ぶちちミシュメリぎちぎちぶしゃしゃざすちゅぐちゅちゅうしゃぷしゃぷぎりずずずじゅりゅ
ぷしゃずしゅじゅっじゅっずすすすどどごちゅごきゅごりごりごりごりごりごりごりごりごり
ごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごりごり
生ぎっ……生き……ぎ、や、だ、あた、うぇす、たす、け……、ずっと、りょ、なぎさ、ともゃ、すきぃ……、
ぷち
あ、しんだ
【藤林杏@CLANNAD 死亡】
※杏の死体は採石場南西部に放置されています。
※杏の死体は頭部が分断され、首輪が持ち去られています。
◇ ◇ ◇
――――狂ってる。
それが彼女を突き動かす思考だった。
限界だった。最後まで一緒にいるつもりだったけど、もう無理だったのだ。
とっくに彼女達は引き返せないところまで足を踏み入れてしまっている。
自分が理解すらできない領域に。
「……はっ、はっ、はっ……、はぁっ、はぁっ、……っ!」
怖い。怖い。彼女達が――――怖い。
藤林杏の首をもぐ。
そんな行為を笑いながらできる彼女達が、怖かった。
自分自身がそれを理解できない事実が、怖かった。
まるで、異質なのは自分だといわれているかのようで。
飛び散る赤、赤、赤。勢いよく噴出して噴水の様。
ピンク色の肉がぶちゅりと現れ出て、くちゅぐちゅごきという料理のような音と共に一本一本繊維を、筋を、神経を、断ち割っていく光景が気持ち悪い。
ぱっくりと割れたその合間から透明な液と黄色い脂肪とがどろどろと零れ落ちてくる。
しかも、よくよく聞いてみればまだ彼女には息があるのだ。
こひゅ、こひゅと声にならない声を出しながら、虚ろな目をそれでも自分たちの方に向けている。
――――その視線が脳裏から離れない。
「う、ぐぅ……っ、あ、ぅ……」
吐いた。
何度となく、吐いた。
吐きながらも――――逃げる足は止まらない。止めたくないのだ。
狂っているのは自分なのか。それとも彼女たちなのか。
分からない。分からない。
……つい先刻までは普通に話していた相手だからこそか。
不変の普遍の態度が異常さを煽っていた。
そう、普通故に怖い。
今居る何の変哲もない森が、それこそ恐怖の対象だ。
いつ、狂気が何処から湧き出してくるのか。
――――それすらも分からないのだから。
鴉の群が、空に舞う。
日はとうに昇っているにもかかわらず、薄暗い森は更に黒く影に染まる。
重奏する鳴き声の下彼女はただ走り続ける。
狂った此処から逃げる為に。
彼女が――――、如月千早が不運だったのは、半端に理性を保っていることだろう。
いっその事そんな価値観を捨て去ってしまえば楽だったのかもしれない。
自分が銃という力に呑まれたままだったのなら、殺戮に身を任せられたのかもしれない。
しかし、彼女がそうなるには決定的な要因が足りなかったのが事実だ。
家庭の不和という環境でいつしか育んでいた冷静な性格もそれを阻害する一つであり、
……また、何より未だ彼女が直接死に触れていないことも大きかった。
……いや、ここに来てようやく藤林杏の死に触れたが故に怯え、逃げ出したのが真実である。
桂言葉の様に自ら死に臨み、また、他者を死に至らしめたわけでもない。
棗鈴の様に同時にもたらされた二つの襲撃を掻い潜り、一人の死を見届けた訳でもない。
要するに、彼女は死の瞬間に慣れていなかった。
それが幸福かどうかはさておき、今の彼女に言葉と鈴以上に動揺を与えるには充分だったというだけの話なのだ。
だから、彼女は周りを否定する。
自分は正常なのだと、狂ってなどいないのだと。
異常なのは言葉であり、鈴であり、主催者達であり、何より――――、
「狂っているのは、世界なのよ……!」
「そんな筈ないでしょ」
「え?」
――――衝撃。
そう。
狂ったセカイは来る者拒まず去る者追い落とす。
逃げられなどしない。
一転。二転三転。四転。
あっさりと、無様にごろごろと。
擦り傷を作りながら、それまでの勢いそのままに千早は倒れ伏す。
「あ、え……?」
何が起こったか千早は理解できない。
だから呆然とし、成すがままになる。
うつ伏せのまま、どうにか動こうとする彼女の背に何かが圧し掛かる。
「……ぐぅ……っ」
飛び乗る勢いでナニカに潰され、カエルのように地面にへばりつく。
分からない。何もかもが唐突過ぎて、理解が追いつかない。
ただ、自分が怪我をしたことは体の痛みから分かる。
アイドルなのに。
みっともない傷なんて、ご法度なのに。
理不尽だった。
あまりにも理不尽だった。
何故殺し合いなどしなければならないのか。
何故自分が怯える必要があるのか。
そうした内に積もり積もった怨嗟の言葉が、不意に漏れ出る。
訳の分からない状況下で、訳の分からない事態が訪れた為に。
「……どうして、私がこんな目に……」
その言葉が彼女の明暗を分けた。
「訂正してよ。ねえ、訂正して。訂正してよ」
髪の毛が掴まれ、引っ張られた。
「痛……、な、何よ……?」
「訂正してって言ってるでしょ」
――――掴んだ髪の毛ごと、思い切り顔を地面に叩きつけられる。
「か、……っ」
鼻が折れた。
血が止まらずに喉の奥に流れ込む。
「私は狂ってなんかいないんだから、訂正してよ」
引きずりあげ。
「ねえ、ねえってば。訂正してよ。訂正してよ。訂正してよ。ねえ、ねえ、ねえ」
叩きつける。
「あ、ぐ、が」
鼻の軟骨がひしゃげる。
額から血が出た。
唇が切れ、小石が傷の奥に入り込む。
「私は狂ってない。私は、世界は狂ってない」
何度も。
「訂正しなさい。訂正しなさい。訂正して、ねえ」
何度も。
「それに」
何度も。
「酷い目にあってるのは私の方でしょ」
何度も、地面に顔面を叩きつけられる。
完全に鼻は潰れた。
二度と戻らない。
目の周りが腫れあがり、下手すれば眼球が傷ついた。
髪の毛はもう何本も抜け、頭皮からは止め処なく血が溢れている。
顔の形に凹んだ地面から、再度頭髪を引きずられた。
今度は叩きつけられない。
……だがしかし、
「そう、酷い目にあったのは私。ほら、あんたは指が全部あるじゃない」
今までの倍近くの髪の毛を引っ張られた。
容赦なく。
「――――が、ぁぁあぁぁああああぁあぁぁあああ」
ぶちみちぶしゅぐしゅずぶしゅ。
抜ける。抜ける。抜ける。
女の命が、長くて綺麗な髪が抜ける。
藁束ほどの太さの塊が、ひとつ。ふたつ。みっつ。よっつ。
3:00
「ね、全然マシでしょ?」
頭を抑えて呻く千早。
――――理解できない。
何がマシなのか、何故こんな目に遭うのか。
何もかもが怖くて、何もかもが苦しい。
だから、不意に掴まれた手を振り解くことに思い至るのは一瞬遅かった。
「だから指、返して。あんたの指でいいから私に返して」
「……やめ、」
ぐじゅ。
「あぁぁああああぁあぁぁあああああぁぁぁああぁああぁぁぁぁああぁぁぁ
ぁぁぁぁああああぁぁああぁああぁああぁああああぁああぁぁああぁぁあ
ああああぁぁあぁあぁああああぁぁぁあああぁあぁあああああぁあああぁ」
激痛が走った。
くちゃくちゃと、くちゃくちゃと。
背中から何が起こっているのか分かりたくないのに分かってしまう音がする。
2:43
「……やだ、戻らない。そうだよね、あんたの指と私の指が釣り合うはずないもんね」
口の中に何かを含んだまま喋るというマナーに反した行動をする背後の誰か。
更に言うなら支離滅裂なその言動は、もはや正気の沙汰ではない。
千早にはしかし、そんな事に思い至る余裕もなく。
……ただ喚き、誰かの体の下で暴れるだけだ。
と。
「あはははははは! いいもの持ってるわねあんた! うん、これもらうわね。あはは!
ガンシューで慣れてるし、私が使うべきよね」
千早のデイパックを毟り取り、手を突っ込む背後の影。
――――左手で取り出したのは、89式小銃。
それを千早の脳天に押し付けながら、しかし人影は困ったようにいう。
「……あ、指がないから撃てない……。左手でできるかな」
千早にかかる影が、それを左手に持ち替えた。
それなりに重量があるはずなのにいとも簡単そうに。
「……うんうん、大丈夫みたい。あっはっはっはっはっはっはっは!
もらうね、これもらうから!! あははははははははははははは!」
2:04
誰かはそのまま、デイパックの中に他に何があるかを探ろうとする。
――――好機だ。
姿勢が不安定になった今が、抜け出る唯一の、最後の機会。
それを直感的に理解し、千早は地面に手を着き思い切り力を込める。
……見れば右手の人差し指が喪失しており、中からピンク色のお肉と白い骨、滴る赤黒い血液がお目見えしている。
気を失いそうになるも――――、しかし、生存本能に任せて千早は一気に立ち上がる。
「……あっ」
情けない声を出し、背後にいた誰かは意外にあっさり体勢を崩して倒れこんだ。
どうにか二本の足を地面に着いた瞬間、千早は全身の血液がおかしな流れをしていることを悟る。
貧血や立ち眩みなんてものではない気持ち悪さと激痛が体を苛み、あらゆる行動を妨害した。
……そして見る。
自分に今まで覆いかぶさっていたその影が、何十何百何千何万という蛆虫を身に纏っているのを。
今まで何度か見た幻覚など比ではない。
まさしく、蛆虫の塊が人の形になっている有様だった。
その手にあるのは、千早のデイパックに入っていた一冊の本。
「……ひ、」
体は蛆で出来ている。
血潮は汚水で心は吐瀉物。
そんなバケモノを目の当たりにして、千早は一心不乱に、躊躇わずに逃走を選択する。
……逃げる。
逃げる。
ただ、逃げる。
「うぁぁぁああああぁぁあああぁぁあああ、いや、いや、なんで、私が……!!」
振り返らずに、傷の痛みや具合の悪さも今は捨て置いて。
バケモノが立ち上がらないうちに、ただ逃げる。
――――その姿は、次第に木立の向こうに消えていく。
顔をぐちゃぐちゃにされ、最早アイドルとして生きていけない容姿になり。
指を失い、物すらまともに握れなくなっても。
千早は、ただ生きるために逃げ出していく。
薄暗く、何処とも知れぬ暗がりへ。
黒い羽が舞っている。
未だ――――、鴉の鳴く重奏が止む事はない。
1:34
……そして、アトに残された影がゆっくりと動き始める。
「……なきゃ」
その手に、一冊の本を抱えながら。
千早の幻覚だったのか否か、その身には一匹も蛆などいない。
ゆらりと、まるで陽炎のような挙動でゆっくりと立ち上がる。
「……うん、銃があるんだし、殺さなきゃ」
まるで赤ん坊のような笑みを浮かべて告げられたのは、一人の少女の名前。
待ち遠しそうに、待ち遠しそうに――――、狂ったセカイは執着の対象の名前を口にする。
「柚原このみ、殺さなきゃ」
痛みを感じていないのか、自分の指の切断面を見てぼうっとしながらもごもごと口を動かす。
……ごくり、と飲み込んだ。
「……まずい。でも……食べなきゃ。いっぱいいっぱい食べなきゃ、私の指が生えてこない」
まるで子供の成長の為であるかのように、西園寺世界は食べることを欲す。
自分の為に。
「柚原殺したら、桂さんも探さなきゃ。私の赤ちゃん返してもらわないと」
そう、その為にももっともっと食事をする必要がある。
母体の健康があってこそ、赤ちゃんは立派に育つのだから。
彼女は気付いていない。
自分の思考が既に正気のものではないことに。
彼女は気付こうとしない。
赤ん坊の為と言っていることは全て、彼女自身の自己正当化の為であることに。
彼女は気付いている。
桂言葉がすぐ近くにいることに。
何処までも何処までも肥大するエゴイズム。
全ての責任を他者に転嫁し、そして己の内に蓄積された淀んだ感情を全て押し付けたその先にあったものは。
――――八つ当たりと自己弁護に他ならない。
その二極のみに特化した感情は、しかしそれ故に強固なものとなり止め処なく怒りと憎しみを肥大させる。
何故自分がこんな目に遭うのか。
ただそれだけの思考に脳裏が満ち、しかし自身の非を認めないが故にその疑問は完結せず膨らみ続けるのだ。
たとえ目の前の感情の矛先を片付けても、己の罪過に気付かずいずれまた同じことは繰り返される。
これを、こんなモノを悪鬼と言わずに何と言おう。
セカイは狂い――――、この場はまさしく悪鬼の跳梁跋扈する地獄と化す。
「……桂さん、来る? 来るなら先に殺してあげる、あははははは……!」
0:48
笑う。嗤う。哂い続ける。
――――彼女の手にあるのは、本。
不死の力を与えるその本の効果か、あるいは悪鬼故の身体の変異か。
世界の体は既に痛みを感じなくなっていた。
それが奇妙なのか、世界は傷口にぐりぐりと、ぐりぐりと左の指をねじ込んでいく。
ぐずぐずに指のあった場所に開いた穴が広がり、中身がこぼれて骨の周りの肉を削ぎ始めてもそれを止めない。
何が楽しいのか、穏やかな表情を崩さぬまま自身の指のあるべき孔をほじくり続ける。
ぐちゃぐちゃ。
くちゅくちゅ。
ぶしゃっ……。
「……気持ちいい。痛くない。指、指、指。
もっともっといっぱい食べれば、生えてくるよね、そうだよね」
ぶつぶつと呟きながら――――、世界は体を翻す。
千早の消えた方向へ。
0:13
荷物を自身のデイパックに納め、地面に放り出していた小銃を拾い直す。
そのまま前に向かって銃を構えた。
人差し指のない右手で。
撃つ対象もないまま、世界はただただ口に出す。
子供の様に、銃声を言葉で表現しながら。
笑いながら。
0:03
「ばーん、ばん、ばん、どん、ばん、ばん」
0:02
「ばきゅん、ばん、ばーん」
0:01
「ばきゅーん、ばばばばばばばばばばばばばばば」
◇ ◇ ◇
0:56
「いや、私は、私は……、もう嫌……!」
全ての景色が虚ろに見える。
そんな不定形の森の、灰色の中をただ、走る。
何処へ行くのかも考えず、何をすべきかも放り出して。
鴉の鳴き声が、いやに耳に響いていた。
黒い点が空に穴を穿つ様にその数を増している。
狂っていた。
セカイの何もかもが、狂っていた。
もはや彼女に外面は存在しない。
単に姿形という点においても、その精神においても。
クールで真面目、孤独を厭わず。
そして、誰よりも歌の好きなアイドルの面影を見ることができる者は最早少ないだろう。
硬いものほど脆い。それは誰もが知っている。
0:32
息を荒くしながら、歪んだ現実味のない光景を駆ける。
元々人付き合いの少ない彼女を理解できであろう人間は、
最早ひび割れた家族、その優しさと前向きさに内心救われていたパートナー。
……そして。
そこまで思い至り、しかしその先の想いは中断された。
0:19
「……何、これ……」
ようやく気付き、潰れた鼻のせいではっきりしない声で呟く。
――――歌が歌えない事に絶望しながら、しかし目はそれに釘付けになっていた。
血に塗れ、数も少なくなった髪の毛に、白いものがべったりとくっついている。
粘土のようなモノが、大量に。
千早にはやはり、正体が分からない。
未知。
それに対する恐怖は、決して拭えないが故に彼女に圧し掛かり、その理性を軋ませる。
つい先刻まで共にいた鈴の、その狂気に怯えて逃げ出した時の様に。
0:11
彼女はこの瞬間においても、セカイに身を委ねることはしなかった。
理性を以って恐怖に押し潰され続けた。
それは弱さでもあり、しかし一面では強かったとも言えるのだろう。
ここまで狂わずにいられたのだから。
0:08
それに手をかけ、引き剥がそうとするも髪の一本一本に絡み付いて離れてくれない。
焦る感情が手の動きの正確さを減衰させ、しかし危険と告げる直感がその手を止めることを許さない。
0:05
「あ、あ、やだ、取れない・・・…!」
0:03
「ひ、あぁ、何で、何で、何でぇっ!!」
0:02
――――だから。結局、小さな小さなその装置だけを見つけて取り去れる程には、彼女は冷静さと時間が足りなかった。
0:01
「いやぁっ、プロデュー、」
◇ ◇ ◇
――――0:00
◇ ◇ ◇
「どっかーん」
轟音が響いた。
目線の方角から。
南部から。
森の奥から。
千早のいる方角から。
木々が揺れてざわめきが周囲を満たした。
焦げ臭い匂いが届き、空の鴉の数は更に増す。
黙々と、もくもくと――――、煙が立ち昇っている。
それだけだ。
「あ、は、あははははははははははははははははははははははははは!!
死んだ! 死んだ! あの子も死んだ! あはははははははははは!!
いい気味、いい気味! 私ばっかり酷い目に遭ってたまるわけないでしょ、あははははっ」
――――狂ったセカイは全てを嘲笑う。
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
笑って、笑って、笑って――――、
不意に真顔で呟いた。
「逃げないと」
多少は離れているとはいえ、爆発音に誘き寄せられる人間がいる可能性は高い。
此処を離れる為に向かうは北。
ひとまず殺すは柚原このみ。
悪鬼はただただ道を行く。狂ったセカイに舞い戻り、その先へと進む。
北へ。
北へ。
北へ――――。
【C-3南西/森/1日目/午前〜昼】
【西園寺世界@School Days】
【装備】:89式小銃(11/30)
【所持品】:支給品一式*2、時限信管@現実×3、BLOCK DEMOLITION M5A1 COMPOSITION C4(残り約0.75kg)@現実、交換マガジン(30x2)、ガラムマサラ、妖蛆の秘密、確認済アイテム0〜2(武器、魔導書は無し)
【状態】:妊娠中(流産の可能性アリ)、右手人差し指消失、疲労(大)、顔面と首に痣、精神錯乱、思考回路破綻(自分は正常だと思い込んでいます)、悪鬼侵食率10%
【思考・行動】
基本:桂言葉から赤ちゃんを取り戻す。元の場所に帰還して子供を産む。島にいる全員を自分と同じ目に遭わせる。
0:逃げないと。
1:柚原このみを殺すために北へ向かう。
2:言葉が追ってくるなら『桂言葉の中を確かめる』、そして『桂言葉の中身を取り戻す』。
【備考】
※参戦時期は『二人の恋人』ED直後です。従って、桂言葉への感情や関係は良好です。
※下着や靴の中などにC4を仕込んでいます。デイパック内部にC4は存在しません。
※時限信管はポケットに入っています。デイパック内部に時限信管は存在しません。
※衛宮士郎、リトルバスターズ!勢の身体的特徴や性格を把握しました。
※このみから、このみの知り合い(雄二、ドライ)とファルについて聞きました。
※第一回放送内容については、死者の名前くらいしか覚えていません。
※妖蛆の秘密が反応を示しています。
※悪鬼に侵食されつつあります。侵食されればされるほど、身体能力と五感が高くなっていきます。
※言葉の気配らしきものを感じ取っています。
◇ ◇ ◇
まず指が飛んだ。全て、全て。
残っているのは最長でも第二関節まで。
次に、熱い、と思った。
痛みが直後に襲い掛かってくる。
喉の肉を抉られシェイクされ、その内部を直接焼かれた。
グチャグチャに混ざり合い、最早声帯の形を成していない。
目も潰れた。耳もイカれた。顔全てに火傷が残った。
こひゅ、こひゅという声でもない声が喉笛に開いた穴から漏れ続ける。
指の残骸でそこに触れようとして、そして理解した。
理解してしまった。
首輪がぶらぶらと、宙ぶらりんで浮いている。
それどころか、首の肉なんてもう半分も残っていない。
……もう、歌えない。
そもそも顔も腕も髪も、何もかももう役に立たないのに。
まず歌うことを考える自分に苦笑し、千早の視界は白く染まっていく。
白く。白く。ただ白く。
誰ひとりいない狂ったセカイへ堕ちていく。
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。