ピザでも食ってろピザ
〜ストーリー〜
ウィルは、レイドック王国の山村ライフコッドの少年。誕生日の夜に魔族ゲマによって村からさらわれてしまい、
妹のターニアの身柄と引き替えに伝説の勇者を探して来るよう命じられた。ラインハット王国の街サラボナに
放り出されたウィルは、介抱してくれたサラボナの白薔薇フローラに愛の告白をしたり、魔女バーバラと出会ったり
いろいろあったのち、占い師ミネア、踊り娘マーニャの妹姉と知り合った。ミネアを助けるため彼女らの父親エドガン
の仇バルザックと戦ったウィルは、次に現われた謎の女性ミレーユの案内で夢占い師グランマーズの島へ飛んだ。
そこでムーンブルク王国の危機、天、地、人の3人の勇者の伝説、そして勇者は体のどこかに特徴あるアザが
あること、また地の勇者ロトの血をひくのは5つの王家の王子王女5人のうちの誰か一人だということを聞いた。
翌日ウィルは勇者を捜すため、ミネア、マーニャの街、サントハイム王国モンバーバラへ。月に一度の祭りの最中、
以前レイドック城で出会ったことのあるサントハイム王女アリーナと再会。しかしその経緯からアリーナはウィルを
疑い、走り去ってしまった。追っていったウィルは偶然、男に襲われていたミネアを助け、アリーナの指南役だった
元女兵士フレアに無事送り届けるが、その夜再びバルザックと遭遇し、叩きのめされた。翌朝、恐ろしい夢から目を
覚ましたウィルは、アリーナの従者であり神官のクリフトの頼みで、ミネアらの故郷コーミズ村に行き、アリーナと
合流するが、誤解は解けないままだった。
そのコーミズ村に、魔族ベレスの一党が襲ってくる。アリーナの活躍とバーバラの加勢でなんとか撃退し、捕らえた
魔物を尋問したウィルたちは、ベレスの目的がアリーナの命であり、かつて魔族らが滅ぼした隠れ里を住処として
いることを知り、討伐を決意。その晩、ミネアにフローラとの運命を占ってもらったウィルは、不思議な光景を目撃し
気を失う。アリーナに助けられたウィルがその光景の一つをミネアに告げたところ、ミネアは昏倒してしまう。さらに、
あくまでウィルを無視するアリーナと話し合いをするため非常手段に出たウィルは、思いがけずアリーナを泣かせて
しまい、殴られる。その翌朝、マーニャから、アリーナがモンバーバラにいると教えられたウィルは――?
4 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/07/16(土) 09:33:43 ID:1qJ+aFty
僕は、
木之本さくらちゃんと佐倉蜜柑ちゃんと高町なのはちゃんと
塚本八雲ちゃんとミルフィーユ・桜葉ちゃんと雪城ほのかちゃんと
鴇羽舞衣ちゃんとアズマリアちゃんとノノちゃんと片瀬雪希ちゃんと
春日野美鳥ちゃんとメノリ様と岩倉玲音ちゃんと
日向夏美ちゃんと西澤桃華ちゃんと東谷小雪ちゃんと
木ノ下貴子さんと柏木千鶴さんと安藤まほろさんと水瀬秋子さんと
アンゴル・モアちゃんと苗木野そらちゃんと
フェイト・テスタロッサちゃん!
それが、VIPクオリティ。
http://ex11.2ch.net/news4vip/
〜キャラクター紹介〜
◎現在同行 ○現在パーティ仲間 △限定的に会話可能 カッコ()内は現在の好感度
-主人公-
◎ウィル(村の少年)
経歴:レイドック王国ライフコッドの村人。妹のターニアが唯一の身内。ブーメランが得意。
職業:商人2+盗賊2
強さ:打撃3 防御2 敏捷3 魔力0 (各MAX15、装備による補正は含まない)
体調:軽傷
精神:普通
武器:破邪の剣(モンバーバラの防具屋より高値で購入。炎の魔法が封じ込められている)、
ブーメラン(モンバーバラの防具屋より購入。複数の敵や空中の敵に有効)
防具:旅人の服(モンバーバラの防具屋より購入)
旅人の服(ミレーユから)
道具:薬草x4(モンバーバラの防具屋より購入)、
キメラの翼(グランマーズから。マーズの島行き)
爆弾石(バーバラから。投げるとイオラが発動する。バーバラに居場所を知らせることができる)
青紫色の玉([ふくろ]に入っていた石。謎のアイテム)
マーズの手紙(サントハイム王へ太陽の石の安否を訊ねる手紙)、
グレーテの手紙(バーバラから。アリーナへの私信?)、
ターニアの風鈴(ゲマから。幽閉されている妹ターニアと会話ができるが、使用中は聴覚が閉ざされる)
呪文:インパス(アイテム鑑定の魔法)
特技:砂煙(一時的に敵の視界を遮る)、力ため(一時的に攻撃力を上げる)
行程:レイドック王国ライフコッド→???→ラインハット王国サラボナ→グランマーズの館
→サントハイム王国モンバーバラ→同国コーミズ村
状況:6日目・朝1 現在地:サントハイム王国コーミズ村
所持金:40819G
現在の作戦:ガンガンいこうぜ(速攻)
-メインヒロイン-
△ターニア(80):ウィルの妹。ゲマにさらわれて人質になっているが[風鈴]で会話できる(現在使用回数2)。
ビアンカ(65):ウィルの幼馴染みでお隣さん。宿屋の娘。ウィルより2歳年上のお姉さん。
マリベル(55):ウィルの幼馴染み。ライフコッド村長の娘。何かとウィルに絡む。
フローラ(124):サラボナの白薔薇と呼ばれるお嬢様。父はサラボナの大商人ルドマン。
いろいろあって告白済み。ウィルの所持金はすべて彼女からの借金。
バーバラ(93):魔女。マーディラス王国魔法研究所の所長。最高ランクの魔法の使い手であり、鞭使いでもある。
ウィルは彼女からアリーナ宛の手紙を預かっている。
○マーニャ(105):エドガンの娘。モンバーバラ劇場の売れっ子踊り娘。自称世界一の炎術士。
ウィルを「ビル」、アリーナを「アルト」と渾名で呼んでいる。キレると怖い。
○ミネア(A148):マーニャの妹。モンバーバラの名占い師で、治療師。ウィルの前でよく気絶する。
ミレーユ(44):夢占い師グランマーズの弟子。グランマーズの館に居住。昔ムーンブルクにいたことがある。
アリーナ(A18):サントハイム王国のお姫様。力と身軽さは天才的。いろいろあってウィルと喧嘩継続中。
ウィルと決闘の約束を2つしている。
他、未知のヒロインx?
-サブキャラクター-
○クリフト:サントハイムの神官でアリーナの従者。アリーナを城へ連れ戻そうと躍起で、ウィルとは険悪。
ヘンリー:未登場。ラインハット王子。ウィルの親友(悪友?)。
ホルス:未登場。レイドック王子。ウィルの親友。
ランド:未登場。ライフコッド村の狩人の息子。ウィルの喧嘩友達。ブーメランが得意。姉グロリアがいる。
ゲマ:魔族。ターニアをさらい、ウィルに勇者を探し出してくるよう脅迫している。
シンシア:未登場。ターニアの世話係らしい。
グランマーズ:ミレーユの先生。元ムーンブルク王国の宮廷占い師で、今は孤島で隠居中。
ウィルをムーンブルク王国に関わりのある者と見立て、館へと呼び寄せる。
ウィルが見たはずの夢が見られなかったことが気がかりなようだが……?
ルドマン:未登場。世界的な大商人で大金持ち。フローラの父。ウィルとはまだ会っていない。
リリアン:フローラの愛犬。ペット犬らしくない行動力を見せる。
チェリ:ルドマン家のメイド。ウィルが滞在中、いろいろ気遣いをしてくれた。
ユルル・キッカ・エッコ:サラボナの3人娘。チェリの知り合い。ウィルにミネアの行き先を教えてくれた。
エドガン:故人。サントハイム王国宮廷錬金術師。マーニャ、ミネアの父。5年前、バルザックに殺害された。
バルザック:エドガンの弟子。師匠を殺し研究成果を奪う。ゲマの部下として2度ウィルの前に現れている。
オーリン:エドガンの愛弟子。ミントスという街の出身らしい。3年間行方不明。
ラゴス:サントハイムの大臣の息子。ルナと関係していたところをウィルとアリーナに発見される。
ルナ:モンバーバラの踊り娘。元サントハイム城の小間使いだが、アリーナに反抗。キャストミント山脈隠れ村出身。
キピン:未登場。ルナの弟。行方不明らしい。
フレア:モンバーバラで暮らす、コーミズ村出身の未亡人。元サントハイム城近衛兵で、アリーナの先生だった。
シロン:サントハイム王の側近で、ウィルの知り合い。ラゴスを迎えにモンバーバラに来ている。
グレーテ:未登場。マーディラスの王女様らしい。
マゴット:モンバーバラ教会の僧侶見習い。ウィルに、クロービスという神父についての言づてを頼む。
キレス:マーニャとミネアのモンバーバラでの下宿の女家主。果物屋。サンディとジョセフの仲立ちをした。
サンディ:コーミズ村の宿屋のウエイトレス。レイドックの街サンマリーノのメイドをしていたが、売り飛ばされる。
再会したジョセフと結婚し、一人息子ジョンをもうける。ウィルに、ジョセフ救出を懇願する。
ジョセフ:サンマリーノの町長の息子。ウィルの友人。サンディを追って家出し、結婚したが、父親に連れ戻される。
地下牢に監禁されているらしい。
ノルザス:コーミズ村の宿屋の主人。村の人々と同じく、ウィルとミネアの仲を誤解している。
-現パーティ・メンバー-
ミネア(占い師) 職業:− マーニャ(踊り娘) 職業:?
打撃? 防御2 敏捷1 魔力4 打撃? 防御? 敏捷? 魔力8
体調:良好 精神:普通 体調:良好 精神:好調
装備:ブロンズナイフ+絹のローブ 装備:踊り娘の服
道具:キメラの翼、星のかけら、? 道具:?
呪文:ホイミ、ラリホー、バギ、フバーハ、? 呪文:ルーラ、メラ、メラミ、ギラ、ベギラマ、?
特技:(占い)、? 特技:?
クリフト(神官戦士) 職業:−
打撃? 防御2 敏捷2 魔力3
体調:? 精神:?
装備:鋼鉄の剣+旅人の服+皮の帽子
道具:?
呪文:ホイミ、マヌーサ、マホトーン、?
特技:?
〜作戦〜
G.ガンガンいこうぜ (全体攻撃重視・攻撃呪文&特技多用・速攻系)
V.バッチリがんばれ (攻撃呪文&特技&道具多用・連携系)
L.いのちだいじに (防御重視・回復&防御系呪文多用・慎重系)
<<パーティ全体で庇護する仲間を1人入力。指定しなくともよい>>
S.じゅもんせつやく (直接攻撃重視・間接攻撃系呪文&特技多用・慎重系)
M.おれたちにまかせろ (攻撃人数限定・攻撃支援系&防御系呪文多用・連携系)
<<攻撃担当者を2人まで入力。残りの仲間は支援に専念。指定のない場合は主人公だけで攻撃担当>>
T.じゅもんつかうな (直接攻撃重視・精神力絶対維持・特技&道具多用・速攻系)
*速攻系:敵の先手をとり、戦闘を早めに終わらせる。敵の攻撃を受けやすい。
*連携系:仲間どうしが協力しあい、攻撃と防御に無駄がなくなる。ただし仲が悪いときは逆効果。
*慎重系:敵の攻撃を見極めやすく、フィールドで不意打ちされることが少なくなる。敵の後手に回りやすい。
〜ゲームシステム(場つなぎ ◆Gp/A555JhQの場合)〜
ドラクエキャラクターによる、ドラクエらしき世界を舞台にした、GM独自のオリジナルストーリーです。
基本的にゲームブック形式です。SSの最後にある選択肢を選んでください。
<<入力>>とあるときは文字入力ができます。
(選択肢の後「作戦変更可能」とあるときは[作戦]の変更ができます。作戦については
>>9を参照してください)
1つの選択肢につき1人1回という以外、参加者の人数に制限はありません。
選ばれた複数の選択肢が同じ数だった場合は、先に書き込まれた方のものが優先されます。
(複数選択可能のときなどは、過半数等、一時ルールを決めることもあります)
GMへのご意見ご希望も書き込んでいただければ、喜んで参考にさせていただきます。
なおこのスレは、「DQのギャルゲーを本気で作る会」「さんかく」とは、今では一切関連はありません。
(一ファンとしてこの場をお借りしまして。新作がんがってくださーい!)
また、このスレの内容が実際のコンピューターゲームになることは、私がGMである間はまずもってございません。
-参加者規約-
とても言えないことにより、参加者は以下の3つを遵守できる方のみとさせていただきます。
・18歳以上で、自己の行動に責任がもてる
・常時sage進行
・他の参加者を罵倒しない
・長すぎる文章に人生の貴重な時間を割かれたといってGMに謝罪と賠償を申し立てない
〜初めての方、2年半ぶり以上でいらした方、ならびに住人の方々へ〜
かつてのGM様たちは、プレイヤーを1人選んで毎日1時間リアルタイムで話を進めるという形式でしたが、
現GMである私の諸事情により、現在は申し訳ないながら、複数参加者による多数決制としていただいております。
しかも、あり得ないほど長いストーリー(リアル1年と10ヶ月でやっと6日目の朝)。
遅筆なうえ、やっと更新したと思いきや15レスは軽くぶち抜く長文駄文。誤字脱字訂正せず自虐に浸るナルシスト(?)。
しかも、前スレに至っては6週間更新停止という大失態・・・。
( ドウモ、スミマセン....。 ( スミマセンスミマセン...。 ( コノトオリデス!
 ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄
(´Д`;)ヾ (;´Д`) ヾ
∨) ( 八) (´Д`;)、
(( 〉 〉 ノノZ乙
・・・等々、就任以来、参加者様に迷惑をかけっぱなしという歴代最悪最弱のGMであります。
そんな私ではありますが、
みなさまのご参加がある限り、ご期待に背くことのないよう、更新と精進を続けていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたしますです!
*私から連絡が2週間なかった場合、すみやかに新しいGMさんを募集してください。
もちろん、そのような事が決してないよう努めてはおりますが・・・住人の方々には毎回謝ってばかり。
*オレも私もGMをやりたいのに!という方は、スレを立てて存分にGMの腕をふるってください。
その際、ここと同名スレでも新スレでも、どちらでも構わないと漏れは思いまつ。
なお、そのときは漏れも名無しとして潜り込むかもなので、お気付きになっても素知らぬ顔でおながいしまつ。
*前置きも長いでつが、本編と更新期間はさらに長いでつ・・・。
何を弱気になってる
俺は言う
乙
1−2で
アリーナだけはツンデレ
15 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/07/16(土) 16:25:18 ID:ghm3m8Qj
1-2
枕をぶつけられに征くか。
1-2で
2で
関係修復はもう無理ぽ
更新、乙です
待ったかいがありました
関係修復には誠意を見せなきゃってことで1-2希望
前回の選択肢は「抱擁」を選んでしまったので
今回は1-2で
あえて5で
1−1−2
1-1-2
やっぱり900までにきたじゃないか!!
112 は〜〜〜?なんでアリーナの好感度下がってんだこれ
まったくツンデレときたら
1-1-2で
今まで好きではなかったけど、ツンデレだと気づいてからはアリーナ
1−2で
1−2
なんかギャルゲよりストーリーの方が気になってる。
早く山に行くべや。
流れに乗って1-2
ギャルゲではなく物語として楽しんでいる俺ガイル
1-1-2
今アリーナと会うともっと評価下がるかも、ほとぼり冷まそう
1−1−2
同数の場合はどうなるんだろう?
そこで今までromってた俺が参戦
1-2
32 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/07/23(土) 21:53:18 ID:+1GYkAw1
ほ
1−2だな
一応投票打ち切りまつ
あと2時間起きていられれば本日更新
寝てしまったら明日・・・
新GMさん戻ってこられたようで良かたヽ(´ー`)ノ
更新期待期待期待期待
36 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/07/27(水) 22:23:31 ID:549ttTrc
後、二時間無いけど今日中の更新大丈夫か。
さっと椅子から立ち、マーニャさんの先へ回る。どうせすぐ謝り行くつもりだったんだ。早く行って、早く済ませよう。
「そうこなくっちゃ、ビルくん」マーニャさんが微笑む。「それなら、ちょっと真っ直ぐ立って」
『……?』
俺が言われた通りにすると、マーニャさんは櫛と鋏を外套の内から取り出し、「んー……」俺の髪を眺め回して
「ビルくんてクセッ毛すごいわね」ところどころに櫛と鋏を入れ、外套の隙間から肌をちらちらさせながら刷毛で
服を払い、「こんなもんね」両手でマントを整えてくれた。
「はい、だいぶいい男になったわよ」
頬をさらりと撫でられ、『あ、ありがとうございます』頬が熱くなる。マーニャさんに整えてもらえれば、身なりは
鏡を見るより確かだ。男ってのは、見た目に自信があってこそ、仕事に自信が……。
ボトン。弾力のあるものが落ちる音がして顔を上げると、ミネアさんがこちらを見ていた。床に玉野菜が転がっ
ているが、まるで構わず、呆然と立ちつくしている。うっ!ミネアさんが倒れる様子が思い浮かぶ。危ない!
俺は駆け寄ろうと踏み出しかけた。ミネアさんは眉と肩をぴくっとさせ、落ちた玉野菜に気付き「あ……」口を
開けると、膝を折り曲げてゆっくり丁寧に拾い上げ、「………」黙ったまま調理に戻った。
ほっ、良かった。けど……うーん、ミネアさん、どうも不安定で危なっかしい。気絶するのなんて初めて見たと
アリーナは言ってたがどうなんだろう。あ。マーニャさんも不思議そうに目細めてる。こういうミネアさんは、
マーニャさんにとっても変なミネアさん、なのか。そうすると……原因は俺になるのか?
「ミネア、あんたどうする?」そんなミネアさんへマーニャさんが声をかけた。「お留守番?それとも、ビルくんに
ついてく?」
ミネアさんは一瞬手を止めたが、振り返らず、すぐに再び肘が動き始める。
「ちょっと。どーすんのよ。今ならタダでモンバーバラ連れていけるんだけど。今日は何も用事ないの?」
「……朝ご飯作ってんの、見えない?」背を向けたまま、言葉だけ。機嫌がだいぶ、お悪い。
38 :
:2005/07/28(木) 08:13:48 ID:Ng+DMtXt
「あ、そ。ビルくん一人で行かせるわけね。仲良しのミネアと一緒なら、ビルくん安心できると思うんだけどねー」
『マーニャさん!』あわてて抗議したが、
「そうでしょ?ビルくん」マーニャさんが意味ありげに右眉を上げてくる。う、そう言われるとそうかなあ。マーニャ
さんとだけだと、目とか腰とかいろいろ落ち着かないし、それにミネアさんがいれば、アリーナやマーニャさんの
暴走をある程度抑えてくれる。その点では頼りにできる。
ミネアさんはまた手を止めていた。今度は長い。聞き耳を立ててるのか、迷ってるのかな。
ただ……心強いのは確かだけど、ミネアさんまでついて行けば、事を大げさにしたようで、アリーナの勘に障る
かもしれない。それに。あの莫迦忠実な神官を一人この村に残しといたら、アリーナのいないのに気付いて
騒ぎたてるのは目に見えてるよなあ。アリーナが王女だと吹聴して回りかねん。アリーナ連れて戻って来れても、
村の人たちには大騒ぎされてしまう。あの莫迦を一人で野放しにしとくのは、危険だな。
……ミネアさんには残ってもらうか。また倒れやしないか心配だけど、さっさと戻ってくればいい。
『ミネアさん』あ、振り向いてくれた。『すぐ帰ってくるんで、俺とアリーナのぶんの朝食、お願いしときます』
俺が得意げに笑い、手を上げてみせると、「………」ミネアさんはきょとんとしたように立ちつくした。また?どう
したんだろ。安心させたかったのに。あれ。ミネアさん、顔、赤くなってきた……?
『えっ、と。じゃ、行ってきますね?』
「あっ……え、ええ、すぐ帰って……あ、その、朝ごはっ、いえっ、その、お気をつけて!」
……ミネアさん。あたふたする姿には慣れましたけど、包丁は置いてからお願いします。
「ふふっ」マーニャさんが笑う。「ミネアー、ビルくんの口にあう料理、ちゃんと作んなさいよー!」
「わ、わかってるわよ!」
裏返った甲高い声を返し、台所を隅々まで見回しはじめたミネアさん。あたふたに拍車がかかってるけど、
まあとにかく機嫌は直ったみたいだ。良かった……のかな?
39 :
:2005/07/28(木) 08:17:29 ID:Ng+DMtXt
外に出る。朝日が彼方の雲の中に見えかけている。今起きると、ライフコッドでは寝坊、レイドックなら早起きな
時間。井戸では女性たちがすでに洗濯をしているし、くわを持った男があわてて駆けていく。この村でも寝坊な
時間だな。そして俺にも、急いで済ませなきゃならない仕事がある。
マーニャさん、早く[ルーラ]を……って、マーニャさん、まだ笑ってる。何がそんなにおかしいんだろ?
「……あはは。ビルくん、ごめん」俺の目線に気付き、マーニャさんが歩み寄ってくる。「それでビルくん。アルトと
仲直りする自信、あるわけね?」
『いえ、その……』マーニャさんには正直に言っとこう。『ぜんぜん、ありません』
「けど今、ミネアに、アリーナ連れて帰ってくるって言ったじゃない」
『あれは……』決まり悪く髪に手をやる。『ミネアさんを安心させたくて』
「だろうと思ったわ」くすくす笑うマーニャさん。「ビルくんて、ああやって、そこらじゅうの女の子に誤解させてん
じゃない?」
『誤解……?』へ?何のことだろう。『どういう……』
「さっ、ビルくん」マーニャさんが片目をつぶり、外套から左肘を差し出した。「つかまって」
俺は顔をしかめさす。[ルーラ]は、つかまらなくても飛んで行けるでしょう。そういう魔法なんですから。
「どうしたのビルくん?急ぐんじゃないの?」
やらなきゃ唱えてくれなさそうだ。やむなくマーニャさんのすべすべした腕を、そっとつかむ。「あは、ビルくん、
くすぐったい!」わ。あわてて手を引くと、またもマーニャさんが笑った。「冗談よ、ビルくん。はい」
マーニャさんに[ルーラ]してもらうには、毎回こうやってからかわれなきゃならないのかな……いいんだけどね。
《マーニャの評価が上がった》
《ミネアの評価が上がった》
早朝のモンバーバラは、人通りは少なく風が静かに吹き抜けているが、レイドックのように寝静まってはいない。
時折エプロンをしたパン屋はひきたての小麦粉の袋を抱えて走り、長靴を履いた魚屋が仕入れた魚介を
荷車に積んで駆けている。アリーナにどう謝るか考えとかなきゃならないのに、そんな早朝出勤の人たちが
そこらじゅうの路地から飛び出しては横切っていくので、落ち着いていられない。
40 :
:2005/07/28(木) 08:19:06 ID:Ng+DMtXt
あれ。今、サンマリーノをなんとなく思い出しかけた。なんだろう。ここは港町じゃないし、海の香りもしないのに
……あ、そうか。今走ってったパン屋の娘のせいか。何年前か、とにかくリリカが城にあがる前。サンマリーノ
に買い出し行った朝、宿屋出て散歩してたら、小麦粉の袋抱えた娘がよろけながら走ってきて、どうしようか
迷ってるうちにぶつかられて、小麦粉二人してかぶっちまったんだよな。で、すみませんって謝ってきたとこで、
俺は大笑いしちまった。そしたら何がおかしいんですかって怒り出したんだよな。あんな怒りっぽいリリカが、
レイドックの城で小間使いやるようになって、ホルスに何度スカートめくられてもしぶとく働いてんだから、人の
順応性ってのはわからな……。
うあっと!路地に気をとられて屋台にぶつかりかけた。ほら、リリカのことなんて思い出してたらこれだ。
「大丈夫?ビルくん。よそ見してちゃダメよ」マーニャさんが笑ってる。すみません。
だいたい、やってもいないくせに道の真ん中に屋台置きっぱなしにしとく奴も悪い。しかも石で固定してあるし。
お祭りから2日経つってのに、屋台や露店が未だあちこちにある。朝から商売してる人が減っただけで、店の
数はそのまま。もともと劇場メインで観光の街だから、祭りなんてあってもなくてもひと月じゅうやってるのかも
しれない。乱雑な立ちかたからいって事前の取り決めとかないみたいだから、いつ店をたたむかは勝手なん
だろう。おかげで道を通りにくいことこの上ない。
『マーニャさん』聞いてみた。『好き勝手に店出してるみたいですけど、これ、決めごととかないんですか?』
「決めごと?あるにはあるわよ。一応、組合があって、お金払って許可とらないといけないんだけど」マーニャ
さんは不機嫌そうになって、道をふさいでいる屋台を見る。「どこに店を出すかっていうのは、あまりうるさく
言わないのよ。人の家の敷地とか家のすぐ前とかじゃなきゃ、出していいことになってるの。いい迷惑よ」
『じゃ、場所の取り合いになったり?』
「なるわよもちろん。お祭りの10日前くらいになれば、あっちこっち喧嘩ばっかり。みんな放っとくけどね」
『そういうのをきっちりまとめてくれる人、いらっしゃらないんですね』
41 :
:2005/07/28(木) 08:22:09 ID:Ng+DMtXt
「んー……昔はちゃんと仕切ってた偉い人がいたんだけど、その人たちのやり方ってそーとー強引で、いろんな
悪さしててさ、あたしがここでデビューしてすぐ後の頃かしら、サントハイムの王様が兵隊出してその人たちを
追っ払っちゃったのよ。おかげですっかり自由になっちゃって、こんなふうに道のド真ん中でも店やっちゃう
ようになったわけ」
『そうだったんですか』
「ギンドロっていう人。聞いたことない?」マーニャさんが小声で言った。俺は首を横に振る。ギンドロ……
変な名前だな。「今でもね、名前口に出しちゃいけないことになってんの。一度あたし、顔見せでお訪ねしたこと
あるんだけど、怖そうなお兄さんたちに囲まれた、人の良さそうなおっさんだったわね。ま、あたしその頃から、
父さんの娘ってことと、百年に一度の舞姫ってことで、けっこーちやほやされちゃってたから、その人も優しい顔
してたのね。だからさ、あんまりあたしその人たちがどんな悪いことしてたか知らなかったのよ。そのが良かった
んでしょうけど」マーニャさんが少し顔を背けた。「ただね、モンバーバラは、昔のが見た目にはきれいな街だった
わね。喧嘩してる人たちはその怖いお兄さんたちが出て行けば収まっちゃったし。だからどっちが良かったか、
あたしにはわかんない。でも街の人で、その前からいる人は、これでも昔よりはずっといいって言ってるわ。
だから、まあ……これもしょうがないんじゃない?」言ってから、マーニャさんは横髪をかき上げ、ふうっと息を
つく。「あーあ。あたしもその頃は可愛かったのよ。肌だってこんなカサカサじゃなかったし」
42 :
:2005/07/28(木) 08:25:17 ID:Ng+DMtXt
『そんなことないですよ』ここでフォローするのは男の義務。『マーニャさんは、今でも充分可愛いですよ』
「ふふっ。ありがと、ビルくん」マーニャさんが満足げに笑う。「ビルくんみたいな可愛い年下のコから可愛いって
言われると、お世辞でも信じたくなっちゃうわね」
『どうぞどうぞ。信じてください。俺、きれいなお姉さんに嘘はつけませんから』
「あら上手。でも言いすぎよビルくん。調子に乗らない」それでも、肘でつついてくるマーニャさんは笑顔である。
『本当なんですけどねえ……』
怒ったフリして横を向く。マーニャさんのくすくす笑いが聞こえ「すねないすねない」髪に手が乗ってきた。ご機嫌取り
成功。アリーナと渡り合う上で、最低でもマーニャさんは味方につけておかねば。
でもマーニャさん、昔のことけっこう長く話してくれたな。デビューしたばかりのマーニャさん、か。どんなんだった
んだろ。その頃はミネアさんと同じく、おとなしくてしとやかだったりして。あ、だけど、昨日見た“過去”じゃ、今の
通りのマーニャさんだったっけ。きっと生まれつきこんな、お姉さまな性格なんだろうな……。
「んー?ビルくん、そんな目してどうかした?あたしを見てくれんのは嬉しんだけどねー……ぶつかるわよ」
え?うっ!?いでっ!!
目の下に横棒をまともに食らった。なんだよ?露店のテントか!まったくこんなとこに立てやがって!
「あははは。ビルくん、だいじょぶ?」マーニャさんが大笑いしている。お気に召したようで光栄です……。
《マーニャの評価が上がった》
いったん街を南に抜け、外周に沿って西へ歩く。宿屋の厩のそばを通ったのでのぞいたが、あの趣味の悪い
馬車は、なかった。ラゴスのやつは城へ帰ったらしい。
しばらく行くと、教会。昨日俺が泊まった……泊まらされてしかもものすごく嫌な夢を見た教会だ。あんまりいい
思い出はない。ただ、ちょっぴり可愛めのシスターから言づて頼まれたっけ。クロービスって神父を見かけたら、
ってやつ。
あ。教会の前で掃除してる娘、あのシスターだ。えーと……そう、あれがマゴットさん。さすがシスター、早起き。
43 :
:2005/07/28(木) 08:26:26 ID:Ng+DMtXt
ついでだし昨日のお礼を言っとこう。俺は、マーニャさんに待っててくださいと手で合図し、教会へ歩いていった。
マゴットさんが顔を上げ、にこやかに笑ってくる。「おはようございます」義務的笑顔。まだ俺だとはわかってない
……もしかしたら覚えてもらってなかったりして。昨日だけでも教会には何百人と訪れてるだろうし、俺みたいな
格好の旅人は、いくらもいるからな。けど俺は……。
「……!」
ん?不意にマゴットさんの笑顔がゆがんだ。俺だとわかってくれ……たにしちゃ、驚きすぎだぞ?
『あのー、昨日はどうも……』
「……!」マゴットさんは目を見張って後ずさると、ありゃ?ほうきを持ったまま教会の中へ飛び込んでしまった。
なんだろう?なんだか怯えてたみたいだったけど。誰か怖い人でもそのへんに……周囲を見回してみたが、
俺とマーニャさんしかいない。てことは、俺!?なんでだ?昨日、手まで握った仲なのに!
「ビルくん。あの娘も知り合い?」
首をひねる俺に、腕組みしたマーニャさんが聞いてきた。すましたように横を向いている。
『昨日、お世話になったんで、お礼言おうとしたんですが……』
「ふうん。そうやって可愛い娘にはすぐ声かけるわけね、ビルくんて」
『違いますよ!そんな気じゃ全然ありません。パンをいただきましたし、寝床も貸してもらったんですから』
「はいはい。んじゃさっさと行くわよ、ビルくん」
うっ。マーニャさん、むすっとしてる……。
からかってくると思って身構えてたのに。俺が他の娘に声かけたの、そんなに気に入らなかったのかな。だと
すると、嬉しいんだけどな。
それにしても……マゴットさん、いったい何を怖がったんだ?俺、髪型も服装も顔も、普通のはず、なのにな。
《マーニャさんの評価がちょっぴり下がった》
44 :
:2005/07/28(木) 08:28:16 ID:Ng+DMtXt
西の通りの商店街。えーと、あの果物屋さんはどのへんだったっけ?
「おっ。マーニャちゃんだ!おはよう!」
「マーニャちゃん!今夜も行くからね。楽しみにしてるぜ!」
「うわっ、マーニャさんに朝から会えるなんて……すみません握手してください!」
さすがモンバーバラのスーパースター。行き過ぎる人がすぐに振り向き、歓声を上げては挨拶してくる。それを
「はーい、どーもありがとー!」マーニャさんは慣れた態度であしらっていく。俺はその後ろを、ホルスに従って
いるときのごとく、つかず離れず、連れとも他人ともとれ、迷惑にも遠慮にもならない距離と態度で歩いていっ
た。このへんは慣れ。
アリーナと会うときのことを想像してみる。マーニャさんがまず部屋に入って、それから俺がついていって……
たぶん、俺見た瞬間にあいつは逃げ出すか、殴りかかってくる。あくまで無視は、3人きりという状況とアリーナの
性格、まず、しないと思う。話はそこからだが……マーニャさんがアリーナを止めてくれて、俺の話を聞くように
うまく仲介してくれる。そうなれば、俺が文句と態度さえ間違えなきゃ、潔癖で純情な性格のアリーナは謝罪を
受け入れざるを得ないはず。これが一番いい展開だ。一方、悪い展開としては、マーニャさんにもアリーナを
止められなかったり、まったく聞く耳を持たずにふさぎ込んだ場合。そうなったら出直すしかない。ベレス退治、
どうしよう……。
「ビルくん」
マーニャさんがちらりと俺を振り返る。なんです、と目で聞いたとき、マーニャさんはいきなり横へ走った。左に
狭い路地。何だろ。あわてて俺も走る。嫌な人でも歩いてきたんだろうか?路地に入ってすぐ右に曲がった。
建物ごとに勝手口らしい扉が並び、木箱とか壊れたバケツなんかが壁際に散らばっている。マーニャさんは
何度か振り返ってくれながら走っていき、ほどなくして歩き出した。
『あの……何かあったんですか?』
駆け寄って聞いてみると、「あたしが表から入るの見られたら、押し掛けられちゃうから」なるほど、納得。
「ビルくんに教えてあったっけ?あたしとミネアの借りてるとこ」
『ミネアさんに案内してもらいました。果物屋さんの二階ですよね』
45 :
:2005/07/28(木) 08:32:51 ID:Ng+DMtXt
「あ、そう。ふーん、それで、っか……」マーニャさんが眉根を上げ、困ったような顔をする。
『何がです?』マーニャさんの“ふーん”は、怖い。
「あたしたちがキレスさんとこ泊まってるの、アルトがなんで知ってたのかと思ったら、ビルくんが教えたのね」
『え?いえ、教えてなんか』俺は考え込む。マーニャさん探してるとき少し喋ったが、西通りとかキレスさんの
名前とかは出してないはず。『果物屋の二階、って言ったと思いますけど、場所までは』
「それで充分よ」マーニャさんが空を見上げる。「あーあ、面倒なことになったわね」
『……まずかったんですか?』おそるおそる聞く。
「まあね。ミネアがそんなことビルくんに話しとくわけないから、ビルくんが悪いわけじゃないんだけど……はい、
ここね」マーニャさんが一つの扉の前で立ち止まり、鍵を取り出す。「ビルくんは、表から堂々と来ていいから」
マーニャさんが、ノックすることなく扉を開ける。気になる話が途中で終わってしまった。ここをアリーナに教えると
何が面倒なんだろう?
「静かにね」マーニャさんが俺を招き入れる。暗く狭い廊下が前に続いていて、左には階段。マーニャさんは前へ
歩いていくと、突きあたりのドアをノックした。いよいよだ。俺は姿勢を正した。
「マーニャちゃんかい?」
が、聞こえたのは中年の女性の声。ドアが開き、キレスさんの姿が現れる。なんだ。アルトがいる部屋じゃなくて、
母屋に通じるドアだったのか。
「もう帰ってきたのかいマーニャちゃん。さすがに早いねえ」キレスさんがエプロンで手を拭き、ひょいと俺を見た。
「そっちの人がアリーナ様の……おや?もしかして、ミネアちゃんが連れてきた、レイドックの子じゃないかい?」
『ええ。こないだはどうも』頭を下げる。
「なんだ。えーっと、ウィルさんだよね。そうか、ミネアちゃんの友達だと思ってたら、アリーナ様のお友達だったん
だね」
『は、はい……』キレスさん、アリーナが王女様だって知ってるのか。『マーニャさんの友達も、させてもらってます』
「あっはは、そりゃあずいぶんな色男だねえ」キレスさんが笑う。「マーニャちゃん。この子とどういう知り合いなん
だい?あんたはともかく、ミネアちゃんが男連れて来るなんて滅多にないことじゃないか。アリーナ様のお友達に
しても、さ」
46 :
:2005/07/28(木) 08:37:11 ID:Ng+DMtXt
「ビルくんはね、あたしたちと目的が一緒なの」マーニャさんが俺に目配せしてくる。「勇者を捜しててね。それで
出会ったってわけ。まー、最初はほんのちょっと変わったカッコしてたから、あたしも何なのかしらこの子って
思ったんだけど。まあ変わってることは確かよ。あたしの知らない間に、ミネアともあっという間に仲良しになって
んだから。でも、あんがい男らしいし、優しくて頼もしいわ。ビルくんとアルトはね……あ、ビルくん、そんな時間、
ないよのね」
マーニャさんは俺の大ざっぱな紹介(あんがい、ですか……)をやめ、上を見た。「キレスさん、後でゆっくり話すわ。
アルトまだいるかしら?」
「ああ。物音ひとつしないけど、いることは間違いないよ」キレスさんも同じように天井を見てから「ウィルさん」俺に
笑いかけた。「お友達ならわかってんだろうけどね、アリーナ様はああいうご気性だからね。仲直りしたいなら、
アザの一つや二つは覚悟しといたほうがいいよ。お優しいし、王妃様生き写しの美しい方なんだけどねえ。あの
じゃじゃ馬ぶりは、王様のほうに似たのかねえ」
キレスさん、アリーナをよく知ってるな。この国の常識なんだろうか?ホルスのダメダメぶりと同じく。
「ビルくん」マーニャさんが俺に向き直る。「今通ってきた廊下に扉あったでしょ。そこがミネアの部屋。で、入って
すぐんとこの階段上った目の前が、あたしの部屋。アルトはそこで寝てるわ。あの子、寝起きはいいほうだから、
起こそうとすればすぐ起きるはずよ。はい、これ鍵ね」
鍵……え!?マーニャさん、ついてきてくれないんですか!?
俺の顔を見て「ごめんねビルくん」マーニャさんが笑った。「でも、アルトと二人で話したほうがいいんじゃないの?
あたしが一緒じゃ、そのときだけ握手して、あたしがいなくなったら元通り、ってなっちゃうと思うし」
あのう。今日はいろいろ切羽詰まってるんで、ひとまずはその場だけで収めればいいんですけど……。
『俺相手じゃ、アリーナは逃げ出しちまうんですよ。ですから、できたらマーニャさんに……』
47 :
:2005/07/28(木) 08:40:25 ID:Ng+DMtXt
「大丈夫、ビルくんなら」マーニャさんが片目をつぶってくる。「あたしそうしてもらうつもりでビルくん迎えに行った
んだから。それに、キレスさんとの取り決めで、あたしとミネアは部屋にオトコ連れ込んじゃいけないことになっ
てんのよ。だから、ね」
そういやキレスさんそんなこと言ってたような。ああでもマーニャさんがいてくれないとなると、最悪のケース……。
「場合が場合だから、構わないんだけどねえ」キレスさんが横から言う。「ま、ウィルさん。何かあったらマーニャ
ちゃんでもあたしでも呼べばいいよ。出入り口はそこの階段しかないんだ。アリーナ様が逃げたら、すぐ、呼ぶ
んだよ」
てことは、窓とかは部屋にないのか。だったら逃げられることはなさそう。問題が一つ減った。でもなあ……。
『その……アドバイス、もらえませんか?』情けなく頭に手をやりながら聞いた。これが最後の望み。
「んー。アルトがさ、ビルくんに何を求めてるのか考えればいいんじゃない?」
『何を求めてるか……ですか』あいつが俺に求めてる?うう、ますますわからなくなったような……。
「はい。それじゃ、ビルくん、がんばって」
マーニャさんが俺を回れ右させ、ぽんと背中を押した。「ミネアが待ってるわよ」
……覚悟決めるしかなさそうだ。
『じゃ、せいぜいがんばってきます。殺されそうになったら悲鳴あげますから、助けには来てくださいね』
二人のくすくす笑いに送られ、廊下を戻る。足どりが重いっていうのはこういう感じなんだろうな……。
《キレスの評価が上がった》
48 :
:2005/07/28(木) 08:44:25 ID:Ng+DMtXt
言われた通りに階段を上ると、横にベランダのように通路があって、すぐ前にドア。マーニャさんの部屋の扉板に
しては特に高級でも派手でもなく、ごく普通。今さっき見たミネアさんの部屋の扉と同じ。
耳をすましてみる。中に気配は、ない。いないか寝てるか。いないよりは寝てたほうがいい。起こす楽しみっての
がある。起こしたのが俺だと知ったら、あいつ何やりだすかわからないけどさ。寝起きはいいって、マーニャさんは
言ってたが。
………。
アリーナが、俺に求めてるもの、か。あいつが望むような態度で臨まなきゃならないってことかな。
打ち解けられる友達。忠実な家来。それとも……。
ノックする前に決めとかないと。どんなんでいこう?―――
1.友人として対等な立場で
2.下僕ぶって慇懃大仰に
3.王子様のようにナナメ上から
4.お兄ちゃんっぽく優しく厳しく
5.けだものがごとく強引乱暴な
ウィル(村の少年) 職業:商人2+盗賊2 作戦:ガンガンいこうぜ(速攻)
打撃3 防御2 敏捷3 魔力0
体調:軽傷 精神:普通
装備:破邪の剣〈ブーメラン〉+旅人の服〈旅人の服〉
道具:薬草x4、キメラの翼、爆弾石、青紫色の玉、(マーズの手紙)(グレーテの手紙)(ターニアの風鈴)
呪文:(インパス) 特技:砂煙、力ため
現在地:サントハイム王国モンバーバラ 所持金:40819G <6日目・朝2>
遅れてスミマセヌ。新スレ初更新!
その間に新GMさんのスレは800レスオーバー・・・漏れもがんがりまつ
あのときTRPGから逃走しなかったら漏れも今より少しは・・・はぁ
>12 サンクスでつ!自分を弱気にさせないような実力をつけたいものでつ
>13 こちらでもGMさん就任おめ!ほぼ毎晩ROMしてまつ
以前のギャルゲースレのGMさんのどなたにも比肩できる文章力、内容だと思いまつよ
マーニャの攻略自体はずーっと先でつが、評価さえ上がればセフrえっもう9時半過ぎ???
>14 あともう数名はいるつもりなんでつがまだほとんど関わってないでつからね
>15 枕程度で済めばいいんでつが・・・
>17 関係修復できないとこれからの戦闘がチト辛いかも。2だとマーニャに叱られて評価ダウン
>18 誠意を持って対応し続ければ通じるのがゲームの世界でつがリアルではどうなんでせうね?
>19 前々回「説得」「抱擁」「襲撃」以外だったら話はそのまま進んだんでつが、さて・・・
>22 どうでつか!・・・まったく威張れたことじゃないでつ申し訳ありませんです。。。
>23 ツンデレキャラはそのときどきのパラメーター上下はさして気にしないほうがいいかもでつ
>25 アリーナがツンデレというのは漏れもボクアリ書いてて初めて気付いた境地でつ
>26 漏れも早く山行きたい・・・なのに何故こんなに伏線べたべた張りたがる・・・
>28 もともとドラクエを舞台にギャルゲー、という試みだったんでつが、漏れにもわけわからなくなってきますた
>29 1−1−2だとミネアと少々険悪になりますた。でもそれで失敗だったかどうかは・・・
>30 細かい形式
>>10を参照してくださひ。次からテンプレの最初にもってくるようにしまつ
>32,35-36 お待たせして申し訳ないでつ
毎回、この選択肢なら1日まとまった時間とれれば書けるな、と思って書いてみたら表現に引っかかりまくって2週間・・・
なんだか自分の文章が「○アル鬼ごっこ」の三歩手前に見えてきますた真夏のこのごろ。いいことか悪いことか
6、少しだけ下の立場にたって
新しい選択肢が駄目なら1で
正解は1か?
でも5
物語として楽しむ派なので
1
53 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/07/28(木) 23:48:13 ID:gMI70ScS
5を選びたい・・でも1
1
4 ツンデレ妹というさらなる境地へ
ツンデレを調べて意味はわかったが、
例としてあげられているところに知っているものが何もなかった…。
4で。
いままで散々対話しようとして失敗してきたからなあ。
正攻法とるか、斜め上を狙うか。
ん〜迷うがここは1で
4
ここの選択って実はかなり重要かも
てなわけで1
ここで投票打ち切っておきますです。。。
<アンケート>(新スレ&種変GMさん記念)
サンプルとして今後の1シーン(年齢制限有。1〜2レス程度)を
A.読んでみたい(以下1つ選択。1〜4すべてヒロイン名です)
A−1.○○○ A−2.○○○○ A−2.○ー○○ A−3.○○ー○ A−5.<<左以外のヒロイン名入力>>
B.読みたくない ~~~~~~~~~
C.黙って更新書いてくれ
記念でこれしかできないのがカナシヒ・・・
修正_| ̄|○ ヒサビサ ヤッチマッタ・・・
A.
A−1.○○○ A−2.○○○○ A−3.○ー○○ A−4.○○ー○ A−5.<<左以外のヒロイン名入力>
~~~ ~~~
こういうシーンだけ既に書き上がってたりしまつ
いつになったら貼れるやら(オマイガイウナ!!
意味わからんがアリーナが人質取られて悔し涙流しながら
犯されるシナリオをお願いします
A−4
ツンデレ…
A−4でおね!
A-3
マリベルタソはマダー?
67 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/01(月) 15:15:49 ID:hgBS0/4m
A−2のマリベル
A−3
70 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/01(月) 22:39:28 ID:3iuFWNMj
A−1
フォズ
Aー2のマリベル
dでつ!お互いガンガりませう、色々とw
時間が合ったら参加もドゾー(既に参加済みでしたら失敬)
新スレ記念はもちA−3で!
漏れも記念に何かやりゃ良かったな…
A-2のマリベルタソ
A-2
A-3で
A-3
a-4
二年ぶりに一ヶ月限定でまたやっていい?
って、このスレ使うのも悪い気がするな。
どっか他にいいスレないかな。
では次スレでも建てますか。
次スレじゃなくて派生スレじゃないの?
派生スレを作るかもしくはこのスレの更新の合間にやるかじゃない?
んじゃ、11時までにスレ立ったら、今日からでも開始
立たなかったら、やらない(w
ゲームの内容は、二年前と同じでプレイヤーを希望する人が、
一時間の間に選択肢を選んでいく形式。
舞台はこれまた二年前と同じ学園物。
但し、前回はポピーたんを攻略しているので、今回はポピーたんの攻略は不可(陵辱は可)
リアル期間で一ヶ月の間に、誰か一人の好感度を100にするか、隷属度を100にすれば、
感動のエンディング
キャストは前回とほぼ変わらない予定だが、8も発売されたので、
ゼシカとか新キャラの参加予定はあり。
どんな話だったか知らない人は3スレ目辺りを読んでみるが吉。
まあ、別に読んでない人でも、最初から見てれば分かる内容にするつもりなんで、
その辺は心配無く。というか、最初の方は多分前作のコピペが中心になると思われる。
なんとなく覚えているキャラ設定
ターニア…主人公の妹。ポピーたんに次いで二番目に好感度が高かった人。
バーバラ…主人公の妹の親友。女王様になるかと思ったら、肉奴隷化。
ビアンカ…主人公の幼馴染で、実家はラブホ…じゃなくてビジネスホテルを経営
ムーン…主人公のキャッシュカード兼肉奴隷(但し、最初の選択肢によって、初期設定は変わる)
女賢者先生…主人公の担任。調教師を目指す主人公を応援する(人間の調教師とは知らない)
フォズたん…飛び級で学校に通っているょぅνょ。実家はダーマ神殿と呼ばれる教会。年齢は10万8歳
アリーナ…キャラ設定する以前に、ほとんど選ばれなかったので、ほぼ無設定。
ルーシア…精液専用便所でうんこを食わせてくれる、心のヒロイン。
他にキャラいたっけかな? ま、そのうち思い出すだろう。
スレ立つかな…ドキドキ
ああああああ今日はなんていい日なんでせうか
一ファンとしても、そして漏れの勉強のためにも、一時間GMさんには期間限定と言わずずっとGMをやっていただきたいでつ!
そしてこれで漏れも何の気兼ねなく長ったらしい話が書けまつ(ぉ
・・・しかしこれでバリバリ書くぞと思ってもそれとこれとは別なのが漏れの筆力
どちらのGMさんでもいいからの爪の垢が本気で欲しひ・・・
アンケートはA−3のバーバラでFA?
マーニャじゃなかったのか(´・ω・`)
マーニャかと思ったがバーバラだったとは・・
87 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/04(木) 21:51:25 ID:0EL+kdqf
ターニアじゃなかったの
88 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/04(木) 22:01:36 ID:BitnjOil
ターニアだと思ってました
タニーアでいいよ
タシーロみたいでなんかヤだなそれ
ご不満の方多いようでつので、
B−1.バーバラ B−2.マーニャ B−3.ターニア B−4.<<その他ヒロイン>>
で決選投票おねでつ!
最初からこうすれば良かった・・・_| ̄|○
なお>61は
A−1.フォ○(未登場) A−2.マリベル A−3.バーバラ A−4.ミレーユ
だったわけでつが・・・
申し訳ないながら週末予定が入ってしまいますたので更新は早くて日曜遅くて火曜・・・スミマセヌ
お詫びとテストがてらにA−1.のビミョーな場面を
これだと何禁くらいでせうね?
『ありがと。フォズちゃん』不安そうなフォズちゃんに微笑んでみせる。『それじゃこれから、フォズちゃんの
カラダ、使わせてもらうよ。おもうぞんぶん』
「お、おもうぞんぶん………っ」フォズちゃんの頬がみるみる染まる。自分で言ったことなのに。「お、お、
お手柔らかにお願いしますでありますっ!」あらら。いきなりあがってる。
まず緊張ほぐしてあげなきゃ。フォズちゃんの頬に手をかぶせ、親指で唇の端にそっと触れる。
「あ……」
俺を見上げ、フォズちゃんはあわてたようにさっとまぶたを閉じる。
ゆっくり、顔を近づけていく。触れる。合わさる。
くっついた瞬間は驚いたように引き、追うと押しかえしてくる。一、二度離し合わせてから、かぶせるように
重ねる。俺の唇にそっくり包みこまれてしまう、ちっちゃな唇。まるくてやわらかくて、しっとりすべすべした、
フォズちゃんの唇。ついばみ、飲み込むように味わっても、されるがままの唇。大神官様の唇……。
ん……?急にフォズちゃんの身体が強ばって、俺の袖を引いてくる。あ、息継ぎしたいのか。息止めてたら
楽しさ半減しちゃうのに。まあ俺もついこの前まで無理して止めてたけど。
少々荒療治。フォズちゃんの後ろ髪と背を押さえ、逃げられないようにする。「……!」フォズちゃんが
じたばたしはじめる。俺の袖を握り、脚を揺さぶる。それでも息しようとしない。しかも唇も俺から離そうと
しない。はは。フォズちゃんて絶対逃げない娘だもんな。この唇、俺が飽きるまで堪能させてくれるつもり
なんだ。
でもこのままだと窒息しちゃう……あ、結界使っちゃうかもな。うーん、残念だが……。
頭を引いていく。唇が離れ……わ、追いかけてきたぞフォズちゃんの唇。まだしていたかったんだ。
完全に離れてから、唇を開いて息を吐き急いで呼吸を整えるフォズちゃん。こんなに苦しかったのに……。
『フォズちゃん、もっとしたい?』前髪を撫でてあげながら、聞く。
「は、はい……あ、いえっ、ウィルさんのご自由になさってください」
はあはあしながら瞳をキラキラさせて見上げてくるフォズちゃん。うーん。こんな目をして、ご自由に、なんて
言われると、次何してあげたらいいか迷っちゃうんだよ。
『じゃあ……』フォズちゃんの唇の下に指をあてる。あれをしよう。『今度は、大人のキス、ね』
93 :
:2005/08/05(金) 19:21:28 ID:1TthfxC2
次フォズちゃんに会ったらやる!って決めてた俺の課題。エッチの前哨としてやれるとは、嬉しい誤算だ。
「お、大人の、ですか……?」フォズちゃんはきょとんとし、「私でも、できるのでしょうか……?」ちょっぴり
悲しそうに、眉を下げてきた。
『もちろん』俺は笑って、フォズちゃんを抱き直す。互いの息しか吸いこめないほどに顔を近づけ、『それと、
苦しかったら息して。息しないと続かないよ』ささやいてあげる。
「は、はい」フォズちゃんは、おやつを盗み食いしたかのように、唇をきゅっと結んで唾を飲み込んだ。「あの、
私、どうすればよいのでありますか?衣はこのままでよいのでしょうか?」
『うん、その……』ディープなキスするってのに、ここまで身構えられたら、ちょっとな。緊張してると歯を開けて
くれないし。けどいちいち説明するのも間が抜けてる。ここは……。
『それじゃさ。口、少し開けて……舌の先、ちょっとだけ出してみせて』
「えっ……」びっくりするフォズちゃん。「……は、はい、わかりました」それでも俺の袖の手をぎゅっと握り、
唇を俺に向けた。その濡れた小さな唇がゆっくりわずかにめくれ、紅梅色の舌が、ぴくぴく動きながら
おそるおそる出――いもりの仔のようにつっと引っ込む。『もう少し、ね』フォズちゃんは泣きそうなほど
まぶたを震わせて俺を見たが、そのまぶたをぎゅっと閉じ、唇の隙間から、薄い小さい舌をそろそろと押し
出してくる。恥ずかしさのあまり苦みばしったような顔が、[レミーラ]の光を受けて白く輝いてるちっちゃい舌の
せいで、まるで生まれたてのハツカネズミ。『ふっ……』うわ、あぶね。吹き出すとこだった。「………」が、
フォズちゃんの目が薄く開いて、いっそう泣きそうに、咎めるように俺を見てきてる。俺の笑ったのがわかった
らしい。ごめんね。
でもそんなに恥ずかしいかな……。ターニアがフォズちゃんくらいのとき……それに今も、ちょっとすねると
すぐアカンベーしてくるのに。おっと、フォズちゃんをターニアと比べちゃいけなかったんだ。恋人だもんな。
そして今、初めてのコイビトーなキスをしようとしてるわけで。
『そのまま、口開けててね』一応、注意。う、優しく言いたいのに早口になっちまう。『唾飲むときは引っ込めて
いいからね。それと、ちゃんと息はすること』
テスト終了。。。
未登場なのに名前バラしてまつがなかったことにしといてくださひ。今更でつが
記念特別編(?)、バーバラは書き上がってまつがマーニャとターニアは書き直しが入るので少々時間かかりまつ
昔書いたやつを今の文体に書き直すのは漏れにとっては楽しい作業。更新に行き詰まるとそればっかし
でわ仕事復帰ノシ チコクダー
B―3
96 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/05(金) 21:17:14 ID:GKnEbAht
>>92 一般的には表現を暈かしているので15禁(R指定)ぐらい。
一部(書いている作者を攻撃して楽しむ)の人種には全禁。
何で名前を伏せたのかわからん
B-3っと。
B-3
B−2! B−2!
B-2
自己保守。。。
ああああ文と文との間にはすべてを拒む大穴が・・・_| ̄|○
B-2
104 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/14(日) 05:57:11 ID:j/keSpSN
盆保守
コミケ保守ともいう
ほ
107 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/16(火) 19:21:47 ID:LmgDVUbo
純愛だったらB−3.ターニア
鬼畜が入るならA−1.フォ○でお願いします。
特に考えることはない。今のままでいい。
あのとき俺に懇願してきた、潤んだ赤い瞳――“ボクとそういうのは、いやか?”――あの目は、本物だった。
俺との仲違いが単なる誤解だとわかれば、アリーナは、一昨日あの屋上で会ったばかりの頃のような、敬称
なしの呼び捨てで呼んでくれと言ってくれてからのわずかな間のような、お互い遠慮のいらない関係に戻りたい
って思うはずだ。
身分に気を遣ったり遣われたりのない、普通の、友達。ヘンリーたちと同じで、アリーナが俺に求めるものが
あるとすればそれだろう。
だから、媚びたりせず、普通に詫びればいいんだ。根は優しい奴なんだから、本気で謝れば、許してくれるはず。
そうして、今度こそきちんと話をして、わかってもらわなきゃな。
思い決めて、ノックした。
返事は……ない。
もう一度。結果同じ。やっぱ、寝てるかいないか。それとも、マーニャさんの客だと思って居留守使ってんのか。
だとすりゃ声かけなきゃならないか。うーむ、気が重いが……。
『アリー……』っと。万が一外に聞こえるとまずい。『アルト、俺だ。いるか?』
反応、なし。考えてみりゃ、俺だと知らせたところでアリーナが開けてくれるかどうか。“帰れ”の一言で門前払い
食わされる可能性大。
ん、だからマーニャさん、鍵貸してくれたのか。
『アルト。入るぞ』
やはり無反応なのを確かめてから、鍵をさした。
『………』ドアを引いたとたん、レモンかお香、どちらかに似た匂いの風がすうっと流れ出て、俺の喉と胸の奥を
冷やす。マーニャさんのつけている甘い香水とは違う、澄んだ爽やかないい匂い。改めて嗅ごうとするともう感じ
ないほどほのかで、しかし喉と心にすっきり感を残す香り。これがマーニャさんの部屋の匂いなのか。なんだか
意外だ。
109 :
:2005/08/18(木) 19:14:07 ID:AoKAIHL+
ふう。でもおかげで落ち着いた。うん、アリーナとのこともだけど、マーニャさんの部屋ってどんなだろう。
ドアを開けた。
へっ……?俺は息を呑み、その息をため息のように吐いた。対面の壁がずっと向こうに見える。やたらに広い!
下の廊下よりずっと奥行きがあるから、母屋の部分まで含めた二階いっぱいにスペースをとってあるらしい。屋根
そのままの三角の天井も高く、光が射し込んでいる天窓には梯子がなきゃ届かない。丈の短い薄紫のカーテンが
左側の壁との間に仕切のように奥まで引かれていて、床には、無地でふわふわした羊毛の絨毯が一面に敷いて
あった。スリッパがドアの前の赤い敷布の上にあるので、この部屋には靴を脱いで上がるらしい。
そして、部屋の中央に、部屋の広さと釣り合う広いベッドが据えてあった。腕も脚も十分伸ばして余りありそうな、
縦も幅も長いベッド。そこに赤茶色の巻き髪の女の子がうつ伏せに横になっている。アリーナだった。
じっと眺めてみたが、動く様子はない。こちらの様子をうかがうような不自然な静止でもない。寝てるなあいつ。
靴をドアの横のサンダルやブーツがいくつも並んだ靴箱にしまい、ベッドへ歩いていく。スリッパごしのふかふかが
心地よく、踏むのに気が引けるほど。寝っ転がったらさぞかし気持ちいいだろうな。ホルスの寝室に敷いてあるの
よりも深くて柔らかい。そうとう高いぞ、この絨毯。
ベッドの向こう、部屋の奥には、全身が映る大きな鏡台、さらにそれと向かい合わせに二枚。突き当たりには低い
箪笥が真ん中を開けて左右横一線に置かれ、その上に小瓶や本棚、グラスケースがきちんと場所が決められて
並べられている。大ざっぱなマーニャさんだから部屋はさぞかし散らかってるだろうと何となく想像していたのだが、
床にほっぽり出してあるものはないし、家具や小物の並べ方も整然としている。まめに掃除してるらしい。まあ、
ミネアさんかキレスさんがやってるのかもな。
更新キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
111 :
:2005/08/18(木) 19:17:09 ID:AoKAIHL+
さあて……。ベッドを目の前にして俺は、きょろきょろしていた視線を寝ているアリーナに下ろし、息をつく。
ローブを巻いたままのアリーナは、掛け毛布の上で、曲げた肘をそれぞれ頭の両側に置き、顔を部屋の奥へ
向けて眠っている。巻き髪の間から丸い耳が茸のようにのぞいている。首を前へ伸ばしてみると、髪の傷薬が
横に塗られた頬、閉じた長い睫毛が、しおらしく下がった眉、前髪の間から広くすべすべしてそうな額が見えた。
着ているローブはよくこれで眠れるなと思うくらいあちこちで盛り上がったりずれたりしている。裾からのぞく細い
足首と小さなその裏はタオルで拭いたらしくきれいな肌色だった。俺は唾を呑み、あわてて天井を向く。
あーあ。寝てる姿はほんと可愛いのになあ、このお姫様。絵を描いてもらってベッドの下に隠したいくらいだ。この
可愛いお姫様を、俺は泣かせちまったんだな……。
っと。今そんなこと嘆いても。それより、これをどうするか、だ。
早く謝ってすっきりしたいんだが……寝てるところをわざわざ起こして謝るというのも変な話だ。だが起きるまで
待ってる暇もない。つまり今、自然に起きてくれると一番……困るか。“何あんた勝手に人の部屋入ってんのよ!
あたしに何かする気だったんでしょっ!?このエロボックル!!”以下略。まあどっかの誰かじゃないしここまでは
言わないだろうけど。謝りに来て不法侵入者と思われるよりは、こっちから起こしたほうがいい、か。
今、ミネアさんが食事作って待ってるし、それにいつまた村が襲われるかわからない……。
ううむ。仕方ない、起こそう。起こしたのが俺だとわかった瞬間アリーナが何してくるかだいたい予想つくから不安
ではあるが……信じますよマーニャさん。アリーナは寝起きがいいっていうのを。
が……どうやって起こそう?ヘタやって激怒させちまったら話がそこで終わる。一応王女様なんだから、揺する
蹴飛ばす布団ひっぺがすというランドやマリベルにやるような無礼な起こし方はでき……ないわけないな、うん。
一応、俺とアリーナ、普通の友達なんだもんな。普通に、ランドやマリベルにやるようにすればいいんだ。
深呼吸を、一つ。そして、『アリーナ』呼びかける。『アリーナ。起きてくれ。アリーナ』
「………」だめだ。揺すって起こすっきゃないか。無礼者!と怒鳴られる覚悟で。
112 :
:2005/08/18(木) 19:24:43 ID:AoKAIHL+
その前に、一つ。俺はアリーナの耳の近くに左手を持っていく。ターニアはこれでだいたいすんなり起きる。指を
鳴らせるようになったとき発見した。ま、ターニアは普通に起こしたほうが“おにいちゃん、ご飯だよー……”なんて
寝ぼけて面白いから、滅多にやらない。これが効くのはターニアだけで、ランドやマリベルは全く無反応(ターニア
とビアンカ曰く、俺にも効かないらしい)だから、アリーナにやっても効果のほどは……。
ぱちん。
『……!?』うおっ?
アリーナの目がぱちっと何の前触れもなくいきなり開いた。すぐに赤い瞳が俺の手を見、続いて顔と身体が俺を
向いてくる。もともと起きてたのか?そんなはずは。うっ。おい待て。これで起きるとは思わなかったんで、心の
準備できてない!
「ん……ウィルか」
……ありゃ?
アリーナは、まぶたと唇を半開きにした顔を少し傾げて、ただ俺を見ている。驚いてはいる表情だが、予想してた
よりずっとソフトな態度だ。俺を見た瞬間に飛び起きて身構えるか殴ってくるかだと思ってたんだが?
『あー……アリーナ』こんな普通の反応されると、謝ったりする前に普通の挨拶しなきゃならん。『お目覚め、か?』
「……!?」
アリーナの頬がぴくぴくとゆがんできた。この表情の変わり方、昨日の夜も見たような。
「ウィルっ……!?」アリーナは右手をばねにして俺から飛びすさりつつ回転し、ベッドの反対側に着地した。
「な、な、なんっ、おまえがっ」
『……昨日のこと、謝りに来たんだ』
俺は肩をすくめ、頭を軽く下げる。『すまなかった。まさかあんな……』
「また、マーニャか!」アリーナは舌打ちし、握った拳を大きく振った。「ったく、いちいち余計なお節介しやがって!」
『……ああ。マーニャさんのおかげだ』うなずいてみせ、『朝、すぐ君に謝るつもりだった。そしたら、アリーナが
ここに来てるって教えてもらって』できるだけしっかり、ゆっくりと喋る。『まさか、あれが、あんなに君を傷つける
ことだとは思わなかった……本当に、すまなかった』
自分の言葉が白々しく聞こえた。面を伏せる。俺、本気で謝れていないんじゃないか?なぜ?
113 :
:2005/08/18(木) 19:28:15 ID:AoKAIHL+
「謝って……」アリーナが腰の横に拳を押しつけ、震わす。「謝って、済むと思うかっ!ボクは、ボクは……」俺を
にらみつけてから、憎々しげに部屋を見渡した。「ちくしょっ!マーニャ、マーニャめっ!なんで、ウィルにっ!」
『アリーナ』俺は顔を上げ、アリーナを見据える。『マーニャさんは悪くない。俺が無理に頼んで、聞き出したんだ』
嘘がすらりと口から出る。俺とアリーナはともかく、アリーナとマーニャさんの間までこじれるちまうのは、マーニャ
さんに申し訳ない。
「何のためだ!?ボクの弱みを握って、言いなりにしようと思ったのかっ?」
『……ああ。君をおとなしくさせるために』視線を下に戻す。『俺の話を、逃げずに、聞いてほしかったんだ。俺は、
本当に最初、アリーナがここの王女だとは知らなかったってことを……』
「……そんな、そんなことでかっ?」鼻にかかった声。はっと俺は顔を上げる。アリーナは泣いてはいない……まだ、
泣いてはいない。「それだけで、ボクに……ボクにっ、蛇みたいな真似をやったってのか!」
蛇の、真似?『なんのことだ?俺はただ、ああやるとアリーナはおとなしくなるって聞いてただけだ』
「………」アリーナはいったん押し黙り、「そうなのか?」探るように目を細め、俺を見てくる。「本当だろうな?」
『泣かせるとわかってたら、やらなかった』俺はきっぱり言った……莫迦か俺は。きっぱり言えるようなことか!
この娘を泣かせちまって、それで謝りに来たんだぞ謝りに!ランドに怪我させて謝り行って、こんな居直りみたい
な言い訳したら、本気で大喧嘩になっちまうぞ!
『……けど』俺は前髪をつかみ、奥歯を噛みしめた。『それで、けっきょく、泣かせちまったんだから………』声が
詰まる。それが事実だ。俺がしたことだ。『……すまなかった!もう二度とあんな真似はしない。それは……それ
だけは、信じてほしい』
顔を上げ、アリーナをじっと見つめる。まだ少しでも俺を友達と思ってくれてるんなら、俺を友達として望んでるの
なら……許す許さないの先に、俺を信じてくれ。アリーナ。
114 :
:2005/08/18(木) 19:37:01 ID:AoKAIHL+
「………」
アリーナは俺から目をそらして腹立たしげに舌打ちし、俺に瞳を戻すと、また横を向いた。
「……忘れろ」
つぶやくような低い声。「二度とやるな。今度やったら、殺すからな」
『あ……ああ』不意な台詞に、手に冷たい汗が滲み出る。王女様にしては乱暴すぎる台詞。だが……口調には
警告というほどの鋭さはなかった。横顔も握っている拳も、落ち着きがなく、不安げ。言ったアリーナのほうが、
おびえている。俺にまたあれをやられるのを、心底、怖れている。
それほどまで嫌なことだったんだな。アリーナ、お前はいったい、何を背負ってるんだ……。
『約束する』俺は、短く、はっきり言った。『今後決して、あんなことはしない』
「………」じろり。アリーナが俺を見、また横を向くと、安心としたように小さく息をついた。そして黙った。
俺も心の内で、ほっ。肩から力が抜ける。良かった。さすがお優しいお姫様。不問にしてくれたよ。
『それと……マーニャさんは、さ。その、俺に気配りしてくれたんだ。だから、マーニャさんを恨まないでほしい』
「フン」アリーナは息を鳴らし、うるさそうに細めた目線を俺に送ると、すぐそらして「ちぇっ。ミネアもマーニャも、
どうしてウィルに……あああっ!」腹立たしげに肘を大きく振りきる。ミネアさんとマーニャさんが俺に肩入れして
くれてるのが気に入らない……らしい。
ま、まあ、とにかく許してくれたんだ。これであとは、マーニャさんに頼んでコーミズ村に帰って、予定通り……。
「……ウィル」
『ん?』
「もういいだろ。出てってくれ」
『は??』
思わず口を開け、横を向いたままのアリーナを見る。出てけ?起こされたんで寝直したいのか?そんな暇ないぞ!
『そうしてやりたいとこだけどな……』俺は横髪をかいてみせる。『どうすんだ。ベレスを』
アリーナがあごを少し上げた。巻き髪が揺れる。「お前には、関係ない」
『なっ?』
まあた何言い出すんだ、このお姫様。『関係ない、だ?どういう……』ん、待てよ。アリーナが、関係ないだの言い
出すってのは……。『まさか、この期に及んで、一人でベレスんとこ行こうなんて思ってないだろうな?』
返事はない。やっぱりか。無謀と言うか純粋というか……。
115 :
:2005/08/18(木) 19:42:52 ID:AoKAIHL+
『あのなあ……』ため息と一緒に言葉を出す。笑いたくなってきた。『君一人で行くなんて、ベレスを喜ばすだけだ。
だいたい、ミネアさんがいなくて道はどうするんだ。峠は厳しいって言うし、隠し村の場所はミネアさんしか知ら
ないんだろ。それに、その傷もだし、途中で怪我したら治してくれる奴が必要だろうが。それではじめて、ベレス
のところへ殴り込める可能性が出てくるんだぞ』
「………」
『だからさ、ちゃんと俺たちも連れて行け。足手まといにはならないつもりだ』
「……なんでおまえを連れてかなきゃなんないんだ」
おっと。挙げたメンバーに俺が入ってなかった。
『なんで、って……』俺の役割っていうと……自由騎士。臨機応変。遊軍。補欠。『……そんな冷たいこと言うなよ。
友達なんだから、な』
「何が友達だっ」アリーナが怒鳴り、にらんでくる。「ボクは、おまえみたいな奴、友達だなんて思ってないっ!ボクを
莫迦にして、しかも昨日は、助けてやったのに、あ、あんなことしやがって!」
やれやれ。莫迦になんてした覚えは……ま、あるようなないようなだけどな、ついさっき忘れろって言ったのは誰だ
まったく。俺は、同じことで二度も謝ってやらないぞ。
『君が俺をどう思っていようと勝手だ』俺は笑ってみせた。『俺は、アリーナを友達だと思ってる。勝手にな』
「……ウィル!」アリーナがきっと睨んでくる。「そんなに、ボクにつきまとう……」
『ベレスには歯が立たないにしても』構わず、押しかぶせるように言う。『雑魚なら、俺とミネアさんで相手できるぞ』
笑って[破邪の剣]の柄に触れてみせる。『君らの勝負の邪魔に入らせないようにな。それだけでも役に立つと思うが』
「………」アリーナが、斜め右下、ベッドの縁あたりに目を伏せた。
『それに俺、借りが、アリーナにはもういくつも溜まってんだ』借りが2つか3つ、さらに決闘2回。『せめて一つ
くらい返すまでは君について行かないと気がかりでしょうがない。……それから俺、君が行きたい、ルナさんの
村に――』
116 :
:2005/08/18(木) 19:49:32 ID:AoKAIHL+
「ウィルっ……!!」
アリーナが叫んだ。両拳を握りしめている。
「おまえ……ボクのカラダ見たいんだったよな?」
『何?』
思ってもみなかった台詞に、聞き返した声が変わってしまう。なぜ今、それを言い出す?
「見せてやる!」と。アリーナが腰の後ろに手を回した。長い睫毛の下、細めた伏し目の奥の瞳が、思い詰めた
ように鈍く光っている。「見せてやるから……それでさっさと帰れ!いいなっ!」
げっ……?あいつ何キレてんだ。そんなに俺とは行きたくな――って?
シュッ。
アリーナが腰帯を引き解いた。お、おい、本気か?
呆然とする俺を見もせず、アリーナは斜め下を向いたまま両腕をローブの中に引っ込ませる。ちょっと待てっ!
それってそうやって脱ぐのか?巻いてあるんだから一枚一枚……ってそんなことはどうでもいい!おいアリーナ、
待てって!
アリーナの頭が半分ローブの中に潜ったかと思うと、肩と腰がもぞもぞ動き、スカートの裾がするする上がっていく。
見事に細い足首、ぴっちり引き締まったふくらはぎとそこに巻かれていた包帯が現われ、続いて、骨ばったような
たくましい膝が……うっ!?そうだ、あいつ今、下着なんてつけてないはず!!―――
1.阻止 2.静観 3.挑発 4.転進 5.急襲
今回は3週間ぶり・・・お待たせして申し訳ございませんm(_ _)m・・・何回謝罪すりゃ改めるんでせう漏れは
新GMさんはもう第一回エンディングだというのに
どうにも文体、トーンが不安定。遅筆に加えてこれはまずひ・・・
>50 人に謝る態度とはたいていそうでつね
>51 実は1はそれほど正解でもないかもでつ・・・5よりはマシでつがw
>52 物語にもなってるのかどうか不安でつ・・・
>55 ドラクエでツンデレ妹というとユッケくらいでせうか。ツンデレじたい少ないでつし。4は・・・秘密
>56 それは一般人だという証明かもしれませんでつw
>57 人との対話は根気よく、でつ
>59 ここではそれほど響いてはきません。救済措置がありまつので
>62 新GMさんがちょうどそんな場面を描かれてまつね。漏れは鬼畜系はあまり・・・あくまで主人公主観でつので
>72 どもでつ。こっちは一応本家のはずなのに3週間も更新停止していて・・・
元気と文才を分けていただきに毎晩通ってたりしまつ。新シリーズも期待しとりまつ!
>96 サンクスでつ!ということはあの一行がなくて単なるキスシーンだけなら、もう少し年齢制限下がるんでつかね・・・?
>97 スミマセヌ。一貫性がない気弱な性格といいまつか・・・はい
>104-106 毎度毎度のことでつがお世話になりまつ・・・。更新空きまくってるうちにあと1ヶ月で2年・・・_| ̄|○
>107 エロゲ的な鬼畜は今後あるかもでつが、漏れは基本的にはギャルゲー純愛路線でつ
A−1のキャラ、よくわかりませんでつが皆さん虐めたがりまつね・・・なぜでせう?w
今回の更新どうも投下しながら変だなと思ってたら_| ̄|○ ショコウジャン・・・ナニヤッテンダヨ・・・モレ・・・
13kbが14kbになる程度でつので内容的にはほとんど違いないでつが、ヘボイ文章読ませてしまい申し訳ないでつm(_ _)mマタ シャザイ
記念企画・・・どこに投下したらいいか思案中。。。(キメトケヨ
118 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/18(木) 22:01:15 ID:uYagJd0O
鬼畜路線は向こうのスレで慣れているんで、こっちはこっちのやり方で頑張ってください。
では2で
119 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/18(木) 22:51:39 ID:870xdkHw
フォ○、何で虐めたくなるのだろう?
今回の選択は3.直球の純情娘を挑発してお互いに脱ぐ
アザの有無を確認しつつ、話の流れで誤解が解けるかも?
ということを期待して 2で
>うっ!?そうだ、あいつ今、下着なんてつけてないはず!!―――
気づかなかったことにしよう
2
まあ、むこうが脱ぎ始めたんだし
2
5でギャグ路線を期待してみる
記念企画。どこに投下するか、またどこを切り取って投下すればよいやら・・・
迷いますたが結局、またも微妙なシーンをテスト投下してみまつ。全部で4レス(長っ!
続きを読みたい方がいた場合に限り、どこか安全なスレに(官スレあたり借りて)追加を投下ということで
こんなのヌルすぎる!B−2のほうが良かった!という不満も受け付ますです。。。
そして本編の投票のほうもまだ継続中しまつ・・・
「お、おにいちゃん……じーって見てないでっ」
右脚をそろそろと湯船に入れ、次に左脚。身体を横向きにして中に立ち、俺を見ながら、ゆっくりぎこちなく
身体を沈めてきて……最後は、どぼん。俺の胸に肩と背を預けてくる。左右にざああっと湯があふれていく。
「あー……」どうしよ、という顔で俺を見てくるのを、俺は笑って抱きしめる。ターニアは安心したように微笑むと、
「わあい」髪ごと頬を俺の胸へすりつけてくる。「ウィルにいちゃんとお風呂っ。えへ、嬉しいなっ」
『大げさだな』息を鳴らしながら、ひそかに腰を後ろに引く。
「だって、すごーくひさしぶりなんだよ。ウィルにいちゃんとお風呂入れるのって」
『そうか?よく二人で入ってたような……ターニアが、一人で入るの怖いって言ってさ』
「そ、そんなの、ずーっと前の、子供の頃だもん」ターニアが頬を染めた。「おにいちゃん……」それから、少し
悲しそうに眉とまぶたを下げた。
『ん?どうした?』
「……おにいちゃんて、前はお願いすれば一緒に入ってくれたのに」ターニアが、俺の肩に頬を乗せたまま
言う。「だんだん、一人で入れるだろー、って冷たくなっちゃって……わたしね、すごく悲しくて、お風呂で泣い
ちゃったことあるんだよ。何かして、おにいちゃんに嫌われちゃったのかなあ、って……」
うっ。怨みがましい目してるなターニア……まあ確かに、ターニアが泣きそうな顔で袖引いてせがんでくるのを、
もうターニアは大人だろと笑って諭したこともあれば、駄目だと怒鳴るように拒絶したこともある。お兄ちゃんと
入ったらターニアだって恥ずかしいだろ、と真っ当に言ってやっても、不思議そうに首を傾げて“え?ぜんぜん。
だっておにいちゃんだもん”……。ま、元はと言えば、俺がちょっとばかり甘やかして育てちゃったせいだけどな。
もっとも、しばらくしたらむしろターニアのほうがずっと恥ずかしがるようになったんで、安心したが。
『そうか。ごめんな』
背を軽く撫でてやる。『ところで……ターニアと最後に入ったのって、いつだったっけか?』
「あ……わたしね、覚えてるよ」ターニアが得意そうに人差し指を下の唇にあてた。「最後に、おにいちゃんと
お風呂に入ったのはね。おにいちゃんたちと、お墓に、きもだめしに行った日」
『肝試し?』俺の記憶と違うぞ?『いつだ。それ』
126 :
:2005/08/20(土) 16:54:12 ID:YSnhKVSs
「あのね。この前のこの前の、その前のお祭りの日。ビアンカさんが精霊の役をしたときだよ」
『ああ……』思い出した。うん、あの日が最後だ。ターニアのほうが正しい。少々やられた気分。
お祭りの最中、ランド、ビアンカ、マリベルの、いつもの5人で肝試ししようってことになった。順番でお墓に行き、
次の人が来るまで待っている、というやり方。俺が最初、次がビアンカ、3番目がターニア。で、その次のランドが
行ったきりターニアは帰ってこず、心配になって見に行ったら、ターニアは墓石群の真ん中でしゃがみ込んで泣い
ていて、ランドが必死に声をかけていた。てっきりランドが何かやったのかと思って問答無用でぶん殴ってやろうと
すると、泣いていたターニアがいきなり俺に飛びついてきた。聞けば、ただ、怖くなって足が動かなくなったという
だけ。肝試しはそれでお開き。だが、ターニアは家に帰ってもくすんくすんしながら俺の手を握ったままで、やむなく
風呂に一緒に入り、一緒に寝た。
あの日は、ターニアが肝試しという遊びに行った、今のところ最初で最後の日でもある。
「おにいちゃんね、あのときもこうやって、お風呂の中で抱きしめててくれたんだよ。覚えてる……かなあ?」
少し頭を傾け、大きな瞳をしてターニアが聞いてくる。ふ。お兄ちゃんが覚えてないとでも思ってるのか。ターニア
から見えにくくなるように気を遣いまくってたんだからな、あのとき。
『もちろん覚えてるぞ』俺は指先でターニアの頬を突っつく。『やっぱり怖くて一人で入れなかったんじゃないか、
ターニア。それとも、あのときもまだ、子供だったのか?』
「だ、だって……怖かったんだもん」ターニアがむくれて目を伏せる。案外しっかりしてるターニアだけど、こわがりで
甘えんぼなのは、何も変わっていない。
……いや。甘えんぼの中味は変わってたんだよな。俺に、妹として甘えたいだけじゃなくなって……。
『け、けど。そんなに前になるんだな』鈍感な自分を忘れたくて、俺は無理に笑った。そして、『でもやっぱり、あまり
変わってないなあ……』首を伸ばし、ターニアの前をのぞき込んでやる。
127 :
:2005/08/20(土) 17:00:01 ID:YSnhKVSs
「え?……あっ」俺の視線の先に気付き、とたんにターニアは赤くなる。「ひっどーい、おにいちゃん!」ぱしゃっ、
水しぶきを上げて胸を隠し、ぷん、と頬を膨らます。「やっぱり、おにいちゃんて、ビアンカさんみたいに大きいほうが
好きなんだ」
『嘘に決まってるだろ』ターニアを、胸を隠してる腕ごと抱きすくめ、ささやく。『前よりずっと、可愛くなったぞ』
「あんまり嬉しくない……」はは。それもそうか。
『ターニアはさ、これから大きくなるんだよ。ビアンカより、大きくなるかもしれない』
「……ビアンカさんは、わたしくらいのときはもう、こんなんじゃなかったもん」
ターニアが前を向き、口元まで顔を湯に浸す。そうだっけか……そうだったな。ビアンカには、グロリアさんが危機感
もってたくらいだからな。今ではほとんど同じくらいだけど。はは。ちゃんと見てんだなあ、ターニアも。
それとも……俺が見てたから、見てたのか。きっと、そっちだろうな……。
『俺もさ、今のターニアくらいのときの頃で比べたら、ビアンカより背低かった。でも今じゃ、俺のが高いだろ』
「………」
『それにだな……ターニアのおっぱいを、お兄ちゃんが嫌いだと思うか?』耳元で言いながら、ターニアの頬にそっと
手を添える。俺を向いたターニアが、大きな瞳をぱちぱちさせる。『俺は好きだぞ。大きさなんて関係ない。この
目とか、唇とかと同じで、大好きなターニアの、なんだからな』
ぽおっとなった恋人に、軽く、キス。本当だぞターニア。だから、俺がからかうとき以外は、そんなに気にするなよ?
128 :
:2005/08/20(土) 17:05:25 ID:YSnhKVSs
「えへへ……」ターニアがはしゃぐように笑い、頬に両手をあてる。「そうなんだ……嬉しい、おにいちゃん」
しっかり機嫌直ったな。単純というかゲンキンというか……ま、俺の妹なんだからな。
「でもね、おにいちゃん。わたしちょっとだけ服の前きつくなったんだよ。ちょっとだけだけど」
『ふーん。どれどれ』
言われたからにはすぐに確認。湯の中で、ターニアの腹部に回していた左手を上にずらし、ふくらみの下半分を
そっと押える。横に平らにした指へ、やわらかい肌が乗ってきた。ほんの少しだけ、重い。
「あっ……」
『おっ、なんだ。ちゃんと成長してるんじゃないか』
「も、もう……おにいちゃんのえっち………んっ」
ふよふよ、とその指一本分の薄い重みを揺らす。「んん……」ターニアが目を閉じてあごを引き、口元に丸めた指を
押しつける。右手も広げて、ターニアの前を覗くと、はっきり見える鎖骨の下で、俺の指に形を変えられたターニアの
ふたつの白いまるみ全体が、水面の下で揺らぐように動いている。そのてっぺんに――というにはなだらかすぎるが
――つぶれたサンゴの卵みたいな薄桃色のちっちゃな粒が同じ色の小さな肌の中から顔を出していて、ふくらみに
合わせて上下に震えている。
ちゃんとふくらんではいるんだけど……俺の指にまかせて揺れているというより、無理に振動させられているように
見える……なんだか、痛々しいな。
『……痛く、ないか?』手を止め、確認してみる。痛いなら、軽く触れるだけにしておこう。
「ううん」が、ターニアは目を開け、首を振った。「おにいちゃんに触ってもらうの、気持ちいいよ」
『そうか?痛かったら、ちゃんと言えよ』
「ううん。おにいちゃんの手って優しいもん……」ターニアが、うっとりするようにまぶたを緩める。「わたし、ね……
おにいちゃんに触ってもらってるって思うだけで、すごく嬉しくて、ぼー、って気持ちよくなっちゃうの……」
つぶやくように言って、白い歯の先がわずかに見えている口から息をすうすうさせるターニア。うっ……なんだか、
俺のが照れるぞ。
『じゃ……もっと触るか?』
「うん」ターニアがうなずき、俺の腕に手を乗せてくる。「もっとさわって。おにいちゃん……」
まずは以上でつ・・・
記念というにはあまりにも微妙な内容でつが、今後こういうシーンもあるかも?ということで
もっとも何年先になるのかわかりませんでつが・・・(ダカラオマイガイッテドウスル
続き等を読みたいという方は、次のアンケートをおながいしまつ
C.投下場所は?
C−1.このスレ C−2.この板の別のスレ<<できれば場所指定>> C−3.官スレ(エロパロ板) C−4.その他<<できれば場所指定>>
D.内容は?
D−1.この続き D−2.別のシーン(本番) D−3.別のシーン(本番以外) D−4.こんなのよりはマーニャのシーンを・・・
しつこいようでつが投票は継続中。。。
明日あたりには締め切りまつが更新日は不明でつ
喫茶店出入り禁止2軒目・・・もうあとモ○バーガーかファミレスくらいしかなひ・・・
130 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/20(土) 18:03:57 ID:oXmBa5M/
C−3.官スレ(エロパロ板)
徹底しなければ意味無し。
D−5.その他
D−1→D−4と繋げてターニア総受けで
131 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/20(土) 20:19:37 ID:jtGheKXB
C−3 D−1で
C3D1徹底
いみじくもC3,D1
あと本編は、2で。
本編投票打ち切りますです。。。
記念企画アンケートは継続・・・そしてさらに追加
ご面倒でつが、漏れにとっては重要な問題なのでおながいしまつ・・・
E〜F.
>>129でC−1以外を選び、かつD−1とお答えの方にお聞きしまつ
D−1でつと
引き続き前フリ→(選択肢2つほど)→本番あるいは回避
と、なりまつ
他スレに貼るにおきまして、シリーズの異なるキャラクターの出演と、選択肢はどうしませう?
E.キャラクターについて
E−1.ターニアとビアンカが同時に出てきたら他スレの人わけわかんないだろうし、ドラクエ6の舞台に限定したほうがいい
E−2.内容変える必要はない。他スレの人にわかるようにキャラクターの簡単な紹介を載せときゃいい
E−3.このままで特に問題ないんじゃない?このスレの出張だって書いとけば
F.選択肢について
F−1.選択があるのなら仕方ない、そこまでで我慢しておきます・・・
F−1−1.なんか納得いくオチつけといたほうがいいかな F−1−2.すぱっと切っちゃっていいよ
F−2.記念なんだから、選択肢なんて自動選択してそのまま進んじゃってよ。読めるの何年後なんでしょ?
F−3.別に構わないんじゃない?そっちのスレでもこのスレみたいに選んでもらえば
F−4.・・・2、3レス分だけじゃ、なかったの??
以上でつ。お手数とらせまつ
けどこういうことを決めておきまつと来月2周年企画などもやりやすひので(マダヤルノ??
でわ本編書いてきまつノシ
135 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/22(月) 20:05:13 ID:qX9n61t3
E3 F3で
136 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/22(月) 20:55:41 ID:/u6RY9G2
本編の進展を期待しつつ
e-3,f-3で
E3F2
E3 F3
いや……待てよ。あいつがこのまま本当に自分から脱いでくれるんだとしたら……。
こういうのを、もっけの幸いっていうんじゃないか。もともと、王女様にどうやって身体調べさせてもらおうか
って困ってたところなんだから。で、アリーナがその王女様で、どういうわけか知らないが脱いでくれるってん
だ。これって、かなりツイてるんじゃないか。
アリーナのローブの裾が、肉づきよく締まったブロンズ色の両股の半分まで上がってくる。あいつは下着は
はいてない。て、ことは、あの上は……。いきなりそこまで見ちまうって、やばくないか?王女様なんだぞ……。
あっ……と。アリーナは子供がやるように上体を前に傾けてしまい、下半身は垂れ下がったローブに遮られて
しまう。なんだよ、わざとじゃ……ないな。脱ぐための動作の結果らしい。
しかしだ。ああいうのを脱ぐのに前のめりになる必要はまったくないんだ。普通に一枚ずつ外していけば……
だいたいミネアさんはそう着せてくれたはずなんだが……って言ってやってももう手遅れだな。どうやったら
巻いてあるやつを上から脱ごうなんて発想が……ほらみろ、肩のとこで引っかかってる。一気に全部脱ごうと
するからだ。手伝ってやろうか……。
『……!』ちょうどアリーナの前を隠すように下がっているローブの横から、肩から脇腹、腰、太股にかけての
輪郭がチラチラ見えている。痩せすぎに見えるけどきれいな曲線。しかもやたら……白い。日焼けした太股や
腕との境界がはっきりわかる。昨日想像した通りだ。ううっ、早く脱げっ!
ずるり。やっとローブがアリーナの肩から抜けた。麻布の裾の下から、赤茶色の髪、アリーナの顔が、再び
現れる。俺を一瞬見たのは、同じ場所にいるかの確認のためか。内側に巻いていた二枚目のローブが、
上のローブと絡まって両腕に残っている。肩、脇、腰、やはり下着は見えない。つまりあれが最後の……。
そして、あっさりとアリーナはその布さえも強引に腕から抜き取り、ベッドに叩きつけるように投げ捨てた。
「こ、これでいいかっ!」
『………』
時間が、止まった。
アリーナは、顔は横向きにしているが身体をこちらへ向け、手を腰の……太股の後ろに回している。しかも、
仁王立ちするように脚を開いている。天窓からも光が射している。彼女の身体を隠す物は、もはや何もない。
140 :
:2005/08/27(土) 23:54:01 ID:Onkr3Sin
アリーナの身体――。
まず釘付けになったのは、想像以上に白い、胸。
肩から下の胸の肌は、白粉を塗ったかのように真っ白に光って見え、日焼けして褐色がかった腕や首とは
線を引いたようにくっきりと分かれていた。そして……その白い胸には、藪蚊に刺されてできる腫れを大きく
広げたような、なだらかでまるいふくらみが、さらに白くふたつ浮き出ていて、そのふくらみそれぞれの中心
ほんのわずか外側寄り……ちょうど蚊の吸い口のあるようなところには、小さくうすあかく色づいた乳首が、
ぴょこっと飛びだすように尖っている。
息が詰まった。肌がぞわぞわとしてくる。すげー……。あれ、が、アリーナのおっぱい、乳房……性格より
ずっと顔に似合って、きれいで可愛く、美少女っぽい……。
そんなきれいすぎる胸から……もっと見てたっていいのに、せっかちな俺の視線は、その白い胸から、下へと
動いていく。
胸のふくらみの間からは、縦に下るへこみが真下へ続き、引き絞ったように細い上腹の中央を通って、
下腹部の長細いくぼみにつながっている。平べったいがそれでも丸く光っている白い腹部は、腰の幅が
最も広くなる高さから下で急に脚の間にもぐり込むように傾斜し、太股との境界が谷折りラインではっきり
ついている。そして……そして、脚と脚の間のわずかな部分、腹部と太股の線の底には、肌肉を左右から
つまんで寄せてつくったようなしわ…みぞ……すじがあった。すじの両側はわずかに赤暗く見え、そのすじの
消えるあたりには赤い絹糸のような毛が、きらきらと淡くまばらに光っている。あのすじ……あそこが、
アリーナの……女の子というか、男のアレがぶっ刺さる孔があるとこで……。
……やばい。
いろいろやばい。綺麗とか可愛いとか欲情とか頭の中とか鼻の上とか下半身とか、とにかくみんなやばい。
やばくて、すごい。叫びたい、叫びまくりたいくらい、すごい。
あれが……女のカラダなのか……。
141 :
:2005/08/27(土) 23:55:03 ID:Onkr3Sin
女の全裸ってやつを見たことは、今まで真面目に生きてきた俺にだって何度もある。一緒に風呂に入ってた
ターニアやマリベル、それに羞恥心のなくなったおばさん方、それに宮廷美術室の彫刻。そのおかげで、
男とははるかに違うということはもちろん、女にとってどこがどういう箇所なのかも、男がどうする場所なの
かも知ってはいる。つい一昨日のモンバーバラ祭の裏でのような男女の宴会場に遭遇したことは、二度や
三度じゃない。しかし……しかし、こんなすぐ目の前で、しかも俺に見せるために上から下まですべてを
見せられるなんて、むろん初めてだった。
それも………アリーナの裸。とびっきり元気な美少女で、サントハイムのお姫様の裸。
叫びだしたくなるほど綺麗で、抱きしめたいほど可愛くて、触りまくって吸いつきまわりたいくらいそそる
カラダが……。
うう、見つめてたら目の間がぼうっと……うお、それにもう腹んとこまでギンギンだ。やばすぎ……。
「どうなんだっ」
アリーナが叫んだ。横を向いたまま。こらえきれなくなったように。
うっ。俺の身体が震え、とたんに全身に汗の冷たさを感じた。部屋の奥の鏡台と棚、それに薄緑の布が
貼られた壁が急に視界に飛び出してきた。その鏡台と壁の前に、大きなベッドの向こうに、裸のアリーナが
立っている……。
『………!!!!?』
な、な………何考えてんだこのお姫さんは―――っっ!!
心が絶叫した。緩んだあごを閉める。今のこの現状……おかしい。おかしすぎる。間違ってる!!
俺はただ、アリーナに謝りに来たんだ、友達として。勇者かどうか確認したいから裸になってくれなんて
頼んでない。頼むつもりはなかったわけじゃないが俺は実際頼んでないんだ。……なのにアリーナは、
自分から、惜しげもなく上から下まで全部見せてくれてる。
ここまでして、アリーナはいったい俺にどうしてもらいたいんだ?俺は友達としてこういう場合はどういう
態度に出りゃいいんだ?わからん。もしこれがビアンカなら……いや、ビアンカがこんなことするはず
ないんだから、考えようがない。わかるわけがない。
『………』足が後ろに下がりかけるのを、自分で止める。どうして逃げる?逃げなきゃならない理由はない!
142 :
:2005/08/27(土) 23:56:24 ID:Onkr3Sin
“わたしを見て、ウィル”
なっ……?不意に女の子の声がした。“お願い。わたしを……”誰だ……くっ!頭の中に痛みがして声は
消えた。一瞬、金色のものがふっと見えた気がした。今のは……似てないこともなかったがアリーナの声
ではない。耳から入った声じゃない。俺の記憶の中の声。どっかで聞いた声。ええい、こんなときに俺の頭、
どうしちまった?
「何をぼうっとしてる!」
アリーナが、俺をにらみつけていた。「まさか、見えないのか?」
『………!』
アリーナが早足で歩き出した。ベッドの横を回って、こちらにくる。近づいてくる。頬があかい。耳もあかい。
胸でピンクの尖りがほんの少し上下に揺れている。脚の間でふわふわ光るものがある。そして、俺の逃げる
間もなく――だから何で逃げる?――アリーナが俺のすぐ前……肩に手が届く距離に立つ。“ほら、どうだ”と
言わんばかりに俺を見上げてくる。目の前にすべてがある。肩から胸にかけての白い肌のきめ細かさも、
ほっそりした脇腹に赤い擦り傷があるのも、胸の白いふくらみがピンクの頂点に向かって尖るようなまるみ
なのも、その小さく尖った乳首の真ん中が針を刺したようにへこんでいるのも、腹部のまるさとその下の脚間に
落ち込む曲線が別であるのも、はっきり見える。
俺は拳を膝で握りしめた。アリーナは……俺をどう思ってこんな真似してんだ?ただの友達にこんなことまで
するか?ビアンカに脱いでくれなんて言おうものなら平手打ち三往復じゃ済まない。いくら俺にやむにやまれぬ
事情があるからって、そうかそれならと簡単に全部まるごと見せてくれるような、そんなご親切な……無自覚で
安っぽい女なのか、アリーナは?まだ15歳か16歳の女の子が、しかも王女様が、つい2日前に知り合った
だけの男に全部さらけ出しちまっていいのかよ!!
遅すぎる疑問と、説教じみた文句が、次から次へと湧いてくる。いつの間にか俺は目を閉じていた。
「何やってんだ。見たかったんだろ?もっと見たらどうだ!」
そうさ、アリーナ。そのとおり。俺はこの国へこれを見に来たんだ。勇者を捜しに。ターニアを助けるために。
思いがけず今それはかなった。こんなにたやすーく王女様のカラダを調べられるなんて順風満帆、感動モン。
さあ、じっくり、アザがないか探させてもらおうか………。
143 :
:2005/08/27(土) 23:59:26 ID:Onkr3Sin
『………』
目を開ける。裸の女の子がにらんでいる。赤い瞳で。赤い髪で―――
1.『……………っ』
2.『………じゃ、そのまま、立っててくれないか』
3.『バカかお前は!!』
4.『……ちょっとマーニャさん呼んでくる』
5.『じゃあ……とりあえずベッドにうつぶせになってくれ。手と脚ひろげて』
ウィル(村の少年) 職業:商人2+盗賊2 作戦:ガンガンいこうぜ(速攻)
打撃3 防御2 敏捷3 魔力0
体調:軽傷 精神:動揺
装備:破邪の剣〈ブーメラン〉+旅人の服〈旅人の服〉
道具:薬草x4、キメラの翼、爆弾石、青紫色の玉、(マーズの手紙)(グレーテの手紙)(ターニアの風鈴)
呪文:(インパス) 特技:砂煙、力ため
現在地:サントハイム王国モンバーバラ 所持金:40819G <6日目・朝2>
144 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/28(日) 00:10:27 ID:m2lUSxK6
エロ、キタコレ
止めるのももったいないし、襲うのも失敗しそうな気がする
1で
今回無駄にバテた気がしまつ・・・やはりこれは小説でもなひ
ええいあちらのGMさん(たち)は化け物か!!と叫びたくなる残暑の夜・・・
>118 ありがとでつ(つД`)ガンガリマツ
それにしても一時間さんのギャルゲーはGMさんもプレイヤーさんもすごいでつねw
>119 可愛いキャラは虐めたくなるといいまつがさて・・・3はちょっと話が進んだかもですた
>120 この主人公の性質上そううまくはいきませんでつ
>121 穿いてないのを当人が気付かないことってあるんでせうかね?某野菜男の奥様とか・・・
>122 何かすると文句を言い、黙って見てても文句を言うのがツンデレ娘・・・まだデレ入ってないか
>123 5はギャグ路線に行かなくもないでつがシリアスか鬼畜かの分岐に近・・・かったのかどうか今となっては昔の話
>130-133 アンケートご協力サンクスでつ!あの神職人さんたちが集う官スレに・・・悩むところでつ
>135-136,138 再びアンケートどもでつ!
官スレに書かせてもらうからにはきちんとSS仕立てにしなければと思い・・・
けど、そのままいっちゃってもいいんでせうかね?エロパロ板見まつと選択肢SSを採用してるスレもあるようでつし
>>141 1番乗りおめ!これエロなんでせうか・・・素直に書いただけなんでつがw
アンケート結果は、エロパロ板で、そのまま投下
エロパロ行きにくい方もいらっしゃるかもなので、アンケートは今月いっぱい継続しときまつ
しばしお待ちを・・・
5 別に全レスしろとは言わんがね、
あからさまに空いてると気になるものだ
いや、それもまた回答、か…
Σ(゚д゚lll)
>137 E−1のF−2が官スレの住民さんにとってはおそらくきっと最もよくて、このスレの皆様にとってはE−3のF−3がベスト
ならば中をとってE−3のF−2あたりが折衷案としていいかも・・・考えるとこでつ
てなようなことをたぶん書きたくてアンカー分けといて、すっかりまるっと忘れてた・・・_| ̄|○
ご気分を害してしまい申し訳ありませんですたm(_ _)m
それと
>>145の最後は>141でなく>144のアンカーミスでつ・・・
>144さんにもm(_ _)m シャザイ
次の更新あたりで一気に時間進ませたいでつが漏れにゃ無理でせうな・・・
1で。
150 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/08/28(日) 18:04:49 ID:+NbGYWKq
5で、徹底して貰います。
1
1で行ってみよう
5
1
5
1
1
投票とアンケートを打ち切りますです。。。
ホシュしなきゃ
160 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/09/04(日) 22:01:54 ID:uGrT3afr
台風上陸前保守
161 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/09/05(月) 18:07:56 ID:DrHQy02k
. .: : : : : : : : :: :::: :: :: : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : ::::::::::::::::::::::::::::,,..,,,,_:::::::::::::::::
Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: ::::::::::( ,' 3 ):::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::(つ/ )::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . ::::::::::::::::::::::|`(..イ:::::::::::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::しし':::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ひゅーひゅー
む、保守
164 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/09/08(木) 22:09:48 ID:jWQBUqe4
近い内の更新を祈りつつ、保守
ホーホーケキョ
――駄目だ。
奥歯を噛む。だめだ。俺はそこまで物わかりよくはなれない。
これは王女様がするようなことじゃない、この娘とは裸見せられるほどの仲じゃない、こいつにこれ以上借りを
作るわけにいかない、俺とケンカしてる最中だってのにワケわからん……そういう細かいことなんてどうでもよく、
いやそういうのも含めて……俺は、この状況を、断固拒絶する!!
だって。
だって、この娘は……この王女様は………アリーナなんだよ!!!!
マーズさんの忠告が……ほとんど忘れていた言葉が――“ゲマが、勇者を、どうするつもりだと思っておる?”
頭に浮かぶ。もしアリーナが勇者だったら、勇者だったら……どうすりゃいいんだ俺は!?
握りしめた拳が痛い。全身の筋肉が強ばり、汗びっしょりなのに肌も身体の中も煮えたぎるように熱い。涙が
出そうなくらいに下のまぶたが震え、喉の奥が閉じて呼吸を止めている。
レイドック。ラインハット。サントハイム。マーディラス。ムーンブルク。確率5分の1。そうかもしれない、違うかも
しれない。だがもしそうだったら……俺はアリーナをゲマに引き渡さなきゃならない。ターニアを助けるために。
王女を魔族に奪われたサントハイムの国から恨まれるのは、怖いけれど仕方ない。それよりも……アリーナが
どうなるか。何をされるか。“魔族が勇者をあがめ奉るために探しているわけがないではないか”当たり前だ。
抹殺するために決まってる。それに……アリーナは女だ。ゲマはすぐに殺しはしないかもしれない。魔族に
とっちゃ怨み重なる勇者の女の子だ。カラダもココロも苦しめるだけ苦しめてから……俺に脅しをかけるため
ターニアにしたように……くっ、ゲマの奴、あんなことターニアにまさかまたしてないだろうな?
アリーナが勇者かどうかは、必ず、絶対に調べなきゃならない。ターニアを助けるために。そのために俺は
この国に来た。マーズさんの態度から判断して勇者の血筋の国はサントハイムではないような感じがする。
たぶん違う。きっと違う。違うのなら、それでいい。
だけれど……。
………。
…………。
……………やっぱり、いいんだ。今でなくても。
167 :
:2005/09/10(土) 22:57:46 ID:e4vUOT8+
『………』
横を向き、マントを外す。天井の上で鳥がさえずっている。ううっ、かなりもったいない。とびきりの美少女の
カラダをすみずみまで見るチャンスなのに。俺って相当の莫迦だよな。ヘンリーやランドに話したら笑われるな。
“それだからお前はまだ……”。目的違う!そうでなく。勇者探しの……ターニアを助け出すための手がかりを
得る機会を先延ばしにしちまうわけで……。
ターニア……。
でも。これでいい。今は。
違ってたら……きっと違うんだろうが……“見せてやるから、それでさっさと帰れ!”……アリーナが言ったとおり、
俺は、この国にいる理由……アリーナについてる理由がなくなって、さっさと次の国、たとえばマーディラスに
行かなきゃならない。だが、アリーナは今、命を狙われてる。その狙ってる相手のもとへ飛び込もうとしている。
助けるのがミネアさんやクリフトだけじゃ、正直、心許ない。今アリーナを助けられるのは、ほかはあと、俺だけ
なんだ。
それに……。
今……願ったりかなったりとばかりにアリーナの身体を調べちまったら……俺はもう、アリーナの友達には、戻れ
ない気がする……。
それは嫌だ。なんだかんだでいい娘だからな。悔しいけど俺よりずっと強くて頼りになるし、純粋で可愛いし、
すげーきれいな身体してるし……っと。
……ターニアだが、あの様子だとかなり大事に扱われてるようだし、たぶんまだしばらくは大丈夫だろ。ゲマは、
世界中を回れるだけの数の[キメラの翼]とか、魔力をくれたわけじゃない。それどころか具体的な情報だって
ほとんどくれなかった。それでいて一介の村人の俺がほんの数日かそこらで勇者を見つけられる……そんなこと
はまさか、考えてないはずだ。人質のターニアの環境がやたらにいいのも、長期戦を考えてのことじゃないか。
きっと、まだ、大丈夫だ。だいたいターニアとはいつだって話できるんだからな。
『アリーナ』俺は横を向いたまま笑った。『……ま、君なら無いとは思うけどな、これからベレスとやりあうってのに
風邪ひかれっと困る』
少し皮肉をこめて言い、マントを差し出してやる。『これでも巻いとけ。それで服着なおせ』
168 :
:2005/09/10(土) 23:00:51 ID:e4vUOT8+
「……どういうことだ!」受け取る様子はなく、かわりに怒鳴り声が左耳に響く。鳥のさえずりが消える。「おまえ、
妹を助けたくないのかっ!?」
『それは……』ん、妹?『どうして知ってる?』俺はアリーナを振り向……わ!あわててマントを使い、アリーナの
顔から下を視界から隠す。あ。アリーナは知ってるはずなんだよな。一昨日の夜マーニャさんが一言話しちまって、
それでアリーナが誤解して今に至ってるんだから……。
「……さっき、寝ちまう前にマーニャから聞いた」ん?なんかちょっと違うぞ。「ウィルの妹が悪い奴らに捕まってて
……助け出すにはボクのカラダを調べる必要があるって」
そうしてアリーナは俺をじいっと見つめてくる。やれやれ、マーニャさん、余計なことを。だからこんな面倒な事態
に。そりゃあ話さなきゃならないことだったんですし、確かにこれ、俺も一応望んでた事態なんですけどね……。
「大事な妹なんだろ?なんでボクに何も言わなかった!」
いや、言える状況になかったからなんだが……ああっ頼むから詰め寄ってくるな!頭の回転よくするための血が
鼻へ抜けちまう!
『ターニアのことは……』ん、名前は教えてなかったよな。『妹は、しばらくは大丈夫だ。手を出さないって約束が
してある』
「そ、そんな約束、信じてるのか?どういう奴らか知らないけど、女をさらうような奴、おまえ、信じられるのか?」
……昨日、魔物との約束を守ろうとしてたのは誰だっけな。まあそれとは逆の話か。
『今のところはな。信じるに足る理由がある。無事なのもわかってるんだ』
「だ、だからって……」言葉に詰まったように赤い瞳が横を向いたが、すぐ前の俺へ戻る。「だいたい、おまえが
サントハイムに来たのは、ボクのカラダを見るためなんだろっ?」
叫んで……うっ!ほんの一瞬。アリーナが俺の手からマントをつかみ取り、横へ放り捨てる。再び、白くて細い身体、
二つの薄桃色の尖端が……。
『あ……ああ』俺はあわてて上を向いた。こいつ、そんなに俺に見せつけたいのか?そりゃあ、そうしたくなっても
おかしくないくらい綺麗な身体なんだが。『だから、そのうちにな。今はまだやめとく』前髪に手をやり、指に挟んで
梳く。『ベレスを片づけてからだ』
169 :
:2005/09/10(土) 23:02:35 ID:e4vUOT8+
「莫迦やろっ!」まるで叱りつけるようにアリーナが叫んだ。「おまえっ、それであの魔族に、ベレスに殺されちまっ
たら、どうすんだ!」
『……そういうのを余計な心配っていうんだぞ』髪をいじりながらちらりと下を見る。この顔この姿で怒ったって
可愛いさと色っぽさが増すだけだと気付かんのか。『俺は別に、あいつに殺されに行くわけじゃない』
「妹はどうすんだっ!おまえが死んじまったら誰が助けてやるんだよ!」
……だからそのカッコで説教されたとこで誰もマトモに聞けやしないって。だいたい、なんで死ぬって決めつけら
れてんだ、俺は?
『んー……そうだな。そんときはアリーナ、代わりに頼むわ』
「ふざけるなっ!」アリーナが怒鳴り……だから詰め寄ってくんなっての!!「ウィルっ!どうしてそんなにボクに
ついて来たがるんだ!」ぐっと俺をにらみつける。「ボクは……ボクの力じゃ、ウィルを守れないんだぞ!」
『あのな……』俺は前髪から手を放し、顔をしかめた。足手まといかよ。軽く見られたもんだな俺も。『確かに昨日は
危なかったけどな、でも俺だって自分の身くらいは……』
うっ……?なだめるように言いかけた言葉を止める。俺を見上げるアリーナの瞳の下が光って……な、なんで
このお姫さん、また涙目になってんだ?意地張って泣くようなことか?子供じゃあるまいし。
『……!!』
もしかして、それなのか?俺と一緒に行きたくないなんて言い出したワケは……。
『アリーナ』俺は彼女を見つめた。『君……それでか?』
俺にさっさと帰れってのも、そのために裸を見せてくれたのも……。
『俺たちを守れない、から……』
「…………」アリーナがぷいと顔をそむけ「……ああ!」叫ぶように言った。「弱いからな。ウィルもミネアもクリフトも!」
『………』そういうこと、か。俺たちを足手まといだと考えてるんじゃない。アリーナは怖いんだ。俺たちを守れない
ことが。俺たちがベレスに殺されるかもしれないという“可能性”が。自分が殺される恐怖よりも、俺に裸を見られる
恥辱よりも、ずっと。
なんつーか……本当にわがままだな、このお姫様。
『それこそ、余計なお世話だぞ』ため息をついてみせる。『心配してくれるのは嬉しいけどな……』
170 :
:2005/09/10(土) 23:05:17 ID:e4vUOT8+
「ボクはっ!」アリーナがキッと俺をにらむように見上げた……涙をはっきりわかるほどに溜めた瞳で。「ボクは……
ボクの目の前で誰かが死んじまうのなんて、もう嫌なんだよっ!」
やれやれ。だから、そういうのがわがまま、自己中だっての。そんなの俺だって誰だって……。
ん……?
“もう”?
“目の前で”、“もう”………。
――“オレの目の前で死んじまうってのは、もう勘弁してくれだな”
天井を見上げる。ああ。なんだ。そういう話かよ……。
吸い込んだ空気が胸の中に冷たく重くたまる。それを吐き出してしまうと、焦れったい怒りがこみ上げてきた。
『……けっきょく、俺たちを軽蔑してるわけだな』
目の前で人が死ぬ。当たり前だろ。その当たり前ができなかった奴だっているんだ。信じてもらえなかったせいで
……無力だったせいでな。
「そういうわけじゃ……」
――“こらこら、ウィル。わがまま言うんじゃない。もっと大きくなって一人前になったら連れて行ってもらいなさい”
『バカにするな!』怒鳴った。アリーナが怯えるように唇を丸め、脇を引き締める。ピンクが跳ねる。『弱い俺たちを
連れてけばどうせ死ぬ、死ぬとこ見るの嫌だ、だから一人で行く……俺たちをぜんぜん信用してないってわけか』
「ち、違うっ!」
――“こう言っちゃなんだけど、あのときウィルを連れて行かなくて良かったよ。もし連れてってたら三人とも……”
『目の前で死なれるのが嫌だ?じゃ君の目の前でなきゃいいのか!俺たちが今にも死にそうなとき、君は見たく
ないからって逃げ出すのか!?』
「違うっ!」
――“でも良かったじゃないの。置いてかれたあんたは助かってさ”
『大切な人に自分の目の前で死なれるのと、自分がいないところで死なれるの、どっちがいいと思ってんだ君は!』
「そ……そんなことっ」アリーナが苦しげに顔をゆがませる。「お、おまえに、何がわかる!」
――‘うるさい!おまえに何がわかるんだ!’
『君に何がわかるってんだ!』俺にだってわかってることがある。『どんな死なれ方したって、その人の死に目に
会えただけ……手を伸ばせば助けられるところにいられただけ、マシだろうが!』
「なっ!?」アリーナが目を大きく見開く。「……う、ウィルおまえっ、知ってたのか?」
171 :
:2005/09/10(土) 23:08:38 ID:e4vUOT8+
『知るか』吐き捨てるように言い、俺は目を閉じる。『……前に、同じ事を言った奴がいたってだけだ』
――“人が殺されるとこって、見たことあるか?”
まるで自慢するかのように聞こえた。そのときは。
――“ああそうか。ウィルは両方とも……けど、お前の目の前で死んだんじゃないんだろ?”
言われて、俺は殴った。殴り返された。あのときは俺がのされたっけな。
『アリーナ。俺だってな』俺はゆっくりと言った。できるだけ。『何度か世話になった人の死を看取ってる。ミネア
さんなんて親父さんを殺されてる。人の死を目の当たりにする辛さや悔しさは充分に知ってるつもりだ。でも』
「………」
――“悪かった。そうだよな。オレはまだちゃんと親父がいるんだしな。お前に比べたら。だけどさ……怒るなよ?
お前、その場にいなくて……見なくて済んで、良かったと思うぜ?”
『だからって、誰かが死ぬその場にはいたくないなんて考えない。できる限りのことをして、ぎりぎりまで、その人
を助けたい』
「そ、それは……」
――“堪えるもんなんだぞ。人に……尊敬してた人に目の前で死なれるとさ。それもオレがふざけたせいでな。
ま、そのこともあるんだ、オレが前より少しはおとなしくなったのは。大して変わってないって話もあるけどさ。
だからウィル。絶対にオレの前でなんか死ぬんじゃねーぞ。死ぬんならオレが死んでからにしろ”
「ボクだって……」
『だろ?その場にいて、必死で助けようとして……その結果、その人の死に様を見ることになっても、かえって
自分が死ぬ羽目になっても……』
――‘お前のいないとこでならいいのか?’
――“うーん。正直言うけどな。どうせ死ぬんならそのほうがいい。オレって繊細なタチだから、お前の死にザマ
なんて見たら一生悩みそうだからな”
あいつの言うのも本当だと思う。けれど。
『それはそれで仕方ないんじゃないか。その人のために……大切な人のために、自分でできるだけのことを
しようとしたんだからな』
「………」
死んで欲しくなかった人が死ぬ瞬間には、最低限、その場にいなきゃ駄目だと、俺は思う。
ぎりぎりまで自分にできることをしたいから。その大切な人を、救うために。
たとえ何もできなくても。足手まといでも。自分の無力に悩み続けることになっても。
172 :
:2005/09/10(土) 23:12:05 ID:e4vUOT8+
――“おっと、だからってお前が死にそうなとき助けないってわけじゃないからな。ちゃんと助けてやるから安心
しとけ。何かあったら子分を守ってやるのが、親分の勤めなんだからな”
――‘バカにするな。お供が王子さんに助けられるようじゃオシマイだぞ。少しは俺信用して、俺に守られたら
どうだ?’
――“ははは。そういう生意気なことはオレに勝てるようになってから言えよ、ウィル”
いくら力があったって、そのとき手が届くところにいなかったら、その人を助けられる可能性は、ゼロなんだからな。
『……アリーナ』
呼びかける。アリーナは唇を結んでまぶたを震わせ、辛そうな思い詰めたような顔で俺を見上げている。屋根で
再び鳥が跳ね、さえずり始めている。『だから。行こうぜ、みんなでさ』
「………」
アリーナがうつむく。左の目が前髪に隠れる。俺の説教にたぶん納得はできないだろうけど……頭あるんだから
理解ぐらいはしろ、わがまま王女様。
『……ま、奴らの昨日の様子見てると』投げやり口調で言ってやる。『あくまで君の命だけが目的のようだし、君を
殺しちまうまではたぶん、俺たちには無理には手を出さないだろ』
「………」
『だから……自慢じゃないが俺は逃げ足は早いほうだ、君も知っての通りな。下っ端退治してベレスだけになったら、
ミネアさん連れて、どっかに隠れてるよ』
ま、そんなつもりはからきしないけどな。友達、それも女にだけ戦わせるなんてマネ、俺にゃできない。
『君が万が一やられちまったら、俺たちはさっさとトンズラする。ベレスだって深追いはしないだろ。君の命を
奪うって契約で暴れ回ってるんだから』
もちろん、このつもりもまったくない。アリーナが殺されなんてしたら……俺たちは(少なくとも俺とクリフトは)平静
じゃいられなくなると思う。そしてどうするか。決して逃げ出しはしないはずだ。
「……本当だろうな?」
『さあ?』じろりと見てくるアリーナに、俺は眉を持ち上げて笑いかけてやり、目線を上へ向ける。『俺は、嘘つき
だからな』
「………」
『……けどな』俺は、むっとしたように口元を引き締めたアリーナに目を戻し、もう一度、唇の端を持ち上げて
みせる。『もし君が今、俺の立場なら、君は何があっても絶対に、君についてくだろ?』
GMーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
174 :
:2005/09/10(土) 23:23:24 ID:e4vUOT8+
……あ。そういう仮定は全く意味がないって、ついこの前ホルスに言われたっけ。”自分以外の人間は当然
別の人間で生まれついての立場も生き方も違うんだからオレがウィルの立場になったところでお前のその
活動的精神をオレが持っているかどうかは……”……とにかくそんなような理屈であの弱虫はフランコさんの
剣の稽古をサボろうとし、‘いいから来い!’といつも通りホルスの首根っこを引っ張って連れてったわけだ。
‘これだからおぼっちゃんは困るよな’と、これもいつも通り薬箱持ってついてきたリリカに愚痴ってやったら、
ホルスから78回目の絶交宣言されたんだよな。レイドックで小理屈すぎる王子様に困って、サントハイムで
まっすぐすぎる王女様に困らされて……ま、いい思いもしてるけど。
「………」
アリーナは反論してこなかった。黙って瞳を下に向けている。迷っているんだろう。ともかく、絶交だなんて言い
出すことは、なさそうだ。
「……わかった」アリーナはようやく、つぶやくように小さく唇を動かした。「連れてってやる」
俺はほっと息をついた。偉そうだなおい。ま、しょうがないか。『サンキュー』
「け、けど、いいな!あいつはボクだけでやっつける。ボクを助けようとなんてするなよ!」
『了解』必死な顔のアリーナに俺は笑いかける。やれやれ、今度こそ良かった。これで予定通り、と。
『……じゃ、さっさとあれ着直してミネアさんとこ戻ろう』ベッドの上のローブを目で示してやる。『本当に風邪ひくぞ?』
「…………」
アリーナは苦々しそうに顔をしかめ、くるりと俺に背を向ける。う……真っ白なのに、平たく盛り上がった肩骨と
中心線とではっきり4つに分かれた背中が、脇腹でぐっと細く引き締まってからまるく幅広くなっ……っと!俺も
後ろ向いてないとな。見てないぞ。ちらっとしか。まんまるくてぷるっとした……だから見てないんだよ俺は!ああ
そうそう、マントだ。マントつけないとな。
マントは壁際のカーテンの前に落ちていた。絨毯をふかふかさせて歩いていき、腰を曲げて手を伸ばす。
175 :
:2005/09/10(土) 23:28:03 ID:e4vUOT8+
「け、けど……」
ん?顔を向ける。「ウィル……」アリーナが、ベッドの前でローブを手に抱えて、俺を見つめていた。「ほ、本当に
いいのか?」
『何が?』
「そ、その……」アリーナが悲しそうに目を伏せる。手に持つローブにしわが幾筋も走る。「……おまえの、妹は……」
『………』マントに目を戻し、鼻から息を吐く。なんだよ。まだその話か―――
1.『信じないのか。そんならターニアに聞いてみるか?』
2.『……ベレス片づけるまで、その話は禁止な』
3.『気にするな。君が俺の妹みたいなもんさ。今は』
4.『あ、そうだ。君への手紙預かってたんだ』
5.『んー……君の身体を俺の自由にしていいんなら、今見てやってもいいが?』
ウィル(村の少年) 職業:商人2+盗賊2 作戦:ガンガンいこうぜ(速攻)
打撃3 防御2 敏捷3 魔力0
体調:軽傷 精神:好調
装備:破邪の剣〈ブーメラン〉+旅人の服〈旅人の服〉
道具:薬草x4、キメラの翼、爆弾石、青紫色の玉、(マーズの手紙)(グレーテの手紙)(ターニアの風鈴)
呪文:(インパス) 特技:砂煙、力ため
アリーナ(王女) 職業:−
打撃6 防御1 敏捷6 魔力?
体調:軽傷 精神:普通
装備:なし
道具:?
呪文:? 特技:疾風突き、正拳突き、?
現在地:サントハイム王国モンバーバラ 所持金:40819G <6日目・朝2>
またも2週間・・・その間に種GMさんも一時間GMさんも新スレ移行
さんざん悩んで待たせてておいて結局また独白と回想ばかりに。中学生の日記レベルかも
しかしこれでアリーナの山は越えたかもでつ
>150 正直5だと困ったことになりますた・・・描写がw
>159-165 圧縮が多い中また長いことお世話になりましてすみませんでつ・・・台風はいやでつねノーパソ持って歩けなくて
記念企画はなかなか踏ん切りがつかなひ・・・などと言ってるうちにあと4日で3年目に入ってしまいまつな
アンケートお答えくださったみなさんには申し訳ないでつが、漏れの好きなようにさせてくださいです。。。
ここは5でいこうか
1.
実は本文読んでた時から、なぜかそうしたいなあと思ってた。
でも2人で風鈴使えるのかね?
179 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 01:38:57 ID:WwOckkDv
5.
冗談じみた口調で言ってみる。マジに取ったらそのまま突撃。
1を希望。
5で!
3でプレイボーイさ
なんでこんな時間に起きてんだろ・・・
ってわけで1に。
5いってみるか
選挙行ってきた。1で
1
偉いな、俺も行った方がよかったんだろうか?
3
1だ。ちょっとやきもちのターニアキボン
1で。
1で
ほしゅ
192 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/09/15(木) 21:39:12 ID:M8aXzZ0l
ターニアと二人だけの世界に突入するウィル。
脇で呆然と眺めるしかないアリーナ。
嫉妬を通り越してただ驚き慄く
194 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/09/18(日) 19:27:51 ID:qyT7KTle
寧ろ呆れる。
そして辿り着く先は怒り
ターニアと話させろと主人公に詰め寄るアリーナ
念のため投票打ち切っときますです。。。
某葉ギャルゲにHシーン追加・・・買いたいけどやってる暇が・・・
549 名前: お願いします [sage] 投稿日: 2005/09/02(金) 10:11:56 HOST:p2036-ipad31akatuka.ibaraki.ocn.ne.jp
削除対象アドレス:
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/ff/1123080281/ 182 184 186 188 189 221 222 306 308 335 363 365 429 487 530 531 666
削除理由・詳細・その他:
7. エロ・下品
552 名前: マッチ売りの消除 ★ [sage] 投稿日: 2005/09/09(金) 13:39:40 ID:???0
>549
その人、他にもスレ内容にそった作品を投稿していて、
そこのレスを削除すると、スレッドの進行自体に支障が出るので今回は見送りで。
あまりエロ・下品の度が過ぎたものばっかりやるのなら、
次スレはpinkbbsのほうでやっていただきたいのですが。
199 :
名前が無い@ただの名無しのようだ:2005/09/22(木) 18:05:58 ID:nSXRmFvN
保守点検
なにをいまさら。2週間も前の話を。
俺は今日知った