----基本ルール----
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
勝者のみ元の世界に帰ることができ、加えて願いを一つ何でも叶えてもらえる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
----放送について----
スタートは朝の6時から。放送は朝6時と夜18時の1日2回、12時間ごとに行われる。
放送は各エリアに設置された拡声器により島中に伝達される。
放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去12時間に死んだキャラ名」
「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等となっています。
----「首輪」と禁止エリアについて----
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
たとえ首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
禁止エリアは3時間ごとに1エリアづつ増えていく。
----スタート時の持ち物----
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を配給され、「ザック」にまとめられている。
「地図」「コンパス」「着火器具、携帯ランタン」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「支給品」
「ザック」→他の荷物を運ぶための小さいザック。四次元構造になっており、
参加者以外ならどんな大きさ、量でも入れることができる。
「地図」 → 舞台となるフィールドの地図。禁止エリアは自分で書き込む必要がある。
「コンパス」 → 普通のコンパス。東西南北がわかる。
「着火器具、携帯ランタン」 →灯り。油は切れない。
「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
「食料・飲料水」 → 複数個のパン(丸二日分程度)と1リットルのペットボトル×2(真水)
「写真付き名簿」→全ての参加キャラの写真と名前がのっている。
「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
「支給品」 → 何かのアイテム※ が1〜3つ入っている。内容はランダム。
※「支給品」は作者が「作品中のアイテム」と
「現実の日常品もしくは武器、火器」の中から自由に選んでください。
銃弾や矢玉の残弾は明記するようにしてください。
必ずしもザックに入るサイズである必要はありません。
また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
ハズレアイテムも多く出しすぎると顰蹙を買います。空気を読んで出しましょう。
----制限について----
身体能力、攻撃能力については基本的にありません。
治癒魔法については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生魔法は発動すらしません。
キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限されます。
しかしステータス異常回復は普通に行えます。
その他、時空間移動能力なども使用不可となっています。
MPを消費するということは精神的に消耗するということです。
全体魔法の攻撃範囲は、術者の視野内ということでお願いします。
【本文を書く時は】
名前欄:タイトル(?/?)
本文:内容
本文の最後に・・・
【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【本文の後に】
【座標/場所/時間】
【キャラクター名】
[状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
[装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
[道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
[思考]:キャラクターの目的と、現在具体的に行っていることを記入。
以下、人数分。
【作中での時間表記】
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
真昼:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
━━━━━お願い━━━━━
※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活はどんな形でも認めません。
※新参加キャラクターの追加は一切認めません。
※書き込みされる方はスレ内を検索し話の前後で混乱がないように配慮してください。
※参加者の死亡があればレス末に必ず【○○死亡】【残り○○人】の表示を行ってください。
※又、武器等の所持アイテム、編成変更、現在位置の表示も極力行ってください。
※具体的な時間表記は書く必要はありません。
※人物死亡等の場合アイテムは、基本的にその場に放置となります。
※本スレはレス数500KBを超えると書き込みできなります故。注意してください。
※その他詳細はスレでの判定で決定されていきます。
※放送を行う際はスレで宣言してから行うよう、お願いします。
※最低限のマナーは守るようお願いします。マナーはスレでの内容により決定されていきます。
※主催者側がゲームに直接手を出すような話は極力避けるようにしましょう。
主催者:大神官ハーゴン
管理役:悪魔神官
【参加/死亡者リスト】
3/5【DQ1】○アレフ/○ローラ姫/○竜王/●死神の騎士/●ドラゴン
1/5【DQ2】●アレン/●ランド/○マリア/●リア/●バーサーカー
2/5【DQ3】○アリス/○サマンサ/●フィオ/●カンダタ/●ヒミコ(オロチ)
2/5【DQ4】●アリーナ/●クリフト/○トルネコ/○ピサロ/●ルーシア
0/5【DQ5】●リュカ/●ビアンカ/●フローラ/●レックス/●ゲマ
0/5【DQ6】●ハッサン/●バーバラ/●ミレーユ/●テリー/●ドランゴ
2/5【DQ7】●アルス/○キーファ/●マリベル/●メルビン/○フォズ
3/5【DQ8】○エイト/●ゼシカ/●ククール/○トロデ/○マルチェロ
1/3【 J .】○アトラス/●バズズ/●ベリアル
計14/43名
テンプレ終了です。
大いなる新スレへの喜び…… 人、それを……『
>>1乙』といいます!
「僕はまだ、乙しないわけにはいかない!」
あービビった
>1乙 超乙
>>1、1氏おt……
ん、
>>1乙さね
前スレの人生もあれで終わりか
儚いもんさね
4スレ目見ようとしたら繋がらなくてビビッた…!
まだ1000まで行くレス数じゃなかったよね…、落ちたの?
>>1乙。
後一日待って何もないようでしたら避難所の主催SSは本投下しようと思います。
18 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 10:51:19 ID:ZxhVIQxOO
乙
「…そんなことはさせないもうこれ以上スレを落とさせない!」
という事で、念には念を入れて保守!
そうしたら、僕はあのスレを今度こそ“
>>1乙”と――
SS投下前に念のための保守
試験投下していたものを投下します。
薄暗い闇の中、重厚な金属音が響き渡る。
豪奢な装飾が施された巨大な鋼鉄の扉が両側に開いていき、一人の神官を招きいれた。
扉の内は燭台に灯された僅かな明かりが、申し訳程度に空間を照らしている。
しかし外よりも微かに明度が上がったに過ぎず、部屋の様子がうっすらと視認できる程度であった。
薄明かりの中、真紅のマントをなびかせて神官はゆっくりと部屋の中央へと歩いていく。
灯火がその空間の主、玉座に着く存在をほんのりと浮かび上がらせた。
ここは謁見の間。この神殿の王というべき大神官との謁見を行う場所である。
玉座にあるは当然、悪霊の神々を司る大神官ハーゴン。
その姿を認め、悪魔神官はビロードの赤い絨毯の中央で傅いた。
「ハーゴン様、悪魔神官ネクロス、参上致しました」
その言葉に微動だにしなかったハーゴンの瞼が持ち上がった。
「来たか」
ハーゴンは身体を起こすと右手をスッと頭上に上げた。
すると周囲の燭台に次々と明かりが灯っていき、室内を橙の光で満たしていく。
「お休みのところ申し訳ありません」
「よい、報告せよ」
「はっ」
ネクロスは深く敬礼をし、報告を始める。
「刻は20時間を経過し、日の出まで4時間程となりました。
脱出を試みる者も未だ存在するようですがそれは叶わず、現在死者は27名を数えております」
「ほう、超えたか」
報告を聞き、ニタリと口を裂く。
「聖杯を管理している悪魔神官はどうした。ここへ呼べ」
「ネメシスです、ハーゴン様」
神官の名を伝えられるが、ハーゴンは面白くなさそうに鼻を鳴らす。
「名などどうでもよい。早々に呼べ」
「……は。差し出がましい真似を致しました」
頭を下げ、ネクロスは思う。
(この方は……変わられた)
かつて共に竜邪神シドーを崇め、世界征服の軍を起こしたときはこうではなかった。
圧倒的な魔力とカリスマを持って12人いた邪神の使徒たる悪魔神官を従え、全世界を相手に一歩も退くことなく戦い抜いた。
そんなネクロスが尊敬してやまなかったハーゴンは今は変わってしまったと強く感じる。
教団の崩壊から一年の後、下界にて隠遁していたネクロスたちの前に現れたのが蘇ったハーゴンだった。
ネクロスはその事実に歓喜し、生き残った他の信徒たちと共に再び変わらぬ忠誠を誓った。
だが……その時から微妙な違和感がついて離れない。以前のハーゴンとは何かが違う。
その正体は判らなかったがネクロスは以前のようにハーゴンを信じることが出来なくなっていた。
「では……」
「いえ、その必要はございません」
ネクロスがネメシスを呼びに行くために立ち上がろうとした時、扉の方向から艶やかな声が聞こえた。
振り向くとそこにはネクロスよりも華奢な体格の仮面の神官が立っている。
ネクロスの真紅のマントとは対照的に深蒼のマントを羽織っていた。
「ふふふ……ハーゴン様、ご機嫌麗しゅうございます。
このネメシス、ハーゴン様に吉報を届けに参りました」
一声で女性と解る透き通った音色とともに、彼女は優雅にネクロスに並び膝を折る。
「ほう、ならば」
「はい。聖杯は満ちまして御座います」
その言葉にハーゴンの顔は歓喜に歪んだ。
「満ちたか!」
「はい、死の際に強い負の想念を生む者が当初の思惑より少なかった為、遅くなりましたが……
贄も30名に迫り、ついに聖杯を闇の力にて満たしました」
聖杯とはいわばハーゴンが邪神復活の為に用意したエネルギータンクである。
命が消える際に生まれる恐怖、憎悪、悔恨、などの負の精神エネルギーを貯蓄する装置。
命とはもちろん生贄の儀式に参加している者たちであり、その断末魔は首輪を通して聖杯に送られるシステムとなっている。
そして貯蓄されたエネルギーは邪神復活の儀式の原動力、そして復活した邪神の活力となるのだ。
ネメシスのもたらした報に喜色満面の笑みを浮かべるハーゴンとは対照的に、
ネクロスは僅かに身を震わせ、俯いたまま地につけた右手をギュッと握り締めた。
まるで、その報告が危急の報であるかのように。
そんなネクロスの様子に気付くこともなく勢いよくハーゴンは立ち上がる。
「ハーゴン様?」
「儀式を開始する。破壊神降臨の為の扉を開くぞ」
ハーゴンはローブを翻し、ネクロスの脇を通り過ぎる。
支援
「生贄の儀式はどうしますか?」
「当然続けろ。扉を開く寸前で術式は一旦待機状態にする。
そして破壊神に相応しい依り代を選び出したら、そ奴に破壊神を降臨させるのだ」
ククク、とハーゴンは唇の片側を吊り上げる。
「強さなどは仮初めの基準でしかない。真に必要なのは殺し合いの中、生き延びて磨かれた魂の格。
その為に世界に強い影響力を持った者達を集めたのだからな。
あるレベル以上の格を持った者たちの中から無作為に選出したために、取るに足りない者も
混じってしまったようだが……まぁ今となっては関係ない」
扉を通過するところでハーゴンは足を止め、ネクロスへと振り返った。
「祈祷師どもは祭壇にて待機しているであろうな? 悪魔神官よ」
「ネクロスです、ハーゴン様」
その答えに苛つき、ハーゴンは声を荒げる。
「貴様の名前などはどうでも良い!」
「はい、祈祷師総勢7名。祭壇の間にて儀式の準備を進めましてございます」
端にいたネメシスが恭しく敬礼し報告する。
「ふん、それで良い。では後は任せたぞ、悪魔神官」
そういい残し、ハーゴンは回廊の闇の中へと姿を消した。
謁見の間からハーゴンの姿が消え、ネクロスはゆっくりと立ち上がった。
そこにネメシスが声を掛ける。
「どうしたのです、ネクロス? あなたらしくないではありませんか。
呼び名などに拘るとは……」
「ハーゴン様は……我々を道具としか見ていない。私は役目を果たすだけの悪魔神官であり、
決してネクロスという一個人としては見てもらえない……」
拳を握り、仮面の奥から声を絞り出す。
「それは公私の区別をつけられているのですよ。今は破壊神復活の為の重要な時。
僅かな気の緩みが如何な破綻に繋がるとも限りません。不満には思うかも知れませんが……」
「だが以前はこうではなかった! 我々はハーゴン様を師として仰ぎ、ハーゴン様もまた
我らを邪神の使徒として扱われた! だが今は違う、おかしいとは思わないのかネメシス!?」
腕を振り強弁するが、その様子にネメシスはゆっくりと首を振り肩を竦める。
支援します
「それでロトの末裔に敗れたことを教訓となさっているのでしょう。あなたは少し疲れているのです。
少し落ち着いて休息を取るといいでしょう、ハーゴン様に間違いはないのですから」
そしてネメシスは仮面を外す。プラチナブロンドの髪が零れ、腰までハラリと流れ落ちた。
白い肌に透き通った碧眼を持つその美貌はまさに悪魔的な妖艶さを放っていた。
「破壊神の力を持ってすれば世界の征服など児戯に等しいこと。
我々を否定した世界が我々の手によって理想郷に変わる時も遠くはありません。
いいえこの世界だけではない、アレフガルドも、あらゆる異世界も、全てハーゴン様のものとなる!
そうなればハーゴン様は統一された新世界の皇帝。あなたは宰相……いえ大神官でしょうか?」
ゆっくりと歩を進め、ネクロスに近付くとその首に腕を回した。
「そしてその時はネクロス……私はあなたと共に……」
潤んだ瞳でしばし見つめた後、首元にしなだれかかる。
「本当に、そう思うかネメシス……?」
「ネクロス?」
しかしそんな彼女に返ってきたのは冷たい言葉だった。
怪訝な表情でネクロスの顔を覗き込む。
「我らは破壊神の恐ろしさを目の当たりにしたはずだ。ハーゴン神殿を崩壊させたあの恐怖を。
同じ使徒であった仲間たちもシドーの瘴気によって喰われ、取り込まれた」
「それは……あの時はハーゴン様が既にお亡くなりになってしまったから」
「そうか? ハーゴン様なら破壊神を制御できたのか? 本当に?
あれは、あれは我ら如きが手を出してよいものではなかったのではないか?」
「ネクロス……待ちなさいネクロス……ッッ」
次第に語気を増すネクロスに危険なものを感じ始め、彼女から血の気が引く。
「あれほどの恐怖を撒き散らかしたものでさえ、不完全な状態だというのだぞ?
あれはその名の通り破壊の神だ。神に人間の手は届かない……。
我らは、取り返しのつかないことをしようとしているのではないのか!? ネメシス、我らは……」
「クロード!!」
パァンッ!
空を切る音と共にネクロスの仮面が鳴る。
ネメシスの平手の衝撃で留め金がはずれ、悪魔神官を示す仮面の仮面は乾いた音を立てて地に落ちた。
驚いた顔でネメシスを見る。そこには短く刈り込まれた銀髪の実直そうな青年の姿があった。
sienn
ネメシスはブルブルと震え、泣きそうな顔で彼を見つめている。
「何を言おうとしたのです? やめなさい、それ以上はハーゴン様に報告せざるを得なくなります」
「……メリッサ」
呆然と、ただ相手の名を呟く。
「本心ではないでしょう?
あなたは不安だったのですよね? 一度ロトの末裔たちに敗れているという事実が
この全て上手くいっている現状に不安をもたらし焦燥を駆り立てたのでしょう?
本心で……本心で言ったわけではありませんね?」
しばらくの沈黙。そして静かにネクロスは口を開いた。
「ああ、そうだな……すまない。確かに以前、我らはアレンたちの急襲に対応できずに敗れた。
12人いた悪魔神官も10人までもが命を落とし、ベリアルら三邪神までもが敗れた。
生き残ったのは我ら2人と40に満たぬ僅かな信徒のみ。私は……そのことで悲観的になりすぎたのかもしれん……」
それを聞いてネメシスはホッと安堵の表情を浮かべる。
「もうわかりました。ネクロス、不安なのは解りますが今はハーゴン様に全てお任せすればいいのです。
焦燥は人を窮地へと追い込みます……休息を取りなさい。人数も減り、盗聴の重要性は減ったでしょうし」
「すまない、ネメシス。そうさせてもらうこととしよう」
地に落ちた仮面を拾うと再び装着し、頷く。
「ええ、何なら次の放送は私が担当いたしましょうか?」
「いや、それはいい。私に与えられた任務だからな……お前も聖杯の制御で手一杯だろう」
「そうでもありませんよ、器が満ちたことで聖杯も安定したようです。
部下の妖術師3名で充分に制御可能です。まぁ不測の事態が起こる可能性がないとは言えませんが」
「ならばそういったことが起きない為に監督するのがお前の役目だ。こちらのことは心配いらない」
そういうネクロスに思わず小さく微笑む。
「ふふ、相変わらずお堅い人……でもそれがあなたらしいところですね。少し落ち着いたようで安心しました。
それでは私は持ち場に戻ります。あなたもゆっくりと休んで鋭気を養ってください。
破壊神の復活の儀式に備えて……ひいては我らが理想郷の実現のためにね」
そういってネメシスは身を翻し、謁見の間を去っていった。
その後姿を見送り、ネクロスはポツリと呟く。
しえーん
「我らが理想郷の為に……か。
ネメシス……破壊神を実際に目の当たりにするまではそれも信じられたのだがな……」
そうして彼もその場を後にする。
誰もいなくなるとその空間の灯火はひとりでに消え、謁見の間は再び暗闇で閉ざされた。
神殿の一角にある盗聴管理室。
そこには27名の魔術師が慣れない通信機器を使い、首輪を通して送られてくる参加者の音声情報を分析していた。
既に参加者も残り少なくなり手が空いているものもいるが、
その者たちも室外へ出ることは許されずに時折命じられる雑用などをこなしていた。
そしてその情報を取りまとめる室長を任ぜられたのは悪魔神官よりも一階級下の地獄の使い、オリシス。
信徒の中で最年少ながらも天才的な魔術の才能で地獄の使いとなった彼は、部下たちの信頼も厚かった。
「オリシス様、アリアハンのトルネコとレーベのピサロがインカムで繋がったようです。
これで参加者の全てはアリアハンへと集結することになります」
「そうか、ようやく……ご苦労。分析を続けなさい」
「ハッ」
一人の魔術師の報告に、軽く労をねぎらいオリシスは思案に沈む。
人数は残り十数名となり、その全てが一つの場所に集結を始めた。
それはこの儀式の終わりが近いことを示している。だがその結末は――
「くそっ」
小さく舌を打ち、毒づく。状況が示す儀式の結末は彼の思惑には沿っていなかった。
オリシスは……、いや彼だけでなくこの部屋にいる全ての者はこの儀式の成功を求めていなかった。
彼らもまたネクロスと同じく、破壊神とハーゴンを以前のように信じられずにいたのだ。
だがハーゴンの闇の力に表立って逆らうことは出来ずに今はただ機会を待っている。
そのとき部屋の扉が開いた。入ってきたのは――
「ネクロス様!」
「オリシスか。どうだ、奴らは」
ネクロスの姿を認め、オリシスは敬礼し報告する。
「は、未だ首輪解除までは至らず散発的な戦闘が続いております。
死者も増え、先ほど残存名が14となったところです」
その報を聞いてネクロスは歯噛みする。
シエン
「まだか……まだなのか、世界の英傑たちよ……」
「ネクロス様、聖杯は……」
その様子にオリシスは不安そうに尋ねる。
返ってきたのは、重い首肯だった。
「満ちた。もはやシドーの復活まで猶予は幾ばくもない」
「……そうですか……時がないのであればもう、我々が決起するしか……」
意気込んで提案するオリシスにゆっくりと首を振り、ネクロスは諭すようにその肩に手を置いた。
「いや、オリシス……離れの宮にロンダルキアの麓に繋がる旅の扉を用意した。
お前は魔術師たちを率いてそれでここを去れ」
「そんな、ネクロス様!?」
思いもしなかった言葉にオリシスは悲痛な声を上げる。
ネクロスの決意がその言葉からありありと感じ取れたからだ。
その言葉を聞きつけ、他の魔術師たちも盗聴を放ってネクロスの周囲に集まりだす。
彼らを見渡しながらネクロスは朗々と指示を出す。
「ロンダルキアを下りペルポイへと行くがいい。あそこは我ら邪神軍の脅威が消えたことで
地上に新たな街を作り移民している最中だ。人手の必要なその時期、素性さえ知られなければ
魔法使いの一団は好意的に受け入れられるだろう」
肩に置かれた手に自分の手を添え、オリシスは首を振る。
何かを言おうとするが、言葉にならなかった。
「我々はかつて己を認めぬ世界を呪い、邪神の下へ集った。しかしそれは間違いだったのだろう。
世界に見切りをつけるには早すぎた。だからオリシス、お前たち、……もう一度やり直すのだ。
もう一度……みんなと一緒に世界を受け入れられるように努力してみよう」
「ネクロス様や他の信徒はどうするのです?」
声を出せないオリシスの代わりに側にいた魔術師が問う。
「祈祷師や妖術師たちは……残念だがもう説得する間も退避させる間もあるまい。
彼らの担当であるネメシスにその目がない以上、な。ならば私も……責任を取らねばならぬ」
「そんな……一緒に逃げましょうネクロス様! 後は時の英雄たちが何とかします!
その布石だって打っていたじゃないですか……ここでお別れなんで嫌です!」
オリシスは仮面を外し、ネクロスに縋り付く。そこにはまだあどけない幼さを残した少年の顔があった。
長い黒髪を三つ編にして下げている様がより少年を童顔に見せている。。
「オリシス……安心しろ。残ると言っても私は死ぬつもりはない……私はただ死ぬには罪を重ねすぎた。
償う為にも私は必ず生き残る。お前たちの住む世界を滅ぼさせぬ為にも破壊神の復活を食い止める」
「私たちでは、力になれないのですか!?」
必死に食い止めようとする少年にネクロスは仮面の下で哀しそうに微笑む。
未来あるオリシスたちをこれからの惨劇に巻き込むことは絶対にできなかった。
「お前たちの力では最早どうこうできるレベルではない。私とて怪しいものだ。
だが私一人ならどうとでも立ち回れようが、お前たちが居てはそれもままならぬ。聞き分けてくれ」
バッサリと切り捨てられ、オリシスは無念に肩を震わせる。
そして……しばしの沈黙の後、涙で濡れた頬を拭と顔を上げ、精一杯の微笑を浮かべた。
「私、待っています。ペルポイで……ネクロス様がいらっしゃるのをずっと待っていますから!」
「ああ、後で必ず行こう。さあ、行けオリシス……ハーゴン様が祭礼の間に入られた今が好機だ」
「はいっ」
ネクロスはオリシスを、魔術師たちを見渡した。
「我々はやり直せる。もう一度新たな人生を歩もう……日の当たる道を行くのだ!」
歓声が、上がった。
誰も居なくなった盗聴管理室。その椅子に座りながらネクロスはゆっくりとため息を吐いた。
「すまんな、オリシス。この地位につくまでに私は限りなく嘘をついて来た。
そのおかげで……嘘は、上手いのだ」
自分はここで命を落とす。そんなどうしようもない確信がある。
「だが、ただでは死なぬさ」
アリアハンという名の箱庭に自ら身を落とし、勇者たちを手引きする。
おそらく露見するのに時はいらず、すぐさま自分はハーゴンによって殺されるだろう。
だが構わない。刹那でも擬似アリアハンへと入ることが出来ればネクロスに与えられた権限によって
参加者全員の首輪を無効化することができる。そうなれば自分が死すとも希望は残るのだ。
(本当ならば……彼らが自力で脱出するのを待ちたかったが、もうそれだけの時がない)
ネクロスは彼らが自力で脱出できるように、ハーゴンの目を盗んでいくつかのアイテムを支給品に
紛れ込ませていた。ハーゴンが異常な能力を発揮して他の世界から召喚した特別な武器、道具たち。
ネクロスはそれを選別して支給品にする任務を与えられたのだ。
だがさすがにハーゴンの目を何度も謀るのは容易ではなく、ネクロスが紛れ込ませることが出来たのは
ほんの僅かしかなかった。
(最も、殺し合いの最中にそのようなアイテムが支給されたとてハズレと思う者が殆どであろう。
これは私の落ち度だな……)
自嘲して立ち上がる。
おそらく数分でアリアハンへと侵入したことはネメシスに露見するであろう、だが
もしネメシスが自分を庇う為にハーゴンへの報告を躊躇えば、
参加者の首輪解除だけではなく脱出させる猶予も生まれるかもしれない。
(ふん、人の情も計算に組み込む私には地獄こそが相応しい、か)
どこで自分は間違ってしまったのだろう。
かつてムーンブルクの若き神官だったクロード。
だがその才気を古参の神官たちに妬まれ、謂れのない罪を被せられて国を追放された。
彼を陥れた神官たちも、彼を信じなかった国王も、全てが憎かった。
そして紆余曲折を経て邪神教団に入信した彼は天才的な才覚を持って短期間で悪魔神官となり、
ムーンブルク侵攻をハーゴンに進言することになる。
(私には世界を呪うことしか残されていないと思った。くだらぬ世界を滅ぼし新たな理想郷を作る。
そのハーゴン様の思想こそ正しいと思っていた。だが……)
あの全てが絶望色で塗りつぶされた一夜。
ロトの末裔たちがどうやってか幻影を打ち破ってハーゴン神殿を急襲したあの夜。
ハーゴンは三邪神と悪魔神官を足止めに急遽シドー復活の儀式に入った。
そして、ネクロスが見たのは……次々に黒い瘴気に取り込まれて消滅する仲間の悪魔神官と
絶望的なほどの威圧感を持つ一体の化け物だった。
その姿に知性は感じられない。ただ、ただ、圧倒的な破壊の塊。
それを見てネクロスは逃げた。側に居たネメシスの手を掴み、一目散に逃げ出した。
恐怖と混乱の中、ネクロスが理解したのは「あれ」は理想郷を作るための神などではない。
ただ破壊をもたらすだけの化け物だということだった。
ハーゴンへの尊敬が薄れることはなかったが、破壊神への信仰はその時失われた。
生き残ったは悪魔神官はネクロスとネメシスの二人のみ。残った信徒も40名に満たなかった。
神殿は崩れ去り、二人は信徒を率い、下界に降りて隠遁するしかなかった。
支援
(ハーゴン様も、我らも、全てが間違っていたのだ)
そして再び同じ間違いを繰り返そうとしている。
(全てを……清算する時がきたということか)
ただ、破壊神の復活を阻止する。その為に……ネクロスが魔方陣を描こうとしたその時。
ゾ ク
彼の全身が氷の縄で締め付けられたような錯覚に落ち入った。
ここから離れた場所で凄まじい規模の魔力が弾けたのを感じ取ったのだ。
元来、人間は魔力を感じる力に乏しい。
訓練によってその力をある程度伸ばすことは出来るが魔族と比べれば小さなものだ。
だが、それにも関わらずネクロスの神経はその魔力が発生した位置も、規模も感じることが出来た。
それほどまでに巨大な悪意。それが発生したと思われる場所は……。
「!?」
ネクロスは駆け出す。
彼が感じ取った場所は、オリシスたちが向かったはずの離宮だった。
(まさか、まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか!!?)
回廊を駆け抜け離宮に迫ったその時、彼の目前に現れたのは――
「ハ、ハーゴン様!?」
見慣れたローブを纏う大神官の姿にに思わず、足を止め……見慣れた?
いや、常に白地に黒の縁取りだった筈のローブは真っ赤に染め上げられている。
動揺激しいネクロスを見てハーゴンはニヤリと哂った。
「ククク、どうした悪魔神官? 何をそんなに驚いておる?」
震える体をどうにか意志の力で押さえつけネクロスは何とか問いを口にする。
「な、何故このような所に? 祭礼の間に向かわれた筈では?」
「何、この空間に穴が開いているのを感じたのでな。大事の前の小事だ、塞ぎに来たというわけよ。
まぁお主等に命じても良かったのだが儀式の前に少し運動しておこうと思ってな、ククク」
絶望がネクロスの身体の中を這い回る。
sien
嘔吐感を必死に堪えながら、ネクロスは声を絞り出した。
「な、中には……だ、誰も? 私が何人か人をやっていたので、す……が……」
「ああ……先ほどまでは居たな――だが」
ハーゴンは軽く顎を上げた。
唇を歪めて心底愉快そうに、宣告する。
... . .
「もういない」
その時、揺れるローブに隠されて目立たなかったが、ハーゴンの手に何かが握られているのが見えた。
黒い荒縄の先にぶら下っているのは ―― 血に塗れたオリシスの生首だった。
「―――――ッッ!!」
全てを理解し、ネクロスは声にならない絶叫を上げた。
(オリシス! オリシス! 私の、私のせいか!? 私が……)
「おやおや、どうした悪魔神官? 気分が悪いなら休んだ方がいいぞ……今、私は気分がいいのでな。
そのくらいは大目に見よう。それ、見舞いだ」
無造作に手に持つ荒縄……オリシスの三つ編を手放し、ネクロスの眼前へと生首を転がす。
ネクロスを見るそのオリシスの顔は恐怖の表情が凍てついたように張り付いていた。
「あ、あ……あああ……あああああああああああぁ!!!!」
懐から取り出した魔導師の杖を振るい、生み出された火球がハーゴンに襲い掛かる。
しかしハーゴンはそれを片手で受け止めると簡単に握りつぶしてしまった。
「どういう、ことかな? これは」
「黙れぇ!! 我らは、我らはずっと……ずっとあなたに忠誠を誓い従ってきた!!
それなのに、何故、何故あなたは変わってしまった!? 忠誠の報いがこれかぁ!」
「おかしなことを言う奴だ、私は何も変わってなどおらん。だが、謀反を起こすというなら……」
ハーゴンの魔力が膨れ上がり、暗灰色のオーラとなって燃え上がる。
「死ぬしかないな?」
軽く腕を振ると、パグン、と果実を砕いたような音を立ててオリシスの首が破裂する。
飛散した鮮血がネクロスの仮面に飛び、涙のように零れた。
――咆哮。
己全ての魔力を解放し、全神経をハーゴンへと向けて収束させる。
「私はあなたを二度も死なせたくはなかった。だが、ここに至ってはもはや他に手段なし!
あなたを討って破壊神復活を未然に防がせてもらう!」
ネクロスは高速詠唱に入る。
――天の精霊、歌え断罪の聖歌
――大地の精霊、奏でよ破壊の旋律
――掲げられし王錫の下、王に成り代わり我は命ず
「落ちよ、万物を砕く精霊の槌!! イオナズン!!」
蒼い光がハーゴンを中心に収束し、そして次の瞬間、閃光となって回廊を破壊の力で満たした。
壁が、床が、天井が、砕け散って粉塵を撒き散らす。
爆風が収まった頃、ネクロスの目の前には中途で途切れた回廊とその先の紫や紺や白などがまだらに輝く
異様な空間が広がっていた。少し離れた場所に千切れた回廊と、それに繋がった離宮が浮遊している。
その斑の空間こそ神の目の届かぬ異空間……その異様である。
「ハァ、ハァ、ハァ、」
渾身の魔力を込めた最上級爆烈呪文。悪魔神官であればその威力も伝説級、上位の魔族とも遜色はない。
倒せずともかなりのダメージは与えた筈であった。
追撃の為に必死に呼吸を整えながらネクロスは未だ粉煙収まらぬ回廊の途切れた爆心地を睨む。
濛々と煙る粉塵の中――腕が飛び出してきた。
「!?」
まるで鞭のようにしなりながら伸びた腕は意表を突かれたネクロスの顔面を鷲掴む。
「ぐぉおおお?」
そして瞬時に手繰り寄せられた先は、粉煙のなか無傷で立っているハーゴンの目前だった。
「中々の威力だ……少し惜しいな」
余裕の表情でハーゴンはネクロスを吊り上げる。
顔面を掴む腕を必死に取り外そうとするが、ハーゴンの腕はビクとも動かなかった。
(ば、馬鹿な……いかにハーゴン様であろうと今の攻撃を受けて無事でいられる筈が無い!!)
支援
菜園
実際、如何な魔王といえどダメージを与える自信はあったのだ。
なのに衣服に汚れの一つもつけることができないとは……。
「ククク……不思議か、自慢の呪文で傷一つつけられないのが? 闇の衣に纏う私に呪文は通じぬ」
「!!」
(や、闇の衣とは……まさか、あの……?)
その時、ハーゴンの握力に耐えかね、鋭い音を立てて仮面に亀裂が入る。
「ぎゃぁあああっ!!」
仮面と共に頭蓋骨を締め付けられ、ネクロスは苦悶の叫びを上げた。
それを愉悦の表情を浮かべながら見据え、ハーゴンは哂う。
「さて、ネクロス……と言ったか?」
「な、何だと……?」
まるで初めてその名を口にしたとでもいうようなハーゴン。
そして……ネクロスは全てを悟った。
「き、キィ……貴様はいったい何者だぁああああああああっ!!?」
絶望の叫び。
彼の信奉していた大神官は変わったのではない。
最初から目の前にそんな者は居なかった。
初めから別人だったのだ。
「『ワシ』は……貴様らが崇める存在よ……」
ネクロスを締め付ける握力が更に強まり、仮面は砕け散る。
皮膚が裂け、頭蓋にヒビが入り、それでもさらに脳髄を押し潰そうと圧力は強くなる。
薄れ行く意識の中、ネクロスは祈った。
神に、ではない。
(おおお、未だ篭に囚われし勇者よ、魔王たちよ! 頼むっ!
仇を取ってくれとは言わぬ! 言えぬ! だが、我が存在の全てを賭けて願う!)
頬骨が砕け、眼球が白濁し、鼓膜が破裂した。
(ただ討ってくれ! 世界が滅びる前にこの、この悪魔をぉおおおおおおおおおおおおおおお)
「さぁ、離宮にいた者たちは取るに足らぬ器だったが……お前ほどの魂の格ならば、
少しは腹の足しとなろう……クク」
―― 鍵は ―― 揃って ― いる ―― は ― ずだ ――
その思考を断末魔にネクロスの頭部はトマトのように握りつぶされた。
ネメシスが離宮へと駆けつけた時、そこには全てを終えたハーゴンが立っているだけだった。
「ハーゴン様! 一体なにごとです?」
「何、復活を間近に向かえて破壊神が寝返りをうったのよ。その程度の魔力の暴走だ」
完全に破壊された回廊を見て、ネメシスは戦慄を覚える。
(未だ復活ならない現状で、ここまでの破壊を引き起こしたというのですか!)
「心配はいらぬ。ネクロスがちゃんと己の仕事を果たしたのでな。こういったことはもう起こるまいよ」
「ネクロスが?」
それを聞いてネメシスは安堵する。
自分の説得が効いたのか、かなり張り切っているようだ。ネクロスに任せておけば心配は無いだろう。
今は少し情緒不安定なようだったが元々実力は飛び抜けているのだから。
そして遅れてハーゴンがネクロスの名を呼んだことに気付いた。
(フフフ……なんだ、結局ネクロスの杞憂でしたね。後でこのことを話して安心させてあげましょう。
ハーゴン様はきちんと我らを見てくれているのだと)
ハーゴンの鮮血に染まったローブについてはネメシスは気にしなかった。
邪教の儀式には血を使ったものも多く、今回のそれも破壊神復活の儀式に際してのことと勝手に解釈したからである。
だからこれから儀式を執り行うハーゴンが血染めのローブを纏っていてもなんら不思議に思わなかった。
「だが、このことでネクロスは放送を任せることができなくなったのでな。次の放送はお前がやれ」
「は、はい!」
ハーゴンの声でネメシスは我に返り、慌てて敬礼をした。
(放送も出来ないほど余裕の無い任務なのね。休む間もなく大丈夫でしょうか?)
だが本当に余裕が無くなるようなら自分を頼ってくるだろう。
(ネクロスが私を頼る……ウフフ)
その場面を想像してネメシスは浮かれた。
そんな楽観的な思考を終えて身を起こすと、ハーゴンは既に回廊の奥へと姿を消すところだった。
今回の魔力の暴走は肝を冷やしたが、終わってみれば何の問題もない。
ネクロスは破壊神の力を危険だと思っていたようだが、見ようによってはこれほど頼もしい力もないだろう。
(全ては上手くいっている。世界は私たちのものに……そして)
輝かしい未来を夢見て、ネメシスは足取りも軽やかに歩き出す。
まるで自らの歩く道に真紅の薔薇が敷き詰められているような錯覚まで覚えた。
真っ赤に彩られた道を自分は歩いている。
そう、真っ赤な、真っ赤な道を……。
ハーゴンは祭礼の間に向かいながら、軽く拳を握り締めてみた。
(ふむ、この身体の中に長く居過ぎたせいか些か馴染みすぎたようだな。
神の魂に影響されて身体が異形へと変質し始めておるわ)
先ほどの戦闘でネクロスを捕らえた伸腕。この身体を使い始めた時はあそこまでの能力は使えなかった。
闇の衣もそうだ。今はまだ数秒間しか維持できないが、今後その時を延ばす自信が実感としてある。
「あるいは……生贄の中から依り代を選ぶよりもこの身体の方が相応しいのかも、知れぬ」
一人ごちて軽く思案に落ちる。が、すぐに切り替えた。
「まぁよいわ。奴らが脱出してしまう事態もなくはない……その時の保険としよう」
(あのネクロスとやらが何やら仕込んでいるようだったからな)
支援
自らの思惑とは違うがそういった事態も面白いといえば面白い。
「甦った『ワシ』の身体はさぞ腹を空かせているであろう……」
他の世界を喰らいに行く前に勇者や魔王どもを先に喰らうというの一興だ。
そう考え、ハーゴンは――
――ハーゴンの姿をした者は哂った。
破壊の神シドーはロトの末裔に敗れ元の世界に戻る時に、最期の力を振り絞り
ハーゴンの身体を再生させて、その中に自分の魂の一部を移した。
そうすることで彼の作り上げたこの空間においては万能に近い能力を持つことができるのだ。
そうした全ては自分の肉体を完全に復活させるため。
薄暗い回廊の中、ハーゴンの笑声と共に闇に彩られた邪神の幻影が薄く哂った様な気がした。
※盗聴をする者が居なくなりました。
※放送は次回からネメシスが担当します。
※任意爆破の可能性は消えましたが禁止エリア侵入による爆破は依然ありえます。
投下終了です。
支援ありがとうございました。
乙!
乙
主催サイドの内乱も済んで、黒幕がついに表面化。
物語は佳境って感じですねー、テンション上がってきました。
投下乙です。悪魔神官の片割れが女性とは意表をつかれました。
盗聴がなくなったのは参加者側にはいいことなんでしょうが、
肝心の参加者たちには、それを知る術はないんですよね…
新作&記念すべき100話目乙です!!
以下、ストーリーと共に移り変わる一読者の感想です。
『勧善著悪なDQで敵サイドに感情移入したくないなぁ…』
↓
『あぁ、だんだんネクロスに燃えて来たよ!部下思いな良い奴だ』
↓
『オリシス!達者で生きるんdあwせdrftgyふじこlp;@:「』
↓
『キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キタ(. ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━━!!!
シドー様ご本人キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!』
最後の最後でひとかけらの希望を無残にも握りつぶすシドー様に圧巻でした!GJ!
2ch始めて早五年…
この言葉を初めて使わせてもらう。
盛 り 上 が っ て ま い り ま し た ! !
>ネクロスは彼らが自力で脱出できるように、ハーゴンの目を盗んでいくつかのアイテムを支給品に
>紛れ込ませていた。ハーゴンが異常な能力を発揮して他の世界から召喚した特別な武器、道具たち。
うまいな。ハーゴンが支給品として持たせる物にしてはおかしかった物も、これで辻褄があったんだから。
スゲー。
あぁ、それに、これで支給品で脱出するというこれからの話の折り合いもつけられたのか。
これはすごい。
保守ついでに唐突に出演作品数ランキング。
過去スレを見ていたら放送以降やられていなかったので、最新(100話)までを反映させてみました。
数え間違いはご容赦下さい。なお声のみの出演なんかも気付いた限り普通に数えてます。
◎放送後出演数ランキング
8話:竜王アレン マリア アリス トルネコ トロデ アトラス
7話:キーファ エイト リア(死) クリフト(死)
6話:アレフ ローラ サマンサ ピサロ フォズ
5話:マルチェロ ククール(死)
4話:ゴン(死) フローラ(死)
3話:ヒミコ(死) レックス(死) ハッサン(死)
2話:バーサーカー(死) カンダタ(死) テリー(死)
1話:ハーゴン+悪魔神官ズ
現在進行形のアリアハン騒乱に絡んでいる人たちが上位を占めています。
特に放送前まで3〜4話しか出番のなかったアリスや竜王アレンの活躍は目覚しいですね。
唯一マルチェロのみ、最初からアリアハンに居た関係で出演数が控えめ。
ただレーベ組の出演数が少ないというわけでもなく、ほぼ平等に出番があると言えるでしょう。
◎総合出演数ランキング…()内は放送前と放送後の出演数
15話:トロデ(7+8)
14話:マリア(6+8) トルネコ(6+8)
13話:ピサロ(6+7) クリフト(7+6死) アトラス(5+8)
12話:アリス(4+8) キーファ(5+7) フォズ(6+6)
11話:アレフ(5+6) 竜王アレン(3+8) エイト(4+7) マルチェロ(6+5)
リア(4+7死) ハッサン(8+3死)
10話:レックス(7+3死) テリー(8+2死)
9話:ローラ(3+6) サマンサ(3+6) フローラ(4+5死) ククール(4+5死)
7話:ゴン(3+4死) バーサーカー(5+2死) ヒミコ(4+3死)
6話:カンダタ(4+2死)
4話:ハーゴン(3+1 ※46話「それ友」も出演にカウント)
2話:悪魔神官ネクロス(1+1死)
1話:悪魔神官ネメシス 地獄の使いオリシス(死)
放送以前から通称ベッド組に在籍し、放送後もアリアハン騒乱で出演数を伸ばしていたトロデ&マリアがトップ2。
その他DQ4キャラが大健闘してます。考えてみれば放送前に亡くなった2人も大活躍でした。
逆にローラとサマンサは数字だけで見ると出番少なめ。
それでも十分な存在感があるのはキャラ付けのお陰ですね。
ところで出演数タイの人たちの並びに不思議な因果を感じるのは気のせいでしょうか。
おまけ:放送前に亡くなった18名+1の出演数
6話:バズズ ベリアル
5話:ルーシア
4話:アリーナ ビアンカ ゼシカ
3話:ランド ドランゴ
2話:死神の騎士 フィオ ゲマ メルビン アレン(OP含)
1話:ロザリー リュカ ミレーユ バーバラ アルス マリベル
ちょwwwwトロデのおっさんが王者に降臨してるのは意外だった!!
乙です!
放送前の出番TOPがハッサン&テリーなのも
総合出演数一位がトロデなのも意外杉でした。まとめ乙です
ネクロスが「勇者・魔王よ〜」、って台詞さ、魔王って誰?4やってないんだがピサロがそうなの?
ピサロと竜王の事だと思われ
…つまり、トロデは空気ということ?
ちょwwwwwオッサンはれっきとした人間でガスよ!!
竜王って魔王だったんだ…このロワでは輝いてるが、イメージとしちゃなんかしょぼかったもんで
ピサロ、フォズ、サマンサ予約します
予約キタ!!期待してます。
その三人待ってました!!今からとっても楽しみだー!
期待
>>59 ハッサン(8+3死)
8+3・・・ハッ、サン・・・
お も し ろ く な い ! で な お し て ま い れ !
ごめんなさい、もうしません
72 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/20(金) 11:43:36 ID:FhM883jT0
同じ事考えてたヤツがいたww
「そんな……一緒に逃げましょうネクロス様!ここでお別れなんで嫌です!」
オリシスは仮面を外し、ネクロスに縋り付く。そこにはまだあどけない幼さを残した少年の顔があった。
長い黒髪を三つ編にして下げている様がより少年を童顔に見せている。
・・・
そして……しばしの沈黙の後、涙で濡れた頬を拭と顔を上げ、精一杯の微笑を浮かべた。
「私、待っています。ペルポイで……ネクロス様がいらっしゃるのをずっと待っていますから!」
・・・
・・・・・・・・・
ベ キ ッ
別室からこっそり様子を伺っていたネメシスは弄んでいたちからのたねを握りつぶした。
そしてそのままつかつかと部屋を離れるとハーゴンの居る祭礼の間へと向かう。
「ん?何の用だ悪魔神官その2?」
「ハーゴンさま、少しよろしいでしょうか?」
ネメシスは艷然と笑みを浮かべた。
ネタです。作者様すいません調子こいてました許してくださいおながいします
その2はひどい。
しかし、女がいながらショタに走る男を見たら、女からしたらそりゃ許せないww
何気にペルポイとか2の世界は単語が出てくるだけでなんか嬉しいw
>>73 ハヤシライス吹いたwwwwwwwww
火曜サスペンス【悪魔神官は見た!】
破壊神復活に立ち塞がる禁断の三角関係の罠、道ならぬ愛を歩む二人、想い人に裏切られた女の執念が静かに燃える!
渦巻く邪気、飛び散る血しぶき、突然空いた旅の扉の謎
諸君 私はDQBRが好きだ
諸君 私はDQBRが好きだ
諸君 私はDQBRが大好きだ
ただの一匹の竜アレンが好きだ アリスが好きだ エイトが好きだ サマンサが好きだ
アレフが好きだ キーファが好きだ ローラが好きだ ゴンが好きだ 緑の人が好きだ
平原で 街道で 城内で 草原で 地下牢で 砂浜で 森林で 村の中で 橋の上で 洞窟で
このアリアハンで行われる ありとあらゆる殺人行動が大好きだ
風のアミュレットを装備した アトラスのメガトンハンマーが 轟音と共に参加者を 吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられたドランゴの上半身が 痛恨の一撃でばらばらになった時など 心がおどる
マルチェロの操る 84mm無反動砲カール・グスタフ が アリアハンの街を撃破するのが好きだ
軽口を叩いて 落ちてくるガラス片から 飛び出してきた異母弟を 皆殺しの剣でなぎ倒した時など
胸がすくような気持ちだった
鋼鉄の剣を構えた 孤高の魔法使いが 勇者の進路を 蹂躙するのが好きだ
疲労状態の勇者が 既に息絶えたルーシアに 何度も何度も激励している様など 感動すら覚える
羊主義の 最強主人公を地下牢に 放置ていく様などはもうたまらない
泣き叫ぶ赤毛魔法使いが レックスの振り下ろした握り拳とともに 呪いの声を上げる皆殺しの剣に
ばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ
哀れなザラキが 雑多なアサシンダガーで 健気にも立ち上がってきたのを ロトの勇者の隼の剣が
左半身ごと木端微塵に粉砕した時など 絶頂すら覚える
風を纏ったに炎の巨人 滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだった姫に庇われ 女子供が殴られ殺されていく様は とてもとても悲しいものだ
破壊鉄球に押し潰されて 殲滅されるのが好きだ
バーサーカーに追いまわされ 害虫の様に地べたを這い回るのは 屈辱の極みだ
諸君 私はSSを 地獄の様なSSを望んでいる
諸君 DQBRに付き従うDQBRスレ住人諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なるSSを望むか? 情け容赦のない 糞の様なSSを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様なSSを望むか?
SS!! SS!! SS!!
よろしい ならば応援だ
我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だが この暗い闇の底で 三日間もの間 堪え続けて来た我々に ただのSSではもはや足りない!!
大感動を!! 一心不乱の大感動を!!
我らはわずかに読み手 千人に満たぬROMに過ぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと 私は信仰している
ならば我らは諸君と書き手で 総兵力100万と1人の支援者となる
我々をDQの彼方へと追いやり 眠りこけている感情を叩き起こそう
高鳴る胸をつかんで 引きずり下ろし 眼を開けさせ 思い出させよう
連中に新作GJの味を 思い出させてやる
連中に我々の 感激の声を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの哲学では思いもよらぬ事がある事を思い出させてやる
一千人の読者の支援で 世界を燃やし尽くしてやる
全読み手、絵師、ネタ師発動開始 旗艦クライマクス・直前・支援始動
離床!! 全読み手 涙腺 解除
「最後の大詰め ロンダルキアより アリアハンへ」
目標 神の目の届かぬ領域 破壊神シドー!!
第二次首輪解除作戦 状況を開始せよ
征くぞ 諸君
クライマックス間近のスーパーハイテンション状態で
ヘルシング4巻の演説を読んでいたら突然思い浮かび衝動書きしました。
カンダタの覆面被ってクロスアーーーートと叫びたい気分です。
書き手の皆様がんばれ!超がんばれ!!
82 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/21(土) 12:24:36 ID:WYtjIEHl0
脳汁でまくりですね。
盛り上がってまいりました!
保守
保守乙。
ほんと4スレ目が落ちたときはたまげたもんな。
あの会心の一撃一発で死ぬハーゴンがここまでwwwwwwwwwwww
ごはーん
がススム君
今から投下します
空はわずかに白み始めたとはいえ、月明りの届かない森の中はまだ闇に包まれている。
フォズ達は、アリアハンを目指してその森の中を進んでいた。
ピサロとサマンサは先程まで筆談を行っていたが、森に入ってからは暗さのために中断している。
彼女達は、会話一つ無い静寂の中歩き続けていた。
ふとフォズはやや暗闇に慣れた目で先を行くサマンサの背中を見た。
傷が痛むのだろうか時々歩く速度が落ちるが、その都度彼女は前方を睨み歩みを速める。
言葉にこそ出さないが、焦っているのが気配で感じられた。
サマンサにとってアリスという人は、余程大切な存在なのであろう。
彼女の目には今、護るべき存在しか映っていないに違いなかった。
だからこそフォズは迷っていた。
ダーマの神官として、いかなる行動をすべきか。
自分の務めは魂の進むべき道を示すこと――それは承知している。
しかし、彼女は既に自ら『道』を選んでいるのである。
大切な存在のために、自らすらも否定する『道』。
彼女自身が導き出した答に自分が口を出す権利などあるのか。
それは、ただの傲慢ではないのだろうか。
フォズは、自分自身答を見つけられずにいた。
フォズはそっと天を仰ぐ。
茂みの間から微かに見える空が美しい。
(私は…どうすれば……)
人を導くはずの自分が自分自身の迷いすら払えない。
そんな自分の腑甲斐無さが悔しくて、フォズは思わず唇を噛んだ。
89 :
『道』 2/4:2006/10/21(土) 18:42:30 ID:nxbOzlueO
ペロリ。
フォズは頬に少しくすぐったさを感じ、ちらりと横を見た。
いつの間にか肩に乗っていた「友達」と目があう。
(…レオンさん、ありがとう)
彼は、可愛らしい動作で上を向く。
まるで照れているかのような仕草にフォズはクスッと笑い、彼と一緒にまた空を見た。
(こんな時こそ、しっかりしなくちゃ駄目ですよね)
正解なんて、どこにも用意されていないから。
何が正しかったかなんて、後にならないとわからないのだから。
だから、迷った時は自分の信じる『道』を進めば良い。
フォズは、いつも自分が迷える人に説いている言葉を思い出し、心を決めた。
「あの、サマンサさん」
と、フォズは声をかける。
サマンサはフォズの方を振り向いた。
「どうしました?」
「ダーマ神殿の大神官として、サマンサさんに聞いて欲しいことがあるんです」
フォズはじっとサマンサの顔を見つめる。
サマンサは、ダーマ神殿という言葉に少し動揺を見せたが特に取乱すこともなく「どうぞ」、とこたえた。
「サマンサさん、あなたは…迷っているのではないですか?」
サマンサからの返事は無い。
少しの間をおき、フォズはまた話しだす。
「失礼だとは思いましたが、実はあなたが気絶している間にあなたの魂に触れさせてもらったんです」
「……魂に?」
「ええ、私にはそういう力がありますから」
90 :
『道』 3/4:2006/10/21(土) 18:43:41 ID:nxbOzlueO
サマンサは驚いた様子でフォズを見つめた。
フォズは続ける。
「あなたの中には、光が見えました。優しくて、暖かい光。
だけどその光は、哀しくて、冷たい闇に覆われていました…」
「…………」
「あなたが、これまでどのような『道』を歩んできたのか、それは知りません。
だけど、おそらくあなたは、光のために自ら影となる『道』を選んだと思うんです」
そこまで言うと、フォズは一度言葉を切った。
サマンサの表情は暗くて良くわからない。
「でもサマンサさん、あなたは心の奥底では、光の道を望んでいるのではないですか?
光と共に歩んでゆける道を……」
「…………」
サマンサからの返答は無かったがフォズは少し微笑み立ち上がった。
「えと、答えたく無いなら答えなくても結構ですし、今すぐ答を出す必要もないと思います。
ごめんなさい、時間をとらしてしまって。ピサロさんも待たせてますし、ちょっと急ぎましょうか」
二人は少し離れたピサロの影に目を向ける。
ピサロはこちらを向いて立ち止まっていたが、フォズの話が終わると「フン」と声をたて歩きだした。
二人もピサロに遅れぬよう進みだす。
しばらくして、フォズは隣を歩く女性に言った。
「『道』を選ぶのに資格なんて無いんです」
フォズはニコリと笑い、サマンサの顔を見つめた。
「自分の事を、信じてあげて下さい。
そうすれば、きっと――」
――きっと、『ひとは、誰かになれる。』
91 :
『道』 4/4:2006/10/21(土) 18:44:49 ID:nxbOzlueO
【C-3/森/黎明】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:疲労(少し回復) MP2/3程度
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 鋼の斧
[思考]:ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する アリアハンへ向かうサマンサへついていく
【シャナク】【アバカム】を利用した首輪解除方法を話し合う
首輪解除の目処は立ったが、状況の度合いによっては参加者を減らし優勝
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP2/3 MP4/5 全身に裂傷・火傷 左足に負傷(軽) 左腕骨折(重)
[装備]:奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ)
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:勇者の血を守る アリアハンに行き、とにかくアリスを守る
ピサロの脱出方法を聞き、単独利用できればアリスを逃がす
フォズの言葉に対しては不明
以上です
問題等あればお願いします
イイ・・・。
乙!久々にフォズが主役の話を読めて嬉しい。
乙。
――きっと、『ひとは、誰かになれる。』
ここでグッと来た。
乙
ここは書き手のレベルが高いな。
スクロワも読んでるけど、ここと比べると見劣りするな
>>95 そういうことを言うのはあまり良くないと思われ
投下乙です。
しっとりとした仕上がりでいい感じですね。
そういえばピサロ登場話で彼が脇に徹したのって初めてかも?
その割に、数行だけでもらしさが出てていいですね。
投下乙です、そういえばフォズが主軸の話は久しぶりですね
綺麗な話なんですが、サマンサの内面には一切触れられていない辺り、
今後の展開が怖いところです
もしやサマンサが賢者に転職か?!と思ってしまった。
書き手さん乙でした!
ロワも佳境に入り、キャラたちも次々とアリアハンに集結しつつあります。
ここらで、したらばに「今後の展開についての話し合いの為のスレ」を立てたいと思うのですが、
皆様の意見を聞かせて下さい。
大切なことですので、しばらく(少なくとも数日は)時間を置きます。
>>100 100ゲットおめ。
私は無くても平気だが、有った方が便利だとは思う。
102 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/22(日) 01:01:29 ID:1dDCWDIZ0
アルスのトカゲといえばエイトのトーポってどうなってんだろ?
書かれていない以上、ゲームには居ないことになってるのでは?
きっと今頃、ヤンガスかミーティアあたりに保護されているか、某姿で故郷に帰っているのでは・・・。
突然姿を消した孫を探して、竜変化して世界を飛び回るおじいちゃん
支給品にしようかと考えた俺ガイル
ま、トカゲと違って単体攻撃力があるからやめたんだけどね
>>106 別の板に存在している某ロワ。
みたかったらクグれ。
スレ・板違いなんで、これ以上はヤメレ。
新作乙!
フォズが度々繰り返すDQ7キャッチフレーズ『人は誰かになれる』
これ自体がダーマの象徴なんだろうけど、ロワ内で繰り返されると、
フォズの背負う大神官としての使命と共に、DQ7陣の生き残りとしての誇りビシビシも感じる。
キーファもアルスやマリベルの想いを背負って戦ってはいるけど
『このキーファはDQBRのキーファなんだなぁ』と良い意味で感じる。
今のところキーファの言動や行動は
ランドの遺志>>>ジャンプすれば越えられそうな高さの壁>>>アルス&マリベルの仇
の様な気がするw
ってかハーゴンの着てる闇の衣って・・・・
110 :
保守代わり:2006/10/22(日) 22:42:54 ID:VR5zFiOw0
着るっつーか纏う?
ヒント:DQ3
トロデ、マルチェロ、キーファを予約します。
うお!意外な組み合わせktkr!!
これは波乱の予感wktk
116 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/23(月) 03:14:10 ID:vILHockC0
予約制度の短所は話の中からまさかこいつがこのタイミングで出るとは!っていう驚きが小さくなることだよな
円滑に進めるためには仕方ないことだとは思うけどさ
予約のキャラの命運が気になって夢まで見る俺ガイルw
投下します。
「静かじゃのう」
閑散とした宿の中、一人小柄な緑色の魔物が身を潜める。
いくつもの出入りを経て、いまや宿に残されたのはこの魔物らしき呪われし国王、トロデ一人。
宿屋本来の姿としては、旅人を次々と送り出すのはごく自然なことではあるのだが、今は状況が違いすぎる。
いってらっしゃいませなどと言うような余裕は当然なく、トロデは不安に駆られていた。
『――りょーかい』
いつものように軽口を叩き――そのまま戻って来なかったククールのように。
出て行った者達は、無事に戻ってこないのではないかと考えてしまっていたからだ。
ザックから水を取り出し、一口を口に含む。
不安でカラカラになった喉が一瞬潤うも、すぐにまたカラカラになる。
これではきりがないとすぐにザックに戻して、ため息。
動けば忘れられるだろうかと、腰を上げる。
そう、自分は完全に一人になったわけではない。まだもう一人――いや、一頭。大事な仲間がいるのだ。
『もし何かあれば、ファルシオンが知らせてくれる筈です。
身の危険を感じたなら、馬に乗るなり咥えられるなりで逃げてください。
――なあに、互いに生きてさえいればいくらでも後に融通は効きますからな』
宿屋を出る前のトルネコから伝えられた言葉。
ファルシオンは明らかに名馬であるし、馬の脚ならば逃げ出す事は簡単だろう。
「……とは、言ってものう」
自分ひとりで逃げるという事は、皆を見捨てるという事になる。
そうまでして未だ生きている可能性のあるエイトを探しに町を出るのか?
――そんな薄情な事、できるものか。
みなの生還を信じて、待つ。
かつて自身と娘の呪いを解く旅を続けていた道中もまた、自分はずっとそうしてきたではないか。
それは、今回とて何ら変わることでもあるまい。
「皆のもの、無事に戻るのじゃぞ……!」
トロデは声を出す。心を落ち着かせるために、そして皆に少しでも元気が届くように。
北西の城の方から瓦礫が崩れるような轟音は、トロデはファルシオンと共に耳にした。
ファルシオンは繋ぎを外してやったことへお礼を言うように、トロデの体をぺろぺろと舐めた。
くすぐったさを感じながら、トロデは轟音の方角を見やる。
いよいよあの赤き巨体とトルネコたちの戦いがはじまったのだろうか。
トロデの小柄な身体ではその全容を伺い知る事は出来ないが、確かに巨大な気配はひしひしと感じていた。
傍らのファルシオンも、ぶるると身を震わせた。
大丈夫じゃ、と彼の身体をさすってやろうと視線を移したところで、気付く。
ファルシオンが身を震わせたのは轟音が原因ではなかったのだと。
「おやおや、誰かと思えばやはりあなたですか」
「おぬしは……」
城門の方角から一歩一歩近づいてきた、その男の名はマルチェロ。
聖堂騎士団長にして、法皇を暗殺し、自ら法皇の地位へと駆け上らんとした野心家。
そして、ククールの異母兄でもある男だ。
片目が潰れてやや顔面が変形してはいたものの、それはトロデがよく知るあの男の顔だった。
「お久しぶりですな……と挨拶している時間も惜しいのでね。
いつあちらの戦いが終わるとも限らない。――申し訳ないが、死んで頂きたい」
突然の宣戦布告と共に構えられたのは、淡く紫色に輝く呪いの剣の刃。
思い出してみれば、テリーが砕いたあの呪われし剣。
柄こそレックスがそのまま握っていたが、刃の方は城内に放置してきたままだった。
マリア王女の警告によって急いで城を離脱してしまったわけだが――思えばその時の男こそ彼だったか――、
以後の呪いの被害者を出さないためにも、あの時刃の方はしっかりと処分しておくべきだったのかもしれない。
「おぬしもこの剣の呪いに染められてしまったというのか」
「……勘違いしないで頂きたい。私はこの呪いを利用しているに過ぎませんよ」
「その姿を見たら、ククールはどう思うじゃろうの」
「ククール、か。――宿屋にあなたがいたからこそ、あんなに必死に私に食らいついたのでしょうな」
何気なく平静に、まるで世間話をするかのように告げられた言葉にトロデは動揺する。
支援
「まさか、おぬしが」
「この目の傷は、ヤツにつけられたものです。なかなか手こずりましたよ。
まったく、もう少しあのじゃじゃ馬の管理をしっかりして欲しかったものですな」
「なん、と……!」
腹違いであれ、兄と尊敬するものに。
憎しみさえ受け入れ、それでも尊敬を忘れなかった、その兄に。
ククールは殺められたというのか。
怒りはなかった。トロデを襲ったのは、全身を殴り付ける様な悲しみ。
確かにかつていがみ合い、自身やエイトらと、ククール本人とも対峙する事もあった。
それでも。
「……ククールは、おぬしを兄と慕っておったのじゃぞ」
「――知った風な口を聞く」
「おぬしから授けられた騎士団長の指輪。あやつは片時もそれをはずしたことは無かった。
その傷とて、おぬしに正気へと戻って欲しかったからゆえじゃろう、違うかの?」
ククールは言っていた、マルチェロにとって親族はもはや俺しかいないのだと。
死んだ両親に向ける事の出来なかった憎しみを、あいつは仕方なく俺に向けているだけなんだと。
トロデは忘れない。
自身にとっても唯一の肉親であるマルチェロを『救う』為に、聖地ゴルドに駆けたククールを。
「……かつてやつがどう考えていようが、もうあの男は死んだ。
死人は何も、語らぬ。
さて、お喋りはここまでです。――そろそろこいつが、血を吸いたいと五月蝿いのでね」
言い終えて、右足の踏み切りからマルチェロが前進した。無論、全身から殺意を滾らせて。
エイトやククールの剣術があれば、切り返す事ができただろう。
ヤンガスのようなパワーがあれば、あるいは弾き返す事もできたかもしれない。
だがトロデの今の小柄な魔物の体からはそのどちらも生み出す事はできない。
小柄なトロデの身体をあの刃が切り裂くには、何秒もかからないだろうと思われた。
支援
「ヒヒイィィーン!」
しかし救いの手、ならぬ蹄が傍らから放たれた。
蹄の主――ファルシオンは気合と共に、持ちうる全馬力で踏み込み。そのまま勢いよく突進。
その馬身は一歩でトロデのはるか前を行き、マルチェロに豪快な体当たりを食らわせた。
「ぐっ……!?」
予期せぬ奇襲に吹き飛ばされたマルチェロに見向きもせずファルシオンは反転。
そのままトロデの元へ駆け、そして彼の体を咥えて上手に自らの背に乗せた。
「おぬし、どうして」
一歩間違えればあの呪いの刃を突きたてられていたかもしれないのに。
だがファルシオンは勇気に満ちた瞳で、凛々しく前を見ていた。
その瞳を見て、トロデはなるほどと悟る。
元々ククールが宿を飛び出したのは、ファルシオンが一つ声を上げたからだった。
思えばあの時も、マルチェロの接近を伝えたかったのだろう。
つまり彼はククールが命を散らした事を、自分の責任として感じているのだ。
そしてククールが守ろうとしていたトロデを、代わりに自分が守ろうと考えているのだろう。
「えらいぞっ!ならばファルシオン、このままこの場を離れるのじゃ!」
「ヒヒーン!」
ファルシオンの勇ましい一声が、とても心地よい。
しかしそれと同時、邪悪なもう一つの声も、耳に届いていたことにトロデは気付いた。
「いかんっ!」
「――『メラゾーマ』ッ!!」
「ぬおーーっ!」
業火の火球は咄嗟のファルシオンの踏み切りのおかげで何とか二人に直撃する事はなかった。
しかしそれでもファルシオンは右後ろ脚を少し焼かれ、また背中のトロデが落馬する。
脚を焼かれなおトロデに駆け寄るファルシオンを制し。
支援
「ワシは大丈夫だぞい、ちょいと痛かったがの。……しかし、まずいことになったの」
振り返ってみれば、体当たりなど何事も無かったかのようにマルチェロが迫ってきていた。
もう一度ファルシオンの背に乗る時間はない。
そしてファルシオンも隠してはいるが、この脚ではそう遠くには逃げられないのは明白だった。
「……おぬしは逃げるのじゃ。
トルネコの元でも、マリア王女の元でもよい。知らぬ者に頼るもよい。
とにかく逃げて、この危機を誰かに伝えるのじゃ……よいな?」
このままでは共倒れだと判断したトロデは、素早くそう結論する。
「おぬしが逃げるくらいの時間は、ワシとて稼げるじゃろう……さあ、行くのじゃ」
戸惑いながらも思いを汲み取ったファルシオンはだっと駆け出す。
やや進んだところで一度振り返り、ひと啼き。
トロデにはそれは、"必ず助けを呼んでくるから"と言っているにも見えた。
これでよい、とトロデが振り返れば、マルチェロは眼前に迫っていた。
「おや、自ら唯一の逃げ道を断つとは……死ぬつもりですかな」
「甘いの。ワシはそう簡単にはやられるつもりはないぞい!」
振り下ろされた剣を、トロデはそれを素早く錬金釜で受け止めた。
金属音が響く。
「錬金釜の強度を甘く見るでないぞい!」
「小細工を……!」
相手の剣を、釜で受け止める。
しかしそんな付け焼刃がいつまでも通じる筈もなく。
二度、三度と続いたマルチェロの強力な一撃の衝撃は、そのたびトロデの身体へもダメージを蓄積させる。
やがて限界を迎えた腹部の傷が再び出血を始めた事で、トロデの動きが鈍る。
それに放たれたマルチェロの五度目の一撃が、トロデの錬金釜を勢い良く弾き飛ばした。
最後まで錬金釜に損傷がなかったことが、せめてもの幸運と言うべきだろうか。
ごろごろと転がっていく釜を眺めるトロデは、しかしファルシオンが離れたことを確認し安堵する。
支援(^ω^)
支援
「さすが、じゃのう……」
「随分と手こずらせてくれた。だが、これまでのようで」
とどめを刺すべくマルチェロは皆殺しの剣を上段に構える。
「どうやら、そのようじゃの」
ハッサンは死んだ。テリーも死んだ。
ククールは殺された。
マリア王女は、トルネコはここにはいない。
アリスも、アレンと名乗る魔族もいない。
そして先ほど助けてくれたファルシオンは、今しがた自ら逃がした。
救いの手が伸ばされる可能性は、ゼロに等しかった。
それでもトロデの目は、光を灯したままで。
「――じゃがワシは最後まで、希望を捨てんぞい」
その目が気に入らないとばかり、マルチェロはより勢い良く剣を振り下ろす。
瞬間、二度目の救いの手が伸ばされた。
「やめろおおおおおおおおおおおおっ」
駆け寄るそれは、トロデにはまるで流星のように見えた。
おっさん!釜なんかより自分の命を大切にして!!支援!!
「ふーっ……何とか、間に合ったみたいだな」
浮遊感と共に、自分が助かったのだとトロデは気付いた。
トロデを救った流星――自身を抱え上げ、そのまま風を切り駆ける金髪の少年――は息を弾ませながら言う。
見てみれば年はエイトと同年代、そして同じく一途でまっすぐな瞳を持っている少年だ。
トロデの視線に気付くと、少年はニカっと白い歯を見せた。
「あんた、トロデさんだろ?トルネコさんから聞いてるよ。
ホントは先に別の用があったんだけど、この裏で白馬がいきなり助けを求めてきてさ。
足元フラついてんのに無理やり俺を連れてこうとするから、こりゃ何かあったと思ってね」
「そうか、トルネコに、ファルシオンがの……」
キーファと名乗ったこの少年は、二つの導きによってトロデを助ける事ができたと言う。
ゼロにも思えた希望は、仲間の手によって探し当てられていたようだ。
「それに、トロデって名前、どうも聞き覚えがあったんだ。
んで、その姿を遠目に見たとき、ピンときた。――エイトが探してる、『大事な人』の名前だって」
「なんとおぬし、エイトを知っておるのか?」
「ああ、エイトにはすげー世話になった。俺のダチの仇を、一緒に討ってくれたんだ。
だから今度は、俺がエイトのために何かしてやる番だって、ね」
ギリギリだったけど、無事でよかったぜとまた白い歯を見せ笑うキーファに、トロデも同じように笑い返した。
導きは二つではなく、三つだった。
そして手に入れた希望、その原点には、大事な大事な『息子』が居たのだ。
(エイトや。やはりおぬしは、最高のワシの息子じゃっ!)
「――なるほど貴様、あの男の差し金か」
冷たい声に気付いて振り返った二人が見たのは、鉄の塊を構えたマルチェロの姿。
そこから放たれた何かは二人に命中することはなかったが、後方に位置した教会へと着弾。
直後にそこから起きた激しい爆発によって、駆けていたキーファは思わず尻餅をつく。
突然、目の前の立派だった教会が半壊したことに、思わずトロデも冷や汗を流した。
支援んんん!シューティングスターktkr!
支援!キーファ!あんた輝いてるよ!!
「なんなんだあの男!隻眼のくせに、なんてヤツだっ。
エイトのことも知ってるみたいだし、まさかトロデさんも知り合いなのか?」
「……あやつは、ワシの仲間の異母兄じゃ」
「じゃあ、仲間みたいなもんじゃねぇか!それがどうして、こんなことになってんだよっ」
「ダメなんじゃよ。元の世界でもしばしば対立しておったし、何より……何より。
あの男はもう、この地で自らその弟を――ククールを殺めてしまっておるのじゃ……!」
「なんだって!?」
「元々兄弟仲はよくなかったのもあるがの。ともかくもはや、説得は――」
「ふざ、けんな!」
キーファの突然の大声に、トロデは目を丸くする。
驚かせてゴメンと謝り、キーファは続ける。
「俺がこの世界で最初に出来たダチは……ランドはさ。
自分が死にかけてたって、まず一番に妹のことを心配するようなヤツだったんだ」
ふるふると、彼の腕が震えていた。
失った友を想い、悲しんでいるのかと表情を伺ってみれば、違った。
「俺だって妹が、リーサがこんなもんに参加してたら、心配するに決まってる。探すに決まってる!
――腹違いだろうがなんだろーが、きょーだいってのは、そういうもんじゃねぇのかよッ!
なんで、弟を自分の手で殺して平気でいられるようなヤツがいるんだよ!」
キーファは、怒っていた。
「おぬし」
「トロデさん、悪い。傷も辛いだろうけど、ちょっと待っててくれるか」
「……なんとっ?」
トロデを降ろし、キーファは剣を構える。
察したトロデがいかんと静止するも早く、マルチェロに向けて飛び掛っていた。
支援ッッ
「俺は、こいつを一発ぶっとばさないと気がすまねえッ!」
「奇遇だな。私も貴様をそうしたいと思っていたところだ!」
勢いのままぶつかり合う銀の聖剣と紫の邪剣。
激しい金属音が、大通りから聞こえるもう一つの喧騒をかき消した。
はじまってしまった戦いを止める術は無く、大人しくトロデは教会の瓦礫に隠れた。
先ほどキーファの告げた友の名前――ランドという男の名――には、聞き覚えがあった。
まさしくマリア王女が大切な仲間として挙げていた、アレンともう一人の少年の名前がそれだったはずだ。
妹が居るという話からしても、恐らく間違いはないだろう。
ならばその妹、リアは目と鼻の先にいるのだ。間も無く、会えるはずなのだ。
キーファからランドの話を聞けば、きっと彼女も、そして王女も共に勇気付けられるに違いない。
そのためにも、トロデはもう一度願う。
少年の勝利と、皆の無事を。
ふと見上げた空に星は無く、ただ月だけが妖しく輝いていた。
支援
【E-4/アリアハン城下町教会前/黎明】
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP2/5 腹部に深い裂傷(再出血中) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?)
[思考]:キーファを案じる 仲間たちの無事を祈る 打倒ハーゴン
【キーファ@DQ7】
[状態]:疲労を超えた怒り
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り 祈りの指輪
[思考]:マルチェロをぶっとばす トロデを守る ランドの妹(リア)を助け出す 危機を参加者に伝える
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:キーファ、トロデを殺す ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
※錬金釜はアリアハン宿屋周辺に放置されています。
※ファルシオンはアリアハン井戸方面で休息しています。なお、右後ろ脚に軽い火傷を負いました。
※アリアハン城下町教会が半壊しました。
燃える新作ktkr!!
やっぱ死者が絡んでくる作品は涙腺にぐっと来ますね。
キーファがんばれよ!キーファ!せめてエイトが来るまでおっさんを守り抜いてくれ!!
キーファかっこいいよキーファ
GJ!!!
投下完了です。
問題点等あれば、指摘よろしくお願いします。
>>100 完結に向けて、書き手同士で今後を練り合わせる時期が近づいていると思います。
すぐに利用されるかはさておき、作っておく事に損はないと自分は思います。
>>100の案に大賛成です。
チャットは発言削除とかあってログ残らないけど
専用スレならログも残るし、誰でも気軽にかけますし。
投下乙です。キーファは何気に体力全快してたんですね、
装備面ではキーファに分がありますが、実力差を覆せるかどうか。
物凄い勢いで死亡フラグが蓄積していく気がしますが、生きろよ、キーファ!トロデ王!
しかし、折角時間稼いでもらってるんだ、今のうちに逃げて救援呼びなさいよおっさんw
キーファ…
カッコいいじゃねぇか!!!
乙!
乙です!
>>136-137のキーファ…すげー燃える。
本当はトロデの身を一番に考えなきゃいけない場面だけど、
怒りで我慢できなくなるってのもキーファらしくてイイ。
あの足手まといキーファが、こんな活躍の場面を得られるとは……(感涙)
メッチャ燃えたよ、GJ!
ククールも初出はヘタレだったけど、出るごとにカッコ良くなっていったし、
死んだ今でも、おいしく思い出してもらえてるし、キーファも今後に大期待!
でも、リアがもう死んでるんだよなぁ。知ったらヘコむだろうなぁ。
っていうか、彼はそれを知るまで、生きていられるんだろうか、心配だ。
ここで小ネタを一つ。第101話『道』より
「あの、サマンサさん」
と、フォズは声をかける。
サマンサはフォズの方を振り向いた。
「どうしました?」
「ダーマ神殿の大神官として、サマンサさんに聞いて欲しいことがあるんです」
フォズはじっとサマンサの顔を見つめる。
サマンサは、ダーマ神殿という言葉に少し動揺を見せたが特に取乱すこともなく「どうぞ」、とこたえた。
「…この道を行けばどうなるものか」
サマンサからの返事は無い。
少しの間をおき、フォズはまた話しだす。
「危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし」
「……危ぶむなかれ?」
「踏み出せば…その一足が道となり!その一足が道となる!!
迷わず行けよッ!!行けばわかるさ!!ありがとぉーーーーう!!」
サマンサは驚いた様子でフォズを見つめた。
(フォズさん…見かけによらずプロレス好きなのですね…)
こういうネタってたまに来るくらいならいいけど頻繁に来るとウザいよね
正直、新作来たのかと一瞬勘違いする。勘違いする自分が悪いんだけどさ。
そうか?俺は好きだけどな
ただ保守するよりは小ネタ落としたり、雑談したりする方がスレも賑わうし、
書き手さんたちもやる気出るんじゃないか?
たまに来るだけなら文句も言わんのだがね
>>100で提案された今後の話し合いのスレですが、賛成も多数あり、否定意見も特にないようなので
したらばに立ててきます。
155 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/26(木) 00:29:32 ID:hN3Z6sLpO
ほしゅ
さてと、スレ保守を兼ねてネタを投下してみる。
今回の脱出の鍵となる首輪解除方法のピサロルート。
その方法を実行するためには「シャナク」「アバカム」の魔法が使える参加者が必要だった。
そして、その参加者のうち、シャナクが使えるのはレックス・サマンサ、
アバカムにいたってはサマンサしかいない、というある意味残酷な話ではあった。
だが、私たちは見逃していた、彼ら以外にも、「シャナク・アバカム」を使える参加者がいたことを。
その参加者は常に死の淵に立たされながら、数々のマーダーと相対しながら・・・
切り抜け、いまだ生存している!!
続きは明日の保守で(ぇ
157 :
156:2006/10/26(木) 15:25:09 ID:NLbWwPSi0
ああ、失礼。マリアもアバカム使用できたようで・・・orz
とりあえず、彼女たち以外でということで<シャナク・アバカムが使える参加者
な…なんだってー!
どういう事なんだキバヤシ!!
気になるww
トルネコかな?
キーファ??
ただの釣りだろ
数々のマーダーと相対して生き延び・・・誰だ?
フォズか?実はキャラバンハートに出てた際どっかで使用してた、とか?いや知らんが
あるいは1のキャラが似たような術を使用してたかも、という可能性も・・・
もしくは・・・ま、まさか・・・トロデ!?
あの8における膨大なトロデのコメント、そのどっかにシャナクやアバカムを使えるという話があったかもしれん
まあそれはさておき、あのおっさんマルチェロにやられてたけど、
実は木の棒で兵士を軽くいなしたり、実は結構強いっぽいんだよなw
負傷しながら何度も釜で剣を受け止められるんだから、
それなりにやれるって事じゃない?
俺は一太刀で殺されるかと思ったら粘ってて驚いたくらいだしw
エイトかとも思ったが
あれは呪いが効かないのであって、呪いを解けるわけじゃなかったなぁ
>>166 エイトってもろはの剣のダメージは受けちゃうんだよなー。
168 :
保守代わり:2006/10/26(木) 23:28:17 ID:IIshSkcP0
169 :
156:2006/10/27(金) 02:41:24 ID:K3i8701a0
気になる・・・という意見も割と多いので・・こほん
そーれでは、説明いたしましょう。
そう、その参加者とは、参加者中確かな機転と判断力と運を兼ね備え
実はその身に、ピサロと同じ魔界の魔法すら習得する強大な魔力をもち、
武器を扱わせても100体以上のモンスターを一人で倒すだけの力をもち、
またドラクエシリーズでもっとも殺された回数が多い(たぶん)哀れな男
そう・・・・その参加者とは・・・
トルネコ、その人である
よくわからん
不思議のダンジョン設定を混ぜるのはちょっと…
172 :
156:2006/10/27(金) 02:55:33 ID:K3i8701a0
さて、何でトルネコなんだよ!! との意見ももっともなので
よくわかる解説!
まず、参加キャラクターはすべて原作で習得できる特技は、特に記述が無い限りは
すべて使用できる、というのを、ちょっと強引だが前提におく
実はシャナクはドラゴンクエスト3・5 アバカムは2・3にしか出ていないように思われるが
もう一つ採用されている作品がある。そう、「トルネコの大冒険2」である。
この作中で、トルネコは魔法使いに転職することでシャナク・アバカムを使用することが出来る。
もちろん、現在参加しているトルネコはただの武器屋で、魔法を使うことは、そのままでは出来ない。
しかし、アリアハンには、まだ転職をつかさどるフォズが生存している。
そして、フォズの転職はレミィ(トルネコ2の転職キャラ)の転職とは異なり
過去に転職した職業に転職しなおした場合、1からやり直しではなく
過去に習得した最上級の状態で転職できるのである。当たり前といえば当たり前だが。
(例、魔法使い★8から別の職業に転職、その後魔法使いに転職した場合、魔法使い★8のまま)
そして今回参加しているトルネコは、飛びつきの杖・引き寄せの杖を既知だったことから、
トルネコ2も過去に経験済みと考えていいだろう。
人は誰かになれる。
つまり、トルネコは実は魔法を使うことが出来るんだよ!!
173 :
156:2006/10/27(金) 02:57:57 ID:K3i8701a0
あ、だからはじめに断っているとおり
「ネタ」だから
あらかじめトルネコ設定は禁止されてるし
こんなの実際にストーリーに組み込めるわけないし。
ただ勢いだけで書いてみたかった、後悔はしていない。
なかなか面白かったよ!
なるほど、フォズとの合わせ技かっ!!そこまで頭回らんかった、納得
なぁるほど、いや、確かに筋は通ってるアルよ。
こいつは盲点だったぜ…
だが、転職したからといってすぐに使えるわけではないだろう。
ドラクエ方式だとピサロを倒したりして経験値をためないと。
179 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/27(金) 20:05:38 ID:G93eObRn0
転職か、思いつかなんだw
保守
>>178 ピサロは何度倒しても経験値くれないぞ(苦笑
○チェロだったら可
184 :
保守:2006/10/28(土) 20:42:17 ID:Vp5HrUlI0
HOSYU~
185 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/29(日) 12:23:19 ID:TNNimI090
保守
過疎ってるから保守兼ねて
ロワ中原作で経験値を持っていた方々
・ゴン
・死神の騎士
・バーサーカー
・ジョーカー3人
・ヒミコ
・ゲマ
・ゼシカ
・マルチエロ
これで全部かな
他に誰かいたっけ?
カンダタとテリー
…
その思考を断末魔にネクロスの頭部はトマトのように握りつぶされた。
悪魔神官をやっつけた。
ハーゴンはレベルが上がった!
とか萎えるな
悪魔神官ごときでレベルアップするハーゴンにワロスwwwww
その前に魔術師27匹と地獄の使い1匹殺っちゃってるからなぁ
某板で『ネクロス』で始まる呪いの詞を見つけた。
ネクロス…アレン一行からは逃げ延びるは、前スレ落とすは、
お そ ろ し い ひ と !
考えてみればマーダーはあと3人だけしかいないのか。
しかもサマンサは怪我とピサロの警戒とアリスのピンチで誰かを殺せる状況じゃないし、
アトラスは相手が勇者+ラスボス+ラッキーマンだからこっちも厳しい。
ここはエロマルチに期待がかかるな。
上手い具合に誤解を生じさせて、脱出を望む非マーダー同士殺し合うという悲惨な展開にもっていけないだろうか
……今さらかな
サマンサのハッタリがピー助に通用したら、有り得たかもしれないね。
こんな放送は嫌だ
放送の内容がいつの間にかネメシスによるネクロスの惚気話になっている
14人中3人ならば十分ジャマイカ?
まだ祈祷師’Swithネメシス&シドーも残ってるし
でも祈祷師は絶対たたかうまでもないと思う。いる場所がなぁ……。
原作でも魔術師の次にザコだし。
保守
199 :
保守:2006/11/01(水) 00:45:10 ID:B1uPHv4/0
housyu
200 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/01(水) 10:46:37 ID:oFjTpyfa0
新作期待age
保守
NENNOTAMEHOSYU
今日の保守はいただきっ!
帆首
補習
過疎ってるので議論を振ってみる。
提案そのいちー
予約期間、今から完結まで限定で7日間くらいに延ばしませんか。
終盤に来て長い話も多くなる昨今、書き上げるのも皆さん一苦労だろうし。
予約前から目途がつくまで書く主義の人はバッティング怖いし。
なんか他人事みたいに書いたけど自分もそうだし。
>>206 賛成。ロワも最後の大詰めだし、それだけに読み手の期待も膨らむし
書き手さんも慎重に話を練る必要があるってもんですね。
過度な期待は書き手のプレッシャーにしかならないとわかっちゃいるけどやめられないW
これからフィナーレまで、じっくりゆっくり頑張ってください!
そして己の納得のいく作品で俺らを是非スリルと感動の渦に巻き込んでください!
>>206 どうでしょう。
全体のパート自体が減ってきている今、その数少ない一つを一週間も独占していいものかどうか。
個人的にはまだ今までどおり三日のままでよいと思っています。
短い時間で締め切り迫る!ってのが、最後の煮詰めにあたりモチベーションになってるところも若干ありますし。
むしろ一週間もあったら逆にダレちゃうかも…、これは自分だけか。
>>206 3日・SSの目処が大体出来てから、予約しないと切羽詰る。
予約キャラの破棄&行動終了、3日待ち。
期間を過ぎたときの言い訳が楽。
他の書き手が同じキャラで書いていて予約を取られると、没になる可能性が高い。
投下ペースが不定期。
7日・予約をしてからも、余裕を持てる。
万が一期間を過ぎたら・・・どう言い訳しよう。
予約キャラが破棄&行動終了、1週間待ち。
投下の間隔が長め(1週間後)に一定する。
まあ、早く完成したら3日も7日も関係ないが。
まあ、あくまでも準備期間だし
早くできれば良いに越したことはない
もうじき完結かぁ…。楽しみな反面、少しさみしいな。
キャラ変えて第二段とかやったりしないかなー、なんて。
2ndなら、したらばに行け!語り合えッ!
そうだ!俺達は今、段に向けて熱く燃えている!
日付が変わったのでほしゅ
せっかくだから俺もホシュするぜ
teikinohosy tyattomoiigahosyumoyorosikuonegaisimasu.
保守
帆種
219 :
回避1/3:2006/11/06(月) 00:11:50 ID:dZRBTAQX0
崩壊した教会。まだ土煙も収まっていない中、2人の男は対峙した。
「うおぉぉぉぉぉ!」
怒りの炎が鋼王の名を冠した剣に宿る。
「火炎斬り!」
折れた刃では受けとめられないと判断したマルチェロは致命傷を受けないよう、咄嗟に横へ飛ぶ。
剣が腕を掠めた。
服が熱と斬撃によってやぶれ、血が破れた布のまわりに滲む。
体勢を崩したマルチェロが、地面に片手を付き、顔を歪めながらも、キーファを睨みながら口を動かす。
「呪文か?!」
何の呪文だ?
足に火傷をしたフォルシオンがキーファの頭をよぎる。
「メラゾーマ!」
全てを燃やさんとする悪意がキーファに襲いかかる。
「真空切り!」
とっさに迫り来る灼熱の玉に向かって剣を振り、今度はキーファが後へと避ける。
剣に聖なる風が宿り、その衝撃波で焔の方向を僅かばかり逸らす。
通常であれば中心が微かに逸れても、巨大な塊は掠めただけで火傷を負う。
だが、キーファには風の加護が腕に宿っていた。
指先程度の間隔しかない逃げ場を、風の加護と生来の素早さで紙一重で避ける。
一陣の旋風となったキーファが、マルチェロとの距離を詰める。
マルチェロは呪いの刃で突っ込んでくるキーファの剣をはじきつつ、再び距離を取ろうとする。
「させるか!」
風が叫びながら、剣を切りつけてくる。
「ちっ」
折れた刃で辛うじて受けとめる。
220 :
回避2/3:2006/11/06(月) 00:13:23 ID:dZRBTAQX0
面倒な。
接近戦を挑んでくるのは遠距離攻撃が無いのだろう。
距離さえとれれば、隙が多いグランドクロスでの攻撃が無理でも、武器の煙幕でも使って退避する事も叶うといのうのに!
戦っている間にも仲間が来てしまうのではないか?
魔力が無くなってしまっては、太刀打ちできなくなる。
厄介だな。
呪文が焔だけとは限らない。教会を破壊した武器もある。
なにより怪我を負ったトロデさんは逃げきれない。誰か、誰か1人でも来てくれれば。
いや、ここで俺が食い止めなくてどうするんだ!
2人は刃を対峙させたまま動けない。
「おい、貴様」
「なんだ」
「ここで剣を引くなら見逃してやろう。あの化け物をつれて何処かへ行けばいい」
トロデさんの容態を考えるなら、それが一番良いのかもしれない。
だが、どうしてもキーファは目の前の男を許す事ができない。
「言っただろう!
あんたを、どうしても一発ぶっとばさないと気がすまねぇッ!」
力を込めて呪われた刃を弾く。
「愚かな」
「その言葉、そっくりアンタに返すぜ!!」
再び火炎斬りを放つ。
「食らえ!」
マルチェロは避けす、何かをコチラに放った。
「え?うわっ」
目に何か入ったが構わず振りきる。
確かな手応えを感じたが、慌てて目を拭う。
それは土だった。
地面に片手を付いた時に握り込んだのだろう。
221 :
回避3/3:2006/11/06(月) 00:14:53 ID:dZRBTAQX0
遠くへ行く足音が聞こえ、
はっとして目を上げたがマルチェロの姿は視界から消えていた。
「切り札は、、隠して、おくものだ」
去り際、男が呟いたのを確かにキーファは聞いた。
【E-4/アリアハン城下町教会前/黎明】
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP1/5 腹部に深い裂傷(再出血中) 服はボロボロ 全身に軽度の切り傷(ほぼ回復)教会の瓦礫に隠れている
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?)
[思考]:キーファを案じる 仲間たちの無事を祈る 打倒ハーゴン
【キーファ@DQ7】
[状態]:疲労を超えた怒り
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り 祈りの指輪
[思考]:マルチェロをぶっとばす トロデを守る ランドの妹(リア)を助け出す 危機を参加者に伝える
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HP2/3 MP1/4
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:この場を避けて体力の回復を図る。ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
※錬金釜はアリアハン宿屋周辺に放置されています。
※ファルシオンはアリアハン井戸方面で休息しています。なお、右後ろ脚に軽い火傷を負いました。
222 :
誤字:2006/11/06(月) 00:24:19 ID:dZRBTAQX0
2/2
「マルチェロは避けす」を
「マルチェロは避けず」に訂正です
投下乙です。
呪いと同調して殺意めらめらだった癖に、少し不利になると逃げるのかマルチェロよw
いや、ここは攻めきったキーファがいい仕事をしたと見るべきか、よくやったぞ。
ところで最後の「手ごたえ」について、HP減少だけだと少し分かりにくいかも。
剣の一撃としては、どこか負傷させたほうが分かりやすいかもしれません。
224 :
訂正:2006/11/06(月) 00:44:44 ID:dZRBTAQX0
2/3
「確かな手応えを感じたが、慌てて目を拭う。
それは土だった。
地面に片手を付いた時に握り込んだのだろう。」
を、
「確かな手応えを感じた。
慌てて目を拭う。
それは土だった。
地面に片手を付いた時に握り込んだのだろう。」
3/3
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療)左肩に刀と火による傷(治療可能・傷跡が残るかどうかはお任せします)
HP2/3 MP1/4
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:この場を避けて体力の回復を図る。ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
投下乙。
だが個人的には、最初から逃げ腰ムードなマルに前話とのつながりを感じない…
確か、始末したがっていたような。
確かに。矛盾してるな。
これはまた渋い文体だな。忍者小説でも読んでるような気分になった。
>225-226
剣が哭いていたんだよ、きっと。
それまで何度も釜の底に叩き付けられていたし、
普通の刃物ならぼろぼろになっちまう。釜が無事なことを考えても、剣が無事である筈がない。
そんな状態でメタルキングの剣なんて、よりにもよって最硬の得物。最悪の相手。
あの剣、意思があるみたいだし鋼王剣に臆したんだって、きっと。
それでまたなんかマルの頭の奥でぎゃーぎゃー喚いて、(マルとしては攻めたくても)攻めるに攻められなかったんだって。
て、妄想してたけど8をやってないから書くのを見送ってた俺。
書いた後、逃走中のマルのSSでも書いて、
そこらへん突っ込まれてる所フォローするSSを書けば良かったと思ったけど、
やっぱり8をやったことなくて……ry(´・ω・`)
キーファごとき一撃で殺れそうなもんだがなw
そのまえに…予 約 な し ! ?
>230
ある程度の段階まで話を書いて、三日以内に投下できるメドを立ててから
予約する人もいるだろうから、そういう人の時間を無駄にしないように、
まずは予約するべきだと229は言いたいんだと思う
だけど予約は義務じゃないし、過疎りかけてるから、固いことは言いっこなしでいいよね
誰かが予約した時点で他の人の作品はほぼ没になると思うんだが。
予約って言ってるけど、実質的には投下と意味同じだよ。
個人的な意見を言わせれば、予約制がテンプレとして書かれてあるのだから、必ず予約をしてもらいたい。
過疎だからって特例が認められると、書き手が予約していているのに、
テンプレを読んでいない別の書き手が勝手に割り込み始める可能性がある。
先の予約無しの作品を認めるとしても、今回だけにすべき。
>>233 ヒント:テンプレには「予約制”必須”」とは書いていない。
予約は書き手の『権利』であって『義務』ではないと思う
あんまり書き手さんばかりに、いろんなこと押し付けるのはやめようよ
待て待て、予約の意味を取り違えてないか?
このキャラのお話を書くから予約しますよ、他の人は書かないで下さいよ、て意味だろ?
お話が書きあがった時点で投下していいし、
他に予約が入っていないってことは、そのキャラの話を書いていいってこと。
ルール違反なのは予約の入っているキャラを勝手に登場させたり、
予約が入っているにも関わらず別の人間が、自分の方が早く書けたからって投下したりすることで、
予約の入ってないキャラを書くことはルール違反じゃない。
予約をすること自体も義務や必須でなく、
書き手に不利益がないように予約をすることも出来るというだけ。
予約をしないこと自体は回りに迷惑はかからないよ。
今回、回りが戸惑ってるのは投下宣言も何もなくいきなりSSが投下されてるから。
ぶっちゃけ、何の前置きもないと投下したSSなのかただの書き込みなのかわからないだろ?
俺も戸惑った。
宣言や前置きと予約を勘違いしすぎ。
それと、予約をしてなくても回りに迷惑はかからんということについて補足。
予約をしようが投下をしようが、その書き込みがあった時点で、
そのキャラのそれまでのお話の続きは書けない。
どっちも一緒。
どころか、むしろSSの投下の方が、直後にそのキャラの縛りが解けるんだから良心的だよね。
書いてる途中なのに没になる〜て心配してる人がいるけど、
そうならないためにあるのが予約。
予約しておけば、他の人はそのキャラの話を書けないから、書きかけが没になることもない、と。
逆に言えば、予約の入ってないキャラは自由なわけで、
もしも予約せずに書きかけの話があったとして、
先に予約宣言があっても、今回みたいにSSが投下されても、どっちでもその話は没になるんだから一緒だよね?
あー…、だから予約をしてなくても迷惑はかからないと思うけど、
なんの前置きや宣言もなく投下があると(判別がつかないし、周りが混乱するし)、迷惑だと思う。
そこんとこ勘違いしてるんじゃないかなぁ…と。
改めてテンプレ読むと、確に予約『必須』とは書いてないね。
恥ずかしいながら今気が付いたW
改めて
>>219ー
>>221投下乙!
予約は無くても問題無いにしろ、個人的には、SSなのか普通の書き込みなのか区別する為に
投下宣言はこれからも欲しいかな。
マルチェロが一旦戦線離脱した事によって、良い引き際を失った様にも思えたけど、そうでもないか。
240 :
破棄します。:2006/11/06(月) 21:01:57 ID:pbwuALHD0
雷落ちて再起動した為IDが変わっているますが、
>>219ー
>>221を書いたものです。
マルチェロの進退で揉めるかもしれないとは想像していましたが、
投下宣言で突っ込まれるとは予想外でした。
正直、どちらが倒れても共倒れでも書く事はできたと思います。
ただ、マルチェロと戦わせてやりたいキャラがいたので引かせましたが、中途半端だったかなと思わなくも無くw
>>219ー
>>221の破棄を宣言します。
乙を送っていただいき、ありがとうございます。
一旦ここはキャラにならって引かせていただきます。
ちょっと待って。
投下宣言でつつかれたからって、それは「今後気をつけます」とか言っとけばいいだけの話。
作品を破棄する理由にはならないでしょう。
もし指摘されたマルチェロの前話との矛盾疑惑に納得がいかないのなら、修正という手立てがあるよ。
元々ゲリラ的に投下されたわけだし、修正に数日使ったって自分は構わないよ。
他に書きたい書き手さんがいるってんなら、そこは早い者勝ちになると思うけどさ。
うん、作品を破棄までする必要は全く無いよ
>マルチェロと戦わせてやりたいキャラがいたので
これには密かに同意もする
(でも殺す話を書きたい人は、もちろんそうしてくれて構わないです)
だけど投下予告に関しては、義務化するかどうか、避難所で話し合った方がいいかもね
予約してくれた方が待つ楽しみもあるけど、意外な場面で意外な人物の乱入とかは
予約してしまうと驚きが半減するので、筆が早くて、サプライズを楽しむ書き手にとっては
邪魔な足かせになるだろうとも思うし、正直どっちが良いのかわからないな
これは読み手がとやかく言うより、書き手がやりやすいようにすべきなんじゃないかな
243 :
240:2006/11/07(火) 00:02:32 ID:0NsZTqsh0
ご意見ありがとうございます。
ただ一旦破棄を宣言しましたので、投下は白紙にしたいと思います。
つまり、このパートは予約&投下の早いもの勝ちでw
アレフ・トルネコ・アレン(りゅうおう)・アトラスを予約します。
>>243 残念ですが了解です…。今後のご活躍に期待しますね。
>>244 そして明るい報告キタコレ。wktkして待ってますよー。
アリス・マリアを予約します。
247 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/07(火) 08:50:57 ID:/zcC2NFd0
期待age
>>243 これからも頑張れ、超頑張れ!
予約二組もキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
がんばれ!!保守
アリス・マリアを予約したものですが、割と致命的な欠陥が見つかってしまったので、
予約を取り下げいたします。
お楽しみにしてくださっていた皆様、期待を裏切ってしまい、本当に申し訳ありません。
ちょwww
早い、早いよwww
作戦→マターリいこうぜ!
没スレ希望!没スレ希望!
一時投下スレに投下しました、ご覧ください。
255 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/09(木) 02:43:15 ID:NYyti2nw0
こんな夜中に大作をありがとう!滅茶苦茶燃えました
>>254 あっちに書くまでもなく問題なかったと思う。本投下期待
新作期待保守!
暁の空に怒号が響く。
有明の月は冷たい笑みを微かに湛えていた。
─いやに、静かだ。
生と死を賭けた戦いが、これから始まるというのに、嫌に心地良い。
まるで自分以外の生き物は全て死に絶えたかのようだ。
微かな風の音と、衣擦れの音。
そして、自分の胸の鼓動を除き何も聞こえない。
そう。
あのときと似ている。
今己と肩を並べ戦う竜の眼前に立ったあの瞬間に。
勇者─アレフは、自らの掌の中で昂るような剣をしっかりと握り締め、ぶるりと身震いした。
「…怖気ヅイタカ?勇者」
「まさか。…武者震い、さ。こんな奴を前にして、そうしない男がいるものか」
違いない、と喉を鳴らして小さく笑う、竜王。
彼自身もまた、嘗て無い強大な敵を前に目を輝かせる一人の男であった。
「トルネコさん、気をつけてくれ。…見かけによらず、奴は疾い」
「重々承知してますとも。二度も死に掛けましたからなぁ」
おお怖かった、とおどけて見せる。
死地の中でも挫けない彼の心は、紛れも無く戦士の心。
守る者がいる、という強さ。
彼は、世界を救った大商人であり、一家の主たる父であり。
そして彼は、隣に並ぶ勇者や竜と同じく、勇敢な一人の男であった。
皆が皆、視線を交わすこともなく、心を一つに束ねる。
そんな彼らを見据える巨人の一つ目が、紅くギラついた。
「グォォォォォォォォォォォン!!!」
竜は、鬼へと突進した。
二つの、巨像と見紛う程の体が轟音を立ててぶつかり合う。
一瞬の間を置いて、自分とトルネコも飛び出した。
目配せをして、自分は右、彼には左を任せる。
巨人とガッチリ組み合った竜は、圧されまいと踏ん張った。
竜の足元が沈む、なんという力だろう。
鈍く光る、やや紅く染まった金槌を、アトラスは腕の中の竜へ振り下ろさんと持ち上げる。
「どぉおおおおおっ!」
「グガァッ!?」
しかし、唸りを上げて飛来した鉄球が強かにアトラスの即頭部を打ち据える。
見当違いの方向に振り下ろされたハンマーの先端は大地を穿ち、大きな穴を生んだ。
鎖に引っ張られ、地響きにおっとっとをしながらも、トルネコは踏みとどまる。
ギロリと紅い一つ目が彼を見据えると、即座に大きな足裏が振り下ろされた。
「うひょっ!」
だが、ギリギリのところで腹の脂肪を揺らしながらも転がり避ける。
一瞬遅れて、ドスンと大地を揺るがし二つ目の大穴が空いた。
─当たらない。何故、当たらない。
巨人は焦燥の念に駆られて、追撃を加えようと空いた左腕を握り締める。
と、その左拳を竜の爪がガッキと捉えた。
ニヤリ、と竜の唇が持ち上がったような気がしたと思う間も無く、首に牙が突き立てられる。
灼熱のような痛みが首を締め付ける。
食い込んだ牙はどす黒い血液を湧かせた。
「ガアアアアァァァァ!!!!」
言葉にならない言葉を叫びつつ、竜の顎から逃れようと手足を無茶苦茶に振り回す。
そうして、竜の首を強く掴んだかと思うと、自分の首から肉片が千切れ飛び、血が吹き出るのも厭わず強引に引き剥がした。
顔を紅に染めた竜は驚きに眼を見開く。
その視線の先には、振り上げられた巨大な鈍器。
全てを打ち砕かんと、淡い暁の光を受けていた
今目の前の竜の頭蓋を砕かんと、無慈悲に唸りを上げて迫る。
だが、そのとき既に『彼』の準備は整っていた。
竜の背から、巨人の眼前へと跳躍する。
「…─はあっ!」
それは一瞬。
無骨な金属の塊と勇者が、交錯と共に火花と短い金属音を散らせた。
彼の腕に残る確かな痺れは、成功の証。
巨人は、消失した手ごたえに戸惑いを覚える。
竜はその隙を突いて、巨人を蹴飛ばし、距離を取った。
勇者も地へと降り立ち、巨人を見据える。
「…危ない真似をさせる、下手をすれば共倒れじゃないか」
「フン、貴様ノ剣ノ鋭サハ我ガ一番知ッテイル」
全て計算ずくか、と勇者は笑った。
アトラスが自らの手に視線を落とすと、そこには凶器の柄のみが残されている。
相手の凄まじい力を利用した剣技は、鮮やかに決まった。
メガトンハンマーの先端は、暫くの間宙を舞っていたかとおもうと、轟音を立て大地へと埋もれる。
支援
支援!
「…あ、あの一瞬で打ち合わせも無しに?何という方達だ」
トルネコは、彼らが宿敵同士と先程聞いた。
だが、どうだろう。
今共に戦う彼らは、そうは見えなかった。
なんと、息の合った『仲間』なのだろう。
そういった感想しか抱けなかった。
アトラスは、役立たずとなった柄を放り投げると両拳を打ち合わせる。
ガツンと、鋼鉄を打ち合わせるかのような重厚な音が耳に届いた。
その動きには淀みが無い。
アトラスの精神テンションは、あの女戦士─アリーナとの戦いの時のように昂っていた。
真っ赤な血、鉄の匂い、荒い呼吸音。
心地よい。
実に、実に心地良い。
自分は、戦いに身を窶す鬼。
戦場が、自分の故郷だ。
ベリアル、バズズと肩を並べての戦いも愉快だったが─
「アトラス…たのしい。とっても……たのしい!!!」
胸が躍る。
戦鬼アトラスは、笑んでいた。
武器は、無くなった。
あるのは、己が両拳。
だが。
─この上ない、業物だ。
「グガアァァ!!」
拳が風を切る、爪が空を凪ぐ。
巨体と巨体のぶつかり合いが徐々に激しさを増す。
アレフの剣が、トルネコの鉄球がアトラスに迫る。
だが、文字通り鬼気迫るアトラスはそれらを蝿の子を散らすようにぶちのめす。
何度も何度も、地に伏す3人。
だが、諦めない、彼らもまた負けられない。
何故なら、男だから。
彼らは、男だから。
「グォォオ…!!!」
アトラスの拳が唸りを上げて竜王の鼻面に迫った。
だがそれは、一瞬の差で頬を掠めるに留まる。
ただ、それだけだというのに頬の肉は削がれ、血が溢れる。
竜は微かに狼狽した。
息吐く暇も無く、左腕が胴を凪ぐ。
両腕の防御で直撃は避けたが、その勢いは凄まじく竜の巨体がふわりと宙を舞った。
吹っ飛ばされた竜王アレンは、王城の瓦礫の山へと強かに叩きつけられる。
「アレンさんっ!!!」
トルネコが突進して、足元へと潜り込む。
巨人を支える足。
そこをまず崩すべく破壊の鉄球を振り回し、叩きつける。
だが、アトラスの一つ目がギラリと閃いたかと思うと鉄球をそのまま蹴り返した。
自分の武器に圧倒される結果となったトルネコは、危うく頭蓋を粉々に砕かれる所であった。
頭の上数cmを掠めた鉄球に、股を濡らしそうになる恐怖を感じる。
「だぁっ!!!」
「グ、グアアァ!!!」
先程から単独での一時離脱攻撃を敢行していたアレフであったが、その攻撃は右肩周辺を浅く切り裂くだけに留まった。
この体、全力で切り込まなければ少々の傷にしかならない。
むろん、アレフの剣が鈍ったわけではない。
この鋼をも超越した鍛えられた肉体はまさに鎧、とにかく堅いのだ。
アレフの冴え渡った剣技が尽く弾かれている。
跳躍したアレフを、何度目かの唸る拳が捉えた。
「ガァァァーッ!」
「ぐぁっ…!」
ギシギシと鎧と肉体が軋んで、呼吸が吸えなくなる。
咄嗟に勇者の盾で受け止めるものの、盾を構えた腕が千切れ飛びそうになった。
一瞬が永遠に感じられるように長く感じる。
拳がメリメリと食い込み、アレフは叩き落されて瓦礫に突っ込んだ。
轟音を立てて、ひび割れだらけの壁が崩れ落ちる。
「あ、アレフさん…!アレンさんも」
「グワオオオオオォォ!!!」
トルネコが言った途端に、城壁の破片を撒き散らしながらも竜が立ち上がる。
閉じた口の隙間から、赤い光が漏れていた。
口腔いっぱいに含んだ激しい炎がアトラスめがけ放たれる!
アトラスの巨大な目が見開かれた。
避けようにも炎はもう目の前、防ぐしかない。
アトラスが豪腕をガッキと十文字を描くように組み、防御の構えをとった。
と、そのとき胸に輝くアミュレットが、チャリ、と音を鳴らして輝く。
炎の前に立ち塞がるように、真空が唸った。
渦を描く風、バギマはアトラスを護る盾となり炎を爆散させる。
支援
アレフ「良い背中だな 少し借りるぞ」
「な、無傷ですと!?」
「……ベリアル…」
頼れる兄弟、ベリアルのことを思い出す。
─小さな火でも風を送り込めば大きく燃え上がるのだ……
アトラスは火…ベリアルの言ったとおり!アトラスは…
「アトラスは…む、むてき!!!!」
「来ルゾ!!」
「ですがアレフさんが…」
「…大丈夫だ、俺はまだ生きてるよ」
城の瓦礫を掻き分けて、泥まみれとなったアレフが現れる。
お気に入りのマントがもうボロボロだ、とぼやく余裕すら見せた。
体中の痛みは、ベホイミで何とか治療したらしい。
「おおぉ、よくぞご無事で」
「ご先祖の盾のおかげかな。驚きの防御力だ」
光を尚も失わない、伝説の盾をコンコンと叩く。
この盾が無ければ、即死だっただろう。
腕の痺れを振り払い、アレフは再び剣を構える。
「…とはいえ、あいつの防御をどう打ち破るか…」
「炎デ焼クニモ、アノ風ガヤッカイダナ。ト、ナルト…」
「手は、一つしかありません、ね…アレンさん、アレフさん。作戦があります。」
「?」
「奴も同じ手をそう何度も食らうとは思いませんし…一撃に賭けます」
大通りから、アトラスがずんずんと城跡へ迫る。
考えている時間は、もうほとんど無さそうだ。
「…竜王。長い戦いだ、消耗しているだろうが何秒稼げる?」
「見クビルナ。タトエ何日デモ堪エヨウ」
「ではお願いしますよ!…来ました!」
「ブオオオォォォォォ!!!」
まさに、猪突猛進。
前傾姿勢で突っ込むその姿は、突風のようだ。
傷だらけの竜、アレンは荒れ果てた城跡の中心、勢い良くぶつかりあった。
「トルネコさん、頼んだ!」
「任せてください!」
ここでアレフが走り、トルネコは退く。
でっぷりとした体で大汗をかきながらも、大通りに面した城の入り口の跳ね橋付近に陣取った。
アレフの方はというと、竜王の背を駆け上がり、肩に乗る。
時間が無い。
手馴れた様子で呪文を手早く紡ぎ、巨人へと閃光を放つ。
「─ベギラマ!!!」
「グアッ!?」
顔面が不意打ち気味に放たれた炎の帯に包まれ、視界を塞ぐ。
風のご加護か、直撃を避けたものの炎が乱れた為にかえって周りが見えなくなった。
と、腕に伝わる竜の鱗の感触が消失する。
炎の晴れたアトラスの見たものは、竜の背中であった。
「…まてぇ!にげるな!!!」
「サア勇者ヨ、覚悟ハイイカ!?」
「いつぞやも聞いた気がするよ、その台詞…ああ、思い切りやってくれ」
トルネコの居る町側へと辿り着き振り向くや否や、アレンはアレフを上へと放り投げた!
アトラスは相手の予期せぬ行動に驚き、上を向く。
足元には気が行っていない。トルネコの読みが当たった。
「とおおおおおおっ!!!」
「グアッ!」
走るアトラスの足元を狙って破壊の鉄球が薙がれた。
見事脛を強打、アトラスはズズンと前のめりに跳ね橋へ倒れこんだ。
それに合わせるかのように、アレフは絶妙のタイミングで跳ね橋の支える鎖を断ち切った。
水音と共に鎖が堀へと引きずりこまれる。
そして、トルネコがとどめとばかりに橋の支え目掛け鉄球を直撃させた。
ぴしり。
破壊の兆が、ぴしり、ぴしりと徐々に広がる。
橋は、轟音を上げてアトラスもろとも崩落した。
「グガアアアアァァァァァッ!!?」
豪快な水飛沫と共に、アトラスが堀へと消える。
トルネコが思わず歓声を挙げ、アレンが空の勇者へと叫んだ。
「振ルエ!!!勇者!!!」
その声は確かに彼に届く。
脈動する剣からは、稲光が漏れ出す。
押さえ付けることが困難なほど、この剣は力の捌け口を求めていた。
今、限界まで凝縮された雷が剣から溢れ出す。
勇者はありったけの力をその両手に込めて、まっすぐに、ただただまっすぐ水底の巨人へと振り下ろした
支援!
「う、おおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉっ!!!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
耳を劈く轟雷が、神の裁きと見紛う程に閃く。
破壊の雷─ギガデインは勝利への思いを乗せて、全てを貫かんと打ち下ろされた。
水を伝わり、アトラスの全身をくまなく雷撃が駆け巡る。
熱い。
身を焦がされ、体の内までも焼かれ。
痺れ震えるその腕は空を掴み、そして動きを止めた。
水底の巨人は、それっきり沈黙する。
随分長いこと宙を舞っていたアレフは、堀へと落下することなく竜の掌に受け止められた。
荒い息を抑えることなく、大の字になる。
決死の作戦はどうやら成功したと認識するのに、しばし時間がかかった。
トルネコの方はというと、腰を抜かしてへたり込んでしまう。
「…ドウヤラ。ウマクイッタヨウダ」
「え、ええ…そのようですね。皆さん無事で何よりです」
「勇者。休ム暇は与エンゾ、マダヤルコトハアルダロウ」
少々乱暴にアレフを地に下ろすと、アレンはようやく姿を元に戻す。
どっと疲労が襲ったか、膝を突いて息を大きく吐いた。
アレフのほうも痛む体を奮い立たせ、とにかく立ち上がる。
「さあ、かなりの時間を食ってしまったな…キーファや、トルネコさんの仲間達が心配だ」
「ええ、今頃待ちくたびれているのでは」
「疲れているだろうが、休息は後だ。直ちに…ッ!」
「!?」
アレンが、見たことも無いような驚きの表情と共にアレフを突き飛ばす。
突然のことで、アレフもまた驚愕する。
一体何だ?
そんな疑問を投げかける間もなく紅い風が巻き起こる。
通り過ぎたのは、長かったのか、短かったのか。一瞬か、はたまた永遠か。
アレンはその紅き風に吹き飛ばされて、遥か宿屋の方まで吹っ飛ばされて叩きつけられた。
「…!!!ッ、りゅうおぉーーーーーーーーーー!!!!」
「そんな…まさか……!!!」
風の正体は、堀から伸びた鬼の腕。
アトラスが重い体を震える諸手で持ち上げていた。
血走った眼、焦げた巨体。
だが尚も立ち続けるその鬼は、確かに『無敵』に見えた。
「貴様ぁーーーーーッ!!!」
「アレフさん、危ない!」
ゴフー、ゴフーと荒い呼吸の赤鬼が向かう勇者に拳を振るった。
だが、それをかわす勇者の跳躍は凄まじく高く、グングン伸びて巨人の眼前へと迫った。
太陽が見える。
日の出だ。
眩い光が剣を閃かせる。
そして次の瞬間にアトラスの眼から、全ての光が失われた。
274 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/09(木) 23:50:35 ID:nESijFyV0
支援
支援
「グアアアアァッ!!!!!」
「─竜の吐息よ…この掌に宿れッ!!!」
勇者の手を焦がさんばかりに燃え盛った炎が渦を巻き、凝縮され、光り輝き、バチバチと爆ぜる。
炎は雷と呼べそうなまでの輝きを見せていた。
『ベ ギ ラ マ !!』
いかなる術者のベギラマでも聞けぬような轟音が、響いた。
その凄みは巨人の巨体を宙に舞わせ、城跡へと埋める。
後ろに倒れるように、アトラスは堀を飛び越え叩きつけられた。
その途端、もう崩れる所も無いような城跡に大穴が開いた。
「!?」
「なっ…」
「グ、グオオオオォォォォォォ・・・」
ズズン、ズズンと地を揺るがし、アトラスの巨体は地の底へと消えていく。
この城には地下があったのだろう、だがすっかり瓦礫で埋まってしまい巨人の姿を視認することはできなかった。
戦場を沈黙が再び包む。
…巨人は、死んだか?
いや。
わかる。─まだだ。
申し訳程度に残った一角を見渡せば、そこには鉄格子。
そして地下への階段が、見えていた。
そうか、あそこか。
「アレンさん!しっかり!アレンさん!…あ、アレフさん!」
「トルネコさん!!!!」
「のわっ!!?」
突然の大声に驚きトルネコが飛び上がる。
アレフは竜王と彼に駆け寄って、息と声を荒げた。
「奴はまだ…生きてる。俺は奴をこれから追う、竜王を頼んだ」
「アレフさん、無茶だ!止めてください、その体で…」
「止めてくれるな。…キーファとの約束もある」
動かぬ竜王にベホイミを数回かけ、彼から借り受けたザックをその場に残してアレフは踵を返した。
トルネコは何と声をかけるべきか迷っていた。
まだ間に合う、今からでも無理に止めるべきか。
だが、できなかった。
彼の背には、『男』としての決意が示されていた。
だから、同じ男として彼には止められなかった。
止めることを、許されなかった。
「剣はまだ、借りて置く。…必ず、後で返しに戻る」
返事は無い。
だが、アレフは黙って走り出した。
必ず宿敵の前に戻ると、誓って。
sage忘れすみません……
改めて支援
_ ∩
( ゚∀゚)彡 支援!支援!
⊂彡
「…ガアァ……ガァァァア…」
眼が、眼が熱い。
灼けるようで、拭っても拭っても涙が止まらない。
実際に流れるそれは血液なのだが、見えない彼には気づく手立ても無かった。
「バズズゥ…!ベリアーール!」
傷だらけで、突然暗黒へ突き落とされて。
無敵のアトラスはどこへやら、今は不安でいっぱいだった。
生を絶った兄弟たちへ、届かぬ呼び声を投げかける。
自分は、誓った。
ベリアルのぶんも、弱気になったバズズのぶんも使命を果たすと。
それがどうだ。
─自分は、またも敗北したのだ。
アリーナにとどめを刺せなかったあの時と同じ悲しみが再び彼を襲う。
自分は負けた…負けたのだ。
血が、涙で薄まった。
支援
「ガアアアアアアアァァァァァ…」
雄雄しい雄たけびは闇の中に消え行くように悲しげだった。
もう光を捉えることもできない視線は虚を見るばかり。
這うように、ずるずると体を動かす。
アトラスは、前に進んだ。
何も見えない。見えるのは、ただ一つ闇の風景。
たまらなく、その闇が恐ろしかったから。
夜を怖がる子供のように。
もう、逃れることができないというのに、ただただもがいて進むことしかできなかった。
【E-4/アリアハン城下町宿屋周辺/早朝】
アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:HP1/7 MP1/5 気絶
[装備]:なし
[道具]:プラチナソード 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 マジックシールド 魔封じの杖 首輪×2
[思考]:この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【トルネコ@DQ4】
[状態]:HP3/4
[装備]:無線インカム 破壊の鉄球
[道具]:ホットストーン 聖なるナイフ さざなみの剣
[思考]:アレンの介抱 他の参加者に危機を伝える ピサロといずれ合流
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP1/2 MP1/3 背中に火傷(軽) 極度の疲労 全身打撲
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスに止めを刺す ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【E-4/アリアハン城地下/早朝】
【アトラス@DQ2】
[状態]:HP1/5 首からの出血(中) 全身火傷 片膝負傷 眼球に傷 失明 恐慌
[装備]:風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:恐怖に駆られている バズズの敵討ち
※アリアハン城の跳ね橋が落ちました。
城跡へアリアハン城下町側から行くには、堀を飛び越えるか、回り込まなければなりません。
※メガトンハンマーは両断されました。
※アリアハン城地下入り口近くが崩れかかっています。まだ完全な通行止めではありません。
投下終了しましたー。
改善点疑問点あらばどうぞ。
今回の作品に多大なる手助けとして連携してくださった某書き手さんに感謝します!
ありがとうございました!!1
新作キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
二転三転するバトルに手に汗握りながら読みました。
そして俺の予想はことごとく裏切られまくりました。
絶対アレフのギガデインはアミュレット破壊に繋がると思ったのに、吊橋に来たか!
竜王の火炎で決着がつくと思ったのに、バギマがあったか!
何より竜王アレンとアレフの友情が熱い熱い!前回と言い今回と言い
絶妙なコンビプレイが(・∀・)イイ!!
まさか互いが『仲間』として「勇者」「竜王」と呼び合う日が来るとは
DQ発売以来20年、想像したことすら無かったよ!
キーファとの約束を背負い、一人地下へ進む勇者…絶対生きて帰って来るんだぞ!!
投下乙。
強敵と書いてともと読む感じがなんともたまらず興奮です。
大変良いものを見させていただきました。
怯えたアトラスが向かう先は・・・あいつらの元か。こりゃまたひと波乱起きそうですね。
王城は血と朝日により、暁色に染められた。
だが、巨人は一人涙色に染まる。
彼の行く先に、待ち構えるは闇か魔か。
そして、背後からは光。
滅びずに立っていられるのは誰か。
神のみぞ知る、というわけでもない。
誰にも、わからない。
数え間違ってないのに投下の時に抜けちゃったよ…
どうもすいません。
これにてかんりょー
投下乙です!
全員が全員活躍して素晴らしかった。
そして狂化したアトラスの向かう先は……ゾクゾクしますね。
向こうもこちらに向かっていますし、時間も早朝も序盤ということを考えると
かなり早期に遭遇すると思います。
それにアレフが加わると因縁のあのキャラとの絡みが……ワクテカで今日は眠れないw
乙です!
トルネコがこんなに男らしいと思ったのははじめてだ。
勇者に竜王というビッグツーと、ちゃんと競演できてるトルネコに惚れてしまうw
>>273 改めて読み直したら、アレンがアトラスの攻撃からアレフを庇うシーンが
元祖アレンがククールの射撃から竜王を庇うシーンと重なりました。
(´・ω・`)…(´;ω;`)ブワッ
何故か涙が止まらん
gj!
大作、乙です。
とうとう早朝(4時〜6時)のキャラが登場しましたね。
第2回放送まで後2時間・・・アレフは追いつけるのか?
そしてその場に残ったトルネコとアレンの運命やいかに!!
【E-4/アリアハン城下町井戸/黎明】マリア・アリス 気絶・休憩中
【E-4/アリアハン城下町教会前/黎明】 トロデ・キーファ・マルチェロ 戦闘中
【C-3/森/黎明】 ピサロ・サマンサ・フォズ 地下通路を使う予定 アリアハンへ
【D-2/平原/黎明】 エイト・ローラ 地上から橋を使う予定 アリアハンへ
ここまでみんな集まってくると、アリアハン大陸だけでなく、城下町や城のマップも欲しくなってきたなw
超名作じゃん!スーパー燃えたし!しかしアトラスしぶといな!
良かった…、乙!
乙。288誰だっけ?
300べっ…別にありがとうなんて言わないからね!
ツンデレ保守
>>300 300ゲットおめ。 一瞬予約かと思ったよ・・・w
>>296 矛盾点がはっけーんされてしまうw
DQBR独自のアリアハンタウンマップを、各自で想像してくだされることを切にねがいたてまつります。
hosyu
305 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/12(日) 14:16:29 ID:9Xkm7qQ30
保守
保守
なにか板が重く感じるのは、某ゲーム機のせいだろうか。
とりあえず、保守
ひるほしゅ
そろそろアリス、マリア、エイト、ローラあたりを動かしてやりたいな
動かすにしてもネタが無いけど
新作期待保守
アリス・マリア・・・
マリアの脇腹の傷口が、実は重度の凍傷・低体温症にかかっており、
アリスが回復呪文の使い手orMP回復アイテムを探しに、外へ、と言う展開を考えていた。
そしてあわよくば祈りの指輪をもつキーファor回復呪文が使えるマルちーと合流・・・と思っていたんだが
その展開では、マリアの不明アイテムに対して、HP・MP回復アイテムではない、と制限がつくから
あとの書き手さんの不都合になる可能性があって断念していたり;;
>>311 >HP・MP回復アイテムではない、と制限がつく
もし回復アイテムだったら当時腹刺されて気絶してたトロデや、腕切断したククールにとうに使ってるだろうから
既に回復アイテム以外の何かって暗黙の了解で決まってるのかと思ってたぜ。
むしろその展開はサギ杖でHP1/8まで(実は気絶してるマリアや竜王アレン以上に)消耗してるアリスが
どうやってマリア担いで井戸を脱出するのかってとこに大きな問題があるような。
でも「火事場の馬鹿力です」で十分説得力ある展開に出来そうなのがアリスの恐ろしいトコだなw
HPは消耗してるが、外傷が少ない分アリスのが動けるのかもな。クタクタで痛みがないって感じで。
休憩はどのくらいとればMP満タンになるのかな?
早く来い来い 飲み薬
>>312 井戸の脱出は飛びつきの杖を使用することを考えていました。
効果は見て知っているはずですし
仄暗い井戸の底で心身共に手紙をくわえた黒猫並に満身創痍な勇者と王女を、
マルチェロとのビッグブリッヂ並の死闘の末に勝利を納めた
金髪の王子さまが朝日を浴びて助けに来てくれる
そんな展開を期待している俺ガイル
祈りの指輪カモーン!
>>316 アリアハン城の堀の形は凹で、お城の裏側にはお堀はないぞ
だから、ゲーム中はともかく、ロワでは橋を渡らなくても
後ろから回りこめたりする。
>>295 あと蛇足かもしれないが一応追加
【E-4/アリアハン城下町井戸のそば/黎明】ファルシオン トロデの危機を誰かに伝える
参加者じゃないけどいろんなフラグ持ってるので、彼女の事も忘れないであげてください。
後ろの守りががら空き・・・アリアハン、なんて城だw
パトリシアはメスだろうけど…
ファルシオンってメスだったのか!?
てっきりオスだとばかり思ってた。
ファルシオンは初代ハカロワの、ぴろ、ポテト、ぽち、カラスみたいなポシションになってきたなぁ。
>>319 井戸の周辺ってだけで、「そば」とは明言されてないような。
>>316の図に従うと、もしかしたら案外トルネコ&アレンの近くで休んでるかもしれない。
保守。
過去スレ見たら投下がなくてもすっげえ盛り上がりなのな…
もう、あの頃は戻ってこないのか?
>>323 まだ新作投下の余韻が覚めない俺ガイル
アレフかっこいいよアレフ
>>323 そういう時こそ保守しつつじっくり耐えておくものだぜ
以前の勢いはなくとも、まだ執筆者は健在のようだからな。
それにしても、どんなラストになるんだろうなぁ、これ
楽しみなような見るのが怖いような
竜王に惚れた保守
>>316 乙!!!おかげで妄想が止まらない。
>>313 dq8に準ずるなら、昼寝て夜中に起きてもおkそうだが。
日付変わる前に保守っと。
>>323 保守ついでにでも話題をふってくれれば盛り上がると思うんだぜ
330 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/17(金) 02:25:27 ID:2ajSrlUC0
保守
ほす
恒例の保守
そろそろ新作来る頃かなあ。
アトラス アレフ ピサロ フォズ サマンサ 予約します
AとPの接触時間は放送直前と考えてます
>>333 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
wktkしてます
アトラスまさに前門の魔王、後門の勇者!!
ワクワクテカテカ
336 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/18(土) 16:19:51 ID:2f8MoocG0
保守
予約の人が投下されたら、放送前に動かせそうなのは2組か。
【E-4/アリアハン城下町教会前/黎明】 トロデ・キーファ・マルチェロ 戦闘中
【D-2/平原/黎明】 エイト・ローラ 地上から橋を使う予定 アリアハンへ
エイト・ローラ組は単純に「歩いている」ので、描写が無くても平気だが、トロデ組みがなぁ・・・。
トルネコ、アレン(竜王)を予約します。
( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) …?!
(つд⊂)ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
( д )
(; Д ) !!
やべぇwwww新作が楽しみで眠れねぇwwww
>>340 とりあえず、新作をきちんと読むために寝なさい。
ラリホー
日曜とはいっても昼間から眠るのは良くないぞ
ザメハ
そんなみなさんに
マダンテ
ピュッ
ネタはあるけど冬まで書けないぜ
だから保守
投下します
アトラスを追いかけたアレフの姿が見えなくなったのを確認し、トルネコはようやく肩の力を抜いた。
去り際にアレフの唱えたベホイミのお陰か、それとも持ち前の「人ならざる者」としての生命力のお陰か、
倒れたアレンの呼吸は既に落ち着き、静かに眠っていた。
その外見も、巨大な竜の姿からいつもの人に似た姿へと戻ったところだ。
トルネコはこの変化を見るのは二度目の事になる。
一度目はバズズの自己犠牲呪文の爆発から自身とリアを庇おうと仁王立ちしたときのことであったが、
こう異形への変化を目の当たりにするたび、彼はやはり人間ではないのだなと身震いすることがある。
そしてそのたび思うのだ、この方が人に仇なす存在とならなくて実に良かったと。
先ほどのアレフとの連携は見事の一言だった。それは本当に彼らがかつて宿敵と互いを敵視し、
剣を向け合った存在であったのだろうかと疑問に思うほどに。
だがそういえば「デスピサロは自身の村を滅ぼした仇敵だ」と語ったユーリルも、
エビルプリーストの戦いの最中まるで長年のパートナーの如くピサロと見事な連携を見せたと聞いている。
実は身近な者よりも、敵対していた者同士の方が呼吸が合うのかもしれない。
まったくわからないものだとトルネコは思う。だが、今はそれがとても頼もしい。
彼らが居れば、この忌々しき戦いに終止符を打てる。そんな希望を抱くには十分だったのだから。
朝日が昇り始めたことは、『死を告げる鐘の音』の時間が近いことを意味しているのだろう。
次にアレフの名を聞く機会が『鐘の音』からでないことを信じ、トルネコは崩れた城に背を向けた。
このまま野ざらしにアレンを放置しておくわけにはいかないし、宿屋のトロデに無事を報告したかったからだ。
まずは自分のザックに全ての荷物を一まとめにした後、続いてアレンの体の持ち上げにかかった。
見た目以上に体重のあった体を持ち上げるのは少々骨が折れたが、それも鉄の金庫や
たくさんの武器防具を背負い、各地を旅した実績を持つ自慢の足腰の前には些細な問題で、
アレンの体はすぐにトルネコの背に乗せられた。
体勢を整え、面を上げてみればそこには一面の朝焼けが広がっていた。
その日差しの眩しさに目を細めながら、丸一日まともな睡眠も食事も取ってなかった事を思い出し苦笑する。
今こそ気分が高揚しているが、すぐ鉛のように体が重くなるのだろうと考えると思わずため息が出る。
宿屋に戻ったら、今度こそ落ち着いた食事や睡眠を取りたいものだ。
もっとも心からの休息は、この地に居る限りは出来ないだろうけど。
何事も無く宿屋の入口へと辿りついた彼らを、出迎えるものは誰も居なかった。
宿屋の入口に繋がれていた筈のファルシオンも、宿屋の中のトロデの姿も無く。
何の気配も感じられない周囲を見渡して、ようやくトルネコの全身を不安が包み込んだ。
まさか自分たちがアトラスを迎撃している間に、別の襲撃があったのだろうか。
トロデには身の危険を感じた時はファルシオンと共に逃げるように伝えておいたものの、
クリフトを追ったアリスたちや、先に彼女らやトロデのところへ向かったキーファという少年までもが
この時間まで戻ってきていないというのは、さすがに何か起きたとしか思えなかった。
「すぐ戻ります」
未だ意識の戻らないアレンを壁に寄りかからせ、念のため彼の手元にさざなみの剣を残しておく。
そしてトルネコは破壊の鉄球を片手に、周囲の哨戒に乗り出した。
万が一、ということもある。考えたくは無いが、仲間達誰かの死体を見つけることも覚悟して。
身のすくむような恐怖には、今動けるのは自分しかいないのという責任感が上回った。
唸る心臓を押さえつけるように鉄球の持ち手を強く握り締め、入念に見回りをしていたトルネコは、
やがて宿屋の裏で日光を反射しながらその存在を主張する、一つの大きな壺を見つけた。
拾い上げてすぐ、トルネコはそれによく見覚えがあることを思い出す。
これはトロデが大事そうに抱えていた『錬金釜』に違いない。
ならば……と周囲を見回してみるも、やはり本人の姿は無く、トルネコの不安は更に強まるだけに終わった。
さらに武器屋の方へと足を伸ばそうとしたところで、奥の茂みががさりと揺れる音。
静寂の中に響いたそれに気付くや否や、トルネコは声にならない悲鳴をあげた。
その心臓は更に高鳴り、口どころか肋骨から飛び出そうと暴れる。
より強く、もう握り潰すかのように鉄球の持ち手を握り締めて、ようやく振り返ったトルネコが見たのは
ふらふらしながらも自身へと歩み寄ってくるファルシオンの姿だった。
見知った顔の登場に緊張を打ち砕かれたトルネコは、乾いた笑いを浮かべながらへなへなと座り込んだ。
しかしすぐに、ファルシオンがここにいることが「トロデは馬に乗り逃げたのではない事」を、
そしてファルシオンの痛ましい火傷が「敵襲があった事」を現していることに気付いた。
気を取り直して立ち上がり、ファルシオンに尋ねる。
「一体、何があったのですか?」
その返事は弱弱しい馬の言葉。聞いたところでトルネコに理解する事は出来なかった。
ふらりと倒れそうになったファルシオンを支え、まずは痛々しい脚の火傷の治療からかとザックを広げた。
中から水入りのボトルを取り出し、その後ろ脚にかける。洗浄と冷却のためだ。
染みたのか冷たさに驚いたのか、危うく蹴り飛ばされそうになったが、何とか踏みとどまってくれたようだ。
人の恋路を邪魔しても居ないのに馬に蹴られて死んでしまってはたまらない。
ボトル一本を使い切る前に、最後に自身の縞模様の服を少し千切って水を含ませ患部に巻きつけた。
衛生面に不安はあるが、回復呪文の使えない自分に出来るのはこのような応急処置が限界だ。
薬草でもあれば話は違うのだが、そんな便利なものはこの大陸には用意されてなどいないだろう。
「アレンさんがお目覚めになれば、回復呪文を使っていただけるかもしれません」
宿屋にアレンがいることを説明し、ファルシオンもそこに向かうように伝える。
ファルシオンもこちらに言葉が伝わらない事をむず痒く思っているのだろうが、やはり怪我が辛いようで
大人しく宿屋へと向かうことを選んではいるものの、未だその足取りはおぼつかないものだった。
危なっかしくて見ていられない、と仕方なくトルネコも踵を返し、その手綱を取る。
どうやら彼らを置き去りに、この場を離れる事はできないようだった。
手負いの竜と馬に、忽然と消えたトロデ、そしてリアの奪還から未だ戻らぬ少年少女たち。
一難去ってまた一難とはよく言うが、果たしてこれは何難だろうとトルネコは一人頭を抱えた。
【E-4/アリアハン城下町宿屋/早朝】
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:HP1/7 MP1/5 気絶
[装備]:なし
[道具]:さざなみの剣
[思考]:この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【トルネコ@DQ4】
[状態]:HP3/4
[装備]:無線インカム 破壊の鉄球
[道具]:支給品一式(水残り1本) ホットストーン 聖なるナイフ 錬金釜
プラチナソード 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 マジックシールド 魔封じの杖 首輪×2
[思考]:アレンとファルシオンの介抱 仲間の安否を心配 他の参加者に危機を伝える ピサロといずれ合流
※【ファルシオン@DQ6馬車馬】
[状態]:右後ろ脚に火傷(応急処置済。完治には回復が必要)
[装備]:縞模様の布切れ
投下完了です。
問題点等あれば指摘よろしくお願いします。
新作投下乙です。
暗雲が立ち込めてる感じがしてドキドキしてきますね。
アレン様早く目覚めてほしい……
>エビルプリーストの戦いの最中〜と聞いている。
馬車組だから「見た」じゃなく「聞いた」なんですね…トルネコw
細かなネタや動作がとても面白かったです、投下乙でした。
トルネコの頭痛の種たち、放送まで果たして何人が無事でいることやら。
新作キタ━━━(゚∀゚)━━━
キーファに魔女ならぬ馬車の鉄球便は届くのか!?
>>仲間より宿敵の方が名コンビ
アレフ?「なんたって俺は竜王のストーカーだからな!」
某M・M「すみません!いますぐ連れて帰ります!」
新作乙です。
トルネコは馬車番だから馬の世話も上手ry
小ネタ 馬車の鉄球便 挿入歌『さざなみの剣』
トルネコ「ファルシオン、ラジオのスイッチを入れてください!手が届かないんです!」
ファルシオン「ヒヒーン」
カチッ
ズンダダ ズズダン ズンダダ ズズダン♪
ズンダダ ズズダン ズンダダ ズズダン♪
ズンダダ ズズダン ズンダダ ズズダン♪
チャラララ チャラララ チャラララ チャラララ
怪物の王に会うために 今一人 白馬に乗ったの
朝焼け迫る町並みや 激戦の跡 横目で追い越して♪
あの人はもう気付く頃よ 傍らに さざなみの剣
トロデとキーファの無事を諦めない限り 宿には帰れない♪
不安な気持ちを残したまま 街はディンドーン遠ざかっていくわ
明日の朝放送の後で再会したいわ マイダーリン
>>356 マリア「その歌止めてくださる? 私、静かに走るのが好きなの」
トルネコ「あ……は、はい」
こうですか!?わかりますん!!
一身上の都合により予定していた執筆時間がとれませんでした。
現在完成度は5割ほどです。今日中に上げることは無理という事態にあいなりました。
恥を忍んで頼みます。
以前提案されていた予約延長制度なんですが使わせて頂けないでしょうか?
一読者にすぎない俺が言っても効力ないかもしれないけど、いいんじゃないの?
他に名乗りでそうな人がいそうな気もしないし。
ま、さらにもう一回延長ってのはさすがに無理だろうから
延長してもダメならその時は予約取り下げると言うことにすればいいんじゃないかな?
私、待っています……このスレで…
>>360様が新作を書き上げるのを、ずっと待っていますから!
延長に異論はないけど、ちゃんと完成させてね。
もう4日待たされてやっぱ駄目でしたなんてことはしないでくれよ。
と、あえてキツいこと言って激励してみる。頑張って!
おっと!油断大敵ですぜ!ほs
↑トルネコの話
しんみりとした風景の描写とトルネコの心理が趣深くてとても面白かった。
保守しようぜ保守
俺ピッチャーな
じゃあ僕は近衛兵!
それなら僕は魔王!
僕はウェブデザイナーだ
じゃあぼくはしんかんせん!
なら私はハッサン!
じゃあ僕デストドマン!
>>371 蜈ィ隗偵□縺九isage繧後※縺ェ縺?縺?
5の勇者(息子)が最強だと思いますが…
じゃオレ最恐人妻
じゃあ俺予約!
キーファ、マルチェロ、トロデ、アリス、マリア予約します
うおお!!M字VSキーファがついに動くか!!
期待しています!!
379 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 21:55:50 ID:VOcIma7TO
補習
投下します
支援
「でもサマンサさん、あなたは心の奥底では、光の道を望んでいるのではないですか?
光と共に歩んでゆける道を……」
フォズがいった言葉をサマンサは反芻する。
少女の言葉は真実だ。
私は光を望んでいる。
光と、アリスと共に道を歩めるのならどんなにいいだろう。
「『道』を選ぶのに資格なんて無いんです」
アリスの言いそうな言葉だった。
魔道に身を堕とした自分でも彼女なら許すだろう。
だが戻れない。戻るつもりはない。
自分は誇りをもってこの道を歩むことを決めたのだから。
この使命を、決意くだらない情によって貶めることはあってはならない。
「自分の事を、信じてあげて下さい。
そうすれば、きっと――」
そうしよう。私は私を信じよう。
そうすれば、きっと――私は、私になれる。
アリスに寄り添い、共に行く……彼女の影になる。
存外に村から近かった地下道を通って早数時間。
ところどころに燈された蜀台が回廊を淡く照らしているので足元に不安はなかった。
そんな中、サマンサは腕の痛みを堪え必死にアリアハンへと向けて歩んでいた。
傍らにいる少女は不安そうにこちらを見上げながら、回復呪文をかけてくれている。
支援
付き添っているフォズの治療によって何とか足は普通に歩けるまでに回復しているが
走るのはまだ無理だ。
「フォズ、その程度にしておけ。ここで魔力を使い切るな」
先を行く銀髪の男が治療を続ける少女に注意をする。
それに少女は小さく反発した。
「でも、まだサマンサさんは……」
「我々は戦地に向かっている。その時に力を使い果たし何も出来ない、では本末転倒というものだ。
その女も行動には支障ないほどに回復している……そうだな?」
ピサロは僅かに振り向き、その眼光でサマンサを射抜く。
(やはり、私を警戒している……)
必要以上にサマンサを回復させたくないのだろう。
だがここでピサロの不興を買うわけにはいかなかった。
後の選択肢を狭めてしまう。
今はまだ恭順の意志を示さなければ……。
「ええ、治療のおかげで左腕も大きく動かさなければ大した痛みもありません。
今後なにがあるとも解らないのですから、魔力は温存した方がいいでしょう」
サマンサにまでそういわれてはフォズも自分を押し通すことはできない。
しゅん、として治療をやめた。
ここで回復呪文が受けられなくなるのはサマンサとしても辛いが
どのみちアリアハンまでの行程で完治するほど軽い骨折でもない。
添え木を当て、固定してあるため無理な動きをしなければ悪化することもないだろう。
(もっとも、無理をしなければならない場面は確実にやってくるでしょうね)
サマンサは静かな決意とともにその未来を確信した。
先刻の通信から時が過ぎ、サマンサの頭も冷えてきている。
アリスの窮地に間に合う見込みはない。
それはピサロの言ったとおりに。
ならば彼女が窮地を乗り切っていてくれることを祈るのみだ。
自分が今すべきことは一刻も早くアリスの元に行き、無事を確認すること。
そして……その後の行動方針を固めることだ。
アリスが死んでいた場合のことは考えない……そうなれば自分が起こす行動は1つしかないのだから。
地下回廊に入り、充分な光量が確保できるとピサロは1つのメモを渡してきた。
それはピサロがこれまでに纏めた首輪の解除のための考察だ。
盗聴の可能性、あらゆる呪文、特技を弾く呪詛が間断なく生まれ続けている可能性、
それらは納得のいく推論であり、サマンサも思わず感嘆した。
(しかし……これらには検証が足りない)
そう、もっともらしく理論は構築されているがこれは全てピサロが単独で推察したものだ。
それまで他の参加者との接触による情報交換や、首輪爆破の検証がされていないため
真実である保証がまるでない。
もしも盗聴だけでなく監視されていたら。
もしも自分達の能力が通じず、それを主催側に悟られてしまったら。
自分達の命運はそこで尽きる。
チラリ、と先を行くピサロを見た。
先ほど自分が挙げた問題点は彼もまた承知の上だろう。
そしてこれから検証を行うならば最終的には生きた人間に対して実験をしなくてはならない。
盗聴を気にし、演技をしながら。
それは賭け以外の何物でもない。
脱出できる可能性はある。しかし可能性が低すぎる。
しかも自分の呪文だけでなくピサロの力を組み合わせる必要がある。
これでは単独利用は叶わず、アリスのみを逃がすことはできない。
支援
彼女のプランは崩れ、この時点でピサロに協力するメリットが消える。
他の参加者を全て殺害するほうがまだしも可能性が高いはずだ。
サマンサは最初の広間で出会ったハーゴンの凍てつく視線を思い出した。
そして嵌められた冷たい異物の感触を。
成すすべなく召喚させられ、首輪を嵌められた時点で負けていたのだ。
自分はそのことを認めた。しかしピサロはそれを認めていない。
2人のスタンスの違いはその差だ。相容れることはない。
(全ては勇者のために。それが世界の意志)
サマンサは静かに右手を握り締めた。
そして傍らを歩く少女に視線を送る。
その視線に気づいた少女は申し訳なさそうに微笑んだ。
回復呪文を止められてしまったことをまだ気に病んでいるらしい。
(彼を正面から相手どって勝てる見込みは万に一つもないでしょう。
でも、彼が側においているこの少女を使えば……)
一瞬でもピサロの動きを止めることができれば、可能性はある。
力なき者を人質にとり、隙を突く。
その外道に劣る行為も今の自分には相応しい。
だが今はその時ではない。
それだけで何とか出来ると思うほど彼女は浅慮ではない。
(何かもう1つの要素が必要です。例えば強大なる敵による襲撃――)
そう考えた時、何かが崩れる音が回廊内に響き渡った。
音は小さく、大分距離が離れているようだ。
「これは?」
「洞窟内のどこかが崩落したようだ。音が反響して方向はおおよそしか判らんが……」
さらに支援
ピサロは南東の方角を見る。
それは――アリアハンの方角。
「まさか!? ピサロ、あの通信機を!」
声を荒げるサマンサにピサロは煩げに眉を顰める。
しかし文句を言うのも無駄とばかりに簡潔に答えた。
「先ほどから使っているが通じない。どうやら地下ではこの『インカム』の効果は届かないようだな」
「そんな……」
動悸が激しくなるのがわかる。心臓の辺りの筋肉が収斂したように引き絞られる。
(何があったの? アリス――――!!)
駆けるアレフの眼前に跳ね橋の落ちた堀が迫る。
通常ならば飛び越えられる筈もない幅であり、迂回するしか道はない。
しかし彼は速度を緩めなかった。
彼の右手に光るはやての指輪から流れ込んでくる力が彼に普段以上の俊足を与えている。
そしてロトの盾を構えると、落ちた跳ね橋の跡に向かって腕を振り上げた。
「竜の吐息よ……この掌に宿れ―― ベギラマ!!」
彼や竜王が扱うベギラマは他の使い手のものとは違い威力が拡散しないため
凄まじい破壊力を持っている。
失われた呪文の多い時代――それに悲観せず彼らの世代が改良を重ねた結果である。
その後、時をかけていくつかの呪文が発掘され、復活を遂げることになるがそれはまた別の話――。
橙の閃光が収斂し、白い輝きとなってアレフの掌から射出される。
光は瞬時に彼の足元の地面に着弾し、炸裂する。
そしてアレフはその爆風をロトの盾で受け止めると、全力で地を蹴った。
爆風の力を盾で受け止め、その力を跳躍の力へと上乗せしたのだ。
白く染まり始めた夜空にアレフの身体が舞い上がる。
身体を捻ってダメージになりそうな力を受け流し、彼は見事に堀の対岸へと着地した。
だがその瞬間、着地した大地がひび割れ堀へと落下する。
「うをっと!?」
慌ててアレフはその場を飛びのくことで難を逃れた。
「ちょっと高く飛びすぎたか……危ないところだった」
冷や汗を拭うと彼は地下への階段へと走る。
息をついている暇はない。
自分に回復呪文を数度かけ、息を整える。
あの赤鬼の脅威は今のうちに断っておかなくてはならない。
地下への入り口は崩れかけていたが、今はまだ何とか通ることができた。
「完全に崩れるまで猶予はないな……それまでに戻る!」
彼は死にに行くわけではない。彼の手には約束がある。
竜の覇者が手にするべき剣が――。
「グガァアアアアアアアア……!!」
赤の巨人は叫ぶ。
闇が消えない。光が見えない。
走っても走っても暗い場所から逃れることができない。
身体のあちこちを壁にぶつけ、その度に洞窟の壁が破壊される。
それでも何度でも身体を立てなおし、彼は走り続ける。
これは罰なのか? 負けられぬ自分が二度も負けた罰なのか?
「ベリアル! バズズ! 今度は勝つ、アトラスは勝つ!」
だから許して欲しい。
この闇の中から助け出して欲しい。
――炎となったアトラスは無敵だ!
ベリアルの言葉が頭の中で何度も甦る。
(今までのアトラスは炎じゃなかったか? アトラスはまだ火だったか?)
ならば炎になる。
自分の命を燃やし、ベリアルのくれた風の力を取り込んで、アトラスは炎になる。
炎になれば自分が負けることはないと、そうベリアルが言ったのだ。
そうすれば自分は許されるに違いない。
この闇から抜け出せるに違いない。
それを証明するためにも、アトラスは闇の中を走り続ける。
「ど、何処にいる!? アトラスの敵は何処にいる!」
戦って倒すのだ。
炎となって闇の中を照らすのだ。
そしてもう一度―――赤鬼は吼えた。
支援!wktkwktk
ピサロは近づいてくる振動と咆哮を聞いて冷静に判断した。
「ふん、こちらに向かってきているな。声に聞き覚えがある。
トルネコの言っていた巨人か……」
鎖鎌を腰に巻くと、ザックから鋼の斧を取り出した。
使い慣れぬ武器ではあるが、巨人を相手にするのに鎖鎌や短剣では心もとない。
「あああ、あの、ピサロさん」
「下がっていろ……迎え撃つ。まあ、接触までもう少し猶予があるようだな」
フォズは震えながら何か言おうとするが、それを遮り彼は戦闘態勢を整える。
「ち、違うんです。これから向かってきている相手からは強い怯えがかんじられら、るんです!」
「何?」
慌てているのか口が回っていないがその内容に興味を引かれピサロは振り向いた。
「と、遠くなのではっきりとは判りません。でも、もっと近づけば判ると思います。
て、敵じゃないかもしれないです。だから……」
「ふん、関係はないな……」
どのみち、あの声を聞けば恐慌しているのは明らかだ。
分別がつくようには思えない。
「こ、殺さないで下さい……わ、私たちは――むぐ」
「そこまでにしましょう。ピサロをこれ以上煩わせてはなりません」
言葉の途中でサマンサに口をふさがれる。
そしてそのまま、後ろへと下がった。
「私は戦闘が出来る状態にありません。彼女と一緒に後方へ下がっていますわ。
援護はお任せ下さい」
「いらん、隅で大人しくしていろ。殺すか殺さないかは後で決める」
その返答にサマンサはほんの少しだけ唇の端を持ち上げる。
(ええ、あなたの大切な少女とともに、ね)
いま迫っているのがアリアハンを攻めていた巨人だというのなら
アリスを襲う脅威が一つ減ったということだ。
心配事の1つが消える。
まだ不安要素は尽きないが、それはもう考えても仕方がない。
(それよりも今はこの好機を逃すことは出来ません)
ピサロがこの少女を側においているのには理由がある。
この短い間でも彼が少女を気遣う場面は多々見ることが出来た。
この少女を利用すれば確実にピサロに隙が生まれる筈。
確実な戦闘を間近に控え、ピサロにはサマンサを警戒する余裕がないだろう。
小さく笑ってサマンサはピサロの方をチラリと見――
その時、ピサロの眼光がサマンサを射抜いた。
異常なまでの殺気がサマンサの心臓を鷲掴みにし、絞り上げる。。
「余計な真似はするなよ、女」
念のため支援
規制にあってしまったので一時置き場に残りを投下しました
すみませんがどなたか代理をお願いします
ノシ
では、代理投下をやらせていただきます
それだけを言って彼は何事もなかったかのように回廊の奥へと向き直る。
圧迫から解放されサマンサは膝を突き、多量の脂汗を流し呼吸を荒げた。
「サ…サマンサさん? どうしたんですか!?」
「いえ……なんでもありません。少し腕が痛んだだけです」
突然うずくまった彼女を心配するフォズ。
それに小さく首を振って無理に笑みを形作る。
(甘く見ていた……彼は私を侮っていると思っていた。
しかし、侮っていたのは私の方だということですか……)
ピサロはいつでもサマンサを縊り殺すことができる。
それだけの力があるのだ。
相手の力を再認識し、サマンサは一度息を呑んだ。
(でも、だからといって怯めない。私の決意は揺らがない。
全ては……世界の意志。私の使命!)
アリスの為に命を捨てる覚悟はとうに出来ている。
殺せるならば殺すがいい、だがその時は――。
(アリス以外の全てが死した時です)
彼女は懐に隠していた奇跡の石を握り締めた。
迫る危機を感じてか、少しだけ力が石から流れ込んでくる。
そうだ、私は――アリスの影となる。
アレフは駆けていた。
アトラスは吼えていた。
ピサロは構えていた。
フォズは震えていた。
そしてサマンサは――待っていた。
全てが集束する時を。
悪夢を告げる鐘が鳴る時まで、後わずか―――
【E-4/アリアハン城地下→ナジミ塔の方向へ/早朝(放送前)】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP3/5 MP1/4 背中に火傷(軽) 疲労 全身打撲
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:アトラスに止めを刺す ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【E-4/アリアハン城地下→ナジミ塔の中間位置/早朝(放送前)】
【アトラス@DQ2】
[状態]:HP1/5 首からの出血(小) 全身火傷 片膝負傷 眼球に傷 失明 恐慌
[装備]:風のアミュレット
[道具]:支給品一式
[思考]:恐怖に駆られている 出会う全ての者を倒す
携帯から支援
【C-3/岬の洞窟・地下回廊ナジミの塔の近く/早朝(放送前)】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:若干の疲労 MP2/3程度
[装備]:鋼の斧 鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個
[思考]:襲撃への応戦 ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する アリアハンへ向かうサマンサへついていく
【シャナク】【アバカム】を利用した首輪解除方法を話し合う
首輪解除の目処は立ったが、状況の度合いによっては参加者を減らし優勝
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康 MP2/3
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:これから起こる戦闘に若干の怯え ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP2/3 MP4/5 全身に裂傷・火傷(治療)左足に負傷(少し回復)左腕骨折(添え木で固定)
[装備]:奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ)
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:フォズを利用し、ピサロを討つ 勇者の血を守る
アリアハンに行き、とにかくアリスを守る
新作( ゚∀゚ )キテター
以上、代理投下を終わります。訂正点があればご指摘お願いします。
乙!
アトラスがとうとうピサロ組と遭遇か。
サマンサの同行も気になるな…。
ピサロは一応サマンサを警戒してるみたいだが、
アトラスとの戦闘が始まるとそこまで気が回るかわからないし、危険かもなー。
代理ありがとうございました
後は裁きを待ちます
戦闘を期待していた方には申し訳なかったですが
そこまでやると長くなりすぎるor期日に間に合わなくなるため断念しました
新作乙です!
タイトルを読んで、サマンサがピー助達を襲撃するのではと寒気がしました。
『友情・努力・勝利!』を突き進むチームが多い中で、ピサロ組は
バトロワならではの『腹の探り合い』を味わう事のできるチームなのだという事に
改めて気が付きました。
アリスを守るために虎視眈々と目の前の二人の処分法を考えるサマンサと
サマンサを利用し、首輪を解除しハーゴンへの復讐を練るピサロ。
そして何も知らずに二人と、まだ見ぬ巨人を案ずるフォズの優しさと純粋さが
二人の黒く歪んだ思考と絶妙にマッチして、読み応えがありました。
そんな修羅場の中に突き進んでいく赤い巨人と黒鎧の勇者の運命が非常に気になります!
>>405 判決を下す!これからもDQBRの繁栄のためにさらなるSS作りに励みなさい!
レオナ姫風に裁いてみましたが、裁くなど と ん で も な い !
強いてあげるなら…俺の妄想が止まらなくなって睡眠不足になるくらいですw
投下乙
一気に放送直前まで時間が詰めましたね。
これで後は教会戦が消化されれば、定時放送を流せるのかな?
大きめに状況を動かしつつ、内面描写も忘れない力作大変乙でした。
今後の地下の戦いはサマンサ再決意に伴うピサロの気の張り方が焦点になりますかね。
気を抜くとフォズどころか、自分の身も危ない状況、久々のピサロの戦闘ということもあって楽しみ。
ところで現在地に少々疑問が。
ピサロ組がC−3だとナジミの近くと言う割には随分距離がありますし、
そこからE−4のアトラスの怒号を聞くには少し遠すぎるんじゃないでしょうか。
D−3〜E−3あたりにどちらかを持ってくるのが妥当に思えます。
後個人的にはピサロの首輪メモ、せっかく書いたんだし所持品に追加しといていい気がしました。
>>408 すみません、座標を弄くるのを忘れていました。
現在の座標は意図したものではありません。
ピサロ達の座標はE-4に修正します。あと忠告どおりアイテムも追加します。
【E-4/岬の洞窟・地下回廊ナジミの塔の近く/早朝(放送前)】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:若干の疲労 MP2/3程度
[装備]:鋼の斧 鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 ピサロメモ
[思考]:襲撃への応戦 ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺 襲撃者には、それなりの対応をする
サマンサに対して警戒する アリアハンへ向かうサマンサへついていく
【シャナク】【アバカム】を利用した首輪解除方法を話し合う
首輪解除の目処は立ったが、状況の度合いによっては参加者を減らし優勝
【フォズ@DQ7】
[状態]:健康 MP2/3
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:これから起こる戦闘に若干の怯え ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い】
[状態]:HP2/3 MP4/5 全身に裂傷・火傷(治療)左足に負傷(少し回復)左腕骨折(添え木で固定)
[装備]:奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ)
[道具]:支給品一式 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り
[思考]:フォズを利用し、ピサロを討つ 勇者の血を守る
アリアハンに行き、とにかくアリスを守る
ああ、違います。
E-4ではなくE-3ですね。
なにをやっているのか……orz
【E-3/岬の洞窟・地下回廊ナジミの塔の近く/早朝(放送前)】
新作乙です。
影になるという決意は最後まで持ち続けそうですね…サマンサ…
とにかくGJです!そして続きに大きな期待を。
投下&手早い修正乙です。
やはりサマンサはマーダー道を突っ走りますか。
下手をすればピサロとフォズどころか、これから来るアレフまで巻き込みかねない状況、
今後の展開が気になるところです。
新作乙
サマンサの改心もいよいよ難しくなってきたな
影に生きるかそれとも光の道を見出だすか
続きが気になってしょうがない
それにしても幼女を人質にって言うと緑の人の最期が思い出されるなw
でもサマンサはあんな失態しないでしょうwwwww
サマンサも緑だがな
Σ(゚д゚;)ハッ!
サマンサは緑と黒が6:4くらいの割合だから…うん。
サマンサいいなあ
マーダーなのに健気だしなー
なんかこういう娘って無性に苛めたくなるのは俺だけか
420 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 22:49:06 ID:GtWqHgzrO
419うん。
さでぃすとって奴だな
投下いきます
踏み込みざま、気合いの声と共にキーファが剣を振り下ろす。
速さ、重さ共に十分な一撃。
だが元は城で指南役を付けられて学んだ正統派の剣術も、
過去世界での幾多の魔物との戦いを経て、威力を求めるあまり大振りになる癖がついていた。
どれほど疾い剣であっても、その軌跡が読めれば避けるのはそう難しいことではない。
斬撃の下を潜り抜けて突き出されたマルチェロの刃を、キーファは首を横に倒すことで辛うじて避けた。
ならば、とマルチェロがその刃を横に薙ぐ。
本来なら反応すら出来ないうちにキーファの首を裂いたはずのそれは、
だが友に託された腕輪の加護による反応速度の上昇と、キーファが剣から手を離し、自ら後ろに倒れこむことでむなしく空を切り、
お返しとばかりに倒れこんだ際についた手を支えに、相手の顎を狙って蹴りを放つ。
マルチェロが跳んでそれをかわす間に、
キーファはそのまま転がり、跳ね起きて、落とした剣を拾い上げながら再び距離を詰めるべく地を蹴っていた。
迎え撃つべく刃を構え、マルチェロは思案する。
今マルチェロの装備している呪いの刃は、まさしく“皆殺し”の名を冠するに相応しい切れ味を誇る業物だが、
対するキーファが振るうのもまた、この世で最も固いと言われるメタル族でさえ易々と切り裂くという類稀なる名剣である。
無論、そう簡単にこちらの刃が折られるとは思わないが、折れて本来の半分ほどになった刃は、競り合いには明らかに不向きだった。
今の呪文を唱えるには絶好の間合いをあっさり捨てたところからすると、
おそらく向こうは呪文を使えないのだろう。
その上こちらは片目を失って、距離感を掴みにくい。となれば、
(応じるのは愚策というもの)
受け止めた刃を、押し返すのではなく自ら引く。
「――っ!?」
体重を掛ける相手を失ってキーファはバランスを崩し、一瞬その剣が浮いた。
その隙を逃さず、今度は全身のバネを使って跳ね上げる。
擦れた刃が悲鳴じみた軋みをあげた。
取り落としこそしなかったものの、標的を逸れて空を切った剣に振り回されてキーファは数歩たたらを踏み、その間にマルチェロは後方に跳び、距離をとる。
その口が早口に何かの言葉を紡ぐのに、キーファは目聡く気付いた。
キーファ自身には素養がなかったが、旅の途中幼馴染たちが操るそれには何度も世話になったことがあった。
何らかの呪文。その中身は見当もつかないが、
少なくともこちらに有利に働くようなものではないことだけは間違いない。
「させるかよ!」
体勢を立て直し、すぐさま追撃を仕掛けるキーファ目掛けてマルチェロが空の左手を救い上げるように振るった。
何かを投じるような動作に、何の呪文が飛んでくるものかとキーファはぎくりと身体を強張らせたが、
呪文が飛んでくる様子はなく、かといって左手は変わらず空のまま。何を投げたようでもない。
いぶかしみ、だが歩調は緩めぬままキーファは走り――刹那、ぞわりと背筋を這い上がった悪寒に、咄嗟に頭を庇うように顔の前まで剣を持ち上げる。
直後、がつんと重い衝撃が刃を伝い、視界の隅でぱっと朱が散った。
「――へ?」
理解するのに時間を要したのは、一瞬痛みを感じさせないほどの鋭さのためだった。
声を出した途端引き攣れた頬が痛み、慌てて拭った手の甲にべたりと付着した血に、
ようやく両の頬をざくりとやられたことに気付く。
支援
(風、か)
圧縮された風の刃。
咄嗟に剣を振り上げなければ両目を潰されていたかもしれない。
不吉な想像にぶるりと肩を震わせて、
「――強欲なる火蜥蜴の舌よ」
一際響く声に、唇を噛み締める。
天にかざしたマルチェロの掌に光が灯り、それを中核とした炎の渦が巻き起こり、
「その衝動の赴くままに、喰らい尽くすがいい!」
振り下ろした。
膨れ上がった火球が真っ直ぐキーファに向かって襲い掛かる。
こんなものをまともに喰らってはひとたまりもない。
が、キーファは避けるどころかますます加速をかけ、臆することなく火球に向かって飛び込んでいく。
「切り裂けぇぇぇぇぇっ!」
その声に呼応するように刃を風が取り巻いた。
己の扱える最上の技、真空斬りを真正面から叩きつける。
刃が纏う風が炎を切り刻み、急激に外気を取り込むことになった火球は
キーファの身体に届くことなく、空中で弾け飛んだ。
閃光。次いで爆風。
思わず腕をかざして舞い上がる砂煙から目を庇ったマルチェロは、
その向こうでよろよろと身を起こす人影を見とめ、すと目を細めた。
俺がわかることは…次に◆inu/rT8YOU の書き込みがあったら支援するに違いねぇってことだ。来な!
(なるほど、全くの剣術馬鹿というわけでもなさそうだ)
だが、直撃は避けられたとはいえ、至近距離でのメラゾーマの余波を喰らって全く無事でいられるとも思えない。
現に、今までの疲労も祟ってか、キーファは明らかに消耗している。
たとえ次も、その次も小手先の芸で凌ぎ続けたとしても、
その剣の切っ先がこちらに届く前に、積もり積もった疲労はキーファを殺す。
しかし、それも余計な増援がなければ、の話だ。
先程漏れ聞こえた名が、どうにも思考の隅に引っ掛かってならない。
エイトといった、異母弟の仲間でもあるどうにも気に食わない目をした旅人。
『一緒に仲間の仇を討ってくれた』と語ったあのからりとした口調からして、奴が生きていることは確かであり、
一時は行動を共にしていたというなら、奴もまた此処アリアハンにいる公算が高い。
取り逃がしたあのやけに利口な白馬がいつ奴を連れて戻ってくるとも知れないのだ。
ククールが手綱を解かなければ、最初の襲撃の際に葬り去っていたものを。
(死してなお、私の邪魔をしなければ気が済まないようだな。貴様は)
知らず失われた左の眼窩に爪を立て、マルチェロは顔を歪めた。
その上、通りを隔てて聞こえてきていた轟音がいつの間にやら止んでいる。
巨人の頭が見えないところからすると、勝利したのはおそらくトロデの連れの側。
彼らに援軍に来られては面倒なことになろうし、
逆に彼らがその余力がないほど疲弊しているというなら、今のうちに叩いておいた方がいい。
ならば、これ以上未熟な青年と手負いの老人なぞに構っている暇は無い。
が、このまま素直に退いてやるのも面白くない。
短い思案の末、マルチェロは再び同じ呪文を唱え始めた。
「いってぇ……」
呟いて頬の痛みに眉を顰め、キーファはのろのろと身を起こした。
直接熱気に晒された顔面の皮膚が引き連れたようにひりひりと痛み、全身やけに焦げ臭くなってしまったが、
吹き飛ばされた際に背中を打った他には、さしたる外傷はない。
あれだけの呪文を喰らってこの程度で済んだのなら、幸運というものだろう。
振り返り、変わらぬ姿で鎮座する教会の姿を確認して、キーファは頬を緩め、
直後、砂煙の向こうから聞こえた先程と同じ呪文に、すぐに表情を険しくし、駆け出した。
距離を取られて呪文を連発されては、万に一つの勝ち目も無い。
両手で柄を握りなおし、風を呼び起こす。
砂が散らされ幾分クリアになった視界に背の高い影が映った。
こちらに気付いたか、影の腕が動き、キーファは剣を振りかざした。
応えるように、刃を取り巻く風が勢いを増す。
もし、また風の刃を放たれたとしても、同じ風の力をぶつければ打ち消すことが出来るはずだ。
風には、風。
その軌跡を見逃すまい、とキーファはしっかりと目を見開き――
かっと眩いばかりの閃光が迸った。
思わず足を止め、目をぎゅうと閉じて俯いたキーファの身体を、一瞬凍えるような寒さと名状し難い脱力感が襲い、
光に掻き消えるように刃に纏わせた風が四散した。
一瞬の自失。
再び走り出した時にはもう遅く、練り上げられた火球が放たれたところだった。
今からもう一度風を呼ぶのでは間に合わない。
だが、後ろに庇う教会に隠れるトロデのことを思えば避けるわけにはいかない。
――ならば、弾き返す。
支援
だらりと一旦両腕を垂れ、力を抜くと大きく息を吸い、吐く。
肩から肘、手首、柄を握る指、その先端から剣の切っ先に到るまで、
意識を這わせていくようにゆったりと剣を持ち上げ――その先端が火球に食い込む。
圧倒的な質量と、顔面を焼く熱気にキーファは奥歯を噛み締めた。
押し負けぬよう、だが決して逆らわぬよう、細心の注意を払ってじりじりと火球の軌道を変えていく。
受け流しと同じ要領だ。
本来のそれは、極めればあらゆる打撃をそのままそっくり相手に跳ね返すことさえ出来る、便利な特技だが、
呪文相手に試みるのは初めてのこと。
決して熱気のためだけではない脂汗が額に滲む。
地獄の業火の如き熱量にも、人ならぬものの手で鍛えられた鋼はびくともしないが、
それを振るう使い手の方はそうはいかない。
直接火に炙られた刃から柄へと熱が伝わり、皮手袋越しにも伝わる温かさはいつしか明確な熱さとなって掌を苛む。
徐々に痛み以外の間隔を失っていく指先にさらに力をこめ、
やがてキーファは確かな手ごたえを見出した。
(……いける!)
あとはタイミングを計って、剣を跳ね上げさえすればいい。
はやる心を抑えて、来るべきその瞬間を逃すことのないよう、
踏み出していた左足に体重を掛け直し、
途端、膝が崩れた。
踏ん張りの利かなくなった身体は呆気なく火球に弾かれ、
手を離れた剣がくるくると宙を舞い、石畳に落ちて乾いた音を立てる。
仰向けに飛ばされながら頭をめぐらせ、左の膝下から噴き出しているのに気付く。
その向こうで、此方に掌を向けたままのマルチェロが嫌味たらしく一礼し、踵を返すのが見えた。
支援!キーファガンガレ!!
火球はキーファの頭の上を跳び越して、背後の教会へと吸い込まれていく。
僅かに残った外壁部分がぐらりと傾ぎ、がらがらと音を立てて崩れ落ちる。
反転した世界の中で、そんなことばかりがやけにはっきりと見えて、喉から引き攣った悲鳴が漏れた。
「っトロデさあぁぁぁぁんッ!!!」
叫んだ拍子、ゆっくりと流れていた時間が正常に戻り、
受身を取る間もなく背中から地面に叩きつけられ、息が詰まる。
咳き込みながらもなんとか起き上がる。振り返れば遠くに走り去っていく青い後姿が見えた。
――あちらは、アレフさんたちのいる方角。
ぎりと唇を噛み、射殺さんばかりにその背中を睨みつけ、だがキーファはそこから視線を引き剥がした。
アレフたちのことが気にならないわけではない。が、今はトロデの救出が先だ。
途中で拾い上げた剣を鞘に収めると、痛む足を引き摺って駆け寄り、大声で名前を呼び耳を澄ませる。
やがて、一際大きな瓦礫の下から弱々しい応えがあった。
すぐさま瓦礫を持ち上げるべく手をかけて、
「……っぐ」
爛れた掌の肉に瓦礫が食い込み、脳天を突き抜けるような痛みが走る。
思わず喉から飛び出しそうになる悲鳴を堪え、全体重を掛けて押し上げる。
ぐず、と掌がえぐれ、持ち上げられた瓦礫の下から緑色の頭が覗いた。
「……全く、酷い目に遭ったものじゃが、まずはお互い無事に」
言いかけてキーファの足を見遣り、トロデは眉を顰めた。
「――とはいかないようじゃが、生き残れてよかった、というところかの」
トロデの言葉に、キーファは曖昧な笑みを浮かべた。
小柄な身体が幸いしたか、トロデはメラゾーマの直撃も、瓦礫に押し潰されることも免れたようだった。
が、常の人とは異なる緑の体色のせいで分かりにくいが、その顔色は明らかに先刻より悪く、
腹部からの出血のみならず、頭に負った新たな傷からもどろりと血が流れ出している。
今の騒動が、この弱った老人にどれだけの打撃となったかは明白だった。
「ごめん、トロデさん。俺が……」
「何、もっと離れた場所に隠れておらんかったワシが悪いんじゃよ。
何より、助けに来てくれた息子の友人を責める言葉なんぞ、わしゃ持っとらんからの」
不器用にトロデが片目を瞑る。
優しい言葉に、先程よりは幾分マシな笑顔を浮かべて、キーファは手を差し伸べた。
「ともかく、早く此処を離れよう。
誰かが来ないとも限らないし、リアちゃんたちのことも気になるし」
「うむ、助けに向かったマリア王女とアリス嬢のこともの。――ッ」
頷いてその手を取り、立ち上がろうとして、果たせずトロデはがくりと片膝をついた。
失血のためか、はたまた頭を打ったためか。頭を動かすたび、ぐらぐらと視界が揺れる。
「トロデさんっ!?」
「これだから、歳は取りたくないもんじゃの……」
言葉の後半は半ば低い呻き声に取って代わられていた。
想像以上に深刻なトロデの容態に、キーファは唇を噛み締めた。
一刻も早く治療しなければならない。――だが、どうやって?
支援
(アレフさん……は、駄目だ)
一瞬浮かんだのはアリアハンまでの道中を共にした青年の顔。
が、すぐに首を振り、その考えを打ち消した。
地響きが途絶えたからといって、アトラスとの戦いが終わった確証があるわけでもないし、
何よりあちらににはマルチェロが向かっている。
鉢合わせにでもなれば、それこそトロデの命が危ない。
エイトならばこの傷も癒すことが出来ようが、彼が迷わずアリアハンに向かっているかも、いつ到着するかも分からない。
かといって、他に癒しの呪文が使える人物に心当たりがあるわけでもない。
(アルスや、マリベルがいれば)
もっとも、アルスはともかく、マリベルが使えたのはごく初歩の回復呪文だけである。
癒しの呪法の大部分を封じられたこの世界では大した効果は望めまいが、
しかしそれでも何も出来ない自分よりは数倍マシだろう。
剣を振るって戦うことは出来ても、今自分はこんなにも無力だ。
(……俺は、守り手なのに!)
友も、家族も、居場所も。己の全てを投げ打ってまで過去に留まることを選んだのは、
ただ守りたかったからだ。
愛する少女を、神を復活させるという使命を背負った一族を。
――そして、いつか一族がその使命を果たした時、遠い未来の友や家族が笑っていられる世界を。
だが、現実はどうだ。
命と引き換えに託された友の妹を見つけることも出来ず、
今またもう一人の友の父とも言える人の命が失われていくのを、手を拱いて見ていることしか出来ない。
ともすれば火傷よりもひどく胸のうちを焼く焦燥感に、ぎりと拳を握り締め、
空を振り仰ぎ――目を見開いた。
支援
僭越ながら、私が◆inu/rT8YOU 様の代理として『望む物は剣ではなく』投下を行いたいと思います。
何卒ご了承ください。
窓の外、丸く切り抜かれた空が徐々にその色を変えていく。
差し込んだ一筋の光がちらちらと瞼を刺激して、アリスはのろのろと顔を上げた。
だが、決して眠っていたのではない証拠に、その顔色は冴えない。
体力や精神力を回復させるには眠るのが一番いいと分かってはいても、
上にいる仲間たちのことを思えば、おちおち眠ることも出来ない。
耳を澄ませる。長らく続いていた地響きが聞こえないところからすると、アレンは勝ったのだろう。
相打ちになった可能性は考えないことにして、アリスは一先ず胸を撫で下ろした。
途端、それまで忘れていた寒さが急に気になって、自分で自分を抱きしめるようにきゅっと身体を縮こまらせた。
本来の用途で使われなくなって久しいとはいえ、じめじめした空気の抜けない光の届かぬ井戸の底は、決して快適な環境とは言い難い。
あのおじさんが風邪をひかなかったのが不思議なくらいだ。
アリスの肩にもたれ掛かるようにして眠るマリアは、まだ目を覚まさない。
足を引き寄せ、なるべく小さく身体を丸めて隣で眠る少女を抱き寄せ、王者のマントの端に包まり、
ふと思いついてザックの中からもう一枚のマントを取り出す。
薄い布地の、まるで羽根のように軽いそれは風のマント。
もう二度と覚めない眠りについた少女が、つい先ごろまで大事そうに抱えていたものだ。
アリスは迷わずそれをマリアに纏わせた。
もし今敵が現れれば、戦わねばならないアリスの方に王者のマントは必要になるから、
このままマリアにマントを貸し与えることは出来ない。
だが同じ年頃の娘としては、もともとあちこち破れていた上、
クリフトに脇を大きく裂かれたローブ一枚のままのマリアを放っておくことなど出来なかった。
もっとも、防寒用ではないから、暖かさという点では大して変わらないのかもしれないが。
「……でも、マリアさんにマント返せて良かったですよね、リアちゃん」
かちりと留め具を嵌めて、小さく呟く。
――出来ることなら、生きているうちに果たさせてやりたかった。
マリアが目を覚ましたら、リアの死を伝えなければならない。
それを思うと鉛を飲み込んだように気持ちが沈み、
何も知らずに眠るマリアが痛ましく思えて、回す腕に力をこめ、そこでぴたりと動きを止めた。
生来色素の薄いマリアの肌は、今や血の気を失って蝋のように白く、
抱き寄せた拍子に触れた頬の冷たさに、アリスは寒さとは別の理由で肌が粟立つのを感じた。
慌てて胸に耳を押し当て、弱々しいながらも途切れなく続く鼓動に僅かながら安堵を覚える。
だが、この身体の冷え方は尋常ではない。
アリス自身の手も冷え切っているにもかかわらず、握り締めた指先もまた、氷のように冷たい。
そう、氷のように。
(氷――まさか)
マントの裾をまくり、一瞬の躊躇の後、
「ごめんなさいっ」
ローブの破れ目に刃を当て、傷口を検めやすいように裂く。
そうして露出した裂傷に、アリスは眉を顰めた。
傷自体はそこまで深いものではない。が、その傷口には薄い氷が張り付いていた。
この傷はクリフトの振るう氷の刃によって負わされたものだった。
吹雪を巻き起こすだけでなく、傷口を凍りつかせる力まで持っていたとは。
幸い、というべきか、傷口が凍り付いているおかげで出血は最小限に抑えられている。
だが、このまま放置しておけば冷気はマリアの身体を蝕んでいく。
支援
「……此処から出ないと」
治療を施したくとも、今のアリスにはその為の魔力が残されていない。
片手で眠るマリアを抱え、家の外へ出て顔を上げる。
ロープは無事に繋がってはいるものの、
疲労の積み重なったアリスには、丸く切り抜かれた空までの距離は絶望的なまでに遠かった。
正攻法ではとても脱出出来ない、何か策を講じなければ。
ずれた眼鏡をくいと掛け直し、ゆっくりと目を瞑る。
急激に頭の中が冷えていく感覚。次にその目を開けた時にはアリスは冷静さを取り戻していた。
辺りを見回し、転がるクリフトの遺体に目を向け、ふと思いつく。
先程マリアを襲撃するのに彼が用いた杖。あれを使えば一瞬で上まで身体を運ぶことも可能なはず。
だが、回転数の上がった頭はすぐさまその策の穴を見つけ、却下の判を押した。
回復し切らぬ己の体力では二人分の体重を支えきれるか分からない。
その上片手に杖を、片手にマリアを抱えた状態では、上まで飛んだところで縁に捕まることも出来ない。
せめてマリアが目を覚まし、自力でアリスにしがみつけるくらいにまで回復しない限り、
この案を試すことは不可能そうだった。
かと言って、風など絶対に起こらない井戸の中では風のマントで舞い上がることも出来ない。
自力で脱出するというプランは諦めるほかなさそうだった。
差し込む光に手をかざす。か細い光は、だが先程よりその明るさを増している。
正確な時間は分からないが、夜明けはそう遠くない。
放送を聞けば、アリスたちの生存は外の仲間たちにも伝わり、いずれ助けが来るはずだが、
向こうにこちらの居場所が伝わっていない以上、誰も此処を見つけることが出来ない、なという悲劇も起こりうる。
何らかの方法で、こちらの居場所を伝えなければ。
一瞬の再思考の後、マリアが腰に吊るしたいかずちの杖が目に入る。
例えば、これを花火のように空に向けて放てば――
だが、とまたしても冷静な脳が待ったを掛ける。
仮にアレンが首尾よくアトラスを倒していたとしても、
アリアハンには最低でももう一人、マリアとトロデの連れを殺したマーダーがいたはずだ。
――下手に自分たちの居場所を知らしめるようなことをしては、
マリアばかりか自分までが斃れることにもなりかねない――
(――そんなの)
震える手が眼鏡の蔓へと伸びる。金属製のそれは触れるとひやりと冷たい。
妙に冷たく感じられるのは、そればかりではないのかもしれないが。
――効率を第一に考えるのならば、このまま井戸の底に潜んでいるのが一番いい――
「……っそんなの、知りません!!!」
叩きつけた眼鏡がかつんと音を立て、床に跳ねた。
眼鏡を外した瞬間、装われた冷静さに押さえつけられていた感情が溢れ出す。
「私は……私は、勇者なんですから」
何度も何度も母に聞かされた言葉が蘇る。
勇者は常に強くあれ。
剣をもって誰かを倒すための強さではなく、その強さで大切な人たちを守れるように、
ただ強くあれ、と。
自分の安全のために誰かを見捨てるのなんて、絶対に嫌だ。
マリアの腰からいかずちの杖を抜き取り、空に向ける。
居場所を示すことの危険性は理解しているつもりだが、
アレンだけでなく、宿屋に残るトルネコやトロデも外に注意を払っているはず。
三人もいるのだ、そのうちの誰かが気付いてくれる公算は高い。
もしマーダーに気付かれたら、その時は自分がマリアを守ればいい。
――そのための、強さだ。
「アレンさん、トルネコさん、トロデさん……サマンサ」
すぐ傍にいるだろう仲間と、
消息の知れない――だがきっと生きていると信じている姉のような存在の幼馴染の名を呼んで、
アリスは杖を握る手に力をこめた。
「どうか、気付いて――!」
杖の先端から炎の帯が迸る。
それが空に吸い込まれ、消えるのを見届けて、アリスはその場に崩れ落ちた。
足下に転がる眼鏡を拾い上げ、一瞬考え込んだ末にやはりザックに放り込む。
いかづちの杖をマリアに返すとその身体を抱えなおし、王者のマントを被りぴたりと寄り添う。
あとは、祈るほかない。
少しでも奪われた熱を取り戻そうと、冷たいマリアの手に指を絡ませ、
アリスはただひたすらに夜明けを待った。
炎がまるで花火のように打ち上がり、消えていくのをキーファは呆然と見つめていた。
「今のは……一体」
無論、こんなところで花火を打ち上げる酔狂な人間などいるはずもない。
あれも呪文なのだろうが、戦闘中に打った呪文が外れたにしても、
真上に向かって打つというのはいくらなんでもおかしい。
とすれば、あれは何かの合図かもしれない。
だが、それの打ち上がった方向はアレフたちのいる方とは明らかに異なっていた。
その他に、合図を打ち上げるような仲間がいる人物がいるとすれば。
(もしかして、リアちゃんを助けに行ったっていう)
もっとも、アレンからその情報を聞いてから大分時間が経っている。
戦闘があったのならもう終わっている頃だろう。その後に、何か予期せぬ事態でも起こったのか。
確か、助けに向かったのは魔力が尽きかけた少女が二人。
魔力が尽きかけた、といちいち説明した以上は、二人とも何らかの呪文の使い手なのだろう。
――もしかしたら、回復呪文も。
迷っている時間は、ない。
「……トロデさん、ちょっとだけ辛抱してくれよ!」
ともすれば滑り落ちそうになる身体を背負い、走り出す。
小柄とはいえ、トロデも成人男子であることには変わりない。
二人分の重さをかけられた左足がずきりと痛むが、
助けられる可能性がある以上、今はそんなことを気にしているような場合ではない。
誰かに助けられるだけではなく、助けることが出来る人になりたい。
「なりたい」のではなく、「なる」のだ。
――俺は、“守り手”なんだから。
(助けるんだ。トロデさんも、リアちゃんも、その子たちも!)
痛む足を叱咤し、キーファはまさしく夜の終わりを駆け抜ける流星の如く、更に速度を上げた。
支援
【E-4/アリアハン城下町教会前/早朝】
【キーファ@DQ7】
[状態]:HP1/2 両掌に火傷 両頬、左膝下に裂傷 疲労
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り 祈りの指輪
[思考]:花火の打ちあがった方(井戸方面)へ向かう
トロデを助ける ランドの妹(リア)を助け出す 危機を参加者に伝える
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP1/5 腹部に深い裂傷(再出血中) 頭部打撲(出血中)
全身に軽度の切り傷(ほぼ回復) 服はボロボロ 脳震盪・気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?)
[思考]:仲間たちの無事を祈る 打倒ハーゴン
【E-4/アリアハン城下町教会前〜宿屋周辺/早朝】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:アトラス戦現場へ ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
【E-4/アリアハン城下町井戸/早朝】
【アリス@DQ3女勇者】
[状態]:HP1/7 MP0 左腕に痛み(後遺症) 疲労大
[装備]:隼の剣
[道具]:支給品一式×4 ロトのしるし(聖なる守り) まほうのカガミ 魔物のエサ 氷の刃、
イーグルダガー 祝福サギの杖[7] 引き寄せの杖(3) 飛びつきの杖(2) インテリ眼鏡
[思考]:自身とマリアの回復 『真の悪』(主催者)を倒す
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP1/5 MP僅か 服はとてもボロボロ 脇腹に切り傷(凍傷進行中) 気絶
[装備]:いかづちの杖 風のマント
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
[思考]:竜王(アレン)はまだ警戒
*王者のマントは二人で被っています
代理投下有難うございました、ご迷惑おかけして申し訳ございません。
投下完了しました。問題点などありましたら、指摘お願いします。
一つ誤字修正。
14/17 L10 いかづちの杖を〜
→いかずちの杖を〜
テスト
あ、規制解けたw
改めて代理投下完了です。問題点等ありましたらご指摘お願いいたします。
あと
>>443は13/17の間違いです。すみませんでしたorz
もう一つ誤字修正。
>>431(6/17) 下から二行目後半
>左の膝下から【血が】噴き出しているのに気付く。
【】内が抜けています。重ね重ね申し訳ありません。
改めて新作乙であります!
新作乙ですー!
キ^ファvsマルチエロも燃えたけど、何よりアリスの心理がたまらないw
投下乙
1つの火球をめぐるキーファの挑戦→マルチェロの一礼に至る流れに最高にシビれた。
マリアの傷が凍傷に発展するのも、クリフト最後の毒牙って感じでイイですね。
逐一描写が丁寧で、まるで漫画でも読んでるかのような臨場感でした、大変GJです。
そういえば何気にみんな傷だらけですよね。
マリア、トロデ、アレンは負傷の末気絶中、アリス、キーファも疲労・負傷大。
アレフやエイトも動き回ってる割には随分ダメージ受けてますし、マーダー3人はいわずもがな。
みんなして皮一枚繋がってる感じで、ヒヤヒヤしています。
遅くなりましたが感想を書かせていただきます。
ひとつひとつの戦闘描写に毎度ヒヤヒヤさせて頂きました。
頬が切り裂かれたり、火球が飛んで来たり、メラゾーマ直撃かとおもいきや
教会に当たりトロちゃんが瓦礫に埋もれたり!
キーファが生きていてくれてホッと息つく暇も無く、
マルチェロは逃げるわ、トロちゃんはヤバイわ…。
傍らの傷付いた仲間を助けるべく、理論と感情の狭間で悩み、
己の正義の示すままの道を突き進むアリスに燃えました。
まるで前回、自らの理論に則りアリスの為に己の手を血で汚す決意を新たに固めた
サマンサとは真逆の道を歩んでいる…まさに光と陰って感じが、熱血の中でも切なくて味が出ていました。
もし自分が傷付いた友人と井戸の中で取り残されたら絶対パニック状態だろうなぁ。
流石はロトの勇者。アリス気丈だよアリス!
あと、エ イ ト 早 く 来 い !
お前の親父が危ないぞー!!マルチェロとの美味しい因縁の戦いも待ってるぞー!
一礼をして去っていくマルチェロとドルマゲスが何故か重なった保守
ここで一つ話題を振ってみるテスト。
【あそこで死ぬのは惜しかったキャラ達&】
・レックス
その無邪気な残酷さで、終盤まで脅威の嵐で吹き荒れて欲しかった!
・ククール
『祝福の杖』&マホトラで回復タンクになってくれそうだったのに惜しい!
是非アリスやローラも口説いて頂きたかった。
先生、そいつらを殺した書き手を責めてるようにしか見えません!
ものすごく不毛だと思います!
>>460 終盤に近付いているから追悼の意も込めてみたんだが、
書き手さんのプレッシャーになっちゃうか…すみませんでしたー!
一応書き手の一人だが、
自分でも惜しいと思いながら殺してるキャラいるので構わないと思うよ
なにより保守で埋まるよりはずっとやる気が出ると思う
折角だから乗ってみようか
・リア
もうちょっとでキーファが来たのに
ようやく探し当てた友人の妹は死んでいました、ってのもブラックでいいんだけど
惜しい惜しいと言われるのもまた感想の一つ。
確かに言われて心が痛む事もあるけど、みんなそれを覚悟の上で殺してるでしょう。
キャラを殺すというのはそれだけの業を背負うということ……少し大げさだったかな。
・フローラ
サマンサ、ピサロ、フローラが集ってれば、超魔法バトルでレーベが荒野になってたりしたのかなぁと
・初代アレン
ロトの勇者三人が揃うところが見たかった。
ロトトリオの三人がジョーカー三人と戦うところが出たら、脳汁出そう。
もしアリーナとクリフトが生きてて、マーダーになった神官と姫が再会したらどうなったのだろうか…とか考えたりしてる。
>>466 漫画家キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜ー!!
>>467 漫画化だよ…改めてキタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
>>464 アレフVSバズズ
アレンVSアトラス
アリスVSベリアル
だな?
携帯で見れないんやけど
せっかくだから 俺は保守をするぜ!
ま、このゲームが終わるまでの間は保守してやってもいいぜ!
ククールとフィオは、乙&保守ネタにしやすいな。
一時投下に今週末とある書き手さんと同じキャラですが別の作品を投下するものを投下。
どちらを通すかはその書き手さん投下後話し合ってください。
476 :
保守:2006/11/28(火) 23:25:14 ID:mdgJW0GO0
別の書き手さんと、書いているss登場キャラが被ってしまった事が判明し、どうするか話し合いました。
その結果、「一時投下」に両方の作品を投下し、どちらを本投下にするか、
避難所にて、皆様のご意見をお願いします。
本日、先に私が作品を一時投下します。別の書き手さんは今週末に一時投下の予定です。
・・・で意訳おk?
477 :
保守2:2006/11/28(火) 23:27:16 ID:mdgJW0GO0
その結果、「一時投下」に両方の作品を投下します。
どちらを本投下にするか、
避難所にて、皆様のご意見をお願いします。
に訂正してくれw
hosyu
>>474 体調崩して長時間PCの前ににられないので、印刷してじっくり読ませて頂いてます
矛盾がないなら早い者勝ちで投下してもいいとおもうがなー
キャラ被りは一々選択してもらわなきゃいけんのか…
基本は早い者勝ちだけど、書き手同士が納得の上ならいいんでない?
問題はその決め方と、他に書いてる人はいないのかってことだけど
とりあえずそのもう一人の書き手さんの作品が来ないことにははじまらないね
ほしゅ
ほしゅだぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!!
>>484 兄者・弟者・妹者が三すくみになってるな
hosyu
488 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/02(土) 13:41:15 ID:VOFXaCi/0
ほしゅ
もう一方の作品を心待ちにしつつ保守
明日の夕方投下予定です。
投下します
我輩は捜索者である。
名は無い。
物に名前をつけたがる人間と自称する者どもに、適当に呼ばれておる訳だが。
好き勝手に呼ぶがいい。
所詮、名前など泡沫。
呼ぶ者が変われば名も変わるだけの事。
それにしても、なぜ私はココで捕まっているのだろうか?
コチラの世界に奪われた者と物の気配に、とっさに反応され私達が送りこまれた。
一瞬のブラックアウト後、見覚えのない森や山が眼下に広がっていたというわけだ。
まわりに私と似ている者達が居たことから、大勢に紛れて送り出されてしまったようだ。
あの御方の言葉を伝えるために。
地道に探し回った結果、伝えるべき相手とは巡り会ったが、意思疎通が取れなかった。
伝えるには何かが足りない。
だが、邪悪に移動させられた道具を媒介にして接触できるはず。
今は、あるべきところにある事を祈るしかない。
そう!私は止まっている場合ではないのだ!・・・が。
「まあ、こんなに馴れて可愛らしい」
体を撫でるのはよしてくれぇぇ。
「僕もここまで警戒してない動物は初めてですよ」
がっちりと私の体を両手で押さえ込んでいる男が顔を覗きこみながら言った。
仕方ないだろ!
流石の私でも、あの城にひとりで行くのはちょっと気が引けるって言うかぁ。
あ、いや、怖くは無い。だ、断じて、怖い、わけではないぞぅ。
ただ、気が乗らない、うん、気が乗らないのだな、これが。
お前らが行くって言うんなら、後からついていこうかなーって。
「見られている気配を感じたので咄嗟に捕まえましたが、邪悪では無いようですね。この鳥、どうしましょうか?」
どうするもこうするも、すぐに放せよ。
可憐な少女は少し首を傾げたが、元に戻した。
「放しましょう。私達と一緒にいたら危険に巻き込むかもしれませんし」
ふぅ。やっと開放された。
私は翼を広げて舞い上がった。
2人も再び急ぎ足で歩き始める。
タッタッタ。テクテク。バサバサ。
「ついてきてますね」
「そうですわね」
歩きながらの沈黙に響く、足音と羽の音。
タッタッタ。テクテク。バサバサ。
「どうします?追い払いましょうか?」
「追い払うなんて、そんな。ひどい。こんなに慕ってくれているなら、好きにさせてあげましょう」
「そうですね。危なくなったら自力で逃げられるでしょうし」
スピードを緩めることなく進んでいく。
タッタッタ。テクテク。バサバサ。
ただひたすら進む。
沈黙に耐えられないのか、どちらとも無く、口を開く。
「折角だから、名前をつけてあげませんか?」
「どんな名前がいいですかねぇ、トンヌラとかどうでしょう?」
我輩は追跡者である。
名は、決まって欲しくない。
【D-3/西側の平原/黎明】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP3/4 火傷
[装備]:光のドレス 雨雲の杖
[道具]:ロトの剣 支給品一式
[思考]:アレフを探す 竜王にゴンの事を伝える ゲームを脱出する
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP2/3 MP1/2 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 あぶないビスチェ
[思考]:ローラをアレフの元に連れて行く 仲間(トロデ優先)を捜し、護る 危機を参加者に伝える
書きこみ終了。
とりあえず寝ます。おやすみなさい。
投下乙です
マルチェロ、エイト、ローラ予約します
トンヌラはらめぇぇぇ
カラスリターンズ!
ってちょwwwwエイトwwwwwトンヌラっておまwwwwwwww
それにしてもトンヌラの言う『あの方』ってダリナンダアンタイッタイ
そしてマルチェ予約ロキタ━━━(゚∀゚)━━━
一時投下しました。
時間がなく、少し推敲が甘いかもしれませんが力を入れた作品です。
お願いします。
投下&一時投下乙です。
DQの主人公っていうのは代々ネーミングセンスが悪いものなんでしょうかw
それと、一つ気になる事があるので言わせていただきます。
エイトとローラがレーべの村を出たのが深夜で、前話&今投下された話の時間が黎明。
前話から1区画移動していることを考慮すると、夜明けの放送まであと3時間程度しか残されていないはず。
その状態でエイト&ローラが残り2区画を踏破して、
アリアハンに到着しマルチェロと絡むのは、少し移動速度に無理があるように思います。
同じくレーべ〜アリアハンを移動したアレフとキーファは、表記にして夜中〜黎明の時間を要しましたし、
二人とも男性で、さらに素早さUPの助けもあったことを考えると、
それより短い時間でエイトはともかく、女性のローラ姫が歩けるとは思えないのです。
勿論、
>>496の予約が直接両者が出会わないものであれば何の問題もありませんので、
見当違いの指摘をしたこと、お詫びさせていただきます。長文失礼しました。
>>499 一時投下乙。一通り読ませてもらいました
とりあえず気になったのは
>「動くな、サマンサ」
>「無茶を……言いますね。この状態で動ける筈もないでしょうに……」
というのが中盤で2回あるのですが、これは意図的なもの?
意図的です
思考時間が前後したのでそれを示すために入れました
なら流れとして?となった部分は特にないです。
何度か見直すか、他の人が見ればまた違うかもしれませんが・・・
それにしても・・・動きましたね、色々と。改めて力作乙でした
次はマルとローラか…必ず見に来るよ。
職人さんがいいもの書けますように!!
>>474>>499 投下乙です。この後避難所で人気投票でおkですか?
ちょwwwwまとめさん仕事ハヤスwwwwwwwwwww
>>500 今内容に触れるのはまずいかもしれませんが……
エイト達はアリアハンにはつかないので大丈夫だと思います
ローラを錬金釜だと思って抱き上げて走れば自然とkskするのでは…
……なーんてね クスッ
>>507 そうでしたか、要らぬ詮索失礼しました。
改めて予約にwktkです、新作期待してます。
保守しておきますね
ほっしゅ
投下します
マルチェロは顔をしかめた。
あたりには戦場特有の不快な匂いが充満している。
この種の匂いは昨日から散々嗅いできたが、しかしここでは幾分匂いがきつすぎた。
匂いと戦闘の規模が比例するというのなら、余程大きな戦いがあったのだろう。
あるいは魔物の血が焦げればこのような匂いを発するという、ただそれだけの事なのかもしれないが。
尤も、彼にしてみればどちらでも良かった。
というよりも、今は匂いに気をとられている時では無い。
マルチェロは少し舌打ちをすると、ゆっくりと周囲を見回した。
赤い巨人達の戦い、その痕跡は生々しく残されているが、人の気配はない。
できれば敵が回復する前に叩いておきたかったが、既にいないのであれば仕方ないだろう。
血が固まりきっていない所をみれば、さほどに時間はたっていないだろうが――
(遅かった、か……)
それとも、戦闘場所がどこかへ移ったのであろうか。
死体は残されていないようなので、あるいはそうかもしれない。
いずれにせよ、敵がいないとわかった以上ここに長居する事は不要である。
彼はあたりに敵がいない事を確認すると、悪臭から逃れるように早足でその場を後にした。
(さて、どうしたものか)
ついていなかったと思わぬでも無いが、もともと期待などしていなかった事である。
悔しがるよりも、今は次の方針を考える事が先決であろう。
彼は隠れられそうな瓦礫を見つけると、その陰に腰を下ろし思案を始めた。
動くべきか、否か。
巨人もその相手をしていた連中もどこへ行ったのか、その行方はわからない。
闇雲に探しても見つけられ無い公算は高く、そのリスクも大きい。
そもそも相手の状況がまるでわかっていないのに、そのような危険を冒す真似は避けたかった。
とはいえ、先程の金髪の男のもとに戻る事も、他の参加者を探す事も危険である事には変わりは無い。
(動くべきでは……無い、か?)
潜伏、という言葉をちらりと思い浮かべたその時、彼の頭に軽い痛みが走った。
覚えのある痛み。
彼はその手に握られた『それ』をギロリと睨みつけた。
(……余計な口出しはやめてもらおうか)
なるほど、確かに今は潜伏など悠長な事をしている時では無いかもしれない。
この場を安全に過ごせても、その間に集結されればいよいよ手が出せなくなる。
今という時を逃して生き残ることは困難であろう。
だが、その程度の事は言われずともわかっている。
彼にとってみれば余計な意見にすぎなかった。
「私は私のやりたいようにやる。忠告も、命令も……不要だ」
彼は『それ』に向かってそう言い放った。
ともあれ、策を講じなければならない。
そう思い、顔をあげた彼の目に二つの人影が映った。
その内の一つには顔に見覚えがある。
(ほう……ここにはまだ着いていなかったのか。)
かつて、自分と戦った異母弟の仲間の一人。
その実力は確かなものであり、己と比べても決して劣りはしない。
もし奴に他の参加者と手を組まれれば、おそらく勝ち目は無くなるだろう。
だが。
幸いにもマルチェロはアリアハンに辿り着かれる前にその存在に気付く事が出来た。
連中は、まだアリアハンの遥か北の平原に居る。
今すぐ始末しに行けば、いらぬ邪魔が入る事もあるまい。
唯一の気掛かりは隣りにいる女性の事だが、それも到底戦力になるとは思えなかった。
(どうやら神は、私に味方をしてくれるつもりらしい)
彼は僅かに皮肉な笑みを浮かべると、北へと向かって走りだした。
大きな足跡は橋をこえても尚、アリアハンへと続いていた。
不安がエイトの脳裏をかすめる。
彼等は、果たしてあの赤鬼を止めることが出来たのか。
そして、今も無事でいてくれているのであろうか――
「あの……エイトさん」
「え?」
不意なローラの呼び掛けに、エイトは慌てて思考を中断した。
ローラは心配そうな顔でこちらを見つめている。
「どうしました?」
「いえ、エイトさんが難しい顔をしていましたから」
難しい顔、と言われて思わず顔をこする。
確かに、少し考えすぎていたかもしれない。
信じるしか無い、そんな事はわかっていたつもりだったのだが。
「大丈夫ですよ、何でもありませんから」
わざわざ不安にさせることは無い。
エイトはことさらに笑顔を作る。
彼女もその顔をみて安心したのか、笑顔に戻った。
二人は笑いながらアリアハンへと進んで行く。
その先には、冷徹な暗殺者が待ち構えているとも知らず――
【D-4/平原/早朝】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP3/4 火傷
[装備]:光のドレス 雨雲の杖
[道具]:ロトの剣 支給品一式
[思考]:アレフを探す 竜王にゴンの事を伝える ゲームを脱出する
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP2/3 MP3/4 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 あぶないビスチェ
[思考]:ローラをアレフの元に連れて行く 仲間(トロデ優先)を捜し、護る 危機を参加者に伝える
【E-4/アリアハン出口/早朝】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:エイト達を殺す ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない)
以上です
問題等ありましたらお願いします
投下乙です。相変わらず孤独なマーダーだな、マルチェロ。
ところで何故アリアハンにいるマルチェロがエイト達の位置と同行者のローラの存在を
知り得たのでしょうか?
>>519 一応アリアハンの城下町から平原を歩いている二人をたまたま見つけたっていうつもりでしたが…
やっぱり無理がありますかね
正直マルチェロの目が良すぎるのが気になってました
アリアハンからは無理があるかもしれない
せめて高い所からグスタフのスコープ覗かなきゃ
これと言った修正案も思い浮かばないので
>>513-517は無効にします
お騒がせ失礼しました
両眼ならともかく片目だしなぁ、
とりあえず投下乙、何かうまい案があればこの方針で採用でもいいかも。
マルチェロのエイトに対する疑念と、血に飢えた皆殺しの剣の思念がリンクして
近付いてくる宿敵(獲物)の気配を察知した、というのはどうだろう?
…無理があるか。
普通に状況確認のためにたかい場所に登って周囲を確認したではだめか?
いや高い建物あったか思い出せんけど・・・
そろそろ放送の具体的な日時決めるべ。
後は井戸とかアレネコとかトロファくらいかね。
師走はみんな忙しいから余裕もって新年と同時に放送とかかね。
いいなぁ、年明けと共に死者を告げる鐘の音が響くのか…。
>>525 城の見張り塔くらいだが、橋が落ちてるから、町の中では城壁が邪魔で見えないと思う。
保守!
530 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/08(金) 03:16:53 ID:99Yzq1+M0
保守
DQロワのクリフトは
まず使用呪文は「ザラキ」、理由は大体の人が考えてることと思うが「覚えられない」
ザラキーマよりも「覚えられる」ザラキの方が断然お得だから。
そして技は、一.ザキ 二.ザラキ 三.ステルス 四.幼女誘拐
まず一のザキだが、ザラキの方が攻撃範囲広いがこれを選ばなかった理由はもちろん
ザキの使用MPの少なさが魅力だから。
二のザラキは覚えられそうな攻撃の呪文が
これ位しかないから、まさかMPの高いクリフトにベホマをさせる人はいないだろう。
そして三と四は言うまでもなく唯一の弱点であるMP切れのときの為。まあほとんどの場合ステルスだけでもOK
だろうが、相手がククールかアレンの場合だあとステルスが効かないので幼女誘拐でその代わりに
幼女誘拐の人質効果で手を出せないようにしてやろう、ってことで。逆に幼女誘拐で効果抜群にならない幼女
(リア等・・・もっともこいつはクリフトが誘拐していたと思うが)には氷の刃で。
これで死角無し!ある意味で最強のマーダーだなw
【これで】俺のドータクンのガイドライン【死角無し】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/poke/1164130166/l50
>>531 ワロスwwwwwwwwwwwwQuu吹いたwwwwwww
では便乗して【神官クリフトの華麗なる伝説】
〜第一回放送前〜
・OPで名誉ある語り部役に選ばれるが、タンカすら切れず、悔しがる事もできずに怯える
・ネクロスの茶目っ気たっぷりのハズレ支給品を引き当てる
・相手の詳しい下調べもせずに騙まし討ちをして、見事失敗
・井戸に片足を突っ込む、サンタクロースよろしくなオマヌケな姿を幼女に目撃される
・しかもその幼女に少しビビる
・同業者の幼女相手にザラキ発動させようとするも、M字の奇襲で失敗
・奇襲と自分が思ったとおりの効果を発動しない杖に苛立ち、腹いせに幼女に杖をぶつける。
杖の効果の発動にも気付かず逃走
・何とかかんとか、アリス&カンダタを騙す事に成功
【神官クリフトの華麗なる伝説〜最終回『あぁクリフトよ、永遠に』〜】
〜第一回放送後〜
・アリスの激励の意味を勘違いする
・D−4アリアハン北の平原の激戦を抜け出したマリア達に取り入る。でもククールに睨まれる
・トロデの人気に嫉妬。ザラキを唱えようとするも、ククールの魅惑の眼差しに麻痺された上、MPを根こそぎ奪われる
・トルネコの説得の意味まで履き違える
・―そして、誘拐へ― 人質をとっているにも関わらずアレンにビビる
・井戸の中で立てこもり、有頂天になる。その様子をみている人質幼女に同情される
・でもあっさり潜伏先を見破られる
・しかも幼女に拘束をあっさり破られる、邪魔をされた腹いせに背中をザックリ。これが初黒星
・トルネコから奪ったアイテムで応戦するも、戦果を挙げたのが相手が魔力の尽きた魔法使いだったり、抵抗力の無い幼女だったり
・華々しく最後のザラキを唱える。実はこれが本編初ザラキ。
・― し か し M P が た り な い ―
・最期の瞬間に、サントハイムでの幸せな日々を思い出しながら死去。最期まで読者に笑いと感激を与える
・マリアへの氷の刃での一撃が、止血と同時に凍傷を引き起こす。相手にダメージを与える一方で、相手の命を繋ぎとめている
それがグリーンマンクオリティ
あぁ、クリフトよ永遠に!
お前は〜 やればできる子なんだよ〜
お前は〜 頭のいい子なんだよ ほんとは〜〜
クリフト「おーれはーやったやーてやーたー!!」
リア「プゲラー」
>>534 ちょwwwテラグリーンマンwwwwwww
hosyu
投下します。
アレフは疾走する。
回廊の中には燭台が設置されており、予想よりも大分明るい。
これならばレミーラの必要はない、と彼は走ることに全精力を傾けた。
思えば彼はずっと走っていた。だが彼はそれを後悔しない。
自分が走ることで他の誰かが救われるのならば……彼女の危機が救えるのならば……。
(ローラ……俺に力を与えてくれ)
愛しい姫の姿を思い浮かべる。
疲労は溜まっていたが、それだけで彼の心は活力で満ち溢れる。
アレフはより力強く大地を蹴った。指に嵌められたリングが僅かに輝きを増していく。
回廊の床にはジグザグに血痕が残されている。
そして所々破壊された壁。
(あいつは今、目が見えていない。真っすぐに進むことも困難な筈……
なら! すぐに追いつける!!)
なにより堀を飛び越えたことにより、アトラスとの時間差はそう大きくない。
決戦が近いという確信と共に彼は駆けていく。
ナジミの塔へと続く階段の前にピサロは立ち、近づいてくる気配を待ち構えていた。
その場所は回廊よりも幾分か広い造りになっており、戦闘するには充分な広さといえるだろう。
サマンサとフォズは寄り添って、回廊の角の影に身を隠していた。
そして程なく、地響きを上げながら近づいてくる赤い鬼の姿を視認した。
まさに鬼気迫る勢いで、傷だらけの姿も厭わず向かってくる。
「戦鬼か……フン、ただ待つというのも芸がない」
ピサロは詰まらなそうに鼻を鳴らすと、迫る鬼に向けて静かに詠唱を始める。
「虚ろなる世界より出でよ氷河の軍勢 至高なる女王との盟約により我に従え」
彼の銀髪が生まれ出た微風に流され、舞い上がる。
冷気が濃度を上げていき、小さな輝きが無数に具現化されていく。
「時の流れを切り裂く冷徹なる弓を射よ――」
輝く氷の結晶はみるみるうちに巨大な氷晶の槍と化した。
その一連の魔術動作を見てサマンサは驚きを隠しきれなかった。
(凄い……呪文の構成が確立されるまでの流れに淀みが一切ない)
詠唱していながら、その呪文完成までの速度は詠唱破棄した場合と遜色がない。
魔力を展開する為の「溜め」の時間が恐ろしく短いのだ。
(私ですらあのレベルには未だ達していない。わが師すら超えるかも……)
彼女の脳裏に白髭の老魔術師の姿が過ぎる。
格闘戦だけでなく魔術戦でも自分は勝ち目がないようだ。
フォズの肩においていた右手に少し力がこもる。
(彼を出し抜くにはやはりこの娘が鍵……)
震えながらピサロの様子を見守っている少女の姿を見る。
「マヒャド――!!」
呪文が完成し、無数の氷柱が嵐となって戦鬼へと飛翔する。
ただ敵を求め闇雲に疾走っていたアトラスは突然の風を切る音に反射的に腕を振るった。
同時に風のアミュレットが淡い緑光を発し、彼の周囲に風を張り巡らせる。
「ぐぅおおおっっ!!」
幾本かの氷塊はアトラスの豪腕が砕き、もう幾本かは風の障壁があらぬ方向へと弾き飛ばす。
しかし迫り来る無数の氷柱を盲目の身で全て回避できるわけはなく、左腕と、脇腹、そして右の大腿部
に鋭い痛みが突き立った。
疾走中に受けたことでアトラスは盛大に転倒し、その衝撃で突き立った氷柱が爆ぜ割れる。
全身を貫く衝撃と鋭痛、それを受けてアトラスが感じたのは―― 歓喜だった。
(敵! 敵がいた! アトラスの強さを証明する、炎になるための敵!!)
ベリアルに認められない恐怖、闇への怯えが一時的に身を潜め、自己を奮い立たせる歓喜が
アトラスの身を包む。
幸いにも行動不能になるほどのダメージはない。大腿部の一撃も急所は外れており
痛みを無視すれば走ることは可能だった。
うつぶせに倒れた状態から飛び上がると前方にいるはずの的に向かいアトラスは駆けた。
風のアミュレットが見えない筈の敵の位置を教えてくれている。
周囲の空気の流れをアトラスは完全に知ることができた。
「おぉおおおおおおおおおお!」
彼の豪腕が唸りを挙げて標的へと疾走した。
マヒャドのダメージも意に介さずに迫り来る戦鬼の姿を認め、ピサロは不機嫌そうに舌を鳴らす。
「ちっ、タフさがとりえの猪突猛進タイプか。厄介だな……」
だがその目は潰れ、全身にも無数のダメージがある。
既に満身創痍の身、ピサロは冷静に戦力を分析する。
(どうやら既に幾度もの戦闘をくぐり抜けていたようだな。蓄積されたダメージは深い。
単眼も失い、奴は感覚だけでこちらを捕らえているようだ。ならば……)
豪速で唸る拳を回避し、彼は真空波を放った。
周囲の空気が悲鳴を上げて無数の刃となりアトラスに襲い掛かる。
だがそれらはアトラスの強靭な皮膚を貫くには威力が足りず、かすり傷をいくつか負わせるに留まる。
しかしそれで充分なのだ。ピサロの狙いは攻撃ではなく撹乱だったのだから。
風を乱されることで標的を見失い、鬼の動きが止まる。
その瞬間を見逃さず、ピサロは戦斧を持って高く飛び上がった。
身体を捻り、回転しながら飛翔してアトラスの背後に降り立つ。
瞬間、赤鬼の全身から鮮血が噴出した。
ピサロが得意とするムーンサルト。敵の攻撃を回避しながら複数の攻撃を放つことの出来る特技だ。
だがアトラスは膝をついたものの、倒れない。全身の筋肉を収縮させ、強引に出血を止める。
「ア、アトラスは……無敵!! アトラスは負けない!!
ハーゴン様のため、ベリアルとバズズのために! アトラスは誰よりも強くなる! 炎になる!!」
血反吐を吐きながら、それでも鬼は倒れずピサロ目掛けて再び左拳を振り上げた。
その言葉を耳にし、ピクリ、とピサロは眉を上げた。
「貴様……ハーゴンの……」
その問いかけに応えることもなく、赤い暴風が吹き荒れる。
「バカの1つ覚えか……なら、これではどうだ?」
暴風の中を舞うように回避しながら、ただ愚直に拳を振るう赤鬼を嘲る。
今、彼の中には巨大な憤怒がある。憎悪がある。そして――哀惜があった。
そして彼は大きく斧を振りかぶる。
「我が一撃は魔神の一撃―――全てを切り裂く無情の刃―― 魔神斬り!」
銀の閃光が疾走った。
それはアトラスの左腕の上を一直線に走り…… 一瞬の後鮮血が噴出す。
だらり、とその機能を失った腕が力を失った。
「ぐわぉおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!」
「胴体を狙ったつもりだったが……ふん、外したか。相変わらずの命中精度だな」
絶叫を挙げる鬼を背後にピサロは斧を一振りし、血糊を払う。
「おぐぁあああ、な、何故? なんで!? あ、アトラスは、無敵ぃ!!
ベリアルがそう言った!! お前なんかにぃ……」
「無敵か……そんなものは存在しない。私も、貴様も……そしてハーゴンも……無敵などには成り得ん!
必ず滅する時は来ることを知れ! バイキルト!!」
赤色がピサロを包み込み、彼の攻撃力を倍増させる。
「戦いを忘れて眠れ! 貴様は下につく主を間違った!!」
「やめてぇ、ピサロさん!!」
あまりの壮絶な戦闘を前に動けなかったフォズだが、明らかなピサロの殺気を前にしてようやく
凍えていた口を開いた。
だがその制止の叫びも虚しく、鋼の斧はアトラスの肩口に深深と突き刺さり――
「ぐ……あ……ベリ、ア、る……」
巨人はついにその動きを止めた。
だが倒れない。鬼は膝をついたその状態で活動を停止している。
「倒れぬか……私もまた魔物の長。貴様のような部下が欲しかったものよ……」
怒りはあった。憎しみもあった。そして大きな哀しみがあった。
だがそれでも目の前の鬼には敬意を払いたくなった。
そしてピサロは肩口に突き立った斧を取り去ろうとして、それが動かないことを知る。
強靭な筋肉に絡めとられてしまったようだ。
「フ、餞別だ。くれてやる……」
マントを翻し、彼は不動の鬼の姿を後にした。
「危なげない戦いでしたね。本当に援護は必要なかったようです」
「奴が既に満身創痍だったからな。万全だったならば私も危なかったかも知れぬ」
迎えるサマンサを一瞥し、答える。
その言葉にサマンサは意外そうな顔を作るが特に何も言っては来なかった。
そしてフォズを見る。
「ピサロさん……何故……」
ピサロを出迎えたのは少女の涙だった。
ボロボロと零れる涙を拭い、フォズはピサロを責める。
「哀しいか、フォズ。だが奴は……いや、アトラスは死なねばならなかった。
ハーゴンの配下であり、我らを殲滅にするために存在していたようだ。
奴の言うベリアル、バズズも同じだろう。そ奴らは既に亡いようだがな」
「でも、ピサロさんの方が強かったじゃないですか! 殺さなくても別の道があった筈です!
あの方は救いを求めていました!」
「死こそがアトラスの救いだったのだ。そうでなければ奴は戦い続けただろう。
それほどの執念だった。お前の奇麗事ではアトラスを止める事も救う事もできん」
「そんな……それでも……」
「納得できぬか。ならばそれを貫いてみせろ……泣くばかりでは何も出来ん」
ポン、と少女の頭に手を置く。
フォズは唇を噛み締め、必死に涙を堪えようとしていた。
肩に乗っていたトカゲがその雫をチロリ、と舐める。
その姿を眺め、ピサロは自分自身に違和感を感じていた。
(私は……どうしたのだ)
仇の一匹を討ったというのに妙に心が穏やかだった。
愛しい人を守れなかった自分自身への怒り。愛しい人を奪ったハーゴンへの憎しみ。
愛しい人を失った拭いきれない悲しみ。
常の自分ならばアトラスがハーゴンの部下と知った時点で憎悪に身を任せて八つ裂きにしていた筈だ。
だがその負の感情が何らかの力によって抑え込まれているのを感じる。
(この……幼子を側においているせいか……)
その時、彼は初めて懸念を感じた。
このままでは自分は憎しみを薄れさせてしまうのではないか、と。
(強い……まるで隙がない……このままでは)
支援
サマンサはピサロの力を前に畏怖する。
巨人との戦いではその圧倒的な力の前に横槍を入れる機会すら生まれなかった。
背後から呪文で奇襲したとて、容易く回避され斬り捨てられていただろう。
それほどの強さだった。
(アリスよりも……上かもしれない……)
だがそれでも絶望するわけにはいかない。
何か、何か銀髪の魔人の意表を突くことが起きれば。
あの巨人では役者不足だった。もっと強い何かが……。
その時、軽快な足音が聞こえてきた。
ピサロもその足音に気づき振り向く。
相手もこちらに気づいたようだ。
駆けつけてきたのは黒髪の戦士。その姿からは歴戦をくぐりぬけた威風が感じられる。
だが敵意はなく、状況に対する戸惑いが見て取れる。
「アトラス!? これは……あんた達は無事なのか?」
「貴様……この鬼を追ってきたのか。ならば……」
ならば現在のアリアハンの情報を知っている筈だ。
その事を問いただそうとした時、戦士――アレフは叫んだ。
「サマンサ!! 貴様!」
彼の持つ竜鱗の装飾が施された剣が魔女に向かい突きつけられる。
自然、盾はアレフの背後に面を向けることになり、サマンサはその存在を気に止めることはない。
「これはこれは……奇遇ですね、アレフさん、でしたか?」
ゆっくりとフォズの近くに移動しながらサマンサは薄く笑う。
(これは……最後の機会かもしれない……)
アレフはあの女の解毒を邪魔し、殺害しようとさえした自分を許さないだろう。
放送であのルーシアという女が名を呼ばれたことは知っている。
ならば彼の憎しみは相当なものになっているはずだ。
(ピサロは私を死なせるわけにはいかない。必ず間に入る筈……後は、彼がピサロの意を外すほどの
力を持っているか否か……)
「く、白々と! 貴様が俺たちに何をしたのか……」
「待て、アレフといったな。貴様と女の間に何があったかは知らん。
だが今はこやつを殺させるわけにはいかんのでな。どうしてもというのなら……」
サマンサの思惑通りにピサロがアレフとの間に割ってはいる。
それを認め魔女はほくそ笑んだ。
涙が乾く間もなく移ろいゆく状況に戸惑うフォズの背後に立ち、サマンサは少女の肩を抱く。
「サ、サマンサさん……あの人は一体?」
「心配は入りません、ええ、何も入りません。ピサロが何とかしてくれるでしょう」
そういって艶然と微笑んだ。
その場の……誰も気づいていなかった。
赤い闘鬼の命の灯火がいまだ消え去っていないことに。
そしてその今にも消えかけそうな火は1つの風を受けてユラリ、と揺らめいた。
(……この……こ、えは……)
アリアハンで自分を負かした戦士の声。
消えかけていた闘志が再び燃え上がるのを感じる。
既に致死量を出血し、身体は赤紫へと変色してしまっている。
それでもまだ命の火はまだ消えてはいなかった。
(アト、ら、すは……負け、ない。あの戦士に勝つ……)
自分に敗北を味あわせたあの男に今度こそ打ち勝つのだ。
アレフに勝利し、最強を証明するのだ。
全てを打ち倒し、炎となるのだ。
それまでは自分は死ぬことは許されない……!
そして巨人は……もう、幾度目になるのか――
(アトラスは無敵!!)
傷ついた身体を押し上げて――― 立ち上がった。
咆哮は上がらなかった。
しかし強大な闘気が蒸気のように立ち昇り、ピサロとアレフは同時に鬼へと振り向いた。
それは一人を除いて全くの計算外の出来事。
おどろき、戸惑い、誰もが動きを止めたその瞬間。
迅速に行動を起こす者がいた。
サマンサ。
彼女だけはずっとこの機を待っていたのだ。
何かイレギュラーが起こることを。ピサロの動きが止まることを待っていた。
その為に全神経を張り巡らせて周囲を警戒していた。
それがこの瞬間、実を結んだのだ。
巨人が右拳を振り上げる。
眼の見えない巨人はただ闇雲に近くの気配に向かってその巨大な鉄槌を振り下ろす。
標的となったのは……サマンサとフォズ。
だが動きを束縛されていないサマンサがその攻撃を回避することは可能だった。
それだけ巨人の動きから速度は失われていた。
そして……サマンサはバックステップで攻撃を回避する瞬間。
とん、とフォズの背中を押した。
「え?」
何が起こったのか分からないという表情で少女は前方につんのめる。
魔女の姿は既に鉄槌の軌道から逸れていた。
フォズは振り下ろされる赤い塊りを見上げた。
それはまさに死の象徴。
少女の顔に暗い影が落ちた。
ピサロはアトラスが突如として立ち上がったことに驚愕し、刹那その動きを止めた。
しかし瞬時に状況を理解し、拳が振り上げられた瞬間には行動に移れるようになっていた。
標的となったのは彼ではない。
攻撃の余波も僅かに後ろに下がるだけで防ぐことが出来た筈だった。
だがサマンサに背を押され拳の前に晒されるフォズの姿が目に映った。
ピサロの目的は復讐だった。
フォズを連れていたのはこの世界から脱する為に何かの役に立つかも知れないと考えたからである。
少女自身になんら情は感じていなかったはずだ。
サマンサも、フォズも、全ては彼がハーゴンの前に立つための駒であった。
そして彼女達が失われても彼は何の痛痒も感じない。
その時は彼自身が殺戮を行い、参加者を皆殺しにすればよいだけだ。
脱出法の模索などハーゴンへの意趣返しに過ぎない。
究極的な目標は復讐。
そして現在、脱出法に直接有用でないフォズが死のうが彼には全く関係がなかった。
その、筈だった。
しかし死神の鎌に刈り取られる寸前のフォズの姿が……刹那、愛しい少女と重なった。
姿も、髪の色も、種族すら全く違う。
何故フォズとロザリーが重なったのか全く解らない。
強いて言うならば……瞳。その哀しげな瞳は似ていたかもしれない。
その程度。
だが何故かロザリーを幻視した。
そして、ロザリーが、何かを、叫んだ、気が、した――
試演
瞬間、ピサロはフォズを庇いその身を赤き槌の前へと晒していた。
魔女は、哂った。
鈍い湿った音が鳴る。それは肉がひしゃげる音。骨が砕ける音。そして皮膚が破れる音だった。
そして一瞬遅れて響く破壊音。
それは吹き飛ばされたピサロが壁へと激突した衝撃音だった。
ズルリ、とピサロの身体が壁の傷痕から滑り落ちた跡には血がべっとりと貼り付いていた。
「いやぁあああああああああああああああああああああ!!!」
フォズが悲鳴を上げる。
泣きじゃくりながらピサロへと駆け寄り、回復呪文を唱え始めた。
しかし彼女が出す音は巨人にとっては格好の的。
再び、標的を捉えた巨人が拳を振り上げる。
その時、ようやくアレフが我へと還り呪文を唱えた。
「竜の吐息よ……我が掌に宿れ! ベギラマ!!」
凝縮された灼熱がアトラスの肩に命中し、アトラスは吹っ飛ばされる。
その巨体は爆圧に押され……
「なッッ!?」
サマンサのいる場所へと墜落した。
「アアッ!」
何とか回避しようとするもその巨体を避けきることは敵わず傷めていた左足を下敷きに潰されてしまう。
倒れたことで添え木が外れ、骨折していた左腕にも激痛が走る。
意識は失わなかったが声も出せないほどの痛みが彼女の全身を駆け巡った。
サマンサを巻き添えにしたことにアレフは一瞬顔を歪ませるが、
すぐにアトラスの気を逸らそうと声を上げる。
「アトラス、標的を間違えるな。お前の相手は俺だ」
アレフは剣を構えアトラスの前に立つ。
「そ、そうだ……お前、倒す! 倒してアトラすはほのオになる!!」
巨人は瀕死とは思えぬ挙動で身を起こし、アレフの前に立つ。
その場に動くものは二人以外にはもう存在しない。
ピサロは気を失い、フォズはその側でただ呪文を唱え、サマンサはアトラスの背後で痛みに震えている。
正真正銘の一対一だった。
「お、お前……名前なにいう?」
「俺はロトの血を引く勇者アレフ……今、この場でお前を倒す!」
盾を構え、剣を下段に構え、アレフは堂々と名乗りを上げる。
「そうか……あ、れふ……アトラスはお前倒す!
もう、う、動いてるのはお前だけ。お前倒したらアトラスが一番!! さぁ……」
アトラスの顔が歓喜に満ち溢れ、その大きな口が三日月のように弧を描いて釣りあがる。
「い、いざ!」
アレフも呼応して叫ぶ。
「尋常に!」
両者の闘志が交差する。
「「勝負!!」」
同時に大地を蹴り、相手へと迫る流星となってそれぞれの最大の攻撃を繰り出した。
勝負は一瞬。
アトラスに残されたのは自身の豪腕のみ。ただ全ての力を右拳に乗せて撃ち出した。
アレフが手にするは竜の力が宿りし剣。かつて竜王を打ち倒した渾身の刺突を繰り出した。
拳と剣尖が触れ……次の瞬間、赤の巨拳は粉々に打ち砕かれていた。
そしてそのまま切っ先はアトラスの鳩尾へと突き立った。
「ごぶっ」
鬼の口腔から紫の血が吐き出され、アレフの身に降りかかる。
だが、まだアトラスの命運は尽きてはいない。
一瞬の痙攣の後、動かぬ筈の左腕が持ち上がった。
(そうだよな……お前はこれくらいじゃ倒せない。解っていたさ!)
剣を握るその手に力を込める。そして彼の意志に呼応して剣が振るえた。
その力は竜を統べる者が生み出す王者の雷。
「来たれ 覇者の雷!!」
空を引き裂く音と共に青銀の閃光が迸りアトラスを体内から灼き尽くす。
巨人の身体が輝きを発し、そして……それで全てが終わった。
全身を焦げ付かせ、アトラスが膝を突く。
「終わりだ、アトラス」
アトラスの身体から剣を引き抜くとアレフはそれを鞘に収める。
「が……う……あ、トラス……負け、た? 死ぬ?」
「ああ」
ただ、静かにアレフは答えた。
「そうか……アと、ラス負けた……ベリ、あル……ご、めん」
アトラスもまたそれを静かに認めた。
もう彼の中には何の力も残されてはいない。
全力を尽くし、それでも負けた。気持ちよいくらいの敗北。
思いは果たせなかったが奇妙な満足感があった。
「アトラ、すは……強かったか?」
最後に最も気になっていたことを尋ねる。
それを聞いてアレフは不思議そうな顔をする。
「何故そんなことを訊く? お前は強かったよ。俺も……もし仲間がいなかったら
お前がそこまでのダメージを受けていなかったら勝てなかったかもしれない。
あいつが……ふん、あいつの力が追い風となって俺を遙かな高みまで引上げてくれたんだ」
その答えを聞いて……アトラスは笑った。
何故無敵だった筈の自分が負けたのか理解することができたからだ。
――そうだ、アトラスを火とすればそのペンダントは風。小さな火でも風を送り込めば大きく燃え上がるのだ。
――アトラスは……火。
―― 一つ一つは小さな力だが重ね合わせれば大きな炎となる。炎となったアトラスは無敵だ!
――ベ、ベリアル……。
アレフもまた風を受けて燃え上がった炎だった。
相手も無敵ならば傷ついた自分が負けるのは道理だった。
無敵となったアレフが自分の強さを認めてくれた。
それならば……
(アトラスはなれたかな? ベリアルの言うような炎に……
ありーな、……あの女に恥ずかしくない戦いができたかな?)
その時、アトラスの首に掛かっていた首飾りの鎖がはずれ、地に落ちた。
幾多の激闘をくぐりぬけ度重なる衝撃を受けたことによる偶然だったが、アトラスはそう思わなかった。
それこそが自分の意志だと、そう信じた。
「あれふ……その風のアみゅ、レット…受け取ってほしい……それがアトラスの生きた証……」
アレフは黙って頷くとアミュレットを拾い上げ、自分の首にかけた。
風の加護が自分を取り纏うのが解る。
そして……ただ、戦いの為に生きた鬼は最期の言葉を紡いだ。
「ありがとう」
赤き鬼、アトラス。
その戦士の生涯はここに幕を閉じた。
彼は最期まで倒れなかった。
アレフは剣を天に掲げ、騎士の礼を取りその魂を送った。
しばしの黙祷の後、アレフは剣を仕舞いフォズの方を見る。
ピサロは未だ目覚めず、彼女は一心不乱に回復呪文を掛け続けていた。
自分も彼の治癒に参加するべきだろう。だがその前に……
「動くな、サマンサ」
「無茶を……言いますね。この状態で動ける筈もないでしょうに……」
煤塗れの杖を支えに魔女は立ち上がっていた。
しかし彼女の言うとおり左足は完全に砕かれ、移動することはままならない。
ピサロを討つ策略は成功したがその後でとんだドジを踏んでしまった。
だが、だからこそ彼女は見ていた。
アトラスとアレフの決闘を。
そしてアレフの手にある盾を、彼が名乗りを上げる場面を見ていた。
(彼が……ロトの血を引く勇者? そのような馬鹿なことが……)
ロトとは神話の時代の英雄の名前。
それが勇者の称号として歴史上初めて下賜されたのがアリスだった。
しえん〜
支援
ならばアレフはアリスの子孫ということに……。
虚実と断じたかった。ロトを偽る愚か者をありったけの罵声で詰りたかった。
だが、彼の腕に装着されているのは紛れもなく勇者の盾。
常にアリスの側にいた彼女がその内なる輝きを見間違う筈もない。
だがアリスはまだ少女。ラダトームで突如としてアリスが姿を消してからも数ヶ月程しか経っていない。
明らかに彼女より年上であろう男がアリスの子孫を名乗るなど滑稽でしかなかった。
時系列の辻褄が合わない。しかし勇者の盾……これだけが……。
参加者の中にヒミコがいた。
サマンサはそのことに思い当たる。
ヒミコ=やまたのおろちは確実に自分達がその息の根を止めた筈だった。
ならば……。
(まさか……ハーゴンは時空を捻じ曲げてあらゆる時間、空間を越えて参加者を招集したのでは……)
いや、ヒミコは自分達との戦いを覚えていた。
なら蘇生されて召喚されたことで時を越えたという証明にはならない。
だが自分の知らない呪文や特技を扱う他の人間、魔族たち。
少なくとも空間を越えて召集されたことは明らかだろう。
ならば時間すらも……。
根拠が弱いことは承知していた。
だが勇者の盾以上にアレフの中からアリスに似た魂の波動を感じる。
そしてそう解釈することでその疑問は解けるのだ。
(彼は……我々の生きる世界の遙かな未来から召喚された?)
だとしたら……いや、それでもアリスを生き残らせることは間違いではない。
祖である彼女が死ねば子孫たる彼らもまたその存在をなくすのだから。
(私は……間違ってはいない!)
潰れた足を引き摺り、ザックから杖を取り出してよろよろと立ち上がる。
壁を背にして、ようやく立ち上がったその時、アトラスとアレフの決闘は終わっていた。
支援
「動くな、サマンサ」
「無茶を……言いますね。この状態で動ける筈もないでしょうに……」
決意は変わらない。
例えアリスの子孫だとしても……この場で死んでもらう。
「あなたは自分の血をどう考えていますか?」
「何だと?」
突然の質問にアレフは訝しげな顔を作る。
「今、この世界にはロトがいる。世界を救った勇者が……ふふ。
そう、あなたの言葉を信じるならばあなたの祖ですね」
「な、なんだって!?」
その言葉が持つ意味を理解しアレフは思わず警戒を忘れ、ただ驚愕する。
「ならば、ロトを生き延びさせるのが我々が取る正しい選択だとは思いませんか?
彼女の命が消えれば、あなたも、あなたの両親の存在も消えてなくなるのですよ」
アレフは言葉を口に出す余裕すらない。
サマンサとの邂逅のとき、彼女は命に代えて生き残らせたい人物がいるといった。
その決意の強さは対峙した瞬間から伝わってきた。
それが、ロト。
「あなたがロトの血を引くというのならロトの血を残す為に殉じなさい。
ここであなたが死んでもあなたの時代には新たなロトが生まれるでしょう。
それが世界の選択、この場に残された唯一の正答なのです」
だが、それを聞いてアレフは首を振った。
「違う……その選択は間違っている!」
「死を恐れるのですか?」
「違う! お前のいう話が全て本当だったとしよう。だが、勇者ならそんな選択はしない!
ハーゴンに屈し、他の人間を殺して生き延びようなんて思わない!!
そのロトも本物であるならば命を賭して抗う筈だ!!」
支援
「そうですね」
激昂するアレフの言い分をサマンサは静かに認めた。
彼女の意図を悟れず、アレフは様子を見る。
「だからこそ私が手を汚すのです。アリスは……彼女はけしてこのゲームには乗らない。
だから彼女以外の全てを私が殺す必要があるのです!」
「何故だ!? 君はそのロトの仲間なのだろう? 何故勇者と共にこのゲームに抗おうとしない!」
「対等の立場であったなら敵がどんなに強大であろうと私も戦うことを選択したでしょう。
ですがこの場合は違う。首輪を嵌められた時点で私たちは既に負けているのです! 勝利などない!」
「必ず方法があるはずだ! 首輪を外す方法が!」
「そんなリスクは侵せない! 1つ間違えばその場で死ぬ……それでは私は使命を果たせない!!
あなたはロトの子孫、ならば……ロトの為に死になさい!!」
「俺はロトの血を引く勇者だ! だからこそ死ぬわけにはいかない!」
「愚かな―― 自らの血を否定するつもりですか? アリスが死ねば全ては終るのですよ!?」
「違う……自分の血を信じているからだ。偉大なるロトの力を信じているからこそ悪には屈せない!!」
愛しい人を護る。その為に生き抜くことを誓うことが間違いである筈がない。
「ならばもはや問答無用! この場で死になさい!!」
サマンサが呪文を唱える。
アレフが駆け出す。
「我は聞く覇竜の咆哮 我は見る金鱗の威風 我唱えるは王者の御名!!」
超高熱の魔力がサマンサの周囲にとぐろを巻き、炎の竜を形作る。
ギラ系最大の呪文、ベギラゴン。
その灼熱の奔流がアレフに向かい放たれようとした時―――鮮血が舞い散った。
「ピ、ピサロさん!?」
フォズの叫びが聞こえてくる。
四円。
支援
アレフが見たのはサマンサの胸を貫く鎖鎌の刃だった。
サマンサは不思議そうに自分の胸を見る。
「こふ」
一拍遅れて吐血した。
そして鎖が連なる先を見る。そこには血塗れで起き上がり鎖鎌を投げたピサロがいた。
「ピ、ピサロさんどうして!? ああ……」
「黙れ……私に触れるな!」
ピサロは咎めようとするフォズを押し飛ばすと血混じりの咳をする。
(ふふ、熱くなりすぎて……見誤りましたか……全て、これで終るのですか)
ゆっくりと崩れ落ちる身体。目の前を床が迫って――彼女は優しく抱きとめられた。
「ア、レフ……?」
「あんたは仇だ。だけど……畜生、何故、こんなに哀しいんだろうな」
アレフの目には涙が浮かんでいた。
そしてそれはきっとサマンサもまた愛の為に生きていたからだとアレフは思った。
(ふふ、優しい人ですね……まるでアリスのよう……)
サマンサはこんな自分の為に涙を流すアレフを見てそう思う。
思えばずっと自分はアリスの為に生きてきた。アリスを護ることを使命としてきた。
そのことに後悔はない。
だが、そのことでアリスに嫌われてしまうのは少し哀しいかもしれない。
そんなことを思う。
使命とは全く無関係の所で……彼女はアリスを心から愛していた。
あの天真爛漫で恐れを知らぬ少女を己の細胞の全てで愛しいと思っていた。
支援
(でも、もう守れないのね……アリス……ごめん、ね)
サマンサは静かに目を閉じ、視界を暗闇で満たした。
そして……サマンサが見たものは一面の緑だった。
何故か彼女は草原の真っ只中にいる。
「こ、こは?」
蒼い空、優しく頬を撫でる風。
周囲を見回すと草原の中にひときわ目立つ大樹が立っているのを見つけた。
なんとはなににそこへ向かって足を進める。
近づくに連れて大樹の根元に白いテーブルが置かれているのが見て取れた。
そしてそこに誰かが座っていることも。
椅子は二脚あり、テーブルの上には白いお揃いのティーセットが置かれている。
そして椅子の1つに座っているのは……。
「フィオ」
「ん、あんたかい」
水色の長い髪をたなびかせ、僧侶フィオは木陰で優雅に紅茶を飲んでいた。
サマンサはそれでここがどんな場所なのか理解してしまった。
フィオの対面の椅子に座る。
「ん、飲むかい?」
「頂くわ。あなたはいい加減な性格だけど紅茶を入れるのだけは上手かったから」
「ん、頭でっかちなあんたの性格よりはマシだと思っているんだけどねぇ」
笑いながらカップに金色の液体を注ぐ。
支援
サマンサはカップを受け取り、香りを嗜んだあと静かに口にする。
「美味しい……」
「ん、当然さね」
感嘆の言葉にフィオは屈託なく笑った。
一陣の風が吹く。
どちらからともなく無言になり、しばしの静寂が過ぎった。
だが重い空気ではなく、実に穏やかな時間だった。
いつ以来だろうか、安らぎがサマンサの心を満たしていく。
そしてどれだけの時が過ぎたろう。フィオは髪をなで上げ、空を仰いだ。
「……あたしはあんたが嫌いだったさ」
そんな言葉にサマンサは頷き、平然と言葉を返す。
「奇遇ね、私もよ。でも……」
両者の目が合った。
「ん、それでも……あたしたちは仲間だったさ」
全く正反対の性格で常に互いを気に入らないと思っていた二人。
だがそれでも最後までやってこれたのはアリスがいたからだ。
みんなアリスのことが大好きだったからだ。
「あたしはあんたが嫌いさね。だけど、……あんたはよくやったさ。行動の是非はともかく、ね」
「ありがとう」
本当に素直に、感謝の言葉が口に出た。
「あたしらにできることはもうないさね。だから、信じな。
あの可愛いあたしの妹をね」
「あら、私の妹よ。でも、そうね……」
サマンサもまた空を仰いだ。
支援
「ねぇアリス。 最後にあなたに伝えられなかった言葉があるの……本当に」
―― アリス……あなたを愛しているわ ――
だから―――死なないで―――あなたには生の輝きこそふさわしい。
アレフはサマンサの遺体を横たえるとピサロの方に振り向く。
「そんな小さな子を突き飛ばすなんて感心しないな」
フォズは泣いていた。
もうどれだけ泣いたかわからない。それでも涙は尽きることのないように溢れ出てくる。
「アトラスさんも……サマンサさんも……生きる道があったはずです。
でも、私はそれを見出すことができなかった。導くことができなかった……」
アレフはそんな少女を慰めるように優しく髪を撫でた。
「君はまだ幼い。君が経験するには辛すぎることだったろう。
今は何も考えない方がいい……」
「でも、でも……私は……!」
「眠りなさい……ラリホー」
心が弱っていたフォズはその催眠呪文に抗うことなく眠りへと落ちていった。
少女が眠りに落ちたのを確認するとアレフはピサロに手を伸ばす。
「立てるか?」
「黙れ! 私に触れるな!!」
差し出された手をピサロは跳ね除ける。
支援
「だがピサロ……といったな。君のその怪我では一人では動けないだろう」
「煩い……私は……私は間違っていたのだ……ッッ」
「? どういう意味だ、ピサロ――」
「その名で私を呼ぶな!!」
ピサロは後悔していた。
自分の目的はたった一つ。ハーゴンの思惑通りにならずに奴を殺すこと。
それなのに目的を忘れ、飛び込んでしまった。
それでこの様だ。
あの少女を側に置いたことがそもそも間違いの始まりだった。
もう間違えない。もう後悔しない。
ハーゴンには必ず地獄を見せる。
その為にもう迷うことは許されない。
目的を見失ってはならない。
自分がこれから起こすべき行動は……
愛しいエルフの哀しそうな表情が脳裏に浮かぶ。
ピサロは歯を噛み締め、自身に回復呪文をかけながらゆっくりと立ち上がった。
「私は……私の名はデスピサロだ」
まるで、その宣言を祝福するかのように……回廊の中に重い鐘の音が響き渡った。
支援
【E-3/岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部/早朝(放送直前)】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP1/2 MP1/3 背中に火傷(軽) 疲労 全身打撲
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング 風のアミュレット
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ)
[思考]:ローラ姫を探し、守る このゲームを止める
【ピサロ@DQ4】
[状態]:HP1/8 MP1/2 右腕粉砕骨折 重度の全身打撲 中量の出血(既に止血)
[装備]:鎖鎌 闇の衣 アサシンダガー 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個
[思考]:参加者を皆殺し優勝 ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺
【フォズ@DQ7】
[状態]:MP1/4 睡眠 精神的に衰弱
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを導く
【サマンサ@DQ3女魔法使い 死亡】
【アトラス@DQ2 死亡】
【残り12名】
※鋼の斧はアトラスの遺体に食い込んでいます。
サマンサの道具(支給品一式 奇跡の石 神鳥の杖(煤塗れ) 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り)
はその場に放置。
支援ありがとうございました。
投下終了です。
投下乙です。 ピー助…(´;ω;`) これから犠牲者がぞくぞく出るのか?
フォズたん(+アレフ)逃げて超逃げて!
新作乙です!
サマンサ「アリスはぁぁ〜〜私の妹だっていったでしょおぉぉぉ」
フィオに掴みかかるサマンサ
フィオ「いいやッあたしの妹だっていってるさねぇぇぇ」
抵抗し、反撃するフィオ
【一方地上では】
アレフ「ピ…ピサロ?」
ピサロ「私は優勝者になって、ロザリーさがしてくる
あと、デスピサロにもなる」
感想よりネタが先でスマソ。感想はまた後程。
新作乙…って何だ!このクオリティ高いのは!?
とにかくGJ!超GJ!
このままアレフVSピサロにでも入るのかな?
現状じゃ疲労困憊なピサロが不利っぽいが。呪文のことを含めると微妙だけど。
何にせよ、続きが気になりますね。
結局こっちが採用されたんすね。
アトラスたん、お疲れ様。ゆっくり休んでね。
ダメだ、フィオとサマンサの会話シーンが泣かせてくれる。
俺この話が一番好きかもしれない!!
ここにきて、マーダー二人の死亡と、新たなマーダー、デスピサロの誕生!?
熱すぎる!
アトラスとサマンサの死にざまも良かった。
彼らには彼らなりの信念があって、その為に頑張ってたから、魂だけでも救われたようで嬉しいよ。
いい話をありがとう。
サマンサは緑色だが良いマーダーだったなぁ もちろんアトラスも
両者と作者に乙!
新作乙です。たった今DQ8でメディばあさんの死を看取ったばかりだから
アトラスとサマンサの死がさらに切なく感じます。
二人とも、自らの信念に基づき、最期の瞬間までそれに準じた
切なく、悲しく、そして素敵な死に様でした。
ピサロのマーダー化も寂しく切なく悲しかったです。
それなのに何でしょうか?このマラソン大会の後のポカリスエットの様な爽快感は!
ストーリーのクオリティも高いけど、マヒャド、魔神斬り、ベギラゴンと詠唱もクオリティ高いです。
まさか特技にも詠唱があったとは予想外だ!
すみません、止まらぬ涙を乾かすために、フィオお姉さまの紅茶一杯下さい。
>582
一杯1000ゴールドさね。
ピサロの詠唱がFFTを彷彿としてるなwww
>>584 ちょwwwwwwwwwwおまwwwwwww
デスピーが「か〜え〜る〜の〜き〜も〜ち〜」とか「くぽ〜くるくるぴゅ〜」とか
言ってるの想像して紅茶吹いたじゃねーかwwwwwwwwwwww
>>585 ん、あたしの紅茶を無駄にするとは・・・いい度胸さね
あ、2パターン考えられていたという場面、ついに決着がついたのですか。
一時投下の時に読ませてもらって、で、どっちが採用されるのかなーと
しばらくやきもきしてたのですが・・・
改めて読むとやっぱり圧巻ですね。どっちも息を呑む展開だっただけに
そりゃなかなか結論も出ない話だったでしょう。
採用された方も、そうでない方もお疲れ様でした。
・・・で、これを見て自分も執筆に参加したくなったのですが
「鐘が鳴った」で終わっているので、主催者側の放送を待つべきですかね
というか、今まで一度も書いたことがないのが今頃になって挑戦するのは無謀?
>>587 いえいえ、是非がんばって下さい!
不安を感じるなら是非避難所の投下スレへGO!
…そういや一時SS投下スレの次スレいるかな?
>>587 流石にここのパートはこれ以上は進められないでしょうね、放送後になると思います。
放送の日時もまだ未定なので暫くはお預けですかね。
他のパートについてはまだ時間に余裕があるトコが多いので
アイデアがあるなら是非とも執筆して下さい、お待ちしてまっせ
>>588-589 即レスありがとうございました。
よ、よしがんばるぞ!一度もこんなの書いたこと無いけど!(我ながら無謀にも程がある)
>>590 俺なんかSS投下したときはDQ8しかやったことが無く、あとは4コマ知識だけだっただぜ!?
がんばって下さい!!
投下&支援、乙^^
>>590 がんばれ〜
SS1作に3時間ぐらいしかかけれない短文書きよりキッと上手く書けるよ。
・・・(つ;)
それにしても、これ以上書き手が増えるなぞ、誰が予想したであろうかw
593 :
590:2006/12/11(月) 06:11:46 ID:dThM6cuV0
おっしゃぁ!出来はともかくとして大筋は書けたよ!
・・・って、だからまだ当分投稿できないってば。
てーか、こんな時間まで起きててどうすんだ、今日もう寝られないぞorz
>>593 つ ラリホー
お疲れ様。ゆっくり休んでね。
楽しみにしているよ。
595 :
590:2006/12/11(月) 06:45:39 ID:dThM6cuV0
>>594 うわぁぁぁぁ、気持ちはありがたいけど睡魔を呼び起こさないで
このままの勢いで仕事に行くよぉ。むしろザメハを
いかん、今かなり変なテンションだ
って、とりあえずトリつけて予約しないといけないんだっけ。
でも本来予約した日から3日でしたよね
うーん、この場合どうしたらいいのかわからりませんが、
2回目放送が行われた日から3日以内に投稿ということで予約します。
キャラはアレフ、ピサロ、フォズです。
>>593 レス番通りご苦労さん!
あとは書き終えた作品をじっくり読んで、誤字脱時、矛盾が無いかの確認ですぞ!
とりあえず今はおやすみ。
>>596 予約乙。……と言いたいところなんだが、
放送後の予約は実際に放送終わってからしか出来ないはずなんで、
放送終わってからまた改めて予約をお願いします。
600ゲトー
>>596 放送がいつになるかもまだ分からないから、今予約しても意味ないですぜ。
その後の予約についてはまた追って議論があるでしょうから、その時までお待ち下さい。
……まあライバルが一人居たというだけで俺もやる気になったわw うかうかしてらんないね。
今帰宅しました。意外と一晩くらい寝なくてもやって…いけないよね
>>598>>601 やっぱりそうですか。助言ありがとうございました。
>>599 こちらもどうもありがとうございます。じゃあ、もうちょっと推敲したら今夜一度そちらへ行ってみます。
やっぱり初めてですし、少しは他人の目でも見てもらわないと無謀ですね。
>>590 一時投下乙。
なんかフォズを抱きしめたい気持ちになってしまった・・・
>>602 乙。とりあえずそれしか言えない。
後は放送が来るのを待ちましょう。
とんでもない大型新人が現れたものだ。
悔しいが俺の方はこれより力が入るとは思えない、素直に他のパートを進める事に尽力します。
ちょいと待ってな、すぐに放送までこぎつけてやる、なんてね。
そういえば、ピサロメモが支給品から消えてるんだね。
>>602 乙。超乙。今はただそう書くことしかできない
連日の感動作投下で鼻炎に拍車がかかってしまった
>>602 超乙。
向こうでも言ってた人がいたけど俺も貴方を見くびってた。
申し訳ない。これからもよろしくお願いします!
>>603-607 どうもありがとうございました。
ひとえにここまでこのリレーが続けてこられた執筆者さんと
その読者のみなさんのおかげです。
てか、この1作で力尽きたりして…
>>609 気晴らしにネタでも書いてはいかがかね?
嵌りすぎると、どんなに真面目なSSを書こうと思ってもギャグになる諸刃の剣だがw
>>602 最高に乙です。自分はSSを書きたいと思いつつ、
まだ書いたことがないのですが、作品を読んで
書きたいという気持ちが強くなりました。
今なら言える、人は書き手になれる、と。
老婆心ながら過剰なレスは程ほどにしといた方が良いとおも
ほしゅ
別にどうもしないだろう。
設定的に組み込めるなら組み込むし、難しいなら組み込まない。
かつてのFFロワでも11のキャラは居なかったはずだし。
そもそも発売までに2nd始まってる可能性のほうが高そうだがw
どうするも何も、仮に2ndやるとしてもまだDQ9は発売されてない気がする。
保守。
予約&投下来ないと、次の日曜日にゲリラ投下するよ〜(謎)
すればいいじゃない
>>617 ちょwwwwwすでにゲリラじゃねぇwwwwww
DQ9よりもDQBRの結末のほうが気になるんだが!!
このペースなら大丈夫だと思うが定期保守よろ。圧縮が怖いィィ
またネクロスにスレごと落とされてもたまらんからなぁ。
第二回放送後の展開に期待しつつ保守。
あの、誰かの生死に揺れ動く参加者たちの心がたまらない!
625 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/14(木) 16:41:38 ID:iU5idY8l0
心配なので保守しときます
保守保守ゥ!
ほーしゅ!!
一時投下スレが使用中でしたので、
したらばの没ネタスレに第二回放送案投下しました。
問題点などありましたら、皆様指摘をよろしくお願いします。
位置関係から少なくとも放送前にキーファ達が井戸組と接触する話は必要だよなぁ
ホシュルーラ
もうDQ9騒動も収まってきているから大丈夫だと想うけど、前スレのトラウマ保守
>>629 井戸の手前で放送が入るのはは無理でしょうか。
一回目の時と見比べてみると
一回目はほとんどのグループが放送直前に話があって、その後放送だったから
接触するかどうかはともかくとして、まだピサロ組しか放送直前の時間帯に入ってない今
二回目の放送に入るのは時期尚早な気がする。
ローラ・エイト(鴉)【D-3/西側の平原/黎明】 早歩きでアリアハンへ
ロデ・キーファ 【E-4/アリアハン城下町教会前/早朝】トロデを抱えて井戸方向へ
マリア・アリス 【E-4/アリアハン城下町井戸/早朝】マリアを守りながら、井戸を脱出する為の助けを待つ
マルチェロ 【E-4/アリアハン城下町教会前〜宿屋周辺/早朝】アトラス戦後の状態を見に行く。生存しているものが疲労していれば止めを。
アレン(竜王)・トルネコ(フォルシオン)【E-4/アリアハン城下町宿屋/早朝】アレンとフォルシオンを守りながら周囲を警戒
namae,miss/
フォルシオン>ファルシオンです
ローラ・エイトだけ黎明なのね。
その2人を予約してみる。
待っている状態のアリス組・トルネコ組はともかくとして
移動中のメンバーはやっぱり放送直前の動向が欲しいかも
・・・などと思う読み手とは何とワガママな奴よ(俺のことだが)
>>636 予約キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!がんばってくだされ
>>636 予約キテタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
頑張れ〜。
そういえばあとマーダーはマルチエロとピー助しかいないのね…
2/12人か…
>>636 エイト&ローラ(あとサトチー)キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
キタキタうっせーよ!てめーらキタキタ親父か?キタキタ踊りでも踊ってろ!
予約キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
>>641 ゴンさん乙!ただし魔法陣は尻から出る!
643 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 00:12:08 ID:hKBN7o7XO
ゴンはそんなこと言わない
そうかもしれない。
645 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 14:58:31 ID:VUxCBv+P0
投下を待ちつつ保守
ハッサンはキタキタ踊りを踊った!保守!
なあ、107話「君の名は」を読み返してたんだが今更ながら鳥の存在マズすぎないか?
投下された時は単なる繋ぎの作品だと思って流してたけど
なんか別世界からきたとかあの御方とか目的があるとか言ってるし……
参加者でも支給品でもない存在がここまで謎主張するのはちょっとどうかと思う。
それにコイツの正体なんてこの書き手以外誰もわからないんじゃないだろうか。
普通の鳥として修正してほしいと思うんだがどうだろう。
今後触れなきゃ何とでもなる
まぁドラクエで鳥といったらアレだろ?あ、ちょっとチャイム鳴ったから言ってくる。
>>648 でもこの書き手によって続きは書かれると思うな。
問題は参加者と支給品以外でこのような存在を認めるか否か。
しかも正体明かしてないからリレーする気もあんまないみたい。
自分で書く気マンマンじゃない?
>>651 >でも、この書き手によって続きは書かれると思う〜
それ、ますますまずくないか?自己リレー宣言してるようなもんなんだから
同じくただの繋ぎだと思って読み流してたよ……
したらばの会議室ででも話し合ってみるか?
>>651 そもそも、そんな深く考えて出してるように見えなかったな。
単に二人の進行を第三者視点で書きたかっただけなのではないかと。
以前フローラやゴンロラでも似たような切り口はあったし。
作者でないので何とも言えないが、自分はそう読み取ったんでそこまで深刻に考えてなかったわw。
まあもし今後も引き継がれていく(あるいは引き継ぐ・引き継ぎたいという声がある)ようなら、
その時こそ要議論でいいんじゃないでしょうか。
トンヌラが今後の展開にどう関わっていくのか楽しみな俺ガイル。
描写があること自体が問題な気がする。
ないならない。あるならあるで統一しないと混乱の元じゃないかな。
作者さんには一度出てもらって見解を聞かせてほしいと思う。
とりあえずはスルーで良いと思われ。
やばくなったら誰かが何とかするんだし。
ぶっちゃけ、これ以上騒いでロワの時間を止めたくはないしな。
> やばくなったら誰かが何とかするんだし。
それは無責任過ぎないかね。なんとかするのは結局書き手達なんだぞ。
君自身が何とかするんだったら突っ込まないでも良かったが。
それに続きが投下されてから議論とかするのは止めたほうがいい。
後になって問題があるから遡って破棄とか修正とかの流れになってもそれはリレーに悖るにも程がある。
多少スレが止まっても傷の浅い今のうちにどうするか決めるべきでしょ。
だいたいこの描写をスルーするならそんな空描写こそ要らないもの。
問題の部分以外内容もほぼないし破棄も念頭に入れて考えるべきだ。
>>652の言うようにしたらばに議論の場を移すというのなら賛成もするが
必要なことを見過ごすというのは賛成できない。
俺、このロワが完結したら人気投票やるんだ…。
無事完結した暁には是非やってみたい。
それにしても今になって皆が気づき始めるというのも凄いな。
自分も本気で流していたよ。
当時のレスでその事に触れていたのは一人だけか。
書き手さんにはここでもしたらばでもどうにか名乗りでて意見を聞かせてほしいな。
読み流しちゃうような軽い内容だったから記憶に残らなかった
言われてみればそうか…みたいな。
663 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 14:25:21 ID:oMp+VVCOO
前にも投下したがミスったらしいのでもう一度。
生き残り考察〜キーワードは家系図にある〜
先ず始めにアリスを始めとするバトロワ参加者内のロト家の家系図を考察。住民票があるわけではないが、どれも公式フラグなので説得力は“それなり”に、あり。
DQ3女勇者@アリス→→→→DQ1勇者@アレフ→→DQ2ローレシア王子@元祖アレン・DQ2サマルトリア王子@ランド・DQ2ムーンブルク王女@マリア→→?→→DQ5主人公@リュカ‐DQ5王子@レックス(byいただきストリート)→→?→→DQ7@キーファ(byキャラバンハート)
この事から
・彼氏の居ないアリスはまだ死ねない。
・アレフは勿論、まだ正式な婚約はしていないだろうローラも死ねない。
・ロト御三家最後の一人であるマリアは死ねない。
・リュカから始まる隠れロトの血はタバサが居るので大丈夫。
・キーファはライラが消滅してしまうのでやはり死ねない。
という生き残りフラグが立つ。
あと、個人的な希望として何処かで竜王アレンに、エイトが竜と人の子であることを知って欲しい。
…何処から突っ込めばいいんだ?
スルーが一番
安易に神とか使ってんじゃねぇ
668 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 15:10:20 ID:oMp+VVCOO
一緒にみていた兄弟に「やっぱりな→」と言われ、少々後悔。
でも、彼ら死んだらその時ってどうなるんだろう?
ID:oMp+VVCOO
お前はパラレルワールドという言葉を知っているか?
今気付いたんだが、エイトローラの予約切れてないか?
それとも、前話に物言いがついたから投下できずに燻ってんのかな。
どちらにせよ一度連絡希望。
>>670 仕事中なので長いレスできませんが端的にその通りです。
しかし議題そのものはもっともなことなので必要だと思います。
確かに前話を確認していて疑問に思っていたことなので。
話が出来ているかお疑いでしたら深夜になりますが帰宅した時分、一時置き場に投げてみますが。
昨日はレスしようとして忘れて寝ちゃいましたw
すみません。
連絡早っ!w
やっぱりそういう事情だったか…それなら仕方ないすね。わざわざスマンです。
消息が確認できればよかっただけなので、実際投下とかはしなくても自分は構わないよ。
前作の都合の問題で延びてるんだから、期限も一時保留だわね。
で、その前作の方はいまだに作者が一度も現れてないのが問題だなあ。
話はあっちに移ったみたいだけど特に進んでないみたいだし、このままだといよいよ破棄も検討か?
一応
>>671さんの作品的に、前作が破棄になっても問題ないのが前提になるけど。
それはちょっと修正するだけでOKです。
(仕事しろ自分……
後続が支えてるとなると、早く決着させないとマズいよねえ。
まあ随分前にまとめにも収録された話だし、そのまま放置でゴーでもよさそうだが…
(破棄によって修正が必要だというなら、そのまま落とせる現状のままに超したことはないし)
とりあえず他の人の意見待ちかな。
何にせよも少し投下は待ってくださいな。お仕事中のようですがw
今俺も仕事から帰った産業
仕事もssもばっちり頑張れ!DQBRにwktkしすぎて凡ミスする俺は社会人失格
676 :
>>671:2006/12/20(水) 01:36:29 ID:n6xS025D0
破棄でお願いします。
あの御方の正体は単純に後続の書き手さんにお任せしようと思ってました。
万が一、首輪や脱出が困難になったときの保険も入れたおこうかなと。
後日、邪魔になるようだったら殺すつもりだったのは秘密ですがw
多少、力を抜きすぎな投下であったと思うので、破棄おねがいします。
うわw素で番号間違えたw
その橋は小さい橋でした。
ある邪悪な者の手によって作られた箱庭。
その中で町や村などは元の大きさと同じに作られていたけれど
橋は他の大地と同様に縮小されていました。
その為、本来の大きさの橋よりもその強度は減少していました。
狂戦士と女魔法使い、小さな魔物の闘争でほんの少しその橋はダメージを負いました。
白馬と女勇者と大男の疾走でそのダメージはほんの少し広がりました。
赤鬼と勇者と王子の闘争で、また大きなダメージをその橋は負いました。
それでもまだその橋は健在です。
いくつもの細かい傷と大きな傷を抱えながらお城と村を繋ぐ道を一所懸命に支えていました。
でも、いつかは限界はやってくるのです。
そう、今にも――
一人のお姫様と一人の従者がその橋を訪れます。
お城に居るであろうお姫様の愛しい勇者を探す為です。
気の逸るお姫様は疲労を包み隠しながら小走りで進みます。
従者もお姫様を心配しながら、その心中を思いやり何も言わずに進みます。
あ、お姫様が転んでしまいました。
従者は慌ててお姫様に駆け寄り、手を差し伸べます。
お姫様はドレスのおかげで特に擦りむいた様子もなく、照れたように従者の手を取りました。
しかし、ああ、なんということでしょう。
その橋は人が通る分には問題ない強度はまだ保っていました。
しかし支柱から外れた端の部分はやはり弱っていたのです。
ぴしり ぴしり
橋に亀裂が走ります。
お姫様と従者が気づいたときにはその足元はガラガラと崩れ去ってしまいました。
「姫、ご無礼を!」
そのとき、従者は何の迷いもなくお姫様を橋の中央へと突き飛ばしました。
身体の軽いお姫様はふわりと飛んで、従者の狙い通り橋の中央へと尻餅を突きました。
しかし従者が助かる術はありません。
何か声を上げようとするお姫様にニッコリと笑いながら従者は落ちていきました。
橋の遙か下方で水音がしました。
お姫様は橋の欄干に駆け寄り、下を見ますがそこには橋の支柱が海流を遮ることによって生まれた渦と
刹那の時間で消えてしまった波紋があったのみでした。
お姫様は後悔します。
自分の軽挙を反省し、涙ながらに従者へと謝罪の言葉を投げかけます。
しかし彼が帰ることはありません。
しばらくの慟哭のあと、お姫様はすっくと立ち上がりました。
涙を拭いて今度はゆっくりと歩き出します。
彼は笑って落ちました。
従者は自分の命よりもお姫様の命に価値を見出していたのです。
お姫様はそれを証明しなければなりませんでした。
あなたが助けた命は決して無価値ではないと、そう言えるように強くならなければなりませんでした。
でも、やっぱりあとからあとから溢れ出てくる涙を止めることはできませんでした。
どれだけの時間が過ぎたでしょう。
涙を拭っては歩き、拭っては歩き、ふとお姫様は立ち止まりました。
足元に赤いくの字の金属棒が落ちていたからです。
それは炎のブーメランでした。
茂みに覆われた場所に落ち、見つけにくいものでしたが偶然足に当たったことで発見したのです。
辺りを見回すと爆発があったような大きなくぼみとまばらに散った血痕。
そして……五つの墓標がありました。
お姫様はとても悲しい気持ちになり、墓標に向かい祈りを捧げました。
せめてその魂が安らかでありますようにと。
そして願いました。
中に眠るのがお姫様が愛する勇者ではありませんようにと。
再びお姫様がその目を開けたとき――あの忌まわしい鐘の音が聞こえてきました。
お姫様は手の中の杖をギュッと握り締めました。
―――
――
―
ざざーん、ざーん、ざざざーん
波の音が聞こえます。
ある浜辺にて横たわっていた従者はゆっくりとその目を開けました。
ここが何処であるかを理解する前に込み上げてきたモノを吐き出します。
それは海水でした。
ひととおり吐くと従者は気分が落ち着いたようでした。
気絶していたため飲んだ量が少なかったことが幸いしたようです。
それ以上は身体に異常がないようでした。
きょときょとと辺りを見回します。
唯一の武器である槍はしっかりと背に括りつけられていたので失くしていませんでした。
ザックもしっかりと肩にかけられていました。
朝日も昇り、大分明るくなっています。
北のほうに見える橋を認め、ようやく彼は自分が海流に流されてこの浜辺に打ち上げられたことを理解しました。
そしてすぐ側に大きな塔がそびえ立っていました。
この場所が何処であるかを理解し、お城まで行かなくてはと急いで立ち上がりました。
しかし目に見える距離とはいえ一時間以上海の中を流されていたのです。
彼の体力はもうほとんどありません。当然、ずっこけました。
ぶるぶると震える全身を眺め、彼は小さく息をつくとすぐに行動することを諦めました。
近くの流木を呪文で燃やし、暖を取ります。
回復呪文を唱えまずは自分自身を回復させることにしました。
一人にさせてしまったお姫様や戦いに身を投じているであろうあの勇者や気さくな王子、
父に等しい存在であるあの王様を思うといてもたってもいられません。
しかし従者はじっと我慢して回復に努めました。
大好きな人たちの役に立つ為に。
そして、明るくなっていく空気の中――あの忌まわしい鐘の音が聞こえてきました。
従者は手の中の槍をギュッと握り締めました。
【D-4/アリアハン北の平原/早朝(放送直前)】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP3/4 火傷 とても悲しい
[装備]:光のドレス 雨雲の杖
[道具]:ロトの剣 炎のブーメラン 支給品一式
[思考]:アレフを探す 竜王にゴンの事を伝える ゲームを脱出する
※棘の鞭、ミラーシールドはバーサーカーの居た場所に放置されています。
【E-3/ナジミの塔の島・浜辺/早朝(放送直前)】
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP1/3 MP1/2 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷 極度の疲労 びしょ濡れ
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 あぶないビスチェ
[思考]:ある程度回復したらアリアハンに行く 仲間(トロデ・ローラ優先)を捜し、護る
危機を参加者に伝える
投下終了です。
>>676 お疲れ様でした。
次回頑張ってください。
乙
赤鬼の踏み抜きよりも強い姫様のズッコケに吹いた
武器リサイクルはGJなのだが、ボウガン&鉄の矢(29)が抜けてるかも
今沖田
トンヌラ破棄かー。ちょいと訂正すれば破棄まではいかなかくても良かったかもしれないだけに、惜しい!
でも乙です。
新作乙!
成る程、こういう展開もあったのか。橋が壊れるとは予想外だった。
姫様に殴られたり、間に合わなかったり、赤鬼に殴られたり、ひとりぼっちになったり、
出会った人や魔物や仲間には先立たれたり、一人流されたり、エイトさん災難続きだなぁ。
しかも下には狂気の魔王がいるしw
ところで、エイトはローラの事「ローラさん」って呼んでなかったっけ?
687 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/20(水) 18:54:05 ID:on+aLxGv0
お疲れ様です。
乙。
気になったのは、まだククールがお亡くなりになったことを彼は知らないので、思い出してあげてくださいッ…
>>688 まだ放送来てないから書いてないだけでは
無事を祈ってるんだから、放送来てない今だからこそ書くべきだろw
縺ゅ≠縲√◎縺?縺?縺?諢丞袖縺具ス?
まさかエイトとローラが此処で別れるとは思わなかった保守!
> 武器リサイクルはGJなのだが、ボウガン&鉄の矢(29)が抜けてるかも
それ意図的なんです。
というのもテリーはボウガン握ったまま死んだはずなんですよね……所在不明というのはあり得ない。
なのに埋葬したトルネコたちは回収していない。
これは死後硬直でもして手から離れなくなったからテリーと一緒に埋めちゃったのではないかと。
そう考えてボウガンはスルーしました。
> ところで、エイトはローラの事「ローラさん」って呼んでなかったっけ?
人生最後の見せ場に気取るのは男のロマンということで。
> まだククールがお亡くなりになったことを彼は知らないので、思い出してあげてくださいッ…
たった今思い出しましたが……修正いりますか?
>というのもテリーはボウガン握ったまま死んだはずなんですよね……所在不明というのはあり得ない。
>なのに埋葬したトルネコたちは回収していない。
なるほど了解、その旨但し書きで加えてくれると分かりやすいかもしれない。
ククール描写の追加(個人的にはやってほしいな)のついでにでもやってくれると嬉しいかな。
で、気付いたんだけど、埋葬した話「死者の願い、生者の想い」では一通り集めたらしい描写があるから
ボウガンに限らず、棘の鞭やミラーシールドについても回収されなかったことが疑問にならない?
同じくバーサーカー付近にあった破壊の鉄球はちゃんと回収されてるのに、
それに巻きついていた棘の鞭が放置って、一体どういう理由があったんだろう…。千切れてたりするのかな?
って、鉄球は先にカンダタが拾ってヒミコ戦に使われてたか、失礼。
となると、カンダタは棘の鞭を剥ぎ取って捨て、ミラーシールドは放置してたのか…なんという
議論に水を差す様ですまないが、ただ単に使える武器と使えない武器に分けて選んだだけじゃね?
悲しげなBGMと共に、『いるもの』と『いらないもの』と書かれた段ボールに詰めながら…。
帰ったら修正してみます。
698 :
悩んでます:2006/12/21(木) 19:14:35 ID:5nBR8xG0O
こんにちは、読み専の者です。
昔から勘違いの連続でした。
此処のSSに惚れ込んでしまい、書き手に回りたいような気がしたけど此処のレベルが高過ぎで恐れ多いのでやっぱり読み専もどきです。
皆さん頑張って下さい。
・・・そして、勇気が欲しいです。
>>698 この前おんなじよーなこと言って挑戦した人がいたっけ。
やってみれば案外できるかもよ?
別のロワには小学生の書き手がいたくらいだしな。
何度も見直しするならば、誰でもそれなりのレベルの作品は投稿できるもんだ。
でも、初心者の場合は書きたいと思ったときに書くべきだな。
そうでないとモチベーションが続かなくて苦しくなってしまう。
702 :
迷いを捨ててみたい:2006/12/22(金) 00:28:17 ID:DmrxGIATO
背中を押してくれる言葉の数々ありがとうございました。
で、結論として・・・やれるだけやってみます。
ただ、不安要素として、携帯からの投稿なのでコピー&ペーストが何故か上手く行かない等の多少の設備的な至らなさ、
根本的な文才の無さ(小学生の作文以下を自負する)、初の投下で本当に理解しきれて居るかが上げられるので、総合掲示板に一度投下するなどをして行きたいです。
そして今から書きたいキャラの確認をして来ます。
では。
703 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/22(金) 00:29:38 ID:DmrxGIATO
>>701 一瞬、生暖かかったらどうしようと考えてしまいました。(アリアハンに着いたら念の為洗います。
これ持って、勇者(書き手)になって来ます。
704 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/22(金) 00:31:04 ID:DmrxGIATO
>>701 一瞬、生暖かかったらどうしようと考えてしまいました。(アリアハンに着いたら念の為洗います。
これ持って、勇者(書き手)になって来ます。
sage
しかし目に見える距離とはいえ一時間以上海の中を流されていたのです。
彼の体力はもうほとんどありません。当然、ずっこけました。
ぶるぶると震える全身を眺め、彼は小さく息をつくとすぐに行動することを諦めました。
近くの流木を呪文で燃やし、暖を取ります。
回復呪文を唱え、まずは自分自身を回復させることにしました。
一人にさせてしまったお姫様や父に等しい存在である王様を思うといてもたってもいられません。
戦いに身を投じているであろう孤高の勇者や気さくな王子も心配です。
そしてかつての仲間である不良聖騎士や、その兄のことも気に掛かります。
不安の種は尽きません。
しかし従者はじっと我慢して回復に努めました。
大好きな人たちの役に立つ為に。
そして、明るくなっていく空気の中――あの忌まわしい鐘の音が聞こえてきました。
従者は手の中の槍をギュッと握り締めました。
【D-4/アリアハン北の平原/早朝(放送直前)】
【ローラ@DQ1】
[状態]:HP3/4 火傷 とても悲しい&気丈な決意
[装備]:光のドレス 雨雲の杖
[道具]:ロトの剣 炎のブーメラン 支給品一式
[思考]:アレフを探す/竜王にゴンの事を伝える/ゲームを脱出する
※棘の鞭、ミラーシールドはバーサーカーの居た場所に放置されています。
(ボウガンと鉄の矢はテリーと共に埋葬されています)
【E-3/ナジミの塔の島・浜辺/早朝(放送直前)】
【エイト@DQ8主人公】
[状態]:HP1/3 MP1/2 左肩にダメージ 腹部と背中に打撃 火傷 極度の疲労 びしょ濡れ
[装備]:メタルキングの槍
[道具]:支給品一式 首輪 あぶないビスチェ
[思考]:ある程度回復したらアリアハンに行く/仲間(トロデ・ローラ優先)を捜し、護る/危機を参加者に伝える
簡単ですがこんなものでどうでしょう。
709 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/22(金) 18:50:40 ID:1YTfcEPpO
復活した?
記念カキコ兼保守
キーファ、トロデ、マリア、アリス・・・予約します!
決心するまで一日かかりました。それでも今、心臓バクバクしてます。
>>711 良く来た勇者よ!ではwktkしながら待っています!
がんばれ
>>713 取り敢えずつけてみました。
これで、勘違いが激しくて書き手スキルの足りないウルトラチキンさんが判別出来ます。
たまに相談に乗って下さい。
頑張ります。
腕云々の前に2ちゃんを半年ROMった方が空気読めるようになって良いと思うんだけどな
念のためほしゅーん
破壊神シドーに祈りつつ保守 おまいら、メリクリ
アリスは暫く、窓越しに井戸の入口から見える空を眺めていた。
少しづつ光を帯びて来たそれは、幼い頃から優しかった故郷の空と微塵も変らない。
そしてまた、瞳を閉じる。
――今は待つ事しか出来ない。
寒さがこたえ、睫毛ひとつ動かすのも億劫になってしまう。
だが、触れた肌部分からの更なる冷たさが付きまとう度に、恐怖が襲いかかるので眠る事が出来ない。
そう、怖いのだ。
隣で揺れる命の炎が正に今かき消えんとして居るのが。
またその悲しみを味わうのが。
(昔から私は何も出来ません。――酷く無力です。)
先程から瞼の奥にちらつくのは、父の姿だった。
いつも死人の事を考える度に思うのは、自身への酷い自己嫌悪だ。
アリスは学んでいた。
誰かに愛されてる誰かが、時に、死に追いやられることを。
だからこそアリスは仲間や母、通じ合える人達との今生の別れを覚悟で地下の世界に身を置くことにした筈だった。
未だ闇を湛えた土地を周り、一人でも多くの人を救うことが、「ロト」の名を冠した自身の責務だと感じたから。
それと同時に仲間には頼らないことも決めていた。
この役目は魔王討伐のように仲間を巻き込んではいけない、と。
各々が別個の人生を歩めるように、と。
思ってのことだった。
投下ktkr支援!
あれ?
――フィオ、サマンサ、デイジー、スピル―・・・
一人は既にこの地に居ない者、一人は未だこの地に居る者、二人はかの地に残してきた者、いずれも仲間の名前が零れる。
アリス自身、自分が無鉄砲なことは自覚していたので散々迷惑をかけたのは容易に想像出来た。
そして、彼女達無しでは自分は魔王どころか孤独にも、打ち勝てなかった自信がある。
今更ながら仲間の存在が骨身に沁みて来た。
――そう、この少女も仲間なのだ。
失ってはいけない、失いたくない大切な人。
そこまで考えると、再び恐怖がアリスの全身を駆け巡った。
自然、マリアと繋いだ手に力が入る。
握り返して来る意思が見られない手はやはり冷たい、その感覚がちくりちくりとアリスの心を蝕んだ。
そして、心に反応するようにカンダダやレックス、リアといった目の前で死んでいった者の死顔のその瞬間、刹那が写真をひとつひとつ現像していく様に甦る。
もちろん、最後に思い出すのは、殺人さえ厭わなくなったあの僧侶。
あの時の狂気を多分に含んだ瞳と、歪まされた感情が忘れられない。
せめてルビスの加護の元、彼とその大切な人が再び巡り逢うことを祈ることぐらいしか出来ない。
クリフトがアリスに二つ残したものがある。
――ひとつは誓い。
真の元凶である主催者を討つ事。
そしてもうひとつは――罪の意識。
もしかしたら殺さずにすんだかも知れない。そんな考えが頭をもたげる。
過去にifはないと分かってはいるが、そんな考えばかりが浮かんでしまう。
無駄だと分かっていても。
分かっている。
だが、その拭い去れない意識は孤独感と共に膨らみ、今にも弾けそうだった。
その時、
――カツーン。
外の方から音がした。
床冷えする身体に緊張が走る。
再び窓越しから井戸の入り口を見ると、人影があるのが分かる。
どうやら先程の音は上から小石が投げ込まれた音らしい。
しかし、此処からではいくら朝に向かって少しずつ光がともって来たといっても、十分ではなく、誰かまでは判別出来ない。
敵か、味方か。
判断がつかずに迷っている時だった。
「・・・誰か居るのかっ?!」
聞き慣れない声。
警戒心が普段の何倍も強い今、判断材料はそれだけで十分だった。
支援!
726 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 22:17:47 ID:NptBiqS00
支援
「・・・トロデさん、ちょっとここで降ろすからな。」
そういってキーファは、井戸らしきものの近くに、トロデを降ろす。
たしか、この辺りからだった筈だ。
そう思いぐるりと辺りを見回してみる。
しかし見えるのは戦闘があった形跡のみで、ひとっ子一人見当たらない。
可能性があるとすれば、この井戸の中。それ以外はあるまい。
井戸の中に入るとなると、流石に運べないのでトロデを再び担ぎ上げ、安全な所まで移動した。
それから、警戒の為、試しに井戸の中にそこらの小石を放り込んでみた。
――反応はない。
今度は井戸の中を覗いてみる。
すると、薄明かりに人が倒れているのが分かった。
「・・・――誰か居るのかっ!?」
くわんっと、声が反響した。が返事は、無い。
「生きてる・・・よなっ!」
そういうが早いかロープを伝って降りて行く。
途中火傷した手の痛みが気になったが、そうも言ってられなかった。
下に降りた時、最初に眼に飛び込んで来たのは緑の緑色の僧侶の服を来た男の死体だった。
それは無残にも斬られ、飛び散った血が、服を赤と緑という不気味なコントラストにしている。
そして、次に見たのは幼い少女――これもまた、既に生き絶えた骸だが――だった。
やはり、可憐なドレスだったであろう服はあちこちが擦り切れ汚れていて、に深い傷があった。
いずれも死を惜しむ施しがなされており、二人が死した後に人がいた形跡を残している。
キーファをゾクリとさせたのは後者の遺体だった。
キーファは嫌な予感を抱きながら少女の骸へと近付き、そっと、今は熱を持たない組まれた手にそっと自身のそれを重ねる。
まさか間に合わなかったとは思いたくない。
だが、目の前の現実は事前の情報と余りにも符合していた。
「そんなっ・・・嘘だろ・・・?」
友を裏切ったと言う現実の前に、一人の少女さえ守れなかった己の腑甲斐無さが突き付けられた。
気が付けばいつもこうだ。
全てが砂の様にさらりと手から零れ墜ちて行く。
胸を締め付けられる思いから自然手に力が入った。
と、その瞬間、風が凪ぐ。
キーファは、途端に研ぎ澄まされたその空気に殺気が含まれているのを悟り、より強い方――キーファにとっての後ろ――を見る。
そこには細身の剣を構えた少女が立っていた。
レス番号3のままだよ支援!
アリスが家の外に出ると、そこには金髪に赤い服を着た少年が、リアの遺体の側にいた。
何をしているのかはこちらからだと伺い知れないが、ひょっとしたら支給品を探しているのかもしれない、アリスはそう思った。
そして、もしそうなら。と、手にした隼の剣を深く握り込む。
まだ足元がふらつくが関係ない。
私がマリアを守らなければ、誰が――その思いが今のアリスを支えていた。
アリスとキーファの間にピンと張り詰めた空気が差し込まれる。
相手は少し前から気付いていたようだが、行動は起こさなかった。
「その子から離れなさいっ!!!」
じりっと、アリスの足元から音がする。
重心を取るために足を少しずらしたのだ。
――体力も少しだけだけど、回復している。
その音を頭の端で聞きながら、確認を取る。現に、先程は立つのもやっとだったが、今は虚勢を張れるぐらいには動けるようになっていた。
「ま、待てよっ。俺は――」
「問答無用っ!!」
そのままパッと攻撃に転じる。いつもと違い力が入らない斬撃だが、はなからアリスの狙いは相手の予想を裏切れる第二次の攻撃だから関係ない。
二手目。
しかし、当たると確信していた攻撃に今の精一杯の力を込めるが、それは空しく空を斬るだけになってしまった。
そのまま体勢を崩してしまう。
――殺られる。
刹那、そう思い無理に体勢を立て直そうとするが、今のこの身体では事態を悪化させる一方だった。
余計にバランスを崩し、地面に倒れ込みそうになる。しかし、その瞬間に来るべき筈の斬撃・衝撃はどちらも来ない。
アリスの誤算、それは相手が素早さを上げていた事だったが、もう一つは幸いにも彼女を救う事になる。
それは、キーファに彼女を傷付ける気が毛頭ないことだった。
キーファもまた、アリスを支えるところまでは良かったのだが、とっさのことでバランスを崩しそうになる。が、こちらは何とか止めることが出来た。
しかし、ちょうどアリスを抱き込むような状態になってしまう。
「――取り敢えず落ち着けよ、俺はトルネコさんに頼まれて貴女達を助けに来たんだ。」
アリスは少し上の方から降って来た言葉の中の一つの単語に反応した。
本来の救助を待つ相手の名前が出て来たからだ。
「・・・それは本当ですか。」
「勿論。」
支援!
高ぶった感情が、戦闘を中断したことで平常心を取り戻して行く。
アリスはこの時、まずい、と思った。
この少年は信用出来る。何故なら自身が隙をみせた時も、今でさえ殺すチャンスがあるのにそれをしないからだ。
それと、何の根拠もないが彼の言葉には自分と同じ、人を守ろうとする強い意思が見られる。
そうなると、いくら警戒していたからといって、味方を攻撃していいわけが無い。
避けてくれたから良いものの、傷付けなどしてしまったら――と思うと、非常に申し訳ない。
「すいませんでした。敵と勘違いして・・・」
「あ、別に気にして無――」
――そこで、キーファが続きをいうのを止める。
そう、悪夢のような放送が、井戸の空気を震わせたのだ。
支援
レス番号が、3と4で同じになってました。
それぞれ脳内変換で番号をふって下さい。
ご指摘有り難うございました。
>>735 いや、それは構わない。どうとでもなる
それより、各キャラの状態報告を最後に載せるのを忘れないようにね。
>>735 とりあえず投下乙。SSのクオリティーは高いので安心して読めました。
でも
>>4を良く読みなおしたほうが良いと思います。
番号も本スレのみ読んでいる人は混乱したと思うし、本文の最後の状態欄も抜けています。
【本文を書く時は】
名前欄:タイトル(?/?)
本文:内容
本文の最後に・・・
【名前 死亡】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【残り○○人】※死亡したキャラが出た場合のみいれる。
【本文の後に】
【座標/場所/時間】
【キャラクター名】
[状態]:キャラクターの肉体的、精神的状態を記入。
[装備]:キャラクターが装備している武器など、すぐに使える(使っている)ものを記入。
[道具]:キャラクターがザックなどにしまっている武器・アイテムなどを記入。
[思考]:キャラクターの目的と、現在具体的に行っていることを記入。
以下、人数分。
あと、俺もSS投下の際突っ込まれたのですが「」内の。は付けなくていいそうです。
ちょっとキツイ指摘かもしれませんが、更なる精進のために頑張って下さい。
きっと君なら良い書き手になれるさ!!Σd(・∀・)
名前 アリス(女勇者)
現在位置 E-4/アリアハン城下町井戸
状態 HP1/6 MP0 左腕に痛み(後遺症) 疲労大
装備 隼の剣
道具 支給品一式×4 ロトのしるし(聖なる守り) まほうのカガミ 魔物のエサ 氷の刃
イーグルダガー 祝福サギの杖[7] 引き寄せの杖(3) 飛びつきの杖(2) インテリ眼鏡
思考 自身とマリアの回復 『真の悪』(主催者)を倒す
名前 キーファ
現在位置 E-4/アリアハン城下町井戸
状態 HP1/2 両掌に火傷 両頬、左膝下に裂傷 疲労
装備 メタルキングの剣 星降る腕輪
道具 ドラゴンの悟り 祈りの指輪
思考 トロデを助ける 危機を参加者に伝える 己の腑甲斐無さによる自己嫌悪
名前 マリア
現在位置 E-4/アリアハン城下町井戸
状態 HP1/5 MP僅か 服はとてもボロボロ 脇腹に切り傷(凍傷進行中) 気絶
装備 いかずちの杖 風のマント
道具 支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
思考 竜王(アレン)はまだ警戒
名前 トロデ
現在位置 E-4/アリアハン城下町井戸近くの物陰
状態 HP1/5 腹部に深い裂傷(再出血中) 頭部打撲(出血中)
全身に軽度の切り傷(ほぼ回復) 服はボロボロ 脳震盪・気絶
装備 なし
道具 支給品一式×2(不明の品が1?)
思考 仲間たちの無事を祈る 打倒ハーゴン
改めて君に乙といいたい!
500ごとに投稿していったので、表が入りきりませんでした。
結局最後まで注意されなければならない自体になってスイマセン。
残りの問題点は少したってからにします。
クリスマスパーティの洗い物が・・・・
OK、ならば代わりに修正しよう
【E-4/アリアハン城下町井戸/早朝(放送直前)】
【アリス@DQ3勇者】
[状態]:HP1/6 MP0 左腕に痛み(後遺症) 疲労大
[装備]:隼の剣
[道具]:支給品一式×4 ロトのしるし(聖なる守り) まほうのカガミ 魔物のエサ 氷の刃
イーグルダガー 祝福サギの杖[7] 引き寄せの杖(3) 飛びつきの杖(2) インテリ眼鏡
[思考]:自身とマリアの回復 『真の悪』(主催者)を倒す
【キーファ@DQ7】
[状態]:HP1/2 両掌に火傷 両頬、左膝下に裂傷 疲労
[装備]:メタルキングの剣 星降る腕輪
[道具]:ドラゴンの悟り 祈りの指輪
[思考]:トロデを助ける 危機を参加者に伝える 己の腑甲斐無さによる自己嫌悪
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】
[状態]:HP1/5 MP僅か 服はとてもボロボロ 脇腹に切り傷(凍傷進行中) 気絶
[装備]:いかずちの杖 風のマント
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1〜2?) ※小さなメダル 毒薬瓶 ビッグボウガン(矢 0)
天馬の手綱 アリアハン城の呪文書×6(何か書いてある)
[思考]:竜王(アレン)はまだ警戒
【トロデ@DQ8】
[状態]:HP1/5 腹部に深い裂傷(再出血中) 頭部打撲(出血中)
全身に軽度の切り傷(ほぼ回復) 服はボロボロ 脳震盪・気絶
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(不明の品が1?)
[思考]:仲間たちの無事を祈る 打倒ハーゴン
これでおk?
742 :
真夜中の大杉劇場:2006/12/24(日) 22:55:22 ID:wpf6dD5z0
吉野と大杉は隣同士で座っていた。吉野は突然歌いだした!
吉野「一難去ってまた一難 ぶっちやけありえない せ−ふく着てても
二人はむちゃくちゃタフだしぃ お互いピンチを乗り越えるたび
つよく ふかく なるね− 生きているんだから心配なんてめっちゃない
笑う門に福来るのよ ネガティブなんてぶっとぶ い−のち−のはな−
咲かせて おもいきりもっとバリバリ! プ・リ・キュ・ア−」
大杉「シュラシュシュシュ−」大杉はでこから煙をだしている!
カチンときた吉野はカラ−ボ−ルをぶつけだした!大杉も負けじと投げ返す!
3日3晩続いたが、決着はつかなかった。
そこには カラ−ボ−ラ−と化した吉野と大杉が佇んでいた。 引き分け−
743 :
◆UUnHCwOa2s :2006/12/25(月) 02:00:04 ID:fZ7s8NAvO
>>741 修正有り難うございます。
正直、
>>738に少しでも文章を足そうとすると書き込めなくなってしまいちょっと困っていたのです。
どうも迷惑かけました・・・
744 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 16:05:12 ID:ZMdbPXAl0
保守
>>743 ま、何はともあれ新作を書いてくれるのが一番なんだし、
俺が言うのも何だけど、次に注意を払ってくれればそれでいいよ。
それにしても、この前の人といい、この時期になってご新規さんとは。
埋もれてる書き手さんてのはいるもんなんだなぁ
長く続いてるように見えるがまだ100話台だ、新規が来るのは珍しいことではない。
遅れたけど、投下乙!
>>743 正義の塊みたいなアリスに、暗い影が覆い始めていたのが印象深い。
改めて見ると、キーファ以外HP1/5以下でみんなボロボロだね。
回復手段も乏しいし、ちゃんと無事に生き残れるのかな。ともかく乙
これでいよいよ放送前に残るはトルネコ、竜王、マルチェロだけかー
トルネコ・竜王の方は
>>347ので、放送直前の締めっぽい感じもするし、まずはマルチェロ?
投下乙
ちょっと気になったのが
>>730 前話でアリスたちっていかずちの杖を打ったあとそのまま流れで倒れて寄り添ってたみたいだから、
家の中にはいないんじゃないかと。
年明けと同時に放送でいいよね。
○と宿が書かれても書かれなくても。
キーファが井戸に付くまでの間に家に入ったんじゃね?
外だとジメジメして冷たいし、怪我人にはよくないし。
むう。捕らえ方の違いか。
もう最後の力で位置を知らせたって感じのイメージを持ってたから
もう家に戻るだけの余力すらないのかと思ってた。
口ではマリアを守るって言ってたけど、ホントに襲撃者が来たら
やられちゃうんじゃないかってくらいに思ってたもので。
俺も752に同意。
マルチェロ予約します。
孤高のマーダーマルチェロktkr!!
ついにマルチェロも動くか。期待
>>750 元旦早々悪魔の放送かー節目としてちょうどいいかもね。同意するよ
エロマルチ予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
まるち☆えろ予約キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
元旦放送・・・素敵ですね。
>>754さん頑張って下さい。
予約や投下、その他連絡以外はコテで来ないでくれ
投下します。
昇りだした日の光はいよいよ速く、町を白く染め始める。
青の僧侶は民家の間を駆けていた。
可能な限り足音を抑え、物陰を選びながら慎重に進む。
軽やかに、しかし速く的確に疾走する。その姿はまさに暗殺者そのものだ。
彼――マルチェロはやがて戦場となった大通りに出て、顔をしかめた。
(間に合わなかった……か?)
おびただしい量の血痕。そして何かが焼け焦げたような濃い臭いが鼻につく。
余程激しい戦いだったのだろう、かなりの惨状だ。
だが肝心の死体が見当たらずマルチェロは困惑した。
すると戦闘の決着はまだついておらず、どこかに場所を移したのか?
マルチェロは考える。
そうであれば、戦況自体にはすでに優劣がついているはずだ。
劣勢な方がどこかに(そう、例えば損傷が激しくみえるあの城の方などに)逃げ込み、
優勢な方が止めを刺さんと追っていった――。そう考えるのが一番自然だろう。
(優勢なのは、あの怪物の方か。いや、違うな)
マルチェロの目的は当初より何一つ変わっていない。
自分以外の者を殺し生き残る――単純明快なこのゲームのルールに従い、己がその頂点に立つこと。
誰が勝利し誰が死んだのかそんなことはどうでもいい。
残った方を殺す。
それこそが、このゲームでの最も合理的な身の振り方だとマルチェロは考えていた。
だが、状況は自分が思っていた以上に切迫してきているのかもしれない。
マルチェロはひとまず瓦礫の陰に身を隠した。
「くそっ」
苦虫を噛み潰す。とんだ失敗だ。収穫は無く、さらにわざわざ生き証人を残してきてしまったのだ。
こうなることが分かっていたなら多少時間をかけてでもあの小僧らを始末していたものを。
どうする? 戻って始末しなおすか?
いや、ここで焦って動くのは危険だろう。今はまだ動かない方がよい。
マルチェロは配給された時計を取り出した。
ゲームが始まってからすでに一日が経過しようとしている。
もうすぐ二度目の放送が行われる時刻だ。一度ここで情報を整理しておいた方がいいかもしれない。
マルチェロは辺りを窺いながら地図と名簿を出した。
禁止エリア。マルチェロはゲーム開始以降このエリアから出ていない。
もし城の近辺が次の禁止エリアに指定されたらまずい。
そして参加者。一度目の放送から何人死んだ――いや、残っている?
残っている人数は少ない方がいい。多いと面倒だ。結束されるとこちらにとって脅威となりかねない。
(だが――力とは何だ?)
マルチェロは名簿の頁を繰りながら、自問した。
力とは、己が生き残り勝ち上がるためのものだ。
故に弱い者同士が結束するのは自然なことである。
表面では互いに協力しながら、状況を見計らい、裏切り、そして殺す。
元の世界でかつて教会の裏世界で暗躍していたマルチェロにとり、それは世界の道理ともいえた。
だが、宿屋に集まっていた連中の様子はどうだ。
それに先程の小僧。また、その口から聞いた異母弟の仲間だった男の名。
このゲームでは殺しあうことがたった一つのルールだ。
裏切りが前提の世界で、他人と真に頼りあう。そんな愚かなことは他にない。
脳裏によぎる彼らの姿は知らずマルチェロを苛つかせた。
「ぐ……っ?」
ふと頭に痛みが走る。
――つらくは ないか 孤独な 殺戮者よ?
「貴様か……」
――疲労しているようだな 頼れるものが 欲しくはないか?
――我の半身を 取り戻せば 汝に 強大な力を 与えようぞ?
「フン、くだらんな。黙っていろ」
――…………。
「そうやって徒党を組みたがる者ほど、弱者である証拠なのだ」
そうだ。マルチェロは独白する。私は何者の手も借りない。
頂点に座するものは一人のみ。そう、元の世界となんら変わりない、それは世界の道理。
私は常に一人で力を保ってきた。
不義の子として生を受け父親に追放されたときからずっと自身の力のみで己を培ってきた。
やがて頂点に立ち聖地で異母弟とその仲間に打ち倒されたその日までずっと一人の力で生きてきた。
失われた左目が熱く疼く。
まだだ。まだやれる。集中力はまだ途絶えていない。緊張感も維持できる。
チャンスはまた訪れる。必ずその時は来る。必ずだ。好機を見逃さない自信は、ある。
そうやって今までの人生を生き抜いてきたのだ。
恐れることはない。敵が結託するのであればそれ以上の力で滅せばよいだけ。
マルチェロは唇に得意の笑みを浮かべた。
ただ、もう失敗はできない。
重要なのは情報だ。残っている者の数、その顔ぶれ。
人数が多ければ連中の拠点である宿屋を壊滅させる必要性が格段に高まる。
また、新たにこのエリアに侵入してくるものがあればそれも殲滅せねばなるまい。
まずは放送だ。行動を最善なものにするためにはすべてを把握する必要がある。
時計の針は進む。
やがて鳴り響く鐘の音は福音となって孤独な僧侶に降りそそぐ。
【E-4/アリアハン城下町大通り付近/早朝(放送直前)】
【マルチェロ@DQ8】
[状態]:左目欠損(傷は治療) HPほぼ全快 MP1/3
[装備]:折れた皆殺しの剣(呪い克服)
[道具]:84mm無反動砲カール・グスタフ(グスタフの弾 発煙弾×2 照明弾×1)
[思考]:ゲームに乗る(ただし積極的に殺しに行かない) 宿屋組を優先的に警戒
可能な限り情報の獲得を行う(喋らせてから殺す など)
以上です。
問題等あれば御指摘お願いします。
投下乙です。
投下乙
焦って竜王トルネコ組に接触しにいかないところが、マルチェロの性格的に
何より今後の展開的にやりやすそうで良かったです。
全体的な文章も綺麗で惹きこまれました。
それにしてもマルチェロは、単独での話が多いなあw
新作乙
マルチェロ「べ…別に寂しくなんかないんだからね!」
ククール『…………』
771 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/28(木) 10:45:44 ID:AzUgHq0s0
保守
772 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/29(金) 01:33:04 ID:Jza7tCFQ0
保守
保守ついでに今後のこと
二回目放送が流れるのは1月1日ってことみたいだけど
放送が始まる時間もおおよそ決めておいた方がいいのかな?
一回目の時、そんな話があったけども。
ちょっと時間があったので、生存者のこれまでの動向についてまとめてみた。
・・・といっても、一人だけ。さすがに12人もやってられない。
【アレフ@DQ1勇者】
1回目放送まで
朝【D−6砂漠地帯】
洞窟(いざないの洞窟)に放り出され、そこでルーシアと出会う。
ローラを探すために西(レーベ)に向かうことを決める。
昼【D−5草原】
ゼシカと合流する。
女性専用の装備品の過激さに昏倒しかける。なかなか身持ちの固い男?
午後【C−5山岳地帯】
フローラと遭遇。奇襲を受けてルーシアが毒針に刺される
ゼシカがフローラと交戦状態に。その間にアレフはルーシアを連れて避難
(なお、この戦いにおいてゼシカは死亡する)
夕方【B−5森林地帯】
毒針に刺されたルーシアの解毒を求めて走り回るが、
またもマーダー(サマンサ)に遭遇。イオラを受け、背中に軽い火傷を負う。
生命の危機に瀕したところへ、ヒミコがサマンサを求めて襲来。
結果的にヒミコに救われた形で戦場を離脱
夕方(放送直前)【B−3森林地帯】
必死の逃走も虚しく、最後にアレフにベホマをかけて、ルーシアが息絶える。
この時点では彼女の死にアレフは気がつかなかった。
しかも途中でドラゴン(ゴン)に遭遇しかけ、その背中にはローラが乗っていたのだが
ルーシアの救助に必死で、ローラにも気がつかなかった。受難続きのまま放送を迎える。
【アレフ@DQ1勇者】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その1)
夜【B−3森林地帯】
放送を聴いて、ゼシカ、そして自分が抱えていたルーシアの死を知り愕然とする。
絶望しかけたがローラとの話を思い出し、再起。ルーシアを安置するためにレーベへ
夜中【B−2南の平原→南へ】
レーベに到着。ルーシアの遺体を安置。形見に彼女の持ち物を受け取る。
そこでやはりアリーナを失った直後のエイト、キーファと出会う。エイトを治療し、
情報交換をした後、キーファと共にアトラスを追う(エイトはレーベに留まる)
…皮肉にも、この直後にローラとゴンがレーベにやってくる。
夜中〜真夜中【D−3平原】
レミーラをかけ、キーファと歓談しながらアトラスを追跡。足跡を発見する。
深夜〜黎明【D−3平原】
眠っているアトラスを発見。その間に仕留めようとしたが、直前にアトラスが目覚める
再びアトラスはアリアハンへ。アレフはキーファと追跡続行。
黎明【D−4アリアハン城北】
アトラスを追い、アリアハンに到着。
【アレフ@DQ1勇者】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その2)
黎明【E−4アリアハン城下町大通り】
アトラスと交戦状態に入る。ここで親友(ランド)の妹の名前を聞いたキーファが
彼女たちの救援のために離脱。去り際にキーファに祈りの指輪を渡す。
宿敵・竜王(アレン)と再会。傍に居たトルネコも含め、共闘状態に。
竜王から竜神王の剣・ロトの盾などを受け取る。
早朝【E−4アリアハン城下町周辺】
竜王(アレン)、トルネコと共にアトラスと交戦。
一度は仕留めたに見えたが、不屈の精神でアトラスが復活。竜王に重傷を負わせて暴走。
地下道を通って走り去るアトラスを追跡する。
なお、竜王から受け取ったザックは剣と盾を除き、ここで手放す。
早朝(放送直前)【E−3岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部】
ピサロと交戦し、倒れたアトラスを発見。
同時にルーシアの一件以来の因縁だったサマンサの姿も確認。
ピサロ・サマンサと一触即発の状態となったが、またもアトラスが再起。
フォズを庇って重傷を負ったピサロに代わって、アトラスと交戦。ついに決着をつける。
この時、アトラスから形見として風のアミュレットを受け取る。
次いで、サマンサとロトの血について口論、戦闘に入りかけるが、
直前にサマンサはピサロによって殺害。その瞬間を見て、アレフは涙を流す。
そしてアレフはピサロのデスピサロとなる宣言を聞く…→二回目の放送へ
こんな感じかな。何か間違ってたらごめん。
改めてみるとアレフの女難がすげぇwwwwwww
もう一人まとめたので次行ってみよう。でも需要あんのかな?
【キーファ@DQ7】のこれまでの動向
1回目放送まで
朝【C−2丘の上】
アルス・マリベルと合流し、ハーゴンの野望を砕くことを決意
(ただし、この時点でアルス、マリベルは既に死亡。キーファはまだ知らない)
サマルトリア王子・ランドと出会い、ハーゴンについての話を聞く。
午前【C−2丘の上】
ランドと打ち解け、レーベに向かう
昼【B−2レーベ村付近】
無人のレーベ村で死神の騎士と交戦。胸に斬撃を受け、気絶。
ランドに救われ一命を取り留めるが、そのランドは死神の騎士と、
三者の戦いに横槍を入れたベリアルとの攻撃で受けたダメージが元で絶命。
「妹を守ってやってくれ」という遺言を胸に、レーベを後にする。
真昼〜午後【B−2レーベ村】
ベリアルに捕捉される。追い詰められるもアリーナ・エイトの参戦により事なきをえる。
互いの自己紹介の後(この時、エイトに敬語禁止を出す)
アリーナがベリアルと交戦。後にキーファを治癒したエイトも加勢。
最後にキーファが、死亡したランドの持ち物(星降る腕輪)に気づき、
意表をついてベリアルに攻撃。ベリアルを討ち果たす
直後再び意識を失うが、ランドとの友の誓いを胸に強く刻んで涙する。
夕方(放送直前)【B−2レーベ村】
この頃から、友人(アルス・マリベル)の死を悟る。
ランドから聞かされたハーゴンの陰謀をアリーナ・エイトに伝え、
この危機を参加者に伝える決意を互いに固める。
しかし、そこへ兄貴分だったベリアルの死に逆上したアトラスが襲来。
逃げられないと悟ったアリーナの当て身で、エイトと共に三たび気絶する。
アリーナは単身アトラスの前へ躍り出て激闘。
最後まで立ち上がり、アトラスに強敵の意識を持たせるも、ついに力尽き、死亡する。
【キーファ@DQ7】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その1)
夜(放送後)【B−2レーベ村】
気絶状態から回復せず、1回目の放送を聞き逃す。
先に目覚めたエイトがアリーナの死を確認。
エイトはアトラスと会話を交わした後、交戦。しかし巨人の前に歯が立たなかった。
夜中【B−2南の平原→南へ】
気絶から覚め、エイトの口からアリーナの死を聞かされる。
その頃ルーシアの遺体を安置するためにアレフがレーベを訪れる。
アトラスを追うというアレフの決断に従って、彼に同行することを決意。
夜中〜真夜中【D−3平原】
レミーラをかけ、アレフと歓談しながらアトラスを追跡。足跡を発見する。
深夜〜黎明【D−3平原】
眠っているアトラスを発見。その間に仕留めようとしたが、直前にアトラスが目覚める
再びアトラスはアリアハンへ。キーファはアレフと追跡続行。
黎明【D−4アリアハン城北】
アトラスを追い、アリアハンに到着。
【キーファ@DQ7】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その2)
黎明【E−4アリアハン城下町大通り】
トルネコと竜王(アレン)に出会う。彼らから、トロデ、アリス、マリア、
そしてランドの妹リアが近くにいると聞き、
彼女たちを助けるためにアトラスと交戦状態に入ったアレフの元を離れる。
去り際に彼から祈りの指輪を渡される。
黎明【E−4アリアハン城下町教会前】
リアの元へ駆けつける途中、飛び出してきたファルシオンに遭遇。助けを求められる。
行くと、エイトから大事な人と聞かされていたトロデが
マルチェロに殺されかけようとしていた現場に。大声を張り上げて阻止に入る。
そして、トロデからマルチェロが自分の弟であるククールの命を奪ったことを
聞かされ、兄弟なのに、と怒り心頭。マルチェロと交戦状態に。
早朝【E−4アリアハン城下町教会前】
マルチェロと交戦。一矢報いるが、かなわず。
マルチェロは置き土産にメラゾーマを放ってその場を去る。
戦いの中でトロデが深手を負ったことを知り、自らの無力さを痛感する。
その時、井戸の方角から花火が上がり、
回復呪文の使い手がいることなどに一縷の望みをかけて、そちらへ駆け出す。
早朝(放送直前)【E−4アリアハン城下町井戸】
トロデを傍において、井戸の中へ。底で探し人であったはずのリアの、遺体を発見。
自らの不甲斐なさに自己嫌悪に陥る。
さらにアリスに敵意を向けられ危機状態に陥るが、トルネコの名前を出したことで
アリスが落ち着きを取り戻す。お互いに話を交わそうとしたところで鐘が鳴る。
→二回目の放送へ…
流れに乗ってエイトをまとめてみた。
【エイト@DQ8主人公】これまでの動向
1回目放送まで
午前【B-3/レーベ東の草原】
トロデの身を案じ、守ることを決意。アリーナと出会い行動を共にする。(このときアリーナに敬語禁止令を出される)
二人でレーベに向かうが、北に上がる煙を発見。そちらへ進む。
午前〜昼【B-3/レーベ東の草原】
メルビンの焼死体発見。埋葬は無理なので目を閉じさせて腕を組ませるに留まる。
タイミング悪く現われたドランゴに怒りを燃やすアリーナを止めるために左肩負傷。
その後ドランゴの炎でメルビンを火葬してもらう。
メルビンの首輪入手。
真昼〜午後【B-2/レーべの村】
アリーナと共にキーファを救出。 ベリアルの魔法を封じ、キーファを手当て。(このとき第二回敬語禁止令を出される)
キーファの止血を済ませた後、ベリアルと戦うアリーナを援護。雷神の槍もライデインも後一歩およばず
あわやと思ったところでキーファの火炎斬りが炸裂。ベリアルを倒す。
このとき雷神の槍が大破する。
夕方(放送直前)【B-2/レーべの村】
レーベの村を探索した後、キーファの口からハーゴンの陰謀を聞き、他の参加者にこの事を伝えると互いに決意を固めるも
怒り狂うアトラスが襲来する。避けられぬ戦いにせめて一太刀と武器を手にしようとした時に、キーファ共々気絶させられる。
【エイト@DQ8主人公】これまでの動向
第1回放送後
1回目放送〜2回目放送(その1)
夜(放送後)【B−2レーベ村】
定時放送が終わる頃に目を覚ます。アリーナの姿を確認すると同時にその死を悟り、悲しみにくれる。
その後同じく目が覚めたアトラスと対話、交戦するも歯が立たず敗れる。
夜中【B−2レーベ村】
目を覚ましたキーファとルーシアの遺体を安置するために村を訪れたアレフにより命を救われる。
アレフと互いの情報を交換したあと、アトラスを追うアレフとキーファを送り出し、体力回復に努める。
その直後、ローラ、ゴン、サマンサがレーベにやってくる。
真夜中〜深夜【B−2レーベ村】
サマンサのメダパニにかかり混乱するゴンからローラを救う。混乱から立ち直ったゴンの転機によりサマンサを謀り、
サマンサ、フローラをあぶりだす。
怒り狂うフローラのイオナズンで負傷しつつもローラを救わんとするゴンの意志を継ぎ、ローラを連れてレーベを後にする。
その後、ゴンはメガンテの腕輪によりフローラを道連れにして絶命。
深夜〜黎明【B-2/レーベ南の平原】
同行者ローラにこれまでの事、アレフは南へ向かったと伝える。雑談を交えつつアリアハンへと南進。
互いの支給品を確認。雨雲の杖の話を聞き、それをローラに渡す。あぶないビスチェにしばし動揺。
早朝(放送直前)【D-3/アリアハンへと続く橋の上→E-3/ナジミの塔の島・浜辺】
バーサーカーやアトラスによる衝撃で朽ち果て、崩れ落ちる橋からローラを庇い川へ転落、渦に巻き込まれるも
ナジミの塔まで流れ着く。流木に火をつけ、体力回復に努めている所に鐘の音が響く。
→第二回放送へ
再び動向をもう一人分。まとめるのは好きでも、自分で物語を書く勇気はない俺チキンorz
【アリス@DQ3女勇者】のこれまでの動向
1回目放送まで
朝【C−3森林】
いきなり理不尽な殺し合いに参加させられたことに憤る。
見せ付けられた女性の死にさらに憤る。舞台が自分の故郷だったことに憤る。
おまけに支給品がひのきのぼう一本だったという貧弱さで怒り心頭に達する。
絶対にゲームを阻止することを誓った時、かつて因縁の盗賊、カンダタと出会う。
近くにアトラス・バズズ・ベリアルのジョーカー3体がいることを知り、
果敢に戦いを挑む…ひのきの棒一本だけで。
朝〜午前【C−3森林】
大見得を切ってから、自分の装備の貧弱さに気づいてうろたえる。が、ひるまない。
アトラス・バズズ・ベリアルのゼットストリームアタックの前に窮地に追い込まれるが
アリスを姐さんと呼んで慕う、カンダタと彼の支給品だった白馬(ファルシオン)の
加勢によって救われる。ライデインでバズズに一矢報いて撤収。
道中で、聖なる守りをカンダタがよりにもよって股間に隠していたことに怒る。
ついでに炎のブーメランも没収。ちなみにここで握力が200kg超あることが判明。
真昼〜午後【D−3南西の平原】
カンダタと共にファルシオンで移動中。今度はバーサーカーと遭遇
ひのきの棒を投げつけて、バーサーカーを海に落とす。その二人をバズズが追跡中。
(しかし、この後バズズが二人に追いつくことはなかった)
なお、この頃から、アリスはこの世界の距離感が通常のものと比べ短いのに気づく。
夕方【D−4森の中】
アリアハンへ向かう道中、こちらはアリアハンから逃れてきたクリフトに出会う。
クリフトがゲームに乗っていることに気づかず、彼と行動を共にすることに。
【アリス@DQ3女勇者】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その1)
夜【D−4森の中】
一回目の放送でかつての仲間だった僧侶フィオが死亡していたことを知り、愕然とする。
しかしすぐに奮起。傍で同じようにアリーナの死を嘆いていたクリフトを励まし、
立ち直らせる(結果論で言うと、間違いだったことになるが勿論知る由もない)
近くで戦闘が始まっていることを聞きつけ、そちらへ向かう。
夜【D−4アリアハン北の平原】
戦死者続出の戦闘の最中に、カンダタと共に再び大見得を切って参上。
トロデ、ムーンブルク王女(マリア)、ククールをクリフトと共に避難させる。
ハッサン、テリーを仕留めたレックスの姿を確認。ククールとの戦いで死亡した
バーサーカーのはかぶさの剣が分離した隼の剣を手に、交戦状態に入る。
その中でレックスが既に呪いから解放されていることに気づき、説得。
レックスを思いとどまらせることに成功した。
しかし、直後、レックスはまだ生きていたテリーに背後から撃たれ、死亡。
放心状態になってしまったそこへ、さらにヒミコが襲来。カンダタが人質になる。
カンダタはアリスの足手まといになることをよしとせず、最後の抵抗。
ヒミコ(やまたのおろち)の頭の一つを潰すことに成功するが、絶命する。
夜【D−4アリアハン北の平原】
ヒミコと一対一の激戦。死の危機に瀕するが、過去を思い出して必死の反撃に出る。
ヒミコの最期の一撃にも耐え、ギガデインを打ち込む。
満身創痍の状態ながら勝利し、気絶
【アリス@DQ3女勇者】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その2)
真夜中【D−4アリアハン北の平原】
生と死の狭間でフィオ・カンダタ・レックスと再会したが、自身はまだ死んではいなかった。
瀕死状態のところをトルネコ・竜王(アレン)・リアに発見される。
リアの持っていた世界樹の雫の力で一命をとりとめる。
目覚めたアリスはこの夜の戦いで死んだ5人の墓を作り、
竜王アレンから回収した王者のマントを受け取って、再びアリアハンへの道へ。
なお、体力は全快したが、ヒミコにしめつけられた左腕の痛みは後遺症として残る。
深夜【D−4アリアハン北の平原】
リアたちと筆談。この世界がロンダルキアの幻の城に似ていることに気づき、
ここもまたハーゴンによるまやかしのものではないかという予測が生まれる。
それならば、リアに渡した聖なる守りで幻を消せる可能性も、という推測も生まれたが
現時点では不確定要素が多いため、実行には移さず。
引き続き、北の平原の激戦において避難させたマリアたちを追いアリアハンへ。
腕の後遺症が深刻なのを竜王(アレン)に気づかれる。満足に剣を振るえるか不安に。
深夜〜黎明【E−4アリアハン城下町宿屋】
アリアハンに到着。先発していたマリアたちと合流する。
そこで仲間だったはずのクリフトがマリアたちの命を狙ったことを知る。
さらにアレンが本物のローレシア王子アレンではなく、
彼を殺した竜王がその名を騙っていることを知ったマリアの反応に、戸惑いを見せる。
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋周辺】
ククールの死を確認し、遺体を埋葬してきた竜王にマリアが詰問する場に居合わせる。
しかし、その話が終わらないうちに、クリフトの襲撃が始まる。
寝室にいたリアを人質にして逃げた彼を追跡する。竜王・マリアがその後を追う。
【アリス@DQ3女勇者】のこれまでの動向
1回目放送〜2回目放送(その3)
黎明【E−4アリアハン城下町井戸】
クリフト・リアの追跡を続ける中、最後のジョーカー・アトラスがアリアハンに到着。
アトラスの所へは竜王が赴き、アリス・マリアはクリフトたちの捜索へ。
マリアから譲り受けたインテリ眼鏡で、クリフトの潜伏先を突き止め、交戦。
しかしリアを人質に取られたアリスは、サギの杖の連発を受け、疲労。
リアの最後の機転でクリフトを倒すことに成功するが、
逆上したクリフトの氷の刃の一撃を受けたリアは、アリスの介抱虚しく死亡してしまう。
早朝【E−4アリアハン城下町井戸】
先だって、クリフトの氷の刃を受けたマリアの容態が予想以上に重いことに気づく。
何とか助けを呼ぶために、マーダーに見つかる危惧も振り切って、
マリアが所持していたいかずちの杖の炎を、空に向かって打ち上げる。
早朝(放送直前)【E−4アリアハン城下町井戸】
暗い井戸の中で死者たちのことを思い浮かべ、孤独感と無力感にさいなまれる。
そこへ打ち上げた炎に気づいたキーファが、井戸の底へ降りてくる。
見知らぬ人物だったため、敵と認識しかけたが、彼からトルネコの名前を聞いて安堵。
謝罪したところで二回目の鐘が鳴る…→二回目の放送へ
>>783 > ついでに炎のブーメランも没収。ちなみにここで握力が200kg超あることが判明。
200kg超の握力判明は初登場話でカンダタに会った時ですよ。
>>788 あ、本当だ。「Alice in〜」でもう紹介されてるね
予約の開始タイミングも禁止エリアも何も決まってないのに、いきなり1月1日に放送投下とか無理だろ
しっかりそこら辺告知して、浸透するまでしばらく待つのがいいと思う。来週あたりが無難じゃね?
住人(書き手)がみんな元日からスレに貼り付けるというなら構わんが。
わかりやすいな
全キャラコンプすると新規増えるかも
懲りもせず、もうちょっとやってみました。今回は生存中の女性4人のうちの残り3人
【ローラ@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送まで
朝【B−5森林と山岳地帯の境】
リュカを得るためにゲームに乗ることを決意したフローラに殺されかかるが、
その場を目撃した、かつて竜王に攫われた時に彼女の面倒を見ていたドラゴンによって
助けられる。その後互いに助け合う形に。
着ていた光のドレスがフローラのメラミを跳ね返し、大火傷を負わせる。
フローラが撤退するのを追わず見届けた後、ドラゴンとの再会を一方的に喜ぶ。
支給品に含まれていたロトの剣をアレフに渡すことを願って移動。
道中、ドラゴンの名前がゴンだということを聞いたりしながら、
ゴンを精神的に翻弄する。もちろん自覚なしで。
午後【B−3場所不明おそらく平原】
ゴンと頭を寄せ合いながら進む。レーベの村が近くにあることに気づく
一旦食事。支給されたパンを食べる(実はバトロワではかなり珍しい食事風景だったり)
ゴンも一緒にどうかと進めたり、あーんをしたり、紅茶を欲しがったり。
あまりにアホらしくて、上空から見張っていたカラス?に馬鹿にされる。
夕方(放送直前)【B−4森林地帯】
同族(ドラゴン族=ヒミコ)の気配を感じたゴンの案内で
サマンサ対ヒミコ(やまたのおろち)が繰り広げられた後の現場へ。
この時点で既にヒミコはバシルーラの杖で遠方に飛ばされていた。
その場に残され、負傷して倒れていたサマンサを見つけ、介抱する。
なお、この頃、近くをルーシアを抱えたアレフが通り過ぎていたが
ルーシアの救助に必死だったアレフはドラゴンの姿を見て回避。
結局アレフとローラは互いの存在に気づかなかった。
【ローラ@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送〜二回目放送(その1)
夜(放送直後)【B−4森林地帯】
介抱していたサマンサが目覚める。その直後鐘が鳴り、一回目放送を聴く。
どうやってローラとドラゴンを仕留めるか様子を窺うサマンサと、それに警戒するゴン
しかし、何も気づかないローラはしばらく一緒に行くことを提案
サマンサの目論見と、ローラの半無限ループ発動?もあり、結局それに彼女は乗る。
夜中【B−2レーベ村入り口】
サマンサとゴンが互いを警戒しつつ、村の入り口に到着。
皮肉にも、ルーシアの遺体を安置し、その後ローラが気がかりで
アトラスの後を追ったアレフが村を出てすぐのことだった。
真夜中【B−2レーベ村】
レーベ村で休憩を図る。一方、サマンサの不穏な気配を察知していたゴンが
彼女と心理戦に。しかし、相手の方が一枚上手で、ゴンはメダパニで混乱させられる。
サマンサは身を潜め、混乱したゴンがローラを襲うが
そこへ、アレフたちと別れ、レーベにとどまっていたエイトが乱入する。
深夜【B−2レーベ南の平原】
サマンサと、さらにレーベへやってきたフローラが見守る中、エイトとゴンが交戦。
しかし途中からそれは芝居で、既に混乱から立ち直っていたゴンが火炎を放射。
身を潜めていたフローラを焼くが、これによってフローラが逆上。イオナズンを放つ。
エイトは大防御で耐えるが、ローラをかばったゴンは動けない状態に。
ゴンはエイトにローラを連れて逃げるよう説得した後、フローラに殺害されたが、
その死と共にメガンテの腕輪が発動。自分を殺した相手を道連れに。
避難した後、ゴンの居た場所から光が放たれるのを見て、
彼の死を知ったローラは号泣する…
【ローラ@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送〜二回目放送(その2)
深夜【B−2レーベ南の平原】
ゴンの死を悲しみ、彼のことを話すためにアレフだけでなく竜王も探すことを決める。
レーベで出会ったエイトからアレフの事を聞き、エイトと共にその後を追う。
黎明【D−2平原】
アトラスの足跡と共に、それを追跡していたはずのアレフ・キーファの足跡を発見。
アレフたちが少なくともここまでは無事だったことを知る。
ここでエイトと互いの持ち物を確認。ロトゆかりの雨雲の杖をエイトから託される。
さらにあぶないビスチェも発見。実はローラが着ている光のドレスと掛け合わせて
錬金すると神秘のビスチェが完成するため、エイトがしばしムダに思い悩む。
ちなみにそのレシピのことをエイトはローラには告げなかった。
早朝(放送直前)【D−4アリアハン北の平原】
アリアハンにつながる橋を渡っている際に転倒。
その橋はこれまでに連続した衝撃で損傷しており、ここでまさかの崩落。
エイトがローラをかばって海へ転落。自分の迂闊さを後悔する。
(エイトはナジミの塔のある島へ漂着。このことをローラは知らない)
しかし悲しみに沈んでばかりもいられず、一人でアリアハンへ。
途中で炎のブーメラン(アリス対ヒミコ戦でアリスが手放したもの)と、
五つの墓(ハッサン・テリー・レックス・カンダタ・ヒミコのもの)を発見。
それがアレフのものでないことを願いながら死者の冥福を祈った頃、例の鐘がなる…
→二回目の放送へ
【フォズ@DQ7】のこれまでの動向
1回目放送まで
朝【F−4森】
ハーゴンの儀式をかつてのダーマでの事件と重ね合わせ、ゲームに乗らないことを決心。
支給品をチェックすると、中から恩人だったアルスの飼っていたトカゲ?が飛び出す。
そのトカゲ(レオン)と共にアルスを探すために旅立つ。
(この時点でアルスは既に死亡しているが、まだ知らない)
昼【E−4アリアハン城下町東門付近】
疲労しつつも森を抜けるが、そこで爆発が起こる。クリフトと遭遇。
即死呪文をかけられそうになるが、そこへ放たれたマルチェロの攻撃が
呪文を失敗させ、結果として彼女を救うことになる。恐怖に駆られてフォズは逃走。
真昼【E−4アリアハン城下町】
逃げ込んだ先で再びクリフトに遭遇。ザキの杖を振るわれる。が、発動しない。
役立たずと思われた杖をクリフトが放り投げ、それがフォズに当たる。
命中したが直撃まではしなかったらしく、その余波によって仮死状態に。
午後【E−4アリアハン北東】
クリフトが逃走、マルチェロが気絶、フォズが仮死に陥っているところへピサロが来る。
フォズの中に何かしら人を変える力が宿っていることを感じたピサロは彼女を保護。
近くにいたマルチェロを始末することもなく、ピサロはフォズを連れて立ち去る。
午後【D−4森林】
眠ったまま抱き上げられて、強い魔力の持ち主のいる北へ。
夕方(放送直前)【D−4北側の森】
まどろみの中でアルス・マリベルに再会した気になるが、追いつくことが出来ず、
ピサロによって目覚めさせられる。彼が魔王であることを悟り、狼狽するが
相手に殺意がないことに気づき、落ち着きを取り戻す。
【フォズ@DQ7】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その1)
夜【C−5北側の山】
放送でアルス・マリベル・メルビンの名を聞き、愕然とする。
一方で冷徹に見えたピサロもまた、アリーナの名に反応したのに気づく。
その後、死者を思い泣きながら転職の方法について説明。
そんな彼女に対してピサロは筆談を用いて、首輪解除に関わる推論を展開する。
夜【C−5北側の山】
首輪解除のために必要な呪文を使い手を求めて、ピサロと共に北上。
自力で歩くと心に決めるが、結局ピサロに抱き上げられる。情けなく思いつつも安堵。
深夜【B−2レーベ南東の平原】
行く先に火の手が上がっていることを知る。助けなければという思いにかられる。
ピサロに急ぐよう願うが、途中にドランゴの死体があったため、そちらの弔いへ。
何をしたいのか、とピサロに呆れられたが、直後に行くはずだった先で死亡した
ゴン(ドラゴン)のメガンテの腕輪が発動したため結果として九死に一生を得ることに。
そこへ魔法使い・サマンサがやってくる。
黎明【B−2レーベ民家】
姿を見せていきなり気絶したサマンサを助ける。その後一時仮眠をとる。
黎明【B−2レーベ民家】
仮眠から覚めた時、サマンサとピサロの密談を情事と勘違い。思い切り動揺する。
メガンテで崩壊したレーベの村で、ピサロが無線インカム(ベリアルの所持品)を入手。
アリアハンにいたトルネコとの連絡を取ることに成功。
そこでトルネコがアリスの名前を出したことで、サマンサが取り乱す。
サマンサの願いで近道(森の地下道)を通ってアリアハンへ向かうことに。
【フォズ@DQ7】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その2)
黎明【C−3森】
サマンサに、彼女が気絶している間にその魂に触れたことを告げ、
影ではなく光の道を望んでいるのではないかと、サマンサの進む道について説く。
早朝(放送前)【E−3岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部】
サマンサの治療をしながら進んでいたが、彼女を警戒するピサロに止められる。
さらにトルネコから聞かされていた巨人(アトラス)がこちらに向かっているのを知り、
これから起こる戦闘に若干の怯えを感じる。
そんな中で、サマンサが結局影となることを選択し、アリスにとって障害になりうる
ピサロを始末しようと、自分を囮に使おうとしていることにも気づいていない。
早朝(放送直前)【E−3岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部】
ピサロとアトラスの戦闘の行方を見守り、ピサロが相手の命を奪ったことに涙する。
そんな様子のフォズに対してピサロは声をかけるが、自身もまたこれまでの過程の中で、
自らの邪気が薄れてしまっていることを感じ、初めて懸念を覚える。
しかも、アトラスはまだ死んではいなかった。やってきたアレフの声に反応して再起。
アトラスの奇襲とサマンサの狙いにはまって、死の危機に。
そこをピサロの身を挺した庇いで救われるが、代償としてピサロが重傷を負い、
泣きながら回復呪文を繰り返す。その後目覚めたピサロはサマンサを殺害。
誰も導くことができなかった無力感にかられながら、
フォズはアレフのラリホーにかかって眠りに落ちる。
そして、ピサロは己のこれまでの間違いを悟り、豹変する…→二回目の放送へ
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】のこれまでの動向
一回目の放送まで
昼【D−3森】
いかずちの杖を胸に抱きながら座り込んでいたところをトロデに見つかる。
魔物のような姿のトロデに対して、最初は攻撃を仕掛けるが、邪気がないのに気づく。
話をしていく中で次第に打ち解け、トロデに亡き父の姿を重ね合わせるようになる。
トロデのことを「おじさま」と呼び、守ることを決意する。
昼【D−3橋の東側】
バーサーカーの襲撃を受ける。マヌーサの呪文をかけるが
バーサーカーが持っていたミラーシールドでマヌーサが反射。逆に幻惑にかかる。
しかし、トロデの機転などもあってバーサーカーは川に落下。事なきを得る。
午後【E−4アリアハン城内裏口】
マーダー・レックスの存在に気づき、避難したところ、ハッサン・テリーと出会う。
集団で離脱を試みるが、テリーがトロデのさざなみの剣を持って攻勢に出たため
彼を待つことに。
夕方【E−4アリアハン城内】
テリーが姉・ミレーユを殺したレックスと交戦。
彼の持つ皆殺しの剣を折ることに成功したが、止めをさすのはハッサンに阻まれる。
その間にマリアがレックスにラリホーをかけて眠らせ、
彼の呪いを解く方法を探すことを決める。
夕方(放送直前)【E−4アリアハン城内】
目覚めたレックスを見失う
(この間に姉を殺したレックスの傍にいることを拒否したテリーが立ち去る)
逃走したレックスはククールと遭遇、彼もまた殺そうとするが
ククールのディバインスペルで抵抗力の弱まったところを、マリアが再び眠らせる。
夕方(放送直前)【E−4アリアハン城北の平原】
レックスの所持品から出てきた錬金釜についての説明をトロデから受ける。
その後、マルチェロの存在に気づき、さらに所持品から確認された空飛ぶベッドに
乗ってトロデ、ハッサン、ククール、レックス(睡眠中)と共に離脱する。
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その1)
夜【E−4アリアハン城北の平原】
放送でアレン・ランドが既に死亡していたことを知る。
さらにククールからアレンの死の顛末、そこに彼が関わっていたことを聞かされる。
この会話の中で、アレンが戦っていた相手が竜王であることを知る。
夜【D−4アリアハン北の平原】
竜王についてククールと会話中に再びバーサーカーの襲撃。ベッドが破壊される。
さらにそこへ般若の面を被ったテリーが再来。殺意の塊となって襲い掛かる。
(マリアの放ったバギはまたもはね返されてしまう)
そして、レックスが呪いを解く手段も見つからないまま、再び目覚める。
夜【D−4アリアハン北の平原→アリアハンへ】
レックスが復活。ギガデインでハッサン・テリーを仕留めてしまう。
残されたトロデとマリアは死を覚悟するが、そこへ場違いなほどの大見得と共に
ファルシオンに乗ったアリス・カンダタが参戦。
アリスがロトであるということに狼狽しつつも、彼女の指示を受けて
トロデ・ククールを連れて戦場を離脱する。そこにアリスの連れだったクリフトも同行
夜中【E−4アリアハン城下町宿屋】
宿屋でトロデを介抱する。するとククールがマリアのいかずちの杖をトロデに向ける。
まさか攻撃をするのかと思ったが、祝福の杖という特技だったので驚く。
一方、隠れマーダーであったクリフトがここで正体を現し、死の呪文の詠唱を始める。
しかし、これもククールの特技によって阻止され、クリフトは魔力を完全に奪われる。
そんな場所へまたもマルチェロが接近してくる。一難去ってまた一難…
【マリア@DQ2ムーンブルク王女】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その2)
夜中〜真夜中【E−4アリアハン城下町宿屋】
マルチェロと戦うためにククールが立つ。去り際にレックスの呪いを解く手がかりを
求めて立ち入った図書館で手に入れた呪文書をいくつか渡される。
そしてククールは異母兄マルチェロと交戦。
左目を負傷させ、兄を宿屋から引き離すことに成功するが、ククール自身は死亡する。
深夜〜黎明【E−4アリアハン城下町宿屋】
ククールを待っている間に、アリス・トルネコさらに亡きランドの妹リアと合流する。
そこでもう一人「アレン」と名乗る者がいることを知るが、
彼女の知るローレシア王子・アレンは既に死んでいる。
写真をもとに、その「アレン」が本物のアレンを殺した竜王であることを知り、愕然…
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋周辺】
問題の竜王(アレン)が彼女の元に。しかも竜王はククールの死を告げる。
何故、彼の名を騙っているのかと問い、対して竜王はアレンの遺志を継ぐためと答える。
しかし、その言葉の真意を確かめる前に、再びクリフトが行動を開始する。
リアを人質にして逃走、その追跡をするアリスの後を、竜王と共に追う。
黎明【E−4アリアハン城下町井戸】
クリフトたちを捜索中に、アトラスがアリアハンに襲来してきたのを知る。
未だ警戒の抜けない竜王の提案によって、竜王がアトラスと対峙し
マリアはアリスと共にクリフトの追跡を続けることを決める。
マリアの持っていたインテリ眼鏡の効果と、アリスの土地勘によって、居場所を特定。
リアの奪還を図るが、クリフトの策略によって氷の刃の一撃を受け、気絶する。
(その後、クリフト対アリスの戦いの中で、クリフト・リアが死亡する)
早朝【E−4アリアハン城下町井戸】
意識不明。氷の刃で受けた傷が凍りついて体温が下がり、思いのほか重傷に。
彼女を助けるために、いかずちの杖を使ってアリスが空へ火を放つ。
それに気づいたキーファが降りてくる。依然としてマリアは眠ったままである…
→二回目の放送へ
乙です。
懲りもせずもうちょい挑戦。今回は今後の鍵を握るかもしれない魔王。その一人目
【竜王(アレン)@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送まで
午前【E−3ナジミの塔】
ハーゴンの間にあった邪神の像から、この戦いがシドー復活の生け贄を捧げるための
儀式であることを看破。誇り高き竜の王として、この儀式を破壊することを決める。
そこで、かつて自らを討ったアレフの子孫であるローレシア王子・アレンと出会う。
お互いの立場を話した後、アレンは竜王に協力を求めるが、竜王はそれを拒否。
人間に協力などありえないと語るが、アレンもまたあなたは人間を愛した存在だと言う。
ついに二人は交戦。それは、殺し合いではなく、お互いの意志を試すために。
しかしそこへ不運が襲う。二人の戦いを見て助太刀するつもりで放ったククールの矢が
それに気づき、竜王を庇おうと飛び出したアレンに命中。
既に太刀を止められなかった竜王は、アレンをそのまま切り裂いてしまう。
アレンは最後まで人間への協力を懇願しながら絶命。
不意の横槍に怒った竜王はククールの命を狙ったが、それも果たす気にならず。
死者に対して己が負けたことを悟り、竜王はアレンとして彼の遺志を継ぐ決意をした。
夕方【D−2森林と茂みの境】
バズズがトルネコ・ビアンカ・リア(サマルトリア王女)を襲撃。
あと一歩で全滅と言う場面で到着。アレンを名乗り、リアたちを襲った炎を受け止める。
夕方(放送直前)【D−2森林と茂みの境】
バズズと交戦。魔封じの杖でバズズの呪文を封じるなどして優勢に出るが
バズズの捨て身の攻撃でリアを奪われる。バズズはリアを殺そうとするが、
そこで死んだのは場所変えの杖で身代わりになったビアンカだった。
さらにこの時既にマホトーンの効果が切れていたバズズは、メガンテで道連れを図る。
これはトルネコの持っていた引き寄せの杖と、自らの持つ竜化の力で生き延びたが、
戦いの後、守ると誓った約束をたがえてしまった己を悟り、一人静かに竜は啼いた…
【竜王(アレン)@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送〜二回目放送まで(その1)
夜【D−2森林地帯】
放送を聴き、本物のアレンの名が呼ばれたことに感傷を
配下のドラゴン(ゴン)が呼ばれなかったことに安堵を、そして宿敵アレフの名もまた
呼ばれなかったことには言葉にしつくせない複雑な感情を抱く。
バズズ戦の頃から気を失っていたリアが目覚め、彼女に自分を守ったビアンカ、
そして本物のアレンが死んだことを告げる。愕然とするが気丈さを見せるリアを
アレンの知己であり、そしてあのローラの末裔ならば、と彼女を守る決意を固める。
夜〜夜中【E−3アリアハン内海】
バズズ戦で死亡したバズズとビアンカの首輪を回収。
ハーゴンに盗聴されていることを指摘したトルネコの判断によって筆談を開始する。
手持ちのラーの鏡で首輪にかけられている呪術を具現化。
それがかつてないほどに強力なもので、これを打ち消すには
あらゆる闇を打ち消すほどの強大な光の力が必要だと推測した。
さらなる情報を掴むために、アリアハンへの移動を決意。
キメラの翼でナジミの塔頂上に移動し、そこから風のマントを用いて三人は空を舞う。
なお傷の深い竜王に対して、リアが世界樹の雫で治療を提案したが、この時点では拒否。
真夜中【D−4アリアハン北の平原】
無事アリアハン近辺に降り立つ。そこで馬(ファルシオン)の泣き声を聞きつけ、
向かった先で三人(ハッサン・テリー・レックス)の遺体と瀕死のアリスを発見。
ここでリアが再び世界樹の雫の使用を提案。今度は竜王・トルネコも承諾。
アリスの復活を成功させた(ただし、アリスの左腕の痛みまでは完全に癒えず)
目覚めたアリスに、その戦場で回収した王者のマントを渡し、共にアリアハンへ。
【竜王(アレン)@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送〜二回目放送まで(その2)
深夜【D−4アリアハン北の平原】
リアたちと筆談。この世界がロンダルキアの幻の城に似ていることに気づき、
ここもまたハーゴンによるまやかしのものではないかという予測が生まれる。
それならば、リアに渡した聖なる守りで幻を消せる可能性も、という推測も生まれたが
現時点では不確定要素が多いため、実行には移さず。引き続きアリアハンへ向かう。
この頃、アリスの腕の後遺症が深刻なのに気づく
深夜〜黎明【E−4アリアハン城下町〜宿屋】
アリアハンへ到着。先にここへ来たはずのムーンブルク王女(マリア)たちとの合流を
急ぐアリスたちと一旦別れて一人哨戒に出る。その直前にトルネコと友誼を感じる。
哨戒中、ナジミの塔でアレンとの戦いに横槍を入れたククールの遺体を発見。
当時のことを許したわけではなかったが、既に死亡していた彼を人間流に埋葬する。
その後宿屋へ向かうが、そこには竜王が本物のアレンを殺した張本人であることを
知ったマリアが、憤りを胸に待ち構えていた。
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋周辺】
ククールの死を告げると、「アレン」の事実を知ったマリアから詰問を受ける。
何故、彼の名を騙っているのかと問われ、アレンの遺志を継ぐためと答える。
しかし、その会話が終わる前に、一度マリアたちを襲ったクリフトが行動を再開。
リアを人質にして逃走、その追跡をするアリスの後を、マリアと共に追う。
【竜王(アレン)@DQ1】のこれまでの動向
一回目放送〜二回目放送まで(その3)
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋周辺→北へ】
クリフト・リアの追跡を続ける中、最後のジョーカー・アトラスがアリアハンに到着。
彼の提案で、アリス・マリアはクリフトたちの捜索を続行。
竜王はアトラスと戦うためにその戦場へ赴く
黎明【E−4アリアハン大通り】
アトラスとの戦場で宿敵・アレフと再会。キーファ・トルネコとも合流。
(キーファは、近くに死んだランドの妹・リアがいることを知って、そちらへ移動)
バズズを倒した竜王に怒りをみなぎらせるアトラスに対して、竜化して対抗する。
アレフに竜神王の剣・ロトの盾を含む自らの道具を渡して
くしくもかつてお互いの命を奪おうとした者同士による共闘状態に入る。
ロト本人(アリス)、未来のロトの血族(アレン・マリア・リア)、そしてアレフ
自らとロト一族との間に存在する深い因縁を感じながら…
早朝【E−4アリアハン城下町周辺】
アレフ・トルネコと共闘し、アトラスを追い詰め、倒す。
しかし、最後の執念に燃えるアトラスはまさかの再起。
竜王はアレフを庇い、アトラスの渾身の一撃を受け、気を失ってしまう。
地下道を通ってその場を去るアトラスを、剣と盾を借り受けたアレフが追跡する。
早朝【E−4アリアハン城下町宿屋】
アトラスが去り、アレフがその後を追い、そこにはトルネコと気絶したままの竜王だけが残された。
放送の時は近い。竜王は未だ目を覚まさない。
彼は知らない。自分の配下のドラゴン(ゴン)が、ローラを守るために既に死亡したことを。
そして、自分がかつて守ると誓ったはずのリアが、井戸の底でその命を散らしたことも
彼はまだ、知らない… →二回目の放送へ
【ピサロ@DQ4】のこれまでの動向
一回目放送まで(その1)
オープニング【座標なし・ハーゴンの間】
参加者全員が集められた場所で、殺し合いをしてもらうというハーゴンの発案に激怒
攻撃を仕掛けるが、呪法を無力化する結界・さらには首輪の前になすすべなく。
見せしめとして、恋人であるロザリーが首輪の力によって殺害される。
ロザリーを殺された怒りと、ゲームに勝利すれば死者を蘇らせることもできるという
呼びかけに、彼はどのような判断をするのか…?
朝【E−3ナジミの塔の地下通路(アリアハン城地下へ接近中)】
放り出された地下通路で、ロザリーを殺したハーゴンへの復讐を決意する。
しかし、他にも屈強な者の存在を感じたため、闇雲に動くのは危険と判断。
自らを襲うものがあれば殺すことを決めると同時に、魔力の高い者を利用、
脱出してハーゴンを出し抜く方法はないかと画策を始める。
朝【E−4アリアハン城門】
たどり着いた城で真新しい二つの死体(アルス・バーバラ)を発見。
首輪を回収すると共に、死因(雷)から殺害者が勇者である可能性が高いことを知る。
そして実際に二人を殺したレックスと対峙。戦いを優勢に進めるも仕留めるには至らず
彼が残したアサシンダガーを手に入れて、その場を後にする。
昼〜午後【E−4アリアハン城下町東門付近】
アリアハンのあちこちで勃発する争いを、侮蔑と共に眺める。その中で、
魔力を感じる三人(クリフト・フォズ・マルチェロ)の存在に気づき、
利用できないか観察する。
午後【E−4アリアハン北東】
三人の戦闘が終わった後を訪れる。顔見知りであったクリフトがゲームに乗ったことを
知り、勇者(レックス)同様、結局人間は脆いものかと軽蔑を感じる。
残っていた二人の様子を確認。マルチェロにはさして特殊な力を感じなかったが
フォズに人を変えうる可能性が宿っていることを知り、仮死状態の彼女を保護する。
生き残らせ、利用するため…だけではなかったかもしれない。
【ピサロ@DQ4】のこれまでの動向
一回目放送まで(その2)
午後【D−4森林】
少女を助けた自分の行動にやや困惑を覚えるが、目的のためだと自らに言い聞かせる。
未だ目の覚めないフォズを連れて、魔力の高い者の存在を感じる北へ移動する。
夕方(放送直前)【D−4北側の森】
まだ目を覚まさないフォズを、凍てつく波動と手刀で無理やり起こす。
相手が魔王であることを悟ったフォズに警戒されるが、
そんな彼女を抱き上げて再び移動。その様がフォズに落ち着きを取り戻させる。
一回目の放送〜二回目の放送(その1)
夜【C−5北側の山】
放送で知人の名を聞き、動揺著しいフォズに対し、
特に何の感銘も抱いていないように見えたが、アリーナの名には反応した。
その後、フォズから転職についての説明を受けるが、彼女はなかなか泣きやまない。
そんなフォズに対して、アリアハンの図書館で手に入れた呪文の情報から、
筆談を用いて、首輪解除に関わる推論を展開する。
夜【C−5北側の山】
魔力を感知し、首輪解除のために必要な呪文の使い手を求めて北上。
この間、フォズとの関わりに興味を持ちつつも、参加者のあまりの減りの激しさに
やはり人間と手を組むなど愚かしいことか、という気持ちとの間で揺れ動く。
深夜【B−2レーベ南東の平原】
行く先に火の手が上がっていることを知る。
助けなければという思いにかられたフォズに急ぐよう願われるが、
途中にドランゴの死体があるのに気づいたため、そちらの弔いへ行かされる。
こいつは何がしたいのか、と呆れたが、直後に行くはずだった先で死亡した
ゴン(ドラゴン)のメガンテの腕輪が発動したため結果として九死に一生を得ることに。
そこへ魔法使いサマンサがやってくる。
【ピサロ@DQ4】のこれまでの動向
一回目放送〜二回目の放送(その2)
黎明【B−2レーベ民家】
フォズの願いで、姿を見せていきなり気絶したサマンサを助ける。が、警戒する。
黎明【B−2レーベ民家】
サマンサにアバカム・シャナクの二つの呪文が使えないか問いただす。
さらにサマンサの魂胆を見抜き脅迫を加えるが、これはフォズの目覚めで中途半端に。
メガンテで崩壊したレーベの村で、無線インカム(ベリアルの所持品)を入手。
アリアハンにいたトルネコとの連絡を取ることに成功。
そこでトルネコがアリスの名前を出したことで、サマンサが取り乱す。
サマンサの願いで近道(森の地下道)を通ってアリアハンへ向かうことに。
黎明【C−3森】
移動中。フォズがサマンサに道について説く様子を横目に見る。特に返事はしない。
早朝(放送前)【E−3岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部】
トルネコから聞かされていた巨人(アトラス)がこちらに向かっているのを知り、
迎撃の姿勢を取る。一方、サマンサがフォズを利用して何かを企んでいるのを感じ取り、
睨み付けて牽制するが…
早朝(放送直前)【E−3岬の洞窟・地下回廊・ナジミの塔下部】
アトラスと交戦。戦いの中でアトラスがハーゴンの配下であることを知る。
一方的に仕留めるが、ハーゴンの部下にすら、思いのほか甘くなっている自分に気づく。
フォズとの関わりを通して自らの邪気が薄れてしまっていることを感じ、懸念を覚える。
そして、アトラスはまだ死んではいなかった。やってきたアレフの声に反応して再起。
アトラスの奇襲とサマンサの狙いにはまって、死の危機に瀕したフォズを、
身を挺して庇ってしまう。フォズの死は免れたが、代償として自身が重傷を負う。
フォズによって繰り返された回復呪文によって、ピサロは息を吹き返すが、
自らをはめたサマンサを鎖鎌で殺害。情けをかけたがために傷ついた自分を見て、
ピサロは己のこれまでの間違いを悟り、豹変する…→二回目の放送へ
810 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/30(土) 17:22:09 ID:LThZDGOoO
今全部読みますた
リュカ&アトラスカワイソス
あとはM字、ナメック星人、ラッキーマンか
今更とはいえしたらばの情報確認スレにまとめて欲しかったかも
まあ保守だけよりはずっといい大歓迎なんだが、てっきり超大作でも来たのかと思ったw
ここまでやったんだ。全キャラコンプしようぜ!
814 :
まとめ人:2006/12/31(日) 15:48:13 ID:oVcCdhvH0
>>814 お疲れ様です。いつもお世話になってます。
>>812 元々保守代わりのつもりで、アレフだけのはずだったので、こっちに書いちゃいました。
今にして思えば、そっちの方がよかったかもしれませんね。
でも、ここまで来たので最後までこっちでやってしまおうかと。
とりあえずしつこく続き。トルネコ・トロデの二人を。
【トルネコ@DQ4】のこれまでの動向
一回目の放送まで
午前〜昼【D−3森】
家族のことを考えながら、不安いっぱい。彼の腹をゼシカの胸と間違えて
飛びついてきたトロデに思い切りビビり、お互い別々の方向に逃げだす。
この時ザックを落とし、持ち物が手榴弾・薬草・火炎草だけになってしまう。
さらに運の悪いことに、疲れて休憩していたところを、ゲマに見つかる。
昼【D−3森】
ネネの幻に起こされて目を覚ますと、ゲマに拘束されている自分に気づく。
縛られた先に手榴弾があり、これで自分を殺そうとしていることがわかったが
手榴弾がピンが外れてから爆発するまでに間があること、ゲマが油断していること
などを利用して、逆にゲマを仕留める。必ず家族のところに戻ることを決意。
午後【D−3森】
湖でアリスを追跡中にアクシデントで気絶したバズズを発見。
見慣れぬ兜に興味を持ち調べると、それは無線インカムであり、
図らずもアトラス・ベリアルと会話。参加者の殺害を狙っていることを聞かされ驚く。
その後目覚めたバズズが自滅している間に逃走。危機を伝えるためアリアハンを目指す。
午後【D−3森】
トルネコをバズズと勘違いしているアトラスと再び無線インカムで会話。
ベリアルと連絡がつかなくなったことから、ベリアルが倒されたのではと予測。
それは事実だったが、これがきっかけでアトラスを逆上させてしまう。
夕方【D−2森林と茂みの境】
森の中を彷徨っていたところで再びバズズに見つかってしまう。
大人しく自分の無線インカムを渡せば命は助けると脅されるが「だが断る」
商人のプライドにかけて逃走。そこでビアンカ・リアと遭遇。
迫るバズズから守ろうとしたがあえなく気絶。あわや全滅というところへ竜王が現れた。
夕方(放送直前)【D−2森林と茂みの境】
気絶から覚め、ビアンカを助けようとするが果たせず。バズズが放ったメガンテから
竜王・リアを救うためにビアンカの所持品だった複数の杖を使って機転を利かせる。
【トルネコ@DQ4】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その1)
夜【D−2森林地帯】
放送を聴き、死者となったロザリー・ルーシア・アリーナのことを思い浮かべる。
さらに、アリーナの死でどうにかなりかねないクリフトのことを心配する。
リア・竜王と互いに自己紹介。竜王が本物のアレンではなく、
今は亡きローレシア王子アレンに代わってその名を名乗っていることを知る。
夜〜夜中【E−3アリアハン内海】
竜王がバズズ戦で死亡したバズズとビアンカの首輪を回収してくる。
ハーゴンに盗聴されていることを指摘したトルネコの判断によって筆談を開始。
竜王が持っていたラーの鏡で首輪にかけられている呪術を具現化。
それがかつてないほどに強力なもので、これを打ち消すには
あらゆる闇を打ち消すほどの強大な光の力が必要らしいことを知る。
…実は手元に魔法の鏡という手がかりになりうるアイテムを持っていたが、気づかず。
さらなる情報を掴むために、アリアハンへの移動を決意。
キメラの翼でナジミの塔頂上に移動し、そこから風のマントを用いて空を舞う。
真夜中【D−4アリアハン北の平原】
無事アリアハン近辺に降り立つ。そこで馬(ファルシオン)の泣き声を聞きつけ、
向かった先で三人(ハッサン・テリー・レックス)の遺体と瀕死のアリスを発見。
ここでリアが世界樹の雫の使用を提案。アリスが復活し、共にアリアハンへ。
(ただし、アリスの左腕の痛みまでは完全に癒えず)
深夜【D−4アリアハン北の平原】
リアたちと筆談。この世界がロンダルキアの幻の城に似ていることに気づき、
ここもまたハーゴンによるまやかしのものではないかという予測が生まれる。
それならば、リアの持つ聖なる守りで幻を消せる可能性も、という推測も生まれたが
現時点では不確定要素が多いため、実行には移さず。引き続きアリアハンへ向かう。
【トルネコ@DQ4】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その2)
深夜〜黎明【E−4アリアハン城下町〜宿屋】
アリアハンに到着。竜王は哨戒のため一時離脱。別れ際にあなたも仲間だと告げる。
ムーンブルク王女(マリア)たちと合流する。トロデも居たがお互い覚えておらず。
マリアから旧知の仲だったクリフトが彼女たちを襲ったことを聞かされ、
アリーナを失ったがための豹変と思い、説得を試みる。
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋】
説得は、もはやクリフトの心を響かせなかった。再びクリフトは行動を開始。
寝室にいたリアを人質にして逃走。彼を追おうとするが、非情になりきれぬだろうから
やめておけ、と戻ってきた竜王に言われる。さらにアリアハンにアトラスが到着。
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋】
レーベにてベリアルの無線インカムを入手したピサロと連絡がつながる。
巨人(アトラス)がアリアハンに来たことを告げ、助力を要請。
さらにアリスの名を出したことから、ピサロの傍に居たサマンサが動揺。
ピサロ一行がアリアハン方面へ赴くきっかけとなる。
黎明【E−4アリアハン大通り】
アリーナの仇らしきアトラスと、自分も戦うことを決意。
アリアハンへやってきたアレフ・竜王と共闘の態勢をとる。アレフと共にやってきた
キーファにリア・トロデたちのことを告げ、そちらの方への助太刀を頼む。
早朝【E−4アリアハン城下町宿屋周辺】
アトラスと交戦。アレフ・竜王の息の合ったコンビネーションで一度は敵を倒す。
しかし、最後の執念を全身にみなぎらせ、再起したアトラスはアレフを攻撃。
かばった竜王は重傷を負い気絶。地下道を通り去っていくアトラスをアレフが追跡する。
早朝【E−4アリアハン城下町宿屋】
アレフに竜王のことを託されたトルネコは彼を連れ、宿屋へ戻る。
そこには誰も居なかった。まさか、と思い哨戒に出たが、遺体も含めて誰も見つからず。
色々なことに思いを馳せ、未だ終わらぬ災難の連続に一人頭を抱える…→二回目の放送へ
【トロデ@DQ8】のこれまでの動向
一回目の放送まで
午前〜昼【D−3森】
トルネコの腹をゼシカの胸と間違えて飛びつき、トルネコを思い切り驚かせる。
よりにもよって腹を胸と間違える辺り、突然の状況変化に相当混乱していたと思われる。
その後、トルネコとトロデはそれぞれ別の方向に逃げ出す。
昼【D−3森】
ようやく混乱が収まったころ、杖を胸に座り込むムーンブルク王女(マリア)を発見。
最初は攻撃を仕掛けられ死を覚悟するが、話をしていく中で次第に打ち解ける。
マリアの健気な姿に娘ミーティアを重ねあわせ、感銘。共に行くことを決意。
昼【D−3橋の東側】
バーサーカーに遭遇するが、とっさの機転などもあって敵は川に落下。事なきを得る。
午後【E−4アリアハン城内裏口】
マーダー・レックスの存在に気づき、避難したところ、ハッサン・テリーと出会う。
集団で離脱を試みるが、テリーがトロデのさざなみの剣を持って攻勢に出たため
彼を待つことに。一方テリーはレックスによってミレーユが殺されたことを知る。
夕方【E−4アリアハン城内】
テリーがレックスと交戦。彼の持つ皆殺しの剣を折ったが、止めはハッサンに阻まれる。
その間にマリアはレックスにラリホーをかけて眠らせ、
彼の呪いを解く方法を探すことを決める。その姿を見てトロデは再び感銘を受ける。
夕方(放送直前)【E−4アリアハン城内】
目覚めたレックスを見失う
(この間に姉を殺したレックスの傍にいることを拒否したテリーが立ち去る)
逃走したレックスはククールと遭遇、彼もまた殺そうとするが
ククールのディバインスペルで抵抗力の弱まったところを、マリアが再び眠らせる。
久方ぶりの再会だったが、ククールの相変わらずの女好きぶりに呆れる。
夕方(放送直前)【E−4アリアハン城北の平原】
レックスの所持品から出てきた錬金釜についての、マリアに説明する。
その後マルチェロの存在にマリアが気づき、これも所持品の中にあった空飛ぶベッドに
乗ってトロデ、ハッサン、ククール、レックス(睡眠中)と共に離脱する。
【トロデ@DQ8】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その1)
夜【E−4アリアハン城北の平原】
ゼシカの死を知る。傍らのマリアが旧友二人(アレン・ランド)の死に激しく動揺。
さらにククールからアレンが死ぬ前に戦っていた相手が竜王であることを聞かされ、
ハーゴン、そして竜王に対する憎しみを深める。その姿にトロデは心配する。
夜【D−4アリアハン北の平原】
再びバーサーカーの襲撃。ベッドが破壊され、その衝撃で一時気絶する。
さらにそこへ般若の面を被ったテリーが再来。殺意の塊となって襲い掛かる。
そして、レックスが呪いを解く手段も見つからないまま、再び目覚める。
夜【D−4アリアハン北の平原→アリアハンへ】
レックスが復活。トロデを刺し、ギガデインでハッサン・テリーを仕留めてしまう。
残されたトロデとマリアは死を覚悟するが、そこへ場違いなほどの大見得と共に
ファルシオンに乗ったアリス・カンダタが参戦。彼女の指示を受けて
トロデ・マリア・ククールは戦場を離脱。そこにアリスの連れだったクリフトも同行
夜中【E−4アリアハン城下町宿屋】
宿屋で介抱を受ける。するとククールがマリアのいかずちの杖をトロデに向ける。
マリアはまさか攻撃をするのかと思ったが、それは祝福の杖という回復特技だった。
意識を取り戻したトロデは、ククールをしばしの談笑を交わす。
一方、隠れマーダーであったクリフトがここで正体を現し、死の呪文の詠唱。
しかし、これもククールの特技によって阻止され、クリフトは魔力を完全に奪われる。
そんな場所へ、今度はククールの異母兄マルチェロが接近してくる。
夜中〜真夜中【E−4アリアハン城下町宿屋】
「客」の到来を感じ取ったククールが立つ。いつもの軽口のままトロデはククールと別れる。
彼の帰りを待つ傍ら、自分たちを襲ったクリフトの拘束をマリアと共に試みる。
一方、ククールは異母兄マルチェロと交戦。
左目を負傷させ、兄を宿屋から引き離すことに成功するが、ククール自身は死亡する。
一回目の放送〜二回目の放送(その2)
深夜〜黎明【E−4アリアハン城下町宿屋】
ククールを待っている間に、アリスやサマルトリア王女(リア)たちが来る。
そこにはかつて出会ったトルネコもいたが、お互い覚えておらず。
さらに、もう一人「アレン」と名乗る者がいることを知るが、それはマリアの知る
ローレシア王子ではなく、彼を殺した竜王当人であることを知り、マリアは愕然とする。
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋周辺】
ククールから聞いていたアレン対竜王の顛末を説明。アリスからもアレンについて聞く
そこへ問題の竜王が部屋へ。しかも竜王はククールの死を告げ、トロデは動揺する。
事情を聞こうとするマリアと竜王との会話が続く中、クリフトが行動を再開。
トルネコを騙し、リアを人質に逃走してしまう。アリスたちがその後を追跡
黎明【E−4アリアハン城下町宿屋】
最後のジョーカー・アトラスがアリアハンに襲来。宿にトロデと共に残されていた
トルネコの無線インカムがレーベでベリアルのものを入手したピサロとつながる。
黎明【E−4アリアハン城下町教会前】
トルネコもアトラスと戦うために外へ。馬(ファルシオン)以外、一人になったそこへ
マルチェロが来る。そして、ククールを殺したのが兄である彼だったことを知る。
マルチェロはトロデも始末しようと襲い掛かる。錬金釜を盾代わりにして防戦するが
力及ばず追い詰められたそこへ、ファルシオンに連れてこられたキーファが到着。
兄が弟を殺したことに怒りを覚えたキーファは、マルチェロに戦いを挑む。
早朝【E−4アリアハン城下町教会前】
キーファがマルチェロと交戦。善戦するも及ばず。
その戦いの中でマルチェロが放ったメラゾーマがトロデの避難していた教会に着弾。
この攻撃を最後にマルチェロは撤収。トロデは直撃は免れたが深刻なダメージを負う。
トロデを治療する手段を求めて、キーファは突然炎の上がった井戸の方角へ。
早朝【E−4アリアハン城下町井戸】
探索のため井戸の傍で降ろされる。中にはアリスとマリアがいるが彼女たちの傷も深刻。
果たして再起は可能か、わからないまま二回目の鐘はなる…→二回目の放送へ
乙!!
わかり易くてイイ。
>>773 >>790 1回目の放送はキャラが全部放送前にいけそうに無かったので、期間制限をしたんじゃないだろうか?
2回目の放送前の新作は来ないと思われるので、投下したいときに投下で良いのでは?
期間をあける利点は、時間に余裕ができるので、続きを書き手さんがゆっくり構想できる。
あとは、スレが止まるのと、放送後にラッシュ&予約のキャラ被りが出てくるぐらいかな
とりあえず、ここまで。トロデが予想以上に多いのに驚き。
ほとんどマリアと行動を共にしているので、重複している部分も多いけど。
そういえばいつだかやった出番ランキングで2回ともトップだったな。トロちゃん。
ちなみに二回とも最下位はローラだっけ?
ん、泣くんじゃないさね
つ【紅茶】
ごめん、誤爆した。トルネコに口に手榴弾詰め込まれて逝って来る。
【マルチェロ@DQ8】のこれまでの動向
一回目の放送まで
朝【E−4アリアハン城下町】
対峙していたハッサン・テリーを共に始末しようと支給されたカール・グスタフを発射。
外してしまい、第二撃を狙うが、カール・グスタフは単発式なのでそれはできず。
逆襲を受け、ハッサンの聖なるナイフ・テリーのボウガンを両腕に喰らう。
朝【E−4アリアハン城下町】
しくじったことに憤りを感じるが、それがかえって落ち着きを取り戻す。
ゲームには乗るが積極的にはいかず、確実に命を奪う機会を狙うことを決める。
昼【E−4アリアハン城下町東門付近】
クリフトがフォズに即死呪文をかけようとしているところを、再び砲撃。
またも失敗。結果としてクリフトがフォズを殺す邪魔をしてしまう。
度重なる自らの失敗に憤慨。直接手を下すことを決め、接近。
真昼【E−4アリアハン城下町】
クリフトと交戦。メラゾーマで彼に重度の火傷を負わせるが、
反撃でサギの杖(ザキではなくて、HPを半減させる力が込められた杖)を受ける。
その後、クリフトはフォズにザキの杖を投げつけて逃走。フォズは仮死状態に。
生死を確かめておきたかったがサギの杖の影響で全身が疲労。眠ってしまう。
午後【E−4アリアハン城下町東門付近】
気を失ったマルチェロ、仮死状態のフォズの所へ、魔力の持ち主を求めてピサロが来る。
マルチェロに特殊な力を感じなかったが、始末もせず。フォズだけを連れて彼は去る。
夕方(放送直前)【E−4アリアハン城内】
目が覚めた後、城の中へ。それは弟ククールたちがそこを離れた直後のことだった。
床に落ちていた、かつてレックスとの交戦中にテリーが叩き折った
皆殺しの剣の刃を拾ってしまい、その呪いが彼を襲う。
しかし、マルチェロは呪いを克服。「命令されるのは嫌いだ」と一人呟いた。
【マルチェロ@DQ8】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その1)
夜中【E−4アリアハン城下町宿屋前】
放送には特に感慨を抱かず。必要な情報だけを確認。
宿屋に誰か来たのに気づき様子を見るが、そんな彼に馬(ファルシオン)が反応する。
夜中〜真夜中【E−4アリアハン王城前】
侵入者の接近に気づいたククールが外へ。出てきたのが弟だと知り、因縁を感じる。
そして兄弟は交戦。ククールが隠し持っていたガラスの破片で左目を負傷。
しかしククールも深手を負い、共にグランドクロスを放った後、弟はついに力尽きる。
深夜〜黎明【E−4アリアハン王城内】
左目が完全に失明していることを悟る。休息しつつ、
宿屋にいる者(アリス・マリア・リア・クリフト・トルネコ・トロデ・竜王)を警戒
黎明【E−4アリアハン王城内】
宿屋の様子に変化があったことを知る(クリフトがリアを人質にして逃走する)
一人一人分断させて始末する手段を画策している時、巨大な影の接近に気づく。
黎明【E−4アリアハン王城内】
魔物(アトラス)接近の混乱に乗じて、宿屋を襲撃することを決断。
黎明【E−4アリアハン城下町教会前】
マルチェロの目論見どおり、戦力が分断され、一人(+馬)になっていたトロデを襲撃。
弟を殺したのが自分であることを告げ、トロデもあと一歩と言うところまで追い詰める。
そこへファルシオンに連れられてやってきたキーファが到着。マルチェロに戦いを挑む。
【マルチェロ@DQ8】のこれまでの動向
一回目の放送〜二回目の放送(その2)
早朝【E−4アリアハン城下町教会前〜宿屋周辺】
キーファと交戦する一方、アトラスが来た方角の騒音がやんでいることに気づき、
戦闘の終了→こちらへの増援を危惧。あるいは向こうの連中を叩く好機かとも考える。
どちらにせよ、ここで戦闘にかまけている場合ではないと判断。
置き土産にメラゾーマを打ち込み(これがもとでトロデが重傷を負う)、一礼して撤収
早朝(放送直前)【E−4アリアハン城下町大通り付近】
アトラス戦現場に赴くが誰もおらず。こんなことなら二人を始末しておけばと後悔。
情報を整理しながら、何故殺し合いの場で真に協力し合う輩がいるのか疑問に思う。
力が欲しいかと呪いが再び悪魔のように囁きかけるが、協力するのは力がない証拠と
またも拒否。孤高の男はこれから一人どこへ行こうというのか…→二回目の放送へ
これで終わった…11人やったよ。年末のこの時期に何やってんのよ俺
多分間違いがあるだろうけど、何かの参考になるならしてね。
少なくともアリスの項で3つ間違いorz
死にさら→死にざま
握力が200キロ以上だと判明するのは最初の話
マリアたちの前に姿を見せたとき、クリフトに一緒に行くようには言っていない
(彼が独断でついていっただけ)
どーでもいいことを、一言・・・
お前ずーっとアリアハンにいるのかよ!>マルチェロ
あえてトリ付きで書き込み。
新年明けましておめでとう御座います。
今年もDQBRを宜しくお引き立てのほどお願いいたします。
833 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/01(月) 00:14:28 ID:+QQJtvFw0
さすがに除夜の鐘便乗とはならなかったか・・・
あけおめです。
ここの抱負は目指せ年内完結かな。後365日もあるけどなw
>>822 さすがに放送を好きに投下していいってのは適当すぎ。前より後の予約のことを考えようぜ。
いくらゆっくり構想できたとしても、気まぐれな放送投下に振り回されて
気づいた時には予約が被ってて没行きでした…とかじゃその人がかわいそすぎる。
まあ、ここの書き手の数的にそんな熾烈な予約争いが行われてるとは思ってないけどw
やっぱり、放送書き手さんに手間かける事になるものの
投下1日前くらいに放送投下(予約の開始日時)の告知をお願いするのが平等で無難かと。
出来れば見てる人が多そうな時間帯がいいけど、まあ放送氏の都合のいい時間で。
一日前はきついかも
年始ってことも考えて二日三日は欲しい
最低でも、が抜けてたね。
伸びる分には一向に問題無し、さすがに来月でとかはならないだろうしw
あれ?結局元旦放送はしないのかな
>>750あたりで話が出て、その後すぐに反対も出なかったから(賛成したのも一人だけどね)
暗黙の了解かと思ってたんだけどな。したらば見てたら放送案も出てたっぽいし
ま、別に元旦放送にこだわることもないからいいけど、それならそれで
いつ放送するか、はっきり決めてしまわないか?
既に新作が出る状況じゃないから、放送が始まらないことには予約も出来ないわけで
構想練るも何も、あんまり身動きが取れないでしょ。
個人的には4日にはもう仕事初めの人もいるだろうし、3日までには放送にこぎつけた方が
すぐに見られる人も多いと思うんだけど、どうだろうか。
放送の話になっているのでトリ付きで失礼します。放送書きです。
放送案自体はしたらばに投下されているように仕上がっているのですが、
禁止エリアについての話し合いが進んでいないので、投下出来ない状況にあります。
「揉めるくらいならそのままでいいよ」「いっそ全部禁止で」とかでもいいので、
皆様、禁止エリアについての意見をお願いします。
↑の通りなのでまだ日付についてはなんとも言えませんが、
時間はそこそこ人がいそうな時間、ということで夜の10〜11時辺りを予定しているのですが、どうでしょうか?
>>838 乙です。時間帯はそのあたりでいいかも。
禁止エリアは今のところ、ほとんどのキャラがアリアハンに集中しているので
そこから逃げられない(あるいは逃げにくい)形でじわじわと封鎖してみては?
あんまり放送までに間を置きすぎるとそれはそれで、せっかく構想練ったけど
いざ予約しようと思ったらキャラが被ってたーってことになりかねないから
杞憂かもしれないけど、早いほうがいいかも。以上個人的な意見でした。
>>839の意見に賛成。
村が無くなったからにはアリアハンでキメるのが一番まとまりがでてくるし、だったらそっとアリアハンを囲んでいくようにすればいいと思うのです。
D4あたりに危険球エリアを突っ込んでみてもいいかも知れない。
新年明けましておめでとうございます。
今年も生者には精霊ルビスの、死者には破壊神シドーの大いなる加護あらんことを。
どっちかというと会議室向けの話だけど、まあ保守する意味も兼ねて
仮にC−2、C−3を封鎖するとレーベ方面には完全に行けなくなるね。
森の地下道を通ってもダメ(出口が禁止エリアにかかっているため)
何か回収しておくべき重要アイテムがもうレーベ方面にないのなら
思い切ってその2カ所を封鎖してしまってもいいかも。
あと
>>841が言っているアリアハン真北のD−4も面白いかもしれない。
死者が続出したところだから、ここも未回収のアイテムが残ってるかも知れないけど
祝福の杖といい、やまびこの帽子といい
メガンテで吹っ飛んだ貴重品多し!
逆に考えるんだ!!
メガンテで吹っ飛んだ貴重品が多いのではなく
貴重品が凶悪だからメガンテで吹っ飛ばしたんだ。
今、放置されてるアイテムってどこに何があったっけ
847 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/03(水) 18:15:00 ID:Gr4ohUPhO
シャナク使いが死んでしまって、もはや希望は絶ち消えたのかのう…
天馬の手綱さえあればおk
>>848 会議室をみなければ、分かりずらいフラグを書くな、ちゅーうにw
>>850 会議室を見ないと分かりにくいフラグを書くなというのに
という意味だよな?
yes
で、放送は一体いつごろなんだろう
エリア指定が難航してるのかな。
放送書きです。
したらばの没スレの方に放送についての見解を投下しておきましたので、
皆様確認・意見等、よろしくお願い致します。
>>850 会議室なんか見なくても本編よんでれば理解可能だぞ。
理解できないならそれは本編をよんでいないということだ。
竜王フラグ
>>817 より引用
>あらゆる闇を打ち消すほどの強大な光の力が必要らしいことを知る(魔法の鏡?)
>リアの持つ聖なる守りで幻を消せる可能性
どこに、シャナクの代わりが?
今気付いた。
2でまやかしを解いたのは聖なる守り(ロトのしるし)じゃなくて、ルビスの守りだね。
ちゃんとルビスのほうもゴンの支給品で支給されてるから、混同しちゃマズイ。
ってああ、リアは実物知らないからアリスの説明のせいで混同してたって展開でしたね。
キャラ視点で語ってるのを神視点でツッコんでどーすんだ…
>>817すまん
図書館からくすめてきた書物フラグがあるじゃん>シャナク
今んとこ書物を読んだのはマリアだけだな
シャナクは不要
凍てつく波動がマーダー化した今、シャナクは何の意味もなさない
本編読み直せ
凍てつく波動って明言されてたっけ?
良くわかって無い力ならそれこそ太陽のカガミで代用できそうなもんだけど
首輪も気になるけど、OPの特技&呪文を無効化する結界も気になる…。
え?「たたかう」のみで倒すだって!?
おk!元祖アレン把握した!
そういや、ピサロは「シャナクとアバカム、そして私のちから」とか書いていたな。
もっかいフラグ話もとい『魔王と幼女、夜の散歩道』読んでみるわ。
ピサロは再び改心する。はず。
放送書きです。特に問題はないようでしたので、
昨日の告知の通り、放送は明日の1月6日土曜、22〜23時頃とさせていただきます。
22時になりましたので、第二回放送投下します
長い長い夜がようやく終わり、偽りの大地に偽りの太陽が昇る。
だが夜明けの光がもたらすのは希望などではなく、
照らし出されるのは闇に喰われた幾多の魂の抜け殻だけ。
「――これより、第二回の放送を行います」
重苦しい鐘の音の後、響いたのは昨夜のものとは明らかに異なる艶やかな女の声。
どこか音楽的とさえ言える響きの良い声だったが、
硝子で出来た刃のようなおよそ温かみのない冷酷さを孕んでいた。
「まずはこの一日を生き延びたこと、お祝いを申し上げましょう。
中には運良く生き延びただけの者もいるようですが、貴方がたの多くがその実力と才覚で戦い抜いたこと、疑いないでしょう。
ハーゴン様のご期待に沿えるよう、より一層の奮闘を望みます。
次に、この半日で閉鎖されるエリアの発表を。心して聞きなさい」
「これより3時間後、朝9時から【B-02】、正午から【C-02】、3時から【C-03】、
そして夕刻6時から【D-05】が禁止エリアとなります。
聞き逃した方は――己の不運を恨みなさい」
くすくすと、嘲り混じりの笑い声が零れる。
大陸中に散らばる参加者たちが怯えと不安を押し殺して、ただ静かに次の言葉を待つのを、
焦らすように、愉しむように、たっぷりと間を置いて再度声が響く。
「最後に、日没の放送から夜明けまでの死者の名を読み上げます。
「バーサーカー」
「ハッサン」
「テリー」
「レックス」
「カンダタ」
「ヒミコ」
「ククール」
「ドラゴン」
「フローラ」
「クリフト」
「リア」
「アトラス」
「サマンサ」
――以上、死者13名、残り12名」
歌うように、一つ名前が読み上げられるたび、悲嘆と慟哭とが沸き起こり、
女はきゅうと唇の端を吊り上げた。
――だが、足りない。
もっと悲痛で苛烈で残酷で甘美な、狂おしいほどの絶望を。
それでこそ、彼女らの崇める神は強大な力を持って復活することが出来るのだから。
(ハーゴン様のため、シドー様のため、彼と私の未来のため。せいぜい踊り続けなさい)
「次回の放送は昨日と同じ、今から12時間後の日没に行います。
では、皆様ご機嫌よう。――我が神の加護があらんことを」
破壊と、死と、裏切りの加護を。
呪詛めいた祈りを最後に女の声はぷつりと途切れ、
あとには陰鬱さをいや増した鐘の音だけが取り残された。
支援
声を伝えるための集中を解いて、女は――悪魔神官ネメシスはゆるゆると顔を上げた。
首を振るとその動きに合わせて眩いばかりのプラチナブロンドがさらりと揺れ、
そのしなやかな指が仮面に伸びて、次の瞬間、声から連想される通りの怜悧な美貌が現れる。
「上手く、いったようですね」
元々ネメシスの魔力はその序列のほどには高くない。
その上、直前になって任された慣れぬ任務、満足に準備をすることも出来ず不安もあったが、
滞りなく勤めを終えることができ、知らず安堵の息が零れた。
そして、儀式それ自体も何の滞りもなく順調に進んでいる。
机の上に映し出された大陸図に目を落とす。
徐々に中央へと集まりつつある星は、今や開始時の三分の一以下までに数を減じていた。
その一つ一つを満足げに指でなぞり、不意に一つの星の上でぴたりと止まる。
それが持つ名を捉えて、ネメシスの形の良い眉が僅かに歪んだ。
マリア。彼女の想い人を放逐した月の王家の最後の一人にして、神殺しを為したロトの末裔。
(まだ生き残っていたのですか……忌々しい小娘だこと)
ぎりと唇を噛み締めようとして、だがと思い直す。
いずれ待つのは死なのだ。早々に退場するより、友も仲間も何もかもをも失って、絶望のうちに死んでいくことこそ、
神殺しの大罪人には相応しい末路であり、破壊神の御心にも適うというものだろう。
もっとも、この娘の父である愚王が彼を放逐しなければ、彼と自分が出会うことはなかっただろうし、
神殺しが為されなければ、十二使徒ただ二人の生き残りとして、
これほどまでに彼と近しく付き合うこともなかったのかもしれないのだから、
その点についてはこの娘にも感謝しなくてはならない。
(……ネクロスの任務は、まだ終わらないのでしょうか)
そういえば、盗聴の任に就いていた彼の部下たちの姿も見当たらない。
おそらくネクロスと共にハーゴンから下された任務に当たっているのだろう。
通常の任務を全て放棄してでも果たさねばならぬという大役に、彼が張り切る気持ちも分かるが、
交代で休憩を取っている部下たちはともかく、ほぼ丸一日働き詰めのネクロスは相当疲労が溜まっているはずだ。
会話の不穏さのせいもあったのかもしれないが、
最後に見た彼の顔色はあまり良くなかったし、あれからさらに数時間が経っている。
(ハーゴン様にお伺いをたててみましょうか)
ネクロスの方から声が掛かるまではと思ったが、
そうして要らぬ意地を張って彼に無理を重ねさせるのは本意ではない。
ハーゴンはまだ“扉”を開く儀式の最中だろうか。
儀式が一段落し、目通りが叶うまでにはまだ時間がかかるだろうから、
今のうちに腹を空かせているだろうネクロスの為に、何か温かいものでも作っておいた方がいいかもしれない。
どのみち聖杯の準備も放送も終わらせてしまえば、ネメシスのやるべきことはほとんど残されていないのだし、それに――
(私たちを拒んだ世界が滅び、誕生する新たな世界のはじまりの時を、
愛する人の隣で迎えたい、なんて)
ハーゴンが奇跡の帰還を果たすまで、残った信者をまとめ上げ、闇の祭器を守ってきたのだ。
これくらいのささやかな我が儘は叶えられてしかるべきだろう。
もうすぐ傍まで近付いて来た約束された幸福に酔う顔を、再び仮面で覆い隠し、
ネメシスは儀式の間へと続く長い長い回廊を、軽やかな足取りで歩いていった。
彼女の神がもたらす闇が、哀れな生贄たちの上のみならず、
彼女自身の未来にも影を射しかけていることに、気付くことなく。
【残り12名】
以上、第二回放送投下完了致しました
何か不備等ございましたら、指摘お願いします
投下乙。
ネメシスさん発狂しそうでコワス
>>868-874 乙です。ついに二回目の放送が。
主催者側の状況も変わってきているし、向こうは向こうでどうなることやら。
では、改めて予約を入れます。
アレフ、ピサロ、フォズの3人です。さて、ちゃんと投下できるかな。
放送ついにキタコレ!!激しくネメシスVSマリアの女の戦い(片方一方的な思い込み)が見たくなってきた!
乙です
さて、放送を聞いた各人の反応やいかに。気絶してる人も多いが
すみません。では、さっそくですが投下を始めていきます。
途中で規制くらわなければいいけど
「デス…ピサロ…だと?」
アレフの中を雷鳴が轟く。その名はピサロと同じ時代、同じ世界を生きた者が聞けば
畏怖すべき魔王の名前であることがすぐにわかるが、そこまでアレフには知る由も無い。
しかし勇者の血筋がそうさせるのか、その名前から強烈な禍々しさを、彼は感じ取った。
『言霊』とでもいうのだろうか?
何か、敵も、味方も全てを巻き込んで根絶やしにしてしまうかのような、
…その名を名乗った本人も含めてどす黒い絶望の渦へ叩き込んでしまうかのような…
そんな不吉きわまる予感が、彼の頭をかけめぐった。
戦士としての経験が彼に告げた…こういう予感は、大抵当たってしまうものなのだと。
(駄目だ…それは、絶対に許されないことだ!)
やめろ!アレフは叫ぼうとした。
しかし、それはすんでのところで生じた、けたたましい死神の福音によって妨げられる。
鐘の音?…主催者の放送か!もうそんな時間なのか?アレフははっとなった。
そうだ、この主催者の放送で、絶対に聞き落としてはならないことがある。
「追加される禁止エリアの場所」そして「死者のリスト」だ。
この12時間のうちに命を落とした者の名前が呼ばれるのだ。
(死者の…リスト…)
自然、アレフは今自分の近くにある二つの遺体に目がいく。
聴く方がおろそかになるわけにもいかなかったから、注視することもなかったが、
アレフの視界にぼんやりと映る、アトラスとサマンサ。
手強い敵だった。あるいは憎むべき仇だった。
しかし今はもはや冷たい躯と化し、おそらくはこれからの放送で両者の名も呼ばれるだろう。
…もう、死者の頭数でしかないのだ。この二人も…この二人ですらも…
支援を
そんな短いが、深刻な思いが胸中をよぎるうちに、鐘は鳴り止み、放送が始まる。
アレフは息を呑んで耳を傾ける。彼は願った。彼の愛する人の名が決して呼ばれないことを。
そして彼はまた願った。それがおそらくはありえないとわかっていながらも、
この下劣なゲームの犠牲者が、自分が知っている以上にはいないことを。
…放送は、終わった。時間にすればあっという間の、ごくわずかなものにすぎなかった。
しかし、アレフにはそれが永い時のように、終わりなき悪夢のように感じられた。
ローラの名前は、無かった。アリアハンで共に戦った「あの」竜王も、呼ばれることはなかった。
しかしそれ以外は、彼の希望をことごとく打ち砕くものに等しかった。
「死者のリスト」…その中に「ドラゴン」が挙がっていた。ゴンという名を、アレフは知らない。
だがドラゴンと聞いて彼が連想しうるとすれば、それは竜王の配下であり、
かつて攫われたローラを救うために倒した、竜の番人のことである。
ローラはかつて言っていた。『とても、お世話になったんです』と。
助け出された直後の、本来ならば喜びがこみ上げてくるはずのその瞬間にである。
だから、悪いことをしてしまったのか。姫を救い出した英雄は複雑な思いにかられた覚えがある。
もちろんローラがすぐにフォローを入れてくれたし、自分の行為が間違っていたとは思わない。
ただ、刃を交え生死を分けたとはいえ、元々は共に使命と誇りを胸に命をかけた戦士である。
その使命の方向が違っていただけで、私怨は何もなかったのだ。
私怨
やがて、自らが命を奪った名も知らぬドラゴンに、アレフもまた敬意を覚えるようになる。
そうさせたのは、ローラの人となりであった。長き幽閉生活をくぐりぬけたにもかかわらず、
暗い洞窟の奥底にただ一人、孤独と恐怖のあまり壊れてしまっていたとしてもおかしくはないのに、
彼女の心には一点の曇りもなかったのだ。
いつしか、彼は気づいた。それはひとえに、彼女の傍にいた存在の功績に他ならない、と。
自身が望んでいたかどうかはともかくとして、その者がいたからこそ、
ローラは、後にアレフが愛するようになるローラのままでありつづけることができたのだと。
そのドラゴンが、再び死んだのかもしれない。主と違って、アレフと相対することもなく。
当人だと確認するすべはなかったが、もし事実ならば惜しい奴を失くした。
できることならば、今度は剣ではなく言葉を交わしたかった…ローラと共に。
そんな感傷も、彼の頭をよぎりえたかもしれなかった。
しかし、過酷な現実は、彼にそんな余裕をいっさい与えなかった。
「じ…13人…?」
放送が彼に許したのは、死者に対する感傷でも哀悼でもなかった。
アレフは愕然とした…まさか、それほどの数の命が奪われていようとは…!
死演を
(一体…今、何がどうなっているんだ?どう動いているんだ…このゲームは)
彼が回顧したのは前回の放送のこと…思い出したくはないが、忘れてもいけない記憶。
あの時、アレフは毒に侵されたルーシアを解毒するすべを求めて、森林を駆け抜けていた。
絶対に助けてみせると、自らが負った怪我の痛みも厭わず走り続けていた。
しかし、結局彼女を救うことはできず、その臨終の瞬間を看取ることもなく、放送を聴いて初めて気づいた。
無力感にさいなまれた苦い思い出。その昨日が確か…そうだ、18人だった。
対して今は13人。5人減った、などという考えはもちろん愚かしすぎる。
昨日は、43人いたうちの18人だ。それが、今は25人のうちの13人だと…?
(過半数が命を落とした?だとすれば、このゲームは止まるどころか、むしろ…?)
アレフの脳裏では、耳障りな鐘がまだ鳴り続けていた。彼の周囲が安定しえずグルグルと回る。
全身に覆いかぶさる疲労が、今度は徒労感へと変わっていく。
一度目の放送の時も、ゼシカ、そして自らが抱えていたルーシアの死を知り、彼は呆然とした。
しかし勇者は行進をやめなかった。自らの持つ勇気を挫けさせないがために。
死した彼女たちとローラとが残してくれた、その優しさと強さを失くさないがために。
そのために走り、そのために戦ってきた、はずだった…それなのに。勇者は落胆を隠せなかった。
しかしその瞳の光は、衰えはしても完全に消えることはない。
直後、激しい危惧を覚えた。世界はまだ、彼が剣を手放すのを許さない。
そうだ、既にそこまで多数の命が奪われたということは…!
「残るは、あと私も含めて12人ということだな」
アレフは我に返って、顔を上げた。
忘れてはならないはずの、この場の最大の危険要素を、思い出して。
アレフとは対照的に、ピサロは死者の名前を、さながら子どもが眠る前に数える羊のように、
あとに覚えておく必要を認めず、何の感慨もなく聞き流した。
知っている名前もあった。だが未練はなかった。
昨日はそうではなかった。アリーナの名を聞いて、彼の顔を影が覆ったのだ。
わずかばかりだったかもしれない、しかしその微妙な反応をフォズは感じ取って、
彼女は涙を流した。あなたの代わりだと言って。
そんな少女を、彼は莫迦だと言ったが、同時に興味深くも思ったのだ…
昨日はそうだった。今は違う。ただただ侮蔑しか沸いてこない。
明らかにピサロの心は変節を遂げていた…!
今の放送を聞いて、ピサロは決意をさらに固くする。
頃合いかと考えた。元々生存者が10人になれば見切りをつけるつもりだったのだ。
もはや残りは12人。遠からず2桁を割り込むだろう。
所詮、人間は自らが愚かな生き物でないということを証明できなかったのか…
(やはり、私は考えが浅かったようだな。
そもそもが信ずるに足るような輩ではなかったのだ)
ピサロは嘲笑した。そして視線をアレフの方に移した。
あと2人で、己の忍耐のボーダーとしていた10人となる。
あと2人…この男と、そしてあの娘を消せば、ちょうど10だ。
いっそ、ケリは私自らでつけるのも一興か。そんなことまで考えた。
死宴を
「どうする…つもりだ。ここで一戦交えようというのか?」
射抜くような視線の先にいた男、アレフが先に口を開いた。
「デスピサロと言ったな?その名前にどんな意味が込められているのか知らないが、
およそ俺たちにとってありがたいものだとは思えない。
ならば…どうする気だ、デスピサロ。お前も、このゲームに乗るのか?
だとすれば、邪魔であるはずの俺たちを、今、ここで消すのか?」
「フ…」
ピサロは軽く笑った。いましがた発したばかりの殺気を感じ取ったというのか。
アトラスを斃したことから既にわかってはいたが、戦士としてはかなり腕の利く男のようだ。
「そうだ、と言えばどうする?やはりやめろとお前は言うか?」
「…それも考えたが、やめた。やってみろよ。やれるものならな…!」
「何だと?」
泰然としていたピサロの眉が釣りあがり、アレフを睨んだが、勇者はそれに動じない。
「お前がかなりの腕前だと言うことは、俺にもわかる。
だが、今のお前はまだ先ほど受けた傷が深いはず。そんな状態で俺に勝てるのか?
勝てると思うのなら、やってみろ。相手になってやる。
お前が、いずれ俺の大切な人まで手にかける存在に成り果ててしまうというのなら、
俺はお前を野放しにしてはおけない。今、この場で、ケリをつけてやる!」
アレフは閃光を瞳に走らせ、叫んだ。拳に精一杯の力を込めて。
…だが、実際のところ、これはほとんど虚勢だった。
ピサロが乗ってこないことを願いつつ、アレフは思惑を体の外へは1ミリも出さなかった。
まるきり嘘を言ったわけではない。
「デスピサロ」という名の危険性を、アレフは少なからず感じ取っていたから、
奴をこのまま見過ごしておくわけにはいかないと考えているのは事実だ。
そして、もし、ピサロがローラに危害を加えるというのなら、
その時彼は是が非でも彼女を守るために戦うつもりだった。その決意も揺るがない。
だが、今は、その肝心の守るべきローラの行方が未だ掴めていない。
そしてピサロの消耗ほどではないが、あのアトラスを追い、討ったばかりのアレフもまた、
ここに至るまでの追跡と戦闘の連続のために、まともに戦えるほどの体力が無い。
おまけに、彼の足元には、彼自身が呪文で眠らせてしまったフォズが横たわっている。
ピサロの狙いが皆殺しなら、もはやこの子を殺すことにも躊躇いをもたないだろう。
あるいはこの子を人質にして、という卑劣な手段も、今のピサロは取りかねない。
これからここで相手になってやると意気込むには、不安材料が多すぎる。
今、自分が力尽きるわけにはいかないのだ。残り生存者が少ないのなら尚更。
ここでピサロを逃がして、もし本当にローラと出くわしてしまったら、
というのが大きすぎる心配の種だが、
ここまで惨劇が広がった中で、ほとんど戦闘力を持たないはずのローラが
まだ生きのびているということは、誰か心強い味方を得たからに違いないと思える。
−その心強い味方、エイトがアリアハンに繋がる橋の崩落のためにローラと離れ離れとなり、
姫は今や完全に一人になってしまった事実を、この時アレフは無論知る由もない−
今もどこかで懸命に生きているであろう彼女にとっての希望が、自分でないことが甚だ残念だが、
そのままで終わらないためにも、ここで命を落とす結果になることは、
断じて避けなければならなかった。
死炎を
…という様な思案を、彼は少なくとも表情には微塵も見せなかった。
お互いにらみ合ったまま、しばし沈黙の対峙が続く。
「フン…」
やがて、ピサロが薄く笑った。
「確かに分が悪いな。認めたくもないが、認めよう。
私にもやらねばならないことがあるのでな。ここで共倒れは御免だ」
ピサロは先ほどサマンサの命を奪った鎖鎌を持つ手を緩めた。
そして踵を返し、アレフに背を向け、歩き出す。
その様を見て、アレフは内心胸をなでおろした…それでいい。
アリアハンに赴いた時から張りつめ続けていた緊張が、肩の力とともに抜けるのを感じた。
それでいい。いずれは止めなければならないが…仕方がない。
今はこれで十分だと、彼は思った。
それが、そもそもの間違いだった。
死縁を
「!!」
アレフの全身を動揺が走る。一瞬、気を抜いた、そのわずかな間に、ピサロの姿を見失った。
どこに『逃げた』?…違う!どこから、『迫ってくる』んだ!?
刹那ですらない、短い間隙を、アレフが表面に出してしまったわずかな油断をついて、
ピサロが恐ろしい速さで肉薄してくる。気配はする…だが、見えない!
この狭い回廊の中だというのに!?
アレフはピサロの意図を理解した。自分が試したように、奴もまた試したのだ。
だから、あえて背を向けた…!
もし本気で戦うつもりがあるのなら、あの瞬間を逃すはずがないと!
それをせず、千載一遇のチャンスをわざわざ見過ごすと言うことは
戦う意思も、力もないということ。それを知らしめてしまったのだ!
(しまった…!)
「終わりだ。小僧…」
熟練者同士の戦いにおいて、一瞬の隙が命取りとなる。
ようやく敵の姿を視認した時、ピサロは宙を舞い、彼の真上にいた。
アレフはまた遅れて気づいた。遅すぎた…奴は、闇の衣で身を覆っていたのだ。
闇の衣、といっても魔王が身につけるそれではなく、れっきとした人間用の防具。
この衣は優れた防御力に加えて、身につけることで体を闇に溶け込ませ、
敵の目を惑わすことができるという力を持つ。ましてやこんな日の光のない地下では。
だから、熟練の戦士であるアレフをもってしてもすぐに場所を特定できなかった。
完全に計算を狂わされたことを、アレフは後悔したがもう遅い。
迫るピサロの右手には、彼のもう一つの武器、アサシンダガーが握られている。
妖しく煌めく銀色の死神を片手に、まごうことなき暗殺者の様相を呈した魔族が、
容赦なく勇者の命を狙い、そして、振り下ろした。
アレフー!支援支援!
…やられた。アレフは敗北を、そしてその後必然的に訪れる死を悟った。
彼にも素早さを高めるアイテムがいくつか手元にあったが、
完全に意表をつかれ、この時はなすすべがなかった。
走馬灯とでも言うのだろうか?わずかな時の中で、アレフは今までに出会った様々な顔を想起する。
まず初めに浮かんだのは、やはりローラ。幻の彼女に向かって彼は謝罪した。
(ごめん、ローラ。俺は、君を守るどころか、君にまた逢うことすらできなかった)
他にも幾つかの顔が脳裏をよぎる。共に戦った仲間もいれば、剣を交えた宿敵もいた。
生きている者、既に逝った者…最後に浮かんだのは…よりにもよって、彼女だった。
(…サマンサ。俺は、君が憎い。だけど、勇者の血を重んじていた気持ちだけは、俺にもわかる)
その勇者の血を、俺は…こんなところで…!
情けない。不甲斐ない。…でも、もう駄目だ。暗殺者の刃が目前に迫る。
その切っ先は確実にアレフを捉え、引き裂き、そして一気に死の淵へと彼を呑み込もうとしていた。
しかし、そこで正確無比だったはずの軌道が、急激にぶれた。
「!?」
突然、アレフとピサロの間を遮るような、緩やかな気流が沸き起こる。
勇者にとって、そして暗殺者にとっても、これは思いがけないアクシデントだった。
故にその正確さがために、それた刃はアレフの急所を、心臓を外してしまう。
しかし、ピサロもさるもの。ただでは終わらせず、せめてもの代わりとばかりに、
ダガーをアレフの左足に深々と突き刺した。
「うわぁっ!!」
全身を貫く激痛に、アレフは呻き、バランスを崩して倒れる。死んではいない。気を失ってもいない。
だが、すぐには如何ともしがたい損傷を負ったことは間違いなかった。
ピサロとしては、次は鎖鎌で、今度こそ確実に仕留める行動に出てもよかった。
しかし、彼はそれをせず、一旦大きく退いて間合いを取る。
予期せぬ要素が現れて、あの男を殺すのを妨害したとあっては、
下手に暗殺に固執していては、かえってこちらが危険だと感じたのだ。
死艶を
まずは全体を見渡せる位置に立ち、邪魔者はどこかを見極めることが先決だと考えた。
それさえわかれば、いくらでも対処のしようがあるというものだから。
ピサロは視野を広げ、気配を探る。新たに増援が来たような感じは…ない。
また、先だってあの戦鬼が男に譲り渡した風のアミュレットの加護でもないようだった。
と、すれば…先ほどの気流は一体…?
すぐに答えが導き出せないピサロの前で、その答えがゆっくりと起き上がる。
正直、意外だった。確かにずっとそこにはいたが、はなから考慮になど入っていなかった。
「そうか…貴様か、フォズ」
「ダメです…ピサロさん。いけません、そんなことをしては…」
「お前だったのか。そう言えば長い間、顔を突き合せてはいたが
お前の戦う姿を見たことはなかったな…そうか、その杖の力か」
未だ睡魔が抜けきらないフォズが立ち上がるために支えとした、その杖をピサロは見た。
天罰の杖だ。確か道具として使うことで、バギ系の風の力を巻き起こせるアイテムだったか。
それで私とあいつとの間に気流の壁を作った…か。
本気で使えば、小規模の竜巻を起こす力にもなるはずで、致命傷とまではいかなくとも、
我々を吹き飛ばしてしまうくらいの勢いを生むことも可能だったはず。
しかし、睡魔から立ち直ったばかりの精神力では、この程度が精々で、
この際はそれが効を奏した…と。
(それにしても、改めて思えば天罰の、とは笑わせる)
誰が誰に下す天罰だ?誰に?私にか?誰が?神がか?
こんな狂った状況をのうのうと見過ごしておいて、何が天罰か。
神とやらも今さら立場もなく、恥ずかしくて顔も出せまいに。
そんな、いつもならどうでもいいと捨て置いたようなことまで、
今のピサロには不愉快で、苛立ちを感じさせるものでしかなかった。
死淵を
「ダメです…ピサロさん…お願いです。もうやめてください、こんなこと」
全てが忌々しく思えるピサロの耳に、再び少女の小さな哀願の声が響く。
「やめろ…か、何故そう言う?自らの命惜しさが故か?」
「…はい。素直に言えば、それもあります。誰だって、あえて死にたいなんて思いません。
でも…いえ、だからこそ、死にたくもない人を無理やり死なせてしまうような、
そんな恐ろしい人に、あなたをさせたくないのです」
「ほう…それは、私のためを思ってか?」
「はい………いいえ、半分は、多分、私のためです。
あなたが殺戮者となるのを見たくないという、私の願いのゆえにです」
「そうか。まあ、私のためだろうと、自分自身のためだろうと、どちらでもいい。
はっきり言わせてもらう。余計なお世話だ」
鋭い瞳で、ピサロはフォズを睨んだ。そして静かに、だが重い口調で告げた。
射込まれた視線だけでも恐ろしかったが、さらにその言葉が、フォズの脳裏を強く揺さぶった。
「余計な…お世話…?」
「お前を傍に置いたのが間違いだったのだ。私の目的を果たすためと思ったが、
とんだ勘違いだった。もうお前に用はない」
「でも…でも…ピサロさん!あなたは先ほど、私を身を挺して助けてくださいました。
絶対逃げられなかった…あなたがいなければ、私は確実に死んでいました!
咎めるような口をきいたことがいけないのなら謝ります。
あなたは、私の命の恩人なのです。それなのに…それなのに…どうして」
「何度も同じことを言わせるな!だから、それが間違いだったというのだ!」
「!そ、そんな…そんな…」
静から一転、と言うよりその薄い仮面の下に隠されていた激情が露になる。
ピサロが灼熱した。かたや、フォズは全身を寒波に襲われたような心地にさらされた。
死苑を
「私の目的は…まずはこの戦いに生き残ることだ。全てはそこから始まるのだ。
お前を匿ったのは、私の目的を達成するために、その力が役に立つやもしれぬと思ったからだ。
…お前自身の身など、どうでもよい。どうでもよかったのだ…
だというのに…私は…私としたことが!くだらぬ情にほだされ、一時の感情に流され、
あげく、このザマだ!」
激発する精神とは裏腹に、体は顧みれば見るも無残な姿になっていた。
自らもまた、受けた痛みにさいなまれていたアレフは、
あれでよくあのスピードで動けたものだと今さらながらに驚いた。
精神が肉体を凌駕していたとでもいうのか?それほどの怒りを内に秘めていたのか?
この男の異常なまでの執念の片鱗を感じて、アレフは激痛以上の戦慄を覚えた。
そして、フォズは打ちのめされた。あれほどまでに冷静で堂々としていたこの人が、
今はこんな姿になって、そしてこれほどまでに憤怒に身を焦がして…
私を守ったために…私の、せいで…!
「私は…自らの力で生きる。誰にも邪魔はさせん。誰の運命にも左右されもせん。
生きるならば、自らの意思で生き、滅びるならば、それもまた己の意志によってだ。
もはや誰の助けも借りぬ。邪魔も要らぬ。お前など、もういらぬ」
「でも…でも…ピサロさん!」
「うるさい!その名で呼ぶな!
あまりわめき散らすのならば、今すぐ永久に黙らせてやってもよいのだぞ!」
そこまで声を張り上げた後、一度ピサロは姿勢を変えた。
アトラスから受けた一撃と、アレフを殺害しようとした時のオーバーワークによる反動。
さすがに無視できなくなってきた痛みで、同じ調子を続けるのが苦しくなってきたのだ。
「フン…わめこうがわめかまいが、どのみちこの場で2人とも始末するはずだったのだがな。
さすがに私も深手を負い、無理をしすぎた。いったん退くとしよう。
まずは体力を回復させるほうが先だ。ある程度それが成った暁には、行動を起こす。
これまで共にいたよしみだ。この場だけは見逃してやる。
しかし、再びお前が私の視野に入る時があれば…有無を言わさず、今度こそ殺す」
「ピ…ピ、サロさ、ん…わ、わ、たし、は…あ、あな、たに…お、お、れ」
フォズは完全に涙目になっていた。
おそらく「助けてもらったお礼が言いたくて」と言いたかったのだろうが、
声が詰まって、まともな発音になっていなかった。
もっとも言えたとして、もはやピサロは聞く耳など持ってはいなかっただろう。
その様を無視し、闇の衣を翻し、ピサロは再び2人の前で背を向ける。
「ま、まっ、て…い、いかない、で…いや…!おいて、いかないで…!」
「そう言えばお前はよくこんなことを言っていたな。
『ひとは、誰かになれる』…だったか?娘よ」
伸ばした手は届かない。
涙と共に懇願するフォズに、ピサロは振り返って言った。そして最後にこう付け加えた。
「ならば、私は全てを滅ぼす魔王となろう。それが、お前の導きに対する、私の答えだ」
少女にとって、ある意味とどめとなる一言を残して、今度こそ本当に、ピサロは去った。
死園を
「大丈夫かい…君は…」
ピサロが消えた後、アレフはフォズに声をかけた。
対して、フォズは彼の呼びかけに何も答えず、虚ろな瞳のまま立ちつくしていた。
『ひとは、誰かになれる…だったか?娘よ』
頭の中をピサロの言葉が幾度となくリフレインする。
『ならば、私は全てを滅ぼす魔王となろう。それが、お前の導きに対する、私の答えだ』
もう涙も出なかった。
自分がどれだけちっぽけな存在だったかを徹底的に、思い知らされて。
(結局…私は、何だったの…私は…誰なの…?)
誰かを導くことができたのか?…できなかった。
ここへ連れてこられて最初にしたこと、アルスを探すことは果たせなかった。
彼女がダーマの教えを説いた二人、サマンサは既に息絶え、ピサロもまた修羅の道へ堕ちた。
それが全て…自分の言う導きだった…とでもいうの…?
一体、今日、ここに至るまで、自分は何をしてきたのだろう。
誰かのために、少しでも何かの役に立つようなことがあっただろうか。
そんな記憶は見当たらなかった。
どこまでも独りよがりで、どこまでも無力で、どこまでも役立たずで。
(私は…人を導く神官なんかじゃ、ない)
そう思えてならなかった。いもしない観客が見てくれていると信じて、
ひたすら暗闇の中を踊りのたうちまわる哀れな道化以外の何者でもなかった。
死円を
私は…神官などではない。
私は…あの人の心を溶かす、優しさを持った女性でもない。
私は…あのアルスさんのような、勇気を持って邪悪に立ち向かえるような戦士でもない。
私は…誰でもない。
私は…誰の代わりにも…なれない。
『ひとは、誰かになれる』
幾度となく語ったはずの教えを、ピサロに拒絶された思いを、彼女自身もまた否定した。
そう考えると、後には自嘲しか残らなかった。なるほど、否定してしまえば、
今までまとまりもつかぬように思えた全てのピースがたやすく埋まってしまうのを感じて。
ピサロを、あるいはサマンサを導きえなかった理由がよくわかる。
自分自身でできもしないものを、どうして人に示すことができるだろう?
言葉ばかり美しくて実もない、甚だ説得力を欠くそれを、一体誰が信じてくれるというのだろうか?
(私は、誰にもなれない)
そう断じざるをえなかった少女の瞳は、
行き場を失い彷徨う子猫のそれと、なんら代わりのないものだった。
ならば、せめて私が、私としてできることは…?何か、ないの?何も…ないの…?
そう考えたが、これもまたすぐに答えを出しえず、
ただただ絶望の深みへと、自らを貶めてゆくばかりだった。
死焔を
「おい…おい!気づいているか!しっかりするんだ!大丈夫か!……うっ!」
そこでフォズは我に返った。何度も自分を呼ぶ声よりも、最後の苦悶に反応して。
はっとなって見れば、アレフがすぐ真横にいる。そして今はうずくまっている。
その足には、まだ先ほど受けたピサロのアサシンダガーが突き刺さっていた。
ろくに処置する余裕がないのなら、下手に抜かないほうがマシと言うこともあるとはいえ、
自分の方がよほど危険な状態であるというのに、ずっと彼女を気遣っていたのだ。
「あ!ああっ!ごめんなさい!安静にしてください!すぐに手当てをしますから!」
フォズはアレフの体をできるだけ刺激しないよう注意を払いながらダガーを抜く。
当然、酷い出血が後に続いたが、いまさら怯む彼女でもなかった。
止血し包帯を…と思ったが所持品の中に包帯はないので、自分の法服の一部を引きちぎる。
程よい長さに調節すると、アレフの患部に丹念に巻いて、何度も回復魔法を繰り返す。
アサシンダガーと呼ばれる武器の類は、中には刃先に猛毒が仕込まれているものもあり、
それが相手を致死に至らしめることもあるという−アレフがかつて助けようとした少女のように−
このことを知識として知っていたフォズは不安にかられながら、アレフの顔を覗き込む。
毒に侵されているような兆候は…なかった。
幸いにして、このダガーにはそこまでの力はなかったのだろう。
処置が適切だったのか、徐々に彼の顔色の悪化が収まっていくのがわかったが、
まだ十分とはいえなかった。ここでは回復魔法の効果が薄いのは既に知れていたことだし、
肝心要のフォズの魔力もまた、尽きかけているのだ。
(何か…気休めでもいい。魔力が不要で、もっと長時間にわたって回復を施せるものは…)
フォズはもう一度自分のザックを漁ってみたが、そんな都合のよいものが
今になっていきなり出てくるはずもない。
(・・・あら?)
何かないかと辺りを見回して、ふとある物に気がついた。
今は亡きサマンサ、その傍らに一つの固体が零れ落ちている。
あの時か。あのアトラスと衝突した時に落としたのだろうか?
フォズは歩み寄ってその固体を拾い上げた。見覚えがあったのだ。
奇跡の石だ。元々、彼女の住んでいたダーマの近辺でたまに用いられるもので、
ことこの道具に関しては、サマンサが読んだ支給品の説明書よりよほど彼女の方が詳しかった。
この石に念じ、それによって発する力を受ければ、怪我の治癒を行うことが出来る。
もっとも効果はホイミと同程度。回復魔法の制限が大きいここでは、
即効性という点においてあまりあてになるようなものではない。
だけど、これだとフォズは思った。この石の特性は、使用する誰かの祈りさえあれば、
石自体が持つ癒しの力は無尽蔵であること。この場合この点が重要なのだ。
効き目は微々たるものでも、時間をかけてゆっくりと当て続けることが出来れば、
いずれ全快とは言わなくても、さほど不自由なく歩き回れるくらいにはなれるはずだ。
フォズはアレフを、回廊の壁にもたれかかるようにして座らせる。
そして奇跡の石に出来る限りの強い念を込め、酷い傷跡の残る左足の真横に置いた。
やはり、効果はスズメの涙ほどでしかない。だけど、
「悪く…ないね」
「本当ですか?」
アレフが憔悴しきった顔ながら、微笑んだ。それを見てフォズもまた安堵の笑みを漏らす。
「ああ、何だかこう、ぬるま湯に浸っているみたいだ。ほっとするよ…」
「そうですか…」
気遣いもあっただろう。でも、そんな彼の反応が、今のフォズには素直に嬉しかった。
(あったんだ…私にも、できること…)
よかった。少女は大きく息を吐いた。
死閻を
…そして、表情を変えた。ひとたび目の前のことが落ち着くと、意識は再び元の処へ飛ぶ。
(何もできないなんて…そんなこと、ないよね…?)
私にできること、私にしかできないこと…きっと、あるはずだ。
今、これから私がなすべきこと、自分が心からしたいと思うことは…何?
フォズは、自分を振り返る中で、ここに至るまでの道程を思い起こした。
見知らぬ場所、険しい道のり、孤独、遭遇したいくつものアクシデント。
死にかけたことがあった、見捨てられたこともあった、大切な人を失い嘆いたこともあった。
辛いことばかりだった。悲しいことばかりだった。
でも、それならば何故?何故、私は今まで生きのびてこられたの?
辛いことばかりだった。悲しいことばかりだった。
なのに、それでも絶望せずに、私が今ここにいられた理由は…
(そう、だ…やっぱり、そうです)
一人の男の顔がよぎった。その姿を思い浮かべた瞬間、フォズの手が今は恐怖で震えた。
しかしそれを押し殺してしまいたくて、彼女は固く拳を握った。
(やっぱり…嫌だ…このままでは、終われません…)
あの人は言った。私の言っていることは綺麗事だって。
多分、いや、きっとそうなのだろう。自分でも思う…綺麗事なんだって。
あの人は何度も私の言うことを耳障りに思っていたようだった。無理もないかもしれない。
…でも、綺麗で何がいけないというのですか?綺麗事の、どこが悪いのですか?
あの人が、これから殺戮の道を歩むことの、何が正しいと言うのですか?
(違う…違う違う!誰が、あの人自身が何と言おうと、やっぱり違う!
私を命がけで助けてくれたあの人が、平気で罪もない人を手にかけるだなんて!
嫌…そんなの違う…絶対に違う!)
『納得できぬか』
(!?)
フォズの瞳が大きく開く。何か、声が…どこからか聞こえてきた気がしたのだ。
これは…そうだ、あの時だ。アトラスとの戦いの時、あの人が言ったことだ。
そして、続けて彼はこう言ったのだ。
『ならばそれを貫いてみせろ……泣くばかりでは何も出来ん』
(……)
フォズは過去からの声に静かに頷く。そうだ、私は、貫かなくてはならない。
嫌だと言っているだけでは始まらない。泣くばかりでは、何もできない。
誰でもない私の、私だけの気持ちを証明するために、私は、動かなければいけない…!
(………そう、ですね。わかりました。私、決めましたからね。もう、迷いませんから)
フォズの頭の中で、一つの道が光明となって見えた気がした。
それを境に、彼女の顔から不安の色が消えた。
…見えた唯一のそれが、この上もない茨の道だと、わかっていても。
死延を
…そして、フォズは静かに声をかけた。
「アレフさん…お加減はいかがですか」
「うん?ああ…ちゃんと動くにはまだ時間がかかりそうだけど、痛みはほとんどないよ。
単に感覚が麻痺しているだけかもしれないけどね」
「心配ないですよ。先ほどより血色が随分良くなられていますから」
フォズはそう言って、だいぶ光の弱まりつつあった奇跡の石をもう一度手に取る。
「少し待ってくださいね。改めて石に念を入れなおしますから…ん…これでよし。
これでまたしばらくはもちます。あとは私がいなくても、時が解決してくれるはずです」
「ああ……と、何だって?何て言った?私がいなくても…?どこかへ行くつもりなのか?」
アレフが問うた。フォズは決然とした面持ちで立ち上がった。
その視線の行方は、彼が、去った先。
「あの人の…ピサロさんの後を追います。そして、あの人を止めます」
「な!?なんだと?」
アレフが大きく目を見開いた。驚きを隠しようもなくて。
「…すみません。こんなところに一人ぼっちにさせてしまうことを許してください。
でも、今しかないのです。ここにはまだ、あの人が通ったしるしが残っています」
彼女の言うそれはピサロの足跡、血痕、そして魔力の痕跡。
魔力を元に探し人を見つける…ピサロが、かつてフォズの前で実演してみせたことだ。
精度はおよそ比べ物にはならないけれど、ダーマで魔の道に通じる職の伝授をも
担った経験のある彼女だったから、全く不可能なことでもなかった。
「怪我の深いあの人なら、そう遠くへは行けないから、今なら私の足でも追いつけます」
「待て!追いついて、どうするっていうんだ!君に、あいつを止めることができるのか?」
「わかりません…いえ、おそらくはできません。
でも、できるか、ではないのです。したいのです…だから、行くしかありません」
支援
死援を
最後の支援
フォズが歩き始める。アレフは懸命に止めた。
「やめろ!本当にそのつもりだとしても、君だけで行くな!
もう少し待つんだ!俺も、すぐに歩けるようになるはずだ!」
「ありがとうございます。嬉しいです…でも、ダメなんです。
急がないと、あの人の気配を見失ってしまいます。
それに…あなたとピサロさんとの話、私にもおぼろげながら聞こえていました。
あなたにも、守りたい大切な方がおられるのでしょう?
いずれ治るその足と、その強く優しい心は、どうかその方のためにお使いください」
少女に指摘された自分の左足を、アレフは見る。確かにこの傷は、
失敗したとはいえ、再び彼女に、ローラに逢うことを願ったゆえのことだった。しかし…!
「あいつの話を聞いていなかったのか?行けば、確実に…殺されるぞ!」
「かもしれません。ですが、それならば尚更行かないわけにはいきません。
どのみち私のこの命、あの人にいただいたものです。返さなければなりません。
あの人が、本当に手遅れになってしまう前に」
「何を莫迦な…あっ…行くな!待つんだ!待て!」
「ありがとうございました。最後まで、わがままでごめんなさい…
足、治してくださいね。お気遣い、本当に、本当に、感謝しています。
死ぬまで…いえ、死んでも忘れませんから、絶対に」
フォズは目を潤ませ、何度も頭を下げた。
そして、アレフの元を離れると、ピサロが去った後を追って、駆け出した。
背後から聞こえたアレフの、あんなに自分を心配してくれた人の、最後の叫びに、
心を痛ませながら。
「待て!だから、待てと…!ちくしょおおおおおおおお!!!!」
フォズは懸命に走っていた。ピサロの後を追って。
そして、その過程の中で考えた…たぶん、私はそう遠くないうちに死ぬだろう、と。
もちろん殺されたいとも、望んで死にたいとも思わないけれど…
この魔力の匂いの先…この向こうに、あの人がいる。
あの人は、もう私に気づいているのだろうか。
再び顔を会わせたら、どんな反応をするのだろうか。
怒るだろうか、嘲笑うだろうか、あるいはあの時の言葉通り、有無を言わさずその場ですぐに…
いずれにせよ、もはや言葉だけであの人の心を動かすことはできないだろう。
危害を加えてもいけない。私にできるのはただ、この身を挺して受け止めることだけ。
そう、あの人が、私にしてくれたように…
しかし、たとえそこまでできたとしても、
あの人を思いとどまらせることができる保証は、どこにもない。
…仕方がない。私は、あの人を包んであげられるような優しさを持った人ではない。
あの人の行く手を阻める強さを持った人でもない。
私は、誰にもなれなかった。だけど、それでも行くしかない。私自身が、そうしたいから。
死ぬのは恐い。でも、それでも、私は、あの人に…逢いたい…
(もし、死ぬ前に、あの人を正気に戻すことができたなら…)
フォズは懐かしい、今は戻らぬ顔を思い微笑んだ。
アルスさん、私を誉めてくださいますか?とひとりごちて。
(そして、やはり何もできないまま、このまま消えていったのなら…)
今度は自嘲するように口元を緩めた。そして彼女は一しずくの涙をこぼす。
口からはいつも悪態ばかりだったけれど、心根はとても優しかった、あの姿を思い浮かべて。
(誰にもなれなかった私を…思い切り、莫迦にしてくださいね…マリベルさん…)
【E-3/岬の洞窟・地下回廊/朝(放送後)】
【アレフ@DQ1勇者】
[状態]:HP1/4 MP1/3 背中に火傷(軽) 左足に刺傷(重) 疲労 全身打撲 一時歩行不能
[装備]:竜神王の剣 ロトの盾 はやてのリング 風のアミュレット
[道具]:鉄の杖 消え去り草 ルーシアのザック(神秘のビキニ) 奇跡の石
[思考]:ローラ姫を探し、守る このゲームを止めたいが止められない苦悩
【E-3/岬の洞窟・地下回廊→ナジミの塔へ/朝(放送後)】
【ピサロ@DQ4】
[状態]:HP1/8 MP1/2 右腕粉砕骨折 重度の全身打撲 中量の出血(既に止血)
[装備]:鎖鎌 闇の衣 炎の盾 無線インカム
[道具]:エルフの飲み薬(満タン) 支給品一式 首輪二個 ピサロメモ
[思考]:参加者を皆殺し優勝(現時点では体力回復を優先)
ロザリーの仇討ち ハーゴンの抹殺
【フォズ@DQ7】
[状態]:MPほとんど0 精神の衰弱からは立ち直る(最後の意地)
[装備]:天罰の杖
[道具]:アルスのトカゲ(レオン) 支給品一式
[思考]:ゲームには乗らない ピサロを命がけで止める(ただしピサロに危害は加えない)
※アレフから抜かれたアサシンダガーは床に落ちたまま、鋼の斧はアトラスの遺体に食い込んだまま。
また、アトラスの支給品一式、奇跡の石以外のサマンサの道具
(支給品一式 神鳥の杖(煤塗れ) 鉄兜 ゴンの支給品一式 ルビスの守り)も
その場に放置されたままです。
そして終焉を
本当にお疲れさまでした。
以上です。一時投下した際には様々なご意見をいただくことができ、感謝しています。
(アサシンダガーに毒が含まれているかもという可能性については、
考えた結果、結局、即死効果のない仕様のものを使うことにしました。
いくらなんでも、毒に侵されている状態のアレフを放置していくわけにもいきませんので)
ところで、この話…実は前編なのです。
フォズがピサロの元に辿りついてからの後編も既に出来ています。
ですが、ここまでで既に長く、どう見ても自己リレーにしかなりませんので
後編は没になるのを覚悟の上で書き上げました。
細部を修正した上で、明日にまた一時投下スレを利用させていただこうと思っています。
まずは、ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
>>925 新作乙!やべぇ…待ちに待った放送と新作の同日投下で嬉しすぎて
パソコンが爆発しそうだwwwwwwwwwwww
結局毒は無しになったんですね。今はナジミ側にエイトがいるから、毒でもありかな、とか
思ったんですがね。
こんな所で奇跡の石が…仲間の敵の道具(マリベルの支給品だっけ)に救われるという運命の皮肉か…。
ゴンさんを追悼するシーンも加わって、思わず涙腺に来ました。
改めて 新 作 乙 で あ り ま す !
>>925 投下超乙。
地上組と絡まないなら、逆に考えて自己リレーでなく元々一作だったのを前後編にしたと考えて良いと思う。
乙です
一時投下から更にきれいな文章になっていて読みやすかったです
アサシンダガーの件なども良かったと思います
展開が分かってるのにまた涙腺刺激された・・・フォズ頑張れフォズ
そういや前にも前後編編成になっていた作品あったよね。確か76話〜77話がそうだ多と思う。
どんな風に区切りをつけても、思いも寄らない展開になるのがリレー小説だし思うがままに投下してください!
投下乙でした。
これだけのボリュームで前編だったとは……それはまたサプライズですね。
個人的には歓迎ですが、試験投下から時間が経っているのもあり
他の書き手さんの手前もろ手を挙げることのできないジレンマ。
どうしたものか他の方の意見待ち。
だめだ…興奮しすぎてクールになれない。とりあえず没スレ投下をwktkして待っております!
どうもありがとうございました。
もう一度見直しをしてから、明日…の午前中には一時投下を利用させていただきます。
自分自身としては書くことができただけで満足してますので
採用されなかったとしても悔いはありません。不都合があればばっさりカットでもOKです。
◆9Hui0gMWVQさん、gj!!!&お疲れ〜
>>925 リレ―に関して。
元々の1話分を2つに分けた(まとめサイト参照)076話 LUNATIC MOON と077話 THE BATTLE ROYALE の例がある。
「すぐ投下できる」なら、後続の書き手が困らない&話が矛盾してなければokじゃないかな。
◆9Hui0gMWVQさん本人の仰るとおり、話も中盤〜後半なので一時投下された方が問題ないでしょう。
うわw
書きこみ内容を考えてる15分の間に、同じ内容のレスが。
被った〜;;
リレーに関して、◆9Hui0gMWVQさんへ。
賛否両論ありそうなので、ここはいったん間を置いてみては?
一時投下後から続きを考えてる書き手さんがいるかもしれないし、
で、それと比べて今すぐ採用不採用いうんじゃなくて、
書き手の間で少しゆとりがあったほうがいいかなと思います。そんなに急ぐことはないのでは?
個人的に読み手としては、その後編がすごく気になりつつも、
同時に少し余韻にも浸りたいという気持ちもあったりするんですが。
確かに。
この話の一時投下や放送前で長く期間が開いているから、続きを書いている人が他にいる可能性は高いかもしれないなぁ。
一話投下後から言い出されても困る書き手も居そうだ。
このスレの予約制を考えると、放送前の予約も後出しもフェアではない。
まあ、だから、◆9Hui0gMWVQさんも没覚悟なんだろうなぁとも思ったりするわけで・・
いかん、文が上手く纏まらん。
他の書き手さんへ
「私は、誰にもなれないのなら」の続きの本投下は、しばらく凍結し、
すぐ投下できると仰っているし、◆9Hui0gMWVQさんの一時投下を待って「避難所にて」議論することにしませんか?
つーか、そろそろ次のLv6立てる算段したほうがいいのかな
投下乙。
一時投下の時より心理描写が増えてるのが大変GJでした。
特にアレフがゴンさんを回想してくれたのが良かった。一層DQ1キャラの繋がりが濃くなったね。
で、後編については色々言いたいことはあるけど、とりあえず一言だけ。
今すぐ一時投下するのはやめて、しばらく様子見するのが正解。
一ヶ月〜二ヶ月くらい誰もこのパートに手をつけなければ、後編投下しても問題ないと思うよ。
SSでもないのに長文で失礼します。
>>935-937 了解です。ただでさえここに至るまでに予約の手続きなんかで色々やっちゃってますので
今さらな気もしますが、これ以上事を荒立てるわけにはいきませんね。
元々、読み手であっても書き手ではなく、
2回目放送直前の話を読んで、この続きが書きたい!と気持ちばかりせいてしまって
ルールも何もよくわかっていない状態で始めてしまったのがそもそもの問題でした。
一応形の上では予約を取り下げたものの、一時投下スレで添削してもらったことで
結局、事実上フライング予約をしてしまったようなものか、と思います。
おまけに期間があったので、話を膨らませているうちにどんどん長くなっていって、
「いかん。これは一話では収まらない」という感じに。
まさか、フライングしているうえに、前後編にしますとも前言できず。
というような経緯のため、もう却下になってもやむなし、と考えていました。
ですがそんなに軽く考えるのもまずいですね。一度でも出して、
もし展開が違えば、続きを考えてくださる方に余計な負担をかけかねませんし(手遅れかも)
では、後編は凍結。機会があれば再挑戦しますし、なければそのまま破棄。
話が進んでから、没ネタ投下スレッドに投下するということで。
下手に出すよりもそれが一番いいんじゃないかと思います。ホント、今更かもしれませんが。
しかし、のっけからエラーを連発してしまったようなものでして、
だいぶご迷惑をおかけしました。それでも親切に対応してくださったこと、
本当に感謝しています。ありがとうございました。
作者さん乙。
とまあ、言ってから二ヶ月は長すぎるなと思った。
時期が時期だし、パートも少ないし…。
まあ一ヶ月くらい様子見て動いてなければそのパートにケリをつけるという意味でも問題なしと思います。
もちろん何らかのリレーがされて、それでも後編プロットに影響なければすぐ投下して構いませんし。
ともあれ、力作大変GJでした。今後また活躍されることに期待します。
俺は書いてもいいと思うけどなぁ
後編書いてくれよう
あなたは文才も優れててファンになっちゃいました
後編書いてくれよう
他の書き手に対して無責任な発言はやめれ
こんな事言うのも何やけど正直俺も書き手やけど、後半があってもう書きあがってて一月投稿がなかったら投稿って話が出た時点で書きにくい
他の書き手はどうか知らんけど、俺は書きづらい みんな一緒なら無駄に一月過ぎるだけになるからさっさと投稿してこっちも書けるように欲しい
気にせず書いてくれと言われてもそれは無理
944 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/08(月) 11:55:45 ID:l9pF5/AqO
>>943あくまで俺一人の意見やけどそこのパートを書きたいから書いて欲しいって所 他の人の意見求む
>>940-941 そう言っていただくのはありがたいのですが…今は控えます、ハイ。
で、代わりというわけでもないのですが、
竜王・トルネコの二人、予約を入れてもかまわないでしょうか?
>>943 いや、もうないものだと思ってください。
色々不用意なことをしてしまったなぁ、と反省しています。
没ネタのほうも本投下も期待してるぜェェェェッ
>>946 イイヨイイヨー!予約する時は早いもの勝ちだと思うから、ハッキリと
「予約します」と言い切った方がおk。
これからも期待してますよ!
>>943-944 読み手でしかない俺が言うのも何だけど、気にしなくていいと思う。
予約するか、実際投下されない限りは没ネタと一緒。
本人に投下する気がないみたいだから、破棄宣言したものと思えばいいかも。
そんな感じで書いたはいいけど、日の目を見ずに
埋もれてしまったケースは一時投下スレあたりを見てると今までにも度々あったみたいだしね。
>>945 あなたも色々乙。ちょっと勇み足なところはあったけど
こと前編に関しちゃ、別にフライングがどうこうは気にしなくていいと思うよ。
一時投下スレで見てもらったらどうか、という話に従っただけなんだし。
ま、もし気になるなら、これからの話で盛り上げてくれればいいんじゃないかな。
とそれぞれ一人勝手に言っておく。
950 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/08(月) 18:24:13 ID:ogPMKLIrO
続き! 続き! 続きが読みたいっっ!
続きは没スレで!
あんまり続きと叫ぶと、1ヶ月後に、このパートの投下がなかったとしても、
書き手さんが投下し辛いから、コレ以上はヤメレ
>>943 竜王・トルネコ組ですか〜。
頑張ってください^^
うわwリンク間違えたw
^^使うとか煽ってるようにしか見えないからヤメレ
別に今すぐ投下でもいいと思った。
前後編って考えるんじゃなく、一作といった感じで作ってあったならさっさと投下してもらいたかった。
そろそろ次スレ立てないとまずくないかな?
俺はやろうとしたけど弾かれちゃったから、誰か頼む
以下にテンプレの一部(変更が必要なところ)を置いておくから
※
>>2-5はこのスレのままでOK。以下は6番目(一番最後)のテンプレ
主催者:大神官ハーゴン
管理役:悪魔神官
【参加/死亡者リスト】
3/5【DQ1】○アレフ/○ローラ姫/○竜王/●死神の騎士/●ドラゴン
1/5【DQ2】●アレン/●ランド/○マリア/●リア/●バーサーカー
2/5【DQ3】○アリス/●サマンサ/●フィオ/●カンダタ/●ヒミコ(オロチ)
2/5【DQ4】●アリーナ/●クリフト/○トルネコ/○ピサロ/●ルーシア
0/5【DQ5】●リュカ/●ビアンカ/●フローラ/●レックス/●ゲマ
0/5【DQ6】●ハッサン/●バーバラ/●ミレーユ/●テリー/●ドランゴ
2/5【DQ7】●アルス/○キーファ/●マリベル/●メルビン/○フォズ
3/5【DQ8】○エイト/●ゼシカ/●ククール/○トロデ/○マルチェロ
1/3【 J .】●アトラス/●バズズ/●ベリアル
計12/43名
このスピードと容量ならそう慌てることもないと思うけど。
妙なサブタイがつかなきゃどうでもいいや。
じゃあ、投下いきますね。
10レスちょっとで済むので、容量は多分問題ないはずです。
時を刻む音が、聞こえる。
彼、トルネコは宿屋にいる。連れてきたファルシオンの応急処置を済ませて、今は部屋で座り込む。
しかしだからといって、これは屋内に備え付けられた時計などが響かせているものではない。
音が速くなった。汗が噴き出す。喉が渇いているのに、止まらない唾を彼は飲み込む。
(もうすぐか…)
傍にいる、寝台に横たわらせたアレンの意識が戻らないなか、昇り始めた日が徐々に高くなる。
半刻もしないうちに訪れるであろう運命の到来を、今は静かに待つしかない。
嫌な話だ。聞きたいが聞きたくない。耳を塞いでいたいが、そうもいかない。
トルネコは歯噛みした。無視したいのに決してそれを許されないこの現実に。
彼は商人である。彼らしく、これを商売に喩えるならば…悔しいが相手は一流の商人であろう。
商売で勝利を得る秘訣の一つは、常に先手を取り、相手に考える暇を与えないことだ。
自由を奪い、心理を握り、選択肢を削り取る。「これしかない」と思わせる。
相手の思考がいかな方向にあろうと、自らの思惑通りにことを進めざるをえなくする。
そうすれば、命を代価にしたマーケットに、出る以外にすべがないと思わせてしまえば、
あとは放っておいても飛ぶように売れる…もとい、勝手に命を散らしてくれる。
道義も何も度外視してよいのなら、これほど強引で、かつ有効な手立てはそうはない。
トルネコはそれを知ってはいた。だがわかってもいた…知っていても自分にはできない…と。
非情になりきれない。それが彼と主催者とを分ける決定的な違いであり、彼が相手を憎む理由であり、
そしてそれゆえに、商人として、彼は彼らに勝ち得ないのかもしれなかった。
組んだ両手を強く握る。目を閉じる。祈る。そして鐘の音を聞きつけ、はっと目を開く――約束の時だ。
『――これより、第二回の放送を行います』
例の如く重苦しい鐘の後に、例の如く主催者側の放送が…ではなかった。微妙に変化している。
声が昨日と違う?確か一回目の放送の時は男のものだったはずだ。
トルネコはしばし不審に思ったが、考えるのをやめた。
ただの気紛れかもしれない。いらぬ詮索で情報を聞き逃しては本末転倒というものだから。
『まずはこの一日を生き延びたこと、お祝いを申し上げましょう。
中には運良く生き延びただけの者もいるようですが、
貴方がたの多くがその実力と才覚で戦い抜いたこと、疑いないでしょう』
どちらにせよ…うるさい奴らしい。いちいち間を置いて話す口調に、トルネコは柄にもなく毒づいた。
好意でも何でもない皮肉たっぷりな台詞を、真に受けることなどありえない。
自分たちが絶対的な地位を確保しているからこその、余裕の態度である。
それは、この戦いが開始して一日が経過した今でもなお、
参加者と主催者の立場関係が小揺るぎもしていないということを、暗に示していた。
冒頭の祝辞に続き、禁止エリアについての告知が始まる。彼は地図と照らし合わせて確認した。
どうやらここアリアハンにいる限り、エリアについて悩まされる心配は当面はなさそうだ。
これから危険区域となる範囲は、もう一つの村、レーベに集中している。
主催者側の意図は、どうやらレーベ方面との行き来を絶ち、
参加者をこの城周辺に集中させるところにあるのだろうか。
レーベといえば…トルネコは自分の持ち物の一つである無線インカムを見た。
このインカムで連絡が繋がった時、その相手・ピサロは今レーベにいると言っていた。
救援を請うて以来数時間が経つが、彼はどこで何をしているのだろう。
無事でいてくれればよいが…また一つ思い出して増えた心配事に、トルネコはため息をついた。
そして、問題の時は訪れる。さらにいっそうの間を置かれて。
『最後に、日没の放送から夜明けまでの死者の名を読み上げます――』
…物事というのは、大抵一番悪いことが最後に控えているものである。この時がまさにそうだった。
もちろんそれこそが主催者側の狙いなのだが…驚愕のあまり、トルネコの瞳孔が大きく開く…
つい先ほどまで顔を突き合わせていた二人の名前を、彼は立て続けに聞くことになった。
(クリフトさん…それに…なんてことだ…)
放送は容赦なく彼の心に追い討ちをかけた…「リア」の名が、その後に続いたのだ。
『次回の放送は昨日と同じ、今から12時間後の日没に行います。
では、皆様ご機嫌よう。――我が神の加護があらんことを』
何か煩い奴が煩いことを言って消えていったが、そんなことは彼の耳には入らない。
「ピサロ」「アレフ」「トロデ」などが呼ばれなかったことがせめてもの慰め…にはならなかった。
握り締めていた拳がわなわなと震える…本当に、なんということなのだろう。
クリフト、リア。彼らがどこでどのような形で終焉を迎えたのか、未だトルネコには計り知れない。
ただ一つだけ、確かな事実がある。命を奪われた彼らが、不本意であっただろうということだ。
まったく、何故このような形で死ななければならなかったのか。
彼らがここで死ぬべき人々だったとは、絶対に思えない。
クリフト…トルネコにとって旧知の人物だが、ここで見た彼は今までの彼ではなかった。
この宿屋で会い、言葉を交わし、そして自分を騙して消えていった彼は、明らかに常軌を逸していた。
おそらくはリアの命を奪った原因となったであろうその行い…決して許されるものではない。
しかし、それでも、トルネコはクリフトを憎みきれなかった。
本来の彼は、盲目的なほどに自らの主君を敬慕し、どこまでも付き従う忠臣だったのである。
その様がたまに度をこすことがあっても、それもまた彼の豊かな個性として認められる範囲だった。
それが許されざる最後の枠をも超えた理由は…ひとえにアリーナへの想いのゆえにだろう。
彼は愚かなことをした。わかっている。だが、もしここに自分の妻子が招き入れられていたとしたら?
自分は果たしてどうしていただろうか…そう思うと、とてもクリフトを責める気にはなれなかった。
そして…リア。彼女とはここに来てからの付き合いだったから、丸一日にもならない。
しかし、人と人との関わりは、時間の違いなど一気に埋め尽くすこともある。
彼の息子ポポロとそう変わらないくらいの年頃の女の子。とても戦う力などないように見えた少女。
そんな彼女がこの殺戮の地へ招かれ、殺されかけ、さらには自らの知己を失ったことを聞かされた。
どんなに辛かったことだろう?どんなに寂しかったことだろう?
思い切り泣いてわめいて、暴れたかったに違いなかった。その心の、赴くままに。
しかし彼女はそうしなかった。懸命に耐えて、耐え抜いて…そして、死んだというのか。
向こうで先に死んだ人々と会えるかもしれない…などと願っても言ってはいけなかった。
本人、あるいはその死を看取った者以外は決して口にしてはならない言葉だと思う。
それは、彼女の今までの頑張りを否定することになるから。死んでよかった、わけがないのだから…
「…アレンさんに、何と言えばよいのか」
様々な思いが胸中を巡る中で、トルネコがようやく漏らしたのは、そんな一言だった。
そうだ。本来は竜王であるというアレンと初めて出会った時から、彼はリアを守ろうとしていた。
詳しい理由まではわからないが、その志が確かなものであったことは、今さら疑う余地もない。
その対象が、死んでしまった…この残酷な事実を、一体どう話せばよいというのだろうか…
「聞こえている」
その時、背後から静かな声が唐突に響いた。トルネコは思い切り動揺した。
「ア、ア、アレンさん?め、目を覚ましていたのですか?い、いつ、いつからです?」
慌てて振り向き、幾らか口をパクパクさせてから、たどたどしくトルネコが尋ねた。アレンは答える。
「例の鐘がなった時だ。あのような煩い音、魔族の聴覚が反応せぬわけがない」
「では…」
「ああ、聞いた。何一つ漏らすことなく、全てな」
そうですか…トルネコは気落ちしたような、それでいて事実を告げる必要がなくてホッとしたような、
微妙なため息をついてしまう。そんな自分がひどく嫌に思えた。
対してアレンは、醒めたばかりのまだ虚ろから解け切れぬ瞳で、天井を見上げていた。
しえん
(逝ったのか…お前たち)
アレンが考えていたのは、トルネコも気にかけたリア、そして自らの配下であった竜のことだ。
トルネコ同様、彼らがどこでどのようにして死んでいったのか、推し量るすべは彼にはない。
どちらも彼の目の届かないところで逝ってしまった。
…だからといって、彼らの死に責任がないとは、思えなかった。
情けない限りである。自らが助けようとした娘を一度は死なせかけた。
バズズとかいう魔物と対峙した時、近くにビアンカという名の女がいなければ助けられなかった。
そして、二度目の死の危機に対しては為すところがなく、結果として見殺しにしたようなもの。
より大きな脅威が近づいていたのだから仕方がないではないか、などはつまらない弁解にもならない。
部下のドラゴンに至っては、本当に何一つわからないのだ…
これがかつて竜の王を名乗った者の所業とは、聞いて呆れる。
(王の中の王であると、高らかに誇っていた頃もあるのだがな)
そんな過去の自分が、甚だ愚かに思えてならなかった。
(アレンよ…真のアレンよ。今のこの様をどこかで見ているか?何を思っているか?)
アレンは、今は亡きアレンに対してささやきかける。
人に力を貸してくれと、お前は言ったな?その結果は…このようなものだ。
お前の知己を死なせ、ワシは傷つき、このようなところで無様に横たわっておる。
これが答えか?これが…ワシとの勝負に勝ったお前が為したことと言ってもよいのかも知れぬが…
(…)
しばし、無言の沈黙。そして、やがてささやかな吐息。
(わかっている…案ずるな。この程度で気落ちするほど、ワシはやわではない)
すまなかったな…どこからか聞こえてきた気がした声に、アレンは返した。
事実としては幻聴にすぎないだろうが、そんなことはどうでもいい。必要なのは事実ではない。
(これでまた…死ねなくなったな)
この現実に対して如何に向き合うか。死した魂を背負い如何に生きていくか…ただ、それだけである。
「一体…どうすればよいのか、これから…」
傍らでポツリとトルネコが呟いていた。死者との語らいを終えたアレンは体を傾け、そちらの方を向く。
「どうすればよい、とは?」
「ああ、聞いていらしたのですか…いや、これからのことを考えていたのです。
リアちゃんは亡くなった。アリスさんやトロデさんたちもまだ戻ってこない。
どこへ行ってしまったのか。我々としても、どこへ行くべきか…何をすればよいのか…」
平静ならば人を和ませる気質に溢れた男が、今はほとほと困り果てた顔である。無理もない。
何をすればよいかわかればどんなに気が楽だろう。しかし、そんな確かなものはどこにもないのだ。
だから、アレンは言った。この時、道を求め彷徨う男に対して、彼はこう言ったのである。
「そうであろうな。如何にすればよいかわかるものなら、ワシこそ聞きたいくらいだ。
だがな…では聞こう、トルネコよ。お前、何をすればよいかわかっていた時がどれほどある?」
「は…はい?何ですと?」
「ここに至るまで、お前は何を考えてきた。どんな道を選んできた。
それは全て、計算の上でのことであったか?…違うだろう?
何をすればよいのかわからない時など、今までにもいくらでもあったはず。
しかし、それでも確かにお前は進んできたのだ…違うか?」
それは、死者も含めて、数多い参加者の中でもおそらくはアレンにしか言えない台詞だった。
悠久を生きた一族の長者として、豊富な知恵と経験を持つ者として…あるいは、誰かを導く存在として。
この時の彼は、まぎれもなく王者であった。竜の王としての言葉であった。
そして、これはまた、おそらくはトルネコにしか言えないことだった。
魔物である彼を心から受け入れ、共に進むことを望み、そして身をもって実践してきた男にしか。
「たとえ迷っても、たとえ打ち倒されても、どれほど自らを見失いかけたとしても。
それでもなお、お前を突き動かし続けてきたものは何だ?それは…わかるであろう?
ならばそのために動けばいい…今までもこれからも…
おそらくはそれがお前の答えだ。たった一つしかない、お前だけのな」
言っていて、アレンは自分がおかしくなった。
今さら何を偉そうなことをと思う上に、しかも人間を相手にである。
人に対して、力だけでなく、また知恵だけでもなく、言葉を通して心まで貸そうというのだ。
いつから自分はこうなっていたのか。まったく、本来なら一笑に付すべきことであったはずなのに…
『お願いです。僕たちに力を貸してください……人と……力を……』
今わの際にアレンが遺した言葉を思い出し、受け止め、そして笑う。
どうやらおかしいのは、自分だけではなかったようだ。その根源たる男の姿を想起する。
アレンよ、わかっておろうな?お前の言っていることも、普通ではないのだぞ?
常人が考えるか?魔族と、しかも竜の王と手を組みたいなどと。ありえないだろう?
声も出さずに竜王アレンは笑った。そしてやがて目を閉じ、粛々と頷く。
(そうか…そうであったな。その普通でも、ありえることでもない話に、ワシは乗ったのだったな。
我が宿敵アレフよ…貴様は見事な子孫を残したものよ。
アレン…やはりお前はワシに勝ったのだ。
だから、ワシは…お前のありえない望みに、ここまで乗せられている…)
何が正しくて、何が間違っているのか…そんなことはわからない。
何が普通で、何がおかしいのか…そんなことは問題にもならない。
ゆえに己の求めるものは何か…それが、それだけが、全てなのだ。
しえん
アレンに諭されて、トルネコは考えた。
何をすべきかわからない。けれど、何のために、誰のために、今自分は生きているのか。
その理由はあっさりと見つかった。そうだ…わかりきっていたことではないか。最初から、はっきりと。
(ネネ、ポポロ…私は必ず帰るよ)
結局、行き着くべきはそこにある。これこそが彼の答え。
「今は闇雲に動いても意味があるまい。少しでも体力を回復させ、準備を整えることだ。
出て行った者たちも、生きている限り必ず帰ってこよう。戻る場所は、ここにしかないのだからな。
人を待ち、そして機を待つ…全ては、それからだ」
「ええ!そうです、その通りです!」
トルネコの胸のうちで消えかけていた炎が燃え上がる。アレンの言葉に、彼は力強く頷いたのだった。
…事態が好転したわけではない。相変わらず、今後の行く手はまだ見えない。
だけど、だからこそ、自分が持っている確かな答えだけは、決して手放さない。
命も、誇りも捨てない。断じて捨てない。
どちらも自分にとってかけがえのないものである。売ることなどありえない。
でなければ、今は亡きクリフトに物を言う資格などない。
でなければ、今は遠く離れた愛しい妻と息子に合わせる顔がない。
彼は商人である。相手もまた、一流の商人。売りに出されたものは、すなわち命。
それならば何としても、この命をかけた商売に勝たねばならない。
商いの道に生きる者の知恵と誇りにかけて…しかし決して道を誤ってはならない。
彼は商人である。だが、それ以上に彼は人間であり、
そしてさらにそれ以上に、彼は一人の妻の夫であり、一人の息子の父であるのだ。
(私は必ず帰る。胸を張って、必ず私はお前たちのところへ帰るぞ!)
【E-4/アリアハン城下町宿屋/朝】
【アレン(竜王)@DQ1】
[状態]:HP1/6 MP1/4
[装備]:なし
[道具]:さざなみの剣
[思考]:この儀式を阻止する アレンの遺志を継ぐ
【トルネコ@DQ4】
[状態]:HP3/4
[装備]:無線インカム 破壊の鉄球
[道具]:支給品一式(水残り1本) ホットストーン 聖なるナイフ 錬金釜
プラチナソード 折れた皆殺しの剣 ラーの鏡 マジックシールド 魔封じの杖 首輪×2
[思考]:他の参加者に危機を伝える 仲間の安否を気遣い、いずれ合流 対主催への強い決意
※【ファルシオン@DQ6馬車馬】
[状態]:右後ろ脚に火傷(応急処置済。完治には回復が必要) 宿屋の外に待機
[装備]:縞模様の布切れ
以上で投下終了です。
何か修正などお気づきのことがあれば教えてください。
投下乙でした。
アレン様とトルネコがかっけーすぎだ。
淡々と哀悼と決意が伝わってくる高いクオリティを感じた一作でした。
投下早っ。
乙。
竜王アレンとアレン王子とトルネコがカッコ良すぎです。gj!
976 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/09(火) 04:14:42 ID:3m8qkmrgO
GJ!
竜王アレン、トルネコ、ローラを予約。
スレが埋まりかけだったり、内容がちょっと踏み込んでたりなので
作品の方はひとまず一時投下に落とす予定です。
何かおかしいと思ったら、感想を言った気になっていた。
>>973 投下乙です。
非常に前向きに立ち上がる感じの話で、読んでる側も勇気付けられました。
>>977 予約乙!というかその組み合わせは…
ついに竜王はアレフに続きローラとも再会するのかっ!?
ようやく規制解除された。新作乙です!
一話退場だけど、やっぱ元祖アレンは偉大だ!
>「たとえ迷っても、たとえ打ち倒されても、どれほど自らを見失いかけたとしても。
> それでもなお、お前を突き動かし続けてきたものは何だ?それは…わかるであろう?
> ならばそのために動けばいい…今までもこれからも…
> おそらくはそれがお前の答えだ。たった一つしかない、お前だけのな」
このセリフにズーンと来たよ。何か人生の教訓にもなりそうだ。
あと予約もキタコレ!ローラと竜王合流なるか!?
新スレ立てられないので誰かお願い。
ちなみに
>>959は横の数が変更してなかったので修正させてもらいます。
※
>>2-5はこのスレのままでOK。以下は6番目(一番最後)のテンプレ
主催者:大神官ハーゴン
管理役:悪魔神官
【参加/死亡者リスト】
3/5【DQ1】○アレフ/○ローラ姫/○竜王/●死神の騎士/●ドラゴン
1/5【DQ2】●アレン/●ランド/○マリア/●リア/●バーサーカー
1/5【DQ3】○アリス/●サマンサ/●フィオ/●カンダタ/●ヒミコ(オロチ)
2/5【DQ4】●アリーナ/●クリフト/○トルネコ/○ピサロ/●ルーシア
0/5【DQ5】●リュカ/●ビアンカ/●フローラ/●レックス/●ゲマ
0/5【DQ6】●ハッサン/●バーバラ/●ミレーユ/●テリー/●ドランゴ
2/5【DQ7】●アルス/○キーファ/●マリベル/●メルビン/○フォズ
3/5【DQ8】○エイト/●ゼシカ/●ククール/○トロデ/○マルチェロ
0/3【 J .】●アトラス/●バズズ/●ベリアル
計12/43名
一時投下スレに投下しました。
ちょっと突っ込んだ話をしてる気がするので、粗も多いと思います。
こちらを埋めるついでにでも、是非について議論していただければと思います。
あと申し訳ないのですが今日は深夜まで、下手したら翌朝くらいまで対応できません。
問題がなかった場合の本投下もそれ以降になりますので、どうかご了承下さい。
>>983 読んだ。先の展開が気になる非常にwktkする内容だった。
>>984 同じく読んだ。推理小説を読んでるみたいで、謎解きにトルネコ同様、今後にwktk。
そしてアレンとローラの今後の動向も気になる。潜む闇か
闇って言うと今該当者二人ぐらいだけど、ピサロはナジミの塔に向かったらしいから
アリアハンには来てないか。てーことは・・・
レスありがとうございます。避難所の方もありがとです。
肯定的な意見が多くてほっとしています。
一番気になってたのがホットストーン周りの描写なんですが、問題なさそうですかね?
実はチャットの方で出された案の一つを参考にさせていただいたのですが
チャットを見ていない人たちにとっては、唐突な描写ではないかと心配だったので。
ではもう少し意見を募りつつ推敲して、
問題がなさそうであれば明日(もう今日か)のうちに本投下しようかと思います。