【ひぐらし】悪かった点【ファン歓迎】 =第08話=

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817名無しさん@お腹いっぱい。
>>815
ここはアンチスレじゃないから、別に全否定しなければいけない訳ではない。
だから面白くなりそうだったのに惜しい、と思う部分はいくらでも書いていいよ。

TIPSシステムに可能性があったとは俺も思う。
アレは、主張や伏線を直接張れるから上手く使えば無茶な展開の負担を軽減出来た。
だが、実際はあまり使われてないんだよなぁ。
逆に目編と罪編では重要なTIPSをエンディング後にお知らせなしで載せてるし。
特に罪編の「悪魔の脚本」は、むしろ本編に入れるべきだった。
818名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 13:29:19 ID:U6J+Ui0M
TIPSシステムと最期の死亡者リストは良かったと思う
819名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 13:31:21 ID:LwH+F4D9
>>817
なるほど、では徒然に書いてみる。
TIPS以外の主テキスト(と呼んでみる)/TIPSテキストの現状のバランスから考えると、
TIPSを使う際の注意点はこのへんかな。
【テキストとしての限定性・チャンス・本テキストとのバランス】
・TIPSテキストの文字量をあまり膨大にはできない。
 (膨大なため、主テキストの方に入ってきたのが罪編の鷹野ファイルなんだろう。
 「それを読んだ直後のレナ」につないでるからスムーズにしようとはしているけど)
・一度に入れられるTIPSは2,3個が限度。
・主テキスト側の進行が白熱してくると、TIPS入手は水を指すことにもなりかねないので、
 主テキストの演出によってはTIPSテキストを入れるチャンスは減る。
・主テキストの分量(スパン)にしたがってTIPS入手チャンスが割り振られる。
 主テキスト構想がある程度固まった時点で本編中にTIPSを入れれるチャンスは数が限られてくる。

【主テキストと対比してTIPSを生かせるポイント】
・主テキストに選択肢がない代わりに、主テキストに対して中断効果・転調効果をもつことができた。
 これは、一日の終わりとTIPS入手タイミングが同期している点でも、一つのリズムを作ることができていた。
・人物視点から距離をおいて、記録文書・診断書・ノートなどをそのままゴロリと転がすことができる。
 →この主テキスト/TIPSテキストの温度差がひぐらしの感触を作ってもいた。
  ちなみに、皆編では小さなエピソードや別サイドのディテールを導入するきっかけにしかなっておらず、この側面は弱くなってる。
・人物視点では出すことができない伏線をTIPSから見せていくこともできた。
・主として子供のキャラを主人公側の中心に置いているため、大人視点を出しにくいひぐらしだが、
 TIPSを巧みに使えば、主人公側の視点からは見えにくい(子供心に見落としやすい)大人の行動の
 機微や調整、心遣いなどを描くことでリアリティを支えていくこともできた。

大雑把にまとめると、こんな側面があるのかな。
要するに、主人公視点では欠落するものを補う機能を持たすことができたのだが、
演出的な穴埋め(リナが確保される直前のシーン提示とか)ぐらいにしか使われていないといった失点がある。
820名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 13:40:47 ID:LwH+F4D9
> TIPSを巧みに使えば、主人公側の視点からは見えにくい(子供心に見落としやすい)大人の行動の
> 機微や調整、心遣いなどを描くことでリアリティを支えていくこともできた。

今にして思えば、鬼編での大石と課長(だっけ?)の会話のTIPSは、この意味では顕著な効果があるなぁ。
そういえば、俺がはじめてひぐらしに興味を持ったのって、ああいうディテールをやろうという意気込みみたいな部分だった。
拙かろうが、ああいうことをやろうとする姿勢自体を買ったものだったよ。
正直、後半部の展開は巧いとは思いこそすれ、それ以上のものではなかった。
圭一と大石の強烈な……悲劇的なとか、残酷なと言ってもいい視点の違いや距離感、温度差が一番好きだったな。
俺にとっては、鬼編って、圭一と大石という一対がいて魅力が成り立っている作品なんだ。
前編後編の対比以上に、仲間/遠い大人 という対比とズレが面白い感触だった。
821名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 13:54:04 ID:HVvr1Bgj
大人と子供という対比は、やれば面白くなるからな。
皆編では、その辺が薄れた感がある。

祭編では赤坂や富竹が活躍するようなので、ほんの少しだけ期待している
822名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 13:57:21 ID:LwH+F4D9
主テキスト/TIPSテキストの現状のバランスから逸脱させて考えると

・TIPSテキストと主テキストが入れ替わったような世界観を提示することもできる。
 バラバラの、同期しない視点によって一つ一つの細部が統合されないままにゴロゴロと提出されて、
 そのモザイク状の世界が真相の一部をどんどん補完していくわけだ。そういう提示の仕方もありだったと思う。
 (正直、皆編発表前の製作日記の文章で言われていた「多視点が交差する」云々の文章は、
  こういう試みを積極的にやろうとしているのかと思ってワクワクしたものだった。
  実際の皆編では確かに視点は後退したりするんだが、あまり「別の主観」の間における齟齬が、
  それほど面白く展開していたという気がしなかったのが残念だったが。)
・TIPSが連鎖をなしてバラバラに進行したり主テキストと絡み合う関係を
 より交錯させて演出的にも工夫していくこともできた。

このへんかなぁ。別種の構成感覚・視点感覚で並行する二重のスタイルを、TIPSによって実現しているのだから、
もっと過激にやってもよかったんだよー、という感じね。
こういう二重性を持ち込めるのって、まず実現するのが難しいんだから、一旦世界観として実現した以上、
もっとやれる余地があったのに、あまりうまく使えてなかったと思うんだ。
823名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 13:59:12 ID:LwH+F4D9
×後退したりするんだが
○交替したりするんだが
824名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 14:00:54 ID:HVvr1Bgj
結局のところ、TIPSをゲーム外に埋め込んだのが一番の失敗なんだろうな。
金がどうとか商売がどうとかじゃなくて
捜査ファイルやガンガン系雑誌は、所詮「ゲーム外」の話だからな。
またスタッフロール(あとがき)も「ゲーム外」 ギリギリでお疲れ様会が「ゲーム内」になるか。

TIPSは「ゲーム内」の話だった。
だからこそ、有効に使うべきだった。
反則気味だが、ひぐらしの世界観の中に溶け込んでいたし
825名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 14:07:36 ID:U6J+Ui0M
なにが”結局のところ”なんだ?
826名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/01(水) 14:08:37 ID:LwH+F4D9
>>824
言わば、「ゲーム外」ならぬ「視点外」の世界をTIPSが担当していたと思うんだ。
こういう意味で、媒体の中と外を温度差やズレで取り扱えるのって、結構いい試みだと思ってた。
それこそ、スレのログで言われているようなメディアリテラシーみたいな奇妙な関係(言及関係や選択関係)を
ネットワークみたいにして絡めて行くこともできただろう。メディア内メディアみたいな入れ子式にすることもできる。
(日記などの「書かれたもの」が目編のTIPSのように並行して一つの流れを作っていくというのは、なかなか悪くない。)
罪編では、圭一とレナの対比、レナと診断書の対比、というふうにまだしもそうした模索のもつ磁場は維持できていたんだが、
あまり発展できていないので、このへんはさらに模索して発展させたり可能性をもっと持たせられる部分だと思うよ。