、固有語にも起こった音韻体系自体の変化で、
中国語の変化に追随したわけではない。その言語、音韻変化の歴史を知らないと、誤った結論を導くことになる。
8 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/28(金) 12:39:39.88 0
>>6 中国語は、特に北方方言でアルタイ諸語の影響を受けて音韻や文法も大きく変化したが、
言語自体の基盤はシナ・チベット語族系のものだ。
例えば満州語は中国語に大きな影響を与えたが、その後は逆に満州族が漢民族に言語的に同化された。
中国語を話す集団が、民族集団として本当に紀元前と同じかというと怪しいものがあるが、
少なくとも言語的には紀元前からのものを受け継ぎ、異民族の影響を受けながらも逆に異民族の言語を消滅させたりした。
>>8 それでは新羅人たちが秦の国人たちの子孫は嘘か ? 新羅人たちは秦の国語を使ったと言うのにもしこれが嘘であれば百済語高句麗語が今の韓国語と違う系統と言うのも疑わしい
>新羅人たちが秦の国人たちの子孫 そもそもそんなヨタ話には具体的な伝承も物証もありはしない。 現代韓国人の「こうだったら威張れるのに」という希望とせいぜいそれに沿った コジツケしかない。 新羅語が朝鮮語に繋がる言語であろうことは多くの学者の推定するところだが 新羅の言語と秦の言語を繋ぐものなど具体的には何もない。妄想の類い。
11 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/28(金) 16:25:42.50 O
中古音で/t/で終わる漢字は朝鮮語では/r/で終わるが、 これは新羅時代からあった特徴だと言われてる。 例えば「乙」を or と読ませていると推定される。
12 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/28(金) 16:30:46.23 O
>>4 日本語は全濁を保存してるが、その代わりに次清が全て失われている。
別の方向に変化しただけで、全体に古いとは言えないだろう。
>>10 そんな論理ラーメン高句麗語百済語と今の韓国語が全然系統が違って連結がないということも妄想つまらない話ですよね
14 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/28(金) 19:13:24.91 0
>>13 高句麗地名は新羅語と40%程度類似しているんだから地名成立当時から4000年前に高句麗語と新羅語が分離したんだろうな。
現在から見ると5000年以上前になるが。
>>13 高句麗語や百済語は少ない残存資料からその後の朝鮮語に繋がる要素があまり
抽出されていない事実がある。
>>15 10 番の論理大道ラーメンそんな情報も信じることができません
19 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/29(土) 04:49:58.14 0
幫 滂 並 明 非 敷 奉 微 端 透 定 泥 知 徹 澄 娘 精 清 従 心 邪 照 穿 牀 審 禅 見 渓 群 疑 影 暁 匣 喩 来 日 p pʰ b m f fʰ v ɱ t tʰ d n ʈ ʈʰ ɖ ɳ ʦ ʦʰ ʣ s z ʨ ʨʰ ʥ ɕ ʑ k kʰ ɡ ŋ ʔ x ɣ j l ɲ 中古音 h h b m h h b m t t d n t t d n s s z s z s s z s z k k ɡ ɡ Ø k ɡ j r n 現代日本語(呉音) h h h b h h h b t t t d t t t d s s s s s s s s s s k k k ɡ Ø k k j r z 現代日本語(漢音) p p b m p p b m t t d n t t d n c c z c z c c z c z k k ɡ ɡ Ø k ɡ j r n 上代日本語(呉音) p p p b p p p b t t t d t t t d c c c c c c c c c c k k k ɡ Ø k k j r z 上代日本語(漢音) p pʰ p m p pʰ p m t tʰ t n t tʰ t n c cʰ c s s c cʰ c s s k k k Ø Ø h h j r Ø 現代朝鮮語 p pʰ p m p pʰ p m t tʰ t n t tʰ t n c cʰ c s s c cʰ c s s k k k Ø Ø h h j r z 中期朝鮮語 三十六字母との関係を音素で表すとこんな感じ?間違いがあったら訂正よろしく 単純化したものなので、厳密には複数の音素が対応する場合ももちろんあるだろうけど。 あと、中国語諸方言やベトナム語漢字音についても書くとどうなるのかな。
20 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/29(土) 06:09:25.72 O
日本語は破擦音、摩擦音系の多数の音がサ行とザ行だけに収斂している。
朝鮮語は疑母、影母、日母などさまざまな子音がゼロ子音に収斂しているな・・・面白い。 あと、別スレでも議論してたけど、漢字音受容時に帯気音が未発達だった可能性があって khがちゃんと対応してない。
>>4 呉音は中古音とは別系統だから、残しているとのとは違うだろう。
音素cがsに変わったというより、文字が変わったんじゃないか?これ。
24 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/29(土) 22:30:18.59 0
上代日本語のサ行はツァ行音だったと推定されているので、音素では c とすることがある。 別に s でもいいのだが、どちらにしろ、音素 s と c の対立は無かった。 だから、中国語での s と ts、z と dz などの対立が漢字音の受容の時点で失われている。 朝鮮語には s と c の対立があったので、その区別は受け継ぐことができている。 ただ、いわゆる歯頭音と正歯音の対立は失われている。
25 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/30(日) 09:21:12.88 0
>>19 乙です。
こういうマトリックス或いは表を作ると各国の受容状況が解りやすい。
>>22 「中古音」を定義してください。
>>25 > 「中古音」を定義してください。
唐代長安音。
そういえば漢字が読めるアイヌとかって居なかったんだろうか? 間宮が漢字書いたのに役人が驚いてる位だから、 取引相手に教えたことはなかったということなんだろうか?
28 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/31(月) 08:42:32.55 0
呉音は濁るのに漢音は濁らないのってなんでだろ? スズキがススキになったらまずいってこと?
30 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/31(月) 11:37:14.80 0
>>29 頭子音を強調すると無声化するんじゃないの?
31 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/31(月) 12:12:27.31 0
>>29 漢音の元になった唐代長安音では、既に全濁(有声音)の無声化が起き始めていた。
漢音はこれを反映して、全濁が無声音で受け入れられている。
当時既に声調の陰陽分化が起きており、全濁が無声化してもただちに意味の混同を起こさなかったのだろう。
初期の万葉仮名では、「は」に「波」、「ば」に「婆」のように別の字を用いていたが、
万葉仮名から仮名に発展していく途中で、中国語における全濁の無声化が起きたので、
清音と濁音に同じ万葉仮名を用いるようになっていった。
仮名で清音と濁音が基本的に同じ字形で、濁点を付加することによる区別になっているのはこれが原因。
もし中国語でこの変化が起きていなければ、清音と濁音が全く別の字形になっていた可能性が高い。
32 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/10/31(月) 21:33:57.94 0
「好」は上古音hog、中古音hao 「呼」は上古音hag、中古音ho と、ハ行なのだけど、 日本の呉音、漢音だと、それぞれ 「好」はコウ・コウ(カウ)と、カ行になり、 「呼」はク・コとやはりカ行になるのはなんで?
33 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/01(火) 00:24:29.87 0
>>32 日本語のハ行はかつてパ行音だった。
遅くとも9世紀までにファ行音に変化し、さらに17世紀にハ行音に変化した。
日本語が漢字を受け入れた段階では、ハ行はパ行音かファ行音であって、ハ行音は日本語に存在しなかった。
そのため、当時の日本人の耳には、中国語のハ行音は日本語のカ行音に最も近く聞こえた。
だから、h音(厳密にはx音)を持つ暁母はカ行で、その濁音の ɦ音(厳密にはɣ音)を持つ匣母はガ行で受容された。
近く聴こえたというのも勿論あるだろうけど、字音の表記を決めたのは恐らく 中国音をよく識る人間だったろうから、調音点が近い方の音が選ばれたんだろうな。
35 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/01(火) 13:34:01.13 0
「好」を中古以降のhaoと日本の江戸時代以降に現われたハ行子音hに近いからと 魏志倭人伝に出てくる「好古都國」を「博多」に比定するのは間違いといっていいだろう。 wikiには8世紀の文献に「ハカタ」を「覇家台」「八角島」「花旭塔」と表記したとある。 漢字の「覇、八」は中国語で両唇音。「花」は万葉集に「波奈」と書かれてるように ヤマト言葉ではパナでやはり両唇音。「博」の中国語諸方言の頭子音もやはり重唇音pで 軽唇音φに変化したのは日本独自。hakataは江戸時代以降。 好古都は「ここと」「ここつ」「こくと」「こくつ」だな。
36 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/01(火) 15:35:54.80 0
じゃあつまり、倭人が「カ」と言ったのを、 古代中国人が「ハ」と誤聴したということ?
>>36 中国人が「ハ」と言ったものを、当時の日本人が「カ」で転写しただけ。
38 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/01(火) 15:39:43.34 0
>>32 「呼」には台湾ビン南語(福建南部方言の一種)で
khoo1[kʰɔ]陰平という白話音がある。
39 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/01(火) 18:23:09.47 0
「解」は見母なのに朝鮮語で해haeと개gaeと字音が二つある。 広東語はgaai2 gaai3 haai6 客家語はgai3 kiai3 kie3 gai5 kiai5 kie5(gは無気音、kは有気音)。 台湾ビン南語 文語音kai、白話音ke。 尚「見」は史記、日本外史で「現」の代用字として使われている。 客家語のように無気音、有気音が両方とも存在することは 全濁g、次清kh、h、ɕという音価の変化を考える上で興味深い。
40 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/01(火) 22:41:36.89 0
>>37 中国語の地名を日本人が聞きとって「好古都」と書いたならともかく、
実際は逆に日本語の地名を中国人が聞きとって「好古都」と書いたんだから、それはおかしくないか?
しかし、当時の日本語には「ハウ」のような音は無かったはず。不思議な表記だ。
馬声蜂音
42 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/02(水) 01:06:12.61 0
43 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/02(水) 11:44:05.31 O
Baxterの中古音か。 語末のXやHってどう読むの? 子音+Rの組み合わせが大量にあるけど、実際にこんな発音があったの?
44 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/02(水) 23:45:49.92 0
漢字音の本を見ても上古音の話までしか載っていないのですが 甲骨文字の音韻って多少でも明らかになっているのですか? 韻を踏む文もあまりなさそうだから全く不明なんでしょうか? そもそも甲骨文字で書かれている言語が漢語(の祖先)だと証明されているのか気になったので。 文法が漢語に類似した別言語の可能性もあるのでしょうか?
>>43 英語wikiのMiddle ChineseにIPAとの対応が載ってました
tr,dr,tsrなどはすべてそり舌音みたいです
46 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/03(木) 03:53:30.37 0
そういえば漢語の「方言」とされてるのって語頭の二重子音はmb,nd,sng(これは後に母音がつかないけど) くらいだし、入声も多くてもp,t,kだけだけど、あれだけ広い国で何で上古音の末裔みたいな「方言」が残ってないんだろう 実は白族の言語がそうだったりするのかな?
47 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/03(木) 09:45:19.59 0
古無軽唇音 上古音には非母などの軽唇音が無かった 古無舌上音 上古音には反り舌音が無かった 説文「沖(澄母)読若動」 詩経「何以舟(章母)之」「舟帯也。古読舟如雕(端母)」 古影喻曉匣雙聲 上古の影喻曉匣は双声(同声母) 「栄懐」「鳴呼」などが双声語 栄(喩母)懐(匣母) 鳴(影母)呼(暁母) 上古の尼(娘母)の声母は泥母と同じ 仲尼を仲{丘尼}と書いている。 尼(娘母)、{丘尼}(泥母) 軽唇音や反り舌音が無いのは福建、潮州系方言の特徴
中古音の各声母や韻母への所属字、四声などが一覧になってる資料ってある?
49 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/03(木) 16:29:11.35 0
ベトナム語って元々中国語だったのかな 越南っていうから、揚子江辺りにいた人たちが南下したんだろうけど 越bet 南nam
ベトナム語はオーストロアジア語族の言葉。
pl-、kl-みたいな二重子音とか -ks、-psみたいな後の去声になる音は、漢字音からは消えてしまったんか・・・
>>49 逆に南の方の中国語にはいろいろ不審な点があるらしい。
広東語なんかは今は中国語の方言として疑わない人が多いけれど、
かしこまった文語的表現は中国語というか漢文的表現が多くを占めるが
口語的表現はそれと並行的で漢語としては説明不能な点も多いらしい。
口語は漢字で書くことも困難で無理やり文字表記すると当て字造字欠字の
オンパレードになる。
もともとは越(または粤と書く、音は同じエツ)人と呼ばれた人々がいた土地で、
広東省は今でも粤と略称される。
一方もっと南の越地は「南越」と呼ばれたが、これは中国語の語順で
ベトナム語の語順だと「越南」(ヴィエット・ナム=ベトナム)となる。
要は広東口語はベトナム語に近い言語が中国語に取り込まれた結果
出来た言語だという説があるということね。
53 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/04(金) 02:01:39.10 O
去声が元々sで終わるってのは本当なのかなあ 二がgnisとかいう説もあるんだっけ チベット語でgnyisだし
54 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/04(金) 03:10:58.38 O
>>51 全ての方言が共通の変化を起こして古い特徴が完全に消えてしまうのは珍しいことじゃない。
例えば日本語でも、中央語では僅か1000年前まで語中のハ行があったわけだが、
それがワ行化し、ワ以外はア行化した。
そして今、琉球方言まで含めて、語中のハ行や、ワ以外の語中のワ行を保ってる方言は一つもない。
>>54 > 全ての方言が共通の変化を起こして
違うと思う。
中央語の影響が辺境にまで及び続けていたか、方言に分かれ始めたのが比較的遅かったかだろう。
日本語の場合、その両方ではなかったか。
しかし1000年前ってタイミングは謎だな。 全国的に整備された奈良時代とか、中枢が移った鎌倉時代なら話はわかるんだけども
>>53 対転によって自動詞←→他動詞が変わる単語の説明には
去声が元-sっていう説明をするのが一番楽そうだよ。
接辞-sによって他動詞になるとか。
そもそも鎌倉時代特有の言葉が現代の共通語に生き残ってるのか、と
>>55 特に南琉球については、言語的にも考古学的にも、平安時代以降近代までに、
本土からの強い影響を受けたとは考えられない。
また言語的に、平安時代以降に分岐を始めたとは考えられず、奈良時代以前の分岐だと思われる。
しかしそのような南琉球方言でも、ハ行転呼は例外なく起きており、ほとんどの場合で子音が消えている。
ただ、「おほ」のように、同じ母音に挟まれた場合にハ行転呼が起きていない例外があり、
「ウプ」「ウフ」などの語形が見られる。
>>58 「現代の共通語に生き残っている言葉」であれば、それは「鎌倉時代特有の言葉」ではなくなるのだから、そのような語が存在しないのは当然。
厳密には地域の違いがあるが、江戸時代には上方語が江戸語に非常に強い影響を与えたので、
鎌倉時代以降に上方語と江戸語は完全に分岐していたわけではない。
60 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/11(金) 03:01:47.93 0
現代中国語(普通話)の発音はなんで音読みと離れまくりなのだ?
両方とも元は中古音だがそれぞれ大きく変化してしまったために離れた。 というのが一番シンプルな答えだ。 ふつうわのほうで 入声(-k,-t,-p)の消滅、軟口蓋音(k類の子音)の口蓋化など いろいろ起きている。
62 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/11(金) 10:40:57.29 0
>>61 千数百年〜2000年前のシナ語が現代までそのまま残っているはずがないだろう。
南欧ではラテン語がフランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ルーマニア語に分かれたほどの年月だ。
中古音といってもそれは中国の公務員採用試験のための規範的な発音で 科挙志願者以外は中古音でしゃべっていたわけではない。 主として北荻と呼ばれる異民族が侵入して彼等と戦う漢人兵士が地方から 集まってくる。一方戦乱を逃れて移住する難民。戦争が終わっても故郷に帰らない兵士や胡人が中古音を真似しても 正確に発音できない。その訛った首都方言を地方に帰って拡散する。
戦線拡散説ってなんか実証例無いものかな?
北狄(ほくてき) 中国の北方異民族。匈奴、鮮卑、契丹、女真、蒙古など。 北荻(きたおぎ) 荻窪の北の方。杉並区に属する。
キ「タキ」ツネ?
>>59 沖縄本島は本土からの影響を受け、南琉球は本島からの影響を受けていた。
エイサーは鎌倉時代に本土から伝わった舞踊が基になっている。
普通話の中でXから始まる音はおそらく今の朝鮮音のh(ハ)行に 相当すると思うんだけど、どう変化したのだろうか?
>>68 清濁関係なく朝鮮ではh、北京ではx
清濁の区別は上海語には残ってるけど、濁音のほうは日本人には無音に聞こえると思う
70 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/18(金) 03:36:30.46 0
濁音のハ行(この場合はbではなく)と無音の語って全部無音で通しても文脈で上海人はわかってくれるのかな それとも上海人自体が普通話の影響で濁音のhと無音の区別がつけられなくなってきてるのかな
>>68 [x]と[ɣ]が合流して[x]になったというのが原則
例外:況xuang→kʰuaŋ
「吁」は曉母で「況于切」xu[ɕy]とyùの2音
曉母が上古[ɣ]から中古の[ɣ]と[j]に分化したというのが王力説 上海語は雲匣どちらも[ɦ]と発音すると王力が漢語史稿に書いている。 「況」を半切上字とするもの xuān/hyun諠暄萱喧 nuǎn煖「况袁切、乃管切」広東語hyun1 nyun5 客家語non huān讙 xǔ栩(広東語heoi)xù煦洫(広東語gwik) xuān愃 huǐ毀 yù閾
73 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/20(日) 12:25:43.07 0
反切だろjk
74 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/20(日) 19:19:02.43 0
上古の再現音でよく見られる「-g」とか「-d」とかの有声音で終わるのの存在が未だに信じられない 昔は終音が外破裂音だったのかもしれないけど、それでも発音しづらいよなあ。 外来語とか方言とかチベット・タイ・ビルマ語に有声音の対応音が残ってるの? 一方、去声の起源としてよく語られる「-ks」「-ts」は発音しやすそうなんで、信じられる
76 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/23(水) 20:22:20.61 O
すいません 程淑梅 の意味をおわかりの方教えてくださいm(_ _)m
77 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/25(金) 12:43:27.64 O
有声破裂音終わりを認めないのが最近の潮流だろう。
78 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/26(土) 14:17:30.57 0
じゃあチベット語のbrgyad(8)ってつづられるのも、大昔綴り通り発音されてたときも語末はdではなかったってことかな
>>77 ですね。
高田時雄1974「上古濁塞音韻尾について」(『均社論叢』1-2)
で「内破音だから聞き取りできんだろ」と言ったのが一番早いのかな。
最近は帯-h韻尾-s韻尾説があるけど、まだちゃんとウラが取れてないね。
80 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/28(月) 12:51:11.81 O
>>78 バルティ語ではゥギャットのような発音らしいからtっぽいな。
>>79 そんなに昔から内破音だったら日本漢字音に入っているわけないだろ常考。
それに、例えば漢代から内破音だったら切韻の時代には声門閉鎖音くらいに変化してそうだし。
82 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/11/29(火) 02:38:34.59 O
内破音だからって日本語話者が聞き取れないわけでもないだろう。 今の日本語話者の感覚だと促音に聞こえるかもしれないが、 古代の日本語には促音が無かったわけだし。 内破音がすぐに声門閉鎖音に変わるような不安定な音だというのか? 広東語は今でも3種類の内破音をはっきり区別するし、 朝鮮語やアイヌ語も内破音を持つが、これが外破音から最近変化した音だというような証拠はない。
そうだね。北海道のアイヌ語地名の再現度を見ても 日本語話者はちゃんと内破音をききわけられてるように思える。
ああ、ただアイヌ語に限って言うなら樺太では内破音→声門閉鎖音に変化しちゃったか でもこれニヴフとかの影響じゃないの?
85 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/02(金) 00:50:12.47 O
チベット語は、古い時代にはちゃんと-dなどを持っていたようだ。 ただ、かなり古くから無声化する傾向にあったようだが。 シナ語派と同源のはずのチベット語派が、 古い時代にはbrgyadだのgnyisだのskarだのbrasだの やたら複雑な音節を持っていたのはどういうことだろう
>>85 先に変化したのが中原で、表音文字化されるまで音韻を保ったのがチベット語ってことだろ?
87 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/04(日) 06:10:53.54 0
逐鹿神州(神州に鹿を追う)(史記淮陰侯列伝) 問鼎中原(中原に鼎(=鍋)を問う) 逐鹿中原(中原に鹿を追う) 問鼎逐鹿 なんていう四文字熟語がある。
88 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/04(日) 23:54:12.05 0
「鼎」は鍋じゃなくて皇帝の権力を象徴するものだよ。
朝鮮音のサン(sang 上、常など)って本当はシャン? どこかで朝鮮人はシャ、シュ、ショが言えないって聞いたので
>>91 ジャンですか。それなら日本の昔の漢字音に近いですね
ありがとうございます
93 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/05(月) 19:22:27.52 O
朝鮮語には/z/がないので、現代朝鮮語でsangなら 中期朝鮮語ではsangかsjang。すなわちサンかシャン。 中期朝鮮語から現代朝鮮語に至る間に、 サ行音とシャ行音がサ行音に、ツァ行音とチャ行音がチャ行音に統合された。 これは漢字音に限らず固有語にも起こった。 その後に入った西欧語系の外来語ではシャ行音も使われており、シャ行音を発音できないわけではない。 一方、ツァ行音は韓国人は発音できないし、表記もできない。 北朝鮮ではツァ行音とチャ行音の統合が起こっておらず、表記でも区別できる。 韓国ではcaもcjaもチャで、cjaという綴りは原則的に使われないが、 北朝鮮ではcaがツァ、cjaがチャになる。 沖縄語でもよく似た音の統合が起こっていて、 サ行音とシャ行音、ツァ行音とチャ行音、ザ行音とジャ行音が それぞれサ行音、チャ行音、ジャ行音に統合されている。 しかもかつての首里では、士族や貴族の成年男子だけはこの統合をせず区別した音韻体系だった。 男子でも子供の頃は区別しないのだが、成年になる際に厳しい教育により区別を身に付けたという。 なお、中期朝鮮語にはzもあったが、これは現代語に至るまでに脱落している。 例えば二、日、人、若はそれぞれzi、zir、zin、zjakという字音だった。 これらは日母の字で、呉音ではニャ行音、漢音ではジャ行音、普通話ではピンインのrで現れる。
中期朝鮮語までは「ㅐ」の部品をそのまま「アイ」と呼んでたんだね しかも上にあるように語頭の「z」が取れたのもこの頃だし
95 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/09(金) 12:45:19.15 O
中期朝鮮語漢字音と中古音の対応は結構分かりやすい。 日本語の字音仮名遣いの字音ともよく対応する。
96 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/09(金) 15:18:18.54 0
>>94 ダイコンと書いてデーコンとよむようなものだな。
朝鮮語関係者必死だなw
98 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/10(土) 01:17:55.29 0
中期朝鮮語で語頭に濁音が来たのはzだけ?もっとさかのぼればb,d,g,jもあったの?
日本の漢字音って語頭の脱落が殆ど見られない気がする ngo→goくらいじゃないの?
100 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/10(土) 21:28:33.57 0
シナと日本の字音を考えるのに何故朝鮮が関係するのだ? 朝鮮語はノイズに過ぎない。 朝鮮の話をなぜするのか理解できない。
101 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/11(日) 02:08:34.23 0
>>100 重紐とかな。
最近だと上古音研究に使われていたりするね
102 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/11(日) 05:05:20.93 O
朝鮮語は朝鮮語で結構古い要素が字音に残っていたり、保守的な面があるからな。 日本漢字音と似た面もあるし、分かりやすい対応をする面もある。
103 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/11(日) 11:00:12.37 O
>>99 ngは2つの子音じゃなくて単一の鼻音だからnが脱落しているわけじゃない。
鼻音を調音点の同じ破裂音で代用したわけだ。
104 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/11(日) 17:54:53.17 O
>>98 zだけが無声と対立する有声音素だった。
有声破裂音、破擦音は音素としては存在しない。
現代と同じく無気破裂音、破擦音の異音として存在した。
漢字音にも全清と全濁の区別はなく、次清はそれらと区別される。
/β/は?
βも有声音素だな。 ただ、対応するΦが無い。あとは、hの有声音もあった。 これらは語中にしか現れない。漢字音には関係ない。
107 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/12(月) 20:56:05.92 0
>>99 >>103 の書いてる通りだ。
福建方言ではngをgで代用してる。
その福建、潮州方言では「黄」という姓の場合ng[ŋ]と発音する。
朝鮮人の「黄」の場合はマスゴミは「ファン」と書くが
中国人の場合fan/FangとHuang/Huanは区別するので
「黄Huang」の場合ホアン/ホワンと書く。
108 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/12(月) 22:24:09.60 0
それでか。関係ないけどドイツ語のFrauをフラオと転写したり、マレー語のharimauをハリマオって書くことがあったのは、 それぞれのuが日本人にはオに聞こえたのかな
109 :
99 :2011/12/13(火) 15:44:20.51 0
皆さん分かりやすく教えて下さってありがとうございます
110 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/14(水) 02:08:59.66 0
111 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/14(水) 02:17:13.14 0
日本における漢字は呉音と漢音ベースみたいだな。 このことから北方の魏ではなく、南方の呉や蜀との関係性が伺える。
112 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/14(水) 02:26:34.72 0
>>110 そうだな。ハザール人がユダヤ教に改宗して
自分はユダヤ人、と言いだしたのと似たようなもの。
113 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/14(水) 02:34:59.65 0
朝鮮でもソウルは北朝鮮の言葉と似ていて、南の方言とは発音も別らしいね。 それで南のほうは親日的だと聞いたことはある。倭人も住んでたみたいだし。
114 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2011/12/14(水) 02:40:40.47 0
>>100 そういうこと。siとshiの区別やPとFの区別もままならない。
>>110 国譲りといえば出雲を連想するんだよな。
因幡の新羅兎?
>>100 通り道だからだろ。
字を教えたのが誰だったのかと。
>>111 五胡十六国の戦乱により難民が中原から呉や閩、粤にたどりついた。
118 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/01/09(月) 21:15:21.06 O
昔の中国語の発音あれマジか? 無アクセントか? 全部同じトーンで単語を読んでいってるだけみたい
119 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/01/10(火) 15:33:22.26 0
>>118 何を馬鹿なw
藻毎の聴いた昔の中国語の発音のソースを出せ。
藻毎のアクセントはどういう意味か答えよ。
120 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/01/10(火) 23:35:50.05 0
>>118 そんなわけは無い。
日本語もそうだが、そこらへんの現代人より整った発音をしている可能性もある。
118が言ってるのテレビで見てたけどなんか調声がはっきりしてなかったよね
122 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/01/11(水) 02:05:16.01 0
発音の整っていない者達が文明を築き、綺麗な漢字を書いたとは考え難い。
Wikipediaの中国語音韻関係の記事はかなりアレなのが多いので、 引用するならWikipedia 以外にしてほしい…… それはともかく、少なくとも去声は上古では音の高さの区別ではなかった可能性が高い。 平声と上声の区別も最初は音の高さによるものではなかったかもしれないが、 上古段階では何ともいえない。
去声は-sだったって説をどっかでみた気がするんだけど、あれは誰が言ってたんだっけ 上古漢字音はやたらに語頭も語末もやたらに子音連続多いよね
>>125 Haudricourt が 1950年代に言ってたのが古いはず。
127 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/01/19(木) 06:07:32.29 0
128 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/01/19(木) 18:00:31.76 0
上古漢語の子音連続が感覚的に信じられないという人は、 遠い遠い親戚言語のギャロン語rGyarongなどをイメージするといいと思う。 いろんな派生接辞や人称その他の文法的接辞が付きまくりで えらいことになってる
129 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/03(金) 02:15:55.81 O
sam
130 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/04(土) 22:29:54.40 O
cao cao
何かのきっかけがあれば 今の英語みたいな子音連続がある言語も それを失い代わりに声調を獲得することがあり得るのか?
132 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/08(水) 15:18:20.55 0
運営しっかり
133 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/08(水) 18:09:12.33 0
>>131 チベット語なんかは歴史時代以降にどういう変化が起きたな
チベット語の綴りは7〜8世紀の古い綴りを反映していて、子音連続が相当に多いけど、
現代チベット語は子音が大幅に脱落して、その代わり声調を獲得してる。声調は文字から予測できる。
134 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/09(木) 04:40:56.79 0
>>133 スウェーデン語でちょっとだけそれに近いことが起こっている。
声調言語とまでは行かないが音調アクセントが一部に生じて
同音異義語の意味の区別に役だっている。
>>133 現代チベット語でも北方のアムド方言は古い子音連続が残っていて
声調がほとんどないものがあるな。
台湾語の本が売ってたので見てみたら、行の発音が「ギャン」と 書いてあったんだが、日本のギョウ(ギャウ)という音はここから 来てるのかな?
ルーツが同じってだけだろ
日本の漢字音が「n」が「ん」で 「ng」が「う」になったってことは昔は「ん」の聞き分けができたってことなのかな
>>138 嘗ては「う」を鼻に響かせて「ng」を表していたらしい
つまり母音のウと鼻母音のウを発音し分けていたらしいんだよな
141 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/24(金) 22:50:58.42 0
「ギャウ」って言っても、当初はウが鼻母音だったと推定されている。 元々は ɡjaŋ のような音だったということ。
142 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/24(金) 23:46:14.00 0
143 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/25(土) 20:44:31.23 0
北京語の /kʰ/ と 広東語の /h/ が対応しているもの、/s/ と /ʦ/ が対応しているもの、 /ʈʂkʰ/ と /s/ が対応しているものなどはどうしてこういう対応になったの?
144 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/25(土) 21:58:58.11 0
てめぇが書いたんだろうが禿げ
145 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/26(日) 00:03:32.67 0
咬むの字は北京語では母音始まり、広東語ではng始まりということは、中古音でもng始まりで、朝鮮語では母音始まり(例:外、牛)、日本語ではガ行で表記されるパターンのような気がするけど、 中古日本語や朝鮮語でkで始まるってことは、ある時期の中古音ではkでその後g→ng→ゼロとなったのか それとも日本と朝鮮が基本パターンとは違うように聞きなしを行ったのか。「ガウっぽいけどカウにしとこう」とか気まぐれで
146 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/26(日) 01:02:06.59 0
「咬」には呉音ケウ、漢音カウと、呉音ゲウ、漢ガウの2系列があるようだ
147 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/26(日) 02:00:51.01 0
咬の上古音はŋkなんて子音連続があったってことはさすがにないか。発音ができないもんな それとも母音+ŋk+母音だったとか
148 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/26(日) 02:33:47.97 0
149 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/02/26(日) 03:57:32.51 0
教授、気をしっかり
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>>145 「噛む」という意味の「咬」なら、もと「齩」と書いて、疑母。
広韻に見母の「咬」という字もあるが、意味が異なる(鳥のなきごえ)。
日本語などでコウになっているのは、たぶん旁の「交」からの類推(百姓読み)。
>>142-143 広東語では中古 kh → kh になる場合と kh → h になる場合があり、
その分岐条件はよくわかっていない。
北京語 s に対して広東語 ts(h) があらわれるものは中古で全濁(z)だったもの。
北京語 tʂh に対して広東語 s があらわれる「承」も全濁(常母)由来。これらが
破擦音になるか摩擦音になるかはかなり複雑で、早い時期に日本語の「ジ」と
「ヂ」のように混同が起きていたらしい。
もうちょっと補足。
中古音では有声の舌頂摩擦・破擦音が少なくとも z dz d (またはd ) d の
5つあったらしいのですが、広東語では原則として以下のようになっています。
1. dz, z → ts
2. d → tsh(平声と上声の一部), ts(それ以外)
3. d , → s
いっぽう北京語ではもっと複雑で
1. dz → tsh(平声), ts(それ以外)
2. z → s
3. d → t h(平声), t (それ以外)
4. d , → t h(平声の一部), (それ以外)
なお「士・事」などは d だったはずですが、北京語でも広東語でも例外的に
摩擦音になっています。
>>142 の例にあてはめると、以下のようになります。
* 「誦・頌」は z だったので北京語で s, 広東語で ts。
* 「床」は d かつ平声だったので北京語で t h, 広東語で tsh。
* 「承」は d かい平声だったので北京語で t h, 広東語で s。
ああもう。もう一度。
中古音では有声の舌頂摩擦・破擦音が少なくとも z dz dʒ (またはdʐ) dʑ ʑ の
5つあったらしいのですが、広東語では原則として以下のようになっています。
1. dz, z → ts
2. dʒ → tsh(平声と上声の一部), ts(それ以外)
3. dʑ, ʑ → s
いっぽう北京語ではもっと複雑で
1. dz → tsh(平声), ts(それ以外)
2. z → s
3. dʒ → tʂh(平声), tʂ (それ以外)
4. dʑ, ʑ → tʂh(平声の一部), ʂ (それ以外)
なお「士・事」などは dʑ だったはずですが、北京語でも広東語でも例外的に
摩擦音になっています。
>>142 の例にあてはめると、以下のようになります。
* 「誦・頌」は z だったので北京語で s, 広東語で ts。
* 「床」は dʒ かつ平声だったので北京語で tʂh, 広東語で tsh。
* 「承」は dʑ かい平声だったので北京語で tʂh, 広東語で s。
なんだかんだでどの方言もやたら破擦音が多いよなあw
>>140 聞き分けていたなら書き分けてほしかったな
付加記号でも何でもいいから
157 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/03/08(木) 19:09:40.86 0
中国各地の言語 燕語、萊語、齊語、魯語、晉語、秦語、 楚語、漢語、吳語、閩語、粵語、蜀語。
158 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/03/08(木) 20:58:18.99 0
四面●歌
159 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/03/08(木) 22:57:08.67 0
>>156 ngをウ+小さいンとか?逆に宋音以降になると行(アン)とか請(シン)みたいにンになってるけど、
取り入れた元が音節末にngを欠く方言だったのかな
160 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/03/08(木) 23:04:41.95 0
日本語のほうでンが確立したから、ngがンに聞こえるようになったってことだろ 呉音や漢音の受容時期には、まだ日本語側でンが確立してなかった mとnとngが一つの音素/N/の条件異音になったのは鎌倉時代だったはず それまでは、例えば「飛びた」>「飛んだ」が /tomda/だった時期があり、漢字音でも音節末のmとnは区別されていた これが合流して、音節末のンが口蓋垂鼻音になったから、ngがンに聞こえるようになった
このあたりは確か難しい問題があったはず。 中世の唐音では -ŋ 全部がンになっているわけではなくて、 ウとンの両方があり、韻によって違う。 で、ンになっているほうは元になった中国語の方言が -n で終ってたんじゃないか、という説があったと覚えている。
>>19 ベトナム音を追加してみました。
幫 滂 並 明 非 敷 奉 微 端 透 定 泥 知 徹 澄 娘 精 清 従 心 邪 照 穿 牀 審 禅 見 渓 群 疑 影 暁 匣 喩 来 日
b b t m f f f v ɗ tʰ ɗ n ʈ ʈ ʈ n t tʰ t t t tɕ s z tʰ tʰ k x k ŋ ʔ h h j l ɲ 越南語
{ch,x,d} - {tr,s,r} は何処
比較しやすいよう他の言語と同様に発音記号であわせました。 方言は細分化しているものの方が面白いと思ったので安南辺りを。他の方言と混ざっていたらごめんなさい。 ch:tr = tɕ:ʈ x:s = tɕ:ʂ d:r = j:ɹ
ふと思ったんだが営や栄、永などの「エイ」という音はどこから来てるんだ?
どこから、とは? 「兄・頃」がケイなのと同じ、普通の漢音。
167 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/06(金) 08:11:07.96 O
ベトナム語漢字音の母体はいつの時代のどこの方言音? ベトナム語は比較的に新しい時代に声調が発達したらしいが、 ベトナム語漢字音に声調があるということは、 ベトナム語で声調が発達した後に漢字が受容されたということ?
幫 滂 並 明 非 敷 奉 微 端 透 定 泥 知 徹 澄 娘 精 清 従 心 邪 照 穿 牀 審 禅 見 渓 群 疑 影 暁 匣 喩 来 日 ɓ f/ɓ ɓ/t m f f ɓ/f v ɗ tʰ ɗ n tɕ tɕ tɕ n t tʰ t t t tɕ s s tʰ tʰ k/h x k ŋ ʔ h h z l ɲ 㗂越現代(方語河內) ɓ f/ɓ ɓ/t m f f ɓ/f j ɗ tʰ ɗ n tʂ tʂ tʂ n t tʰ t t t tɕ s ʂ tʰ tʰ k/h x k ŋ ʔ h h j l ɲ 㗂越現代(方語柴棍) これならいかがでしょうか。少し間違いを訂正。すべて現代越南語の漢越音です(ハノイとサイゴン方言)。 たとえば、 滂 phang , bàng , phẳng , bẵng 並 tịnh, bính, tính, bạng, tinh などの語句は、時代や熟語によって発音が異なるようなので、難しいですね。
>>167 あまり詳しくないけれど、まず北方系の音であることは、微母の字が m で
なく、ほとんど v ではじまっていることからわかるはず。
味尾微vi 無vô 武舞務霧vu 万晩van 文蚊聞văn 問vân 物vât 亡忘望網vong
(声調は省略)
北方で軽唇音化の完了した形を反映しているから、時代はおおむね8世紀以降。
さらに牙喉音二等の拗音化を反映したらしき形があり(家gia 交giao 甲giap)、
もう少し時代が下がる。
(ただし日母が nh であらわれているのは、古い(または南方的)要素かもしれない)
時代はマスペロ以来、10世紀ごろの読書音と言われている。丁氏の大瞿越が
このころで、このとき初めて元号をはじめとする中国的な制度を定めたそうだ。
170 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/08(日) 12:12:48.35 O
北方系の音なのか。ちょっと意外。 南方系の音で、北方と独立に同じ変化を起こしたという可能性は完全に否定できるのかな? 例えば南方系では失われた区別が保存されているとか。 そもそも軽唇音化ってどういう条件で起きたんだっけ? 不勉強でよく分からん
>>170 韻鏡で三等に属するものらしい。pja-とかbje-とかの音
これがなんでfやvに変化するのかはわからん・・・
>>170 中国語の南方系で失われた区別がベトナム漢字音で保たれていても、
それはベトナムに漢字音が伝わったあとの南方の変化かもしれないので、
ベトナム漢字音が北方系か南方系かの判断には影響しないのでは。
>>171 ちょっとちがう。拗音・かつ主母音が前よりでないときに起きる。
なんでその条件で f に変化したかよくわからないのには同意。
173 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/10(火) 05:42:50.32 O
pja, pju, pjo, bja, bju, bjo, mja, mju, mjo のような場合に変化が起きたということか。 pji, pje のような場合には変化しなかったと。
>>173 ああ、そういう風に考えたことはありませんでした。なるほど。
現代ペキン語で bia, biu, biang のような音の字がないのもそれで説明がつき
ますね。biao(表) や bian(変)はあるけど、これは漢音ヘウ・ヘンからも推測
できるように、おおまかに言って pieu・pien のような音に由来しますし。
(幽韻は、「彪・驫」が biao、「謬・繆」が miu と、ふたつに分かれて
いますが、これももとは -ieu ないし -iu (i を主母音とする)のような形
だったようです)
朝鮮漢字音で-tが-lの発音になってるのはあれ何の影響?
一般には、唐末ごろのチベット文字で漢字音を記した文献で、-t を -r で 写しているものがあることから、借用した元の音が実際にそういうふうに 発音されていたのだろうと言われている。 ただしあんまり確実ではなくて、朝鮮語自身の問題(借用した当時の朝鮮語 に -t がなかったとか)であった可能性もある。
またもんごるか。 軽唇音化といい、こいつらの発音の癖は謎過ぎて理解できん 唯一納得できるのが kgh→qcx くらい
178 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/24(火) 20:03:45.97 O
huang gar
179 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/24(火) 21:21:51.08 O
p>fとだけ考えれば、ゲルマン語でも日本語でも似た変化が起きたわけで別に普通な気もする。 条件が不思議だが。
180 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/27(金) 06:06:03.07 0
>>176 一時的に、局地的に入声がp,r,kだったことがあるのか。北京語のr化音や英語のrみたいに半母音的だったのか。それともしっかり巻き舌だったのか
まあ一説に過ぎないんだろうけど。
北京で-enの場合、日本語では子音+オン、広東では-anになることが多いけど、なんで門の広東音は「マン」じゃなくて「ムン」なんだろう
でも、意外に多くの人が承認する、最古かつ極めて珍しい朝鮮系(具体的に何処かは不明)漢字音の導入
「てら(刹)」なんて例もあるからなあ。
これはトンデモだと言うのなら、別にディスって問題ないんだけどね。
>>180 漢字音の変形としては、内破のT→舌の両脇から息と声が漏れて直接L、なんじゃないのなかなあ。
>>181 「てら」が朝鮮語の「절 jer (中世形 뎔 dyer)」由来というのは、
音の上からは十分ありうると思うけれど、それが「刹」と関係する
というのはかなり無理があると思う。
「刹」の朝鮮漢字音は「찰 car」で、中世以来頭子音が t や d じゃ
ないし、「刹」の表わしていたインド音でも kSetra (パーリ語
khetta・他のプラークリットでは chetta とも) で、t- のような
音でははじまっていない。
支婁迦讖訳の般舟三昧経には「仏刹」のほかに「刹利」(kSatriya)
が出てくる。「羅刹」(rākSasa) もそうで、「刹」は kS- (あるいは
その変化した ch- ) ではじまる音を写しているようなので、dyer に
むすびつかない。dyer は借用ではなくて、朝鮮の固有語ではないかと
思う。
183 :
182 :2012/04/27(金) 16:02:26.29 0
>>182 の dyer は dier の誤り。慣れない福井式で書こうとして
失敗した。
宋敏『韓国語と日本語のあいだ』p.161, 173 によると、この dier
は、古くは *tira のような形で、日本語の「てら」はそれを借用した
ものと考えられるとのこと。こうなるともはや「刹」とはまったく
似ていない。
>>179 ゲルマン語や日本語やアラビア語では p → f はおきているけれど、b や m は
そのままなので、中国語の軽唇音化とはだいぶ条件がちがうかも。
>>180 唇音の後ろでは円唇の -u- の有無が対立をなさないけれど、北京語では韻が
-u・-o のときを除いて、すべて非円唇になっている(pun とか pong とか
いう音は存在しない)。
いっぽう広東語では唇音の円唇性が主母音にまで影響するため、
北京語の -an や -en には、唇音(軽唇音を除く)のあとではおおむね
-un が対応する(「門」のほかに「本・盆」など。ただし「奔 ban」など、
例外もかなりあり)。
唇音以外では、北京語の -un に対して、d/t/n/l のあとでは -eun,
j/ch/s のあとでは -yun が、それ以外では -(w)an があらわれる。
一般に広東語は声母の影響による母音変化が激しい。
いや、俺は
>>173 のように
「介音-i-があり更に主母音が後舌」という条件だけで
なんで軽唇音化したのかっつー疑問を持ってるんよ。
ゲルマン語でもアラビア語でもこんな条件でfに変わらないっしょ?
ph→fみたいなのは直感的にありえそうだけど
186 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/04/28(土) 19:47:15.34 0
········
>>174 どうでもいいけどbiangの第一声ってのは
倉石中国語辞典に漢字無しの見出し語として載ってるんだよね
銃声の擬音語だっけか
bia も倉石にあるね。
>>187-188 ああ、どうでもよくないです。漢字音よりよっぽどおもしろい。
倉石がどっかにいったので、その元ネタになった『北京話単音詞詞彙』を見ると、
みごとに bia biang pia piang が揃ってますね。どれも擬態語か間投詞みたい
ですが、こうやって穴が埋まる現象はおもしろい。
そういえば pia pia って流行語もあった。
http://baike.soso.com/v92275.htm
190 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/05/03(木) 19:54:57.97 0
191 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/05/13(日) 18:52:12.28 0
>>185 王力『漢語語音史』によると[iu]は歯茎骨が前に押し出されるので、と書いますがどうなんでしょうね。
・[u]の場合は歯茎骨がそんなに前に出されないため唇歯音化しなかった、
・東韻三等は唇歯音化以前に既に一等韻に変わっていたので唇歯音化しなかった
と例外まで解説してますが。どなたか詳しい方補足して下さい。
>>191 王力は「合口三等」を軽唇化の条件としています(カールグレンと同じ)が、
中国語では昔から唇音で開口と合口が音韻的に対立しないので、この条件自体に
問題があります。
三根谷徹「軽唇音化の問題」(もと1949の発表要旨)では、「口蓋性のゆるい
中舌的な -ï- のあとに中舌あるいは後舌の母音が来る場合に, その前の
protruding な唇音が軽唇音化することは音声学的にも無理がないと思われる。」
と言っていますが、私には無理があるのかないのか判断できません。
従来の説明のなかではもっとも理解しやすいものは、平山久雄「唐代音韻史に
於ける軽唇音化の問題」(1967)で、
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/33318/1/15 (2)_PL242-184.pdf
「軽唇音化の音声学的原因」という節で、趙元任の説を引いて「これら中舌・
奥舌母音はその調音にあたって下あごを引く傾向があるので、下唇が上歯と接
触し易くなり, その結果として軽唇音が生じたのである。」としています。ま
た拗音でのみ軽唇音化が生じたことについては、「口蓋化によって口端が左右
に引かれる傾向をもつことは, 奥舌主母音の影響で生じる下唇と上歯との接触
面を横に拡げる効果を生み, 摩擦音化を促進したであろう。」としています。
193 :
191 :2012/05/15(火) 12:35:44.34 0
>>192 なるほど、平山先生は
口蓋化が調音点の接触面を広げるため、拗音のみで軽唇音化した
とされているのですか。
唇音と口蓋音(変音性と嬰音性?)との関連は面白そうですね。
教えていただいた北大紀要論文をじっくり読んでみたいと思います。
ありがとうございました。
自分で下顎を引いて拗音を発音してみるとなんとなくfの方が発音しやすいような気がしてきたが・・・ なるほどねえ。
195 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/05/31(木) 17:33:28.02 0
氵毎 うみ hai 上古音 hm- 木毎 うめ mei 上古音 m-
196 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/05/31(木) 22:47:31.64 0
侮 ぶ のつくりは形声ではなくて会意から来てるのかな。海や梅の音とあまりに違いすぎる 語頭子音が同じだから まい(ばい) とは何らかのつながりがある音ということか
>>196 説文に「侮」の古字は旁が「母」だとしているのと関係あるのかね。
「母」は問題のある字で、詩経だと「毎」とおなじ之部の字と押韻
している。たとえば「小弁」3章
維桑与梓 必恭敬止 靡瞻匪父 靡依匪母
不属于毛 不罹于裏 天之生我 我辰安在
では「梓・止・母・裏・在」が押韻。
(マ)イモの母がモで、牛声がムで、蜂音がブなら、 倭王武って何者よ?
実は最古の訓読みで、たけしさんです
ちょっと続き。 「母」は切韻では厚韻(侯韻上声)で、*mou のような音だったはずなのですが、 現代音では mou でなく mu3 になっています。これは「母」にかぎらず、同音の 「畝・牡・拇」もおなじです。「某」だけが mou3 になっています(ちなみに 「謀」のほうは拗音) m- 以外の唇音を見ると *pou「掊」は現代語 pou3 (声母合わず)、 *phou 「剖」は現代語 pou1 (声調合わず)、*bou 「部・篰」は bu4 だが、 「部」には別音あり(姥韻 *bo)。 いっぽう去声(候韻)には「茂・貿・懋・袤・瞀」などがありますが、こちらは 現代語では mou でも mu でもなく、mao4 になっています(「戊」はなぜか wu4)。 平声には *mou はありません。ちなみに切韻の平声に *mou がなくて *miou が あり、逆に上声・去声では *mou があって *miou がない、ということは河野六 郎氏が指摘しています。 平声に *bou はありますが、使用頻度の少ない字ばかりです。いちおう「裒・抔」 は現代語で対応する pou2 になっていますが、人工的に作られた音かもしれません。 このへんの切韻と実際の音のズレは、すでに唐代からあったらしく、慧琳の 一切経音義では「茂」を莫候反に読むのを「呉楚之音」として退け、「摸布反」に 改めています。 上古音との関係でいうと、上述の去声「戊・茂・貿・懋・袤・瞀」を別として、 すべて之部に属するようです。これは「母拇-毎梅」「某-楳煤媒」「剖-倍培」 のような形声文字の声符の関係を見てもわかります(Baxter はこれらの字を 侯部に入れているが、無理があると思う)。侯部直音には唇音字が存在しない ようです。
201 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/06/13(水) 11:46:39.92 0
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202 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/06/19(火) 11:34:14.60 0
麦 上古音 mrɯɯg 訓 mugi 筆 上古音 prud 訓 pude 剥 上古音 proog 訓 pag- よって、確かに、上古では入声は、濁音の韻尾のように見えるが
>>202 まず、それらの日本語の訓が漢語由来であることがあまり明らかでないでしょう。
「はぐ」のような語を借用したというのは考えにくいですし、
「ふで」は「ふみ(文)+て(手)」で理解できます
(「ふだ(札)」が「ふみ(文)+いた(板)」と考えられるのと同様)。
つぎに、日本語の濁音は古くは「n+子音」のような形だったといわれていて、
単なる有声音ではなかったようです。
最後に、中国語の音節末子音には有声・無声の対立がないので、有声だったか
無声だったかを考えることには、すくなくとも音韻的にはあまり意味がないと
思います。
「剥ぐ」は「剥げる」みたいに自・他動詞のペアが認められるから 借用語の可能性はかなり低いと思うけど
中古音で話したり読んだりしたいのですが、どの方言を学べばよいのですか?
東干語はどうなってるの?
207 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/10(火) 11:15:50.06 0
>>206 どうみても近世音です本当にありがとうございました
現物を聞いたことはないけれど、キリル文字書きのドンガン語は北京語の知識 だけで普通に理解できたので、漢字音の範囲ではあまりおもしろいことはない と思う。せいぜい「書」が fu になるくらい?
東干ってたしか清代の洗回のときロシア領に逃げた回族だろ?違ったっけ? だから普通の北方官話じゃねーの。
211 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/12(木) 22:50:26.76 0
>>209 ドンガン語は声調とアクセントの関係で面白いんじゃなかったっけ。
橋本萬太郎先生の論文を読んだだけだが。
212 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/14(土) 00:29:13.17 0
典礼言語のアラビア語や、周りに満ちてるチュルク諸語やロシア語の影響を受けて濁音が発達したりはしないんだな。
213 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/15(日) 19:41:23.69 I
茉莉花(マリィフハァ)や、九連環(キウレンクヮン)など、 江戸時代に伝わった清楽は、どの方言音に基づいているのでしょうか?
214 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/15(日) 23:47:55.64 0
連がレンなのは、単純に二重母音を日本人が簡略化して表しただけなのかな。でもクヮンが表せるなら、 リェンもリヱンで表しててもよさそうだな。やっぱりレンと発音する方言だったのか
215 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/15(日) 23:58:28.29 0
尖団の区別が残ってるのでどこかの方言ですかね 日本に入ってきた時代がわからないと何とも…
もっと単純に 日本語のエ段音が口蓋化してたって可能性もあるのでは
217 :
214 :2012/07/17(火) 15:44:13.51 0
ヱはウェだった...(汗) や行のえをあらわす文字がないってことはそういうことかな。 蝦夷や江戸をYezo,Yedoとローマ字表記することもあったし
>>217 とゆーかエは平安初期から ye 音に、その影響で平安中期以降は語中にもエが使われるようになり、
ヱも鎌倉期には ye 音に、語中のヘも平安中期に we 、鎌倉期にはやはり ye になった。
Yezo, Yedo, Yebisu になるのはそのせい。
それら ye 音が e 音になったのはどう早く見積もっても江戸中期以降。
つまりかれこれ1000年近くは単独の we 音は絶えていたわけだ。
>>213 九連環の歌詞をちょっと見てみましたが、
断ドワン 誰ジユイ 就ジウ 是ズウ 情ジン 在ヅアイ 住ジユイ 城ジン
のようにはっきり濁音があるようなので、当時の日本で優勢だった浙江音では
ないでしょうか。
解キャイというのは客家語を思わせるがそんなことはないだろうな
磨光韻鏡の華音でもキャイだし、江戸時代の日本に伝わった中国語音としては 普通だと思う。 テキストによってかなり読みが違うようだけれど、家キヤア・解キヤイ・香ヒヤン・ 勾ケウ・城ジン・住ジユイ・飛フイ・妹ムイ・妻ツイ・想スヤンあたりは磨光韻鏡の 華音と一致している。おおむね江戸時代に「杭州音」と言われていたものに近い。 (子ツウ・二ルウ・河ホウ・船チヱン・岸ガンあたりは磨光韻鏡と異なる)
223 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/20(金) 00:00:57.13 0
チヱンがあったということはやっぱり連はこの場合レンでいいんだな
224 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/20(金) 00:01:43.55 0
リエンだったら書き分けてるはずだし
チヱンは歯音だから特に書き分けたんじゃないの? 現代風に表記したらチェンってことでしょ
226 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/20(金) 15:47:41.54 0
>解キャイ 中古二等牙音が宋代以降口蓋化するのは普通のことだしね
Japan Sea 日・・・日本海 中・・・日本海 越・・・𤅶日本 朝・・・東海 Yellow Sea 日・・・黄海 中・・・黄海 越・・・黄海 朝・・・西海 East China Sea 日・・・東シナ海 中・・・東海 越・・・𤅶華東 朝・・・南海 South China Sea 日・・・南シナ海 中・・・南海 越・・・𤅶東 朝・・・南中国海
228 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/25(水) 20:57:15.00 0
意味はわかるけど文法が変でむしろ別の言語に似ていて、実は訓読みがあったんじゃないかと考えてもいい漢文って、 日本語以外ではなんかないのかな?
229 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/25(水) 21:58:39.37 0
中国南部の諸方言や少数民族言語は文法がむしろタイ語などに似ていて漢字を現地語独自の訓読みする場合もあるが
トカラ語とか突厥辺りの訓読みとかないかな?
231 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/25(水) 23:20:03.24 0
朝鮮の吏読も入るかな。日本とは違い発展しなかったけど。でも冬ソナのロケ地の南怡島は ナミ「ド」じゃなくてナミ「ソム」というな。島を「ソム」というような非公式な訓は今でも存在するのか?
岬・串を「コッ」とか。
朝鮮語にも 天 ハヌル・チョン 地 タン・ジ 玄 コムル・ヒョン 黄 ヌルル・ファン みたいな形で訓はあるだろ。漢文を読むことの第一歩はこれを暗記すること。 実社会の運用で「島」を「ソム」と読むことはないが もちろんこの字の訓はと聞かれたら「ソム・ド」だ
234 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/27(金) 06:06:31.05 0
車を「コ(連濁でゴ)」というのも訓なのかな
>>234 氏の話で思い出したが、なぜ自転車は「チャジョンチャ」
じゃなくて「チャジョンゴ」なのか?よく分からん
自動車はチャドンチャなのに
チャリンコ?
237 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/27(金) 14:59:08.93 0
それは確かチャジョンゴの済州島方言版の「チャルンケ」が語源だとかいう説をどこかで見たことがある あるいは関西生まれの擬音語かもしれないけど
>>234 庫の読みがコなことから分かるように、
車をコと読むのは古音の一つじゃないっけか。
どれくらい遡れるかは分からんけども。
中国にもそっちの音もいちおう残ってて 将棋のコマの香車に当たるのを車ju1って言うんじゃなかったっけ 辞書引いてないから自信ないや
車の音まとめ 日本 シャ・キョ・コ 中国 che1 ju1 朝鮮 차 cha 거 k(g)eo
>>238 後漢末の『釈名』に「古者曰車聲如居」とあるから相当古い音だろう
人力車もイルリョッコと読むらしい
243 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/28(土) 03:37:43.20 0
上古音でどうだったのか気になる。kchとかchkが語頭に来ると相当発音しづらいけど
>>243 日本語でシャになるほうの「車」は、中古で tɕʰia のような音で、この tɕ tɕʰ などの
音は k kʰ または t tʰ が後ろの前舌母音にひかれて変化したものと考えられています。
これは形声文字に大量の例がある(示-祁, 氏-祇, 支-技, 臭-嗅, 赤-赫, 咸-鍼 etc.)
ことから、確かなものと考えられます。
ではどうして「氏」は歯音になったのに「祇」はそうならなかったかというと、いまひとつ
よくわかりません。李方桂は「氏」の上古音を grji- 「祇」を gji- だったとしています。
「車」ではシャのほうを khrjiag, キョのほうを kjag としています。
あるいは別の方言からの借用とか、文白異読のような現象があったとも考えられます。
シャとキョの関係がどうなっているのかも、よくわからないところがあります。無気音と
有気音の違いも気になるところです。
河野六郎「転注考」では「車」の二つの読みを取りあげて、同字異読だとしていますが、
これだと語源的に関係があるのかどうかはとりあえず無視していることになります。
別な論は単語家族説で、Sagart ではシャのほうを k-hla, キョのほうを k-la と再構
して、それぞれ (h)la (「輿」など) に k- (具象名詞を作る接頭辞)がついた形と
考えています。ただ、この人の上古音は過激すぎて、ちょっとついていけないところが
あります。
車をキョと読む例(単独、または複合語で)は文献上どれだけあるの?
日本の古代の部曲・氏族名で車持(くらもち)ってのがあるけど何なんだろう? この「車」は天皇の御輿のことらしいけど。
>>245 kwekla(記号ほか略して)という段階の2音節語は
漢字でどう書くのでしょうか。双声の連綿字ですよね?
初学の者です。 中古章母が日本漢音でシャと摩擦音で表されるのはなぜでしょうか。 チの破擦音の系列が日本語にはあったはずなので、わざわざ摩擦音であらわす必要は無かったと思うのですが。 詳しい方どうかご教示下さい
>>249 チが破擦音になったのは(少なくとも京都の標準的な言葉では)16世紀と言われており、
それ以前は、鎌倉の唐音も含めて ts や tʃ のような音はサ行で写されています。
そこで問題になるのは茶がチャになる原因ですが、おそらくはこれは現代ペキンの cha
のような音を写したのではなく、借用元はおそらく tæ のような音だったのだろうと
思います。
茶にはサという音もあるから、こちらが破擦音を写そうとしたものだろうね。
252 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/07/30(月) 23:32:10.52 0
中(チュウ)や直(チョク)や着(チャク)などはtia,tiu,tioを日本流に表記したものかな
漢語方言だとビン語がt系統で英語のteaなどの元、 官話系などが破擦音でペルシャ語・ロシア語などのチャイの元だというね 後者の末尾のイはそういう韻尾を持つ方言があったのか、 それともペルシャ語のエザーフェに先行する挿入母音が再解釈されたのか
院政期に初出の12世紀京都語の「チャ」の音は、どう考えても[tja]だよなあ。 世界的には、tea系とcha系に分けるのが主流らしいが、 福建系/広東系という対立を脇において、 無理矢理当てはめるとすれば、 「加藤茶」の「チャ」は、tea系に含めるべきといえるのかもしれない。 そして「茶道」の「サ」が、cha系に含まれる。 逆説的だが、おそらくこっちの整理のほうがマシだ。 前者は、「打(ダ)」とよく似た、12世紀のおそらく江南由来で、 後者が、真正の唐宋音になる。筋は悪いけどね…
朝鮮語読みでもチャ차とタ다があるね
ベトナムだと trà と chè の二音。後者の母音がちょっと気になるところ。 くわしくは知らないけれど、朝鮮語のチャはかなり新しいんじゃないんでしょうか?
>>256 > くわしくは知らないけれど、朝鮮語のチャはかなり新しいんじゃないんでしょうか?
朝鮮館訳語に茶を「叉」としているとのことで、これはチャらしい。
したがって15世紀には存在したようだ。
258 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/08/22(水) 02:44:49.09 0
「雄」の音は日本語では「ユウ」朝鮮語では「ウン」みたいな音(中舌母音)で、子音は母音の前に無いけど、 普通話では「ション」台湾語では「ヒョン」みたいに子音があるけど、中古音の段階では子音はどうなっていたんだろう あと、「葉」の音は日本でも中国でも(少なくとも普通話と広東語では)子音がないけど、マハーカッサパの音訳に「摩訶迦葉」を用いたように 葉の語頭にsの音を伴っていたようだけど、これは中古音の段階でも、同じ字で子音の伴う発音と伴わない発音があったんだろうか
>>258 「雄」…中古音では匣母(喩母三等、/ɦ/)で、喩母三等は現代語ではゼロに
なり、日本・朝鮮の漢字音はその音に規則的に対応しています。
ペキン語であれば yong2 となるべきところです。そうならないのは何故かと
いうと、よくわからないのです。
"yong2" という音の字は非常に少なくて、一応「顒・喁」の二文字は yong2 と
読むことになっているのですが、どちらも滅多に使わない字です。
歴史的にいうと「容・溶・融・栄・庸・傭」なども yong2 にならなければ
おかしいのですが、現在のペキン音では「容・溶・融・栄」は rong2 になり、
「容」と同音だったはずの「庸・傭」は yong1 になっています。
いっぽう他の声調(yong1, yong3, yong4)ではこのような例外は発生して
いません。
ここから考えられるのは、yong2 という「口にしてはいけない単語」があり、
それを避けようとして例外が発生した、ということです。その単語は何かという
と、おそらく「熊」でしょう。クマを意味する yong2 を避けるために同音の
字(「熊」じしんを含む)の音を変えた、ということです。この現象はかなり
古くからあったらしく、ベトナム漢字音の hùng、広東語の hung(-yan) など、
北方語以外にも広く見られます。
>>2593 しかし中国の古典では、虎に対して熊は猛獣としてあまり出てこないし、
字書を見ても「熊、俗人忌之、有不言。」といった文は見たことないぞ。
印欧語だとクマがタブー視されたために色を表す語などへの
言い換えが起こっているので、そこからの連想で
>>259 のような
考察が生まれたんでしょうね
国境紛争で有名な大ウスリー島を中国で「黒瞎子島」というのは クマの島ということらしい。この「黒瞎子」とか「狗駝子」とか いうのは禁忌の言いかえなんだろうか。
禁忌という動機もあるだろうけど、 音素や声調が少なめな北方語なだけに 隠語やあだ名などのヴァリエーションがある中で 多音節の形を好むということもあるかもしれないね 西北で普通の形容詞にAAB型を多用する方言があったりするのもそれかな
>>258 「葉」はいろいろややこしいです。
まず、「葉」という字は、意味によって二つの音がある、多音字です。
中古音では木の葉を意味するときは iep、地名では ɕiep のような音でした。
「摩訶迦葉」については後者の音を使ったものでしょう。
では何で同じ字に二つの音があるのかというと、上古音の知識が必要になります。
おなじ声符をもつ漢字の声母が d - th - ゼロ(喩母四等) - ɕ というパターンで
あらわれることがあります。たとえば釈迦の釈(釋)でいうと、
鐸(d)澤擇(d') - 蘀(th) - 譯驛(ゼロ) - 釋(ɕ)
のようになっています。これを解釈して Pulleyblank は上古に l と hl があり、
l が直音で d・拗音でゼロになり、hl が直音で th・拗音で ɕ になった、と考え
ました。「葉」の例でいうと、木の葉は上古で liap、地名は hliap のような音で、
近い音だったので同じ字をあてた、ということになります。
李方桂はもうちょっと保守的に、l と hl でなく r と hr にしています (l は
来母にとっておく)が、発想は近いです。
「摩訶迦葉」は支婁迦讖訳の『般舟三昧経』に見えていますが、これは後漢にすでに
「葉」の声母が hl でなく、中古的な ɕ かそれに近い音になっていた、と考えられ
る点で興味深いです。もちろん音訳字の音が原音にどれだけ近かったかは不明ですし、
当時の原語の発音がよくわからない点も問題ではありますが。
外国語の音訳という目的では、「葉」のような多音字ではなく、もっとまちがえられ
にくい字を使ったほうがよいように思われますが、なんでそうしなかったのかは不明
です。ただ、たとえば中古音で「葉」と同音の「摂」を使ってはどうか、と考えて
みると、「摂」は「聶」と声符にもっているからわかるように、上古音では鼻音で
はじまる hniap のような音であったらしく、あるいは後漢でもまだ鼻音が残って
いたのかもしれません。
hl>ɕ って無理がないか?
え?よくある口蓋化じゃないの?
268 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/01(土) 01:28:55.04 0
確か粤語の一種の台山語だとsからhlに変化したと記憶している。このこととhlからɕへの変化は多分全く関係ないけど、こんな変化もあるということで
>木の葉は上古で liap 英語のleafだな
leaf はゲルマン語で孤立してるからあんまり発展性がなさそう。
それよりここはチベット語で。
チベット語では葉を lo ma というけれど、Jaschke の辞書によると
西部方言で lob ma と言い、lo ma 接尾辞の ma の影響で -b が
落ちたものかもしれない。
もっともネットで検索してみつかったここの p.24 (62 leaf) を見ると
ラダックでも loma のようだが。
http://www.sil.org/acpub/repository/34641.pdf また、「葉」とおなじ声符をもつ「蝶」はチベット語で phye ma leb
と言い、「(小麦などの)粉」を意味する phye ma を除くと leb に
なる。
271 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/01(土) 22:14:16.28 0
>>249 上代日本語の段階で言うと、サ行がツァ・チ・ツ・チェ・ツォのような破擦音だったと考えられている。
一方、タ行はタ・ティ・トゥ・テ・トだった。
ただし、サ行はサ・シ・ス・シェ・ソだったという説もある。
例えば「さ」を表記するのに、ツァという音を持つ漢字も、サという音を持つ漢字も両方使われている。
恐らく当時の日本語話者にとって、ツァもサも「さ」と認識される音だったのだろうし、
日本書紀α群のような中国語話者が書いた部分でも両方が使われていることからすると、
実際にツァもサも自由異音として存在したのではないかと思われる。
当時の日本語では、ツァ行音もサ行音も、サ行の異音だったのだろう。
漢字を取り入れることでできた拗音でも、例えばシャ行にはチャ行音もシャ行音も含まれることになった。
だから日本漢字音では、破擦音と摩擦音の区別が失われている。
チ、ツ、チャ行などは、16世紀まではティ、トゥ、テャ行音であり、破裂音だった。
272 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/01(土) 23:51:50.15 0
サ行が破擦とかうさんくさいよな。 /ts/を持たないが/s/を持つ言語なら アイヌ語とか、ラテン語とか、フィンランド語とかいくらか見られるが、 その音価は破裂のない[s]であって[ts]ではない。これが1つ。 たとえば/k/は多くの言語にあるが、 それを[k]と発音したり[x]と発音したりという言語はめずらしい。 破裂の有無という聴覚的に結構な差をもたらす要素が自由異音という点が気にかかる。 これが1つ。 またタが[tsa]でチが[tʃi]なのだとすれば、tsi,tʃaなどの漢字音が入ることで 両者が音素として分離してもよさそうなものだ。 また現代人がフ[ɸu]を利用してファɸaやフォɸoが発音できるように、 上代人もtʃaは発音できるだろう。 そしてそれを「チア」のように二文字で表してもよさそうなものだ。 そうなっていないのが1つ。 この3点をすっきり解消する解釈はあるか?
273 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/01(土) 23:59:32.02 0
サが[tsa]でシが[tʃi]のまちがいだ。 もうひとつ言わせてもらえば、 [ti]と[tʃi]はiの影響で聞いた印象はtaとtʃaよりも接近するから、 チとシの誤記がそこそこあればシがtʃiというのもうなづける。それはあるのか?
274 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/02(日) 07:32:51.71 0
誤記というわけではないが、上代東国方言では、「ち」が「し」と書かれることがある。 これは、東国では「ち」が「ティ」→「チ」に口蓋化する変化が早く起きていて、 それが畿内の話者にとって「し」(当時は「チ」)に聞こえたのだと解釈されている。
275 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/02(日) 10:06:41.40 0
有声音なら摩擦音と破擦音の間の敷居はそう高くない [z]と[dz]が異音で現れる言語なんて現代日本語含めたくさんあるだろう 調音方法の聴覚印象上の決定的な差、という考え方は一面的すぎないか あと、通時変化の例でなら 蒙古文語の/q//k/がハルハ方言の[χ][x]に対応 ラテン語の“c”/k/が仏語の“ch”[∫]や“c”[k][s]に対応 といった例があるね
熊といえば、なんでパンダって知られてなかったんだろ? 大熊猫なんていい加減な名前じゃなくて、専用の漢字があったっていいのに。
パンダの生息する地域は古代には全てチベット系の異民族が住む地域だったから 漢族は知らなかったのだろう
四川は官話区だからね なんでも内乱で漢人(つまり都市部平野部ってことか)の人口が ゼロに近くなったことがあり、今の住人は北方からの移民の子孫だとか 一字の動物名が作られたような時代とは言葉が断絶してることになる 本当は字書か類書の動物名に該当するものがあるのかもしれない あるいは山海経で怪異の名にされていたり
「貘」がいわゆるバク(tapir)じゃなくてバンダという説はあったよね 白黒まだらで、「銅鉄を食らう」という説明は竹を食うことの誤伝とか
280 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/03(月) 01:38:12.18 0
>>277 西安に比較的近い秦嶺山脈にもパンダはいるけど、長安では知られてなかったのかな。
牡丹の原産地があの辺りで、古くから栽培化されてるくらいだから、漢族が山に入ってないはずは無いんだけど。
ではチベット語でかつてパンダを何と呼んでいたか……というと これもよくわからない。 今はいちおう dom khra (まだらの熊)というようだけれど、 あまり古くなさそう。「花熊」を直訳した可能性もあり。 チベットの民話には動物が出てくるものが多いけれど、パンダが 出てくる話は聞いたことないし。やっぱりあまりポピュラーじゃ なかったんじゃないかな。
より数が多いレッサーパンダが出てくる民話はないのか?
風太伝説
285 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/09/20(木) 18:56:23.19 0
日本の漢字には、中国の元の意味と違う字があります。 読み方も色々です。 これはもう日本の漢字は中国とは別の言語で独立してると 考えたほうがいいという事でしょうか?
286 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/10/02(火) 20:26:41.26 O
漢字は文字であって言語ではない。 言語として見ると、日本語と中国語は元々全く別の独立した言語だ。
287 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/10/04(木) 06:58:26.06 O
微妙にスレタイからずれるかもしれないけど、質問です 現代中国語が孤立語なのは歴史時代に様々な民族と接触する中で文法要素がすり減ったからで、上古の中国語では他のシナ・チベット語族の言語のように語形変化もあった訳じゃないですか でも漢字は明らかに孤立語向きというか語形変化する言語に向いてないと思うのですが、昔の漢民族は文章を書く際に漢字でどうやって語形変化を表現していたのですか? 同じ表意文字でもヒエログリフやマヤ文字は語形変化による音の変化や語に付着する接頭辞接尾辞をちゃんと書き表すことが出来る構造を持ってますけど、漢字にはそれすら無いですよね そんな文字が上古時代に成立した理由が分かりません もっと言うなら、かつて語形変化のあった言語から漢字のような孤立語特化の文字が生まれた理由が分かりません
288 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/10/04(木) 11:27:55.34 0
我と吾が一人称の格の違いを現わしたものだって説はあるな。これに従うと語形変化で全く違う字になるってことか
吾と我、汝(女)と爾、其と之がそれぞれ主格・属格と対格・与格に相当するという説があるね。 また漢字が必ずしもフォローしきれていない派生がある。 好(上声で「よい」、去声で「このむ」)、知(平声で動詞「しる」、去声で形容詞または名詞「物知り(であること)」)、 などなど。漢字を見るとその多くは場当たり的に仮借の原則で当てている。 付(動詞)と附(形容詞または名詞?)のような区別はたまにあるが、体系的には見られない。 漢語はピジン化がどんどん進行していき、派生による語形の区別が無効化されていってできていった それと並行して漢字は象形・指示によって生み出され仮借と形声の原則を多用して表語的になっていった 大局的にはそういうことだろう。 ギャロン語のような保守的なシナ・チベット語を見ると、派生や時制・人称などの接辞が 子音一個が加わったり交代したりと非常に細かく、最初から単音字母のアルファベットを持っていないと とても忠実に記述できるようなものではない。音節ごとに意味のまとまりがあることが 自明の言語で、外来要素もなしに音節未満の子音や母音まで必要と考えるのは困難だったろうと想像する。
290 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/10/04(木) 18:10:02.95 0
上古音の時代でも、そんなにきちんと語形変化をしていたことが明らかなんだろうか? 比較的それらしいのは、代名詞に格があったかもっていう程度だよね。 去声が-sに遡る可能性も指摘されているけど、それだって上古音の時代にまだ-sが発音されていたかは分からない。 漢字が発達しつつあった時代には、既に語形変化はほぼすり減っていたんじゃないだろうか。 孤立語化がかなり進んでいた段階で漢字ができたと考えれば自然だ。
-sって発音してたとしたら、-sを持つ語の後ろに母音で始まる語が来た時には リエゾン起こすよな。となると-as a-という並びがあったとすると それが-a sa-の漢字があてられてもいいわけじゃん。そういうのってあるの?
292 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/10/04(木) 19:10:42.07 0
中国語では本当にゼロ子音の音節は無かっただろう。 影母でも咽頭の緊張があって、[ʔ] と解釈される。 第一、入声の-k, -t, -p は歴史時代にも普通にあったし、南方方言には今でもあるが、 それがリエゾン(というかアンシェヌマンというべきだ)を起こすという話は聞いたことがない。
現代語で語気助詞の啊を呀・哇・哪などと書き分けることがあるぐらいかな
>>292 広東語の音声を聞いていたら-tで終わる音節のあとに語気助詞のアーというのが
続いた時、ラーという音になった例があった。どのくらい普通なのか詳しい人に訊きたいところだ。
295 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/04(日) 08:47:29.60 0
スレから逸れるが、 孤立語→膠着語、屈折語へと(?) あるいは、 その逆で、言語は孤立語へと進むのかしら?
296 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/04(日) 14:12:19.98 0
孤立語→膠着語 中古漢語→現代漢語 膠着語→孤立語 *オーストロアジア祖語→タイ語、ベトナム語、太古漢語→上古漢語 屈折語→孤立語 英語 屈折語→膠着語 ヒンディー語 こんな所だろうか
297 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/05(月) 01:22:10.47 0
さすがに孤立語から屈折語と言う変化を遂げたものはないか 膠着語→屈折語だとテュルク語とか?動詞の後に人称語尾がついたりするし。あるいはチュバシ語と共通の祖語の段階で既にあったのかな
298 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/05(月) 15:24:04.48 0
>>297 テュルク語は人称語尾がペタペタくっついてる感じで、未だに膠着語に
分類されているはずだが
299 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/05(月) 15:28:47.23 0
中国において、有が英語の不定冠詞a、在が定冠詞Theに値するものの存在を表す という説もあるな
300 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/05(月) 17:31:37.45 0
>>298 その人称語尾がひとつの形態素で特定の時制やヴォイスやモダリティの組み合わせも表していたら、
あるいは動詞語幹に時制その他の機能を担った交替形があったり、
または名詞の格語尾の一つ一つが性や数を担っていれば屈折語になるね
テュルク語は一形態素一機能の典型的な膠着語
>>299 それは同じ存在主体でも有の目的語は不定または新情報で
在の主語は定または旧情報だということだね
301 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/07(水) 17:51:38.08 0
接中辞のあるオーストロネシア祖語からチャム語を経て孤立語になった、海南島の回族の言語は296のパターンだと 2つ目と3つ目のどちらだろう
302 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/08(木) 09:18:44.54 0
>>301 ・接中辞でも意味の派生関係が明確ならば膠着的 よって2つ目
・チャム語は古くからオーストロネシア語族とみなされてきたが、
少数のオーストロアジア語族要素の方が基層であると考える泉井久之助の説も無視できない
・チャム語はクメール語などと同様にほとんど孤立語(たぶん)
・回輝語の場合、接辞は摩滅したか化石化して生産的ではないと思われるのでたぶん孤立語
声調言語化は孤立語である事と直接関係がなく、クメール語のように声調のない孤立語も存在する
303 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/08(木) 19:33:02.15 0
ベトナム語もオーストロアジア語族要素の方が基層と考えられており、 接辞が磨滅した代わりに声調言語化したらしい。孤立語に分類される。
304 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/09(金) 12:53:53.78 0
孤立語で声調もないクメール語は母音も子音もやたら複雑だけど、やはり文法の簡素化を音素の増強で補ったのかな
305 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/10(土) 05:37:19.03 O
孤立語だと一形態素一音節だから、 意味を区別するためには必然的に音節の種類が多くならざるを得ない。 そのためには、声調を増やすか、子音・母音を増やすかしないといけない。 クメール語は声調がないし、子音音素や母音音素の種類も特段多くはないが、 二重子音や二重母音で音節の種類を稼いでるようだな。
緊喉母音と弛喉母音がある
307 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/10(土) 08:07:56.01 0
単音節語であることと孤立語であることに直接の関連性はない 単音節の膠着語もあれば多音節の孤立語もありうるだろう
308 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/11(日) 15:02:10.87 O
そのような実例はあるか?
単音節の膠着語というと個々の形態素は原則として単音節だが それらが接着されて複合語を作るような言語だろう 現代中国語はほぼそれに近いし、チベット・ビルマ語派もあてはまる 多音節の孤立語は、上記にある回輝語も部分的にそれに相当する 声調言語にはなったものの、単音節語化は不十分で、多音節のままの形態素が残っている オーストロアジア語族の語彙的要素の語根はCVCVCが基本だと広く考えられていて、 AA語自体は接辞の使用による膠着が盛んだが、それが衰退して孤立語になったとしたら これに当たることになる まあこれについてはデータを見ないとなんとも言えないけれどね
310 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/12(月) 11:18:46.78 0
多音節の孤立語 英語が実質的にそうか。それ由来のクレオールも?
311 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/12(月) 17:36:57.21 O
英語は印欧語の中ではかなり孤立語に近づいたほうとは言え、 基礎的な動詞の多くが思いっきり屈折してるし、まだまだ孤立語とは言えないだろう。 孤立語的と言えるのは名詞ぐらいだ。 形容詞と規則動詞は膠着語的とも言えるかもしれない。
312 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/12(月) 17:43:56.27 0
コーマンの匂い
膠着と孤立は、実際には連続的だからなあ。 into the pre-history という英語の句で、pre以外は膠着しない前置する単語群とされているが、 これは日本語で膠着成分とされる助詞と、よく考えれば何が違うの?という話になる。 一般の語彙に「てにをは」なる表現があるとおり、これは、バラバラにしても、 西欧の印欧語でいう、冠詞や前置詞程度の意味を持ち得るんだよね。 俺自身は、日本語は典型的な膠着語ではなく、かなり孤立語っぽい言語だと理解している。
314 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/12(月) 21:31:38.11 0
開音節的だから取り外し可能なんだな。 とはいえ動詞の活用の「未然・連用・連体・終止・仮定・命令」は膠着どころか屈折的でもある まあ音韻が変化している部分が持つ意味が、屈折語の変化の部分と比べて極めて限定的ではあるが。 なんで膠着語なのにこんな活用が生まれたんだろう。大昔の母音調和の名残かな
315 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/11/12(月) 22:24:21.64 0
◇ ミ ◇ ◇◇ / ̄| ◇◇ ◇◇ \ |__| ◇◇ 彡 O(,,゚Д゚) / ( P `O /彡#_|ミ\ 【ラッキーAA】 このAAを見た人はコピペでもいいので 10分以内に3つのスレへ貼り付けてください そうすれば14日後好きな人から告白されるわ宝くじは当たるわ 出世しまくるわ体の悪い所全部治るわでえらい事です
>>314 何故母音で規則変化するんだろうね。
助詞じゃダメだったんだろうか?
それとも元々あ行の助詞があったんだろうか?
>>313 むしろ格語尾を失って前置詞を発達させた英語のような言語は
本当はその意味でも孤立語というより膠着語に近い段階ではないだろうか
四分法が立てられた時代は前置詞に格と同等の役割があるという視点はまだなかったように思う
前置詞は歴史的経緯から語として綴られているが、その箇所における出現は義務的だ
典型的な孤立語は動詞と目的語の組み合わせを並列させることで接置詞の代わりにするし
前置詞に見えるものは実は動詞の別用法だったり、動詞の代わりにできるものだったりする
(serial-verb構文またはparataxis、ここでは前者を連鎖動詞構文と呼ぶことにする)
英語がそれでも孤立語的とみなされたのは、語順がSVO、SとOがともに無格という
条件と関係がある。こうした言語ではVがSとOの境界の役割を果たすため両者を区別する
必要がなく、逆にSとOを逆転させただけで文の意味が変わる
しかし典型的な孤立語ではSVOタイプならSVOVO(中国語、インドネシア語など)、SOV構文なら
SOVOV(チベット・ビルマ語の一部など)という形を取るが、英語の前置詞は基本的に動詞にはならない
318 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/12/01(土) 06:17:13.91 0
タイ語がシナチベット語族から数詞を借用したのはいつなの? (nueng) (song) sam si ha hok chet paet kao sip 日本語や朝鮮語と同じく中古漢語から借用したように思えるが、どうして固有語彙が廃れたのかとか、数詞以外の漢語語彙が借用されなかったのかは気になる
319 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2012/12/01(土) 22:17:03.56 0
タイ語での「托鉢」は漢語由来だっけ
タイ・カダイ語族としてシナ・チベット語族とは別にするとした場合タイ・カダイ語族の固有数詞ってどんなんになるんだ?
>>318 詳しく知りませんが、(狭義の)タイ語全体に共通していることから、最低でも千年は前。
また「5」の母音が o でなく a になっていることから、中古音よりかなり前である
可能性が高いと思います。
漢語からの借用としては十二支が有名(タイ語の十二支は漢語に由来しないが、ほかの
多くのタイ系の言語では古い漢語からの借用が残っている)で、そこでも「午」の母音が
a になっています(李方桂によるとアホム語 shi-ngā ルー語 sa-ŋa4 布依語 sa3)。
>>320 http://www.zompist.com/asia.htm#tai で、たとえば Nung Ven (En) を見ると「三」以降は tu pa ma nam となっていて、
これはたとえばインドネシア語の tiga empat lima enam が単音節化したもののように
見えますね。
>>321 (狭義の)タイ語全体というのは Thai でなく Daic のつもりでした。すみません。
全くのビギナーなんですが、 ピンインでいうところの /zh, ch, sh/ や /j, q, x/などの声母は どのような音韻法則に基づいて誕生した音なのでしょうか
>>323 北京語の /j, q, x/ は日本音でサ行になるもの (積、妻、西など) と
カ行になるもの (鶏、奇、希など) があることから分かるように、
/z, c, s/ と /g, k, h/ の二系統が、介音 /-y-/ による口蓋音化の
進行の結果、遂に合流したものです。
zyi → ji
cyi → qi
syi → xi
gyi → ji
kyi → qi
hyi → xi
北京語には「キー」も「ツィー」もなくなりました。
北京以外の北方方言では、/gyi, kyi, hyi/ は /ji, qi, xi/ に
なったのに /zyi, cyi, syi/ はそのままというケースもあります。
北京から汽車で一時間かそこらのところにもそういう区別が残って
いるらしい。北京内でも京劇では区別します。
(斉[ツィー] : 奇[チー] etc.)
区別する場合、/zyi, cyi, syi/ を尖音といい、/ji, qi, xi/ を
団音といいます。(尖団分別)
/zh, ch, sh/ の方はもともと [tʃ, tʃ', ʃ] だったと考えられて
いるようですが、変化の条件はよく知らないので、ここで逃げます。
詳しい人、よろしく。このグループでもとくに /r/ が曲者ですね。
これはまだ定説がないのかも知れません。
なるほど。ありがとうございました。 「四」や「子」などといった単語はsやzの後にiが接続します子音の口蓋化を恐れて母音の方を
>>326 「四」? Xィー? ? ケだった? キが、? コか ts(h), dz, s, z ? �? ナ
は i が曖昧? 閧 オた。これ? 牛\? 「時代? サう? チた? ? キ。日本語で
「? q」がイス? チ? 「る? Aそ? ωサ? fし? 「? キ。
そ? 椏_? u西」? ゥ? i漢音? Zイ? ゥもヘ? 焉j? が i ? ゥったた
? ア? ωサを? も? vわれ? キ。「? E悉」? 燗鮪桙 q音? Iわって
いたた? ア? ωサを起こさ? ゥったも? ? キ。
「西」? ェスィーからシー? チた? 芒r的新しく、「西瓜」がスイカ? ヘ
こ? ωサが起き? 「? 「音が? 「ったこ? ヲし? 「? キ。
うお、化けた。すみません。
>>326 「四」は古くはスィーのような音だったのですがて、なぜか ts(h), dz, s, z
の後ろではi が曖昧化しました。これはかなり古い時代におきた現象のようで
す。日本語で「椅子」がイスになるのはその変化を反映しています。
その当時「西」は、漢音「セイ」にみられるように母音が i ではなかったために
この変化を免れたものと思われます。「昔・悉」のように子音で終わる字もこの
変化を起こさなかったようです。
「西」がスィーからシーに変わったのは比較的新しく、「西瓜」がスイカなのは
この変化が起きる前の音がはいったことを示しています。
反切上では、丸や完は発音が「huan(hwan)」ですよね? huan(hwan)が中国・朝鮮ではwanに変化したのは知っているのですが、 何故丸や完など一部の字だけがwanという音になったのでしょうか? 還や患だってhuanという音なのだから、wanに変わる可能性は あったはずですよね?
>>330 まず、韻が違うことを認識しよう。
還患は刪韻合口: 原則的にwanにならない。
完丸は桓韻: huanとwanが半々。どうやら声符に完または丸を持つ字がwanになる傾向がある
>>329 「阿育」については、違う原因かもしれません。
古い仏典はサンスクリットでなくプラークリットの一種で書かれていた
ことが多かったらしいので、たとえば母音間の摩擦音が有声音化して
z か ʒ のようになっていたために、「育」で写すのが適当だったのかも。
まあ、わかりませんが。
>>330 「還・患」と異なる理由は 331 の人が言っているように、韻が違っていた
せいでいいのだけれど、「丸・完」が wan になったわけは、音韻的な理由
だけでは説明できないと思う。
諸方言音を見ると、「円」と同じ音になっていることが多い (広東語の
[y:n] とか)。想像だけれど、「丸」が似た意味の「円」と言いかえられる
ことが多くて、それが「丸」の漢字音に影響したのではないだろうか。
そしてさらに同音の「完」にも影響したと。
中原音韻を見るとすでに「丸・完」が「桓」と異なり「刓・蚖」などと同じ
音になっているので、13世紀には今と同じ状況になっていたことがわかる。
あと、朝鮮漢字音だと「完」が wan になっている(「丸」は hwan)。
335 :
331 :2013/02/19(火) 08:33:10.04 0
>>333 丸が、意味が近い円から中途半端に音の影響を受けたというのは無理。
元の北京音は、疑母桓韻の頑・玩などからの形声符の類推だね。
そして、丸の北京音は、「元と同音」という一般的認識(例えば、康熙字典でも「胡官切、音元」と最初にある)から、元と同じ変化を被ったのだと思うよ。
>>335 「完」みたいに口語的な語彙で百姓読みが起きることは
あまりないのでは。
337 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/09(土) 13:37:27.50 0
弥生時代の日本語にはハ行の発音がなかったと聞きましたが それなら「卑弥呼」という当て字が出てくるのはおかしくないですか? 弥生時代の日本語ではハ行とカ行の区別がついていなかったということなのでしょうか?
338 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/09(土) 14:17:24.41 0
卑弥呼はpimiko派とpimiwo派がある。呼はhwoのように発音されたが、 これは当時の中国語にwoという語がなかったのでhwoで代用したのだというのが pimihwo派の解釈。卑弥呼の語源が何かというのは不明。 pimiko派の中には日+み+子とするのもある。 卑弥呼が個人名か役職の名前か尊称かというのも不明。
339 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/09(土) 14:52:59.78 0
「呼」は上古音だと「hag」、中古音だと「ho」だと思っていたのですが
邪馬台国時代と奈良時代の間で日本語の音韻自体が変わったんじゃないの?
341 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/09(土) 22:53:49.22 0
>>338 「こ」派の人は、頭の子音がkかその有気音(あえて書くならKhかk’か)の漢字で「こ」を受けていないことはどう考えてるんだろう
古でも庫でも固でもよさそうなのに
342 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/10(日) 08:39:30.06 0
>>339 弱い渡り音のwが入っていたという説がある。
日本書紀α群でも、「呼」や「乎」が「を」を表すのに使われている。
343 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/10(日) 18:11:37.88 0
ヒミ子がヒミ男になってしまう…
344 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/11(月) 13:44:43.21 0
・古代日本語にハ行はなかった(パ行だった)。 ・しかし中国人が書き記した倭国の地名には上古音でh音のものがある。 ・中国人が話すh音を日本人はカ行として聞き取っていた。 多分、現代の日本人がr音とl音をどっちもラ行だと認識するように 古代日本人はk音とh音をどっちもカ行だと認識していたのでは?
少なくとも上代ではkをhで発音することはなかった。 それ以前でも同じだと思われ。
346 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/03/11(月) 22:13:11.63 0
喉の奥で発声するhとkには互いに通ずるところが有るには有るが‥
3世紀の日本語が k と h を区別していたという説は長田夏樹さんが 言っていたのでしたっけ。実際に見ると「好」がある以外はだいたい 「呼」の例のようなので、断定するのは躊躇してしまいますが、とり あえず認めることにします。 「呼」の母音ですが、韓条の「斯盧」が後の「新羅」であるところな どから見て、わたしは上古的な「a」だったと考えたいです。 というわけで、「卑弥呼」がpimihaを表しているとします。その後の 日本語で h がどうなったのかわかりませんが、仮にゼロになったと するとpimia、"-ia" はエ(甲)になったというのが通説ですので、 pimiha > ヒメ、というのはどうでしょうか。仮定だらけですが。
コペルニクス的転回を以ってしても、 実は[k]、[g]だった古音の暁母、匣母を日本語だけが残していて、 中国諸方言を初め朝鮮語やベトナム語など日本語を除く東アジア言語が後代になって、 それらを摩擦音に転換させたというのはいくらなんでも妥当性に欠けるのでは? こんなこと言い出したら比較言語学なんてまともに機能しませんぜ
>>348 誰がそんなすっとんきょうなことを言ってるんだ?w
350 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/24(水) 23:57:51.16 0
広東語でも連音するのはほんの一部だわな 今日gamyatがgammatになったり
広東方言の「日」は「yat」という音だが 元の音はどのような発音だったのかな?
352 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/27(土) 11:41:18.66 0
r(今の普通話のと同じ)itだったんじゃないの?それを日本ではジツと表記した
353 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/27(土) 11:43:35.61 0
確か-itから-atに変化したのが短母音で、本来の-atは長母音になって-aatになったんだっけ?
354 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/27(土) 13:04:33.62 0
南方系だし、中古音に近い nyit > nyatだったんじゃないの? ny の子音が脱落する変化は、朝鮮語にも起きているし比較的普遍的な音変化なのでは。
355 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/27(土) 13:11:10.48 0
ビン南語だったかで「人」がlangになるのはどういうことなの
356 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/27(土) 15:07:13.62 0
1
357 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/04/28(日) 00:07:02.43 0
>>355 漢語由来の語ではないとか。そういえば、ナイナイ岡村の映画「無問題」のモウは、広東語では本当は「有」の字から二画減らした方言字を使う。
一見「無」でよさそうなのに。声調とかの関係で「無」の直系の語と言う説が成り立たないのかな
>>355 アモイだと lang ですが、浙江から福建一帯に nang のような形がひろがっています。
アモイは n が l に変化していることが多いので、nang が本来の形でしょう。
よく引かれるのは戴 『六書故』(戴 は13世紀の温州の人)に「呉人謂人儂」と書いてあるやつで、南宋ではすでにこの語があったことがわかります。
昔の人はたいてい農民だったので、「農」(これ1字で農民を意味した)が一般的な「人」の意味になった、という説明をどっかで見たような気がします。すくなくとも音韻的にはそれで問題ないです。
>>357 広東語良く知らないけど没+有とかの省略じゃないの?
>>358 なるほど、ありがとうございます
本字が「人」だという説は成り立たないんでしょうね
>>360 否定+有が縮まったものだとすると mau みたいな音になるはず。たぶん「無」に由来するんだけれど、声調が「有」に引かれて変わったのじゃないかと推測します。
>>361 本字が何かってのは難しいですが(漢語じゃなかったらそもそも意味がない)、「人」とは韻の部分が合いません。たぶん違うでしょう。
しかし現在では完全に「人」の音のように扱われていて、「老人」とか「病人」みたいな熟語でもlangが出てくるのがおもしろいですね。
普通話にも「冇」という漢字は存在するけど、北方では まず使わないよね
364 :
363 :2013/05/01(水) 16:10:50.71 0
モウマンタイのモウの字が中国の字であることを忘れかけてて 打ち込んだら、文字化けしてしまいました 申し訳ないです
365 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/05/21(火) 14:20:28.76 0
上古音がわかってくるにつれて、従来会意文字だったとされていたものが形成文字だったと判明することもあるのかな 白川静の説では会意や象形説をとることが多いと思うけど
366 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/05/21(火) 14:21:07.18 0
×形成 ○形声
カタカナのヲの元の漢字が「乎」だったな確か。 カタカナの元の漢字って、「止」⇒トや「乃」⇒ノみたいに古音が目立つんで、 卑弥呼の呼も古音で、案外昔の中国のどこかの方言の音を残しているのかも
>「止」⇒ト それ訓読みとちゃうん?
>>368 万葉仮名にはあまり詳しくないけれど、訓読みではないと思う。
というのは、万葉集で一字一音の仮名が使ってある所では、基本的に音仮名が普通なので。「津(つ)・野(の)」のように訓仮名も使われてはいるけれど、例外的、かつもともと訓が一拍の場合なので、「とまる」の「と」だけを取って仮名として使うとは考えにくい。
>>369 これはちょっと取りさげ。
万葉集で「止」を「ト」の仮名に使う例は、問題があるという18巻以外ほとんどなく、ほとんどは「やむ」と読む漢字としての用法(「とめる」もあるが少ない)。
3061番は「と」として使われているのけれど「一字一音」ではないので、上の話はなりたたない。
たしか古事記も「止」は使われてなかったはず。
372 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/06/13(木) 00:48:30.05 0
雄の音って、今の北京音ではxiong,確か台湾音でもヒョンか何かだったと思うけど、語頭に子音が来るけど、 日本語ではユウ、朝鮮音でもウンみたいな音で、頭に子音が来ない。 元々中古漢語の段階では2種類あって、それぞれの地域ではどちらかだけが残ったのかな でも語頭に子音がある形が併存してたら、日本でも「キュウ」の形で一旦取り入れられててもよさそうだけど
373 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/06/15(土) 14:09:27.99 0
374 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/06/16(日) 21:34:25.70 I
>>372 日本語のkumaや朝鮮語のkomは"熊"の音(現代北京音xiong、上代音でhVum)に由来するとか
376 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2013/11/11(月) 16:55:36.47 0
中古音のデータベースでローカルに保存できるものってありますか? ネット上で入力に対して返してくれるデータベースはあちこちでみるのですが、手元に置きたいので
377 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/04/04(金) 21:43:35.13 0
寺、時って中国でも朝鮮でもsで始まる読みなのに、なんで日本では「じ」なんだろう 元々は「し」として取り入れたけど、連濁の形で多用され、「じ」が正しい音のように誤解されて行ったのかな
詩はsから始まるね。他にもあるんだろうか?
ウィクショナリーみたら 中古音ではziH また粵語ではzi6 上古音は/*s-dəʔ-s {*s-[d]əʔ-s}/と推定される 推定音はBaxter-Sagart Old Chinese reconstruction (Version 1.00, 20 Feb. 2011)からとのこと 壇は現代北京音でtánなど、現代高麗(朝鮮)語の発音でtan でも亶は現代北京音でdǎn 有気音に変わってる
いや、有気音から無気音に変わってる
止も現代北京音ではzhǐ、粵語でもzi2だけど、古は有気音だったらしい こっちは日本だとshiだよね 和音だと「とまる」だから「と」なんだけど、「と」も(ひょっとすると「あし」の「し」も)やまとことばではなく古い時代の輸入音かと ちなみに河亶甲を卜辞では戔甲としていて、戔の上古音が/*dzˁan {*[dz]ˁa[n]}/と推定されてる まあうちらが「壇」を読むときのダンとも近い発音だったらしい
人工的に中・日・朝・越に共通する漢字音を設定することはできないだろうか? 東アジア版のエスペラントのようなものを。
できるが声調がな。中古音の声調の具体的な部分が分かっていないからそこがネックになる。 それを除けばいんぼの母音部分を簡略化していける。
まずこの辺の国々はみんな建前上英語を習ってるから 頭子音の対立は有気無気じゃなくて有声無声に 英語に出て来る比較的易しい子音群を創設(sp-, st-, sk-, pr-, tr-, kr-など) -m, -n, -ng, -p, -t, -kも復活 声調は日本人と朝鮮人が苦手だからせいぜい高低の2調に
385 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/04/16(水) 22:15:19.53 0
>英語に出て来る比較的易しい子音群 は、上古音でそうだったと推定される字に関して?
建前上みんな英語できるんやったらそもそも東亜版エスペラントなんか要らんやんw 純粋に漢字と各漢字音から最大公約数を抽出するから意味があるんやろ
>>383 濁音の代償声調化より前の声調は、むしろ明らかなんでないの?
平声…低平(L、日本語的イメージではLL(低低))
上声…高平(H、同様にHH(高高))
去声…上昇(R、同様にLH(低高))
これだけの体系だった。
代償声調が生まれてから、平声と上声の対立に、濁音由来の「低」が割り込んで、
複雑に動き始めることになる。
この古いタイプの声調は、「呉音の声調」として、
平安時代まで、日本の近畿地方の坊さんはきちんと読めていた。
日本語アクセント辞典の編纂時には、
この用法に基づいて、高低アクセントが類推的に形容・記述されていた。
現在ですら、上野善道でさえ、「院政期における上声類和語の研究」なんて記述を、
学術論文で行ったりする。
ところが、英米のシノロジーでは、上声をrise、去声をdepartなんて直訳で理解していたりする。
学問レベルの差は、意外にも逆方向で大きい(日本のほうが蓄積は上)
388 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/04/17(木) 02:28:23.77 0
漢字についての質問どこですればいいかわからなかったからここで聞くや。 最近トイレでよく見る落書きなんだけど、 日 死 子 みたいな漢字を見るんだけどどんな意味なの? 本当は日は90度回転して四見たくなってる。
>>387 そこにあがってるのは三つだけだが、入声の母音部分の高さは?
>>387 いや。デパートをdepartment storeの意味で使うとき、デパートはそういうものとして我々に理解され
マニュアルトランス「ミッション」をミッションというとき、用法として間違ってると思うかもしれないが(現に俺はそう思ってしまう)
ディスコースにおいてはやはりそういうものとして理解できる
それだけの話で、直訳とかは関係ない。シナという呼称は用いないがいまだに東シナ海・南シナ海と呼びならわしてるし、
高麗は国号としてはもう存在しないがサウスコーリアは現役だ
>>381 で、このダンという音(類似のものも含め)はオノマトペなんだろう。黄土で畦を築造する際の伝統的な技法を
観察すればよく分かる
>>389 「無い」
入声を含む音節は、音程の対立が無かった。
音声的には、「なんとなく中程度の高さ」で発音したのだろうけど、
入声の音程は、音素的に意味が無い。
おそらく、これが、南北朝期の最初の音韻内省で、
「入声が、単一枠として独立枠を獲得した」真の理由だと思う。実に単純な話。
この自体、ほぼ確実に軽声はないので、
「被せ音素としての音程が無い」ことと、「音節末入声であること」は、論理的に同値になる。
392 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/04/17(木) 23:47:10.94 0
広東語でも高中低それぞれに入声が散らばってるな 中古音でも低平と高平があったってことは、それぞれで入声を伴ったとも考えられるけど。 この時代は今の広東語や福建語とは違って、入声の場合は母音をどの高さで発音しても意味が通ったってことか 極端な場合上昇調や下降調にしても
393 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/04/18(金) 07:41:08.00 0
いわゆる新派の上古音だと、 -ʔが中古音の上声、-sが中古音の去声になったということになっている。 -ks、-ts、-psは子音が2つとも脱落して去声になった(だから-sの有無による派生が去声と入声の対立になった)し、 -kʔ、-tʔ、-pʔという組み合わせは無かった。 そのため、入声は平声相当のものしかなく、音韻的対立が無いということになったと思われる。 つまり、中古音の入声は上古音で-ʔも-sも付かなかったものなので、平声相当の音調だったと思われる。
上声が-ʔだったってのはどうやって導き出せたんだろう・・・ -sと同じで、これらが高低アクセントに変化する仕組みがいまいちピンとこない
395 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/04/24(木) 22:12:17.20 0
ジーヴァカが耆婆(ぎば) 既に仏教が中国に伝来したころには、口蓋化の一部が起こりだしてたのかな
簡体字や繁体字みたいに、日本で使っている漢字の字体を言うにはどうすればいいかな?
>>394 ベトナム語の中国語早期借用語の上声・去声に対応する声調が、
モン・クメール語派の他の言語ではそれぞれ-ʔ・-hに対応するということに由来するらしい
ベトナム語ももともとは声調がなく、子音韻尾があったと考えられている
>>397 なるほど勉強になった。
それにしても上古音って語頭に二重子音あったり-ksとかあったり、西洋風だな
399 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/05/09(金) 13:48:06.72 0
複合語だと、子音が6連続したりもしたのかな 英語のnext streetみたいに(字は5つだけど実際は子音が6連続) 今は最大2連続だけど
>>398 確かに現代の観点からすると西洋語っぽいけど、
その西洋の言語が語尾にバンバン子音をつけて終わるようになったのは比較的最近のこと
元々は前後に母音があったのを落としても発音できるようになったというのが正しい
だから西洋語では大体母音が付くと音節の組み換えが起きるけど
その点東南アジア系言語は音節が厳格に決まってる(連音とかしない)という違いがある
そうなんだ。西洋語っていうか、印欧語って歴史以前に遡ると母音がe一つしか無いくらいに考えてた。 案外母音豊富な言語だったんだね。 > その点東南アジア系言語は音節が厳格に決まってる(連音とかしない)という違いがある アイヌ語や朝鮮語みたいに連声しまくるのはアジアでは例外的ってことなんだね。
まあ、印欧祖語しゃべる言語集団がもし今よみがえったら、その超絶複雑さに現代語話者は声もでんだろうな
403 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/05/09(金) 21:32:28.27 0
>>399 シナ・チベット語族内なら
チベット語のབླ་བྲང་ bla-brang(ラプラン)はラサ方言で一文字ずつ粒読みすると/lá-ʈhǎŋ/という形になるところだが
2文字目の頭の子音を読んで/lapraŋ/になっている
なお現地のアムド方言ではもっと複雑な発音のもよう
さらに西のラダックではほぼ綴り通りの読み方をする(シナ・チベット祖語に近い発音をする)
罠の臭いしかしないなw
訳者が同名の自己啓発やマルチ商法まがいの人とは別人だということは分かったw そもそも大野・藤原以降にまだ日本語ドラヴィダ語系統関係で仕事してる人がいること自体今知った でもほかにピジンの本の翻訳もしてるようだし言語学畑の人ではあるんだろう (概要から見て取れる文体がちょっとアレだけど)
409 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/05/29(木) 00:06:48.35 0
日テレ赤坂アニメ理大ベースボール北京ダウニューヨーク塩素スープ ニュース沖縄牛ライス低原価テレビ問題分 日テレ赤坂アニメ理大ベースボール北京ダウニューヨーク塩素スープ ニュース沖縄牛ライス低原価テレビ問題分 日テレ赤坂アニメ理代金ベースボール北京ダウニューヨーク塩素スープ ニュース沖縄牛パスタ低原価テレビ問題
410 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/21(土) 13:32:02.31 0
326 名前:世界@名無史さん[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 09:11:58.26 0 耶律阿保機はエルアボキ、完顔阿骨打はワンヤンアクダ、愛新覚羅溥儀はアイシンギョロブーイーだけど 赫連勃勃や禿髪烏孤などはなんて読むんだろな。
>>410 「阿保機」(日本漢字音)と「愛新覚羅」(満洲語aisingioloの音訳)以外は単に現代中国語音
このスレ的に興味深いのは「覺」の近世音(『西儒耳目資』kio、『語言自邇集』chio、chiao等)とgioの対応かな
愛新覚羅の覚って読書音のjue2じゃなくて白話音のjiao3なのか
>>412 そう。今はjueと読むのが普通だと思うが、満洲語のgioに対応するのはjiao。
あと、愛新覚羅は満洲語でaisin gioro。
414 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/24(火) 23:42:13.16 0
耶律はヤルートだっけ?阿保機の機はキ、ギかチ、ジのどっちだろう。口蓋化って北方語でもごく最近の現象なのかな 餃子をギョウザと読むのは山東省あたりの発音を反映してるとすると、今でも完全には浸透してない現象か(方言が衰退して普通話化してたらまた別)
>>411 赫連勃勃や禿髪烏孤は中古漢語ですらなかった頃の人物だぞ
入声のない現代中国語みたいなチンチャンチョンなわけないだろ
416 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/25(水) 02:43:08.93 0
音注があればわかる 冒屯単于みたいに
417 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/25(水) 17:42:45.02 0
赫や禿で転写してる原音の音節末子音がkだったかgだったかもわかるのかな 髪と勃もt、d、l、rの可能性があるけど
本当に上古音なら烏や孤のほうが-gだったのでは
阿保機に対応する契丹小字は見つかってないはず。 皇帝の名前なんて今後も出てこないと思う。 耶律は契丹小字を見るとyarudかそれに近い音みたいだが、正確な音価がわからない。 どうしてわからないかというと漢語を写した例がない字が使われているからで、 もしかしたら漢語にない音を表していたのかもしれない。
北方の漢字音では、いまの朝鮮漢字音みたいに、-tは-rに変化していた 耶律と写した頃にはたぶん既に消滅していたんじゃないかな いずれにしてもyarudのdを写したとは考えにくい
421 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/27(金) 15:06:45.18 0
ダウール語が何かの手掛かりにならないのかな
423 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/28(土) 01:15:59.57 0
424 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/06/28(土) 11:47:47.92 0
兄の完颜烏雅束の読みも気に生る 雅の頭の音がngだったのか、束は入声だったのか
結局福建語は広東語と比べたら中古音から離れてるってこと? 文語音は使われてないみたいだし。
426 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/07/27(日) 21:16:45.08 0
質問だけど 中古音の押韻って入声のPTKの区別関係ない? 平水韻の表見てたらそう思ったんだけど そしたら広東語の入声の保存ってあんま意味なくね?
>>425 文語音が使われてないってどういうこと?
ちゃんと場面に応じて文白使い分けるよ
例えば人の名前は文語音で読む
馬英九はma eng kiuで、be eng kauにはならない
ただし特定の思想を持つ方々は馬英九の九をわざと白話音のkauで読む
理由は狗のkauと同音だからw
>>426 p入声:緝合葉洽
t入声:質物月曷黠屑
k入声:薬陌錫職
kʷ入声:屋沃覚
屋沃覚はBaxter氏的に分けてみたけど、見たところ入声同士の区別はあるのでは。この中で複数の入声に跨がる韻目もないし。
むしろ何故その結論に達したのかが分からない
客家語ってどうなの? 伝統的な音を保存してるって宣伝してるみたいだけど
430 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/07/28(月) 23:25:30.34 0
431 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/19(火) 06:41:54.77 0
声調誕生前は、母音の長短での弁別と言うのもあったのかな 今でも軽声と言う短母音はあるけど、これは長短以外に強弱アクセントでの弁別の要素も加味されてるような そうではなく、本当に日本語での長短の弁別と同じように、純粋に長短で。 広東語の入声他子音終わりの音節では確か存在するけど(心sam 三saamだっけ)
中国語で前々から気になってるのだが、連声のような現象は起こらないのだろうか? 具体例を出せば、什么はshenmaと振られるが、実際はshemmaにならないのか?
433 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/19(火) 09:11:15.37 0
>>432 天安門をティエナメンなどと発音していないから連声しないんだろう。
>>433 天安門についてはちょっと事情が違うように思う
ピンインに変換すればtiananmenだけど、安の頭には声門音があると言い張る事もできる
ようするにピンインで言えば tian 'an men のようになっていると解釈できるわけだ
とすると、ティエナンにならないのは説明がつく。逆に、安門がammenになってたりしないだろうか?
435 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/19(火) 09:59:25.91 0
方言のヴァリエーションや個人の癖としてはあるけど規範化されるほどのものはないだろう 語気助詞のa, wa, ya, naの違い・使い分けには連声つまり同化や逆の異化が関係しているけれど
影母三等韻と以母(喩母)の違いがよくわかりません……
437 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/23(土) 21:29:46.12 0
スレチだけどロロ語の教材ってないの
昔あったなあ つか持ってるけどw 社会科学研究院や中央民族大学のような機関、 あと四川や雲南の出版社で簡単な語彙集や会話集、文法研究書が出ているだろう あとは『民族語文』のような学会誌のバックナンバーで個別の研究論文をこまめに探すといい まとまった音声教材はたぶん無理で、youtubeで断片的なものを探したほうが早いかも ただし今の中国は漢語化が加速していて、雲南の彝語にしても四川の涼山彝語にしてもかなり劣勢のはず 最近撮られた涼山のグルメ紀行(松茸のフルコースが食えるとか言うw)の映像を見たら 村の中にほとんど彝文字の看板がなかった… 会話には使っていると思われるけれど番組の中に手がかりは特になかった
439 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/24(日) 18:47:22.05 0
ひょっとして皇(こう)って、華王が短縮化された語だったりするのかな。漢字の成り立ちはまた別の話 王という字と音や意味があまりに似てる
そんな昔だったら「王華」とケツから修飾しそうだ
441 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/24(日) 23:08:16.31 0
王と皇、天と[示天]のようなペアは 先秦における方言差を反映したものだと何かで読んだな どちらも後者が西北の音を写そうとした、本来は同義語だったとか
442 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/25(月) 11:16:04.59 0
曹操って上古音だとzluzluだったの
443 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/08/25(月) 19:08:04.45 0
ずるずる....
444 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/09/01(月) 05:40:45.40 O
>>434 シャングァイ ホンゴンにならないのが不思議だ
>>442 曹はともかく操のzluってどこソースよ
出は「シュツ」なのに、何で黜は「チュツ」なのか? 出も本来はチュツなのでは?
448 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/03(月) 18:09:43.77 0
上古漢語音て ようつべで聞いたけど タイ語とチベット語と越南語をミックスした感じに聞こえた 巻き舌のr音やkraaみたいな発音がタイ語っぽい 正確な発音なのか解らないけど
449 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/03(月) 18:17:48.08 0
ギリシャ語のツァコニア方言は、古代のドーリア方言の末裔だそうだけど、漢語にもこれくらい古い分岐の末裔はないのかな ドーリア方言は紀元前800〜100年頃に存在した方言だそうだけど 漢語だったら前漢の言語がそのままに近い形で残ってるようなもんか でも漢語は一語あたりの音節が極端に短いから、そんな古い分岐の言語でも、元の姿を留めないように変化してしまうかな 隠れ里ならギリシャの比じゃないくらい中国にはありそうだけど
450 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/03(月) 18:37:46.58 0
zlu zluじゃなくて zlu shawだった
451 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/03(月) 19:03:06.60 0
何で巻き舌のr音は普通話に残らなかったんだろ アルタイ語にはあるのに
452 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/04(火) 05:55:13.36 0
タイ人でchとcをtsh tsと発音してる人がいるけど オレの聞き間違いなのか 華僑系の発音なのかな
それはミン南語で使用してた教会ローマ字の発音かな。
454 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/05(水) 01:47:19.35 0
シナ語が孤立語から膠着語に 変化する可能性はありますか? 中国語は助詞が少ないけど チベット語は孤立語だけど膠着語的な特徴も持ってるし
455 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/05(水) 23:13:52.64 0
「を」の意味で目的語の前に「把」を付けるな。これなんかも膠着語化の一歩か 我 把你 愛 みたいに短い目的語でも把を付ける地域や人もいるのかな
456 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/09(日) 21:32:51.23 0
458 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/10(月) 08:40:17.32 0
>>457 ありがとう
人工言語スレ、いってきます。
日本語の漢字音には、チャクとチョクはあるのに なぜチュクだけないの?
460 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/10(月) 19:59:42.33 0
有声で有気無気の対立まであるとなると、インド・アーリア諸語やその先祖の印欧祖語になるな
日本漢字音はチュクになるはずの字がチクになってるな それがなぜかは知らん
昔の日本人にとって発音しにくかったのではないか
ていうかキュクもニュクもリュクもユクもない なぜシュク・ジュクだけはあるのか
464 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/11(火) 17:10:43.49 0
>>461 呉音で入ってきてたらチキになりそうだが
域が「イキ」と読まれるように
日本語側の事情でこうなったはずだけど、竹や畜の漢音や本来の呉音はどこかに行って、混合されたものが広く伝わってるのかな
漢字音が導入された時代は日本語にも母音調和があって、同じ語内では忌避される母音の組み合わせがあったけど、後に失われてどうでもよくなったか
465 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/12(水) 09:12:06.10 0
>>456 です
大昔の中国語に「r」音があったのかが気になる
反り舌のrではなく英語のrや巻き舌などの発音
466 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/13(木) 20:39:20.43 0
中古音ではそり舌音はあったんだっけ 日を「ジツ」と読むのがその証拠 中古音の転写でsr-とローマ字表記されるのは、今の普通話で山や水の子音と同じ音だろうな その前の上古音がそれこそ巻き舌のrで、RitとかSranって発音されてたのかな
467 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/13(木) 21:00:38.01 0
現代の北京音でも日はそり下のri(ジ)だろ
468 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/14(金) 10:42:36.93 0
だからそれが中古音からの由緒正しい音なんじゃないかってこと その祖先は巻き舌のrだったのかなってこと ちなみに英語のrに近いものは児などのerだな。
漢音の「ジツ」に対して呉音が「ニチ」なので 中古音から時代を遡ると残念ながらnになりそうなんだよな nrの2重子音の可能性は否定できないが
baxterなんかは反り舌のrを介音 -r-の子孫だと考えてて、 その一方で頭子音 r- やら l- やらも立てられると考えてるんで 上古音では以下の組み合わせが考えられる lr- rr- l- r- こいつらが来母の祖先
ひえ、カールグレンの nź どころじゃないな、参った参ったw
473 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/11/19(水) 17:57:00.37 0
流音がやたら多いというと、タミル語や先祖のドラビダ祖語、アボリジニ諸語があるけど、ひょっとして人類の共通祖語由来なのかな 印欧語でもアルメニア語には3種類+フランス語のrと同じのがある まあ人類祖語なんかトンデモの部類だろうけど
あ、ごめんさすがにrr-はなかったみたい。 ただ本読んでると、無声流音は予測していたようだ r- lr- lh- lrh- なんでもチベットにrl-っていう音が存在するかららしい
>>446 声母に関して出(tshjuit)は昌母,黜(thruit)は徹母。sとtsは全部サ行だから何も間違ってない
476 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/07(日) 11:12:49.79 0
こんだけ重子音があるのに 声調があるとか複雑すぎるだろ
477 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/07(日) 11:44:31.23 0
たしかにこれだけ子音が多いと 声調がなくても何とかなりそうな気がする 朝鮮語なんて子音14個って…
重子音があるころは声調がなくって、これらが消えていった代償として声調が現れたというストーリーだった気がする 三国志の頃はまだ声調がなくてみんなストゥラプス!みたいな発音だったっぽい
479 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/07(日) 13:44:24.31 0
普通話のR音は 反り舌摩擦音になったり 反り舌接近音になったりするけど 地域差があるみたいだね 都市部では反り舌接近音になるみたい
480 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/07(日) 14:29:05.65 0
英語のrに近いってことか。つまりは児や而のerのrを語頭にも持ってきてるってことか 例えば肉だと「ゥロウ」みたいに聞こえるのかな
481 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/07(日) 23:50:00.58 O
482 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/08(月) 09:41:59.76 0
Cao Cao
483 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/09(火) 13:13:41.97 0
チワン人のチワン語の発音は IPAと違うんだが
この前韓国のテレビでキミョンジュンgimyeonjeungっていうから 金延烝とかいう人名?と思ったら 「嗜眠症」だった・・・
485 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 00:41:34.28 0
「発癌」と「風」も同じとか.... 「発癌物質」と「風の物質」が同じ まあPM2.5なんてものがあるからある意味同じかw
風:바람(固有語) 發癌:발암(漢字語) ホントだ
487 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 08:53:05.84 0
風:/ba lam/ 発癌:/bal-am/ あらほんと、同じだわ 「発癌」はくっつけて読まないか,別の言い方をするしかない
488 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 09:30:17.72 0
項羽はタイ族系の人だったの?
くっつけて読まないなんて朝鮮語じゃない。
そもそも朝鮮漢字音って、いつからくっつけて読むようになったのか
ごめん
>>484 で言いたかったのは「嗜」をキと読むことだった
朝鮮漢字音によくある強制百姓読みというか・・・
朝鮮の百姓読みは他にも 灣:マン 秒:チョ があるな
493 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 17:32:05.79 0
牡丹もモクタンとモランと2通りあるんだっけ?
494 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 17:49:47.29 0
「癌」を「悪性腫瘍/ak seong jong-yang/」と 言い換えるのも冗長になってしまうし、難しい
495 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 18:25:48.24 0
〜〜〜〜〜朝鮮語の同音異義語一覧〜〜〜〜〜 童貞・同情 /dong jeong/ 史記・詐欺 /sa gi/ 風速・風俗 /pung sok/ 紳士・神社 /sin sa/ 郵政・友情 /u jeong/ 首相・受賞 /su sang/ 歩道・報道 /bo do/ 数値・羞恥 /su chi/ 主義・注意 /ju ui/ 読者・独自 /dok ja/ 停電・停戦 /jeong jeon/ 諸国・帝国 /je guk/ 諸島・制度 /je do/ 代弁・大便 /dae byeon/ 捕鯨・包茎 /po gyeong/ 素数・小数 /so su/ 誇張・課長 /gwa jang/ 駅舎・歴史 /yeok sa/ 発光・発狂 /bal gwang/ 定額・精液 /jeong-aek/ 無力・武力 /mu lyeok/ 電車・戦車 /jeon cha/ 連覇・連敗 /yeon pae/ 恨国・韓国 /han guk/ 祈願・起源 /gi won/ 防水・放水 /bang su/ 陣痛・鎮痛 /jin tong/ 検査・検事 /geom sa/ 実業・失業 /sil eop/ 公有地・共有地 /gong yu ji/
496 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/10(水) 19:38:28.42 0
古文・漢文板で訊こうかとおもったけど、板が半分腐っていたのでここで訊いちゃいます
漢文を外国語として勉強してみようとおもってネットでフリーの教科書を探していましたが
wikibooksにClassical Chineseのテキストがあったので、ちょっと読んでました
http://en.wikibooks.org/wiki/Classical_Chinese で、レッスンとしていくつかの典例があるのですが
Lesson 1 论语
Lesson 2 荀子-性恶 1
Lesson 3 荀子-性恶 2
Lesson 4 老子-道コ经 1
Lesson 5 老子-道コ经 2
と簡体字になってます。そりゃねーべとおもって修正しようとしたんですが、
ふつうにUTF-8で「論語」「道コ經」って打てばいいんでしょうか?
「コ」「經」のようにはっきり旧字(正字?)ならいいんですが、
「論」とか「語」にも実はもっとちゃんとした(?)文字コードが割り当てられたりするんでしょうか?
日本のIMで入出力できる漢字も、中国の簡体字のように他の国からすると変な文字にみえたりするんでしょうか?(「骨」みたいに)
ふだんあまり文字コードを意識してなかったので、いま盛大に混乱しています。Big5とか調べてます
詳しい方がいらっしゃいましたら、参考になる解説ページでもいいので教えてください
あと、「外国語として学べる漢文の教科書(フリー)」の情報も大歓迎です
>>498 古典なんて写本によって字体が違って当たり前なんだから、正しい字体なんてものは無い。
意味の違う字が合流してさえいなければ字体は何だって構わない。
中にはややこしい歴史を抱えた字もあるかも知れないが、
地の文は普通のCJK統合漢字を繁体字フォントで表示するだけで十分だろう。
個人的な意見を言わせてもらうと,活字である以上は楷書系ではなく明朝体系の「字体」を使うべき。その典拠としては現在は最高権威である康煕字典を用いるのが妥当。 ……なんだけど,康煕字典自体はその目的で作られていないので内部に多くの矛盾があるんだよなあ。「强:同强」とか平気で書いてあるし,「敲(ヘや放に合わせると㪣)」とかの不ー致も多い。親字と本文が違うとかザラ。 あとUnicode側にも「説(楷)」と「說(明)」のように字体差ですらなく単なる書体差でしかないものが分けてあったりなかったり……。とても不使だから,手書体はともかく活字体はCJKV統一正字を定めてほしいよ(手遅れかも)
>>500 >「説(楷)」と「說(明)」のように字体差ですらなく単なる書体差でしかないものが分けてあったりなかったり……。
漢字を知らない毛唐が読み方も意味もわからないままに画像としての判断だけで漢字を並べた臭いな
>>501 まさにそれよ
文字とフォントの区別もつかないやつが文字コードを制定したという
信じがたいことが実際に起っているわけだ
unicode漢字はそんなチャチなもんじゃあ断じてない 規範と歴史と現実と互換性と各国の思惑と誰も気づかなかったバグとが入りまじって 気がつけばベトナムの泥沼にいるようなもの
>>501-502 できたらUnicode問題を扱った書籍ひとつ読んでから批判をしてほしい
その言からすると、ちゃんとした歴史を知らずに、聞きかじりの知識で罵倒してるように見えるから
文字コードの問題はいろいろあって、単純な原理原則では解決できない。そのまま文化の問題だから
たとえば全角のABCは字体差でも書体差でもない。全角のキリル文字・ギリシア文字についても同様
ならばなぜ同じ文字に別のコードが割り当てられている現状があるのか。そこらへんちゃんとした書籍なら掘り下げて解説してある
とにかく「最初から完全に統一された文字集合を数万種単位で用意すべき」という主張は、いくらなんでも暴論だとおもう
電算機の世界どころか学者の世界でも議論が紛糾して、きっと叩き台も出せなかったんじゃないかな
ちなみに説の例は順当な原規格分離
おっとのんびりレスを返してたら、同じようなことを書いていた 504ですが503さんとは別人ですよ……
507 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/11(木) 21:35:06.07 0
>>495 駅舎・歴史 /yeok sa/ について
「歴」は「流音は(ry」の規則で取れた/l/を復活させて
/lyeok/とすれば「駅舎」と区別ができたのに
508 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/12(金) 13:39:55.60 0
フランス語的だな 智異山を「チリサン」と発音するのは、異が元々リだったわけじゃなくて、単なる母音連続を防ぐための挿入かな
北朝鮮はryeok saで駅舎と歴史の区別がついてるんじゃなかったっけ?
510 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/12(金) 15:47:31.49 0
南では頭の/l/を取ったり、くっつけて読んだりするが北ではそれらのルールが無い また、子音で終わる音節に/h/で始まる音節がくる場合、 南では/h/音を取った上でくっつけて読むが北ではちゃんと分けて読む 例:「銀河三号」 北:/eun ha sam ho/(ウン ハ サム ホ) 南:/eu na sa mo/(ウナサモ)
511 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/13(土) 10:50:55.85 0
北の方は一見人工言語臭いけど、金王朝以前の元々の方言でもそうだったのかな
512 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2014/12/14(日) 10:57:19.95 0
日本語で意味不明な言葉 しぇしぇのしぇ〜 中国の人には伝わりますか? Thanks a lot
513 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/15(月) 09:28:14.97 0
楚語はタイ語系と 言われてるけど どんな感じの発音だったんだろ pr tr krみたいな発音はあったんだろうけど
514 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/15(月) 09:31:57.89 0
楚辞を読めば楚語の雰囲気だけはなんとなく伝わる 強引に漢文で書いてあるがとうてい真っ当な漢文とは言えない異様な文
515 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/15(月) 10:13:35.86 0
516 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/15(月) 13:24:48.52 0
以下、Wikipediaより抜粋 (妹)欧陽ペペ は渋谷区代官山で高級中華料理店を営む実業家。弟の欧陽龍は元俳優で 現在は台北市議会議員(中国国民党)。父親は元パイロットであり、 名前の「菲菲」は、空を「飛」ぶというニュアンス (“フィーフィー”との読みが定着しているが、「菲」と「飛」は同音同調でfēiと発音する)が込められている。
517 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/16(火) 12:51:35.39 0
Liu Bang
>>504 unicodeができる辺りでjunetで活躍してたmohta氏は
unicodeを酷く非難してたな。
当時はよく分からなかったが、今はその非難の正当性が分かる。
Unicodeは最近ガラケー絵文字を入れたばっかりに黒人の顔文字がない問題で大炎上してる 理念が雑だった分規格がわけわからないほど難しくなってる ありゃサグラダファミリア作ってるようなもんだな 当のサグラダファミリアはもうすぐできちゃうらしいけど
521 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/19(金) 13:14:12.11 0
R音とL音の区別が曖昧に なってる言語もあるんだよな タイ人なんか口語では RとLを区別してないし
えっ、そうなんだ。 二重子音のpr-, pl-なんかも?
二重子音なんかは口語だと -r-, -l- がとれてほとんど単子音に聞こえる
それはラオ語やイサーンの方じゃないの
525 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/20(土) 09:25:19.81 0
タイ人の中には 巻き舌のRが発音出来なかったり plaaをpaaと発音したりする
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ヽ:::::::\| l::::::::::::::::... / :::.ゝ` ̄ ̄/ / ヽ
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l l '''''''''''''''''''''''''''''''''''''' ̄l | |
http://www.youtube.com/watch?v=z2qK2lhk9O0
527 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/23(火) 16:37:09.18 0
タイ人は口語では 二重子音のpr pl kr kl tr tlの RとLを飛ばして発音する 魚のplaaはpaaだし Krung theep kung theepと発音する
528 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/23(火) 20:43:29.48 0
クリンゴンはキンゴンになるのかw
529 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/24(水) 02:22:33.11 0
上海語の有声声門摩擦音て 発音出来ないんだけど どう発音するの?
>>528 タイ人のchildrenがチンデンに聞こえる、って話は聞いた
>>529 できるだけ気持ち悪く笑う
531 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/26(金) 12:37:03.96 0
シナ・チベット語族は 語族と言うより 地域特性と 言った方がいいんじゃないの?
>>529 キム・ヨナを丁寧に発音した時の「ナ」に含まれてる、有声音なはずの[n]を帯気させてる成分が有声声門摩擦音
533 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/28(日) 17:12:32.46 0
喩母は以母(四等)と云母(三等)に分離したほうがいいのでは
538 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/29(月) 02:48:32.35 0
サイゴンを柴棍と書くのは初めて見た 西貢しか知らなかったがググってみたら柴棍という書き方もあるんだな
542 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/29(月) 08:25:48.96 0
>>533 です。
>>534 の表が一番美しい!
調整してくれて感謝感激です!!
あと、/Ø/は「ゼロ声母」のことです。
543 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2014/12/29(月) 21:30:14.43 0
544 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/06(火) 22:58:34.66 0
中古音で-auの韻母だった字が閩南語で一部だけ-aに変わってるけど何か条件があるの? 飽=pa 炒=chha 早=cha 日本語のチャーハンも炒飯の閩南語音じゃないかな
545 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/10(土) 10:11:51.23 0
六国が独立並立して 現在まで続いてたら シナの歴史も面白くなってたのになぁ
新しく単語覚えた 야단 ya-dan【惹端】 やかましく騒ぐこと,騒騒しいこと 口やかましくしかること たいへんな事,一大事 ほんとに漢字語なのかな
잉여 ing-yeo【剰餘】 これも変な読み方だね
惹端で야단yadanは割と新しい北京語音じゃない? 者、扯、捨、惹は全部現代北京語音で-eの韻母になる
朝鮮漢字音で思や士、使などを「サ」というのが未だに違和感がある。 なんでサになったんだっけ?
550 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/26(月) 19:56:54.27 0
そりゃ「スィ」と言えないからだろ 「児」も「ア」と発音してるから反り舌音と歯茎音が合流する以前に母音が訛ったのがわかる この母音は中期朝鮮語の時点ではアレアで書かれてるからつまりそういう事なんだろう
551 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/26(月) 21:23:18.17 0
「スィ」と発音していた漢字が 日本語では「シ」に合流されて、北京語では「スー」に変化、 朝鮮語では「サ」に変化、広東語は変化なし …ってことであってますか?ベトナム語ではどうなんでしょう?
552 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/26(月) 21:29:10.90 0
「食べる」の意味でchiで吃の字を当てるのって本当に正しいの? 日本漢字音「キツ」から類推すると、本当は吃の字だとqiかji(ピンイン表記)じゃないといけないと思うけど 当て字?仮に中古漢語からあった語だとしたら、本字は日本音で「シツ」とかになる字だったはずじゃ
>>551 ベトナム語ではư(非円唇のu)になってる
聞いた感じは北京語に近いと思う
事がsự、子がtử
554 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/27(火) 12:11:46.17 0
好食食
555 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/28(水) 12:19:07.19 0
nei hou ma
>>552 確かにおかしいね。喫キツは慣用音みたいだけどそれにしても
喫 漢カイ 呉ケ
漢キャク 呉ケキ
慣キツ のむ・くう
吃 漢キツ 呉コチ どもる
朝鮮漢字音もggikと例外中の例外
559 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/01/29(木) 11:07:36.44 0
好吃
560 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/03(火) 19:51:19.69 0
561 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/04(水) 01:09:06.98 0
中古漢語には語頭や語末の子音連続はなかったはずだけど、pretのprって何を表してるんだろう。 聞いた感じではpae(アとエの間)tに聞こえるけど 内破音とか?あと声調をアルファベットで表すのは紛らわしいからやめてほしいw xが平声、hが去声か
polygedron方式の中古漢語拼音ではrは上古のr介音に由来する(とされる)二等韻と反り舌音。-Hはその通りで-Xは上声。ついでに-dも去声。 自分が個人的に作ったやつだと声調は記号表記だけど,このpolyhedron方式は「基本ラテン文字のみで表記する」のが目的だから声調もそうなってるだけらしい
563 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/06(金) 18:39:32.83 0
今、チベット語勉強してるけど Rの発音が反り舌摩擦音なのか 反り舌接近音なのか 分からない
どうせ異音の範囲内だろうが 摩擦音だったら北京語訛りなんじゃね?
565 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/07(土) 02:45:46.74 0
別の教材だと反り舌接近音で 表記されてたり 反り舌摩擦音だったりするんだよね 因みに星みちよの教材。
あれイギリス英語みたいに音節末だか語中だかだと弾き音にならないか?
>>563 きっと、日本語のラ行が「歯茎ふるえ音」なのか「歯茎側面はじき音」なのか
「そり舌側面接近音」なのか「有声そり舌破裂音」なのかあるいは「そり舌はじき音」なのか
分からない程度には分からないんじゃないだろうか
568 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/09(月) 12:54:01.48 0
テスト
569 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/09(月) 12:56:34.13 0
ロロ語やミャオ語とか 少数民族の言語の方が 普通話より複雑で アルファベットで表記しづらいんだよね 不思議なパラドックス
570 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/09(月) 13:17:09.55 0
文明語なら複雑で少数民族語なら単純だろうという思い込み 記述言語学やってたら一瞬でかき消される
金太郎飴 (金)))))))) 恵方巻き (恵))))))))) ロールケーキ ◎)))))))))) バネ・スプリング ○))))))))))))))
572 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/09(月) 21:25:05.93 0
達磨を「ダルマ」と読むというのは、日本では誰が伝えて来たんだろう 漢訳仏典経由だと、「タツマ」にしかならないし、朝鮮音でも「タルマ」だし 漢訳仏典ではで「法」と訳されてるわけだから、「ダルマ」って音は、サンスクリット仏典を直で読める空海レベルの知識人くらいしか知るはずもなさそうだけど 達磨大師の名の正しい読みに近い発音を伝えたのはまさに空海その人?
573 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/09(月) 22:48:55.52 0
梵語風ならダルマ、パーリ語式ならダンマになる ダーマという異名は後者が転じたか、あるいは近年に英語読みから新しく入ったものだろう 梵語を伝えたのは空海1人ではなく、遣唐使に随行した僧などが幾度も唐に往来しその先までも行っている
574 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/10(火) 06:37:01.02 0
何でタイ人のchildrenが チンデンになるかというと タイ文字では語尾のR、LがNになるんだよ aachaarがaachaanになるし drenの二重子音はRを省いて 発音するし
575 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/10(火) 11:46:47.57 0
Sinawatraがチナワットなのはもはや推測不可能
ダーマ神殿
577 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/10(火) 20:44:01.24 0
578 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/10(火) 20:59:16.55 0
広東語って、kが脱落して、hになるのが多いんでしょ?
579 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/12(木) 02:53:00.73 0
Chinawatraのwatraは黙字で 発音しないんだよw
580 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/12(木) 03:31:25.52 0
581 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/12(木) 12:47:19.94 0
タイ文字はパーリ語を音写してる 単語が多いから 綴り通りに読まない 黙字が多いんだよ
582 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/12(木) 13:52:21.02 0
流れを遡ればみんなそんなことは知った上で話してるとわかるのに ここは黙字だって示す符号もあったよね
そういやシンハーのハーも読まないんだっけな
-rr-を-aa-と読むようになったのはどういう経緯?
585 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/12(木) 21:42:59.70 0
>>581 つまりはタイ文字に転写された時点で、発音されないことが決定してた文字もあるのか
(文字じゃなくて言語の差による音節構造の違いだってことがなんでこの人達はわからないんだろう…いつも文字文字文字ばかり…)
587 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/13(金) 04:12:28.74 O
Abhisit Vejjajiva タイ語発音だと Aphisit Wecchachiwa
588 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/13(金) 04:41:15.33 0
>>586 Shinawatraで最後のraまで落とすことないじゃない、って疑問。rもaもタイ語にあるのに
ひょっとしたらパーリ語起源じゃなくて、別の起源のチナワットって名前をハナモゲラ語みたいなノリでパーリ語風に綴ってみたからとか?
チナワット家は華人の出だそうだけど
589 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/13(金) 05:35:03.52 0
>>588 少なくとも文字のせいってことはないだろ
590 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/13(金) 05:39:49.57 O
俺が持ってる タイ文字の 教材に基づくと 語尾に来るs、ch、j 内破音のt音になって 語尾に来るr,lは nになるんだよ あとタイ語には有声有気音がないから 無声無気音で発音される
591 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/13(金) 11:24:56.56 0
間違えた 無声無気音じゃなくて 無声有気音だった bh,dh,gh,jhが ph,th,kh,chと発音される
592 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/13(金) 19:22:25.25 0
593 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/15(日) 04:32:01.00 0
上古漢語音て インド系言語みたいに 有声有気音、無声無気音 有声無気音、無声有気音があったの?
594 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/15(日) 04:41:59.65 0
タクシンは華僑だよ あの四角い顔は 典型的なシナ人顔 習近平や江沢民みたいな顔
タクシンだかタクシーだか知らんが突然どうした?
596 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/15(日) 06:50:45.35 0
満州語の国家って意味の グルン・ボーて発音がカッコいい トゥンギャとかドルゴンとか
グルンが「国」でボーは「家」 明らかに漢語をなぞっているよな ニヤルマ(人)イルゲン(民)で「人民」とかもそうで こういうのは多いだろ
598 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/16(月) 03:24:44.24 0
女真文字を詳しく解説してる 本ないのかな!? 昨日、図書館に行ったら ビルマ文字やタイ文字 西夏文字に触れてる 本はあったんだけど
599 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/16(月) 03:35:57.96 0
今更だけど中国語は 少数民族も 漢字姓を名乗ってるんだな ナシ族とかミャオ族とか チワン族とか でも発音は少数民族語なんだろ!? どんな感じの発音なのかな? 李華どLi Vaは解ったけど
601 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/16(月) 04:41:16.29 0
>>598 wikipedia日本語版「女真文字」の項目→左下リンクから中文版「女真文」の項目
→いちばん下のほうの「参考文献」「外部連結」
でいくつか手がかりが得られる
中国の本は安いからすぐ売り切れて入手困難になる
運が良ければ大きな大学の図書館で見つかる
602 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/16(月) 05:38:47.63 0
上古音には hl,hm,hn,hngみたいな 音はあったの? チベット語やビルマ語とかには あるんだけど
例えばhとmだと 黙―黒,海―毎,忽―勿 などがあるからソレっぽいのはあったんじゃないの
604 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/16(月) 08:29:27.43 0
hl,hmで1音節だよ hlaaみたいな
605 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/16(月) 21:40:43.48 0
ビンナン語だとsng(酸)なんってのもあるな これは後世の変化だけど、上古音でもsm,snくらいなら語頭に来たんだろうか
607 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/22(日) 16:30:24.69 0
原始タイ語には 有気音と無気音の区別は無かったのかな!? タイ系のチワン語には有気音と無気音の対立はないし
608 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/24(火) 03:30:24.59 0
漢字文化圏の上古音、中古音を 掘り下げるなら 呉語、粤語、ビン南語音や 南方の少数民族の漢字訓読みも 掘り下げていいんじゃないの? チワン語やミャオ語とか
609 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 11:32:58.87 0
唐音で入声が消滅した後の音って入ってきてるのかな 黄檗宗の用語では当然入ってそうだけど、一般に使われる言葉にはないような 地名や苗字でで神吉(かんき)ってあるけど、まさかこの吉(き)が入声消滅後の音だったりしないよな 勝手に日本人がぶった切り読みしてるだけだよな
610 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 12:50:52.22 0
入声字音は中世には言語通り飲み込むように発音していたらしいから いつ脱落してもおかしくないね ましてや地名なら 常用の「不」が正しくフツになっている例を探すほうが難しいだろう
611 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 14:18:49.84 0
相楽(さがら)という苗字があるけど、古代の日本漢字音と関係あるかな
612 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 15:24:50.84 0
613 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 15:45:00.92 0
>>611 相楽とか信楽は楽の古音を保存してるんじゃないかって説もあるが…。
行列の呉音キョウが行脚の唐音アンになったり 杏林の呉音キョウが杏仁の唐音アンになったり 何がおこってキョウ→アンになったの?
615 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 18:32:00.49 0
上海語みたいに語末のn,ng,mが区別されなくなったとか。語頭の子音は確か現在の上海語でも落ちてたような。 中世から近世で、日本と一番関わりが深かったのが呉語の地域だったからかな あるいは日本語の側で、それまでに呉音や漢音を受け入れたおかげで、語末をンで受け入れる体制ができたとか それ以前の散発的な借用だと、例えば銭→ぜにみたいに、語末は必ず母音が必要だった
>>609 「吉」を「き」と読ませるのはぶった切りじゃないか
古い時代にも地名の佳字化で「吉備」とかあるし
>>611 相楽・相模の「が」は「相」の「-ng」を反映してるというのは定説
他に愛宕=あたご とか 鳳至=ふげし とか
>>613 ああ信楽の楽はgl-みたいな頭子音を反映ってことね
それはどうかなあ・・・
確かに信楽の信は相と違って-ngじゃないから説明がつかないが
>>614 音節頭の子音については
行や杏は中国語ではhやɦ、あるいはxやɣのような摩擦音で
昔の日本語にはhの音が無かったので
呉音の時代には調音位置に重きを置いたのかカ行やガ行で日本語に入り
宋音の時代には子音の弱さを強調したのかア行で日本語に入った
音節末の子音については、行や杏の中国語の子音はŋ
呉音の時代には日本語ではŋで受けたらしいが
仮名遣の成立のときには撥音が未発達だったためかイやウで表現され、次第に発音もイやウになっていった
宋音の時代には撥音が十分発達していたので、ŋは然るべくンとして日本語に入った
619 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/26(木) 22:33:48.26 0
熟語の中の実際の音は理屈で説明できないことが多いんだよな 同じ字面でも同時代で揺れがあったり呉音漢音混合したり 連濁や促音化もしたりしなかったりしても表記されたりされなかったり 類推や音位転換や逆生成などの概念を借りてくればあるいは
621 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/27(金) 00:25:20.73 0
日本語学習者の皆様、例外が多くて済みません....
622 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/27(金) 05:03:56.64 0
徹の中古音はthietかな!? 武帝はLiu Thietか
623 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/27(金) 12:38:50.71 0
信楽に関しては信ヶ楽の略なんじゃないかって気も
信楽は紫香楽という書き方もある(紫香楽宮) 語源的にはシガ(滋賀)・アラ・キ(新城)ではないか 「信楽」というのは仏教用語でこう書いてシンギョウ(-ゲウ)というのがあるらしいが なぜゲウと読むのか、いつからの言葉なのか不明
625 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/27(金) 21:42:43.73 0
-ip, -epがイフ,エフでとり入れられたのが意外 -ik,-ekが「イキ」「エキ」、-it,-etが「イチ」「エチ」だったら、-ipは「イヒ」、-epは「エヒ」になりそうなのに そして現代には十が「ジイ」葉が「エイ」として伝わる しかし実際にはそうなってない
626 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/27(金) 22:07:52.61 0
>>625 -k, -tは調音位置が硬口蓋に近いが、-pは位置が大幅に前じゃないか
しかも両唇音故に多少円唇化しているし
627 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/02/27(金) 22:54:40.92 0
>>625 「一」は呉音イチ・漢音イツだが
「葉」は呉音・漢音ともエフで「十」は呉音ジフ・漢音シフだものな
口を閉じたらウの母音に一番近い形になるから
直前の母音の響きをまた入れようとは思わなかったんだろう
それだけ当時のウ段が円唇音だったということでもあるし
当時の入声音もやはり出わたりの音を出さない飲み込む発音だったのだとわかる
近代の外来語だって -k はクの他にステッキ、インキなどがあるが -t,はト(チ、ツの音価がすでに変わってしまってる) -p はプ だよなあ
629 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/01(日) 21:56:12.15 0
630 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/01(日) 22:05:54.21 0
あと、早くから分岐して孤立していた閩語系が、唐代の北方の言語の音を表した漢音と同じく二次的な濁音化があるのに(例 米粉 ビーフン)、 一方で漢音より古いかまたは地理的に南方の言語の音を表したと思しき呉音には、閩語にある二次的な濁音化が無い 実は思ったほど孤立してはいなかったってことか
631 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/01(日) 23:09:23.08 0
それは「濁音化」じゃなくて脱鼻音化、鼻音の閉鎖音化だろう 鼻音だって濁音なんだから もともと長安〜西安のあたりには他方言の鼻音m-, n-がmb-, nd-のように現れる という現象があったといわれ、それは現代の晋語だったか西北官話だったかにも 受け継がれているという話じゃなかったっけ つまり唐代だけはそのローカルな発音が標準的で、鼻音の後のbやdの要素を聞き取って 保存しているのが日本の漢音やビン語の文言音 ただ朝鮮やベトナムや他方言も長安音の影響は受けているはずがそこは残っていないという次の謎があるわけだが
この字は周代から、この字は漢代から、といったふうに、 個々の漢字の初出年代に着目した字典や研究ってありますか?
>>630 閩語の脱鼻音化は元朝の影響が強くなる前後に起こったとされてる
閩南語の方言語彙として有名な肉(bah)はモンゴル語のmaxが由来とされてて、
この単語が入ってきて以降に脱鼻音化が起こった地域ではmaxもbahに変化した
反対にmaxが輸入される以前に脱鼻音化が完成していた地域では外来語のmaxはmahのまま保存されてる
>>631 閩南語の/b/は白話音じゃない?
馬は白話音でbe、文語音でma
635 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/02(月) 05:05:19.92 0
底・地・的などで表される口語の助詞deの由来って何なんですか?
ある時、急に無から湧いて来て「之」を駆逐したとは思えません。
>>633 そのmaxとbahの例みたいに古代漢語由来とは思われない、
方言や口語の語彙の語源の研究成果がまとめられた物はないのでしょうか。
>>634 ありゃ、文白を逆に覚えてた
ご指摘ありがとう
637 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/02(月) 14:22:45.84 0
bahがモンゴル語由来とは知らなかった てっきり基層にあるミャオ・ヤオ系かタイ系からの語彙だと思ってた 日本で「しし」がほぼ廃語になって、「ニク」にとってかわられたように、福建でも一時期肉食文化の空白期があったのかな
>>633 「肉」がmaxというのは元朝期のモンゴル語の語形としては「新しすぎる」のではないかと疑問
蒙古語では中世から現代にかけて「iの折れ」という母音の逆行同化現象が起こり
第1音節の母音iは後続母音と同じになるか(いわゆる「完全な折れ」)
iの名残りを子音の口蓋化や半母音に残して同化した(「不完全な折れ」)
蒙古文語のmiqanに対して現代では
ハルハ&チャハルmax、オルドスmaxa、
東部裕固語maχGan、土族(モングォル)maxa と完全な折れを起こしているものの
ダグールmjag、ブリヤートmjaxan と不完全な折れが見られ
東郷(サルタ)語に至ってはmiγaというiの完全保存状態まで見られる
東郷語の分離は甘粛の一部で蒙古人がイスラム化するという状況と共に始まったと考えられるので
決して古いことではないだろう
と思ったけどその後他の単語でiの折れについて追いかけたら 中央部のモンゴル語諸方言以外は進行が単語によってまちまちで もっとも周縁部で孤立していたはずのアフガニスタンのモゴール語まで 数詞の中でも「1」(完全保存)と「6」(完全な折れ)で振る舞いが違うとわかったので この変化はモンゴル語の拡散期の真っ最中に起こり、 周辺にはバラバラの結果が残ったものと考えられる よって「肉」の語形がmaxで入ってもおかしくはないと訂正
>>598 西田龍雄のか。 女真文字専門家っているのかな?
モンゴル文語では肉をミカンっていうところまで読んだ ミカン食ってくるわ
みかあああああああああああああああああん みかっみかっみかああああああああああああああああああああああああん
644 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/04(水) 22:14:46.38 0
歌ってる人が方正&許不了 方正、中国語うまいなw
2ちゃんでしかみないバカっぽい言い方やめてほしい rをzみたいに発音するのって綴りが「h抜き」になってないだろ
646 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2015/03/04(水) 22:56:29.25 0
h抜きっつうと無声軟口蓋摩擦音が脱落したみたいに聞こえるわな 中国音韻学でいうと歯音化か尖音化かといったところか
647 :
643 :
2015/03/05(木) 13:42:19.17 0