クリフトのアリーナへの思いは…Part6

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1スーパー1
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 .   .  .  ,. '.".゙:´"´゙`" : ,   . . . . . . .じ'ノ ..し'`J
2スーパー1:2006/08/04(金) 21:04:09 ID:Dcr/+pqx0
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前スレ
クリフトのアリーナへの想いはPart5
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1145158924/

過去ログ
クリフトとアリーナの想いは Part4.2
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1137763522/
【片想】クリフトとアリーナの想いは Part4【両想】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1127912729/
【脳筋】クリフトとアリーナの想いは3【ヘタレ】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1107964272/
クリフトとアリーナの想いは その2
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1054024302/
クリフトのアリーナへの想いは
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1027954353/
3スーパー1:2006/08/04(金) 21:04:41 ID:Dcr/+pqx0
関連スレッド
DQ4総合スレッド Part72
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1152781330/
ブライ
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1144912569/
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http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1153566273/
DQ歴代キャラが雑談するスレ5
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1139902845/

小説版またはCDシアターの話題はこちらで。
高屋敷久美土門いのまた椎名鳥居のDQ小説 その9
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1142752467/
CDシアタードラゴンクエストシリーズを語るスレ6
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1148148530/

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4スーパー1:2006/08/04(金) 21:06:36 ID:Dcr/+pqx0
1乙とかレスするやつは(゚д゚)シメジ
5名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:23:27 ID:3rxN4KqyO
さぁ
どうなるんだろうね二人は

とりあえず
クリフトはアリーナにホの字だが
アリーナはなんというか
そういうのには鈍そうだからなぁ

クリフトが当たって砕けないと
恋は成就しないな

と、すごく当たり前なことを書いてみた

6名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:24:40 ID:RdJSjA9S0
>5
4にメガンテは出ないぞ
7名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:36:50 ID:3rxN4KqyO
>>6
なぜメガンテの話に……

4にメガンテなかったっけ?
8名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:38:40 ID:UiNAjtcA0
爆弾岩が使うだけ
9名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:43:14 ID:V/K9LCK5O
そもそもFC版ではそこまでアリーナに対する想いとかは見れなかったと思ったが。
その後の4コマとかで盛り上がった気がする。
10名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 21:46:01 ID:v/asgLOT0
「このクリフト……」って文句だけだからな。
11名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/04(金) 22:37:12 ID:Cx5X7mRq0
あれぐらいほんのり想いを秘めてたから萌えたわけで
リメイクみたいな変態化は萎えるわけで
12名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 07:58:50 ID:JGe8B7qx0
スレタイクリフトとアリーナの想いはに戻さなかったのか
13名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 10:42:23 ID:KShT6/3a0
個人的にはクリフトとアリーナの想いは、の方が好きだが
もちろんこっちのスレタイでもおk。
Part6でも盛り上がってくれることを祈る。
14名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:25:37 ID:v0e7YL220
15名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:30:28 ID:og/oEbbsO
年令的にはどのくらいなんだろうこの2人
16名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:34:30 ID:lnLVClJ0O
ゲーム上では勇者に初めて出会ったのは、アリーナが17才の時だったらしぃ。
17名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:39:17 ID:lnLVClJ0O
ちなみに小説では初めて旅に出た年は、アリーナ(15)・クリフト(17)で、最終決戦時はアリーナ(19)、クリフト(21)。
勇者はアリーナとタメで、ミネアはクリフトとタメらしぃ。
18名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:41:49 ID:og/oEbbsO
いい年令差だ
19名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:44:27 ID:og/oEbbsO
デブと髭は年令近いの?
見た目髭の方が上か?
でもデブは妻子持ちだしなぁ
20名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 16:50:14 ID:lnLVClJ0O
トル豚&ライ髭はちょうど40歳でタメ。
そのくせ豚が23歳のマーニャに対して「ちょっと年」とか言ったからマーニャが怒ってた。w
確かブライは七十代だったような‥w
21名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 17:15:54 ID:og/oEbbsO
ブライ老衰で死んでもおかしくねぇwww
22名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 18:55:50 ID:1cZmSjJRO
クリフトとヤムチャがかぶる(´・ω・`)
23名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 19:16:50 ID:lnLVClJ0O
クリフト「ブライ様は死に場所を探しておられるのです!」
って4コマ見た時めっちゃ笑った。w

ちょいスレ違いだけど、テリーとトランクスが被る。
24名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 21:26:37 ID:KShT6/3a0
ヤムチャとの瞳とトランクスの髪型あわせるとクリフトだと思う。
まぁ一応皆さん美男だからいいじゃないかw
25名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 21:48:47 ID:93kF7gxIO
>>22
ヘタレなところが?w
26名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 21:58:09 ID:lnLVClJ0O
天しん飯(漢字忘れた)の方がヘタレかも。w
クリフトは、スクルト・ザオリク・ベホマラーを使える達人。
27名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 23:47:41 ID:1cZmSjJRO
25
なんか2人とも弱いイメージあるし顔似てるしwwwてかクリフトはアリーナのこと好きなのかね?ヤムチャは女恐怖症?!じゃクリフトも…………
28名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 00:01:16 ID:93kF7gxIO
天さんは目が三つもあってカッコイイんだぞ!w

戦いで弱いつうのもあるけど性格がヘタレだよな。ヤムチャもクリフトもw
ヤムチャって女性恐怖症だったっけ?彼女を寝取られてたけど・・・スレ違いだなw
29名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 00:42:15 ID:1Iq+Qk7E0
ヤムチャ、最初は女性恐怖症だったけどしまいには浮気男になったはず。
この意味ではクリフトとはかなりタイプ違う気が…
30名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 00:58:49 ID:NyDjG+UH0
ヤムチャについて語りたい奴はここ行けば?

http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1152612765/l50
31名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 02:41:16 ID:UNOgZmLUO
クリフトは高所恐怖症。
マンガ『プリンセスアリーナ』での二人は両想いっぽぃ。
32名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 03:16:54 ID:diDFcwvI0
クリフト「ヤムチャとは失礼な。私のザキにかかればフリーザもいちころですよ」
33名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 10:45:09 ID:fn5DFxDy0
CDドラマの姫様も、それなりにクリフトへ特別な感情を抱いてるようでしたよ
あのCDドラマは何気に声優が豪華だった
34名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 12:21:52 ID:UNOgZmLUO
ぅぉ、CDドラマ聴いてみてぇ!もう入手できなそうだけど‥
プリンセスアリーナはブライが優しくて、アリーナが女の子らしぃ。クリフトはちょいヘタレ。w
35名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 18:51:27 ID:kAG7wy9iO
その豪華キャストの詳細キボンヌ
36名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/06(日) 23:33:00 ID:fn5DFxDy0
CDドラマのキャスティング。すみません、wikipediaサイトで・・・
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/CD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%BC_%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88#.E3.83.89.E3.83.A9.E3.82.B4.E3.83.B3.E3.82.AF.E3.82.A8.E3.82.B9.E3.83.88IV

また上のサイトで知ったんだけどホイミンの中の人とオーリンの中の人が夫婦みたいだw
37名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 00:48:21 ID:Zr/DPFSyO
>>36
d!!ナレーターが渡鬼かよw
38名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 03:32:12 ID:g9njUTcM0
スタッフはガンダムファン?
緒方恵美を一瞬限りのチョイ役で使ってるのが凄いな・・・

>>34
そうそう!あの3人は結構好きだったなー。クリフトが可愛すぎるけどw
特にアリーナは良かった。小説読んだ後だったから特にそう思えたのかも。
小説は賛否両論激しいね、僕アリーナを始めにょぅι゙ょ好みなP・・・
39名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 06:51:06 ID:ouI+qS+O0
小説、クリフトをもっと格好良く書いてほしかったなぁ…
でもフレノールだけは良い。
そしてプリアリのクリフトは可愛らしすぎてもう別人に見えるw
40名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 10:20:10 ID:xzXyZ7BZO
34でぃす。
小説はクリフトが最後までマグマの杖装備ってのが納得いかない。弱すぎ。w

プリアリは三人とも好き♪
アリーナは可愛くて強い。
クリフトは可愛くて弱いけど姫のために一生懸命なトコが好き。
クリフトをモテモテにしてくれたのも個人的には嬉しかった。
最後の方でフェイミンに対して剣を抜いたシーン痺れたぁぁ(´∂`)w
ブライも優しいおじいちゃんで、魔法も今になって覚えたのではなく、昔から使えたって設定がいい。
プリアリの三人はすごく魅力的だったなぁ。
41名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 18:20:31 ID:g9njUTcM0
38です
>>40に激しく同意!似たような見方してたよ。
可愛いのに凛々しくて、さりげなくクリフトを想っているアリーナがすごく好きだった。
物語が進むに連れて広がる二人の身長差もたまらなく萌え燃えでした。
っていうか過去形で書いてますが今でも好きです。

ゲームブックとCDドラマのアリーナもプリアリアリーナに近くないですかね?
クリフト・ブライは作品によって全然違いますね。
42名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 18:46:45 ID:xzXyZ7BZO
40です♪
41 自分は小説とプリアリしか持ってないんですが、小説のクリフトは仲間(特に男性)が加わるたび陰気になってく気が‥w
ブライはPS版Wと小説が似てる。毒舌。w

プリアリのクリフト背伸びますよね!二人の成長とかやりとりにドキドキしたっす!
ブライもプリアリの方が遥かに好きです。w
43名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 22:06:38 ID:ht8oJabp0
プリアリといえば、オリキャラのオンパレードだったけど好きな作品だ。
魔族のフェイミンがクリフトに恋することによって、微妙な三角関係になってたっけ。

アリーナのぽっちゃり体型に対して、フェイミンはスレンダーな体型になったそうで。
今読んだら、格闘を極めているアリーナがぽっちゃり体型なはずは無いとツッコミたくなったw

誰か、プリアリ設定でSS書いてださいな。
44名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 22:29:19 ID:g9njUTcM0
41です

スレンダーにしては、いやに乳が出てた気がするのは記憶違い?w
姫様も結構ナイスバディだったな〜あの人がジプシー姉妹を描いたらもっと…
自分もプリアリ設定SS見てみたいです。

>>42
小説クリフト、確かに…ライアンにまで悪どいオーラを放ってましたねw
45名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 23:06:29 ID:xzXyZ7BZO
↑42。
フェイミンはスレンダーだけど乳デカ。クリフトに揉まれてましたね。w
アリーナはちょいポチャでカワイイ♪
作者にはもぉW全部描いてほしいッ!良すぎ!
46名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 23:38:20 ID:g9njUTcM0
ああ揉まれてたね、そういえばw
本当、アリーナ視点のままでいいからP戦まで見たかったですよ。
勇者のこともチラっと出てきたので、姫&勇者の掛け合いと
妬いてる神官っていう構図も見てみたかったな…。
プリアリクリフトだったら一生懸命がんばってそう♪

と、終わった連載の話をしていては埒があかないので
上記のようなプリアリSSを書いて頂けないでしょうか?
職人さん、よろしくお願いします。
47名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 23:42:15 ID:tZkQblsj0
助けてくれー
48名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/07(月) 23:42:55 ID:tZkQblsj0
誤爆しました。失礼…
49名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/08(火) 00:32:50 ID:2gsKt/QTO
>>47
ホイミ
50名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/08(火) 02:52:19 ID:rifU0GGkO
八坂さん(プリアリ作者)が描くマーニャはフェイミン系のボディっぽぃ♪
チラッと出てきたけどライアンもイカしてたし‥
クリフトは勇者とライアンに妬くだろう。w
二章の三人はみんな天然でなごむ。
マヂ描いてくれぇぇ〜w
51名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/08(火) 23:17:12 ID:7l4r6r4+0
>>47
ざんてつけん
52名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/08(火) 23:18:36 ID:kdHXYP0C0
    ,. -−、
    | |田||
     |__,|_||
     L..、_,i  >>47
 . 。ぐ/|.゚ -゚ノゝ お怪我ですか?
   `K~キチス  ザラキしてザオリクすれば 簡単に治りますよ
    ∪i÷-|j
    Li_,_/」
     し'`J
53名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 01:38:02 ID:rNrUNEhdO
シャナク(´∂`)
54名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 21:57:24 ID:AY0TeLr70
ニフラム
55名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 22:50:20 ID:eQ6TNMju0
クリフトはひかりのなかにきえさった!
56名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 23:47:50 ID:AY0TeLr70
ニフラム…邪悪な者を光の彼方へ消し去る 
     ~~~~~~~~
57名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/09(水) 23:48:50 ID:AY0TeLr70
ちょっとずれたorz
58名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 01:29:58 ID:IUw0tw6c0
旧スレの方が上がってるのであげておこう。
そろそろ夏コミ。皆様の戦利品報告待ってます。
59名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 01:31:37 ID:Jn67mUW/0
うお!?
なんか上がってきてる。こんなスレあったんだ・・・
60名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 01:32:33 ID:4UOwrMpp0
やっぱアンソロは買いだよなー
61名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 22:25:55 ID:dZ0NpGfP0
        l^丶
        |  '゙''"'''゙ y-―, あ ふんぐるい むぐるうなふ 職人さん
        ミ ´ ∀ `  ,:'       
      (丶    (丶 ミ   いあ    いあ
   ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
       ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
       `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ  
        U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J

          /^l
   ,―-y'"'~"゙´  |   それ  ふぉまるはうと んがあ・ぐあ なふるたぐん いあ 職人さん
   ヽ  ´ ∀ `  ゙':
   ミ  .,/)   、/)    いあ    いあ
   ゙,   "'   ´''ミ   ハ,_,ハ    ハ,_,ハ
((  ミ       ;:'  ,:' ´∀`';  ,:' ´∀`';
    ';      彡  :: っ ,っ  :: っ ,っ
    (/~"゙''´~"U   ι''"゙''u  ι''"゙''u
62名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 22:30:25 ID:lsnuOWDt0
えーと、あれだ。

夏コミ行ける奴、みな不幸にな〜れ〜……。
63名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/10(木) 23:00:12 ID:1E+//etZO
>>62
喜んで不幸にナッテクルヨー!!(・∀・)
64名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 00:18:36 ID:MkUqVqIj0
>>62
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
じゃあ、不幸になってきますよ…
65前前スレ506 1/8:2006/08/11(金) 01:47:37 ID:KC63ozSL0
 数台の馬車が街道を北に向けて進んで行く。その中の一際立派な造りの
馬車にはアリーナが乗っており、左右を近衛兵がしっかりと守っている。
クリフトはその様子をサントハイム城の城壁から見送っていた。
 エンドールからの封書が届いたのは10日ほど前のことになる。モニカ
姫ご懐妊の知らせであり、お祝いのパーティを開くという内容だ。アリー
ナはそのパーティに出席するためエンドールを目指し発った。もちろん、
ただパーティに出席することだけが目的なのではない。先日のなし崩しの
ようになってしまった例のお見合い相手に再会することが真の目的であ
る。
「姫さま……」
 いつか、いつかは…と思っていたその時が、もうすぐそこにまで迫って
いることをクリフトは認めざるを得なかった。アリーナは妻となるべき相
手に会いに行っている。その事実を目の前にし、多くの感情がクリフトの
心の奥で混ざり合う。
 自分のしている恋は醜い。ひどく醜く汚らしいとクリフトは感じる。誰
かを大切に思い守ろうとする心は美しいのに、一方で彼女の自然でそうな
ることが当たり前の祝福を認めきれず、破綻してしまえばいいと乱暴なこ
とを考えている。
「神よ…私は……」
 胸元に忍ばせているロザリオを服の上から握る。そんなに簡単に納得で
きるような恋ではなかったのだと改めて感じる。それでも、何事において
もただ無力な自分にはどうすることもできない。
 クリフトは最後尾を行く馬車の姿が見えなくなるまで、その場に立ち尽
くしていた。

               ***

66前前スレ506 2/8:2006/08/11(金) 01:48:15 ID:KC63ozSL0
 アリーナが冒険の旅に出ていた頃と変わらず、エンドールは世界の中心
で華やかな国だ。近隣の町からも大勢の人が訪れているようで、通りには
露店が立ち並び、国中がモニカ姫の懐妊を喜びお祭り騒ぎとなっている。
 陽が落ちて空が藍色に変わり、夜の闇がゆっくりとエンドールを包んで
ゆく。アリーナは山吹色のドレスを身につけパーティ会場にいた。
 このたびのパーティはモニカ姫の懐妊を祝うもの。彼女の親しい間柄の
人々が招待されており、あまり騒々しいものではないようだ。妊娠中のモ
ニカ姫を気遣ってのことでもあるようで、出席している人数はそう多くも
ない様子だ。会場はゆったりとした音楽が流れておりアリーナも居心地よ
く感じていた。
 それでもやはり緊張するものだ。知らない人に愛想笑いを向けるのはと
ても疲れる。もちろん、ここが祖国サントハイムではないことが一番の要
因ではあるが。それに加え、自ら決めたことではあるが、先日ひどく失礼
をしてしまったお見合い相手に会わなくてはならない。アリーナにとって
何より都合が悪いのは、その相手がモニカ姫の従兄弟にあたるということ
を後になって知らされたからだ。
「アリーナ姫様」
 聞き覚えのある声に呼びかけられ振り向くと、そこにはモニカ姫とリッ
ク王子の姿があった。
「お久しぶりですわね」
「ええ、本当に。この度はご懐妊おめでとうございます」
 アリーナがそう告げて微笑むと二人は満面の笑みを浮かべた。
67前前スレ506 3/8:2006/08/11(金) 01:48:52 ID:KC63ozSL0
「おなかが少し出てきているの。わかるかしら」
 モニカ姫はドレスの上から腹部をさすりながらそう言った。その言葉に
促されるようにアリーナも触れてみる。締め付けのないゆったりとしたド
レスの上からそうっと。はっきりとはわからないがなんとなくそこに新た
な命のあることがアリーナにも感じられ、湧き上がる感動に目を輝かせた。
「すごい……」
「なんだか不思議なの。私がお母さんになるなんて」
「僕もまだちょっと信じられないんだ」
 モニカ姫の隣でリック王子も少し照れくさそうに微笑む。
「すごいわ、モニカ姫。ここに赤ちゃんがいるのね」
「そうなの。ここにいるの。私はたくさん子供を生まないといけないから。
私の祖国エンドールとリックの祖国ボンモールが、これからも平和であり
続けるためにね」
 モニカ姫の笑顔は相変わらず上品で美しいが、母となりその中にひたむ
きな強さすら秘めるようになったとアリーナは感じた。母になると言うこ
とは強くなると言うことなのかと思いながら、まだそれを自分の身に置き
換えて考えることに及ばないアリーナは、遠い記憶の中の母を思った。
「あの、モニカ姫。先日はごめんなさい。お見合いの話、わたしよく聞い
てなくて……あなたの従兄弟にあたる方だったなんて知らなかったの。失
礼なことをしてしまって、本当にごめんなさい」
 モニカ姫とリック王子はお互いの顔を見合わせくすっと笑った後、しょ
んぼりとしているアリーナに穏やかな表情で微笑みかけた。
68前前スレ506 4/8:2006/08/11(金) 01:50:35 ID:KC63ozSL0
「いいえ。何か大変な手違いがあったと聞いているの。こちらも少し急ぎ
すぎたところがあって」
「そうなの?」
「ええ。ラスダがどうしても、早くアリーナ姫に会いたいって急かすもの
だから。ちょっとお待ちになってくださいね」
 そう言うとモニカ姫は近くにいたメイドを呼び止め何事か命じた。する
と程なくしてメイドに連れられひとりの若者が姿を見せた。
「改めて紹介しますわ。私の従兄弟のラスダです。アリーナ姫と同い年の
はずよ」
 ああ、そう言えば…とアリーナは思った。おぼろげにしか記憶していな
かったその顔と、完全に忘れてしまっていた名前も、2度目の紹介を受け
てはっきりと思い出した。申し訳ない気持ちと失礼をした居たたまれなさ
でアリーナの笑顔はひきつってしまう。
「私たちはそろそろ部屋に戻らないといけないから失礼しますね。二人で
少しお話してみたらどうかしら」
 そう言うとモニカ姫はリック王子と共にアリーナたちのそばから離れ
控えのほうへと戻って行った。大勢の人に祝福されその対応にモニカ姫は
忙しい。体のことを気遣い早めに引き上げるようだ。
 残されたアリーナはなんとも言えない気まずさに耐えるので精一杯。会
うのはこれで2度目と言えど、アリーナにとってはほとんど初対面に等し
い。共通する話題を探してあれこれと考えるが、ふさわしい話題もなく沈
黙が続く。
「少し外に出て話しましょうか。ここはあまり静かじゃないから」
 沈黙を破ったのはラスダのほうだった。なんとも言葉にしがたい居心地
の悪さから開放されたことにアリーナは安堵する。
 アリーナは促されるままバルコニーへと向かった。
69前前スレ506 5/8:2006/08/11(金) 01:51:05 ID:KC63ozSL0
 ラスダはエンドール王の姉の息子であるらしく、3人兄弟の末っ子だと
語られた。エンドール王の姉はエンドールの有名な資産家の家に嫁ぎ3人
の男の子をもうけた。エンドール王にはモニカ姫しかおらず、もしモニカ
姫が他国へ嫁ぐようなことがあれば、一番上の兄が王位を継ぐことになっ
ていたのだという話もあったそうだ。
 城下街のざわつきが城のバルコニーにまで届いては来るが、それでもパ
ーティ会場よりは静かだ。今宵は満月。神秘的な月の光は普段よりもずっ
と明るくふたりを照らす。吹いてくる夜風が涼しさを運んできて、アリー
ナの着ているドレスを華やかに飾る背中のリボンをふんわりと揺らして
いる。
「あのっ」
今までラスダが話すのをおとなしく聞いていただけだったが、意を決し
てアリーナは彼の顔を見上げた。
「この間は長い時間待たせちゃって、愛想もなくて本当に失礼なことをし
たと思っているの。ごめんなさい。私、お見合いだなんて聞いていなかっ
たから」
「いいえ、いいんですよ。他の方々が丁寧に対応してくれましたし」
 そう言って微笑み、ラスダはアリーナを見下ろした。
 すらりと高い背。夜風に弄ばれる髪は少し癖のある茶褐色だ。仕立ての
よいタキシードに身を包み、言葉や仕草、話し方の中に感じられる気品が、
彼にもエンドールの王家の血筋が受け継がれていることを感じさせる。
 ラスダの優しげな笑顔と声の調子が、アリーナの漠然とした不安にざわ
つく心を柔らかく包むようだ。どこかクリフトの面影を感じアリーナはほ
っとする。緊張の残っていた表情がだんだんと本来の彼女のものへと変わ
っていった。
70前前スレ506 6/8:2006/08/11(金) 01:52:51 ID:KC63ozSL0
「まだ、世界に魔物が溢れていたあの頃……アリーナ姫様はエンドールの
武術大会に参加されていましたね」
「え、知っているの?」
「ええ、僕はあの時観客席にいましたから」
「そうなの!?」
「とても強くて、すごく可愛い女の子が出場してるって聞いて。後でモニ
カから聞いたんです。あなたがサントハイムのお姫様だって」
 『可愛い』と自分のことを表現されて、少し照れくさくなったアリーナ
は軽く俯きラスダから視線をはずした。バルコニーの手すりに腕を乗せ体
重を預ける。ラスダも手すりを背中にし、もたれながら話を続ける。
「だから、とても嬉しかった。母からお見合いの話をされ、その相手があ
なただとわかったときには。すぐにでも会いたいと急がせたのは僕なんで
す。あなたの心が定まっていなかったようで、悪いことをしました」
「ううん、いいのよ。わたしも何にも知らなくて、よく聞こうともしなか
ったから……」
「武術大会であなたの姿を見たときから、いつかもう一度会いたいって思
っていました。まだ僕はあなたのことをよく知らないけれど、でも……誰
よりも優しくするし大切にします。今すぐに返事を望んだりはしないから、
僕との結婚をどうか前向きに考えて欲しい」
 ラスダは堂々と自分のうちに秘めた感情を言葉にした。さすがに緊張し
ていたのだろう。胸のうちをすべて吐露するとひとつ大きなため息をつい
た。すっきりとした晴れやかな表情からは、アリーナに対する気持ちが偽
りなく真摯なものであったことが伺い知れる。
71前前スレ506 7/8:2006/08/11(金) 01:54:18 ID:KC63ozSL0
 不意にラスダがアリーナとの距離を詰めた。予想もしていなかったラス
ダの言葉にアリーナは呆然としたままだ。ほのかに頬を色づかせ、言葉を
反芻すればするほどにラスダの顔が見られなくなり、バルコニーから見え
る城下街の賑わいに視線を向ける。
月明かりに照らされてできた輪郭の淡い影が、静かにアリーナへと近づ
いていく。ラスダは手すりに手をかけて軽く身を乗り出すようにすると、
掠めるように短い口付けをした。
「じゃあ、今夜はこれで。おやすみなさい、アリーナ姫様」
 そう言うとラスダはその場を立ち去り、アリーナひとりだけが残された。
 一瞬の出来事で信じられないが、確かに今自分の唇に触れられた。初め
てのことに脚が小刻みに震えている。立っていることが精一杯だ。
 彼は本当に真剣だった。ずいぶんと前から自分の存在を知ってくれてい
た。ずっと会いたいと思ってくれていた。ラスダの言葉ひとつひとつに思
いの強さが感じられ、心臓が早鐘を打つ。彼の気持ちを自分は受け止めな
くては……アリーナの心は動いていく。
 それでもアリーナは、何かとても、とても大切なものが崩れていくよう
な気がした。それは正体がはっきりせず、とても不確かで、でもずっとず
っと昔からアリーナの心の中にあるもので。
「どうしよう……」
 いろいろなことが入り混じり乱れる自分の気持ちを抱えきれず、アリー
ナはその場にしゃがみこんだ。急にサントハイムが恋しくなる。あの小さ
くてのどかで少し退屈な祖国のことを思う。父王の顔、ブライの顔、次々
と浮かんでは消える。
72前前スレ506 8/8:2006/08/11(金) 01:54:59 ID:KC63ozSL0
 そしてあの神官服に身を包んだ青年の姿も浮かんだ。思い浮かべた誰よ
りもはっきりと思い出せるクリフトの柔和な笑み。低く優しく響いてくる
声。大きな手と長い指。海の色を思わせる蒼い髪。思えば思うほどに、胸
の奥が締め付けられるようで苦しくなってくる。
女性としてはこれに勝るものなどないだろう結婚の申し込み。ただ突然
のことだっただけが理由ではなく、アリーナは説明のしようもない違和感
をただ胸に蓄積させるだけだ。あの恋愛小説には書いてなかったこんな気
持ち。心が受け止めきれずにはちきれてしまいそうだ。
「もう、どうすればいいかわかんないよ!」
 アリーナはしゃがみこんだまま焦燥感に駆られるままにそう叫んだ。
 心の奥底の、一番大切な部分が求めているものに気づかぬまま。
                        

                         END.

73前前スレ506:2006/08/11(金) 01:58:38 ID:KC63ozSL0
オリキャラ登場。お嫌いな方、スマソ。
74名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 02:39:13 ID:Zui26wxAO
もつかれです!
つづきwktk!
75名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 09:50:28 ID:k1Gz8mWD0
SS投稿お疲れ様です。
揺れるアリーナの心、クリフトはどうなるのか!?
オリキャラに関しては無問題、よろしければ続きをお願いします。
76名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 15:11:22 ID:ytQTeot8O
GJ!!
アリーナカワユス!
77名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/11(金) 15:44:27 ID:78rP/dYFO
クリフトはどうなるのかなぁ?
良かったです!続き楽しみです♪
78名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/12(土) 22:36:26 ID:/eGk8U+E0
続きが楽しみです。待ってます〜〜

ところで夏コミ行った方々、どうでした?
79名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/12(土) 23:20:27 ID:sn52MOMPO
アンソロ良かったよ(・∀・)
80名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 01:26:14 ID:ISsamU060
くわしく
81名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/14(月) 21:52:17 ID:MX3FgfKSO
人いないね。さみしいな。
お盆だからみんな忙しいのかな。
夏コミ行かれた方お疲れさまでしたー。
82名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/14(月) 23:28:19 ID:1qc57Fe30
アンソロはよかった。
個人的には、一人一人作品の世界観って異なるから
複数の人が集まって作っている本て違和感を覚えることが多いんだけど
これは珍しく良かったと思う。
83名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/14(月) 23:42:01 ID:IpD/cXCc0
書いてる人がみんなクリアリ大好き!って感じが
すごい伝わってくる感じがしたと思う。
売り子さんもすごいいい人っぽかった。
お釣りしまうの待っててくれたし、すごい笑顔で
「ありがとうございましたー!」って頭下げられたw

きのこの人の小説にがん泣きしたのは秘密
84名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/16(水) 12:37:10 ID:OviXXXan0
はっきり言って、行けた人ウラヤマシス。。。
85名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/16(水) 16:49:04 ID:xEXDepK30
ラスダぁ〜
86名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/18(金) 23:58:18 ID:8J7PDU4Y0
hoshu
87スーパー1:2006/08/20(日) 11:55:58 ID:csKKjxCE0
なつやすみおわりあげ
88保守よろ ◆YdWRYb4NOY :2006/08/20(日) 12:51:28 ID:s8VtxOqD0
「クリフト!ねえ聞いた?今日から4日後の24日、また嵐が起こるかもしれないんだって!」
「ああ、例のDS版FF3ですか。」
「FFシリーズの力を甘く見ちゃダメ。3月の大旋風を忘れたわけじゃないでしょ」
「FF12…確かにあれは凄かったですね。私たちの仲間スレも犠牲になったと聞いております」

「だ・か・ら、ここの住人の皆さんにお願いするのよ!」
「何をです?」
「もう、鈍いわね。捕手よ、ほ・し・ゅ。あとSSもね」
「姫様、それを言うなら保守ですが…」
「あんたはいちいち細かいこと気にしすぎなの!意味さえ通じれば無問題なんだから」
「はあ…わかりました。ということで皆さん、ぜひよろしくお願いします!」
「よろしくねっ♥」

「あ、保守で思い出しました。姫様、今日は午後から補習の時間となっておりますが」
「えー。そんなの聞いてないよー」
「貴重な夏休みを、遊んでばかりで過ごされた結果です。宿題も全然手をつけられていないようですし」
「ほんと、きれいさっぱり真っ白だわ…クリフト、補習が終わったら手伝ってくれない?」
「姫様、他力本願はいけません。ちゃんとご自分でなさらないと」

「あーあ、残念。せっかく堂々と二人きりになれるチャンスだったのになー」
「そ、そういうことでしたら…」
「でも宿題手伝ってくれないんでしょ?だったらいいわ。さーて、そろそろお昼ごはん食べに行こっと」
「お待ち下さい姫様、わ、私もご一緒します!」

(ふふっ、うまくいったわ。これで今年の宿題も完璧ね♥)
89名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/20(日) 13:07:12 ID:1MUKLam+0
リメイクだとおもって甘く見てました。
よくよく考えれば不穏な発言のオンパレードでしたね。

かわいい姫とクリフトの為だがんばっちゃうぞ(`・ω・´)
90サントハイム兵士A:2006/08/21(月) 13:02:49 ID:a9tNguY90
見回り保守。異常なし。
91名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/21(月) 15:30:12 ID:mkN2oQAXO
寝る前にアンソロ読んで寝てるよ
やっぱりきのこの人最高だね
次回があるなら他の職人さんにも参加してもらいたいな。
煩悩さんとか印刷にしたほうが映えそうな気がするよ
92サントハイム兵士A:2006/08/21(月) 23:08:24 ID:a9tNguY90
う〜・・ん。ひめさま、ラブ・・・いや、保守。むにゃ。ぐう。
93ほす:2006/08/22(火) 03:18:33 ID:NuVIBaPgO
煩悩さんのHPてあるんだっけ?
94名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/22(火) 12:49:51 ID:N4IVkMJ20
サントハイム兵士が夜、「ああっ姫様…いけません!」とか言ってるのって
アリーナ姫が城を抜け出そうとしてるとか物壊しそうとか
とにかくおてんばに対する一言だよね??
PS版クリフトがめっちゃ誤解してて笑ったんだけど、
そっちの意味が正しかったりはしないよね??
95サントハイム兵B:2006/08/22(火) 23:38:40 ID:3xyz0KBCO
さあ どうでしょう・・・
ご想像にお任せします
96名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/22(火) 23:48:55 ID:S5s51LCF0
>>93
たしかなかったはず。
見てみたいね。
作ってくんないかな。
97名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/23(水) 05:44:19 ID:TjFt7vfC0
>>96
私も見たい!
煩悩さん作ったら教えて下さいね。
98サントハイム兵士C:2006/08/23(水) 10:47:04 ID:uuxhnQ1O0
わ、私は、そのような夢は見ておりません。
そんな寝言を言うのは多分兵士Dでしょう。
991/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:24:15 ID:BkjLGtBX0
 エンドールより帰国して数日、アリーナ姫の様子がおかしい。サントハ
イム城内ではそんな噂話が飛び交っていた。そば仕えのメイドたちから城
の庭師、厨房のコックや下働きの子供にまでそんな話が伝わっているらし
い。事実、エンドールを訪問し戻ってきてからのアリーナは、それまで日
課であった武術の稽古をしなくなった。訓練場を訪れては兵士たちに手合
わせを申し込むこともなくなり、厨房にやってきてはおやつをつまみ食い
したり、庭の水遣りを手伝ったり、子供たちと無邪気に遊ぶこともなくな
ってしまったのだ。部屋の中にいることが増え、たまに城の中を散歩する
のみ。あれほどおてんばだったアリーナがすっかりおとなしくなってしま
い、城の中の雰囲気も少し覇気がない様に感じられる。
「いやはや、アリーナ姫をエンドールに向かわせてようございましたな、
陛下! 姫のあのご様子から察するに、きっとラスダ殿のことを気に入ら
れたのでしょう」
 そんな場内の様子とは正反対に、王座の間ではアリーナにお見合いを勧
めた張本人である大臣の満足そうな声が響く。
「ふむ、そうかのう。わしはアリーナに元気がないようで、少々心配して
おるのだが……」
 サントハイム国王は髭に触れつつ、少し渋い顔をした。
「女性と言うものは好意を持った殿方に対しては多少しおらしくなるも
のです。おてんばなアリーナ姫ももうひとりの女性です。きっと花嫁修業
にも積極的に取り組まれるはずでしょう。のう、ブライ殿」
「…そうだとよいがのう」
 所用にて王座の間へ出向いていたブライもその会話に巻き込まれた。心
底喜んでいる大臣の様子に水を差すわけにもいかず、中途半端な言葉でそ
の場をしのぐ。
1002/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:25:15 ID:BkjLGtBX0
「ラスダ殿がサントハイムへ来ていただければわが国も安泰ですぞ。姫様
がその気とあらば、早速具体的な準備にも取り掛からないと」
 大臣は生き生きとした表情で執務室へと向かいその場を立ち去った。
『その気』であるのはアリーナではなく大臣の方だとブライは心の中でぼ
やいた。ブライには到底アリーナがその気になったとは思えなかったが、
女性の心理は複雑だ。何かの拍子に気が変わったとしてもおかしくはない。
 アリーナが結婚するとなればこんなにめでたいことはない。ブライも大
臣と同様にこのサントハイムに長らく仕え、その発展を願ってきていた。
それなのに喜ばしさだけに満たされることのない心に、ブライは妙な胸騒
ぎを感じていた。

***

 教会の奥に与えられた狭く質素な部屋の中。蝋燭に火を灯し、クリフト
は静かに本を読みふけっていた。外は真っ暗な夜の闇。真夜中を過ぎてい
るというのに、クリフトはページをめくる手を止めることなく床に就こう
ともしなかった。
 品行方正な神官の振りをして……自分の欲求を抑えることができなか
った。神に仕える者としての自分自身に失望する一方で、ひとりの男とし
てアリーナを強く想う事実を認識する。それでも日を追う毎に心の中に降
り注ぐ後悔の感情に、クリフトは今日も眠れぬ夜を過ごしていた。
 スタンシアラを訪れた小旅行の後、クリフトは意識的に毎日を忙しく過
ごし、自らに休息を与えなかった。常に何かしていないと、忙しく何かに
取り組んでいないと、ふとした瞬間の思考の隙間にアリーナのことを思い
浮かべてしまうからだ。
1013/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:26:49 ID:BkjLGtBX0
「はあ……」
 昼間耳にした噂話が気になり、読書に集中できない。クリフトは栞を挟
んで本を閉じた。そして重いため息をひとつ。
 アリーナの様子がおかしい。武術の稽古もしなければ城の外へ出たいと
せがむこともない。部屋にこもりがちだと聞いた。クリフトは気になって
仕方がないのに誰に詳しく聞こうとしなかった。
スタンシアラから帰ってきてから、クリフトはアリーナとほとんど顔を
合わせていない。廊下ですれ違うことはあっても、挨拶のみで通り過ぎる
だけ。以前のようにどんなに忙しくても少しの間立ち止まり、他愛もない
会話をすることを避けてきた。そばにはもう、いられないのだと確信した
からだ。自分の心の奥底にある情熱が、制御できなくなってしまうのを恐
れて。
 眠れないままただ過ぎる時間はひどく長く感じられ、苦痛に思うように
さえなる。クリフトはおもむろに立ち上がると、風に当たるため外に出て
行った。

***

 半分に欠けた月がサントハイム城を照らし出す。細切れになった雲がゆ
っくりと動いていく様子が城壁から確認できた。この様子では明日もきっ
といい天気になるだろうと、思いをめぐらせながらクリフトは城壁を歩く。
夜風がクリフトの夜着をくすぐって遠くへと吹き抜けていく。
 城壁を一周したら部屋に戻ろうと決めて歩いていたクリフトは、ふと何
かが視界の隅にちらついたような気がして、立ち止まりその方向へと視線
を向けた。南西の城壁、場内へと降りる階段の踊り場付近。ひらりと何か
が翻っている。
1024/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:29:23 ID:BkjLGtBX0
「姫さま!」
 そこにはアリーナの姿があった。薄く頼りない夜着に身を包み、明るい
オレンジ色の髪を風に弄ばれるまま海のほうを眺めている。クリフトの視
界の隅にちらついたのは、肩に羽織ったケープだった。
「クリフト?」
「姫さま。こんな時間にこんなところで、何を……」
「クリフトこそ、何してるのよ」
「私は、……少し、眠れなかったものですから」
「あら、わたしと一緒ね。なんだか眠くならなくて、ずっと部屋にいるの
も退屈だから出てきちゃったわ」
「お戻りください。見張りの者が心配します」
「ちょっとくらいいいじゃない。それに、クリフトがいてくれるなら危な
いことなんてないって、みんな思ってくれるわ」
 クリフトのほうを向き直り見上げながらそうやって言葉を交わした後、
アリーナはまた海のほうへと視線を向けた。音の消えた城に波の音が微か
に届いてきている。
 部屋に戻るよう促すもそう簡単に言うことを聞いてくれるような姫で
はないことをクリフトも重々承知している。かといってこのままほうって
おくわけにもいかず、クリフトも階段を降り踊り場へと移動する。
「クリフトとおしゃべりするの、なんだか久しぶりね」
「そうですね。姫さまは元気がないご様子だと、城の者が噂をしておりま
す。お身体の具合でも、悪いのですか?」
「ううん。そんなことないわ。わたしは元気よ」
 そう言ってアリーナはにこっと笑った。その笑顔にクリフトは安心する。
しかしその笑顔も一瞬で、すぐにどこか不安げな表情に変わる。
1035/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:31:54 ID:BkjLGtBX0
「……わたし、きっとラスダと結婚するのね。好きなのかどうなのか、わ
からないのに」
 結婚、という言葉にクリフトの身体が竦む。それなのに、アリーナはま
るで他人事のようにその言葉を口にする。
「結婚して、毎日一緒にいたら、わたしはラスダのこと好きになるのかな」
「………」
「好きに、なるのかなぁ……」
 一国の姫という立場においては、恋愛も決して自由ではない。エンドー
ルのモニカ姫とボンモールのリック王子の結婚が世界中を駆け巡る大き
なニュースになったのも、王家というものがいかに格式高く在り、恋愛に
おいて個人の感情や自由のないことの裏返しであるからだ。
「どうやったら、好きになるのかな。どういう風に思うことが、好きにな
るってことなのかな」
「ラスダ様はよいお方です。先日サントハイムを訪れた際対応いたしまし
たが、私のような者にもお優しく礼儀正しい方でした。きっと、姫さまを
大切に思ってくださいますでしょう」
「でも、わたしはわかんないんだもん。わかんないのに、大臣やお父様が
言うように簡単に結婚することが、正しいって思えないの。納得できない
の!」
「陛下や大臣殿は簡単に結婚を勧めておられるのだとお思いですか? 姫さま。あなた様のために大臣殿はいくつもの国と連絡を取り合い、姫さ
まにふさわしいお相手をずっと探してきておられたのですよ」
「そんなこと言ってるんじゃないの。そういうことはわたしにだってわか
ってるの」
「ならば何に納得できないとおっしゃるのですか? ラスダ様はエンド
ール王の甥にあたるお方。サントハイムに移り住むことも快諾してくださ
っています。こんなによいお方、他にはおられないと思いますが…」
1046/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:33:56 ID:BkjLGtBX0
「だから! そんなこと言ってるんじゃないって言ってるのよ!」
 アリーナは少し涙目になりながらクリフトを睨み上げた。
 ラスダの気持ちを真剣に受け止めているからこそ、アリーナはどうした
らいいのかわからなくなる。結婚するのなら自分もラスダのことを好きに
ならないと。でも、その感情の所在を確かめられずに、それ以前に、その
感情自体がどういうものなのかをわからずにいる自分自身が不安で不安
で、しかたなくなる。
 一方クリフトは、少々冷たく言いすぎたと今し方の発言を悔やんだ。け
れども、そんな風に冷たく言い放ちでもしない限り、自分の心も抑えられ
ない。好きな女性に違う男を勧めるなど、心を冷たく凍らせないとできは
しないことだ。しかし、そうした行動が結果的にアリーナの心に傷を負わ
せた。 アリーナをなぐさめることよりも、自分の心が傷つくのを防ぐこ
とを選んでの言葉。アリーナの瞳に涙が浮かぶのを見ていられず、クリフ
トは俯き唇を噛んだ。
アリーナはきつくクリフトを睨み、また海のほうへと視線をそらす。
「姫さま……」
「説明してよ、好きになる気持ちを。それがわかってたら、とっくに結論
は出てるわ」
「………」
「そんなに一方的に言うんなら、クリフトがわたしに教えてよ。ちゃんと
わたしが理解できるように、教えなさいよ!」
1057/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:34:31 ID:BkjLGtBX0
 アリーナは今にも涙が出そうになるのを必死の思いでこらえた。なぜだ
かわからないが、ひどくイライラして仕方がない。いつだってアリーナの
最大の理解者であり味方であったクリフトが、自分の言うことを正面から
受け止めることなく、一方的にアリーナも十分に承知している当たり前の
ことをまくし立てることが腹立たしかった。不安でたまらないのに、そし
てどうしたらいいのかわからないと訴えているのに、話は噛み合わずまっ
たく取り合ってくれないクリフトの態度に大きな溝を感じてしまう。
 最初はさざ波のように小さかった不安が、クリフトと話したことによっ
て大きな津波のように姿を変える。クリフトと話せば少々の不安は大きく
なることなく小さなままでアリーナの心に留まり、いつしか消えていくこ
とが当たり前だったのに。今はクリフトの言葉ひとつひとつがアリーナの
繊細な心に細やかな傷をいくつもつけていく。
「……っ!?」
 突然、アリーナの身体は強い力に包み込まれた。心の中の幻であるはず
の津波に、本当に飲み込まれてしまったのかと思うほどの強い力に。
「私は…っ!」
「クリフトっ?」
「姫さま、私はずっと…ずっとあなたのことが好きでした」
 冷ややかに凍らせていたはずの感情は、クリフトが自ら心の一番奥底に
押し込めたはずの情熱に一気にとかされてしまった。気がつけばその腕に
アリーナを抱き、強く自分のほうへと引き寄せる。クリフトの頭の中から
はあらゆる理性と常識が消え去り、アリーナを強く抱きしめることだけを
考えていた。
 心が、ひどく焼けつく。
1068/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:35:29 ID:BkjLGtBX0
「あなたのことを、想っていました。こんな風に抱きしめたいと、何度も
何度も思いました。私が姫さまに教えられる『好きだ』という感情は、こ
れがすべてです。お許しください…!」
クリフトの腕の中で、アリーナはほとんど呼吸もできないほどの緊張を
感じていた。力強く自分の身体に巻きつくクリフトの腕。こんなにも上ず
ったクリフトの声は普段と全然違っていて、今まで聞いたこともない。急
にアリーナの心臓が高鳴り始めた。薄い夜着越しにクリフトに伝わってし
まいそうで、それがとても恥ずかしいような気がして、アリーナは逃れよ
うと小さく身じろぎをした。しかしクリフトの腕は解けることなくアリー
ナを捕えて放さない。
「姫さまにお見合いの話が舞い込むたび、私はあきらめなくてはいけない
と思っていました。姫さまにふさわしいのは私ではないと、わかっている
のです。仕えているだけのただの家臣という立場であることも自覚してお
ります。それでも、あなたを想わない日はないのです。昨日も、一昨日も、
ソロさんと旅をしている間も。毎日あなたを愛しいと思います。毎日あな
たの笑顔に安心するのです」
 今まで何年も感情を押し殺してきたせいだろうか。何のために気持ちを
抑えてきていたのかわからなくなってしまったように、クリフトは内に潜
めていた激しい想いをアリーナにぶつけた。
「お許し、ください……」
 その腕とは裏腹、力ない声となりそう許しを請う。
 叶わないことはわかっている。アリーナとの間にある絶対に踏み越えら
れない線があることも。それでも今この瞬間だけは、そんなものを全部無
視して、誰にも渡すものかと力強くアリーナを抱きしめる。
1079/9 (前前スレ506):2006/08/23(水) 11:36:53 ID:BkjLGtBX0
「誰かいるのですか?」
 突然、強い光がふたりの姿を照らし出す。夜間警備の兵士がたいまつを
片手に城壁からふたりのいる踊り場を見下ろしていた。
「姫様! クリフト殿!」
 兵士の声に我に返ったクリフトはようやくアリーナから離れる。
「クリフト殿……あなたは、今何を……」
 この恋は叶うはずもない泡沫のようなもの。
 誰に認められることもない、許されることもない、禁じられた感情。
 まだアリーナを抱きしめた感覚の残るその腕をやり場なく垂らしたま
ま、クリフトは呆然と自らを見下ろす兵士の姿を見上げていた。
 

世界を救った英雄のひとりが、ある国のお姫様と結ばれるなど。
昔々の、御伽噺。



                         END.
108名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/23(水) 12:50:40 ID:e4oDy2T20
保守あげにきたら、
GJGJGJGJG!!!!!!

毎回なんてウマイ引っ張り方だろうか
109名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/24(木) 03:10:17 ID:gGD3jTj2O
超超超超GJ!!!!!!!!!!!!

続きがきになる
110名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/24(木) 15:12:11 ID:EBP9RiHJO
っかー!!!
すげぇぇ〜GJGJGJ!
おつかれさまです!続きがめっちゃ楽しみ♪
111名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/24(木) 21:31:30 ID:1+5WZhUb0
どうすればいいんだ。
112サントハイム兵士D:2006/08/25(金) 12:36:08 ID:PFv3Qzzj0
ブライ様・・・いけません。保守。
113名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/25(金) 19:26:08 ID:gACxb9FrO
「END.」ってのが気になる。
まさか、これで終りじゃ…
114サントハイム兵士E:2006/08/26(土) 21:33:42 ID:62+Dj/CZ0
うほっ。続きが気になるがENDというならばあきらめるか・・・。
見てはいけないものを見てしまった兵士はどうなるの!?

・・・保守。
115名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/26(土) 21:40:15 ID:TXUtmnZD0
ん?506さんの終わりはいつも「END.」じゃなかったっけ?
116名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 01:41:35 ID:iX2cWqQTO
そうかも

とりあえずwktkしつつ保守(・∀・)
117名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/27(日) 16:58:36 ID:/s10gCWv0
GJGJ!続きが楽しみです。
ちょい修羅場感がwktk!
118サントハイム兵士F:2006/08/28(月) 00:44:40 ID:XEUKDEMpO
ブライ様と同僚のDがそんな仲だったなんて・・・

ウホッ守
119スーパー1:2006/08/28(月) 21:51:39 ID:eVOvq4wk0
保守age
120名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/08/28(月) 23:25:04 ID:/YbjUtG50
DSででないかな DQ4
121名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/29(火) 01:05:13 ID:X9xncgIV0
DS版DQ4マジで欲しい…
携帯機でDQ123まで出てるんだし次は4だろ〜〜
122名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/29(火) 01:25:43 ID:NKjW+CukO
ってか8のグラで4リメイクきぼん
123名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/30(水) 09:20:57 ID:Y7PGFFW40
ホッシュ
124ラストテンツク:2006/08/31(木) 15:37:32 ID:30OYfqEw0
続き楽しみだなぁ♪
Wまたリメイクしてほしい。
Vも捨てがたいけど。w
125名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/01(金) 11:04:56 ID:ciM8Q1RgO
過去スレ読んだ。幸せになった。
126名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/01(金) 17:54:27 ID:8IocCHuhO
よかったね(・∀・)
127サントハイム兵士G:2006/09/02(土) 18:03:50 ID:w8p40biBO
見回り保守中。異常ありません!
128サントハイム兵士G:2006/09/03(日) 20:42:30 ID:gSLqTTyGO
見回り保守。本日も異常ありません!
129名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 10:37:32 ID:Ps8y8vdbO
見回りお疲れ様です。これ、差し入れです。……ぽっ。


つ●
130エンドール兵士:2006/09/04(月) 14:32:05 ID:xHPJ3Chk0
リストラされたのでサントハイムで雇ってください!!
131名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 15:37:10 ID:xHPJ3Chk0
サントハイムには人が三人しかいません。
132名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 17:00:27 ID:uyCcDcv8O
職人さんいなくなっちゃったね…
133サントハイム王が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/04(月) 18:37:12 ID:SIj8OxBA0
アリーナの父、現サントハイム王は実は結構強い。
先日も他国の刺客を一撃で叩きのめし、若い兵士たちの尊敬と羨望の眼差しを一身に浴び
たという。
そんな彼の日常は、魔法の鏡に話しかけることから始まる。

「鏡よ、鏡よ、鏡さん。この世の中でアリーナ姫が一番好きな男性はだぁれ?」
「お答えします、王様。それは、クリフ・・・」
「ちぇすとぉぉぉぉ!!」

パッリーン―――・・・。

サントハイム王の強さ。それは日々の鍛錬の賜物である。
                                      (終)
134煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/04(月) 19:15:25 ID:SIj8OxBA0
8月初頭にパソが故障。その他諸事情がございまして、気がついたら9月になっていました。
ご無沙汰してスマソです。またぼちぼちssを書いていこうと思っているのでよろしければお付き合い
くださいませ。

>前前スレ506さん
GJGJGJ〜!
本当にお上手ですね。そして毎回見事なひっぱり方。悶々萌え萌えして続きを待っております。

HP・・・作らないのではなく、“作れない”んですorz
作ってみたいんですけど、如何せん、脳みそがついていかない・・・。
135名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 22:16:19 ID:uNKTMrhwO
煩悩さん、お久しぶりです。そしてGJ!サントハイム王ネタ、大好きだw
136名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/04(月) 22:48:09 ID:gprdZANW0
煩悩さん、お帰りなさい〜
あいかわらずな王様、大好きです
137名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/05(火) 07:42:30 ID:YTXrSdI10
鏡相手に鍛錬するサンちゃん萌えwww
魔法の鏡は毎日自動修復してるのだろうか?
138名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/05(火) 18:17:01 ID:OPvk7ZuA0
初めてここ来たんですが、クリフトアリーナが両思いっていう設定なんですか?
自分はクリフト→アリーナの一方通行のほうが好きです。
アリーナは恋愛とか意識してないっていうか。
139名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/05(火) 19:27:15 ID:SQYzgVWLO
>>138
ようこそおこしやす。
別に規定はないよ。片想いでも、両想いでもおk
140名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/05(火) 21:58:03 ID:OPvk7ZuA0
>>139
そうですか。
それなら、後々、クリフト→アリーナでSS投下してみようと思います。
ノシ
141名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/05(火) 23:52:42 ID:umjFk2HW0
>>140
自分は両想い派だけど全然OK!!ぜひぜひお待ちしてますvv
142名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/09/06(水) 20:32:51 ID:UruKigCm0
クリアリはやっぱ切ない・・・
男勇者をからませると争奪戦。
143名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/06(水) 21:17:50 ID:3wVDFIyM0
>>142
禿同!

しかし、サントハイム王をからませるとギャグにw
煩悩さん、お久しぶりです。サンちゃん、笑わせてもらいました。

>>140
wktk
144名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/06(水) 23:21:01 ID:KTMcfqRB0
クリ→アリ←勇者モエス
145名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/06(水) 23:25:02 ID:TzCpgnyb0
アンソロ思い出して泣いちゃうじゃないか!
146名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/06(水) 23:52:10 ID:5VccW3pf0
>>144
もれもそれ萌えるw
147名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/06(水) 23:56:44 ID:5VccW3pf0
クリ→アリ→勇者

でもいいかもw
148名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 01:12:42 ID:HZjIMqo80
クリ→アリ→勇者→マー→ライ→ミネ→クリ
149名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 02:43:05 ID:jvd/KibU0
シンシアのことを忘れようと、自分に課せられた運命を受け止めようと独りで悩む勇者が気になるアリーナ。
そんなアリーナの様子が気になって気になってしょうがないクリフト。がんがれw
150名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 02:45:21 ID:fcLld1dNO
自分は勇者絡ませるの無理です
151名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 03:03:13 ID:HZjIMqo80
アリーナがどっかの貴族と結婚してしまったら、クリフト切なすぎるな・・・。
152名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 14:42:32 ID:9Rrkpd540
148>>ブライが入っていない件について。w
153名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 15:53:30 ID:AuhoRioj0
脳内のアリーナと結婚するんで無問題
154名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 16:58:35 ID:FhtWzjQqO
やっぱりこの微妙な距離感がたまらなく萌え
うまく言えないけど…!


アンソロ第二弾本当にお願いします
155【アリーナ席】 ◆cbox66Yxk6 :2006/09/07(木) 17:12:36 ID:l9aeDpyV0
恋するものたちにとって席順は重要である。

クリフトに恋するミネアはさりげなく彼の横に腰かける。
ミネアに恋するライアンはしかつめらしい顔をしながらも彼女の横を陣取る。
ライアンに恋するマーニャは大胆にしなをつくりながら彼の横に腰をおろす。
マーニャに恋するソロは少し照れたように彼女の横に座る。
ソロに恋するアリーナは天真爛漫な性格そのままに何の衒いもなく彼の横にやってくる。
アリーナに恋するクリフトは常に虎視眈々と彼女の隣の席を狙っている。

トルネコとブライは互いに顔を見合わせると、小声で囁きあう。

「どこが一番割り込みやすそうですかね」
「ま、クリフトと姫様の間が無難じゃろうな」

こうして今日も、クリフト君は壮大なる野望を老人と妻子もちに阻まれることとなった。

                                      (終)
156煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/07(木) 17:19:59 ID:l9aeDpyV0
>>148を見ていたらこんなのできた。
脳みそが馬鹿…いや、バカンス状態から抜けていないのでギャグ以外浮かばない〜…。

切ない系のSS、私も読みたい。誰か投下キボン!

>アンソロ、最高でしたね。第2弾、ぜひ実現して欲しいです。
157名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/07(木) 19:07:28 ID:h3sb6V3EO
>>155
微妙な相関図にワロタw
クリフト、カワイソす。

アンソロ第二弾、いいねぇ。もれもほしい。
このスレの職人さん、参加キボン
158名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 00:42:17 ID:qNgVXWww0
そこにルーシアが登場したら
159名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 02:14:42 ID:cE91ICHI0
ルーシアは勇者を好いてそうだな
160煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/08(金) 11:44:19 ID:IvQJDVq20
えっと、ルーシア? しかも、ルーシア→勇者?

ちょっと潜ります。
161【決定事項】1/2 ◆cbox66Yxk6 :2006/09/08(金) 12:16:29 ID:IvQJDVq20
―――誰が一番偉いとか、そういうのなし。だから、皆で集まる時は円陣を組もうな。

ソロは困惑した顔で目の前で繰り広げられる光景を見ていた。
事の起こりは、ささいなこと。
夕食をとるために席に着こうとした時、それは起こった。

「私、勇者様の横がいいです」
世界樹の上で助けたルーシアという天空人の女性は、大きな瞳をきらきら輝かせながらア
リーナとソロの間に割り込んだ。
「ちょっと、そこ、私の席なんだけど!」
怒ったのはアリーナ。ここ最近はその位置が指定席になっていたというのに、突然現れた
女にそこを奪われるのはどうしようもなく腹が立つらしい。むっとした表情のままアリー
ナがルーシアを押しやろうとすると、彼女はイヤイヤをしながらソロにしがみつく。
「私、ここがいいです」
「だめよ。そこは私の席だって決まっているんだから」
「でも、私。勇者様が好きなんです!」
傍にいさせてください、とウルウルとした瞳でソロを見上げるルーシアに、アリーナの怒
りは頂点に達した。
「私だって、ソロが好きなのよ!!」
162【決定事項】2/2 ◆cbox66Yxk6 :2006/09/08(金) 12:17:49 ID:IvQJDVq20
刹那、なぜだか発言者のアリーナではなく、傍らでおろおろしながら事態を見守っていた
クリフトに視線が集中した。
そう、アリーナが叫んだ時点でひとつだけ、わかったことがある。

「クリフト、まぁ、なんじゃ。人生いろいろあるわな」
ブライがクリフトの肩を叩く。
「青春に涙は付き物ですよ」
妙にしたり顔でトルネコが頷く。
「今日は心いくまで付き合いますぞ」
ライアンが酒瓶を差し出す。
「私も付き合ってあげるわ」
グラスを片手にマーニャが微笑む。
「あの、私でよければいくらでもお相手いたしますわ……ぽっ」
なぜだか顔を赤らめたミネアが両手で頬を押さえながら目を伏せる。

ソロはクリフトの前に立つと、両肩に手を置き、頭を垂れた。
「すまない。まさか仲良し円陣がこんな事態を引き起こすとは……」

無言で固まるクリフトの頬を、一筋の涙が伝った。

どうやらクリフトの『失恋』が決定したようだ。
                                      (終)
163煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/08(金) 12:23:16 ID:IvQJDVq20
ルーシアを絡ませてみました。ではノシ
164煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/08(金) 12:29:59 ID:IvQJDVq20
連投スマソ。誤字見つけた。
×心いくまで→○心ゆくまで

こんな短い文章で誤字。ちゃんと推敲してから投下すればよかった…ハズカシー…orz
165名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 17:12:10 ID:qH6HBR300
煩悩様乙です。

クリフトテラカワイソスw
166名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 18:08:39 ID:5vQWS07hO
切ないはずなのに、妙に笑えるのは、なぜ?

前から思っていたんだが、煩さん、書くのはやいね。そしてビミョーなセンスw
さすが煩悩ネ申!
167名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/08(金) 20:45:12 ID:cE91ICHI0
GJGjです煩悩様!クリフト・・(合掌)
168158:2006/09/08(金) 21:53:34 ID:qNgVXWww0
なんとなく書いただけなのにたった一日で……やっぱりあなたは神です>煩悩神官さま
169名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/10(日) 19:05:09 ID:SBNB5zgU0
hosyuhosyu
170サントハイム兵H:2006/09/10(日) 21:10:43 ID:JJNRDCn9O
はっ、あ、あれは!?
いえ、私は何も見ていません。クリフト殿が・・・だなんて、見ていませんとも!
171笑顔を取り戻した日 1/6:2006/09/10(日) 23:09:51 ID:sh1Pk9Wr0
久しぶりだな、シンシア。また村に帰ってきちまったよ。
俺は一応元気にしてる。空元気の間違いじゃないかって?はは…そうかもな。

なあ、また俺の話を聞いてくれないか?今の仲間たちと腹割って話す勇気、まだないんだ。

この間さ、旅を続ける俺たちにまた新しい仲間が加わったんだ。
聞いて驚くなよ。何と、サントハイムって国のお姫様ご一行だぜ。

アリーナって名前のお姫様は、チビのくせに馬鹿力で、すっげえ強いんだ。
流行り病で倒れたまま、寝たきり状態になってるクリフトって神官を助けてほしいと、
魔法使いのブライって爺さんに泣きつかれたのがきっかけで知り合ったんだ。
まあ、俺たちの活躍で無事パデキアって特効薬を取ってきたのはいいんだけどさ、
早速薬を飲ませて意識が戻った奴の最初の一言が『うーん……。はっ!姫さま!』だったんだぜ。
おいおい、薬を手に入れたのは俺・た・ち!俺たちだってばよ。

それでわかったんだ。あいつがお姫様にベタ惚れだってことをさ。
本人は密かに想っているつもりらしいが、隠すのがド下手な奴で、思いっきりバレバレなんだよな。
そこまであからさまだと、普通は気づかれるはずなんだが…つーか、初対面の俺でさえピンときたってのに。
肝心の怪力姫の方は、クリフトの気持ちには全く気づいてねえみたいだ。
最初は『気持ち知ってて焦らしてんのか?』とも思ったが、どうやら本当にわかってないらしい。

でもなあ、恋愛関係までには発展してないが、あいつらどこから見ても仲良し二人組じゃんか。
当の二人は全然そんな自覚ないみたいだけどな。けど、俺にはわかるさ。
この村で平和な毎日を過ごしていた、あの頃の俺たちに似てたからな、どことなく。
だから、二人が何気なく笑いあってるのを見ると、俺はつい視線を逸らしちまうんだ。

なあ、シンシア。本当なら俺たちもここで、あの二人のように笑っていられたんだよな。
たとえどのような結末になっても、二人には今という現在があり、これからという未来がある。
俺がどんなに手に入れたくても、もう指先にすら届くことはない。

ちきしょう、何で俺だけがこんな思いをしなきゃいけねえんだよ!
172笑顔を取り戻した日 2/6:2006/09/10(日) 23:13:38 ID:sh1Pk9Wr0
クリフトの第一印象?そうだなあ…深緑の法衣を颯爽と着こなし、背高の帽子を深々とかぶった生真面目な奴。
お城生まれのお城育ちらしいぜ。いかにも温室育ちのお坊ちゃんって感じだな。
神に仕える身だか何だか知らないが、いつも笑みを浮かべてて、何考えてるかさっぱりわかんねえや。
それでさ、あいつの苦しむ顔が見てみたくなったんだ。いや、ぜひ見せてもらおうか、と。

温泉の町アネイルを訪れた時、俺はクリフトを連れ出し、ある場所に立たせた。
俺が合図をするまで動くなと言い聞かせ、そそくさとその場をあとにした。
あいつは軽く会釈をし、両手を前で組んで静かに待っていた。
ふん、いかにも人を疑うことを知らない神官らしい振る舞いだな。見てると虫唾が走るぜ。
植木の陰に隠れた後、俺は大きく息を吸って思いっきり叫んだ。

『おーい、誰かが女湯を覗いてるぞー』

クリフトの奴、あわてて周りを見回してる。ざまあみろってんだ。
すぐさま町の連中が駆け寄り、あっという間に奴を羽交い絞めにした。
あいつは救いを求めるかのように、俺の姿を必死になって探していたようだ。だが俺は、木陰から一歩も動かなかった。

バーカ、誰が助けてなんかやるもんか!
神のご加護だとか思し召しだとか、いちいちうぜーんだよ。
俺の両親や村人のみんな、それにシンシアを助けてくれなかった神様なんて…俺には必要ない。

村人からお咎めをたっぷり受けたあと、クリフトは俺たちのところに帰ってきた。
それから今度は愛しのお姫様からびんたを何発か食らっていたが、俺は見ないふりをし、他の仲間と雑談をしていた。
数十分後、俺は顔を腫らした奴とすれ違いざまに目が合ってしまった。

(まずい、仕返しされるかなあ…)

俺は万が一に備えて歯を食いしばった。でも、あいつ…仕返しどころか、また俺に笑いかけてきやがった。
恨み言の一つや二つはあったはずなのに。結局俺は苦虫を噛んだまま、しばらくそこで立ちすくんでたよ。
173笑顔を取り戻した日 3/6:2006/09/10(日) 23:19:02 ID:sh1Pk9Wr0
はあ、俺って一体何やってんだか。
シンシア。もしお前がここにいたら、びんたを食らってたのは俺だろうな、絶対。
ああ、わかってる、わかってるよ。こんなことをしたって優しかった父さんや母さん、頼もしかった村のみんな、
それに…愛しいお前が戻ってきやしないってことくらい、ちゃーんとわかってるさ。そこまで俺も馬鹿じゃねえよ。
俺のしてることは…何の関係ない人間に、ただ自分の憎しみをぶつけただけに過ぎないんだ。

仲間のみんなが心配するから、俺そろそろ戻るよ。またな。
クリフトには…明日必ず謝るからさ。

立ち上がって後ろを振り返った俺の目に飛び込んだのは、寝巻きのままで突っ立ってるクリフトの姿だった。
俺のあとをつけてきたってのか?こそこそとうっとうしい奴だな!
そうさ、ここが俺の育った村だよ!見てのとおりの廃墟さ。人っ子一人いやしねえよ。
魔物に襲われた村を見るのは初めてだって?そりゃ当たり前だろ。
町や村のあちこちがこんな状態だったら、とっくに世界は破滅状態じゃんか!

何だって、亡くなった人々のためにここで祈らせてくれだって?
ふざけるな、今さら祈って何になるってんだよ!お慰めならお断りだぜ!
ぶっきらぼうに応え続ける俺に、クリフトは真っすぐな瞳で俺を見つめる。
たいまつの炎に照らされる真剣な表情と深い青色の瞳に、俺は吸い込まれそうな感覚に陥った。

ふん、勝手にすりゃいいだろ。
聖水をふりまき、祈りを捧げる準備を始めた奴に俺は背を向け、そばにあった大きな石に腰掛けた。

 
 神よ、どうかあなたの下僕である私の祈りをお聞き入れ下さい。
 
 闇に閉ざされた大地から日輪の輝く大空へと、迷える清らかな魂をお導き下さい。
 
 現世との永遠の別れを余儀なくされた者に、あなたの御許での平穏と安息をお与え下さい。
 
 そして願わくば、現世で悲しみを抱きながら生を全うする者にも、しばしの安らぎを…
174笑顔を取り戻した日 4/6:2006/09/10(日) 23:24:09 ID:sh1Pk9Wr0
透き通った声が心地よかった。さすが神官というだけあって、祈りにも重みがあるように思えた。
いつの間にか、俺はクリフトの祈りの言葉に聞き入っていた。
とげとげしかった俺の心が、少しづつ穏やかになっていくのを感じ取っていた。

しばらく経って、足元の革靴にぽとりと雫が一つ落ちた。
雨か?いや、曇り空だがまだ雨は降り始めていない。
今度は手のひらにまた一つ。そう、それは空からではなく…俺の目からあふれ出る、温かい雨だった。

気がつくと、俺の頬はぐしょぐしょになっていた。昨日の戦いでつけたかすり傷にしみて痛い。
奴は俺の肩にそっと手を当て、持っていたハンカチを俺に差し出した。

『我慢なさることはありません。戦いの日々の連続で、涙を流す余裕などなかったのでしょう?』

そうだ。村が滅ぼされ、出会うべくして出会った仲間と共に戦う毎日の中で、泣いている暇なんてなかった。
俺は勇者なんだ、俺がしっかりしなくてはと気を張り詰めて、気がついたら…泣くことなんて忘れてた。

『うああああっ、父さん、母さん、シンシア、みんな。ううっ…』

張り詰めていた心の糸がぷつんと切れ、俺はクリフトの胸の中で大声を出して泣いた。
奴が俺の背中をぽんぽんと優しく叩く。もし俺に兄さんがいたら、こんな風に受けとめてくれるんだろうか。
俺は涙が涸れるまでずっと泣き続けた。聖水のおかげか、魔物たちに気づかれることはなかった。

『落ち着かれましたか?』

顔を上げた俺を見て、クリフトはまた微笑んだ。
あれほど毛嫌いしていた笑顔なのに、俺の心から不思議と嫌悪感はなくなっていた。
東の空が明るくなり始めている。もう夜明けなのか。早く戻らないと仲間たちに心配かけちまうな。
お互いに頷きあい、村をあとにした俺と奴は、たいまつを携えてもとの道を戻っていった。
175笑顔を取り戻した日 5/6:2006/09/10(日) 23:29:20 ID:sh1Pk9Wr0
村を出る直前に、俺はクリフトに釘を刺しておいた。

『なあ、俺が大泣きしたってこと、絶対みんなに言いふらすんじゃねえぞ。
 もし、ばらしたりなんかしたら、お前が誰かさんに抱いている想いを本人の目の前でぶちまけてやるからな!』

そしたらあいつ、首がちぎれそうな勢いで首を横に振ってた。決してそのようなことはいたしません、ってさ。
好きなら好きってはっきり言った方が絶対いいのに、変な奴だなあ。

走りっぱなしで少し疲れた。クリフトの奴、見かけによらず足速えな。
深い森の中で小休止を取った俺は、先を急ごうとする奴を呼び止めて小さく呟いた。

『ありがとな。それと…こないだは悪かったよ』

クリフトは振り向くと、何か言ったかと聞き返した。そうか、泣き続けたせいで声が嗄れちまって
聞こえなかったんだな。俺は何だか照れくさくなって、結局二回目は言えなかった。

はあ、やっと着いた。
実は今回、俺と仲間たちは村の近くにある木こりのおやっさんの小屋で宿を取らせてもらっていた。
こっそり寝床に潜り込むつもりだったんだが…そこに立ちはだかったのは、越えられない壁だった。

『あんたたち、こんな時間にどこ行ってたのよ!』

やばい、あの豪傑姫だ。俺はとっさに頭を抱えて最悪の事態に備えた。
そんな俺は眼中にありませんと言わんばかりに、お姫様はすたすたとこちらに近づいてきた。
震える俺を素通りしてクリフトの首根っこをつかまえると、そばにあった切り株に座らせ、延々と説教が始まった。
病み上がりだから無理しちゃだめだとか、怪しい場所に行ったりしなかったかとか…

おいおい、普通それはお付きの神官である奴の役目だろ。あんたがお株取ってどうすんだ?
そんな二人のシチュエーションが妙におかしくって、俺は笑いをこらえずにはいられなかった。
176笑顔を取り戻した日 6/6:2006/09/10(日) 23:33:27 ID:sh1Pk9Wr0
ところで…なあ、俺は?俺の心配はしてくれねえのか?泣きっ面で顔面ぼろぼろなんだぜ。
ああ、要するに俺は放置ですか、そうですか。

豪傑姫の長ーい説教からようやく解放されたクリフトが、こちらに向かってきた。

『ソロさん、やっと笑ってくれましたね。その笑顔、とても素敵だと思います』
『そうか?俺、そんなに無愛想だったかなあ』

これが奴と交わした、初めてのまともな会話だった。
そう言えば、村での剣術の稽古で打ち負かされ、ふてくされた俺をいつもシンシアが慰めてくれたっけ。

『ソロ、そんな仏頂面あなたには似合わないわよ。あなたは笑顔が一番素敵なんだから』

シンシア。俺、頑張ってみるよ。
今はまだ心の底からは笑えないかもしれない。でも努力してみる。
お前の他に、俺の笑顔が素敵だって言ってくれる人がいたから。

今度村に帰る時は、他の仲間も連れてくるよ。大丈夫、もう泣かないからさ。



(おわり)
177 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/10(日) 23:35:09 ID:sh1Pk9Wr0
スマソ鳥つけるの忘れてました。
とりあえず一旦落ちますノシ
178煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/09/11(月) 00:00:28 ID:YeeQkb3Y0
おぉ、店長さん、お久しぶりです。そしてGJであります。
覗きの冤罪かけられたクリフト、カワイソスw でも、姫様に心配してもらえる果報者!
もう、店長さんのソロ視点SS、大好きだ。
179名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/11(月) 22:12:23 ID:356eSoS1O
なんだぁ?規制うけてパソから書き込めね。てなわけで携帯からGJ!
豪傑姫にワロタ。

職人さんたちが戻ってきてくれてウレシス。
180名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/12(火) 12:53:56 ID:ThqsM0vEO
職人さん達、GJ!
おつかれさまでぃす♪
181名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/12(火) 13:36:45 ID:PLQA/oyt0
ラスダぁ〜
182ぱふぱふ屋の店長 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/12(火) 23:59:04 ID:y8c0vzlL0
鳥だけ入れて半値忘れてました。
一気に書き上げたので、誤字とかがあるかもしれません。

>>178
煩悩さんこちらこそお久しぶりです。
せつない系の…と聞いて書いてみましたが、力不足ですみません。

>>179
豪傑姫はおてんば姫の上位称号として、自分が昔書いたSSでよく使ってました。
183名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/13(水) 12:10:47 ID:zM97Q3cBO
店長さん、GJ!説教姫に萌え〜。

そして煩悩さん、サントハイム王大好きです。もう彼が登場するだけで、ドキがムネムネしてしまいまつ。
184名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/15(金) 03:09:53 ID:E1f6gjoB0
DQソード(Wiiに来年春で出るやつ)にクリアリ登場したりせんかなー
DQ8でトルネコ・ライアンが、DQ7でモンバーバラ姉妹がいたんだしさ…
185名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/16(土) 09:36:23 ID:MCsDe8Ok0
二人のドタバタ披露宴の話を読んでみたい。
186スーパー1:2006/09/17(日) 11:38:03 ID:EnuU5s2x0
ツンデレアリーナきぼん
187名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/18(月) 02:15:50 ID:TnarrdGI0
つまりこういう事ですか?

勇者→クリフト→姫

ライアン←ホイミン

トルネコ→ブライ←→サントハイム王
188名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/18(月) 03:51:26 ID:eSMZ7IfL0
どうしてそうなるんだw
189スーパー1:2006/09/18(月) 10:29:03 ID:uSebZJJh0
アリ:「クリフトなんかキライっ!!」

クリ:「ひ、姫様、お、お待ち下さい」

竹原:「やかましんじゃ。静かにせい」

クリ:「ご、ごめんなさい」

国分:「姫様に嫌われたときどう思った?」
190ぱふぱふ屋のてんちょ ◆YdWRYb4NOY :2006/09/18(月) 12:14:22 ID:ETgQEzRa0
>>189
クリ:「冷やかしに来たならやめて下さい」

元ネタはファイトクラブですか?もしそうならナツカシス


披露宴編、そんなにドタバタはしてませんが一応書いてみました。
急用ができたので、夕方〜夜にうpの予定です。
191スーパー1:2006/09/18(月) 21:41:46 ID:uSebZJJh0
wktk
192名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/18(月) 22:21:43 ID:q8E57daWO
きのこの人おみかけしません
193名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/19(火) 08:48:00 ID:CYEC9Bfg0
サントハイムとクリフトの歴史年表
ttp://www5f.biglobe.ne.jp/~iolite/2/set/2.date.htm


偶然見っけたこのサイト
解体新書:設定集と書かれているが一般人が作ったにしてはやるなぁと思った
194名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/19(火) 09:46:59 ID:gG94PINpO
それ、有名な二次創作サイトのファンサイトでしょ
二次の二次創作だよ
195名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/19(火) 09:49:42 ID:CYEC9Bfg0
想定の範囲内だが二次の二次とまで聞くとショックだな
196名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/19(火) 10:32:02 ID:gG94PINpO
ん?別に二次の二次が悪いって訳じゃないよ。
これが公式、とか、解体作った人が考えた、って誤解されるのが
まずいんじゃないかな、と思っただけ。
197てんちょのお詫び ◆YdWRYb4NOY :2006/09/19(火) 22:44:56 ID:nR3X850v0
すみません。
親戚に不幸があったので、2〜3日ほど留守にします。
金曜日までには戻ってこれると思います。

今から出発しますので、これにてノシ
198名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/20(水) 11:26:43 ID:USvNipEG0
>>99-107の「前スレ506」さんの小説を見てすごい切ない気持ちになった
続きが気になるけどクリフトとアリーナの接触はこれでおしまいなんだよな・・・切ねえTT
199名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/20(水) 14:05:57 ID:Sz2ePrJYO
俺も506さんの作品好きだ〜。
きっと二人は幸せになれると信じてる!
200名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/20(水) 16:18:55 ID:ZmBTEk2j0
初でびぅです。
201200:2006/09/20(水) 16:22:44 ID:ZmBTEk2j0
↑間違って途中投稿;
2ch初ですが、クリアリ好きなのでSS書いてきたいです〜。
よろしくおねがいしますmm
202名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/20(水) 17:22:08 ID:Sz2ePrJYO
ウェルカム!

とりあえず誘い受けと投下見送りは好ましくないので、
それに気をつけてばりばり投下してくれ!
203200:2006/09/20(水) 20:37:29 ID:fcFmfSm30
それではお見苦しいとこがあると思いますが、投下します!
クリアリというよりは、クリアリになる前の話ですけど。
勇者がやたら出張ってます。



204200:2006/09/20(水) 20:40:05 ID:ZmBTEk2j0
注)ここではW勇者はエヴァとなっています。

「……っかれた……」

 ばふんと宿のベッドに倒れこんだエヴァに、クリフトは苦笑した。
 確かに今回の旅は敵の強さに加えて山をひとつ超えてきたせいもあり、疲労が多いものとなった。
 足は硬くなっているし、足の裏はすりむけたようにひりひりする。
 クリフトとて今すぐベッドで横になりたいほど、疲れていたが。

「その泥だらけの身体を綺麗にしてから、横になってくださいよ」

 緑の神官服にちらほらついている茶色の汚れを擦れば、ぽろぽろと床に落ちた。
 それでもまだクリフトはマシの方で、エヴァはほとんど泥まみれになっている。
 それもこれも、戦闘中、こともあろうか敵前ですっころんだエヴァ自身のせいである。
205200:2006/09/20(水) 20:41:22 ID:ZmBTEk2j0
「……やだ。疲れた。眠い。つーか腹減った」
「あなたは泥まみれのベッドで寝たいんですか」

 薄暗い宿の光の中、クリフトは泥で汚れた手袋や帽子を外す。

「それもやだ」
「そうですか。じゃあ、私はお風呂を頂いてきます」
「俺を置いていくのか〜。クリフトぉ〜」
「人聞きの悪いこと言わないで下さい」
「連れてって」
「引きずっていいならいいですよ」
「……お前、性格悪いよな」
「博愛主義者にも限度があるってことです」
「お前、あれだろ。俺がこの前エンドールでアリーナとデートしたこと怒ってんだろ。この根暗」

 エヴァはベッドに腹ばいになって横目でクリフトの動向を見ていたが、次の瞬間がくんと身体が下がった。
206200:2006/09/20(水) 20:42:25 ID:ZmBTEk2j0
「へ?」

 いきなり足をつかまれ、引っ張られたのだ。
 そのまま、ベッドから引きずり落される。
 思いっきり上半身が床に打ちつけられた。

「……っ……っっっ」

 鼻を思いきり打ち、頬骨がずきずき鋭く痛み、目の奥がちかちか光る。
207200:2006/09/20(水) 20:43:31 ID:ZmBTEk2j0
「な、おま、ちょっ、なに、おま、人殺し!?」
「お望みどおり連れていって差し上げるんです。何が不満なんですか?」
「不満だらけだろ!? なに引きずってんの本気で!」
「痛かったですか? それはすみません。まさか勇者ともあろう方が、その程度でダメージを受けるとは思わなかったので」
「いやいや、思えよ! ……あー、もう、やめれ。俺歩くから。あとベホマしてベホマ」
「ご自身でどうぞ」
「あ、てめこんにゃろ。俺まだベホマ覚えてないって知ってるだろ」
「ベホイミがあるじゃないですか」
「アリーナにはかすり傷でもベホマなくせに!」
「当然です。姫様は大切な身体ですから」
「俺だって大切だろ? この旅の大事な大事な勇者様だろ?」
「……さ、お風呂へ行きますか」
「あれ、無視なの? 完全しかと?」

 俺、勇者だよ?
 と、嘆くエヴァに、クリフトは呆れてため息をついた。
208200:2006/09/20(水) 20:44:31 ID:ZmBTEk2j0


「あれ? クリフトは?」

 風呂上がりに牛乳を呑んでいるエヴァに、アリーナが話しかけてきた。
 アリーナはこれから風呂に入るのか、風呂用具を片手に持っている。

「……お兄さんは悲しいぞ。ナゼにここにいるカッコいいお兄さんではなく、いないどっかの性悪神官なぞを気にかけるかね、お姫さま」
「だって、最近エヴァ、よくクリフトと一緒にいるじゃない」
「やめれー。そんなおっそろしいこと」
「じゃあクリフトと一緒にいないでよー」
「はい?」
「だってエヴァのせいで、クリフトと一緒にいる時間うんと減ったもん。エヴァのせいだもん」
209200:2006/09/20(水) 20:45:14 ID:ZmBTEk2j0
 マシュマロのようなほっぺを膨らましてエヴァを睨む姿は、大好きなお兄ちゃんを盗られた妹だ。
 それをもう少し深く掘り下げれば、恋になるんだろうが。
 まだまだ“少女”であるアリーナには、もう少し先のことなるだろうけれど。
 しかし、無自覚な恋心から、嫉妬を受けるエヴァは嫌そうに頬をかいた。
 どうして野郎のことで女に嫉妬をされなければならないんだ、と。
 人生において、最大の汚点な気がする。
 項垂れたエヴァに、さすがのアリーナも心配したらしい。
210200:2006/09/20(水) 20:45:47 ID:ZmBTEk2j0
「エヴァ、大丈夫?」
「うんにゃ、もう駄目。あ、てか。アリーナ風呂はいんの?」
「え? あ、うん。泥だらけだから、ちゃんと入ってきなさいってミネアに言われて」
「……そっか。いいぞ、風呂はさっぱりするぞ。特にここ露天風呂ついてるから、露天風呂いいぞ。最高だぞ」
「露天風呂もついてるの!?」
「クリフトもな、良いですねって言ってたぜ」
「わぁ露天風呂久しぶり〜!」
「じゃあ、ゆっくり浸かってこいよ。いいぞ、ここの露天は。うん。」
「うん! ありがとう、エヴァ!」
「……いえいえ」

 風呂に向かっていったアリーナに、エヴァはひらひらと手をふる。
 それから、にやりと口元を歪めた。
211200:2006/09/20(水) 20:46:53 ID:ZmBTEk2j0


 風呂に上がりさっぱりしたクリフトが、部屋で読書をしているときだった。
 慌ただしくエヴァが扉を開けて入ってきたのは。

「クリフト! アリーナが風呂で倒れたって!!」
「……! ほんとですか、エヴァ!」
「ウソなんかつくかよ! いいから、お前行けって! 俺、あとミネア呼んでくるから!」
「わかりました、お願いします!」
「アリーナ、露天風呂のとこで横にされてるってよー!」

 エヴァの最後の言葉にろくな返事もできず、読みかけの本を投げ出して走った。
 なんということだ。
 クリフトは焦った。
 風呂場の方へと足を進めながら、嫌な想像ばかりが頭を過ぎる。
 倒れるほど、姫様が無理をしているのを気付かなかったなんて。
 焦りは早さとなり、風呂場の扉を開けて露天風呂まで一直線にかけた。
 そして。
212200:2006/09/20(水) 20:58:38 ID:O799MDBU0
「姫様!」
「きゃー!!!!」

 熱いお湯が、頭から滴りおちた。
 
「……」

 クリフトは、何も言わない。

「な、な、なに……クリフト……?」

 タオル一枚で身体を隠したアリーナが、震える手で桶を握りしめていた。
 クリフトは、固まった。
 鼻の下がなぜか生温かく、それはお湯のせいではないことは、はっきりわかっていた。
 そして、あまりのことに目の前がまっくら、いや真っ赤になり……。

「ちょっと、ちょ、クリフト!? 大丈夫!? クリフトォ!!」



 その後、倒れた神官は姫の手により厚く解放されることになったが。
 復活した神官が、勇者にくだした罰については、勇者のみぞ知る……。
213名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 01:12:25 ID:KPd/pPTNO
デビュー乙!
これからも期待してるぜ!

次はsageを覚えてこような!
214サントハイム兵士長:2006/09/21(木) 01:59:03 ID:tZQxnnro0
うむ?また、城を定期的に訪れる新たな職人が現れたようだな。
保守警備と姫様に殴られるのが主な仕事のワシだが、職人さんの読み物を楽しみに生きておる。
まことに乙である。以後は、sage門という裏口から入ってくるが良いぞ。

姫様の・・・ワシも見たかっ・・・いや、その、なに今のはゴホッ、ゴホン!!
215名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 10:16:08 ID:tDRPz+Qd0
変な夢を見てしまった
アリーナがクリフトと結ばれて結婚してアリーナが妊娠したまではハッピーエンドまっしぐらだったんだが
子を産んだと同時にアリーナまさかの死去 アリーナの死と引き換えに得た子が将来、悪魔神官になるという残酷なものだった
これマジ話しね
216名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 16:02:28 ID:md09/NxLO
悪魔神官の得意魔法:ザラキ
217名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/21(木) 22:23:00 ID:+308IufN0
>>216
ちょっ・・・>>215の悲劇がいきなりお笑い系に!
218名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/22(金) 09:11:24 ID:iSIt/Kys0
アリーナの死の間際の台詞はもちろん評価の高い
「・・・・いっしょにいてくれてありがとう」
これしかないTT
219名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/22(金) 10:05:48 ID:3MdTcDSpO
きのこの人ファンの漏れとしては
クリフトがザラキ唱えるたびにソワソワしまつ
220名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 01:27:42 ID:xss++BA80
なんか、クリフトって寝言でも「ザラキ」とかつぶやいてそう。
朝、勇者が起きるとたいていライアンあたりが死んでるとか・・・。
ライアン、もっと怒っていいよ。
221名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 10:27:31 ID:eiBwxHso0
不思議のダンジョントルネコにライアンが客として出てると聞いたが
クリフトとアリーナは出てないのかな?カップルとして登場してくれたら俺は・・・俺はよぉ!(涙
222名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/23(土) 23:59:15 ID:+DM3uSJAO
漏れ的には公式では進展なくいてくれたほうが萌えだなあ〜
どこまでもやきもきさせてほしい!
223名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 02:28:47 ID:q76VW/bt0
公式で進展がないからこそ、ここまで萌えられる私。
公式でくっついてたら、今と見方全然違ったかもなぁ。
更に言うと、FC版を先にやっていてよかったと思ってる。
224名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 02:38:32 ID:S6iqTlNA0
アリーナがどこぞの貴族とくっつくのは想像できないんだよなあ
かといって栗太は恋愛対象に入らないし・・・やっぱ栗太が積極的に動かないと
進展しないと思われ
225名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 02:48:56 ID:VY+fGFbj0
むしろクリフトが離れていくような展開のほうが
その後の進展が望めると思う。
ミントス事件のときみたいに。
226名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 03:25:13 ID:J/vX4Fb90
いなくなって初めて気付くクリフトへの想いbyアリーナ
な展開がベタだけど一番萌える。
227名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 03:48:32 ID:Qz1FR3ze0
さらわれたヒロインを救いに行くベタ展開も捨てがたい。

無論ヒロインはクリフトで、救いに行くのは姫。
228名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/24(日) 03:49:45 ID:S6iqTlNA0
まるでクリフトがいないと生きていけないみたいだな・・・だがそれがいい
229名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/25(月) 01:05:12 ID:EWRUxhRL0
店長氏はまだ忙しいのかな。
230名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/25(月) 02:21:37 ID:DAlsWaLpO
姫と聖職者の恋で、女の方が身分も上なら力も上。恋愛には興味なし&積極的ではないこの二人にはほんと萌え要素が多いと思う
231名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/25(月) 05:20:56 ID:vFSiL4qb0
なんだかんだいってクリフトとアリーナが結ばれた
そしてサントハイムは時を経てサマルトリアとなりドラクエUのサマルトリア王子はクリアリの子孫ということになる
サマルトリア王子はアリーナの力とクリフトの魔法を中途半端に受け継いだ器用貧乏

WのあとにUをやった俺はこう脳内妄想してます
232名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/25(月) 23:48:25 ID:Z3GLpBMhO
ちょwwwロトはいずこへwww
233名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/26(火) 00:11:03 ID:UyMDldmu0
なんにしても、クリフトはサマルの血を引いていそうな気がする。
宿屋のベッドで横になるイベントとか、似てるw
234名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/26(火) 11:03:17 ID:9TIOEOmMO
真ん中で緑だしな
235名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/26(火) 21:01:32 ID:6yu0MuFZ0
密かに>>231>>233では全く違うことをいっている
236ぱふぱふ屋の店長 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/26(火) 23:39:27 ID:4Zx1dDVu0
すっかり遅くなってしまってすみません。
家に帰ってから学校の課題がまだ残ってたのに気づき、
現在それを片付けるのに追われてます。
休みが終わるまであと5日。今もまだ格闘中です。

とりあえず序章と本題に分けました。
237序章・どたばたの予感【1/4】 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/26(火) 23:44:39 ID:4Zx1dDVu0
ある晴れた日、サントハイムのお城では慌ただしい朝を迎えていました。

そんな中、中庭の木陰ではアリーナ姫が小さな寝息を立てていました。
いつもはオレンジ色のワンピース姿なのですが、今日は純白のウエディングドレスを着ています。
しかし、なぜかそのドレスには、至る所にほころびや繕ったあとが見られました。
彼女が寝返りを打つたびに、今朝破れたばかりの裾の部分がひらひらと揺れました。

心地よいそよ風の中、気持ちよく眠っているアリーナ姫の肩を、誰かが揺り動かしました。

「姫様、アリーナ姫様!起きて下さい!!」
「ん…何よお、もう。うるさいなあ…」

アリーナ姫が眠い目をこすりながら頭を持ち上げると、視界にはクリフトの姿がありました。
こちらは通常の深緑の神官服とは違い、式典用の立派な法衣と純銀の装身具を身につけていました。
やや抑え目の紫色と銀色がよく合い、格調高い雰囲気を醸し出しています。

「…ああ、おはようクリフト」
「おはよう、ではございません。早く城内にお戻りを!」
「うーん…結婚式のリハーサルならまだ始まってないでしょ。もう少し寝かせてよぉ…」

クリフトの手を無理やりはねのけ、またもや眠りにつこうとするアリーナ姫。
彼はそれを断ち切らんとばかりに、わざと声を荒げました。

「何をおっしゃいます!本日が披露宴の日ではありませんか!!」
「ええっ、うそぉ?ここんとこ毎日リハーサルばっかりだったから、すっかり忘れてたわ…」
「とにかく急ぎましょう。姫様にはお召し替えをなさっていただかなくてはっ」

アリーナ姫はあわてて飛び起き、袖や裾についた芝を両手で軽くはたいて立ち上がりました。
慣れないヒールが容赦なくかかとに食い込みますが、気にかけている暇はありません。

丈の長い裾を両手で押さえながら、二人は城内へと足を運びます。
238序章・どたばたの予感【2/4】 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/26(火) 23:46:56 ID:4Zx1dDVu0
「ねえクリフト、一つ聞きたいんだけど…あたしが着てるのって、ウエディングドレスよね?」
「ええ、そうですが」
「それなのに、何であたしだけまた着替えなきゃいけないの?」
「…姫様。今まで黙っておりましたが、実は…そのドレスは偽物なのです」
「に、偽物って…じゃあこれはお母様の形見のドレスじゃないわけ?」
「はい…」
「じゃあ、どうしてあたしに偽物なんか着せたりしたのよ?ちゃんと説明して!」

クリフトは急ぎ足を止めてため息をつくと、傷みの目立つアリーナ姫のドレスに視線を落としました。

「いいですか姫様、今のドレスをご覧下さい。あちこちに汚れやら破れた形跡がありますよね?」
「そうね…いつの間にかついちゃったわ。これがどうしたの?」
「おそらく、式のリハーサル前後に回し蹴りや走り込みをなさった時にできたのでしょう…」
「本物をお召しになったら式本番までドレスが持たないので、そっくりのものを作っておいた方がよいと
 事前に私が王様に進言したのです」

「むっ…何よそれ!あたしがお母様の大事なドレスをめちゃめちゃにするわけが…ない…」

アリーナ姫は裾や袖を見回しました。なるほどクリフトの言うとおり、ぼろぼろ一歩手前の状態です。
リハーサルの前後に日課のトレーニングを行った成果が、しっかりドレスにも出てしまったのでした。
彼女の口からそれ以上言葉が出なかったのは、言うまでもありません。

「……(これがもし本物だったら…うっ、悔しいけど今回は何も言い返せないわ)」
「さあ、お急ぎ下さい。皆さんお待ちかねですよ!」

クリフトが再び足を踏み出そうとすると、アリーナ姫は彼の腕をつかんで止めました。

「ちょっと待って。クリフトったら上衣のボタン掛け違えてるじゃない」
「えっ、本当ですか?す、すぐ直します…」

しかし、緊張しているせいかクリフトの両手は震え、思うように動かせません。
アリーナ姫は、まごつく彼の手を優しく振り払って上衣のボタンを一つづつとめ直しました。
239序章・どたばたの予感【3/4】 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/26(火) 23:52:17 ID:4Zx1dDVu0
「はい、できたわよ」
「…すみません、式典用の法衣は着る機会が多かったので、朝早くに自分で着付けましたから…」
「んもう、しっかりしてよね!花婿さん」

アリーナ姫は口を尖らせ、クリフトの背中をぽんと叩きました。と同時に、城内の鐘の音が聞こえてきました。

「さあ、もう時間がありません。参りましょう!」
「待って…ごめん、ヒール履いたまま走っちゃったから、靴擦れが…あいたた」

アリーナ姫がそっとヒールを脱ぐと、両足のかかとに靴擦れができていました。
皮がめくれ、そこからうっすらと血がにじんでいます。かなり痛そうです。

「確かにこれはひどいですね。…姫様、失礼いたします!」
「ち、ちょっとクリフト!?」

クリフトはアリーナ姫を抱きかかえ、そのまま城内へと入っていきました。
自分たちが兵士や侍女たちの驚きと羨望の目に晒されているのは百も承知でしたが、
とにかく時間に間に合うことを最優先に考え、控え室への階段を目指したのです。

「控え室に着いたらすぐに治療しますので、しばらくの間ご辛抱下さい」
「ねえ、何ならこのままで式場に入っちゃおっか?注目の的間違いなしだと思うけど」
「ご冗談を!そんなこと恥ずかしくてできませんよ!!」

クリフトは耳まで赤くさせながらも、ひたすら階段を駆け上っていきます。
いきなり抱きかかえられたアリーナ姫の白い頬も、真っ赤になっていました。
最初は戸惑いを隠せませんでしたが、日頃の彼からは想像もつかない堂々とした行動に
頼もしさを感じたのでした。

(クリフトって、いざとなったら大胆なのね…何てったってあたしの花婿なんだもの、こうでなくっちゃ)

法衣に施された装身具の清々しい音が、壁に反響して階段中に響き渡りました。
240序章・どたばたの予感【4/4】 ◆YdWRYb4NOY :2006/09/26(火) 23:56:40 ID:4Zx1dDVu0
「さあ姫様、着きましたよ…あ、またお休みになってる。アリーナ姫様!もういい加減に起きて下さい!!」
「ん…ここどこ…?」

クリフトはまたも眠りに落ちたアリーナ姫を起こすと、すぐさま治療の呪文をかけました。
ドアをノックすると、侍女らしき年配の女性が現れました。

「すみません、遅くなりまして。姫様をよろしくお願いします!」
「よろしくぅ…」

クリフトは寝ぼけたままのアリーナ姫とヒールを女性に預け、今度は自分の控え室へと急ぎます。

やっと控え室に到着したクリフト。アリーナ姫を抱えて全力疾走した疲れもあってか、もうヘトヘトです。
一呼吸をして軽くドアを叩くと、意外な人物が顔を出してきました。

「遅せーぞクリフト、今まで何やってたんだよ!早くこっちこい」
「ソ、ソロさん?どうしてここにいらっしゃるんですか?」

顔をのぞかせたのは、真新しい礼服に身を包み、手招きをするソロでした。

「ああ、俺か?今日のお前の介添え役っての、俺に決まったからさ。まあ、今日はよろしく頼むぜ」
「は、はあ…こちらこそよろしくお願いします」
「ちなみにアリーナの方は、マーニャさんが引き受けてくれたぞ」
「えっ?そ、そうなんですか…マーニャさんが…」

(ああっ、何かとんでもないことが起こりそうな予感が…神よ、今日の晴れの日が平穏無事に終わりますように…)

クリフトはドアの前で立ち止まり、右手を胸の上に当てて小さく印を結びました。
そして、心の中でそっと神への祈りを捧げると、静かに控え室へと入っていくのでした。
241名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/27(水) 06:49:24 ID:eD/cVgtM0
続きを楽しみにしております。
242名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/27(水) 08:18:06 ID:UkEqTzS7O
  ∧_∧
 (0゚・∀・) ドキドキ
oノ∧つ⊂)
( (0゚・∀・) ワクワク
oノ∧つ⊂)
( (0゚・∀・) テカテカ
oノ∧つ⊂)
( (0゚-∀-) オモイ・・・
∪( ∪ ∪
 と_)_)
243名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/27(水) 21:00:19 ID:gvtmiUz70
wktk
244名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/28(木) 07:59:52 ID:+4TgQUshO
前スレ書き込め無くなりましたー
245名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/28(木) 10:26:15 ID:kQzfB/UY0
>>240は完結していると思うのは俺だけ?
246名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/28(木) 21:12:15 ID:9Klg/eIJ0
PSDQ4やり始めてクリアリ熱再燃。
で、ここ覗いたんだけど、甘々萌えばかりかと思ったら
結構ビターなスレなのな・・・

で、>>1のブライワロタ。覗いてるのは誰?
2471/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:39:59 ID:fQbSPOmW0
 悪い噂ほど広まりが早いとはよく言ったものだ。
 午前中、サランの教会で神学の授業を終え、クリフトがサントハイム城
に戻ってきたのはもう昼が近い時間だった。城内の教会へと戻るその道中、
クリフトに浴びせられる視線はいつものものとは明らかに違っていた。
 服装がおかしいわけではない。目立つ怪我をしているわけでもない。
 理由はひとつ。一昨日の夜半、城壁での出来事だった。真夜中に誰もい
ない城壁で、アリーナを腕に抱きしめているクリフトの姿を目撃した若い
兵士は、間違いがあってはならないとその件を兵士長に報告した。報告を
受けた兵士長はその話を大臣に伝え、国王の耳に入るまでになった。そし
て人の耳から耳へと伝わる中、また別の者から誰かへと伝わっていく。無
理もない。サントハイムにおいて前代未聞の醜聞であるからだ。
 噂には尾ひれがつきどんどんと話が大きくなっていっている。当事者で
あるクリフトが誰に対しても一切弁解をしていないことがそのひとつの
要因でもある。何も言わずにいることが、噂を肯定していると周囲には思
われている様子だった。
 慣れ親しんだはずの城に、ひどく居心地の悪さを感じる。それでもクリ
フトは堂々と通路を歩く。いつもと何一つ変わらぬ素振りで、周りの視線
を何も感じないよう受け流しながら。
「クリフト」
 不意に呼び止められクリフトが振り向くと、そこには樫の杖をついたブ
ライの姿があった。
「……ブライ様…」
「陛下がお呼びじゃ。ついてまいれ」
 裁かれるときがきたのだ。覚悟ならばずっと昔にしていたはずだ。
 クリフトははい、と短く返事をするとブライの後をつき王座の間へと歩
いていった。
2482/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:40:40 ID:fQbSPOmW0
 張り詰めた空気が王座の間に満ちている。呼吸をすることにすら神経を
使うようだ。
 サントハイム国王、大臣、秘書官、アリーナの家庭教師が数名。それに
兵士長と問題の現場に居合わせた兵士。教会の神父、そしてブライ。それ
らの人物の視線の中心にクリフトは立っていた。国の重鎮たちが集められ
た中で否応なく緊張感が高まる。
「クリフトよ。お前にある嫌疑がかけられていることは、わかっておる
な?」
 まず口を開いたのは大臣であった。
「はい、承知しております」
「一昨日の夜、南西の城壁にてアリーナ姫にいかがわしい行為をしようと
していた。そういった報告がそこの兵士より伝えられておる」
「………」
「何か、言い訳があるのならば聞こう」
 大臣より促され、クリフトは唇を開く。周りの射抜くような視線が自分
に集中している。ひどく落ち着かない気分になるが平静を装う。
「私は、確かにあの夜……姫さまと共に南西の城壁、その踊り場付近にお
りました。それは間違いありません」
 できるだけ冷静でいられるように深く息を吐いた後、クリフトはそう言
った。
「ですが、姫さまにいかがわしい行為をしようなどとは、しておりません」
「そこの兵士はお前がアリーナ姫の身体を抱いていたと証言しておる」
「それは……」
「それがいかがわしい行為でないとすれば、一体何なのだ」
 大臣の声がより厳しいものへ変わる。怒鳴りこそしていないが、威圧感
を帯びてあたりに響く。それにひるむことなく、クリフトは大臣のほうを
まっすぐに見遣る。
2493/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:41:10 ID:fQbSPOmW0
「それは……」
 それでも返す言葉が見当たらず、クリフトは唇を噛んだ。
「どうつもりなのだ、クリフト。お前は神の道を志す者であろう。このよ
うな行いを、神が許すとでも思っておるのか」
「………」
「なんとか言わぬか!」
 黙り込んでしまったクリフトの態度がよほど気に入らなかったのであ
ろう。大臣はついに自分を制御することができなくなってしまったかのよ
うに、大きな声でクリフトを怒鳴りつけた。しかしクリフトは顔色ひとつ
変えぬままその場に立ち尽くしている。まるで仮面をつけているかのよう
に。
 再び静寂が訪れる。遠くで子どものはしゃぐ声が聞こえていた。
「私は……」
 ゆっくりとした、穏やかな声でクリフトが静寂を破った。
「私は、姫さまのことをお慕いしております」
「な、なんと……」
「姫さまのことを、愛しております」
 もう、何が壊れてもよかった。このような事態になって、今更何を隠そ
うというのだろう。この気持ちは、アリーナに伝えないでおくことを心に
誓い、そしてその誓いは守られることなく彼女の知るところとなった。一
度外れてしまったたがはゆるいものに変わってしまったのだろうか。それ
とも、もう感情を抑え込むことに疲れてしまったのか。自分が思っていた
よりもずっと安易に、唇は本心を曝け出す。
2504/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:42:55 ID:fQbSPOmW0
 クリフトの告白に王の間がざわついた。クリフトに対する非難の声がそ
こかしこで上がる中、国王と神父、そしてブライだけはさして驚きもせず
表情も変えぬままでいた。
「お前は、何を言っているのか…自分でわかっておるのか」
「はい」
「姫に懸想するなど…あってはならぬこと」
「………」
「お前は神官であろう。なんという不届き者めが!」
 大臣の怒りは頂点に達した。顔を真っ赤にし、声を震わせながらも怒鳴
りクリフトを罵倒する。怒りのあまりか、足元が不安定になりよろめいた
大臣の様子に、秘書官が慌ててそばに寄り添う。近くにいた神父も大臣の
様子を察し駆け寄り手を差し出すも、その手は乱暴に振り払われてしまう。
「神父殿、そなたが長らく面倒を見てきた少年は……とんでもない男にな
ったものですな」
「…大臣殿……」
「主君の姫に懸想し、その身体に触れるなどとんでもない。それで神官を
名乗らせるなど恥ずかしいと思われんのか?」
 大臣の怒りの矛先はクリフトのみではなく、その親代わりといっても過
言ではない神父にまでも向けられた。今まで静かに事態を見守っていた神
父も、その言葉に痛むはずだろう振り払われた手をそっとひき、姿勢を正
すと大臣に向かって深々と頭を下げた。
「申し訳、ございませぬ……」
 一瞬だけ見えた、神父の横顔。表情からは少なからず憔悴が伺えた。そ
の顔を見たクリフトはきつく目を閉じた。世話になった人にあのような顔
をさせるために、今まで城に仕えてきたのではないのに……。クリフトは
居たたまれなさにぐっとこぶしを握った。
2515/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:43:27 ID:fQbSPOmW0
 それと同時に、笑い出したい衝動に駆られた。今まで自分が大切にして
きたもの、守り続けたかったものたちがあっけなく壊れていく様を目の当
たりにして、その儚さに笑い出したくなった。こんなに、こんなにも簡単
に崩れていくのか。結局、孤児であり生まれも両親もわからず、たいした
後ろ盾もない自分をかばってくれる人など、いなかったのか。クリフトの
中に黒い感情が芽生えてくる。孤独さがじわりじわりと、その黒い影を心
の中に充満させていく。
「クリフトよ……」
 今まで沈黙を守り、静かに目の前で起こることを見守っていたサントハ
イム国王がようやく口を開いた。いつもと変わらぬ穏やかな声でクリフト
に話しかけた。
「そなたには、してもし尽くせぬほど感謝をしておる」
「は……」
「そなたがまだ小さいころから、いろいろと迷惑をかけた。ことアリーナ
の事に関しては。あれは手のつけられんおてんばじゃ。いつのことじゃっ
たかな。ひとりで勝手に城を抜け出し森に入り暗くなっても帰って来ず…
…そなたがアリーナをおぶって帰ってくる姿を見たときのことは忘れら
れん。あのときほど心配したことはなかったわい」
 大臣のように激昂することもなく普段どおりに国王は昔のことを思い
出しつつ語りだした。立派なひげを時折撫でつつ、目を細めながら。
「本当に、感謝しておるのじゃよ、わしは」
「……ありがたく思います」
「じゃがな、そなたとアリーナを一緒にすることはできん」
 それははっきりとした声だった。穏やかで怒気をはらんできるわけでも
なく、いつもの国王の声である。しかし、クリフトにひとかけらの希望を
抱くことも許さない、強い決心からくる言葉だった。
2526/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:43:59 ID:fQbSPOmW0
「わしにはアリーナしか子供がおらん。わしのあとを継ぐのはアリーナだ
けじゃ。やはり相応の相手と結婚させたい」
 期待していたわけではない。期待など、していたわけではないのだ。
 それなのに、ズシンとのしかかる重い言葉。クリフトは静かに受け止め
るしかなかった。その言葉は国王の偽りのない気持ちだからだ。国王とし
て、またひとりの親として。
「どのように、処分していただいてもかまいません」
 今が、裁かれるとき。
 どんな罰を受けようとも、かまわないとクリフトは思う。
「どのような罰も、甘んじて受けます。ですが、姫さまがラスダ殿とご結
婚されても、今までのように顔を合わすことすらなくなっても、私の気持
ちは変わりません」
「……クリフト…」
「私はこれからも変わらず、姫さまを想い続けるでしょう。今までのご恩
を仇で返すつもりはありません。ただ、姫さまを想うことだけを……どう
か、お許しください」
 そう言うとクリフトは国王に向かって深々と頭を下げた。
 この恋はかなうはずもない、泡沫のような……。
 それでも今までに心に巡った様々な感情と苦悩。それが幾重にも重なり
連なり、たくさんの思い出となった。それを今すぐに打ち消すことなどで
きず、もう少し心が安まるまでアリーナを想い続けていたかった。女々し
いと自覚していても、簡単に諦められる恋ではない。最初から望みのない
恋ではあったのだけれど。
「クリフト、アッテムトに行かぬか」
 頭を深く下げたままのクリフトに、意外な言葉を国王は向けた。
2537/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:44:35 ID:fQbSPOmW0
「先日、キングレオより書状が届いてな。領内のアッテムトの復興が思わ
しくないそうじゃ。キングレオは自国の復興に追われほとんどアッテムト
の方まで手が回っておらぬ、とな。例の鉱山からは有毒なガスこそ出なく
なったものの、まだ地下深くには魔物も出ると聞く。そなたは神官であり、
また魔物たちとの実戦経験もある」
「はい……」
「どうじゃ、行ってくれぬか」
 クリフトはゆっくりと顔を上げ、国王の顔を見た。
 そして静かに首を縦に振った。
「はい、喜んで」
 体のいい左遷であることはその場にいた誰もが気づいていた。左遷どこ
ろか、もう2度とサントハイムには戻れないと言うことも。当然、クリフ
トもその意味がわからないわけではなく、アッテムトに行くということが
どういうことなのかを真摯に受け止めていた。
 クリフトはもう一度国王に深々と頭を下げると、王座の間から立ち去っ
て行った。罪人もいなくなり静けさだけが残ったこの場に、これ以上居る
理由もないと、集まった人々は各々の部屋に戻っていった。大臣も少し血
が上りすぎたとあって、秘書官とともに自室へと下がった。
「のう、ブライよ……」
 この間、一言も口を挟むことのなかったブライに、不意に国王は話しか
けた。
「……これでよかったのじゃろう、な…」
 まぶしい光が差し込んでくる窓辺のほうを見ながら、呟くように言った
国王の顔をブライは見遣る。
2548/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:45:08 ID:fQbSPOmW0
 アリーナのことを愛しているのだと、クリフトははっきりと言った。周
囲の冷たい視線と言葉の中、何に臆することもなく。その心は真実で、揺
ぎ無いものだと伝わってきた。あの旅のさなか、クリフトの感情には気が
ついていたブライではあったが、特に忠告することをしなかった。もっと
前に、釘をさしておくべきだったかという後悔が、ブライの頭の中を支配
する。
「アリーナがどう思っているかは知らんが……許すわけにはいかん。クリ
フトのことはわしも気に入っておる。自ら命じたこととは言え、なんとも
後味が悪いものじゃな……」
 メイドのひとりが水差しを持ってきた。冷たい水をグラスに注ぎ、ひと
口だけ口に含んだ。
「……陛下、これを…」
 ブライは王座に近づくと古い紙切れのようなものを取り出した。
「これは……」
「乗船券ですな。ハバリア発、エンドール行きの」
「これがどうしたと言うのじゃ」
「もう20年以上昔のことになりますな。サランの教会前に置き去りにさ
れていたクリフトの、産着の中に入っていたものです」
 国王が手に取ったその乗船券は、紙質も劣化し色もほとんど茶ばんでい
た。書かれている文字もところどころ薄れてしまい、辛うじて読める程度
となっている。
「ブライ、クリフトのことを調べておったのか?」
 国王の問いかけに、ブライは深く頷いた。
2559/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:46:40 ID:fQbSPOmW0
「はい。姫様の旅に同行する以前から、少しずつではありますが……。で
すが、手がかりが少なすぎて結局わからずじまいでした。奴の生まれも、
両親の存在も」
「………」
「わしは最近になって思うようになりましたのじゃ、陛下。奴は、クリフ
トはその手のひらに生と死を操ることの男。あの若さで神官の高等魔法を使いこなすことができるなど、本来ならばありえぬことでして…。奴は…、
それこそ選ばれた男なのでしょう。神という存在に」
「そなた、わしが神の子をないがしろにしたと言いたいのか?」
 国王の顔つきが変わる。サントハイムは古くからの宗教国家だ。国王も
信仰心に厚く、ブライの言葉は半ば侮辱に捉えられたのだろう。
「めっそうもございませぬ。ただ、わしは不思議なのですじゃ。あれだけ
の能力を持っているクリフトの、出生がなにひとつわからぬことが。年寄
りの戯言と思ってくださって結構でございます」
 少し国王の機嫌を損ねたブライではあったが、そこはゴンじいや今では
サランに移り住んでいる教育係の老人ともども、長年にわたり国王の身の
回りに携わってきた者ゆえのはぐらかしでやり過ごす。
 国王は自らが下した命令とは言え、なんとも言いようのない不快な感情
を持て余し、ついブライに八つ当たりまがいのことをしてしまった。それ
を自覚すればするほど、自己嫌悪に陥る。
 国王はグラスの水を飲み干すとおもむろに立ち上がった。
「ブライよ、わしは少し散歩をしてくる。来客があれば、対応しておいて
くれ」
「やれやれ、相変わらず陛下は人使いが荒いですなぁ」
「頼んだぞ」
 王座の間から立ち去っていく国王の背中を、ブライはその場に佇んだま
ま見送った。
25610/10 (前前スレ506):2006/09/28(木) 22:47:14 ID:fQbSPOmW0
判断をするには短すぎるあの時間の中で、多くを悩んだことであろう。
その背中が国王の複雑な思いを語っているかのようだった。わからないわ
けではない国王の感情を理解はできても、その決断を批判することなどブ
ライにはできなかった。自分の身を危うんでのことではない。今ここで、
離れておくことが、アリーナにとってはともかくとしても、クリフトにと
っては最良の道かもしれないからだ。
 翌日の早朝、クリフトはごく親しい人にのみ見送られ、サントハイムを
発った。長年世話になった神父に深々と頭を下げこのたびのことを詫び、
ブライには公私共に面倒を見てもらってきたことの感謝を伝えた。
 まとめてみれば荷物らしい荷物などほとんどなく、城を離れるにしては
異様なほどの軽装だった。
 キメラの翼を放り投げると、クリフトの身体が空高く舞い上がる。
 哀しいほど晴れ渡った青い空に、クリフトの姿は一粒の光となって遥か
彼方、アッテムトへと運ばれていった。








                        END.
257名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 00:21:52 ID:KTehI9KX0
GJ 切なくていいねぇ
258名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 00:53:09 ID:xPqBSh2oO
GJ!
あぁー、どうしよう…続き気になって眠れないよ…

とりあえず今日は徹夜して、移民の町(名前はザラキストリート)に人集めようかな…
259名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 04:14:11 ID:uK1w6Ht30
GJ!
クリアリには「せつなさ」が必須アイテムになってますね・・・
続きが気になって仕方が無い

>>258さん
すいません、移民の町の名前で吹き出してしまいました
260名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 15:44:42 ID:swmpO5lr0
GJです。切ねぇ・・・

>体のいい左遷であることはその場にいた誰もが気づいていた。
>左遷どこ ろか、もう2度とサントハイムには戻れないと言うことも。

つーかこれって、もはや左遷通り越してある意味処刑?(アッテムトで慢性的な毒ガス中毒死?)
261名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 22:47:56 ID:G8Y7BEgX0
コレが自分の中でのクリアリエンドになりそうな位、超イイヨ
長編かける人うらやましい
262名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/09/29(金) 23:08:57 ID:hwP+xK0AO
たくさん職人さんがいて嬉しい中、
506さんときのこの人はなんというかもう
自分の中で別格の神
263名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/01(日) 03:28:19 ID:jt5ie8vJ0
うむ、確かに切ないSSウマーッなお二方ではあるな。
だが、笑かしてくれる職人さんたちも大好きだw





と、>>161-162ばりの失恋をしたばかりの漏れが呟いてみる。明るい話キボンヌ
264名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/01(日) 23:48:59 ID:GU8OINEAO
今世界樹に来てるんだけどクリフトのヘタレ発言ワロスw




>>263次の恋に向かってファイトいっぱ━━(゚∀゚)━━つ!!
265名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 00:12:35 ID:7L0/BB9RO
いまじゃ!パワーを>>263に!!
266名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/02(月) 01:03:06 ID:8L7LA+dF0
>>263

ガスのツボを欲しがる学者に話しかけた後のクリフトの台詞(^_^;)
「私はよく人からかたい奴だといわれますが、かたいツボのことは知りませんね。」

・・・ってなんだよ、それは。だれか突っ込んでくれよってオモタw
267263:2006/10/02(月) 12:34:03 ID:qnKTqViAO
励ましてくれて、ありがd!どーせ失恋するならかっこよく・・・とオモてたが、現実はこんなものなんだろな。
なんだか煩悩さんの書くクリフトに親近感、持っちゃったよ。
よーし、次なる姫様を求めて冒険だw



と職場のトイレで叫んでみるテスト。
268名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 02:25:04 ID:yBtJFK2D0
>>266
個人的にはそれがPS版で1番萎えたセリフだったww
269名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 17:40:07 ID:xpYEoFO30
>>267
ちょwwwwwwwどうせならドラクエWの世界の中心で愛を叫ばないとw

>>268
漏れもそのセリフを目にしたとき、「あぁ、クリフトって色物要員だったんだな」ってオモタw
PS版よりFC版クリフトの方が寡黙な分カッコヨスw
270名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 18:15:27 ID:UJwBsI0gO
PS版の馬鹿キャラはなんだかんだで幸せになりそうな感じだな。
切ない系はFC版のイメージ。

どっちも好きだけど小説のレイプ未遂だけはなあwww
271名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 20:39:28 ID:xpYEoFO30
てか、小説版クリフトの濡れ……ゴホゴホ……見せ場ってそこだけだろwww
まぁ、あれはあれで萌えたがw あの頃の漏れは若かった・・・・・・
272名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 22:26:53 ID:+X0bFaHG0
>>265
よ い で す と も ! (作品DQ4と違うけどな)
273名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/03(火) 23:16:54 ID:THiCuft10
腐女子氏ね
274 ◆YdWRYb4NOY :2006/10/03(火) 23:37:58 ID:46jD1LYz0
話の展開上前後編に分かれますが、結婚式編書いてみました。
書き上げたのは日曜日でしたが、前前スレ506さんのあんな素晴らしい
SSの後でこんなのを投下していいものかと、正直すごく悩みました。

もう覚悟はできたので、勇気を振り絞って投下します。
275障害物結婚式(1/5) ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 00:52:17 ID:UsHe0GjQ0
花嫁の控え室では、ようやく目を覚ましたアリーナ姫が本物のドレスをまとい、
花嫁側の介添人になったマーニャに、結い上げた髪の後れ毛を直してもらっていました。
鏡台に立つアリーナ姫に、マーニャが後ろから鏡をあてて髪型の最終チェックをしていたその時、
ドアを叩く音が控え室内に響き渡りました。
「あーもう、このくそ忙しい時にうっさいわね。はいはい、すぐに開けますってば…」

マーニャがドアを開けると、そこには年配の兵士らしき男性が立っていました。
「アリーナ様!失礼を承知でこちらに参りましたことをお許し下さい。王様が…王様が大変なのです!」
兵士のただならない声を聞き、アリーナ姫もあわててドアの前まで出てきました。
「あれー、誰かと思ったら兵士長じゃない!お父様がどうかしたの?」
「それが、もうすぐお式が始まるというのに、お部屋から出てこられないのです」
「出てこないって、どういうこと?」
「大臣殿から聞いたのですが、実は、お部屋から不気味な声がかすかに聞こえたそうです。
 もしかしたら、王様の身に何かあったのではないかと、皆心配しておりまして…」

「あたし、様子を見に行ってみる!」
アリーナ姫はドレスの裾を両手でしっかりと押さえ、父である王の部屋へ向かいました。
マーニャもあわてて追いかけます。

部屋の前に駆けつけると、そこにはクリフトと彼の介添人であるソロ、それに青ざめた顔の大臣が立っていました。
兵士長から聞いたとおり、耳を澄ますと…何やらうめき声のようなものが聞こえてきます。
「姫様、マーニャさん。お二人もこちらにいらっしゃったんですね」
「俺たちのところにも大臣さんが来てさ、王様がまだ出てこないって大騒ぎになってんだ」
「ああ、王様…王様はご無事なのでしょうか…オロオロ」

「お父様、アリーナです!お願い、ドアを開けて!!」
アリーナ姫はドアのノブを何度も回しますが、びくともしません。

「だめだわ。中から鍵がかかってる…よーし、あたしに任せて!」
「ちょ、ちょっと、あんた何やってんの、こんなところで!」
マーニャの制止も聞かず、アリーナ姫は長いドレスの裾をまくり上げ、ウエストの位置で軽く結びました。
呼吸を整えて4〜5歩後ずさりし、ドアを蹴破る体勢に入ります。
276障害物結婚式(2/5) ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 00:58:18 ID:UsHe0GjQ0
しかしその直後、彼女の行動を察知したクリフトに両腕をつかまれてしまいました。
「姫様だめです!ドアを蹴破るなんて、そんなことなさってはいけません!!」
「放してよ!お父様の一大事かもしれないのに、このまま黙って見てろって言うの?」
「落ち着いて下さい。鍵なら大臣殿がお持ちのはずです。大臣殿、お借りしてよろしいでしょうか」
「は、はい。わかりました。すぐにお持ちしますので…オロオロ」

数分後、汗だくになった大臣が最後の鍵を携えて戻ってきました。
「これで間違いないと思うのですが…オロオロ」
「ありがとうございます、大臣殿。それでは、開けますよ…」

一同が固唾を呑んで見守る中、クリフトは鍵穴に最後の鍵をそっと差し込み、ドアを開けました。
そこで目にしたのは…亡き王妃の肖像画の前で酔いつぶれた王の姿でした。
「うっ、お酒臭い…」
全員が手で鼻を押さえます。部屋の周辺には、年代もののワインのボトルが何本も散乱していました。
相当量のワインを飲んだせいか、さえずりの蜜で磨かれた自慢の美声はつぶれ、
その精悍な顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっています。

どうやら彼らに気づいていないらしく、王は王妃の肖像画に向かって一人で語っていました。
「后よ…とうとうアリーナがわしの許から離れ、あの男と添い遂げることになってしもうた…」
王はなおも涙を流し、自ら注いだワインを飲みほしました。

「ああ王様…何とおいたわしや…オロオロ」
「お父様…お酒には強いはずなのに、こんなに酔っちゃって」
「なるほど、不気味な声の正体は、これだったんですね…王様、もうほどほどになさらないと」
クリフトは王からグラスとボトルを取り上げようとしましたが、王は彼の手をはじき飛ばして拒否しました。

「うるさい、邪魔をするでない!…何じゃ、誰かと思えば我が愛し子を掠め取った泥棒神官ではないか」
「そんな、泥棒だなんてとんでもございません。王様、どうか私たちと一緒に式場へお越しを…」
「いやじゃ。わしは式場へなど行かん!」
「何をおっしゃいます。私たちの結婚に誰よりも理解を示して下さったのは、王様ではありませんか」
「やかましい!そんなのわしは知らん。とにかく、行かんといったら行かんのじゃ!!」
277障害物結婚式(3/5) ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 01:00:48 ID:UsHe0GjQ0
クリフトの言葉が王の神経を逆なでしたのか、王は暴れ、手がつけられない状態になってしまいました。

「もう、お父様ったら子供みたいなこと言って…仕方がないわ、お父様のことは誰かに頼んで
式場にはあたしたちだけで行くしかないわね」
「…姫様、私はここで王様のお気が鎮まるのを待ちます。姫様や皆さんは先に式場へお急ぎ下さい」
「これは二人の結婚式でしょ。花嫁だけ出たって意味ないじゃない」
「姫様。王様は姫様にとって、たったお一人の肉親です。そして、今日からは義理の関係とはいえ
私にとっても姫様と同様、大切な家族となるお方です。このまま放ってはおけません」
「そりゃそうだけど…」

二人が押し問答を続けていると、ソロがアリーナ姫の肩をそっと叩きました。
「まあ、こいつの気のすむようにさせてやれよ。それまでの代役は、俺が引き受けてやっからさ」
ソロはクリフトの顔をじっと見たあと、小声で呪文を詠唱し始めました。
唱え終わった瞬間、ソロは彼とそっくりの姿になっていました。

「なるほど、モシャスの呪文ですね。…ソロさん、ご協力感謝します!」
「ばーか、もし間に合わなかったら俺がアリーナの旦那になるんだぞ。それが嫌なら早く戻ってこい」
「何言ってんの、あたしはお断りよ!…ありがとうクリフト、お父様を…お願いね」
「姫様。私は必ず戻ってまいります。さあ、ここは私に任せて、皆さんは式場へ!」

「それとマーニャさん、どさくさに紛れてワインを持っていくのはやめて下さい」
「ぎくっ…ちっ、ばれたか。ちょっとくらいならいいじゃん、けちー」
マーニャは両手に抱えていた数本のボトルを元の位置に戻しました。

ふてくされたマーニャの姿を最後に、全員が式場へと急いだのを確認したクリフトは、
散乱したボトルとグラスを丁寧に片付け始めました。王はそんな彼には目も暮れず、
王妃の肖像画にぼそぼそと話しかけています。

「なあ、后よ。アリーナがあまりにもおてんばなので、あれの遊び相手は女児では務まらんだろうと
クリフトを傍につけたことが、そもそも間違いの始まりじゃった…」
278障害物結婚式(4/5) ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 01:03:14 ID:UsHe0GjQ0
「まさか、あやつが姫に身の程知らずな想いを抱き、しかもアリーナがそれに応えてしまうとは。
こんなことなら、神官学校に入れた時点で二人を完全に引き離しておくんじゃったよ、ひっく…」

クリフトはただ黙って王の愚痴を聞いていました。今ここで反論しても火に油を注ぐだけだと
わかっていたからなのですが、とげとげしい王の言葉に、彼の繊細な心はちくりと痛みました。

「王様…これ以上お酒を召されるとお身体に差し障りますので」
「何じゃ、まだおったんか。言っておくが、わしは式には顔を出さんぞ。絶対にじゃ!」
「だいたいお前が神官ってところも気に入らぬ。なーにが神様じゃ。神はわしから大切なものばかりを
奪っていきおった。后は若くして天に召され、たった一人の娘はその敬虔な下僕の嫁となってしまった。
これが飲まずにいられるか!…ひっく」

その頃、アリーナ姫たちご一行は式場前に到着し、新郎新婦の入場の合図を待っていました。
「何と!王様がそのような有り様に…国王が式に参列しないなど、前代未聞ですぢゃ」
「大変なことになりましたな…」
ブライとライアンは彼らから事情を聞き、ため息をついていました。特にブライはショックが隠せない様子です。

やがて使者が丁重にお辞儀をし、二人に式の始まりを告げました。
「アリーナ姫様、クリフト様、そろそろ式のお時間でございます。お支度を」

「じゃあ、俺行ってきます。あいつがここに来たら、すぐ中に案内してやって下さい」
「あたしも行くね。ソロ、クリフトは『俺』なんて言わないから、言葉遣いには気をつけなさいよ」
「へーへー、わかってるってばよ。では参りましょうか、お姫様」
ライアンとブライがドアを開け、クリフトもどき(ソロ)とアリーナ姫は、ゆっくりと式場に足を踏み入れました。

「しかし、困ったことになったのう。空席の玉座を見たら、皆が何と噂するか…」
「あーら、それなら心配いらないわ。代役はちゃーんと用意できるから」
マーニャは化粧道具を携え、ブライに向かってにやりと笑いかけました。
「何じゃ?何をする気じゃ?」

一方、王の部屋では、二人きりの不穏な宴が続いておりました。
279名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/04(水) 01:07:11 ID:8GkpS8cfO
しえん
280障害物結婚式(5/5) ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 01:07:22 ID:UsHe0GjQ0
「ほれ、お前も飲んでみるがよい。アリーナが生まれた年に仕込まれた、とっておきの年代ものじゃ」
王は新しいグラスを用意し、ワインを注いでクリフトに差し出しました。

「いえ、私は神に仕える身で飲酒は禁じられておりますし、もともと下戸ですのでお酒はちょっと…」
「何じゃと!このわしの酒が飲めんというのか?ふん、この下戸アオガエルめ。
そんなことじゃから、いつまでたっても虚弱なままなんじゃろうが、愚か者めが」
「はあ…申し訳ございません」
軽く頭を下げて詫びるクリフトを尻目に、王は彼に差し出したグラスを取り上げて一気に飲みほしました。
何の解決の糸口も見つからないまま、時間だけが無情に過ぎていきます。

さて、結婚式の方は滞りなく進行していました。ただ一つおかしなことがあると言えば、
新郎新婦が少々挙動不審な動きをしていることくらいでしょうか。
(あ、お父様が玉座に座ってる?…やだ、あれブライじゃない!もしかして身代わりやらされてんの?)
(遅っせーな、クリフトの奴。早く来ねーと、本当に式が終わっちまうぞ…)

神父はそんな二人の様子に眉をひそめながらも、神妙な面持ちを浮かべてはっきりと告げました。
「では、神の御前で誓いの口づけを」

「は?誓いの?」
「キス?」
「「ええ―――っ?!」」

クリフトもどき(ソロ)とアリーナ姫は一瞬目を合わせ、そのあと互いを指差し、
ここが静寂な式場ということも忘れて思いっきり絶叫してしまいました。

二人の勢いに圧倒された神父でしたが、それでも何とか体勢を整え、式を進めようとしました。
「あの…お二人ともどうかなさいましたか?何かお困りごとでも?」
「い、いいえ何でも…」
「ないです…」

(おいおい、とんでもないことになったぞ。ここで強引にキスしたら、会心の一撃で返り討ち決定だしな…)
(クリフト、お願いだから早く来て!もう、あたしの人生最大のピンチだってのに、何ぐずぐずしてんのよ!)
281名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/04(水) 01:10:10 ID:8GkpS8cfO
続ききになるお
282ぱふぱふ屋の店長 ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 01:17:57 ID:UsHe0GjQ0
また半値入れ忘れた…あわて者でスマソ
前編はここまでです。では一旦落ちますノシ

>>279
支援dでした。
283名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/04(水) 09:09:38 ID:bk6NzhIYO
乙です。
少し気になるとこがあるんですが。

・アリーナが母親の形見をぞんざいに扱うとは思えない…
(イメージの問題かもしれませんが)
・なんとなく、披露宴と結婚式が混ざってません?
結婚式って特別な事情がない限り父親と入場するからちょっと違和感。
あと神様の前では平等だから、結婚式やるようなところに玉座があるのも
不思議に感じる…。
花嫁の父親は祭壇に向かって左の一番前に座りますよね?

ドラクエ世界と現実、宗教により違うといえばそれまでなんですが、
読んでてどうも情景がうかばないなあ、と思ってしまいました。

もっとこれからもいいもの書いて欲しいと思ってしまったものでスマソ
284名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/04(水) 14:29:28 ID:59ekoUFCO
突っ込み入れるのは完結してからにしてホシス

続きカモーン
285お詫び ◆YdWRYb4NOY :2006/10/04(水) 22:58:06 ID:bIIbC1y80
>>283
言われてみれば、確かにそのとおりだと思います。
スレ汚しの話になってしまい、申し訳ありませんでした。

それと、結婚式と披露宴を混同していたわけではなかったのですが、
話の内容からだと、そう解釈されても仕方がないかと思いました。
今さらですが、深く反省しております。
286名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 01:51:22 ID:UNw+R1m2O
>>285
情景思い浮かべながら
楽しんで読んでいた住人もいる。

続き待ってるよー
ノシ
287名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 09:24:58 ID:OI3FhIycO
個人的には充分思い浮かべれたんだぜ?
288名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 10:51:46 ID:HJUATOXpO
ま〜感想は人それぞれじゃないの。
別に悪意ある批判には見えんし、GJマンセーだけじゃレベルアップしないのも事実だしな。
ここで上手いと言われてる職人さんは確かに心理描写だけじゃない下地がしっかりしてる気はするよ。

職人さんそれぞれの個性が見えるのは好き。
289名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 18:18:50 ID:x85acbfA0
クリアリ好きだ。SSを書こうとした。しかしここのスレのSSのレベルの高さに慄いた。
他のスレでネ申と呼ばれても不思議じゃない職人さんがゴロゴロいる。当然住人さんの
目は肥えているだろう……と、尻尾を巻いて逃げ出したおれがいるw

おかしいな、確か一年ぐらい前は過疎っていたはずなのに……。
290名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/05(木) 23:28:29 ID:xFS2YUuQ0
>>285
店長さんのSS、キャラがゲームのイメージに合ってて、とても好きです。
続き待ってます。
291名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 12:56:09 ID:RMIl0VME0
おいらはゲームのイメージからかけ離れたキャラも好きだ。
292名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 15:29:13 ID:EvFSwR/u0
漏れ的には、
ゲーム(PS版)のイメージに近いのが、店長さんのクリアリ。
ゲーム(FC版)のイメージに近いのが、きのこの人さんのクリアリ。
切なさ100%、身分違いの恋、王道クリアリが、前スレ506さん。
独自路線突っ走りだけど超ワロスな腹黒クリフトが、煩悩さん。
と思ってる。そして、そのほかの職人さんたち。どの職人さんも
いい味出してて、うれしくなる。

何が言いたいかというと、要するに素敵SSが読める漏れは幸せだってこと。

>店長さん
GJ!ワクテカしながら続き待ってるよ。
293名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 16:41:24 ID:r88p2MAeO
そういえば最近、きのこの人さんと煩悩さん、みかけないね。
294名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 18:33:17 ID:aKaiMhYXO
社会人なら決算とかあるからなあ
295名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 20:22:21 ID:r88p2MAeO
なるほど(・∀・)

そういえば、以前煩悩さんが書いたssで、シリアス展開かと思ったらすごいオチだったのがあった
のだが、あれってまとめサイトに転載されてる?
なんだか急に読み返したくなった件
296名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 22:18:42 ID:EvFSwR/u0
もしかしてイムルの?
だったらSS集には入ってなかったと思う。過去ログの方を見ればあるんじゃないかな。
297名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/06(金) 22:56:59 ID:RMIl0VME0
>>289
まぁ、そう言わずに何か出来たら読ませてくれ。
自分の目が肥えてるかは分からないけど、名無し職人さんや新人さんの作品も楽しみにしてる。

名無しさんといえば、伏兵ミネアで読んだ超鈍いクリフトも斬新でいい味でてた。
これからも、職人さんの数だけ個性的なクリアリが読めたらいいな。
298名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 00:18:35 ID:DUin3SeO0
DQ4好きだが、FF3も同じくらい好きな私。
最近DSFF3が出て、クリアリのような騎士見習い×姫 的
カップリングが存在してます。
濃い恋愛描写があるわけじゃないんで、姫に仕える騎士として
慕ってるようにも見えなくは無いんだけど、姫は結構騎士の事好きそう。

で、クリアリの場合はなんかものすごい応援したくなっちゃうんだけど、
FF3の二人はなんとなくそうでもないんだなぁ。不思議なことに。
クリアリは二人とも恋愛に不器用そうで、背中を押してあげたくなっちゃう。
身分の差に負けずにがんばって欲しいのがクリアリ。
身分の差を飲み込んで、大人の別れをして欲しいのがFF3の身分差カポー。

すれ違いな上、長文失礼しました…
299名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 01:01:24 ID:jGYyskuS0
>>298
私もDSFF3に萌えた!
あの二人が出てくるたびにクリアリ思い出しましたよ。
身分差カポを見るとクリアリに思いを馳せてしまうのは、きっとみんな一緒。
300名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 06:58:24 ID:VO3Vm3vnO
煩悩さんの忘れえぬ想いが好きだす〜
切ないけど好き。
301名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 11:45:10 ID:cCsEym48O
ウホッ!煩悩さんといえばギャグと思っていた俺に新旋風。そっか切ない系も書いてたんだ。
まとめサイト、携帯では読めない部分が多い。カナシス。

〉店長さん
続き楽しみにしてるよ。
302名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/07(土) 22:17:14 ID:Lk893dNQO
まとめサイトって更新されてるの?
303名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/08(日) 12:19:36 ID:zxqgPmnRO
てんちょの伏兵ミネアまで更新されてたよ

まとめ人さん乙です!
304名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/08(日) 13:16:01 ID:89FyWL1dO
まとめ人さん、乙です。
そしてこのスレのssの多さにいまさらながらGJ!職人さん、ほんとにありがと。
ところで、きのこの人以外でサイト持ち職人さんてほんとにいないの?
305200:2006/10/08(日) 15:55:16 ID:DV4fMgdY0
以前投稿させてもらった、200です。
今回は続きものみたいな感じで、切ない系を目指したクリアリです。
いろいろ見苦しい箇所があるかもしれませんが、よろしくお願いします。
3061/8:2006/10/08(日) 15:56:19 ID:DV4fMgdY0
 明日はサントハイムへ行くと、勇者は言った。
 魔物に支配された、我が懐かしき故郷。
 人と賑わっていた場所に、いまは魔物が跋扈している、私の生まれ育った場所。
 そして、姉妹の、憎き親の仇が居座る敵城。

 幾ばくかの休息のために訪れたサランの宿から聞こえる、ロマーニの賛美歌。
 わたしたちは、生きるか死ぬかわからない戦いに身を投じている最中なのに。
 祝福を受けるべき相手は、誰なんだろう。
 いつの間に、わたしの心はこんなにも薄汚れていたんだろう。
 神への祈りの言葉なんて、聞きたくなくて。
 耳を塞いで、待合室のソファに蹲って座りこむ。
 これほどまでに、わたしは弱かったんだと、気付かされた。

「眠れませんか」
「……くり、ふと」
3072/8:2006/10/08(日) 15:56:57 ID:DV4fMgdY0
 振り向かなくたって、わかる。優しい笑顔で、わたしを包み込んでくれる、人。
 幼馴染で、家来で、兄のようで、大切な仲間で、大事な人。
 彼の笑顔は、好きだと思う。見ているだけで、なにかに許された気持ちになるから。
 だけど、今日ほど彼の笑顔を見ていたくない日はなかった。

「マーニャも、ミネアもね、眠れないって」
「とうとう明日ですから」

 隣に座ってもいいですか、と聞く声に頷いて。
 ――今朝見た夢を、思い出す。
 震えた拳を包み込むように彼の手の平が覆ってくれて、その温かさに縋った。
 この温かさを失くしたくないといえば、彼は無茶なことをしないでいてくれるのだろうか。
3083/8:2006/10/08(日) 15:57:38 ID:DV4fMgdY0
「怖いのでしょう?」
「……わかんない」
「それは、どうして?」
「わからないけど、わたしの怖いは、多分違う場所にあるんだと、思うの」
「城が心配ですか」
「そうじゃ、なくて」

 そうじゃ、なくて。
 もう一度口の中で言葉を転がして、黙りこむ。
 結局なにがいいたいかわからず、溢れそうになる想いを必死で押し込める。
 夢が。
 言ってしまいそうになる。
 でも、言ってはいけない。
 これだけは、これだけは。
3094/8:2006/10/08(日) 15:59:15 ID:DV4fMgdY0
「姫様? 姫様、どうしたのです。
 ……どうして、泣いているのですか?」

 零れる涙を止める術を知らないように。
 この人を止める術なんて、わたしは知らない。
 だけど、止める前の術なら、知っていた。

「姫様……?」
「クリフト」

 言っては、だめなの。それが、本当になるかなんて誰にもわからないから、じゃない。
 ただ、わたしが。わたしが、それを認めるのが、嫌だから。
 あの夢が、わたしの理性を打ち壊す。
 どうして、どうして、どうして、わたしは。
3105/8:2006/10/08(日) 16:01:03 ID:DV4fMgdY0
 いつの間に、こんなに弱くなったのだろう。

 それでも。この人は、ずっとわたしを守ってくれたの。
 いつも、いつも、自分の身体がぼろぼろになったって、いつもわたしを。
 やめてほしいのに、わたしはいつも、どこか嬉しくて。
 この人が、守るべき存在がわたしであることが、嬉しくて。
 だから、今度は、わたしが。
 この人を守るためなら。
 どんなことも。
 どんな嘘だって。
 ――たとえ、それがどんなに苦しいことだって、わかってても。

「クリフト、あなたはもう旅を止めなさい」
「……姫、様? なにを言っているのか、ご自分でわかっているのですか?」
「クリフト、これは命令です。王女の命令が聞けないのですか」
「姫様!? ご冗談でしょう!」
「冗談ではありません。これから先、剣の未熟なあなたはただの足手まとい。
 このサランにて、わたくしの旅の栄光を祈っていなさい」
「姫様!」
「これは命令です!」
3116/8:2006/10/08(日) 16:02:18 ID:DV4fMgdY0
 嫌なの。
 そう、いえば、良かったのか。
 それとも。

「……嫌です」
「王女の命令に背く気ですか、神官クリフト」
「たとえ姫様の命令だとしても、お泣きになっている姫様の命令をお聞きする事はできません」
「……っ命令です! サントハイムへついてくることも、許しません!!」
「嫌です!」
「刑罰を与えますよ!」
「構いませんっ!!」

 辛いよ。
 クリフト、胸が、引き裂かれそうに痛いよ。
 これ以上、お願いだから。
 やめて。お願い、だから。
3127/8:2006/10/08(日) 16:03:04 ID:DV4fMgdY0
「理由を、さもなけば命令を聞くことなどできようもありません!」
「言ったでしょう、あなたの腕じゃ、これから先は」
「もっと強くなります。あなたを守れるように、誰よりも、あなたよりも!」
「それこそ、今更だわ!」
「私が強くなくとも、あなたの盾くらいには――」
「っ、もう二度はいいません! これは命令です!」
「姫様!!!」

 呼ばないで。わたしのことを、そんな声で呼ばないで。
 聞きたくないの、あなたの弁解も、そんな声も。なにもかも。
 いやだよ。
 わがままなんだから。
 全部、全部、わたしのわがままなんだから。
 逃げるように、クリフトから背をむけて、必死で走って、外に出て。
 追ってこないように必死で祈って。
 最後の、クリフトの声が耳に張り付いてはなれない。
3138/8:2006/10/08(日) 16:04:51 ID:DV4fMgdY0



「……姫様、だいじょぶですかな」
「ぶら……っ」

 サランの町の外れで、ブライがわかっていたかのように待っていた。
 わたしは、ただ、もう声も出なくて。
 わけがわからない感情ばっかりがうずまいて、涙はぼろぼろで。
 飛びつくように、ブライの服にしゃがみついて泣いた。
 子供に戻ったかのように。

 だけど、わたしは。
 このとき初めて、声を押し殺して泣いていた。


                  NEXT
314名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/08(日) 22:44:41 ID:R9cmUimF0
姫様の思考がよく分からない・・・_| ̄|○
倒置が多すぎな上に、述語がない文章が多いせいかな。
独特な句読点の使い方にもとまどってしまいました。

バルザック戦でクリフトがアリーナをかばって死んでしまうみたいな不吉な予知夢を
見てしまった姫が、自分の弱さを嘆いてクリフトを置いていこうとしている、という解釈でOK?

あと、前作もそうだったんだけど日本語がところどころ気になるわ・・・。
「わたくし」と「わたし」はどちらかに統一してほしいし、
ブライの「だいじょぶ」とかいう若者言葉?には違和感が。
「ぶら・・・・っ」もカタカナに変換してほしい。
「しゃがみついて」というのは「しがみついて」と「しゃがみこんで」がまざったの?などなど。

スレを汚して申し訳ない。荒らすつもりも悪意もないことをどうかご了承ください。
これからも読ませていただけるのなら、直してもらえると嬉しいなと思いまして。
315名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/08(日) 23:03:32 ID:M/5lzW4R0
>>314
姫様の思考はそんなにわかりにくいとは思わないけどなぁ・・・

大事な人にいつでもそばにいて欲しい。 だけど大事な人を危険に晒したくも無い。
世界の未来がかかっているのに、私は自分の幸せのことを考えている。 自分はどこまで汚れてしまったの?
これ以上優しくされたら、私はすべての想いをあの人にぶちまけてしまいそうで恐い・・・
316名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/08(日) 23:16:49 ID:hWRVhZtT0
乙であります!

自分自身のことは「わたし」
姫として誰かに命令を下すときは「わたくし」じゃないのかな?
と思った。
が、私 と わたし は統一してほしかったかな。

どことなくだけど、きのこの人と506さんの影響が強いような感じを受けた。
(悪い意味じゃないよ)
かけばかくほどどんどんいいものを生み出してくれそうな感じがするよ!
これからもよろしく頼みます!
317煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/10/08(日) 23:57:33 ID:iX1J2GoR0
久しぶりにやってきたら、新人さんがキテタ━━(゚∀゚)━━!!

200さん、乙です。切ない系のSSはギャグとかと違って勢いで飛ばすことができないから
難しいんですよね。でも、心理描写はすごくお上手だと思います。実際、自分の思考なんて
理路整然としていることの方が珍しいでしょうし、感情が高ぶっている時なんて支離滅裂になるのが
当たり前。だから姫様の追い詰められた心理や混乱がよくわかりました。続きが楽しみです。

そして、店長さん、前々スレ506さん。今回もとても楽しませていただきました。本当に眼福です。
こちらも続きをワクテカしながら待っています。

ここのところ、また忙しくなってきました。ネタは浮かぶのですが書く時間がありません。このままだと
妄想が暴走しそうで怖い…orz もし煩悩を貯金することができたら億万長者は間違いないな。
近況報告まで。ではノシ
318名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/09(月) 12:22:23 ID:Iu4uC4Ny0
>>227
超遅レスだが、もしよければどなたかサスペンス書いてくれませんか!?
つお題【クリフト誘拐事件】

犯人はバコタでも、カンダタでもマローニでもパノンでも誰でもいいっす。
319 ◆YdWRYb4NOY :2006/10/09(月) 20:57:09 ID:UbfmowTG0
新しい職人さんもいらしてて、このスレはまだまだ健在ですね。
読み手として、それぞれのSS楽しませていただきました。

さて、こちらの方ですが…
あれからいろいろと考えた結果、続きは書かないことにしました。
未完で終わらせるのは不本意なのですが、どうかお許し下さい。

自分で考えて決めたことですので、責任は全て自分にあります。
このような結果になってしまったことを、深くお詫び申し上げます。
320名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/09(月) 23:16:59 ID:mxSltC9U0
むしろ、帰ってきたカメレオンマンでw
321名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/09(月) 23:24:41 ID:qpgfTyeo0
いやいやここはビビアンでしょう
322名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 08:30:08 ID:qgFMEA5gO
旅芸人三人衆とか
323名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 14:48:00 ID:cZ4gorAwO
久々にアリーナ・クリフト・ミネアの三角関係が読みたひ!
324名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 20:06:19 ID:ORfxVL0p0
>>319

読み手側としては残念には残念だけど、無理は禁物っすよ。
未完でも充分楽しませていただいたし!乙でした。
このあとは読み手の妄想にまかせるのもいいんじゃないでしょうか。

>>323

久々にって・・・前スレの最後の【伏兵ミネア】からそんなに経ってないと思うんだがwww
たしかにあれは全部面白かったので、もし続きがあれば漏れも読みたいではある。

>>318

もし、エロパロでお題を出したらすごいものが出てきそうだねwwww
325名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/10(火) 23:16:43 ID:mngFndso0
あいのり馬車
326名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 01:18:22 ID:TbLweqAFO
真実の愛を探す旅。
ラブ馬車!おもしろそぅ。w
327名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 01:30:17 ID:9t8uWJ0z0
>>326
一応、「世界を救う旅」のはずなんだけど・・・ってとりあえず突っ込んでみるw
328名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 01:33:33 ID:RAJx/Sxb0
そこへシンシア一筋な男勇者と
勇者様大好きルーシアを絡めてくれると
よりアツくなるきがする
アリーナは勇者が気になるという設定で
・・・って、コレいつしかの席順ネタだw
329名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 11:09:34 ID:1UdHf9/NO
唯一の既婚トルネコは運転手か


やだなあ、ピンクの馬車w
ホフマンどんなセンスしてるんだよw
330名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 12:45:38 ID:TbLweqAFO
ここで運転手のトルネコさん(40)とはお別れです
331名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 14:16:27 ID:1UdHf9/NO
そういえば運転手に告白した人いたよな



って何のスレだこれwww
でも勇者が女だったら若い男はクリフトだけか…。
いろんなことが起こりそうではあるなw
332名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 15:19:39 ID:TbLweqAFO
先週、持病のヘルニアが悪化し、医者にこれ以上旅を続けることは無理と判断されたブライ。リタイアを余儀なくされ、ラブ馬車を降りることに‥

ミネア「うっうっ‥ミネアの隣、誰が座るのぉ?」
アリーナ「あっ!あれ新メンバーじゃない?」
マーニャ「嘘どこどこ?やった!男だ!ちょーイケメン!」
♂勇者「滅びの村から来ました。ユーリル17才です。よろしくお願いします!」
ミネ・アリ・マー「きゃ〜カッコイイ!」
333名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 15:33:30 ID:Ir2+H5wz0
*男メンバー
ライアン→マーニャ
クリフト→アリーナ
♂勇者→まだ旅が始まったばかりなので決まった女性はいない。

*女メンバー
アリーナ→???
ミネア→帰国したブライが好きだった。
マーニャ→男性メンバー全部。
334名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 16:04:46 ID:1UdHf9/NO
バロスwwwwwwwww
リレー形式で続けて欲しいなコレ
335名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 16:39:34 ID:Ir2+H5wz0
ドラクエメンバー全員でラブ馬車でもいいかも。
スレ違いだけどさ。w
336名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 18:46:27 ID:yY9AvQm00
いただきストリートのアリーナってどう?俺的にかなりいけてるんだけど
337名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 18:48:43 ID:TbLweqAFO
いたストやったことないけど、アリーナの外見は可愛かったな。
338名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 18:59:22 ID:yY9AvQm00
俺もやったことないよ
あっちでクリフトとの絡みってないもんかねぇ
339名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 19:06:39 ID:1UdHf9/NO
クリフトとのからみはある。
キャラはそれほど壊れてないほうだと思うよ
340名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 21:05:45 ID:qCSzS9F50
いたストねぇ。
あのアリーナは、クリフトを徹底的に見下して嫌ってると見たけどな。
SPプレイしてて腹が立ったもん
DSにはアリーナなしでクリフトだけとかになったらどうなるか見てみたいよ
341名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 22:50:11 ID:6Edr/nOy0
いたストでのセリフで

アリーナ「クリフト、手加減なんかしたら後でおしおきよ!」
ってのがあったなあ。

自キャラで使って勝ち放題してたが、その後どんなお仕置き受けてたんだろか…

>>340
ライアンとの三人での掛け合いではそうでもなかったと思う。
342名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 22:55:21 ID:ULNTn5tR0
勝ってもおしおき
負けてもおしおき
343訂正:2006/10/11(水) 22:55:30 ID:6Edr/nOy0
×勝ち放題してた

○勝ちを譲ってみた

姫様のお仕置きを受けに逝ってきます…
344名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 22:55:53 ID:g2c+x9jC0
]]:[
345名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 23:28:41 ID:KsAuzBG3O
スレ違いを承知で誰か助けて下さい!Wでモンスター図鑑あと一匹なんだけど攻略サイトどおりに裏ダンジョン海底フロアでやりまくってんだけどぜってーあらわれねぇんだけど!完成させた神様教えてください!フロッグキングです!
346名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 23:29:18 ID:qCSzS9F50
>341
いやライアンと一緒でも、アリーナがクリフトを馬鹿にし続けて
ライアンが見かねてフォローする、って感じだったし。
ライアンはむしろクリフトに好意的でよかった。
347名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 23:43:57 ID:ULNTn5tR0
>>345
ブライスレでもけちょんけちょんに言われてただろうが携帯厨
348名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 23:46:37 ID:2LaHcU2XO
>>347
スルーしなよ(´・ω・`)
349名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 23:53:01 ID:RAJx/Sxb0
いたストのキャラ壊れ具合は
フローラの破壊力がでかすぎて
他が全然気にならなかったorz
350名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/11(水) 23:54:50 ID:KsAuzBG3O
おい347、おめぇみてーなデブニートには聞いてねぇよ こんなとこ来る前にそのくせーわきの下を何とかしろや 気付いてねーかもしんねーから教えてやるけどひでぇ公害だぜお前?プッ
351名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 00:09:42 ID:XYcLZ0sn0
いたストは負けると3時間が無駄だから
買ったはいいが全然進めてないんだよな…。

派生ソフトに出演してないのは、勇者とブライだけ?
DSでようやくこの二人も出演するかな。
クリフトとアリーナはどうかな…。イメージ壊れなきゃいいけど。
352名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 00:55:12 ID:nGAC+asK0
いたスト、あいのりネタはスレ違いな方向に流れやすいので、ちょっと気をつけてほしい。荒らしも招くし。
いたストの話題をするならクリアリ限定でお願いします。
353名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 02:13:58 ID:nPivotWgO
アリーナが王子でクリフトが女神官とかだったら、
クリアリをこんなに好きになることもなかったと思った。
354名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 02:17:37 ID:ueovcMHg0
性別逆転だけで驚くほど萌えなくなるな。
355名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 07:15:59 ID:BPC9B7WxO
王子が平民をめとるのは普通にあるからな
356名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 09:40:24 ID:zgeirhjX0
>>355 ね。なんか普通だよね。

[の馬姫と主人公は結婚できたっぽいけど‥
自分としては、アリーナ・クリフトにも幸せになってほしい。
357名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 10:30:57 ID:nATNTO4w0
馬姫様は、ちゃんと8主を好きだったからな。
なんかいかにも「身分違いで苦しむ恋」みたいに書かれてるけど、
クリアリの場合はアリーナにその気が全くない、むしろ嫌いなタイプに分類してそうで
仮に身分の問題が解決したとしても、何の進展も考えられない。

クリフトも、アリーナの気持ちがこちらに向いてない、向く見込みもない
という根幹の問題から目をそむけて「身分が身分が」と、
失恋の責任を全部身分問題に押し付けようとしてるかのようだ。

こんなこと思うようになったのは、リメイク〜いたストSP、ポのせいだな。
特にポ。クリフトはピエロ役ですよと明言されたようで萎え。
358名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 11:29:53 ID:nPivotWgO
確かに‥同じ姫と家臣でも随分違うな。
しかも[主人公が王子ってこと忘れてた。w
クリフトと違って無問題だね。
クリフトはアリーナより強くなって神官としても上の地位を目指せばなんとか‥
望みがなさすぎる。w
359名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 12:34:34 ID:aPosAvAn0
ここって何のスレだっけ?クリフトの思い否定スレ?w
基本はFCの俺が通りますよ。

悪いけど、リメイクとかいたストSPは受け入れられん・・・
360名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 13:28:23 ID:zgeirhjX0
FCは会話がほとんどない分、いろんな妄想ができるね。
PSのクリフトはモヤシみたいなんだよなぁ。
小説のクリフトはイジイジしてるし‥
となると口数の少ないFCのクリフトが一番いいのか?
なんせ原点だしな。
361名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 13:34:01 ID:X7dCXnw40
リメイク版の会話を作った人間の罪は重いな。
362名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 16:06:22 ID:nATNTO4w0
リメイクはなんていうか、ウケを狙いすぎ?
事前のクリアリ人気で「これはウケる!」と目をつけたライターが
そこに媚びるためのネタ台詞を、なりふり構わず詰め込んで出したのがあれって感じ。
しかもそれで人気を釣るためには、進展も決着もつけるわけにはいかないので
延々一方通行の痛いピエロを演じるクリフトとサイヤ人アリーナ。

普段の仲間会話にはすごくいい台詞も多いんだけどね。
もうね、製作側は下手に媚びるのやめろといいたい。本当に下手だから。
363名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 16:35:51 ID:9CeL6Nch0
いたストSP、やった感想としては
クリアリ会話そんなにヒドくはなかったと思ったけど。
むしろPS版のクリフトより俗っぽくなくて聖職者な感じがちゃんとして、
いたストSPの方がPS版よりはむしろ好きなくらいかもしれない。
リメイク会話は本当にウケ狙いすぎだと思う。クリアリ以外もね。

>>357
ポは未プレイなのだがクリフトがどんな扱いされてたのかできればkwsk。
てかクリフト未出演だから買わなかったのだが…
アリ・マ・ミの会話に話が出てきたてたりしたのかな??
364名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 17:40:27 ID:nATNTO4w0
>>363
以下、テキストは該当スレからのコピペでつ。

マーニャ「ね、ね!〇〇ってちょっといい男じゃない?」
ミネア「・・・そうですね。少なくともトルネコさんより見込みがありそうです。」
アリーナ「わたしもザキにばっかりたよるクリフトより、よっぽどホネがあると思うわ!」
 ※○○=登録したプレイヤー名・男性

ミネアがリメイク仲間会話でトルネコをどう扱っていたかを思えば…
アリーナにとってクリフトの存在がそれと同等?フーンソウナンダー
(つーかねぇ、ザキを習得するのって相当な努力が必要(のはず)だと思うんだけどねー)

ミネアはこんなことも言う
ミネア「もっと クリフトさんのように 常識のある方と 対戦したいです。」
リメイクといい、私的にはミネアが精神的な救いの神だよ。
365名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 18:04:52 ID:BPC9B7WxO
アリーナにとって一番近い人で、常々弱いと思ってたら最初に名前が出るのは自然じゃないかな。
むしろクリフトよりトルネコが先に出てきたらそれはそれでカワイソスwww
アリーナにとって呪文はコンプレックスのひとつなのかもしれない、と脳内妄想。

キリッとしつつもときどき生真面目ゆえにボケをかますクリフトが理想だな〜
366名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 18:15:39 ID:nPivotWgO
アリーナとクリフトは、お互いにないものを補いあうことができると思う。
367名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/12(木) 22:13:42 ID:/yLD33I0O
生真面目ゆえにボケ・・・煩悩さんの鼻血クリフト思い出して噴いた。
が、クリフトの生真面目さがクリアリを盛り上げているのはたしかだなw
368名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/13(金) 01:39:35 ID:V1xjCHfu0
DQキャラのなかで最も鼻血をだした男ではないだろうか。

姫様のトレーニングに付き合って怪我をして、
姫様の優勝に興奮したり、
アネイルの温泉で妄想したり、
病気で鼻をかみすぎたり、
モンバーバラで妄想したり・・・・

血が足りないw
369名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/13(金) 14:04:21 ID:3mFzpOYx0
クリフトよ…
370名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/13(金) 14:12:32 ID:0L9MdIG70
いやーXでクリアリのその後の伏線を1つでも用意しておけばこんなに妄想膨らまなくてすんだのによーw
371名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/13(金) 17:13:56 ID:3mFzpOYx0
エンディング、アリーナは暇そうにベッドに寝っ転がってたね。
まだまだ冒険してたいんだろうな〜って思った。
372名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 18:20:13 ID:H0OsOxdSO
373名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 19:31:34 ID:1zfqAyAIO
神官クリフト、愛と青春の旅立ちw
で、誰かss書いてくれんかなー
374名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 20:26:05 ID:zwIgZYmG0
クリフトがお姫様抱っこされているラストしか浮かばない件について…orz
375名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 21:56:30 ID:Hh8kWirI0
もう悪魔神官になるしか道ないんでないの?
376名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 22:34:28 ID:vmm1kiyZ0
ザキに頼るばかりに邪神に精神をのっとられ悪魔神官と成り果てたクリフト
それを止めようとしたアリーナの必死の説得にも応じずにザキを唱え続けアリーナを殺してしまうクリフト
アリーナの亡骸を目の前にしてふと我に返るクリフト

こんなダークサイドよりの展開キボンヌ
377名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 22:48:14 ID:a9Dlwukz0
やっぱイメージからか、ザキ=邪悪って意見多いね。
PS版のガイドブックでは、聖職者専用の高度な神聖呪文にされてたけど。
まあ生命をつかさどるというところでは恐ろしくはあるけど
「邪」はないんじゃないかなー。むしろ神サイドの事項だと思いたい

力と自由を求めるあまり、狂戦士と成り果てたアリーナ
それを止め(以下略
378名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/14(土) 22:52:47 ID:t/WAS5DfO
ちょうど今、きのこの人の長編がザキのエピソードなんだよな。
続きが激しく気になるのに一ヶ月更新がないよ…
379名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 08:35:26 ID:boVZQeTT0
ザオラル系とザキ系に関しては、命を操る力をプラスで与えるかマイナスで与えるかが違うだけで
元々同じ系列の呪文でありザオリーマとザラキーマの上位呪文として・・・・・・

まあ、何と言うかザオラル系とザキ系は両方神聖呪文でいいと思うんだけどな。
380名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 10:47:21 ID:d0a3FtND0
>>379
なんか説得力があるので、kwsk
381名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 11:01:23 ID:x/qBp29JO
きのこのしとのザキエピソードが>379みたいな感じじゃないか?
まだはっきり書かれてないから勝手な解釈だけど。
382名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 11:09:04 ID:boVZQeTT0
>>380
いやゴメン、そんな立派なモンじゃないよ。
メドローアの説明を流用したモノだから。
383名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 14:11:57 ID:he99zislO
きのこの人の続きが気になる。
が、【神官クリフト、愛と青春の朝○ち】と読んでしまった漏れにその資格があるのかorz
384名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 17:59:35 ID:fX5b8MOXO
>>383
ちょwww
385名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 18:20:52 ID:GSEC4uA50
ザキ系の呪文を「天罰(神罰・仏罰)のようなもの」と解釈すれば、神聖魔法でOKなのでは?
386名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 22:50:15 ID:EE0UNWTY0
職業と能力が明確に分けられている3で
僧侶が覚える呪文は全て神聖呪文だと思っている。
魔法使いの呪文は自力で紋を組んで発動させる。
僧侶の呪文は神の力を借りた呪文。そんなイマゲ。
387名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/15(日) 22:54:43 ID:NxngQxkw0
みんなけっこうきのこの人の小説読んでるんだ。
俺はあのザキの設定に痺れた…
388名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/16(月) 09:47:46 ID:dxosUyCXO
きのこの人さんの長編、イイ(・∀・)


>>383
何だか、某神官氏が好きそうなネタだなw
389名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/16(月) 09:50:09 ID:hjMxVTdF0
き の こ さ ん
390名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/16(月) 18:03:44 ID:qRNP/HivO
なんだ、召喚魔法か?w
391名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/16(月) 20:59:08 ID:yik3Prql0
神の力を借りずに僧侶系の呪文を使うもの

癒しや補助系・・・エルフ
ザキ系・・・魔族

といったところか
392名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/17(火) 17:48:28 ID:LTAdMPbDO
お題:ザラキの理由(由来)
で、お願いします!
393名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/17(火) 21:35:17 ID:GmGndHUmO
お題は結構でてるけど、職人さんがいない罠。
ザオリクかけたら復活するかな?
394名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 02:03:36 ID:rDDskNnQO
正直、住人の目が肥えているので
要求される精度の高いSSを提供できない

クリアリ大好きだし投下したいのは山々なのだけれど…orz
395名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 07:25:55 ID:IzkBWPZOO
>>394そんなん気にせず投下!投下!
396名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 09:27:07 ID:urTuNslbO
ここは批判をする人はいないよ
厳しい感想はあるかもしれないけど、それでへこたれるか見返してやるかは職人次第!
いまこのスレは萌えに飢えている!
397名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/18(水) 12:12:56 ID:6qdRyBeYO
>>394
お話浮かぶだけでもすごいと思う!
楽しみにしてますょ。
398名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/19(木) 09:54:09 ID:RcK1Vmic0
SS待ちぃ(`・ω・´*)
399名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/20(金) 08:37:15 ID:1p+26g4NO
このスレにもひさびさに保守が必要か
400400:2006/10/20(金) 10:31:44 ID:d06x6s6e0
ライアンスレ落ちてた。w
このスレは絶対保守!!
401名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/20(金) 20:19:42 ID:dbW/1SBWO
今日、初めてこのスレに来た。いまさらながらクリアリに萌えた(・∀・)
まとめサイトのお勧め作品は何?情報きぼん!
402名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/20(金) 20:57:06 ID:G0Uhc+W50
>>401
せっかくだから、過去スレ全部嫁ww
きっと、そのほうが自分のお気に入りが見つかるよ。
403401:2006/10/20(金) 23:35:18 ID:dbW/1SBWO
>>402
それもそうだ(・∀・)
dです。

けっこうたくさん投下されてるみたいだ。ウレシス
404名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/21(土) 03:02:05 ID:HBmqjpcV0
亀レスだが
>341
>アリーナ「クリフト、手加減なんかしたら後でおしおきよ!」

いたストクリフトは、自分が優勝目前になると
「これはいけません このままでは私が勝ってしまいますね」
とか言い出す。対戦相手にアリーナがいなくても。

つまりアリーナ相手に限らず、実は接待プレイ専門?
それを知っていたアリーナが、ガチ勝負じゃなきゃ嫌だと釘をさしたんだろうか。
それでも聞かずに接待プレイのクリフト萌え。



実は自分だけ特別扱いしてほしくて、わがままを言っている(と想定して)アリーナ萌え。
405名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/21(土) 17:42:33 ID:G9HE+yBw0
>>404
言われてみれば、確かに接待プレイっぽい発言だ。

ライアンとの掛け合いで言ったセリフ
「そうですね姫様、二人の力で何とかしましょう」

に不覚にも萌えてしまったのを思い出した。

ところでSSって、いたストネタはNG?
406名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/22(日) 13:49:43 ID:sLBb/G6D0
いたストのアリーナちっこくてかわええなあハァハァ
407名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/23(月) 09:26:32 ID:7+l4hj3o0
いたストって面白い?
408名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/23(月) 09:40:46 ID:detTgtaAO
正直めんどくさい
キャラのイメージ崩れるし。

ゲームとしてみんなでやるには楽しいよ。
409名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/23(月) 14:34:25 ID:7+l4hj3o0
ぅ〜じゃあ買うのやめとく。
DQキャラみんな大好きだから。
410サントハイム兵士I:2006/10/23(月) 15:52:21 ID:HYS/oAcT0
ひさしぶりに見回り保守。異常なーし。
411名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/23(月) 22:03:30 ID:71iLBQyF0
自分はPSリメイクの方がキャライメージ崩れたなぁ笑。
いたストは個人的にはすごく良かった。楽しめると思うんだけど。
セリフも悪くなかったと思うよ?キャラデザも可愛いし。
今度出るDSいたストにクリアリ出てほしーい!
412名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/23(月) 22:42:13 ID:goVxxJtb0
いたストは一位で通過しないと、キャラが出ないとか
新しいマップで遊べない(追加マップくらいならいいけど…)とか
遊び方を増やせないとかがあって、一人で悶々とやるのは苦痛。
4時間くらいかけてじっくりやっても全部無駄になるからな…。

そういう自分は、世界樹ステージで力尽きた。
まあ、4の曲が聞きたいがために頑張ったんだけど。
最初はほほえましくセリフも眺めてたけど、だんだんキャラがキライになってきた。
413名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 10:57:40 ID:wj0+EXyt0
いたストよりも、サントハイム外伝みたいなゲーム出してほしい。
414名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 11:49:59 ID:vnj0zb7JO
でも妄想の範囲はいまくらいがちょうどいいよね。
公式で進展したりすると萎えるかも。
姫様レイプはあっても、二人の仲を描かなかった小説は
ある意味よかったのかもね。
出だしからすると悲恋ぽいけど。
415名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 12:34:37 ID:XNqgxx91O
アリーナ、クリフトをもっと労ってね。w
416名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 13:01:16 ID:NUoUBECR0
>>413
アリーナがついにクリフト達を出し抜いて念願の一人旅に成功。
泡食ったクリフトとブライは急いでアリーナの後を追うが……
途中様々な都市にも寄って、勇者やライアン、トルネコ、マーニャやミネアとかにも会って
彼らはアリーナの手がかりを知ってるんだけど口止めされてるんで
ゲームとかで勝負とか頼みごとを聞いてやるとかしてアリーナの手がかりを掴んでいって
最終的にアリーナに追いつくことが出来たらゲームクリアって感じ?
417名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 13:04:42 ID:8pfZhkoG0
お供の二人だけがいつも苦労するのがかわいそう
っていうか、いい加減そういう姫ウザイ

そこで逆に、隠居したブライのところに遊びに行くため城を抜け出すアリーナとか
国王の使いで他の国に行っているクリフトのところへ遊びに(ry
418名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 13:09:07 ID:NUoUBECR0
面白そうじゃないか。
419名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 13:26:35 ID:k/kCPwKsO
神官クリフトのサントハイム攻略。

サンちゃんの嫌がらせにもブライの妨害にもめげず、姫様の寝室を目指す・・・。
スマソ。激しく妄想した。逝ってくる。
420名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 15:35:13 ID:DZ20OSUe0
それならサントハイムの住人になってクリフトを攻略したい。
421名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 15:51:03 ID:BBrvjanM0
やっぱりアリクイが好きなのでやるならクリフトになってアリーナ攻略だな
ギャルゲーみたく隣国の姫とか住人他の人も落せるけど、アリーナはきっと難易度高いぞ
まず、恋愛とかに興味ない上に、ようやく興味が出てきたとおもったら、女性と話してただけで
凄く高感度が下がりそうだ
422名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 17:15:23 ID:+LwrKUq70
クリフトがアリーナにブラインドタッチを教える、キーボード練習ソフトをだしてくれ。
アリーナの打ちが上達したらブライに褒めてもらえるとか。
423名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 19:19:38 ID:u4WWThQq0
会心の一撃でキーボードあぼーんさせそう
424名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 19:53:51 ID:NUoUBECR0
>>421
ようやくアリーナが恋愛感情を向けてくれ始めた頃に、遊びに来るミネアとマーニャ。
425名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/24(火) 20:34:29 ID:8pfZhkoG0
>424
もちろんその二人とのEDも用意されてないとな。

……ねえ、これなんてキャプテンラヴ?
426名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/25(水) 20:34:22 ID:uB43tHquO
419です。422のレスに過剰反応。
クリフトがアリーナにブラインドタッチ→目隠し状態でタッチ→エロ


アアアアー、俺ってヤシはどうしてこんなにエロいんだ!
誰かこの妄想をとめてくれってなところで、再度逝ってくる。
427名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/25(水) 20:38:34 ID:BdBvvtEz0
>>426
バギワロスwww

だが、>>425のEDに反応してしまった漏れも相当キテるなw
428名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/26(木) 10:19:03 ID:cUwrzvZ40
ぬ、こ、これは……!?
429名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/26(木) 14:32:44 ID:PO+rWI1H0
アッー!!!
430【未来予想図】1/2 ◆cbox66Yxk6 :2006/10/27(金) 17:19:26 ID:mX4bSbbK0
「さ、行くわよ。何ぐずぐずしてるのよ」
「わ、待ってください。姫様」
「早く!ほらっ」
「そ、そんなに強く引っ張ったら・・・・・・うわぁっ」
鈍い音が響き、クリフトが蹲った。
どうやら腕を脱臼したらしい。

その光景をバルコニーから見下ろしていたサントハイム王は満足げに頷いた。
「ふん、いい気味じゃわい」
その子供じみた声色にブライは頭痛を覚える。
女が男を振り回す。このこと自体は珍しいことではない。だが、アリーナとクリフトは何
かが違う。決定的に何かが違うのだ。
それは10年以上も前の出来事に起因する。
431【未来予想図】2/2 ◆cbox66Yxk6 :2006/10/27(金) 17:23:17 ID:mX4bSbbK0
「のう、アリーナ。どうしてそんなに強くなりたいのじゃ?」
毎日武道の稽古ばかりする幼い娘にサントハイム王は訊ねた。するとアリーナはうれしそうにこう言った。
「えー、だって、お母様の遺言だから」
「遺言?」
「うん。お母様がね、『アリーナ、男の人を振り回せるくらいいい女になりなさい』っておっしゃったの。
男の人を振り回すにはかなり力が要るでしょ?だから」
傍らで聞いていたブライは思わず吹き出しかけた。
「それは……」
意味が違いますぞ。
そう言い募ろうとした矢先、ブライの傍らでサントハイム王が目に涙をためて叫んだ。
「えらい!父が認めよう。さ、どんどん稽古をするんじゃ」

そして今に至る。
サントハイム王の意図どおりたくましく育ったアリーナは、愛すべき伴侶を見つけた今、
その力を遺憾なく発揮している。

アリーナの馬鹿力、そしてそれに纏わるすべての事象。
それは可愛い娘を奪う誰かに贈られたアリーナパパからのささやかな嫌がらせであった。
                                       (終)
432煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/10/27(金) 17:33:08 ID:mX4bSbbK0
手ぶらで現れるのも何だったので、ちょっとした小話を書いてみました。

って、流れ切りまくりですね。空気読めなくてスマソです。
なんだかしばらく来ないうちに気になるお題がたくさん出ていますね。
書く時間取れるかなぁ……。以前のお題も途中だし…あぁ黄金の腕輪がほしい。
433名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/27(金) 17:45:41 ID:8ljNEdaY0
煩悩神官さん、おかえりなさい^^
そしてGJ!
アリーナパパのささやかな嫌がらせに乾杯w
434名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/27(金) 21:05:28 ID:ollnoCW/O
煩悩さんGJです!
アリーナの間違った振り回し方に笑いました!w
435名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/27(金) 22:48:17 ID:5G9wVwtBO
題名見てラブラブssを想像したが、鳥見て煩さんだと気付きギャグに軌道修正した俺は、このスレの中毒者w

構えていたにも拘わらず、笑わせてくれた煩さんは俺の中ではもはや神!
436名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/28(土) 05:02:26 ID:R9oyblih0
アリーナの太ももに挟まれて逝くクリフト萌え
437スーパー1:2006/10/28(土) 22:42:47 ID:IyA1ZUII0
ほしゅage
438名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/29(日) 00:37:02 ID:zsBDiKI20
履修問題で頭が痛い俺が来ましたよ。

>煩悩さんGJです。落ち込んだ気分がかなり吹っ飛びました。
てか、この時期にSS投下できるということは、煩悩さんは履修パニックには
無関係でいられる人なんだろうな。ウラヤマシス

もうこうなったら自棄だ!お題【未履修科目】でヨロw
439名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/30(月) 20:57:07 ID:Z39ggnznO
なんか、人減っちゃったね。サビシス。

煩悩さん
サンちゃんの嫌がらせにワロタw
440名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/31(火) 10:43:07 ID:MsE2bFDv0
なんで過疎ってんだろ?
441名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/31(火) 10:54:46 ID:X7i5I/d10
みなさん冬コミに向けて取材旅行……とかだったらいいんだけど。
442名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/10/31(火) 16:38:31 ID:MsE2bFDv0
冬コミっていつやるの?
443名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/02(木) 19:22:37 ID:NjDFc2BnO
ホシュ。
444【育む者】1/4 ◆gYNTG9FGL2 :2006/11/04(土) 03:51:24 ID:isBEDW100
私の名はクリフト。
サントハイムの王宮神官長の位を持つ傍ら、
城下町サランで神学学校の教師を務めています。

「クリフトぉー」
がつーんがつぅーん

姫様が私の部屋のドアを叩く。
さすが魔王討伐を果たし世界を平和へと導いた私の主君。
ノックの音もひと味違う。

「アリーナ姫様。
平和さに力を持て余しているとはいえ、
それを私の部屋の扉へぶつけることは控えていただかないと…。」

「そう?鉄板の扉にアストロンの呪文を施した扉だもの。
ちょっとくらいの力じゃビクともしないわよぉーーーー?」
「ああ、もう…。
新調したばかりなんです。
それに、この扉を作っていただく際に勇者様に
わざわざブランカの山奥からご足労頂いてですね…。」

「ソロも今は木こりのお祖父さんと一緒に暮らして平穏な毎日よね。
暫く会っていなかったあいつを顔見せに呼びだす、丁度いい口実にもなったし。」

少し賑わいがあるくらいが楽しいわ、と姫様が結ぶ。
正直、若くて魅力的な男性であるソロ様には今後姫様のお側に出てきて欲しくない。
445【育む者】2/4 ◆gYNTG9FGL2 :2006/11/04(土) 03:52:17 ID:isBEDW100
「手合わせができるのもソロくらいだもの。」

(グサ)
「姫様は本当に…。」
脳筋なのだから。
役不足、と言われている私の気持ちにも気づかずに。
ただ佇んでいられるならば、見目麗しゅう深窓の姫君でいらっしゃるのに。

「…ところで、わざわざご足労頂いて本日のご用件はなんでしょう。
お部屋に呼びつけてくださればお伺い致しますが。」

「サランの子供たちに武術の稽古をつけていたのよ。」
「!!!」
「やぁーね。血相変えちゃって。」
幼子が怪我でもしたら!!
子供たちを預かる教師という立場を考えてください!!!

「……ところで。最近の子ってクリフトみたいなモヤシっ子が多いと思うの。」
(グサ)
「サランには立派な教会が、クリフトが卒業した神学学校があるわ。」
「ええ。サントハイムは信仰に厚い国。
神の加護があってこそ、我々は毎日のーーーー」

私の話を遮り、姫様は熱弁を続ける。

「先の王宮失踪事件。
神様のご加護にすがるばかりでは私たちの力は頼りないと思うの。」
446【育む者】3/4 ◆gYNTG9FGL2 :2006/11/04(土) 03:52:52 ID:isBEDW100
「そこでね。私!国民ひとりひとりが有事に備えるべきだと思うの!」
有事とはまた物騒なことを仰る。

「私が子供たちを鍛えてあげる!
お父様にお願いすることにしたの。
黙ってお城を抜けだして武者修行の旅に出発するのと、
私がサランの神学学校の武術教師になるのと、どちらがいいかしら?って。」

それ、なかば王様に対する脅迫ですよ、姫様…。
………?!姫様、今、教師とか聞こえましたけれど?

「お父様は頭を縦に振ってくださったわ。」
それはそうでしょうねぇ………。
「体育の時間を従来の倍に設定するわ。これは我が国の定めた義務よ!
サントハイムは心身ともに強靱な若者を育成すべきよ!!!」
ねえ、先生?いいでしょう?

単に、ご自分との手合わせに耐えうる人材の、確保をしたいだけに見受けられますが。

「一国の姫君であらせられるアリーナ姫様が教育者などとは。
ゆくゆくはサントハイムを一身に受けられる身…」

「あら、ソレッタ国王は鍬を用いて、国民と一緒に畑に赴いているわ。」
私にできないことはない!!


あぁ、もはや私の言葉など耳にとどかないでしょう。
447【育む者】4/4 ◆gYNTG9FGL2 :2006/11/04(土) 03:53:34 ID:isBEDW100
以後、サントハイム領土の学校では
文武両道を掲げた理念のもとに教育が行われています。

女王戴冠の日が間近に迫った今日も、
軽装を纏った全身を泥だらけにし、子供たちと太陽のように笑っているアリーナ姫様。
有事などあるわけでもなく、サントハイムは平和です。

そして今日も、私はお側で姫様を見守っています。

                        (終)
448394 ◆gYNTG9FGL2 :2006/11/04(土) 03:59:44 ID:isBEDW100
>>394です。
履修問題をお題にしようとしたら
ちょっとばかり失敗したけど(・∀・)キニシナイ!!

…嘘、ウソです。
駄目出しおまちしています。
449名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/04(土) 22:56:37 ID:HeKps1Wt0
GJです!
クリフトのサラリとしたツッコミに
ユーモアと愛を感じます。
450394 ◆gYNTG9FGL2 :2006/11/05(日) 15:49:30 ID:2IioXhfg0
過疎るくらいなら自分が!と、意気込んでみたものorz

 「鉄板の扉にアストロンの呪文を施した扉」
→「鉄扉にアストロンを施した特製品」
 「役不足」
→「力不足」

構成にも粗が目立ちますね。
盛り上げていた職人さんたち帰ってこないかなぁ…
彼方さんとかてんちょさんとか、また投下して欲しい。
451名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/05(日) 20:18:11 ID:oRe6Ulq5O
細かいことは(・∀・)キニシナイ!!
がつーんがつぅーんにワロタよw
新調したっつうことは少なくとも一度は壊してるんだなw

今職人さん少ないからガンガン書いてくれ!
452名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/06(月) 22:52:26 ID:GwFf4xAh0
お題を出した者です。
394さん、GJ!
そしておもしろいSS書いてくれて、ありがdです!
「クリフトみたいなモヤシっ子」発言にグサときたクリフトに萌えますたw
ぜひまた素敵SSを投下してください。

以前鬼のように投下を繰り返していた煩悩さんも忙しいみたいだしなぁ。
SS投下に依存するのがよくないのはわかっているんだけど、やっぱり読みたいSS。
職人の皆様、SS投下待っています。
453名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/07(火) 10:00:17 ID:57Cbe3Fo0
>>394さん乙です
細かい事ちょっと気にしちゃったけど
同じく「がつーんがつぅーん」にハートを鷲掴みにされたw
454名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/07(火) 23:54:55 ID:PPRI8H5C0
今日、ここの1から全部読んでたんですが
途中で終わっちゃったお話はもう読めないんですね
すごくおもしろかったのに、残念・・・・
455名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/08(水) 10:35:27 ID:Rq2PPKJr0
394 ◆gYNTG9FGL2 さん、GJ!
こういう感じの話好きだぁ。
456名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/08(水) 10:39:13 ID:hcjiz8Rn0
アッー!
457名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/08(水) 18:30:10 ID:+z9+cv6JO
おもしろかったです!話の筋とは無関係ですが、お祖父さんと暮らす勇者のところでジンとしてしまったw
458ぱふぱふ屋の店長 ◆YdWRYb4NOY :2006/11/10(金) 00:10:55 ID:nukNgDGh0
>>394さん乙です。
自分も「がつーんがつぅーん」にはまりました。
アストロンがかかった扉、あまり長く持ちそうにないですね。

さて、久しぶりにSS書いてはみたのですが、
実はいたストネタなんですよね。うーん…
このスレで話題にするのは賛否両論みたいなので、
まずは皆さんのご意見を聞いてみようかと。
4591/14(506):2006/11/10(金) 00:59:14 ID:JsAUfHaC0
 胸の高鳴りはやまずにいた。
 クリフトと別れ部屋に戻っても、そのまま眠れずに朝を迎えても。
 そして何も手につかないまま時間は過ぎていった。すぐに嘘だとばれて
しまいそうな体調不良を理由にして、部屋にこもったままアリーナは何度
も何度も記憶を辿っていた。
『私はずっと…ずっとあなたのことが好きでした』
 思い返せば頬が火照る。アリーナが今まで聞いたこともないようなクリ
フトの声。今まで、ありえなかったお互いの間にまったく距離がない、密
着した状態。力強く抱きしめられたということ。
 ラスダの件が絡み、ただでさえ不安定なアリーナの心はさらに激しく動
揺する。あのクリフトが、まさか自分のことを好きだったなんて。小さな
ころからずっと一緒で、当たり前のようにそばに仕えてきてくれた少年。
彼はアリーナの気づかないうちに、知らないうちに大人になってしまって
いた。旅を終えて城での生活に戻り、時にその距離を遠く感じ、ふとした
瞬間に以前と変わらずそばにいてくれていると感じる日々。いつでも優し
く穏やかなクリフトの印象とはかけ離れたあの夜の告白は、アリーナにと
っては晴れ渡った空の中落雷受けたような出来事だった。
 ただ驚き、ただうろたえるだけの時間を過ごした後、少し冷静さを取り
戻したアリーナは、自分の心の中に確かにある感情に気づき始めていた。
それは、先日エンドールを訪れた際の、ラスダとのことを絡めて導き出さ
れたものだった。ラスダに求婚されたときも、ひどく驚き動揺した。ずっ
と以前から自分の存在を知り、心の片隅においてくれていたことを知らさ
れ、嬉しいと思うと同時にひどく戸惑った。けれども、同じことをクリフ
トに告げられ、ラスダの時以上に驚きはしたが、あの霧の中に取り残され
さ迷うような感覚はなかった。それどころか、時間が過ぎて冷静にあの夜
のことを思い返せば返すほどに、心の奥底からふつふつと湧き上がってく
る不思議な幸福感。それは湧き水のように静かに訪れ、アリーナの心の中
を潤していくものだった。
4602/14(506):2006/11/10(金) 00:59:52 ID:JsAUfHaC0
「あれ…もう、こんな時間?」
 いつの間にか、また夜が来ていた。メイドが何度か様子を見に来たり食
事を持ってきてくれていたが、ほとんど上の空で返していた。気がつけば
窓からは星空が見えており、急に睡魔に襲われた。ほとんど眠ることもし
ないでいろんなことを考えすぎていたためだろう。アリーナは寝巻きに着
替え、ベッドにもぐりこんだ。
「クリフト…」
 明日の朝起きたら、クリフトに会いに行こうとアリーナは決心した。自
分でもまだはっきりとはわからないこの感情。不思議な幸福感の正体をつ
かむには、もう一度クリフトに会い、話してみればきっと導き出されるこ
とだろう。揺れ動く自らの感情に対し、覆い被せるかのようにアリーナは
言い聞かせた。
 目を閉じればすぐに意識が薄れ、アリーナは深い眠りの淵に落ちていっ
た。

            ***

 翌朝、雲ひとつない真っ青な空が広がっていた。
 ベッドから出て身支度を整え、メイドの運んできた朝食をしっかりと食
べる。そして姿見の前に立ち、自分の姿を眺めた。
「よし…っ」
 ただクリフトに会いに行くだけなのに、妙な緊張感。胸がどきどきとし
て気持ちがはやる。とても不思議でならなかった。当たり前のように顔を
合わせてきた家臣のひとりであるクリフトに会うために、こんなに真剣に
鏡に向き合ったことなど今までにあっただろうか。これまでに感じたこと
のない、揺れて動く定まらない気持ち。
 会えば、会えばきっとわかるはず。
 アリーナは自室の扉を開けた。
4613/14(506):2006/11/10(金) 01:00:23 ID:JsAUfHaC0
 そう言えば、部屋から外に出るのはほとんど丸2日ぶりのことだ。朝か
ら掃除に励むメイドの驚く様子を気にも留めず、元気よく『おはよう!』
と声をかけアリーナは先を急ぐ。
 高価なじゅうたんの上を軽やかに歩く。階段を下り、クリフトの姿を城
内に求めた。
「どこにいるのかしら」
 アリーナは適当に城内を歩いて回った。いつもと変わらぬ城の風景。い
つもと変わらぬ人々の様子。その中にクリフトの姿を探す。早く会いたい
ようで、でも会うのが少し怖いような気もして。
 大通路、中庭、テラス。
 考えれば、顔から火が出そうになってしまう。
 書庫、倉庫、宝物庫。
 もし、あの時兵士が見回りに来なかったら…?
 食堂、執務室、勉強部屋。
 クリフトも、ラスダと同じようにキスをしたのだろうか。
 あちらこちらを探して回ったが、クリフトは見つからない。アリーナが
最後にやってきたのは教会だった。ここになら、必ずクリフトはいるはず
だ。クリフトと顔を合わせることに対しての緊張感がそうさせたのだろう
か。教会に行けば一番早くクリフトに会えただろうに。アリーナはわざわ
ざ遠回りをしてしまっていた。
「ふぅ……」
 教会の入り口の重たい扉。その手すりに手をかけて、アリーナは深呼吸
をした。そしてゆっくりと扉を開ける。

4624/14(506):2006/11/10(金) 01:00:55 ID:JsAUfHaC0
「……クリフト?」
 祭壇の前に人影があった。アリーナはゆっくりと歩いていく。ステンド
グラスを通り抜けた鮮やかな光の粒が床に散らばっている。
「アリーナ姫様、おはようございます」
「神父様」
 アリーナの声に扉のほうを振り返ったのは、捜し求めていたクリフトの
姿ではなかった。優しげな面立ちの初老の男性。この教会の神父であった。
「お祈りにいらしたのですか?」
「あ、えっと…クリフトに会いに来たの」
 いるかしら?と続けて尋ねたアリーナに、神父は驚いた顔をした。神父
の驚く様子に、アリーナはきょとんとする。
「姫様、クリフトは……」
「なぁに?」
「ご存じないのですか?」
「え……?」
「クリフトは、アッテムトへ行きましたのです」
「そうなの? いつ戻ってくるの? お父様のお使いかしら」
「いいえ……彼がサントハイムへ帰ってくることは、もう、おそらくない
でしょう」
「どういうこと?」
 アリーナは神父の言っていることの意味がわからず、口をへの字にした。
神父は悪い冗談を言うような人ではない。それはわかっているのに、彼の
言うことは到底アリーナに信じられるものではなかった。
4635/14(506):2006/11/10(金) 01:02:15 ID:JsAUfHaC0
「姫様、クリフトはサントハイムを追われたのです。あなた様に恋をして
しまったために。陛下がクリフトに命じたのです、アッテムトに向かうよ
うに。今朝早く、城を発ちました」
「ど、どうして……」
「なぜ姫様がご存じないのか、私にもわかりませんが……昨日、王座の間
にて私も含め大臣殿やブライ殿たちと話し合いが行われました。夜半、姫
様との密会を目撃され、クリフトは裁かれました。アッテムトの復興に尽
力するようにとの命を受け、クリフトはそれに従ったのです」
「………」
 驚きのあまり声もでなかった。昨日、そんなことがあっただなんて、ア
リーナには何の知らせもなかった。そんな事態になっていることなど知り
もしないで、ただクリフトの告白に心を乱していただけだった。思い返せ
ばメイドが部屋までやってきて、今日は1日部屋で過ごすよう言っていた。
おかしいと思うほどの余裕もなかったが、あれはそういうことだったのか
と今になって気づく。
 それでも、クリフトがもうすでにサントハイムにはいないと言うことが
信じられず、アリーナは教会の奥のクリフトの部屋を目指した。
「クリフトっ!」
 そう名前を呼び扉を開け放つ。主を失った寂しい部屋がそこにあるだけ
だった。本棚や机と椅子、ベッド。クリフトの存在を確かめるものはもう
一切そこにはなく、アリーナは愕然とした。

***

「お父様っ!」
 息を切らし、王座の間にまで走ってきたアリーナは険しい表情で父の姿
を見遣った。
4646/14(506):2006/11/10(金) 01:02:51 ID:JsAUfHaC0
「なんじゃ、騒々しい。今いいところなんじゃ」
 サントハイム国王はブライを呼びつけチェスをしていた。そのなんとも
平和そうな様子にアリーナの怒りは高まる。
「どうして……。どうしてクリフトを……」
「お前を愛したからじゃ」
 アリーナはすべてを言い切らないうちに、その言葉を遮るように国王は
言った。アリーナのほうをまともに見ないまま、その指先にチェスの駒を
挟んだまま。
 血相を変えてやってきた自分にほとんど興味を示さない様子であっさ
りと言い放ち、そんなことより今この勝負が大事だと言わんばかりの父の
態度に、アリーナは自分を制することに精一杯になりつつあった。その怒
りは父王だけでなく、のんきに相手をしているブライにも向かいそうなほ
ど激しいものだった。
「いいかげんにして! どうしてそんなに平気でチェスなんてやってら
れるのよ! お父様も、ブライも!」
 ブライは国王からの一手を待っている状況だ。アリーナの様子にクリフ
トのことを知らされたのだろうと悟れども、国王のなんとも言えぬ態度に
間に入ることは返って危険と判断し、だんまりを決め込んだ。
「どうしてクリフトをアッテムトに行かせたの? どうして、わたしに何
も言ってくれないのよ!」
「言って何になるというのじゃ」
 チェス盤にやっていた視線をようやっと娘のほうに移し、国王は低い声
でそう言った。
「アリーナよ。お前はそう遠くない未来、エンドールより婿を迎え入れる
立場じゃ。悪い噂がたっては、お互いのためにならん」
4657/14(506):2006/11/10(金) 01:03:34 ID:JsAUfHaC0
「お父様……」
「クリフトはわが国のために尽くしてくれた。じゃが、アリーナに想いを
寄せているとわかった以上、サントハイムに居られては困る」
「………」
「たとえ、お前がクリフトに好意を持っていようとも」
 アリーナは黙った。国王はチェスを続けた。ブライはその相手をする。
気づけば大臣がなにやら書類を持って国王に話しかけている。
「どうして…? どうして、いつもそうなの? わたし、結婚するなんて
一言も言ってないわ」
「アリーナ」
「どうしてなの? どうして、わたしのことなのにお父様が決めるの? 
大臣が決めるの? わたしのことなのよ? 結婚するのはわたしなの
よ? わたしにとって大切なことなど、どうしてみんなが勝手に決めちゃ
うのよ!」
 おさまりのつかない怒りがマグマのように湧き出してきた。ぎゅっとこ
ぶしを握り、細かく震わせながらアリーナは叫ぶように言った。
「わたしからクリフトを取り上げるなんてひどいわ! 都合がよすぎる
じゃない! 小さいころにお母様が亡くなってから、わたしの遊び相手に
ってクリフトを連れてきてくれたのはお父様じゃない」
「………」
「大きくなってわたしの結婚に都合が悪いってなったら、遠くにやっちゃ
って……そんなの勝手よ、勝手過ぎるわ!」
 アリーナにとって重要なことほど周りの大人たちが決めてしまう。それ
は今に始まったことではなく、ずっと昔からのことだ。以前はそれが嫌で
嫌でたまらなかったが、一国の姫と言う自分の立場や国の事情などを理解
していくにつれ、不満を抱きつつも自分を納得させてきた。
4668/14(506):2006/11/10(金) 01:04:40 ID:JsAUfHaC0
 だが、クリフトの件はまた別だ。アリーナに自分の立場、恵まれた環境
と生活、姫としての責務など、さまざまなことを教えてくれたのはクリフ
トだ。クリフトがひとつひとつ教えてくれたからこそ、アリーナは自分の
立場を自覚しそれなりの務めを果たせれたのだ。
 でも、もうクリフトはサントハイムにはいない。遠い遠いアッテムトへ
と行ってしまったのだ。
「お父様なんて、大嫌いよ!」
 アリーナは吐き捨てるようにそう言うと自室へと走っていった。
「よいのですかな?」
「これもアリーナのためじゃからな」
 チェスを続けながら、なにがとはあえて言わずにブライが問いかけた。
それに国王は短く答える。ブライはそれ以上何も問いかけなかった。
「わしの勝ちですな」
 そう言ってブライが駒を進める。チェス盤をどう見ても自分に勝ち目の
ないことを知ると、国王は不機嫌そうに椅子にのけぞった。
「こんなときじゃ、わしに勝たせてくれてもよかろうに」
「勝負は勝負ですゆえ。戦うならば勝ちに行かねば」
「ブライ、そなた隠居するにはまだまだ早いようじゃのう」
 国王とブライはアリーナのことをそれぞれに深く思えども、口には出さ
ずに会話を弾ませた。
 メイドが温かい紅茶を淹れて国王の下に運んできた。上品な香りが鼻を
くすぐる。
「きゃっ…!」
「な、なんじゃ! 何の音じゃ!」
 メイドが叫び声を上げ、大臣も驚き書類を取り落とす。
 ものすごい破壊音があたりに轟いたのだ。
 国王とブライは顔を見合わせた。
4679/14(506):2006/11/10(金) 01:05:44 ID:JsAUfHaC0
「お、王様! 姫様が…! 姫様が壁を…!」
 血相を変えてひとりの兵士が王座の間へとやってきた。聞けばアリーナ
が壁を蹴破って外に出て行ってしまったと言う。兵士の後をつき上階のア
リーナの部屋に向かう。おろおろとするメイドたちと唖然としている兵士
の間を割って部屋の中に入ると、何度も修理を重ねた壁にまたもや大きな
穴があいていたのだ。
「なにをしておる! 早く姫を探さぬか!」
 大臣があたりにいた兵士たちにそう命じ、大臣自らもアリーナを探しに
行った。先ほどのアリーナの様子を見ているだけに、じっとしてはいられ
ないようで、秘書官に何事か仕事を言いつけ階段を下りて行ってしまった。
「よいのですかな?」
「アリーナのことじゃ。こうなりそうな気がしておったわ」
 破壊された壁を見遣りつつ、ため息混じりに国王は言った。ブライもそ
の傍らに立ち、杖で穴の周囲を突く。ぱらぱらと壁の欠片が崩れた。
「ブライよ」
「なんでしょうか」
「そなたに隠居はまだ早いようじゃ」
「と、申されますと?」
「すまぬが、アリーナのあとを追ってくれぬか。おそらくアッテムトに向
かうだろうからのう」
「まったく、陛下は人使いが荒いですな」
「無用な手助けはいらん。本当の意味で世の中を知る、いい機会じゃ」
「途中であきらめて帰ってくると、お考えですか?」
「無論じゃ」
「では、もしアッテムトに辿り着いたとしたら…?」
46810/14(506):2006/11/10(金) 01:06:51 ID:JsAUfHaC0
意地悪だと承知で、ブライは国王にそう質問をした。国王はブライを一
瞥すると、小さく笑った。
「その可能性もあるのう。じゃが、アリーナはラスダ殿と結婚させる。そ
れに変わりはない」
「そうですか。では、恐れながら兵士を2名ほど同行させます故、その件
よろしくお願い致しますぞ」
「うむ。頼んだぞ」
 ブライは国王の言葉を予知していたかのように、何の躊躇もなく承諾す
ると、旅支度をするため自室へと戻っていった。
 国王はアリーナの蹴破った壁際から外を眺めた。以前、旺盛すぎる好奇
心から外へ外へとせがんだアリーナのことを思い出す。この部屋の壁も何
度修理したか、数え切れないほどだ。
 アリーナにとってクリフトは別格の存在なのだろう。それがいつのころ
からなのかはわかる由もないが、アリーナは恋に限りなく近い感情をクリ
フトに対して持っていることはわかった。最近ではおとなしくしてくれて
いたアリーナがこんな強硬手段に出たということはきっと、そういうこと
なのだろう。国王の胸に一抹の寂しさが去来した。

              ***

「いたたた……だめね、最近手合わせしてないから、なまっちゃったのか
しら」
 右足にじんじんとしびれるような感覚が残っている。久しぶりに会心の
蹴りを繰り出したためか、しばらく遠のいていた武術感覚に身体のなまり
を感じてアリーナは眉をしかめた。

46911/14(506):2006/11/10(金) 01:07:54 ID:JsAUfHaC0
 城から抜け出したのはいいが、派手な音を立てて壁を壊してしまったの
だ。きっとすぐにみんなが探しに来てしまう。とにかくできるだけ早く遠
くに行かなければならない。
「姫様!」
「だ、誰っ?」
 早速見つかってしまったかとアリーナは顔をしかめた。
「メロ?」
 振り返ったそこには親しいメイドの姿があった。
「やっぱり姫様だったんですね。すごい音が聞こえたから」
「メロは、どうして? 何してるの?」
「私はゴンじいのところへお薬を届けに着ただけです。……いったい、ど
うされたんですか? また、おひとりで旅に?」
 見つかったのがメロでなければ走って逃げ出していただろう。アリーナ
は自分にとってあまりにも理不尽な出来事をすべてメロに語った。
「それで、おひとりでアッテムトに向かわれるおつもりですか?」
「そのつもりよ」
「どうやって行くと言うのです? まさかブライ様にお頼みになるなん
てできないでしょう? 最近ではキメラの翼もなかなか手に入らないと
聞きます」
「それは……」
 衝動的なアリーナの行動を見透かしたように、メロは更に続けた。
「お金は持っているのですか? 旅にお金は必要です。まさか自分がサン
トハイムの姫だと言って旅をするおつもりですか?」
「そんなこと、できない」
「以前のように誰かがお供をしてくれる旅ではないんですよ」
47012/14(506):2006/11/10(金) 01:08:33 ID:JsAUfHaC0
 事情を知ったメロは、アリーナに考え直すよう現実を話した。このまま
勢いに任せてアリーナを旅立たせても、きっといいことにはならない。世
間知らずなアリーナが危ない目に遭ったり騙されたり、そんなことばかり
を想像してしまう。
「だけど、わたしはアッテムトに行くの。もう決めたの」
「姫様」
「クリフトに、会いたいの」
 会ってどうするのだと、そんな言葉が喉まで出てきていた。国王はエン
ドールのラスダとの結婚を考えている。それは絶対に覆らないはずだ。ア
リーナがなんとかアッテムトに辿り着いたとしても、ふたりが結ばれるこ
とはあり得ないのに。
「クリフトに、会いたいだけなの、わたしは」
「姫様、こっちです」
 メロはアリーナの手を取って走り出した。遠くでアリーナの名を呼ぶ兵
士たちの声が聞こえてきた。
 アリーナの瞳はまっすぐにメロを見据えた。その瞳に宿る強い意志にメ
ロの心も揺さぶられた。本来ならばアリーナを止めなければならない立場
であるはずなのに、ただ会いたいだけだと繰り返すアリーナの願いをなん
とかかなえられないだろうかと言う思いのほうが勝ってしまったのだ。
 メロはサランの街の自宅にアリーナを連れてきた。アリーナの髪をエプ
ロンで包みフードのようにして、人目につかないように部屋に招きいれ、
着替えをさせた。かばんにパンや水筒などを入れ、丈夫な革製のブーツも
準備した。
47113/14(506):2006/11/10(金) 01:09:15 ID:JsAUfHaC0
「姫様の服はこのかばんに入れておきます。きっと高く売れるでしょうか
ら、どこかで売って旅の資金にしてください」
「うん、わかった」
「あと、少ないのですが私からもお金を入れておきます」
「メロ…ごめんね。怒られちゃうね」
「いいんですよ、姫様。はい、この帽子も被って。姫様の髪は鮮やかだか
ら、きっと人目につきやすいでしょうし」
「うん」
 アリーナを街娘の姿に変えさせると、メロはアリーナを連れ船着場へと
向かった。
 砂漠のバザー終了後、新たなる町ができ、その街は世界中にその名をは
せるほどの大都市となった。それはエンドールに勝るとも劣らないほどの
規模となり、サントハイムと近いこともあって友好関係が築かれている。
 だが、陸路では大変な遠回りをしないといけないということもあり、サ
ントハイム国王はサランからほど近い場所に船着場を建設した。そこから
さえずりの塔のある岬を越える形での海路を通るのが、今では一般的とな
っている。
 船着場に着くとメロはひとりの船乗りを呼び止めた。
「姫様、私の弟のイサクです」
 姫様、と聞いてイサクと言う名のメロの弟は最初ひどく驚いた様子だっ
たが、メロになにやら説明をされ事情を理解したらしい。
47214/14(506):2006/11/10(金) 01:09:47 ID:JsAUfHaC0
「えっと…じゃあ、姫様。この中に入って」
 イサクがそう言って指差したのはぶどう酒の樽だった。
「見つかっちゃいけないってことなら、この中にでも入って隠れてるのが
安全だから。普通に乗っちゃうと記録にも残るし」
「わかった。ありがとう」
 そういうとアリーナは急いで樽の中に身を隠した。
「姫様、ご無事をお祈りしています」
「ありがとう、メロ。本当にありがとう。ごめんね!」
 ぶどう酒の匂いにむせ返るような中でメロと別れ、イサクがアリーナの
隠れた樽に空気が入るよう少しずらしてふたをした。
 しばらくして外の様子があわただしくなってくる。どうやら出港するら
しい。そうしているうちに船が動き出したのだろう。ぐらりと揺れる感覚
が訪れた。
 ただ、会いたい。クリフトに会いたい。
 その思いだけを強く胸にしまい、アリーナはサントハイムを離れ遥か遠
いアッテムトへと向かって旅立った。




                      END.

473名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/10(金) 01:31:37 ID:RLzYIX0d0
うおお!GJ!!

仕事帰りですが、酒買ってきますw
474名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/10(金) 02:01:50 ID:O/VhJ5YrO
>>458
てんちょさんおかえりー!!!

>>459-472
506さん…(*´Д`*)aistr………
オラ、すっげぇワクワクしてきたwwwwwww
475名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/10(金) 07:26:30 ID:Evk+QuudO
506さん長編乙!!

>>458
うおおおっ!!店長さんお帰りぃっ!!!!
あなた様のSSに飢えまくりです!!!!早く読ませてくれぇっ!!!!
以上携帯から失礼しますた!
476名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/10(金) 09:28:11 ID:P0MLaIqNO
506さんGJ!完結したらぜひまとめてサイトでじっくり読んでみたい!

>>店長
そんなつもりはないのかもしれないけど、店長はいつも投下前にしぶりすぎ。
〇〇だから見送る、〇〇だけどいいですか?とか。
それで少しでも反論あるとじゃあやめます、だし。

読んでもらいたくて、喜んでもらいたくて書いてるものなら、
もっと作品に自信を持って愛してあげなよ。
人を選ぶ内容ならネタバレしない程度に前提を提示しておけばいいし。

店長も長いことここにいるんだから、誘い受け論争を何度も見てると思う。
477名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/10(金) 12:21:07 ID:dHTVXr6WO
昼休みちぅに携帯から見ました!
506さん超乙です!!!
あなたのお話をずっと待ってました。
GJ!素晴らしいです。続きが楽しみです!

ぱふ店長さん、おかえりなさい♪SS待ってます〜!
478名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/10(金) 22:19:58 ID:Xt9IxRCq0
506さん キ…(-_-)キ(_- )キ!(-  )キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )続きキタ━━━!!
前回クリフトが左遷されてどうなっちゃうのかヤキモキしてたけど、やっぱりアリーナはこうでなくっちゃね!

店長さんいたストネタwktkしながら待ってます。
つーか自分、いたストSPの廉価版入りをいいかげんあきらめて通常版買えよ。
(ちなみにPSP版の方は持ってたりするw)
4791/3  ◆YdWRYb4NOY :2006/11/11(土) 01:23:59 ID:8P4lSCRS0
「参加選手のお呼び出しを申し上げます――――
 クリフトさん、クリフトさん、正面受付までお越し下さい。アリーナ姫様がお待ちです」

場内放送を聴いた瞬間、私は正直ギクっとしました。
姫様から突然のお呼び出し…まあ、理由はだいたい想像がつきますけど。

私が現在いる場所は、さまざまな世界をイメージしたゲーム用のセットです。
世界樹や天空城、それに煌びやかな光を放つ「遊園地」なるものまであり、どれも凝った作りです。
個人的な感想を言えば、何も天空城や世界樹でなくてもよかったのでは、と思うのですが。

ルールは簡単。
ダイスを振ってコマを進め、お店や株を買ってお金を増やし、目標の金額が集まったら
一番先にゴールへとたどり着けばよいという、単純ながらも奥の深いものです。
参加者は、人間ではない方も含めて総勢36名。
私たちの世界からは、わが姫様と戦士のライアンさん、それに私の三人が出場しています。
勇者のソロさんは、「俺も参加する〜」と最後まで駄々をこねていましたが、
マーニャさんが「次作のゲームでなら、あんたにもお呼びがかかるはずから我慢しなさい!」と
うまくなだめてくださったので、事なきを得ました。

このゲームの中では、強さによってランク付けがなされています。
ちなみに私は、最低の「Dランク」だとか。私の実力を知りもしないのに、あんまりな仕打ちです。
主催者の方には、人の心というものが欠如しているとしか思えません。

しかし、遊びとはいえ、挑んだ勝負にはやはり勝ちたいのが世の常です。
最初はゲームの仕組みがよくわからずに苦戦し、最下位争いを繰り返していましたが、
だんだんと慣れていくにつれ、少しずつ順位を上げていきました。
特に「スフィア」という、呪文や特殊効果によく似た力を有するものを使い始めてからは、
面白いようにお金がたまり、気がつくと、私はすっかり常勝組の一員になっていました。

そんな私は、心のどこかに奢りがあったのでしょう。
寸前の所で私を追い越せず、いつも2位に甘んじていた姫様の悔しそうな顔を見かけた私は、
いけないとはわかっていながらも、わざと勝ちを譲ってしまったのです。
4802/3  ◆YdWRYb4NOY :2006/11/11(土) 01:29:01 ID:8P4lSCRS0
「クリフト、手加減なんかしたら、あとでお仕置きよ!」
ゲームの中で、姫様はこうおっしゃっていました。
あれほど釘を刺されていたのに、私は言いつけを破ってしまったのです。
おそらく姫様は、感情をそのまま行動に移すおつもりなのでしょうね。はあ…

ため息をつきながら正面の受付に向かうと、案の定、姫様は腕組みをしたまま
私をじろりと睨みつけていらっしゃいました。右手の拳を左手で握り締め、
「お仕置き」の準備は万端のようです。

「待ってたわクリフト。さあ、こっちに来るのよ!」
姫様は強引に私の腕を引っ張り、誰もいない控え室に入っていきます。
「ここに座りなさい!あなた背が高いから、座ってくれないと届かないし」

(ふう、やっぱり顔の2、3発は殴られるんだろうか…)
がっくりとうなだれた私は、姫様の傍にあった椅子にふらつきながらも腰をかけます。
私は恐怖のあまり身体が震え、両手で頭を押さえたまま強く目を閉じました。
ところが、私が感じたのは痛みではなく…温かくて柔らかい感触だったのです。

「今のは、このままだと自分が勝ってしまうなんて言って、あたしとの一騎打ちに手を抜いた罰よ!」
姫様は私の頭をそっと上にあげ、額に…その…口にするのも恥ずかしいのですが…口付けをされたのです。
「あ、あの…姫様?ここ、これはいったいどういうことで…?」
「決まってるじゃない。お・し・お・き・よ!」
起こった出来事がまだ理解し切れない私に、姫様は私の鼻筋を右手の人差し指で小突き、
悪戯っぽく微笑まれました。

「それから次は、本当はあたしが雷怖いってのを、他のみんなに喋った罰!」
「最後は、あたしがこういうゲームは苦手だって人のことをバカにした罰よ、覚悟しなさい!!」
あたふたと戸惑う私のことなどお構いなしとばかりに、姫様は続けて私の汗ばんだ額に唇を重ねます。
実際真っ赤になったのは顔と耳だけだと思いますが、私は全身が熱を帯びていく感覚に陥りました。
4813/3 ◆YdWRYb4NOY :2006/11/11(土) 01:37:32 ID:8P4lSCRS0
「さあ、次のゲームが始まる時間だわ。行くわよクリフト!」
すっかり力が抜けてしまい、椅子から動けなくなった私の腕を、姫様が再び強く引っ張りました。

(はあ、心臓が止まるかと思った。でも、このようなお仕置きなら、再び受けるのも悪くないかも…)
私は顔が緩むのを必死で押さえ、先を急ぐ姫様のあとを追って次なる舞台へと急ぎます。

そうこうしているうちに、次のゲームが開始されました。
ところが、さっきの出来事で心身ともに放心状態になってしまった私は、いきなり出遅れてしまいました。
姫様のお顔を見ると、どうしてもあのシーンが頭に浮かんでしまうため、ゲームに集中できなかったのです。
中盤から終盤にかけて、得意の「スフィア」を使って追い上げたものの、序盤でついてしまった
大差を埋められず、結局ここでも姫様の優勝となりました。
姫様の表情は前回よりも険しくなられましたが、私は見て見ぬふりを決め込むしかありませんでした。

(クリフト…ついにあたしを本当に怒らせたようね!まだお仕置きが足りないのかしら…?
 おかしいなあ。ライアンは「このお仕置きは、クリフト殿にとっては非常に効果が高いのですぞ!」
 なーんて言ってたのに。よーし、次はもっときつーいのをお見舞いしてやるんだから!!)

「参加選手のお呼び出しを申し上げます――――
 クリフトさん、クリフトさん、正面受付までお越し下さい。アリーナ姫様がお待ちです…」



(終わらない…かもしれない)
482あとがき ◆YdWRYb4NOY :2006/11/11(土) 01:45:14 ID:8P4lSCRS0
以上です。
ぐだぐだな話ですみません。

スレ違いは荒れのもとになりやすいので投下を迷っただけなのですが、
誤解を与えてしまったところもあったかもしれません。
その点は申し訳なかったと思います。
483名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 02:12:42 ID:D8r38Om60
>>482
理屈抜きにハァハァしてしまいました
484名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 02:32:25 ID:Y9eic2mL0
最初クリフトがDランクと聞いたときは真剣に怒り狂った自分だが
実際プレイしてみて納得。
いたストは相手の邪魔しなきゃ基本的には勝てないからね。
クリフトはそういうこと絶対にしないキャラだからかと。
他キャラが喜んで相手の邪魔しまくってる中で
「すみません」「あなたにも幸福が訪れますように」
とか言ってるのを聞くと、Dランクでも幸せな気分になれたよ。

まぁそんな話はいいとして>>482GJ!
485名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 07:29:28 ID:SgQSEoQ1O
店長さん乙━━ッ!!!!
GJGJGJ━━!!!!
店長さんのSSは文章がキレイだし、ゲームでのキャラをしっかり踏まえているので、想像がしやすいし読みやすくて大好きです!
何はともあれ笑ったー。おもしろかったです!自作楽しみにしてますね。
486名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 18:21:57 ID:SgQSEoQ1O
>>484
そんなこと言うの?!あーっ!いたストやりたくなるーっ。
487名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 21:18:31 ID:Y9eic2mL0
>>486 正確なのと結構違ったので訂正をば。
ク「すみません。 スフィアを 使わせて もらいます!」
ク「みなさんにも 幸運が おとずれると よいですね」  でした。

クリアリファンとしては、
ク「アリーナ姫様にならば この身を ささげても かまいません……。」
とか
ク「アリーナ姫様が 勝つよう 私も お手伝いします!
ラ「クリフトどの! 今は すべての者が 敵なのですぞ!!」
とかが面白かったですね。もうね、お前は誰かに勝つ気皆無でしょうとw
488名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 21:57:46 ID:SgQSEoQ1O
>>487
486ですが丁寧にありがとうございました。
他人の幸せ祈るクリフトのセリフにもえますた!!><
姫様中心に、他人の幸せ願ってこそのクリフト。ライアンにそれを突っ込まれてるとこ読んで更にもえッ!!
489名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 23:06:23 ID:qYjgjdVz0
DSはキャラ数の都合上、参戦ムリポかな。

「そろそろ 1番に追いついておくべきでしょうか?」
おまいやっぱ接待プレイだろ。絶対手ぇ抜いてるだろ。

「○○さんは悪くないです。 一人占めしていた 私が悪いのです。」
そんなこと言ってるからDランクなのだと小一時間(ry

やっぱいたストクリフト最高www
490名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 23:28:40 ID:pT9O0kWR0
店長さんGJ&乙です。

なんかいたスト本編で序盤に出遅れた時の事を思い出してしまった・・・
賽の目が悪くて店が買えずに、他人が買ったばかりの店のマスを踏んじゃったり
よりによってラッキーマス(序盤にはほぼ意味なし)なんかに止まっちゃうの

「いたストDS」にクリフト再登場してくれないかなぁ・・・(できればもうちょっとランクが上がって)
ちなみに「いたスポ」では、Dランクでも妨害(独占崩し5倍買いなど)してくるキャラがいたけど
ランクが上がってもクリフトはそうなって欲しくないな。
基本的にいい人でいてほしいものだ。
491名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/11(土) 23:35:06 ID:Sm9Y8tc5O
てんちょのSSと皆の書き込み見たらいたストやりたくなってきたw

>てんちょ
GJ!そんなお仕置き自分もうけたい(*´д`)
492名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/12(日) 23:06:29 ID:AHOd20JG0
いたすとDSにクリアリを出してもらうためにはどこでお願いすればいいですか?
493sage:2006/11/13(月) 01:04:53 ID:824Qpw4j0
494名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/13(月) 09:53:33 ID:cN0J0SA9O
きのこの人の新作が読みたいよぉ
495名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/13(月) 12:41:31 ID:Jwjk0gHPO
てんちょGJ!いたストやりたくなった!

確かにクリフトの性格でいたストキャラはきついかも
煩悩さんの腹黒クリフトならかなりのレベルまでいけそうだがw
496てんちょの独り言 ◆YdWRYb4NOY :2006/11/14(火) 23:41:33 ID:Xf84TuSz0
感想くださった皆様、ありがとうございました。
いたストではセリフ集めに奔走してたのを、今でも思い出します。
壊れかけのキャラが多い中で、クリフトはまともな発言が多かったですね。

「サントハイム神官クリフトまいります。
頑張りますのでみなさんよろしくお願いします!」

どっかのステージ開始時のものですが、
さわやかな感じで大好きなセリフの一つです。

あと、調子に乗って序章も書きましたので、よろしければ読んでやって下さい。

ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org8890.zip.html

DLパス 1114   解凍パス 482のID
497名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 00:20:10 ID:BQPegBSA0
お疲れ様です。
申し訳ありませんが、解凍できないんです。
498名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 01:25:08 ID:mwBO9FER0
できるよ。解答パスをまんまコピペしてない?
解答パスは、482のIDだけど、”482のID”じゃないよ。
499名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 17:32:32 ID:0oFkGNxKO
解凍パスをどこに入力するのかわからない俺は負け組_| ̄|〇
500名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 18:33:48 ID:Y8t5pozvO
ダウンロードしたあとダブルクリックすると
パスきかれるよ
windowsなら。
501名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 18:35:57 ID:6bOD9A/R0
まさかDLするときに解凍パスいれようとしてないだろうな
502名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 21:11:16 ID:vzKjNJGeO
携帯からだとムリっぽい?
私も解凍パス入れる場所が分からん。つうかエラーになるよ
ネカフェ行こうっと・・・
503名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 21:14:24 ID:IRlxuFeH0
携帯は無理だろw
zip解凍は普通じゃできんよ。
willcomとかはわからんが。
504名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/15(水) 21:36:58 ID:vzKjNJGeO
やっぱ携帯ムリだったかw
505497:2006/11/15(水) 23:24:43 ID:MYw2g1l70
わかりました。ありがとうございます。
解凍パス・482のIDですよね。やっと気付きました。
506名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/17(金) 06:20:54 ID:9D1EjVSD0
>>494
更新ktkr
マーニャさんハァハァ…
……ハッ!!姫さまッッ!!!!!
507名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/17(金) 23:05:35 ID:dyCVZ41lO
数少ない今でも更新してるサイトなのに神だよな
いままであまり見たことがないタイプのクリフトだから楽しみにしてる
508名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/18(土) 02:39:52 ID:NVuJuqpK0
クリアリ関係のサイトって更新されなくなっても
どうしてもお気に入りから抜けないんだよなぁ自分w
509名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/18(土) 03:45:32 ID:CwfNjDArO
>>507-508
激同!

活動中のサイトが減ってサビシス
ぜひこのスレの職人さんたちにサイトを持ってほすい。
煩悩さんとかてんちょさんとか見応えありそうだよね。
506さんのSSもぜひまとめて読みたい
まじ、お願いします
510名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/18(土) 11:27:47 ID:J40SRObb0
PSリメイクが出たときは色んなサイトが活動してたのに、
今は更新されていないか別ジャンルになってしまって寂しいね。
DQ以外のゲームやアニメは全く知らないので、他ジャンルに行かれてしまうと訳分からなくて余計に寂しいorz
511名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/18(土) 11:53:14 ID:Bi7aSgs8O
しかし冬はクリアリサークルが壁なんだよな。
まだまだいけそうだ。
512名前が無い@ただの名無しのようだ :2006/11/19(日) 13:33:47 ID:/CWJVkE20
ピーチ姫とアリーナの対決が見たいな。
クリフトは緑の弟となんかありそうな気がするw
513名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/19(日) 14:09:41 ID:H7FcOkNhO
それは歴代キャラスレ向きだな
514初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 17:52:27 ID:PoWsw2nLO
「よし今夜はこの辺で一息つくとしよう」
最後の敵を勇者殿が斬り伏せたところで、皆に集合をかけた。
「明日はついにデスピサロとの決戦になると思う。死力を尽くした戦いになると思うが、いままでの旅で培った力を合わせて、デスピサロを倒そう!そして皆で笑って帰ろう!」
若いながらも今まで皆を率いてきた男の、やはり若さがにじみでる掛け声に、皆で「オー!」と精一杯の掛け声で返す。
ここは、まるで世界の全てを拒絶するかのようにして、周りを山々で囲む、とある島の見通しの良い平原。本日はここで野宿のようだ。
515初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 17:56:22 ID:PoWsw2nLO
「いつものメンバーの、僕とクリフトとミネアとアリーナは、後でミーティングを行うので、僕のところに来てくれ。その他の人達は、武器の手入れや魔物がこないか、見張りをお願いします。では解散。」
そうして皆が四方に散った
「いやーいよいよ明日かー」
「姉さんは、もっと緊張感をもってください!」
「トルネコ殿、後で拙者のドラゴンキラーを見てもらいたいのだが」
「おお、もちろんですとも」
そんな言葉がいきかい、私も、とある方を探す。そう、見た目には幼さが残るものの、美しく、強く、そして何より…
「あ、クリフトーちょっとこっちに来てー」
516初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 18:00:46 ID:PoWsw2nLO
「どうなさいましたか、姫さま?」
そう言うと少しはにかむような笑顔で、「勇者様とミネアさんたちとミーティングする前に、少しクリフトとお話がしたくなってね。ダメ?」
駄目なわけないじゃないですかぁあああっと心の中で叫びつつも、「ええ、喜んで」と、笑顔で返す。
草むらの上に布を敷き、姫さまと私は腰を下ろした。
少しの沈黙の後、ふいに姫さまが口を開いた。「今まで長かったよね…最初はお父さまへの反抗のつもりで、ちょっと家出するつもりがこんなに長くなっちゃったね。」
「ええ、あの時は姫さまがお一人で、城の外に出たと聞いて肝を冷しましたよ。」
「あはは、追いかけてきたクリフトとブライの顔ったら、凄かったわよ。ドアを壊したときの、お父さまの顔にそっくりだったんだから」
私は苦笑するしかなかった。
517初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 18:06:24 ID:PoWsw2nLO
その後も、武術大会や、キングレオ、エスターク戦などでのご自分の活躍を喋り続けた。
「…でね、エスタークの剣をすいすいっとよけながら、私の正拳づきをあいつの額にガツーンと決めてやったらウオーンとかいって倒れたのよ!あの時ほどスカッとしたことはなかったわね!」
私もその場にいたんだけどなぁと思いつつ、話を聞いていたが、苦痛ではなかった。ライアン殿のオークキング百八匹狩り武勇伝は五分で飽きたが、姫さまとの会話は永遠に続いてほしい…心からそう思えた。
「ちょっとクリフト聞いてる?」
「あ、ええもちろん」
そんなことを考えながら聞いていると、よそ見していると思ったのか、ふいに私の正面に座り、少し拗ねた顔で尋ねてきた(私はそんな顔がたまらなく好きだったりする)
518初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 18:19:40 ID:PoWsw2nLO
「ほんとかな〜」
「本当ですって。ちゃんと聞いてましたよ」
そっか、姫さまはそう言うとふいに私に背中を向け、空を見上げて
「私たちは、もう只の家出じゃなくて、お父さまを、城のみんなを探すために、そのためにデスピサロを倒しにいくんだよね…」
「ええ…」
姫さまはふいに地面に顔を伏せた…
519初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 18:33:26 ID:PoWsw2nLO
「でもね、もしね、デスピサロを倒しても、お父さまや…いつも私の身の回りの世話をしてくれた優しいお手伝いさん…たまに脱走を見逃してくれた優しい見回りの兵の人が帰ってこなかったらって思うとね…」
私は困惑した。
「…城のみんなが帰ってこなかったらって思うとね…怖いの…デスピサロなんか怖くない、でも私は…私はそれが怖いの…」
520初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 18:37:29 ID:PoWsw2nLO
私はひたすら困惑していた。
いつもの、誰よりも前に立ち、どんな強大な敵にも憶せず立ち向かっていく女性の背中は、そこにはなかった。年相応の、ただ愛する人達を心配して小さく肩を震わせる女の子がそこにはいた…
どんな言葉がかければ良いかわからなかった。だが体は自然に動いていた…
521初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 18:52:12 ID:PoWsw2nLO
「大丈夫です…皆さんは必ず帰ってきます…だから姫さまは笑っていてください。そして姫さまと私とついでにブライ様と三人で笑って「ただいま!」と皆さんの目の前で言いましょう…」
後ろから包み込むようにして抱きつきながら、私はそういった…

いつまでそうしていただろうか…姫さまは「うん、そうだよね…ごめんね、ありがとう!」という声と共に立上がり、私に顔を向け、この世で一番好きな、一目で虜になってしまった…満面の笑顔でこういってくれた…
「クリフトだーい好き!」と…
522初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 19:08:28 ID:PoWsw2nLO
その後の記憶はあまりない。ただ頭の中は混乱に混乱を重ねていた。ひ、姫さまが私を?す、す、好きといってくれたのか?で、でもそういう意味ではなくて、家族的ない、意味合いではないだろうか?い、いや、か、家族ということは私と姫さまわぁ あああ!!
ゴン!!
ふいに頭の上に激痛が走った。顔をあげると、鬼のような顔で仁王立ちしているミネアさんが目の前にいた(どうやらいつまでたっても顔を出さない私を、半ばキレながらさがしていたようだ…足下には水晶玉が転がっていた…)
何とかミネアさんに、謝り倒して許してもらい、勇者殿がいる場所へ向かった。
まぁ全てはデスピサロを倒した後だ。まってろよ。うちの突撃隊長は手強いぞ。なんてったって美しくて、強くて何より…
笑顔が眩しい女の子だからな!

End
523初めて作りました ◆9179oPdmjk :2006/11/19(日) 19:22:55 ID:PoWsw2nLO
初めまして、今回初めてSSというものを書いてみました。見てくださった方はわかる通り、酷い出来になってしまいましたorz
携帯からなので改行が適当になってしまい、本当にすみませんでした。ほんの暇潰しに読んでくだされば幸いです(消費した時間を返せという言葉は受け付けませんm(_ _)m)
SSの先輩の皆様へ
いつも楽しく読んでいます。これからも一ファンとして応援させていただくので、頑張ってください。
524名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/19(日) 21:01:12 ID:4CMA7oMA0
投下乙、といいたいところなんだが、
正直、目が滑って読めない。

酷い出来だ、というものを人に読んでもらおうというのも
どうかと思うし、
改行が変だと思うなら直してから投下して欲しい。

PCから自分の投下したものを読んでみて、
見づらいと思うところを次に生かして頑張って欲しいな。

ここで上手いと思う職人さんは見せ方が上手いよ。
そのあたりは真似してみたらどうかな。
525名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/19(日) 22:20:29 ID:044b3c4r0
初挑戦お疲れ様。ほのぼのさせてもらいました。
確かに改行だけは気になりましたが;
次回の挑戦を心待ちにしております。
526名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/20(月) 09:25:55 ID:7AgtvXNO0
個人的意見だけどこのサイトの続き気になる・・・・

http://airvarie.com/dq4_arixkuri/
527名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/20(月) 10:49:45 ID:/7fyYvC0O
連載が途中で止まるとつらいよな。
もう書かないなら書かないで更新終了宣言してもらったほうが気が楽だ。


と、今回の二ヶ月待ちでまさかきのこの人まで…!と
ドキドキした自分が言ってみる。
528名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/20(月) 16:06:58 ID:waGiE5MC0
>>526
2ちゃんに晒されるの、基本的に嫌がられるものだから
やめたほうがいいよ。
529名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 01:59:39 ID:1AYoiDZE0
新人デビューは歓迎なんだけど、いちいち自分は新人だって名乗らなくてもいいんじゃないの?
自称新人さんたちの作品は「大目に見て欲しい」って魂胆があるように感じてしまうのが多い。
530名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 06:28:24 ID:RHY8Rw/VO
勘繰りすぎかもよ?
まず手始めに挨拶からって人や、今日初めて投下したんだと伝え覚えてもらいたい人ももいるだろうし・・・
何にせ一概に言えない事なら制限つけると、これから書こうって方が引くし過疎るって。
読み手のこと考えるのと、作者自身がどう思われようと思って書くのは、似てひなるものなのだからさ。
531名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 08:36:12 ID:4KTd1D23O
初めての挨拶はあっていいと思うよ。
結局は誰?新しい職人さん?みたいになるだろうし。

新しい人に限らずだけど、投下をしぶったり
(本当に投下する気がないなら黙って没にするだろうし)
ここがおかしくてすみませんと予防線張ったり
(改行とか文法とか自分でおかしいとわかってるなら直してほしい)
そういうところが嫌がられるんじゃない?

最初から完璧な素晴らしい文章書ける人なんていないよ。
そんなことみんなわかってるんだから、どーんと投下してほしい!
532名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 13:40:52 ID:j+sMb8Vl0
文法に関してはなんかおかしいけど、何がおかしいのか自分では分からないという場合もあるから難しいね。
533名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 16:53:14 ID:jQP36aTGO
バーバラのほうが可愛いし。
534名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 20:35:23 ID:VC3Db6TT0
まとめサイトの目的読むと、今のこの雰囲気って違う気がする。
SSに対し住人が、評価や批評でなく感想やアドバイスをするスレじゃないの?
前のマッタリとした暖かな雰囲気が好きだったのにな。
いつからこんなギスギスピリピリとした、
上から目線のスレになったのだろう(ry

評価や批評は、作者を生かすこともあれば
殺すこともあるからね?
535名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 23:15:15 ID:yHF7gfyW0
住人の反応は至極まっとうだと思う。
たかが改行ひとつ、職人の発言ひとつで読む気が失せる、
そんなSSの存在はもったいなすぎる。
ここで今神と呼ばれてる人たちだって、いろんな意見や我侭、
それこそ批判や批評を受けながら、それを吸収して昇華して
作品に反映させてくれた人たちだ。
初投下からいきなり神だったわけじゃない。

なあなあとGJを続けることも、二度と来るなとも言わない
このスレの人たちは優しいんじゃないか?
生かすことも殺すこともある、というのであれば、
このスレの言葉は、職人を生かして成長させてくれるものだと思うよ。

いい住人がいい職人を育てるように、
いい職人はいい住人を育ててくれるんだと思う。
ここしばらくは、職人さんのレベルが高すぎたんじゃないかな。
536名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/21(火) 23:17:16 ID:pL6kiJCp0
534>>
同じく
そこまで酷評するなら、いっそ書かないでくれって思う
楽しく読んでる人間もいるのだよ
537名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 00:11:00 ID:7juejiGI0
>>533
DQYは存在しないことになっています
538名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 01:17:26 ID:I8Xt79gt0
読ませて貰っているだけの私の立場からじゃ
SS投下でスレが賑わえば万々歳ですよ。

『新人だ??半人前が駄文晒すんじゃねえよ糞が!!』
…とか?
あなたどちらさまですか。

丸一日カキコミ進んでいる様子がないとショボンヌ
539名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 04:45:29 ID:7juejiGI0
アリーナの生足かチラリが見たくて仕方がない・・・・
540名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 07:13:14 ID:gn3a5gkd0
SSスレでは必ず評論家を気取って、
スレの雰囲気を悪くし潰しにかかる輩がいるもんだ。
まあ、自分は>>539のような一言は好きだってことだ。
541名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 08:44:57 ID:tpjpV1GS0
>>539
自分は女子レスリングの試合をテレビで見ている時に「アリーナの生足ってこんな感じか?」
って妄想してしまったことがある。最近ではジャガー横田とその夫をみてリアルクリアリを感じたりした。
許してください。

できれば、フィギュアスケートの選手みたいな足でいてほしいが、アリーナほどの武道家になれば
筋肉の筋は沢山あるよね・・・やっぱり。
542【伏兵現る】1/3:2006/11/22(水) 11:34:13 ID:W/oUYed30
魔界への扉に一歩一歩近づくにつれ敵の強さは否応無しに増し、ソロたち一行は生傷が絶
えなくなってきていた。

「べホイミ」
先の戦闘で傷を負ったブライに回復魔法を施しながら、ソロは決断を迫られていた。
このまま次の街まで進むのか、それとも――――撤退か。
ルーラを使うのは容易いが、前の街に戻るという事は今日進んだ分の距離が無駄になると
言う事でもある。それはとても悔しい事であると同時に、ソロたちのやる気を大きく削ぐ
事でもあった。一度切れた緊張感を、気力を取り戻すのはなかなかに大変な事だ。それが
わかっているだけに、『撤退』の一言は重い。まして、目指す街まであと少しというところ
まで来ている状況を鑑みれば、そんなに簡単に決断を下す事はできない。
しかし、引き際を誤ればそこに待ち受けるのは『死』だ。
あと僅かな道程だからといって、そこに危険が潜んでいないとも限らない。
思わぬ伏兵に出会ったとき、対処するだけの体力を持ち合わせていなければソロたちの
運命は、須らく『死』。
勇者として、一行の要としてのソロの重責は、大きい。
ソロの迷いを見抜いたのか、ブライが肩をぽきぽきと鳴らしながら、努めて明るい口調で
告げた。
「これから先は、さらに敵が強くなりましょうぞ。となれば、戦闘の要は『回復』……ミ
ネア殿は既に精神力を使いきっておるようじゃし、後はクリフトの阿呆とソロ殿の精神力
次第ですな」
いかがじゃな?
言外にそう問われ、ソロは己の体力を測る。
疲労感を感じないといえば嘘になるが、それなりには闘えるように思える。魔法を発動さ
せるための魔力・精神力の方も何とかなりそうな気はする。
しかし、自分は回復専門ではない。
「ま、クリフト次第かな」
そう結論付け、同じく戦闘で傷を負ったアリーナの治療にあたっているクリフトに視線を
移し―――ソロは盛大に溜息をついた。
543【伏兵現る】2/3:2006/11/22(水) 11:35:36 ID:W/oUYed30
敵が強くなれば、どんなに優れた防具でも壊れたり破れたりするのは道理。
事実、かなりの重装備を纏っているソロでさえ、先の激しい戦闘では鎧の一部が破損し、
まったくの無傷とはいかなかった。となれば、いくら卓越したすばやさを誇ろうとも、ソ
ロに比べて格段に軽装備で闘うアリーナの防具が無事でいられるわけもなく……。
「きゃあ、クリフト、大丈夫?」
ソロの視線の先で、回復魔法を施していたクリフトが鼻血を噴いて倒れた。

アリーナが怪我を負った場所は太腿。
常なら、かなり高い守備力を誇る網タイツに覆われているはずのそこは、無残にも切り裂
かれ白い太腿が露になっている。

中途半端に破れた網タイツ。
そこから覗く白い肌。
それは、普段色気といったものと無縁なアリーナを官能的に演出していて……。

流れ落ちる鼻血にクリフトの精神力の欠片を見て取ったソロは、ほんの一瞬だけ天を仰ぐ
と馬車に待機していた者たちにこう告げた。

「撤退するぞ〜」

544【伏兵現る】3/3:2006/11/22(水) 11:36:36 ID:W/oUYed30
『いいか、ソロ。伏兵というものはな、思わぬところに潜んでいるんだぞ』
そう教えてくれたのは村一番の手練であった剣の師匠だったか。
あの頃の自分にはその意味がよくわからなかったのだが、今なら少しだけわかる気がする。
だから、声に出して呟いてみた。

「アリーナには、明日から守りのルビーを装備してもらうか」

本日の進軍において伏兵となったのは、紛れもなくアリーナの『破れ網タイツ』だった。

                                      (終) 
545名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 11:44:20 ID:n8qBg3V9O
バロスwwwwwwwww
勇者が微妙にヌルイ感じがまたいいwwwwww
546名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 12:22:56 ID:AjgVq7sWO
やべっ、テラワロタwwwww
GJです!
地の文の重さと会話文の軽さが(・∀・)イイ

ビバ!網タイツ
547名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 12:39:47 ID:mIUaGGecO
>>539の素晴らしい一言でいいもの読めた

>>542-544
GJ!勇者乙wwww
548名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 13:23:31 ID:tpjpV1GS0
GJGJGJGJ!!かなりバギワロスwwwww
そして、破れ網タイツはその後、誰の手に・・・・。
549【破れ網タイツの運命】 ◆cbox66Yxk6 :2006/11/22(水) 16:26:05 ID:W/oUYed30
「アリーナさん、その網タイツお捨てになるのですか?」
よろしかったら私にください。
そういって微笑むトルネコに、アリーナは小首を傾げる。
「え、でも、これ破れてるし。……第一、トルネコさん、装備できないでしょ?」
アリーナの至極尤もな返答に、トルネコはでっぷりと太った腹を揺らして笑った。
「えぇ、確かに装備できませんよ。できたとして、見たいと思う人はいないでしょうが」
苦笑交じりにそう言うと、トルネコは人のよい顔に少し困惑の色を滲ませる。
「……まぁ、こんなことを一国のお姫様に申し上げるのもなんだとは思ったのですがね。
ついついもったいない精神が働いたというか、まだ使えるのに捨てられる姿を見るのが忍
びなかったというか。その……破れたタイツでも使い途はあるんですよ」
「破れているのに?」
アリーナの疑問にやんわりと笑うと、トルネコはアリーナが思いつきもしなかった破れタ
イツの使用法を、身振り手振りを交えて伝えた。
「たとえば、こう玉ねぎを入れまして、ひとつずつ結んでいくんですよ。で、使うときに
ひとつずつ鋏で切って……まぁ早い話、風通しのよい保管袋になるんですよ。他にも、こ
う丸めてスポンジの代わりにしたり……」
トルネコの話を黙って聞いていたアリーナは、その話のすばらしさに眼を輝かせ、にっこ
りと笑った。
「わかったわ。じゃ、このタイツ、トルネコさんにあげる」
その言葉にトルネコはとても嬉しそうに頷いた。
「そうですか。では大切に使わせていただきますね」

アリーナが歩み去ったあと、トルネコは己の手の内にある黒い物体を見て何度も頷いた。
「でもね、アリーナさん。もっとも有効な使い途は……」
そこまで言うと鼻血を噴いて寝込んでいる青年を思い浮かべ、抜け目ない商人の顔を覗かせた。

「さて、いくらに化けてくれるんでしょうね」

価値のないものに、価値を生み出す。それが一流の商人。
トルネコがただで手に入れたもの、それは彼の手によって世界一高価な『破れ網タイツ』
となる運命ようだ。
                                      (終)
550煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/11/22(水) 16:40:20 ID:W/oUYed30
1ヵ月ぶりの投下に、鳥を付け忘れてしまっていた事に気づきましたorz
お詫びに【破れ網タイツの運命】、追加しておきますね。

さて1ヵ月も来ないといろいろな事がありすぎて、どうレスしていいやら……。
とりあえず
>新人さん 乙&GJ!次回作楽しみにしています。
>506さん、店長さん 相変わらずGJであります!!
          こちらも続き楽しみにしております。

じゃ、また暇があれば現れます。ではノシ
551煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/11/22(水) 16:52:57 ID:W/oUYed30
あ、ごめん。>>549のラスト、「運命ようだ」→「運命のようだ」だね。
投下するときに「の」を誤って削除しちゃったみたい。スレ汚しスマソ。

言い訳をしたいわけじゃないけど、私の場合、スレに投下した後に文章の
おかしさに気づく事が多いかも。訂正したい箇所が盛り沢山だwww
これからは気をつけますね。では落ちますノシ
552名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 16:59:12 ID:AjgVq7sWO
煩悩さんだったのか
驚きというよりは納得w
続編も笑わせてもらいましたwwwww
腹黒商人、ワロスwww
553名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 17:48:50 ID:I8Xt79gt0
>>542-544>>549
このコール&レスポンスの速さ!
文章の雰囲気で煩悩さんの気配がすると思ってたらやっぱりだ。

GJ!
554名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 17:53:45 ID:vbnRvsOg0
さすが煩悩さん、破れたタイツとは通なお方…!最高です。
555名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 18:47:34 ID:ad4sqfqPO
DQ6のバーバラのほうが可愛いし。
556名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 20:15:06 ID:hTWgW/NgO
GJ!煩悩さんホント大好き!
557名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 22:31:16 ID:7O8ankW00
煩悩さんGJです!
『みずのはごろも』とまでとはいかないけど、『ピンクのレオタード』並みのお値段になるとみた。

>>541
>最近ではジャガー横田とその夫をみてリアルクリアリを感じたりした。

や〜め〜て〜〜!www これからジャガー夫妻を見るたびに笑ってしまいそうだ・・・
558名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/22(水) 23:38:21 ID:tpjpV1GS0
いや、この破れタイツは破壊の鉄球くらいの値段はあるだろう。ハァハァ。洗うなよ。
煩悩さん、いつも楽しませてくれてありがとうございます。

>>557

あの夫、かなりクリフトっぽくないっすか?なんにせよ、あのラブラブっぷりはいい。
559名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 03:10:09 ID:z64rxgom0
勇者が破壊の鉄球を買わずに、破れたタイツをクリフトより先に落札した場合、
ライアンがパーティーから離脱する恐れがある。
560名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 13:52:09 ID:7bSlFommO
でも、DQ6のバーバラのほうが可愛いし。
561名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 16:28:12 ID:z64rxgom0
そりゃ、ライアンよりはバーバラの方が可愛いよ。比べるなよ。
562名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 17:57:46 ID:OE6k++byO
そりゃ、トルネコよりはバーバラの方が可愛いよ(・∀・)

トルネコの方が可愛いって人いたらごめんねw
563名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 21:09:43 ID:zxl9+5loO
そりゃ、ブライの方が可愛いよ
564名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 21:10:55 ID:ed7lFcy00
バーバラよりトルネコのほうが人気者だと思う
DQのバーバラは知名度低すぎ
565名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 23:09:30 ID:z64rxgom0
>>564
バーバラよりもモンバーバラの方が有名だと思われる。
566名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/23(木) 23:12:09 ID:vOwT3jH60
>>565
誰がうまいこと言えと。
567名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 09:35:27 ID:Nj3X/sAPO
「あのー、すみません。破れ網タイツのオークションがあるって聞いたのですが・・・



えっ、流れに乗り遅れ?そ、そんな!?」
仮面男はさびしそうに去っていった・・・。

煩悩さん、GJでした。
568名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 14:10:17 ID:01S7RC4HO
バーバラのほうが人気だし。
569【知られざる伝説】1/4:2006/11/24(金) 16:01:11 ID:ZkMr3qc50
「こ、これは・・・・・・!? トルネコ、来てくれっ」
ソロの切迫した声に、トルネコは息を弾ませながら走り寄る。
「どうしたのですか?」
荒い息を整えながら問うと、ソロは無言で足元を指し示した。
いつにない緊張した面持ちのソロに気圧されつつ、その視線の先にあるものを目にしたト
ルネコは思わず息を呑んだ。
「こ、これはっ」
彼らの足元に存在するのは、かなり古ぼけた宝箱。そしてその中身は・・・・・・。

「トルネコ、早く鑑定してみてくれ」
「は、はい」
ソロの厳しい声に、即座にその場にしゃがみこむとトルネコは宝箱に手を伸ばした。そし
てその中身を取り出そうとして、己の手が震えている事に気づいた。
(これは、まさか・・・・・・伝説の?)
額にうっすらと滲む汗。
緊張のあまり気が遠くなりそうな己を叱咤し、トルネコは一度大きく深呼吸をした。


570【知られざる伝説】2/4:2006/11/24(金) 16:02:55 ID:ZkMr3qc50
宝箱の中には数点の防具が納められていた。
それらを広げた布の上にそっと並べ、トルネコは慎重に鑑定を繰り返す。

「まだ、か?」
片膝をついて鑑定を見守っていたソロが緊張で掠れた声で、低く呻くように訊ねる。
その真剣な眼差しに、トルネコはひとつ頷くとおもむろに口を開いた。
「わかりました」
額に滲む汗をぬぐうと、トルネコは商人の顔でソロをまっすぐ見据える。
「これは・・・・・・女性専用の装備です。まとめて身につけると特殊効果が期待できます」
「それで?」
誰が装備できるんだ?
先を急かすソロに、トルネコは重々しく告げた。
「アリーナさん、です」
刹那、ソロが勢いよく立ち上がった。
「なんだと?」
そんな馬鹿な!!
そう叫ぶソロにトルネコは落ち着くように促すと、ひとつひとつ丁寧に説明を始めた。

571【知られざる伝説】3/4:2006/11/24(金) 16:03:52 ID:ZkMr3qc50
「これは、うさ耳バンド。装備できるものは、マーニャさん、ミネアさん、アリーナさん。
そしてこれはシルバートレイ、同じく装備者はマーニャさん、ミネアさん、アリーナさん」
トルネコの穏やかでありながらまじめな話し振りに、徐々に落ち着きを取り戻してきたソ
ロが、黒く柔らかな物体を見つめながら口を挟んだ。
「これは?網タイツだろ?これもあいつら全員装備できるじゃん」
ソロの言葉にトルネコは深々と頷くと、最後の一点を指し示した。
「えぇ、それらは御三方全員が装備できます。しかし、この最後の一点・・・・・・バニースー
ツはサイズがですね、少し小さめなんですよ」
多分、以前これをお召しになっていた方が小柄だったのでしょうね。
トルネコがそう締めくくると、ソロが悔しげに唇を噛んだ。
「でもさ、それ以外はマーニャとミネアでもいけるんだろ?」
ソロの呟きに、トルネコは頭を振った。
「先程もいいましたが、これらはまとめて身に付けてこそ、最大限の力を発揮するのです。
ですから・・・・・・」
「アリーナ、ということか」
「はい」

572【知られざる伝説】4/4:2006/11/24(金) 16:06:00 ID:ZkMr3qc50
長い沈黙がふたりの間を支配した。
やがて、ソロは深い溜息をひとつ吐くと、片手で額を押さえた。
「俺は、装備者がアリーナでも構わないんだが、な」
その言葉の先に何があるのか気づいたトルネコも神妙な面持ちで相槌を打つ。
「ですね。でも、アリーナさんがこれを纏うと、彼が・・・・・・」
「使い物にならなくなるだろうな」
「えぇ」
ふたりは顔を見合すと、再度溜息をついた。
「危険だな」
「危険ですね」
「仕方ないな」
「仕方ないですね」

この日、世紀の発見であった、とあるシロモノが、勇者とそれを支える商人によって人知
れず、再び厳重に封印された。
                                         (終)
573煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/11/24(金) 16:16:44 ID:ZkMr3qc50
バーバラといえば、バニースーツ・・・・・・。
赤毛の女の子のバニー姿っていいですよねぇ。


よくよく考えてみると、最近クリフトやアリーナ主体のSSって書いてないんじゃ?

・・・・・・・・・・・・次はがんがります。
574名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 17:11:52 ID:Nj3X/sAPO
えっ、封印しちゃうの?
姫さまのバニー姿・・・(妄想中)・・・ぐふっ
クリフトじゃなくても噴くわw

煩悩さん、GJ!
575名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 18:47:07 ID:UG7EGOAq0
>>568
しつこいw
愛でるスレに帰りなさい。
576名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 20:28:45 ID:Nj3X/sAPO
>>568っていろんなスレに出没してるね

迷子かな?

どうでもいいけど、煩悩さんのネタにされてるw
・・・早く自スレに帰ったほうがいいぞw
577名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/24(金) 21:42:37 ID:oyz908Ac0
煩悩さんGJ!  アリーナが装備したらたしかに大変なことになるな・・・・・・www

バニースーツ(つか、バニー装備一式)といえば
「8」で“実際に装備”している所を目にした日にゃ、思わずゼシカさんを拝んでしまいましたよ。
578名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 12:38:12 ID:m/WCmV65O
魅惑のバニーw
そんなかっこうでうろつかれたら クリフトヤバス
煩悩さん、乙&GJ!いつも俺のハートわしづかみっす
579名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 13:28:22 ID:aXGubFi6O
でも、








バーバラのほうが可愛いし。
580名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 13:30:42 ID:kgviVEtP0
大体ファミコン版の時って、一番最初の「心配してます」
みたいな台詞しかクリフトってアリーナのこと好きなのかな
って匂わせるような台詞って無かったのにさ
PS版は逆にやりすぎだと思うんだよね。
ファミコン版の頃から公式設定だったっけ?
なんか4コマで膨らんでいったような気がするんだけど。
581名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 13:54:46 ID:TgbSSbi70
狙ってなかった方向にブレイクしたのは確かだと思うお。
それで、PSリメイクにあたって、アリーナタンは渡さないじょ〜と
スタッフ一丸でクリフトのイメージダウンに必死なんだお。
カプヲタやクリフトファンを幻滅させて、アリーナから引き離すのが目的なんだお。

みんな負けんなお。
582名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 14:02:18 ID:ezsn1cPqO
むしろ壊れっぷりに萌えたお
583名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 16:00:24 ID:MSEazrVE0
ゲームブックではむしろアリーナ→クリフトっぽい(あくまで「っぽい」)
描写だったなそういや。クリフトは理想的な真面目男だった。

今でもゲームブック設定がバイブルだなー。
584名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 19:28:27 ID:3lstRZFI0
公式設定であろうがなかろうが萌えるものは萌える

が、FC版とPS版のギャップが大きすぎたのは事実だな
品行方正優等生クリフトが、へたれ妄想クリフト
も少しなんとかならんかったのか
小説版もあれだし、ゲームブックは・・・確かにモエス

もっとも、いろんなタイプのクリフトが公式に描かれているから
このスレの職人さんのクリフト解釈にもばらつきが出るんだろうな
生真面目、へたれ、腹黒、むっつり、妄想、煩悩・・・・・・でも、漏れはどれも大好きだw
585名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/25(土) 22:23:53 ID:+OzvDJAF0
小説とCDドラマ以外は辛うじて許せる範囲かな>クリフト
4コマはいろんな人が描いてるから仕方がないと思ってるし
プリアリのクリフトはヘタレだけど可愛い→ちょっと男らしく
なっていく設定がよかったしし、アリーナはあれが一番理想だな。
お互い理想なのはやはりゲームブックだけどw
ゲームブックって密かにグルグル作者も執筆してますよね。
586名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 00:41:05 ID:58xgr+l+0
自分もゲームブックがバイブルだよ!
あれはクリフトが真面目だったり美形扱いだったり
アリーナが妬いてたりするのも本当に嬉しかったんだけど
他キャラもいい味出してるもんな。あれが普通に読んでて1番面白かった。

グルグルの人が書いてるの4章だっけ?
587名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 04:59:31 ID:piBSezIs0
ゲームブック持っている人、ISBNコードを教えてもらってもいい?
絶版になってなかったら読んでみたくなった。
よろしくお願いします。
588鳥替えてんちょ ◆ByK7Tencho :2006/11/26(日) 09:22:31 ID:AHDqqeJ80
「おや?姫様、何を読んでいらっしゃるんですか?」
「ゲームブックってのを読んでるの。ここのクリフト、すごくかっこいいのよ」
「どれどれ…なるほど、私はちゃんと姫様をお守りできていますね」

「あ、そうそう。>>587さんが『ISDNコード』っていうのを
教えてほしいって言ってるの。どこに書いてるのかなあ…」
「姫様。それを言うなら『ISDN』ではなく、『ISBN』です」
「な、何よ。一文字間違えただけじゃない。で、それって何?」

「ISBNとは、国際標準図書番号(International Standard Book Number)の
頭文字をとったもので、書籍を特定するための世界共通の番号のことです」
「へー、そうなんだ。で、どこに書いてるの?」
「裏表紙の右上の方に記載されていますので、読んでもらえますか?」
「はーい。じゃあ読むね.」


第一章〜二章 4-900527-50-5
第三章〜四章 4-900527-51-3
第五章(前半) 4-900527-52-1
第五章(前半) 4-900527-53-X


「はい、これでおしまいでーす」
「お疲れ様でした、姫様」
「ところでクリフト、あなたカメラ持ってるでしょ。貸してくれない?」
「はあ、持っております。これが何か?」
「ここの二章のあなた、テンペで女装するのよ。だからこっそり行って
写真の一枚でも撮っておこうかな、と思ってね。うふふふ」

「とととと、とんでもありません!そんな目的で使われるのはゴメンです!」
「うまく撮れたらあなたにも見せてあげるわ。じゃ、行ってくるね」
「ああ、お願いですからやめてください、わ、私もお供します!お待ちを!!」
589名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 09:49:25 ID:VkxTkj8wO
あ!てんちょの鳥すげー!覚えやすいやw

ゲームブックって4冊もでてるのか。私も探してみる(・∀・)
自分、587さんじゃないけどてんちょd!
590名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 10:41:44 ID:x/+27rFh0
てんちょーーーーーーー!!!さんきゅーさんきゅーありがd
早速探してみるわ。
591名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 10:43:27 ID:x/+27rFh0
あれIDが替わってしまってる・・・。自分は587です。
ISBNコードの説明もありがとうございました。
自分じゃうまくかけなくて困ってました。
592間違いスマソ ◆ByK7Tencho :2006/11/26(日) 11:16:49 ID:ymUFmbH00
>>588の訂正です。

第五章(後半) 4-900527-53-X
    =======

姫様の撮影旅行に同行してきますorz
593名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 13:01:21 ID:AFusrplA0
職人の凄さを改めて目の当たりにした気がする…
まさか質問の回答までSS仕立てにしてしまうとは。
594名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 18:00:24 ID:VkxTkj8wO
それがてんちょの良いところw
595名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 19:49:13 ID:wqf8B/SrO
でも、








バーバラのほうが可愛いし。
596名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 21:00:47 ID:bqhhwaBaO
>595
ここでもか
このスレで三つ目、と
597名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/26(日) 21:56:40 ID:x/+27rFh0
>>595
つ【ザ ラ キ】
598名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 08:12:27 ID:vR8mlG88O
599名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 11:54:07 ID:/mUxARJjO
>>595
クリフトとアリーナ姫さまはラブラブカポー
そこにバーバラの入り込む余地はないと思われw
早々に去るがよろし





ん?なんだ ただのデバガメか
600名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 12:01:48 ID:IlsLg/36O
構うなよ
601名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 12:05:48 ID:ajSzppuG0
ヒント:自作自演
602名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 12:13:35 ID:bAAWemMZ0
だな。携帯カキコばっかりだ。
603名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 13:25:50 ID:hT3M9rV40
流れぶった切りでちょい質問

クリフトとアリーナに勇者を絡ませるとして
男勇者→アリーナ←クリフト
女勇者→クリフト←アリーナ
どっちがモエス?
604名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 13:28:16 ID:IlsLg/36O
男勇者←アリーナ←クリフト
605名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 14:12:40 ID:jVpLMtME0
>603
上はなんかありがちだし、PS版のセリフとか見てたら
クリフトはあっさり男勇者に姫を譲りそうなのでツマンネかも。
公式サイトのルイーダでも、「姫様さえ幸せなら」とかコメントしてたし。

見てみたいネタとしては断然下だな。
特にアリーナのリアクションという点で、かなりwktk。
606名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 15:26:22 ID:IEcNeQG10
>>605
はげどう。
このスレにはまだ女勇者が少ないよ。
それだけでかなり新鮮だ。
607名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 18:08:29 ID:CLX88MTb0
たまにはアリ→クリなシチュエーションも見てみたいので

女勇者→クリフト←アリーナ
女勇者←クリフト←アリーナ
男勇者→アリーナ→クリフト

っていうのはどうだろうか。
608名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/27(月) 22:16:41 ID:/P3sMzbQ0
クリフト←アリーナ
  ↓    ↑
ミネア   ライアン
  ↓    ↑
ブライ   女勇者
  ↓    ↑
マーニャ→トルネコ 
609名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/28(火) 02:43:44 ID:Cmqcj9Gj0
姉妹の趣味が理解に苦しむが面白そうだw
610名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/28(火) 05:54:40 ID:6P3YS8SI0
ヒント:ファザコン
611名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/28(火) 06:26:55 ID:sC3GRSr20
姉妹の趣味やべえww
612名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/28(火) 08:40:00 ID:AI4pWjOi0
トルネコとブライにワロタ

トルネコ浮気じゃねーかw
613名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/28(火) 22:22:16 ID:EBGP+p9h0
考えられるシチュエーションとしたら

アリ→クリ:言わずもがな
クリ→ミネ:物静かなのに萌え
ミネ→ブラ:知的なところに萌え
ブラ→マー:若い体に(;´Д`)ハァハァ
マー→トル:財産のオプション
トル→女勇:奥さんに秋田
女勇→ライ:強い男に萌え
ライ→アリ:強い女に萌え


ありえねーwwwww
614名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/28(火) 23:11:24 ID:Cmqcj9Gj0
トル→女勇:奥さんに秋田

ヒドスwww
615名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/29(水) 18:37:58 ID:5MUzwk6r0
財産のオプションのほうがひどいw
616名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/29(水) 23:26:56 ID:1OdXrjzk0
こんなメンバーだったら救われる世界の方がかわいそうですw
617名前が無い@たぶん名無しのようだ:2006/11/30(木) 01:32:40 ID:D5JrUJO50
女勇者視点のシリアスSSでも書いてみようかと、パソ立ち上げたんだけど、
「それもいいですね」という台詞を打った瞬間、「それも(・∀・)イイですね」と
変換され、気分が吹っ飛んだ。
でも何とか最後まで書き上げたいと思うので、気長にお待ちください。

>>613
ライ→アリがありえそうでワロスw

あったとしたらこんな感じ?


この世に生を享けて30数年。己はただがむしゃらに生きてきた。
鍛えて鍛えて鍛えぬいた肉体は、『鋼鉄のライアン』の異名を取るほどになったが、
心は……精神は同期の者たちより遥かに劣っていた。精神力が劣っているのではない。
ただ、物事に対する考え方が、幼いのだ。その理由を折に触れに考えた。そして
気づいた。己が同期の多くに遅れを取ったその理由が、「守るべき家族」にあることを。
自分の家庭を持つということは、いついかなる時も他者のことを念頭に置かねばならない。
それが、己に欠けているのだと、ライアンは悟った。しかし、勇者を探すという使命を
身に課す己に、今すぐそれは望めない。だが、それに気づいたときから、もし無事使命を
果たす事ができたなら、そのときは己の「家庭」というものを築いてみたいと思ってきた。
そして今日、己が理想とする女性――己と同じ価値観をもつ――に出会った。
彼女はその華の顔(かんばせ)に溢れんばかりの活力と、気迫を浮かべてこう言った。
「私、強くなりたいの。誰よりも強く」
その言葉を耳にした瞬間、己の心は歓喜に湧いた。理想の女性だと思った。
だから己は、迷わず彼女の手をとり、こう告げた。
「結婚してください」
「ザラキ(無礼者、控えよ)」
ライアンは死んでしまった。
              ―完―

では、今日はもう寝ます(´・ω・`)ノシ
618名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/30(木) 08:02:59 ID:Xl9LJqWiO
613ではないが、>>617乙☆!

ザラキ言ってるクリっちの表情を思い浮かべると萌ゆる!w
619名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/30(木) 11:50:25 ID:utFpZ4SwO
>>617
GJ!こういう小ネタ、(・∀・)イイ!

ところで、名前欄の「たぶん名無しのようだ」ってなにさw
620名前が無い@たぶん名無しのようだ:2006/11/30(木) 13:02:08 ID:D5JrUJO50
勢いで書いた訳わかんない小ネタにまで乙やGJをくれてありがとう。
どうせなら、ちゃんと見直して投下すればよかったorz 粗ありすぎ……。

>>619
そんなこまかいところ、よく気がつきましたね。
しっかり擬態したつもりだったのにな……(´・ω・`)



ちなみに>>613
ブラ→マー:若い体に(;´Д`)ハァハァ 

いつまでもお元気なブライ老師に萌えたのは私だけ?
621名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/30(木) 17:09:12 ID:utFpZ4SwO
>>620
携帯だと、名前欄になにか書き込んだ時だけ表示がでる


ブライならなんでもありな気ガスw
622名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/30(木) 21:31:47 ID:Dpp9ei2m0
DQ4ワールド漫遊記に
(一応エニックスの発行物だけどマイナーだから知っている人少ないかな…)
ブライがマーニャのぴちぴちボディが見たいとか言ってる場面あったね。
623名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/30(木) 22:25:36 ID:01uEnJpv0
>>622
クリフト&ブライの世界珍道中やら
アリーナがスタンシアラに行くやらの
話がある本だっけ?
624名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/11/30(木) 22:27:06 ID:1VbNOCt40
608だが、どうやら激しく流れを変えてしまったらしいな。
単なる思い付きだったのにww


ともかく流れを加速させた>>613>>617に乾杯だ。
625名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/01(金) 11:39:38 ID:kfWEEjQWO
そういえば次スレではスレタイを戻してほしいな

クリフトとアリーナの想いは…
に。
今のだと完全一方通行みたいだw
恋愛感情は想い、ってほうがしっくりくるね。
626名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/01(金) 11:53:01 ID:U/m7VPO/0
想いは重い
627名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/01(金) 19:18:39 ID:jB5b058MO
次スレ・・・・・・もうレス数600を超えてるのか。
一時期過疎りかけたのでヒヤヒヤしたが、何とか切り抜けれてよかった。
このスレ、年内に埋まるかな?

>>617
間違いだったらスマソだが、もしかして下ネタ好きの某さん?

>>622-623
kwsk
628名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/02(土) 01:36:19 ID:KZlKKOtB0
年末は忙しい人が多いからどうだろうね。

DQ4ワールド漫遊記…聞いたことあるけど、中身知らない…orz
持ってる人ウラヤマシス
629名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/02(土) 22:38:47 ID:o/VWoqI10
ブ「わしも久しぶりにマーニャちゃんのぴちぴちボディが見たくなったぞい」
ク「とほほ……ホントにこりないじいさまだなあ」

漫遊記での正確なセリフはこんな感じでしたね。
自分的にはクリフトがパフパフ娘に「あ〜ら素敵なお兄さん」と
言われてるのが1番嬉しかったり。(営業トークかもだけど)
ゲームブック・漫遊記はブライはボケ役でクリフトがツッコミ役だから
自分のイメージがそうなってて、それが逆なPS版では激しく違和感が。

定型の本じゃないから、古本屋とかで探すのはちょっと難しいかもですね。
630名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/03(日) 17:14:05 ID:4qSjL7+SO
>>625
そうなんだけど、「思う」の字には「思いやる」「慕う」の意味があるみたい。
逆に「想う」はただぼーっと脳内に浮かべるだけーみたいな感じの意。
少女漫画とか見ると「想う」多用だけど、やっぱ自分はこの2人には「思う」の字がいいと思う。グダグダとスマソ。
そういえば、昔の4コマの表紙でアリーナの服が全体的に赤系で杖持って敵追ってる絵があったんだが。
お陰でプレイまでアリーナは魔法系だと思ってた。
631名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/03(日) 22:42:03 ID:dfDP7ID/0
じゃあ想いではなく思いのままでいきましょか。
でも「クリフトのアリーナへの思いは」ではなく、
「クリフトとアリーナの思いは」と2人の気持ちを扱ってるスレタイがいいな。
ってまだまだ次スレは先の話ですがw
632煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/12/05(火) 21:00:53 ID:EY66n29T0
先週半ば古本屋巡りの末、念願のゲームブックをゲット!はまりにはまって2周目に
入ったところで、知恵熱が出てダウン。あほだ……orz
>店長さん、情報dです!
>>621 し、知らなかった……ハズカシーorz
>>627 えっと、私の事でしょうか? だったら当たりです。文体でばれるのかな?

次スレの話題がもう出ているんですねw
ここのところ忙しくてあまりSS投下ができなかったので、次スレではがんがりたいなぁ。
と抱負を語ってみたり。
とりあえず、暇見つけてSS製作に勤しみます……。
633教会行き決定で鬱なてんちょ ◆ByK7Tencho :2006/12/05(火) 23:59:35 ID:io4Wn9XL0
お、煩悩さんお久しぶりです。
網タイツとライアン求婚の二作、楽しませてもらいました。

あと、ゲームブック入手おめでdです。
自分の情報がお役に立てたのなら、とても嬉しいです。

>>625
すみません。
前スレで自分がスレタイ間違えたのが、そもそもの始まりかと。
もし次を立てる機会があったら、しっかり確認してからにします。
634名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/08(金) 00:03:59 ID:G4pC0rn90
干す
635名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/08(金) 01:41:16 ID:Ct3Ut4Wi0
>>1のクリフトAAに、「キチス」って文字が入っているのはなんでしょうか。
今更すぎな気もしますが。いや絵的に必要なだけかもしれませんが。
キチク…もとい鬼畜に見えるのは自分だけなのでしょうかorz
いや鬼畜な神官も大好きですがw
636名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/09(土) 18:26:41 ID:onk7t8/X0
むしろキチ○イ。主に姫に。
637名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/11(月) 06:54:06 ID:tc5EdRJV0
             ,. -−、
             | |田||
   ⊂二 ̄⌒\   |__,|_||         ノ)     
      )\     L..、_,i         / \   
    /__  ぐ/*´д`ノゝ   / /^\)  私は姫に
   //// /       ⌒ ̄_/          キ○ガイであります!!
  / / / // ̄\      | ̄ ̄          
 / / / (/     \    \___       
 ((/         (       _  )     
             /  / ̄ ̄/ /      
            /  /   / /   .__△__ 
          / /   (  /    ヽ___/ 
         / /     ) /      / ,ノノハ))   キモイよー
       / /      し′    (9ノノ;´д`)   
     (  /              @ノ⊂  ア. _つ    
      ) /                  人  Y   
      し′                 し'(_)
638ずれた:2006/12/11(月) 06:54:36 ID:tc5EdRJV0
             ,. -−、
             | |田||
   ⊂二 ̄⌒\   |__,|_||        ノ)     
      )\     L..、_,i        / \   
    /__  ぐ/*´д`ノゝ   / /^\)  私は姫に
   //// /       ⌒ ̄_/          キ○ガイであります!!
  / / / // ̄\      | ̄ ̄          
 / / / (/     \    \___       
 ((/         (       _  )     
             /  / ̄ ̄/ /      
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          / /   (  /    ヽ___/ 
         / /     ) /      / ,ノノハ))   キモイよー
       / /      し′    (9ノノ;´д`)   
     (  /              @ノ⊂  ア. _つ    
      ) /                  人  Y   
      し′                 し'(_)
639名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/11(月) 21:26:20 ID:sfIv0gpr0
ぐわあ
640名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/12(火) 17:41:18 ID:5tpRzrPt0
ドラクエ9にアリーナが登場!
641名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/12(火) 18:26:23 ID:7jltBh/NO
8主のコスプレだがな
642名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/12(火) 20:26:29 ID:cTtq2Clu0
ttp://gemaga.sbcr.jp/

もうこれは8主なのかアリーナなのかハッキリしろよとw
というかDSでDQ本編かよ…ネット&アクションなんてすごく嫌だ!
ってここで言うべきことではないなw

まぁなんだ、ここで自分が望むことはアリーナ帽子の人がいるなら
クリフト帽子の人も出てこなきゃダメだろ?
いやむしろ出してください。お願いします・・・・・・
643名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/13(水) 08:06:50 ID:6VK57FDwO
644名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/13(水) 08:22:37 ID:LiR1VpjC0
645名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/13(水) 10:58:41 ID:KM3n0q+M0
646名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/13(水) 15:13:29 ID:Karo9jGZ0
保守age
647名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/16(土) 00:43:31 ID:YFH5RNpN0
648名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/16(土) 03:21:34 ID:cyTgJEST0
649名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 10:16:45 ID:s8CaHEjTO
650名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 12:31:54 ID:TRFmZoTAO
651名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 13:00:17 ID:KOIlEHEE0
652名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 13:00:55 ID:Fc6rmH+p0
653名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/17(日) 20:13:08 ID:T5pNTgg80


アンソロ第二弾あるのか。
ここの職人さんにも参加してもらいたいな。
654名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/18(月) 21:28:15 ID:Fc5sml1a0
age
655名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 19:21:41 ID:il5NvHNj0
PS版見てると、ライアンはアリーナみたいなのよりどちらかというとミネアみたいなおっとり系というかいわゆる「女の子」系が好きっぽいよ。
まあミネアも毒舌炸裂だからライアンは好きにならなさそうだけどw
656655:2006/12/19(火) 19:53:37 ID:il5NvHNj0
ん?なんかおかしい。
2行目は、ライアンはミネアも好きにならなさそうって意味ね。
657名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 21:52:05 ID:XxM3LrD/0
ライアンは人妻系だろう
658名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 22:36:36 ID:1IdYf1ha0
つまりライアンはフレアと不倫すると
659名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 23:02:17 ID:il5NvHNj0
そういやライアン、「フレアどのが独身だったら・・・」みたいなこと言ってたw
660名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/19(火) 23:24:47 ID:2Q+WM0DN0
ライアンは、エンドールの気の強いメイドさんや
ガーデンブルグの女兵士にも「ウホッいい女」コメントしてた。
気の強い女性が好きなんじゃね?
661名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/20(水) 07:32:06 ID:l6pF4mV10
ライアンは自分がゲイだってことに気付いていないゲイなんだよ
662名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/20(水) 08:00:17 ID:6TEl4WtUO
ライアン萌え
663名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/20(水) 10:07:09 ID:zpivaz3cO
おまいらいい加減スレ違い
664名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/20(水) 23:43:38 ID:4FX+BOfJ0
すまん・・・スレ違いなのはわかってるがこれだけは言わせてくれ。

ライアンが誠に惚れてるのは・・・







ホイミンじゃないか。
665名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 00:54:16 ID:HFuQB18a0
クリフトは ホイミを となえた!
ライアンは ホイミンの ことを おもいだした!

ラ「ホイミ〜〜ン!」
ク「ちょっ…。 や、やめてくださいライアンさん!!あっ」
ア「・・・・・・」
666名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 01:02:03 ID:lq9duNxP0
ライアンみたいな真のいい男と
クリフトみたいな軟弱ノンケ野郎を一緒にされちゃ困るんだよなっー!
667名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 01:29:52 ID:HFuQB18a0
>>666
ゲームブックとかプリアリやら読んでから来い。
クリフトがどれだけ美形でモテてここのスレ住人から好かれてるかわかるから。
668名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 08:01:22 ID:2o8pfZQ3O
クリフト=スネオ
669名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 08:03:39 ID:/havtYI1O
>>665
随分、古い4コママンガw
670名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 10:16:12 ID:VDRdS2GLO
来週は冬コミですね
クリアリサークルが壁だったりでまだまだ好きな人も多いんですね
行かれる方レポお願いします。
671名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 10:27:12 ID:pDifpldI0
おのれ、冬コミ行ける香具師みな不幸にな〜れ〜……。
672名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 11:17:51 ID:VDRdS2GLO
サークルさんまで不幸になるとこまります…
673名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 18:41:00 ID:EK2deocP0
俺はせいぜいザラキを連発することぐらいしかできない。
674名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/21(木) 20:33:08 ID:Kg9djdd80
しかしMPがたりない
675名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/22(金) 00:28:04 ID:s2UKh6EqO
マホトラ!
676名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/22(金) 23:05:13 ID:JXjjWpRe0
FCのクリフトの「リ」はひらがなの「り」だったのか!

http://happy.ccsakura.to/dq/dq4/dq4_32.jpg
677名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/22(金) 23:48:51 ID:HFMHSB9i0
>>676
そ、そんなバカな…
しかし何でクリフトレベル1なんこれ?w
678名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 00:03:49 ID:pT5wmNQ00
( ´w`)<神官の得意な変化球はシンカー…ナンチテ
679名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 00:15:46 ID:cCOKTUvI0
>>678
トルネコさんですか??
680名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 06:27:45 ID:lho0unnt0
>>678はスタンシアラの王様
681名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 12:44:04 ID:SUZoA+4J0
>>676
その画像見てわかるとおり
エビルプリースとの「リ」もひらがなの「り」
そしてアリーナの「リ」もひらがなの「り」
wikiペディア見るとその辺の事情についてわかる
682名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 14:02:59 ID:cCOKTUvI0
wikiのDQ4の項読んだけど、該当する箇所が見当たらなかったんだけど
自分の読み方が悪いのかな?それともDQ4じゃないとこ見るの??
683名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 14:26:33 ID:nvnG7GLU0
これからは「アり─ナ」「クりフト」の時代だ。
684名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 14:28:09 ID:fm07WjLZ0
カタカナは容量削減のために数が限られてるってだけの話じゃないの?
有名な話だと思ってたけど
685名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/23(土) 17:45:45 ID:cNajuQc0O
無知なんだろ
686名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 03:06:54 ID:nDEJRdhx0
確かに表示が「リ」じゃなくて「り」っぽいよな〜
でもそんなわけないよな…と思った自分が昔いたけど、本当にそうだったとはw
687名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 14:22:36 ID:6Jb3kO2l0
>>682
あーごめんまちがえた
2ch発のDQ大辞典だった
んで理由は要するに>>684
688名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 14:53:28 ID:rI9HLUm2O
ぬるぽ
689名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 14:54:46 ID:YntWbSxS0
690名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 14:54:55 ID:wWJMMPMw0 BE:1083840588-2BP(1)
>>676
知ってるか…?エビルプリーストの正体は「チャモロ」なんだぜ…
691名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/24(日) 21:49:47 ID:XCBue9xq0
na
nandatte-
692名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 01:29:13 ID:CnuCi0c4O
>>690 マジで?
693名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 01:41:27 ID:xXs+gkSY0
はいはいそれも妄想サイトの有名な勝手な妄想。
このスレの住人て純粋なのか?
あんまり、そういうお約束事を知らない人が多い気がする。
694名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 07:45:32 ID:IRBrCL0E0
>>693
あとエスターク=引換券説モナー


ってスレ違いもいいところ
695名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 08:06:26 ID:CnuCi0c4O
理由が知りたい…
その説の裏付けとか
696名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 08:25:58 ID:RrvEat5y0
ただの妄想に裏付けもなにも(ry
697名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 08:49:03 ID:S9A0jvq2O
>>694
このスレ的には
ヘンリーはアリーナの子孫
マリアはクリフトの子孫
結ばれなかった二人が未来で結ばれた、ってやつのほうが
いいんジャマイカ
698名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 18:19:15 ID:CnuCi0c4O
マジですか?すげー
699名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 22:10:27 ID:WEmqXwka0 BE:1066905397-2BP(1)
http://dragonquest.cun.jp/kettou.html
ここにドラクエ世界の家系図がある(ただし全て妄想)

http://dragonquest.cun.jp/estarc.html
こっちはエスターク=テリー説
700名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 22:38:31 ID:tYnwvhxw0
個人的には、アリーナに失恋したクリフトが失意のうちにサントハイムを出奔。
放浪の末、ザラキの使いすぎによる副作用で精神の錯乱が始まる。
そして禁断の「進化の秘法」に手を出し、不老長寿の体を手に入れる。
                ↓
              イブール

とか妄想していた。
701名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/25(月) 22:38:32 ID:eQ/Y5KK00
>>699
非常に乙だが、一般サイトのURLをコピペしたら、そのあとに 【 h 】 は削ろうな。
702700:2006/12/25(月) 22:41:05 ID:tYnwvhxw0
sage忘れた。スマソorz
703名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 00:33:56 ID:ly0D/fWeO
>>702 どんまい
704名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 01:29:43 ID:DTgH9Ba70
>>703
ワラタ
705名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 02:18:06 ID:loAb3A2n0
スレ違いだったらすまないが
DQXのリメイク版をプレイしていて気になった事があるので発言させて頂く
それはテルパドールというオアシス国家に行った時のこと、城内にいた人が
「この国は、かつて世界を救った伝説の勇者さまのお供であった方が建国なさった」
みたいな事を言っていた。たしか公式での設定ではXはWから数百年後の世界。
だとすれば伝説の勇者の供とは、すなわち導かれし者のことを指す。
もしかしてテルパドール王室の御先祖は…?

※テルパドール〜DQXに登場する国。女王アイシスが統治。天空の盾が納められている。
706名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 02:42:33 ID:f0h8F8Kc0
リメイク以前からその話はあったよ。
まあ位置的なことと女王の能力からして、ミネアかマーニャが最有力だけどね。
正直、アリーナの線は薄いと思う。まったく無理というわけでもないけど。
707名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 04:48:07 ID:INQmxrBH0
>>706
そうか?女王様の夢での予知能力ってまさにサントハイム王と同じじゃないか?
708名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 11:50:39 ID:5K7hiJh90
そして 女王アイシス様の髪型はクリフ(ry
709名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 13:20:18 ID:DTgH9Ba70
アイシスはミネアに近い雰囲気な気が…予知と占いだしねー
てかアリーナ父は予知夢見れるけど、アリーナ自身は見れるのかね?
なんかそういう系の能力も全部身体的な方にいっちゃった気がしてならないw
アリーナ魔法力全くないし。
まあそこを補ってくれるのがクリフトだよな〜
710名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 13:35:32 ID:HyTIC4yMO
アリーナは予知夢見れない(見たことない?)って言ってた気ガス
ここに投下されてたSSと混ざってるかもしれないけど…

アリーナだったらもっとサイヤ人的要素ありそうだし、
俺はミネアだと思ってる。
711名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 17:17:44 ID:SF4pBKG80
てか、建国ってことはアリーナがサントハイムおん出て、
新しく国作ったことにならないか?
いろいろ矛盾してくるような。
ミネアだろう、やっぱり。
712名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/27(水) 18:29:31 ID:5K7hiJh90
別に、クリフトとアリーナの子孫が嫁いだと考えたっていいんジャマイカ?
となると、アイシスにはミネア・クリフト・アリーナの血が流れているわけで・・・
ある意味最強だなw

でも、クリフトとアリーナが駆け落ちして国を興すってのも捨てがたい。
だれかそんなSS書いてくれんかな。
713名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/28(木) 01:13:53 ID:UNgAVBzv0
それは煩悩さんの得意技だろう。
煩悩さんもきのこの人もてんちょも最近みかけないね・・・
きのこの人はサイトで元気にしてるみたいだけど。

あと前々スレ・・・何番さんだっけ。続きが気になるー
714名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/28(木) 22:34:45 ID:rPpdqXRfO
てんちょは教会じゃなかったっけ?元気になってほしいねぇ
715名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/28(木) 23:55:56 ID:lLpALznFO
サンチョ
716705:2006/12/29(金) 03:57:27 ID:HZ8fJUW20
>>706-712
おぉスレ違いかと思いましたのにこんなにもレスして頂けるとは嬉しい。
それに、テルパドールに納められているのは天空の兜でしたね間違えてました。
いやしかし色々と想像は広がるものですね。
それを文章にして表現してくださるSS職人の方々には毎度感謝の言葉がつきません。
717【女勇者ソフィア】1/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:34:38 ID:LIewVEuF0
「ソフィアさん、先程の件なのですが、このような形でいかがでしょうか」
――クリフトの穏やかな物言いが好きだ。
「ソフィアさん、こちらをご覧になっていただきたいのですが」
――彼の声は、草原をそよぐ風にも似ていて、耳に優しく、心に沁みる。
「ソフィアさん、そのような格好をなさっていらっしゃるとお風邪を召しますよ」
――優しい微笑と共に紡がれる言葉の数々は、傷ついた心を癒してくれたけど。
「ソフィアさん……」
――けど、丁寧すぎる口調は突き放されているようで、少し切ない。


718【女勇者ソフィア】2/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:35:53 ID:LIewVEuF0
「ソフィアさん、どうかなさいましたか?」
顔を上げると、廊下からクリフトが心配げにこちらを見ていた。
「あぁ、いや、ちょっと考え事してた」
そう言って窓の外に視線を向けると、夕日がもろに目に入ってきた。
そのあまりの眩しさに思わず顔をしかめ、ソフィアはため息混じりに呟く。
「もう、夕方なのか」
魔導書を読もうと机に向ったというのに、随分長いことぼんやりとしていたらしい。
気がつけば体の節々が不自然に強張っており、軋む首を動かせば、ぱきっという景気の良
い音が響いた。
「あ、痛っ」
思いのほか鋭い痛みが襲い首を押さえて呻くと、クリフトがくすくすと笑った。
「大丈夫ですか?」
「うぅ、あまり大丈夫でない……」
筋、違えたかも。
半分涙目でそう答えると、彼はゆっくりとこちらへ歩いてくる。
窓越しに降り注ぐ夕日に照らし出された、彼の端整な面立ちと、しなやかで優美なその姿。
戦いに身を置く姿としてはこれ以上ないくらい違和感を醸し出す彼だが、その実、ひとた
び彼が本気を出せば、辺り一面が死という静寂に満たされる事も旅の中で知った。
そして、彼が本気を出す時が「いつ」であるかも―――。
――こいつは『姫様』のこととなると見境がなくなるから。
ちくりと痛む胸を自覚しながら、ソフィアは彼の腕が己に向って伸ばされるのをぼんやり
と見つめていた。
719【女勇者ソフィア】3/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:37:31 ID:LIewVEuF0
「ホイミ」
指先が淡く光り、優しい波動がソフィアの首を包む。
回復呪文はその術者によって感じが異なるというが、クリフトのそれは彼の人柄が反映し
たかのごとく、優しく穏やかで温かい。
そのあまりの心地よさに猫のように目を細め、ソフィアはクリフトに向って微笑みかけた。
「回復呪文なら、オレだって使えるよ。……でも、ありがと、な」
照れながらそう言うと、彼は少し困ったようにソフィアを見た。
「ん?どうしたよ?」
不思議に思って問うと、クリフトは片手で目を覆い、軽く頭を垂れた。
「まだ、直りませんか」
告げられた言葉の意味を悟り、ソフィアは、はっと口許を押さえる。
「あっ……ごめん」
ソフィアが短い謝罪を述べると、クリフトは指の間からちらりとそのきれいな双眸を覗かせ、
深々とため息をついた。
720【女勇者ソフィア】4/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:38:40 ID:LIewVEuF0
クリフトが指摘したのは、ソフィアの一人称のこと。
山奥の村で男女の区別無くおおらかに育てられたソフィアは、昔から自分のことを「オレ」
と表現して憚らなかった。
共に育ってきた幼馴染が女の子らしかった分、比べられるのを避けるために自分は男っぽ
さを求めていたのかもしれない。村人もそれを薄々感じ取っていたのか、別段咎めだてす
ることもなかった。もちろん、ソフィア自身、女性の一人称に相応しいとは思っていない。
しかし取り立てて不自由を感じることもないので、旅に出てからもそれを変える事なく過
ごしてきた。そして今の仲間に出会った。

マーニャは「オレ」という一人称も個性のうち、と言って艶やかに笑った。
ミネアはその美しい声で「時がくれば変わるわ」と占い師らしい、謎めいた言葉をかけた。
他の仲間は、もともと男口調であるソフィアに違和感を覚えない、気にならないというこ
とで、黙認してきた。言い換えれば、『勇者』をやるのに言葉遣いは関係ないということな
のだろう。それどころか、強いものに憧れるアリーナなどは「勇者のソフィアが『オレ』
なら、私も『ボク』って言おうかな?」と言い出す始末で、それを耳にした教育係のブラ
イが青褪めたぐらいだった。
721【女勇者ソフィア】5/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:39:53 ID:LIewVEuF0
そんな中で、クリフトだけは最初からソフィアの口調を気にかけ、折に触れ注意を促して
きた。
「ソフィアさん、女性が『オレ』という一人称を用いるのはあまり感心できませんね」
ちょっと困ったように告げられるその言葉。
――『勇者』に言葉遣いは関係ない。
自分自身そうは思うものの、ソフィアを『女性』として気遣ってくれているクリフトに悪
い気はしない。
だからその指摘を受けるたびに、ソフィアは素直にそれを受け入れてきた。
彼の気持ちが嬉しかったから。
だけど、クリフトの優しさは純粋にソフィアに向いているわけではなかった。
彼の頭の片隅…いや、大半は、大切な姫君アリーナに己の言動が悪影響を及ぼさないよう
にという配慮で満たされている。そう、クリフトがソフィアに向けてくれる優しさそのも
のすら、根底にあるのは『彼の最愛の人のため』なのだ。
事実、彼はソフィアを『女性』として扱うものの、『女性』として意識してはくれない。
ソフィアの淡い気持ちに気づいてくれようともしない。
なのに彼は、彼が大切に思う人のために、ソフィアを変えようとする。
――それはひどく残酷な仕打ち。

心の奥底にしまっておいたはずの暗くどす黒い澱みがゆっくりと染み出してきた。
ソフィアはその苦しさに眩暈を覚え、知らず拳を握り締める。
胸が――痛かった。
722【女勇者ソフィア】6/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:41:12 ID:LIewVEuF0
治まらぬ胸の痛みに、そっと瞳を伏せてひとつ息をつく。と、クリフトの憂いを含んだ声
が耳朶を打った。
「私の言葉は、貴女になかなか届かないようですね」
深い意味はないのだろう。しかしソフィアはその言葉に唇を噛み締める。
――お前だって、オレの気持ちをわかってない。
だが、それをクリフトに悟られたくなかったので、努めて明るい口調で反論を試みた。
「長年、ずっとこの調子でやってきたんだ。そんなに簡単に直せるわけないじゃないか!」
するとクリフトは目を覆っていた手をどけ、ソフィアをまっすぐ見つめ頷いた。
「それは、わかりますよ。ですが、口調全般を、と申し上げているわけではありませんし、
それほど難しい事だとは思えないのですが……」
クリフトの言い分にソフィアは、口をへの字に曲げて言い募った。
「あのな、自分の口調を変えるのって、すっげー気恥ずかしいんだぜ?」
第一、幸せ者のアリーナのために、なんでオレがこんな気恥ずかしい思いを!!
喉先まで出かかった言葉を無理矢理飲み込み、ソフィアはクリフトを恨めしげに見上げる。
その視線に含まれた思いに気づくはずもない、目の前の鈍い男は「そのようなものなので
しょうか」などと暢気に首を傾げる。
ソフィアは無性に腹が立ち、「じゃあ」と睨みつけた。

「お前、オレの事、呼び捨てにできるか?」
723【女勇者ソフィア】7/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:42:48 ID:LIewVEuF0
深い考えがあってのことではなかった。
ただ、無性に悔しくて、腹立たしくて、気がついたら言い放っていた。
「お前がオレの言葉遣いに物言いをつけるってなら、オレだってお前の言葉遣いに口を出
す権利があると思う」
何となく言いたい事と違うような気がしたけれども、考えるより先に言葉があふれ出ていた。
「年下の女に敬語つかうって言うのも十分変だよな」
クリフトが口を開く前に、言葉を重ねる。
「だったら、オレの事呼び捨てにしてくれ」
挑戦的な眼差しでクリフトを見据えると、ソフィアは言い切った。
「お前がこちらの言い分を聞かないっていうなら、オレもお前の言い分を聞く気はないね」
胸を支配していた痛みは、いつしかムカムカへと変貌していた。
724【女勇者ソフィア】8/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:44:01 ID:LIewVEuF0
「なるほど……」
長い沈黙の後に、クリフトが感心したように口を開いた。
「確かに、理にはかなっていますね」
そう続け、口許に手をあてたクリフトは何かを推し量っているようだった。
―――どうせ、断る口実を考えているんだろ。
ソフィアは頬を膨らまし、薄暗くなった窓の外に視線を移した。
クリフトの性格からして異性を呼び捨てにする事は考えにくい。まして、想いを寄せる相
手の前で他の女性を呼び捨てにすることなどもってのほかだろう。
となれば、あとはいかに断るかだ。
―――ま、それならそれでいいけどさ。
一抹の寂しさはあったものの、言葉遣いに口出しされなくなると思えば、アリーナのため
に自分を変えなくていいと思えば、それはそれで納得できる。
横目でちらりと見やれば、クリフトは彫像のように固まったまま佇んでいた。
―――しかたないな。
助け舟でも出してやるか。
ソフィアは小さくため息を漏らすと、机に手を置き立ち上がった。
「だから、さ……」
このままでいいじゃないか。
そう続けようとしたソフィアをクリフトの決然たる声が遮った。

「わかりました。ではそのように」

725【女勇者ソフィア】9/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:45:23 ID:LIewVEuF0
一瞬何を言われたのか掴みかねソフィアは目を丸くする。
「は?」
そんなソフィアの様子を気にすることなく、クリフトは胸の前で握りこぶしを作ると虚空
を睨んだ。
「そうですよね。いくら姫様のためとはいえ、貴女だけに変化を求めるのは不公平という
ものです」
自分の言葉に酔っているのだろうか。
滔々と語るクリフトの瞳は明らかに違う世界に向いているようだ。
「え?あの、ちょ……クリフト?」
「えぇ、これもまた試練でしょう。呼び捨て、というのは私の信条に反しますが、それで
貴女のその粗悪な言葉遣いが直るのでしたら、お安い御用です」
何気に失礼な物言いをしつつ、クリフトは僅かに眉根を寄せた。
「そう姫様に与える影響を思えば、瑣末な事……」
「あの……もしもし?」
どうやら姫様のことを大切に思うあまり、箍がはずれてしまったようだ。
「姫様の可憐な唇から『ボク』などという言葉が漏れた日には……いや、それだけは駄目
だ。断固阻止しなくては……」
「ちょっと、クリフトってば」
あまりの陶酔ぶりに、少々気味が悪くなったソフィアが恐る恐るクリフトの腕を叩くと、
彼ははっと我に返った。
そしてソフィアを見下ろすと、いつもの穏やかな微笑を浮かべて告げた。
「では、私が貴女を呼び捨てにさえすれば、貴女もその口調を改めてくださるのですね?」
「えっと、とりあえず『オレ』はやめる…よ」
「結構です」
その有無を言わさぬ迫力に気圧されつつ、ソフィアが頷くとクリフトは満足げに微笑んだ。
「では、お互い頑張りましょう。よろしいですね、ソフィア」

726【女勇者ソフィア】10/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:46:52 ID:LIewVEuF0
クリフトの姿が扉の向こう側へ消えると、ソフィアは力尽きたように椅子に腰掛けた。
そして片手で眉間を押さえると、僅かに頭を振った。
「クリフト……」
あまりの事に言葉が続かない。
先程の妄想垂れ流しの台詞の数々から、姫様大事、お役目大事で、ソフィアの申し出を受
けたことはわかる。
だけど、彼は根本的に間違っている。
確かにソフィアの言葉遣いを直す事は、アリーナの言動を指導するにあたって、かなり有
益な事だと思う。
だが、それ以前に、彼は男としてとても軽率な事をしている。
「クリフト……お前、気づいてないのか?」
鈍い、鈍いとは思っていたが、ここまでひどいとは思いもしなかった。
「いくらなんでも、まずいだろ」

―――アリーナはお前のこと好きなんだぞ。

727【女勇者ソフィア】11/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:48:11 ID:LIewVEuF0
一緒に旅を始めて数ヶ月。その間に誰もが思い知った事がある。
『クリフトはアリーナのことを、アリーナはクリフトのことを想っている』
これは本人たちを除いて誰もが了解している。
それはそうだ。
アリーナが倒れた時のクリフトの変貌――悪鬼豹変――を見て、そこに主従以外の感情を
見出すのは難しい事ではない。
逆もまた然り。
クリフトが倒れた時のアリーナの狂戦士ぶりを見れば、彼女が彼にひとかたならぬ想いを
抱いているのは火を見るより明らかだ。
だからソフィアは己の想いが如何に不毛かよく知っていた。
なのに、この事態は一体なんだと言うのだ。
「……アリーナにどう言い訳すればいいんだ?」
生真面目なクリフトのことだ。一度約束したからには、アリーナの前であろうともその態
度を崩すとは思えない。
真面目、堅物、融通が利かないもここに窮まれり。
ソフィアは天を仰ぐと、深々と嘆息する。
「鈍さもここまでくると、犯罪だな」
かといって、胸に灯ったほのかな想い、そして『ソフィア』と呼ばれた瞬間に感じた、痺
れるような甘さはそう簡単に手放せるものでもなさそうだ。
「アリーナ、ごめん」
決して、彼らの幸せを壊したいわけではない。
だけど、『ソフィア』という響きが己を縛って離さない。
「ごめん……」
報われない想い。告げる事のない想い。
それでも。
―――わたし、クリフトが好きなんだ。

728【女勇者ソフィア】12/12 ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:50:10 ID:LIewVEuF0
「みんなー、ご飯だってさー」
二階へあがるのが面倒だったのか。
階下からマーニャのはつらつとした声が響いた。
「ごーはーんー」
貸しきり状態の宿とはいえ、彼女の傍若無人振りに思わず苦笑する。
「早く来ないと食べちゃうぞー」
彼女の明るい声は、魔法のようだと思う。沈みかけていた気分が一気に浮上した。
ソフィアはゆっくりと立ち上がると、大きく伸びをする。
――ま、なるようになるさ。
そう結論付け、階下に怒鳴った。
「マーニャ!オ…じゃない、『わたし』の分食べたら承知しないぞ!!」

                                      (終)
729煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/12/30(土) 03:58:43 ID:LIewVEuF0
以前ちらっと話題に出したSS、書きあがったので投下してみました。
何かいろいろ書きたいことがあったような気がするのですが、眠くて頭が働いて
いません。ということで、とりあえず寝ます。ではノシ
730名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/30(土) 04:17:09 ID:xMlQudIKO
こんな時間にリアル遭遇とは!
煩悩さん、GJです。男口調のくせに妙にかわいい女勇者に萌えました。
ぜひ続きを書いてください。姫さまの嫉妬、読みたいー。
731名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/30(土) 10:48:48 ID:6tPXpnik0
おお、約一ヶ月ぶりのSS!
煩悩さんGJです!

…どうでもいいことだけど、クリアリまとめサイトから飛んできたら
「このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています」と書かれていて少しびびった。
732名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/30(土) 18:34:09 ID:1cfK8wh+O
ソヒィアって何?
733名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/30(土) 21:37:54 ID:XPSPuAjf0
煩悩さんGJ!!
クリフトの優美で穏やかな雰囲気に惚れましたv
ソフィアちゃんも男口調なのにちゃんと可愛いくてイイし
女勇→クリフトでありながら、ちゃんとクリアリで素敵!
734名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/30(土) 22:40:04 ID:AlmOYnByO
あ〜、煩悩さん乙乙GJー!!!
年内にSS読めて良かったー。これで安心して年越せます。つか続き読みたいーっ!!
てんちょさんもお大事にー。復活を心よりお待ちしております。
735名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/12/31(日) 13:51:10 ID:9LR0v9nmO
ヤベェ、おれ、こんな女勇者、好きだわ。
煩さんのSSは、クリアリ以外のキャラにも萌えることが多い気ガスw
サンちゃんも、マーニャも、ブライも好きだwwwww
736ぱふぱふ屋の店長 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 14:52:03 ID:n22I0lxZ0
お久しぶりです。何とか今年中に帰ってこれました。

煩悩さん>
女勇者、言葉も含めてすごくかわいいですね。
姫様たちとの三角関係、見てみたいなと思います。

実は自分も、教会の事務局内のパソを借りて女勇者ものを書いてましたが、
台詞入れると20レス以上になるので、台詞なしで作り直しました。

こちらのはあまりかわいくありませんが、よろしければどうぞ。
737【ソフィアの初恋】1/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 14:59:59 ID:n22I0lxZ0
一筋の薄雲が流れる、ある晴れた日の朝。
とある国の城では、王女とその花婿との結婚式が盛大に行われようとしていた。
祝福の花火と歓声があちこちで上がり、二人の晴れ姿を一目見ようと、
国の内外からたくさんの人々が詰めかけた。

王族と平民という身分の壁をもろともせず、互いの愛を貫き通したこと。
また、花婿が神官の地位を辞し、彼女の伴侶となる道を選んだという話は
いつしか逸話として広まり、人々の心はさらに高揚した。

式場となる大聖堂内には、生死と苦楽を共にした仲間も参列していた。
故国の国王を含む城内の全ての者が消失するという、不可解な事件の真相を究明する
旅を続ける中、大いなる運命の下で出会った彼らとは、今でも親交を深め合う間柄だ。

旅を終えてからは、それぞれの故郷で平穏無事に暮らしていたが、
二人の結婚の話を耳にするや否や、すぐさま駆けつけてくれた。
寡黙で律儀な男気あふれる王宮戦士、今や世界有数の豪商となったかつての武器屋、
太陽の申し子のごとく陽気な踊り娘と、その妹で月の輝きにも似た神聖さを有する占術師。
彼らは、二人を厳しくも温かく見守ってきた老魔導師と和やかに談笑している。

だが、その中に一人だけ姿を見せない者がいた。

城の外れの庭で、木陰にたたずむ人影。
淡い浅葱色のドレスと豊かな緑の髪が、そよ風で静かに揺れていた。
慶祝の日だというのに、澄んだ青い瞳を伏せ、表情には陰りが見られた。
彼女の名はソフィア。かつては皆から勇者と慕われ、尊敬を集めていた女性。

芝生の上に力なく座り込み、うつろな目で城の上方を眺めるソフィア。
彼女には、今日の晴れの日を素直に喜べない理由があった。

それは、今から数年前にさかのぼる。
ソフィアが17歳の誕生日を迎えた日、故郷の村が突然魔物たちの襲撃に遭い、
両親や村人、さらに無二の親友と呼べる少女までもが犠牲となった。
738【ソフィアの初恋】2/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:02:31 ID:n22I0lxZ0
自分が将来復活するであろう、地獄の帝王を阻止する唯一の希望であったために、
彼らは自らの命が消えることもいとまず、運命として受け入れた。
だが、彼女にとっては、それが深い心の傷として残ってしまった。
自分さえ勇者として生まれなければ、彼らは今でも――――

過去に仮定を求めても、それは空しい白昼夢に終わるだけ。
そう自分に言い聞かせ、ソフィアは故郷の村をあとにした。
運命に導かれた占術師や踊り娘との出会い、東方の洞窟での孤独な戦い、
港町の要である大灯台で出会った、恰幅のよい武器屋との再会。
彼らと共に過ごす日々は、そんな彼女に束の間の安らぎを与えてくれた。

武器屋の所有する帆船で向かった最初の町、ミントス。
初めての船旅で、すっかり酔ってしまったソフィアたち一行は、
休息を取るため、他の店には目もくれず真っ先に宿屋に向かった。
二階の一室の鍵を受け取り、一行が部屋に入ろうとした時、
隣の部屋からかすかな呻き声が聞こえてきた。

放っておこうという踊り娘の意見を制し、ソフィアは隣室のドアを叩いた。
そこには魔導師らしき老人が、ベッドで横たわる若者の様子をうかがっていた。
異国からの旅人らしいが、身なりのよさから見て、どこかの王城あたりに仕える者だろう。

予想通り、彼らは西の大陸にある王国、サントハイムの王女の従者であった。
老人は宮廷魔導師のブライと名乗り、寝床で伏せる青年を紹介した。
彼の名はクリフトといい、城の大聖堂で神官の職に就いていたという。
この町に着いた途端、何の前触れもなく突然流行り病に倒れたそうだ。
病自体の感染率はどちらかといえば低いそうだが、長旅での疲れが災いしたのかもしれない。
厄介なことに、この病は一度かかると致死率が非常に高かった。

南方のソレッタ城周辺でのみ、栽培が可能なパデキアと呼ばれる万能薬があるらしい。
その話を最後まで聞かないうちに、王女は手がかりを求めて南へと早馬を飛ばした。
しかし、一週間が過ぎたというのに、吉報が舞い降りる気配はまったくない。
それどころか、王女の安否すらわからぬまま、時間だけが無情にも過ぎていくばかりだ。
739【ソフィアの初恋】3/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:04:09 ID:n22I0lxZ0
ソフィアは、眉間にしわを寄せて苦しむ青年の顔を、気の毒そうに見つめていた。

(素敵なひと…)

病気の時でさえも、これほどの端整さを保っているのだから、
元気になった時の笑顔はもっと魅力的に違いないと、ソフィアは率直に思った。

回復の呪文を使えば、病は完治できなくとも、延命の手助けにはなるかもしれない。
占術師の女性が呪文を詠唱しようとするのを、ソフィアの手が止めた。
なぜそんなことをしたのかわからなかったが、無意識のうちに手が勝手に動いてしまった。

ソフィアは覚えたばかりの中程度の回復呪文を唱え、青年の胸に手を当てた。
苦痛に満ちた顔が緩み、荒い吐息は少し穏やかになったように見えた。
しかし、これはあくまで一時しのぎ。全ての元凶である病を根治しなければ、
この苦しみからは「死」以外の理由で解放されることはない。

何としてでも、この青年の元気な姿が見たい。
多少の困難を伴ったが、ソフィアたちはパデキアの根を首尾よく手に入れることができた。
急いで宿屋に戻ると、ベッドの横で鮮やかな赤い髪の少女が眠っていた。
背丈は自分よりも小さいが、年は自分と同じくらいだろうか。
青年の痩せ細った手を握り締め、閉じた瞳からは大粒の涙が今もこぼれ続けている。

ソフィアは即座に少女が何者であるかを理解した。
病が進行し、意識もおぼつかなくなった青年が、うわ言で繰り返し呼び続けた相手。
青年が誰よりも敬愛する祖国の主君たる若き王女、アリーナであった。

ソフィアは軽く背中を揺さぶって王女を起こし、根を煎じた飲み薬を青年に与えた。
薬を飲ませるだけなら、わざわざ彼女の眠りを妨げる必要などなかったが、
青年のそばに寄り添ってほしくない、という感情がこみ上げてきたため、わざと起こしたのだ。

ソフィアはこの時初めて気がついた。
青年には憧憬の念を、王女には嫉妬のそれを、自らの心にねじ込んでしまったことを。
740【ソフィアの初恋】4/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:06:09 ID:n22I0lxZ0
それから数日後、病が治り、体力もすっかり回復した青年を含む王女ご一行は、
ソフィアたちの新たな仲間として、一緒に旅を続けていた。
三人は外見によらず、それぞれの道の手練れで、目を見張るほどの実力の持ち主であった。
王女は神業にも近い格闘技の熟練者、魔導師の老人は氷を自在に操る呪文の専門家、
そして、神官の青年は回復と防御系の呪文に長け、また剣術の心得も身につけていた。
彼ら三人が加わることで、ソフィアたちの旅は以前よりも随分楽になっていた。

青年はソフィアの回復魔法の力を増幅させ、また効率よく使えるようにするため、
時間を見つけては、彼女の呪文の稽古に当たってくれた。
青年の的確な指導とソフィア自身の努力もあって、回復系の呪文は飛躍的に上達した。

故郷の村では、村自体の存在意義の特殊性もあってか、同じ世代の男性は誰もおらず、
青年はソフィアにとって、初めて接する同年代の異性となった。
いつしか彼女は、彼の姿ばかり目で追うようになっていた。
たとえその眼差しに写っているのが、自分以外の女性であることを知っていても。

今は皆で一致団結し、世界の危機を救う目的を果たさねばならない大事な時期。
自分に芽生えた感情は、双方にとって足かせにしかならないことも、十分承知していた。
それでも、憧憬の心が情念へと変化していくのを、彼女自身ですら止められなかった。

時は流れ、ソフィアたちは数日間の死闘を経て、ついに真実の敵の野望を打ち砕いた。
仲間たちは故国へと戻り、彼女も廃墟と化した村の復興を心に誓った。
そんなソフィアの士気を鼓舞するかのように、彼らは多忙の合間を縫って復興に尽力してくれた。
もちろん、その中には額に汗を拭う青年の姿もあり、彼が訪れる日を指折り数えて待つのが
彼女の日課となった。

だが、世の中には見たくないもの、見なければよかったと思うものが少なからず存在する。

ソフィアは旅が終わってからも、青年と王女との関係が気になって仕方がなかった。
最初に訪ねてきた時は、幼なじみの間柄から特に進展はなかったようで、
そんな二人の姿を見るたびに、彼女は胸を撫で下ろしていた。
741【ソフィアの初恋】5/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:07:44 ID:n22I0lxZ0
しかし、次の再会時に見かけた二人からは、以前とは明らかに違う雰囲気を感じた。
その次、また次と回を重ねるにつれ、二人の距離が少しずつ縮まっていくのを、
ソフィアは悲痛な面持ちで見つめる以外に成す術がなかった。

ある夜、仲間らや新たな村人たちとささやかな宴を開いていた時のこと。
二人の姿が見えないのに気づき、ソフィアは探しに出かけた。
「二人だけいなくなったと」いう状況に、彼女は胸騒ぎを覚え、村中を探し回った。

気がつくと、村の外れにある小さな泉まで来ていた。
月明かりがとても美しく、澄んだ水をたたえた泉はまるで水鏡のようだった。
ソフィアが水面に目をやると、何やら人影のようなものが揺らめいていた。
視線を移すと、青年と王女が互いの腕の中で何かを囁き、唇を重ねあう姿が目に飛び込んだ。

夜風が吹き始め、水面に映った二人の姿が小刻みな揺れを見せ始めた。
と同時に、ソフィアの瞳に写る二人は、水面よりも大きな歪みが生じた。
それは、完熟の日を迎えることなく地に落ちた青い果実のように、
彼女の淡い初恋が終わりを告げた瞬間だった。

ソフィアは二人に気づかれないよう、声を殺して泣いた。
かつて村を離れる途中で山小屋に迷い込んだ際、主である木こりの老人が
与えてくれた寝床で、泣きながら一夜を明かしたことを思い出した。
こんなにも早く同じ泣き方をしなければならない日がくるとは、予想すらしなかった。

泣き疲れ、いつの間にかうたた寝をしていたソフィアは、冷たくなった夜風で目が覚めた。
夜もすっかり更け、盛り上がりを見せた宴もすでにお開きとなっていた。
眠気の残る身体を起こして周囲を見渡すと、遠くから一筋の光がこちらに近づいてきた。

もしかしたら、魔物の残党が侵入したのかもしれない。
ソフィアは持っていた皮剥き用の短剣を抜き、素早く身構えた。
戦いが終わって数ヶ月が過ぎたというのに、彼女の剣術の腕は少しも衰えていなかった。

殺気立ったソフィアの前に姿を見せたのは、彼女にとって意外な人物だった。
742【ソフィアの初恋】6/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:12:15 ID:n22I0lxZ0
蒼い短髪を揺らし、息を切らした青年が、松明を片手に広い肩で呼吸を繰り返していた。
誰よりも仲間思いの彼は、彼女の身を案じ、村中を探し回ってくれたのだろう。

青年はうつむき加減のソフィアを見て、大丈夫ですか、と声をかけた。
彼女はそれには応えず、いきなり彼の胸に飛び込み、華奢な両腕を広い背中に回した。

突然の出来事で戸惑う青年に、ソフィアは自分の思いを打ち明け、
少しの間でいいからこのままでいさせてほしい、と哀願した。
もちろん、困らせるつもりは毛頭なく、ただ感情と行動が一致したに過ぎなかった。
青年はどうしてよいかわからず、松明を握り締めたまま、その場で立ちすくんでいた。

しばしの時間が流れ、ソフィアの心に落ち着きが戻り始めた。
自分の身勝手にもかかわらず、許容も拒絶もしなかった青年に、心から感謝していた。
もし青年が自分を受け入れ、その優しい腕で抱きしめられたら、
きっとこの思いの呪縛から解き放たれる機会を、永遠に逃してしまうだろう。
逆に突っぱねられてしまえば、この純粋な思いはやがて嫌悪感へと変わり、
青年と以前のような関係には、二度と戻れなくなるに違いない。

二人で戻ると誤解されるから先に帰る、とソフィアが言うと、
青年は黙って頷き、持ってきていた予備の松明に火を移して彼女に手渡した。
自分の姿を誰にも見られないよう、ソフィアが用心しながら走る中で、
さっき見た光と同じような明かりが、木々の間からちらつくのが垣間見えた。
そのあとで、パン、と乾いた音が後方から聞こえたような気がしたが、
不思議と後戻りしようという気は起きず、そのまま家路へと急いだ。

翌朝、村の東の外れで早朝の祈りを奉げる青年を見かけた。
だが、いつもと様子が違う。よく見ると、左の頬が大きく腫れていた。
ソフィアはいつものように軽い挨拶を交わしたあと、どうしたのかと声をかけたが、
彼はただの打撲だから心配ありません、と心配する彼女を諭した。

ソフィアも歴戦を征してきた猛者だ。負傷の種類や経緯くらい、一目見ればわかる。
743【ソフィアの初恋】7/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:14:19 ID:n22I0lxZ0
そういえば、さっき青年に会う前に、稽古に出かける王女とすれ違ったが、
自分への視線が針のように刺々しかったのを、鮮明に思い出した。
もしかしたら、昨夜の場面を王女に見られ、そのことを厳しく追及された彼は――――

釈明して王女の誤解を解くべきだと、ソフィアは強く主張したが、
青年は優しい笑顔を浮かべたまま、首を横に振って拒否した。
彼女が理由を問い詰めると、あれは二人だけの密かな思い出であり、
他の誰かに語ることではないからと、淡々とした表情で説明した。

青年が何を言わんとしているのか、ソフィアには容易に理解できた。
それは彼の思い出ではなく、自分にとっての思い出なのだと。
青年自身の立場が危うくなっているというのに、それでも自分を案じてくれる彼に、
何という浅はかなことをしてしまったのか、とソフィアは激しく後悔した。

それからさらに数年の時が流れ、ソフィアの許に届いたのは、
青年と王女が翌月に結婚するという知らせと、結婚式への招待状だった。

聖職者とは、神に己の生涯を捧げることを約した者。
その身分を有したままの恋愛はご法度であるし、ましてや婚姻などもってのほかだ。
青年が神官である限り、自分のものにはならないが、他の誰かのものになることもない。
だが、彼はこれまでの地位や功績と引き換えに、王女との未来を歩み始めようとしている。
自分を包んでいた生ぬるい安堵感が静かに砕け散るのを、ソフィアは感じていた。

愛情があって結婚に至ったとはいえ、青年の門地門閥を理由に異議を唱える者も少なくない。
また、二人の結婚に最も強く反対したのは、意外にも彼が所属していた正教会だという。

青年は、神官という職業に誇りを持っており、誰よりも生真面目で優秀な人材である。
それはソフィアたちにとっても、また正教会にとっても然りであった。
正教会側が反対に転じた理由も、平和が訪れて以後、神官の慢性的な不足が問題となる中で、
青年という逸材の流出に危機感を抱いたためだと、以前に老魔道師から聞いた。
それでも青年は、聖職者としてではなく、夫君として王女を守る決意を固めた。
精一杯悩み抜いた末の、彼なりの決断であったに違いない。
744【ソフィアの初恋】8/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:15:46 ID:n22I0lxZ0
国王が承認したとはいえ、他に後ろ盾のない二人には、多くの苦難が待ち受けているだろう。
せめて仲間である自分たちだけでも、二人に祝福を送り、支えになってあげなければ。
王侯貴族の世界とは無縁の世界で生きてきたソフィアには、理解しがたい事柄であったが、
複雑に入り組んだ事情を小耳にはさむたびに、彼女はそう考えるようになっていった。

今日までのことが、走馬灯のようにソフィアの頭の中をよぎっていく。
病気の一件では、何度もお礼の言葉をかけられ、そのたびに顔を赤くしたこと。
初めて一緒に買い物に出かけた際、奇妙な防具を試着した姿を見て、思わず笑ったこと。
王女と抱擁を交わす姿を目の当たりにし、虚脱感に襲われたこと。
自分の軽率な行為が予期せぬ結果となってしまい、後悔の念に駆られたこと。

もちろん、青年への思いを完全に断ち切れたわけではない。
だが、美しくも苦い初恋の思い出を、冷静な気持ちで正視できるようになったことで、
ソフィアはさっきまでの苦渋に満ちた自分の表情が、少しずつ和らいでいくように思えた。

結婚式の始まりを告げる、大聖堂の鐘の音が鳴り始めた。
澄んだ音色は、離れたこの場所でも十分聞き取ることができた。
そろそろ行く時間だ。皆に黙って出てきたから、きっと心配しているだろう。
ソフィアは立ち上がり、ドレスにまとわりついた芝草を丁寧に取り除くと、
この場所に辿り着いた頃とは正反対のしっかりとした眼差しで、再び城の上方を見つめた。

遠くから誰かを呼ぶ声が、鐘の音に混じって聞こえてきた。
踊り娘と占術師の姉妹が、自分の名を呼んでいるのに気づいたソフィアは、
右手を振ってにこやかに応え、軽やかな足取りで彼女たちの方へと向かった。

その時、ソフィアは姉妹の隣に見知らぬ男性が立っているのに気がついた。
自分と同じ緑色の髪は肩まで伸び、透き通った青い瞳は真っすぐにこちらを見つめている。

男性はゆっくりとソフィアに近づき、軽く一礼をしたあとでこう言った。

「はじめまして。ソフィアさん…ですね。僕はソロ。あなたの双子の弟です」
745【ソフィアの初恋】9/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:19:32 ID:n22I0lxZ0
ソフィアは驚きのあまり、声が出なかった。
双子の弟の存在は、以前に天空の城を訪れた際、謁見した竜の神から告げられていた。
しかし、対面どころか消息の糸口すらつかめず、もう生きて会える機会はないだろうと、
半ば諦めの気持ちでこれまでの日々を過ごしてきた。

弟だと名乗った男性―――ソロは、勇者の血筋をより確実に守るため、
二人は生まれると同時に引き離され、別の地でソフィアと同じように育てられたという。
そして彼女と同様、故郷が突如魔物たちに襲われ、大切な人々を一瞬にして失った。

ソロもまた、育ての両親と別れる間際に、自らの宿命と双子の姉の存在を初めて聞かされた。
やがて魔物たちの攻撃が彼にも及ぼうとした時、勇者の息の根を止めたという報告が伝わり、
魔物の群れは、彼の生命を奪うことなくその場を去った。

助かったのは、不幸中の幸いかもしれない。
だが、ソロはその時のショックで記憶と言葉を喪失し、あてのない放浪の旅へと出ることになる。
ある時はどこかの屋敷の傭兵、またある時は女衒の手下など、生きるためなら何でもしてきた。

世界に平和が訪れても、ソロは堕落した生活から抜け出せず、場末の町をさまよっていた。
そんなある日、まばゆい光とともに、天空からの使者を名乗る女性が現れた。
彼女は、自らに課せられた二つの使命を果たすため、地上へと降り立ったのだという。

一つは、失った記憶と言葉を自分に取り戻させること。
もう一つは、同じ血を分けた双子の姉との邂逅を促すこと。

女性はソロに地図を渡し、記された場所へ行くようにと伝えた。
そして、最後に彼女は自分と双子の姉の幸せを空から祈っていると言い残すと、
目頭を押さえながら別れを告げ、再び光の彼方へと消えていった。

ソロは半信半疑だったが、たしかに言葉と記憶は元通りになっていた。
楽しい思い出や悲しい過去がしばらく脳裏を交錯したが、しばらく経つと安定していった。
彼は不思議な使者の言葉を信じ、地図を広げて印の付された場所を確認すると、
持っていたわずかの小銭でキメラの翼を買い、願いを込めて空高く放り投げた。
746【ソフィアの初恋】10/10 ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:23:24 ID:n22I0lxZ0
だが、いざ到着したものの、顔や姿がわからないのにどうやって捜せばよいのか。
途方に暮れるソロの横を、神秘的な光を放つ水晶玉を持った美しい女性が通り過ぎた。

女性は、見覚えのある男性の緑の髪に目を留め、その姿を水晶玉に映してみた。
そこで彼とソフィアとの運命の絆を見出し、群衆の雑踏へと消えゆこうとする彼を呼び止めた。
今からわずか数十分前の出来事である。

これからは地上に生きる唯一の肉親として、できる限りの協力をしていきたいと、
ソロはソフィアの手を取り、強く握り締めた。
ソフィアもこれまでの時間を取り戻すかのように強く頷き、ソロの両手を優しく握り返した。

しかし、今は感動の余韻にひたっている時間はない。間もなく結婚式が開始されるからだ。
若い男性には誰よりも目ざとい踊り娘が、迷わずソロの腕に抱きついた。
顔中真っ赤になって照れる彼を、慣れた手つきで先導するように引っ張っていく。
妹の占術師は、また姉のいつもの病気が始まったか、と激しく柳眉を釣り上げるも、
ソフィアとともに踊り娘とソロのあとに続いて、式の開催場所である大聖堂へと急いだ。

兄弟のように接してきた幼なじみの男女と、離れ離れになっていた実の姉弟が、
同じ日に新たな家族としての一歩を踏み出すことになろうとは。
運命とは実に不思議なものだ、と改めてソフィアは思った。
彼女にまとわりついていた心の曇りは完全に消え、いつもの清々しい表情に戻っていた。

今の自分ならきっとこう言えるだろう。作り笑いではなく、心からの笑顔を添えて。

「二人ともおめでとう。いつまでもお幸せに」

空からはいつの間にか薄雲が消え去り、澄み切った青天となっていた。
そう、まるで今のソフィアの心と連動するかのごとく。


(完)
747ごあいさつ ◆ByK7Tencho :2006/12/31(日) 15:27:51 ID:n22I0lxZ0
以上です。
レスの行数に合わせたため、読みにくい段落ですみません。

あと、今年もこちらではお世話になりました。
皆さんもどうかよいお年を迎えて下さい。
748煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2006/12/31(日) 21:22:31 ID:x+Yteusr0
おぉ、店長さん、ご快復おめでとうございます。そして乙&GJであります!!
最後の「二人ともおめでとう。いつまでもお幸せに」という台詞にジーンとしました。
今年も残すところあと僅かというところで、とても素敵なSSに出会う事ができ、
本当に幸せです。来年もいいことがありそうな予感。

女勇者SSに感想をくれた方、ありがとうございました。
続きを、とのことですが、実は既に構想があります。というか、もともと別の話が
先に浮かんだのですが、それを書くにあたって前振りが必要だと感じ、急遽今回
の話を書きました。なので、今回の話は序章としてみていただけると助かります。
ただ、構想はあれど、それを形にする時間がとれないので、次にうpできるのが
いつになるかは未定ですが。

年越し蕎麦が茹で上がりそうなので、本日はこれにて。
よいお年を!
749名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/01(月) 12:33:41 ID:Mw9vS5Ao0
750名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/02(火) 01:55:25 ID:X5uUpT17O
くどかった
妄想スレか ここは
751名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/02(火) 03:49:23 ID:OjCzG2OEO
創作自体が妄想の産物だわな

てんちょお疲れ〜
752名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/02(火) 08:20:15 ID:ZxPly8ShO
アケアケオメオメ〜☆
てんちょ乙〜&GJ!
今年はどんなSS読ませて頂けるだろ〜。職人の皆様どうぞよろしくお願いしますです。
そして新人さんもお気軽に投下どうぞ!我々住人はSSに年中飢えまくりです。
住人の皆様、今年もクリアリ盛り上げていきましょうね!☆
753名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/02(火) 15:23:07 ID:X5uUpT17O
うぜ
754名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/02(火) 16:02:57 ID:djPf/bwC0
今年もクリアリ最高!な1年を過したいと思います☆
755名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/02(火) 22:06:51 ID:gNfb227n0
>>753
いやなら出て行けば?誰も止めないと思うけど
756名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/03(水) 06:28:21 ID:BK0nfPV/O
冬休みだからか?
どうもヒマを持て余した厨が、構ってもらいたくてわいてるみたいだが、ここは大人らしく華麗にスルーといこうじゃないか。
757名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/04(木) 05:26:25 ID:iofQ/7eMO
上げ
758名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/05(金) 12:01:05 ID:9yKdlDZeO
保守
759名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/06(土) 18:23:24 ID:I/eRUmreO
新年あけまして保守!
760名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/08(月) 17:40:28 ID:EeJK0cE3O
新年SSに期待!
761名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/10(水) 21:09:06 ID:7wVkDTHlO
つお題【新しい年】
762名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/12(金) 19:09:11 ID:1D/rV5QJO
112保守!
763名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/13(土) 17:09:01 ID:PdaIex6O0
アンソロ第2弾ktkr
ここの職人さんにも参加してもらいたいね。
764【新年の抱負】1/4:2007/01/14(日) 02:43:13 ID:C8GLoWLF0
その日、世界を救った一行は、新年を祝うため、エンドールにあるトルネコの家に集まっていた。
最初は、マーニャが有志を募って、今年の初カジノに挑むという企画だったのだが、
堅苦しい祝賀パーティーが苦手なライアン、田舎の正月が3日で飽きたソロ、
新年の挨拶と称してお見合いさせたがる父親から逃げてきたアリーナ、子守のブライ、
お見合いを横目で見ながら気が気でなかった煩悩神官ことクリフト、姉の財布の監視役ミネア、
と予想外に人が集まってしまい、ついでということで、トルネコの家にやっかいになっているわけだ。

ネネの家庭料理を味わい、エンドールの地酒が回り始めたところで、ソロが急に立ち上がった。
「ここいらで、今年のみんなの抱負を聞きたいと思います。まず、ライアンさんから」
周囲は、ソロの唐突な提案にあっけにとられながらも、一斉にライアンの方を向いた。
ライアンもいささか面食らったのか、数瞬動きが止まる。
「私は、今年も、バトランドのために尽くすつもりです」
若干の沈黙。
「・・・・・・それだけ?」
「そうだが・・・ソロ殿、何かご不満でも?」
「いや、別にないけど・・・・・・じゃあ、次はブライさん」

指名を受けたブライは、コホンとひとつ咳をして、居住まいを正す。
「ワシの今年の抱負は・・・・・・」
「今年も最後まで生きられますように」
ソロがふざけて十字を切った。
「ちょっと、ソロ、それ洒落になってないって!」
そういいつつも、マーニャは半分噴き出しそうになっている。
「おぬしら! 正月くらいおとなしくワシの話が聞けんのか!
本来ならサントハイムのパーティーに出ておる頃なのに、姫様が
どうしてもと仰るからわざわざ・・・・・・ぶつぶつ」
この後、新年の抱負ではなく、お説教が30分近く続くことになった。
765【新年の抱負】2/4:2007/01/14(日) 02:44:31 ID:C8GLoWLF0
「ミネアさんは?」
「私は、そろそろ自分の店を持ちたいと思っています」
「ミネアさんならきっといい占い師になれるわよ! 私が保証する!」
アリーナが相槌を打つ。
「ふふ、ありがとう」
確かに、ミネアの本気モードの占いは外れたことがなかった。
ところが、人とは面白いもので、百発百中の占いはかえって不気味に感じるらしい。
現に、このメンバーの中で、ミネアに重要なことを占ってもらおうとする人間はいなかった。
「今年の初占いで、アリーナちゃんの恋愛運を見てあげるわ」
「ダメです! 絶対にダメです!」
思わず大声をあげてしまった神官。気まずい雰囲気が流れる。
「ちょっとー、何がダメなのよ」
マーニャがニヤニヤしながらクリフトを小突く。
「クリフトったら、ミネアさんの占い嫌いなの?」
アリーナだけが、神官の心の叫びを理解していないようだ。
「そ、そうではなくてですね、れ、恋愛というものは、姫様のご意志で決めるべきで、
いくらミネアさんの占いが正確だからと言って、それに左右されるのは・・・・・・ぼそぼそ」
「しかし、部屋を借りるとか小道具を集めるとか、いろいろとお金がいりそうですね」
神官を差し置いて、トルネコが話を現実に引き戻す。
「今頃は溜まってたはずなんですけどね。誰かさんが無駄遣いしなければ・・・・・・」
そう言って姉を一瞥する。
「さ、さあ、何のことやら・・・・・・」

「では、浪費家マーニャさんの抱負を」
「今年こそカジノで一発大儲けね、さあ、次の方」
「ちょっとミネア! 私の台詞取らないでよ! しかも浪費家って誰のことよ!」
「じゃあ、姉さんの本当の抱負は?」
「それはね、今年こそスロットで・・・・・・って違うわよ、今年こそいい男を見つけるのよ」
マーニャは自信ありげに髪をかきあげて見せる。
それは、抱負と言うよりも、普段から聞かされている願望と同じなのではないだろうか。
ふと、そんな考えが一座の脳裏を掠めた。
766【新年の抱負】3/4:2007/01/14(日) 02:45:54 ID:C8GLoWLF0
「次、トルネコさんの番」
新年早々の姉妹漫才を他所に、ソロはトルネコを指名する。
「私ですか。私は商人ですからね、今年も商売繁盛、と言いたいところですが、
冒険と商売で家族サービスがおろそかになっていたので、今年はなるべく家族と
過ごせるように努力しますよ」
「へえ、トルネコさん、案外いいこと言うじゃない」
「姉さん、一言余計よ」
勇者やブライならツッコミが入るところだが、そこはトルネコ、顔色ひとつ変えない。
「そうそう、もうひとつ。マーニャさんに貸した1000Gを、今年こそきっちり返してもらいますから」
「姉さん、また借金なんかして!」
「そ、それは時効よ。ね?」
「はて、時効ではなく利息ならつきますがね」

「アリーナは?」
「決まってるじゃない! 今年もますます強くなるのよ!」
アリーナは袖をまくって、力瘤を作ってみせる。
「少しは、お年頃らしいことを仰ってもらわないと・・・・・・ぶつぶつ」
ブライは茶を啜りながら、効き目のない小言を繰り返す。
「姫様がお強くなられるのは構いませんが、あまり筋肉質になられるのは・・・・・・
い、いえ、もちろんいかがわしい意味ではなくてですね・・・・・ぼそぼそ」
一人で勝手に頬を染める神官。どうやら、彼の煩悩は108つでは済まなそうだ。
767【新年の抱負】4/4:2007/01/14(日) 02:46:55 ID:C8GLoWLF0
「あれ、アリーナに同じこと言われちゃったな」
ソロはバツが悪そうに頭をかく。
「へー、ソロもなんだ」
逆にアリーナは、鍛錬仲間ができて顔がほころびる。
「だって、勇者がそのへんの兵士に負けるとかカッコワルイだろ?」
「そうだよね。今度お手合わせ願おうかしら」
「いいな。呼ばれたらいつでもいくぜ!」
意気投合する二人。それを傍目に、黒いオーラを出す神官。
「ザ・・・ザラ・・・」
「めでたい席で不吉なことをするでないぞ、クリフト・・・・・・」

「最後、クリフト」
いよいよ自分の番になったクリフトは、殺気を決してすまし顔になる。
「今年も、敬虔な信徒として神にお仕えしたいと思っております」
「つまんなーい!」
マーニャが即座に横槍を入れる。
「あんた、本当は別の抱負があるんでしょ? 『今年も』じゃなくて『今年こそ』さあ・・・・・・」
「な、何もありません!」
「えー、なになに、クリフトったら隠し事してるの?」
隠し事の対象が身体を前に乗り出してくる。
「隠し事などしておりません!」
「あ、さては、またザラキしてザオリクしたんでしょ」
「姫様の中で私のイメージはどうなってるんですか(涙」
「あのねえ、クリフトは・・・・・・」
「マーニャさん! 本気でザラキしますよ!」
「もう、クリフトったら煩いわよ!」
クリフトは、それから一時間近くマーニャとアリーナに弄ばれることになったという。



もちろん、このあとでマーニャがカジノですっからかんになったのは言うまでもない。
768名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/14(日) 02:48:04 ID:C8GLoWLF0
やってしまったorz

×殺気を決して
○殺気を消して
769名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/14(日) 08:27:34 ID:R+HHHH/mO
しかし>>757-762の連日〜1日おきの"保守"トドメの"お題"攻撃は、何か職人さんを蟻地獄にでも招き入れているようで不気味だったな。

本気で保守る気なら、そんな毎日やんなくても大丈夫だよと伝えたい。


只でさえここ数ヶ月アラシが頻繁に出没してるてのに。
770名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/14(日) 08:39:53 ID:R+HHHH/mO
>>764-768
新年初SS、たっぷりボリュームで乙〜!!

連投スマソ
771名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/14(日) 13:34:10 ID:hdKgx8cfO
SSキテターGJ!アリーナのザラキしてザオリクに大ウケw


>>769不気味にさせちゃってごめんね。職人さん達にも不気味にさせてたらごめんなさい。
それにしてもIDすごいな(・∀・)
772名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/14(日) 15:26:13 ID:R+HHHH/mO
>>771
いや、愛は伝わったさ!
こちらこそキツい言い方になってスマヌ。
これからもクリアリスレを盛り上げていきましょーね!!

このID、私結構気に入ってるwww
773名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 07:00:09 ID:6DoM8QeLO
クリ
774名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 07:02:53 ID:tXlY8joH0
775名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 15:49:45 ID:97+5D0mbO
776名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 16:41:02 ID:VrAu7iV8O
最近は職人さんからのリアクションがなくて正直サミシス…
777名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 16:42:20 ID:voxJP+EU0
職人とは寡黙な者。ただ作品を用いてのみ物を言う。
778名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/17(水) 17:15:17 ID:VrAu7iV8O
そうか…
いつの間にか歴代スレと同じ感じになってるのか。
コテハントリップ論争のころからいる身には少し寂しいな。


作品への言い訳はいらないと思うけどね。
779名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 00:05:22 ID:O3opQC080
煩悩神官さんの女勇者ソフィアの続きが読みたいです!
780名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 02:56:04 ID:XfjZQnYDO
>>778
はあー…、もぅ…。
そうやって自分勝手な制限付けるから、職人さん達が投下しにくくなるんでしょうが。
ちなみに既出だ。
また蒸し返す気か。長いこといるならワガママ言ってないで大人になれよ。書いてくれる人を評価しようって態度が、マジで何様?!
781名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 03:05:10 ID:XfjZQnYDO
連投スマソだが、778みたいなの以外はスルーして続けてくれ。

私も煩悩さんのSS、続きが気になりますわー。
782名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 13:35:45 ID:+2g/qk100
書いてくれる人、って言い方は嫌だな。
言うなら、投下してくれる人、としてほしい。

職人は、上から下に与えてくれているわけじゃない。
心に湧き上がったクリアリに対する萌えをSSやCGやAAで具象化し、
こんなクリアリ面白いでしょ?
こんなクリアリ切ないでしょ?
と、共感してもらいたがっているんだ。
「書いてくれる人」なんて言い方されると、
まるで、このスレのために自分ではツマラナイと思っている作品を書いてやったようじゃないか。
まるで、他人に感謝してもらいたいがためだけに貴重な時間を費やして書いてやったようじゃないか。
クリアリ萌えということでは職人も住人も同じ。異なるのは萌えを具象化する才能(慣れ)と努力(暇)の有無。
才能には敬意を、努力には激励を。しかし「書いてくれてありがとう」は筋違い。
書くのは作者自身のため、このスレに投下するのは半分自身のため半分このスレのため。
感謝するなら、「発表の場にここを、読者に私たちを選んでくれて、ありがとう!」。
それだけでいい。

無償で与えられて感謝したがる気持ちは人の常でしょう。
けれど、職人は感謝してもらうために書くんじゃない。そんなつもりではないんです。
783名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 15:05:40 ID:HyOgEn7xO
実は前に投下したことがある。
そのときは住人のみんなと萌えを共感できて嬉しかったよ。
読み手が職人に意見するな!というのは、職人側としてはとても悲しい。
特に>>780みたいな書き方されると、職人側としても投下はしづらいよ。

職人としては、GJだけじゃなくて、きちんとした意見はありがたい。
作品のクオリティをあげることができるから。

職人が萌えを提供してくれて、
住人がそれに応えて、
職人がそれに応える。
そのスパイラル。
そんなこのスレが好きだった。
職人がたくさんいたときは、職人同士のせめぎあいというか、影響の大きさを実感したよ。

職人も読み手もどっちが偉いとかはないと思う。
自分には合わない、譲れない意見はスルーすればいいだけだから、
口汚い言葉で罵るのだけはやめてほしい。
784名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 17:40:51 ID:1ea2ncvo0
>>780
誤解してないかな?
私は>>778は、>>777に書いてあるように
職人さんがコテで気軽に雑談に加われなくなってしまった現状が
寂しいって書いてると思ったよ。
確かに2ちゃんねるでは珍しい状況だけど、そのまったり感が自分も好きだった。

あと「下手ですいません」「時間が無いから推敲できなかった」とかのいい訳は、
どこでも嫌われてしまうんだよね。このスレにそんなこと言う職人さんいないけど…
そういうことを言いたかっただけだと思う。
(>>778ここまで書いてしまって何ですが、違ってたらホントにごめんなさい。)

>>783
そう言ってもらえると、とても嬉しいです。
機会があったら、また投下して下さい。
クレクレ君で申し訳ないですが…のんびり待ってます。
785名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 17:56:25 ID:1ea2ncvo0
すいません、訂正。
○当時のまったり感 ×そのまったり感

ええとつまり、個人的な意見ですが
最近は職人さんの発言がめっきり減って
寂しいなと言いたいわけです…
786名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 19:17:41 ID:DLKN8TTdO
みんな!とりあえずクリアリに萌えようZee!!

そんなにアリーナのHP減ってないのにベホマをかけるアホなクリフトにほげ〜〜
787名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 20:34:48 ID:XfjZQnYDO
784よ、>>778の最下行まで読んだか?
あれは職人さんが自分の書いたSSについてアレコレと"言いわけ"するのが嫌だと言ってるんだよ?
このスレの何ヶ月か前のとこを読んで貰えば分かると思うが、以前そう言って職人さんを叩く、批評家気取りの輩が暴れてて、それでホンワカとした空気が途絶えてね。今やっとそれが回復しつつあると思っているところなんだが…。
もうあんなギスギスとした雰囲気はウンザリなんだ…。
788名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 21:34:37 ID:+2g/qk100
>>787
今現在、最もこのスレのためになることは、自己主張せず、済んだことと黙っていること。引っ張らないこと。
2ちゃんねるのスレなんだから、そんなことはいくら訴えたってちょくちょくあります。これからも。
ただ書いておくと、言い訳をする職人を叩く、のは批評ではない。
批評というのは作品に対するもので、職人本人の態度について文句をつけたらそれは職人個人の問題。
言うなれば、今あなたに対してレスをつけているコレと、まったく同じ。
職人に対して個人の部分まで保護してやる必要はない、と思う。
批判するほうも批判する方だが、過剰に擁護するほうにも問題あり。
789名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 21:38:33 ID:WSMilj9s0
>今現在、最もこのスレのためになることは、自己主張せず、済んだことと黙っていること。引っ張らないこと。
同意
790名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 21:44:04 ID:uvnxQbjD0
ここだけの話、「呪文使うな」がデフォだったおかげで
クリフトのことをザラキ魔とも姫様ばかり回復する男とも
思っていませんでした!
791名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 22:02:53 ID:DLKN8TTdO
ここだけの話、一周目「クリフトは馬車の住人」がデフォだったおかげで
後は790の二行目から一緒w

二周目外に出したら本当にザラキ魔だわアリーナ回復優先だわでほげぇぇ
792名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 23:12:52 ID:bSeIkjZn0
FC版はじゅもんせつやくがデフォだったから
別にザキ系連発なイメージなかった 回復タイミングも良かった記憶が。
PS版はめいれいさせろだったから関係ないし

クリフトは戦闘面ですごく使いづらいキャラだったよ。
793名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 23:14:08 ID:bSeIkjZn0
最後の1行完全に間違えた
「使いやすい」「使いづらくないキャラ」のどっち書こうと考えたら
完全に逆にしてもうたorz
「使いやすい」です!!スマン!!
794名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 23:18:59 ID:TLdquoYn0
どのキャラも一長一短、てとこが4のいいところかな〜。
みんなスタメンが違うんだよなw
勇戦僧魔、でおさまらないところが楽しい。
しかもセットで使うと暴走するキャラとかw

これでマーニャにバイキルトがついてたり、
クリフトにフバーハついてたりしたら、つまらなかったかもしれない。
姫様ホイミもまた個性。ヤツにしてみりゃ世界平和<<<姫様なんだもんな。
795名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 23:48:42 ID:XfjZQnYDO
>>788>>789
新人かお久しぶりさんのどちらかでしょう?ムキになってる君らはどうよ?ヤレヤレ。
と、ぶた切りスマソ。
796名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/18(木) 23:55:40 ID:TLdquoYn0
XfjZQnYDO、いいかげんしつこい。
お前が一番雰囲気悪くしてるよ。
職人さんの意見、ぜんぜん聞いてないじゃん。
職人さん自体が、XfjZQnYDOみたいな意見はやめてくれって言ってるんだよ?
俺は>>783の意見に同意だけどな。

それに、批判厨が荒らしたとかいってるけど、
職人が投下をしぶりだしたり、作品に言い訳が増えてきたのが発端。
だからこそ「言い訳はいらない」って意見が増えてきた。
職人さん自体が「意見はありがたい」って言ってるんだ。
読み手がそれを制限したりする必要はないだろう。
797名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 00:20:37 ID:i8L5+++0O
作戦【みんななかよく】

ね(・∀・)
798名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 00:23:16 ID:HIQLPB2L0
みんなまとめて煩悩さんに説教してもらおうぜ!


私は前々スレさんの続きと、ひさびさにきのこの人のSSも読みたいな〜。
799名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 06:45:22 ID:LApK2wqy0
>790からの流れに ドゾー つ
クリフトがザラキ使いまくるのは一般的なのか?
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/ff/1168507107/

自分はFC版はライ勇ミネマーが一軍で、クリフト一軍半、姫様二軍だったw
クリフトがザラキー魔だからじゃなくて、たぶん銀のタロット引かせるのが好き
だったせい。
FCの仕様で携帯機にでもリメイクしてくれないかなぁ。
800名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 10:43:47 ID:1K47CLFR0
私も、前々スレさんの続きが気になって気になって…。
アリーナはクリフトに会えるのか!?
801【和み】1/3 ◆cbox66Yxk6 :2007/01/19(金) 12:28:33 ID:InYMedjq0
「はぁぁぁ、落ち着くのぉ」
「まったくですなぁ」
アリーナが父王とブライのために、わざわざ遠い異国から取り寄せてくれたという『炬燵』
という暖房器具に足を突っ込みながら、ふたりはのんびりお茶をすすっていた。
「幸せじゃのう……」
「そうですなぁ……」
お転婆で知られているアリーナが細やかな心遣いをしてくれたという喜びもさることなが
ら、なによりその暖房器具からもたらされる安らぎに思わず笑みがこぼれる。
「気持ちがいいのう……」
「癒されますなぁ……」
暑すぎず、寒すぎず。
程よいぬくもりに包まれたふたりは、新年の行事の疲れもあってか、いつしか心地よい眠
りへと誘われていった。
802【和み】2/3 ◆cbox66Yxk6 :2007/01/19(金) 12:29:52 ID:InYMedjq0
「『炬燵』ってね、すごいの」
目をきらきらさせながら話しかけてくるアリーナに相槌を打ちながら、クリフトはカップ
に紅茶を注いだ。
「ただ温かいってだけじゃなくてね……」
カップを満たしていく紅茶から、甘い香りと共に真っ白な湯気が立ちのぼる。
「何ていうか、抜け出せなくなるくらい気持ちがいいの」
教会脇の簡素な部屋にある暖房器具は小さな暖炉がひとつだけ。
だから、紅茶の湯気が主張するように少し寒い。
クリフトは、この部屋の唯一の暖房器具である暖炉の正面にある寝台に腰かけてニコニコ
と笑うアリーナにカップを差し出すと、迷わずその横に座った。
「そのご様子だと、かなりお気に召されたようですね」
「うん。お父様もブライも大喜び! さっきも部屋の中をそっと窺ったら、ふたりで転寝
してたわ。これもクリフトが『炬燵』の存在を教えてくれたからね」
ありがとう、とお礼の言葉を続けたアリーナだったが、ふと黙り込むとクリフトの部屋を
見渡し俯いた。
「クリフトにも『炬燵』をあげればよかったね」
ごめんなさい、気が利かなくて。
小さく呟かれた言葉を耳にして、クリフトは少し複雑そうな顔をした。
「姫様」
「なあに?」
呼び掛けに応えてアリーナが傍らを見ると、思いがけず近くにクリフトの姿があった。
「お心遣いは嬉しいのですが……その、私は……」
頬が赤いのは、暖炉の炎のせいか。
クリフトはアリーナの手にあるカップを受け取り、傍らへ押しやるとさらに距離を詰める。
「寄り添う口実がなくなってしまうと……」
少し冷たいアリーナの指先をクリフトのあたたかな手が包み込む。
「……困ってしまいます」
熱い吐息と共に囁かれた言葉が、アリーナの耳朶を熱くする。
「クリフト……」
「姫様……」
ふたりの視線が交わり、吐息が重なった。
「そうね。あなたとこうしていられるなら、寒いのも悪くないわね」
803【和み】3/3 ◆cbox66Yxk6 :2007/01/19(金) 12:32:02 ID:InYMedjq0
「いかん。眠っておったわ!」
なにやら不吉な夢を見た気がして、サントハイム王は、はっと目を覚ました。
傍らを見れば、ブライが気持ち良さそうに舟をこいでいる。
王はその肩を掴み揺り起こす。
「ブライ。アリーナはどこじゃ?」
「……存じ上げませんのう……」
とろんとした目で応え、再び眠りにつこうとするブライを王はさらに激しく揺り動かした。
「悪いが、あやつの部屋をちと見てきてくれんかのう」
心地よい眠りを邪魔されて、ブライは顔を顰めた。
「クリフトの部屋は寒いからいやですじゃ」
そんなに気になるなら、陛下がいかれればよいでしょう。
素気無く断られ、サントハイム王は子供のように頬を膨らませた。
「わしだって寒いのはいやじゃ」
「だったら諦めてくだされ」
「それもいやじゃ」
「でしたら、ご自分で」
「いやじゃ」
「………………お尻に根っこが生えて動けませんのう」
「………………わしの膝の上には猫がおって動けぬ」

魅惑の暖房器具、その名は『コタツ』
その魅力に囚われしものは、思考力と行動力を奪われるという。

「和み」という名の足止め。
―――どうやらクリフトの目論みは成功したようだ。
                                      (終)
804煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2007/01/19(金) 12:58:41 ID:InYMedjq0
除夜の鐘もなんのその、煩悩神官は今年も健在です!
そして空気を読めない私は本日も、流れぶった切りでSS投下。
本当は【新年】SSを落とせると良かったのですが、さすがにいまさら新年ネタも
どうかと思い、こんなんになりました。ご笑納いただければ幸いです。


あー、何て言うか……。最近私があまり現れなかったのは、スレの雰囲気が云々では
ないですよ?単に、忙しかっただけです。
それでも、そうですね、ひとつだけ言わせてもらおうかな。
えっと、SSに対しての『言い訳』ですが、容認ってできないものなのですか?
もちろん私自身は注意されれば直していきたいとは思うのですが、常連ならともかく、
新人さんにまでそのような事を言うのはあまりよろしくないかと……。
巷で『即戦力』なんて言葉がもてはやされてきたからでしょうか。新人さんや初心者さんに
少し冷たいような気がします。私はたまたまそこまで叩かれませんでしたが、やっぱり
投下し始めた頃にこの雰囲気だったらけっこうきつかったと思います。
せっかくクリアリ好きな人が集まっているのですから、楽しくいきましょうね。

では今年もよろしくおねがいします。ではノシ
805名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 13:21:04 ID:ezxcMnB+O
わっ、煩悩さんだ。ご健在のようでなによりです。
久々に、腹黒クリフトを見たw GJ!
そしてサンちゃんとブライ、ワロスwww
コタツっていいよね。
806名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 15:13:10 ID:qovnT0cZ0
>>804
煩悩さん、あけおめ〜。
煩悩さんの作品を代表するような、ほのぼのさと甘い裏のあるSSですね。
火炬燵でしょうし、老人お二人、一酸化炭素中毒には気を付けてー。
それとも中にメラゴーストでも…。

しかし。
あなたが蒸し返してどうするんです。
新人さんのSSには、つたない部分もあるでしょう、誤字脱字もあるでしょう、月並み過ぎる点もあるでしょう。
そうした部分があったとしても、
「最初はこういうものだ。ここから慣れて上手になっていく。ほら、才能の端々がわかるじゃないか」
と、期待をこめて「容認」するのは、オンラインでSSを読む人間として普通の態度だと思います。
そこまではいい。
ですが、SSの外で、つまり職人が個人として書いたレスに対してまで一律盲目的に「容認」を求めるのは、どうでしょうか。
時間ありませんでした、最後眠い頭で書きました、初心者です、趣味で書いてます、ゲームやったことがないので……。
そういう個人的な言い訳、甘えに対し、「容認」するか「拒絶」するかは、そのレスを読む側にとっても個人の問題になります。
SSを認めるのと、それを書いた人個人の人間性を認めるのは、読者にとって別問題です。
小説の神様と称えられる大先生も、日本は日本語をやめて仏語にしたらどうかと提案し、総スカンに遭いました。
個人についてまですべて「容認」してしまうのは、「保護」です。「容認」し「保護」を重ねれば、「過保護」になります。
「過保護」は「馴れ合い」ということです。馴れ合い所帯にはその馴れ合いに同調できる人しか入って来ません。
また、そういう所帯は、いったん何かおかしなものが訪ねて来れば、過剰反応して一息に崩壊してしまいます。
それに新人と常連は、どのあたりで線を引くのですか。いつ頃からアドバイスすればいいですか。個人によってまちまちでしょう。

イタい態度をとれば、住人も新人も常連でも叩かれる。
初心者であることを保険にするような人は、住人も職人も叩かれる。
鐘が鳴れば響く。それが2ちゃんねるの空気です。
「個人」を一律に制限するより、「まあここはそういうところだ、あわてないあわてない」と思っていてください。
(だからこのレスも、反対の立場からの反論に過ぎません)
それが「容認」、寛容ということです。
807名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 15:41:58 ID:w9xJqzgkO
ていうかさ、評論家気取りの批判厨批判厨言われてるけど、実際は
「改行が変で読みづらい」
「一人称が統一されてない」
「言葉の意味が違う」
くらいと、誤字脱字の指摘くらいだったじゃん。
そんなの、初心者だからこそのケアレスミスだよね。
世界観にケチつけて持論振り撒く奴とか、クリフトはこういうキャラだ、アリーナは…って言ってるわけでもないし。
(クリフトがルーラとかバギ使ってる小説みたことあるけど、そりゃ指摘されて当然)
808煩悩神官が現れた! ◆cbox66Yxk6 :2007/01/19(金) 17:00:59 ID:InYMedjq0
>>806
今年もよろしく〜。

うん、私も>>806さんの意見はよくわかるよ。だから私も、容認できませんか?と
疑問形を使ってるんですけど。これは私の意見。あとは読んだ人がどう取るかですよね。
もっとも、このスレってそんなに憂慮するようなことってないような気が。なんていうか、
バランスがいいと思うんです。きついかな?と思う時も、誰かがさりげなくフォローするって
展開が多いし。私は基本的にその流れが好き。

おっと、危うく再訪の用件を忘れるところだった。
>>767さん、新年初SS、乙&GJです。クリフト君の新年の抱負は、「攻め」であってほしいなぁ。

と、もうひとつ。
PS版クリフト君の役割が、「命令させろ」にもかかわらず、
『姫様ベホマ』、『ザキザキザラキ』、『ラスボス戦バロンの角笛担当』
というへたれだったのは私だけ?同志求む!
809名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 17:19:05 ID:ezxcMnB+O
ク「姫さまのために私は闘います!」
勇「じゃ、この角笛でも吹いててくれ」

確かにへたれだw
810名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 17:26:27 ID:ezxcMnB+O
連投スマソ。
>>806
ブライはコタツのなかをのぞきこんだ。
なんとメラゴーストがあらわれた!

そんなコタツ、ちょwwwww
811名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 18:01:48 ID:1K47CLFR0
わーい、煩悩神官さんだ〜(^∀^)
今年も楽しいSS、待ってます!

あ、もちろん、無理のない程度で!

812名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/19(金) 20:50:02 ID:j1zURqIB0
>>810
中で増殖してたら……
813名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/20(土) 11:40:58 ID:tb4OnILiO
増殖・・・・・・ガクガクブルブル
煩悩さん、お久しぶり!そしてGJ!
コタツで和むサンちゃんとブライに萌え〜
814名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/21(日) 00:29:54 ID:HC+7sHBw0
815名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/21(日) 00:44:14 ID:ujikakSD0
>>814
常時無常18禁CG。PC無害。青少年有害。
この絵を初めて見たのは何年前やら。
816名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/21(日) 03:03:57 ID:ffF1ePydO
>>808の書き込みを見て不思議に思い 戦闘中に角笛使ってみた
こんな効果があったとは・・・しらんかった

うちのクリフトも今日から角笛要員だw
817名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/22(月) 01:50:49 ID:6I1HljIBO
今更だけど煩悩さんとてんちょの女勇者SS読んだ。切なさに胸が痛む・・・
二人ともGJ━━!!!

コタツ、王様とブライの掛け合いワロスwクリアリ甘くてハァハァ(*´д`)
818名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/22(月) 15:19:03 ID:I4Ev6IqlO
煩悩さんとてんちょはアンソロ参加しないの〜?
819名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/22(月) 20:53:06 ID:zbKBKyBGO
アンソロ・・・このスレの職人さんに参加してほすぃな

>煩悩さん
相変わらずGJです
切ない系からギャグ路線まで書けるあなたに脱帽です
820名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/23(火) 22:32:30 ID:EN/NHppoO
クリフト!俺の腰痛にホイミをかけてくれ!!
821ホイミン:2007/01/23(火) 22:34:35 ID:IAofWEZV0
>>820
僕じゃダメかい?
822名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/23(火) 22:51:37 ID:EN/NHppoO
ホイミン キタ━━(゚∀゚)━━!!w
イッパツ頼む!
823名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/23(火) 22:53:59 ID:ye+pez7X0
    ,. -−、
    | |田||
     |__,|_||
     L..、_,i
 . 。ぐ/|.゚ -゚ノゝ 腰痛ですか?
   `K~キチス  ザラキしてザオリクすれば 簡単に治りますよ
    ∪i÷-|j
    Li_,_/」
     し'`J
824名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/23(火) 22:59:34 ID:EN/NHppoO
・・・ザラキは遠慮致します。優しいクリフトカモーーン!!
825アリーナ:2007/01/24(水) 10:43:48 ID:qlXlBrlY0
「腰痛?じゃ、整体をするのが一番だと思うわ。やってあげる」
アリーナは指をバキバキ鳴らしながらこちらを見ている。
治してもらいますか?

はい・いいえ
826名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 11:53:19 ID:ZAihfBfC0
>>825
怖っ!Σ( ̄□ ̄;)
827名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 15:33:06 ID:hjaFngvJ0
神職人さん達がご休息の間に、こっそりと。
私なりの、クリフトがミントスで倒れた理由です。
初投下ですが、よろしくお願いします。
828名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 15:33:56 ID:hjaFngvJ0
最近、体がだるい。
理由は分かっている。
禁呪を取得するために、毎晩、闇の力と格闘しているためだ。
ザキ―――神官の私が習得できる唯一の攻撃呪文。
闇の力を召還し、敵の命を一瞬にして奪う強力な呪文だが、
その闇の力に耐えられず、自身が闇に飲まれてしまう神官も
過去には多かったと聞く。
そのため、教会はこの呪文を禁呪とし、
この呪文を使った者は地獄に落ちると説くようになった。
しかし、私は、教会の教えに背き、
開けてはならない扉を開けようとしている。

毎晩、姫様とブライ様が寝静まった後に起き出して、
ほんの少し、闇の力を左手に召還し、これを抑え込む。
わずかであれば、今の私の力でも、闇を抑えることはできる。
そうやって、徐々に召還する闇の力を増やしていけば、
いつか、あの呪文を習得できるだろう。

体がだるい。
闇を、体に飼うことがこんなに負担になるとは思わなかった。
開けてはならない扉。二度と教会には戻れないかもしれない。
しかし、この旅を無事に続けるには、
―――姫様を守るには、今の自分では、力が足りない。

姫様を、守る。
たとえ、この身が地獄の業火に焼かれることになっても。
829名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 15:35:18 ID:hjaFngvJ0
827-828です。
捏造設定ばかりですいません。

で、クリフト君は、結局このためにぶっ倒れて、
却って姫様に迷惑をかけてしまう、と…。
830名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 18:59:37 ID:9yURzhtb0
できればそのまま続けていただきたかったのだが。

最終回で伏線とか全てナレーションで済ましてしまう打ち切りアニメのような
ことしなくても。
831名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/24(水) 23:20:45 ID:rDTJjS+70
うむ。というわけで、続きを書きなさいw
832828:2007/01/25(木) 03:39:15 ID:DE1C9qdI0
すいません、中途半端なものを投下しまして…。
ええと、とりあえず続きを書いてみました。

だらだら長くなってしまいましたが、よろしければ、
読んでいただければ幸いです。
833828:2007/01/25(木) 03:40:45 ID:DE1C9qdI0
「ねえ、クリフト、ずいぶん疲れてるみたい。」
私は、姫様の突然の発言にぎくりとした。
ここは、船着場。私たちは、ミントスに向かう船を待っているところだった。
「ここのとこ、クリフトは夜の見張りの時間が長かったでしょ。
だから寝不足で、疲れが溜まっちゃってるんじゃないのかなぁ。」
「本当に。この阿呆は、自分の限界も分かっておらぬのじゃから。
人というのは睡眠をとらねばいけない生き物なんじゃ…。」
…良かった。私はほっと息をつく。
ブライ様にも、私の体調がおかしい本当の原因はばれていない。
私は、二人を安心させるように微笑んで見せた。
「申し訳ありません、ご心配をおかけしまして。
でも、ここからは船旅になりますから、大丈夫です。
船の中では、今までの分もたっぷり寝かせていただきます。」
834828:2007/01/25(木) 03:42:00 ID:DE1C9qdI0
ここのところ、私は、夜、姫様とブライ様が寝静まった後に、
ひそかに闇の力の召還を繰り返していた。
お二人の姿が見えるぎりぎりの場所まで離れると、
口にするのもおぞましい呪文の詠唱を始める。
いつまでたっても、召還呪文を唱えるときの、ぞわりとする嫌悪感に慣れることはない。
呪文を唱え終わった瞬間、左手がどす黒く変色し、激痛が走る。
痛みに目が眩みそうになりながら、今度は急いで、
聖なる祈りの言葉を紡ぎながら、右手を左腕にかざす。
既に、そこには左手の黒い染みが広がってきていた。
息が苦しい。
しかし、ここで祈りを止めれば、左手に宿った闇の力に支配され、
それこそ一巻の終わりであることは分かっているので、
搾り出すようにして祈りの言葉をつぶやき続ける。
祈りの言葉が闇の力に打ち勝ち、左手の染みと痛みが消える頃には、
いつもだいたい東の空が明るみ始めていた。
こうやって、私の左手には、言ってみれば聖なる祈りの言葉で鍵をかけた闇の力が、
少しずつ溜め込まれていく。
あと少し、頑張れば、魔物を食い尽くすくらいの力を溜めることができるだろう。
そうなれば、あとは、あの禁断の呪文―――ザキを唱えることで、
その力を解放し、敵を屠ることができる。
私は、泥のように疲れた体を引きずり、見張りの交代のためブライ様を起こすのだった。
そのたびに、ブライ様には「何でもっと早く起こさないんじゃ。」と怒られたが。
835828 (3/5:2007/01/25(木) 03:44:54 ID:DE1C9qdI0
ページ数入れるの忘れてました…orz

私は、乗船するとすぐに、眠いからと言って部屋に引き取らせてもらった。
姫様は心配そうに「クリフト、部屋に帰ったら、無理しないですぐ寝るんだよ。」
と私を覗き込み、部屋まで着いてきそうな勢いだった。
「姫様がついて行かれては、こやつは却って眠りませんですぞ。クリフトも、とっとと部屋に戻って、その不景気な顔色を何とかせい。」
仏頂面で姫様を引き止めるブライ様に礼を言うと、私は部屋に帰り、ぐったりとベッドに横になった。
―――体調が悪いのは、寝不足のせいだけじゃない。
闇の力との戦いの間、つねに感じる心臓をわしづかみにされているような不快感。
祈りの呪文が打ち勝ったとき、左手の痛みと染みは消えるが、その不快感はいつまでも消えずに体の中に澱のように淀んでいた。
―――体が、重い…。
しばらく、闇の力の召還を休めば、この不快感も消えるのかもしれない。
しかし、今、闇の力の召還をやめるわけにはいかない。
襲ってくる魔物達は、どんどん強くなっている。
船にいる間にザキを使えるまでの力を溜めなければ…。

私は、乗船後も、密かに闇の力の召還を続けた。
姫様やブライ様は、昼間休んでいるにもかかわらず、顔色が戻らない私をいぶかしんだが、お二人には船酔いだと言ってごまかした。
姫様はそんな私に「情けないわね〜。クリフト。」と言って笑っていた。
私には、姫様が笑ってくれる、それだけで体が少し軽くなる気がした。
―――あなたの、笑顔を守るためなら、私の命などは惜しくはない。

ミントスに着く前の夜、どうやら必要なだけの闇の力を蓄えたことを実感した。
「何とか、これで…。」
立ち上がろうとしたとき、足元がぐらりと揺れた。
船が揺れたのかと思ったが、そうではなく、自分が倒れたのだと気づいた次の瞬間、
意識を失った。
836828 (4/5):2007/01/25(木) 03:45:47 ID:DE1C9qdI0
その後の記憶は途切れ途切れだ。
覚えているのは、心臓の焼け付くような痛み、体中が燃えるよう熱さと寒気。
そして、切れ切れに聞こえてきた姫様のすすり泣く声だった。
―――姫様、泣かないでください。
私はいつでも姫様のそばにいて姫様をお守りいたしますから。
昔、王妃様が亡くなったときに泣きじゃくる姫様に誓った言葉。
私は、その約束を守るため、禁呪を覚えようとした。
しかし、これでは、姫様をお守りするどころか、
姫様を泣かしてしまっているではないか。
自分のふがいなさに、涙が出そうになったが、また、意識を失ってしまった。

誰かの手が私を抱き起こした。
「…ゆっくり、ゆっくり。いっぺんに飲ませたら、むせちゃうわよ。」
知らない女性の声がする。
口元にひんやりとしたものがあてがわれた。
その冷たさが不快で、私は無意識に顔を背けたらしい。
「ああ、ダメだ、これじゃ飲ませられない。」
若い男性の声にかぶせるように、姫様の声がした。
「私に貸して!」
そして、唇に感じた暖かくやわらかい感触…。
次の瞬間、口中にものすごく苦い液体が注ぎ込まれた。
「げほっ、げほげほ、な、何ですかこれは!?」
「クリフト!!気がついたのね!」
私は、ベッドの上に起き上がっていた。
つい今まで私を責めさいなんでいた痛みも熱も寒気も、
きれいさっぱりなくなっている。
そして、目の前には、大きな目に涙をいっぱいに溜めた姫様。
何故か、服はボロボロで手にも顔にも擦り傷がいっぱいついていた。
837828 (5/5):2007/01/25(木) 03:47:33 ID:DE1C9qdI0

「姫様…!ご心配をおかけして、申し訳ありません。」
姫様がボロボロの理由は分からなかったが、姫様が泣いているのは自分のせいだ。
すばやく姫様の傷にホイミをかけると、姫様に謝った。
「ううん、いいの。クリフトが治ってくれて、本当に良かった…!」
姫様の笑顔は、この上なく綺麗だった。
「クリフト、もう絶対に、無理なんかしちゃ駄目よ。」
ゴシゴシと目をこすりながら微笑む姫様。
「本当に、このアホ神官。心配させおってからに…。」
ブライ様の目元も少し赤い。
ふと気づくと、見知らぬ人々が私を取り囲んでいたが、説明を求める前に、
また意識が遠くなってきた。
「ク、クリフト!?」
姫様の焦った声が聞こえる。
「大丈夫ですよ、アリーナさん。もう病は去りました。疲れて寝てしまっただけですよ。」
「本当に?」
遠のく意識の中で、姫様の心配そうな声を聞きながら思った。
―――姫様をお守りするのに、命は惜しくないと思っていた。
その気持ちは変わらないけれど。しかし、姫様の笑顔をお守りするためには、
私は、死んではならないんだ。

その考えは、なぜかしら私を暖かい気持ちにさせた。
意識がなくなる直前に、ふと、あの苦い薬を飲む前に感じた、
暖かく柔らかいものは、何だったんだろうと思ったが、
そこで私の意識は途切れ、心地良い眠りへと沈んで行ったのだった。
838828:2007/01/25(木) 03:50:30 ID:DE1C9qdI0
これで終了です。
ページ数やら改行やら、お見苦しいところが多くてすいません。

もうちょっと精進してから、また参ります…。
839名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/26(金) 00:07:05 ID:GLnjbvtWO
超シリアスでGJ!!
クリフトって体弱いんだな〜位しか倒れた理由なんて考えたこと無かったよ。
船酔いとかも上手く使ってるし、最後にはニヤケさせてくれるし。
またヨロシク!
840:2007/01/27(土) 23:07:16 ID:Cz6rsE5LO
841名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/28(日) 00:44:50 ID:BGJnGEyH0
おい!!!!!!!!1111栗太とかいらんのじゃ!!!!1111死ね!!!!!!!1
腐女子も死ね!!!!!!!!!111111!!!!!!!!!
姫様以外いらん!!!!!!!1111!!!!こっちこいや!!!!!!!!!!1111

☆アリーナ萌えスレ☆8
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/ff/1169748626/l50
842828:2007/01/28(日) 01:03:09 ID:Fv+Qc1d60
828です。
833の更に続きを書いて見ました。
クリアリ風味はかすかな香り程度しかありませんが、そんなものでもよろしければ…。
勇者(ソロ)一人称です。
843828(1/6):2007/01/28(日) 01:03:59 ID:Fv+Qc1d60
宿で会った老人に案内され、病人が寝ている部屋に入った瞬間、
その禍々しい空気に息が止まりそうになった。
ベッドに力なく横たわる、神官だと言う青い髪の青年。俺より、少し年上かな。
そいつの周りを、黒々とした霧が取り巻いている。
その霧は悪意に満ちて、青年を食らい尽くそうとしているように見えた。
俺の背後で、ミネアが、小さな悲鳴を上げた。
―――ミネアにも、見えるんだな。
「ソ、ソロさん…近づくと、うつるかもしれません…。」
ミネアが「うつる」って言っているのは病気のことじゃないって分かっている。
でも…。
「ひ、めさ、ま…」
そのとき、青年が何かをつぶやいた。
「私…お、守りします…。ひめ…。」
何を言っているのかは良く分からなかったけれど、その言葉の切実な響きは、
俺の心の中の何かに触れた。
―――こいつを、助けたい。
何故だか、強烈にそう思ってしまった。
他の皆に聞こえないよう、小さい声で、ミネアにささやく。
「あの黒いの、どうやったら追っ払えるんだ?」
「本人の体力と気力次第…。でも、あの方は、病で弱っているようですね…。
もう、あの闇を払う体力は残ってないのではないかと思います…。」
痛ましそうにミネアがつぶやく。
「てことは、病気が治れば、あいつが自力で黒い奴を追っ払えるってことか?」
「本人の、気力次第ですけど…。」
「よし。」
俺は、皆の方を向いて叫んだ。
「俺たちも、ソレッタにパデキアを探しに行くぞ!」
844828(2/6):2007/01/28(日) 01:04:38 ID:Fv+Qc1d60
その後、いろいろあったが、俺たちは万病に効くというパデキアの根っこを持ち帰った。
その神官…クリフトが、パデキアの根っこを煎じた薬を飲み干した次の瞬間に、
奴の周囲を取り巻いていた黒い霧は文字通り霧散した。

クリフトが回復し、クリフト、ブライ、アリーナの3人が、導かれし者達だって分かり、
彼らがパーティに加わることになり、そんなてんやわんやの翌日。
俺達が朝食を食べていると、二階から足音が聞こえてきて、クリフトが下りてきた。
へえ。こいつの神官服姿、初めて見た。
さらさらの青い髪、整った顔、すらりと伸びた背筋。
それらを神官服に包んだクリフトの姿は、どこから見ても、「神官です!」って感じで、
俺は何だかおかしくなってしまった。
ミネアが、気遣わしげに尋ねた。
「クリフトさん。もうお加減はよろしいんですか?」
「ええ、まだ少しふらふらしますが、大丈夫です。本当にお世話をおかけいたしました。」
「ダメだよー、クリフト、まだ寝てなきゃ。」
アリーナが口を尖らしてクリフトに駆け寄る。
「大丈夫ですよ、姫様。ご心配をおかけして申し訳ありません。
皆さんを長く足止めするわけにも行きませんし、少しずつ体を慣らさなければ。」
アリーナの頭を愛しそうになでながら、クリフトが微笑む。
…なんだか、これって、ただの主人と臣下、って感じじゃねえよなぁ…。
2人の姿をぼんやり眺めていたとき、ふと、クリフトの左手に違和感を感じた。
―――黒い霧が…まだ、残っている?
845828(3/6):2007/01/28(日) 01:05:21 ID:Fv+Qc1d60
結局、俺達はクリフトの体力回復を待って、1週間ほどミントスで過ごすことにした。
その間、俺は注意深くクリフトを観察していた。
ミネアに聞いたところによれば、そもそも、あの黒い霧は、闇の力によるものらしい。
人が取り付かれた場合、払わなければ、そのうち取り込まれて殺されるんだそうだ。
闇を、障りなくその身の内に飼うことができるのは、魔の物だけ…。

でも、クリフトからは、魔物の気配はしない。どっちかっていうと、教会のぼーさん臭い。
どういうことなんだ?これは。

クリフトの体力もすっかり回復し、翌日、ミントスを離れるという日の夕方。
俺は、クリフトを外に呼び出した。
道々、どう話を切り出すか悩んだが、回りくどいことは得意じゃない。
結局、港の上の小高い丘の上に着くと、単刀直入に聞くことにした。
「あのさ、クリフト。あんたの左手。なんかおかしくねぇ?」
クリフトは、この質問を予想していたんだろう。ため息をつくと、小さく笑った。
「やはり、ソロさんは、気づいてらっしゃったんですね…。」
そして、クリフトはぽつりぽつりと語り始めた。
「ザキ」という禁呪のこと。それを習得するためには闇の力の召還が必要なこと。
「私の場合、焦る余りに、体力が低下しているところに無理に大きな力を召還して
しまったようで、あのようなことになりましたが、…もう大丈夫です。」
「って、今回みたいに、また、あんたが病気や怪我になったときは?大丈夫なのか?」
俺の言葉に、クリフトは右手で、左手首を握りこむ。
「もはや、この闇の力は私の体の一部。私が弱ったり死んだりすれば、それに応じて
闇の力も弱くなり、消滅します。…皆さんに、危険が及ぶようなことはありません。
私が、させません。」
「でも。じゃあ、なんで、左手で触らないようにしてるんだ?」
 クリフトの顔がこわばった。
846828(4/6):2007/01/28(日) 01:05:56 ID:Fv+Qc1d60
俺は気づいていた。
クリフトは、決して左手で人に触れようとしない。
何かのはずみで触れそうになったときも、ごく自然な動作で左手を後ろに隠していた。

こわばった表情のまま、クリフトは、俺から目をそらすと、搾り出すように言った。
「私の、左手は…穢れています。だから…その手で、人に触れるわけにはいかないんです。」
俺は、息を呑んだ。
そうか、こいつは根っからの神官だ。
人生を神様に捧げて生きようとした奴が、神の教えに背いて闇をその身に飼う…。
それは、きっと、ものすごく辛いことなんだろう。

無言で立ち尽くす俺たちの足元を風が通り抜けて、草を揺らす。
夕陽は、既に水平線にわずかな光のかけらを残すのみになっていた。

「あんたが、そこまでするのは、姫さんのためか?」
クリフトの肩が小さく跳ねた。
「姫さんのためなら、神様にも背くのか。」
クリフトがゆっくり俺の方を向いた。
真摯な目。
そこには、迷いはなかった。
そして、クリフトは、はっきりと、短く、一言だけ答えた。
「ええ。」
―――あの方のためならば、私は地獄の業火に焼かれてもかまわない。
その目が語っていた。
同じ目だ。
あの日の、シンシアの目。
―――あなたを、殺させはしないわ。
俺は、気がつくとクリフトの左手をつかんでいた。
847828(5/6):2007/01/28(日) 01:06:37 ID:Fv+Qc1d60
「な?」
驚愕したクリフトが、慌てて手を引っ込めようとするが、許さず左腕ごと抱え込むと、
クリフトの左手の手袋をむしりとった。
「な、何をするんですか、ソロさん、やめて下さい…!」
クリフトがかすれた声で叫ぶ。
俺は聞く耳を持たずに、手袋を脱いだクリフトの左手を、両手でがっしりと握った。
「穢れてなんかいねえよ。」
俺から左手をもぎ離そうとしていたクリフトの動きが止まった。
「あんた、守りたいから、この呪文を身に付けたんだろ。姫さんを守るためには、
必要だったんだろ。それが、何で穢れてるんだよ!」
クリフトは、呆然と俺を見ている。
クリフトの思いは、多分、シンシアと同じ、思い。
それは、とっても身勝手な思いで、今でも納得できないけれど。
それでも、それは、決して邪な、穢れたものなんかじゃない。
「この左手は、姫さんを守る、…姫さんだけじゃなくて、俺達全員を、
守ってくれる手じゃねえか。」
クリフトが震え始めた。
「俺は、頼りにしてるぜ、この左手。」
ニヤリと笑ってクリフトを見ると、クリフトは顔をくしゃくしゃに歪めていた。
―――あーあ。きれいな顔が台無しだ。
俺は、クリフトの肩に手をかけると、促した。
「ほら。帰るぞ。泣くなって。そんな顔してたら、姫さんに振られるぞ。」
「泣い、てなんか…。大体、私と、姫様は、そん、なんじゃ…。」
…そんなに声詰まらせながら泣いてないって言われたってなぁ…。
ふーん、でも、違うのか?
クリフトの片想いなのか?
そんなことを考えながら歩いていた俺の背中に、クリフトが小さい声で呼びかけた。
848828(6/6):2007/01/28(日) 01:07:22 ID:Fv+Qc1d60
「…ソロさん。」
「ん?」
振り向くと、クリフトの目元はまだ赤かったが、涙は消えていた。
「…ありがとうございます。」
晴れ晴れとしたクリフトの笑顔と、「ありがとう」の言葉が胸に染み入るようで、
俺は急に照れくさくなって、慌てて前を向いた。
…今度、こいつに、アリーナが口移しでパデキア飲ませたこと言ってみようかな。
どんな反応するんだろうな。
俺は、星が輝き始めた空を眺めながら、再びニヤリと笑った。
849828:2007/01/28(日) 01:08:17 ID:Fv+Qc1d60
以上です。
長文お付き合いいただき、どうもありがとうございました。

多分、この後、勇者はザキ魔と化したクリフトを見て、
このときのことを後悔するんだと思います。
850名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/28(日) 01:35:46 ID:naKmYY+A0
正直素晴らしい
851名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/28(日) 11:20:01 ID:gkI9mKT7O
すげー!ほんのり涙ぐんだよGJ!
だけど後書きでワロてしまたw
852名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/28(日) 23:29:37 ID:6lsxyEyi0
俺ドラクエ4やるときは
5章で初めて自分と渡り合える男(勇者)に出会い、しかもそいつが専用の装備や呪文を扱える
凄いやつで、だんだん惹かれていくアリーナ。
最終的にシンシアを失った勇者の傷を埋めたいと思うようになる
それを影から見続けて、どうしようもなくなっていくクリフト←に感情移入してもだえているネトラレ好きの俺
853名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/28(日) 23:32:32 ID:sw7olKBH0
>>842
GJ!
ちゅーか あとがき見て、コレ↓思い出しちゃったじゃないか〜!

クリフト 「私 (魔物が)片付かないの、イヤなんです!」
【 ク リ フ ト 君 は ザ ラ キ ー 魔 】
854名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/29(月) 13:24:09 ID:Wigr8iA10
>>828
「闇の左手」
「影との戦い」
もしかしてル=グィンを意識してる?
855名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/29(月) 17:10:29 ID:+LdfLo4g0
>>854
ル=グィンの「闇の左手」って「光」って意味じゃなかったっけ。

>>853
動物のお医者さん?

856 :2007/01/30(火) 10:19:53 ID:KIa8Mhvz0
クリフト様は神です。休日にサラン市のクリフト様実家(もんじゃ焼き屋)に
食べに行った時の話です。鉄板を囲んで食事をしているといきなりクリフト様が
玄関から入ってきました。もんじゃ焼き屋に似合わないイタリアンないでたちで。
クリフト様が「俺いつもの〜」と言って二階へ上がろうとすると、
店内にいたエルフ集団が「クリフト様!」「クリフト様かっけー!」などと
騒ぎ出し、クリフト様が戻ってきてくれて即席サイン会になりました。
店内に1000人ほど居合わせた客全員に店内にあった色紙を使い
サインをしてくださいました。エルフ達がクリフト様の母校のサラン商業
バスケ部だとわかったクリフト様はいい笑顔で会話を交わされていました。
そしてクリフト様は「またな〜」と二階に上がっていき、店内は静かになりました。
私はクリフト様の気さくさとかっこよさに興奮しつつ食事を終え、
会計を済ませようとレジに向かうと、店員さん(クリフト様妹)が
階段の上を指差しながら「今日のお客さんの分は出してくれましたから。
また来てくださいね」と。・・・本当にびっくりしました。
857828:2007/01/30(火) 12:20:49 ID:Uz/7o5mr0
828です。
拙文にレス下さった方々、どうもありがとうございました。
そのお言葉に調子に乗って、また近いうちに、投下させていただきます…。

>>854さん
あ。
意識はしてませんでしたが、確かに、キーワード似てますね…orz
左手=穢れ、はインド仏教あたりからのイメージだったのですが…。
ちなみに、闇の左手もゲド戦記も大好きです。


858名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/30(火) 13:12:18 ID:x7fsa6c3O
>>856
クリフトより勇者のほうが似合う感じ
859名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/30(火) 23:33:34 ID:s7xRqOzl0
>>855
>動物のお医者さん?

そう。 以前この板に【ドラゴンクエストのお医者さん】って良スレがあったんだけど、DAT落ちしゃった。
たしかその中にこんなネタがあったよな〜・・・と思ったもんで。

860828:2007/01/31(水) 18:47:55 ID:BaM2vXTL0
こんにちは、828です。
また、糖度の低い話を投下です…。
こんなに連投しても、いいのかな。

843〜の続きです。よろしくお願いします。
861828(1/6):2007/01/31(水) 18:50:35 ID:BaM2vXTL0
俺達は、新しく仲間になったアリーナ、ブライ、クリフトの3人を加え、
総勢7名でミントスを旅立った。
これだけ人数が増えると、魔物と戦うときも全員の力は要らなくなる。
俺は、旅の間の戦力をなるべく温存するためにも、非常事態でない限り、戦闘メンバーは4名と決めた。
また、魔物の群れと戦うには、メンバーの息のあったプレイが不可欠だ。
そこで、とりあえずは、一番長く一緒に旅をしている俺、マーニャ、ミネアの3人を基本に、
新しい連中を1人ずつ組み入れて、コンビネーションを見ることにした。
「それだと、私、しばらく休みっぱなしになっちゃって、申し訳ありませんねぇ。」
この提案に、トルネコさんは、全然申し訳なくなさそうに、満面の笑みを浮かべて賛成した。

アリーナ、ブライとそれぞれ一緒に戦ってみて、俺は2人の戦闘能力の高さに驚いた。
まあ、ブライは、位の高い宮廷魔術師だから、高等魔法を操るだろうとは予想していたけど、
アリーナには、もう、たまげたとしか言いようがなかった。
一見、小柄で愛らしいお姫様が、ベビーサラマンダを改心の一撃で倒したときには、俺は唖然として、
危うく横から突っかかってきたブルホークに串刺しにされるところだった。
その後も、俺達は何度かアリーナやブライと一緒に戦った。

しかし、俺は、クリフトを戦闘メンバーとして呼び出したことはまだ一度もなかった。
862828(2/6):2007/01/31(水) 18:51:50 ID:BaM2vXTL0
森の外れの水場で休憩中、パトリシアの首筋をなでてやっていると、クリフトが近づいてきた。
「ソロさん。」
「ん?」
「何故、私を戦わせてくれないのですか。」
クリフトの表情は固かった。
無理もない。大事な姫様が戦っているのに、自分は馬車でのうのうとしてるなんて、
こいつとしては非常に心外なのだろう。
ま、そこらへんをアリーナ自身は全然気にしていないところが、気の毒っつーか、何つーか。
「んー、特に理由はないけどさ…。タイミングだよ、タイミング。」
「だったら、次は、姫様の代わりに私を…。」
「いや、でも、えっと、ほら!お前、まだ病み上がりじゃん。」
この言葉に、クリフトは頬を紅潮させて抗議してきた。
「そんな!もう、完全に回復しました!いつまでも特別扱いはやめてください!」
あちゃー、逆効果だったか。
「うん、分かったよ。次回は考えておくから。」
俺は、まだ言いたいことがありそうなクリフトから逃げるようにその場を離れた。
863828(3/6):2007/01/31(水) 18:53:37 ID:BaM2vXTL0
俺がクリフトを戦闘メンバーに使わないのは、別にクリフトの回復を気遣ったわけじゃない。
先日、2人きりのときに、神官嫌いのマーニャが言っていた言葉。
「だいたい、神官なんて戦闘の役に立つかしらねぇ。」
「…一応、剣の心得はあるって言ってたけどな。」
攻撃呪文を持たない神官は、回復や補助呪文などで、後詰めに回るのが通常だ。
実際のところ、前線に出て戦う神官というのは、余り聞いたことがない。
マーニャの疑問ももっともだった。
ただ、あいつには、奥の手がある。
一瞬にして、敵の命を奪う、禁断の呪文。
今のところ、そのことを知っているのは、仲間の中では俺だけだ。
ミネアは、もしかして勘付いているかもしれないけど。
あいつが、戦闘に参加すれば、その呪文を使わざるを得ないだろう。
俺としては、できる限り、あいつにその呪文を使わせたくなかった。
あいつが、闇の力を操る自分を、心の底で苛んでいるのを知っているから…。

―――でも、いつまでも、戦闘に出さないわけにもいかないよなぁ。
そんなことを考えながら歩いている俺の耳に、トルネコさんの鋭い叫び声が聞こえた。
「敵です!囲まれてます!」
864828(3/6):2007/01/31(水) 18:54:57 ID:BaM2vXTL0
気がつくと、周辺から魔物の気配が押し寄せてきていた。
「マージマタンゴ…!」
マージマタンゴは単体ではたいしたことはないが、集団で襲ってくるとタチが悪い。
「マーニャ!ミネア!アリーナ!戦闘態勢に入れ!」
俺は瞬間的に3人の名前を叫んでいた。
走りながら、ちらりと馬車の方を振り返ると、青ざめて唇を噛み締めるクリフトの顔が目に入った。
しかし、それを気にする間もなく、俺の後方から炎の玉が飛んでくる。
「ペギラマ!」
マーニャの火炎呪文を皮切りに、激しい戦闘が開始された。
俺は、奴らの繰り出すヒャドの氷柱をなぎ払いながら、剣で攻撃する。
右側では、アリーナがものすごい勢いでマージマタンゴを端から蹴散らしていた。
ミネアも、左前方でバギをかまして応戦している。
しかし、今回、奴らは数が多かった。
しかも、奴らはホイミを使うために、倒すのにけっこう手間がかかる。
俺もマーニャもミネアもアリーナも、なかなか減らない敵の数に、だんだん疲労してきた。
―――このままだと、まずい、かも。
そのとき、再びトルネコさんの悲痛な声が響いた。
「新手です!がいこつ剣士です!」
865828(5/6):2007/01/31(水) 18:57:38 ID:BaM2vXTL0
また、ページ数間違えました…orz

マージマタンゴのきのこ頭の向こうに、両手にサーベルを下げた骸骨どもが見えた。
奴らは、手を挙げて、呪文の詠唱モードに入っていている。
―――やばい!この状態で、ルカナンを唱えられたら…!
そのとき、俺の背後から澄んだテノールが聞こえてきた。
「マホトーン!」
同時に、がいこつ剣士の詠唱の動きがとまる。
振り向くと、クリフトが走り寄ってきて、俺の横に並んだ。
「ソロさん、これは非常事態です。全員戦闘参加ということで、よろしいですね!?」
クリフトが、厳しい顔をして前を向いたまま、俺に問いかける。
そして、俺の返事を待たずに、今度はマージマタンゴの群れにマホトーンをかけた。
さらに、口の中でものすごい速さで詠唱を済ませると、両手を挙げて叫ぶ。
「スクルト!」
俺達の体が淡く光り、目に見えない守護の力に体が包み込まれるのを感じた。
クリフトは、背中から長剣を抜いて構えると、そこでやっと俺のほうを見た。
「…見損なわないで下さい。あの呪文を使わなくったって、私は、戦えます。」
「…。」
「それに、あの呪文を使ったって、全然構わないんです。私の左手を頼りにしていると言ったのは、
あなたです。」
クリフトの怒りに燃える目を見たときに、俺は、自分が大きな間違いを犯していたことに気付いた。
「…うん、悪かった。ごめん。頼むよ、お前の力、貸してくれ。」
俺の言葉に、クリフトは唇の端を上げて、神官らしからぬ笑みをもらした。
「『力を貸してくれ』じゃありません。一緒に、戦いましょう。」
その言葉に、俺もクリフトに笑みを返した。
「オーケー。んじゃ、一緒にあいつらを蹴散らそうぜ!」
次の瞬間、俺達2人は剣を構えて前に飛び出した。
866828(6/6):2007/01/31(水) 18:58:59 ID:BaM2vXTL0
「ひょーっ、やったわね〜。」
魔物達の死骸の山を前に、マーニャが他人事のようにつぶやく。
今回みたいに大量の魔物相手に、逃げずにこれを撃退したのは、初めてだった。
クリフトは、早速アリーナに回復魔法を施している。
俺がみたところは、それほど大きな怪我はしてないみたいだけど。
マーニャは、クリフトをちらりと見て歩み寄ると、鉄扇をぱちんと鳴らした。
「なかなかやるじゃない、神官さん。見直したわよ。」
「…ありがとうございます。」
実際、クリフトの剣の冴えはたいしたものだった。
派手な力強さこそないものの、素早く、確実に魔物をしとめていく。
あの呪文を唱えるまでもなかった。
―――こいつだって、何年も旅をしてきたんだもんな…。
俺は、空を見上げ、改めてクリフトにすまなく思った。

そのとき、クリフトが「ぐっ」と奇妙な声を上げた。
何ごとかと振り返ると、クリフトが前のめりに倒れ、アリーナがクリフトの名前を叫びながら、
クリフトに覆いかぶさっている。
「ど、どうした、クリフト!?」
クリフトは、気絶していた。
「クリフトが、痛いところは全部言えっていうから、ここが痛い、ってボタン外して見せたら、
急に倒れちゃったの。」
クリフトを揺さぶっていたアリーナがこちらを見上げて、俺はクリフトが倒れた理由が分かった。
アリーナの胸元がかなり際どいところまで肌蹴けており、そこに青あざが見え隠れしていた。
「姫!なんとはしたない…!クリフトもクリフトじゃ!こんなことで気絶するなぞ、情けない…!」
ブライの理不尽な怒り方を聞いて、マーニャが噴き出した。
俺も、ミネアもトルネコもつられて笑い出す。アリーナはきょとんとしていた。
笑いながら、俺は思った。
―――まったく、頼りになるんだか、ならないんだか分からない奴だけど…。
だけど、どうやら、いい相棒にはなれそうだ。
867828:2007/01/31(水) 19:00:59 ID:BaM2vXTL0
以上です。
またしても、長文お付き合い、ありがとうございました。
うちの勇者は、クリフトに対してちょっと過保護です。

今度は、クリアリな話を頑張ってみたいと思います。
868名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/31(水) 20:53:08 ID:kCtYHuaS0
長編乙!
ごめん、これだけ言わせて








ペギラマでワロタ
869828:2007/01/31(水) 21:02:56 ID:BaM2vXTL0
!!!!

がーーん、めっちゃ恥ずかしい。
なんだ、その弱そうな呪文(;_;)
870ホイミン:2007/01/31(水) 23:07:36 ID:GuUuCJ/Y0
>>828さん!乙です!
いや面白いわホント。ファンになりました。
これからも宜しくです!
871名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/01/31(水) 23:43:26 ID:RItzcXjRO
長編乙!俺もアリーナの胸元見たい!!
一つ提案があるんだが









コテはペギーで
872ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/01(木) 08:04:14 ID:D1O+sgpQ0
ホイミンさん、どうもありがとうございます。
次回は、アホな打ちミスはしないように頑張ります。

>>871さん
ペギー(;_;)
羞恥プレイみたいです。
873名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/01(木) 18:11:10 ID:Pl6EWkV2O
鳥も付けてるしペギーで決まりだなw

次回作待ってるよ!!
874名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/01(木) 18:37:58 ID:JJKrhouo0
コテってこんな風に決まっていくんだね…

伝説の予感。
875名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/01(木) 20:49:50 ID:vKeOPeH3O
ペギーさんGJ!!
こんな勇者とクリフトもいいですね(*´艸`)
すごく楽しませてもらいました。
また投下してくださいね〜!


クリアリにライアンって、あんまり絡んでないような気がするので…

お題【ライアン】
876名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/01(木) 21:20:14 ID:bI6OR/YXO
今きた!ペギーさんのSS全部読んだけど超GJ!
自分好みでおもしろかったです。また宜しくお願いします!
877ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/02(金) 06:59:37 ID:iO+4uv8t0
開き直って、ペギーです(^_^.)

皆さん、レスどうもありがとうございます。
こんなに連投してたら、他の人が落としにくかったりしないですかね?

お題【ライアン】書いてみました。
ライアン、む ず か し か っ た…。
878【ライアン】1/4 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/02(金) 07:01:15 ID:iO+4uv8t0
拙者はライアン。
バトランドの王宮戦士だ。
先日、キングレオ城で、探し求めていた勇者殿とやっとお会いすることができ、
及ばずながらも勇者殿のお供をすることと相成った。

皆の氏素性を聞いて驚いたのは、一行の中に一国の王女がいたことだった。
アリーナ姫は、行方不明の父王と城の人々を救うため、王女の身ながら、
健気にも、この厳しい旅の寒空の生活に耐えておられるとのこと。
「半分は、好きでやっておるんじゃがな…。」
拙者が感心していると、お供のブライ殿が何かぶつぶつつぶやいておられたが。

アリーナ姫には、ブライ殿以外にもう一人、神官のクリフト殿がお供についておられた。この、クリフト殿のアリーナ姫への献身ぶりときたら、並々ならぬものがあった。
臣下が主君を心から敬愛する様というのは見ていて気持ちの良いものだ。
そういうと、マーニャ殿は鼻を鳴らして、
「あれは主君への敬愛なんてもんじゃないわよ、あんたも鈍いわね。」
といっていたが、どういう意味だろうか。
879【ライアン】2/4 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/02(金) 07:02:24 ID:iO+4uv8t0
今日も今日とて、クリフト殿は木陰でアリーナ姫のマントを繕われていた。
「ご精が出ますの、クリフト殿。」
「はい。姫様はすぐかぎざぎを作ってしまわれるので、繕っても繕っても間に合いません。」
クリフト殿は楽しそうに微笑んだ。
「アリーナ姫は、いつも一番に敵に突っ込むからのう。…しかし、いくら父君のことが
心配とはいえ、王女ご自身が魔物と戦う、というのは、やはり、感心しませんな。」
「…。」
「失礼ながらこのまま父君が見つからなかった場合、姫君の身に何かあれば、
サントハイム王家の血は絶えてしまいますぞ。本来なら、父君の探索は臣下に任せて、
姫君はお世継ぎを残された方が、お国のためと思うのだが…。」
クリフト殿が急に表情をなくしたように見えるのは、気のせいか。
「姫様は、言い出したら聞かない方ですから…。」
やや固い口調でクリフト殿は答えた。
「そうか。いやこれは、他国のことに余計な口を指し挟みましたな、失敬。」
拙者は、慌ててクリフト殿のもとを離れた。
880【ライアン】3/4 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/02(金) 07:03:29 ID:iO+4uv8t0
そのまま歩いていると、後頭部にものすごい衝撃を感じた。
振り返ると、鉄扇を片手にマーニャ殿が恐ろしい形相でこちらを睨んでいる。
その隣にいるミネアさんも、拙者のことを非難するような目で見ていた。
「あんたもねー、鈍いことは分かってたけど、余計なこと言うんじゃないわよ!」
「何のことですかな。」
後頭部をさすりながら答えると、マーニャ殿は拙者が歩いてきた方を顎でしゃくった。
「見なさいよ、あいつ、ただでさえ、いっつもくだらないことでぐっちゃぐちゃ
悩んでんだから、これでまたしばらくは落ち込んでるわよ。」
見ると、クリフト殿がアリーナ殿のマントを握り締めてうつむいていた。
「…どうもよく、状況がつかめないのだが。」
「つまりね、いい年した大人は、若い者にちょっかい出さずに、
遠くから暖かい眼で見守りましょ、ってことよ。」
マーニャ殿がにっこり微笑むその横で、ミネア殿がため息をついた。
「…それを姉さんがいうと、ものっ凄く嘘臭く聞こえるわ…。」
881【ライアン】4/4 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/02(金) 07:04:03 ID:iO+4uv8t0
結局、意味はよく分からなかったが、とにかくクリフト殿にアリーナ姫のことを
とやかく言うな、ということだろうと思ったので、マーニャ殿に言われたとおり、
とりあえずは2人を見守ることにした。

すると、あることに気が付いた。
アリーナ姫はいつも一番に飛び出すが、敵の攻撃がアリーナ姫に届く前に、
かならずクリフト殿はスカラやスクルトを唱えていた。
さらに、どんなに激しい戦闘中でもアリーナ姫が少しでも怪我をしようものなら、
すぐにかけつけて回復呪文を唱える。
そして、アリーナ姫の隙を狙って襲い掛かってくるモンスターは、
ことごとく、彼の即死呪文の餌食となっていた。

なるほど、黙って見守っていれば、見えてくるものがあるものだ。
クリフト殿は、自らの力で、姫様の大事な御体を守るべく奮闘しているのだ。
それを無碍に否定するような、先日の拙者の言葉に気分を損ねたのも無理はない。

そのことを得意げにマーニャ殿に伝えると、何故か、マーニャ殿はおかしそうに
「ほんっとに、あんたも、とことん鈍いわね〜。」
と笑ったのだった。
882ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/02(金) 07:22:04 ID:iO+4uv8t0
以上です、お付き合いいただき、どうもありがとうございました。
また改行ミスっちゃった…orz

相変わらずアリーナが出てきません。
今度こそ、アリーナ中心の話を書きます…!
883名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 20:13:03 ID:YONZgA6i0
ここまで鈍いと朴念仁もかえってすがすがしいなw

でもまあアリーナが話の中心に来ないのに不満な人もいるかもしれないけど
漏れはこのクリアリを取り巻くまわりを書くってのはおもしろくてイイと思う。
884名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 22:38:51 ID:iNKgv/a80
>>877
GJ! どこまでもニブチンなライアンに萌えた。
885875:2007/02/02(金) 23:08:45 ID:RtLRM4P1O
こんなに早くお題を投下してもらえると思っていませんでした…!!

ライアンとモンバーバラ姉妹の絡みもあってよかったですww
クリアリに仲間が絡むSSっていいですよね。

ほのぼのしていて自分のツボですwGJ!!
886名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/02(金) 23:39:15 ID:52bVlDKnO
ペギーたん乙です!今回もGJでした。
仲間から見たクリアリっていうのもいいですね。
ライアンが鈍すぎてなんか可愛いです。w
アリーナから見たクリフトもいつか書いてくださいね
887名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/03(土) 00:09:37 ID:gacB1sHXO
ペギーさんよ、酔っ払いの戯言ととして聞いてくれ





アリーナ並のライアンの鈍さにGJだーー!!w
888名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/03(土) 08:21:17 ID:Pcxdq/uZ0
ペギーさんの作風、とっても好きです。
特に今回の、ライアンのニブさが可愛すぎでした。
出来ればこの感じで、トルネコやブライ、モンバーバラ姉妹の視点での話も読んでみたいです。
889名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/04(日) 10:45:08 ID:wGPDHTp8O
ホシュ(´・ω・`)
890名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/04(日) 21:28:11 ID:yFG/hVfS0
素晴らしい書き手の登場だな
祝保守
891名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/04(日) 23:34:38 ID:y4sG0eiCO
今更だけど






>>825
>いいえ
892名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/05(月) 00:14:24 ID:eW+K8Vls0
あえて はい と答えて
クリフトにホイミを唱えてもらいたい…   ザオリクかもしれない…
893ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:09:29 ID:T9dDciSt0
おはようございます。

アリーナ視点のクリアリ風味(あくまでも当社比)のお話、
何とか、完成いたしました…が。
苦手分野のせいか、いつにもまして長くなりましたorz

お時間おありなら、お付き合いいただければ幸いです。
894ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:10:20 ID:T9dDciSt0
アリーナは、最近、不機嫌だった。

「クリフトぉ、また張り切りすぎちゃってさぁ、馬車のテント、焦がしちゃった。」
「マーニャさん、またですか…。あとで、張りなおすの、手伝ってくださいね。」
「クリフトさん、このステッチ、すごく細かくて綺麗ですわね。」
「サントハイムに代々伝わる刺繍方法です。ミネアさんに興味がおありなら、
後で教えて差し上げますよ。」
「クリフトさん、申し訳ないですが、この間の買い出しの値段、分かります?」
「私のノートに控えてあったと思います、トルネコさん。今持って来ます。」
「クリフト、薬草が切れそうじゃ。あとで調合しておいてくれんか。」
「かしこまりました、ブライ様。」
「クーリーフートっ、俺、今日の夕飯、おおにわとりの丸焼きが食いたいなっ♪」
「…そういうなら、まずソロさんが自分でおおにわとりを捕まえてきてください。」

几帳面で、薬草の知識に優れ、手先も器用なクリフトは、勇者達と旅を始めると、
皆から何かと頼られる(雑用を押し付けられているともいう)ようになった。
朝から晩まで、誰かしらがクリフトに呼びかけている。

―――まったく、みんなして…。これじゃあ、クリフトが全然休めないじゃないのよ!
895【2/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:11:53 ID:T9dDciSt0
またページ数…学習能力なしorz

旅の途中の小休止。
アリーナは馬車から少し離れた草むらで一人、膝を抱えていた。
さきほど見かけたクリフトは、火のそばで何やら忙しくしていたようだ。
―――前は、こういう休憩時間には、クリフトといろんなことおしゃべりしてたのにな…。
ふくれ面をひざ小僧の上に乗せたアリーナの頭上に、影がよぎった。
「姫様?どうされました?ご気分でも悪いのですか?」
アリーナが見上げると、手に湯気の立つマグカップを持ち、
心配そうな顔をしたクリフトが立っていた。
「…なんでもない。」
むっつりと返事をよこすアリーナに、クリフトは更に気遣わしげに眉を寄せた。
「ならば、良いのですが…。用心するに越したことはありません、
気分をすっきりさせるハーブで入れたお茶です。召し上がってください。」
「…。」
アリーナは、不機嫌な顔をしたまま、無言でクリフトが差し出すカップを受け取った。


896【3/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:12:34 ID:T9dDciSt0
クリフトは、そのままアリーナの斜め後ろに腰を下ろすと、そっと語りかけてきた。
「姫様は、サントハイムの者以外の方達と旅をするのは初めてですから…。
何かと慣れないことで、お疲れになっているのではございませんか?」
アリーナは、驚いてクリフトを振り向いた。
「…私じゃないわよ。クリフトの方が、疲れてるんじゃない。」
「は?」
「だって…、だって、ソロも、マーニャもミネアも、トルネコさんも、ブライだって、
みんなみんなしてクリフトに用事を言いつけるんですもの。」
「用事を言いつけるって…。」
「クリフトもクリフトよ。何でもかんでも引き受けて、そんなに無理ばっかりして、
また倒れちゃったらどうするのよ!」
アリーナは、言いつのるうちに、だんだん語気が荒くなってくることに気がついていたが、
自分では止めようがなかった。
クリフトは、呆気にとられたようにそんなアリーナを見ていたが、ふいに破顔した。
897【4/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:13:12 ID:T9dDciSt0
「姫様、ありがとうございます。」
「なんでそこで、うれしそうな顔して『ありがとう』なのよ!」
反省するどころか喜んでいるように見えるクリフトに、アリーナはさらに怒ったが、
クリフトはニコニコと動じない。
「姫様に、そこまでご心配いただいて、私は幸せ者です。」
クリフトは、優しい目でアリーナをじっと見つめた。
アリーナは、何故か急に頬に血が上ってくるのを感じ、慌てて前を向いた。
と、背中からクリフトの静かな声が聞こえてきた。
「大丈夫ですよ、姫様。もう、二度とミントスのときのような無理はいたしません。」
「…本当に?」
「はい。」
きっぱりと答えるクリフト。
「それに、そろそろ次の街に着きますし。そこでゆっくり休ませていただきます。」
「…なら、いいけど。」
アリーナの胸の中のもやもやは、だんだん小さくなっていった。
「お茶、全部、召し上がりましたか?」
「うん、おいしかった。…ありがと、クリフト。」
「どういたしまして。お気に召していただいたのなら、また、お淹れしましょうね。」
「うん!」
アリーナの機嫌はすっかり治っていた。
898【5/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:17:11 ID:T9dDciSt0
数日後、一行はエンドールに到着した。
そこで、残り少なくなった薬草や食料の調達、武器の調整などを行なうのと同時に、
馬車旅で疲れた体を休めようと言うのが今回の滞在の目的だった。
しかし、街に着いてもクリフトに休息はなかった。
「旅に出る夫に神のご加護をお授け下さい、神官様。」
「神官様、魔物に殺された人々のために祈っていただけませんか。」
「街の外れで娘が魔物に襲われて怪我を!神官様、回復魔法をお願いします!」
魔物が横行し、不安と悲劇とが日常となってしまった昨今、神官は忙しい。
神官姿のクリフトを、神の慈悲と救いを求める人々が次から次へと訪ねてくる。
そして、クリフトは、どんなに忙しくても、神の救いを求める人々の依頼を断ることはなかった。
人々のために祈り、回復呪文を唱える合間に、薬草の調達、調合。
アリーナがクリフトの部屋を訪れても、部屋の主は不在、という日々が続いた。
そんなある日、とうとう、アリーナの怒りが爆発した。
899【6/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:18:00 ID:T9dDciSt0
アリーナが、ノックもせずにクリフトの部屋のドアを開け放つと、
クリフトは、何やら薬草の袋らしきものをより分けていた。
「姫様?」
不審そうに顔を上げたクリフトに、アリーナはずかずかと近寄ると、
無言で、その手から袋を叩き落した。
「姫様!?何を…」
アリーナの乱暴な行動に驚くクリフトに対し、アリーナは大声で怒鳴った。
「クリフトの、嘘つき!」
「!?」
「エンドールに着いたら、ゆっくり休むって言ったじゃない!
なのに、部屋にも全然いないで、たまに部屋に帰ればずっと薬草いじりして!
そんな薬草の方が大事なんだったら、もう、いい!クリフトなんか、知らないから!」
「姫様!」
一気に言い放つと、クリフトの叫び声を振り切るようにして、アリーナは宿を飛び出した。
900【7/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:18:38 ID:T9dDciSt0
勢いよく飛び出したものの行くあてもなく、街中をさまようと、広場に出た。
アリーナは広場の中央にある噴水のふちにしょんぼりと腰掛けた。
晩秋の日没は早い。広場を行きかう人々は、足早に家路に向かっていた。。
―――なんで、あんなこと言っちゃったのかな。
クリフトが、困った人を見捨てたり、やるべきことをおろそかにしたりできない性格なのは、
長い付き合いでよく分かっている。
そんなところもクリフトの美徳だと思っていたのに、最近、何故こんなにも苛立つのだろう。
―――クリフトが、無理ばっかして、心配かけるからよ。
そう自分に言い聞かせながらも、なんだか、それだけではないような気もしていた。

「おーい、何やってるんだ、こんなところで。」
思い悩むアリーナに声をかけたのは、珍しい緑の髪をした少年。
「…ソロ。」
「こんな時間に、こんなところに一人でいたら、クリフトが心配すんぞ〜。」
その言葉に、アリーナはぷいと横を向いた。
「クリフトなんか、知らない。クリフトだって、私のことなんかどうだっていいんだから。」
「んん?なんだ?なんかあったのか?」
苛苛する気持ちを誰かに聞いて欲しくて、アリーナは勇者に、先ほどの出来事をぶちまけた。
901【8/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:19:18 ID:T9dDciSt0
「お前さあ、それって…」
勇者は、何か言いかけたが、アリーナの表情を見て言葉を切った。
そして、しょうがねぇなぁとつぶやくと、アリーナの頭をぽんぽんと軽く叩いた。
「あのさ、心配する気持ちはわかるけど、それなりに、あいつも休んでるし…大丈夫だよ。」
「…。」
「大体さ、何だかんだ言って、クリフトが一番時間割いてるの、アリーナのことだぜ。」
「…え?」
「この間も、お前のマント繕ってたろ。ミネアが代わりにやるって言ってるのに聞かないでさ。」
「そ、そうなの?」
「今調合してるお茶だって、お前に飲ませるためのものだろ。あいつ、何だかずいぶんあちこち
探し回ってたぞ。うれしそうに、『姫様に気に入っていただいたので』とか言って。」
まったく、太平楽だよな〜、と続ける勇者の言葉は、アリーナの耳に入っていなかった。
…もしかして、さっきのあれって、薬草じゃなくて、私のお茶だったの…?
―――お気に召していただいたのなら、また、お淹れしましょうね。
微笑むクリフトの顔が浮かんだ。
「どうしよ…、私、謝らなきゃ。」
「だったら、早い方がいいと思うぜ。ほら。」
勇者が指差す先に、息を切らし、青い顔をして周囲を見回しているクリフトがいた。
902【9/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:20:30 ID:T9dDciSt0
「クリフト!」
「姫様!…良かった、ご無事で…。」
クリフトは、アリーナの声に振り向くと、明らかにほっとした顔をした。
アリーナは、それを見て、クリフトに駆け寄ると思い切り抱きついた。
「ひ、姫様!?」
「クリフト!さっきは、ごめんね。」
さっきまでの苛立ちは、いつのまにかすっかり消え去っていた。
…そもそも、私、何であんなに怒ってたんだっけ?
結局、その理由は分からないままだった。
でも、こうやってクリフトのごわごわする神官服に顔をうずめていると、
そんなことは、もうどうでもいいような気がした。
―――クリフトの、匂いがする…。
アリーナは、どこかなつかしい感じのするその匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。
「ひ、姫様、お体を、お離しください…。」
クリフトの消え入りそうな声が上から聞こえてくる。
えへへ、と離れながら見上げると、クリフトは耳まで真っ赤に染まっていた。
アリーナは、そんなクリフトを覗き込むと、尋ねた。
「ねえ、クリフト。この間のすっきりするお茶、また淹れてくれる?」
クリフトは、しきりに汗をぬぐっていたが、アリーナの言葉を聞いて顔をぱっと輝やかせた。
「…ええ!姫様、喜んで!」
アリーナは、にっこり微笑むと、勇者も誘って帰ろうと噴水の方を振り向いた。
しかし、勇者の姿は、いつの間にか消えていた。
903【10/10】 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:28:21 ID:T9dDciSt0
「…あれ?…ソロ、先に帰っちゃったのかな?」
「姫様?どうされました?」
「ううん、なんでもない。…帰ろっか、クリフト。」
「はい、姫様…。」

寄り添うようにして帰っていく2人を建物の影から見送った勇者は、
あたまをぼりぼりとかくと、
「まったく、主従そろって手のかかるやつらだよ…。」とぼやいたのだった。
904ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/05(月) 09:30:00 ID:T9dDciSt0
ホンットに、長文お付き合いいただきありがとうございました。
長さの余り、途中、アクセス規制されてしまいまいた。

なんだか、思い切りベタな展開で…(^_^.)
クリフトもちょっと姫様を放置しすぎですが、私の中ではクリフトの優先順位って
姫様の身の安全>神官としての仕事や、人助け=姫様の身の回りの世話
といった感じでして…。
905名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/05(月) 14:10:41 ID:bjrCC6VJ0
待望のアリーナ視点SS来てた〜 ペギーさん今回もGJです!

「クリフトなんか知らないから!」って姫様がめっちゃ可愛いし、
青い顔して姫様を探すクリフトも、クリフトらしくていいです。w
離れていてもお互いを思いやってる感じがします。

個人的な主観ですが、今まで勇者とクリフトが仲いいってイメージがなかったので、
勇者&クリアリが好きな自分としては、ペギーさんのSSは嬉しいです!
またお時間あるときお願いします〜
906名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/05(月) 18:24:33 ID:7/nqWyhu0
いい
いいよ
907名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/06(火) 01:05:56 ID:/2GmT9KjO
ペギーGJ!!!
クリフトの事を心配したり、構ってくれなくてヤキモチ妬いてるアリーナにモエー
アリーナカワイイヨアリーナ(*´д`)
908名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/06(火) 13:49:06 ID:DGaKBIfzO
ペギーさんのクリフトに




キャラが自分のイメージそのままなんで、好きです。
909名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/06(火) 18:32:21 ID:/AA/Y8CQO
うんうん!ペギーさんのクリフトイイ!
次回作も楽しみにしてます。
910名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/07(水) 00:01:13 ID:W+XGZ/jjO
ペギーさん毎回GJです!

煩悩さんの女勇者と、前前スレなんとかさんの続きも気になる。
911名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/07(水) 01:17:51 ID:ph2YzlE40
>>910
そうそう。
皆さん、どこにいっちゃたんだ?
912名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/09(金) 19:27:55 ID:xAC6m6oGO
アリー
913名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/09(金) 20:52:54 ID:hs3ZYYCf0
アニータ姫
914名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/09(金) 21:21:40 ID:xAC6m6oGO
>>913腹黒でお騒がせしそうな姫様だなw
915名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/10(土) 10:19:30 ID:yTTaJ16MO
>>913 随分老けた姫だなw
916828ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 11:59:33 ID:x91RMrEZ0
>>913アニータ姫はやだな…w

煩悩神官さんの女勇者ソフィアの続き、私も心待ちにしている1人です…。
私の書くクリフトは、どうも女々しくなりがちなので、
煩悩神官さんの凛々しくて腹黒な(!!)クリフトに憧れます。

神職人さんたちがお忙しい間、座を暖めるアホ話を1本。
モンバーバラ劇場の舞台のイベントのお話です。
917828ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:01:21 ID:x91RMrEZ0
ここは、モンバーバラの劇場。
パノンをスタンシアラ王のところに連れて行きたいと頼む一行に、
座長は、ある条件を出した。
その条件とは。
勇者一行のうち、地元であるマーニャ・ミネア以外の誰かが、
劇場で拍手喝采を浴びたら、パノンを連れて行っても良い、というのだ。

「しかし、あのおやっさんの考えてることは分かんないよなぁ。
素人の俺らに芸をさせて、どうしようってんだ?」
楽屋で首をかしげる勇者に、マーニャはひらひらと手を振った。
「いつものことよ。新しい才能の発掘が座長の道楽なのよ。」
そして、にんまりと楽しそうに皆を見回した。
「…で?誰が芸をやるわけ?」
「はいはいはーーい!」
アリーナが元気良く手を上げた。
「私が、大岩を空手で割ってみせると良いと思う〜!!」
「お、それいいな!」
身を乗り出す勇者に、クリフトが慌てて叫ぶ。
「だめです!姫様にこのようなみだらなところで芸をさせるなど!」
「ちょっと!今の言葉は聞き捨てならないわね。」
目を三角にしたマーニャに、トルネコがおずおずと声をかけた。
9182/7ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:04:04 ID:x91RMrEZ0
名前に昔の残ってた…ページ数もないし…ごめんなさい…
「マーニャさん、私に駄洒落ショーをさせていただけませんか?」
「…は?」
「私の駄洒落、スタンシアラ王には通じませんでしたが、ここならばっ!」
「…。」
無言のマーニャに代わってクリフトが答えた。
「いいですね。トルネコさんの駄洒落は面白いですから、きっと受けますよ。」
「…面白がってたのはお前だけだ、クリフト。」
勇者が小さい声でつぶやいた。

案の条、トルネコの駄洒落は全く受けなかった。
「皆さん、私のお腹のことばっかり言って、聞いてくれやしない…。
ねえ、私って、みんなが言うほど太って見えますかね。」
うなだれて戻ってきたトルネコの肩を、ブライがぽんぽんと叩いた。
「気にされるなトルネコ殿。かくなる上は、わしが高等魔法で客をあっと言わせてみせようぞ!」
「…どうしてこう、オヤジ連中ばかりが出たがるのかしら…。」
胸を張ったブライに、マーニャはひそかにため息をついた。

ブライは運が悪かった。
最前列に酔っ払いの集団がいて、舞台に出たブライにブーイングの嵐をかませたのだ。
「かえれ!かえれ!」「ブーブー!」
「…っこの、無礼者!」
ブライの杖の先から氷の柱がほとばしった。

9193/7 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:04:54 ID:x91RMrEZ0
「何考えてるのよ、じーさん!ヒャドでお客さんなぎ倒すなんて、
この劇場が閉鎖になっちゃったらどうすんのよ!」
怒り心頭、といった感じのマーニャだったが、ブライは全く聞いていなかった。
「このブライ、こんなはずかしめを受けたのは、初めてですぞ!」
「ちょっと、人の話しを聞きなさいよー!!」
「姉さん落ち着いて!ここでドラゴラムはだめよ!!」

うなだれるトルネコ、怒りに体を震わすブライを遠くから見守る若者3人組。
「ねえ、クリフト、やっぱり私が大岩割を・・・。」
「だよなあ、アリーナ。」
「だめですったら、だめです!」
そこへ、先ほどから部屋の隅で静かに座っていたライアンが声をかけた。
「どうだろう、クリフト殿。我々2人で剣舞を踊るというのは。」
「けんまい…?何それ?」
はてなマークを顔に貼り付けた勇者に、クリフトが説明した。
「剣を使って行なう舞のことですよ。『けんぶ』とも言います。
…そうですね…私の剣舞は、本来、神に捧げるものですが…。」
クリフトは、顎に手をあてて考えんでいたが、ややするとライアンに向き直った。
「…神学的な解釈の部分を除けば、こちらで踊っても許されるかと思います。」
よし、とライアンが、腰を上げながら言った。
「拙者の方は、宮廷の典礼用のものだが、何、基本は変わらん。
拙者とクリフト殿なら、ぶっつけ本番でも大丈夫だろう。」
9204/7 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:05:55 ID:x91RMrEZ0
ライアンとクリフトは、多少の打ち合わせを行なったのみで、舞台に上がった。
筋骨隆々の堂々たる戦士と、すらりと端正な神官の取り合わせに観客は沸いた。
「おお!新顔だー!」「なんかやれー!」「とりあえず脱いどけ!」
盛り上がる観客の声援とやじに、ライアンは顔をしかめた。
「男に向かって脱げとは、今日の客は趣味が悪すぎる。」
「仕方ありません、はじめましょう、ライアンさん。」
2人は剣を抜くと、切っ先を合わせた。

演技が始まると、観客は、2人の息のあった舞に釘付けになった。
ライアンは猛々しく直線的な動きで、迫力のある太刀筋を残し、
クリフトの優美で繊細な剣の動きが、柔らかくそれに絡む。
「わー、クリフト達、かっこいいね!ソロ!」
舞台裾でこれを見ていたアリーナは、隣の勇者に囁いた。
勇者は目を輝かせて2人の演技に見入っていたが、次第にそわそわし始め、
とうとう、「俺もやりたーーい!」と、剣をひっつかむと舞台に飛び出した。

クリフトは、いきなり飛び出てきた勇者に、ぎょっと目を見張った。
一瞬注意が逸れたところに、ライアンの剣が斜め上から舞い降りてきた。
クリフトは、はっと体をそらせたが、間に合わない。
ライアンの剣の切っ先が、神官服を斜めに切り裂いた。
ざすっ。
アリーナの悲鳴が上がった。
9215/7 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:06:51 ID:x91RMrEZ0
ライアンは、剣を振り下ろした格好のまま、固まっていた。
クリフトも、体をのけぞらせた姿勢のまま、動かない。
勇者は、蒼白な顔で凍りついたように棒立ちになっていた。
観客席は静まり返り、咳一つ聞こえてこない。

そのとき。
ばさ。
クリフトの肩から神官服が滑り落ちた。

クリフトは、ぎりぎりのところでライアンの刀をかわしていた。
並みの人間であれば、完全に袈裟切りになっていたところだ。
しかし、体さえ傷つかなかったものの、ライアンの鋭い剣先は、
クリフトの服を右肩から左裾にかけて、アンダーシャツに届くまで、
ざっくりと切り破っていた。
神官服は重い。
切られた神官服は、その重みに耐えかね、アンダーシャツもろとも
クリフトの体を滑り落ち、クリフトは、片肌脱ぎの状態になった。

「!!!!」
観客席はどよめいた。
9226/7 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:07:32 ID:x91RMrEZ0
「なななっ!」
クリフトはパニックになって服をかき集めようとしたが、
そのとき、アリーナの心配そうな声が耳に入った。
「クリフト、大丈夫!?」
振り向くと、アリーナが今にも舞台裾から飛び出しそうにしている。
それを見て、クリフトの頭は一瞬にして冷えた。
このまま、クリフト達が演技途中で引っ込めば、一行の目ぼしい演し物は、
あとはアリーナの大岩割くらいしか残っていない。
クリフトは、ぐっと歯を食いしばると、ライアンに言った。
「ライアンさん、このまま続けましょう!」
…勇者はこっそり舞台裏に消えていた。

「…なーんか、客が前よりエキサイトしてない?」
再開した演技を、客席の後方で見ていたマーニャがミネアに尋ねた。
「そりゃあやっぱり、ストイックな神官服からのチラ見せっていうのは
万人共通のそそるコンセプトですもの♪」
クリフトさんお肌も綺麗だし、と嬉しそうに言うミネアに
「…ミネア、あんたって一体…。」
マーニャは呆れた視線を向けたのだった。
9237/7 ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:08:24 ID:x91RMrEZ0
2人の演技が終わった後は、拍手喝采、アンコールの嵐が鳴り止まなかった。
座長は2人を絶賛し、クリフトとライアンに対し、
旅が終わったら是非戻ってきて劇団に参加して欲しいと言ったが、
毛布を体に巻きつけたクリフトは、涙目で答えた。
「二度とゴメンですっ。私は人前で踊ったり脱いだりするのはイヤですよ。」

この後しばらくは、勇者はクリフトに口を聞いてもらえなかったらしい。

924ペギー ◆XJ3Ut0uuQQ :2007/02/10(土) 12:10:10 ID:x91RMrEZ0
アホ話にお付き合いいただき、ありがとうございました。

いや、クリフトのセリフを見たとき、「二度と」ってことは、
一度は脱いだことあるのかな、と、ふと思ってしまったものですから…。
しかし、ミネアが変な人になってしまったorz

しかし、ページ数とか、何回やっても同じ間違いしてますね…。
学習能力ないのか、自分。
925名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/10(土) 12:54:07 ID:ffbeW4c90
おお〜ペギーさんGJ!おもろかった!
ミネアは自分の中での思った通りのキャラでした!
むしろミネアは変な方がいいですw
クリフトがちょっとセクシーでしたねw

またヨロシクです(^ω^)
926名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/10(土) 18:18:51 ID:G6dojKTK0
セクシー端正肌見せクリフト萌え!!
927名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/10(土) 22:08:41 ID:WiejgxZuO
クリフトのチラリズムとミネアのキャラ(・∀・)イイ!!
928名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/10(土) 23:57:41 ID:lkOHUNFB0
ペギーさんGJです。
しかし・・・このミネアさん、リメイク4やいたスポよりも腹黒だわ。w
929名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/12(月) 03:29:55 ID:5hPkMsBj0
保守age
930復活したてんちょ ◆ByK7Tencho :2007/02/12(月) 23:42:05 ID:lcFJDkxc0
お久しぶりです。

お休みしている間、別のお話を書いていたのですが、
ペギーさんのSSを読んでて、またまたおバカなネタが浮かびました。
少々下ネタっぽいところがありますが、とりあえず置いていきます。
931アネイルお湯物語1/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/12(月) 23:45:55 ID:lcFJDkxc0
ここは温泉の町アネイル。あたしが来るのは、これで二度目になる。
長年の持病や病後の回復には、ここのお湯が一番効くらしい。
お湯の中でじっとしてるなんて、あたしの性分には合わないんだけど。

先を急ぎたいあたしたちが、あえてここに立ち寄った目的は二つ。
病み上がりの神官、クリフトの体調を回復させるのと、身体を清潔にするため。
一ヶ月近くも寝たきり状態だったから、歩くとまだふらつきが残るんだって。

ところが、みんな忙しくって…クリフトを温泉に入れてあげる人が誰もいないの。

じいやのブライは、氷の魔法の使い過ぎで、持病の腰痛がまたもや復活。
今は宿屋のベッドで横になってる頃じゃないかな。情けないわね。

ソロは「俺は男の裸には興味ねえから、主君のお前が何とかしろ」とそっけないし、
トルネコさんにも、「長い間滞ってた武器の研磨に入るので…」と、やんわり断られた。
昨日までソロたちの仲間だったホフマンって人は、商売の勉強中で忙しいみたい。

あーあ、これで男性メンバーは全滅か。
他に、誰か引き受けてくれそうな人なんて…あ、いたいた。

「ねえ、ミネアー、ミネアったらー」

いつもなら気軽に応えてくれるのに、ミネアは呼んでも返事してくれなかった。
暗くて狭い馬車の奥で、じっと座ってる。いったい何をしてるのかしら?
あたしがさらに声をかけようとするのを、お姉さんのマーニャに止められた。

「あれは占いの魔力を保つための瞑想なの。一度始めたら、数時間はあのままね」

そんな…困ったなあ、どうしたらいいんだろう。
腕を組んで考え込むあたしに、マーニャはとんでもないことを口走った。

「手伝う人がいないんだったら…アリーナ、あんたがクリフトを温泉に入れてあげたら?」
932アネイルお湯物語2/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/12(月) 23:49:09 ID:lcFJDkxc0
ちょ、ちょっと。いきなり何を言い出すかと思えば――――
あ、あたしが?クリフトを温泉に入れる、ですって?

「ソロも言ってたじゃん。あんたのお供なんだから、やっぱり主君が面倒見なきゃね。
 あ、アタシも野暮用があるからダメよ。じゃ、ヨ・ロ・シ・ク」

マーニャったら、あたしの肩をポンと叩いて、口笛を吹きながらどこかへ行っちゃった。
実を言うと、一緒にお風呂に入るのは初めてじゃない。小さい頃に何度か入ったから。
でも、それは十年以上も前の話。今は…そんなことできるわけないでしょ!


はあ。ここでずっと悩んでいても、仕方がないわね。
……わかったわ、あたしが入れればいいんでしょ。もう、みんな自分勝手なんだから。
あたしは、誰かに言い訳をするかのように、珍しく独り言を口にした。
だけど、本当は…自分自身に対しての言い訳のような気がする。

とりあえず、湯上げ用と身体を洗うタオルは揃えたし、石鹸も持った。
替えの下着は、トルネコさんが用意してくれてた。よかった、探す手間が省けたわ。

あたしが自分をお風呂に入れると知ったクリフトは、
案の定、首がちぎれんばかりの勢いで「とんでもありません!」と横に振った。
でもね、毎日身体を拭いてもらってたとはいえ、一ヶ月くらい入浴してないのよ。
「不潔なままでいると、みんなに嫌われちゃうから」って説得したんだけど、
変なところで頑固なあいつは、首を縦に振ろうとはしない。

あら、そう。じゃあ「これは王女としての命令だから、従いなさい」って言ったら、
クリフトは、うつむいていた顔を上げ、「…承知しました」って頭を下げた。
そうそう、人間やっぱり素直さが肝心よ。さあ、温泉まで行きましょ。

湯場に着いたあたしたちは、男湯の脱衣場に入った。
平日のお昼前のせいか、お客さんはあたしたち二人だけ。
番台のおばさんが、男湯を貸切りにしてくれた。ふーん、意外と気が利くじゃない。
933アネイルお湯物語3/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/12(月) 23:54:59 ID:lcFJDkxc0
でも、何か視線が痛いのよね。シワだらけの顔がにやついてるし。
「若い人たちはいいねえ。しっかり楽しんでおいでよ」って、どういう意味かしら?

クリフトが着替えてる途中、あたしはカゴ置き場の陰に隠れてた。
着替えが終わったって言ったから、あたしはクリフトの前まで出てきたんだけど…

…ちょっと、何よその格好は。
あんたね、女の子じゃないんだから、胸までタオルで隠すのはやめたら?
あたしがそう言うと、クリフトはしぶしぶタオルを胸の下まで下ろした。
うーん…さっきよりはましだけど、身体を洗うのには邪魔よね。

あたしはタオルをつかみ、おへそが見える位置まで下ろしてやったわ。
そしたら、クリフトは小さな悲鳴を上げて、あわてて胸までタオルを戻した。

やだ、全部下ろすわけないじゃない。
言ったあとで想像したら、恥ずかしさで顔が真っ赤になっちゃった。
よく見ると、クリフトの顔も赤くなってる。まさか、熱のせい?
あいつの額に手を当てたけど、顔が赤いだけで熱はなさそうだから、たぶん大丈夫ね。

あたしは、足元が危なっかしいクリフトに肩を貸し、ゆっくりと椅子に座らせた。
桶と椅子は、このあたりで採れる最高級の香木を使ってるんだって。
上品ないい香りが浴場内に漂ってる。まるで湯気そのものが香るような感じね。

まずは頭を洗うため、桶で温泉の湯を汲み上げた。
温度を確かめたあと、最初に手足にかけ、それから頭と身体に湯をくぐらせた。
それから、あたしは洗髪用の石鹸を泡立てクリフトの頭になじませる。
くしゅくしゅと頭全体を洗い、かゆいところがないかを確認した。

「特にございません」と言ったクリフトは、目を閉じてじっとしてる。
久しぶりの入浴だから、気持ちいいんだろうな。
934アネイルお湯物語4/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/12(月) 23:59:15 ID:lcFJDkxc0
ミントスで倒れてからは、ブライや町の神父様が毎日身体を拭いてくれてたし、
ソロたちがブライを連れてパデキアの種を取りに行ってる間は、
ホフマンさんが宿屋に残って、クリフトを世話してくれてたんだって。
あたしが思ったよりも、身体は清潔な状態だった。

頭に何度もお湯をかけて洗い流し、もう一枚のタオルで髪の水分を拭き取った。
今度は身体を洗うため、タオルに石鹸をこれでもか、と何度もこすりつける。
嫌がるクリフトを無視して、あたしは巻きつけたタオルを腰まで下ろした。

まずは背中から洗おうとした時、あたしは思わず息を飲んだ。
だってクリフトの背中、傷痕だらけだったんだもの。

これは間違いなく、今までの戦いでできたものだわ。きっとそうよ。
ちょっと待って。戦いでならあたしの方が傷を受けてきたはずなのに、どうして?

あたしは、袖をまくり上げて自分の腕や肩を確かめてみた。
目を凝らしてよーく見ないとわからないくらい、傷痕は薄くなってる。
マーニャやミネアも、あたしが指差して見せないとわからなかったくらいだから。

そういえば、クリフトはいつもあたしやブライの回復を優先させてたわね。
だから、たとえ傷ついても、自分の回復は後回しにしてたんだわ。
ほんの小さな傷でも、手当てが遅れると化膿したりして傷痕が残るから、って
ミネアが教えてくれたっけ。

バカね。クリフト、…あんた、本当に大バカだわ。
あたしやブライには「私は大丈夫です」って平然としてたくせに。
やせ我慢ばっかりするから、結局ミントスで病気になって倒れたりしたのよ。

昨日までの戦いを思い出したあたしは、自分の目が潤んでるのに気がついた。
やだな、泣くつもりじゃなかったのに。
どうしよう、涙が止まらない。おまけに鼻までぐしょぐしょになってる。
あたしはあふれる涙を腕で拭い、あわてて鼻をすすった。
935アネイルお湯物語5/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/13(火) 00:04:17 ID:lcFJDkxc0
鼻をすする音が聞こえちゃったのかな。クリフトは振り向いて
「大丈夫ですか?もしかしてお風邪を召されたのでは…」と声をかけてきた。
もう、相変わらず心配性なんだから。
あたしは「ちょっと石鹸が目に入っただけ」ってごまかしておいた。

うん、あたしは大丈夫だよ。
もっともっと強くなって、クリフトが自分に回復魔法をかけられるようにするわ。
これ以上、あんたの身体に傷痕を残させたりしない。
だから、もうあたしや誰かのために無理はしないでね。

おっと、早く身体を洗ってあげなくちゃ。このままじゃクリフトの方が風邪引いちゃう。
あたしは石鹸たっぷりのタオルを背中に当て、ゆっくりとこすり始めた。
でも、無数の傷痕が気になって、どうしても強くこすれない。
傷自体は完全に治ってるんだから、もう痛くないってのはわかってるのに。

時間をかけて背中をこすったあと、今度は胸の方を洗おうとした。
なのに、クリフトは泡立ったタオルをあたしから取り上げ、自分で洗い始めたの。
何よ、あたしがちゃんと洗ってあげるって言ったのに。
上からそっと覗き込むとクリフトはあたしの視線から逃れるように横を向いた。

「す、すみませんが、後ろを向いていてください」
クリフトは小声でそう言うと、腰のタオルに手をかけた。

あ……そっか。
クリフトの言っている意味にやっと気がついたあたしは、少し離れて後ろを向いた。
やだわ、また顔が真っ赤になっちゃったじゃない。

「もう終わりましたから」とクリフトが言ったので、
あたしは元の位置に戻り、桶で湯を汲んで、もう一度あいつの身体を洗い流した。
背中の傷は、今もなお、あたしの心をぎゅっと締めつける。
ごめんね、クリフト。こんなになるまで気がつかなくて、お姫様失格だね。
自分の力の差も考えずに、突っ走ってばかりだったせいだわ。
936名前が無い@ただの名無しのようだ:2007/02/13(火) 00:07:24 ID:Xwef4JnVO
しえん
937アネイルお湯物語6/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/13(火) 00:07:47 ID:BLUerzU+0
あたしは、クリフトの背中に頬を寄せ、首に手を回した。
小さい頃、ここはあたしだけのものだった。温かくて安らげる秘密の場所。
こうして頬を当てると、今も温かくて気持ちいい。
違うのは、あの頃より大きくて広くなってるのと、痛々しい傷跡だけ。

あんまり居心地がよかったから、身体もぴたっとくっつけて目を閉じた。
そしたら、クリフトがか細い呻き声を上げ、前の方を押さえてうずくまってんの。
具合でも悪くなったのかと思って、あたしは様子を見ようとするんだけど、
さっき胸の方を洗おうとした時以上に、真っ赤な顔で反対向くのよね。
こっちは心配してるっていうのに、変なクリフト。

さて、そろそろ湯船に入れてもいい頃かな。
気を取り直して、あたしはクリフトの肩に手をかけて、立ち上がらせた。
平らな岩に座らせ、あいつは湯船に足を踏み入れる。
クリフトが腰のタオルに手をかけるのを見かけたあたしは、
急いでその場を離れ、あいつが湯船に入るのを待った。

チャポン、と小さな水音をたて、クリフトが湯船につかった。
あたしはおそるおそる近づき、湯船を眺めてみた。
濃い乳白色の温泉だったため、上半身から下は全く見えないみたい。
よかった。これなら近くで様子を見ていられるわ。

…やーね、クリフトったら鼻歌なんか歌っちゃって。よっぽど気持ちがいいのね。
そういえば、クリフトが鼻歌歌ってるの、あたし初めて聴いたわ。
そうだ、あたしも足だけつかっちゃおうかな。
桶で湯をすくって両足を洗ったあと、右足を上げて湯船に入ろうとしたら、
あたしは床で足を滑らせ、よろめいてしまった。

「きゃあっ!」

あたしはバランスを崩し、大きなしぶきとともに湯船へと落っこちた。
深さはそれほどでもなかったのに、あたしの全身は湯船へと沈んでいく。
938アネイルお湯物語7/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/13(火) 00:17:11 ID:BLUerzU+0
クリフトがすかさずあたしを抱え、水面へと上げてくれたけど、もう遅いわ。
あーあ、全身ずぶ濡れになっちゃった。髪の毛もびしょびしょになってる。

「ご無事ですか?」と問いかけるクリフトのそばに、折りたたまれた白い布が。
あれって、もしかして…さっきまで腰に巻いてたタオルなんじゃ。
今のクリフトは、何も身につけてない。ということは――――

「きゃーっ、きゃーっ、あっち行ってー」

パニックに陥ったあたしは、湯船から上がり、岩の上にぺたりと座り込んだ。
あれ?クリフトの様子がおかしい。顔がまた赤くなって、両手で鼻を押さえてる。
白い温泉があいつの周辺だけ赤いわ。たぶん鼻血ね。のぼせちゃったのかしら?

その理由は、あたしにもすぐにわかった。
さっき湯船に落ちたせいで、あたしの服は濡れてしまった。そのせいで服が透けて、
つまり…あたしの出っ張ってるところが、丸見えになっちゃったのよね。

「やだーっ。見ないでよ、バカっ」

あたしが両手でふくらみを隠し、水面で足を強くばたつかせていた時、
聞き覚えのある声が、湯気の奥から聞こえてきた。

「大丈夫かい?悲鳴が聞こえたから、様子を見に来たんだが…
 お取り込み中だったのかい。こりゃ、お邪魔だったかねえ。いひひひ」
「おや、兄ちゃん。あんた鼻血出してるじゃないか。でかい図体して、意外とうぶなんだねえ」

湯気の中から現れたのは、入り口にいた番台のおばさんだった。
あたしは着替えを受け取り、いつも以上に素早く袖を通した。
クリフトは気を失っているらしく、おばさんが湯船から上げ、着替えさせたみたい。
もう、世話が焼けるんだから。

ようやく心が落ち着いたあたしは、離れにある休憩所で、意識が戻ったクリフトの顔を眺めてた。
939アネイルお湯物語8/8 ◆ByK7Tencho :2007/02/13(火) 00:24:20 ID:BLUerzU+0
もういいわ、って何度も言ってんのに、クリフトは「申し訳ありません」の一点張り。
しょうがないから、「恥ずかしかったけど、本当は楽しかったよ」って本音を言っちゃった。

そしたら、クリフトは「実は……私も…です」だって。
どちらからともなく、あたしたちは大きな声で笑い合った。
こんなに笑ったのは久しぶり。それに、クリフトが笑うのを見たのは、もっと久しぶりだわ。

「あ〜ら、お二人さん。ずいぶんとまあ、仲睦まじいことで」
「よう、クリフト。また鼻血なんか出して、何かやましいことでもしたのか?」

やだ、マーニャにソロ!…まずいわ。よりによって、この二人に見つかっちゃうなんて。

「何だよ、その嫌そうな顔は。俺は町の娘とのデートを中断してまで、捜しに来たってのに」
「そうよぉ。あたしだって、お化粧の時間を削って捜してたのよ。感謝してほしいわ」

だったら、自分の用事しててよ。他の人に頼めば済むことじゃない。

「あら、アリーナの髪の毛濡れてる…そうか。あんた、クリフトと一緒に入ったんでしょ!」
「へえ。よかったな、クリフト。そのうちお前も『あれ』から卒業できるぞ」

ち、違うわ。これはあたしが足を滑らせて、って……あたしの話、全然聞いてない。
それに、『あれ』って何よ。クリフトが卒業したのは、神官学校だけなんだけど。

いい加減からかうのも飽きたのか、二人は「もうすぐ昼飯だからな」と言い残して去っていった。
そっか、もうお昼なんだ。あたしたちもそろそろ帰らなきゃ。

帰り道の途中、あたしはクリフトの肩や背中をじっと見つめていた。
小さい頃は、あたしより痩せっぽちで弱々しかったのに、
いつの間に、こんなにたくましくなったんだろう。全然気がつかなかったわ。

今日は、あたしがまだ知らないクリフトを見つけられた、大切な思い出の日。
クリフトにとっては、どんな日になったんだろう……いつか、こっそり聞いてみよっかな。
940 ◆ByK7Tencho
これで終了です。
ではこれにて落ちますノシ