雑居ビルの一室の中、違和感が残る右手を羽藤桂はゆっくりと握り締め、再び開く。
その動作を何回か繰り返す。鈍い痛みが右腕を覆う。
まだ握力は全然戻っていない。何とか動かせる、物を掴む程度にしかすぎない。
いまだ右腕に感覚は戻ってきてはいない。
自分の腕なのにまるで他人の物のようだった。
いや、比喩でも何でもなくその腕はつい先刻ほど前まで自分の腕ではなかったのだから。
「桂……右腕の調子はどうだ?」
「う〜ん……まだうまく動かせないよ」
「まあ当然であろうな、と言うかこの短時間で体組織の結合が
行われている事のほうが驚きだな。さすが贄の血の効果と言った所であろうか
その腕がなじむにはまだ時間が掛かるだろう」
「わたしだけじゃないよ……サクヤさんのおかげだよ」
桂は鏡に映る自らの姿を見て言った。
鏡に映るはまだあどけなさが残る年頃の少女。
血に汚れていることを除けばそれまでの羽藤桂と何ら変わりはないように見える。
その両眼の瞳を除いて――
「わたしの目……サクヤさんと同じだね」
かつてその目にあった茶色の瞳はそこにはなく、
代わりに肉食獣のように爛々と輝く金色の瞳がそこに宿っていた。
それこそが彼女が人でなくなった事の証だった。
◆ ◆ ◆
衛宮士郎によって右腕を切断される重症を負った桂。
適切な処置を行わなければ失血死の危険があるほどの大怪我だった。
だが浅間サクヤの血を投与することによって彼女は一命を取り止めた。
千年以上の時を生きる観月の民、浅間サクヤ。
人にあらず者の、鬼と呼ばれる種族の血を与えられることによって桂は瀕死の状態から蘇った。
――人としての人生を引き換えにして。
鬼の血を与えられた人もまた鬼となる。
永遠の時を生きるという呪いを与えてしまう。
己の知人が皆老いで天寿を全うしたとしても、自分は老いることもなく時の牢獄に繋がれてしまう。
だからサクヤは一度、死にゆく蒼井渚砂を前にして自らの血を与えることをしなかった。いや、出来なかった。
だが、桂は願った。
愛する人となら永遠の時を過ごすことにもなってもいい。
人としての人生を捨ててしまってもいい。
サクヤと共に生きられるのであれば――
そうして桂は鬼となった。
だがその直後、桂とアルとサクヤは再び衛宮士郎の襲撃にあう。
士郎の超長距離射撃。否、その威力は砲撃と言っても過言ではないだろう。
士郎の命を削った必殺の一撃、カラドボルグ。
ミサイルに匹敵する威力の攻撃からサクヤは桂を庇い死んだ。
桂の目に飛び込んだのは愛した人の無残な姿。
吹き飛んだ下半身、落ちる最愛の人の首。
桂の心に悪鬼が鎌首をもたげる。
サクヤのいない世界に一体何の意味があるのか?
サクヤを奪ったこの世界が憎い。
憎しみが桂の心を塗りつぶしてゆく。
自らの心が悪鬼に囚われる前に命を断とうとする桂にアルの言葉が響く。
千年以上に渡って悪と戦い続けた魔導書の精アル・アジフ。
彼女は何度もマスターを失いながらも己の道を見失うことはなかった。
桂はその彼女が見込んだマスターなのだ。その程度の憎しみに囚われ果てるような者ではない。
『汝のたいせつなもの達がそう願うから!
そして、なにより……妾が汝に生きろと願うから!』
彼女を想う人はひとりだけじゃないのだから―――
◆ ◆ ◆
「しかし……そのようなお粗末な外科処置で本当に大丈夫なのか?」
アルは桂の右腕の縫合面に視線を移す。
黄色っぽい硬質の糸の様なもので切断箇所と腕を強引に繋ぎとめているだけである。
「んー……普通の人なら絶対ダメだと思うけど今のわたしなら、ね」
「だからと言って釣り糸と裁縫針で傷口を縫う発想は無かったぞ」
専門的な医療知識も技術もない桂とアルが取った応急処置。
無理矢理糸と針で右腕を繋ぐ。
医療用の縫合糸と針は近くの商店で調達した釣り糸と裁縫針で代用した。
その後繋いだ腕に、贄の血を飲ませたアルが治癒魔法をかけ続ける事によって、
何とか動かせる程度には回復したのである。
「ねえねえ、わたしの血どんな味だった?」
「そうだな……前に比べると味がややくどくなった感が……って何を言わせるか!」
アルは恥ずかしそうに顔を赤らめる。
「やっぱり味が変わったのはサクヤさんの血が混ざったからなんだよね……」
この島を覆う正体不明の力場は特殊な能力を持った者の力を大幅に減衰させる。
それはサクヤの血とて本来はその例外ではない。
仮に蒼井渚砂にその血を投与したとしても、彼女は鬼として蘇ることはなかったのだ。
だが桂は贄の血という特殊な体質を持った人間。その血液はあらゆる人外の者の力を増幅させる。
贄の血はサクヤの鬼の血を活性化させ、その傷を癒す結果と至ったのだ。
◆ ◆ ◆
ここで少し時間を戻そう。
絶望の淵に立たされるも希望の光を見出した桂は生きる決意を固めた。
その後彼女は再びクレーターの残る爆心地へ戻って来た。
何のためか?
重症を負った子狐の尾花を保護するため。
そして最愛の人の埋葬をするため――
クレーターとなった道路はアスファルトごと地面が抉れ、土がむき出しになっている。
桂とアルは結局そこにサクヤの遺体を埋めることにした。
残念なことにこの周囲はビルが立ち並ぶ繁華街となっており土の出てるところは見つからない。
土のあるところまで移動したいところだが、
死体を担いで移動する姿を他人に見られでもしたらあらぬ誤解を招いてしまうかもしれない。
だからこの場所にサクヤを埋葬することにした。
半分になってしまったサクヤはとても軽かった。
サクヤがその身を犠牲にしてまで救った自らの命、
その彼女の想いを忘れ後を追おうと自ら命を断とうとした己の浅はかさを痛感し、桂は泣いた。
泣き崩れ、眠るサクヤに『ごめんなさい』と謝る桂ををアルはやさしく抱きとめた。
サクヤを埋める前に桂は一つの決心をする。
桂がサクヤと共に生きた証、そして自らの業を忘れないための印を刻むため、
失った自らの右腕にサクヤの右腕を移植すると。
桂は保存してあった自分の右腕をサクヤと共に埋めた。
アルはそれで良いのかと彼女に問うた。
桂は黄金色の瞳をまっすぐにアルの翡翠色の瞳に向け静かに頷いた。
桂の想いはサクヤと共に、
サクヤの想いは桂と共に、
絡み合うアカイイトは永遠に。
◆ ◆ ◆
「しかし……その両腕のアンバランスさは何とかならんのか……」
「うー……だってサクヤさんとわたしじゃ体格が全然違うもん」
長くしなやかでそれでいて力強さを兼ね備えた右腕に比べどうしても見劣りする桂の左腕。
身長157cmの桂の身体に身長175cmのサクヤの右腕を移植したため、
その長さはどうしても左右で違って見えてしまっている。
一見すると異様な姿だ。
「あった人間にどうやって説明するかが悩みどころだ……」
「えっとね右腕に包帯でぐるぐる巻きにすれば誤魔化せるかも」
「余計に怪しまれるだけと思うのだがな……」
腕に巻かれた包帯の言葉にアルは赤毛の少年の姿を思い出していた。
左腕を肩口から覆う赤い布を纏った少年。
彼の放った正体不明の砲撃。
そして追撃を行う様子がない奇妙な行動。
今はまだ彼についての情報が少なすぎた。
「ねえアルちゃん……」
「どうした桂よ」
「尾花ちゃんどこ行っちゃったんだろう……」
桂とアルが戻った時にはすでに尾花の姿は忽然と消えていた。
あの怪我でそう遠くは行けないはず。しかし、周囲を探しても尾花の姿は見つからなかった。
そしてもう一つ不審な点。
サクヤの首輪がデイパックとともに何者かによって持ち去られていたのだ。
「単純に考えるとサクヤの荷物を持って行った者が連れて行ったと考えるのが自然であるが……」
「わたし尾花ちゃんにひどいことして……尾花ちゃんに謝りたいのに……」
「桂……」
沈む桂の表情。アルは半ば話題を変えるように言った。
「あの尾花という子狐……あやつは何者なのだ?」
尾花は怪我をしても全く声を発することが奇妙な白狐。
「わからない……葛ちゃんが連れていた子狐ぐらいしか……」
尾花……その正体は一言主と呼ばれかつて葛城山を根城にしていた言霊の神。
「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神。葛城の一言主の大神なり」と古事記にも
その名を連ねる有名な神であった。
だが今は言霊を封じられ無力な一匹の子狐へと身を変えられてしまっている。
「まあ心配するな。傷を負った子狐をわざわざ連れて行く者だ。
そう無碍には扱わぬだろう。サクヤの荷物だけしか興味ないものが尾花を連れて行くとは考えにくいからな」
「そうだね……」
桂は少しほっとしたような表情でアルを見つめる。
(なぜ桂のような心優しい少女が、このような目に遭わなければならぬのだ?
人としての人生を失い、大切な人をも目の前で失った。なぜこの世界は彼女に過酷な運命を背負わせる?
そのような運命なぞ、この妾だけで十分だ……!)
アルは元より人類に仇名す存在と戦うために生み出された存在である。
故に自らに課せられた運命と使命はとうの昔に受け入れているし、その覚悟もできている。
だが桂は……そんな自分とは違う。平和な日常を、闇に属する自分とは正反対の、
光差す世界の人間。なのに運命は桂を弄ぶ。
それでも懸命に生きようとする桂の姿に歯がゆさを覚える。
自分はなんて無力なのだと―――それでも最強の魔導書なのかと。
「桂よ、これだけは忘れるな。汝は決して一人ではない。汝の心はサクヤと共にある。
死してなおサクヤの想いは汝に受け継がれておる。そして妾もいる。
だから……決して己の道を見誤るな。汝は一人で生きているのではない」
「うん……」
アルの問いに桂はこくんと頷く。
真っ直ぐな瞳をアルに向けて。
「わたしの命ははサクヤさんに貰った物。サクヤさんの想いを無駄にしないためにもわたしは生きる。
時には迷う事もあるけれど……それでも自分の命を粗末にしない。――――この右腕にかけて!」
右腕をぐっと握り締め前に突き出す桂。
誇りと思い出を胸に彼女は決意する。
その時だった。
『かなーしーみのーむーこーうーへとー』
「「!?」」
突然鳴り響く歌声。
その歌声はアルのデイパックから聞こえている。
桂とアルは顔を見合わせ恐る恐るデイパックに近づく。
歌は今もなおデイパックから聞こえている。
「アルちゃん……?」
「開けるぞ……いいな……?」
響く歌声をBGMにしてアルはゆっくりとデイパックを開ける。
すると光を明滅させながら震え、歌声を発する携帯電話が中に入っていた。
「携帯……電話……だと?」
アルはそっと携帯電話を手に取る。
その瞬間、音と震動が止んだ。電話を掛けた主が切ったからなのだろう。
アルはそっと携帯電話を開く。
『着信 1件』
とディスプレイに表示されていた。
いまいち携帯電話の扱い方が分からないのかまごまごするアルに桂が声をかけた。
「アルちゃん、ちょっとその携帯電話見せて」
「あ、ああ……」
桂はアルから桂帯電話を渡され操作する。
しかし、勝手のわからない他人の携帯電話というものは中々操作し辛い上、
利き腕が満足に動かない桂は左手で携帯電話を操作してるためやたら時間が掛かっていた。
「何をやっておるのだ桂」
「だって……右手がちゃんと動かないんだよっ、左手で操作するのは難しいんだもん」
ぶすっとした表情のまま携帯電話の着信履歴のページを開く。
そこに載っていた数字の羅列は桂がよく知る電話番号だった。
「これって……わたしの携帯の番号……」
「何……?」
「うん、間違いないよ。これはわたしの番号……でもどうして?」
着信履歴を見ると留守番電話サービスからの伝言もあった。
その瞬間再び携帯電話が震え、音を発した。
「メール受信中……発信者はこれもわたしの携帯からだよ」
正体不明の人間から届いた着信とメール。
しかもその送り主は自分の携帯電話からと来ている。
まるで恐怖映画のワンシーンのような状況に桂は身体を震わせる。
「ど、どうしよう……」
「どうにもこうにも……まずは伝言を聞くべきだろうな」
「そうだよね……」
桂は震える指で伝言サービスに繋がるボタンを押す。
数回の呼び出し音のあと留守番電話サービスに繋がった。
『AUO(英雄王)留守番電話サービスだ! 貴様ら雑種のために我が伝言を預かってやっているぞ!』
「ちょっ……何これ……」
聞き覚えのある男の声が電話から聞こえる。
この声は紛れもなく電車のアナウンスを行っている男に間違いはない。
一体この人は何をやっているのだろうとため息をつく。
『メッセージは1件だ心して聞け!』
『メールを送りましたので見てください』
と、女の声が一言だけ入っていた。
「……なんだろう」
「まあメールを見ないことにはわからんな」
桂は受信ボックスを開きメールの有無を確かめる。
受信ボックスの中には一通だけメールが入っており、それ以外のメールは見当たらない。
桂はメールを開いてみた。
Date:イヘガ檸ッ鬱`*アヴォ纏{?
from:祀コ<羅ギジュゥ爛ソ
Sub:
――――――――――――――――――――――――――――――――
1.桂言葉は死者の中から生き返った
2.皆と団結して、主催者から生き返りの力を奪おうと考えている
3.死人から取った首輪を持っている
4.伊藤誠、西園寺世界、清浦刹那、如月千早を探している
5.参加者が元の世界で使っていた電話番号、メルアドを知りたい
6.魔術、特に魔道書の詳しい情報を求めている
―――――――――――――――END――――――――――――――――
日付と送信元アドレスは文字化けしており件名は何も無し。
本文には簡潔に以上のことが書かれていた。
「これどう思う?」
「一番ありうる線は主催側の情報撹乱工作だが……それと決め付けるのは思考停止だ」
「ならこれは本物だと思ってもいいのかな……」
「桂、この携帯の持ち主は分からぬか?」
「ちょっと待って、調べてみるよ」
桂は携帯電話を操作してこの携帯の所持者を調べてみる。
大抵の携帯電話はプロフィールを見れば誰のものかわかるはず。
桂はプロフィールのページを開くとそこには『伊藤誠』の名前が書かれていた。
それと同時にアドレス帳を開いてみる。
桂言葉……西園寺世界……清浦刹那……黒田光……澤永泰介……
何人かの電話番号とメールアドレスが登録されていた。
「この携帯のプロフィールから持ち主が『伊藤誠』というのはほぼ間違いないだろう。
メールの文面と参加者名簿を照らし合わせると、『伊藤誠』『桂言葉』『西園寺世界』『清浦刹那』が
この島に連れて来られている。まあ名簿に載っていない人間の名前は除外して良いだろう。
そうなるとこのメールは『伊藤誠』を知るものが桂の携帯を使って送信されたのであろう。
送信者は『伊藤誠』『西園寺世界』『清浦刹那』を探している。『如月千早』はこの島で出会った人間なのだろう。
つまりこのメールの送信者は――」
「『桂言葉』が送信者なんだね」
「ああ、何者かが『桂言葉』騙っている可能性もなくはないが……」
「メールの内容はどうかな……」
「見る限りでは妾達と同じく仲間を集めてこの島からの脱出を願っている者だと思うのだが……
1と2の文面が少し引っかかる」
送信者である桂言葉は死者の中から生き返った。
普通ならこんな与太話信じるはずはないのだが、桂は知っている。
一度滅びたはずの双子の鬼が再び現れたことを。
「1については桂の話からその可能性が十分ありえるのだが……2がちょっとな
主催が死者の復活を行える、だからその力を奪うなんていう思考は飛躍しすぎるような気がしてな」
「うーん確かに……でもこの人は首輪を持ってるんだよね? もしかしたら首輪を外せるかもしれないよ。
それに魔術に詳しい人を探してるって……」
「ま、世界最強の魔導書たる妾に知らない魔術は無いと言っても過言ではないがな」
「だから、電話をかけてみようよこの人に。何もしないよりはずっとマシだよ!」
「……わかった。やってみようぞ」
「うん!」
桂は思い切って着信履歴から送信先の電話番号をリダイヤルすることにした。
死者からの電話は彼女達に何をもたらすのだろうか?
【チーム『天然契約コンビ』】
【G-6歓楽街・雑居ビルの一室/1日目 昼】
【羽藤桂@アカイイト】
【装備】:今虎徹@CROSS†CHANNEL 〜to all people〜
【所持品】:支給品一式、アル・アジフの断片(アトラック=ナチャ)
魔除けの呪符×6@アカイイト、古河パン詰め合わせ27個@CLANNAD、誠の携帯電話@School Days L×H
【状態】:強い決意、全身に擦り傷、鬼、アル・アジフと契約、サクヤの血を摂取
【思考・行動】
0:まずは桂言葉?に電話する
1:尾花の行方が心配
【備考】
※古河パン詰め合わせには様々な古河パンが入っています。もちろん、早苗さんのパンも混じってます。
※魔除けの護符は霊体に効果を発揮する札です。直接叩き付けて攻撃する事も可能ですし、四角形の形に配置して結界を張る事も出来ます。
但し普通の人間相手には全く効果がありません。人外キャラに効果があるのかどうか、また威力の程度は後続任せ。
※マギウススタイル時の桂は、黒いボディコンスーツに歪な翼という格好です。肌の変色等は見られません。
使用可能な魔術がどれだけあるのか、身体能力の向上度合いがどの程度かは、後続の書き手氏にお任せします。
※制限によりデモンベインは召喚できません。
※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。
※桂はサクヤEDからの参戦です。
※桂は、士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識)
※桂はサクヤの血を摂取したお陰で、生命の危機を乗り越えました。
※サクヤの血を摂取した影響で鬼になりました。身体能力が向上しています。
※失った右腕にサクヤの右腕を移植しましたが、まだ満足に動かせる状態ではありません。
※憎しみに囚われかけていましたが、今は安定しています。しかし、今後どうなるかはわかりません。
【アル・アジフ@機神咆哮デモンベイン】
【装備】:サバイバルナイフ
【所持品】:支給品一式、ランダムアイテム×1
【状態】:魔力消費小、肉体的疲労小、羽藤桂と契約
基本方針:大十字九郎と合流し主催を打倒する
0:電話の内容を聞く
1:桂と協力する
2:九郎と再契約する
3:戦闘時は桂をマギウススタイルにして戦わせ、自身は援護
4:信頼できる仲間を探す
5:時間があれば桂に魔術の鍛錬を行いたい
【備考】
※制限によりデモンベインは召喚できません。
※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。
※アルは士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識)
※アルからはナイアルラトホテップに関する記述が削除されています。アルは削除されていることも気がついていません。
※アルはサクヤと情報交換を行いました。
※桂の右腕はサクヤと遺体とともにG-6に埋められています。
代理投下終わりました。
支援ありがとうございます。
そして感想です
とうかGJです。
このコンビは助け合っていいなあ。
誠の電話は桂の手に。
さあ電話をかけたかどうなる?
GJでした
投下乙です
この二人は言葉教団の軍門に下ってしまうのか!?
そして桂はサクヤさんの右腕を移植…長さがアンバランス…
妄想心音とか使うわけですね、わかります
投下乙です
再び天然契約コンビの2人旅が始まるな
とはいえ、九鬼先生もこちらに向かってるし、言葉教ともコンタクトをとるからどうなるか分からないが…
2人とも自分をしっかり持ってるから洗脳されはしない………ハズ
言葉様が桂を洗脳するのか
桂が言葉様を百合世界へ引きずり込んでしまうのか…
色んな意味で目が離せない二人の対談、どうなる?
GJです
投下乙。
おお、桂ちゃんの右腕が不思議な方向にwww これで宝具とか発動したら笑うwww
そして言葉様との対談か……死者蘇生の可能性やらなんやら、このままでは桂ちゃんが言葉教に入信してしまうw
そして英雄王留守番電話サービスセンターwwwwwwwwwwwなにやってるんだギルガメッシユwwwwwwww
ハサンの肉体改造スキルだけど、
ティトゥスみたいに手を増やすことはできるのかな?
後ろに二つみたいな。この辺りはグレーっぽいが。
元ブラコンで堅物な烏月さんを約三日で桂の服を脱がそうとしたり
プロポーズしたり一緒に自殺しようとしたりする
ガチrに開発してしまった桂ちゃんを侮ってはいけません。
投下乙です
お留守番サービスは巧いw
敢えてアンバランスな移植をする桂ちゃんに萌え
電話と百合フラグは残念になっちゃいましたが、果たして
羽藤桂たちを爆撃した後、衛宮士郎はカジノへと退避していた。
あの三人を一撃でまとめて葬り去った自信はある。
投影魔術を利用すれば必殺を約束されなければならない。
アーチャーの宝具である『偽・螺旋剣(カラドボルク)』による爆撃を防がれたとは思えない。
だが、もしもの可能性を考えて狙撃を行ったビルから退去。
投影魔術を使った衝動で爆発しそうになる体を強引に押さえ込みながら、士郎は近場の建物へと転がり込む。
そこがカジノだったわけだが、今の体調では戦えない。落ち着くまで身を隠すことにした。
「ギ……ぐっ、あ……!」
爆散しそうな意識を繋ぎ止める。
身体の内側から侵食される悪寒と恐怖と違和感が、際限なく衛宮士郎の身体を貪る。
人間としての細胞が作りかえられていく。
消えそうになる自分を必死に繋ぎ止めながら、士郎は歯を食いしばって耐え続ける。
喰われていく。
衛宮士郎という存在そのものが、内側から食い散らかされていく。
「くっ……そっ……!」
かつて、確かに言峰綺礼に警告された。
使えば時限爆弾のスイッチが入る――――使えば、確実に破滅への道を歩くことになる。
どう足掻こうと後戻りできない、容赦無用の自殺衝動(アポトーシス)。
それを承知の上で、衛宮士郎はそれを行使した。
桜は、どうしているだろうか。
怖い目にはあっていないだろうか。
痛い目にはあっていないだろうか。
苦しい、と。助けて先輩、と泣いてなどはいないだろうか。
あー、すいません。容量の関係で投下できないようですので、やはり新スレのほうで投下させていただきます。
ご迷惑をおかけしました。
照りつける陽光の下、コンサートホールは静寂に包まれていた。
100人単位の人数が入りそうな巨大な客席に、無数に存在する控え室などの小部屋。
常ならば、そこは美しい演奏や歌声、もしくは上演を待ちわびる客達の喧騒が満ちているはずなのだろう。
だが今、ここに音はない。
音楽を奏でる奏者も出番を待つ役者も、演奏を心待ちにする客達もいない。
その場には無音、ただそれだけが広がっていた。
ならば、ここには何者も存在しないのか?
否。
そこには、一つの影があった。
まるで幻影のように、水銀のように動くそれには名前はない。
いや、かつてはあったと表した方がいいかもしれない。
ともかく、ここでは便宜上、怪人と呼ぼう。
その怪人は音もなく、気配もなく、まるで空間をわたるようにホールの中を移動している。
ある時は、主演女優の控え室に現れ、クローゼット内にあったドレスを持ち去った。
ある時は、大道具用の作業所に現れ、そこに保管されていた缶や石材数個を懐に入れた。
ある時は、昼でも暗い舞台裏に現れ、その場に放置されていた麻縄を手にして消えた。
ある時は、手狭な小道具倉庫に現れ、棚から数個のガラス瓶やハサミを持ち出した。
それは、実態のない亡霊のように劇場内を徘徊する。
やがて……ホールの静寂を引き裂き、破砕音が一度だけ響く。
破壊されたのは小さな植木鉢。
破壊したのは無論、怪人だった。
怪人が手にするのは、麻縄とドレスを切り裂いた布切れとで作った奇妙な物体。
袋状になった布切れ部分に石材をいれ、無言で回転運動をかける。
それは手の動きにあわせて動きを加速してゆき……やがて、それから放たれた石が植木鉢をさらに破壊した。
◇◇◆◇◇
スリング。
日本では印地とも呼ばれるそれは、弓が登場するまで戦争の主力として使用されていた技術である。
手に片端を括りつけた投石器に石を入れ回転させ、石に遠心力をかけて放つ。
高速の回転から放たれたそれはまさに弾丸であり、当たり所が悪ければ即死は免れない。
投石の手だれである少年が大男を倒したという伝説もある事から、その威力は推して知ることが出来るだろう。
◇◇◆◇◇
腕につけた投石器を回転させ、三度、植木鉢を砲撃。
全弾が鉢に命中したにも関わらず、怪人には感慨がある様子もない。
ただ無言で石を拾い集め、懐に。
続いて取り出した、もう一つの弾丸――小さなガラス瓶を投石器にセット。
大道具部屋にあったシンナーが入ったそれに回転運動をかけて、植木鉢を四度目の攻撃を加えた。
容器の割れる音と共に何とも言えない臭いが広がるが、怪人はそれを気にも留めない。
ただ確認は終わったとばかりに踵を返し、そこから姿を消した。
無音。
ホールは再び静寂に包まれる。
残されたのは破壊された植木鉢のみ。
今度こそ、ここには何者も存在しなかった。
【F-3 コンサートホール付近/1日目 昼】
【支倉曜子@CROSS†CHANNEL 〜to all people〜】
【装備】:斧、投石器、全身に包帯、トレンチコート(男物)、バカップル反対腕章@CROSS†CHANNEL
【所持品】:石材3個、シンナー入りガラス瓶3個
【状態】:肉体疲労(大)、右半身大火傷(処置済み)、胸部に激痛(処置済み)、右目が充血(視力低下)、髪を切りました
【思考・行動】
基本方針:太一の為に、太一以外を皆殺し。
1:ゲームの参加者を見つけたら殺す。
2:人間でなくとも生きているなら殺す。
3:動いたら殺す。動かなくとも殺す。
4:話しかけてきても殺す。無言でも殺すし、叫んでも殺す。
5:泣いても殺す。怒っても殺す。笑っても殺す。
6:投石器で殺す。なくなったら斧で殺す。殺したら相手の武器を奪ってそれでまた他の人間を殺す。
7:殺す。
8:(…………………………………………太一)
【備考】
※登場時期は、いつかの週末。固定状態ではありません。
※佐倉霧、山辺美希のいずれかが自分の噂を広めていると確信。
※支倉曜子であることをやめました。
※H&K_MARK23は破壊されました。
投下完了です。
投下乙。
おお、曜子ちゃんが投石器をwww
銃を失ったら迷わず別の武器を作り出すとは、さすがは理性の怪人だw