・強制わいせつ致傷の罪に問われ、無罪が確定した元東京医大助教授・同大
霞ケ浦病院歯科口腔外科部長、山田容三さん(44)=東京都在住=は二十四日、
国家賠償法に基づき、国と県を相手に約六千万円の支払いを求める国家
賠償請求と、刑事告訴した東京都内の女性(32)に慰謝料など約五千万円の
損害賠償を求める訴訟を、それぞれ東京地裁に起こす。
訴えなどによると、山田さんは二〇〇〇年六月、女性宅で女性に乱暴しようと
して右足などにけがを負わせたとして、起訴された。しかし、山田さんは
「わいせつ行為を企てたことはない」と一貫して無罪を主張。水戸地裁土浦
支部は四月に、女性の証言の信用性を否定し、山田さんに無罪の判決を
言い渡した。検察側は控訴せず、無罪が確定した。
山田さんは、「女性の告訴や供述を軽率に信用し、慎重な裏付け捜査を欠いた
結果、理由も必要性もなく逮捕、起訴されたのは、警察や検察の違法な公権力の
行使だ」などと主張。不法行為に基づく逸失利益や慰謝料などの賠償を求めている。
女性に対しては、「故意または重大な過失に基づき、虚偽の被害事実を捜査
当局に申告したことで、地位や名誉など財産上や精神的な不利益を受けた」
と指摘。告訴は誣告(ぶこく)行為に当たるなどとして、女性の責任を問うとともに、
慰謝料などの支払いを求めている。(一部略)
http://www.ibaraki-np.co.jp/contents/news/2003/news/1-4.htm