生成文法批判 その2

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1名無し象は鼻がウナギだ!
タイトルの通り。ウザイんで叩いてみましょう。

前スレが「レスを全部読む」や「最新レス」で開けなくなったので新スレです。

↓前スレはこちら。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gengo&key=988295604&ls=50
↓前スレのDATファイルはこちら
http://mentai.2ch.net/gengo/dat/988295604.dat
↓それをHTML化したものはこちら(そのうち消える)
http://cgi.members.interq.or.jp/www1/q-mail/up/updat/up059.htm
2 :01/09/09 22:04
>>てゆうか、なんで認知の連中、梶田先生を無視するんだよ〜(泣)
>結局はチョム理論内部での修正案だから、チョム色を一掃したい連中
>から見れば目糞鼻糞とか思われてんじゃないの?

 本人が関連の論文を書いてない以上、大多数の人(特に若手)には
知る術がないですな。25年前なんて認知言語学の構想もない頃じゃない。
梶田先生の(いい)噂は聞いていたけどDTに関しては初めて知った。
衝動派さんが言うみたいに、ラネカーとかやってる人は注目しても
いいと思った。
3(´∀`):01/09/09 22:33
若手じゃなくて、今現在、認知の中心になってる中堅(以上)の連中の話し。
彼らが学生を指導する際に、どうして言及しないのかってことだよ。
4名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/10 01:18
梶田先生って本とか出してる?
どんな文献を読めばDTのこと詳しくわかるんだろう。
googleで検索すると(動的文法理論)いろいろ出てくるけど、
あれは梶田先生の理論を指してるのかな???
5名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/10 02:50
生成文法って「構文」というものを認めないってホント?
もしそうなら、梶田理論とは相容れないんじゃないの?
6(´∀`):01/09/10 21:19
>>4
昔むかしの本だが「変形文法理論の軌跡」大修館(持ってるアナタは俺と同世代?)
DTについては1977年のSEL論文の他、数年前の太田センセの何歳だかの記念論集。
「思考法」が一冊の本になっていないのは、とにかくもったいない。
研究社もいくら売れるのか知らんが軽佻浮薄なのばっか出しとらんと、たまには重みのある本
出してみれ。

>>5
プリミティブな概念としては採択していない。各構文はある一連の派生操作の結果として表出するので
あって、その操作自体は個々の構文に特定的なものではない。例えば wh疑問文にも関係節にもtough
構文にも比較構文にも、同一の演算子移動が関わり、その演算子移動操作はさらに一般的な移動操作の
一具体例に過ぎない、とされた。抽象化と一般化を追求する理論研究の中で、構文は自動的に帰結する
ものであってわざわざそれ自体を分析対象としたり、それによって他の何かを説明したりすることはな
い、という意味で構文は理論的意義を持たない。実際にはナントカ構文という表現も多用されるが、
それはもちろん上のような了解があった上での便宜的なもの。「主語」「目的語」といった文法関係の
概念も同様。
とまあ、ここまでいっといて、構文の拡張とかいう場合に、その構文の派生に関与する規則なり操作なり
の拡張適用のようなことを意味せず、文字通り個々の表現形式としての構文の類推的拡大利用のような
ことを言うのであれば、確かに生成の見方とは衝突する。
ただ、今の派生理論では別の意味で構文の概念が重要になってくるかも知れん、というのは以前に
「素性・辞書」スレで俺も書いたと思う。
7名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/10 21:27
        ______
     ヾ/::::::::::::::::::::::::::ヾヽ
     i:::::::::(((((((((⌒);)    真夏の炎天下の空の下
      |:::::::/        .iノ     >>1の部屋は異様な臭気に包まれております
      |::::/    ヘ  / |     混迷の現代に残された、ただ一つの安らぎなのか
    ,⊥|:|----(=・)-(=・)     オナーニという名の近代オペラの序章が
    l  !:;     ⌒´⊃` |       今まさに始まらんとしているわけであります。
    ゝ_┃     ´___/
       |┗━⊃<二二y'        今夜用意されたオカズは
      |   \_二/       ネット社会の落とし穴、真性ロリサイト
    /ト、   /7:`ヽ、_      彼にとってオカズというよりは
  /::::::::| ~''x‐''''~~ /::::::::::::::`ー   主食といっても過言ではないでしょう
/::::::::::::::::| ,,イ;;;;>、 /::::::::::::::::::::::::::   さあ準備は万端っ!!
::::::::::::::::::::::| /:::::| /:::::::::::::::::::::::::::::::  まさに遠足の前夜を迎えた小学生状態……

はたして股間のバナナは、先生おやつに入るんでありましょうかっ!?

おっと、マウスを左手に持ち替えたか……そして、残った右手でまずはゆっくりと
んっ!?
ああーーーーー!!ああーーーーーーーっ!!もうイってしまった!!!
溜まっていたのか!? それとも単に早漏なのか!!??
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お前は、お前はザーメンの間欠泉なのかーーーー!!!
8衝動派:01/09/10 22:46
>>4
古いけど月刊「言語」の1984年1月号からいくつか連載があった。具体的
分析もいくつか。前スレでかかり助詞さんが言っていたpretty to look at
なども取り上げられてた。前スレでB.O.B.さんが言ってたけど、梶田先生
本人が書いてくれるとありがたいのだが。標準的生成系におけるチョムスキーのように
先導的まとめ役になって、論文なり本なりを書いてくれるとよかったんだけどね。

>>5
標準的生成では、いわゆる構文の性質は、統語的原理・規則、語彙性質、音韻規則、
意味規則、語用的原理などの相互作用として捉え、ナントカ構文特有の
規則は設定しない。DTでも「構文」をプリミティブと考えない点では標準的生成と
同じ。あくまで規則・原則などが対象で、「構文」は擬似概念。ただし、GiからGi+1に
文法拡張するときに意味・音韻・語用などの性質を取り込んだ規則拡張が行われると
考えるので、最終成人文法 Gnには「これこれの構造では、あれこれの意味を表わすとき
に限り、どれそれの操作が適用してもよい」といった、標準的生成理論では
グロテスクと思われるような構造特有の規則は出てきても構わないとしている。
それを簡略的に「この構文Xは構文Yと構文Zから派生された」と言うことはある。

前スレの最後のところで顔文字さんが言っていたことと共通するかもしれないけど
G1,...,Gi, Gi+1,...,Gnという文法拡張に関して、標準生成理論vs.DTは、表示的文法観
vs.派生的文法観と類比できるかもしれない。チョムスキーは派生的文法観を支持する際に
「派生のステップごとに見れば局所性とかが見えるが、最終表示だけをを見るとその
局所性がぼやけてしまって見えなくなっている」という言い方をする。DT的に考えると
G1(=UG)とGn(=個別文法)だけを見るとぼやけて見えないが、文法の派生のステップを見れば
その文法拡張の背後にある規則性が見えてくる(のかも知れない:笑)
最終結果のGnだけ見るとグロテスクだが、それが生じたプロセスをみると各ステップが
実に簡潔・単純・エレガントな原理に従った拡張を行っているのだと。
pretty to look at って、日本語だとどんな感じだろ。
「見た目がかわいい」でいいっすか?
10名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/11 14:25
やっぱ、7、8の構文の話とか聞くと、プロセッシングとかとはそら
うまくいかんわな、生成。コンピタンスはパフォーマンスを前提としない
ってか。でも言語の起源として一語文のステージとか考えると
パフォーマンスが大事なんじゃないのかな。で、コンピタンスと
呼ばれているものはどう始まるのやら。
11アホ=400:01/09/11 19:58
>いや、本質的には同じ暴論だと思う。「○×を望むから○×を習得する」の前提として、○×の潜在的能力やそれを習得する
>能力がそもそもその種や個体に備わっていなければならず(そうでないものはいくら望んでも習得できない)、その前提部分
>にこそ生得性が大きく関わっていると思う。>前スレ472
以上は、かりにわたしが「ヒトもがんばれば、ミツバチのダンスが習得できるはずだ。」
と主張したことに対するレスと考えても、辻褄があう。
辻褄が合うどころではなくて、生成文法の理念を表明する的確な論弁だ。
もうすでに、議論が平行線をたどることは目に見えているな…
あ、でもとりあえず、ご返答ありがとうございます。
パフォーマンスエラーの引用もありがとうございます。
(テオロジカル→テレオロジカル)

そもそも習得とか知識とかの厳密な定義をしないと、なかなか実のある議論にはならない。
免疫系は学習するのか?
個体のあらゆる器官の発生は、能力なのか?
これらの問題群がこのスレにふさわしいとは思われないし、
なにぶんわたしは素人の毛を剃ったようなアホなので、本格的な批判は望むべくもない。
でも、チョムスキーが新しい問題領域を切り拓いたことは、評価したい。
つづく。
12アホ=400:01/09/11 21:22
デカルトについて。
空間を数値化して、座標に写像したひと。
それまで、味や匂いのような性質はもちろん、善や悪のような価値観までもが、
「質料」として混在していた生活空間を、数理的に抽象化した人物。
とにかく生成文法は、デカルト的操作と類比的に考えないと、
なぜにシンタクスを方法論のコアに据えたのかはわからない。

生成文法は、じじつ本質的に数理モデルに近いと思う。
ある系について、
交換法則が成り立たないばあい(p*q≠q*p)
結合法則が成り立たないばあい([p*q]*r≠p*[q*r])
あるいは成り立つばあい([p*q]*r=r*[p*q])なんかの
その諸条件を追究している作業に近い。あくまで、知的作業としては。
問題は、実在主義なんだよなあ。
数理論理学は、いちおう人知からは独立していて、どんなにそれが現実問題をうまく記述しようと、
それじたいがどう人間の知識にもたらされたかは、固有の問題領域として考えない。
いっぽう生成文法は、存在問題において明確な主張がある。

考えてみると、「無限」の概念は、いかに巨大な数を見たからといっても帰納的には生じない。
無限は、とほうもなくでっかい数ではない。無限を経験することはできない。
この意味では、negative evidence の論理が通用する。
デカルトはその起源を神に求めたわけだけど、類比的に考えれば、
生成文法における生得性が有意な説明原理になるかどうか。
どこにひっかかるかと言われれば、ここかなあ…
あれれ?やっぱり言語学じゃないな。またくる。sage。スマソ…
>どこにひっかかるかと言われれば、ここかなあ…
(自分が>12を適切に理解した自信はゼロも、なぜか)同意(した気分)。
>あれれ?やっぱり言語学じゃないな。
生成文法の生得性を議論することは言語哲学であってそれ自体は言語学ではないって理解は
可?不可?
今度は言語学でいこう。
日本語の生成文法的解釈は、marginalな文がでがちなので、
もう少し普通の文で試してみようかな。(勉強歴2週間)
てなわけで、「の」の話ふたたび。

かかり先生は二つの「の」と言ってたけど、より根本的には
属格を付与する「の」と、主格を付与する「の」の二つがあると思う。
日本語の形容詞(形容動詞含む)は、モードや時制、意味上の主語を持つことが考えられるので、句あつかい。
(英語の形容詞は、日本語の連体詞に相当すると思う。)
だめ?
ま、そういうことにして、主格付与と属格付与について考えてみる。

「わたしの部屋」「わたしの白い部屋」「わたしの静かな部屋」
では、属格付与。修飾部の語順を入れ替えて
「白いわたしの部屋」「静かなわたしの部屋」「静かなわたしの白い部屋」
にしても、属格付与は保たれる。いっぽう、
「わたしの好きな部屋」「わたしの住む部屋」では主格付与。語順を入れ替えて
「好きなわたしの部屋」「住むわたしの部屋」では主格付与は保たれない。
また、
@)「わたしの好きな白い部屋」
A)「白いわたしの好きな部屋」では、主格付与。
B)「わたしの白い好きな部屋」では、「わたし」と「好きな」の関係は失われてしまう。
主格付与の「の」が「が」と置換可能という、よく知られた規則を適用してみよう。
@')○「わたしが好きな白い部屋」
A')○「白いわたしが好きな部屋」
B')?「わたしが白い好きな部屋」
以上の簡単な考察から、主格付与の「の」が補部構造を形成すると思われ。
[NP [AP わたしの好きな][AP 白い] 部屋 ]
だめ?

ところで「わたしの静かな白い部屋」ではなぜ「の」は属格付与なのか。
さっき言ったように、形容詞が指定部素性を持ちうることから
素性が一致する限りにおいて、「の」は主格付与なのであろう。
○[NP [AP わたしの好きな][AP 環境の静かな] 部屋 ]
○[NP [AP わたしの好きな][AP 床の白い] 部屋 ]
それにしても、どういう素性?
「わたしが白い」ことがただちに排除できない以上、
「わたしの白い部屋」の「の」が属格付与ということは、
じつは、形容詞の補部素性も考えなければならないことに、はたと気づくのであった。
ということは、NP[[NP][の][AP][NP]。において、三者の素性が一致するかどうかが
「の」の性格を決定するのかな。
しかもその素性はかなりセマンティックな感じ。
?「鼻の長い部屋」
だめだ…。降参。付け焼刃ではダメダメだ。さげ。
かかり先生はわたしのことが嫌いだと思うけど、ご教授お願いします。
もちろん他のかたでも…

国語の先生、少々お待ち下さい。
15かかり助詞:01/09/11 23:47
15 べつに好きとか嫌いとかないけど、私は首を寝違えてしまって
コンピュータの前に座っているのがつらいので、治ってからでも
かきます。その前に誰か他の人が返事してくれていることを期待
しつつ。が-のconversionね。
国語の先生へ。
生成文法の生得論議は、経験的なものでなければならないと思ってます。
というより、チョムスキー本人が自然科学をモデルにしてますんで。
だから、生得性については、生物学、生物行動学などにより検証されるべきでしょう。

言語学についても、ローカルルールにあるようにたんに「記述的」ではないですし、
言語をメタレベルに語るという意味では、
言語学か言語哲学かは、微妙な問題かもしれません。
わたしはアホなので、考えたけどよくわかりませんでした。

「の」の問題も、ものすごくよく考えたのですが、アホなのでダメでした。
また来ます…
かかり先生へ。お大事に…
18虚無好き=400:01/09/12 01:03
虚無好きより。
いろいろ考えたけど、いろいろな理由で、
顔文字さんのおすすめのようにHNを持つことにした。
(アホの下げ止めのためもある)
とりあえず駄じゃれで、アホアホを象徴したれす。
これからもいろいろよろぴく。

早速、生物行動学→比較行動学>>16
19虚無好き:01/09/12 12:31
>が-のconversionね。
そうですね。
「女の好きなわたし」の「の」が、普通の意味で、主格でも属格でもないので、
主格付与と属格付与の選択の問題と考えたのは誤まり。
ほんとうの問題は「の」が「が」にコンバート可能かということ。

結局、「わたしは女が好き」「わたしは水がほしい」の構造を明示できないとダメ。
これが二重主格? もうちっと考えてみまふ。

デカルトの生得観念(無限)のはなしは、
negative evidence ではなく、lack of evidence の議論でした。
こういう話は書きながら考えているので、激しく突っ込まないでチョーダイ。
またくる…
20かかり助詞:01/09/12 12:48
19 そうね、名詞句の中では「が」が「の」にかえられうる。この「の」は
疑問の「の」とかnominalizerとかとはまた別物よ。主語に関しては「日本語には
主語はない?」とかいうスレがあったからそちらを参考にされたい。
21(´∀`):01/09/12 20:00
あらら、俺なんか一日中、テロのニュース見てたのに、騒動の真っ只中でも書き込みとは熱心だねぇ。

一つのスタンダードな見方として「の」格は機能範疇Dを介在して照合されるというのがある。
日本語では格交替現象がよくみられ、「寿司{を・が}食いたい」など状態述語の目的語が「を」→
「が」となるのは有名。。以前「やっぱり猫が好き」スレってのがあった。
「の」への交替は、Dによる照合が条件となるので、典型的に名詞句内に見られ、例えば「太郎が読んだ
本」→「太郎の読んだ本」となるのが、ga-no conversionの例。前者は [[ 太郎が読んだ ] 本 ]と、
関係節内部での主語の主格照合だが、後者は [ 太郎の [[ t 読んだ ] 本 ] D ]という構造。
(「太郎」の移動が顕在的でないことは「きのう太郎の読んだ本」など、関係節内部の要素に「の」格が
後行することから明らか、とされる)。
面白いのは、「を」→「が」→「の」の連続交替で、「美味しいコーヒー{を・が・の}飲める喫茶店」
などでは、それぞれの照合位置が異なるはずだから、それに応じてスコープ解釈なども違うはず、という
予測がたつが、いい例つくるのは難しいみたい。
宮川さんだったと思うが、「太郎か花子が帰った理由」と「太郎か花子の帰った理由」で解釈が違うと
いう判断がある。あと、目的語の主語を越えての「の」格照合ができるのか、など局所性に関する問題も
あるが、あまりきれいに出ないような気がするな。
1) a. 太郎が本を読める場所
b. 太郎が本が読める場所
c. 太郎が本の読める場所
2) a. 太郎の本を読める場所
b. 太郎の本が読める場所
c. 太郎の本の読める場所
3) a. 太郎に本を読める場所
b. 太郎に本が読める場所
c. 太郎に本の読める場所
さ〜て、ヘンなのはど〜れだ? >国語の先生さん

>虚無好きさん、
チョムが最初に日本で紹介された頃は、「コムスキー」と読まれてたらしいよ。
「ラングアッカー」とか、いまだに見かけるけどね(w

ミツバチ語についてはvon Frischの研究が有名だが、昔の言語学の入門書(Akmajian他)にも詳しく
紹介されていた。relevantな部分を引用する。
The beesユ ability to dance and navigate is innate, but experience can play a role in increasing
the accuracy of these activities.
Outside of increasing the precision of its activities through experience, there is no evidence
that the bee has to learn any of its behavior.
... the general communication system is innate but that the finer details of the system can be
modified by learning.
生得的根幹に経験による調整や洗練が加わる……生成の人間言語観そのものね。
22虚無好き:01/09/12 20:39
かかり先生、どうもありがとうございます。ほんとうにいたみいります。
おや?おっしゃるスレは倉庫なのかな?
とりあえずありがとうございます。

顔文字さんへ。速報板で、報道以上のことがわかるので、テレビは見ない。
(ショッキングサイトへの誘導はやめてくれえ。)
>生成の人間言語観そのものね
うそお。わたしが生成論者だったら、コミュニケーションの1語は省く。

国語の先生へ。
>生成文法の生得性を議論することは言語哲学であって>>13
これには、もっとつっこんだ読みが必要だったみたい。
一般論からいえば、文法は話す主体のことを考える必要は全然ない。
(わたしとは、一人称のことにすぎない。)
だがしかし生成文法は同時に客観心理学であり、
その概念は、精神における実在を意味している。
生成プロセスが脳内のなんらかのイベントに照応するのか、というのは行き過ぎとしても、
何らかの精神活動を思わせるのはごく自然。
(てゆーか、いまだにわたしも混乱中…)

ところで、
何か言いたいことがある→言葉をみつける→言う
というような、素朴な心理的観測は、生成文法にはない。
生成文法には話す主体はいない。
(デカルト空間が無人という意味で、生成文法も無人である。)
コミュニケーションは無い。
意味は構造のほうから自動的に派生してくる。
その構造もまた、自然に完成される
あたかも、植物が光と水と必要な無機物を与えられれば育つように。
これは、単純だという意味ではない。
葉っぱの生え方には、知性を思わせるような数理的規則がある(フェボナッチ数列)
とはいえ、文法も葉っぱの生え方計算法も、遺伝的に決定されている。
文法を自然科学とするためには、このくらい非人間的でないとダメなのだ。

sかし逆接的ではあるが、このような方法論が
何らかの意味で人間意識への態度とも受け取られる。
ことに「生得性」が論議されるときには。
意識がもっぱら言語的とは思わないが(検証不能)
言語能力の中核が、実在的な意味で遺伝によって決定されているとなると、
生成文法は、人類の意識内容を制約している可能性がある。(検証不能)

もっとも人間意識を制約する、別の決定論(生得論)的要因も考えられるので、
ことさら生成文法がドラスティックな試みを行っていると考えるのは誤り。
ただ哲学的文脈においては、決定論的性格が焦点となるだろう。

生成文法と生得論議を切りはなすことはできないが、
生成文法が哲学なら、決定論に決定。
(くどいけど、だからダメということではない。念のため…)
国語の先生、こういうことでどうでしょうか。
23虚無好き:01/09/12 21:22
顔文字さん、
レスの順番が逆になりましたが、勉強になります。ありがとうございます。
(なんかここだと、キャラが一定しないな…)

きょう知り合いの英語のnative speaker に、
Do you mind my heavily smoking?
が可能かどうかきいたんだけど、これは非文(予想通り)
Do you mind my heavy smoking?
Do you mind my smoking heavily?
しか、だめみたい。
ちなみに、チョムスキーの名を知っている程度の人物。
(どの程度なのかはよくわからん。)

いまのところ、日本語との共通点は不明。また来る。
24国語の先生:01/09/12 22:28
虚無好き様ありがとうございます。

>>22 >生成文法が哲学
私自身(>>13)はこういい切りたかったわけではないのですが。
人間言語が人間にとって生得的・獲得的の別を問わず、生成文法自体の検証はできるのかな、
生得か否かは哲学の領域で検証(批判)し、生成文法の発見した諸理論自体はあくまで言語学の
枠組みで検証(批判)するべきではないか、という考えに私自身が傾いたということです。
でも「生得論議は、経験的なものでなければならないと(>>16)」ですか。そうですか……

>生成プロセスが脳内のなんらかのイベントに照応するのか、というのは行き過ぎとしても、
個人的には、行き過ぎどころかそこまで行かないと生物学の援用に説得性が出始めないと思います。

>言語能力の中核が、実在的な意味で遺伝によって決定されているとなると、
>生成文法は、人類の意識内容を制約している可能性がある。(検証不能)
個人的には、
「人類の『意識』の形成され方が遺伝によって決定(ある形に制約)されているとなると、
人類の意識内容のあり方は、人間言語の文法のあり方を制約している可能性がある。」
ということであれば大賛成です。
25国語の先生:01/09/12 22:52
>>21
わたし的には、
1) a. 太郎が本を読める場所 ○ b. 太郎が本が読める場所 △ c. 太郎が本の読める場所 ×
2) a. 太郎の本を読める場所(多) b. 太郎の本が読める場所(多) c. 太郎の本の読める場所(多)
3) a. 太郎に本を読める場所(多)△ b. 太郎に本が読める場所(多)△ c. 太郎に本の読める場所 △
{ ○=OK,(多)=多義的, △=OK?添削対象, ×=非文 }

2)はもちろん「誰かが太郎の本を読む」場所との多義性についてですが、
3)a,b は「太郎が本を読む」場所より「誰かが太郎に本を読んでやる」場所と理解して
みたらけっこうアリだったりして……
26かかり助詞:01/09/12 23:40
21 宮川さんのMIT Working Paperの論文だっけな。あれは
私、判断が多分に怪しいと思うけど。アメリカでは、「判断の
強引さは宮川さんくらいまでにしておけ。それ以上やったら、
誰も信じないか、ひどいときは就職がなくなる」なんて
冗談があるくらいで。宮川さんは親しくしていただいているので、
あんまり書きません。しかし、ボストンなんかも、結構
大変なことになってそうだな。
27名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/12 23:57
「の」を使うちょっと古風、というような視点を入れるべきでは??
28名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/13 00:54
>宮川さんは親しくしていただいているので、あんまり書きません。
26でそんだけ書けば十分だしょ(w
生成の人でもちゃんとそう思ってるんだ、ってのが分かって
ちょっと嬉しいよ!?(w

申し訳ないけど、生成の人の論文はジャッジメントがあわない
ことがホントに多い。それが語用論的な問題によるものなら
生成文法のパラダイム的には問題ないんだろうけど、
その辺のこと(語用論的な文法に無関係な問題かどうか)を
論じるわけでもないし、さ。その辺が片手落ちなんじゃないの?、
という印象につながるんだよね。似たようなこと前にも書き
込んだけどさ。これは批判ではなくて提言のつもりなんだけど、
あんまり反応よくないね、いつも。
29名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/13 01:33
どんな文法的認識も破綻するって、ウィトが言っている。
この原理的考察の射程を見積もること・・・
30かかり助詞:01/09/13 08:37
まあ、宮川さんは帰国子女だからね。日本語にナマリはないけど、
9才の時だったかな、アメリカに渡った人だから、判断がちょっと
ワイルドなのは仕方ないかも。宮川先生、お読みでしたら、すいません。

判断がずれるのはそもそも仕方ないという味方もあります。
我々がinternalizeしている文法というのは、個人個人で微妙に
違うわけですし。我々が、ある文の判断を論じるときには、自分、
ないしはinformantの「個人語に基づく判断」を論じている
訳ですし。勿論、日本人の9割が「そりゃあーungrammaticalだよ」
何ていう文を「これは文法的だ」何ていっていたら困ったモンですがね。
31名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/13 09:22
個人(家)の問題
性差の問題
方言の問題
語用論の問題

 切り離して考えないといけないものはひじょーに多いですね。
確かチョムもSSの時点で文法性、許容性は程度問題というのは
明確に書いてるよね。その程度差が何に由来するのかきちんと
議論する必要があるんじゃないのかな。

 宮川さんってPhDはMITじゃないよね。駅弁大学のPhDが燈台
教授になったようなもんか。学歴ロンダリングという表現には
笑ってしまったが。
32名無しさん:01/09/13 10:11
ジャッジをある程度の人数にきいて統計的な手法と組み合わせたりとか
そういうことはあまりやらないんでしょうか。
やってもよさそうだと思うんですけど。
33>29:01/09/13 11:24
ウィトって誰?
ウィトゲンシュタインにきまってんだろ
35かかり助詞:01/09/13 12:45
>>31 ちみちみ、MIT出だけが偉いわけではないよ。MITにだって、
よくできる人から、なんだか似ても焼いても食えないような論文を
かく人もいる。よその大学にもよくできる人から、訳の分からない人
までいる。東大だってそうだ。出身校で言語学者を語るのは
ナンセンスだよ。

32 それはあんまり意味無いだろうな。肝心なのは、誰かの中に
internalizeされた文法を探ることであって、平均的な文法性は
必ずしも人間の脳内に体系されたものでないのだから。
36虚無好き:01/09/13 19:21
かかり先生へ。
「日本語の主語」スレにいってきましたが、
わたしに近い関係の人間が「自分」を二人称で用いるため、
(「自分はどう思うの?」ときかれて、最初ハァ?でした。)
わたしの「自分」に関するジャジメントも破壊されてしまいました。
↑この文にも妙な多義性が生じてるな…
したがって、主語を「自分」との比定で考えるアプローチはとても困難。
↑あれ?これもそうだ。
まあ、日本画の主語はVP内にcovertに存在するというところが無難なのでしょうか。

ところで先生の「EPPだかなんだか」という発言が妙に気になる。
EPP素性で主語がひっぱりだされるという考えにご不満があるのでしょうか?
↑用語の使い方が大雑把なのは、たんに無知なためで、
ただちに生成文法に反感があるためではないです。
もちろん、わたしはいちおう批判者側で、(仮説いぜんの)予想としては生成文法に過剰な一般化があるのでは?
ということですが、とりあえず基礎的な概念は押さえておかないと…

ちなみに「生成」という呼び捨てが侮蔑的であることは学習しました。気をつけます。
つづく。
37虚無好き:01/09/13 21:10
国語の先生へ。
>「生得論議は、経験的なものでなければならないと(>>16)」ですか。そうですか……
なんだか、失望されているもよう…………
生得性について、哲学的に論じることを否定するわけではないんですが、
言語知識の生得性が実証的な問題であることは、生成文法の側の要請でもあります。
いっぽう、生成文法における理論上のassumptionが、局所的な脳機能に特定できるかというと、
よく知られたMRIや脳磁図(MEG)、光トポグラフィなどを駆使してもかなり怪しく、
まずなにより、生成文法の理論的要請ではないのです。
簡単なところで、音韻素性のspell-outが、Broca野から音声器官への信号に照応するかどうかは、
生成文法の自然科学的検証とは、ちょっと違うように思いますが…
まあ、わたしは生成文法家ではないので、断言しませんが。

>生成文法の発見した諸理論自体はあくまで言語学の
>枠組みで検証(批判)するべき
かどうか。まず形式的に述べると、生成文法じたいが言語学のモデルを提供してますんで、
純粋な「言語学の枠組み」をどう規定するのか、という問題が生じます。
でもこれは、どんな領域学問でも生じる問題でして、じつはへ理屈。

文法要件だけを生成文法からてきしゅつextract(易に立刀のテキが出ない)しようという試みは、
わたしもそれを数理モデルとしてやろうとしているんですが、なかなかうまくいきませんね。
それに「最適な」説明原理は何かという果てしない問題はいずれ残るでしょう。
機能主義vs「構造主義」(仮名)みたいな。
(だからこその経験主義なんだけど…)
そういえばBOBくんはどこへいったのかな?
瓦礫の下じゃなかったら、おでましを希望。
わたしが真に批判できるようになるのは、当分先だよ。


「虚無好き」ってニヒリストみたいだな…。
また来る。
38(´∀`):01/09/13 23:33
>>24
>「人類の『意識』の形成され方が遺伝によって決定(ある形に制約)されているとなると、
>人類の意識内容のあり方は、人間言語の文法のあり方を制約している可能性がある。」
意識とからめる必要はなくて、いかなる人間言語もUGの非情な(?)制約から逃れることはできない、
という意味で、UGは人間の言語表現の可能性を抑圧するものといえる、ってのは俺も前に書いた。

>>25
判断感謝。
>c. 太郎が本の読める場所 ×
これはいちおう、ガ格主語を越えるノ格目的語の照合ができないってことで、局所性のいい例だ。
>c. 太郎に本の読める場所 △
このように節内にガ格が一つも出てこないケースってのは、かなり制限されるように思う。主節内では
だめそうだけど(cf. 太郎に{この本が/*?を}読めない)なぜか?

>>37
>よく知られたMRIや脳磁図(MEG)、光トポグラフィなどを駆使してもかなり怪しく、
>まずなにより、生成文法の理論的要請ではないのです。
うむ。俺も完全に素人だが、MRIなんてのよりもっとミクロレベルの話しを生成はすることになると
思う。例えばタンパク質のフォールディングあたりが、アナロジーとしては面白いと思う。
>わたしもそれを数理モデルとしてやろうとしているんですが
上でフィボナッチが出てきたが(フェボナッチはやめてくれ、脱力感ある)ついでにL-systemにも
言及しよう。
>それに「最適な」説明原理は何かという果てしない問題はいずれ残るでしょう。
>機能主義vs「構造主義」(仮名)みたいな。
例えばフィボナッチの例は、反機能論として出されているんだけどね。
39かかり助詞:01/09/13 23:55
36 ところで先生呼ばわりはやめて頂戴よ。照れちゃうよ。
私も偉い人ではないのだし。

「自分」を先行詞なしで使う用法は「主語スレ」にもかいたと
思うけど確かにあります。英語でもEveryo except yourself
works on Friday.なんて言い方できるし。それは一応わけて考えると。

それと、EPPは別に嫌いではないよ。前に某学会で、EPP featureという
のをかなり勘違いして扱っていた論文を聞いたことが何回かあって、
EPPというのは結構勘違いした人が好きになるものなのかな、という
印象があるのだけどね。
40B.O.B:01/09/14 01:02
>そういえばBOBくんはどこへいったのかな?
ちょっと忙しくしてて…それにこの事件だし。

>勿論、日本人の9割が「そりゃあーungrammaticalだよ」
>何ていう文を「これは文法的だ」何ていっていたら困ったモンですがね。
しかし、1割の人が言えるといってるものをどうするのかね?
以前言ったことだけど、何回も考えている内にOKになってしまうことはよくあるし。
それは、発音できなかった構音でも練習する内にできるようになってしまうのと類比的
に考えられないかな?
実際、マージナルな文のインプットを受け続けたり produce したりする内に
脳のシナプスにリアルな変化が起こっても不思議ではない。

だからこそ、(判断に関して)「平均をとる」という発想は真剣に考慮すべきだと思う。
平均的な文法=日本語とは少しずつずれた日本語モドキが、各人間のアタマの中
に体系化されているのだとしたら、抽象的な「日本語」はそういった平均値に過ぎない
ということになる。

>生成文法は、じじつ本質的に数理モデルに近いと思う。
数理モデルとは似て非なるものでしょう。実際に数理化していない以上、
数学ごっこに過ぎない。ちゃんとやれば知的作業としては面白いだろうが、
それをやっていない。
HPSG は、逆に、厳密に数理化はしてるが実在論に関しては慎重。

ところでずいぶん前に
「機能は構造を産み出さないというがそれは二語文のような単純な構造
 さえも産み出さないということか」
という趣旨の質問を(顔文字氏に)したがあれはどうなった?
41(´∀`):01/09/14 05:22
>EPP featureというのをかなり勘違いして
しかしEPP自体の正体がまだよく分かっていないのも事実だろ。
ちなみにかかり氏自身はEPPをどんなもんだと思ってるの?

前にも言ったが(非)文法性ってのは理論に依存した概念だからネイティブの何割以上がダメと言ったら
非文にしようとかいう問題ではそもそもないな。極端な場合、全員が直観的にヘンだと感じる場合でも、
理論上は文法的としておいてそのヘンさを文法以外に求めることが要請されることもあるだろう。

「機能は構造を生み出さない」というのは、機能を求める能力と構造を生み出す能力は独立しており
前者が自動的に後者をもたらすのではない、という意味で言ってる。例えばある物体を名詞で名付け
たり、物体間の関係を動詞で名付けたりする場合も、名詞や動詞という言語範疇、言語構造を生み出す
能力が独立して先に成立していなければならない。より専門的には、「語」がシンタクスの出力だと
する考え方(DM)を採れば上のことは一層明白。
42 :01/09/14 11:51
>しかし、1割の人が言えるといってるものをどうするのかね?
>以前言ったことだけど、何回も考えている内にOKになってしまうこと
>はよくあるし。脳のシナプスにリアルな変化が起こっても不思議ではない。
 そうなんだよね。「狼の/が檻から逃げたのが鶏を襲った」みたいな、
いわゆる主部内在型関係節なんか初めて見た時は、へ?、って
思ったよ。聞いているうちに慣れてくるし調べるとまぁまぁテキストに
でてくるんだけどさ。(w

 もう一つの問題は共時性の問題。どんなにある時代の言語を抽象的に
輪切りにして研究すると入っても、ティーンネイジャーから90歳の
じーさん、ばーさんまでいるわけで、本当に共時的研究なんて可能なのか
という問題。これってヤコブソンのソシュール批判だったと記憶してるけど、
あってる?違ってたら誰か訂正して。上の主部内在型の表現も昔のテキストの
方が多く出てくるんだけど、もう50年もしたら日本語からなくなるのか、
それとも日本語がは構造としてその構文を許容し続けるのか???

 基本的にはBOBさんの一連の書き込みに共鳴しているんだけど、聞いた
ことがほとんどなくても判断できる構造に秘められた(由来する)能力
みたいな主張にも、こういう具体例があるとそれなりに説得力がある
気もする。ちなみに生成文法とHPSGでは関係節内在型に対してそれぞれ
どういう分析が主流なのかな?
43かかり助詞:01/09/14 12:13
究極的には各個人のidiolectに関する文法を作るのも大切な
仕事なので、確かに一割の人しか容認しない例文Aをokとしている
ということもあり得ると思われます。しかし、例えば、その
例文Aだけ人々と違う判断で、他の例文に関する判断が全部
ノーマルだったら、私だったら、都合よく判断を曲げていると
思う。もう10年以上前にUMassから出たとあるdissertation
の判断なんてやけくそだと思ったな。

で、例えば普通よくないと言われている、what do you wonder whether
Mary bought?みたいな文をそこいら辺にいる外人のおニーチャン
おネーチャンにみせると、Perfectly grammatical. You must trust me
on this. I was raised speaking English何て言われます。これが
どういうことかというと、やっぱり微妙な判断にはある程度の
トレーニングがいるのではないかな。

さて、EPP-featureについて。元々、「英語のclauseには主語が必要」
というのがミニマリストになって「主語がないといけないのはfeature
のせいだ」何てことになっています。私はこのストーリー自体が
多分に怪しいと思っています。LasnikなんかはEPPfeatureはPPでも
満たせる、みたいなかなり変な仮説をどこかで出してたけど、私は
基本的にはDPでないと「主語」ではないと思う。いわゆる文主語も
主語ではないでしょ。Internally Headed relativeについては
また日を改めて。あしたカイロプラクティクに行って肩を診てもらって
からでも書きます。
44虚無好き:01/09/14 18:18
話の流れ無視してますんで…

顔文字先生へ。
>例えばタンパク質のフォールディングあたりが、アナロジーとしては面白いと思う。
コドンを6bitの記憶素子と考えれば、(ん?あってる?)
DNAをコンピュータデヴァイスのROMにあたるものと考えることができます。
おまけに読出し開始コドンと終止コドンも特定されてるとあれば、たしかに簡単な文法があるといえそう。
でも、computationはいずこで?
CPUにあたるもんがないと、わたしにはピンときませんが。
コドン文法は生成しないからいいのか。読出し専用だし(セントラル・ドグマ)

>言及しよう。
言及しなければ合格じゃなかったのかな…
自然界の構造についてはおいといて、(ちょっと言語学から離れすぎ。)
とりあえず人間の精神活動と関係あるところでいえば、
(あ、これはL-systemの話です。)
楽曲形式に自己相似性がみられますが、あんまりきれいな数値化はできなかった。
基本形=A
二部形式=AB
三部(ソナタ)形式=ABA
スケルツォ=ABABA(たまに)
ロンド形式=ABACABA または ABACACABA
交響曲になると、一楽章の内部に上のような形式が現れます。
まあ、なにぶん芸術ですので、かなり単純化したところもありますが。
(ごらんのように、連鎖の長さとFibonacci数との一致もありません)
なにぶん上はわたしの思いついたことですので、鵜呑みしないように…
(ヘボナッチよりはいいだしょ!フェボナッチっていってるひとけっこういるんだもん)

つづく。
45虚無好き:01/09/14 19:13
なんか今日は言語学モードじゃないな。←だったら書き込むな!

BOB先生、元気でなにより。これでわたしが少々脱線しても大丈夫?
>数理モデルとは似て非なるものでしょう
う〜ん。数学メタファーは、だてでやってんのかなあ…
とにかく、もう少しほじってみる。
気象学の話だけど、天気予報が確率的パラメータだけでも可能という話があったな。
たとえば10日間連続のお天気の変動のパタンのデータのみを蓄積していって、
(晴れ、晴れ、雨、曇り……、てなぐあい)
自動的にこのパタンだと、次の日は雨!と予想するシステムを作る。
これでけっこう当たるらしい。
寒冷前線が何だとか、コリオリ力がどうとかの知識はまったく必要なし。
これは立派な数理モデルだと思う。気象予報士のかたには悪いけど。

いっぽう、気圧配置(構造)が結果的に雨をもたらすのであって、その逆ではない。
ともいえるし、逆に、晴れ、晴れ、雨、曇り……というシークエンスのほうが重要ともいえる。
HPSGモデルって後者に近くない?(と、無理矢理ハナシをつなげる。)
46虚無好き:01/09/14 23:10
↑45 いいアナロジーではなかったな…
HPSGの数理モデルについては、こんどきちんとご教授お願いするよ。

じつのところ伝統的な経験主義は不確定性原理の時点でcrashしている。
それいぜんに領域科学が研究対象をあるていど構成するのは常識で、
このご時世に経験主義を標榜するのは、いわば自暴自棄のシャレなのだ。
(チョムスキーの初期、経験主義といえばbehaviorismだったけ…)

で、
とりあえず、いまは生成文法の言語能力の(共時的な)理想化の正当性について
一発かましてあげてくれ。>BOB先生へ

またくる。
47(´∀`):01/09/15 02:55
>>43
EPPといわゆる主語の問題は切り離して考えたい。Spec(vP)へのobject shiftやSpec(CP)
へのwh移動もEPP効果だとすれば、こいつらはPIC違反回避という効能があるが、逆にTP
がphaseでないとすればSpec(TP)への移動はそうではない。別のcommunicative
functionやひょっとしてagentivity解釈をもたらすという効能があるんだろうが、とに
かく移動のメカとその結果としてどのような機能が生じるのかは別問題だというのを
よく表しているとも言えそうだね、EPPの場合。

>>44
おいおい、genetic codeの話しとごっちゃになってるぞい。
protein foldingはタンパク質の立体構造が熱力学的平衡状態に至るメカニズムを問題に
しているわけで、それと言語構造の安定性とりわけ無数にあるはずの派生の中からどの
ようにして最適派生を一瞬にして選び出しているのか、という問題との類似性に注目する
ことができるのではないか、ということが言いたかったのよ。

自己相似性については、言語構造にもそれがあると指摘してたのが、X-bar理論だとも
言えるだろう。音楽に普遍文法があるってのもジャケンドフが昔言ってたし、LADの
先行物としてMusic Acquisition Device (MAD)があった、て考え方もある。もちろん
MADもspecies-specificなa cognitive moduleとして仮定されている。
さて、俺は音楽理論は全然知らないけど、
>基本形=A
>二部形式=AB
>三部(ソナタ)形式=ABA
>スケルツォ=ABABA(たまに)
までは
A → AB or BA
B → A
の書き換え規則によるヘボナッチそのままだね。
48虚無好き:01/09/15 09:27
顔文字先生へ。
ここにいるといろいろ勉強になりますね…(苦笑)
たんぱく質(ポリペプチド含む)の可能的構造(無数)と時間のパラドクスについてのお話だったわけですか。
たしかにここにも極小アプローチが存在します。
詳しいことは全然知らん。すまん。感動した。

おっしゃることだけでは、どこまで深いアナロジーになっているのかわかりませんが、
たぶん初期native状態、二次構造、三次構造…をへて安定状態に至るプロセスが、
(しかも一瞬ということらしい)
生成文法を思わせるということだと思います。

だがしかし「最適派生」の考え方がわかりません。
やはりF=E−TSを最小にするってこと?
ヘリウムが常圧で固体にならない理由と同じ?
それじゃあんまりだー(涙)
ヘボナッチもあんまりだー(怒)

言語学ってなに? またくる……
49虚無好き:01/09/15 10:17
最適派生ってたんにgrammaticalってことかな?
だったらわかるな。
それに数値的照合があってもおもしろい。

顔文字センセ、おひまでしたら詳述を。
50かかり助詞:01/09/15 14:01
47 にゃるほど、チョムスキー先生流にCP-SpecとかvPの外のspec
もEPPと呼ぶのね。そしたら、それこそ私はEPPがなんなのかなんて
解らないよ。ところでvPがphaseだっていう理由はなんだっけ?
object shift?例えばwh-mov'tみたいなA'-mov't系も
vPのedge通るのカネ。イマイチ解らない。

さて、internally headed relative(IHRC)ですが、実は現代語では
「こういう言い方もできるかな」位の感じだけど、古語では
ばしばし出てきます。古語では現代語にはない特別なメカニズムが
あったためだと思われます。詳しくは書かないけど、連体形と
終止形の区別がなくなっちゃったことと関係していると思います。

で、IHRCの分析ですが、主には二通りあるようです。第一には
何らかの移動が関与しているとする味方。すなわち、
(1) 信長が 財宝を 隠したのが 発見された。
(2) 信長が 隠した 財宝が 発見された。
(1)も(2)と同じように「財宝」(あるいはそれの相当ぶつ)が実は
externalの位置にまで動いている、とする考え方。
もう一つは発音しない代名詞みたいなのが、(1)の「の」のあたりにあって、
これがinternal headと同じ指標をふられているという考え方です。

まあ、crucialなのは移動があるかないかなので、島の制約を
示すかどうかが決めてとなるべき証拠なのでしょうが。
何言っているかお分かりでしょうか?私は「移動説」のほうが
正しいと思う。けど、私は移動は移動でももう少し変わった分析
をしているけど。いつか論文にしてどこかに出すから読んでね。
51本当?:01/09/15 20:23
>c. 太郎が本の読める場所 ×
ここは、太郎が安心して本の読める唯一の場所?
52(´∀`):01/09/15 20:37
>>48
前スレで第二法則を引き合いに出したけど、統語計算においてエントロピー最大則あるいは自由エネルギ
ー最小則みたいなものが働いていると考える研究者も確かにいるのよ。ま、F=E-TSがそのままあてはま
るってことではなくて、ひょっとするとより抽象的な法則があってそれがいろんな現象世界に異なる最適
化原理として具現化してくる、ってことなのかも知れない。結局、生成の未来像は言語において働く法則
を手掛かりにして自然の普遍法則を探ろうってとこまでいくことになると思うんだけどね(それが俺なり
の「言語学とは何か」かなぁ)。
で、「最適派生」とは何か、だけど、おおざっぱにいって、まずあり得る派生全体の集合Dがあり、その
中に意味・音声解釈にとって過不足のない情報を与えることができる構造を組み上げる派生(収束派生)
の集合Dcがあり、さらにその中に最もコストの低い派生(最適派生)の集合Doがあり、いわゆる文法
的な表現はこのDoの出力に限られる、ってのが初期ミニマリストの経済性の考え方だった。
つまりすべての適格な言語表現はあり得たかも知れない全競合派生の中から一番経済的な派生を選び出し
た結果だとする、大域経済性global economy が最初は採用されていたわけ。その後、どうやって競合派
生のクラスを限定するのかとか先読みをどうやって抑制するのかとか、いわゆる計算量の指数関数的爆発
を回避するために、局所経済性local economy に乗り換えたんだけど、俺個人としてはむしろglobal
economyのほうが面白いといまだに思ってる。つまり、そんな計算不可能なことを人間言語はどうやって
可能にしているのかという問題設定の仕方のほうが、タンパク質の問題とかとつながるような気がして、
さ。このあたりは単なる漠然とした印象論に過ぎないから、あまり突っ込まないでくれる?
53(´∀`):01/09/15 20:38
>>50
phase自体が最初は不純な動機(barrierの言い換えみたいな)で出てきたが、派生モデル下では結構いろ
んな効能があるってんで、みんな真面目に考え出してるね。チョムはpropositional contentを持つ範疇
という特徴付けしかしなかったので、何のことか分からなかった(今年のFAJLでDPがphaseかどうかとい
う話しをしたと聞いたが、どうだったの?)。vPについてはVPとの対比が問題になるわけで、たとえば目
的語がSpec(TP)に移動できる条件として、Spec(vP)に主語がマージされていないか、主語と等距離の位置
まで目的語がいったん移動するか、というのがあることから、VPはphaseではないがvPはphaseだ、っての
が出てくる。もっともこれだと、MLCとPICとの余剰性も生じ、それが逆に面白いトピックになるって部分
もあるけどね。俺的には意味解釈のまとまりとしてのphase、cyclic spell-outでvPまでがまず解釈にま
わされ、次はCP、というようなinterpretation by phaseによって、スコープとかがうまく扱えない
か、ってのに興味あるんだけどね。いや、なんとなく(w

IHRCについてはKayneが自分のantisymmetryの枠組みで分析してたと思う。ほとんど覚えてないんだけ
ど、確かIHRCはhead-last型言語でだけ見られ、それがこの言語では常にcomplementの移動が起こること
からうまく説明されるとかじゃなかったっけ?
それとは別に
>(1) 信長が 財宝を 隠したのが 発見された。
で移動が起こっているのが見えない(←これもIHRCね)のだとすると、これはちょうどwh-in-situと同じ
で、wh疑問文・関係節ともに演算子移動が常に関与するとすると(日本語の関係節はTPどまりという人も
けっこういるけど)IHRC単独の分析よりもwh-in-situと結びつけた統一的分析を考えるほうが有効かも知
れにゃい。これも、なんとなく(w

>>51
lexical choiceその他によってだいぶimproveするような気はするね。
「みんなが休憩の取れない時間帯」とかは?
54(´∀`):01/09/15 20:43
少し前からどの板も「スレッド一覧」が文字化けで見れない。
自分が書き込んだ後も、文字化けページに飛ばされる。
どうすればいい?
>>54
「スレッド一覧」を新しい窓で開いて、更新を押す。
56(´∀`):01/09/15 21:14
やってみたけどアカンわ。ちなみに当方マカーでIE5使用中。
57国語:01/09/15 22:02
>>51,>>53
lexical choiceも何も、例えば「本の太郎が読める場所」だったら△にします。
(さすがに○にしたくはないけど)
58(´∀`):01/09/15 22:46
>「本の太郎が読める場所」だったら△にします
そ、そお?

自己レスだが
>移動が起こっているのが見えない(←これもIHRCね)
ほんとか?
59本当?:01/09/15 22:52
>「本の太郎が読める場所」だったら△
こんなxxx本の太郎が読める場所 はない?
60かかり助詞:01/09/16 00:43
>>53 そうね、50で書いたIHRCの二つの分析は、(huangによる)
wh-in-situ移動説と、(Heimその他による)unselective
binding説に対応しているね。だから、渡辺さんの「基本的に
両者(wh-in-situとIHRC)は一緒」というのはおおむね正しいと
思われる。私はwh-in-situもできたら動かしたい人なので、
IHRCも動かしたいけどな。

FAJLでは「DPもphaseかも知れないけど、まだきちんとした定義を
してないのではっきり言えない」と言っていたように思うな。vPが
phaseというのは、もしかしてチョム先生はbarriersの
VP-adjunctionをあきらめていないのかな。前にhuangが
「チョムスキーはVP-adjunctionがnaturalだ、といったけど、
誰もそんな風には思わなかったので、チョムスキーも
あきらめた」と言っていたけど。

もしかして、このphaseてのを上手いこと定義すればMLC
で扱えないようなadjunct conditionとかNP complementの
CNPCとかがderiveできるのかな。
61B.O.B:01/09/16 01:33
>機能を求める能力と構造を生み出す能力は独立しており
>前者が自動的に後者をもたらすのではない、という意味で言ってる。例えばある物体を
>名詞で名付けたり、物体間の関係を動詞で名付けたりする場合も、名詞や動詞という言
>語範疇、言語構造を生み出す能力が独立して先に成立していなければならない。より専
>門的には、「語」がシンタクスの出力だとする考え方(DM)を採れば上のことは一層明
>白。

言語範疇が先に無ければ単純な名づけ・名指し行為を行なうことすらできない?
犬だって自分の名前を呼ばれれば反応するが、それは犬のアタマの中には N か
なんかしらないが何らかの言語範疇が存在するってことになるのかな?

意味・機能と独立して言語範疇が存在する、という発想が、全く持って飲めない。
モノ・コトとそれに替わるもの(即ち(広い意味での)記号 e.g. ケムリは山火事のサイン)を associate する能力は、ある程度の知能を持った動物なら持っているものだ。
感情やメッセージを communicate する能力に関しても同様。
それらが自然言語に先立って(「独立して」は疑問)存在する必要があるということは、
おそらく誰もが認めるでしょう。

言語範疇は、意味を含めた言語現象をモデル化するために仮構するべきものであって、
その実在にコミットするには相応の覚悟がいるはず。
(つまり実際の現象として観測してみせるとかね、どうやるか知らないが)
意味・機能と独立した(動いたりくっついたりする)言語範疇なんてホント勘弁して
ほしい。それなしで同じくらいエレガントな説明ができたらその方が100万倍いいとは思わん?
そんな存在物を認めたら何でもアリの、恣意的な宗教にしかならない。(そして生成文法は実際そうなってる。)
62B.O.B:01/09/16 01:35
壺や皿を作るのにもそれに先立つ能力は必要だ。
だがそのために特化した(広く「object作成能力」とでも呼ぼう)モジュールがあるとは
普通考えない。

志向性(こういう形の容器を作ろう)
計画能力(まず粘土を準備する・・・窯で何分間焼く)
審美能力(こんな風に作れば見る人に強い感銘を与えられるのではないか)
空間認識能力
視覚・触覚のインタフェースの管理
手や指を動かす運動能力
etc.

という、全てとは言わないまでも脳の多くの部位を用いた全体的な活動だからだ。
発話を行なうのにも、壺をつくるのにも、意識的な部分・無意識的(反射的)な部分があり、しかもどちらに関しても「なぜそのようなことができるのか」は
本質的に解明されていない難問だ。
そして、「なぜ言語を特別扱いする?」という問いへと戻る。

ついでに嫌なアナロジーを一つ。
「世界中の文化には、平たいもの細長いものと様々な器が存在するが、上に底があり下に
口がついている器はどこの文化にも存在しない。物理的には可能なこのような器が存在
しないのは、それが人間の器作成能力によって課される規則に違反しているものだから
としか考えられない」
63B.O.B:01/09/16 01:59
「上に底があり下に 口がついている器」
そんな器が存在しない理由は、人間の身体的・知的能力や粘土の物理的特性から直接
導きだせるものではない。それともそうではないかな? 「それでは水が入らないから」などという機能論的なお話をでっちあげても
説明にはならない?

そんな不適格な壺(ひっくり返して使えばいいんだが)がもし生成されてしまったとき
には、使えないから床に叩きつけてcrashするとか。(サブイ)
64(´∀`):01/09/16 03:11
前半は単にキミが誤読しているだけ。「言語範疇を使って」名付けをするには言語範疇自体を定義する
能力が先にないといけない、と言ってる。言語があるからこそ、「言語による」名付けができるので
あって、名付けが言語を生んだのではない、ということ。言語以外による名付けももちろんあるが、
例えば単純なiconicityを使う場合でも、そのような記号体系の能力自体の説明と、その使い道の解説は
全然別問題だにゃ。
>意味・機能と独立した(動いたりくっついたりする)言語範疇
意味・機能と無関係で純粋に形式的な範疇の代表として例えば虚辞が論じられてきたわけよ。
英語でthereとか発音されて、イタリア語等では無音とされるこの要素の存在を、意味論的に説明
どころか正当化することすらできないだろ。
>それなしで同じくらいエレガントな説明ができたらその方が100万倍いいとは思わん?
意味・機能を持ち込んだ時点で「同じくらいエレガント」ではあり得ない。余計なものをできるだけ
持ち込まず、形式の問題は純形式的に説明するのがエレガントにゃ。

>「なぜ言語を特別扱いする?」
最初から言ってるように、言語に限っては遺伝的能力の関与を一切否定しようという立場こそが言語を
特別扱いしているのであって、生得論は人間の言語能力を他のあらゆる生物種の種固有能力と同等に
捉えようとする自然主義の簡潔な表明なんだよ。
>「物理的には可能なこのような器が存在しないのは、それが人間の器作成能力によって課される規則
>に違反しているものだからとしか考えられない」
だいぶニュアンスが違うが、言語の中で作用している原理の根本をたどれば重力を含めた物理法則に
還元できるだろう、と今の生成は考えているわけよ。しかし、意図的にあらかじめ目的を設定した上で
器を作るのと、無意識的な言語計算のあり方を同列に扱うのは愚かしい。むしろ器の目的論と同じに
考えれば説明がつかないからこそ、言語の反機能的側面が重要視されるわけ。例えば前にも出したが、
どうして「太郎が花子に次郎を殴らせた」から、次郎を前景化するという立派な機能的理由があっても
「次郎が花子に殴らされた」とは言えず、花子の場合だけ「花子が次郎を殴らされた」と言えるのか。
前者を底が上についた器のように役立たずなものとして排除するのは、相当なこじつけがいるぞ。
65虚無好きにゃ:01/09/16 16:14
>全然別問題だにゃ
トロと話してるみたいでいいにゃ。トロ=「どこでもいっしょ」のキャラクタ。

最初の名づけの言語範疇なんか、後からかんがえてみての結果論にゃ。
幼児が「ミルク」と言ったのを、名詞と考えるか、何らかの動詞的機能があるのかを判定するのは、
恣意的な問題ともとれるし、どっちかといえば語用論にゃ。
それいぜんに「ミルク」の前景化があるかどうかは、心理学の問題になるけど、
生得的言語能力とはどっちみち関係ないところだろうにゃ。
わたしとしては、音声=意味が先だといまでも信じてるにゃ。

いままでのところの印象では、生成文法では、
「すべての球技ルールが、関数F(x)で規定できる」みたいな強力な一般化をすすめてるにゃあ。
ホームランを「競技を継続不可能にしたプレイヤーは、最大級のアドヴァンテジを受ける」
と規定するなら、すべての球技にホームラン・パラメタを設けねばにゃらない。
それは関数を複雑にするだけにゃ。ホームランは野球特別ルールでいいにゃ。
だから、英文法に特別ルールがあってもいいにゃ。
there構文の疑問、付加疑問は、助動詞構文からの類推ということでいいにゃ。
「ばかみたくなっちゃった」みたいなモンにゃ。
VP internal subject hypothesis を読んでると、わるい頭こんがらがるにゃ。

もし「前景化するという立派な機能的理由」を認めるんにゃら、
ひとつの文からの派生をあきらめて、2つの文にするだけのことにゃ。言語は柔軟にゃのにゃ。
BOBくんの横レスすると、こわいからもういくにゃ。
「ヴァカは生成の本読むな」? 余計なお世話にゃ!

今日新しいコトバ覚えたにゃ。「ゾヌ」にゃ。あんまり好きくないにゃ。またくるにゃあ。
66虚無好き:01/09/16 16:24
>あまり突っ込まないでくれる?
わかりました。ごていねいにありがとございます。
67国語:01/09/16 22:13
『きえゆく言語たち』を今日読み終えました。('Vanishing Voices'の訳本 )
いろいろな言語の紹介もあり、読んでいたら、生成文法って、結局は英語文法の中の一領域でしかありませんでした、
ちゃんちゃん、なんてことありはしないだろうな……などという考えがふと頭をもたげた瞬間がありました。
ゴミレスご容赦。
68B.O.B:01/09/17 02:20
>前半は単にキミが誤読しているだけ。「言語範疇を使って」名付けをするには言語範疇
>自体を定義する能力が先にないといけない、と言ってる。
初めに言語範疇ありき…じゃあその言語範疇ってのを出してみろってことになるわな。
言語範疇を「定義する」のは言語学者の仕事であって、そんなものが都合よく頭の中に
転がっているわけではない。

>意味・機能と無関係で純粋に形式的な範疇の代表として例えば虚辞が論じられてきたわ
>けよ。
一見機能的に理にかなっていないモノが、実は理にかなっていることが後で判明すると
いうことは、生物学・生態学・人類学などではよくあることではないかな?
「どんな場合でも主語が必要・・・例え虚辞でも」というルールは、よけいなitなどを
発話するコストを考えると理にかなわないように見える。
だが、このルールには、例えば文がよく聞き取れなかったときに、「一つ目の語が
必ず主語である」という手がかりを聞き手に与え、文理解を助けるといった効用が
ある。それだけではなく、主語があれば subj-aux inversion による疑問文をつくる
ことができる(フランス語には、subj-aux inversion のためだけに借り出される
虚辞みたいのがあったな e.g. Jean est-il grand? の il)というメリットもある。
機能論的な正当化は十分にできる。無音の虚辞など存在せん。

>意図的にあらかじめ目的を設定した上で器を作るのと、
>無意識的な言語計算のあり方を同列に扱うのは愚かしい。

そうかな? 器を作る作業をロボットアームにやらせようとしたら膨大な計算が必要だ。
物理的なフィードバック、予測どおりにことがすすまなかったときの計画修正など。
ところが、人間が器を作るとき、このような計算はきっと脳内でなされているが、その
殆どは意識に上らない。熟練すればなおさらだ。

逆に言語使用の場合にも、たとえ熟練した母語話者であっても
全てが無意識ですすむわけではない。何を言おうか、どういう言い方をしようか、
意識にのぼる部分もある。目的なしでは普通話さないだろうに。これらを同列に扱うのは全く愚かしくない。
69B.O.B:01/09/17 02:21
>意味・機能を持ち込んだ時点で「同じくらいエレガント」ではあり得ない。余計なもの
>をできるだけ持ち込まず、形式の問題は純形式的に説明するのがエレガントにゃ。
association/communication の能力は、何たってもともとあるものだぜ?
それに純形式的な説明原理を持ち込む方が余計な存在物を増やす分、エレガントでない。
遺伝的能力はともかく(俺の中では一般的な知的能力…association/communication含む)
「種固有能力」の意味がよくわからん。哺乳動物で例をあげてくれ。
猿の木登り能力、犬の嗅ぎわけ能力?
人間や猫だって木には登れるし、匂いも嗅ぎ分けられるからちがうな。
器作成能力…これは人間に固有だが、特別に「能力」の名で呼ぶのは馬鹿げている。

>前者を底が上についた器のように役立たずなものとして排除するのは、相当なこじつけ
>がいるぞ。

ハイハイ。そっちからすると機能論的な説明=こじつけ、なんだから、
何を言ってもムダでしょう。上下反対の器は一番単純な例で、よく考えて見て
はじめて、「ああそっか成る程理にかなってるなあ」ってやっと分かる現象がある。
たまには自分でさ、真剣に考えてみなよ「機能論者ならどうこじつけるか」って。
一日くらい真剣に。面白いよ、そっちの方が。
70名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/17 04:44
人間が石を食べないことと、イスラム教徒が豚を食べないことを、両方とも
説明できるような生物学的説明があったら、それはインチキだと思う。
生成文法のやってることは、そういう行為に見えてならない。
単なる漠然とした印象論に過ぎませんから、あまり突っ込まないでいただけますか。
71(´∀`):01/09/17 07:36
>>65
>わたしとしては、音声=意味が先だといまでも信じてるにゃ。
意味不明ってか、言語観がまったく違うにゃ。
意味と音声はまったく別物で「=」で結ばれる必然性も可能性も本来はない。それを可能にしているのが
シンタクスだにゃ。日常の感覚として、意味と音声との結びつきがあまりに当たり前のことのように
感じられるために、その結びつきが実はいかに不思議なことであるのか、その結びつきを可能にしている
構造知識がどれほどあなどれないものであるのか、に俺らが普段は気付かないだけにゃ。
>もし「前景化するという立派な機能的理由」を認めるんにゃら、
>ひとつの文からの派生をあきらめて、2つの文にするだけのことにゃ。言語は柔軟にゃのにゃ。
だからその機能的理由づけで「次郎が花子に殴らされた」を説明して欲しいにゃ。生成では能動文と
受動文は最初から別物ととして扱うにゃ。

>>67
>生成文法って、結局は英語文法の中の一領域でしかありませんでした、ちゃんちゃん、なんてこと
>ありはしないだろうな……
と心配なセンセには、たとえば Oxford Studies in Comparative Syntaxシリーズなんかがお薦めにゃ。
そんな懸念が「万有引力ってリンゴにしか働かないんでは?」と同じくらいバカげていることがよく
分かるだろにゃ。
72(´∀`):01/09/17 07:37
>>68
あのなぁ、議論のためとはいえ無理やり素人ぶるのはやめろよ。
>例えば文がよく聞き取れなかったときに、「一つ目の語が必ず主語である」という手がかりを聞き手に
>与え、文理解を助けるといった効用がある
よく聞き取れる場合でも虚辞の省略はできないな。明らかに「言わないでも分かるものは言わずに
おく」式の語用論的分析は妥当ではない。

>フランス語には、subj-aux inversion のためだけに借り出される 虚辞みたいのがあったな
>e.g. Jean est-il grand? の il
自分で言ってりゃ世話ないが、SAIだけならilなんか使わなくても *est Jean grand? と言えばすむ。
なぜフランス語では英語式に Has John died? と言えないのか、のほうが問題だろ。で、機能的
分析だとどーなるんだい?

>association/communication の能力は、何たってもともとあるものだぜ?
犬や猫にもあるにゃ(w それだけで人間言語が全部説明できるってか?
人間言語を他でもなく人間言語たらしめている言語固有の法則なり原理なりをおさえなきゃだめだぞ。

>「機能論者ならどうこじつけるか」って。面白いよ、そっちの方が。
学問としてではなく、与太話としての面白さ、滑稽さはもちろん認めてるよ。それが説明でもなんでも
ないことをちゃんと理解した上でなら、機能主義のこじつけもいいな。で、「次郎が花子に殴らされた」
はBOBちゃんなら、どうこじつけるのかにゃ? あるいは前スレの例でもいいぞ。
>1) a. Who do you think saw whom?
>b. *Whom do you think who saw?
>のコントラストを意味的にどうやって説明するのか。(なんなとお話を作ることは容易だろうが)
>2) a. John is believed to have seen Mary.
>b. *Mary is believed John to have seen t.
>のコントラストを意味的にどうやって説明するのか。(同上)
>3) a. Will John have done the job by Tuesday?
>b. *Have John will done the job by Tuesday?
>のコントラストを意味的にどうやって説明するのか。(同上)
>しかし本当に重要なのは、(1)-(3)の間にある隠れた関係性を、いずれも移動は最短距離でなければな>らない
>という旨の派生制約なしに、意味的制約だけでどうやって捉えることができるのか、ってこと。
(前スレ314)
73にゃ無好き:01/09/17 10:57
顔文字センセ、容赦にゃいにゃ…
>もし「前景化するという立派な機能的理由」を認めるんにゃら、
は、仮定節をそのままうけとっただけで、
わたしの意見ではないにゃ。それに派生の使い方間違ってたにゃ。
シンタクスが音声と意味を媒介するというのは、うけいれ難いにゃ。
音声=意味の関係のほうが、遺伝に関与する候補として自然だにゃ。
(実際遺伝してるかどうかは、実証の問題にゃ。)
そのうちわたしの見解もお披露目するにゃ。

国語の先生、なにげにカゲキな発言にゃ。ビックリしたにゃ。
生成文法の方法論は、かなり国際的になってる感じにゃ。
×太郎がトンカツを食べたトンカツ
○太郎が夢を見た夢
なのは、なぜだかわかるかにゃ?
こういう問題は、伝統的な文法ではダメだにゃ。
(でもきっとトンカツ文がOKになる状況を考え出すひともいるだろにゃ。)

ビギナーが苦しみはじめるのは、食う範疇、もといにゃ、
空範疇とかtとかの実在論からにゃ。
「おれんち」(おれのうち)なんかの縮約が起こるのは、
「の」の前後に空範疇が存在しないことを意味するらしいにゃ。
でも、日本語ではなかなか検証がしづらい感じにゃ…

最近2ちゃんねるのやりすぎで、
パキスタンがパキスタ「そ」に見えるにゃ。にゃにゃにゃ。←そろそろウザイ
74名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/17 11:05
>最近2ちゃんねるのやりすぎで、
>パキスタンがパキスタ「そ」に見えるにゃ。
ワラタ(w
75虚無好き:01/09/17 19:59
↑うけてるひとがいるけど、ネタじゃないにゃ。

>なぜだかわかるかにゃ?
これは、国語の先生を挑発してるようにきこえるので撤回。
じつは、正解はわたしにも全然わからない。
とりあえず、なぜ非文法的かを説明しない文法では扱えないというのは、そう思うけど。
この問題にはトリッキーな部分があって、かりに
「太郎の食べたトンカツ」の派生には移動があったとしても、
いっぱんに語順が自由な言語の移動には、複数のtが生じてしまうんじゃないかな。
「今夜tわたしとtあの店でtたくさんt食べたトンカツ」
これでは発射された1個の電子が、複数のスリットのすべてを通過したのち、
壁の一点で衝突するみたいな、量子論的なミステリーになっちゃう。
べつにいいのかもしれないけど、なんか気持ち悪いな。実在するとなると…

これを回避するためには、派生途中の文の形態を、
直線的なカッコ[ ]の包摂関係だけではなく、集合論モデルも使って、
部分集合{ }の包摂関係も採用するしかないような気がする。
{α、β、γ、…}を順不同とするという意味だけど、意味不明かな?
(@)X={x|今夜、わたしと、あの店で、たくさん、t}
(A)[[{x}食べた]トンカツ]
これでtが1個ですむんだけど、
なんかとてつもない愚論を展開してるような気がするな…。

生成文法は、独学にはキツイ。しりとり板にでもいって、くつろいでこよ。
またくるにゃ。
76(´∀`):01/09/17 20:59
>シンタクスが音声と意味を媒介するというのは、うけいれ難いにゃ。
あなたこそ過激な発言してるにゃ (にゃに? にゃーにゃーいうにゃってか)
シンタクスてか、構造と考えてちょ、意味解釈は線形の音声信号そのままではなく
それを階層性のある構造に写像しなければできやしないよ。

>これでは発射された1個の電子が、複数のスリットのすべてを通過したのち、
>壁の一点で衝突するみたいな、量子論的なミステリーになっちゃう。
いいとこついてるにゃ。出してる例とは違うけど、移動が連続循環的に起きると
複数の痕跡が存在することになる。移動によって痕跡が残る、と考えず、同一
要素が同時に複数の異なる位置を占めており、音声解釈や意味解釈はそれをどの
一点で観測するか、という問題だ、と考えることもできるにゃ。
後でまたレスする(たぶん)。
「次郎が花子に殴らされた」
これは、使役受動文。

「次郎が花子に宿題をやらされた。」がOKなように
「次郎が花子に殴らされた」も問題ないが、汚い日本語だ。
78名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/18 00:00
>.×太郎がトンカツを食べたトンカツ
>○太郎が夢を見た夢
>なのは、なぜだかわかるかにゃ?
>こういう問題は、伝統的な文法ではダメだにゃ。
>(でもきっとトンカツ文がOKになる状況を考え出すひともいるだろにゃ。)

無論。とんかつを食べている絵柄のとんかつさね。
伝統的な文法でも、そとの関係うちの関係とかいうがね。
79名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/18 01:47
>↑うけてるひとがいるけど、ネタじゃないにゃ。
 ますますワラタ(w
80名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/18 03:37
>>78
じっちゃん、それ無理ありすぎ
81名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/18 12:49
彼女がケッチャップでだいすきと書いたオムレツ。
太郎がとんかつを食べている絵をソースで書いたとんかつ。OKだわな。

ドラえもんが走っている絵。
ドラえもんが走っているぞうきん。(ドラえもんを糸で縫ったもの)
ドラえもんが走っているパソコン。(ふたの絵のことをいっている)
ドラえもんが走っているとんかつ。

最後のものは状況が特殊なだけであって、×ではないさ。「とんかつ」
は「+平面」なので、
ドラえもんが走っている哲学
なんかに比べて文脈はそうていしやすいね。
82フランス女はアナルがくさ〜い。:01/09/18 20:32
 まあ、どれだけ理論が進歩しても生成文法の手法では
世の中の役に立つものが出てこないことは確かですね。
いい加減に社会に還元できない学問は止めたらどうです
かね。アメリカの大学の言語学科の大学院に行って、日
本語で博士論文書いて、結局日本で就職するだけの連中
って、エリート意識持つのは勝手だけど、真面目に働い
ている人たちからみたら人非人としか言いようがない。
 ま、もうすぐ Noam も死ぬだろうけど。
83名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/18 21:28
信教の自由
84:01/09/18 21:31
日本語の分析ぐらい正確にやろうよ。理論以前に。
#77の違いを説明してみなさい。
日本語の分析がシンタクスだけじゃ片付かないことに気付こう。
85かかり助詞:01/09/18 23:52
82,84 随分見当違いなことを言ってくれるな。生成文法の
人間が真面目に働いて無いみたいだ。で、具体的には
何が言いたいの?82は外国にコンプレクスでもあるのかな?
86 :01/09/19 00:24
(1) 信長が 財宝を 隠したのが 発見された。
(2) 信長が 隠した 財宝が 発見された。
これ意味違うよ。「発見された」が意味をぼかしてるけど。
信長が 車を 盗んだのが 目撃された。
信長が 盗んだ 車が 目撃された。
と同じぐらい違う。
それより古文の例を教えてよ。
87(´∀`):01/09/19 00:26
量子ミステリーの続きだけど、wh移動の連続循環移動の例
who1 do you think [ who2 [ John will meet who3 tomorrow ]]?
だと同一のwhoが少なくとも3つの異なる位置を同時に占めているが、音声解釈はこれ(ら)をwho1の
位置で観測し、意味解釈(thematic解釈)上はwho3の位置で観測する、ってな感じ。中間痕跡who2は
無視するむきもあるが、俺はこれも音声・意味解釈上、観測可能なんだと思う。BOBちゃんが前にケチ
つけてたreconstructionってのも、この辺のことだにゃ。

>>77=84?
64をしっかり読んでこの例では「次郎」が「殴る」の目的語として意図されていることを理解してから
レスしなさいね。ってのも愛想ないか。「次郎が花子に殴らされた」をてっきり「次郎」を被使役者と
する使役受動文だと思い込む(それ以外の解釈が未然に阻止されている)というのも母語話者の直観の一
部でそのような直観のモデル化が生成の仕事なのだよ。
>とんかつを食べている絵柄のとんかつ
も同様。無理やり解釈を成立させようとすればどうしてもそうなってしまう。なぜ「太郎がとんかつを食
べたとんかつ」が意図されているような単純な関係節として解釈できないのか、「言語の柔軟さ」にも関
わらずそのような解釈を拒絶することを俺達に強要している知識とはどのようなものであり、それはどう
やって俺らの脳内に芽生えたのか、生成ってか理論言語学の原動力はそういった素朴な疑問の一つひとつ
なんだにゃ。ところで「太郎が食べたとんかつを俺も食べたい」のIHRC版は「太郎がとんかつを食べた
のを俺も食べたい」だと言っていいのかな? なんかちょっとひっかかるけど >かかり氏
88右枝バサミ:01/09/19 00:29
84さんにお聞きしたいのですが、理論以前に分析を行うってどういうことですか?
記述するのだとしてもそこには記述する人の理論が何らかの形で反映される
とおもわれるのですが。
あと、
>日本語の分析がシンタクスだけじゃ片付かないことに気付こう。
とおっしゃっていますが、日本語の分析がシンタクスだけで片付くんだ
という主張がどこでされたのかをもう少し明示的にしてしていただけませんか。

素人に近い音韻論者のため間が抜けたことを言っているかもしれませんが
よろしくおねがいします。
89(´∀`):01/09/19 00:31
>>86
意味が違うというより、(1)は多義的であり(2)にはない解釈「信長が財宝を隠すという行為なり事実」
もあり、ということね。俺の上の疑問は、解釈をIHRCに限定したとしても、なんかビミョーに違わ
ないか、ってことだけど。
90右枝バサミ:01/09/19 00:46
>>89
86の(1)の多義文ですが、
(2)と同じになる解釈(「財宝」を発見したの解釈)が
とれません。この1の解釈の違いは構造に還元されるものですか?
9177:01/09/19 01:15
>87
早合点。64はぜんぜん読んでない。
>「次郎」が「殴る」の目的語として意図されていることを理解してから
そう言われても解釈できないけど、なんか文脈あるの?
92かかり助詞:01/09/19 01:20
そうね、IHRCの亜種みたいなので、「ところ構文」というのがある。
(3) 信長が財宝を隠しているところが目撃された。
チューような奴。もしかするとIHRCは(86で問題にされている
(3)に相当するような)(1)の解釈とEHRCに相当する(おそらくは
移動によって得られる解釈と両方があるのではないかな。
もちろん、このambiguityはstructuralなもの。詳しくは
長くなりすぎるので言わないけど。

それと、現代語ではIHRCはmarginalで顔文字氏の「太郎が
トンカツを食べたのを俺も食べたい」みたいなのはヘンだよね。
EHRCでは「太郎が食べたトンカツ」と「俺が食いたいトンカツ」
は別個体でもいいのだけど、IHRCでは同じ個体でないといけない。
なぜだろ。IHRCってnonrestrictive relativeみたいなものナノ
かしら。

古語では「犬を流させたまひけるが、かへりまいりたるとて
(枕草子)」とか「だいにのめのとのいたくわずらひて、
あまになりにける、とぶらはんとて(源氏物語)」とかが
IHRCの例かな。特徴としては現代語と違って「の」が最後に
つかない。これが前にこのスレで書いた(?)発音しない
Nと関係あると思っているのよ。
93B.O.B:01/09/19 04:23
>よく聞き取れる場合でも虚辞の省略はできないな。明らかに「言わないでも分かるもの
>は言わずにおく」式の語用論的分析は妥当ではない。

それは「今年は医者にかからなかったから国保は払わんでもいい」という
*合理的*思考でしかないな。
「ハードディスクが快調なときでもバックアップは怠るべきでない」と
言い換えてもいいね。

「常によく聞き取れるとは限らない」からこそ「*常に*主語がある」というルールが
文理解の助けになるということ。おわかり?

>*est Jean grand? と言えばすむ。
>なぜフランス語では英語式に Has John died? と言えないのか、のほうが問題だろ。
>で、機能的分析だとどーなるんだい?

a.Est Jean grand?
b.Jean est-il grand?

の二つを比べてみると、b.の方が長い(発話の労力が余計にかかる)というデメリット
がある。ところがメリットもあって、それは
1. b. の方が基本語順に類似していて解釈(もしかしたら産出も)のコストが低い
2. 主題は文の先頭に持ってくるという情報構造に関する原則に忠実 (一般に主語=主題 である蓋然性が高いことに留意)
ということ。

さらにa方式とb方式の内、実際に採用されているbの方が機能的に優れているとは一概に
いえないことにも注意。ゲーム理論、知ってる? 自動車の右側通行と左側通行、どちらが機能的というわけでもないが、しかし一つの社会でそれらが混在することはない。
(head parameter? ちがうね、正面衝突して危ないからだ)
同じくらい機能的な alternatives のどれが選択されるかには、歴史の偶然というか
恣意性の入る余地があるということ。

で、生成式分析だとどーなるんだい?
94B.O.B:01/09/19 04:24
>BOBちゃんなら、どうこじつけるのかにゃ? あるいは前スレの例でもいいぞ。

だから自分でちょっとは考えろっつーの。
前も言ったとおり、機能論で本当に説明できないか、疑って疑ってそれでもダメなら
生得的モジュールという余計な存在物を想定する、ってのならまだいいが、
機能論自体が荒唐無稽なこじつけなどというのは本末転倒の論点先取もいいところ
なんだよ。

>1) a. Who do you think saw whom?
>b. *Whom do you think who saw?
>のコントラストを意味的にどうやって説明するのか。(なんなとお話を作ることは容易だろうが)
>2) a. John is believed to have seen Mary.
>b. *Mary is believed John to have seen t.
>のコントラストを意味的にどうやって説明するのか。(同上)
>3) a. Will John have done the job by Tuesday?
>b. *Have John will done the job by Tuesday?
>のコントラストを意味的にどうやって説明するのか。(同上)

最後のよりどころはこれかい。
こんな例は前スレ…じゃなくて初級者スレでたくさんやったじゃないか。特に2。

1は簡単だな…機能論的こじつけが簡単だっていうならあんたがまずやってみろよ。
キーワードはfociだな。

3は何を問題にしてるのかわからん。テンスを subj-aux inversion には時制や法を
担う要素が用いられるというそれだけのことだ。

隠れた関係性など、それこそこじつけの妄想に過ぎんよ。自分の理解が及ばないものを
神秘化し、根拠のないルール群を構築してわかった気になる、前時代の遺物的発想。
チョム(ラズニックもか)がユダヤ人なのと関係あるのかな。
95B.O.B:01/09/19 04:30
ラズニックはわりと敬虔なユダヤ教徒だと聞いたことがある。
チョムスキーはどうなんだろう。

マルクスは、ユダヤ人だけどユダヤ的メンタリティーを毛嫌いしてたらしいね。

民族等によるステレオタイプ的な見方はよくないと承知の上で、これはただの興味。
96エロ画像:01/09/19 05:06
97(´∀`):01/09/19 06:41
>>93
いやあ、相変わらずのバカっぷりにゃ、感動すら覚えるよ。
>「常によく聞き取れるとは限らない」からこそ「*常に*主語がある」というルールが
>文理解の助けになるということ。
ぷっ。pro-dropって知ってる?(動詞の一致から主語が分かるから省略するとか言うなよ)
>a.Est Jean grand?
>b.Jean est-il grand?
>の二つを比べてみると、b.の方が長い(発話の労力が余計にかかる)というデメリットがある。
>ところがメリットもあって、それは
なにを眠たいこと言ってるのかねぇ。無理やりtrade-offの関係にしなくてもいいんだよ。complex
inversionに関するペーパーなんぞ、生成には掃いて捨てるほどあるからまずそれを読んでみれ。
>(head parameter? ちがうね、正面衝突して危ないからだ)
ゲーム理論ってのがESSのことを念頭においているならほめてやるが、キミのいわんとしていることは
対称性の破れというやつだ。head parameterもその一例だろうって予想はとっくに立てられてるよ。

>機能論で本当に説明できないか、疑って疑ってそれでもダメなら生得的モジュールという余計な
>存在物を想定する、ってのならまだいいが、機能論自体が荒唐無稽なこじつけなどというのは
>本末転倒の論点先取もいいところ なんだよ。
本末転倒はキミ。ある構造がどのような機能に適しているか、を論じている分には機能主義大いに結構。
だが、機能が構造を生む(構造を作る能力を生む)と言い出したとたん、意味不明の与太話に堕落する。
AはBに適している、とAはBから生じた、ってのを混同してるだけだ。いいかね、何でもかんでも形式的分析はダメで常に機能主義が優先されるという考え方だけは捨てたほうがいいぞ。それぞれの分析法が
それぞれの領分で有効に働くことで、全体的なバランスがとれるんだよ。そもそもキミは「説明」の意味
すら理解していないだろ?
>隠れた関係性など、それこそこじつけの妄想に過ぎんよ
ほれ、やっぱりな。科学はできるだけ多くの現象を統一して理解したいと思う人がやるもの。キミが
それを望んでいないことは了解したよ。これは機能主義云々とは関係ない。多くの機能主義者は機能と
いう観点から多くの事柄をまとめて理解しようとして「説明」を求めているのだからな。
98虚無好き:01/09/19 14:58
お怒りの顔文字センセのあとに書き込むのは、気がひけるにゃ…
やっぱり、トロモードでいくにゃ…

reconstructionのハナシありがとにゃ。
理解と観測の比ゆは、おもしろいにゃ。
いちおう言っとくけど、わたしが音声=意味というとき、
喃語か、一語言語の時期のことをいってるにゃ。
/taro:ηatoηkatsuotabeta/(←てきとうにIPAと考えてにゃ)は、
構造を媒介しないと意味解釈はできないにゃ。
わたしの考えでは、生成文法は静態的だし、その意味でdynamismに近い立場かもにゃ。
ま、それでもわたしがカゲキだというご批判は、ぜんぜん変わらないと思われるけどにゃ。

昨日、うっかりヘタレな生成文法批判本を買ってしまったにゃ。
「心理学は心を研究する学問である」には凹んだにゃ。
「自然科学は帰納法を採用しない」も凹むにゃ。
衝動派センセか、かかり博士か、ちまたに批判モドキがあふれているというのはホントにゃ。
またくるにゃ…
99虚無好き:01/09/19 16:40
>理解と観測
解釈と観測だにゃ。
そのほか、いまのところ文法、言語知識、構造、シンタクスなど、
生成文法のコア概念について、わたしにはまだ混乱が多いにゃ。
98で言った批判の批判は、わたしにも自己批判を促すにゃ。
ただし、モデル化が比較的見とおしのたちやすいシンタクス領域だけが
生得的だというのだったら、そんな都合のいい遺伝はありえないにゃ。
そうでないことを願ってるにゃ。

それにしても、批判スレ<その1>は見れなくなっちゃったのかにゃ?
検索のほうからも、アプローチしたんだけどにゃ。
100名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/19 17:20
国語学会に誤爆した人間、役1名。
101名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/19 17:38
喝入れてるんだからいいのでは?(爆
102B.O.B:01/09/19 20:33
すまねえすまねえ(誤爆)。国語学会関係の人(?)にもすまねえ。

>いやあ、相変わらずのバカっぷりにゃ、感動すら覚えるよ。
一言多いねあんたは。まあいいけど、種固有能力の話を頼むよ。
言語を特別扱いするのでなければ、例えばどんなものとのアナロジーで考えるわけ?

>機能が構造を生む(構造を作る能力を生む)と言い出したとたん、意味不明の与太話に>>堕落する。
もうちょっと具体的にいけよ。
右側(または左側)通行のルールが交通安全のため、(「人間の口」ではなく)
壺の口が上についてるのはモノを入れるためってのが意味不明のヨタ話かね?
物理学の話でないのは確かだが。
人間の口をつくるのはたぶん遺伝子。壺の口をつくるのは、志向性と機能。
話のレベルが違うんだ。そんで、言語はどっち?ってこと。

>pro-dropって知ってる?(動詞の一致から主語が分かるから省略するとか言うなよ)
だから何? 機能論的正当化の話をしてるんだろ?
動詞の人称の活用の豊かさと、主語の任意性の、類型論的逆相関関係を
生成では捉えられないんじゃないの?それでもいいてか?

>>隠れた関係性など、それこそこじつけの妄想に過ぎんよ
>ほれ、やっぱりな。科学はできるだけ多くの現象を統一して理解したいと思う人が
>やるもの。
この場合の、移動の最小距離云々が電波だっていってるだけだよ。

>無理やりtrade-offの関係にしなくてもいいんだよ。
ごく自然な推論だよ。無理やり目をそらしてるのはそっち。
103(´∀`):01/09/19 22:07
>>91
>そう言われても解釈できないけど、なんか文脈あるの?
解釈できないことを問題にしてるのよ。なぜできないか、できないと分かるのか。
「太郎が花子に論文を読ませた。」で「論文」を前景化しようと思ってもこれを受け身の
主語にすることはできない。「* 論文が花子に読ませられた。」受け身という形式と
その形式が果たす機能は別物であり、機能が可能な形式を決めるのではなく、機能とは
関係のない原理によって生み出された形式が、ある機能を果たしたり果たさなかったり
するだけのこと、という主旨。ちなみにフランス語などでは日本語と逆転し、「花子が
論文を読まされた」とは言えず「論文が花子に読まされた」がOKとなる。日本語とフラ
ンス語では受動形成の仕組みやその派生制約は同じでもその基底構造が違うのでこの差が
生じる。機能だけ論じていたのでは理解できない言語の側面の一例だね。

>>98
>喃語か、一語言語の時期のことをいってるにゃ
喃語はともかく、「語」についての考え方にもいろいろあり、単語もすべてシンタクス
の出力だという立場もあるにゃ。参考までにゃ。
>ちまたに批判モドキがあふれているというのはホントにゃ
その縮図がここにゃ。
>批判スレ<その1>は見れなくなっちゃったのかにゃ
このスレ>>1の「HTML化したもの」はまだ見れるにゃ。保存するなら今のうちにゃ。
104(´∀`):01/09/19 22:24
>>102
>一言多いねあんたは
悪口雑言癖のキミに言われるスジアイはないにゃ、いや、ないぞ。
>例えばどんなものとのアナロジーで考えるわけ
どんなものでもいいよ。例えばヒトの視覚系。俺らが目を使ってモノを見る行為と言語を
使ってモノを表現する行為を比較すればよい。その一見単純に見える営みを可能にして
いる諸要因の中に、種固有の遺伝情報が全く含まれていないのかね?
ヒトとして生まれるという事の中には、例えばネコではなくヒトの視覚系を発現させる
べくプログラムされており、またイルカ語ではなくヒト語を発現させるべくプログラム
されている、という厳然たる事実が含まれている。幼稚園児でもわかるtruism。
>人間の口をつくるのはたぶん遺伝子。壺の口をつくるのは、志向性と機能。
>話のレベルが違うんだ。そんで、言語はどっち?ってこと。
いまごろナニを言ってるのかね。どっち、という二者択一問題ではないだろが。

>動詞の人称の活用の豊かさと、主語の任意性の、類型論的逆相関関係を生成では
>捉えられないんじゃないの?
万一主語が聞き取れなかった時のための保証として主語は必ずある、というこじつけで
いくなら、万一動詞の活用が聞き取れなかった場合の用心もしなくていいのかね(w
それに、pro-dropは中国語などまったく一致のない言語でも見られる現象だってことも
忘れるなよ。また動詞の一致や文脈から明らかでもfull DPはdropできないってことも
だ。ついでだが「「一つ目の語が必ず主語である」という手がかり」ってのも無理が
あり過ぎだぞ(w

>>無理やりtrade-offの関係にしなくてもいいんだよ。
>ごく自然な推論だよ。無理やり目をそらしてるのはそっち。
trade-offももちろん重要な概念で、進化を論じる際には避けて通れない。言語の運用レベルでも常にその問題がある。できるだけ楽にしかも不足なく情報を伝えるにはどの
ような表現形式を使えばいいのか、ってことを俺らはいつも考えながら文章書いてるな。
だがそれはあり得る表現形式内での選択の話し。最初からあり得ない表現までわざわざ
比較の対象に持ち出してどっちにすべえか、なんてことを考える奴はいない。あり得ない
表現までいちいち想定してそれはどのような機能を果たすだろうか、いや何の機能も
果たさないから使わないことにしよう、なんて考えてたら俺ら全員一言も発しないうちに
死ぬだろうよ。そういう無駄を省いてくれるのが文法知識だ。こいつのおかげで俺らは
最初からいわばあり得ない表現から目隠しされており(逆説的に表現の自由を剥奪されて
おり)だからこそ実効時間内での運用が可能になっている。これを運用を可能にするために
知識が生じる、というとこれまたアホアホ機能主義の誤謬に陥るわけだけどな。
105:01/09/19 22:31
魔術の見地から、「認識は創造行為である」あらゆるモデルを弁護して
も、何も創り出せない。一瞬にして創り出すことのみが、能力であり、
存在である。
106(´∀`):01/09/19 23:21
>>98
>昨日、うっかりヘタレな生成文法批判本を買ってしまったにゃ。
具体的に書いて欲しいにゃ。俺も読みたいにゃ(ウソにゃ
107名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/20 00:09
中村・金子・菊地『生成文法の新展開』(研究社出版)の143ページに、

(26) pro-dropパラミター
   INFLの内容が豊かであれば、主語にproが生起し、乏しければ
   生起できない。

って書いてあるんですが、これはどう解釈すればいいのでしょうか。
10877:01/09/20 00:32
>>92
(1) 信長が 財宝を 隠したのが 発見された。

単純に「の」のカテゴリに2つのタイプがあるんじゃないの。
つまり、t/t と (t//e)/t のような感じ。
ひさびさに『結納論』以下の本を買ったにゃ。(*ω*)

顔文字センセは昔K・プリブラムのホログラフィ理論とか
脳の深層構造とかにもはまったひとと見たにゃ。図星にゃ?
次はちゃんとしたこと書くにゃ。
(どうでもいいけど、顔文字って思ったより難しいにゃ……)
11077:01/09/20 01:06
>>92
>IHRCの例かな。特徴としては現代語と違って「の」が最後に
>つかない。これが前にこのスレで書いた(?)発音しない
>Nと関係あると思っているのよ。

上代からあったんだろうね。いつ消えたんだろ。室町あたりかな。
空範疇認めなけりゃ、「が」か連体形が(t//e)/t を担ってたんかな。
111(´∀`):01/09/20 01:49
>>107
そりゃ、ロマンス語対英語みたいなコントラストだけを見ていってる観察だ。
英語は中途半端に一致が顕在化するのに対し、中国語では全く顕在化しないから
正しい記述としては「屈折形態が非常に豊かかまったく豊かでないかのいずれかの
環境でpro-dropが見られる」程度の摩訶不思議なものにならざるを得ない。「豊か」
ってのもいい加減な言い方だが、まあ、動詞変化のパラダイムが全部出そろっている
程度のことだと思ってちょ。
ついでながらフランス語ではpro-dropはないから、引用の前半「INFLの内容が豊かで
あれば、主語にproが生起し」は必要条件でしかないことに注意。
112かかり助詞:01/09/20 09:11
110 にゃんだ、110氏はformalsemanticsの人?私が
調べた限りは室町くらいに無くなっていって、その後、「の」
が出てきたみたいだよ。でも、古語だから確証がもてない。
前に書いたNが関係あると思う理由は、IHRCの中にかかり助詞
(私のHNでなくて、ぞ、なむ、なんかね)が出れるのだけど、
その時は必ずInternal Headにかかり助詞がつかないといけない。
他のconstitutentにかかり助詞がつくことはない。(私が調べた限り
の話だけど)。これをNちゅーので説明したいんだな。

pro-dropについては、例えば日本語なんかも主語を(文脈から)
理解できる限り省略できるのに、動詞のinflectionはイタリア語
みたいに豊かでない。で、UCLAのHyam(って綴りだったかな)は
イタリア語みたいにinflectionがrichであるか、日本語、中国語のように
inflectionが全くない言語をmorphologically unifromとして、
pro-dropはmorphologically uniformな言語のみに可能としました。
このいいところは、例えば英語は三単現の-sがあるので、英語はmorphologically
uniformでない。だから、pro-dropでない。でも、まだ三単現の
-sを習得してない幼児は(日本語のように)morphologically
uniformなので、頻繁に主語を落とす、ということが言えることです。

何言っているか、ワカランかな?hyamはイエグリの奥さんだった。
イエグリはhyamと離婚したすぐ後、惜しまれつつおなくなりになった。
数年前、hoekstraもおなくなりになった。hoekstraもなぜか
hyamの旦那だった。なぜ、不幸な偶然が重なったかは、私は知りません。
113(´∀`):01/09/20 12:20
Hyamsにゃ。
Jaeggliには生前一回だけ会ったことあるにゃ。
Hoekstraって確か二人いてややこしいにゃ。
ところで日本語はは主語以外もバンバン省略するので、主語の省略だけを
他のpro-dropと同じに扱っていいのかどうか分からないのだが?
114名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/20 12:41
ちょっと確認だけど、pro-dropというのはdiscourse ellipsis
というのとは分けて考えないといけないわけだよね?
115虚無好き:01/09/20 23:12
かかり博士に質問だにゃ。
>主語を(文脈から)
>理解できる限り省略できる
というのは、ちょっとひっかかるにゃ。
ある動詞については、pro-dropのばあい、
優先的に一人称を主語と指定するとも考えられるにゃ。e.g.「困るにゃ!」
先行して照応可能な主語があるばあいにすらそうだにゃ。
@「太郎がトンカツを食べて、困るよ。」
A「太郎が借金を作って、困るよ。」
誰が困ってるのかにゃ? わたしにはどっちも話者が困ってるように思えるにゃ…
(とくにAのばあい、文意上、太郎が困ってるほうが自然なのにもかかわらず)
もちろん、これが決定的な議論じゃないことはよく承知してるにゃ。
ただこれらの判断を、すべてdiscourse coherenceの問題に放逐していいものか、
わたしには疑問だにゃ。
ビギナーの質問ですが、お願いしますにゃ。
116かかり助詞:01/09/20 23:45
113 Jaeglliにあったことがあるとは、顔文字氏は
小生より年上だと思われる。ちなみに小生は30代。
昔のHuangのnull argumentの分析では主語がnullの
時はPRO/proのどちらかだけど、目的語のnull argumentは
topic operatorにbindされるvariableであった。
他のPPなんかも目的語みたいに(locallyにA-bindできない)
variableだとしたら、主語のnull argumentだけ特殊
ということになる。そしたら主語の省略だけでも、イタリアン
なんかと一緒に考えてもいいのではないですカネ。

114 そうでしょうね。

115 pragmaticsで「文脈」と言うときはかなり広い意味で
使うのが一般的で、例えば前に誰かが言ったことをさす場合には
「言語的文脈」のような言いかたします。で、「困っているんですが」
というときの主語の解釈も、(言語的だけではなく)あらゆる
状況から判断(例えば「困る」のような通常他者には理解不可能な
個人の心理に関する叙述だからetc)して、話者がもっとも
nullの主語の先行詞として解釈されやすい。これで返事に
なっていますカネ。
117虚無好き:01/09/21 00:31
きょう「シグムント曲線」という言葉をみつけたのに、
いろいろ検索してもひっかからないにゃ。
どっか間違ってんのかな?
これは、いつかBOBセンセが言ってた、
幼児期では受容する情報が限定されることが、
長期的にみれば言語獲得に有利になるという理論に関係する関数だと思ったのににゃ…

たしかに成人がtalkingと言ったのを、
幼児は強勢のあるtalkしかわからないという事実はあるらしいにゃ。
すると、なぜ幼児にむかって、幼児語で語りかけているのか、
ある種の合理的理由もありうるにゃ。
だいたい幼児語は畳語で、調音しやすいにゃ。(国際的には知らない)
すると、親が幼児に情報を受けとりやすい刺激を与えてるともいえるにゃ。

↑ところが以上は、わたしの基準ではまだまだ通俗的な見解だにゃ。
世間の親が、何らかの直観か観察によって、
言語獲得に有利な環境を整えてるという結論にはとびつきたくないにゃ。
でもUGが実在するなら、生得的言語教育デヴァイス(LED)もあるかも…
調子にのるのは、このへんでやめとくにゃ。
118虚無好き:01/09/21 00:41
かかり博士、ありがとございました。
「例文」として単独にあげたばあいでも、
これまでの語用論的な状況がフィードバックしてきて、
解釈にもバイアスが生じているのかもしれません。
「困る」は、考えてみるとヴィトゲンシュタインの問題群にあった私的言語で、
(あってるかにゃ?)
話者が主語になりやすいというのは、納得いきました。サンキュです。
119虚無好き:01/09/21 01:48
なんか眠れんにゃ。古い問題

>それと、現代語ではIHRCはmarginalで顔文字氏の「太郎が
>トンカツを食べたのを俺も食べたい」みたいなのはヘンだよね。
>EHRCでは「太郎が食べたトンカツ」と「俺が食いたいトンカツ」
>は別個体でもいいのだけど、IHRCでは同じ個体でないといけない。

「トンカツを太郎が食ひたるを、俺も食はまほし」はNG?
「トンカツの太郎が食ひたるを、俺も食はまほし」は…?
そもそもIHRCじゃないのかにゃ?
わたし的には、トンカツの個体性はあんまし重要じゃない気がするにゃ…

古文まじめにやっとけばよかったにゃ。
のちのち役に立つとは思わんかった…

つづく。
120虚無好き:01/09/21 02:32
pop musicの世界では、メロディー限界説というのがあるらしい。
音楽のことはよくわからにゃいが、純粋に音符の配列の問題と考えれば、
限界なんかあってないようなものなのににゃ。
やっぱり、爆発的な産出を制限するメカニズムがあるのかにゃ?

メロディーの記憶は、時々先頭から歌いださないと思い出せないことがあるにゃ。
あと丸暗記した台詞とか詩とかもそうにゃ。
アルファベットも、Jの前は?ときかれると、ちょっと考えるにゃ。
たぶん、デジタル記憶媒体(music CD,MDなど)のナンバーのように
先頭マーカーみたいなものがあるのにゃ。そこからしか始められないのにゃ。
マーカーに統率される情報は、ほとんどmergeされているといっても
わたし的にはOKにゃ。
何が言いたいのかというと、ほとんど解剖学的にも、
脳生理学的にも検証不可能なモデルでも、心理学的には検証可能なのにゃ。
(もちろん喧喧囂囂とやってるだけじゃダメにゃ。)
何らかのかたちでUGおよびそのモデルの正当性も科学的に決着が着くにゃ。
がんばって批判やるにゃ。終わりにゃ。
121(´∀`):01/09/21 08:47
>>112
>まだ三単現の-sを習得してない幼児は(日本語のように)morphologically
>uniformなので、頻繁に主語を落とす、ということが言える
英語でも最初期はpro-dropだからpro-drop parameterのデフォルト値は+だ、と
いう議論もあったけど、幼児の場合は単に運用上の制約が大きいために主語や動詞の
屈折や、あるいは冠詞などの音形化ができない場合がある、ということだけなのかも
しれにゃい。つまり、知識としては持っていても音声解釈上、具現化されないだけ
という可能性もあるのでは?

>>116
>昔のHuangのnull argumentの分析では主語がnullの時はPRO/proのどちらかだけど、
それで思い出すのが長谷川信子さんの
「飼っていた犬が死んだ少年」vs.「飼っていた少年が死んだ犬」
の議論にゃ。object gapがoperator-bound variableであることから両者のコントラストを
出そうとしてたと思うが(ほんとか?)、俺にはどっちが悪いってコトになっていたのか
さえ思い出せないほど、どっちもよく聞こえる。つまり日本語のobject gapもproみたいな
もんかな、って。

>>117
>なぜ幼児にむかって、幼児語で語りかけているのか、
関連スレあるにゃ。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gengo&key=975320827
途中で議論が頓挫ちたのでちゅのよら。あっちょんぶりけ。
122(´∀`):01/09/21 08:54
お、前スレがちゃんと読めるようになってるにゃ。

そういや、「なぜ2ちゃんでは幼児言葉?」とかのスレもあったわな、わはは。
123かかり助詞:01/09/21 09:29
>>121 具現化されないという可能性もあるのでは?

その通りで御座います。そして、そういっている人たちも
おります。いわゆるcomputational bottleneckという
やつです。しかし、幼児は、目的語より主語のほうを
よく落とす、というobservationもあります。単に
computational bottleneckだったら、なぜ、主語の方が
落ちやすいのか、という疑問には答えられません。
もしかすると、幼児はphrase structureの下の方だけを
発音して、(vPくらいから)上の方はいわない、のかも知れない。
するってーと、前に顔文字氏がいっていた、Radfordの
small children's small clauseの分析はあながち間違えではなかった
のかも知れない。私は前、とある大学にいたとき、言語習得
を教えてくれ、との指令を受け、必死に勉強して教えたことあるよ。
それまで、言語習得のことはよく知らなかった。学生の前では
専門家ぶっていたけど、自分でいうのもなんだけど、インチキ
臭かった。

「飼っていた犬が死んだ少年」がよくて、「飼っていた少年が
死んだ犬」がダメ。後者もよく聞こえる???ちょっとびっくりダナ。
「着ている服が汚れている紳士」と「着ている紳士が汚れている犬」は?
後生だから、後者の方が悪いといってよ。ここいらのことは、
長谷川さんも書いているけど、最近ではNorvin Richards三世が
書いているな。Norvinとこのことについてemailを交わし、
結局、意地の張り合いになり議論が決裂したことがある。
124名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/21 10:58
>「トンカツを太郎が食ひたるを、俺も食はまほし」はNG?
>「トンカツの太郎が食ひたるを、俺も食はまほし」は…?
 ドクターかかりのおっしゃるとおりのようです。
「とんかつを」の方は「国文法」で「鎖状構文」と言われるもので
(駿台の学習参考書にもあったのをおぼえている。名前まではかいてなかかったと
思うが)、古文ではたいへんしばしば見られるもの。古いほうの岩波古典大系「平中物語」の
解説などを見るべし。
人がたべっちゃったとんかつはもう食べられないから別の例文にするけど
「彼が愛しているその人を私も愛している」という意味で「彼が彼女を愛しているのを
私も愛している」と直訳できる古文もOK。
「とんかつの」の方もOK。こちらの「の」は同格といわれるもの。

ところで「ドラえもんが走っているとんかつが食べたいよ」がいかなる意味
で非文法的なのかご教示を。古文ではいわゆる「複雑な連体修飾格」というも
のがあって「君恋ふる涙」(あなたを恋しく思って流す涙。古今集)や
「桜花散りぬる風」(それによって桜花が散ってしまったところの風。これも
古今)のようなものは全然OKです。「〜絵柄の」のようなことばがない言い方が
よろしくない理由はないでしょう?
125(´∀`):01/09/21 11:39
>「着ている紳士が汚れている犬」
なんだそりゃ?(w
一つには人間vs.動物・物みたいなlexical choiceが影響していると思われ。
「批判した本が売れた論文」とか「告訴した女が有名になった男」とかなら?
犬の例でも「飼ってくれていた少年が死んでしまった犬」とかにするとどお?
「着る服が必ず流行する俳優」「着る俳優が必ず人気の出る服」。
variable bindingの違反ならこの程度の操作でimproveしないと思うけど。
126かかり助詞:01/09/21 12:04
125 なんだか訳の分からないタイポしたのら。はずかしイッス。
「着ている服が汚れている紳士」と
「着ている紳士が汚れている服」ね。すいません。

「着る服が必ず流行する俳優」は私にとってはいいな。
「着る俳優が必ず人気の出る服」ってのはやっぱりよくないと
思うけど。うう〜ん?okかな。解らなくなってきた。
前者はthe actor x such that the cloths that x wears
become fashionableという意味だよね。後者はthe cloth x
such that the actors that wear x becomes famous
という意味?あーややっこし。取りあえずみなさんの判断を
聞いてからパズルにとりかかろぅ。

124 最近になってようやく、日本の古典の美しさが解って
きました。「君恋ふる涙」とか「桜花散りぬる風」なんて
いい言葉だな。ところでこれは現代語の「ケーキを買ったおつり」
とか、「焼き肉の焼ける臭い」みたいなのと同じでしょうか?
私の現代語の例は古典の例に比べるととてつもなく下品だ。
127虚無好き:01/09/21 15:27
「着る服が見映えのする俳優」
「着る俳優が見映えのする服」両方いいにゃ。
(服は単複の別ないと思ったけどにゃ…)
連体修飾語はかなりナゾにゃ。
「私が本を読んでいる横を、通りすぎた」というのもあるにゃ。
「桜花散りぬる風」なんかとちがって、
「横」はどうやっても「私が本を読んでいる」のなかに挿入できないにゃ。

あとかかり博士、困るの問題、また悩みはじめたにゃ。すまんにゃ…
>通常他者には理解不可能な
>個人の心理に関する叙述
は、たぶん普遍的にあるにゃ。とするとやはりこれは日本語だけで考えるとよくないにゃ。
@Taro is dead, and suffering (from something).
A太郎が死んで、困っている。
@はたぶん、死んだ太郎が地獄で痛がってるにゃ。
日本語には分析的な心理の叙述というか、接尾辞があり
(「ほしがる」「痛そう」など。)
これがspec 素性をもつというのは自然だけど、「困る」はすっきりしないにゃ…
B太郎が借金を作って、苦しんでいる
は、太郎が苦しんでいるように読めるにゃ。
なんでかにゃ?御高説賜リ度候、にゃ。

124先生、勉強になったにゃ!
「鎖状構文」カコイイにゃ!覚えちゃったにゃ!
でもトンカツは同一個体じゃないとダメ?
同じレシピのトンカツとかじゃダメ? そういう意味だったのににゃ。

顔文字先生へ、「幼児語スレ」なんでつづけやえなかったのかにゃ。
おもしよかったのににゃ。ジニーの症例はしやべてみゆにゃ。
たしか自分の子供を言語教育なしで育て、
生得言語がヘブライ語であることを証明した学者もいたにゃ。
世の中いろいろにゃ。
またくゆにゃ。
128名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/21 16:46
太郎がとんかつを食べたのを食べたい→それと同じレシピ
のものを食べたいという意味にとるのが常識的。
太郎が花子を愛しているのを私も愛している→同一人物が問題になっている

問題の構文にとってこの差は関与的ではないわけね。
129124:01/09/21 22:13
大方におかれては無意味であろうことを承知で、訂正。
記憶で書いたので「平中物語」としちゃったけれど、今見たら「篁(たかむら)物語」
だった。もっとも両方とも岩波(旧)古典大系77のはじめに並んで置かれていて、
注釈者も同じ。鎖状構文(この本では「鎖型の構文」)を重視しているのは事実。
たとえばたかむら物語の補注37など。発行1964年のふるいもので妙なところも多
いので要注意。じっさい補注37の後半の「〜人とも知らず」の注釈は完全な誤解。
これは鎖状ではない。

「複雑な連体修飾」は現代語にもたくさんあるが、古文の方がもっと広範囲だと言いた
かったのだが、言葉足らずだったみたい。
13077:01/09/21 23:36
>>103
>「太郎が花子に論文を読ませた。」で「論文」を前景化しようと思ってもこれを受け身の
>主語にすることはできない。「* 論文が花子に読ませられた。」受け身という形式と

「論文が、花子が太郎に読ませられた。」は不自然だが、
「その論文は、花子が太郎に読まされた。」
とすればどうか。
131(´∀`):01/09/21 23:46

面白いことに気付いた(ウソ
「太郎がトンカツを食べたのを俺も食べたい」だと同一トンカツの読みが強くて
気持ち悪い解釈になるが、「太郎が大きなトンカツを〜」「揚げたてのトンカツを〜」
「あの店でトンカツを〜」など修飾がつくとsloppyな解釈がごく自然になる(はず

「太郎が花子を愛しているのを私も愛している」は花子が固有名詞だから当然として、
「太郎が(自分の)母親を愛しているのを〜」とかだとsloppyな解釈が可能(のはず
「太郎が愛している母親を〜」だと厳密読みしかなく、「太郎が食べたトンカツを〜」の
場合と違うみたいだが、なんでか?

>「着る服が見映えのする俳優」
>「着る俳優が見映えのする服」両方いいにゃ。
よ! ミニマル・ペア作りの名人にゃ。
俺も考えたにゃ。「書いた人がアホな論文・書いた論文がアホな人」(w
132かかり助詞:01/09/22 00:25
127 ひゃわぁ。わたしはpragmatics専門ではないのだけどな。
まあ、質問をわたしが理解しているか解らないけど、取りあえず
事実の整理のために以下の例を考えましょ。
(1) わたしが困っている
(2) あなたが困っている
(3) 太郎が困っている
(1)は話し手(わたし)の心理に関する叙述なので、「困っている」
のような心理述語でもOK。(2)は他人(聞き手)の心理状態について
述べているので、変な発話。(3)はやはり他人の心理だけど、この
文は話し手が太郎になりきって、太郎の視点から自分(=太郎)の心理を
述べているという意味でOK。「困っていそう」のようなlook likeが
つくと、一人称(私)は変。
(4) わたし困っていそう。
自分が困っているかどうかも解らないなんてのはparanoidでも
無い限りあり得ないだろうから。こういうことの詳しくは
神尾昭雄薯「情報の縄張り理論」大衆館書店を読むといいよ。

sloppy・strictの違いは面白い。ほうじ茶先生の論文を
読み直して考え直してみる必要あるな。
133虚無好き:01/09/22 09:43
かかり博士へ。
わたしの質問のしかたがよくなかったにゃ…
最初から英語や仏語で議論してたら、たとえば
You are in debt, and feel depressed.(後半心理叙述)
は、ただのありがちな主語の省略でしかないし、pragmaticな心理叙述の話には入らなかった
のでは? と思ったのにゃ。
日本語で、null主語の話題から入っちゃったので、ちょっと、こんがらがっちゃったのにゃ。
英文では統語の問題であったものが、日本語では語用論になっちゃうのかな?
できるだけ、同じ条件で類推できる例文をもってきてるつもりなのににゃ。
(ちなみに上の英文は、キミが借金して、凹んでるよ。)

顔文字先生へ。ジニーだけじゃ検索ダメだにゃ。
ジニー>言語 jinny>acquisition とかいろいろやったんだけど、犬の名前とかまではいってくるにゃ。
ほかにclueがほしいにゃ。(名人といわれるとmotivateされちゃうのにゃ…)
134(´∀`):01/09/22 15:58
>>130
受動化と主題化は別物にゃ。
cf.「その論文は太郎が花子に読ませた。」「花子は太郎がその論文を読ませた。」

>>133(にゃんこセンセ)
Jinny じゃなくてGenie にゃ。カタカナ表記だとジェニーなのかにゃ?
Lennebergの言語獲得臨界期説との関連でいつも出てくる悲劇のヒロインにゃ。
Genie Lennebergの複合検索でいっぱいひっかかるにゃ。
前にどっかで引用した小林他「子どもたちの言語獲得」にも詳しく紹介されてるにゃ。
13577:01/09/22 17:02
>>121
>それで思い出すのが長谷川信子さんの
>「飼っていた犬が死んだ少年」vs.「飼っていた少年が死んだ犬」
>の議論にゃ。object gapがoperator-bound variableであることから両者のコントラストを
面白い。

飼っていた犬..
..λx..(λy(katteita(x, y)))(dog)..

飼っていた少年..
..λy..(λx(katteita(x, y)))(boy)..

「飼っていた」まででλy(λx(katteita(x, y)))が来て、
後から格が決まってくるのでだいたいこうなる。
トップダウン的な生成文法でも同じ説明なのか。
136かかり助詞:01/09/23 01:33
133 You are in debt, and feel depressedの意味くらい解るよ。
私だって、一応英語圏での生活は長いんだ。英語ではYou must be
depressedといわないで、You are depressedみたいにいうことが
確かにある。それは話し手がyouに特別同情したとか、youに
empathizeしてyouの視点から述べている場合にのみ可能。
だから、よく知りもしない人に対してYou are depressed
なんてのは言えない。から、日本語で「太郎は落ち込んでいる」
のように太郎の視点に立った発話みたいなもの。質問を
理解しているか自信ないけど、答えになっているかな。

Genieに関してはPBS(public broadcasting service)がつくった
videoがあります。見るとそれこそあまりに可哀想でdepressする
位だけど。それと、もともとのGenieのリハビリ兼研究チームにいた
Susan Curtiss (現在UCLA在職)がその成果をまとめたGenieという
本があります。おそらく今でもGenieは生きているはず(44-5のはず)
ですが、南カリフォルニアのどこかの大人向けの施設にいること
位しか解っていません。Genieのプライバシーや、福祉など難しい
問題がありまして。Genieというのも仮名ね。Genieは
すごく顔かたちのきれいな女の子だった(当時)。しかし
幼児期の飢えのためがりがりに痩せてテレビシリーズの
アリーマックビールに似ていた。今では周りの人々の
愛情と理解に支えられて、幸せに暮らしているといいな。
137(´∀`):01/09/23 07:00
http://eyelab.msu.edu/psy101/language.htm より引用

Genie: deprived of language until 13 years, never quite mastered it even after 20 years of trying.

Sample utterances:

"Applesauce buy store" --> Buy applesauce at the store.

"Man motorcycle have" --> The man has a motorcycle

"Genie full stomach" --> I have a full stomach.

"Genie bad cold live father house"
--> I had a bad cold when I lived in my father's house

"Father hit Genie cry long time ago" --> When my father hit me, I cried, a long time ago

"Want Curtiss play piano" --> I want you to play the piano


Genie never mastered pronouns, grammar, inflections, closed class words.
138名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/23 07:32
第二言語習得にUGが働いている、という主張もあるよね。
(=臨界期と言わわれていた時期の後の習得でも)
でもジーニーの例は年齢的な物だけではなく、適切な年令に
UGがアクティベートされてないとUGは働かないということか。
ジーニーの例って、それぞれの言語思想(理論)ではどう
解釈されているんかな?UG仮説にとってもconectionistに
とっても不利な事例のような気がするんだが。
13977:01/09/23 07:49
>>135 訂正。
「飼っていた犬が死んだ少年」の表面上の構造は、以下だが、
λx.λP.λf.f.λy(katteita(y))(dog)(P)(sinda)(x)(boy)
「飼っていたの」の構造が反映されないので、以下のようにすると、
おもしろいのだけど要検討。
λt.λP.λf.f.λy(katteita(x=t, y))(dog)(P)(sinda)(t)(boy)
140虚無好き:01/09/23 09:39
かかり博士ごめんにゃ。和訳は英語だとひいちゃうひとのためのものにゃ…
ふつうにこのスレを読んでいけば、博士が海外(MIT?)の学識者と親交が厚いことはよくわかるにゃ。
これから気をつけるにゃ。

顔文字先生ありがとにゃ。
>"Father hit Genie cry long time ago" --> When my father hit me, I cried, a long time ago

をみると、非言語的な記憶が、常識的な認知レベルで表象されてるみたいにゃ。
全体をざっとみて、代名詞が一個もないけど、顕著な知能障害はないみたい。。
きょうはちょっと、ここまでにゃ。またくるにゃ。
141かかり助詞:01/09/23 10:02
顔文字氏のgenieのデータはafter 20 years of tryingと
書いてあることは私が知っているデータよりだいぶ新しいんだ。
もしかしてsusan curtissは(例に名前も出てきているから)
今でもgenieに会っているのかな。でもデータはなかなか公表で
きないだけなのか。

Genieは脳に障害があります。それは医学的に脳波の検査など
をやって解ったこと。それはみんな認めている事実。よく解らないのは
それが先天的なのか、後天的なのかということ。まあ、12にナルまで
閉じこめられて育てられていたら、障害は出てもおかしくない
ような気もするけど、他に比べるケースが少ないので
よく解らない。文法的な文を作れないのが、言語のせいなのか、
あるいは知的障害のせいなのか(あるいはその両方なのか)
ということも解らない。例えば、Genieに質問すると
その時には答えず、2時間後くらいに急に答えをいうなんて
こともあるらしい。これは「時間」というものをGenieが
普通とは全く違う捉え方しているのが一因と思われる。しかし、
同時に会話の協調の原理みたいなものもそのために破って
しまっている。こういうことがあって、言語が問題なのか、
認識が問題なのかがはっきりしないことが非常に多いわけです。
142国語:01/09/23 12:33
お久しぶりでございます。
顔文字氏ご推薦の本はフツーの本屋で買えるのでしょうか???
虚無様 >和訳は英語だとひいちゃうひとのためのものにゃ…  有難いことです。

138>適切な年令にUGがアクティベートされてないとUGは働かないということか。
出まれてほどない赤ん坊の片眼を訳あって一週間ほど?眼帯あてたら、両眼につながる
はずの視神経が片方だけに繋がってしまって、だいぶ成長してからのある時、片目をふ
さいだだけで視界がふさがったことから、もう片方がまったく機能していなかったという
ことに気づいた……
という子供の話を聞いたことがあります。これってホントなんでしょうかね。似たような
ことが言語習得にもあるとは思えます。利き手の問題なども似たような点があるかも。
143かかり助詞:01/09/23 14:46
生まれたばかりの子猫のアタマを固定して縦縞しかない部屋に入れて
おくと、横縞はみえなくなるという、トンデモナイ動物虐待の
実験報告もあります。私は動物、とくに猫は好きで、うちでも
2匹飼っている位なので、この実験報告を読んだときは
発狂しそうになりました。こんなことやってまで、
業績増やしたい奴がいるんだ、と思ったね。

で、そろそろ「生成文法批判」に話しを戻したらどうだろ。
気合いの入った、そして筋の通った批判者は出てこないかな。
144名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/24 02:02
>ネコの実験
ま、人間でやるわけにはいかんからなぁ。
現代文明はすべからく動物実験の上に成り立ってます、杯。
これ否定したら、今晩から頭も洗えんよ。

ちなみに、盆栽キャット、って知ってる?
卒倒するだろうから見ない(調べない)方がいいと思うけど。

>そろそろ「生成文法批判」に話しを戻したら
BOBというひとが延々とやってたけど、答えてるのは顔文字の
人だけだったよね。いまさら「生成文法批判に話しを戻したら」
はないんじゃない?(w 顔文字の人と意見全く同じなの?
そうならいいけど。個人的にはずっとBOB派だ。

>筋の通った批判者
チョムもnarrow syntaxとはっきり自称しているんだし、
broad syntaxの立場からの批判は全てまとはずれになる
運命にあるからね。本人は批判しているつもりでも批判に
なってない。同じ土俵からの批判でない限り批判になり得ない
わけで、Chom narrow sytaxのalternative narrow sytaxが
ない限り永遠に批判不可能な状態なわけだ。
おめでたう。(w
145かかり助詞:01/09/24 07:45
今の世の中では、人間の命の方が動物の命よりpriorityがある。
そのため、医学の実験なんかに動物の命を犠牲にするのはやむ終えない。
けど、上で書いた縦縞横縞の実験なんて、必要ないコトすることねーだろ。
それしてどうなるか解らないし、そんな研究に金出す奴がいるのも
困ったモンだ。

BOB氏と顔文字氏の論争は私は途中で旅行行ったり、首寝違えたり
したけど、まあ、大方読んでいた。勿論、顔文字氏と全く同じ意見という
ハズ無い。私はどちらかというと、地道に構文分析していって、最終的に
何か理論に貢献するというやり方なので、哲学的側面の話しは余りしない。
でも私はBOB氏のように機能が構造を決めていると考えるのは
誤りだと思う。

言葉の機能とは聞き手のいる場でのコミュニュケーションだけではない。
我々は言葉を用いて思考するし、相手がいなくても話すことがある。
なぜ、communicationというひとつの機能が構造を決めるということに
なるのか、私には解らない。

例えば人間の唇は上下が合わさるようにできている。「機能的説明」
に従えば、これは/p, b, m/などのbilabialの音を出しやすいように
唇がこういう構造になっているんだ、ということになる。この例えが
適切かどうかは解らないけど、論拠の乏しい考えだと思う。

私はbroad syntaxと144の人が言っているモノの意味を知らない。
だから、144氏が最後に言っていることの意味が分からない。
chomskyのnarrow syntaxというのはNumerationから
LFに行くまでのcomputation、broadというのはPFの
方も含めた演算体系ダト思うけど、これがどう結びついたら
144氏の「おめでとう」ということになるのか、解らない。
14677:01/09/24 09:43
>>134
>受動化と主題化は別物にゃ。
>cf.「その論文は太郎が花子に読ませた。」「花子は太郎がその論文を読ませた。」

太郎が花子に論文を読ませた。

使役受動文だと役者が3人登場するが,対象物wo格については,
3人とも役者がそろった場合,ga格にはできないと考えられる。
1)論文が花子が太郎に読まされた。
2)論文は花子が太郎に読まされた。

2)の例で,結局,themeと同じになってしまうのは上の意見のとおりだと思う。
しかし,文脈において,「論文」がたまたまthemeだったら,
2)の主題化の形式と偶然一致しているからであって,実は,「論文」のga格化
を行っているのではないのか。

themeではないケースは,「論文」のga格ができないので,
たとえば,次のような談話になるのかもしれない。
論文が花子に(よって)読まれた。
それは太郎が花子に読ませたらしい。
147名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/24 21:02
>>145
唇の例ですけど、いくらなんでも、その例はひどすぎます。
機能主義の人が言ってることは、そんなに屁理屈に思えますか?
148さいたま:01/09/25 00:12
自分はsubject-orientedですが、
太郎は次郎に自分の事が好きかどうか聞いた
で自分が太郎と次郎の両方を指せるのはなぜですか?
>>144
「すべからく」の使い方が間違っていると思うが、どうか。
150名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/25 00:32
あ、ほんまや。
鬱だし脳。
151(´∀`):01/09/25 03:02
>>139
論点がよく見えないのだけど、あなたの判断では「飼っていた犬が〜」と「飼っていた少年が〜」の間
に差があるの、ないの? で、あるとして、lambda abstraction使った論理式でなんか説明できる
とか?

>>142
上の「子どもたちの言語獲得」のこと? 大修館の本だよ。
大きな本屋ならあるでしょう。俺は確か梅田の旭屋でたまたま見つけて買った。

>>143
>こんなことやってまで、業績増やしたい奴がいるんだ
「子どもたちの言語獲得」にはGenieについて「研究者間の巧妙争いに巻き込まれ、結局さらし者の
ような結果に終わってしまった」とあるが、詳細知ってる?(エレファントマンか……涙)

>>146
用語が錯綜していて分かりにくのだけど
>2)の主題化の形式と偶然一致しているからであって,実は,「論文」のga格化
>を行っているのではないのか。
多重ガ格の問題があるからもし「論文が」と潜在的になっていたとしても受け身文としての(2)の表層
主語は「花子」だと思う。「〜こと」に埋め込めば「は」でなくても「が」のままでも自然に聞こえるが
「その論文が花子が太郎に読まされたこと」はどうかな。かなり変、少なくとも「その論文を花子が
太郎に読まされたこと」より悪く聞こえると思う。
少しメカ的なことを言うと、受動形態素-(r) areは格(典型的に他動詞の対格)を吸収する働きを持ち、
その結果本来対格標示されるはずの目的語が他の格(典型的に主格)を標示されるという分析が生成では古典的。「太郎(が)花子(に)本(を) yom-as-are-ta」では、-areはyomではなく使役の-asについて
おり、この使役動詞の格を吸収する。つまり「本を読む」の部分は受動形態素の影響を受けず対格標示は
そのまま。使役動詞が格標示する相手は「花子」であり、受動化によってその格を照合できない「花子」が主格にならざるを得ない。逆に言えば「読む」の部分を受動化すれば「本」が主格になるのが当然で、たとえば「その本がみんなに読まれ始めた」など。

>>148
太郎は次郎に [ pro=次郎 自分の事が好きかどうか ] 聞いた
proの解釈を太郎に限定すると(自分の好みを他人にきくという不自然さはおいといて)「自分=太郎」
しかないはず。

>>BOB
まだいるんならまた帰ってこいよ。キミがいないとなんか寂しいぞ(はぁと
152かかり助詞:01/09/25 08:14
151 その質問に答えるにはGenieの背景を説明する必要有り。
(今日は他にやることあるから)全部かけなかったら続きは分けて書きます。

Genieは元々、父親がキチガイで子供が嫌い、さらに子供のたてる音に
異常に腹を立て、幼児虐待する人でした。Genieには兄がいます。その
前にも何度か子供できたけど、blood type incompatibilityってやつで
長生きしなかった。Genieの母親は目が不自由で、電話さえろくにできな
かった。というより、Genieの父に無断で電話を使うことを禁止されていた。
こんな中でもGenieは最初は普通の赤ん坊の様に生活していたけども、
1才(だったかな)の検診で医者に「知的障害を持つ可能性がある」
と診断されてから、父親はこれを理由にGenieをbedroomのおマルに
くくりつけて育てるようになった。母親が言うには、その前にGenieは
一語文を発していたらしい。

Genieが12才の時、母親は父親と喧嘩をしてGenieを連れ家を飛び出した。
母親は実家に戻り、職を探しに職安に言った。職安の職員が母親と一緒にいる
Genieをみて、すぐさま「何かがおかしい」ことを感じとり、警察に電話を
かけ、Genie発見と相成った。

父親は幼児虐待で公聴会にかけられることになった。その朝、父親は
「世界は消して理解することはない」というメッセージを残して、自殺した。

それから、Genieのリハビリのため、医者、心理学者、言語学者などからなる
チームが政府の研究資金援助の基結成された。この中にいたのが、上で
あげた本の著者、Susan Curtiss。当時UCLAの大学院生だった。言語学科の
院生が「言語学者」という範疇に入るのか微妙だが、Genieと長い時間を
過ごすためには教職を持つ人では無理だろう。やむ終えない人選なのかも
知れない。

とにかくユニークなケースなので、チームにいた各人が「俺がこれやる」
「いや、俺がこれやるんだ」と論文ネタほしさにGenieのことを取り合いし
たのは事実らしい。そのうち一人が、Genieを養子として縁組して、「ハシカになっ
たから隔離」ということにして、チームの他のメンバーに会わせない
何て言う荒技もやった。

まだ聞きたい?
153(´∀`):01/09/25 14:59
ひとつよろしく。
父親はGenieに言葉で話しかけたりせず、うなり声で威嚇したり棒で殴ったりしてたそうだね。
非道い話しだが昨今の幼児虐待死に比べれば殺さなかっただけマシというべきか……。
154B.O.B:01/09/25 16:11
すっかり置いてけぼりになってしまった…遅レスご容赦

>>>145
>唇の例ですけど、いくらなんでも、その例はひどすぎます。
>機能主義の人が言ってることは、そんなに屁理屈に思えますか?

ねえ。空を飛びたいと思っても羽が生えないとかいう話も同様。
結局、言語を、壺や家や交通ルールと同様の人為的構築物と考えるか、
脳にwired-inされている生物学的モジュールと考えるか、という前提の
違いの結局反映でしょう。

>>104
視覚と言語の能力をアナロジーで捉えることができたなら、そりゃチョムスキアン
にとってハッピーなことだろうが。だが、(1)モノを見る能力は、(家や壺や交通ルールと
違って)人間だけのものではない。ある程度高等な動物…虫とか魚とかから受継がれている
いわば高等動物共通のフォーマットのヴァリアントだ。(2)脳の中でどの部分が視覚をつか
さどっているか、より細かく言うとどの視覚野がどんな機能を果たしているか、最近急速に
わかってきている、という点で言語とは大きく違う。
視覚能力を生得能力の典型と考えるなら、言語能力はむしろ生得能力とはかけ離れた性質のもの
ということになるのでは?
155B.O.B:01/09/25 16:20
>>104
>最初からあり得ない表現までわざわざ比較の対象に持ち出して
>どっちにすべえか、なんてことを考える奴はいない。あり得ない
>表現までいちいち想定してそれはどのような機能を果たすだろうか、
>いや何の機能も果たさないから使わないことにしよう、なんて考えてたら俺ら全員一言も
>発しないうちに死ぬだろうよ。そういう無駄を省いてくれるのが文法知識だ。

いや、だからさ、何百世代もかけて機能論的に洗練された文法ができあがり、
それを今生まれた子供は享受し、またその規則に従うことを強制される、と
考えればいいわけよ。
そういったコミュニケーションの道具としての言語が、思考の道具ともなり、
また思考を効率化したり制限したりすることもあるだろう。(これはよくわからんけど)

それに何度も言ってることだけど、人間の高次知的行為がすべてawarenessを
伴うわけではない。習熟すればするほど、意識せずに(意識してやるよりはるかに
高度な)知的作業をやりとげてしまう。
156国語:01/09/25 19:07
>142お勧めの本
(´∀`)様、古い話(2chはmouse year!?)を持ち出したので、すいませんでした。
Oxford Studies in Comparative Syntaxシリーズのことでした。

>104 >視覚と言語の能力をアナロジーで捉えることができたなら、……
いつも私が横道にそらしてばかりで申し訳ないです。視覚の話はともかく、
言語習得に生理学的な意味での年齢的限界があるかどうかについては、興味
があり、あるのではないかと想像しています。ちょっと書いた利き手との
アナロジーは可能かどうかなんてことも考えたりしました。
ちなみに私は箸と筆記以外は左が利き手(足も?)です。我が親が虐待スレスレ
のことをして箸と鉛筆だけは右手に変えさせたそうです。今ではそのことを
感謝しています。あ、この話は続かなくていいです。
157虚無好き:01/09/25 21:26
ものすごく疲れてるので、自爆覚悟で書くにゃ。
わたしは、動物実験賛成だにゃ。
視覚が、写真のような単純な写像ではなく、タテ、ヨコ、ナナメ
目玉模様、「細長いものの直線移動」など、
各種の視覚情報に分解されて、統合解釈されているという知見は重要にゃ。

ネコさんやサルさんには、お気の毒だけどにゃ。
158かかり助詞:01/09/26 00:28
153 Genieの父親はGenieと顔を合わせるときには犬のようなほえ声で
話していた。Genieの兄にもそうすることを教えた。から、発見された当時
Genieは犬をひどく恐がっていた。で、2chの他の板みたいになることを
覚悟で書くと。。。

締め出しを食った研究チームのメンバーは裁判所を通して法的手段にう
ったえた。ここいら辺から事態は泥沼化していく。裁判所が下した
判断は「今の介護状態は十分ではない」というもので結局、養子縁組は
破棄されることになった。

そこで研究チームは別のメンバーの家にGenieを住まわせ、正式にそこの
家の養子にしてprojectを再開。当時のGenieのリハビリの様子は(まだ
高価であっただろう)ビデオにも残されている。月日は流れるが、Genieは
健常者の様にはならない。脳に(先天的か後天的かは解らないけど)障害が
あるからであるし、臨界期をすぎていることもあっただろう。あせりが出る
チームが、Genieの意志とは裏腹に、多少無茶な教育をやろうとしたのは
ビデオにも残されている。

4年の月日が流れ、最初のgrantも切れるときとなった。当然、研究チームは
政府に更新を依頼するわけだけど、その返事は「これ以上続けても、有意義な
科学的知見が得られるとは思わない。よって棄却。」というモノだった。
要するにお金がない。

絶望的になっているチームにだめ押しがきた。ここいら辺がアメリカな
のだけどGenieの実の母親が、チームのメンバー全員を告訴したのである。
理由は、「リハビリと称してGenieを実験動物のようにあつかっている。
このチームは要するにGenieを利用しているだけだ。」というもの。

私見では、自分もGenieが幼い頃、虐待の片棒をかついでいたみたいな
立場にある母親が今更何言ってやがんだ、という感じがする。しかし、
例えばSusan Curtiss等の名が世に知られているのは、Genieあって
こそであり、結果としてGenieを使った、というのはある意味正しい。
判決はチームのメンバーにとって不利なモノであった(らしい)。

その後、驚くべきことに、Genieの養夫婦であったメンバーが養子縁組みを
破棄した。また、個人的な意見だが、4年間ともに過ごした家族の一員に
そんなことをするというのは信じられない。私だったら猫だって里子には
出したくない。その後、Genieは方々の養家を渡り歩くことになる。Genieには
手間がかかるので、追い出されてしまうためである。

4件目の養家で、Genieは絨毯の上に食べたモノを戻してしまう。それに
怒った養父がGenieを殴った。Genieはその後すぐにその家を出るが、
その経験が余りにも恐ろしいモノだったので、Genieは「二度と戻さなくて
いいように、口を開けない」=>「しゃべらない」ことにしてしまう。
要するに、これが幼い頃から知っていた自分の身を守る唯一の方法だった。
その後、Genieは生家に母親とともに住み、後には施設に移される。
これから後のことは私も知りません。まあ、今はそっとして置いてあげる
のが、何よりでしょ。
159(´∀`):01/09/26 02:39
う〜む、一見すると非道な親から救い出されてよかったね、の美談で終わってしまう背後にいろんな連中
の利権うずまくドロドロしたものがあったわけだ。研究者チームを訴えた母親も慰謝料目当てだったのか
な。人の不幸を食い物にしやがって、てめえら人間じゃぁねえ、たたぁ斬ってやらぁ〜(破れ傘)。
>Genieは「二度と戻さなくていいように、口を開けない」=>「しゃべらない」ことにしてしまう。
>要するに、これが幼い頃から知っていた自分の身を守る唯一の方法だった
「異常に騒音を嫌う父親がジニーの泣き声に対して犬のように歯をむきだしておどしたために、発声を
抑えるという奇妙な逆学習が強固に成立してしまったためであるらしい。ジニーはかんしゃく発作を
起こすときでさえ、怒り泣きの悲鳴はあげず無言のまま床に頭をぶつけて転げ回ったという。」(上記
本より)……またまた涙。言語学板の看板はGenieの肖像にしようではないか?

>>156(国語の先生)
Oxford〜はこれからも続々刊行されるはずのシリーズで、全巻揃えてる本屋といえば限られてくると
思う。興味のある言語を分析したのが見つかるとよいね。「きき目」ってのもあるが、国語のセンセは
左目かな、やっぱり。
160(´∀`):01/09/26 02:41
>>154(B0B)
言語には人為的構築物としての側面もあるが、そのような「人為」を可能にしている能力自体は
生物学的遺伝的に規定されている、ということだ。二者択一ではない。
>モノを見る能力は、(家や壺や交通ルールと違って)人間だけのものではない
人間型の視覚系は人間だけのもの。人間言語も同じ意味で人間固有。
>何百世代もかけて機能論的に洗練された文法ができあがり、それを今生まれた子供は享受し、また
>その規則に従うことを強制される
言語は機能的に洗練されているとは言えないデザインを持つ。
昔の言語より今の言語のほうが機能的に優れているということの根拠が不明。今の言語も進化・歴史
変化の途上であるから、未来の言語は今よりさらに機能的に優れているはずだが、どのような意味で
そうなのかも不明。
子供は規則に従うことを強制されるというが、人間の子供でなければ強制されても従うことがそもそも
できない。生得的言語能力としてあらかじめ選択肢を与えられているからこそ、環境に応じてどのような
選択でもできるし、またそもそも選択肢にないものは獲得のしようがない。それに強制に従ってるだけ
なら歴史的変化は起きようがないだろ。

前に誰かも言ってたが、機能主義vs.形式主義と、生得論vs.経験論は独立した議論であることにも注意。
161虚無好き:01/09/26 08:13
手話失語も、一般に空間認識に関るとされる左脳ではなく、
Broca野損傷に関連するというデータをゲット。
なん語がすでに、母語によるアクセントの影響を受けるというデータもゲット。
Genieが、右脳にdominateされているというデータもゲット。
分析はこれからにゃ。いまはなんもわからん。にゃ。

>前に誰かも言ってたが、機能主義vs.形式主義と、生得論vs.経験論は独立した議論であることにも注意。
顔文字センセ、BOBセンセの機能主義的発言に対し、
たびたび「翼が生える暴論」の比喩で応戦していたのでは、混乱は起こるにゃ。
わたしに言わせれば、
言語能力のコアと、生得的資質の論議を分離したいところだにゃ。

壷というと、わたしはミツツボアリ(ちがったかにゃ?)を思い出すにゃ。
DNAおそるべしにゃ…。
162かかり助詞:01/09/26 11:40
私もGenieのビデオ見たときは泣いたよ。language acquisitionの授業で
見せようと思ってwebで購入。準備のため自宅で見たときは
仕事も忘れて、ちり紙に手を伸ばしたね。12年間もろくに食べ物も
与えられず「生殺し」だったので、ある意味、殺しちゃうよりひどい
んではないかな。それと、Genieは確かに左脳を言語解析に使ってい
なかったけど、それは人口の数パーセントがそうなので、必ずしも
Genieの特殊な経験と、右脳言語が関係あるかは神のみぞ知る、って
奴よ。

私の唇の例えはひどかったかな。脳内に言語に関する部位があって、
その生得的資質によって言語をあらかじめプログラムされて
子供たちは生まれてくる、というのを本当なら、例えとして
正当だと思うけど。
163名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/26 11:58
>前に誰かも言ってたが、機能主義vs.形式主義と、
>生得論vs.経験論は独立した議論であることにも注意。
そうなんだけど、チョムの理論(形式主義の一派)は生得性に
異様に立脚していて、ほとんど分かちがたい、というのが問題?
と思うナリ。本来分けられるべき物が分かちがたく混在する
ためかなぁ、理論に一種異様ないびつさを感じるのは。
いびつ、という言葉意外に生成文法を形容する言葉は思い付か
ないな。すくなくとも美しくはないやろ。あれをエレガントと
思っている人の審美眼は大したもんだと思うなぁ。(w
まぁ本質に関わる点ではないけど、さ。
164B.O.B:01/09/26 12:50
>脳内に言語に関する部位があって、その生得的資質によって言語をあらかじめプログラムされて
>子供たちは生まれてくる、というのを本当なら、例えとして正当だと思うけど。
そうね、本当ならね。だけで視覚に関しては近年脳における局在性などさまざまな発見が
なされているのに、言語に関してはたまにいんちきくさい報告があるだけ、ってことは、
そろそろ「言語に関する部位」みたいな発想はあきらめたほうがいいってこと
だと思うんだけど。

>手話失語も、一般に空間認識に関るとされる左脳ではなく、
>Broca野損傷に関連するというデータをゲット。

Broca野は要は運動をつかさどる部位の一部でしかない(と最近は
思われてきている)から、身振りの産出に影響を与えても不思議で
はない、ということではないか。

>言語は機能的に洗練されているとは言えないデザインを持つ。
その根拠は一体?人間の生理的・認知的能力の無数の要因を考慮して
はじめて機能的に洗練されているとかないとか言えると思うんだがね。

>昔の言語より今の言語のほうが機能的に優れているということの根拠が不明。

言語のインプットを与えない新生児のコミュニティを実験的につくってみよう。
多分彼らは簡単な音声コミュニケーションを用いるかもしれないが、それは今
実際に用いられている言語と比べてごく貧弱なもののはずだ。次の世代になったら
少しはよくなるかもしれないが、full-fledgedな言語が生じるまで何世代かかるかな?
まあそれはわからないが、言語の創成期というのはそういったものだろう。

>未来の言語は今よりさらに機能的に優れているはずだが、
いや、そうはならないだろう。準最適な状態にいたれば変化はしても
それ以上進化することはない…ってこれは以前行った事だけど。
165B.O.B:01/09/26 12:57
>子供は規則に従うことを強制されるというが、人間の子供でなければ
>強制されても従うことがそもそもできない。
この規則はもちろんウィトゲンシュタイン的な意味の規則ね。
実際の強制とは違う。
人間の子供でなければ習得できないものなんて、他にも無数にあるんじゃないの?
知能の高さもさることながら、ヒトの子供には他の霊長類と比べて飛びぬけた
ものまね本能(本能という言葉はよくないな…「やたらものまねしたがる」ってことね)
を持つ。
だから、
>生得的言語能力としてあらかじめ選択肢を与えられているからこそ、
という結論には全く結びつかないよ。
>言語学板の看板はGenieの肖像にしようではないか?
それはちと趣味悪いと思うけどな。彼女の発見は現代言語学の
存在、進展とはなんの関係もないし、逆に現代言語学(とそれに
携わるもの)に翻弄されたところもあるわけで、現代現語学の
被害者とすらいえるわけじゃないかな。看板に掲げるなんて、
さらしもの状態ではないかい。ジョークだとは思うが。
167かかり助詞:01/09/26 14:27
164 >「言語に関する部位」みたいな発想はあきらめたほうがいい

でも、報告がないから正しくはない・あきらめようという論理が
おかしくないかい?脳に関することなんて、解りつつあるというけど
実は一億分の一も解ってないようなモノなんだから、報告がないのは
まだ解っていないと受けとめるべきなのでは?

>言語のインプットを与えない新生児の

それは間違いである。BOB氏は双子語とかhome signとかいうものを
ご存じか?私も前にこの板の「双子語って?」とかいうスレに書いたけど、
こうしてインプットをほとんど与えられずに生じた言語も
ある程度の文法規則を持つ。「ある程度」というのは、こうした
言語は3-4才くらいまでに周りの大人に気づかれて、普通の
言葉に直されてしまい、それ以降の発展をしないから、「ある程度」
なのだが、3-4才にproportionalに簡単な移動規則を持つことさえある。
この事実の「機能的説明」希望。

私は言語の構造というものを考えるのが好きだ。それと、上にも書いたけど、
言語には、言語を使って考えるという機能もあると思うけど、なぜにBOB氏
はコミュニケーションのみを機能として捉えているの?
168(´∀`):01/09/26 18:02
>>161
>たびたび「翼が生える暴論」の比喩で応戦していたのでは、混乱は起こるにゃ。
>>163
>本来分けられるべき物が分かちがたく混在するためかなぁ
てか、チョム嫌いの連中がチョムの言うことは何でも反対という短絡的発想から生得論と形式論を
ひとまとめにしているだけにゃ。

>>164
>>言語は機能的に洗練されているとは言えないデザインを持つ。
>その根拠は一体?
所与の表現形式によって意図された機能を果たすことができないすべてのケースがその証拠。あるいは
機能を果たすためだけならもっと簡単な仕組みがあるのに、それを使わず一見複雑な構造依存的操作を
組み込んでいること。
>人間の生理的・認知的能力の無数の要因を考慮してはじめて機能的に洗練されているとかないとか
>言えると思うんだがね。
ほお。では
>何百世代もかけて機能論的に洗練された文法ができあがり、それを今生まれた子供は享受し
ってのもその「人間の生理的・認知的能力の無数の要因を考慮して」言ってるわけね。どんな考慮を
したのか、言ってみれ。
>ヒトの子供には他の霊長類と比べて飛びぬけたものまね本能を持つ。
言語獲得においては子供は大人の模倣をしない、大人が言わないことを言う、というのが重要視され
続けているんだが? 模倣や学習も一要因だが、それだけで全部説明することはできない、ってこと。

ところで今さらなんだが、BOBは自分は機能論者ではなく形式論者だ(が反チョム)だと別スレで
言ってたろ? ありゃどういう意味だったのかね。 HPSGでは機能論が無批判的に取り込まれていたり
するのか?

>>166
ジョークでもなんでもないよ。少々美化すれば、ヒトにとって言語とはどういうものか、を自らの悲惨な
生い立ちを背負って我々に教えてくれたのがGenieだと思う。個々の学派や理論的対立を超越して、
すべての人に言語について考えるきっかけを与えてくれている。単に悲劇のヒロインへの祈念碑的な
意味でも構わない。少なくとも「チョムとソシュールが殴り合ってる図」などというおふざけよりは、
はるかに言語学板全体の象徴としてふさわしいと思う。てなわけで該当スレに転載しとくわ。
>少々美化すれば、ヒトにとって言語とはどういうものか、を自らの悲惨な
>生い立ちを背負って我々に教えてくれたのがGenieだと思う。

あれ?
かかり助詞さんの説明では、Genieのケース・スタディーからはハッキリした学問的成果は挙げられなかったのではないの?
少々どころか多分に美化しすぎ。感傷に流されてないかい。
悪いジョークだね、ヤハリ。
170(´∀`):01/09/26 21:52
はは
>すべての人に言語について考えるきっかけを与えてくれている
ってのと「ハッキリした学問的成果」は別だろーよ ┐(´ー`)┌
で、感傷に流されてて何か不都合でも? 
>で、感傷に流されてて何か不都合でも?

おやおや既に冷静な判断ができなくなってますね。じゅうぶん不都合では?

>すべての人に言語について考えるきっかけを与えてくれている
第一にこれが大ゲサ。事実、Genieのケースなんか無関係に多くの言語研究が進められてきた。

それに、仮にお説の通り「すべての人に」「きっかけを与え」たとしても、
そのきっかけから結果が挙げられなかった以上、
「言語とはどういうものか、を〜教えてくれた」とするのは誇大広告。
「教え」ようにも示教すべき結果が出てないんだから。Do You Understand?
172(´∀`):01/09/26 22:49
あらら、何ムキになってんのかな? ヘンな子だねぇ、キミ(w
(ここはスレ違いだからあっちで文句つけてくれば?)
ふふ、出たね(´∀`) の常套手段。都合悪くなると話をそらしてちゃんと返答しない。
174名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/26 23:25
ロゴに関してはロゴスレでやるとして、genieの発話を猿の言語習得
プロセスと比較したりした研究などないのかな。ふと思ったんだが。
猿の言語習得、って文字どおりの意味では当然ないわけだけど。
どっかのスレに猿が明日tomorrowという観念を理解できるらしい
という話題があったけど、Genieはどうなんだろ。それと、声の方もなんの
問題もなく(こっちが)聞き取れるくらい明瞭なの?ビデオがあるん
ならこれは分かると思うんだけど。
175(´∀`):01/09/26 23:39
はー、常套手段ねぇ。他に例をあげてくれるかい?

いちおうレスしてあげようかね。
俺は言語学板の看板を何にしようって楽しい話しに個人的感傷を持ち込んで悪いとはちっとも思わないね。
論文書いてるのとは違うぞ。それともキミは言語学者ってのは血も涙もない感情欠落人間だと期待してるのかな?
「チョムとソシュールが殴り合う図」は、そのような抗争が実在しない上、言語学と言えばチョムとソシュール
しかないかのようなイメージを伝える点でも好ましくないな。
その点、Genieの話しはその人の特定の理論的立場とは無関係に、それを知ったすべての人に言葉の大切さ、
言葉を持たないことの悲しさを純粋に伝えると思わないか? 上で俺が言った「言語とはどういうものか」って
のはそういうことだよ。You dig? Do we understand each other?
(ますますスレ違いだから、以下はアッチで頼むわ、ほんと)
176虚無好き:01/09/26 23:54
最近は地下鉄の中で、幼児の話す言葉を観察してるにゃ。(にわか発達心理学者にゃ。)
これがまた面白いにゃ。
いままで幼児に興味なかったので、3歳児なのか5歳児なのかもわかんないのが残念。
きょう見た例は、女の子の独語にゃ。
ドアに向かって、「よるになれ、よるになれ…」と唱えているにゃ。
駅で停車すると、「よるになった!」と言って、母親のほうにとんでいったにゃ。
なんか、言葉にあらわせない感銘を受けたにゃ。
考えてみると、幼児が独り言をいいながら、玩具と遊んでいる図はよくみた気がするにゃ。
一種の、反復練習なのかにゃ?
いずれにせよ、UGの存在証明、あるいはその存在性格の判断は、
言語獲得プロセスの分析が有効だと思うにゃ。ちょっと育児板にいってみるにゃ。

Genieのケースは、余りに極端すぎて、他の認知障害と交錯していると思われるにゃ…
たったひとつの明るい材料は、彼女がピアノを演奏してほしがったという一点にゃ。
She didn't know how to chewには絶句にゃ…

BOB先生、レスありがとにゃ。
なんか言語野の存在がUGに有利に働くようにもよめるけど、(違ったらゴメンにゃ。)
たとえ存在したとしても、必ずしも証明でないし、生成文法の基本理念をひっくり返すかもしれないにゃ。
げんにschizophreniaの因子が特定されているけど、その顕著な症状として
子供でも理解できる寓話のアナロジーが理解できないというのがあって、
もしかして生成文法がまっさきに「外部」に放擲した言語機能のほうが生得性を帯びてきたりして。にゃんて。
あと空間認識機能は通説では右脳にゃ。161でまちがって書いてるにゃ。びっくりしっちゃった。

【かくれBOB先生サポーターの皆様へ】
もっとおでましを希望にゃ。ずっと孤軍奮闘なのかと思ってたにゃ。
177171:01/09/27 00:20
ま、そちらこそムキになりなさんな。>>175
>Genieの話しは〜それを知ったすべての人に言葉の大切さ、
>言葉を持たないことの悲しさを純粋に伝えると思わないか?

イヤ、全然。そこがまだわかってないご様子ですね。
なぜならGenieのケースは>>176も指摘する通り「他の認知障害と交錯し」たものだ。
あの話には障害児や児童虐待の悲惨はあるが、
それが特に「言葉を持たないこと」故の悲劇なのかは怪しい。
結局、研究者は彼女の言語能力については結論を出せなかったはずだから。
それをことさらに言語と結びつけた悲劇と見るのは、
言語を特別なものと見做す言語学者特有の感傷ではないのかね。ワカッタ?
178まあいいじゃん:01/09/27 00:34
(´∀`)の人はそんだけジーにーが好きなんだろ。
自分の好きなものを当然の様に人に押し付けるのはちょっと痛いけどな
179(´∀`):01/09/27 00:49
言語を正常に獲得する機会を奪われたことの悲劇を言ってるのよ、ワカラン?

ま、Genieの認知障害がたとえ正常な言語環境に置かれていても言語獲得を
阻害するようなものであったかどうか、次第だな。
>>179
>ま、Genieの認知障害がたとえ正常な言語環境に置かれていても言語獲得を
>阻害するようなものであったかどうか、次第だな。

ヤレヤレ、いまさらなに言うてはるんやろ。
かかり助詞氏の>>141に曰く、
>文法的な文を作れないのが、言語のせいなのか、
>あるいは知的障害のせいなのか(あるいはその両方なのか)
>ということも解らない。

解ってないのになんでそんなに言語獲得の問題にばかりしたがるんかいな。
可能性の一方に偏して論じるのは、感傷で目が曇っとる所為ちゃうか。
ま、可愛い少女が好きなんやろねえ。
え?Genieってかわいいの?
あ、スマソ(w
182>181:01/09/27 01:29
既出>>136に曰く、
>Genieはすごく顔かたちのきれいな女の子だった(当時)。
>しかし幼児期の飢えのためがりがりに痩せてテレビシリーズの
>アリーマックビールに似ていた。
……だとさ。
Genieがもし憎らしい顔をした男のガキだったら注目度はどうなったかねえ。
顔文字さんは単なる美少女趣味のようだ。
ロゴスレでも田中麗奈とか言ってるぞ(w
ま、美しいものはいいやぁね。
184(´∀`):01/09/27 01:39
キミキミ、ちゃんと理解してから書き込みなさいね。
13才以降のGenieに「文法的な文が作れない」理由と、そもそも言語獲得が阻害された
理由が同じだとは言えまい? 知的障害の重さにかかわらず言語獲得が可能である
ケースは珍しくない。いくら訓練しても文法文が作れないのは言語獲得の臨界期を
過ぎていたためか、それとも臨界期説とは関係なく他の障害ゆえなのか、それが分から
ないからこそ、その障害が臨界期内でも言語獲得を妨げるほどのものであったかどうか
が重要になるんだよ。
185(´∀`):01/09/27 01:56
こらこら、レナ嬢は哲学板の看板娘になってるから
引き合いに出したんだよ。勘違いするなよな。
186kakari-joshi :01/09/27 01:56
Transcripts from Genie's video on the PBS web-site.

http://www.pbs.org/wgbh/nova/transcripts/2112gchild.html
>>184
>その障害が臨界期内でも言語獲得を妨げるほどのものであったかどうか

だから、それもどっちかわかんないんだべ?
したら言語の問題でないかもしんないでねえか。どしてそっちへ持ってくだか。
だいたいその娘っコが可哀想なのは虐待されてたからで、言語が無いからでねえべ。
それとも逆に言葉を覚えねから虐められたんけ? そんではなかっぺ?
188名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/27 02:31
スクリプト情報thanx
で、発声はどうなんやろ?まともにはっきりとしゃべれる?
こればっかりはビデオがないとわからんのよ。
189kakari-joshi:01/09/27 02:56
188 I can only type in English now. Genie's phonetics/phonology ability
was far from perfect, as with her syntax or any other ability of grammar.
Native speakers normally have no problems catching her words, however.
This is very typical of people with linguistic disabilities. To the extent
that I determine, she produced onsets more clearly than coda, so the word
'dark,' for instance, sounds like [da:] with barely audible [k] at the end.
I am not sure if this holds true of Genie's speech in general.

As you can see from some samples of Genie's utterances, her speech was
kind of 'telegraphic' The message is clear, but almost always have
problems with word order.

Genie was able to talk about things in the past. The video also has a shot
of Genie taking about the event when she was locked up in her bedroom.
That was before she acquired any word of English. If I remember correctly,
Susan Curtiss' book says that Genie was also capable of talking about
future events.

While she didn't become fluent in English, she can make herself understood
rather well, using English or American Sign Language. Therefore, I think it is
wrong to say that she did not have language.
190(´∀`):01/09/27 03:27
186のリンク先からとりあえず争点部分を引用しとこ。

STACY KEACH: ... Was Genie brain damaged from birth? Team members disagreed.

JAY SHURLEY: My impression was clearly that Genie was mentally retarded from birth, ...

SUSAN CURTISS: Genie, although functionally retarded because she had hardly lived and experienced the world around her,
was not mentally deficient in any sense in which we typically think of as mentally deficient.


>>189
> I think it is wrong to say that she did not have language
Very probably she had innate knowledge of human language, like all the rest of us.
It is only that she was deprived of any chance to develop and embody it in a normal way
in the form of English or any other spoken language.
1911:01/09/27 03:36
その画像ならココ
http://www.f2.dion.ne.jp/~impact14/
192kakari-joshi:01/09/27 03:43
190 I think Susan Curtiss has the point here. The doctor, Jay Shurley, says that
Genie was mentally retarded from birth. His evidence is that Genie shows the
pattern of brain wave typical of people who have brain damage from birth.
But, Genie's case is a very unique one, with which we have nothing to
compare. Unless Shurley shows conclusively that one would never show
such a brain wave pattern even with the extreme isolation and abuse for
years soon after birth, he cannot justify his position.
193(´∀`):01/09/27 13:27
This is just for clarification.
Did Shurley suggest that Genie's mental retardation was such that she could
never have acquired a language even under normal circumstances without any
isolation and abuse? In other words, was her brain wave typical of those who
are below the minimum intelligence level required for language acquisition?
194かかり助詞:01/09/27 13:58
日本語に戻りましょ。とある理由で日本語を使えないコンピュータ
で仕事している時がありまして、その休憩時間に英語で書かせて
貰いました。顔文字さんおつき合いありがとう。
Genieの脳波は確かに先天的に知的障害を持つ人のそれと同じ
パターンでした。それを理由にシャーリー医師は「彼女は
先天的に脳に障害を持つ」と言っているわけです。ただし、
脳波そのもので知能まで解らないし、Genieのように
アカンボの頃から正常な発育ができない環境にあったら、
そういう脳波パターンをdevelopすることもあり得ると思われる
訳です。Genieがアカンボの時に「もしかしたら、知的
障害があるかも」と言った医者はあくまでhome doctor
と言うやつで、もっと大きな病院で検査をすることを勧めた
のだけど、それには行かなかったから、はっきりしたことは
解りません。チームの中でも意見が一致しないところです。

私はGenieをロゴにするかどうかという問題はさておき、
Genieはきれいな人だと思うよ。まあ、きれいって、汚いより
いいじゃない。だからと言うわけではないけど、
私が仮面ライダーごっことかしていた年齢に、Genieは
部屋の中でお母さんが食べ物持ってきてくれないか、
かまいに来てくれないかと、一日中、ドアを見て過ごした
と考えると、涙が出ます。Genieが発見されたときには、
Genieはおマルからドアの距離に目のピントが固定されていた
位だ。かわいそうっす。食べ物も愛情も自由もなかったら、
誰だってアタマおかしくなるよ。
ついでに言うと、私はビデオテープ持っているけど
それをデジタルにしてアップするような機材は持ち合わせて
いないよ。
195虚無好き:01/09/27 20:23
かかり博士へ。
わたしの興味は、やっぱり言語なしの認知能力だにゃ。
Genieの回想的な陳述は、非言語的思考を認めるものなのか
それとも、言語により再構成されたものなのか気になるところにゃ。
これは、>>167の「言語を使って考える」問題にもかかわるにゃ。
コミュニケーションのさいにもわれわれは考えてるのにゃ。
それで、もっと一般的なヒトの思考能力に還元したうえで、
ヒト固有の「言語能力」とどういう依存関係にあるのか気になるところだにゃ…
このへん、御高説賜り度候。にゃ。

睡眠紡錘波sleeping spindle群発と先天的精神遅滞との関係はわかんなかったにゃ。>上のリンク先
spike(棘波)なら、まだわかるけど。
Genieの父親は、娘の保護の後ほどなく自殺してるとあったにゃ。博士は死者に鞭打ってるにゃ。
気持ちはよくわかるけど。また失礼なこと言ってたら申し訳にゃい。
わたしもねこ好きにゃ。でも去年死んじゃったにゃ。またくるにゃ…
196名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/27 20:41
Genie の例ばかり引きずっているけど、
狼少女とか、他にいい例ないの?

話はそれるが、 Genie だけをことさら悲劇の主人公にするのは、
言語学狂いのヲタだよ。他の分野にいけば悲劇の例は五万とある。
197虚無好き:01/09/27 21:39
>196
アマラ、カマラの例は、信憑性が疑われている。
夭逝したことが、さらに客観的データを乏しくしてる。ってゆーか
>他の分野にいけば悲劇の例は五万とある。
あなたが悲劇の一例と言ったほうが正しいのでは?

相手するのよすにゃ…
198(´∀`):01/09/27 23:02
Genieに関しては、例えば語彙の獲得はむしろ順調であったのに対し、シンタクス面はさっぱりという点、
経験による学習が大きい前者と、臨界期内での固有のバイオロジカル・プログラムによる後者、という
見方と辻褄が合うようにゃ。
報告を読むと言語以外ではむしろ好奇心旺盛で機敏、積極的で社交的という印象を受けるが、にも関わらず
言語の、しかもある領域において発達がほとんどみられなかったということは、やはりその領域は言語に
固有のものであり、一般的認知能力云々の話しではないという印象にゃ。

いわゆる野生児の報告例は D. Crystal: The Cambridge Encyclopedia of Language. に50件近くが
あがってる。その中でGenieはむしろ例外的に言語をものにできたほうらしく、野生児のほとんどは
まったく話せず理解も困難であったとのこと。これはきっと、Genieの場合は隔離と虐待といっても人間
社会の中のことであり、言語に接触する機会が絶無ではなかっただろう点が、動物に育てられた場合と
違うのだろうにゃ。事実、Genieは救出当初からいくつか単語を知っていたらしい。かかり氏ではないが、
言語刺激への渇望につきあげられ、誰か何か自分に話しかけにきてくれないかとばかり思いながら13年も
ドアが開くのを待ち続けていたのかと想像すると……涙。(どーせまたくだらんツッコミが入るだろーが、
ほっとけ)
ちなみにCrystalの原本ではGenieの写真が掲載されているのに、日本語訳の「言語学百科事典」(大修館)
ではなぜか削除されとるな。あと、上記の「子どもたちの言語獲得」にも著者自身の研究報告(国内の例)
が詳しくのせられている。

>博士は死者に鞭打ってるにゃ
自分の子供は全部早死にすると信じ、Genieも生まれつき知的障害があると決めつけて虐待した極悪非道
親父にゃ。Genieに何らかの精神的・知的障害があったとして、その父親の遺伝的影響は考えられないの
かにゃ??
>わたしもねこ好きにゃ
動物虐待スレ見たら発狂するから行かないほうがいいにゃ。
Genie は虐待された人間だから、同情の余地はあるが、
野生児は野獣に愛情を持って育てられた動物だから、
感情移入する気も起きないか。。。。。。。

とすると、野生児にとっては、人間に軟禁されるより、
動物として天寿をまっとうしたほうがよかったわけだ。

まぁ、本題とは関係ないし、どうでもいいんだけどね。
200名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/28 00:58
>経験による学習が大きい前者と、臨界期内での固有のバイオ
>ロジカル・プログラムによる後者、という 見方と辻褄が合う
 そうだね。確かに、そういう可能性を示唆していると読める
例であることは認める。だけど、一つ確認しておきたいのは、
言語固有のプログラムがあるとしても生成文法理論とは全く
独立した問題であるということ。言語固有のバイオロジカル
システムがあるとして、それを表示するのに生成文法のような
スタイル、文法理論、表示方法である必然性はないと思う。
生成文法理論=innate biological modelというイメージがあるが
このイコールに必然性はなく、モデル(可能性)の一つにすぎ
ないということは確認しておきたいナリ。
201かかり助詞:01/09/28 01:01
私に「思考と言語」という質問をするのは、チョムスキーに
「上手いラーメンのの作り方」聞くみたいなモノなので、
取りあえず、FodorのLanguage of Thoughtという本を
お薦めしとくだけにします。
198 Crystalの本にそんなのが載っているとは。
高いから買ってないけど図書館あたりで見て見よ。
Genieのビデオにもフランスの森で発見された少年が
出ています。Genie発見当時、その少年に関する
映画が丁度公開され、話題になったそうです。ちょうど
パールハーバー公開後にNY/DCのテロがあってアメリカ人
たちがやたらとパールハーバーと言うようになったみたいなモンか。
202虚無好き:01/09/28 05:35
>経験による学習が大きい前者>>198
この話は、もう少しかたまってからしようと思ったんだけど、するにゃ。
このスレでの構造論議には、いわゆる構造主義的な「構造」の視点がないにゃ。
混乱を避けるため位相構造とよぶにゃ。

めんどうだから、トルベツコイの講釈からC&Pにゃ。
>まず第一に、音韻論は意識的言語現象の研究からその無意識的な下部構造の研究へと移行する。
>それはまた※項を独立した実体として扱うのを拒絶し、項と項との関係を分析の基礎とする。
>第三に、それは体系の概念を導入する
>最後に音韻論は一般的法則の発見を目的とする。これらの法則は時には帰納によって発見されるが、
>「時には論理的に演繹され、そのことがそれらに絶対的性格を与える。

わたしは、なんでも差異に還元しちゃう構造主義者ではないけど、
位相構造は、体系的・無意識的な構造概念を提出するにゃ。
そして孤立的な実体概念を拒絶するにゃ。see ※ above.
で、わたしはこれが普遍的な認知モデルとは思わないにゃ。
話ややこしくなっちゃったかにゃ?
じゃあ語彙知識には、2つの類型があることにしちゃうにゃ。
↑やむをえぬ単純化
A)encyclopedicな語彙知識
これは原理上無際限に獲得できるものにゃ。このスレのキャラの知識でもいいにゃ。
かかり助詞、(´∀`)、B.O.Bという顔ぶれを知ったうえで、
虚無好きが追加されても何の混乱もないにゃ。(スレの迷走とは関係ないにゃ!!)
B)位相構造的なもの
これは家族関係の知識のような例にゃ。兄弟姉妹のほかに、
題5の同格の項が追加されても、ふつう理解を超えるにゃ。
この知識は第一言語において優先的に与えられるもので、
おおくのばあい外国語の語彙を学ぶときにinterferenceになるものにゃ。
で、結論としては、語彙知識にも無意識の位相構造があるということにゃ。
わたしとしては、時制や格その他文法のもろもろの知識も位相構造的に獲得されると思うにゃ。

かかり博士、愚問にレスありがとにゃ。
室町末期の日本語の推移について勉強しとくにゃ。つづく。
203虚無好き:01/09/28 06:20
Genieの父親はparanoiaだにゃ。
したがって、schizophreniaとは相関するけど、
Genieが遺伝的因子によってそもそも言語獲得が不可能だったとは考えにくいにゃ。
(境界症例をキチガイとして一括するのはちょっとnot PC very much だにゃ…)
自殺はあるいみ最も合理的な解決だったかもにゃ。
倫理問題とともに抹消されちゃうにゃ。

ペット<好き>板に電子レンジネタを書き込むのもやめてほしいにゃ…
とくに…。やめたにゃ。
See you later-meow.
204(´∀`):01/09/28 17:38
>>200
それはむしろ生成批判派に言ってやるナリ。
生得性を認めた上での生成批判がもっとあっていいナリ。
なんで反生成=反生得論になってしまうにゃ?
やっぱりチョムの言うことはなんでもかんでも拒絶したい連中ナーリにゃ?

>>202
Genieは語彙知識のうちでもいわゆる実詞の獲得は得意(?)だが動詞の変化や名詞の屈折など
機能範疇に関連すると思われるものは苦手にゃ。実詞は誰でも一生学習が続くものだが機能範疇に
関する知識は上でいうバイオプログラムに支配される部分が大きいにゃ、たぶん。
>語彙知識には、2つの類型があることにしちゃうにゃ。
ふつう、そうにゃ。百科辞書的知識と構造由来の知識にゃ。たとえば kill とassassinate を比べて
みると後者には前者の中核的意味に加えてより限定的な付加要素があるにゃ。殺す相手の社会的身分や
殺し方について制限が加わるにゃ。この付加要素的な部分はその都度覚えるしかない個別の
世界知識にゃ。これに対してkill もassassinateも「コロス」という意味を共有し、またこの「コロス」
は他の多くの他動詞と同様、使役の意味を内包するにゃ。これは非常に一般性が高い意味成分で、
すべての動詞にその都度語彙指定するのはマヌケにゃ。そうではなくて cause ( X become dead )相当
の統語構造におけるcauseにそれを担わせれば、これとくっつく環境に生じるすべての動詞が同じ
使役の意味を共有することが簡単に言えるにゃ。この意味で「コロス」はもちろん、使役や。相、態
などは語彙意味ではなく構造由来の統語的意味にゃ。
>Genieが遺伝的因子によってそもそも言語獲得が不可能だった
そうは言ってないにゃ (see 198 above)。。
205虚無好き:01/09/28 20:50
>ふつう、そうにゃ
にゃにゃ?自分でかいたことだけど、そう言われると激しく疑問だにゃ…
semanticsは伏魔殿なので、あまり深入りするとたぶん自滅するけど、
生成文法としては、中核的意味成分だけを抽出して、
その他のconotationについては、語用論におまかせ、ということだと思われるにゃ。
この議論は、厳密に行なえばおなじみの結論にたどりつくだけにゃ。→なんもかんも比喩の世界!
それになにより、顔文字先生の議論は位相構造にそったものではないにゃ。
位相構造主義によれば、causeはbecomeとの対比で、deadはaliveとの対比で意味をなすにゃ。
これは成人の言語知識のみならず、言語獲得においても深くかかわるにゃ。
この問題は直接にはこのスレとはirrelevantかもしれないけど、わたしはとりあえず
シンタクスを純粋に抽出するという立場をとってないので、こういう議論になっちゃうにゃ。
ただし202の議論にはもうひとつ重大な欠陥があって、
兄弟姉妹の位相構造が、必ずしも無意識ではないことにゃ。
はっきり言って、その気があれば親族関係くらい簡単に明示されるにゃ。それに比較して、
@)×太郎が、次郎に来た。
A)○太郎の声が、次郎に届いた。
となる理由は、意識しようとしても見当つかないにゃ…
無意識構造にもレベルがあるのかにゃ。誰か説明してにゃ。
このあたりをクリアしないと、統語構造は一般化できず、わたしの批判はヘタレに終わるにゃ。
そして顔文字センセのmasochisticな高笑いにゃ。トホホにゃ…。

話はかわるけど、文法要件と語彙意味を混同したわけではないにゃ。
たとえば時制の各項は、全体で位相構造をなすことをいいたかったのにゃ。
英語には進行形があるせいで、現在時制も過去時制も守備範囲がかわってくるにゃ。
だから現在時制ひとつとって、仏語と比較はできないにゃ。
ふつう、位相構造は全体として一挙に与えられると考えられてるにゃ。
これについては、うにゃにゃ…意見保留。だにゃ。。

このスレの日本語、最近乱れてにゃいナリか? つづく。
206虚無好き:01/09/28 21:21
↑masochisticじゃなくsadisticにゃ。どっちでもいいけどにゃ。
207(´∀`):01/09/28 21:48
>その他のconotationについては、語用論におまかせ
上のassassinateの限定部分のことにゃ? たぶんconotationとは違うにゃ。語彙意味論的に言えば、
その限定部分のせいで、主語としてkill とは違って必ずAgentが来なければならない、とか、外項を
抑圧するような交替には与らない、とかいうことになると思うので、語用論まかせにできないと思うにゃ。
(実はこのへん、あんましよく知らないから誰か補足訂正よろしくにゃ。)

>位相構造主義によれば、causeはbecomeとの対比で、deadはaliveとの対比で意味をなすにゃ。
cause - become - dead についていってるにゃ?
deadは not aliveでいっこうにかまわんが、causeとbecomeがなんで「対比」か分からんにゃ。
(思い当たるフシもあるけど、念のため確認にゃ)

最近、ふだんの会話でも「にゃーにゃー」言ってしまいそうで困るにゃー。
208あぼーん:あぼーん
あぼーん
209虚無好き:01/09/29 05:51
いつもいつも批判モドキに相手してもらって恐縮だにゃ…>顔文字先生へ。

どうも構造主義と生成文法はあんまし接点がないのかもにゃ…
対比というのは、かならずしも反対語・対照語をさすものではないにゃ。
とにかく構造主義では項の単独性を否定するので、
「水」のような語も、他の<語=意味>との関係性においてしか意味をもちえないとされるにゃ。
その、他項にあたる語は、「湯」であったり「油」であったり「コカコーラ」であったり
はたまた「激辛カレーライス」であったりするのにゃ。←さすがにこれはギモソ
以上のことを考えると、202で示した二分法があんまり簡単じゃないことがわかると思うけどにゃ。
「強い」構造主義の主張によれば、ひとつの語は結局、華厳思想のように他の全ての語を
なんらかの意味で反映しており、このnetworkを理解することはひとつの文化を理解することにほかならないにゃ。
これが一国語あたりせいぜい50個の音素を項とする音韻論的構造主義の意味論的一般化の帰結にゃ。
ちょっと信じがたいものがあるにゃ…(だから二分したんだけどにゃ)

ただし位相構造の概念は、ここでの議論に有効だとおもわれるにゃ。多少はにゃ。
たとえば信号機の3色の機能は、位相構造的であり、
4色信号機が突如目の前にあらわれたらびっくりするにゃ。
(実在するけどにゃ。ここでは比喩とうけとってにゃ)
いっぽう、3色の位相が保たれていれば、三つ目のネコの妖怪でも機能するにゃ。
にゃにゃ? やっぱりびっくりするかにゃ?

>外項を
>抑圧するような交替には与らない
は、意味がわかんないにゃ。
(なんか下がってるので、上げさせてもらうにゃ…)
SEE YOU LATER-MEOW!
210名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/29 06:03
>どうも構造主義と生成文法はあんまし接点がないのかもにゃ…
俺には生成文法と言うのは実存的な感じがして、接点がないという
より、そもそも構造主義とは思想的に逆のような気がするんだがね。
もちろんヨーロッパ的な構造/実存主義のことだけどさ。
211例えば:01/09/29 06:43
>>200 >>204
良い意見ですね。

中間言語方式の翻訳ソフトを想像してみる。
任意の言語の統語構造は中間言語に翻訳され、
その中間言語の記述形式から任意の言語の文が出力されるわけ。
この中間言語と各言語を接続するインターフェースは、
プログラマーでない各言語の話者が参加できるように、
文法類型の選択肢をクリックして決定できるようになっている。
例えば「能格絶対格型/主格対格型」なんて選択肢があるだろう。
「主要部後置型」を選ぶと、デフォールトで語順が決まり、
日本語や韓国語ならそのままでOKになるけど、
ペルシャ語(SOV語順だけど形容詞が名詞の後に来る)だったら、
クリックしてデフォールトを修正することになる。
――そういう翻訳ソフトを想像してみよう。

この記述方式は本質的に「原理と変数」と同じ考え方。
各言語用のインターフェースが変数に相当し、
翻訳ソフト自体は原理に相当する。
例えば「原理」の部分で能格言語をサポートしてなかったら、
能格言語用のインターフェースを作ることはできないわけ。

全ての言語でインターフェースを作れるようにするには、
どういう文法パラメータを用意する必要があるのか、
また中間言語はどういう記述形式であるべきなのか、
という問題は、要するに一般言語学の問題と同じ。
ただし、「どういうメタ文法がエレガントか」という問題は、
「ヒトの脳はどういうバイオプログラムを使っているのか」
という問題とは別で、両者は切り離して論じないといけない。

チョムスキーの枠組みでその二つの問題が混同されるのは、
ある意味やむをえないんだけど、
批判する側が同じ枠組みで議論するのは頭が悪い。
相手の問題設定で議論するのは碁で後手後手に回るみたいなもの。
212虚無好き:01/09/29 07:23
にゃにゃ。一個質問に答えてないにゃ。
>cause - become - dead についていってるにゃ?
じつは、ただ目についたから例にとっただけにゃ。
causeの対項は、他の使役動詞have,make,let…でもよかったにゃ。
これらの示差的関係性が、とにかく重要とされるにゃ。

ついでにいえば動詞のカテゴリーも、互いに位相構造をなしていると考えられるにゃ。
そして日本語動詞もバスク語動詞も、それぞれ異なる位相をなしてるにゃ。
もちろんトポロジーのアナロジーにゃ。にゃにゃにゃ。

先生もにゃーにゃー語のとりこにゃ〜♪ おわりにゃ。
213虚無好き:01/09/29 08:11
211先生へ。
たしかに考え方によっては、生成文法は言語学のなかでは異色の応用科学最良の候補にゃ。
ただし、わたしのあんまりあてにならない予想では、
SOV語順あたりは、P&Pでエレガントに処理できると思うけど、
各国語固有の煩瑣な文法要項、つまりはっきりいって非普遍的な文法要項は、
各国語で個別処理したほうが能率的プログラムになると思うにゃ。
それに生成文法でいう経済性は、幼児の言語獲得を可能にする理論的要請だということに
要注意にゃ。やっぱり切り離せないとみたにゃ。

>批判する側が同じ枠組みで議論するのは頭が悪い。
ゴメンにゃ。わたしはそれもありだと思ってるにゃ…
内部から相対化して、コア領域を不明にするというのをいまやろうとしているにゃ。
(頭が悪いというのは、当たってるにゃ!)
ひとつには、生成文法のほうが、あるていどパラダイムを共有しないと
批判だと思ってくれないということもあるにゃ…
またくるにゃ。
214虚無好き:01/09/29 08:45
210先生へ。
>俺には生成文法と言うのは実存的な感じがして
実存というのは、人間固有の存在性格のことだと理解してるけど、>ハイデガー
現代思想にはうといので、
>構造/実存主義
といわれてもわかんないにゃ。

生成文法は、存在論的には自然科学といっしょ。
人間の存在も、メロンパンの存在も区別しないと思われるにゃ。
構造主義は、関係性の重視から、個物の実在を認めていないように思えるけど、
この一種仏教的な唯識思想をどこまで文字通り受けとっていいのか、
わたしにもわかんないにゃ…
ただしこの点で、生成文法の実体主義とは相反するにゃ。

ただこのスレで延々と繰り広げられている機能vs構造の議論に
こころみに、関係概念をもちこんでみようと思ってるにゃ。
で、なかば挫折してるにゃ…
215国語:01/09/29 23:22
>197 >アマラ、カマラの例は、信憑性が疑われている。
え、何についての信憑性が?(何のにせよ、ちょっとショック)

>204 の後半の話は、ちょうど C++ か Java の話を聞いているよう。
純粋な?言語学関係の方々はプログラミング言語関係(特に最近の流行でいえばobject oriented)
の造詣も深いのでしょうか。
216虚無好き:01/09/30 04:59
国語の先生へ。発見のエピソードと「狼に育てられた」の部分は作り話といわれてるにゃ。
「人間の尊厳」については疑われてないから安心してにゃ。
ついでにオブジェクト指向は、流行じゃないにゃ。

211について考えなおしたけど、演算効率からいって、文法的に似た語どうしの翻訳が、
いちいち全言語普遍の「中間言語」へ写像される必要はないにゃ。
処理が重たすぎにゃ。
結局対象言語をいくつかのクラスに分けたほうが、いいシステムになるにゃ。
ちがうかにゃ…
217名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/30 07:58
>生成文法理論=innate biological modelというイメージがあるが
>このイコールに必然性はなく、

 っちゅーことは、生成文法反対派の人は何を反対していることに
なるんでしょうか?生成文法が想定している言語知識と言うのが
あまりに多すぎる(大きすぎる)ということ?
もしそうなら、程度問題に収束するね、これは。
218名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/30 15:37
>っちゅーことは、生成文法反対派の人は何を反対していることに
>なるんでしょうか?生成文法が想定している言語知識と言うのが
>あまりに多すぎる(大きすぎる)ということ?
>もしそうなら、程度問題に収束するね、これは。

そうはならんでしょ。どちらかというと
大きさの問題ではなく質の問題では。
219B.O.B:01/09/30 16:09
>>167
>164 >「言語に関する部位」みたいな発想はあきらめたほうがいい
>でも、報告がないから正しくはない・あきらめようという論理が
>おかしくないかい?
ペガサスとか幽霊の存在だって、そうしたらいつまでもあきらめられない
ことになるんじゃないの? 意地悪な言い方だけど。視覚野の研究とは反対に、
言語に関する機能的に独立した部位ってのはどうもなさそうだ、ってことに
なってきてるのよ。

home signについては知識がないからよくわからないけど...
インプットがまったくないわけじゃないんでしょ?
いずれにしても、そうやって(インプット)ゼロから創発した
コミュニケーション手段が簡単な主述構造に似たものをもって
いたとしても、それは人間の認知の雛型(figure vs. ground 云々)が反映
している、と私なら話を持っていくが。

>移動規則を持つことさえある。
義務的なwh移動が、home sign について報告されてるわけ? だとしたら素直に驚くよ。
3-4歳にproportionalの意味がわからない。要するに「語順がrigidでない」のを
「移動が起こっている」とみなす、前提の違いというか解釈の問題じゃないの?

>言語を使って考えるという機能もあると思うけど、なぜにBOB氏
>はコミュニケーションのみを機能として捉えているの?

>>155
>そういったコミュニケーションの道具としての言語が、思考の道具ともなり、
>また思考を効率化したり制限したりすることもあるだろう。(これはよくわからんけど)
というのがとりあえずの俺の意見なんだけどね。思考の道具、としての機能が
言語の一義的機能だったら、Genieがコミュニケーションには用いられない個人的な
「思考言語」を持ってたとしてもいいことになるでしょう。
220B.O.B:01/09/30 16:45

>ほお。では
>>何百世代もかけて機能論的に洗練された文法ができあがり、
>>それを今生まれた子供は享受し
>ってのもその「人間の生理的・認知的能力の無数の要因を考慮して」言ってるわけね。?>どんな考慮をしたのか、言ってみれ。

「何百世代もかけて機能論的に洗練された文法ができあがり、
それを今生まれた子供は享受し」たと考えれば、
UGモジュールを想定しなくても我々が複雑な言語を享受できることを説明できる、
って言ったんだよ。引用の仕方がかなり微妙なんですけど。

私の(ここでの)立場は、「生得的モジュール*なしで*言語の発達・習得が説明できれば、その方がいい説明である」ってものだからね、念を押しとくと。

>所与の表現形式によって意図された機能を果たすことができないすべてのケースがその
>証拠。

よくわからない言い方だなあ。言語はテレパシーではないのだから、さまざまな
ボトルネックによって機能的な限界があるのは当たり前だろう。
「この言語は自然言語より機能的に洗練されているが、自然言語でないので
 人間には習得できない」
なんてことがあるのかな。習得可能性によるボトルネックも考慮に入れた上で、
もっとも機能的な言語、が自然言語なのでは。

>HPSGでは機能論が無批判的に取り込まれていたりするのか?

機能論ねえ…
習得に関しては、まあ非生得的な考え方(つまり学習)な立場が基本だろう。
(別に反チョムとかじゃなくて、単に生得説が馬鹿げているからだと思われる)
どのみち習得に関する理論ではない。

意味・語用論がかなりの程度組み込まれている、というのも(言葉の問題だけど)
「機能論的」といえないこともないかな。
まあ機能論的な概念でも、それが形式化できる限りは語彙情報に盛り込んでも
問題なし、ってところか。
221国語:01/09/30 20:59
虚無様 >オブジェクト指向は、流行じゃないにゃ。
私は実際に趣味でプログラミング20年近くやっているのですが、流行じゃないと
いうのは「流行なんて言葉で片づけられないもっと根本的な流れである」いう意味
ですか?「そんなのもう廃れた」という意味ですか?関係ない話題ですみませんが
ごく最近の扱いを簡単にお教えください。
222国語:01/09/30 21:13
>>216
>文法的に似た語どうしの翻訳が、いちいち全言語普遍の「中間言語」へ写像される
>必要はないにゃ。処理が重たすぎにゃ。
>結局対象言語をいくつかのクラスに分けたほうが、いいシステムになるにゃ。
逐語訳的な翻訳でいいならその通りだと思います。ただ、文化的背景をふまえた言い
回しや慣用句(ことわざなど)のニュアンスを適切に処理するには、結局中間言語
的なデータライブラリを参照する必要は出てくるような気もします。
     .| |  |   \|     ||       |      / /  /  /  | \  /  /l  |
     .|  |   |     ||     |l    __|_    //    /  / < / /  / l  |
  お   |  |   |     ||     |  /     \   /    /  / _//   /  /  |  |  も
     .|  |   |    ||     |/      へ  /   /   /  \ /  / /  | /|
  ま  |\\ \ 丶 \\ /      /   / |  //  /    / > / /  | / /|  う
     .|  \\ \/     /      /  /| ll | /// /   / ̄/ //\/ //|
  え  |\     |    /        /           // ̄        | /|
     .|\      |   /   /   /          |\//             |   |  ゆ
  た   |  i´`丶  |_  /   /   /           | /             __,l /´`|
     .|  | \ ヽ、/ /   /  /      ;;;;;;;;,,,     \\              ヽ、/ ヽ|  る
  ち  |  | / \ヽ /   / /       ;;;;;;;;;;;;;;'''    l/             / /´'|
     .|\| l l_/  /   / /‐- _        '';;;;;'''',,;;;;;         , -‐ "゙ヾ  / /ゝ |  さ
  ・  |  |   ) /   / /   ゙'‐-.,,     ;;;'''  '''      ,, -‐ ゙゛     ヾ / (,  |
  ・  |  ヽ、 ヽ、l  l / /- 、,,,_     ゙''‐-,, ;;     ,, -‐ ゙゛     _,,.. -‐'' ゛/   ノ  |  な
  ・  \  ヽ、  |  l /  \  ̄"''‐- 、,,_ `'‐-l l l-‐'′ ,, -‐ ''゙  ̄ /    / -‐'' / |
___/ ̄    丶、|  l/丶   \  `ー-‐'`゙'‐,-| l |-、‐ ´ 'ー-‐'′ /    /   /  |  い
   | |        | |  丶     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ===  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     /  /     |
  / |         | |`ー丶    ゙ ゙゙゛゛゛゛゛"'''   ヽ  ''"゙゛゛゛゛゙゛゛     /一'′      |  ぞ
/   \//     | |   丶            ヾノ              /        /
| / ̄\  /      |l     丶          ,--――、           /           ̄\_
/     \\          `i、          ト -- 一|        ,;'i     <\
     <_\    _  /l `丶、       ̄ ̄ ̄┃      , '′l\   /  \__/|
        \\ /:::::|/  l   `丶、     ""゛゙゙'┃   ,. '′  l  \//\_   /
      _ -―| > /     l      `丶、      ,. '′     l   \―--/ _/_
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224名無し象は鼻がウナギだ!:01/09/30 22:55
>大きさの問題ではなく質の問題では。
どう質が違うんでしょう?
225かかり助詞:01/10/01 00:34
219 ペガサスだとか幽霊とかは「科学的というか、大がかりな
調査をしても見つからない」、脳の言語活動は「脳科学が充分に
発達していないので見つけようがない」という違いがある。
それを一緒にして考えるのは屁理屈にすぎないと思われる。
私は脳科学の文献に目を通しているわけではないけど、知っている
限りでは、視覚てのは五感のなかで一番研究されている分野
ではないの?それと比べて研究が少ないからないというのは、
BOB氏ふうの屁理屈で言うと、「イチローと比べると新庄は
打率が低いからいないのも同じ」てことになってしまうのでは?

双子語で比較的よく知られている例にkennedyの双子というの
があります。この双子は比較的大きくなるまで独自の言葉を
話していた。今度、文献でも探してみますが、きちんとした
文法規則も持っていた。チョム流では「移動があるか」というのは
「subjacencyに従うか」というのと等価なquestionなの
だけど、そこまでこの双子に試したかは知りません。子供
相手にそういう実験をするのは、簡単なことではないし、
何より最初にkennedyの双子語を理解して文章を作れる
ようにならないといけないから、難しいな。

GPSGの生みの親、HPSGにとっては爺さんにあたるgazdarも
言語は生得的なモノ、さらに言語は構造が一義的と考えている
ようだけど、BOB氏は変わっているな。
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近所の吉野家行ったんです。吉野家。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、150円引き、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、150円引き如きで普段来てない吉野家に来てんじゃねーよ、ボケが。
150円だよ、150円。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で吉野家か。おめでてーな。
よーしパパ特盛頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、150円やるからその席空けろと。
吉野家ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、大盛つゆだくで、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、つゆだくなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、つゆだくで、だ。
お前は本当につゆだくを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、つゆだくって言いたいだけちゃうんかと。
吉野家通の俺から言わせてもらえば今、吉野家通の間での最新流行はやっぱり、
ねぎだく、これだね。
大盛りねぎだくギョク。これが通の頼み方。
ねぎだくってのはねぎが多めに入ってる。そん代わり肉が少なめ。これ。
で、それに大盛りギョク(玉子)。これ最強。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、牛鮭定食でも食ってなさいってこった。
227名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/01 03:08
>GPSGの生みの親、HPSGにとっては爺さんにあたるgazdarも
>言語は生得的なモノ、さらに言語は構造が一義的と考えている
>ようだけど、BOB氏は変わっているな。
いや、だから理論と思想的なところは別問題だって。
逆に生成文法の面白いのは、生得説を支持しない生成文法学者は
いない(多分)、ということ。いるんだったら教えて、まじで(w
一旦発表された理論をどう利用しようが、どういう思想と結び
付けて考えようが個人の研究者の自由でしょ。
death of the authorというのは文法理論にもあてはまると思うよ。
(death of the developerの方がいいか、この場合)
経験主義的な生成文法家というのが、理論と思想の独立と言う
観点では、いてもよさそうだけど、でも生成文法の原理的
発展史的に無理でしょ。つくづく面白いことだと思う。
228虚無好き:01/10/01 05:57
かかり博士、
BOBセンセは、たぶんElizabeth Batesにちかい立場で、
脳の言語活動はdistributeされていると考えてるにゃ。
だから否定されているのは、脳内の活動ではなくて、
局在ではにゃいかな?(誤読があったらスンマソ)
いっぽうわたしのみたところ、古典的な感覚/産出モデルにもとづく研究でも、
表情を解釈する能力や、ボディランゲージに関する能力が言語野にあるとの報告もあり、
つまりはコミュニケーションに関する能力が集中しているということになるにゃ。
roughly speakingどっちみち脳科学は生成文法には不利なデータを提出しているかんじがするにゃ。

一般に存在証明のほうが不在証明より難しいにゃ。
ってゆーか、究極的な不在証明は矛盾律に訴えるほかはないにゃ。
わたしは、批判のための批判は科学的態度ではないと考えているけど、
正直にいうと、誰かがいった
「生成文法は、いびつ」とか、
「脳の仕事としては不自然」とかいう直観によって批判していることを
認めざるをえないにゃ…。科学的態度じゃないにゃ。
ただしただし、たとえば、音楽が旋律と和声とリズムからなるとして、
和声進行が統語に近い法則をもち、
なんのかんのの理由でこの部門だけが生得的だったら、かなりいびつにゃ。
(ちなみに絶対音感の獲得は、critical period hypothesisに合致するにゃ。)

まとまりがなくてスマソ またくるにゃ…
229虚無好き:01/10/01 06:01
↑逆にゃ。非存在証明のほうがむずかしいにゃ…
230かかり助詞:01/10/01 07:01
227氏はbob氏とは別人物かな。

生得説はさておき、私が問題だと思うのは構造か機能かと
言うほうの問題。思想と理論は別、というのは私が思うにはおかしい。
生成文法で例えばsubjacencyのような、構造にタイする制約として
proposeされている制約を考えてみよう。たとえば、
(1) who-i do you believe the claims that John met t-i?
のような言い方はできない。これをbob氏のような人は
「一見構造的制約にみえるけど実は機能的に(1)の言い方を
しないほうがコミュニケーションが上手く行くので、subjacencyも
コミュニケーションの必要から生まれた」と
言っていることになる。これはどう考えても変な主張だ。なぜなら、
英語で(1)の内容を聞くには、単一の文なら(2a)のように、ないしは
バラバラにして(2b)のように聞かざるを得ない。
(2) a. who is the person x such that you believe that John met x?
b. You believe that John met someone. Who is it?
コミュニケーションが簡単になるためだけに言語がデザインされているの
だったら、subjacencyなんかないほうが、単一文で他の疑問文と同様に
(1)のように言ったほうが簡単なはず。
ついでにもう一つの問題である生得説・経験説というのにも一言いうと、
(1)のような文章をなぜ悪いと、英語を話す人が思うのか、経験説では
どうしようにも説明がつかないだろう。なぜなら、遥かに変な論理学的
言い回しのほうは文法的ではあるのだから。

で、このレスの味噌は、GBでもHPSGでも制約は全て「構造に対する制約」
として提案されている。すなわち、理論が構造を規定する主義、なのだ。
その意味で、機能的な説明とはあいいれない。それはあたかも、宗教上の
理由で天動説を信じながら、相対性理論の研究するみたいなモンだ。
231見物人:01/10/01 08:43
>>227
 理論はある思想の上に成り立っていて、思想のないところに
理論はあり得ないと思います。230氏の言う、天動説と相対論
のような状況になると思います。

>>230
>「構造に対する制約」
なぜそのような制約が存在するとお考えですか?
もちろん、UGがあるから、というのは答えに
ならないわけですが、その制約は何に由来すると
考えられているでしょうか?

>理論が構造を規定する主義
 理論が構造を規定するとはどういうことで
しょうか?
232虚無好き:01/10/01 10:03
>理論はある思想の上に成り立っていて、思想のないところに
>理論はあり得ないと思います。
理論が成立する契機となった思想や社会通念が、のちのち
捨象されることはよくあることにゃ。
ピュタゴラスは数秘論者だったし、ニュートンは反デカルト的な
つまり機械論を無視した、離れた物体相互の影響力を信じたのにゃ。
(占星術や錬金術と紙一重だにゃ。ここまでいっていいのかしらんけど)
このスレにそっていえば、生成文法の構造解析そのものが、
のちに生得説と分離される可能性はないとはいえないのかもにゃ。
現段階では、考えにくいけどにゃ。

かかり博士の言い回しを使えば、創造論者がリーマン幾何学を発見しても、
べつに不思議じゃないにゃ。
233かかり助詞:01/10/01 11:26
いつものごとく、論点があやふやになっているので、ちょっと整理
したい。チョム先生流の生成文法反対という人には幾つかのスタン
スがあると思われる。

(1) 言語の一義的な単位は構造ではない。別のモノである。
(2) 言語は生得的なモノではない。後天的な、学習に
よって生じるモノである。
(3) 脳内に言語のみにdedicateしている部位がある、なんてのは
嘘である。言語に関する計算は脳のいろんな部位が負担している。
(4) 生成文法は俺が学校で習った文法と違うから間違えている。
(5) 生成文法は俺には解らないから間違えているに違いない。

まあ、時折(4-5)のような訳の分からない主張をする輩も出てくる
けど、こういう人たちは無視してもオテントウ様はお許し下さるだろ
っ。BOB氏は(1-3)までとことん間違えのような立場だと思うけど、
それでも(生得的に与えられているという前提の下で提案されてい
る構造的制約を含むHPSGのような理論を信じているから、変なよう
に思われる。

231 どうして構造的な制約があるかって、それはUGにそう書いて
あるからだよ。なんでこれが返事にならないのかな。理論が構造
を規定する、というのは私の言い回しがよくなかったかな。HPSGも
含め、これらの理論は「文」が構造を持っていてその構造のwell
-formednessを決めるのが理論の役割。

232 ピタゴラスとかニュートンとかは、確かに卓越した思想家で、
人類史上大切な発見をしたけど、その信条と学問をごっちゃにする
のはどうかな。アインシュタインは「宇宙は動的ではない」という
信条の下、へんてこりんな定数を理論に持ち込み、後に「人生最大
の間違いだった」と言ったのは有名な話しでしょ。私はあんまり
神様とか信じないけど、私がお世話になった先生はいつもバイブル
を離さないという筋金入りのキリスト教徒だ。その人は名前を言えば
このfieldでは誰でも知っているくらい一線の人であり、生成文法を
基本的に信じているけど、「UGは神が人間に与えたモノだ」なんては
言い出さない。
234B.O.B:01/10/01 11:35
>227氏はbob氏とは別人物かな。
別人物どす。
>GPSGの生みの親、HPSGにとっては
逆どす。G→H(念のため)
GPSGと(特に最近の)HPSGでは発想がかなり違うよ。
いずれにしても、HPSGと生得説は特に矛盾しない…
直接統語構造を産出するモジュールが存在すると考えてる
人は多分いない。

>脳の言語活動は「脳科学が充分に発達していないので見つけようがない」
>という違いがある。
恣意的な違いだあ。幽霊が存在すると主張する人は、いくら「科学的に」
いないと説明しても、それは「既存の探し方がへぼいんだ、我々の知識が乏しいからだ」
と考える。今の科学を越えた超科学をもってすれば見つかると考える。
構造的にはまったく同じだよ。
実際、霊の存在が科学的に証明されて、言語モジュールの非存在が科学的に証明されること
だって、あるかもしれないんだ。

虚無好き氏が喝破したように私は(反言語局在論の)Batesの影響をかなり受けてて、それを自分の乏しい
脳科学の知識とあわせてそれがもっとも説得力のあるオプションだと思っている。

まあ脳科学の最先端に踏み込まなくても、脳になんかの機能が急に加わるってのは
やはり(脳科学的な発想として)かなりおかしいと思うんだよね。コンピュータに
ソフトがインストールされるのとはちがうんだ。
235名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/01 12:00
>「UGは神が人間に与えたモノだ」なんては
>言い出さない。
ではUGというのはどうやって人間の頭の中に入っきたとその先生は
考えられているんですか?取りあえず、進化論は否定はされていない
わけですよね?進化論も生成文法と同じ、というかそれ以上に経験的な
証拠に裏付けられた科学的理論だと思いますが。
(例えばアメリカの)教会の関係者の中には進化論を完全否定する
人がいまだに少なからずいるのは御存じの通りです。当然、そう
いった教会のや集会に集まる家族は子供も含めて進化論を否定します。
進化論の記述に関して「先生この教科書間違ってます。」と生徒から
言われた知り合いの教師も実際います。

>どうして構造的な制約があるかって、それはUGにそう書いて
>あるからだよ。なんでこれが返事にならないのかな。
1 言語の構造及びその制約は、UGにそう書いてあるからそうだとしか
言えない、すなわちそれらは全くもって恣意的な構築物である、と主張
されているように聞こえるのですが、そういう理解でよろしいでしょうか?
(233の書き込みからは、そうとしか解釈できないわけですが念のため)

2 上の最初の233氏の先生への質問が全くそのままあてはまる
ように思います。スレをざっと読みましたが、233氏は、一語の
時代が人間の進化の過程で存在していたというようなことも書き込んで
られたように記憶していますが。一語文のステージからどのように
現在のような複雑な構造にいたるとお考えですか?当然、誰にも断定的に
答えられない問題ですので、233氏の推測でかまいません。
236名無しの象はウナギだ!:01/10/01 12:33
237:01/10/01 13:12
pdf fileか何かにしてくれないかなぁ。
読みにくいよー(w
238(´∀`):01/10/01 19:01
にゃにゃ、数日留守してた間にまた面白い展開になってきてるにゃー。

>>220
>「何百世代もかけて機能論的に洗練された文法ができあがり、
>それを今生まれた子供は享受し」たと考えれば、
結果的に機能面でも特に欠陥のない設計に落ち着き、それを子供は一部は遺伝情報として享受している、
ということでなんか不都合でも?
>私の(ここでの)立場は、「生得的モジュール*なしで*言語の発達・習得が説明できれば、その方が
>いい説明である」
UGは、ないにこしたことはない理論装置や分析ツールとは違ってわれわれのbiological entity自体の
claimだから、それなしでも説明できるかどうかではなく、あるのかないのかが遺伝学や分子生物学
レベルではっきりするまではこのまま平行線だにゃ。地動説を取らなくても天体の運行は説明できる
だろうが、それでも実際に地球は回ってるんだからしょうがないだろ、みたいなもんにゃ?

>>227以下
チョムのいう「フンボルトの問題」と「プラトンの問題」は独立しているわけだから、一方のみ
チョムと同意見(反対意見)ということはあってよいと思う。生成がモデル化する言語知識には同意
しながらも「こんな知識は経験だけでは習得不可能でしょ」って部分に意義を唱えるアプローチ
や、その逆も欲しいわけにゃ、俺的には。

それから大脳局在論と生成的モジュール論とは区別すべき。後者はたとえば知的障害があっても言語の、
それも一部の部分についてはまったく正常に機能しているようなケースによっていまだに十分に支持
されると思う。そのことと、その一部の部分を脳内の特定部位にlocateさせることは別問題にゃ。

>>231
>もちろん、UGがあるから、というのは答えにならないわけですが、
>その制約は何に由来すると考えられているでしょうか?
生成はようやくその問題に取り組み始めたとこにゃ。言語固有の構造的制約と思われていたものが、
より抽象的に見ればさらに一般的な物理数学的法則と同質だとすれば、最初から領域固有の法則を
いきなり想定する必要はなくなる。ただ、そうやって出来上がった文法をその都度、各個人が物理
数学法則に支配されて白紙の状態から獲得するのかどうかは、やっぱり別問題。これが以前から
出てくる、系統発生と個体発生を混同してはならない、ってとこにゃ。

>>234
横レスだが
>逆どす。G→H(念のため)
原文ちゃんと読めやゴルア(w

>>235
なんか生成vs進化論みたいな見方になってしまってるけど、進化論は一枚岩ではない。
生成が批判的な進化論、好意的な進化論、ちゃんと分けて考えるにゃ。
239虚無好き:01/10/01 19:34
にゃにゃ。かかり博士、あんまりmake senseしてないにゃ…
わたしは、信条(数秘論など)があまりにも現代の常識とかけはなれていても、
学問的業績は独自で評価されるべきといったつもりにゃ。それが、
>創造論者がリーマン幾何学を発見しても、
>べつに不思議じゃないにゃ。
の意味にゃ。
ニュートンが錬金術師でも、ニュートン力学は限定された領域で有効にゃ。
ごっちゃにしてないにゃ。

それにアインシュタインの宇宙定数は、わけのわかんない代物じゃないにゃ。
ハッブルの法則が発見されるまえに、定常宇宙を仮定したのは、
いまからみれば性急な推論にみえるけど、数理モデルとしてはごくふつうの操作にゃ。
逆に観測されるデータもないのに、
宇宙に始まりがあったはずだというほうが、もっと強引にゃ。
すくなくとも生得モジュールというかなり強い「定数」を導入しておいて、
宇宙定数がへんてこりんとは、それはないにゃ。つづく。
240名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/01 20:21
241B.O.B:01/10/02 03:11
>>逆どす。G→H(念のため)
>原文ちゃんと読めやゴルア(w

あ…ぜんぜん気づかなかった。
これはgarden pathの一種では(w
242名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/02 03:32
生物板に言語関連で生物板っぽくスレたててみました。
「 動物の認知能力について 」
あんまり反応ないですが、生物板の住人が言語に対して
どういう印象をもっているのかわかって面白いです。
243虚無好き:01/10/02 05:32
>>242センセ。面白いにゃ。
でも「認知能力」では微生物の光走性まではいっちゃうかもしれないので、
もうすこし絞ってもよかったかもにゃ。

わたしもじつは生成文法批判の類型をやろうとしていたのにゃ。
かかり博士とは若干ちがうにゃ。
1)生成文法は、わけのわからない記号や用語を使うのでうざい。
(このスレの基本理念にゃ。)
2)ほかならぬ人間の営為である言語を、物理的にあつかうとは何事じゃ。
3)生の言語に体当たりしているか?
血の通ったコミュニケーションを抜きにして、なんの言語学だ?
4)説明できないところを生得的だとするなんて、ズルイ。
ほかの認知分野ではそんなインチキはしない。
5)理論がころころ変わりすぎて、信用ならない。原理がまちがっているからだ。
6)言語にはハッキリとした機能があり、それにむけて洗練、発達してきた。
その点、身の回りの道具と同じ。言語を特別扱いするな。
7)mergeしたりmoveしたりして、はいできあがり、というのはほんとうに勘弁してくれ〜。
心的計算というのはよくいって数学ゴッコ。悪く言えば洗脳教義。
8)したがって生成文法はエセ科学のノーム原理教…

にゃにゃ? 結局BOB先生の論点の整理になっちゃうにゃ。
もういっぺん読みなおすにゃ。さげにゃ。
244虚無好き:01/10/02 06:41
とりあえず国語の先生へのレスが遅れたにゃ。
>ごく最近の扱いを簡単にお教えください。
これはたぶん、先生知っててきいてるにゃ?
通俗的には、受動的なオブジェクト指向から、自律的なエージェント指向へ、だにゃ。
信じるかどうかは、先生の判断にゃ。

>結局中間言語
>的なデータライブラリを参照する必要は出てくるような気もします。
文化的な背景をもつニュアンスを、どんなフォーマット(schema)で登録するのにゃ?
論理的にはまったく同等な次の文章をみてほしいにゃ。
@)女性はすべて美しい。
A)美しくなければ女性ではない。
jabaの論理式とかは知らないけど、@とAにニュアンスの違いがみつかるようだったら、
いかなる論理式もその違いを記述することは不可能にゃ。翻訳でも似たようなことが起きるにゃ。
ちがうかにゃ?

やっぱりこれは板違いかもにゃ…。またくるにゃ。
245かかり助詞:01/10/02 08:28
239 私は232を誤解したようだ。私が言っているのは、例えば
相対性理論(で宇宙)を研究する人が天動説を信じていて、
無理矢理に天動説を相対論に持ち込んだら、訳の分からない
理論になるだろう、と言うことよ。その意味では虚無好き氏
と言っていることは同じ?勿論、どのような宗教的な信条とか
持とうが自由だから、何を信じてもいいのだけど、それと科学的な
学問をごっちゃにしてはいけない、ということよ。

HPSGが経験論とincompatibleか、というとそうだと思う。
上であげた複合名詞句制約だって、英語ではなく、それと
系統的に全く関係ない日本語にも観察される事実である。このことは
理論の違いに関わりなくどのような言語理論でも説明しないといけない
事実。複合名詞句制約のように「経験的に学べない(=教えられたことが
ないはず)の制約」がなぜ日本語にも英語にも適用するのか。これは経験論
では説明できない。まあ、BOB氏は理解してくれないかも知れないけど。

で、なぜUGに例えば複合名詞句制約のようなモノが書いてあるか。
これは顔文字氏の興味の領域で、下手なこというと、怒られそうだけど、
それは例えば、「人間はなぜ目が二つか」とかいう、生物学的な
疑問と同じなのではないの?言語(UG)というのは人類が生物学的な
進化によって獲得した資質なのではないのかな。それが具体的に
例えば「よりよい言語を持っていた人類のほうが生き残れた」という
自然淘汰的なプロセスなのかとかは、勉強不足で知りません。
顔文字氏の過去レスでも見ていただきたい。

私も生物板のぞきにいこうかな。
246B.O.B:01/10/02 11:33
>HPSGが経験論とincompatibleか、というとそうだと思う。
>上であげた複合名詞句制約だって、英語ではなく、それと
>系統的に全く関係ない日本語にも観察される事実である。このことは
>理論の違いに関わりなくどのような言語理論でも説明しないといけない
>事実。
HPSGは、異なる系統の言語に共通する原則とかそういったものを
抽出することはする。
この時点で(チョムスキアンと比べて)経験的。一つの言語(実際には英語)
でこれこれの原則が観察されたら、それは他のすべての言語で観察される
はずだ・・・ってのではなく、いくつかの異なる系統の言語に共通する
ものがあったらとりあえずそれはuniversalなものらしい、ということになる。

そして、重要なのは、そんなuniversalが何に由来するかに関しては
踏み込んでいないということ。言語(データ)自体を、意味を含めて
整合的に(かつエレガントに)捉えることが目標なので、
その制約が遺伝的プログラミングによるものか、機能論的進化による
ものなのかについては切り離して考える。

>複合名詞句制約のように「経験的に学べない(=教えられたことが
>ないはず)の制約」がなぜ日本語にも英語にも適用するのか。これは経験論
>では説明できない。

UGに書いてなくても、OT的な universal constraints でも説明できる。
そしてOT的制約というのは生理的・認知的機能に根ざすものだがら、機能
論にもっていくことができる。
247B.O.B:01/10/02 11:41
>UGは、ないにこしたことはない理論装置や分析ツールとは違ってわれわれのbiological entity自体の
>claimだから、それなしでも説明できるかどうかではなく、あるのかないのかが遺伝学や分子生物学
>レベルではっきりするまではこのまま平行線だにゃ。地動説を取らなくても天体の運行は説明できる
>だろうが、それでも実際に地球は回ってるんだからしょうがないだろ、みたいなもんにゃ?

こちらからすると、地動説を頑なにとる人を相手に、地球が回ってることを力説
してる気分なんだけどね…

経験的な問題というけど、何(たとえば遺伝学的なタームで定義できる何か)を
探しているかすらわからないんだからなあ。
「青いチューリップは存在する/しない」というのは植物学的(経験的)命題だけど、
「霊(神)は存在する/しない」というのは(霊の定義が与えられない限り)神学的命題
でしかない。
248名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/02 12:47
>「認知能力」では微生物の光走性
これに類する点では、心理学板のアフォーダンススレに
茶々を入れてみたんですが、放置プレイくらいました。(w
>OT的な universal constraints でも説明できる
説明?どんな説明っすか?
250かかり助詞:01/10/02 13:02
BOB氏へ。こちらからしても、天動説(247の地動説って、タイポよね)
を信じ切っている人に地球が回っていることを口がすっぱくなるまで
言っているみたな気分なんだけど。だから、この頃、天動説って
言っていたのに、そちらもそう思っていたとはショック。

ちょむすきー流では、英語だけしかやっていないかのような書き方
しているけど、それはトンデモナイ思い違いだよ。どれくらい
トンデモナイかというと、日本語の起源は古代タミール語だ、という
くらいトンデモナイ。確かにひとつの言語から抽出した仮説を
proposeするけど、それを他の言語(ないしは同じ言語の他の
現象)に当てはめて、検証して行ったのが生成文法の歴史の一側面。
生成文法の文献のほとんどが、そういう文献だと言っても過言ではない。

なんだか、急にOTが出てきたけど、OTこそHPSGなんかとは
incompatibleじゃないの?それにOTのuniversal constraints
というのは、UGに書いてあるってのがOTの大前提でしょ。
生理的なconstraintてあるの?あれ、私なにか勘違いしている?
OTてoptimality theoryのことだよね。なにか他にOTってあるの?
私はOTのsyntaxの文献って、面白くないのであんまり読まない。
bresnanはまあいいけど、pesetskyは面白くない。けど、生理的
認知的機能に根ざす制約ってあったっけ?phonologyはこの
4-5年やってないけど、そんなのあったと思えないな。
>複合名詞句制約のように「経験的に学べない(=教えられたこと
>が ないはず)の制約」
はぁ?経験的に学べない、というその根拠は何すか?
子供はいかなる意味においても言葉を「教えられ」
て習得するわけではないですよね。あれ、それが
生成文法の肝なんじゃないの?
252(´∀`):01/10/02 13:56
生物板に全員集合!(w
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/life/1001889167/
253B.O.B:01/10/02 13:57
>確かにひとつの言語から抽出した仮説を
>proposeするけど、それを他の言語(ないしは同じ言語の他の
>現象)に当てはめて、検証して行ったのが生成文法の歴史の一側面。
見えない操作などを仮設・微調整して無理やり型にはめてつじつまあわせ
をしたのを、検証などと呼びたくない。

>UGに書いてあるってのがOTの大前提でしょ。
>生理的なconstraintてあるの?
音韻論のconstraintに関しては、人間の生理機構による
構音のしやすさとかそういうものにかなりの部分由来する
と考えるのが暗黙の前提でしょ。

>OTこそHPSGなんかとはincompatibleじゃないの?
うーん。道具立てとしてはね。

大雑把に、

OT Syntax, MP → truth-pursuing
HPSG → pragmatic

にわけることができて、truthに関する部分では、
OT的、Connectionist的発想がやはり必要なんだろうな、
というのが私の立場です。

incompatible というより、レベルが違う、というか、
実際に脳の中で起こっていることをマクロレベルで
abstract away したものが例えばHPSGであると、そんな風に
思っておりやす。

OT(というかconnectionist syntax)が飛躍的に発展すれば、
HPSG(等)は昔の音韻規則のように obsolete なものになるかも
しれないけど、でもそれはだいぶ先だし、マクロレベルで解決を
待っている問題がまだ山ほどあると思うから、connectionist
に転職するつもりはないってとこ。
254虚無好き:01/10/02 16:25
>経験的な問題というけど、何(たとえば遺伝学的なタームで定義できる何か)を
>探しているかすらわからないんだからなあ。
>「青いチューリップは存在する/しない」というのは植物学的(経験的)命題だけど、
>「霊(神)は存在する/しない」というのは(霊の定義が与えられない限り)神学的命題
>でしかない。
そのとーりにゃ。UGに関しては「人間のみが魂を有する」
以上の有意義な主張はなされてないにゃ。
こんなテーゼは、恣意的定義により、真理値はどうにでもなるにゃ。
また生物板いってみるにゃ。
255(´∀`):01/10/02 18:13
UGの原理とされるものに対応する(そのような原理にしたがって言語演算を実行
せざるを得ないような脳の構造をもたらす)情報を担う塩基配列の同定、ということに
なるにゃ。いつか引用した特異性言語障害が特定の染色体上のトラブルに起因すると
いう発見も、そういう間接的な意味でなら評価できるにゃ。その配列が直接、動詞の屈折
を支配する、というのはさすがに飛躍だと思うにゃ。

生物板では「にゃにゃ語」は受けないにゃ。虚無好きセンセ、一緒に頑張って流行らすにゃ?
256虚無好き:01/10/02 19:01
とりあえずあそこへいって、K・ローレンツ(ethologyのほう)とか
ユクスキュル(生物認識論?)の話をしたものかどうか、まよってるにゃ。

>「にゃにゃ語」は受けないにゃ。
おかしいにゃ?ローレンツ的「可愛さ」の音声バージョンにゃにょににゃ。
ウソにゃ。
257かかり助詞:01/10/03 00:25
251は何に文句を言っているのかとんと見当がつかない。うちの
カーチャンは「これこれこういう文は複合名詞句制約にひっかかる
から、言っちゃダメよ」と私に教えてくれたことないから、少なく
とも私は経験から学んだことない。煽るのならもう少し勉強してから
にすることをお薦めする。

253 BOB氏は頑固だな。顔文字氏との言い争いも平行線で終わった
けど、私もあきらめつつあるよ。見えない操作とかを仮定することに
否定的なのなら仕方ない。私が今まで書いた論文もBOB氏から見れば
単なる辻褄あわせなんだろう。ついでに実際に観察できるのは音の
連鎖だけなので、BOB氏は音声学くらいしか信じないってことに
なっちゃうけど。HPSGが文に与える構造なんてのも見えないしね。

遺伝的に言語に障害を持っている家族がいる。その症状は格の
システムがどうしても遺伝的に習得できないとか、また別の家族は
機能範疇が使えない、のだったりする。こうした症状がruns through
family(勿論外から嫁いできた人を除いて)である。また、遺伝の
法則に基づいて症状が現れない人も家族の中にいる。勿論、こうした
家族には他に知的障害はない。こういうのはどう思う?
258とおりすがり:01/10/03 01:08
>>244
>>ごく最近の扱いを簡単にお教えください。
>これはたぶん、先生知っててきいてるにゃ?
>通俗的には、受動的なオブジェクト指向から、自律的なエージェント指向へ、だにゃ。
>信じるかどうかは、先生の判断にゃ。

エージェント指向は,80年代後期から90年代初期にA.I.の人々が唱えていましたが,
SW業界ではオブジェクトからエージェントへとはなっていません。
オブジェクト指向の方は確実に市民権を得て,C++, Javaは既に当然で,仕様記述言語UMLも
ようやく認知されたという感じでしょう。
でもエージェント指向のプロトコルの根本は言語行為と認識論理であって,
そういう点で,エージェントは面白いですよね。

>文化的な背景をもつニュアンスを、どんなフォーマット(schema)で登録するのにゃ?
>論理的にはまったく同等な次の文章をみてほしいにゃ。
>@)女性はすべて美しい。
>A)美しくなければ女性ではない。
>jabaの論理式とかは知らないけど、@とAにニュアンスの違いがみつかるようだったら、
>いかなる論理式もその違いを記述することは不可能にゃ。翻訳でも似たようなことが起きるにゃ。
>ちがうかにゃ?

「いかなる論理式も」の部分が,少し疑問です。
Contradictionは,例えば構成的論理では成り立たないので,i ⇔ A は必ずしもいえないでしょう。
つまり,構成的論理では,@とAとは最初から異なる命題です。
二値論的な論理の範囲であれば,i ⇔ Aは通常のContradictionとなります。

>やっぱりこれは板違いかもにゃ…。またくるにゃ。
yes.じゃないでしょうか。
259虚無好き:01/10/03 07:59
258センセ。おみそれしましたにゃ。
>yes.じゃないでしょうか。
は、二値論的論理に対する皮肉かにゃ?
この話題を続けるかどうかは、国語の先生におまかせするにゃ。

かかり博士へ。
カーチャンは、最初、博士の奥さんかと思ったにゃ。まあいいにゃ。
博士は、けっこう切り札級の症例をもってるにゃ。
もっと知りたいにゃ。
ちなみにBOB先生は、ブルームフィールド学派じゃないにゃ。

生物板の,『脳脳脳脳…』っていうスレの200番台がけっこう盛り上がってたにゃ。
UGについてきくなら、あのあたりのメンツが必要にゃ。
生物学プロパーじゃなかったけどにゃ。またくるにゃ。
260虚無好き:01/10/03 08:37
にゃにゃ。一パラグラフ消えてるにゃ。
251は、たぶんごくふつうの通りすがりのひとにゃ。
生成文法に対する誤解があるとすれば、博士が薫陶してあげればいいにゃ。

それに、poverty of evidenceとかにはまだcontroversialなところもあるにゃ。
かりにn個の語からなる文が、爆発的にn!個可能だとしても、
そもそも加算的でない意味体系の獲得と、学習の容易さについて、比較不能にゃ。
語彙意味部門こそ、生得的なサポートが必要かもしれないにゃ。
ただの類推能力かもしれないけど、にゃ。
これは実証的な問題だと思うにゃ。

259のブルームフィールドの比喩は適切じゃないにゃ。却下。
261国語:01/10/03 21:55
虚無好き様、とおりすがり様、ありがとうございました。
エージェント指向についてちょっとよく勉強してみます(ミドルウェア関係はあまり
なじみがないです。一個人の範囲では使わないのものなので)。
スレ違いの話題ですから、私自身はここではもうけっこうです。

>(かかり)博士は、けっこう切り札級の症例をもってるにゃ。
>もっと知りたいにゃ。
同じく!
262通りすがりの学部4年:01/10/04 01:09
252からドカドカと生物板に移って行く様が
傍目から見ると面白かったです。
このスレを見てると勉強になります。
(あんまり理解してませんが)
        , ―――――  、
    , ‐ ̄           \_、
  /               ̄   `、
  ノ                  ー `、
 |     .....       ...::::::::::::::::::::::::: ヽ
 i ' ̄   ___≦__ ――――‐!
 ヽン  , '          ` >、     i、
  )  /i            ヽ:;:::‐‐,ヽ /
  ヽ!:::::レ――、  ,‐''ニニニ''''> i::::::::r ! !'
    L:::! irニiラ;ヽiirイトニiコ≧:   !::::::!j i
    !:::!  ヲ‐)| i| `二ニ    |::::::ノ r!
     !;;;iイ ノ ! γヽ_     .:;ii i i i.   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ; ハ  ト,、_, r´‐、、 ;;i:::::::;;! | |   | 愚鈍にただ生きてきただけの
     `;;;ヽ (;;;;;;;;;_:_:;,,>jヽ;;;;;;;;;;;;;! i  i  < 貴様らに我らの思想が分かるとは思わんが・・
      :>::;;;iiト;;;;,,,,,,,,,,;;;``;;ii;;;;;;;;:::::|  .|   | 一つ教えておいてやる
    _/, ;:::::ヽ;::::::';:.,;:::..::::::::::::::;;;::i   ト―. \____________
__/  ) i;:;::::::::;;:::::i::::::::::::::iiiiiiiiiii;;;;;!  ヽ ‐
  !     !;::::::;;:::;;ii;::::::::::::;;::::::::::iii∧  ト、
  ヽ   | ;:::::;::::;;iliii;;:::;;;;;:::;;iillll/  !  \
   ヽ   i ;;;::::::::::::::::::::::::::;;;illノ   >   ヽ
、、     ! ::;;;ii:::::::::::::::::::::::;;∠ フ‐  li、
ヽヽ,    |il  ::;;;ii;::::::::::::;;;;/     i \
 ヽヽ 、ヽ|    :::::;:::::;;;;;;:::      | i
目先の快楽を追うしか能の無い真の豚よ
さゆえに許された自由闊達な時間を
生産性皆無の
つまらぬ自己満足に傾注する
その絶望的なまでの白痴ぶりは
まったく尊敬に値するよ
貴様らには一生分かるまい
これまでも――貴様らは避け続けてきた
貴様らに触れられない真理の存在が・・・・
いいか、一度しか言わんよ
その場の快楽、裕福さに甘んじる人間は、もう生きていない
生きるとは・・挑戦するという事だ。
他人や社会の保護の中ただ寿命だけをまっとうしようという人生に異を唱え、
生と死の狭間に挑戦し、己の人生と、人類の歴史を展開させる・・
死と隣り合わせだからこそ実感できる「生」・・・・!
己が動かす世界の情勢・・・・!人類の歴史・・・・!
どうだ、お前達に・・
その場の無意味な快楽だけを求め、他者への依存のみで生きていく屑には
決して届き得ない娯楽があるのだよ・・・・・・!!
264B.O.B:01/10/04 01:30
>>257
>見えない操作とかを仮定することに否定的なのなら仕方ない。
否定的というか、最小限にとどめるべきだということ。
(i) すべての自然言語は同一の原理群によって制約を受けている。
という仮説(前提)を維持するために(だけ)
(ii) 見えないレベルでの移動のような操作を仮定してよい。
という方法論は、結局何でもありで検証不可能(できるのは辻褄あわせだけ)
ということ。
あまりにも何でもありだからこそ、
(iii)チョムスキーの主張することは基本的に正しい
っていう項を付け加えないと理論として機能しない、ともいえるな。

>ついでに実際に観察できるのは音の連鎖だけなので、
>BOB氏は音声学くらいしか信じないってことになっちゃうけど。
ならねえよ。苦し紛れに何を言い出すのやら…

>遺伝的に言語に障害を持っている家族がいる。その症状は格の
>システムがどうしても遺伝的に習得できないとか、また別の家族は
>機能範疇が使えない、のだったりする。こうした症状がruns through
>family(勿論外から嫁いできた人を除いて)である。また、遺伝の
>法則に基づいて症状が現れない人も家族の中にいる。勿論、こうした
>家族には他に知的障害はない。こういうのはどう思う?
それってかなり古い報告例でしょ?
他に知的障害がないってのは嘘、(他のグループが調べてみたら、
あきらかに言語だけではなくコミュニケーション能力全般に関して
おかしかった)って聞いたことがあるよ。
直接調べたわけではないし、精神科医でもないからわからないけど。
ちゃんとしたソースを見つけたら教えるよ。
265kakari-joshi:01/10/04 01:35
259, 261 Please refer to the following.

Gopnik, M. 1990. Dysphasia in an extended family. Nature 344, 715.

Gopnik, M. & Crago, M. 1991. Familial aggregation of a developmental language disorder.
Cognition 39, 1-50.

These papers (and some others by the same author) are also cited in Steven
Pinker's book, Language Instinct.
266傍観者:01/10/04 02:25
>251は何に文句を言っているのかとんと見当がつかない。うちの
>カーチャンは「これこれこういう文は複合名詞句制約にひっかかる
>から、言っちゃダメよ」と私に教えてくれたことないから、少なく
>とも私は経験から学んだことない。煽るのならもう少し勉強してから
>にすることをお薦めする。

 煽りを戒めるのは結構だが、「門前の小僧習わぬ経を読む」
という諺は知ってらっしゃるかな?経験とは教えてもらうこと
ではなかろうぞ。
267Kyomsky:01/10/04 03:15
Thanx for giving us the information-meow.
I came back here from Biology Board just now-meow.
I agree that you and Mr.Face-Character are the two of
the greatest brains of Linguistics Board-meow.
Your absence from here will surely cause damage of the quality of
this board-meow.
Remember this-meow.
Good night-meow.
268kakari-joshi:01/10/04 04:18
264 The importance of linguistic theory, as with any other field of scientific inquiry,
lies in its ability to tell researchers what to look for. A blackhole is a typical example
of unobservable (to the human eyes) entity that the theory of relativity predicted
its existence. I believe that a theory that posits abstract entity is actually healthy.
I think BOB is concerned with the "how much of abstract stuff" question, but
it is not a priori possible to determine how much abstract entities that we can
assume. It IS an empirical issue.
269(´∀`):01/10/04 07:01
>>264
逆に統語的実在や統語操作が常に音形解釈的に「見える」ものでなければならない、という思いこみの
ほうが不思議にゃ。spell-out後の非顕在的な第2の派生という見方をするのではなく、派生は単一かつ
普遍的プロセスだが、その音形上の反映の仕方に関して言語間の多様性が顕在化する、と見れば多少は
抵抗なくなるにゃ?

>>266
>「門前の小僧習わぬ経を読む」
にゃはにゃは、まったく的はずれな喩えにゃ。小僧さんは耳にしたことのある経を読むことしかでき
ないにゃ。人間は耳にしたことのない経でも、それが良い経なら読めるし、悪い経なら読まないのにゃ。
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、近所の峠行ったんです。峠のパーキング。
そしたらなんかランサーやインプがめちゃくちゃいっぱいで停められないんです。
で、よく訊いたらなんかエンペラーだとか文太が買ったらしいとか言ってるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、糞漫画読んだ如きで普段来たこともない峠に来てんじゃねーよ、ボケが。
峠だよ、峠。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で心中か。おめでてーな。
よーしパパドリフトしちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、レオーネやるからそのパーキング空けろと。
峠ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
狭いパーキングでむりやり隣に停めた相手といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
潰すか潰されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。屁垂れ4駆乗りは、すっこんでろ。
で、やっと停められたかと思ったら、隣の奴が、やっぱしゼロカウンターで、
とか言ってるんです。そこでまたぶち切れですよ。
あのな、ゼロカウンターなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、ゼロカウンターだ。
お前は本当にゼロカウンターわかってるのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、それは妄想ゼロカウンターなんちゃうかと。
強面の俺から言わせてもらえば今、走り屋の間での最新流行はやっぱり、 ブレーキングドリフト、これだね。
3速全開からヒール&トゥ、ブレーキングによる荷重移動でリアをブレーク。これが通の攻め方。
簡単に言うと横Gが発生しているターンイン中にブレーキングでリアをスライドさせる。
そん代わりサイド引かない。これ。で、それに前後パッドと車高のセッティングも重要。これ最強。
しかしこれで攻めるとサイドしか引けない屁垂れ4駆乗りにダメージを与えるという長所も有する、
正に一石二鳥。 パワースライドで攻めてる人にもお薦め出来る。
まあお前、1は、慣性ドリフトの練習でもやってなさいってこった。
271かかり助詞:01/10/04 09:06
264 BOB氏、逆切れという戦法に出たか。観察できないものを
信じないのだったら、言語には音声しかないじゃないか。
他にあるとしたら、意味だけど、これは脳内でおこっていることなので
今の科学では観察できない。268で英語で書いたけど
どれくらい見えないものを仮定するかは理論が決めることで、
BOB氏が決めることではないよ。見えないものの存在を言い当てることが
できるのはいいことでしょ。
272B.O.B:01/10/04 10:18
順切れ、順切れ。
観察できないものを信じないって、何のこと?
観察に基づかない原理を盲信するのはどうかと思う、ってことしかいってないよ。

>理論が決めることで、BOB氏が決めることではないよ。
チョムスキーが決めること、の間違いだろう。チョムスキーが言ったから、
という以外に(もう少し広く言うとtheory-internalな仮定の他に)根拠が
無い議論が多すぎるんだ。
273かかり助詞:01/10/04 11:04
いやだから、誰もチョム先生が決めることだなんて、言って
ないじゃないの。目に見えないものも仮定していいって、
どれくらい正しい予測のできる、そして整合性のある理論が
できるか、という話ししているの。もちろん、少ない理論装置
でやったほうがいいのは決まっているけど(MPもそのspirit)、
それとこれとは話しが全く別なのよ。人が言っていないことを
勝手に言ったことにして批判しないように。それこそ根拠がない。
274傍観者:01/10/04 11:11
>>「門前の小僧習わぬ経を読む」
>にゃはにゃは、まったく的はずれな喩えにゃ。

 的外れはそちらではないかな。別に喩えのつもりはないですよ。。
子供の可塑性や記憶力をこれほど的確に言い当てた諺もあるまい。
さらに、

>カーチャンは「これこれこういう文は複合名詞句制約にひっかかる
>から、言っちゃダメよ」と私に教えてくれたことないから、少なく
>とも私は経験から学んだことない。

 経験=教えてもらうことではないぞ、と言いたいがために
引いた諺であるが、何がおかしいのか?
私は日本語で主語、目的語、動詞の順に並べるように母から
教えてもらった覚えはないですぞ。主語、目的語、動詞という
順をどうして使えるのか?ただ他の人がそうやって
並べているからではないのか?素人考えではあるが、語の
用い方、配列の可能性を覚えていると考えればそれで十分
ではないのか?何が足らん?複合名詞制約とやらは、ただその
使い方、配列の可能性のどれにもあてはまらん、だから変だ、
というただそれだけのことではないのか?このような考えで
説明がつけばこの考えにも一理あろう。このような考えでは
無理であるという証拠をあげるのはそちらの役割だと考えるが、
いかがかな?生まれつき説に対するこの理屈の利点は、
生まれつきである、ということを考えずにすむため、
他の人間の無意識の作業と同じように考えることが
できるような気がするが?生まれつき説は何かこのような
理屈より優れた点があるのかな?御教示願いたい。

>小僧さんは耳にしたことのある経を読むことしかできないにゃ。
>人間は耳にしたことのない経でも、それが良い経なら読める

 耳にしたことのない経をどうやって読むのか?
経と共に生まれてくるのか?私には馬鹿馬鹿しい話だ。
遺伝云々というのが万が一本当であれば、また話は
違うだろうが、にわかには信じがたい。
もし本当なら日本などでも症例、研究報告があっても
よさそうなものだが、あるのか?
もうしばらく読ませてもらうとする。
275傍観者:01/10/04 11:27
HNに矛盾があるようだ。(笑)
>>273
>目に見えないものも仮定していいって、

仮定は少ないほどよい。それが既存の前提に無い新たな仮定ならば猶更。
オッカムの剃刀ってご存知か?(ミニマリスト・プログラムとは似て非なる態度だ)
277そろそろさ、:01/10/04 11:49
一旦総括したらどうだろうかね、このスレ。もう一通り議論は
でつくしたんでないの?家族遺伝の話が残っているけどさ。
議論を常に曇らせてきた点は割とこのスレで指摘されてきたと
思うんだけど。構造(制約)論と習得論の独立性とか、さ。
で、276さんが言ってるみたいに仮定は少ないほどいいという
のはどの立場の人も認めるわけだよね。で、それを知りつつ
仮定を上積みしていくにはよっぽどのjustificationがいるだとう
と僕も思うわけだが、生成文法は十分なjustificationをしている
のかな?僕がスレを読んだ限りBOBさんが噛み付いてるのも
その辺だとおもうんだけどさ。要するに仮定を積み上げるという
危うさをoutweighするものが本当にあるのか、ってことかな?
ある、と生成文法の人たちは信じているわけだけど。
278B.O.B:01/10/04 12:19
>もし本当なら日本などでも症例、研究報告があっても
>よさそうなものだが、あるのか?
そうだそうだ。あるのか?
どうでもいいけど、いい大人がいい加減「にゃ」は止してくれ。読む気失せる。
280かかり助詞:01/10/04 13:38
みんな無茶苦茶だな。ここにいる批判派の人は全くミニマリストを
理解してないし、さらに言うと生成文法の根本的なことを理解して
ない。理解しようともしない。

274は何に文句言っているのか、見当もつかないから何も言わない。

276も私が上で言ったことに文句言っているように見えるけど、
私も仮定は少ないほうがいい、と明言しているのが読めなかった
くらいの読解力。occam's razorなんて知らない人いるの?
例えばchomsky 1986 Knowledge of languageを見よ。そして
無知を思い知りなさい。

277は過去スレの「係り結び」でも読んで、私が言っていること
の生成文法流でない代案でも出してきたら、私は君のゾーリ持ち
になってやるよ。代案というのはより多くのデータが同じ数の
仮定で説明できるか、少なくとも同じ量のデータを少ない数の
仮定で説明することよ。

278のBOB君、あるって聞いたことあるよ。ただし、私は
生成文法家で言語療法士でもなんでもないから、詳しくはシラン。
数年前の月刊言語にもGopnik(とその学生)の論文が出てたよ。
それと、日本的文化だと、そういう遺伝的disphasiaなんて隠したがる
家族が多いから見つけるのは容易じゃないよ。私は勉強があるから
「いるんだったら連れてこいゴルァ」なんて893なこと言わないように。
273への返事はどうしたの?
281かかり助詞:01/10/04 14:12
BOB君の278は274の何言っているか解らない人に賛同していたのね。
私はてっきり日本でのgenetic languages impairmentの症例の
話しでもしているのかと思っていたよ。
まあ、私は274の人。仕方ないからひとコメント。上で
顔文字の人は、経を読む、というのは「そらんじる」という意味でなくて
「文字を音声にして読む」ということを言っているのだと思うけど。
門前の坊主でも、聞いたこともない経はそらんじることできないよ。
私の257のコメントはちょっと君のこと笑ってみたのよ。君が
上で言っていることは複合名詞句制約の代案にもなんにもなっていないから
安心しな。
282名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/04 14:17
まあ、私は274の人->まあ、274の人
283B.O.B:01/10/04 15:12
>BOB君の278は274の何言っているか解らない人に賛同していたのね。
>私はてっきり日本でのgenetic languages impairmentの症例の
>話しでもしているのかと思っていたよ。
?? 両方…だけど。

>いやだから、誰もチョム先生が決めることだなんて、言って
>ないじゃないの。
皮肉だよ、ひにく。客観的な科学事実とか言っても
結局その根拠は「チョムスキーが○○年と論文で述べているように…」
「チョムスキアングラマーで一般に広く受け入れられているように…」

>目に見えないものも仮定していいって、どれくらい正しい予測のできる、
>そして整合性のある理論ができるか、という話ししているの。
そんな建前論はもういいんだよ。既出だし。
「エジプトのピラミッド(ナスカの地上絵)は当時の文明レベルからは説明できないが、
 高度な文明を持った地球外生命の干渉があったと考えれば説明がつく。」
(『神々の指紋』だ。)
という議論は見えない(不可知の)要素を仮定して、ピラミッドの謎に対する
整合性のある(どこに不整合がある?)解答を与える。だけど完璧に馬鹿げている。

宇宙人の干渉を考慮せずにピラミッドの様々な謎…どのような測量技術を当時の人
が持っていたかっとか…を解き明かすことができれば、その方がいいって思うだろ?
だけど『ムー』の愛読者にとってはそんなのは夢の無い馬鹿げた辻褄あわせって
ことになる。

言いたいこと…わかるよね?
284B.O.B:01/10/04 15:19
>私は日本語で主語、目的語、動詞の順に並べるように母から
>教えてもらった覚えはないですぞ。主語、目的語、動詞という
>順をどうして使えるのか?ただ他の人がそうやって
>並べているからではないのか?

>274は何に文句言っているのか、見当もつかないから何も言わない。

俺は傍観者氏の意見に基本的に賛成だぞ。ちゃんと答えてやれよ。
子供がどうやって主語・目的語・述語という概念を
(それらの並べ方を知る以前に?)知るか、もしくは知っているか、
という問題をちゃんと考えた上で言っているのか、という疑問はあるが。
LFGでは、主語・目的語のような概念は文法におけるprimitiveな
(分割不能な)概念と考えているが、私はなるべくその立場はとりたくないな。
285虚無好き:01/10/04 17:54
>顔文字の人は、経を読む、というのは「そらんじる」という意味でなくて
まぜかえすようで悪いけど、
顔文字先生は、internalizeされた言語知識による、
発話の創造的な産出性についていっているのではないかにゃ?
門前の小僧は、いわばオウムのように丸暗記しただけ。
構造を理解していないから、別の発話はムリ。
つまり、経とは、文法的なある発話にあたるにゃ。
いったん一言語をinternalizeしたならば、
ひとは聞いたこともない、文法的な別の発話を原理上、無限に産出できるのにゃ。
そゆことじゃにゃいの?

ややこしいから、賛成も反対もしないにゃ。
BOB先生、生物板ではだだっこみたいに書かれてるにゃ。
286(´∀`):01/10/04 18:05
>>274
まず人間はいままで聞いたことがないような表現でも、それが母語文法によって
許されるものであるなら自由に生み出せる、といういわゆる創造性が、
>耳にしたことのない経をどうやって読むのか?
という単純な模倣説を却下するにゃ。あなたは日常、人から聞き覚えたことしか
言ってないのかにゃ?
さらに重要なことは、この創造性にもかかわらず、母語文法が許さないものはちゃんと
拒絶することができるということにゃ。ある表現がダメだと分かるのはいままでそんな
表現を聞いたことがないからだ、
>複合名詞制約とやらは、ただその使い方、配列の可能性のどれにもあてはまらん、
>だから変だ
という説明はまったく成り立たないにゃ。
>主語、目的語、動詞という順をどうして使えるのか?ただ他の人がそうやって
>並べているからではないのか?
これはpositive evidenceの提示によりパラメタ値の設定がなされるという部分に相当
するから、基本的にはその通りにゃ。ただ、なぜ日本語で動詞-目的語の順序がダメだと
分かるのか、については、上の理由により、そんな語順は聞いたことがないから、という
だけでは不十分だと考えるにゃ。
生得性が主張されているのは個々のお経ではなく、いいお経を許し悪いお経を許さない
能力自体にゃ。このお経はダメだとか、このお経は解釈1を許すが解釈2は許さない、
ということを母語話者に経験的に知らしめるようなデータが、それを知っている母語
話者全員の言語経験の中には含まれていない、というのが poverty of stimulusの議論
の骨子にゃ。

>>276
Occam's razorは「方法論的ミニマリズム」と同義にゃ。他の科学理論と同様、生成
も常に(ミニマリスト・プログラム以前から)「方法論的ミニマリズム」に従って
理論展開してきたにゃ。とりわけ生成の場合は理論の簡潔化が習得可能性の問題と
直結するだけに他のどの理論よりも「方法論的ミニマリズム」が重い意味を持つにゃ。
で、
>(ミニマリスト・プログラムとは似て非なる態度だ)
というからには、ミニマリスト・プログラムにおける「ミニマリズム」が「方法論的
ミニマリズム」だけではないことも、知ってるのかにゃ?
287一生成文法家:01/10/05 00:38
複合名詞句制約の話が出ていますが、そもそもこの制約にはかなり
例外がありますし、英語の場合はまだしも、日本語の場合には、
この制約が本当に存在するといえるのかどうか疑問です。チョムスキー
派の人たちでも、「日本語ではisland effectsが弱いようだ」という
ような、弱気なことを言っている人が結構いますよね。

それから、この制約を経験的に習得することができるかどうかという
件ですが、いわゆる「統計に基づく」手法を用いれば可能なのでは
ないでしょうか。Manning and Schuetzeの教科書をパラパラと
読んで得た印象に過ぎないのですが...
288(´∀`):01/10/05 03:50
>>287
久しぶりの期待のニューフェースの登場にゃ。よろしくにゃ。
もちろんCNPC自体のUG原理としてのステータスは問われて当然にゃ。
CNPCが成り立つ場合、成り立たない場合をきれいに区別できるような形で
CNPCをもっと一般性の高いところ(さしずめPICかにゃ)からfollowさせることが
求められるにゃ。日本語でCNPC違反が許される例、許されない例の対比を
あげてみてにゃ。たまにはテクニカルな話しもしてみたいのにゃ。
289虚無好き:01/10/05 06:09
にゃにゃ。わたしは生物板に流されっぱなしかにゃ…

「美少女こそが、顔文字氏は、ロゴにもっともふさわしいという説を唱えている。」

10回読めば違和感なくなるにゃ。たぶんにゃ。
290B.O.B:01/10/05 07:38
>BOB先生、生物板ではだだっこみたいに書かれてるにゃ。
え、どこのスレ?すまんフォローしてない。

>美少女こそが、顔文字氏は、ロゴにもっともふさわしいという説を唱えている。」
これ、複合名詞句制約違反?問題無くOKです、私的には。

>「統計に基づく」手法を用いれば可能なのではないでしょうか。
十分に可能と考えます。そのような性質の制約であると考えれば、
その違反に関するジャッジに関する揺れや個人差が比較的容易に説明
できるというおまけつきです。
291かかり助詞:01/10/05 07:58
283 私にはあなたの考えていること全く解りません。大体が、
HPSGで記述できて、GBでできない事実ってあるの?面倒だから、
この争いは休戦にしたい。productiveじゃないし。

Complex NP Constraintについて、考察しようじゃないか。複合名詞はthe
fact that(という事実)というようなのと、関係節の二種類ある。
英語では関係節からの抜き出しのほうが悪い、となっている。
wh-in-situ
(1)a. 太郎が [花子が 誰に あげた チョコを] 盗んだの?
  b. 太郎が [花子が 誰に チョコを あげたという噂に] 腹を立てたの?
scrambling
(2)a. *次郎にi 太郎が [ 花子が ti あげた チョコを ] 盗んだ
b. ?*次郎にi 太郎が[ 花子が ti チョコを あげた という噂に] 腹を たてた
scrambling of wh
(3)a. ?(?)誰にi 太郎が [ 花子が ti あげた チョコを ] 盗んだの?
b. ?誰にi 太郎が[ 花子が ti チョコを あげた という噂に] 腹を たてたの?
topicalization
(4)a. ?*次郎にはi 太郎が [ 花子が ti あげた チョコを ] 盗んだ
b. ??次郎にはi 太郎が[ 花子が ti チョコを あげた という噂に] 腹を たてた
comparative(作りにくい、kikuchiさんのpaper手元にある人いる?)
(5)a. ?*[ 花子が e あげた チョコ] より、多くの人に 良子が 手紙を出した。
b. ??[ 花子が チョコを あげた という噂]されていたより、多くの人に良子が
手紙を出した。
他にもあるけど、取りあえずここいら辺から話しを始めては?上の判断は
全く私個人のもの。判断を含め、ミニマリスト(PIC?)ではどうやるカネ。
PICではbarriersっぽい説明になっちゃうけど、L-markされてない
categoryはedgeをもてない、ってすればできるだろうけど、問題は
L-markだよな。287氏も顔文字氏も虚無好き氏もみんなで考えてはどうだろ。
HPSGでもいいよ。
292傍観者:01/10/05 08:51
>ない。理解しようともしない。
わはは、そっくりそのまま言葉を返させてもらうぞ。
人の言っていることは「言っていることが分からない」の一点張りの
くせによく言うたな。なぜBOBという人に分かって係り助詞氏には
わからんのか、不思議だな。いずれにしても、そんな態度では対話と
いうものもうまれる余地がなさそうだ。しかし、顔文字氏には礼を
言っておこうか。
293言語遺伝子発見!!:01/10/05 08:57

2001/10 BBC News Scientists unlock mysteries of speech
http://news.bbc.co.uk/hi/english/sci/tech/newsid_1575000/1575471.stm
2001/10 Yahoo! News Researchers Find Language Gene
http://dailynews.yahoo.com/htx/ap/20011003/hl/language_gene_2.html
2001/10 Yahoo! News British Scientists Identify First Language Gene
http://dailynews.yahoo.com/htx/nm/20011003/sc/science_language_dc_1.html
2001/10 Ananova Speech scientists make gene breakthrough
http://www.ananova.com/news/story/sm_413945.html?menu=news.scienceanddiscove
ry.genetics
2001/10 The Times
 Speech gene discovery proves Darwin's instinct was right
http://www.thetimes.co.uk/article/0,,2-2001343842,00.html
2001/10 Guardian Team pinpoints first gene key to language
http://www.guardian.co.uk/Archive/Article/0,4273,4269884,00.html
2001/10 New York Times Scientists Report Finding a Gene for Speech
http://www.nytimes.com/2001/10/04/science/04LANG.html
2001/10 Nature 413, 519 - 523
 A forkhead-domain gene is mutated in a severe speech and language disorder
http://www.nature.com/cgi-taf/DynaPage.taf?file=/nature/journal/v413/n6855/a
bs/413519a0_r.html&dynoptions=
2001/10 Independent Scientists find gene behind learning to talk
http://www.independent.co.uk/story.jsp?story=97573
2001/10 NewsMax.com First Language Gene Identified
http://www.newsmax.com/archives/articles/2001/10/3/201415.shtml
2001/10 Wired First Language Gene Found
http://www.wired.com/news/medtech/0,1286,47273,00.html
2001/10 CNEWS Researchers find gene linked to speech disorders
http://www.canoe.ca/CNEWSScience0110/03_language-ap.html
2001/10 washingtonpost.com A Language Gene Is Identified
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A2745-2001Oct3.html
2001/10 Telegraph First gene of language and speech discovered
http://news.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2001/10/04/nlang04.xml
2001/10 The Age Language gene isolated
http://www.theage.com.au/breaking/2001/10/04/FFXIHN9GDSC.html
2001/10 MSNBC First language gene identified
http://www.msnbc.com/news/637430.asp?cp1=1
2001/10 FOXNews.com
 Researchers Find First Gene Linked to Language and Speech Disorders
http://www.foxnews.com/story/0,2933,35660,00.html
2001/10 CNN.com Gene found linking language and speech
http://europe.cnn.com/2001/HEALTH/10/03/language.gene.ap/index.html

 .
294横レス者のつぶやき:01/10/05 09:54
かかり先生とBOB先生の立場って
儒教と道教みたいな違いがあるような気が。

人間の認知の雛型≒生得的言語能力 だとして、
言語の観察できる状態(文およびその構造)について特化したモデルが
「生成文法」 ではないのですか?
295>291:01/10/05 10:09
マイナーな質問なんですが、(2)とか(3)とかscramblingと
呼ばれているんですか?extractionではなくて。
296かかり助詞:01/10/05 11:01
しかたない、傍観者って言うカンちがい君、その君のオカーさんに
習ったSOVっていう仮説で、291のデータを説明してよ。そしたら
どこが勘違いか教えてあげる。その際に以下の例もSOVで説明してくれ。
(i) あめ玉を 太郎が 買った。
(ii) あめ玉をi 花子が ti 太郎が 買ったと 言った。

294 私は儒教と道教どちらにも詳しくないので何とも言えない。
でも294の生成文法感には基本的には賛成。

295 そうだよ。extractionというのはとある領域から何かを
ぬき出す操作、全般を言う。から、勿論、scramblingも
wh-movementもtopicalizationもextraction。

ところで、291の判断みんなOK?
297名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/05 11:36
構造分析だけど、以下のようにも考えられるが、これはどうなの?
291では端折ってるだけだよね。
で、a,bはミニマルペアーと考えられてるわけ?
bの方が確かによいね。
(2)a.*次郎にi 太郎が [[ 花子が ti あげた] チョコを ] 盗んだ
 b. *?次郎にi 太郎が[ [花子が ti チョコを あげた] という噂に] 腹を たてた
これ続けたいのなら別スレ立てた方がいいと思うよ。このスレと
関係薄いんじゃない?
298B.O.B:01/10/05 12:11
>かかり先生とBOB先生の立場って
>儒教と道教みたいな違いがあるような気が。

それ面白いなあ。
偶然かもしれないけど、私は孔子(儒教)が嫌いで、
荘子を愛読してます。
299山田は駄際:01/10/05 12:47
>294
>(2)a.*次郎にi 太郎が [[ 花子が ti あげた] チョコを ] 盗んだ
> b. *?次郎にi 太郎が[ [花子が ti チョコを あげた] という噂に] 腹を >たてた

aではextractionが二つ bでは一つ。で、b の方が容認度が高いってか?で、これがどーした?
300(´∀`):01/10/05 14:17
>>289
英語の make the claim that 〜 と同じで「〜説を唱えている」は比較的、摘出を
許しやすいにゃ。「〜説を疑っている」「耳にした」とかならどうにゃ?
10回では足らないにゃ。せめて15回は必要にゃ(w
以前に出てきた「飼っていた犬が死んだ少年」「飼っていた少年が死んだ犬」
(どっちが悪いのかまた忘れたにゃ……)などは関係節内からの関係化らしいのに
それほど悪くないにゃ。pro分析は置いといて、もし日本語の関係節がCPまで投射
せずにTPまでとかだとすると、CPにinduceされるPIC違反というのはないことに
なるにゃ、とりあえずは、にゃ。

>>293
ご丁寧にどうも、にゃ。後で全部読ませてもらうにゃ。
291以下のCNPCも後で考えさせてもらうにゃ。今、忙しいにゃ。
301かかり助詞:01/10/05 15:17
297 >構造分析だけど、以下のようにも考えられるが、これはどうなの?
ってどういうこと?a,bはミニマルペアではないよ。ただ、比較のために
並べているだけ。ここのスレでやることによって、「反対派」の人が
概念的だけでなく、構文分析でも反論できるか解っていいのでは?

299ももう少し詳しく書いて貰わないと解らない。extractionの数だけが
容認生の違いだとは思わないけど。

「美少女こそが、顔文字氏は、ロゴにもっともふさわしいという説を唱えている。」

というのは顔文字氏も言っているように「説を唱える」とか「噂を耳に挟む」
とかidiomaticな表現だと、それ全体が単一の動詞のように振る舞い、
複合名詞になっていない可能性がある。それに、「顔文字氏は」とtopic
markerの「は」を使っている。「は」はSaito 1985で言われているように
埋め込み分の中にparentheticalっぽく、入っていける(そのお菓子が、
太郎は美味しいと思った)。から本当に外に出ているのかも解らない。
さらに上記291の(2)と(3)の対比のようにwhとかfocusになりうる
もの(上記例の「美少女こそが」の「こそ」句)が複合名詞の外に出され
るときはあんまり悪くならない。これはfocusの句が特別なメカニズム
を持ち例外的によくなると考えたほうがいいと思うけど。
日本語のrelativeがTPまで、ってのはよく考えてみたら私もいろいろな
ところでassumeしてたな。PICじゃ駄目か。TPをphaseにしたら
何か悪いことあるのかな。
302一生成文法家:01/10/05 16:02
かかり助詞さんの
 *次郎にi 太郎が [ 花子が ti あげた チョコを ] 盗んだ。
という文は確かによくないと思いますが、ちょっと単語を変えて、
 日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだものを探しているらしいんだけど。
とでもしたら、容認可能になりませんか? 皆さんいかがでしょうか?
もし皆さんがこの文法性判断に賛成してくださるなら、少なくとも日本語に
おいては、いわゆる「複合名詞句制約」は実は統語的な制約ではなく意味的
な制約だということになると思います。英語でも、「make the claim」の
場合などが例外になるのは、実はこの制約が英語においても意味的な制約で
あるためなのかもしれない。

本筋に戻りますが、もしいわゆる複合名詞句制約が意味的な制約であるなら、
functionalな説明が可能である可能性が高まり、普遍文法を持ち出す必要性
は低まるように思えます。
303虚無好き:01/10/05 16:06
いま生物板(認知スレ)で、内臓逆位のはなしをしてきたとこにゃ。
ここでの話はむずかしくなってるにゃ。ちと静観。

わたしは『老子』をよむにゃ。≫BOBセンセ
あの人工言語を思わせるような、冗長性のまったくない冒頭がいいにゃ。

道可道、非常道、名可名、非常名…

なんか3歳児の英語のようでもあるけどにゃ。
Way can way,Not ever way.Name can name,Not ever name,

ちなみに京極では『魍魎のハコ』だにゃ。ムダバナシスマソ。
304(´∀`):01/10/05 18:42
>>293は、前に引用したKE一家の話の続きにゃ。下のリンク先から全文が読めるにゃ。
(ひょっとしてNatureに登録してる必要があるのかもにゃ。すまんにゃ。)

医学:重度の言語障害の一種では、フォークヘッドドメインをもつある遺伝子が変異している
A forkhead-domain gene is mutated in a severe speech and language disorder
CECILIA�S.�L.�LAI, SIMON�E.�FISHER, JANE�A.�HURST, FARANEH�VARGHA-KHADEM & ANTHONY�P.�MONACO
言語発達に障害がある患者は、感覚機能や神経機能に重大な障害がなく、十分な知能と機会に恵まれていても、
言語の表出あるいは受容、またはその両方の獲得が非常に困難になる。双生児での研究では、1個の遺伝因子が
かかわることが一貫して示唆されているが、言語障害をもつ家系のほとんどが複雑な遺伝パターンを示しており、
言語障害の原因となる遺伝子はこれまで同定されていなかった。我々は、KEという珍しい家系を3世代にわたって
研究してきた。この家系では、常染色体優性の一遺伝子形質として重度の言語障害が伝えられている。これまでに、
原因となる遺伝子座SPCH1が第7染色体上の7q31領域の5.6cMの範囲内に位置することを突きとめた。また、KEと
血縁関係のないCSという患者でも、言語機能の異常が染色体のSPCH1を含む範囲の転座と関連していることが
見いだされた。今回、CSでは転座による切断によってFOXP2という遺伝子が破壊されていることを明らかにした。
この遺伝子は、ポリグルタミン領域とフォークヘッドDNA結合ドメインをもつ、転写因子と推定されるタンパク質を
指令している。さらに、KE家系の言語障害の現れた個体では、フォークヘッドドメイン中のある不変アミノ酸1個を
変化させる点変異が見つかった。これらの結果は、FOXP2遺伝子が言語の獲得につながる発生過程に関与することを
示している。
http://www.nature.com/cgi-taf/DynaPage.taf?file=/nature/journal/v413/n6855/abs/413519a0_fs.html

言語学:遺伝学の話とその逆
Talk of genetics and vice versa
STEVEN�PINKER
話す能力は遺伝子に由来するのだろうか。ある遺伝子の発見でこの見方が裏づけられた。この遺伝子は、言語に
必要な脳回路の発達のしかたに影響を与えているらしい。
http://www.nature.com/cgi-taf/DynaPage.taf?file=/nature/journal/v413/n6855/abs/413465a0_fs.html
305(´∀`):01/10/05 22:45
>>302
>「複合名詞句制約」は実は統語的な制約ではなく意味的な制約だということになる
この場合、どういう意味的制約なのか、もうちっと具体的にお願いするにゃ。
306しつもん:01/10/05 22:56
わたしは生成文法も生物学も素人ですが質問をさせて下さい。
仮に遺伝子と脳の言語能力が解明されたとしましょう。
(1)そのとき,生成文法が果たす,または果たすであろう役割は何でしょうか?
(2)例えば,遺伝的な原因や事故,病気などによって正常に機能していない言語能力の治療に
有効な手段や方法を提供できるものでしょうか?
(3)言語能力や言語獲得の対象として,言語の記述が生成文法でなくてはならない理由はなんでしょうか?
他の理論では,なぜだめなのでしょうか?
(3)言語能力や言語獲得の対象として,文法の説明が生成文法でなければならない理由はなんでしょうか?
他の理論ではだめなのでしょうか?または,生成文法が,このためのアプローチとして優れている点は何でしょうか?
以上愚問かもしれませんがよろしくお願いします。
307>302:01/10/05 23:01
「日本に持ち込んだ」文は容認可能。少なくともはるかによい。
今のところ主旨に同意。ちゃんと生成文法にもなんでもかんでも
統語といわない人もいるんだねー。同じ生成文法家でも
こういう人を待っていたのだよ。(w
308かかり助詞:01/10/06 01:18
302 比較のために二つの文を並べて書くと、
(1) a. *次郎にi 太郎が [ 花子が ti あげた チョコを ] 盗んだ。
b.  日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだものを探し
     ているらしいんだけど。
確かに(1b)のほうが(1a)よりいい。ただ、(1b)は完全ではない。
久野先生っぽい議論だけど「ちょっと文を変えるとよくなるから、
複合名詞句制約は統語的制約ではない」という結論を出すのは早すぎる。
なぜなら、(1a)も(1b)もともに統語的にはungrammaticalなのに、
(1b)だけ、何らかの理由でよく感じるだけかも知れないから。ちなみに
なんでもかんでも統語とは私は言った覚えない(>>307)。ここいら辺は
よほど慎重な議論をしないといけないところ。

(1a)はdativeのphrase、(1b)ではlocativeが動いているので
(1a)に細工をしてlocativeを動かしてみると、

(2)  学校でi 太郎が [ 花子が ti 次郎に あげた チョコを ]
   次郎の家で 盗んだ。

とすると、よくなるだろうか?逆に、(1b)からもっとargument
っぽいものを動かすと

(3)  火縄銃をi 太郎が、日本にti 持ち込んだオランダ人を
    探しているらしいんだけど。

どうだろう。私は(2)は(1a)よりよくて、(3)は(1b)より悪いと
思うけど。
309(´∀`):01/10/06 07:03
>>306
他の人は知らにゃいけど、俺の個人的な開き直り感覚はこうにゃ。
学問の本質は、知的好奇心の充足であって、その人の好奇心のあり方次第でいろんな
アプローチがあっていいにゃ(何度も言ってきたにゃ)。そしてそこから得られた
知見が世のため人のためになるか、とか、銭儲けにつながるか、とかは本来、学問
自体の値打ちや楽しみ方を左右するものではないと思うにゃ。昨今の実学志向の風潮
からすれば純理論研究はどこも肩身が狭いけど、にゃ。
生成文法は、自然世界のある側面についての好奇心を満たす上での一つの方法を提案
するものにゃ。その点では他のすべての科学理論と同じにゃ。それ以外の好奇心を
それ以外の方法で満たそうとする何者をも拒絶したり否定したりはしないにゃ。で
(1) 何の役割も果たさないと思うにゃ。言語能力の生物学的・遺伝学的立場からの解明
の可能性と必要性、理論サイドからの方向性を示唆したのが生成だから、むしろその点で
は生成の役割はめでたく完了したことになるにゃ。
(2) 素人考えでは直接はできないと思うにゃ。科学と技術は別物で、科学の知見を実用
にまわすのが技術だけど、生成の知見の応用領域にはそういうものは入ってきそうに
ないにゃ。せいぜい、ある言語障害が言語モジュールのどの部分のトラブルなのかを
はっきりさせるといった診断学的用途ぐらいかにゃ。
(3) ある特定の問題設定をした場合に、いちばん納得のいく理解の仕方を示して
くれると思うので生成を採っている、というだけであって、それ以外の問題設定のし方、
好奇心の持ち方をする人にとっては生成である必要はぜんぜんにゃいし、無用の長物
にゃ。
310(´∀`):01/10/06 07:05
>>307
にゃは
>なんでもかんでも統語
などといってる人が実際に一人でもいるのかにゃ?(w

>>308
>(1a)も(1b)もともに統語的にはungrammaticalなのに、(1b)だけ、何らかの理由で
>よく感じるだけかも知れない
このような状況が俺には不思議だったりするにゃ。逆に、統語的にはどちらもいいのに
一方だけ誤用論的にヘンに聞こえる、というのは抵抗ないんだけど、構造がおかしい
のにそれを別の要因がameliorateするというケースは、どうなのかにゃ?
(2)はあまり良くなった感じがしないにゃ。もっと(1b)と近づけて
(4) 学校に太郎が[花子が持ってきたチョコを]食べた。
とかでもimproveしない印象。
で、>>302のレス待ちなんだけど、言われている「意味的制約」の正体を推測する上で
次も考えて欲しいにゃ。
a.  日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだものを探しているらしいんだけど。
b. 日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだ火縄銃を所蔵しているらしいんだけど。
(b)が(a)より悪いとすると、だいたい図式が見えてくると思うにゃ。キーワードは
特定性とか前提とかいったあたりかにゃ。
311虚無好き:01/10/06 08:04
非文、準非文の、容認度判断は、からきしだめだにゃ…

「美少女ロゴ」文を作るとき、とくに意識的に考慮した点は
>>301で、ほとんどかかり博士に見破られてるにゃ。
「説を唱える」がidiomaticとまでは思わなかったけどにゃ。
で、特定性をあいまいにすると、容認度たかくなるのかにゃ?

いつかどこかに、太郎が、オランダ人が持ち込んだはずのものを探している。

improveしたのかよくわからん。にゃ。
読め〜読め〜読むのにゃ〜。
312(´∀`):01/10/06 08:16
生物板にいたかと思うと今度はこっちかにゃ。ほんに量子みたいな人にゃ(w
>>311
摘出が起きている名詞句全体の特定性やその名詞句が指す対象の存在が前提に
なっているかどうか、と考えてみたらどうかにゃ。
「太郎がオランダ人が日本に持ち込んだ鉄砲を所蔵している」だとその鉄砲が
どれなのかはっきり特定されており、その存在が前提になっているが
「太郎がオランダ人が日本に持ち込んだものを探している」だと特定性や前提性が
下がるにゃ。一般にある領域から摘出が起きると、その部分はその領域内では
値未指定の自由変数としてふるまうけど、領域全体が特定的だといってるのに
その中に正体の分からない自由変数があってはまずいにゃ。これが昔からいう
特定性条件specificity conditionの主旨にゃ。
で、「〜説を唱える」は唱えることによってその説が初めて生まれる場合に特定性や
前提がないが、「〜説を疑う」ならすでにその説が存在していることになるにゃ。
313(´∀`):01/10/06 08:29
言い忘れたにゃ。一般に複合名詞句はそれだけ情報量が多いので特定的に
解釈されやすい、ということにゃ。だから、特定性が下がる文脈でば
CNPC効果も薄れるはず、と予想したのにゃ。
314虚無好き:01/10/06 09:13
ふにゃにゃ。
「鉄砲」を「もの」に置換したときに生じる非特定性は、まず、
構造的視点からのみ観測されるということを確認しておきたいにゃ。
「もの」に同一性のマーカーを与えることは、
「鉄砲」に与えるのと同様、形式的な操作だと思うけどにゃ。
だからこそ
「太郎がこと@を起こしたことAが知れわたった」の「こと」は2価で観測され、
それは、「こと」の抽象性(情報量の低さ)とは関係ないはずにゃ。
意味不明かにゃ…?
特定性と同一性はどうちがってくるのかにゃ?
なんか勘違いっぽいから、もすこし考えてみるにゃ。
315しつもん:01/10/06 09:36
>>309氏 回答にお礼します。
>(1) 何の役割も果たさないと思うにゃ。言語能力の生物学的・遺伝学的立場からの解明
>の可能性と必要性、理論サイドからの方向性を示唆したのが生成だから、むしろその点で
>は生成の役割はめでたく完了したことになるにゃ。
言語への関心は,哲学,文学,言語工学や人工知能,最近の生物/遺伝学など各分野でそれぞれ,
伝統的にあったと思うのですが,生成文法はその1ofではないのかと思っています。
役割の終った学問という言い方は,すこしさびしいです。
>(2) 素人考えでは直接はできないと思うにゃ。科学と技術は別物で、科学の知見を実用
>にまわすのが技術だけど、生成の知見の応用領域にはそういうものは入ってきそうに
>ないにゃ。せいぜい、ある言語障害が言語モジュールのどの部分のトラブルなのかを
>はっきりさせるといった診断学的用途ぐらいかにゃ。
確かに産学協同という風潮のなかで基礎論の重要性はややもすれば蔑ろにされがちだと思います。
流行のgene businessに生かせると,面白くなるのでしょうが。面白くなるというのは,
その学問の関心が高まって人的資産やお金を集められるという意味です。
思い出しましたが,かつて第5世代という人工知能の国家プロジェクトがありましたが,
あれは,基礎論と応用とがうまく結びついた例ではないかと思います。 第5世代は,世界的な人工知能
ブームにつながりましたが,結果として多くの研究が出てきたし,数学者などの言語学理論も出たり,
いい時代だったような気がします。(私はリアルタイムには知らなかったのですが。)
実用という観点では,言語療法がありますが,言語療法士は,言語の本質はコミュニケーションに
あるように捉えている人が多い気がします。
はなしが少しずれますが,耳の不自由な人の手話や,そもそも音声が先天的に聞き取れない人が,
言語を獲得できるのは,言語=音声言語と考える言語学への反例だと思うのですが。
>(3) ある特定の問題設定をした場合に、いちばん納得のいく理解の仕方を示して
>くれると思うので生成を採っている、というだけであって、それ以外の問題設定のし方、
>好奇心の持ち方をする人にとっては生成である必要はぜんぜんにゃいし、無用の長物
>にゃ。
これは生成文法研究者の標準的な意見でしょうか。それとも独自の見解でしょうか。
私が思うに,専門は狭く深くでいいと思います。いい例ではありませんが,医学では体の部位に
よって専門が異なるし,情報科学でも機械とソフトでまず分かれて,ソフトでも基礎論と応用
で全く別になって…といった具合です。
ただ,学問として専門性が高くなるのに伴って,全体を俯瞰する立場の研究も必要だと思います。
「俺はこれが専門だからあの理論は知らない」という言い方は,わたしはダメだと思っています。
特に言語学といわれている場合,統語という限定した意味であれば,数学的にはグラフやオートマトン
で終わりだと思うのですが。自然言語といった場合に,統語論に対する意味的な作用の考察が必須
となり,意味に対しては,その定義すら学説上の定説がないのではないでしょうか?
生成文法は一人の天才が打ち立てた理論のようですが,またそれを打ち破る言語論を構築できる
人が待たれるということでしょうか。
316(´∀`):01/10/06 10:48
>>314
んーにゃ、特定性は「鉄砲」と「もの」だけの比較というより、それについている
関係節の内容やそれを目的語にしている動詞にも左右されるにゃ。特に「ものを探してる」
となると、John is looking for a unicorn. と同じで、特定の一匹のunicornがいる解釈も
そもそもそんなものの存在が不明な解釈もあるにゃ。で、
a.  日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだものを探しているらしいんだけど。
が自然に聞こえる場合、オランダ人が何を持ち込んだのかそもそも分からず、それが何なのかを
見つけようとしている、という解釈が優先されたり、しないかにゃ?

>>315
>生成文法はその1ofではないのか
その通りにゃ。
>役割の終った学問
biolinguisticsの先導者としての役目は果たした、という意味にゃ。かつて「物理学は終わった」と
言われたにゃ。物理学をもってすれば説明できないことはない、という意味にゃ。それとは全然
違うのにゃ。でも従来の生成の問題設定の内側だと答えが見えたから次いってみよー、という
意味では、ある段階(たとえばチョム期)の生成が終焉を迎えることはあっていい、あるべきだ、と
思うのにゃ。
>第5世代
あった、あった。フチさんにゃ。 つっても全日本プロレスのフッチーじゃないにゃ。
>言語=音声言語と考える言語学への反例
生成は言語=音声言語とは見てないにゃ。手話におけるUGの話し、既出にゃ。
>「俺はこれが専門だからあの理論は知らない」という言い方は,わたしはダメだと思っています
そうだにゃ。しかし一個人がすべての科学理論に精通することは不可能だから、自分の専門を
しっかりおさえた上で、関心を拡げていくのがいいにゃ。言語学全体という見方をしたとき、生成は
この領域、他の人は別の領域を、それぞれ分担していると思えばよいにゃ。そして、同じことは
科学全体の中での言語学の立場にも言えると思うにゃ。違うことをやってても、実はみんなが
共同研究者にゃ。
317かかり助詞:01/10/06 11:27
310 逆に、統語的にはどちらもいいのに一方だけ誤用論的にヘンに
聞こえる、というのは抵抗ないんだけど、構造がおかしい
のにそれを別の要因がameliorateするというケースは、どうな
のかにゃ?

こういうことは私も前々から悩んでいたけど、そういうのが変に思うから
その可能性は考えない、というのは科学的な態度ではないかな、と思い、
取りあえずアリとあらゆる可能性を探ることにしております。例えば
視覚なんかにも目の錯覚ってやつがあるように、文法判断にも錯覚みたい
なのがあっても不思議ではないのではないかな。

a. 日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだものを探しているら
 しいんだけど。
b. 日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだ火縄銃を所蔵して
 いるらしいんだけど。

私の判断ではbのほうが悪いな。顔文字さんはdefiniteness effect
のようなものを考えているのかしら。でも少なくとも英語の場合は
indefiniteのcomplex NPから抜き出しても悪いしな。むーぅ。もう
少し類似例を考えてみると、

(i)飛行機にi 乗客が [テロリストが ti 持ち込んだ ナイフを] 力ずくで奪った。
(ii)飛行機にi乗客が[テロリストが ti ナイフを 持ち込んだ ことに] 腹を立てた。

違いがないような気がするな。どうよ?話しは少しそれるけど、「なぜ」が
複合名詞句の中にある場合、やはりだめ。

(iii) *太郎が [ テロリストが なぜ 飛行機に 持ち込んだナイフを] 奪い取ったの?

ECPっぽい現象に関してはbarrierになるのだし、基本的には日本語でも
複合名詞句はislandと考えられないかね。わたしはwh-islandは日本語には
ないと思っているけど、複合名詞句はあるような気がする。

ところで、気のせいかも知れないけど、批判派の人はなんで構文論には
何も言ってこないの?
318しつもんしたひと:01/10/06 12:42
>>316
>あった、あった。フチさんにゃ。 つっても全日本プロレスのフッチーじゃないにゃ。
今ではKOで人工知能のなつかし噺をしてますそうにゃ。
>>言語=音声言語と考える言語学への反例
>生成は言語=音声言語とは見てないにゃ。手話におけるUGの話し、既出にゃ。
でも生成文法は文字言語や記号は関心ないようですね。記号論じゃないですよ。表意文字的な記号のことです。
表意文字は,表音文字にはない認知能力が働いている気がしますし,言語理解と密接な気がします。
ところで,終助詞のにゃが気になるのですが。終助詞と認知様相との関係の議論がないですね。
319名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/06 12:44
a. 日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだものを探しているら
 しいんだけど。
b. 日本に、太郎が、オランダ人が持ち込んだ火縄銃を所蔵して
 いるらしいんだけど。

bは「所蔵している」より「探している」の方がいいのでは?
「*日本に探している」とは言えないですが、「?日本に所蔵
している」はまだなんとかなるようです。で、extractionされた
「日本に」がどこからのextractionなのかambiguityが生じる
ように思います。このeffectがジャッジメントに影響している
ように感じます。
319さんに賛成
321名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/06 12:59
それと、
「太郎が(ある)ものを探している」は完璧ですが、
「太郎が火縄銃を所蔵している」って言えますか?
僕には変です。このintuitionがあっていれば、
319と併せてダブルeffectが存在するわけで、ジャッジが
落ちるのは当然かも知れません。
322とおりすがりのもの:01/10/06 13:03
>>317
>ところで、気のせいかも知れないけど、批判派の人はなんで構文論には
>何も言ってこないの?
よこから失礼します。
経緯を存じ上げませんが,構文論として生成文法の方法論を議論・批判するということでしょうか。
それとも,1.生成文法, 2.GPSG, HPSG 3.カテゴリアル文法,その他もろもろでそれぞれの利点や
問題点を議論しようということなのでしょうか。
文の生成に視点をおくか理解に視点を置くかでことなると思うし,意味の考え方次第で要する技術が
異なると思います。コミュニケーションに重点をおけばまた観点が異なるでしょう。
わたしは,自然言語の構文解析,意味解析は一枚岩的な手法は通用しないと思いますが。
ただ純粋な構文論として,意味を排除しての議論なら,オートマトンとかで充分だとかそういうことでしょうか。
323319/321:01/10/06 13:04
320は自作自演ではないので念のため(w
324ちょと変えてみた:01/10/06 13:27
(i)飛行機にi 乗客が [テロリストが ti 持ち込んだ ナイフに] 気付いた
(ii)飛行機にi乗客が[テロリストが ti ナイフを 持ち込んだ ことに] 腹を立てた。

だと、どう?
もっと比較している例の差を小さくする方向で作例してほちい。
どうせなら、

(i)飛行機にi 乗客が [テロリストが ti 持ち込んだ ナイフに] 気付いた
(ii)飛行機にi乗客が[テロリストが ti ナイフを 持ち込んだ ことに] 気付いた。

の方がいいか。
326名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/06 15:46
322いや、言語理論なんてある意味では言語事実を説明してナンボのもの
なのだから、あれだけ元気よく批判していた人たちも自分たちの枠組みで
議論に参加しても言いと思ったのよ。勿論、ひとつの構文の分析を通して
理論の善し悪しを語ることはできないけどね。「理論全体の整合性」とい
う問題があるから。
319はいいポイントだね。で、325の判断は?私には、(i)は*だな。(ii)も
よくないな。(i)と比べてどうかというと、少しよくなるような気がするけど、
文法的とは言えないと思うけど。どうよ。
ところで、321の「太郎が火縄銃を所蔵している」ってのは私にはなんの
問題もないけど。319で「日本に所蔵している」というirrelevant
readingがあるから、321で319bのjudgmentが落ちると言っているけど、
irrelevantなreadingがあるから、本来なら悪いものが(irrelevant
readingで)よくなっているのではないの?
32722:01/10/06 16:27
328一生成文法家:01/10/06 16:35
(日本語における)複合名詞句制約に代わる意味的制約として、具体的に提案
できるものは持ち合わせていませんが、漠然と、ヘッドの名詞が「もの」のよう
な、意味に乏しいものの場合は容認可能性が高まるような気がしていました。
 a. 飛行機に、乗客が、テロリストが持ち込んだナイフに気付いたんだよ。
 b. 飛行機に、乗客が、テロリストが持ち込んだものに気づいたんだよ。
aよりbの方が耳障りがよくないですか? aの文でも「ナイフ」は必ずしも
specificな解釈を与えられるわけではないと思うので、specificityという
概念ではこのコントラストは説明できないような気がします。

ところで、322の方が
 「それとも,1.生成文法, 2.GPSG, HPSG 3.カテゴリアル文法,その他もろ
  もろでそれぞれの利点や問題点を議論しようということなのでしょうか。」
とお書きになっていますが、GPSGもHPSGも生成文法です。(多分カテゴリアル
文法もそうです。)でなければ私は「一生成文法家」とは名のりません。
329B.O.B:01/10/06 17:55
>あれだけ元気よく批判していた人たちも自分たちの枠組みで
>議論に参加しても言いと思ったのよ。
前にも言ったけど、私はジャッジが極端に緩いのでこういう
ジャッジが微妙な話は苦手なんだよね。

HPSGにおける移動(と一般に呼ばれる現象)の分析はあまり
realisticなものでなく、処理が非常に形式的なので、
まず何がOKで何が非文かということがはっきりしないと手
のつけようがない。

291であげられてる例で、topicやwhの場合がよくなるのは、
topicは文法の許す範囲で前の方に置かれやすい(whは一種のtopic)、
ってことに関係すると考えるのが自然。文法の制約を、1か0かで考える
のでなく、他の諸条件によってoverride可能と考えればジャッジが
微妙なのも当然。

このへんのレスちゃんと読んでないから下手なこといってたらすまん。
これから(時間があったら)ちゃんと考えるよ。

>でなければ私は「一生成文法家」とは名のりません。
ああ納得。でも紛らわしいね。
長々しくChomskian Synataxというのも面倒だし。
330:01/10/06 18:07
こんな話題はもう何べんも既出なんだろうと思うけどさ、
生成文法(主にシンタックス)って明らかに英語中心なのに
やってる人は何でそれを認めたがらないのかなあ?
「普遍文法」の建前上ってのは解るけど、事実を認めるのも大切だと思うんだけど。
どうかな?
331とおりすがりにしつもんしたひと:01/10/06 19:08
>>328 とおりすがりのものです。
では,322の1.をミニマリスト理論とすれば意図が伝わるでしょうか。
私は事の次第を知らないので,適当に申し上げただけです。
では開き直って聞きますが,生成文法とは何をもって生成文法でしょうか?例えば,
1. 句構造規則で説明できるもの
2. チョムスキーを祖とするもの
3. 人間の言語能力の特に文の生成機能の解明を目的とするもの
その他...
おそらく328氏のおっしゃる生成文法は1から3を広義に解釈されたのではないでしょうか。
私は,カテゴリアル(範疇)文法は1から3には当てはまらないと思っていたのですが。
その意味で生成文法とは異なると考えています。
表記上の違いは,記述方法に依存するだけで,タイプの推論規則も句構造とみれば似たようなものと
考えられなくもないのですが,本質的に同じかというと,逆で根本的に異なると思います。
そのあたりは,専門家ではないので,正しく説明できませんが,
チョムスキー流のトップダウン的な解釈による句構造とボトムアップにいく範疇文法とでは,
単に方向が逆というだけでは説明にならないと思います。
332(´∀`):01/10/06 21:46
>>317
「なぜ」のCNPC違反もそんなに悪くない場合があると思うにゃ。
a. 太郎は[テロリストがなぜWTCビルを標的にしたという説]を唱えたの。
b. 太郎は[テロリストがなぜWTCビルを標的にしたという説]を疑ったの。
c. 太郎は[テロリストがなぜWTCビルを標的にしたかどうか]を知ってるの。
(a/b)だと(a)がマシのように思うにゃ。wh-islandの(c)に比べてもだいぶいいと
思うにゃ。
>wh-islandは日本語にはないと思っている
この点も例文あげてもう少し掘り下げて欲しいにゃ。

>>319
>「*日本に探している」とは言えないですが、「?日本に所蔵している」はまだ
>なんとかなるようです。で、extractionされた「日本に」がどこからのextraction
>なのかambiguityが生じるように思います。
ん? だとしたら(b)のほうが良くなってしまうにゃ。CNPC違反にならない構造分析
も可能だといってるんだから、にゃ。

>>325
(ii)のほうがよいと思うにゃ。
333名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/07 00:29
>>328 前にGPSG、HPSG、LFG、範疇文法なんか全て、「文法的な
文を規定する明示的な枠組み」を目指しているという意味で生成文法だ、
といったら、「納得しかねる」とか言っていた人がいたので。以来
このスレでは生成文法というとGBかミニマリストに限定されてしまった。
生成文法批判、というのもチョムスキー流のやつに対する批判しか
出てこないのよ。
>>329 291であげられてる例で、topicやwhの場合がよくなるのは、
topicは文法の許す範囲で前の方に置かれやすい(whは一種のtopic)、

whはtopicと違うのでは?日本語でも「誰は」とか「何は」とか言えない。
英語のwh-in-situもtopicalizeできない。基本的にtopicとwhというのは
意味的にもincompatible。

wh-islandに関しては後ほど。これから出かけないといけない。
wh-isalndってのはbarriersのやり方とかでも上手いことcapture
できてなくてあれがためにinhererntとinheritanceと分けたりして
ややっこしいことになっていたので、ないほうが理論的にもすっきり
すると思うのだけど。とにかく後ほど。
334名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/07 00:48
>ん? だとしたら(b)のほうが良くなってしまうにゃ。
>CNPC違反にならない構造分析 も可能だといってるんだから、にゃ。

係り助詞さんもほぼ同主旨の指摘をされていますね。ここからは
少し例文に対する見方が別れそうですが、例文解釈は悪まで
processingだと思うのです。特に現在見ている例文のように
長く複雑になればなるほど(生成文法の人が言う)ノイズが
入ってくる可能性も高まるように思います。で、processingの
観点から見ればparserが迷ってしまう状況はそれだけで十分
effectを持ちうると考えます。御指摘の通り、構造論的に
のみ考えれば、OKな解釈が生じている以上aよりいいはずでは
ないか、となるかもしれませんが、以上のようなprocessingの
観点からはそうとも言い切れないのではないか、というわけです。
つまりambiguity(それもかなりdefectiveなambiguity)が
生じている時点でそれ相当のeffectがある、という考えです。
生成文法はprocessing modelでないというのは、つとに知られて
いますが、実際の例文の意味解釈はprocessingの過程だと思うのです。
この点について生成文法ではどのような見解なのか興味があります。
このスレの1さんが批判していた部分とも重なるようにも思いますが、
まだ1さん見てるのかな?(笑)
それから、ノイズをいかに排するか、を問題にされていた割には
「唱える」「疑う」「知る」という違う動詞を導入してノイズを
大きくしているように思います。文脈を配慮してのことだとは
思いますが、a,bに関しては明らかに統一できるし、cも含めるなら
「知っている」で統一されてはどうでしょうか。319の
ような可能性を見過ごしてしまうのは、どうも動詞の意味論に
かなり大雑把なassumptionを持っているような印象があります。
自分でノイズを入れておきながらあーでもないこーでもない
というのは得策ではないでしょう。ノイズの問題に気付いて
いながら実際にはそれほどsensitiveにデータを捉えていない、
なんだかそんな印象を持ちます。
335(´∀`):01/10/07 01:05
>>334
趣旨は分かるにゃ。しかし332の(a,b)は「唱える」と「疑う」の最小コントラストとして
出しているにゃ。それを統一してどーするにゃ?

326, 328はかかり氏かにゃ? HN忘れてるにゃ。
336(´∀`):01/10/07 01:07
328ではなくて333にゃ。
337kakari-joshi:01/10/07 03:48
333 was me. I got zoro-me.
338B.O.B:01/10/07 06:31
>Whはtopicと違うのでは?日本語でも「誰は」とか「何は」とか言えない。
>英語のwh-in-situもtopicalizeできない。基本的にtopicとwhというのは
>意味的にもincompatible。
いや、そんなことはない。topic-focusと、old information (presupposition)-
new information は独立した概念で、いわゆる主題の「は」は主題かつ旧情報のもの
をマークする。
英語のtopicalizationも、focusを前置する場合とpresuppositionを前置する、
両方が可能。
339虚無好き:01/10/07 06:44
BOBセンセとちがって、わたしはむしろジャッジがrigidで、やりにくいにゃ。
>一般に複合名詞句はそれだけ情報量が多いので
情報量の問題だったら、語数の問題と、どうかかわってくるのかわからないにゃ。

地球は、ガリレオが、回るという説を唱えた/まげた。

にゃにゃ。よさげにゃ。ここまで少ないと違反でもなんでもないのかにゃ?
わからんくなってきた。にゃ。
340名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/07 09:10
>このスレでは生成文法というとGBかミニマリストに限定されてしまった。
範疇文法を生成文法に含めるというのは同意しかねます。

日本語のtopicやreheme(or new information or presupposition ??)分析は,
wa/gaをマーカーとして構造分析するのと同時にかつ独立にもっと単純に認知様相の視点から
分析できるのだと思います。
命題の基本タイプとしてT(theme)-R(rheme)関係を考えて,あとはλ計算してしまいます。
T/R分析はM.文法のILと独立して使えるし,わたしが言語分析は一枚板的な分析では不足だ
と述べた意図はこのようなことです。
生成文法は,あまりわかりませんが,長谷川信子の生成日本語学入門のP92にTopPという
範疇を設けて分析していますね。その中で,TopPの主要部にあたる音形を持つ要素は
ないと思われるが,「よ」「な」などの終助詞の一部がそれにあたる説があると
述べていますが,それを唱えている方のpaperをご存知でしたらどなたか教えて下さい。
341一生成文法家:01/10/07 11:40
生成文法という語は専門用語ですから、その意味は、慣用ではなく定義に
よって決定されるべきだと思うのです。
定義1:「任意の(有限の長さの)単語列が与えられた場合、その単語列を
     生成するか生成しないかがちゃんと決定できるような文法を
     生成文法と呼ぶ」
定義2:「任意の(有限の大きさの)言語構造(木構造なり素性構造なり)
     を与えられた場合、その構造を生成するかどうかがちゃんと決定
     できるような文法を生成文法と呼ぶ」
この2つの定義があるのではないかと思います。定義1を取るなら変形文法
もGPSGもHPSGもカテゴリアル文法も生成文法です。定義2を取る
場合も、GPSG・HPSGは疑いなく生成文法です。ただ、カテゴリアル
文法は、必ずしも統語構造と言えるようなものの存在を仮定していないので、
定義2の下では生成文法とは呼べないかもしれない。ということになります。
(念のため確認しておくと、「単語列または言語構造Aが文法的であるという
ことを文法Bが予測する場合、『BはAを生成する』と言います。)

チョムスキー派の人が進めている研究内容は「変形生成文法」とか「変形
文法」とか「チョムスキー理論」と呼べばよいので、困らないでしょう。

単なる用語の問題ではあります。
342かかり助詞:01/10/07 11:45
338 では英語でwhをtopicalizeしている例は?focusなら
できるの?

wh-islandについて。日本語ではnishigauchiが言っているように
wh-movtがwh-island effectを示しているように見える。

(1) ??太郎が [花子が何を食べたかどうか]知りたいの?

しかし、wh-movt以外のconstructionはwh-isalndに従わない。

(2)そのチョコをi 太郎が [花子がti食べたかどうか]知りたがっている。
(3)太郎が[花子がti食べたかどうか]知りたがっているのが、そのチョコiだ。

(2)の様にscramblingはwh-islandに従わないので、(1)のwhを前に出すと
よくなる。

(3) 何をi太郎が [花子がti食べたかどうか]知りたいの?

こうした観察から、日本語にはwh-isalndがなく、(1)は実はwh-island
以外の理由で悪くなっているのではないかと考えられる。それが何か、
って書かないと駄目?まあ、wh-islandてのはbarriersみたいな枠組み
では鼻つまみものだけど、MLCとかにしてみれば非常に典型的violation
なのよね。でも私はMLCの一部ではなく、かい摘んで言うと、LF
representationに対する制約で(1)が悪いのだと思う。理由は長くなるので
書きたくないな。
343かかり助詞:01/10/07 11:53
341 それで大体いいのだけど、これは批判派に向けた
メッセージですよね?えーっと、なんを言えば「変形」
は辞めて欲しい。前にもそういうことは書いたけど。
変形自体を持たなくなって久しいからね。
344334:01/10/07 12:37
>しかし332の(a,b)は「唱える」と「疑う」の最小コントラストとして
>出しているにゃ。それを統一してどーするにゃ?
失礼。出かける前に急いでいたのでa,bをよく読んでいなかったようです。
というわけで、これに関しては単なるこちらの勘違いです。
345かかり助詞:01/10/07 14:43
334の考え方だとambiguityがある時は必ず容認性が落ちてしまう
ことになるのでは?私は正しく334の主張を理解してないかな。

結局、日本語にcomplex NP constraintはあるのかな。まあ、
上の「こと」みたいなやつをどう見るかだね。よい、と言っても、
perfectではないから基本的には悪いとするか、悪いやつと比べるた
違いをsignificantとするか。こういうところは好みもあるけど
最終的には理論を整理していってどちらにとったほうがより
有意義な一般化ができるか、ということが重要になると思われる。

私だったら、取りあえずComplex NP Constraintはあるという
想定の下で考えていくな。291で言った、関係節のやつが悪くて
appositive(という)の方がいい、というのが、基本的に英語と
パラレルで、その類似性が偶然ではないとするためには、CNPCが
あるという前提の方がいい。

Kayneはantisymmetryでどうやっていたっけ?日本語では
関係節のheadがCP-Specに上がって、さらにその上にIPが
上がるんだっけ?今手元に本がないけど、そういうふうに
すればCPが関係節の上にあって、それがphaseということに
すれば、PICでできるかな。このやり方の問題は、Kayneが
正しいとはどうしても思えないことだな。
346名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/07 15:57
またもや出かける前なので、取急ぎ、という感じですが、

>334の考え方だとambiguityがある時は必ず容認性が落ちてしまう
>ことになるのでは?私は正しく334の主張を理解してないかな。

 いや、これは当然の疑問ですね。実は僕もprocessingが専門と言うわけ
ではなくたまたまprocessingの文献をいくつか読んでいるところなので
まぁその観点、及び前から思っていた(このスレにも以前書き込んだ)
ことを併せて334の様に書いた次第です。で、その疑問についてですが、
ambiguityがある時はいつも容認度が下がるとは多分言えないだろう
という気がしますが、processingの専門家の方がいれば御登場願いたい
モノです。ついでに、

「太郎が自分を叩いた」

この文はどうですか?文献では非文もしくは容認度が低いとしている人たちと
全く問題無し、としている人々がいます。Aikawaさんの最新の?まとめでは
個人によってjudgmentが異なる、とされていたと思います。日本語の
「自分」は話者もさせるわけですが、それを踏まえると主語指示と
話者指示のambiguityがあるとも言えると思うんです。これがjudgmentに
影響しているとすれば、ambiguityが容認性に影響する、ということの
一例になるのかも知れません。
上の例文のjudgmentどうですか?>「自分」に興味のある方(ない方も 笑)
347国語:01/10/07 17:23
人が増えてにぎわってきましたね。

今さらで申し訳ないのですが、生成とか範疇とかいろいろ出てきたところで、
今一度、「文」と「非文」の定義を、それぞれの立場から私のために示して
いただけないでしょうか。
正直、何を考えることがjudgeすることなのか混乱中です。

(生物板認知スレの)>疑え〜、疑え〜、疑うのにゃ〜
いたいけな生物学徒に魔法をかける呪文のようで吹き出しました。
34811:01/10/07 17:32
生物板認知スレの11ですが、

>いたいけな生物学徒に魔法をかける呪文のようで吹き出しました。
私は言語学に深入りすることなく、生物学の立場から生成文法の言う
生得性を批判している。その呪文にかかることはないよ。
349(´∀`):01/10/07 18:12
>>339
「情報量」っていうのは問題の名詞句が特定的だと解釈される可能性が高くなるような
情報の量という意味にゃ。単なる語数比較ではないにゃ。で、
>地球は、ガリレオが、回るという説を唱えた/まげた。
やっぱり「まげた」のほうがおかしい、と感じるにゃ。

>>340
>「よ」「な」などの終助詞の一部がそれにあたる説
外池氏かも知れにゃい、よく知らにゃい……

>>342
>wh-movtがwh-island effectを示しているように見える
>(1) ??太郎が [花子が何を食べたかどうか]知りたいの?
この件については俺は以前から気になるケースがあったにゃ。
a. 太郎は [ 誰が何を食べたか ] 知りたいの?
俺の判断では「誰」のmatrix scopeはOKで、「何」はアウトにゃ。つまり
b. 花子です。太郎は花子が何をたべたか知りたいのです。
と答えることは可能だが
c. メロンパンです。太郎は誰がメロンパンを食べたか知りたいのです。
とは答えられないにゃ。たいていの人はこの判断に賛成しないにゃ……。

>>346
「自分自身」の場合と比較して相対的にどうか、ということなら「自分自身」のほうが
自然にゃ。これは動詞の選択によって左右されるにゃ。「自分を推薦した」「批判した」とか
なら、OKにゃ。reflexive verbにゃ? cf. 自己推薦する、自己批判する
「自分」が話者を指せるゆえのambiguityとは関係ない問題だと思うにゃ。
周知のように関西方言では「自分」=you が自然にゃ。そのことで関西人はよけいに
anaphoric zibun の判断が難しくなるとは思えないにゃ。俺も関西人なのにゃ。
350名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/08 00:16
>動詞の選択によって左右されるにゃ。「自分を推薦した」
>「批判した」とかなら、OKにゃ。reflexive verbにゃ?
>cf. 自己推薦する、自己批判する

 R&R1993が言い出したlexical reflexivityというやつですね。
これは日本語でもあてはまるのでまぁそうなんだろうと思いますが、
ですから例文では「叩いた」というnon-lexical reflexiveの
動詞の例文を使わせてもらいました。

>「自分」が話者を指せるゆえのambiguityとは関係ない問題

 なるほど。判断の揺らぎは何に由来すると考えられて
いるんでしょうか?R&RではDutchの場合、単純なreflexive形
では*非文でcomplex formを使わないといけないとされていた
と思うんですが(non-lexical reflexive動詞の場合)、
日本語ではnon-lexical refl.でかつsimle form(自分)でも
非文とまでは言えないと思うんです(個人差があるわけですが)。

>周知のように関西方言では「自分」=you が自然にゃ。そのこと
>で関西人はよけいに anaphoric zibun の判断が難しくなるとは
>思えないにゃ。

 私も関西ですが、これはその通りですね。しかし、you=自分
はいわゆるdiscourseでのみ使われるパターンで「太郎が自分を叩いた」
で自分=youととるのはかなり厳しいと思います。この例文の場合、
context的にかなり変ですが(笑)、それを差し引いても、という
ことです。要するに、個人的には関西でも「太郎が自分を叩いた」で
3つめの可能性、自分=you、が飛び込んでくることはないので、
この点に関しては関西方言の問題は問題にならないのでは
ないでしょうか。もしこれが正しければ、日本人誰にとっても
「太郎が自分を叩いた」文は2-way ambiguousということに
なり、ambiguity説へのalternativeがないと、この説が
取りあえず残ってしまうのではないか、というわけです。
351かかり助詞:01/10/08 00:36
349 a. 太郎は [ 誰が何を食べたか ] 知りたいの?
俺の判断では「誰」のmatrix scopeはOKで、「何」はアウトにゃ。つまり
にゃ。たいていの人はこの判断に賛成しないにゃ……。

「誰」=matrix scope、「何」=embedded scopeの読みはsaito先生
なんかは完璧ではないけど、「誰」=embedded、「何」=matrixの
読みよりはずっと良いとしていたよ。「何」をscrambleして、

太郎が[何をi誰がti食べたか]知りたいの?

とすれば今度は「何」の方が上のスコープとれるはず。

「よ、な」の話しは顔文字氏に言われたら、とのいけ氏のような
気がしてきた。とのいけ氏っぽい分析だ。

文法性の判断ですが、実際に話者ができるのは「容認性」の
判断であって、「文法性」の判断はできません。両者の違いは、
容認性にはsyntaxの問題以外に、pragmaticとかprocessingとか
performanceに関する要因が判断に関与してくることです。
最終的に「容認不可能な文」と「非文法的な文」とを区別するのは
理論です。それと、判断するのにもある程度練習するというと
へんだけど、トレーニングは必要だと思われます。そこいらの
学部生に判断聞くと結構トンデモナイ判断をすることがある。
352=322:01/10/08 10:23
>>341
いま時間がないので,深く考慮せず返答します。
定義1,2とも本質的には,有限状態文法や有限オートマトンということでしょうか。
そこまで,抽象化するのだったら文法G=(N,T,P,S)で,N:非終端⊆... というはなしとして
クローズしてしまいますが。
そういう意味では,私は慣用とはいいませんが,背景となる立場(哲学的な立場)を
意図していました。
でも,厳密を突き詰めると,定義1,2を満たす文法は,例えば,文脈自由文法としてすべて
同値みたいになってしまいますが,例えば,変形文法とGPSGやカテゴリアル文法とは同値でしょうか?
それからカテゴリアル文法はもちろん木構造で表現できます。341殿の定義2も満たすと思ったのですが。
353名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/08 12:21
基本的に文脈のない文なんてのは現実には存在しないわけで、文として
私達が議論の対象にしている単位自体が抽象化された理論的構築物な
わけですよね。

>それと、判断するのにもある程度練習するというと
>へんだけど、トレーニングは必要だと思われます。

 変でもなんでもないと思います。

 昔に受けたSyntaxとDiscourseの関連をトピックにした講議の中で
'allosentence'なる概念を持ち出した先生がいました。
morph <> allomorphからの類推なわけですが、'phoneme'が
言語学者によってのみ抽出されるように'sentenceme'見たいなのを
対象に考えないといけないのでしょうかね。もしそうなら、音韻論の
トレーニングがいるように、当然、統語論においてもトレーニングが
必要でしょうね。(笑)
354メイジキメラ:01/10/08 17:48
わたくし、大学院でチョムさんの勉強をしてましたが、
さっぱり意味不明でした。実用的ではございませんね。
中退しましたけど。

ところで、今日新しいコンテンツを作りました。
「英文法フォーラム」です。
2ch式のBBSです。
英文法についての話限定ですが、英文法の話題ならなんでもカキコOKでございます。

みなさん、ぜひ来てちょんまげ。
http://freebbs.fargaia.com/html/eibunpou.html
355名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/08 22:05
生成文法やってるけど
卒論のネタにマジ困ってます。
356>355:01/10/08 22:42
日本語の複合名詞句制約について考え、来年三月に
ここにウプしなさい。その際、2ch言語学板生成文法批判スレの
皆様、とちゃんとcreditを入れておくように。(w
357>卒論君:01/10/09 01:22
卒論何しようかという人いるでしょうね。(笑)
卒論レベルで、でかいトピックにかじり付くのは得策ではないので
小さなトピックでいいのできっちり論証する、というスタイルを
お勧めしたい。どう考えれは(考えていけば)いいのかは、このスレや
旧スレ、「係り結びスレ」でも参考になる考え方があるはず。
358名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/09 08:58
残念ながらKen Haleが亡くなられたようです。
顔文字さんも、彼はいい人だった、と前に言っておられましたね。
御冥福お祈りいたします。

------------------------
>Date: Mon, 8 Oct 2001 11:28:07 -0700
>Dear Colleagues,
>
>I regret to inform you that Ken Hale died this morning at his home
>in Lexington, Massachusetts. There will be no funeral; a memorial
>service will be scheduled later.
359かかり助詞:01/10/09 09:37
Ken Haleのことは知らなかった。linguistlistとかも
いらないメールが来てうざったいからsubscribeしてい
なかったし。言語学者にして、言語を学ぶ天才、かつ
人格者だった。英語と日本語くらいしか満足にできない、
かつ、自分で考えても人格者にはほど遠い私と比べると、
その死は惜しまれる。具合が悪いとは聞いていたけど、
それほどとは。

355 卒論がむばってね。テーマは小さければ小さい
ほど良い。テーマを見つければ論文なんて書けたも同然。
私も卒論はもがき苦しんだよ。
360一生成文法家:01/10/09 16:11
>>352さん、
このスレッドの話題からははずれてきてしまったと思うので、カテ
ゴリアル文法に関してのみ一言書きます。
古典的な範疇文法や、SteedmanのCombinatory Categorial Grammar
なら、文の構造として木構造を想定していると解釈することができる
のですが、Samuel Bayerその他の人々がやっている、hypothetical
reasoningを許すようなタイプの範疇文法は、文構造を、木構造なり
素性構造なりで表しうるものと想定しているわけではありません。
だから>>341のような書き方をしたのです。
361(´Д`):01/10/10 00:13

Keyserとアポとって彼のオフィスに行くと、Haleが一緒に待っていた。
自分一人よりもHaleもいたほうがいいだろうとKeyserが思って呼んでくれていたのだろう。
俺は用意していったネタについて話し始めた。
Keyserは俺の言ってることがあまりわからないようで、キョトンとした様子。
それをHaleが「つまりこいつの言ってることはこういうことだ」と通訳するように
Keyserに解説してくれる。
俺の言いたいことをちゃんと理解してくれた上で、しかし自分はその分析方法に
同意できない、とHaleが言うと、横からKeyserが一言、 I agree with Ken. と
いってニッと笑った……

いつも陽気でワッハッハと笑っていたKeyserの落ち込みようが目に浮かぶようだ。

……合掌。
362355:01/10/10 02:07
小さいテーマをがんばって探します。
ちなみに私は女ですよ>357さん。

教授は生成文法にこだわらなくていいと言ってくれてるんですけどね。
363kakari-joshi:01/10/10 04:06
Ken's linguistic ability is legendary. Everyone has a story to tell.
In 1978, Ken and I went to the LSA meeting in NYC. At lunch time,
he had a few errands to run and asked if I would like to come along.
The first stop was the Irish consulate for a visa. He began the
conversation with the receptionist in Gaelic. After five minutes,
the receptionist asked if he spoke English and apologized that her
own Gaelic was not up to his...

The next stop was an international bookstore where Ken bought a
novel and a dictionary, both in Dutch. He was off to Holland
in a few weeks for a year of teaching and wanted to acquire 'a little Dutch'
before he got there. About a year later, Jan Koster told me this story.
He was walking along a corridor at the Univ of Tilburg when he heard,
but could not yet to see, someone lecturing in Dutch. He was
surprised that there was someone on the Tilburg staff who would
lecture so authoritatively on the languages of the American Southwest.
When he entered the room, he was astonished to see that it was
Ken Hale. Jan told me Ken's Dutch was flawless.
364名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/10 10:24
噂には聞いたことあるけど、凄かったんですね。
ところで、
>In 1978, Ken and I went
1998じゃなくて?
365かかり助詞:01/10/10 11:24
364 いや、ごめんなさい。363はken hale: a life in
languageという本の前書きからの抜粋。Iとかmeって
私ではないの。これはkenstowiczが
書いたのだったかな。keyserかもしれない。1978でいいの。
そういや1998年のlsaもNYCだったね。

私も、6-7年前とある大学にken haleが来たとき、たまたま
近くにいたので、とにかく顔だけでも見ておこうと思い行ったら、
フランス語を話す大学だったのでフランス語でトークしていた
という時があったよ。腰抜かした。なんせ、50カ国語以上話したらしいから
驚き。印欧語族の言葉だけでなく、american native language
も数多く話せた。あんな難しい言葉を話すなんて、半端じゃないな。
366322:01/10/11 16:08
>>360
>のですが、Samuel Bayerその他の人々がやっている、hypothetical
知りませんでした。hypothetical reasoningという語から推し量ると,A.I.系の
自然言語処理系で,少し前に流行っていたようなものでしょうか。
Steedmanも恥ずかしながら,あまり知りませんでした。Combinatoryというのは,
単純にいうと,カテゴリアル文法の/(スラッシュ)の表記法なんですが,おそらく推論規則を
コンビネータで書き換えたようなものでしょう。(それ以外にもいろいろ違うとは思いますが。)
λ計算もコンビネータも表記上の違いで,計算上の意味は一応同じです。
私は,360氏の言われる古典的な範疇文法の範囲で推論規則=句構造規則のように
単純に類推して,木構造(証明木に相当する)の表現が可能だといいました。しかし範疇文法が
木構造で表現できる,できないは,もちろん範疇文法の本質ではありません。
また,蒸し返して,悪いのですが,たとえhypothetical推論を導入しようとも範疇文法が
カテゴリの推論則を基本とするからには,純粋に記号表現としての記述上の有限性が
伴うとは思います。これを満たす限りすべて,生成文法ということができると思います。
P.S.1 雑感ですが,最近はやりの線形論理ベースの範疇文法では,カテゴリのリソースという
観点から,従来の論理ベースの範疇文法による解析(解析)とは異なる解析結果になります。
リソースを管理して有効になることの一つは,談話における情報としての命題や名詞
(論理学的には名詞も命題ですが。)などの扱いの記述の精度が上がるとおもっているのですが。
P.S.2 ふと思ったのですが,チョムスキー系の生成文法の分析対象は「文」そのものでしょうか。
それに対して論理学系の文の分析対象は「命題」です。これが根本的な違いでしょうか。
367名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/12 22:13
で、顔文字氏は大丈夫なのか?生物板では体調不良と書いていたが。あげ
368(´∀`):01/10/13 00:49
……合掌おわり、にゃ。

俺はまだ生きてるにゃ。
で、なかば無理やり話しをつなげると
>>350
「自分」の曖昧性自体は、動詞が「批判する」とかでもあるわけだから、
「太郎が自分を叩いた」のおかしさだけをその曖昧性に関連づけるのは
無理があるのではないかにゃ。かといってスマートな代案が思い浮かぶわけ
でもないけどにゃ。
369名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/13 01:06
>>365
> なんせ、50カ国語以上話したらしいから驚き。
特にかかり助詞さんだけを批判するつもりはありませんが、正直言って、
言語学者に「〜か国語」という表現を使われると悲しくなります。
しかも、話題から行って、ネイティブアメリカンの言語や、オーストラリア
原住民語が含まれてるわけですから。
370369:01/10/13 01:08
話題から言って、でした。
371かかり助詞ではない:01/10/13 03:01
Haleのこと知りたい人はここね
http://web.mit.edu/afs/athena.mit.edu/org/l/linguistics/www/home.html

>369
 「50言語以上」ならいいのかな?
話題はそれるが、この場合、助数詞はどれだ?
372kakari-joshi:01/10/13 05:17
50-gengo, 50-go, 50-kotoba? I was aware of that, but could not find
an appropriate (and natural) counter for that.
373369:01/10/13 08:05
こういうことを気にする人のなかでは、「50言語以上」と言う人が多いと
思います。ただ、確かに不自然だとは思います。わたしは慣れてしまいましたが。
374名無しの象はウナギだ!:01/10/13 08:45
「50言語以上」に抵抗がある人は「50以上の言語」だとどうですか?
375かかり助詞:01/10/13 12:19
374 50以上の言語、なら自然か。ギネスブックには「100くらいの言語」を
話した人がいたと書いてあると聞いたことがあるよ。しかし、こう言うのに
適切なcounterを見つけにくい、というのは日本語っておかしな言葉だね。
ちなみにhale先生は、アメリンディアンの言葉も数多く話したけど、
文の途中で他の言語になっちゃったりしたらしいよ。

368 「太郎が自分の尻を叩いた」ならどうなの?Rizziが
chain conditionとかいって、こう言うのの話ししてなかったっけ?
私は関東人だし、とにかくbindingの判断は苦手なのでよく解らない。
FYI
コンビネータ論理の面白い入門書があった。
レイモンド・スマリアン著「ものまね鳥をまねる」
"To mock a mockingbird"
377>375:01/10/14 21:22
かかり助詞氏
Minimalist Prgramではbinding theoryが破棄されているみたいなこと
聞いたんですが、どの文献を読めば現在のチョムスキー文法でのbindingの
扱いが分かるんでしょうか?
378355:01/10/15 00:12
流れを止めてごめんなさい!卒論ネタに困ってた355です。
テーマを「方言」に決めました。これでも大まか過ぎてまだ悩んでます。
一応報告します!
379通りすがりの学部4年:01/10/15 01:05
>355さん
おっ、同学年?
おいらの卒論は、Dative & Double Object だよん。
先生方、ためになる議論を続けてねん。
380355:01/10/15 01:13
今大学4年です!一緒ですね!
一応去年生成文法のゼミをとってたのに私の頭では難しすぎて
さっぱりでした。
379さん、難しそうなテーマですね、がんばってください!
うちの先生は、結構分かりやすく解説してくれます。
それでも理解ができない自分にトホホです。
381通りすがりの学部4年:01/10/15 01:59
>355さん
一緒にがんばりましょう。
ここのスレついていける?
おいらはザーッと読んでるけど。あんま理解できない。
先生方は気にせず、もっと語らって下さい。
382かかり助詞:01/10/15 02:05
379 Larsonのdouble objectのやり方についてどう思う?
私はLarsonian VP-Shellとそこからでてきたいろいろな亜流が
嫌い。ちゅーか、完全に間違っていると思う。
383通りすがりの学部4年:01/10/15 02:58
>>382
かかり助詞先生、Larsonは読みましたが
まだ、ドキュンなもので、論文に対する判断はまだちょっと。
もっと、たくさん論文読んできてから出直してきます。
ごめんなさい。
384(´∀`):01/10/15 04:02
>>382
>ちゅーか、完全に間違っていると思う
お、久しぶりに熱くなれそうなネタふり発見(w
split VP全般や、Hale & Keyserのアプローチも含めてるのかにゃ?
どこが間違ってるのか、まず簡単にどーぞ、にゃ。
385かかり助詞:01/10/15 05:52
ウォ、顔文字氏から反応有り。Larson(以下L)以降のVP構造の論文は
dativeにしか触れず、double objectの話しをしていないのもあるので、
一概には言えないけどね。私の考えるところでは、Lが証拠としている
事実の解釈には穴がありすぎて、とてもでないけど信じられない。
Lが間違っているなら、それを前提としている論文も間違っている
可能性が高い。いつかこういうVP shell批判論文を書こうと思って
いたのだけど、他にも書きたい論文があり、書いたところで
例えばLIなんかには載せられないだろうし、書かなかったのよ。

まあ、ひとつづつ、Lのargumentのおかしいところを
指摘していきましょ。
その一、L曰く、V-NP-PPの構造でVとPPがNPの意味役割を
決めている場合がある。
(1) Beethoven gave the 5th Symphony to the world.
(2) Beethoven gave the 5th Symphony to his patron.
(1)では5th Symphonyが意味的に「世界遺産的芸術作品」
なのに、(2)では「楽譜」という解釈になる。Lはこの観察に
基づき、VとPPが一緒になってNPに意味役割を与えている
のだから、underlyingではV-PPがひとつのconstituent
すなわち、[VP the 5th symphony [V' gave [PP to the world]]
という構造でV'が5th symphonyにtheta roleを与えていると
している。しかしながら、この論法はおかしい。どうおかしいか?
それは次回につづく。
386ctnd from 385:01/10/15 13:27
何がおかしいかというと、上の(1)/(2)ではto the world、to his patronの
意味役割も同じように異なっている。前者は「世界遺産のリスト」のような
意味、後者はGoal。それなら、(1-2)に基づいて、「V-NPの解釈が
PPの意味役割を決める。その意味でV-NPが元々constituentであり、
それがPPにtheta roleを与えてるのだ」という議論も勿論成り立つこと
になる。よって、385はconclusive evidenceではない。

Lはdiscontinuous idiomというので、同じような議論をしている。
例えば、(3)を参照されたい。
(3) The coach sent the starting pitcher to the shower.
"send...to the shower"というのに(literalでない)idiomatic
な解釈がある。日本語で言うと「降板させる」という意味。
idiomなのでその解釈を得る部分は元々constituentなハズ。
だからV-PPというのはconstituentでNPはその外にあるという
主張をLはしている。これもおかしい議論である。

なぜか、は言わないどこ。あんまり私が言って学部生さんが
言うことなくなるのも良くないし。それに、私は前にM工大の
インチキ野郎に盗作されて以来、論文にしてないものを人前で
話すのに抵抗がある。どなたか、このLの二つ目の
議論のおかしさが解る人いる?

まあ、とにかくこんな風にLのひとつひとつの議論を慎重に
見ていくと、案外、穴だらけなのよ。いずれ論文にするかも
知れないので詳述はさけるけど、Lのやり方では、そもそも
説明しようとしたBarss&Lasnikのasymmetryなんかも
説明できない。私はこれを論文にすべきでしょうか?
LIは載せないだろうけど、よそなら載せてくれるかな。
387(´∀`):01/10/15 16:25
にゃるほどにゃ、細かいところでの問題指摘にゃ。
Larson自身のものに限らずLarson「流」の分析の意義としては
 1) θ-関係を完全に表示するレベルとしてのD構造は存在し得ない
 2) ditransitivesがその意味構造とほぼ同型のbinary branchingの統語構造を持つ
の2点を示したことが大きいと思うにゃ。この点は俺も賛同派なので、ここのところを
つっこんでくれると論争になったと思うにゃ。で、特に(1)の点を進めると、
θ規準は(それがあるとすれば)LFにおいて充足されるだけでよい、ということに
なるはずにゃ。すると385-386の議論はむしろ自己矛盾していることになるにゃ。
基底構造においてθ-markingが起きなくてもよいのだから、θ-markerとしての
give to the worldが最初はconstituencyを成していたはずだ、とは言えないにゃ。
send to the showerも、基底構造でイディオムとしてまとまっている必要はそもそも
ないにゃ。これらはむしろLFでconstituencyが保証されてれば済む話しにゃ。
388かかり助詞:01/10/16 01:20
387 基底構造においてθ-markingが起きなくてもよいのだから、θ-markerとしての
give to the worldが最初はconstituencyを成していたはずだ、とは言えないにゃ。

それはlarsonの385の議論も一緒でしょ。それと386のidiomの話しは、
(誰も答えてくれないので言っちゃうけど)実はsend to the showerが
idiomなのではなくて、(to) the showerがidiom。だから、他の動詞を
使った
The head coach kept the pitcher in the shower.
のような文にもidiomaticな解釈ある。だから、上の(3)のような
文をモトにV-PPのconstituentcyは論じられない。

今度、顔文字さんのリクエストにおこたえして、取りあえず
Lのditransitiveの分析(via PASSIVE)の問題点を指摘しましょ。
treeがかけないので説明が大変だけど。みなさんを信用して書くの
だから、勝手に自分のものとして書かないように。まあ、M工大の
某卒業生は日本語読めないのでここにはいないから平気だろう。
389(´∀`):01/10/16 02:00
にゃはは、案の定、誤解されちゃったにゃ、
>385-386の議論はむしろ自己矛盾している
て言ったのはLarsonの議論のことにゃ。

via Passiveの問題点というのは、reconstructionかけたらdouble Obj/
dative Objに有意味な差が出てこなくなる、というのではないかにゃ。
ちなみに俺の分析は double objectとdativeはどちらも基底生成される
のであって、いずれかが他方から派生するのではない、というものなのにゃ。
390kakari-joshi:01/10/16 02:34
389 That's right. There are also a number of details, but that is the
essence of the problem. So, double object constructions would have
structures like:

[VP give-i [VP Mary [V' t-i a book ] ] ]

I basically agree that dative and double object are not transformationally
related to each other.
391(´∀`):01/10/16 13:10
>I basically agree that dative and double object are not transformationally
>related to each other.

Nya-ha-ha. I bet you have read my paper on double objects somewhere, nya.
The question is, to the extent that you adopt something like UTAH,
how you characterize the thematic difference between the two constructions, nya.
If [ give A B ] and [ give B to A] are not transformationally related to each other
in any way, then UTAH predicts that A or B, or both, do not bear the same theta-
roles, nya. Perhaps A is an (affected) recipient rather than a mere goal in
[ give A B ], nya? And you agree with Baker that theme >> goal in the thematic
hierarchy, nya?
392(´∀`):01/10/16 13:16
And of course, one more thing, nya.
How would you account for the contrast of ?[ introduce each otherユs friends
to John and Mary ] vs. *[ introduce each otherユs friends John and Mary ], nya?
393かかり助詞:01/10/16 14:24
そうか、私は顔文字さんの論文読んだことあるのか。と、
言われても、誰だかピンと来ないな。関西人でこういうこと
やっている人って言うと?ま、いいか。でも確かに読んだこと
あるのかも知れない。それと、確かに391のご指摘のように、
theta roleが別ってことになるね。私は相対的UTAHの方が
いいと思っているけど、MCBaker先生のTH>>GOALというのは
確かに正しいと思う。392のintroduceの例は考えたこと
なかったぞ。これの出典はどこ?顔文字氏はどうやるの?
394坊や:01/10/16 15:24
introduceってdouble obj に出てこれましたっけ?giveの(near-?)synonymである
donateなんかもdouble objに出てこれないですよね?(i.e., donate A to B; *donate B A)
ってか、これが顔文字さんの問いですか?
395(´∀`):01/10/16 16:32
Please replace _introduce_ by _show_ or something. I'm very sorry, nya.
396名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/16 20:53
thematic differenceとまで言えない違いはどうでしょうかね。
例えばspray/load verbとか。
397学部4年:01/10/16 21:42
>>392
明日、それについての論文をレポートするんですけど
まさか顔文字先生の論文では、ないですよね?

Dativeでは、Case CheckingのためにJ&Mが、移動したeach other's friendsの
traceよりも高い位置に移動して、reconstructされたeach otherを束縛。
Double objectでは、J&MにInherent Caseがあり、Case Checkingのための移動を
しない。each other's friendsのtraceよりも高い位置に来ないので、
reconstructされたeach otherは束縛されない。
但し、reconstructされるのは、anaphorを含む句の一部分とする。
このようなことが書かれていたと思います。

ここで書き込むのは、明日のレポート並に緊張します。
ドキュンな学部生なんで、間違いなどあったら厳しく叱ってください。
あまりにドキュンに思えたら、無視してくれても構いません。
...it is clear that if Wittgenstein's standpoint is accepted, the notion of COMPETENCE will
be seen in a light radically different from the way it implicitly is seen in much of the
literature of linguistics. The reason is that if statements attributing rule-following are
neither to be regarded as stating facts, nor to be thought of as explaining our behaviour ...,
it would seem that the use of the ideas of rules and of competence in linguistics needs
serious reconsideration, even if these notions are not rendered MEANINGLESS.
これ有名な論争?
399かかり助詞:01/10/17 00:26
にゃるほど。showだったら確かにそういうcontrastあるな。
(1) ?Sue showed each other's friends to J&M.
(2) *Sue showed each other's friends J&M.
(1)も完全にいいわけではないだろうね。
>>397まあ、緊張せず。言語学ってノービス級でもそれなりに
貢献できるのがいいところなんだし。
 「Dativeでは、Case CheckingのためにJ&Mが、移動したeach other's friendsの
traceよりも高い位置に移動して、reconstructされたeach otherを束縛。」
主述関係が難しい日本語の文だけど、each other's frinedsが動くのね。
で、dativeのPPはbinding/c-commandにはcountしない、ってことかな。
まあ、The DA mistakenly showed conclusive evidence to the
defendents-i during each other-i-'s trials.って、結構良さそう
だからそうなのかも。
「但し、reconstructされるのは、anaphorを含む句の一部分とする。」
ってのはどういうことだろ。顔文字さんが直接答えてくれるか、
学部4年生が発表後に答えてくれるかして頂戴。
398 これはどこからとってきたの?なんだか、...で中略がしてある
せいか、英語がおかしくない?statements attributingの述語って
どれだろう。英語のせいか、内容も良く解らないな。なにが
論争なんだろ。

Kripke brings Chomsky's distinction of COMPETENCE and PERFORMANCE into his exposition
of Wittgenstein's dialectic on the notion of rule-following and comments that the
dispositionalists can gain no help from the concept of COMPETENCE in replying to the
challenge of the rule paradox. In a footnote, Kripke indicates the relevance of Wittgenstein's
SCEPTICAL CRITIQUE to MODERN LINQUISTICS (by this term, Kripke obviously refers to
Chomsky's enterprise):

Kripke, Saul A. 1982 Wittgenstein on Rules and Private Language
Chomsky, Noam 1975a " Knowledge of Language "
訂正。Knowledge of Language は86版だ。
402(´∀`):01/10/17 05:49
>>394
で、この交替を許す動詞のクラスって、何か共通の特徴があるんだっけ、にゃ?
単音節に限るとか、にゃ。PinkerかLevinあたりがなにか言ってそうだけど、
坊や氏なら詳しそうだにゃ。もちろんそのような制限があるとして、どこから
followするのかが知りたいわけだけど、にゃ。

>>396
てか、double Obj/dative Obj の場合も、本当にthematic roleの違いかどうか、あんまり
自分でも分からないにゃ。thematic role自体の決め方が恣意的だし、にゃ。
roleの種類としてはmacro的なものを大ざっぱに決めといて、後は別の視点から
分析するとかもありかにゃ。対格照合とaffectedness/delimitednessを何らかの機能
範疇を介して連動させる、ってのが安直なやり方にゃ。

>>397
そのペーパーの売りはbindingと一見関係のなさそうな別のコントラストをまとめて
説明するというところにあるはずにゃ。
しかしそこでのアイデアをAgrなし、LF移動なしでimplementするのは骨が折れるにゃ。
卒論でdouble Obj扱うのならこれも是非読んでおくにゃ。
 Takano, Y. 1998. Object shift and scrambling. NLLT 16.

>>399
>「但し、reconstructされるのは、anaphorを含む句の一部分とする。」
>ってのはどういうことだろ。
anaphorを含む名詞句全体のreconstructionを認めてしまうと
 *Himself seems to John to be good enough. とか *Herself annoys Mary.

Pictures of himself seem to John to be good enough. とか Rumors about herself annoy Mary.
と同じくOKになってしまう、という話しだと思うにゃ。
403kakari-joshi:01/10/17 06:05
Pinker's "Leanability and Cognition" does talk about the impossibility of
"donate the library a book." in very detail, but I don't remember what he said.
He spends some 400 pages on it, so I don't feel like reading the book again.
If someone knows the detail...

I have a feeling that anaphors in English are inherently accusative, which can
potentially account for the ungrammaticality of "*Herself annoys Mary."
404Kyomsky:01/10/17 06:23
405(´∀`):01/10/17 06:58
>>403
>anaphors in English are inherently accusative, which can
>potentially account for the ungrammaticality of "*Herself annoys Mary."
Yep, everybody comes up with a similar idea, but just consider;
*Sue showed himself to John.
?Sue showed pictures of himself to John.

>>404
Welcome back, nya.
Meet TORO on Mezamasi-Terebi, nya.
406学部4年:01/10/17 16:10
かかり助詞先生、顔文字先生、レスしていただきありがとうございます。
論文まで薦めていただき、本当にありがとうございます。
早速、手に入れました。

>「但し、reconstructされるのは、anaphorを含む句の一部分とする。」
は、顔文字先生のおっしゃられている通りです。

というか、おそらくこの論文は顔文字先生が書かれたものだと
思うので、397の私は顔文字三蔵法師様の手のひらの中にいる
猿のようなものです。
顔文字先生が書かれたんですよね?
そう思って、このスレを参考にさせていただきます。
407Kyomsky:01/10/17 17:39
English sentences seem to cause frequent communication errors-meow.
Excuse me,but I'll try again-meow

My opinion has sort of changed, which is partly because I'm
discussing neurobiology these days-meow
So far as you regard human language as biological behavior,
Assuming its innateness is only natural-meow.
Then ask what is remained inexplicable-meow.
Acquisition should be defined giving a needed consideration
to ability of not only human beings but such animals as could learn something at all-meow.
Do I make sense-meow?
408Kyomsky:01/10/17 17:41
Next sentences are go.

Nobody seems to have noticed the analogy of TORO-meow.
It is an imaginary kitty suppose to be going to acquire human language,
which algorithm is miserably simple ,though-meow.

And,I'll go for Mezamasi-Terebi-meow.
See you later-meow.
409Kyomsky:01/10/17 17:46
Successful-meow.
Thanx,and forget this-meow.
410(´∀`):01/10/17 18:56
>>406
What is important is not who wrote the paper but what s/he says and how you would
criticize her/his analysis in favor of your own. Good luck, nya.

>>407
>Do I make sense-meow?
Yep, and nope. What Iユm saying is; some of your sentences are ungrammatical
but nevertheless they convey meaningful messages. Is this a piece of evidence
for autonomous syntax or what, nya?
No question about other animalsユ remarkable learning abilities which often
surpass ours. But the point is that none of them could even begin to
acquire human languages under normal circumstances, i.e., in environments
where human babies usually do the job of learning their first language(s), nya.
Our general, all-purpose learning ability alone could not fill all the gaps
that exist between us and all the rest of the animal kingdom concerning human
language acquisition, nya.

I wrote in the biology thread that ヤnyaユ is an illustration of how memes work,
and thatユs how I understand the analogy of TORO, nothing more or nothing less, nya.

Check Mezamasi-Terebi around 07:45-08:00, nya. Enjoy Kyo-no Wanko, too, wan.

>ask what is remained inexplicable
Unaccusatives sometimes appear in the passive form in English sentences written by
Japanese, which perhaps proves that they equally involve a deep Obj raising to
the surface Subj position, in partial support of Perlmutterユs claim ... am I right
so far, nya?
411坊や booya:01/10/17 23:41
>>402
Right. As kakari-josi-san pointed out in >>403, this is discussed in
Pinker's (1989) Learnability and Cognition. I'm not sure if he tried
to explain the restriction on vocabulary, but it seems that what he
said does not go beyond the level of description. (I have no idea how
to explain it, either.) Anyway, a brief description of what he said
is as follows.
Pinker (1989) notes that the native/Latin distinction in vocabulary
plays a role in determining verbs that allow the dative alternation.
Basically, verbs in the native vocabulary, whose stems are monosyllabic
or polysyllabic with a stress on the first syllable, do allow it. Note
that this distinction is not strictly of an etymological nature, and
the definitions of these vocabulary classes correspond to phonological
natural classes.
Moreover, as Pinker notes, some speakers use 'donate' in the double
object frame, but in this case they shift the stress onto the first
syllable, as in (1).

(1) ?IBM DOnated them some computers.
(2) *IBM doNATED them some computes.
(3) IBM DOnated/doNATED some computers to them.

By the way, Pinker looks like Kuwana Masahiro hair-wise.
412かかり助詞:01/10/18 00:27
英語で書くのがトレンドになっちゃったな。私のせいかしら。
顔文字氏のやり方では以下の(b)の例はどういう予測になるのでしょ?
(1) a. *Sue showed his-i mother to every boy-i.
b.( )Sue showed pictures of his-i mother to every boy-i.
(2) a. *Who did Sue show what to?
b. ( )Who did Sue show pictures of who to?
(3) a. *Sue showed anything to nobody.
b. ( )Sue showed pictures of anybody to nobody.
(4)a. *Sue showed the other to each boy.
b. ( )Sue showed pictures of the other to each boy.
reconstructするのはanaphorだけなの?だとしたら(b)は
非文法的という予測かな。それより、きちんと顔文字氏の
ストーリーを理解しているか、自信ないのだけど。ガイジンに
聞いてみないとワカランけど、私のUGジャッジメントでは、
どれもあんまり良くない。
Pinkerは桑名マサヒロもそうだけど、Qチャンにでてくるラーメン
食っている小池さんみたいだと思ったことがある。ある時、ある場所の
エレベーターにのっていたら、前にすごい剛毛のちりちりヘアの
おじさんがのっていた。良く見るとそれはpinkerだった。
413Kyomsky:01/10/18 05:22
>Mr,Face-Character
Does you meen I present to you evidenses in faver of geherative glammar
whenever I will write ingrammatical and meaningfully sentenses-meow?

What a shame-meow...
>am I right
>so far, nya?
I don't think so-meow. Generally,in learning the second language,
intentional analogy works-meow.
As for 'what is remained', The fact is I inserted 'remained'afterward
though that sentence WAS correct-meow.
Then the conjugation of remains was misled into p.p.,for some reason-meow.
I could make up anything about what caused my mistake,
not refering to a deep Obj raising-meow .So forget it-meow.

I'm not sure if I'll be awake until 07:45...-meow
414Kyomsky:01/10/18 06:34
限界にゃ。寝るにゃ。
なんかrが足りないのが見えてるにゃ
まいいにゃ。
415kakari-joshi:01/10/18 08:29
412 self response

I checked my sentences with native speakers. (1b) is a little better than
(1a), but nott perfect. All other sentences are ungrammatical.

The same paradigm is also found in psych constructions: *[ Each other]-i
surprised [ Mary and Sue ]-i vs. Pictures of [each other]-i surprised [ Mary and Sue]-i.
// ?*His-i mother surprised everyone. vs ?(?)Pictures of his-i mother surprised everyone-i.
//*Anybody surprised no one. vs. *Pictures of anyone surprised no one, etc.

This means that whatever explains the dative constructions should also explain
psych constructions. Is that your point in your paper, Kao-moji-san?
416(´∀`):01/10/18 09:46
>>411
Thanks for the info. Very interesting.
As a first wild guess, let us suppose, contrary to what was suggested above, that
double object verbs are indeed derived from their dative counterparts via some passive-like
process or P-to-V incorporation, as in:
1) [ V1 [ V2 [ A [ to B ]]]] (give1 A to B, where give1 = V1+V2)
2) [ V1 [ B V2-to [ A [ t-to t-B ]]]] (give2 B A, where give2 = V1+V2+to)
This is indeed a case of conflation-like zero derivation, in the sense that give1 merges
with a null P to derive give2. As such, this process is expected to respect general
constraints on zero derivation. Myersユ generalization, for example, states that zero
derivation blocks further derivation. Suppose, then, that morpho-phonological complexity
of a given verb well alludes to its derivative nature. Thus ヤdonateユ consists of do + nate,
but this kind of compositionality disappears when the stress shifts to the first syllable
and cancels the hypothetical affixal nature of ヤdo-.ユ Alternatively, and more naturally,
donAte is derived by back formation from donAtion, but dOnate is reanalyzed as a non-derived,
basic verb. It is also known that French verbs do not tolerate conflation as opposed to English
verbs. I have no good analysis of this fact but perhaps French verbs necessarily involve
the kind of derivational morphology which does not cooccur with zero derivation? And perhaps
this holds of Latinate or non-native verbs in general, too?
How would you like this line of reasoning? Ignore it if it makes no sense to you, nya.

>>413
にゃー、俺も寝過ごしてトロに会えなかったにゃ。
>I inserted 'remained'afterward
I see. So your case is a different story. But there indeed are many cases of Japanese students
using English unaccusative verbs in the passive form. I canユt cite any reference now, but perhaps
our bright B00YA-san can. My experience in entrance exam grading points to the same observation, nya.
417(´∀`):01/10/18 09:50
>>412, 415
>reconstructするのはanaphorだけ
などというad hocなことは言えないので、ご指摘の例はけっこう問題になりそうにゃ。
(2)はwh移動がかかる際のminimalityだけが問題だからたぶん(b)はOKだと思ったんだけど、
415のinformantはダメと言ったにゃ? その人は
  who did [ pictures of whom] amuse t?
もダメな人かにゃ?
scopeについては I gave some book to every boy. で every>someが可、という判断があったと
思うにゃ。
>whatever explains the dative constructions should also explain psych constructions
You got it. Consider again:
  ?*His-i mother surprised everyone.
According to my analysis (based on Pesetskyユs and othersユ), this sentence should improve a lot
if we restrict the reading of [ his mother ] to that of nonvolitional causer, excluding the usual
Agentive interpretation (cf. his rumor surprised everyone).
>Is that your point in your paper
Exactly, nya.

Pinkerはhairwiseには高い声で「あ〜あ〜、果てしっない〜!」って歌(大都会?)歌ってた人にも似てるにゃ(w
418kakari-joshi:01/10/18 10:09
417 I may be able to supplement something here.
The key, I think, is to relate

the impossibility of reconstructionof 'bare' anaphors
(*John showed each other to Bill and Tom),

with

the impossibility of reconstruction when the direct object does not contain
an anaphor (e.g. examples in 412).

Perhaps, the copy theory of movement + (covert) cliticization of anaphors
would solve the problem???


>>who did [ pictures of whom] amuse t?

This sentence is also ungrammatical. I had a chance to talk to
some English speaking gaizin today about dative constructions.
So, I checked this and other sentences with four native gaizin.
419(´∀`):01/10/18 10:25
>>418
You always surprise me, nya.
>>>who did [ pictures of whom] amuse t?
>This sentence is also ungrammatical.

Here is what Fiengo, Huang, Lasnik and Reinhart stated in their legendary (w)
collaboration paper (WCCFL 7):

... the following contrasts are quite clear and systematic:
(20) a. *Where did [ people from t ] buy what?
b. What did [ people from where ] buy t?
(21) a. *Who did [ pictures of t ] please who?
b. Who did [ pictures of who ] please t?
420kakari-joshi:01/10/18 10:37
Oh, now that you mentioned FHLR, I remember that they did
talk about these sentences. Hmm...judgment seems so unstable.
I may get back to you on this, if I find anything more stable.
421かかり助詞:01/10/18 13:41
>>Pinkerはhairwiseには高い声で「あ〜あ〜、果てしっない〜!」って歌(大都会?)歌って
た人にも似てるにゃ(w

クリスタルキングの人ね。もしかすると、今、卒論にアタマを
悩ます学部生の方たちは知らないかも知れないけど。ちなみに、
最近見た人の中では、jackendofはものすごくエリートの品のいい
銀行マンみたいな感じがしたな。目撃談はさておき。。。

日本語の判断で質問があります。以下の例は文法的ですか、
違いますか。

(1) お互い-iの先生が 彼らを-i バカだと 思った。
(2) 彼らを-i お互い-iの先生が t-i バカだと 思った。
(3) [バカだと] 彼らを-i お互い-iの先生が t-j 思った。

私の判断では(1)はconditionA違反で??、(2)はOK、
(3)は駄目、(3)もOKって人いる?とある人がOKってしている
らしいんだけど、私の日本語が変になっちゃったのかな。
422日本語ネイティブ:01/10/18 13:50
(2)も不可です、私ならば。
(3)は「彼らを バカだと お互いの先生が思った」なら可。
……判断なんて状況と個人差に左右されるからあてにならんな。
423Kyomsky:01/10/18 16:27
Our Brightest Booya-san
I was referred to you for some ungrammatival English sentences made by Japanese
in which unaccusative verbs are used in the passive form-meow
I suppose they are like this-meow

The sea is abounded with Godzillas.

No-meow?
I don't know-meow.
I don't even know what those sentences could illustrate
relating to the deep structures
that English speakers and Japanese speakers are supposed to have in common-meow
My view is that that kind of grammatical misplacement could be caused
by general inductive inference ,especially,in learning the second language.
This is the point, maybe-meow.
424(´∀`):01/10/18 20:01
I feel guilty of involving you in this unaccusativity stuff, Booya-san, but somehow
I have this hunch that you know a lot about lexical-semantic issues.
>>423
Will you be more specific about the ヤgeneral inductive inferenceユ youユre talking
about?
The point is that, behind the redundant passive formation of unaccusative verbs lies
our tacit knowledge that both passives and unaccusatives allow/force a deep object
to appear as a surface subject. Otherwise, how can one group these two classes
together, as opposed to transitives and unergative intransitives for which students
never seem to make a similar mistake ...
とにかく、関連文献知ってる人、教示を乞うにゃ。

>>421
その例文は日本語のECM補文主語が補文内にあるのか、自身は主節要素で補文内主語
をコントロールしているのかに関係するわけかにゃ?(以前に一度やったネタにゃ)
俺は(2)はOK、(3)はアウトだワン。
>>422の人の判断だと、「彼らを」は補文内ってことになるかにゃ。
425国語:01/10/18 20:14
>421
(1)-(3) 私には「お互いの-i先生」というコトバがそれ自体既にアウトで、
そこから先のjudgeへ進めません。
Aの先生(=C)とBの先生(=D)がいて、CがBを、DがAを馬鹿だと思っているのですか?
Aの先生(=C)とBの先生(=D)がいて、CもDも、AとBを馬鹿だと思っているのですか?
うーん、馬鹿は消えるか……
426名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/18 21:54
>私には「お互いの-i先生」というコトバがそれ自体既にアウト
「京子と太郎はお互いの先生をけなした(けなしあった)」とか
どうですか?
「京子と太郎はお互いに相手の先生をけなした」
の方がいいですか?
427国語:01/10/18 22:27
>426 もちろんそれなら上も下もOKです、言葉足らずでした。
「お互いの-i先生が〜する」がダメです。
421で問題とされている話題にとって私のダメはノイズの影響のうちだと思うので
黙殺可です。
428かかり助詞:01/10/19 00:07
みなさま公正な判断どうもありがとう御座います。
国語氏は以下の(i)が既に嫌なのかな。
(i) お互い-iの先生が 彼らを けなした。
(ii)彼らを-i お互い-iの先生が t-i けなした。
425でご指摘のような意味(太郎の先生が次郎をけなし、
次郎の先生が太郎をけなした)で、(i)は??、(ii)はOKというのが
標準的な判断だと思うのですがね。

>424その例文は日本語のECM補文主語が補文内にあるのか、自身は主節要素で補文内主語
をコントロールしているのかに関係するわけかにゃ?(以前に一度やったネタにゃ)

いぜんやったんだ。おそらくその当時あっしは2ch自体を知らなくて
来てなかったんだろうな。読んだ覚えがない。もう一つの可能性として
補分主語はmatrixにくり上がっているというのもある。私はこれを
信じたい。そういう論文かいたら、それに反論する形で(3)が文法的
とする強者が現れたから、みなさんのご意見をお伺いした次第でありますっ。

それにしても421の(3)が文法的という人は少なくともここにいないし、
かなりやけくそな判断だと思われるので、間違っている、ということ
でいいかな。それとも人によっては本当に(3)が文法的という人が
いるんだろうか。あっしは関東人なためか、時折、関西出の言語学者の
判断をやけくそだと思うときがあるけど、そういう方言の違いかな。
それにしても(3)は悪すぎると思うのだけど。
429(´∀`):01/10/19 00:40
やけくその関西人でわるかったにゃ(w
>いぜんやったんだ。おそらくその当時あっしは2ch自体を知らなくて
>来てなかったんだろうな。読んだ覚えがない。
にゃにを仰るかかりさん、「日本語には主語がない」スレで使役文のcauseeが
主節要素か(かかり)、補文要素か(俺)を議論したときにECMの話しもしたにゃん。

いま倉庫に眠ってる過去ログ見ようとしたら、パスワード求められた。
誰か知ってるにゃ?
430(´∀`):01/10/19 01:25
>それに反論する形で(3)が文法的とする強者が現れた
いまいち議論が見えにゃい。かかり氏としては(3)をPBC違反かなにかにしたいのかにゃ?
しかしscrambleした補文[ t ばかだと]がLFでundoすればPBC違反は起こらにゃい……
それとraising/controlの両方の構造が可能、ということも考えられるにゃ。
英語でいうと
  John believes of Mary that she is an idiot.
  John believes that Mary is an idiot.
みたいなのにゃ。あと、raisingだとして、定時制補文の主語の主節への移動はどうやって
認可するのかも知りたいにゃ。PICにひっかかりそうにゃ。日本語の定時制節はCPまで
投射していない、とかかにゃ?
もうちょっと補足してにゃ

>>425
国語のセンセ、鋭いにゃ。
「彼ら」が個別読みか集合読みか、の問題にゃ。
2) 彼らをお互いの先生がバカだと思っている。
だと、
>CもDも、AとBを馬鹿だと思っている
という集合読みしかないような気がしてきたにゃ……
431名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/19 08:50
(3) [バカだと] 彼らを-i お互い-iの先生が t-j 思った。
意味がわかる、ことを基準にするなら文法的だと思います。
特にポーズを置いてゆっくり読めばそれほど問題無いです。
例の複合名詞句制約みたいなかんじでしょうか。だめだけど、
だめなりに意味は取れるというか。

>やけくその関西人でわるかったにゃ(w
わらた(w
432かかり助詞:01/10/19 08:58
ありゃ、以前自分が話していたことを忘れるとは。私はHornsteinおじさんと
ちがって、ECMと呼ばれているものとcontrolとは別物だと思っております。
日本語のECMの捕文は「と」何ていうCがついているくらいだからCP。
control complementはTP。日本語でも英語でもECMとcontrol complement
は違い振る舞いをし、ECM complementの方は他のCP捕文と同じ
振る舞いをします。
もちろん、phaseということになって、そこからの抜き出しはedgeにない限り
駄目なはず。だから、ECMの捕文というのはS'-deletionというのが「特別」
なのではなくて、A-positionのedgeを持てるのが特別、というストーリー。
「*バカだと太郎が花子を思った」みたいなのはPBC違反。LFでundoすれば
PBCに反しないというのは確かにそうだけど、それなら「太郎がt-i読んだと
LGBを-i 花子が 言った」というのもPBCに反しないことになる。そもそも
phase baseのsyntaxでは、LFでundoというのがなんのことだか解らない。
だから、PBCもderivationにかかる制約とするしかない。具体的に
どうするかは、論文には書かなかったけど。
とにかく、ECMというよりraising to objectの捕文主語はA-edgeを
通って主節に移動ってことでどう?
433かかり助詞:01/10/19 09:08
>やけくその関西人でわるかったにゃ(w
失礼いたしやした。やっぱり、顔文字サンは東京のうどんの汁は
コーラ色だから食えたモンじゃないのでしょうか。
431 意味が分かるのが規準だったら、「来た、一人で、太郎、
パーティに、昨日の夜、これ本当?」なんていうのも文法的って
ことになっちゃう。やっぱり、当該の文は非文法的だよね。
それをモトに反論するたぁ、フテー野郎だな。
434名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/19 11:40
>「来た、一人で、太郎、 パーティに、昨日の夜、これ本当?」なんていうのも文法的
>当然そうですね。
ちなみに、かかり助詞さんは何を基準にしてるんですか?

さらに、上の「来た・・・」文より「*バカだと太郎が花子を
思った」の方が悪く感じるのはなぜだろう。「来た」文は
電報的だけど、それほど問題ないですね、個人的には。
435日本語ネイティヴ:01/10/19 11:46
「*バカだと太郎が花子を思った」
これ、私は全然問題無し。OKなんですけど。
436ただの日本語話者:01/10/19 12:40
>>431
>特にポーズを置いてゆっくり読めばそれほど問題無いです。
ポーズを置いてしまうと、そこで一つの文が終わってしまうと思うんですけど。
>「来た、一人で、太郎、 パーティに、昨日の夜、これ本当?」
これを、ポーズを置かずに読むと意味がとりにくいような気がします。
「太郎が一人でパーティに昨日の夜来たのは本当?」
上の文よりもポーズが少なくても良いですよね、多分?
こういうのを、基準に入れるかどうかは、門外漢なのでわかりませんが
ただ、思ったまでです。
437かかり助詞:01/10/19 14:06
こう考えたらどうだろうね。上の「来た云々」という「断片的発話」は
あくまで話し手が直接話法で言っているのなら、こういう電報文みたいな
話し方するDQNなやつもいると思えてしまうかも。しかし、そうした
可能性のない埋め込み文に「来た云々」を埋め込むと、

(1) 太郎が[来た、一人で、太郎、 パーティに、昨日の夜、これ本当?]と考えた。

という相当ワイルドな文になります。同じように(2)がいいと感じる
諸兄は、ポーズを取って「断片」で話しているのを想定している
のかも知れない。だから、(2)を埋め込んで(3)の様にすると、

(2) バカだと太郎が花子を思った。
(3) 良夫が [バカだと太郎が花子を思った]と 考えた。

という具合に意図している「花子=バカ」の読みではとれなくなる。
上の某syntacticianのインチキ例文も埋め込むとさらに悪い。

(4) 良夫が [バカだと彼らをお互いの先生が 思った]と考えた。

(4)もいくらなんでも「彼ら=バカ」の読みはないと思う。

上でもかいたけど、判断の基準は難しい。私も昔は何を規準に
していいか、見当もつかなかった。日本語について書かれている
論文を読んで、その判断をみて、自分も賛成するかどうかと
やっているうちに、少しづつ何を規準にするか、というのが
解ってくる。規準を説明せよ、といわれても言葉では表しにくい。
何というか、人の顔を認識する規準みたいなモノでしょうな。
438(´∀`):01/10/19 14:07
>>432
>PBCもderivationにかかる制約とするしかない
ま、そうだにゃ。
>「太郎がt-i読んだと LGBを-i 花子が 言った」
みたいなのはA-over-Aにも見えるにゃ。補文全体とLGBの両方がscramblingの候補に
なっていて、先にLGBを動かしてしまったわけにゃ。A-over-Aはいかにもminimality
に包摂されそうだから(Fukui?)こっちのほうがderivationallyにはいいかもにゃ。
>A-positionのedgeを持てる
具体的にどこにゃ。Spec(CP)がV-raisingかなにかのおかげでL-marked A-positionに
なるとかにゃ? 日本語ではsuperraising/superpassiveも可能のようだから、同様の
ことはいずれ言う必要があるだろうけど、にゃ。
  Hale-i が [ Chomskyが [ t-i その論文を書いたと ] 証言したと ] 伝えられている。
それほどhopelessではないにゃ。にゃ?

>>436
鋭いにゃ。
439かかり助詞:01/10/19 14:39
438 FukuiさんがUCIのworking paperかなんかで、A-over-Aで
やっていたね。PBCをphaseでやるというのは面白い問題だな。
ひとつにはattractの定義みたいなところからderiveできる部分も
あるだろうし。何となく、Kitahara氏あたりが、やってそうな
話しだ。
V-raisingとかではなく、ecm/rto verbが特殊な(=A-edgeをselect出来る)
Cを補分にとるというストーリー何だけど。論文の主旨は、
1. 日本語のRTOは主説の要素である(という証拠を沢山挙げる)
2. 日本語のRTOはcontrolではない。
3. 日本語のRTOの補分は、Raised Complement Subject以外
 の要素には普通のCPとして振る舞う(A-scramblingができない等)。
よって、Raised Complement Subjectは、他のconstituentが
通れない(=唯一の)A-edgeを通って主節にあがっている。

というわけ。最近はspecとadjunctionの違いもなくなっちゃったけど、
一応、CP-adjoinedの位置がA-位置になれるってことでヨロシク。

 Hale-i が [ Chomskyが [ t-i その論文を書いたと ] 証言したと ] 伝えられている。

みたいなの、駄目でないかな。saito's dissには

*そのお菓子が-i 太郎が t-i おいしいと 言った。

って出てたと思うけど。あれ、顔文字サンの例文は良くみたら
superraisingか。じゃあ、

そのお菓子が-i 太郎が t-i おいしいと 証言したと 伝えられている。

良くないと思ふ。チョイト前に関西の方で、superraisingを
やった方がいましたが、判断についていけなかった。東京モンの
悲しさかな。
440虚無好き:01/10/19 18:11
話の展開が速いにゃ。
考えがまとまるまで書き込みを控えてると、
とんでもない遅いレスになってしまうにゃ。
とりあえず、英語習得中の幼児がおかす文法上の誤りは、
事実上、強変化動詞などの類推に関するマイナーなあやまちであり、
シンタクスに関しては、類推によらず、生得メカニズムによって誤りは事前にチェックされ、
1)This book is had by John.
などという文は生成を阻止されるという理解でいいのかにゃ?

いっぽう、英語学習中の日本人でも、
すくなくともわたしは、1)のような誤りは見たことないにゃ。
受動態にしたければ own を使うにゃ。
これは、おそらくおおくは、データからの類推にゃ。
教科書があるいじょう、帰納的ときめつけたのは誤りだけどにゃ。
で、論点のひとつは、日本人の誤りのうち、
英語習得中の幼児においては阻止されていたものが現れるかどうかにゃ。
おそらくわたしの誤り
2)What is remained inexplicable.
も、native では阻止されていた誤りではないかにゃ。
(しかし非対格動詞はこんな完了形を現在もっていたかもしれない
ということは、議論にかかわるかどうかしらんけど言っておくにゃ。)
で、この誤りがなんらかの意味で生成文法の積極的な証拠になるとすれば、
どうも複雑な前提条件が必要になってくる気がするにゃ。
早い話、この誤りが観察されようとされまいと、
生成文法に有利にはたらくという疑惑があるにゃ。

印象で論議をすすめて申し訳ないけど、←いつもだけどにゃ。
遅すぎにならないうちにちょっとふれとくにゃ。
441虚無好き:01/10/19 18:34
「お互い」文のジャッジに参加できなくて残念にゃ。
主格逆転させれば、解釈が容易に思えるのはなぜかを考えてたにゃ。
主題化すれば、もっとラクにゃ。
補文からの先行詞参照のほうが自然なのかにゃ?
(1) お互い-iの先生を 彼らは-i バカだと 思った。
(2) 彼らが-i お互い-iの先生を t-i バカだと 思った。
(1) も(2)も、問題ナッシングにゃ。

>>CもDも、AとBを馬鹿だと思っている
>という集合読みしかないような気がしてきたにゃ……
「お互い」は集合読みを拒絶するような気がするにゃ。
comparativeにして
彼らを-i お互い-iの先生が よりバカだと 思った。
ならどうかにゃ?

以上を書き込む価値があるかどうか迷ったけど、
ま、書いとくにゃ。
442坊や:01/10/19 18:43
日本語のレスが続いてるようなので、日本語で。
まるまる引用ごめんなさい。

>>416
> As a first wild guess, let us suppose, contrary to what was suggested above, that
> double object verbs are indeed derived from their dative counterparts via some passive-like
> process or P-to-V incorporation, as in:
> 1) [ V1 [ V2 [ A [ to B ]]]] (give1 A to B, where give1 = V1+V2)
> 2) [ V1 [ B V2-to [ A [ t-to t-B ]]]] (give2 B A, where give2 = V1+V2+to)
> This is indeed a case of conflation-like zero derivation, in the sense that give1 merges
> with a null P to derive give2. As such, this process is expected to respect general
> constraints on zero derivation. Myersユ generalization, for example, states that zero
> derivation blocks further derivation. Suppose, then, that morpho-phonological complexity
> of a given verb well alludes to its derivative nature. Thus ヤdonateユ consists of do + nate,
> but this kind of compositionality disappears when the stress shifts to the first syllable
> and cancels the hypothetical affixal nature of ヤdo-.ユ Alternatively, and more naturally,
> donAte is derived by back formation from donAtion, but dOnate is reanalyzed as a non-derived,
> basic verb.

確かにdonateはdon+ateですね。don+orも同じルートですよね?(ちなみにdon+ationです)
donateの場合だと-ateはVを作るのでV1=-ateでV2=don-と考えていくと面白いかも。上の話
を当てはめると、[[ P [ don- ]] -ate ] のような形がだめだということになりますね。
でも、そう考えると仏語はdonnerですが、don+er>donnerと考ればいいのかな(自信なし@通信教育の空手)。
どうやらdonは「与えること」を意味する名詞みたいだし。とりあえず、この形態派生の
複雑さとdouble object constructionが不可能なこととのcorrelationは考えてみる価値あ
りですね。どうやら英語ではかなりrobustみたいですし。一応、予測としては他のdouble
object constructionを持つ言語(ま、Germanicになるのかな)でも形態的に複雑な動詞は
double objectを許さないということになりますね。これ、どうなんだろ。
443坊や:01/10/19 18:53
>442の続き
>>416
> It is also known that French verbs do not tolerate conflation as opposed to English
> verbs. I have no good analysis of this fact but perhaps French verbs necessarily involve
> the kind of derivational morphology which does not cooccur with zero derivation? And perhaps
> this holds of Latinate or non-native verbs in general, too?
> How would you like this line of reasoning? Ignore it if it makes no sense to you, nya.

このconflationってのはresultativeとかV+Goal PPみたいなderived accomplishmentのこと
ですよね?William Snyderの論文(BUCLDかWCCFL;dissにある分析は微妙に違うと思います)
で英語のresultativeの分析でtelicであることをdenoteするゼロ形態素(φtelic)を立てて
ました。で、「仏語にresultativeがないのはこのφtelicがないからだ!」、「Jespersenが
言うように、言語の違いはmorphologyの違いなんだ!」(Chomskyの書き物から引っ張ってき
た。)と結論付けていました(実はうろ覚え)。論文を読んだ当時は(゚д゚)ハァ? という感
じでしたが?上の話と一緒に考えると英語、仏語どちらにもφtelicがあるけれど、仏語は
Myer's generalizationによりφtelicが出てきた時は必ずアウトになるということになるの
で、Snyderよりも強い主張をなすことができますね。ひょっとしてこれが上で言ってること
ですか?だとすると、ここでも形態的に複雑な動詞はresultativeをつくることができない
という予測が立ちますね。今ちらっとLevin&Rappaport Hovav(1995)を見ましたが、一つだけ
反例になりそうなのに

the system does not "hallucinate" arbitrary meanings into an expression

という文がありました。ただ、原典でもdouble quoatationがついたらしく、かなり特異な使
い方をしてるのを作者が自覚してるという可能性もあるので、すぐに反例にはならないと思い
ます。他の例は全部nativeだと思われます。実際、動詞の形態派生の複雑さという観点から
resultativeのデータを見たことがなかったのですが、これはとても興味深いですね。

>>423-424
ちと疲れましたので、passive unaccusativeについて思うことは機会を改めてレスしますワン。

↓参考になりそうなリンクだワン。ここ掘れワンワン。
ttp://www.google.com/search?q=cache:pffzWcNMGiU:www.linguistics.ucsb.edu/events/jk11/
abs_yusan.html+unaccusative+Japanese+English+passive+L2&hl=ja
444(´∀`):01/10/19 21:02
>>439
判断の食い違いはどうしようもないが、superraisingはかなり自然だと思うにゃ。
  Haleが [ Chomskyが t 敬愛していたと ] 信じられている(こと)
少なくともscramblingよりはましという印象にゃ。
???その牛が [ 農水省が [ t 狂牛病ではないと ] 発表した ] (こと)
?その牛が [ 農水省が [ t 狂牛病ではないと ] 発表したと ] 報道された(こと)
???ラディンが [ 米国が [ t テロの主犯だと ] 断定した ](こと)
?ラディンが [ 米国が [ t テロの主犯だと ] 断定したと ] 思われる(こと)

>Raised Complement Subjectは、他のconstituentが
>通れない(=唯一の)A-edgeを通って主節にあがっている
詳しいことは分からにゃいが、ボトムアップで構造を組み上げると、補文CPができた
段階ではそれがECM補文になる運命かどうか、まだ分からないにゃ。
そのA-edgeへの移動自体はたぶんCのEPPによるのだろうから、その移動をECM補文
主語だけに選択的に許可するのは難しそうにゃ……ん?そんなことはないにゃ!

勝手に話しを進めると、long-distance scramblingはふつうA-bar移動だとして、
かかり分析だとECMの時だけA移動が可ということになり、bindingに関してコント
ラストがあると予測されるにゃ。
a. 彼らを お互いの親が [ t バカだと ] 思った。
b. 彼らを お互いの親が [ 警察が t 逮捕したと ]思った。
これが言いたかったのかにゃ。ところで実際の判断はどうにゃ?
445(´∀`):01/10/19 21:04
>>440
今朝はトロに会えたにゃ。横浜でジャズ聴いてたにゃ。
>非対格動詞はこんな完了形を現在もっていたかもしれない
いいポイントにゃ。国語のセンセのほうが詳しそうだけど、助動詞のhave/beに対応
する使い分けがあちこちで見られ、日本語でもかつては区別がちゃんとあったらしい
にゃ(「つ」と「ぬ」だっけかにゃ?)。
英語の Spring is come. は非対格動詞の完了だが、comeの補語の位置からの移動という
意味では受け身と同じ派生をたどるにゃ。
  Spring comes. [ spring [ comes t ]]
  Spring is come. [ spring [ is [ come t ]]]
それと平行的に
  what remains inexplicable ...  [ what [ remains [ t inexplicable ]]]
  what is remained inexplicable ... [ what [ is [ remained [ t inexplicable ]]]
となるにゃ。
>>443のリンクがドンピシャだワン。
446(´∀`):01/10/19 21:06
>>442
いいこと聞いちゃったにゃ。さすが坊やだにゃ。否、これから坊や先生と呼ばせてにゃ。
なるほどフランス語の-erはtransitivizerにゃ。ちなみにintransitivizerは-irにゃ?
>>443
ますます素敵な坊や大先生にゃ。
φtelic(というよりAsp headかにゃ)自体のuniversalityは維持できたほうがいいにゃ。
secondary predicateのresultativeでも、null causative verbによるzero derivaitonが
関与してるにゃ。John laughed himself dead. (こんなのあったっけ?)←
John [LAUGH+CAUSE ]-ed [ himself dead ] またはJohn CAUSED [ himself dead ] BY
LAUGHINGみたいに。laughの場合は、root+vだからzero derivationが可能、
しかしroot+n+vの名詞由来型の動詞ならresultativeができない、という予測にゃ。
話しの続きを期待してるワン。
複数のネタの同時進行は疲れるにゃー。
447国語:01/10/19 21:38
呼ばれて飛び出てじゃらららん(酩酊中)
>445
>助動詞のhave/beに対応する使い分けがあちこちで見られ、日本語でもかつては
>区別がちゃんとあったらしいにゃ(「つ」と「ぬ」だっけかにゃ?)。
私は英語全然だめなので(自分の学校のALTによく言い直しさせられます)
かかり助詞先生に期待。国文法的な説明での「つ」「ぬ」の使い分けは一応、
他動詞的な表現につくのが「つ」、自動詞的な表現につくのが「ぬ」ですが。
448国語:01/10/19 21:42
>>441 虚無好き様の
>「お互い」は集合読みを拒絶するような気がするにゃ。
に同意かも。主語としての「お互いの先生が」は「〜し合う」という述語をとらないと
私にとってはすわりがわるいです。
449名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/19 22:53
>>436
>ポーズを置いてしまうと、そこで一つの文が終わってしまうと思うんですけど。
これは一概には言えないと思います。例えば英語でも
Yesterday Tom showed his note to Kate in the library.
で、yesterdayの後には普通ポーズが来る。これをポーズで文が終わるとは
言えない。機能文法系ではyesterdayがきている位置はdetached positionと
呼ばれ、ポーズで区切られることが他のslotとの違いの一つの基準とされます。
逆に言うと、detached position以外の、canonincal なclause-internalな部分で
のポーズはかなり特殊なものではないか、というのはあたっていると思います。
「バカだと」というのはdetached positionに出ていると考えれば
ポーズが必要だろう、という機能系での話とうまくいくわけです。
「彼等を」「先生が」もcanonomical order ではないので、
最終的にどういう分析になるのかわかりませんが。
(3) バカだと// 彼らを-i お互い-iの先生が t-j 思った。
いづれにしても当然marked expressionだけど、どんどん
問題なく感じてきた。(w

ポーズの話はextraction文のジャッジメントの話とは切り離せないような
気がしますね。どういう条件でのジャッジメントをしているのか
はっきりさせないと例のノイズ問題になるでしょう。十人十色の結論が
導かれるのは火を見るより明らかではないでしょうか。

>>439
生成文法の専門用語は分かりませんが、
「(?)バカだと太郎が花子を思った」
「?*太郎がt-i読んだとLGBを-i 花子が 言った」
参考までに、私の(ポーズ無し)ジャッジメントです。

Hale-i が [ Chomskyが [ t-i その論文を書いたと ] 証言したと ]
伝えられている。
*そのお菓子が-i 太郎が t-i おいしいと 言った。

Hale文はOKとされているんでしょうか???
お菓子文はただsyntactic に変なんでしょうか???

次々に例文が出てくるのはいいんだけど、もっと見るべき角度が
あると思うんですがね、なんだか、ため息(苦笑
いまいくつのトピックが同時進行してるの?
別スレ立てた方がいいかも。。。
もうそもそも批判派はいないみたいだし、
このスレの役割も終わったのでは?
451かかり助詞:01/10/20 02:02
ちょっとチェックしないと読むのも大変なくらいレスが。どう返事を
していいのかも解らないくらいだ。取りあえず、自分から言い出したRTOのこと。
>444  a. 彼らを お互いの親が [ t バカだと ] 思った。
> b. 彼らを お互いの親が [ 警察が t 逮捕したと ]思った。
a.はいいけど、b.は??ぢゃん。他にもしたのパラダイムを考えてチョンマゲ。
(い) 日産のスパイが 太郎を [CP 他のどのメーカーより
   トヨタと本田に 詳しいと] 思っている。
(ろ) トヨタと本田に-i 日産のスパイが 太郎を [CP 他のどのメーカーより
   t-i 詳しいと] 思っている。
(は) ??お互いのスパイが 太郎を [CP 他のどのメーカーより
   トヨタと本田に 詳しいと] 思っている。
(に) ??トヨタと本田に-i お互いのスパイが 太郎を [CP 他のどのメーカーより
   t-i 詳しいと] 思っている。
RTOcomplementから「に」ってのをscrambleしても「お互い」の先行詞に
なれないと思う。(ろ)は文法的なので、scrambling自体は問題ないし、local
なら「に」も「お互い」の先行詞になれる(トヨタと本田に-i お互い-iの
スパイがt-i詳しい)。
>447 私は英語全然だめなので(自分の学校のALTによく言い直しさせられます)
> かかり助詞先生に期待。国文法的な説明での「つ」「ぬ」の使い分けは一応、
> 他動詞的な表現につくのが「つ」、自動詞的な表現につくのが「ぬ」ですが。
うーん、知らないよ。私はお世辞にも古語が得意なわけではありません。
古語の調べモノするときは「ひーひー」言いながら調べる。
   
452坊や:01/10/20 03:03
>>Aux selection in Old Japanese
Washioさんが去年の神田のCOEで発表してましたね。
神田のCOEのサイトでpaperをダウンロードできると思い
ます。ハンドアウトをちらっとみると、

「つ」:transitive, unergative
「ぬ」:unaccusative

だそうです。
453(´∀`):01/10/20 07:22
俺は以前にTakezawaさんのペーパーで読んだのを何となく覚えてたにゃ
で、「つ」は「ぬ+P」のゼロ派生っだったりして(w
454虚無好き:01/10/20 07:52
>>443のリンクがドンピシャだワン。
telicの意味がわかんないのでぜんぜんわからんにゃ。
で、なんで「つ」「ぬ」にはふれておいて、
仏語の複合過去のavoir/etreの棲みわけにはふれてないのにゃ?
古典日本語には、完了+過去の助動詞複合時制があるけど、
必ずしも「大過去」のようにはならないにゃ。
「にけり」は、どっちかいうと、心情的過去形にゃ。
「あ〜あ、やっちゃった」みたいなもんにゃ。ちがうかにゃ?
ま、あとは、かかり博士にまかすにゃ。

なんでBOB先生が来なくなったかというと、
世の中には言語学よりはるかに面白いものがあるからにゃ。
でもBOB節を聞きたいひとはきっとたくさんいるにゃ。

ちなみにわたしは哲学板の「虚無主義スレ」にいって、
いきなり晒しあげをくってるにゃ。人生、いろいろあるにゃ。
455坊や:01/10/20 10:40
>>446 Resultative
> いいこと聞いちゃったにゃ。さすが坊やだにゃ。否、これから坊や先生と呼ばせてにゃ。
まだ学生(うんざり)なので、先生と呼ばれるのは抵抗ありますワン。

> なるほどフランス語の-erはtransitivizerにゃ。
そうだったんですか・・・。久々のlucky guessだな、これは。仏語もっとちゃんと勉強
しておけば良かったと思う今日この頃。

> ちなみにintransitivizerは-irにゃ?
ouvrir(open)は反例になりますか?

> >>443
> φtelic(というよりAsp headかにゃ)自体のuniversalityは維持できたほうがいいにゃ。
このあたりいろんな人がいろんな事を言ってますが、φtelic = Aspと考えて問題なさそ
うですね。ただtelicityはVP全体によって決められるpropertyなので、注意しないとい
けないですが。universalityに関してはdissではSnyderもφtelicはuniversalだと考えて
いたと思います。で、ある言語でroot compoundを作ることができるかどうかという点が
derived accomplishmentのavailabilityにcrucialに関っているとしていました。つまり、
英語ではroot compoundを作れるが、仏語では作れないという点と絡めていたと思います。
大枠では個別言語の形態的な特性に絡めて説明し様としている点で、今考えている
correlationとspiritは同じなのですが、Snyderの説明では何故compoundが関係するのかと
いう点が不明瞭だったような。out of nowhereという感じでした。
456坊や:01/10/20 10:45
>455の続き
> secondary predicateのresultative
> John [LAUGH+CAUSE ]-ed [ himself dead ] またはJohn CAUSED [ himself dead ] BY
> LAUGHINGみたいに。
resultative, double obj, verb-particleはcausativeの意味を持つと考えられますが、ここ
はおそらくこの意味がどこから出てくるのかというのがissueですね。H&Kをpushするとこの
手の意味は構造から出てくることになりますが、一応上のようなやり方だとφtelicがCAUSE(e, e')
のような意味を持ってます。これについては最近Higginbothamも同じラインのことをいってま
す。Higginbothamが統語構造でCAUSE(e, e')が具現すると仮定しているのかは分かりませんが。
てことは、φtelicは顔文字さんのおっしゃる通りゼロ使役形態素と同じことか。

> laughの場合は、root+vだからzero derivationが可能、
> しかしroot+n+vの名詞由来型の動詞ならresultativeができない、という予測にゃ。
じゃ、この場合はH&Kなどのdenominal verbの扱いはincompatibleということですか?名詞
と動詞はそれぞれ√laugh+v、√laugh+n から作られると考えるMarantz-Harleyの考えの方
が明らかに相性が良さそうですけど。前者だと今考えている形態派生の複雑さとresultative
を作る可能性との間のcorrelationは成り立たないということになりますし。ちなみにMarantz(2001)
では、例えばlaugherには [n -er [v [ √laugh]]] のような構造を立ててます。-erは
external argumentを取る動詞にしかつけないので、彼の理論だと v を立てる必要がある
ので。人づてに聞きましたが、Marantzは Myers' generalizationは信じていないみたいです。

で、このcorrelationについてですが、日本語にはderived accomplishmentがないと言われて
います(Kageyama1996? cf.Washio1997?)。が、形態派生は複雑ではありません。「*タロウ
が靴をぼろぼろに走った」(cf. John ran his shoes ragged.)というのはダメだと思いますが、
もしこれらが正しいとすれば、このcorrelationはワン-wayということになります。
457坊や:01/10/20 10:47
ちと遅くなりましたが
>>423-424
>>410
> Unaccusatives sometimes appear in the passive form in English sentences written by
> Japanese, which perhaps proves that they equally involve a deep Obj raising to
> the surface Subj position, in partial support of Perlmutter' s claim ... am I right
> so far, nya?
これはフォローできてないかもです。deep objからsurface subjへのraisingがbe動詞の出現に
crucialに関係しているのであればそういうことになりますが、実際どうなんでしょう?

Perlmutter's claimというのはunaccusativityのことだと思いますが、だとするとunergative
にはpassive(impersonal passives in Germanic, pseudo-passives in English)の対応形があ
るけれど、unaccusativeにはないということだったので、もし日本人英語学習者の誤用の例が
passiveであるとすれば、これは全く逆のクレームになるのでは?ということで、この誤用はAux
selectionと考える方が妥当かも。それにしても不思議な間違いだ。

>>453
> 俺は以前にTakezawaさんのペーパーで読んだのを何となく覚えてたにゃ
> で、「つ」は「ぬ+P」のゼロ派生っだったりして(w
でたな!Richie!(w

はっきり言って、Aux selectionはmessですな(急におっさん口調)。聞いた話ではGermanなんかだ
と方言によってtransitivityにsensitiveだったり、telicityにsensitiveだったりするらしいです。
have=be+D/Pってのも面白いんですけどね。ゼロ派生以外の可能性としてはNishiyamaさんが指摘
していましたが、Morph. Str.でのfusionみたいなやり方もありかと。
458名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/20 16:30
φtelicってなんですか?
telicは分かるんですが。
459虚無好き:01/10/20 17:30
過去ログが見れないのは悲しいにゃ。
チョムスキー関連スレは、批判スレのほかに
「照応・再帰代名詞スレ」
「チョムスキー初心者スレ」
「ソシュールvsチョムスキー」
「素性・辞書スレ」で全部なのかにゃ?

坊や先生、わたしにも話しかけてほしいにゃ。ヴァカすぎにゃ?
ま、いいにゃ。
>世の中には言語学よりはるかに面白いものがあるからにゃ。
は、不適切発言にゃ。BOB先生はアマチュアじゃないにゃ。
次のように訂正にゃ。
>世の中にはメロンパン10個よりはるかに価値のあるものがあるからにゃ。

で、telicってにゃに?
460(´∀`):01/10/20 22:23
雑談スレで倉庫のこときいてくれてたのは虚無好きセンセかにゃ?
チョム・生成関連の思い出の名(迷)スレをいくつかあげとくにゃ。
チョムスキーってどうよ
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/953/953488260.html
チョムスキーの生成文法理論について
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/958/958666072.html
現在の口語には、「係り結び」はない?
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/984/984420356.html
日本語には主語がない?!
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/986/986548454.html
石器捏造事件は他山の石か?
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/973/973488716.html
言語理論におけるゼロ
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/975/975036398.html
チョムスキーの私語を大予想
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/976/976750701.html
(生物学板)チョムスキーの生成文法について
http://cheese.2ch.net/life/kako/976/976574035.html

telic: A term used in the grammatical analysis of aspect, to refer to an event
where the activity has a clear terminal point. Telic verbs include fall, kick and make
(something). These verbs contrast with atelic verbs, where the event has no such
natural end point, as with play (in such a context as _the children are playing_).
D. Crystal: A Dictionary of Linguistics and Phonetics.

delimitedのほうが馴染みがある言い方かもにゃ。
でそのようなアスペクト解釈に対応する機能範疇Aspを設けてそいつと照合関係を結ぶ
要素がVP内にあるかどうか、が
>telicityはVP全体によって決められるpropertyなので(455)
という観察とつながるんでは、と思ったりするにゃ。この機能範疇がnullのままの
場合、ゼロ派生によるconflationみたいなのが得られるというわけにゃ。

>なんでBOB先生が来なくなったかというと、
学会準備で忙しい、にメロンパン1コ(w
461名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/21 00:08
デクラークたんが論文を書いてるよ。telic/atelicについて。
462国語:01/10/21 00:32
わー、係り結びスレ思わず読んじゃった。
やっぱり私は国語学徒なんだと再認識。
463(´∀`):01/10/21 01:09
>>456
チョムでいうsmall Vみたいに外項をライセンスする機能範疇と、アスペクトやヴォイス
に対応する機能範疇が人によりごちゃまぜになっている感があるので、整理しないと
いけないにゃ。たとえばSpec(AspP)には外項が基底生成されるか、またはdelimiterが
上がってくるか、という論文があったが、いかにもご都合主義っぽいにゃ。
俺は基本的にはH&Kで、v自体に使役の意味があるというより、vを含むVP全体の構造
の中でSpec(vP) の解釈がAgent/Causer/Experiencerとかになる(精神としては
Ritter-Rosenかにゃ)、というふうにしたいのにゃ。もしそうなら、lexical itemを
構成する素性から[+causative]みたいな意味素性も排除できるかも知れないから、にゃ。
前に誰かが出していた「させ」と「られ」のボーダーラインみたいなケースが面白い
にゃ。同じものが使役と経験(被害受け身)のあいだでゆらいでいるみたいなのにゃ。
ちなみに俺は英語の受動形態素-enは使役形態素-en/-enと実は同じものだと思ってるの
にゃ。あきれ果てたかにゃ(w

>Marantzは Myers' generalizationは信じていない
Pesetskyが取り上げたからかにゃ? にゃはは。

>日本語にはderived accomplishmentがない
名詞由来の派生動詞でもないのに、と考えるとcorrelationに不都合だけど、逆に
日本語ではzero derivationがそもそもなく、入力がbasic verbでもかならず
Aspなりなんなりは形態的に顕在化する、と考えるべきだと思うにゃ。前から気になって
いたにゃ。英語ならzero形態ですませるものを、どうして日本語はいちいち形態的に
具現化するのかにゃ。
 John walks. (歩く) John walks to the station. (歩いていく)
 John broke the machine. (こわした) The machine broke.(こわれた)
ロマンス語の接辞の機能と同じ理由が背後にあるようにも思うにゃ。いや、妄想だけ
どにゃ。

>>457
俺のもともとの発想はもっと単純にゃ。人間が単細胞なもんでにゃ。
日本人学生は非対格動詞が深層目的語を表層主語に繰り上げるものであることを
知っている。 → 英語の受動文がそのような表現形式だと習う。 → 日本語の
非対格は英語では受動で表現されるはずだと類推する(w

>でたな!Richie!(w
ん? ブラックモア?(w
464458:01/10/21 02:05
しつこくて申し訳ないんですが、
φtelic=telicでいいのでしょうか?
それともatelicとかunspecified telicityとか、ですか???
465坊や:01/10/21 05:00
ヨーグルト、うまい。

>>459
> 坊や先生、わたしにも話しかけてほしいにゃ。ヴァカすぎにゃ?
> ま、いいにゃ。
そんなこと言わないでほしいワン。一応、457は顔文字さんと虚無さんに向けてレスしたつも
りだワン。とりあえず、ポイントは英語にも日本語にも対応するinputがないものをproduce
してるところだと思うワン。あれは不思議だけど、面白いワン。

>>460
> delimitedのほうが馴染みがある言い方かもにゃ。
(相変わらずの)うろ覚えですが、telicityはギリシャ語で「終点」を意味するtelosという
言葉が元で、delimitednessはTennyが作った用語だと思うワン。
(先生!AA貼り付けたい・・・。)

>>463
> >456
> チョムでいうsmall Vみたいに外項をライセンスする機能範疇と、アスペクトやヴォイス
> に対応する機能範疇が人によりごちゃまぜになっている感があるので、整理しないと
> いけないにゃ。
ワンワン(賛成)。

> たとえばSpec(AspP)には外項が基底生成されるか、またはdelimiterが
> 上がってくるか、という論文があったが、いかにもご都合主義っぽいにゃ。
Borer?
466坊や:01/10/21 05:02
>465の続き
>>463
> 俺は基本的にはH&Kで、v自体に使役の意味があるというより、vを含むVP全体の構造
> の中でSpec(vP) の解釈がAgent/Causer/Experiencerとかになる(精神としては
> Ritter-Rosenかにゃ)、というふうにしたいのにゃ。
昔それを考えたことがあるワン。今は全然違うことをやってるワン。

> もしそうなら、lexical itemを構成する素性から[+causative]みたいな意味素性も排
> 除できるかも知れないから、にゃ。前に誰かが出していた「させ」と「られ」のボー
> ダーラインみたいなケースが面白いにゃ。同じものが使役と経験(被害受け身)のあ
> いだでゆらいでいるみたいなのにゃ。
primitiveとして[+causative]をたてずにunderspecifedのものから使役の意味を出したり経験
(被害受け身)を意味を出したりするということですか?

> ちなみに俺は英語の受動形態素-enは使役形態素-en/-enと実は同じものだと思ってる
> のにゃ。あきれ果てたかにゃ(w
可能な限りaccidental homophonyを避けるというmorphologyでのworking hypothesisを考えたら、
その二つは関係していると考えるのは自然だワン。ただ、それらがどう関係しているのかという
ことに関してはいくつかの可能性があるワン。顔文字さんが言うように二つの-enはsyntaxでも
全く同じものだと考えるのが一つ。例えば、ある機能範疇が受動もしくは使役の意味を担うこと
が出来て、その機能範疇が-enとして具現されると考えるのも一つだワン。この問題はある意味
RomanceとかSlavicのse/siが提起する問題と同じだワン。つまり、se/siがpassive, middle,
inchoative, reciprocalなど様々な環境に出てくるんだワン。これについてはEmbickという人が
DMで何か言ってたきがするワン。ちなみにKoreanのproductive causative morphemeはpassiveと
homophonousだワン。

> >Marantzは Myers' generalizationは信じていない
> Pesetskyが取り上げたからかにゃ? にゃはは。
キャンキャン(w
467坊や:01/10/21 05:04
>465-466の続き
>>463
> >日本語にはderived accomplishmentがない
> 名詞由来の派生動詞でもないのに、と考えるとcorrelationに不都合だけど、逆に
> 日本語ではzero derivationがそもそもなく、入力がbasic verbでもかならず
> Aspなりなんなりは形態的に顕在化する、と考えるべきだと思うにゃ。
correlationには特に不都合ではないワン。ワン-wayだと考えれば、つまり「ある言語において動
詞の形態派生が複雑な場合は(Myers' generalizationによりφtelicがでてくる動詞の派生は排除
されるため)その言語にderived accomplishmentはない」、ということになるだけで、これは動詞
の形態派生が複雑でない言語(日本語)については何にも言ってないワン。だから、日本語にderived
accomplishmentがなくても不都合ではないワン。

>  John walks. (歩く) John walks to the station. (歩いていく)
>  John broke the machine. (こわした) The machine broke.(こわれた)
> ロマンス語の接辞の機能と同じ理由が背後にあるようにも思うにゃ。いや、妄想だけどにゃ。
ちょっと待ってワン。walkの場合で問題になるのは後置詞の「に」だと思うワン。「駅に歩く」にし
ても「駅に歩いていく」にしても駅についたことを意味しないワン。

>>でたな!Richie!(w
> ん? ブラックモア?(w
ブラックモア?初めて聞いたワン。Kayneのつもりだったワン。

>>464 (=458)
> φtelic=telicでいいのでしょうか?
レス遅くなってごめんなさい。
φtelicはatelic verbをtelic verbにする機能を持つゼロ形態素のことです。

> それともatelicとかunspecified telicityとか、ですか???
unspecified telicityってなーに?(初耳)
468(´∀`):01/10/21 19:34
>>466
>今は全然違うことをやってるワン
どんなのにゃ。
>underspecifedのものから使役の意味を出したり経験(被害受け身)を意味を
>出したりするということですか
にゃ。すると同じ形態素の音声解釈の仕方はその意味解釈によって決まるということに
なり、PFとLFの相互作用は必定かにゃ。モデル全体としてはちっとも簡潔になっていな
いという批判は当然浴びることになるにゃー
>se/siがpassive, middle, inchoative, reciprocalなど様々な環境に出てくるんだワン
これが上で
>ロマンス語の接辞の機能と同じ理由が背後にあるようにも思うにゃ
と言ったことにゃ。
>Koreanのproductive causative morphemeはpassiveとhomophonousだワン
R&R的に言えば下位事象にparticipantを一つ増やして複合的な事象構造を作る、という
ことだけが核心部分にゃ。

>>467
日本語では別個の理由でゼロ派生がそもそもできない、と言っておけば、Mユs Gはbidirectionalにできる、という意味にゃ。
>駅についたことを意味しないワン
endpointが与えられているという意味でwalk to the stationはtelicであり、そのtelicity
(ないしunaccusativity)は日本語では「いく」と明示される、ということにゃ。
[ John [ walk ]]
に着点項が加わるとどうして非対格化するかだけど、delimiterとしてのPPを照合する
AspがvPの上に加わることで、Johnが内項化する
[ Asp [ John [ walk [ to the sation ]]]] (AspPをVPの一種の拡大投射とみる)
ってのを思いついたにゃ。で、このAspが日本語だと「いく」になる、と。
だめだろにゃ、どーせにゃ。

>Kayneのつもりだったワン
分かってて言ってるにゃ、当然。リッチー・ブラックモアは元ディープ・パープル/
レインボーのカリスマ的ロックギタリストにゃ。ふつうRitchie Blackmoreと綴るが、
本人はRichieとサインするにゃ。にゃに? 洋楽板逝けってかにゃ。にゃにゃにゃ……
坊やさん
>unspecified telicityってなーに?(初耳)
初耳のはずです。でっちあげました。(w

telicityはVPのpropertyということと関連しますが、
今の生成文法では全ての言語でVPの存在が仮定されて
いるんでしょうか?この仮定は便利だと思うんです。
そう仮定しない文法論だとtelicityはsentential
(clausal) propertyということになりますよね。
VP propertyと考えられたら、そのほうがかなりすっきり
するように思うんです。でもpassiveって常に
対応するactiveのtelicity保ってますかね?ちょっと疑問。
470虚無好き:01/10/21 21:38
顔文字先生、坊や先生、どもありがとにゃ。
>ポイントは英語にも日本語にも対応するinputがないものをproduce
してるところだと思うワン。
思いつきで悪いんだけど、「を」は、非対格の経過点もあらわすにゃ。
太郎はみちを歩く→*Taro walks the road.→*The road is walked by Taro.
の可能性を考えると、日本語telic motion unaccusativeのディープパープル objってありかもにゃあ。

ちょっと熱っぽいにゃ。薬のんで寝るにゃ…
471名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/21 22:15
Leonard Talmy萌え
472名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/21 23:08
お、なぜかこのスレにTalmyの名が(笑
生成文法の人たちって認知言語学の文献をどのくらい読んで
いるのか分からないんだけど、Len TalmyのLexicalization
Patternは陣営を超えて必読だとおもふな。
473坊や:01/10/22 04:05
>>468
> >>466
> >今は全然違うことをやってるワン
> どんなのにゃ。
やっぱり全然違うとは言えないワン。使役交替にまつわる諸々ですが、詳しくは恥かしくて言えないワン。
身元がばれちゃう可能性大だワン。

> >underspecifedのものから使役の意味を出したり経験(被害受け身)を意味を出したり
> にゃ。すると同じ形態素の音声解釈の仕方はその意味解釈によって決まるということになり、PFとLF
> の相互作用は必定かにゃ。モデル全体としてはちっとも簡潔になっていないという批判は当然浴びる
> ことになるにゃー
ん?上にも書きましたが、音声解釈に関してはそのunderspecifiedのものがある機能範疇 (F)であるとす
るとその機能範疇がVIを受け、音形を与えられる(ex. F --> P)と考えてはだめですか?安易過ぎるかな。

> >se/siのpolyfunctionality ロマンス語の接辞の機能
失礼しました。

> >>467
> 日本語では別個の理由でゼロ派生がそもそもできない、と言っておけば、Mユs Gはbidirectionalにできる、という意味にゃ。
なるほど。細かいですが、M's Gではなくて、ゼロ派生を持つ言語(したがって、M's Gがapplicable) の形
態派生の複雑さとderived accomplishmentのavailabilityとのcorrelationということでいいですか?

> >駅についたことを意味しないワン
> endpointが与えられているという意味でwalk to the stationはtelicであり、そのtelicity(ないしunaccusativity)
> は日本語では「いく」と明示される、ということにゃ。
おっしゃることがようやく分かりました。「いく」というそもそもtelicな動詞をだすことで英語のwalk to the stationの意味
を表すということですね。nullなφtelicではなくovertな「いく」を使うということか。かなり示唆的だワン。これは複合動詞
(ex. 殴り殺す)を考えた方が良いかも。「走っていく」は「て」がconsecutiveで英語だと[walk] and [go to] という形に対
応する可能性があるので。
474坊や:01/10/22 04:06
>473の続き
> [ John [ walk ]]
> に着点項が加わるとどうして非対格化するかだけど、delimiterとしてのPPを照合するAspがvPの上に加わることで、Johnが
> 内項化する[ Asp [ John [ walk [ to the sation ]]]] (AspPをVPの一種の拡大投射とみる)ってのを思いついたにゃ。で、
> このAspが日本語だと「いく」になる、と。 だめだろにゃ、どーせにゃ。
複合動詞になると俗に言うtemporal iconicityを考えないといけないワン。つまり、eventのorderとword orderがパラレルになっ
ていて、eventの起こった順番に語が並んでいるワン。で、面白い問題としては日本語だとSOVだから「走る+行く」(もしくは
「殴る+殺す」)の場合、「行く」がTenseを担うけれど、中国語だとSVOなので「殴る+殺す」の場合、語順は同じだけれど、
「殴る」がTenseを持つと思ったワン。ちょっとしたパラドックスだワン。

> >Kayneのつもりだったワン
> 分かってて言ってるにゃ、当然。リッチー・ブラックモアは元ディープ・パープル/レインボーのカリスマ的ロックギタリスト
> にゃ。ふつうRitchie Blackmoreと綴るが、本人はRichieとサインするにゃ。にゃに? 洋楽板逝けってかにゃ。にゃにゃにゃ……
これは知らなかったワン。

>>469
> 初耳のはずです。でっちあげました。(w
ちょっと安心したワン。で、何を意味していたんだワン?

> telicityはVPのpropertyということと関連しますが、今の生成文法では全ての言語でVPの存在が仮定されているんでしょうか?
> この仮定は便利だと思うんです。そう仮定しない文法論だとtelicityはsentential(clausal) propertyということになりますよね。
> VP propertyと考えられたら、そのほうがかなりすっきりするように思うんです。
すべての言語にVPを仮定すると思うワン。そういえば、昔日本語にはVPに対する変形規則がないからVPがないと主張した人がいたワン。
でも、VPに対する変形規則がないからといってVPがないとは結論付けられないワン。

> でもpassiveって常に対応するactiveのtelicity保ってますかね?ちょっと疑問。
具体的にはどんな例なのか気になるワン。
475坊や:01/10/22 04:07
>>470
> >ポイントは英語にも日本語にも対応するinputがないものをproduceしてるところだと思うワン。
> 思いつきで悪いんだけど、「を」は、非対格の経過点もあらわすにゃ。
> 太郎はみちを歩く→*Taro walks the road.→*The road is walked by Taro.の可能性を考えると、日本語telic motion unaccusativeの
> ディープパープル objってありかもにゃあ。
このヲ格は内在格として扱われていると思うワン。ちなみにTaro walked the roadのようなものは英語でもOKだと思うワン。Tennyが
Taro walked the trailみたいなのを挙げてたワン。(passiveになれるかどうかは覚えてないワン。)ヲ格に関しては、ついこの前
ふっと気付いた例で、「お忙しいところをお越しいただきありがとうございました。」というのもあるワン。これは俗に言う移動格の
ヲとは違うワン。国語学の文献で何か言ってそうですが・・・。

> ちょっと熱っぽいにゃ。薬のんで寝るにゃ…
お大事に。

>>472
> 生成文法の人たちって認知言語学の文献をどのくらい読んでいるのか分からないんだけど、Len TalmyのLexicalization
> Patternは陣営を超えて必読だとおもふな。
同意だワン。おそらくJackendovianの人は読んでると思うワン。
476虚無好き:01/10/22 11:34
むにゃむにゃ。
危ないところを助けたも、危ないところを助けられたも言えるにゃ。
危ないところが助けられたは、×だにゃ。
をは接続助詞か、古語の逆接接続詞のなごりだにゃ。


論点見失ったにゃ。またにゃ。ZZZ…
477虚無好き:01/10/22 17:34
だいたい対立の構図がみえてきたにゃ。「意図」も行動の解釈だにゃ?
たぶんチョムスキーvsスキナーの対立も同じ性質の問題にゃ。
ある現象の説明に必要なassumptionが、もっぱら観察者の推論において用いられる
論理記号以上のものでないとすれば、自然科学全般にわたる問題になるにゃ。
「遺伝子」もその分子生物学的な実体的同定がなされるまでは、
それいぜんにその数理的な法則が発見されていたにもかかわらず、
もっぱら個体間の形質や行動の類似に関する観察者側の「解釈」であったということかにゃ?
つまり、被観察体の内的メカニズムについては、
なにも述べていないということかにゃ?
たぶんこれは形式的な反論にゃ。
が、とりあえずお答え待ってますにゃ。(ぺこり)
478虚無好き:01/10/22 17:37
↑スマソ
479虚無好き:01/10/22 20:00
じつはわたしはBooyaをブーヤと読んでたにゃ。
そんなことはどうでもいいにゃ。

temporal iconicityはなんか疑問だにゃ。
複合動詞では、移動に関してはtelic なのがあと、
他動詞+他動詞では、resultiveなのがあととか、
(たしかに時系列には矛盾しないけれども)
機能的な順列があるいったほうが一般化できるのではないかにゃ?
で、どっちかというとアスペクト的な「かける」は、
受け身の「れる・られる」の後になっちゃうところをみると、
e.g.「殴り殺されかけた」
本動詞複合と助動詞複合は、たぶん統一して考えたほうがよさげにゃ。
冗長な複合をうんじゃうのかにゃ?

で、transitiveの walkは、go over on foot の意味で受け身可にゃ。
するとwalk the roadは横切ることになっちゃうにゃ。ま、いいにゃ。
470の*は、まちがいにゃ。
>お大事に。
ありがとにゃ。風邪薬はとつじょ元気が出てブキミにゃ。
また相手にしてにゃ。
480虚無好き:01/10/22 20:59
訂正。
>危ないところが助けられたは、×だにゃ。
「危ないところが」を主語とする受け身としてにゃ。

470の*も、まちがいにゃ。
transitiveのwalkはgo over on footの意味でpassive可にゃ。
これが正しければ、I walked the road は横切ることになるのにゃ。
ま、移動格が問題外であれば、べつにいいにゃ。

で、坊や先生へ。
(先生格は、二人称にも使えるから便利にゃ。)
複合動詞のtemporal iconicityはなんか疑問だにゃ。
移動については着点のあるのがあととか、起動・反復などアスペクト的な動詞があととか、
たとえ時系列に矛盾しなくとも、
機能的な順位があるとしたほうが、一般化しやすいにゃ。
「かける」「続ける」が受け身の「れる・られる」に後続するところをみると、
e.g.殴り殺されかけた
本動詞複合と助動詞複合は、さらに一般的なレベルで処理されるべきにゃ。
と思うけどにゃ…
>お大事に。
ありがとにゃ。また相手してにゃ。
481虚無好き:01/10/22 21:01
なんかエラーが多い日にゃ。
ひとりで書きまくってるにゃ。
482虚無好き:01/10/22 21:24
顔文字先生への言及発見。

「この板の顔文字氏のようにハードコアの中のハードコア
みたいな人は、逆に、かなり高度なレベルで立場の違いを
理解しているからいいのだけど、…」

ちなみに、「動物認知スレ」に新たに強力な論客が出現してるにゃ。
学際的議論をするという目的は、あるていど成功してるにゃ。
今日はこれでほんとに終わりにゃ。皆さんゴメンにゃ。
483(´∀`):01/10/23 00:29
虚無好きセンセ、まだ生物学板で頑張ってるにゃ。誘っておきながら俺は早々に撤退したにゃ。スマソ
風邪薬といえば、俺はベンザAってのを痔の薬かなにかだと思ってたにゃ(便座A)

>>473-474
>身元がばれちゃう可能性大だワン
そっちは俺の身元知ってるくせにずるいにゃ(w
(しかしそう思うとにゃーにゃー書いてるのが恥ずかしいにゃ)
>音声解釈に関してはそのunderspecifiedのものがある機能範疇 (F)であるとす
>るとその機能範疇がVIを受け、音形を与えられる
同一の機能範疇が「させ」になったり「られ」になったりすると考えてもかにゃ。ところで「させられ」
や「られさせ」は言えても「られられ」とか「させさせ」は言えないってのは、この同一範疇仮説に
とって不利になるのかにゃ。
>複合動詞 (ex. 殴り殺す)を考えた方が良いかも。「走っていく」は「て」がconsecutiveで英語だと
>[walk] and [go to] という形に対 応する可能性があるので。
そこが問題にゃ。「殴り殺す」はbeat-and-kill x 風にobject sharingのあるserial verb(after Nishiyama)、
「歩いていく」は go by walkingかgo walking のようなmannerだという気もするのにゃ。
>中国語だとSVOなので「殴る+殺す」の場合、語順は同じだけれど、 「殴る」がTenseを持つと思ったワン
「殴り死ぬ」になるとか聞いたにゃ。head-initial で「殴る」が上位V、そのまま原因−結果の順になってるにゃ。
日本語の「殴り殺す」も原因−結果の順は同じでも、head-finalで逆に「殺す」がhigher Vにゃ。
(Hasegawaさんは逆だと言ってるにゃ)階層構造でみると中国語は結果が下位、日本語は結果が上位という
ことになるにゃ。ボトムアップで構造を組み上げるとして、中国語は結果を先に作るのかにゃ……
484坊や:01/10/23 09:07
>>479-480
> じつはわたしはBooyaをブーヤと読んでたにゃ。そんなことはどうでもいいにゃ。
言語学の文献では何故かヘボン式を使わないんですよね。

> で、transitiveの walkは、go over on foot の意味で受け身可にゃ。するとwalk the
> roadは横切ることになっちゃうにゃ。ま、いいにゃ。470の*は、まちがいにゃ。
これ、後で思い出したこととしてはwalk the trailなどがOKなのはTennyによるとthe trail
自体が始点と終点を持つものだからだったと思います。以下は調べてみないと分かりません
が、walk the roadで、the roadがサーキットみたいにどこが始点でどこが終点なのか分か
らない場合だったら、だめということになるかもしれません。あと、これも調べてみないと
分かりませんが、walkthe roadが「横切ること」を意味するのかというとそうじゃないよう
な気がします。walk across the roadが自然ですよね。

> 複合動詞のtemporal iconicityはなんか疑問だにゃ。
> 移動については着点のあるのがあととか、起動・反復などアスペクト的な動詞があととか、
> たとえ時系列に矛盾しなくとも、 機能的な順位があるとしたほうが、一般化しやすいにゃ。
> 「かける」「続ける」が受け身の「れる・られる」に後続するところをみると、
> e.g.殴り殺されかけた
> 本動詞複合と助動詞複合は、さらに一般的なレベルで処理されるべきにゃ。と思うけどにゃ…
機能的な順位とは具体的に何を指していますか?助動詞複合と読んでいるものは果たして統
語レベルで複合なのか(膠着型なので形態的にはくっついてますが)は問う余地はあるよう
な気がします。日本語の「かける」をseemのような繰り上げ動詞と同等に扱うことも可能で
すから(Koizumi)。動詞複合にしても動詞+動詞が単一のものとして統語レベルに現れるの
かも疑問ですね(Nishiyama)。
485坊や:01/10/23 09:08
>>483
> そっちは俺の身元知ってるくせにずるいにゃ(w
ここを見てる友達に(if any)ばれるのが恥かしいんです。すいません。(w

> (しかしそう思うとにゃーにゃー書いてるのが恥ずかしいにゃ)
何度かお見かけしたこともあり、人づてにもおちゃめだと聞いてはいましたが、正直なとこ
ろこういう一面をお持ちなのかとびっくりしておる次第です。(w 東京であったとある学
会でこっそりおかきを食べながら発表を聞いている姿もおちゃめでしたが。

> 同一の機能範疇が「させ」になったり「られ」になったりすると考えてもかにゃ。
そうです。もしこれを追求すると「させ」や「られ」になるのはその機能範疇のspecification
が異なるということになります。つまり、Nishiyamaさんのラインです。

> ところで「させられ」 や「られさせ」は言えても「られられ」とか「させさせ」は言えないっ
> てのは、この同一範疇仮説にとって不利になるのかにゃ。
このあたりは前から考えていますが、上に書いた線でいくと同じ範疇をstackさせるというのが答
えになると思います。で、「させられ」や「られさせ」の場合はそれが可能で、「られられ」は
1AEXでだめになり、「させさせ」はhaplologyがかかってると考えるということでどーですか?
あ、「られさせ」は「られ」がindirect passiveの場合だめになのは説明できていないですけど。

> 「殴り死ぬ」になるとか聞いたにゃ。
そうだったかも。うろ覚えなもんで。すいません。

> head-initial で「殴る」が上位V、そのまま原因−結果の順になってるにゃ。
> 日本語の「殴り殺す」も原因−結果の順は同じでも、head-finalで逆に「殺す」がhigher Vにゃ。
この日本語 vs. 中国語の違いは面白いですね、としか言えない…。

ところで妄一ってご存知?>顔文字さん、虚無さん
486(´∀`):01/10/23 22:27
今日、本屋で立ち読みしたパソコン雑誌で面白い複合動詞を見かけたにゃ。
Macはその日のシステムの調子によって自分で起動音を「鳴り分ける」、みたいな文にゃ。
坊やセンセだったらこのような複合の台頭をどう理論的に説明するにゃ?

>こういう一面をお持ちなのかと
いや、こういう一面がすべてなのにゃ、実は。
>こっそりおかきを食べながら発表を聞いている
ぶに″ゃ……

>動詞+動詞が単一のものとして統語レベルに現れるのかも疑問
head-movementによらないとすればmorphological mergerにゃ。
これにはphonological adjacencyが要求されるにゃが、何をもってadjacentとするかが
問題にゃ。音形がなければ機能範疇がいくら介在しててもいいのだろうかにゃ。
というのも、例えば「させ」の補部の範疇は裸のVPではなくもっとclausalなものの
はずだからにゃ。
>「られさせ」は「られ」がindirect passiveの場合だめ
やはり「させ」のselectionの問題のようにも思うにゃ。
>妄一
浅学にして知らにゃいので教えてにゃ。
487かかり助詞:01/10/24 01:03
いつのまにか、telicityから抜け出して私にも解る話題に
なっている。で、無理矢理、横からはいるけど、「られ」とか
「させ」とかはlexiconでくっついて統語に出てくるって、
可能性はないの?ん〜んっ、私はそういうlexcalist approach
はとらないけど、Miyagawa先生なんかそうしてなかったヶ?

486 というのも、例えば「させ」の補部の範疇は裸のVPではなく
   もっとclausalなもの

やっぱりvPくらいでしょうか。でもすると、「られされ」のような
passiveとの共起が問題?
488虚無好き:01/10/24 01:22
>機能的な順位とは具体的に何を指していますか?
やり始める、やり続ける、やり終える、やり遂げる、やりとおす、
やり損なう、やりかねるなど、
英語では順列が逆転する一群の複合動詞があるにゃ。
で、
たたき出す、たたき込む、たたき入れる、たたき付けるなどなどは、
着点表示の動詞があとになってる気がするにゃ。
おおくの複合動詞で順列が固定されているのは、
文法要項だからだと思うけどにゃ…
ちなみに
get there,go there が着点を表すとして、
walk there はどういう意味になるのかにゃ?てりっくではない気がするにゃ。

>ところで妄一ってご存知
妄はabsurd/lyかにゃ?
absurd だワン! にメロンパン一コにゃ。←くだらにゃい…
489(´∀`):01/10/24 05:39
>Miyagawa先生なんかそうしてなかったヶ?
そりゃ昔の話しにゃ。今は逆路線まっしぐら(?)にゃ。関連スレにゃ。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/gengo/994948584/l50
>やっぱりvPくらいでしょうか
もうちょっと上までいってると思うにゃ(IP )。
「着させる」vs.「着せる」みたいな語彙使役との比較からそう考えるのが自然と
思うにゃ。

虚無好きセンセ、風邪なおったにゃ? こんどは俺が風邪気味にゃ。
>英語では順列が逆転する一群の複合動詞
多くは単にhead parameterの問題にゃ。そしてhead finalであることがadjacencyを
保証しやすく、移動によらない複合動詞形成を容易にしてると考えることもできるにゃ。
>walk there
「そこまで歩いていく」というゼロ派生的解釈はないのかにゃ>坊やセンセ
490kakari-joshi:01/10/24 06:49
もうちょっと上までいってると思うにゃ(IP )。
「着させる」vs.「着せる」みたいな語彙使役との比較からそう考えるのが自然と
思うにゃ。

why IP??? the complement of sase cannot be tensed.
491(´∀`):01/10/24 07:31
You mean 'cannot be finitely tensed'?
I have two main reasons. The complement of sase describes a spatio-temporally
independent event, and the causee in the sase causative can be understood as
agentive. Thus 「太郎は三時に学校で花子に体操服を着させた」is ambiguous in the way
「... 着せた」is not. Also note that the causee can antecede zibun, which may
evidence its clausal subjecthood.
492かかり助詞:01/10/24 09:01
>>491ということは、だ。以下の文もOK?

i)太郎は 今日の朝、9時に 花子に昼の1時に体操着を着させた。

なんだか、結構危ない内容の文ですが、太郎が花子に「いいか、
今日の昼 1時になったら体操着着るんだぞ」と朝の9時に命令した、
みたいな意味でいいのかな。同じような内容で次の文はいいと思う。

ii)太郎が今日の朝9時に、花子に昼の1時に体操着を着ることを命じた。

う〜ん、危ない内容だ。太郎はどういう趣味の男なんだ。
しかし、(ii)は自然だけど、(i)はどうですかね。確かに顔文字氏の
例文では「着せた」だとlower clauseの読みは確実にないと
思うけど。tense of infinitivesかぁ。
causeeは前にdiscussしたように(そしてそれを私がきれいさっぱり
忘れていたように)主節の要素で、complement内の
pro/PROをcontrolしている。このpro/PROがvP-Specでなく、
TP-Specにあると考える根拠があるのかニャ。おなかすいたから
またね。
493坊や:01/10/24 10:54
>>486
> 今日、本屋で立ち読みしたパソコン雑誌で面白い複合動詞を見かけたにゃ。
> Macはその日のシステムの調子によって自分で起動音を「鳴り分ける」、みたいな文にゃ。
> 坊やセンセだったらこのような複合の台頭をどう理論的に説明するにゃ?
わお。transitive harmonyを破っている例ですね。自動詞の「鳴る」(他動詞「鳴らす」)
と他動詞「分ける」(自動詞「分かれる」?)がくっついちゃってる。一見したところ、
「鳴る」は項を取ってないように見えるんですけど、気のせいかしら?

> >こういう一面をお持ちなのかと
> いや、こういう一面がすべてなのにゃ、実は。
某氏と派手にバトルを繰り広げていたのを見たりしていたのでおっかないという印象だっ
たのです。はい。

> >動詞+動詞が単一のものとして統語レベルに現れるのかも疑問
> head-movementによらないとすればmorphological mergerにゃ。
> これにはphonological adjacencyが要求されるにゃが、何をもってadjacentとするかが
> 問題にゃ。
日本語はhead-finalのため、V-v-T-Cという連鎖になるのでhead-mvtかmorph mergerなのか
見分けるのはちと骨が折れますね。KoizumiさんがV-raisingに対する証拠をCleftから出して
いましたが。

> 音形がなければ機能範疇がいくら介在しててもいいのだろうかにゃ。
phonological adjacencyのみを考慮に入れればこれは問題ないということになりませんか?

> というのも、例えば「させ」の補部の範疇は裸のVPではなくもっとclausalなものの
> はずだからにゃ。
先週のNELSでLiina Pylkkanenがこの問題を扱っていたと思います。

> >「られさせ」は「られ」がindirect passiveの場合だめ
> やはり「させ」のselectionの問題のようにも思うにゃ。
ですね。ただ細部を詰める際大変そうですが。

> >妄一
ttp://www.f4.dion.ne.jp/~jin3s/2ch/2chta.htm#6tikuriからの引用ですが
> 妄一。つねに豊富な知識と体験を提供してくれるちくり裏事情板の良心。
> 猫語で書き込み、()内に自身による翻訳が表示される。なぜか翻訳された口調は忍者風。
494坊や:01/10/24 10:55
>>487
>「られ」とか「させ」とかはlexiconでくっついて統語に出てくるって、可能性はないの?
私の知る限り、Post-syntacticに扱うことも可能であるということは示されましたが(Miyagawa)、
lexicalistの可能性ではだめだということは示されていないと思います。

>>488
> 英語では順列が逆転する一群の複合動詞があるにゃ。
上の例を見ると英語では不定詞句をとる一群ですね。でもこれらが複合動詞なのかというと違うよ
うな気がするのですが。

> たたき出す、たたき込む、たたき入れる、たたき付けるなどなどは、 着点表示の動詞があと
> になってる気がするにゃ。おおくの複合動詞で順列が固定されているのは、 文法要項だから
> だと思うけどにゃ…
すいません。文法要項というのが何のことなのかフォローできてないです。

> 妄はabsurd/lyかにゃ?
> absurd だワン! にメロンパン一コにゃ。←くだらにゃい…
???ひょっとしてワンは一のことですか??ここまで分かるのにかなり時間がかかりました。

>>488, >>489
> walk there はどういう意味になるのかにゃ?てりっくではない気がするにゃ。

> 「そこまで歩いていく」というゼロ派生的解釈はないのかにゃ>坊やセンセ
う〜ん。
A: How did you go to the station?
B: I walked there.
というのは別に不自然でも何でもないんですが、機会があればネイティブに訊いてみます。
495かかり助詞:01/10/24 12:02
上でちょろっと書いた拙薯のRTO論文に反論している人の
ハンドアウトを入手しました。いままで、2ページぽっちの
アブストラクトしかなかったのですが、これで敵が何を
主張しているか、解るかも知れません。今日明日にでも
読んでみて理解できたら、ご意見をおうかがいしてもよろしい
でしょうか?
496(´∀`):01/10/24 12:11
>>492
I agree that (i) is bad, due to reasons I don't see. But still the difference is clear
between, say, 「太郎は 今日の朝9時に 花子に昼の1時に体操着を着させようとした」and
「... 着せようとした」。Or consider 「太郎は今週日曜にメール連絡で、弟を火曜に京都で、
妹を金曜に神戸で、マラソン大会に出場させた」. Taro's causing activity can be a single event,
himself staying in Osaka all the time, whereas the caused events are spatio-temporally
distinct ones. The point is, in the case of sase causatives, simultaneity is not required
or even implied between the higher, causing event and the lower, caused event.
>主節の要素で、complement内の pro/PROをcontrolしている
You didn't show that the raising-to-Obj analysis is wrong.
>pro/PROがvP-Specでなく、 TP-Specにあると考える根拠
Like I said, how could you otherwise allow the causee to bind zibun?
Presumably, pro/PRO in Spec(vP) is instantiated by the implicit Agent in the passive,
but zibun-binding by it is prohibited, as in 「花子が(太郎に)自分の部屋で殴られた」.

>>493-494
>おっかないという印象
なぜかそう思われがちみたいだワン。まったく心外だワン……
>KoizumiさんがV-raisingに対する証拠をCleftから出していましたが
今度の某学会の発表要旨みてたら、HPSGのシンポでそれにケチつけようという人がいるにゃ。
論調がBOBそっくりで笑ったにゃ。HojiさんのOtani & Whitmanへの反論はV-raisingの有無とは
無関係なのに何言ってんだか、やれやれ、だにゃ。
>lexicalistの可能性ではだめだということは示されていない
この点だけなら、語彙分解の議論がそのまま使えるのではないのかにゃ。
上とも重複するけど、例えば「太郎は花子を2週間休ませた」で「2週間」は下位事象だけに
かかるってことを、lexical integrityを保持したままどのように扱うのにゃ。
497かかり助詞:01/10/24 14:32
>主節の要素で、complement内の pro/PROをcontrolしている
You didn't show that the raising-to-Obj analysis is wrong.

この点に関しては少し考えてみます。ずっと、コントロールだと
思っていたので、RTOと急に言われても違和感あるっす。

koizumiさんの例文で気になっているんだけど、

a.太郎が あげたのは [花子に リンゴを 3つ]だ。

のように必ず最後にfloating quantifierが入っているんだな。
この順番をちょっと変えて、

b.???太郎があげたのは[3つ花子にリンゴを]だ。

何てするとかなり悪くなると思うのだけど。特にFQの
quantifiedNPがpresuppositionにあると最悪。

c.*太郎が リンゴを あげたのは [花子に 3つ]だ。

こういうのはPBCかなんかで説明できるのかな。個人的には、
a.は普通のcleftとは違う構文のような気がする。

ところで私の個人的な論客のハンドアウト読んで内容を理解しました。
でも、判断が多分に怪しい以外、余り大したこと書いてなかったので、
載せないことにします。それと、顔文字氏が私の思っている人ならば、
むかぁーし、学会でお目かけしたことがあります。私も恐い印象あっ
たな。まあ、若手から中堅の言語学者なんて、ちょっと恐いイメージ
でいいのではないでしょうか?なんというか、若い頃のマス大山の
ような求道者ポサを醸し出していて。私なんか、学会で人に会うと
「アメフトでもやっているんですか?」って聞かれるから、只今
減量中だよ。
498一生成文法家:01/10/24 15:31
顔文字さん、

>>496の、
「HojiさんのOtani & Whitmanへの反論はV-raisingの
有無とは無関係なのに何言ってんだか、やれやれ」
という所に関して質問させてください。
HojiのLI論文は、(パラパラとめくってみただけなので、
誤解しているかもしれませんが、)一口に言って、
「V-raisingが存在することの証拠としてOtani& Whitmanが
挙げている現象は、実はV-raisingが存在することの証拠とは
なっていないのだ」
と主張しているのではないのでしょうか。
499坊や:01/10/24 17:34
>>496
> >>493-494
> >おっかないという印象
> なぜかそう思われがちみたいだワン。まったく心外だワン……
実は私もそういう印象を持たれがちだったりします。

> >lexicalistの可能性ではだめだということは示されていない
> この点だけなら、語彙分解の議論がそのまま使えるのではないのかにゃ。
> 上とも重複するけど、例えば「太郎は花子を2週間休ませた」で「2週間」は下位事象だけに
> かかるってことを、lexical integrityを保持したままどのように扱うのにゃ。
確かにこの場合lexical integrityを保持したままじゃ説明できないですね。むしろ問題は
下位事象のみが副詞句によって修飾されることのない語彙使役の場合ということになりますか。

>>497
> この点に関しては少し考えてみます。ずっと、コントロールだと
> 思っていたので、RTOと急に言われても違和感あるっす。
Watanabeさんのヲ使役の分析はRTO/ECMだったような気がします。

> koizumiさんの例文で気になっているんだけど、
> a.太郎が あげたのは [花子に リンゴを 3つ]だ。
> b.???太郎があげたのは[3つ花子にリンゴを]だ。
> c.*太郎が リンゴを あげたのは [花子に 3つ]だ。
>
> こういうのはPBCかなんかで説明できるのかな。個人的には、a.は普通のcleftとは違う構文の
> ような気がする。
確かにb,cは悪いですけど、これらもcleftだと考えて別の理由(例えば、FQにかかる制約とか)
でだめになっている可能性はないんですかね?
500一生成文法家:01/10/24 17:50
>> 上とも重複するけど、例えば「太郎は花子を2週間休ませた」で「2週間」は下位事象だけに
>> かかるってことを、lexical integrityを保持したままどのように扱うのにゃ。
>確かにこの場合lexical integrityを保持したままじゃ説明できないですね。

できないことはありません。Studies in Contemporary Phrase
Structure Grammar (ed. by Levine and Green)所収のManning et al.
の論文を見てみてください。もっとも私はManning et al.の理論が正しい
とは思いませんが。
501坊や:01/10/24 19:51
>>500
>できないことはありません。
畢竟すれば出来ないことはないということになると思います。
上の発言は顔文字さんと私がシェアしてると思われる仮説
(句構造、副詞の修飾、「自分」のbinding等に関するもの)が
前提になっています。

>Studies in Contemporary Phrase Structure Grammar
> (ed. by Levine and Green)所収のManning et al. の論
>文を見てみてください。もっとも私はManning et al.の理
>論が正しいとは思いませんが。
骨子だけでも軽く紹介してもらえませんか?

ついでに、anti-lexicalismではだめだということを論じた論文
でもし何かご存知でしたら教えていただきたいと思います。
502(´∀`):01/10/24 21:55
>>497
>RTOと急に言われても
そう急でもないのにゃ。意地悪するみたいだけど
http://mimizun2.mine.nu:81/2chlog/gengo/mentai.2ch.net/gengo/kako/986/986548454.html
の165以来の宿題なのにゃ。
>求道者ポサ
ならよいけど、単に893みたいとか言われると悲しいのにゃ……(w
>「アメフトでもやっているんですか?」
う〜ん、今までかかり氏ではと疑った人は全員そのような体格ではにゃいなぁ……
ひょっとしてCornellかにゃ(まだ言ってるにゃ)

>>498
仰せの通りにゃ。V-raisingへのproにもconにもなってないから無関係なのにゃ。

>>499
>下位事象のみが副詞句によって修飾されることのない語彙使役
この点、どうなんだろかにゃ。自分で自分の首しめてりゃ世話ないけど、例えば
「マネキン人形に新しい水着を2週間着せる」とか、無理かにゃ。
あるいは有名な almost kill とか、にゃ。俺自身は「着せる」もkillもsyntacticだと
思ってるんだけどにゃ、念のため。

>>500
その本持ってないので、イケズしないで簡単に紹介してにゃ。複合動詞をどんどんlexicallyに
取り込んでいくと、辞書が爆発しないのか、と素朴に心配するにゃ。あと、そのやり方で
almost kill も扱えるのかにゃ。
この種の議論はlexical/syntacticの違いとは無関係のものをそれぞれの立場が適当に自分に
都合のいいように解釈してるという印象もあるにゃ。ただなんとなく、にゃ。
根本理念として、辞書情報はできるだけ縮小してsyntaxでやれることは全部syntaxで、という
のがエレガントだというのが俺にはあるのにゃ。だからlexicalにもできる、というだけなら
あっそ、で済んでしまうのにゃ。

>>501
ワン!(w
503名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/25 00:22
499 確かにb,cは悪いですけど、これらもcleftだと考えて別の理由(例えば、
FQにかかる制約とか)でだめになっている可能性はないんですかね?

でも、「太郎があげたのは[花子にリンゴを]だ」のようなFQのない文もよくない
と思うのだけど。ちなみにfocusが両方ともwhなら「太郎があげたのは[誰に何を]なの?」
のようにかなりいい文になる。そう言うわけでwh-cluster(grefendolf(綴り?)LI)
というのは日本語でもovertにできると思っております。

502>>の165以来の宿題なのにゃ。

ひゃぁ、893みたいな先生に宿題出されて、長いこと忘れてやらないでいた。
まずいっすぅ。おゆるしぉ〜ぅ。cornell/Ithacaは一度だけ行ったことある。
whitman宅の裏庭でBBQごちそうになった。うまかった。まあ、次期に私の
正体解りますから。そしたらメールでも下さい。それまでは初代タイガーの
ようにミステリアスでいたい。初代タイガーはデビューしたときに会場から
「佐山〜っ」と声援送られていたけど。
504一生成文法家:01/10/25 01:08
まず、坊やさん、
Manning et al.の理論が、句構造などに関して坊やさんたちとは違う仮定に
基づいているのかどうか、ぜひ実際に確かめてみてください。
なお、私は、日本語の使役文に関しては坊やさんがanti-lexicalistと
読んでいるタイプの分析(使役文はある種の埋め込み文を伴うという
仮定に基づく分析)が正しいと考えています。そのような分析では
駄目だということを示している論文は存在しないと思います。

次に、顔文字さん、
顔文字さんは、来月の日本英語学会における福島さんの発表の要旨に関して
手厳しい批判を加えられたわけですが、福島さんは、「Otani & Whitmanが
V-raisingの証拠として提示したものは、実際には証拠にはなっていないこと
がHojiによって示された」と言っているだけです。何ら間違ったことは
言っていない。もう一度お読みになってみてはいかがですか。匿名の人物を
批判するのとはわけが違うのですから。
Manning et al.の理論の内容説明は、すみませんが勘弁して下さい。HPSG
の理論の内容を全角・半角の文字だけで説明するのはあまりにも大変なので。
ただ、この論文は、古いヴァージョンがウエブ上にあります。場所は
http://www.ling.ed.ac.uk/~night/POST/collections.html
です。それを見れば理論の内容はわかると思います。lexicalにもできる
と言っているだけのものではありません。前にもかいたように、正しい
理論であるとは私も考えていませんが。
505虚無好き:01/10/25 01:23
>上の例を見ると英語では不定詞句をとる一群ですね。でもこれらが複合動詞なのかというと違うよ
>うな気がするのですが。
にゃにゃ?
「やり始める」「やり続ける」は複合動詞ではないのかにゃ?
どちらにせよ、「英語では不定詞句をとる一群」は、ふたつの動詞が逆転するにゃ。
これは、おそらくヘッド・パラメタに関係あるのにゃ。
>すいません。文法要項というのが何のことなのかフォローできてないです。
これはほかの一群、
行為→結果、行為→着点というセマンティック・ロールに関するもの、
漢語を訓読しただけと思われるもの、(「請い願う」とか)
接辞的に他の動詞が、語調を整えるために加わったもの(「うち過ぐ」とか)
などなどを言ったのにゃ。
で、いろいろ考えて、あんまりふたつのイベントの継起を順列に反映させているとは思えないにゃ。
で、
わたしも膠着した形態素が統語上もひとつだとは思ってないにゃ。
1)殴り殺しそうです。
2)殴り殺すそうです。
のちがいは、「そう」を独立させないとできそうにもないにゃ。
埋め込みのほうの受動化は両方可だにゃ。
1)殴り殺されそうです。
2)殴り殺されるそうです。
過去は
1)殴り殺してそうです。(これで標準的にゃ?わからんにゃ。)
2)殴り殺したそうです。(いいにゃ。)
主文の過去は
1)殴り殺しそうでした。
2)×殴り殺すそうでした。
主文の否定は
1)殴り殺しそうではない。
2)×殴り殺すそうではない。
なんでにゃ?なんで主文が否定できないのにゃ?
「そうです」って、助詞?

>ここまで分かるのにかなり時間がかかりました。
あのギャグはかなり寒かったにゃ…
ごめんにゃ。
506虚無好き:01/10/25 02:15
↑「殴り殺さないそうです」○マル
をみると、
I don't think he'll kill me.
とおなじことが起こってるのかにゃ?
わからんにゃ。
知りたいにゃ。誰か頼むにゃ…
507(´∀`):01/10/25 02:55
>>503
正体あてはあくまでジョークなので、気を悪くしないで欲しいにゃ。
俺は初代タイガーの正体はしばらく知らなかったが、二代目・三沢タイガーは最初から
分かったにゃ。三代目・金本タイガーは可哀想だったにゃ。
え? プロレス板逝けってかにゃ。

>>504
ちょっと待つにゃ。俺は某学会としか言ってないし、あなたみたいに個人名も出してないにゃ。
分かる人にしか分からないように配慮したのにゃ。それに問題部分は「Hoji論文はV-raising
分析の是非にはなんの関係もない」というのが正しいのであって、もう一度読んでみたが、
O&WのVR説はHojiにより「反論された」(原文ママ)というのはHojiがVR否定の議論をたてて
いるという誤解を与えやすい、まずい表現だと思うがどうにゃ?
>「Otani & WhitmanがV-raisingの証拠として提示したものは、実際には証拠には
>なっていないことがHojiによって示された」と言っているだけ
だと分かるのは、Hoji論文を自分で読んだ人だけにゃ。
ま、とにかく他スレで横行する個人叩きみたいなのは俺もスカンし、個人名が分かる人にだけ
でも分かってしまう書き方をしたのは悪かったにゃ。これから気をつけますにゃ。
正直、すまんかったにゃ(ぺこり)

>>505-506
にゃ、一種の否定の転位みたいなのが関係しているんではにゃいの?
既出だが「すべきではない」は実際には「しないべきだ」の意味になるにゃ。
「殴り殺さないそうです」では転位がおきず「殴り殺すそうではない」が表出しない。
なぜか? さあ……(w
508坊や:01/10/25 04:19
>>502
> 「マネキン人形に新しい水着を2週間着せる」とか、無理かにゃ。
> あるいは有名な almost kill とか、にゃ。
almostの場合は多義性が出るといわれますね。語彙使役で多義性がでないのは様態副詞等
ですね。上のマネキン人形はちょっとだめだな。「マネキン人形に新しい水着を2週間着
させる」だと「2週間新しい水着を着せた状態のままにおく」という意味でとれるのですが。

> 俺自身は「着せる」もkillもsyntacticだと思ってるんだけどにゃ、念のため。
僕もそう思うんですが、強いargumentが出ていないので慎重になってるだけです。

>>503
> でも、「太郎があげたのは[花子にリンゴを]だ」のようなFQのない文もよくない …
なるほど。このあたりは不勉強だからこの辺にしておきますです。はい。

>>504
> Manning et al.の理論が、句構造などに関して坊やさんたちとは違う仮定に
> 基づいているのかどうか、ぜひ実際に確かめてみてください。
ちらっと論文を見ましたが、あれは別にHPSGじゃなくてもLexicalismを仮定していればOKとい
うことでしたけど、使役のlexical treatmentの根拠となるものって一体なんなのかさっぱり
分かりませんでした。

>>505
> 「やり始める」「やり続ける」は複合動詞ではないのかにゃ?
見かけはそうですけど、どうなんでしょ?上で書いたのは英語の場合です。

>いろいろ考えて、あんまりふたつのイベントの継起を順列に反映させているとは思えないにゃ。
ご説明どうもです。これは二つのイベントが継起する場合のみにあてはまることなんでは?
509虚無好き:01/10/25 12:00
>なぜか? さあ……(w
愚問スンマソ。にゃ。
明治時代の資料には「あらざるべからず」がやたらでてくるけどにゃ。
>(ぺこり)
にゃにゃ。わたしはミームの媒介ウイルスなのにゃ?

>見かけはそうですけど、どうなんでしょ?
先生にそういわれてしまうと、
さあ……(w にゃ。
IP分析が必要なのかにゃ?またくるにゃ。
510かかり助詞:01/10/25 15:44
504&507すいません、双方で和解した問題を蒸し返すようで
悪いんですが、角が立つといけないので英語学会のアブストラクト
の話しはおいといて、一般論として話したいと思います。あくまで、
研究者として冷静に話し合いましょ。

言語学者Aさんが論文を学会で発表したり、journalに載せたり
した場合、それは言語学者Aさんはその論文に関して一切の
責任を追う、すなわちどんな批判も覚悟の上で、公にする、という
ことだと思うのですが。すくなくとも、私は論文を出すときは
それくらいの覚悟しているし、みなさんもacknowledgementの最後に
「全ての責任は筆者にある」って書くでしょ。一生成文法家氏が
さほど怒る問題か、私には解らないのだけど。まあ、叩かれるという
ことはそれほど目立っているということだから、それをほこりに
思えるくらい、自分の論文に自信をもって発表したいところ。

私のRTO論文に反対している人って、まあ、例文の判断のいい加減さにも
納得いかないところあるけど、私のRTO論文自体がまだmsなのよね。
口頭発表したことないネタだし。こう言うのは確かに良くないと思う。
511一生成文法家:01/10/25 16:36
>>510
アブストラクトに批判を加えたことに問題があると言ったのではなく、
アブストラクトの内容を歪曲している(と私には思われた)ことに
問題があると言ったのです。どんな批判も覚悟の上で出版するという
のは当たり前のことで、そんな当たり前のこともわかっていない人間
と思われてしまったのは残念です。
512(´∀`):01/10/25 18:31
>>511
>アブストラクトの内容を歪曲している(と私には思われた)
ってのはきわめて心外だから取り急ぎ反論しとくにゃ。俺の発言は
「そのアブストラクトはHoji論文の内容を歪曲している(と俺には思われた)」
という意味で、これは撤回するつもりはないにゃ。上の謝罪は個人名が特定可能な
書き方をしたことに対してのものにゃ。ところで具体的に個人名をあげてしまった
あなたの立場はどうなのにゃ。
アブストラクトの「反論された」というのはやっぱりmisleadingにゃ。あの文章を
読んだだけでいったいどこの誰が
>「Otani & WhitmanがV-raisingの証拠として提示したものは、実際には証拠には
>なっていないことがHojiによって示された」と言っているだけ
だと理解するのにゃ? むしろあなたのほうが身びいきの歪曲ないし好意的解釈を
しているように思えるが、どうにゃ。
513アブストラクトなど読んでないが:01/10/25 21:42
1ここに証拠があるぴょーん
2いやそれは証拠にはなってないぴょーん

2は十分1への反論と呼べると思うが。
反論ではなくてどう書けば納得するのかな?
抗議された?(w
514かかり助詞:01/10/26 00:57
みなさん、落ちついて。
>>511なるほど。その点に関しては私の勘違いでした。お詫びします。
それと、確かに顔文字さんの言うように、当該のアブストラクトは
読み手にHojiの論文の骨子を思い違いさせるような書き方であると
思います。ただ、それがアブストラクトという短い行数の中で
書いたモノのためであるかどうかは解りませんが。
どちらが湾曲して解釈しているかはおそらくは不毛な争いになるので
(労力・時間ももったいないし)議論しない方がいいのでは。
取りあえず、顔文字氏は「個人を特定できる形でサイトした」、
一生成文法家氏は「実際に名前を出した」、私は「済んだ問題を
勘違いして蒸し返した」という点で全員非があるということで
和解する、という案はどうでしょ。
515坊や:01/10/26 03:11
水をかえましょう。

>ALL
ところで、前スレはAA荒らし(今は削除済み?)もあったためか474まで
で終わってます。このスレも一レスにかなりの量の書き込みがあるの
でそろそろ限界が近いかと思うのですが、いつ頃になったら新スレに
移行しますか?個人的には550を超えたあたりが良いかと思うのです
が、どうでしょう?
516(´∀`):01/10/26 04:24
にゃ、ここはかかり氏の意見に従うことにするかにゃ。
しかし、批判スレとかいいながら批判派はすっかり退散してしもうたようだし、
むしろ「生成文法応援スレ」でもたてたほうが批判派も元気が出るかもにゃ。

>>508
>上のマネキン人形はちょっとだめだな
にゃるほど。しかしそうすると英語のjailみたいな語彙動詞との差がますます出てしまうにゃ。
John jailed Mary for two weeks.
「二週間投獄した」はやはりダメかにゃ。俺はあまり抵抗ないけどにゃ(実はマネキンの例も)。
「着せておいた」とか「投獄しておいた」だと落ち着きがよくなるとすれば、それに対応する
aspectualなゼロ派生が英語では起きてるということかも知れにゃい。
517名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/26 04:33
ちょっと変な方向になっちゃったし、今、
いいタイミングかも。515も550も
大して変わらないと思う。
518名無しさん:01/10/26 04:37
というかいま前スレみれるので1スレあたりのサイズ上限はあがってるっぽい。
519名無しさん:01/10/26 04:58
いま512KBが上限だそうで、かちゅ〜しゃのログを見ると
このスレッドはいま423KBなので、この書きこみペースだと626レスあたりで
次にいきそうな感じですよ。
520坊や:01/10/26 05:05
>>516
「二週間投獄する」はOKです。
「着せる」のジャッジはもう少し考えてみます。私の場合、「着せる」
だとwearではなくput onの意味でしかとれないようです。(適切なコン
テクストが思い浮かばないだけなのかもしれませんが。) で、「2週
間」というのがつくとwearでしかとれないのが問題のようです。

>517, 518
このスレも今後の展開もどうなるか分からないし、サイズ上限も上
がっている可能性があるということだから、限界まで頑張ってみます?(w
521坊や:01/10/26 05:11
>519
あら、見逃してました。じゃ、このままがんばりましょ。
522>516:01/10/26 08:21
>「二週間投獄した」はやはりダメかにゃ。俺はあまり
>抵抗ないけどにゃ(実はマネキンの例も)。

 確かShibataniが70年代の何かのペーパーで
「二週間牢屋に入れた」みたいな例文を
(acceptableとして)使ってましたね。
僕も基本的にこの手のやつはダメだと思う。けど、
容認可という人の気持ちも分かる。(w
ちょっとcoerceしてやれば問題ない、かな。
523かかり助詞:01/10/26 15:27
522のjudgmentに一票。「二週間牢屋に入れた」はなんとも
気持ち悪い。私はjudgmentきついのかな。

そろそろ、新スレに引っ越しの話しが出ているけど、今度は
「批判スレ」という名前やめられないかね。顔文字氏が
言う「応援すれ」ではなんだかこちらが書く気なくなりそうだ。
「生成文法自己批判すれ」なんてのはどう?あと、主語すれとか、
係り結びとか、topic baseの何かないかね。照応表現には
期待していたけど、下がりまくっているな。私は、あんまり
syntaxのことを話せる仲間が周りにいないので、ここはいい
刺激になる。
524坊や:01/10/26 16:26
>>522, >>523
「二週間牢屋に入れた」も別に悪くないです。なんでだろ?
顔文字さんも私も関西の人間ですけど、これはaccident
なんでせうか?(柴谷先生も関西の方だと思いますが、
『日本語の分析』を見たところ、上海生まれということなの
で詳しくは分かりませぬ。)かかりさんは東京がご出身の
ようだし…。522さんはどちらのご出身なんでしょう?

>新スレタイトル
いっそのこと「批判」を取っ払って、その点underspecifyしちゃう
のはどうでしょう。そうすれば、批判でも応援(w; もしくは議論)
でもありになって現状に合致するような気がします。
525(´∀`):01/10/26 17:14
「着せる」のみならず「着る」でも俺はOKにゃ。
「太郎は二週間同じシャツを着た」。反復読みではなく「着たきり雀」読みができるにゃ。
John put the book on the desk for two weeks.「本を机の上に二週間置いた」
やっぱりかなりOKにゃ。

トンデモ話を思いついたにゃ。「着せる」←「着せておく」、「入れる」←「入れておく」式の
ゼロ派生が問題として、これが関西弁では許されるのに関東弁では許されないってのは、関西弁で
のみcomplementizer deletionが可能というのに連動してるとは考えられにゃいかな。
そして実際、このゼロ派生が可能な英語ではcomp. del. も許されるにゃが、フランス語はcomp. del..
もゼロ派生もないにゃ。

>新スレタイトル
類似スレの乱立を防ぐ意味でも、「生成文法総合スレッド」とし、とりあえず生成関係は全部
ここに書くことにして、大きく発展しそうなテーマはのれん分けして独立スレ化させる、って
のはどうにゃ。
526522:01/10/26 19:10
>>524
九州出身で大学以降は関西に10年くらいすんでました。
出身地の言葉は関東系だといわれることもあります。が、
知り合いの和歌山出身者は「2週間牢屋に入れた」は
アカンやろと言ってました。(w
522で書いた通り容認派の気持ちもわかります。
顔文字氏の一連の例文の判断も、そういう判断をする人が
いることは理解できる。

>>525
>John put the book on the desk for two weeks.
>「本を机の上に二週間置いた」 やっぱりかなりOKにゃ。
ネイティブでOKという人がいれば面白いですね。
文献で主張されていることによれば反復読みになるハズですが。
問題はresulting stateが読みにどう関わっているか、とい
ことだと思いますが。
event --> stateというスキーマで前者に副詞がかかれば
反復読み、後者だとresult継続読みがcoerceされる、てな感じで
しょうか。

>関西弁でのみcomplementizer deletionが可能
 これ、例えばどんなやつでしょうか?
527坊や:01/10/26 20:03
時間がないのでちょっとだけ

>>526
>>関西弁でのみcomplementizer deletionが可能
>これ、例えばどんなやつでしょうか?
具体的には 「ジョンが 神戸に いく (って) ゆうた 」
です。関西にお住まいだったのであれば分かると
思いますが、Compを落とした場合は音に色をつけ
ます。「いくぅ〜」って感じ。(w
528坊や:01/10/26 20:04
「ゆうた」は「言った」です。念のため。
529(´∀`):01/10/26 21:14
>ネイティブでOKという人がいれば面白いですね。
てかOKにならないと話しが合わないにゃ。
jail for two yearsがOKなのは
[ PUT [ x BE IN-JAIL ]]
相当の統語構造ないし概念構造があるからだ、というなら
[ put [ the book on the desk ]]
も同様のはずなのにゃ。

関東弁では「と」は省略できない*(と)思うが、
関西弁やったら「と/て」は省略できる(と/て)思うねん。
ほんでな、英語のthat-deletionの分析ちゅーたら誰やったか
忘れてもうたけどnull C → matrix Vのincorporation
っちゅーのがあるやんか。
John claims (that) he is innocent. vs.
Johnユs claim *(that) he is innocent
やったら、名詞claimは動詞claimからの派生やからnull Cの
取り込みはでけへんっちゅーのがMユs G. からfollowする、
っちゅーてたん、誰やったかなぁ?
ほんでな、前にもちょっと書いたんやけどな、日本語では
そもそもゼロ派生ができひん、ゆうのを関西弁やったら
できる、っちゅーふうにparametrizeしたらええんちゃうか、
思たんやけど、別にええで、気にせんで。
にゃ。
530名無し象は鼻がウナギだ!:01/10/26 22:50
>>527, 529
関西弁でのcomplementizer deletionの解説どうも。
いわれてみるとそうですね。

>>529
jailとputは大雑把な概念構造は529のようにほぼ同じなんでしょうが、
どのcomponentに重きがあるのかそれぞれの語彙で違う可能性はあるん
じゃないでしょうか。jailの例文は問題なく感じますけど、put for
two weeksはちょっと?な感がしますが。普通ならleftでしょうね。
ネイティブに聞いてみましたが、first choiceではないけど、それほど
ひどくもない(put for two days)、ということでした。
いづれにしても仮説にかんしてはもうちょっと関西人のデータが
必要でしょうね。和歌山出身の先輩は、あかんやろ、ゆうてはった
しなぁ。(w
531かかり助詞:01/10/27 15:04
勢いにのって新スレに突入するはずが、このスレ自体が下がり気味に
なってしまいました。これはいけない。

893っぽい顔文字先生に宿題出されたので、本業を放ったらかして
音韻論すれに遊びに行ったりしながら、考えていましたが難しい。
問題は「causativeはRTOかcontrolか、論拠をあげて答えよ。」
というのですが。問題は「させ」の補文が「させ」に形態的にくっつ
いていて、あんまりテストができないことなんだな。でもまあ、
こういうのどうでしょ。

(1)a. 太郎が みんなを バカでないと 思っている。(RTO)
    ∀>notがprimary、not>∀も可
 b. 太郎が みんなに 教科書を読まないように命じた。(control)
    ∀>notのみ
 c. 太郎が みんなを 走らなく させた。(をcausative)
    ∀>notのみダト思う。
 d. 太郎が みんなに 教科書を読まなく させた。(にcausative)
    ∀>notのみだと思う。そもそもあんまり座りのいい文でない。

要するにRTOだとreconstructして∀がnegの内側のスコープをとれる
けど、controlとcausativeはneg>∀の読みがないと思う。から、
causativeはcontrol。正直言ってあまりいい議論でないけど。私だったら
学生がこういう答え持ってきたら、書き直しの刑だな。顔文字氏を
はじめ、みなさん、何点くれますか?
532(´∀`):01/10/27 22:34
にゃ、この週末は坊やセンセあたりは学会で出払ってる可能性があるにゃ。
ところで俺は「ドミノたおし」としか言わないにゃ、スレ違いだけどにゃ。

議論の主旨は明快でいちおうconvinceされたにゃ。しかし「走らなく させた」
ってのが通常の「させ使役」なのかどうか半信半疑にゃ。「走らなくした」
「走れなくした」とかも言えるにゃ。もう一つがscramblingをかけると
どうにゃるか、だけど、既出の「*バカだと太郎を花子が思った」と
「走らないようにみんなに太郎が銘じた」の差がRTO対controlの差だとすると、
「走らなくみんなを(/に)太郎がさせた」はむしろ前者と同質という
直観にメロンパン1コ、にゃ
RTOって何ですか?
534かかり助詞:01/10/28 01:01
532 ご指摘の「走らなくみんなを/に太郎がさせた」というのは、
PBC違反と言うより、そもそも「させ」とそれにくっついている
述語「走らなく」を切り離したことに問題あるのでは?RTO
(>>533raising to objectね。このスレの上でも話題になっている)
はcomplement subjectをさらに上に上げると文法的。
「太郎を (昨日まで) バカだと 花子が思っていた」
だけど、「させ」では
「太郎を・に 走らなく 花子が させた」
という少しおかしな文になる。どうでしょ。
秋の学会の季節かぁ。
535(´∀`):01/10/28 01:12
んにゃ、書き忘れたが
「みんなを走らなく太郎がさせた」は「みんなをバカだと太郎が思った」に近く、
「走らなくみんなを太郎がさせた」「バカだとみんなを太郎が思った」よりかなりよい、
という個人的観察が先にあるのにゃ。

ついでに「ヲcausee」と「ニcausee」の構造上の違いについて、かかり氏はどう考えてるにゃ?
536かかり助詞:01/10/28 03:18
535 なるほど。で、「に-causative」と「を-causative」ですが、
わかりません。ストーリーとしては「に」がcontrolで「を」がRTO
だと面白いなと思うのですがね。「を」格というのはやはり構造格だ
と思うので、「させ」ないしは動詞とくっついた「読ませ」が与える
というラインで行きたい。「に」はpostposition。こうして何か
面白いことが言えるといいのだけど。
537(´∀`):01/10/28 04:19
>「を」がRTOだと面白い
豹変してるにゃ(w
いくつか関係する観察があると思うにゃ。
まず、「二格使役」は許可読み、「ヲ格使役」は強制読み、という区別を
いちおう認めておいて、受け身では強制読みしか出ない(「太郎が走らされた」)
というのは、「ヲ格」だけ受動化可能ということにゃ。構造格vs.内在格という
ことでもよいにゃが、受動形態素によって吸収される格ということで「ヲ格」は
「させ」から来てるに違いないにゃ。
しかし二格がcontrolかどうかは、「走らなくみんなに太郎がさせた」も同様に
悪いので、とりあえず保留にゃ。
538衝動派:01/10/29 02:06
しばらく離れていたらすごい勢いジャーないですかぁ〜。割り込みするのも四苦八苦。

> まず、「二格使役」は許可読み、「ヲ格使役」は強制読み、という区別を
> いちおう認めておいて、受け身では強制読みしか出ない(「太郎が走らされた」)

許可読みvs.強制読みをlet vs. makeと並べてみたりするとletの受身はないと
思われる(John was let to leave). でも多分letはraising verbらしい。
ひょっとすると(てかおそらく)許可読みだろうが強制読みだろうが「させ」はraisingでは?
と考えられる。これはかかり助詞さんの作用域データにも合うし、顔文字さんの
PBCデータにも合う。問題はなぜpassiveには許可読みがないのかということ。あと
イディオムも問題になるかも。

(a) (シンポジウムの司会者として)X氏に白羽の矢が当たった。
(b) ?Y氏は(シンポジウムの司会者として)白羽の矢をX氏に当たらせた。
(c) *Y氏は(シンポジウムの司会者として)白羽の矢にX氏に当たらせた。

判断は僕のなんですが、どうなんでしょ?
539かかり助詞:01/10/29 03:22
衝撃派さんお久しぶり。
フムフム、letにpassiveがないのは初めて気づいたな。
let there be〜なんて言えるからcontrolではないのは確実。
「させ」がraisingでも作用域データに合うというのが、
どういうことなのか良くわかりません。もう少し説明して頂戴。
idiomをcausativeにすると、確かに538のb-cは悪いな。
特にcは悪い。idiomでもcausative可のモノもあると思うけど。
(d) X氏の病気は医者にサジを投げさせるほどのモノだった。
  (doubleをconstraintのため、をcausative不可)
(e) 大仁田は局アナにスクワットを強制して、膝{を/*に}笑わせた。
どちらも強制読みで、(e)の「にcausative」悪いな。
540(´∀`):01/10/29 03:27
にゃ! 懐かしい人が帰ってきたにゃ。

(c)はni-causeeには意志性が要求されるためであって、イディオムかどうかは
二の次だと思うにゃ。 「花を枯れさせた」vs.「*花に枯れさせた」
(b)は「当てた」によるblockingではないかにゃ。

俺が前から気になってたコントラストも紹介させてにゃ。
VP削除で二格とヲ格に差があると思うんだけどにゃ、
1) 太郎は 花子に・を 大声で歌わせた。
2a) 次郎も 月子に・を そうさせた。
2b) 次郎も 月子*?に・を そうした。
(2a)とは違い、(2b)では「二格」は使えないと思うにゃが、どうにゃ?
もしそうなら、これはni-causeeは-saseの補文内に留まっており、
o-causeeはその外側に出ているためとも考えられるにゃが。

虚無好きセンセ、こっちでは最近見にゃいが言語学はもう飽きたにゃ?
541虚無好き:01/10/29 04:10
飽きてないにゃ。
Get back to where you once belonged.
では、けっこう面白いことが起こってるのかにゃ?
とか思ってるにゃ。
542坊や:01/10/29 06:57
>>529
> ほんでな、英語のthat-deletionの分析ちゅーたら誰やったか忘れてもうたけど
> null C → matrix Vのincorporationっちゅーのがあるやんか。
> John claims (that) he is innocent. vs. Johnユs claim *(that) he is innocent
> やったら、名詞claimは動詞claimからの派生やからnull Cの取り込みはでけへんっ
> ちゅーのがMユs G. からfollowする、っちゅーてたん、誰やったかなぁ?
それは小川さんですかね。私の記憶だとV-to-T movementとM's Gを絡めていたような気が
します。ただ、M's Gはderivationにのみ成り立つ話ですからinflectionでもこの話が成り
立つという仮定が必要です…。

>893っぽい顔文字先生
関西弁だからかしら…。

>>532
> しかし「走らなく させた」ってのが通常の「させ使役」なのかどうか半信半疑にゃ。
>「走らなくした」「走れなくした」とかも言えるにゃ。
「する」がcausativeを意味するときがありますね。「赤くする」(cf. 「赤くなる」)とか。

個人的には「走らなくする」はちょっと変なのですが、scramblingに関しては「走らなく/走れ
なく」に「さえ」をつけてやると>>534でかかりさんが言っていたmorphologyでの問題(そもそ
も「させ」とそれにくっついている述語「走らなく」を切り離したことに問題あるのでは?)
はコントロールできるんじゃないでしょうか?「さえ」をつけることで新たにコントロールし
ないといけないファクターが出てくるかもしれませんが。

>>537
> まず、「二格使役」は許可読み、「ヲ格使役」は強制読み、という区別をいちおう認めて
> 受け身では強制読みしか出ない(「太郎が走らされた」)というのは、
これ直感はそうなんですけど、許可読みと強制読みを区別するテストはあるんでしょうかね?

ところで、細かいことですが「白羽の矢が立つ」じゃないですか?
543かかり助詞:01/10/29 10:24
540 (2a)とは違い、(2b)では「二格」は使えないと思うにゃが、どうにゃ?
もしそうなら、これはni-causeeは-saseの補文内に留まっており、
o-causeeはその外側に出ているためとも考えられるにゃが。

判断には同意。しかし、例えば「に」のmarkingに「させ」が関係
しているのだったら、2b)が悪いのもexpectedなのでは?ずっと
まえのdiscussionでadverbの解釈・分布から、causeeはmatrix
となった(よね?)

542 私も「さえ」つけることは考えたけど、「さえ」の分析自体
良く解らないこと多いしね。hoji et alだっけ、だいぶ前にやって
いたけど、著者の一人が「あれは間違えだからサイトしないで」とか
言っていたような気がする。まあ、relevant sentenceは
「走らせさえ、太郎が花子{を/に}した。」というあんまり良くない
sentenceになるな。PBCを守っていたら、良くなるかな。
「花子{を/に}走らせさえ、太郎がした」これじゃぁ、
RTOって話しになるな。

結構、このcausativeの話しレベル高いね。
544かかり助詞:01/10/29 11:22
上の「さえraising」の例文、勘違いした。relevant sentenceは
「走らなくさえ 太郎が 花子を{を/に} させた」
みたいなのか。判断はワカラン。あんまり良くないのは確か。
545(´∀`):01/10/29 18:00
>>542
にゃ、たぶんPesetskyあたりだと思うにゃ。
もちろんOgawa氏の研究もよく知ってるにゃ。(博論送ってくれてありがとにゃ)
>M's Gはderivationにのみ成り立つ話ですからinflectionでもこの話が成り
>立つという仮定が必要です
もし前に言ったみたいにフランス語の動詞が名詞からの派生なら、その段階で
complementizer deletionはできなくなるはずで、V-to-T raisingとの関連が失われて
しまうにゃ。

>>543
>判断には同意
7,8年前に気づいたにゃが、それっきりペーパーで取り上げることもなく
ほったらかしにしておいたのにゃ。
>「に」のmarkingに「させ」が関係しているのだったら、2b)が悪いのも
>expectedなのでは?
それだけだとヲ格も悪くなってしまうにゃ。
>adverbの解釈・分布から、causeeはmatrixとなった
Adv. - ni-causeeの語順で、Adv.はmatrix解釈しかない、という例かにゃ?
もしni-causeeは補文内の最上位位置にあり、補文全体へのAdv. adjunctionが
できないとしたら、いちおう説明できるにゃが……

? 花子を走らなくさえ太郎がさせた。
* 走らなくさえ花子を太郎がさせた。
という判断でどうにゃ?
546衝動派:01/10/29 23:45
ふぎゃ! 間違えだらけだったにゃ。

542の坊や先生のおっしゃる通り、「白羽の矢」は立てるもんじゃったにゃ。こっぱずかしいにぁ。

さらに539のかかり助詞先生がよく分からないと言うのももっともで、作用域データを
まるっきり逆に思い込んで書き込んでしまったにゃ。陳謝にゃ。過去記事ろくに
読まずに思い込みで書き込む悪い癖だにゃ。

540の顔文字先生の「ni-causeeには意思性が要求されるのじゃ」はホントにその
通りだと思うけど、だとするとni使役はcontrolということなんでしょうか?RTOだと
したら、その条件がどの要素から要請されるのか分からなくなってしまうもんね?
でも英語のmake,letがRTOなのに、ほぼ同じような概念構造をもっている(と思われる)
日本語の使役動詞がもう一個、項を持っているというのも不気味といえば不気味。
Ann Borkinだったか、RTOになると主節動詞とちょっと特殊な意味関係を持つように
なるといったことを指摘していたと思うけど、それに類することなのかも。

日本語使役文のcauseeが主節の目的語だとすると、「させ」という使役のイベントの
delimiterになることができるかもしれません。でもincrementalっぽいのが
でてくる例文を作ろうとしたけどできましぇんでした(そもそもthemeでないのでムリ?)。
547(´∀`):01/10/30 04:20
>ni使役はcontrolということなんでしょうか?RTOだとしたら、その条件が
>どの要素から要請されるのか分からなくなってしまうもんね
必ずしもそうとは思わないにゃ。俺はniもoも基底位置は補文内だと思ってるにゃ。
agentivityはsplit VPの最上位SpecまたはStep(TP)に関連して生じる一種のsurface
interpretationだと思うにゃ。niはそのような位置に基底生成されてそこにとどまり、
oはもっと下の位置からRTOで主節に繰り上がってるのでは、と思うにゃ。
>RTOになると主節動詞とちょっと特殊な意味関係を持つようになる
似たような考え方はけっこうあるにゃ。例えばSpec(AgrOP)がθ位置で、object
shift後にθ付与がある、っていってたのは誰だったかにゃー?
548メイジキメラ:02/01/05 12:49
我々は、あなた方のお力をお借りしたいのです。
言語学に長けておられるこのスレッドの住人様。
その博識な知識を、英語という個別言語にスポットを当て、
また、英語学習という実用的な面を重視した「英文法の体系」の構築に
少しお手伝いしていただけませんか?

下記ページをよろしくお願い申し上げます。

<英文法フォーラム>
http://freebbs.fargaia.com/html/eibunpou.html
He transformed, governed and bound me.
Now, he has moved and merged me.
But I don't know who I am.
hage                        
551名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/08 10:05
>>549

おもしろい。
それって、出典あるの?
552名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/08 10:59
3行目のオチがよくわからん。
解説してくり。
549じゃないけれど、デカルト派言語学のもじりということでは?

Whのもう少しいりくんだ文章にすると、もっといいかも。
554名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/08 17:33
But I wonder who1 he thinks that I believe the claim that I am t1.


555名無し象は鼻がウナギだ!:02/03/08 20:51
                  _,,,.-‐''''''"ー〜'''';:;:ー--、..._
               ,.-‐''"''"~~~ ̄~~~`''ー-:、;:;:;:;:;:;:;:;:`ヽ、
             ,,.-'"'''ー''"~~ ̄~`''''ー-、   `ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ、
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                !  !
生成批判スレが着衣で、生成総合スレが裸体とはこれ如何に?
557名無し象は鼻がウナギだ!:02/04/20 08:09
age                           
ほぜん
559名無し象は鼻がウナギだ!:02/06/12 00:42
漏れら極悪非道のageブラザーズ!
今日もネタもないのにageてやるからな!
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧_∧   ∧_∧    age
 (・∀・∩)(∩・∀・)    age
 (つ  丿 (   ⊂) age
  ( ヽノ   ヽ/  )   age
  し(_)   (_)J
560名無し象は鼻がウナギだ!
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