てれれれってってってー♪ ゆうしゃはレベルがあがってない!
2 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/05/26(火) 22:28:35 ID:cpc1R1ttO
2せ勇者
3とハイム
タラララ!
ベビーサタンはメガンテをとなえてない!
MPがたりました。
で?
スライムが起き上がり
仲間になりたそうにこちらを見ていない!
7 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/05/27(水) 02:14:16 ID:trNzqPqHO
つまらないから早く消せ
8 :
うみうしがあらわれた!:2009/05/27(水) 03:30:34 ID:umqhyeAGO
──うみうしはようすをみている──
(・ ))(( ・)
ヽ,l |,ノ
|| ||
\,イ  ̄`ヘ/
 ̄| _ _ | ̄
__ノ ノ|!,||`l |
/ ̄ 0 |_,v-、l`ヽ、
,イo O o | | |´ 0l、
/ ヽ,ノ ノ
` ̄ー─、_,ー-||-─ー
マン汁スレッド
何の話?
冷凍トイレさんって、マロンにもいませんでしたっけ?
プロ野球、ゲーキャラ、家ゲRPGにもいるよ
o
p
典型的な立て逃げスレである模様。
756 名前: (作者以外)誰も読まないSS199 [sage] 投稿日: 2008/08/13(水) 17:58:19 ID:udA14Sug0
イェラルドさんは端切れの箱から大きそうなのを一枚選び出した。そしてその布でヤンガスの尻に刺さっている蝋の棒をくるんだ。
ピンクや黄色の液体が手に付いたら嫌だからね。
イェラルドさんが蝋の棒を抜くと、ぴちょっという水音がした。
ヤンガス「あぁんっ・・・」
同時にヤンガスが上げた声がこれだ。苦しいのか気持ちよかったのか判断に苦しむ。
グラッドさん「さて、これでやっと…ん?」
グラッドさんはヤンガスの尻に掛けていた手を離したところだったが、ヤンガスが再び踏ん張りだしたのに気付いて
明らかに戸惑っていた。
グラッドさん「もしかして、中に入っているものは一つだけではないというわけか!?」
そう、たしか四個ぐらい入れられていたはずだ。
いま出てきた棒がたぶんダガーだろう。だったら、ダガーを入れられる先にひとつ玉を入れられていたから、
いまヤンガスが出そうとしているのはその蝋のボールのはずだ。
ヤンガス「くう、きえええっ…!」
ぶりっぶりっ、べちゃっ、という音とともに、ヤンガスのアナルから黄色と桃色に彩られた蝋の弾が飛び出し、壷の中に落ちた。
そして、それに続いて、山吹色のどろどろした液体が噴き出してきた。ところどころに赤い色も見える。
ヤンガスはもうのけぞった姿勢はやめて、便壷にふつうに腰掛けていたが、おかげで今度は後ろから尻の様子が丸見えになっていた。
ヤンガス「はあ、はあ、はっ……く、苦しかっだ…このお゛っさん、下剤なんがのまぜるんだがらな゛…」
咽喉の調子がやっぱり悪いらしい。そりゃそうだよな、蝋をまとっただけの格好で雪山なんかにいたら風邪を引くに決まってる。
ヤンガス「…あにぎ、もしかして、ア゛ッシを探してこごま゛で…?」
うん、そうだよ。それだけが用件じゃないけれど、いちばん大事だったのはヤンガスを見つけ出すことさ。
ヤンガス「ああ゛、あにぎはやっぱり優れたおひどでがす…ア゛ッシがあにぎどみごんだオドゴだけあるでがす!」
おまるに跨ったままこんな事を口にするヤンガスは、たまらなく可愛い。
もう、抱きしめちゃいたい。
ヤンガス「だめでがすよ゛!いまのア゛ッシなんかに゛触ったら、ばっちくて臭くな゛っぢまうでげすよ!」
ヤンガスは俺を避けるような身振りを取る。
でも、もう二度と会えないかと危ぶんでいたヤンガスが、こうして無事にここにいるんだよ?
どうして抱擁させてくれないんだよ?ただ汚いって言うだけの理由でさ。
b
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★ もしageられたら続きは書きません(ここには) ☆
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グラッドさん「尻の中身はこれですべて出し切ったのかね?まだ何かが入っている感覚は?」
グラッドさんは薬師らしくヤンガスに尋ねる。
ヤンガス「は、腹が、……痛え゛でげすよ゛!それも゛ごれも、あんだが下剤なん゛か飲まぜるがらだ!」
ヤンガスはもの凄い目つきでグラッドさんを睨みつける。
だけどヤンガス、考えろよ。グラッドさんはお前の腹の中身を出したい一心で下剤を飲ませたんだぞ。
それを恩知らずにも暴力まがいの呼び方をするとはな。あとで相応の罰を与えなくちゃ。
…でも今はそれどころじゃない訳だ。
だってヤンガスはいかにも熱っぽい顔をしているし、声だってがらがらだ。
まずは治療をしなくっちゃ。いや、してもらわなくちゃ。
ここには今、薬師のグラッドさんがいるのだから、治療をしてもらえるはずだ。
イェラルドさんも何か言いたそうにグラッドさんを見ている。
イェラルドさん「この蝋の玉の中には、もしかして宝石かなにかが入っているのかな?
もしきみ、ええっと、ヤンガス君と言ったか。きみが宝石の運び屋として使われたのなら、この蝋の説明も、
きみが裸でこの町に連れてこられた理由も大体説明できるのだが。」
ヤンガスは首をひねっていた。実際に自分が何をされていたかは分かっていないらしい。
俺は現場にいて一部始終を見ていたから説明できるぞ。
だが、ククールが聞いたら嫌がるだろう。
俺も、見たことをグラッドさんやイェラルドさんに伝えるべきかどうか悩んだ。
「ぶあっくしょいょい!!」
いきなりヤンガスが華やかなくしゃみをして、俺の嗜好をぶち破った。
グラッドさん「おお、これはいかん。どれ、熱を測らせてくれ。」
そう言うとグラッドさんはヤンガスの額に手を当てた。
グラッドさん「うん、これはかなりの熱だ。薬湯を飲んだほうがいい。そして十分な休息を取るんだな。」
ククールが俺の隣で眉をしかめていた。いったいヤンガスの何が気に食わないんだろうか。
それとも、単にヤンガスがこっちにケツを向けっぱなしなのが不快なのかもしれない。あるいは下痢便のにおいが我慢できないのかも。
グラッドさんが更に続けた。
グラッドさん「薬湯は多少時間がかかるから、それまでにサウナで体を洗って温まってくると良いだろう。
ここを出て、左にしばらく行けばサウナに着く。
そうだ、これを貸しておこう。」
グラッドさんはチェストの引き出しを開け、中からバスローブを2着取り出した。
衣類まで貸してくださるとはありがたい話じゃないか、ヤンガス。
ヤンガス「ずびび…風邪でがず…」
ククール「風邪を治す気なら早いほうがいいな。ほら、行ってこいよ、ヤンガス。」
ヤンガスは壷の上で腰を揺らしている。どうやら尻が嵌まって抜けられないらしかった。
俺とイェラルドさんが手を貸してヤンガスを壷から持ち上げる。
ヤンガスは壷の縁に掛けた手を滑らせるようにして尻の両脇に持ってくると、壷から飛び降りた。
がたん、と壷が揺れて、甘く臭いにおいが立ち昇った。ヤンガスの中身の芳香だ。かぐわしいなあ。
ククールとイェラルドさんはちょっぴり顔をしかめている。このにおいが嫌なんだろう。
イェラルドさん「では…この蝋の塊は、私が貰っていくぞ。ボロ布を少しくれたまえ。」
グラッドさんは布の入った箱をイェラルドさんに押しやった。
イェラルドさんはそこから何枚かの布切れを取り出し、ヤンガスの中から出てきた蝋の塊4個を包んだ。
俺はグラッドさんに貸してもらったバスローブのうち1枚をヤンガスに羽織らせた。
ヤンガスの寸詰まり体型では、グラッドさんのバスローブは丈が余ってしまう。
腰の部分でなんとか端折らせて、床に引きずらないように裾を持ち上げた。
ヤンガス「ごごまでしでも゛らっで、すま゛な゛いでがず、あでぃぎ。」
グラッドさん「そう、それとこちらも貸そう。」
グラッドさんが出したのは布のブーツだ。床もレンガ造りのこの町で、素足で歩くと足が凍えてしまうものな。
ヤンガス「あ゛っしにこごまでしでもら゛っで、お礼のしよ゛うも゛ないでげずよ。」
俺もグラッドさんにローブと靴のお礼を言った。
イェラルドさんは布包みを下げると、こちらに微笑みつつ手を振って、部屋から出て行った。
ククール「俺たちも出よう。この部屋はどうも空気がこもっちまう。」
あの壷の中身はどう処理するんだろう、との疑念が俺の頭をよぎったが、それはグラッドさんに任せれば済むことだ。
今はまず、ヤンガスをサウナに連れて行ってやることが先決だ。
俺たちは部屋を出た。最初にククール、次にヤンガス、最後が俺。
俺はヤンガスを後ろから支えてやるようにして戸口をくぐった。
俺たちが隣の部屋に戻ってくると、ゼシカが帰ってきていた。退屈そうにお茶の残りをすすっている。
ゼシカのすすり方を見る感じでは、お茶はぬるくなっているようだ。それだけ長いこと隣の部屋にいたってことかな。
ゼシカ「戻ってみたら、誰もいなくて。でもそっちの部屋で何か騒いでいたから、待ってたの。
覗いてみたかったけれど、それはさすがに礼儀知らずのする事だと思って…
あらっ!ヤンガスじゃないの!?どうしてヤンガスがここに?」
ククール「詳しくは分からないが、俺たちに先回りしてオークニスに着いてたらしいぜ。」
ヤンガス「あっ!ゼジガ!…びしゅん!…の、呪いはもう解けだんでげすが!」
ゼシカ「うん、アクトとククールのおかげよ。呪われていたときの記憶ははっきりしていないんだけれど、
もしヤンガスにも散々迷惑をかけていたんなら謝るわ。」
ヤンガス「いや、あっじも゛さんざんな目に゛遭いやしだが、ま゛た4人が揃えで嬉じいでげずよ。」
ククール「喜ばしいところに水を差して悪いが、その鼻風邪。みんなに移す前に何とかしてもらえないか?」
俺はゼシカとククールに、今からヤンガスをサウナに連れて行くつもりだと説明した。
ゼシカ「サウナ?ああ、きっとあそこだわ。さっきわたしがトイレに行ったとき、その先の廊下に薪が置いてあったの。
たぶんサウナの燃料にするものね。ここを出て左に行った突き当りよ。」
ククール「なんでアクトとヤンガスが二人で連れ立ってサウナに行くんだよ…」
ゼシカ「男同士だもの、別におかしな事はないんじゃない?」
ククール「おいおい、何を言ってるんだよ、ゼシカちゃんよう…」
ヤンガス「あ゛っしも独りでサウナ゛くらいい゛げるでげす。ずびっ。」
駄目だよヤンガス。風邪を引いてるときに独りで見知らぬ街を歩くなんて。風邪が悪化したらどうするんだよ。
さあさあこっちこっち。
俺が部屋を出るときに目にしたのは、奥から出てくるグラッドさん、ゼシカの他愛もない笑顔、
それにククールの、苦虫を噛み潰したような、全身から紫色のオーラを発していそうな苦り切った表情だった。
廊下を歩きながらヤンガスが俺に言う。
ヤンガス「兄貴、あっじはひどりでいげるでがすって。伊達に山賊稼業をやりつけてるわげじゃな゛いでがすよ。」
だけどさ、その体に跳ねた腹の中のもの、誰がいったい洗うんだい?ヤンガス1人じゃ落としきれないだろ。
それに二日間くらい蝋に閉じ込められてたんじゃ、体が堅くなってしまってるはずだ。
何かの時にヤンガスを守るためにも、俺が付いてなくちゃ。
ヤンガス「こんな町じゃ、なにも起きそうにはないでがすね…
そりゃそうと、あっしがパルミドから連れ去られてからあと、兄貴たちはどういう次第でオークニスまで着いたんでげすか?」
>>23 そこは回転が速いし、
ほかの作家さんたちもいろんな作品を書いている場所でもあるし、
私自身もそこに作品を書いて載せているし、
この「(作者以外)誰も読まないSS」はかなりの大作になってしまっているので
もしそこに掲載したらたちまちスレがオーバーフローしてしまうことが予想されるしで、
そちらにこのSSを持っていくのはかなり無理があります。
ですのでこのようにFFDQ板の廃物スレを利用させていただいている次第です。
なお、そこは毎日のように覗いてますし、
SSその他のカキコもしています。
何か新作があればそちらのスレに書きこむかもしれません。
わっふるわっふる
ってかストーリーで言うとどこまで書く予定ですか?
>>25 この板の使用がにっちもさっちも行かなくなったら避難所に書き込むかも。
でも今のところはこのスレで頑張ります。
もし何かあれば別の廃物スレを利用すれば済むことです。
>>26 ラプソーンまで行く可能性もあります。
もしかしたらその先(すなわちエンディング)や、更にその先の後日談まで筆が進む可能性もあります。
上げる人は殆どいないとは思いますが、念のため。
sage進行でお願いしますね。
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★ もしageられたら続きは書きません(ここには) ☆
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どこで執筆してるのか不安だからできるだけどこでやってるかは書いて欲しい。
それかここでageられたら以降は
>>25の避難所での書き込み希望。
>>28 職人さんへの希望をするのはあまり紳士的じゃないぜ。
大人しく楽しませていただくのがROMの定めだぜ。
以前まとめサイト作りたいって言ってた人=
>>25の管理人です。
前回のスレでは楽しませていただきました。今回も楽しみにしています。
ところで相談なんですが、前スレの作品をドラクエおっさんエロ萌えスレまとめwikiに掲載させていただきたいのですがよろしいでしょうか?
>>30 あのような作品でも掲載していただくとのお声がかかり光栄です。
もし管理人さんのお時間・労力等に差し支えがなければ、私としては異存ありません。
かなりのボリュームがありますので、掲載には手間取るかと思いますがなにとぞよろしくお願いいたします。
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★ もしageられたら続きは書きません(ここには) ☆
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俺はざっくばらんに説明した。
ククールが俺を見つけて助けてくれたこと。
ゼシカと戦って、ハワードさんがゼシカの呪いを解いてくれたこと。
雪越しの教会とメディ婆さんの家を経由してオークニスに辿り着いたこと。
グラッドさんを北の洞窟へ探しに行ったこと。
ヤンガスは目をぎらぎらさせて聴いていた。
だが、目をぎらつかせているのは、興奮しているからでも俺の話に興味を抱いているからでもないことは見てとれた。
ただ単に風邪で熱を出しているのと、廊下のランプの光がヤンガスの目に反射しているからだった。
ヤンガス「兄貴たちも難儀してたんでげすなあ。で、おっさんと姫さんはいつ合流したんでげすか。」
聴いてなかったのか?それとも俺が話し忘れたのかな。
俺は、トロデ王さまがわざわざパルミドに行ってククールを生き返らせたことを説明した。
ヤンガス「おっさんが見咎められずに入れるのはあっしの故郷だけでがすからな。
しかしあの頑固なおっさんがよくパルミドに入りやしたね。よっぽど部下がいなくて耐え難かったんでがしょう。」
ううん、普通に人道的な行為をしただけだと思うよ。
ヤンガス「おっ、ここがサウナっぽいでげす。」
俺たちはそのとき、ちょうど一枚のドアの前に立っていた。廊下の少し先は突き当たりで、薪の山が作ってある。
ゼシカがさっき話していたとおりだな。
ヤンガス「じゃああっしは独りで入るでげすよ。兄貴はグラッドさんの家でククールやゼシカと待っててくだせえ。」
ちょっとー、ヤンガス。それじゃ、帰りに道に迷っちゃうよ?
それに、今のヤンガスは体調を崩している。サウナに入っているうちに気分が悪くなったり倒れたりしたらどうするんだ。
ヤンガス「いや、その…考えてもみなかったでげすな、そんなこと。
兄貴もサウナに入りたいんでげすか?」
ヤンガスにいわれて俺は一瞬考え込んでしまった。
メディばあさんの家でしっかり休ませてもらい、ヌーク草のお茶を頂いたあとだから、体はまだぽかぽかしている。
雪国なので、体に埃がべっとりとか、汗まみれとか、そんな不快なことは起きていない。
だから、俺がサウナに入る必要性はないのだが、ここにヤンガスがいる。
ヤンガスの、下痢で汚れた体を洗ってあげたり、風邪気味の疲れやすい体をいたわってあげたり、
帰り道が分かるように案内してあげたり。
ほら、ヤンガスと一緒にサウナに入る理由ならたくさんあるじゃないか。
俺はヤンガスを後ろからせきたてるようにして、ドアを開いた。
ヤンガス「あ、あにぎ!あまりぜっつがんでぐだぜえ。」
中に入ると、むっとした湿気が俺たちを包んだ。ランプが4個くらい吊り下げてあり、それほど暗くはない。
ここはまだサウナではない。脱衣所だな。ほら、棚があるぞ。
既に入浴している人がいるらしく、脱いだ服の山が棚にあるのが二つ三つ目に留まった。
ヤンガス「やだらとびら゛が多いでげずね。」
ヤンガスの言葉に釣られて俺も周りを見た。俺たちのほかには男の人がひとりいるだけだ。
部屋の壁の、俺たちが入ってきたドアのあるのとは反対側のほうに、ドアが5枚並んでいた。
5枚って、多いうちに入るのかな?
それはともかく、もしかして、オークニスのサウナは個室になっているんだろうか。
ヤンガス「あにぎ、分がらないどきは、じもどの人に聞いたほうがいいでげす。勝手を知っでるでげすよ。
なんならあっしがあすごの男に聞いてくるでがす。」
情報収集はヤンガスの得意とするところ、と、昔ヤンガス自身が言っていた。
でも今は風邪気味のヤンガス。もし他人に近づいたら、風邪を移してしまうかもしれない。
それは好ましくないことだから、俺が聞いてこよう。
俺は、服を脱いでいる最中の男の人に近づいた。
あの、すみません。このサウナの利用法を伺いたいのですが。
男の人「ん?ああ、よその町から来たんだね。いいとも、教えてやるよ。
このサウナは個室になっている。人が中に入っているかどうかは、扉に掛かっている札の色で確かめるんだ。
札が白ければ空いているし、赤ければ人がいるということだ。」
俺とヤンガスはサウナのドアを見た。
なるほど、男の人の言葉をうべなうように、ドアには赤ないし白の札がかかっている。
左から赤、赤、白、白。赤札がふたつで白札がふたつか。
札の掛かっていないドアが、ドアの並びのいちばん右端にあった。これはどうやらサウナの焚口に通じるものらしい。
俺だって城で小間使い経験があるのだから、このくらいは勘で分かる。
男の人「もう説明はいいかな?先に入らせてもらうよ。」
説明してくれた男の人は素っ裸になって腰にタオルを巻いた状態になっていた。
俺は礼を述べた。
男の人は、左から三番目、つまり中央のドアの白い札をひっくり返し、ドアを開けて中へ入っていった。
ドアが閉まるときに、中から湯気が真っ白くゆらゆらと漏れ出していた。
うん、こうしてみると、俺たちが入れるのは右端の部屋だな。
ヤンガス「アクドのあにぎ、あっし、だるいでげすよ。弱音は吐ぎたぐねえでげすが…」
早くサウナに入って温まろうぜ。
俺はさっさと服を脱いだ。上着のポケットからトーポが跳びだした。
パルミドで破かれたのをリブルアーチで新調して以来、トーポにはポケットの中が居心地が悪いようだ。
まだ新しくて生地が馴れていないから窮屈なんだろう。
ヤンガスはゆっくりとバスローブを脱いでいる。いかにも具合が悪そうだ。
ここは脱がせてやるべきか。
ヤンガス「独りで脱げるでげすよ゛…」
ヤンガスは脱いだバスローブを棚に放り投げた。だらりと下がった布地に黄色いまだらが見える。
あとで返すときに洗ったほうがいいのかな。
でも、今はまずヤンガスをサウナであっためてあげなくっちゃ。
俺は右から二番目のドア(いちばん右のは焚口だろうから入れない)を開けた。ドアは外開きだった。
ヤンガスは俺の後ろで躊躇している。
ヤンガス「…ずげえ゛熱風でがす…」
たしかに、このサウナはかなり暑い。まだ入ってもいないのに、既に俺の肌はじっとりと濡れてきた。
こいつは温まり甲斐がありそうだぞ。
ほらね、俳曇氏は読んでないべ。
伊達に「(作者以外)誰も読まない」と銘打ってるわけではない。
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★ もしageられたら続きは書きません(ここには) ☆
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もちろんヤンガスだってしっかり体の芯から温まれるだろう。そして風邪が治ってしまうという寸法だ。
俺は扉に掛かっていた札を裏返して赤い面を表にした。そしてサウナに一歩踏み込む。
床は石造りらしい。床の上にはござが敷いてあった。
さあヤンガス、入ってしっかりあったまろうな。
ヤンガス「あ、あっじは蒸し暑いのは苦手なんでがずよっ。」
何を言うんだい。パルミドの出身だろ。あそこだって相当暑い地域じゃないか。
俺はヤンガスの右腕を掴み、サウナ室の中に引っ張った。
ヤンガスは少しだけ抵抗を見せたが、だるさのためかそれとも俺に逆らいたくないためか、
すぐに力を抜いて俺に引っ張られるままに小さな部屋の中へよたよたと足を踏み入れた。
ヤンガス「あづい。でがす。」
サウナには椅子やベンチがつきものだ。突っ立ったままじゃくつろげないからな。
まだ座り場所を探していなかった俺は、ヤンガスの右腕を掴んだままで椅子がどこにあるかを探した。
ヤンガス「あにぎ〜、座るな゛らとっとと座りやしょうぜ。ここにベンチがあるでげすよ。」
入ったドアの横の壁際に、白木のベンチがしつらえてあった。かなり大きくて、上で大の男が横たわれるくらいもある。
つまりだ、この上にヤンガスを押し倒して、マッサージしたり按摩したりチョメチョメしたりという行為も楽しめるってわけだ。
サウナの蒸気でじっとりと湿っているベンチの上に、バスタオルが二枚、乱雑にではあるが畳んで置いてあった。
誰かが使って忘れていったものらしい。
…しまった、俺たち自分の体を拭くものを持ってこなかったぞ。仕方ないからこのタオルを後で使わせてもらおう。
俺はベンチの左端に腰掛けた。そしてヤンガスを隣に座るようにいざなう。
ヤンガス「すま゛んでがず、あでぃぎ。」
ヤンガスはまるで真っ赤に焼けた炭火の上にでも腰掛けるかのように、そろそろと尻を下ろしている。
ヤンガス「っ!ん、あんっ…」
どうしたんだ、ヤンガス?
ヤンガス「ケ、ケツがいだくで…ずわりにぐい゛でがすっ!…ずずーっ。」
そう言って洟をすするヤンガス。さっき蝋の塊を出したばかりで、肛門が疼いてるんだな。
38 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/29(水) 06:25:37 ID:ecjSjktSO
とりあえず保存。
14日間私および明らかにファンと分かる方以外の書き込みがないか(つまり今月12日まで)
スレ順が650以下に安定するかのいずれかの場合
またここに書きます。
なお
>>39は私です。
スレの安定剤を補給。
じゃあそろそろ復活するか。
復活。
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★ もしageられたら続きは書きません(ここにしばらくは) ★
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ヤンガス、普通に腰を下ろすのがつらいのなら、このベンチの上に仰向けに寝転んじゃえばいい。
ヤンガス「そ、それは背中がいだくなりぞうでばず。」
それもそうだ。んじゃ、ここに誰かの置き忘れたタオルがあるからこれを敷けばいいだろう。
要は肌が直接木に当たらなければいいのだし。
サウナの中は当然だが薄暗い。
照明は、明かり取りの窓が上にあるのと、壁に埋め込まれたカンテラの光だけだ。
あのカンテラ、どうやって油を足したり火屋を磨いたりしてるんだろう。
そんな事を考えたり調べたりしたって、今は得することがない。
まずはヤンガスが居心地いいようにしてやることだからな。
ヤンガスはベンチから降りて俺の脇に立っている。尻が痛むからだろう、やたらと後ろをさすっている。
ヤンガスの肌は既に汗でじっとりとして、光を反射させている。
テラテラツヤツヤとしてて、すぐにでも触ってやりたい気分だ。でも我慢、我慢。
俺はタオルの一枚を取り上げるとさっと振るった。見たところ汚れやごみなどは付いていないようだ。
体毛が数本絡み付いてはいるが。
俺はそのタオルをベンチに敷き、もう一枚のタオルを取り上げて同様に振るった。
こちらもごみや汚れは付いていないようだ。
風邪引きヤンガスを寝かせるのにごみの付いたタオルは敷きたくないからな。
俺は一枚目のタオルの上に二枚目を敷いた。
二枚重ねにすれば、ベンチのごつごつした板に当たって痛みを感じることもないだろう。
さあヤンガス。ここに寝るんだ。
ヤンガス「じゃあ失礼するでげすよ。」
ヤンガスはベンチの上に片膝をつき、そこを軸にして体をゆっくりと回転させた。
体軸とベンチの縁とが平行になったところで、タオルの上に体を動かし、腹を下ろして寝る。
…あれ、ヤンガス、うつ伏せでいいのか?
ヤンガス「なにしろケツが疼いてしかたねえんで。」
ほ
カンテラの火と明り取りの窓の光とで、ヤンガスの背中やケツがぼんやりと光っている。
俺はうっとりとなって見つめてしまった。俺の股間も起き上がりかけている。
ヤンガスは、どうしても尻の穴が痛いからだろう、尻たぶをしきりに揉んでいる。
穴にじかに触れないのは、俺の前でさらすのが恥ずかしいか、直接触れて手が汚れることを嫌がっているか、
または触るのをためらうほど痛いかのどれかだろう。
えーっと、俺は何をするんだったっけ?
少なくとも、何をするとヤンガスに告げてたんだったっけ?
そうだ、体を洗ってやると言ってたはずだ。
ヤンガス「げほっ!げほっ!…ううう。うづ伏せは、いぎがぐるじいでがすよ。」
そう言うと、ヤンガスはベンチから降り、床に膝を突いた。上半身と腕はベンチの上に載せたままだ。
ヤンガスは脂肪が付き過ぎだから、うつ伏せになったくらいでも苦しいんだよ。
もっともそのくらいムッチムチの肉体だから俺が惚れるんだがな。ハアハアハアハア。
俺の体から汗が流れているのは、サウナの暑さによるものだけではなかった。
「兄貴、そういや手ぬぐいは持ってきてるんでがすかね?
風邪引きのアッシを気遣ってくれる兄貴に聞くのも気が引けるでげすが。」
ヤンガスに不意に言われて俺は我に返った。
そういえば持ってきてなかったな。いいや、構わないよ。
俺が代わりにヤンガスの全身をナメナメしてきれいにするから。
ヤンガス「兄貴、そりゃいくらなんでも…」
なんちゃって。
ヤンガス「ほっ…でがす。」
体をきれいにするほうが先だからな。
ヤンガス「先って…あにぎ、じゃあ後からアッシを舐めまわずつもりじゃ…」
ええっ、何を今更ぼやいてんだ。俺とヤンガスの間柄じゃあないか。
それはそうと、手ぬぐいが無いから、ここのタオルを一枚使うぞ。
俺は先ほどベンチに敷いたタオルのうち上の一枚を引っ張った。ヤンガスは載せていた腕と胸を上げた。
俺はタオルを取り上げた。バスタオルなのでかなり大きい。使いやすいように畳もう。
バスタオルを四つ折りにすると、俺はヤンガスの背中にそいつを当てがった。
ヤンガスは太腿やすねをもぞもぞと動かしている。床に脚が当たって痛いのと、尻がどうしても疼くのと、その両方のためだろう。
一緒にヤンガスのむっちりした尻も揺れている。早く突っ込みたいぜ。
でも突っ込んだらヤンガスは痛がるよな。
そうだ、ホイミしちゃえばいいんだよ。どうして思いつかなかったのかな。
ヤンガス「…兄貴?手が止まってるでげすよ?」
まずはヤンガスを綺麗にしてやるのが先だった。すまないな、ヤンガス。
俺はタオルの上に両手を置き、ヤンガスの首筋から腰までを優しくこすった。
誰だか知らないが前に使った人の汗と、ヤンガスの汗、それにサウナの蒸気とでじっとりと湿ったタオルで。
がっちりした肉の上に載った脂と皮が揺れて、タオル越しに俺の手にぷりぷり感を伝えてくる。
ハア、ハア、早くタオル無しでヤンガスに触りたいぜ。
俺の股間は既にカチカチになって床と水平に上がっていた。
よし、ヤンガス。今度は胸と腹を綺麗にするから、仰向けになってくれ。
ヤンガス「そのくらいアッシが自分でやるでげすよ。兄貴の手を煩わせるこたあねえでがす。」
んん〜?もしかして、ヤンガスは俺に綺麗にしてもらうのがそんなに嫌なのかな?
ヤンガス「ちょっ…!な゛、なんでそういう方向に話が飛んでくんでげすか…!
アッシはただ兄貴に面倒をかげさせるのが申し訳なざに…げほっ!はぐぢょん!」
ほらほら、風邪なんだから、おとなしくしてろよ。
体調だってたぶんだるいんだろう?そんなんじゃ体を拭くことだって満足にはできないと思うよ。
それに汚れをよく見つけられるのはおそらく俺のほう。まだどこかに蝋のかけらが残ってたりするかもしれないし。
蝋、と言ったときに、ヤンガスがぞくっと震えたのを俺は見逃さなかった。トラウマになっちゃったんだろうか。
話しているうちにヤンガスは仰向け、というか俺の側に胸を見せた姿勢になっていた。
両手をベンチに付け、尻がベンチに乗らないように浮かせて踏ん張っている。
両脚は開いていて、間には毛がもじゃっと茂った下に、先の赤い肉棒と、たるんで垂れた卵袋とがのぞけている。
ヤンガスの視線が俺の視線とぶつかった。どうやらタオルを貸してほしがっているようだ。
でも、そんな姿勢じゃ、タオルで体を拭くのには苦労するぞ。
ヤンガスはやけに目をギラギラ輝かせている。たぶん熱っぽいからだろう。
でも俺には、熱だけでなくてヤンガスが欲情しているようにも思えて仕方がなかった。
なにしろ丸二日間もケツの奥に太い棒を突っ込まれ続けてたんだぜ?
しかもそのまんま輸送されてたんだから、さぞかし奥底に当たって気持ちよかったに違いない。
気持ちよすぎて何回もイってしまってへとへとになっちゃったに違いない。
その気持ちよさが忘れようにも忘れられないんだろう。
…おっと、蝋の棍棒に嫉妬するなんて俺らしくないぞ。
ヤンガスをきれいにした後で俺がヤンガスの中に何かを突っ込んで刺激してやれば済むことだ。
俺はヤンガスを拭こうとタオルを近づけた。折り畳んだタオルの端をヤンガスが掴む。
その拍子にヤンガスがバランスを崩してぐらりと傾いた。
ヤンガス「アッシとしたことが、風邪に負けるなんて恥ずかしいでがすよ。」
タオルを取ろうとした手を元のようにベンチに戻し、姿勢を直しながらヤンガスが吐き捨てる。
その声は苛立たしげだったけれど、でも照れたときの声でもあった。
大丈夫だって、風邪なんて誰でも引くものだから。
俺だってしょっちゅう引いたぜ。
俺はヤンガスの体にタオルを被せた。タオルの上から肩や胸のムッチリしたところを拭く。
拭くと言いながら、実際には揉みまくっているのは、言うまでもない。
だって二日間もヤンガス無しの禁欲生活を送らされた俺の身にもなってくれよ。
脇の下も拭き取ろうか。蝋が全部取れるまでヤンガスを綺麗にしなくちゃ、俺の気が済まないんだ。
ヤンガス「グラッドのおっさんがだいぶ取り払ってくれやしたがね…。」
うん、でもあの人は薬師だから、治療に差しさわりの無いところまでしか除いてないと思う。
さあヤンガス、脇の下を上げてごらん。
素直に上げたヤンガスの腕の下を、俺はむにりむにりとこすりまくった。
案の定、蝋の薄い膜が剥けて落ちてくる。それともこれはヤンガスの垢かもしれない。薄暗いから判別しにくいんだ。
脇腹と、垂れた胸の贅肉の下もしっかりとこすった。右側も左側も。
ヤンガス「兄貴、汗びっしょりでげずね…」
だってここはサウナだもん。汗をかくのが当たり前じゃないか。
ヤンガスの肉がタオル越しに気持ちよい。これが済んだら生で触りまくろう。
ヤンガスの体のうちでいちばん汚れているとすれば、それはさっき黄土色の液体を噴出したアナルの周囲だ。
ここをしっかり拭いてやらないといけない。さもなきゃ後から匂いが付くから。
ヤンガス、今から尻を拭いてやるから、両脚をしっかり上げるんだぞ。
ヤンガス「上げなぐでも、こうやっでうつむけになればいいでがす。」
そしてヤンガスはのたのたと立ち上がると、両手をベンチに突いたまま俺に尻を向けた。
おおっとヤンガス、これは中に入れてもよいという承諾の合図かな?うっふっふー。
でもまずは先に綺麗にしてやらなくちゃ。
俺はタオルを畳みなおすと右手に持ち、左手でヤンガスの尻肉を掴んで引っ張った。
ヤンガス「あぎっ…」
痛いのか?ヤンガス。
ヤンガス「ケ、ケツ穴が裂けそうでがす…」
俺は右手のタオルでヤンガスの尻周りをこすってみた。サウナの薄暗い明るさでも、タオルに黄色と赤の筋が付いたのが見える。
そうだ、たしかグラッドさんはヤンガスに下剤を飲ませたといっていたはず。ヤンガス、腹は痛まないのか?
ヤンガス「腹は平気でげす。さっき散々出しまくりやしたから。」
そう言うヤンガスの声はどことなく苦しそうだ。いや、この声は痛みを耐えている声だ。
つまり尻が痛いからこんな声になってるんだな。
俺はタオルを再び畳みなおして、今使用した部分を内側に折り込むと、出てきたタオルの綺麗な面でヤンガスの股をぬぐった。
グラッドさん、さっきヤンガスが腹の中身を出したときに拭いてくれればよかったのに。布切れも沢山あったんだし。
今更ぼやいてどうにもなることじゃないけど。
ヤンガス「くう…げえっ…ひいい…ずずっ…」
ヤンガスはいろんな声を出している。肛門が痛いのとか拭うのに俺が力を込めすぎているとか、わけはいろいろあるんだろうが、
たぶん俺に萌えてほしいからではないだろうな。
さて、これでヤンガスの全身を拭いてやったぞ。これでヤンガスの体に飛び散った下痢便は落ちたはずだ。
ヤンガス「ふう、ふう…済んだでげずが?」
うん、終了。あっと、もうひとつする事があった。
ヤンガス、もうちょっとだけ、こっちに尻を向けたままでいてくれ。
俺はヤンガスの左の尻たぶを引っ張ってアナルを顕わにした。そしてその穴に向かってベホイミを唱える。
ヤンガスが尻を痛がっている理由は分かりきってたからな。
パルミドでいろんな物をさんざん抜き差しされたあげくに例の蝋のボールを詰め込まれたから、裂けてしまっているんだ。
ベホイミで傷が塞がるはずだ。
どうだいヤンガス、尻の痛みは失せたかい?
ヤンガスの返事は無かった。だが俺がもういちど声を掛けようとしたときに、おもむろに答えが返ってきた。
ヤンガス「痛いのは治ったでげすが…サウナの熱気で尻穴が焙られていけねえでがすよ。
兄貴、すまねえがケツを元に戻してくだせえ。」
元に戻して、か。
これは、俺がまだヤンガスの尻たぶを引っ張ってアナルを露出させているのを、手を離してくれという意味なのは明らかだ。
でも、ここでヤンガスの言葉を曲解することも可能だ。
つまり、傷を治してやったところをまた傷つけてほしい、って意味にも受け取れる。
ヤンガスは両手をベンチに突き、俺のほうにむっちりした尻を突き出した姿勢のまま、俺の次の行動を待ち構えている。
俺はいまベホイミを唱えた穴に自分の右手の指を滑らせた。
ヤンガス「…っあんっ…あ、兄貴ィ…勘弁じでくだぜえ…アッシは気分が優れないんでげずよぅ…」
声色から判断すると、ヤンガスは俺が肛門をさすってやったとき、ほぼ間違いなく気持ちよかったようだ。
ヤンガスは乳首では感じないようだが、肛門は性感帯になっているらしい。
俺は右手の中指をヤンガスの菊門の中央に当てた。
ヤンガス「あ゛…あに゛ぎ…??」
なんたって二日間も我慢してきたんだ。俺はヤンガスに挿入したくてたまらなかった。
ここで我慢すべきか、それとも煩悩の赴くままにずっぽり挿し込むべきか、俺の頭はどろどろに思い悩んだ。
ヤンガス「あにぎ…アッシ、座りてえでげすよ…だんだん体がだるくなって来やしたでげす。」
ヤンガスの言葉に、俺は二日分の性欲をヤンガスの中に放出するのを思いとどまった。
いいんだ、別に。これまでだって何度も我慢してきたんだし。
明日になったら三日分のエネルギーとプラズマをすべてヤンガスの中で炸裂させればいいんだし。
俺はヤンガスの尻から手を離した。ヤンガスはベンチから手を離し、尻の肉を撫でさすりながらベンチに腰掛けた。
その様子が、まるで俺に触られていたのが不快だったかのように見えて、俺は釈然としない思いに囚われた。
ヤンガスにしてみれば、俺があまり尻肉を引っ張りすぎるから皮膚や肉が張って痛いというだけのことなんだろうけれどさ。
ヤンガス「サウナはこんなに暑いのに、アッシのがら゛だはどうにもぬぐまんねえでがす。風邪引きでげすかね…。
兄貴たちはアッシが凍えちまうほど寒い゛中を歩いてきたんでがしょう?
よく体調を崩さなかったもんでがすよ。やっぱり兄貴は頑丈でげすな。」
それは俺たちの体が頑丈なのではなく、道すがら泊まったメディばあさんのところで頂いたヌーク草のおかげだと思うぞ。
わっふるわっふる
もし俺たちの手元にヌーク草があったらヤンガスにも飲ませてやりたいところだったが、
あいにくヌーク草は全く持っていなかった。
メディさんから預かったのをちょろまかしておけばよかった…と俺は一瞬思い、そして一瞬でもそう思ったことをすぐさま反省した。
そんな礼儀知らずにはなりたくないし、それにヌーク草のおかげでヤンガスと再会できたようなものでもあるから。
俺はヤンガスが腰を下ろしたのを見届けると、ヤンガスの左側に並んで腰掛けた。
改めて見渡してみると、とても居心地のいいサウナだ。
床のござは厚手で目が積んでいる。上質のござなんだな。
俺たちのちょうど正面には、先ほどから紹介しているカンテラの火が、カラスウリの実のように赤く静かに輝いている。
壁はレンガに似た石造りで、このオークニスの町全体の壁になっている石と同じ材質のようだ。
俺は部屋をぐるりと見渡してから、右隣のヤンガスに視線を移した。
ヤンガスは背中を丸めてうなだれていた。
具合が悪いってさっきから言っているが、だんだんひどくなっているように見える。
俺はヤンガスの肩甲骨の間をなるべく静かにさすってやった。
ヤンガス「あにぎ…さわ゛らんでくだぜえでがす。びずっ。」
最後のは鼻水をすする音だ。体は温まってないって、さっきも口にしていたし…
もしかしたらサウナに連れてきたことは間違いだったかも。帰り道で湯冷めして風邪をこじらせたりしたら問題だ。
でも、ヤンガスの体からも汗はどんどん流れている。この明かりではよく見えないが、俺より多いくらいだ。
この汗は気分が悪いから流れているのかもしれない。
ヤンガス、サウナを出ようか。グラッドさんが薬湯を作ってくださってるはずだ。
ヤンガス「あっじも、ぞうおぼっだ(そう思った)ところでげすよ。
このま゛まじゃ、立ち上がる元気もなくしそうで…」
どうもヤンガスの具合はかなりのスピードで悪化しているらしい。
せっかくヤンガスと二人きり、しかもどっちも裸なのに、抱き合えないなんて寂しすぎるよ。
俺がヤンガスの中にぶち込むより先に、まずこの風邪を追っ払わなきゃな。
それじゃあヤンガス、出ようか。それとも…
俺は思いついた。
…それとも、ここで待っていて、俺が薬湯を受け取りに行ってくるかい?
ヤンガスは躊躇しているようだった。それともただ気分が悪くて、頭を動かすのが億劫になっているだけなのかもしれなかったが。
ややあって口を開いた。
ヤンガス「…出ましょうでがすよ。」
ヤンガスは壁とベンチにそれぞれ手を突き、よろけつつも立ち上がった。胸肉のムッチリしたところが光を受けて朱色に光る。
手を貸そうか。
ヤンガス「かたじけねえでがす、あでぃぎ。」
ヤンガスは俺の右肩に左手を置き、右手は俺の右手を掴んで、それなりにしっかりとした足取りで進み始めた。
サウナのドアは目と鼻の先だ。というか、ほんの一歩歩けば俺の左手が届く。
俺は扉を開けた。脱衣室の空気が吹き込んだ。
すると、ヤンガスの両手にいきなり力がこもった。俺は危うく右側にずっこけるところだった。
ヤンガス「…んくしゃんっ!はっくしょい!」
サウナに入る前は蒸し暑いと思っていた脱衣室だが、サウナから出るとなるとやはり涼しい。
ヤンガスがくしゃみを放ったのは、この吹き込んだ涼しい空気に当たったためだ。
ヤンガス「こっぢの部屋は…寒いでげすよ。ぞくぞくっと来たでがす。」
俺の肩と手を掴んだまま、ヤンガスは出ようか出まいか躊躇しているようだ。もちろん俺も出られないままだ。
そうだ、グラッドさんに借りたバスローブがあったろ。あれを羽織ってから出ればいい。
ちょっくら行って取ってこよう。
ヤンガスは俺の体から手を離した。
俺はヤンガスの手の皮膚の触感とぬくもりと力加減をいとおしみつつ、脱衣室の棚を見渡した。
バスローブはすぐに見つかった。それと布のブーツも。
俺はローブと靴を持ってヤンガスのところへ戻った。
ヤンガスはサウナ室の壁に身を潜めるようにして、顔だけ出して俺を眺めている。
あまりのあどけない行動に、俺はもう少しで鼻血を噴出して倒れるところだった。
でも、ここで二人とも倒れるわけにはいかない。
ヤンガス「兄貴には、いづも面倒をかけてばかり゛でがすな。」
ううん、弟分ヤンガスのためならこんなの面倒でもなんでもないさ。
俺はブーツをヤンガスの足元に置くと、ローブを広げた。背中の下側に正体の分かった黄土色のしみがあるが、ここは我慢してもらおう。
ヤンガス「アッシ、自分で羽織れるでげす。そこまで兄貴に手間かけてもらっちゃ気がひけるでがすよ。」
いいのいいの。風邪なんだし。
俺はヤンガスの背中にローブを回した。ヤンガスは俺の腕がぶつからないようにと身をかがめた。
ヤンガス「あの、兄貴…ここで言うのもなんでげすが、兄貴…ビンビンになってるでがすよ。」
言われて思わず俺も手を止めた。そしてヤンガスの視線を追ってみた。
視線の行き先は…そう、俺の股間だった。俺のジュニアが大きくなって、仰角30度といった状態になっていたんだ。
理由は言うまでもないだろう。ヤンガスに会えた嬉しさのあまり、そして二人だけで裸のデートを楽しめたあまりに屹立しちゃってるんだ。
ヤンガスは俺の逸物を見つめながら、体をわなわなと震わせている。
具合が悪いのが主な理由だろうけれど、そのほかにも脳裏に閃いたことがあったのかもしれない。
このジュニアはヤンガスの中を二回くらい覗いているからな。
ま、まあ、今はとにかくサウナを出てグラッドさんの家へ帰ろう。
俺はヤンガスにローブを羽織らせた。
そして、脱衣所の自分の服を脱いだところへ小走りで戻ると、汗もろくに拭わずに服を身につけた。
こりゃ絶対体を冷やして俺もヤンガスから風邪をもらってしまいそうだ、と思いながらね。
ヤンガスのところに戻ってみると、ヤンガスは長すぎるローブの裾と悪戦苦闘しているところだった。
ヤンガス「アッシはローブなんて洒落たもんは着たことねえでげすから。
こんな長えなんて…いやこりゃグラッドのおっさんの背が高いからか?」
ちなみにグラッドさんは俺より多少高いくらいで、さほどののっぽではない。
つまりヤンガスのほうが寸詰まりだってことだ。
ヤンガスはサウナ室の扉の枠にしがみ付くようにして身を支えている。
トーポがやってきて、俺のポケットに這いこんだ。
トーポにはこの脱衣室は蒸し暑かったかもしれない。それとも、火を吐くようなネズミだからこのくらいへっちゃらかな。
そうそう、扉の札も裏返しておかなきゃ。
俺は扉に掛かっている札を返して白の面を出した。
そしてヤンガスの手を取った。
ヤンガス「ひとりで歩け…いや、やっぱり兄貴にすがって行かせてもらうでげす。アッシとしたことがだらしねえ。」
ヤンガスは如何にも情けないといった感じにぼやいたが、俺はそんなことは露ほどにも思ってなかった。
だって、ヤンガスが自分から進んで俺に寄りかかってきてくれるなんて、パラダイスそのものだろ?
服を着ている間にいったんは落ち着いてきた俺の股間だが、ヤンガスの手が俺の肩に掛かったとたんにまた熱く硬くなってしまった。
脱衣所にほかに誰もいないのが幸いだった。
でも、そのうち誰かがまた入ってくるだろう。
ヤンガス「あにぎ、で…出やしょうぜ。アッシ、だんだん目が回ってきて…」
俺はヤンガスの顔を見た。顔色はいつもの健康そうな色と違って、はっきり灰色がかっている。
熱っぽいのか、やたらとぎらぎら光る目が、眼光鋭いいつものヤンガスを思い起こさせて、俺はやっぱりハアハアしてしまった。
じゃあヤンガス、行こう。早く行けばそれだけ早く休める。
地下通路では全く迷わなかった。
壁にゼシカがトイレに行ったときの刻み目があったのが理由のひとつ。
そして、迷いそうな分かれ道に来たとき、ククールの赤い服が見えたのですぐに正しい方向が分かった。
俺たちがグラッドさんの家に戻ると、そこではグラッドさんのほかにククールとゼシカ、それにトロデ王様もおいでになっていた。
王さまが街なかにいるのは珍しいですね。
トロデ王「いくらヌーク草を飲んだとはいえ、さすがに外は寒すぎるわい。
姫は町の裏手の馬車置き場に置いてきておるので、寒い思いはしておらんはずじゃ。
しかし一国の姫ともあろうものが、干草や駄馬どもと一緒の宿とはのう。不憫じゃ。」
さっきククールが部屋の外にいるのを見たけど?
ククール「トロデ王様をお連れしてきたんだ。ちょうどアクトたちが戻ってくるのと一緒だっただけさ。」
グラッドさん「ああ、戻ってきたか。薬湯はできているぞ。
ちょっと待ってくれ、その男、やけに体調が悪そうだな。さっき出て行ったときよりも具合が悪そうだ。」
グラッドさんはヤンガスの汗ばんだ額に手を当てた。ヤンガスは何も言わずされるがままになっている。
グラッドさん「こりゃいかん、すぐに寝床に逆戻りだ。まずはこれを飲みなさい。」
そう言うと、グラッドさんは目の前のテーブルにあった大きな土瓶を掴み、マグカップに中身を注いだ。
不思議なにおいがあたりに立ち込める。これがくだんの薬湯なのか。
ゼシカが立ち上がり、自分が座っていた椅子をヤンガスの尻の後ろに押し動かした。
ヤンガスは椅子を引きずる音を聞いてちらりと後ろを見やったが、何も言わずにそのままその椅子に腰掛けた。
そしてグラッドさんからマグカップを受け取ると、数秒間カップの中を覗いていたが、
やがて口元に持っていくと瞬く間に飲み干してしまった。
ヤンガス「…ふう…」
54 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/08/26(水) 09:14:26 ID:O6O+Wf5FP
4
ヤンガスの顔や目つきにはなんの変化も見られない。
ゼシカ「ヤンガスったら、ものすごくだるそう。このまま旅を続けられるかしら?」
ククール「あの黒犬様がこの近所にいるって証拠もつかめないし、しばらくはオークニスに逗留だな。」
トロデ王「いかんいかん、わしにまで風邪がうつってしまったら、この先の旅路はどうするのじゃ?
ヤンガスよ、責任を持って早く治すのじゃ!」
ヤンガス「無茶でがすよ、そんなん…」
グラッドさん「飲んだならすぐに床に就いたほうがいい。さっきのこっちだ。」
ヤンガスはグラッドさんに肩を押されるままに立ち上がり、たじたじとした足取りで奥の部屋へ入っていった。
というか、連れて行かれた。
トロデ王「わしは馬車に戻っておるぞ。姫が一人で寂しい思いをしとるじゃろうから。」
ククール「あっ、それじゃ俺も失礼する。ここの通路は一人じゃ道が分からなくなりそうだから。」
ゼシカ「私も一緒に出るわ。ククールと同じく、一人だと道に迷いそうだもの。」
ククール「アクト、お前はどうするんだ?俺たちと一緒に宿屋に戻ったほうが、道に迷わずにすむぞ。
それにここにいると、ヤンガスの風邪を貰っちまうかもしれないぜ。」
俺はちょっと迷った。だって、ヤンガスと離れ離れになんかなりたいわけないだろ。
だけど、俺にはククールやゼシカたちと一緒に行ってちょっと取ってくるべき物があった。
うん…分かる人には言わずとも分かるだろうけれど、俺が思い描いているのはヤンガスの服だ。
グラッドさんにバスローブとブーツを貸していただいたんだ、これ以上甘えるのは好ましくない。
オークニスは寒いんだし、もういい加減ちゃんとヤンガスに服を返してやらなくちゃ。
俺は三人と一緒にグラッドさんの家を出ることに決めた。
だが、その前に、ヤンガスがちゃんとベッドに収まっているかどうかを確認しなければ気がすまなかった。
ククール「やれやれ…そんなに心配かよ、あのデブ山賊が。」
俺は隣の部屋を覗いた。
グラッドさんが背無し椅子に座っていた。グラッドさんの前にはベッドがあった。
俺たちがこの家に初めて来たときにヤンガスが寝ていたベッドだ。
ベッドの上は衝立で隠れていて見えないが、グラッドさんはベッドの上をじっと眺めわたしている。
ヤンガスの体調を気遣っているのだな。
グラッドさん「おや?どうしたのかね。この男の風邪が移るといけないよ。
私は風邪が移っても薬があるから問題ないが…。」
俺が覗いているのに気づいて声を掛けてきたグラッドさんに、俺はヤンガスのことが気になるのだとだけ答えた。
グラッドさん「今夜はオークニスに泊まっていくのかね?だったら大丈夫だ。
ヤンガス君の容態だが、明日の朝には旅立てるくらいには良くなっていると保障できるよ。」
それはもちろん俺には嬉しい報告だったが、それでも俺はヤンガスの顔を見ずには戻れなかった。
俺は部屋に入り、衝立の裏を覗いた。グラッドさんはちょっと眉をひそめたが、とくに遮る様子もなく覗かせてくれた。
ヤンガスは、衝立の側に頭を向けて仰向けになっていた。顔が赤い。
衝立の布地のベージュ色が反射しているためか、顔色に黄色がかかっていて、ちょっぴり奇妙な色合いになっていた。
ヤンガスはまだ眠ってはいなかった。人影が来たのに気づき、顎を上げて俺の姿を確認する。
ヤンガス「アッシのがぜがうづるどいがんでがずよ、ずびぶっ…あでぃぎ…」
ヤンガスの目は潤んでいて、そのために表情がいつもの倍増しでエロ可愛くなっていた。
俺はまたもやヤンガスのかわいい場面を見てしまい、股間が半分くらいテント状態になってしまった。
グラッドさんに見られないよう、上着の裾で隠す。トーポが何事かと問いたげにポケットから顔を覗かせる。
それじゃ、ヤンガス。後でまた来るよ。
グラッドさん「後で…とは?何か渡したい物でもあるのかね。」
はい、服を持ってきてやりたいので。
グラッドさん「分かった。しかし長居はさせられないよ。風邪を広げるわけには行かないから。分かったかね?」
了解しました。
表の部屋ではククールとゼシカ、それにトロデ王様。王様は痺れを切らしたのか、やけに地団太を踏んでいる。
トロデ王「こら、アクト!わしらをあまり待たせるでない!ここにおったらあの男の風邪が移ってしまいそうじゃ。
ゲッホンゴッホン、ゲッホンゴッホン。」
王様ったら、そんなわざとらしく咳をしなくたっていいのに…と俺は思ったが、無論のこと口には出さなかった。
ククール「それじゃ、出ようか。」
俺たちはグラッドさんの家を辞した。
トロデ王「道はこっちじゃ。」
角をいくつか曲がりつつ、ずんずん歩いていくと、道すがらの壁に両開きの大きな扉があった。
扉の向こう側からは、まぐさ独特の香ばしいにおいが漏れてくる。
トロデ王「おお、ここじゃここじゃ。姫はこの向こうで待っておるわい。
それではお前たちは宿に向かっておるがよい。向こうの階段を登れば、町の入り口に着くはずじゃ。」
王様って、いったいいつの間にこんなにオークニスの道に詳しくなったんだろう。初めての来訪じゃないのかな?
いや、オークニスに来たことがあるのならあるとはっきり言う王様だし…。
俺はこのトロデ王様の方向感覚の鋭さには舌を巻いてしまうんだ。
王様は扉を押して中に入っていった。馬車置き場の中ほどに、姫様の体と馬車の幌が白く浮き上がって見えた。
ゼシカ「王様は馬車置き場に泊まるつもりなのかしら?ミーティ亜姫を気遣ってのことだとは分かるけれど、
でも王様自身の体だって疲れるだろうし、たまには宿に泊まりに来ないのかしら…。」
ククール「この町はこんな人里離れた所にあるようだが、意外と旅人が多いようだぜ。
何故って、宿屋が大きいからさ。見れば分かる。」
俺たちが町をぐるりと歩いて宿屋にやって来ると、なるほどククールの言うとおりだとわかった。
ククール「さっき王様を迎えに行ったついでに、宿を取っておいたぜ。」
宿の人に案内されて入ってみた部屋は、大きな暖炉のあるこざっぱりとした四人部屋だった。
ククール「ひとつ空くベッドは、王様が来たときに備えて空けとけばいい。」
そう言いながらククールはベッドの上の羽根枕をぽんぽんと叩いてみせる。
ヤンガスのことは考えてなかったというわけか。
部屋には大きい袋もちゃんと持ってきてあった。
俺は袋の口を開けて中を見た。いつものアイテムに交じって、ヤンガスの衣類一式が入っていた。
ライドンの塔で脱がせたまま入れっぱなしにしていたものだ。
俺は袋の中のヤンガスの衣類一式を取り出して調べる。
かぼちゃズボン、靴、だんびら、腰帯、毛皮のチョッキ、とげとげ帽子、ポーチ、腕輪。
ステテコパンツは、俺が破いたほうのはパルミドで失くしてしまったが、代わりに錬金でこしらえたのがあった。
俺はヤンガスの装備品をひとまとめにすると、部屋から出ようとした。
ゼシカ「どこに行くの?ヤンガスのところかしら。」
ククール「どうしてヤンガスの服が大きな袋に入ってるんだか分からねえんだがな…。
俺が死んでいる間に海にでも行って泳いできたのか?パルミド近辺は、海に限って言えば綺麗だからな。」
ヤンガスの服がここにあるのは、言うまでもなく俺がヤンガスに与える罰としてすっぽんぽんに剥いたからだ。
俺はヤンガスのムチムチしたケツを思い浮かべながら、ククールとゼシカにはでたらめを答えておいた。
リーザスの塔で濡れたものだから、脱がせて乾かしたんだ、と。
ククール「どうだかなあ。」
しかしククールもそれ以上は追究してこなかった。ゼシカも言及しなかった。
俺はヤンガスの服を抱えなおして、部屋を出た。
階段を下りて、トロデ王様とミーティア姫様がいる馬車置き場の前を通り、俺はグラッドさんの家へ進む。
道は分かりにくいが、慣れというものはすごい。全く迷うことなく、俺はグラッドさん宅に着いてしまった。
玄関の扉は閉まっている。俺はノックした。
答えはなかったが、中には誰かがいるような気配がする。
グラッドさんか、ヤンガスか、または別のお客さんがいるのだろう。
俺はおもむろにドアを開けた。中から、暖炉で暖まった空気が、薬草のにおいを交えてふんわりと漂い出てきた。
こんにちは、グラッドさんはご在宅ですか?
返事は無いが、奥の間に人がいる音が聞こえた。低い話し声と衣擦れの音だった。
奥の間に通じるドアは少しだけ開いている。
俺がそのドアを開こうとしたとき、やや荒い男の声がした。グラッドさんの声でも、ヤンガスの声でもなかった。
患者さんがいるのかな?と俺は思い、ドアを押そうとした手を止めた。診察中に邪魔立てするわけにはいかない。
第三の男の声はこんなことを言っていた。
*「…ここに当ててみたらぐっと具合が良くなるだろうって、わしは思ってるんだ。
グラッド、どうしてそこの所でうなずいてくれないんだ?」
いくぶん苛立ったような声音だった。俺がいま失礼をするわけにいかないと考えたのは、上に述べたとおりだ。
当てるということは、おおかた湿布か膏薬の類なのだろう。吸い玉かもしれない。
俺はテーブルのそばの椅子に腰掛けて待つことにした。椅子は俺たち四人が部屋を出たときそのままの配列で並んでいた。
待つ間する事が無いので、奥からもれ聞こえる会話を聞くともなしに聞いてしまう。
落ち着いた弱い声がした。これはグラッドさんが声を潜めて話しているのだ。
言葉そのものは聞き取れなかったが、声の抑揚からして相手をなだめているようだった。
*「しかしこういう…は滅多にないぞ。わしが言うのだから…」
もう一人の男の言葉は、肝心の部分が聞き取りにくい。でも、声の調子だと、グラッドさんを説得しているようだ。
グラッドさん「そんな行為に私が走れるわけないだろう!…いや、ここで声を荒げるのはよくない。
患者が……」
あとは聞き取れなかった。
ずっと待ちっぱなしも退屈だ。それに時間を無駄に潰しているようにも思えてしまう。
だいたい、肝腎のヤンガスに会えないなんて、俺にとっちゃむごい仕打ちに近い。近すぎる。
グラッドさんとお客さん又は患者さんが取り込み中なのは理解したが、それでも俺はヤンガスの顔を見たかった。
俺は椅子から立ち上がり、ヤンガスの装備品一式をまとめて持ち直し、奥の間へのドアへと進んだ。
そしてノックした。
だが、同時に聞こえたこんな言葉に、俺のノックの音はかき消されてしまった。
グラッドさん「いかん!いかん!この家を何だと思っているんだ!?
だいたい、その男には連れの人だっているんだ、きみがどうこうして良いなどという理屈は通らないぞ。」
まさかこのタイミングで叫び声が聞こえるとは予想だにしてなかったし、それに内容も頓狂だったものだから、
俺は立ちすくんでしまった。
*「お前だってまんざら手を延べたくないわけでもあるまい、グラッド。だから山の上の家を離れて町に来たんだろう?
薬師は人の多いところにいるべきだとか、新しい薬草を育てるためだとか何とか理屈をつけてな…。
お袋さんにだって話は聞いてる。こないだお会いしたときも、いつ嫁を娶るのかと気にしていたぞ。」
グラッドさん「なんて事を母に…」
*「仕方なかろう。わしだって職業柄、あの場所はよく通るし、お前のお袋さんにもご厄介になっている。
しぜん世間話の二つや三つは耳に入っちまうというものさ。」
グラッドさんの母親というと、あのメディ婆さんのことだ。暖かくて気持ちの良い家だった。
あの家は、前を通る旅人がよく止めてもらうという話だった。
そうすると、この部屋の中にいる客は、あそこをよく通る人なんだな。
あの道を歩いていく人はほとんどいないだろうから、馬車を使う仕事の人、つまり商人や御者なのだろう。
俺の頭はフル回転して、一瞬でここまでを考え付いた。
中で硬いものが激しく倒れる音がした。硬いわりに軽い音だから、椅子のようだ。
俺は、さっきヤンガスがトイレ代わりにした壷のことを思い出し、あれが割れないようにと願ってしまった。
グラッドさん「やめたまえ!兵士を呼ぶぞ!伝声管だってあるんだからな!」
そんな物あったのか。さすがはグラッドさんの家だ。
…と、こんな事に気を回している場合ではなかった。
なぜなら、中ではあの耳慣れた声、俺の愛してやまないヤンガスのうめき声がしていたからだ。
しかも一回ではない。やけに長く続く。
グラッドさんの声までがそれに覆い被さってきた。
グラッドさん「わっ、わっ!すぐに離れろ!患者には休息が必要なんだ!」
*「体を動かせば温まるさ!」
それから、俺の耳の底にしっかりこびりついているあの声色が、ドアの向こうからはじけ飛んできた。
ヤンガス「やぁぁぁぁ〜めえぇぇぇぇ〜ろおぉぉぉぉ〜〜〜!!きざまぁ〜〜!」
グラッドさんと怪しい客のやり取りに気持ちを奪われていた俺だったが、このいとしい声のおかげで意識が一気に清明になった。
ヤンガスが怪しい客に襲われているに違いない。
俺は、腕からこぼれそうになっていたヤンガスの服を抱えなおし、息を深く吸い込むと、ドアを押した。
ドアは最初からわずかに開いていたわけだから、なんの抵抗もなくいっぱいに開いた。
わっふるわっふる
暖炉の火でほんわりと暖かい部屋。壁材のレンガの色の赤みのおかげで、目にも暖かさを感じさせてくれる。
こざっぱりとした部屋には、テーブルと壁の袋、それに衣桁。
部屋のやや奥には本棚が四つくらい立っていて、その向かいの壁には布張りの衝立がある。
衝立の、俺から見て反対側にはベッドがあるはずなんだ。俺の大好きなヤンガスが、横になって風邪をいたわっているベッドが。
いま、その衝立の陰から、男の人の体が見える。
というか、顔だけが隠れた状態で、ほぼ全身が見えている。
五分袖のシャツと薄手のズボンに靴だけの姿だが、髪の毛が黒くて硬そうだから、あれはグラッドさんだ。
グラッドさんは引っ張っている。何を引っ張っているのかは衝立の陰で視線が届かない。
だが、そんなことは状況から察することが出来る。
グラッドさんは例の客の男を引っ張っているんだ。
それも、ヤンガスから引き離すために、だ。
客の男がどうしてヤンガスを襲うのかは分からない。もしかして俺のようにヤンガスに欲情してるのかもしれない。
俺は大股で跳んでいった。ヤンガスを守らなくちゃ。
部屋の奥のグラッドさんの脇まで六歩。
グラッドさんは、自分のそばに黄色いコートの若者がやって来たことに、はらわたがひっくり返るほど驚いたようだ。
グラッドさん「君は…アクト君と言ったかな?悪いときに戻ってこられてしまったものだ。」
額に手を当てて首を振りつつ、グラッドさんはため息混じりに嘆く。
シャツから覗き見える腕の筋肉が逞しい。
さっきはコートを羽織っていたから体の線が見えなかったが、いまこの軽装を見るとかなりムキムキだ。
俺はグラッドさんの脇から、衝立の陰になっているベッドの上を見た。
と言うか、それを優先的に見る目的で来たんだから、グラッドさんの隣に来た時点ですでに目に入っていたんだけど。
ベッドの上にいたのは、見知らぬ人物…やや大柄で肩幅も広いがっちりした男だった。
黒い髪は普段は撫でつけてあるようだが、今は乱れてばらけている。
濃い眉に、中途半端に刈り込んだフルフェイス髭。服装はシャツ、サッシュ、ズボンで、グラッドさんと大して変わらない。
おっさんなのに、サッシュはコスモスピンク色だった。その色がやけに俺の目にこびりついてしまった。
見知らぬ人物なのだが、どこかで見かけたような気のする男だった。
客の男は、うつ伏せになってもがくヤンガスを組み敷いている。ヤンガスはもちろん全裸だ。
足を振り上げて男の背中を蹴りつけようとしているが、男がヤンガスの太腿に足を乗っけているので、
膝下しか挙げることができず、男の尻にも届かない。
ヤンガスはもちろん必死だ。だけど風邪のせいだろうか、身のこなしが緩慢だ。
ヤンガス「ぎっ、ぎざばっ(貴様っ)!おでぃやがで(降りやがれ)!」
それからヤンガスは、この部屋に四人目が来たことにやっと気が付いたらしく、目線を上げて俺のほうを見た。
ヤンガス「あ…あでぃぎでげすか?」
客の男がヤンガスの頭をつかんでいるので、ヤンガスは俺の顔を見上げることもできない。
俺は、ここで今なにごとが起こっているのかを問いただすのが、俺の役割だと判断した。
そこで、いちばん冷静に話してくれそうなグラッドさんをメインにして、三人に質問した。
こりゃいったい何をしてるところなのか、詳しく説明を求めます、と。
グラッドさんは明らかに狼狽していた。
俺が服を持って戻ってくることはあらかじめ告げていたにもかかわらず、こういうシチュエーションに陥ってしまったことは、
グラッドさんにとってみれば予想外の出来事だったようだ。
グラッドさん「い、いや…もっと遅くなってから戻ってくるのかと…きみの友達と一緒にくつろいだりして。」
ええっと、まあ、グラッドさんのお考えはもちろん分かりますけれど…それより今知りたいのは、この俺たちの目の前の出来事。
ヤンガスが、見知らぬ人に組み敷かれている理由を教えてほしいんです。
正直なところ、今の俺はいらいらしていた。
洞窟の奥でグラッドさんに会ったとき、それにヤンガスの治療をしていたとき、その様子を見て
この人は理性的でしっかりした人格を持っているぞ、どこかの王様(失礼)とは格が違う、
学ぶべきところがたくさんある人だ、とそう感じ、ひそかに尊敬もしたものだ。
だけど今のグラッドさんはなんとも煮え切らない態度だ。
俺は既にこのとんでもない場面を見てしまったのだし、今更ごまかすのは不可能なのに。
それだったら、この状況の意味を的確に説明してくれれば良いだけじゃないか。
客の男「グラッド、なんだったら、わしから話そうかい。」
グラッドさん「いや、それはさすがによしてくれ。
…すまんが、アクト君。表の部屋で話そう。ニズも降りて、来てくれたまえ。」
この客の名前はニズというようだ。変わった名前だな。グラッドさんとは旧知らしいけど。
ニズさんは、体の大きさのわりには軽々と、ヤンガスの体から飛び降りた。
ヤンガスは、疲れきった様子を全身から滲ませ、ベッドにそのまま突っ伏してしまった。
俺はヤンガスに声を掛けたが、ヤンガスは首をわずかにうごめかすばかりで、言葉を返してはくれなかった。
ニズさん「この男の知り合いもこの町にいたのか…。」
グラッドさん「先に言ったろう、連れの人たちが来たんだと。」
そう言いながらグラッドさんはヤンガスに布団を掛けてやっていた。
俺たち三人は表の広い部屋に移動した。先頭がグラッドさんで、それからニズさん、俺の順だ。
俺がヤンガスの服を抱えたままなのを見て、グラッドさんは壁際の空いた椅子を示してくれた。
その椅子に俺はヤンガスの服を置かせてもらった。
それから俺たちはテーブルの周りの椅子に腰掛けた。グラッドさんはまず俺に話しかける。
グラッドさん「さてと…君たちには洞窟で世話になったことは感謝しているが、
まるでこれでは恩を仇で返しているように思われるだろうな。それでも仕方があるまい。」
いえ、俺はむしろヤンガスのおいしい体が見られて内心喜んでいたのですが…とはさすがに俺も口には出さなかった。
グラッドさん「まずは互いの紹介だな。こちらはアクト君。隣の部屋で寝ているヤンガス君の友人だそうだ。
そしてこちらはニズ君。私の旧知で、荷馬車の御者だ。住んでいるのはパルミドだということだ。」
ああ、だからさっき、どこかで見かけた顔だと思ったんだな。パルミドの住人独特のオーラが漂っているからだ。
俺はニズさんに初めましての挨拶をした。ヤンガスを含めた五人で旅をしていることも話した。
ニズさん「こちらこそよろしく。わしはニゼウィドというが、名が長いのでニズと縮めて呼んでくれ。
いまグラッドが言ったように、パルミドとオークニスの間の交易品を輸送している馬車の御者だ。」
グラッドさん「挨拶は済んだようだな。では話に入ろう。
手っ取り早く言ってしまえば、ニズ君はヤンガス君の精液を搾るところだったんだ。」
うん、ここでかっと上せちゃいけないぞ、アクト。話は最後まで聞かなくちゃ。
それで、どういう理由で搾る気だったんですか?
グラッドさん「うん。それがな…ここオークニスは、見てのとおり雪山に閉ざされたただひとつの町だ。」
ニズさん「わしが話したほうがよさそうだな…」
グラッドさん「黙っててくれないか。
…それで、アクト君、きみも知っていると思うが、人の出入りが少ない地域に何世代も暮らしていると、
やがて血が濃くなってしまうものなんだ。」
周りの人たちがみんな血縁関係になってしまって、ちゃんとした子供ができなくなるとか、いろいろと不都合があるそうですね。
グラッドさん「そのとおりだ。そこで、この町では旅の男性からときどき子種を提供してもらってきたんだが…」
ニズさん「わしもしてきた。十回は下らないな。」
はいはい、そこ。グラッドさんの話の腰を折らないでください。
グラッドさん「…なかなか最近は提供してくれる人がいなくってな。」
旅人が減ってきたというわけですか。
グラッドさん「いや、それも問題の一つなのだが、むしろ深刻なのは、同じ人ばかりがやってくるようになったことなんだ。」
今の時勢、魔物が凶暴化してきてますからね。強い人でないと長旅に出るのは困難なのでしょうね。
グラッドさん「それなんだよ、原因は。おまけに、最近はやたらと凶暴化したオオカミの群れが出没するようになったとも言うからな。」
そんな中をよくグラッドさんはあんな北の洞窟にまで行けたものですね。
グラッドさん「ああ、それは、母親から貰った魔除けの護符があるからだ。かなり強い魔物でも近づくことはできないんだ。
さて話が脇道に逸れてしまったようだが…そういう次第で、見知らぬ旅人がこの町に来ることがめっきり減ってしまったのだ。」
そこに現れたのがヤンガスというわけですか。
グラッドさん「うん。だがあのとおり、ヤンガス君は風邪を引いていて、とても子種をくれと頼めるような状態ではない。
それに、もし風邪でなくとも、子種をくれと言われたヤンガス君がどう答えるかは分からないからな。
断られたらこちらも引き下がるしかない。無理強いはできないから。」
ニズさん「いやいやグラッド、そんなんだからこの町は人が減る一方なんだぞ。」
ニズさんの口の挟み方はかなり唐突だ。
この二人、どこでどのようにして知り合ったんだろう。普通なら友人にはなりそうにもない組み合わせなんだ。
俺とヤンガスも、普通なら兄弟分になったりなんかしそうにないんだけど…あの吊り橋事件のおかげだよな。
ニズさん「風邪を引いてるくらいが何だ、むしろ男は風邪のときがいちばんいい種を出せるんだ、と
わしはグラッドを説得させようとしたんだ。」
グラッドさん「なにが説得だ。ただの口車だったじゃないか。あんな言葉に騙される人はいないぞ。
だいたい風邪のときにいい種が出るというのは俗説だ。寝てばかりでする事がほかに無いから、自慰に励むというだけだ。」
ククールだったらこの話を聞いて乗らないわけはないな…と俺は思いながら、二人に尋ねた。
子種、子種とおっしゃっていますが、子供を宿す女性のほうはいるんですか?
グラッドさんとニズさんは、二人揃ってうなずいた。
グラッドさん「ああ、それはいるとも。」
ニズさん「なんだったら、あんたが娘さんを掴まえて、仕込んじゃってもいいんだぜ、旅の坊や。」
俺がこのニズさんの台詞にかちんと来たのは言うまでもない。
だって俺は女性に仕込みたいと思ったことなんてないぜ。俺が仕込みたいのはヤンガスだ。
もう二回くらいは仕込んだけどさ…。
もっとも、その辺の状況をお二人が知っているはずはないから、俺はどうこう言うのは抑えた。
でも子供を宿せるのはどうしたって女性しかいない。俺とヤンガスの間には子供はできないよなあ。
それはそれで、子供のできる心配なんて一切せずにたっぷり楽しめる利点はあるけれど。
俺は、ニズさんがテーブルの上に載せている右手に目をやった。その手にはガラスの細い瓶のような容器が握られている。
おそらく、さっきヤンガスの上にまたがっていた時から手に握っていたものだろう。
そしてその容器は、ヤンガスの白い汁を搾って入れるために使うつもりでいたのだろう。
でも、さっきのヤンガスはうつ伏せだった。あれではどうしたって珍棒はしごけないから、精液も取りようがない。
それにもかかわらずヤンガスを押さえつけていたニズさんのおっちょこちょいぶりに、俺はなんとなく気分が晴れるような気がした。
グラッドさん「さて話はこんなところだ。何か詳しく聞きたいことはないかな。」
さっき狼狽していたときと比べて、グラッドさんの表情は至極すっきりしたものになっていた。
もっとも、元の容貌がかなり濃い人だから、すっきりしたのかどうか一目では判別しがたいんだけれど。
俺は、ヤンガスは風邪じゃなくてもたぶん種を取られることを拒否するだろうと言った。
俺自身も取られるのは願い下げだ。だけど、俺たちの連れの銀髪の若者だったら、喜んで提供してくれるかもしれません。
グラッドさん「あの背の高い若者かね。風貌も良いし、女性たちのほうから進んで身を預けるかもしれないな。」
ニズさん「ま、お前には興味の無いことだろうな、グラッド。」
いきなりニズさんが言い出し、にやりと微笑んだ。並びは整っているが黄ばみかけた歯の列が見えた。
グラッドさん「何を言い出すんだ…」
ニズさん「わしがグラッドと知り合ったのは、何年か前に、この町に来て風邪にやられちまったときのことなんだ。」
突如としてニズさんが物語を切り出した。ある意味トロデ王様よりも我侭そうだな、この人。
ニズさん「わしもその当時はヌーク草なんて珍しいものは知らなかった。今でも滅多に手に入らないがな。
この町の宿屋で臥せっていたとき、宿の主人にグラッドのことを教えてもらった。案内までしてくれたんだ。」
ニズさんの瞳は、急に夢想する時の目つきになった。それからまた急に普通の目つきに戻って話を続けた。
一方のグラッドさんはといえば、濃過ぎたお茶でも飲んだときのような顔をして、俺とニズさんとに交互に目を向けている。
ニズさん「グラッドは当時から腕の良い薬師だったな。今ほどではないにせよ。
わしはグラッドに薬を作ってもらい、それを飲んだ。じきに眠くなったので、グラッドに案内されたベッドに横になった。」
話があらぬ方向に向かっているような気がする。
ニズさん「ふと目が覚めると、グラッドがわしの体の汗をぬぐっていたんだ。薬師だから、当然の行動だとは思っていた。
だが、汗をぬぐい終えても、わしに服を着せたり布団を掛けたりはしてくれなかった。
代わりにじっとわしの体を見下ろしていたんだよ…」
グラッドさんは、今度は口いっぱいに塩でも頬張ったかのような顔つきになった。
それでもニズさんの話を遮らないのは、大人としてのたしなみか、それとも中断させるのは無意味と判断してのことなのか、
いまいち理由がつかみかねた。
ニズさん「そこでわしは、まず尋ねたのさ。『わしの体がどうかしましたか?』と。
そうしたら、グラッドは、わしが目覚めているとは気が付かなかったとみえて、かなり驚いていた。
だがそのうち落ち着いたらしく、言ったんだ。『逞しい体つきをしていますね』とさ。
その声付きに、わしはある要素を感じた。わしと相通ずるある深い要素だ。
また、グラッドはその頃とっくにいい年をしていたのに、家の中には全く女っ気というものがなかった。
そこで、わしは下穿きをそっとずらして、男のモノが見えるようにしつつ、言ったのさ。
『こっちだって逞しいものでよ。男同士なんだし、恥ずかしいこたあありませんや。』
そしたらグラッドのやつ、むしゃぶりつくように手を伸ばしてきたもんだ。
わしは眠かったし、風邪で体が重かったしで、グラッドのするままに任せていた。とっくに体を触られてたわけだからな。
そのうちにグラッドがまた胸に手を伸ばしてきたんで、わしはそっとその手を掴んでやった。
グラッドは初めはびくっとしたが、そのままわしに引きずられるように一緒のベッドに入り込んできたというわけだ。」
グラッドさん「あのときは、風邪が移らないかと冷や冷やしどおしだったものだ。」
グラッドさんはうなずきながら合いの手を入れた。その顔と声は、いつの間にか平常の様子に戻っていた。
ニズさん「そしてそのまま、男二人が一つのベッドで朝を迎えたってわけだ。」
なーんだ、途中の話は省略か。さぞかし激しく突いたり受けたりの行為があったんだろうに。
それとも抱き合ったまま寝ただけ?
…おっと、危うくニズさんの話に惑わされるところだった。
グラッドさんもニズさんも、俺同様に男志向であることは分かったが、だからってヤンガスにのしかかってよいわけはない。
だいたいヤンガスは俺を受け入れるためにいるようなものだ。俺専用なんだ。
まずそこははっきりさせなくちゃいけない。
ニズさんはヤンガスをどうしたかったのか。種を採りたかっただけなのか、それとも体を結びたかったのか。
グラッドさん「そういえば、ニズ、お前があのヤンガスという男を見たとき、驚いてたな。」
ニズさん「ヤンガスはわしと同じパルミドの出身だ。腕っこきの山賊で鳴らしていたんだが、いつだったか足を洗うと言ってよう…
それがこないだひょっこりパルミドに帰ってきたらしいんだ。」
多分、この間俺たちがパルミドで襲われて、刺される殴られる蹴られる挿入されるで傷だらけの散々な、
でもヤンガスのエッチな姿が拝めて俺的には眼福ハアハアな目に遭ったときのことだろう。
わっふるわっふる
第225回ということは、15×15ということか。
平方数の好きな私にとって、この数字は縁起の良さを感じさせるものです。
ニズさん「まさか、そのヤンガスに、パルミドからこんなに離れた場所で会うことになるとは思ってもみなかったからな。」
グラッドさん「それもそうだろうな。」
ニズさん「どうしてオークニスなんぞにいるのかと訝ったが、さっきの話を聞いて合点が行ったよ。
ほかの人と旅をしていたとは思わなかった。一人旅を好んだ昔のヤンガスとは大違いだな。」
このひと…ニズさんは、ヤンガスの盗賊時代の裏話をいろいろと知っていそうだ。同郷のよしみというやつか。
ヤンガスのパルミド時代の話をいろいろと聞きたくもあったが、
なにより今は、ニズさんがさっきヤンガスの汁を搾る気だったのかどうかを聞き出すのが肝腎だ。
ニズさんのその右手の瓶は何をするための物なのか。
ニズさん「このガラスチューブかい?これはあのヤンガスの汁を搾り取って入れるためのものだ。
さっきも見てのとおり、暴れるし、仰向けになってはくれないしで、ちっとも採れなかったがな。」
俺だったらもっと上手に搾れるかもしれない…と言おうと思ったが、さすがにそれは憚られた。
隣の部屋でヤンガスのくしゃみがした。まず一回、一瞬の間を置いてもう一回。
グラッドさん「あれを聞きたまえ、さっき暴れさせすぎたから風邪がぶり返したのかもしれないぞ。」
ニズさん「そんなこたあなかろう、わしはヤンガスをよく知っている。ああいうのを鬼の霍乱というんだろうな。」
俺は肝腎の事がなかなか聞き出せなくて落ち着かないままに、視線を脇に振った。
壁際の椅子の上に載せているヤンガスの着衣一式が見えた。
これをヤンガスの元に届けるのが本来の目的だったはずなのに、ニズさんのおかげで、グラッドさんの男性ラブな人柄を知ってしまった。
これって、得をしたと解釈していいのかな?
俺はヤンガスの服をまず置いてきてやることにした。
自分の意思をまずはグラッドさんに伝えなければならない。
グラッドさん「ああ、置いてくるのははよいが、あまり長居はしてはいかん。風邪がうつるといけないからね。
そうそう、ついでに何か食べたいものがあるか、ヤンガス君に聞いてきてくれないか。
きみの言うことなら耳を貸すようだから。」
ニズさんは中途半端にニヤけた表情をしている。この人はヤンガスのことをどう受け止めているんだろう。
友達か、ただの知り合いか、不快な相手か、それともザー汁生産工房として見ているのか。
俺はヤンガスの服を取り上げると、隣の部屋へ続くドアを開けた。ドアは半開きになっていた。
ドアが半開きなのは向こうの部屋とこちらの部屋の暖かさを同じに保つためらしい。
暖炉はどちらの部屋にもあるのだが、奥の部屋の暖炉は薪がだいぶ燃え切っていて、火も小さくなっている。
それでも部屋はほんわりと暖かい。
俺は衝立の後ろを覗いた。ヤンガスが仰向けになって横たわっていた。布団からは顔だけが出ている。
ヤンガス「あにぎ…でげすか?その匂いは兄貴でげすな。」
匂いで人を判別するあたり、さすがはヤンガスだ。宝の匂いの特技は伊達じゃない。
俺はヤンガスに、ヤンガスの服を持ってきてやったことを告げた。
ヤンガス「もう、服を着ていいんでげすか…?」
まだグラッドさんにはなんとも言われていないよ。
ヤンガス「そっぢの意味じゃなくて、あのグラッドのおっさんのことじゃなくて…アニギはもうアッシを許してくれてるんでげすか?」
思わぬ話だった。
たしかに、俺がヤンガスの服をひん剥いたのは、ククールを死なせた罰としてのことだ。
でももうククールは無事に生き返っているし、それに寒いオークニスで服無しで過ごさせるわけにはいかない。
だからもうとっくに許している。
それに無事出会えたことは何より嬉しいから。
ヤンガス「ほっ…でがす。」
そうそう、グラッドさんが、何か食べたいものはないかって。
ヤンガス「パルミドであんな目に遭って以来、下剤と薬湯以外には、水一滴飲んでねえでがす。
こんなひもじい思いは、兄貴とおっさんに出会ったあの橋のとぎ以来…は、はぐぢょんっ!!」
ヤンガスは大きなくしゃみを放つと、毛布の中に身を縮こまらせた。
このぶんだと何でも食いそうだな。
ヤンガス「焼肉が食いてえでげすよ。たらふく。食える物なら何だって大歓迎でがす。
アッシの腹…減りすぎてぐうとも言わねえでげすぅ。」
グラッドさんにヤンガスの希望を伝えてこよう。
俺はヤンガスの服をベッド脇のスツールに置いた。
そして顔を上げて、あれっと思った。ドアの隙間から人が覗いていたから。
もちろんそれはグラッドさんだった。
グラッドさん「アクト君、ヤンガス君の希望は聞いてくれたかい?…ふむ、焼肉か。
体調の悪いときにあまり食べさせたくはないのだが、食べさせなければ多分駄々をこねてくるだろう。」
ニズさん「ヤンガスは大食らいだからな。」
グラッドさん「なんだ、ニズ。…いま我が家には肉がないので買ってこなければならない。
すまないが、アクト君。しばらく留守番を頼まれてくれるかな。」
反論する理由は俺にはない。もちろん引き受けた。
グラッドさん「用事が済んだのなら、早くこの部屋を出たほうがいい。風邪がうつらないようにな。」
グラッドさんの考え方は至極もっともなのだが、俺はヤンガスと俺の仲をグラッドさんが裂きたいのではないかと邪推してしまう。
それでも、この場は黙って部屋から出ることにした。
ヤンガス、しっかり休んでしっかり治せよ。
ニズさん「それじゃわしもグラッドと一緒に買い物に出るとすっか。」
二人は部屋着のうえにコートを着込むと、外の廊下へ続くドアを開けて出て行った。
見るからに仲睦まじそうだ。う、羨ましい…。
俺は一人きりになった部屋の中を見渡した。
この部屋の暖炉は、マントルピースがないので暖炉というよりは囲炉裏に近い。火が盛んに燃えている。
大鍋が掛けられていて、薬草の独特な、でもなんだか心地よい匂いがする。
独りきりになるといろいろなことに気が付くものだ。さっきまではこの匂いには気づかなかったのに。
俺は奥の間を覗いた。ヤンガスの服がさっき俺が置いたままになっているのが見えた。
そして衝立の陰からヤンガスの顔が覗いた。
そのまま見ているうちに、衝立の陰からひょこひょこと肩が、腕が、胸が出てきて、やがて脚まで現れ、丸のままのヤンガスが床に立ち上がった。
ヤンガス「あ、あでぃぎっ…」
ヤンガスは俺の姿を認めると、すっぽんぽんのままこっちを向いた。
股間も隠さないままだったので、ヤンガスの縮み上がった腸詰がもろに見えた。
俺のテンションが七か八くらい上がったのは言うまでもない。
ヤンガス「グラッドのお゛っさんには悪いが、ここから逃げ出しやしょうぜ。早いとこ、今のうちに゛。」
えっ、どうして?せっかく食事までさせてくれるとおっしゃってるのに。そうか、ニズさんを避けたいのか。
ヤンガス「あの゛ニゼウィドの奴…よりにもよってこの家に来やがらねえでもいいのに゛。
あいつをパルミドに返さねえで、いまこの゛町で片付けちま゛いたいところなんでげすが、そうもいかねえ。
グラッドのおっさんは事情を知るはずがねえでがすから、アッシがさばいだら(騒いだら)兵士に引き渡そうとしまさあな。」
もし差し支えなかったら、そのあたりの事情をよく知りたい。いまは二人とも出かけている。
俺はヤンガスとニズさんの関係をいろいろ連想して、性的な意味で興奮してしまった。
ヤンガス「あでぃぎ、顔が赤いですぜ。アッシの風邪がうづっだかも゛でがす。ずび…」
まあ、まずは座って、座って。水くらいなら汲んできてやるから。
俺はヤンガスを押してベッドに座らせた。ヤンガスは抵抗したが、あまり力が入らないらしく、俺に負けてベッドに腰掛けた。
俺はベッドに掛かっていたシーツを一枚取ると、ヤンガスの胴体に巻きつけた。これで体を冷やさないで済む。
ニズさんとヤンガスの関係が詳しく知りたいから、話してもらいたいんだ。
ヤンガス「そ、それ゛は…」
ヤンガスは躊躇している。俺にも話せないような関係があったことは確実だ。
ニズさんは、ただヤンガスと同郷というだけの、雄種搾りの小父さんじゃなかったってことか?
俺はヤンガスの左脇に座った。ヤンガスの肩に手を回し、身をぴったり引き寄せた。
さっきサウナでできなかった行動を、いまこの場所でなら出来るかもしれないという淡い期待を抱いて。
それに、ヤンガスの話もじっくり聞きたかった。
そういえば、ヤンガスがパルミドから運ばれてグラッドさんの家まで搬送されたときの話もまだ聞いていなかった。
蝋で固められていたときはどんな気分だった?風邪を引いたのはやっぱり寒さのため?
いろいろ聞きたかったが、ヤンガスの、熱で異常に輝いている上に逃げたくてそわそわしている目つきを見ると、
自分のほうから話を切り出すのはどうにも気が引けた。
ヤンガス「ニゼウィドは奴隷商人でがす。」
こちらの心が話を聴く準備ができてなかったので、ヤンガスの言葉は危うく俺の耳を素通りしていくところだった。
ん、なんだって?ドレイショーニン?
ヤンガス「パルミドの物乞い通りあ゛たりで食い詰めた奴をうま゛くたぶらかして、例の闇商人の店で売るんでさ。
だが、やってる事が事なだけに゛、それをばらすような事は絶対にしねえでがすし、そん事を知っでる奴も殆どいやしねえ。
アッシが何で知っでるかっていえば…」
それは察しが付く。ヤンガスもあの店の常連だったからだろ。
ヤンガス「んでがす。」
俺がヤンガスを引き寄せているにもかかわらず、ヤンガスは抵抗の様子を微塵も表さなかった。
ヤンガスの体の熱がシーツ越しに俺の腕と脇腹に伝わってくる。
ヤンガスの伸びかけた無精髭が、ヤンガスのエロ可愛さをいつにも増して引き立てていた。
ヤンガス「…三回くらいでげすか、あいつとあそこで出会ったのは。」
奴隷にしようとする人間を店に連れ込むのは、おおかた夜中や未明だろう。
そんな時間にヤンガスも店に来てたんだ。さすがは元大盗賊。
ヤンガス「…いんや、じつは真昼間な゛んでさ。そこがあいつの…ニゼウィドの、よく出来たとごろな゛んでげす。」
よく出来たって、どういうこと?
ヤンガス「あの周りは夜中でも゛意外と人が多くで、騒ぎがあったら、シュージンのキョーミとや゛らを惹いて、
い゛くらパルミドとはいえ、何か問題が起きていることがバレちまうでげす。
昼間なら騒いだところで、あ゛の町でげすから、大して気に゛掛けるやつもいねえ。
それにあの店の出入り口は酒場だから、昼は人がほとんどいねえでげすよ。
アッシも大抵はひるま゛に出入りしてやした。」
ヤンガスの顔が赤い。熱のせいなのか、話をしているからなのか、それとも明かりのためなのかは判別しがたかった。
ともかく、ニズさんとはあの闇商人の店で知り合ったわけだな。
ヤンガス「…それで、アッシがあそこでニゼウィドと会うたんびに゛、あいづは誰か売り物にする男を連れてたでがす。
連れ込むときは酒に眠り薬を入れて寝かせてやしたが、いちどだけそれが効かなかったことがあったみてえで、
あの店で大暴れされてや゛したでがす。」
その連れ込まれた男は無事に逃げ出せたのかな。
ヤンガスはうなずいた。
ヤンガス「ここまでは兄貴に事情を知ってもらうための説明でさ。この男のことで、ニゼウィドはアッシを憎んでるはずでがす。
じつはアッシがその゛男を逃がしたんでげすよ゛…。」
なるほど、それはニズさんが怒るはずだ。それでも、何年前だか知らないが未だに憎んでるわけ?
ヤンガス「その男、そのまんまパルミドから逃げちまいやしたが、逃げる前にあちこちにニゼウィドの売り物のことを言いふらしたんでがす。
おかげでニゼウィドはそのあとしばらく暮らしが立ち行かなくなったようですぜ。
男がいな゛くなっちまったんで、やつの怒りはそのままアッシに向け゛られたんでがす。」
それでヤンガスは何もされなかったわけ?
ヤンガス「ちょうどアッシも山賊家業から足を洗おうと思っでだ矢先のことでがしたから。
だから男を助けるなんてアッシら゛しくもねえ行動に出られたわげでがずよ。」
この話はグラッドさんが知っていることはなさそうだ。
もしニズさんの正体をグラッドさんが知っていたら、あの人の性格では、ニズさんを友人として選ばないだろうから。
でも、だったらヤンガスが逃げたりせずに、ここで正々堂々と勝負すればいいんじゃないの?
だいいちニズさんだって、グラッドさんの見ている前でヤンガスを惨めな目に遭わせたりはしないだろう。
ヤンガス「いまのアッジでは具合が悪すぎて戦いにならねえでがす。」
戦い、か。ニズさん見るからに腕っ節がありそうだから。さっきもヤンガスを組み敷いてたし。
大丈夫、何かあっても、俺がヤンガスを守ってやるよ。
ヤンガス「…それに、グラッドのおっさんが飯を食わせてくれるのはありがてえが、
その中に痺れ薬でも入れられたら…と思うと、心配になっちまうでげすよ。
アッシはも゛う兄貴だぢとは離れ゛たくねえでげす…。」
そしてヤンガスは俺にしっかりと抱きつこうとした。でもシーツが邪魔をして腕を伸ばせなかった。
そこで、俺が代わりにヤンガスをぎゅっと抱きしめた。
ヤンガスを抱きしめながら俺は思った。
ニゼウィドがグラッドさんに近づいたのは、グラッドさんに惚れたからよりも薬の知識を手に入れたかったんじゃないのかな…と。
薬を悪い方向に使いこなせば、人を眠らせたり痺れさせたりして身動きできなくしてからさらっていくことが出来る。
それに、奴隷になってからも自分の意思で逃げ出すことができないようにすることだって可能なはずだ。
ニゼウィドってあくどい印象はなかったが、ヤンガスの話を聴いてから悪者にしか思えなくなってきた。
とりあえずは、二人が帰ってくるのを待つことにしよう。
この町の肉屋がどこにあるのか知らないが、グラッドさんとニゼウィドが帰ってくるのには時間が掛かりそうだった。
こうして抱き合っているのは幸せだったが、物足りなかった。ヤンガスの話を聴いた後だからだろうか。
それとも、俺の下半身がすっかり勃起して、ヤンガスの中に挿入してもらいたくてうずうずしているからだろうか。
シーツの上からヤンガスの胴体を探る。堅い筋肉の上に脂肪が乗ったエロセクシーの極致の体がそこにある。
ヤンガス「兄貴…離して、くだぜえでがす…暑いでがす。」
ヤンガスの頼みなら聞いてやらなきゃ。俺は抱きしめていた腕を緩めた。
ヤンガスはシーツにくるまれた体を俺から少し離した。
ヤンガス「言ったことあったでげすかね?…兄貴と、こんな家でふたりで暮らしたいって…」
うん、いつだったか聞いたな。あれはアスカンタ王のメイドのひとの実家だった。俺はどきっとしたよ。
いや、いい意味で。
ヤンガス「兄貴と二人、手に手を取っていつまでも冒険してえ、と今でも思ってるでがす。
そのためには、あんなニゼウィドの野郎、ぶっ飛ばしちまってもいいんでげすが…。」
じゃあ俺がぶっ飛ばしてやるよ。ただ、向こうが何かしでかして来たらね。でなきゃこっちからは手が出せない。
何もしてこなきゃ、こっちはせいぜい脅すくらいしかできない。
自分の側から手出しをしないのは、王宮暮らしで骨の髄まで染み付いた習慣だからしょうがない。
ヤンガス「兄貴はやっぱり心強いお人でがす。」
俺がヤンガスを見ると、ヤンガスは足をベッドの上に引き上げて、顔だけを出して全身シーツにくるまっていた。
シーツがゼリーのようにぶるぶると震えているのは、風邪で寒いのだろう。
ヤンガスが風邪を引く羽目になった(と思われる)旅、というか運ばれたことについて聞きたいな。
ヤンガス「ぶるぶるっ!…アッシには何も見えてなかったでがすよ!
強い魔物と戦うよ゛りも、何も見えない聞こえない不安のほうがずっと恐ろしいんだって、アッシは初めで知ったでげす。」
俺も、人間蝋燭ってどんな姿になるのか初めて見て知った。
ヤンガス「兄貴、冗談にしてもひどいでがす…」
ごめんごめん。
ヤンガス「パルミドからここに来るまでにどれだけ掛かったのかも分からねえでがす。さっき兄貴が話してくれやしたっけ?」
ええとぉ、道順と出来事はサウナに行く道すがら話したが、そういえば時間については話してなかったかも。
俺は指折り数えた。
ゼシカの呪いを解いた後で一泊、雪越しの教会で一泊、メディさんの家で一泊。
つまりヤンガスと俺が引き離された日を一日目とすると、今日で四日目になる。
ヤンガス「アッシはそんなに長い間ほったらかしだったわけでげすか…」
四日間も飲まず食わずだったわけか。
ヤンガス「この部屋で飲んだ湯が、助けられて初めての食い物でげした。」
そうか、グラッドさんはお湯を飲ませてくれたのか。それが今朝だな。
…あれっ、今朝はグラッドさんはここにはいなかったはず。だって、昼下がりに、北の洞窟まで俺たちが探しに行ったんだから。
ヤンガス「グラッドのおっさんがいたのは、昨日の朝でげすよ、多分。
アッシは腹から出るもんが出ずに苦しくて眠れながったでがすから、大体の時間のたち方は見て分がったでがす。」
そう言いつつヤンガスがちょっと上目使いになったのに合わせて、俺も上を見た。
壁の天井近くに明かり取りの窓があり、外の光が差し込んでいる。光がオレンジ色なので、もう日没時らしかった。
ところで、ヤンガスの話からすると、パルミドからオークニスまで二泊三日で到着したことになる。
メディさんの家で見つけた変てこな形の蝋がそのことを証明する助けになっている。
キメラの翼を使ったのかな。それとも案外近いのかもしれない。
ヤンガス「ルーラをづかってるようにはおも゛えなかったでがずよ。」
じゃあ、二つの町は案外近いのかもしれない。確かめてみようか。
俺がこんなことをヤンガスに言ったのは、たまたま正面の本棚に地図帳が入っているのにさっき気づいたからだ。
俺は立ち上がって本棚の前へ行き、地図帳を取り出した。振り返るとヤンガスは俺を見つめたままじっとしていた。
地図帳はかなり新しいものらしい。
ヤンガス「ア゛ッシは地図帳なんてお目にかかったことねえでがすよ。見方は知ってるでげすが。
地図なんぞ使うのは山賊の恥だ!な゛んて、親父にたびたび言ばれたもんでげす。」
でも、ヤンガスって方向感覚が鋭いよね。東と西の区別を間違えてたりするけれど。
ヤンガス「日が沈むほうが東でがすね。いや、逆でげしたっけ。頭がこんぐらかるので、今は考えねえでがす。
さ、さ!兄貴、オークニスがどこかを゛調べるでげずよ!」
地図を開くと、爽やかな青と緑の世界全図が目に飛び込んできた。綺麗だなあ。
ヤンガス「パルミドは南に海があるでげすから、海沿いを探せば見づかるでがすよ。」
えーと、パルミドパルミド。あった。改めて見ると、こんな南なんだ。
それでオークニスは…ないなあ。近いと思ってたのに。
ヤンガス「ごんな所にあっだでげずよ゛!?」
ヤンガスが鼻声で俺に知らせる。俺もヤンガスの指先――シーツから手先だけ出してるのが間抜けで可愛い――を見た。
ずいぶんパルミドから離れてるな。
ヤンガス「ここがパルミドで、こっちの丸い湖はゲルダの住んでるところ゛でがずな。
でも、ゲルダの家までは歩いていぢにち掛かったはず…馬車でも半日はとるでげず。」
ヤンガスの言いたい事は分かった。パルミドからオークニスまでは、パルミドからゲルダさんの家までの十倍近くある。
それに、海と山を越えなくちゃならないから、貨物の重たい荷馬車では二日でなんてたどり着けない距離だ。
やっぱりルーラかキメラの翼だよな。
ヤンガス「うーん、アッシが気づかなかっただげでがずかね?」
たぶんヤンガスが気が遠くなってて気づかなかっただけだろう。
でもそれじゃ今度は二日も掛かったってのがおかしい。だってルーラでは一日で、いや、ほんの何分かで移動できるんだから。
ヤンガス「寄り道でげず。たぶん。」
オークニスの南には、周知のとおりリブルアーチがある。ここに立ち寄ったのかもしれないな。
ヤンガス「ゼシカの姉ちゃんが呪われてて襲ったってのは、この町でげすか?」
うん。そうか、詳しく話してなかったっけ?
ヤンガスはうなずいた。
俺は地図帳を本棚に戻し、ヤンガスの隣に座りなおした。
この部屋にいてはならないってグラッドさんには言われているけれど、でも構わない。
ヤンガスと離れるくらいなら風邪がうつったほうがずっとまし。それもヤンガスから貰った風邪だし。
ヤンガス「あでぃぎ…はだかみたいでげす。」
いきなりの発言で俺はずっこけた。俺の裸が見たいの?じゃあ脱ぐよ。いそいそ…ヤンガスからそんな要求をしてくるとは。
ヤンガス「ぢがうでげずよっ!はな゛が、かびだいんでげずっ!かみが、んの゛わねでげずか。」
なんだ、そういうことか。洟がかみたいから、紙か布が欲しいと言っているだけだった。
ちょっと気落ちしたが、俺は、グラッドさんがさっきヤンガスの手当てに用いていた布切れの箱を思い出して探した。
そばの机の上に置いてあったその箱から、俺は布切れを二枚ほど出してヤンガスに渡した。
ヤンガスはラッパのような音を盛大に立てて洟をかんだ。
ヤンガス「ずびっ…ああ、苦しかったでげす。…お?」
何かの匂いに気づいたように、ヤンガスは二、三度鼻をひくつかせた。隣の部屋で薬を煮ている匂いだろうか?
ヤンガス「…魔法の匂いがするでげす。ゼシカの姉ちゃんのとはまた違った匂いでげす。」
たぶんグラッドさんの持ち物の中に、魔力を擁した道具があるんだろう。
ヤンガスは宝の匂いの特技を持つだけあって、魔法の匂いも嗅ぎ当てられるのか。
ヤンガス「なにか邪悪さを感じる匂いでげす。そんなのをあのグラッドのおっさんが持ってるとは思えねえ。
おっさんもゼシカもククールもこの町に来てるってことは、あの杖もこの町の近くに来てるってことでがすな?」
そう、ヤンガスを捜すのも目的のひとつだったけれど、この町に来たのは黒犬が来たらしいからなんだ。
ヤンガス「黒いイヌでげすか?そういやあのハワードとかいった魔法使いのおっさんの家に黒い大きなイヌがいたでげすな。」
そのイヌなんだけれど、例の杖はそのハワードさんのイヌが持っているらしいんだ。
ヤンガス「えっ、じゃあハワードのおっさんは…、でも、兄貴はゼシカの呪いを解いたのがあのおっさんだって…」
ややこしいんだけれど、殺されてしまったのはハワードさんの使用人のチェルスって人だった。
あの人のほうが、じつは賢者の血筋だったそうだ。
ヤンガス「そんな人、いたでげすか?まあアッシはちょっとしかあの屋敷に寄ってねえでげすから、気付かなくても無理ねえでげすが。
…!魔法の匂いが濃くなってきたでげすよ!」
魔力を持った誰かが、この家に近づいてきてるんだろうか?
ヤンガスはうなずいて、俺の考えを肯定した。
ヤンガスの言葉を正しいと受け取るなら――そして俺は当然そう受け取った――やって来るのはククールでもゼシカでもない。
グラッドさん?ニゼウィド?それとも誰かお客が来るんだろうか。
待てよ、と俺は考え直した。この家の更に奥には、トイレとサウナがある。
トイレやサウナの利用者がグラッドさんの家の前を通り過ぎるのは、驚くことでもなんでもないわけだ。
ただその人が魔法が使えるってだけのことだ。
でも、ヤンガスの顔はどうにも落ち着きがなくなっている。
ヤンガス「アッシも普段はこんなに魔法の匂いをビンビン感じるこたあねえでげすがね、
今日のいまに限って、なんでこんなに――」
ヤンガスは口をつぐんだ。玄関のドアの前でごとごとと物音がしたのだった。
続いてドアの開く音がした。ドアには鍵もかんぬきも掛けていなかったから。
俺はヤンガスを置き去りにしたまま、表の部屋へ抜けて出た。ドアが開いたからには誰かが入ってきたに決まってるから。
入ってきたのはグラッドさんだった。後ろには続いてニゼウィド。二人とも包みを抱えている。
グラッドさん「最近はオオカミの群れが出没しているせいで、貨物が滞りがちだ。肉もあまり買えなかったよ。
それはそれとして、アクト君、私たちが出かけている間に来客はなかったかな。
それから、ヤンガス君に近づきすぎなかったかい?」
グラッドさんが机に置いた包みの大きさは、一抱えほどだった。もしそれが全部肉なら、むしろ多すぎるくらいの分量だ。
俺は、グラッドさんたちが出かけている間に訪問客は一人もいなかったことを伝えた。
グラッドさん「それはよかった。」
ニゼウィド「オオカミの群れなんか、さっさと駆除しちまえ!と言いたいとこだが、そうとう強暴だとも聞いてるぞ。」
グラッドさん「ああ、なんでもここ数日でいきなり強くなったなんて話も耳にした。」
ニゼウィド「戻りの馬車を整えるのが大変になるかもしれないな。」
この人はパルミドまで馬車で帰るのだろうか?それは有り得ない。さっき地図で確かめたように、間には海があるから。
もちろん船を使うという選択肢はあるけれど…。
グラッドさん「今日で五日目か。」
ニゼウィド「ああ、長逗留になっちまってる。」
あれれ?あれー?俺の想像と違ってるぞ。
俺は、てっきりヤンガスをオークニスまで運んできたのがニゼウィドの荷馬車だと思っていた。
でも、ヤンガスがオークニスに来たのが昨日の朝だろ?馬車が到着したら、積み荷はすぐ下ろすはずだし…。
オークニスから出る馬車があったのは確かだ。ヤンガスを固めていた蝋がメディさんの家にあったのがその証拠だ。
あっ、よく考えろよ、俺。オークニス発のその馬車は、パルミド行きではなかったわけだ。
ちょっと考え直そう。俺の勘違いの元は、ニゼウィドがヤンガスを運んできたと決め付けていたことだ。
実際はそうではなくて、別の御者がパルミドからヤンガスを運んできたのだ。
その御者がオークニスに着いてからどうしているのか知らないが、本来なら同じ馬車でニゼウィドも帰るはずだったのかもしれない。
なにか不都合が起きたから、オークニスからの帰りの馬車が出せず、ここにとどまる羽目に陥ってるんだろう。
あるいは何か考えるところがあって、わざとオークニスにいるのかもしれない。
こんな事を部外者の俺がいちいち考える必要はない気もするが、
ヤンガスがグラッドさんの家にどうやって連れてこられたかを知る上では重要な手がかりだった。
グラッドさんは包みをほどいて、布に包まれた肉を取り出し、壁の小さな扉を開けてそこに肉をしまっていた。
あそこは貯蔵庫なんだろう。
グラッドさん「それでは一休みするか。私は少々調べ物があるので奥に入っているよ。」
グラッドさんはヤンガスのいる部屋に入っていった。風邪はうつらないんだろうか。
部屋には俺とニゼウィドの二人だけになった。
ニゼウィド「なあ…きみぁ、ヤンガスとどういう関係なんだ?」
自然とこういう会話が生じることは予想範囲内だった。友人で旅の仲間です、とだけ返事した。
ニゼウィド「あいつはいろいろな物を盗み取る名人、つまり盗賊だ。そんな男とよく旅なぞする気になったな。
若者の腹のうちはまったく理解できたもんじゃない。」
そう言いながらニゼウィドは俺の顔を探るような目つきで眺めてくる。俺のことも盗賊だと難癖をつけたいのか。
どのみちずっと一緒にいるのだから、何かを盗まれたってすぐ取り戻せる。
それに第一、現実にはヤンガスは何ひとつ盗んじゃいやしない。
ニゼウィド「そりゃ面白い。あいつに何があったんだろうなあ。」
半分は信じていないし、残り半分は疑ってかかっているといった表情で、ニゼウィドは言った。やっぱり腹の立つ相手だ。
じゃあ失礼ながら聞き返すけれど、パルミド出身ならばニズさんだって何か盗んだりしてたんじゃないですか?
ニゼウィド「ち!人聞きの悪い!それに隣の部屋で病人が寝てるんだから静かにしたまえ。」
答えを曖昧にされた。
おまけに、病人が寝てるから静かにだなんて!さっきヤンガスに馬乗りになっていたのは誰なんだよ。
例のガラスチューブはテーブルの上に転がしたままになっている。
はっきりおっしゃって下さい。風邪が移るかもしれないと、ニズさんだってグラッドさんに止められたと思うんですが、
それでもヤンガスを押さえ込んでいたのは何でですか?
ニゼウィド「いちいち五月蝿いガキだな!なんならきみの種を搾り取らせてもらうぞ。」
おっと、そうは問屋が卸しませんよ。
ククールをここに連れてくればよかったかな、とちょっとだけ思った。
あいつなら、女性が大好きだから、喜んで種どころか肉体まで提供するだろう。
ニゼウィドが急に小声になった。
目線の先が俺を通り越して奥のドアに向いていたところからすると、グラッドさんが覗いて「うるさい」などと制したのかもしれない。
ニゼウィドは目を元通りに俺に向け直して、そして言った。
ニゼウィド「ヤンガスが何をわしから盗んだか話してやろうか?とんでもない男だってことが分かるぞ。」
俺は身を乗り出した。ニゼウィドも身を寄せた。
ニゼウィドは話し始めた。この男は、話が長くなり出すと止まらないたちのようだ。
ニゼウィド「いつだったか、わしが金に困っていて、大事な品物を売りに店に持っていったことがあるんだ。
たまたまその時、あのヤンガスも同じ店に物を買い取ってもらいに来ていた。
わしのほうが少し先に来ていたので、店ではわしの品物を先に買い取ろうとしていた。
ところが…店が品物に難癖をつけるんだ。傷が付いてるだの、綺麗に磨いてないだのとかな。
わしの大事な品物だ、わしはきちんと査定してほしかったが店はそんなことには構ってくれやせん。
しまいには、その品の本当の価値よりはるかに少ないはした金を渡されて、わしは頭に来た。
そこへヤンガスが割って入ったんだ。
『旦那、こんなろくでもない品物を売りつけられる店の身にもなってやってくだせえ。
どっから持ってきたんだか知らねえでやすが、むしろとっとと元あった場所にけえしたほうが良くねえでげすかい?』
わしは憤慨してヤンガスを殴りつけたもんさ。しかしあいつは腕っ節は強い。コテンパンにやられたのはわしのほうでな…
わしが動けなくなったのをいい事に、ヤンガスはわしの大事な売り物を奪い取って逃げちまったんだよ。」
もしニゼウィドが事実に基づいたことを話してるのなら、どうやらこれは、さっきヤンガスが話してくれた奴隷売却のことのようだ。
俺は、この話をいま初めて聞いたような顔をしながら聴いてやった。
ちょっと聞きたいんですが、ニズさんが売ろうとしてたその品物ってなんだったんですか?
ニゼウィド「!それは…よよ、鎧兜だ。親譲りの大事な鎧兜があって、どうしても金に困って売り払おうとしたやつだ。
店の者にだってその事を伝えたのに、考え直してはくれなかったんだ。」
そうなんですか、分かりました、ありがとう。
うん、この話はおかしい。だって親譲りの鎧兜だったら、それがもともとあった場所ってのはニゼウィドの自宅だろう?
親譲りの品だと店の人に言ったんだったら、それをヤンガスも聞いてたはずだから、「どこから持ってきたか知らない」なんて言うはずはない。
そして、話しているときのニゼウィドの目が微妙に泳いでいた。
ともかく、俺の中にヤンガスに対する疑念の芽を育たせようというニゼウィドの試みは、あっけなく失敗したわけだ。
俺は、もういちどヤンガスの顔を見ておきたいと言って、隣の部屋へ行きかけた。
どうやら、俺のこの行動が、ニゼウィドの堪忍袋の緒を切らせてしまったようだった。
奥のドアへ向かう俺の背後で、ものすごいエネルギーの噴出を感じた。
そして奥からヤンガスが石弓のように飛び出した。グラッドさんがその背中にすがろうとするが追いつけないほどに。
ヤンガス「兄貴っ!兄貴っ!気ぃつけるでがす!」
なぜか、ヤンガスに言われるまで、俺は後ろを振り向くことを思いつかなかった。
理由は察しがつく。後ろのエネルギーの噴出が、俺にとって馴染みあるものだったからだ。
ゼシカがしょっちゅう出し、ククールがしばしば放ち、ヤンガスもたまに溢れ出させる、ある種のエネルギーだ。
そう、その名は魔力。
だが、まさかニゼウィドが魔法を使うとは、さすがの俺も予想はしてなかった。
ヤンガス「さっき表で匂ってた魔法は、こいつでがしたな…!」
ニゼウィドは手を組んで念を集中し、魔法エネルギーを溜めている。口がわずかに動いている。
…えっ、あれってメラの詠唱じゃないか。魔力は強いようだけど、たいしたことないな、ニゼウィドさん。
俺は自分の身を守る方法を考えた。ヤンガスとグラッドさんも守らなければならなかった。
たやすいことだ。
俺は手を上げて呪文を詠唱する。マホトーンだ。
ニゼウィドの魔法のエネルギーが滞ったのが、目で見ても分かった。
ニゼウィド「なっ!?マホトーンだと!?」
御者という職業柄、多少の魔法の心得はあるのだろう。でも、ニゼウィドは魔法を使いこなせる男ではなかった。
実戦経験もほとんど無いようだ。メラごときの詠唱に時間を掛けすぎている。
ニゼウィド「くそっ…!」
その瞳が素早くあたりを睥睨する。
何かされたらことだ。俺は背中の槍を構え、疾風突きを繰り出した。
ニゼウィドはあっけなく倒れた。
グラッドさん「私の部屋で暴れないでくれ、二人とも…はああ。」
ヤンガス「げふっ!ごほっ!」
グラッドさん「ヤンガス君はもう一杯薬湯を飲んだほうがよさそうだ。ニズもな。
アクト君に頼むのは心苦しくもあるのだが、ニズを起こしてくれ。」
ニゼウィドは顔をしかめながら立ち上がった。
ニゼウィド「あいででで…この野郎…」
えっと、僕、必要があればライデインも詠唱できますので、そこんところ覚えといてください。
ニゼウィド「ちっ・・・ちきし…」
それ以上は何も言わず、ニゼウィドはテーブルに就いた。
ヤンガスと俺、それにマグカップふたつに薬湯をついできたグラッドさんも、テーブルに就く。
グラッドさんがまず口を開いた。
グラッドさん「ニズ、お前が奴隷売買をしていたことは、私も知っているよ。」
ニゼウィド「!グラッド、なんでお前までがその事を…」
グラッドさん「まあ、こんな孤立した町に住む私にも、いろいろ情報源はあるんだよ。きみの御者仲間とか、イェラルドの知り合いとかね。」
なあんだ、グラッドさんもニゼウィドの稼業を知ってたんだ。
それは俺にとっては驚きでもあったが、同時にほっとすることでもあった。
グラッドさんの身辺を気遣う必要もないし、ニゼウィドの不審な行動に俺たちが反応してもグラッドさんに訝られることもない。
グラッドさん「それで、なんだったんだ?このヤンガス君の精液を搾り取るだけじゃ気が済まなくて、奴隷にしようと考えていたか。」
ニゼウィド「けっ、そんなこたあ、ない。」
ニゼウィドは苦笑いしながら舌打ちをして、持っていたマグカップをテーブルに置いた。ゴトンと音が明るく響いた。
グラッドさん「それから、ニズがこのヤンガス君と険悪な仲なのは、さっきからの様子で火を見るほど明らかだ。
なにがあったのか知らないが、ヤンガス君がこの町にやって来た事情と関係があるのか?」
ニゼウィド「んなわきゃなかろう?ヤンガスはこの若者と一緒にこの町に来たんだろう。
ヤンガスがオークニスに来た事情なんか、わしは知らん。」
ヤンガスを運んできた馬車の御者がニゼウィドじゃないのなら、この言葉は正常で自然だ。
考えてみりゃ、ニゼウィドがこのグラッドさん宅へ来たのは、俺たちがサウナから戻ってからのことだった。
ヤンガスが蝋燭にされていたとか、アナルに宝石を詰め込まれていたとか、少なくともニゼウィドはその現場を目にしてはいない。
ヤンガスはまだシーツにくるまったままの格好でいる。隙間から両手だけを出してマグカップを掴んでいる。
ヤンガス「あつい…」
体温のことなのか、それとも薬湯が熱いのか、そこのところは量りかねた。
目の下にはくまができていた。そういえば夕べは眠れてないって言ってたか。
グラッドさんはヤンガスのカップを覗いて言った。
グラッドさん「まだあまり飲んでいないじゃないか。全部飲み干したまえ。でないと風邪は治らないし、旅路は続けられないぞ。」
ヤンガス「ってえ!」
いきなりヤンガスがマグカップをテーブルに叩きつける。ゴリッという耳障りな音がして、カップの薬湯が跳ねた。
ヤンガス「俺は…アッシは、三日も飯を食ってねえんでげす!なのに、薬だ薬だって、腹がきりきりするこんなもん飲ませやがって!
げ…下剤だって…飲まされて、腰が砕けてるのによう…
そこへもってきてこのニゼウィドだろ?ああん?なんでてめえが来んだよっ!」
ヤンガスの前腕の筋肉ががぐりっと膨れた。カップをニゼウィドに投げつけるつもりだと見て取って、俺はヤンガスの手を押さえた。
いくら嫌な相手でもここで怒らせちゃいけないし、後で掃除するグラッドさんの身にもなってみるべきだ。
ヤンガス「兄貴、アッシはしばらくこの町から動けねえかもしれねえでがす。
杖のことは兄貴たちに任せた。アッシは後から必ず行くから、構わず追っかけて下せえ。」
何を言うんだヤンガス。ヤンガスがいなけりゃ旅の意味がないじゃないか。
ヤンガス「ったって…あああ兄貴ぃっ!だむぇっ、もごもぐぉ…」
ヤンガスがまた何か言おうとしたので、今度は俺はヤンガスの口を塞いだ。
俺の口で、ヤンガスの唇の動きを封じたんだ。
ヤンガス「ん゛ーっ!ん゛ーっ!」
ヤンガスは暴れる。俺が口を塞いだからだ。
俺を引き離そうともがくが、身体に巻いているシーツが邪魔になるのが、手が前に伸びてこない。
それに、あまり暴れると椅子ごと倒れてしまうことにも気付いているんだろう、激しくは暴れなかった。
ヤンガスの顔面から発する熱が、俺の顔をじわりと温める。
俺の唇もヤンガスの肌のぬくもりで熱くなった。
俺は、ヤンガスが顔をよけてまた騒ぎ出したりしないように、ヤンガスの頭を両手でしっかりと固定した。
ヤンガスの吐息は甘かった。薬草の匂いも多少交じっていたが、それが丁度よい香味付けになっていた。
俺の視線とヤンガスの視線がぶつかり合う。
俺の覗きこんだヤンガスの瞳の奥底には、驚きと不安と興奮が入り混じった沼のようなものが見えた。
確かに見えた、とそう思う。
俺はそのままヤンガスの口の中へ舌を差し伸べた。
ヤンガスの前歯に俺の舌がぶつかる。白く輝く丈夫な歯だ。
ヤンガス「むゎ、あ、あいき…」
ここに同席してるのがグラッドさんとニゼウィドでよかった。ニゼウィドは悪人かもしれないが、男方面に関心が向いてる点では俺と同じだから。
これがククールとかトロデ王とかだったら絶対大騒ぎしだすはずだ。
グラッドさんもニゼウィドも何も言わない。どうやら俺たち二人のことを見ているだけのようだ。
ヤンガス「んん、んっ・・・」
ヤンガスは次第にのけぞりだす。俺が上からのしかかっている状態になってるからだな。
俺は、ヤンガスがあまりのけぞって倒れないようにと、ヤンガスの頭の後ろと腋の下に手を回して支えた。
いつの間にやら俺は椅子から腰を浮かせていた。そんな事も気付かなかったほど夢中になってるんだ。
俺の舌がヤンガスの舌に届いた。ヤンガスの舌はびくっと動いて、奥に引っ込んだ。
そしてヤンガスは荒々しく顔を背けた。
ヤンガス「駄目でがすよ兄貴…ひとの見てる真ん前で。それにアッシの風邪をうつしてほしかあねえでがしょ?」
俺の口から流れたらしい唾液が、ヤンガスの頬の上、十字の傷の上に蜘蛛の糸のように粘りつく。
この間のトラペッタの宿でもヤンガスと唇を合わせたが、あれはヤンガスが眠っていた(あるいは失神していた)ときのこと。
ヤンガスの意識がはっきりしている状態で唇を合わせるのはいまが初めてだった。
俺はヤンガスから腕をほどくと元通りに腰掛けなおした。
グラッドさん「……なに味だった?」
そうですね、甘いヤマイチゴかスグリのような…って、グラッドさんたら何を言わせる気ですかっ!
ヤンガスは赤くなってうつむいている。熱のためだけではないのは明白だった。
なあヤンガス、もし薬が飲みたくないのなら、俺が口移しで飲ませてやったっていいんだぜ?
ヤンガス「あわわわわ!い、いや、それにゃ及ばんでがすでげすっ!あじぎぃ!」
逃げるはずもないマグカップを追いかけんばかりの勢いで、ヤンガスは薬のカップを手にすると一気に飲み干した。
ヤンガス「ぐえっ!ぐほっ!…ううっ、腹がきりきりする…。
グラッドの旦那、せめてアッシにパンのひと塊でもよいから、噛んで食える食い物をくだせえ…お願えでがす。」
グラッドさんはちょっと考えていたが、じきに立ち上がってさっきの食料貯蔵庫に向かった。
扉を開けて、中から茶色の塊――つまりパンと、それにナイフを取り出して、こちらに戻ってくる。
グラッドさん「本来はあまり食べさせたくはないのだが、きみはかなり丈夫なようだ。多少なら食べても構わんだろう。」
グラッドさんはパンを薄く切り落とした。ヤンガスは手を伸ばすとひったくるように取り上げ、ガツガツと平らげた。
ヤンガス「も…もっと…食わせてくだせえでがす。」
グラッドさん「ひと切れにしておきたまえ。きみは数日間なにも食べていないのだから、いちどきに食べると腹に障るぞ。
そうしたら食べたものを吐き戻してしまうだろう。結局空腹に戻ってしまう。ほどほどがいちばんなんだよ。」
ヤンガスはがくっと首を落とした。そしてちょっと咳をした。パンを早食いしすぎてむせたようだ。
ヤンガス「腹…減ったでがす…」
俺はそんなヤンガスをたまらなくいとおしく感じた。できることなら食べちゃいたい。
ニゼウィド「ちょっと食ったら余計に腹がへったってやつか。ははっ。」
俺はニゼウィドの物言いに妙にむかついた。
ともかく、ニゼウィドとヤンガスとは離しておくべきだ。近づけといたら何が起きるか知れたもんじゃない。
とりわけ、今のヤンガスの体調だと、ニゼウィドに一方的にやられるだけだ。それこそメラを浴びせられるとか。
グラッドさんはパンとナイフを元の場所に片付けてから言った。
グラッドさん「二人とも薬を飲んだのなら、それぞれ休みたまえ。ヤンガス君は奥の部屋だ。
ニズは宿屋に部屋を取ってあるんだから、そこに戻るべきだな。」
そもそもニゼウィドがグラッドさんの部屋に何をしに来たのか聞いてなかった。最初からヤンガスを狙ってきたわけじゃないだろうから。
でも聞いたところで教えてはくれないだろうな。
それじゃヤンガス、またベッドを貸してもらうか。
俺が立ち上がって腕を貸すと、ヤンガスは黙ってつかまってきた。
グラッドさんは何か言いたげにしていたが、結局口を閉ざしたままだった。
ニゼウィドも黙っていたが、やがておもむろに立ち上がった。
彼に捕まって売られそうになったがヤンガスが逃がしたという奴隷がどうなったのか、ちょっとだけ気になったが、
誰に尋ねても答えは得られないだろう。よほどの事情でもない限りは。
だから俺は、そんな聞きようのない事は脳裏から追っ払って、ヤンガスを休ませることに専念した。
俺はヤンガスを連れて奥の間に戻った。
ヤンガスの足取りはしっかりしている。とても数日間ものを食べていないようには思えない。
ヤンガス「そうでげすか?…まあ、アッシも山賊から足を洗った直後は、食うもんがなくてすきっ腹を抱えて旅をしてやしたから。
そのときのことを思い出せば、多少の空腹はこらえられるでげす。
だけど、あのグラッドの旦那の薬湯は、やたらと腹をちくちくいじりまさあ。すきっ腹がつらくなっちまって…。
そういや、兄貴に出会ったときも、アッシの腹の虫がぐうぐう言ってたときでやした。」
それで破れかぶれになって、あんな吊り橋の上で俺と王様を襲ったんだな。
ヤンガス「あのあと助けてもらってから兄貴に貰ったパンは、最高に美味かったでがすよ。」
ヤンガスが喜ぶと、俺も嬉しい。
シーツにくるまれたヤンガスは、何度見ても滑稽な格好だった。
ベッドのそばに来ると、ヤンガスはまとっていたシーツを緩めて下ろした。
ヤンガス「さすがに汗くせえ・・・」
↑は「239」が正しい通し番号です。
明るいところで見るヤンガスの背中は、心無しか疲れて見えた。
いや、心無しのはずはない。ヤンガスの状況に身を置いて考えれば、ヤンガスが疲れているのはすぐ推し量れることだ。
ヤンガスがベッドの上に丸めて投げだすように置いたシーツからは、ヤンガスの香ばしい体臭が立ち上っていた。
俺はその匂いを深々と吸い込む。
最高にいい匂いだ。こんな匂いは、トロデーンの料理人も、サザンビークの香水職人も編み出すことができないだろう。
俺は、自分に背を向けているヤンガスの首筋に鼻を近づけて鼻をひくつかせた。
ちょっと甘酸っぱくて香ばしい香りがした。
俺の股間は一気にスーパーハイテンションになった。
ヤンガス「兄…貴…?」
ヤンガスが振り返ろうとする。その首筋の、脂肪で上張りされた筋肉の動きが、言葉で言い表せないほど欲情をそそる。
もう、このまんまヤンガスを…
ヤンガス「兄貴、顔が近すぎでが…のわあっ!」
…ベッドに押し倒しちゃえ!
俺は振り向いたヤンガスに飛びついた。そのまま二人でベッドに倒れこむ。
ヤンガス「ちょ、あ、あにぎ、それは…」
俺の固くなった逸物が、服越しにヤンガスの太ももにぶつかる。
大皿のように見開かれたヤンガスの目を、俺は吸った。
ヤンガスの汗の味がした。
続けてヤンガスの額の汗を舐める。すっぱい、そして塩辛い。舌がピリッとする。ヤンガスの味は最高だ。
ヤンガス「兄貴、こんなこと、グラッドの旦那やニゼウィドに見られ…たらっ!どう言われることか…」
俺はそんな批評なんか気にしちゃいない。とにかくヤンガスが食いたいんだ。
俺は舌でもってヤンガスの眉骨を、団子鼻を、十文字の傷跡を、無精髭の伸びかけた上唇を、Cの字を描いた耳たぶを、
そして髭がざらざらする顎と咽喉笛を、愛撫していく。
ヤンガス「あ、あにひぃ…・・・」
俺のシャツにヤンガスの汗がしみ込んでじっとりと湿っている。一部は俺の汗でもあるんだろう。
俺はそのままヤンガスの胸を舐め始めた。舌にヤンガスのこわい胸毛が絡んでくる。
蝋はもうすっかり取れて無くなっているようだ。ヤンガスの美味しい肌と汗の味だけがする。
ゆっくりと唇を走らせる。ヤンガスの右の乳首に到達した。そこを優しく噛んでみる。
ヤンガス「うえっ!そ、そんなところ、噛まねえでくだせえ…」
ヤンガスの乳首は、俺に吸われても立ち上がりもしなければ、ぴくぴく動きもしなかった。
ヤンガスの乳首は性感帯ではないわけだ。
場所を変えて、胸と胸の谷間を舐めてみる。胸骨の上に分厚く乗った脂肪が美味い。
ヤンガス「兄貴ィ、こんな破廉恥なことしてたら、アッシの風邪が移っちまうでがすよう!」
ヤンガスの風邪なら移ったって平気。むしろヤンガスから貰ったことになるんだから、喜びこそすれ困りゃしない。
ヤンガスの腋の下ももちろん覗いてみた。男らしく、そしてヤンガスらしい、きつい芳香がくゆっていた。
ああ、なんて豪華な香りなんだ。
ヤンガスの腋毛には、汗から出た塩の結晶と、皮膚の垢、それに毛のくずなど、いろんなものが絡み付いているようだった。
そのすべてを俺が舐め取ってやろう。
トロデーンで食べている最高級のチーズも、アスカンタの王様にお出ししていただいた最高級ワインも、
このヤンガスの肉体の芳香に比べれば、劣っているとは言えないものの、凌駕しているとは言いがたい。
俺は舌を伸ばした。舌先にヤンガスのごわごわした腋毛が触れる。
ヤンガス「あひゃん…」
俺は唇も伸ばした。ヤンガスの大胸筋と広背筋とに挟まれたそのくぼみを、俺は吸った。
匂いから想像していた以上に濃い味が、口いっぱいに広がる。
舌にヤンガスの腋毛を絡めてみた。そのままちゅぱっ、ちゅぱっ、と吸ってみる。癖になりそうな味と香味だ。
ヤンガスは美味しい。そんなこと、暫く前から分かっていたことだが、いまこうして改めて確認できた。幸せだ。
ヤンガス「兄貴…グラッドさんが見てるでがすよ、ほら。」
いいの、そんなこと。グラッドさんだって、寂しい夜はきっと、ニゼウィドと二人でこんなにしっぽり宜しくやってるはずだから。
それに、ヤンガスが俺から逃れたくてでたらめを言ったことくらい、俺にはお見通しだ。
だってこのベッドは衝立の陰にあって、部屋の出入り口は見えないもの。グラッドさんが入ってきても確認しようがない。
俺はヤンガスの右の腋の下の濃厚ブイヨンをたっぷりと堪能した。
さあ次はあっさりと腕の肉だ。
ヤンガス「あ、あ…」
ヤンガスのがっちりした上腕二頭筋をくるんでいる皮下脂肪の、さらにその上に滲み出している汗を、俺はヤンガスの腕毛とともに啜った。
ヤンガスは腕を痙攣したように動かすが、俺を振りほどいて逃げようとは思わないらしい。
数日来ものを食べていないというのに、ヤンガスの腕からはおいしいエキスが滲み出ていた。
ヤンガス自身が美味しい食べ物だから、とくべつ物を食べなくとも餓死せずに済んだのかもしれない。
俺はそのままヤンガスの右手の先へと舌を運ぶ。
ヤンガスの掌は塩辛い。わずかな苦味と、気の利いた酸味が、その味を引き立てる。
俺はヤンガスの指だって一本ずつしゃぶった。
ヤンガス「いやあ、兄貴ぃ…頼むからもう、よしてくれでがすよう…」
声に力がこもってない。本気で言ってるわけじゃないのかもしれない。
俺はヤンガスの指をしゃぶり終えると、口に残った豪奢な後味を楽しみながら、ヤンガスを見下ろした。
ヤンガスはベッドの上に大の字になって倒れている。さっき俺が押し倒したときの格好そのまんまだ。
大きく開いた両目は、不安を抱えたような光を宿して俺の顔に向いている。
味だけじゃなくて見た目でも楽しめるヤンガス。一生手離したくない。
それじゃあ次は左手をいただこうか……。
ヤンガス「わぎゃっ!兄貴、もう駄目でがすって!は、はぐじょんっ!」
ヤンガスは俺に持ち上げられた左手を奪い戻そうと、力を込めて引っ張った。俺も負けじと引っ張り返す。
風邪を引いてるとはいえ、ヤンガスの力は強い。俺はヤンガスに引っ張られ、手を掴んだままヤンガスの腹の上に転がった。
でも、この手はものにしたぞ。
ヤンガスの左手は右手に比べて味がややぼけている気がする。ヤンガスは右利きだが、利き手によって味が変わるものなんだろうか。
そのままヤンガスの太い前腕に手を走らせる。手首の皺にたまった塩や皮膚の破片も、無駄にすまいと舐めとった。
ヤンガス「あひぃ…兄貴、くすぐったいでげす…それと、重いので降りてくだせえ…」
おりしも俺はヤンガスの肘の内側を味わっていたところだったが、そこより肩側は舐めにくいので姿勢を変えようとしていたところだった。
そろそろ続きを書かなくちゃ。
でも微妙に気が乗らない。
あーあ、リアルヤンちゃんと身体を重ねあわせたい。
87 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/10/14(水) 19:39:09 ID:waGuBaMM0
babu-
ちゃんと中の人がいるんだから上げるな
俺はヤンガスの腹から降りた。ヤンガスは吐息をつく。
俺が降りたのは、ヤンガスに頼まれたからというより、ヤンガスを美味しく味わうために姿勢を変えるのが主目的だ。
ヤンガスの左のかいなを持ち上げ、俺はむっちりした二の腕の脂と肉の感触を楽しんだ。
ヤンガスの毛が俺の舌と絡み合って絶妙な食感を醸し出している。
俺はそのままヤンガスの左の腋の下へ特攻した。
ヤンガス「あっんん……」
うふふふ、感じてる感じてる。ヤンガスも気持ちいいんだ。
ヤンガスは、逃げたいのか背中が痒いのか分からないが、ときおり体をもぞもぞと動かす。
そんなにしたら、背中の美味しい風味がベッドに吸われてしまうじゃないか。
俺は、ヤンガスが身じろぎするのを抑える目的と、そしてもちろん美味しいダシを味わう目的で、
ヤンガスの左の腋毛にむしゃぶりついた。
濃厚な風味が俺の口いっぱいに広がる。上顎の硬い部分がヤンガスの味でひりひりした。
そのままじっくりと啜る。舌をヤンガスの腋毛に絡め、塩や垢をおもむろにこそげ取る。
ヤンガス「兄貴ぃ…腹壊しますでがすってば…」
ヤンガスを食べて腹を壊すだって?そんな馬鹿なこと、起きるはずないじゃないか。こんなにおいしいものを…。
俺はヤンガスの腋の下のまわりの少したるんだ皮膚を甘噛みする。ぷにぷにした感触が、食欲をいっそうそそる。
吸って、舐めて、しゃぶって、噛んで、また吸って。
ヤンガスの左の腋の下もだんだんと味が薄れていった。
それじゃあ次はどこを味わおう。
ヤンガス「はあはあ…」
ベッドに横たわったまま、ヤンガスは額に汗をかいている。この汗を舐め取っちゃうか。
ヤンガス「あ、兄貴…迫りすぎでがすっ!」
俺はヤンガスのおでこに舌をつけて、汗を舐め取った。ついでに眉毛もしゃぶる。
ヤンガスの眉骨はちょうど俺の口に具合よく納まるサイズだ。
ヤンガス「あああ兄貴、目は……目は舐めねえでくだせえ…」
そう言われるとつい舐めたくなっちゃうんだよな。でももし舐めたら、ヤンガスは目が痛い思いをする羽目になる。
そこで俺はヤンガス目を舐めるのはやめた。
かわりにヤンガスの腹に目をつける。大きくて広くて、舐め甲斐がありそうだ。
脂もたっぷり付いていて、いかにも味わいよさそうなヤンガスの腹。またいちども食べたことがない。
俺はヤンガスのみぞおちに舌を当てると、丁寧に舐め始めた。もちろん胸肉の垂れた裏側もだ。
ヤンガス「くすぐってえ…」
ヤンガスの声には全然張り合いがない。熱で参っているのか、それとも俺の舌で舐めてもらうのが気持ちいいためか。
ヤンガスの腹は、広いわりには味気がなかった。もしかすると、さっき腋の下を舐めたばかりの舌で味わったからかもしれない。
また今度機会があったら腹の味を堪能しようかな。
ヤンガスの臍ももちろん味わったが、ここはさすがに臭い。俺もちょっと舌をつけただけで、舐めるのは止した。
まだ太腿と尻と脚と足が残っているぞ。そしてそのあとにはスペシャルデザートのバナナとナツメヤシが待っている。
俺はヤンガスの鼠径部に唇を付けてすすった。腋の下とはまた違う、独特の辛い風味があった。
ヤンガス「兄貴、チンポだけはしゃぶらんでくだせえ。アッシ、イキそうでがす…」
そんなこと言われてもなあ。後でデザートとしてばっちりいただく気満々でいる俺には通用しない。
ヤンガスの太腿に舌を走らす。皮膚の下の脂の下の筋肉の張りがたまらない。かすかに震えているようだ。
そして味はもちろん美味い。少し脂気が足りないかな。
ヤンガスからにじみ出るムンムンした香気はこのあたりには少ないようだ。
ヤンガスのすね肉をかじってみる。向こうずねは堅い。骨の硬さじゃなくって、上に載ってる脂が締まっている証拠だ。
最高の霜降り肉だろう。
アキレス腱もかじってみた。これは固い。
ヤンガス「兄貴ったら…」
俺はヤンガスの足の裏を匂いをかいだ。さっきサウナに行ったたためもあるのか、そんなに匂いはきつくない。ちょっと残念。
ヤンガスの土踏まずを舐める。ヤンガスがびくっと身震いして脚を引っ込めた。
俺はそんなことには構わず舐め続ける。ヤンガスの行動は自然の反射だから仕方がない。
足の裏の皮膚は固くて丈夫だった。この足の皮がヤンガスの全体重をいつも支えているわけだ。
ヤンガスのすべてがここに凝縮されているようにも思える。だから俺はヤンガスの足の裏を舐め続けた。
右足を舐めたら今度は左足。ちょっぴり舌がひりひりするけれど、飽きない風味だ。
ヤンガス「くす…ぐってえでがずっ…」
そう言えば、ヤンガスと共に旅を始めてからもう長いのに、足の裏をじっくり眺めたことはなかったな。
太く逞しくて、毛の生えている足の指。爪も厚い。爪垢がたまっている。
いい匂いだ。俺はかいでいるうちにギンギンに勃起してしまった。
まだ食べていないヤンガスの左のすねを手にしたまま、俺はズボンの中に手を突っ込む。
目的は言うまでもない。
ヤンガス「兄貴ぃ、ここはグラッドさんのうちでがすよ。人んちで抜いたりしちゃいがんでがすよ?」
ヤンガスが頭をもたげて、下目使いになりながら俺に声を掛けてきた。
でも気持ちよくってそんなこと聞いちゃいられない。
ハアハア、ハア、ハア……も、もうじき出るっ……
俺はズボンとパンツを落として、股間を丸出しにした。ちょっと寒い。
俺はその格好のままでヤンガスにのしかかった。
ヤンガス「のわっ!」
ヤンガスに逃げ出す隙も与えず、俺はヤンガスの胸にまたがる。
さあヤンガス、俺のミルクを飲め。飲んでくれるよな?
ヤンガス「そんなもん…飲んだら、咽喉に引っかか…むごぉっ!」
俺はヤンガスの口に自分の珍棒を押し込んだ。ヤンガスの下が遮って奥まで入らないのを無理に入れる。
ヤンガスの口の中はあったかいなあ…うっ!
俺はイッてしまった。
ヤンガス「ぶおおぉぉぉ!」
ヤンガスは頭を振り回す。舌だの歯だの唇だのを使って、俺の雄種が咽喉に引っかかるのを防いでるんだ。
飲めよ、ヤンガス。お前のために出したんだから。
俺は落ち着き払って自分の縮んだ逸物を引き抜いた。
ヤンガス「ひ、ひどいでげす……」
ヤンガスは口の中にへばりついた俺の汁を何とか処置しようと必死のようだ。
91 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/10/25(日) 14:37:10 ID:Tz8MOAmG0
なんというカオススレ…
濃厚すぎる…
○
⊂⊃ ⊂⊃ /~~\ ⊂⊃
林林............,,,,傘傘傘::::::::傘傘傘.........林.林...
このスレが下の方まで下がったら起こしてね
_,,..,,,,_
、, ,,, 、,, ./ ,' 3/⌒ヽ-、_ 、 ,, @
、, /l. /____/ ヽ|ノ,,
@ ,,, 、,,  ̄,, ̄ ̄ ̄ ̄,, ̄ ,,, 、,,
ヽ|ノ 、、, ,, 、,, , " ,, 、、, ,,
ヤンガスは数日来ろくなものを腹に納めてないから
兄貴のザーメンがちょうど良い腹休めになるといいなあ、と。
ちょっとしたメモ代わり。
スーパー全板規制タイム
ほ
ほす
また規制タイム突入のようです
規制が解けちゃった話。
アクト「ヤンガス〜おいしいよっ♪チュッチュッ」
ヤンガス「兄貴ぃ、アッシは汗まみれ糞まみれでばっちいでがすよぉ…」
アクト「ヤンガスの体に汚いところなんてある筈ないじゃないか!」
ヤンガス「アッシは兄貴のためなら火の中水の中地獄の中までもと思ってまいりやした、
だけど兄貴の口の中までとは思ってもみな…うひゃあ!」
アクト「うふふ、ヤンガスのタマタマって美味しい。もじゃ毛にしみ込んでるダシが最高!」
ヤンガス「アッシは兄貴のためなら火の中水の中空の中までも、と思ってやしたが
ぱられる・わーるどとかではチョコの中に入れられちまうし…」
アクト「ヤンガス入りチョコは最高に美味しかったよ!」
ヤンガス「いや兄貴はぱられる・わーるどでは名前が違ったでやんすが。」
グラッドさん「良かったら…私にもヤンガス君を舐め舐めさせてくれないか。」
アクト「味が抜けちゃってても良いのなら、どうぞ。」
ヤンガス「せ、背筋がざわーっとするでがす!はくしょん!」
※パラレルワールドはこちらのこと。
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/ff/1212977271/173-381
99 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/11/18(水) 00:43:53 ID:HIe1LU1JO
凛
俺はすっかり気持ちよくなってしまった。
あと左足が残っているが、これを食べちゃおうかどうしようかちょっと悩む。
しかし、ヤンガスの左足は、高級ハムもかくやと言わんばかりの芳香を放ち、俺を誘うのだった。
食べちゃえ、ええいっ!
ヤンガス「あ、でぃぎ?」
ヤンガスは爪の垢まで美味しい。
ヤンガスの足の裏をかじり、アキレス腱をしゃぶり、ヒラメ筋をしゃぶりしながら、膝の裏までたどり着く。
ここは温かいんだ。だからいつも香ばしい香りが立ち上っている。
ヤンガスの膝の裏をじっくりと俺は味わった。
そしておもむろに太腿にかじりつく。歯に伝わる弾力がえも言われない。
ヤンガス「あにき…やめ…」
とうとうヤンガスの股間にたどり着いた。前と後ろがあるが、まずは後ろから舐めることにする。
俺はヤンガスの太腿を自分の肩に担いだ。ヤンガスの尻が俺の目の前にある。毛がボーボーだ。
ヤンガス「兄貴、い、息が苦しい…」
俺がヤンガスの脚を担いだから、ヤンガスの首も一緒に曲がってしまったようだ。
首を反らせればいいんだよ。
まずは尻の肉に手を付ける。というか、唇を付ける。皮が分厚くて硬い。まるで本の装丁のようだ。
続いて噛んでみる。ぐにっぐにっとしていて、あまり美味しいものではない。
もっとたぷんたぷんのぷりんぷりんでなくちゃ駄目じゃないか。
ヤンガス「アッシにそんな無茶を言われたって…だいいち、兄貴がアッシを食うことなんて予想の範囲外でげすぜ?」
しかし、俺が想像するに、ヤンガスは既に誰かに食われているはずだ。
その時の経験を生かす気はなかったのか。
ヤンガスの尻肉に物足りなさを感じたまま、俺はヤンガスの尻の谷間を割り開いて覗いた。
そこには、俺の大好きなヤンガスへの特別な入り口がある。まるでこれから開くヒナギクの花のつぼみのようだ。
ただし色は焦げ茶色をしている。粘膜が少し現れ、赤紫の部分もある。
俺は舌を突き出し、そうっとその入り口に触れる。
ヤンガス「ひぎゃはうっ!」
ヤンガスが全身をびくっとさせた。入り口もびくびくと震えた。
何か特別なにおいを立てている。甘いような臭いような独特の芳香だ。
俺は静かに前歯を当てた。
ヤンガス「あっ、あにっきっ…まさかアッシのケツの穴を舐めて…」
まさかも何もない。目の前にあるんだもの、舐めたくなるのは当然じゃないか。
ヤンガス「そこはさっきアッシが腹下しをして…」
でもそのあとサウナに入っただろう。俺が綺麗にしてやったんだから大丈夫、大丈夫。
101
ほ
続きマダー?
俺はヤンガスの特別な入り口をかじる。硬くてコリコリしている。
ヤンガス「いやっ…駄目でがす兄貴、痛い…」
俺は両手でヤンガスの尻肉の割れ目を広げた。ヤンガスの菊の孔があらわになり、孔自体も口を多少開いた。
そこで俺は孔の中に見え隠れする粘膜に自分の舌を走らせた。
酸っぱいような苦いような、味とも言いがたい感覚が俺の舌を駆け抜ける。
ヤンガスはいろんな味がするから舐めていて飽きない。
俺はその穴の中と外をおもむろに舌でさすった。
ヤンガス「はやうっ!ひぎっ!だ、駄目でがす兄貴、腹壊すでげすよ!
糞食ったら、全身ニキビだらけになっちまうって聞いたことがあるでがす。」
でもヤンガスはべつに大便をしているわけではない。だから俺も食べてなどいない。
俺の舌の動きにつられ、ヤンガスの股と太腿の筋肉もびくん、びくんと震える。気持ちよいんだろう。
ヤンガスは喘ぎ声を上げ始めた。
ヤンガス「あううん…あっ、あ、あっ、あ…あに、きっ、そんな…だめでげす、アッシの風邪が移っちまうでげすよ…」
俺の額をこするものがあった。細い物だ。
何だろうと思って上目遣いで見ると、それは硬くなり始めたヤンガスの珍棒だった。
亀頭が俺の額に当たっているんだ。きっとヤンガスにとってはこうしてこすれていることが気持ちいいはずだ。
さて、そろそろデザートを食うか。
俺は固くなり始めたヤンガスのバナナを口に含んだ。これをしゃぶると、じきに濃厚ミルクジャムが出てくるはずだ。
ヤンガス「いやああああああああああ!あにぎいいいいいいいい!」
ヤンガスは気持ちよすぎるのか、それとも俺にしゃぶってもらって嬉しいのか、感嘆の悲鳴を挙げた。
剥けた皮も、先っちょの柔らかいアンズ部分も美味しい。
ヤンガスが腰を振りだした。よっぽど気持ちが良いのか。俺にミルクジャムを早く飲ませたいという親切心なのか。
ヤンガス「兄貴…だめ…」
それからヤンガスは首を上げ、下目使いになって俺のほうを見て言った。
ヤンガス「ほら兄貴、グラッドさんが見てるでげすよ…。」
俺にとっちゃグラッドさんだろうとニゼウィドだろうとククールだろうと誰が見ててもどうでもいい。
だってヤンガスの美味しい場所を味わっている最中なんだから。邪魔されたくはない。
ヤンガス「兄貴…アッシ、出ち…まう……」
ヤンガスはさっきから動かしていた腰をなおも激しく振り出した。しかもやたらと律動的だ。
ヤンガス「もう、だめ…い、いぐっ…で、げすっ…」
俺の口の中のヤンガスの亀頭が膨れたかと思う間に、甘くて苦いミルクジャムがたっぷりと噴き出した。
四日分溜めていたものがいっぺんに出たわけだ。そりゃもちろん、濃厚で美味い。
俺はヤンガスのミルクジャムを口いっぱいに含み、その粘り気と香りをじっくりと味わうことにした。
ヤンガス「グラッドさん…ご機嫌斜めでげすよ…」
萎えたペニスを股座に提げて、ヤンガスは落ち着きのない目で俺を見ている。その視線は俺だけでなく、俺の後ろにも動いていた。
俺は振り返る。と、そこにはヤンガスの言うとおりグラッドさんが立っていた。
腕組みをして眉をひそめている。一見して険しさが伝わってくる表情だ。
グラッドさんが言いたいことくらい俺にもすぐ分かった。
グラッドさん「ヤンガス君には十分な吸息が必要だと伝えなかったかい?」
えーっ…と、確かに伺いました。でも俺だってこのヤンガスに数日ぶりに出会えて、今まで我慢していたもので…。
(・∀・ )っ/凵⌒☆
ほ
出まかせの小ネタ。
ヤ「あっし、肉が食いてえでがす!腹減った!」
ア「だめだめ、グラッドさんに止められてんだから。(さっき買ってきてたみたいだけど…)」
ヤ「兄貴はアッシの肉棒を食ってるって言うのに…」
ア「じゃあヤンガスも俺の肉棒を食うかい?」
ヤ「で、でも兄貴の肉棒はアッシのケツの中の味が染み付いてて…」
ア「まだそんなに何度も突っ込んでないってば。
グラッドさんとニズさんのほうがずっとズコバコやってるはずだ。」
ニ「…誰がズコバコだって?」
グ「ニズの尻は気持ちいいぞ。なあ?」
ニ「グラッド…ぽっ」
グ「ニズ…てへっ」
ア「二人とも、患者のいる前でノロけないてください。」
グ「ここは私の家だ、この程度のノロけは許容範囲内だろう。」
ヤ「目の毒でがす。」
ア「グラッドさんもニズさんも、単品で見るとすごくそそるんだけれどな。
毛むくじゃらだし肌の色が濃いしガチムチだし…」
ヤ「アクトの兄貴、アッシというものがありながら…」
ア「あっ、ヤンガスが嫉妬してる。」
ニ「ヤンガスも嫉妬するんだな。やっと男色に目覚めたか、おめでとう。」
ヤ「なんかすごい空気を感じるでがす。」
ア「ヤンガス可愛いよ、ちゅっ(はぁと)」
ヤ「アッシは…もうとうに諦めてるでがす…
ゲルダと一緒だった時代はこの脂の乗った胸の内にしまっておくとするでげすかね。」
※ア……アクト(8主人公)、ヤ……ヤンガス、グ……グラッド、ニ……ニゼウィド
ニゼウィドのみ、(作者以外)誰も読まないSSのオリジナルキャラ。
即席だから内容は無いし、文体も練れてないし、だいいちあまり面白くない。
保守代わりの一品です。
ヤンガスってなんてかわいいんだ…
ほほほほしゅ勇者
あにぎ〜
三日ごとに圧縮がきそうだよこれは…
FF13祭のこの時期だけ板容量を増やせないのかね。
900スレまで可能とか。
保守保守
やっぱり3日に一度は圧縮がくるようだ。
FF13スレの影響で、年内はどんなことになるやら。
wktk
ほしゅ
ほす
あ
118 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/12/27(日) 06:12:09 ID:Ci1DdvMxO
勇者はレベル1でいいよ。
ほ
来年はおっさんでいっぱいの年になりますように
ほ
エ「ヤンガスの中は暖かくて気持ちいいなあ。」ズコバコ
ヤ「兄貴、ケ、ケツが……アッシのケツ穴が裂けるでがす!」
エ「だーいじょぶ、だいじょぶ。裂けてもホイミすればいいから。
あっ、ところでもし挿入したままホイミしたら、どんな風に治るんだろう。
裂ける前の状態になるのか、それとも裂けた部分を新しい組織が埋めるのでその分だけ伸びるのか…。」
ヤ「肌の怪我なら裂ける前の状態になるでがす…って、アッシは兄貴に何を話を合わせてるんだ…」
あ、保守がてらの駄文と書くのを忘れた・・・。
ほっしゅ
グラッドさんはむすっとしてヤンガスを毛布にくるみ始めた。
ヤンガスはされるがままになっている。なんだかぐったりしているようにも見える。
ぐったりしているのは、俺がヤンガスのおいしいミルクジャムを搾り出しちゃったためだってのは分かっている。
ヤンガス、後でもう一回エンジョイしよう。
グラッドさんに促されるまま、ヤンガスはベッドに横たわった。
ヤンガス「はぐぢょんっ!げふっ……おえ゛気持ち悪い……」
さっき俺が飲ませたザーメンが口に合わなかったって言うことか!?
グラッドさん「見給え、これでは風邪が長引いてしまう。のんびりの旅でもないのだろう?
ならばヤンガス君の風邪を癒してやることが、早立ちに一番つながることだ。」
ヤンガスは濁った目で俺を見つめた。口は半開きだ。
俺はヤンガスの目を見返した。ヤンガスが口をもぐもぐと動かした。
ヤンガス「兄貴……グラッドさんの言うとおりでがすよ…。アッシも急いで治しやすんで。
素直に宿に戻っててくだせえでがす。」
ヤンガスの布団をしっかり整えたグラッドさんが、俺の肩に手を掛け、半ば引きずるようにして部屋から連れ出した。
隣の部屋には誰もいない。ニゼウィドは帰ったのか。
グラッドさん「さあ、君は少しはしゃぎすぎた。患者をおとなしく寝かせておきなさい。
さっき飲んだ薬がきちんと効けば、明日の午後にはこの町を発てるはずだ。」
ヤンガスに再会したばかりなのにもう別れの時間が来たなんて信じがたい。
でも、明日になればまた会える。俺はそう考えてぐっと堪えた。
まさかヤンガスはグラッドさんに寝取られたりしないよな。ここはグラッドさんの家なんだし、そうならないとは断言できない。
グラッドさんとニゼウィドができていることを思い出したが、それでも俺は、
ヤンガスがグラッドさんに犯されているシーンを脳裏から払拭することができなかった。
グラッドさんが一穴主義だなんて保証はどこにも無い。
俺は挨拶をしてグラッドさんの家を辞した。グラッドさんは、俺たちが最初に会った時のような温かい人柄に戻っていた。
それから俺は宿屋を探して歩いた。道はさっきも通ったから分かる。
俺は歩きながらヤンガスのことを考えた。
蝋人形状態から復活して以来、腹に入れたものといえば、薬湯とパンが一切れ。あとは俺の雄ミルク。
ヤンガスは腹ペコでたまらないはずだ。グラッドさんはそれを分かっているはず。
腹をすかせたままにしとくのが治療に良いのかどうかは分からないが、ここはグラッドさんに任せるしかあるまい。
だが、もし明日ヤンガスの具合が良くなっていなかったら、グラッドさんをしばいてやらなくちゃ。
ヤンガスの伸びかけた髭面はたまらなくかわいかった。そうだ、あの髭で俺の亀頭をジョリジョリしとくんだった。
それにしてもヤンガスは全身くまなく美味しい。俺の口の中に、その味がまだしっかりたっぷり残っている。
一番濃厚なのは白いミルクジャムだ。
もしかして、俺ってヤンガス中毒になっちゃったのかな。
なっちゃってもいいや。あんなに素晴らしい味のするものなんてこの世に存在しないもの。
俺は馬車置き場の前を通り、階段を上がり、宿屋に着いた。
部屋に入ってみると、ゼシカが寝ていた。ククールは見当たらない。おおかた町を探索しているのだろう。
続きktkr
ヤンガスが精液まみれになってるところが見たい
ほ
す
ゼシカ「…あー、よく寝た。あら、アクトだったの。ヤンガスはどうだった?」
俺は、グラッドさんがヤンガスの治療に当たっていることを伝えた。
それから、パルミドでの知り合い――つまりニゼウィド――に偶然出くわしたことも話題に上せた。
ゼシカ「すごい偶然もあるものね。パルミドとオークニスじゃ全然違う場所なのに。」
ゼシカやククールだって世界のどこかで思いがけない知り合いに出会うかもしれない。
でも俺の場合は知り合いがみんな茨になっちゃってるからなあ。
ゼシカ「出会うといえば、ククールには会わなかった?食事処を探してくるとか言ってたけれど。
宿屋でいいじゃないのって、私は言ったんだけれどね。」
俺はヤンガスを腹いっぱい食ったばかりで、他の物を食べたいとはあまり思っていなかったが、
無論そんなことは口に出さなかった。
ゼシカやククールや王様はまだろくに食事をしていないはずだからな。
俺はベッドに腰を下ろす。ヤンガスに会えたことで気が緩んでほっとしたのか、急に疲れが出てきた。
俺も少し寝ようかな。
そこで俺はベッドに横たわって目を閉じた。だけど全然眠れなかった。
ニゼウィドがヤンガスに馬乗りになっていた場面と、俺がヤンガスを味わい終えたときのグラッドさんの渋面が瞼にちらつくんだ。
あの御者を野放しにしていたら、ヤンガスがまた襲われちまうかも。
それにしてもグラッドさんは丈夫だ。凍った洞窟の奥で倒れていたにもかかわらず、帰ってきた途端にヤンガスの治療を始めるし。
グラッドさんがニゼウィドをヤンガスに近付けないようにしていてくれるのなら、安心だが。
ヤンガスの裸はいくら見ても見飽きないし、味わっても満足しきることがない。
ヤンガス。俺のかわいいヤンガス。…
靴音がした。誰だろう。って普通に考えりゃククールだと分かるものだ。
ククール「ただいまー。アクトも帰ってたのか。…寝てるのか?」
いや、横になってただけだ。
ククール「そっか。ところで夕食はどうする?酒場まで繰り出すか。」
ゼシカ「あら、また誰かさんを口説くおつもりかしら?」
ククール「そんなわけないぜゼシカちゃん。この寒い町で俺を温めてくれそうなのは、ゼシカが一番だ。」
ゼシカ「調子いいわねっ。」
俺はひそかにゼシカにうなずいてしまった。ポケットから出てきてベッドに座っているトーポまでもがうなずいている。
そうだ、ヤンガスのことですっかり気がそれていたが、この町で片付けるべきことが二つあるんだ。
ひとつはあのハワードさんの犬。メディさんや、雪越しの教会で会った商人さんの話によれば、この辺りにいるらしい。
もうひとつは、リーザス像の目を作ってもらうことだ。
俺はシャツのうちに手をやった。ちょっとボロボロになってはいるが、紹介状がちゃんと入っている。
これはパルミドの盗賊たちの手も逃れてきたんだ。
それじゃ、ちょっと用があるから出かけてくる。
ククール「オッケー、わかった。ってまさかまたヤンガスのところか?」
違う。町を見て回ろうかと思ってさ。
ktkr
俺はオークニスの町へと出かけた。
出かけるときに馬車置き場の前でちょうど王様と鉢合わせした。
トロデ王様「アクトよ、一人でどこへ行くんじゃ?この町の中なら迷いはせぬじゃろうが。
外にはオオカミの群れが出ると聞いておるぞ。まかり間違っても一人で遠出はせんようにな。」
もちろん致しませんとも。
妙なことを王様は気にするものだと思ったが、よく見ると王様の服が点々と濡れていた。雪の粒が融けてできた染みだ。
どうやら王様は、散歩か何かするつもりで、馬車置き場の屋外への出入り口から出てみたらしい。
そのときにオオカミの足跡でも見つけたのだろうか。
トロデ王様「ん、まさにそのとおりじゃ。この辺りをうろつき回っておるらしいぞ。
そうじゃ、ときにあの山賊めはどうしておった?おおかたお前のことだから見舞いに行ってきたんじゃろう。」
王様が俺とヤンガスの兄弟仁義を越えたつながりを知っているのは当然だから、こんなことを言われても驚くには当たらない。
俺はヤンガスがグラッドさんのところで薬を飲んで寝ていたことを伝えた。
トロデ王様「それならじきに治るじゃろう。ヤンガスは体が資本じゃから、早いところ体調を戻してもらわんとな。」
体が資本……俺の脳内では王様がおっしゃったのとは別の意味合いでその言葉がリピートされた。
あんなエロかわいい体だもんな。
俺は王様と別れて町を歩いた。
行き先は分からない。すなわち、宝石職人イェラルドさんの家を知らないということだ。
誰かに聞いてみようか。となると、グラッドさんしか思いつかない。
ほかに通行人がいればいいんだが……この町は、地下を歩く人が意外と少ないようだ。
グラッドさんの家に行くのも気恥ずかしいし、だいたいニゼウィドがまた訪れていたら嫌だし。
いいや、適当な家で尋ねちゃえ。
俺は近くにドアがあるのを見つけると駆け寄り、ノックした。
中から男の声がした。
開けてみると、そこは倉庫だった。樽だの木箱だの、藁だの布だのが積んである。
そして、男の人が一人、それを整理していた。
男の人「見かけない顔だな。この町の人じゃないだろ、あんた。」
俺は簡単に挨拶をして、イェラルドさんの家の場所を尋ねた。
男の人「そんなら、そこを出てまっすぐ行って、突き辺りを左に曲がってくれ。
更に突き辺りをもう一回左に曲がって進んだいちばん奥だ。
……じつはこの倉庫の隣になるんだ。この壁の裏っかわさ。」
じゃあそこの壁を突きぬけていけば早いよな。って、もちろんそんな行動に出るわけないが。
行くのは全く苦労しなかった。教えられたとおりに進んだら、ちょっとおしゃれなドアの前に出た。
表札も掛かっている。「宝石職人 イェラルド」だって。そのまんまだ。
俺はノッカーをつまみあげて扉を叩いた。
ややあって、中で人の足音が聞こえ、ドアが開いた。
中から顔を出したのは、俺と同じくらいの年の若者だった。
若者「あ、イェラルド親方に御用事ですか?」
俺はそのとおりだといった。今いらっしゃるのかも尋ねた。
若者「はい、おりますよ。どうぞ入ってください。」
ほ
誰かにヤンガスとエイトの結婚式の様子を絵にしてほしい…
もちろんこの二人が結ばれる設定。
自分で描こうかな。
ヤンガスとヤンパーをくすぐり責めで泣かせたい
若者に案内されて入ると、そこは石造りのホールになっていた。
薄暗い。もっとも、半分地下に埋まっているこの町では、どこへ行っても暗いんだけど。
それに今は夕方だ。窓があっても暗いに決まってます。
ホールのすぐ隣には大きな部屋がある。若者は、間の壁にあるアーチを通り、奥の部屋に入っていった。
奥からはなんかゴソゴソいう音が聞こえている。それに若者の声がかぶさって聞こえた。
若者「親方、お客です。」
ゴソゴソ言う音がやみ、すぐにイェラルドさんが出てきた。
イェラルドさん「いらっしゃい。おや?……ああ、さっき会ったね。」
俺は挨拶をし、さきほどグラッドさんの家で顔を合わせていることを伝えた。
それともちろん、用向きがあって訪れたことも言った。
イェラルドさん「では奥に来たまえ。」
奥の部屋は工房になっていた。机が四つ、ひときわ大きいのがイェラルドさんので、残りはお弟子さんのものらしい。
大小さまざまな棚、それにサイドテーブルだの椅子だの木箱だのが、雑然と言うには整理されすぎている状態で置かれている。
俺は懐から紹介状を取り出した。
折れたり汗を含んだりしてしわしわになっているのをイェラルドさんに渡すのは気が引けたが、
これ以外に紹介状を持っているわけがないので、なるべく平たくして形を整えた。
イェラルドさんはご自分の机に就くと、俺の顔を見た。
イェラルドさん「さっきのあの男から取り出した宝石を見に来たのかな。いや、どうもそんな雰囲気ではなさそうだね。」
見れば、イェラルドさんの机の上には木箱に入った宝石類が置いてある。
その中には、鞘から抜いた短刀とその鞘も入っていた。短刀の刃には布が巻いてある。
この短刀は、もしかしたらヤンガスの尻に入っていたものだろうか。
イェラルドさん「うん、この短刀はさっきのグラッドのところの男から取り出した奴だ。」
ヤンガスの中から何が出てきたかは、俺は取り立てて興味を持っていなかった。
大事なのは宝の入っていた容器のほうだから。
それはそうと、早いところ用事を済ませなくちゃ。
俺は、リーザスの瞳の模造品を作ってほしいことを伝えつつ、紹介状を手渡した。
イェラルドさん「どれどれ…ふうん、これはパルミドの情報屋のものじゃないか…うん。」
紹介状を読むと、イェラルドさんは再び俺の顔を見た。
イェラルドさん「引き受けるのは良いが、私もクラン・スピネルの実物を見たことはないから、時間は掛かるぞ。
ときに、よもや持っていたりは……するわけないか。」
時間のほどは致し方ない。いずれにせよ、次にリーザス像のお参りの日が来るまでに仕上がればよいのだ。
イェラルドさん「それで、代金は如何ほど頂いとこうかね?情報屋は、事情によりなるべく安くしてやるようにと書いてたが。」
俺のみぞおちの辺りで何かがガチャンと落ちたような気がした。
えーっと…そうだよね、ただで仕事をしてくれるはずはない。
お城暮らしでお金を使う機会が少なかったとはいえ、報酬のことをすっかり失念していたのはちょっと恥ずかしい。
普段だったら幾らくらい貰うものなのかを尋ねることにしよう。
イェラルドさん「相場かい?ものにもよるが、小さい宝石なら千ゴールドとか二千とかだ。
この短刀のようなものになると一万ゴールドは下らないよ。二、三万ゴールドまで行くこともある。」
じゃあ、見たことのない宝石の模造品なんてのは……
イェラルドさん「大きさによる。どのくらいなんだね。」
手のひらより一回り小さいのが二個です。色は綺麗な紅色です。
イェラルドさん「そういえば本で見たことがあった。あれだと……普通なら五千ゴールドは掛かるのだが、
情報屋からの依頼でもあるし、二千ゴールドで手を打ちたい。」
俺は財布を取り出した。それだけの金が入っているだろうか。
幸い、あることはあった。俺は取り出して支払った。
イェラルドさん「多少時間が掛かる。さっきも言ったようにね。何日くらいまでなら待てるかい。」
俺は指折り数えてみた。リーザス像のお参りの日があったのは、ゼシカが俺たちの仲間に入って程なくしてからだ。
まだ半年は余裕がある。
イェラルドさん「あと半年。じゃあ楽々だな。なに、ゆっくり仕事をしても半月で仕上がるものだ。
十日もしたら出来上がっているだろう。十日したらとりあえず取りにおいで。」
本でしか見たことのない宝石を作るのに、十日で済むのか。腕前は確かなようだ。
実物を見せたらもっと早くできるんだろうな。でもクラン・スピネルはハワードさんの魔法の壷の中で溶けてしまっている。
俺はイェラルドさんの家を出て宿屋に戻った。
ククール「おっ、アクト、帰ってきたか。そろそろ食事にしようかと思っていたところだ。」
宿の食事は質素だが美味しかった。面白いのは、酒がただで飲み放題だってこと。
ヤンガスもこの場にいたらきっと喜んだろうに。
ヤンガスの代わりというわけではないだろうが、いつの間にか王様が食事の輪に加わっていた。
俺たち三人は気が付いたが、宿の人も、ほかの泊まり客も、一向に王様のことを気にする様子はないようだ。
王様なんかよりも変わった客が来ることもあるんだろうか。
その理由は、後で分かった。食事のあと、俺とゼシカが宿に戻り、ククールは少しあちこちぶらついていた。
そして戻ってきて、俺達に言ったものだ。
ククール「おいおい、聞いてくれよ。…プフッ!
食事のときに王様が来ていたろ。あれを見ても誰もなんとも言わなかったよな。
それで、食事のあとで俺が宿の人と話していたら、なんて言われたと思う?」
ゼシカ「何かしら、気になるわね。」
俺も気になるぞ。ククールったら、今にも爆笑しそうな面持ちなんだもの。
ククール「宿の人ったらよ、『あの緑の魔物さんは、よく躾が成っていますね。
あなた方が飼ってらっしゃるのが分かったので、追い出さないようにしましたが、
もしまた入ってくるかもしれないようなときは、先に私どもに一言お伝えください。』だってよー!
あー、おっかしいの!トロデ王様に聞かせたら絶対カンカンになって怒鳴り込むだろうけれどな。アッハッハッハ!」
確かに、俺たちのペットと間違われたと知ったら、王様は激怒するだろうな。
俺たち三人は、その話題でしばらく笑い転げた。
自己保守
141 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/03/04(木) 19:27:58 ID:Bww9Uv6P0
あげるか
142 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/03/04(木) 19:38:08 ID:9LuvUCGOO
ツンデレスレかと思ったらホモスレだったでござる
ほす
トロデ「ミーティアや、寒い思いをさせてすまなかったのう。
一国の姫ともあろうものが、秣置き場で寝泊りとはなんたることじゃ。雨露をしのげるだけ良いとするかの。
そうそう、あの山賊がなんとこの町で見つかったそうじゃ。まったく思いもかけぬ事もあるもんだわい。」
ミーティア「ひん、ひひひん。
(まあ、ヤンガスさんはご無事だったのですね。ほっとしましたわ。)」
ほ
しゅ
あ、兄貴〜
ヤンガスとエイトはDQ8最強の同性カップル。間違いない。
モリーやグラッドに初めてを奪われてしまったヤンガスにも萌えるが。
●エイト、ゼシカ、ククール
オークニスの宿屋でぬくぬくしている最中
●トロデ、ミーティア
オークニスの町の馬車置き場でちょっと寒いかもしれないが親子水入らずの最中
●ヤンガス
グラッドの家で風邪を治すために寝ている最中だが、もしかしたらグラッドにチョメチョメされているかもしれない
いい加減に続きを執筆せんと。
ほ
ホモ趣味でもないのに一気見してしまった
続き希望
154 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2010/05/25(火) 22:10:28 ID:mlRdnewc0
ほす
ほ
っしゅ
すほ
ほほほ
のヮの
トルネコたんのケツを揉みたいな
穴の中にこっそりと指を咥えさせたりもしたい
トルネコといえば今年の七月にトルネコのエロゲが出るらしいね。
普段はビアンカとかフローラとかの女性のエロ描いてる人が書いてるらしいけど、
トルネコのエロというだけでちょっと気になってしまう。
でもその人が描くトルネコって女性っぽいんだよね……
でもやっぱりトルネコメインというだけで(ry サンプルにもトルネコ陵辱シーンがあったし
pixivでトルネコエロ絵を描いているあの人かな・・・。
かわいいんだけれど言われるとおりに女性っぽい。
163 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:
けいおん!!