吉田秋生 16

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595花と名無しさん
そして問題のBL要素。
自分はあくまで同性同士の恋愛は考えたくないし、受け入れられないためどうしてもそういう見方ができない。
でもその主観が入ると、設定の真実に迫ることができないのであえて、そういう自分のような人間を「滑稽」と評した
>>494 と
>>497 の意見を読み、「そうである」と仮定して読んでみることにした。
まず
>「光の庭」でシンがそんな感じのことを言ってたよね。
>シンの口を通して、作者自らが認めたってことだと思う。
>つまり、アッシュと英二は愛し合っていたってことをね。恋愛的な意味でね。
シンは位置付として勘違いキャラ。
シンの言っていること=作者の設定では無いと思う。
まず、シンはアッシュがショーターの死体と心中するんじゃないかと思ってた。
そしてユーシスに
「彼はそんなセンチメンタルではない」と否定され、結局、アッシュは心中なんてしなかった。
596花と名無しさん:2008/09/22(月) 22:04:33 ID:???0
シンはゴル養子披露パーティで「カミカゼ作戦」を実行と言った。
でもあれがカミカゼでもなんでもないことは、周知の事実。
シンは有言実行の直情型。
頭の回転はかなり早いけど、思い込みも激しいキャラ。
たぶんシンの言った「そんな感じのこと」は
暁に言った「恋愛に似た感情はあったかも知れない」だと思う。
シンは、その前に「英二を永遠に手に入れた。」ことでアッシュに「満足だろう」と言ってる。
これが既に勘違いで、アッシュは英二を手に入れたいなどとはもともと思っていない。
ただ傍で癒されたかっただけ。
手に入れることを望むのは既に恋愛の領域であり、それはあれだけ長く一緒にいながら「肉体関係が無かった」ことからも、
恋愛につきものの嫉妬も痴話喧嘩も無かったことからも矛盾する内容だと思う。
恋愛的な意味というのなら、ブランカも多分最初は、当然(アッシュと英二が)恋愛感情で結びついたと思っていたが、
実際に英二にあってみて全く種類が違う感情(ベクトルが違う)を理解し英二の死=アッシュの死を悟ったからこそ、
あえて英二を守る側に回ったのではないだろうか。
そしてシンは暁にアッシュと英二の関係を説明するさい、未だ勘違いをしたままなので
ありもしない「恋愛に似た感情」をあったかも知れないと語ったのである。
597花と名無しさん:2008/09/22(月) 22:05:24 ID:???0
>アッシュが刑務所で男に犯されるのも、子供のころ男の犯されるのも、
>男娼として生きてたのも、英二との関係も、吉田が萌えて描いてるのバレバレじゃん
バナナ以外の作品も読んで共通して言えること。
この吉田秋生という人の萌えポイントは、「一方通行」ではないだろうか。
単純に男と男の恋愛に憧れるのではなく、あくまでどちらかがどちらかの犠牲によってなりたつ、精神的な安定など期待できないような苦しい関係と、
そこからの脱出と赦し。そして繰り返される「誤解」と「曲解」
だから、「和姦」より「強姦」。「与えあうもの」ではなく、「奪うもの」と「奪われるもの」。「支配するもの」と「支配されるもの」の関係性に萌える。
アッシュは吉祥天女の小夜子と同類、「恋愛」に溺れて自我を無くすことのない、孤高のユニコーン。
対する英二は、アッシュの唯一の癒しで無二の存在であり凶器でもある。
英二の前では、アッシュは自我さえも無くし、その驚異的な力を持つとされる角も何の意味ももたないものとなる。
アッシュは英二に支配されている。
英二は望む望まずに拘わらずアッシュから生きる力を奪ってしまう。
そしてこの関係こそが、吉田秋生の萌えポイントではないかと思う。