スペースコロニーのこと考えてみない?

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>>315
先進諸国が作った南極基地との対比として、
仮にイヌイットが南極に植民したら、という想像をしてみよう。
南極の半島部ならば、彼らの本来の居住地と大差ない環境条件だ。
イヌイットは、ペンギンを狩って食い、ペンギン皮の服を作り、
氷のイグルーに住んで子を増やし、生き延びて種族を維持できるだろう。

本質的に本国からの仕送りに依存した南極基地ではなく、
想像上のイヌイットのコロニーこそが、宇宙植民者の模範となる。
キーワードは「現地調達」だね。

そういう考え方で評価してみると、
地球月系のラグランジュ点をコロニー建設予定地とするのは意味が無いな。
ラグランジュ点自体は真空の軌道上の位置にすぎないので、
現地調達できるのは太陽光だけだ。
電磁砲の実用化を前提とすれば、O Fe Al Siなんかは月から取れるけど、
H C Nなんかは地球から運んでこないといけない。
既存のロケット技術では百億円で数トンといった打ち上げ価格だし、
電磁砲を使うにしても、大気の濃い地球からでは効率が悪い。
結局、はるばる小惑星から資材を運んで来ないといけないことになる。
つまり、ラグランジュ点のコロニーは、
予めアステロイドコロニーが成立していないことには建設できないわけだ。

アステロイドならば、必要な建設材料は一通りそろうし、
地球で希少な物質(金・白金族など)を輸出することで、
経済的にも自立できる可能性がある。
スペースコロニーが最初に成立する場所はアステロイドという想定にしよう。
火星の衛星フォボスとダイモスは、組成的起源的に本来は小惑星なので、
アステロイドコロニーのための技術を開発する場として手ごろだと思う。