ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十一代目

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1それも名無しだ
ここは、アラドとゼオラの娘ゼラドを中心とした、
スパロボオリジナルキャラの子供達の成長を暖かく見守るスレです。

※注意事項※
 子供たちの家族構成、性別、容姿、能力、人間関係などの設定は各職人さんにお任せください。
 主役はバランガ家を中心とした子供達全員です。
 嫌なネタはスルーの方向でお願いします。
 ネタを各際は、なるべく過去ログに目を通しましょう。
 版権キャラについては適度に空気を読んでください。
 その他議論は本スレではなく議論板でお願いします。
 過度の自分語り、投下に対しての質問も議論板でお願いします。

<<前スレ>>
ゼオラとアラドの子供マダァー? 三十代目
ttp://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1252871515/

<<まとめサイト>>
ttp://banpresto-srw.com/
ttp://www.geocities.jp/soremowatashida/
<<まとめwiki(Juneログ含)>>
ttp://www28.atwiki.jp/srwkdm/
<<議論討論板>>
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/5816/
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/otaku/5816/
<<人物辞典>>
ttp://www.geocities.jp/zeradlove2005/index.html
ttp://zeradlove2005.hp.infoseek.co.jp/index.html
<<お絵かき掲示板>>
ttp://bbs4.oebit.jp/zeradlove2005/bbsnote.cgi
ttp://banpresto-srw.com/bbsnote/bbsnote.cgi

【登場人物紹介】
 アラド&ゼオラ→ゼラド(姉)・アオラ(弟)
 アルマナ&クォヴレー(?)→ルナ(♀)
 ギリアム&ヴィレッタ→ヴィレアム(♂)
 ハザル&ルリア→ハザリア(♂)
 キャリコ&スペクトラ→キャクトラ(♂)
 ゼンガー&ソフィア→ゼフィア(♂)
 リュウセイ&マイ→マリ(♀)
 リュウセイ&ラトゥーニ→リトゥ(♀)
 トウマ&ミナキ→トウキ(兄)・ミナト(弟)
 セレーナ&ルアフ→レイナ(♀)

その他、保護者、人格持ち機動兵器、先生方、近所のオッサンオバサンのみなさん
2それも名無しだ:2009/12/08(火) 05:04:30 ID:lgEZuYIc
 【前スレのまとめ!】

30代目スレの産声!あと29回まわしていこう! →お弁当を作るゼラド!そしてガッツリ
ヒモなアサキム! →陵辱志願!ミスティリカって最低な屑ね! →ラブプラス!コナミ大
好き第2世代! →ミリオン・ダラー・ランディ!揺れる貧乳紫雲家長女! →めんどく
さい! 無表情でまくし立てる身内ども! →クリス七転八倒!そしてなにがしたい!
→ディストラ外伝!ぱんつをはきました! →SASUKE!世代交代ならず! →ディストラ
根絶!?そして仲良しバルシェム兄弟! →スパロボバトル!名を捨てて雲燿の位を取る
ゼフィア! →青ワカメ対紫ワカメ!ワカメタルなら演奏などするな! →属性・最低の屑!
根本的にかきまわすミスティリカ! →ゼフィア受難!ルウォーダの挑戦! →アブラクサス
のなく頃に!デレだな全然デレだ! →アークの帰還!FXには手を出すな! →眼鏡=陵辱?
困り果てるリトゥ! →まとめwiki出来る!これで予習はバッチリだ! →エンドレスセプテ
ンバー! 鍵を見つけろユウカ! →チョコレートファイター!紫雲3兄妹そろい踏み! →
クォヴレーは心配性!これはキャクトラ予想GUY! →言葉覚え!子育てがしてみたいカズマさん!
→空腹ゼラド!アオラはどこに行った? →OP作成計画!このスレでなにかが起こっている!
→新型ハチロク発表!気が気じゃないディストラ! →ぱちんこベーオウルフ!10分3割複利
の内訳とは! →スパロボNEO発売!あとタカヤんちの卑猥なペット! →流星群観察!
呪われているんじゃないかゼフィア! →エロポジション奪還?ディストラをどうにかしちゃいたい!
→楽屋裏!捕まりそうなアーク(笑)! →学級会!アークはウザいのか!? →マキネ
円月殺法無頼控!そしてムラタは犬扱い! →ゼフィア女難!どれに決めてもなんかアレだ!
→ゲハ論争!アークはXBoxのことも思い出せ! →キャスティング!適合しないクリハの乳!
→ウルトラダイバー忍法!トラブル時に不在がちな久保! →アナライズ!リトゥに相応しい男性!
→バン大佐の面影!しかしいまは雌伏のとき! →忍び寄るクリスマスの影!ヤツらはどうせ
相変わらずだ! →旧校舎!克夜のいらぬおせっかい! →VIP? ミスティリカさんの
意外なポテンシャル!

ルアフ「いやぁ〜、年の瀬も迫ってきたねえ」
ヒューゴ「今年の流行語は『政権交代』だそうですよ」
ラミア「のり塩騒動などもあったな」
アクア「あのぅ」
ヒューゴ「あれ、これカメラまわってるんじゃないっすか」

アクア「毎回毎回このやり取り、もうめんどくさいですけど!」
ルアフ「2カメさん、こっち寄ってぇ〜。
 はい、みんな、よい子のルアフ先生だよぉ〜」
ラミア「愉快なラミア・ラヴレス先生だ」
ヒューゴ「楽しいヒューゴ先生ですよ」
アクア「いったい、どういうテイでやってるんですか!」
ラミア「そしてこれはマジレスアクア先生だ」
3それも名無しだ:2009/12/08(火) 05:05:38 ID:lgEZuYIc
ヒューゴ「とぅーす、このスレはアラドさんとゼオラさんの娘ゼラドを始め、
 バンプレストオリジナルキャラクターの子供たちを捏造して、
 こども店長に任命してみたり事業仕分けをしてみたり、
 エコポイントを獲得してみたりする場所です」
ラミア「そして子供たちは全員990円ジーンズをはいていることでもおなじみだ」
ルアフ「でも、ダム建造中止だけは受け入れない構えさ」
アクア「スレの総括なのか今年の総括なのかハッキリしてください!」
ヒューゴ「俺たちは、子供たちが通う学校の先生ってことになってます」
ルアフ「じゃあ、僕たちの小沢ガールズを紹介しようか!」

アクア「あれ、前に2スレ目を振り返ったから、
 今回は3スレ目を振り返るんじゃないんですか?」
ルアフ「それはもういいじゃん」
アクア「いいじゃんて、そんな!
 頑張って3スレ目を読み込んでた私の立場はどうなっちゃうんですか!」
ラミア「安心しろ。せっせと3スレ目を読みふけっていたアクア先生の姿は、
 私のこの胸に留まっている」
アクア「とても報われない!」

ルアフ「ていうか、まとめwikiが出来たから、わざわざ過去を振り返らなくていいかな、みたいな」
ヒューゴ「あ、ttp://www28.atwiki.jp/srwkdm/ のことっすね」
ラミア「各キャラクターの詳細な紹介、活躍したエピソードなどはここを参照すればよい」
ルアフ「よい子は迷わずGOだ!」
ラミア「wikiは誰にでも更新できるので、各自好きなように編集するように」
アクア「まさにみんなで作っていく場所っていうことですね!」

ヒューゴ「じゃ、お前ら、順番に入ってこ〜い」

ミスティリカ「私って最低の屑ね」
アクア「初っぱながこの子って、あまりにもイメージ悪いんじゃないでしょうか」
ルアフ「ミスティリカ・レックス。
 廊下で愚痴いうのが趣味のミストさんと、
 姫騎士姫騎士最低の屑と呼ばれがちなアンジェリカさんの間に生まれた最低の屑さ」
ミスティリカ「シェルディアさんたちと入れ替わりに地球に来て随分経つけど、
 そろそろ新しい火種が生まれてるかしら」
ヒューゴ「アンジェリカさんルートの子らしいのに、
 シェルディアさんルートの子供のことも考慮に入れてる、空気の読める子だ」
アクア「好意的に評価し過ぎよヒューゴ!」
4それも名無しだ:2009/12/08(火) 05:07:06 ID:lgEZuYIc
ルアフ「眼鏡でドMで妄想癖があって陵辱大好き。
 理想のタイプは『自分を陵辱した後に自殺しかねない自己嫌悪に陥るタイプ』で、
 まさにそういうタイプなゼフィア・ゾンボルトくんにつきまとっては
 眼鏡を曇らせてる変態だ」
ミスティリカ「雌豚は好きよ。でも豚肉はもっと好きよ」
ヒューゴ「まあたいてい眼鏡曇ってるけど、眼鏡が透けたら透けたで
 マドラーを使って根本的にかきまわそうとする危険人物だ」
ミスティリカ「特技はマドラーでカクテル作ったり根本的にかきまわしたりすることよ」
アクア「少しは未成年らしくなさい!」
ミスティリカ「少しは中年らしくしてください」
アクア「中年じゃないから!」
ラミア「時の流れについてはけっこうフワッとした感じの場所だ」

克夜「痩せても枯れても紫雲家長子! ハーレムの夢はあきらめない!」
統亜「跳ねても揺れても紫雲家長女! あたしの胸が揺れてる限りタイ在住はあきらめない!」
芽夜「寝ても覚めても紫雲家末子。やれといわれてもやる気になりません」

アクア「ガールズとかいってませんでした!?」
ルアフ「じゃチルドレンでいいよ」
アクア「いい加減過ぎます!」
5それも名無しだ:2009/12/08(火) 05:08:11 ID:lgEZuYIc
ヒューゴ「紫雲克夜。愛称カッちゃん。
 紫雲統夜さんとカティアさんの間に生まれた男の子です。
 スパロボ史上もっともギャルゲな男だった父親に憧れ、
 自身もハーレムを作るために地球にやって来たという月世界人です」
ルアフ「弁当男子で文武両道、資格マニアでけっこう万能だけど、
 残念ながらハーレム願望の持ち主だ」
アクア「ハーレムハーレムいうのさえやめればいいのに!」
ラミア「ハーレム作りに来た割には男友達を順調に増やすという妙な男で、
 とくにおなじ弁当男子のタカヤとは仲が良く『タッちゃん』と呼んでいる」
ヒューゴ「孤独のグルメも好きだ」

統亜「あたしの胸って、なんでこれ揺れるのかなあ」
ヒューゴ「紫雲統亜。愛称トーア。
 統夜さんとテニアさんの間に生まれた娘さんです。
 ムエタイ使いで、なぜかタイに在住しています」
アクア「絡みづらいわよ、タイ在住って!」
ルアフ「親御さんたちの教育の賜物で、貧乳のくせに揺れるっていう特異体質の持ち主なんだ」
ラミア「フルーツとバリ作画のジョー・東が好きなんだそうだ」

芽夜「もしも願いひとつだけ敵うなら、布団の中で寝ていたい。場所は自宅に限る」
ヒューゴ「紫雲芽夜。愛称はメャーとかミャー。
 統夜さんとメルアさんの間に生まれた末っ子です。
ルアフ「3人と結婚して1人ずつ子供作るって、
 ある種家族計画をちゃんとしてるよね」
アクア「日本じゃ違法ですよ!」
ラミア「月世界人だから問題ない」
ヒューゴ「芽夜は月面在住、引きこもりで家から出ずにお菓子ばっか食べてるそうです。
 普通二目と見られぬほどに太るはずですが、たぶん太ってません」
ルアフ「関係ないけどメルアさんの、『口調バカだけど別にバカじゃない』っていう設定、
 どこら辺で『バカじゃない』って表現されてるのかな」
アクア「そういうこというのやめてください!」
ラミア「Utadaヒカルが好きらしい」

ルアフ「クリスマスにお正月を控えたこの時期だけど、
 まあみんな、お塩くんの執行猶予を願ってがんばって行こうよ」
アクア「やめてください、そういうこというの!」
ヒューゴ「ネタを書くことについては肉食系で行きましょうよ」
ラミア「イエス、ウィ・キャンだ」
ルアフ「それでは年末らしく、皆さんのお手を拝借して」
アクア「どうしてオッサンはやたらと一本締めしたがるんですか!?」
ルアフ「あると思います!」
アクア「いわせませんよ!」

 パンッ!
6それも名無しだ:2009/12/08(火) 10:16:46 ID:dSL0Y1pe
>>1
素早いスレ立て乙です

先生方も乙です
7それも名無しだ:2009/12/12(土) 22:58:51 ID:Md2MwWrC
>>1

しかし前スレの最後の流れはなんだwww
8それも名無しだ:2009/12/13(日) 00:47:48 ID:wBvOwpho
>>1乙ですっと
前スレにヤミ子はったやつ、怒らないからでてきなさい
9それも名無しだ:2009/12/13(日) 01:39:10 ID:LtaJuu9S
そういえばヤンデレいないよね、みたいな。
10それも名無しだ:2009/12/13(日) 03:14:37 ID:wBvOwpho
ミスティリカはある意味病んでると思うけどねw
11それも名無しだ:2009/12/13(日) 09:28:41 ID:OizRIgO4
病んではいるけど、デレてはいないだろ?
・・・・もしかしてデレてる?ゼフィア相手に。
12それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:46:12 ID:OxgQ/6b0
 お客が来たのは、お昼寝を邪魔された日曜の午後のことだった。
 お隣に住む、幼馴染みのヴィレアムくんが慌てた様子でうちに駆け込んできた。

「大変だ、久保さんが!」

 クォヴレーお兄ちゃんが消えた。ヴィレアムくんの話を、わたし、ゼラド・バランガ
は最初信じなかった。
 お兄ちゃんには、並行世界を護るっていう使命がある。並行世界っていうのは何千何万
とあるから、使命はなかなか終わらない。わたしが知る限り、お兄ちゃんはもう20年近く
あちこちの世界に旅立って戦っている。
 そういうわけだから、お兄ちゃんはよく家を留守にする。でも、なにもいわずにいなくな
ったりなんかしたことはない。絶対に、わたしやお母さんたちに挨拶をして行く。そして、
「必ず帰ってくる」って約束してくれる。お兄ちゃんが約束を破ったことはない。

「久保さんと組み手をしていたんだ」

 ヴィレアムくんは、よくお兄ちゃんとプロレスごっこみたいなことをしている。わたしは
ケンカなんか大嫌いだからそんなことはして欲しくないんだけど、ヴィレアムくんはお兄ちゃん
が帰ってきたとなると週2ペースでお兄ちゃんに挑戦してる。たぶん、ヴィレアムくんの
趣味みたいなものなんだろう。もちろんお兄ちゃんが負けるはずがない。今までの戦績は、
ヴィレアムくんの0勝たくさん敗だ。それでもヴィレアムくんはお兄ちゃんに挑み続ける。
 ますますあり得ないことだった。あの真面目なお兄ちゃんが、ごっこ遊びといっても
勝負を途中で投げ出すはずがない。

「本当なんだ!」

 ヴィレアムくんの話はこうだった。
 間合いを詰めてこようとするお兄ちゃんに対して、ヴィレアムくんは膝を合わせて対応
しようとした。こないだ見たK-1の真似だそうだ。ところがお兄ちゃんは、その脚をかっさ
らってヴィレアムくんを放り投げた。
 倒れたヴィレアムくんが起き上がってみると、お兄ちゃんは忽然と消えていたそうだ。
13それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:47:40 ID:OxgQ/6b0
 ◆
 わたしは半信半疑のまま、ヴィレアムくんに案内されて現場に向かった。
 ヴィレアムくんとお兄ちゃんがプロレスごっこをしていたのは、ケイサル神社の境内
だそうだ。
 ケイサル神社っていうのは、わりとつい最近この町に出来た神社だ。もとは廃墟のよう
なところだったのを、ケイサル・エフェスおじいちゃんが改装して住み着いたんだ。ケイ
サルおじいちゃんはまつろわぬ霊たちたちの王様だから、まあ神主っていえば神主って
いえないこともない。
 神社の境内は、しんと静まりかえっていた。ひと気はまったくない。一応社務所のほう
も覗いてみたけど、ケイサルおじいちゃんは留守みたいだった。

「いったい、どうしちゃったんだろう」

 わたしは境内の中央に立って腕組みをした。

「俺をからかって隠れたのかな」
「お兄ちゃんがそんな悪ふざけするはずないよ」

 お兄ちゃんは、おおよそ冗談とかおふざけという言葉からはほど遠いひとだ。
 じゃあ、なんでお兄ちゃんは消えたんだろう。
 このままお兄ちゃんが帰ってこなかったらどうしよう。ちくりと胸が痛くなる。
 そしてひとつの可能性に行き当たる。お兄ちゃんが黙っていなくなることがあり得る
としたら、それは誰かを護るため自分を犠牲にするためだ。この場合、近くにいたヴィ
レアムくんのことだ。
 わたしははっと息を呑んで、出かけた言葉を引っ込めた。
 男の子っていうのは、ヘンなところでプライドが高いものだ。ここでわたしの推理を
口にすれば、多分ヴィレアムくんは傷付くと思う。

「とにかく、探してみようよ」

 わたしは目を大きく見開いて神社の中を探し始めた。
 ケイサル神社はオーソドックスな造りで、ちょっとした小山の上に立っている。階段を
登ると鳥居があって、灯籠が並ぶ奥に本殿がある。わたしは本殿のまわりや賽銭箱の裏を
探してみた。やっぱり誰もいない。境内のまわりに広がっている地面を見てみたけれど、
足跡はなかった。
 話によると、ヴィレアムくんは鳥居を背にお兄ちゃんと向かっていたそうだ。つまり、
お兄ちゃんは神社から出ていないっていうことになる。この神社がまるごと大きな密室
みたいなものだ。

「まさか、なにかあったんじゃ」
14それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:48:22 ID:OxgQ/6b0
 ヴィレアムくんが不安そうな顔をする。
 わたしは大きく深呼吸をした。キュゥンと、頭の奥で脳ミソが動き始めるのがわかる。
 今までにも、こんなことが何回もあった。おかしな事件が起こって、謎を解かなきゃ
ならない状況だ。

 本当をいうと、わたしは推理っていうものがあんまり好きじゃない。推理っていうのは、
ひとを疑うことだ。わたしは、相手が誰であっても疑ってかかるのはよくないと思う。
 でも、事件っていうのは誰かが悲しい思いをするものだ。わたしがイヤな思いをするのと、
誰かが悲しむのを比べると、迷ってなんていられない。
 わたしはもう一度神社のなかをまわってみた。賽銭箱や鳥居、灯籠を押してみる。どれも
びくともしなかった。隠し通路みたいなものがあるようには見えない。

 わたしはもう一度考えてみた。当たり前だけど、隠し通路っていうのは隠れていないと
意味がない。つまり、普通じゃ考えられない方法で入り口が開くように出来ていなければ
ならない。お兄ちゃんが隠し通路を使ったとしたら、痕跡があるはずだ。
 灯籠の中を見る。落ち葉が積もっているだけだった。
 賽銭箱にも、不審な継ぎ目みたいなものはない。
 そのときだった。ふと、目に着くものがあった。
 手水舎だ。手を洗うための水を溜めておく水盤の下に、溝が作られている。その溝が、
ちゃぷちゃぷと水で満たされていた。
 おかしい。たしかにこの神社は、もとは廃墟だった。でも、いまは悩み相談だとか
いって参拝してくる人がけっこういるっていう話だ。あんがい几帳面なケイサルおじい
ちゃんが、溝を水でいっぱいにしておくはずがない。
 つまり、溝に栓みたいなものがされていて、溝をせき止めているんだ。

「あ、おい、ゼラド」

 わたしは手水舎に駆け寄った。
 目をお皿にして溝を見てみる。あった。溝の一部に、丸い栓がされている。

「あ、なんだよ、これ」
「待って!」

 栓に手を伸ばそうとするヴィレアムくんを、わたしは慌てて止めた。
 お兄ちゃんは一瞬で消えたんだ。溝から水が流れ落ちるには、少しだけど時間がかかる。
なにか、一瞬で出来る方法があったはずだ。
 あ、そうか。
 わたしは水盤に載せられていたひしゃくを取った。水をひとすくいして、溝に落とす。
溝はいよいよ水でいっぱいになって、いまにも溢れそうになった。

「ゼラド!」
15それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:49:43 ID:OxgQ/6b0
 ヴィレアムくんがわたしに手を伸ばす。
 ひょんと足場がひっくり返って、わたしは空中に放り出された。ケイサル神社の下には、
地下室があったんだ。
 高さは三メートルくらいだろうか。わたしは真っ逆さまに落ちた。地面にぶつかる!
わたしは思わず目をぎゅっとつむった。

「うぐっ!」

 背中でヴィレアムくんの声がした。
 落下は止まっている。でも、わたしの身体に痛みはなかった。
 ほっぺたに、妙に熱いものが当たっている。

「うひゃあっ!」

 わたしは思わず飛び退いた。ヴィレアムくんだ。ヴィレアムくんが、とっさにわたしを
抱きしめて地面に激突したんだ。
 心臓がばっくんばっくんとうるさい。ほっぺたに、薄いシャツ越しに感じたヴィレアム
くんの胸板の体温が残っていた。

「ゼラド、無事か」

 大したケガはしていなかったらしい。ヴィレアムくんは顔をしかめながらも立ち上がる。
 地下は、ちょっとした教室ほどの広さがあった。洞窟みたいだけど、暗くはなかった。
壁が薄ボンヤリと光っている。
 出口はどこだろう。それに、お兄ちゃんはどこにいるんだろう。
 ぐるりとあたりを見まわしたわたしは、地下室の奥にうずくまっている人影を見つけた。
お兄ちゃんじゃない。もっと小さい。女の子だ。

「ルサイケちゃん!?」

 ケイサルお祖父ちゃんの孫みたいな存在であるルサイケちゃんだった。わたしの声に
振り返った顔は、青ざめて震えていた。

「どうしたの!?」

 駈け寄ろうしたわたしを、追い抜くひとがいた。ヴィレアムくんだ。

「ゼラド、すぐにここから出るんだ!」
「どうしたの」
「ルサイケがそういってる!」
16それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:50:52 ID:OxgQ/6b0
 ルサイケちゃんはひどく小声で喋るんだけど、どういうわけかヴィレアムくんには
聞き分けられるらしい。ルサイケちゃんをさっと抱き上げたかと思うと、わたしを見た。
 なんだ、誰にでもああいうことするんだな。わたしの胸がなんだかモヤモヤし始める。
なんだろ、いったい。

「出口はどこだ?」

 きょろきょろとあたりを見まわし始めたヴィレアムくんの顔が、はたと止まった。
 わたしはヴィレアムくんの視線を追った。
 お兄ちゃんがいた。でも、違う。お兄ちゃんは少し青みがかった銀色の髪を持っている。
それが、真っ赤に変わっていた。目つきもなんだか悪くなっている。

「ゼラド・バランガというのか、汝は」

 妙に反響する声で、お兄ちゃんの顔をしたなにかはいった。

「あなた、誰。お兄ちゃんじゃない」
「我は闇、我は絶望、我は破滅と終焉をもたらす者。
 戦い続ける愚者を駆逐し、世界を永遠の安寧に導く者」
「なにいってるの!?」
「我が名はクボウレイ。前知的生命体の命を摘み取ろう」
「クボウレイって、あなたなにいってるの!?」
「こう書く」

 お兄ちゃんの姿をしたなにかは、地面にしゃがみ込むと、やけに長く伸びた爪で
ガリガリと『駆暴麗』と書き付けた。

「やめてよ! お兄ちゃんの名前にヘンな当て字しないで!」
「ファファファ、100倍破滅の臭いがする」
「そんなもの、させなくていいから!」
「ゼラド、下がってろ!」

 わたしにルサイケちゃんを押し付けて、ヴィレアムくんが駆け出した。駆暴麗とか名乗
ったヘンなのに跳びかかる。その身体が、空中で止まった。天井から大きな爪のようなもの
が2本突き出して、ヴィレアムくんをつまんでいた。

「失せろ。汝のような背丈の高い男に用はない」
「くそっ、離せ!」

 脇腹から血を滲ませながらも、ヴィレアムくんがもがく。でも、爪はがっきりとヴィレ
アムくんをつかんだまま離さない。
17それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:51:46 ID:OxgQ/6b0
「ヴィレアムくん!」
「汝のような育った女にも用はない」

 駆暴麗がふと上を見る。天井からまた2つ、爪が現れてガリガリとまわりの土を削り始めた。

「なにをする気!?」
「知れたこと。ここから出るのよ」

 駆暴麗がニヤリと笑う。お兄ちゃんの顔で、なんてイヤな顔をするんだろう。

「ケイサルめ。我をこんなところに閉じこめたつもりか」
「ここから出たら、どうする気?」
「いったはず。全知的生命体を駆逐する」
「そんなこと、させないんだから!」

 わたしはルサイケちゃんを背中にかばって、駆暴麗に跳びかかった。お兄ちゃんの、
細く引き締まった腕に飛び付く。
 間近で、お兄ちゃんの顔が醜く歪むのが見えた。

「この男の脳にある情報よりも凶暴だな、ゼラド・バランガ」
「お兄ちゃんを返して!」
「知的生命体は皆そうだ。なにかを護ろうとして、凶暴になる。
 誰も黙して平和を待とうとしない」
「待ってたら、平和になるっていうの!」
「いつかすべてが滅べば、宇宙は平和になる」
「そんなこと、許さない!」

 ファファファ、と駆暴麗は異様な声で笑った。

「この男もおなじことをいっていたな。
 その童女を護ろうとして」

 ようやく、すべてに合点がいった。お兄ちゃんは、この地下室でルサイケちゃんが
駆暴麗に取り憑かれそうになっているのを感じ取ったんだ。そして、ルサイケちゃんを
護るために自分が代わりに取り憑かれた。お兄ちゃんはいつもそうだ。誰かのために
自分を犠牲にしたがる。
 待ってるわたしが、どんな気持ちでいるかも知らずに。
18それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:53:02 ID:OxgQ/6b0
「あなた、絶対に許さない!」
「黙れ」

 天井から爪が飛び出して、わたしの肩に突き刺さる。激痛に、思わず声が漏れた。でも
駆暴麗の腕から手を離すことはしない。離すもんか。

「わからない小娘だ。汝のような育った女に用はない。
 我は本来、童女と見まごうばかりの童子にしか取り憑かないのだから」
「なにいってるの!」
「この男の脳を調べたぞ。どうやら、我の器に相応しい童子がこの町にはいるようだ」
「誰であっても」
「アオラ、とかいったかな」

 頭が、カッと熱くなった。この駆暴麗は、アオラを、わたしの弟を狙ってる。

「絶対に許さない!」

 わたしは駆暴麗の腕から手を離した。握り拳を固めて、駆暴麗に殴るかかった。痛い。
わたしは格闘技なんて習ったことない。拳が裂けて血が滲んだ。

「アオラに手出しなんかさせない!」
「愚かなりゼラド・バランガ!」
「愚かなりラルヴァ!」

 突然、洞窟をびりびりと揺るがすような大声が響いた。
 ルサイケちゃんだった。ううん、違う。やっぱり目つきが悪くなって、瞳がうっすら
と輝いている。その背後には、火で出来た土偶のような影が浮かび上がっていた。

「ぬぅぅ、ル=コボル!」

 ラルヴァと呼ばれた駆暴麗が口にしたのは、意外な名前だった。
 ル=コボルは、超古代人の絶望かなにかが固まって出来た精神生命体だ。以前、わたしの
幼馴染みであるクリハにちょっかいを出して追っ払われたはずだった。

「ラルヴァ! 貴様、我を出し抜くつもりか!」
「器を見つけ出せぬ貴様がノロマなのだ!」

 ふふふ、とル=コボルと呼ばれたルサイケちゃんは不敵に笑う。
19それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:53:43 ID:OxgQ/6b0
「我が何故なかなかこの小娘に取り憑かなかったかわかるか」
「10歳を越えているからであろう」
「いいや、この小娘、すでに17になる!」
「なに」

 たしかにルサイケちゃんは小柄で童顔だけど、いくらなんでも10歳児呼ばわりはひどいと思う。

「ふふふ、それがどうした。しょせんは一瞬、仮初めの器」
「では、貴様がいま取り憑いている器はなんだ」
「たしかに、少々歳を取りすぎているが」
「それどころか、戸籍上の年齢は四十路近い!」
「なぁにぃっ!?」

 ラルヴァが、死にそうな絶叫を上げる。

「童子にしか取り憑かない貴様には、耐えられないであろう!」
「バカな、バカなぁ!」
「お互い似たような身の上。
 精神生命体である我々にとって、アイデンティティの崩壊は死に等しい!」
「おのれ、おのれぇぃっ!」
「消えろラルヴァ! 器を選び損ねたウッカリ者め!」

 口を絶叫の形に固めたまま、お兄ちゃんの髪の毛がもとの銀髪に戻っていく。ラルヴァ
が出て行ったんだ。
 同時に、天井から生えていた爪も消えた。どさと音をさせて、ヴィレアムくんが落下する。

「あの」
「礼などいらぬ」

 ルサイケちゃんに取り憑いたル=コボルがニヤリと笑う。

「我もまた、器となるべく童女を探している身なれば」
「そんなこと、させないんだから」
「汝に何が出来る」
「この町はわたしの庭だもん。誰も、泣かせたりなんかしない」
「今の汝にそれが出来るのか」

 わたしの返事を待たないまま、ル=コボルは消えた。ルサイケちゃんの身体ががっくり
と膝を着き、その場に倒れる。
20それも名無しだ:2009/12/13(日) 22:54:24 ID:OxgQ/6b0
「ゼラド」
「ゼラド!」

 お兄ちゃんとヴィレアムくんがわたしに駈け寄ってくる。
 わたしは、その場に立ち尽くしていた。
 お兄ちゃんは帰ってきた。でも、ル=コボルはいつかまた現れるかもしれない。ラル
ヴァだって、完全に消えたわけじゃないかも知れない。
 また危ないことが起こったとき、わたしにはあのオバケたちを止められるのだろうか。

「ゼラド」

 お兄ちゃんに声をかけられた。

「迷惑をかけたな」
「ううん」
「あいつのいうことなら気にしなくていい。
 お前たちに危険を及ぼすなど、この俺がやらせない」
「うん」
「俺もいるしさ」

 ヴィレアムくんがなにかいってたけど、耳には入らなかった。
 今日この場は、お兄ちゃんとヴィレアムくんがいたからどうにかなったんだ。でも、
いつまでもこのままじゃいけない。
 なにかしなくちゃ、なにかしなくちゃ、と思いながらわたしは家に帰った。

 家に帰ったら、ディストラお姉ちゃんが焼き魚を失敗してお母さんにお説教されていた。
21それも名無しだ:2009/12/14(月) 08:42:29 ID:YTFcb5xX
……あれ?何かこれ前フリ?
何か続きそうな気がしてしまう!

そしてヴィレアム、格好いいかと思えばすぐにギャルゲ主人公的平等な優しさを発揮して最後にはヒデェ扱いwww
22それも名無しだ:2009/12/14(月) 10:31:40 ID:Y+ZJAzS9
これはゼラドのWフラグか?
所長はレイナだとしても万能超人の相棒は誰だ?
万能超人、万能超人、超人、超人、超人・・・・・・イルス!!!
23それも名無しだ:2009/12/14(月) 15:21:30 ID:PHL7Pqdf
GJです
かなり怖い出来事なんだけど、解決できた理由が相手がショタとロリコンだったから
それでいいのかラスボスたち
24それも名無しだ:2009/12/15(火) 04:07:49 ID:4lAp0KVX
 ル=コボルの放つエネルギー弾がマーズの土手っ腹に風穴を開けた。
 強化セラミック製の頭蓋骨の中でアラート音が鳴り響く。
 マーズは舌打ちをして、使い物にならなくなったモジュールをまとめて宇宙空間にばらまいた。
 人工知能への酸素供給が阻まれて、一瞬目眩がする。
 そこを狙われた。
 無数の閃光がマーズの足場を絨毯状に貫いた。脚部ユニットが1本、跡形もなく消し飛ぶ。

「ごーごー、キャレットネットぉ!」

 宇宙空間に放り出されながらも、マーズはワイヤーを放ちル=コボルの足指に取り憑いた。

「愚かなカラクリよ!」

 宇宙空間に声ならぬ声が鳴り響く。聴覚ユニットが音声とご認識してしまうほどの、
強烈な意志の力だった。さすがは何億年も存在し続けた精神生命体といったところか。

「なぜ我の邪魔をする!」
「ひひひ、ばかいってら」

 マーズは爪をたててル=コボルの脚をよじ登り始めた。

「てめーは幼女を狙ってんだろーが。
 そーすると、マナちゃんが、カノウさんちの末っ子があぶねー!」
「かの童女は、汝と一面識もないはずだ」
「それがどーしたよ」
「愚かなり、出来損ないのカラクリよ。
 汝の醜悪な姿を見るがいい!」

 マーズはすでに満身創痍だった。四本あった脚は2本に減り、顔面の人工皮膚も半ばまで
めくれて人工筋肉が剥き出しになっている。身体のあちこちでエラーが発生していて、
もう対応するのも面倒くさかった。

「お前の姿を見て、かの童女はどうなるかわからぬか!」
「うぜーよ、べらぼーめ!」

 マーズはめくれ上がった唇でニヤリと笑ってやった。

「トレイラー心得ってーのを教えてやらー。
 女の子助けんのに、理屈はいらねーってよぉーっ!」
「なに、貴様!」
「ひひひ、てめーはニンゲンじゃねーらしーから、思う存分できらー。
 さー、おれと一緒に行ってもらおーか。十万億土のカナタによぉーっ!」

 マーズはメインタービンを暴走させ始めた。

〜。°〜。°〜。°〜。°〜。°〜。°〜。°〜。°
マーズ「うひひひ、まいったね、どーも」

 ぽかっ
ラーナ「バカな妄想してないで、FF13のレベルを上げる作業に戻ってください」
ランル「アサキムおじさんがあたしのPS3ば占拠しちょって、家じゃプレイ出来なかー」
マーズ「どーしてオタクのゴリョーシンはアサキムを追い出さねーの」
ラーナ「家庭の事情に首を突っ込むものじゃありません」
マーズ「えーんえーん、同年代のトモダチが欲しーよー。
 優しくって可愛くって、毎朝起こしに来てくれる幼馴染みが欲しーよー」
ラーナ「あなた、夜型じゃないですか」
25それも名無しだ:2009/12/15(火) 23:30:30 ID:yyosdOT4
ラルヴァに狙われそうなのは、アオラとかミズル?
26それも名無しだ:2009/12/16(水) 04:46:02 ID:QgVoYF4M
ミスティリカ「ゼフィア先輩は、目がお悪いんじゃないですか?」
ゼフィア「たしかに、少し近眼気味だが」
ミスティリカ「じゃあ、うんと近づいて話をしなくちゃなりませんねえ」ぎゅう
ゼフィア「ム・・・・・・、ムグ」

ミスティリカ「ゼフィア先輩はぁ、ひょっとして口べたなんじゃないですか?」
ゼフィア「たしかに、口がまわる方ではない」
ミスティリカ「まあ、それはいけないわ。
 ゼフィア先輩、これをどうぞ。スピーチの本ですよ。
 自分を変えていきましょうよ」
ゼフィア「ウ・・・・・・ウム」

ゼフィア(こういう気配りもできる娘なのか)
ミスティリカ(口べたとか、言葉責めしてもらえないじゃないって考えるわたしって、
 なんて最低な屑なのかしら)

アイミ「偉いなあ、ミスティリカさん、あんなに積極的に」
レイナ「ヤバイ。アイミがヤツを尊敬し始めた」
27それも名無しだ:2009/12/16(水) 10:27:34 ID:pjpgLUb4
>>26
傍から見ればゼフィアとミスティリカが本を読む時でさえベタベタしてるただのバカップルに見える
28それも名無しだ:2009/12/16(水) 21:54:54 ID:TnkMW8PB
>>26
しょーがないからメガネかけてきて
ますます女子ファンが増えたりしてw

スレイチェル「ええい、コンタクトにせい!」
ゼフィア(……言えん、この年にして目にコンタクト入れるのが怖いとはいえん)
29それも名無しだ:2009/12/16(水) 22:15:16 ID:93UnVGmy
マキネ「3Dカスタムなんちゃらを使ってゼラドたちを作ってみたよ!」

ttp://u3.getuploader.com/kagekagami/download/36/kdm.swf

ランディ「いやお前、その3Dカスタムなんちゃら、どうやって購入したんだよ」
マキネ「もちろんランディ1/2の名前で注文したよ!」
ランディ「なにしてんの、なにしてくれてんの、お前!」
マキネ「受け取ったのは母さんだったよ!」
ランディ「うわぁん! もうアンドー家にあがれない!」
マキネ「あと編集はムラタがやってくれたよ!」
ランディ「くだらねえことしてんじゃねえよムラタ!」
ムラタ「・・・・・・」
ランディ「あとお前は、毎度毎度選曲のセンスがおかしい!」
マキネ「名曲じゃん!」
ランディ「誰もそばかすとかないだろ!」
マキネ「緋村剣心にはもっとそばかすなんかなかったよ!」
30それも名無しだ:2009/12/17(木) 03:29:20 ID:U27PHUh4
まとめサイト更新してて困ったんだけど、ラキアっていくつなんだろう。
なんか病気で留年してラッシュと同級生らしいけど、
年齢自体はゼラドたちと一緒なんだろうか。
31それも名無しだ:2009/12/17(木) 21:46:13 ID:PReuqgdR
実は20代半ば
実はすげー着痩せするタイプ


とか思い付いた
32それも名無しだ:2009/12/17(木) 22:00:47 ID:sWoJA2iN
 【バルマー寮】
ルル「まあ、兄上。なんですの、この香りは」
ハザリア「ウム。久方ぶりに料理をしてみようと思ったのだが」
ルル「その結果がこれですの」
ハザリア「味はまずまずとして、加減を間違えて大量に作ってしまった」
ルル「なにをどう加減すればズン胴いっぱいのカレーを作ってしまうんですの」
ハザリア「変態妹よ、いまこそ貴様の中途半端な乳を巨大にする好機だ」
ルル「カレー食べて胸が膨らむなど、聞いたこともございません」
ハザリア「では、この大量のカレーをどうしろというのだ!」
ルル「どうするんですの、この寮には4人しかいないんですのよ!」
ハザリア「ルナめが餌付けしている野良猫どもにでもぶっかけてやろうか」
ルル「兄上は猫が嫌いなんですの?」
ハザリア「うぬぅ、では、残る手段はただひとつ」
ルル「というと」
ハザリア「レッツ、オスソワケだ」
ルル「やってみたかったんですのね、オスソワケが」

 【道ぱた】
マリ「あれ、お前なにしてるんだズン胴なんか持って」
リトゥ「こんにちは」
ルル「ご機嫌よう」
ハザリア「カレーを大量に作ってしまったので、適当な輩にくれてやろうとまわっているのだ」
マリ「まったくお前は、どうしてそう加減を知らないんだ。
 仕方ないな。少し引き取ってやるから、寄こせよ」
ハザリア「させるか!」
マリ「なんだそれ!」
ハザリア「貴様、女優のくせに太るつもりか! させはせぬ!」
マリ「じゃ、いいよ、あっち行けよバーカ!」
ハザリア「行くわ、このいやしんぼめ!」
リトゥ「さようなら」
ルル「ご機嫌よう」

 【バランガ家の前】
ルル「あら、兄上、どこに行くんですの」
ハザリア「フン」
ルル「その程度のズン胴、アオラ様にかかればたちどころに片してくれますのに!」
ハザリア「そんな面白みのないこと、誰がやるものか!
 貴様は今回の主旨がわかっておるのか!」
ルル「カレーのオスソワケでしょう」
ハザリア「意外性のあるオスソワケだ」
ルル「そんな知恵をまわす間があるのなら、なぜカレーの量くらい調整できないんですの!」
33それも名無しだ:2009/12/17(木) 22:02:27 ID:sWoJA2iN
 【イェーガー家の前】
ヴィレアム「あれ、お前達どうしたんだ。イイ匂いさせて」
ハザリア「俺がいつもいつも貴様に甘いと思ったら大間違いだ!」
ヴィレアム「いつ甘かったんだよ」
ハザリア「貴様にカレーをオスソワケしたところで、意外性もなにもない」
ヴィレアム「お前からカレーもらったことなんか一度もないよ!」
ルル「兄上はいまツンな状態なんですのよ!」
ハザリア「このお玉を持ってさっさと失せろ!」
ヴィレアム「いらないよ、お玉なんて」
ハザリア「誰が暮れてやるといった。後日洗って返しに来い!」
ヴィレアム「めんどくさいよ」
ハザリア「見事返しに来られたのなら、なんぞ食わせてやらんでもない!」
ルル「これが兄上のデレですのよ!」

 ダダダダダ

ヴィレアム「なんなんだ、いったい」
ゼラド「あれ、ヴィレアムくん、イイ匂いするお玉持ってどうしたの」

 【アンドー家】
ムラタ「・・・・・・」フンフン

ルル「兄上、これが意外性のあるオスソワケなんですの?」
ハザリア「さて、果たしてムラタはカレーを食らうのか」

ムラタ「・・・・・・」プイッ

ルル「拒否られましたわね」
ハザリア「ぬあぁっ! なにか異様にムカつくぞ!」

マキネ「あっ、なにやってんのさ! うちのムラタにヘンなもの与えないで!」
ハザリア「ちぃっ、ズラかるぞ!」
ルル「兄上! なにか主旨がズレてきているような気がしましてよ!」
34それも名無しだ:2009/12/17(木) 22:03:15 ID:sWoJA2iN
 【レタスのマンション】
ハザリア「汚部屋! いるか汚部屋!」
レタス「あだ名のようにいわないでくださいまし!」

ルル「兄上! 意外と片付いていましてよ」
ハザリア「油断するな、変態妹よ。便所をチェックだ!」
レタス「なにを」
ルル「兄上! トイレットペーパーが三角折りされております!」
ハザリア「フハハハハ! やはりな!
 このチンピラド金髪がそんなことをするはずがない!
 誰か他に、片付けている者がいると見た!」
レタス「出て行ってくださいまし!」

 【道ぱた】
ルル「兄上、そろそろ陽が暮れて来ましてよ」
ハザリア「ウム、だんだん面倒になってきたな」
ルル「だから、大人しくバランガ家にオスソワケすればいいといっていますのに」
ハザリア「そんなつまらぬこと、誰がするものか!」
ルル「では、どうするんですの」
ハザリア「面倒だから、アルトリート家の鍵穴にでも塗り込んでくるか」
ルル「兄上、食べ物を粗末にしてはいけません」

 ひゅ〜
ハザリア「しかしもう、寒くなってきたし」
ルル「兄上、あれは」
35それも名無しだ:2009/12/17(木) 22:04:00 ID:sWoJA2iN
 【ボロアパート】
ラン「17日・・・・・・、給料日まで、あと」

 ばんっ!

ハザリア「汚部屋! 汚部屋に違いない!」
ラン「汚部屋になるほど物もあらへんよ!」

ルル「ランさん、こんな寒々しい部屋にお住まいだったんですの」
ハザリア「稼ぐわけでも学ぶわけでもない、貴様はいったい地球になにしに来たのだ」
ラン「給料日が来たらな」
ハザリア「せせこましいわ!」

ルル「さ、ランさん、これを」
ラン「カレー? けど」
ルル「兄上、お玉がありません」
ハザリア「あ」
ラン「ええんや、うちなんか、スプーンでじかにガシガシカレーをむさぼり食えばええんや」
ルル「ランさん! やめてくださいまし、ランさん!」

 【バルマー寮】
ルナ「ハザリアとルルはどこに行ったのだ!」
キャクトラ「せっかく、冷蔵庫の材料でカレーを作りましたのに」
36それも名無しだ:2009/12/18(金) 05:44:25 ID:UFfLiVkj
どんだけカレーの材料があったんだよw
37それも名無しだ:2009/12/18(金) 13:31:23 ID:a54TAsUq
なんだかんだで仲良いのか、この兄妹は

>>29
ダウンロードできないんだけど、俺だけ?
38それも名無しだ:2009/12/19(土) 04:24:35 ID:bz+iS6FE
指輪が落ちてたんだけど、誰の?
39それも名無しだ:2009/12/19(土) 05:44:20 ID:d78AvdIt
レオリング落とした
40それも名無しだ:2009/12/19(土) 06:23:53 ID:gSU0DC8e
アルマナ「私の…」
41それも名無しだ:2009/12/19(土) 12:52:45 ID:s6olAHWN
>>40
某悪魔女王「脳内結婚指輪ですねわかります」
42それも名無しだ:2009/12/19(土) 22:28:16 ID:E+gqDV+l
>>35
バルマーに戻ればドバン家のお嬢様でいれるけど
世間の荒波にもまれるのを選んだんだな…
43それも名無しだ:2009/12/20(日) 02:08:24 ID:ro4X7y/r
しかしお嬢様な姿が想像できないなw>ラン姉

レイナ「という意見が一部から寄せられていますが?」
ラン「まあ小っさい頃からど突き合いの練習ばっかさせられとったし軍部の学校入れられてからは余計しんどくなっただけやったしなァ」
レイナ「…なかなか波瀾万丈な経歴だったんですね(多少の貧乏生活じゃ堪えないわけだ…)」
ラン「あんな家に生まれてもうた以上まあしゃあないんやけどねぇ」
レイナ「それにしたって現在の道場住まいに不満はないんですか?」
ラン「もともと家の中にあんましおらへんかったし、冬はちょっと冷えるけど」
レイナ「…最後に最近ゾンボルト氏がレックス嬢と懇意にしていることについてなにか」
ラン「うーん…ゼフィアちゃんああいう子ぉが好みやったんか。ウチにアプローチしてこんわけやなぁw」
レイナ「あ、ありがとうございました!(ゼフィア先輩…ギルティー)」
44それも名無しだ:2009/12/20(日) 03:04:22 ID:y7ejJNk6
 【月面都市】
統亜「もうじきクリスマスかあ。どうしようかなあ。
 OG町に行っちゃおうかなあ、えへへへへ」
芽夜「トーアちゃん、気味の悪い笑い方はやめてください」
統亜「もう、メャーちゃんはヒネてるなあ」

シャナ=ミア「こんなものを拾いました」
統亜「あ、へーかだ、へーかだ」
芽夜「毒女のシャナ=ミア陛下が、紫雲ハーレムになんの用ですか」
シャナ=ミア「あなたたちはどうも、ろくな教育を受けていないようですね」
統亜「え〜、タイ語結構覚えたんだけどなあ」
芽夜「わたしはNHK教育で十分です」
統亜「あ、指輪だ指輪だ」
芽夜「毒女のシャナ=ミア陛下が、ご自分にまったく縁のないものをどうされたんですか」
統亜「買ったの? 自分で買ったの?」
芽夜「かわいそうですね」
シャナ=ミア「違います!」

シャナ=ミア「先日バルマーのアルマナ陛下と麻雀を打っていた部屋に落ちていたのです」
芽夜「毒女同士で、なにかわいそうなことやってるんですか」
統亜「じゃあそれ、アルマナ陛下のなんじゃないの?」
シャナ=ミア「それが、アルマナ陛下はここ数日バルマーを留守にしているようなんです」
統亜「じゃあ地球に行ってるんじゃないの?
 アルマナへーかは独身のようでいて実は独身じゃなくて、
 ゼラドちゃんのお兄ちゃんのお嫁さんだって話聞いたことあるし!」
芽夜「トーアちゃんはバカなのでアルマナ陛下から吹き込まれたデタラメをそのまま信じてるんです」
シャナ=ミア「かわいそうな子ですね」
統亜「バカじゃないもん、バカじゃないもん!」

シャナ=ミア「おそらくアルマナ陛下はまた無断で地球に行ってるんでしょう。
 あなたたち、行って届けてきてください」
芽夜「ご自分で行ったらいいじゃないですか」
シャナ=ミア「私は年末で仕事が忙しいんです」
芽夜「クリスマスだというのにかわいそうですね」
統亜「じゃ、ちょっと地球行ってくるよ!」
芽夜「トーアちゃんがどうやってタイやら地球やらを行き来しているのか謎です」
シャナ=ミア「あとついでに膝蹴りの一発もお見舞いしてやってくれとルリア殿から言付かっています」
統亜「うん、わかった!」
芽夜「行ってらっしゃい」
シャナ=ミア「芽夜、あなたも行ってらっしゃい。
 娘がひとり引きこもっていると、統夜は嘆いていますよ」
芽夜「めんどくさい」
45それも名無しだ:2009/12/20(日) 03:05:49 ID:y7ejJNk6
 【OG学園】
克夜「タッちゃんタッちゃん、今度タッちゃんのお父さんが総理大臣になるんだって?」
タカヤ「あれは単なる仕事の役だよ」
克夜「やっぱり構造改革しないとねえ。
 やっぱり僕、生徒会副会長になってハーレム建設を目指すよ」
タカヤ「なんで克夜はそんなに生徒会を瓦解させたいんだ」

統亜「ランちゃんランちゃんランちゃぁ〜ん!」
ランディ「うわっ!」
克夜「させるかっ!」

 ばっちーん

克夜「さすがだ妹よ、いい膝蹴りだった」
統亜「お兄ちゃんこそ、見事なオルゴンクローだったよ」
ランディ「都合兄妹から挟撃食らった俺の立場はどうなるんだ!」

芽夜「こんにちはランちゃんさん。
 チョコ食べますかチョコ」
ランディ「名乗らなくていいぞ、お前こいつらの妹だな」
タカヤ「紫雲さんは子育て大変だっただろうな」
克夜「メャー! 引きこもりのお前がこんなところまで遠出してくるなんて!
 兄は今、モーレツに勘当している!」
芽夜「うるさいです、ウザいです」
統亜「ランちゃんランちゃん、アルマナへーか知らない?」
ランディ「は? 知らないよそんなの」
克夜「トーア、訊きたいことがあるなら、この兄に訊きなさい」
芽夜「知ってるんですか」
克夜「知らないけども」
芽夜「無駄な時間を取らせないでください」

タカヤ「アルマナ陛下になんか用なのか?」
芽夜「毒女同士でかわいそうな麻雀をやっていた現場に落ちていた指輪を届けるんです」
ランディ「紫雲さんは、よく育児ノイローゼにならなかったなあ」
統亜「あとアルマナへーかに膝蹴りかましてこいって!」
芽夜「トーアちゃんはバカなのでいわれたことをそのまま実行しようとしています」
統亜「バカじゃないもん、バカじゃないもん!」

タカヤ「大変だ克夜。君の妹より先にアルマナ陛下を見つけないと」
克夜「トーアはいって聞く子じゃないからなあ」
ランディ「本人はいなくても、娘に渡しとけばいいんじゃないのか?」
46それも名無しだ:2009/12/20(日) 03:06:36 ID:y7ejJNk6
 【生徒会室】
ルナ「母上? いらしていないぞ」
克夜「あと僕、生徒会でハーレム作りたいので、退陣してくれませんか」
ルナ「紫雲の娘たち、この馬鹿者を月に連れて帰れ」

芽夜「ここにはいないようですよ」
統亜「う〜ん、OG町の道はよく覚えてないんだけどなあ」
ルナ「紫雲の家はひとの話を聞かないのか!」
克夜「ひとの話を逐一聞いていたら戦争に巻き込まれるという家訓がありますので」

 【小料理屋】
克夜「ふう、まずはまぐろ納豆」
統亜「蓮根のきんぴら」
芽夜「塩らっきょう」

ランディ「雁首そろえてなにやってるんだよ!」
克夜「『センセイの鞄』ごっこ」
統亜「ぱく」
芽夜「こり」

タカヤ「アルマナ陛下探すんじゃなかったのか?」
芽夜「だって、アテもありませんし」
統亜「ゼラドちゃんちにでも行ってみようか」

 【バランガ家】
ゼラド「あ、統亜ちゃん、久しぶり」
統亜「こんにちは!」
芽夜「チョコ食べますかチョコ」
ゼラド「食べる!」
 ぱく
47それも名無しだ:2009/12/20(日) 03:08:39 ID:y7ejJNk6
克夜「それより僕のハーレムに入らない?」
ゼラド「あはは、なにいってるの」
ランディ「珍しく女の子口説いたと思ったら、まったく脈のない相手だし」
克夜「そろそろ僕も真面目にハーレム建設に向かわないとマズいと思うんだ」
ランディ「なんでお前の今後の方向性相談してるんだよ!」
タカヤ「アルマナ陛下探すんだろ!」
ゼラド「アルマナさん探してるの?」
統亜「うん、指輪返すの!」
ゼラド「指輪?」
統亜「ゼラドちゃんのお兄ちゃんがアルマナさんにあげたんでしょ?」
ゼラド「えぇっ!?」
芽夜「トーアちゃんはバカなので、こういう空気いっさい読めません」

ゼラド「お兄ちゃんが指輪? エ、だって」ブツブツ
統亜「なんか考え始めちゃった」
克夜「まいったなどうも」
タカヤ「あと、アルマナ陛下がいそうなところっていうと」

 【ゾンボルト家の道場】
キョウスケ「ロン、リーチ一発、国士無双だ」
アルマナ「ああん、もう少しで満貫でしたのに」
ゼフィア「ぐふぅ」
ラン「・・・・・・もう、カンベンしてつかぁさい」
アルマナ「まだまだ、もう半荘」

タカヤ「なにをやっているんだ、父さん」
キョウスケ「接待麻雀だ」
タカヤ「全然接待出来てないじゃないか」

アルマナ「あら、あなたたちは紫雲さんのところの」
芽夜「チョコ食べますか、チョコ」
統亜「ねえねえ、へーか! 指輪落とさなかった、指輪!」
アルマナ「は? 指輪? わたくし、そんなものしていませんよ?」
統亜「え〜?」
アルマナ「だってわたくしの指は、いつまでもクォヴレーのために空けてあるんですもの」
芽夜「かわいそうですね」
ラン「カモられてるウチもかわいそうや」
統亜「ねえねえへーか、へーかに膝蹴り入れてこいっていわれたんだけど!」
アルマナ「あら面白い。おいでなさい」

ランディ「結局、この指輪は誰のだったんだ?」

 【バルマー】
ハザル「ルリア、貴様指輪はどうした」
ルリア「あら、そういえばありませんね」
ハザル「貴様は、もう少し結婚指輪を大切にしたらどうだ!?」
ルリア「あらあら、そんな涙目になって」
48それも名無しだ:2009/12/20(日) 09:54:11 ID:fbRcaq0i
ルリアはあんな感動的?な結婚式を挙げさせたのにひどいなw
月は谷口ジローブームが来てるのか
49それも名無しだ:2009/12/20(日) 18:53:59 ID:8/gXeON0
>>48
新しい指輪が欲しいわってシグナルなんじゃ?
50それも名無しだ:2009/12/21(月) 09:42:40 ID:9djlXuWl
>>49
世の中にはプレゼントした指輪の数だけ子供がいる家庭があってな
51それも名無しだ:2009/12/22(火) 18:17:25 ID:y2lwcy5o
紫雲家は仲が良さそうでいいな
52それも名無しだ:2009/12/23(水) 00:26:11 ID:1PBfc1aP
53それも名無しだ:2009/12/23(水) 01:22:57 ID:NftdKT1s
GJです
親が美男美女揃いだから必然的にそうなっちゃうよね
アードラーやテンザンの子がいれば話は違って来るんだろうけど
エリート兵の子(♂)はどうなんだろう、やはりしゃくれてるのか

メャーは可愛いけどあの親にしちゃあ発育不全だね
ひきこもってるせいか
54それも名無しだ:2009/12/23(水) 18:40:54 ID:MS+DKpfu
>>52
カッちゃんはこんなにイケメンだったのか
ハーレムハーレムいう癖さえ直せばフツーにモテるだろうに
55それも名無しだ:2009/12/24(木) 03:01:56 ID:jUNMqdtr
 【OG駅】
ハザリア「おぉ、帰ってきた帰ってきた」
キャリコ「今回も大冒険でしたねえ」
マリ「まったく、なにがエジプトだよ。お前とは金輪際遠出なんかしないからな!」

 シーン

キャリコ「しかし閑散とした駅ですね。いつもこうなんですか」
マリ「いや、いつもはもっとひといますよ」
ハザリア「たまたまエアポケットに入っただけだろう」
キャリコ「よりにもよってクリスマスにひとがいないって、都市として問題じゃないですかぁ?」
マリ「だからって駅にひとっこ一人いないっていうのも珍しいよな」

 シーン

マリ「おい」
ハザリア「なんだ」
マリ「商店街にまでひとっこ一人いないっていうのは、ちょっとおかしすぎるんじゃないか」
ハザリア「クソッ! そういうことか!」
マリ「なにかわかったのか!?」
ハザリア「全員で、俺を置いて野球観戦に行ったに違いない」
マリ「なんなんだよ! お前のその、時々見せる野球への執着!」
ハザリア「こうしてはいられん。すぐさま後を追わねば!」
マリ「かき入れ時に、商店街が丸ごと野球観戦なんかするわけないだろ!」

キャリコ「坊、マリ嬢! 大変ですよ、ちょっと来てください!」
ハザリア「なんだなんだ」
キャリコ「いくら待っても次の電車が来ないんですよ。
 駅員さんだって一人もいないし」
ハザリア「ちぃ、どれだけ大規模な野球を観戦しに行ったのだ」
マリ「ひとまず野球のことを忘れようよ!」
キャリコ「ケータイも繋がんないし、
 なんか私ら、この無人都市に閉じこめられちゃったような感じですよ」

 【ダテ家】
マリ「シチューだ。まだ温かい。うん、間違いなくラト母さんの味だ」
キャリコ「どの部屋見ても、誰もいませんよぉ〜」
ハザリア「テレビも映らぬか。つまらんところに来てしまったものだ」
マリ「なんでお前は我が物顔で茶の間でふんぞり返ってるんだよ!」

キャリコ「我々がいない間に、中性子爆弾でも撃ち込まれましたかね」
ハザリア「生物だけ潰すというアレか」
マリ「そんなの撃ち込まれてたら、電車が通ってるわけないだろ!」
ハザリア「通ってないではないか」
キャリコ「バスもクルマも、一台も通りませんねえ」
マリ「とにかく、情報がないと始まらないよ。徒歩でもいいから町を出よう!」
56それも名無しだ:2009/12/24(木) 03:02:38 ID:jUNMqdtr
 【OG町の外れ】
マリ「あたっ!」ゴン
ハザリア「なにをやっておるか」
マリ「なんか、見えない壁があって、この先に進めない」
ハザリア「なにをバカなことを」
マリ「じゃ、お前行ってみろよ」
ハザリア「あたっ!」ゴン
マリ「そら見ろ」
ハザリア「すると、なんだ。我々は、この無人の都市に取り残されたということか」

キャリコ「わかりました。おじさんも空気読んでドロンします」
マリ「なんの空気を読むつもりなんですか!」
キャリコ「いやぁ、誰もいないとなると、
 誰かしらがアダムとイブにならなくちゃじゃありませんかぁ〜!」
マリ「キャリコさん、なにをいってるんですか、キャリコさーん!」
キャリコ「おじさんはひとまず、町の反対側まで行ってみますんでー!」
マリ「行っちゃった」

ハザリア「なるほど、食い物に不自由はしないようだ」むしゃ
マリ「なんでお前はハム食べてるんだよ!」
ハザリア「そこのスーパーから持ってきた」
マリ「ちょっと待てよ、店員がいたのか?」
ハザリア「おらん」
マリ「じゃ、お前、ドロボーじゃないか!」
ハザリア「まず、腹ごしらえだろう。そして、情報の収集だ」

 【バルマー寮】
マリ「電気もガスも来てないみたいだな」
ハザリア「誰もいないなら、それは電気もガスも水道もダメだろう」
マリ「夜になったら、マズいな」
ハザリア「毛布ならあるぞ」
マリ「あってどうするんだよ!」
ハザリア「食材はあっても、火がないのではしょうがない。生かじりと行くか」
マリ「うちに行こう。さっきあったシチュー、覚める前に食べちゃおう」
57それも名無しだ:2009/12/24(木) 03:03:21 ID:jUNMqdtr
 【道ばた】
マリ「ああ、寒い。ほんとだったら、今ごろゼラドんちのパーティに」
ハザリア「なに、俺は聞いておらぬぞ」
マリ「なんでいちいちお前にいわなくちゃならないんだ」
ハザリア「どいつもこいつも俺を除け者にしおって!」

 ぴた

マリ「おい」
ハザリア「なんだ」
マリ「ここ、学校の前だよな」
ハザリア「道順が変わっておらなかったらな」
マリ「じゃ、なんで学校の代わりにピラミッドが建ってるんだよ!」
ハザリア「ふぅむ、見事に勾配60度の真正ピラミッドだ」
マリ「お前! エジプトから妙なもの持ち帰ってきてるんじゃないだろうな!」
ハザリア「ウム、王の間に転がっていた石をひと欠片」
マリ「税関はなにやってたんだ!」
ハザリア「王の間にあったものは、覇王たる俺にこそ相応しい」
マリ「行くぞ! どうせあのピラミッドに妙な仕掛けがあるに決まってるんだ!」

 【ピラミッドの中】
ハザリア「フム。いいホコリと砂の香りだ。
 思い出す。重震のマグナス氏と初めて会ったのも、あの砂埃吹きすさぶエジプトであった」
マリ「金輪際、お前をエジプトには行かせない」
ハザリア「おお、ピラミッドパワーが立ちこめておる。
 この空気! この闇こそ俺に相応しい!」
マリ「いいから、さっさと石を元あった場所に戻せよ!」
ハザリア「ああ、うるさいな」

 がこんっ!

 どさっ!

 【地下洞窟】
マリ「またこれだ! お前と一緒だといつもこれだ!」
ハザリア「フム、しかしおかしいな」
マリ「なんだよ」
ハザリア「このミズゴケは、OG町付近にしか生息していないものだ。
 どうやら我々は、幻の続きに来たわけではないらしいな」
マリ「わたしたちの学校の地下に、もともとこんな洞窟が開いてたっていうことか?」
ハザリア「風があるな。奥に繋がっておるようだ。行くぞ」
マリ「ああ、なんでよりにもよって、こいつの側にこんなの作っちゃったんだ、地球は!」
58それも名無しだ:2009/12/24(木) 03:04:04 ID:jUNMqdtr
 【洞窟の奥】
マリ「扉だな」
ハザリア「比較的新しい。フム、ここ200年といったところか」
マリ「あけられるか」
ハザリア「20 4 14 14 23 15 13 8 25 15・・・・・・。
 ゲマトリアの数秘法か。鼻歌交じりだな。
 天を見よ、か。やってやろうではないか」

 ガラガラガラガラッ!

マリ「落盤!?」
ハザリア「なんということだ!」
マリ「お前、なにしたんだ!」
ハザリア「イースター島のモアイ像! エジプトのスフィンクス!
 イギリスのストーンヘンジ! インダス式紋様に、ナスカの地上絵!
 なんだこのチャンポンは!
 素晴らしくない! 恐ろしく素晴らしくないぞ!」
マリ「なにやってんだ、速く逃げるぞ!」
ハザリア「認めぬぞ、こんなものは、地球文明ぇーっ!!」

 【グラウンド】
マリ「ハァ、ハァ、学校も元通り、なんだったんだ、あれはいったい」
ハザリア「気に食わぬ、あんなものは気に食わぬぞ」
マリ「なぁ、あれはひょっとしてさ、地球文明の元になった」
ハザリア「そんなものは許さぬ。
 地球文明の素晴らしさは、ひとつの惑星には治まりきらぬほどの多種多様さではないか。
 単一のルーツを持つなど、醜いわ!」
マリ「そういうの隠しときたいから、お前を選んだのかもな、あれも」
ハザリア「フン、この学校には、栄えてもらわぬとな。
 永久に、あの醜悪な遺跡を隠しておくためにだ」
マリ「無人になった都市にわたしたちだけが存在を許されてたのは、
 遺跡からのメッセージかなんかだったのかな
ハザリア「あるいは」
マリ「なんだよ」
ハザリア「よそう。貴様がおるのでは、俺の内的宇宙との見分けがつかぬわ」
マリ「なにいってるんだ、お前」
ハザリア「黙れ、黙れよ!」

ゼラド「あっ、マリちゃんとハザリアくんだ。おーい、メリークリスマス!」
マリ「おい、ゼラドがいるぞ」
ハザリア「どこへなりとも勝手に行け。俺はもう少し、ここにいたい」
マリ「ヘンなヤツ」
59それも名無しだ:2009/12/24(木) 07:00:22 ID:0Re+0LA0
まぁバルマーが居るってなると、ガンエデン的に考えてもマクロス的なプロトカルチャー史があったってことになるから、やっぱりこの世界の地球も元が単一文明の可能性は高いやね。
60それも名無しだ:2009/12/24(木) 10:15:44 ID:D0uh+yEO
ハザリアとマリはよく二人で旅行に行くが宿泊先では何をシているんだ?
まぁ、若い男女が一つ屋根の下で一夜を過ごすならヤることは一つだが。
61それも名無しだ:2009/12/24(木) 10:42:20 ID:Sp8Mle8W
キャリコのおっさんがそれとなくなんとなくふわっとした感じに監督してくれてるよ
お姉ちゃんのいるお店に行かない限り
62それも名無しだ:2009/12/24(木) 10:47:07 ID:Wf4Ml9LQ
「もちろん『世界・ふしぎ発見!』の上映会に決まっておろう」
「わたしは『なるほどザ・ワールド』がいいと言ってるのに」
63それも名無しだ:2009/12/24(木) 23:42:03 ID:XhYK7g+S
 その日も、ミズル・グレーデンは愛車のレンジローバーに乗って鼻歌交じりにハンドル
を握っていた。
 隣町のデパートで買い出しをした帰りだった。今日はこれからミズルの両親が経営する
L&Eコーポレーションのガレージを使ってのクリスマスパーティがある。従姉妹のラーナ
は少し苦手だけれど、仲良しのマーくんも、あとなんとかいう名前のクラスメイトもいる。
 町と町との間、民家は少なく、工場や倉庫が建ち並ぶエリアに入る。
 急ブレーキの鋭い音を聞いたのは、十字路にさしかかったときだった。
 真っ黒なアルファロメオだった。ウインカーも出さずに、爆音を立てながら夜道を走り去っていく。

「あっぶないなあ、もう」

 ミズルは頬を膨らませながらハンドルを握りなおした。
 ミズルはクルマの運転が好きだった。中学生でもなんでも、好きなものは好きなのだか
ら仕方がない。それに、ミズルは好きなことをガマン出来るタチではなかった。ついでに
いえば法律だとか決まり事だなんて言葉は聞いただけで眠たくなるから、無免許だなんだ
といわれても意味がよく分からなかった。
 それだけに、ミズルは乱暴運転が嫌いだった。あんな運転をしたら、クルマがかわいそうだ。
シャーシー越しに道路が伝えてくれるデコボコなリズムを感じることが出来ないのだろうか。
 気を取り直して発車しようとしたときだった。顔の真横で、バンと大きな音がした。

「うわっ」

 ドアに誰か貼り付いている。高等部のミナト・カノウだった。今までに見たこともない
必死な形相をしている。

「ミズル、いいから出せ」

 助手席に座っていた、ピッグのPちゃんことランディ・ゼノサキスが冷ややかな声を出す。

「ええ、でも」
「いいから、出せって」
「乗せてくれ!」

 窓を開けるが速いが、ミナト・カノウは一方的にドアロックを解除し、後部座席に飛び込んできた。

「ええと、なに、ドルオタさん」
「勝手にヘンなあだ名付けるんじゃねえよ!」
「うちのパーティに来たいの?」
「なんで中学生のパーティなんかに紛れ込まなくちゃならねえんだよ!
 メチャクチャいたたまれないわ!」
「んもう、じゃあ、なに?」
「さっきのクルマ! あれ追ってくれ!」
「どうしたの?」
「AKB48のライブチケット、盗られた!」
64それも名無しだ:2009/12/24(木) 23:43:24 ID:XhYK7g+S
 ミナト・カノウは、OG学園内でも有名なアイドルオタクだ。よく校内でオタ芸の練習
をしては、風紀委員に叱られたり金髪の先輩に小突かれたりしている。
 今日は大事な大事なクリスマスイブライブの当日だそうだ。ネットオークションで熾烈
な戦いの結果見事チケットを獲得したミナトは、上機嫌でOG駅に向かっていた。その
途中、商店街での出来事だ。見知らぬ男にぶつかったかと思うと、大切なプラチナチケット
をスラれていたという。
 もちろんミナトは慌ててあとを追った。しかし、相手はクルマに飛び乗った。悲しいかな、
ひとの脚と自動車だ。ここまで追いすがったものの振り切られ、ちょうどそのときミズル
たちが乗るレンジローバーに遭遇したという。

「降りろ。まっすぐ帰って、自分が今晩なにをすべきか考えろ」

 ランディが冷たく言い放つ。

「AKBのライブ観に行くことに換えられることがあるわけねえだろ!」
「お前、しょっちゅう観に行ってるじゃないか」
「当たり前だ! 『会えるアイドル』っていうのがAKBのコンセプトなんだからな!」
「じゃ、今晩くらい会えなくたっていいじゃないか」
「ふざけんなよ! 今夜はクリスマスイブだぞ!」
「クリスマスイブにアイドルのコンサートに必死って、お前悲しいぞ」
「お前はすぐさまCRマクロスに大枚突っ込んじゃってるひとに謝れ!」
「自業自得だ、それは」
「だいたいクリスマスイブに男子中学生とドライブしてるようなヤツにいわれたくねえよ!」
「俺はこいつが妙な真似しないように監督してるんだよ!」
「じゃ、まず無免許運転をやめさせろよ!」
「それはいくらいってもやめないんだ」
「やめないよぉ」
「悲しいなあ! 男子中学生しか相手にするヤツいないって!」
「アイドルに必死な男がなにいってるんだ」
「ドルオタさんもうちのパーティ来る? 女の子いるよ。
 うちの従姉妹と、なんとかいう同級生だけど」
「お前、同級生の名前くらい覚えてやれよ!」
「なんだっけ、えっと、ラン、ラン、ラン?」
「それお前よりだいぶ年上のフリーターだよ!」
「ひと文字くらい思い出してやれよ!」
「えーと、ラーナといつもつるんでる子。
 あとマキネさんも来るよぉ」
「マキネがいたってうれしかねえよ!」
「ひとの姉だか妹だか捕まえて失礼なこというんじゃねえ!」
「じゃあ、お前は兄だか弟だかとして、あいつが客観的にモテるように見えんのか!」
「まあモテはしないだろう!」
「そうだろう!」
「なんの話してんの、ふたりとも」
65それも名無しだ:2009/12/24(木) 23:44:26 ID:XhYK7g+S
 クリスマスイブの夜だ。道路は、トロトロと走るクルマでいっぱいだった。その間を
縫うようにしてレンジローバーを飛ばす。やがて、アルファロメオの後部ランプが見えて来た。

「あのクルマだ!」
「ええと、追い着けばいいの?」
「横付けしてくれ! あとは俺がやる!」
「なにするつもりだ、お前は」
「あっ、ちょっと、ハコ乗りはやめてよ。シャレてないなあ」

 周囲からは次々と明かりが消えていた。このままアキハバラまで行くつもりか。
 アルファロメオは元々スポーツ性を前面に打ち出したクルマだ。直線での加速は恐ろ
しいものがある。対して、ミズルのレンジローバーはオフロード性能を重視している。
純粋なスピード勝負では分が悪い。

「んっん〜、なぁんかこう、ゾクゾクしちゃうなあ」

 ミズルはぺっぺと手に唾を吐きかけてハンドルを握りなおした。

「運転中にハンドルから手を離すな!」
「Pちゃん」
「お前はイブにまで俺を子豚呼ばわりか!」
「ちょっと、後部座席移ってシートベルト絞めててくんない?」
「は?」
「お尻、振るからさあ!」

 ミズルは両手にぎゅっと力を込めてハンドルを回転させた。横向きに急激なGがかかる。
ランディがなにごとか喚きながら後部座席に転がっていくのが視界の端で見えた。しかし、
すぐに見えなくなる。コーナーが終わるやいなや、ギアを切り替えた。アクセルを踏み抜く。
足元からウォンとエンジンの唸る音が伝わってきて、レンジローバーが猛烈な加速を始めた。
 心臓が、トットッと心地よいリズムを刻んでいるのが分かる。
 ミズルは、絵を描くしか能のない子だといわれている。自分でもそう思っている。絵を
描く以上の能力なんて、特に必要ないし、なくてもいいと思っている。
 だから、クルマの運転はミズルにとって純粋な趣味だった。仲良しのマーくんがたまに
連れてくる、よくわかんないオジさんたちからの期待もなにもない。単純にやっていれば
楽しいというだけの行為だ。この行為に全身を浸すことは、絵筆を握ることとはまた違った
悦楽だった。

「さあ、俺のハンドル捌きは性格悪いぞ!」
66それも名無しだ:2009/12/24(木) 23:45:18 ID:XhYK7g+S
 アクセルを踏み抜いた。暴れ始めるハンドルに、体重をかけてしがみつく。
 アルファロメオのランプがチカッチカッと輝き始める。と、その明かりがするすると
小さくなっていく。こちらに気付いて加速したか。

「もっと飛ばせ!」
「お前なにやる気になってるんだよ! 停めろ!」
「奥歯噛んでて、舌噛むよ」

 クルマは峠に差し掛かっていた。民家はおろか、道路標識も信号機もない。フロントを
駆け抜ける風がハンドル越しにひたひたと頬を叩く。
 アルファロメオはさらに加速していた。車間距離がじりじりと開いていっている。もう
減速などしていられない。ミズルはアクセルを小刻みに踏みながらハンドルを回した。
 加速度に、眼球がぎゅうと押し潰されるのがわかる。一瞬、視界が真っ黒に染まった。
ブラックアウトか。一瞬だけだ。ミズルは目をかっ開いたままハンドルを握った。せばまっ
た視界の中で、さっきより少しだけ大きくなったアルファロメオの尻が見える。

「行っけるかなぁ、行っけないかなあ」

 ミズルはぐっと唾を呑んだ。
 コースはずっと直線が続いている。一度は詰めた車間距離を、またじりじりと開かれつつある。

「Pちゃん! この先にコーナーある!?」
「ダメだ! この先ずっと直線だよ!」
「ありがと!」

 重度の方向音痴であるランディが、ナビをデタラメに見ていることはわかっていた。
ミズルは確信を持ってアクセルを踏みつけた。
 アルファロメオの後部ランプがじわじわと近づいてくる。
 やがて、行く先にコーナーが見え始める。
 ミズルは無意識に鼻をヒクつかせていた。ハンドルをまわして。アクセルを踏んで。
レンジローバーがそう訴えかけている。それは、いいモデルを見つけたときに囁きかけ
てくる声に似ていた。クルマを走らせるのは、一種の芸術なんだなとわかる。
 ミズルはもはやアクセルを踏みっぱなしにしていた。荒れくるう車体を、ハンドルに
しがみついて制御する。
 アルファロメオが近づいてくる。あと10メートル、5メートル、2メートル。
 ここだ、とレンジローバーが声を飛ばしたように感じた。ミズルは鼻の奥にツンと突
き刺さるものを感じながら車体を振りまわした。車体が雄叫びを上げながらアルファロメオ
と横並びになる。

「よし!」
「待って!」
67それも名無しだ:2009/12/24(木) 23:46:18 ID:XhYK7g+S
 ミナトがドアに手をかけようとしているのを、ほぼ無意識に止めた。
 まだ、まだだ。ここじゃない。レンジローバーは、まだこの先に行きたがっている。

「オーケーオーケー、おれもL&Eの子だ!」

 ハンドルの奥、ラージ・モントーヤ伯父さんが付けてくれた秘密のスイッチを叩いた。
途端に、視界が再度のブラックアウトに襲われた。今度は長い。なかなか視力が回復しない。
しかし、視力など必要なかった。ミズルの五体はいまやレンジローバーと完全に一体化していた。
 真横にいるアルファロメオが距離を詰めてくる。ガン、ガンと不細工な衝撃が車体を
揺らす。ガードレールに擦れて、お気に入りのキタノブルーの塗装がガリガリと削れていく。
クルマを使ってなんてことをするんだろう。ミズルの胸に怒りが宿る。

「馬脚を現したね。クルマが泣いてるよ!」

 ミズルはハンドルをいっぱいに回した。
 車体が跳ねる。シートベルトがミズルの胴体をぎゅうと締め付ける。後部座席では、
ミナトとランディがひっしと抱き合ったまま転げまわっていた。
 フロントライトが闇夜に軌跡を刻み込んでいる。
 ガードレールに突っ込むような姿勢のまま、レンジローバーが加速を続ける。ぶつかる。
そう思った瞬間、心地よい加速度がミズルの後ろ髪をさあっと駆け抜けていった。
 コーナーを抜けた。アルファロメオは、右手後方にいる。追い抜いたのだ。

「よっしゃ!」

 レンジローバーのエンジンが勝利の雄叫びを上げる中、ミナトが後部ドアに手をかけた。

「前へ進め、立ち止まるな、Got it!」

 ドアが開き、暴風が吹き込んだ。

「行く手阻むRiver! River! River!」

 たぶん、AKB48のなんとかいう歌なんだろう。高らかに歌いながらミナト・カノウは
夜の闇の中に飛び出した。フロントライトで照らし出された空中で、鍛えられた両脚が「つ」
の字を作るのが見えた。

「運命のRiver! River! River!」

 ミナト・カノウの跳び蹴りがアルファロメオのフロントガラスに突き刺さった。車体が
激しくスピンしながらガードレールにぶつかる。それでもミナトは振り落とされない。
まるで両脚をフロントに縫いつけているようだった。粉々に砕け散ったフロントガラスの
奥に、ぬっと両手を差し入れている。
68それも名無しだ:2009/12/24(木) 23:47:02 ID:XhYK7g+S
「恋をするならこの次は、あんた名義の恋をしな」

 お前もだよ、とランディが呟く中、アルファロメオのフロントがボンと爆発した。もう
もうと立ちこめる白煙の中、のしのしと歩いてくるミナトの顔は勝利に輝いていた。頭上
に得意げに上げているのは、AKB48のプラチナチケットだろう。ミズルにとっては
もはやなんの興味もないことだった。

「あ、やべっ、AKB行くのに、最後娘。でシメちゃったよ!」
「ミズル、出せ」
「あっ、ちょっと待てよ、ついでだからアキバまで送ってってくれよ!」
「だって、もうパーティ始まっちゃう」
「ダフ屋が当日チケット売ってるだろうから、お前らもライブ観ればいいじゃん」
「興味ないなあ、アイドルなんて」
「そういうのがあるなら、こんなカーチェイスする必要なかったんじゃないのか?」
「うちのパーティにおいでよ。ついでに紫雲さんち寄ってこう。
 いまなら妹さんたちも来てるかもよ」
「興味ねえよ! カッちゃんとこの妹なんて!」
「じゃ、お前はいったい誰がいたら満足なんだ」
「前田のアッちゃんだろ、小野エレピョンだろ、小嶋のはるにゃんだろ」
「もういいよ! ミズル、こいつここに置いてけ」
「ああ、なんか、もう、どうでもいいな」
「あっ、ちょっと待てよ!」
「じゃあね、メリークリスマス」

 今日は、なかなかいいクリスマスイブだった。
 アスファルトを踏みしめるレンジローバーのタイヤが、げっぷをしているようだった。
69それも名無しだ:2009/12/25(金) 07:41:51 ID:ClpJMv7Y
まさかここでカーチェイス読むとは思わなかった。
70それも名無しだ:2009/12/26(土) 16:56:16 ID:u0hc1O2w
ランル「え〜っ、ミズルっちはあたしの名前覚えてなかとぉ〜?」
ミズル「えっと、存在は覚えてるよ」
ランル「存在自体忘れちょるひとも居るってことかいねえ!」
ミズル「正直、顔がボンヤリしててよく覚えてないひと、けっこういる」
ランル「そんなだから、おんしらL&Eの子ぉらはクラスで浮きよるとね!」

ラーナ「なんですか、ラーナさん。
 ミズルにやけに構うじゃないですか。
 その子が好きなんじゃないでしょうね。
 やめときなさい。その子はバカですよ」
ランル「ラーナちゃんとミズルっちはイトコ同士、もちょっと仲良くするちゃ!」
統亜「ダメだよ! 肉親をバカだなんていったら!」
芽夜「バカなものはバカなんだから仕方がありません」
ラーナ「なんですか、今日はそろいもそろってぺったんこの集いですか」

克夜「ダメだよミズルくん。こんなぺったんこハーレムで満足してちゃ」
ミズル「えっ、おれいま、ハーレム状態だったの?」
ランディ「俺もいるんだけどな」
克夜「あらいたの」
ランディ「逆にさ、ミズルはよくランさんの名前覚えてたよな」
克夜「そうだね。ロクに会話したことないはずなのに」
ミズル「うん、おっぱい」

ランル「痛くぶたれればよかとに!」
71それも名無しだ:2009/12/26(土) 19:30:32 ID:lyfj2z9h
ヴィレアム「今年のクリスマスこそゼラドと進展しようと思ってたのに、
 ついついバンドのライブをやってしまい、
 打ち上げで調子こいて酒飲んじゃって、気が付いたら26日でした」

レラ「・・・・・・、・・・・・・、・・・・・・」
キャクトラ「バカじゃないのか、バカじゃないのか、バカじゃないのか、
 と、レラ殿3連呼だ」
ヴィレアム「うるさいよ!
 だいたい、レラがしれっとした顔でカルピスサワーなんか飲んでるから、
 俺もお酒だと思わずにうっかり口にしちゃったんだよ!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「責任転嫁とはいかにもお前らしいけど男らしくないぞ、と私もレラ殿に同感だ」
ヴィレアム「だいたいレラは全然もの食べないくせに、
 なんで水分だけカプカプ飲めるんだよ!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「ドラムは汗かくからな、とレラ殿かなり充実したお顔だ!」
ヴィレアム「そういえばキャクトラもカルピスサワー飲んでたのに、全然酔っぱらってないよな」
キャクトラ「なんと。妙な味がすると思ったら、あれはアルコールだったのか」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「お前、小さいころ親父さんの晩酌に付き合ってたんじゃないのか、
 ですと。そういえばそんな記憶が」
ヴィレアム「はっ、待てよ。ひょっとして俺は、酒に弱いんじゃないだろうか」
キャクトラ「まあ強くはないだろう」
ヴィレアム「不味い! 酒に弱いなんて、ゼラドに知られたら軽蔑される!」
キャクトラ「むしろ強い方が軽蔑されそうだぞ、友よ!」
ヴィレアム「こうしちゃいられない! アルコールに慣れなくては!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「女子はそういうの大して気にしないぞ、とレラ殿はご指摘なさっているが」
ヴィレアム「なにをしているんだキャクトラ!
 すぐに父さんのスーツをこっそり着て酒を買いに行くんだ!」
キャクトラ「友よ! その行為はすでにちょっと痛い!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「一応女子いるんだから、もうちょっと意見を参考にしろよ、
 とレラ殿も若干呆れ顔だ!」
72それも名無しだ:2009/12/26(土) 19:31:41 ID:lyfj2z9h
 【レシタール家】
ヴィレアム「・・・・・・ぅおえっぷ」
レイナ「なんでウチに連れて来ちゃうのよ!」
キャクトラ「イェーガー家には誰も居らず、
 案の定さっくりと酔いつぶれてしまった友をひとりにしておくのは危険だと判断して、
 お隣のレシタール家に連れてきた次第!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「逆隣のバランガ家に連れて行こうものなら、
 後日果てしなく愚痴られるからな、と我ら会心の心遣いだ!」
レイナ「あんたたちって、なんか妙に仲いいわよね」
ヴィレアム「うぇっ」
レイナ「あ、もう、しょうがないわね。居間に運んでよ。
 うちだって今日、両親いなんだけど」
キャクトラ「承知した。さ、行くぞ、友よ」
ヴィレアム「う〜」
レラ「・・・・・・」
レイナ「ねえ、ちょっと! レラなにいってるか分かる?」
キャクトラ「ああ、ちょっと台所を貸してくれと仰りつつ、スタスタと歩いていなさる」
レイナ「あんた、料理なんか出来るの?」

 【台所】
レイナ「お粥ね。けっこうあっさり作っちゃうのね」
レラ「・・・・・・」
レイナ「えっ、なに?」
キャクトラ「お前が持っていってやれと、
 レラ殿はレイナにお粥を手渡そうとしていなさるのだ!」
レイナ「はあっ! なんであたしが」
レラ「・・・・・・」
レイナ「お前が作ったことにしておけと、レラ殿会心のサムズアップだ!」
レラ「・・・・・・」
レイナ「レラ! ろくに会話したことないあたしに、あんたってなんてイイ子なの!」
レラ「・・・・・・」

キャクトラ「気にすんなよ、などとレラ殿がイイ横顔をしている間にも、
 レイナはすでに行ってしまわれましたが」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「は? もう帰るのですか? しかし、友があんなでは」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「あとはもうめんどくさい。お粥はただ練習しただけだし、
 とは、一体?」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「風邪を引いたときはお粥だろうけど、
 悪酔いしたときのお粥はふさわしいのかよくわからない、
 なるほど! そういえばそのとおりです!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「しかしレラ殿、練習とは一体? なんのための練習です?
 あっ、ちょっと、レラ殿、レラ殿〜!」

 【居間】
ヴィレアム「いま、卵は・・・・・・っ」
レイナ「あっ、ちょっと、ここで吐かないでよ! もう、しょうがないわね!」
73それも名無しだ:2009/12/27(日) 18:37:03 ID:HborK2hD
>>63
GJです
このスレ何でもありだなあ
やっぱりミナトはダメだな
>>71
レラも女の子なんだな
レイナはこのチャンスを活かせずに終わるんだろうな
74それも名無しだ:2009/12/27(日) 19:56:28 ID:K13isBL7
>>73
チャンスを活かせない同士だな。ヴィレアムとレイナって。
75それも名無しだ:2009/12/28(月) 04:05:39 ID:tPsnUZmY
むしろチャンスを活かせるヤツがいるのかという話で
76それも名無しだ:2009/12/28(月) 11:46:59 ID:4Kao/ri5
第二世代の中で早めに結婚しそうなのは
ヴィレアム
レイナ
ゼフィア
ミスティリカ
レラ
ハザリア
マリ


と言ったところか
77それも名無しだ:2009/12/28(月) 17:50:34 ID:dFAwHQvG
草食系男子筆頭っぽいゼフィアは
なんだかんだで婚期遅れそうだぞ
相手が一人ならいいけど
フラグがたちまくってる上に、本人にはっきりさせる気があったとしても、
周りに流されたまま三十路むかえてそうだ。
……ゼフィアの場合、既成事実作った相手がそのままゴールインかな。
んなわけで予想 
ゼフィア既成事実獲得杯
ミスティリカ ◎ 既成事実のためだけにアプローチしているといっても過言ではない
スレイチェル ○ 盗られそうになったら天才技能発動させて奪いかねない
ラン △ ゼフィア本人としては今のところ本命馬だろうが、何しろどっちも晩生
レモン × そもそもお互いに気が無いが、酔っ払った弾みとかはありそうである
78それも名無しだ:2009/12/28(月) 18:07:38 ID:egc7X0uv
>>76
個人的に、そこに名前が並んでる奴らは全員婚期逃しそうなイメージだな
ハザリアとマリは、マリが結婚を迫るけどハザリアがのらりくらりとかわし続けるイメージだ
79それも名無しだ:2009/12/28(月) 22:49:46 ID:OmpcRiAh
>>78
「外交上の利点(政略結婚をエサにする為)を維持する為に結婚は当分せん!」とか
真正面から言い放って、衆人環視の中、修羅場に突入するような気もするが・・・・。

自分は政略結婚する事無く私生活をエンジョイし、それでいて政略結婚をエサにするパターン?
80それも名無しだ:2009/12/28(月) 23:47:34 ID:+l7+Zmei
マリ「笑わせるなよ?ルリアさんがアルマナさんのお付きだからそれなりに王室内で重要視されてるだけだろ。没落貴族の政略結婚なんかに外交上の価値があるもんか」
ハザリア「だ、だまれ!だまれよ!我がゴッツォ…もといカイツ家はだな…あー……おいルナ!フォローせんか!」
ルナ「うむ…マリ、まったくもってそなたの言うとおりだ」
ハザリア「おい!!」
ルナ「黙れ。逃げ口上に政治云々を持ち出すなど少しは恥というものを知れ」
マリ「いやルナ…そこまで厳しく言わなくても」
ハザリア「お前にフォローを入れられるとむしろ傷付くわ!妹よ!カイツ家が役立たず呼ばわりされて腹が立たんのか!」
ルル「おかげさまで気楽ですw」
ルナ「まったく…ラン姉様は見知らぬ男どもからの求婚に心を悩ませているというのに」
マリ「(そういうルナは……ああ、アルマナさんが握りつぶしてるんだろうな)」
ハザリア「ええい!もういいわ!俺は一人旅にでも出て思索を深める!」
ルル「まあお兄様!『女性に追求されるのが怖いからボクちゃん逃げまちゅ』と仰るのですか!」
マリ「どうしたいつもの不遜さを見せてみろ」
ハザリア「黙れ!黙れよーーー!」
マリ「逃げるな!」
81それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:11:18 ID:zOsiKap8
 ◆
 マーズはのっけから不機嫌だった。
 だいたい、マーズは自分から営業をかけることは好きでも、一方的に踏み込まれるのは
大嫌いだった。まして相手が、一面識もないのにマーズの経歴をスラスラと語り始めたと
なるとなおさらだった。

「通称マーズ。ヴァルストーク内で製造された後、出奔。
 のちに『レッドアース・キャピタル』を設立して、
 合計20億ドル、8件の投資に成功。バイアウトの実績も上々だ」
「そいつぁどーも」

 OG町内の雑居ビルの一室、マーズの事務所の中だった。
 時刻は深夜を過ぎている。客人は自信たっぷりという顔でマーズと対面していた。
 相手はオンドロンという名の男性形ヒューマロボだった。『オンドロン・ユニバーサル』
という企業の代表で、何年か前まで『竹尾カンパニー』と抗争を繰り広げていた。現在では、
主にM&Aで業績を上げている。

「『レッドアース・キャピタル』だったら、イスルギに吸収されちまったよ。
 用があんなら、そっちに行きな」
「『レッドアース』が実質君のワンマンで、
 君が出奔して以降急速に勢いを失ったことは調べがついている」

 すべて調査済みということか。面倒だ。

「その後イタリアに渡った君は、なにを思ったか突然この町に移転。
 卸売業などを始めた」
「おれぁー実業家でよ。虚業にゃ飽きちまったのさ」
「しかし、そんな君が唯一こだわり続けた企業があるはずだ」
「ふうん」
「資金はまわす。期間は今年いっぱい。
 報酬は、君が欲しがっていた玩具部門だ。
 最上重工を、買い叩け!」

 マーズは5秒だけ視線を宙にさまよわせた。断る理由を探す。見つからなかった。
 だから、「あいよ」と答えることにした。
82それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:12:39 ID:zOsiKap8
 ◆
 赤月咲美とアーク・アルトリートは、マーズの言葉をきょとんとした顔で聞いていた。

「ええと、なにいってるのかよくわかんない」
「だから、20億、耳をそろえて払いな。
 でなかったら、最上重工は『オンドロン・ユニバーサル』のモンになる」
「なんでそんな話になっちゃうの!」

 赤月咲美が席から立ち上がった。

「資金があるって、素晴らしーよね」
「なにをしたの」
「べつに。最上重工って、不気味なほど健全な経営してて、付け入る隙がねーからよ。
 だから、メインバンクを攻めさせてもらった。
 ちょうど不良債権を大量に抱えてたからね、こっちからバルクセールを勧めたのさ」
「ば、ばるく?」
「簡単にいやー、福袋みてーな」

 バルクセールとは、不良債権をパッケージ化して一括で売り出すことだ。多数の不良
債権を抱えた銀行などがよくやる手段だった。当然、福袋にはいい物も入っていなければ
売り物にならない。この場合、目玉となるのが最上重工だった。

「うち、福袋に入れられちゃってたの?」
「うん、まー、セーカクにゃーお宅の本社ビルがね」
「わたし、聞いてないわよ」
「だから、おれがツウタツに来たんでしょ。
 セイシキなのは、今ごろ『オンドロン・ユニバーサル』が
 お宅のゴリョーシンのとこをうかがってるよ」
「20億なんて、そんな金額いきなり用意出来るわけないじゃない」
「そーだろーね。最上重工って、堅実な経営だから。
 不良債権もねー代わりに、そーそー大きな余剰資産もねーもの」
「それじゃ、ひょっとしてうちって、もう貴方たちに買われちゃってるわけ?」
「セーカクにゆーと、おれのクライアントね」
「もしも、わたしたちがイヤだっていったら?」
「それをいわせねーために、おれが来たのさ」

 ばんと、マーズは机の上に契約書を出した。

「5億出すよ。あんたたち創業者一族は経営から手ぇー引いてくんねーかな」

 ゴールデン・パラシュートだ。買収を進める企業の幹部に対して、相応の報酬を用意し、
こちらの味方に着ける。M&Aの初歩の初歩だった。
 創業者がイコール社長を務める日本的経営とは違い、欧米ではオーナーと経営者は別で
あることが多い。野球のオーナーと監督の関係に近い。経営は経営のプロに任せた方が、
オーナーも効率的に利益を得ることが出来るからだ。

「べつに、悪いハナシじゃねーっしょ?
 ニンゲンって、オヤのひーたレールに沿って歩くのイヤがんじゃねーの。
 おめでとー。これでサッキーさんたちは重圧からカイホーされたね。
 フツーに就職するもよし、配当金で悠々自適に暮らすもよし。
 おめでてー人生だね」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
83それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:13:33 ID:zOsiKap8
 それまで黙っていたアーク・アルトリートがあたふたと腰を浮かせる。

「あと2年、いや3年待ってくれ! そしたら、俺が」
「後継者のモラトリアムなんざー待ってられっかい。
 おれのケーヤクは今年いっぱいなんだ」
「そりゃ、俺だって家業継がなきゃってことで悩んでた時期はあるよ。
 でも、今は」
「あんたに会社経営は無理だよ」

 ざっくりと、マーズはアークの言を切って捨てた。

「いまの社長さんは立派なひとだけど、後継者についちゃー不安視してる声が多くってね。
 今回のバルクセールに最上重工が含まれたのも、そーゆー理由さ。
 あんた、銀行に見捨てられてんのさ。
 この資本主義の世の中で、銀行に評価されねーってこたぁー、もう終わりってこったよ」
「おれだって、なんかこう、色々」
「だいたい、あんた甥っ子でしょーが。
 おれぁーサッキーさんとハナシに来たの」

 マーズは黙りこくっている咲美の顔を覗き込んだ。

「で、どーすんの。ゴールデン・パラシュートを受けるか受けねーか。
 今回ばっかは、おれもどっちでもよくねー。
 ビジネスだからね」

 咲美は、青ざめた顔で左右を見た。それから、異を決めたようにマーズの顔を見る。

「買収には、応じない」
「へえ」
「お父さん達だって、社員のみんなだって、最上重工のために一生懸命働いてくれてる。
 わたしたちだけパラシュートもらってのんびりなんて、出来るわけないわ」
「ふうん」
「それに、うちの会社は、ただ商売してるだけじゃない。
 また地球になにかあったら、貴方のクライアントはなにかしてくれるの?」
「するわけねーじゃねーの。
 なんのために税金払ってんの。
 地球の危機なんざー、軍隊にでも相手させときゃいーんだ」
「だったら、なおさら応じられない」
「そいつぁー、創業者一族のごレージョーとしての発言ととっていーわけ?」
「お父さんたちだって、おなじこというと思う」
「あっそ。だったらしょーがねーな」

 マーズは契約書を引っ込めた。

「ケンカだ。入札で、シロかクロか決めよーや。
 ハゲタカのケンカ、見してやんよ」
「待って!」

 部屋から出て行こうとしたところで、咲美に呼び止められた。
84それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:14:16 ID:zOsiKap8
「あなたは、どうしてそのひとたちに手を貸すの?」
「だって、最上重工のオモチャ部門くれるってゆーし」
「どうしてそんなに、うちのオモチャ部門が欲しいの?」
「最上重工の金型技術は地球イチなんだもん。
 オリジナルよりエッジの効ーた黄金聖闘士冥衣バージョンだってバッチリ再現できんよ。
 わーお、黒サガカミュシュラ対乙女座バルゴのシャカとか、ちょーテンション上がんね?」
「なんでそんなに聖闘士が好きなの?」
「ニンゲンはウソつくけど、車田キャラはウソつかねーもの」

 四本脚のマーズは、どこに行ってもバケモノ呼ばわりされてきた。そんな中、『聖闘士
大系』シリーズは変わらないピカピカした輝きをマーズにくれた。だから、マーズの中で
聖闘士たちは崇拝対象といっていいほどの位置にいた。

 ◆
 もともと、マーズは以前から最上重工に目を付けていた。だから、下準備は万全だった。
すでに主立った役員はこちら側に取り込んでいる。あとは入札当日を待つばかりだった。

「順調かね」
「まーね」

 OG町内にある、蕎麦屋の個室だった。蕎麦を日本酒に浸けてつるつると食べるオンドロン
の前で、マーズはかき揚げうどんをぱくついていた。じゅるじゅるとすするたびに汁が飛び
散り、オンドロンが顔をしかめている。

「君は、マナーを身に付ける必要がありそうだな」
「あいにくと、生まれと育ちが悪くってね」
「君もやがては、表舞台に立つのだろう」
「その前に、このディールさ」
「違いない」
「そーいやーさ、あんた、今回の件はどーゆーことなの」
「というと」
「最上重工を、あんなゴーインに買い叩く理由っちゅーのがあんのかい」

 最上重工は確かに魅力的な物件だが、強引な買い取りはあまり上策だとはいえなかった。
大企業とは大企業なだけあって、たくさんの人間がいる。技術力を売りにしている最上重工
において、人材はまさに宝だ。強引な買い取りをして総スカンを食らい、転職などされては
目も当てられない。買い取るにしても、もう少し円満なやり方があったはずだった。
 マーズの指摘に、オンドロンは薄く笑った。

「最上重工など、我々にとっては特別ボーナス程度の存在でしかない」
「あー、なるほどね」

 マーズは大口をあけてかき揚げをかじった。

「ホンメイは、銀行から放出されるクズ手ってことかい」
「賢い子だ」
85それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:15:33 ID:zOsiKap8
 バルクセールとは、目玉となる良質な物件のほか、多数の不良債権が含まれる。プロ
の銀行マンでも焦げ付かせる物件なのだから、生半可な不良債権ではない。買い取る側
は、そのリスクを見極めなければならないのだ。

「ラブホテルにエステサロン、ゴルフ場にレストラン。
 まったく、人間はなぜ専門外の部門に手を出そうというのだろう」
「まー、欲望はヒテイすべきじゃねーけどね、アキンドとして」
「その結果が、軒並み評価額0円だ。
 後始末をさせられるのは、いつも我々ヒューマロボだ」
「ただで引き受けたわけじゃねーだろ」
「そこは大人のやり取りだよ、君」

 この男、銀行からバックマージンをもらっているな。マーズは直感した。
銀行は不良債権を処理でき、オンドロンの懐は温かくなる。そういうカラクリだ。

「べつに、どっちだっていーけどね。
 おれのハンチュウ外だし」
「君の方は問題ないのかね」
「入札だけど、いくらまで使っていーの」
「そうだな」

 オンドロンから提示された額は30億円だった。最上重工が用意できる額はせいぜい15億
だろうから、楽勝な金額といえた。

 ◆
 入札は、OG町内にある商工会議所の中で行われた。
 弁護士が相手に立ち、『オンドロン・ユニバーサル』側と最上重工側の人間が相対
していた。
 こういう場所での常で、マーズは『オンドロン・ユニバーサル』側の後方でオキモノ
の振りをしていた。

「では、まず10億から」
「11億」
「12億」

 両者の持ち時間は20分。どちらか一方が入札できなかった時点で終わる。上乗せ出来る
金額の下限は1億円だから、2時間もかからないうちに終了するだろう。
 あと少しで最上重工のオモチャ部門が自分のものになるんだな。マーズは、なんだか
実感出来ないままだった。
86それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:16:30 ID:zOsiKap8
「13億」
「14億」

 最上重工側の人間たちがざわめき始めた。緊急に出資者を募っても、上乗せ出来る額は
せいぜい数億のはずだ。そろそろリミットが近い。

「15億」

 最上重工の人間が絞り出すような声を出す。額から脂汗を滲ませ、背水の陣にいる人間
とはこういうものかと納得させられるような顔をしている。
 最上重工は負けるだろう。最上重工は『オンドロン・ユニバーサル』のものに、そして
オモチャ部門はマーズのものになる。オンドロンは銀行からバックマージンをもらい、
ホクホク顔をするだろう。
 なにかが違った。実感がない。これまで、幾多のM&Aを成功させてきた、そのマーズが
ディールの時に味わう高揚感や達成感が、微塵もない。
 オンドロンの行為のせいだろうか。考えるが、どうも違うらしい。たしかにオンドロンは
私腹を肥やしている。しかし、それが違法行為かどうかといえば微妙なところだった。資本
主義国家の法律は、カネのある人間には優しく出来ている。たとえ告発されても、オンドロン
は子飼いの弁護士を使って無罪を勝ち取るだろう。

「虚業だね、まさに」

 実体がない。すべてが口八丁で片付いてしまう。そういうやり口は、車田キャラがも
っとも嫌うものだった。

「あー、なるほどね」

 考えて、わかった。

「こいつぁー、おれのケンカじゃねーからだ」

 他人のカネを使い、他人の会社を買い取る。しかも、クライアントのオンドロンから
してみればこのディールは余興のようなものだ。マーズが愛する、生き馬の目をも抜く
昂ぶりがない。
 となると、途端にどうでも良くなってきた。
 通信をつなぎ、小声で喋り始める。

「あーあー、サリィさんかい。
 おれだよ、おれおれ、シニガミのトモダチにトンビがいたでしょーが。
 そこんとこの、ハゲタカのヒナだよ。
 や、実はね、ちっとばかっち、耳に入れてーことが」
87それも名無しだ:2009/12/29(火) 00:17:15 ID:zOsiKap8
 通信が終わって1分もしないうちに、入札会場に最上重工の人間らしい男が転がり込んできた。

「たった今連絡がありました!
 『オンドロン・ユニバーサル』側の人間には、
 銀行の資金を不正に着服している疑いがあると!」
「貴様ッ!」

 オンドロンが敵意のこもった目で振り返ったとき、マーズはすでに『soldier dream』を
歌いながら入札会場を立ち去ろうとしていた。

「つーばさーは天をー駆ーけるー、ふっふー、
 えーらばれたーもぉーし子のぉーよぉにぃ〜」

 ◆
「おい、ちょっと待て!」

 アーク・アルトリートの声は、どうしてこううるさいんだろう。
 マーズは若干ウンザリしながら振り返った。

「お前なのか、ひょっとして」
「なんのハナシをしてんのかわかんねーな」
「どうして」
「おいおい、おれが助け船を出したとでも思ってんじゃねーだろーね。
 バカゆっちゃ困るよ。
 あんた、2年後3年後っつってたね。
 そんだけすりゃー、おれぁーこんだぁー自分のカネで最上重工を買いに来るよ。
 ショーシンショーメー、ガチンコのケンカだ。
 あんたぁー、おれとケンカ出来んのかい」

 アークは少し黙り込んで、やがて拳をぎゅっと握った。

「いいよ、やる。やってやる」
「あー、そーかい。いーお年を」

 アーク・アルトリートに経営者の器があるとは思えない。
 しかし、なぜだろう。約束したとき、マーズの胸には確かに地妖星パピヨンのミューの
第1形態を見たときのような高揚感があった。
88それも名無しだ:2009/12/29(火) 01:27:27 ID:rgZyttEf
 チーン ジャラジャラジャラ
ゼフィア「うぅっ、両親から聞いていた一条少尉やフォッカー少佐は、
 こんなウソ予告をするひとたちではなかった」
ミスティリカ「うふふ、CRマクロスに映ってるお二方が、
 怒濤の700回転ハマリをしているあなたを見たらどう思うかしら」
ゼフィア「・・・・・・やはり、パチンコはやめねば!」
ミスティリカ「あらあら、また軍資金が尽きてしまったのね。
 いいんですよ。いくらでもまわして上げますから」
ゼフィア「しかし」
ミスティリカ「あらあら、サムライともあろうものが、
 一度踏み込んだ戦場から逃げ出すなんてことしていいのかしら?」
ゼフィア「うぅっ!」

 ぱこん!
 ぱこん!

タカヤ「ゼフィア先輩、目を覚ましてください!」
ゼフィア「うぅっ」
タカヤ「君も、ゼフィア先輩に関わるのはよせっていったじゃないか!」
ミスティリカ「ちぇっ、眼鏡透けさせるひとが来たわ」
タカヤ「ゼフィア先輩をギャンブルにのめり込ませてどうするつもりだ!」
ミスティリカ「硬派気取りのひとが堕落していく様って、最高に眼鏡曇るじゃない」
タカヤ「最悪じゃないか、君は!」

 【道場】
ミスティリカ「どうしたんですかランさん。
 最近、ちっともゼフィア先輩に会いに来ないじゃないですか」
ラン「だって、なあ」
ミスティリカ「わたしのことを気にしてるんですか!
 そんなこと気にしなくていいのに!
 むしろわたしの存在を捨て置いて目の前でまぐわればいいのに!」
ラン「なにいうてんの、あんた」
ミスティリカ「わたしはべつに純愛なんか求めていないんですよ。
 むしろ、
 『ちゃんとした相手がいるのに別の色香に迷ってしまう俺にひとを愛する資格があるのか』
 って苦悩する相手に陵辱されるのが大好きなんです。
 だからですね、ゼフィア先輩がわたしになびいた瞬間、
 わたしのラヴは終わってしまうんですよ」
ラン「あんた脳ミソ膿んでるとちゃう」
ミスティリカ「爛れてはいますけど膿んではいません!」
ラン「爛れとってもアカンよ」
ミスティリカ「だからさっさとゼフィア先輩とくっついちゃってくださいよ。
 わたしに『いい乱交でしたね!』っていい汗かかせてくださいよ!」
ラン「なにをするつもりなん、自分!」
ミスティリカ「ゼフィア先輩がご飯だとしたら、ランさんはオカズです!」
ラン「やめて、うちをオカズにせんといて」
89それも名無しだ:2009/12/29(火) 01:28:31 ID:rgZyttEf
 【公園】
ゼフィア「ラン殿?」
ラン「あら、ゼフィアちゃん」
ゼフィア「なぜここに?」
ラン「ウチはミスティリカちゃんに呼ばれて」
ゼフィア「は? いや」
ラン「あ、そうや、ゼフィアちゃん、最近あの子に誘われてパチンコにハマっとるそうやないの」
ゼフィア「いやっ、そういうわけではっ、ただ今日はイベントデーで」
ラン「アカンて! ゼフィアちゃん、ちょっと来っ!」

 【物影】
ミスティリカ「ふふっ、恋のキューピット気取りでここをこんなにしてるわたしって、
 なんて最低の屑なのかしら」

 ぺちっ

タカヤ「また君は、今度はなにをたくらんでるんだ!」
ミスティリカ「なによ、どこにでも現れる人ね」
タカヤ「ゼフィア先輩をどうするつもりだ。
 場合によっては容赦しないぞ!」
ミスティリカ「シッ、ほら、ゼフィア先輩とランさんが並んで歩き始めたわ」
タカヤ「君はなにをしたいんだ」
ミスティリカ「うふふっ、マッチョな雄と雌にサンドイッチにされる様を想像して、
 眼鏡くもらせたことはない?」
タカヤ「ないよ!」

 【道ばた】
ラン「あの子はちょっとヘンやから、あんまり言うこと聞いたらアカンよ」
ゼフィア「それはわかっているのだが」
ラン「まあ、悪意はないっちゅうか、悪意がないからやっかいなんやけど」
ゼフィア「たしかに」
ラン「とにかく、今日はパチンコ行ったらアカンよ。
 さ、道場で汗流そ、汗!」
ゼフィア「あ、はい」

 【草むら】
ミスティリカ「きゃっ、きゃっ、ふたりが汗ばんだ肌を合わせたわ! なんて淫靡なのかしら!」
タカヤ「腕をつかんだだけだろ。いちいち淫靡にするなよ」
ミスティリカ「見える、見えるわ!
 あのランさんが『アカンのに、ウチ、こんなんしたらアカンのに! でも、でも』
 って恥辱に顔を歪ませる様が!」
タカヤ「ひょっとして、君は倒さなきゃいけないんじゃないかなあ!」
ミスティリカ「フン、あなたみたいな、堕落しそうもないひとに陵辱されてたまるもんですか」
タカヤ「陵辱しか頭にないのか、君は!」
ミスティリカ「むしろ、世の中陵辱以外になんの楽しみがあるの」

 【パチンコ屋】
 オボエテイマスカ〜
スレイチェル「う〜む、イベントデーとはいえ、
 ちょっとやっただけで簡単に15連チャンする遊戯の、友はなにが面白いのだろう」
90それも名無しだ:2009/12/29(火) 14:47:02 ID:JS22iuj1
スレイチェル、天才技能の無駄遣いwww

ゼフィアはどっかの天体戦士みたいにアレになる素質あるな。
てーか風紀委員がパチやっていいのかよw
91それも名無しだ:2009/12/29(火) 21:13:59 ID:4zRYHAtp
 12月24日
 アサキムが「たまには働かなくちゃね」とかいって夕方ころ出て行った。
 真夜中過ぎ、ダルそうに帰ってきた。
 なぜかツィーネさんは嬉しそうな顔をしていた。
 アサキムとツィーネさんは、どうしてうちに帰ってくるんだろう。

 12月25日
 アサキムは今日も働かない。
 朝から晩までFFをやっていた。
 「FFはエフエフと呼ぶのかファイファンと呼ぶのとどっちが正しいんだろうね」
 とかいっていた。
 正しくないのはアサキムの生活ぶりだと思う。

 12月26日
 アサキムが珍しく嬉しそうに働きに出た。
 ニコニコを見てたらアサキムが楽しそうにトールギスとかターンエックス
 とかと戦っていた。
 アサキムは人生楽しそうだと思った。

 12月27日
 アサキムは昼過ぎに帰ってきた。
 メチャクチャお酒臭かった。
 アサキムを連れてきた「ククク」とか笑うひとは
 「借金あるから仕事がんばらないと」といって、出て行った。
 アサキムも借金があったら働くようになるんだろうか。

 12月28日
 アサキムに借りを作ることにした。
 アサキムがゲームをしている間ご飯を作ってやると、
 「僕に惚れるなよ」とのたまった。
 ムダにいい声なのがなんかイラッとした。

 12月29日
 「今日は仕事納めだからね」とかいってアサキムは今日も働かない。
 お母さんとツィーネさんは連れだってカラオケに行った。
 アサキムはどうして働かないんだろう。
92それも名無しだ:2009/12/29(火) 21:52:26 ID:dCiynqwK
各々の婚期

・キャクトラ:なんかグダグダしてるうちに歳だけ取る。
・アイミ:なんかグダグダしてるうちに取り返しの付かない年齢になる。
・ユウカ:フィオルのことをずっと待ってる。
・イングレッタ:意外とさっくり結婚する。
・クリハ:意外と社会に出てから別れる。

ミツハル「実は、結婚を考えていた彼女がいたことある」
マーズ「まー、ミツハルさんの地位と年齢ならズベコウが寄ってくんだろーね」
ミツハル「クルマとマンションと別荘と船を上げたところで連絡が付かなくなったよ」
マーズ「3次元に手ぇー出すのやめたらいーのに」
ミツハル「あー、感触3次元で、中身2次元な子、どっかにいないかなあ」
マーズ「ぎゃはははは」
ミツハル「いやー、笑ってるけどね、しかし君は問題じゃないのかい」
マーズ「おれ、幼児だもーん。そーゆーのキョーミねーもーん」
ミツハル「君、ロボだろ。人間傷付けられないだろ」
マーズ「そーだね」
ミツハル「つまりお初がさあ」
マーズ「なにをゆってるのかわかんねーな」

ラーナ「わかりました、どこか適当なところで捨ててきます」
マーズ「なにをゆってんのーっ!?」
93それも名無しだ:2009/12/30(水) 13:25:36 ID:pa0wAI20
ゼンガー「そこの愚息。これをやる」
強制プロポーズセット http://b-surprise.com/kyosei/
ゼフィア「なんですかそれは!」
ゼンガー「端で見てると大昔の漫画の如く
うだうだうだうだ女々しいことこの上ない。
 最近はなんだ、稽古もせずに兆銭玉入れなぞに熱中しおって。
 バレンタインデーに設定してあるから、
それまでに誰かてきとーに決めてしまえ。さいころとかで」
ゼフィア「親父殿それは勘弁してくださ「黙れそして聞け!
ゼンガー「貯金箱の中にはマシンセルが入ってるからな、覚悟しておけ」

ゼフィア「母さん、マシンセル処分するラボ借りるよ」
ソフィア「あんたの父さんも覚悟おそかったもんねー。
 あの人なりに、あんたを心配してるのよ。
 下手したら一億と八千年くらいのびのびになるかもよ?
 今年のクリスマスだって、なんだかんだで沢山女子が来てたじゃない」
ゼフィア「あれは年始のテスト対策で俺のノートを写しにきてただけです。
 目当ては俺のノートで俺ではありません」
ソフィア「ああもうそういう鬱陶しいこといって!
 親子してそういう煮え切らないところはそっくり!
 貸しなさい、もしバレンタインまでに誰かに絞んなかったら
 スレードゲルミルから一生出られないようにしてやるから!
 いったい私が何年、いえ何作待ったと思ってるの!
 だいたい…」
ゼフィア「か、母さん、それは俺じゃなくて親父殿への愚痴…」
ソフィア「いいから黙ってききなさい!
 女っていうのがどういうものか、あんたも一度骨身に刻んどきなさいっ!
 ほら、煮豆の鍋見て!」
ゼフィア「…来年はいい年でありますように」
94それも名無しだ:2009/12/30(水) 19:40:00 ID:6IC6dUmz
>>91
アサキムwwwwww働けwwwwwwwww

>>92
女同士の子供はいるけどメカとの子供はいないからなぁ
アリアとかインファみたいにカズマのライフデータから作るのかね

>>93
もう月かラギアスに行けばいいじゃない!
夜統も三人養ってんだしラン姉、スレイチェル、最低の屑の三人くらいなんとかなるよ!
95それも名無しだ:2009/12/31(木) 00:45:03 ID:ImtyhdoK
>>94
なんか逆にゼフィアが三人に養われてる気がしないでもないw
スレイチェルは確実にゼフィアより金儲け上手いし。

それでパチ通いしてたらますますどっかの天体戦士だな。
96それも名無しだ:2009/12/31(木) 15:38:03 ID:RBNG5EY2
それぞれの甲斐性

・ヴィレアム:なんかダメそう
・キャクトラ:近衛隊とかに入る。
・ハザリア:稼ぎがどうという前に、旅先でゲストヒロインみたいのと妙なフラグ建てたりするのが問題。
・トウキ:フリーターの生涯賃金が改善されないと未来は暗い。
・ミナト:そんなことよりアイドルの後援だ。
・タカヤ:なんか手堅い職に就きそう。
・マーズ:幼児期でこれだけど、色を覚えたらコロッと軟派に転びそう。
・ミズル:生活能力いっさいなさそう。
・ランディ:七色の声を駆使してがんばる。
・克夜:資格マニアなんで、とりあえず食うには困らない。
・アーク:やる気はあるみたいだけど
97 【116円】 【豚】 :2010/01/01(金) 11:24:38 ID:O41CYbEV
あけましておめでとう。
これはゼラドにお年玉と今年の運勢だ。
98 【488円】 【大吉】 :2010/01/01(金) 13:11:37 ID:O41CYbEV
ゼラド「えぇ〜ん、お年玉が116円だった上に、運勢が『豚』だったよ〜。
 『豚』ってなんだろ、『豚』って」
ミスティリカ「メス豚よ! あなたは今年一年、メス豚として陵辱の限りを尽くされるのよ!
 なんてうらやましい!」
ゼラド「うらやましがられても」
ミスティリカ「さぁて、わたしの運勢はなにかしら」
ゼラド「名前欄に「!dama」と「!omikuji」でお年玉と運勢が出るよ!」
99 【470円】 【小吉】 :2010/01/01(金) 18:30:48 ID:bWLStJ69
ミスティリカへの運勢とお年玉。
100それも名無しだ:2010/01/06(水) 04:22:42 ID:6oP3SJ9t
レイナ「巷じゃ、スパロボの新作が出るんじゃないかっていう話題でもちきりよ」

 ・「ようやく」、「実は作ってました」な感じの作品。
 ・久々に帰ってくるあのシリーズ。
 ・外伝は出てるけど。。。のシリーズ。

レイナ「現在出てる情報はこんなとこね」
ゼラド「これだけじゃ、なにがなんやらわからないよ〜」
レイナ「外伝が出てるのはOGなんじゃないの」
ゼラド「でもお父さんたち、あらかたやること終わっちゃってるし」
レイナ「希望を捨てないで! マリオン博士がなんかやりそうな気配見せてたじゃない!」
アイミ「うちのお母さん尺が丸々余ってるんだけど、
 激戦のさなかちまちま落ち込んだりして、空気読めとかいわれないか心配」
レイナ「ヘンな心配しなくていいのよ!」
タカヤ「そろそろうちの父さんは限界だ」
レイナ「麻雀打ってなさいよ、あんたの父親は!」

ヒューゴ「よかったなあ、よかったなあ、これでようやくお前を助けに行けるぞ」
ゾンビ兵「う゛ぁ〜」
ラミア「さあ、我々は合体攻撃の練習をしよう」
アクア「いや、私はガルムレイドのサブパイロットっていう仕事が!」
ユウカ「ちょっと、空いてるサーベラスまわしてよ」

レイナ「問題は、久々に帰ってくるとか、実は作ってたとかいう発言よね」
ゼラド「全部OGシリーズのこといってたんじゃないの?」
ランル「うちのパパンとママンがまた大活躍ばしよるんちゃろうか」
ヴィレアム「ウチの父さんが、コータローとかツカサとかうるさいんだけど、
 まあそれはないだろう」

イングラム『なんか盛り上がってるなあ』
クォヴレー「因子が足りない」
イングラム『えっ、お前まだ足りてないの! マズいんじゃないのかそれ!』
101それも名無しだ:2010/01/06(水) 04:54:00 ID:0Ba6/YIy
本気で久保は因子がまだ足らないとか言い出しそうだなぁ
102それも名無しだ:2010/01/06(水) 06:41:34 ID:Zwim4CKL
いやいやヴィレアムくん。「久々に帰ってくる」んだから有りかも知れないよ?

それにうますぎで杉田のあんちゃんがバトドジ復活をしきりにプッシュしてるし、その影響かこないだ中古ゲームショップでバトドジの値段が4桁いってたからね。
103それも名無しだ:2010/01/07(木) 01:18:29 ID:4mIFD0L0
 【竜巻亭】
克夜「サラダを」
スレイチェル「ほほう」

スレイチェル「この町にやってきて以来、食い歩きをするわりには
 頑ななまでに我が店にやってこなかったお前が、
 来店するなりサラダとは、スレイチェルに対する挑戦であるか」
克夜「サラダに小手先の誤魔化しは通用しない。
 素材の旨みをいかに活かすことが出来るか、その1点のみが重要。
 料理人の腕をこれほど露骨に繁栄するメニューもない。
 果たして、野菜ソムリエの資格を持つ僕の舌を唸らせることが出来ますか」
スレイチェル「フフフ、面白い」

スレイチェル「まず、レタスを手で千切り氷水に浸けてシャキッとさせる。
 そして水を捨て、水分をよく切る。ここまでは基本中の基本。
 タマネギを薄くスライスして水に浸けてえぐみを取る。
 ブロッコリーやアスパラなどの温野菜を加え、スモークサーモンで動物性タンパク質を加える。
 そしてドレッシング。
 塩、コショウ、酢、油に顆粒カツオダシとオリーブオイルをたっぷりと加えてかき混ぜる。
 サラダ全体にドレッシングを絡めて、これでどうだ」
克夜「ふふふ、なるほど。いかにもサラダって味のサラダです」
スレイチェル「まだなにかあると言いたげな口ぶりだな」
克夜「そう、このサラダには、恋の味が足りない」
スレイチェル「なにっ!」
克夜「さあ性別不詳などという殻を脱ぎ捨て、一路僕のハーレムへ」

 ぽかっ

統亜「もうっ、お兄ちゃんなにしてるの」
芽夜「見境なしですか、最近は」
克夜「止めてくれるな妹たち! 性別不詳をも口説いてこそ、ハーレム騎士道は成るのだ!」
芽夜「そんなことよりお年玉ください」
統亜「メャーちゃん、もう正月気分てころじゃないよ」
克夜「離すんだ! 兄は、兄は・・・・・・!」

スレイチェル「・・・・・・恋の味が、足りないだと・・・・・・!」
104それも名無しだ:2010/01/08(金) 01:11:46 ID:twMnGFPG
ランル「セツコさんから年賀状が来たちゃ。今ごろ」
ランド「なんであの子の年賀状は必ず遅れてくるのかなあ」
メール「また郵便屋さんに見落とされたのね」

ツィーネ「フフ、あの子ったら。
 『お元気ですか。お元気なら幸いです』ですって。
 私は幸せよ、幸せに決まってるじゃない。
 だってアサキムがいるんですもの。
 幸せじゃなかったら、なんだっていうの」

アサキム「おや、セツコから僕宛に年賀状が来ているよ」
メール「アサキムにまで」
ランド「年賀状出す相手がいないんだなあ」




ゼラド「あれ、今ごろ年賀状が来てる。
 セツコさん? お父さんたちの友達かなあ」
105それも名無しだ:2010/01/09(土) 11:40:12 ID:lvG38mmm
久保いい加減OGに参戦しろよw
106それも名無しだ:2010/01/10(日) 03:28:09 ID:2zhaXaqa
 ケイ素獣たちの群れから暗黒因子ミサイルが放たれる。一直線にディス・アストラナ
ガンに向かっていく。
 クリハ・ミズハは両の拳をぐっと握り、宙へ向かって高々と飛んだ。

「ゲット・セット・シル・コ・オーッ!」

 濃緑色をした液体がクリハの全身を包み、あっという間に全長50メートル近い巨人の
姿を形成する。顔面は虎に酷似し、胸ではドラゴンのエンブレムが両目を光らせている。
両手両脚に備わった爪は、まさに万物を健康にせしめる汁の刃だった。
 汁機人・汁虎王。クリハの愛しい相棒だ。

『待て、なにを』

 クォヴレー・ゴードンからの通信を無視して、クリハは汁虎王を突進させた。ディス・
アストラナガンに肩口からぶつかっていく。
 暗黒因子ミサイルがすぐそこまで迫っている。クリハは汁虎王の機体を急旋回させた。
ミサイルの弾頭が汁虎王の腹に触れる。
 コックピットを囲うビーカーが次々と割れた。流れ込んでくる膨大なエネルギーに、
クリハの足元で濃緑色の液体がぴちゃぴちゃとはしゃぎまわる。
 クリハは汁虎王の両腕を使い、ミサイルを抱え込んだ。途端に揺れが消えた。静かな
音と共に、ミサイルが汁虎王の腹に飲み込まれていく。

――なにも、おそれることはない。

 クリハは汁機人の声を聞いていた。

――野菜が滅びぬ限り、汁の滅びることはない。
 すべての栄養素はおなじところから発生したものだから!

 ケイ素獣たちが群れを成して襲いかかってくる。
 クリハはなにもしなかった。ぬっと、汁虎王の脇腹からドリルが生えて勝手に迎え撃つ。
 ドリルは激しく回転しながらケイ素獣たちの群れをかき分けていった。

――汁のすべてがここにある。
――ホウレンソウもローヤルゼリーも、違う栄養素で健康を保つパラドックス。
――いくつもの栄養素が宇宙を飛ぶ。

「ウォォ、汁機人が我々を健康にしちまってるー!!」
「汁虎王は、汁物かぁーっ!?」
『クリハ・ミズハ!』

 スピーカーから、クォヴレー・ゴードンの咎めるような声が飛ぶ。

『なぜこんなことを』
「簡単なことよ」

 いま因子が足りてしまったら、クォヴレー・ゴードンはまた長い長い戦いの旅に出て
しまうだろう。そうなってしまえばゼラドが、クリハの大切な幼馴染みが悲しむことに
なる。そんな光景は実現させない。絶対にだ。

「汁よ! 因子が欲しければ、汁を飲み干してご覧なさい!」

 クリハは因子もろともニガヨモギの葉を汁に投入した。
107それも名無しだ:2010/01/11(月) 03:39:33 ID:1n/Wt2i0
子供たちの成人式↓
108それも名無しだ:2010/01/12(火) 01:49:16 ID:FfSJ4Xjf
 【ゾンボルト家道場】
アルマナ「ツモ、混一色よ」
ラン「げふぅっ」

 ガラガラガシャーン

ゼラド「ランさん、ランさーん!」
ラン「あうぅ、給料日までまだまだやのに・・・・・・」
ゼラド「ランさん! どうして常におカネに困ってるの、ランさーん!」

アルマナ「あらあら、情けないこと。この程度でトビだなんて」
キョウスケ「どうした。ゼンガー・ゾンボルトはもう少し食い下がってきたぞ」
ゼフィア「うぅっ!」

ゼラド「アルマナさん! ナンブさん!
 どうしてゼフィア先輩たちをカモるんですか!」
アルマナ「あら、私は打てれば誰でもいいのよ」
キョウスケ「俺は、仕事でカンを取り戻す必要があるから、強いほうがいい」
ゼラド「なんで軍の仕事で麻雀を」
キョウスケ「総理大臣になって麻雀をやらなくてはならない」
ゼラド「ごくっ、プロの軍人ともなると、お仕事で総理大臣になって麻雀もやらなきゃならないんだ。
 政界って怖い!」
ゼフィア「バランガ、納得してはいかん」
ゼラド「うぅ・・・・・・っ!」
ラン「あかん!」
ゼラド「ランさん!」
ラン「あかん・・・・・・、あかんで、ゼラドちゃん。
 あんたは、賭け事なんかに手ぇ出したらあかん子や・・・・・・」
ゼラド「でも、このままじゃランさんの生活費が!」
ラン「ウチは、ええんや。またパンの耳かじってれば済む話やさかい」
ゼラド「ランさぁーん!」

ゼラド「打つよ」
アルマナ「あら?」
ゼラド「打つよ、わたしが打つ!」
アルマナ「ウフフ、面白いじゃない。手加減はしないわよ」
ゼラド「負けないもん!」
ゼフィア「・・・・・・俺は、降りてもいいでしょうか」
キョウスケ「それはダメだ」
109それも名無しだ:2010/01/12(火) 01:50:13 ID:FfSJ4Xjf
 【1局目】
ゼラド(えっと、だいぶ前にタカヤくんとかと打っただけだからルールよく覚えてないな。
 えっと、えっと、これとこれが揃ってるから。
 やった。1巡目でリーチかかってる。これ、ダブりーっていうんだよね!)

 タンッ

ゼラド「あっ、それロン!」
アルマナ「ツモ」
ゼラド「えっ」
アルマナ「地和。あなたのロンは、無効よ」
ゼラド「そんな・・・・・・」

 じゃらじゃらじゃらじゃら

ゼラド(うぅっ、アルマナさん、なんて強運なんだろ・・・・・・!
 ナンブさんは、ずっと沈黙してるけどテンパイを続けてるし、
 ゼフィア先輩はなんかもうヌケガラだし・・・・・・。
 わたしが、わたしが頑張らなきゃ!)

アルマナ「清一色」
ゼラド「うぅっ・・・・・・!」

ゼラド(おばあちゃん、おばあちゃん・・・・・・)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゼラド「うわーっ、おばーちゃん、まーじゃんつよいねー!」
アギラ「フェフェフェフェ。そんなことはない。
 ゼラドも、豪運の持ち主じゃよ」
ゼラド「でもおばーちゃん、わたし、てんぱいにはすぐいくんだけど。
 そっからなかなかあがれんないの」
アギラ「フェフェフェ。ゼラドや、麻雀はの、運だけで打つものじゃない。
 最後まで諦めなかった者こそが勝ちを与えられるのじゃよ」
ゼラド「さいごまで、あきらめなかった・・・・・・」
アギラ「フェフェフェフェ、遺伝子ごといじろうとしたフェフには、
 一生辿りつけぬ境地じゃて・・・・・・」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
110それも名無しだ:2010/01/12(火) 01:50:59 ID:FfSJ4Xjf
ゼラド(そうか! 1回2回負けても大したことじゃない。
 最後まで、なにがあるかわからないのが麻雀なんだね!)

アルマナ「むっ」
キョウスケ「・・・・・・場の空気が、変わった、か」
ゼフィア「ぐふぅ」

ゼラド「カン!」
 カンッ!
ゼラド「カンッ!」
  カンッ!
ゼラド「もいっこ、カンッ!」
   カンッ

アルマナ「これは!」
ゼラド「三積子!」

 じゃらんっ!

アルマナ「フフ、あの状況から勝ちをもぎとるなんて、面白い子」
キョウスケ「あの一瞬、場は完全にあの子のものだった」
アルマナ「あら、ナンブさん、それは」
ゼフィア「九蓮宝燈、単騎待ち!」
アルマナ「まさかナンブさん、ずっとそれを張り続けて・・・・・・!」
キョウスケ「フフ、まだまだ、分の悪い賭けはやめられそうもない」
111それも名無しだ:2010/01/12(火) 02:29:48 ID:VEtnByRk
>>110

ゼラド 咲
キョウスケ 小泉(ry

ゼフィアは豊臣秀幸でギリアムが桜田門外かな。
なかの人ネタでいうと豊臣はレタスあたりなんだろうけど。
112それも名無しだ:2010/01/12(火) 02:56:34 ID:JU28/op0
ヒューゴ「ステルスヒューゴ先生の独壇場ッスよ!」
ゾンビ兵「う゛ぁっ!」

アクア「えぇっ、ヒューゴ、私のために打ってるくれるんじゃないの!?」
113それも名無しだ:2010/01/13(水) 03:12:20 ID:y4vmB6mn
大レモン
小レモン

とわければよい
114それも名無しだ:2010/01/14(木) 05:34:28 ID:r575HvzG
マナって使ってもいいの?
115それも名無しだ:2010/01/14(木) 15:37:36 ID:126QZ5EQ
いいんじゃない>マナ
地獄兄弟の会話の中にたまに出てくるマナがミナキの娘
平行世界にいるのがアルマナの娘だっけ?
116それも名無しだ:2010/01/15(金) 02:58:52 ID:KPtQXLC0
そろそろこのスレも終わりだな。
117それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:51:17 ID:MX2u9k9H
 成人式も過ぎて、数日が経ったある日のことだった。
 ヴィレアム・イェーガーは、その日も大学に行くわけでもなく下宿でゴロゴロしていた。
外に出ようという気にならない。成人式にももちろん出ていない。「今年も成人式は大騒
ぎだった」というニュースで、かつての同級生達の元気な姿を確認したくらいだ。
 同級生のほとんどがOG大学にエスカレーター進学する中、ヴィレアムは市外の大学に
進んでいた。「外の世界を見てこい」という両親の意見もあったが、それ以上にOG町か
ら離れたいという気持ちがあった。

「友よ、大変だ友よ!」

 突然ドアを開けて入ってきたのは、おなじ大学に通っているキャクトラ・マクレディだ
った。高校卒業後、バルマーに戻って近衛隊の訓練を受けるかと思われた彼も、卒業式で
いろいろあって、今の大学に通っている。

「なんだよ、今日は必修の授業なんて」

 ヴィレアムはアクビ混じりに起き上がった。

「そうではない!」

 キャクトラが押し込むように部屋の中に入れた人物を見て、ヴィレアムは飛びずさった。
 銀色の髪の毛を三つ編みにした少女だ。目が大きく、今年成人を迎えたとは思えないほど
幼い顔をしている。スカイブルーのワンピースは、ヴィレアムの見たことがない服だった。
あれから2年、服装の趣味ぐらい変わっているだろう。
 ゼラド・バランガ、ここ数年、ヴィレアムがもっとも顔を合わせづらい人物だった。

「バカッ、なに連れてきてるんだよ」
「友よ、大変なのだ友よ!」
「あのぅ」

 慌てるキャクトラを不思議そうに眺めてから、ゼラドはひょいとヴィレアムを見上げた。
その視線に、ヴィレアムはなにかいたたまれない気分になった。

「どちら様ですか?」

 薄いピンク色をした唇から飛び出したその言葉に、ヴィレアムは膝がかくりと折れるよ
うな心地がした。

「うん、そうだよな。そりゃ、あんたなんか知らないぐらいいいたいよな。
 わかるよ、うん。わざわざそんなこと言いに来たのかよ。
 いわれなくたって、合わせる顔なんてないよ。いいじゃないか、もう」
「友よ、うなだれるな友よ」
「うるさいよ! だいたいなんで」
「あのぅ」

 ヴィレアムの顔を心配そうに覗き込みながら、ゼラドは再び口を開く。

「わたしのこと、知ってるんですか?」
「は?」
「あのぅ、わたし、自分が誰なのかわからなくて」
「えっと」
「町をウロウロしているところを連れてきた。
 バランガ殿は、どうやら記憶を失っておられるようなのだ」
「わたし、バランガっていうんですか?」
118それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:52:04 ID:MX2u9k9H
 ゼラドはきょとんとした顔で呟いた。

「そうだよ。君の名前はゼラド、バランガ。それで、ええと」
「あなた、わたしの知り合いなんですか?」
「知り合いっていうか、ううんと」
「もちろん! バランガ殿のことなら誰よりも詳しい男ヴィレアム!
 そこんとこイェーガーですよ、バランガ殿」
「うるさい!」

 ヴィレアムはキャクトラの頭をはたいた。

 ◆
 ゼラド・バランガが記憶を失った。
 その原因は、いくつか考えられる。
 彼女の両親は、軍でも特殊な実験の被験者だった。いまでもおなじようなことを考える
者がいて、ゼラドに接触してなにかしたのかもしれない。いや、あの計画の首謀者だった
アギラ・セトメ博士はいまやすっかり丸くなって年金暮らしをしているし、イーグレット・
フェフ博士はマシンナリー・チルドレンたちによって年金を食い荒らされている。
 となると、もうひとつの可能性だ。ゼラド・バランガが「お兄ちゃん」と呼ぶ、クォヴレー・
ゴードン絡みかも知れない。彼には敵が多い。何者かがゼラドに接触したとしても不思議
はない。

「友よ、顔を合わせづらいのはわかるが」
「ああ、放っておくわけにはいかないよな」
「その通りだ、友よ!」
「あのぅ、なにか、済みません」

 ゼラドが恐縮した面持ちで頭を下げる。その姿を見ると、ヴィレアムはまたいたたまれ
ない気持ちになった。

「トモヨ、さんていうんですか?」
「あ、いや」
「いやいや、この男の名はヴィレアム・イェーガー。
 バランガ殿のためならなんでもする男ヴィレアム!
 そこんとこイェーガーですよ、バランガ殿」
「2回いうな! 特に語呂もよくないからな、それ!」
「私はキャクトラと申します。そこんとこマクレディですよ、バランガ殿」
「もはやなにがそこんとこなのかわかんないからな!」
「しかし友よ、どうする?」
「どうするもなにも、ゼラドになにかあったっていうなら行くしかないだろ」
「やはり、そうか」

 キャクトラも少し苦々しそうな顔をする。

「ああ、OG町だ」
119それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:52:51 ID:MX2u9k9H
 ◆
 年末年始にも帰らなかったから、OG町を訪れるのは実に丸1年ぶりぐらいだった。駅
前のロータリーが新しくなっているところに、時の流れを感じる。

「記憶を失ったのは、いつなんだ?」
「えっと、わかんない?」
「俺たちの町にいたのは?」
「今朝、気が付いたらいた、みたいな」

 ということは、昨晩は家に帰っていない可能性があるわけか。ゼラドの父親がいくら
放任主義とはいえ、今年二十歳になる娘がひと晩帰ってこないというのは問題だろう。

「取りあえず、家に帰さないとだよな」
「しかし友よ、大丈夫だろうか友よ」

 キャクトラが不安そうな顔をする。

「べつに出禁くらってるわけじゃないし、家に送るくらい出来るさ」

 バランガ家は、駅から歩いて10分ほどの場所にある。
 インターフォンを押してみても、反応がない。留守なのだろうか。いや、娘を捜して
どこかに行っている可能性がある。

「あら」

 横から、知っている声が聞こえた。
 レイナ・レシタールだった。テーラードジャケットを羽織り、いかにも女子大生でござ
いという雰囲気を醸し出していた。
 彼女は、バランガ家の隣に住んでいる。ついでに言えば、逆隣がヴィレアムの実家だ。
ここ1ヶ月ほど両親が留守にしていることは知っているので、訪ねる用事はない。

「どうしたの、あんたたち、今さら」
「今さらとかいうなよ」
「レイナ、バランガ殿が、どうやら記憶喪失のようなのだ」

 キャクトラは、昔からなぜかレイナにだけは敬語を使わない。

「あらま」
「あらまって、お前なあ」
「だってゼラドだもん。どっかでお酒飲んで、酔っぱらったまんまなんじゃないの?」
「えっ、ゼラド、酒飲むのか?」
「飲むわよ、そして酔っぱらうわよ。今度飲みましょうよ」
「今それどこじゃないから」
「なによ」

 レイナはぷうとむかれて腕組みをする。

「アラドさんたちはどうしたんだ? 留守みたいだけど」
「おじさんたちなら、今週いっぱい出張よ」
「アオラは?」
「さあ」
120それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:54:09 ID:MX2u9k9H
 アオラというのは、ゼラドと1つ違いの弟のことだ。こちらももう大学に進学している
はずだが、適当にやっているらしい。

「どうやら昨日なにかあったみたいなんだけど、お前なにか知らないか」
「さあ、あんたたちはどうしてたの」
「そんなの、いつもどおりだよ」

 バンドのライブをやって、安い発泡酒を飲んで、それから寝た。なんだか、大学に入
ってからその連続のような気がする。そう思うとなんだか情けなくなってきた。これから
は必修の授業がない日も大学に行ってみようかと、そんなことを考える。

「いつもどおりって、そんなの知らないわよ。
 あんたたち、ちっとも連絡寄こさないから」
「連絡って、べつに用もないし」
「もう、知らない!」

 レイナはなぜだかぷりぷりした様子で行ってしまう。

「ねえ、今の人」

 ゼラドがおずおすとヴィレアムの袖を引っ張った。

「ああ、レイナ・レシタールだよ。
 お前んちの隣りに住んでる」
「そうじゃなくて、今の人って」
「とにかく、大学に行ってみよう。なにか分かるかも知れない」

 なにか釈然としない顔をしているゼラドを引っ張るようにして、ヴィレアムは歩き出した。

 ◆
 OG大学のキャンパス内は雑然としていた。もともと異星人や超能力者が一緒くたに
暮らしている上に、大学特有の開放感によって野放しにされているのだ。あちこちで
きゃいきゃいとはしゃぐ声が聞こえてくる。それほど華やいだ大学生活を送っている
わけではない身としては、なにか嘲笑われているような気分に襲われる。

「友よ、うなだれるな友よ」
「うるさい」
「なんだかわかんないけど、元気出して」

 ゼラドにそういわれると、さらに落ち込んだ気分になる。

「おっ、ヴィレアムじゃん」

 ハッピのようなものを着た男に声をかけられた。ミナト・カノウだ。相変わらずアイド
ルにご執心らしい。うしろでは仲間らしい男たちが一糸乱れぬ動きでオタ芸の稽古を続けていた。

「え、なに、お前ら、結局そうなったの?」

 ミナトはヴィレアムとゼラドを見比べながらニヤニヤと笑った。
121それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:55:12 ID:MX2u9k9H
「違う、ゼラドがちょっとヘンなんだ」
「ゼラドはいつもヘンだろ」
「そうじゃない。記憶喪失らしい」
「へえ、へっへっ、遺伝かな」
「誰のなんの遺伝だよ」
「バランガ殿は、昨日なにかがあったようなんです。
 なにか知りませんか?」

 キャクトラの言葉に、ミナトは小首を傾げた。

「さあ、でも、昨日だったらゼラド、サークル棟で見かけたぜ」

 隊長、と呼ばれてミナトはオタ芸の列の中に戻っていく。視界の隅に赤毛をした少女
の姿が入ったような気がしたが、ヴィレアムは見なかったことにした。

 ◆
 ハザリア・カイツはぷかぷかと紫煙を吐き出しながらヴィレアムを見上げた。演劇サ
ークルの部室の壁はヤニですっかり汚れていた。

「なんだ貴様は、何年も連絡を寄こさずに」
「なんでお前に連絡しなくちゃならないんだよ」
「黙れ、黙れよ!」

 なにか機嫌を損ねたらしい。ハザリアは派手なアクションでマッチに火を点けると、新
しいタバコに火を点けた。どうやら、マッチで火を点ける主義らしい。

「で、なんだ。どうせ貴様は、なにかないと俺のところにやってこないのだ」
「ああ、ゼラドが記憶喪失で」
「なくなっても、そう大して困る記憶ではあるまい」
「なんてこというんだ、お前は!」
「あれ、ヴィレアム?」

 部室に入ってきたマリ・コバヤシが、信じられないものを見たような顔でヴィレアム
たちを見る。

「どうしたんだよ、お前達が一緒なんて」
「そんなに驚くなよ。ちょっと傷付くよ」
「だって、さ」

 マリは言いにくそうに唇を歪める。どうやら、事情を知っているらしい。一方のハザリ
アは「お、どうしたどうした」と茶々を入れてマリに小突かれている。

「ゼラドが、記憶喪失らしいんだ」
「では、記憶を失ったときとおなじショックを与えてやればよい」
「いつのギャグマンガだよ。もう、お前は黙ってろ」
「昨日なにかあったみたいなんだけど、なにか知らないか」
「えっと」

 腕組みをしたマリの口から出た単語は、意外な名前だった。
122それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:56:18 ID:MX2u9k9H
 ◆
 最上重工のロビーには、また意外な人物がいた。いや、この場合人物というのは語弊が
あるかもしれない。

「2年経ったぜ。さー、約束どーりオモチャ部門の権利をおれに寄こしな」
「待て、待ってくれって!」
「おれぁー、もー、じゅーぶん待ったつもりなんだけれどもね」
「俺、まだ在学中なんだよ。あと2年、あと2年したら!」
「べらぼーめ! ガキの使いじゃねーんだ!
 あと2年あと2年て、いつまでその手で乗り切るつもりでぃっ!」

 ビジネスロボットのマーズが、杖をコツコツと鳴らしながらソファにふんぞり返って
いた。2本の長い脚を自慢げに組み合わせている。杖を突いている以外は、ハイティーン
の少年とまるで見分けが付かない。もっとも、中身はそのままのようだ。
 マーズの前では、アーク・アルトリートが冷や汗をかきながら言い訳を並べていた。
噂では、どうにかこうにか大学に進学はしたものの、進級は常にギリギリのようだ。最上
重工の後継者としての姿は、いま目の前にしているとおりらしい。

「おれぁーこのあと合コンが控えてんだ。ちゃっちゃとしてくれよ」
「合コンのついでにひとの会社を乗っ取りに来るんじゃねえ!」
「あの、商談中悪いんだけど」
「商談なんかじゃねーよ、べらぼーめ。最後通告だよ」
「最後とかいうな!」
「ゼラドのこと、なにか知らないか」
「は?」

 マーズとアークは顔をそろえてヴィレアムたちを見返した。

「なにかもなにも、そこにいるじゃねーの」
「そうじゃなくて」
「バランガ殿は、記憶喪失なのです。そこんとこバランガです」
「キャクトラ、お前もはやそこんとこっていいたいだけだろ」
「タハハ」
「タハハじゃない!」
「さー、なんも。ここんとこゼラドちゃんとは会ってねーしよ」
「俺も、ちょっと会ってなかったなあ」
「昨日、咲美と一緒にいたっていう話なんだけど」

 咲美というのは、アークの従姉妹だ。高校もゼラドたちとおなじだったが、大学に入っ
てから妙に仲が良くなったらしい。

「そういうことなら、聞いてやるよ」
「ねーねーゼラドちゃん、今度合コンしよーよ、合コン」
「えぇっと、その」

 マーズの馴れ馴れしい申し出に、ゼラドが困った顔を見せる。
123それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:57:53 ID:MX2u9k9H
 ◆
 呼び出されたレラ・ブルーは、いかにも迷惑そうにアクビをした。昨日の打ち上げの
酒が残っているのだろうか。いや、それはないだろう。小食なくせにザルな彼女のことだ。

「・・・・・・」
「昨日の今日でなんのようだ、そこんとこブルーとレラ殿は訪ねていらっしゃる」

 キャクトラがいつもどおりしたり顔で通訳をする。

「そこんとこはいってないだろ」
「・・・・・・」
「でもお前、ほんとブルーな顔してるぞ、とレラ殿は看破していらっしゃる」
「うるさいなあ」

 分かってみれば、なんということもない話だった。
 ゼラドの弟、アオラはODEというバンドの熱狂的な信者だ。このODEというのが、
実はヴィレアムたちが組んでいるバンドである。ステージの上では厚塗りのメイクをしてい
るから、正体を知っている人間は片手で数えられるくらいしかいない。
 ODEはインディーズの中でも特にキワモノとして扱われている。ただでさえうるさい音楽
が嫌いなゼラドは、弟がそのような胡散臭いバンドの追っかけをしていることをよく思って
いないということは、ヴィレアムも知っていた。
 そして、昨夜はODEのライブがあった。当然アオラも来ていたことは、ヴィレアムも
ステージ上から確認している。しかし、まさかゼラドまでいるとは思わなかった。弟を
連れ戻しにやって来たのだという。
 赤月咲美の案内でライブハウスに来たゼラドは、その大音響に驚いて外に飛び出してし
まったという。その後の行方は咲美にもわからず、心配していたところだったとそうだ。
 なんのことはない。ゼラドを記憶喪失にしたのはヴィレアムたちのサウンドだった。
たしかに慣れていない人間なら失神くらいしてもおかしくはない大音響だ。ゼラドの
感受性の強さが災いしたのだろう。

「で、どうするのだ」
「そんなの、決まってるだろ」
「・・・・・・」

 レラがドラムスティックをくるくるとまわす。ヴィレアムは愛用のギターをぐっと握り
しめた。キャクトラはすでにベースを構えていた。

 SOUSHISTUせよ! SOUSHISTUせよ! SOUSHISTUせよ!

 記憶を失わせたときと、おなじだけのショックを与える。昨夜のライブは、今までにない
盛り上がりだった。そのときの状況を再現しようと、ヴィレアムは声を限りにシャウトした。
124それも名無しだ:2010/01/17(日) 04:58:36 ID:MX2u9k9H
 ◆
 ふたたび失神したゼラドを、バランガ家の居間に寝かしつける。目が覚めたときは、
もういつも通りのゼラドに戻っているはずだ。記憶を失っていた間のことは、忘れていて
くれると有り難い。

「なにか様子がヘンだったら、連絡してくれ」
「それはわかったけど」

 万が一の時のために、レイナを呼んでおいた。レイナは、まだ機嫌が直っていないら
しい。腕組みをして、疑わしそうにヴィレアムとゼラドを見比べている。

「ゼラドって、あんたたちの下宿のそばをフラフラしてたのよね」
「そうだよ」
「なんでそんなとこにいたのかしら」
「ライブハウスのそばだったからだろ」
「そうかしら」

 レイナはまだなにか考えているふうな顔をする。しかし、彼女の推理はアテにならない
ことで有名だった。

「なにもなくても、連絡してもいい?」
「は? なんで」
「なんでも!」

 ヴィレアムはわけもわからずレイナの顔を見返した。2年離れていると、わからないこ
とも多くなるようだ。それでなくとも、女心は分かりづらい。
 やっぱり、成人式には行った方がよかったかもしれない。
 すやすやと眠っているゼラドの顔を見ながら、ヴィレアムはそんなことを考えた。
125それも名無しだ:2010/01/17(日) 09:43:02 ID:v8MQr/yF
ひっそりしてると思ってると力作が投下されてたりするから困る
実に困る
126それも名無しだ:2010/01/17(日) 14:17:56 ID:QiXDNxFM
成人式で大騒ぎしそうなのは誰だろう
127それも名無しだ:2010/01/17(日) 20:10:41 ID:UBZ9gnnH
 【センター試験会場】
スレイチェル(まさか・・・・・・、『あねどきっ』の打ち切りがほぼ確定とは・・・・・・。
 やはりコミックスを買うだけでアンケートハガキを出していなかったのがいけなかったのか。
 いやいや、スレイチェルはあくまで『ToLoveる』派!
 しかし一方で『あねどきっ』にも頑張って欲しいという気持ちもなきにしもあらず。
 やはりジャンプ読者にお姉ちゃん属性を求めることがムチャだったのか。
 そしてすっかりバトル展開に行ってしまった『めだかボックス』は生き残れるのか。
 うぅむ、スレイチェルももう18歳。
 とうとうジャンプを卒業するときが来てしまったのかもしれない・・・・・・!
 はっ、いけないいけない。センター試験に集中せねば。
 帰りにジャンプSQも買わないとであるし)

ゼフィア(やはりヘソ入賞からの潜伏確変を見抜くのが肝か。
 しかしバルキリーリーチの信頼性の低さはすでに身をもって知っているとおり。
 ミンメイリーチの、しかも『キラッ☆』モドキをやっている予告がアツい。
 はっ、いかんいかん、センター試験に集中せねば!
 しかし、バルキリー変形演出はなぜああもアツくなるのだろう)

レモン(あぁっ、違う! この出題者、ニュートン定理を古典力学的なまま解釈してる!
 間違いを指摘したい! でもマークシート方式というこのジレンマ!
 はっ、いけないいけない。センター試験に集中しないと)

 【グレーデン家】
克夜「やっぱりこの時期は、FP技能検定がアツいよね」
ランディ「なんでうちで試験勉強してんだよ」
ミヅル「違うよ、おれんちだよ」
128それも名無しだ:2010/01/17(日) 22:48:02 ID:cDxr+Ixr
>>127
まwwwじwwめwwにwwやれwww
129それも名無しだ:2010/01/18(月) 01:54:10 ID:aBIIwaUu
マキネ「『とめはねっ』はNHKにしちゃキャスティング頑張ってるしイイ感じだよね。
 フクヤマ主演の『竜馬伝』といい、『バクマン。』アニメ化といい、
 NHKはなんか始まってるよね。
 『まっすぐな男』と『曲げられない女』はタイトルかぶってるけど、なんか裏であったのかな。
 『ヤマトナデシコ七変化』はナベシン出てきたりすんのかな。
 あと『左目探偵EYE』はなんか『銀狼怪奇ファイル』の匂いするよね。
 はっ、いけないいけない。センター試験に集中しないと」

ランディ「お前センター試験関係ないだろ!」
130それも名無しだ:2010/01/18(月) 04:01:36 ID:aBIIwaUu
あと16代目のネタをアップしました。
スレイチェルがToLoveる好きになったのはこの頃から。
あとミナトのカノジョいないキャラもこのときから。この時点で上戸彩にちゃん付けしてる。
あとちょっと困ったんだけど、ルサイケってA組だっけ?
全体的にバレンタインネタ多し。
影薄いけどA組だったような気がしたんだが。
131それも名無しだ:2010/01/18(月) 08:57:06 ID:N4QMnGyN
>>119
こいつら青春してんなあ羨ましい
ヴィレアムがやらかしたことってガルド的なアレなのか
それともヴィレアムらしいもっと小規模なしょうもない失敗なのか

>>130
GJです
おれもルサイケはA組だったような記憶があるけど
>>ミッテ先生はルサイケの担任のアクア先生の先生だ。
とあるからB組なんじゃない
132それも名無しだ:2010/01/19(火) 03:12:05 ID:0PTFRFcg
>>131
ヴィレアムだし、どうせマジ告白して「友達でいましょ」とかいわれてそのままOG町飛び出したとかだろ。
133それも名無しだ:2010/01/20(水) 04:13:06 ID:iPv3Vog7
さいきんメカギルギルガンおじいちゃんのところに、よくアクセル用務員が来る。
アクセル用務員はニュータイプくずれのシャドウミラーくずれで
自軍に居着かないことで有名だ。

ルサイケがメカギルギルガンおじいちゃんとことにゆくと、
その日もアクセル用務員はお腹から触手的なものをはみ出させながらくだを巻いていた。

「このままじゃ、
 毎度毎度終盤まで仲間にならないごひ的なポジションになってしまう、これがな」

ルサイケにはどう助言したらいいのか分からない。
ポジションの不安さでゆえば、ルサイケだってよっぽど困っているからだ。

「ルサイケ、俺は思うんだ、これがな」

アクセル用務員はルサイケのほほをぐりぐりしながらゆった。

「こんなに自軍に居着かないってことは、俺、スーパーロボット大戦に向いてないんだ、きっとな」

アクセル用務員は、昔自分が主人公だったことをすっかり忘れているようだった。

「実はソウルゲインでダイレクトモーションシステム採用で、
 俺の身体の動きをトレースして白虎噛とか打っていたんだ、これがな。
 つまり俺は生身で武術の達人なんだ、実はな」

なんだか後付臭いことをゆいながらアクセル用務員は荷物をまとめ始めた。

「俺、生身で戦えるフロンティアが向いているかも知れん、これがな!」

生身で戦えるフロンティアってどこ、
ってルサイケがきくと「あらゆる世界が時すらも混じり合う」とか、
メカギルギルガンおじいちゃんがゲッター線を飲んだときのようなことを語り始めた。

「じゃ、俺は記憶喪失になるから、またな」

アクセル用務員は晴れ晴れとした顔で行ってしまった。
居場所を見つけたオトコの顔をしていた。
ルサイケはその日、学校の屋上に家出をした。
134それも名無しだ:2010/01/21(木) 02:44:50 ID:aRc036U5
 【バルマー寮】
ケイサル「実は、この寮は儂の持ち物なのだ」
ルナ「はあ」
ハザリア「悪霊の集合体がどうやって不動産を取得したのか興味あるな」
ルル「それで、なんのご用でしょう」
キャクトラ「寮費でしたら、今月分を振り込んだばかりですが」
ケイサル「その寮費を、タダにしてやるといったらどうする」
キャクトラ「どうしたのです?」
ケイサル「ついては我が孫、ルサイケのことなのだが」

ハザリア「あれは、孫なのか?」
ルル「いわれてみると、なんなのでしょう」
キャクトラ「カケラかなにかだったような」
ハザリア「ああ、ル=コボルとイスペイルみたいなものか」
ケイサル「たとえが悪い!」
ルナ「お前達! 話を逸らすでない! 孫ということでいいだろう!」

ケイサル「そのルサイケなのだが、もう高校2年になるというのに」
ハザリア「あれは、高校2年なのか?」
ルル「いつ分裂したのかという話になりますが」
キャクトラ「そうすると実年齢は17歳ではないかもしれないという可能性が」
ルナ「黙れお前達! 話が一向に進まないではないか!」

ケイサル「高校2年にもなるというのに一向に霊帝の孫らしくなろうとせず、
 オカルトとサイバラリエコに凝る一方」
ハザリア「悪霊の王の孫かなにかなのだから、オカルトに凝るのは仕方がないだろう」
ルル「サイバラリエコに凝るのも、まあしょうがないでしょう」
ルナ「なにがしょうがないのだ!」
キャクトラ「まあしょうがないでしょう」
ケイサル「お前達の手でルサイケを一人前のレディに教育して欲しい!
 それが出来たら、寮費をタダにしようではないか!」

ルナ「とりあえず、集まれ」
ハザリア「なんだなんだ」
ルナ「そんなことをしなくても、普通に寮費を払えばいいだけの話ではないだろうか」
キャクトラ「しかし姫様、生活費の中で寮費が占める分も無視できないわけで」
ハザリア「タダになるものなら、タダにした方がいいだろう」
ルル「浮いた分でなにが出来るか考えるべきですわ」
ルナ「主にお前達兄妹の無駄遣いのせいだろう!」
キャクトラ「家計を預かる私としても、ここは話に乗っておいた方がよいかと」
ルル「キャクトラの負担を減らすためにも」
ハザリア「ウム、そうだ。キャクトラめのため、あくまでもキャクトラめのために」
ルナ「ウソを申せ! お前達兄妹はすでに目が泳いでいる! 寮費をちょろまかそうとしている!」
キャクトラ「姫様、ここは家計のためにも」
ルナ「お主も、そんな目をするでない!」
ケイサル「ではやってくれるのだな。
 頼んだぞ、1週間したら様子を見に来るからな」
135それも名無しだ:2010/01/21(木) 02:45:56 ID:aRc036U5
ルサイケ「・・・・・・」
ハザリア「くそじじいめ、期限付きとは聞いておらぬぞ」
ルル「1週間でレディにしろとは、ムチャ振りが過ぎますわ」
キャクトラ「お二方、早くもやる気を失わないでください」
ルナ「しかし、ひとくちにレディといわれてもどうしたらいいのやら」

ルル「とりあえず、『週刊少年ジャンプ』でも与えてみましょうか」
ハザリア「黙れ、黙れよ! どこの世界にジャンプ読むレディがおるか!」
ルル「まあ兄上! では兄上はなにをもってレディとおっしゃるのです」
ハザリア「レディといったら『りぼん』だろう」
ルル「まあ兄上! それはせいぜい小学生まで!」
ハザリア「しかしこやつ、
 見た目小学生くらいだからまあいいやレベルでル=コボルに憑依されるほどの幼児体型だぞ」
ルル「まあ兄上、それは妥協してしまうル=コボルがル=コボルなのでは?」
ハザリア「『NANA』とかもあれ、りぼんコミックスであろう」
ルル「まあ兄上、『NANA』はCookieコミックスですわ」
ハザリア「レディスコミックとレディはやはり違うのだろうか」
ルル「まあ兄上、それは似て非なるもの」
ハザリア「取りあえず無難なところで、『花とゆめ』を与えておこう」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「は、ははっ、かしこまりました」
ルル「なんといっているので?」
キャクトラ「マンガ誌は『ビッグコミックスピリッツ』しか読まないと、ルサイケ殿断固拒否の構えです」
ハザリア「なぜよりにもよって『ビッグコミックスピリッツ』だ貴様!」
ルル「レディじゃありませんわ! どう考えてもレディじゃありませんわ!」
キャクトラ「ルサイケ殿! せめて『別冊フレンド』になりませんか、
 『ヤマトナデシコ7変化』的に!」
ルナ「待てお前達、そもそもレディはマンガ雑誌を読まない」

ハザリア「なんということだぁ・・・・・・っ」
ルル「万策尽きましたわ・・・・・・っ」
ルナ「お前達、力尽きるのが早過ぎる!」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「あと、アニメ版毎日かあさんはドブに捨ててしまえばいいと、ルサイケ殿辛辣なご意見です」
ルナ「キャクトラも、なぜルサイケの言葉を聞き取れるのだ?」
キャクトラ「は? それはまあ、レラ殿のお声を聞くのとコツはおなじですから」
ルナ「・・・・・・お主は、なぜあの娘たちの声を聞き取れるのだ?」
キャクトラ「ははっ! それはまさにワカメタル的なソウルの繋がりゆえであり!」
ルナ「たまに、お主がなにをいっているのかわからぬ」
ハザリア「うん? なぜ貴様がちと不機嫌になる」
ルル「まあ兄上、乙女心は複雑なものなのですわ」
136それも名無しだ:2010/01/21(木) 02:47:05 ID:aRc036U5
 【竜巻亭】
スレイチェル「それでスレイチェルのところに来たと」
ルナ「服飾に詳しいお主のこと、どうにか出来るのではないかと」
スレイチェル「フム、たしかにそのわざとらしいゴスロリ衣装をどうにかするというのもまた一興」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「はっ、ゴスロリじゃないただのゴシックだと、ルサイケ殿強固な主張です」
ルナ「どちらでもよい!」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「世間的には一緒でも、ゴシックとゴシックロリータの間には
 双方決して埋めようとしない深い深い憎しみと対立の歴史があるのだと、
 ルサイケ殿なおも主張です」
ルナ「心底どうでもよいわ!」

スレイチェル「それでは、ドレスを着付けるとしよう!
 このルサイケ、非常に小柄でガリである!
 そこでAラインのドレスをチョイスし、少しでもボリュームを持たせるようにしよう!
 ネックラインはシンプルに、オフショルダーで首と鎖骨のラインをすっきりと見せる。
 次はメイクだ!
 上下の睫毛のキワにメタリックなアイラインを入れ、陰影を強調!
 さらにシアーな質感の赤リップで血色の良さを演出!
 ああ、スレイチェルは自分の才能が怖いのである!
 これでどこのハリウッドパーティに出ても怖くはない!」
ルナ「その、な」
スレイチェル「なんだ、忌憚なくスレイチェルを褒め称えればよい」
ルナ「ケバい」
スレイチェル「だって、だって、セレブのメイクってそういうものである!」

 【道ばた】
ルナ「格好だけレディにしてもどうなるものでもない」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「町中をドレスで歩いてると若干バカみたいだと、ルサイケ殿不服顔です」
ルナ「文句をいうでない」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「あと、女の壮絶人生がどうとかいうテレビ番組で
 『元旦那と会ってからギャンブルをやめられた』ってサイバラ先生がいってたけど、
 明らかにウソだと思うと、ルサイケ殿素朴な感想です」
ルナ「今それはどうでもいいであろう!」
137それも名無しだ:2010/01/21(木) 02:47:46 ID:aRc036U5
 【ボロアパート】
ラン「で、なんでウチのとこに」
ルナ「うむ、お主もドバン家の娘として淑女の教育を受けているはず」
ラン「ドバン家の娘の時点でそないなもん、受けてるはずないやないですか!」
ルナ「うぬ?」
キャクトラ「は、姫様。
 そういえばラン殿、ご両親に懐かずお祖父さまについて武術の稽古ばかりしていたというような
 話があったようななかったような感じですとルサイケ殿が」
ルナ「それはルサイケいっておらぬだろう!」
ルサイケ「・・・・・・」
ラン「ウチの家庭の事情をエエやないですの!」
ルナ「レディといったら社交パーティだ。社交ダンスの手ほどきをせい」
ラン「そもそもそないなもん、姫様がやったらエエですのん!」

 【ジェグナンの喫茶店】
ユウカ「・・・・・・で」
キャクトラ「ダンスといったらユウカ殿かな、と」
ユウカ「パンクスに社交ダンスが出来るわけないじゃない」
キャクトラ「それもそうでした」
ユウカ「若干失礼だからね、あんた」
138それも名無しだ:2010/01/21(木) 02:48:31 ID:aRc036U5
 【一週間後】
ルナ「どうする、もう期限だぞ」
ルサイケ「・・・・・・」
ハザリア「もう、格好だけ取り繕って出したらどうだ」
ルル「まあ兄上、希望を捨ててはいけませんわ。
 せっかく、ビッグコミックスピリッツをビッグコミックオリジナルに改善させましたのに」
ハザリア「ビックリするほど焼け石に水だ、妹よ」
ルナ「じきにケイサル殿がいらっしゃる」
キャクトラ「恐れながら姫様、姫様が直々に手ほどきをしていれば、
 それはもう立派なレディが誕生していたと思うのですが」
ルナ「私には自分がレディであるという自信がない!」
キャクトラ「恐れながら姫様! もっとご自分を信頼ください!」
ルサイケ「・・・・・・」
ハザリア「なんだ、アクビなどしおって」
ルル「やはり、『週刊漫画ゴラク』のほうがよかったんですの!?」
ルナ「お主らが驚くほど戦力にならないことはよくわかった!」

ケイサル「ルサイケ! 爺じゃよ! さあレディになった姿を見せておくれ!」
ルサイケ『ンモー、ケイサル! 今日こそ貴様の封印を解いてやるモン!』
ケイサル「は?」
ルサイケ『我は本物の幼女を捜しにいくのだぁっ!』

ケイサル「お主ら」
ルナ「は」
ケイサル「レディどころかル=コボルに憑依されているではないか!」
ルナ「はあ」
キャクトラ「あ、あれはル=コボルだったのですか」
ルサイケ『ンモー、お前達、もっと驚くモン!』
ハザリア「ル=コボルだしな」
ルル「ル=コボルですしねえ」
ケイサル「ああ、孫のレディな姿をいつ見られるのか」
ルサイケ『ンモー、もっと我を畏れよ!』
139それも名無しだ:2010/01/21(木) 16:51:19 ID:oc6oQUO0
ルサイケ『ミスティリカ、ミスティリカ』
ミスティリカ「あら、ル=コボルさん」
ルサイケ『レックス家は最近どうなっておる』
ミスティリカ「それが、どうもなってないようなんですよ。
 眼鏡透けるわ、私に腹違いの弟か妹が出来れば、
 四つ足ロボとか、いるのかいないのかわかんないカノウ家末子の最年少記録を抜けるのに」
ルサイケ『ンモー、ミストめ。意外と身持ちの堅いヤツ』
ミスティリカ「娘としてガッカリよ」

ランディ「おかしいよ! なにお前ナチュラルにル=コボルと知り合いなの!?
 ル=コボルも、ナチュラルにルサイケに取り憑くんじゃねえよ!」
ルサイケ『ンモー、我はただ純粋にレックス家が崩壊して欲しいだけなのに』
ミスティリカ「なのに」
ランディ「娘が荷担しちゃダメだよ! お前、そんなに親父さんの命がいらねえのかよ!」
ミスティリカ「わたしの夢は、お父さんがゼゼーナンの部下その一とかになってOGシリーズに参戦すること」
ランディ「たしかにそんなようなこといわれてるけど、実の娘としてそれでいいのか!」
ミスティリカ「だってお父さん、地球嫌いなんですもの」
ランディ「いっちゃったよ、言い切っちゃったよ!
 何年地球にいるんだよ! いい加減割り切れよ!」
ミスティリカ「お父さんには、永遠にドロドロしていて欲しい」
ランディ「どんだけ家庭崩壊してほしいんだよ、お前!」
ミスティリカ「ふふっ、やっぱりわたしって最低の屑ね」
140それも名無しだ:2010/01/22(金) 03:13:12 ID:teE9LkjB
全裸いえjぢえじえyh8wh:ぽぽあお:こ@
141それも名無しだ:2010/01/22(金) 08:46:20 ID:9TXuXqj2
>>134
GJです
まあ、ル=コボルじゃあねえ
すごく納得できる西原理恵子評はルサイケのものなのか、ル=コボルのものなのか
キャクトラが勝手に言っているだけなのか、どれなんだ
142それも名無しだ:2010/01/23(土) 23:42:13 ID:UJenoNO+
ヴィレアム(俺には、ひとつ心配事がある)

アオラ「ヴィレアム先輩、ヴィレアム先輩、今夜なんか用事あります?」
ヴィレアム「えっ、別にないけど」
アオラ「実は今日、ODEの地上波初湯煎の日なんだけど」

ヴィレアム(ゼラドの弟アオラが、
 こともあろうに俺がやっているバンド、
 オービタル・デス・エナジーズ、略してODEの熱狂的なファンだってことだ)

アオラ「ODE信者として是非実況したいんだけど、
 ほら、姉ちゃんODE嫌いでしょ?
 ヴィレアム先輩んちのテレビで観せて欲しいんだけど」

ヴィレアム(ゼラドとアオラは俺がODEのヴィレカイザーだっていうことを知らない。
 まあメイクしまくってるから、知ってる人間なんてほとんどいないだろう。
 まあ、それはいいんだ。バレないようにすればいいだけの話なんだから。
 問題は・・・・・・)

ヴィレアム「ああ、べつに構わないけど」
アオラ「ほんと! ルルにもすぐ連絡するよ!」

ヴィレアム(ひょっとして、アオラはすでにカノジョいるんじゃないかという疑惑だ。
 ダメだ、ダメだぞアオラ! お前はまだ16歳。
 将来の義兄として、いやまだ義兄なんていっちゃうのは早計過ぎるかも知れないけど、
 いやいや義兄とかなんとか関係なく、お隣のお兄さんとして!
 先にカノジョ作られるとか、なんとしても避けたい事態!)

アオラ「もしもーし、あ、ルル? うん、ヴィレアム先輩んちオッケーだって」

ヴィレアム(呼び捨て! すでに呼び捨てにしている!?
 まさかすでに相当深い仲なんじゃ・・・・・・!
 いかん、いかんぞアオラ!
 俺だって、ゼラドを呼び捨てに出来るようになったのは、
 ええと、いつごろだっけ、たしか中学2年ごろ、
 ちょっとカッコ付けたいお年頃の勢いで呼び捨てにして以来だ!
 つまり呼び捨てに至るまでかかった時間は14年!
 地球に留学してきて一年そこらのルルを呼び捨てるのは早い! 速過ぎる!)

アオラ「あ、ヴィレアム先輩も一緒に実況しませんか?」
ヴィレアム「あ、いや、俺はいいよ。
 どこかヨソに行ってるから。アオラだって気兼ねしないでゆっくりしたいだろ?」

ヴィレアム(うわあぁぁぁぁっ! なにをいっているんだ俺は!
 今日は父さんも母さんも出張で留守だ!
 アオラとルルを二人きりにして、実況で盛り上がっちゃって、
 そのままのっぴきならない行為に及びだしたらどうするんだ!
 後片付けは誰がやるんだ! イヤだぞ俺の家でそんなの!)

アオラ「あざーっす。そうだヴィレアム先輩、姉ちゃんとデートでもしててくださいよ」
ヴィレアム「あ、う、うん、そうするよ」

ヴィレアム(うわあぁぁぁぁぁっ!
 なにをいっているんだ!
 それが出来たらそれが出来たら苦労しないんだこのぷにぷに坊主がぁぁぁーっ!)
143それも名無しだ:2010/01/23(土) 23:43:15 ID:UJenoNO+
 【放映時間間近】
アオラ「ちゃーっす。今夜はよろしくお願いしまーす」
ルル「お世話になります」
ラン「これ、あとで家族で頂いてんか?」
デスピニス「どうもよろしくお願いします」
ヴィレアム「あ、うん、どうぞどうぞ」

ヴィレアム(なんだこれはぁぁぁっ!
 同級生だけじゃなくて、はんなりフリーターと年齢不肖のお姉さんだとぉぉぉっ!
 なんだこの布陣は! ズルい! ズル過ぎる!
 こんなきれいどころばっかり集めて、いったいなにをするつもりだ!
 くんずほぐれず、ワカメを増やしてほぐしまくるつもりかこの寸足らずがぁぁぁーっ!)

ヴィレアム「じゃ、じゃあ、俺はちょっと出てくるから。
 好きに実況してろよ」
アオラ「うん、あざーっす」
ルル「しかし助かりましたわね。うちは兄上がうるさいし」
ラン「ウチのアパートにはテレビとかあらへんし」
デスピニス「うちのミズルさんは耳がデリケートで、大きな音楽はちょっと受け付けませんから」
アオラ「しかしヴィレアム先輩、ろくなCD持ってないな。
 今どきMCハマーはないでしょ」

 【外】
ヴィレアム(あぁぁぁ〜、今ごろ家の中ではアオラがワカメハーレムの中に。
 俺は、俺は義兄として、いやまだ義兄だなんていっちゃなんだけど、
 お隣のイカしたお兄さんとしてどうすればいいんだ・・・・・・っ!)

ゼラド「あれ、ヴィレアムくん?」
ヴィレアム「うわっ、あ、そうだ、ヴィレアムくんだぞ!」
ゼラド「どうしたの?」
ヴィレアム「あ、いや、べつに」
ゼラド「それより、アオラ知らない? なにかコソコソして出てっちゃったんだけど」
ヴィレアム「ああ、アオラならいまうちにいるよ」

ヴィレアム(あのぷにぷに小僧がぁ、ゼラドに心配かけて自分はワカメハーレムか。
 くそっ、くそっ、許さない、許さないぞ、
 義兄として、いや、お隣のカッコいいお兄さんとして!)

ヴィレアム「ちょっ、ちょっと待っててくれゼラド!
 すぐにアオラを正しい道に戻すから!」
ゼラド「えっ、べつに、居場所がわかれば心配なんかしないけど」
144それも名無しだ:2010/01/23(土) 23:44:05 ID:UJenoNO+
 【イェーガー家の居間】
アオラ「キター! ヴィレカイザーさん地上波初進出だぁーっ!」
ルル「きゃーっ、実況もスゴい伸びですわぁーっ!」
ラン「と思ったら早速規制やぁーっ!」
デスピニス「なぜゴールデンでやろうとしたのでしょう」
ルル「きゃーっ、マツユキさんのセリフはどうなるんですのーっ」
ラン「なんてエエ仕事しとんのやマツユキさーん!」
デスピニス「私もああいう格好をしてみようかしら」
ルル「きゃーっ、今夜はオールでSOUSHITSUですわーっ!」
ラン「と思ったらまた規制やぁーっ!」

 RuRuRuRuRu
アオラ「あん? なんだよいい規制なのに。SOUSHITSUするぞ!」

ヴィレアム「果たして貴様に、俺をSOUSHITSU出来るかな?」
アオラ「うわぁーっ! ヴィレカイザーさんだぁーっ!」
ルル「ヴィレカイザーさんがイェーガーさんちに降臨なされたぁーっ!」
ラン「でもどないしてイェーガーさんちの居間にぃーっ!?」
デスピニス「ヴィレカイザーさんにとって、地デジを介して各家庭の
 お茶の間に降臨するなど、造作もないことなのですよ」
アオラ「さすがヴィレカイザーさんだぁーっ!」
ルル「セキュリティ満載のスパイの家に上がり込むなんて、大した傍若ワカメぶりですわぁーっ!」
ラン「しかも、この中の誰にも気取られずに侵入を果たすやなんてぇー」
アオラ「まるでスパイの家の子みたいだぁーっ!」

ヴィレアム「貴様ら、土曜の夜だというのに『左目探偵EYE』も観ずになにをしておる」
アオラ「な、なにをいっているんだヴィレカイザーさんは」
ルル「なぜフジでやっている裏の日テレの心配をぉーっ!?」
ラン「ヴィレカイザーさんにとって、局同士の対立などどうでもエエことなんやぁーっ!」
デスピニス「私はマツユキさん路線で行くべきかどうかどうなんでしょう」

ヴィレアム「聞けばお前、受験対策もせずに地上波を実況しているそうだな」
アオラ「はいっ! 俺、まだ1年だから全然受験対策していません!」
ルル「まだまだ先の話ですわーっ!」
ヴィレアム「バカめ!
 俺は中2のころから大学受験も視野に入れて志望校を選び赤ペン先生の指導を受けていた。
 すべてを極めてこその帝王学だからな」
アオラ「なんということだヴィレカイザーさん」
ルル「まるで進研ゼミの勧誘マンガのようですわぁー!」
ラン「ヴィレカイザーさんにとっては高校受験など大学受験の第一歩に過ぎんのやぁーっ!」
ヴィレアム「お前も定職に就くなり学校に通うなりしろ、このフリーターめ!」
ラン「あうっ!」
デスピニス「私もマツユキさんのように見せパンを穿くべきでしょうか」
145それも名無しだ:2010/01/23(土) 23:44:46 ID:UJenoNO+
ヴィレアム「ではっ、勉学に励め若人達!」
アオラ「あざーっす! オツっしたヴィレカイザーさん!」
ルル「こんなスパイくさい家でよろしかったらまたいらしてください!」
ラン「さすがヴィレカイザーはんや、年齢不詳のデスピニスさんまで若人呼ばわりなんて!」
デスピニス「さすがヴィレカイザーさん、マツユキさんに勝とも劣らぬワカメっぷり」
アオラ「デスピニスさんはまだまだ若いぜぇーっ!」

 【翌日 学校】
ゼラド「アオラがね、急に進研ゼミやりたいって言い出したの。どうしたんだろ」
ヴィレアム「あ、うん、いいんじゃないかな、俺も昔やってたし」
146それも名無しだ:2010/01/25(月) 02:29:14 ID:eOlvEtD4
 【教室】
ゼラド「ハザリアくーん、宿題教えて」
ハザリア「ちっ、面倒な女だ。だが、どうしてもというなら教えてやらんでもない」

ヴィレアム(ゼラドって、大抵の男子を"くん"付けするよなぁ。
 はっ、ひょっとしてゼラドの中で、俺は"たくさんいる男子"の一人でしかないのか?
 むしろ、なにあんた呼び捨てにしてくれてんのよって感じだったらどうしよう!
 待て待て、ハザリアとか呼び捨てにしてるってことは、
 ひょっとして俺=ハザリアという図式が成り立っているのか!?」

ゼラド「ヴィレアムくん、ヘンなカオしてどうしたの?」
ハザリア「前髪をいじりすぎだ、貴様」
ゼラド「俺がお前でお前が俺でーっ!?」
ハザリア「は?」

レイナ「ヴィレアム、あんた突然なにいってるのよ」
ヴィレアム「なに呼び捨ててるんだ!」
レイナ「えっ、いけなかったの?」
ヴィレアム「そういう可能性もある!」
レイナ「えっと、じゃあ、その、ヴィレアム・・・・・・くん」
ヴィレアム「なにレイナ急にくん付けにしてるんだ、気色悪い」
レイナ「なんなのよ、あんたほんとに!」
147それも名無しだ:2010/01/26(火) 02:20:36 ID:ACpvVwjT
ぜらど「あははっ、う゛ぃえあむくん、おそーい」
う゛ぃれあむ「まってよ、ぜらどちゃん、ぜらどちゃーん」
〜○〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
。°
ヴィレアム「そういえば、昔はゼラドのこと"ちゃん"付けで呼んでたなあ」
レイナ「べつに、いまでもそう呼べばいいじゃない」
ヴィレアム「そんなっ、いまさら"ちゃん"付けとか、なまら恥ずかしいっぺさ!」
レイナ「なぜ今訛ったの」
ヴィレアム「でも、不思議とみんなゼラドのこと呼び捨てにするよなあ」
レイナ「まあ、そういう子だからねえ」

 ガラッ
ディストラ「ゼラドちゃん、おべんと忘れてったでしょ?」
ゼラド「あっ、ありがと、お姉ちゃん」

ヴィレアム「ディストラさんは、さん付けか」
レイナ「あとは、四つ足ロボなんかもゼラドのこと"ちゃん"付けで呼ぶわね」
ヴィレアム「なんだって!」

 【職員室】
ヒューゴ「サイボーグになりたい? 急にどうした」
148それも名無しだ:2010/01/27(水) 02:42:24 ID:81o2hzzK
ぜらどのばーか
149それも名無しだ:2010/01/27(水) 23:01:58 ID:7dATDljk
規制解除確認
150それも名無しだ:2010/01/28(木) 17:21:52 ID:UsxGAvon
ヴィレアムは本当に的確に間違うな

>>148
自分が相手にされてないからって嫉妬は見苦しいですよ諜報部員さん
151それも名無しだ:2010/01/28(木) 23:31:13 ID:OsmQxixh
ていうかOG町の住人って、何語で会話してるんだ?
152それも名無しだ:2010/01/28(木) 23:46:57 ID:zMbV9VCg
エスペラント語じゃねえの
153それも名無しだ:2010/01/29(金) 00:09:27 ID:CXHrf4/f
全員念動力で話してます
154それも名無しだ:2010/01/29(金) 02:28:15 ID:etQUWBNY
克夜「レシタールさんレシタールさん、デートしないかい」
レイナ「は、なにいってんのあんた」
克夜「だってレシタールさん、最近元気ないじゃないか。
 元気が出るところに行こうよ」
レイナ「あんたのそういう、人の気持ちがわかるところがイヤ!」

レイナ「ねえヴィレアム、あたし、克夜からデートに誘われてるんだけど」
ヴィレアム「は、なんでそんなこと俺にいうんだよ」
レイナ「もういい、バーカ!」
ヴィレアム「なんだっていうんだ」

 【OG野球場】
克夜「やっぱりデートといったら野球場だよね」
レイナ「聞いたことないわよ、そんなの」
克夜「え、だってミツハルさんがそういってたよ」
レイナ「なにあんたミツハルさんとまで仲良くなってるのよ」
克夜「よくチアリーダーの彼女と野球観戦してたって、
 涙目でラブプラスやりながら教えてくれたよ」
レイナ「よく思い出しなさい。結果フラれてるからね。
 ミツハルさん、基本カモられ人生だからね」

克夜「ウィンナーカレー? 初耳だな。これお願いします」
レイナ「あんたは要するにスタンドのカレーが食べたかっただけなんじゃないの?」
克夜「うひゃあ、この暖冬でカレーっていうのもちょっとスゴすぎたかな」
レイナ「べつにいいじゃない、暖冬でカレーだって!」

ハザリア「なにをしておる、貴様ら」
レイナ「あら、あんたが一人でうろついてるなんて珍しいわね」
ハザリア「黙れ、黙れよ! 俺が一人でなにがおかしいか!」
克夜「なにしてるんだい?」
ハザリア「忘れていたが、俺には念動力があったような気がする」
レイナ「ずいぶん粗末に扱ってるわね、念動力を」
ハザリア「この念動力を使えば、ひょっとして俺は魔球が投げられるのではないか!」
レイナ「勝手に練習してなさいよ」
克夜「ふむ、やっぱりご飯は大盛りの方がよかったかな」
レイナ「あんたはカレーに夢中すぎ!」
ハザリア「いいな、そのカレー。福神漬けが下品にならん程度に入っておる」
克夜「カレーの黄色が強いのも、いかにもスタンドのカレーって感じでいいよね
レイナ「なんで地球に来てる異星人はこんなに食い道楽ばっかなのよ!?」
155それも名無しだ:2010/01/29(金) 02:28:58 ID:etQUWBNY
克夜「イェーガーくんも、魚肉ソーセージ入ってない50円安いカレーなんか食べてないで、
 こっち来たらどうだい?」
ヴィレアム「うわっ!」
レイナ「ヴィレアム、あんたなんで」
ヴィレアム「お、俺は別に、予知能力でフォークボールが投げられるんじゃないかと思って」
レイナ「なにいってるのよ、バーカ」

克夜「さ、カイツ君、あっちでフトシくんの応援でもしようじゃないか」
ハザリア「は、なにをいっておる。誰だフトシとは!?」
克夜「イェーガーくん、僕はこのとおりフェミニストでね。
 だから、御婦人を悲しませるような男は許せないのさ」
ヴィレアム「なにいってるんだよ、関係ないだろ」
克夜「もしも君が御婦人を悲しませるようなことがあれば、僕は君をぶっとばすからね」

レイナ「なにしてるのよ、バーカ」
ヴィレアム「バカバカいうなよ」
レイナ「・・・・・・ばーか」
156それも名無しだ:2010/01/29(金) 07:47:44 ID:MeeVKStD
克夜、ホントに他人の気持ちのよく判る奴だなw
しかも的確な協力者までひっさげて
157それも名無しだ:2010/01/29(金) 22:52:34 ID:/fyEVl6R
    从*´ ヮ`)  おことわりっちゃ
    /    \
  ((⊂  )   ノ\つ))
     (_⌒ヽ
      ヽ ヘ }
 ε≡Ξ ノノ `J
158それも名無しだ:2010/01/30(土) 01:24:24 ID:bPfZnbQ7
レイナの何が不満だヴィレの字!

あんまり関係ないけどハザリアすっかり念動力使わないな
バルマーズじゃ最強だったはずなのに
159それも名無しだ:2010/01/30(土) 01:52:13 ID:Ndl2TAs6
ハザリア「筋肉とおなじで、念動力も使わないと退化していくのだ!」
マリ「両方使ってないお前は、順調に退化していっていると」
ハザリア「黙れ、黙れよ!
 だいたい、生命体としてあってもなくてもどうでもいい能力など退化していって当然なのだ!
 今さら念動力があっても、原始人の名残が残っているだけと物笑いの種になって終わりだ!」
マリ「たしかに平和な世の中じゃ使い道のない能力だけどさ」


ミズル「でもさ、念動力とかあったら女子のスカートめくれるんじゃないかな」
ハザリア「なるほど、なかなか中学生らしい、ためになる意見だ、もう中学生」
マリ「もう中学生とかいうな」
ミズル「ためになったねー」
マリ「乗るな」
ハザリア「ひとつ、やってみるか!」
ミズル「ためになるねー!」
マリ「アッ、こら、やめろよ」
ハザリア「チンカラホイっと」
マリ「やめろっていってるんだ、このバカッ!」
160それも名無しだ:2010/01/30(土) 02:15:32 ID:EdplEiSr
一瞬スカートの下に短パン穿いてるマリが見えた。
161それも名無しだ:2010/01/30(土) 10:19:47 ID:V0pGty7C
マリとハザリア、お前らもうつきあっちゃえよwww

……と思ったがこの二人、くっついたらかえってギクシャクしそうだな。
162それも名無しだ:2010/01/30(土) 13:22:44 ID:bPfZnbQ7
ハザリア「ハッハァーー!さあ貴様のそのぺラいスカートをたくしあげてくれるわー!この俺の念動力でなァーー!!」
マリ「やめろこのバカきゃあっ!?」
ミズル「おおー・・・普段男っぽい口調のダテ先輩がきゃあとか!これがギャップ萌えってんですかねーーー!あと縞っすかーーー!いやー良いもの拝ませてもらいましたねーー!」
ハザリア「ふむ・・・どうということもない代物だったな」
マリ「・・・・・そうかい、じゃあ今度は私の番だな?」
ハザリア「なに?」
マリ「忘れたわけじゃないよな?私がお前より強力なサイコドライバーだってことを」
ハザリア「・・・・いや貴様最近全然使ってないだろ」
マリ「リトゥに怒られるからな。力を使って横着するなって」
ミズル「でも俺らスカートはいてない
マリ「問題ないよ、無理にでもめくってやる。ついうっかり間違えて皮膚をめくり返してしまうかも」
ハザリア「


リトゥ「・・・それでハザリア君たちの服を剥ぎとりながら追い回したの?」
マリ「最終的に全裸にしてやった。楽しかった」
リトゥ「ごめん・・・こういうときどんな顔をすればいいかわかんないよ」
マリ「笑えばいいと思うぞ」
163それも名無しだ:2010/01/30(土) 16:50:08 ID:7BCcpw5w
自作ツール販売中


内容:敵全滅 スキルハック(全スキル取得)
   ステータス変更 自作BOT オートBAN回避等

ダンジョンでの実演可能


動画
http://zoome.jp/shinexon/diary/1/
http://zoome.jp/shinexon/diary/2/
http://zoome.jp/shinexon/diary/3/
http://zoome.jp/shinexon/diary/4/


連絡先
ヤフー:[email protected]
メッセ:[email protected]
スカイプ:haru1305


興味のある方はどうぞ
164それも名無しだ:2010/01/30(土) 18:33:39 ID:uw6Z8LKU
念動力で指の逆剥けを……!
165それも名無しだ:2010/01/30(土) 20:31:58 ID:s/TQ3M+b
マーズ「おにーさん、だっこだっこー」
タカヤ「わっ、やめろよ、重いって」

ゼラド「マーズくん、だっこして欲しいならお姉ちゃんがしてあげるよ。
 ほら、おいで」ポンポン
マーズ「やっ」プイッ
ゼラド「えぇっ!?」

タカヤ「なんでゼラドは拒否るんだ?」
マーズ「ぷーんだ」
ラーナ「そういうことなら素直にわたしを頼ればいいのに」ガチョッ
マーズ「あたりめーのよーにおれの下半身もぐのやめてくんねーか!」

タカヤ「なんで女の子は拒否るんだ?」
マーズ「恥じーもん、オンナノコとか」
タカヤ「わかんないな、3歳児の男女観って」
166それも名無しだ:2010/01/30(土) 22:00:15 ID:V0pGty7C
>>142
アオラとルルの関係も、今一つ分からない。
同じ趣味を共有する仲間という面が強すぎて、どうもカップルには見えん。

>>165
マーズが普通に三歳児と認識されてる時点で、OG町は魔窟だよなあ。
167それも名無しだ:2010/01/31(日) 02:14:59 ID:hCD3afXK
ハザリアとマリは、周囲からは完全に付き合ってると思われると思う。
168それも名無しだ:2010/02/01(月) 05:41:01 ID:rcwgxRLt
>>160
サイコドライバーLv5ですねわかります
169それも名無しだ:2010/02/02(火) 02:37:15 ID:8U16QXKl
ゼラド「雪だぁーっ!」

克夜「雪4えdrftgyふじこlp;@:!」
ランディ「落ち着け」
克夜「月育ちだから雪とか珍しくて」
統亜「雪4えdrftgyふじこlp;@:!」
芽夜「雪4えdrftgyふじこlp;@:」
ランディ「お前らはなんでいるんだよ!」
統亜「タイ在住だから雪とか珍しくて」
芽夜「月で引きこもってるから雪とか珍しくて」
ランディ「タイにいろよ! 月にいろよ! OG町まで雪見に来るんじゃねえよ!」

統亜「ぶー。ランちゃんはあたしがOG町にいるのが気に食わないんだ」
克夜「僕の愛らしい妹になんてこというんだ。
 待っておいで、統亜。すぐにこの兄があの子豚をめっしてあげよう」
ランディ「うぜえよバカ兄貴!」
統亜「雪で飛行機動かなくなっちゃったんだよ」
ランディ「まあ、それは大変だったな」
芽夜「雪でオービタルリングが動かなくなって」
ランディ「ああ、それは大変・・・・・・、って危ねえっ! 納得しかけた!
 月とオービタルリングと雪、全然関係ねえっ!
 月とオービタルリング、けっこうメチャクチャ離れてる!
 それ以前にあるのか、オービタルリング!」
克夜「そりゃあるよ。なかったらDさんと子安さん、どこで決着付けたのさ」
ランディ「知らねえよ! スーパーファミコン出身、舐めんじゃねえぞ!」
芽夜「ダガーペガスが軌道エレベーターで暴れてて宇宙に上がれないんです」
ランディ「テッカマンダガーにペガスなんていねえよ!
 漫画版テッカマンブレードの話なんかするんじゃねえっ!」

ランル「・・・・・・今回レビューするのは、あの宇宙の騎士テッカマンブレードの漫画版。
 アニメとは違うキャラクター設定が新鮮ちゃ。
 特にダガーペガスの生き様には・・・・・・」カチャカチャ
ランディ「時空を越えて連載を邪魔するなこの連載クラッシャー!」

ゼラド「あっ、統亜ちゃんだ。おーい!」
統亜「あっ、ゼラドちゃん、カマクラ作ろう、カマクラ!」
芽夜「中で漫画版テッカマンブレード読みましょう」
ランディ「漫画版テッカマンブレードから離れろ!」
170それも名無しだ:2010/02/03(水) 00:19:58 ID:KUD9gp6o
穿いてないのは誰だ?
171それも名無しだ:2010/02/03(水) 01:00:37 ID:M5JR9ptK
スレイチェル「なんということだ!
 このスレイチェルともあろうものが、めだかちゃんの『うわあああん』に若干萌えてしまった!
 しかし、今のめだかちゃんをお色気マンガと呼んでいいものかどうか!
 フフ、このスレイチェルももう18歳。
 とうとう週刊少年ジャンプを卒業し! ジャンプSQにシフトチェンジしていく時期なのかもしれぬ!
 いやいや、決して『迷い猫オーバーラン!』のためではなく・・・・・・。
 しかし、今年の『このマンガがすごい!』は、
 フツーに面白いのはわかるがこのランキングってこんなにメジャー指向だったか
 といった感じだな・・・・・・」
172それも名無しだ:2010/02/03(水) 05:00:54 ID:exCQKyns
ランル「ふふ、最近の保健室の死神の微エロ方向へのテコ入れを見逃すなんて
 スレイチェル先輩もまだまだっちゃ」
    
173それも名無しだ:2010/02/04(木) 02:11:10 ID:1N5iG4k7
ランル「んもう! ミズルっち、宿題はもうやったと?
 絵ばっか描いちょったらいかんよ!」
ミズル「ん〜ん、もう、うるさいなあ」
マーズ「んべーっ! ミズッちゃんにいらねー知恵つけよーとしてんじゃねーよ!
 引っ込め炭素生命体め!」
ランル「なんばゆうちょうか、この子は! 炭素生命体のなにがいかんていうちゃ!」
マーズ「火ぃー点けたらスミしか残んねーとかキモいんだよ!」

ラーナ「ロボくんとランルさんは、どうしてああ仲が悪いんでしょう」
ミズル「マーくんは基本人間不信だからね」
ラーナ「どうしたら二人を仲良くさせられるんでしょう」
ミズル「ラーナはマーくんとあの子を仲良くさせたいの?」
ラーナ「ふたりともわたしのお友達です。当然でしょう」
ミズル「女心ってヘンテコだな」

ラーナ「まず、ロボ君はおカネが大好きです」
ミズル「聖闘士星矢もね」
ラーナ「ランルさんランルさん、ランルさんはブログやってますが、
 アフィリエイトなどはやらないのですか?」
ランル「やっちょるけど、あんまり儲かってなか」
ミズル「キミんとこで取り上げられるマンガ、すぐ連載がクラッシュするからなあ」
ランル「クラッシャーとか呼んで欲しくなか!」
ラーナ「いけません、これはいけません。ロボくんは儲からない子とか大嫌いです」

マーズ「う〜、う〜。ショーボーシャう〜」
ラーナ「むか、人が心配している脇で、あなたはなにやってるんですか」
マーズ「なんだよ、おれがオフタイムになにしてたってカンケーねーでしょーがよ!」
ミズル「マーくんは最近消防車がマイブームなんだ」
マーズ「かっけーよねー、ショーボーシャって、仕事してるって感じしてるよ」
ラーナ「幼児ですかあなたは」
マーズ「幼児だよー!」
ラーナ「ロボくんは幼児のくせに社会で勝負してるのがいいんじゃないですか。
 子供らしく自動車に夢中にならないでください」
マーズ「そんなカッテなヨーボー出されたって困るよー!」

ミズル「マーくん、基本ピカピカしたもの好きだからなー」
ラーナ「それです」
174それも名無しだ:2010/02/04(木) 02:12:15 ID:1N5iG4k7
 【竜巻亭】
ランル「なにっちゃ? ラーナちゃん、急に」
ラーナ「スレイチェルさん、ランルさんをパシッとキラキラにしてください」
スレイチェル「全裸とか萎えるのである!
 お色気マンガとは、お色気マンガとは、もっとこうニヤニヤするパンチラこそが肝要なのである!
 全裸満開の女湯回が微エロなどとは笑止千万、片腹痛いのである!」
ランル「なんの話ばしちょん」
ラーナ「そんなことよりランルさんをさりげなくギンギラにしてください」
スレイチェル「スレイチェルなんてどうせ古いマンガ読みである」
ランル「なんのポイントで拗ねちょるか、こん人ぁ」
スレイチェル「女子中学生なんて、いかにもショッピングモールの1階のスミにあるような
 しょうもないアクセサリーショップで飾り立てていれば上等である」

 【マーズの事務所】
 じゃらじゃら
ランル「ラーナちゃん、こがいな格好、落ち着かんちゃ」
ラーナ「ロボくんロボくん、ランルさんを見てください。どう思いますか」
マーズ「ものすげー、バカみてー」
ランル「なんばゆうちょるかこの子は!」
マーズ「つーんだ」
ランル「ツーンちゃ!」

ラーナ「どうしてそう、ランルさんと仲良くできないんですか」
マーズ「ぷんだ。キミはずっとあの子といればいーんだ」
ラーナ「なんですか、それ、拗ねてるんですか? わたしに構ってもらえなくて?」
マーズ「なっ、なにをゆってるのさ、そんなことあるわけねーであろ! ぷんぷんだ!」
ラーナ「うふふ、もう、ロボくんたら」ガチャガチャ
マーズ「ガチャガチャって、なにおれの下半身もぎ取ってるんだよ!
 それ照れてんのかよ! どんなカンジョーヒョーゲンだよ、キミ!」

ミズル「女心ってヘンテコだよね」
175それも名無しだ:2010/02/04(木) 07:25:21 ID:ozEWkAon
おいぃ、小ボケと大ボケしかいねぇよォ?ツッコミどこー?ツッコミーっ!
176それも名無しだ:2010/02/04(木) 07:51:18 ID:Frnsp9/Y
ミツコ「私をお呼びかしら?」
ミツハル「引っ込んでてください、お母さん」
177それも名無しだ:2010/02/05(金) 00:31:38 ID:5sIIkhZa

「あら珍しい、何してるの?」
 洗濯物を取り込んで二階から降りてきたゼオラ・バランガは、リビングでノート型端末を
何やら操作している夫の背中を見つけて愉快そうな声をかけた。
「んー、整理整頓」
 アラドの指がタッチパネルを叩くと、画面上のアイコンがすいすいとフォルダに
吸い込まれていく。いくつも並んだフォルダにはそれぞれ日付が書かれており、肩越しに
覗き込んだゼオラはその日付を目で追って口元をほころばせた。
「やだ、旅行の写真じゃない。こんなに溜まってたのね。ていうか、全然整理してなかったの?」
「こんな多いと思わなくてさ。昨日久々に開いてみてびっくりした」
「普段からやっておくのよ、こういうのは。もう……」
 言いながらもゼオラは手を伸ばし、フォルダを一つ二つ開いてみる。懐かしい風景が次々に
画面上に現れて、ゼオラは知らず目を細めていた。

 十数年前、ゼオラはアラド・バランガと結婚し、ゼラド、アオラという二人の子を授かった。
それは医師の予想を覆す出来事であり、二人の愛が起こした奇跡であるとゼオラは今でも
思っている。だがそれはそれとして、立て続けの出産は常人より生殖能力の低いゼオラの体に
たいへんな負担をかけた。アオラを産んだ後、一週間たってもゼオラは枕から頭を
上げることさえできなかったのだ。
 このままでは命の危険もあると宣告され、若き夫アラドは一つの決断をする。ゼラド達を
クォヴレーに預け、二人で定期的な転地療養を始めたのである。
 生まれたばかりの子供を置き去りにすることに、ゼオラは当然反対した。クォヴレー
(とディストラさん)という、技術と精神の両面において圧倒的に信頼できる託児者が
いなかったなら、決して賛成しなかっただろう。だが最後には周囲の説得を受け入れ、
アラドと共に秋田県は花巻温泉郷へと旅立ったのだった。
178それも名無しだ:2010/02/05(金) 00:32:26 ID:5sIIkhZa

「一日に何度も何度もゼラド達の写真を送ってもらったのよね……」
「ほとんど生中継だったな。あんまり写真撮りすぎて、半年でカメラが壊れたって言ってたぞ、
クォヴレー」
「こっちは、スイス?」
「そう、バーデン。こっちがカルルスバート。土地別でも検索とかできるようにしといた
方がいいかなあ?」
「そうねえ、最近は人に紹介したりもするし……」
「ただいまー! お母さんお母さん、絵の具どこ? チタニウムホワイトがいるの」
「おかえりなさい。絵の具なら、階段の下の物入れにあったわよ」
「おかえり、ゼラド」
「わかったー! あとただいま、お父さん!」
 息を弾ませて駆け込んできたゼラドが、またバタバタと駆け去っていく。夫婦は顔を
見合わせて笑みをこぼした。

 今日は別府へ、明日は湯布院へ。夏はスイスへ、冬はリヴィエラへ。少しでも良い気候、
良い設備、良い土地柄を求めて、アラドとゼオラは文字通り世界中を飛び回った。おかげで
今では二人とも、そこらのガイドブックなど問題にならないほどの旅行通である。特段
写真好きというわけでもないアラドは、一度の旅行でほんの数枚の写真を記念に撮る
だけだが、それでも画面に示された画像ファイルの総数は四桁に届こうとしていた。
 子供達には、ゼオラの体のことは話していない。事情を知る友人にもかたく口止め
してあるから、おそらく旅行マニアでラブラブすぎる困りものの親くらいにしか思われて
いないだろう。それで構わないと、二人とも思っている。親が子供のためにどんなに
苦しんだか、などという話は、ことさらに語って聞かせるようなものではない。自分を
産んだせいで母親の命が危なくなったなどと知れば、気の優しいあの子達はどれだけ
悲しむことか。
179それも名無しだ:2010/02/05(金) 00:33:31 ID:5sIIkhZa

「お母さーん! 導電性ポリマーってうちにある?」
「お父さんの昔のパイロットスーツに使ってたと思うけど。物置にあるから、もってって
いいわよ」
「ありがとー!」
「今度は何やってんだ、あの子は」
「キャクトラくん達と、ソーラーカーを作るんですって。大会に出場するとか言ってたわ」
「母さん、俺今日ライブ行ってくるから。晩飯とっといて」
「はいはい。ピラフだから、おむすびにしとくわね。六つでいい?」
「八つ。行ってきまーす」

 それに、「旅行マニアでラブラブすぎる」という評も、あながち間違っているわけでもない。
妊娠判明と同時に入籍した、いわゆる「デキ婚」だった二人にとって、旅先で過ごす日々は
初めての、子供抜きでの夫婦生活だった。恋人時代とはまた違う、しっとりと穏やかに
流れる時間が病みつきになり、医師から「もう大丈夫、完全な健康体」とお墨付きをもらって
からも結局変わらぬペースで旅行を続けているのはまぎれもない事実である。クォヴレーには
二人とも足を向けて寝られない。

「これ覚えてる、乳頭温泉ね。この時、雪が綺麗だったらしいわね。私まだ弱ってて、
どこも出歩けなかったのよ。残念だわ」
「ああ、それじゃ…」
「お母さんお母さーん! 六角レンチと万力と、あと電気ノコギリ借りるねー!」

 アラドが言いさしたところで、三度ゼラドが廊下を走り抜けていく。二人は席を立って
廊下へ顔を出し、

「ゼラド、張り切るのはいいけど、少し落ち着きなさい。何と何が必要か、よく考えてから
持っていくの」
180それも名無しだ:2010/02/05(金) 00:34:27 ID:5sIIkhZa
「ごめんなさーい」ゼラドも物置から首だけ出して謝る。すぐにぱっと顔を上げて、
「そうだ、ルテニウム錯体ってどこで買えるかな」
「そんなもの、近所じゃ買えないわよ。必要なの?」
「うん、太陽電池作るの」
「電池から作ってるの!? ……そうねえ、マーズ君に頼んでみたら?」
「マーズ君はライバルチームだから、ダメ」
「有機太陽電池ならヤザンさんとこが詳しいぞ。あの人ジャンク屋に顔が利くし、いま地球に
来てるから父さん訊いてみようか?」
「ほんと? お願い!」
「へえ、ヤザンさんこの近くなの」
「うん、今度呑もうってメール来てた」
「ほどほどにしてよ? あなたお酒だけは人並なんだから」
「それじゃお父さん、来週までに結果わかる?」
「おう、訊いとく」
「ありがとー!」

 工具類を山ほどかかえて駆け出ていく娘を玄関先まで見送り、アラドとゼオラは
顔を見合わせて苦笑する。

「それでさ、さっきのとこ、月末あたり行かないか? クォヴレーが久々に帰ってくるって
言ってたし」
「あら、そうなんだ!」
「うん。今度はしばらくいるってさ。一週間くらいなら、俺も休暇とれるよ」
「いいわねえ、楽しみ。そうだ、またおみやげリスト作らなきゃね」

 語らいながら家の中へ戻っていく二人の手は、ごく自然につながれている。
 軒先に巣を作るツバメが二羽、つっとすべり出て、冴えかえった冬空を渡っていった。


「なあ友よ」
「うん?」
「ゼラド殿がああまで天真爛漫な性格なのは、やはりご両親が超ラブラブなのが
原因なのであろうかな」
「だったら、お前も似たような性格になるはずじゃ?」
「うーむ」

End
181それも名無しだ:2010/02/05(金) 22:42:40 ID:TWAIQMvm
くぼ、ニンゲンになるー
182それも名無しだ:2010/02/06(土) 18:09:57 ID:ckMzRG7V
( ;∀;) イイハナシダー
てかヤザン生きてるのかよwwwwww
183それも名無しだ:2010/02/07(日) 00:19:11 ID:5dN9vrEO
 パーン パーン
トウキ「さあ始まりましたOG町ソーラーカーレース。
 まずは全選手入場です!

ゼラド「頑張るからね!」
ヴィレアム「あんなに頑張って準備したんだ。きっと勝てるさ」
キャクトラ「頑張ってください!」

トウキ「大会一週間前から準備を進めていたチームバランガ、
 車体の仕上がりも上々のようです。
 いま、ドライバーのゼラドが乗ってピットインします」

ミスティリカ「頑張ってくださいね、ゾンボルト先輩。
 これで勝ったら、融通してあげていたパチンコの負け分チャラにしてあげますからね」
ゼフィア「・・・・・・うぅっ」
ラン「ゼフィアちゃん、いまいくら負けてんの」
ゼフィア「ちょっと口にするのがおぞましい額だ」

トウキ「イヤな構図です! ゼフィア先輩、懐を握られています!
 しかしミスティリカさん、なぜそんなにおカネを持っているのでしょう!」
ミスティリカ「バイト頑張りました!」
トウキ「尽くすタイプの変態です! なんてめんどくさい!」

マーズ「あか、あか、あかーっ!」
ミズル「ダメだよ、このクルマはキタノブルーに塗るの!」
マーズ「やー! ショーボーシャみてーに真っ赤っかにすんのー!」
ミズル「ドライバーはおれだよ?」
マーズ「オーナーはおれだい!」
ラーナ「どっちでもいいから、さっさとしてください」

トウキ「おっとお子ちゃまチーム、これは珍しい。
 ドライバーとオーナー間で車体色についてモメています!」

ハザリア「頼んだぞ、変態妹よ。これで勝ったら家賃タダだからな」
ルル「まあ兄上、どれだけヤマトナデシコ七変化でひっぱるつもりなんですの」
ルナ「しかし、なぜこのレースで勝ったら家賃がタダになるのだ」
ハザリア「スポンサーがケイサルじじいらしい」

トウキ「ムダにおカネ持ってます! ケイサルじじい!」
184それも名無しだ:2010/02/07(日) 00:19:53 ID:5dN9vrEO
咲美「頑張ってね兄さん」
アーク「なんで俺がこんなことを」
咲美「最上重工の総力を結集して開発したマシンなんだからね!
 これで負けたら最上重工の社名に関わるわよ!」
アーク「重い! なんかすげぇ重い!」

トウキ「サッキー咲美オーナーがいらないプレッシャーをかけている仲、
 全車いっせいに出走していきます!」

 パーン!

トウキ「さあ! まずトップに躍り出たのは最上重工のアーク車!
 子供の大会だというのに大人げなく最上重工の総力を結集させただけあって、
 やはり機体性能ではトップなのでしょうか!
 どうでしょう、解説のヒューゴ先生」
ヒューゴ「アルトリートって、アトリームって似てるよな」
トウキ「ヒューゴ先生が早速解説役を放棄しています!」

 ブアァァァン!
トウキ「あとから続くのはバルマーチームのルル車!
 ゼラド車と、だいぶ遅れてゼフィア車、ミズル車となっております!」
ヒューゴ「お子ちゃまチームはスタートでまたモメて遅れているようだな。
 ゾンボルト車が遅れているのは、ドライバーが筋肉質で重いからだろう」
トウキ「たしかにドライバーは軽い方が有利なはずです!
 ゾンボルトチーム、これは人選ミスなのかぁーっ!?」

ミスティリカ「鈍重な筋肉に足枷をはめられてるゾンボルト先輩を見て
 眼鏡曇らせてるわたしって、なんて最低な屑なのかしら」

トウキ「計画通りだった模様です!」
ヒューゴ「アトリームってアルトリート家に支配されてたのかな」
トウキ「どんだけアトリームとアルトリート家の関係に興味津々なんですか!」
ヒューゴ「クリスタルハートはクリハって略すらしいぞ」
トウキ「それを私に伝えてどうしろというのでしょう!」
185それも名無しだ:2010/02/07(日) 00:20:35 ID:5dN9vrEO
ミズル「さあ、おれのハンドル捌きは性格悪いよ!」
 プアァァァァンッ!

トウキ「あっと、ここでミズル車が追い上げる!
 やはり普段から違法にハンドルを握っているだけ会って、
 運転技術には一日の長があるようです!」
ヒューゴ「実は先生、オートマ限定なんだ」
トウキ「機動兵器乗り回すサイボーグが、そんなことで許されると思っているんでしょうか!?」

ミズル「さあ、行くよ!」

トウキ「おっと、これは凄い、ミズル車、ゼフィア車、ゼラド車、ルル車をゴボウ抜き!
 あっという間にアーク車に追いすがります!」

アーク「うわぁぁぁぁ! 来てる! 後ろからメッチャ来てる!
 怖い! 音とかスピードとか、マジ怖い!」

トウキ「ドライバーの不慣れが如実に出ております!
 アーク車、じりじりと速度を落としています!
 そこを! ミズル車がマクリ一発で追い越した!
 これでトップ交換! 勝負は後半戦にもつれ込んでいきます!」
ヒューゴ「どうせクラッシュしても死なないんだから死ぬ気でやればいいのに」
トウキ「教え子に対して鬼ですかあんたは!
 おっとここで第2陣にも動きがあった模様!
 ゼラド車がルル車を追い抜いています!」
ヒューゴ「バルマーチームのドライバーは、若干体力面で不安がありましたからね」
トウキ「持久力だぁー! ルル選手、持久力がなかったぁーっ!」

ゼラド「負けないもん!」
アーク「うわぁぁぁっ! もう、早く終わってくれぇぇっ!」
ミズル「うっふふ、来たね、負けないよ」

トウキ「ゼラド車! 追い上げる! 追い上げる!
 じりじりと交代していくアーク車を追い抜く!
 トップを走るミズル車に追いすがるーっ!」

 プアァァァァンッ!
トウキ「おっと、ここで猛烈な勢いで差し込んでくるマシンがあるーっ!」

ルサイケ「・・・・・・」

トウキ「ルサイケ車だぁーっ! って、あれ、エントリーしてたっけ」
ヒューゴ「実はエントリーしていたらしい。いままでいっさいカメラが当たらなかっただけで!」
186それも名無しだ:2010/02/07(日) 00:21:18 ID:5dN9vrEO
ケイサル「ゆくのじゃルサイケ! 賞金を取りぱぐれないために!」

トウキ「セコい! これはセコイ!
 意外とカネと不動産を持っているケイサルじじい、意外とセコかったぁーっ!
 賞金を孫に取らせるべく、いま悪霊の力を結集させるーっ!」

ル=コボル「ンモー、感謝するモン」
ラルヴァ「勘違いするな、我等はただ、童女と童子を求めているのみ」

トウキ「ロリとショタのラスボスふたりのパワーも加わったぁ!」
ヒューゴ「この、ダメラスボスどもめ」
トウキ「ラスボスがおばはんだったひとがなにいってるんでしょうか!」
ヒューゴ「ところで、やっぱり惑星アトリームって」
トウキ「どんだけアトリームに興味津々なんすか!
 ルサイケ車、トップを奪い去ると同時にゴール!
 なんなんでしょう、この、まさかのルサイケの流れは!」
ヒューゴ「クリスタルハートをクリハって略されると、やっぱりちょっとギクッとするだろ?」
トウキ「ヒューゴ先生はやっぱり約に立っていませんでしたぁーっ!」

ゼラド「う〜ん、くやしい、負けちゃった!」
ヴィレアム「いや、頑張ったよゼラドは」
ディストラ「わかったでしょう、ゼラドちゃん。
 ソーラーカーなんかより、お姉ちゃんの方がずっと速いんだから!」
ゼラド「お姉ちゃん、ソーラーカーに対抗心燃やさないでよ」

ハザリア「くわぁぁっ! ダメ妹め! 貴様のおかげで家賃タダが!」
ルル「面目ございませんわーっ」
ルナ「何故お前達はそうまで家賃に必死なのだ」
ルサイケ「・・・・・・つか・・・・・・れた・・・・・・」
 
187それも名無しだ:2010/02/07(日) 18:54:10 ID:if37+xde
GJです
ディストラさんはもうだめだ
188それも名無しだ:2010/02/08(月) 11:38:19 ID:kclLKqxA
ソーラーカーネタを拾ってもらえるとは感謝
189それも名無しだ:2010/02/09(火) 01:40:29 ID:J1KFJAWK
ツッコミ要員

レイナ:めんどくさそうにツッコむ
タカヤ:良識派的にツッコむ
ランディ:最近咲美がツッコミ業をサボっているので忙しい
咲美:そんなことよりパーフェクトジオングだ!
190それも名無しだ:2010/02/10(水) 13:02:21 ID:ynZy+G5h
規制解除確認
191それも名無しだ:2010/02/10(水) 22:21:52 ID:PRrz54Tx
規制かな
192それも名無しだ:2010/02/11(木) 20:37:32 ID:Nk6EbpDC
チョコレート準備中↓
193それも名無しだ:2010/02/11(木) 22:29:27 ID:qCDgbAX/
もうゼフィアの未来が某天体戦士しか考えられない。

【十年後】
ミスティリカ「ふふ…夕べはお楽しみでしたね、せ・ん・ぱ・い」
ゼフィア「たかだか徹夜マージャンしてきたくらいで言われたくない!
というより、なぜ貴様が俺の部屋にいる!」
ミスティリカ「先月の家賃払ったの誰でしたっけ」
ラン「ごめんなあ、ゼフィアちゃん。うちに甲斐性がないばっかりに
部屋にころがりこんでしもうて。
来月の給料でたら、絶対家賃払うから。
じゃあちょっとゲームのデバッグやってくるから、あとおねがいな。
これ、足りないけど家賃の足しにして、ゼフィアちゃん」
ゼフィア「いやそれはラン殿、申し訳が…」
ラン「ええんや。運のないうちに変わって、そのお金でようけ儲けてくれれば本望や。
いつかお互い、ちゃんとした正社員になろうな」
ゼフィア「申し訳ない…」
ラン「ああ、なんてはしたない!年上の女から小遣いもらって博打三昧!
もと風紀委員だった先輩がこんなに堕落するなんて、
もう私のメガネはくもりまくり!
この勢いで私と彼女を奴隷にしてくれていいんですよ、先輩」
ゼフィア「やかましい黙れそして聞け今度は勝って来る!」

ゼフィア「なんか知らんが大勝した」
ラン「そんなに箱つんだん?すごいなあ」

スレイチェル「今月のパチ屋の売り上げは、と…」
マーズ「……周辺のパチ屋全部買い占めてあの筋肉だるまに儲けさせるって、
おいらには絶対わからない境地だよ」
スレイチェル「どーせ我が友にパチ・博打をやめろといっても意地になるだけだからな。
だとしたら徹底的に勝たせて飽きさせるのが一番というもの。
これはちょっとした友情というものだ」
マーズ「おいらには高度なツンデレにしか見えない」

【現在】
レモン「てなことになったりして」
ゼフィア「お前も人の未来を捏造して楽しむな!」
194それも名無しだ:2010/02/12(金) 05:10:08 ID:c0RtyiMD
タカヤと一緒に行ってギギギってなってるゼフィア先輩を見たいな
195それも名無しだ:2010/02/14(日) 03:35:54 ID:gBaWsa5M
 【奈良県 ホケノ山古墳】
マリ「なんでこんな時期にこんなところに来るんだよ」
ハザリア「貴様には古代へのロマンというものがないのか」
キャリコ「古墳発掘ツアーがあるんですよね」
マリ「なにも奈良くんだりまで来なくていいじゃないか」
ハザリア「邪魔大王国論争は知っておるな?」
マリ「ああ、邪魔大王国が九州にあったとか関西にあったとかいう論争だろ」
ハザリア「魏志倭人伝における記述によると、
 邪魔大王国は朝鮮半島から水路で十日、陸路で1ヶ月の距離にあるといわれておる。
 しかし、この記述どおりに進むと、沖縄の海の上に出てしまうのが困りものだ」
マリ「だったら、沖縄にあったんじゃないのか、邪魔大王国」
ハザリア「沖縄では、魏志倭人伝内の記述どおりの規模の王国を作ることは不可能だ。
 それに、古墳もなければろくな出土品もない。
 沖縄説は、珍説奇説のたぐいだな」
マリ「いつもながら、お前は地球の歴史に詳しすぎて気味悪いな」
ハザリア「地球の歴史の気味悪さは魅力的である」
マリ「奈良に来てるってことは、お前は畿内説なのか?」
ハザリア「貴様は、つくづくロマンを理解せんやつだな」
マリ「なんだよ、気味が悪いな」
ハザリア「わからないものをいじくりたおすから面白いのだろうが!
 九州にあるだの、畿内にあるだの、真実などはどうでもいい!」
マリ「なんで男っていうのは、そういうムダなことが好きなんだろうな」
キャリコ「マリ嬢、男とはそういうもものなんです」
マリ「そんな論争してないでさ、邪魔大王国の人間に直に聞けば終わるんじゃないのか?」
ハザリア「どうして女はそう、即物的なのだろうな」
キャリコ「邪魔大王国は邪魔大王国で、
 自分たちは日本全土を支配していたと主張して聞かないんですよ」
ハザリア「邪魔大王国は基本的に文字を持たない文明だったからな。
 わずかに残っている資料も信憑性が低いと来た。
 第3者の手による発掘が必要なわけだ」
マリ「なにもこんな日にさ」
ハザリア「なんだ、やけに日付を気にするな」
マリ「知るか、もう」
196それも名無しだ:2010/02/14(日) 03:36:55 ID:gBaWsa5M
 【発掘現場】
ハニワ幻人馬頭羅「バルマーの皆さんですね。
 アンザイ教授からは聞いています。どうぞどうぞ」
ハザリア「ウム、くるしゅうない」
マリ「バルマーでひとくくりにされたくないな」

 カツーン カツーン
ミスティリカ「さあ、掘りなさいよ! 手を、顔を、泥まみれにして土を掘ればいいじゃない!
 そのあとわたしのこともほじくりまわせばいいじゃない!」
ゼフィア「うぅ・・・・・・っ」

ハザリア「なにをしておるか、筋肉ダルマに陵辱眼鏡」
ミスティリカ「あら、ご両人。いつも仲睦まじいこと」
マリ「ご両人とかいうな!」
ゼフィア「いつまでもパチンコばかりしていてはいけないと思い、土をいじろうと」
ハザリア「だったら農業でもやればよいではないか。
 考古学など、世界一非生産的なことに手を出すな」
マリ「あ、非生産的だって知ってたんだ」
ミスティリカ「ゼフィア先輩に農業なんて生産的な行為が似合うはずないじゃない!」
ゼフィア「うぅ・・・・・・っ」
マリ「ゼフィア先輩! じわじわと洗脳されてる場合じゃありませんよ!
 風紀を守ってたあのころを思い出しましょうよ!」
ミスティリカ「そうはさせないわ。
 せっかく阿磨疎さんに頼んで、遺跡の発掘なんてしょうもない作業の手配をしてもらったのに」
マリ「おかしいよ! なんであなたはKの敵キャラとばっかり仲良しなんだよ!
 ダンナーベースのひととかと交流しようよ!」
ミスティリカ「ダンナーベースにお父さんの仲良しさん、いなんですもの!」
マリ「阿磨疎さんと交流築くよりラクだと思うけどなあ」

ゼフィア「お前達も、発掘団のバイトか?」
ハザリア「見損なうな。このハザリア・カイツ、
 考古学などという非生産的な行為でカネをもらおうなどと考えておらぬ!」
キャリコ「わざわざ参加費用を払って発掘ツアーに来たんですよ」
ゼフィア「うぅ・・・・・・っ、俺はもう、カネに汚れてしまったのか!」
ミスティリカ「あははははっ! 悩めばいいのよ、苦しめばいいのよ!
 そして堕落の果てにわたしを陵辱したらいいじゃない!」
マリ「もう完全に悪役のセリフだからな!」

ハニワ幻人馬頭羅「さあ、発掘ツアーの皆さんの場所はここですよ」
ハザリア「フハハハ! さあて、掘るぞ!」
キャリコ「わぁーい、あはははは!」
マリ「まったく、男っていうのはどうしてこう、無駄なことが好きなんだろうな」
ミスティリカ「あらダテさん、やけに不機嫌なんですのね?」
マリ「べっ、べつに! そんなことないよ!」
197それも名無しだ:2010/02/14(日) 03:38:10 ID:gBaWsa5M
 カツーン カツーン

ハザリア「フム?」
キャリコ「どうしたんです?」
ハザリア「なにか出てきたぞ」
キャリコ「これは・・・・・・!」

 【旅館】
マリ「それ、持って来ちゃってよかったのか?」
ハザリア「いいわけないだろう」
マリ「じゃ、持ってきちゃダメじゃないか!」
ハザリア「貴様はなにが出たのか理解できんのか!」
マリ「なにって、銅鏡だろ。教科書とかに写真載ってるよ!」
ハザリア「ただの銅鏡ではない。画文帯神獣鏡だ!」
マリ「ガモン、なんだって?」
ハザリア「古代中国において権力の象徴とされていた鏡だ」
キャリコ「えらいことですよ。これじゃ、邪魔大王国論争が終わっちゃいますよ」
マリ「そんな決定的なものなのか?」
ハザリア「邪魔大王国論争最大の論点は女王ヒミカの墓の在処だ。
 邪魔大王国が存在したのは3世紀の後半、
 ニホンの古墳時代が始まったのは4世紀であり、基本的に時期が合わない。
 しかし、ここホケノ山は箸墓古墳を始めとする古墳群の中で最古のものだ」
キャリコ「大きさでいえば、
 箸墓古墳は魏志倭人伝に出てくるヒミカの墓とだいたいおんなじくらいですからね」
マリ「わかんないな。だったらその箸墓とかいうとこを掘ればいいじゃないか。
 なんで微妙に離れたホケノ山なんて掘ってるんだ?」
ハザリア「箸墓は宮内庁の管轄で、おいそれと発掘調査が出来んのだ。
 おかげで正確な年代が特定出来んままになっておる」
マリ「学問て、めんどくさいな」
ハザリア「そこで、箸墓古墳から近いホケノ山を掘ってある程度年代を絞り込もうという話になっておったのだ。
 畿内説の弱点は、年代を特定出来る出土品がないということだったからな」
マリ「それが、出てきちゃったと」
ハザリア「今まで、畿内において銅鏡は4世紀以降の古墳からしか出土していなかった。
 そこらへんが九州説の付け入る隙となっておるのだ。
 ただし、九州にある前方後円墳は、いずれも畿内にあるものよりも年代が新しく規模が小さい。
 邪魔大王国論争が長く続いている理由だ。
 しかし、画文帯神獣鏡はほかの土器との関連で3世紀後半のものと特定出来る」
マリ「えぇっと、つまり、その鏡を提出すれば、邪魔大王国論争は終わるっていうことか?」
ハザリア「終わられてたまるか!」
マリ「なんでだよ! 終わらせろよ!」
ハザリア「謎は謎のまま止めておくのが美しいのではないか!
 こんな鏡など、とんだ興醒めだ!
 割る! 割ってやる!」
マリ「わぁーっ! やめろ、考古学的遺産を!」
ハザリア「止めるな! 俺が解説してやるまで価値もわからなかったくせに!」
ミスティリカ「でも、おかしいんじゃないですか?」
マリ「わぁっ! びっくりした、なんでいるんだ」
ミスティリカ「ゼフィア先輩とおなじ部屋を取ったら、スミで縮こまっちゃったから出てきたの」
マリ「このひと、どうしたらゼフィア先輩諦めるんだろう」
ハザリア「して陵辱眼鏡、妙とはなんだ」
ミスティリカ「だって、発掘ツアーの皆さんが掘る場所は、
 すでに専門の調査団が散々掘り返したあとなんですもの。
 出てきても、せいぜい土器のカケラ程度のはずよ。
 なんで今さら、画文帯神獣鏡なんてデカブツが出てきちゃったのかしら」
ハザリア「フム、なるほどな」
198それも名無しだ:2010/02/14(日) 03:39:00 ID:gBaWsa5M
 【夜 発掘現場】

 コーン コーン

ハザリア「なるほど、そういうことか」
ハニワ幻人馬頭羅「なにやつ!」
ハザリア「俺だ!」
ハニワ幻人馬頭羅「なに、何故」
ハザリア「すで掘り尽くされていた現場に画文帯神獣鏡を埋めたのか」
マリ「なんでこんなことを」
ハニワ幻人馬頭羅「すべては日本の歴史を、そして邪魔大王国の歴史を明らかにするためだ」
ハザリア「馬鹿め。詳細な近代調査をすれば、この鏡がここから出土したものでないことは明らかになる。
 なにも知らん観光客が掘り当てたとなれば、
 そのセンセーショナルさに少々の矛盾は目をつむられると思ったか?」
ハニワ幻人馬頭羅「お前は、何者なのだ」
ハザリア「貴様の誤算は、この俺がそんじょそこらの地球人よりも地球の歴史に詳しかったことだな」
マリ「でもさ、なんでなんだ?
 そんな大発見があったなら、自分の手柄にすればいいじゃないか。
 なんでこいつに名誉を与えるような真似」
ハニワ幻人馬頭羅「そんなことは、いう必要がないっ!」
ハザリア「フン、貴様、箸墓古墳から盗掘をしたな」
ハニワ幻人馬頭羅「なっ!」
ハザリア「宮内庁管轄の箸墓を勝手に発掘したとなれば、これは学問上のモラルに関わる。
 学者め。探求心に囚われるあまり、モラルを捨てたか」
ハニワ幻人馬頭羅「お前になにがわかる!
 すぐそこに答えがあるというのに、発掘を出来ない研究者の悔しさが!」
ハザリア「知るか! よりにもよってこの俺に、興醒めな真似をさせようとしおって!」
ミスティリカ「そうよ! だったらゼフィア先輩に掘り当てさせてもよさそうなもんじゃない!」
ハニワ幻人馬頭羅「ただのドイツ人に掘り当てさせたからといって、どうなる」
ミスティリカ「ちぇっ、しまった。地球に帰化なんかするんじゃなかった」
ハザリア「ほんともう、アトリームに帰れ」
ミスティリカ「イヤだ、もう、冗談ばっかり」
ハニワ幻人馬頭羅「ハザリア・カイツ! お前も地球のあちこちを掘り返してきた男!
 邪魔大王国論争に終止符を打ちたいとは思わないのか!」
ハザリア「思わんな。謎は謎のままのほうが面白い」
ハニワ幻人馬頭羅「待て! なにをする!」
ハザリア「こんな鏡はこうだ!」

 パリーン
199それも名無しだ:2010/02/14(日) 03:39:44 ID:gBaWsa5M
 【朝】
ゼフィア「なにか、朝起きたら発掘調査は中止だといわれた」
ハザリア「取りあえず、貴様の今年の金運が最悪ということはよくわかった」
ゼフィア「うぅっ、いかん、パチンコはやめねば!」
ハザリア「ふはははは! そう思うなら、さっさとやめばよかろう!」
ゼフィア「うぅぅ・・・・・・っ」

マリ「なあ、用が済んだなら、さっさと帰ろうよ」
ハザリア「なんだ、貴様、今回はやめにさっさと帰りたがるな」
マリ「お前は、今日がなんの日なのかわかっていないのか!」
ハザリア「2月14日だろう?」
マリ「もう、知るか!」

ハザリア「なんだ、あやつは」
ミスティリカ「うふふ、アトリームにも2月14日はありましたよ。
 地球より、はるかにドロドロぬちゃぬちゃした2月14日がね」
200それも名無しだ:2010/02/14(日) 09:26:46 ID:coa13vWx
ゼフィア…おまえ今大学受験だろうが
201それも名無しだ:2010/02/15(月) 02:43:12 ID:Is6wPpYh
ゼフィアなんか受験滑ればいいんだ
202それも名無しだ:2010/02/15(月) 20:39:44 ID:z1ndjBRB
ああ、何でわざわざ邪馬台国じゃなく、邪魔大王国なのかと思ったけど、モノホンを出土させちゃった話だったからか。
このテは拘る人は拘るからなぁ。

さて、マリとリトゥはハザリアにチョコを渡せたかな?
203それも名無しだ:2010/02/16(火) 01:24:20 ID:D2+3qQ5p
ミスティリカ「もう! ランさんなにやってるんですか。
 せっかくわたしが宿の場所まで教えてあげたのに、陵辱されに来ないなんて!」
 なんのためのバレンタインですか!
 なんのためにチョコレート色の肌してるんですか!
 もう、全身にチョコ塗りたくって陵辱をせがみに来てもよさそうなもんですよ!」
ラン「いや、うち、そゆこと、よぅせんし」
ミスティリカ「なんてこというんですか!
 そんなんじゃ、わたしの、マッチョボディに挟まれて眼鏡曇りまくり計画はどうなるんですか!」
ラン「どうにかなってもらうと困るんやけども」
204それも名無しだ:2010/02/17(水) 00:01:30 ID:T0+0PcrJ
リトゥ「はぁ、昨日は結局ハザリア君学校来てなく渡せなかったな…」
マリ「リトゥ、今日は何日だったけ」
リトゥ「え?15だけど」
マリ「何!?もうすでに2月も半ばだったのか」
リトゥ「ええ!女の子だったらせめて2月の10〜15あたりは意識しておこうよ!」
マリ「なんで意識しなきゃいけないはともかく、あの馬鹿にえんえん連れまわされてたから
   時差ボケをしていたな。そうか、昨日はバレンタインか。どうりでサービスで白い
   恋人のドリンクがくると思ったよ」
リトゥ「滅茶苦茶日本だよ!時差ないよ!っていうか雪まつりみにいってたの!」
マリ「いや、大雪山にあいつを埋めてきた」
リトゥ「あ、そういえば今日もきてな…。何やったのハザリア君!
    っていうかこの時期にそこは危険だよね!?」
マリ「ああ、ごめん。ほら、おみやげ」
リトゥ「今時○nちゃんは古いよ!」
ラミア「あ〜、マリ。お前出席日数やばいからしばらく補修な」
205それも名無しだ:2010/02/17(水) 00:19:17 ID:FrsaL9d/
15代目スレのネタまとめwikiにupしました。
全体的に小ネタが多いので取りこぼしたのが多数。
クリスマスネタ多し。
ミナトがまだドルオタじゃないくせにアイミとデートとかしてるヘンダナ
206それも名無しだ:2010/02/17(水) 00:32:08 ID:FcLkMm+T
ラーナ「ロボくんロボくん、せっかく事務所の前にチョコ置いてあげたのに、
 3日間置きっぱなしとはどういうことですか」
マーズ「キミね、差出人の名前書かずにチョコ置くのやめてくんねーか」
ラーナ「わたしからですよ、はい、どうぞ」
マーズ「ふんっだ、受け取れるか、そんなもん」
ラーナ「なんでですか」
マーズ「おれぁーね、ニンゲンなんかにいらねー借り作りたかねーんだよ」
ラーナ「わたしはロボくんに貸しつくりたいんですよ」
マーズ「ふんっだ、ふんっだ!
 こっ、こんなことでおれに貸し作ったなんて思ーうんじゃねーぞ。
 こんなの、こんなのっ、ホワイトデーに返しちまえばチャラなんだかんな!」

ラーナ「はいどうぞ。
 ロボくん用に、蟹星座の黄金聖衣を精巧極まりなくチョコレートで再現しましたから」
マーズ「うわーん! 精巧だよー! 精巧きわまりねーよー!
 食うにしのびねーよ、ばかばかばかーっ!」
ラーナ「うふふふ」
207それも名無しだ:2010/02/17(水) 00:42:45 ID:FcLkMm+T
 【北海道 札幌】
ハザリア「ふぅむ、これが雪祭りか。
 近くで見ると意外と雪像くずれてるな」
キャリコ「いうても地方のお祭りですから、多くを期待しちゃいけませんよ」
ハザリア「あんがいつまらんな。じゃがバターでも食らって引き上げるか」
キャリコ「なにいってるんですか坊。
 北海道来てすすきの行かないなんて、なに考えてるんですか」
ハザリア「ほほぅ、すすきのとな? これもまた、地球の文化か」
キャリコ「わはははは! じゃあ行くとしましょうか」
ハザリア「フハハハハハ! いざすすきのへ!」

マリ「お前という男は本当にどうしようもない!」

 ずしゃぁーっ!

>>204
208それも名無しだ:2010/02/18(木) 19:08:15 ID:NaPwodQk
もげろ
209それも名無しだ:2010/02/19(金) 02:31:24 ID:HnXV6VH8
クリハ「ねえ、好きっていってよ」
トウキ「やだよ」
クリハ「なんでよ、ねえ、好きっていってよ」
トウキ「やだよ、いえねえよ、そんなこと」
クリハ「トウキくん、ほんとはわたしのことなんか好きじゃないんだ!」
トウキ「ちげえよ、そんな言葉じゃ、俺のお前に対する気持ちの1/100も表現できねえからだよ」
クリハ「トウキくんのバカ!」
210それも名無しだ:2010/02/19(金) 23:48:32 ID:qoP+ICzn
クリハ「トウキくーん」
トウキ「わっ、なんだよ」
クリハ「えへへ、おんぶ」
トウキ「やぁだよ、ほら」
クリハ「やん、なぁに」
トウキ「おんぶより、だっこの方がクリハの顔を近くで見れるだろ」
クリハ「ヤダ、もう、バカ」
211それも名無しだ:2010/02/20(土) 06:53:09 ID:z+OH4G0m
ミナト「うるせえよ!俺の部屋のとなりで騒ぐんじゃねえ!」
ミナキ「この子はもーうるさいわね、どっか出かけてきなさい」
ミナト「母さん?普通こういう場合、トウキの方追い出すのが筋じゃないの?」
ミナキ「二人より一人のほうが楽でしょー。それに外歩いてたら彼女にあたるかもよ。
ついでに牛乳買ってきて」
ミナト「うぉぉおおおおおお不公平だ!
しっとマスクー!きてくれぇぇぇぇえ!」
212それも名無しだ:2010/02/20(土) 11:20:22 ID:PuM7SuaQ
リア充とオタの格差を感じた・・・
213それも名無しだ:2010/02/20(土) 19:29:00 ID:SAsc0ICU
小久保「ちっ、うるせーな」
214それも名無しだ:2010/02/20(土) 23:18:41 ID:SAsc0ICU
 【パチンコ屋の前】
ゼフィア「うぅ・・・・・・っ、ジョーが、ジョーが」
ミスティリカ「あらあらゼフィア先輩、また、また、まぁた負けちゃったんですね」
ゼフィア「・・・・・・やめねば、パチンコは本当にやめねば」
ミスティリカ「あらあら、そんなこといわずに、
 今日は仕切り直しで、また明日勝負すればいいじゃないですか」
ゼフィア「うぅ・・・・・っ」

 ぺち

タカヤ「君は、いい加減ゼフィア先輩をギャンブルにのめり込ませるのをやめろ!」
ミスティリカ「なによ、またあなたなの。
 なんの権利があって、わたしの邪魔をするのよ。
 ホモなの? ねえ、ゲイなの?」
タカヤ「ただの後輩だ!」
ミスティリカ「だったら邪魔をしないでちょうだ。
 こっちは、陵辱してもらえるか否かの瀬戸際なんだから!」
タカヤ「どうやら・・・・・・、君のようだな・・・・・・っ、やっぱり・・・・・・っ。
 黒幕・・・・・・っ、圧倒的黒幕・・・・・・っ!
 ダメなんだ・・・・・・、ゼフィア先輩を更生させるには・・・・・・、本人を説得しても・・・・・・っ、
 君だ・・・・・・、君なんだ・・・・・・っ!
 資金源・・・・・・っ、ゼフィア先輩に融通してる・・・・・・、君を潰さないと・・・・・・」

 ざわ・・・・・・

ミスティリカ「ふふ・・・・・・、ふふふ・・・・・・、
 できるのかしら・・・・・・、できるのかしら、あなたに・・・・・・っ!
 地球人の・・・・・・、圧倒的地球人である、あなたに・・・・・・っ!」
タカヤ「やるさ・・・・・・、やってやる・・・・・・」
ミスティリカ「ふふ・・・・・・、ふふふ・・・・・・、勝負は?」
タカヤ「麻雀だ・・・・・・!」
215それも名無しだ:2010/02/20(土) 23:19:35 ID:SAsc0ICU
 【ナンブ家 雀卓】
マーズ「おれぁー、あの筋肉ダルマがどーなろーが、どっちだっていーんだけどね」
タカヤ「頼むよ、ゼフィア先輩のためなんだ」

 タン

ゼフィア「・・・・・・」
タカヤ(ゼフィア先輩・・・・・・、字牌切り・・・・・・っ。
 強気・・・・・・っ、圧倒的っ、超強気・・・・・・っ!
 ここのところギャンブルにのめり込んでいたせいで、ムダに勝負度胸が強くなってる・・・・・・!
 おそらく・・・・・・、張り込んでる・・・・・・、テンパイを・・・・・・っ!
 でも・・・・・・、下策・・・・・・っ、それは下策・・・・・・っ!
 その慎重さが・・・・・・、命取り・・・・・・っ、この勝負では・・・・・・っ!)
マーズ「はい、どんじゃらー。ツモのみ」
ゼフィア「うぅ・・・・・・っ!」
タカヤ(早上がり専門・・・・・・っ、マーズ・・・・・・っ!
 満貫狙いで勝負を賭けているゼフィア先輩との相性は・・・・・・、最悪!
 この勝負・・・・・・、脅威じゃない・・・・・・、ゼフィア先輩は・・・・・・!)
ミスティリカ「あら、そのツモ、無効よ」
マーズ「うにゃっ!?」
ミスティリカ「地和」

 ざわ・・・・・・っ

タカヤ(やはり・・・・・・っ、彼女・・・・・・っ、レックス・・・・・・、ミスティリカ・レックス・・・・・・っ!
 彼女こそが肝要・・・・・・、超A級人物・・・・・・っ!
 彼女を潰さない限り・・・・・・、戻せない・・・・・・っ!
 ゼフィア先輩を・・・・・・、真人間に・・・・・・っ!)

 ざわ・・・・・・ ざわ・・・・・・

ミスティリカ「うふふ、分の悪い賭けはどうでもいいのよ、重要なことじゃない」
タカヤ「いまのうちだけだ・・・・・・、吹かせていられるのも・・・・・・、そんな余裕風・・・・・・っ!」
ミスティリカ「でもそれって根本的な陵辱になりませんよね?」
タカヤ「リーチだ・・・・・・っ!」
ミスティリカ「く・・・・・・、落ち着くのよミスティリカ、こんな見え透いた挑発に・・・・・・!」
216それも名無しだ:2010/02/20(土) 23:20:33 ID:SAsc0ICU
 タン!

ミスティリカ「通ったかしら?」
タカヤ「・・・・・・通しだ」
ミスティリカ「ふぅ、楽しい半荘でしたね」

 じゃらじゃらじゃら・・・・・・

タカヤ(流局・・・・・・っ!
 でも・・・・・・、いまのリーチが通らなかったのは痛い・・・・・・!
 逃げていく! 熱気・・・・・・! 勝負運・・・・・・! ギャンブルの、ヒリつき・・・・・・!)

 じゃらじゃらじゃら・・・・・・

ゼフィア「むぅ・・・・・・」
マーズ「あ〜、配牌わりーなー」
ミスティリカ「ふふ、アトリームにも麻雀はありましたよ。
 地球のより、はるかに高レートなね」

タカヤ(ゼフィア先輩・・・・・・、長考・・・・・・っ!
 マーズも配牌が悪いらしい・・・・・・っ!
 やはり、注意すべきは・・・・・・っ!)
ミスティリカ「リーチやテンパイは・・・・・・、ささいなことよね?」
タカヤ(テンパイ・・・・・・、なんだ・・・・・・、待ちは・・・・・・!
 捨て配からして・・・・・・、マンズ、いや、ピンズ・・・・・・?
 タイミングからして・・・・・・、カンチャン待ち・・・・・・!?)
ミスティリカ「いやあ、三面待ちは強敵でしたね」タン
タカヤ「うぅっ!」

タカヤ(放銃・・・・・・! 痛恨の放銃・・・・・・!
 やられた・・・・・・! 余裕の三面待ち・・・・・・!
 この女・・・・・・、三味線使い・・・・・・っ!)

ミスティリカ「ん〜、ミスティリカ、ル=コボルさんにもよく優柔不断だっていわれるから」
タカヤ(なにが・・・・・・っ! かたくなにゼフィア先輩に迫るくせに・・・・・・!
 いっそ、よかった・・・・・・、優柔不断なほうが・・・・・・!)
ミスティリカ「えーと、そうだ! 実はわたし、ルールよく知らないんです」
タカヤ(持つな・・・・・・、聞く耳・・・・・・!)
ミスティリカ「わたしだって放銃してくれるひとがいればロンしますよ、ロボちゃん!」
マーズ「うにゃっ!?」
217それも名無しだ:2010/02/20(土) 23:21:19 ID:SAsc0ICU
タカヤ(気が付けば・・・・・・、ミスティリカさん、トップ・・・・・・、圧倒的トップ!
 必要だ・・・・・・、ひと刺しが・・・・・・! 痛恨のひと刺しが・・・・・・!)
ミスティリカ「箱を見てみましょうよ。地球のレートはわかんないけど、点棒がいっぱいでしょ?」

タカヤ(く・・・・・・、どうする・・・・・・!?
 ダメ・・・・・・、長考はダメ・・・・・・っ! マーズの手を潰してしまう・・・・・・!
 仇になった・・・・・・、コンビ打ちが・・・・・・!)
マーズ「んーと、チャンカン」
タカヤ「うぐっ・・・・・・!」

タカヤ(バカ・・・・・・っ! おれのバカ・・・・・・っ!
 そうこうしてるうちに、ドベ・・・・・・っ、圧倒的ドベ・・・・・・!
 上がらなきゃ・・・・・・! なんとしてでも上がらなきゃ・・・・・・!)

 ざわ・・・・・・ ざわ・・・・・・

タカヤ(とはいえ、これは賭け・・・・・・! 分の悪い賭け!
 あまりにも運否天賦・・・・・・っ!)

タカヤ「・・・・・・だ」
ミスティリカ「え?」
タカヤ「倍プッシュだ・・・・・・っ!」
ミスティリカ「なっ!?」
マーズ「しょーきかい、おにーさん! いまのナガレでそんなこと!」
タカヤ「ヒリつかないんだよ、こんなレートじゃ・・・・・・っ。
 勝負・・・・・・! 死線・・・・・・っ! かいくぐらなくちゃ・・・・・・っ!
 追い込む・・・・・・っ! 自分自身・・・・・・っ!」
ミスティリカ「ふふ・・・・・・、ジャンキー、なかなかの・・・・・・ギャンブルジャンキー・・・・・・っ!
 曇るわ・・・・・・、眼鏡・・・・・・、うっすらと・・・・・・!」

 じゃらじゃらじゃら

タカヤ(ミスティリカさんは・・・・・・、慎重・・・・・・っ!
 あまりにも慎重・・・・・・っ!
 ゆえに・・・・・・翻る・・・・・・! 手牌・・・・・・!
 見せたがらぬ・・・・・・捨て牌・・・・・・!)
ミスティリカ「そんなこといって、わたしなんて二連勝ですよ」
タカヤ「ロン!」
ミスティリカ「なっ!?」
タカヤ「ロン、ロン、ロォ〜ン!」
218それも名無しだ:2010/02/20(土) 23:22:10 ID:SAsc0ICU
タカヤ「大三元、字一色・・・・・・! 直撃・・・・・・!」
ミスティリカ「うぅっ!?」
タカヤ「ハコだな・・・・・・、ミスティリカさん・・・・・・っ!」
ミスティリカ「・・・・・・なし」
タカヤ「は?」
ミスティリカ「なし、な〜し、今夜の勝負、なぁ〜し!」
マーズ「見苦しーな」
ミスティリカ「地球は法治国家・・・・・・! 私的なギャンブルは、認められてませ〜ん!」
タカヤ「大丈夫さ」
ミスティリカ「は?」
タカヤ「君は、バイトしたおカネを全力でゼフィア先輩にまわしてあげるほどの頑張り屋。
 きっと、巻き返せるさ・・・・・・、貯金・・・・・・!」
ミスティリカ「なにを」
タカヤ「地道に行こう!」キラン
ミスティリカ「どの口が!」

 【後日】
ミスティリカ「ねえねえゼフィア先輩。
 スパロボの『実は作ってました』っていう新作が、実はパチンコだっていう噂がありますよ?」
ゼフィア「その情報を俺に伝えて、どうするつもりだ」
タカヤ「なんの意味もない・・・・・・っ! あの勝負に・・・・・・っ!」
219それも名無しだ:2010/02/21(日) 00:07:18 ID:ZLOVFWbJ
ー-ニ _  _ヾV, --、丶、 し-、
ニ-‐'' // ヾソ 、 !ヽ  `ヽ ヽ
_/,.イ / /ミ;j〃゙〉 }U } ハ ヽ、}
..ノ /ハ  〔   ∠ノ乂 {ヽ ヾ丶ヽ    ヽ
 ノノ .>、_\ { j∠=, }、 l \ヽヽ ',  _ノ
ー-=ニ二ニ=一`'´__,.イ<::ヽリ j `、 ) \
{¨丶、___,. イ |{.  |::::ヽ( { 〈 (    〉宿題やったけど家に忘れてきましたっ!!
'|  |       小, |:::::::|:::l\i ', l   く  
_|  |    `ヾ:フ |::::::::|:::|  } } |   )
、|  |    ∠ニニ} |:::::::::|/ / / /  /-‐-、
トl、 l   {⌒ヽr{ |:::::::::|,///        \/⌒\/⌒丶/´ ̄`
::\丶、   ヾ二ソ |:::::::/∠-''´
/\\.丶、 `''''''′!:::::::レ〈
   〉:: ̄::`'ァ--‐''゙:::::::/::::ヽ
\;/:::::::::::::/::/:::::::::::://:::::〉
::`ヽ:::ー-〇'´::::::::::::::::/-ニ::::(
           /    \
220それも名無しだ:2010/02/21(日) 00:23:00 ID:Mev2ArAG
ランの道場前
ゼフィア「……」
立札『パチンコに行くなら道場に来るな』



ゼフィア「……」

ゼラド「先輩沈んでるねえ」
ルナ「自己嫌悪に押しつぶされそうな顔をしているな」
レイナ「こないだ転校してきた変態に関わり始めてから緩やかに堕ちていってるわね」
マリ「まあ助け船を出す気にはならないがな」
221それも名無しだ:2010/02/21(日) 01:52:27 ID:Al1N8BtF
でもランさんはランさんで生活力がなさそうだから、
ゼフィアとくっ付いても残念な家庭しか出来なさそうだ
222それも名無しだ:2010/02/21(日) 05:07:44 ID:O5mBTJPy
【竜巻亭】
ハザリア「おい、カレーを出せカレーを」
???「承りました。しばらくお待ちを」
ハザリア「あー?なんかどっかで見た面だな?」
マリ「なんか、ゼフィア先輩に似てるけど?」
ハザリア「確かに体格はあの筋肉ダルマに似てるが、
どーみてもこんな爽やかなめがね面ではないぞ」
ゼフィア「悪かったな!」
マリ「うわ、眼鏡外したらゼフィア先輩だ!」
リトゥ「そういえば、眼鏡かけたら眉間のしわがとれて美形って設定が昔あったわね」
マリ「っていうかいつからいたんだ?」
ハザリア「えーい黙れ黙れ、そこの筋肉だるま。
客に向かって悪かったなとはなんだ」
ゼフィア「……失礼いたしましたお客様。
そちらのお嬢様お二人と旦那さまのご注文は?」
マリ「うわ、眼鏡と前歯がきらりと光って鬼畜眼鏡系美形にになってる」
キャリコ「あ、そこのうそ臭いほど爽やかな眼鏡系美形ウェイターくん、
おじさんは胃が悪いんで激辛カレーね」
マリ「いたのか!っていうか胃がさらに悪くなるんじゃ?」
リトゥ「私は、ブラマンジェ」
マリ「私はオムライス」
ゼフィア「ご注文を繰り返します。
カレー一つ、激辛カレー一つ、ブラマンジェ、オムライス一つずつ。
以上でよろしいでしょうか?」
ハザリア「おいまてそこのうそ臭いホスト風筋肉ダルマ眼鏡!
お前なんでこんなところにいるんだ!」
ゼフィア「……そのうそ臭いホスト風筋肉ダルマ眼鏡というのが誰のことだか承りかねますが
自分でしたらここのアルバイトをしております」
スレイチェル「ちなみに時給は140円だ。交通費別で」
マリ「安っ!」
ハザリア「はーっはっはっは、ついにそこまでおちぶれたかゼフィア・ゾンボルト!
 元風紀委員たるものがパチンコに手をだした挙句ウェイターか!」
マリ「お前も人の傷口に塩ぬるのやめてやれよ」
ゼフィア「…ウェイターあがってから、
野菜剥きと皿洗い、
それとスレイチェルの家事代行のバイトの割がいいからやってるんだ」
リトゥ「ちなみにいくら?」
ゼフィア「深夜手当て別で時給8500円」
スレイチェル「おい執事、スレイチェルは帰るぞ。車をまわすがよい」
ゼフィア「あ、すぐいく。……注文は通しておいたからな」

マリ「……先輩はどこに行こうとしてるんだろう」
ハザリア「ミナトあたりが聞いたら逆上しそうな話だな」
キャリコ「まったく、そのたらしスキルのコツを今度きいてみたいもんですよ」
マリ「あれはたらしっていうか情けないだけだろ!」
リトゥ「……私だけ……お冷が来てない……」
223それも名無しだ:2010/02/21(日) 05:13:08 ID:O5mBTJPy
ゼフィア「ちなみに始終はりついてるんで結果的にパチンコにいけない」
マリ「……なんかつっこむだけ無駄な気がしてきた」
224それも名無しだ:2010/02/22(月) 23:31:19 ID:ZKN/BjHu
スレイチェル「『LOCK ON』だと・・・・・・。
 これは、どう判断したらよいのだ?
 たしかに女体を取るためなら脇目もふらないというこの設定なら、
 女子更衣室に特攻などのアクションも無理なく織り込める。
 ひょっとしてこれは、お色気マンガなのか?
 果たしてスレイチェルは、このマンガを応援するべきか否か・・・・・・。
 迷うところである」
ランル「判断のポイントが完全に男子小学生だと思うちゃ」
スレイチェル「しかし、こうまでマンガを見る目が養われてきたスレイチェルもまた恐ろしい。
 ひょっとしてスレイチェルは、マンガ編集者の素質があるのかもしれないのである」
ランル「単に『バクマン』ば読んでマンガ雑誌の作り方わかった気になっちゅう素人そのものだと思うちゃ」
スレイチェル「はっ! そうだ、かくなる上は、スレイチェルがお色気マンガを描けば、
 それはもう恐ろしく最強な作品になるのかもしれないのである!」
ランル「たぶん、全国の自称マンガ批評家がおんなじような勘違いばしちょーよ」
225それも名無しだ:2010/02/23(火) 03:24:02 ID:9SzI17YX
ミスティリカ「ゼフィアせんぱーい。パチンコ・・・・・・」
ゼフィア「バイトがあって行けない。そもそも、パチンコなどそう日常的にやるべき遊戯ではない」
ミスティリカ「えぇ〜!?」
ゼフィア「地道に行こう」キラン

ミスティリカ「なんてこと。順調に堕落していたゼフィア先輩が、
 まさか眼鏡ひとつであんなに真面目にバイトに撃ち込むだなんて!
 イヤっ! あんな真人間なゼフィア先輩はイヤ・・・・・・っ!
 全然眼鏡曇らない!
 わたしがコツコツと積み上げてきた眼鏡=陵辱のイメージはどうなるの!?」
リトゥ「積み上げないで、そんなもの」
ミスティリカ「そうだ! 発想の転換よ!
 鬼畜系眼鏡のゼフィア先輩に超言葉責めされるわたしって、超眼鏡曇るじゃない!」
リトゥ「あなたのポジティブさはなんなの」

ミスティリカ「なんなら、あなたがわたしに言葉責めしたっていいのよ」
リトゥ「しない。しないから」
ミスティリカ「じゃあ、その眼鏡はなんのためにあるの!」
リトゥ「少なくとも陵辱のためじゃないから」
226それも名無しだ:2010/02/23(火) 03:52:44 ID:FSbIZMCT
>>214ー218
>タカヤ「地道に行こう!」キラン
カイジが言うとてめーがいうなwwwだけどタカヤなら普通に言う権利がある気がするな
227それも名無しだ:2010/02/24(水) 01:48:00 ID:1F0jFL20
ミナト「カノジョって、どうしたら出来るのかなあ」
克夜「出来ないんじゃないの」
ランディ「いやお前、それじゃ話終わっちゃうだろ」

ミナト「そうだよ! メロン記念日が解散するっていういま!
 もはやカノジョでも作らないと、俺生きてく希望が持てないよ!」
克夜「ていうかまだ活動してたんだ、メロン記念日」
ランディ「とっくの昔に解散して、どっかそのへんで主婦になってるもんだと思ってた」
ミナト「お前ら、メロンのサイトーさんのポテンシャル舐めんなよ」
ランディ「メロン記念日の話したいのかカノジョの話したいのかどっちなんだよ」
ミナト「だから、メロン記念日が解散するにあたり、どうやったら俺にカノジョ出来るかっていう話だよ」
ランディ「そんな命運託されて、メロン記念日の皆さんも迷惑だと思うぞ」

克夜「カノジョを作る、ね。やっぱり1も2もなく積極性が大事だと思うよ」
ランディ「なにお前、しれっと恋愛巧者みたいな顔してアドバイスしてんだよ。
 お前だってカノジョが出来たことなんか1秒もないだろ」
克夜「なにいってるんだい。
 僕はね、幼稚園生のころ、保母さんに初恋をした端から、
 その保母さんがうちのお父さんに告ったという経験の持ち主だよ」
ミナト「お前んちの父ちゃんのモテっぷりは一周まわってキモいな」
ランディ「むしろお前が女性不信に陥ってないのが不思議だよ」

克夜「やっぱり、傾向と対策を練ることが重要だと思うんだ」
ランディ「だから、しれっと講師目線になんのやめろよ!」
ミナト「俺思うんだけど、紫雲家のモテ成分、お前の父ちゃんの代で尽きてるんじゃねえかなあ!?」
克夜「世の中の夫婦って、大抵夫が年上だろ?」
ランディ「うわ、しれっと無視したよこのカッちゃんめ」
ミナト「カッちゃんはひょっとしてしれっと現実逃避してるんじゃねえだろうな」
克夜「つまり、年下を狙ってみるっていうのはどうだろう!」
ミナト「年下って、1年生とかか?」
克夜「いやいや、そこは思い切って、中学生とか狙ってみようよ」
ミナト「それ、大丈夫なのか? 法律に触れないか?」
克夜「長い目で見るんだミーくん! 25歳と22歳のカップルとか、世の中けっこう普通じゃないか!」
ミナト「なるほどそうだな!」
ランディ「いやいや、待て、そんな長い目、中学生に押し付けちゃかわいそうだろ」

克夜「というわけでお嬢ちゃん、この中で付き合うとしたら誰がいい?」
チラム兵の子(♀)「えーとねえ」
ランディ「どっから連れてきたそのチラム兵の子(♀)ーっ!?」
チラム兵の子(♀)「じゃあ、カッちゃん」
克夜「っしゃあぁぁぁぁぁぁーっ!」
ランディ「喜びすぎだ!」
ミナト「女子中学生からカッちゃん呼ばわりされてることに疑問持てよ!」

克夜「でもごめんね、お兄ちゃん、年下興味ないんだ」
ランディ「お前はほんとなにがしたいんだカッちゃん!」
チラム兵の子(♀)「うん残念だねカッちゃんそれじゃあバイバイ」
ランディ「ドライだな! 最近のチラム兵の子は!?」
228それも名無しだ:2010/02/25(木) 03:06:37 ID:s1qcRLJL
シュラン「ああ、レーベン!
 本日、『無限のフロンティアEXCEED』が発売される!
 純粋な君は、きっとネタバレしたくて仕方がないだろう!
 ああ、レーベン! しかしネタバレは原則発売日から1ヶ月後まで禁止なんだ!
 そんなに悲しまないでおくれレーベン!
 1月後には、きっと君も素晴らしいネタバレを出来るはずだから!
 だからレーベン! いまはこらえておくれ、レーベン!」
メール「シュラン! しっかりしてシュラン!
 レーベンいないから! あとなんでネタバレ禁止期間の告知役みたいになってるの!?」
229それも名無しだ:2010/02/25(木) 04:13:38 ID:YJ8DG0qo
克夜「そういえばさ、NEOの稲葉駆さんの子とか出てないよね」
ランディ「気付かなくていいところに気付きやがった」
マキネ「駆くん、勇気をあげる!」
克夜「やっぱ、ドーカケルくんとかいう名前なのかな」
ランディ「なんか勇者シリーズの悪役みたいな名前だぞ、それ」
マキネ「駆くん、勇気をあげる!」
克夜「それか、カケナッツとか」
ランディ「取りあえず、お前がNEOのヒロインのこと完全にドーナッツとしか認識してないことはよくわかった」

マキネ「駆くん、勇気をあげる!」
ランディ「うるせえなあ、さっきから! 突っ込まないからな! 俺は絶対突っ込まないからな!」w
230それも名無しだ:2010/02/27(土) 00:28:12 ID:c1ONqsy5
任天堂据え置きスパロボの主人公の不遇さは異常
231それも名無しだ:2010/02/27(土) 03:54:05 ID:betIrV6K
アークも任天堂据え置き出身だっけ。
もう駆の子はアークの友達にしちゃえばいいよ。
そういえばこれといって友達がいないっぽいし、アークは。
232それも名無しだ:2010/03/03(水) 03:35:18 ID:vqGS8Sva
マーズ「NEOは小学生の子供ばっかだったんだし、
 カケルさんの子は小学生がいーなー」
ラーナ「なにいってるんですか、あなたは3歳にもなってないじゃないですか」

ミズル「駆さんとシャルさんだと、シャケルさんとかになるのかな」
ラーナ「お茶漬けにしたら美味しそうですね」
マーズ「ミズッちゃん、ダメだ、それダメだ。
 カズマとキャレットでキャズマとかいって、すげー不評だったメモリーがおれの電子頭脳にこびりついてる」
233それも名無しだ:2010/03/03(水) 23:26:05 ID:hsqAAx7c
マーズの方が良い名前だけど、キャズマも異形の名前っぽくて好きだったけどね
234それも名無しだ:2010/03/04(木) 01:08:45 ID:p02MfCRU
キャラとしては完成しきっちゃってるゼラドも名前にだけはちょっと違和感あるしな、改めて考えると
女の子の名前じゃないよな
235それも名無しだ:2010/03/04(木) 21:43:10 ID:gufVPmaw
シャルカとか。
ケルシャーって軍人がどっかにいたな。
236それも名無しだ:2010/03/05(金) 14:21:22 ID:sadTyuSC
フォリアってのも居た気がしたけど…気のせいだな
237それも名無しだ:2010/03/05(金) 23:19:28 ID:WrMWV+jm
アルベロ先生の息子がどうしたって?
238それも名無しだ:2010/03/06(土) 02:35:50 ID:L4lj0nhd
ランディ「・・・・・・」

ミズル「Pちゃんがなんかソワソワしてる」
マーズ「キモいね」
ミズル「不審だね」

ランディ「お前らなあ! そんなこといってられんのもいまのうちだ!」
マキネ「ああ、はいはい、魔装機神がDSでリメイクされるとかされないとか、そんな話でしょ」
ランディ「『ラ・ギアス(笑)』とか『地底世界出身(痛)』とか、もういわせねえ!
 俺は地底世界ラ・ギアス出身の! ランディ・ゼノサキスだ!」
マキネ「ぷっ」
ランディ「お前が笑ってどうする!」
マキネ「DSのちっちゃい画面でリアル頭身とか、タルくてやってらんないよ」
ランディ「そういうことをいうなあ!」

ミズル「いいからPちゃん、たまには『境界のRINNE』でボケてよ」
ランディ「俺はボケ役じゃねえ!」
239それも名無しだ:2010/03/06(土) 08:48:32 ID:DZilEXzv
>>234
両親の名前を掛け合わせた場合、やはりネタっぽくなるよなあ。
掛け合わせ型の名前でもちゃんと女の子らしいのって
 マリ(『リ』ュウセイ+『マ』イ)
 ルル(ハザ『ル』+『ル』リア)
くらいか?

ハザリアの余り文字でつけられたルルの名前が女の子してるのは、天の配剤を感じる。
240それも名無しだ:2010/03/06(土) 18:42:14 ID:3tZKIXCo
ユウカとかアイミとか
241それも名無しだ:2010/03/07(日) 17:08:43 ID:HR44Gq/v
どちらかというとAV女優みたいな名前じゃね?
242それも名無しだ:2010/03/08(月) 07:09:11 ID:2iAdnLEo
>>241
風俗嬢と同じ名前のレイナに謝れ
243それも名無しだ:2010/03/09(火) 20:30:30 ID:cwVmVxxh
そういや少し前に無限のフロンティアEXCEEDが出たけど、
用務員のアクセルさんも登場してるんだよな。
このスレ的には、あっちの元祖アルフィミィはどういう扱いになるんだろう。
こっちの二代目アルフィミィ(キョウセレンの娘)はたまに出てくるけど。
244それも名無しだ:2010/03/10(水) 00:38:50 ID:fLfcYSUW
 思えば、戦いばかりの日々だった。
 軍人を志したのは、いつのころだっただろう。しかし、俺の世界の軍隊は腐敗していた。
アインスト、あの悪魔たちの侵攻を、喉元まで突き付けられても動けないほどにだ。
 戦った。世界を守るためではない。軍人としての誇りを守るためだった。腐敗した
平和などいらない、恒久的な闘争こそが人類を発展させる。その思想に、やや過激だと
感じながらも賛同した。
 そうして、戦いしか出来ない男が出来上がった。
 俺の名はアクセル・アルマー。平和な世ではなにもすることがない男だ。

 数年間は無職だった。幸い、食わなくても腹が減らない身体になっていた。いつも
着ていたジャケットが擦り切れ、ヒゲが鎖骨に着くほど伸びたあたりから、いい加減に
いけないと思って職を見つけようとした。
 なにも見つからなかった。戸籍もない、住所もない、職歴もない。そんな男は、世の中
に必要とされていないのだ。
 公園で炊き出しの豚汁を食べているところで、ここの校長に拾われた。
 用務員、アクセル・アルマーの誕生だった。

 校内の清掃、ゴミ出し、電球や窓ガラスの取り替え。やることはいくらでもあった。
どれも戦士としての仕事ではなかった。
 俺の中には不満があった。
 もっと、こうではない、俺にしか務まらない仕事があるはずだ。
 そんなことを考えている時期だった。
 俺は、あの子供たちに出会った。

 SOUSHITSUせよ! SOUSHITSUせよ! SOUSHITSUせよ!

 奇怪なメイクをしたバンドによるストリートライブだった。
 普段なら、バカな子供がいると聞き流していただろう。
 しかし、そのシャウトだ。ボーカルの姿に、俺の目は釘付けになった。
 彼もまた不足を感じている。こうじゃない、もっと、もっと叫ぶことがあるはずだ。
それなのに、なぜ、これだけしか叫ぶことが出来ない。そんなやるせなさを含んだ
「SOUSITSUせよ!」だった。

「お前が求めていたのは、これだろう!」

 俺はいつしか衣服を脱ぎ捨て、道路の上に四つん這いになっていた。

「きゃーっ! あれはなんですのぉーっ!?」
「あれは、ニュータイプ至上主義の豚だぁーっ!」

 ボーカルがじろと俺を見下ろした。そしてギターから片手を離し、すっくと頭上に上げた。
 わかっている。この男の欲することはわかっている。そして、俺がどうするべきか
も分かっていた。
 俺は、尻を高らかに突き上げていた。
 その尻向かって、ボーカルの手が落ちてくる。
 スパパパパパパパパパパ!

「でぃぃぃぃぃぃぃやっ! でぃぃぃぃぃぃぃやっ! でぃぃぃぃぃぃぃやっ!」
「『スパンキン風林火でぃぃぃぃぃぃぃやっ!』だぁーっ!」

 これだ。俺が求めていたのは、この刺激だったのだ。恒久的な闘争を越える、最強の
ワカメのために叫ぶ。これこそが俺の求めていたシャウトだったのだ。

 こうして俺は、その日から『ニュータイプ至上主義の豚』として活動するようになった。
245それも名無しだ:2010/03/10(水) 02:43:08 ID:F8eCJpzM
 ◆
 タフでなくては生きてはいけない。ソフトでなければ生きていく資格がない。
 こういう、切って捨てるような言い方がわたしは好きじゃない。
 タフでもソフトでも、ひとはひとである限り生きていく資格があるはずだ。
 特にここ、無秩序で節操のない街、OG町では。

 事務所の電話が鳴り響くのは、3日ぶりだった。もう、お昼をずいぶんすぎている。
 わたしは起き抜けのボンヤリした頭で受話器を取った。

「はい、こちらバランガ探偵事務所です」

 わたしの名前はゼラド・バランガ。この町、OG町で私立探偵を営んでいる。

 ◆
 真っ赤に光る鉱石を両手でうんしょうんしょと運んで、境内に並べる。
 もう、春が近い。わたしはお気に入りの帽子を脱いで、額の汗を拭った。

「ルサイケちゃん、こっちでいい?」
「・・・・・・」

 ルサイケ・エフェスちゃんが無言で頷いた。本当はなにかいっているのかもしれない
けれど、あいにくと聞き取ることが出来なかった。
 ここ、ケイサル神社の蔵にしまわれていたミルトカイル石を天日干しするから手伝っ
てと欲しい、という依頼だった。探偵というより便利屋さんの仕事だけど、こんな仕事
でもやらないとご飯が食べていけないというのが実情だ。昨日からなにも食べていない
お腹がぎゅるると自己主張する。

「・・・・・・」

 ルサイケちゃんがちょいちょいと社務所のほうを指差した。お昼にしよう、といって
くれているらしい。
 ありがたい、でも腹3分目ぐらいにしとかないと。
 と、そのときだった。
 突然、わたしの背後でパシンパシンという音が弾け飛んだ。とっさに振り返る。たった
いま並び終えたミルトカイル石が、ひとつ残らず粉々に砕けていた。

「誰ッ!」
246それも名無しだ:2010/03/10(水) 02:43:58 ID:F8eCJpzM
 声を飛ばしながら、わたしはショルダーホルスターに納めた拳銃のグリップを握っていた。
そして、その姿勢のまま硬直した。
 神社を囲む防風林の中に、細いシルエットが浮かび上がっていた。木陰に隠れていても、
特徴的な銀髪が確認出来る。その色合いは、ずっとわたしの脳裏に刻み込まれていたもの
とまったく一緒だった。

「待っ・・・・・・」

 声をかける寸前、シルエットは身をよじるような仕草をして、その姿を消した。
 気が付けば、わたしは荒い息を吐きながら神社に棒立ちしていた。

「お兄ちゃん」

 クォヴレー・ゴードン。幼いころからわたしの面倒を見てくれていた、大好きなお兄
ちゃん。でも、ここ数年姿も現さなかった。そのお兄ちゃんが、なぜいま、ミルトカイル
石を狙うんだろう。

 ◆
 その部屋は相変わらずスナック菓子とチョコレートの臭いで充満していた。

「メャーちゃん」

 月面都市出身のメャーちゃんこと紫雲芽夜ちゃんは小さくアクビをしながら首をもたげた。
みるからに億劫そうな仕草でわたしを見る。ぽよんと大きなバストの上には、相変わらず
ゲーム機のコントローラーが乗っていた。
 彼女は、わたしの知り合いには珍しく学校卒業後に地球に移住してきた。地球のほうが
最新ゲームがより早く入手できるから、という理由らしい。働いているのかいないのか、
いつ来ても部屋の中でゲームをやっていた。

「なんです」
「検索をお願い」

 芽夜ちゃんは半分寝ぼけたような目のまま、キーボードを引っ張り出した。カタカタ
と猛烈な勢いで叩き始める。最新RPGの画面が表示されているテレビの横で、パソコン
のディスプレイに光が灯った。無数のウィンドウの中で、わたしにはわけがわからない
文字が怒濤のように流れ始める。

「検索条件は」
「ミルトカイル石、クォヴレー・ゴードン、ケイサル神社」
「へえ、ゴードンさんが帰ってきたんですか」
247それも名無しだ:2010/03/10(水) 02:44:44 ID:F8eCJpzM
 芽夜ちゃんの言葉に、わたしは無言だった。少女時代のあのころなら、お兄ちゃんが
帰ってきたというだけで手放しで喜べた。でも、いまは違う。いつまでも幼いままでは
いられない。彼のやったことは、紛れもなく器物損壊なのだ。

「検索条件が絞り込めませんね」
「アインスト」
「グラシアス」

 わたしの呟きとほぼ同時に、芽夜ちゃんはキーボードを叩き終えていた。

「わかりました。犯人が次に向かう場所は」

 犯人、か。そうだ。犯人だ。自警行為は法律で禁止されている。お兄ちゃんがいま
やっていることは、紛れもない犯罪行為なのだ。

 ◆
「それで、うちか」
「うん、あるんでしょ、ミルトカイル石」
「まあ、あるけどさ」

 タカヤ・ナンブくんは若干迷惑そうな顔をしていた。彼がミルトカイル石撤去のバイト
をしていたのは学生時代だ。そのとき、撤去したミルトカイル石をいくつか物置に放り込
んだままだったらしい。
 お兄ちゃんがミルトカイル石を狙っているなら、必ずナンブ家を襲ってくるはずだ。

「クォヴレーさんか、懐かしいなあ」

 タカヤくんは呑気顔でミルトカイル石に腰掛ける。
 そのミルトカイル石が、突如パリンと割れた。
 来た。わたしはショルダーホルスターからH&K USPを引き抜いた。気配は上から。
安全装置を解除しつつ、銃口を天井に向ける。
 銃声が轟いたのは、わたしが引き金を引くよりもコンマ5秒早かった。

「出てきてくれ、クォヴレーさん」

 押し殺したその声は、ヴィレアムくんのものだった。すり足で物置に入ってくる。手
にはワルサーP99が握られていた。

「クォヴレーさん!」
248それも名無しだ:2010/03/10(水) 02:45:35 ID:F8eCJpzM
 天井からしなやかなシルエットが降ってきて、ミルトカイル石の上にすっくと立った。
 わたしは思わず声を漏らしそうになった。
 お兄ちゃんだ。クォヴレーお兄ちゃんが、わたしの記憶と寸分違わない姿ですぐ近くにいる。

「クォヴレー・ゴードン。あなたを器物損壊の現行犯で逮捕する」

 静かな声で告げるヴィレアムくんを、お兄ちゃんはじっと見つめていた。

「この石は、壊さなければならない」
「この石を壊されるわけにはいかないんだ、クォヴレーさん」
「この石はアインストを呼ぶ」
「対アインスト用の研究にも必要なんだ!」

 ヴィレアムくんは、いま公安で働いている。公安は国家の利益のために行動する。
このミルトカイル石の重要性を考えれば、いままでのミルトカイル石破壊事件、
そしてナンブ家をつかんでいるのは当然だった。

「それだけじゃない。
 ミルトカイル石は新エネルギーの研究にも必要不可欠な物質だ。
 あなたの独断で壊させるわけにはいかない」
「この世界を守るのが俺の使命だ」
「それは、俺だっておなじだ!」
「ふたたび、アインストの襲来を許せばどうなる」
「軍隊が対処する」
「力が及ばなければ」
「そう言うときのために、ミルトカイル石の研究は不可欠なんだ!」

 ヴィレアムくんは一分のブレもなく銃口をお兄ちゃんに向けていた。そしてお兄ちゃ
んの手の先には、わたしとおなじUSPが握られている。

「もう、やめて!」

 わたしは、すでにUSPを握る手を下ろしていた。膝がガクガクと震えている。とても
立っていられない。無力な少女時代に戻ってしまったような錯覚を味わっていた。

「もう、お兄ちゃんがそんなことする必要ないんだよ!」

 ヴィレアムくんは公安刑事になった。わたしは探偵になった。ほかのみんなだって、
成人して、それぞれの道を歩いている。
249それも名無しだ:2010/03/10(水) 02:46:21 ID:F8eCJpzM
「わたしたちはもう幼くない!
 お兄ちゃんに守ってもらう必要なんかないんだよ!」

 わかっている。お兄ちゃんが、なぜここ数年姿を現さなかったのか。
 スーパーヒーローはなぜ顔を隠すのか。それは近しい人々を守るためだ。警察のように
組織的なバックアップを持たない私的な自警行為は、個人的な恨みを買う。その恨みは、
本人ではなく家族や友人に向かう可能性がある。自警行為について深い歴史を持つアメリカ
について知っていれば、誰でも辿り着く結論だ。だからこそ古来からスーパーヒーローは
顔を隠し、素性を隠してきた。
 お兄ちゃんは、わたしたちを守るために姿を隠したんだ。

「もう、この町にスーパーヒーローなんかいらないんだよ!」

 わたしは、涙を流しているのだろうか。流していたくない。あのお兄ちゃんに、弱い
ところを見せたくなかった。いつだって強く笑っていたかった。

「俺は、これ以外の生き方を知らない」

 USPを手にぶら下げたまま、お兄ちゃんが呟く。それは、どこか無力感を伴った
呟きだった。

「お兄ちゃん」

 帰ってきて。
 ずっと言いたかったひと言が、喉につっかえて出てこなかった。
 わたしはもう幼くない。お兄ちゃんが積み重ねてきたものの重さを、たったひと言で
打ち砕いてしまう傲慢を知っていた。

「お兄ちゃん!」

 だからわたしに出来ることは、ただお兄ちゃんを呼ぶことだけだった。
 お兄ちゃんはわたしの顔を見ると、浅く頷いた。わかっている、そしてすまないといっ
ているようだった。

「また会おう、ゼラド」

 お兄ちゃんがミルトカイル石を蹴る。
 ヴィレアムくんがなにか叫んだ。と同時にタカヤくんちの物置の天井がぐにゃりと歪んだ。
 お兄ちゃんの姿が消えていく。

「くそっ!」

 ヴィレアムくんがお兄ちゃんの名前を呼んだ。
250それも名無しだ:2010/03/10(水) 02:47:03 ID:F8eCJpzM
 ◆
 どれだけ時間が経っただろう。
 あたふたしているタカヤくんを背中に、ヴィレアムくんがこちらに歩いてくる。

「泣くなよ」

 わたしは応えず、ぐっと帽子の鍔を引いた。

「この町に、涙は似合わないもんね」

 わたしは、まだ弱い。だから、強くならなくちゃいけない。
 お兄ちゃんが、安心してこの町に戻って来られるように。

251それも名無しだ:2010/03/12(金) 12:02:20 ID:pql4FfYb
>>250 GJ
このヴィレアムはけっこうまともになってるなw

しかし未来ネタは大抵久保が昔のままの姿っていうのがゼラド達には切ないな
ハガレンのホーエンハイムみたいなことになったりして
252それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:44:19 ID:o4BS73Kk
 ◆
 神経接続終了、人工筋肉通電完了、体液循環開始。
 マーズはざぶりと調整槽の中で身体を起こした。前髪からぽたぽたと液体が落ちる。
 眼球ユニットをきょろきょろ動かす。
 ある。ヘソの下にあるのはもう、メカニカルな4本脚ではない。2本の逞しい脚が
しっかりと着いていた。
 調整槽の縁に手をかけて起き上がる。片脚をバスルームの床に着けたところで、すてん
とひっくり返った。想定の範囲内だ。今まで4本だったものが2本に減ったのだ。そうそう
すぐに歩けるようになるはずがない。壁に立てかけてあった松葉杖に手を伸ばす。
 2本の脚を引きずりながら、松葉杖を突いてバスルームを出る。クローゼットの中には、
この日のために買ってあったダメージジーンズが納まっている。

 ◆
 松葉杖を突いてグレーデン家に向かうのはひと苦労だった。
 しかし、マーズの中に不快感はない。それどころか爽快感でいっぱいだった。もう、
歩くたびにガチャガチャとうるさい4本脚はない。誰も好奇の目で見下ろしてきたりしな
いし、子供にヒソヒソと噂話されることもない。
 マーズは意気揚々と2本の脚を引きずっていた。

「マーくん!」
「ミズッちゃーん!」

 一番の仲良しであるミズル・グレーデンは、予想通り満面の笑顔でマーズを迎えてくれた。

「マーくんマーくん、それどうしたの」
「えっへっへ、とーとー買っちゃったのよ」

 マーズはえへんと2本の脚を張って見せる。
 もはやマーズは4本脚のロボットではない。もう誰にもバケモノだなんて呼ばせはしな
い。どこからどう見てもティーンエイジャーの男の子だ。
253それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:45:40 ID:o4BS73Kk
 ◆
 カラオケボックスの中で、エマーン人の女の子が二人並んで『Love Wars』を歌っている。
 マーズは上機嫌でコーラを煽っていた。

「ひひひっ、飲めや、歌えや!
 きょーの払いは、ぜーんぶおれが持ったらぁー!」

 きゃーっ、と女の子たちが嬌声を上げる。全部で何人いるのか、マーズはもう数えてい
なかった。

「ふたり、なにしてるひとなのぉー?」
「べつに、ただの中学生だよ」
「ちげーよ、ミズッちゃんはガカだよ、ガカ。
 シンシンキエーのアーティスト」
「そんなの、マーくんは実業家さんじゃん」

 すごーい、と女の子たちが声をそろえる。マーズはますます小鼻を膨らませた。

「マーくんマーくん、マーくんが好きな『Soldier Dream』入れたよ」
「うーっし! そっらぁー、たかくぅー、かぁかげぇよぉー!
 それはぁー、せーざのぉー、神話ぁさぁそるじゃーどりーむ!」

 誰かが「追加注文してもいい?」と訊いた。マーズはケタケタと笑いながら頷いた。

 ◆
 頭がずきずきと痛む。こういうとき、目の前にラーナ・モントーヤの不機嫌な顔がある
というのは、非常に愉快でない。

「それで、目が覚めたら二人して財布ごと持って行かれていたというんですか」
「おれでも酔っぱらうことがあるのだねー」

 調子に乗って注文した飲み物の中にアルコールが混ぜられていたのだ。まさかロボット
の自分が酔っぱらうことがあるとは思わなかった。人間を凌駕する演算速度を誇る陽電子
頭脳と、人間とほぼ同等の代謝を行う生体ユニットが合わさるとこうなるのか。どうやら、
マーズは相当酒に弱いらしい。
 聞くところによると、最近おなじ手口で小銭を盗まれるサラリーマンが多いらしい。
マーズはまんまと集団スリの被害にあってしまったわけだ。

「まーまー、授業料だと思えばいーやね」
254それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:46:21 ID:o4BS73Kk
 財布の中には銀行カードなどが入っていたが、当然盗まれたことがわかってすぐにスト
ップさせている。被害額は現金にして100万にも満たない。マーズにとっては微々たる額
だし、今さらどうでもいいものでもあった。

「おカネにあかして飲み遊ぶなんて、やることが下品です」
「おれぁーもともと、おジョーヒンなタチじゃねーや」
「ロボくん」

 ひたりと、ラーナがマーズのことを見つめる。
 ロボくん。この女子中学生は、いつも自分のことをそう呼ぶ。それが、マーズには少し
気に食わなかった。自分の名前が好きなわけではないけれど、ロボット呼ばわりには
もううんざりだ。

「このままにしておくんですか」
「まーね。おれぁーオマワリってやつがキラいでよ。
 被害届出す気にもなんねーな」
「2本脚になった途端、なんですかそれは」
「見りゃーワカんだろー? おれぁーホンカイをとげたんだ。
 あとぁーもー、オモシロおかしく暮らすだけさ」

 ばん、とラーナが床を叩いた。

「わたしはっ、子供の身で社会と戦っているあなたを凄いと思っていたんです。
 あんまり失望させるようなことをしないでください」
「勝手なゲンソーを押し付けんじゃねーよ、べらぼーめ!」

 マーズも負けじと床を蹴飛ばした。

「もう、いいです」

 すっくと立ち上がって、そのままラーナは振り返りもせずに事務所を出て行く。

「なんだよ、ちくしょーめ」

 マーズはむかむかした気分のまま『聖闘士星矢』のコミックス一気読みを始めた。
255それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:47:02 ID:o4BS73Kk
 ◆
 だいたい、あのラーナ・モントーヤという少女はろくな選択をしないのだ。そのくせ、
いつもムチャをする。
 マーズは悪態をつきながら松葉杖を突いて走った。埠頭に急ぐ。
 暗がりの中に、ひとつの集団があった。中央で威張っている巨漢の腕の中に、ラーナ・
モントーヤの小柄な身体があった。その足元には、先日マーズがスリ取られた財布が転
がっていた。集団の中には、マーズと大騒ぎをしたエマーン人の少女たちも含まれている。

「来たぜ」
「出せよ」

 随分単刀直入にものをいう男だ。こんな場所でなければ好感を持っていたかもしれない。
そんなことを考えながら、マーズは足元に札束を放り投げた。

「もっとあんだろ」
「ねーよ。最近散財しちまったばっかでよ」
「知ってんだぜ。お前ガキのくせに、ずいぶん持ってるらしいじゃねえか」
「カネ持ち狙ってんなら、ほかにもっといるだろーによ。
 なんでおれに来んのかね」
「お前、親なしだろ?」

 なるほど。家に守られている御曹司たちと、雑居ビルの一室で『聖闘士星矢』を読ん
でいるロボット1体とではセキュリティのレベルが違いすぎる。くみやすし、と判断され
たのだろう。なかなかの判断力の持ち主だ。

「まあ、親はいねーな。ライフデータ提供者は、あれ、どっちでもいーし」
「おう」

 巨漢が凄む。その腕の中で、ラーナ・モントーヤがはっと身をすくめた。

「ロボくん、なんで来たんです!」
「ロボット三原則第1条、ロボットは人間に危害を加えてはなんねー。
 またその危険を看過することによって人間に危害を及ぼしてはなんねー。
 アシモフせんせーがそーゆーことゆーんだもん」

 男たちが下卑た声を上げて笑う。
256それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:47:42 ID:o4BS73Kk
「なあ、知ってるか? ロボットは人間の命令に逆らえねえんだぜ?」
「ほんとかよ」
「てめぇでてめぇを解体しろっていわれても、ロボットは逆らえねえんだ」
「ウケる」
「おう、現金がねえってならしょうがねえ。
 腕か脚、置いてけ。
 そんだけ精巧な生体部品なら、カネになんだろ」
「お目がたけーね」
「やれよ」
「おーよ」

 だいたい、予想通りの展開だった。マーズは足元に放り投げられたドライバーを拾うと、
自分の腰に突き立てた。

「ロボくん!」

 ラーナが叫ぶ。
 次の瞬間、ラーナを捕まえていたエマーン人の巨漢がうめき声を上げた。ラーナがその
腕に噛み付いたのだ。
 ラーナの腰の、愛用の工具ベルトは巻かれていない。エマーン人たちに没収されたのだ
ろう。つまりラーナは、まったくの空手で男たちに挑んだことになる。
 陽電子頭脳が判断する。そして、マーズはドライバーを振り上げて男たちに跳びかかった。

「てめぇっ!」
「命令に逆らうのかっ!」
「ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。
 ただし、与えられた命令が第1条に反する場合はこの限りではねー!
 ちゃんとお勉強しとくんだったなーっ!」

 つまり、ラーナが無茶をすればするだけ、マーズにとっては動きやすくなるということだ。
妙なものだ。
 ロボット三原則は、もともとアイザック・アシモフが小説のネタとして考案したもの
だった。なにしろアシモフ本人が作品の中でその矛盾性を指摘しているのだから、まとも
なものであるはずがない。そんなものが、なぜ最新の技術が詰め込まれた自分に搭載さ
れているのか、マーズはずっと疑問だった。
 いま、わかったような気がする。
 ロボットは、無茶をする人間を守るために命令に反する権限を与えられているのだ。
 そういえば自分のライフデータ提供者も、よく無茶をする人間だった。
 巨漢の拳がマーズの顔面に直撃する。マーズは松葉杖を突いたまま立ち続けた。

「ひひひっ、さー、撃ってきなよ。
 おれぁー反撃することが出来ねー。
 でもよ、そう簡単に壊すことも出来ねーぜ。
 おれぁーガンジョーなんだ!」
257それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:48:24 ID:o4BS73Kk
「こいつ!」
「ロボくん!」
「下がってろってゆってんだよ!」

 マーズはラーナの襟首をひっつかむと、後ろに放り投げた。
 男たちが怒声を上げてマーズに殺到する。
 マーズは笑みさえ浮かべて男たちを迎え撃った。なぜいま、喜びを感じるのか。マー
ズの陽電子頭脳でも判断することが出来なかった。

「ロボくん!」
「うるせーな、さっさと逃げろっつってんだよ」
「わたし、堪忍袋の緒がキレました」
「は?」

 ラーナの手には、先ほどマーズが持っていたドライバーが握られていた。
 セーラー服を着た小柄な身体がヒュンとマーズの横を通り過ぎる。
 次の瞬間、男たちは立て続けに悲鳴を上げることになった。

「こいつっ!」

 ドライバーを腕に突き立てられたまま、巨漢が吼える。
 マーズはとっさにラーナを突き飛ばした。
 巨漢の手の中で火花が散った。高電圧のスタンガンだった。
 マーズは自分の腰のあたりで小さな爆発が起こったのを見た。

 ◆
 事務所までは、ラーナが引っ張ってくれた。その間中、ラーナは謝罪の言葉を繰り返
した。そのたびマーズは「うるせーよ」と返した。

「もーいーよ、うぜーよ」
「だって!」

 マーズの下半身は黒焦げになっていた。神経系もズタズタになっていて、もう使い物
にならない。

「また元の、4本脚に戻るだけさ」
「それじゃあ」
「また明日から、シノギに励まなきゃー」

 ラーナはスンと鼻先を鳴らして、それから少し笑った。
258それも名無しだ:2010/03/13(土) 01:49:36 ID:o4BS73Kk
「ロボくん」
「ロボくんて、それやめてくんねーかな。
 そりゃーおれにゃーロボットとしての矜持があるけどよー」
「お仕事頑張ってください」
「いわれるまでもねーよ」
「でもロボくん」
「だからさー」
「ロボット三原則っていうのは、矛盾だらけの原則です。
 それは、どうしても守らなくちゃいけないんですか?」
「知らねーよ。そんなのおれの陽電子頭脳に訊きな」
「ロボットは人間に危害を加えてはならない。
 でも、幸せとともに傷付けられるなら、どうなんですか」
「なにをゆってんのかわかんねーよ」

 ラーナが薄く笑う。
 マーズはなぜだかギクリとした。いまの感触を色香と呼んでいいものかどうか。それ
を判断するのに、マーズの陽電子頭脳はまだまだデータ不足だった。
259それも名無しだ:2010/03/14(日) 02:21:46 ID:ImWn+TlI
ハザリア「ふんっ、ホワイトデーだと?
 馬鹿め、この俺が製菓会社の陰謀になどハマってたまるものかッ!」

トウキ「おーう、ハザリアじゃん。
 なに、お前もホワイトデーの買い物か?」
ハザリア「だっ、黙れ、黙れよ! このプレーンヨーグルトがッ!」
トウキ「プレーンヨーグルトって、それどういう意味だ!」
ハザリア「砂糖をたっぷりまぶしてかき混ぜてくれようか!」
トウキ「かき混ぜられてたまるかっ!」

 【ダテ家】
マリ「なんだこれは」
ハザリア「いわゆるひとつの、マシュマロというものだ」
マリ「バレンタインにお前にチョコあげた覚えはないんだけどな」
ハザリア「かっ、勘違いするな!
 貴様には、今後も俺の手駒としてせいぜい動いてもらわねばならぬ!
 たまには飴もくれてやろうかという、俺の仏心に過ぎぬと知れ!」
マリ「ああ、うるさいな。それで、それ、渡すのか渡さないのか」
ハザリア「だっ、黙れ、黙れよ!」
260それも名無しだ:2010/03/16(火) 01:04:27 ID:NNTP3ABM
克夜「はい、レシタールさん」
レイナ「なによこれは」
克夜「ホワイトデーだっていうのに、特になにも起こらず残念な感じに過ごしたんじゃないかい?」
レイナ「あんたのそういう、人の気持ちのわかるところがイヤ!」
克夜「そんなレシタールさんに、はい残念賞のクッキー」
レイナ「いるか!」
261それも名無しだ:2010/03/16(火) 20:11:36 ID:0tFYaYVE
こっそりチェリーを卒業してる奴↓
262それも名無しだ:2010/03/16(火) 20:44:14 ID:MbBkWzJG
錯乱坊はサンデー本誌の連載終了で卒業したなぁ・・・・
263それも名無しだ:2010/03/16(火) 22:04:50 ID:UNqNPWzJ
本人も気づかないうちにチェリー卒業させられた(かもしれない)久保とか
実はメイド(銃奴隷な方)食べ放題なアオラとか

ほかは大体捨てるとバッドエンド直行しそうな奴らばかり
264それも名無しだ:2010/03/17(水) 00:32:07 ID:7u5ci9P6
>>252-258
GJ
ロボくんとラーナには頑張って無機物と有機物の壁を超えて欲しいな
でもマーズにチンコってついてんのかな
265それも名無しだ:2010/03/17(水) 05:14:35 ID:Ixrg+omt
発想を逆転させてラーナに付ければいいんじゃね?
266それも名無しだ:2010/03/17(水) 23:40:58 ID:UHHeAAYl
ミスティリカ「こないだね、実家に帰ったんですよ、実家。ええ、久しぶりに」
ルサイケ「・・・・・・」
ミスティリカ「そしたらねえ、お父さんのキャラスレが
 いつの間にか31スレ目に突入してたんですよ!」
ルサイケ「・・・・・・」
ミスティリカ「すごくないですか?
 アラドさんとゼオラさんの子供に並んじゃってますよ」
ルサイケ「・・・・・・」
ミスティリカ「考えようによっては、
 アラドさんとゼオラさん二人がかりでうちのお父さん一人分てことですよ。
 これはもう、快挙ですよ、快挙!」
ルサイケ「・・・・・・」
ミスティリカ「いやぁ、うちのお父さんはやっぱり人気者だったんですね」
ルサイケ「・・・・・・」

 【ライブハウス】
ルサイケ「・・・・・・」
レラ「・・・・・・」

ヴィレアム「あれ、ルサイケが来てるなんて珍しいな」
キャクトラ「レラ殿と話し込んでいらっしゃる」
ヴィレアム「なんていってるんだ?」
キャクトラ「なんか可愛そうでかける言葉が見つからなかったとお弱りの様子」
267それも名無しだ:2010/03/18(木) 03:45:39 ID:qtCNj1QU
アンジェリカは家庭環境のせいで精神が壊れてしまったんじゃなかろうか
268それも名無しだ:2010/03/18(木) 23:56:05 ID:8hHcyKRy
 ◆
 身ひとつに美食を好まず。
 宮本武蔵はそう書き表している。
 両脚の鋼を床に着け、親指を重ねて正座をする。
 背筋を伸ばし、正面を見る。上体を前に傾け、両手を前に滑らせるようにして両膝の前
に着ける。両手の人差し指と親指で三角形を作り、その中央に鼻先を埋めるようにして
頭を下げる。
 頭を上げ、両手を足の上に軽く置く。そのまま、しばし黙想する。
 しんと静まりかえった道場の空気に香りが加わった。外で咲いている花からだろうか。
その香りを、無視するでもなく心の中から追い出す。
 心を無に、ただただ静謐の境地に向かっていく。
 長く深く呼吸をして、ゆっくりと右足を立てる。左足を起こし、立ち上がる。
 竹刀は左手に持ち、立礼。それから竹刀を腰まで上げ、左手の親指を鍔にかける。3歩
前進し、右手で竹刀を握り左手で柄頭を握って竹刀を構え、蹲踞の姿勢を取る。
 蹲踞のまま、ふたたび心を無にする。
 俺の名はゼフィア・ゾンボルト。このOG学園高等部で剣道部の主将をしている。ただ
し、幽霊部員ばかりでまともに活動しているのは俺一人だ。

 ◆
「あっ、せんぱぁい」

 今日も、彼女はぱたぱたと道場に入ってくる。

「礼くらいせんか」
「へ、なんでですか」

 道場に入るときには一礼をする。武道をする人間にとっては当たり前のことだ。近ごろ
では年数を重ねるたびに礼をしなくなる人間が多いから、嘆かわしいことだ。

「そんなことより先輩、駅前のパチンコ屋に『CRトップをねらえ』が入ったんですよ。
 行きましょうよ、ね、行きましょうよ」

 彼女の名前はミスティリカ・レックス。生まれも育ちも地球だが、両親はアトリーム
というすでに滅亡してしまった惑星で産まれた異星人だ。だからなのか、地球の常識に
少し疎いところがある。
 どうやら俺は、彼女に気に入られてしまったらしい。毎日道場に来ては、俺をパチンコ
に誘ってくる。
 パチンコ。なんと呪わしい言葉なのだろう。あの、銀玉を弾く感触、ヘソ入賞からの
演出、リーチがかかったときの高揚感、大当たりが出たときの虚脱感にも似た達成感。
どれをとっても麻薬のような強制力を持つ。ひと頃、俺は彼女の言葉に乗るままにパチ
ンコに熱中してしまった時期がある。痛恨の極みだ。
269それも名無しだ:2010/03/18(木) 23:57:06 ID:8hHcyKRy
「パチンコは、もうやらん」
「ええ、なんでですか、やりましょうよ」
「やらんといったらやらん!」

 パチンコは恐ろしい遊戯だ。大量の時間とカネを消費し、得るものはあまりにも少ない。
あんなものは、もう2度とやってはいけない。1度でもやってしまったら、またズブズブと
あの無為な時期に戻ってしまうような気がする。背筋にぶると悪寒が走る。

「レックス、お前はなぜそう、俺にパチンコをやらせようとする」
「だぁって、剣道やってる先輩も好きですけど、剣道を踏み外した先輩はもっと好きなんですもの」

 レックスは裸足でぺたぺたと俺の前まで歩いてくると、すとんと座り込む。当然正座で
はなく、膝を崩している。短すぎるスカートから、白い太腿が半ば以上露出していた。

「宮本武蔵は」
「あっ、ちょっと、待って、ストップ。
 わたし、まだ『バガボンド』5巻までしか読んでないんですよ。
 ネタバレやめてください」

 なんと嘆かわしい。

「レックス、お前はまだ若い」
「先輩は見た目若くありませんけどね」
「俺に道を踏み外させようと血道をあけているわけにはいかんだろう」
「まあ、バイトとかしてますけどお」

 俺にパチンコの資金を融通していたのは彼女だった。なぜ身銭を切ってまで俺を堕落
させようとするのか理解に苦しむが、事実やっているのだから仕方がない。

「毎日道場に来るなら、どうだ。いっそ剣道部に入ってみないか」
「ええ、ヤですよ。汗臭い」
「いいから、構えろ」

 もはや問答無用。彼女をどうにかしない限り、俺は永久にパチンコに誘われ続ける。
ふたたびパチンコという名の魔道に足を踏み入れるわけにはいかない。
 俺はレックスに向かって竹刀を放り投げた。

「行くぞ!」

 レックスが竹刀を拾い、あたふたと立ち上がった。
270それも名無しだ:2010/03/18(木) 23:58:06 ID:8hHcyKRy
「メェーンッ!」
「わっ、わっ」

 レックスはばたばたと足音を鳴らしながら道場の中を逃げ回る。
 やはり、素人だ。それに、女性な上に年下だ。本気を出すわけにはいかない。軽く面
を一本入れて終わりにしよう。
 俺は中段に構え、レックス目がけて踏み込んでいった。
 ダメだ。打ち込めない。レックスはまたばたばたと俺の間合いの外に行ってしまう。

「尋常に勝負せい!」
「えぇ〜、汗臭い」
「来ないのならこちらから行くぞ!」
「もう来てるじゃないですかぁ」

 踏み込む。また、ダメだ。打ち込めない。レックスはばたばたと逃げていく。しかし、
完全に逃げているわけではない。知ってか知らずか、俺の間合いの一歩外という距離を
保っている。経験者であれば、もう10本は打ち返して来るところだ。
 素人には違いない。しかし、ひょっとしたら才能があるのかもしれない。
 手加減の必要はないのかもしれない。
 俺は竹刀を構え直した。左足を前に出し、剣を持った右手を耳のあたりまで上げて左手
を軽く添える。八相の構えに似ているが、違う。示現流、蜻蛉の構え。幕末の昔、新撰組
すらも震え上がらせた構えだ。

「ちえぇぇぇぇいっ!」

 裂帛の気合いを込めて打ち込む。外れた。レックスはまたしても避けた。しかも、後ろ
にではない。横に滑るようにして避けた。
 間合いに踏み込まれた。示現流は二の太刀いらず。一撃をかわされたあとの隙が大きい。

「え? えっと、メン」

 コツンと、レックスの竹刀が俺の眉間を打った。

 ◆
 なんという油断。ビギナーズラックなどではない。純然たる、俺の心に出来た隙、いや、
慢心が原因だ。
 ゾンボルト家の道場で、俺は黙々と素振りを繰り返していた。
 心を無に、無に。ダメだ。出来ない。翻るスカートから覗く太ももが脳裏をかすめる。
いかん、いかん。こんなことではまったくダメだ。
271それも名無しだ:2010/03/18(木) 23:58:49 ID:8hHcyKRy
「愚息」

 いつの間にか、道場の上座に親父殿がいた。
 父は、示現流の達人だ。今でも軍で剣道を教えている。その父親に、俺はいつか勝ち
たいと思っている。もっとも、今の今まで勝てたことは一度もない。

「また負けたのか」

 また、というのが癇に障った。そういつもいつも負けているように思われているのか、
俺は。少なくとも公式試合で、同世代の選手とやって負けたことは一度もない。

「構えろ」

 言われるままに、俺は親父殿の前で中段を構えた。

「ちぇぇすとぉーっ!」

 まさに裂帛の気合いだった。防御の構えをとる時間もない。小手打ち。俺の竹刀は
無様に床の上に転がった。手首がじんと痺れる。

「お前は、なんのために剣を持っている」
「それは、もちろん親父殿を」
「俺は、やがて老いる。お前は俺が老いるまで待つのか」
「そんなわけは」
「俺を負かしたあと、お前はどうするつもりだ」
「それは」

 愕然とした。永遠の目標であると思われていた親父殿も、気付けば髪に白いものが
混じり始めている。本人がいうまでもなく、老いる日はそう遠くない。
 親父殿に勝つ。それが俺の目標だった。しかし、そのあとは。そう訊かれると、
まったくなにも思いつかない。

「しばらく、剣を持つのをやめろ」

 怒っているわけでも失望しているわけでもない。ただ淡々と言い残し、親父殿は道場
から出て行った。
272それも名無しだ:2010/03/18(木) 23:59:29 ID:8hHcyKRy
 ◆
 いったい、俺はどうしてしまったのだろうか。俺はこうまでに弱かったのだろうか。
 その日、俺は部活に出るでもなくOG町の真ん中を貫く川の縁に座り込んでいた。

「おう、どうした、坊主」

 背後から、ぬっと大きな影がかかった。重震のマグナス氏だった。
 重震のマグナス氏は、元はこの地球を侵略してきた修羅という一団の将軍だった。
現在はイスルギという会社で営業の仕事をやっている。大柄ながら動きは素早く、竹刀
を取っても俺はとても敵わない。俺が勝てない人間の一人だった。

「なに黄昏れてんだよ」

 どっこいせと俺の横に腰掛けて、重震のマグナスしはショートホープに火を点ける。
美味そうに煙を吸うと、タラコ唇でにっと俺に笑いかけた。

「父に、剣を持つなといわれました」
「へえ、あの親父が、えっらそうに」
「俺は、もうどうしたらいいのか」
「甘物でも食えばいいんじゃねえのかあ」
「しかし武蔵は」
「ムサシ? ああ、この世界で有名な剣の修羅な」
「ご存じでしたか」
「『五輪の書』っつったか。俺様もざっと目を通してみたが、ありゃくだらねえな」
「マグナス氏! いかに氏の御言葉でも、それは」
「だって、あれ、団塊世代の自叙伝みてえなもんだろ」
「ダンカイ?」
「ああ、坊主の歳じゃ知らねえか。
 戦後復興とか、学生運動とか、バブル経済とか、全部見た世代をそう言うんだとよ。
 そういう連中がな、定年して暇になったら、たいてい自分の人生ってのを振り返るんだとよ。
 ムサシってのが『五輪の書』を書いたのも、60のときだろ?
 似たようなもんじゃねえのか?」
「しかし」
「いい若ぇモンが、オッサンの昔話に付き合うもんじゃねえよ」

 こんな説教するようじゃ、俺もオッサンだな。ぺしんと額を叩き、重震のマグナス氏は
からからと笑った。
273それも名無しだ:2010/03/19(金) 00:00:18 ID:8hHcyKRy
 ◆
 俺はなぜ剣をやるのか。
 その答えはまだ出ない。しかし、それでも、俺はまだ剣を志している。

「せんぱーい」

 そして彼女は、今日も校門で俺を待ちかまえていた。

「ねえねえ、部活やらないんならパチンコやりましょうよ、パチンコ!」
「パチンコはやらない」
「ちえー」
「その代わり」
「なんです?」
「甘味でも、食べにいかないか」
「は?」

 レックスは虚を突かれたような顔をした。

「ちょっと、どうしちゃったんですか。先輩」
「身ひとつに美食を好まず、宮本武蔵はそういった」
「ちょっと話が見えないんですけど」
「宮本武蔵はもう卒業だ。これからは、武士道で行く」
「新渡戸稲造ですか」
「それとも違う」

 俺は、俺の人生を歩むしかないのだ。それこそが、俺の武士道なのだ。


274それも名無しだ:2010/03/19(金) 22:55:56 ID:IwLSM+xu
GJ!

そしてゼフィア、これで何本目のフラグだー!
フラグというより兄貴ポジでアンジェリカをまともにするルート期待。
275それも名無しだ:2010/03/20(土) 01:55:32 ID:bNGA/UsP
フォルカの子とかは出てこないの?
276それも名無しだ:2010/03/21(日) 01:10:39 ID:S0d6NACN
 びゅおおおお

ランディ「すごい風だなあ」
克夜「誰か、スカートの短い女子通らないかなあ」
ランディ「お前は爽やかな顔してろくでもないこというよな」
277それも名無しだ:2010/03/21(日) 02:08:39 ID:4GCwzH9e
アークとかって御曹司だけど、SPは着いてないのかな
278それも名無しだ:2010/03/21(日) 02:16:32 ID:f2S/iTB6
>>276
ひらっ
克夜「おおっ!スカートが!」
ランディ「おちつけ。あれはスカートの下にスパッツはいたマリちゃんだ」

ひらひらっ
克夜「おおおおっ!今度こそスカートが!」
ランディ「…。あれ、スレイチェル先輩だぞ」

ひらひらひらひらっ
克夜「こ、今度こそぉぉぉっ!見えた!黒いはかまの下の白!」
ランディ「……」
ゼフィア「……」

スレイチェル「どうした、友よ
279それも名無しだ:2010/03/21(日) 02:18:08 ID:f2S/iTB6
続き

ゼフィア「……今日、俺のフンチラをガン見してるやからがいてな。
痴漢される女子の気持ちが少し分った・・・」

克夜「うーんうーんうーん」
ランディ「そら寝込むわなあ、ゼフィア先輩のフンチラ拝見じゃ」
280それも名無しだ:2010/03/21(日) 04:22:21 ID:S9nQAYEc
 びゅおおおお

マーズ「む〜、アレだなー、視点の低いおれにゃー、
 天国とゆーか、目の毒のよーなコウケイだなあー」

 ガチャガチャガチャ
マーズ「しかし、なんだね。
 4本足に戻るとぱたりと色気が湧かなくなっちまったなー。
 やっぱアレかなー。
 ある種3本足になってたから、女の子のワナに引っかかっちまうよーな
 シュータイさらしたのかなー」

 びゅおおおおおおおお
 ぴらっ
ミスティリカ「いやぁん」
マーズ「ふぎゃっ!」

ラーナ「ロボくん、どうしたんですか、そんなところで縮こまって」
マーズ「やだやだ、女の子コワい、グロい」
ラーナ「なにを見たんですか」
281それも名無しだ:2010/03/21(日) 17:48:30 ID:9WNfGzPE
>>77-79
ハザリアが好きなのってユウカなんだよな

体含め、女として思慕するのがユウカで
マリとは男女とか超越してる感じがする

このスレで複数の男キャラに想われてるのもユウカだけだっけか
282それも名無しだ:2010/03/21(日) 19:46:04 ID:KK7IUDCR
クォヴレー ← ゼラド ←ヴィレアム ←レイナ

最近克夜がレイナにちょっかいかけたりしてる。

ラン ← ゼフィア ←ミスティリカ
      ↑
     スレイチェル

あとはミツハルがアイミにちょっかいかけたりスレイチェルに粉かけたりしてる。
ハザリアのユウカのアレは単にビジュアル的が好みっていうだけだろう。
283それも名無しだ:2010/03/21(日) 22:05:56 ID:dcgHh++Q
レラ「………」

ビュゥゥッ

キャクトラ「あっ!レラ殿が風に飛ばされた!」
ヴィレアム「ちょっ」

アーク「(どむっ!)んぐっ!ってレラ公?なんだ急に飛び込んできて」

キャクトラ「ふぅ、どうやら通りすがりのアーク殿に当たって事なきを得たようですね」
ヴィレアム「お前もうちょっと肉食った方がいいと思うぞ。さっき飛ばされてたルサイケ
      と一緒に」
レラ「………」
キャクトラ「『食べても太らないんだから仕方ない?』それは困りましたね」
アーク「その前に…俺を見てなんかあるんじゃないかな………」←ボロボロの状態のアーク
284それも名無しだ:2010/03/21(日) 22:43:24 ID:vJwf7ZLK
          _,, - ─ - 、.,_  .∧∧∧
       ,r '":::::::::::::::::::::::::::::<な僕本>
     ,.'::::π::::::::::;:::'::::::':::::::.<んも.当>
    ,':∂::::::::::::::::γ:::::::;:::::::::<でロは>
    ;:::::γ ◎`ヽ::::::::::::::;:::::::<すリ  >
    i":;;;::|    |::r:ン::::::::::::::< .コ  >
     '!:;;;;:| ,__ノ:::::::::::::::::::::'< .ン  >
    癶:::::||::::::::::::λ::::::::::;:::::::.∨∨∨
      、.(__)::::::::::ン::::::::::::::::::::;:::::::, '
      ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,.-'´
         ` ' ー - - ー ''
285それも名無しだ:2010/03/21(日) 23:49:52 ID:vJwf7ZLK
 びゅおおおお

ランル「ひゃっ、すごか風っちゃ」
ランド「危ねえな。ちゃんとお父さんの手につかまっとけ」
ランル「もう、子供じゃなかのに、恥ずかしいっちゃ」

ラーナ「かっこいい」
ランル「カッコよくなかよ。うちのパパンと来たら、よそのお父さんよりオッサンだし」
ランド「ははは、ひでえなあ」
ラーナ「うちのお父さんひょろひょろだから、ランドさんはかっこいいです」

 【マーズの事務所】
マーズ「むぐっ、むぐっ」
ミズル「マーくんさー、マーくんが腹筋して、筋肉って付くもんなの?」
286それも名無しだ:2010/03/22(月) 13:51:51 ID:ZEINW70a
ミズル「ひどい風だよPちゃん、自称風使いだったらなんとかしてよ」
ランディ「風の使い手じゃなくて風の魔装機神な!?あと乗り手であって風はあやつれねー。
     それよりデスピニスさんがこんな風の強い日なのにミニスカでスーパー行こうと
     俺を誘ってくるのだが」
克夜「このくらい風が強いと母達の胸も揺れそうな感じだね」
ランディ「風が吹いたくらいで揺れる胸はどうかと思うぞ、俺は」
287それも名無しだ:2010/03/23(火) 02:40:18 ID:cTVAbT8E
統亜「ランちゃーん!」ぷるんっ
芽夜「どうも」ぷるるるんっ

ランディ「うわっ、気持ち悪っ!
 お前らの胸、なんでそんなに揺れてんだ」
克夜「コラ、妹たち。兄はいつもいっているだろう。
 風の日に外に出ちゃダメだ!
 こういう子豚のエロい視線に襲われることになるからな」
ランディ「胸の方が問題だって考えないのか、お前達は!」

克夜「ところで、生意気にも魔装鬼神がリメイクされてしまうらしいよ」
ランディ「生意気とはなんだ」
芽夜「どうせウィンキークォリティです」
統亜「横にずさーっと滑る感じだよ」
芽夜「いまどき戦闘デモカットなしとかです」
克夜「武器も一括改造できないに違いないね!」
ランディ「お前ら、もっと魔装鬼神に期待しろーっ!」
288それも名無しだ:2010/03/23(火) 10:47:31 ID:ufCSs5LA
マキネ「ばかやろーっ!」
克夜「がふっ」
マキネ「武器の一括改造なんて邪道! 愛する武器を一途に鍛えてこそ、
 強くなったときが嬉しいんだ!
 知らないのか、ラヴァージェットがトーテムコールになった時のあの感動を!
 それならと期待してグランドナパームをフル改造しても何も起きなかった時の
 あのがっかり感を!」
芽夜「知りません」
統亜「てか、がっかりしちゃ駄目じゃん」
ランディ「つか、そんなマイナーな機体ばっか使ってたのか」
マキネ「うるさいうるさい! エリスさんがイメチェンした理由も知らないくせに!」
克夜「あれ、ロドニーさんの好みを調べてプチ整形したってマジかなあ。
 いいなあ、俺もそれくらい真剣に想ってくれる女の子が複数いたらなあ」
ランディ「なんでそんな情報だけはしっかり押さえてるんだ、お前」
芽夜「プチ整形までするような子が複数いたら重いと思いますけど」
統亜「あれ、何の話してたっけ?」
ランディ「魔装機神の話だよ!」
克夜「そうそう、きっとアニメーションしないよね」
芽夜「戦艦の中を時間いっぱいうろついても、誰にも会えないまま
 インターミッションが終わったりするよ」
ランディ「混ざってるよ!」
289それも名無しだ:2010/03/23(火) 16:04:50 ID:NPqJM0m/
ハザリア「ヴィレアムよ」
ヴィレアム「……。なんだよ」
ハザリア「その返事までの微妙な間がなんなのかは聞きたいがやめておこう。お前はバランガの体をどう思う?」
ヴィレアム「な、なにをいって
ハザリア「だからお前はあのむやみにデカ胸のくせに他はやせており筋肉もまあ健康的なレベルでついているバランガの体を見てどう思うのか、率直にいえば劣情を催すのかと聞いているのだ!」
ヴィレアム「やめろ!大声でそういうこと言うのをやめろ!俺の前で言うのをやめろ!他人の振り出来ない距離でいうのをやめろ!」
ハザリア「どうなのだ!イエスかノーで答えろ!」
ヴィレアム「なんでお前にそんなこと教えなきゃいけないんだ!」
ハザリア「ああもういい、その反応で答えは分かった」

ハザリア「……」

ルナ「ようやく暖かくなってきたな…」
ハザリア「(バタン!)」
ルナ「きゃ…ノ、ノックくらいせよ!」
ハザリア「……」
ルナ「何か用か?見ての通り着替え中なのだが」
ハザリア「(じろじろ)」
ルナ「なんなのだ!人の下着姿をじろじろ見るでない!」
ハザリア「ふむ。もういい、邪魔したな」(バタン)
ルナ「??」

ルル「限界など〜♪知らない〜♪意味ない〜♪」
ハザリア「(バタン!)」
ルル「まあお兄様wいくら妹とはいえ女性が着替えている真っ最中にどうどうと部屋に乗り込んでくるその面の皮の厚さは感嘆に値しますわwそれはもう一度引っぺがして厚さを計測してみたくなるくらいにw」
ハザリア「(じ〜…)」
ルル「?いつもの二枚舌はどうなさったのです?無言で舐めるような視線を送ってくるお兄様を見ているとルルは拷問
ハザリア「う〜む…」(バタン)
ルル「あら?襲いに来たわけではないみたいですのね」

ラン「ふぅ…ウチやっぱり指導者としての才能ないんかなぁ…ん?」
ハザリア「(バタン!)」
ラン「やっぱり坊か。どないしたの?ウチ今からシャワーなんやけど」
ハザリア「……」
ラン「??なんやの?ウチの体になんかついとる?」
ハザリア「なんでもない」(バタン)
ラン「なんや今日は元気ないなぁ」


ハザリア「ぬぅ…」
リトゥ「どうしたの?珍しく焦った顔してるけど」
ハザリア「眼鏡よ…お前は俺をどう思う?」
リトゥ「えっ!?…いやあの…いきなりそういうこと聞かれても…あ、もちろん嫌いとかそういうんじゃないんだよ?ただうまく言葉に出来ないっていうか
ハザリア「無駄にプロポーションの良い体型やロリ、アスリート的体型を見ても特に何も感じなかった…まさか俺は感性が普通と違うのか…?」
リトゥ「(いまさら?)」
ハザリア「いや断定はまだはやいか、あとは幼女体型…太め…熟女…ともなれば
リトゥ「ハザリア君!?いったい何を始めるつもりなの!?」
290それも名無しだ:2010/03/23(火) 22:33:44 ID:GehjCxyY
妹はともかく
ハザリアの幼馴染達は耐性強いんだな
2,3歳の頃はみんな一緒に風呂とか入ってたのかもな

しかしあまり女性だらけの環境で育つとオ○マに育っちゃう危険があったのは秘密だ
291それも名無しだ:2010/03/23(火) 22:54:15 ID:YLzFgiyw
ハザリアー、イグニションがいるぞー。
292それも名無しだ:2010/03/23(火) 23:32:07 ID:ZmA6l5oz
ラン「みんなー、オフロはいるよー」

ルル「わー、オフロ! オフロ!」
ハザリア「ふんっ、おんななんかとフロにはいれるか!」
ルナ「ダメだよハザリア、ちゃんとはいらないと」
ルル「あにうえー、あにうえー」
ハザリア「だっ、だまれ、だまれよ!」

ラン「はいはい、やいのやいのゆっとらんと、さっさとオフロはいるよー」

〜°。〜°。〜°。〜°。〜°。〜°。〜°。〜°。〜°。〜°。

ヴィレアム「そういう状態がいくつまで続いたんだ?」
ハザリア「ばっ、馬鹿にするなっ! せいぜい小6までだ!」
ヴィレアム「十分成長してるじゃないかコノヤロー!」
293それも名無しだ:2010/03/24(水) 00:36:19 ID:3NQhEyM5
ミツハル「ねえねえ、任天堂から立体映像のDSが出るらしいよ」
ランディ「発売予定は来年の3月か・・・・・・。
 でも、これを使えば魔装機神が3Dに・・・・・・!」

ミツハル「これを使えばラブプラスが3Dに!」
ランディ「あんたラブプラスのことしか頭にないのかよ!」
ミツハル「失礼だな。仕事とラブプラスはきっちり等分してるよ」
ランディ「頭の中にその2択しかないっていうのもひととしてどうなんだよ!」
294それも名無しだ:2010/03/24(水) 01:07:25 ID:B78ZtpG3
ハザリアもハザリアだが体見られてまったく動じてない女性陣も大概だなw



ラン「へ〜、女ばっかの環境で育つとオ○マになる危険があるんやて」
ハザリア「Yes!We can!って何を言わせる!?」
ラン「あはははははっ!流石坊、ナイスノリ突っ込みやなぁw」
ルナ「ふふ…いや、笑ってなどおらんぞ?…くw」
ルル「ああお兄様w知識人気取りなうえにユーモアまで心得ていらっしゃるなんてw」
ハザリア「黙れよ!ちょっと混乱しただけだ!ええいこれだから女という生き物は!」

ヴィレアム「凄く蹴りを入れたい…今なら究極ゲシュペンストキックも出せる気がする…」
ゼフィア「今なら斬艦刀を操れる気がする」
キャクトラ「今なら生身でヤラーイリュージョン出来そうな気がします」
アオラ「いや特に何も…」
アルマナ&久保「「ルナの生着替えを見た…?」」
「「「「この二人を止めろーーー!!」」」」
295それも名無しだ:2010/03/24(水) 06:36:38 ID:kdTjnpY4
つーかハザリア、周囲から♂あつかいされてないぞ、お前www
296それも名無しだ:2010/03/24(水) 19:38:32 ID:JtGFd6fc
ハザリアはなんていうか、外に女作りまくっても
マリにだけは手を出さないとか、歪んだことをしそうだ。
297それも名無しだ:2010/03/24(水) 20:24:05 ID:c6QDlDlO
・・・・何故だろう?マリをものすごく大切にしてるように読めた。
298それも名無しだ:2010/03/24(水) 21:29:16 ID:WcJR/XWn
芸術家にありそうな両刀系に見えてきた。>ハザリア
299それも名無しだ:2010/03/24(水) 22:07:52 ID:miBL8D/t
>>298
いや、ハザリアにその気は無いだろ
むしろ、まともな性欲があるのかないのか、かなり怪しい男だし
300それも名無しだ:2010/03/24(水) 22:08:57 ID:P08Ajr1y
もうめんどくさいからハザリアはエンドレスフロンティアに行って
EXCEEDキャラの子供とくっつくでいいよ。
301それも名無しだ:2010/03/25(木) 00:57:52 ID:M+idkm9B
ゼラド「うぅっ」
ヴィレアム「ゼラド、起きてくれ、ゼラド」
ゼラド「あれ? わたし、わたしは、誰?」
ヴィレアム「ゼラド? なにふざけてるんだ」
ゼラド「ふざけるならもっと気の効いてるこというよ。
 う〜ん、ダメ、思い出せない。記憶喪失っていうのみたい」
ヴィレアム「どうしたんだゼラド。
 お前はゼラド・バランガ。俺はヴィレアム・イェーガー。
 俺たちはあのとき、光に包まれて。
 あれ? なんだ? 困ったぞ、俺も自分がどこから来たかわからない」
ゼラド「えぇ〜、どうするの、この状況」
ヴィレアム「どうしよう」
ゼラド「まず、整理しよう。
 わたしの名前はゼラド・バランガ。
 名前については、わたしも覚えてたの」
ヴィレアム「それから、え〜と、ダメだ、思い出せない」
ゼラド「あなたは、わたしの名前知ってたよね。
 わたしの知り合いなのかな」
ヴィレアム「うん、たぶん」
ゼラド「ここ、どこだろ? 戦艦の中?」
ヴィレアム「とにかく、歩いてみよう。なにか分かるかもしれない

ヴィレアム「これは、資材用のエレベーターか?」
ゼラド「誰か来るよ」

 うぃいいん

タカヤ「あっ」
レタス「あら」

ヴィレアム「ゼラド、下がれ!」
ゼラド「なんて格好してるの、あなた!」
ヴィレアム「股下何センチなんだ、その衣装!」
ゼラド「胸もそんなにはだけちゃって!」
タカヤ「俺だってしたくてこんな格好してるんじゃない!」
ゼラド「そっちのあなたはガンマンみたいな格好してるけど!」
レタス「タカヤさんの格好については見なかったことに!」
タカヤ「君も少しはフォローしろよ!」

ゼラド「タカヤ・・・・・・、くん?」
ヴィレアム「う〜ん、なんか聞き覚えがあるような」
ゼラド「わたしも」
タカヤ「君たちもか」
ゼラド「『も』って、まさか」
タカヤ「俺の名はタカヤ・ナンブ。実は記憶喪失なんだ」
レタス「わたくしはレタス・シングウジ。覚えていたのは名前だけなんですの」
ヴィレアム「記憶喪失者が4人に増えただけじゃないか、ばかーっ!」
302それも名無しだ:2010/03/25(木) 00:58:44 ID:M+idkm9B
タカヤ「俺たちは1ヶ月くらい前に、
 ここからちょっと行ったところにあるトレイデル・シュタットっていう街で行き倒れてたんだ」
レタス「行き倒れてた上に記憶もなくて」
ゼラド「それで、タカヤくんはどうしてそんな格好を?」
タカヤ「なぜか脱げないんだよ、これ」
ヴィレアム「呪いのアイテムかよ」

タカヤ「君たちは?」
ヴィレアム「さっき、すぐそこで気が付いたばっかりだ」
ゼラド「なんにも覚えてなくて、お腹も空いたし」ぐぅ〜
レタス「記憶喪失でもなんでも、おゼゼを稼がないとご飯が食べていけないのは当然でしてよ」
タカヤ「仕方ないから俺たち、賞金稼ぎをやって暮らしてるんだ」
レタス「ここには賞金首を探してやって来たのでしてよ」
タカヤ「まいったなあ、収入のアテが外れてしまった。
 今日の晩ご飯どうしよう」
レタス「だから、わたしはあのままカジノで稼ごうといったじゃありませんの」
タカヤ「ギャンブルで身を立てようなんて、ロクな考えじゃないよ」
レタス「やかましいこと! それでは、今晩の宿代と食費はどうするんですの?」
タカヤ「それは」

ヴィレアム「なあ、あんたたちは1ヶ月もここにいるなら、少しはまわりのことわかるだろ?
 ちょっと案内してくれないか」
ゼラド「わたしたち、なにもわかんないし」
タカヤ「べつに構わないよ」
レタス「まったく、お人好しなんですから」

 【トレイデル・シュタット】
???「ダメにゃ。そんな無名のヘッポコ画家の個展なんか、考えられニャいニャ」
マーズ「おねげーだよ、ぜってーブレイクすっから、このガカは!」
???「おととい来やがれニャ」

マーズ「うっうっ、カネも名もねーって悲しーね、ミズッちゃん」
ミズル「マーくんマーくん、もう無理しなくていいよ。
 おれもエントツ掃除とかのバイトするし」
マーズ「ダメだよミズッちゃん! ミズッちゃんはアーティストなのだから!
 手をケガするよーな仕事しちゃー!」
ミズル「マーくーん!」
マーズ「ミズッちゃーん!」

ヴィレアム「わっ、足が4本!?」
ゼラド「大丈夫だよ、ヴィレアムくん。あの子、モンスターってわけじゃなさそうだし」

タカヤ「マーズ、すまないけど、また仕事をまわしてくれないかな」
マーズ「なに、おにーさん。まーた賞金首取り損ねたの?
 しょーがねーな」
レタス「なにもこんな幼児に頭を下げなくたって!」
303それも名無しだ:2010/03/25(木) 00:59:47 ID:M+idkm9B
ヴィレアム「知り合いか?」
タカヤ「あ、うん。マーズっていうんだ」
マーズ「ここにやって来るまでなにをしてたか、メモリーがねーんだ」
ヴィレアム「また記憶喪失者かよ!」
マーズ「どーやらおれにゃー商売のノウハウがあるみてーなので、どーにかこーにかやってるけど」
ミズル「ゴメンねゴメンね。おれが、絵を描くしか能がない上に記憶もなくて」
ヴィレアム「そっちも記憶喪失かよ! なんだよこれ!
 なんで会うひと会うひと記憶喪失ばっかりなんだよ!」

ゼラド「でもわたし、ここにいるみんなの顔、どっかで見たことあるような気がするんだよ」
ヴィレアム「う〜ん、それは、俺もそうなんだけど」
タカヤ「たぶん、俺たちは記憶を失う前に知り合いだったんじゃないのかな」
レタス「でも、記憶を失う前はなにをしていたんでしょう」
ゼラド「う〜ん、わたしたち、どう見ても10代なんだけど、お父さんお母さんはどこにいるのかなあ?」

マーズ「ちぇっ、カネにもなんねーこと話しあってんじゃねーよ。
 さーさー、あんたら、記憶もなけりゃーカネもねーんだろ?
 炭坑夫のバイトとミルトカイル石除去の日雇いがあるけど、どっちがいーよ」
タカヤ「う〜ん、取りあえず日銭が稼げるから、ミルトカイル石の方で」
ヴィレアム「現実的だなお前ら!」
ゼラド「ねえねえ、ご飯も大事だけど」
ヴィレアム「どうしたんだ?」
ゼラド「わたしたち、記憶取り戻さなくていいのかな」
タカヤ「あっ!」
ヴィレアム「なんだよ、『あっ』って」
タカヤ「日々の生活に追われて、記憶を取り戻すことをすっかり忘れてた」
レタス「ワーカーホリックなんですの、あなたは」

 タッタッタッタッタッタッ
ミスティリカ「ロボちゃん! 図面を持ってきたわよ!」
マーズ「うえっ、また来た」
ヴィレアム「また増えた」
ミスティリカ「ほらほら、こうやって図で表せばわかるでしょ?」
マーズ「わかんねーよ」
ミスティリカ「だからぁ、ここのハンドルを回すと、ぴょんと銀玉が出て」
マーズ「そんで?」
ミスティリカ「ここのヘソ穴に銀玉が入ったらスロットがまわってぇ」
マーズ「ふーん」
ミスティリカ「見事数字が揃ったら大当たり」
マーズ「へー」
ミスティリカ「赤文字が揃ったら確率変動突入!」
マーズ「何度きーてもよくわかんねーんだけど、そのオモチャはおもしれーのかい?」
ミスティリカ「面白いわよ、そりゃあ。人生傾けるほど!」
マーズ「ん〜と、で、大当たりの確率はどんくれーに設定すんのさ」
ミスティリカ「そうねぇ、甘デジなら1/100、ミドル台で1/300くらいに」
マーズ「そんなアホな設定のオモチャにつぎ込むアホが出るかぁーっ!」
ミスティリカ「それが出るから世の中眼鏡曇るんじゃない!」
マーズ「帰ーれ帰ーれ! あんたの持ってくるハナシはカネになんねーっ!」
ミスティリカ「そんなこといわないで、パチンコ作ってよ!」
304それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:00:54 ID:M+idkm9B
ヴィレアム「また、ヘンなのが来たなあ」
ゼラド「ねえ、ひょっとしてあなたも、記憶がないの?」
ミスティリカ「あっ、実はわたし、記憶喪失なんですよぉ」
ヴィレアム「もういいよ! どうせ全員記憶喪失なんだろ!?」
ミスティリカ「って、一時しのぎでいっちゃったけど、記憶喪失っていうのは嘘くさすぎたかしら?」
ヴィレアム「嘘なのかよ! 記憶あるのかよ! なんだよそれ!」

ミスティリカ「わたしはミスティリカ・レックス。
 あなたたちはゼラド・バランガにヴィレアム・イェーガー。
 わたしたち、OG町っていうところに住んでたんですよ」
ゼラド「へー」
ヴィレアム「なんか、現実感がないなあ」
タカヤ「それで、そのOG町っていうのはどっちの方向にあるんだ?」
ミスティリカ「さあ」
レタス「『さあ』とはなんですの!」
ミスティリカ「だって、わたしも気が付いたらトレイデル・シュタットにいたんですもん」
ヴィレアム「なにが『ですもん』だ!」
ゼラド「結局帰り方はわかんないままかあ」
ミスティリカ「わたしだって、こんなパチンコもない世界にいつまでもいるつもりはありませんよ!」

ゼラド「世界?」
ヴィレアム「おいおい、まるで俺たちが異世界から飛んできたみたいなこというじゃないか」
ミスティリカ「え、違ったんですか? だってOG町とこの街じゃ、文明レベルがまったく違いますよ?」
タカヤ「なんか、思ったより大事になっちゃってるみたいだな」

 ぐぅ〜
ゼラド「それはともかく、お腹減ったぁ〜!」
マーズ「とにかく、仕事だね。さー着いてきな。現場にアンナイすんよ」
タカヤ「現実は厳しいなあ」

 【滅魏城】
 ガッガッガッガッ
ラン「ゼフィアちゃーん、今日はそろそろアガリやて」
ゼフィア「むっ、そうですか」
ラン「今日もお互い、疲れたなあ〜」
ゼフィア「しかし、なぜだか清々しい」
ラン「なんやウチもそんなような気ぃするわ」
ゼフィア「日の出と共に起き、日没と共に就寝する。
 こんな生活が、これほど清々しいとは」
ラン「ヒトとは、かくあるべきやと思うなあ」
ゼフィア「記憶もなしに行き倒れていたときには不安に思ったが、
 このまま土をいじりながら暮らすのも悪くない。そう思えます」
ラン「うちもそんな気ぃするわ」
ゼフィア「いっそ、このまま」
ラン「えっ、それって・・・・・・」
ゼフィア「いやっ、その・・・・・・っ」
305それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:01:59 ID:M+idkm9B
ミスティリカ「ストップストップ、ストォーップ!」
ラン「ひゃっ!」
ゼフィア「またお前か」
ミスティリカ「ダメですよ! 記憶もないまま健全な結論に達しちゃ!」
ゼフィア「健全のなにがいけない!」
ミスティリカ「イヤぁっ! 地道に肉体労働してるゼフィア先輩なんてイヤぁっ!
 ぐずぐずぐずぐずいいながらパチンコにのめり込んでいってくれないとイヤぁっ!」
ゼフィア「だから、なんだそのパチンコというのは」
ミスティリカ「ですから、このハンドルをまわすと銀玉がぁ」
マーズ「図面を出さなくていーから」

ゼラド「なんか、あのひとたちのことも見覚えがあるような」
ヴィレアム「なんでだろう。あのひとはこのままこの世界にいた方が幸せなような気がする」
タカヤ「あのぅ、あなたたちも記憶喪失なんですか?」
ゼフィア「なんだ、お前、その格好は」
タカヤ「あぅ、だから、服装のことは」
レタス「性癖でしてよ」
タカヤ「説明するの面倒くさくなるなよ!」
ラン「せや、ウチらも記憶あらへんねん。かなんわあ」
ミスティリカ「記憶なんかどうでもいいからパチンコ行きましょうよぉ〜」
ヴィレアム「なんで唯一記憶あるのがあんなヘンなのなんだ!」

ゼラド「ねえ、みんなして記憶がなくてヘンな世界にいるのって、どう考えてもヘンだよ」
ヴィレアム「まあ、ヘンだよな」
タカヤ「記憶はともかく服装をなんとかしたいよ、俺は」
レタス「タカヤさんの格好はまあ性癖として受け入れるとして」
タカヤ「性癖っていう方向でまとめようとするなよ!」
ゼラド「とにかく情報を集めようよ!
 マーズくん、図書館みたいなの、どこかにない?」
マーズ「あっけど?」

 【エスメラルダ城塞】
マーズ「この城塞にゃー、小麦粉3袋で売られてきた少女と、
 不死鳥フェニックスの一輝との悲しー恋の伝説があってだね」
タカヤ「なあ、いまから残念なこというけど、不死鳥フェニックスの一輝って、実在しないんだ」
マーズ「ウソだいウソだい! フェニックス一輝はいるもん!」
レタス「タカヤさん、子供をいじめない」
タカヤ「なんで俺が叱られるんだよ」
マーズ「ぐすっ、この奥に、書庫があるはずだけど」

マリ「この本でいいのか?」
リトゥ「ハザリアくん、持ってきたよ」
ユウカ「ゴロゴロしてないでさっさと読みな」
ハザリア「うむ、苦しくない」

ヴィレアム「なあ、取りあえず蹴りを入れていいか?」
ハザリア「うはははは、なんだ貴様は初対面にしては気安いな」
ゼラド「ねえ、ひょっとしてあなたたちも記憶喪失でここに来たの?」
ハザリア「勘のいいのがいるな。
 いかにも、我が名はハザリア・カイツ。記憶喪失だ」
マリ「なんか知らないけど、この城の中にいたんだよな」
リトゥ「自分の名前は覚えてるんだけど」
ユウカ「なにか、ここにいるのがヘヴィに不本意なような気がする」
ヴィレアム「なんでこいつばっかり、こいつばっかり!」
306それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:02:51 ID:M+idkm9B
ゼラド「ここでなにしてたの?」
ハザリア「ウム、どうやら我々は異邦人であるらしい。
 俺が持っていた歴史の教科書と、この書庫にある歴史書とではあまりに内容が違うからな」
リトゥ「それで、元の世界に戻るために書庫の中を調べてたんだけど」
ハザリア「いや? 俺はこの世界の成り立ちが面白くて調べていただけだが?」
マリ「このバカ! 当然のように命令するから、てっきり!」
ユウカ「オーライ、そこに直りな。蹴飛ばしてやる」
ハザリア「フハハハハハ! 苦しくない、いや苦しい!」
ゼラド「それで、なにかわかったの?」
ハザリア「ウム、
 どうやらこの世界は、文明レベルも文化形態も違う複数の世界が融合してしまっているらしい」
タカヤ「帰り方なんかはわかったか?」
ハザリア「面白い世界だから、しばらく滞在してみるというのはどうだろう」
ヴィレアム「なんの解決にもなってないよ!」

 ぐぅ〜〜〜〜
ゼラド「お腹空いたよぉ!」
マーズ「う〜ん、でも、もー現場は閉まっちゃってるからなー」
ヴィレアム「なあ、知り合いなんだったら、今夜の食事代だけでも貸してくれないか?」
マーズ「無職の未成年にカネ貸すわけねーだろ、ばーか」
レタス「なら、行く場所は決まっていましてね?」

 【カジノ】
レタス「ルージュの五番」

 カラカラカラカラカラカラ
タカヤ「なあ、今晩の宿代なら稼いだろ? もうよせよ」
レタス「なんの、まだまだ、倍プッシュでしてよ!」
タカヤ「よせって!」
レタス「そんな格好で記憶もないあなたを、まず養ったのは誰だと思ってるんですの!」
タカヤ「それについては感謝してるからさ!」

ミスティリカ「うふふっ、さあ先輩、パチンコはないけどスロットはありますよ。
 さあ、『エヴァンゲリオン〜魂の軌跡』やりましょ。
 真希波演出見ましょうよぉ〜」
ゼフィア「うぅっ、なぜだ。あの機械を見ると、動悸が止まらない!」
ラン「アカンて、ゼフィアちゃん、ギャンブルはアカンて!」
307それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:04:04 ID:M+idkm9B
 ちーん じゃらじゃらじゃらじゃら
ハザリア「おお、出る出る。ほほぅ、これが仮設5号機演出か。興味深い」
マーズ「わー、多脚型がかっけー」
ヴィレアム「スロットを打ってる場合かーっ!」
ハザリア「フム、貴様、しかしこれはおかしいぞ」
ヴィレアム「なんだよ、顔が近いよ」
ハザリア「このスロット台、コインを入れると精巧な3Dが浮かび上がって来る。
 さらに、チャンスステージからリールを停止するたびにカットインが変わる演出にはアツいものがある。
 この世界の文明レベルを見ると、明らかなオーバーテクノロジーだ。
 なぜこんなものが存在する」
マーズ「そこのヘンなのが図面渡したんじゃねーの」
ミスティリカ「失礼ね。わたしはパチスロよりパチンコ派なのよ」
ヴィレアム「知ったことじゃないよ!」

アーク「なんだ、お前らが来たのか」
タカヤ「あっ!」
ヴィレアム「知ってるのか?」
タカヤ「ああ、アーク・アルトリート。このカジノでずっと勝ち続けてるギャンブラーだ」
アーク「知ってて声かけなかったのかよ、冷てえなあ」
タカヤ「だって、そっちが声かけてこなかったから」
アーク「俺だって、そんな格好したヤツなんてどん引きでちょっと近寄れなかったよ」
タカヤ「格好のことはいうなよ!」
レタス「これは性癖なんですのよ!」
タカヤ「どうして俺をそういう性癖にしたいんだよ、君は!」

ゼラド「あなたは! 記憶があるの?」
アーク「そんなもん、あってもなくてもどうでもいいじゃねえかよ」
ヴィレアム「どういうことだ?」
アーク「見ろよ、この光景。ここじゃギャンブルは御法度じゃねえ。
 いくらだってギャンブルで稼ぐことが出来る。
 これこそ俺が待ち望んでいた世界だよ!」
タカヤ「間違ってるよそんな世界ひととして!」
アーク「男として間違った格好したヤツにいわれたくねえよ」
タカヤ「ギャンブルで家を建てたひとなんていないんだぞ!」

アーク「うるせえ! お前らになにがわかる!
 武者修行に出てたはずなのに、特になにも変わらず帰って来ちまった男の気持ちが!
 唯一の取り柄がギャンブルだったはずなのに、それすらも忘れ去られちまってた俺の気持ちが!
 ここだ! この世界しかねえ!
 俺は、この世界で身を立てる!」
ゼラド「ダメだよアークくん、そんな、引きこもるような真似しちゃ!」
アーク「引きこもる? ああ、そうだな。
 ひょっとしたら、この世界は俺が見てる夢なのかもな」
ゼラド「アーク、くん」
タカヤ「じゃあ、俺のこの格好は」
アーク「知らねえよ、お前の深層心理なんじゃねえの」
ヴィレアム「どうすればいい? どうすればお前は夢から覚める?」
アーク「さあ、俺をギャンブルで負かすしかねえんじゃねえの?」
ゼラド「なにで勝負するの?」
アーク「そうだな、これかな」
308それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:04:51 ID:M+idkm9B
タカヤ「花札、か」
ヴィレアム「だいじょうぶかゼラド、ルールはわかるか?」
ゼラド「うん、おばあちゃんに教わった、ような気がする」
マーズ「タヨリねーなー」

 ぱっぱっぱっぱっぱっ

ゼラド(アークくん、あっさり短冊をそろえた・・・・・・。
 さすが、挑んで来るだけあって運が太い・・・・・・っ)
アーク「コイコイだ」
ゼラド「うっ!」

タカヤ「アークめ、この世界で相当勝負を積んできたな。
 勝負度胸が強くなってる」
レタス「アークさんのコイコイを、あっさり赤短で潰したあなたのいうセリフですの?」
タカヤ「やるじゃんタカヤ。
 でも、負けないぜ。お前を潰さないと、俺はギャンブルネタで身を立てられねえ!」

 ぱっぱっぱっぱっぱっ
ゼラド(来た・・・・・・、猪鹿蝶。でも、ここは、厚く張る!)
ゼラド「コイコイ!」
アーク「はははっ、攻めてくれるじゃねえか!
 こっちは月札だ!」

 ぱっぱっぱっぱっぱっ
ゼラド「コイコイ!」
アーク「へへっ、四光が来て、それか!」

 ばんっ
ゼラド「さらに、五光!」
アーク「うへっ!」

マーズ「どーなったの?」
ヴィレアム「五光札を四枚集めた『四光』っていう役が成立して、さらに『こいこい』をかけたんだ。
 『こいこい』を宣言後、この『四光』は無効になる。
 でも、ゼラドはさらに『五光』をそろえた」
マーズ「ん〜と、つまり?」

アーク「ああ、負けた負けた!」
ヴィレアム「だったら、すぐに俺たちをもとに戻すんだ!」
タカヤ「俺にまともな服を着せるんだ!」
レタス「それは勝手に着ればいいんじゃないんですの」
アーク「は? 俺、そんなこと出来ねえよ」
ヴィレアム「出来ないのかよ! じゃあなんだったんだ、この花札勝負は!」
アーク「だって、あんまり俺に居心地いい世界だったから、
 もう俺のために用意された世界なんじゃないかって思っちゃってさ」
ヴィレアム「なんだよその自意識過剰!」
ゼラド「え〜、じゃあどうやって元に戻ればいいのお!」
ハザリア「騒ぐな。この勝負、無意味ではなかったようだぞ」
309それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:05:48 ID:M+idkm9B
 ばんっ
ゼフィア「・・・・・・っ」
ラン「ゼフィアちゃん?」
ミスティリカ「あっ、ゼフィア先輩の役・・・・・・っ!」
タカヤ「カス九枚に、化け札?」
ゼフィア「違う、俺は、ギャンブルなど!」

ゼラド「あれは!」
タカヤ「ゼフィア先輩の姿が、変わっていく・・・・・・」

ゼフィア「我が名はゼフィア・ゾンボルト!
 パチンコをやらない剣なり!」

 バァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーッ

ゼラド「えっと、どういうこと?」
ハザリア「つまり、奴の禁パチ中のストレスから産まれた世界がここだということだろう!」
タカヤ「どんだけ苦痛だったんだ、禁パチが!」
ミスティリカ「だから無理しないでパチンコやってればよかったのにぃ!」

ゼラド「先輩! 気をしっかり持って!」
ゼフィア「俺は正気だ! ゆえにパチンコをやらない!」
ゼラド「嘘だッ!」
ゼフィア「ぬぅっ?」
ゼラド「先輩はわたしたちから記憶を奪おうとした!
 パチンコをやってた自分のことなんて忘れて欲しかったんだね!
 でも、わたしたちはこうしてまた巡り会った!
 それは、きっとわたしたちが仲間だからだよ!
 なにがあってもなくても仲間だからだよ!
 パチンコをやっててもやってなくても、ゼフィア先輩はわたしたちの仲間なんだよ!」
ゼフィア「ぬ、ぬぅ・・・・・・」
ゼラド「だから、元の先輩に戻ってぇーッ!」
310それも名無しだ:2010/03/25(木) 01:06:31 ID:M+idkm9B

 【OG学園】
ラーダ「大丈夫?」
ゼラド「ラーダさん?」
ラーダ「みんな、校庭に倒れてたのよ」
ゼラド「戻ったんだ」
ラーダ「そして、タカヤくんはなぜか肌も露わな格好をしていたのよ」
ゼラド「えーと」

タカヤ「うーん、うーん」
レタス「タカヤさん、なにかにうなされているような」
マーズ「目ー覚まさねーほーがいーんじゃねーの」

ゼフィア「あんなことをしでかしてしまうなど、まだまだ未熟・・・・・・!」
ラン「ゴメンな、ゼフィアちゃん、
 ゼフィアちゃんがそんなに追い込まれてたやなんて、ウチ、知らんくて」
ミスティリカ「さあ、無理しないでパチンコを打ちに行きましょう」
ゼフィア「い、いや、パチンコは」
ラン「もう無理せんでエエからな」
ミスティリカ「存分に打っていいんですよ、ゼフィア先輩」

アーク「雨降って地面ぬかるみ倒してる感じだな」
311それも名無しだ:2010/03/25(木) 06:33:35 ID:PlPZNCjY
ゼフィア「ええい、もはや問答無用!やらんといったらやらんのだ、パチンコなど!」
スレイチェル「ところで友よ。なぜ友の世界のなかで私が出てこなかったのか、
 とっくりと納得の行く説明をしてもらおうか。バイトしつつ」
ゼフィア「……あー、えー、それはだなー…
 お前の場合パチンコやったとしてもどうせ大当たりしか出さないだろうから」
スレイチェル「そして友よ、我々は今年受験生であったはずだが、
 それもすっかり忘れているのではなかろうな?」
ゼフィア「ちょっとまて、俺は推薦で年末に大学決めてたはずだぞ?
 なんでまた受験しなくてはならないんだ!」
スレイチェル「なにをいってるのだ。今年の四月から高校三年で、
 地獄の受験生活ではないか。いい加減この無限ループに慣れるがいい」
ゼフィア「……俺は今年も進路に悩む一年を過ごすのか……」
312それも名無しだ:2010/03/25(木) 08:21:39 ID:V8LdiJ70
ゼフィア、お前ってヤツは
313それも名無しだ:2010/03/25(木) 22:44:33 ID:59x3vfRW
どうやらタカヤとレタスは1月ほど2人暮らししてた件

タカヤ「さあさあ、早く起きて起きて!」
レタス「きゃっ、急に入ってこないでくださいまし!」
タカヤ「早く顔洗って、ご飯食べる!」
レタス「おかんですの、あなたは」
314それも名無しだ:2010/03/26(金) 00:29:33 ID:yO0k3lhm
パチンコOG前
ゼフィア「結局来てしまった」
ミスティリカ「さあさあ先輩パチンコですよパチンコ!思う存分堕落への銀玉をぶちまけてください!」
ラン「……はぁ」
ゼフィア「いや…その…」

スレイチェル「ほう…またこんなところにいたのか友よ」
ゼフィア「スレイチェル!?」
スレイチェル「……そんなにこんなことがしたいのか」
ミスティリカ「その通り!先輩の体はもはやパチンコなしでは生きていけないのです!」
ラン「……」
スレイチェル「…貴女は止めると思っていましたよ」
ラン「ウチかてこういうのは好かんけど…ゼフィアちゃんそうとう追い詰められてたみたいやし…
スレイチェル「貴女の他のところは認めなくもないが、指導者としては3流以下だ」
ラン「!!」
スレイチェル「よかろう友よ。そこまでパチンコがしたいならすればいい。ついでに私も同伴させてもらおうか。ああ、他の二人には帰ってもらいたいんだがね」
ゼフィア「」
ミスティリカ「えーー!」
ラン「…わかった」
ミスティリカ「駄目ですよーこの人といたら先輩まともな道に戻っちゃいs(ビスッ)」
ラン「あーどないしたのミスティリカちゃん急に倒れちゃってー」
スレイチェル「さあ入ろうではないか友よ」(ガシ!)
ゼフィア「お、おいスレイチェルちょ(バタン)」
ラン「……自己嫌悪やなぁ…」


ちーんじゃらじゃら
スレイチェル「ああもう籠がいっぱいになった。友よ、空の奴はあるか?」
ゼフィア「……ああ」
スレイチェル「楽しいか友よ?私は正直面白くもなんともないが君は楽しめているようでなによりだ。しかしもう少し静かだといいと思わないか?」
ゼフィア「……」
スレイチェル「ええいまた籠がいっぱいだ。友よ、少し分けたいのだが?ああ少しと言わず全部受け取ってくれ。この調子ならあと一時間もあれば同じくらい溜まるだろうしな」
ゼフィア「いや…」
スレイチェル「あまり派手に当てると店の怖い人に目をつけられる、なんて話を子供の時聞いたのだが…まあ君がいるなら心配いらないだろうな」
ゼフィア「……」
スレイチェル「どうした友よ?口数が少ないな?ああ集中しているのか。無理もないなやりたくて仕方なかったことをしているのだから」
ゼフィア「……」
スレイチェル「私は面白いとも思わないことをしているのになんだか気分は高揚しているよ。久々に君と並んで座ってるからかもしれないなあっはっは」
ゼフィア「……」
スレイチェル「しかし当りばかり出るんだなこういうのは。もしかしてあれか?神社の御神籤のように「凶」出すのがむしろ難しいものなのかな?故障かもしれない。でもさっきの台も似たようなものだったな」
ゼフィア「……」
スレイチェル「なんだか顔色が悪いように見えるが…まあ照明の当たり方のせいだろうな。そういえばこの店を出たらどういう予定なんだ友よ?私としては一緒に食事でもしたいところなのだが、今回は君に合わせて別のパチンコ屋に行くとしようか」
ゼフィア「……」
スレイチェル「それにしてもこう玉が出っぱなしだと逆に白けてしまうな。友よ、ちょっと台を交換しないか?見たところ君のほうは全然当たっていないようだからな!」


翌日
ゼフィア「………」
レモン「コーヒー飲む?それにしても酷い顔ね。デビルメイドさんに魂でも抜かれたの?」
ゼフィア「………」
レモン「そういえばうちのタカヤがパチンコがどうとかいってたけど」
ゼフィア「ビクッ」
レモン「ここいらのパチンコ屋が根こそぎにされたとか何とか。なんのことやら」
ゼフィア「ガクガク…」
レモン「パチンコねえ…面白いものなのかしら?あんた経験あるのかしら、ゼフィア?」
ゼフィア「うおおおおおおおお!もう嫌だぁぁぁぁああああ!!」(ガッシャーン!)
レモン「相変わらず面倒な男ねぇ…あら?」
スレイチェル「おはようレモン。実にさわやかな朝だと思わないか?まあ私がさわやかな気分なのは昨日の夜からだがね」
レモン「筋肉男が奇声を上げながら窓から飛び降りたのを除けば悪くないあさね。コーヒー飲む?そこに置いてある奴」
スレイチェル「いただこう」
315それも名無しだ:2010/03/26(金) 00:48:36 ID:nn/fZRjv
>>313
色っぽくねえなあw
タカヤって、実はハザリア並みに性欲が無いのか?
姉2人のおかげで、女性に幻想を持てないだけかもしれんが……

>>314
スレイチェルのSっぷりに噴いたwww
316それも名無しだ:2010/03/26(金) 01:01:12 ID:KNrrB6MG
 ガチャ
タカヤ「ただいま・・・・・・」
レモン「あら、おかえんなさい。どうしたのその格好」
タカヤ「・・・・・・なぜか、脱げないんだ」
レモン「ふーん、まあいいから、早くオフロ入っちゃいなさい」
タカヤ「いや、だから脱げないんだって」

 【茶の間】
キョウスケ「あんな格好で帰ってくるなんて、
 息子は複雑なグレ方をしているのかもしれない」
エクセレン「あなたは結婚を機にギャンブルやめたのにねえ」
キョウスケ(実はたまにこっそり麻雀を打っていたのがいけないのだろうか)
317それも名無しだ:2010/03/26(金) 03:06:09 ID:Ocsn+vfe
>>315
なんかまともに性欲あるのがちみっ子たちくらいのような気がしてきた。
ヴィレアムとかはムッツリなんだろうけど。

ランディ(な、なぜ、隠しておいたエロ本が俺の机の上に・・・・・・?
 まさか、デスピニスさんが・・・・・・!)

ミズル「あ、Pちゃん、ポーズの参考にするのにPちゃんのエロ本借りたよ」
ランディ「うわあぁぁぁぁっ! なにかやたらと恥ずかしいぞ!」

マーズ「ミズッちゃんミズッちゃん! 川辺ですげーエロ本見つけたよ!」
ミズル「マジでぇーっ!?」
318それも名無しだ:2010/03/26(金) 03:18:17 ID:oYzGBLAM
ミスティリカ「ああ、うらやましいわ、タイガー・ウッズの奥さん。
 15人目の愛人が発覚した上に仕事に逃げるような旦那さん持つなんて!
 そりゃ、150億も慰謝料もらってもプレイをやめられないわけよね」
タカヤ「タイガー・ウッズの奥さんはべつにプレイで別居してるわけじゃない」
ミスティリカ「先輩は順調にパチンコ依存症にかかってることだし、
 このままタイガー並の依存症になってくれないかしら」
タカヤ「なんで君はそんなにゼフィア先輩を堕落させたいんだ!」
ミスティリカ「その方が眼鏡曇るからに決まってるじゃない!」
319それも名無しだ:2010/03/26(金) 06:29:39 ID:yKfEhUY2
>>314
GJ
さすが付き合い長いだけのことはあるなあスレイチェルw
320それも名無しだ:2010/03/27(土) 13:02:26 ID:bGTOX06J
ゼフィア「スレイチェル、レポートの意見交換をしたいんだが。時間はあるか?」
スレイチェル「大丈夫だ、と言いたいところなのだがな…今日は予約客が多くてな、店の手伝いをせねばならん」
ゼフィア「手伝おう。その後でなら多少時間もできるだろう」
スレイチェル「…遅くなるやもしれんぞ?」
ゼフィア「賄いを期待させてもらおう」
スレイチェル「恩にきるぞ、友よw」

レイナ「先輩久しぶりに健全モードね」
ルナ「受験のストレスから解放されたせいかの?…されたのだよな?」
ゼラド「良いなぁスレイチェル先輩」
レイナ「何がよ?」
ゼラド「あのさ、こう…ちょっと駄目な感じになっちゃってる男の人を元気づけて立ち直らせるとか、かっこいいなーって思わない?」
ルナ「うむ、ビシッと言ってやることも必要なのだろうな」
レイナ「まああんた達が次に考える事は予想付くけどね」


レイナ「でもさー駄目な感じの久保さんて想像できる?あのミスター鋼鉄の意志の久保さんが、よ?」
ゼラド「……」
ルナ「……」
レイナ「いやそんな頭抱えなくても…」
レイナ「(ていうかそんな事態になっちゃったら冗談抜き宇宙の危機なのよねぇ)」
321それも名無しだ:2010/03/27(土) 19:06:01 ID:fIi17EK9
そんな久保さんだって無職だ!
322それも名無しだ:2010/03/28(日) 00:15:31 ID:4Dv6K8oB
 ミナト・カノウは沈んでいた。

「どうしたんだい?」

 フィリオ・プレスティが声をかけてくる。

「先生、あのニュース聞きましたか?」
「いやな、事件だったね」

 春休みを謳歌する中高生で一杯な、原宿での出来事だった。どこからか「AKBがいる」
というデマが飛び、竹下通りでパニックが起こったのだ。幅5、6メートルの通りに100メー
トルに渡って群集が押し寄せた。打撲や吐き気、過呼吸などを起こして病院にかつぎ込まれ
た子供までいたという。

「俺、悔しいよ。AKBはなんにも悪くないのに、勝手な噂が流れて負傷者まで出ちまうなんて」
「起こってしまったことはしょうがないね」
「フィリオ先生はそれでいいんすか!」

 ミナトはフィリオ先生の顔を見上げた。
 フィリオ・プレスティはミナトにとってドルオタ道の尊敬すべき師匠だった。その師匠の顔
は、深い慚愧の表情に歪んでいた。

「仕方がない、仕方がなかったんだ」
「でも、俺、このままじゃ」
「立つんだ、ミナト・カノウ!」

 フィリオ先生が突然声を張った。

「君は何者だ!」
「俺は、俺はただのドルオタで」
「そうだ、君はドルオタだ。そして空手家だ!
 そんな君がなにかをいいたいというのなら、拳を使うしかない!
 この意味がわかるか、ミナトくん!」

 はっ、とミナトは己の拳を見た。
 拳は、ミナトが見てくれるのを待ちかまえていたかのように握り込まれていた。
323それも名無しだ:2010/03/28(日) 00:16:31 ID:4Dv6K8oB
 ◆
 あれから、何年が経っただろうか。
 控え室の中で、ミナト・カノウはひとり静かに呼吸を整えていた。
 コンディションは万全、アップをしている間も力が湧いてくるようだった。
 ワンデイトーナメント、1日で3つもの試合をしなければ優勝まで辿りつけない。その非
情なシステムを、ミナトは今日2試合ともに1ラウンドKOという成績で終えてきた。運もある。
それ以上に、流れが来ていた。
 勝てる。涙を飲んだあの日から、空手家としてドルオタとして修練を重ねてきたのだ。

『俺が求めているのは、空手によるドルオタの革命』

 扉で仕切られた向こうから、ミナトが試合前に寄せたコメントが聞こえてくる。

『俺が勝つことによってね、ドルオタの布教を』

「ミナトくん」

 扉が開き、トレーナーのフィリオが姿を現した。

「行こうか」
「押忍」

 ◆
 会場はOGコロシアム、観客は2万人ほどだ。
 AKB48の『スカート、ひらり』が流れる中を、ミナトは完璧な振り付けをしながら
入場した。
 相手コーナーではすでに対戦相手がスタンバイしている。ボクシング出身で、手足が
長い。1回戦は1ラウンドKOを修めたものの、2回戦では4ラウンドと少し苦戦している
から体力は消耗しているはずだ。そんな片鱗も見せない身体だった。獰猛な目でミナト
を見下ろしている。神聖なリングを汚すな、そういっているようだった。デビュー以来
ミナトが浴び続けてきた視線だった。

「相手の距離に付き合わないで」
「押忍」
「パンチ打ってきたらカウンター合わせて」
「押忍」
「距離、距離大事だから」
「押忍」

 フィリオ先生がアドバイスとともに顔を拭いたりマウスピースをはめてくれたりする。
 ミナトの意識は、すでにリング上に移っていた。
324それも名無しだ:2010/03/28(日) 00:17:20 ID:4Dv6K8oB
『ミナト、カノウーっ!』

 リングアナウンサーの絶叫とともに、歓声とブーイングが会場を支配する。
 負けられない。この歓声をくれるファンのため、そしてすべてのドルオタのため。
 ゴングが鳴る。
 早速相手が仕掛けてきた。パンチが速い。カウンターを合わせようにも、ボクシングの
軽快なステップの前ではタイミングが合わせづらい。

「距離、距離取って、ロー!」

 フィリオ先生の指示が飛ぶ。
 ミナトは半歩後退し、ローキックを飛ばした。当たった。しかし手応えがない。相手は
微塵のダメージも臭わせずに向かってくる。獰猛な顔がすぐそばまで近づいてくる。夢中
でパンチを飛ばした。入らない。クリンチを取られる。

「ブレイク、ブレイク」

 審判に引き離され、試合が再開される。
 猛然と飛んでくるラッシュに、ミナトはガードを固めるしかない。観客席からブーイング
が飛ぶ。しかし、ガードを解いた瞬間にラッシュが来るのは分かっているのだ。

「落ち着いて、コンビネーション、コンビネーション!」

 フィリオの声に従い、攻勢にまわる。ロー、左ストレート、右フック。相手の懐に飛び
込んだところで、ボディアッパー。
 ダメージを与えられたという感触がなかった。相手の足が止まらない。向かってくる。
またクリンチを取られるか。ひやりとする。
 そのときだった。視界の端で、ゴスッと鈍い音がした。

「ストップ!」

 意識が一瞬真っ暗に沈む。審判が慌てた声で入ってくる。ミナトはまばたきをした。
視界の左半分が真っ赤に染まっている。出血したのだ。バッティング、頭突きを受けた。
すぐさまドクターが飛んできてミナトの身体をコーナーまで引っ張っていく。
 審判が相手選手に向かってなにかいっているのが見えた。故意の反則でないことを
確認しているらしい。
 このまま上手くいったら反則勝ちを拾えるかもしれないな。ちらりと、胸にそんな
考えが浮かんだ。
325それも名無しだ:2010/03/28(日) 00:18:11 ID:4Dv6K8oB
「バカヤロー、ミナト、お前、このまま負けたら、ただのアイドルオタクだぞ」

 セコンドに着いていた兄が罵声を上げる。
 ミナトは、はっとドリンクの水を頭から浴びた。

「よし」

 フィリオ先生が手際よく止血クリームを塗ってくれる。しかし、ズキズキと痛む頭は
そのままだった。

「傷は1センチほど。敵は注意を1受けた。
 でも、故意じゃないと判断されたからには、容赦なく死角を狙ってくるだろう。
 行けるかい?」
「押忍」

 ミナトはがっちとマウスピースを噛み締めた。
 試合が再開される。
 フィリオ先生の言葉は正しかった。血を吸ってぼやけた左目が相手のパンチを捕らえる。
反応が一瞬遅れる。フックを入れられた。脳が揺れる。無意識に腕を伸ばした。クリンチ。
すぐに審判に止められる。
 頭がズキズキと痛む。もうこのまま倒れてしまいたい。
 ガードの上からラッシュを被せられる。もう足が動かない。次第次第にコーナーに追い
詰められていく。

「ミナト!」

 そのとき、どこからだろう、聞き覚えのある声が聞こえた。女の子の声のようだった。
 と同時に、ミナトの右腕がスッと上がった。大振りのストレート。当たるはずがない。
そう思った。しかし、当たった。
 当たったのは相手の額だった。通常、接近戦において額は衝撃を受け止める盾として
使われる。つまりダメージはほとんど与えられていない。
 そのときだった。ミナトの右腕が、自動的にスルッとさらに伸びた。
 相手の顔面から血飛沫が飛ぶ。
 呆然としているミナトの前で、対戦相手はばったりと仰向けに倒れた。
 あの時聞こえた声は、誰だったのだろう。
 レフェリーがミナトの勝利を告げる。

「ありがとうみんな! あってゃん、ともちん、おーいぇ、まいまい、
 ノゾフィス、はるにゃん、ひぃちゃん、俺、やったよ!
 マジでやらなきゃ勝てなかったよ!
 じゃ、行くぜ!
 ロックンロール!」

 ミナトは高らかにAKB48の『マジすかロックンロール』を歌い始めた。
 もちろん振り付けは完璧だ。
326それも名無しだ:2010/03/28(日) 00:35:17 ID:dO67zScA
なんだよスレイチェル、変な性別の変人かと思ったら良い嫁じゃないの

クォヴレー「……やはり何らかの職業に」
イングラム『いい加減諦めろ。だいたい資金なら不自由しないだろうが』
クォヴレー「金の問題だけではない!俺が定職に就いていないためにゼラドやルナが恥ずかしい思いをしていたらどうする!」
イングラム『やかましい!お前が他のことに時間を取られれば出動が遅れる!その分苦労するのはグレちゃんだぞ!』
クォヴレー「!!」
イングレッタ「私なら別に構わないのだけど?」
イングラム『聞いたか久保!この痛む体に耐えてそれでも俺に心配をかけまいとするこの健気な言葉を!抱きしめたいぞグレちゃん!!』(スカッ)
クォヴレー「すまないイングレッタ…俺は自分のことしか考えていないな…」
イングレッタ「構わないと言ってるでしょう」
イングラム『猛省しろ!ペナルティとして体を一週間貸せ!』
クォヴレー「お前に詫びる気はない」
イングラム『なんだと!』
ぎゃあぎゃあ!
イングレッタ「面倒ね、二人とも」
アストラ「男親とはこういうもの、らしいぞお嬢」
イングレッタ「やれやれね」
327それも名無しだ:2010/03/28(日) 05:59:21 ID:/fa3crE/
>>322
ミwwwナwwwトwww

なんでこいつはこう、強さと真摯さとキモさが、全く違和感なく同居してんだよ!
後、報われなさ過ぎるアイミに泣いた
328それも名無しだ:2010/03/28(日) 20:18:22 ID:FK1+fw+k
>>326
イングラムー、お前娘に謝る前に他に謝る人いるの忘れてないか?

アヤ「いいの、いいのよもう。お酒お替り」
ライ「……呑みすぎですよ。たいがいにしないと」
アヤ「いーっていってんでしょうがあ!付き合いなさいよ!
しょれともあらしの酒はつきあえにゃいっていうのぉ?」
ライ「分りましたよ…」

ゼフィア「あれはあれで上手くいってるのだろうか」
スレイチェル「ま、我らにできることは酒を薄めておくくらいだな」
ゼフィア「酔い覚ましにトマトジュース出してくるか」
スレイチェル「ついでにライディース叔父上にウコン差し入れといてくれ」
ゼフィア「了解」
329それも名無しだ:2010/03/29(月) 02:00:29 ID:nFUY4ruj
クラス替えとかしてみたらどうだろう
330それも名無しだ:2010/03/29(月) 22:00:05 ID:Wo2nI39P
エリート兵の子(♂)「やあ、また一緒だね」
修羅兵の子(♀)「フ、フン! ガッカリだわ!」
エリート兵の子(♂)「そう? 僕は嬉しいけどな」
修羅兵の子(♀)「バ、バカ! あ、あたしが嬉しくないなんて、誰がいったのよ!」

エリート兵の子(♂)「またみんなと一緒に勉強出来て、凄く嬉しいな!」
修羅兵の子(♀)「もう! 踏み込みが甘いんだから!」




リトゥ「わたしは、ここでなにをしているんだろう?」
331それも名無しだ:2010/03/29(月) 23:36:48 ID:cRMqnaCO
ラミア「ああスボゥータ、すまないなクラスの振り分けに記載間違いがあった。お前の教室はここじゃないぞ。ええと…なんだ、また私のクラスだな」
リトゥ「……せ」
ラミア「うん?」
リトゥ「せんせ〜〜!!」
ラミア「そうかそうか、泣く程嬉しいのか。さあ先生の胸に飛び込んでいらっしゃいですわよ」
リトゥ「うわ〜ん!!」
ラミア「そういえば今年の担当は…ふむ、去年のB組連中がほとんどだな」
リトゥ「……へ?」
332それも名無しだ:2010/03/30(火) 00:33:17 ID:/5ErtMcZ
統亜「ねえねえ、あたしたちも4月からガッコ行ってみるってどうかな?」
芽夜「いいんじゃないですか。
 トーアちゃんはバカだから小学校からやり直すのも」
統亜「もう! メャーちゃんはすぐそういうこという!」
芽夜「わたしは学校とかダルいから真っ平ご免です」
統亜「もう! 外に出ようよ、メャーちゃん!」
333それも名無しだ:2010/03/30(火) 00:50:57 ID:vRyAYlSM
アル=ヴァン「我が弟子克夜よ」
克夜「なんでしょう、我が師アル=ヴァン。どうせろくなことじゃないでしょうが」
アル=ヴァン「新年度を迎えるに当たり、師は高校に入ってみるというのもアリだと思う」
克夜「我が師アル=ヴァン、やめてください後生ですから」
アル=ヴァン「師は、女子高生と机並べて勉強してみたい!」
克夜「我が師アル=ヴァン、欲望を率直に述べすぎです」
アル=ヴァン「ふふふ、我が弟子克夜よ、さては師が自分よりモテてしまうことが恐ろしいのだな?」
克夜「我が師アル=ヴァン、奥さんに連絡しますよ」
アル=ヴァン「それだけはやめてくれ!」
334それも名無しだ:2010/03/30(火) 01:26:05 ID:xm1M1jX8
ミスティリカ「ねえねえ、会長さん、生徒会長さん!
 一緒にお勉強しませんか?」
ルナ「構わぬが、いったいどうした」
ミスティリカ「ちょっと、お勉強頑張ってみようかと思って」
ルナ「それは感心だが」
ミスティリカ「ちょっと、飛び級してみようと思って」
ルナ「我が校にそんな制度はない」
ミスティリカ「ええ、なんでですか、導入してくださいよ」
ルナ「わたしにそんな権限はない」
ミスティリカ「根性出しましょうよ!」
ルナ「なぜそれほど飛び級をしたい」
ミスティリカ「だってぇ、ゼフィア先輩と机ならべてぇ、お勉強したいじゃないですかぁ。
 あぁ、授業中にどんな陵辱調教されるか考えると、
 とめどなく眼鏡曇るわ」
ルナ「せん、飛び級制度など、絶対に導入させん」
335それも名無しだ:2010/03/30(火) 23:02:24 ID:kc92ulLa
  iヽ/  ヽ  ./:::::::: ...::::::::::::::::::::::/.::  ...:::::::::::::::..       ヽ
 /      l/::::::::::::::::::/:::::::::::::/::::::...::::::/::::::l:::::i::...     :::',
/.  一   \:::::::::::::/::::::::::;:/::::::::::::::::/::::::/|::::::!',::::...     :::',
   生     .〉::::::/:::::::::,</::::::::::::::://::::/ !:::,' !::::::...  .::::ハ
   呪    /::::::///:/ /><_´  //    !/  !:::i::::.. .:::::::::::l
   わ     |:::::::::::::://f===z、      ヾ---――!;イ::::::::::::::::::::|
   れ     |::::::::::::// .| () !ヾ      ,z===z、 .|:::::::::::::::::::::!
   ろ     l:/:::::::〃。○ー‐-''        | () j } |::::::::::::::::::::|∧__ノヽ  ノヽ
   |    |/:::::::::/ \\\\\\\\ ゝ―-○。':::::::∧::i ̄     `ー'   \
   |    |:::::::::∧ \\\\\\\\\\\ /:::::::/ ,'/  呪 ジ 貴 
   |    |:::::::/::ハ    rー――--- 、 \\\ ./:::::::/ノ/.   い ャ 様
   |    |::::/:::::::::\-┴-、        `ヽ    /::::::::::::::〈     を ン に
   |    ∨:::::::::::::/    |_      }  /::::::::::::::::::i     か プ は
   |    /:::::::`ヽ/  三ノ、 `ー--―'´,. -/:::::::::::::::::::::',   け が 一
   !!  _l:::::/ ̄´    ̄}  `ー--‐,イ:::::::/:::::::::::::::::::::::::!   て 成  生
ヽ       /::::,r'   ヽー'  \. ヽ/ /:::/::::::::::,::-―'´:ノ.    や 功
::::∨\__/::::/  ヽ   !___,  }∠  //:::::::::::/::::::::::::::ヽ.   る し
:::::::::/::::::::::/ヽ  \ l´     ノ:./\〃::::::::::rー― 、:::::::::::l    ぅ な
::::::/:::::::::::::∧、 \____>ー- 、/: :/  ./:::::::::::::::>‐<´ヽ \::::ノ     l  い
:::/:::::::::::/:::::ヾー--'´.:.:.:.://: : : : l  /:::::::::/::f´ヽ ヽ ヽ !`ヾ   っ
336それも名無しだ:2010/03/31(水) 02:58:19 ID:sUMzjZvd
シホミ「マーズちゃーん、マーズちゃーん、わたしよ、シホミよー」
マーズ「ウソだーっ! シホミおばちゃんがこんなところに来るはずがねーっ!」
シホミ「困ったわねえ」
マーズ「シホミおばちゃんならわかるはずだーっ!
 アニメ版聖闘士星矢において城戸邸を放火し、フェニックス一輝に倒された白銀聖闘士はー?」
シホミ「炎熱聖闘士」

 ガチャッ
マーズ「おばちゃんだーっ! うちのシホミおばちゃんだーっ!」
シホミ「あらあらまあまあ、この子ったら」
337それも名無しだ:2010/04/01(木) 00:12:54 ID:eCL1Ialn
ヴィレアム「今年度こそ、ゼラドと進展したいなあ」
キャクトラ「友よ、行動あるのみだ友よ」

ミツハル「ふふふ、お悩みのようだね学生諸君!」
ヴィレアム「あ、ミツハルさんだ」
キャクトラ「ミツハル氏だ」
ミツハル「恋愛方面の悩み事なら、僕に相談したらいいんじゃないかな」
ヴィレアム「ミツハルさんの場合、ソースが『ラブプラス』だからなあ」
ミツハル「おいおい、僕は今日一日、『ラブプラス』をやらないと決めているんだよ?」
ヴィレアム「はいはい、エイプリルフールですね」
キャクトラ「ウソをついても許されるんですね」
ミツハル「失礼だな!
 君たちは、なんだい、僕のことを『ラブプラス』やってるだけの男だと思ってるのかい?
 いっとくけどねえ、僕は毎年4月1日はモテるんだよ!」
キャクトラ「それはまた、どうして」
ミツハル「いつもなら『マジウケるんですけど』のひと言でスルーする女子も、
 4月1日だけは『ネタだし、超ネタだし』とかいって着いてきてくれるんだよ」
ヴィレアム「それ、タカられてるんですよ、
 あとついでにエイプリルフールのネタにされてるんですよ」
ミツハル「タカられてなんていない!
 僕は2次元と3次元を両立させている男!」
キャクトラ「はいはい」
ミツハル「ふふん、そんなにいうなら、どうだい、バランガくんをデートに誘って見せようか?」
ヴィレアム「出来るもんならやってみてください」

 【道ばた】
ミツハル「やあ、バランガくん」
ゼラド「あはは、ミツハルさんだ、こんにちは」
ミツハル「イタメシご馳走してあげるよ」
ゼラド「いいんですか?」

 【物影】
ヴィレアム「ゼラドぉぉぉぉぉぉぉっ!」
キャクトラ「友よ、バランガさんは結構誰にでもあんな感じだ友よ」
ヴィレアム「知らないひとに着いてっちゃダメだって、幼稚園であんなに習ったのに!」
キャクトラ「友よ、ミツハル氏は知っているひとだ友よ」

 【イタメシ屋】
ミツハル「いやぁ、『ラブプラスプラス』は、まずデフォルトの髪型が3人とも変わっていてね」
ゼラド「あははは」
ミツハル「バランガくんも髪型変えてみたらどうだい?」
ゼラド「どうでしょう」

ゼラド(さっきからちょろちょろヴィレアムくんが見えるけど、止めてくれないのかなあ?
 あ、ヴィレアムくんにそんなことすり理由ないか。
 なに考えてるんだろ、わたし。
 あーあ、早くお兄ちゃん帰ってこないかなあ)
338それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:18:38 ID:rfaCzJ9+
マーズ「ゼラド坂本? ちぇっ、べらぼーめ!
 ありゃーな、おれがこの世で一番ニガテなニンゲンだよ!
 あんなニコニコプニプニして、
 自分勝手で脳天気で人たらしで、オトコにもオンナにも好かれて、
 あれほど腹の立つニンゲンは、どこにもいなかったよ!」

 【京都 寺田屋】
ヴィレアム「ゼラド!」
ゼラド「わあ! ヴィレアムくん、裸ん坊でどうしたの!?」
ヴィレアム「格好なんて問題じゃない、早く逃げるんだ!」
ゼラド「逃げるって、なんで?」
ヴィレアム「伏見奉行所にここを見つかった!」
ゼラド「フシミ? ブギョウ? なにいってるの?」
ヴィレアム「早く逃げるんだ!」

役人「御用改めである!」
ゼフィア「ちぇぇぇぇぇいっ!」
 ザシュッ ザシュッ

ヴィレアム「ゼフィア半次郎先輩!」
ゼフィア「ヴィレアム慎太郎、すぐに薩摩藩邸に逃げるのだ!」
ゼラド「ハンジロー? シンタロー? ふたりとも、なにいってるのぉ?」
ヴィレアム「さ、逃げるんだ!」
ゼラド「ヴィレアムくん、服着てよぉ!」

 【薩摩藩邸】
スレイチェル「危ないところであったでごわスマッシュ」
ヴィレアム「西郷スレイチェル先輩、匿っていただき、感謝もこの上ありません」

ゼラド「スレイチェル先輩まで、いったいなにがどうなってるの?」
ヴィレアム「ゼラド坂本こそ、いったいなにをいっているんだ。
 手傷でも負って混乱してるのか?」
ゼラド「ゼラド坂本ぉ〜?」
スレイチェル「親指を少し切っているようだな、ここで休んでいくがよい」
339それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:19:20 ID:rfaCzJ9+
 【朝】
ゼラド「どうしよう、なんかわたし、坂本竜馬になっちゃってるみたい。
 う〜ん、どうしたら元に戻れるのかなあ?」

 ガラッ
ヴィレアム「ゼラド、傷の具合はどうだ」
ゼラド「ヴィレアムくん、教えて?
 いったいいま、どういうことになってるの?」
ヴィレアム「ゼラド、記憶に混乱でもあるのか?
 どうもこうも、幕府がフランスと手を結んで薩摩を討とうとしてるもんだから、
 一触即発の状態だよ」
ゼラド「そっか、じゃあ次は薩長同盟だね!」
ヴィレアム「薩長同盟?」
ゼラド「え、なに?」
ヴィレアム「なにバカなこといってるんだゼラド!
 薩摩と長州が手を結ぶはずないじゃないか!」
ゼラド「えぇ〜! だって」
ヴィレアム「いいか、禁門の変の後、幕府は長州征伐の命令を出した!
 このとき成長連合軍の総司令官だったのが西郷スレイチェル先輩なんだぞ!」
ゼラド「でも、話し合えば」
ヴィレアム「またバカなことを。
 西郷スレイチェル先輩は禁門の変での参謀格だった家老3人の命と引き替えに長州を服従させたんだぞ!」
ゼラド「それは、戦争にならないようにって」
ヴィレアム「サムライにとっては戦いの機会も与えられずに負けだけ寄こされたのは屈辱じゃないか!」
ゼラド「そういうものなの?」
ヴィレアム「とにかく、長州と薩摩が手を組むなんてあり得ない!」
ゼラド「う〜ん、歴史の教科書にはそこまで載ってなかったよ。
 でも、やんなきゃなんない感じだし」

 【座敷】
スレイチェル「長州と手を組む? それは無理であろうごわスマッシュ」
ゼラド「そのスマッシュには誰も突っ込まないんですか?」
スレイチェル「長州者は幕府よりなにより薩摩を恨んでおるからな」
ゼラド「あ、スマッシュやめた」
ゼフィア「我が藩が協力を要請したとしても、長州側が納得すまい」
ミスティリカ「そんなことよりゼフィア半次郎先輩、丁半賭博に行きましょうよ」
ゼフィア「行かぬ。賭博など2度とやらぬ」
ミスティリカ「もう〜! いっそ脱藩しましょうよぉ〜!
 このひとと一緒にいたらゼフィア先輩がどんどんマトモになっちゃいますよぉ〜!」
スレイチェル「スレイチェルを指差すなである」
340それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:20:01 ID:rfaCzJ9+
ヴィレアム「でも先輩、幕府とフランスが」
スレイチェル「それはわかっているのであるが」
ゼラド「薩摩だって幕府と戦うつもりなんでしょう?」
スレイチェル「たしかにそうだが」
ゼラド「だったら、味方は多い方がいいじゃないですか」
スレイチェル「こちらがよくても、長州が承知すまい。
 マリ小五郎はまだ話の分かる人物だというが、
 高杉ハザリアは、一種の怪人だと聞く」
ゼラド「マリちゃんとハザリアくんだったら、わたしが説得しますよ!」
スレイチェル「出来るのであるか?」
ヴィレアム「ゼラド坂本は、江戸の御前試合でマリ小五郎と面識がありますから」
ゼラド「まっかせといてください!」

 【長州】
ハザリア「三千世界の鴉を殺し〜、主と朝寝がしてみたい〜♪」
マリ「京都じゃずいぶん芸者にモテてたそうじゃないか」
ハザリア「ん、まあ、その、な」
マリ「べつにいいんだけどな、わたしは」
ハザリア「フ、フハハハ! 貴様がどうしても、というのなら芸者と手を切ってやらんでもない!」
マリ「だから、べつにいいって」
ハザリア「いや、べつにいいって貴様」
マリ「半ベソかいたってダメだ」
ハザリア「俺を見捨てんでくれぇっ!」
マリ「うるさいよ、ひっつくな」

 ガラッ
ゼラド「こんにちは!」
マリ「あ」
ハザリア「あ」

 バッ
ハザリア「べっ、べつになにもしておらんぞ!」
マリ「よ、よせよ、なんかしてたみたいじゃないか」

ゼラド「なんか、悪いときに来ちゃったみたいだね」
ヴィレアム「こいつらはいつもこんなんだから気にするな」
341それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:20:50 ID:rfaCzJ9+
ハザリア「なにをぅ! 薩奸と手を組むというのか!」
マリ「うるさいよ、いきなり大きな声を出すな」
ハザリア「たわけ! 我々は薩摩の陰謀により京政界を追われ!
 蛤御門の変でも、何人殺されたかわからん!
 この上薩摩と手を組むとなれば、我々は長州志士に恨み殺されるわ!」
ゼラド「でも、いま幕府に攻撃されたら、長州は」
マリ「滅ぶだろうなあ」
ハザリア「ぐむむ」
ゼラド「だったら!」
マリ「でもなあ」
ハザリア「第一、あの西郷スレイチェルという人物は信用が置けん!」
マリ「まあなあ」
ハザリア「あんな性別も不詳な八方美人な人間を、薩摩はなぜ重用しておるのか!」

ゼラド「でも薩摩は、いま幕府からの長州征伐に反対してるんだよ?」
ハザリア「そういうケツの軽さがどうも信用出来ん!」
ゼラド「もう、いつまでもそんなこといってると、長州はどうなるの!」
ハザリア「う〜む」
マリ「まあ、ゼラド坂本がそこまでいうなら、話くらい聞いたっていいよ」

 【下関】
ハザリア「遅い!」
マリ「西郷スレイチェルは本当に来るのか?」
ゼラド「もうすぐ、来ると思うけど」

 ガラッ
ゼラド「ヴィレアムくん!」
ヴィレアム「すまない! 西郷スレイチェルは連れてこられなかった!」
ハザリア「なんだとぉ!?」

ヴィレアム「下関に着く直前に、大久保ミスティリカからすぐに京に来いという指令が出て」
ゼラド「ていうかミスティリカさん大久保利通だったの!?」
ハザリア「京と下関なら、すぐそばではないか!」
マリ「ちょっと顔出すくらいのことは出来なかったのか?」
ヴィレアム「それが、ほんと直前になって西郷スレイチェル先輩が心変わりして」
ハザリア「だから西郷スレイチェルは信用出来んといったのだ!」
マリ「これじゃ、長州が大恥をかいたことになるぞ!」
ヴィレアム「ほんと済まない! かくなる上は俺が腹を切って侘びを入れる!」
ゼラド「わぁ〜! 待って待ってヴィレアムくん! そんなことしないで!」
ヴィレアム「しかし、これじゃ申し訳が」
ゼラド「わたしが京に行ってスレイチェル先輩を説得してくるよ!」
342それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:21:58 ID:rfaCzJ9+
 【京都】
ゼラド「せんぱーい!」
スレイチェル「来たか」
ヴィレアム「来たか、じゃありませんよ、どうして急に心変わりを!?」

スレイチェル「いや、その、友が大久保ミスティリカに誘われて丁半賭博に行ってしまい、
 スレイチェルはそれを止めねばならなくて」
ヴィレアム「なに、天下の人斬りゼフィア半次郎が賭博にはまってるんですか!」
ゼラド「早く更生させてくださいよ!」
スレイチェル「いや、スレイチェルも頑張ってるのであるが」

ゼラド「そんなことより薩長同盟ですよ!」
スレイチェル「うぅむ」
ゼラド「先輩、賛成してくれるっていったじゃないですかぁ!」
スレイチェル「薩摩は大藩なだけあって、内部にも色々と」
ゼラド「もう、埒があかないよ! こうなったら大久保さんのところに話を着けに行く!」

 【賭場】
ゼフィア「丁」
ミスティリカ「うふふっ、じゃぁ、わたしは半」

ヴィレアム「丁半賭博をやってる場合ですかーっ!」
ゼラド「ゼフィア先輩、賭け事はやめてください!」
ゼフィア「うぅ・・・・・・っ!」

ゼラド「賭け事がしたいから薩長同盟すっぽかすって、前代未聞ですよ」
ゼフィア「面目ない」
ゼラド「サムライが一度いったことを引っ込めてどうするんですか!」
ゼフィア「しかし」
ミスティリカ「でもぉ、よく考えてみたら長州なんてもう落ち目じゃないですかぁ?
 そんなのに味方して、薩摩になんか得あるんですか?」
ゼラド「だから、そういうんじゃなくて、日本の未来のためにぃ!」
ミスティリカ「でもそれって、根本的な解決にはなりませんよね」
ヴィレアム「だから、薩摩だって表だって幕府と対決するわけにはいかないだろ?
 長州はもうそこらへんどうでもよくなってるし、奇兵隊の士気はメチャクチャ高い。
 それに、アメリカはいま南北戦争が終わって鉄砲が有り余ってるんだ。
 だから、うちの海援隊で鉄砲を安く仕入れて、薩摩に卸す。
 薩摩は自由に交易できない長州に武器を供給するっていう形で」
ミスティリカ「でもそれって、根本的に薩摩は利用されてるだけですよね?」
ヴィレアム「くぅっ!」
343それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:22:49 ID:rfaCzJ9+
マーズ「ひっひっひ、丁」
ヴィレアム「なにを笑う!」
マーズ「そんな討論なんざーしたってムダだってんだよー」
ゼラド「マーズくん」
ヴィレアム「まずい、ゼラド、逃げろ!」
ゼラド「えっ、どうしたの?」
ヴィレアム「あいつはマーズ弥太郎!
 土佐上士の部下で、ゼラドを捕まえようとしてる!」
ゼラド「えぇっ!?」
マーズ「あーあー、そーいやそーだっけ。
 ま、どっちでもいーや。
 ここぁー賭場だ。そんな空気の読めてねーこたぁーしねーよ」
ヴィレアム「じゃあ、なんの用だっていうんだ」
マーズ「主義思想の討論なんざー、するだけムダだってこと。
 どーせデグチはねーんだからよー」
ゼラド「じゃあ、どうしたらいいんだろ」
マーズ「簡単さ。身分制度もホウカイしてるこの現代、
 ニンゲンが動くなぁー、ゼニだよ、ゼニ」
ゼフィア「武士が金銭で動くというのか、お主!」
マーズ「サムライふぜーがうるせーよ。ヒトキリは黙ってな」
ミスティリカ「でも、幕府にしても薩摩にしても、仕切ってるのはサムライですよ?」
マーズ「ヤクニンの間違いだろ。
 なー、薩摩は今年、コメが不作で困ってるだろーが」
ミスティリカ「たしかにそうですけれど」
マーズ「いっぽー、長州はコメドコロだ。
 どーよ、協力のミカエリに長州が薩摩にコメを渡すっちゅーのは」
ゼフィア「うぅむ」
ミスティリカ「たしかにそれなら、薩摩も助かるし、長州も顔が立ちますね」

 【長州藩邸】
ゼラド「どうだった?」
マリ「どうって」
ハザリア「どうもこうもない!」
ゼラド「えぇっ! まだ同盟組めてないのぉ?」
ヴィレアム「あれから10日以上は経ってるじゃないか!」
ハザリア「薩摩藩邸に行っても、毎日贅沢な馳走が出てくるだけだ!」
マリ「同盟の話なんて、まったく出てこなくて」
ゼラド「なんでこっちから切り出さないの!」
ハザリア「冗談ではない!
 薩摩は公然と朝廷に仕え幕府と対談する立場だが、
 長州は天下に孤立し、幕府の討伐を待つばかりの身だ!
 この上薩摩に憐れみを請うような真似が出来るか!」
ゼラド「そんなこといってる場合じゃないでしょ!」
マリ「残念だけど、サムライには体面てものがあるんだよ」
ゼラド「もういい! わたしが話を着けてくる!」
344それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:23:52 ID:rfaCzJ9+
 【薩摩藩邸】
スレイチェル「考えてみたら、薩摩は長州を助けてやろうという立場ではないか。
 向こうから助けを求めてくるのが筋というものではないか?」
ゼラド「なんでそう、いうことがコロコロ変わるんですかスレイチェル先輩!」
ミスティリカ「だって、西郷スレイチェル先輩はそういうひとですもの」

ゼラド「いま日本は大変なときなんですよ!
 薩摩とか長州とかいってる場合じゃないですよ!
 こんなことやってるうちに、欧米はどんどん日本を攻めてきますよ!
 それでいいんですか!」
スレイチェル「それは、よくはないが」
ゼラド「じゃあ、結んでくれるんですね、薩長同盟!」
スレイチェル「う、うむ・・・・・・」

 【京都 近江屋】
ゼラド「ふぅ、これで一安心。ええと、あとはなにしたらいいのかな」
フィオル「逃げるんだ」
ゼラド「うわぁっ! フィオルさん、なんでここに!」
ヴィレアム「お前は、ここのところ評判の医師、南方フィオルじゃないか。
 どうしてここに」

フィオル「この先、君は大政奉還を発案する。
 しかし、それは土佐の怒りを買うことになるんだ」
ゼラド「えぇっ、どうして?」
フィオル「この局面にあっても、土佐藩主山内容堂は倒幕か佐幕かで揺れている。
 大政奉還とは、これを容堂からの建白書として将軍に突き付け、
 将軍が拒否したところで薩摩、長州、土佐3藩が大挙して倒幕に走るという作戦だった。
 つまり、一浪人の身でありながら、君は藩主をまんまと利用したことになる。
 それで怒りを買われ、君は暗殺されることになるんだ!」
ゼラド「えぇっ! わたし、故郷に殺されちゃうの?」
フィオル「それだけじゃない。薩摩も長州も、せっかく集めた軍力を台無しにさせられる。
 大政奉還以降、君が生きていて得をする勢力はどこにもないんだ!」
ゼラド「さみしいなあ、そういうの」
フィオル「さあ、逃げるんだ!」
ヴィレアム「待て、ゼラドをどこに連れてくんだ!」
フィオル「彼女は異邦人だ。あとは、この世界本来の住人によって行われるべきことだ」
ヴィレアム「待て、ゼラドを、ゼラドを返せーっ!」
345それも名無しだ:2010/04/02(金) 01:24:44 ID:rfaCzJ9+
 【OG学園】
ルアフ「というわけで、大政奉還は成功したわけさ。
 いやぁ、あのときは僕も、剣林弾雨の中をかいくぐって」

ゼラド「ふんふん」
ヴィレアム「どうしたんだゼラド? そんなに幕末好きだったっけ?」
ゼラド「みんな、一生懸命戦ったんだよ」

――――――――――――――――――――――――――――――――
ゼラド:坂本竜馬
 幕末の快男児。最近の研究ではトーマス・グラバーの傀儡だったともいわれている。

ヴィレアム:中岡慎太郎
 陸援隊の隊長。竜馬と一緒に暗殺される。

スレイチェル:西郷隆盛
 西郷さん。ごわスマッシュとかいってたかどうかは謎。

ゼフィア:中村半次郎
 通称人斬り半次郎。西南戦争で死亡。

ミスティリカ:大久保利通
 維新三傑。後に初代内務卿となる。

マリ:桂小五郎
 維新三傑。西郷挙兵の報を聞きつつ死亡。

ハザリア:高杉晋作
 奇兵隊隊長。労咳で死ぬ。

マーズ:岩崎弥太郎
 後の三菱財閥の総帥。
346それも名無しだ:2010/04/03(土) 03:03:46 ID:9/AAUcYh
347それも名無しだ:2010/04/03(土) 07:47:05 ID:UPxlv11j
>>346
GJなんだがツッコミどころがいくつか…
ユウカはもっとアウトローな着こなしだったような気がするし、スレイチェルは性別不詳だよ
348それも名無しだ:2010/04/03(土) 23:13:38 ID:NuBAcREW
ヴィレアム「誰かいい加減アーツさんを引退させてやれよ!」
キャクトラ「友よ、試合が始まるぞ友よ」
ヴィレアム「なんで四十路になってまであんな完成された肉体してるんだ!」

 カンカーン
ヴィレアム「あ、あぁ・・・・・・」
キャクトラ「負けてしまわれたな、アーツさん」
ヴィレアム「違う、違うんだアーツさん!
 あんたに負けて欲しかったんじゃない!
 たとえ四十路でも、あんたには強くあって欲しいんだアーツさん!」
キャクトラ「友よ、複雑な心理だな友よ」

ヴィレアム「しかしセーム・シュルトは強いなあ」
キャクトラ「まったく距離を作らせてもらえない感じだ、友よ」
ヴィレアム「う〜ん、俺たちはどうやったら久保さんの牙城を崩せるんだろう」
キャクトラ「友よ、永遠の課題だ、友よ」

ゼラド「またK−1見てる。なんで男の子って殴り合いが好きなんだろ」
349それも名無しだ:2010/04/04(日) 00:33:46 ID:Oto0Hiq9
ゼラドってB型かなあ
350それも名無しだ:2010/04/04(日) 22:03:24 ID:C5LnCV3J
       ^´       ∨// /,∠ ,. ' /l/// /, ' , '/ ! | l }´     〈
       〉    B  〈/ , ' // ̄`>< /// /// _,.=‐|'"´l l〈   B  /
        〈    型.   ∨, '/l|   ,.'-‐、`//`7/  /''"´__ | ハ l丿  型   {
     人)   ! !   (/!  |ヽ〈_ ・.ノ〃  〃 /  '/⌒ヾ.! ,' !く   ! !  (_
 ト、__/   ヽ、_,.イ    /l l |:::::::```/:::::/...´..   //´。ヽ }! ,'  !! )     /
ト'    B    ,イ⌒ヽ/   !l l ! l し   J ::::::::::::::::::::``‐-</ /  ,'、`Y´Τ`Y
l          (ハ ヽ l i   ! l ', !   , -―-、_   ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ          〉,\ ! i   ',.l `、'、/_,. ―- 、_``ヽ、  ι  〃,'/! ヽ、\ ヽ、
 !     刑   // ,' lヽ! ii  ',l  ∨\'⌒ヽー-、 `ヽ、!   / ハ ノヽ._人_从_,. \
 |    土   { / ,' ' ,! ll  l`、 { ヽ' \     ヽ  '  '´   Λ ',}      ( \
.丿         ∨ // ,',! l l  l ヽ`、 \  \   ∨   し /! ∨  B   ,ゝ、
∧     / /   ヾノ //l l l  l、_ヽ\ \   ヽ , '   ,.イ |ノ    型   (ヽ
/ノ__  ゚ ゚  (⌒`〃'j | l  l   l `ヽ `ヽ、.ヽ _,.}'′ ,.イl {  | ヽ   ! !   ,ゝ\
/ /`Y⌒ヽ/⌒ 〃 ノ | l   l   l   } ヽ、._ } ノ,.イ l | ! !  |  )_    

351それも名無しだ:2010/04/05(月) 01:41:36 ID:rhfen3//
実はゼラドはBカップだった
352それも名無しだ:2010/04/06(火) 23:50:38 ID:SYxqalKP
Zカップの二つ上だって?いくらなんでも大きすぎる
353それも名無しだ:2010/04/07(水) 10:55:19 ID:a1t+210c
 ルサイケは珍しく走っていた。
 ルサイケはあんまり走るのが得意じゃない。息がはーはーと乱れる。それでも走らない
といけないのだ。
 なぜかというと、ルサイケんちでやってる神社で封印されていたラルヴァがまた逃げ出
したからだ。ラルヴァを放置しておくと、OG町のショタっ子が赤毛になって恥ずかしい
セリフを連発することになる。だからなんだよっていわれると、うぅんっと首をかしげざ
るを得ないけど、とにかくルサイケはケイサル神社の一人娘としてラルヴァの野望は
絶対阻止の構えなのだ。

「うわぁぁぁっ!」

 路地の向こうから叫び声が聞こえた。ルサイケは慌てて曲がり角を曲がった。
 でも、次の瞬間聞こえてきたのはラルヴァの絶叫だった。

『我が精神支配をはね除けるとは、お主、何者だ!?』
「おれは紗駆! 稲葉駆の息子だぁっ!」

 ラルヴァの精神体と対峙していたのは、10歳前後の男の子だった。まだ肌寒いというの
に半袖半ズボンで、肩の上に身長ほどもある大きな剣を担いでいた。女の子みたいな顔を
しているわりに、ほっぺや膝小僧には活発そうな向こう傷があった。

「ラルヴァめ! 何回蘇ったって、このおれが封印してやるぞ、確実にな!」
『ファファファファファ、愚かなり稲葉の血族!』

 取り憑けないと判断したのか、ラルヴァはすいっと上空に上がってその場を立ち去ろう
とする。

「あっ、くそっ!」

 紗駆くんは、さすがに空を飛ぶことは出来ないらしい。悔しそうにラルヴァの姿を見上げる。
 やれやれ、しょうがないなあ。ルサイケは両手でむんっと印を結んだ、ルサイケ忍法
の発動だ。
 ひゅ〜どろどろどろ。ルサイケは三面六臂のルサイケ精神体となって空に昇った。

『ぬぅっ、ケイサルの分身めっ!』

 ルサイケは6本の腕でもってラルヴァの両手両足を捕らえた。さらに脚を伸ばして
首をロックする。アルティメット・ルサイケバスターの完成だ。
 ばしぃん。完璧に決まったバスター技を返すことなんて出来るはずがない。ラルヴァ
精神体が真っ逆さまに地面に激突する。
 ルサイケはまたむにゃむにゃと呪文を唱えてラルヴァをケイサル神社に封印した。

「すっげー」

 紗駆くんが口をあんぐり開けて感心していた。

「お姉ちゃん、なんていうの?」

 ルサイケだよ、と答えると、紗駆くんは「ルサイケお姉ちゃん」と口にしながら
何度も頷いた。

「おれ、稲葉紗駆、小五!」

 ルサイケは、またOG町に変な子供が増えたなあと思った。
354それも名無しだ:2010/04/07(水) 20:46:52 ID:3Slpc+Uc
ミスティリカ「大変ですよ先輩! ナゴヤで、パチンコ過払い訴訟が勃発してるそうです!」
ゼフィア「それのなにが大変なのだ」
ミスティリカ「著しく射幸心を刺激するCR機は違法なんじゃないかって!」
ゼフィア「たしかに著しく射幸心を刺激される」
ミスティリカ「なんか商品の最高限度額が1万円を明らかに越えてるから
 賭博行為なんじゃないかってイチャモンつけてるらしいですよ!」
ゼフィア「賭博行為でなかったらなんなのだ」
ミスティリカ「原告は一パチンコファンだとか、明らかに負けすぎた腹いせですよ!」
ゼフィア「いっそパチンコは違法になってほしい。
 パチンコ店さえなければ、ついフラッと入ってしまうこともなくなる」
ミスティリカ「なにいってるんですか!
 パチンコが規制されたら、先輩はなにして食べていけばいいっていうんですか!」
ゼフィア「・・・・・・そういわれると」
ミスティリカ「断固反対ですよ! ええと、そうだ、表現の自由の侵害とかなんとかいっちゃって!」
ゼフィア「たしかにパチンコの演出はクリエイティブかもしれないが、
 パチンコを打つ行為はカケラもクリエイティブではない」
ミスティリカ「なにいってるんですか、
 ゼフィア先輩からパチンコ取ったらなにが残るっていうんですかぁ!」
ゼフィア「・・・・・・うぅっ!」

タカヤ「俺、決めたよ。偉くなって、パチンコを違法にする。
 ゼフィア先輩を立ち直らせるために!」
ミスティリカ「ゼフィア先輩のなにがあなたをそうまでさせるのぉ!?」

―タカヤ・ナンブ。後にカミソリ宰相と呼ばれる男であった。
355それも名無しだ:2010/04/07(水) 22:09:31 ID:Ea3GWRuw
おーいタカヤ、親父さんが何か言いたそうな目で見てるぞー
356それも名無しだ:2010/04/07(水) 22:53:48 ID:DQcLxTzw
規制解除確認
357それも名無しだ:2010/04/08(木) 00:17:52 ID:kJKEJXFw
キョウスケは結婚を機会にギャンブルやめるとかしそうだなあ。

ゼフィアはなんのパチンコ打ってるんだろうか。
ハザリアはエヴァとかロボ系の演出だけ見てやめるとかしてそうだけど、
ゼフィアはよせばいいのにMAX台に手出して負けたりしてそうだ。
358それも名無しだ:2010/04/08(木) 01:37:34 ID:77Dm1p7K
 ■
 ミズル・グレーデンは思わず聞き返した。

「だから」

 エマーン人の女の子が触覚をもじもじさせながら呟く。
 放課後の、校舎裏だった。半分眠りながら校門の掃除をしていたミズルは、突然わけも
わからずここに連れてこられると、「好きです」と告白された。

「え、誰かと間違えてない?」
「ううん、ミズルくんなの。ミズルくんがいいの」
「えぇ〜と」
「イヤなら、断ってくれていいから」
「べつに、ヤじゃないけどさあ」

 エマーン人の子がぱっと顔を輝かせた。

「じゃ、いいのね!」

 ミズルはわけもわからずカクカクと頷いた。

 ■
 マーくんの事務所は、いつも薄暗い。ブラインドからわずかに差し込む日光が、棚に
ずらりと並べられた金メッキのオモチャに反射してキラキラしていた。そういう、少し
インモラルな香りがするこの空間を、ミズルは結構気に入っていた。

「は、コクハクされた?」
「うん、そうなんだよ」
「なに、ミズッちゃん、そのコになんかいいことでもしたの?」
「や、覚えはないんだけど」
「ワナだね」

 ビジネスロボットのマーくんは3歳にもなっていないのに、考えることがシビアだ。
宇宙で作られて、この町に流れ着くまでなにかとあったのだろう。いったいなにがあった
のかミズルは訊いたことがないし、マーくんも語ろうとしない。勉強が苦手なミズルと
違ってマーくんは賢いから、きっと聞いてもわからないだろう。
359それも名無しだ:2010/04/08(木) 01:38:23 ID:77Dm1p7K
「罠かな」
「そーだよ。だって、なんもしてねーのに好かれるなんざー、
 そんな都合のいーことあるわけねーじゃん。
 ミズッちゃんの絵に金銭的価値があることに気付いて、青田刈りするつもりなんだよー」
「やっぱそうかな」

 いわれてみれば、あのエマーン人の子に好かれる理由なんてひとつも思いつかない。

「罠だね」

 携帯ゲーム機を血走った目で見つめながら呟いたのは、ミツハル・イスルギさんだった。
 ミツハルさんはまだ若いのに社長で偉いのに、ミズルが見るときには常に携帯ゲーム
をやっている。ここ最近は口を開けば『ラブプラス+』の話しかしない。

「ラブレターもらったと思って浮かれて校舎裏に行ってみたら、
 クラスメイトが全員ニヤニヤしながら待ちかまえてる。
 僕が5、6回引っかかった手さ」
「なに5回も6回も引っかかってんだよー、そんな手に」
「あのね、ラブレターじゃなくて直にいわれたの」
「それは新しいパターンだね」

 ミツハルさんもマーくんも、懐疑的な視線を崩そうとしなかった。

「まー、ケイカイシンは解かねーことだよ」
「クラスメイトがニヤニヤしてる現場を発見したら僕らにいいたまえ。
 イスルギの縄張りで経済活動出来ないようにしてやるから」
「ミズッちゃんをいじめるよーなヤツぁー、おれが許さねーよ」
「うん、まあ、気を付けるよ」

 ミズルは釈然としない気持ちのままマーくんの事務所を後にした。

 ■
 マーくんもミツハルさんもああいっていたけれど、クラスメイトがニヤニヤしている
現場に会うことはなかった。
 あの日から、ミズルは毎日エマーン人の子と一緒に下校することになった。

「ミズルくんは、なにが好き?」
「ええと、カレーライスかな」
「じゃあ、あたしも」

 マーくんたちのいうような罠はないようだけれど、ミズルにとっては落ち着かない時間
だった。女の子相手にどんな話をしたらいいのか、皆目見当も付かない。こんなことなら
マーくんと一緒にゲームをしている方がずっと楽だし面白かった。
360それも名無しだ:2010/04/08(木) 01:39:50 ID:77Dm1p7K
「ねえ、ミズルくん」

 ぴとと、ミズルの指先に生温かいものが触れる。

「ひゃっ」

 ミズルはとっさに手を引いた。
 すると、どういうわけかむくれたエマーン人の子の姿がそこにあった。

「もうっ!」
「なに?」
「ミズルくん、全然楽しそうじゃない!」
「えぇと」

 そりゃあ、実際楽しくないんだから仕方がない。でもそのことを言ってしまうと今度は
本当に怒らせてしまいそうで怖かった。

「ミズルくん、全然あたしのこと好きじゃない!」
「えぇっとぉ」
「もういい! ミズルくんなんて大嫌い!」

 たったっ、とエマーン人の子は駆け去ってしまう。
 ミズルは「ありゃまあ」というしかなかった。

 ■
 わけもわからず告白されてわかもわからず付き合う羽目になったと思ったら、わけも
わからずフラれてしまった。

「なんだったんだろう、あれはいったい」
「だから、ワナだよ、ワナ。ミズッちゃんはモテアソばれたんだよー」
「遊んだにしても、楽しそうじゃなさそうだったけどなあ」
「いーじゃん、ミズッちゃんにゃーおれがいるんだからさー。
 いーからおれと遊んでよーよ」
「まあ、おれはその方が楽しいからいいんだけど」
「だろー?」

 ニカッと、マーくんが笑う。

 ■
 次の日学校に行くと、エマーン人の子は昨日と変わらない笑顔で「おはよう」と挨拶を
してきた。
 女の子ってわからない。
 自分はやっぱり、当分彼氏とか彼女とかそういうのはいいやとミズルは思うのであった。
361それも名無しだ:2010/04/08(木) 04:56:32 ID:3rTa6aPf
中学生ですら告白したりされたりしているのに高校生ときたら
362それも名無しだ:2010/04/08(木) 20:35:24 ID:rAQxzjrx
>>355
だからこそだろ。


エクセレン「きょーすけぇぇぇ!タンスのお金は、
生活費だといったでしょうっ!」
キョウスケ「10倍にして返した。文句はあるまい」
エクセレン「そういう問題じゃなぁあああああい!
 こら!半分どさくさにまぎれてもってかないの!」
キョウスケ「行かなければ。俺を、俺をCR江戸の花嫁が待っている」
タカヤ「……」


タカヤ「父さん、先輩、なにか言いたいことは」
キョウスケ「……あの時父さんが勝った金で家族旅行に」
エクセレン「お黙んなさい」
タカヤ「そう、父さんだけ置いて僕らだけで出て行ったよね。半月ほど」
キョウスケ「ひさびさにカップ麺から解放された日々だった」
ゼフィア「……止めよう。
 いや、俺は、今度こそ司法の道に進むと決めた!」
タカヤ「ええっ!
363それも名無しだ:2010/04/08(木) 20:39:01 ID:rAQxzjrx
しまった途中で送信した。

ゼフィア「及ばずながらタカヤ・ナンブ、
このゼフィア・ゾンボルトも司法の道にすすみ、
その手助けをするべく砕身する所存!」
タカヤ「先輩!」
ミスティリカ「ああ…いいわぁ、司法の道を究めようとする先輩を
風俗の道に落としていく快感…」
ゼフィア「…おもうにお前はウィザードリーで一人プレイでもしてたほうがいいんじゃないか。
あのゲームを落すほうがよっぽど大変だとおもうぞ」
364それも名無しだ:2010/04/08(木) 21:59:09 ID:oTk3HN5e
ミスティリカ「そうやって人に影響されて結果グダグダになるゼフィア先輩、
 超眼鏡くもるわぁ」
ゼフィア「・・・・・・もう、どうしたらよいのだ」
365それも名無しだ:2010/04/08(木) 22:14:46 ID:dNUZSYxW
>>361
たぶんエマーン人の子は恋に恋した状態で適当に告ったんだろうね。
でも告った段階で度胸は

エマーン人の子(モブ)>>>>>>>>>>>ダメ高校生ども
366それも名無しだ:2010/04/08(木) 22:48:20 ID:CB/gam5n
>>263
とりあえずゼフィア、お前が一番向いてるのは理数系の方面なんだから、自分の才能をしっかりと考えて進路を決めろ


――いつも白衣を着てるクラスメイトが、そんなこと言ってたぞ
367それも名無しだ:2010/04/09(金) 00:20:08 ID:VYUcgzCT
>>362
>エクセレン「きょーすけぇぇぇ!タンスのお金は、
>生活費だといったでしょうっ!」
そこは「私の酒代だ」と主張する方がエクセレンらしいと思ったのは、俺だけじゃないはずだw
368それも名無しだ:2010/04/09(金) 02:34:26 ID:78p/xA7H
ゼラド「あれ、ルサイケちゃん、その子、誰?」

ルサイケ「・・・・・・」
紗駆「おれは稲葉紗駆! 稲葉駆の息子だ!」
ゼラド「へえ、稲葉さんの」
紗駆「そして、ルサイケお姉ちゃんの弟子だぁー!」
ゼラド「へえ、そうなんだ」
ルサイケ「・・・・・・」ブンブン
紗駆「ルサイケお姉ちゃんに弟子入りして、
 『アルティメットルサイケバスター』を会得するんだ、確実にな!」
ゼラド「それは偉いねえ」
ルサイケ「・・・・・・」
紗駆「『アルティメットルサイケバスター』は腕が6本ないとダメだから?
 腕2本だと、ただのアルティメットスカーバスターになる?
 お姉ちゃん、そんなこといわないでよ」
ルサイケ「・・・・・・」ブンブン

ゼラド「それにしてもこの子、可愛いねえ、女の子みたいな顔してる!」
紗駆「やめろよ! おれは男だ、確実にな!」
ゼラド「うちのアオラなんて、すっかり可愛くなくなっちゃって」
紗駆「やめろよー、もふもふするなよー」
369それも名無しだ:2010/04/09(金) 02:35:17 ID:78p/xA7H
 【稲葉紗駆(いなば しゃける)】
・稲葉駆とシャーリィ・ルノイエの息子。小学5年生。
・女の子のような顔をしているが、活発な性格をしており、冬でも半袖半ズボン。
・ダウンサイジングされたアームドファントマを担いでいる。
・父・駆の口癖「多分な」に対し、「確実にな」と口にする。
・ラルヴァ精神体と対決しているところでルサイケに出会い、
 「ルサイケお姉ちゃん」と呼んで懐く。
 『アルティメットルサイケバスター』を会得したくてたまらない。
370それも名無しだ:2010/04/09(金) 05:49:22 ID:Tmh1dPLV
>>369
下の名前は"シャケル"だったのか
てっきり字面から"ザク"だと思ってた
371それも名無しだ:2010/04/09(金) 07:20:09 ID:VYUcgzCT
>>370
小学校のクラスメイトから「ザク」ってあだ名が付けられてそうだなw
372それも名無しだ:2010/04/09(金) 08:20:02 ID:EFUAipPE
マーズ「むー」
紗駆「んー」

マーズ「おら、アイサツはどーしたんだよ。
 センパイに義理とーせや、コーハイ」
ミズル「マーくん! なんでいきなりケンカ腰なの!?」
マーズ「うっせーよ、なにが6本腕になりてーだ!
 この町の異形ポジはおれひとりで埋まってんだよーっ!」
ミズル「マーくん、そんなポジションに固執しないで!」
紗駆「なんだと、アルティメットルサイケバスターとか超面白カッコいいじゃんかよ!」
ルサイケ「・・・・・・」
紗駆「ルサイケお姉ちゃんは黙っててくれ、
 これは男と男の会話なんだ!」

マーズ「なんでー、紗駆とか武者頑駄無みてーなDQNネームしやがって!
 ザークザーク!」
紗駆「ちーびちーび!」
マーズ「誰がチビだと、こんにゃろー!」
紗駆「誰がザクだよ、このー!」

稲葉紗駆・・・あだ名は「ザク」
373それも名無しだ:2010/04/09(金) 10:20:22 ID:sDJqd+lv
ご両親のラブラブ度ではバランガ家、マクレディ家に対抗できる気がするな、稲葉家
374それも名無しだ:2010/04/09(金) 23:32:32 ID:M5Aw+uYk
このスレにおける露出度に差が有るだけで、どの家庭も力一杯ラブラブなんじゃ?
375それも名無しだ:2010/04/09(金) 23:51:27 ID:v0KpS24E
カズマ「・・・・・・」
376それも名無しだ:2010/04/10(土) 00:34:16 ID:ws+WsKVj
しかしナンブ家に関しては、家計を父親がギャンブルに費やすか、母親が酒代に費やすかで、
夫婦間で常にせめぎ合いが起きているような気がする。
そこに堅実派(というかストッパー)のタカヤが加わって、三つ巴になるのがいつもの光景w
377それも名無しだ:2010/04/10(土) 01:44:31 ID:ojYikA44
紗駆「うちのお母さんはアースティアっていう異世界の出身なんだ」
ミズル「ふぅん、異世界とかカッコいいね」
ランディ「俺の身の上と似てるな。俺の母親も地底世界ラ・ギアスの出身で」
紗駆「は? 地底世界?」
ランディ「ああ、四次元と五次元の中間にあって、形はゴムボールの内側に似てるんだ。
 水平線とか地平線の概念は存在しなくて、太陽は常に中天にあって移動しない。
 あ、もちろん昼と夜はあってだな、主な大陸はエオルドとナザン・・・・・・」
紗駆「なにいってるのこのひとこわい」
ミズル「大丈夫だよ、Pちゃんはたまにコワいこというけど、べつに無害だから」
ランディ「なんでだよ! なんで異世界アースティアはOKで地底世界ラ・ギアスはNGなんだよ!」

ミズル「ウェポンランクアップシステムってどう思う?」
紗駆「ようするに武器の個別改造でしょ?」
ミズル「方向の概念が採用されるらしいよ」
紗駆「あれやると後ろ取り合戦になってゲームが成立しないとか
 なんかのインタビューでいってたのにどうしたんだろうね」
ミズル「なんか工夫するんだろうけどねえ」

ランディ「なんでそんな細かい情報つかんでるのにラ・ギアスの存在は認めないんだよお前らぁっ!」

マキネ「あー、HEROMANは王道で面白いねえ」
ランディ「お前はどうしてフォローをしない!?」
378それも名無しだ:2010/04/10(土) 13:20:25 ID:DAr0SJA9
>>374
いやもちろん夫婦仲が悪いような家庭はないだろうけど(除レックス家)
ラブラブかどうかは家によって差がある気がするぜ

個人的にはバランガ家、マクレディ家、ミズハ家あたりはラブラブで
ゾンボルト家、ナンブ家、カノウ家、アンドー家あたりは落ち着いてる感じ
レシタール家は夫婦の会話があんまない
紫雲家はラブラブというよりエロエロ
379それも名無しだ:2010/04/10(土) 14:24:31 ID:dXQ7f+Rt
ゾンボルト家は今の段階で夫婦っぽいからなあ…

あとイェーガー家も結構ラブラブじゃないかな。
380それも名無しだ:2010/04/10(土) 19:08:21 ID:LLgx3UHo
克夜「我が師アル=ヴァン」
アル=ヴァン「・・・・・・」
克夜「目を合わしてください、我が師アル=ヴァン」
アル=ヴァン「男には、語ってはいけないことがあるのだ」
381それも名無しだ:2010/04/11(日) 01:47:18 ID:YhZbZC33
そういえばジェグナン家とシングウジ家は夫婦別居してるな
382それも名無しだ:2010/04/11(日) 20:42:13 ID:veIrWibc
Q:ご夫婦、人前でキスできますか?

レシタール家「嫌よ、冗談じゃない」
ファインシュメッカー家「あまりやらないな、恥ずかしいからな」
カノウ家「いやだ、できません恥ずかしい。もう……」
ゾンボルト家「慎みに欠けるのでいたしませんわ。できないわけでは、ありませんけど……」
ナンブ家「あらん、やってもいいけどお金とるわよん?」
稲葉家「じょじょじょ冗談じゃないわよ!ひひひ人前でキスなんt/////」
ミズハ家「やだもう、できますけど////」
マクレディ家「今やって見せましょうか?ちょっと、あなたー!」
バランガ家「え?普通ですよね?」
383それも名無しだ:2010/04/12(月) 00:52:38 ID:9TzK+Eyc
ミツコ「キス?」
ニブハル「私たちは、正式な夫婦ではないからね」
384それも名無しだ:2010/04/12(月) 02:39:03 ID:hEPYHE19
ランル「ミズルっち、チラム人のあの子フッたってほんとっちゃ?」
ミズル「えー、おれがフッたことになってるの?」
ランル「フられたちゃ?」
ミズル「なんか、そうみたい」

ランル「でもミズルっち、ひどかとよ!
 自分からは手も繋がなかったっていわれちょお!」
ミズル「まあ、手は繋がなかったけどさあ」
ランル「そういうのは、男の子から繋ぐものっちゃ!」
ミズル「えぇ〜、めんどくさいなあ」
ランル「ミズルっちは、あの子の気持ちばちゃんと考えてあげたっちゃ?」
ミズル「考えるもなにも、わけわかんなかったよ」
ランル「それじゃあミズルっち、フられて当然ちゃ!」
ミズル「だって、全然楽しくなかったんだもん」
ランル「楽しいとか楽しくないとか、そういう問題じゃないっちゃ!」
ミズル「ランルちゃんとでも遊んでる方が、よっぽど楽しいよ」
ランル「はぁっ!?」

ミズル「どしたの?」
ランル「ミズルっちは、ひどか女垂らしばなるかもしれんちゃ」
385それも名無しだ:2010/04/12(月) 14:11:12 ID:alf3zH/Y
>>344
大政奉還って、実態は
薩長に反徳川の口実失わせた上で
自分は右大臣として支配の座に居座るっていう慶喜側の工作じゃなかったっけ?
岩倉も慶喜の朝廷入りには好意的だったような
386それも名無しだ:2010/04/12(月) 23:42:04 ID:ceOr4qPw
カイツ家
ルリア「キスですか…?ハザル様!ちょっとこちらへ!」
ハザル「だだだ黙れ!黙れよ!!人前でそんな真似がんむっ!?」
ルリア「…これでよろしいですか?ではハザル様、続きは帰ってからです。引き続きお仕事頑張って下さい」
ハザル「ハイ」

ティクヴァー家
アルマナ「……ぐすん」
387それも名無しだ:2010/04/13(火) 22:08:27 ID:Zt4wWWu/
紫雲家
カ「キスですか?そうねえ、三人だから胸・胸・首筋かしら」
テ「胸・胸・お腹じゃない?」
メ「耳たぶ・耳たぶ・唇も捨てがたいと思いますが」

イェーガー家
「悪いけど、プレイ以外で人前ではイチャつかないことにしているの」

メネス家
「………………(黙って照れている)」
388それも名無しだ:2010/04/13(火) 22:59:11 ID:vkpUYBW9
>>387
紫雲家のは最早キスでは無い気がするのだが
389それも名無しだ:2010/04/13(火) 23:01:21 ID:59QLHjQb
>>387
メネス家って誰?
390387:2010/04/14(水) 01:17:11 ID:mP0WvpFa
間違えた
ブルー家
391それも名無しだ:2010/04/14(水) 03:06:22 ID:eL90jGun
カラオケだとみんななにを歌うだろ
392それも名無しだ:2010/04/14(水) 10:58:11 ID:Bzl1gIWA
ゼラド:帰り道
ルナ:恋愛サーキュレーション
レイナ:押しちゃうぞ!
ゼフィア:ベリーメロン
393それも名無しだ:2010/04/15(木) 02:35:19 ID:/cqbhJ3d
腕骨折しちゃったよーゼラド
394それも名無しだ:2010/04/16(金) 01:31:40 ID:AskO0A1M
 これは、昭和33年、わたしが小学1年生のころに撮ったわたしの写真だ。
 ここに移っているのは、わたしの家族たちだ。
 そしてこれが、わたしのお母さんだ。

 これは、戦後の昭和を、その並外れたバイタリティで生き抜いた、バランガ家の物語だ。

 ■このスレほぼ五周年記念作品■
 ■■バランガ家の歴史■■
 
 ゼフィアお祖父さんが事業に失敗したのは、昭和19年のことだった。
 当時祖父が経営していた炭鉱会社で事故が起こり、責任を取らされてのことだった。
 それはまあいつものことで大したことではない。
 長女のゼラド叔母さんは零戦工場で働いて一家の生活を支えた。
 当時、福岡に住んでいた一家のお隣には、クォヴレーさんという人が住んでいたという。

「赤紙が来たんだ」
「えっ」
「軍隊に、行くことになった」
「それは、おめでとうございます」
「めでたいものか」
「生きて、帰ってきてください」

 クォブレーさんが戦死したとの報が入ってきたのは、それから半年後のことだった。
 そして昭和20年6月19日、福岡大空襲で焼け出された一家は、町外れの小屋住まいを余儀なくされた。
 戦争が終わったのは、その約2ヶ月後のことだった。

「先輩せんぱぁい、東京じゃ象ってでっかい生き物の話題で持ちきりだそうですよぉ!」
「ム、そうか。では、博多の子供にも象ば見せてやろうではないか!」

 このときゼフィアお祖父さんがタイで買い取った象は80過ぎという高齢で、日本への
航海中にあっけなく老衰で死んでしまった。

「なんということだ!」
「バンコクを出たときには元気だったんですけどねえ」
「それで、象の本体は?」
「丁重に葬りましたけど、海に」
「なにかっ、なにか象を象徴出来る遺品はないのか!」
「この尻尾くらいですかねえ」
「皆の衆! これだ、これが象の尻尾・・・・・・」
「ふざけんなーっ!」
「象はどうした、象はーっ!」

 象を楽しみにしていた博多市民の怒りは凄まじく、この日以来ゼフィアお祖父さんは
博多の嫌われ者になってしまった。
 そのせいだけというわけではないが、一家は東京に移り住むことになった。
 このときの家族構成はゼフィアお祖父さん、長女のゼラド叔母さん、長男のアオラ叔父
さん、次女のマリお母さん、三女のリトゥ叔母さんだった。
395それも名無しだ:2010/04/16(金) 01:32:42 ID:AskO0A1M
「先輩せんぱぁい、東京じゃ、深夜喫茶っていうのがバカ流行りしてるんですよ!」
「うむ、ひとつ、やってみるか!」
「お父さん、もういいから、堅実に暮らそ? ね?」
「いいや、もはや一意専心! このゼフィア、必ず再起してみせる!」

 ゼフィアお祖父さんの連れ込み喫茶が1年足らずで潰れたのは、いつものことだった。
 一家の生活を支えるため、ゼラド叔母さんはダンスクラブでダンサーとして勤めだした。
 それが、ゼラド叔母さんとスレイチェル伯父さんとの出会いとなった。

「ダンスで相手の足を踏まないコツは、踏むことを恐れないことである」
「わかりました!」
「あうっ! 本当に踏まれたのは初めてである!」

 これを縁にゼラド叔母さんとスレイチェル伯父さんは結婚した。
 これを機に、一家の生活は上向きに変わった。
 マリお母さんは雑誌社に編集として就職、リトゥ叔母さんは女学校に入学した。

「いいからさっさと原稿を書けよ」
「黙れ、黙れよ!」

 大学に合格したアオラ伯父さんが奇妙な行動を取るようになったのも、この頃である。

「ライチラライチララライチ!」
「アオラ! いったいどうしちゃったの!?」
「おれはアインツ・ヴィレアムさんに着いてくって決めたんだぁーっ!」

 アオラ伯父さんが加入したのは、後に『ライチ光クラブ』と呼ばれる秘密結社であった。
『ライチ光クラブ』は当時大学生だったアインツ・ヴィレアムが中心となってワカメ業を行い、
わずか四ヶ月で銀座に本社を構えるほどに成長した時代の寵児であった。
 当時、敗戦により価値観の崩壊した若者達の中には、このように「ワカメこそがすべて」
とうそぶく者が少なくなかった。
396それも名無しだ:2010/04/16(金) 01:33:28 ID:AskO0A1M
「すぐにアオラを脱会させてください!」
「よせよ、姉ちゃん」
「なにいってるの、こんな怪しげなクラブ活動、お姉ちゃん許さないからね!」

 ゼラド叔母さんの心配をよそに、アオラ伯父さんはますます『ライチ光クラブ』の活動
にのめり込んでいった。

「ライチラライチララライチ!」

 当時、『ライチ光クラブ』は『ライチ』と呼ばれる人型ワカメ兵器を製造し、世の中を
ワカメの渦中に叩き込もうとしていた。

「なんとかアオラをあのヘンな会から抜けさせなくちゃ」
「べつに、無理に脱会させることないんじゃないのか?」
「もう大人なんだし」

 姉妹の足並みが揃わない中、クォヴレーさんが帰ってきたのはまさに寝耳に水だった。
 クォヴレーさんは敗戦の後、長らくシベリアに抑留されていたのであった。

「お帰りになったのですね」
「家族のみんなは元気か」
「うん、アオラはちょっと、おかしなことになってるけど」
「というと」
「なんとか光クラブってところに入っちゃって」
「なんだって」

 シベリア抑留によってすっかり反ワカメ主義に洗脳されていたクォヴレーさんにとって
は聞き捨てならぬことだったのだろう。すぐさま行ってアオラ伯父さんを連れ戻した。
 アインツ・ヴィレアムが逮捕されたのは、それから1ヶ月後のことだった。
397それも名無しだ:2010/04/16(金) 01:34:26 ID:AskO0A1M
 昭和27年、私が産まれた。
 フラフープを発売しようとして失敗したゼフィアお祖父さんは、私の子守り係となった。
 スレイチェル伯父さんは事業を広げようとする半ばにして胃ガンにて急逝してしまった。
 一家をけ牽引したのは、やはりゼラド叔母さんだった。
 マリお母さんは私を産むと同時に専業主婦となり、リトゥ叔母さんも元気に生きた。
 そして昭和33年、東京タワーが完成する。
 これが、私たち一家の写真である。

――――――――――――――――――――――――――
ハザリア「こんな具合でどうだろう」
マリ「もの凄く、ダイジェストっぽいな」
398それも名無しだ:2010/04/17(土) 02:14:20 ID:ociJPPJb
ゼラド「レイナ、レイナ」
レイナ「なぁに、どうしたの?」
ゼラド「わたし、ラブレターもらっちゃった!」
レイナ「はぁっ!?」

レイナ「なんで! 誰が! どうして!?」
ゼラド「落ち着いてよ、レイナぁ」
レイナ「まさか、あいつが!」
ゼラド「なんか、中等部の子」
レイナ「はあ?」

 【中等部】
ミズル「ほら、あそこにいるチラム人の子だよ」
ゼラド「ふ〜ん」
レイナ「まあ、なかなかイイ子なんじゃないの?」
ゼラド「レイナ、急にテンション下がったね」
ランル「中等部でも、評判の悪か子じゃなか!」
ミズル「で、どうするの?」
ランル「付き合うちゃ? 付き合うちゃ?」
ゼラド「わたし、誰かと付き合うとか、そんなこと考えてないよぉ〜」
レイナ「なら、断るの?」
ゼラド「でも、相手は中学生でしょ?
 無神経な断り方したら、傷付けちゃうんじゃないかなあ」
ミズル「フツーに『ごめんなさい』でいいと思うんだけどなあ」
ランル「ミズルっちは女心をわかってなか!」

レイナ「で、どうするの?」
ゼラド「う〜ん」
ミズル「もう誰か別の人と付き合ってるとかいえばいいんじゃないかな」
ランル「ミズルっち」
ミズル「実は女が好きとか!」
ランル「ミズルっちは黙ってるっちゃ!」
ミズル「なんだよ、もう」

 【校舎裏】
ゼラド「だから、ゴメンね」
チラム人の子「いや、べつにいいんです」

レイナ「で、なんていったの?」
ゼラド「べつに、素直にそのまんま、
 いまは誰とも付き合うつもりないって」
レイナ「でもあんた、久保さんのこと好きなんじゃなかったの?」
ゼラド「あっ」
レイナ「なによ、忘れてたの?」
ゼラド「そうじゃないんだけど」

ゼラド(なんでだろう。なんでかお兄ちゃんの名前が出てこなかった)
399それも名無しだ:2010/04/17(土) 23:05:41 ID:aGpOUQUN
ハイレグ↓
400それも名無しだ:2010/04/18(日) 01:00:35 ID:l3bq6VRi
セツコの子供はなんで出ないの?
401それも名無しだ:2010/04/18(日) 22:01:47 ID:JLT5wFRQ
セツコ「私は独身ですが・・・何か?」
アクア「よかったっ仲間がい(ry」
ラミア「(ぐろ☆すたの誇りを糧に生きてる女は伊達じゃないんだぞ)」
アヤ「(そうですよ!アクア先生と一緒にされても・・・)」」

マーズ「あー・・・オハラねえ
    トビー、アサキム、レーベン、シュラン、ジエーデルとイケメンに囲まれた
    スパロボ一の「それ何て乙女ゲ?」的女主人公でありながら
    超展開の連続でオリキャラと揉めまくる不幸女ナンバー1でもあるねー」


402それも名無しだ:2010/04/19(月) 04:29:23 ID:Vndvu+k4
左利きっぽいのは誰だ?
403それも名無しだ:2010/04/20(火) 18:45:59 ID:ZEbhmpx6
ゼラド「おはよ、ミレニアム君」
ヴィレアム「人を人工吸血鬼なナチス残党みたいに言うな。俺の名前はヴィレアムだ」
ゼラド「ごめん噛んじゃった」
ヴィレアム「いいやわざとだ」
ゼラド「噛んじ(ガリッ)」
ヴィレアム「ほんとに噛んだ!?しかも血がダラダラ!!」
イングレッタ「あら、ゴミが制服を着て歩いてるなんて素敵、なんて思っていたらあなただったのねヴィレアム」
ヴィレアム「俺が何か気に障ることしたのか?あとあんたは歩くゴミ見て素敵と思うのか!?」
ゼラド「ふへひゃんほはひょ」
イングレッタ「そんなことないわ。私が素敵だと思うゴミは貴方だけよ?」
ヴィレアム「デレ分を出したいのか?それとも追い討ちをかけたいのか?あとゼラドは血が止まるまで無理して喋るな!」
ゼラド「ひゃい」
イングレッタ「アイラブユー」
ヴィレアム「過程をすっ飛ばすな!怪異もなしにいきなり告白はありえないだろ!」
イングレッタ「今回はあなたには嬉しい世界じゃないかしら?」
ヴィレアム「…なんでだよ」
イングレッタ「個性的なヒロインに囲まれるしゼラドにセクハラできるのよ?」
ヴィレアム「(クワッ)」
ゼラド「(がぶり)」
ヴィレアム「いたたたたたたやめろまだセクハラしてない!」
イングレッタ「ああそういえば私は嫉妬深いんだった」(カチャリ)
ヴィレアム「やめろ!そこは文房具だろ!拳銃は文房具じゃない!」
ゼラド「(かみかみ)」


もう無理
404それも名無しだ:2010/04/21(水) 02:12:16 ID:JbY62r6r
このペースなら>819ラン行くかも?
405それも名無しだ:2010/04/21(水) 23:23:54 ID:Ke73z8XE
ゼラド「ユウカさーん、ギター教えて」
ユウカ「つーんだ」

ゼラド「ユウカさぁん、長いことギターほっぽってたのは謝るからさあ」
ユウカ「ギターっていうのはね、毎日の積み重ねが大事で」
ゼラド「わかってるよぉ〜」
ユウカ「いいのよ、いいのよ、どうせ滅多にガッコ来ないあたしがバッドなんだから」

マキネ「ユウカりん、拗ねるのよしなよ」
ユウカ「元はといえばマッキーがやれ野球やるだの麻雀やるだの横道にカーブするから」
マキネ「いいから、バンド再開しようよ。
 ええと、あたしがドラムでユウカりんがベースでゼラドがギターで」
ユウカ「キーボードは?」
マキネ「あれ、誰だっけ」
ゼラド「誰か、キーボード弾ける子いるかなあ」
406それも名無しだ:2010/04/22(木) 00:11:24 ID:ixsvW7aK
うん
やっぱゼラドは蝸牛ロリより天然リードギタリストが似合うな

ぐれ子は惜しいがデレが想像できん
407それも名無しだ:2010/04/22(木) 00:39:43 ID:HrfnhTOD
ゼラド「ふぅ〜、今日は暑かったねえ」
レイナ「でも、明日は冬日になるそうよ」
ゼラド「温暖化だねえ」
レイナ「異常気象でしょ」

 すってーん!

ゼラド「痛ぁい!」
レイナ「ちょっと、大丈夫?」

 【病院】
ヴィレアム「ゼラドが足の骨折ったって?」
レイナ「そうなのよ。なにもないところで転んで」
ゼラド「ふぇ〜ん、痛いよぉ」

 【学校】
ゼラド「うんしょ、うんしょ、松葉杖って結構不便だな」
ヴィレアム「ゼラド、大丈夫か? ほら、肩を貸してやるから」
ゼラド「ゴメンねえ」
ヴィレアム「・・・・・・」

ミスティリカ「ゼラドの骨折をちょっとラッキーだと思うだなんて、俺ってなんて最低の屑なんだ」
ヴィレアム「ひとの心を読むな!」
ゼラド「えっ? なに?」
408それも名無しだ:2010/04/22(木) 02:31:47 ID:n9QlDafh
下着魔神ってなんか元ネタあるの?
409それも名無しだ:2010/04/22(木) 10:29:28 ID:0+5mswxq
久しぶりに来たが相変わらずで安心した
410それも名無しだ:2010/04/23(金) 01:41:19 ID:2xeO+16q
ゼラド「う〜ん、なかなか骨折直らないなあ」

ゼラド「松葉杖って不便だなあ。マーズくんとか4本足で結構不自由だろうなあ」
クォヴレー「ゼラド、迎えに来たぞ」
ゼラド「えっ、お兄ちゃん!」
クォヴレー「ほら」
ゼラド「ほらって、お兄ちゃん、いいよおんぶなんて、恥ずかしいよ」
クォヴレー「なにをいう、小さいころはさんざんせがんできただろう」
ゼラド「う〜」

 【物影】
ヴィレアム「う〜っ! ゼラドをあんなに軽々と背負って」
レイナ「基礎体力の問題よねえ」
ヴィレアム「なんだよ、よっかかるなよ、重いよ」
レイナ「ばかっ!」

 【ヴァルストーク】
マーズ「おやじー、おやじー」
カズマ「なんだよ、まとわりつくなよ。
 あっ、コラッ! 背中によじ登るな! 重い! マジで重いんだからお前!」
411それも名無しだ:2010/04/23(金) 22:21:03 ID:IcwBkFZL
              :::::::::,′::::::: /{ ::::::::::: i:::::::::::::| :::::::::::::::::::::: |:::::::::',_           / ̄ ̄ ̄\
          i::::::::|:::::::::::/  |::::::::::::::i::::/|:::::| :::::::::::::::| :::: |::::::::::}::\        / も   話   !  / ̄ ̄ヽ
          | ::::::|::::::::/  |:::i::::::::::::/│:∧ :::::::::::::| :::: |-‐:::リ::::::::\        !  ら  し  |  |  あ  |
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          |::八:::::/ x=zミ:八::: / ,..斗=ミ |∨::/ :::::: |::::::ハ::::::::::::::::::ヽ     !  ま  け  :!  ヽ__/
          V:::::::ハ〈i ん/ハ ∨ ´ん゚/ハ j〉:∨:::::::::::l):/   :::::::::::::::::::ヽ    |  す  な.  |
            ヽi:::\ハ Vi.:ソ      Vi.::ソ |::::i:::::::::::::|:/    、::::::::::::::::::::.   |  か   い  :!
            |::::i::::::. 、、、  .     、、、  |::::i::::::::::::j\     ヽi:::::::::::::::i    ',      で  j
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 近 そ  あ     |::::i:::::人    , 、    /j::::i::::::::::,′{{く.     |:::::::::::::::|
 づ れ  と  _   |::::i::::i:::ノ>‐ 、__/⌒ア}} |:::i::::::: /  {{ハ    |:::::::::::::::|
 か 以  _r'{ 'f^i V八:i:::{          〃 }} i:/::/i:/   リノ     |:::::::::::::::|
 な 上  {│i {│ ( \|        i|  {i. |/ /}レ'⌒¨゙\.   |:::::::::::::::|
 い    │i j i Y゙)人_{{_|⌒'〜…ー─i|  }  _/      ヽ  |:::::::::::::::|
 で         _... ノ { │ |        i|__ン´             |:::::::::::::::|
412それも名無しだ:2010/04/24(土) 00:17:13 ID:907Yek/x
ヴィレアム「もうイヤだ! 俺はODEをやめる!」

レラ「・・・・・・」
キャクトラ「またいつもの病気か、とレラ殿も若干耳にタコな様子だ、友よ」
ヴィレアム「もともと俺はワカメタルなんてやりたくなかったんだよ!
 もっと、こう、MCハマーみたいなオシャレでポップなラヴソングをやりたいんだ!」

イングレッタ「MCハマーは、オシャレでポップなラブソングなのかしら?」
キャクトラ「は、なにぶんMCハマーのことは寡聞にして詳しくないので」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「違うだろ、とレラ殿は即答しておられますが」
ヴィレアム「とにかく俺は、もうワカメタルなんてイヤなんだぁーっ!」ダッ
キャクトラ「あっ、友よ!」

 ばたーん

キャクトラ「行ってしまったな」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「どうせすぐに戻ってくるだろう、とレラ殿は仰いますが」
イングレッタ「そうね、そろそろODEは解散しましょうか」
レラ「!」
キャクトラ「なにを仰いますイングレッタ殿! レラ殿も耳を疑い言葉もない様子!」
イングレッタ「ゴホッ、ゴホッ!」
キャクトラ「イングレッタ殿!」
レラ「・・・・・・!」
イングレッタ「フフフ、こんなの、全然デッドエンドシュートじゃないわね」ゴフッ
キャクトラ「イングレッタ殿ーっ!」
413それも名無しだ:2010/04/24(土) 00:18:04 ID:907Yek/x
 【OG町の道ばた】
ヴィレアム(やめるんだ、今度こそワカメタルをやめるんだ!)

ヴィレアム(はっ、あれはゼラドたち!)

ゼラド「誰か、キーボードいないかなあ」
マキネ「ルナルナとか弾けたんじゃなかったけ」
ユウカ「あのころのLUNA SEAはね」
マキネ「ユウカりんて案外音楽の趣味が俗っぽいよね」

 【物影】
ゼラド(そうか、ゼラドはキーボードを探してるのか。
 よし、俺もMCハマーになろうと決めた男だ!
 MCハマーがキーボードやってたかどうかはよく覚えてないけど、きっとやってる! ハマーなら!)

 【道ばた】
 ポロン ポロン
ヴィレアム「ゆー・きゃんと・たっち・でぃす、ゆーきゃんとたっちでぃす♪」

ヴィレアム(ふふふ、こうやって路上で弾き語りをしているところをゼラドに披露して、
 バンドに誘われようって寸法さ!)

ヴィレアム「まい・まい・まい〜みゅーじっくひっとみー♪」

ヴィレアム(コードがこれで合ってるかどうかはわからないけれども!
 キーボードなんて指で叩けば音が出る楽器なんだから、練習すれば楽勝さ!)

ユウカ「マッキー、キーボード見つかった?」
マキネ「女の子限定だとなかなかねえ」
ユウカ「そんなくくりあったの」

ヴィレアム(なぁぁっ!?)

ユウカ「あれ、なんか弾いてたんじゃない?」
マキネ「どうでもいいんじゃない?」

ヴィレアム(まさかゼラドがガールズバンドを結成しようと目論んでいたなんて!
 くそぉっ、俺にひと言の相談もなく!
 だいたい、ギター習うんならあんな不登校児より俺のとこにくればいいのに!)

 てってってってって
紗駆「ださっ」
ヴィレアム「はぁっ!?」
414それも名無しだ:2010/04/24(土) 00:18:50 ID:907Yek/x
 【イェーガー家 夜】
ヴィレアム(うぅ・・・・・・、まさか小学生にダサッといわれるとは。
 MCハマーといえば小学生に大人気のはずなのに!
 いや、小学生に大人気だったのはMCタカーだったような気がするが、
 でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。 重要なことじゃない)

ヴィレアム(いや、MCハマーで大丈夫だ。大丈夫なはずなんだ。
 俺の音楽史上、MCハマーに外れはない!
 きっと俺のMCハマー度が足りなかったんだ。
 よし、もっとMCハマーに近づくために、MCハマーの研究をするぞ。
 インターネットで!)

 【翌日 道ばた】
ヴィレアム「お客様、携帯電話お探しな感じですかぁ〜?」

ヴィレアム(ふふふ、MCハマーは音楽でコケていたひと頃、携帯電話のセールスマンをやってたんだぞ。
 Wikipediaにそう書いてあった!
 これで俺のMCハマー度はバツグンだ!)

 てってってってってってっ
紗駆「カッコ悪っ!」

 【イェーガー家 夜】
ヴィレアム(うぅ・・・・・・、まさかまたしても小学生にダメ出しされるとは。
 俺は、大人から子供まで楽しめるMCハマーみたいなミュージシャンになりたいのに。
 きっと、まだまだ俺のMCハマー度が足りないに違いない!)

 【翌日 道ばた】
ヴィレアム「あなたは、神についてどう思いますか?」

ヴィレアム(ふふふふ! これが最後の手段だ!
 MCハマーはいよいよ音楽でイケなくなった時期、宣教師に転職していたんだ!
 これで大人から子供まで、迷える子羊をMCハマーに染め上げられる!)

 てってってってってって
紗駆「耳が受け付けない」
ヴィレアム「なぁっ!?」
415それも名無しだ:2010/04/24(土) 00:19:33 ID:907Yek/x
 【イェーガー家 夜】
ヴィレアム(まさか、またしても小学生にウケないなんて!
 いや、MCハマーに罪はない! むしろ小学生にMCハマーは高度過ぎたんだ!
 よし、今度はもっと小学生に歩み寄ってみるぞ!)

 【翌日 道ばた】
ヴィレアム「うんこ〜、ちんちん〜、うんこ〜、ちんちん〜♪」

ヴィレアム(ふふふふふ! これでどうだ! 小学生の大好きな下ネタだぞ!)

 てってってってってってってって
紗駆「アホかっ!」

 【イェーガー家 夜】
ヴィレアム(くそっ、くそっ、小学生め!
 MCハマーが、MCハマーがどんだけ俺の中でヒットなのか知らないくせに!
 下手したらMCハマー全盛期に産まれてないくせに!
 くそっ、なにがいけないんだ、なにが!)

 【OG町 道ばた】
紗駆「最近、このへんでヘンに古くさい歌歌うひとがいるんだ」
ミズル「危ないなあ、近づいちゃダメだよ、そんなひとに」

 SOUSHISTUせよ! SOUSHISTUせよ! SOUSHISTUせよ!

ヴィレアム「俺はオリュンポスのテロリースト!
 昨日母さん忘れたーぜ、明日父さん忘却してやる!
 SOUSHISTSUせよ! SOUSHISTUせよ!」

紗駆「うわぁっ、なんだっ!?」
アオラ「うぉーっ! ヴィレカイザーさんがご降臨成されたぞーっ!」
ルル「あれは、ワカメエクササイズですわぁーっ!」
416それも名無しだ:2010/04/24(土) 00:20:20 ID:907Yek/x
キャクトラ「やはりな、行きますぞレラ殿!」
レラ「・・・・・・!」

 ジャジャジャジャジャジャジャジャ!
 ダダダダダダダダダダダダダダ!

アオラ「うぉーっ! キャク様とレミュさんも現れたぞーっ!」
ルル「なんという安定感なんですのぉーっ!」
紗駆「なんなんだ、このひとたちはいったい!?」

ゼラド「もう! またあのヘンなバンド! 小学生の子にまであんな音楽聴かせて!
 こらーっ!」

アオラ「あっ、姉ちゃん邪魔するなよ!」
ルル「ゼラド様といえどヴィレカイザーさんをディスRXるとは許せませんわぁーっ!」
ゼラド「こらっ! 子供にヘンな音楽聴かせちゃめーっでしょ!」

ヴィレアム(はっ! しまった! ついノッてしまって、またヴィレカイザーになってしまった!
 いけない! こんなことは、もうやめにしなくちゃ!)

ヴィレアム「おっ、俺は!」
ゼラド「えっ?」
ヴィレアム「俺はヴィレアム・イェーガーである」

キャクトラ「友よ!」
レラ「・・・・・・!」
ゼラド「なにいってるの! ヴィレアムくんがそんなカッコしてるわけないじゃない!」
ヴィレアム「えぇっ!」
ゼラド「まさか、アオラだけじゃなくてヴィレアムくんにもなにかするつもりなの!」
ヴィレアム「いや、これはメイクで」
ゼラド「ヴィレアムくんに指一本でも触ったら許さないんだからね!」
ヴィレアム「ええと、ええっと、だから、その」
417それも名無しだ:2010/04/24(土) 00:21:01 ID:907Yek/x
ヴィレアム「好きです、付き合ってください」
ゼラド「へ?」

キャクトラ「友よ!」
レラ「・・・・・・!」

ゼラド「お断りします」
ヴィレアム「なっ!?」

ゼラド「だった、わたし、その、好きな人がいて、
 その人は小さいころから、なんていうんだろ、なにいってるんだろ、わたし」

ヴィレアム「うぉーっ! MCハマーなんて、最終的に自己破産してるんだぁーっ!」
ゼラド「えぇっ! どうして突然MCハマーの財務状況を!?」

ヴィレアム「うぉぉぉぉぉぉぉぉ〜!」
キャクトラ「友よ、やはりお前は、ワカメモンスター!」
レラ「・・・・・・!」

ゼラド「はぁ、なんだったんだろう、あの人。
 でもわたし、なんで素直にお兄ちゃんが好きっていえなかったのかな・・・・・・?」

イングレッタ「フフフ、病み上がりに、わたしの大脳皮質もデッドエンドシュートよ」
フィリオ「まだまだ、死ぬわけにはいかないみたいだね」
418それも名無しだ:2010/04/24(土) 17:54:16 ID:zym8DDyA
やっぱりワカメタルネタいいなwww

携帯カキコ出来ないせいで感想や応援がなかなか書けないけど他の作者さん達も見てるからがんばってね!
419それも名無しだ:2010/04/25(日) 00:02:19 ID:WjUBhuDF
規制解除確認
420それも名無しだ:2010/04/25(日) 01:54:17 ID:bFdouvyd
 最近、ルサイケにくっ付いてくる子がいる。

「ルサイケお姉ちゃーん」

 小学生の稲葉紗駆くんだ。ほかの子には「ザク」と呼ばれているらしい。
 ルサイケと一緒にいてもいいことないよ、というと紗駆くんは元気よくかぶりを降った。

「ルサイケお姉ちゃん、好きだもん!」

 ルサイケはやれやれと思った。
421それも名無しだ:2010/04/26(月) 02:44:42 ID:sHFOJJ/5
アオラ「たいへん、たいへん!」

ゼラド「あれ、アオラ?」
アオラ「遅刻しちゃうぞ!」
ゼラド「アオラー? どこ行くのー?」

 ぼすっ
ゼラド「えっ」

 ごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろ
ゼラド「うわぁーっ!」

 【塔の中】
ゼラド「あたたた、なんだろ、どっか、穴の中に落ちたみたいだけど。
 なんでこんな建物の中にいるんだろ」

 ガチャッ ガチャッ ガチャッ ガチャッ
ゼラド「う〜ん、扉がいくつかあるけど、どれも開かないよぉ。
 あっ、テーブルの上に鍵がある!
 これが、どれかに合ってるのかな?」

 ガチャッ ガチャッ ガチャッ ガチャッ
ゼラド「ダメだったぁ〜。あれ?」

ゼラド「なんか、ちっちゃいドアがある」

 カチャッ
ゼラド「あいた! でも、ちっちゃいよぉ〜! これじゃ通れない」

ゼラド「あれ?」

 <DRINK ME!>

ゼラド「『私を飲んで』? え〜と、なんだろ、どっかで聞き覚えがあるような。
 う〜んと、見る限り毒じゃなさそうだし。
 よし! ちょっと飲んでみよっと!」

 ゴクッ

ゼラド「うわぁー! どんどん身体が伸びてく!
 思い出した! これ、『不思議の国のアリス』だ!
 でも、なんでぇ!?」

ゼラド「えっと、えぇっと、たしか、瓶のクスリを飲んだら大きくなって、
 ケーキを食べたら小さくなるんだよね。
 よし、あった、ケーキ!」

 しゅるしゅるしゅるしゅる
ゼラド「よし、ちっちゃくなった。これであの扉から外に出れる。
 でも、出てどうすればいいんだろ」
422それも名無しだ:2010/04/26(月) 02:45:36 ID:sHFOJJ/5
 【塔の外】
アオラ「たいへん! たいへん! 遅れちゃう!」
ゼラド「あっ、アオラ! お〜い!」
アオラ「遅れちゃったらお仕置きだぞ! 急げ、急げ!」
ゼラド「行っちゃった。アオラ、なんでウサギさんなんてやってるんだろ」

マリ「あれはゼラドか?」
リトゥ「ううん、ゼラドじゃないんじゃない?」
マリ「ゼラドだろう」
リトゥ「いや、違うって」

ゼラド「マリちゃんとリトゥちゃん! どうしちゃったの?
 わたし、ゼラドだよ?」
マーズ「うんにゃ、ほとんどゼラドちゃんじゃねーな」
ゼラド「えぇ〜!?」

ハザリア「カラスと書き物机が似ているのはなぜだ?」
ゼラド「えっ、えっ? どっか似てる?」
ハザリア「さぁさぁ、もっと飲んだらどうだ」
ゼラド「まだなにも飲んでないよ?」
ハザリア「だったらゼロを1にすればいいだけの話!」
リトゥ「やっぱりゼラドじゃないんじゃない?」
マリ「いや、ぎりぎりゼラドだろう」
リトゥ「ううん、ぎりぎりゼラドかも」
ゼラド「もぉ〜! みんな、いったいなにいってるの?
 なにがなんだか、1コもわかんないよぉ〜!」

ハザリア「ハァーハッハッハッハッハ! なにをいっておるか!
 この場はイカレたお茶会!
 イカレたお茶会に、イカレ帽子やはかならず現れる!
 ゆえにこの場に筋も道理もありはしない!
 そら! 怒ったら尻尾を振れ! 嬉しかったらうなれ!」
ゼラド「なにがなんだかわかんないよぉ〜!」
423それも名無しだ:2010/04/26(月) 02:46:19 ID:sHFOJJ/5
キャクトラ「ゼラド・バランガはここにいるか!」
ゼラド「あっ、キャクトラくんだ!」
マリ「シッ!」
リトゥ「隠れて!」
ゼラド「え? え?」

キャクトラ「ゼラド・バランガがここにいると聞いてきた」
ハザリア「上等のバターだったが、パンくずが紛れ込んでしまった」
キャクトラ「ゼラド・バランガはどこだ!」
ハザリア「俺の時計はいつまでも1時半だ」
キャクトラ「チッ、おかしなヤツめ!」

マリ「行ったみたいだな」
ゼラド「いったい、どういうこと?」
リトゥ「黒の王があなたを探してるのよ」
ゼラド「え、なんで?」
マーズ「いってもムダじゃねーかな。これ、ほとんどゼラドちゃんじゃねーよ」
ゼラド「わたしはゼラドだよぉ〜!」
ハザリア「ゼラド・バランガなら、『フラブジャスの日』を知っているはずだ」
ゼラド「フラ・・・・・・? なに?」
ハザリア「予言によれば!
 『フラブジャスの日』に銀髪の少女ゼラド・バランガが
 黒の王操るジャヴァウォックを倒すと伝えられている!」
ゼラド「そんな予言されても困るよ!」
マリ「お前はゼラド・バランガじゃないのか?」
ゼラド「ゼラド・バランガだけども」
リトゥ「ほら、ゼラド・バランガと違うじゃない」
ゼラド「えぇ〜!」
マーズ「や、ほんのりゼラドちゃんぽくなってきた」
ゼラド「ほんのりなの!?」
ハザリア「貴様がゼラド・バランガだというなら、ヴォパールの剣を見つけ出し、
 ジャヴァウォックを殺すのだ!」
ゼラド「そんなこといわれても、わけもわかんないのに生き物殺すなんて出来ないよ」
ハザリア「カラスと書き物机が似ているのはどうしてだ!」
ゼラド「どうしてなの!」
ハザリア「どうしてだろう」
ゼラド「もうちょっと有意義に時間を使おうよ」
424それも名無しだ:2010/04/26(月) 02:47:01 ID:sHFOJJ/5
マリ「ヴォパールの剣は白の女王の城にあるんだ」
リトゥ「ゼラドじゃないんなら、行っても取ってこれないんじゃない?」
ゼラド「うぅ〜ん、わかったよ。取りあえず剣を探してくるから。
 えっと、白の女王のお城ってどこ?」
カル「私が案内しましょう」
ゼラド「あっ、カルくんだ」

 【白の女王の城】
ルナ「お主はゼラド・バランガか?」
ゼラド「そのはずなんだけど、ちょっと自信なくなってきた」
リトゥ「やっぱゼラドじゃないんじゃない?」
マリ「いや、ゼラドだって」

ゼラド「えぇ〜っと、ヴォパールの剣ていうのを見つけてこいっていわれたんだけど」
ルナ「ヴォパールの剣をこれに!」
ヴィレアム「どうも」
ゼラド「ヴィレアムくんじゃん!」
ヴィレアム「ヴォパールの剣です」
ルナ「これを使ってジャヴァウォックを倒すのだ!」
ゼラド「いやいや、剣っていってもヴィレアムくんだし!
 ジャヴァなんとかっていうのがなんなのかもわかんないし!」
ルナ「私は殺生をしない。よってお前がジャヴァウォックを倒すのだ」
ゼラド「なんで、みんないうこということメチャクチャなのぉ〜!?」

 【黒の王の城】
クォヴレー「お前はゼラド・バランガか?」
ゼラド「お兄ちゃん!?」
クォヴレー「俺は黒の王だ」
ゼラド「どっちかっていうと、お兄ちゃん全身真っ白じゃん!」

クォヴレー「ジャヴァウォック」

 ずさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

ディストラ「・・・・・・」
ゼラド「確かに黒いけど! これ、お姉ちゃんじゃない!」
425それも名無しだ:2010/04/26(月) 02:47:42 ID:sHFOJJ/5
ヴィレアム「さあゼラド・バランガ。このヴォパールの剣を使ってジャヴァウォックを倒すんだ」
ゼラド「無理だよ! ヴィレアムくんを武器にして、お姉ちゃんを倒すなんて!」
ヴィレアム「倒さなければ、この世界は救われない」
ゼラド「世界はメチャクチャなままになっちゃうの!?」
ヴィレアム「来るぞ!」

ディストラ「・・・・・・」
 ずしいぃぃぃぃぃぃん

ゼラド「うわっ!」
ディストラ「・・・・・・」
 ずしいぃぃぃぃぃぃん

ゼラド「お姉ちゃん! わたしだよ、ゼラドだよ! わかんないの!」
ディストラ「・・・・・・」
 ずしいぃぃぃぃぃぃん

ゼラド「お姉ちゃーん!」

アオラ「たいへんたいへん!」
ゼラド「あっ、アオラ!」
アオラ「遅刻しちゃう、遅刻しちゃう!」
ゼラド「アオラっ、そっち行っちゃダメ!」

ディストラ「・・・・・・」
 ずしいぃぃぃぃぃぃん

ゼラド「アオラぁーっ!」
ヴィレアム「いまこそ、ヴォパールの剣を使うんだ」
ゼラド「あなたが剣だっていうなら、役に立ってよ!」

 ずしゃあああああああっ!
426それも名無しだ:2010/04/26(月) 02:49:00 ID:sHFOJJ/5
 チュンチュン
ヴィレアム「ゼラド、ゼラド!」
ゼラド「ヴィレアムくん? ヴォパールの剣は? ジャヴァウォックは?」
ヴィレアム「なにをわけのわからないこといってるんだ。
 こんなところで居眠りしてて、ビックリしたぞ」
ゼラド「居眠り? わたし、夢見てたのかな」
ヴィレアム「ほら、午後の授業が始まるぞ」

ゼラド(それにしても、ヴィレアムくんを剣にしてお兄ちゃんたちを倒すなんて、
 わたし、なんでそんな夢を見たんだろ」
427それも名無しだ:2010/04/26(月) 03:03:20 ID:3LoW5i2q
auテスト
428それも名無しだ:2010/04/26(月) 04:34:47 ID:DSILh6Gv
テラゼラド「あなたは本当はクォヴレー・ゴードンが嫌いなんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ。私はお兄ちゃんが大好き。ずっと私を守ってくれて私を大切に思ってくれる。私のために戦ってくれるお兄ちゃんが大好きだよ」
テラゼラド「彼はあなただけを守るわけじゃないのに?彼にとって大切なものはあなた以外にもいるのに?彼が戦ってるのは使命だからなのに?」
ゼラド「でもお兄ちゃんは私のいるところが帰る場所だって言ってくれる」
テラゼラド「でも彼は帰ってくるだけ。ずっとあなたと一緒にはいない。彼はあなたを求めない。あなたがどんなに望んでも彼はそれに応えない」
ゼラド「・・・」
テラゼラド「あなたは本当はルナ・ティクヴァーが嫌いなんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ。ルナちゃんは大切な友達。私の事を信じてくれてる。一番最初に私に心を開いてくれた。なんでも上手にできるし優しい子だよ。いつだって信頼しあえるルナちゃんが大好きだよ」
テラゼラド「いきなり現れて、娘だといって、あなたと同様に彼に愛されてるあの子が?娘のくせに男として彼が好きなあの子が?本当は気持ち悪いと思ってるんじゃない?」
ゼラド「・・・」
テラゼラド「あなたは本当はヴィレアム・イェーガーが嫌いなんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ。ヴィレアム君はちっちゃいときからの友達。いつだって私のそばにいてくれる。私の事を思ってくれるヴィレアム君が大好きだよ」
テラゼラド「ずっとそばにいるくせに、好きなくせに、いつまでもなにもできないのに?クォヴレー・ゴードンに勝つなんていう逃げ口上ばかりな彼を臆病者だと思ってるんじゃない?」
ゼラド「・・・」
テラゼラド「あなたは本当はイングラム・プリスケンとディス・アストラナガンが嫌いなんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ。お兄ちゃんの恩人で、パートナーで、一緒に私を育ててれた。私の相談にいつも乗ってくれる、面白い事を聞かせてくれるイングラムさんが大好き。いつも私を可愛がってくれるお姉ちゃんが大好きだよ」
テラゼラド「彼らがいなければ、彼らがクォヴレーを番人なんかにしなければ、彼らが使命なんか課さなければ、あなたはクォヴレーとずっと一緒にいられたのに?」
ゼラド「・・・」
テラゼラド「あなたは本当はイングレッタが嫌いじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ。グレちゃんは大切な家族。いつも頑張ってて、それでも弱音なんか吐かない凄い子だよ。私が友達だっていうと嬉しそうな顔をしてくれるグレちゃんが大好きだよ」
テラゼラド「いつも血塗れになってるあの子が?あなたとはまるで違う世界に生きてるあの子が?あんな大きな力をもってるあの子が?本当は異常な化物だと思ってるんじゃないの?」
ゼラド「・・・」
テラゼラド「あなたは友達だと言ってる人間が本当は嫌いなんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ」
テラゼラド「あなたは両親や弟が本当は嫌いなんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ」
テラゼラド「あなたは本当はこの世界が大嫌いなんじゃないの?別な世界になればいい、壊れてしまえばいい、そんな風に思ってるんじゃないの?」
ゼラド「・・・・・・」
429それも名無しだ:2010/04/26(月) 13:38:29 ID:5J543sAU
断固否定しないとこが怖いな

結構嫌う理由として納得できるとこも怖い
430それも名無しだ:2010/04/26(月) 22:15:43 ID:HJCWDsEm
テラゼラド「・・・・そうそう、あなたは本当はキャクトラ・マクレディに興味があるんじゃないの?」
ゼラド「そんなことないよ。キャクトラ君はルナちゃんにとって大事な付き人で、誰より気を許してる同郷育ちの子。
     お兄ちゃんの甥っ子で、ヴィレアム君の親友で、大切な私の学友、それ以上でも以下でもないんだ」
テラゼラド「どんなに想ったって、自分に男として応えてはくれないクォヴレー。近いのにあまりにも遠過ぎて、いつも置いていかれる存在。
       でもキャクトラは違う。あのちょっと固いけれど、真摯な彼の笑顔は自分の腕の届く範囲にある。
       もし彼に愛してもらう事ができたとしたら、甲斐性のないあの男に通牒を叩きつける事も、
       自分の父親によこしまな想いを寄せてる女から、そっと足元を掬ってやる事だって出来るだろう。」
ゼラド「・・・・・」
431それも名無しだ:2010/04/27(火) 00:08:47 ID:0T+5I24u
ゼラド「うーん…やっぱりキャクトラ君はないよ、客観的に考えて。そもそもヴィレアム君よりほんの少しマシなレベルのヘタレだし」
テラゼラド「うわ酷っ!なんですかその悪意てんこ盛りな冷静さ」

駄目だシリアスぶち壊しだw
432それも名無しだ:2010/04/27(火) 02:52:51 ID:kjDVOvIV
テラゼラド「だったらマーズなんかはどう?
 小さいながら確かなバイタリティの持ち主。
 いまのうちから手を出しておけば、将来は安泰間違いなしよ」
ゼラド「なんかだんだん必死になってきてない?」
433それも名無しだ:2010/04/28(水) 00:35:47 ID:FlOrQxN8
連休どっか行く?
434それも名無しだ:2010/04/28(水) 02:49:06 ID:qjycV8w0
>>433
スレ間違えてない?
435それも名無しだ:2010/04/28(水) 03:13:15 ID:8UslNRgg
ゼフィア「ゴールデンウィークか」
ミスティリカ「先輩先輩、今年は上手いことやれば最大11連休が可能だそうですよ!」
ゼフィア「むっ、そうなのか。どこも混むのだろうな。
ミスティリカ「先輩んちは、どっか行ったりしないんですか?」
ゼフィア「父も母も仕事にかかりきりで、たまにはふたりでどこかにいったらいいのではないかと思うのだが」
ミスティリカ「あっ、ミスティリカ、いいこと考えちゃいました。
 ゼフィア先輩がご両親に旅行をプレゼントするんですよ!」
ゼフィア「それはいい考えだと思うが、先立つものが」
ミスティリカ「うっふっふ、なにいってるんですか、タネ銭だったらいくらだってまわしてあげますよ」
ゼフィア「まさか」
ミスティリカ「パチンコで稼ぎましょう!」

ゼフィア「いや、しかし、俺は、もう、パチンコ」
ミスティリカ「またまた、ホールのヒリつきが忘れられないくせに」
ゼフィア「いや、しかし」
ミスティリカ「親孝行ですよ、おやこーこー!
 さぁさ、パチンコで親孝行費を稼ぎましょう!」
ゼフィア「う、うむ、いや、今日だけ、今日だけだから・・・・・・」

ミスティリカ「うっふふふふ、パチンコ中毒者の常套文句、『今日だけ』
 が出たら、そろそろ仕上げですね」
436それも名無しだ:2010/04/28(水) 18:52:17 ID:sIG58jlD
>>435
子供「うわぁぁああん、このおぢさん顔がこわいよぉぉぉおお」
母親「うっさいわね!車にもどって寝てなさい!」
ゼフィア「……親子連れでパチンコ屋にきているのか。世も末だ。
 俺が子供のころは・・・」

ゼンガー「ほらゼフィア、アタリがきてるぞ。あげてみろ」
幼ゼフィア「うわー、母さん、お魚がつれたよー!」
ソフィア「あらすごい。ゼフィアは釣りが上手ねえ」
幼イルス「わたしもー!」
ソフィア「あらー、鯨は海に返してあげましょうね」
幼イルス「えー、わたしだけ吊れないの?」
幼ゼフィア「ほら、一つやるから」
幼イルス「わーいわーい、ひとつもらったー」

ゼフィア(バイトに行こう。昔は車一台買えるほどの貯金があったというのに、
俺はなにをやっているんだ)
子供「あーんあーん、おかあさぁぁああああん」
ゼフィア「……。そこの奥方。
 子供が泣いてるんだが」
母親「あー?」パチンコ球耳につめてる」
ゼフィア「子供が!ないて!るんだ!」

警官「このやくざ面の男に因縁つけられたと」
母親「そうよ!ほんと死ぬほど怖かったんだから!」
子供「おかあさ…」
母親「うっさいわね!母親が大変な目にあってたのにあんたは何してんのよ!」
子供「うああああ…えっぐ、ひっく」
ゼフィア「……そんなに怒らなくても」
母親「じゃあなに?あんたがこの子の面倒みてくれるっていうわけ?
 子供育てたこともないくせに余計な口出ししないでよ!」
ゼフィア「いや、しかし…」
子供「…るな」
ゼフィア「ん?」
子供「おかあさんをいじめるなぁああああああ」
ゼフィア「……」
ミスティリカ「……」
警官「……」
ゼフィア「俺は、幼子一人救ってやることができないのか」
ミスティリカ「……どうせ…」
ゼフィア「なんだ」
ミスティリカ「…なんでもないです」
(どうせ、先輩一人がパチンコやめてどうなるもんでもないって言おうと思ったのに。
 ……思ったのに、なあ……)
警官「あー、たそがれてるところ悪いけど、未成年のパチンコは違法だから。
 親御さんきてるよゼフィア君」
ゼンガー「……」
ゼフィア「……親父殿」
ゼンガー「幼子一人救うことができない、か」
ゼフィア「……」
ゼンガー「……ろくでもないところばかり似る。帰るぞ」

ゼフィア「……俺は。 俺はなんのために、強くなろうと思ったんだろう……?」
437それも名無しだ:2010/04/30(金) 15:51:26 ID:EK2dDqgQ
まとめwikiを読み返してみたが
ハザリア演劇編のクォリティは異常だなあ
どういう趣味の人があれ書いたんだろ
438それも名無しだ:2010/05/01(土) 08:03:06 ID:TgroIj+B
博識だしな
439それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:27:47 ID:Di02Y5f2
 【アギラのたばこ屋さん】
アギラ「フェフェフェフェフェ、最近も稼いどるようじゃの」
マーズ「ひっひっひ、なーに、アギラばーさんのよーな金主さんがいるからよ」
アギラ「儲けさせてもらっとるんはこっちじゃ。感謝しとるよ」
マーズ「めっそーもねーや」
アギラ「じゃ、今回は4000万の入り用じゃったな」
マーズ「あいよ、ありがとさん」
アギラ「なーに、こっちも月2割の利息が入るからの」
マーズ「アギラばーさんにゃー、長生きしてもらわねーと」
アギラ「フェフェフェ、ああ、そうじゃ。マーズちゃんに見てもらいたいもんがあったんじゃ」

マーズ「不動産登記簿謄本と、権利書かい」
アギラ「OGゴルフ場に隣接する条件のいい土地じゃそうでな、
 安う見ても8000万はくだらないそうじゃ」
マーズ「ふーん」
アギラ「この権利書をワシが4000万で買い取ったら、
 2ヶ月後には5000万で買い戻すといわれたんじゃが」
マーズ「2ヶ月で1000万の儲けかい。なーんか、うさんくせーな」
アギラ「向こうのいうことには、登記簿謄本をよく見て欲しいそうじゃ。
 現在は抹消されとるが、OG銀行から1億の抵当権が設定されとるじゃろ?
 つまり銀行がこの土地で1億貸したっちゅうことじゃ」
マーズ「う〜ん、銀行がねえ」
アギラ「お堅いOG銀行が認めとるんじゃ。これは安心じゃと思ったんじゃが」
マーズ「どーかしたのかい」
アギラ「2ヶ月で買い戻すといったのが、3ヶ月経っても音沙汰がないんじゃ」
マーズ「なーんか心配だな。
 うっし、ちょっと行って土地の現物見てきてやんよ」
アギラ「すまんのう。この歳になると、遠出もキツいで」
440それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:28:42 ID:Di02Y5f2
 【OGゴルフ場】
マーズ「う〜ん、OGゴルフ場に隣接してるって話だったけど」

 パーン

ミツハル「ナイッショ。見てたかい、寧々さん」
DS「・・・・・・」

マーズ「あっ、DS片手にコースまわってるキモいミツハルさんだ。おーい」
ミツハル「キモくない、キモくないぞ。
 たしかに僕はラブプラス+片手に全国をまわり、DSステーションにアクセスして
 ご当地ラブプラスの入手に余念がないけれど、断じてキモくないぞ。
 愛だよ、愛。
 ああ、寧々さん、どんな三次元女でも、君には1ピクセルも及ばないよ」
マーズ「おれDS出身だけど、そこまでDSに愛ソソげねーよ」
ミツハル「こんなところになんの用だい。
 まさか君もゴルフないしラブプラス+をやるんじゃないだろうね」
マーズ「スポーツにもラブプラス+にもキョーミねーや。
 ねーねーそれより、この登記簿謄本になる土地を探してるんだけどー」
ミツハル「なにいってるんだい、すぐそこにあるじゃないか」
マーズ「なんだぁ〜!?」
ミツハル「そこの山の一角がそうだよ」

 【アギラのたばこ屋さん】
マーズ「やられたぜアギラばーさん!
 ありゃー、坪千円もしねー山林だーっ!」
アギラ「なんじゃって! あの土地には銀行が1億も抵当を付けておったんじゃよ?」
マーズ「銀行はカナラズしも土地の評価にあった金額を抵当権として設定するたぁー限らねーんだ。
 たとえ二束三文の土地であっても、取り引きする会社に信用があったら、
 銀行は1億でも2億でも貸すんだよーっ!」
アギラ「なんじゃって!?」
マーズ「銀行からしてみりゃー、カネを貸さねーことにゃー商売になんねーかんね。
 だから抵当権設定金額は会社の信用度を測るモノサシにゃーなっけど、
 土地そのものの評価にゃーなんねーんだ」
アギラ「じゃあ、ワシに土地を売りつけた会社が、それだけ信用あったということかの」
マーズ「や、そーとも限らねーよ。
 たぶん、信用を持ってた会社の所有してた山林を二束三文で買ってきたんだ。
 相手の欲しかったのは土地じゃない。
 登記簿謄本に付いてた抵当権設定金額のアトなんだ。
 抵当権が設定されてる土地は法務局で登記簿を片っ端から閲覧すりゃーわかることだからねー」
アギラ「そうするとワシは、この紙切れを4000万で買い取ったことになるのか」
マーズ「まー、そういうことになんね」

 バンッ
アギラ「冗談じゃない! ワシとて、かつては悪の科学者と呼ばれたババアじゃ!
 このまま泣き寝入りはせんぞ!」
マーズ「うっし、その意気だよ!」
アギラ「手伝ってくれるかの、マーズちゃん!」
マーズ「アタリキよ!」
441それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:29:48 ID:Di02Y5f2
 【貸事務所】
マーズ「う〜ん、さすがに、名刺にあった事務所はモヌケのカラかぁ〜。
 さぁ〜て、どっから追い込みかけてやっか」

 PuLuLuLuLuLu
マーズ「あいよ、こちらマーズ」
アギラ「マーズちゃん、大変なんじゃ!」

 【アギラのたばこ屋さん】
デスブラック獣人ガルシア「申し訳ありませんでしたぁ〜!」
アギラ「よくもまあ、ワシの前にヌケヌケと顔を出せたもんじゃな!」
デスブラック獣人ガルシア「何遍お詫びしても足りません!」
アギラ「そこで待っておれ! すぐにアースクレイドルに埋めてやる!」
デスブラック獣人ガルシア「待ってください、あの土地は、実は私も騙されたわけで」
アギラ「なんじゃと」
デスブラック獣人ガルシア「はい、銀行の抵当権が付いてたものだから、つい信じてしまって」
アギラ「では、二束三文の土地じゃと知らんでワシに売りつけたのか?」
デスブラック獣人ガルシア「ええ、事業の資金繰りに追われて、実際の土地を見る前に」
アギラ「調子のいいことを抜かすな、この詐欺師め!」
デスブラック獣人ガルシア「待ってください!
 私が詐欺師なら、こうやってノコノコとアギラさんの前に出てくるでしょうか!?」
アギラ「ヌ?」
デスブラック獣人ガルシア「私は、アギラさんにおカネを返しに来たんです!」
アギラ「なんじゃとぉ〜」
デスブラック獣人ガルシア「今度は間違いなく儲けられる土地をアギラさんにお売りします!」
アギラ「またワシに二束三文の土地を売りつけるつもりか!」
デスブラック獣人ガルシア「今度こそ、今度こそ大丈夫ですから!」
アギラ「フン、土地は、実際に見せてもらうぞい」

 【駅前】
アギラ「ほう、駅から近いし、またとない一等地じゃ」
デスブラック獣人ガルシア「正味150坪、このへんは大体200万で取り引きされています」
アギラ「フム、そんなところじゃのう」
デスブラック獣人ガルシア「どうです、1坪100万、しめて1億5000万で」
アギラ「100万でエエのか!?」
デスブラック獣人ガルシア「4000万のお詫びです。
 このたびはアギラさんにしこたま儲けていただきませんと」
アギラ「書類は?」
デスブラック獣人ガルシア「はい、権利書と所有者の印鑑証明、
 それから所有者の白紙委任状です」
アギラ「フム、住所も坪数も合っておる。間違いはなさそうじゃ」
442それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:30:42 ID:Di02Y5f2
 【アギラのタバコ屋さん】
マーズ「ふぇっ!? それで、土地買っちゃったの!?」
アギラ「フェフェフェフェ、4000万の損失じゃったが、
 これでしめて1億1000万の儲けじゃ」
マーズ「でもアギラばーさん、どーやってデスブラック獣人ガルシアの居場所突き止めたの」
アギラ「フェフェフェ、あいつの方から出向いて来おったよ」
マーズ「う〜ん」
アギラ「ほれ、書類は全部揃っとる。なんも心配なかろ?」
マーズ「土地の名義変更はしたのかい?」
アギラ「それは、これからするとこじゃが」
マーズ「なら、一緒に司法書士のとこに行ってもらおーか!」

 【司法書士事務所】
司法書士「この土地は名義変更できませんよ」
アギラ「なんじゃと!?」
司法書士「この土地は既に別の第三者名義に変更されています」
アギラ「そんなバカな!
 なら、この権利書に書いてある名義人とは違うヤツの持ち物になっとるということか!」
司法書士「そうです」
アギラ「それはおかしい! 権利書はここにあるんじゃぞ!
 なんで別のヤツが名義変更が出来るんじゃ!」
マーズ「アギラばーさん、見事に引っかかっちまったよーだね」
アギラ「なんじゃと」
マーズ「実はねー、土地名義の変更は、権利書がなくても出来るんだよ」
アギラ「そんなバカな!」
マーズ「おなじ登記所に土地建物なんかの登記がある2名以上が保証し、
 その保証書を申請書に添えるだけで権利書がなくても登記が出来るんだよ!
 権利書なくしちゃうひともいるから、そのための法律なんだけどね」
司法書士「お気の毒ですが」
アギラ「そんな、ワシはどうしたらいいんじゃ」
マーズ「どーもこーも、おなじ詐欺師に2度も引っかかるなんざー、目も当てらんねーよ」
アギラ「そんな、そんな・・・・・・。
 ワシは、ただ、昔アラドたちに迷惑かけたぶん、ゼラドたちにはカネを残そうと」
マーズ「う〜」
アギラ「結局、欲の皮を突っ張らせすぎたワシがいかんのか」
マーズ「オイオイ、かつて新人類を作ろーとまでしたアギラばーさんが、なに弱音吐いてんだよ」
アギラ「フェッ?」
マーズ「アギラばーさんがおれの金主だってこたぁーみんな知ってんだ。
 このまま引き下がったら、おれの名前がすたらぁー」
アギラ「でも、どうしたら」
マーズ「ゼニの花は赤いってこと、教えてらぁーっ!」
443それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:31:25 ID:Di02Y5f2
 【ファミレス】
マーズ「いーかいばーさん、
 2回引っかかったあんたは、すでにちょろいカモとしてマークされてらぁー。
 つまり、デスブラック獣人ガルシアはカナラずまたばーさんとこに来る!」
アギラ「2回引っかけておいて、また来るというんか」
マーズ「あー、おなじカモからは骨の髄までしゃぶりつくすのが詐欺師だかんね」
アギラ「来たら、どうする」
マーズ「土地契約に絡めて、落としてやんよ」
アギラ「まさか! ヤツはプロの詐欺師じゃぞ!
 土地契約絡みで沈めるなど・・・・・・!」
マーズ「おれのまわりで、二度とおなじことされちゃかなわねーや。
 このおれのおっかなさを、たっぷり教えてやんねーとな!」

 【アギラのたばこ屋さん】
デスブラック獣人ガルシア「先日はお世話になりました」
アギラ「ウム」
デスブラック獣人ガルシア「で、登記の方はもうお済みになりましたか?」
アギラ「いや、まだじゃが」
デスブラック獣人ガルシア「そうですか」

アギラ(よし、こやつ、まだワシが詐欺に気付いとらんと思っておるな)

アギラ「ところで、ワシの方からあんたに預かってもらいたい土地があるんじゃが」
デスブラック獣人ガルシア「は?」
アギラ「これが登記簿謄本じゃ。
 OG学園そばの一等地、坪60万で700坪、総額4億2000万の土地なんじゃが」
デスブラック獣人ガルシア「しかし、この土地にはイスルギ銀行を債務者として
 手形貸付契約による極度額が1億5000万と設定されていますね」
アギラ「そこじゃ。
 その1億5000万が払えんばっかりに、この土地が競売にかけられそうになっとるんじゃ。
 4億以上の土地を1億5000万で手放すバカはおらんじゃろう?
 そこでじゃ、デスブラック獣人ガルシア、この土地、2億で買ってくれんじゃろうか」
デスブラック獣人ガルシア「2億?」
アギラ「4億以上の土地が2億で買えるんじゃぞ。
 ワシの手元にも5000万のカネが残る。
 悪い話じゃないじゃろう?」
デスブラック獣人ガルシア「ふぅむ」
アギラ「どうじゃろ」
デスブラック獣人ガルシア「では、土地を見せてもらいましょう」
444それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:32:21 ID:Di02Y5f2
 【OG学園前】
デスブラック獣人ガルシア「ふむ、ここなら坪60万はしますね」
アギラ「では?」
デスブラック獣人ガルシア「銀行に電話してきます」

電話『その土地でしたら、たしかに1億5000万で競売の申立をしようとしております』
デスブラック獣人ガルシア「わかりました。土地は買わしてもらいます」
アギラ「本当かの!」
デスブラック獣人ガルシア「ただし、2億は銀行で抵当を抜くときに渡します。
 その後も所有権の移転登記をするときにはアギラさんにいらしていただきますが、
 よろしいですか?」
アギラ「ウ、ウム・・・・・・」

 【銀行】
デスブラック獣人ガルシア「では、2億です」
アギラ「では、これが1億5000万の約束手形と、公正証書じゃ。
 フェフェフェフェ、これで抵当が抜けて、銀行は競売申し立てを取り下げるそうじゃ」
デスブラック獣人ガルシア「たしかに」
アギラ「では、次は登記所じゃな」

 【数日後、イスルギ銀行】
デスブラック獣人ガルシア「私の土地に3億の抵当権とはどういうことだ!」
ミツハル「どうもこうも、その書状に書いてあるとおりです」
デスブラック獣人ガルシア「バカな!
 ここに1億5000万の約束手形も公正証書もあるんだぞ!
 カネは払ったんだから抵当権は消えているはずじゃないか!」
ミツハル「いえ、その1億5000万とは別口で3億の約束手形があるんですよ。
 そっちも払ってもらえないと、根抵当は消えませんよ」
デスブラック獣人ガルシア「登記簿には極度額1億5000万と書いてあるじゃないか!
 それだけ払えば抵当権が消えるんじゃないのか!」
ミツハル「ははあ、そう誤解されるのは無理ないんですけどね。
 極度額っていうのは債権額を表してるものじゃないんですよ。
 将来、決算期が来て競売された場合に債権があっても、
 その極度額の範囲でしか弁済を受けられないという意味なんですよね。
 つまり、借金が極度額を上まわっている場合、
 たとえ極度額だけ返してもらっても、それは土地の額が減るだけのことで、
 抵当権は元のままで少しも変わりませんので」
デスブラック獣人ガルシア「そんな」
ミツハル「で、どうするんです? 3億払うんですか?
 払えないんだったら、この土地、競売にまわさせてもらいますが」
デスブラック獣人ガルシア「そんな、バカな、私が、2億もむしり取られるなんて」
ミツハル「ははぁ、あははは、どうやらお宅、厄介なのに土地つかまされちゃったようですね。
 悪いこといわないから、早くこの街からお逃げなさい。
 でないと、骨までしゃぶられますよ」
デスブラック獣人ガルシア「ヒッ」
445それも名無しだ:2010/05/02(日) 00:33:11 ID:Di02Y5f2
 【アギラのたばこ屋さん】
アギラ「スマンのう、ワシのために」
マーズ「べっ、べつに、ばーさんのためじゃねーや。
 おれのナワバリで勝手な真似されると、おれが困るってだけさっ」
アギラ「なにかお駄賃あげようね」
マーズ「だーかーらー! アギラばーさんはおれの金主なわけで!
 この上なんかしてもらったとあっちゃー、
 おれがレギュレイトおばーちゃんに叱ららぁー!」
アギラ「ほらっ、これじゃ。アオラが小さいころ使ってたものなんじゃが」

 【マーズの事務所】
マーズ「屋根よーりーたーかーい」
ラーナ「あら、どうしたんですか、そのコイノボリ」
マーズ「べっつにー」
446それも名無しだ:2010/05/02(日) 03:02:41 ID:sGZk/aBq
【レラ・ブルー】
        ドコドコ      ♭〜
   ☆      ドムドム        デケデケ
        ☆   ダダダダ!            ☆
  ドシャーン!  ヽ           オラオラッ!!      ♪〜
         =≡ ∋oノハヽヾ     ☆
      ♪   /〃从*・ 。.・从    / シャンシャン 
    ♪   〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
         ||  γ ⌒ヽヽコ ノ  ||      チャカチャカ
         || ΣΣ  .|:::|∪〓  ||   ♪
        ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
         ドチドチ!
447それも名無しだ:2010/05/03(月) 01:40:59 ID:0Kt5lVr6
>>439
ミナミのマーズに噴いたw
つーか何やってんだよアギラ婆さんwww


>アギラ「そんな、そんな・・・・・・。
> ワシは、ただ、昔アラドたちに迷惑かけたぶん、ゼラドたちにはカネを残そうと」

やべえ、何だか少しホロリと来た


【アギラのたばこ屋さん 奥の部屋】
アギラ「けほ、けほ……。いかん、もう店を開ける時間だというのに起き上がれん。これは、そろそろお迎えかのう。
 まあよい、わしのような人間が畳の上で死ねるんじゃ。大往生というものじゃろ」
ゼオラ「まったく、風邪くらいでなに気分出してるんですか。お粥を作ってきたけど、これぐらいなら食べれるでしょ?」
ラトゥーニ「身体を拭きますから、上半身だけでも起こしてください。うわ、ずいぶん痩せましたね」
アギラ「な、何をしおる、お前ら!?」
ゼオラ「何を、って。母さんが風邪で倒れたっていうから、看病にきたのよ。まったく、こんなになる前にちゃんと相談してよ」
ラトゥーニ「オウカ姉さまとアラドは軍の仕事が忙しいから、当面は私たち2人で交代に介護します」
アギラ「……いらん、帰れ」
ラトゥーニ「え?」
アギラ「どうせ老い先短い体じゃ、親切腰に、ズカズカとこの家に入り込まれる方が迷惑よ。
 いいからもう、放っておいてくれ」
ゼオラ「ふーん。じゃあ母さん、あの子たちにもそれ言えるの?」
448それも名無しだ:2010/05/03(月) 01:43:29 ID:0Kt5lVr6
キョウスケ「ラッキーストライク1つ」
ゼラド「かしこまりました。――はいどうぞ、こちらお釣りです」
キョウスケ「ほう、今日の売り子はお前か。ふむ、これは験がいいな。今日のレースには大きく張ってみるか」
ゼラド「ナンブさん、勝負事も良いですけど、タカヤくんやレモン先輩を泣かせちゃダメですよ」
キョウスケ「……肝に銘じておく」

ハザリア「おい、ロングピースを1カートンだ。とっととよこせ」
リトゥ「はい、ただいま――ってハザリアくん!?」
アオラ「うわあ、ルルから聞いてたけど、マジでハザリア先輩って吸ってるんだ。すげえ」
ハザリア「ゲ、メガネにバランガ!? なぜお前らがこの店にいる!?」
リトゥ「なぜって、ここ私たちのお婆ちゃんの店だし」
アオラ「婆ちゃんが風邪で倒れたんで、店番代行中っす」
ハザリア「く、くそ。町内でただ一か所残されていた聖域が――ええい、今日は出直しだ!」
リトゥ「ハ、ハザリアくん、ダメだよ!」
ハザリア「う、く――体が動かん? バカな、マリならともかく、メガネ程度の念で俺が拘束されているのか!?」
リトゥ「前々からハザリアくんには思うところが色々あったけど、今日という今日は、はっきりと言わせてもらうから」
アオラ(リトゥ姉ちゃんてヤンデレの素質あるよなあ。血か?)

アギラ「…………」
ラトゥーニ「あの子たち、せめて放課後の店番だけでもやりたいって、自分から言い出したの。やっぱり、迷惑かな」
アギラ「――ろくな売り上げもない店じゃ。バイト代なんぞ、最低賃金も出せんぞ」
ゼオラ「まったく、素直じゃないんだから」

ゼラド・アオラ・リトゥ「いらっしゃいませ!!!」
449それも名無しだ:2010/05/04(火) 03:18:26 ID:KnWguu5m
おじいちゃんやおばあちゃんは

・アギラ婆さん
・レギュレイトおばあちゃん
・ユキコおばあちゃん
・ガーネットおばあちゃん

くらいか。
シヴァーお祖父さまはハザリアによると亡くなってるらしい。
450それも名無しだ:2010/05/04(火) 21:36:17 ID:OdVsHgKu
マイヤーとかどうなってんだっけ?
生きてたらリリーあたりと再婚して暢気にやってそうだが。
451それも名無しだ:2010/05/06(木) 04:06:34 ID:yxuQrB+e
統亜「ゼラドちゃんゼラドちゃん、あれ行こうよ」
ゼラド「あれって、なに?」
統亜「上海万博!」

 【上海】
ゼラド「ほんとに来ちゃったけど」
統亜「うぇ〜ん、うぇ〜ん、ゼラドちゃんがいないよぉ〜!」
ゼラド「統亜ちゃん! こっち、こっちだってば!」
統亜「うぇ〜ん、ひと多いよぉ〜、みんな順番守んないしぃ〜」
ゼラド「ニホンじゃ連休中だからね」
統亜「こんなことなら政情不安のタイで大人しくしてるんだった!」
ゼラド「ダメだよ、政情不安な国で引きこもったりなんかしてちゃ!」

 【スペイン館】
ゼラド「うぁ〜、でっかい赤ちゃん」
統亜「ちょっとキモいね」
ゼラド「スペインのひとは、なにがしたくて万博でこんなの展示してるのかなあ」

 【アメリカ館前】
統亜「ゼラドちゃんゼラドちゃん、次はアメリカ館に行ってみようよ」
ゼラド「アメリカ? なにがあるのかなあ」
統亜「わかんない! アメリカ館は何故かプレス取材NGなんだよ!」
ゼラド「え、なんでだろ」
統亜「とにかく、行ってみよう!」

 スポッ

統亜「え?」
ゼラド「きゃぁーっ!」

 どしーん!
452それも名無しだ:2010/05/06(木) 04:07:15 ID:yxuQrB+e
ゼラド「あいたたた、なんだろ、いったい」

ミナト「バンカー!」
カル「プレイヤー」

キョウスケ「9−3だ」
カズマ「よっしゃ」

ミナト「うぉっしゃ、俺の勝ちだな」
カル「うぅ・・・・・・っ」

ゼラド「ミナトくんとカルくん? なにしてるの?」
アヤ「あら、あなたたちが来たの」
ゼラド「アヤさん!」
統亜「あっ、へーかの独女お友達のアヤさんだ」
アヤ「うふふふ、べつにお友達じゃないのよ」
ゼラド「アメリカ館の地下でなにをやってるんですか?」

アヤ「アメリカ館の上を、現在調査中の因子を持っている子供が歩いたら床が抜ける仕組みになってたの」
ゼラド「フツーに人さらいじゃないかしら」
アヤ「べつに危害は加えないわ。ただゲームをやってもらうだけ」
ゼラド「ゲームっていわれても」
アヤ「かつてのリュウはバーニングPTの大会でその才能を発見されたわ。
 それとおなじことをここでやってるの」
ゼラド「でもわたしたち、バーニングPTなんてやったことないし」
統亜「ゲーム自体苦手だよ〜」
アヤ「勝負は簡単よ、この、バカラで付けてもらう」

ゼラド「バカラ?」
統亜「どうしようゼラドちゃん、あたしバカだから、ゲームのルールなんて覚えらんないよぉ〜」
アヤ「あら、心配しないで。
 バカラのルールは単純明快、バンカーとプレイヤーのどっちが勝つか賭けるだけなんだから」
ミナト「うん、簡単だったよ」
カル「ミナトに負けた、ミナトに負けた・・・・・・」

統亜「ゼラドちゃん、どうしよう」
ゼラド「とにかく、ゲームに乗ってみようよ。
 時間を稼いでれば、いつか助けが来ると思うし」
453それも名無しだ:2010/05/06(木) 04:08:17 ID:yxuQrB+e
キョウスケ「よし、では俺がバンカーだな」
カズマ「じゃ、俺がプレイヤーだ」
ゼラド「キョウスケさんとカズマさんは、なんでこんなことに手を貸してるんですか!」
キョウスケ「これはアヤ中佐からの正式な依頼だ。
 出世の遅い俺には断る権限がない」
カズマ「たまに郡からの依頼受けてみたらこれだよ。だから軍隊なんて嫌いなんだよな」

ゼラド「この勝負に勝っちゃったら、わたしたちどうなるんですか?」
キョウスケ「候補生として軍に組み込まれるだろうな」
ゼラド「わたし、軍人になるつもりなんてないんですけど」
統亜「わたしはムエタイファイターになるんだよぉ〜、軍人なんてイヤだよぉ〜!」
キョウスケ「とにかく、テーブルについてもらおうか。勝負はすでに始まっている」

 シュッシュッシュッシュッ
キョウスケ「・・・・・・ナチュラルか」
カズマ「さっそく、強運を呼び込んでるのがいるみたいだな」

統亜「えっと、えっと、どうなったの?」
ゼラド「よくわかんないけど、勝ったみたい」
キョウスケ「勝負は1度ではない。さあ、次に行くぞ」

 シュッシュッシュッシュッ

ゼラド(どうしよう、このゲーム、単純すぎて割ってはいる隙が全然ない!
 これじゃあ、隙を見て逃げるなんて・・・・・・)

統亜「でもアヤさん、なんであたしたちなんですか?」
アヤ「というと?」
ゼラド「わたしたち、念動力も予知能力も持っていませんけど」
アヤ「軍はもはや念動力なんていう不安定なものを相手にしていないわ。
 必要とされてるのは、普遍的な運の太さよ」
ゼラド「キョウスケさんとか、うちのお父さんみたいなですか?」
アヤ「まあ、彼らの跡継ぎをね」
ゼラド「軍に入れちゃうつもりなんですか?」
アヤ「そうなるわ」
ゼラド「お断りします! わたし、軍に入るつもりなんて!」
統亜「あたし、ムエタイファイターになるんだよぉ〜、軍人なんてイヤだよぉ〜!」
454それも名無しだ:2010/05/06(木) 04:08:57 ID:yxuQrB+e
ゼラド「統亜ちゃん、勝とう、この勝負。
 こんなことするひとたちに負けられないよ!」
統亜「でも、勝っちゃうと軍に入れられちゃうんじゃないの?」
ゼラド「あっ、そうだっけ」
アヤ「小細工を賭けようとしてもムダよ、このバカラというゲームは純然たる運のみの勝負なんだから!」

ゼラド(どうしよう、どうしよう・・・・・・。
 落とし穴の上ははるかに上・・・・・・。
 キョウスケさんやカズマさん相手に暴れて敵うとも思えない。
 どうすれば)

 しゅるしゅるしゅるしゅる

アヤ「だれっ!?」
ゼラド「まさか、お兄ちゃん!?」

克夜「痩せても枯れても紫雲家長子! 紫雲克夜見参!」
統亜「お兄ちゃんだぁ〜!」
ゼラド「お兄ちゃん違いだった・・・・・・」

アヤ「あら克夜くん、あなたのことはお父さんから聞いているわ。
 ちょうどいいからテーブルについてくれない?」
克夜「フッ、痩せても枯れても紫雲家長子。
 御婦人の誘いを断ることはしない!
 たとえ相手がおばさんでも! 可愛い姪っ子がいることを夢みて!」
ゼラド「夢もなにも、アヤさんの姪っ子さんだったらうちの学校にいるよ」
455それも名無しだ:2010/05/06(木) 04:10:01 ID:yxuQrB+e
克夜「しかし、僕の身柄と引き替えに、バランガさんと我が愛妹は解放してもらおうか」
アヤ「なかなかの肝の太さね。気に入ったわ」
克夜「はっはっは、痩せても枯れても紫雲家長子、
 おばさんより女子を優先させるのは当然のこと!」
アヤ「あっ、待ちなさーい!」

 しゅるるるるるるるる

 【地上】
統亜「うえ〜ん、お兄ちゃ〜ん」
克夜「よしよし、兄がいるから安心なさい」

ゼラド「う〜ん、やっぱお兄ちゃんがすぐ来てくれるっていいなあ」

ゼラド「それにしても、軍の命令とはいえアヤさんはなんであんなことしてたんだろ」

 【地下】
キョウスケ「逃がしてよかったのか?」
アヤ「構わないのよ」
キョウスケ「しかし、あの子たちがかかるとは予想外だったな」
アヤ「ええ。あの子たちばかりに次代の軍を任せるのは忍びなかったから、
 あたらしい人材を発掘するためのプロジェクトだったのだけれど」

ミナト「あのぅ、おれたちはどうなるんですか?」
キョウスケ「せっかくだ、もう何ゲームか付き合っていけ」
カズマ「今度は、大人のレートでな」
カル「うへえ」
456それも名無しだ:2010/05/07(金) 01:59:47 ID:uNBcYYYv
ハザリア「ふぅむ、大騒ぎしたわりに、あまり面白くないな、この万博は」
ミナト「なにいってんだ、日本館じゃAKBがニホンの文化として紹介されてるんだぜ!
 これを見ない手があるか!」

キャリコ「坊〜。これつまんないですよ。おじさんと秘法館行きません?」
ハザリア「フハハハハ、興味深い!」
マリ「万博を早々に見限るな!」
457それも名無しだ:2010/05/07(金) 02:27:31 ID:uNBcYYYv
克夜「大変だよ、バンダイから、袁術ズサの発売が発表された!」
ゼフィア「袁術ズサだと?」
克夜「これはもう、袁紹バウの発売も秒読み段階かと」
ゼフィア「おのれSD三国伝! なんとおそろしいラインナップを!」
458それも名無しだ:2010/05/08(土) 00:43:59 ID:RxGNYCrG
駆「結婚記念日だから旅行に行ってくるぜ!」
シャル「子守りよろしくね!」

ザンパ「・・・。なぜ俺があの二人の子供の面倒を見てるペン」
紗駆(0歳)「ぺーん?」
ザンパ「ペンギンじゃないペン!」

ザンパ「天音、『おしめ』はどうやって取り替えるペン?」
天音「取説嫁」

紗駆(0歳)「ぺん?」
ザンパ「ペンギンじゃないペン! ほらほ乳瓶だ、飲むペン」
紗駆(0歳)「ぺんぺん」
ザンパ「いいか? 俺の名はザンパだペン。断じてペンギンではないペン」
紗駆(0歳)「ざんぱ」
ザンパ「いえるじゃないかペン」
紗駆(0歳)「みwwwなwwwぎwwwっwwwてwwwきwwwたwwwぜwww」
ザンパ「やけに発音明瞭な赤ん坊だペン」

紗駆(17歳)「ザンパさん、いい加減お嫁さんもらわないの?」
ザンパ「やけに色っぽい目で俺を見るなペン」

○°。
ラキア「というふうになるように育てて来たのね!」
ザンパ「俺をどういう目で見てるペン!」
459それも名無しだ:2010/05/08(土) 15:54:05 ID:ndWmW9Hm
これで終わりだ!
460それも名無しだ:2010/05/09(日) 02:16:55 ID:2ql8TiFs
あれから、何年が経っただろうか。
かつての同級生達はもうみんな町を離れてしまった。
いや、人類そのものが、幾度かの戦争の後地球環境に見切りを付けて火星に移住してしまった。
たまにタイムダイバーが現れるが、荒廃した街を見るとため息をついて去っていってしまう。
アークだけが、もう何十年もこの街に住み続けている。
どういうわけか、アークは歳を取らないし死ぬこともない。
あと何年この街にいることになるのだろう。
潰れたコンビニでエロ本を漁りながら、アークはそんなことを考えるのであった。
461それも名無しだ:2010/05/09(日) 08:55:46 ID:KFiGkOIj
       /: : : : : : :/: : : : /: /: : : : : : : :|: : ハ
      /: : : /: /: : : : /: /: : : :/ : : : :|: : : :',
       /: : :./: : /:/: : :.,': /==:./|:/: : /!: : : :.|
.     /: : :./: /^V: : : :i:./: :.<  !: : :/ i: : : :.ハ
.   /: : :./: ::{ /: : : : !ムィ'   `T´ / !: : :./: | ;
   /: /: : :i: : : V: : /: : |  ミ 、  |: / ヽi: : /: :.i ;
   |:/|: : 八: : : {: : i: : : ! ..:::: ヾ  レ __ |: :/: : ,' ;
    V >' ´ ̄\!: : :.|  //   ミュ ,ムィ: : /! ;    /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
    /:::::::::::::::::::::::ハ: :/ //   ' :::と): : :!: / i   _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
   /::::::::::::::::::::::::::::::::|./とノ <}   人:.!: :|/ /      |    |  /    |  丿  _/  /     丿
.  /::::::::::::::::!::::::::::::::::::!! V>――:彳: : :!: :! /
462それも名無しだ:2010/05/14(金) 03:27:24 ID:6l93Y0a0
なんでもいい! 陵辱してもらうチャンスよ! うおぉぉぉぉぉぉ!
463それも名無しだ:2010/05/15(土) 16:39:23 ID:f4di+3vM
タイムダイバーでも町おこしまでは無理か
464それも名無しだ:2010/05/16(日) 13:30:35 ID:L17bP+Lq
_________________________
| / _ /    |
| \. レ‐┬'´,..| エリート兵の子
|   {フヽ,__八 '、.| 「踏ミ込ミガ足リマッセーン!」
|  ._}二、/´〃│
| / \//ソ .│
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
465それも名無しだ:2010/05/17(月) 21:06:11 ID:SgkWx9eE
 【深夜のファミレス】
ヴィレアム「バイトでも、してみようかな」

 ガタッ
レラ「・・・・・・!」
キャクトラ「レラ殿! 気をしっかりお持ちください!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「あの、てこでも働かなかったヴィレアムがバイトだと・・・・・・
 と驚愕されるお気持ちもわかりますが!」

ヴィレアム「お前たち、俺をどんな目で見てたんだ」
キャクトラ「しかし友よ、なぜ藪から棒に働くなどという暴挙を」
ヴィレアム「暴挙とはなんだよ!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「両親が留守勝ちであることをいいことに引きこもり三昧、
 いまもこんな深夜までファミレスで・・・・・・とレラ殿も感涙にむせび泣いておられる」
ヴィレアム「お前達だって働かないことにかけてはひけをとらないだろ!」

キャクトラ「しかし友よ、なぜ突然働くなどと」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「親がリストラでもされたのか、とレラ殿もご心配な様子」
ヴィレアム「なんでお前達はそう、発想がネガティブなんだ」
キャクトラ「では、なぜ!」
ヴィレアム「いや、実はさ・・・・・・」

ヴィレアム「母さんが大事にしてる韓流ドラマのDVD−BOX、壊しちゃってさ」
レラ「・・・・・・」
ヴィレアム「母さんが出張から帰ってくる前になんとかしなくちゃなんだ」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「スケールちっちゃ、とレラ殿も呆れ気味のご様子」
ヴィレアム「なんだよ! お前たち、母さんが韓流にかける情熱知らないだろ!」
466それも名無しだ:2010/05/18(火) 01:28:58 ID:EHncrQ+K
 【深夜のファミレス】
キャクトラ「友よ、それは?」
ヴィレアム「おっと、バイト先からそのまま着けて来てしまった。
 これをかけてると働いてる感満点じゃないか?」
キャクトラ「はあ」
ヴィレアム「これかけてると、ファミレスに座ってるだけでも打ち合わせしてるみたいだろ?」
キャクトラ「ちょっと働いたと思ったらこれだ」
ヴィレアム「お前はどうして俺が働いてるのがそんなに不満なんだ」
キャクトラ「私はっ、友にそんな首輪を着けて大きな顔をして欲しくない!」
ヴィレアム「お前・・・・・・」
キャクトラ「友には、イヌはイヌでも飼いイヌではなく野良イヌであって欲しい」
ヴィレアム「俺に定職に就くなってのか」

ヴィレアム「そういえばレラは?」
キャクトラ「レラ殿ならドリンクバーに」

 【ドリンクバーの前】
男「えっへっへ、お嬢ちゃん、カワイイねえ」
男「こんな深夜になにしてんの」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「あ、すいません、こちら、私共の連れなので」
ヴィレアム「ナンパされてるんじゃないよ、お前は」
レラ「・・・・・・」
467それも名無しだ:2010/05/18(火) 19:13:41 ID:7hg3gZll
某放送中アニメの影響か
カーラが賄い飯食ってばかりの雇われ店長ってのを受信した>>466
468それも名無しだ:2010/05/19(水) 02:15:16 ID:6IN89cCL
 【宮崎 高速道路】
 ぶおぉぉぉぉぉん
ハザリア「口蹄疫によりニホンから宮崎牛がなくなるかもしれんだと!」
マリ「そんなことになっちゃったら、宮崎名物牛めし弁当がなくなっちゃうじゃないか!」
ハザリア「ええい、アカマツめ! トロい対応をしおって!」
マリ「キャリコさん、もっと飛ばしてくれ!」
ハザリア「かくなる上は、俺自らが松坂牛を救ってくれるわ!」

キャリコ「わはは、利害が一致すると息ピッタリですね、お二人は」
ハザリア「ばっ、バカにするな!」
マリ「そっ、そうだよ、こんなヤツと!」

 カッ
 どかーん!

 【家の中】
マリ「うぅ・・・・・・、どうなったんだ、いったい。
 一瞬クルマが持ち上がって・・・・・・、爆発した?」
魔竜戦士アトラス「おっと、動かない方がいい。大したケガはないようだがね」
マリ「ここは? あなたは?」
魔竜戦士アトラス「ここはドラゴ村。私は魔竜家の長、魔竜戦士アトラスだ」
マリ「あいつは? キャリコさんは」
魔竜戦士アトラス「クルマの前半分に乗っていた人でしたら、メタルナイト家に運ばれました」
マリ「前半分って」
魔竜戦士アトラス「あなたがたの乗っていたクルマは落とし穴に落ちて、まっぷたつに爆発してしまったんですよ」
マリ「はぁ?」
魔竜戦士アトラス「メタルナイト家が仕掛けた落とし穴ですよ」
マリ「なんなんだよ、そのメタルナイト家って」
魔竜戦士アトラス「この村のもう半分を統括する家ですよ」
マリ「もう半分っていうのは、どういうことだ?」
魔竜戦士アトラス「この村は皆、畜産農家を営んでいてね。
 ところが、いつのころからかふたつに別れて対立するようになった」
マリ「なんだってそんなことに」
魔竜戦士アトラス「やつらが疫病を広めたからさ」
マリ「疫病って、まさか」
魔竜戦士アトラス「もっとも、彼らは我々が広めたというだろうがね」
マリ「警察は? 農林水産省はなにをやってるんだ!」
魔竜戦士アトラス「この村のことだ。余所者に口を出されたくはない」
マリ「バカな。松坂牛っていったら、もはや国際級の問題だぞ」
魔竜戦士アトラス「じきに戦いが始まる。君も巻き込まれたくなかったら、ここで大人しくしていることだ」
469それも名無しだ:2010/05/19(水) 02:15:57 ID:6IN89cCL
 【家の中】
量産型メタルナイト「あ、気が付いた」
ハザリア「ム、ここはどこだ」
量産型メタルナイト「ここはドラゴ村、メタルナイト家の屋敷の中よ」
ハザリア「フゥム、これ、俺と一緒にいた、まれに見る貧乳の女はどうした」
量産型メタルナイト「お連れさんなら、魔竜家に連れられていったのを見たひとがいるよ」
ハザリア「魔竜家だと?」
量産型メタルナイト「あんた方が落ちた落とし穴を掘った連中さ。
 このドラゴ村の半分を仕切ってるのよ」
ハザリア「どうやら、しち面倒くさい事情がありそうだな」
量産型メタルナイト「べつに難しいことはないよ。
 魔竜家はあたし等が嫌いで、あたし等は魔竜家が嫌い。
 だからケンカしてるってわけ」
ハザリア「フン、俺には関係のないことだ。
 これ、俺の携帯電話はどうした」
量産型メタルナイト「さあ、そこにないなら知らないよ」
ハザリア「フム、外界との連絡は取れないか。
 ならば、ままよ。流れに任せるのもまた一興」
量産型メタルナイト「? なにいってるのさ、あんた」
ハザリア「協力してやるといっておるのだ。案内せよ」

 【メタルナイト邸】
メタルナイト・バルバドス「量産型、彼は?」
量産型メタルナイト「なんか、あたしらに協力したいんだってさ」
ハザリア「よろしい。地形図を見せろ。最短かつ効果的に敵を蹴散らしてくれよう」
メタルナイト・バルバドス「これを」
ハザリア「ふむ、山間に挟まれた地形か。水攻め、いや火計だな。
 ぱっと派手に行こうか、ぱっと」
メタルナイト・バルバドス「ふふ、心強い」
ハザリア「フン、我が愛する和牛を滅しようとする連中など、焼き尽くしてしまえばいい」
470それも名無しだ:2010/05/19(水) 02:16:37 ID:6IN89cCL
 【魔竜家】
魔竜戦士アトラス「なんだって! 向こうの客人が協力を申し出た!?」
魔竜戦士B「それが恐ろしい手際で」
魔竜戦士アトラス「何者なんだ、向こうの客人は!」
マリ「バカッ、あのロクデナシはあれで将軍の息子だぞ!
 本気になったら、こんな村一瞬で消し炭にされる!」

魔竜戦士アトラス「あなた方はいったい」
マリ「わたしを出せ! あのバカ、ぶっちめてやる!」

 【村境】
魔竜戦士アトラス「今日という今日こそは決着を付けてやるぞ、メタルナイトの!」
メタルナイト・バルバドス「それはこちらのセリフだ、魔竜の!」
魔竜戦士アトラス「余所者を抱き込んでなにをするつもりだ!」
メタルナイト・バルバドス「お前達を排除するためなら、なんだってしてやるとも!」

ハザリア「火を放てぇーっ!」

 ボッ

魔竜戦士アトラス「コバヤシさん!」
マリ「うりゃっ」

 ボボッ

メタルナイト・バルバドス「なんと、火が曲がる!?」
魔竜戦士アトラス「まさか、これが噂の念動力!?」
マリ「油をまき直しておいたのですっ!(キリッ」

ハザリア「フハハハハハ! そう来ると思っておったぞ! 今週の三国伝的にな!」
マリ「お前ってヤツは、なに考えてるんだ!」
ハザリア「フン、まれに見る貧乳がそちらに着いたと聞いたときから決めたこと」
マリ「そうか、決着を付けるつもりなんだな、わたしとお前の!」
ハザリア「下がれ!」
マリ「なにを!」

 ガサガサッ
キャリコ「あ〜、いたいた、お二方」
マリ「キャリコさん!」
ハザリア「遅いぞ、オッサン」
キャリコ「ノロシを上げるにしても、ちょっと派手過ぎやしませんか、これは」
471それも名無しだ:2010/05/19(水) 02:17:24 ID:6IN89cCL
魔竜戦士アトラス「なんだと!」
メタルナイト・バルバドス「貴様、まさか仲間に連絡を取るために!」

キャリコ「おっと動かないでください、お二方。
 でないとおじさんのこれがドカンですよ」
魔竜戦士アトラス「くっ、貴様」
キャリコ「魔竜戦士アトラスさんにメタルナイト・バルバドスさんですね。
 お二人の名義で北海道に農場を持っていることは調べが着いていますが、なにかいいたいことは?」
量産型メタルナイト「なんだって、あんたたち、まさか!」
キャリコ「お二人は常に結託して村同士がいがみ合うように差し向けていた。
 人知れず口蹄疫を広めるためには、ほかに目を向けさせるのが一番の方法ですからね。
 そうして宮崎牛を壊滅に追い込み、
 自分たちが所有している北海道牛のブランド力をアップさせようとした!
 違いますか!」
魔竜戦士アトラス「くっ」
メタルナイト・バルバドス「ぐぅ」
量産型メタルナイト「あんたたちはっ! そんなことのためにこの村を!」
魔竜戦士アトラス「チッ! 田舎者め!」
メタルナイト・バルバドス「いつまでもこんな田舎でせこせこ宮崎牛など作っていられるか!」
魔竜戦士アトラス「オラ北海道さ行くだ! 広大な北海道さ行くだ!」
キャリコ「さあ、ここから先は政治のお話です。
 我々バルマーも、宮崎牛はずいぶん輸入させてもらっていますからね」
ハザリア「アカマツもろとも更迭してくれるわ!」

 【村はずれ】
量産型メタルナイト「ありがとうございます。もう少しで、この村は」
ハザリア「幸い種牛は無事だった。
 今回の損失はアカマツのバカヤロウに補填させるとして、
 来年からは精進して畜産するのだな」
量産型メタルナイト「このご恩は必ず」
ハザリア「フンッ、そう思うなら、中元に宮崎牛を送れ、たんまりとな」
量産型メタルナイト「はい、必ず」
472それも名無しだ:2010/05/19(水) 02:18:05 ID:6IN89cCL
 【高速道路】
 ぶおぉぉぉぉぉん
キャリコ「いやぁ、さすがお二方、離ればなれになってもしっかりとお互いの意図を読んで」
ハザリア「ふっ、ふざけるな!
 俺はただ、まれに見る貧乳があちらに着いたというので、目にもの見せてくれようとしただけだ!」
マリ「わっ、わたしだって!
 巨根気取りのバカが向こうに着いたっていうから、どうせろくなことしないと!」
キャリコ「わっはっはっは、さあて、日向鶏弁当でも買って帰りましょうか!」
ハザリア「なにニヤニヤしているのだ、オッサン!」
キャリコ「わっはっはっはっはっは」
473それも名無しだ:2010/05/19(水) 19:19:37 ID:bvLE9vJK
宮崎牛vs松阪牛vs北海道牛の三国志は永遠に終わらない
474それも名無しだ:2010/05/20(木) 00:52:23 ID:BBcIy66g
 【深夜のファミレス】
ヴィレアム「ひとり暮らしでも、してみようかな」

 ガタッ
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「エロ本か? ついに最後のエロ本隠し場所がバレたのか、とレラ殿驚愕のご様子」
ヴィレアム「そんなしょうもないことでひとり暮らしを考えるか!」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「お前んち両親留守勝ちだし、いまだってほぼひとり暮らしみたいなもんじゃないか、
 とレラ殿がご指摘なすっている」
ヴィレアム「そういんじゃないんだよなぁ、なんていうの、自分の城? みたいな」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「うざっ」

キャクトラ「しかし友よ、資金の方は大丈夫なのか?」
ヴィレアム「ひと月5万くらいだろ、そのくらいバイト代で」
キャクトラ「それだけではなくて、敷金や礼金なども」
ヴィレアム「なんだそれ?」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「友の世間知らず! とレラ殿も呆れ顔だ!」
475それも名無しだ:2010/05/20(木) 19:53:02 ID:bq8qO5a8
のび太の将来の夢みたいな考えなしだなぁw
476それも名無しだ:2010/05/22(土) 01:38:15 ID:pDE8WVdg
 【アパート】
ヴィレアム「どうだ? 南向き角部屋で家賃4万、破格だろ?」
キャクトラ「敷金も礼金も知らなかった友が、どうやってこんな物件を?」
ヴィレアム「ああ、なんかそれ、いらないって」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「保証人は?」
ヴィレアム「なんか、それもいらなかった」

キャクトラ「・・・・・・友よ」
ヴィレアム「なんだよ」

 ドン! ドン! ドン!

ヴィレアム「なんだ? 隣が騒がしいなあ」
キャクトラ「友よ、ここは角部屋だったのでは?」
ヴィレアム「あ」
レラ「・・・・・・、・・・・・・、・・・・・・」
キャクトラ「見よ友よ! レラ殿が誰もいないところに向かってメチャクチャ会話なさっている!」
ヴィレアム「なんだよ! どういうことだよ!」
キャクトラ「あからさまな心霊物件ではないか、友よ!」

ルサイケ「・・・・・・」
レラ「・・・・・・」
キャクトラ「は、なるほど。友よ、ルサイケ殿によると、メッチャ霊道の通り道のようだ」
ヴィレアム「なんでこんなことに」
キャクトラ「安易に格安物件に飛び付くからだ、友よ」
ルサイケ「・・・・・・」
キャクトラ「除霊するかどうかルサイケ殿が訊いていらっしゃるが」
ヴィレアム「してくれよ!」

 【バランガ家】
ディストラ「ご主人様ぁ〜!」
クォヴレー「どうした」
ディストラ「わたしのエサ場が、何者かに浄化されてしまいましたぁ〜!」
クォヴレー「なんだ、お前のエサ場というのは」
477それも名無しだ:2010/05/22(土) 02:53:36 ID:NKbmlsaB
ルナ「漏らしながら頑張る!」
478それも名無しだ:2010/05/22(土) 10:07:22 ID:V9nAx51B
>>476
サイレントヒル4みたいに閉じ込められる前に処置できて良かったなヴィレアム
479それも名無しだ:2010/05/22(土) 20:50:00 ID:/G9hg+K0
 【アパート】
ぴんぽーん
ヴィレアム「おっ、来た来た」

 ガチャッ
レラ「・・・・・・」ガサッ
ルサイケ「・・・・・・」

ヴィレアム「やめろよ! そんな目で見るなよ!
 悪かったよ、ひとり暮らし始めて早々にAVの宅配なんか頼んで!」

レラ「・・・・・・!」
ルサイケ「・・・・・・!」
レラ「・・・・・・!」
ルサイケ「・・・・・・!」

ヴィレアム「やめろよ! 俺の部屋でAVの上映会なんかするなよ!
 しかもなんか饒舌に語り合うなよ!」

 【道ばた】
レイナ「ヴィレアムがひとり暮らし始めたって、たしかこのへんだったと思うけど」

ヴィレアム「帰れよ! そうそう、AV持って!」

レイナ「なんでヴィレアムの部屋からルサイケとレラが?
 しかもお土産にAVを持たされて・・・・・・!」
480それも名無しだ:2010/05/23(日) 19:30:37 ID:1sLLvmjz
他のキャラだったらレイナにスクープされる危険性あるけど
レイナ自身がヴィレアムのアパートに出入りするのはYESかも知れんな

まぁワカメタルの溜り場になるんだろうけど常考
481それも名無しだ:2010/05/23(日) 23:36:54 ID:l4O5u//i
紗駆「あっ、ルサイケお姉ちゃんだ」

ルサイケ「・・・・・・」
紗駆「なに持ってるの?」
ルサイケ「・・・・・・」
紗駆「『巨乳おっぱい24時』!? なんでルサイケお姉ちゃんがこんなものを!」
レラ「・・・・・・」
ルサイケ「・・・・・・」コクッ

紗駆「えっ、なに? くれる?
 こんなのいらないよ、おれ、小5だし!」
ルサイケ「・・・・・・」
紗駆「そんな、ぐいぐい押し付けないでよぉ〜!」

ルサイケ「・・・・・・」
レラ「・・・・・・」
ルサイケ「・・・・・・」ニヤニヤ
レラ「・・・・・・」ニヤニヤ
482それも名無しだ:2010/05/24(月) 21:47:46 ID:g22uQjKE
レイナ「ひとり暮らし始めたんだって?
 はい、蕎麦とケチャップ持ってきたわよ」
ヴィレアム「うん、ありがとう、その組み合わせはどうかと思うけど」

レイナ「へえ、キレイにしてるじゃない」
ヴィレアム「あ、ああ、まあな」
克夜「女だね。女を連れ込んでるね」
レイナ「はぁっ!?」
克夜「だって、男のひとり暮らしにしちゃキレイにし過ぎてるじゃないか」
レイナ「ヴィレアムのバカーっ!」


タカヤ「なっ、四隅の汚れはガムテープをこう手に巻くと取れやすいんだ」
ヴィレアム「なあ、お前、タカヤが勝手に世話焼きに来てるって知ってたんじゃないのか?」
克夜「えっ、そうかな、うふふ」
483それも名無しだ:2010/05/26(水) 12:17:25 ID:0ukZD44V
ランディ「うおぉぉぉっ、ソワソワが止まらねえ!」

マキネ「あ〜、エヴァ破のDVDとブルーレイがいよいよ発売されるねえ。
 うちもVHS買い換えなくちゃ」
ランディ「どうしてお前はこの期に及んで魔装機神の存在をスルーするんだ!
 そしていまだにVHSなのか! どうなってんだ!」
マキネ「どうせエヴァ破の方が面白いよ」
ランディ「魔装機神に絶望するのが速過ぎる!」
マキネ「どうせゼフィア先輩だって始まりの福音速く討ちたくてウズウズしてるよ!」
ランディ「もうカンベンしてやれよ、ゼフィア先輩のパチンコネタは!」
484それも名無しだ:2010/05/26(水) 18:27:53 ID:yzunWtCx
キョウスケとネット麻雀に興じるゼフィア

485それも名無しだ:2010/05/27(木) 00:10:43 ID:R64qv0Q8
          |   _, -‐‐v‐‐ 、_
          |/ ヽ_. 」 _/  `>、
          |ヽ/  -‐… ‐-``く  〉-、
          |//::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ   〉
          |/:::::/::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::ヾ゙´}
          | :::/::::: ィ:::::: ィ::::/!::|::::| :::::::V
          |::::l:::::/ |:::/_,|::/ .l :!::::|::::::::::.
          |::::|-┘ !:」 j/  lメ!::/!::::l :::}
          |::::|圷ミx、    /://:::/::::,'
          |、::| 辷ソ     笊テァ>:/::::/  じっ
          |::l` ::::::::    弋ン, '.:/::::/
          |::ト     _ ' :::::/::::jヽ/
       (\ \  `_,. ィ:::::::ハ
         (ヽ ヽ フ`乏ハ |::::/  )
          lヽ Vニム / |::::!  〈
          | {  |三=Y   |:::j   ノ
          |: ', )ヽ=/  ./::/  )
          |ヽ/ |┴ v':::/ィ'T´
          |
486それも名無しだ:2010/05/31(月) 00:51:39 ID:RW24sc3l
 【原っぱ】
ランディ「くっ、ここは?」
ミズル「なんだろう、天井にもぼんやりと景色があるよ」
紗駆「なぁんだ。アースティアか」
ミズル「そっか、ここがアースティアか」
ランディ「ラ・ギアスだぁーっ!」

ランディ「なんでお前らアースティアは信じて
 ラ・ギアスのことは頑なに信じないんだよ!
 わざとか!」
紗駆「だって、おれのお母さんアースティアの生まれだもん」
ランディ「俺の母親だってラ・ギアスの生まれだよ!」
紗駆「こんなに空気がキレイなとこ、地球じゃないでしょ」
ミズル「ほんとだ、空気が美味しー」
ランディ「ラ・ギアスだって空気キレイだよ! 美味しいよ!」
紗駆「あれ? でもアースティアにしては、あのバカでっかい剣が見えないなあ」
ランディ「だろ? ここ、アースティアじゃねえんだよ!」
ミズル「まあ、角度によって見えないときもあるよ」
紗駆「そうだよね」
ランディ「納得するなぁーっ!」

ランディ「それにしても、なんで急にラ・ギアスに召喚なんてされちまったんだ?
 なんかあったのかな」
紗駆「ココアさんがまた次元転移装置爆発させちゃったのかなあ」
ランディ「ココアさんとかいねえから」
紗駆「ねえねえ、ら・ぎあすってなぁに?」
ミズル「Pちゃんのオリ設定の中での地底世界なんだってさ」
ランディ「うるせえぞ小学生と中学生! なんだこの子連れパーティ!
 普通ヒロインのひとりでも出てくるもんじゃねえのか!」
紗駆「なにいってるのこのお兄さん」
ミズル「きっと欲求不満なんだよ」
ランディ「誰が欲求不満だ!
 まあいいや、取りあえずイブン婆さんのところにでも行ってみよう。
 なんかわかるかも知れないし」
紗駆「イブン婆さんってだぁれ?」
ミズル「きっと大賢人ナジーさんみたいなもんだよ」
紗駆「そっかあ」
ランディ「いい加減現実見ろよ! この世界に大賢人ナジーさんとかいないんだよ!」
487それも名無しだ:2010/05/31(月) 00:52:24 ID:RW24sc3l
 【イブン婆さんの神殿】
ランディ「おーい、イブンばあさーん、いねえのかー」
紗駆「ホワイトドラゴンなんかに会ってどうするの?」
ランディ「ホワイトドラゴンの神殿じゃねえよ!」
ミズル「あ、誰かいるよ」

リバリス「おおっ、少年!」
紗駆「あっ、リバリスだ! キックキック!」
リバリス「こらっ、やめろっ、蹴るな!」
ミズル「だぁれ?」
紗駆「むかしうちのお母さんにコクってフラれたひと」
リバリス「うわぁぁっ! なにかやたらと恥ずかしいぞ!」
ランディ「なんであんたがいるんだよ!
 おかげでこいつら、ここをアースティアだと思い込んでるんだぞ!」
リバリス「似たようなものだろう」
ランディ「だいぶ違うよ! ラ・ギアスにエルフとかいねえもん!」
リバリス「いたっておかしくはないだろう」
ランディ「なんで説得する口調なんだよ! いいからアースティアに帰れよ!」
リバリス「そういうわけにはいかん。
 実は、キャオス様が何者かに浚われてしまったのだ」
ミズル「キャオス様ってだぁれ?」
紗駆「エルフの・・・・・・、ええと、女王様、じゃないし、お姫様、でもないし。
 科学者?」
ミズル「ぱっとしないなあ」
ランディ「ぱっとしないにも程があるよ。
 なんで300歳超の科学者救うためにわざわざ俺たちを召喚したんだよ」
リバリス「そうか、召喚された勇者とは君たちのことか」
紗駆「勇者?」
ミズル「勇者だって、カッコいいねえ」
ランディ「わざわざ召喚してんじゃねえよ!
 エルンスト機関で助けに行けばいいだろ!」
リバリス「それが、どういうわけかエルンスト機関は動くことはまかりならんと
 キャオス様直々にご命令が出ておるのだ」
ランディ「そんなもん、無視して勝手に助けにいけばいいじゃないか」
リバリス「もちろん、我々も極秘裏に動くとも。
 しかし、そのためには目眩ましが必要だ」
ランディ「俺たちをオトリにするってのか?」
リバリス「まあ、有り体にいえばそうだ」
ランディ「ふざけんなよ、そんなもん・・・・・・!」
488それも名無しだ:2010/05/31(月) 00:53:09 ID:RW24sc3l
紗駆「おれ、やってもいいよ?」
リバリス「おお、少年! 本当か!」
ミズル「おお、勇者だねえ、カッコいいねえ」
紗駆「キャオスさんは、お年玉いつもいっぱいくれるからね!」
ランディ「台無しだよ!」

ミズル「Pちゃん、おれたちはどうする?」
ランディ「どうするって、さすがに小学生ひとりに任せるわけにゃいかねえだろ。
 着いていってみよう」
ミズル「えへへ、だからPちゃん好きさ」
ランディ「とんだ子守りパーティだよ」
紗駆「ねえリバリス、剣とかくれないの?」
リバリス「呼び捨てにするな、一本くらいくれてやろう、ほら」
紗駆「やった! 勇者の剣だ!」
リバリス「ただの鉄の剣なのだがな」

 【草原】
紗駆「考えてみたら、ソリッドアーマーのひとつももらってくればよかったね」
ミズル「Pちゃぁ〜ん、疲れたぁ〜、おんぶぅ〜」
ランディ「甘えるな、小学生がやる気出してるんだぞ。
 お前、中学生だろ」
ミズル「そんなこといわれたって、疲れたもんは疲れたよ。
 ねえ、この世界ってクルマとかないの」
ランディ「こんな風光明媚な土地でガソリン撒き散らそうってのか!
 お前にエコの心はないのか!」
ミズル「そんなもの知らないよぉ〜」

紗駆「しっ、誰かいるよ」
ランディ「なんだ?」

修羅兵A「ヒャッハー!」
修羅兵B「ここから先は通さねえぜーっ!」

ランディ「あいつら修羅じゃねえか、なんでこんなところにいるんだ!?」
ミズル「アースティアだもん、修羅くらいいるよ」
ランディ「ラ・ギアスだっての!」
紗駆「やあぁぁーっ!」
ランディ「あっ、ちょっと待て!」
489それも名無しだ:2010/05/31(月) 00:54:09 ID:RW24sc3l
 ぱかん! ぽかね!

修羅兵A[うへえ」
修羅兵B[参ったぁ」
紗駆「えへん!」
ランディ「強いなこの小学生!」

ミズル「ねえ、君たちはなんでこんなところにいたの?」
修羅兵A「ヒャッハーッ! ここから先、誰も通さないためさーっ!」
修羅兵B「こないだの雨で、この先の川が増水して危険だからなぁーっ!」
ランディ「なんでいいヤツなんだよ、修羅兵のくせに!」

紗駆「う〜ん、なんかここ、アースティアとは違うような気がしてきたなあ」
ランディ「だから、ラ・ギアスなんだってば。いい加減理解しろよ」
紗駆「まさか、妖神ゴブーリキがなんかしてるんじゃ」
ランディ「ゴブーリキもいねえよ! なんでそんなに頑ななんだ!」
ミズル「そうとなったらノンビリしてられないよ、急がないと!」
ランディ「だから、ひとの話聞けよ! ここはラ・ギアスだって!」

 【砂漠】
ミズル「あっついなあ。クーラーないのかなあ」
ランディ「お前はつくづく地球に優しくない生き方してるなあ」
紗駆「でも、この先は冬山があるんだよ。キャオスさんはそこに捕まってるんだって」
ミズル「ヘンな気候だなあ、アースティアって」
ランディ「ラ・ギアス!」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ミズル「なんだ!?」
ランディ「ゴーレムだ!」
紗駆「なんだろう、魔法で動いてるのかな!」
ランディ「一応まあそうなんだけど技術系統が違うから!」
ミズル「おれ、知ってるよ! 額の『M』の字を削るんだ!」
ランディ「合ってるような違うような!」

 ザシュッ ザシュッ ザシュッ!
アハマド「お前達、こんなところでなにをしているんだ」
ランディ「アハマドさん!」
アハマド「まさか、お前達も金ゴーレム狩りを?」
ランディ「いや、そんなつもりはないんだけど」
490それも名無しだ:2010/05/31(月) 00:55:41 ID:RW24sc3l
ランディ「なあ、アハマドさん、こいつらに説明してやってくれよ。
 ここはアースティアじゃなくてラ・ギアスだって」
アハマド「すべては神のお導きだ」
ランディ「そういうボヤッとした発言がいけないんだよ!」
紗駆「ねえねえ、キャオスさんどこにいるか知らない?」
アハマド「キャオス殿なら、この先の聖堂にご滞在なさっているが」
ランディ「滞在? 幽閉じゃないのか?」
アハマド「情報が錯綜しているようだな。キャオス殿は誰にも拘束などされていない」

 【聖堂の中】
 じゃらじゃらじゃらじゃらじゃら
ネージュ「アレディったら、いくつになってもド照れ屋で」
キャオス「フフフ、若いということはいいことではないか」
ミッテ「おうらやましいかぎり、あ、それチー」
ウェンディ「ポン」

ランディ「なんだこの面子!」
ウェンディ「あら、ランディじゃないの。どうしたの、こんなところで」
ランディ「母さんまでなにをしてるんだよ!」
ウェンディ「なにって、ただの麻雀よ」
キャオス「リバリスの慌て者め、なにをいったのか」
紗駆「キャオスさん、なにもされてないの?」
キャオス「稲葉駆の子か。大きくなったな」
紗駆「えへへ」

ウェンディ「旅をしてきたのね。見ればあなたたちが逞しくなったのがわかりますよ」
ミズル「えへん、ちゃんとPちゃんの面倒見てたよ」
ウェンディ「うちのヤマデラコウイチの面倒を見てくれてありがとう」
ランディ「母さんまで俺をヤマデラコウイチ呼ばわりするのはやめてくれ!」
キャオス「この冒険は、きっとあなたたちにとって重大なものになるでしょう」
ランディ「俺は子守りしてただけなんだけどなあ」
491それも名無しだ:2010/05/31(月) 00:56:21 ID:RW24sc3l
 【OG町】
マキネ「あ〜、エヴァ破は面白いねえ、もう何度だって観ちゃうよ。
 14年越しの『綾波を返せ』だもんねえ」

 ガラッ
ランディ「ただいまあ」
マキネ「おやランディ1/2、ずいぶんくたびれて、どうしたってんだい」
ランディ「小学生と中学生連れて、だいぶシャレにならない年齢の面子での麻雀を見学してきた」
マキネ「なんだそれ」

ミズル「面白かったねえ、アースティア」
紗駆「うん、また行きたいね」
ランディ「だから、あれはラ・ギアスなんだってば!」


492それも名無しだ:2010/05/31(月) 02:33:39 ID:Admz8piu
  _____      __  ___   ______       __
  |___  |     /  / |  | ロ !  |  ___,  |  __|  |_[][]
       / /     /  /   | ├‐┘ |  |    |  |  |__   __|
     / 〈      /  /    | |   |  |    |  |   _ |  | _
   //\ \   /  /     |  |    |  |__|  |  / / |  | ヽ ヽ
   |/   \」 /_/       |_l     |_____」 〈___/ |_|  ヽ_〉

493それも名無しだ:2010/05/31(月) 02:34:20 ID:Admz8piu
  / ̄ ̄ ̄ ̄/  / ̄/       /\ ◇◇
   ̄ ̄ ̄/ /  /   ̄ ̄ ̄/  /  \
     / <  / / ̄/ / ̄  <__/^\\   / ̄ ̄ ̄ ̄/
    //\\  ̄  / /         \\   ̄ ̄ ̄ ̄
   </    \>   </           \_>
494それも名無しだ:2010/06/01(火) 03:40:30 ID:UstN3MvZ
まだ魔装機神発売したばっかりだぞ
495それも名無しだ:2010/06/02(水) 18:52:30 ID:CEW3cv3n
規制解除
496それも名無しだ:2010/06/04(金) 03:26:45 ID:ucnHvPEf
最近ルナ出てないなあ、里帰りでもしてんのか。
497それも名無しだ:2010/06/05(土) 01:12:22 ID:tScQ5s2M
       -‐..::::  ̄ ̄ ::::::......、、
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   r'´:/:::::::,イ:::::::::: |::jハ;:::::::::ヽ:::::::::::\
   |::/::::::::/│::::::::::|::| |::::ヽ:: ',:::::|:::::::..',
   !:l:::::::/ ̄|::::::::::// ̄|:::从:: |:::::|::::::::::rヘ
  ノ:|::::/ ___レヘ:::::/ ___V  ';::|:::::|::::::::::|:::::.i
  !:::{从rテ示  ∨ rテ示7 V::::::|::::::::/::::: |
 /:::::::::リ ヒソ     ヒソ /::::::/::::::/:::::::::|
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 |:::::::小、         /::::::::::r'´ |:::::::::::::|
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 l| V !:::::::::|rュr勹   フ::::/V    |:::::::::::::| {     ノヽ / __  ヽ  /  |/    }
     |:::::/ん)´  /:/ン勹ぅ- 、│:::::::::::|  \ ツ   /         、_/   O    /
     |::/ r')ヘ   んr'´ノ´   ヽ ::::::::::::|
     l;' /  `⌒´  ( {、     |:::::::::::::|
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   ji   ̄ ̄`//, ..__、〃    /,|:::::::::::::|_______
.   {{      '/   // '‐-、  ′ | i´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `i
   レ, /        ,        ∨   | |                 |
   //7//―ァ/‐/7/ ̄{     iっ  | |   ┌―――┐    |
      /!   〃  //  (' //} i |   | |   |┌―― 、|    |
.      |     〃      ̄ jノイ   | |   |::l::i::::::::::::::|    |
.       |      、__ノ{__,.イ   ,  | |   |_j::l::::::::::::::|    |
     |        )     レ/____ー‐――┤:::::::::: |――┘
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〔丁 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ::::::::::::| ̄ ̄ ̄ ̄
             ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{二二二二l____|二二}
498それも名無しだ:2010/06/05(土) 10:07:04 ID:ytzWrEnh
>>496
ルナなら某映画でドーパントやるよ
499それも名無しだ:2010/06/05(土) 20:25:04 ID:3qmsaht1
この世界でもデメクサ改造するとシュウヤとかが強くなるの?
500それも名無しだ:2010/06/05(土) 23:47:05 ID:3qmsaht1
ラーナ「ニホンの首相が代わりましたね、また」
咲美「ええ、そうらしいわね」
ラーナ「これは面白いことになってきました」
咲美「あなた中学生でしょう、まだ関係ないでしょう」
ラーナ「そういうわけにはいきません。
 いまこそルナ・ティクヴァー政権を打ち倒し、サッキー咲美さんがOG学園を支配するときです!」
咲美「どうしてあなたはそう、わたしを生徒会長にしたがるの!?」
ラーナ「だってそのほうが面白いじゃないですか」
501それも名無しだ:2010/06/06(日) 01:16:16 ID:Nd4NUdD/
クリス「あっ、デメクサのおじさんです!」
デメクサ「いやあ、はっはっはっは、お久しぶりです」
クリス「デメクサさん、またグランゾンをパワーアップさせましょう!」
デメクサ「いやあ、はっはっはっは、しょうがありませんねえ」


こうして、クリスが操るグランゾンはどんどんパワーアップしていくのであった。
502それも名無しだ:2010/06/06(日) 03:17:19 ID:ORS4PSJR
規制解除確認
503それも名無しだ:2010/06/06(日) 07:58:42 ID:wsw4Gpyo
マーズ「わはははは、おれは地球記録集団・挫・泥汰瞑須の先鋒、マーズくんだー」
紗駆「くっ、くそぉ、負けないぞぉ!」

ラーナ「なにしてるんですか、あれは」
ミズル「なんか、地球犠獄集団が地球記録集団に聞こえたらしいよ」
ラーナ「ぷんぷん、子供らしく遊んでるロボくんなんてピンと来ません」
ミズル「ヘンなとこマーくんに厳しいよね、ラーナは」
504それも名無しだ:2010/06/15(火) 21:40:11 ID:DAYTp6wP









505それも名無しだ:2010/06/24(木) 16:53:06 ID:IlB3Ww2I
一度このスレ見てたらフリーズするようになってから、いったん離れたけど みんなかわってなくてよかったw
506それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:22:53 ID:wDotdMbM
ミツハル「OG学園に、大量のブルマを寄付してみたんだ」
ヴィレアム「なんでまたそんなことを」
ミツハル「君も知っての通り、去る6月24日に『ラブプラス+』が発売された」
ヴィレアム「いや、知りませんでしたけど」
ミツハル「これを機にブルマブームが勃発すると思ったんだけどねえ」
ヴィレアム「『ラブプラス+』って、ブルマ穿いてなかったと思うんですけど」
ミツハル「君は寧々さんのブルマ姿を見たくないとでも!」
ヴィレアム「いや、知りませんけど」
ミツハル「絶望した! ブルマ斜陽の時代に絶望した!
 いやいやミツハル・イスルギ!
 そうさ僕はイスルギの男の子!
 世の中に不可能なことなんかありはしない!
 あったらあったで、カネの力でどうにかしてしまうんだ!
 そして僕は決めたのさ!
 このOG学園を、地球圏最後のブルマの楽園にしようとね!」
ヴィレアム「勝手に決めないでください!」
ミツハル「素直になりたまえよ、ヴィレアム・イェーガーくん。
 君とて、気になるあの子のブルマ姿を愛でたいはずだ!
 ああ! 青少年の悶々とした気持ちに助け船を出してあげる僕って、なんてステキなんだ!」
ヴィレアム「うぅ・・・・・・っ」

ラミア「もらったものを物置で腐らせておくのもなんだから、
 これよりOG学園女子の体操着はブルマと義務づけることにする」
ヴィレアム「なにいってるんです、ラミア先生!」
ラミア「どうやら私も、レオタードの上からヒラヒラを着続けてきた甲斐ががあったようだな」
ヴィレアム「なんで先生までレオタードの上からブルマ穿いてるんです!」
ラミア「アクア先生なんて、DFCスーツの上からブルマを着用しているぞ」
アクア「・・・・・・恥ずかしい」
ヴィレアム「ブルマ分露出度減ってるじゃないですか!」
ヒューゴ「ブルマか。先生、こういうの始めてだな」
ヴィレアム「ズボンが微妙にゴワゴワしてるんですけど!
 まさか下に穿いてるんですか! ブルマを!」
ルアフ「こういうフィットしたの、僕は感心しないね。
 ブルマといったらちょうちんブルマじゃないか!」
ヴィレアム「いつの時代のひとですか、あなたは!」

アギラ「・・・・・・いかんぞ」
ヴィレアム「アギラ婆さん!」
507それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:23:34 ID:wDotdMbM
 【学校】
ゼラド「へえ〜。これがブルマか。
 けっこうカワイイな。よし、穿いてみよう」
ヴィレアム「悪いが、そのブルマをいただく!」

 ぱしっ!

ゼラド「ヴィレアムくん!」
ヴィレアム「済まないゼラド! このブルマをお前に渡すわけにはいかないんだ!」
ゼラド「ヴィレアムくん、待ってよぉ〜! ブルマ返して!」

 【演劇部部室】
マイ「マリ、とうとうお前に、特脳研に伝わるブルマを与える日が来たようだ」
マリ「特脳研てなにを研究してたんだ、母さん」

ハザリア「ふぅむ、これがブルマというものか、面妖な」
マリ「わ、わたしは穿かないからな、そんなお尻にぴったりしたの」
ハザリア「これ、グラマーインパクト」
ユウカ「あたしはそんなアグリーなもの穿かない」
マリ「そういうヤツだよ、お前は!」
リトゥ「あ、あの、わたしは」

 ガラッ
ラミア「いたな、出席日数がヤバい面々」
マリ「ラミア先生!」
リトゥ「わたしは毎日登校してますけど!」
ラミア「ペナルティとしてお前達は全員ブルマ着用だ」
マリ「そんな!」
ユウカ「シィット!」
ハザリア「フハハハハ! いいザマだな、貴様ら!」
ラミア「なにを笑っている、全員といったろう。貴様もだ」
ハザリア「なぁっ・・・・・・!?」

 ぱんっ ぱんっ ぱんっ ぱんっ

ハザリア「・・・・・・ぐぅ」
マリ「いいザマだな」

リトゥ「ハザリアくんとおそろい・・・・・・」
マリ「リトゥ、それときめくポイント間違ってる」
508それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:24:18 ID:wDotdMbM
 ガラッ
ゼラド「ヴィレアムくんは!」
ハザリア「なんだなんだ」
ゼラド「わっ、ハザリアくん、なんでブルマ穿いてるの」
ハザリア「そこに触れるな」
ゼラド「ヴィレアムくんがここに来なかった!?」
マリ「来なかったぞ」
ユウカ「どうしたっての」
ゼラド「ヴィレアムくんがわたしのブルマ盗んでどっか行っちゃったの!」
マリ「なんだって!?」

 【生徒会室前】
ヴィレアム「ここまで来れば・・・・・・っ!」

 ガラッ

キャクトラ「友よ、こちらだ!」
ヴィレアム「キャクトラ!?」

 【生徒会室】
ルナ「よく来た」
ヴィレアム「ここは、いったい?」
キャクトラ「反ブルマ同盟本部だ、友よ!」
ルナ「あんな破廉恥なもの、誰が穿けるか!」
キャクトラ「は、御意のままに」

ラーナ「べつにいいじゃないですか、ブルマくらい」
ランル「新鮮でカワイか」
ルナ「うるさい、ブルマ派は出て行け!」
咲美「わたしも、こういう身体の線がハッキリ出ちゃうのはちょっと」
ルナ「うむ、共に頑張ろう、秋月さん!」
咲美「あの、わたし、赤月って」

 ガラッ!
克夜「血迷ったか、マクレディくん!」
キャクトラ「紫雲さん!」
克夜「君とて夢みたはずだ! 女子のヒップを覆うまろやかなラインを!
 化学繊維独特の光沢を! ズレを直す優美な指先を!
 異性の目を気にする恥じらった顔つきを!
 健全な男子なら、一度は・・・・・・!」
509それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:24:58 ID:wDotdMbM
キャクトラ「いわないでください、紫雲さん!」
ルナ「キャクトラ、お主、まさか」
キャクトラ「姫様の望むことが、私の意志です!」
克夜「君がブルマ派の前に立ちはだかるというのなら、僕は君を倒さなくちゃならない!」
キャクトラ「やむを得ません!」

ヴィレアム「待て、待ってくれ!」
キャクトラ「友よ?」
克夜「イェーガーくん?」
ヴィレアム「俺はべつにブルマ派に反対するつもりはない!
 俺だって、ブルマは嫌いじゃない、むしろ大好きだ!」
キャクトラ「なんだって!」
克夜「はははは! 素直で結構! さあ、その手にしたブルマと共に僕たちの鮮烈に加わりたまえ!」
ヴィレアム「そういうわけにはいかない!」
克夜「ちょっと、意味がわからないな」
ヴィレアム「このブルマは! このブルマだけはゼラドに穿かせるわけにはいかないんだ!」
キャクトラ「友よ、お前はいったい?」

ゼラド「ヴィレアムくん! 見つけた!」

 ぱしんっ

ヴィレアム「しまった!」
ゼラド「返してもらったよ!」
ヴィレアム「よせ、ゼラド、そのブルマを穿くな!」
ゼラド「へへーんだ、もう穿いちゃったよ」
ゼラド「よせぇーっ!」

 ガシーン!

ルナ「あれは!?」
克夜「どうしたっていうんだ、突然、街の中に巨大兵器が」
キャクトラ「あれは、ラピサエージュでは!?」

アギラ「ついに、恐れていたことが現実に」
克夜「アギラ婆さん!」
キャクトラ「紫雲さん、なぜアギラ婆さんと顔見知りなんですか!」
ヴィレアム「済まない、アギラ婆さん、ゼラドを停められなかった」
ルナ「いったい、どういうことじゃ?」
510それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:25:55 ID:wDotdMbM
 ずしーん ずしーん ずしーん

咲美「ラピサーエージュがこっちに向かってくる!」
ゼラド「・・・・・・」
ルナ「ゼラド、どうしたのじゃゼラド! なぜ逃げぬ!」
ゼラド「・・・・・・」

キャクトラ「どういうことなのですか、アギラ婆さん」
アギラ「知っての通り、かつてのスクールではブルマが制服であった」
ルナ「いや、知らなかったが」
アギラ「それは、スクールの総力を結集させたラピサエージュもおなじこと!」
キャクトラ「なんということだ!」
克夜「とんでもないブルマフェチだったということか、ラピサエージュは!」
咲美「いやいやいや」
アギラ「スクールの血を引く子供がブルマを穿いたとき、
 ラピサーエージュの封印は解け、ふたたび破壊の使徒として行動を開始するのだ!」
克夜「それじゃあ、まさかイェーガーくんがバランガさんのブルマを奪って逃げていたのは」
ヴィレアム「アギラ婆さんから事情を聞いて、ゼラドにブルマを穿かせまいと」
キャクトラ「しかし、バランガさんはすでにブルマを穿いてしまった!」
ルナ「いったい、どうしたら!」
アギラ「穿いたものは脱がすしかない」
ルナ「そんな!」
ヴィレアム「ゼラドにそんな辱めを受けさせるわけにはいかない!」

 ずしーん! ずしーん! ずしーん!

咲美「ラピサーエージュがもう学校の敷地内に入ってきた!」
ルナ「やむを得ない! ゼラドのブルマを脱がすのだ!」
ヴィレアム「そんなことをさせないぞ!」
キャクトラ「しかし友よ、ではどうするというのだ!」
ヴィレアム「それは」

 ずしーん!

アギラ「スクールの呪いを孫の代にまで伝えるわけにはいかぬ!」
ヴィレアム「アギラ婆さん!」
アギラ「いまこそブルマの連鎖を断ち切るときじゃ!」
ヴィレアム「アギラ婆さん、まさか!」
511それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:26:37 ID:wDotdMbM
 ぺちっ

ヴィレアム「アギラ婆さん!」
アギラ「うぅ・・・・・・、やはり十代ピチピチのゼラドのブルマに、
 齢100歳を越えるワシのブルマでは太刀打ちが出来なかったか」
ヴィレアム「アギラ婆さん! なぜ太刀打ち出来ると考えたんだ!」

ゼラド「・・・・・・」
ラピサエージュ「・・・・・・」

ルナ「ゼラドがラピサエージュに取り込まれる!」
キャクトラ「もはや万策尽きたか!」
ヴィレアム「くそ、なんとかならないのか、アギラ婆さん!」
アギラ「ひとつだけ」
ヴィレアム「それは!」
アギラ「しかしそれは、大いなる賭けじゃ」

ラピサエージュ「・・・・・・」
ゼラド「・・・・・・」

ヴィレアム「ゼラド!」
ゼラド「・・・・・・!」
ヴィレアム「なんだっていい!
 ゼラドをブルマの呪縛から解き放つチャンスだ!
 うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 すぱーん!

ラピサエージュ「・・・・・・」

 ずしーん ずしーん ずしーん

咲美「ラピサエージュが、帰って行く」
克夜「バランガさんを後継者と認識しなくなったのか」
ルナ「ゼラド、ゼラドは!」
512それも名無しだ:2010/06/29(火) 02:27:19 ID:wDotdMbM
ゼラド「うぅ〜ん」
ルナ「ゼラド!」
ゼラド「えーと、わたし?」
キャクトラ「よかった、ご無事で」
ゼラド「ヴィレアムくんがわたしからブルマを盗んで、えーと、それから」

ラミア「こんな解決法があったとはな」
アクア「発想の逆転ですね」
ヒューゴ「目からウロコが落ちたなあ」
ルアフ「ふふっ、どうやら僕の持ち物がお役に立ったようだね」

ゼラド「えぇ〜っ!? なにこれぇっ!?」
克夜「まさしく、ちょうちんブルマ!」

アギラ「ブルマの呪いは、より大きな意志で包み込むしかない」
ルナ「それで、上からちょうちんブルマを穿かせたのか」
キャクトラ「しかし、賭けとは、いったい?」
アギラ「ゼラドは、ブルマの呪いを上まわる大きな意志に囚われる危険がある」
ルナ「その、意志とは!」
アギラ「さあて、それは、穿かせた当人にしかわからないこと」

ヴィレアム「ゼラド、よかった、ゼラド」
ゼラド「ヴィレアムくん、いったい、なにがどうしたの?」

アギラ「その想いが、いつ発動するのかは誰にもわからぬがのぅ」
513それも名無しだ:2010/06/29(火) 23:34:40 ID:hHa5rYeu
・・・ブルマってなんだっけ?
514それも名無しだ:2010/06/29(火) 23:41:19 ID:LGl2qiEe
べジータの嫁
515それも名無しだ:2010/06/30(水) 08:25:10 ID:cOxi+rXu
ブルッツの波が押し寄せて来たと思ったがそんなことはなかったぜ
516それも名無しだ:2010/06/30(水) 10:12:57 ID:9V6/CoMX
マリ「あぁーっ!?」
タカヤ「ニホン、負けちゃったな」
克夜「まあ、いい試合だったよ」

レイナ「日系人ががっくりしてるわね」
ゼラド「ええと、わたしはドイツを応援すればいいのかな?」
517それも名無しだ:2010/07/01(木) 02:53:49 ID:UnbnkaTw
克夜「うちの母たちなんて、月に一度はブルマの日と定め、
 三者三様のブルマを穿いてはお父さんを痩せて枯れさせてるんだ」
ランディ「フツーに考えて、自分ちの母ちゃんがブルマ穿いてるとかイヤだろう」
518それも名無しだ:2010/07/03(土) 02:51:04 ID:ynG6unLs
 ◆
 あまり人から指摘されたことはないが、ミスティリカ・レックスは結構なファザコンである。
 毎日、朝が来るたびに「夜な夜な妻を陵辱してしまう自分に人の親たる価値はあるの
か?」と頭を抱える父の姿は愛すべきものであったし、眼鏡曇らせるものであった。
 ミスティリカにとって、父、ミスト・レックスは愛すべき人物であったし、その性癖は
愛おしいものであった。
 ゆえに、ミスティリカはいつしか少年がセリエAの選手に憧れるように、陵辱に憧れる
ようになったのであった。
 ミスティリカにとって理想の男性とは、自分を存分に陵辱したあとに自殺しかねない
自己嫌悪に陥る人物であった。
 長じて、ミスティリカはOG町という街に移り住んだ。
 そしてそこで、まさしく理想通りの男性と出会ったのであった。

 ◆
「先輩、匿ってください!」

 ゾンボルト家に併設されている武道場の中だった。
 ゼフィア・ゾンボルトはいつも通り稽古着姿で座禅のようなものを組んで精神集中の
真似事をしている真っ最中のようだった。

「レックス、どうした」
「追われてるんです」
「いったい、誰に」
「ミスティリカ!」

 件の人物が怒鳴りながら道場に踏み込んでくる。
 背は低い。肌の色は褐色で、日に透けると濃い紫色に見える短い髪は、ミドルティーンの
男の子のように見える。しかし、実際の年齢のことを口にするとこっぴどく叱られるという
ことをミスティリカは知っていた。
 シェルディア・ルージュ。かつてミスティリカの父、ミストと共に戦い、恋愛感情を持
っていたとされる女性だった。
 しかし、父ミストは母アンジェリカを選び、彼女とは結局友人のような関係に落ち着いている。
 ミスティリカにしてみれば、これは大いに不満だった。シェルディアは、いまでも父の
ことが好きなのではないか。ならば、想いを遂げればいいではないか。そうすれば、父
ミストはいつも以上の自己嫌悪に囚われるだろう。それを思うと、ミスティリカの眼鏡は
ひどく曇るのであった。
519それも名無しだ:2010/07/03(土) 02:51:45 ID:ynG6unLs
「家に帰るんだよ、ミスティリカ!」
「えぇ〜、イヤですよぅ」
「ミストもアンジェリカも心配してるってば!」
「わたしのことなんか気にしないで、お父さんはさっさとシェルディアさんを陵辱したらいいのに」
「なんてことをいうんだ、キミは!」
「わたしに腹違いの弟か妹が出来たら、お母さんたらどんな顔をするかしら!
 あぁ、想像するだけで眼鏡曇るわ」
「どうしてキミはそうなんだ!」
「だって、シェルディアさんはお父さんが好きなんでしょう?」
「だから、もうそんなんじゃないってば!」
「またまた、無理しちゃって」
「無理なんかしてない!」

 頬を膨らませながら、シェルディアはつかつかとミスティリカに歩み寄った。これ幸い
とばかりに、ミスティリカはゼフィアの腕にしがみついた。

「わたしは、この街でこのひとに陵辱してもらうんですぅ!
 それまでテコでも動きませんから!」
「そうやって他所様に迷惑をかけるんじゃない!」
「迷惑なんかじゃありませんよねぇ、ね、先輩」
「あ、いや、その」

 ゴホッと咳払いしながらも、ゼフィア・ゾンボルトの目線は自分の上腕部の上で押し潰
れているミスティリカの乳房にあることは明らかだった。この人物の、こういう欲望を直
視出来ないところが、ミスティリカはたまらなく好きだった。

「聞き分けのないこといってると、実力行使に移るよ!」

 シャルディアがその手に携行用のマドラー・システムを握る。

「ふふん、チビのシェルディアさんに、なにが出来るっていうんですか」
「チビっていうなっ!」

 マドラー・システムを手に、シェルディアが突っ込んでくる。
 ミスティリカは微笑みを浮かべながら腰に手をまわした。
 と、シェルディアとミスティリカの間になにか大きなものがぬっと割って入った。

「その」

 ゼフィア・ゾンボルトだった。困ったような顔をしてシェルディアを見下ろしている。
520それも名無しだ:2010/07/03(土) 02:53:35 ID:ynG6unLs
「本人が帰りたくないというものを無理矢理連れて帰ろうというのは」

 パチンコ依存症から抜けきれないダメ人間のくせにゼフィア・ゾンボルトがなにかいっている。

「なに? キミは関係ないでしょ、引っ込んでて」
「しかし、本人の意志を無視して」

『CRエヴァンゲリオン 始まりの福音』の導入日をこっそりチェックしているくせに、
ゼフィア・ゾンボルトが知ったふうな口を聞いている。

「キミはまだわからないんだよ! そのコの恐ろしさが!」
「これでも私の後輩です!」

 よせばいいのに『CR牙狼-GARO-』に手を出してはスッているくせにゼフィア・ゾンボ
ルトがいっぱしの口を聞く。

「まあ、ゼフィア先輩!」

 ミスティリカは腰のポーチからすっとマドラーを引き抜いた。
 そして、そのマドラーでもってゼフィアを背後から突いた。

「なっ!」
「うふふ、やめてくださいよね、先輩、そういうの」
「なぜ」

 驚愕の表情を顔に貼り付かせながら、ゼフィア・ゾンボルトが崩れ落ちる。

「わたしを理解しようなんてしないでくださいよ。
 お互い理解し合った上での陵辱なんて、そんなものただの和姦じゃないですか。
 わたしが望むのはね、先輩。
 徹底的に、無慈悲で、一方的に、衣服を裂き、タイツをビリビリに破くような、
 容赦のない陵辱なんですよ。
 下手な理解なんてお呼びじゃないんですよ」
「お前という女は」
「うふふっ」
「ミスティリカ!」

 シェルディアが叫ぶ。
521それも名無しだ:2010/07/03(土) 02:54:16 ID:ynG6unLs
「やっぱりキミは危険だよ。野に解き放つわけにはいかない!」
「うふふっ、シェルディアさんになにが出来るっていうんです」
「もはや問答無用だよ! キミを力ずくで連れて帰る!」
「やってごらんなさいよ!」

 ミスティリカは笑いながら天を振り仰いだ。

「ル=コボル!」
『応!』

 ミスティリカの呼びかけに応え、ル=コボルが降り立った。

「キミは! いい加減ル=コボルと付き合うのはやめなよ!」
「さあル=コボル! いまこそクリスタル・ハートとクリシュナ・ハートの力をひとつにするときよ!」
「よしなって!」
『すべては我が器となる幼女のため!』

 ル=コボルから注ぎ込まれるエネルギーがミスティリカの中で激流となって迸った。

「よしなよミスティリカ! キミに扱いきれる力じゃない!」

 ミスティリカの全身にある毛細血管が膨張し、弾けて出血する。しかし、それでもミス
ティリカは立ち続けた。苦痛などない。むしろ恍惚があるだけだった。

「ミスティリカ、キミは、どうしてそこまで」
「すべては陵辱のため!」
「ミスティリカ、キミは」
「クリスタル・ハート! クリシュナ・ハート!
 名付けて! リョウホウ・リャクシテ・クリハーっ!」

 ミスティリカは体内で滞留していた全エネルギーを解放させた。
 シェルディアの小さな身体が吹き飛び、衣服がボロボロに弾け飛ぶ。
 そして、顔面からまともに落ちた。

「うぅ・・・・・・」
「賭ける想いが違うんですよ。
 偽りの綺麗事を吐く貴女と、常に本音で生きているわたしとはね」
「キミは、いったいなにを」
「お父さんに伝えてください。ミスティリカは、この街でとても幸せだって」
「キミは、どこまで」
522それも名無しだ:2010/07/03(土) 02:55:00 ID:ynG6unLs
「想いはただひとつ、陵辱のみ」

 ミスティリカはクスクスと笑いながらその場を立ち去った。
 すぐにバイトに向かわなければならない。
 そう、『CRエヴァンゲリオン 始まりの福音』導入に備えて、ゼフィア・ゾンボルトに
流す軍資金を稼ぎ出さなければならない。
 ゼフィア・ゾンボルトは、どこまで墜ちていくのだろうか。
 それを思うと、ミスティリカの眼鏡は濃く曇るのであった。

「ああ、わたしって、なんて最低の屑なのかしら」

 ミスティリカはにたりと微笑むのであった。
523それも名無しだ:2010/07/03(土) 20:33:34 ID:RCXZVY0H
なんという最低の屑wwwww
524それも名無しだ:2010/07/05(月) 02:24:55 ID:V6eDDv4j
ミスティリカ「クリスタル・ハートの原動力は自己犠牲の精神。
 つまりわたしは、我が身を犠牲にしてクリスタル・ハートの真の力を目覚めさせようとしているのよ!」
ル=コボル『頑張るのだミスティリカ。
 お主なら、必ずやレックス家を崩壊させることが出来る』

ランディ「だから、なんでお前はそんなにル=コボルと仲いいんだよ!」
525それも名無しだ:2010/07/07(水) 03:48:25 ID:oGtFL9LO
 【フランス オークション会場】
ディーラー「ローマ法王アレクサンドル6世ゆかりの品ともいわれる
 この『アルタイルの時計』はその華麗なフォルムや純金の大鷲像をあしらった
 豪華さが伝説の時計職人マゼラッティの最高傑作とも評される逸品です。
 しかし、それだけがこの時計を伝説たらしめているわけではありません。
 なんとこの時計、作られてから一度も動いたことがないのです。
 さあ、この伝説の時計、誰の手に入るのでしょうか。
 まずは500万ユーロから」

徒鼻羅「600万ユーロ」
ハザリア「1000万ユーロ」
徒鼻羅「なっ!?」

 カーン!
ディーラー「ありませんか、ありませんか?
 はい、そちらの紳士に!」
ハザリア「フハハハ、当然だ」

 【ドゴール空港】
マリ「オークション会場にハザリアが現れたって?」
キャリコ「それで、1000万ユーロも出して動かない時計を落札したっていうんですよ」
マリ「あいつ、そんなカネどこから工面してきたんだ」
キャリコ「問題はその時計、ギャングのハニワ一家が狙ってるってことなんですよ」
マリ「あいつは! どうしてそう妙なことに首を突っ込むかな!」

 【パリ ダウンタウン】
ハザリア「これでいいのだろう?」
鉄獣ガルゴラス「ありがとう、ムッシュー」
ハザリア「俺の仕事はこれまでだ。失礼させてもらうぞ」
鉄獣ガルゴラス「あっ、待って」

 ドカーン!
ハザリア「なんだっ!?」
鉄獣ガルゴラス「ハニワ一家よ!」
ハザリア「なんだ、聞いとらんぞ!」
526それも名無しだ:2010/07/07(水) 03:49:05 ID:oGtFL9LO
 【パリ市警】
キャリコ「ダウンタウンで爆発事故?」
魔愚羅「ああ、おそらくハニワ一家の仕業だろう」
キャリコ「ハザリア・カイツという子供が現場にいなかっただろうか」
魔愚羅「残念だが役には立てないよキャリコ、私はいまやただの事務屋だ」
キャリコ「そうか、君ほどの人間が残念だな」

マリ「キャリコさん、あのひとは?」
キャリコ「情報部時代に、ちょっとね」
マリ「へえ」
キャリコ「じゃあ魔愚羅、ハニワ一家の情報は?」
魔愚羅「ああ、最近、『アルタイルの時計』を狙ってるって噂だな」
キャリコ「ありがとう、魔愚羅」

 【裏通り レストラン】
ハザリア「裏ルートで売っ払えば2000万ユーロになる、ただそれだけの時計ではなかったのか」
鉄獣ガルゴラス「ごめんなさい。まさか、ヤツらがあそこまで強硬手段に出てくるなんて」
ハザリア「なにか事情がありそうだな」
鉄獣ガルゴラス「ええ、実は」
ハザリア「興味がないな。地球人同士のくだらぬいさかいだ」
鉄獣ガルゴラス「あ、待って」

 【酒場】
キャリコ「ハニワ一家の徒鼻羅だな」
徒鼻羅「なんだよ、オッサン」

 ジャキッ
マリ「キャリコさん!」
キャリコ「ハザリア・カイツという男を知っているはずだ。
 どこにいる?」
徒鼻羅「なんだよオッサン、あんたも『アルタイルの時計』を狙ってるってのか?」
キャリコ「動かない時計になんて興味はない。
 それより、我が国の要人の話だ」
マリ「要人って、あいつが?」
徒鼻羅「へっ、あいつだったら、消えたよ。『アルタイルの時計』と一緒にな」
キャリコ「なら、探し出してもらおう」
徒鼻羅「ギブ・アンド・テイクって言葉、知ってるか、オッサン」
527それも名無しだ:2010/07/07(水) 03:50:29 ID:oGtFL9LO
 ジャキッ ジャキッ ジャキッ
徒鼻羅「ホールド・アップだ。いうこと聞いてもらうぜ、オッサン」
キャリコ「フフ、私も舐められたものだ」
徒鼻羅「なんだと!」
キャリコ「まあいい。乗ってあげようじゃないですか。それで坊が見つかるというのならね」
徒鼻羅「チッ、なんだこのオッサン」

 【裏通りのアパート】
ハザリア「ギャングがこの時計を狙っているだ?」
鉄獣ガルゴラス「ええ、そう。おそらく、さっきの爆発もヤツらが」
ハザリア「迷惑な話だ」
鉄獣ガルゴラス「でも、この時計は、この時計だけはヤツらに渡すわけには」
ハザリア「貴様も同様迷惑な女だな」
鉄獣ガルゴラス「ごめんなさい。あなたに迷惑をかけるつもりは」
ハザリア「迷惑ならすでにかけらている。あとは俺の指示に従ってもらおうか」
鉄獣ガルゴラス「ええ」

 【パリ市警】
徒鼻羅「匿名のタレコミだと?」
キャリコ「ええ、パリ市警に連絡がありました。
 ハザリア・カイツはダウンタウンのアパートに身を潜めていると」
徒鼻羅「信用できるのか? そんな話が」
キャリコ「お互い手がかりのない身です。乗っかるしかないんじゃないですか?」
徒鼻羅「チッ、偉そうに」
マリ「なんでもいいよ、とにかくあいつを探そう」

 【ボロアパート】
マリ「ここが?」
キャリコ「ええ、ここに、高笑いをする猫背な男が身を寄せていたという情報が」
徒鼻羅「なんだっていい、時計はどこだ」
マリ「アッ、あれは」

徒鼻羅「金庫?」
キャリコ「この中に時計が?」
徒鼻羅「オイ、オッサン。偉そうなこと行ったんだ、その金庫、開けてもらうぜ」
キャリコ「その銃を下ろしなさい。こんな金庫、たちどころに壊して見せましょう」
マリ「待ってくださいよ!」
528それも名無しだ:2010/07/07(水) 03:51:15 ID:oGtFL9LO
キャリコ「マリ嬢?」
徒鼻羅「さっきからなんだ、このメスガキ!」
マリ「あいつが、金庫があるからって普通に時計を隠しておくはずがない!」
徒鼻羅「なんだと?」
マリ「時計はそこだ!」

ハザリア「フン、貴様まで来ていたとはな」
マリ「警察に流れたっていうタレコミは、おそらくおまえの自作自演だろう。
 そうやって、ハニワ一家をおびき寄せたんだな、ハザリア!」
ハザリア「良くできた、と誉めてやろうか」
マリ「誰がお前なんかに!」
ハザリア「しかし、読みが浅いな。さあ徒鼻羅、出してもらおうか」
徒鼻羅「なんだと!?」
ハザリア「貴様は持っているはずだ。
 『アルタイルの時計』と対になる、『ベガの歯車』をな」
徒鼻羅「貴様、どこまで」
鉄獣ガルゴラス「ムッシュ、あなたは」
ハザリア「15世紀の天才建築家であり、発明家であり、宗教家であり、発明家であった天才マゼラッティ。
 しかしその成功傑作と呼ばれた時計は、動かない不良品だとされた。
 なぜ動かなかったのか。
 それは、キーとなるべき歯車がなかったからだ。
 そう、貴様が持っている、『ベガの歯車』がな」
徒鼻羅「貴様、どこまで」
ハザリア「その『アルタイルの時計』を発注したのはバチカン史上最悪と呼ばれた法皇、
 アレクサンドル6世だった。
 この法皇は贈収賄を繰り返し、ついにはイタリアを戦火に放り込むようになった悪党だ。
 その悪党が、なぜ動かない時計などを発注したのか。
 答えは、自分の汚職の証拠を時計の中に隠すためだ」
徒鼻羅「チッ、てめェ、そこまでッ!」
ハザリア「バチカンを脅して権力を得るつもりだったか、ギャング風情が。
 しかし残念だったな、貴様はおれに盾突いた」
徒鼻羅「野郎ども! 撃て! ヤツらを撃て!」
529それも名無しだ:2010/07/07(水) 03:53:10 ID:oGtFL9LO
 パンッ! パンッ! パンッ!
魔愚羅「キャリコッ!」
キャリコ「魔愚羅か!」
魔愚羅「全員、撃て! ハニワ一家を一網打尽にしろッ!」
徒鼻羅「オッサン! てめェ、チクショウ!」
キャリコ「あいにくと、おじさん正義のひとでしてね」

 【ドゴール空港】
マリ「お前は! また妙なところで妙な女とつるんでなにやってた!」
ハザリア「むぐぐ」
鉄獣ガルゴラス「やめて、ムッシュは、私のために」
マリ「だいたい、あんたは一体!?」
ハザリア「天才マゼラッティ縁の者。そうではないか?」
鉄獣ガルゴラス「ムッシュ、あなたは」
ハザリア「祖先の遺言を叶えるため、俺を利用した、そうではないか?」
鉄獣ガルゴラス「ごめんなさい。私・・・・・・」
ハザリア「興味がないといったはずだ。
 俺は、地球の薄汚い歴史を知っただけで十分だ」
鉄獣ガルゴラス「メルシィ、メルシィ、ハザリア・カイツ」

 【パリ市警】
魔愚羅「ありがとうキャリコ、君のおかげでハニワ一家を一網打尽に出来た」
キャリコ「フフ、それで魔愚羅、この借り、いつ返してもらえるのですか?」
魔愚羅「えっ?」
キャリコ「君が閑職にまわされたのは、ハニワ一家との密通を疑われてのことだった。
 おそらく、その疑惑は真実だったのでしょう。
 しかしこの逮捕劇で名誉を挽回出来ましたね。
 この働きをタダでやってもらおうというのは、少々ムシが良すぎるんじゃないですか?」
魔愚羅「フフ、君には敵わないよ、キャリコ」
キャリコ「お互い様ですよ、魔愚羅」
530それも名無しだ:2010/07/07(水) 03:53:51 ID:oGtFL9LO
 【機内】
マリ「よかったのか、あの時計、タダで渡しちゃって」
ハザリア「構わん。すでに俺の興味は失せておる」
マリ「お前の興味っていうのは、なんだったんだよ」
ハザリア「ベガとアルタイル、織り姫と牽牛は、一年に一度しか会えなかったそうだな」
マリ「相変わらずお前は、地球の文化に詳しくて気持ち悪いな」
ハザリア「500年ぶりに再会させてやってもよいのではないか、そう思っただけだ」
マリ「なんか、気味悪いな、お前がそういうこというの」
ハザリア「俺と貴様はしょっちゅう会っているがな」
マリ「ハ、なにいってるんだお前」
ハザリア「黙れ、黙れよ!」
531それも名無しだ:2010/07/07(水) 23:57:17 ID:oGtFL9LO
アル=ヴァン「尻でも、出してみようかな」
克夜「我が師アル=ヴァン、頭にオルゴンクラウドでもわいてしまったのですか?」
アル=ヴァン「我が愛弟子克夜よ、
 聞けば、クォヴレー・ゴードンは幼いころから手塩にかけて育てた
 ゼラド・バランガ嬢から『お兄ちゃん』と呼ばれて慕われているという。
 私には、そういういいエピソードがないな、と思ってな」
克夜「しかし我が師アル=ヴァン、こんなところで尻を出したところで、
 僕が蹴りを入れるだけでいいエピソードにはならないと思いますよ」
アル=ヴァン「蹴るのか! 弟子が! 師の尻を!」
克夜「蹴りますよ、そりゃ。
 我が師だって目の前に蚊が飛んでたらパンッてやるでしょう」
アル=ヴァン「師の尻を蚊呼ばわりとは、さすが我が愛弟子だ」
克夜「我が師アル=ヴァン、なぜ急にいいエピソードなど求め始めるのですか」
アル=ヴァン「我が愛弟子克夜よ、
 師は、はっきりいって女子高生に『お兄ちゃん』と呼ばれたい!」
克夜「我が師アル=ヴァン、職質されてください」
アル=ヴァン「我が愛弟子克夜よ、師だって、お前達兄妹のことをずいぶん面倒見てきたはずだ!」
克夜「ひとんちの兄妹の面倒見ている暇があったら自分の家庭を顧みてください、我が師アル=ヴァン」
アル=ヴァン「師は、もうDVに怯えながら暮らすのは真っ平ご免だ!」
克夜「我が師アル=ヴァン、
 しかしあなたの行方を訊かれるたびにカルヴィナさんに引っかかれるのは僕なのですよ」
アル=ヴァン「なんとしてでも、いいエピソードを身に付けなくては」
克夜「我が師アル=ヴァン、ひとの話を聞いてください」

 【克夜のアパート】
克夜「うへえ、我が師アル=ヴァンから絵はがきだ。
 なになに?
 『我が愛弟子克夜よ、師は道場を開いた。
  お土産を持って見に来い。いいお土産を持って見に来い。
  麗しい師より』だって?
 お土産っていわれてもなあ、あ、これでいいか」
532それも名無しだ:2010/07/07(水) 23:58:20 ID:oGtFL9LO
 【木造平屋建てアパートの前】
克夜「おかしいな、何度見ても、この住所には木造平屋建てアパートが一軒あるきりだ。
 まさか、これを道場と言い張るほど我が師アル=ヴァンもアホではあるまい」
アル=ヴァン「待っていたぞ、我が愛弟子克夜よ」
克夜「アホだった」

アル=ヴァン「それで? お土産は? お土産は持ってきたのだろうな」
克夜「うへえ、やっぱりいるんですか」
アル=ヴァン「いるよ、いりまくるよ、師はこれだけを楽しみに今日まで生きてきたのだ」
克夜「じゃあ、はい」

アル=ヴァン「・・・・・・」
克夜「・・・・・・」

アル=ヴァン「嫁からの年賀状ってお前・・・・・・」
克夜「ヘコみすぎです、我が師アル=ヴァン」
アル=ヴァン「嫁の連絡先ってお前・・・・・・」
克夜「いい加減カルヴィナさんに連絡取ってくださいよ」
アル=ヴァン「さ、道場に入るがよい」
克夜「師のくせにいっちょ前にスルースキルを発動させないでください」

 【木造平屋建てアパートの中】
克夜「我が師アル=ヴァン、道場といっても、これはなんの道場なのですか」
アル=ヴァン「もちろん剣術道場だ、我が愛弟子克夜よ」
克夜「我が師アル=ヴァン。
 これはどう見ても剣術道場というより怪しい新興宗教の道場です」
アル=ヴァン「開けば都というではないか、我が愛弟子克夜よ」
克夜「いいません我が師、こんな道場が上手くいくはずがありません」
アル=ヴァン「しかし我が愛弟子克夜よ、
 この道場が成功しないということは、昔お前のお父さんに借りた8万円を返せないということだぞ」
克夜「我が師アル=ヴァン、そんなことより昔僕から巻き上げた2万5000円をいまのうちに返してください」
アル=ヴァン「まあ聞け、我が愛弟子克夜よ」
克夜「話をはぐらかさないでください、我が師アル=ヴァン」
アル=ヴァン「師は、この道場をティーンの女子限定の道場とし!
 キャッキャウフフと慕われたいと考えている!」
克夜「我が師アル=ヴァン! それを聞いたからには黙って帰るわけにはいかなくなりました!」
アル=ヴァン「フフフ! 協力してくれるか、我が愛弟子克夜よ!」
克夜「否! この道場を奪い取り、我がハーレム建設の礎とする!
 たとえあなたを倒してでも!」
アル=ヴァン「いったな、我が愛弟子克夜よ!
 しかし、弟子が師に勝てるものか!」
克夜「勝つとも! いい加減、あなたとの因縁も切りたいと思っていたところだ!」
アル=ヴァン「さらっと師弟の縁を脅かす男だ、我が愛弟子克夜よ!」
533それも名無しだ:2010/07/07(水) 23:59:04 ID:oGtFL9LO
克夜「行くぞ、我が師アル=ヴァン!」
アル=ヴァン「くらえ、月面文化アタック!」
克夜「むぐっ!」
アル=ヴァン「騎士道精神の重みを知れ!」

克夜(くっ・・・・・・! さすが、イヤイヤながら我が師と呼ぶべき男!
 グ=ランドンとの最終決戦のさなか、援軍に来たはいいがまったくやる気のない出現位置で
 ものの役に立たなかっただけのことはある!)

アル=ヴァン「総額10万5000円の必死さを知るがいい!」
克夜「くっ、いいオッサンとは、10万5000円でここまで必死になれるものなのか!?」
アル=ヴァン「さあ我が愛弟子克夜よ! 師の偉大さを知るがいい!」

 ガンッ ガンッ ガンッ
克夜「くっ、一撃一撃が重い! そして端々がオッサン臭い!
 やはり、若作りしてはいても40過ぎのオッサン!
 加齢臭は隠せないか!」
アル=ヴァン「クォヴレー・ゴードンだって戸籍上は40過ぎのオッサン、
 条件はおなじはず!」
克夜「なぜだ、なぜこのオッサンは、自分とゴードン氏を同等に考えられるんだ!」

 ガンッ ガンッ ガンッ
アル=ヴァン「フフ、成長したな我が愛弟子克夜よ、師は嬉しいぞ」
克夜「僕を差し置いてハーレムを建設しようとなどするからです、我が師アル=ヴァンよ」
アル=ヴァン「しかし我が愛弟子克夜よ、お前は私には勝てん!」
克夜「なんだって?」
アル=ヴァン「いかに剣技を磨こうとも、お前にはそれを活かす決め技がないからだ!」
克夜「なっ!」
アル=ヴァン「このまま剣を打ち合わせていれば、ジリ貧になるのはお前の方だ!」
克夜「くっ、ならば!」
アル=ヴァン「なに、克夜、それは!」

 キィィィィィィィィィン!
アル=ヴァン「オルゴンソードFモードの構え!」
克夜「こうなったからには、もはや手はこれしかない!」
アル=ヴァン「この期に及んで、私の剣をパクるつもりか、我が愛弟子克夜よ!」
克夜「我が師アル=ヴァン、月謝1万5000円であなたから教わったすべてを賭けて、あなたを倒す!」
534それも名無しだ:2010/07/07(水) 23:59:54 ID:oGtFL9LO
 ヴァアアアアアアン!
克夜「くっ」
アル=ヴァン「フフフ」
克夜「・・・・・・やはり」
アル=ヴァン「ここは退こう、我が愛弟子克夜よ」
克夜「我が師、なぜ」
アル=ヴァン「見てみたくなったからかな、お前のハーレム建設の夢の行く末を」
克夜「我が師アル=ヴァン!」
アル=ヴァン「必ず作れよ、ハーレムを!」
克夜「待って、待ってください我が師アル=ヴァン!」
アル=ヴァン「まだ私を師と呼んでくれるか、我が愛弟子克夜よ」
克夜「2万5000円を、2万5000円を返してください、我が師アル=ヴァン!」
アル=ヴァン「さらばだ、我が愛弟子克夜よ!」
克夜「アル、ヴァァァァァァァン!」

 ガラッ
マーズ「ね、ちょっと、表の『アル=ヴァン道場』ってなによ、
 この物件、事務所とかには使っちゃなんねーって契約書に書いてあったでしょーが」
アル=ヴァン「さらばだ我が愛弟子克夜よ! ここの家賃は頼んだぞ!」
克夜「アル=ヴァァァァァァァン!」

 【後日 学校】
ランディ「それで、どうしたんだよ」
克夜「取りあえず我が師に住所が出来たことをカルヴィナさんにチクッておいた」
ランディ「わかってたよ、お前にハーレムなんか作れっこないってことは」
克夜「我が師アル=ヴァン、克夜は、きっとお父さんに勝とも劣らない立派なハーレムを建設してみせます!」
ランディ「奥さんに住所知らせただけでアル=ヴァン故人扱いかよ!」
535それも名無しだ:2010/07/08(木) 14:46:25 ID:XwAPEgXS
IDが同じだったから続き物だと思ってしまったがそんなことはなかった
時間を見ればよかったね
536それも名無しだ:2010/07/10(土) 03:43:54 ID:Y51I7U7x
アル=ヴァン「どう思う、バランガ嬢。
 うちの弟子は師に対して尊敬の欠片もないんだ」
ゼラド「はあ」
アル=ヴァン「師のお尻に対して容赦なく蹴りを入れようとするのだ、あの怖弟子は!」
ゼラド「あっ、統亜ちゃんや芽夜ちゃんは?」
アル=ヴァン「紫雲の子供たちはダメだ!
 私の顔を見るなり、家に帰れだの嫁に頭を下げろだのと無理難題を吹っかけてくる!」
ゼラド「そんなの、わたしだっていいますよ」
アル=ヴァン「君は鼻粘膜を直に引っかかれたことがないからそんなことがいえるんだ!」
ゼラド「えぇっと」
アル=ヴァン「ところでこれを見てくれ、どう思う?」
ゼラド「どうしたんです? 急にお尻を向けて」
アル=ヴァン「私のお尻は、クォヴレー・ゴードンと比べてどうだろう」
ゼラド「ええっと、お兄ちゃんのお尻はもっとキュッと引き締まってますけど」
アル=ヴァン「相対的に私のお尻がダランと垂れ下がっているというのか!」
ゼラド「そういうんじゃないですけどぉ」

克夜「あっ、我が師アル=ヴァン、オッサン臭いくせになにバランガさんにちょっかいかけてるんですか」
アル=ヴァン「臭くない! 師は断じて臭くない! なあバランガ嬢!」
ゼラド「えっと、その、はは・・・・・・」
アル=ヴァン「その乾いた笑いはなんだ!」
ゼラド「えっと、お兄ちゃんはイイ匂いしますよ」
アル=ヴァン「相対的に私は臭いといいたいのか」
ゼラド「そうじゃなくて! えっと、年相応ですよ! 年相応の臭いですよ!」
克夜「つまりオッサン臭いということです」
アル=ヴァン「そんなバカなぁっ!?」
537それも名無しだ:2010/07/10(土) 03:45:07 ID:Y51I7U7x
克夜「現実を見てください我が師アル=ヴァン、あなたはもう中年なんです」
アル=ヴァン「うるさいこの薄情弟子! お前なんかもう破門だ!」
克夜「破門ですかよっしゃ」
アル=ヴァン「よっしゃといわなかったか、いま!」
克夜「でも口臭が天井知らずなアル=ヴァン、
 僕の師であるというアイデンティティを失って、今後この街でどうやって生きていくんです?」
アル=ヴァン「お前に代わって、このバランガ嬢を弟子にするもんね!」
ゼラド「えぇっ!?」
克夜「バランガさん、ちゃんと断らないと、そのオッサン臆面もなく月謝を要求してくるよ」
ゼラド「わたし、おカネないです」
アル=ヴァン「カネなどいらない! ただ私を『お兄ちゃん』と呼ぶんだ!」
ゼラド「それもちょっと」
アル=ヴァン「なぜだ! クォヴレー・ゴードンのことは『お兄ちゃん』と呼ぶのに!」
克夜「だって臭いが」
アル=ヴァン「私が臭いと確定したかのような物言いをやめろ!」
ゼラド「積み重ねてきたものっていうか」
アル=ヴァン「こちとら10年以上手塩にかけてきた弟子にお尻を蹴られているのに!」
克夜「ヤダなあ、範馬刃牙の師匠くらいには尊敬してますってば」
アル=ヴァン「範馬刃牙の師匠って、ゴキブリではないか!」

ゼラド「ねえねえ克夜くん」
克夜「なんだいバランガさん、僕のハーレムに入りたくなったのかい」
ゼラド「そうじゃないけど」
克夜「ちぇっ、じゃあなんだい」
ゼラド「おかしくない?
 アル=ヴァン・ランクスっていえば、ゼンガーさんと並び立つような騎士の鑑だったって聞いてたけど」
克夜「片や、ドイツ侍だからなあ」
ゼラド「なんでこんなに落ちぶれちゃったんだろう」
克夜「働かないからじゃないからかな」
アル=ヴァン「このアル=ヴァン、働くことが降格の次に嫌いだ」
ゼラド「降格されたくなかったら働きましょうよ」
アル=ヴァン「いいかいバランガ嬢、社会っていうのは厳しいんだ。
 降格なんかされたらヘンな部下が精神状態おかしくなるんだよ?」
克夜「いくらヘンでも働いてる分ジュア=ムさんの方がまだマシなんだけれどね」
アル=ヴァン「働くなんておぞましい単語を使わないで欲しい!」
克夜「これだよ」
アル=ヴァン「くそっ、もういい!
 私は、きっと努力しないで一発当てて女子高生からチヤホヤされてみせる!」
克夜「僕、ああなっちゃイケナイと常日頃から思ってるんだ」

克夜「さ、二人きりになったね、バランガさん」
ゼラド「アル=ヴァンさん行っちゃったけど、追わなくていいの?」
克夜「せっかくの機会だから、ふたりでお手々つないでイェーガーくんちの前を通り過ぎてみないかい?」
ゼラド「なんでそんなことを!?
 ヴィレアムくんちは全然逆方向だよ!」
538それも名無しだ:2010/07/12(月) 23:30:58 ID:Cjn/mBkj
 【イェーガー家前】
克夜「さあバランガさん、アップルパイバイキングに洒落込みに行こう!」
ゼラド「アップルパイはいいけど、なんでわざわざ手を繋いでヴィレアムくんちの前まで来るの?」

 ガッ

ゼラド「あれ? 克夜くん? 克夜くーん?」

 【物影】
ヴィレアム「お前ェ、なんのつもりだぁ・・・・・・っ!?」
克夜「どうもこうも、バランガさんと共にアップルパイバイキングに洒落込もうとしていたのさ」
ヴィレアム「なんの権限があってそんな!」
克夜「この、バカチンがっ!」

 どがっ

ヴィレアム「くぅっ」
克夜「君は僕を誰だと思っているんだい。ハーレムを作ろうという男だよ?
 隙あらば女子を口説こうとするのは、当然のこと!」
ヴィレアム「なっ!?」
克夜「隙を作った君がいけないのさ」
ヴィレアム「くそっ」

 【イェーガー家前】
ヴィレアム「ゼラド! よかったらこれから、パンプキンアップルパイバイキングに洒落込まないか?」
ゼラド「洒落込むのはいいけど、克夜くんは?」
ヴィレアム「あいつは用があるってさ! さあ!」
ゼラド「あっ、待ってよ、引っ張らないでってば」

 【物影】
克夜「やれやれ、こうでもしないと誘えないんだから」
レイナ「あんたは、ほんとにハーレム作る気あんの?」
539それも名無しだ:2010/07/14(水) 03:58:18 ID:tpYf2nrh
ラミア「明日、プール開きを行う」
レイナ「せんせーい、まだ梅雨まっさかりですけどー」
ラミア「女子は明日、スク水の上に薄手のブラウスなどを羽織ってプールサイドに集合するように」
レイナ「なんで薄手のブラウス!?」
ラミア「アクア先生を見ろ、今日からDFCスーツの上から薄手のブラウスを羽織っているだろうに」
アクア「うぅ、肌寒い」
レイナ「ラミア先生がアクア先生に薄手のブラウス羽織らせたいだけじゃないですか!」
ラミア「とにかく、明日は全員水に濡れたらスケスケになる準備万端で登校するように!」
レイナ「水泳という主旨はどこ行っちゃったんですか!」

 【翌日 B組】
克夜「さて、と」ガタッ
ランディ「どこ行くんだ?」
克夜「女子更衣室でも、覗きに行かないかい?」キラン
ランディ「前歯をキランとさせてろくでもないこというんじゃねえ」
克夜「僕を誰だと思ってるんだい! ハーレムを作ろうという男だよ?
 女子更衣室なんて、そんなもん覗くに決まってるじゃないか!」
ランディ「ハーレム作ろうってやつはフツー女子更衣室覗く必要なんかねえよ」
克夜「じゃあ、取りあえずハーレムのことは置いておいて、
 いまはとにかく女子更衣室を覗きたい!」
ランディ「お前のそういう、目先の欲望に忠実なところがハーレム作れねえ理由だよ!」
克夜「じゃあいいよ。君はそこで悶々としてるがいい」
ランディ「悶々とはしねえよ!」
克夜「僕は、ひとりでも女子更衣室を覗いてみせる!」
ランディ「ちょっと待て! 行かせると思うか!」
克夜「なんだい、僕の邪魔をしようっていうのかい?」
ランディ「当たり前だろ! あっちにはマキネもいるんだぞ!
 姉だか妹だかわかんねえけど、肉親の着替えを覗かれてたまるか!」
克夜「子豚のくせに、いっちょまえに肉親の情は持っていたと見える」
ランディ「悪役みてえなこといってるんじゃねえ!
 お前だって、妹の着替え覗かれたらイヤだろう!」
克夜「ていっ!」

 ばきっ

ランディ「なぜ殴る!」
克夜「僕の愛しい妹たちの着替えシーンを妄想したからだ」
ランディ「妄想してねえよ! そんなにイヤなら俺の気持ちもわかんだろ!」
克夜「でも、女子更衣室に妹たちはいないし」
ランディ「ひとの気持ちになって考えろよ!」
克夜「肉親は肉親! 他人は他人!」
ランディ「お前のバカヤローッ!」
540それも名無しだ:2010/07/14(水) 03:59:07 ID:tpYf2nrh
 ガラッ
トウキ「カッちゃん、準備は出来たか?」
克夜「万端さ、トッちゃん!」
ランディ「協力者を募るなぁーっ!」
克夜「痩せても枯れても紫雲家長子! 目的のためならあらゆる手段を講じるとも!」
ランディ「トウキ! お前はいいのかよ! お前のカノジョだっているんだろ!」
トウキ「痩せても枯れてもカノウ家長子! D以上の胸を覗いてみたい!」
ランディ「バカばっかりだ!」
ミナト「俺、AKB48の楽屋を覗きたい!」
ランディ「お前は別のとこ行けよバカヤロー!」
克夜「さあて、行くよトッちゃん!」
トウキ「おうさカッちゃん!」
ミナト「政権交代が起こっても、俺はいつまでもマエアツの支持者だぜ!」
ランディ「あっ、待て! あとミナトはいつまで間違ってるんだ!」

 【廊下】
克夜「ヒャッホーゥ、桃源郷はもうすぐそこだ!」
トウキ「うっひょーう!」
ミナト「ああ、でもコリスもやっぱ捨てがたい!」
ランディ「ちょっと待てこのバカ軍団!」

ゼフィア「・・・・・・むぅ」

克夜「むっ!」
ランディ「あぁっ、ゼフィア先輩! そうだ、風紀委員のゼフィア先輩なら、このバカどもを・・・・・・!」

 ガサゴソ
ミスティリカ「せんぱーい、誰も覗いてませんかぁ?」
ゼフィア「・・・・・・むぅ」

ランディ「お前はカーテンにくるまってなにしてるんだぁっ!?」
ミスティリカ「カーテンの隙間からチラチラ見えるわたしのナマ足ナマ尻に視線を奪われつつ、
 いつゼフィア先輩が理性を枯らして獣のように襲いかかってくるのかをワクワクしながら待つ
 チキンレースよ!」
ランディ「このっ、最低の屑めっ!」
541それも名無しだ:2010/07/14(水) 03:59:52 ID:tpYf2nrh
ゼフィア「・・・・・・ぐむぅ」
ランディ「ゼフィア先輩も、こんな最低の屑の誘いに乗ってホイホイ授業を抜け出して来ないでくださいよ!」
ゼフィア「しかし、レックスが転身廊下でカーテンにくるまって着替えると言い出すから、
 誰にも覗かれないように見張りを・・・・・・」
ランディ「ほっときゃいいんですよ、こんな最低の屑は!」
ミスティリカ「きゃっ、近寄らないでよ。
 わたしが陵辱されたいのはゼフィア先輩だけ!
 ほかの男はみんなクズよ!」

克夜「ははははは! 最低の屑にかまってるがいいさ、子豚め!」
トウキ「ひゃっほーい! D以上D以上!」
ランディ「あっ、お前ら!」
ミナト「あぁっ、でもやっぱり俺はタカミナが!」
ランディ「ミナト、お前別行動したほうがいいんじゃねえの!」

 【更衣室前】
克夜「ふふふ! もう少しだ!」
トウキ「うおぉぉぉぉーっ! D以上ーっ!」
ランディ「待てこのバカどもーっ!」

???「待て!」

克夜「何者!?」
ヴィレアム「この中にはゼラドもいるんだ!」
キャクトラ「姫様のあられもないお姿を衆目の目にさらすわけにはいかない!」
克夜「くふふふ、君たち、自分にウソをついてるね」
トウキ「もっと自分に素直になっちまいなよー、ギャハハハハ」
ランディ「お前ら、口調が悪役みてえだぞ」
克夜「本当は自分だってバランガさんのあられもない姿を目に焼き付けたいくせに!」
ヴィレアム「ぐっ!」
トウキ「本当は自分だって姫さんのナマ着替えを拝みたいくせに!」
キャクトラ「そっ、そんなことは!」
ミナト「お前らだって、ほんとはエレピョンの衣装を匂いたいくせに!」
ヴィレアム「いや、それはない」
キャクトラ「誰ですか、エレピョンというのは」
542それも名無しだ:2010/07/14(水) 04:00:32 ID:tpYf2nrh
ミナト「いいかあ、エレピョンというのは誕生日11月26日、血液型A型、
 AKB48チームKのメンバーで、
 身長154センチという小柄ながらもAKB12thシングル『涙サプライズ!』のカップリング曲に
 ソロ曲『FIRST LOVE』が採用されたほどのバイタリティの持ち主で、
 残念ながら今年の夏をもってAKBを卒業してしまうものの、
 留学後は女優業に専念すると宣言しており・・・・・・」
ランディ「ミナト! ウザくてキモい!」

ヴィレアム「ここを通りたければ、俺たちを倒していけ!」
キャクトラ「もっとも、負けるつもりはありませんが!」
克夜「トッちゃん! イェーガーくんを頼む! 僕はマクレディくんを!」
トウキ「おうさ!」

ランディ「チクショウ、このバカヤローども! 風の精霊よぉーっ!」

 びゅおぉぉぉぉぉぉぉーっ!

 ばたん!

ルナ「なんだ!?」
レイナ「いやっ!」
ゼラド「いやぁーっ! ヴィレアムくんのエッチーっ!」

 ばこーん!
543それも名無しだ:2010/07/14(水) 04:01:54 ID:tpYf2nrh
 【保健室前】
克夜「うぅ・・・・・・」
トウキ「見事にやられたぜ」
ヴィレアム「・・・・・・なんで俺まで」
ランディ「うるせえバカども、
 手当てが済んだら海パンに薄手のブラウス着てプールサイド行くぞ」
トウキ「それ、俺たちも着るのかよ!」
ランディ「なんか着ることになってるんだよ」

 ガラッ

克夜「あっ」
ランディ「あっ」
トウキ「あっ」
ユウカ「あっ」

 【校舎裏】
ユウカ「保健室で着替えてたら、なにか集団で覗かれた」
ハザリア「保健室登校もいい加減にしないとそうなるのだ」
544それも名無しだ:2010/07/15(木) 00:35:53 ID:6x+NBbOd
ラーナ「まったく、男子は高校生になってもバカですね。
 ランルさん、わたしたちは合法的に行きましょう」
ランル「女子が女子の着替えを覗くことに、合法も違法もあるっちゃ?」
ラーナ「覗くのでありません。
 後学のため、目線で舐めるように観察するだけです」
ランル「まじまじと目に焼き付けるっちゃ!」
ラーナ「お邪魔します」
ランル「たのもー!」

 ガチャ
ゼラド「あれ? ラーナちゃんとランルちゃん?」ぷるんっ
レイナ「どうしたのよ、こんなところに」ぷるんっ
ルナ「女子中学生が入って来でない」ぷるんっ

ランル「あわわわわわわ・・・・・・、ラーナちゃん」
ラーナ「ふふふふ、震えちゃいけません、ランルさん」
ランル「予想以上っちゃ、あたしたちの手には負えなさそうなたわわっぷりっちゃ!」
ラーナ「いいい、いけません、そんな、手に納まらない程度で取り乱しては」

ゼラド「どうしたの? ふたりとも隅っこで体育座りしちゃって」

ランル「圧倒されてしまうっちゃ」
ラーナ「くじけてはいけませんランルさん。
 わたしたちだって、高校生になったらあんなたわわっぷりを身に付けるに違いないのです」
ランル「でもでもっ、ラーナちゃんのお母さんはいっそ漢らしいほどにぺったんこっちゃ!」
ラーナ「それをいったら、ランルさんのお母さんだってペタンコ胸な上にポンポコお腹です」
ランル「うぇぇぇぇ」
ランル「ふぇっ」

咲美「どうしたの、あなたたち? いまにも泣き出しそうな顔しちゃって」

ランル「あっ、サッキーさんちゃ!」
ラーナ「なんてお手頃なボディなんでしょう!」
ランル「安心できるサッキーさんちゃ!」
ラーナ「なんて安心できるボディなんでしょう、サッキーさんは!」

咲美「ちょっと、なに? 突然抱きつかないでよ」
545それも名無しだ:2010/07/15(木) 01:59:47 ID:V+n1FiYZ
ミナト「俺、ひょっとしてこのままじゃダメなんじゃねえかな」
レイナ「あら、よく気付いたわね」
ミナト「ひょっとして、このままじゃ俺、一生カノジョ出来ないかもしれねえ」
レイナ「気付いたんなら、行動を改めたら?」
ミナト「でもダメだ! 俺はAKBを捨てることが出来ねえ!」
レイナ「なおもそんなこというか、このバカは!」
ミナト「だってよぅ、俺、昔お前のこと好きだったような気がするけど、
 いまはまったく心ときめかねえんだもん」
レイナ「あたしのせいみたいにいわないでよ!」
ミナト「だってよぅ! だってよぅ! タカミナはお前と違ってひでぇこといわねえもん!」
レイナ「あんたがそのタカミナとやらのなにを知ってるのよ!?」
ミナト「誕生日とか! 血液型とか! ソロパートとか!」
レイナ「そんなものがなんの役に立つってのよ!」

アイミ「・・・・・・いいなあ、レイナ。ミナトと仲良くて」
546それも名無しだ:2010/07/15(木) 02:44:32 ID:WSSh6oAs
: : : : : :/  //    `ヽ、: : : : : : : : :ヾー< | トヽ{|
: : : : :/  | !       ` ー--、;_;ノノ >ニ└'ノ|
: : : :/.   | !             ヾ/: : : : : : :|
::: : :|    | !            __|: : : :i: : : : :|
:::: :|    ヾ、      __,,-=ニ´_  |: : : :|: : : : :     今がチャンス!
:ト::::| ─--_、__ヽ    ´〃/:::::::/ヾヽ | :/7ヽ: : : : |
::| ヾ:|,イ{:::::(ヾ`   /   {∧:::>-} ナ´ ̄ ̄ヽ: : : : |
:::|. |∧ 弋、:::;リヽ-─|    弋三シ/  ........  }: : : : |
.ヾ ||-ヽ  --┘|   ヽ      | .:::::::::::::: |: : : : :
  |ヽハ    ノヽ   `ー---‐┤::::::::::::::::::. |: : : : :
  |: : `T、¨   、─、      >::::::::::::::::::: |'⌒ヽ、
  |: : : ::::`ヽ、   ー    ,/: .ヽ:::::::::::::::::.|,
  .ノ: : : ::::::::::::::`:::ー- , -‐: . : . : / ヾ、   /
547それも名無しだ:2010/07/15(木) 22:30:55 ID:ZAnp5kTU
ゼラドのこと好きなのってヴィレアムだけ?
548それも名無しだ
ライクならほぼ、つか全員では?

それはそうと久保が背後霊と同化してるのではないかと言う位薄いな