タチとネコのジェンダー論(□ω□)★Part8

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624はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/06(水) 23:51:17 ID:bIYz7Aub
心の叫びって感じだね。

具体的な施策ということじゃなしに、心の問題じゃないかと思うんだけど俺は。
「難民」という言葉をあてはめるかどうかはそれぞれの話だけど、
それを意識してみるか、全くしないかっていう差は大きいんじゃないかと思うんだよね。

たとえば、ここで42さんでも誰でも提示したことについて考える(今みたいに)。
それだけでも、現実社会での振舞いや言葉遣いなんか違ってくると思うんですよ。
違った結果に誰かと軋轢が生じたら、そこで話し合いでも意見交換でもすればいい。
そういう話じゃないかな、なんて思います。

割り込みスマソ。あげてみる。
625禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 00:11:32 ID:uc+g8kZq
難民の幸福の条件だと?
手を差し伸べる事もできなく、具体的な何かも分からないし、
提示もしない連中に、
俺ら、あるいは不安定な場にいる人間たちの、
痛みの客観的基準なんていう権利はない。
幸福に条件が必要などと考える権利なんてないんだ。
あんまりにもバカにしてるじゃないか。
個人の内面的な痛みや幸福など各々で引き受ければよい。
何もしない赤の他人の基準や条件にはめられてたまるものか。
彼らは彼らの生を生きているんだよ。



今度、来日したクルド人の件にしたって、
彼らのような具体的な個人に対して、
その彼ら自身の幸福の条件などを考えたり、
他人に考えてみてはなんていう権利はないんだ。
考えてもいいが、それは自己満足だと認識すべきだ。
そんな傲慢さよりは、具体的な署名活動(「のみ」と言っているわけじゃないよ。
他にも方法は有るだろう。)
の方が千倍も万倍もマシじやないか。
彼らのためにもなるかもしれないじゃないか。
626quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/07(木) 00:16:21 ID:X3cEeo6G
>>623
時間がかかるのは、あなたがそれだけ時間が必要なことを考えようと
しているからです。そして誤解なさっているのは私が「難民」の
味方のようにふるまっている、という点です。私は自分の「難民性」に
ついて考えている。「味方」ではありません。そしてあなたがおっしゃるように
ニートや社会的ひきこもりは「難民に近い」。ならば、それを「難民」と
名付けてみてはどうなのか、とパレーニャスのいう non-belonging という
言葉に触発されて提案しているわけです。

規範の規範性、規範が規範として機能するのは、それが一般的なものだからです。
「男は女と結婚して子供をつくらねばならない」という一般的な言葉だからこそ、
規範として機能する。これがたとえば「太郎は花子と結婚して子供をつくらねば
ならない」では、規範にはならない。その規範に対して「男」というカテゴリーと
「女」というカテゴリーを、さらには「子供」というカテゴリーを問う、という試みが
必要となる。

「タチ」「ネコ」というカテゴリーについてモニョリを覚え、そのカテゴリーに
ついて考える、それがこのスレの出発点ですね。みんな自分で考えてきたんじゃ
ないでしょうか。誰も誰かに教わろうとはしていない。私も何も教えてなんかいません。
私があなたに教えることなんて何もない。私が書いているのは、私はこう考えます、
あなたはどうですか、ということです。

たとえば非正規の雇用と正規の雇用の区別の解消を主張するというときに、
それを個人の権利としてではなく、誰もがそうなりうるかもしれない
「難民」の権利として主張する、そういうことは考えられるんじゃないでしょうか。
玄田有史が「ニート」という言葉で行おうとしているのはそういうことですね。
しかも彼はそれをたんなる「社会不適応者」の「適応」を考える政府の政策を
超えて、現在の「大人自身の考え方や生き方を問う存在」として考えている。

今となっては愚かに見えるかもしれないけれど、かつてフランスでは
それを「プロレタリアート」という言葉で行ったひとたちがいる。
マルクス主義が登場する以前の19世紀の前半に。そして、そのひとたちが
その言葉を使いながら行ったことが、現在につながっている。
『「難民」の権利』という言葉を何かを主張し要求する実際の場所で
掲げるかどうかは別として、「難民」なのはイヤだ、という思いが
生じて何かにつながる、今のあなたのように、そういうことは
あるんじゃないでしょうか。
627禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 00:21:34 ID:uc+g8kZq
書き込まないで欲しかったがね。まだあったがもういいだろう止めておこう。


とにかく疲れたよ。
628quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/07(木) 02:23:38 ID:X3cEeo6G
>>627
お疲れさまです。

自らに負の呼称を与えることとそうした存在である自らを
肯定することは両立する。フランスの1830年代の工場労働者たちが
古代ローマの最下層民を意味する「プロレタリアート」と
いった言葉を、「何ももたない者」という言葉を、自分たちの
名としたこと、知識人や実務者ではない彼および彼女らがどんな言葉で
どんなふうに何を行ったのか、ということ、それが私たちに何を残したのか、と
いうこと、それはマルクス主義やウヨサヨといった話を超えて、
現在につながる何かだと、私は思います。現在の自分を肯定するために
敢えて負の名前を自らにつけるということ。

自分で自分を煽りたてる言葉を彼女や彼らは選んだ。 non-belonging という
社会経済学的に中立的な術語を、敢えて「難民」「難民性」という言葉に
したときに念頭にあったのはそのことです。そして、私は今の自分に必要でない
言葉は使わない。それはこのスレの私のレスを読めばわかることです。

あなたは私が「不安定な場」にはいない、と決めつけていますが、
それは性急というものでしょう。私にはあなたがどう「不安定」なのか
わかりませんが、同様に私が今どのような状況にあるのかも
あなたにはわからないはずです。私は自分の「不安定さ」と関わるなかから、
「難民」という言葉を使っている。それが信じられない、というのであれば
会って確かめていただいてもかまいません。

ところで私はあなたのレスを読んで、やはり non-belonging は「難民」
「難民性」と訳すべきだとの思いを新たにしました。バトラーのいう
excitable speech 邦訳では「触発する言葉」となっていますが、
やはりこれは「挑発」と訳すべきでしょう。「難民」という言葉が
差し向けられることは、あなたにとって「客観」です。「難民」という
言葉は「私の言葉」ではなく、すでに存在する言葉を私が使った、そういう
言葉です。私は、あなたが「難民」である、とは一言も言ってません。
私にはあなたの現在の状況を判断する情報が不足していますから。
「難民」という言葉に自分たちが押し込められる、と感じたのは、あなたです。
そして「 個人の内面的な痛みや幸福など各々で引き受ければよい」
というのなら、その「難民」という言葉によって挑発され、引き起こされた
怒りをどう引き受けるのか、それを考えるのはあなたでしょう。私には
その怒りが、見たくはなかったもの、あまりにもよくわかっているがゆえに
忘れたかったものをつきつけられた怒りのように見えるのですが、そうではない、と
いうならば、それはそれでかまいません。

ただ、歴史のなかにはそうした怒りを、言葉にして手紙に書き、何度も
やりとりしながら何かをともに考えていったひとたちが確かにいる。
その書簡が残り、それをひとは読むこともできる。静かな怒り、というものが
あります。怒りを「なぜこんなことになっているのか」と自らに対しての
問いに変え、お互いの考えを述べ合う。誰も相手に「教えてくれ」なんて
言っていません。自分の現在の具体的な状況(これについてはいちいち説明しなくて
よいです)からすればこれこれのことが必要だと思われるが、それはどのように
して実現できるか、そのためには何が必要か、ということについて、自分の考えを述べる、
そうしないとあなたにとって具体的なものはいつまでも出て来ない。私はそう思います。
629quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/07(木) 02:30:38 ID:X3cEeo6G
今のスレの流れに関連する文章を今日2つ見つけたので挙げておきます。

桐野夏生 「〈中流〉家庭の階層分断」 朝日新聞2005年1月4日
上野千鶴子「生き延びるための思想」  クォータリー[あっと]at 0号 太田出版
630禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 22:37:56 ID:uc+g8kZq
アンタは、俺の言った事がまったくわかっていない。
昨日の続きも含めて書くよ。
また長くなるけどちょっといいかい?



俺は今の日本の体制にそれほど不備があるとは思っていない。
殊によったら、自分は医者になれたかもしれない。
弁護士になれたかもしれない。
あるいは、ホリエモンに、中流の社員になれたかもしれない。
(あえて、なる「る」とはいうまい。)
そして、その条件は今の日本にあるとある程度整っていると思う。
俺が現在この場所に留まっているのは、自分の能力
(無能力とはいわない)によってって訳だ。
誰のせいにするわけでもなく、
今の自分の立場を引き受けている。
馬鹿げているかもしれないが自分に誇りを持つと言っているんだ。



プロレタリアートと自ら定義した時、彼らは皮肉で言った、
権威や体制に向かって「挑発」として言ったに違いない。
しかし、俺はわざわざ挑発する相手を必要としないと言っているんだ。
どこかに敵を造る必要はないと。

例えば、アンタは低収入の社員やオジサンたちは難民ではなく、
パート主婦などは難民であるという。
俺が繰り返しているのは、
オジサンなどと自分たちをあえて負の記号によって分け隔てる必要はないと
言っているんだよ。


631quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/07(木) 23:02:59 ID:X3cEeo6G
>>630
私は、「低収入の社員やオジサンたち」が「難民」でない、とは
まったく言っておりません。まず、それを確認しておきます。

また、レスの順序を考えてください。あなたは、私があなた(たち)を
「難民」呼ばわりした、と言う。でも、それは事実に反します。
>>567以前にあなたがあなたやあなたが自分の仲間だと思うひとびとに
ついて何か書き、それに対して私が、ああ、それは「難民」というものですね、と
書けば、それは私があなた(たち)を「難民」呼ばわりしたことになるでしょう。

しかし、順序は逆です。私がパレーニャス来日の情報を書きこんだ際に
彼女のいう non-belonging を「難民」と訳した。そして、その言葉に
あなたが怒りを覚え、疲れるほどにレスを書きこんだ。これはどういうことか。

誰があなたを「難民」と呼んだんでしょう? まず、あなたがあなた自身のことを
「難民」と呼んだ。そうなんじゃないでしょうか。あなたが自分の言いたいことを
いうのに時間がかかるひとつの理由は、その事実によるものだと、私は思います。
あなたがその事実から目をそらす限り、あなたは言いたいことを言えないままに
なるでしょう。だとしたら、あなたはまず、なぜ自分で自分のことを「難民」と呼んだのか、
そう呼んでしまうのか、それを考えてごらんなさい、というのが私の言っていることです。
私はそれをあなたの代わりに考えることはできませんから。私のいう「挑発」というのは
そういうことであって、必要がないなら、あなたは自分で自分を「難民」と呼ばなければいい、
それだけのことです。
632禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 23:05:27 ID:uc+g8kZq
「難民性」とは、自分がどう言おうがどう思うおうが
関係ない客観的基準であるという、
そしてそれは『「難民であること」という客観的条件』であり、
その基準によって幸福の条件を考えなければならないと、
語っている。
確かにパート主婦などの不安定さが難民であるなら、
自分は難民と基準化されるに違いない。
しかし、「難民性」が自分がどう言おうが
どう思おうが関係のない客観的条件であり、
と同時に『「難民であること」という感覚が生じる客観的条件』なら、
自分の主観ではどうにもならないその基準を満たした人間には、
ただちに「難民である」という感覚が生じることになる。
俺は不安定という難民条件は問題なく満たすから、
難民かもしれないが、
『難民であるとする「感覚」』は生じないと言っている。
そして、その感覚がないとすれば、
自分の主観ではどうにもならない客観的基準などというのも必要がない。
633禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 23:10:44 ID:uc+g8kZq
とりあえず最後まで書かせてくれないか?考えた想定がパーになる。その後でまた書くよ。
634禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 23:17:12 ID:uc+g8kZq
あと、ペンなら十倍速く書けるけど、携帯で書くってのはこんなものだよ。


傲慢だと思うがどうせ人もいないから…、悪いけど…。
635quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/07(木) 23:19:48 ID:X3cEeo6G
>>633
了解しました。が、ひとつだけ。ここを誤解されていると
困りますので。

> 「難民性」とは、自分がどう言おうがどう思うおうが
>関係ない客観的基準であるという、

まず私は「基準」という言葉は使ってないんですね。それはある者は
「難民」である者は違う、と分類、区別するための言葉ではありませんから。
次に、客観的なのは「難民性」ではなく、「難民性」が生じる条件、です。
そして「難民性」という言葉は、墓に刻まれた名前の文字、であって、
それは「主観」でもなければ「客観」でもないがゆえに、「主観」でも
あれば「客観」でもありうる、そうした何かです。
636はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/07(木) 23:33:28 ID:xs+fZLv7
>どうせ人もいないから

いるよ。非常に興味深くかつ感動しながら読んでますので(マジです)
最後まで書いて下さい。
637禁断の名無しさん:2005/07/07(木) 23:46:49 ID:uc+g8kZq
もし、自分の能力として自分の現在の立場を引き受けているなら、
自分を難民とする必要はないし、
また、自分がどう言おうがどう思うおうが
関係ない客観的基準により、
「難民であるとする感覚が生じる」はずだと、
外部から認定される必要もない。
自分たちは何かを変えようとしているわけではないのだ。
単純に自分たちは自分たちの場所にいる。
オジサン達が今の立場
(難民ではないと言っているように見えるが…。)
にいるように、
自分たちも今の立場にいるというわけだ。
それに満足しないにしても引き受けている。
ということは、難民という客観的基準や、
それどころか、それによって幸福の条件を
考えるなどいうことは傲慢ではないか。
俺の怒りはその傲慢さに対する怒り、
自分達は自分達の場所にいるのに、
勝手に負の基準を造り、
負に分類して、幸福の条件など考えないでくれと
いう怒りだよ。



俺は、俺自身において、具体的な何かが必要だとは言っていない。
もしも、それに苦しんでいる人にたいしては、
近い人なり、政府なりが手を差し伸べることが
あってもよいとは思うと言ってただけである。
638禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 00:17:02 ID:UB8pkReW
もう、いままでの話は抜きにするが…。


現在において、自分を負の名前で呼ぶことに
それ程効果があるとは思わない。
やはり、あんたはインテリ階層しか想定していないよ。
例えば、「ニート」という言葉は「生き方を問う存在」としてかかれていたかもしれないが、
そんな本など1000に1人も読んでいない。
つまり、一般の水準では「ニート」という言葉は
新たに疎外感情を与えさせる、
起こさせる便利な用語としか機能していない。
他にも、「腐女子」という言葉を彼女たちは
アイロニーとして言っていたのだが、
すぐにまさにそのような言葉で
しか使われなくなった。
また、あれだけ明白な「負け犬」という言葉さえも
本人の皮肉とは別に、
一般層には、負け犬になりたくないからと、
結婚願望の統計が上がると言ったような役割しか
はたしていない。

不安定な人なりを「難民」とよんでみたらどうなるだろう?
もちろん知識層には十分通じるだろう。しかし、それが一般化したら?
もう火を見るより明らかではないか。

続けるから
639禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 00:49:23 ID:UB8pkReW
なぜそうなるかと言えば、プロレタリアートの
時代よりは、現在は制度がずっと成熟しているからだ。
(政府だって、出来ることなら、
もっと公共事業したいし、
もっと福祉や社会保障を充実させたいに決まっているその条件がないだけで。)
個人の選択の幅が広がっているからだ。
例えば、「ニート」という時、
そのカテゴリーでは他の人より
選択が少なかったはいえない。
もちろん、明らかな選択の不平等があれば是正すればよいが、
それは政府が努力してる、していない場合でも、
自分を負と位置づけ対峙するのは、
反感をかうのはつぶさにみてきたので、得策だとは思わない。
では、今誰にたいして怒ることが出来るだろう?
自分に対してか?確かにそうだ。
もちろん、オジサンや低い収入の社員に対して怒りをぶつけることは出来ない。
では誰に対して怒れるだろう?



……とすれば、もうあとは個々人の人生だ。
そして、負の言葉も必要ない。


大学さえ出ていない人間が今の時代でも半分もいる
(俺もそうだがまあそれはいい。)
という事実を忘れている。

「挑発」が難民の間で通用するとは思わない。
アイロニーなんて、知識層にしか通用しないよ。
640禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 01:10:34 ID:UB8pkReW
それと、俺があんたを安定的だと想定したのは、
自身で自分は保守反動だといい、
かつ、上の体験で挙げた人間達が皆プチブル達
(あえて、そう言う)であったからだ。
アンタが本質的な意味で不安定であったとは思えない。
少なくとも下は知らない。
それは言動から分かる。
俺は挑発しているんだよ。


アンタが不用意に挑発で言った事。
実際会ってみたいのだが。
それを確かめるために。どうだろう?
アンタがまったく異質な他者に会う勇気があるのなら。
怖がったら、誰か連れてくればいいよ。上の子でも誰でも。場所も指定すればいい。


ホントに悪いがもう今日は書きこまないし、
この先もこんな時間はとらないし、とれない、暇がないよ。
話をつけてみたいのだけどね。
641quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/08(金) 01:50:57 ID:Vhzoqfsn
>>640
別に「安定的」だと想定されることはかまいませんし、
また、「難民」という言葉が有効かどうかは、その言葉を
自分に向けたひとがこれから何をするかによって決まることです。
その言葉を自分に向ける、そういうことがあればとりあえずそれでいい。
そして、私はあなたが「難民」という言葉に、これだけの言葉を
もって応答したこと、それが特殊なことだとは思いません。
ところであなたは「フリーター」「ニート」という言葉に、同じような
対応をなさったんでしょうか? 私は「難民」とそれらの言葉の違いは
歴然とあると思います。それが私のいう「客観性」です。

会うのはまったく問題ありませんよ、どこかでメアドの交換でも
しましょうか。どこかよいところご存知なら教えてください。
あるいは懸案の第2回オフ会でもよいかもしれませんね。
642はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 04:50:48 ID:+yuK5bfv
俺は現実に、いくつかの社会に属しているけど、
それぞれの場所で間違いなく"不安定"な立場にいるよ。
そして、誰のせいでもなく自分の能力がここまでだから不安定なんだって事を
よくわかっており、この現実を引き受けてもいる。
引き受けないと生きて(食って)いかれないからね。

だけど、ものを考えたり、知らない世界を知ろうとしたりっていう欲望は持ってる。
あと、こうしてネットできる環境を持ち、
100%理解できないながらも、とりあえず2ちゃんのレスを読む程度の知力も持ってるかな。
>>639さんが言う「不安定な場所にいる」人々と違ってる点は、多分それくらい。
この違いが天と地ほども開いているとは、俺は思わないんだよね。

そういう状態の「はくの中の人」は、今の"不安定な立場"を
激しく変えたいと思っている。
いや、、、そうじゃない…
こんな自分でも変わることができるのか?と自分を試そうとしている。
可能性を広げる、そんな感じ。
だから、こう思う。
>自分たちは何かを変えようとしているわけではないのだ。
そうだろうか、本当に??って。
単純に、自分の能力に見合ったいるべき場所にいる、という現実に
本当に全員が満足しているのかな??って。
変わるチャンスがあることすらを知らない、気づけない場合だってあるっしょ??って。
それから、知識層ではない「不安定な場所にいる人々」が
挑発や負の言葉にどう対峙するか、ひといろであるはずがないとも思う。
なんつーか、、人間の可能性って大学出てる出てないに関係ないしね。
643はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 05:12:18 ID:+yuK5bfv
「難民」という言葉の捉え方が>>639さんと違ってるように感じつつも…

いくつか属してる社会の中で"はみ出し者"感をいつも感じているんで、
難民という言葉は、俺はわりにしっくり来るかな。
belongって従属という意味も含むんだよね?
それなら尚更、難民て言葉はありがたく感じるw

ついでに、
「難民」と聞いてすぐにイメージしたのは、ボートに乗った祖国を捨てた人たちだった。
それをずーっと考えてたらなぜか阿呆船と重なった。
(※上で書いた人々を指してるんじゃない、単なる俺の勝手なイメージです)
寄港先に新しい何かをもたらす人々を乗せた、阿呆船。(で、いいんだよね?)
それに自分が乗ってると思うと、何故だか、あんまり悪い気がしない。
どこかに属していなきゃと思う気持ちと、
どこにも属していなくてもいいやと思う気持ちが半々、ってとこかなあ。
644はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 05:46:05 ID:+yuK5bfv
「難民」に対して、
何をできるのか・どういう手の差し伸べ方をするのかって事についてだけど。

俺はドラマを作る側の人間なので、
映画やテレビなんかを通して、手を差し伸べていこうと思ってる。
この方法だと、2ちゃんなんか知らなくても、講演会に行かなくても、
難しい本を読まなくても済むよね?!
分かりやすいし、挑発も皮肉もうまく使っていける(作り手としては難しいけど)し、
一回きりじゃなく何度でも見返して考えてもらうことができるし。

この道に進もうと思ったのは、
俺の周囲に、639さんが言うところの様々な「難民」が少なからず居たからで、
彼らに俺の考えを伝えるのに最も効果的な媒体は何だろう?と考えた結果だね。

なんか、流れとズレてる稚拙な書き込みばっかりかも。スイマセン。
第2回オフ会、いいんじゃないでしょうか。
参加するかどうか何とも言えないですが。
645禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 06:07:49 ID:VSoGQOTu
うーむ、別にこのスレに限った話ではないが、
自分も含めて、人は自分の目の前にあるものごとを、
自分が読めるように・読みたいようにしか読めないものなのだなあ、
ということを思い出してみたり。

「難民」という言葉に関しても、
「自由を求めて(自分の意志で)祖国を捨てた人達」を想像するか、
「自分が望まずして銃もて祖国を追われた人達」を想像するかではえらい差のような。
646もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/08(金) 10:53:30 ID:TAASd0YE
うちの地元の新聞の福祉面に上野女史の発言が載っていた。
最近、彼女が福祉の方面に手を伸ばしているのは
「はく」の発言で知っていたが
はじめてその発言に触れる。
その発言で彼女は老人の筋トレを糾弾している。
でも、うちの祖母(この前雨の日にでかけて転倒→一日だけ入院、
どれだけ病院を嫌がったか)を
見ていると介護されることのつらさってのが
老人にはあるんだけど。
わかっていない気がする。
なぜかというとそのあと、老人の当事者性を強調しているから。
筋トレが老人の当事者性の現れだと知っちゃいない。
介護家族の都合で施設に入れられるうんぬんという話で
老人の当事者性を語られるのは結構なのだが
関係のない話を混ぜるのはどうか?
確固とした当事者性を確保するためには
当事者となる努力が必要であって
老人が健康を保とうとするのもその一つの形なんだけど。
(他に努力する形はあるし、健康でないと当事者ではないとは言っていない)
でまた、そのあと団塊の世代に希望があるとか書いている。
その発言をそのまま書くと
「ニューシルバー(団塊世代のことだそうなちなみに上野自身も団塊)
は権利意識が強いから、どんどん当事者として声をあげ、社会を変えていく
力になると思う。ただ、この世代が高齢者の中心になるのは十年後なんで
すよ。それまでに地ならししていかないと。」

とりあえず、上野が元気で筋トレを必要とせず
自分の支配領域として自分が属性として客観的にもつであろう
弱者的立場である老人という肩書きに期待をしていることは
よくわかった。
でも、2007年問題(年号あっているのか微妙)のせいで
客観的な老人という肩書きを得られなくなるかもね。
せいぜい、退職者とか年金生活者という肩書き(でも色々な活動をして
そこで収入を得ていくだろうからニセの肩書きだろうけど)


647もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/08(金) 11:09:08 ID:AfMzgCEg
ちなみにうちの伯父(団塊世代)は
警察を病気で早期退職していたのだけど
もうすぐ職場復帰します。
例の大阪の学校の先生が殺された事件のせいで
私の住む町では小学校に警備員がつくことになり
その仕事を警察OBがすることになりました。
こういう薄給でボランティア的色彩が強い仕事に
退職者が就くことってのはこれから増えるのではないかと。
そうすると、上野女史が想定するような
社会に対して権利のみを主張する老人という概念は
広がらず
逆に老人が社会を根底から支えるような存在になるかも知れない。
権利意識よりも義務意識の強い存在として。

そういう存在に老人がならないために
外国人の低賃金労働者の受け入れ…
ここから先は私の完全な妄想だな。

関係ないけど
植民地(アメリカの場合中南米の事実上の)としていた地域からの
低賃金外国人労働者の受け入れがテロを生む土壌になっているってのは
事実だと思うけど。
日本はそういう受け入れがあまりない分他の国より
テロの危険性が低い気がする。






648quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/08(金) 11:17:54 ID:Vhzoqfsn
>>644
名無しくんとのやりとりで改めて気がついたのは社会福祉の領域でも
最近もはや常識化した「自己責任」「自己決定」という言葉が
「難民」にふさわしい言葉だということです。昨年、イラクで
邦人3人が人質になったとき、2ちゃんねるでもずいぶんと
この言葉を見ましたね。

別にその言葉なしに自分に対する責任というものはあるでしょうが、
たとえばそれを国家や政府が国民に言い始めれば、それは
「おまえたちは難民だ」と言っているのと変わらない。

それでさらに思い出したのですが、NPOでホームレス支援をしている
友人がこのあいだ見せてくれた新聞の切り抜きで、若手社会学者の
渋谷望がクルド人難民にふれながら、日本人も難民だ、と言ってましたね。
彼はパレーニャスの名前は出していなかったはずですが。

桐野さんは上に挙げたインタビュー記事で彼女が『OUT』を書く際に取材した
弁当工場での主婦パートの実態を見て「奴隷」だと思ったという。
『OUT』がアメリカで訳された際にアメリカ人の読者からなされた質問は、
「なぜ、日本では、夫がホワイトカラーなのに妻はブルーカラーなのか」と
いうものだったそうですが、それは日本でどうして「中流」が成立しえたのか、を
語っている問いです。そして、今やその「中流」は成立せず、主婦たちにだけでなく
「新たな貧困」が生じており、若者や女性のなかで「自分は貧しい」ということを
考えるひとがどれだけ増えるか、それが重要だと彼女は言う。認識することが
「なぜこんなことになっているのか」という問題意識の一歩になるから、と。
ちなみに、桐野さんが「奴隷」という言葉を使っているところで、吉田司というおじさんは
「新乞食階級」という言葉を使っています。

>>645
「難民」をひとつのイメージに押し込めず、おっしゃるような齟齬を
受け入れること、それが大切なんじゃないでしょうか。それぞれが
それぞれの場所でその言葉を使うにはね。そういうことについて
書かれているのが、上に挙げたランシエールの『不和あるいは
了解なき了解』という本です。
649quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/08(金) 12:40:33 ID:Vhzoqfsn
>>647
そういう場所ではね、必ず二重労働市場が成立しているんです。
それについての実証研究はずいぶんとある。「同じ仕事」を
しながら賃金をはじめ待遇に差別があることが、まずその国の
国民の外国人労働者への不満を鬱積させ、憎悪を生み、差別に
つながる。そしてその差別に対してなされるのが、外国人労働者や
それを支える政治組織によるテロなわけです。他に抵抗手段がないから。
そしてテロへの対応で管理社会化が進行する、という悪循環ですね。
対抗暴力としてのテロを問題とするなら、まずはその二重労働市場を
解消することを考えないとね。

今、厚生労働省は介護労働者の高資格化と国家資格化を考えていて、
ヘルパー2級はおろか1級まで廃止して、介護福祉士の国家資格化
オンリーを考えている、と、上野さんはあっとのインタビューで
指摘しているけれど、これは外国人労働者の参入は認めるが、
有資格化は阻む、という悪知恵であろう、と彼女は言う。介護保険の
保険内利用の割りのいい労働を高資格の日本人労働者が占め、
保険外利用の割りの悪い労働を無資格の移民労働者が占める。
そしてその境界にいる日本人が割りを食らい、拝外主義が生じる。
福祉先進国で起きていることを、わざわざ無反省に繰り返すことになる。

そうした二重労働市場を成立させる、資格の社会的希少財化より、
現在の制度下で国民全員がヘルパー2級資格を取得する運動を
やった方がいい、と言っているのは前に「星の数ほどヘルパーを」と
言っていたときから変わってない主張ですね。高齢者の筋トレに
ついてはその記事を読んでいないのでなんとも言えませんが、
あっとのインタビューを読むと、上野さんの言わんとしていることが
おわかりになるかもしれません。

>>639
1830年代のフランスにおいて、「プロレタリアート」という言葉は
アイロニーではないし、また、その言葉を彼や彼女たちは自分に対して
シニカルに使ったわけでもありません。私たちは「貧しい」があなたたちと
同様に「豊かだ」、と、言ったわけではない。また、「プロレタリアート」で
なくなることを目的としていたわけでもない。負の名称をアイロニーとして
受け取り、シニカルに自己適用するところには変化はありません。
書簡を読むとわかるのは、そこにユーモアが満ちていることですね。
笑いながら「プロレタリアート」としてそのひとたちは生き延びている。

「プロレタリアート」でなくなること以外に「プロレタリアート」の
「幸福」はない、と考えていたら、彼女あるいは彼たちは「不幸」なまま
だったでしょうね。それでは笑えない。そうじゃなくて、彼や彼女たちは
「プロレタリアート」として生き延びることと今あるのとは別の「幸福」を
どうつなげるか、それを笑いながら考えている。そのなかから生まれたのが
たとえば「アソシエーション」という言葉ですね。国家が成熟し福祉国家化した
現在でも、私は彼女や彼たちから学べるものはいくらもあるし、現在の
状況において、彼や彼女たちがやったことに相当する何かを誰かと行う
ことはできるだろう、と思いながら、自分の生きている場所で自分に
できることをやっていけばいい、そう思っています。
650もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/08(金) 12:45:27 ID:p+Zm2DH0
>>648
桐野って発言がふらついているよね。
確か、「OUT」って
売れるために書いた小説のはず。
彼女にとってはあまり価値のないエンターテイメント小説でしょ?
(その発言を受けて真面目に読んだ人たちは呆気)
高村薫方面に向かうのかね?
高村の場合は大震災ってものが大きかったと思うけど

売れたらおかしくなっちゃうのかな?

あ、そうそう私はあの小説の舞台になった
東京の多摩地区ってのの方が私には気になったわ。
知り合いが中央大学にいて
会いに行ったことあるんだけど
モノレール(意味なく端から端まで乗った)から見える光景は
「OUT」の小説内の心象風景だったな。
人権板の団地スレなんかを見ていると
その荒んだ様子がとってもキニナル。
東京って日本で唯一身分による棲み分け的なものが
あるのかしらね。
でも、そこに住む人たちはオンナだけではないわね。
昨日の電車男テレビ版で出てきた
デフォルメされた派遣会社の様子。
共通するものありだわ。
アキバちゃんたちも「難民」なのかしらね。
ついでにドラマで出てくる
岸部シロー演じる父親も「難民」。
白石美帆演じる派遣社員も「難民」。
その他ちゃねらたちも「難民」なのかしら?
最終的には恵まれた立場にある女性(ドラマではやけに強い存在と
されていた)も
「難民」ってことになるのかも。
日本人はほぼみな難民だ。

簡単に言うと日本では
ホワイトカラー=中流=恵まれた生活ってのが
成立しないだけなんだけどね。
それどころか
いわゆる富裕者層や42のような高学歴層でも
恵まれていないの(前者は借金まみれ、後者は学歴に見合う仕事がない)
中流どころか上流も存在しないわけなのよ。
651禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 12:53:59 ID:UkdT2sKv
このスレいつの間にか書き込みが増えてるw
>>626-627を読んで42氏が煙たがられる理由が分かったよ。
42氏は気が付いてないし、気づこうともしないんだろうね。
本当は42氏が何書こうが全く反応せず相手しないのが一番良いんだろうが
何か反応したくなるような書き方なんだ罠w
そういう点ではなかなかの釣り氏とお見受けした。




前にも書いたが同サロで内輪でよろしくやって欲しい、と言うのが1ROMerの意見だ。
652もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/08(金) 12:56:52 ID:bQI77+Um
>>649
二重労働?
欧米では明らかに民族背景でつく職業に違いがあると思います。
というか、若年層を中心に仕事に就けない
非正規労働に甘んじている白人層が大量にいて
収入は少ないはずです。
そういう人は福祉の恩恵は受けていると思いますが
それほど恵まれているとも思えません。
具体的な額は少ない。
で、今回のサミットでも現れたグローバリズムに反対する人たちとか
ネオナチなどの極右、フーリガンの人材供給源になっていますね。
福祉の有資格化というのは
そういう方面から見たほうがいいかと。
多分資格の有無でする仕事の内容が変わります。
同じ、福祉とついても
実際お年寄りの側につく人と
センターで管理をする人とは大分違いますから。
で、前者は資格のない人がやっていることが多い。

ちなみに筋トレについては大分話が違います。
老人の当事者性の話です。
一応、引用しておきますか?
言っていることは論理として正しいかもしれないが
根本が間違っているので
全体的におかしい見本みたいな文章です。



653もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/08(金) 13:05:10 ID:bQI77+Um
「男も女も、できることは全部できる」という米国流のフェミニズムが
踏み迷った道に高齢者が進んではならない。
最新著(中略)ではそう警告する。
高齢者も若者並に働ける、役に立つと言い張る発想につながるからだ。

「では、役に立たない高齢者は生きていてはいけないのか。
PPK運動はたとえ善意からであっても一種のファシズムです。
女性も高齢者も障害者も、弱くても、体が不自由でも人間らしく
生きていける社会を目指したい」
(中略)
「家事労働などを削り、筋力トレーニングとかで「介護を必要としない状態が
望ましい」と押し付ける内容で、悪い方向に進んでいる。家事は生活自立
の基本。その人にとって必要なら、選択を制限すべきではない。」
654もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/08(金) 13:16:14 ID:4hoi8DKP
間違いはここに筋力トレーニングを入れたところ。
これが明らかに老人発の話なの。
老人の中にそういう動きがある。
で、それと動けない老人の話は別問題だし
福祉予算の欠乏も別問題。
ファシズムって勝手に老人以外の他者発の話にしない方がいい。
当事者性を持とうとしている老人の芽を摘む行為になるから。
ただ、老人が当事者性を持つと
具体的にこの動ける老人と動けない老人の差が
反映されることになると思う。
歴史上も被治者が発言することを完全に奪われていた封建的な時代より
被治者が発言できるようになった時代の方が
持つものと持たないものとの格差が
政治対立にストレートに現れることになったから。
老人みなが当事者性を得てくると
対立は明確化すると思う。
実際、老人福祉に対してもっとも厳しい姿勢なのは
若者ではなく富裕とされて政治的発言力がある
同年代は年金受給者なっている層の人たちだから。
今の首相ですらもうすぐ厚生年金受給者になる年齢。
あれでついこないだまで若手だったんだから。
わかるでしょ?
655はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 15:40:06 ID:ojBH6kUx
うーん。流れを無視して今日『OUT』について考えてたことを>>639さんに向けて。

あの弁当工場には、主人公たちと同じ環境にある主婦は他に何人も働いていたはず。
その彼女たち全員が主人公雅子(だっけ?いま確認できないのでこのまま進める)が感じていた閉塞感を
持っていたかというと、そうとは限らないと思う。
雅子がもし「お前は難民だ」という言葉をぶつけられたら、
多分わらって「そうだ」と答えるんじゃないかと俺は思う。
むしろ、飛びつくんじゃないかと思う、俺のように。
その"レッテル"を引き受けて「難民」としての旅をスタートするんじゃないかと。
その旅の軌跡が『OUT』という作品になったんじゃないかと思うの。
物語が始まる前に雅子が引き受けていた現実と、
死体解体に手を染め始めてから引き受けた「難民」としての現実の間に、
なんらかの差はあっても、引き受けるという事自体は同じじゃないかと思うんだよね。

で、あなたが問題にしてるのは、
雅子のような閉塞感を持っていない「雅子’」だよね。
死体解体をせざるを得ない状況=あたしは難民なのだという状況を、
引き受けたくない人々。あるいは引き受ける必要のない人々。
そうした人々にとって、「お前は難民だ」と言われるのは心外かもしれない、仰る通りに。
だけどね。
詭弁のように聞こえるかもしれないが、
閉塞感にあえぎ、「難民である」ことを進んで引き受けざるを得ないところに追い込まれた
主人公雅子が存在する限り、
俺は、
新しい旅のスタートを切るという選択肢を考えたり、ここやリアル社会で発言してみたり、
誰かに提示したりするのを止めるわけにいかないんだよね。
自分が置かれた状況とタイマン張るかどうか=「難民」であることを引き受けるかどうかは、
やっぱり個々人の考えにかかっていると思うんだよね。
彼女たちから、引き受ける可能性・自由を封じ込めたらマズイんじゃないかと思うんだよね。
それは、貧困だとかプチブルだとか教育を受けていないとか、
そんなこととは全く関わりがないよ。
どんな立場にあっても、閉塞感を感じる可能性は平等に存在するんだから。
ただし、
彼女たちが新しい旅を始めようとするきっかけとなる言葉が
「難民」なのか「奴隷」なのか、それとも他の言葉なのか、
それは誰にも分からない。
そういう事も踏まえた上で、挑発なりアイロニーを駆使するというやり方もまた、
あるんじゃないかと俺は思うんだよね。
656はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 15:43:04 ID:ojBH6kUx
>>651
>>627は俺に対して言ってるんじゃないかと思うよ。
657はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 15:57:50 ID:ojBH6kUx
『OUT』みたいな内容で『葬列』って小説もあった。
底辺って意味では、ここに出てくる登場人物もみごとに底辺層(?)だし
閉塞感もハンパじゃないスよw

老人の筋トレについての上野さんの危機感は、
介護予算削減に老人の自立が利用されようとしているって点じゃないのかな。
生涯現役であれと強要されるってのは、介護の現場に近い者である俺も、
なんかおかしいとは思うよ。
上野さんの発言は、介護従事者にある程度共通している意見だよ。
しかも、その政策が姑息だなと思う点を以下に。
今の老人て、お上や家族や世間の負担にならないようにってことをすごく考えてしまう
世代なんだよね。予算が足りないこともよく知ってる。
病気したり倒れたりして、ひとさまに迷惑かけちゃいけないって老人の思いに、
付けこんで(言葉わるいけど。よく言えば"甘えて"かな)ゴーするやり方に
俺は少なからず憤りを感じる。
658はく ◆3NcRyI2Bhk :2005/07/08(金) 16:09:53 ID:ojBH6kUx
>実際お年寄りの側につく人と
>センターで管理をする人とは大分違いますから。
>で、前者は資格のない人がやっていることが多い。

えーと。家族は別として、高齢者側につく人(在宅ヘルパーのことだよね?)は
資格がないとやれません。少なくともヘルパー3級はないと。
で、介護福祉士の資格は2年前と比べると、信じられないくらいに簡単に取れるように
なってる。ヘルパー1級〜3級資格を廃止するという上野さんの話>>649は本当だろうね。
そして恐らく、家事援助労働を外国人介護従事者に押し付ける筋書きだろうな。
家事援助がいかに重要か、お上(&世間)はよく分かっていないんだよね。
そもそも、身体介護と差をつけるべきものじゃないのに…

いずれにしても、高齢者側・介護従事者側、双方の現場の声が
お上に届きにくい現状を何とかしなきゃいけないのかな、と思う。
659禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 16:19:20 ID:0viW4PjJ
此処何板?
人権板かなにか?
660陽気な名無しさん ◆JiF670tafs :2005/07/08(金) 18:16:26 ID:cLOvMOcj
同じ学校のクラスメイトが2人いたとして、
1人は勉強が不得意でスポーツも不得意で一見落ちこぼれに見える。
もう一人は勉強はトップクラスで体育も得意で優秀なに¥生徒に見える。
だけど優秀な彼は進学塾へ行くと成績は下で、置いてけぼりを食って疎外感を感じているの。
学校ではとても魅力的に振舞えるのだけど、塾では居場所がなく地味で孤独なの。
その彼は学校のもう1人のクラスメイトに
「親も先公も勉強勉強ばかり言いやがっていやになっちゃうよな。「おれらはただの落ちこぼれ」なのに。。。」
と親しみを込めて言うの。

名無しの彼が訴えるモニョリって、こう言われたクラスメイトのモニョリにもしかしたら近いのじゃないかとあたしは思ったの。
成績のいい彼はとても思いやりがある優しい人間で悪気などは決してなく、それに彼の親しみや共感は彼の誇れる美点で、
その上彼の心からの真実の叫びなの。彼らは親友でお互いを支え合っているのよ。

42さんやその他の人が目を向けている問題意識には、
こういう人それぞれのプライドやコンプレックスや価値観のを常につきまとって絡み付いている
非常にデリケートな大変な問題なのだと改めて再認識したわ。
誰が正しいとかじゃなくて、あたしには両方の気持ちが少しずつわかる気がする。
661禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 20:56:54 ID:UB8pkReW
つまり、はじめに戻れば、なぜ煙たがられるか、
嫌われアンチが増えるか、
なぜ固定的な人間ばかりになるかといったことが、
分かっていない。
分かろうとしていない。
いって見れば自分達の発言がどれだけナルシシズムの腐臭を発しているか気付いていない。
上の例えで違うのは、
具体的個人に言っているわけでもないし、
また、それが本質的な共感でもないということだ。
それは見たら明白じないか。
彼は正義ぶりたい学級委員のそれだよ。上でどんな時に苛立ち、どんなときに寛容か、わかるじゃないか。



言いたいことは山ほどあるが携帯では無理だ。


おれは捨てアドなんて作れない、携帯のアドレスはさすがにリスキーだ。
だから誰か議論オフ会の手配よろしく。あるいはその仕方を教えてくれ。

662quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/08(金) 21:56:57 ID:nc74QSkB
>>661
全員にとりあえずの名でもついていれば具体的個人に向かって
何かいうこともできるでしょうが、匿名掲示板で名無しさんに
向かってそれをやれ、とおっしゃるのはご無体というものですね。

それから、アイデンティティに関して自然であると思われているものの
不自然さについて語れば、それは当然のことながら、精神分析的な抵抗を
引き起こします。ジェンダー・スタディーズやクィア・スタディーズが
精神分析と骨がらみなのはそのためです。見えていながら見たくないがゆえに
見たことを忘れたかった映像を誰かとともに見ようとすること、
聞こえていながら聞きたくないがゆえに聞いたことを忘れたかった声を
誰かとともに聞こうとすること、それが抵抗を引き起こす。「ナルシシズム」と
いう精神分析用語が批判的に用いられるのは、その抵抗のゆえです。
そして「ナルシシズム」を嫌うというのは、実像と理想像としての鏡像に
分裂していることそのこと自体を嫌うということであって、それはたんに、
「現在の自分が嫌いだ」と言っているだけのことです。現在の自分を肯定
しようとしている者に現在の自分を否定的にしか考えられない者が、
安易に用いる紋切り型が「ナルシシズム」という言葉です。

あなたの言葉でいえば、「煙たがり」「嫌われる」のはわかったうえで
私はやっています。むしろ、その抵抗を引き出そうとしている。
「モニョリ」というのはあるひとがそうした自らの抵抗にさらに対峙したときの
何かを表した言葉です。自然さそれ自体の不自然さに気付いたときの何かを。

「煙たがり」「嫌われる」ことを恐れていては、「ジェンダー」や
「セクシュアリティ」については、何も言えません。
だから「挑発」と言っている。ちなみに、私は意図して「挑発」しようと
していますが、それができるかどうかは私の主観では思いのままには
ならない客観としての言葉の問題です。ある客観の存在の痕跡としての
言葉、灰を納めた墓に刻まれた名前の文字を、読む誰かが受け取る客観の。
663禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 22:22:27 ID:UB8pkReW
そう、そのように必ず相手の問題にしてしまう。
内省、考えてみようとはしない。
反発するのは、すべて相手が悪いのだと。
しかし政治には感情の機敏が必要なはずた。
その挑発で相手は説得できないのはもうわかっているはずだ。
例えば、異性愛者を挑発してどうする?許容されるのがおくれるだけだ。それでは心からは認められない。迷惑だよ。


さらに苛立っているのは、挑発より自分を称えつづけることだろう。


長々とは引用は出来ない。


今後用意してこよう。





664quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/08(金) 22:49:37 ID:nc74QSkB
>>663
「悪い」とはひとことも言ってませんよ。「善悪」の問題ではないですからね。
あなたにとっての「問題」です、と言っているだけです。

それから私は「説得」もしていません。ジェンダー・スタディーズ、
クィア・スタディーズというのはある言葉に対してあらかじめ
コンセンサスがあるものではないし、また、コンセンサスを得ることを
目的にしているわけでもないからです。田中美津の言葉に「わかって
もらおうは乞食のこころ」という言葉がある。異性愛者に「わかって
もらう」必要は何もない。すでに何かについて自分がわかっていることを
彼や彼女が認めるに至る過程において、抵抗が起きる。そういうことです。
精神分析において何事かをわかっているのはトラウマをもつ本人なんですよ。

私は自分を称えてなどいませんが、あなたがそうお思いになり、
それに苛立つとしたら、それはあなたがご自分を称えたくて、
でも称えられないから、でしょう。私の問題ではありませんね。
665禁断の名無しさん:2005/07/08(金) 23:14:20 ID:UB8pkReW
いや、確かに自分には誇るものはこれといってないが…。
自分を称えいないと思うのならよほど鈍感だろう。
もちろん、こちらの問題もあるが、それが政治、
もっと言えば「生活」だろう。
抵抗を少なくするようにかんがえるのが。
それを考えてないわけだ。
単に生きているならそれでいいが。


本人が嫌われるだけならいいが、カテゴリーで抵抗するからな。
理解はともかく反発はごめんだ。
そして、今の例えばゲイに対する2CHの反発は
フェミの挑発だろう。
逆効果。
666quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/08(金) 23:50:15 ID:nc74QSkB
言うまでもないでしょうが、私が「挑発」しているのはここが
不特定多数の参加者のいる匿名掲示板だからですよ。その方が
あなたのように何か言いたいというひとが出てくるだろう、と
そう思ってやっている。

たとえば、法律作成に直接関わるようなことがあればそのときは、
「挑発」以外に「説得」もすれば「騙し」もするでしょう。
大沢真理が男女共同参画社会基本法の制定の際にやったようにね。
「勧誘」や「誘惑」をするかもしれない。「政治」における
言葉のありようはいろいろあって、どのメディアでも同じ
ひとつをやればいい、というものではない。そして、どれをやるかは
メディアによる、そういうことです。また、私はレスがあった場合、
相手をさらに「挑発」した方がいいかどうか、は自分なりに判断して
やっている。このスレは「挑発」した方がいろいろ言ってくださる
あなたのような方が多いんですよ、どういうわけか。また、過去スレを
読めばわかりますが、私はこのスレで別にずっと「挑発」ばかりしてきた
わけではありません。

>>665
「抵抗を少なくする」というのはその当人がやることです。こちらの
選択肢は異性愛者にさらなる「抵抗」を生じさせるか、させないか、ですね。
というのは、すでに異性愛者自身が別にフェミなしでも「抵抗」を
起こしているから。ジェンダー・アイデンティティ、セクシュアル・
アイデンティティってつねにすでに揺らいでいるものでしょう。
最近、パトリック・カリフィアの『セックス・チェンジズ』の邦訳が
出ましたが、あれはTSをセクシュアリティのありようの基本だと
主張する本ですね。「ゲイ」ですらその安定性を批判される。
その揺らぎを肯定することなしに理解なんてないですよ。そして
その肯定の過程で「抵抗」がないなんてこともない。そして生じた
「抵抗」に対してはその当人がなんとかするしかない、周囲から
いろいろ触発されながらね。
667quarante-deux ◆42FMLIF9FE :2005/07/09(土) 00:01:15 ID:mzOA13y1
ここは議会でも委員会でもないから、さらなる「抵抗」を生じさせない、
という配慮はいらないだろう。私はそう思っています。「抵抗」を生じさせておいて、
法律や政策の決定プロセスでは、「抵抗」を封じるやり方をより有効に使う、
という戦略もありますしね。
668禁断の名無しさん:2005/07/09(土) 00:14:08 ID:ENUyXsO8
なんだっけ?ブレンダと呼ばれた少年?話題になっていたが、
俺は脳の問題だと、直結させるつもりはないが、
トランスを基本になんてできない。
別に安定があってもいいんだよ。
他も認められたら。なぜ安定がいけないんだ。
TSを認めていない人間なんてあんまりいないよ。
いつ内面がブレる?
クィアって主張しているのにウンザリしてるだけだろう。



大沢や上野がその時媚びても、
後でせせら笑って台無しにする。
反発はそれだろう。上野なんて、AERAで中年男が自殺するのは、ひ弱だからとか。
女達さえからも嫌われている。
これが彼女たちの政治だろう。
そして大失敗したんだよ。
それに気付いていない。
669禁断の名無しさん:2005/07/09(土) 00:21:33 ID:ENUyXsO8
全日本的に嫌われておいて、議会とは?議員を決めるのは国民だ。社民党の顛末を見よ。
670禁断の名無しさん:2005/07/09(土) 00:31:39 ID:ENUyXsO8
なんかゲイって感じがしないな…。
俺は中高校のときは女を愛せなくて悩んだが。
それとヘテロは一緒だろう。
彼らを否定する訳ではなく、TSが基本とは?
ちょっとどんな感じか見てみたいな。
671もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/09(土) 00:36:09 ID:1ixrG2T+
>>657
違うのは老人の中で
いつまでも動ける自分でありたいって動きがあること。
老人自身のご希望なのです。
それは、老人自身が当事者性を得ようという能動的な動き。
だから、筋トレを老人以外が老人に何かを押し付けるものであるという
考えはよした方がいい。
で、私はそういう主張をする老人と主張をしないできない老人が
出てきて明確なギャップができると思っている。
上野氏はその際に今の主張だと
結局(体が動くかどうかは置いておいて発言をすべきという面で)
前者の立場で後者の立場を主張する
矛盾した状態になると思うが。

というか、あなたはお年寄のヒトの世話になりたくないという主張を
軽く見すぎだと思うよ。
なんというか年寄りのプライドを無視しているのじゃないかな?
正直、年寄りで体が動かなくなったからって
それを受け入れられるとは限らないんだよ。
他人の世話になんかならず自分の力でやりたい人が多いんだよ、事実。
別に他人に強要されて我慢して
世話になりたがらないのではないんだよ。

それと福祉予算の欠乏はまた別の話。
672もえないゴミ ◆A96aq6DkZI :2005/07/09(土) 00:40:25 ID:1ixrG2T+
>>658
ヘルパーについては
場所によりますな。
滅茶苦茶簡単にとれる資格だけど
それなしに働いている人が多い地区もある(てかうちの町)。
まあ、現場仕事に外国人を導入しようという動きは
否定しないが。
というか、外国人の人権うんぬんというのは
こういう人たちの受け入れ方面の動きでしょ?
私は安易に受け入れるべきではないと思うけど。
双方に争いの種を残すから。
673禁断の名無しさん
横レススマソ。

>TSが基本とは?

 …純男のゲイ&純女のビアンにとっては、普段の生活上は
 気付きにくいことだったり実感のないことだったりするかもしれないけど、
 「身体的性別」と「性自認」てのは別のことで、
 「のど仏あるし声がバリトンだからコイツは男」とか
 「チンコついてないからコイツは女」みたいな物の見方ってのは、
 ことによると誰かを傷つけてしまいますよ…というのがまずあって。

 で、それって純男のゲイ&純女のビアンが、
 純男&純女ヘテロが無邪気に言い放つ
 「ホモ(レズ)ってよく異性とセックスできるよな、キモいじゃんねえ?」
 みたいな発言にムカついたり白けた気分になったりするのと、図式としては一緒でしょ?
 じゃあ、そういう辛さを知ってる純男ゲイ&純女ビアン自身が、
 TS/TGを同じような目に合わせるような言動をするのって、どうなのよ?

…みたいな話かなあと想像するのですが。
パトリック“パット”カリフィアタンの本は読んでないのであくまで想像ね。