彼女は最高です。
>1よ、これがもっとも>1に必要とされるものなのだ……ッ!!
なにサブタイに私信入れてんだよw
乙言ってやる気になれねーじゃねーか。
どうする? このスレ?
立て直すか?
>1にブー垂れることを酒の肴がわりにしつつも、
イケシャーシャーとスレ進行させたい。
忘れてたwwwwwwwww
想像するんだ!ラムザと結婚してしっとりとした人妻になったアグリアスさんが
激しい戦いを共に戦い抜いた戦友達との旧交を暖めるために手紙を書こうとしているんだと。
それが、マラークの最期の言葉だった
私はお前を… 信じていたのにッ!!
マラーク乙
>>1乙。
サブタイに吹いたwマジで手紙かなんかの書き出しみたいだなwww
ったく、次は間違えるンじゃあねぇぞ!
ま、今回は
>>1乙と言ってやるぜ。
俺様も建てられンかったしな…
本当は1行目の後ろに
そんなときでも彼女は最高です。
って入れようと思ってたんだ……スマン
>>7と
>>14を総合すると、人妻アグたんはこういう手紙を書いたのだな
「拝啓マラーク様 そろそろ梅雨も明けそうな今日この頃いかがお過ごしでしょうか?
そんな時でも私は最高だ。
ところで、久しぶりに旧交を温めるべく……
16 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/03(月) 16:40:59 ID:y6pvkFbV0
最大トーナメント
The Party's Just Begun
ここは、と或るお城の一室。
扉を開けたラムザは、今夜のパーティーで、
ある行動を起こそうと決意していた……
右へ行く………−A− 左へ行く………−B−
−A−
部屋を後にしたラムザは、曲がり角でムスタディオに出会う−
「今夜位は 羽目 を外して楽しまないとなッ!!」
(お前の羽目を外すって言うのは行き過ぎなんだけどな… やれやれ……)という思いを口には
出さずに心に留めて笑顔で「まぁ、ほどほどにね…」と笑うラムザ。
軽い談笑を終えるとラムザは先を急いだ…
右へ曲がる………−E− 左へ曲がる………−D− 奥へ進む…………−C−
−B−
部屋を後にしたラムザは、曲がり角でクラウドに出会う−
「ラムザの物語が終わったら、オレはオレの物語をやり直すんだ。
死なせてしまった彼女と再び会う為に… 思い出したんだ!
エアリス… いつもオレの傍に居てくれた…」
話が長くなりそうなので、 きり の良い所で別れを告げ、
先を急ぐことにした。通路は三叉路になっている…
右へ行く………−F− 左へ行く………−H− 奥へ進む………−G−
−C−
奥へ進むと、部屋があった。
ノックをするとラヴィアンが出て来た。
「ラムザ隊長、今夜のご機嫌は如何ですか♪」なかなか可愛い部下である。
「とりあえず、中に入ってくださいよ?」僕は言われるままに部屋へ入り、ソファへ腰掛けた。
アイテム士のラヴィアンはパーティだと言うのに、銃の手入れをしていた… その根性、僕は好きだ。
彼女は自身が二軍落ちで、決戦には参加出来ない事を解っているからこそ、せめて今の自分に出来る事を
やろうとしているのだと僕は思う。君のそのやる気が、メンバーの士気を高めるんだね。ありがとう。
流石はアグリアスさんを支えた最古参の部下だな… ラムザは心の中で呟いていた…
ラヴィアンなら、彼女の事を、アグリアスさんの事を相談してみても良いかもしれない…
恋の悩みを打ち明ける………−P− ラヴィアンを口説いてみる………−V− 部屋を出る………D
−D−
左へ曲がった先には、部屋があった。
ノックをするとアリシアが出て来た。
「ラムザさん… どうされたんですか…? アグリアスさんなら広間の方に居るって
聞きましたけど…」白いローブが時折ラムザの心を癒してくれるアリシアは、通常では
使用する事の出来ない とっておきのスリプル を使える優秀な魔法使いだ。ただ、少し
気が短いというか、もう少し戦略的には冷静に行動して貰わないとチームの足並みが揃わない部分もあるので、
一軍の後発メンバーにするか、二軍落ちでもう少しメンタル面での鍛錬を積んで貰うか難しいところだ…
ただ、流石はアグリアスさんを支えた最古参の部下だけあって、通常の戦闘においては実力として申し分ない。
不意に、ラムザはアリシアと今、密室で二人きりである事を意識した……
デートの誘いをする………−O− アリシアを押し倒す………−U− 先を急ぐ………−C−
−E−
右へ曲がり、直進すると、その先にはシドルファスが居た。
「おう、ラムザか。今宵は満月が良い眺めの様だな… 私は月光浴も程ほどに、
今は極上のヴォルドーを堪能しているところでな… ラムザを見るとな、今夜の様な
満月には… 良き戦友、バルバネスを思い出すのだよ… 奴と夜通し語り合った戦術論、
「壁を背にして背後から襲え」これがわしと奴との合言葉の様なものであった… 感慨深いな…
亡き父バルバネスの生き写し、ラムザよ… お前と旅が出来て、わしは嬉しいぞッ!! ハッハッハ…。」
「そういえば、先程少し気になったのが… 奥の部屋に閉じ篭ってメリアドールが泣いている様でな…
ラムザが行って慰めてやったらどうだ? まぁ、私がその様な事を勧めるのも甚だお門違いではあるがな……」
奥の部屋へ行く………−I− 行かない………−J−
−F−
三叉路を右へ曲がった先には、部屋があった。
どうやら中は大勢の人で賑わっているようだ、無理も無い、今夜はパーティーなのだから…
ノックをしても聞こえないだろうと思い、そのまま扉を開くラムザが眼にしたのは、
大勢の下着姿の半裸の貴婦人達と戯れるマラークとラッドであった………
「おう、隊長! 調子はどうだ? こっちは最高だぜッ!! ラムザも混ざれよ!」
「こんな事出来るのも、これが最後かも知れないしなッ!!」マラークとラッドの言ってる事は確かに正論である。
それが男の本能なのだから… (お前達… パーティーを履き違えてないか…?)と思ったラムザであったが、
自分の為に命を預けてくれている彼らに何も言う事は出来なかった……(ギルを大量消費したのはこのせいか…)
僕も混ざるぞッ!!………−T− 一人だけ頂こうかな………−@− 先を急ぐ………−E−
−G−
奥へ進むと、部屋があった。ノックをすると、ラファが出て来た。
「あぁ… ラムザァ… 来てくれたのぉ? うれしぃ♪」
いつに無く子悪魔的な笑みを溢す彼女に促され僕は部屋へ入った…
「…で? 今日は何をお望みな訳…?」顔を斜めに傾げながら意味深な笑みを浮かべて
ラムザの言葉を待つラファ…
「今夜は、パーティーだから… ラファも楽しんでね、こんな機会もそうそう無いしね」
「もちろん♪ そのつもりよ… 私… ずっとあなたが来るのを待っていたの…
ラムザはどうやって私を楽しませてくれるのかなぁ…?」上目遣いで興味津々とラムザの瞳孔を
覗き込むラファ… (……うーん…… なんか、誘惑されてるっぽいな……)
今度一緒にデートしようか?………−S− たまらずラファを押し倒す………−Z− 戻る………−G−
−H−
左へ曲がると、二方向へ道が分岐していた。奥の通路から女性が歩いてくる…
ふと、妙に懐かしい感覚がラムザを強襲した…
(あれ… アルマ……? 似てる… でも、なんでこんな所に……?)その幼い容貌の少女は
ラムザと目が合い、意味深げな微笑を湛えると、分岐を右へと曲がり行ってしまった…
(いくら今日はパーティーとはいえ、アルマがここに来れるわけが無いッ!!
もしアルマだったら、僕の旅はこれで完結するのかッ!?)
訳が分からないラムザは他人の空似で片付けるべきか、声をかけて確認すべきか悩んだ…
奥へ進む………−L− 彼女を追いかけ右へ曲がる………−K−
−I−
伯に促されるように、僕は悲しみに打ちひしがれているであろうメリアドールを慰めるべく、部屋をノックした。
「はい… あ… ラムザ… …どうしたの…? 広間は反対方向よ…?」腫れた瞼を擦りながら、
無理矢理の笑顔を搾り出す彼女のその表情はとても痛々しかった…
僕は前々から、言うか言うまいか迷っていた… 彼女の纏う緑色が、どうも僕にはしっくり来ない。
僕の衣装は藍を基調として、アグリアスさんのそれと多少被ってしまうんだけども、見栄えが良いので気にしていない… 今日はパーティーなんだし、そのフードに覆われた素敵な髪を、たまにはみんなに披露しても罪ではないんじゃ
ないかな… 部屋には、パーティーに相応しい、豪華絢爛なカクテルドレスが所狭しと立ち並んでいた…
ドレスに着替える様に提案する………−W− デートの誘いをする………−A−
−J−
僕は、アグリアスさんの待つ広間へと急いだ。城の中で少し迷ってしまった為に、アグリアスさんを
待たせてしまっているだろう、戦闘の旅路では迷う事など、ディープダンジョン探索の時くらいだったのに…
「遅かったな… ラムザ。心配したぞ…」アグリアスさんはラムザの顔を見るまでの間、そわそわと挙動不審な
動きを見せていた… 今夜のパーティーは普段にも増して、様々な誘惑の魔の手がラムザへ襲い掛かるまたと無い、
色々な意味でラムザを狙う者からすれば絶好の機会でもあるからだ。
「伯と先程まで、一緒だったんだがな、今宵は月がとても綺麗でな… ちょっと外へ出ないか…?」
これが精一杯のアグリアス流の誘惑であった、他の女性からラムザが目に付かぬ様にと、少しでも引き離そうとバルコニーへと誘い出した…
月明かりが優しく照らし出すアグリアスの瞳には、その男、ラムザが映し出されていた…
まるで、(私はお前しか見ていないのだ…)とでも言いたげな潤んだ瞳が、その穏やかな表情を見せる満月に
秘められた壮絶な魔力が、ラムザの精神状態を、無意識に興奮させた… 彼女は僕を見ている…
さりげなく肩を抱く………−B− 月を見上げる………−J−
−K−
僕は、そのアルマに酷似した少女を追いかけて、真偽の程を確かめる事にした。
ノックをしたが、返事が無い。確かにこの部屋に入ったのを見たのだ、無礼は承知だが背に腹は変えられない…
部屋に入ると、扉に鍵が掛かり二度と開く事は無かった。部屋の明かりは消され、
アルマの姿をしたその女性は、暗闇の中から不気味な声色で喋り出した…
ケケケ……私ノバショヘ……ヨクキタナ……一騎打チコソガ…貴様ノイウトコロノ…
セイギ…ダロウナ……ココハ…飛空挺ノ墓場デハ無イガ…貴様ノ死ニバショトシテ…フサワシイ………
ここは、パーティーの会場とは決して思えない凄まじい緊張感に包まれたラムザは、
何かアクションを起こさなければならない…!!
アルマに呼びかける………−R− アルマの姿をした物体と戦う………−Y− 逃げる………−F−
−L−
(否、こんな場所にアルマが居る筈が無いッ!!)と考えたラムザは通路を奥へと進むと、
ベイオウーフがこめかみに左手の親指と人差し指を軽く添えるようにして、腕組みをして誰かを待っている
様であった…
「ラムザか… いやぁな… レーゼの来るのを待ってるんだが… 衣装が決まらずこのザマだ…
女ってぇのは、どうしてこう、行く時になってから、やれ化粧だ、バッグだ、香水だと始まるんだろうな…」
(きっとそれが女性の神秘なんですよ…)と気の利いた言葉もかけずに、軽い愛想笑いを施し
先を急ごうとするラムザに、ベイオウーフはちょっとした頼み事をしてきた…
「奥の部屋にレーゼが居るんだが、ちょっとどんな様子か見て来て貰えないか…?」
レーゼの様子を見に行く………−M− 断る………−N−
−M−
ベイオウーフに言われるままに、レーゼの様子を見に行く事にしたラムザ。
部屋をノックすると、「開いてますわ…」との声、扉を開いて中へ入ると…
黒いストッキングのみを履いただけの、ほぼ全裸のレーゼが居た。黄金に輝く美しい髪に顔を埋めたい衝動に駈られる…
僕は、その光景を忘れないだろう… 見方によっては妖艶なフェティシズムを感じさせるその中途半端な衣装が、
よけいにラムザの体に、鈍い衝動を焚き付けていた…
「あらぁ… ベイオでは無かったのね… ごめんなさぁい… こんな姿で…」レーゼは痴態を見られた事に
臆する事も無く、相変わらずドレスを選ぶのに苦心している様子だ…
やがて、諦めたかの様に普段の服を着始めるレーゼに視線を背けながら話し掛けるラムザ。
「あ、あの、ベイオウーフさんが見て来てくれって… 言うんで…」(そうでしょうね…)といった様子の
レーゼは、後ろを向いてラムザにお願いした…「ブラウスの紐、ちょっといいかしら…?
なかなか出来なくって」レーゼのブラウスの紐を結んで欲しいらしい… 後ろ向きだし、刺激も少ないか…?
紐を結んであげる………−Q− 衝動に任せてゆっくりと脱がす………−X− 断る………−H−
−N−
分岐を曲がると広間へと出た。バルコニーの近くでシドルファスと談笑を交わすアグリアスを見かけた、
どうやら今宵振舞われた極上のヴォルドーを楽しんでいるらしい…
やっとの思いでアグリアスを見つけたラムザは自分の方向音痴振りに閉口した…(城で道に迷う事なんか無かったのにな…)
ラムザと目が合った伯は気を利かせて、一人通路の方へと消えて行った。
「今宵は月がとても綺麗でな… ちょっと外へ出ないか…?」
これが精一杯のアグリアス流の誘惑であった、他の女性からラムザが目に付かぬ様にと、少しでも引き離そうとバルコニーへと誘い出した…
月明かりが優しく照らし出すアグリアスの瞳には、その男、ラムザが映し出されていた…
まるで、(私はお前しか見ていないのだ…)とでも言いたげな潤んだ瞳が、その穏やかな表情を見せる満月に
秘められた壮絶な魔力が、ラムザの精神状態を、無意識に興奮させた… 彼女は僕を見ている…
さりげなく肩を抱く………−B− 月を見上げる………−J−
−O−
アリシアは、可愛らしい。僕はそのほのかに感じる想いを具現化させ彼女に少し伝えてみようと思った…
「いつも戦略の研究に熱心だね、僕はそんな真面目なアリシアが好きだよ。もし良かったら、今度
二人だけで、アリシアの衣装が映えるゴルランドにでも行って、雪化粧の施された君の勇士を見てみたいな…」
少し顔を赤らめたアリシアは、(えっ… これってもしかして… 口説かれてる…?)
「ラムザさん… 私、幸せです… あなたの様な素敵な方がリーダーで旅を続ける事が出来て…」
にこやかに微笑むラムザはアリシアへ向け右手の小指を差し向けた…
「じゃあ、約束だよ。一度、二人だけで話をしたいと思っていたからね。」
少々照れながら指切りを交わす二人の間には、戦友が育む友情とは少し違った、ほのかな感情が芽生えていた…
END F.Y.I Please refer short story named −White Angel−(part of −Full Colors−)
−P−
「ラヴィアン… ちょっと相談があるんだけどさ、聞いてくれるかな…?」神妙な顔つきで彼女に切り出した。
「フフ… 恋の悩みですね? その顔は♪」何もかもを知っているかの様子で極上のヴォルドーを勧めて来た。
「ありがとう…」素直に受け取り、今宵の艶やかな式典を満喫し始めた…
「大丈夫ですよ、みんな解ってますから…! 私とアリシアは、伊達にアグリアス隊長の背後を守って来た訳では有りませんからね♪」
意味深な微笑みに少し戸惑いを見せながらも、(僕の想いが周りに知れている…? そんな素振りは見せなかった筈だけどな…)と逆に考え込んでしまった…
「私達が、どうして決戦の日を巨蟹の二日になるまで待って欲しいってお願いしたかも、きっと判らないんでしょうね……
その鈍感さが、あなたのチャームポイントなんでしょうけど… 見てるこっちはもう…」
「何か意味でもあるのかい…?」ラムザは今夜の酔いが、今までに無く心地良いものと感じていた、まるで、亡き母親に
諌められているかの様な安心感をラヴィアンに与えられ、少しウトウトとしてきた……
(決戦前夜になれば…… 解りますよ……)ラヴィアンは、ラムザにそっと毛布をかけた……
END F.Y.I Please await 4 next short story named −銃爪(trigger)− & −Somebody to Love−
−Q−
僕は今まで気が付かなかった… 紐を結び終わって振り向いたレーゼの姿を見るまでは…
「ラムザ、ありがとう… これ、いつも厄介なのよね…」レーゼの笑顔をよそに、そこはかとない視線を
何処からか感じたので、ふと自身の視線を落とす…(…あぇ… これって… 見えてる…!?)そこには
たわわなレーゼの乳房が、存在意義を疑わざるを得ない薄布一枚越しに、そのままの形を湛えている…
レーゼはラムザが胸に視線を集中させている事に気付く事も無い様子で、話し始めた。
「私達、ラムザにはいつも感謝してるのよ… あなたのお陰で、ベイオウーフと巡り会えたのだから…
この戦いが終わったら、二人で暮らしやすい場所を見つけてゆっくりしようと思うの。でも、その前に、
思い出作りと言っては少し恥ずかしいけど、ラムザと二人だけで行動してみたいな♪ なんて思ってるのよ…」
我に返り、レーゼの言った言葉を思い返しながらラムザは答えた。
「僕の戦いに手を貸してくれている時点で、持ちつ持たれつ、お互い様ですよ。感謝だなんて、照れ臭いですよ…
僕も、女性陣は決戦前に一度、基礎体力の向上を画策すべく個別指導でも行おうかなと思っていたんですよ、
だから、丁度良いですね。今度行きましょう!」二人はベイオウーフと共に広間へと向かい、
ひとときの休息に心身を癒した……
END F.Y.I Please refer short story named −Golden hair−(part of −Full Colors−)
−R−
「アルマッ!! アルマなんだろッ?? どうしたって言うんだッ!! しっかりしてくれッ!!!」
『うぐぐ……
『に…兄さん………助けて……
「アルマッ!!!!!」ラムザは闇に向かって叫んだが、アルマの体を傷付ける事は遂に出来なかった……
『コレデモ…クラエッ!!!! 渦なす生命の色、七つの扉開き 力の塔の天に到らん! アルテマ!
『ラムザ兄さん…… ごめんなさい……
ラムザは、志半ばで帰らぬ人となった………
Bad Ending −GAME OVER−
−S−
(ラファの誘惑に今ここで、形にして応える事は出来ないけど…
なにか、違う方法で彼女の想いを聞き入れるべきかな…)そう思ったラムザは、
ラファにデートの誘いをした。
「今夜はパーティーだし、広間にはみんな居る筈だから、極上のヴォルドーでも
向こうで楽しもうよ? 良かったら、今度二人で訓練にでも行こうか? たまには僕が
ラファを鍛えても良いかな…フフ…」ラファは(願っても無いチャンスッ!!)とばかりに
畳掛けてきた。「ウフ♪ ラムザったら素直じゃないのね…♪ でもいいわぁ、そ・れ・で・も♪」ラファには何か策があるらしく、
デートの約束を取り付けた事に満足した様子で、二人は皆が待つであろう広間へと向かった……
END F.Y.I Please refer short story named −Brown Sugar− which is part of −Full Colors− as a sequel to this story
−T−
「これだよ!!これこれ!!何だよ、ラムザもその気だったんじゃないかよ!
気取っちゃってさぁ!!」と、ムスタディオは後から参戦してきた。女性陣にばれない様に、
扉にはしっかりと施錠をし、準備万端、今ここに目くるめく酒池肉林の淫らな世界が展開されようとしていた……
「遅かったじゃないかッ!ムスタディオ、俺はもうヘトヘトだよ…」ラッドはそう言うと、
下腹部にバーサクを唱えた… 「よし、これでOKだ。もう一発いっとくかぁ!!」ラッドの機転に皆は目を見張った……
「妹には、こんな姿見せられないな…」マラークはそう言いながらもしっかりと同時に三人の女性を相手に孤軍奮闘していた。
ムスタディオは、遅れを取り戻すべく一度に五人の女性を片っ端から触りまくった。
「これが生きてるって実感だよなぁ!! 男に生まれてよかったぜッ!!」男の本能である、誰も否定は出来ない…
最初はとまどっていたラムザも、(これがきっと、男同士の友情を深める…)と不可思議な解釈をして、溢れた女性陣に
飛び込んだ… (嫌な事も… 少しは忘れられるかな…)と。
こうして彼らは夜明けまで、辛い戦況を忘れるひと時に身を埋めていった…
−Happy Ending 4 men−
−U−
「俺の奴隷になれ…」そう言うと、ラムザは服を脱ぎ始めた。
「はい…?」困惑するアリシアは裸体のラムザを見て、
アリシアの女性自身が既に滴りを窺わせている事を恥じらった…
ラムザは白魔導師のアリシアをベッドへ押し倒し、ローブをたくし上げ下着を剥ぎ取ると、
前戯を行うことも無くその肉棒をアリシアの肉壷へ挿し込んだ…
アリシアに覆い被さったラムザは、彼女の頭を両手で抑え付け自身の舌を限界まで捻じ込んでいく…
「お前は俺の奴隷だ… 俺の肉棒をたっぷりと味わえ…」虚ろな目のラムザは、先の戦闘でマインドブラストを
喰らった時に前頭葉を損傷し視床下部が異常な程の発達を見せ、言わば本能を剥き出しにした野獣と化していた…
アリシアを見るなり下腹部へバーサクを掛け、自身の性欲を抑制する事が不可能となった……
「もっと舌をしゃぶれよ… 俺の奴隷だろ…?」ラムザは肉壷を激しく掻き回しながらアリシアを弄ぶ…
ラムザが喋るタイミングで室内に激しい喘ぎ声が響き渡る。
「はぁぁッあ、はぁッ、あぁぁッはぁっ、ラムザ…様ァァァ」アリシアは涙を流しながら五度目の絶頂を迎えていた……
ノックの音は有ったのだろうか… アグリアスは扉を開くや否やその光景を呆然とした表情で見守り、ゆっくりと扉を閉じた…
(私はお前を… 信じていたのにッ!!!!)
その後、城を飛び出したアグリアスの姿を見た者は一人たりとも居なかった………
The Worst Ending −GAME OVER−
−V−
「どういう風の吹き回しですか…? そんな事言ったって何も出ませんよ! それ以上続けるならアグリアス隊長に報告しますよ…?」
冷たくあしらわれたラムザは、好意も無いのに気軽に女性に粉をかける事は二度とするまい、と猛省した…
BAD Ending F.Y.I Please refer short story named −Separate Ways− as a sequel to this story
−W−
「気に障ったら悪いんだけど、パーティーの時くらいは、華やかなパーティドレスを着て、男性陣の目を
楽しませてはくれないかな…? きっと、気分転換にもなるし、パーティーに華を添えると思うんだ…」
「もう……良いわよ……」メリアドールの言葉に促され、僕はゆっくりと振り返った…
「……着てみたけど……どうかしら…あまり…見つめないで……恥ずかしいから………」
僕は浅はかだった… 今まで目の前にこんな… 女神が居た事に気が付かなかったなんて……
僕は呆然と彼女を見つめて、誠心誠意に片膝をついてメリアドールの手を取り、くちづける……
「いやだラムザ… 何の真似……?」はにかむメリアドールをよそに、僕は彼女を口説いた。
「この戦いが終わったら… 僕と、生涯を添い遂げては頂けませんか…? あなただけに… 愛を誓います…」
メリアドールは唇を震わせ、感涙の雫がゆっくりと頬を伝う… 二人の時が止まる……
後日、二人の挙式は盛大に行われた。アグリアスは既に割り切った様子で、かつての戦友である
ラムザとメリアドールを心から祝った。緑色が湛える悲しみの螺旋に捕らわれた悲恋は、
今ここに旅立ちの時を迎え、大空駆け巡る想いは爽やかな青空が見守る中で天空の彼方へと昇華した……
−Conguraturation !! Happy Ending 4 Merrierdoll Tinjell−
−X−
ラムザは悩ましいレーゼを見てからというもの、自身に湧き上がった衝動を抑えられないでいた…
紐を結ぶ 振り をして、右手の人差し指でゆっくりとレーゼのうなじを愛撫していった…
レーゼから柔らかな吐息が漏れる、ラムザは自身の鼻頭を優しくレーゼの後頭部に着け、ゆっくりと首を振る様に優しく埋めながら
彼女の香りを楽しんだ… どれくらいもの時の流れは彼らを見守っていたであろう、息を潜めていた二人の無音の呼吸が
次第に大きくなって行く−ラムザは時の流れを忘れて、これから始まるレーゼとの情事に心を震わせた…
これが、異国で言うところの 美人局 なのだろうか… その魅力に負け、全てを脱ぎ捨てたラムザは完全に丸腰で、
ベイオウーフの魔法剣をまともに喰らって生きて居られる筈も無かった…
薄れ行く意識の中、最期の呟きを漏らした…(アルマ… ごめん……)Bad Ending −GAME OVER−
−Y−
聖アジョラが、ルカヴィへと転生を遂げた事に、暗闇に包まれたラムザは知る由も無かった…
『ワタシノ…復活ヲ…サマタゲル者ハ…何人タリトモ…許シテハ…オカナイ!
聖天使アルテマは城内に轟音を靡かせる程の叫びと共に言い放った。
『行クゾ……非力ナル者ヨ……! 天空の時の手を掲げ 星の裁き… グランドクロス!
ラムザは暗闇の中で天空の星の裁きを全身に受け、息絶えた……
Bad Ending −GAME OVER−
−Z−
「えっ…? いやッ… いやぁ… らめぇぇぇ…♪」嫌がっている様で嫌がっていないラファは遂に、
念願の甘いひとときをラムザと過ごす事に成功した… これから始まるめくるめく淫靡な営みに
ラファは想像しただけで身悶えした…「私の過去を忘れさせて… 一晩だけでも構わない…
貴方なら、めちゃくちゃにされても構わない…」
「このままでぇ… お願いぃ!!」その黒光りする美しい褐色の肉体のあまりに激しい動きに、
ラムザは何も考えられなくなりそのまま達してしまう。「ッハァ、ンハァ、…ラファ… 凄かったよ…」
慰めるつもりで、一夜限りの関係である筈のラファに、すっかり弄ばれている感の否めないラムザは
ラファを強く抱きしめた。一応、イニシアチブは男にあるんだ、と言わんばかりに……
Bad Ending F.Y.I Please refer short story named −Separate Ways− as a sequel to this story
−@−
ラムザが無意識に選んだその女性は、どこか、亡き母の面影を映していた…
幼少の頃に母親の意にそぐわなずとも、その聖母の湛える様な無償の愛から見棄てられた少年の心には、
今なお残る深い影を落とし、精神形成がなされる重要な時期にさえ、彼の心には常に母の姿を追い求める、
純真無垢な愛を求める迷える子羊の様な思慕の念を抱いていた…
その女性は、何処となく、アグリアスにも似ていた… 彼が彼女に想いを寄せるのは、ひょっとしたら
そういった理由も含まれていたのかも知れない。
不意に、扉が開いた… ラムザは施錠を忘れていたのだ。
(その女と遊ぶくらいなら、私が… 私が居るだろうにッ!!)嫉妬したアグリアスは
城を飛び出したきり、二度とメンバー達の前に現れる事は無かった…
Bad Ending −GAME OVER−
−A−
泣き顔を無理に隠そうとするメリアドールを見て居た堪れなくなったラムザは、
(少しでも彼女を元気付ける事が出来れば…)と感じ、彼女をデートに誘った。
「もし良かったら、今度二人で、どこかの草原にでも行かないかい?
昔から僕は草笛を吹くと、心が休まるんだ… メリアドールも気分転換の意味でどうだい?
今夜はパーティーだから、とことん楽しもうよ! 早く広間へ行こう!」
(そうね…今夜くらいは楽しまないとね…ラムザ、心配してくれてありがとう……)
二人はパーティーの会場である広間へと足を向けた……
Bad Ending 4 Merrierdoll Tinjell F.Y.I Please refer short story named −Greensleeves−
which is part of −Full Colors− as a sequel to this story
−B−
ラムザは、アグリアスの訴えかけてくる様な痛いほどの眼差しに耐え切れなくなり、
優しくさり気なくアグリアスを抱き寄せた… 遂に、アグリアスはその、愛する男性から初めての抱擁を
受け取った… (あ… あぁ…… ラム…ザ…)アグリアスはまるで、深淵の愛の奈落へと自ら足を
踏み外したかの様に、豪雨に打たれ一人立ち尽くす餓えた孤児の様に、彼のぬくもりを無心にむさぼった…
二人は、未だ訪れぬ、そこはかとない甘く危険な香りの漂いに気が付く事は決して無かった…
Bad Ending 4 AGRIUS ORKS
F.Y.I Please refer short story named -Separate Ways- as a sequel to this story
−GAME OVER−
−C−
アリシアに後で広間で会おうとだけ言い残し、早々に部屋を後にした。
来た道を戻ると、通路は三叉路に分かれている…
左へ行く………−C− 奥へ進む………−E− 右へ行く………−I−
−D−
ラヴィアンに後で広間で会おうとだけ言い残し、早々に部屋を後にした。
来た道を戻ると、通路は三叉路に分かれている…
左へ行く………−E− 奥へ進む………−I− 右へ行く………−D−
−E−
僕は遠慮するよとだけ言い残し、早々に部屋を後にした。
来た道を戻ると、通路は三叉路に分かれている…
左へ行く………−I− 奥へ進む………−H− 右へ行く………−G−
−F−
一人ではとても敵う相手ではないと判断したラムザは敵に対して背を向けた。
聖アジョラが、ルカヴィへと転生を遂げた事に、暗闇に包まれたラムザは知る由も無かった…
『ニゲラレルト…オモッタカ…?ワタシノ…復活ヲ…サマタゲル者ハ…何人タリトモ…許シテハ…オカナイ!
聖大天使アルテマは城内に轟音を靡かせる程の叫びと共に言い放った。
『行クゾ……非力ナル者ヨ……! 震えろ、命つなぎ止める光 力の塔となれ! 完全アルテマ!
城は音を立て崩れ落ちながら暗闇の中でラムザは絶命した…… The Worst Ending −GAME OVER−
−G−
ラファに後で広間で会おうとだけ言い残し、早々に部屋を後にした。
来た道を戻ると、通路は三叉路に分かれている…
左へ行く………−F− 奥へ進む………−I− 右へ行く………−H−
−H−
ベイオウーフさんに悪いからと丁重に断り、来た道を戻った。
どうやら既に、彼は右手へと続く広間の方へ行ってしまった様だ……
僕は広間へと先を急いだ………−N−へ
−I−
(僕は何をしているんだろう……)ラムザは先程まで居た部屋の前に戻って来てしまった……
一度頭を冷やす為、部屋に戻り、気を取り直して再び扉を開けた。
(今度は迷わない様にしないと…)
右へ行く………−A− 左へ行く………−B−
−J−
「人生とは、航海の様なものだと思わないか…? 広大な大海原へと自ら漕ぎ出していく。
一歩外へ出れば、可能性は無限大に広がる… まさに海を旅する船の様なものだ。
私は、お前の船に乗り込み、人生を共に歩んでいる。その大きさはどうであれ、
お前となら、どんな苦難も荒波さえをも乗り越えていける気がするんだ…」
「人を一人殺めることで、故郷が遥か彼方へと遠のいてしまう気がするんです…
でも、アグリアスさんと一緒なら、僕の苦悩も忘れる事が出来る…」
気恥ずかしさで、二人は天を仰ぎながら会話を交わす… 二人の瞳が、綺麗な満月を映し出して
その神々しい月明かりが、いつまでも彼らの潤んだ瞳を枯らすことは無かった…
Happy Ending 4 each other !! Conguraturation !!
F.Y.I Please await 4 next short story: -銃爪(trigger)- & -Somebody to Love-
This is brought you guys by RIGHTBRAIN as a New thread gift!!
うわ、懐かしい。
一時期ゲームブックって流行ったよな〜
14へ進め!
にゃんたん
大作乙。家のパソでじっくりやりまつ。
ただこの右脳氏の文章の癖なんだろうか、
セリフからすぐ地の文を続けてしまうのがゴチャゴチャして見辛い。
>>38 改行数・文字数に制限があるから仕方ない。
それを踏まえた上でまとめてらっしゃるよ。
掲示板という形式と、ゲームブック形式の表現がどうしてもマッチしづらいというだけ。
本当は、サイトの形式で選択肢のリンク辿るとページが変わるという方がやりやすくはなると思う。
>>39 この人の前回のSSや総合萌えスレでのSSも、
そういう文章そのものの読みづらさを感じた上での感想だ。
別にゲームブック形式は気にしてないどころか面白かったし、今後もやってほしい。
前スレの終わりのほうの選手コール見てたらなんか
既視感にとらわれたんだが、以前同じようなノリで
職人さん紹介したことがあったんだな。
ここでスク水アグたんを太便士さんがいつか描いてくれると期待してみる。
44 :
太便士:2006/07/04(火) 04:16:28 ID:p3ovZo/40
神様って本当にいるんですね。
>>44 何気に今まで描いたアグたんの中で一番おっぱい大きいですな。
仕事はや!
水着2発…夏はいいなぁ(*´Д`)
>>44 仕事早っ!
まじでこんな早々に描いてもらえるとは思わなかったw
スク水アグたんのその構図がエロス(*´Д`)
そしてきっと寝る時間を削ってまでそれを描いてた太便士さんに萌えw
RIGHTBRAINさん、大作おつかれさまです。
ただ、マカーとしてちょっとだけお願いが。
丸つき数字はPC環境によって表記が狂う(機種依存文字かな)ため、
私の手元ではこんな感じで見えます。
一人だけ頂こうかな………−(日)− 先を急ぐ………−(金)−
(括弧付きの曜日表記に変換されています)
作られた時の意図とはだいぶ違う形になってしまうでしょうし、
次回以降、またゲームブックに挑戦される場合は、
普通の数字に括弧を付ける等にしていただけると嬉しいです。
(括弧付き数字で登録されている物も表記が狂う可能性があります)
機種依存の話など、参考資料をお望みでしたら、こちらをどうぞ。
http://yotsuba.saiin.net/~1001ya/hensyu-guide.htm 千一夜の編集基準として、一般的な表記に関することをまとめてあります。
とりあえず、丸付き数字を括弧付き数字にしてみました。
こんな感じになりますが、いかがでしょう。
//yotsuba.saiin.net/~1001ya/FFTgame.html
html化してzipで上げればいいんじゃないかな?かな?
つーか、太便士さん……
ほんとにいいんですか、そのコテでw
ジョアン白書篇
アルマの墓参りにやって来るオーラン。
ディリータとオヴェリアのその後の報告を済ませた後、もの言わぬ墓石に問う。
「義父上は……、義父上は勇敢に戦って死んだのか?」
ブレイブストーリー シドルファス・オルランドゥ。
通称“雷神シド”。
南天騎士団団長にして、先の五十年戦争ではバルバネスやザルバッグらと共に敵に恐れられた無敗の将軍。
ゴルターナ公に対して謀反を企てた容疑により失脚し、ベスラ要塞に幽閉されるが、
義理の息子オーランとラムザの活躍により脱出した。
その後ラムザと行動を共にするがアグリアスのおっぱいと掴んだ直後、ヘッドブレイクを受け死亡。
死に顔は穏やかだった。
オーランは目を瞑って首を振り、義父が生きている事を願った。そしてラムザ達が生きている事も。
「……また、来るよ。じゃあな……。……本当に死んじまったのか?
……オレにはまだおまえたちが死んだなんて信じられないよ。だって……、そうだろ……?」
オーランが立ち去ろうとしたその時!
「クリスタルを寄こせー! ラムザ役は妹の私が受け継ぐ!」
「冗談ではない! せっかく生還したのに死んでたまるか!」
ボコに乗ったアルマが、ラッドとアリシアを従えてアグリアスを追いかけていた。
鉄巨人高機動型労働八号改(ラファ作)に乗ったアグリアスとメリアとジョアンが逃げていた。
「だいたい何でラッドとアリシアがそっち側にいるのだ!?」
「悪いなアグリアスよぉっ! 傭兵ラッドは報酬の高い方につくのさ!」
「アルマ様こそメイドして仕えるべき主! 故にアリシアは忠実なるメイドとして従うのみです!」
『クエッ! クエ〜ッ!!』(倒した敵と一緒に焼き鳥にされた我が子達の恨み、今こそ晴らす!)
さらにラヴィアンが現れる。
「争っている場合じゃないですって! オルランドゥ伯のお墓参りに行ってエロ本をお供えしたら、
墓穴から伯の幽霊が出てきてアグリアスさんにセクハラしようとこちらに向かって――」
『うわっはっはっはっ! 肉体が死したとて雷神は不滅! アグ……ラムザァ〜、いざ背中流しっこじゃぁ〜!
おうっ!? アルマもいるでわないか。脱げ脱げ脱げ〜!』
迫り来るオルランドゥの亡霊! さらに逃げるアグリアス! メリアドール! ジョアン!
「イヤァァァッ! 高機動型労働八号改、もっと急げ〜!」
「ちょっと! オルランドゥ伯がお亡くなりになっていたとは聞いていたけど、あなたどう関わってるのよ!?」
「おーうーちーにーかーえーしーてー……」
アグリアス達、アルマ達、亡霊オルランドゥの争いにより墓地が次々と破壊されていく。
その様をオーランは呆然と見つめ……意識を手放した。
その後、オーランは4年くらいかけてデュライ白書を書いたけど、
あまりに滅茶苦茶な内容なので民衆も貴族も教会もみーんなスルーしたそうな。
追伸。
その後、ジョアンが書いたジョアン白書は『大人気コメディ』として歴史的ベストセラーになったらしい。
ラムリアスが行く! 完!
>>51 ラトームさん
こんにちわ、rightbrainです。
ご指摘有難う御座います。迂闊でした、アルファベットIとX、ローマン数字Tと]が区別
し辛いだけの理由で、少々見づらいとは思ったんですが丸つき数字にしてしまいました…
HP製作深く感謝致します、素晴らしいですね。あのスタイルこそが理想形です。
仕事の速さ、まさに脱帽です…また、様々な助言有難う御座います、参考にさせて頂きます。
>>38 悩みどころの一つで、起承転結で各3スレ、計12で抑えようとしてますが、
収まらない… その制限で書いている為、確かに読み難いと思います。
また、以下に、ゲームブックの簡単な作成方法を記載します。
どなたか奇特な職人さんが居れば私は非常に嬉しいのですが…
太便士さんのイヴァリース学園メモリアル(イラスト付き)、
行く人さんの戦闘に重点を置いたアグリアス冒険記(選択する武器が勝敗を左右する)、
実は上記の様なゲームがかなりやりたかったりしています…w 済みません、大先輩に向かって勝手な事ばかり言って…
>>56 いつも乙です。次回作期待してます。もし宜しかったら… 検討してみて下さいw 駄目でも長編期待してますッ!
−職人さん方へ−
我流ですが以下The Party's Just Begunの作成方法です。投下スタイルを例とします。
番号は実際にゲームで使用している位置関係と同一。
紙に地図を書く。
−紙の中心に部屋を作成、主人公を入れた状態(これが何かと便利)I
−部屋の前に、回廊を作成 (左B 右A)部屋の扉は地図上北側(上)にあるものとする
−両端延長上に各分岐を作成、分岐には人物を配置 Bの場合(左H 奥G 右F)Aの場合(左D 奥C 右E)
−E、Hの延長上に分岐を作る Eは突き当たりの分岐にシド配置(右J 左I)Hは通路途中に分岐(右K 奥L)
−Lを進むと分岐、(奥M 左N)
−N、Jは広間へ到着 アグリアスとの会話イベント(始めにB Aどちらへ進んでも辿り着く)
−C、D、F、G、K、M、I、の延長上に部屋を作る
−部屋に誰かを入れる キャラに合わせた選択肢を設定 通路へ戻る措置も 例;Cラヴィアン(PVD)
恋の悩みを打ち明ける………−P− ラヴィアンを口説いてみる………−V− 部屋を出る………D
−他も同様に選択肢を2つないし3つ作成 振る番号は任意です、私は混乱防止の為に部屋毎にひとつずつ時計周りに振りました
−注意するのが部屋を出た際の分岐の番号の振り方で、進行方向の分岐の番号に注意 例;C(左E 奥I 右D)
−アグ・メリはゴールなので良いのですが、味付けとしてトラップも仕掛けましょう Kは一度入ると選択肢が3つありますが死にますw(RYF)
−MはHで部屋から出る選択をした時点でNへ行くようにしました。地図上の作りから、奥へ再び行けるようにすると、スレの大量消費に拍車を掛ける為。
−Iは自室前に戻ってきた時のもの。部屋がある場合、どちらから戻ってきても一旦部屋に戻せば同じ方向からやり直せるため便利。
部屋が無い場合、戻ってきた側から方向を再考するため、同じ場所に居るにも関わらず2方向からであれば2つ分3方向からなら3つ分書き足す為手間。
よって、部屋の使用を推奨。
−あとは、キャラに即した選択肢、展開でOK。文字数を抑える事で15レス前後程度で作成可能。
−唯一注意するのが通路(迷路)で、主人公の足取りを踏まえた通路との位置関係とループが出来ないよう番号振り間違いに注意。
−慣れたら地図に独自のアレンジを施してみてください、私はアグが主人公でやりたいですw
>>56 乙です。今回が最終回だったんですね。
ほとんどが馬鹿な奴らだったけど最後は大団円(?)でよかったです。
つーかラファ、マジでムスタディオの遺志継いでんだなw
そして最終回でも全く触れられることのなかったマラーク・・・。
>>56 連載乙
ジョアンは印税で食っていけるんだろうなw
>>55 乙華麗です!イヤー楽しかった!!でも亡霊オルランドゥある意味アルテマよりヤバスwww
シンシア「私は5人姉妹の長女です(はぁと)」
アマンダ「私は5人姉妹の次女です(はぁと)」
ヴェロニカ「私は5人姉妹の三女です(はぁと)」
エレーヌ「私は5人姉妹の四女です(はぁと)」
ジョアン「私には、四人の姉がいます(はぁと)」
…そして4人の姉たちがジョアン白書の印税をチョロマカしつつ仲良く?暮らすのか
>>56乙!
じじいのやつ、やはり確信犯だったんだなwww
アグリアスは、みぞれかガリガリ君かって聞かれれば、みぞれを選ぶおんな。
アグリアスもやっぱり貴族の出自だからな。
あのいかにも下町スラムの洟垂れ生意気小僧然としたガリガリ君のイラストは肌に合わんのだろう。
サーティワンアイスのトリプルを食べようとして最初の一口で全部地面に
落っことすのがアグたんクォリティ
とりあえずジョアン萌えに走ってみた。
アグたんが怒って追いかけてきた。
鈍足だから追いつけない。
……と妄想したらアグたんとジョアンたんの両方を抱きしめたい衝動に駆られるのですよ私は。
特盛りアイスを買った直後のアグリアスは、まさに子を守る雌獅子のごとくとなる。
ほんの僅かな地面の窪みや轍も避け、近づく人影は貴様は刺客かとばかりに睨みつける。
いっしょにアイスを買ったラムザの口元を「ほら、お前はいつまでたっても子供のようだな」と拭き拭きして年上お姉さんぶろうという淡い計画も、
グラつくトリプルアイスを手にしては雲散霧消してしまうのだ。
ラム「アグリアスさんの買ったそれ、ずいぶん美味しそうですね」
アグ「今の私に話かけるなッ!!」
ラム「ひいい!?す、すいません!!」
アグ「怒鳴ってすまぬラムザ…あそこのベンチに向かうまで、私の背後を守っていてくれぬか」
ラム「は、はい…」
アグ「私はお前を信じているからなッ!」
巨蟹の月の新フレーバー。
それを口に入れるまでは、アグリアス・オークスは鬼となる。
アグリアスさんならテポドンもはじき返してくれると
信じている梅雨の朝
アグたんが無事お嫁に行くまで死ねないッ!
いまさらだがエレーヌとジョアンって姉妹だったのかw
「バグ」って打つつもりが「アグ」ってなった
ちょwwwへんてこアグたんハケーン!!
オープニングと二章はじめでアグタンは大マジにオヴェリア様を心配しつつ、
前髪が左分けなったり右分けになったりしているよ!!>>ドット絵の顔イラストw
なんでか知らないけど、外でずぶぬれになってアグさんが立ち尽くしてた
>>74 それでおまいは、声をかけたり傘をさしてあげたりすることもなく、
ただ見過ごしてそのまま帰ってきたのか?
>75
いや、>74はそっとアグたんの背後に近づいて、カンチョーしようとしたところを
気配を察知され、両手全指折られて泣いていた。
「忍者だから! 忍術だから! 世界的流行だから!」
と必死に言い訳してたけど、忍者とカンチョーって関係あんのか?
>>70 どうも
>>561の筆者です。
たしか、見守り隊の隊誌を書いてるのは書記のアリシアという設定だった気がしますが、
読み返してみてもそんな設定わかりゃしないので
「見守り隊・隊誌〜冬月号」とかなんとか適当にタイトルつけてください。
>>77 レスありがとうございます。
本文が
>どうもこんばんわ。人の恋路を見守り隊の隊長ラヴィアンです。
で始まっているので、もしか「筆者ラヴィアン」の誤りではないのかと思ったの
ですが、アリシアで正しいなら失礼しました。よろしければ、そのままの
タイトルにしたいと思います。
つか、春号や夏号もあるのですか。読みてえ。
そういや昨日の早朝、夜も明けぬうちから、アグたんが西の空に向かって
聖剣技を放っていたよ。
「炎のホーリーナイト」
原詩・作曲:島本和彦 改詩・歌:アグリアス・オークス
燃えろファイアー た・た・か・え!(「か」にアクセント)
ぅぁ青い炎を ぁ後に引きぃ
聖気噴出し やって来るゥ
揺れるオサゲが 火花を散らぁし
生まれた剣技は 必殺だァッ
ほうむる! 不動無明剣〜(最初のほうむるをせつなそうに)
ばくれつ! 聖光爆裂破が ば、ばくれつゥ
あァーれは誰だ 誰だ ぅ私だ〜(最初の「あれは」の「あ」を裏返しつつ)
私は噂のホーリーナ〜ィト
―間奏―
アグ「あぐぅ、私は、ぅ私はぁ…」
ラム「アグリアスさん、がんばって!(はげます)」
アグ「ああ、全然大丈夫だ…アグゥッ!」
ラム「死んじゃいますよ、止めてアグリアスさん!」
アグ「いぃや、私はまだやる!ここで止める訳にはいかない!女が…女が廃るゥ!」
ラム「わかりました、行って!行くところまで行くんだ!僕は見てます!」
アグ&ラム「OォォォォKェェェェイ!!!」(気合の入りすぎで、実際には「ウォーーッキェーーーィ」と発音)
ぁぁかなわぬ敵にも ひとまず当たれ
ラムザのアホ毛が …エネルギィ
苦しいときィこそ にやりと笑え(「とき」で裏返る)
傍から見てみな 女騎士だぞッ…(最後、呟くように)
うなれ〜 うなれ北斗骨砕打
あたれ〜 あたれ無双稲妻突き (1番とは違い、ちょっと疲れ気味に)
正義(ラムザ)と悪(ルカヴィ)との 識別完了ォォ〜
(おもいきり良く裏返りながら)
私が炎のホーリーナイトォ (ちょっと疲れ気味に)
うなれ〜 乱命割殺打
あたれ〜ェェ 聖光爆・裂・破!
正義(ラムザ)と悪(ルカヴィ)との 識別完了ォォ
私が炎のホーリーナゃイぃ〜トうぉお!!
ttp://www.youtube.com/watch?v=LS-7axLFYyA&mode=related&search= ちなみに島本画伯が歌ってる原曲はこちら。
南極条約に神アグ絵が
−Little Gift−
時間を持て余し、思慮深げに考え込むその騎士は、とうに初老を迎えて久しいものの、
その肉体は未だ衰えを知らず、周りの者をも寄せ付けぬ近寄り難い程の荘厳なオーラを放っていた。
しかしながら、今はそれが逆に邪魔なのだと云わんばかりに使い古された襤褸布で全身を覆い、
見るからに浮浪者の彷徨いを呈していた、それも仕方は無い、彼は既に表舞台では亡き者とされている為であった…
(銃弾を避ける術は無いものか… 如何せんあれだけは目にも止まらぬ速さゆえ
わしとて、避ける事すらままならぬ… …剣も、無敵では無いと言った所か……うむ……)
「義父上!!」いかにも聡明な顔つきの青年はゼルテニアの城下町にて彼の姿を発見し声を掛ける。
「義父上、ご無事でしたかッ!!」占星術士オーランは、予期せぬ早期の再会に心を躍らせた。
「うむ。お前も無事で何よりだ… ラムザがな、決戦を控えて男共に暇を与えた格好という訳だ。
今さら訓練など必要も無いのでな、お前に会いに来たのだよ…」
城下町の酒場で軽い談笑を行いながら親子の絆を確認し合う二人、たとえ血の繋がりが無かったとしても
ときにその絆は実の父子を超える深いお互いの愛情によって真の親子関係が育まれていくものである…
「私はいままで、幾多の死闘を繰り広げ武人として名を上げた。
ありとあらゆる剣技に魔法、色仕掛けや、風水術、果ては得体の知れない不可思議な術をも見てきたが、
お前ほどの美麗で優雅な技 星天停止 は、一度たりとも無かったな… きっとお前が私の相手であれば、
技に見惚れているうちにやられていただろうな… 流石は私の息子だ、わしも鼻が高いよ。ハッハッハッ…。」
「義父上にその様にお褒め頂けるとは誠光栄であります… 義父上は世界に二人と存在しない剣聖ではないですか。
なにせ、私には唯一あの技しか御座いませんので…」こうして久々の再会によって、ひとときの親子の会話が
二人を癒した…
〜ゴーグ機工都市、ムスタディオ宅〜
「どうもな、ゼルテニア城の方でな、大きな山崩れが有ったらしいんだが、噂話で耳にしなかったか?
災害処理の最中にどでかい洞窟が見つかったらしいんだよ、随分と広く広大らしい…地殻変動でもあったのだろうか、
山崩れから洞窟の入り口が発見されるなんてな… 中に何か有るかも知れないしな、ここみたいに…
お前の闘いが終わったら、一緒に行って見ないか?今まででも随分とトレジャーハンティングして来たんだろ?
私はきっと何か出てくると思っているよ。」
「面白そうだな…」 銃口を覗き込み、時間も無くそのままにしていた、或る戦い 以来気になっていた照準のずれを補正するムスタディオ。
「行くにしても、最後の決戦も近いんだろう?生きて帰って来てくれない事には話しにならんぞ?」
「大丈夫だって、勝算はあるからさ。俺の実力は親父なんだから解っているだろ?」
「分かるからこそ言ってるんだよ。」
「おいおい… そりゃぁないぜ、親父…」
「そう言えば、お前がくれた貴重な宝らしい 四神バッチ な、おれはどうもあのバッチに隠されたであろう
壮大な物語が気になってね、少し調べてみようかと思うんだが…」
「まぁ、俺には関係の無い話…だな。」
ムスタディオはいつからかこの言葉を話す時は何故か周囲を気にしながら話す様になっていた…
アグリアスの鉄拳を喰らわない様にと… 彼女とて普段は暴力など決して振るう事は無い騎士道精神に溢れた
戦士であり常識人である。一度言っても分からない、その言葉の意味を汲み取れない彼への言わば、愛の鞭なのだ。
彼はある意味幸せである、それがどの様な種類であれ彼女の 愛 を体感できる数少ない一人なのだから…
何気ない会話でさり気なくお互いを擁護し、褒め称え、元気付ける…
これもきっとその簡単には辿り着く事の出来ない、常に言葉の裏に潜み
根底で理解する者を待ち続けている 人間愛 が織り成す素敵な
アルペジオなのであろう…なかなか面と向かっては照れくさくて言い辛い家族の愛、父は子に対して、
自分の分身が自分の死後も一日でも長く生きて欲しいという何物にも変え難い深い愛情から子を愛でる−
その呼吸ひとつひとつがささやかな父への贈り物なのだよ、と言わんばかりに…
〜町外れの教会&ベッド砂漠〜(−或る戦い−)
「まさに外道!」町外れの教会にて異端審問官ザルモゥはラムザに向かいこう言い放った。
「この際”神”の話はどうでもいい!”真実を”見て欲しい!」説得には全く耳を貸さなかった、
彼自身では何の能力も権力すらも持ち合わせていない、肩書きだけに縋りつく自身の利己的な
都合のみによって異端者認定を行ってきた彼は、力の無い者達からは、理不尽な異端者狩りを行うと言われる恐怖の僧侶であった。
しかし、そのザルモゥは今まで無実の罪で殺されて来た者達の仇を打つべく一撃の下にラムザに惨殺され、
屍は内臓が引き千切られ体液とも血液とも区別の付かない蠢きの滴りと共に弾け出す血飛沫が収まる頃には既にその機能を失い、
本来収まるべき砕け散った肋骨からは程遠い体外へと露出し、一刀両断にされ脳髄が露呈した頭部からは目玉が
上下あさっての方向へと飛び出して、もはや人間の本来有るべき姿形を成してはいなかった…
なぜここまでに成敗するのか−それは、信念の為には殺人をも止むを得ないと考える強い気概を持った、
真実を追い求め、その名のもとに正義をかざす苦悩の葛藤に満ちた青年、ラムザの物語 である他ならないからだ。
かつてザルモゥであったであろう、その眼も背けたくなる様な内臓が激しく露呈し、しかしながら静寂の訪れた筈の
亡骸には僅かながらに右手の人差し指のみが小刻みな痙攣を残していた。
この世に対しての未練か神への願いを伝える為か… 彼の体を動かす最期の原動力となっている彼の意思とは裏腹に、
無残にもムスタディオの蹴りによってそれは終焉を迎えた… (口程にもねぇ…)更に追い討ちを掛けるかの様に、
屍に対して神の遣いの名を語る愚鈍な堕落者に対して、神からの制裁を下すべくムスタディオは唾を吐きかけた…
不意に、亡骸の目玉がムスタディオを見つめている気がして踵の裏で踏み潰した。(チッ、嫌な感触だ…)
足早に教会を後にした彼らはここ、ベッド砂漠の忘却の廃墟前に足を止め、メンバー全員、体中に毒素が充満していくのを感じていた……
「粉末状の毒を北天騎士団の陣地に風に乗せて散布したのさ…………!!……小僧……お前か………
まさかこんな所で再会するとはな……運命も酷い悪戯をするもんだな…… なぁ!小僧!!」
ムスタディオは(有り得ない…ッ!!)といった驚愕の表情でバルクを見据える。
「どうしてこんな事するんだ! 兄さん!! 無駄な争いはしたくない!! 今からでも考え直してくれよ!!」
(ラムザ!奴は俺に任せろ…)と言わんばかりに、ラムザの前に体を入れて狙撃の準備に入るムスタディオ。
今ここに、幼かった少年の面影を残したムスタディオを迎え撃つ、全てが謎に包まれた神殿騎士バルクの、
一対一の銃撃戦が繰り広げられようとしていた……
〜機工都市ゴーグ 射撃訓練場での出会い〜
ちりちりとこめかみを襲う焦燥感が照準の焦点を徐々に
ターゲットへと近づける… 銃使い達は、この緊張感が醍醐味であると口々に語る…
「チッ… おっかしいなぁ… 俺の目が悪いのかなァ…」
彼の放つ銃弾は何故か、一向にターゲットへは当たらず、
まるで、動く事の無いターゲットにすんでのところで全てをかわされ、
銃弾は嘲笑うかの様に枠外のあさっての方向で勢いを止め、弾痕がこの世の終わり
とも思える沈黙を守り仄かな硝煙が重力に従い天へ召される…
「…小僧……これはな、照準がずれてるんだよ。お前はまだ幼いから、きっと生意気な奴だと思われて
クラブの奴らから嫌がらせでもされているんだろうな。俺のを使って撃ってみろ、
お前のやり方は変えずにな。それで当たれば照準だ、おかしいのは。」
少年の一挙一動作を横で傍観していたその男は、堪り兼ねたのかさり気無く少年に声をかけた…
彼から手渡された銀無垢の輝き眩しいブレイズガンを使って狙いを定める…
「あ! 当たるじゃねえかぁ!!」初めてのクリーンヒットに思わず感嘆
の声を上げる若い少年は、初めて声を交わすその青年に向けて瞳を輝かせ充実感に溢れた満面の笑みをこぼす。
「だろ? 銃はな、銃口のゆがみが自身の根性までをも歪めてしまう代物だ。
こんなクラブの借り物の銃なんかじゃなく、小僧も早く自分の銃を手に入れることだな…
愛器ってのはなかなかいいもんだぜ、特にこの ベスロディオ・ブナンザ ブランドのブレイズガンはな…。」
「ありがとう… オレはムスタディオ・ブナンザってぇんだ。
兄さんは… クラブで良く見るけど… 名前教えてくれないか?」
「オレが名前なんて名乗ったとこで何の意味も持たないのさ… この戦乱の世の中ではな。
名など無くとも、顔を見ればオレだって事が分かるだろう…?ここに来ればまた会えるだろうしな… それで良いだろ?フッ…」
ムスタディオは、その後度々その名の知れぬ男との出会いも期待して、射撃場へ足を運んだ…
「俺が、名高い名工の息子に銃について語るのも気が引けるけどな… 親父に聞けば何でも解ることだろ?」
「反抗期って言うのかな… だから俺は跡目を継ぐ気も無いし、今は鉱山で働いてるんだ。」
「いいか、ライフルってのはな、銃身内に彫られた溝を意味するんだ、これは螺旋状になっていて、銃身内部で加速される弾丸が
旋回運動を行う事で弾道の安定化に一役買ってる。で、更に直進性をも高めるって訳だ。俺達が使ってるのは
スナイパーライフルって類だが、どうも他にもまだあるらしい。奥深いよな…
小僧も随分と腕を上げて来たが、まだまだ照準合わせとテイクバックが甘いな、俺が教えてやる事なんぞ滅多に無いんだぞ?
だから小僧はさっさと上達しなけりゃならないって事、覚えておけよ?」
「兄さんはやっぱり、実践で腕を上げてるんだろうね。」
「400フィートも離れていれば、銃声よりも着弾の方が遥かに早い、戦場では自分に何が起きたかも分からないうちに
倒れてるだろうよ… 小僧も戦場へ出向けば解るさ… あれは地獄だ… こんな世の中だ、仕方ねぇと言えばそれまでだがな。
俺はいずれこの腐敗しきった世の中を変える為に勝負をかけるつもりだけどな… 小僧には関係の無い話だな…」
戦争は人の知覚、感覚を研ぎ澄ませ、意思を刺激し、肉体を鍛え上げ、極限状態に置かれたお互いを人間として見極める事が
出来る−或る異国の哲学者であり詩人は戦争の良い部分をこう語る。反貴族運動を掲げる彼の、
暗雲に立ち込めた人生での苦悩を計り知る事は、幼いムスタディオでは理解すらままならなかった…
−Hard-boiled Sniper−
(メンバー達が他の敵を抑えてくれる筈だッ!)という深い信頼と安心感から
二人は回りの敵味方を気にする事無く、素早く廃墟内に身を隠した。お互いがその
能力の高さを熟知していた為、きっと一撃で決着が付くと確信し、先にそれを叩き込まなければ
確実に死へと追いやられてしまう事をムスタディオは小刻みに震えてしまう指先の身震いが、
バルクは全身に湧き上がる武者震いがそれを痛感させていたからだ…
形勢は若干ムスタディオの不利であった、全身を蝕む毒を回復する事も無く戦闘に入ってしまった為だ。
「クソッ! 手が震えるうえに、気分が優れねぇ… 一撃で、殺れるのか…?」
辺りに響き渡る轟音と共に、時折見せる稲光の閃光が忘却の廃墟内に二人の影を大きく映し出した…
今や、完全に二人だけの空気すら間には存在しないかの真空の空間に閉じ込められ、
身動きすら全く取れない緊張感に張り詰めた世界で、
お互いの出方を伺う。壁際に身を潜め首飾りの十字架をしっかりと右手に掴み、
ゆっくりと持ち上げ祈りと共にくちづけるバルク、(神よ、かつての幼い少年を殺める事を…
どうかお許し下され… そして、勝利の栄光を我が手に!!)
やがて覚悟を決め、虚空へと叫び出す。
「貴様も立派になったな、小僧!!」ムスタディオはかつてのバルクからの教えを回想しながらこう答える。
「兄さんのやり方は間違っているッ!! どうして俺と殺し合うんだ? これが兄さんの言ってた勝負なのかッ!」
「ああ、そうだ。 神の力あれば敵無し という言葉を知らんのか!貴様はここで死ぬのだ!こんな事になって残念だなッ!!」
激しい死闘が繰り広げられる−
叫び声でお互いの位置を大まかに把握した二人は、廃墟内部で一階と二階部分へ陣取った…
物音一つでも立てれば瞬く間に互いの銃弾が廃墟の床素材であるその煉瓦を粉砕し、やがて訪れた静寂と共に
土煙がゆっくりと立ち上っていく… 勝負は一瞬の予断をも許さない状況であった。
ムスタディオの耳を支配する辺りの轟音と爆撃音のさなかで、不意に周囲の音が掻き消され、
周りの時の流れが穏やかになって行く様な白昼夢を見せつけられていた… 彼の体に充満した毒素が、
ムスタディオに一時的なショック状態を引き起こしていたのだ… (音が… 聴こえない…? なんだ…?これ…)
片膝を着いた音に反応して素早くバルクの銃弾が煉瓦越しにムスタディオへと襲い掛かる、連射の勢いが
煉瓦を砕け散らせ床を削り出し、銃弾の一発が勢いを留める事無くムスタディオの腕を貫通する…
(ッ!! 撃たれたかッ!!)白昼夢から正気へと戻ったムスタディオは、利き腕を負傷し狙撃が困難となった…
スコープの照準を絞りながら神への祈りを続けるバルク。「神よ、私に確信をお与え下さい、これが正義なのだとッ!!」
次の瞬間「ぐわぁぁぁぁッ!!」という断末魔の叫びが廃墟内を轟かせていた。
「大丈夫かッ!ムスタディオッ!!」アグリアスはラムザと共に敵を殲滅していた。バルクも含めて…
鮮血で滲む腕を抑えながら二階へと駆け上るムスタディオは、神殿騎士バルクの最期を見届けた…
「くそッ! オレは…こんなところで…死ぬ男じゃ…ないはず…だ……小僧…………さら…ば…」
神殿騎士バルクはムスタディオに見取られ絶命した…
「俺一人だって平気だと思ったけどよ、やっぱ持つべきは仲間だよなッ!!」笑顔を見せるムスタディオ。
「何言ってるの!!毒を回復しなきゃ誰だってまともには戦えないのよ?心配させないでよ!!」回復魔法を施すアリシア。
軽い冗談を交わした直後に湧き上がる悲哀が、ムスタディオの心に深い影を落とし、これが彼の初めての
精神的外傷として、心の奥底へと刻まれて行くのであった…
(………兄さん………さよなら………)
以来、ムスタディオは未だ燦然と銀無垢の眩い輝きを保ち続けるバルクの遺品、
先の激しい死闘で照準がずれてしまったブレイズガンを使用していた……
−Trigger−
オレは… 思い出したんだ… エアリス… 君の名を…
花売りの少女エアリスの名前をトリガーとして、彼は彼の世界での出来事の断片を
思い出し始めていた。彼女を死なせてしまった喪失感に苛まれ、茫然自失でスラム街を彷徨い歩く…
(オレがもし、オレの居た元の世界へ戻れるなら… エアリスを失わずに済む方法が…
死なせないやり方が有るに違いないッ!!)と、彼の鋭い直感が訴えかけた。ムスタディオが父への土産にするといって
持ち帰ってしまった 四神バッチ を見てからというもの…
(きっと、オレの物語がやり直せるのであれば… 彼女を救済する方法がある筈だッ!!)
最後の決戦を控えているメンバーに気を遣って今までクラウドは、ムスタディオの父、ペスロディオに転移装置の
研究依頼を躊躇っていた… (この物語が終われば、オレはやり直すんだ… エアリスと共に生きる道を探すんだッ!!)
しかし、記憶の断片が甦った今、最期の決戦を控えて決心し、遂にクラウドはゴーグ地下で発掘された転移装置の研究を
ペスロディオに依頼していた。
「ここに辿り着いたって事はもとの場所へ戻る事だって可能な筈だろ…?」
「理論上ではな… ただこいつがどういう動きをするのかを
見極める必要があるし、最近発掘されたこれの大型のタイプの装置が北東のゼルテニア方面に
あるから、そっちも見てからだな… まぁ、行き着く場所が同じとは限らないが恐らくは、
共通するセオリーが有るだろうからこいつの構造を紐解くとすればまずはそこからだな…
オレはラムザと同じで、何か苦悩の葛藤を抱えていた気がする… オレの心の中……
オレって一体何なんだ… オレは今までずっと一人だったのか…? クラウドの精神世界でのもう一人の少年が
彼に問い掛ける… (寂しいのか…? お前はもう立派な大人なんだぞ…? もう、俺とはさよならだ…
楽しかったよ… たまには俺を思い出してくれ、その時がお前が本当の お前 になった時だ……)
さようなら…… オレはもう行くよ… クラウドは少年に別れを告げ、彼の世界に続く長い回廊を抜け
大人への扉を開けた… 彼の心の中の少年は既に色褪せた記憶となっていた…
−Melancholic Ravian−
アリシアの攻撃、回復の両方より劣るアイテム士のラヴィアン、決戦では、口で言って分かる様な相手では無いと決め込み、
既に話術師を極めてしまったラッドは、自ら進んで二軍へと名乗りをあげ、決戦前の最後の暇をゴーグの射撃場にて憂さを晴らすかの様な訓練を行っていた。
「まったく… 失礼しちゃうわよッ!! 私とアリシアのどこが違うって言うのよッ!!!」
半ばやけ気味で銃を連射するラヴィアン、銃弾は的を外れあさっての方向へと飛んでいく。
「まぁ、そう言うなって… 彼女は白魔道士として特別な才能を持っているんだ、仕方ないじゃないか。
でもラムザは凄いよな… ガフガリオンに一番近い存在だった。奴には戦闘のセンスが有る…
今や師と仰いだガフさえもを凌ぐ遥か高みへ行っちまった。
俺達は、多分、居るだけで良いんだよ。仲間達の覇気というか士気を高める為に出来る事をする… それも
ラムザを支える大事な仕事なんじゃないか…? まぁ、お前はラムザの慕う女性の為に動いてるのかも知れないけどな…」
ラムザと同じ元傭兵であるラッドは、自暴自棄気味のラヴィアンを諌めた。
彼女は、アグリアスを慕う一心で、或るイベントを企画していた… 恐らく数日後には、ラムザは女性陣の誰かと
個別指導 という位置付けのもとに、各メンバーから男性陣も羨むたまらない誘惑を受けるに違いないと
考えていた。これは、ラムザとアグリアスを除いたメンバー全員に協力を仰いだアグリアスへのギフトであった…
「最初にレーゼさんって言ってたわよね… で次がメリ姉さん… ラファの次がアリシアで、 取り が隊長と…
確か、ポエスカス湖のほとりに行くんだったわよね…」
(………!!!!!………)
むしゃくしゃした憂鬱な気分を彼方へと吹き飛ばすほどの名案が浮かんでしまった………
「ちょっと、耳貸してよッ!!」ラッドに笑いを堪えながら耳打ちするラヴィアン……
「ちょ…おま……えぇ!?」ラッドは大笑いしている……
やはり、部下にはストレスを与えない様、大切にすべきである……
ラヴィアンの仰天提案に同意したラッドは、早速射撃場を後にし、各地へ散ったメンバーの招集に奔走した……
−Another Separate Ways−
決戦を終え、ゴーグの実家に戻り再び炭鉱での仕事に精を出していた
ムスタディオは、父に誘われていつかの約束であるゼルテニア城の外れに位置するここ、
広大な洞窟内での発掘作業に訪れていた… ゴーグ機工都市に住む者はその特権として、
遺跡発掘の際に市民証の提示にて発掘現場へのフリーパスが約束されている。
これまでに数々の失われた文明に纏わる遺跡の発掘に多大な貢献を齎した好奇心旺盛な職人気質の市民には
至極当然の権利と言えよう。
「何か有るとは思ってたが、まさか飛空挺の発着所があったとはな…」
広大な敷地内には、燦然と光り輝き未だその力すら失われていないであろう、ゴーグ地下から発掘されたタイプとは
また違った、かなり大規模な物体をも移動させるであろう能力を潜在的に秘めた転移装置らしきものが音も無く
操作主を待ち受けていた…
「やはり長生きはするものだな、ムスタディオ…」父は、私が追い求めていたのはこれだッ!!と言わんばかりに
目を輝かせ、少年の様な面持ちで優しく呟いた…
突然、目前を閃光が襲う。かつて、戦友であったクラウドがこの世界に現れた時と同様に、
漆黒の闇と眩い光が激しく交錯する中でそれは時空の彼方から姿を現した……
ゆっくりとその動作を収束させる転移装置、降って沸いたかの様に現れた 飛空挺 の姿にムスタディオは
腰を抜かした… 事の成り行きを見守るブナンザ親子。やがて、飛空挺のハッチが開き、
注意深げに辺りをゆっくりと見まわしながら男が近寄って来た… 手にはライフルを従えている。
「済まねぇが… ここは何処だか教えてはくれないか…?」
幸いにして同じ言語を話すその男は、きっとイヴァリースの何処からか意図せず飛ばされて来たであろう事は
ペスロディオにとっては、何の矛盾も無かった。
「君の住む世界と同じだよ、イヴァリースの地。ゼルテニア城の外れの洞窟内だ…」
(………?………)どうも合点が行かない様子の男は、視線を逸らし眉間にしわを寄せ少し沈黙した。
(城って言ったか…?)彼は疑問を晴らすべく彼の次の言葉を待つ様に見えたその壮年に話を続けた。
「俺が居る世界には、ゼルテニアン洞窟周辺に城なンざぁ存在しねぇ… あるのは砂漠と、近くに海がある…」
「海はこちらにもあるよ… 私の研究では、ときに、転移装置というものは時間と空間を超越し、またそれを点で繋げる
作用があると認識しているよ…」
「ちょっと良く解らないな… どうやら俺達は時間か何かの違う世界に迷い込んだみたいだな…」
「私は、私達の時代では既に失われた文明と位置付けられている 飛空挺 や 転移装置 を長年研究しているのでな…
君達が元の世界に帰る手助けを出来ると思うんだが…」
「…ありがたい…… これから少しの間、世話になる……」
交わす会話で、お互いの利害関係が一致したペスロディオとバルフレアは これから宜しく と言う確認の意味で握手をした。
自己に置かれている状況を把握した彼は、既に落ち着いた様子で黙ってこちらを見つめる青年に声を掛けた。
「坊や、大丈夫かい…? 何も取って食おうっていうンじゃあない、安心しろって…」安心した様子で立ち上がった息子は
自己紹介を始めた。「お、おう…! 俺は、ムスタディオ… ブナンザ… ってえんだ…」
「………!!……奇遇だな…… 同じファミリーネームとはな。俺は、バルフレア・ファムラン・ブナンザだ。
フッ… 少なくとも、知り合ったって事だけでも、何かの縁 はあるよな…?フフ…」
ブナンザ親子は、初めて目にした飛空挺に乗り込むと、ゴーグの自宅へとバルフレアを先導した。
飛空挺に乗って不意に現れた、若くして既に達観した様な呈そうのバルフレアを、ムスタディオは彼を半ば自分の兄の様に慕った…
「洞窟内は広過ぎたのと、ヤクトがな… いや、ミストの関係で… チッ…
とにかく俺達の時代での最先端の装置で有る事は間違い無いぜ。で、
まだ帰るまでにはだいぶ時間が有りそうだ。何処かにこいつのいい隠し場所でも提供してもらえれば
有り難いンだがな… これでいくつかの街でも回ってみたいンだがどうも目立ちそうでな…
相棒に付きっきりで監視してもらうのも気が引けるしな、彼女には赤ん坊の面倒もあるからな…」
ここ、ゴーグの街においては、飛空挺ですら珍しくは無いと言った表情でペスロディオは話を続けた。
「あんたが持ってる地図と、こちらの世界で把握出来ている現在での地図とを照合してみると…
どうも我々が住んでいる土地はあんたの所ではロザリアと呼ばれている気がしてならない… 否、はっきりとは断言出来ないんだけどな、
どうも地殻変動でも起きなければ、地図上での整合性が取れないんだよ… ゼルテニアン洞窟とベルベニア地方、ロザリアではなくルザリア、
地名だけで考えれば間違いは無いと思うんだが。大陸自体が移動でもしているのだろうか…」
「まぁ、1000年近くも経過すればそりゃあ色々有るだろうな…ただ、文明自体が
後退しているってぇのが残念というか、納得が行かないけどな… 何かがあったんだろうな…」
「ちょっと他にも前々から依頼を受けている案件があってな… 彼は毎日の様に家へ通うもんだから、
先にそちらを片付けてからという事になるんだが…」
「勿論、それは構わない。俺はあくまで依頼をしている立場だからな… まぁ、気長に待ちますって…」
自宅前でペスロディオの帰りを待ち侘びていたクラウドに気を遣って、積もる話を途中で止めにした…
意図を酌んだバルフレアは、話題を変えるべくムスタディオに話し掛けた。
「なぁ、奇遇にも、同じ ブナンザ で、同じ 機工士 ときてる… 直系では無いにしても遠縁かもしないし、
まぁ、全くの他人かもしれない、だがな、この広い世界で出会ったんだ、信じたいじゃあないか、俺達は親戚だ、ってな。
なぁ、ムスタディオ。でもな、ひとつ言いたいんだがな、同じブナンザを名乗る者として
言わせてもらうンであれば… お前、もう少ししっかりしろよ? な? 俺の子孫が衰退していくのは
見たくも無いぜ…? 頼ンだからな…」
「ああ、平気さッ! 俺達は伊達に機工士を名乗っていないぜ! 親父は銃のブランドだけじゃなく、
機械工学の権威だからな、親父が出来なきゃ、誰も出来ないさ、この世界では…」
(凄いのは親父さんだけだろ… 早く親父さんの技術を習得した方が今後のお前の為じゃないのか…)
クラウドはムスタディオへ言おうと思ったが、言うのを止めた…
「じゃあなんだ、お前さんも… この世界に流れてきたのか…?」
バルフレアはこんな偶然があるのかと驚いた様子で、かたや異次元から召集され、或いは太古の時代からこの場所に
辿り着き漂流しているお互いに、何かそこはかとない親近感を抱いた。
(きっとこいつも、元の世界へ戻れば、俺と同じ様な壮大な物語を抱えているんだろうな…)
「何かの記念だ」先程からお互いが気になっていた それ を外して差し出す…(そうだな…)
クラウドとバルフレアは装着していたリボンを交換した。
「安心したよ、男がリボンを着けるのがこの世界ではどうも異質なものらしいからさ…」
「まぁ、その世界によって仕来たりは様々だろうからな…」
「じゃあ、クラウド、また会えるとも限らないからな、先に別れを伝えておく。元気でな。幸運を祈ってるぜ…」
「ありがとう、バルフレアも元気で…」
二人は爽やかな笑顔で互いの前途を祝して固い握手を交わした……
ラファのお見舞いの日、かつての戦友が集まると聞いていたペスロディオはクラウドも来ているだろうと
わざわざ病室へと駆けつけた…
「おお、やはり居たか、クラウド。君の要望が叶いそうだ。早く帰りたいのだろう? 今からでも来てくれ」
彼に依頼をしてから随分と時間が経っていたので、クラウドは突然の吉報に心を震わせた…
(オレの物語が、新たに始まる…)
病室に残っていたメンバー達は、クラウドの見送りの為ムスタディオ宅へと向かう。
動く事が出来ないラファと兄マラークは、病室にて別れの言葉を交わした…
「生まれてくる赤ちゃんが、女の子だったら必ず エアリス にするわ」
ラファは筆談でクラウドへそう告げた。
「君と、ラムザ、生まれてくる子供の幸せを願ってるよ… 早く元気になってくれ」
そう言うと、マラークと固い抱擁を交わし、ムスタディオ宅へと急いだ…
アグリアスにアリシア、ラヴィアンにメリアドールが不在の中、彼は転移装置へと足を載せた。
(別れなんて、きっとこんなもんさ… 久し振りにみんなと会えただけでも良かったさ…)
「見送りありがとう。じゃあ、みんな、元気で…」
メンバー達が見守るなかで、クラウドは感涙を堪えながら異次元の世界へと姿を消した…
「行っちゃった…」誰からとも無く、声がした。すすり泣く者、今までの戦闘の旅路を振り返り目頭を熱くする者、
(良かったな…)と感慨深げな者… クラウドが帰郷した後も、皆は暫らくものあいだ、そこから動こうとはしなかった…
ムスタディオは尋ねた「しかし、どうやって仕組みを突き止めたんだ? 親父は相変わらずすげぇなぁ…」
「いやなに、大型のタイプは構造が把握しやすかったので、 当たり を付けてその回路周辺を探ってみたら、
履歴が残っていてな、方位と時間、空間ベクトルに素粒子サイズ… 最後の履歴がクラウド君の転移操作だっただろうからね…」
既に転移装置における問題点も収束を見せ、解析は完了、バルフレアは太古の時代へと戻る事も可能となっていたが、
機工士ペスロディオの絶っての要望で、この時代には珍しい完全稼動の飛空挺の構造研究をさせて欲しいとの希望を受け入れた
バルフレアは、およそ二週間の猶予を彼に与えた。
「分析するのは構わねぇが、ぶっ壊さないでくれよな…? あれは俺の大事な愛機だからな…」
彼の相棒、フランはおさなごの面倒で手一杯の様子で、ゴーグの繁華街に様子を見に行かないかという夫の誘いを断った…
「あなた一人で行ってらっしゃい… 私はブナンザさんの家でしばらくお世話になるわ…」
(そうかい…)俯き加減で左手の親指で鼻を軽く二回擦ると、「じゃあ、俺はちょっと行ってくるぜ…
何も無ければすぐ戻るが、遅くとも二週間で戻って来る。もう帰れるンだからな、予期せぬ出来事とはいえ
折角この世界に来れたんだ、見聞を広めるのも職業柄、話の種になるしな…」バルフレアはゴーグ繁華街へと足を向けた…
およそ二週間が経過して、バルフレアはアグリアスを連れてゴーグのペスロディオ宅へ再び訪れた……
「アグリアス!? どうしたんだ…? みんな随分心配してたんだぜ…?」
「ああ… この前は済まなかったな… 少々取り乱した…」ムスタディオに対して常に厳格な彼女は珍しく俯き加減で応えた…
「なんだ、二人とも知り合いか… このお嬢ちゃんがな、俺の住む世界へ付いて来るって言って聞かないからな…
まぁ、連れて来たって訳だ。」
咄嗟に身を引くムスタディオ、しかしアグリアスからは何の反応も無かった…
(アグリアスをお嬢ちゃんなんて呼んだ日には…)と少し意外な反応に驚いたムスタディオではあった。
「アグリアス… 自分が何処へ行こうとしているのか判っているのか…?」ペスロディオは彼女を心配して声をかけた。
「ええ… 新しい人生をやり直そうと思っています…」穏やかな口調でかつ俯きながらも彼女は強い意志を見せた。
「…で、研究の方は済んだのか…?」バルフレアは、期限は過ぎたぞ…?という言葉の代わりにこう尋ねた。
「そうだな… 素晴らしいものを見せて頂いたよ… どうやらお別れの時が来たようだな…」
皆でシュトラールに乗り込み、太古の時代にゼルテニアン洞窟と呼ばれた場所へ向かう機内−
「寂しくなるな… 散々叩かれたけど、俺、アグリアスの事好きだったぜ… 愛の鞭って言うかさ…
俺が生まれる前に姉さん亡くしてるから、俺は大事に育てられ過ぎてこんな性格なんだけどな、なんか…
姉さんと重ねてたって言うか…」
アグリアスは、一応の笑顔を見せているものの、その酷く充血した瞳からはとても喜びの表情を感じる事は出来なかった…
最期の別れに相応しい、歴戦を共にして培われた強固な友情を確かめ合う固い抱擁をする二人には、
その出会いから今までの出来事を振り返り柄にも無く目頭を熱くし、照れ臭さで苦笑いを交えた複雑な心境を表していた…
「これは… 俺の思い出の詰まった、ある人の形見なんだ… バル兄さんなら大事にしてくれるだろ?」
「貴重だな… それは。 俺には少し荷が重い気もするが、お前の好意だ… 有り難く受け取るぜ…
これはお礼ってモンでも無いンだが… 俺の居る世界では一番デキの良い代物だ、交換なら悪くないだろ…?」
バルフレアはバルクの形見である眩い銀無垢のブレイズガンを、ムスタディオはかつて眼にした事の無い見るからに
威力の有りそうなライフル−フォーマルハウトをそれぞれ受け渡し、固い握手を交わした。
シュトラールから降り、大規模転移装置の操作を始めるペスロディオ。シュトラールのエンジン音に呼応して
転移装置が作動音を上げる。漆黒の闇と眩い光が激しく交錯する中で、アグリアスを載せたそれは時空の彼方へと消えた……
薄っすらと涙ぐむムスタディオを父ベスロディオは肩を抱き寄せ、優しく慰めるかの様に呟いた…
「素敵な出会いだったな…」と。
「そろそろ… 俺も親父の技術を学んでも良い頃かな…?」
「……そうだな……お前なら、大丈夫だ。 俺の息子だからな……」
−銃爪(Trigger)− 完
バルクが来るとは思わなんだ…この前のラムリアスでの扱い後ということもあって
すごいかっこよく見えるな。乙です!
もうちょっとアグたんの出番ほしかったけど!
それにしても最近のアグスレって、色んなキャラへのフィーチャーを容認してるね。
これもアグたんの懐の広さなんだろうか。
アグたんだって空を飛びたいお年頃。
でも来年あたりには地に潜りたくなるお年頃になる。
ちなみに去年は大海原を泳ぎたいお年頃だったらしい。
全裸で。
>100取ったので、
今夜はアグたんやメリアたんラファたんレーゼさん達が踊り子衣装の相撲大会をやってる夢が見られる、はず。
>色んなキャラへのフィーチャー
確かに多いな。
最近だけでもミルウーダ、ラッド、アリシア、ティータ、
そしてバルクか…
南極条約のアグ絵に駄文を付け足してきた。
>>83〜98
乙です!っていうか前の話とつながってるしー!こういうのもいいナァ。
各キャラの後日談がいっぱいあるのもイイですねぇ。
欲を言えば長すぎる修飾部分をやめて頂ければ完璧かと。
>広大な敷地内には、燦然と光り輝き未だその力すら失われていないであろう、ゴーグ地下から発掘されたタイプとはまた違った、かなり大規模な物体をも移動させるであろう能力を潜在的に秘めた転移装置らしきものが
長っ・・・って目的語は「転移装置」かよ!
とか。
乙。前の作品から続いてる(という認識でいいんだよね? コテ&トリップがないから断言できん)内容なんだね。
だけど、ちょっと場面が転換するところがスムーズに読めず、違和感があった、俺は。
ともかく独自の世界を作ってると思うので、頑張ってください。
俺はそろそろこいつにトリップなりコテを決めきるなりしてほしいよ。
ゲームブックSSの後書きにもドン引きさせられたので、真面目な話、NG指定させてほしい。
気に入らなければ、NGIDで当人の文全消し、マジお勧め
え、自分の専ブラにはんな機能は無いって?そんなの知るか
確かに、場面の移り変わりとか視点切り替えが判り難かった
が、十分許容範囲内、楽しく見させてもらいました
ヒント:IDは毎日変わる
>>105 読まなければ良い。俺も昨夜の書き込みから>107まで、
ダーっと目を通しただけで済ませたw
毎日これの繰り返しだけど。
もういいや。文句たれてる香具師大杉
>>105 こいつがここから出て行くか、俺が最終話投下するのか
どっちがいい?
>>110 そのコテハンで今後通す、という手もある。
今日は七夕ですね。
アグたんは短冊に何の願い事を書いたんだろう?
>>110 コテハンつけて投下すればいいだけの話。
ここはSS書く人が多いから、タイミングによっては
ふたりの話が交錯しちゃってわけわからなくなるし。
コテハンもしくは作品タイトルが名前欄に入ってるだけで
ずっと読みやすくなる。
書きたい人は書けばいいし、読みたい人は読めばいい。
誰かを誰かが追い出すような事はすべきじゃない。
ただ、読む方はいきなり作品を押し付けられるわけだから
読みやすい方法を探して書いて欲しいと思う、それだけだろ。
安心しろ こんな民度の低いスレ 二度と来ねぇよ
自分の意に沿わぬ流れになったら「民度が低い」か、本当に低レベルなのはどっちだか
ま、そんなくだらないことはゴミ箱に捨てて・・・と
ラム×アグ派(アグ×ラムでもおk)な人に聞いてみたい、
戦闘中、ラムとアグを常に背中合わせで行動させている俺は異端者か?
それとも皆やっているのか?
行く人氏の時もそうだったけど、ちょっと読み手側がツンツンしすぎじゃないかな?
もちろん書き手にも問題はあると思うけど、いきなり
>>105みたいな事言われたらやっぱりショックだよ。
ガフ口調やツンデレを演じてみたりと、もう少しオブラートに包むべきかと・・・
>>115 それではいささか非効率ではないか。あくまで戦闘部隊なのだから、
必要に応じてはラムザとアグたんだって当然別行動すべきだ。
そんで三回に一回くらい、お互いの方を向いたまま待機させてやるんだ。
だからテキストファイルでうpしろっちゅーに。
どうせ一度はテキストエディタなりで書いて推敲してるんだろうから。
で、前に出たが、テキストファイルでうpされるのとスレが過疎るのにどういう関係があるんだ?
うpしろと命令形で言ってる奴の言う事を聞いてくれると
思ってるのだろうか。
ラムザが巧みな話術で女性ばかりを勧誘するのが気にくわないアグたん
>>119 お願いですからtxtでうpしてくださいませんでしょうか?
これでよろしいか?
書き手の文句が嫌で打ち切りになったSSがあったよな。
まとめサイトじゃ完全版になってるけど。
アグリアスが輪姦されるエロ小説置いてるサイト、誰か場所憶えてないか?
>>123 ふたなりアグリアスがドラクロワに嬲られるエロ小説なら知ってるが
>>124 パラディンはアグっぽくて、メディックはラムザっぽい?
七夕ということでしたので、本編とっぱらいで取り急ぎ。
『私立イヴァリース学園』閑話休題
-星に願いを(ピアノソロ)-
あの体育祭から、少し後。
夏の暑さもいよいよ本格的になり、畏高の生徒達は来たる夏休みへの期待と
迫る学期末テストへの不安を抱え、いそがしい日々を送っている。
その忙しさはしかし、当然教員たちにも同様に広がり、テスト問題の作成から
夏休み期間中の生徒たちの素行への配慮まで、問題は山積している。
折からの通り雨を避けるために、教育実習生アグリアス・オークスは
帰り道の途上にあるバー、『砂海亭』へと逃げ込んだ。
汗と湿度とで肌はべとつき、ほどよく効いたクーラーの風がたまらなく心地よく感じた。
カウンター席に着き、ブランデーを一杯だけ注文する。
店内ではちょうどピアノ演奏が行われており、聞き覚えのあるジャズナンバーが
やわらかに響き渡る。
(「星に願いを」か・・・)
酒が来るのを待つ間、アグリアスもその魅惑的な音色にしっとりと耳を傾けた。
やがて演奏が終わるころ、まばらに鳴る拍手の間を縫って
バーテンダーが注文したブランデーを運んできた。
「こちらはサービスです」
と、縦に長いグラスを差し出すバーテンダー。そこにはドリンクやキャンドルではなく、
笹の枝葉が一差しされていた。
「今日は七夕ですからね。だからピアノも、ほら」
(ああ、そうか)
悪天候と忙しさのせいで、年中行事などすっかり忘れていた。
そう、古く神話の時代、引き裂かれた二人の恋人が星の川を隔ててなお想い合い、
年に一度だけ愛を確かめ合うことを許された、その日である。
残念ながら、今年はそのロマンティックな光景が厚い雲に阻まれ、
彼女ら地上の人間達が見ることはできそうもなかったが。
なるほど、グラスの笹にはおあつらえに短冊が垂れている。
「ペンはこちらに・・・。ご自由に願い事をお書き下さい」
「ああ、ありがとう」
「お連れ様はいらっしゃらないのですね・・・てっきり恋人をお待ちかと。
そう、さながら今夜の織姫のように」
「茶化さないでくれ。共に杯を交わすような恋人などいない」
「・・・それは失礼を、申し訳ございません。では、ごゆっくり」
慇懃な態度でバーテンダーはその場を後にした。
だが、彼が去ってからアグリアスはくすり、と微笑んだ。
(確かに・・・一緒にお酒は飲めないな、まだ)
先月のあの体育祭を思い出し、思い出し笑いをするアグリアス。
同時に頬は赤らみ、気恥ずかしげに息を整え、やがてゆるやかに窓の外に視線を投げた。
(こういう店にラムザを連れてこれるのは、3年も先か・・・長いなぁ)
しばし物思いにふけり、ブランデーのグラスが空になったころ、
思い立ったようにアグリアスはペンを取り、短冊に短く文章をしたためた。
彼女が会計を済ませ、弱まった雨の中へ再び歩き出すのを見送って、
数名で飲んでいた客のうちの、一人の男がつぶやいた。
「美しいねぇ・・・恋をしてる瞳は」
向かいに座る肌の浅黒い女性がそれに応える。
「あら、だから声をかけなかったのね。めずらしいと思ったら打算的だこと」
「おいおい、俺だって誰彼構わず、ってわけじゃないさ。
しかしまぁ、世の中には決して手を出すべきじゃない高嶺の花もある、ってな」
悪戯っぽく笑ってみせた男は、アグリアスのいたテーブルを片づけ終えた
バーテンダーを呼び止め、短冊の中身をこっそり見せてもらった。
『教え子が健康でありますように』
「・・・・」
「彼女、教師なのね。・・・あなたの女を見る目は確かだと思ってたけど」
「待て待て、ほら、見ろ。教え子『たち』じゃないぞ、一人限定だ」
「はいはい・・・」
「なぁ、今の人って年いくつくらいかな?」
「お子様は黙ってな。っていうか帰れよ」
今年がこの地の住人にとって、素敵な七夕であったことを願って。
ttp://2nd.geocities.jp/kutabireseijin/ill/ag0006.png
本編のほうは・・・
もうちょっと色々と考えております。
ちなみに北海道の七夕は今日じゃありませんが
>>132 乙です!
一人でお酒を飲みながらある人のことを思うアグたんの、
しっとりとしたお話に癒されました。
本編の体育祭の後に何があったのかすごく気になる・・・。
つか、あなた、マジでそのコテでとうとうトリップまで付けたんですかw
グルグルパピンチョパペッピポ
ヒヤヒヤアグッチョの……
>132
面白かった。
でも「ファンです!」といいにくいお名前になられましたなあ…
太便士さんて。
天下の雷神オルランドゥ
_) 〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
>';;,, ノ丿川j !川|; :.`7ラ公 '>了
_く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.)
ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;)
く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~ アグリアス君、逆に考えるんだ。
):.:.:.:.:|.Y }: :! `二´/' ; |丶ニ ノノ
) :.: ト、リ: :!ヾ:、 丶 ; | ゙ イ:} 自分のデフォルトMOVE値が上がったらいいなと願うのではなく、
{ .:.: l {: : } ` ,.__(__,} /ノ
ヽ ! `'゙! /´ ラムザがMOVEをこちらに合わせてくれたらいいなとお願いするんだ。
,/´{ ミ || ) |
,r{ \ ミ |||| ||||||||||||||||||||ノ 少々、本末転倒ぎみではあるが。
__ノ ヽ \ |||||||||||||||||||||||||||||イ_
\ \ ||||||||||||||||||||||||!|ヽ`ヽ、
\ \ヽ ||||||||||||/ |l ト、 `'ー-、__
\ `'ー-、 // /:.:.} `'ー、_
`、\ /⌒ヽ /!:.:.|
`、 \ /ヽLf___ハ/ {
′ / ! ヽ
>>132 乙です。こういう雰囲気いいですね。
コテ変更のノリのよさにも脱帽
個人的には前スレ691にはGJと言いたいくらいだw
僕は申し訳ない気持ちでいっぱいなんですが。
ごめんね太便士さん……。
>>140 ラム「アグリアスさんは懐が大きいですねぇ」
アグ「誰の腰まわりが太いと言うのだ!!」
まぁ、
>>139の戯れ言を実現化するまとめ氏も相当だけどな……
アグリアス「最近『改名』がブームらしい」
ラムザ「そこで我が隊のメンバーも改名してみました」
アグリアス「しかし人間は改名できまい?」
ラムザ「そこで労働八号を改名しました」
アグリアス「どんな名だ?」
ラムザ「マグリマス」
アグリアス「……」
ムスタディオ「おーい、マグリマス。処理してくれ」
マラーク「へいマグリマス、そこのいきり立った野郎を処理してやってくれ」
ラッド「おうおうマグリマス。もっと激しく浅ましく処理せい!」
アグリアス「不動無明乱命割殺北斗骨砕無双稲妻聖光爆裂剣打打突き破ー!!」
ムスタディオ「グ……ズ……ギャアアアアアアアアム!!」
マラーク「ゲ……ロ……ゲコオオオオオオオオオ!!」
ラッド「ラッドバリアー!」カキーン
ラヴィアン「ふんふんふ〜ん♪ 今日もいい天気ね」
アリシア「クレープの買い食いは最高ね。あら、あれは何かしら?」
カキーン
ラヴィアン「ウボァー」
アリシア「ラヴィアンが謎の閃光に包まれて灰燼に!?」
FFと関係ないカエルが一匹混じってるね
殺意の波動に目覚めたラムザってのを見てみたいですな。
>>143 「マグリマス」が「ナグリマス」に見えた。
>>145 アグたんがアホ毛を掴めばすぐ元通りになりますよ。
問題はどうやって近づくか、だが。
殺意の波動に目覚めててもラムザはアグさんを殺せはしないさ
開始時
殺意の波動に目覚めたラムザ「僕の剣が血を求めている!」
勝利時
殺意の波動に目覚めたラムザ「我、剣技極めたり」
ラムザの「真空投石」や「真空体当たり」「真空アルテマ」等に対抗するために、
アグたんも新しい必殺技を編み出したほうがいいんじゃないかな。
母乳とか。
北斗百烈骨砕打
不動無明ギャラクシィ
>>151 母乳が必殺技なのかよw
というか、母乳が出るにはそれなりの条件が必要となると思うんだが。
アグ「あぐぅッ!毒攻撃を喰らってしまったッ…!」
ラム「大丈夫ですかアグリアスさんッ!!こんなときこそ僕の新ガッツ『真空おまじない』を!ハアッ!!」
アグ「ぐあッ!い、息ができない〜!」
ラム「真空ですから」
ちなみに「真空エール」はラムザのあまりの超高速応援アクションにより周囲に真空状態を作り出す。
ただしラムザの応援の声は聞こえない。
だって真空だから。
だめじゃん
大変だ、みんな聞いてくれ!
さっき気がついたんだが……アグたんは俺の奥さんだっような気がするんだ!
皆には今まで黙っていて悪かったと思う。
まあそういうわけなんで、もう俺の嫁さんでオナヌーするのはやめてくれ。
寝てないのね
>>156 それはアグリアスではなくアグリアヌというまがい物だ。
残念だったな。
>>154 真空作ったら窒息より血液沸騰の方が怖くね?
フリーズドライも怖いな。
Evil RAMUZA VS AGURIAS
多分俺のSSを面白いと感じてくれた人も居るだろうから、
最終話投下しても良いけどさ。 読みたい?
俺は職人じゃないからさ。これで書くのは最後だよ。
>>156 心という器はひとたび罅が入れば二度とは……二度とは
>>163 読みたくなければ出さないだけ。もう書いたんだけどね。
まぁ、なんでもいいよ。 今居る職人さんを大事にしたほうがいいよ、皆さん。 じゃあね。
162>>
投下希望っ!
愛とは… 愛とはなんであろう… 巷で謳われる愛。 随分と安売りされている愛。
FSのバッグを違う男達から受け取るや否や、瞬く間に武器屋へ足を運び下取りに出してしまう女性戦士…
それに気づかずひたすら地面に片膝を着いて求愛を謳歌する若者シーフ、全てを把握した上で、それでも尚好意で買ってやる老人…
きっと、愛には均衡が必要なのである。世界にはモンスターを除いて男と女しか存在しない、そのどちらかの想いが強過ぎれば、
好きになった相手があざとければ、良い様に利用されてしまい、愛の奴隷と化す。愛とは、その均衡が取れてこそ、その神々しい
輝きを初めて放つ原石であり、一度輝きを発揮した愛は、誰の力を持ってしても、もはや留まる事を知らない崇高な存在であると考える…
愛の形… 博愛、恋愛、母性愛、同性愛、人間愛、愛には様々な形がある。その根底にある主流には、
相手を想いやる気持ち が共通して存在し、そこから支流へと派生していくのである。
不器用な男は、愛を表現するのが得意ではない。その想いを、物質で表現するのか、誠意で表現するのか、
何かの行為を相手に施すのか−それは、その男の裁量と資質によって判断が下される。
ラムザの幼馴染、ディリータのオヴェリアへ捧げた愛− 愛の形は、果たして、オヴェリアへと通じたのであろうか…
愛する相手を刺し殺す−それこそが、この世で一番切ない報われる事の無かった不毛の愛の形であった…
ラムザとアグリアスの愛は、どうであろうか………
−決戦 前夜−
(人の夢と書いて儚であるならば、俺は 信者と書いて儲かる だ。何も見えやぁしねぇってぇのに何を信じろって言うンだ?
あぁン?本物に混ざって阿漕な商売しやがってッ!!偽りの宗教なンぞ必要ねえ!糞食らえってンだ!!
てめえら金を毟り取ってるだけだろうがッ!!! そこの跳ね毛の坊主、物事の本質を見極める 眼 を養え。
それが傭兵として生き残る唯一の道だッ!!)
その、冗談の様な名前からは想像もつかない冷酷な世界に身を投じた男−ガフ・ガフガリオン仕込みの元傭兵である
異端者ラムザ・ベオルブは、その甘いマスクからはまた、同様に想像し難いシビアな戦術論を常に語る-オーボンヌ修道院に飛び込む前に、
各自、十分な基礎体力の底上げと習得技の修練に勤しむようにと、その裏に込められた深い人間愛から来る想いが伝われば…
という気持ちから激昂して全員に厳しい喝を入れ、檄を飛ばした。
ここまで声を大にして言うのは、皆に生きて帰還して欲しいからだと言わんばかりに。
(気のせいかな…なんか最近、メンバーからの熱い視線を感じずにはいられない気がするんだ、
女性陣からは甘い誘惑の、さっき、装備の最終点検をしている僕の前に久々に現れた男性陣達からは
羨望と嫉妬の眼差しを… うーん…)
彼らは、ディープダンジョンを抜けて、残すは一度足を踏み入れればきっと志半ばでは引き返す事は叶わないであろう最期の決戦を控えていた。
男性陣へは今さら僕が言う事も無いだろうというある種の信頼感と安心感から、各自での独学に力を注いで欲しいという強い要望を出し、
決戦前夜にオーボンヌ修道院前での再会を誓い、各々好きな土地での修行に勤しんだ。
一方女性陣には、やはり男性と比較しての体格差から来る戦闘能力の劣勢を補填するべく、女性陣のみ個人指導を実施する事となった。
明日の朝には、僕らはオーボンヌの扉を叩く… 皆で語り合うのも今夜が最期だ… みんな… 僕は戦うよ… 僕に同行してくれる
心強い仲間達と… それは死んで行った者へ、守れなかった者達へのメッセージであった。
闘う事がその者達への贖罪であると確固たる信念を持つ彼の先に待ち受ける、未だ見ぬ真実の為に…
長かった旅路、もう戻る事の無き、信念を貫き通し歩み来た今までの道のり、反逆者、異端者の烙印を押されてもなお、
同行を望んでくれた仲間達、その僕自身の不遇な境遇の巻き添えにしてしまったメンバーを労わる唯一の機会である、
ラヴィアンが提案してくれた、決戦前夜の前夜祭とも壮行会とも言える場へ足を向ける……
−Peeping Tom 素敵な鑑賞会−
ラッドは一枚も二枚も 上手 であった、そのメンバーの誰よりも…
既に戦線を離脱し、二軍の地位に甘んじている彼はよほど暇を持て余しているのか、こんな所に機転を利かせてしまうのであった…
ラヴィアンが提案した、巨蟹 一日の決戦前夜−アグリアスの誕生日。
この日に向けて、女性陣がラムザとアグリアスの心の叫びを表に出させる為の下準備−感情の起伏が激しい彼女達の性格と、
その鮮やかな衣装をなぞらえた、題して−Full Colors− 作戦と銘打った誘惑イベント。
ここまでは純粋にアグリアスの為だけの行為であったが、ラヴィアンは、ある種の ストレス から、
アグリアスの誘惑イベントを全員で鑑賞してしまおうとラッドにもちかけた。ラヴィアンは女性陣の召集、
ラッドは男性陣の召集と言う事で、二手に分かれた…
しかし、ラッドの考えはもっと深かった…
(こんな面白そうな場面、一生に一度見れるかどうかだッ!! 男達だって楽しみたいんだよ! 全部見てやる…ひひひ)
彼は、決戦前に暇を出された男性陣に耳打ちしていた。
「決戦の一週間前には集まってくれ。行動予定は、砂漠、草原、山脈、炭鉱、湖の順だ… ひょっとしたら
女達の 堪らない姿 も拝めるかも知れないぜッ!!」男性陣は皆この計画に拍手喝采であった…
良いではないか、裸体如き。彼らは常にその互いの背後を守りあい、死線と隣り合わせの運命を共にする 戦友 なのだから−
生 を謳歌する、素敵な事ではないか。所詮彼らは死後、埋葬される事も無く
クリスタルの結晶と化してしまう運命なのだから… 生きている内が華なのだ…
そう、ラッドは射撃場でのラヴィアンの提案に同意したものの、実は更にその裏ををかき、
女性陣の誘惑作戦は全て陰からこっそり見物しようと始めから目論んでいたのであった…
一方で、アグリアスを除く女性陣は、まさか自分の手の内を全ての男達に見られていた事など知る由も無く、
今回の作戦の主役、アグリアスの鑑賞会 として、無邪気にかつ温かい目で見守った。
男性メンバー達は、他の女性達を鑑賞した時と同様に、異国の忍びの者となり、
全員で殴り合いの末に 潜伏を 発動させ、野蛮な行為は嫌だと、クラウドのみは消えるマントを着用した。
女性陣はセッティエムソンを空中に噴霧し、その霧をシャワーの様に浴びていく…
これで全員、居るか居ないかさえ分からなくなり、準備完了。
一大イベントが水泡に帰するのは避けたかったメンバー達の取り決めとして、
万が一の事態を除いては、絶対に私語禁止、物音すら立てる事を禁じている中、それは起こった…
ラファの時は、後ろから見ていた訳ではないので、何も面白くなかった男性陣、もっと言えば、
頼りない兄貴の救済までさせられ、目論みは見事外れた… メリアドールの時など、ただ泣いていただけで見ている
こっちが罪悪感に苛まれた… アリシアの時は、単に皆眠かった… 今まで唯一鑑賞会と言えたのが
魅惑のレーゼの誘惑 であった。ただ、常に薄物越しに それ は見ていたので、実際、新鮮味に欠けた…
(だって、俺達はいつもレーゼを取り囲んでるからな…)
少々期待外れなイベントに意気消沈気味であったので、男どもは 遂に来たかッ!! と心を躍らせた。
アグリアスが… 服を脱ぎだしたのだ… 勿論ラムザの眼に触れてはいない。
しかし、湖を前に佇む二人の他に、この場所には、残りのメンバー全員が居るのだ…
まさか、彼女がラムザの前で全裸になろうなどと、誰が予想出来たであろうか…
この予期せぬ事態に、 素敵な鑑賞会 を企てたラヴィアンは酷く後悔した。
(あぁ… 愛しのアグリアス様の裸体が… 私のせいで… 汚らわしい男共の眼に晒されてしまうなんて…
アグリアス様ぁ… 私の… アグリアス様ぁ… ふえぇぇぇん……)
いじらしいではないか、ラヴィアンがアグリアスに寄せる想い… これも一つの愛の形であろう…
ラヴィアンは嫉妬していた、ラムザに対して。愛するアグリアスが想いを寄せているその男が実は憎かった。
その男に対して、どのようなアプローチをするのか見たかった。あたかも自分にされているかの様に投影する為に…
愛する気持ちのみで、今まで彼女に付いて来た、幸せになって欲しいという願いのみで、
彼と結ばれる手助けをした、しかし、その先にラヴィアン自身の幸せは無い。そんなパラドックスに苛まれた挙句の、
その逆説に対するある種の抵抗がこの鑑賞会であった…
ラヴィアンの内に秘めた想い− 複雑な心境を知る者は、誰一人として居なかった…
−Result Report 色仕掛けの報告会−
レーゼ、メリアドール、ラファ、アリシア、そしてアグリアス… 彼女達は皆が集まる場所とはまた別の一室で、
密談とも見えると或る話し合いの場を持っていた。ラヴィアンが、そのアグリアスを慕う一心で考案した、
彼女とラムザとの、愛の成就の為の銃爪(トリガー)とも成り得るこの企画の結果報告会を催していたのだ。
周りからは一目瞭然であったラムザを慕うアグリアスに、この奥ゆかしい恋の進展を暖かく見守って来ていた女性メンバー達も、
さすがにしびれを切らした様で、縁起でもない話ではあるがこのまま万が一想いを伝える事無くどちらかが死んでしまおうものなら、
仮に自分が戦闘で朽ち果てたとしても死んでも死に切れない、クリスタルになんか絶対にならないッ!!
という女性に在りがちな好奇心から来るお節介をする事で皆の心は満たされると、ラヴィアンの提案に同意して、
皆で一斉にアグリアスのハートに火を付けるべく焚き付け、どの様な進展を見せるのかと事の成り行きを見守ろうという魂胆であった…
「じゃあ、まずは私からね…」レーゼは一番手という事で、果たしてどれ位のレベルでの モーション を掛けたのか、
皆は彼女の話に注意深く耳を傾けた。
「ラムザったら… 私のブラウス脱がして… 吐息がかかるくらいの物凄い近い距離で私の胸ずぅっと見ていたのよ♪
彼ったら、びくんっ て身体が動いたのよ♪ 声を出さずに口がパクパクしてたの。うわぁ… すごぉい… だって。キャッ♪」
アグリアスはひっくり返りそうになった。これはやり過ぎである… その上、説明も足りない…
皆は、(流石レーゼは大胆ね、あのシースルーは伊達じゃ無い…)と普段から反則気味の姿の彼女に妙に感心した…
「…えーとっ、次は私ね… 私のはフィジカルなアタックではなくて、もっとメンタルな部分でのカマ掛けだったんだけど…
なんか、途中で上手く行かなくなって… でも、好きな人が居るっていう事だけは掴んだわ。」
メリアドールの報告に興味深く話に集中するアグリアスの表情は、周りには可愛い子♪として映っていた。
「私は、山道を歩いていたんだけど… 私が先頭で少しブーツに仕掛けをしておいたのね。
そしたら… ラムザったら、私の揺れるお尻をずっと見ながら歩いてるのよ♪ くちびるも半開きで、
なんか随分歩きずらそうだったのよ♪ ラムザったらやらしぃぃ♪」
(あの馬鹿ッ!!)アグリアスは心の中で叫び続けた。
「私は、彼と… 一夜を共にしました…」アグリアスは卒倒した。
「とはいっても、戦闘で傷ついた彼を寝ずのケアルで治療したってだけですよ♪ 彼は私の膝枕が気に入ったみたいで、
何度も頬擦りするもんだからちょっと… 感じちゃった…♪」
(アリシア… お前もかッ!!)異国の偉人の最期の言葉にも似た恐ろしい表情でアリシアを睨みながらゆっくりと起き上がり、
再び着席するアグリアス…
アグリアスは各メンバーからの報告を聞く度にやきもきし、居ても立ってもいられないッ!!といった感じで報告者を睨みつける…
それに気づいた周りのメンバーは可笑しさで笑い込み上げて来るのを噛み殺し、アリシアの話で卒倒した彼女を見て大爆笑したかったが、
その衝動を我慢するのに非常に苦心していた…
「で… 最後の報告は…?」誰からともなくアグリアスの報告を促す女性メンバー達、アグリアスは(言いたくない…)といった様子で長い沈黙を保っていた。
皆の視線、無言の圧力に耐え切れなくなり、やがて諦めたように喋り出した。
「私は、ラムザと… 水浴びした…」
「キャー♪」「うそぉー!!」「やらしぃー♪」「やめてー♪」
と、表向きは皆 恋のライバル という事なのだが、今まで静かに他のメンバーの報告を聞いていた彼女達は、
待ってましたとばかりにアグリアスをはやし立てる。
まるで、これが言いたくてこのイベントに参加したのよとでも言わんばかりの勢いで…
(私が一番過激だったか…)アグリアスはもじもじしながら顔の温度が急激に上昇していくのを感じた…
しかし、彼女達も意地が悪い。アグリアスとラムザの 初デート をメンバー全員でしっかりと見ていたと言うのに……
知ってる上で、敢えて白を切る−これがきっと彼女達にはたまらない快感なのだろう、やはり 女 とは恐ろしい生き物である……
−A Hard Days Night−
既に他のメンバーは勢ぞろいしており、どうやら装備点検に手間取った僕の登場を待ち侘びていた様だった。
個別指導を行った彼女達は、僕を見るなり、周りを取り囲むようにしてずいと迫って来た… なんだこれは……
「私と付き合うって言ったじゃない!」
「誰にするのか早く選んでよ!」
「なんで他の女にモーション掛けてる訳?」
「ひどぉーい… 私とは遊びなの?」
状況はなんとなく把握できた。どうやら彼女達で僕の取り合いをしている… ラムザをも焚き付ける為に、
女性陣はみな、適当な事を言いたい放題である。アグリアスは、少し離れた傍でラムザを緊張の面持ちで見つめる…
彼女達は、もうそろそろかと顔を見合わせるかの様にして声を揃えた。
「 早 く 選 び な さ い よ ッ ! ! 」
この、予期せぬ出来事がラムザの心境に大きな変化をもたらした、何かをやり遂げたかの様な達成感、苦痛から解き放たれた
開放感、難問を解決したかの様な爽快感から来るこの男の顔から迷いという文字は見て取れなかった。
(初めから決めていたんだ。彼女と出会った時から…世界中の誰より、愛しているんだ…
今さら疑うものか!私はお前を信じる!! と言われたあの時から…
僕の想いは死んでも変わらぬ確固たるものへと… この人を、僕の一生を掛けて愛し守ると誓ったんだッ!!!)
「僕は!! アグリアスさんを愛しているッ!!!!!」
みんな誰かに愛され、誰かを愛して生き、死んでいく… この限られた人生、最愛の人を愛せる幸せを今彼は初めて体感した。
シーンと水を打った様に静まり返ったその場は、少し間を置いた後に誰からとも無く、アグリアスへ おめでとう の声がかかる。
「その言葉を待っていた人が居るんだよ…」裏方のラッドはラムザにそっと語りかける。他の女性達は
「フフ、おめでとう アグリアス♪」と彼女を取り囲み、ラムザの元へと引っ張り出していく。
実はそんな中でも、あわよくば… と考えていた一部の女性は陰でこのイベントの成功を手放しで喜べる気分では無かった…
(なによ… 私だって好きなのに……やはり想いは届かない…か…)
メリアドールは自らに漂う悲壮感を打ち消すのに必死だった。
(チッ、駄目か…)ラファは誰にも見られずに舌打ちするのが得意になってしまった。
ベイオウーフはある意味 任務 が完了したレーゼに「黙って見てたが、なんか随分楽しそうにやってたじゃないか?
時々お前が信じられなくなるぜ…ったく… これはもうお仕置きだな。」彼は、レーゼがラムザに行った、偶然とはいうものの、
あの挑発行為が実は許せなかった、男の嫉妬である。それをも計算づくの様子で子悪魔的で妖艶な流し目を送り、
「お仕置きしてぇ…♪」とはしゃぐレーゼ… このカップルの熟練ぶりには周りの者は閉口する…
実は、ディープダンジョンを抜けた頃には、戦闘メンバー全員の潜在能力は既に極限に達し、明日の決戦に耐え得るだけの、
体力と技量は実に十分に持ち合わせていた、更に洞窟内において、酒場で耳にした世にも珍しい希少価値の非常に高い
装備品の発見が彼らの勝算を格段に高めていたのであった。今までがそうであった様に、これからも、
彼の堅固な信念には敗北という嫌な予感や不吉な影が近づく事は在り得なかった… なぜならば、
彼らの命運を握る読者のあなたこそがこの物語の主人公なのだから…
アグリアスを筆頭に皆が待ち侘びていた、ラムザの心の叫びを聞く事が出来たラッドは、ラムザへ種明かしを始めた…
個別指導を騙った女性メンバーによる誘惑合戦であった事、男性陣は万が一の為に陰からそのすべてのイベントを こっそり鑑賞
ではなく見守っていた事…… 覗き見を正当化するかの如く、なかば言い訳にも似た釈明が男性達の口から次々に出る…
「みんな、密かに見守ってたんだよッ!!ラムザ。」
「何の為の仲間なんだ?」
「もし急にモンクが15人とか算術士が6人とか、大量ベヒーモス軍団に一斉に束になってかかって来られたら一体どうするつもりだったのさ?」
実際、マラークはゲルミナス山脈にて重度の瀕死の所を男性陣に救われていた。
(仲間って、良いよな…)マラークは心底思った…
なるほど、確かに僕は浅はかだったのかも知れない、彼らの仲間思いの優しさに感極まる…
一方で、誘惑イベントに参加した女性陣は表情が瞬時に固まった…
(…えっ…)
(なにそれ…?)
(……男達に…見られてた……?)
(ちょっと待ってよ……鑑賞会はアグリアスだけじゃなかったの…!?)
ラムザを信じ込ませたラッドは込み上げてくる笑いが止まらなかった… 彼の背後に迫る、そこはかとない死の香りを漂わせる
八つの瞳が繰り出す恐怖の視線を感じるまでは……
「ラッド… どういう事だ…?」ラムザの告白で頭が真っ白になっていたアグリアスは、周りで進行している話について行けていなかった。
咄嗟にラムザの後ろへ隠れるラッド、それを見て、アグリアスを諌めるレーゼ。
「みんな、あなたの為に仕組まれていた事なのよ。湖で、二人で水浴び…恥じらいながら、服を脱ぐあなた♪ 素敵な光景だったわよ♪」
(決戦前に… 十歳若返ったぞ… アグリアス、ラッド… ありがとう…)シドルファスは心の中で呟いた。
すかさず皆で、祝福の拍手と歓声が起こる。アグリアスを暴走させない為に…
(死にたいッ!!)あらぬ妄想であった筈の それ が現実となってしまい、内心では今にも倒れそうな
俯いたままの極度に紅潮した面持ちのアグリアスは、生まれて初めて、こう考えた……
−All U need is RUB−
「えっ… えぇ?? あの… 本当に… するのか…?」
「ちょっと、何の為に私達がラムザにオーボンヌ修道院へ突入する時期を遅らせてもらったと思ってるのよ!ちゃんと意味があるんだからね!!」
アグリアスよりだいぶ年上のレーゼは、おどおどする彼女を一喝した。
決戦前夜は、巨蟹 一日 それは、アグリアス二十二歳の誕生日であった。
(ただでさえ… 私はラムザより年上なのに… 出来れば知られたくなかった…)
ラムザの意思など微塵も尊重されずに、勝者に与えられた称号であり、権限である ラムザが愛する乙女のキッス を、
アグリアスは今ここで、皆の前で行わなければならない。他の女性達はいざ知らず、騎士道一筋に生きてきた未だ男の肌を知らない
彼女にとって、初めてのキス であった…
「三分間だからね! 守れなかったらやり直しよ!」レーゼが年上風を吹かして威圧的な態度で念を押す…
「私からなど… とても… あの、ラムザ… ラムザからしてはもらえぬか…?」 恥じらいに顔を俯き視線を逸らすアグリアスに、
ラムザは目頭を熱くし、アグリアスへの愛を、この足先から跳ね毛の先までに湧き上がる想いを遂に伝える事が出来ると、
夜も眠れぬ日々を過ごした事を想い返していた…
「そうだよ、恥じらう淑女に失礼だろ?誕生日なんだから、ラムザからしろよ?おめでとうって意味でな…?なんか一言言ってからなッ!」
ベイオウーフはやはり小粋な男であった…
こうして、ラムザが愛する乙女のキッス は、
ラムザがアグリアスへ贈る、最高のバースデープレゼント へと変わった。
「アグリアスさん、誕生日おめでとう… 愛してるよ…」ラムザはその、愛しい唇に、恋焦がれたアグリアスの麗しの唇に全神経を注ぎ、
心の奥底から震える様な感情を伝えた… (あぁ… 遂に…)アグリアスとラムザはお互いの心の中で同じ想いを共有させていた…
「やったぁ〜! おめでとうッ!!」「うわぁ!!」「キャァアー!!」「すッげぇ〜!」「おおぉ!」
と喜びと驚きの声で二人のそのくちづけとアグリアスの誕生日を祝福し、湧き立つメンバー達…
一体何分ほど経過したのであろうか、まるで、異国の中世王族が婚姻初夜を迎えるにあたり、
その行為を立会人が一部始終見届けるかの様に、ラムザとアグリアスにとっては神聖で荘厳な雰囲気で、
周りの者達には、今まで胸につかえていたもやもや、欲求不満を晴らす思いで、事の成り行きを見守った…
メリアドール(…ちょっと…凄くない…?)
ラファ(あーあ、妬ける妬ける…)
ムスタディオ(お熱いこって…なぁんか、しらけて来た…)
ベイオウーフ(俺たちも、そろそろ…な?)
レーゼ(今日は激しくな・り・そ・う…♪)
アリシア(だからぁ… 見過ぎ!)
ラヴィアン(…ぐすん…愛しのアグリアス様ぁ……)
ラッド(…だってさぁ…しかし凄ぇ…ごくり)
マラーク(やっと結ばれたか… よかったな…)
シドルファス(若さ…か…)
クラウド(……エアリス……)
今となっては、三分という約束事はただの詭弁でしかなく、アグリアスに本気でキスをさせる為のきっかけを与えただけに過ぎなかった。
(ラムザ……愛してるわ……ラムザ!!!!!…こんなにも……愛してるのよ!!ラムザァ!!!!!)
ラムザに激しく身体を擦り付ける様に密着させた彼女はいつしか、幼少の頃には別れを告げた、
女性を感じさせる言葉遣いで無意識に叫ぶ…ラムザに身を投げ出したアグリアスのその心の中は、
ラムザで満たされてゆく事で今までに味わった事の無い激しい快感に襲われていた…
いつしかアグリアスの閉じた瞳からは、感涙の雫が頬を濡らし、その脳裏にはラムザとの出会いから現在までの克明な出来事が走馬燈の様に駆け巡り、
時の流れすらを忘れてラムザとの激しいベーゼに身を焦がし、彼の熱い吐息を間近で感じながら、
アグリアスの全身がラムザとの一体感に包まれ、彼女のこめかみから湧き上がるエクスタシーに意識が薄れゆくのを感じていた…
−Love is−
あれからもう三年か……
苦悩の葛藤に涙を濡らした決戦前の日々は既に遠い過去の思い出であったが、同じ夢を見る−
内容こそ違えども、出てくる人は決まって同じ あの人 の夢を……
初めてのデートで見てしまった彼女の素敵な姿… かつての戦友が見守る中交わした熱いくちづけ…
決戦が終わり、常に顔を埋めて触り心地の良かった暖かな身体… 夢を見なかった日は無かった…
ラファの妊娠が発覚してから、三年の月日が流れ、 エアリス は既に二歳になっていた。
娘には口が裂けても決して言える事では無いが、本音を言えば、望んで造った子ではない…
しかし、「パパァ」とおぼつかない言葉ながらに話し掛けてくるエアリスはなにものにも変えられぬ程愛おしい…
常にこの矛盾に苛まれ、苦悩の葛藤を続けるラムザ−疲れ果てて、その場に倒れ込むように野宿する…
忘れられない あの人 を追い求めるのか、親としての責任を履行するのか−
彼は自分の本当の気持ちを確かめる為、(少し旅に出てくる…)これだけ書いたメモを残し、放浪の旅へ出た。
放浪するラムザは愛に飢えていた、愛する女性から与えられる愛に……
幼少の頃、幼くして死別した母親からの無償の愛− 動物でさえその愛を甘受しているというのに
ラムザには、あまりその記憶が無い。その、見返りを求めない無償の母性愛にも似た、精神的な安息を求め彷徨っていた……
夢と現実の狭間を飛び交うノクチルーカ(夜光虫)、三匹、四匹、五匹… その数が増して行く……
星天停止 にも似た星の舞いが、ラムザを虚ろにする−この一年間の放浪が徐々に彼の気持ちを、ある決断へと傾け、
導いて行った。
ラファへ別れを告げる為、一年振りに家へ戻ったラムザは、ラファが喋れる事に驚いた。
「噂話で耳にしなかった…? 医療の発達と新薬の開発で特に後遺症も無く人口声帯を付けれるようになったのよ。
エアリスを育てなきゃいけないし、やっぱり喋れるって便利よね…」ラムザは少し気が楽になった。
「それで、旅をして出した結論なんだけど…」
(謝って済む問題じゃ無いけど… でも、駄目なんだッ!!)この言葉を聞く前に
ラファはラムザの次の言葉を遮り、代わりに喋り出した。
「いいわよ… 行ってらっしゃい…」ラファはこの一年で既に覚悟を決めていた。
(きっと、私の入る余地なんか、始めから無かったのね… 一緒にいたこの三年間だってあなたは気もそぞろ、
あれでは、居てもらうこっちが自己嫌悪に陥るって言うの…)
「あなたとの間に授かったエアリスを、せめて、立派に育てるわ…」
ラムザは既に三歳になっていたエアリスに苦渋の別れを告げた…
「ごめんね、パパはもう行かないといけないんだ……」溢れる涙もそのままに、エアリスに語りかけるラムザ……
「パパァ、いってらっちゃい♪」エアリスには久し振りの父親の帰郷にただただ、喜ぶだけであった…
久し振りにラムザが戻って来た事で、マラークが駆けつけていた。
ラファに事情を聞いたあとで、ラムザに話し掛ける。
「離婚なんてものは、世の中にはありふれているさ… 実際、俺がどうこう言える問題じゃない。ただな、
一発だけ殴らせてくれ。それでお互い後腐れ無しだ。妹と姪の面倒は俺が見るさ… 元々、お前のお陰で
生き返った命だ、きっと、これで良いんだ……」
「悪く思うなよ…」そう言うと、力任せに渾身の力を込めてラムザを殴るマラーク。
ラムザの左下の奥歯がひとつ、粉々に砕け散った……
四年もの歳月をかけて自身の気持ちに決断を下したラムザは、ペスロディオ宅を訪れていた…
アグリアスが、太古の時代へ行ってしまったと、ムスタディオから事情を聞いていたラムザは、
ペスロディオにある依頼をしに来たのだった。
「いつか来ると、思っていたよ……」(いい男は、みな転移装置に乗って行ってしまうな…)
ぼんやりとそんな事を考えながら、彼の相談に耳を傾けた。
「アグリアスが行ってしまった世界へ、俺も行きたいんですッ!!」
「理論的には、可能だよ…」ペスロディオは真顔で答えた。
「どんな理論なんですか…?」ペスロディオの顔つきが若干ダーラボンの様に変わった…
「転移装置は見た事あるね…?クラウド君が乗って帰って行ったあれだ。アグリアスが乗っていったのは
それの大型のタイプのものだ。異国では、 大は小を兼ねる と言うだろう?別に、人間一人だって、転送は出来る。」
「転移装置というのは、Warm-Holeの概念を当て嵌めて考察すると理解が容易い。まず、
Warm-Holeには 時の流れ と言うのが無いんだ、宇宙は止まっていない。その理由として、
星は動いているだろう?太陽や月、イヴァリースの地もな。」ラムザは、オーランの技は偉大だな、と
つくづく感心した…
「でも、その大きく動く物体同士が衝突もせずに均衡を保っていられるのはなぜだと思う…?
それは、宇宙自体も動いていて絶妙なバランスを作り出して調和を保っているからなのだよ。私はそれを
創造する存在を 預言者 と位置付けているがね。 神をも超越した宇宙の創造者というところだな。
転移装置から現れたバルフレアという青年の話では、太古の時代から来た様だったから、この場合は
こちらの世界から向こうの過去の世界へ時間が遡ると言う訳だな。
とにかく、私が言いたいのは、ゼルテニアの洞窟にある転移装置を使えば、アグリアスが辿り着いたであろう
向こうの世界のその時間、同じ時間に移動が出来るのだよ。大前提として、私の理論が正しいとして、
の話だがね…
彼女が戻って来ないのは、戻る気が無いのか、向こうで何かがあったのか…
戻る気があったとしても、転移装置の入り口をこちらの世界として出口となるあちらの部分は
或いは着陸専用のものなのだろうな、であればこちらへ来る方法はほぼ無い…
Warm-Holeや、宇宙を創造した 預言者 には、我々と同じ 流れる という時間の概念が
どうも無いらしいのでな…」「例えば、転移装置が二つあったと仮定して、それをAとBとしよう…」
「親父、もう良いよ… ありがとう。」
放っておくと自論を朝まで展開してしまうペスロディオの話の腰を折り、ラムザに助け舟を出した。
ムスタディオとラムザは、ゼルテニアの洞窟内で無言の、最後の抱擁を交わした。
ラムザの前途を祝して、四年の歳月によって精神的に僅かながら成長を遂げていたムスタディオ、もはや涙は見せなかった。
「アグリアスと、仲良くなッ!!」最高の別れの言葉を貰ったラムザは、照れ臭そうに微笑んだ。
(父上… これが私の結論、進む道です。どうか、見守っていて下さい…)心の中で呟き、
ペスロディオの操作によってラムザは光の渦の中へ消えた…
一方で、元の世界の転移装置に姿を現したシュトラールは、すぐ近くにアンカーを打ち付け翼を下ろし、
果たして行き着いた世界が何処なのかを確認するべく全員で外に出た。
「ミストを… 感じるわ…」フランは五感を研ぎ澄ませた上で、呟いた…
「て事は、どうやら戻って来れた様だな…」(感謝するぜ、ペスロディオさんよ…)
安心した様子で、皆が飛空挺に乗り込もうとした次の瞬間、あたかもトンネル内は先がつかえていて、
順番待ちでもしていたかの様なタイミングで、その男は現れた…
バルフレアとアグリアスは、自身の眼を疑った… 目前に立ちはだかっている男は明らかに ラムザ であるのは
アグリアスも認識しているのだが、今朝方会った時には無かった筈のその、顔半分を覆うあまりにも立派な髭が、
彼女の頭を酷く混乱させた… 更に、彼は少し、年を取った様にも見えた。
アグリアスがシュトラール機内で泣いている間に、ラムザの居た世界では実に四年もの歳月が流れ、ラムザは
アグリアスの二歳年上の男となっていた…
「これが俺の愛だッ!!!!!」ラムザは地響きがする程の大声でアグリアスに向け叫んだ。
全てを棄て、なり振りすら構わなくなった男− アグリアスはラムザから視線を離せなくなっていた。
「……たんだ……」沸々と込み上げる感情で声が上手く出ないラムザ、アグリアスは口を開いたまま(え…?)
という表情でラムザの次の言葉を待つ。
「四年も我慢したんだッ!!!!」甘いマスクの面影はとうに姿を消し、立派な口髭と顎鬚をたくわえた鬼気迫る
凛々しい男の顔へと、四年間の歳月が、これが全てを投げ出した俺の姿だと言わんばかりの変貌を遂げさせていた……
「アグリアス、俺と一緒に生きて行こう… 愛してる… 愛してるんだッ!!!!!!」
「私を二度と… 二度と離さないでッ!!!!!」
格段と上がった包容力の前にアグリアスは遂に、彼女の最後のプライドであったその騎士道らしさを湛えた口調を
捨て去り、自身のありのままをラムザに晒し、全てをラムザに許し、ラムザの胸へ飛び込み、愛のしじまへとその身を埋めた…
いつまでも固く抱き合う二人を見守るバルフレアとフラン、そして二人の間に出来た娘。
「 愛 を見るのは、良いものね……」彼女の腕で穏やかに眠る娘、白く長い耳の綿毛が優しい音色の風にそよいだ…
愛とは… 信念さえをも揺さぶり動かす 衝動 、決して変わる事の無い、変える事の出来ない、何物にも代え難い 想い なのだ。
ラムザとアグリアスの愛は− 二人の物語は いまここに新たな幕をあける………
−Love is− 完
−Love is− 解説
A - Separate Ways -
B - Full Colors -
C - The Party's Just Begun -
D - 銃爪(Trigger)-
D' - Another Separate Ways -
E - Somebody to Love -
E’ - Love is -
読み方としては、投下した順 A−B−C−D−D'−E−E’と時間軸を行き来します。相関図は割愛しますが、各話がどこかと繋がりを持っています。
また、最初にゲームをやって、続きとして各指定の短編を読むのもアリかと。
今回 鍵 を握ったのが、転移装置です。私はこれをwormholeと解釈しています。
SS投下の順序と同様、時間の流れの概念に縛られず、入った穴から出た先は過去、未来、異次元、パラレル、と可能性は無限大です。
萌え スレに重い話を持ち込んだのも、全ては 完結 に向かう為の布石ですのでご了承下さい。
FFT好きで、FF12に期待していた方向けに仕上げました。また、全編を通しての題名は −Love is− になります。
P.S 保管ご担当の昼寝士さん、過去、現役の職人さん、まとめサイトの管理の方(このスレを知るきっかけになりました)、
応援して下さったスレの住人の方々、また千一夜管理のラトームさんには色々な形で触発され深く感謝しております。
意思が変わり、関係者の方にはお手数をお掛けして申し訳御座いませんが、総合萌えスレ投下の-Full Colors-と、ゲームも含めて、
上記全てで一つの作品です、全てのサイトさんでの掲載希望でお願い致します。
なお、ゲームに英文で、上記長編DとEの宣伝を入れてますので、今後掲載の際には消去願います。
よかった。アグタンよかったなぁ
並べてみるとすごい大作なんだねぇ。乙。
これっきりとか言わず、気が向いたらまた投下してくだせぇ。
ちょい前まで長編排斥ムードだったのに、今は歓迎ムード?
実際、職人さんが安心してSS投下できる場所があれば、いいのかもね。
流れ者の俺が言うのは差し出がましいですけど… 俺は行く人さんの長編好きだし。
職人も住民も空気嫁ばいいんじゃね?
右脳は嫁なかったから叩かれた、と
最後まで投下時にコテ付けなかったのは何で?プライド?
いや、悪かったよ。よく分からなかったんだよね。ここの空気。
コテはあまり意識してなかったな。だから、仲裁された時ハッとしたよ。
もう出さないから勘弁ね…
>>185 長編排斥ムードなんてあったっけ?
ゲームブックの後書きに引いたって奴が一人だけいるにはいたけど・・・
行く人の時もあったんよ、長すぎるって。
ラッドの戦闘描写がやけに力入ってたのは一目瞭然だけどさw
ヒント:自分がどの辺りまで読んだのか把握できないと
人によってはストレスになる
俺は長編も好きだけどな
長編を分割投下する時は簡潔に「前回までのあらすじ」を
最初に挿入するといいんジャマイカ
太便士さんがそれをやってたような。
ここまでのまとめ
・なんかいろいろありました
あらすじか、前回の話はここからここでしたみたいな
レスアンカーがあると読みやすいことは確かだね。
間に他の人のSSが書かれてたりすると、前回を思い出すのが大変になるし。
(長編を書いている人がいる間は他の人はSSを投下しない方が良いと
言っているわけではない。念のため)。
>158
くっ……確かにアグリアヌもいるな。
正直に告白しよう。俺の嫁さんは、数えてみたら5人いた。
5人もいれば、どれかは本物のアグリアスであるに違いないのだっ!
嫁さんリスト
・アグリアヌ
・アグリゲス
・アグリアンガスン
・アグリムハンマド
・アグリコフスキー
ひとつわかってるのは、
職人があんまりぐだぐだ喋ってると周りは冷めるってこと。
rightbrain氏、乙ー。
>>195 残念だが、その五人はたぶん邪悪の神に力を授けられた偽者だ
右脳クンが前スレ終盤で「以前スレ荒らした」って言ってたときは(そんなことあったかな〜?)だったけど、
もしかしてラムザ×オヴェリア書いていいですか?と聞いて、微妙な空気になったら逆ギレしたボクちゃんかな。
最初は精一杯すぎるほど丁寧な物腰でレス書いて、叩かれると普通2chでコテなら絶対取れない態度でキレる、
という共通点は、あの一件ぐらいしか記憶にないなー。
でも右脳クン自身は最後は落ち着いたみたいでヨカッタヨカッタw
>>198 ここに来たのは最近ですよ。まとめサイトさんで行く人さんの長編読み終えて、
続きが気になってこのスレに来ました。
ちなみに、rightbrain は 右脳 ではなく、 軽脳 です。 LとRを故意に変えてありますw 今後はROMります。
ドコのLがRに変わって軽いという意味になったんですか?
Right⇒ Light です。 では…
>>195 なんかそれ、全部男名前に見えるんだけど……気のせい?
>>199 阿呆な言動書けば叩かれるし、面白いレスを書けば好意的な反応が返ってくる。
これは別にこのスレの空気のみならず、2chそのものがそういう所だからな。
>>195 アグたんはかなりのヤキモチ焼きさんだから、
五人も嫁さんがいる人のところには行かないと思うよ。
>201
意味が分からないんですが……
アナタのハンドルはもともとはlightbrainだが、他人に軽脳ではなく右脳だと
思わせるためにrightbrainとしたと?
やっぱりわけがわかりません……。
まぁ、アレだ
そこまで気にすんな
とりあえず名無しになれば波立つことないし
>>205 ごめん、これ最後ね。
説明します… ただの洒落です。
他にも、Some body to Loveの文中で
All you need is Love これは、ビートルズの曲名。FFT4章の題名と似てますね。
All U need is RUB 私が付けた名前は、 こする という意味のRUB
で、文中に ラムザに激しく身体を擦り付ける様に密着させた彼女は
という文を入れて、ひっかけてます。ただの言葉遊びです。じゃあ、おやすみなさい…
ようするに君は2chという匿名掲示板での自己アピールの仕方が下手というかガキンチョっぽいんだよな。
でも今回「SSを書く」ということは最後までやり通したわけだし、それはそれでいいじゃないか。
今後は逆ギレすんなよ。
>>208 うむ。今回の完結は感動的だった。
もちろん内容もそうだったのだが、
ここまで大きい作品をちゃんとまとめ上げていることもそうだった。
乙。
>207
なるほど、ご丁寧な説明ありがとうございました。
思春期の女の子に、自作ポエムの秘密の意味を解説されたような
すがすがしさを感じました。これからもがんばってください。
>思春期の女の子に、自作ポエムの秘密の意味を
アグリアスさんも自作ポエムを書くのだろうか。
でも詩心なさそ(tbs
あ・・・何か211をネタにSS書きたくなった。
でも何もしない
たて続けになってもうしわけないですが、失礼します。
本編のほうを。
『私立イヴァリース学園』Part13
前回までのあらすじ
イズルード「ラムザが僕の見せ場を奪い、
ラムザが僕の姉さんを奪い、
ラムザが僕の命を狙った!そんな残酷な物語だッ!」
ムスタディオ「はいはい。それじゃあ巣に帰ろうな」
前スレ及びまとめ様をご参照願います。
華々しく2競技を制したラムザの活躍により、2-Cの面々は一層勢いづいた。
このあと行われた様々な競技においても、彼らの多くが目覚ましい活躍を遂げる。
1500m長距離走では、これまで数々の肉体労働系アルバイトで馴らした体力で
普段はおちゃらけたキャラと思われがちだったラッドが、堂々の一位走破を達成。
運動は苦手と公言するマラークも、競争率の高いパン食い競争において
吊るされたパンの下から脅威のカエル飛びを披露し、誰よりも早くアンパンを完食しつつゴール。
午前中唯一の学年別対抗競技である玉入れ合戦では、ここぞとばかりに
その目のよさと強肩で精緻な投球を披露したムスタディオが、2-Cの勝利に貢献。
また、帰国子女のため周囲になじめず、統合失調症と自閉症を併発気味の青年クラウドも、
騎馬戦においては騎乗で壮絶な奮闘を見せて周囲の驚きを誘った。
(騎馬となったクラスメート達はなぜか彼に「フェンリル」と呼ばれ、それを気味悪がったが)
かくして、他の学級はおろか他学年までも圧倒して、体育祭午前の部は
2年C組の独壇場となりながら幕を閉じた。
太陽が真上に昇りかけたころ、昼食の休憩を告げるサイレンがグラウンドに響く。
その音に、遠巻きに競技を応援していたアグリアスの体躯はいよいよこわばる。
「さあ、いってらっしゃいな!しっかりね、アピールよアピール!」
背後から彼女をせっつくレーゼ女史の声も、既に半分も耳に入っていない。
早朝に完成させてからというもの、後生大事に抱えていた2人分の弁当箱。
片方は若干大きめで、育ち盛りの人間にも満足な量の弁当が詰まっている。
当然、この日のために、ラムザのために、作り上げたものだ。
「(しかし・・・いざ渡すとなると・・・っ!!)」
足が前に進もうとしない。弁当箱を握りしめたまま、その身を虚ろに前後に揺らすばかりだ。
ここまで態度に表れているのに、なぜ自分の気持ちを肯定できないのだろうかと
その背中を眺めるレーゼはほとほと疑問に思った。
「ほら・・・早くしないと、ラムザ君自分でお弁当用意しちゃうよ?
それにお弁当を渡したがってるの、あなただけじゃないかも知れないし」
レーゼの一言は決定打となった。
何かに弾かれたように、アグリアスは足早にラムザの元へ駆け出した。
「うまくいったら、教えてね〜!仲人はまかせて〜」
そんな気の抜けた応援の言葉に、アグリアスは振り返らずに会釈して走っていった。
学園のフェンス越しに見慣れた自転車が現れたのを、ラムザは
その特徴的で喧しいブレーキ音で察知した。
「ガフさん!?」
彼のアルバイト先である中華料理店「八美濃軒」のオーナー、ガフガリオンである。
店の制服のまま、手にはラムザもよく出前の折に持たされるおか持ちを抱え、
不敵な笑みでラムザに通用口へ回るよう促した。
「親元を離れたおめぇさンのことだ。どうせ昼はコンビニか何かだろう?」
そう言うガフガリオンに対し、ラムザは苦笑いで答えた。
「ご明察です・・・でも今日はどうして?うちの体育祭では一般客の応援は・・」
「できねぇ、ってンだろう?知ってらぁ、俺様もここの卒業生だからな。
だからせめて、こいつで応援してやろう、って訳よ!」
ガフガリオンは笑うと、手にしたおか持ちを高く掲げ、蓋を取り外した。
「わぁ・・・!エビチリに青椒肉絲、カニ玉チャーハン・・・こんな豪勢な!」
「へっ。汁物は運動にはよくねぇからな。こンな程度しか用意できなかったが・・・
妹さん、カニ玉が好物だって言ってたろう?お代なんざ気にすンな、持ってけ!」
なんということだ。自分のみならず、妹にまで気遣ってくれるなんて。
厳しい上司の予期せぬ心遣いに、思わず目頭が熱くなるのを感じながら、ラムザは深く頭を下げた。
「じゃあ、このまま置いてくからな。後でまとめて持ってこいよ!」
そう言って自転車に跨がり直し、ガフガリオンは早々に去っていった。
折り合わせたように、互いの昼食を気にかけた妹のアルマがラムザに駆け寄ってきて、驚く。
「今の、兄さんのバイト先の人?お昼もってきてくれたんだ!!わぁ〜・・・
あ、カニ玉!兄さん、これ私もらうから!いいでしょ?」
おか持ちを開けるや、嬉々として取り分の選別を始めるアルマ。
その姿にラムザも目を細め、改めてガフガリオンへの感謝の念を胸に描いた。
「好きなの食べていいからな。飲み物が欲しかったら言いなよ、僕が買って・・・」
そこまでラムザが言いかけたところで、その視線は、ある女性と交差する。
10mほど離れた所で、弁当箱を胸元に抱えたまま、立ち尽くしているアグリアスだ。
「ア・・・」
その名前を呼ぼうとして、ラムザの言葉が詰まる。
アグリアスは顔面蒼白、表情を失い、茫然自失の表情をしている。
一体、どうしたというのだ。
彼女の手元に目がいったとき、そこに二つの弁当箱の存在を見て、ラムザはある予感を抱いた。
(え・・・まさか・・・)
「ア・・・!」
再び彼女の名を呼ぼうとしたが、瞬間、アグリアスは即座に身をひるがえし
校舎の方へ足早に駆け出した。
兄の変化に気づいたアルマもそれを見て、こちらはすぐに状況を理解する。
「兄さん!先生を追って!!」
言うが早いか、ラムザはアグリアスを追って駆け出した。
足を止めずに、ラムザは振り返ってアルマに叫ぶ。
「食べててくれ!他の誰か、オヴェリアさんとかにも分けてあげて!」
ttp://2nd.geocities.jp/kutabireseijin/ill/ag-taiku3.png 走り去る2人の後ろ姿が小さくなるのを見ながら、アルマはその場に座り込んでつぶやく。
「はぁ〜・・・まさか先生があんな直球勝負で来るとはね〜・・・。
それにしても間が悪いんだから・・・」
手にしたカニ玉の皿を不機嫌そうに眺め、しかし鼻腔をくすぐるその香りに
恥ずかしげもなくお腹が鳴き声を上げたので、アルマはまず食欲を満たすことに決めた。
「オヴェリアちゃーん!お昼、中華なんてどぉ〜?」
さして足の早いほうではなかったアグリアスを、ラムザは見失った。
校舎の内部まで追いかけたはいいが、中庭の円周に続く丁字路の向こうで見たのを最後に、
彼女の背中はこつ然と消えてしまった。
先刻、顔をそむけようとした直前、そのアグリアスの表情に涙の光が反射したような気がして、
ラムザは気が気ではない。しかし、すでにその名をいくら呼ぼうとも、
叫びは無人の校舎にむなしく響くだけであった。
「・・・そんな、くそっ・・・!ああ、・・・ああ!」
怒りも、悲しみもやり場がなかった。
皆が、ラムザに好意をみせた、それだけの話なのだ。
せっかく、また、話ができたのに。
これからもっといい所を、あの人に見てもらえるはずだったのに。
ラムザの無言の嗚咽が、短く、ぽとりと地に落ちた。
次回ラストになります。
ワールドカップどっち勝つかなー。
>>220 乙です! ワールッドカップ見てて何気にこのスレ開いてよかった。
クラウド・・・w 騎馬に向かって「行くぞ、フェンリル」とか言ったのか?w
それにしても、二人のすれ違いっぷりが切ないですな。
次回がラストなのか・・・。
終わるのはさみしい気もするけど、頑張ってください!
さすがガフガリオン、アグたんの邪魔をさせたら右に出る者はないぜ。
アグたんもガットゥーゾのように歓喜のときは
パンツ一丁になればいいと思うのだ(何
アルテマ「聖石の呪いを受けろラムザ!!ふははははは!!」
ラムザ「くぅうああああ!!」
と最期の悪足掻きでラムザを闇に縛り付けたアルテマ様でした。
>>224 で?
それで殺意の波動に目覚めたラムザが誕生でもするのか?
227 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/10(月) 22:12:20 ID:DgVvqKmoO
ライオネル城門前
・城門の仕掛けを発動した直後のアグリアスのターン
騎士アグリアス
「ここまでだ、ガフガリオン!
「今度は逃がさんぞ!
剣士ガフガリオン
「フン、逃げる気なんざ更々無いぜ、
「まとめて殺ってやるから覚悟するンだな!
騎士アグリアス
「忠誠心をなくした貴様が私に敵うものか!
「オヴェリア様は返してもらう!
剣士ガフガリオン
「縦んばここでお姫様を助けたとして一生追われる身だ、
「報われることは無いンだぜ!
騎士アグリアス
「騎士として主君を護るのは当然だ!
「報われるかどうかなど関係ない!
剣士ガフガリオン
「おまえの信じる“当然”なンぞ嘘っぱちだ!
「権力者が作り出した目暗ましなンだよ!
「肝心なのは、いかにうまく利用されるかだ!
「忠誠なンかに騙されてる奴等は、
「利用価値がなくなればすぐに切り捨てられる!
騎士アグリアス
「オヴェリア様はそのようなことをする方ではない!
「今更貴様ごときの言うことに聞く価値など無い!
・次のガフガリオンのターン
剣士ガフガリオン
「ラムザ!
「おまえは今までの“当然”が崩れたから、
「人に利用されているのを知らないままでいる、
「自分が嫌だったから傭兵になったンだろうが!
「だったら最後にもう一度だけ言う、
「戻って来いラムザ、おまえは利用する側にもまわれる!
剣士ラムザ
「僕は自分も他の誰かが利用されるのも嫌なんだ!
「誰かが利用されて苦しんでいるのなら、
「それを知ることが出来たのなら、
「僕はその人を救いたい!
「人が誰かを利用しなければいけないというのならば、
「その流れに逆らってみせる!
剣士ガフガリオン
「そンなこと出来るもンか!
「いいだろう、その辛さを知る前に俺が楽にしてやる!
アグリアスってセイバーのパクリなん?
あぐたんのぱんつをくんすかくんすか!!
・・・
こ・・・これが・・あぐたんのにおい・・・
海外セクシーランジェリーのサイトを調べて回ると、実に世界はエロ広いのだなと見せ付けられる。
レーゼ「アグリアスもこの手の下着をそろそろ一つ二つ三つ四つ持ってていい頃ね。レッグアヴェニューなんかお奨めよ♪」
アグ「こ、このような表面積が少なくて、色彩がけばけばしい物を私に着用しろと!?」
そんなレーゼ姐さんはベアエッセンシャルズ。
詳細はイメージ検索で。
236 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/11(火) 12:11:10 ID:fbA7tzLf0
/ | ト、 \ ::ト、 ヽ :\ い
/ / | ∧cjハ ::ト、 Fヘ、| :ヾ ::ヘ
/ / | | | ∧ ヘ _LiN=‐r!ト、| l リ ::',
| i | l l | ト、|ュ∨ニ_レァァr〒マト、| | ,rニニア
| | | | ヽヽr!ニ、 f' { ゝ'リ /|ルr /::',
Nト\ ´ | /了う、 ` ゝ-' ムィi! ::',
>>1-236 . ヽ\.` zゝヽゞ'j , ,rT丁}!ヽ ::',
\r--ゝ ` ヽ j ||i}! ヽ ::', ・・・オーニュ
. `T ‐ゝ ‐ ニ , ト、 }! ヽ ::::',
| }ト、 ∠ィニニヘ∧ ヽ :::',
| }{ 「T ‐ 、 _/__ノ::::::_ト/_,-、_ L
| ∧ | | ヽト| /:::::::::/:::::レ:://::::::
| 〈 〉」⊥-イ:ノ/:::::_rく::::::::://:::::::::::
┴ニ∨:/:::::::/ √ ̄ヽ ヽ_ム∠-‐,ニ7:::
txt(ry
239 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/11(火) 16:49:17 ID:nz+/DTem0
>>231 ヒント:FFTの発売日は97年6月20日
>>237 何故にラフィールw
しいて言えばアグたんに似てるといわれた
芝村舞のモデルがラフィールだったか。
どうせならFFTの発売日を6/22にすればよかったのにね。
アルマ「貴族時代、兄さんに悪い虫が付かないか目を光らせてたから!でも結構モテるのよこれが!
入れ食いよ!舞踏会なんかでも突っ立ってるだけで・・・・」
アグ「ギリギリギリギリ・・・」
ラット「ラムザ、お前女紹介しろよ」
ムス「俺等は親友・・」
ベイオ「ラムザ君も隅に置けないな・・」
伯「おお、まるで昔のバルバネスをry」
ラム「仕方ないなぁ、ちょっと待ってて」
ごそごそ
ラム「はいこれ」
ラド「なんじゃこら」
ラム「僕が今まで落とした女の子のリスト。好きな子を提供するよ」
ムス「こ、これ全部落としたのか、うおぉ、美人ばっかじゃねぇか!」
ラム「あ、アグリアスさんには内緒ね」
>>245 アグ「ラムザ…」
ラム「は、はいッ!?(ばれてないよな!?)」
アグ「私からもお前にこのリストを渡しておこう」
ラム「これは…なんだか男性の人名がいっぱい書いてあるような…」
アグ「私の信頼を裏切ったり不埒な真似をしくさった男どもを、ルザリア聖近衛騎士団流柔術で締め落とした数のリストだ」
ラム「ガクガクブルブル」
アグ「お前だけは特別に、いつでも稽古をつけてやる」
チキンウイングフェースロックやフロントネックロック、前からでも後ろからでも
「胸当たってるんですけど」→「当たってるのではない。当てているのだ」の必殺コンボがアグリアスさんには自由自在。
txt(ry
>>248 もう諦めろよ、職人の判断に任せよう、な?
前回はラッドとアリシアを目立たせたので、今度はラヴィアンをサブヒロインにしてみました。
第一章から8レスでまた長編かよ! と思ったあなた、ご安心ください。
全三章で15〜20レス以内に終わる予定です。
あと今回はかなり趣向を変えてるんで、いつもの自分を求めてる方にはつまんないかもです。
ではどうぞ。
ガリッ、ゴリッ。鈍い切っ先が石床を削る。
ベキッ、ゴキッ。砕け散った肉片や骨を、正義の刃が撒き散らす。
「ぜはぁっ……はっ、はぁ……あぐっ。ぐ、おおっ! おアァッ!」
憤怒が、憎悪が、彼女を突き動かしていた。コレは、こうなって当然だ。死ね、死ね、死ね!
でも。
――「おい、何してるんだ?」
さらに吐いて、吐いて、吐いて、胃液に朱が混じる。
暗い暗い廃墟の中で、深く暗い場所にアグリアスは堕ちて行った……。
眠り羊の鎮魂歌
第一章 始まりの夜
死の天使ザルエラとの闘いに勝利したラムザ一行は疲弊していた。
アサシンのセリア、レディとアパンダの群れ。アークナイト・エルムドア。
そしてルカヴィ、死の天使ザルエラ。凄まじい連戦に疲れ、休息場所を探す余裕は無かった。
だから、廃城と化したランベリー城の敷地内にある古城で晩を取る事にした。
地下墓地からそう遠く離れていない古城。以前は客間代わりだったのだろうか?
古びてはいるが質のいい調度品が目立つ。
部屋割りを決め、埃に汚れた客室をそれぞれに使用する。
現在のパーティー構成と部屋割り。
北側その1 ラッド ムスタディオ
北側その2 マラーク ラファ
西側その1 アグリアス メリアドール
西側その2 ラヴィアン アリシア
東側その1 ラムザ オルランドゥ
東側その2 空室
南側はバルコニーだ。
それから、外にボコが一羽。
古城は正方形の造りで、真ん中を中庭として繰りぬいた形だ。
内側が廊下となっており、外側に各自の部屋がある。
部屋は二階の東西南北に二部屋ずつ。
一階の西側はリビング。一階の北側はキッチン等。一階の東側は音楽室のようだ。
一階の南側は玄関ロビーになっている。
各々が部屋でそれぞれに休息を取る。
座る。寝る。武具の整備をする。本を読む。様々だ。
西側その2の部屋でアリシアは聞いた。
「何?」
「え、何が?」
「ラヴィアンじゃないの? 今、何か言ったでしょう」
「はぁん? いあ、何も……」
ヒソヒソヒソ。ヒソヒソヒソ。
声が、した。
「な、何だろう」
「知らないわよ。窓の外からじゃない? アリシア、開けなよ」
「イヤよう。ラヴィアンこそ、ほら」
「ったくもう。しょうがないな……あれ? 鍵、かかってる? 開かな――」
バタンッ! 鍵がかかっていると、ラヴィアンは思った。開かなかったからだ。
それが突然、台風でも起こったかのように内側へ力いっぱい押し開かれた。
同時に悲鳴が流れ込む。
「キャアアアアアアアアッ!!」
その悲鳴に、同じく西側の部屋を取っていたアグリアスが駆けつける。
「何事か!?」
そこには、開け放たれた窓と、開け放たれた戸と、部屋の隅で倒れるラヴィアンの姿があった。
「アグリアス……見ちゃ駄目」
言ったのはメリアドールだ。
悲鳴より先にトイレを探しに部屋を出たメリアドールが、先に悲鳴を聞きつけやって来たというところか。
「わた、私、じゃ、ありません。違う、私じゃ……」
ラヴィアンが言い訳をする。言い訳にしか聞こえない。
剣はラヴィアンの手から離れていたが、アリシアの胸を真っ直ぐに、ラヴィアンの剣が突き刺していた。
「ラヴィアンが! ラヴィアンがアリシアを殺した!」
「ち、違ッ……違いま、ねえ、アグリアス様、助けてッ!」
メリアドールとラヴィアンが同時に叫ぶ。アグリアスは剣に手をかけ、一歩引いて部屋を見回す。
開いた窓から入る新鮮な寒気に、血臭が混じり廊下へと流れていく。
アリシアは、心臓を一突きにされ、仰向けに倒れていた。恐らくは即死だろう。
そして部屋の隅に、アリシアの剣が放られていた。
「何を考えて仲間を殺したのかは知らないけれど、覚悟なさい!」
「あなたこそ、私達を内側から殺すのが目的で、仲間になったんじゃないの!?」
「ラヴィアン落ち着け! メリアドールもだ! とにかく、血気はやるな。落ち着くんだ……」
一階の西側、リビングに、一時集合する面々。
アリシアと付き合いの長い、いわゆる『オヴェリア誘拐追撃組』は沈痛な趣だ。
特に、アリシアの死の現場を直視しただろうラヴィアンは。だが――。
「わか、解りません。風が、窓から風と悲鳴が流れ込んで、わーって私は叫んだんです。
そうしたら、アリシアが剣を抜いて、何かと戦おうと、大きな影が……人影、が」
「その人影がアリシアを殺した、と?」
「解りません。私には、解り、わかっ、ううぅ……」
「結構です。ラッド、ムスタディオと一緒にキッチンへ行ってくれ。
紅茶を淹れるんだ……ラヴィアン、紅茶でいいよね? それともコーヒー?」
「あ、こ、紅茶が」
「ラッド」
OKというように手を半回転させ、ムスタディオを連れてキッチンへ消えるラッド達。
その間、アグリアスはラヴィアンの震える肩をずっと抱いていた。
「まあ要約すると――」
元暗殺者のマラークが口を開く。
「可能性は三つ。他にもあるかもしれないが、とりあえず、三つだ。
ラヴィアンがアリシアを殺したところにメリアドールが踏み込んだ。
メリアドールがラヴィアンとアリシアを殺しに入ったものの、ラヴィアンだけ取り逃がし、
アグリアスが駆けつけたため犯人をラヴィアンに押し付けようとした。
そして最後のひとつは――第三者の仕業。生憎、俺達には第三者の心当たりがありすぎる」
「窓から何者かが侵入しアリシアを殺した――?」
「決めつけるのはよくないぜ、ラムザ。敵が第三者なら、全員まとまってりゃ返り討ちだ。
敵が裏切り者なら、全員一緒にいりゃ、しっぽは出せない。後はじっくり追い詰めれば――」
「裏切り者なんて!」
叫んだのはラファだ。
「そんな人が、この中にいるだなんて私、思いたくない!」
「落ち着けよ、ラファ」
「いや、来ないで。私は部屋でじっとしてる。私を巻き込まないで!」
リビングを飛び出していくラファを、マラークが追う。
「落ち着かせてくるよ。お前等はリビングから動くなよ? あと、俺達の帰りが遅かったら、様子を見に来てくれ」
「解った」
こうして、リビングに残ったのはラムザ、アグリアス、ラヴィアン。
そしてメリアドールとオルランドゥの五人だ。キッチンにはラッドとムスタディオがいるが、すぐに戻ってきた。
「せっかくだから、人数分淹れたぜ。ラヴィアン、さあ」
差し出されたラッドの手に、ラヴィアンは怯えた。苦笑してラッドは紅茶をテーブルに置いてから、問う。
「色黒兄妹がいないな、どうした?」
事情を聞かされ、はやったのはムスタディオだ。
「殺人鬼がうろついてるかもしれないってのに、二人きりなんかにしとけるかよ!」
「落ち着けムスタディオ、まだ外部犯の仕業と決まった訳じゃ……」
「内部犯な訳ねーだろ!? 俺が犯人を見つけて、死体をここに引きずってきてやらぁ!!」
かんしゃくを起こした子供のように怒鳴り、ムスタディオは銃を構えて廊下に飛び出した。
「馬鹿ばっかりだ。そう思わないか? 伯」
ラッドは、静観するオルランドゥに話題を振る。
「……今は情報が足りぬ。下手には動けん。しかし動かねば、我知らず袋小路に追い込まれるやもしれぬ」
「つまり10のうち9が最悪の手って状況で、1つだけある最善の手を、勘で選んで行動しろって訳ね」
「ふむ、そうなるか……」
「アグリアス、紅茶はお前が飲ましてやるんだ」
一向にカップに口をつけようとしないラヴィアンを見て、ラッドが気遣った。
アグリアスはラヴィアンのカップを取り、息を吹きかけて冷ますと、ラヴィアンの唇に運ぶ。
長い時間をかけて、ラヴィアンはカップの半分ほどを飲んだ。
「遅いな」
呟く。アグリアスが問い返す。
「ラムザ、どうした?」
「マラークですよ。様子を見に行かなくては……」
「単独行動は危険だ、全員で行こう」
「単独行動真っ盛りの馬鹿はどうする?」
ラッドが軽い口調で言ったが、それは、彼流の照れ隠しである。
「ヤだ……私は、行きたくない。部屋は嫌……狭くて、寒いよ。怖いから……」
「ラヴィアン……ラヴィアンはここに残ろう。私が一緒にいるから、な?
すまぬが、様子を見に行くのはラムザとラッドと――」
「私が行こう」
メリアドールが名乗り出る。
「どうやら私は、ラヴィアンに嫌われているようだからな……」
「メリアドール! 貴様ッ……いい、行けっ」
こうして二手に分かれた。リビングにはアグリアスとラヴィアンの他、オルランドゥが残り、問う。
「ラヴィアン……もう一度、思い出して欲しい。誰が、アリシアを? 何故お主は無事だった?」
「解らない……黒い影が、声がして、あれは、生きた人間じゃない悲鳴……」
「死霊の仕業……? エルムドアを討った地下墓地に眠る怨念が、奴の死を引き金に暴れ出したとでも」
「お、怨霊の仕業? 怨霊が、悪霊、死霊、バケ、モノ……が……私を……アリシ、ア……」
ガクガクと震え出すラヴィアンを、アグリアスは抱きしめようとした。が、指先が触れると、
ラヴィアンは絹が裂けるような悲鳴を上げてリビングから飛び出しキッチンへ入った。
アグリアスはラヴィアンの反応に驚き、一拍遅れた。
オルランドゥは立ち位置がキッチンの反対側だったため、一拍遅れた。
鈍く重い轟音がキッチンから聞こえ、悲鳴とも形容し難い声が漏れる。
「ラヴィアン!」
追って入る二人が見たのは、肉塊と化したムスタディオの姿だった。
外側から内側へ強力な圧力をかけられたような肉の塊。ラヴィアンのこんな殺し方は不可能。
そのラヴィアンは腰を抜かして「私じゃない、私じゃ、違います、私じゃありません」と繰り返す。
凄惨過ぎるムスタディオの殺害現場がラヴィアンの仕業ではないと物語っていたが、
錯乱したラヴィアンはのどを震わせ逃げ去ってしまう。
「ラヴィアン!」
アグリアスとオルランドゥが追う。しかしキッチンから廊下に飛び出てすぐ曲がり角があり、
そのどちらに行ったか解らず見失ってしまった。アグリアスとオルランドゥは自身の腕の自信から、
あえて二手に分かれてラヴィアンを追った。
ラヴィアンは駆けていた。自分じゃない、ムスタディオを殺したのは自分じゃない。
アレだ。あの黒い大きな影がムスタディオを、アリシアを殺したんだ。
私は見た。アレだ、アレの仕業。アレがやった。ヤッた。殺った。
ラヴィアンが角を曲がると黒い影があって、白い牙を見せた。
「イヤアァァァッ!!」
悲鳴。鍔鳴り音。肉と骨を裂く音。何が起こったのか解らないという虚ろな、ラファの双眸。
「ラファ!? ら、ラヴィ……テメェッ!」
マラークが棒を振り回しラヴィアンの脳天に叩き下ろそうとするが、それを剣で弾いてガードする。
「ち、違う……私、ちが……う……」
「お前がアリシアを殺したんだな!? ラファの仇を、お前が、殺してやるぞラヴィアン!」
「アアァッ!」
ラヴィアンは血に濡れた剣を握り締めたまま、頬を濡らしながら走って逃げた。
その背中をマラークが追い、ラヴィアンが曲がり角を曲がった刹那、人とすれ違う。
「助けて!」
「ラヴィアン!?」
アグリアスだった。剣を抜いて『ラヴィアンを追って曲がり角から現れようとする殺人鬼』目掛け剣を振る。
相手がマラークだと悟ったのは、刃が彼の首を半ばまで切り裂いてからだった。
「あ……」
そこに、何の因果だろう、メリアドールがマラークがやって来た側の廊下の奥に立っていた。
アグリアスがマラークを殺す現場を見ていた、ラファの遺体のかたわらで。
「やはり貴様等が仲違いを起こしていたか、裏切り者めッ!」
「逃げろラヴィアン!」
「裏切り者めェーッ!!」
抜刀して斬りかかるメリアドールと、それを正面から受けるアグリアス。
そして恐慌状態に陥り逃げ出したラヴィアン。誤解は加速する。
…………………………………………トリップ、さーらーしーてーるー!?
今後行く人は◆WVAHnGXclsに変えます。ご了承ください。
SSだけをあぼーんするにはどうすればいいかな
リアルタイムで堪能いたしました。
サスペンスだぁ・・・部屋割と登場人物を厳重にチェックしなきゃ・・・
乙であります!
ちなみに自分はトリップ晒したら村八分もんです。
>>259 行く人氏の新作ktkr!
今回はサスペンス風味でかなりダークなんですね。
ちょっと怖くて((;゚Д゚))ガクブルなっちまったよ。
ぼほへいって何だと思ってたらトリップ晒しになってしまったんですねw
とりあえず乙です!
なんか鯖落ちてた? 俺だけかな?
行く人氏乙です。
つーか太便士さんのトリップの正体が激しく気になるw
乙です
しかしこの前のアリシア脱走編といい、行く人氏のラムザ一行は
なんでこんな少人数なのか
>>263 落ちてたよ。
行く人氏乙です。新しいですね。
最初の描写を見るに犯人をアグリアスが滅多切り?
前回はラッドとアリシアが優遇されて今度はラヴィアンが優遇されるみたいだけどヤバ気な雰囲気だね
>>264 サブイベント前+汎用ユニット(ラッド・アリシア・ラヴィアン除く)無しだからでは?
ふと、思ったこと。
職人さん自身が選ぶ、自分の作品の中でのベスト、
いわば「マイベスト」はどれなのだろう?
そういう「ふと思ったこと」なんて言い回しで書いてくれと言わんばかりの態度は感心せんな。
>>258 メリアさんの毎度の脊髄反射反応には、読者の俺らには「プッ、メリアたんは微笑ましいなー」なんだけど、
一緒にいる人たちにはたまりませんなw
お早うアグスレ。
ところで千夜一夜、ものすごい勢いで更新し始めてたと思ったら
2週間くらい止まってるね。まとめサイトのほうも動きないし……
まぁ好意でやってくださってんだし、急かしたってしょうがないんだけど…
>>260 世の中、自分の思うようにならないことだってあるさ。
何なら、お前さんが俺ルール前提の別スレでもたてたらどうだい?
それが嫌なら、自分の気に入らない状況でも我慢しなよ。
>>270 ヒント:HPって無料で作れる所も多いよ
「ラムザとラッドはどうした!? 一緒だったろう!」
「部屋にマラーク達がいなかった! それを探して来てみれば、貴様が!」
「誤解だ! ラヴィアンがマラークに追われていたから、敵だと思って――」
「だったらラヴィアンが犯人だろう! お前達二人の剣は血で濡れていた!」
眠り羊の鎮魂歌
第二章 呪われし恐怖の虜
「ラムザを! ラムザはどこだ!? 話をさせてくれ、冷静に話せば……」
「もはや話す舌など持たぬ! 砕け散れ、強甲破点突き!」
敵意剥き出しの攻撃的オーラが、アグリアスの鎧を粉砕し肉を引き裂く。
「あグッ! やめ……」
「これ以上の殺戮は許さぬ! 無限地獄の百万由旬……冥界恐叫打!」
更なる追撃がアグリアスの剣を砕く。聖剣技を使うホーリーナイトには致命的だ。
このままでは言い訳もできず殺されてしまう、と、アグリアスは反撃にタックルをしかける。
「ぎゃん!」
後退するメリアドールを、アグリアスはさらに押し込み、壁まで叩きつけようとする。
メリアドール越しに感じる壁の感触の上半分は、薄く、脆かった。
兜と鎧が窓ガラスを破り、メリアドールの腰を支点に上下を反転させ、二階の高さから落下する。
「キャアア……グボッ」
悲鳴は、首の骨が折れる音で途切れた。
「あ……」
事故とはいえ、マラークとメリアドールを続け様に殺害してしまった事実は、
アグリアスの精神を泥沼に沈め強烈に圧迫した。
ラヴィアンを追う事も忘れ、割れた窓からそっと顔を出し、もう動かないメリアドールを見下ろす。
廊下に流れ込む外気がやけに冷たかった。
凍えた訳ではない、しかしアグリアスの身体は、震えていた、押し寄せる恐怖に。
「これ以上犠牲者は出させるものか!」と叫んで駆け出してしまったメリアドールを含め、
部屋にいなかったマラークとラファを、ラムザとラッドは探していた。
兄妹がいなかった理由は解らないが、戸を開けた瞬間に感じた霊的な寒気と、
悲鳴にもにた戸の軋みと、どこか遠くから聞こえた気のする薄ら笑いが理由だと察する事ができた。
「ここは邪悪な悪霊に満ちているのかもしれない……早々に荷物をまとめ、外に出ましょう」
「賛成だ。まずはリビングだぜ、アグリアスとオルランドゥ伯にも言わねぇと」
しかしリビングは空で、キッチンからの異臭により、二人は肉塊と化したムスタディオを発見した。
「どう見る? ラムザ」
「……ただの悪霊がこうまで物理現象を起こせるとは思えない。
グール化した幽霊でも、ここまでは無理でしょう。つまり『邪悪な何か』が潜んでいる」
「当ても無く仲間探ししても仕方ないだろ? 俺とお前の荷物、
それに分散して預けてある聖石だけでも回収しておこうぜ」
「賛成だ。どうせ聖石を除けば、装備や食料と多少のギルくらいしか荷物は無い、代えは効く」
「同感。聖石は、今は、どういうんだ?」
「エルムドアから得た『ジェミニ』は僕が持ってます。
イズルードの遺体とあった『パイシーズ』はアグリアスさんに預けました。
ベスロディオさんが発見した『タウロス』はムスタディオが。
マラークを生き返らせた『スコーピオ』はラファとマラークが共同で……」
「『サジタリウス』はメリアドール、『リーブラ』はオルランドゥ伯がそれぞれ持ってたんだったな?」
「ええ。残る白羊宮の『アリエス』はアリシアとラヴィアンの共同管理です」
「改めて考えると俺だけ持ってねーのか」
「面倒くさがったのは君だ」
「よし、俺が『タウロス』を探す……さすがに荷物に入れっぱなしってのはないだろ」
つまり、あの肉塊の中に聖石があるという事だ。
「もし死体にも荷物にも『タウロス』が無かったら、敵の目的は」
「聖石……急がなくては」
「急がば回れ、だ。『タウロス』の確認が済むまで俺のガードをしていろ」
聖石『タウロス』はムスタディオが腰に下げていた鞄の中にあったため、すぐに見つかった。
しかしそれでもムスタディオの肉を掻き分ける必要があったため、血みどろの手袋を流し台で軽く洗浄する。
水瓶にはあらかじめ水を汲んであったし、紅茶を淹れるのにも使った物だ。
「さあ、仲間を探しに行こうか」
ラムザもラッドも知らない。探し人の半数が死んでいる事を。
物置らしき場所から物音を感じたオルランドゥは、剣を構えたまま戸を蹴破り即座に獲物を見すえ刃をあてがった。
「……お主だったか。どうした、こんな所で?」
「あっ……伯?」
「気分が悪そうだ、横になった方がいい。さあ、こっちへ来なさい」
「私、仲間を……殺してしまいました」
「……何?」
「事故、だったんです。角から、急に、それで」
「敵と見誤ったか……最大の敵は常に己の心と知れ、恐怖心を我が物とした時、新たな道が開かれる」
「きょ、う、ふ?」
彼女が振り返りギョロリとした眼を向ける
『アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッ!!』
ガバッと立ち上がった彼女は天井を仰ぎ狂ったように笑った。
――危ない。――殺られる前に殺れ。オルランドゥの直感が言う、歴戦の英雄の直感が言う。
「不動無明剣!」
動きを止める氷縛岩による即撃を、彼女は振り上げた拳ひとつで粉砕した。
「貴様ッ、何者だ!?」
確信を持ってオルランドゥは叫ぶ。彼女は彼女じゃない、人外の何かが化けているのか?
『雷神よ……人の身にして絶対の強者よ……』
ソレが語りかける。
『魔道冥府に汝を堕とし、真なる“恐怖”を刻ませてやろう……その鍛え練られた体躯に精神に!』
轟音が古城を震撼させた。
乙 メリアドールまで死んでもうた
やぁん。アグたんがワル者になっちゃったヨー(つД;)
女でアグたん好きな人いる?
ノシ
280 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/13(木) 21:55:01 ID:f4vyJxBk0
THEY LIVE.
豪腕に吹き飛ばされたオルランドゥは、壁に背を叩きつけられた。
物置の狭い戸口を、異形の巨躯が突き破りながら突進し、獲物を圧殺せんとする。
だがさすがは雷神、一足飛びに異形の脇をすり抜け、エクスカリバーで肉をえぐる。
激昂した魔人が拳を振り下ろすと、今度はバックステップで回避し射程の長い聖光爆裂破で攻撃。
『グオオオオンッ!!』
魔獣の咆哮が古城を震わせた。
眠り羊の鎮魂歌
最終章 羊の内に眠るモノ
いなくなった皆を探しに行ったラムザとラッドは、アグリアスを見つけていた。
そして、アグリアスから誤解により始まった悲劇を聞き落胆しつつ、聖石の無事を確認し、
ラファから『スコーピオ』を回収する。
二階の窓から落ちたメリアドールの聖石は、竜騎士のラッドが高低差無視ジャンプにより窓から飛び降り、
同様に回収してきた。そして窓に飛び上がり、足を窓の縁につけた瞬間、古城が震えた。
「う、わっ」
そのせいでラッドはバランスを崩し落下する。空中で身体を捻って、何とか左肩から地面に落ちた。
骨にまで響いた事から、脱臼か、骨折か、何にしろしばらく使い物にならないだろうと計算する。
窓からラムザが顔を出した。
「ラッド無事か!?」
「さっきの轟音は一階からだ! お前等、すぐ降りろ! 誰かが何かに襲われてるかもしれない!」
一階の玄関ロビーに駆け下りたラムザとアグリアスが見たモノは、ありえない光景。
倒したはずの魔人ベリアスが、雷神シドの首を鷲掴みにしていた。
『ラ、ム、ザ』
「ウィーグラフ! 貴様……どうして!?」
『ウィー……? 違ウ、私ワ……違ウッ!』
強く否定するベリアスの手に力が入る。ゴキン。オルランドゥの口腔から血があふれた。
「あ……」
『ラ、ム、ザ。殺す……ラムザは殺す……!』
「貴様ァー!」
ラムザが剣を振り上げて、階段を駆け下りる。
アグリアスが剣を斜め下に突き出し、無双稲妻突きで攻撃する。
『グホァッ! ド、ウ、シテ……私ヲ、攻撃スルンデスカ……?』
魔人ベリアスの眼から涙がこぼれ、豪腕をラムザに向けて薙いだ。
意味不明の言葉に困惑したラムザは拳を受けて吹っ飛ばされ、古城を支える柱に激突する。
『お前がいなければ……ソウ、オ前ガイナケレバ……私ガ……』
「くっ……」
「ラムザ、今行く!」
助太刀に駆けつけるアグリアスに視線を向けて、魔人ベリアスは周囲に死霊を漂わせた。
『鼓動の底なす死への恐怖の凍てつきて、鉄鎖の呪縛たらん……鶏走!』
死霊がアグリアスに向かい心身を捕縛する。
恐怖に手が震え、剣を落とさぬよう握り締めるのが精一杯だ。
「ぐっ、あ……貴様ッ」
『嫌ワナイデ……私ワ役立タズジャナイ……』
「何を言っている?」
『ウゴゴ……ラムザ、殺してやるぞ!』
魔人がラムザに視線を戻す。ラムザの唇が動いていた。
「虚栄の闇を払い、真実の姿、現せ……」
ランベリー城での戦いで得た、あの魔法の詠唱。
『そ、その魔法は“血塗られた聖天使”の……』
「あるがままに!」
『ヤメロ!』
ベリアスが咆哮し頭から突進する。羊の角がラムザの身体を引き裂いた。
零距離で、巻き添えを食らうとラムザは知っていて、唱えた。
「アルテマ!!」
破壊の蒼光の後、その威力を間近で受けたラムザの遺体はほとんど残っていなかった。
ラムザに覆いかぶさるように圧し掛かっていた魔人はアルテマの威力を完全に受け、
微動だにすらしなくなっている。左腕は吹き飛んでいた。
ようやく鶏走の呪縛から解けたアグリアスは、フラフラと魔人の死体に歩み寄ると、剣を突き立てた。
「よくも、よくもみんなを……仲間を……ラムザを……」
完全なるトドメを。幾度も蘇る魔人に完全なる死を。死を。死を。
アグリアスはがむしゃらに刃を振るった。
魔人の背中を斬り裂いた。突き刺した。剣の腹で内臓を持ち上げ放り投げた。
ガリッ、ゴリッ。鈍い切っ先が石床を削る。
ベキッ、ゴキッ。砕け散った肉片や骨を、正義の刃が撒き散らす。
「ぜはぁっ……はっ、はぁ……あぐっ。ぐ、おおっ! おアァッ!」
次第に魔人の肉が縮小し、体毛も無くなっていったが、滅茶苦茶な残骸となった今、
アグリアスはそれに気づけずにいて――「おい、何してるんだ?」ラッドの声で正気に戻る。
「あ、ラッド……ラッド、そうだ、お前は、無事、だったんだな。よかった」
「……ああ。それより説明してくれ、ラムザはどこだ?」
「死んだ。アルテマを零距離で放って死んだ」
「オルランドゥ伯は……そこか。首か?」
「捻り折られた」
「それじゃあラヴィアンは……」
「ラヴィアン?」
光が射した。少なくともアグリアスにはそう感じられた。
「そうだ、ラヴィアン、ラヴィアンは無事なのか!? せめて、せめてラヴィアンが無事なら――」
「お、おい。話が通じねえな。いったい……幻術にでもかかっているのか? エスナを使うんだ」
「私は正気だ! ラヴィアンを探しに行かねば、ラヴィアン……ラッドも手伝ってくれ」
「だから、さ、それだよ」
「え?」
ラッドが指差す。バラバラに撒き散らされた魔人の死体は、人間のソレに変わっていた。
ドス黒い血に混じり、流れる金糸の髪。
魔人の生首を、剣の腹で、ひっくり返した。
「何で、アグリアスが、ラヴィアンの死体を滅茶苦茶にしてんだ?」
ラッドの言葉はとてもとても遠い所から聞こえた。遠すぎて、聞こえないほどに。
アグリアスは胃の中のすべてを吐き出した。吐いて、吐いて、胃液に朱が混じる。
暗い暗い廃墟の中で、深く暗い場所にアグリアスは堕ちて行った……。
・
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・
・
・
それからラッドは仲間の遺品の中から、生存者である成人二人に必要だと判断した荷物を集めると、
外の納屋で、騒ぎに気づいて眼を覚まし待機していたボコにアグリアスを乗せて、
ランベリー城敷地内にある古城を立ち去った。
死体の後始末はしなかった。
ランベリー城からある程度離れると、ラッドは聖石を岩に叩きつけて壊そうと試みたが、
何度やっても傷跡ひとつつかなかったため、仕方なく南下して海岸線に行き、
小船で海に出ると、重りを詰めた箱と一緒に海底へ投げ捨てた。
その間に、ボコは姿を消していた。自分の役目はもう終わったと判断したのだとラッドは思う。
それから、海からやや離れた小屋で休息を取った。
アグリアスは、ラッドとはぐれてから何があったかを説明したきり、
用を足しに行く時くらいしか口を利いていない。
それも仕方ないとラッドは思う。
小屋のベッドを掃除し、アグリアスを寝かせると、ラッドは返事を期待せずに言った。
「近くに井戸があった。ここに水桶もあるし、ちょっくら汲んでくらぁ」
「――ああ」
だから返事があって、それがラッドには嬉しかった。
井戸の水は冷たく大量にあった。
なみなみと満たされた水桶を地面に置いたラッドはまず、手酌で水を一口飲んだ後、
両手いっぱいの水で顔をゴシゴシと洗った。
「……そういや、ラヴィアンの星座は白羊宮だったな。ウィーグラフと地下墓地の怨念と、
ラヴィアンの星座と聖石『アリエス』の相性がよかったせいで、あんな――」
服の袖で軽く拭いて、ふと、水桶に張られた水面に視線を向ける。
顔が二つ写っていた。
そして首に痛みを感じる間も無く、水面が顔面に近づく。
・
・
・
・
・
・
キィ、と戸が鳴る。水桶の中でチャプチャプと揺れる水音が聞こえる。
ラッドが帰ってきたのだなと、ベッドの中でアグリアスは思った。
「すまんな……迷惑をかける」
返事は無い。
「そういえば、もうずっと……そなたとはろくに話もしていなかった。仲間も増えていたし。
話す事といえば事務的なものばかりで、心温まる会話など、ちっとも……な……。
だから、その。……ありがとう……」
ベッドの横に水桶がドスンと置かれた。
水が入っているにしては重い音だ。おや? と思い、アグリアスは水桶を見た。
「いいんですよ、そう言っていただけるだけで嬉しいですから。
さあ、ワインよりも濃く灼熱の溶岩よりも熱い“水”を汲んできました。
それとみずみずしいもぎ立ての“果実”もありますので、どうぞお召し上がりください」
完
ラヴィアン… (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
お疲れさんでござんした。
最近ひぐらしブームとやらが世間では流行ってるんだか流行ってないんだか?
>>289 自己責任は立派だが、もう今の時間帯以降はあまり鏡を見ないほうがいい。
余計な影が映ったらヤだろ?
下手なホラー映画より怖いなこりゃ…
前作に引き続きラッド優遇されてるなーと思ったら何この(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
この短さでこの恐ろしさは凄い、ヒロインの扱いの差も凄いw
帰する者、帰せぬ者
アリシア……悲劇のヒロインっぽく離反して喧嘩して仲直り。
ラヴィアン……戦闘には参加せずほとんど裏方。
眠り羊の鎮魂歌
アリシア……即死亡。
ラヴィアン……アレになってアレして最後にアレされたと思ったら実はアレ。
ラヴィアリが(サブ)ヒロインの時は、
アグたんはヒロインってよりも、主人公=ヒーローでいいよな。
川´⊇`)
あ
ぐ
あ
ぐ
300ならこの夏一番のアグたんのぱんつGET
眠り羊の鎮魂歌
楽屋裏 恨み言がいっぱい
アグリ「みんな、お疲れ様」
ラムザ「ホラーチックなお話も、たまには刺激的でいいですね」
アリシ「でも私なんていきなり死んで出番無さすぎですよ。トホホ」
みんな『アハハハハ』
ラヴィ 「何がおかしいッッ!!」
ラッド 「何だよ。あれだけ活躍しといて何が不服なんだ?」
ムスタ「俺なんて殺害描写無しで肉塊だぜ」
ラファ 「私も廊下を走ってたらいきなりですよ?」
マラク「俺は、まあ、アグリアスと戦っただけマシかな」
メリア「反撃タックルのノックバック+落下で死亡の私ほど情けない死に方はあるまい……」
オルラ「私と魔人の死闘は大部分が省略されたようで寂しいわい」
ラムザ「あ、でも、僕とアグリアスさんだけで勝てたのは、伯が魔人に大ダメージを与えてたからかも」
アグリ「確かにそうだ。オルランドゥ伯の活躍なくしては、いかにアルテマといえど……」
ラッド 「さすがオルランドゥ伯、雷神の異名は伊達じゃない」
ラヴィ 「で、その壮絶な死闘を繰り広げた私の扱いなんですけどね……」
アグリ「雷神に勝利するとはすごいぞラヴィアン!」
アリシ「ホントすごい優遇っぷりよ! オルランドゥ伯はラスボスより強いのに勝てたんだもの!」
ラヴィ 「アレで? あの扱いで? 魔人化して殺戮して?」
ムスタ「しかし俺の場合、一瞬で魔人化して肉塊にして一瞬で元に戻ったんだろうな」
アグリ「それは笑えるかもしれん。わはは」
ムスタ「そういやラッドも優遇されてるよな。最後まで生き残ってるし事後処理もしてるし」
ラムザ「聖石を壊そうとしたり、海に捨てたりする行為は生々しかったよね」
ラッド 「とはいえ、最後は美味しい水と果実オチだけどな」
アグリ「それを見た私の反応が一切描写されてないのだが、あの後どうなったんだろう……?」
アリシ「廃人化したアグリアス様を、ラヴィアンが一生面倒見る、みたいな?」
ラヴィ 「えー? ヤだよ面倒くさい」
アグリ「そもそも何でラヴィアンがああなったんだ?」
ラムザ「劇中のセリフから推察するに、仲間が増えて、自分を役立たずだと思ってたようですね」
ラッド 「雷神が仲間になって一騎当千しまくった後、大苦戦したメリアまで仲間になったしな」
メリア「そういえば、私が仲間になった晩の話よね、あれって」
ムスタ「アリシアもラヴィアンも戦力不足化が進んで、それがコンプレックスになったんだろ」
ラッド 「それで、聖典を持って逃げ出したアリシアと、殺戮に走ったラヴィアンか」
ラヴィ 「白羊宮でなければ……! せめてあの時点で入手不能な聖石の星座ならこんな話は……」
ラッド 「悲惨な女」
ラヴィ 「魔人化してラッドをもっかい殺していい?」
ラッド 「あんなふいうちじゃなけりゃ、お前みたいなどんくさいのに殺られるかよ」
ラヴィ 「うがー! ヘッドブレイク!」
ラッド 「はいはい見切って回避見切って回避。俺を殺りたきゃ暗黒剣くらい習得してきな」
ラヴィ 「殺してやる、殺してやるぞラッドー!」
ラッド 「はいはい、呪縛刀で攻撃攻撃」
ラヴィ 「ぐはっ、ドンアク発動!? 騎士ゆえにシーフの帽子を装備できなんだぁ……」
アリシ 「もうっ、二人だけで騒いで……」
アグリ「ところでラムザ、感想で『ひぐらしブーム』とやらが出ているが、何だ?」
ラムザ「小さな村を舞台にしたホラーゲームと思ってくれればいいです。漫画化、アニメ化も現在進行形でやってます」
アグリ「それでこういうホラーっぽいものが流行ってる訳か?」
ラムザ「でしょうね。単純に幽霊やゾンビを出すんじゃなく、殺人事件やら祟りやらのホラーで相当怖いらしいですよ」
ラッド 「まあ幽霊やらゾンビが普通にいるイヴァリースが舞台じゃああもなるわな」
ラヴィ 「それじゃ、そんな流行のために、私はあんな扱いを!?」
アリシ「よかったー、私の時はそんなじゃなくて」
ラッド 「戦闘描写がちょっとくどいほど多かったけど、アリシアの扱いはよかったもんな」
アリシ「影響後だったら、多分、私とラッドのどちらかが凄惨な死に方をしてたでしょうね」
ラッド 「つか、俺がムスタ……いや、サブイベントもあるし、ラヴィアンあたり殺してたかもな」
ラヴィ 「やり直しを要求する! 行く人氏の次回作は『ラヴィアン大活躍物語』に決定!」
アリシ「ネーミングセンス最悪」
ラッド 「つか、ここ、アグリアスに萌えるスレだぜ?」
ラヴィ 「いいじゃん! 最近アグリアス様以外も目立ってるもん! 私が主役やってもいーじゃん!」
ラッド 「よくねぇよ。アグリアス以外をうまく使う事で、
違った面からのアグリアスを描くって手法ならともかく、
最初からお前が主役でお前主眼で大活躍ってのは駄目に決まってるだろぉ」
ラヴィ 「ぐぬぬ……ならば『FFTのラヴィアンに萌えるスレ』を立てれば……」
ムスタ「過疎決定。即dat落ちだろうな」
ラッド 「つかFFT女キャラ総合萌えスレみたいなのあるから、そっちの範疇だろ。
スレ乱立だーって叩かれるぞ。ピンでやってるアグリアスがすごいんだよ」
アグリ「そ、そうか? はは、照れるな……」
ラヴィ 「ぬがー! 覚えてろよ、次こそ、次こそはまともな活躍をしてみせるからなぁ〜……」
終
ラヴィアン頑張れ、超頑張れ
そのうちマティウスとかファムフリートとかが手を貸してくれるさ
シュミハザもカッコイイでよ
「アリシ」とはなかなか新鮮な響きだw
よかったぁ みんな死んでなかったのかぁ
>FFTのラヴィアンに萌えるスレ
まぁ、「誰それ?」だろうなw
アリシ アリシ アリシア(ダダン) アリシ アリシ アリシア(ダダン)
アリシのブレイクが見た〜い 見た〜い 見た〜い
アリシのブレイクが見た〜い ラララーラーララーラー
ア ア アリシア ブレイク 投石 体当たり クリティカル
せーの! アリシ〜! せーの! アリシ〜!
アリ「―なんて応援歌を私も欲しいのですが…」
アグ「却下だ。あ、ラムザ、先ほどの私の応援歌の件だが―」
こうして私のココロの奥底に何やらドス黒いモノが溜まっていったのでございます…
アリシア談
>>303 >ピンでやってるアグリアスがすごいんだよ
ラッドがいいこと言った!
行く人氏乙です。
マジで怖かったので、楽屋裏会話で救われた気がするw
後のフォローもするとはさすがは行く人氏だ。
Yahooで「ラヴィアン」検索したら「ラヴィーン」でも検索しろと言われた
あと「ユーゴスラヴィアンサッカー」ってページが出て思わず吹いた
まあ、うちのラヴィアリはクリスタルになってメリアに食われたんですけどね
>>310 何、お前は前回W杯で伝説と謳われたユーゴスとラヴィアンの名勝負を知らんのか
あ、左右逆だった
アグたんも未亡人
アグさんは化粧はしないのかな?
アグたんはしみもそばかすも無いからすっぴんだったんじゃ?
色々あったのを蒸し返すようだけど、結局、ここで長編やっても大丈夫?
>>320 長いかどうかより、その人の態度プラス面白いかつまんないかだよ。
たとえば俺はいきなり君のそのレスに不安な印象を感じてしまったが、スパっと行動しちゃえばどうにでもなるもんかと。
長編きぼんぬ
あとは嫌な人のためにタイトル付けるか小手つけるかであぼーんしやすくさせとくとか。
どうしても長文苦手な人って言うのもいるだろうしね
短勁キボン
txt(ry
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
このスレではたくさんの作品が拝められるんだからありがたいことじゃないか
アグたんの股間に尻尾が生えてし
ようやく夏に突入したことだし、これから先はアグたんの
スク水なりビキニなり競泳用なりさらし&ふんどしなり裸で水浴びなり
Tシャツ&半ズボンで魚手掴みなりオニヒトデ銛で突きまくりなりのSSや絵がガンガンきそうな予感がするぜ。
たまらな〜いぜアグアグ。
この前ジョアンが人気だったから、ジョアンが主人公のSSを投下してみる。
『すべて』とはどこまでのものをさす言葉だろう?
地位? 財産? 誇り? それとも……家族?
少なくとも人は『すべて』の境界線を、人それぞれに決める事ができる。
それが真の『すべて』ではなかったとしても……。
Chapter3.1
復讐する者される者
前編【それは美麗な女騎士だった】
一切れのパンを二人で分け合う。昔は五人で分け合ったけれど、身体が小さかったからそれでもよかった。
「あの女ね……」
城塞都市ザランダのとある食堂の、外側から見えにくい奥の席に座っている一団を、
同じ食堂でパンを一切れだけ頼んだ姉妹が見つめていた。
「リーダーはあっちの優男らしいわ。ラムザ・ベオルブ……あのベオルブ家の人間よ」
「本当なんですか?」
「ええ、姉さんから聞いたもの。いずれ教会の異端審問官が動くわ……」
「その前に、私達が……!」
「力を抜いてジョアン。緊張は失敗を生むわ」
「あ、ご、ごめんね、エレーヌ姉さん」
謝りながらもジョアンは、ラムザ・ベオルブともう一人、サブリーダーを務めているらしい女性を見つめていた。
遠くて細部までは見えないが、ハッキリと解る事があった。
彼女が私達の仇。姉さんを殺した女。
悪鬼の如きその者達が、おいしそうな食事をしている様は、少なからずジョアンを苛立たせた。
自分と姉のエレーヌは一切れのパンを頼むくらいしかできないのに!
無料でもらえる水を一杯おかわりしてから、ジョアン達は店を出て出入り口を見張った。
そしてラムザ一行が出てくる様子を見、自分達がしようとする事の困難さを知る。
ラムザ・ベオルブの他に男が二人。
彼女達の仇の他に女が二人。
計六人。
こちらは二人。
元は五人。
けれど今は二人しかいないのだ。二人っきりしか。
エレーヌとジョアンしか。
ジョアンは五人姉妹の末っ子。だから優しく育てられ、姉から様々な知識を教えられた。
長女のシンシアが12歳になってすぐ両親が死に、姉妹五人は野垂れ死にの危機に陥った。
そこで長女シンシアは『花』を売って生活を始め、
次女アマンダと三女のヴェロニカは武器屋の下働きをした。
四女のエレーヌは魔法の才能がありとある陰陽士に弟子入りし、
師の修行の後に出される貧しい食事で食いつないだ。
五女のジョアンはまだ働ける歳ではなく、無邪気に長女シンシアに甘えて売っている『花』を見せてもらったり、
武器屋の下働きをしていた次女三女から簡単な数学を教わったり、そんな日々。
一切れのパンを五人で分け合う事もあった。
豆だけのスープで幾週間すごした日々もあった。
仕事を覚えてまともな給金が得られるようになってしばらくして、姉妹に転機が訪れる。
『花売り』のシンシアは体力があり、一日に何度も客を取る事もあったが、
時には問題事を起こす客もいた。客は横暴な傭兵だった
そこでシンシアは優れた才能を発揮し、傭兵の剣を奪い一刀に伏せた。
『花売り』と『傭兵』の間で揺れたシンシア。身体を穢すか、生命をさらすか。
選んだのは後者だった。というのも近々ライオネル城で剣術大会が開かれるため、
それに参加して好成績をおさめれば傭兵として幸先のいいスタートになるだろうという事。
シンシアは天才だった。我流剣術と優れた機転で次々と大会の強豪を薙ぎ払い、
ついに決勝戦にまで上り詰め、準優勝を果たした。
シンシアの経歴を知った騎士団は『花売り』の過去に目をつむり、シンシアの才能を買った。
同時に妹達も面倒を見てくれたのは、シンシア同様才能がある事を期待しての事。
次女アマンダと三女ヴェロニカは、シンシアほどではないにしろ、弓に関しては非凡な才能を見せた。
ライオネル騎士団内でめきめきと力をつける三姉妹に、
いずれ陰陽道を習得した四女エレーヌも入るだろうという矢先、
次女アマンダと三女ヴェロニカが戦死した。
王女オヴェリア誘拐未遂を起こした悪女、騎士アグリアスの討伐任務において、
たった一人の騎士の討伐のために派遣された騎士団が全滅した。
アグリアスはさらに仲間を引き連れゴルゴラルダ処刑場で行われた特殊作戦を強襲し、
続いてライオネル城本城にまで攻め入った。
長女シンシアは死を覚悟していたのだろう。
城塞都市ザランダにいたエレーヌとジョアンに手紙と小包を送った。
そして戦死した、ライオネル城城門を守るために戦って。
そしてその死、虚しく、城主たるドラクロワ枢機卿を暗殺され聖石を強奪されてしまった。
せめてもの救いは神殿騎士団が王女オヴェリアを連れ逃亡成功した事くらいだった。
『親愛なるエレーヌへ。ジョアンへ。
この手紙をあなた達が読んでいる頃、私はきっと仇敵アグリアスと剣を交えている事でしょう。
なぜアグリアスという女性が仇敵なのか、その理由を綴る指が震えます。
アマンダとヴェロニカが戦死しました。
王女オヴェリア誘拐未遂事件の実行犯アグリアス・オークスの追撃隊に配属され、
バリアスの谷で隊ごと全滅したとの知らせた届いたのです。
危険分子である彼女達を処分するために計画されたゴルゴラルダ処刑場での特殊作戦も失敗。
恐らく明日にはこの城に攻め入ってくるでしょう。
敵は少数、しかし強敵です。アグリアスには何人かの仲間もいる模様。
私はきっと妹達の仇を討つために生命を投げ出すでしょう。
例え城門を破られようと、私はアグリアスと刺し違える覚悟です。
そこでお願いがあります。万が一、アマンダとヴェロニカの仇を、私が果たせなかった時は、
この恨みをあなた達二人に託したいのです。
これは私のわがままです。
アマンダとヴェロニカが死んだのも、戦場に引き込んだ私の責任かもしれません。
しかしこの恨み、晴らさせおくべきか。
同梱した小包には機工都市ゴーグで購入した特殊な武器が入っています。
これを使えばジョアンでも十分戦えるでしょう。
説明書は小包に同封されています。参考にしてください。
どうか私の手で仇討ちを終わらせられますように。
妹のあなた達にまで重荷を背負わせませんように。
そう願いこの筆を取りました。
しかし失敗した時に仇討ちを託したいという矛盾を持つ姉を、どうか許してください。
シンシアより』
姉の手紙を思い出し、ぎゅっと閉じたジョアンのまぶたが濡れ、エレーヌが拭いた。
路地裏を宿とし、寄り添って眠る姉妹。姉は震えるのをこらえ、妹を抱きしめる。
姉が残したいくらかの資金は、エレーヌの装備を整えるのに使ってしまった。
姉の、仇を、取るために。
「寒いよぉ……」
「ジョアン……我慢して。朝一番でゼイレキレの滝に先回りしないといけないのよ?」
「でもぉ」
「ほら、お姉さんの手はあたたかいでしょう?」
「冷たいよ。こんなにも、冷たい。お姉ちゃん、寒いんでしょう?」
「大丈夫だから」
「……トイレ、行ってくる」
「行ってらっしゃい」
姉から逃げるようにジョアンは路地裏を出た。
城塞都市と呼ばれるザランダは内側も鉄壁で、公衆トイレも完備し、ジョアンはそこを利用して、
姉の待つ路地裏に帰ろうとして、見つけた、仇を。
「あっ」
暗闇の奥から街灯に向かって歩いてくる。偶然の好機。
長女シンシアの形見となったこの『武器』なら、この距離でもアグリアスを殺せる。
ジョアンは武器を構えた。狙いは街灯の下、仇の姿があらわになる時。
建物の影に隠れ機を待つ。待つ。待つ。時間が長い。一秒が一分に感じる。
まだ待て、まだ早い、待て、待つ、待て、待って、今ッ!
ジョアンは建物から半身を出し、武器をアグリアスに向けて初めて、彼女の姿をハッキリと目撃した。
それは美麗な女騎士だった
三人の姉を殺し、王女オヴェリア誘拐未遂を起こした悪鬼の如き女。
だのに、なぜあれほどにも清らかで美しいのか!
一瞬とはいえ仇に見惚れてしまった自分をジョアンは恥じた。
さあ、気を取り直せ。今だ、今しかない、今がチャンスなんだ。
心臓が早鐘のように脈打つ。吐き出せと言われれば心臓を吐き出せそうだ。
手に、額に、背中に汗がにじむ。緊張でのどが渇く。目がチリチリと熱い。冷水で顔を洗いたい。
「アグリアスさん」
突如、ジョアンとは違う方向から呼ぶ声。アグリアスは街灯の下から出て、そっちへ向かった。
ジョアンは建物の影から動かず聞き耳を立てる。
「どうでしたか?」
「解らぬ。昼間、確かに何者かに見張られる気配を感じたのだが……」
「乗ってきませんね」
乗ってきませんね? つまりこれは罠だったんだ! ジョアンは驚愕した。
「むうっ。暗闇に乗じて来るかと期待はしたが……まあ、いい。もう宿に戻ろう、今夜は冷える」
「そうですね。追っ手か……やはりライオネルの?」
「かもしれんな。だが、その時は返り討ちにするまでだ」
殺される。と、ジョアンは思った。
殺される。殺される。姉さんの仇を討とうとしたら、自分達も殺される。
でも、ああ、でも! 姉さんは無念を晴らしてと、恨みを晴らしてと手紙に綴ったのだ!
だから、今はエレーヌ姉さんの所に逃げ帰って、明日、明日やるんだ。
ゼイレキレの滝で待ち構えて、奇襲をかけて、仇、アグリアス・オークスを、殺すんだ。
それまで自分達は万全の状態でいなくてはならない。
一人で凍えているだろう姉エレーヌの所へ、ジョアンは急いで戻った。
姉の腕に抱かれて恐怖から逃れる。
アグリアスに出会った事は、話さなかった。
to be continued……
初めてリアルタイムに読めて感激です。
続きを楽しみにしています!
乙 何度再プレイしても入ってくる汎用女はアマンダな俺…
顔無しユニットに愛着を持ち始めると戦闘がツラくなるよなぁ
それに除名したやつが敵として出た時のやるせなさといったら…
>>331 乙です。
ラムザ一行以外の視点で見たらラムザ達を恨んでる人達も当然いる訳なんだよなぁ。
しかも異端者であるラムザ一行は世間からは「悪」だと認識されてる訳だし。
今回の話の場合、ジョアン達からすればアグたんは悪女なんだな・・・。
それにしても次々に作品を投下する行く人さんは絶好調ですなw
あぐあぐーん
ちなみに汎用ユニットを雇う基準はヘルプメッセージの俺ガイル
>>343 よう俺! フランソワに何十分〜何時間もかけたぜ!
生命。生命とは何か? 何よりも尊きものと人は言う。真実か否か?
知らぬ。人はまだ、それを知るに値する存在にまで上り詰めてはおらず、弱く儚い。
家族の悲報は悲哀を呼び絶望へと陥れる。
陥れられた少女は甘美なる果実に手を伸ばした。
果実の名は……“復讐”……。おお、人の子よ。禁断の果実ほど甘い物はないと知れ。
Chapter3.1
復讐する者される者
中編【生命の価値は】
ゼイレキレの滝と呼ばれる、巨大な滝と河に両断された地。つなぐはつり橋。
そこを渡る瞬間こそが狙い目とエレーヌは考える。狭く身動き取れぬその場ならその時なら!
ラムザ一行が橋を渡る。崖の上から見下ろす復讐の果実を口にせし姉妹。
「準備はいい? ジョアン」
「……うん、いいよ、お姉ちゃん」
「全てが神の作りたもうたありのままであることを祈る……信祈仰祷!」
岩陰に隠れて陰陽士エレーヌは自身に補助魔法をかけフェイス状態になる。
何よりも神を信じ、奇跡の光を最大限に発揮する力。
「エレーヌ姉さん。アイテム袋を持ってるのは中列の銃使いと後列のナイトよ」
「範囲内?」
「ええ。お姉ちゃん、がんばって」
「肉体の棺に宿りし病める魂を、永劫の闇へ還したまえ……」
詠唱の最中、橋上の隊列が一時停止した。殺気に勘付かれたのだ。
だが今更止められるものでもない。やる!
「碑封印!」
「敵襲! 前後に別れよ!」
エレーヌが早い! 碑封印の光がムスタディオとアリシアを包み石化させる。
男二人が前へ、女二人が後ろへ逃れた。姉妹は前側の崖から攻撃を仕掛けていた。
「上だ! ラッドは僕を援護しろ!」
「ラヴィアン、崖を駆け上がるぞ!」
崖を登って来たのは女騎士二人。うち一人はチョコボに乗っているため素早かった。
チョコボに乗っているのは仇の女、アグリアス。
「させない!」
姉から譲り受けた形見、ロマンダ銃を抜いたジョアンは、アグリアス目掛けて発砲した。
銃弾がチョコボの足をかすめ、バランスを崩させ足止めに成功する。
「やった!」
「そこか!」
銃声を頼りにラッドがライトニングボウの矢を放った。
しかし崖上には届かないただの威嚇。無視していい攻撃だったが、
これが初めての戦場であるジョアンには効果十分、岩陰に退避させた。
ラヴィアンが疾駆し、剣を鞘におさめたまま滝越しに拳を振るう。
「咆哮の臨界! 波動撃!」
衝撃がジョアンの隠れる岩を震わせた。
「キャーン!」
猫のような悲鳴を上げてジョアンは身をすくませる。
「心無となり、うつろう風の真相、不変なる律を聞け……不変不動!」
さらに陰陽術で攻撃すエレーヌにより、ラヴィアンの手から力が抜ける。
「うっ、しまった……」
ラヴィアンは後退し、アグリアスはチョコボのボコから降りてラヴィアンの横を駆け抜けた。
滝の合間にある岩を飛び移って対岸に向かう気だ。
「目立ちすぎなんだよ! 陰陽士さん!」
同様にラッドも崖を駆け上っていた。
同時にラムザが魔法の詠唱を終えていた。
「暗雲に迷える光よ、我に集いその力解き放て! サンダラ!」
痛撃なる雷撃が陰陽士の身体を閃光に包み、ラッドのライトニングボウが追撃をかける。
悲鳴すら無く陰陽士は電撃に動きを止めさせられた。恐らくは生命すらも。
だが――ラッドが勝利の笑みを浮かべ動きを止めた瞬間、閃光の中からエレーヌが飛び出した。
竹で作られたバトルバンブーがラッドの頭部に振り下ろされ、炸裂する。
「がふっ!」
「フンッ! ハッ!」
さらに棒を鳩尾に一発突き込み、棒を回転させてあごを下から打ち上げる。
強烈な連撃に押しやられたラッドは崖から落とされ、肩を強打した。
「ラバーシューズだって!?」
己の失態をラムザは叫んだ。雷属性の魔法は使い勝手がいい、
だからこそそれを防ぐラバーシューズもまた思わぬ伏兵となるのだ。
サンダラも、ライトニングボウも無効化した陰陽士は叫ぶ。
「撃てぇー!」
ジョアンが銃口をアグリアスに向け、発砲した。銃弾は彼女の肩当に当たったが、
問題はアグリアスが今いる場所が滝から突き出した岩の上だという事だ。
バランスを崩し滝壺に落下する。「うわぁー!」という悲鳴が聞こえた。
「や、やった!?」
喜ぶジョアンに向けて、ラッドが矢を放つ。
「お前もラバーシューズ持ちかァ? なぁっ!」
矢が、ジョアンの肩に刺さった。
「ギャイィィィッ!!」
突き刺さった灼熱のような痛みに、電流が流れ込み全身を駆け巡る。
想像を絶する苦痛に喘ぎながらも、倒れて岩陰に隠れたジョアンはポーションを傷口にかけた。
それから矢を引き抜いて、もう一度ポーションをかける。
その間に矢が再び撃ち込まれたが、ラッドの視界に直接は入ってなかったため、
矢はジョアンの眼前に突き刺さるのみに終わった。だが、それが彼女の恐慌を煽る。
「痛ェ……くそっ、おいラムザ! 敵は二人だけか!?」
「そうらしい、何か変だ。何者だ、貴様等!」
「姉さんの仇が何を言うの! 残虐非道なあなた達に生命の価値は! 無い!」
「仇だって!? 何を言っているんだ!」
「汚れ無き天空の光よ」
口論の中、エレーヌは新たな詠唱を始めていた。それは陰陽術ではなかった。
そう、陰陽道を究めるなら白魔法もまた習得せねばならない。
「馬鹿な!? あれだけ魔法を使ってMPが持つのか!?」
エレーヌは使用MP吸収のアビリティによりサンダラの魔法力を吸収していた。
さらに動き回る事でMP回復移動の効果を発動させている。
「血にまみれし不浄を照らし出せ!」
故に白魔法最高峰にして唯一の攻撃魔法を使用に値する力を残していた。
「ホーリー!」
白光が天空へと昇る。轟音が天空を震わせる。聖なる光が悪を裁く。
静寂の後、ラムザが地に伏した。
「しまった、くそっ!」
「弓使いなら間合いを詰めればー!」
ホーリーによりほとんどMPを使い果たしたエレーヌは、ラッドに肉薄し多彩な棒術を駆使した。
しかし攻撃を受けつつラッドはハイポーションを使用し、
ダメージを与え、回復され、のいたちごっことなりこう着状態に陥った、かに見えた。
オートポーションで己が身を回復しつつ隙をうかがっていたラッドが、近距離で弓を構える。
「ライトニングボウは無駄だと!」
「戦技って知ってるかい!?」
矢が棒の真ん中を射抜き、真っ二つに割った。
「しまっ……」
ウェポンブレイクならばラバーシューズなど関係無い。
相手は相当の手練れだとエレーヌは臆病風に吹かれる。
これほど絶対的に不利な状況から反撃をし、今もなお切り札を残しているかのような笑み。
それはラッドが心理的効果を狙ってのハッタリだった。その騙す技量も戦士の力だ。
(ヤバいな。戦技で装備を破壊するにも限度があるし、このまま攻められたらやられる。
武器を失った今、こいつは魔法で対抗しようとするだろう。その隙に何とかできないか?)
ラッドが思案する間に、怯えから後退するエレーヌ。その間にもMP回復移動の効果は発動する。
それを魔法詠唱のために距離を取ったと判断したラッドは、エレーヌに威嚇射撃をする。
雷属性ゆえ効果が無くとも顔の横を矢が飛べば身がすくむというものだ。
「たゆとう光よ、見えざる鎧となりて小さき命を守れ」
(やはりか!)
刹那、ラッドは自問す。
(いや、なぜここでこの魔法を!?)
「プロテス!」
自分に対してではない、もう一人の仲間に対してプロテスを放つエレーヌ。
愛する妹への。
プロテスの光に包まれたジョアンは、ラッドから受けた傷をポーションで癒し、
銃の射程と威力に助けられラヴィアンの接近を許さなかった。
なのになぜ?
「無双稲妻突き!」
滝壺から天空に光が昇り、一瞬にして暗雲を呼び寄せ聖雷を直下させる。
再び電撃がジョアンを焼いた。
「キャアアッ!」
しかしプロテスが生み出す光の膜が、それをわずかにさえぎった。
そのおかげでジョアンは耐える事ができた、アグリアスの反撃に。
「よかっ……」
エレーヌが微笑む。
ラッドが苦笑する。
ラムザが剣を、突き出す。
不運があった。
瀕死のラムザはホーリーの轟音に耳をやられ、エレーヌが何を詠唱しているのか解らなかった。
瀕死のラムザはホーリーの閃光に眼をやられ、放たれた魔法が何だったのかも解らなかった。
だからただ、劣勢だろうラッドを助けるべく、剣を、突き出した。
殺さぬよう手加減する余裕など無く、ただ精一杯、剣を、突き出した。
「……ゴボッ」
エレーヌの口腔から血があふれる。のどから、剣が、突き出ている。
「お、ね……」
ジョアンがそれを見て、
「エレーヌお姉ちゃぁぁぁん!!」
叫んだ。
to be continued……
乙です。戦闘シーン充実してますねぇ でもエレーヌが…
ジョアンとエレーヌの姉妹競演キタコレ
しかし碑封印とかウェポンブレイクとかが効きすぎだと思うんだ
ああいう特技は実戦では肝心な時に……
>>353 碑封印はエレーヌがフェイス状態。
ウェポンブレイクは「弓なんてきかない」と思ってる所を突かれたからでは。
最近の行く人氏の殺害率は高いな。
前作でアグリアス以外全滅かと思ったら、今度はいきなり姉3人死んでて最後にもう1人。
ジョアンとエレーヌ夢の競演なのに何この悲愴っぷりorz
いつもながらラッドには惚れるねぇ、うん
アグ萌え
でも、ラッドってガフの傭兵団にいたころは、*掘られ役だったんだよな。
掘られ役はラムザじゃないのか
アッー!
こんな声が野営地中に響く夜…
獅子の月はまさに真夏の夜の淫夢!
復讐……その甘美な言葉は心の隙間に忍び寄り、傷口を甘く熱く癒す。
その代償の恐ろしさを秘したまま……。
ああ、人の子よ。惑わされてはならぬ。復讐など人の手に余るものではない。
復讐の代償、その重みを実感した時はもう、手遅れなのだから。
Chapter3.1
復讐する者される者
後編【復讐の後に】
「エレーヌお姉ちゃぁぁぁん!!」
長女シンシア。ライオネル城城門を守りアグリアスに殺される。
次女アマンダ。バリアスの谷にてアグリアスを追撃するも返り討ちに遭う。
三女ヴェロニカ。バリアスの谷にてアグリアスを追撃するも返り討ちに遭う。
四女エレーヌ。姉の仇討ちを企むも視覚と聴覚を一時的に喪失したラムザに背後からのどを貫かれる。
五女ジョアン。エレーヌの死を目撃す。そして復讐の炎がさらに、強く。
『すべて』を失った少女の嘆きはゼイレキレの滝の濁流よりも荒々しく、
彼女の身を焼いた雷撃よりもさらにさらに熱く焦がすほどにほとばしる。
みんな死んだ。死んだ。死んだ。死んだ。殺された。
「うわぁぁぁっ!!」
もう、何も見えない。涙で視界がかすんで何も見えぬまま、ジョアンは引き金を引き続けた。
だがいくら引き金を引いても、もう発砲の反動は無い。弾切れだ。
「ああっ! あっ! あーっ!」
それでも奇声を上げながら銃を撃つジョアンを、ラッドとラヴィアンが取り押さえた。
ジョアンは姉の形見を奪われた挙句、縄で身体を縛られ、岩陰に放られる。
それからアグリアスの白魔法エスナでムスタディオとアリシアの石化を解き、
それぞれに負傷の手当てを行った。
一番の重傷者は、ホーリーを受けたラムザか、滝壺に落ちたアグリアスか、いい勝負だ。
チョコボのボコも、今は膝を折って休んでおり、ラヴィアンはボコの羽毛を枕にして休む。
「し……て……やる……して……殺して……やる……」
壊れた人形のように繰り返し呟くジョアンを、皆一様に気味悪く見ていた。
そこにラムザが歩み寄る。
「どうしてこんな無謀な真似をしたんだ。罠を張ったとはいえ、たった二人で僕達を倒そうだなんて。
……僕を仇と言ったな? 誰の仇だ?」
「……う……違う……あなたじゃ、ない……。その女……アグリアス・オークス……」
指名され身をすくめたアグリアスは、戸惑いつつも少女の前に立つ。
実戦経験の浅いアイテム士の少女、解るのはそれくらいだ。
仇、とは? 特に思い当たる人物は無い。恐らく戦場で出会った名も知らぬ相手だろう。
「そうか、私が仇か。私はお前の何の仇なのだ?」
「……お姉ちゃん。そうだ、お姉ちゃん、エレーヌお姉ちゃんも……殺した……!」
「エレーヌ? 彼女を殺したのは……」
言いにくそうにアグリアスはラムザを見た。
ラムザは肩をすくめた後、ジョアンの髪を撫でる。
「ごめんよ……僕も、仲間を守るために仕方なかった。戦場はそういう場所だ」
「………………そうなの?」
「……そう、だよ」
「ふざけないでッ!!」
ジョアンが叫んだ。
「この人殺し! あなたも、アグリアスも、みんな、みんな人殺しよ!
人を殺してお金をもらって、人を殺して生活して、人殺し! 人殺しー!」
「そういうお前はどうなんだよ」
きつい口調でラッドが言う。
「未遂とはいえ、俺達を殺そうとしたお前は、俺達と何が違う?」
「違う、私はまだ、誰も殺してない」
「じゃあ誰かを殺したら俺達の仲間になるのか? 俺達の同類になるのか? 人殺しに」
「あっ……違う、そうじゃない。私は、復讐……恨みを……お姉ちゃんの恨みを……」
泣き崩れるジョアンに同情したアグリアスは、彼女の両肩に優しく手を置いた。
うつむいたままのジョアンの表情は見えないが、地面にしずくが落ちるのが見えた。
「死者が望むのは生きる者の幸せ……復讐など望みはせんよ」
ガバッ! 噛み砕くほど歯を食いしばったジョアンの形相がアグリアスの眼前に突きつけられる。
「何も知らないくせに! 勝手にお姉ちゃんの遺志を決めつけないでよ! バカッ! バカッ!」
血走った眼はわなわなと震え、涙にかすんで対象を捉え切れていない。
それでも必死に濡れた視界の中、憎い仇を探して瞳は蠢く。
「手紙に書いてあったもの! アマンダお姉ちゃんとヴェロニカお姉ちゃんが死んで、
刺し違えてでも仇を討つってシンシアお姉ちゃんが書いて送ってきたんだもん!
それでも駄目だった時のために武器を! 武器を託してくれた!
返して……返してよぅ! 私の……銃を……私の…………んを……返して、よぅ……」
怒る事に疲れ泣き崩れるジョアンは弱々しく、吹けば消える蝋燭の火よりも儚く見えた。
「……すまぬ」
「返して……返して……」
「私にはやらねばならぬ事がある。この生命、差し出す訳にはいかんのだ」
謝罪するアグリアスは、手を振ってアリシアに合図し、ジョアンから取り上げた銃を指差した。
それからこっちに持ってくるよう手を振ると、アリシアは苦笑しつつその通りに動く。
「だからせめて、この銃だけでもお主に返そうと思う」
「殺してやる……お姉ちゃんの形見の銃だもの、私に力を貸してくれる。だから、殺してやる」
「いつか、どこかで、また戦場であいまみえた時、その銃で私を撃つがいい。私も貴公に刃を向ける」
「今ここで殺さないの?」
「ああ。私に、お前は殺せぬ。あまりにも不憫で、そうしたのが私だという事実が苦しいよ」
「……いつか、殺してやるから」
「だがもしも、復讐に疲れたその時は、平穏な日常に帰っておくれ」
「……いつか、殺してやる」
「名は、何と?」
「ジョアン」
「姉君の名は?」
「上からシンシア、アマンダ、ヴェロニカ。そしてさっき殺されたエレーヌ」
「覚えておこう、ジョアン」
アグリアスはジョアンを縛っていた縄を解くと、仲間を引き連れてアラグアイの森へと向かった。
その背中を見送りながら、ジョアンは帽子の中に隠していた弾丸を一発、取り出した。
あいつ等が姉の形見の銃を返した理由のひとつは、弾切れという致命的な問題があったからだ。
残念、姉のエレーヌに言われて、一発だけ隠してありましたとさ。
最後の弾丸を込め、銃身をアグリアスの背中に向けるジョアン。
アグリアス達は振り返ろうとしない。そのまま振り返らず、死ね。
ふと、思う。
この距離でアグリアスに当てられるだろうか、と。
ふと、思う。
『すべて』を喪った自分がこれ以上生きていて何か意味があるのだろうか、と。
弾は一発。自分のこめかみに向ける事もできる。
ジョアンはしばし黙考し、今はもういない姉達の笑顔を思い浮かべた。
「会いたいなぁ。会いたいなぁ。会いたいなぁ」
盛られた土の下には大好きなエレーヌお姉ちゃんが眠っている。
見上げた空はどこまでも蒼く広がっていて、流れる雲は白く速く柔らかそうで。
銃口を向けた。
銃声が響いた。
空はすぐに静けさを取り戻し、雲は何事も無かったかのように流れる。
ジョアンは思う。これでいい、これでよかったんだと。
ジョアンは思う。お姉ちゃんの望んでいた復讐の後に何が待っていたのだろうかと。
ジョアンは思う。これで、おしまい。
FIN
せ、切ない……(´;ω;`)
・゚・(つД`)・゚・
よかった…でもはっぴーなSSも読みたいお
>>357 こらこら想像でモノを言ってはいかんよ
ただ、1つ確実なのは途中からはラムザがその役だったということだ!
(´・ω・`)ジョアンカワイソス
アグたん達の活躍の裏にはこういう悲劇が隠れてるんだね…。
最後のジョアンは誰を撃ったんだろう?
乙でしたッ! なにこの死の螺旋まっ逆さま。
5姉妹のご冥福をお祈り致します…
アグリアスも一度は冷やし中華を頭から被ってみるといい。
世界が変わって見えるから。
あの草原も
あの山も
あの雲も。
ジョアンの生死があまりにも伝わってないようなので……悔しくて蛇足を書き足しました。
一応ね、描写してあるんですよ、ジョアンがどこに銃弾を撃ったのか。
それにね、発砲後にジョアンの心情が描いてもあるんですよ。
だから蛇足を書きました。短いので読まないでください。嘘です、読みたくない人だけ読まないで。
手を伸ばした、けれど届かない。背伸びをした、でも届かない。
棒切れを拾って振り上げた、でも届かない。屋根に登った、でも届かない。
お姉ちゃんに訊いてみた。「どうやったら雲を掴めるの?」無邪気な笑顔で。
お姉ちゃんは訊いてきた。「どうしてそんな事を訊くの?」曖昧な微笑みで。
少女は答えた。お姉ちゃんはクスクスと笑って「いつか掴めたらいいわね」と言ってくれた。
Chapter3.2
復讐する者される者
蛇足【今日も雲は流れていた】
とある街の教会の近くの広場での出来事。
石ころを拾って空に投げる少女に、青年が理由を問う。
「雲にぶつけてやろうと思って」
冗談めかして言われたので少年も笑った。
「曇って何でできてるんだろうね。柔らかそうだから、お布団にしようと思って昔、掴み取ろうとしたの」
「雲の布団か、ロマンチックだな」
「姉妹みんなで寄り添って一枚の毛布で眠っていたから、暖かくして上げたら喜ぶと思って」
「君は優しい娘なんだね」
「優しくなんかないよ、人を殺そうとしたもの」
「人を?」
「だから優しくなんかないよ」
「そうなんだ。でも、素朴な笑顔は、優しそうに見えるよ」
「えへへ、ありがとうお兄さん」
「お……! あ、ああ。ありがとう」
「どうしてお兄さんが『ありがとう』だなんて言うの?」
「それは君が知らない間に、俺が幸せな気持ちになれる言葉を言ってくれたからさ」
「そうなんだ。えへへ、私、偉い!」
どこか遠い所で鷹が鳴いた。
少女と青年は鷹の鳴き声に導かれるよう天を仰ぐ。
「あの鷹は雲に触れる事ができるのかな?」
「さあ、どうだろうな」
「分不相応って言葉があって、人は生まれた時から得られるものが決まってるんだって」
「へえ、そうなんだ」
「だから私は雲を掴めないし、人の命も奪えなかったの」
「でも、それであきらめるのも癪だよな」
青年はぎゅっと拳を握って眼を細めた、空の彼方を見据えるように。
「お兄さんは何を掴みたいの?」
「玉座。王様になってこの国を変えたいな」
冗談めかして言われたので少女も笑った。
「あははっ、大きな夢。がんばってね」
「ああ。お嬢ちゃんも元気でな」
青年は背中を向けて教会に歩いて行った。金の鎧はとても綺麗で、王様に似合いそうだった。
少女は空に手を上げて「わーっ!」と叫んだ。少しスッキリした。
そしていつも通り、あるがままの日常がそこにはあって、今日も雲は流れていた。
おしまい
読解力ねぇなぁ俺(´・ω・`)
ジョアン死んだとおもてた・・・(´・ω・`)
ふっきれジョアンイィ!!(・∀・)
行く人さんのSSには深い哲学があるなー!
ディリータの生き様もティータの仇討ちが根底にあるけども、
ディリ自身結局なにを手に入れただろーか…...
最近ふっきれるキャラ多いな
だ が そ れ が い い !
ふっきれたアグリアスはいまやラムザのケツ穴に座薬をブチこむことすら可能になった。
「まったく、隊の長たるお前が痔などとは威厳もへったくれもあったものではない。
だがこのような治療されるほうもするほうも羞恥そのものの体勢を取らなければならないのであれば、
余人にまかせるわけにもいかぬ。やはり必然的に私が治療係を務めなければならぬのは当然であろう。
えーい、もっと体の力を抜かんか!私とて恥ずかしいのだぞ!
まったくお前は日頃から己を酷使してばかりいて、自分の体を厭わぬからこのような痔などと…クドクドクドクド」
男ラムザ、説教されながら四つん這いの姿勢でケツ穴をえぐられる様は実に情けなかったが、こればかりは致し方ない。
痔になって初めて、人というものは日常の何気ない数々の動作で
逐一尻穴に力を入れているものだということに改めて気付いた。
座るとき、立つとき、歩くとき、飯を食べるとき、等々。
そんな今までなら当たり前の動作を取るたびに、ケツ穴に激痛が走るのだ。
そういえば昔、ガフガリオンがよく『てめえら、ケツを引き締めろよッ!』と激を飛ばしていたものだが、
あれにもやはり一理あったのだ。
アグリアスに肛門を治療されながら、ラムザは過去を振り返りウンウンなるほどと肯いていた。
アグリアスは、照れ隠しでラムザへと憎まれ口を叩いてはいたが、内心では
「ラムザの… こうなっているのか… ………」
四つん這いで下半身丸出しのラムザを後ろから眺めるアグリアスは、その顔には不敵な笑みを浮かべ、
外痔核の治療係という名目を口実に、少しばかり奇妙な感覚が自身を襲っている事にまだ気付いてはいなかった。
「……ッ!! アッ!!…グリアス…さん… もう少しっ! 優しく… やってもらえません… か…?」
「何を言っているッ!! 隊の長たるお前がこの位の痛みに耐えられないでどうするのだ…?
もっと体の力を抜かんかと何度言えば分かるのだ…? 早く回復したければ男らしく我慢せいッ!!」
ラムザが情けない顔で振り向いた時だけは、もっともらしい表情を作りラムザを説得している様に見えたそれは、
ただのその場凌ぎのまやかしであり、この部屋で二人きり… ラムザを弄ぶアグリアスの瞳の奥には、不気味な輝きが
潜んでいた…
「こんなに痛いのなら、アリシアにでも回復魔法をお願いすれば良かったのかな…… ギャンッ!!」
ラムザは涙をこらえて激痛にひたすら耐えていた。ラムザには誰かが救援に駆けつけた様に思えた。
突然、部屋にはノックの音がした…
アグたんサド疑惑浮上
ED曲 アンジェラ・アキ 「Ag love」
♪アグがいれば平和だと 誰かが口にしていた
頷く人もいれば 疑う人もいる
苦しみがあるからこそ 貴女を抱きしめるとき
その腕の逞しさを 平和と感じるんでしょう
あるときから 無口になり
心を 閉めきり 人の夢が 儚げになりそうになった
掴んだこの剣を 今度は離さない
信じる力が アグを自由にする
CM
アルティメットヒッツ ファイナルファンタジータクティクス
7月20日 発売!
次週予告
さーて来週のこの時間は?
・ベイオウーフの不倫
・アグさん殺人剣
・ラムザ初めての3P
の3本でーす。
アグアグーン
>>385 サザエさん次回予告風、アグアグーンに吹いたw
>>385 レーゼさんの旦那撲殺記が含まれていないようだが?
「なあラムザ、私だってホームランが打ちたかったのだ…」
アグリアスさんは寂しそうに呟いた。
目の前で行われていたカバディの試合の何に刺激されたのか、
それは僕には分からなかった。
ああカバディカバディ。
「なあラムザ、私だってストライクが打ちたかったのだ…」
アグリアスさんは寂しそうに呟いた。
目の前で行われていたゴルフの試合の何に刺激されたのか、
それは僕には分からなかった。
ファー。ファー。
>>389 たぶんそのときのアグリアスさんは、
ストライクからボールへと外れる変化球を引っかけさせられたことを思い出していたのではなかろうか。
静止状態の玉を打つ競技であるゴルフを羨ましいと感じたのだろう。
だがそれはまだまだ人生経験が足りないというものだ。
そんな甘ったれた根性では畏国を代表するプロゴルファー、シゲキ・マルヤーマ氏に物まねのネタにされてしまう。
マルちゃん「アグたんの物まねしまーす。ワタシはオマエを信じりゅッ!」ドッ!ワハハハ!
>>390 これが微妙なところでさ、ボーリングとも掛けてあるのよw野球に解釈しても良いけどね。
>>390 いや、ポウリングの場合は
「ストライクを獲(と)る」だろ
賞品がラムザであれば、ホームラン、ホールインワン、ストライク連発です。
この馬鹿 釣ったつもりが 釣られたかw?
何回やっても俺には勝てねぇよ そんなに俺が好きかw
なんか痛いのが沸いたな
誰か馬鹿な俺に
ボウリングでストライクを打つっていう状況をkwsk説明してくれ
ストライクを打つ=ストライク(+を獲った奴)+を打つ
つまり、
@ピンのかわりにキャッチャーを配置。
A(ボウリングの)ボールをど真ん中に投げる。
Bストライクになったところを、バットでキャッチャーごと打つ。
…こうじゃねw?
アグたん鉄のバットを持って、レーン奥に仁王立ち。
↓
伯なりレーゼさんなり叫んだラムザなりが投げたピン全てをなぎ倒す剛球を鉄バットで打ち返す。
↓
アグたん店員に大目玉。
↓
違う、これはボールを鉄バットの芯で捉える特訓で、新聖剣技を編み出すためにだな。
↓
つまみ出される。
↓
チッ、仕方がない。ラムザ、カラオケにでもしけこむぞ。ああ『男と女のラブゲーム』を入れてくれ。
カラオケ・・・・・・密室だな
>>395 おまえさ。俺に向かって喧嘩吹っかける気なのか?
お前IDころころ変えてまで大変だな?お前が誰なのか皆分かってるんだぞ?
お前の功績に敬意を表して俺は消える。だから、お前は役割を果たせよ。
中途半端なプライド掲げやがって、お前が最初に言ったんだろ?プライド捨てろって。魔羅が苦しむと書いて魔羅ー苦さんよ。
俺が嫌なら俺は除外して仕事を続けろ。それも嫌ならお前も消えろ
俺のファンだった香具師ごめんな。
これはひどい
…で、誰なんだ?
怒らないからお姉さんに教えて。
そろそろアイスの美味しい季節だと思って「アグリスポット岡山」を
検索してみたら「あぐりみるく」が230円に値上がりしていた。
まあ、三年経ってるしなあ。
>>404 うわ、そんなんあるのか。
「あぐみるく」だったら最強だったな。
>>403 これは俺の推測だけど、401が言ってるID変えてる奴ってのは流れ的に、
105、114、118、121、187、196、198、200、205、208、210ってとこだと思う。
他にもいるかもしれないが、401(と思われる)のレスに絡んでいるのはこんなところ。
注目すべきなのは、105は114で「このスレには2度と来ない」という旨の言葉を吐いているにもかかわらず、
ずいぶん粘着し続けているということかな。
あぐみるくが話題になったのってpart10スレあたりだっけ?
ずいぶん時が経ったんだなぁ。
あぐさんの子守唄聴きたい
教会の洗礼を受けるホーリーナイトは賛美歌など歌うこともあるのだろうか
じゃあ、賛美歌しかしらないアグさんが子守唄代わりにそれを唄うって場面を
ヌンチャクは嫌われるよ。
問題は誰を寝かしつけるのかということだ。
牛鬼の仔とかか?
牛鬼に犯されそうになるアグリアス
アグたんのプリけつ
プリけつはラムザだろう。
アグたんのけつはムッチリに決まっておる。
俺の名はベイオウーフ。
女の尻をこよなく愛する男。
さあ、レーゼとメリアのケツのことなら、何でもきいてくれ!
>>416 ベイオ…何?
そんなキャラいたっけ?
レーゼは俺の嫁だし
>>416 アグたんのお尻のことは教えてくれないの・・・?
アグたんをドンアクドンムブ状態にして、パンツ越しにアソコをスリスリしてあげたい
>>406 把握した。
ずいぶん暇なヤツなんだな…w
必死にドンアクドンムブ状態を維持しようとする>419が見えた。
むしろドンムブドンアクを駆使してラムザを襲うアグリアスさんが(ry
アグたんが用を足そうと白のローブに手をかけたその瞬間にドンムブドンアクして二時間放置する
それがラムザの裏の顔
>>422 アグリアスさんはラムザくんをいじめるのに夢中になっていて
ラムザくんの不変不動が解けている事に気が付きませんでした。
動く事もままならなく、アグリアスさんにされるがままになっていたラムザくん。
気が付けば、彼の体の自由は戻っていました。
アグリアスさんの一瞬の隙をみて、ベッド脇のテーブルから「まもりの腕輪」を取り出します。
ドンアクもドンムブも効かなくなったラムザくんは、アグリアスさんに反撃をしかける事にしました。
「心無となり、うつろう風の真相 不変なる律を聞け・・・ 不変不動!」
「ら、ラムザ!?」
「―――へえ、アグリアスさんでも我慢出来なくなるときがあるんですね。
そんなアグリアスさんを見ていたら、僕も我慢できなくなっちゃいました」
そうして異端者一味の夜は過ぎて行きます。
この夜、彼らが何をしてどうなったのかは分かりません。
ですが、翌日の戦闘でアグリアスさんの無双稲妻突きに巻き込まれ
悲鳴を上げるラムザくんの姿がありました。
>>424 自分が先に仕掛けてやってきたくせに、ラムザにされると怒って八つ当たりをしてしまう・・・。
そんなアグリアスさんが好きだ。
>>426 ラムザくんは気が付いていませんでした。
何故、あの気高いアグリアスさんがあんな行動に出たのかを。
―――なんと、その原因はラムザくんにあったのです。
先刻の事でした。運良くうりぼうを密漁できたラムザご一行は、
わくわくしながら毛皮骨肉店に行き、「リボン」を購入したのです。
実用効果だけでなく、女性らしい可愛さもあるこの装備。
最初に装備したのはメリアドールさんでした。
「ねぇラムザ。似合うかしら?」
「ええ、似合ってます。可愛いですね」
この場に居合わせたアグリアスさんは、とても不機嫌そうな表情になりました。
ラムザくんと想いが通じ合っているアグリアスさん。
気高い騎士の彼女ですが、それでも1人の女の子なのです。
自分の想い人が、自分以外の女性に「可愛い」なんて言っているのは聞き捨てなりません。
―――そこで、ちょっとラムザくんを懲らしめてやろうと思い立ったのです。
>気高い騎士の彼女ですが、それでも1人の女の子なのです。
>1人の女の子なのです。
>子なのです。
待て
2回目の廉価版が出るまでに、発売から時間がたったわけだが
近年のvipとか2ch全体でのアグ人気の再燃は、このスレが一役買ったよな。
あらためて、最初にアグスレを立てた奴に感謝する。
>女の子なのです。
年齢的にはむしろ売れ残りの部類なんじゃないかと
>>428,430
し、しまった。
アグは20超えなんだよな。
セイバーと混同してたわ。
喧嘩うってんのかお前?(´・ω・`)ビキビキ
まあいいじゃないか。
アグたんは恋愛面では女の子なんだよ、きっと。
アグアグーン
「えーマジ、ホーリーナイト!?」
「キモーイ!」
「ホーリーナイトが許されるのは19歳までだよね!」
「キャハハハハハハ!」
先日、貿易都市の書店でふと手にした雑誌の中で、少女二人がこのような会話を交わすくだりがあった。
別にくだらん下世話な雑誌にふさわしい下世話なやりとり、むしろ偏見と言えよう。
私などすでに20歳を過ぎているが立派にホーリーナイトを務めている。
何も気にかける必要などない。
ないのだが、
ここで一念発起をかける意味でも、ホーリーナイトを越えるスーパーホーリーナイトを目指すことにした。
ラムザにこの決意を伝えたら、頑張ってください!と我がことのように喜ばれた。
あやつの笑顔を支えることに繋がると思えば、どんな試練も乗り越えられる。
メリアドールは微妙な顔で半笑いしてくれおった。
あの緑の尼っ娘め。
20歳過ぎてもいつまでもディバインナイトをやっているがよいわ。
しかし『スーパー』よい響きだ。
オルランドゥ伯にさらにまた一歩近づける。
アグたんでオナニー=アグニー
アグたんとオナニー=アグニース
438 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/21(金) 20:20:22 ID:9n9mUyR90
どっちかと言えばラムザ好きにうけそうだな
おっ、レベルファイブ制作なのか。
アグアグーン
久々に千一夜行ったが、FFTのSSが一番多いのな。
つか、最初の頃ってヤオイ多かったんだねぇ。
アグたんアーマーブレイクブロック崩しを作成する強者はおらぬか。
>>442 それはアグさんの鎧がブロックになっていて、
ブロック崩すごとに鎧の下のアグさんの体が見えてくるって感じのブロック崩しゲーム?
>>443 いや、アグさんの裸体がブロックになっていて、
ブロックを崩すごとに体の中の骨が見えてくるって感じのグロいゲームだろう
今日秋葉行ったら、アグリアスの
18禁同人誌が入荷されてたんで衝動買いした。
447 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/07/22(土) 18:00:25 ID:IZECtJck0
そういや廉価版出るらしいが、何か違いがあるのかな
え、廉価版ってPSoneBOOKSじゃなくて?
今度のはスクエニのポイントがつくんよ。
アグアグーン
アグリアスと同系統のキャラとして天地創造のフィーダがいるな。
出番少なくてかわいそかわいそだが。
天地ファンはフィーダあんま覚えてないよ。
俺も言われてわかったぐらいだし。
西川秀明なんかにFFTの漫画描かせたら、色々と突っ走られちまうぞ。
ラファたんや花売りエアリスはもちろんとして、レイプ描写はありまくり。
ラムザがやたら暑苦しく叫んで光輝き、見開きページのアルテマ炸裂で敵軍壊滅、
バリンテンとかキュクレイン等のデブ系キャラはやたら汗汁まみれ、
ムチムチ大活躍のアグリアスは戦闘後の火照りを我慢できずにラムザを押し倒す。
そんなノリ。
>>458 どーせなら、DQ4コマのノリで描いてもらいたいもんだね
なにげにZENOが名作なんだが、一緒に収録されてる妖怪パトロール ナムと読み斬り道中記ガガムで
最高に脱力できるからなぁ
あれ? この人ギャグ漫画家じゃなかかったっけ? ってねw
暴力冒険メガバーンも続いて欲しかった…
背徳者ばんざーい!
>>458 >ムチムチ大活躍のアグリアスは戦闘後の火照りを我慢できずにラムザを押し倒す。
ここだけ見たい。
俺は…俺は、背徳者だったのかっ…!
いや、背徳者で良かったかもしれない
「ラムザはいつも死んでいました。」(注:18禁ページ注意)
お姫様だっこ(*´Д`)ハァハァ
ラムザって格好いいよね
西川秀明がFFT描いたら…シドのモミアゲがすごい事になりそうだ。
とっ捕まった時のアグ&アリ&ラヴィはガッツンがっつんヤられるだろうし…
>>459 シド「イヴァリース最強と名高き剣術の使い手、「雷神」「剣聖」の名を欲しいままに
する無敵不敗の戦士!その名も!
ラムザ「へっぽこざむらい。」
シド「おおおおぉぉぉぉラムザあぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」
こんな感じかw
>>466 ???「アグリアス・オークスさんですね」
アグ「そ、そうだが何だ、貴公らは」
???「ルザリア検察のものです。貴女に独占禁止法違反の容疑が掛かっています。
…ご同行願いましょうか」
アグ「ど、独占禁止法違反? 何の?」
検察「ラムザ・ベオルブの独占時間が長すぎる、とのことで訴えが出ています」
アグ「なんだと!? どこのどいつだそんなスットンキョーな訴えを出したのは!」
検察「えー、アルマ・ベオルブ、メリアドール・ティンジェル、ラファ・ガルテナーハ、
そしてディリータ・ハイラル連名、となってますな」
アグ「ちょっと待て、最後の一人は何だ、最後の一人は!」
FMJ的ラムザ隊という電波を受信した
>>472 アグ「ラムザ。残念だが、そういう事らしい」
ラム「……アグリアスさんッ! 僕が、僕が絶対に貴方を助け出しますから!」
アグ「―――ありがとう。愛しているぞ、ラムザ」
ラム「はい、僕も貴方を愛しています」
アグ「ラムザ……」
ラム「アグリアスさん……」
検察(やってらんね)
>>472 アグたんを独占しても誰にも訴えられることはないの?
>>460 俺は汚い醜い事など嫌いな美徳者だからミスリルの鎧が見えた。
見えるように努力した。
アグたんに鰻丼とラムザの両方はダメだ。食い合わせが悪いので、どっちか片方にしなさいと注意する。
>>471 ライアンとホイミンのコンビか・・・懐かしい。
ア、アグタン(;´Д`)ハァハァ・・・ ウッ!Σ(;´д`)アッ・・アッ・・・
ニニЭ・:∴:・゚・。。・:∴。・゚・・。・。。・゚・’
静止…
>>473 アグ「私が訓練教官のアグリアス先任聖騎士である。話しかけられたとき以外に口を開くな!
口でクソ垂れる前と後にSirと言え!分かったかウジ虫共!」
ラヴィ・アリ「Sir!Yes Sir!!」
アグ「…スキン顔、名前は?」
マラ「マラークです、Sir!」
アグ「ふざけるな!本日より白雪丸(スノーボール)と呼ぶ!良い名前だろ、気に入ったか!?」
マラ「Sir!Yes Sir!!」
アグ「聞いて驚くな、スノーボール。うちの食堂ではカエル定食は出さん!!」
マラ「Sir!Yes Sir!!」
こうですか!わかr(ry)
女性の上官には「Mum」だろうがっ!
入隊検査の時に何を聞いていたっ!!
お前らの耳にはクソが詰まっているのかっ!?
玉袋みたいに縮みあがったその耳たぶは何のためについとるっ!?
役に立たんなら詰まったクソと一緒に切り取って犬に喰わすぞっ!!
>>483 イエス・マム!
>>482と
>>483を続けてみたらパニックの方のフルメタに思えてきたのであります!
騎士道ボケのアグたんにハリセンでつっこむラムザ(;´Д`)ハァハァ……ってアレ?
アグたんをMum(ママ)と呼びたい
F言葉乱発のアグたん
レーゼ姐さんから、F言葉メモを手渡され
それを元に赤面しながらも必死に指導するアグリアスさん
ファッキン’○○と罵るたびに脳内で(ファックしてる○○)と律儀に直訳してるアグリアスさん。
たとえば「ファッキン’ラムザ」→「ファックしてるラムザ」となる。
アグ「お、お前はいきなりそんな不順異性交遊をしようと言うのか!?」
ラム(えーと余計なこと言うと怒られるから…)「イエス・マム!」
そんなラムザの脳裏には、
ガフガリオンの「このハンチク小僧がッ!家に逃げ帰ってママのオッパイでも吸ってろッ!!」と罵るダミ声がフラッシュバックしていた。
「そんなこともできないのか! 親父のディックに戻って生まれる前からやり直せ!
不動無明剣も使えないような淫売な血じゃない、もっとマシなお袋のまたぐらから出直して来い!」
(ムスタ チョコボの上から逃げ惑うアイテム士を撃ちまくる)
ムス「逃げる奴はアイテム士だ、逃げない奴はよく訓練されたアイテム士だ」
ムス「俺を一軍にすれば活躍するぜ」
ラム「銃が全剣技と聖剣技より使えるかね?」
ムス「メチャうまだからよう うそじゃないぜ」
「俺1人でJp稼ぎを終えた後のアイテム士を18匹始末したぜ」
「弓使い8匹も クリスタル化確認戦果だぜ」
ラム「ナイフしか持ってないアイテム士もやったのか?」
ムス「時々な」
ラム「よくレベルの低いアイテム士も殺せるな」
ムス「簡単さ 武器が届かないからな」
「ホント 2軍のJp稼ぎが地獄だぜ」
定期的にあげてもいいかな?
>>489 ラム「淫売…ですか。 確かにボクは妾腹の子ですけど」
アグ「え? あ、ちょっ…違!」
ラム「いいんです。 兄さん達と違って特別な剣技を使えないのは事実ですから」
アグ「いや、だからコレはレーゼが…」
ラム「自分が言った事を人のせいにするんですか? ちょっと幻滅しました」
アグ「ま、待ってくれラム…」
ラム「…ごめんなさい、ちょっと1人にしてくれますか」
アグ「…あぐ…」
いきなり巣に戻るラムザとアタフタするアグたん。後ろでほくそ笑むレーゼ姉さん。
…ごめん、「素に戻る」だ。
「巣」」に戻ってどうする、小動物じゃあるまいし。
…スネて巣に篭っちゃう小動物ラムたん、か…ある意味悪くないな。
さて、巣に篭ったラムザの機嫌を取り戻すべく、アグリアスはラムザの巣へと近づいていきます。
抜き足差し足忍び足。
ああ、それ以上は危険です。
巣に閉じこもったラムザはむしろ気が立っているというのに。
さあ、ここで問題だケロロ〜ン。
この後、アグリアスはラムザにどうされちゃうでしょうか?
ミヌ・モンタ「この問題は得点2倍です。ただしノーヒントね」
>>491 ageんなよ
また荒らしとか来るだろ
お気に入りに登録すればおk
あ
ぐ
あ
ぐ
500ならこの時期のアグたんのバトルブーツをクンカクンカする
潔癖症ぽいもんな
FFTのうわさ。
アグリアスのおさげは…
ガンポッドを装備できる。
>>503 何言ってるんだおまいは!
ドリルに決まってるだろ!
いやいや、かいてんのこぎりのほうが・・・
おさげにブレードを付けて三刀流。後ろから敵が来ても一刀両断。
ライオットもいいな。
以外!それは髪の毛!
以外→意外に変換頼むorz
異端者奇想天外の答えがほしいです安西先生!
>>509 答えが欲しけりゃまずはおまいが考えるんだ!
アグたんのおさげは性感帯ってことで分かってます
「アグラムもいいけどアグオヴェもいい。」(1部女性向け18禁もあるので注意)
おお、もう・・・
どうも、妄想と申します
もうすぐ雨も降らなくなるらしいので、今の内にこんなの投下させてください。
ちょっと長めで申し訳ありませんorz
降りしきる激しい雨の中、少年は女騎士を背負い森の中を歩いていた。
少年の足取りは重く、疲労と苦痛によって今にも倒れそうであった。
「…う、うう……ラムザ…」
背負われていた女騎士が力なくうめきながら目を覚ました。
「大丈夫ですか、アグリアスさん…。たぶんもうすぐ街道に出ます…」
―――ゲルミナス山岳で山賊に襲撃されたラムザ一行は、地の利を生かした相手の攻撃に敗走を余儀なくされた。
アグリアスはラムザに背負われつつ、何が起こったのか思い出そうとする。
逃げる最中に自分が崖から足を踏み外し、さらに自分を追ってラムザが崖から跳んだところまでは覚えている。
が、その先どうなったのか全く思い出せない。
「…下に茂った樹があって助かりました。アグリアスさん目を覚まさないから、心配しましたよ。」
「……す、すまぬ!!私はもう大丈夫だ!自分で歩ける!」
背負ってもらっていた事への申し訳なさと照れくささから、軽く突き飛ばすようにラムザの背から飛び降りた。
「あうっ!!」
軽く押されただけだったが、前方によろけたラムザはそのまま泥水の中に倒れこんだ。
「ラムザ!!」
駆け寄ったアグリアスは一瞬血の気が引くのを感じた。倒れたラムザの右の大腿部は真っ赤に染まっていたのだ。
血を拭うと、破れたズボンの布の下に広がる深い傷が見えた。
「お前、この足で………………」
「崖から落ちたときにやっちゃったみたいで…。…でも、大した事ないですよ。」
「ちょっと待っていろ。いま手当てする。」
アグリアスは急いで自分のマントの裾を破り、それを傷の部分にぎゅっと巻き付けた。
思いを寄せている女性の前でやせ我慢をしていたラムザであったが、さすがにウッと声を上げ顔をしかめた。
「よし、行くぞ。ほら、つかまれ……」
アグリアスはラムザに肩を貸し、二人はゆっくり歩き始めた。
彼女自身も体中に打ち身ができており酷く痛んだが、ラムザの怪我に比べると大したものとは思えなかった。
数時間後、小さな宿屋の前にたどり着いた二人の疲労は頂点に達していた。
「…すっかり日が暮れてしまったが何とか町に着けたな…。ラムザ、傷の方は大丈夫か?」
「はい…大丈夫です。迷惑かけてすみません、アグリアスさん……」と、アグリアスに体を預けつつ、ラムザは力なく答えた。
ラムザの右足に巻かれた布には血が滲んでおり、彼の負傷の度合いがいかに酷いかを物語っていた。
急いで手当てせねば、と焦りながら戸を開け、叫ぶ。
「すまぬ、今晩こちらに宿を取りたいのだが!!」
「ダブルの部屋ならひとつだけ空いてるけど、それでいいかい!?個室はもう満室だよ!」
ボロボロの二人を見て怪訝そうな顔をしつつも、商売用のよく通る声でカウンター越しに女将が答えた。
普段であれば『結婚もしていない年頃の男女が部屋を共にするなどとんでもない』、と他の宿を探すであろうアグリアスだが、そんなことを言っている場合ではなかった。
手早く手続きを済ませ、ずぶぬれの二人は部屋へ入る。
入るや否や、ドンッと音を立ててラムザはその場に倒れこんだ。
「…ラムザ?おい、ラムザ!!どうしたのだ!!」
アグリアスはラムザの肩を抱き、揺すりながら呼びかけた。しかし、
「…ハァ………ハァ……ハァ」と、返ってきたのは苦しそうな呼吸だけであった。
ラムザは朦朧としていた。しかも、ひどい熱が出ており、顔は恐ろしくなるほど青白かった。
『傷口を汚い状態のままで放置するとそこから病にかかり、最悪の場合死にいたることもある』――――アグリアスは騎士アカデミー時代に受けた講義を思い出し、凍りついた。
なぜ思い出せなかったのか―――崖から落ちたとき回復用アイテムは持っていなかったが、水で洗うなどして置けばここまでの事態にはならなかったかもしれない。
後悔と焦りから、半ばパニック状態になりながらアグリアスは叫んだ。
「ラムザ!しっかりしろ!!ラムザ―――――!!」
返事はなかった。窓の外では降り続く雨が一層勢いを増していた。
アグリアスは女将のいるカウンターへと走った。
着くなり早口で万能薬とポーションと毒消し、それから、たらい一杯のお湯をくれるよう頼んだ。
本来ならば医者か白魔道士を呼びたかったが、自分たちは異端者一行だ。極力目立つ行動は避けたかった。
薬とお湯を受け取り部屋に戻ったアグリアスは、ラムザの太腿の傷口の包帯を解き、びしょ濡れになっていたラムザの防具と服を全て脱がせ、ベッドに横たわらせた。
先ほどもらってきたポーションと毒消しで交互に傷口を洗い、何度かそれを繰り返した後で清潔な包帯を巻いた。
そして何とか万能薬をラムザに飲ませると、
「ふう……」
と、アグリアスは弱々しいため息をついた。
これが本当に正しい処置なのかは分からなかったが、それをやり終える事でひとまずアグリアスは冷静さを取り戻すことができていた。
すると、今度は目の前に横たわる少年を見て恥ずかしさのような感情が急に噴き出してきた。ラムザは着衣を何も身にまとっておらず、はあ、はあ、と喘ぐような声で息をしている。
「か、体も拭かねばな。」
不自然な明るさの混ざった声で言いながら、お湯で湿らせた布で体を拭いていく。
ラムザを介抱するために仕方なくやっているのだと自分に言い聞かせつつも、何かいけない事をしているような罪悪感を覚え、アグリアスの顔は真っ赤に染まっていた。
顔、首筋、胸、背中、手足、…そして初めて見る男性の秘所も丁寧に拭いていく。誰が見張っているわけでもないが、アグリアスは一瞬見ては眼を逸らし、また一瞬見ては眼を逸らし、とちらちらラムザの体を見ていた。
アグリアスは自分の体が上気しているのを感じつつ、何とかラムザの体を拭き終え、続けて髪を洗っていった。
全てを終えたところで、彼女はラムザの体を見つめて、ふとしばらく止まってしまった。
「な、何を考えているのだ!!私は!!破廉恥な!」
はっと気づいたようにアグリアスはそう言って眼を逸らし、ラムザに布団を掛けた。
ラムザが病で苦しんでいるという時に、そのラムザに対して劣情にも近い感情を抱いていた。そんな自分に腹が立っていた。
そういった感情を振り払うかのように、アグリアスは服を脱ぎ捨て、床に膝をついて自分の体と髪を洗い始めた。
それは、一枚の絵画のようであった。その女騎士は膝を床に着き、横に垂らしたその長く美しい金色の髪を丁寧に洗っていた。
均整の取れた肢体は騎士と思えないほど美しい丸みを帯びており、透き通るような白い肌、憂いを含んだ表情も加わって、蝋燭の明かりに照らし出されたその姿からは艶かしさと神々しさが同時に滲み出ていた。
アグリアスはこれまでになく複雑な心境であった。
自分がラムザに対して戦友以上の感情を抱いているのは前から気づいていた。少女と見紛う程の幼くも美しい容姿、戦いの中で見せる驚異的な成長力、数え上げればきりがないが、それら全てが彼女を惹きつけていた。
戦闘に限らず様々な場面で彼から頼られるたび、アグリアスの心は少女のように高鳴った。彼が様々な悩みを抱えて苦しんでいるのを見るたび、アグリアスの心は張り裂けそうになった。
彼女のラムザに対する愛情は純粋な尊敬の念にも似たもので、そこに肉体的な欲情といった類のものは微塵もなかった。――――はずだった。
「私は………………」
先程自分が抱いた感情を反芻し、同時に自分に対する嫌悪感を覚える。
「最悪だ……………」
アグリアスはあまりにも真面目すぎた。幼少期より騎士への道を志し研鑽してきたが、全く異性に接触する機会がなかったわけではない。
しかし彼女はその一途さゆえに、恋愛は騎士道には不要なものと判断し、自分の生活からは排除してきた。
そのため、愛する男に抱かれたいという、年頃の女性であれば多かれ少なかれ誰でも持っているはずの感情でさえ、彼女にとっては淫乱で罪深いものに感じられた。
そんな忌むべき感情を病で苦しむラムザに対して抱いてしまった事はアグリアスを苦しめた。
髪を洗い終えたアグリアスは、ざっと髪の水気を拭き取ると、まだ髪が乾ききらない内にベッドに入った。
抱きしめて添い寝をしてやろうか―――相変わらず苦しそうなラムザを見てそんな考えが一瞬浮かび、再び高揚感と自己嫌悪感が同時に襲ってきたので、ラムザに背を向け、ベッドの上でできる限りラムザと離れて横になった。
この状態で眠れるはずもなかったし、何かあったときのために自分は起きておこうと思った。
「ううう、ち、父上ぇ………」
いつの間にか浅い眠りに落ちていたアグリアスは、そんなラムザの声で眼を覚ました。
カーテン越しに見える窓の外はまだ真っ暗で、降り続く雨の音が室内に満ちていた。
振り返り、少し体を起こしてラムザの方を向く。ラムザは夢にうなされているらしく、苦悶の表情でうわ言を繰り返していた。
「やめろ、やめるんだディリータ、やめてくれ……」
「ダイスダーグ兄さん、あなたは……」
いろいろなものがごちゃ混ぜになった夢を見ているらしく、寝言の内容は支離滅裂だった。
しばらく聞いていると、今度は母親の夢になったようで、
「母上ぇ…寒いよお………母上ぇ…どこにいるの?…」
と子供のような言葉で寝言が始まった。それを聞いて、アグリアスは少し微笑んだ。
何かがアグリアスの中で変わった。
先程までの葛藤も忘れ、自然とラムザの方へ寄り、横からラムザの首に腕を回して抱きしめていた。
ラムザの肩から二の腕の辺りに、アグリアスの豊かな乳房が押し付けられる格好となっていた。
アグリアスは優しく子供に話しかけるように、ラムザの耳元で囁いた。
「母上はここにいるわ。安心して。」
「母上ぇ……」
「ラムザ……」母の代わりにラムザを抱きしめてやりつつ、アグリアスは幸福感に浸っていた。
布一枚隔てることなく肌と肌が触れ合っていたが、先刻のような情欲もなければ罪悪感もなく、自然にラムザのぬくもりを感じられていた。
また先程の応急処置が功を奏したのか、ラムザの熱はだいぶ下がってきていた。
安堵感と幸福感を感じつつ、ラムザの匂いに包まれてアグリアスはまたウトウトとしていた。
「アグリアスさん……」
すぐ傍で発せられたラムザのこの言葉は、アグリアスを心地よいまどろみから一瞬で引き戻した。
目は覚めたものの、アグリアスは言葉を発することも動くこともできなかった。
ラムザが目覚めたらこの状況を一体何と説明すればよいのか。焦って思考がまとまらなかった。
「アグリアスさん……岩なんて斬れませんよ……もっと簡単なのから教えてください……むにゃ」
アグリアスは大きく息をついた。ラムザはまだ夢の中にいるようだった。どうやら夢の中で自分に剣術の稽古をつけられているようである。
ラムザの夢の中に自分が出てきたことが嬉しかったのか、
「お前ならできる…お前なら…」アグリアスは微笑んでそっと囁いた。
そして、くくっ、と笑いをこらえながらラムザの寝言に耳を傾けた。
「アグリアスさああん……ちょっとは手加減してください……」
「すいません………アグリアスさん……次からはしっっかりやりまぅ……んにゃ…………」。
――――やがて数分の時が経過したが、未だにラムザはアグリアスの名を呼び続けていた。
最初の内は面白がっていたアグリアスであったが、次第に恥ずかしくなってきて、今ではもう耳の先まで真っ赤になっていた。
心臓は走る馬の蹄の音のように鼓動を打っていた。
「アグリアスさん…ありがとう……ございます……褒めてもらったの初めてですね……」
「アグリアスさん…………逃げて……危ない……」
その時突然、ラムザの左手がもぞっと動いて、アグリアスの太腿の間にある一番敏感な部分に軽く当たった。
「んっ!!」思わずアグリアスは声を上げてしまった。
ラムザの手がアグリアスの淫核に触れた瞬間、電撃のような快感がアグリアスの脊髄を駆け巡った。
何が起こったのか確かめようと指を自分の秘所へと伸ばしてみると、くちゅっと音がして再び快感がアグリアスの体に走った。
「あ、あっ!!!」
すでにアグリアスのその部分は愛液でびしょびしょになっていた。
「アグリアスさん……オヴェリア様はきっと…無事ですよ……」
「はぁぁ…はぁぁ…ラムザ…」
初めて味わう突き抜けるような快感と、耳元で自分を呼び続けるラムザの寝言に、アグリアスの理性は失われていった。
自慰を誰かに教わった訳ではなかったが、自然と指を自分の秘所にあてがい、動かし始めていた。
「ぁんっ…!あっうぅぅ、あふぁぁっ……」
寝る前までに感じていた罪悪感や嫌悪感など、どこかへ消えてしまっていた。
「んんっ……んっ…」
にちゅっにちゅっと音を立てながら、アグリアスは指を動かす速度を速めていた。
普段は甲胄姿に風格すら漂わせている女騎士は、あどけない少年の横で淫らな喘ぎ声を押し殺して自慰にふけっていた。
「ん、ん、んぁっ!!……ここ………あっ!やっ!!…………」
肉唇の上端の辺りの小さな核をこすると特に大きな快感が突き抜ける事も、誰に教わるでもなく自然と学習していた。
「アグリアスさん………カチューシャ…似合ってますよ……ふふふ……むにゃ…」
隣に寝ている少年の発する「アグリアスさん」の言葉も、麻薬のようにアグリアスの脳内を駆け巡っていた。
自分の胸をラムザに押し付け、硬くなった乳首を左手の指で弄びつつ、右手で激しく秘所を擦る。
「はぁぁ…はぁぁ…あっ!はあっ!…」
じゅるりという音と同時に、愛液が自分の太腿を伝っていくのが分かった。
さらに両手の動きを早めていくと、今までの快感とは違う“何か”が自分に訪れようとしているのを感じた。
「やっ!やっ…だめぇっ!!いやぁぁぁっっっっっ!!!」
アグリアスは人生で初めての絶頂に達した。自分の体が中に浮いているのではないかという感覚を味わいながら、少しの間全身が硬直した。
その後しばらくは自分の呼吸が収まるのを待ちながら、快感の余韻に浸っていた。
「ラムザ……………はぁー、はぁー………」
いつの間にかラムザは寝言を言うのをやめており、すぅすぅと静かに深い寝息を立てていた。
アグリアスは、自分がかなり大きな声を出したにも関わらずラムザが目を覚まさなかったことに少しホッとしたが、同時に物足りなさを感じていた。
先程まで自分の耳に降り注いでいた快楽の雨を、また浴びたいと欲していた。
しかしラムザは一層深い眠りに落ちたと見え、寝言を言いそうな気配は全くなかった。
もはや冷静な思考力を失っていたアグリアスの頭には、自分の欲求を満たすためのある手段が浮かんだ。
「ラムザの……手…………」
それがどれほど卑しい事であるかを認識することもなく、アグリアスはその考えを実行に移した。
アグリアスの手は自然とラムザの手をつかんでいた。
その手を自分の股間部に持っていき、ラムザの指先を自分の指先に重ねるようにして秘部をこする。
「ひんっ……あっ!あああっ!」
すさまじい快感が再びアグリアスを襲った。ラムザの指に刺激された自分の陰核は、かつてない刺激を脳へと送った。
ラムザが目覚めるかもしれないという恐怖でさえ、もはやアグリアスにとっては快感に感じられた。
そのままラムザの指を使った摩擦を続ける内、ある衝動がアグリアスの中に自然と生まれていた。
「ラムザの指、入れたい………中に………」
言うや否や、ラムザの人差し指と中指の二本を一気に自分の蜜壷に挿入した。
「痛っ………!!」
じゅっという音が鳴ると同時に、ヒリつくような痛みが股間から脳まで走った。
しかしアグリアスは躊躇することなくそのままラムザの手を掴み、蜜壷の中をこすり始めた。
「んんん……あっ!!あっ!あっ!あっ!」
痛みの中に、徐々に今までとは次元の異なる快感が混ざっていくのを感じた。指の出し入れに合わせて、淫猥な声が漏れていく。
「あっ!あっ!んあっ………き、気持ちいい………」
アグリアスの肉襞がラムザの指を締め付けていく。
痛みなど問題にならないくらいの快感がアグリアスを満たしていた。
「は……あんっ!あんっ!………」
往復運動のスピードを上げていくと、再び絶頂の感覚がアグリアスを襲った。
「や……また…あっ!あっ!あぁっ!!……ラムザ!!ラムザぁぁぁ!!!!!」
結局その後もう一度自慰をして三回目の絶頂を迎えた直後、アグリアスは気絶するように眠りに落ちた。
強い雨が降り続いていたが空は白みがかってきていた。
二人の吐息の音と雨音とが、安宿の部屋の中に響いていた。
書き込んでいる途中ですでに気づいていたのですが、
とにかく長すぎで申し訳ありませんorz
1レスの分量とかも、もっと考えとくべきでした…
>>524 乙。
と言いたいが、ここエロって良いんだっけ?
直接描写は駄目っしょ。
でも面白かったから、↑のスレでまた書いてくだされ。
>>530 続くのであれば、たとえば
「冒頭は別スレで書き出したのですが」とこのスレの
>>515−523のリンクを先に紹介するか、
「出だしは別スレで書いたのですが、改めてこちらでも再掲載させていただきます」と全部まとめた上での投稿にするか、
そのへんの判断はご自身の好きなようにやって頂いて大丈夫かと。
>>531 どうもありがとうございます。
全体に長編なので、
前者の方法で続きをエロパロ板にうpらせて頂きました。
今一度、皆様にお詫び申し上げます○| ̄|_
>>532 乙
実質向こうのスレでは第一作な訳だから、そっちの意味でも乙
>>532 エロパロ板でがんがってくれ。
期待してるぜ。
>>524 随分寝言の多いラムザだな。本当は起きてたんだろ?w
その後はとーぜん…。
雨の中緊迫した状況と、のめり込んで読んでいたけど、
途中でエロ化したから読むの辞めたよ。
不意討ち食らった感じ。
>>512 良いラムアグでござった。
…後ろ髪を縛ってないラムたんもいいなぁ…(*´ヮ`)
おや? 今夜は人がいないのかね? アグアグーン
「甘甘アグリアスとラムザ」
ぎこちなさがイメージ通りだった。
真夏の蒸し暑い夜、
鎧姿の女騎士は今日も蒸れる。
ああ蒸れ蒸れアグリアス…
アグ「ラムザ、ちょっと汗を舐め取ってくれ」
ツンデレ女聖騎士
ここは獅子戦争時代のイヴァリース。
グレバトス教会の陰謀を暴く為戦うラムザ一行の中に若い女騎士たちがおりました。
1人目、ラヴィアンは18歳。
「私、ハープの発表会に出た事もあったのよ。
今は戦いばかりで、腕も鈍ってしまってるでしょうけど。」
2人目、アリシアも18歳。ラヴィアンと見分けがつきません。
「へー。うらやましいな。あたしも1つくらい楽器を演奏できるようになりたいわ。」
そして、彼女たちのリーダー、アグリアスは21歳。
「フン。そんなものは宮廷の女にでも任せておけばよいのだ。
騎士ならば、剣の道を行くのみ。」
そして、そのアグリアスが一番気になっているのが・・・・・・
「待てよ、ムスタディオ。味方を撃っちゃダメだ!
レイズをかけるのは僕なんだぞ!
次やったら、今度こそ除名だからな!」
貴族の棟梁ベオルブ家の末弟、ラムザ16歳。
アグリアスとの間には、越えがたい年の違いがあります。
だけど、彼のことを思うと、胸のときめきが止まりません。
『ああ、このときめき!
誰にも言えないこの胸のときめき!
どう説明すればいいのかしら!?
ああ、私のラムザ、どうして私の胸をこんなに騒がせるの!?
どうしてあなたはこんなに遅れて生まれてきたの?
どうして私は20代なの?』
いつもの行軍のお昼休み。
ラヴィアン、アリシアの二人組が今日もおしゃべりに精を出します。
「最近の隊長の様子、おかしいと思わない?」
「そう?例えば?」
「だって隊長、話術士なんかにジョブチェンジしたのよ。」
「えぇ?何でまた?」
「口下手を直したいんですって。」
「今までそんなの気にもしてなかったじゃない!」
その頃、アグリアスは一人、みんなから離れたところで話術の練習をしています。
「やっと女らしい喋り方になってきたわ。
うふっ。
ラムザが聞いたらどう思うかしら」
アグリアスが話術の練習に夢中になっていると、遠くからラファの声が聞こえました。
「アグリアスさんー! 何やってるんですかー?
お昼ごはん出来ましたよー!」
「わかった!今行く。わざわざありがとう。」
ちょっと
>>514のやつ読んだらこんなの思いついたw
「ラムザって枕を抱いて寝てそうじゃない?」
「案外いびきがうるさいのかも」
「そんなことは無い。確かに少しばかり歯軋りがあったり、
毛布を豪快に蹴飛ばしていたり、ベッドから落ちかけていたりするが、
不思議と朝にはちゃんと元の位置に戻って静かに寝ている。
貴公らの想像しているような事態はないな」
「アグリアス……」
「……なんで貴女がラムザの寝相をそこまで?」
立ち上がって振り向くと、少し離れた所にラムザがいました。
途端に胸は高まり、身動きも取れなくなってしまいました。
ラムザは特にこちらを気にかける様子もなく、みんなの方へ向かって歩いています。
そして視界の外へ消えてしまいました。
『ああーーん、どうしよう!
もう私の話術、ラムザに聞かせても恥ずかしくないくらいにはなったわよねぇ?
でもでも、いきなり話しかけるのも変だし、でも、ラムザと話すために練習したんだしー』
アグリアスは意を決してラムザに話しかけようとしました。でも。
「…………………………
ハァ、ハァ、ハァ、
とても話しかけられない!」
『深呼吸よ。
ちょっと落ち着いてから話しかけよう。
だからまだ行かないでねラムザ。
私が目を開けるまで、そこにいてね、私のラムザ』
アグリアス21歳
(身体はともかく)その心はまだつぼみのように、
固く閉ざされたまま……
夏にまだ早い日の出来事でした。
スマソ割り込んじまった orz
冷却選択はあるのか?w
>>538 そのイラストに着想を得て書かれたのが行く人氏の
「薄汚れ風に吹かれ君と行く」だったと思う
>>549 そうだったっけか?
まとめで読み返してきたが、これもなかなかにいい話だな。
まさしく
>>538の言うところのぎこちなさだな。
まとめサイトも千一夜も更新されないね
千一夜はちょっと前までの管理人は失踪したのか?てな時期を思えば、結構頑張ってくれてるだろ。
更新について知りたければ千一夜スレを見ろ
本編でラムアグ描写あったらここまでスレ伸びてないよな、きっと
ゴルゴラルダのあのセリフだけで十分だよ
個人的にはなんでアグたんの当て馬がラファだったり、メリアドールだったりするのかがワカランw
ラヴィ、アリでもいいぢゃないか、と。隊長のアグたんと張り合ってラムザを取り合いってのも面白そうぢゃないか。
新鮮な意見だ。面白いかも。
でもかあさんSS書けないの、ごめんね
そんなラムザとて指揮官として成長していけば、戦場でアグリアスに非情な指令を伝えるときもくる。
アグリアスに「送りバント」のサイン。
アグ(我が身を殺して後はオルランドゥ伯に託す…ッ!)
でもやっぱりアグたん、スカッと打ちたいお年頃。
いや、アグさんは切り込み役だから1番バッターで。とにかく四球でもヒットでも出塁
あ、でも足が遅いか…orz
やはり5番あたりで守備はサードかファーストかなぁ?
ということは、赤い服を着て顔がそっくりで少し小さい弟(この場合は妹か)がいるんだな。
>>558 でも回避率が高いってことは、反射神経が抜群だろうから守備は上手いのかも。
アグたんはファインプレーの続出ですよ、きっと。
守備範囲が広い=名手とは限らないけどね
×守備範囲が広い
○反応が良い
Cムスタ
Lラッド Rアリシア
Sメリア Sラファ
Tアグ Fマラーク
Pラムザ
Cオルランドゥ
8 レーゼ
7 ラッド
6 ラムザ
2 オルランドゥ
DH アグ
4 ラファ
5 アリシア
9 マラーク
3 ベイオ
P ムスタ
>>562 アグたんの守備範囲は狭いよ。
年下だけだから。
何を言ってるんだ下はラファから上はオルランドゥ伯までオールOKですよ
きっとシドはキャッチのくせにセンターフライを捕るんだな
>>568 そういうのはアグたんだろ
実況「打ち上げた〜! これは平凡なセンターフライか。……おや?
サードから猛然とアグリアスが突っ込んでくる! センターの
ムスタディオを突き飛ばしてアグリアスが取った!!」
解説「何考えてんですかね……」
ラムザは監督でどんどん叫んで欲しい
…ボール拾いボーイでも可
>>569 アグたんのせいで記録のほとんどがサードゴロとかサードフライとかになるんだな
>>569 >アグたんセンターフライダイビングキャッチ
アグ「ラムザ、この白球をお前に捧げるぞ…フッあいつめ、ベンチからあんなに身を乗り出して喜んでくれるとは、照れるではないか」
ラム「アグリアスさーん!チェンジなんで、ボールを相手ピッチャーに渡してあげてくださーい!!」
戦時下ではボール一個が貴重品。
アグたんにチアガールになってラムザを応援させるの刑。
ブラなどという物は無し。
>>569 そこはアルマに解説させないと。
実況「打ち上げた〜! これは平凡なセンターフライか。……おや?
サードから猛然とアグリアスが突っ込んでくる! センターの
ムスタディオを突き飛ばしてアグリアスが取った!!
――解説のアルマさん、このプレーをどうご覧になりますか?」
アルマ「ただの目立ちたがり屋か、兄さんの前でいいカッコしたいだけね」
とりあえず
額に肉だな…
ガビーン
誰もムスタの心配しないのなw
FFTのPS2用野球ソフト
「実況パワフルFFT野球」
みたいなのキボン
スクエニキャラ総出の野球ゲームみたいなのは欲しいな
各タイトルごとにチームに分かれてるんだよ
なんでいたストにタクティクスのキャラがでてないんだとw
アグリアスさんなんか
信じる者と書いて、儲ける…なにか物悲しいわね
とでも言わせとけば(ry
久しぶりに来た
お前らの衰えぬ妄想力を感じて元気が出てきたよ
アグリアスさんは野球盤ゲームで消える魔球使ったら烈火のごとく怒るタイプ。
マリオカートで妨害アイテム出されても烈火のごとく(ry
ファミコンキン肉マンで光る玉取られても(ry
>>581 必殺技の名前のついた打法とか守備技があると嬉しいな
無双稲妻シュート!(投法:スーパーシュート)
北斗骨砕打!(打法:取った野手の手の骨を砕く→そのイニングは戦闘不能)
消費ガッツが多そうだな
むすたくん ふっとばされた!
>>585 >ファミコンキン肉マンで光る玉取られても(ry
そして、「ブロッケンの毒霧ハメ」でキレるアグたん
アグたんはキン肉マンを読んだせいで、重力加速度について
間違った認識を埋め込まれてしまったらしい。
おっぱいが垂れないか気にするアグたん。
グラビガにも負けないおっぱいが欲しいと思った。そんな21の夏
その夢を叶えるためフェザーブラを開発。
おっぱいに永久レビテトのアグたん。
おまえらは本当にどうしようもなくイカれてるぜ。
アグアグーン
開発出来た嬉しさのあまり
下着姿だと言うことを忘れて、ラムザに報告しにいくアグたん。
「ラムザ!これを見てくれ!!」
「ア、アグリアスさん!?」
なんか、そんなアグたんが純粋にかわいいんだが
アグたん「ラムザ、FFT de Endress Battle を知っているか?
意外と面白いぞ。」
FFTEBってひたすらクリックとHP回復待ちでマッゾいだけじゃね
>>595 フェザーブラの触感をラムザに確かめさせるアグたん。
アグ「どうだラムザ!?まさに天使の羽のごとき軽さだろう!」
ラム「すごく…重いです」
アグ「そんなバカな!?」
紙とはいかないまでもぶっちゃけ微妙なカードだなw
組み込めるコンボがあれば強そうだがダブルシンボルで5マナは重いと思う
そして、上に垂れるおっぱい
アグ「ラムザ、久々に赤ちゃんプレイしないか」
ラム「え〜。あれ恥ずかしいんですけど…」
アグ「だから楽しいんだ。ほれ、はよやれ」
ラム「はいはい。…あーうー、おっぱいおっきおっぱいおっき」
>>601 その微妙さがアグリアスらしくていいじゃないw
>>599 「ええい、実物を手に持ってみろ」、と
おもむろにフェザーブラを脱ぎ始め
ラムザに手渡すアグたん。
ラムザ「・・・もっと重いです。こんな脂肪の塊ぶら下げてよく平気ですね。
さすがアグリアスさん鍛えてありますね。」
アグ「ただの脂肪の塊ではない!!母乳も入っておる!!」
おもむろに自己搾乳するアグたん。
二人ともフェザーブラのことはもういいのか。
アグタソのダメージの解決って一体ずつなのかな
それともまとめて解決してくのかな
マジック遠ざかって久しいから細かいところもう読み取れないお
>>609 ええっ!?
お乳が出るって事はアグたん臨月なのっ!?
誰の子じゃぁーー!?
そりゃあもちろん目の前の……
王女様
どうも、長らく失礼しております。
色々悩んどりましたが、最終話、投下させて頂きます。
えげつない長さになってるかと思いますが、えー、どうかご笑覧頂ければと。
前奏
昼食休みの終わりを告げるサイレンの音は、生徒達のしばしの休息に幕を下ろし
その強く照りつける午後の日差しに、奮起するもの、辟易とするものを
隔てることなくグラウンドへ駆り立てた。
「ねぇ」
広いグラウンドで唯一、強烈な陽光を避けるのを許された本部テントの下。
体育祭運営に従事する実行委員・副委員長であるバルマウフラが、
同委員長で、広い額にわずかに汗を滲ませるディリータに声をかけた。
「こういうイタズラは問題にはならないのかしら」
マラークとムスタディオの進言から立案した、午後の最終学年別競技のことだ。
当然その企画会議にも列席した彼女は、ラムザとアグリアスの関係に一石を投じんとする
その内容を周知している。
「問題にしたいのか?」
そっけない彼の返事を、ある程度予測していたとはいえ、その言葉にどこかしらの
疎外感を感じて、普段から不機嫌そうなバルマウフラの瞳は一層きつく細められた。
「ばれなけりゃ何の問題もない。いや、よしんば誰かが口外したとして、
競技運営には何の支障もないんだ。それに学年別競技…特に午後の部は、余興の意味合いもある。
お前にも前例を調べてもらったけど、まあ毎年こんなものさ」
バルマウフラには視線を向けずに、ディリータは淡々とした口調で話す。
「でも、これって個人攻撃だわ。解る人には解りそうなものだし、
何よりもう既にあの二人のことを勘ぐってる人が校内にはごまんといるのよ?」
「その殆どがあの二人を応援してる、としたら?・・・別に俺だってからかおうとして
マラーク達の企画に乗ったんじゃない、あいつの・・・」
あいつの気持ちの手助けが、少しでもできれば。
そんな、気恥ずかしい言葉が喉まで出かかって、冷や汗をかきながら
ディリータは言葉を切った。
「・・・あいつらを盛り立てれば、俺の好印象にも繋がる。ゆくゆくは会長選の票にもな」
そこまで聞いて、突然パイプ椅子をはね飛ばしてバルマウフラが立ち上がった。
「女心を何だと思ってるのよ!!!」
普段物静かな彼女の激昂に、ディリータは度肝を抜かれた。
彼女の言う女心とは、一体何を指しているのか。ディリータは気付かない。
さして仲良くもない教師アグリアスに、彼女がそれほど感情移入していた印象もない。
さりとて、ディリータも女心には鈍感であったので、突然のバルマウフラの絶叫に返す
適当な言葉は見つからなかった。
「・・・別に、何でもないんじゃないか?」
「何でもあるわよ!!」
それ以降、言葉は続かなかった。ただ、ディリータは豆鉄砲を浴びた鳩のような顔で
バルマウフラの次の説明を待った。
しかし彼の期待に反し、バルマウフラははっとして顔を赤らめ、椅子に座り直した。
「何でもないわよ!!」
秘めた思いは秘めたままで。バルマウフラは外面に似合わず、少女文学肌であった。
*
太陽は南中を過ぎ、真昼の激戦を予感させる日差しを降らせていた。
奇しくもこの日はこの夏最高気温を記録し、梅雨明け宣言を待つ人々にとっては
予想外の酷暑をもたらしたのだが、それは我々が後に知ることであった。
私の名前はオーラン・デュライ。この学校の庶務課で働くいち公務員である。
ラムザの思考は停止していた。
憎しみや悲しみではない、重たい感情が心を支配し、やるせなさばかりが募る。
人を愛おしいと思う単純な情動が、時として出口のないもどかしさを生み出すのだと、
17歳の初夏、ラムザはそれを知った。
アグリアスの目は充血していた。
ラムザのことばかり考え、所帯および所得を同じくする妹の昼食にまで考えの回らなかった
自分の迂闊さへの嫌悪。そしてそれよりもなお、自分が一歩出遅れこと、その豪華な
中華料理に目を輝かすラムザ達の姿に嫉妬と怒りを覚え、彼女は不覚にも涙を流した。
その涙の理由が、ようやく彼女の中で明らかとなっていた。
「もう・・・十分だ。わかったじゃないか。私は、ラムザが・・・」
心中のつぶやきですら、次の言葉を涙が遮った。
各クラスが再びグラウンドに集合する。
2-Cの面々は一様に意気を上げているが、ラムザだけがその輪の外で沈んでいた。
「・・・あれ〜?おい、どうしたんだよ!朝のあいつに逆戻りじゃん!」
ムスタディオが小声でマラークに問いかける。
「妹に聞いたんだが、どうも昼休みに何かあったらしい・・・。昼飯がどう、とかで」
「昼飯ぃ??」
「あ!ちょっと、もしかして先生!ラムザくんにお弁当作ってきてたりして!」
そういう男女の機微には鋭いラヴィアンが、その勘に冴えを見せた。
「えー、じゃあラムザ君、そのお弁当食べなかったとか?それってひどくない!?」
幻滅、という顔でアリシアがわめく。
「バッカ、あいつはそんな男じゃねーよ。きっと何かこう、事情があったんだろ」
「あー、あれか?卵焼きの砂糖と塩を間違えてとんでもない味に、とか・・・」
「いつの漫画よそれ。先生もうハタチ過ぎた大人だよ?そんな事する訳ないじゃん」
「あ〜ん、どうして上手くいかないんだろー、あの二人」
ああでもない、こうでもないと、午後の出場種目のない四人は気楽にだべっている。
話題の渦中の人であるラムザは、ただ黙々と出走選手たちを激励し、
同じくアグリアスも集合こそしたが、クラスから数歩置いた位置で
無表情のまま立ちつくしている。
決して視線を交わそうとしない二人を、周囲の者はただ不安げに見守った。
「こうなったら、午後のあの競技にかけるしかないな」
重苦しくマラークが呟く。他の三人も、それに呼応してゆっくりと頷いた。
ラムザ、アグリアス、そしてムスタディオたちは、各々に異なる思惑を抱いて
ただ時が過ぎるのを待つのだった。
**
午後3時を半ば回り、体育祭はいよいよその最終局面を迎えた。
「それでは皆さん、いよいよ本日の最終競技です」
学内放送係も兼ねていたバルマウフラの、事務的な声が響く。
「最後の学年別競技、各学年のトップポイント保持クラスはここが正念場です。
学年優勝めざしてがんばって下さい」
その言葉に、さあラストスパートだと2-Cの面々が鬨の声を上げる。
ここまでの競技の結果、その多くで一位通過を果たした2-Cの獲得点数は2年生中トップ。
しかし途中にあった学年別競技では一進一退の攻防を繰り返し、
3年生トップである、オルランドゥ教諭率いる3-Bとの点差は拮抗していた。
最後の競技の結果如何で今年の学年優勝が決まる。まさに天王山であった。
「それでは、ルールの説明をします」
この時まで、プログラム一覧にその存在だけが記載されていた最終競技の、内容だけは
かたくなに伏せられていた。今ようやく、(一部を除いた)全校生徒がその内容を知ることになる。
「へっへっへー。どんな競技でもかかってこいってんだ。今の俺達は止められないぜ!」
そううそぶくムスタディオの笑顔は、どこかしらじらしい。
「最終競技は・・・本校学生の考案によるリレー競技、『大伝言走』です。
各クラスは、走者を4人決めてください。なお、その中に必ず教員を含めることが条件です。
走者は順にリレー形式でその順位を競いますが、バトンの代わりに実行委員がお伝えする「伝言」を
次の走者へ伝えて下さい。最後の走者にはその伝言を確認し、伝言内容が正確であればそこで
順位を確定します。たとえ早くにゴールしても、伝言が間違っていた場合、ポイントには
なりませんので注意してください。
それでは、各クラスはメンバーを選出してください」
最後になってようやく告げられたその内容に、生徒達からざわめきや笑いが起こる。
そのさなかで、ムスタディオ達は小さくガッツポーズした。
「あれ・・・ちょっと待ってよ。うちの担任はミルウーダ先生じゃん!」
はたとその事実に気付き、アリシアが焦りの表情を見せる。
「それは安心しろ。ほら」
マラークが顎で指した先では、他の教員から何か説明を受けるミルウーダの姿があった。
「・・・そうなんです、午前の競技の片づけを手伝って頂いたときに・・・」
「んもぅ、オルランドゥ先生も年なんだから・・腰に来る仕事押しつけちゃ駄目じゃないですか。
実行委員も気が利かないんだから!」
そう。昼休み中に行われた片付け作業のなかで、オルランドゥ教諭はぎっくり腰を発症し倒れた。
重いテントの移動を行ったのが原因だが、それを手伝うよう根回しをしたのはディリータであった。
「それで?私は3-Bの臨時走者になればいいんですね?」
その一言が導き出す先の事実に気付き、ある者はひそかに喜び、あるものは戦慄した。
ミルウーダは振り返り、頼りなげな姿で立ちつくすアグリアスに呼びかけた。
「アグリアス先生!・・・悪いけど最終競技、あなたに走ってもらうわね」
「え・・・!?え、いえ、あ、はい!」
それまで上の空を漂っていたアグリアスの意識は、急に現実に引き戻された。
戦慄したほうの者は、誰あろうラムザである。
気まずい空気のままで最終競技に挑まねばならぬ事が、彼には苦痛だった。
それでも、ここまでクラスのリーダーとして仲間達を引っ張ってきた以上、
最後にその責務から逃げ出すわけにはいかない。
せめて、彼女をこれ以上刺激しないように。意を固めてラムザは言葉を発した。
「それじゃあ、走者を決めようか・・ええと・・・」
その言葉を遮って、マラークがしゃしゃり出た。
「そうだな。まずは伝言を正確に受諾し、伝えることに適任な奴がいい。
クラウド、お前さんはどうだ?そういう仕事なら得意だろ」
こんな所で声がかかるとは思っていなかったクラウドは面食らったが、静かに頷く。
「・・・わかった。やってみよう」
「さて次。できれば二番手で他と差をつけておきたいからな・・・ラッド、まだ体力あるか?」
「へっ、舐めてもらっちゃ困るね。あと体育祭一回分は走れるぜ?」
活躍の場を与えられ、待ってましたとばかりにラッドが前に出る。
「で・・・こんな事いうと失礼だけど、アグリアス先生は足があまり速くないですよね。
前走者二人に稼いでもらった分を、先生に充てます。いいですね?」
「あ、ああ。そうしてくれ、ありがとう」
足が遅いことは自覚していたアグリアスは、だがそれよりもラムザとの距離を測りかねて、
おろおろと頷くばかりだ。
「さーて、あとは仕上げだ。・・・ラムザ、逃げ切ってくれよ」
ぽん、とマラークがラムザの肩を叩く。
マラークがあまりにもてきぱきと状況を仕切るのを、その時のラムザはただ見送るだけだった。
「わかった・・・頑張るよ」
「さあ!走者は決まった。気合い入れて最終競技、勝ちにいこうぜ!!」
こうも自分の策略がうまくいくものか。晴れ晴れとした笑顔で、マラークが叫んだ。
***
ラムザがその事に気付いたのは、出走の銃声が響いたあとだった。
(・・・どうしよう、こんな状況で先生を交えた競技なんて)
先生は怒っているのか。未だに自分の目を見ようとしない彼女は、自分にきちんと
伝言を伝えてくれるのか。ラムザの体を、これまで感じた事のない緊張が支配した。
また、同様の緊張はアグリアスにも走り、彼女のほうは自分の足の遅さも不安材料となって、
もはや顔面蒼白で自分の出番を待っていた。
体育祭会場では、(これは私著者の経験だけかもしれないが)耳馴染みのある
ベートーヴェンの「運命」のスピーディーなポップ・アレンジが大音量で流れる。
クラウドを始めとする第一走者たちが勢い良く駆けだし、トラック中央にさしかかる。
そこで待ちかまえた体育祭実行委員たちが、各々割り当てられた伝言を携えて選手へ近づく。
クラウドに駆け寄ったのはディリータであった。クラウドを呼び寄せ、何かを耳打ちした。
その伝言内容に、なにやらクラウドは一瞬遠くを見つめた。
そして何事もなかったように、無表情で走り出す。
上位学年の優秀な走者たちに劣らぬ走りを見せ、クラウドは次なる走者ラッドの元へ駆け寄った。
クラウドからの伝言を耳打ちされたラッド。今度は、一瞬その顔が青ざめる。
恐ろしげにクラウドを見るが、肩をすくめる彼の動作に何かを納得し、走り出す。
しかし、次にそれを伝える相手のことを考えてか、走っている間中表情がころころと変わるラッド。
無表情のクラウド、百面相のラッドはどちらも圧倒的な脚力を見せたので、
その奇妙な光景に観衆からは笑いが起こった。
「あ、アグリアス先生!」
他の走者を相当距離引き離し、ラッドがアグリアスに走り寄ってくる。
ぱっとしない表情のアグリアスの前に立つと、ラッドは体を硬直させながら
アグリアスの耳に顔を近づけ、伝言内容を伝えた。
その言葉を聞いた瞬間、アグリアスの時間は停止した。
「ば、バカをいうな!ラッド、最後の競技だというのにふざけるのはよせ!」
そう叫ぶアグリアスの表情は、走る前から真紅に染まっている。
「ふざけてないっすよ!俺だってクラウドからちゃんと聞いたんですから!」
二人は互いに、原因を異にする冷や汗をかきながら押し問答する。
「あ、ほら!他のクラスに追いつかれます、早く!」
強引に、ラッドはアグリアスを前へ突きだした。
ラッドは気付いていた。自分がなにか、大変に余計な役回りを押しつけられたということに。
「競技です!先生、競技ですから!」
そう叫んでアグリアスを見送るラッドは、自分が彼女に恨まれることがないよう祈るばかりであった。
走りながら、アグリアスはただ逡巡していた。
(あんな伝言、おふざけにも程がある!)
(実行委員め、あとできっちり抗議しなくては!)
思考はあちこちに飛び火する。
誰に恨み言を言ったものか、彼女の脳裏に様々な顔が浮かんだ。
(大体・・・なんだあの伝言は!!)
(小中学生のお遊びではないんだぞ!あんなことを!)
(・・・あんなことを、今、ラムザに・・・言えというのか!)
次第にアグリアスの表情が曇る。
ただでさえ速くない足はいっそう速度を弱め、後続の走者が次第に接近する。
(・・・今でなければ、言えたのだろうか)
アグリアスは、いつしか今日一日の、そしてこの二週間の出来事を反芻した。
自分が今まで、何を思って、何を目的にこの日を迎えたか。
そして気が付くと、真っ白な意識の中、ラムザの顔だけがぽっかりと浮かんでいた。
(そう、あの時弁当を手渡せていたら)
(あの上手に焼けた卵焼きを、おいしいと言ってくれていたら)
いつの間にか、アグリアスは今にも泣きそうな表情で走っていた。
(もう十分だ。)
私は、ラムザが好きだ。
とうとう、彼女の自覚は完全なものとなった。
アグリアスがラムザに接近する。
トラックに立つラムザは、ただ緊張で硬直していた。
伝言を伝えられたとき、どうリアクションを返したらいいか。
走り疲れた彼女をねぎらう言葉はどんなものか。それを言って、彼女はどんな顔をするだろうか。
無駄な思考が浮かんでは消え、彼の不安は頂点にあった。
アグリアスの背後には、今にも彼女を抜き去らんと迫る対抗走者の姿もある。
必死でそこから逃げるアグリアスの手が、ついにラムザの肩にかかった。
しかしそこからの彼女の行動は、ラムザが想定していたあらゆるケースを超えるものだった。
彼女はぐいとラムザの耳を引っ張る。
そして、走ったことでわずかに弾んだ吐息とともに、
愛しいアグリアスの声が、短く、その耳にかかる。
『好きです!』
か細く、しかし力強い声が、
ラムザの鼓膜を通り、三半規管の横を超特急で駆け抜け、
電気信号に変換され、脳細胞の隅々に駆けめぐる。
ラムザの頭の中で、火花が散った。
一瞬我を忘れかけて、これが競技の最中であったことを思い出し、
彼は驚きと恐れ、僅かな期待に混乱しながらアグリアスの目を見た。
(伝言!?)
アグリアスはただ、目いっぱいに涙を溜めて、まっすぐにラムザを見つめていた。
ttp://2nd.geocities.jp/kutabireseijin/ill/schoolfinal.png
頂点まで上り詰めたラムザの不安が、瞬時に脳内麻薬へと変じ、爆発した。
自分でも何がなんだか解らないまま、彼は走った。
プロの短距離走者が軽く引くくらいのスピードで。
腹の底から唸りとも叫びともつかぬ声が溢れそうだったが、
それを口からこぼしてしまう事すら勿体なく思えて、彼はしなかった。
ラムザの体内を強大な情動のエネルギーが暴れ回る。
たとえ言葉はかりそめの物であっても、彼女の表情が真実を伝えた。
その伝言は、確かに、アグリアスからラムザへ伝わった。
気が付くと、ラムザはダントツのトップでゴールテープを切っていた。
「一着ーーーーっ!第三走者アグリアス先生の段階であわやと思われた2-C、
最終走者ラムザ君の巻き返しで、みごと首位の栄誉を勝ち取りましたーーーーーっ!!!」
マイクを手に叫んだのは、実行委員長のディリータだった。
大きな歓声がグラウンドを包む。
着々と後続のランナーがゴールへたどり着く中、ラムザはただ放心状態で
膝に手をつき、大きく肩で息をしていた。
「ほら、並べよ、最大勲功者」
ラムザに駆け寄ったディリータが、小さく微笑んでラムザに走者の整列を促す。
「さて!それではここで伝言内容の確認を行います!
ここで伝言内容が正しく伝わっていなければ、順位は関係なく失格となります!
いいですか皆さん、よく思い出して下さい!」
そのディリータの言葉に、ラムザは再び硬直し、今し方起こった出来事を追想した。
(伝言・・・・)
ラムザの耳に、アグリアスの吐息の感触が蘇る。
あの一瞬の甘い出来事は、競技の上で成立したものであった。周囲の状況と自身の理性はそう告げる。
しかし、その認識を遙かに上回る彼の高揚した情熱は、そんな現実に従うことを拒んだ。
クラスを束ねる者としての責任も、兄ダイスダーグとの賭けに全霊を投じたこの二週間も、
今彼の胸に膨らむ恋の力の前で、一瞬でかすんでしまった。
「首位、2-Cのラムザ君!さあ、『アグリアス先生から受け取った伝言』を、どうぞ!!」
解る者にはこれ以上なくあからさまな言葉であった。
この長い作戦の共謀者であるムスタディオ、マラーク、アリシア、ラヴィアンが
はちきれんばかりの期待を込めて、ラムザに視線を投げる。
一方、走り終えてから再び意識が現実と乖離したままであったアグリアスは
今まさに眼前で起ころうとしている事態に気付き、顔から炎を吹き上げる。
(・・・やっぱり言うんじゃなかった!!!)
矢も盾も居られなくなり、グラウンド中央に並ぶラムザから顔を背けて一目散に駆けだした。
ディリータの手にしたマイクが、勢い良くラムザに向けられる。
しかし、そのディリータの珍しいハイテンションぶりとは裏腹に、ラムザは奇妙な静かさを湛えていた。
誰にも渡すものか。先生のあの言葉は、僕だけのものだ。
ラムザはディリータの目を見て、満面の笑みを浮かべ、一言、答えた。
「・・・・忘れちゃいました」
あぁ〜〜〜〜〜っ、と、会場全体から無念の声が上がる。
ムスタディオとマラークは、地面に顔から突っ伏して倒れた。
「うっそぉーーーー!!」アリシアとラヴィアンが悲鳴に近い叫び声を上げる。
ラッドは自分の伝えた言葉がどう伝わったのかをあれこれ考え、やがて何となく安堵した。
クラウドは、自身がどういう思惑の片棒を担がされたかに気付き、静かに肩をすくめた。
2-Cの一同は、折角の学年優勝が、それを最も先導していたはずのラムザのミスによって
夢と消えたことを、ただ悔しがった。
マイクを手にしたディリータは、ラムザの表情の奥にある決意に感付き、苦笑いした。
(なるほど、まあ、上々の結果ってとこか)
そして、群衆から少し離れたところまで逃げてきたアグリアスは
マイクを通して聞こえたラムザのその答えを聞き、立ち止まって振り返った。
「・・・ばかもの」
紅潮した頬で、しかしアグリアスは微笑んで、優しく呟いた。
「あ・ぐ・ちゃん」
突如として、アグリアスの目の前にレーゼ女史が姿を現す。
「ふぉっ!な、なんですかレーゼ先生!?」
レーゼは笑いながら、背に隠していたあるものを、アグリアスに差し出す。
「忘れ物。どうして職員室なんかにあったのかしらね〜・・・」
それはまごうことなく、アグリアスが今朝から大事に持っていた、二人分の弁当箱である。
「あ・・・そ、それは」
まさか、自分がラムザとの衝突の折に職員室に逃げ込み、そこで一頻り泣いていたことなど
言えるはずがなかった。いや、恐らくレーゼであれば既にお見通しではないか。そう彼女は悟った。
「お昼は過ぎちゃったけど、もうじき必要になるんじゃないかしら?」
一体、この人は何をどこまで知っているのだろうか。
レーゼに対しそこはかとない恐怖を感じつつも、アグリアスは弁当箱を受け取り、深くお辞儀した。
****
授賞式、ならびに閉会式がつつがなく終わり、グラウンドは黄昏を浴びて憂愁の美に煌めいていた。
今日一日の戦果を称え合う者、片付けの作業に従事する者の声がまばらに響く中、
まだ畳まれていないテントの下で、ダイスダーグ教諭が憮然とした表情で立っている。
そして、その横には学内の人間ではない男性の姿があった。
「ラムザのクラスは学年2位ですか・・・。健闘したんじゃありませんか?」
「だからお前は甘いと言うのだ、ザルバック」
ザルバック・ベオルブ。ベオルブ家の次男であり、誠実で優秀な、ラムザも誇りに思っている兄だ。
彼は現在、イヴァリース学園の姉妹校で兄ダイスダーグ同様に教鞭を揮っている。
「アルマから電話で聞きましたよ。兄さん、あなたも大人げない・・。
むしろ、へそを曲げずにここまであなたの挑発に付き合ったラムザを誉めてやるべきでは?」
「ふん。最後の最後であのような醜態を晒す弟の、なにを誉めろというのだ」
「醜態、ですか」
ダイスダーグの言葉に、ザルバックはにやりと微笑んだ。
「・・・・どういう意味だ?」
「私は、あなたの言いつけに従って彼の目付役をやってきましたからね。解るんですよ。
あの時のラムザの顔は・・・なにか隠してるときの顔だった」
幼少の頃を思い出しながら、ザルバックは楽しそうに語る。
「あの敗北は、奴が何か思っての事だと?」
「そこまでは解りませんが。・・・兄さんの言いつけよりも、大事なものがあったんでしょう」
それを聞いて、ダイスダーグは不機嫌そうに振り返り、歩き出した。
「尚更気にいらんな」
アリシアやラヴィアンの謎の冷やかしや、一体なにを伝言したのかというミルウーダ女史の
怨念の篭もった質問から逃げるために、アグリアスはこっそりと職員室に隠れていた。
机の上にぽつんと置かれた、二つの弁当箱。
今日この日、彼女の運命を変えるはずであった弁当箱は、未だにこんな所で油を売っている。
さてこれをどうしたものか、居住まい悪そうにそわそわしながら、アグリアスは
弁当箱を包むナプキンの結び目を解いたり縛ったりしていた。
そこへ、職員室のドアをノックする音が響く。
ミルウーダ先生が、まさかここまで追跡してきたのだろうか。
驚き、しかし自分一人教員達の作業から逃げてきた気まずさが勝って返事が出ない。
「入ります」
しかしそこで聞こえてきたのは、有る意味ミルウーダよりも恐ろしい、彼の声であった。
「・・・よかった、ここにいたんですね」
扉を開けるなり、安堵の笑みをうかべるラムザ。どうやら彼の方は何かを吹っ切ったらしい。
逆に、今まで自分がしでかしてきた数々の失態が頭に浮かび、アグリアスはラムザの顔を
見ることができず、うつむいたままもじもじしている。
「隣、いいでしょうか。先生」
「あっ!?お・・・おお!座れ!」
まだ彼女は目をみて話していない。しかし、かつてのトゲトゲした空気はそこにはなく、
ただ先程の幻想のような一瞬と現実とのギャップを埋めるのに、今少し時間を要するといった風だ。
椅子に腰掛けたラムザは、体育着のままの姿であった。汗と土埃の残り香が、彼女の鼻腔を刺激する。
鼓動が急激に早まっていく。
(い、いや、あれは競技の一環であって、その)
聞こえもしないのに、心の中で何故か言い訳をするアグリアス。
自分の気持ちに気付いたはずであったのに、再び本人を目の前にして、彼女の心は動転していた。
「好きです!」
突如、ラムザの衝撃的な言葉が二人の沈黙を破った。
顔を真っ赤に染めながらも、とっさにアグリアスはラムザの顔を見る。
ラムザは笑っていた。
「さすがに、全校生徒の前じゃ言えないじゃないですか」
微笑みながら、しかしラムザもかなり恥ずかしさを堪えていると見え、
膝につけた掌は汗ばみ、肘が伸びっぱなしになっている。
その姿を見たアグリアスの胸中には、ラムザへの堪え切れぬ愛おしさと、
これまでに感じたことのない強烈な母性とが膨れ上がった。
「・・・あたりまえだ」
ようやく、アグリアスはラムザの目を見て微笑むことができた。
「・・・ええと、それじゃあ、ここまでが競技の続きということで」
鼻の頭を指でかきながら、ラムザは恥ずかしそうに下を向く。
「あ・・・改めて。その・・・先生・・・・」
(なんだ、こいつは二度もその言葉を口にするつもりなのか・・・贅沢者め)
アグリアスにも再び緊張が走る。
「ぐぅ」
その言葉の代わりに響いたのは、ラムザの腹の虫の鳴き声であった。
思わず、二人は顔を見合わせる。
「・・・なんだ、昼、結局食べてないのか」
先に笑ったのは、アグリアスのほうであった。それにつられて、ラムザも照れ笑いを浮かべる。
「・・その、なんだ。食べるか?じ、時間が経ってあまりおいしくないかもしれないが・・・」
そう言ってアグリアスが差し出した弁当箱を見るや、目を輝かせるラムザ。
「・・・僕が、食べていいんですよね?」
何を今更、意地の悪い質問だ、とアグリアスは苦笑いした。
「嫌ならいいんだ、私が二つ食べる。私だって昼抜きなんだから・・・」
「うわぁっ!すみません、いただきます!下さい!」
思わず弁当箱に飛びつくラムザ。
その姿に、彼女はその生涯において初めてではないかという程、大きな声で笑った。
笑いは、ラムザが楽しげに蓋を開けた弁当箱の、その中身を見て凍り付いた。
ていねいに詰められた白米の上には、自分が施した記憶などない、
桜田麩で描かれた大きなハートマークが広がっている。
さらにその中央には、執拗なまでの丁寧さで並べられた柴漬けが
『LOVE』の文字を形作っている。
しばらく硬直していたアグリアスは、その弁当がレーゼ女史から返されたことを思い出す。
「あ・・・あの・・・い、いただきます」
見れば、ラムザの頬も真っ赤である。
「ち、ちがうんだ!これは、その、きっとレーゼ先生のしわざで・・・」
「おやハニー、なんだかご機嫌のようじゃないか?」
頑健な筋肉に包まれた精悍な体を、一日中ぴちぴちのTシャツでアピールしていたベイオウーフが
愛する婚約者・レーゼの元へと現れる。
「うふふ、今日ね、とっても素敵なことがあったのよ!」
職員室は静かであった。
ただ、四本の箸がプラスチックの弁当箱にぶつかる音と、二人の咀嚼音だけが響いている。
長い2週間と激動の一日を経て、ようやくここに成立したカップルは、
初々しく顔を赤らめながら黙々と弁当を食べていた。
だが、それが双方にとってこれ以上ない至福の時間であったことは、
後の彼女らの関係が物語るものである。
私の名はオーラン・デュライ。
私はここに、彼女らに恒久なる幸のあらんことを期待して、筆を置くこととする。
え?監視カメラ?あ、いやその
21レス消費 otz
皆様には本当に、長いことお付き合い頂き大変失礼致しました。
お目汚し失礼致しました。
あれ以降のアルマとオヴェリアは別に書き忘れたわけじゃなくチャンスがなくて(ry
スタジオお返しします
………乙です!!更新ボタンを連打しながらガクブルしてました
この名作が終わってしまうのか、と
でもとにかく太便士さん、ありがとう………orz
監視カメラの映像うp >>オーラン
オーラン盗撮容疑で逮捕フラグキタコレ
巨星乙
GJ!!!!ドキドキしたよ
>>637 乙でした!
ラムザの伝言忘れてしまった発言やら弁当箱の中身やら意外性にやられたw
そもそもこの話は、スレ内で上がった設定などを元に太便士さんが書き起こしたんだよな。
なんだか感慨深いな・・・。
イヴァリース学園が終わったのは寂しいけど、太便士さんの次回作に期待。
乙です。
このまま終わってしまうのがもったいないです…
できれば外伝的な話も読みたいとワガママを言ってみる
GJ
(*´Д`)ハァ〜ン
GJでした。乙かれ様。
乙でした。次回作も期待してます
内藤
また懐かしいものを…
これって昼寝士だっけ?
>645,649
・・・
アグたんを嫁にしたい俺は21歳
アグたんとホワホワな家庭を築きたい俺は22歳童貞←¥(ここ重要)
アグさんにシバかれたい俺は(ry
アグリアスさんがミルクの棒アイスを咥えた。
口から出したり入れたりした。
しゃぶった。
ねぶり倒した。
ラムザが前屈みになった。
ラムザがバナナを咥えた。
口いっぱいに頬張ってムグムグ食べた。
アグリアスさんが「そんな破廉恥な真似はお父さん許さんぞ!」と逆ギレした。
アグリアスさんはラムザのお父さん的な立場なのですかそうですか
アグたんはラムザの保護者のつもりなのか?
最近、あらあらうふふの人がアグリアスに見えて仕方ないのは俺だけでしょうか?
ラムザを傷物にしたのはアグタソだけどなー
>>664 それで耳元で「アグリアスさん頑張ってー(エール)」「アグリアスさんならやれますよ(はげます)」と囁かれるたびに
やる気マンマンになってりゃ世話ないですよ。
アグたんにだったら傷モノにされてもいい・・・
>>664 それ、ティファとクラウドで同じ構図見た事あるなぁw
女子高生と女子コーヒー……
ラムザ、お前ならどちらを選ぶんだろうな……?
アグアグーン
騎士アグリアス
「女子高生と女子コーヒー……
ラムザ、お前ならどちらを選ぶんだろうな……?」
剣士ラムザ
「それよりアグリアスさんがいいです」
騎士アグリアス
「ぐはぁ!」(鼻血)
アグたんと夏祭に出掛けて花火を一緒に観たい
浴衣姿&うなじ…
うぅなぁじぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!
花火が大好きアグリアスさん。
どれくらい好きかというと、
打ち上げ花火の導火線を一人黙々と点火するぐらい大好き。
かすが?
アグリアスにかすがコスプレか
アレは元々がエロ衣装だから…ゆきむらぁコスのほうがエロくないか
アグたんの性欲処理
潮吹きアグたん
ラムザだって男なんですよ
やっぱ露出の多い女性キャラにグッとくるもんです。
ズボンなんて穿いてる場合じゃないですよ!アグたん!!
>>679 ムス「どうしたラムザ、顔色悪ぃぞ」
ラム「…いや、新しく覚えたアビリティが…ちょっと、ね」
ムス「アビリティ? どんな?」
ラム「『処理』…」
ムス「処理ぃ? 労八みてぇなアビリティだな。何だよそれ?」
ラム(言えない。毎晩アグリアスさんの性欲処理させられてるなんて…)
>>681 分かってないな〜。
普段露出が少ないからこそ、露出度の高い格好した時によりグッとくるもんなんですよ!
っていうか露出なんて直接的なものじゃアグたんの魅力は引き出せませんよ
暑っ苦しいのにあえてあの服
堪らないね、こりゃ
露出の低い服のせいで汗をかき、水浴びやお風呂を心から堪能するアグたんに萌える。
それを覗こうとする野郎共に燃える。
オルトロス「アグたんにこの熱い思い、届けてやるけんね!」
最近までアグリアスばかり注目していたが
再プレイしてみてバルマウフラ、セリア、レディは当然のこと、
特にミルウーダが良いことに気がついた
そういやミルウーダのSSあったな…
アグリアスさんはうんこしないよ。
ラムザ「しないよっ!」
>>689 そんな純粋なラムザがアグたんの後をつけてたらその真っ最中に出くわしてしまい、
時を止めてまじまじと観察したというネタが過去にあったな。
>ラムザ
この際、“うんこ”の話はどうでもいい! それよりも“真実”を見て欲しい!
女性隊員の“下”の事情にも気を配れてこそ真の隊長の器、とヒロシ・フジオカ隊長も仰っていた。ような気がします。
アグリanus
アグたんの足が遅いのはおっぱいのせい。
戦闘の邪魔になるジャンボ
↓
サラシでぐるぐる
↓
圧迫されて呼吸に支障
↓
走るのが遅い
まぁ実際、出撃のたびに部隊内で戦える面子から編成するわけだから
女性メンバーのお月さんスケジュール管理はリーダーであるラムザか
(恐らく)副官であるアグがやってたのだろうな。
そこから色々と沸き立つ妄想はひとまず置いておいて、だ。
あ
ぐ
あ
ぐ
700ならこの時期のアグたんの汗でムレムレな脱ぎたてぱんつをスーハースーハークンカクンカする
ま た お 前 か !
いいや、 ま た は俺がしゃぶる
アグたんはおっぱいが大きいというのはデフォなのか?
大きければ性格とのギャップで萌えるし、
小さければ小さいでそれもよし(小さいことを気にしていればなおよし)
FFTのゲームそのものを買う前におっぱい横町を買ってしまった俺としては、
脳内イメージはあれに相当影響を受けてしまった。
⊂⌒~⊃。Д。)⊃アグアグーン
馬鹿野郎っ! アグアグーンは正座してやれっ!!
もしくは雌豹のポーズで。
709 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/05(土) 02:10:51 ID:0qykG+H70
orz アグアグーン
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) アグアグテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
agtk
MUGENにラムザはあったがアグリアスは無いな。
/ /
/ / パカ
/ ∩∧,,∧
/ .|( ・ω・)_ アグアグーン
// | ヽ/
" ̄ ̄ ̄"∪
AgAg
>>714 そうか、アグたんは銀で出来ているんだな。
アグたんと結婚して二児設けてミルウーダに浮気しつつガリランド辺りでのんびり暮らしたい
浮気されたらどんな怒り方すんだろな、アグたんは
アグ「気が浮つくと書いて浮気…浮つくというのは何事全てにおいても感心せんな、と言うかこいつはメチャ許せんよなあラムザ!?」
ラム「え?いや少しぐらいならウキウキしたり、気を緩めるのも大事なんじゃ…あ、いえ、そうですね、ハイ」
>>723 いや、でもさすがにその状況なら壁越しに聖光爆裂破を(ry
ここは「おまえを殺して私も死ぬ!」だろ
そもそもアグたんという最高の女がいながら他の女に浮気をする奴の気がしれん
ミルウーダもイイ女だ
いやいや、メリアドールモ脱いだら意外と
む っ ち ん ボ デ(ry
ミルウーダのバディは……察してやれ。
永らく低栄養状態だったんだ……。
>>729 くぅぅぅーーー、養って差し上げたい(;´Д`)ハァハァ
ラムザ さんと相性が良い人・悪い人ランキング
順位 名前(ニックネーム)
感情 身体 知性 結婚 仕事 総合
1 アグリアス 26 % 99 % 2 % 63 % 51 % 42 %
2 ラファ 6 % 36 % 50 % 21 % 43 % 31 %
3 メリアド−ル 53 % 7 % 29 % 30 % 18 % 30 %
4 アルマ 16 % 2 % 23 % 9 % 13 % 14 %
体の相性良すぎwwwwwwwww
身体の相性って、結構大事だよね。
組み体操やる時とか、タッグマッチやる時とか
組み体操…
「鍛錬前のストレッチって大切ですよね」ギュッ ギュッ
「ああ… そうだな(この体勢… ラムザの吐息が首筋に…!)」
こうですか?わかりません!
>>734 アグたんはラムザの吐息がとか言ってるが、
当然、ラムザにはアグたんの胸が当たったりする訳なんだよな。
・・・ウラヤマシス
古畑アグ三郎
>>737 「お前が犯人だなっ!!」
「ええっ!?なんで!?」
「問答無用!聖光爆裂波っ!!!」
こんな感じ?
それだったら古畑ラム三郎のがいいかもな。
「アグリアスさん、あなたは以前からストーキングを繰り返していたマラークを憎んでいた、だから殺したんです、その剣で!」
「どこにその証拠が…」
「錆ですよ。剣が錆びやすいのは僕もあなたもご存じの筈。しかもそれが鉄分が入ってる血だと尚更錆やすくなる。」
「くっ…」
「さあ、剣を見せてもらえませんか?アグリアス・オークスさん」
適当に書いた。アグを犯人にしたのは反省している。
ズキュゥゥウウウン
メリアドール「ラムザの初めてはアグリアスではなくこの私だァーーっ!!」
残念アルマでした
アルマ「兄さんと風呂に入った事があるのは私だけだァーーっ!!」
アグ「こ……こいつ……『妹属性』だったのか……!
たしか幼馴染と双璧をなす王道ヒロインで
『おにいちゃん』の殺し文句で……何秒もかからず
心臓や呼吸系の神経組織を破壊し停止させる……」
「要するにアルマ殿が可愛いからいかんのだ。
ここは一つ転んだふりをして硫酸でもアルマ殿の
顔にぶちまければさすがにラムザも愛想をつかして
……くくくく」
と言うような腹黒いことは
アグリアスさんは絶対考えない!
……きっと考えないだろう。
……多分考えないんじゃないかな……
それがラムザ少年の事件簿第一話
オペラ座館の殺人の始まりだった
>>739 マラークが標的なら、
「そうだが、それがどうした?」
といっても仕方ない気がする俺鬼畜
そんな殺伐とした空気も、
アグリアスさんと一緒に温泉にでもつかれば、全ては湯煙の中へとホンワカと消えてゆく。
もっとも、健全に「ホンワカ」でとどめておかないと。
うっかり男湯に入ってしまったアグリアスさん。
↓
ラムザと鉢合わせ。
↓
怒る間もなく後続の男連中登場。
↓
アグリアスさん、とりあえず僕の後ろに
↓
む……し、仕方ないな
↓
裸で背中合わせムフー
と、ぜんぜん健全じゃないお約束妄想がでてきたさ
アグたんをぎゅっとしたい
>>748 仲間達に嵌められて女湯に誘導されたラムザがアグたんとばったりどっきりというSSはあったが、
アグたんがうっかり男湯ってのはないよな。
しかしだな、アグたんの裸体が不特定多数の男共の目に晒されるというのはお父さんが許しませんよ!
ラムザがうっかり女湯ならともかく、
うっかり男湯とは、さすがおアグさんは漢(おとこ)らしいぜ!
そのころ女湯では温泉奉行たるアグリアスさんがいないことで、ラヴィアリあたりはさぞやリラックスしていることであろう。
アグ(かか体にタオルを巻いたままで湯につかるとは、温泉奉行たる私の面目が…ッ!
しかしそれでは直接ラムザと肌と肌で他の男どもがそれでもってガーッ!!)
あぁ…聖光爆裂波とか不動無明剣とか無双稲妻突きとか喰らいてぇ…。
>>753 でこっぱち「ほう、練習台になってくれると言うのか」
オルランドゥ伯
なにやら
>>753が稽古をつけて欲しいそうですが
お願いできますか?
わたしは向こうでラムザと…
ムスタDIOをやっつけろ
畏国王「待てっ! 抜け駆けする気か!!」
ここでss書いていい?
嫌になってきたらそう言ってくれ
とりあえずはるよ
プロローグ〜
私は腰を掛けていた長椅子から体を起こすと地下の貯蔵庫から私と同じ年に生まれた酒をとりだし
氷の入った容器に酒瓶ごと突っ込む
実はこんな歳になっても酒のどこが美味いのか私には理解できなかった
ムスタディオの奴は「酒は人類の相棒」などと言っていたが・・・
だがこの取って置きの一本は今夜彼らと飲み明かすために私の手元に来たのだろう
ふと、笑みがこぼれる、脚が軽い、待ち遠しい!
まるで恋でもしてるかのようである
少しばかり錆びたスラッシャーを手元に引き寄せ私は待つ
かつてシドのじーさんが亡くなる少し前に彼らが我が家に来たと云う旨の手紙を見た時は
信じられなかったが、今ならわかる
狼の遠吠えがこの街に響き渡る、明らかに普通の狼ではあるまい、その咆哮
数十年ぶりに彼の声を聞いた私は、過去に想いを馳せる
どうやってココに来たのだろう?
僕は貿易都市ドーターのメインストリートの往来を虚ろに歩いていた
アカデミーの仲間とはあのジークデン要塞の爆発のおりにはぐれていた
探そうとも思わなかった、彼らの道はどうやら自分の道とは違うらしい
違って当然だ、だって僕は逃げたのだから。
人込みに紛れて僕は逃げる
あの爆発から、仲間から、べオルブから、ティータから、ディリータから
夜は暮れて、この街の様子は少しずつ変わってゆく
街角に立つ娼婦や往来を肩で風切って歩く無頼漢
なんだかよくわからない物を売っている露天商
やる気の無さそうな官憲etc…
ドン、と胸に衝撃が疾る、大柄な男とぶつかった様だ
失礼、と声を掛け立ち去ろうとした所止められた
「待ちな、にーちゃん、人にぶつかってゴメンナサイもせず行こうとするなんざお行儀が悪いぜ?」
思考を切り替えて風景を見やると、チンピラ風の三人の男と二十歳そこそこの女性が居た
…どうやら僕はこの女性を口説いていたチンピラ達に空気を読まず前を見ず突っ込んで当った様だ
「痛てーなぁ、こりゃちゃんと診療所行って治療してもらわないとなあ」
大柄な男が痛そうな素振りをみせて、中肉中背の方はこちらを何も言わず見ている
小男の方が何が可笑しいのかゲラゲラと笑っている
女性の方は気の毒そうにこちらを見ている
ベージュ色の髪をポニーテールにして、白い肌、露出が下品過ぎないくらいに仕上げた洋服を着ている
凄く綺麗と言うほどでは無いが、美人な方だろう、なにより気の強そうな切れ長な目
茶色の瞳が印象的だ
頬に衝撃がきた、どうやら殴られたらしい
「この女に見惚れてる場合じゃないだろーが、にーちゃん」
大柄な男がこちらを睨み付けながら威勢よく更に殴りつけてくる
別に当ってやる義理は無いのでそのテレフォンパンチをかわして後ろに下がる
「てめえ、いつ避けていいなんて言った!」
大柄な男が叫ぶが、白刃が飛び交い、矢が雨の如く降ってきた戦場に比べ、
男のそれはまさしく素人の暴力だ、当る方がおかしいだろう
「にーちゃんは兵隊くずれかよ、北の方で大規模な掃討戦があったらしいな、大方途中で逃げ出したんだろ?
小男の方が笑いながら言った、僕の中で適当な思考だった精神が切り替わる
「…逃げて何が悪い」
そうつぶやくと、未だに当るわけの無いパンチを繰り返す大柄な男を
大降りのパンチにあわせて足を払う、無様に転んだ大柄な男の顎を足の踵で踏む
「☆▲××」
踏まれた蛙の様な声を上げた大柄な男の腹を蹴り飛ばして、残りの二人の動きを視界にとめる
小男の方はあわててダガーを手にこちらに向かってくる、中肉中背の方は僕の動きを見て、
初めて警戒心を顕わにした
「この野郎!」
小男に意識を向ける、ダガーを片手に持ち、無造作に近寄ってくるチンピラ、
哂ってしまう、今まで相手にしていた命懸けの兵士達とは違いすぎる
ワカラナイノカ
どうしてやろう?あんな危ない物を持てないように両腕の骨を折ってやろうか、
それともふざけた口を利けないように死なせてやろうか
気を練り、丹田に力を込め、目の前の愚者に集中する、と横やりが入る
「止めろ」
中肉中背の男が素早く小男と僕の間に立ち、小男を止めていた
! その動きは戦士のそれ、小男を止めながらも僕に決して背を向けずこちらを見てくる
「悪かった」
男は短くそう言うと、呻いてる大柄な男を起こして肩を貸し、小男にもう行こうと言う
小男の方はもうニヤニヤと笑ってはいない、恐怖を感じたのだろうか足が小刻みに震えて、顔色は真っ青だ
彼らが行った後、女性の方を見やると、彼女はビクンと震えて僕を見た
彼らが怖かったのだろうか? いや、あの手の輩には手馴れた様子だった
そうか、僕か…
街中で見せるような顔じゃ無かったのだろう、苦笑して、空を見上げた
曇っていた、月も見えない、しばらくしたら大雨になりそうだ
畜生、簡単な気分転換も出来ないのか
もうここに居る必要も無いだろう、黙ってまた歩き出そうとしたら
「あ、あの!」
「助けてくれてありがとう…」
彼女はそう言ってお辞儀をした
僕は彼女に軽く手を振って別れを告げた六秒後ゆっくりと雨が降ってくる
ゴロゴロと雷が鳴り、本降りまで時間が無さそうだ
まあ、どうでもいいかと思い、止めた足を歩かせる
と、彼女が近くまで寄ってきて僕に話しかける
「良かったら私の家で雨宿りする?」
いくら助けて貰ったと言えども、見ず知らずの人を家に誘うのはあまり良い事じゃないだろうに…
考えが顔に出たのだろうか、彼女は慌てて首を横に振ると
「違うの、私の住んでる所が宿屋なの、一階は酒場だしゆっくりできるよ。」
そうだったのか、思い違いを少し恥じると僕は彼女に話しかける
「お願いしていいかい?」
メインストリートから二つ程すじの外れた角にある宿屋の前に僕は居た
雨に濡れても良い事は無いため駆け足で走ったので少し息が荒い
看板を見ると【渡り鳥の木】と書いてある
一階が酒場でその上の階からは宿になっているありふれたスタイルの宿屋だ
外観は石造りで、オレンジ色の明かりが看板とドアを照らしている、
「入って。」
彼女に勧められてドアを開けると、賑やかな光景が目に映る
バイオリンを弾き歌を唄う弾き語りが楽しそうに酒の席を回り、
客が酒を飲みながら今日一日の疲れを取るかのように向かい合った友人と歓談している
此処はあたたかい
ジークデン要塞から逃げて以来、ろくに眠らず食べず過ごしてきた僕にとってこの風景は
安心感をもたらしてくれる
彼女は店のマスターに話しかけ、しばらくするとドアに立ち尽くしていた僕に語りかける
「しばらくゆっくりしていって。カウンターが空いてるわ」
カウンターに移動して、しばしぼんやりしていると
「兵隊さん、何か食べる?一品だけ奢ってあげる」
彼女に言われて初めて自分が空腹である事に気がついた
が、僕はもう兵隊じゃない
「もう辞めたんだ…」
「そう、お腹空いてるでしょ?何か適当に持ってきてあげる」
深く尋ねようとはせず、軽く流してくれる配慮がありがたかった
僕は事実、色々放棄して逃げ出した脱走兵なのだから
「フィッシュ&チップスとミルクを頼むよ」
「少し待っててね」
此処で彼女は働いているのだろうか、服を着替えている事に気がついた僕は
酒場のお客さん達に料理を運び、軽く話しながら厨房へ行く彼女を眺めていた
と、お盆を手にこっちに近寄ってくる
「ハイ」
「ありがとう」
受け取って、見てみると美味しそうな料理と暖かいミルクが乗っている
夢中になって食べた、ふと視線を感じて料理から目を外すと彼女がさっき料理をくれた場所に
立ったまま、すなわち僕の近くから動かず見つめていた
(美味しい?)
彼女の茶色の瞳が尋ねていて、移動せずジッとしていた事に気がついた僕は恥かしくなり
声を出さず、コクンと頷いた
「ふふっ」
彼女は軽く微笑んで、席を離れようとする
「あ、待って」
「うん?」
「部屋空いてるかな?」
「ちょっと待って、お父さんに聞いてみる」
といい改めて席を離れた、しばらくすると戻ってくる
「相部屋でいいなら空いてるわ。どうする?」
「それでいいよ」
料理に夢中な僕は生返事をして彼女は僕に名前を尋ねる
「台帳に記入するから名前教えて」
食べるのを止めて、悩んだ
僕は、何者なんだろうかと。
もうべオルブじゃないだろう、妹のように思っていたティータを助けられず、
あの時撃てとアルガスに命じたザルバック兄さんを思い浮かべると僕とは違うと思う
べオルブというモノを僕は確かに見た、立派だった父、思慮深い長兄、勇猛な次兄、優しい末娘
…僕にはべオルブが相応しくないから、こう答えた
「ラムザ・ルグリア」
Chapter1.5 第一話 おしまい★
>>754 なんでお前がここに居る!
てか
>>755ちょwwwまっ、ちが………
>>767 おもろかった。けど、ここじゃなく総合萌えスレの方が良いんじゃない?
ここはアグスレだからなぁ
文章、物語自体は全然おkだったから、
シリアス、ギャグなら千一夜スレ、キャラ萌えならFFT総合萌えスレにでも
投函してくればいいんじゃねーか?
ルザリア聖近衛骸旅団 本部はここですか?
プロローグがどう活きてくるのかわからないからアグSSの可能性もあると思うが
まあ、あとは書き手さんが判断してほしい
総合萌えスレの方はなんか一ヶ月近く更新止まってて人が居るかどうかで不安なのさ
どうせなら人が居るところに貼ってここが駄目とかここがいいよとか感想聞きたいなあ
千夜一夜スレは場所がわからない件
迷惑じゃなければ此処で続けたいんだけど・・・
ちなみにスレタイの趣旨からは逸脱してると思う
>>772 >>758の但し書きから微妙な厨房臭さを感じて一抹の不安を感じていたのだが、
自分で自分にトドメを刺すこともあるまい。
話は素直に面白かったし続きも気になるぐらいだが、肝心の書き手の君本人がそんなフラフラした態度では
「同じスレを利用してる住人同士」として「君、それはどうなん?」と突っ込みが入ろうというもの。
文章面で気になったのは、携帯厨でもないのに句点をほとんど使ってない、
逆に普通なら句点で一旦区切りを付けてもいいだろうに、読点でそのまま文を繋げていてしまうのがどうかなと思ったぐらいかな。
あとは褒められるも叩かれるも、全て事をやり遂げた後のほうが気持ちいいんじゃねーの。
>>773 案内してくれてありがとう。
FFの恋する〜に行って来ます
>>774 自分でみてもおかしな文章だとは思っていたよ
自分なりに校正してみる
香水をつけてないアグたんの素の体臭をクンカクンカしたひ
排泄物の臭いとか体臭をごまかすために中世の貴婦人は香水バカスカかけてたって話よく聞くけどさ
とんでもなく臭そうだよな
ただの香水でさえかけすぎれば鬼のような香りがするのにそれに排泄物+体臭だろ?
もう有り得ない香りが漂ってきそうじゃないか
まあ何が言いたいかっていうとそんなアグタソの臭いがかぎたいなと
ラムザ「それでこの間なんか『近づくな馬鹿者!』って怒鳴られたんです。
僕何か気に障ることでもしたんでしょうか……?」
このSSを
>>748とすべてのアグスレ住人に捧ぐ。
とある街のとある宿。
アグリアス・オークスはラヴィアンとアリシアの勧めで酒を飲み、いい感じにほろ酔い気分を楽しんだ。
「どうせなら、ラムザさんもお酒飲めるようになればいいのに」
「ですよねぇ。やっぱり殿方と一緒に飲むというのも、また……」
などと言われて、からかい出されてからアグリアスはその場を退散した。
酔い覚ましに風呂でも入ろうとアグリアスは思い、この宿が露天風呂だった事を思い出す。
「楽しみだな……うふふ」
ほろ酔い気分のアグリアス、浮かれて脱衣所見つけたら、そのままとっとと入っちゃう。
のれんには大きな文字で『男』と書かれていたが、異国の文字なので読めませんでした。
横にちゃんとどっちが男湯でどっちが女湯か書かれていたけど、
ほろ酔い気分のアグリアス、そんな細かい事は気づけません。
ってな感じで脱衣所でとっとと服を脱ぎ、全裸で露天風呂に突入するアグリアスさん。
お風呂は白く濁っていて、腰痛とかに効能がある天然の温泉だそうだ。
しかも美容にもいいとあっては、女としては入らずにはいられまい。
軽く身体を流してから、さっそくアグリアスは湯船に浸かった。
普段は鎧の下に押し隠されている乳房も、今は少し湯に浮いて、その上半分を夜空に晒していた。
夜空。そう、見事な夜空であるとアグリアスは見上げる。
星々が煌く中、見事な満月が浮かんでいる。
「ふー。いい気持ちだ」
とアグリアスが呟いた直後、脱衣所の方で人の気配。
ラヴィアンとアリシアもやって来たのかと思い、特に気にせずお月見を続けるアグリアス。
そして、アグリアスが入ってるとは知らず普通に入ってくるラムザ。もちろん全裸で。
タオルを腰に巻いて隠すだなんて事はベオルブの名誉にかけてできません。ええ、できませんとも。
「おや、先客が……」
ラムザは人の気配に気づいたが、特に気にせず、まず身体を湯で流し、湯船にそっと入る。
チャプチャプと鳴る水音はアグリアスの耳にも届いていた。
ラムザは腰まで湯船に浸かり、先客の背中に向けて声をかける。
「こんばんは。今日は満月が綺麗ですね」
「うむ。実に素晴らしい満月だ」
何気ない会話の後、おや? と二人は首をかしげた。
何か聞き覚えのある声。そして、ここでその声が返ってくるのはおかしいぞ、と気づく。
アグリアスが振り返る。ラムザが身を乗り出す。
はい、ご対面。
アグリアスは見た! 腰まで浸かったラムザが、身を乗り出したためわずかに身体を上げたために見える、
金に輝く下の毛を! そして、白く濁った湯船の中わずかにかすれて見えるそれの輪郭を!
ラムザは見た! 二の腕あたりまで浸かったアグリアスが、振り返ったためにあらわになった、
見事なまん丸いお月様二つを! それ等は白く濁った湯船に隠れ、半月となってラムザの目に飛び込んだ!
「らららららら、ラムザ!? き、貴公、何故ここに!?」
「そそそそれはこちらのセリフです! ここは男湯ですよ!?」
「何と!?」
言われて、男湯か女湯か確認せず脱衣所に入った己の過ちを思い出すアグリアス。非は我に有り。
が、その間にも事態は刻々と変化しつつあった。
唐突にあらわれたアグリアスの裸体を前に、湯船に沈んでいたラムザのアレの輪郭が、
ムクムクと競り上がり夜空にそびえ勃とうとしている事実!
それがラムザを慌てさせ、股間を抑えて湯船に肩まで身を沈めた。
「と、とにかく、早く上がってください! ここ、男湯なんですから、その……」
「ば、馬鹿者! ここで上がったら、貴公に、その、見られてしまうではないか!」
言って、アグリアスも肩まで、いや、あごが触れるまでに身を湯に沈めた。
もしお湯が透明だったなら、これ以上の惨劇が起きていた事だろう。よかった白く濁ってて!
「ぼ、ぼ、僕は脱衣所と反対の方向向いてますから、その間に――」
「わ、解った。その間に退散させていただ――」
事態の解決のため動く二人をはばむように脱衣所の方で野郎共の騒がしい声が上がる。
「風呂だー! 露天風呂だー! 温ッ泉ッだぁぁぁっ!!」
「イェーイ! 一番風呂は俺のものぉぉぉっ!」
「させるかー! だがしかし風呂に入る前には必ず身体を流してからだぞルール守れよぉ〜」
明らかに酔っ払ってる声が三つ。
間違いない。ラッド、ムスタディオ、マラークだ。彼等が男湯へやって来た!
「い、いかん、今出たら……奴等に見られてしまう!」
「ど、どうしましょう? どこか隠れる場所は……」
見回して、気づく。無い、何も無い。
熱い源泉の流れ落ちる小さな滝や、積まれた風呂桶を除けば、あるのは男湯を囲む塀のみ。
隠れる場所などどこにも無いと、二人は思い知らされた。
そこに駆け込んでくる酔っ払い三人。
「うらぁっ! 身体流すなんざ、頭から桶一杯かぶりゃあ十分よぉ!」
「待てこら、ちゃんと息子も綺麗に流しやがれ!」
「後ろの方も忘れるな! ここテストに出るぞ!」
出ない。絶対に出ないとラムザは心の中でツッコミを入れる。
入れながら、ラムザは事態解決に向けて唯一ともいえる策を取る。
「アグリアスさん、とりあえず僕の後ろに」
「む……し、仕方ないな」
背中合わせになる二人。脱衣所側にラムザ、反対側にアグリアス。
背中越しに胸の鼓動が伝わる。双方、共に小動物の如き早さ。
「よぉーし俺が一番風呂……って、くそっ、先客がいたか」
「おー、ラムザ、お前だけ先に入ってるなんてズリィぞ」
「一番風呂はラムザか畜生メェ」
酔っ払い三人がぞろぞろとやって来て風呂に入ってきた。
男しかいない男のための男の領域であるため、無論、前など隠しはしない。
それが正しき男と男のつき合い方である!
その醜悪(かもしれない)光景を、アグリアスは後ろを向いていたがために見ずにすんだ。
「や、やあ……いい湯だね」
言いながら、ラムザは三人の様子を見た。どいつもこいつも見事に酔っ払っている。
どうこいつ等を追い払い、アグリアスを脱出させる?
隙を見てアグリアスを逃がす? それとも長湯をしてやり過ごす?
個人的には、長湯をしてやり過ごしたい気もするラムザだった。
だってそうすればもうしばらく、アグリアスとこうして一緒にいられるのだから。
湯船に入ってくる酔っ払い三人から離れるように後ずさるラムザ。
アグリアスもそれに従いちょこちょこと前進する。
「どーしたラムザ、縮こまって。もっと堂々としろ」
「そうそう、ベオルブの名刀を俺達にも見せやがれいっ」
「まさか鞘をかぶったままか? アヒャヒャヒャヒャ」
(鞘どころかすでに抜き身で臨戦態勢だよ……)
これではラムザも湯船から出る事ができない。
酔っ払い三人が己に近づかない事を祈るしかなかった。
近寄ってきた。祈り、届かず――。
「ほぉーれ、こうしてブンブン振り回して歩くのが男の花道ってもんよぉ」
「おおっ、さすがラッドの旦那。だが俺の大砲も負けちゃいないぜぇ」
「黒光りする俺のモノを忘れてもらっちゃ困るぜ。ほら、ラムザも見せろ見せろ〜」
(ああ、なんて最悪な展開……)
ラムザは湯船の熱以外の理由で汗が出るのを感じた。
――とその時、ラムザの背中をアグリアスの頭がすべり落ちる。
すでにほろ酔い状態だったアグリアスに、首まで浸かっての長湯は危険だったのだ。
そのすべり方に異常を感じたラムザは、咄嗟に振り向いてアグリアスを抱き支える。
むにゅっ、むにゅっ。
やぁーらかい感触が手のひらに広がる。これは、まさしく、アグリアスさんの、お、お……。
ラムザは思わず腰を引いた。今の自分のやんちゃ坊主が、アグリアスさんの背中に触れでもしたら一大事だ。
アグリアスはというと、湯に当てられたのか目を回してしまい、
ラムザに抱き支えられているという事にさえ気づいていなかった。
「よぉどーしたよラムザ、背中なんか向けて」
「もしやラムちゃんのはそんなにお粗末な物なのかな〜?」
「見せろ見せろーヒャッホ〜イ!」
(ああ! 少なくとも今の君達より倍は大きいよ!)
何とかバレずにやり過ごしたいラムザは四方八方に視線を向け、ふと、気づいた。
「それより見てください。今宵は見事な満月ですよ」
両手いっぱいに満月を抱えながらラムザは天を見上げる。
釣られて、酔っ払い組も天を見上げる。
「おおっ、そーいやそうだなぁ。しまった、月見酒すりゃよかったよ」
「月見酒とは、これまた渋いですなぁラッドさん! OK、つき合いやしょお!」
「何だ、飲み直すのか?」
所詮は酔っ払い、ラムザの誘導にあっさり引っかかってくれた。
これ幸いとラムザはたたみかける。
「そ、そうですね、月見酒なんていいじゃないですか。行ってらっしゃいな。
僕は、お酒は駄目だから、月見風呂でも堪能してますから。さあさ、おいしいお酒が待ってますよ〜」
「ん〜……いいねぇ、月見じゃ月見、つまみは団子じゃー!」
「団子ならラッドさん! 我々みーんな二つも持ってるじゃないですか! ラッドさん!」
「ゲェロゲロゲロ! そんな団子食いたかねェー!」
笑いながら立ち去っていく酔っ払い三人。
ラムザはホッと胸を撫で下ろし――否、もみしだいた。
「あっ」
「あぐぅ……」
こちらもあの三人ほどではないにしろ酔っ払い、しかもグデングデンに茹でっている。
「だだだっ、大丈夫ですかっ? 今、あの三人が出て行きますから……」
「あぐぅ……」
大丈夫そうじゃなかった。
とりあえずラムザは首だけ振り向いて三人が脱衣所まで去っていった事を確認すると、
アグリアスの身体を持ち上げようとした。脇から手を入れる形で、胸を掴んだまま。
「しまっ……」
このまま持ち上げれば、自分のアレがちょうどあの辺にコレしてソレな事態になってしまうではないか!
全年齢板の名にかけて、ラムザは咄嗟にそれを回避した。
すなわち、アグリアスの満月さんを手放した。
バッシャーン! 湯船に沈むアグリアス。
「わっ、わ、わわわーっ! アグリアスさーん!」
「ブクブク……あぐぁー! ごほっ、ごほっ……うむぅ……気を失いかけたわ……」
(すでに一度失ってたと思います……)
「ら、らむざぁ……あいつ等は、行ったかぁ……?」
「は、はい、行きました。もう大丈夫です」
「で、では私は上がらせてもらうぞ……」
アグリアスが立ち上がり、よろよろと歩き出すのを見て、ラムザは慌ててしゃがみ込み両目を覆った。
(うわっ、うわーっ! 見えた! チラッとだけど、見ちゃった! 見えちゃった!)
わざとではない、つい、の出来事だ。ラムザは自分にそう言い聞かせ、自制に励んだ。
その間にアグリアスはふらふらと脱衣所に向かい、自分の服を着て、そのまま退室して行った。
アグリアスがいなくなってホッと一息。ラムザは愚息が静まるのを待って、湯船から出た。
「うむっ、まさにベオルブの名に恥じぬ一品よ。さすがはバルバネスの子よな」
その声に驚くラムザ。声の方向は、滝となって流れ落ちる源泉の出所から。
「私も昔はバルバネスとよく競い合ったものだが、子宝に恵まれたあやつの勝利といったところか」
「お、オルランドゥ伯……いつからそこに……」
「一時間前からだが?」
常人なら火傷するほどの源泉の熱湯を浴びながら、平然と答えるオルランドゥ。
なぜか座禅を組んで手を合わせている。風呂場でも修行を怠らないようだ。
「一時間前って……つまり、最初っから最後までぜーんぶ見てたんですか……」
「おごるなよラムザ。バルバネスなどもっと面白愉快なハプニングを乗り越えておったわ」
「……………………失礼します……」
もうどうでもいいや。そんな感じでラムザは言い、風呂場から出た。
翌朝、アグリアスは露天風呂での出来事を『うろ覚え』で覚えていた。
幸い胸を鷲掴みにされた事は覚えておらず、ラムザは今度こそ本当に胸を撫で下ろした。自分のを。
ちなみに酔っ払い三人組は、あの後やはり月見酒を楽しんだせいで、見事に全員二日酔いのようだ。
アグリアスは自分をかばってくれたラムザに感謝し、ラムザは何だか申し訳ない気持ちになってしまう。
ラヴィアンやアリシア達との入浴時間も異なっていたおかげで、あの事件は二人っきりの、
否、三人だけの秘密となったのだった。
そして、ラムザは思う。
(父上はどんなハプニングに遭遇したんだろう……)
さらに、ラムザは思う。
(柔らかかったなぁ……)
幸せいっぱいのラムザでしたとさ。ちゃんちゃん。
リアルで遭遇した俺は勝ち組。
エアコンない部屋でこのSSはキツいぜ。愚息が目覚めて熱くなってきた。
ともあれ、行く人氏乙です。
激しくGJ。独特の文体にワロタw
仕事はや!
乙です。
ちょwセクハラ馬鹿トリオwww
ラッドムスタマラークのあまりにもののセクハラっぷりと
ラムザの心の中でのツッコミや叫びにワロタw
ネタを見つけては即行でSSを書く、そんな行く人氏が最高です!
眼で「見る」
手で「揉む」
口で「吸う」
この三つの奥義は三位一体!
どれか一つを欠いても戦いの組み立てを欠くこと、
お前なら分かってるはずだぜラムザ。
>行く人氏
なんかもう、流石ですなぁ…。
話の舞台、構成、台詞、キャラの特徴などをしっかりと考えるのは当然として、
頭の中で実際に動かしてみてるんだろうか。
少ないコトバで情景がビシビシ伝わってくるから、そうなんだろうね。
新人さんは…、まぁ、良いモノに触れて成長してくれればいいな。
今後に期待。
半年の沈黙を破り、衝撃の復活。珍道中です
これまでのあらすじ
盗賊を追っていたアグリアス達の前に彼女の師匠、エルヴェシウスが現れる。
彼を父親のように慕うアグリアスは再会を喜びラムザに引き合わせる。
しかしエルヴェシウスは軟弱な容姿のラムザに激怒し、鍛えなおしてやる、とラムザを拉致したのだった。
「ひ、酷い目に遭った・・・」
「すまんラムザ! お前にとんだ迷惑を掛けてしまった!」
医務室でラムザの手当てをしながらアグリアスは平謝りする。
エルヴェシウスに連れ去られたラムザは、あの後、彼と素手の組み手をやらされた。
豪腕でありながら柔軟で精緻なエルヴェシウスの投げ技の数々に、小柄なラムザは為す術なく幾度も地面に叩きつけられ、その度に
意識は遠のき、アグリアスと後から止めに来たメリアドールの必死の懇願が無ければ今頃彼は無様に失神していただろう。
「いえ、勉強になりました。世界の広さを改めて思い知った思いです。居るものなのですね。隠れた名人というものは」
「そ、そうか?」
気を悪くした様子も無い師に対するラムザの心からの賛辞に、アグリアスは嬉しくも照れ臭くなり、腕に出来た擦り傷に消毒液を塗る
手が少し乱暴になる。
「ッツ!」
「す、すまん、沁みてしまったか?」
「あっ・・・だ、大丈夫です」
アグリアスは思わずラムザの手を両手で握ってしまっており、彼のどもり声を不審に思い見上げたその顔が赤くなったのを見て、
ようやく自分が何をしているのかを把握した。
アグリアスの顔もボッと赤くなる。
しかし何故か手を離す気にはならなかった。
(ラムザの顔がこんなに近い・・・)
ラムザも振り解きもせずにアグリアスの顔をじっと見つめた。
二人は手を繋ぎ、赤い顔で見つめ合う。
「え〜と、邪魔するようで悪いんだけど〜」
突然の申し訳なさそうな声に二人は文字通り飛び上がり、急いで飛び離れると、それが発された方向に、首がもげんばかりの勢いで
振り向いた。
声を掛けたメリアドールは二人のその行動にビクッと驚く。
「あ、いや、その、大した用事じゃないのよ、ホント。ただね、この宿屋って殆どウチで貸しきってるじゃない? それで他の部屋も
埋まっちゃっててエルヴェシウスさんの泊まる部屋が無いのよ。だからどうしようかな〜と思ったの。それだけ」
誰に対する言い訳か、メリアドールはたどたどしく説明した。
「あ、ああ、そうですか。でしたら僕がムスタディオ達の所に泊まりますから」
「そ、そうか、す、すまんなラムザ。メリアドールも迷惑を掛ける」
「い、いいのよ。これくらい」
「「「はっはっはっは」」」
三者三様、お互い心臓をバクバクと言わせながら、乾いた声で笑いあったのだった。
医務室から出た三人は、そろそろ朝食の時間であるのを思い出し、微妙にギクシャクしたまま食堂に向かったのだった。
「そうさな、あれはあやつが十四の頃であったかな・・・」
「?」
途上、食堂からする声にラムザとメリアドールは違和感を憶えた。
いつもなら時間を問わず食事時は騒々しい面々が揃ったこの隊で、今日はたった一人、それもあまり聞き覚えの無い声のみがしたのだ。
「あら?どうしたの、アグリアス?」
その時メリアドールはアグリアスの顔が真っ青になっているのに気がつく。
「ま、まさか」
アグリアスは顔を青くし、二人を残して食堂へと走って行った。
「部屋でくつろいでいるとあやつが青ざめた顔でやって来て言うたのよ。『先生、私は死んでしまうのでしょうか』とな。突然何を言い
出すのかと思い理由を尋ねると『その、先程お手洗に行ったのですが、その時に血が・・・・・・、血が出たのです・・・・・・!』と言うたわけよ。
だから儂はこう言ってやった。『アグリアス、それはお前の日頃の行いが悪いからだ。お前の行状を見かねた神々が罰を与えたのよ。直し
たくば行状を改める事だな』とな。するとあやつはしばらく俯いて考え込み『どうすればいいのですか?』と聞いてきおった。だから
儂はこう言った。『毎日侍女達と共に屋敷の掃除をせよ』とな。その日から屋敷には侍女と混じり同じ格好で掃除するあやつの姿があった
わけよ。一年ほど続いていたが、ある日怒鳴り込んで来おったわ。アカデミーの保健の授業で習ったと言うてな。あれ以来だな、あまり
あやつが神秘を信じぬようになったのは・・・」
エルヴェシウスはしみじみとそう言った。
話を聞く一同には悪びれた様子もない彼のその態度も面白く、肩震わせ必死に声を殺して笑う。
「先生ぇええ!!」
其処にアグリアスが怒鳴り込んで来た。
「おお、アグリアス。遅かったな」
「先生! 何を話したのです!? 皆に何を話したのですか!!」
アグリアスは掴みかからんばかりの勢いで詰め寄る。
「何、ちょっとした昔話よ。お前の初潮の・・・」
「いやぁあああ!!何を話してるんですか!!」
「おおおお、よせアグリアス!首がもげてしまう!」
怒りのあまりアグリアスはエルヴェシウスの胸倉を掴んでガクガクと揺さぶった。
「他には!? 他には何を話したのですか!!」
「いや、まだこれだけだ。今からお前が十五の時に最後のおね・・・・・・」
「しなくていい!!しなくていいですよそんな話!!」
「うおおおおお、よせアグリアス!首が、首が!!」
遅れてやってきたラムザとメリアドールが見たのは師弟のそんな様子と、食卓に突っ伏して声を殺して笑う一同という一種異様な光景
であった。
そんな騒動の後、山賊退治に出た夜勤組は各々の部屋に休息を取りに戻った。アグリアスとラムザとメリアドールは静かになった食堂
でお茶を飲んでいた。
「先生も休んではいかがです?」
アグリアスがそう問うと、
「お前達に出会う前に既に休息は取っておる。でなくば流石の儂も夜道を行きはせんさ」
それを聞いても尚、アグリアスは心配そうな顔を浮かべるので、エルヴェシウスはその意味を看破すると、
「心配せずともお前が寝ている間に出て行きはせぬ。とっとと寝ろ」
と笑ってウォージリスの街に出て行ったのだった。
「それにしても色々凄い、なんというか豪快な先生ですね」
「無理しなくても変人といってくれていいぞ」
ラムザは苦笑してアグリアスの言葉を聞いた。
「昔からああいう人だ。本気なのかふざけているのか分からない、何を考えているか分からん人だ。付き合うこっちは振り回されて
ばかりだ」
「あら、でも退屈はしないでしょう?あんな人が身近にいると」
ガックリと肩を落として言う彼女にメリアドールがクスクス笑って言う。
「まあ、退屈はしないさ、確かにな」
苦笑しながらため息を吐く。しかし決して心底から嫌がっているわけではないのだ。
「そう言えば伯はまだ戻られぬのか?是非お引合せしたいのだが・・・?」
「そうですね。今日ぐらいにお戻りになると仰ってましたけど」
伯というのは元南天騎士団長にして‘雷神シド’と謳われた剣聖、シドルファス・オルランドゥ伯のことである。
現在オルランドゥはラムザ達と行動を共にしているが公的には故人である。
それでなくとも『雷神シド』は泣く子も黙るといわれる英雄だ。
故に今は変名を用いて素性を伏せている。
そんな彼が大手を振って街を出歩けるはずも無く、殆どが拠点となる宿に篭りっきりになるのだ。
唯一、このウォージリスの地に来た際にバクロス海に浮かぶディープダンジョンに潜り、心身を鍛えるのがオルランドゥの数少ない
楽しみであった。
生半可な腕では徒党を組んでも生きて戻る事さえ出来ぬと言われるディープダンジョン。其処に単身潜っての修行は、万夫不当とまで
謳われる彼ならではと言える。
「まあエルヴェシウスさんに暫く逗留いただければ遅かれ早かれお引合せできるでしょう。
その時が楽しみですね」
「そうね。達人同士、どんな事を話されるのかしら」
「いや、先生はあれで血気盛んでいらっしゃるから、直ぐに木剣持って『いざ勝負!』と
言いかねんな」
三人は二人が対面した時を想像し笑い合った。
それからラムザは真面目な顔になり二人に語りかける。
「そうそう。山賊の件なんですが、やっと情報が入りましたよ」
アグリアスとメリアドールも頭を切り替えて表情を引き締める。
「どうやら永世救心教が一枚噛んでいるらしいんです」
「それは本当か!」
「ええ、間違いないわ。私とヴィンセントが直接調べてきたんだから」
メリアドールは自信を持ってそう応えた。
話はこうだ。
交易都市であるウォージリスには商人が引っ切り無しに訪れるが、それを狙う山賊もまた多い。
しかしウォージリスの商人ギルドはそれにしても最近は襲撃が増えたと言う。しかも小物は襲わず狙いすましたように大商人ばかりを
襲うのだ。
幸いにしてこの辺りで最も巨大と言われた山賊団は昨晩アグリアスらが殲滅した。しかし未だ山賊たちが街道筋に根を張っているのは
まず間違いないだろう。
ではなぜ山賊たちが増え、そして狙いすましたように大商人ばかりを襲うのか。
簡単なこと、商人の情報を売る何者かがいるのだ。
情報がある場所には山賊が集まり、情報があれば小物は狙わず大物だけを狙う。メリアドールの調べによればその情報を売っているの
が永世救心教だというのだ。
戦乱によって人々の心が荒んできた際には新興宗教が興りやすい。人々が現状から救い出してくれる新たな救いを求めるからだ。
永世救心教は城砦都市ヤードーに総本山を置く、五十年戦争、獅子戦争と相次ぐ戦乱の中で生まれた中の一つである。
「永世救心教といえば最近活発な新興宗教だろう?何故そのようなことを?」
「これよ」
アグリアスの問いにメリアドールは指で輪を作って示した。
「救心教は宗教なんて名ばかりの守銭奴の集まり。信者には献金を求め商人には祈祷の押し売り。道行く人に不吉な相があると言っては
入信を迫り信者を増やす、やってる事は詐欺同然。神への冒涜だわ」
いまでこそ異端者ラムザと行動を共にしているが、かつては敬虔なグレバドス教徒であり神殿騎士として教会に忠誠を誓い、いまなお
神への信仰そのものは揺らいでいないメリアドールは少々憤慨して言う。
説明を受けアグリアスは腕を組み、うーんと唸った。
「なるほど、そのような下地があれば確かに疑わしいな。それで詳細は?」
「救心教は信者を増やすため、そして資金を得るために祈祷を拒んだ商人の情報を流しているようなの。山賊に襲われた商人は祈祷を
しなかったからだと風潮してね。教団に潜入しているヴィンセントの報告によると、今回襲われた商人も救心教徒ではなく、また取引
相手が祈祷を拒んだためだと司祭が言っていたらしいわ」
「情報代に拒んだ商人への嫌がらせ、そして教団に対する信仰の増幅、か。これだけ出揃えばまず間違いないな」
「そうですね。ではとりあえず商人ギルドに報告しましょう。メリアドールさんお願いします」
メリアドールは頷いて立ち上がろうとしたその時、窓をコンコンと叩く音がした。
「ヴィンセントの伝書鳩!」
メリアドールは窓を開けて鳩を抱き上げると、足に括り付けられた手紙を解いて読む。その顔が少し驚きの色を帯びる。
「どうした? ヴィンセントはなんだと言っている?」
アグリアスが尋ねるとメリアドールは戸惑った顔をして答えた。
「‘変人来訪大立回り’だって・・・」
三人の頭には一人の男しか思い浮かばなかった。
三人がチョコボに乗って永世救心教のウォージリス支部に急行すると、入り口でローブを被った男が出迎えた。
いつか画家となることを夢見る異端者一行の軍師、ヴィンセントである。
「僕も状況がよく分からないんだが、妙な帽子を被った男が突然やって来て『お前がここの頭か』と声高に聞いたんだ。司祭が、まあ
遠まわしに『そうだ』と言う意味のことを答えると、いきなり演説台ごと真っ二つ!あとは信徒相手に一人で大立ち回りだよ。まあ
強いの何の」
ヴィンセントが興奮したように説明する間、三人はどうしたものかと苦笑いを浮かべる。
「あれ?ひょっとして君達何か知ってる?」
素早く空気を察したヴィンセントの問いにアグリアスは、
「私の師匠だ」
と力なく答えた。
四人が中に入ってみると、内部はちょっとした地獄絵図だった。
其処彼処で信者達が気絶し、いつもはきちんと並んでいるだろう公聴用の長椅子はメチャクチャに乱れ、その上下で信徒達が苦悶して
いる。
奥にある演説台も真っ二つに割れて血に濡れており、背後に立つ教団の象徴である奇妙な十字架だけが変わらず健在であった。
「そこの男はお前達の仲間であったか」
背後から突然声がして四人は心臓が飛び出さんばかりに驚いた。
振り向くとそこにいたのはやはりその男。入り口の扉の陰で腕を組んで寄りかかって笑っている。
「安心せい。司祭以外は死んではおらん」
「先生、これはどういうことですか?
アグリアスの問いにエルヴェシウスは懐から何かを取り出して彼女に投げ寄越した。
「これは・・・あの十字架?」
それは救心教の象徴となる奇妙な十字架の首飾りであった。
「儂は永世救心教の教主に依頼されてここウォージリスに来たのだ」
永世救心教は必ずしもメリアドールが語っていたような守銭奴の集団ではない。その興りは純粋に人々の救済を願うものであったのだ。
しかし、その規模が大きくなるにつれて様々な教徒たちが増え、教団の力を利用し私腹を肥やそうとする者が現れ始めたのである。
ウォージリス支部を治めていた司祭はその中でも最も悪質な輩だったのだ。
教主はなんとかこれを止めようとしたが遠くヤードーからでは目が行き届かない。そうこうするうちに支部はどんどん暴走し始める。
これを憂いた教主はやむなく強硬手段に打って出たのだ。
「経典を悪質な手段に用いる者に対する見せしめ。それがこの儂というわけだ」
宿に戻った一同はエルヴェシウスの話を黙って聞いていた。
商人ギルドにはヴィンセントが報告に赴いている。あとは捕らえた信徒から芋蔓式に山賊達まで辿り着くだろう。
「ともあれ完璧とは言わんが、これで山賊は減るだろう。救心教の信仰は揺らぐだろうがな」
「エルヴェシウスさんは救心教の信徒なのですか?」
ラムザがそう尋ねるとエルヴェシウスは苦笑する。
「いや、違う」
「それでは何故救心教に力を?」
メリアドールの問いに暫く考え込んでこう言った。
「一宿一飯の恩義。強いて言えばそれだ。放浪する最中に立ち寄った永世救心教総本山は、何処の誰とも知れぬこの儂を礼を尽くして
受け入れてくれた。その恩に報いたまで。いや」
エルヴェシウスはそう言いながらまた暫し考え、
「あるいは剣を振う場所を探しているだけかも知れぬな」
そう言って自嘲した。
しばらく場が静寂に包まれる。
「いかんいかん、湿っぽくなってしまった。どうもこういう雰囲気は苦手でな」
エルヴェシウスは後頭部を掻きながら照れくさそうに笑った。その仕草がなんとも子供っぽく、一同はクスリと微笑んだ。
「おや、客人かな」
食堂の入り口から声が掛かったのはその時だった。
一同が声の方を向くと、初老の男性が頭から被った渋柿色のローブを脱ごうとしていた。
初老とはいえ背筋も真っ直ぐに伸びて体つきも若き頃の逞しさを失っておらず、腰に下げる荘厳さを醸し出している騎士剣を振う腕前
が並々ならぬものであることを如実に示している。
この人物が先に述べたオルランドゥである。
「あっ、お帰りですか伯」
「うむ。すまぬなラムザ、毎度毎度勝手をして。皆にも迷惑を掛けるの」
オルランドゥはそう言って申し訳なさげに笑う。
「気になさることではないでしょう。伯には日ごろからお世話になっているし、あまりに頼りっきりでは申し訳ありませんわ」
「そう言って貰えると肩の荷が下りるよメリアドール。ところで其方の御仁は・・・・・・?」
「はい、こちらは私の剣の師です」
アグリアスは先生、とエルヴェシウスに呼びかけてギョッ、とした。
一瞬彼の顔が能面のごとく無表情で、なおかつ不気味な色を帯びていたからだ。
オルランドゥはエルヴェシウスが一瞬見せた不穏な気配には気付かなかったらしく、ほう、と一つ頷いて彼に一礼する。
「これは挨拶が遅れて申し訳ない。儂はシドルファス・オルランドゥ。以後お見知り置きを」
ラムザ等の態度に加えアグリアスの剣の師と聞き気を許したらしく、オルランドゥは変名を用いずに名乗った。
「これはご丁寧に。儂はバダム・エルヴェシウスと申す者。こちらこそ良しなに」
エルヴェシウスは先ほどの気配は毛ほども見せずにオルランドゥの挨拶に応じた。
「いや、しかし驚き申した。風の噂ではオルランドゥ殿はお亡くなりになったと聞いて居り申したが、まさかに幽霊というわけでもござい
ますまい?」
エルヴェシウスの軽口にオルランドゥはプッ、と噴出す。
「色々と事情がござってな。その辺りの事は後々お話するとして、アグリアス殿の剣の師と聞いては儂も剣士の端くれ、是非ともご一緒
に剣談に華を咲かせたいものですな」
「さてさて、剣聖をご満足させることが出来ましょうかな」
二人は互いに笑い合い、それを見てラムザとメリアドールも笑う。
ただ一人アグリアスのみが硬い顔をしている。
師が僅かに除かせた殺気とも言える気配が彼女の心に影を差していた。
「では参り申す」
「お手柔らかに」
二人の剣豪が十歩を間に置き対峙する。
得物こそ木刀であるが、息苦しくなるほどに張り詰めた空気は真剣勝負のそれである。見守る一同も息を呑んで二人の動向を見守って
いた。
オルランドゥとエルヴェシウスの剣談は大いに盛り上がり、互いの剣の精妙や極意といった物を惜し気もなく披露し合ったのだ。
傍で聞いているラムザ、アグリアス、メリアドールの三人も稀代の剣豪が語る剣談に聞き入っていたものである。
そうして話に華を咲かせるうちにエルヴェシウスの、
「オルランドゥ殿。貴殿ほどの剣士と出会うという幸運はこの先二度とありますまい。宜しければ木剣取って一手ご指南戴きたいのです
がいかがでござろう?」
という頼みにオルランドゥは気軽に応じ、現在に至るのである。
生きた伝説である雷神シドと鬼副長アグリアスの師匠というなんとも興味深い立合いにそれぞれ思い思いにその日を過ごしていた
他の面々も誰からともなく集まり、いまや隊の全員が二人を囲んでいるのである。
オルランドゥは左半身を前に出して顔の横で剣を直立させる所謂八双の構え、対するエルヴェシウスは姿勢は同じく左半身を前にし、
剣の切っ先を後ろに向け刀身を隠すようにする脇構えである。
じりっ、とオルランドゥが摺り足に間を詰める。
エルヴェシウスは動かない。
じりっじりっと二人の間が縮まり、四歩の間にオルランドゥが足を踏み入れた、その刹那、エルヴェシウスは体躯を地に沈ませる
ように疾駆して一瞬で間を殺す。
オルランドゥは大きく踏み出し、弾丸の如く迫る相手に袈裟懸けの一撃を見舞い、対するエルヴェシウスは石火の切上げでそれに応じる。
かあん、と木剣同士が響き合い、その後にからんからんと乾いた音がこだました。
「見事」
そう口にしたのはオルランドゥである。その手に木剣は握られていない。
「貴殿も、流石でござる」
それはエルヴェシウスも同じであった。
両者の必殺の一撃は全くの互角、そして卓越した技量の持ち主同士であるが故に互いの剣を跳ね飛ばしたのである。
見守っていた一同は空気が弛緩したのを感じ、ため息をついて力を抜いた。
全員が呼吸を忘れるほどに緊張を強いられたのである。
「ふうむ、いやはや驚いた。よもやこれほどの腕とは。いや少々侮っていたようだ。許されい」
「はっはっは、貴殿にそう言って貰えると儂も自信が付くというものでござる」
「そう言って戴けるとありがたい。いや良い手合わせであった。礼を申しますぞ」
二人の剣豪は豪快に笑いあう。それは非常に朗らかで、聞いているほうも明るくなるような笑い声で、皆も釣られて笑いあったもの
である。
「いやぁ、イイモン見せてもらったぜ。すげえもんだな達人同士の勝負ってのは」
「ああ。しかしまさか伯とタメ張れる人間が居るなんてな。世の中広いぜ」
「居るものなのですね。隠れた名手というものは」
「たった一合見ただけで僕たちとはレベルが違うのがわかったよ。僕もまだまだだな〜」
「ラムザ、君も大変だな」
「? 何がですか?」
「なにしろアレと比べられるんだろうからなぁ」
「あー、確かに大変かもですね〜」
「え? え?」
興奮冷めやらず皆が談笑している中、輪を離れて二人の剣豪を、否エルヴェシウスを見つめる者が居た。
一人はアグリアス、そしてもう一人はメリアドールである。
アグリアスは不安げな顔で、メリアドールは険しい顔で、オルランドゥと健闘を称え合うエルヴェシウスを見つめていた。
その夜、アグリアスは何とは無しに目を覚ました。
時刻は深夜、このまま起きても何もすることは無かったが、しかしもう一度眠るには少々目が冴え過ぎていた。
(体でも動かすか)
アグリアスはそう思い立ち、両脇のベッドで眠るアリシア、ラヴィアンの二人を起こさぬように稽古着に着替えると、剣立てから木剣
を取って部屋を後にした。
「寒っ・・・」
宿の裏庭に出たアグリアスを夜風が襲う。秋半ばにも拘らず、もう冬の到来を思わせる寒風である。
「夜稽古か? 感心だな」
何処からか声が掛かる。
「ええ、今日は先生においしいところを取られてしまいましたから」
アグリアスはなんとなく声の主が居る様な気がしていたので驚かなかった。
「それは悪いことをした」
エルヴェシウスは笑って応じた。
「折角だ。久しぶりに稽古を付けてやろう」
エルヴェシウスは長刀を鞘ぐるみ抜くと正眼に構え、アグリアスもそれに応じて同じく構える。
雲間から覗く半月が二人を照らし、やがて再び雲に隠れたその刹那、アグリアスはエルヴェシウスの鞘をパンッと鳴らして弾き、
「ぃやあああああああ」
鋭い気合を発して斬り込んだ。
気が付くと目の前一杯に暗い夜空が広がっていた。
濃い雲に覆われ星一つない暗い空。
「明日は雨だな」
アグリアスはガバッっと上体を起き上がらせ、
「ッツ!」
途端に響いた鈍い頭痛に苦悶した。
「無理をするな。鞘とはいえ儂の剣をまともに喰らったのだ。しばらくは痛みが抜けぬだろう」
エルヴェシウスはアグリアスに背を向け、夜空を見上げて佇立していた。
なんだ、私は負けたのか。
アグリアスはそう思いながら、一方で当然のことだと可笑しくなった。
相手は自分の倍近い年月を剣に生きた剣豪なのだ。
エルヴェシウスはアグリアスの笑い声を聞いたのか、振り返って微笑んだ。
「すまんな。手加減ができなかった」
「笑いながら言うことじゃないですよ」
瘤になった患部に手を当てながらアグリアスはわざと不貞腐れた顔を作って言う。
「うれしいのよ。儂が手加減できぬほどに成長したのかと思うてな」
「成長しましたか?」
「うむ。見事であったぞ。頸根に刃風を感じたときには久しぶりに背筋が冷とうなったわ」
師の絶賛にアグリアスは照れ隠しに頭を掻く。
「この分なら儂も安心して発てるというものだ」
「先生! 行ってしまわれるのですか!?」
アグリアスは驚いてエルヴェシウスの顔を覗き込む。
その顔は僅かに悲しげで、見ているほうがどこか切なくなる微笑を浮かべていた。
「前にも言った通りこの地に来たのは永世求心教に義理を立ててのことだ。その義理を果した今は特に目的は無い。儂はまた流浪に
戻らねばならぬ」
「何故ですか? 私達と一緒に居れば良いじゃないですか」
「それは出来ぬ、出来ぬのだ・・・・・・」
「どうして・・・・・・」
しかしそれ以上は言えなかった。
エルヴェシウスが見せた拒否の色が余りに濃かったからである。
「なに、今日、明日ということではない。もう二、三日は厄介になる」
エルヴェシウスは悲しげにうな垂れる愛弟子に優しく微笑みかける。
「さ、もう遅い。子供は寝る時間だぞ」
そして今度は意地悪げな顔で笑って言った。表情の豊富な人だとアグリアスは思う。
「もう大人です」
「子供よ」
若干の憤慨を見せたアグリアスにエルヴェシウスが間髪居れずに応じる。
「儂にとっては幾つになってもな」
非常に優しい声。
まるで本当の・・・・・・。
「? 先生、何処に行かれるのです?」
突然歩き出したエルヴェシウスに、アグリアスは思考を戻して声を掛ける。
「もう少し汗を掻いてくる」
エルヴェシウスは振り向かずに言う。その背中にアグリアスは踏み込めぬ何かを感じた。
そしてそれは一度は押し込めた黒い物を呼び起こした。
「先生!」
背中を向けたその足が止まる。
「先生とオルランドゥ伯との間には、何が」
「お前は知らんでよい」
アグリアスの言葉を掻き消す様に、エルヴェシウスは一瞬声を荒げる。その強い調子にアグリアスは一瞬身をすくめた。
「申し訳ありません。出過ぎた真似をしました」
アグリアスはエルヴェシウスの背中に頭を下げて、宿へと足を向けた。
「アグリアス」
背中越しにエルヴェシウスは呼びかける。
「瘤は良く冷やせよ」
その言葉にアグリアスはくすりと笑うと、はい、と応じて宿の中に入っていった。エルヴェシウスはその背中が見えなくなるまで、
彼女を悲しげに見守っていた。
翌日エルヴェシウスは戻らず、そして更に次の日になっても姿を見せることはなかった。
一昨日から降りしきる雨の中、ウォージリスの街外れを傘を差して歩く影が一つあった。
ローブに隠れてその表情を窺い知ることは出来ないが、僅かに覗く口元は真一文字に引き結ばれ、全身に纏う雰囲気は堅い。
土砂降りの雨は激しく傘を叩き、空気を重くしていた。
今朝、オルランドゥは日課の朝稽古に起き出した際、自室ドアの足元に一通の手紙を見つけた。
『北の街外れにて待つ』
豪快な筆遣いで簡潔に書かれたその手紙を、しかしオルランドゥはなんとなくは予期していた。
そうして単身街外れに向かうのである。
低い丘を一つ越えると、オルランドゥの眼前に、かつて見た一つの光景が広がる。
地面に突き立つ無数の剣、剣、剣。
百は下らぬ剣の林、その中心にその男は編み笠を被り、雨に打たれながら佇立していた。
「懐かしい景色だ」
オルランドゥはまずそう口にした。
「果し合いに応じて戴き、感謝する」
エルヴェシウスは微動だにせぬまま、剣の林に足を踏み入れたオルランドゥに声をかけた。
オルランドゥはローブの下でフッと微笑む。
「まさか貴殿の顔を見忘れるとはな。歳は取りたくないものだ」
そう、まさしく忘れていた。十数年の時を経たとはいえ、かつて己を散々苦しめた敵の顔を。幾度も刃を交えた強敵の顔を。
しかし今ははっきりと思い出せる。
豪腕にして精緻な剣筋、大地に広がる剣の林、そこから思い浮かぶ人物は、ただ一人であった。
「貴殿は儂を幽霊などと揶揄したが、儂からすれば貴殿こそ幽霊ではないかと思わざるを得んな。よもや失踪したオルダリーアの英雄が
このイヴァリースの地に居ようとは」
「身を隠すには他に方がなかった。故国ではいささか顔が知れすぎておったのでな」
「確かに。まさか『剣林屍山のクレティエン』が戦時中に敵国であるイヴァリースへと渡ったなどとは夢想だにせぬわ。貴殿が失踪した
時のオルダリーアの混乱、見物であったぞ」
「それは残念。ぜひ見ておきたかった」
二人は低く笑った。
バダム・エルヴェシウス、本名バダム・ムラサメ=クレティエンと言う。
漂泊者の末裔でムラサメの異国性を持つ兵法者の一族、クレティエンの家に生まれたオルダリーア人である。
血筋より剣の技量を第一とし、実子であっても技量が足らなければ廃嫡し、優れた技量の者を養子に迎えてきた剣鬼の一族において、
エルヴェシウスは才覚に恵まれ若くして極意を悟った。
やがてエルヴェシウスは軍人になり、五十年戦争に参加するのである。
イヴァリースとオルダリーアの間で約50年間にわたって繰り広げられた戦乱、五十年戦争。
彼は戦争中期、その中で最大の激戦地であったゼラモニアを守る鴎国赤龍騎士団ゼラモニア駐留軍第六方面隊、通称「斬鳥隊」の隊長
に、若干二十にして就任したオルダリーアの将軍となった。
斬鳥隊。その名前はツヴェイハンダーと呼ばれる大剣を以って、突撃してくる騎兵をチョコボ諸共切り伏せるという凄まじい役割に
由来する。
チョコボの脚力を以って突撃する騎兵は戦場において恐るべき存在であり、その対抗手段として編成されたのがこの斬鳥隊である。
その主武装であるツヴァイハンダーはチョコボごと切り伏せることを可能とするために刀身が人の身の丈より長く、同時に重い。
そのため隊を構成する兵士は屈強で腕自慢、そして迫りくる騎兵に動じないだけの胆力を持つ人間が集まる。
そんな荒くれ者共をエルヴェシウスは二十歳の若さで纏め上げ、『我等が御大将』と慕われていたというのだから彼の器量の程が
伺える。もっとも最初の内は酷い物だったのだが。
命令は無視するわ単独行動は取るわ挙句の果てには、
「ガキの命令が聞けるか!」
と部下から半ばストライキを取られたものだ。
それをどうにかしようとしたのだが、エルヴェシウスも当時は若かった。
ある日の早朝、最も反抗的な隊員数十名を叩き起こし、
「文句がある奴は全員掛かって来い!」
と、のたもうたのだ。
当然隊員達は全員激怒し、凄まじい乱闘になった。
止めに入った隊員達も流れ弾に当たれば参戦し、それが繰り返されるうちに斬鳥隊二百名全員が入り乱れての大乱闘に発展したの
だった。
他の部隊がなんとか止めようとしたが、斬鳥隊は何しろ全員が屈強な兵士である。
止められる者などこにもおらず、多くの部隊を巻き込んで乱闘は続き、ゼラモニア駐留軍総司令が静止に来なければいつまで続いたか
わからない。
主犯であるエルヴェシウスは五十八人目を蹴り飛ばしたところで顎にいいのを喰らって途中でリタイヤしていた。
結局、隊員全員が坊主にされるということで始末がされた。
この事件を期に斬鳥隊の隊員達はエルヴェシウスを『若いのに気骨の在る大将』と認めるようになったのだから何が幸をもたらすか
わからない。
一致団結を果した斬鳥隊は素晴らしい活躍を示し、苦境に置かれても常に活力に満ちた戦振りで敵を圧倒した。
そして死線を乗り越えるごとにますます隊の団結は深まっていったのだった。
斬鳥隊はゼラモニアを奪取せんと猛攻する畏国軍に対して一歩も引かず、その布陣の堅牢さは『難攻不落の移動要塞』とまで謳われ、
隊長であるエルヴェシウス自身も『剣林屍山』の名で畏れられた。
『剣林』とは騎兵を切り伏せるうちに破損するツヴァイハンダーを林の如く無数に地面に突き立てて武器を絶やさぬようにしたこと、
そして『屍山』は文字通り畏国軍で築いた屍の山に由来する。
常に最前線で功績を挙げた斬鳥隊とそれを率いるエルヴェシウスは畏・鴎両国から畏怖される存在となり、鴎国は戦意高揚を目的に
この若き将に勲章を授与、エルヴェシウスは一躍英雄となった。
だが栄光は長くは続かなかった。
英雄は少々光りすぎたのだ。
斬鳥隊の隊長に就任して八年の月日が流れた頃、戦線の拡大を防いでいたエルヴェシウスは突如、鴎国総司令部からの拘束を受け、
オルダリーア本国に護送され、そこで思わぬ嫌疑を受けた。
内応、それである。
見に覚えのない嫌疑に対してエルヴェシウスは査問会で司令部を相手に必死に抗弁する。
しかしながら彼の内応を裏付けるような証拠、証人が続々と集まり、次第にエルヴェシウスは追い詰められる。
国民も英雄の裏切りに怒りを露にし、エルヴェシウスを処刑せよの風潮が流れた。
両親縁者は既に無かったが、もしも居れば虐殺されたかもしれない、それほどの不穏さであった。
そして彼はようやく自分が陥れられた事を理解したのだった。
エルヴェシウスは剣一本で将軍にまで出世した、戦乱の寵児である。
古参の将からすれば面白かろうはずがない。
まして昨今の斬鳥隊が挙げた功績はあまりにも巨大である。
それを妬んだ古参の将達が罠に掛けたのである。その名を辱め、隙あらば抹殺せんと。
エルヴェシウスは国家の危機に自身の保身しか考えぬ彼らの俗物根性に激怒し、謂れのない嫌疑を払拭せんと証拠、証人が偽りで
ある事をなんとか証明していった。
そうして三ヶ月の時が無為に過ぎた後、突如彼は解放され、すぐに原隊に戻るよう命じられる。
不吉な予感を覚えたエルヴェシウスはすぐさまチョコボを飛ばして仲間の元に向かう。
そして彼は見ることになるのだった。
己と苦楽を共にした仲間達の屍の山を。
エルヴェシウスが本国に拘束されている間、畏国は北天・南天両騎士団を投入し、斬鳥隊殲滅を図ったのだ。
圧倒的劣勢と隊長不在という危機的状況にも関わらず斬鳥隊は良く戦ったが、最期は数に押され全滅する。
そしてこれを期にゼラモニア戦線は一時畏国有利に傾くのである。
「眼前に広がるは、ただただ、生前の面影を僅かに残した戦友達の屍の山と真紅の血の海。儂は涙すら流せず共に戦った戦場を一人
さ迷よい、生き残りを探した。一人一人骸を調べ、それが見知った顔なら息を確かめ、その度に落胆した。そうして儂は全員の骸を調べ
終え、絶望した。阿呆共が。奴等、一人も逃げておらなんだ。儂が戻るまで死守して見せる、その約束を守ったのだろう。救いようの
ない阿呆だ」
「彼らは勇敢だった。圧倒的な兵力差を悪鬼羅刹の如き奮闘で補い、例え味方が倒れようとも誰一人我等に背中を向けはしなかった」
「ああ、知っている。よく見たからな。背中に傷を受けた奴は一人も居なかった。おかげで顔に大傷を作ってよく見ねば誰か分からぬ
奴が大勢居て苦労したものよ」
編み笠に隠れその顔を窺い知ることはできない。しかしオルランドゥはその心中に渦巻く感情の嵐を感じ取らずにはいられなかった。
「援軍が来ていれば助かった。勝つに至らずとも全滅することはなかったはずだ。事実、攻撃を受けた際には援軍が来る手筈になって
いたのだ。だがその指揮官は何をしていたと思う? ゼラモニアの貴族達と晩餐会を行っていたとよ。その時だ。儂が祖国への愛を失っ
たのは。国家の危機に関わらず権力闘争に励む貴族、己の欲望にのみ忠実で他を省みぬ将、他人の意見に踊らされ本質を見る気すら無い
民衆。そのような人間達を儂はもう自身や仲間の命を賭してまで守りたいとは思えなくなったのだ・・・・・・。だが最も罪深きはこの
儂だ! 儂は仲間を、自分の半身を救うことが出来なかった! 仲間が危機に瀕しているというときに、何も出来なかった! 何もだ!」
エルヴェシウスはそうしていったん口を噤み雨空を見上げた。
濃い雲が空全体を覆い、晴れる気配も無い。
「祖国を捨てた儂は名を捨て、密かにイヴァリースに渡り、今日に至るまで放浪を続けた。しかし己が罪を忘れた日は無かった。人々と
触れ合うたび仲間を思い、その度に罪悪感に駆られたものだ。時には精神に異常を来すほどにな。あるいはとの思いから神に救いを求め
門を叩いたこともあった。だが得たものは何も無い。思えば儂には剣しかない。そして儂の剣は常に仲間の為にあったのだ。仲間無き今
儂は一個の孤剣となり、そうして今の今まで己が剣を持て余してきた。そして今」
エルヴェシウスは編み笠を脱ぎ捨てる。
土砂降りの雨が見る見るうちに彼の体を濡らす。
そして腰から鞘ぐるみ長刀を抜くと、雨で柔らかくなった地面に鞘を突き刺し、刀を抜き払い、切っ先でオルランドゥを指す。
「貴殿に出会った。儂の仲間を奪った貴殿に」
オルランドゥは何も言わずじっと切っ先の向こうのその目を見つめた。
その目に怒りは無く、ただ悲しみだけが広がっている。
「逆恨みは百も承知。儂自身斬って捨ててきた者は数知れぬ。しかし、それでも、儂は貴殿を斬らねばならん。斬らねば前に進めぬ。
愛した仲間達を見殺しにした己を生涯許せぬ。せめて仲間の敵を討たねば、儂は皆に顔向けできんのだ」
その時オルランドゥは見た。彼の頬を涙が一筋流れたのを。
既に雨に流された跡も残っていないが、それは確かに涙であった。
腹は決まった。
オルランドゥは手にした傘を畳み、投げ捨てた。
「お待ちください!!」
激しく降り注ぐ雨にも負けない、凛とした力強い声が響いた。
オルランドゥは背後を振り返り、エルヴェシウスは視線を其方に向けた。
緑色のローブを纏った女騎士、メリアドールが此方に向かってくる。
そしてその後ろには異端者一行が続いていた。
「メリアドール! 手出し無用だ!」
「伯、申し訳ありませんがそれは出来ません」
メリアドールはオルランドゥの隣に並び、その目はエルヴェシウスに向けながら言った。一昨日彼に向けられていた笑顔は無く、その
目には敵意しかない。
「貴方の目的が伯の命であるのは先日の立合いの時に一瞬見せた強い殺気で気付きました。私も剣を志す身ですから、武芸者の立合いが
手出し無用なことは重々承知しています。ですが、たとえ伯に恨まれ、武芸者の道に背くとしても、今、伯を失う訳にはいきません」
「メリアドール!」
「かまわんオルランドゥ」
エルヴェシウスはオルランドゥを抑えて微笑んだ。
メリアドールもまた彼と同類、すなわち仲間の為に剣を振う人間なのだと気付いたのだ。
「異端者殿と・・・・・・アグリアスは居らんのだな」
「ラムザは大将ですが、優しすぎる。おそらく貴方相手に本気になれないであろうから置いてきました。アグリアスには・・・・・・知らせて
いません」
「そうか、心遣い感謝する」
エルヴェシウスはそう言って安堵の表情を見せた。やはり彼女を相手にすることだけは避けたかったのだ。
それは師としての威厳のためか、親子の情ゆえか、エルヴェシウスにも分からなかった。
そうして彼はメリアドール達を見渡した。
「短い時間であったがお主達と共にいるのは心地よかった。まるで戦友達と過ごした日々のように温かいものであった。それ故に辛くも
あったがな」
エルヴェシウスは瞑目し、ふっと淋しげに笑う。遠い日の光景を頭に思い描きながら。
そうして大きな構えを取り、
「元鴎国赤龍騎士団『斬鳥隊』隊長、バダム・クレティエン」
静かに名乗りを上げると、ゆっくりと目を開け、
「遠慮はいらん。参れ」
戦いの火蓋を切った。
宿の異変に気付いたアグリアスは一目散にラムザに割り当てられた部屋へと急いだ。その表情に余裕は微塵も無く、ただ必死さが
滲み出ている。
「ラムザ!」
ドアを破壊せんばかりの勢いで開けて踏み込むと、窓辺に座るラムザは一瞬、沈痛な面持ちでアグリアスを見たが、すぐに顔を背ける。
「皆は何処へ行った! 誰一人居らんぞ! おまけに装備まで持ち出されている! 言え! 皆は何処へ行ったのだ!」
「儲け話ですよ。僕が頼んだんです」
「ふざけるな! 全員行く必要が何処にある!」
「ちょっと隊費が底を尽きかけていまして・・・・・・」
「見え透いた嘘はやめろっ!」
アグリアスはドアに拳を叩きつけた。ラムザは口を噤み、俯く。
「頼む、正直に言ってくれ、ラムザ。先生に関わることなのだろう? あの人は私の父も同然なのだ。私はあの人を失いたくない。二度
も父を失いたくない。お願いだから教えてくれ!」
アグリアスは感情が溢れるあまりに声を震わせ、それでもしっかりとラムザに顔を向けて懇願した。その体は今にも泣き崩れてしま
わんばかりである。
ラムザはぐっと目を閉じ、深く息を吐いて悲しげな顔をアグリアスに向けた。
「ご想像の通りです、アグリアスさん。皆はエルヴェシウスさんを討ちに行きました」
「何故・・・・・・」
「エルヴェシウスさんが伯に真剣での果し合いを挑んだからです。メリアドールさんの報告でわかってはいました。それに伯は僕を信じ
て果し合いのことを打ち明けてもくれました。かつての戦いに終止符を打ちに行く、と。そして死ぬことになってもかまわないとまで仰い
ました。でもこの先戦っていくのに伯を失うわけにはいきません。まして伯は我々の仲間です。仲間の危機を黙って見過ごすわけには
いきません」
「剣士の真剣勝負に泥を塗るのか」
「罵倒は甘んじて受け入れます。伯には軽蔑されるでしょう。それでも僕は伯に生きてほしい。アグリアスさんにとってエルヴェシウス
さんがそうであるように、僕にとっても伯はもう一人の父です」
アグリアスはハッとした。既に天に召されたラムザの父、バルバネス・ベオルブと伯は共に国家の英雄とよばれた戦友である。二人を
重ね合わせるのはむしろ自然ともいえる。ましてラムザは望まぬこととはいえ二人の兄を手に掛け、妹も今は離れてしまっている。家族
とも言える仲間の死を過剰に拒むのも無理からぬことである。
「エルヴェシウスさんは五十年戦争の時、オルダリーアの将軍だったそうです」
ラムザはオルランドゥが語ったエルヴェシウスの過去を教えた。アグリアスははじめて聴く師の過去に黙って聞き入り、そして深く
納得した。
悲しい、そして弱い人。
エルヴェシウスは仲間の死にあまりに深く傷ついたのだ。新たな仲間を築くことを恐れるほどに。仲間と再び別れることを恐れる
あまりに。
付き合いは広く、しかし決して踏み込まず。相手を失っても傷つかない程度の浅い付き合い。後ろ向きで、あまりにも臆病な精神。
(あの広く見えた背中は、実はこれほどまでに小さかったのか)
アグリアスは師の背中を思い浮かべ泣きそうになった。
ラムザは全てを語り終えるとしばしアグリアスを見つめ、そうしておもむろに窓を開けると雨が部屋に入るのもかまわずに、指を
咥えて鋭く口笛を吹いた。
するとラムザの口笛に応じ、真紅の毛並みを持つチョコボが厩舎から走って来、窓の下に止まって一声鳴いた。
アグリアスがその鳴き声に顔を上げると、ラムザが一振りの剣を差し出していた。アグリアスの愛剣、セイブザクイーン。
「行って下さい、アグリアスさん」
「ラムザ・・・・・・?」
「僕は伯とエルヴェシウスさんを天秤に掛け、そして伯を取った。それは間違いでした。人の命は比べることなどできはしない。どちら
の命も守るべきだった」
所詮は奇麗事。戦時下において人が命を天秤に掛けることは決して少なくない。ラムザ自身、兄の命を天秤の片側に掛け、その命を
奪ってもいる。
しかし救えるのならどちらも救うべきだ。容易に諦めてはならない。そして今、二人共を救うことは出来るはずだ。
「エルヴェシウスさんを止めて上げてください、アグリアスさん。それが出来るのは他の誰でもない、あなただけです。勝負に負け、
命を残したとしても彼は自ら命を絶つでしょう。それはあなたが一番ご存知のはずです。二人の命を救えるのはあなただけなんです。」
「私に・・・・・・助けられるだろうか。あの深い悲しみに居る人を」
「エルヴェシウスさんは失うことを恐れ、他人と深く関わらない。でもあなたとの関係は違う。あなたに対する態度だけは僕たちに向け
られる物とは違った。それは温かく包み込む、父親の態度そのもの。自信を持ってください。あなたと彼は深く繋がっていますよ」
「ラムザ・・・・・・」
脳裏に浮かぶのは厳しくも温かい眼差し、言葉。
偽りではない。偽りであろうはずが無い。
アグリアスはぐっと唇を噛み締めた。
(何を迷っていたのだ私は!)
「さあ、剣を取って立ち上がって。そして行ってあげて下さい。情けない父親にガツンと言ってやってください。そうして首に縄をつけ
て引きずり戻して来てください」
「最後のは余計だ」
アグリアスはそういってラムザから剣を受け取った。その顔にもはや迷いは無い。剣を腰に差すとパン、と両手で自身の頬を張って
気合を入れ、ラムザに一つ頷いた。
「行く」
「はい」
二人は微笑み合い、そしてアグリアスは行った。
ラムザは雨に濡れながらチョコボを飛ばして駆けて行くアグリアスの背中を見送り、その姿が見えなくなると窓を閉じ、呟いた。
「少し、妬けるなぁ」
降り止まぬ雨に全身を叩きつけられながら、アグリアスはそれでもチョコボを飛ばす手を緩めはしない。
この程度の痛み、彼を失う痛みに比べればどれ程のものだというのか。
アグリアスは走る。己の家族の為に。幼い頃の誓いを守るために。その為に、彼女は剣取ったのだから。
降りしきる雨の中、顔に美しい金髪を張り付かせながら疾風怒濤の勢いで駆け抜けたアグリアスの眼前に、低い丘が現れる。
アグリアスは跨るチョコボに最後の鞭を入れてその丘を越えた。
そこに広がったのは凄惨な光景であった。
大地には無数の刃が突き立ち、その間に仲間達が泥まみれになって死屍累々と倒れ付している。その光景を見て一瞬言葉を失ったが、
アグリアスはは仲間とエルヴェシウスの良心と信じた。簡単にくたばるような連中ではないし、エルヴェシウスは殺人鬼ではない。
そして剣林の中央では二人の男が対峙しているのを見た。
一人は無傷。体は濡れているが足元を除けば泥も付いていない。
対するもう一人は凄まじい出で立ちである。遠目にも衣服はボロボロで泥にまみれており、頭もぐしゃぐしゃで普段の面影はほとんど無い。
如何な彼が達人とはいえ、数々の戦場を潜り抜けた猛者十数名を相手に容易に勝つことなど出来ようはずも無く、全身に傷を負い、
もはや肩で息をし、構えは清廉さの欠片も無く、背中を丸めて無造作に刀を下げたその様は、さながら野獣の如きであった。
(それほどまで他人を傷つけ、自身を傷つけ、心を狂わせたその先に、一体何があるというのですか)
アグリアスは胸を締め付けられる思いで彼のその姿を見つめた。
(あなたはそうやって、誰とも関わらず、一人死んでゆくというのですか)
その時、エルヴェシウスが仕掛けた。雨でぐしゃぐしゃの足場を物ともせず跳躍し、オルランドゥに斬りかかる。オルランドゥは愛剣
である、聖剣エクスカリバーを横に薙いで必殺の一刀を大きく捌き、返す剣で胴を薙ぐ。それに対してエルヴェシウスは弾かれた勢い
そのままに刀を手放し、足を引き付け一歩分踏み込むと鋭く回転、脇差による神速の抜き打ちで応じる。大剣と脇差では本来なら重量の
差で脇差など容易に弾かれるが、距離を詰められたために鍔元で受けたため、威力は相殺された。
そして近距離では小回りの利く方が有利である。エルヴェシウスは脇差の利を生かして接近戦に持ち込むべく懐に飛び込み、左手で
オルランドゥの右手を掴んで切らんとする。オルランドゥは咄嗟に掴まれた右腕を引き、つられて出てきたその頭に、腰を捻って肘を
叩き込んだ。
たまらず吹き飛ばされたエルヴェシウスは、しかし空中で体勢を整え着地し、脇差を納めて近くに刺さった刀を引き抜き、
「疾風、地裂斬!」
地面に拳を叩きつけた。
オルランドゥは横に飛んで辛うじて衝撃波を避けるが、それで安堵しない。衝撃波は大地を伝い、その先に刺さった刀に当たったこと
で軌道を変える。無数に突き立てられた刀は巧みに計算された陣を為しており、衝撃波は刀に誘導され縦横無尽な軌跡を描く。
メリアドールらはこの技に苦しめられたのだった。
辛くも四度避けたオルランドゥは軌道を読み、刀を三本蹴飛ばした。読みは当たり、衝撃波は陣の外へと逃げていった。
オルランドゥは一つ息を吐き、右手を押さえた。先ほどの脇差の一撃に動脈は避けたものの離れ際に少々深く入れられてしまったので
ある。しかし戦いの支障になるほどではない。
対してエルヴェシウスは限界に近づきつつあった。メリアドールらとの乱戦に加え、少ない体力を振り絞っての特攻、そして頭に
喰らった肘撃ちで平衡感覚が鈍っていた。それでも目の力は消えてはいない。雨越しにもはっきりと分かるほどに。
だがそれは狂気の目であった。
オルランドゥは彼の命を惜しみながらも『やめろ』とは言わない。いや、言えなかった。
直接ではないにしろ彼の仲間の命を奪った自分が何を言おうと詭弁になる。そんなもので彼は止まりはしない。オルランドゥはその
ことを痛いほど理解していた。だからこそ、止める術を持たぬ自分が出来るのは全力で相手をするのみ。
カッと、稲光がし、それを合図にしたか、エルヴェシウスが渾身の力を込めた捨て身の突貫を行う。
オルランドゥも傷にもかまわず剣を構え迎え撃つ。
雨空に響く金属音。
エルヴェシウスは目を見開いた。それはオルランドゥも同じである。
腹に響く落雷の轟音。
二人の剣豪が放った必殺の一刀は、真紅のチョコボに跨るアグリアスの剣により弾かれたのである。
アグリアスは軽やかにチョコボから降り、エルヴェシウスに対峙した。
「もう十分でしょう。先生・・・・・・」
「アグリアス・・・・・・」
静かに語りかけるアグリアスに、エルヴェシウスは呆然とした顔を返す。その目からしだいに狂気が消えてゆく。
「あなたが死ぬことを誰も望んではいません。ラムザも、伯も、皆も。そして私も」
「儂は仲間の敵を討たねばならん。儂の命に代えても」
「復讐が死者の弔いになると?」
「そうは言わぬ。雷神シドを斬っても儂が死んでも、あやつらは喜びはすまい。だが何も出来なかった儂があやつらにしてやれるのは
これしかないのだ」
「そんなことは無い!」
アグリアスは思わず叫んだ。エルヴェシウスぎょっとは鼻白む。
「先生。それは逃げに過ぎません。先生にはお仲間の死を知りながら、その死を乗り越える勇気が無いだけです」
「違う! 儂は自分が許せんのだ! 何もできなかった自分を!」
「そんなの死者への侮辱です! 自分ひとりで何でも出来ると言うつもりですか!」
「違う!」
「お仲間の方々だって精一杯戦ったのでしょう? 先生が居ればもしかしたら助かった人も居たかもしれない。でも先生が居ても助から
なかったかもしれないじゃないですか!」
「そういうことではないのだ! あやつらと共に戦えたなら納得もする。たとえ自分が死ぬとしてもだ。しかし儂はあやつらの死にも
立ち会えなかった! 仲間が死に行こうとしている時に戦場にすら居なかったのだ!」
「そんなのどうしようも無いじゃないですか! 誰だって何にもできませんよ! 先生が自分を責める理由なんて何処にも無いじゃな
いですか!」
「だからこそせめて雷神シドを討とうというのだ!」
「それに意味が無いことは自分でも分かってるじゃないですか!」
再び稲光が暗い世界を照らす。しばらくして鳴った轟音が大きく響いた。
「もう十分悲しんだでしょう? 自分を苦しめるほどに、救いを求めるほどに、そして別れを恐れて新たな人との触合いを拒むほどに。
でもあなたは独りでいたいわけじゃない。あなたはそれほど強い人ではない。だからあなたは私と共に過ごした。それは無意識のうちに
新たな繋がりをもとめたからでしょう? 父を失った私がそうであったように。もう自分を許してあげてください。自分を責めないで
ください。誰もあなたが苦しむ姿を見たいとは思っていませんから」
アグリアスはそっとエルヴェシウスの肩に触れる。エルヴェシウスは顔を歪めアグリアスの目を見つめる。その瞳の奥にあるものを
見出したアグリアスは、改めて彼の苦悩の深さを思い知らされた。
アグリアスはそっと微笑み、ゆっくりと語る。
「万物に永遠なく全てはやがて滅ぶ。何者もこれを避けることは出来ませんが、それでも、終わることを恐れては前へは進めません。
楽しかった過去に拘っていては未来の楽しみを逃してしまう。過去は大事に胸にしまい、未来へ進んでこそ人は成長できるのです」
アグリアスは歌うように語る。子供に昔話を語るように。エルヴェシウスはじっと聞き入っていた。
「人の死は悲しい。親しい人ならなおさらです。けれど死んだ人に拘っていても死者のためにはなりません。残された人はその人の死を
受け止め、意思を継ぎ、そしてその人のことを覚えて居ればいいのです。人の本当の死は、死んだときではありません。皆に忘れられた
ときに人は死ぬのです。誰かが覚えていれば、死者はその人の中で生き続けるのです」
そう。忘れなければ人は生き続ける。アグリアスの心に両親が生き続けている様に。
父の誇りと母の愛が彼女の中に生き続けている様に。
「生きてください。お仲間の意思と共に。それが皆があなたに望んでいることですから」
すとん、と。
エルヴェシウスの手から刀が落ちる。
空を見上げた。
雨はいつの間にか止み、雲間から太陽が彼を照らす。
柔らかとは言いがたい、妙に強い日差し。
それが豪快に笑う無き仲間たちの姿を見るように思え、エルヴェシウスは静かに泣いた。
なんと遠回りをしたことか。
さぞや歯がゆい思いをしたことだろう。
あの世でお前達に顔向けできぬところであった。
すまなかったな、皆。そしてアグリアス。
「儂の負けだ」
生きていこう。
お前達と共に。
「やはり行かれるのですか?」
雲ひとつ無い快晴のウォージリス港の桟橋。
故国オルダリーアへ帰るというエルヴェシウスの見送りに来たアグリアスは、どうしても抑えきれずに言った。
「我々と一緒に居ればいいじゃないですか」
拗ねた様なアグリアスの口ぶりに、エルヴェシウスとアグリアスと一緒に見送りに来たラムザは苦笑した。
「どうした、アグリアス。何時ぞやはあれほど立派な事を言うものだから、いつの間にか大人になったのだなぁと感動しておったのだが。
あの時のお前は何処へ行ったのだ?」
「それとこれとは話が別です! 先生がいれば心強いのに」
「そうですよ、エルヴェシウスさん。せめてもうしばらく居てください。出来れば皆の風邪が治るまで」
「痛いところを突くではないか」
アグリアスが信じたとおり、仲間に死人は一人も出なかった。巧みに急所を外されており、傷を治すのにそう手間は掛からなかった。
問題はあの日降り続いた雨であった。ぐしゃぐしゃになった地面の上に倒れて長時間雨に打たれた為に、全員が風邪を引いてしまった
のだ。騒がしい面々もいまは宿で大人しくしている。
「おかげで予定より足止めです。こうなったらせめてエルヴェシウスさんに皆の分まで働いていただきたいのですが」
「そうです。そうです。大体なんでそんなに急ぐんですか?」
冗談めかして言うラムザにアグリアスも乗っかる。それに対して、
「お前の婿が儂に嫉妬していじめるからだ」
エルヴェシウスがくそ真面目な顔で言ったものだから二人は噴出してしまった。
「な、な、な、な、なにを言ってるんですか、先生!」
アグリアスは顔を真っ赤にして抗議する。ラムザも先ほどまでの元気も無く顔を赤くして俯く。
「まあそれは半分冗談だが」
何処までが冗談なんだとアグリアスは言おうとしたが、墓穴を掘りそうなので聞かずにおいた。
「オルダリーア行きの船が次に出るのは一月も後だ」
そう言ってエルヴェシウスはふっ、とやさしく微笑み、
「お前達には悪いが、一刻も早くあやつらの墓参りをしてやりたいのだ。これまでの分までな」
アグリアスは納得した。エルヴェシウスは仲間を失って直ぐに国を離れ、以来故国の地を踏んでいない。そのこともまた仲間の死と向き
合うことをできなくした要因であった。しかし今、エルヴェシウスは正面から向き合おうとしているのだ。
「そうですね。そうしてあげてください」
アグリアスは微笑み返した。少し淋しげに、それでもエルヴェシウスの新たな一歩を祝して。
「お前には世話になった。お前が居なければ儂は独り後悔の中に生き続け、あやつらに愛想を尽かされるところであった。礼を言う」
そう言って深々と頭を下げたエルヴェシウスに、
「家族の為に何かをするのは当然でしょう?」
「家族、か・・・・・・」
「ええ、出来の悪い弟です」
「はっはっは。生意気な娘だ」
エルヴェシウスは笑いながらアグリアスの頭に手を回し、脇で固める。
「痛い痛い痛い痛い! すみません、ごめんなさい!」
アグリアスは必死に抜け出そうとしたが、豪腕で固められ全く抜け出せない。そんな様子にラムザはおろおろと右往左往していると、
「ラムザ殿」
アグリアスを固めたままのエルヴェシウスに話しかけられる。
「初めは軟弱者かと思うたが、その実芯の通った男で安堵した。親父に良く似たいい男だ」
「父をご存知だったのですか?」
「剣を交えたのは数えるほどであったが、面白い御仁であった。奇策を弄さず堂々と、しかし巧みに攻め寄せ、略奪を許さず、開戦の
前には必ず降伏勧告をするような男であった。騎士の鑑といえるな。一度、戦の最中『見事な腕だ』と褒められた事があってな。馬鹿に
しているのかとも思ったが不思議と嫌な気持ちにはならなかったものよ」
「それではやはりあなたのことだったのですね。父が時折語っていた忽然と現れ忽然と消えた、オルダリーア軍屈指の部隊を率いた若き
英雄というのは」
「ほう、天騎士がそう言ったのか。それはあやつらに良い土産ができた、なっ」
エルヴェシウスはそう言って腕を放し、アグリアスを解放した。
「酷いじゃないですか、先生!」
「見ての通りのじゃじゃ馬だが、儂よりは良く出来た子だ。宜しく頼むぞ」
「はい!」
「うむ!末永くな!」
「はい!って、えええええええ!?」
「先生ぇ!」
「間に合ったようだな」
ウォージリス港を騒がす三人に落ち着いた声が掛けられる。渋柿色のローブを頭から纏ったオルランドゥであった。宿に残って皆の
看病をしていたが一段落したのでやって来たのだった。
「オルランドゥ、わざわざ見送りに来ずとも」
「まあ、そう言うな。好敵手の船出だ。祝わせてくれ」
そう言って二人は顔を見合わせ、そして破顔した。
「いずれまた手合わせしようぞ」
「うむ」
二人は固い握手を交わし合う。過日の遺恨は無く、必要以上の言葉も無い。互いに称え合う剣人同士は、それだけ十分であった。
汽笛が大きく鳴る。船出が近いのだ。
エルヴェシウスはおもむろに刀を抜き、地面に突き立てた。
「アグリアス、剣を貸せ」
あっけに取られていたアグリアスは訳も分からぬままに慌てて鞘ぐるみ剣を渡した。
エルヴェシウスは戸惑う三人を他所に、しばし突き刺した刀を見つめる。
名刀ムラサメ。彼の家名を冠する、幾多の命を奪い、あるいは守ってきた、己が半生を共にした愛刀。
アグリアスの剣を大上段に構え、一つ息を吐き、そして深く吸い込んで、止める。
「鋭!」
裂帛の気合と共に振り下ろした剣は、鋭い金属音を立てて長く命を預けてきた彼の愛刀を半分に割った。
柄側がゆっくりと落下し、転がる。
「見事」
オルランドゥは感嘆した。切断面は初めからそうであったかのように滑らかで、刀を割った剣も刃こぼれ一つしていない。
エルヴェシウスは剣を収めてアグリアスに返し、落ちた柄側を拾い上げる。
「盲目のままにさ迷い歩き、徒に敵を求め、失った仲間を省みもせず、自責に潰れてただ無為に生きてきた孤剣の生涯は、今終わった」
そうして朗らかに笑った。この青空に良く似合う、一片の曇りも無い、晴れやかな笑顔。
「心中晴れやか、ようやく眼前が開けた心地だ」
アグリアスも笑う。暗く辛い日々からようやく脱却し、新たな人生を踏み出したことを自分のことのように喜んで。そして、父と慕っ
た男の門出を祝って。
汽笛を鳴らし、船は出る。
エルヴェシウスは船尾に立って、三人に見送られて行く。
「先生!」
アグリアスはゆっくりと動き出した船と併走しながら叫ぶ。
「また会えますよね!」
エルヴェシウスは笑って、手すりから身を乗り出して答える。
「ああ!」
そうして腹を叩き、
「腹の『虫』が告げておる! お前達とは再び出会えるとな!」
その言葉にアグリアスも笑った。
「本当なんでしょうね!」
「もちろん! お前を連れてきたラムザ殿に『娘さんをください!』と迫られる未来が、はっきりと見えるわ!」
「そういうことを言うから信じられないって言ってるんですよ!」
「はっはっはっはっ!」
船は桟橋から離れ大海原へと走り出す。アグリアスは立ち止まり船を見送る。エルヴェシウスは最後に大声を張った。
「信じろ! 会えると信じていれば望みは叶う!」
船は遠く、もはや声は届かない。エルヴェシウスの姿も次第に見えなくなっていく。アグリアスはその姿が見えなくなるまで手を振り
続けた。
「まったく、最後くらい決めてくださいよ。駄目な父親なんだから」
顔を綻ばせながらの誰にとも無い呟きは、アグリアスの心をどこか温かくした。
そのとき、ふと、脳裏に見たことの無い景色が広がった。海沿いの美しい町、そこで共に騒ぎ笑い合う仲間達。そして自分とラムザを
連れまわすエルヴェシウスの姿。
「また会えるんですね。お父さん」
アグリアスは海風に金髪をなびかせながら船を見送り、水平線の彼方に消えてもなお、しばらくその場に立ち尽くした。
エルヴェシウスは海風を全身に浴びながら離れ行くイヴァリースの地を眺めていた。かつては敵の本国であり、長らく放浪した地で
あり、そして親愛なる者達が住まう地。
名残惜しくないといえば嘘になる。
しかし迷いは無い。新たな一歩を踏み出すためにも過去は清算せねばならない。
もう逃げはしない。これ以上の醜態を晒すわけにはいかない。死んでいった仲間のために。父とまで慕ってくれたあの娘に恥じない
自分になるために。
ふと。
ウォージリスの街の中に妙なものを見つけた。目を凝らしてじっと見て、
「はっはっはっは!」
大声で笑った。
遠退いていく建物の群れの一つが壁面を盛んに瞬かせている。
窓から白いシーツを振っているのだ。それも一つや二つではない。建物の窓の全てからである。覚えている。あれはアグリアスたちが
泊まる宿だ。
自分と戦ったことによって風邪で寝込でしまった面々が、見送ってくれているのだ。
(儂を仲間と認めてくれるか)
エルヴェシウスは笑いながら涙を流した。
自分は何と多くの仲間に恵まれたことか。それは何と幸せなことだろうか。
今度彼らに会うときには、仲間が眠る地へ連れて行こう。その地で生まれた仲間の一人がその美しさを自慢し、皆が羨み、いつか
そこで共に騒ごうと誓った海沿いの小さな町へ。連中は馬鹿騒ぎが好きだったから喜ぶだろう。
海は空を映したように穏やかで、船の航路は何処までも明るい。
青空をカモメの群れが軽やかに、楽しげに舞った。
〈了〉
怒涛の34投下を終えほっと一息。なんとか完結しました
待って下さっていた気丈な方、申し訳ありませんでした
誰、あんた?という方はお暇ならまとめさんで前回までをご覧になってください
合計60レスとSSどころか中編小説並の分量。しかも主役がオリキャラ。いろんな意味でやりすぎました
スレ違いスレスレ、むしろアウトかもしれませんが、結構気に入った作品なので。どうぞご容赦ください
>キルロゼ珍道中氏
お疲れ様です。
なるほど、孤剣の“死”とはそういう意味だったんですね。
まぁ、人間そのものの死でないことはなんとなく予想できましたが、こういう意味でしたか。
師を説得するアグリアスの言葉に、思わず涙がでてしまいましたw
この作品から、私も何かを学べた気がします。
良作をありがとうございました!
ぎゃああああ
お名前をまちがえました… orz
…しかし、行く人氏やギルロゼ珍道中氏、その他の諸氏は無償でよくやりますなぁ。
中には、お金をとってもよさそうな作品まであるのに…。
キタァー!!
孤剣の死の続きだよぉ!ずっと待ってたんだよぉぉぉ!!
ああ素晴らしい出来栄え!
常にニヤリと笑わせてくれる描写!
簡素でありながら緊張感に満ちた戦闘!
ケレン味も忘れない!(地烈斬の反射とか)
スレ違いってことはないですよ
アグリアスの師ということはアグリアスの過去という事ですから
それにしてもここまで作りこまれると
マジにエルヴェシウスのファンになりそう(笑)
まるでオフィシャル設定のように思えてきましたよ
全俺が感涙した
Part27名作SSだらけ♪(*・∀・*)ウッフォー!SS職人さん達メサスゴス!!
アグたんは十四の頃に初潮、十五の時までおね・・・・・・しょしてたのかw
『剣林屍山のクレティエン』こと彷徨う剣豪エルヴェシウス先生萌えーーーーーーーーー!!
イィ感動dです!!(TvT)
>>833 お久し振りですね。超大作乙でした!
また最初からじっくりと読んでたら一時間以上もかかっちまったよw
エルヴェシウス先生の心情の変化を中心にシリアスに描かれているけど、
随所に見られるギャグやアグたん(&ラムザ)(*´Д`)ハァハァな所もあるし、
なんとも読み応えのある一品でした!
そして感動をありがとう!!
お久しぶりです。大作乙です。
シリアス好きとしては楽しませていただきました。
それで……復帰したてのところ、大変心苦しいのですが少々気になった点がありました。
一つはご自分でも仰っておられたように少しオリキャラの説明が冗長かと思いました。
あと、もうちょっと短いところで改行があると読みやすいのですが、これは自分のブラウザの問題かもしれません。
一読者の愚見ですが、参考にしていただけると幸いです。
いずれにせよ、復帰をとても喜んでおります。
これからもよろしくお願いします。
とりあえず師匠キャラにからかわれるアグたんというのは王道で良い。
しかし「孫の顔はいつ見れるのだ?」と聞かなかったのはマイナスだな。
いや、それは気が早すぎだろう。
まずは確実に婿取りをしなければ孫もひ孫もないから
”『娘さんをください!』と迫られる未来”でよしと。
でも、老人はせっかちだから「孫の顔は?」と聞いてもおかしくはないよな。
アグたんがもう家を捨てる覚悟なら「アグリアスさんが欲しいです!」と
ストレートに言ってしまうのもありかなと思う曇り空の東京
「アグリアスさんはもらいました!」
とお腹の大きくなったアグリアスさんを横に連れ挨拶するラムザ君。
「ラムザはもらった!」と
ラムザ君を肩に担ぎ上げて挨拶するお腹の大きくなったアグリアスさん。
伯に?
いやもう宣言しなくてもバレバレだろう。
アグ 「ようし、しりとりで勝負だ!」
ラムザ「じゃあラムザ」
アグ 「ザク!」
ラムザ「……栗」
アグ 「リックディアス!」
ラムザ「…………寿司」
アグ 「シャア専用ザク!」
ラムザ「………………」
アグ 「ん〜〜、ラムザもう降参かあ?」
ラムザ「………………」
アグ 「ほら、アレがあるだろアレが……! ヒント、クイン・マン○!」
ラムザ「………………」
アグ 「言っておくが、ま○こではないぞ決してな!」
ラムザ「…………………………」
アグ 「…………」
ラムザ「………………ガノタだっったんですか?」
アグ 「そうだよ。言ってなかったっけ?」
ラムザ「初耳です」
ラムザ「……という訳でムスタディオの尊い犠牲を経て仲間になった鉄巨人です」
鉄巨人「現在ノ登録名称ハ! 労働八号デス!」
アグリアス「じゃあガンダムに改名しようか」
嘘だッ!
アグたんならアッグガイとかアッグとかジュアッグとか名付けるはずだッ!
アグリアス・ベオルブ
鈴木アグリアス
バーサルナイト鈴木アグリアス
アグ「甘いな、私ならボルジャーノンとかゲゼとか
ストライクフリーダムなどと名づけるっ!」
アグリアス
ゼータアグリアス
アグリアスダブルゼータ
アグリアス百式
陸戦型アグリアス
サイコアグリアス
フルアーマーアグリアス
Vアグリアス
Gアグリアス
Wアグリアス
Xアグリアス
∀アグリアス
他多数
アグリアス「流派ぁ!東方不敗はぁ!!」
>∀アグリアス
月光蝶がよりいっそう美しそうだな。
ガフガリオン「王者の風よ!」
アグ 「ガルマ。もとい、ラムザ」
ラムザ「はい?」
アグ 「……」
ラムザ「アグリアスさん?」
アグ 「……なぜだろう、お前を見ていると、いじめてみたくてたまらない」
ラムザ「と、突然何を……てゆーか、その変な仮面は何ですか?」
アグ「む……こ、これはその、若さ故の過ちっぽいコスプレだ」
嫌な方はNGワードにでも入れてスルーしてください。
場所はルザリア近郊。
二つの集団が対峙していた―――
アグリアス「ルザリア聖騎士団の諸君。私は君たちの団を代表する、団長のアグリアスだ。
そしてこの・・・異端者部隊、ラムザー行のもとに居る。君達に真実を伝えるためだ。そして・・・」
新団長「先代団長アグリアスは敵についた。これを敵とみなし、先代モロトモ異端者達ヲ没セシメヨ!」
隊員ランダース「しかし、仮にも先代のお言葉です!我々だって理不尽な戦いはご免なのです。戦闘の中止を!!」
新団長「我に従う者は、前方を塞ぐ隊員、『ランダース』を沈黙させよ!撃ち方始め!!」
轟く轟音、崩れ落ちる隊員。
小隊長「私は栄えあるルザリア聖騎士団第36小隊長『ラトーナ』。
同僚の殺害を命じる団長とは共に行動できない。賛同する者は私に続け!!」
新団長「我に従わぬ者は攻撃する!」
ラムザ「勇気ある彼らを護れ!第1、第2小隊出撃!!」
ラムザ「アグリアスさん。あなたは隊を発ってください。」
アグリアス「しかし・・・」
ラムザ「王都の協力者の元へゆき、聖典を見せるんです。」
…どうみても無理があります。本当にありがとうございま(ry
>>855 よりによってニカノール首相かよw
<<イエス、異端者部隊>>
ACEヲタって単発のネタレス書くのにもわざわざコテ入れちゃうの?
通常の三倍……MOVE9か!?
あの青い服、見事な三つ編み、ノシノシした歩き方、スラッとした中にもムチムチっぷりを内包した体型…
ホーリーナイトのアグリアスだ、逃げろ!
ドーターの坂道での戦いでは奴の聖剣技で仲間5人が殺られた…!
あ、でも向こうはMOVE3だったみたいで引き離せちゃった、テヘ。
>>859 男なら逃げるなッ!
アグリアスさんの攻撃を真っ向から受け止めるんだ!
真っ向から受け止める…。つまり愛。
ラムザなら…
ラムザならやってくれる…!(AA略
混乱状態にされて、四方八方に聖剣技を飛ばしまくるアグリアス。
↓
誰も近づけない中、ラムザは技をその身に受けながらも、アグリアスを止めにいく。
…という妄想ができた。
SS書いてもいいけど、めんどく(ry
あと、エスココスレに突撃した奴がいるようだな。
コテの人カワイソス。
理由書いてあるのにね。
>>855 イヴァリースが大きく変わるとき―
『アグたん』は その姿を現す
はじめには 異端者の聖騎士として
聖騎士は その力をもって 大地に 死を 降り注ぎ―
やがて消える
しばしの 眠りの後―
アグたんは再び現れる…
…ラムザの嫁として現れる…
度々このスレに現れるな。エスコン厨。
ネタは書いた事ないとは言え、俺もだけど。
ガノタはいいのか、この野郎!
543:名無しさん@弾いっぱい :2006/08/10(木) 00:18:32 ID:tJhD+y7F
ACEヲタは氏ねw
こんなので面白いと思ってんの?w馬鹿ばっかw
キモイキモイw
アグリアススレに来ないでここに引きこもってろよw
555:名無しさん@弾いっぱい :2006/08/10(木) 05:18:44 ID:tJhD+y7F
来んなっつってんだろ、ACE厨!!!!!!!
はいはい面白いですねー面白いですねー
これでいいか?w
面白いから引きこもってろニート共w
557:名無しさん@弾いっぱい :2006/08/10(木) 06:37:23 ID:aoHhiMeo [sage]
>>555 今お前が言ってるスレを見てきたんだが、騒いでるの一人だけじゃねーか。
560:名無しさん@弾いっぱい :2006/08/10(木) 06:53:39 ID:Qw+h5UWr [sage]
>>557 <<一人ぼっち=ペロー>>
<<つまりはそういうことだ>>
これは恥ずかしい
>>868 どっかで見たことあるな・・・。
しかし、アグたんのこんなところを見てしまったら、
きっとぎゅーと抱きしめたくなる(*´Д`)
はっとく
アグリアス(FFT)
,. ´  ̄ ̄ ̄ `丶、
/ \
/ ./ /_! ヽ
!/ , / ァ‐'''フ/ | l ',
/ .///ー' 〃ー' ヽ、| , i
, /| '´ - - | |_| イヤ、ムリムリ
!/i l  ̄ ̄` ´ ̄ ̄ ||}
. 〈| ! | .!イ __ , -―- 、
l`| | ∪ | .l.l/.:.! __,r‐、
|| | r――┐ , ! !{.:.:.! /.:ノ.:.:〈
. ヽ| |\ ` ̄ ̄´ ,.イ | ||:.:.:.\ ,.-ノ:/.:.:.:/
. | .!>{::`:ーr:┬:r‐:´::: }<! .| >、:.:.:.Υノ :.:.:.:.:/
,| |:::::\::::|:: |:::|::::_:/::::::| !{__:.!.:.:.:.!;.-'.:.:.:./
/.| |::::::::::/::∧::\:::::::::::::! |ノl:.\:.:|:.:.:.:.;.イ、
. | i \::/::/ \::\::/ | ヽ:_:ヽ.:.:/丿i
. ヽ ト、 } ̄| | ̄{ ,イ 丿  ̄ ̄ |
jノ. ∨ ト、__,.イ ∨ l,ハ ノ
/! |:::i:::::i::::| i 〉、__ ,.イ
/ ,! | |:::l::::::!:::| |∨  ̄ ̄ /
>>868 ちょwwwwww俺の行きつけじゃねーかwwwwww
アグたんだってパンツを穿いていたくない、
そんな夜もある。
それって、どんな夜?
パンツ盗まれたときとか
むしろアグたんが欲しいのはラムザのパンティ
それならお互いのを交換しあえば無問題!
天才誕生↑
ラムザのブリーフを穿いて満足するアグたん
いつのまにやらラムザがブリーフからトランクスを穿くようになっていた。
なにげなく聞いてみると、
「いつまでもブリーフって子供っぽくて」と照れくさそうに笑った。
こうして「少年」から「男」へと変わっていくのだ。
常にラムザの成長を間近で見守り続けてきたアグリアスは、
そんなラムザの変わりぶりが頼もしくもあり、だが寂しくもあった。
「フッ、私も卒業しなくてはな」
「え〜?なにからですか?」
ふと漏らした独り言にラヴィアンが耳聡く突っ込んできた。
とりあえずブレーンクローをかました。
一緒にいたアリシアも連帯責任でブレーンクロー。
とりあえず、なぜアグたんはラムザがブリーフからトランクスにかわったのを知ってるのかと小一時間(ry
アグリア寿司
>>881 ラムザの下着に触れるために洗濯係を買って出ているから。
「ラムザ! おまえのパンツを私に洗わせてくれ!」
・・・これがアグたんなりのプロポーズの言葉。
そこまで馬鹿な女じゃない、アグリアスは
>>885 Chapter2、城塞都市ザランダクリア後
機工士ムスタディオ
「…今は話すことができない。
騎士アグリアス
「では、ダメだ。おまえを連れていくことはできない。
機工士ムスタディオ
「お願いだ! オレを信用してくれ! 枢機卿に会わなきゃいけないんだ!
王女オヴェリア
「わかりました。一緒に参りましょう。
機工士ムスタディオ
「ホントかい? ありがとう、お姫さま!
騎士アグリアス
「王女の御前ぞ!
王女オヴェリア
「よいのです。さあ、面を上げてください。
騎士アグリアス
「わかった。おまえを信用しよう。
これはかなりアレだと思ったがw
アグリアスひとりの話ならまだしも
オヴェリアが間にいるだろ
護衛が簡単に他人を信用しちゃいけないと思うんだが
もちろん信用なんて上辺だけでしたよ。
機会があれば後顧の憂いを絶っておこうと、いつもムスタの命を狙ってました。
社会人やってる人なら分かると思うが、
アグたんは上司であるオヴェ様の顔を立てたのです。
オヴェ様の判断通り、猿ヅラの機械小僧が信用できればそれはそれでよし。
逆にやっぱり信用ならん奴と判明したならば、オヴェ様に悟られぬよう陰で尻ぬぐいを頑張ればいいのです。
結果はああでしたが、枢機卿が化け物だったことへの対処まで求めては酷というものです。
あの当時のアグたんは所詮ちょっと腕の立つ護衛役の範疇を越えてはいませんでしたから。
パンツパンツ。
SS投下します。12レスほど。
「アグリアスさん……」
一糸纏わぬラムザが、アグリアスの上から覗き込んでいる。
その瞳は、情熱的に潤んでいた。
ラムザの女のように滑らかな肌は、興奮からか朱に染まっており、しなやかながらも
意外に逞しいその身体から、アグリアスのやはり一糸纏わぬ肌へと、微熱が伝わってくる。
(よ、よせ、ラムザ――)
アグリアスは叫んだ――つもりであった。
何故か声が出ない。
己もラムザも、まったくの裸で横たわっている。その自分に、ラムザがのし掛かって
いる。そこまでは分かる。だが、何故そうなったのか、そもそもここはどこなのか、
今がいつなのか、それさえも分からない。
確かなのは、全裸の愛する男――そう、アグリアスの愛する男である――と、やはり
全裸の彼女とが、これから一線を越えようと――
(な、何故だ!)
相変わらず声が出ない。
「貴女がいけないんですよ……さんざん思わせぶりなことを言うから……」
ラムザは泣き笑いのような表情を浮かべた。
アグリアスは抵抗を試みようとした。だが、体が思うように動かない。
のみならず、彼女の中で、得体の知れぬ衝動が彼女を揺り動かした。体が疼く。
それが『快感』だと気付くのに、長い時間は要さなかった。
(ああ――!)
全身の力が抜けてゆく。
その彼女に、愛しい男が覆いかぶさって――
892 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:41:58 ID:x/gBQ5fA0
「うわぁぁぁぁぁッ!!!」
鳥の声が聞こえる。
明るい日差しが降り注ぐ。
汗みどろで起き上がったアグリアスは、昨夜彼女が寝付いたベッドに、昨夜彼女が着た
寝間着のまま、朝を迎えていることを発見した。
(夢――?)
で、あったらしい。
(な、な、なんという――!)
彼女は自分で自分に憤慨した。
(な、なな、なんという、はは破廉恥な夢を!)
異端者の一行であるとはいえ、彼女の出自は名門貴族である。当然、淑女としての教育を
ほどこされた。性的な知識に関しては、ごく形式的に、言い換えればかなり婉曲に、彼女も
学んではいたが、要するに「貞節であれ」という鹿つめらしい耳学問にすぎない。
その上生来馬鹿がつくほど生真面目な彼女は、同姓同士のそうした「猥談」さえ忌避
していたし、ようするに性に関しては歳の割りにすこぶる奥手であった。
にもかかわらず、今見た夢は不気味なくらいリアルだった。その上明らかな「快感」
さえともなっていた。
(私が! この私が! ――ラムザと……ら、ら、ラムザと――その……)
確かにアグリアスはラムザに懸想している。しかし彼女にすれば「段階」というものが
あるはずであった。まずは健全なお付き合い、肌を重ねるなどというのは最後の最後――
のはずだった。――それなのに。
(ひょ、ひょっとして私は――えらく――い、淫蕩なのでは――)
そんな不安が頭を過ぎる。
(それとも……いわゆる――よ、欲求不満――というやつなのか……私は?)
そうも考える。しかし、男の手を握ったことさえないアグリアスの頭でいくら考えても、
答えの出るものでもなかった。
彼女は大きくかぶりを振った。
893 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:42:39 ID:x/gBQ5fA0
アグリアスは興奮と自己嫌悪と眠気の覚めやらぬ、妙な心持ちで宿の食堂に下りて
いった。
「――あら、珍しくお寝坊? ホーリーナイトともあろうお方が」
トゲのある言い方で挨拶するのは、メリアドールと相場が決まっている。
「……いや、ちょっと、な……」
普段のアグリアスであったら条件反射的に激昂し、何か言い返そうとするところだが、
さすがにこの朝は、気のない返事をするだけだった。さしも相性の悪いメリアドールも
これには怪訝な顔をした。
「どうかしたの?」
「――どうかって?」
アグリアスは胡乱そうに返答した。メリアドールは首を傾げる。
「なんというか……変よ。あなた」
「変……?」
アグリアスはオウム返しに言う。
「変……なのかも、しれんな。私は」
ますますもって普段のアグリアスらしくない返答に、メリアドールは眉をひそめる。
「ちょ、ちょっと、どうしたのよ。熱でもあるの、あんた?」
「熱……ではないが……」
アグリアスは宿の女中が持ってきてくれた水を一気に飲み干すと、嘆息した。
「……ただ、考えていたんだ。……私は……一体何なんだろうと」
「は、はぁ?」
「……今まで考えていたのと、まったく違う面を自分が内包していたとしたら……
そんなことを考えたら……急にやり切れなくなってな……」
メリアドールは今度こそ、得体の知れないものを見るような目でアグリアスを見た。
894 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:43:16 ID:x/gBQ5fA0
形而上的なことを理路整然と説明するのは、アグリアスは得手ではない。まして、
彼女自身にもよく分からぬ内的葛藤を、メリアドールにうまく伝えられようはずも
なかった。
「何を言ってるわけ? ――あんた?」
メリアドールは顔をしかめた。
ちょうどそこへ、食事を終え、トレーを片付けたオルランドゥが通りかかった。
「――あ、伯、ちょっとアグリアスが……」
「放っておきたまえ」
オルランドゥは言下に言った。
「放ってって……」
「若いうちには色々悩みがある。相談されたならともかく、そうでもないのにあれこれ
聞きほじることもあるまい――たいていのことは時間が解決するよ」
オルランドゥは苦笑して言う。
「……はぁ」
メリアドールは大人しくそう答えた。
メリアドールにしても、根本的にそりが合わない上、ラムザをめぐる鞘当てを繰り
広げる――彼女もラムザに思いを寄せていた――アグリアスの悩みを聞いてやる義理が
あるわけでもない。
胡散臭そうにアグリアスのほうを一瞥すると、メリアドールはその場を離れた。
それにも気付かず、アグリアスは眉間に皺を寄せて己の想念の中に沈みこんでいた。
「――若いと言うのは、いいものだな」
オルランドゥはひとりごちた。
「ま、悩むのも青春の特権か。――善哉、善哉」
オルランドゥは大儀そうに、考え込むアグリアスを眺めていた。
895 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:44:04 ID:x/gBQ5fA0
ちょうど何人かの仲間が、物資調達だの儲け話だので隊を離れていた。本隊に残って
いる者にとっては、リフレッシュ休暇のようなものである。
要するに暇であった。他に考えることもないだけに、アグリアスは今朝の夢、そして
己の性欲について一人悶々と考え込んでいた。
(――なぜ、あのような夢を――)
アグリアスとて女性である。女性であればいずれ嫁ぎ、良人となる男性に操を捧げるで
あろうことはなんとなく理解できる。しかし、アグリアスにとって「それ」は遥かな先の
ことであったはずだし、それをさまで具体的に想像してみたこともない。
にもかかわらず、今朝はああまでリアルな夢を見た。
(や、やはり――よ、よよ欲求不満――なのか、私は)
行き着く結論はそれしかない。しかし、単なる欲求不満であったら、彼女はそこまで
悩まなかった。それだけなら、剣の素振りでもして発散させればよいことである。
彼女が悩んだのは、夢の中で明らかな快感を感じたことだった。それは、彼女が始めて
感じた性的陶酔であったのだ。
(――もし私が、その――い、いい、淫乱――だったりしたら――)
人間なら、まして多感多情な年齢なら、性的な夢を見ることもあろう。しかし、ああ
まで明らかな興奮を伴う夢を見るなど、けだし大変な大淫婦ではないのか。
(ら、ラムザは……あまりに淫蕩な女には……あ、愛想を……尽かすのでは……)
正確に言えば、アグリアスは自分が淫奔であることよりも、仮にそうだったとした場合、
ラムザに失望されるのが怖かったのである。
アグリアスは清廉な騎士としての自分を誇りに思っていたし、これまで己の性的節度を
疑ったこともない。ラムザも、アグリアスをそういうふうに見ているはずである。
ところがそれは嘘の皮、一皮むけばとてつもない色情狂だ、などと知れたとき、やはり
生真面目なラムザがどのような眼差しをアグリアスに向けるか……
それを考えただけで、アグリアスは愛しい男の心が離れていく恐怖に駆られるのだ。
896 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:44:56 ID:x/gBQ5fA0
「――で、私のところへ来たと?」
オルランドゥは、いつになく神妙な面持ちのアグリアスを、面白そうに眺めながら
言った。
「……しかし、私はもう若くはない。色恋なんぞとはとうの昔に無縁になっとるが……
むしろレーゼなり、いままさに恋を謳歌している人間にでも聞くべきではないかね」
「そ、それも考えたのですが、レーゼ殿も結局は女……だ、男性が『こういうこと』を
どのように受け止めるかは……やはり男性にお聞きしないと……そうかと言って、若い
連中には聞けませんし……これはもう人生の先達であられる伯にしか……」
オルランドゥに宛がわれたこざっぱりした宿の一室を訪ったアグリアスは、まるで
面接試験の受験者のような必死の表情で訴えた。
「人生の先達とは、これはまた持ち上げてくれるな」
オルランドゥは髭をしごきながら――面白がるときの彼の癖である――微笑した。
(大げさなことだな――アグリアスらしいと言えばらしいが……)
言葉に出して言えば、オルランドゥの感想はそれである。彼にすれば、アグリアスの
心理を忖度するのは難しくはなかった。
アグリアスの困惑は、初めて生々しい「性」を意識した女性が誰でも行き当たる羞恥で
あり当惑に過ぎない。健康な若い女性が、性的な意識をまったく持たないほうがどうか
している。露出狂であるとか、男をとっかえひっかえするとでもいうのなら問題だが、
アグリアスの思いはきわめて真摯であり一途であり、しかもその想う相手との濡れ場を
夢に見たのだから、本来騒ぐほどのものでもないのである。
(――が、さて、思い込みの激しい彼女にどう納得させるか……)
オルランドゥはこころもち真剣な表情になって考えを巡らせた。
アグリアスは見かけによらずナイーヴなところがある。その上頭が固く、必要以上に
自分に厳しい彼女に、いい加減な説明をしてはかえって無用に悩ませてしまうだろう。
(ふむ――しかし、これは逆に、いい機会かもしれんな……)
オルランドゥには実子がない。オーランという愛息はいるが養子である。そのため、
旧友の忘れ形見であるラムザには実子同然の親しみを感じていた。そして、彼の見こみ
に間違いがなければ、ラムザのほうもアグリアスを憎からず想っているようである。
897 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:45:46 ID:x/gBQ5fA0
(バルバネスの倅のためならば、恋の橋渡しをしてやるのも吝かではないか……)
そんなふうにオルランドゥは考えた。それに、アグリアスをこのまま悩ませておけば、
彼女の性格からして自壊してしまう危険性もある。
(――ふむ、ひとつお節介をやくとするかな……)
オルランドゥは心を決めた。
「……一つ聞くが、今までにそのような夢――淫夢と言うのかな――を見たことは?」
彼はまずそんなふうに切り込んだ。アグリアスはぶんぶんと頭を振る。
「めめ、滅相な! そ、そのような破廉恥な夢、後にも先にも――」
「……すると当然、ラムザ以外の男性をそのように意識したこともないわけだね」
「そ、それは――。……いえその、そのような夢を見たからといって、私がその、特別、
なんといいますか、ラムザのことを意識しているだとか、そのような――」
この期に及んでも、ラムザへの思いを否定しようとするアグリアスに、オルランドゥは
少々呆れた。彼はいささか語気を強めた。
「――はっきりしたまえ。ラムザが好きなのだろう?」
「!……」
ずばりと指摘され、アグリアスは絶句した。
が、ここでこれ以上格好をつけても先に進まぬと覚悟を決めたか、大いに赤面して俯き
ながらも微かに首を縦に振った。
「――ふむ、素直でよろしい」
オルランドゥは大きく頷いた。彼は慎重に言葉を選びながら続けた。
「……そうだな。私なら……私を想ってくれる女性がそのような夢を見たとしたら……」
アグリアスは食い入るようにオルランドゥを見つめる。
「……嬉しいだろうな」
「――え?」
アグリアスは呆気に取られ――それから何ともいえない声を出した。
「う――嬉しい? ど、どうして?」
「なぜって、そうだろう」
898 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:46:32 ID:x/gBQ5fA0
オルランドゥは口の端をゆがめながら説明を加えた。
「それだけ想われている、と言う証左だろう。その男のかいなに抱かれたい、と想われる
のであれば、それは男冥利に尽きると言うものさ」
「……」
それは、アグリアスにしてみれば予想もしない返答であった。
「……そ、その、汚らわしい――とか、い、淫乱め、とか――そういうふうに思ったりは
……されないのですか。殿方的には」
「誰彼かまわずそのように欲情するのであれば問題だろうがね」
オルランドゥは苦笑して答えた。
「だが君の場合は、ラムザに恋焦がれるあまり、と言うことなのだろう。であれば、それ
ほど嫌悪する男はいないと思うがね」
「そ、そういうものなのですか……」
「そういうものさ」
深みのある笑いを見せ、そしてオルランドゥは最後の一手を積んだ。
「――なんなら、ラムザに直接聞いたらどうだね?」
「な、な――!!」
アグリアスは再び絶句した。
「そそそ、そのようなこと、い、いくらなんでも、わ、わわ私の口から――」
「しかし、そうでもせんことにはラムザがそのことをどう思うか――もっと言えばラムザが
君をどう思っているのか、も知れやせんよ。――思い切って、ぶつかってみてはどうかな」
「で、ですが――」
なおも二の足を踏むアグリアスに、オルランドゥは射るような眼差しをくれた。
「ではそうしていつまでも逃げているのかね。それでは何も前進しない。――いいのかね、
大切なものを失っても?」
オルランドゥの厳しい言葉に、アグリアスは言い知れぬ危機感を覚えた。
899 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:47:26 ID:x/gBQ5fA0
「ラムザ――いるか。私だ、アグリアスだ」
アグリアスがラムザの部屋をノックしたのはそれからしばらく後のことだった。
「――アグリアスさんですか。どうぞ」
アグリアスはなるべく誰にも見咎められぬように、と最大限の注意を払いつつ、
ラムザの部屋にすべり込んだ。
「どうしました。鎧かなにかの補充ですか」
と、ラムザはいたって事務的な応対をした。
(もう少し色気のある出迎え方をしてくれてもいいじゃないか)
などとアグリアスは少々むかっ腹を立てたが、そんなことで怒ってみても仕方がない。
「あ、あー、いや、その……今、ちょっと……時間あるか?」
我ながら気のない切り出し方だと思ったが、こんな時に気の利いた挨拶のできる
アグリアスではなかった。
「時間? ええ、まぁ、今日は暇ですけど――なにか、ご相談でも?」
「相談……というか……聞きたいことが、あるのだが……」
「聞きたいこと?」
ただ事ならざるアグリアスの調子に、さすがのラムザも真剣な表情になった。
「……なんだか深刻そうだけど、どうしたんですか。体の調子でも――?」
「体……あるいは体のことかもしれんが……」
アグリアスは言いよどんだが、いつまでも蒟蒻問答を続けても何にもならぬと腹を
くくった。彼女は決然と頭を上げ、ラムザの目を真正面から見据えて、言った。
「……なぁ、ラムザ。仮に――仮にだぞ。私がその……とてもその……べ、べべベッドで
みみ、み、乱れるというか……も、もちろん好きな男との場合に、だけだが――その……
す、『好きモノ』――と言うのか? ――だったりしたらその……ど、どう、思う?」
アグリアスは、決心が揺るがぬうちに一気にまくし立てた。
「……え……?」
当然ながら、と言うか、ラムザは言葉を失っていた。
「なん……ですって?」
900 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:48:26 ID:x/gBQ5fA0
ラムザは信じられないものを見るような目つきになった。無理もない。よりにもよって
清純派の最右翼のようなアグリアスから「私が好きモノだったら」などと聞かれたのである。
「――だ、だから!」
アグリアスは耳まで真っ赤にし、大げさな身振り手振りも交えて言い募った。
「仮にだ。仮に、その、好きな男と――ベッドの上で大いに乱れるような……だからその!」
アグリアスの説明は支離滅裂になった。このときすでに、ラムザの判断力は腰砕けになって
いた。しかしそれだけに、ラムザは極めてストレートにアグリアスの訴えの核心だけを本能で
察知してしまったのである。
「あの――それって――その、告白……ですか……?」
まったく非論理的に、かつまったく希望的観測にもとづいて、それでいてまったく正確に、
ラムザはアグリアスが求める答えの先回りをしてしまったのである。
「いッ――!」
アグリアスは言葉に詰まった。
「だ――から――その……そ、そそそ、そういうことを言ってるんでなくて! わた、私が
――だからその……淫乱――というかその……ああもう!」
「……その……何と言うか……」
ラムザは頬を赤らめながら、アグリアスに一歩近づいた。
「それってだからその……僕を……性的に意識してくれた……ってことですよね……?」
「――あ、うう、いや、だからその――」
アグリアスはなおも無益な抵抗を試みた。
「ち、違――私は――そんな……確かに、あんないやらしい夢は見たけど……あ、ああ――」
ラムザがまた一歩近づいてくる。
「私は――違う! そんな……好きだ……確かにラムザのことは好きだけど! ……そんな
……淫乱だとか……乱れ……るとか……」
「アグリアスさん――!」
二人の距離が狭まる。互いの顔が紅潮し、息づかいが荒くなり――
「――!?」
次の瞬間、アグリアスはベッドに押し倒されていた。
901 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:49:32 ID:x/gBQ5fA0
それからどれだけ時間が経ったのか。
アグリアスは着衣を脱がされ、そしてラムザも脱ぎ、全裸の二人はベッドの上にいた。
「――アグリアスさん」
一糸纏わぬラムザが、アグリアスの上から覗き込んでいる。
その瞳は、情熱的に潤んでいた。
ラムザの女のように滑らかな肌は、興奮からか朱に染まっており、しなやかながらも
意外に逞しいその身体から、アグリアスのやはり一糸纏わぬ肌へと、微熱が伝わってくる。
(よ、よせ、ラムザ!)
アグリアスは抵抗を試みようと、小さくいやいやをした。もちろん本心からのそれでは
ない。いや、少しは本心なのかもしれないが、それより遥かに、愛する男に征服されたい
という未知の誘惑のほうが勝っていたのだ。
アグリアスの小さな抵抗は、ラムザの征服欲に火をつけた。
「貴女がいけないんですよ……さんざん思わせぶりなことを言うから……」
ラムザは泣き笑いのような表情を浮かべた。
アグリアスは、ぼんやりと今朝の夢を思い出していた。
それでは、あれは正夢だったのか――。
夢と違うのは、己の気持ちに気付き、抵抗らしい抵抗もせず、オトコを受け入れようと
している自分がいるという現実である。
アグリアスはオンナのさがに目覚めたのだ。
(ああ――!)
全身の力が抜けてゆく。
その彼女に、愛しい男が覆いかぶさって――
その後、アグリアスは今まで知らずにいた小さな痛みと、これまで何故知らずにいたの
だろうと歯噛みしたくなるような大きな快楽を味わうことになった。
902 :
淫夢 :2006/08/11(金) 23:50:32 ID:x/gBQ5fA0
「……正直、えげつないやり方だと思うんですけどね」
不満そうに口を尖らせたのはラファである。
「いいのよ、それくらいのほうが」
満足そうに酒を呷り、ラヴィアンはほくそえんだ。
「――大体、見ててイライラするったらないじゃない。あれだけアカラサマに想いあってる
くせに、ウジウジウダウダ……こっちがキレちゃうってのよ」
「せっかくラファちゃんが身を引いてくれたと思ったら、今度はメリアドールさんという
ライバルがあらわれたんだもの」
アリシアも肩をすくめる。
「強硬手段の一つも取らなきゃ。――メリアドールさんには悪いけど、私達だってルザリア
以来の上司である隊長に、ラムザさんと結ばれて欲しいものね」
「そりゃ、私だって譲ったからには、ラムザはアグリアスに射止めて欲しいですけど」
ラファはなんとなく釈然としない顔で言った。
「だからって、ガルテナーハに伝わる禁術――『崔齎淫夢』を使うだなんて……大体コレ、
対象を性の快楽に溺れさせて堕落させる、っていう術ですよ」
ラファの説明に、ラヴィアンは鼻息荒く答えた。
「堕落結構。隊長、ちょっと固すぎるからね。少し落ちてくれるくらいがちょうどいいわ。
うまく一線を越えたようだし、これであの石頭も少しは人間が柔軟になるんじゃない?」
「そうかしら……」
「そうよ。ま、見ててごらんなさい。少しは女らしくなるでしょうから……」
だが、ラヴィアンの期待は予想だにしない方向に裏切られてしまった。一線を越えた
アグリアスは、ラヴィアンたちの想像を超えて大胆になってしまい、毎夜毎夜、ラムザとの
秘め事の様子を微に入り細に入り話して聞かせるようになったのである。
それまで上司の石頭に悩まされてきたラヴィアンとアリシアは、今度は上司の自慢話と
それによる興奮によって、いねがてな夜を過ごすようになってしまったのだった。
903 :
カテナツィオ:2006/08/11(金) 23:52:12 ID:x/gBQ5fA0
おしまい
暑いですねぇ。
ただでさえ暑いところにさらに暑苦しいSS投下しちまった。
ええと、これくらいなら21禁じゃないですよね。
乙ランドゥ
せっかく寝ようとしたのにナニが静まらなくなっちゃった!どうしてくれようか。
なにはともあれGJです。
>905
ひとり三目並べとか良いですよ。
文字のみの表現である小説なら21禁手前でも、漫画に起こせば18禁になるよ!
というわけで俺の脳内ではラムザとアグリアスさんがプロレスごっこに興じる様がまざまざと。
実況「いったー!いったー!アグリアスがいったー!!」
実況といったらやっぱり「コレは大きいー 入るか 入るか.....入ったー」って感じのが好き
えっ、プロレスじゃないって?
>>907-908 ええと、実況とはおまいらの頭の中で繰り広げられてるのか・・・?
というか、プロレス実況エロスw
この後興奮してしまったラヴィアリが二人でアグリアスを縛り(ry
>>903 それまでホレタハレタはあれど、
やっぱり最後の最後にやる事はそれぞれの想像や妄想だと思うんだ。
ま、ここはそれを発表する場でもあるのかも知れんが。
という訳で、ラムザと結ばれたのもまた夢オチって事に解釈してしまいましたw乙。
>>903 GJ!!
ああ、名作の多かったこのスレももうすぐ終わり………
何度だって蘇るさ!
ラピュタは滅びぬ!
バルク「ひざまづけ、命乞いをしろ!ラムザから聖石(いし)を取り戻せ!
このスレの
>>1です
スレ立ての節はすまんなさい
やっと肩の荷がおりるw
>916
貴様のハンドルはマラークだと言ったろう。
>>916 まあ、おまいの私信風サブタイのおかげで、
手紙を書く人妻アグたんというネタも出た訳だしw
保守アグ
sageでも保守できるます
921 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 01:41:10 ID:bCgcUlTH0
このスレまだ続いてたんだな。俺がこのスレ見つけたの中3のときでそれ以来見てないのに…
そんな俺も大学4年で来年地元で働く。なんにせよこれからはちょくちょく来たいと思います
>>921 おっ、出戻りってところか?
なんにせよ、アグたん好きが増えるのはいいことだ。
これからアグたんに萌えて脳味噌を変色してくだされw
エロかわアグ姐さん
それにしても長寿スレだな
20年とか続いてたらスゴス
925 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 17:43:59 ID:/MzPAxfm0
そういやラファってあの引き取ってくれたおっさんにヤラレちゃったの?
それはもう、間違いなく、確実に。
しっかりと、何度も何度も、成長期の全てを味わい尽くさんかのように
ヤラレてしまったに違いない。
バリンテン自身がガルテナーハ一族を滅ぼしたことを知るまでは父のように慕っていたと言うし、
合意の上という可能性が高いんだがな。
いや13才以下の少女にそういう事に対する判断力があるとも思えないから合意というと微妙だが。
女暗殺者というとそっち系の暗殺方法も多いよね。
>>924 FFTがリメイクとかされなければ若い世代、新規のアグたんファンがそうそう増えるとは思えないから、
もしこのスレが20年とか続いていたとしたら、オサーンオバサンになった我々が「アグたん萌え(*´Д`)ハァハァ」とか言ってる訳だな。
まあ現実的には、結婚したり家庭を持ったりするとこういう世界から離れていくんだろうな。
と、そう思ったらちょっと悲しくなった雷雨が過ぎ去って静かになった夏の夜。
929 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 20:39:52 ID:/MzPAxfm0
930 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/13(日) 20:41:36 ID:CkIMD98l0
>>928 じゃあ俺達がリメイクすれば良いじゃないか
932 :
カテナツィオ:2006/08/13(日) 22:23:14 ID:dedHcqvH0
週末出かけて今帰ってきたらエロイSS来てたorz
リアルタイムで見逃すと鬱になる俺はアグ病重症だな…
アグたんがどんなパンツ穿いてるのか傾向が知りたい
934 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/14(月) 01:17:08 ID:8UpLnaQA0
そんな・・・夢の無いぱんつ・・・儚い。
936 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/14(月) 02:54:10 ID:CWz4Qdh60
937 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/14(月) 12:52:45 ID:sm6uThODO
不動無明剣でストップかけられたい…俺以外にもいるはず
いっそのこと北斗骨砕(ry
>>937 わざわざダメージを受けてストップをかけられたいとは・・・。
君は漢の中の漢だな。
で、ストップをかけられてどうするつもりなんだい?
不動無明剣
↓
ラムザたん巻き込まれる
↓
しかも追加ストップ
↓
すまない! 今ばんのうやくで回復を……!
↓
後ろから体当たり食らう
↓
ノックバック、衝突、ぱふぱふ
↓
事故です誤解です不可抗力でs
↓
北斗骨砕打
などと、とりとめも無く妄想。
でも良く考えたら胸当てのおかげで鉄の感触か。
アグたん混乱
→ラムザを切ってしまう
→泣きながら看護
こんな話を妄想した。
>>941 あのエリ、着脱可能なの?
まあ、これがないと真性アグファン意外には
あれがアグリアスだと分からないからいいけど
貧乳なアグさんという設定はナシ?
だって鎧の出るとこ出てるし
鎧の上からであろうとなんらかの不可抗力でアグたんの胸に顔をぽすん。
照れ隠しに攻撃を受ける。
王道ではないか。
「私はラムザに感謝している。異端者にならなければ普通に聖騎士になっていたから…」
「信じる信じる信じる信じる信じる信じる信じる信じる信じる信じる!!」
この間1秒。
アグGUY
970くらいでいいんじゃないの?
すげえ、アグリアスさんが0.5信じる差で勝った!
仕事で疲れたところをアグたんに癒されたい・・・
アグたんが漕ぎ手を務めるゴンドラに乗って癒されてきなされ。
コースはこちら。
・フィナス河チョコボの群れ遊覧コース
・ゼイレキレの滝下り(オプションでアグたん脳みそ変色)コース
・ツィゴリス湿原横断コース(ちょっと船がボロで床に穴が開いてるかもしれません)
・ラーナー海峡縦断コース、(航海途中で海に落ちたら、沈没船を探してみるのも一興です)
>>956 どのコースもちょっとした命の危険を伴う気が……
ふぅ、ちょっとラムザを犯してたら遅刻してしまったわ
>958
あんた誰? アグアグーン
ラム「しくしく…」
ムス「何泣いてんだぁ? ラムザ?」
ラム「犯された…」
ムス「なんだぁ? 女みたいなこと言いやがって。誰にヤラレたんだ?」
ラム「暗くてよく分からなかった」
ムス「おいおいどいつだ、いくら女みたいな面ぁしてるからってラムザ掘っちまったのはよ?」
ラム「そうじゃない…女の人だった…」
ムス「な、なんだってぇぇぇ!?」
犯人はだれだ!?
1:アグリアス
2:メリアドール
3:ラファ
4:ガフガリオン
5:ディリーター
6:レディ&セリア
7:アルテマ&アルマ
8:ベリアス
秒数の一桁目で決めるのが常道だよな
…………
ア、アグリアスさんはそんな卑劣な真似はしないよ
するとしたら正面から正々堂々とするんだよ!
「彼女は最高です。」
次は忘れないでね。
メリアドール「アグリアスがなんぼのもんじゃーい!!かかってこぉーい!!」
966 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2006/08/16(水) 08:23:30 ID:/vnmjI6JO
ガフガリオンってスタオ3に出てきたキャラに似てる
アグリアスってFateのセイバーに似てる
ラムザってFFTAのマーシュに似てる
赤い国のラムザ隊
アグリアスとセイバーは直接似てるわけじゃなくて
「アグリアス絵師の平均的なアグ像」から出てきたのがセイバーなんだよな
もうアグリアスの英霊でいいよ
アグリアスが鯖になるとセイバーじゃなくてバーサーカーとして召喚されそうだ
英霊になったらなったでラムザにしか召喚されないことで分かってます
ア、アグタン(;´Д`;)ハァハァ
>>973 マスターであるラムザ一人で勝ち抜けそうな点について
でも聖光爆裂破はあれほど強くなうわなにをす(ry
アグたんの中に精交縛裂波
じゃあ俺は夢精人妻突きで
>>978 アグたんは人妻じゃない・・ということはレーゼか?
がんばってください><
セイバー……アグリアス
アーチャー……ムスタディオ
ランサー……
ライダー……オーディン
バーサーカー……ウィーグラフ
キャスター……ラファ
アサシン……マラーク
ランサーだけ思いつかん。
型月厨はどこにでも沸くんだな
マジうぜえ
昼間の時点で止まってくれるかと静観していたんだがな。
調子こいた携帯の餓鬼どもも交えて、スレ立ての気配すら見せないようでは、これは印象悪い。
アニメ見てwikでちょろっと調べた程度なんだがな。
何でもかんでも厨認定すんなよ、たった1レスの他愛も無いネタのつもりだったんだが。
いやぁ…いろいろまずいことがあってね
ピリピリしてるんだとよ
それより次スレは?
>>983 お前、叩かれた末の自己弁護というのはかなりみっともないぞ。
このスレで月厨がどういう目で見られているか知らない、というのも言い訳にはならない。
型月厨の特徴
スレ違いだったり空気も読めずに
まるでみんながみんなFateを知ってるかのように
設定を書き出したり、台詞を引用したりする
どうやらホンモノらしい。
,、|,、
(f⌒i 規制かかってた…
U j.| 誰か頼んだぞ……
UJ
じゃ、立ててくる
あ
ぐ
あ
ぐ
あ
ぐ
あ
ぐ
999ならアグリアスさんに嫁になってもらいます。
1001 :
1001:
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ スレッドのレス数が 1000に達した! ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,,ノィ クエックエッ
<・ 彡v .┌────┐
( フノ三 | ←次スレ |ε ε ε ε ε ε ε ε ε ε ε ε ε ε
ソ ヽ, └─┬┬─┘ 人 *「ぷるぷる。
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