FFDQバトルロワイアル2ndEdition PART1

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385王の孤独:03/07/09 19:27 ID:HWNLKHzA
「だ、大丈夫…?」
エアリスが恐る恐るピエールに近づく。
「むむ、左腕が折れているみたいです」
「ごめんね、あたしのせいで…」
ピエールがエアリスをかばって変な態勢で落ちなければピエールは傷を負わずにすんだだろう。

「いえ、それより先ほどはあなたに危害を加えてしまい…」
「そんなことはいーの!はやく魔法で回復させないと!」
しかしピエールはそれを拒み、
「心配無用です。先ほどの青年がまた私達を狙いに来るかもしれません」
そうなったら今度こそやられる、2人ともそれは痛感していた。
「さあ、逃げましょう!」
「でも、腕はどうするの?」
だらしなく垂れ下がった左腕を見てエアリスが言った。

「利き腕ではないですし、最悪使えなくなってもこのゲームでは小さなハンデでしかありません」
だから、大丈夫ですよ、と続けるピエールにようやくエアリスも納得したようだ。
「わかったわ、行きましょう!」
そう言った瞬間、エアリスの動きが止まり、表情に一気に怯えの色が現れる。
「さ、さっきの!」
ピエールも振り返った。そして気付いた。
リュカが西の山道を迂回して降りてきたことに。

「見つけたよ、ピエール」
パパスの剣を抜き取りながら言う。
優しい表情で、2人を安心させるように続ける。
「大丈夫、さっきみたいなマネはしない。楽に殺してあげるよ」
「あなたは逃げて下さい!ここは私が!」
リュカの言葉に重ねるようにしてピエールが叫んだ。
386王の孤独:03/07/09 19:27 ID:HWNLKHzA
「で、でも…っ!あなたは!?」
エアリスがうろたえながら答える。
リュカがピエールに斬りかかり、ピエールはそれを回避しながら、
さっきよりも大きな声でまた、叫んだ。
「はやく!あなたも殺されますよ!」
しかし、エアリスが取った行動は『逃走』ではなかった。

リュカがピエールを捕らえ、その心臓に剣を突き刺そうとする。

カン、という音がこだまし、剣が少し弾かれた。
リュカが驚いた表情を作り、ピエールの後ろに視線を移した。
そこには――エアリスが、手裏剣を持ちながら立っていたのだった。
「逃げろと言ったはずですよ!」
「誰かを見捨てて逃げ出すような冷たい心は持ってないんですよ〜!」
エアリスが舌を出して言う。
「面白い、2人同時に相手をしてあげるよ!」
リュカも怒りを隠そうともせずに呪文の詠唱を始めた。

(でも…実はこんなの全然使えないのよね〜)
エアリスは手に持つ手裏剣を見て苦笑した。
ユフィが使うのを見て、使用方法は知っているのだが。
とりあえず3つほどリュカに向かって投げつける。
しかし、エアリスの投げた手裏剣はヘロヘロと頼りない軌道を描く。
「フフ、戦力にもならないな」

リュカは詠唱を中止してそれを悠々と叩き落した。
「まずは、キミから死んでもらうか」
タンッと地面を蹴って突撃する。
エアリスは手裏剣を投げるが、全てリュカの生み出す竜巻に弾かれる。
387王の孤独:03/07/09 19:28 ID:HWNLKHzA
「きゃああ!」
エアリスは死を覚悟し、身体をすくめた。
ズブッという、肉に剣が刺さる音が聞こえた。
(ああ、クラウド…せめて最期にあなたに…)
しかし、痛みは感じない。エアリスは顔を上げた。
そこには、背中から剣を生やしたピエールがいた。

「あ、あなた、どうしてあたしなんかを…!?」
ピエールはエアリスの言葉には返事をしなかった。
「リュ、リュカ様、もうおやめ下さい」
とめどなく流れる血を止めようと胸を抑えながら、
それでもリュカのことをしっかりと見つめながら叫んだ。
「ピエール、キミにも教えたはずだよ?これはアニーの敵討ちなんだ」
違う、違う、違う!ピエールの体内でその言葉が響き渡る。

「あの心優しいアニー様が…復讐を望むはずはありません!」
「そんなはずはない!父親の僕がアニーの為にやることをアニーが望まないはずがない!」
リュカはいよいよ激昂して怒りに歪んだ表情を浮かべる。
「今のあなたも…アニー様を殺した、女性と同じ、ただの殺人鬼です…」
ピエールの眼がかすんでいるのがわかる。
言葉を発することも苦しそうだ。

殺人鬼、という言葉にリュカの表情が変わる。
「バカな…僕はアニーの為に、アニーの…為に…」
リュカも、話す言葉が途切れ途切れになる。
先ほどまでの自分を信じて疑わなかった王者の姿はもう揺らいでいる。
388王の孤独:03/07/09 19:28 ID:HWNLKHzA
更にピエールは続ける。
「幼なじみであるビアンカさんまで殺して…あなたもわかったはずです、
 あの方がアニーさんを殺すはずがないことぐらい…」
何も言い返さずにいるリュカにピエールがトドメの一撃を与える。
「クーパー様も、今のあなたのことを…信じるなんて………」
しかし、ピエールがその先の言葉を言うことはなかった。
出血多量で力尽きたのだろう、ダランと体を倒して動かない。

だが、リュカの自信を打ち砕くには充分だった。
「そんな、クーパー。アニー。キミ達も、僕を…?」
リュカの脳内にかつての家族の姿やビアンカ、ピエールの姿が浮かぶ。
「イヤだ…ビアンカ、クーパー、アニー、ピエール、僕を独りにしないでくれ…」

リュカは側にいるエアリスに目もくれずにふらふらと歩き出した。
「僕は――僕は――」

【リュカ 所持品:パパスの剣 ?(ビアンカの支給品) 位置:J-07(崖下)】
 第一行動方針:不明(放心状態)
 最終行動方針:クーパーを見つけ、守る

【エアリス 所持品:手裏剣×16 現在位置:J-07 (崖下)】
 第一行動方針:かつての仲間たちとの合流

【ピエール 死亡】残り54人
389フルメタルジャケット:03/07/10 00:24 ID:OVm/9tiA
ヴィンセントは岩場にもたれかかり、何やら作業をしている。
彼はメイジマッシャーを手に、実弾を削っているようだが、何のためにそんなことをしているのだろうか?
と、そこで彼は作業を停止し、出来あがったばかりのそれをハイブロウSTに装填する、
どうやら新たな標的が現れたらしい…。


「おい!そこにだれかいるのか!」
何やら不穏な気配を感じる…ダインは左腕のハードバルカンを構えたままで詰問する。
「出てこないなら射つぞ!」
そう言ってダインは自分の周囲を威嚇射撃する。
これはただの脅しだ、少なくとも今のダインに取ってスカーレット以外は敵では無い。
すると目の前の茂みから、一人の男、ヴィンセントが姿を現す。

「何だお前か…そうだお前なら知っているかも、あの女…」
バシュ!!
ヴィンセントはダインの問いに銃撃で応じた、ダインもすかさず反撃に入るが、腕が妙に引き攣れて引金を動かせない。
かすっただけなのに…ダインは傷口を見て納得する。

「てめぇ…ダムダム弾使ってやがるな」
ダムダム弾とは、弾頭を丸く削り、さらに十字状に切れこみを入れたもので、こうしておくと、
本来貫通するはずの弾丸が標的に命中した瞬間、破裂するようになり、したがって破壊力は、
通常弾の数十倍にも達する。
そう、ヴィンセントが先程行っていた作業はこれだったのだ、連射力に劣るハイブロウSTの欠点をカバーするには
一発一発の破壊力を上げるのが1番だと判断したのだ。
いかに回復魔法のエキスパートでも、肉もろとも骨をも砕くダムダム弾の威力には抵抗しえまい。
390フルメタルジャケット:03/07/10 00:25 ID:OVm/9tiA
事実、ダインの左腕は、かすっただけなのに腕の肉が抉り取られ、骨が覗いている。
これでは腕の筋肉でトリガーを引く仕組みであるハードバルカンを射つことは出来ない。
「勝負はお預けだ!」
ダインはそう言い残すと、迷うことなく断崖から下の海へとダイブする。
ヴィンセントはそれを追おうとはしなかった、弾丸の無駄だと思ったのだろうか?
それとも、自分の近くに別の気配を感じたからなのか…。

「隠れているのは分かっている、出て来い…ティファ=ロックハート」
その言葉と同時に岩陰から姿を見せたのは、彼の言うティファ=ロックハートその人だった。

「よく…わかったわね」
「共に旅した仲間の気配は忘れ様がない」
「そうなんだ…でも、ヴィンセント…ねぇどうして、理由を聞かせてよ…ねぇ」
何時だって冷静沈着で仲間たちの知恵袋的存在だったヴィンセント…なのにどうして?
ティファは未だに自分の目の前で起こったことが信じられないようなそぶりを見せている。

だがヴィンセントはティファの迷いを絶ち切るかのように、冷酷な言葉を返す。
「それを聞いてどうする、私はもう何があろうとも立ち止まらないと決めている」
銃を構えたままヴィンセントは続ける。
「仲間のよしみで今は見逃してやる、そしてクラウドたちに伝えろ…次に私に出会ったら
その時は容赦するなと…私も次はお前たちを殺す覚悟があると」

「本気なんだ…」
ティファは拳を握り締め、戦いの構えを取る…だがその足元は振え、瞳は一向に落ち着かない。
「よせ、今のお前では私には勝てん」
そんなティファの様子を見かねて、ヴィンセントが助け舟をだす。
その言葉を聞いてティファも構えを解く、そして暫しの沈黙。
391フルメタルジャケット:03/07/10 00:26 ID:OVm/9tiA
「どちらに行く?」
沈黙を振り払うように、ヴィンセントがぽつりと呟く。
「東…かな?」

「なら私は南に行く事にしよう、とりあえず塔を目指す…死にたくなくば近寄るな、とも伝えておけ」
そう言うなりヴィンセントはティファに背中を向けると、言葉通り南へと去っていく。
その無防備な背中にパンチの一発でも入れれば簡単に倒す事が出来るだろう、しかしティファは動く事が出来なかった。

「ああクラウド、あなたは何も変わっていないよね?…そうだよね?」
そう喘ぐように叫ぶと、自分の無力を恥じるように彼女は地べたにへたりこんでいた。


【ヴィンセント 所持品:魔法のカギ メイジマッシャー
 神羅甲式防具改(効果半減) 太刀(両手持ち)コルトパイソン(弾丸なし) 山彦の盾 力の盾
 ハイブロウST 黒胡椒  スコールの首輪 現在位置:K-02から南へ 】
 第一行動方針:『魔法のカギ』を使って、建造物でアイテム取得
 最終行動方針:勝利し、過去を改変する
 ステータス:HP半減。
(仲間に出会った場合、1度目は見逃します)

【ティファ 持ち物:変な通信機 ?マテリア×2  現在位置:K-02から東へ】
 第一行動方針:?
 根本行動方針:仲間を探す   

通信機:謎の電波のみを受信する携帯電話。壊れているためまともな電波は受信しません。
不定期にメッセージや音声を受信します

【ダイン(負傷) 持ち物:ハードバルカン(先制攻撃) 現在位置:K-02から海に転落】  
第一行動方針:参加者を探す
最重要行動方針:スカーレットを探し出し、殺す
最終行動方針:エレノアの所へ逝く
392守るべきもの:03/07/10 17:53 ID:GnHgEth9
アリーナは毒の沼を越え、橋の近くにいた。
その手には甲の部分から角のようなものが生えている武器、カイザーナックルがある。
リディアを追いかけるときに放り出してしまったザックを毒の沼の近くで見つけ、中に入っていた支給品だった。
体術が得意な自分にとっては使いやすい武器だ。

アリーナはカイザーナックルから視線を外し、ふと前方を見た。
すると、髪を逆立てた金髪の男がこちらへ向かってきた。
アリーナはとっさに身構え、少しずつ近づいた。
金髪の男、クラウドは持っているラッパを置き、こう言った。
「俺は戦う意思はない。人を探しているんだ」
アリーナもカイザーナックルを足元に置いた。
「わたし、アリーナ。今から街に行こうと思ってるの」
「そうか、俺も同じだ…あ、俺の名はクラウド、クラウド・ストライフだ」
「クラウド、あなたは何をしに街に行くの?」
「ああ、俺はエア……」
クラウドはふとアリーナの足元に目を落とした。
クラウドの目にカイザーナックルが映った。
(ナックル…ティファの武器…そういえばティファも城にいたような……俺はどちらを守るべきなんだ?
 エアリスなのか?ティファなのか?どうするんだ、俺は?どうしたらいいんだ、俺は?)
393守るべきもの:03/07/10 17:55 ID:GnHgEth9
「クラウド、ちょっとクラウド、どうしたの?」
アリーナが心配そうにクラウドの顔を覗き込む。
「…あ、いや…なんでもないんだ……俺は仲間を探してるんだ、誰か見なかったか?」
「えと、覚えてるのは、腕に火傷のある魔法使いの人と、あとおっきな白熊みたいなのに乗っかった猫が…あ、これは夢か」
「いや、夢じゃない。そいつは俺の仲間のケット・シーだ。正確には動物じゃなくてロボットだが…
 ということはリーブさんも参加しているのか?」
クラウドはアリーナが何かわからなさそうにしていることに気づいた。
「ああ、一人で勝手に喋ってごめん。君も誰かを探してるのか?」
「え、あ、そ、そう、私も仲間を探そうと思ってて、クラウドは誰か見た?」
今まで行動目的を考えていなかったので、アリーナは言葉に詰まった。
「そうか、でも俺は今のところ誰にも会ってないな」
「そう…そうだ、目的が同じなんだから一緒に行動しない?」
「あ、ああ、別に構わないけど…」
「よかった、よろしくね、クラウド、早く街に向かいましょ!」
そう言って、アリーナは橋へと向かった。
(あの人懐っこさ、エアリスにそっくりだな…)
クラウドは苦笑し、アリーナのあとを追いかけた。

【アリーナ  所持武器:カイザーナックル 現在位置:P−17 】
 第一行動方針:街へ向かい仲間を探す

【クラウド 所持武器;集合ラッパ 現在位置:P−17】
 第一行動方針:街へ向かい仲間を探す
(集合ラッパは自分を中心に半径6HEX内にいる全ての参加者を瞬間移動させて引き寄せるもの、一回きり)
394渡る世間に鬼は無し:03/07/11 12:27 ID:fipPffWf
潮騒が聞こえる。海はもう近くのようだ。
ルビカンテとレオナは道々で薬草やら木の実やらを摘みながら海へと向かっていた、
今から彼らが作る鎮静剤の主原料は磯に生える海藻なのである。

「やっぱり私が残った方が…」
心配そうに街の方向を見るレオナだが、
「いや、お前では無理だな…さっきも言ったと思うが麻薬による禁断症状は凄まじいの一言に尽きる
彼はともかくお前が耐えられまい…1時の仏心に負けて解放してしまうのが関の山だ」

「でも…誰かが襲ってきたら」
レオナはいかにも頼りなげなクリフトの外見を思い起こす。
「いや、もしやってきたのが敵ならば、彼は何とか上手く立ちまわれるだろう、だが」
そこでルビカンテは言葉を切る。
「本当に恐ろしいのは…状況も理解しようとせず、下手な仏心で助けようとするお人よしどもだ」


「うううううっ!ううううーーっ!」
「頑張ってください、これに耐えないと…」
凄まじい禁断症状の苦痛に悶えるマイヤー、それを必死で励ますクリフト。
あれからマイヤーは猿轡をかまされ、さらに目隠しをさせられている、舌を噛み切る恐れがあるのと、
幻覚を押さえるためだ。
それでもひっきりなしに恐ろしい唸り声を発するマイヤー…きっと彼の頭の中では想像だにできない
恐るべき何かが跳梁跋扈しているのであろう。
その声に耳を塞ぎながらも、クリフトは懸命に看病を続けていた。

その様子を建物の影で眺めるジタンとスタイナーの2人、その手には参加者リストが握られている。
395渡る世間に鬼は無し:03/07/11 12:27 ID:fipPffWf
「わかったでござる!あの男はどうやら拷問をしているようでござるな!」
「いや、そんなことくらいわかるって、何故そんなことしているんだよ」
見たまんまのスタイナーの言葉に、ジタンはうんざりとした表情で答える。
「さあ、どうしてでござるかな…しかし」
スタイナーは参加者資料に目を通す、少なくともここに記載されている限りの情報では、
このクリフトという男が拷問を好んで行うような男には思えなかった。

「まあ、悩んでも仕方が無いや、まずは止めようぜ」
そう言うなり、ジタンは扉を蹴破ってクリフトたちの前に姿を現したのであった。

「やいやい!神官ともあろうものがこんな子供を拷問にかけて何が目的なんだ!」
「しーっ大声ださないで」
突如現れた乱入者にクリフトはジェスチャーで応じる、マイヤーを無用に刺激させたくなかったからだが、
バカにされていると思ったのだろう、ジタンはさらに大声で叫ぶ。
「言いたい事があるなら、はっきりと言うんだ!」
あまりの剣幕にたじろぐクリフト、さらに悪い事にいつのまにか背後に回りこんだスタイナーが
マイヤーの猿轡を外してしまっていた。
「くっ…薬を早く…薬がないと僕は…ポケットの中に入っているから…」
「薬?薬を打てばいいのでござるか」
スタイナーは素早くマイヤーのポケットの中をまさぐり、注射器とアンプルを取り出す。
それを見てクリフトが血相を変える。
(しまった、1番大切なことを忘れてしまってた…)
猿轡をかましてしまったのがいけなかったのか…ともかく取り上げなければ。

「駄目です!その薬を打ってはいけません!!」
「何が駄目なんだ、こんなに苦しんでいるじゃねぇか!かまわねぇ!スタイナー打ってやれ!」
注射器を取り上げようともがくクリフトを押さえつけて時短が叫ぶ。
そして、マイヤーの二の腕に注射針が刺さり、薬が彼の身体へと注入されていった。
396渡る世間に鬼は無し:03/07/11 12:28 ID:fipPffWf
【ルビカンテ 所持武器:なし(薬草) 現在位置:U−16)
第一行動方針:薬を作る
第二行動方針:マント(出来れば炎のマント)を探す
第三行動方針:ゲームの目的を知る】

【レオナ 所持武器:缶詰(残り90個)と缶切り2つ(薬草) 現在位置:U−16
第一行動方針:ルビカンテの手伝い】

【マイヤー 所持武器:バリアブルソード 注射器&麻薬1回分 現在位置:S−16(ルラフェンの民家) 
第一行動方針:他人から薬を奪う(殺してでも) 】

【クリフト:所持武器/魔法の聖水×3本:現在位置/S−16(ルラフェンの民家) 】
 第一行動方針:マイヤーの看病
 第二行動方針:アリーナを探す。

【ジタン/スタイナー:所持武器 コッズガントレット(イオナズン級爆発魔法が使える、無制限)
 /参加者詳細資料:現在位置 S−16(ルラフェンの民家)】
 第一行動方針:マイヤーを解放する
397395(修正):03/07/11 18:14 ID:DfghmNt+
「わかったのである!あの男はどうやら拷問をしているようなのであるな!」
「いや、そんなことくらいわかるって、何故そんなことしているんだよ」
見たまんまのスタイナーの言葉に、ジタンはうんざりとした表情で答える。
「さあ、どうしてであるかな…しかし」
スタイナーは参加者資料に目を通す、少なくともここに記載されている限りの情報では、
このクリフトという男が拷問を好んで行うような男には思えなかった。

「まあ、悩んでも仕方が無いや、まずは止めようぜ」
そう言うなり、ジタンは扉を蹴破ってクリフトたちの前に姿を現したのであった。

「やいやい!神官ともあろうものがこんな子供を拷問にかけて何が目的なんだ!」
「しーっ、大声ださないで」
突如現れた乱入者にクリフトはジェスチャーで応じる、マイヤーを無用に刺激させたくなかったからだが、
バカにされていると思ったのだろう、ジタンはさらに大声で叫ぶ。
「言いたい事があるなら、はっきりと言うんだ!」
あまりの剣幕にたじろぐクリフト、さらに悪い事にいつのまにか背後に回りこんだスタイナーが
マイヤーの猿轡を外してしまっていた。
「くっ…薬を早く…薬がないと僕は…ポケットの中に入っているから…」
「薬?薬を打てばいいのであるのか」
スタイナーは素早くマイヤーのポケットの中をまさぐり、注射器とアンプルを取り出す。
それを見てクリフトが血相を変える。
(しまった、1番大切なことを忘れてしまってた…)
猿轡をかましてしまったのがいけなかったのか…ともかく取り上げなければ。

「駄目です!その薬を打ってはいけません!!」
「何が駄目なんだ、こんなに苦しんでいるじゃねぇか!かまわねぇ!スタイナー打ってやれ!」
注射器を取り上げようともがくクリフトを押さえつけてジタンが叫ぶ。
そして、マイヤーの二の腕に注射針が刺さり、薬が彼の身体へと注入されていった。
「僕は、僕は」
同じ言葉を繰り返しながら、リュカは夢遊病者のようにふらふらと歩いていた。

エアリスは逃げようとした。リュカが何を考えているか全く掴めなかったから。
あれではまだ凶行に及ばないとも限らないと思ったから。
それでも無残な姿のピエールを残していくのは可哀相だとは思った。
(ごめんね)
エアリスは心の中で詫びを言い、力一杯地面を蹴りつけて走り出した。
今は早く仲間に会いたい、誰でもいい、安心できる人なら誰でもいいと、エアリスは念じながら
木々の間をすり抜けていった。
「!」
足に激痛が走り、よろけてエアリスは前のめりに倒れた。
そのとき木の幹に額を打ち付けてしまった。痛みを堪えながら額を押さえると、血が流れ出ていた。
「う……」
右足からも血が溢れ出しているのがわかった。真空の刃、それしかありえないとわかったとき
エアリスはまた苦悶の声をあげた。

エアリスは恐怖の音を聞いた。
ゆっくり、ゆっくりと草を踏み鳴らしてエアリスの背後に近づいていくのは、紛れもなくリュカだ。
逃げようとしても結局つかまってしまう。蛇のような執念深さであろうか。
うつ伏せの体勢では手裏剣が取り出せない、エアリスは朦朧としている意識の中で魔法を唱えようとした。
「君は、逃げないでくれ。僕は一人じゃいられない。
 逃げないでくれ、一緒にいてくれ……」
エアリスは声が真後ろから聞こえてきたことに戦慄した。もう魔法を唱える時間がないのは明白だ。
「来ないで!」
エアリスは力一杯叫んだつもりでも、声は悲痛な、か細いものにしかならなかった。
リュカは凶暴な力でエアリスの肩に掴みかかった。
「頼む、行かないでくれ。僕は今君しかいないんだ」
エアリスの首に太い腕が巻きつく。
「いやだっ!」
エアリスは振りほどこうとしたがリュカの力が常人離れしたものである以上、逆らえるものではなかった。

【リュカ 所持品:パパスの剣 ?(ビアンカの支給品) 位置:J-07(崖下)】
 第一行動方針:不明(放心状態)
 最終行動方針:クーパーを見つけ、守る

【エアリス 所持品:手裏剣×16 現在位置:J-07 (崖下)】
 第一行動方針:かつての仲間たちとの合流




400名前が無い@ただの名無しのようだ:03/07/14 00:57 ID:xCAQOsWx
保守っとく、皆戻ってくるよな?
401寒空の支配者:03/07/14 02:02 ID:IlWyv+vb
ユウナは灯台の前の広い砂地の場所で祈りを捧げ、召喚獣を呼び出した。
彼女の眼の前にヴァルファーレが姿を現す。
「よろしくお願いします」
ペコリとお辞儀をしてピョンと背中に飛び乗ると口をあけて呆けているクーパーに声をかけた。
「ほら、キミ。乗って乗って」
ヴァルファーレを見て目をパチパチさせて固まってしまったクーパーを、なんとか引っ張って背中に乗せる。
「これ、結構魔力使うんだよ。早くして」
「ご、ごめんなさい…」

2人は上昇するヴァルファーレの背中に腰をおろした。
「スゴイなぁ、お姉ちゃん。どうやったの?」
さっきまでの落ち込みぶりも少しはマシになったようで、興味津々といった様子で下界を眺めている。
慌ててそれを制止し、引き戻しながらユウナは答えた。
「召喚って言ってね。祈り子様の力を借りて――」

「やっぱりいいや。ボク、多分難しくてわからないと思うから」
クーパーがテヘヘ、と笑った。
頼りない笑いだったが、さっきまでと比べると幾分か立ち直れたようだった。
ユウナもホッとして思わず口許が緩む。
灯台の頂上も間近に迫り、ユウナは立ち上がってお尻をはたいた。

窓を外して灯台の中へ入り込む。
「ありがとうございました」
「ございましたー」
一番上の階の小窓から中に入った2人はヴァルファーレを戻して何か役立ちそうなものを探す事にした。
階段を下りようとしたユウナの足がふらつく。
「お、お姉ちゃん!大丈夫?」
危うく階段を転げ落ちる所だったが、クーパーに後ろから支えてもらって助かった。
「平気だよ…ちょっとさっきの召喚で疲れただけ…」
402寒空の支配者:03/07/14 02:02 ID:IlWyv+vb
そのころ、ユウナがヴァルファーレを召喚した一部始終を見ていたターシャは…
「助かったあ」
腰が抜けて動けないが、声は出す事は出来た。
「でも、私を殺さずに行っちゃいました…」
きっとアレ、気づかなかっただけです――そう言いながらターシャは一人門の前で得意そうに微笑む。

「バカですねー、私なんてそこのソレでアレだったのに」
そう言って自分の隠れていたところを一瞥し、あることに気付く。
「…でも…私は、どうやって中に入ればいいんですか〜!?」
結局、ターシャは一番乗りしておきながら、まだ灯台に入れないでいた。

【ターシャ 所持武器:魔石ケーツハリー 現在位置:H−23(大灯台入口付近)】
 第一行動方針:灯台内部に入る
 第二行動方針:?

【ユウナ(MP減少)/クーパー 所持武器:不明 現在位置:H−23(大灯台4F)】
 第一行動方針:休憩&灯台探索
 第二行動方針:アニー、リュカ、ティーダ、アーロン、ルールーを探す
403名前が無い@ただの名無しのようだ:03/07/14 04:58 ID:c5jYgtgc
HOSYU
保守
保守。
406山崎 渉:03/07/15 14:21 ID:/w3hKvtN

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
407擦れ違い:03/07/15 20:36 ID:yDqJyzbG
セシルとバコタは祠跡へと向かっている最中、一つのものを見つけた。
こちらに向かって飛んでくるそれはどんどん近づいてくる。
「あれは……」
「知っているんですか?」
バコタの問いにセシルは答えなかった。
ただ食い入るようにそれを見つめる、間違いはなかった。

「セシル!」
「カイン!」
それがようやくわかった時、思わず二人は大声で互いの名前を呼んだ。
カインはそのまま飛びつづけてセシルの前に降り立つ。
二人は再会できた喜びを握手して確かめ、笑顔を見せた。
不意にカインがバコタに気づき、怪訝な顔を見せる。
「いや、どうも、私バコタと言いまして。
 訳あってこうしてセシルさんと行動を共にしていたんです。」
愛想笑いを振り撒きながら、へこへこと頭を下げる。
それをカインはあまりいいようには思わない顔で聞き。
バコタを見つめなおした。
408擦れ違い:03/07/15 20:37 ID:yDqJyzbG
(セシルは少し人が良すぎる気がある。
 恐らく、こいつは裏家業を専門としているような輩。
 信用しすぎるのは禁物だ。)
カインの心中をバコタはわかっていた、カインが自分をどう思っているかを。
しかし、今はその考えを訂正する余地は無かった、ともかく祠へと向かわねばならない。
「セシルさん、旧友との再会が嬉しいのはわかりますが。
 早く祠に向かわないと……」
バコタの言葉にセシルは無言で頷く、セシルはカインについてくるように手で合図したが。
カインは首を振り、ただ腰につけた剣を差し出した。
少なくともセシルの腕ならばもしもがあっても剣があればなんとかなると思ったからだ。
「俺はお前が無事だと分かっただけで十分だ。
 俺もここで知り合った仲間がいてな、今一人にしているがいつ危険が迫るかわからない。
 もし、お前がいいのならばここから東の森の中にある洞窟に来てくれ。」
セシルはその言葉を聞いて頷いた、バコタは先に行ってしまっている。
「それじゃあな、セシル。」
「また会おう、カイン。」
409擦れ違い:03/07/15 20:38 ID:yDqJyzbG
「はあっはあっ。」
汗を手の甲で拭いながらリルムは走った、カインが洞窟に戻っているとも知らずに。
「もう、一人は、いやだ……カイン。」

【セシル: 所持アイテム:ディフェンダー ?(セシルの道具) 現在位置:K-5→J-3(祠跡地へ)
 第一行動方針:バコタに協力する(完全に信頼しているわけではない)
 第二行動方針:カインと洞窟で再び会う
 根本行動方針:決めかねているが、ゲームに乗る気はない】
【バコタ: 所持アイテム:アイスブランド キスティスの首輪 ?(アニーの道具)
 現在位置:K-5→J-3(祠跡地へ)
 第一行動方針:祠跡へ急ぎ、跡地が無事ならそこで情報収集
 第二行動方針:協力者を集める
 根本行動方針:首輪を外し、ゲームを破壊する】

【カイン 所持武器:なし 位置:K-05 平原】
 第一行動方針:洞窟へと戻ってリルムと合流する。
 根本行動方針:仲間を探す。

【リルム 所持武器:? 位置:L-05 平原】
 第一行動方針:カインの後を追う。
 根本行動方針:カインと共に行動する。
410仲間を求めて:03/07/16 18:57 ID:vnlmOCav
静かに波が唸っている。
海の音しか聞こえない海岸に、2人の男(と、一匹の犬)の影が現れた。
――ロックと、その後ろについてくるアーヴァインと犬のトーマスだ。

「なんだよ、まだついてくるのか?」
ロックがうんざりした顔で振り返った。
「もう今いる場所はわかったんだからついてくるんじゃねー」
「お願いだよ〜心細いんだよ〜ねぇ、この通り!」
ひたすら仲間になりたがるアーヴァインにロックは盛大なため息をついた。

「お前は信用ならねぇ。いつ裏切るかわかったもんじゃない」
プラカードで脅された身となっては当然の判断。

「それにオレはお前とじゃれあってるヒマはないんだよ!」
「どーしてさ?」
どうだっていいだろ――と言いたくなったが教えてやる事にする。

「オレの仲間を探すんだよっ。もう知り合いが2人も死んでいる…」
そこで一寸言葉を止め、続きを小さな声で言った。
「――アイツを守ってやらないと、早く見つけないと…」
アーヴァインに聞こえないように言ったつもりだったが、奴はしっかり聞いていた。
「それってオジサンのコイビト?」
「だから、オジサンはやめろって言っただろ!」
アーヴァインは、聞かずとも『アイツ』が誰だかわかったようだ。
「その気持ちよくわかるよ〜。僕も仲間が、死んじゃったからね…」
初めてアーヴァインの顔に影が射した。
411仲間を求めて:03/07/16 18:57 ID:vnlmOCav
「とにかく、僕達は仲間を探したいっていう点では同じじゃん」
影はすぐに消え、また能天気そうな顔に変わる。
「ねぇ、一緒に探したほうが安全だよ?オジサン」
「…オジサンはやめろって言ってるだろ。次、そう言ったら行動は別々だ」
そう言ってロックは足早に歩き出した。
「も、もう行くの〜?まだ疲れてるよ、僕…」
アーヴァインは泣き言を言うが、ロックは耳を貸さない。
「じゃあそこで休んでるんだな。トレジャーハンターみたいな仕事してると体力なんてすう回復するもんだ」

「待ってくれよ〜!何処に向かうんだい?」
アーヴァインも慌てて後を追う。
「街だ。まずはそこに行ってみる」


【アーヴァイン(疲労) 所持品:プラカードと赤ヘルメット 現在位置:R-22 南東の絶壁
第一行動方針:ロックについていく
根本行動方針:仲間と合流する、マトモな武器の入手】

【ロック(少し疲労+MP減少) 所持品:トーマス 現在位置:R-22 南東の絶壁
第一行動方針:街へ向かう
根本行動方針:仲間と合流する、自衛以外の戦闘は避ける】
412無色の風景:03/07/17 18:48 ID:mAfoS6pC
「…なるほど。それでは、どちらが悪いのかは判断できんな」
シャドウはティーダとファリスの話を聞くも、イマイチ状況は掴めなかった。

「――オレはこの野郎は許せないな。結果的に助けたことになっちまったけどよ」
どうやら気絶してしまったらしいアルスを汚物でも見るような眼で見る。
「あっちのオッサンはどうするッスか?」
「…奴は何であの男を襲ったんだ?ゲームに乗ったのか――?」

「違う、オレはやる気じゃない」
小さな声がシャドウの声を遮った。
「なんだ、気がついてたのかよ」
「それなら話は早いな。何で奴を襲ったのか説明してもらおうか」
シャドウはサラマンダーに近寄ってしゃがみ込んだ。
ファリスとティーダもその後ろにつく。

「その前に少し手を貸してくれないか。こんな場所で寝ているのは不安だ」
シャドウは後ろを振り返って二人の顔を見た。
「別にいいんじゃないッスか」
「じゃあそこの木陰に行こう」
そうして4人は十数メートルはなれた木陰に座り込むことにした。
そして、サラマンダーがアルスを狙う理由を話し始める…。



「…と、いうわけだ。オレは自分の力を試してみたい」
アルスがいかに悪いヤツか、自分の目的などをサラマンダーは熱心に語り終えた。
「力を試すためにはあいつのような悪人がちょうどよかったということか」
シャドウが口をはさむ。
サラマンダーはそれに頷き、ファリスの方を向いた。
「ところでこれは何の魔法だ?いつになれば治る?」
ファリスはウッとうめいて申し訳なさそうな顔をする。
413無色の風景:03/07/17 18:48 ID:mAfoS6pC

「すまねえ…実は簡単には治らなさそうだ。説明書には治す方法は書いてなかったしな」
サラマンダーは落胆して仰向けに寝転がった。
「――どうすればいいんだよ、クソ…っ!」
「とりあえず白魔法が使える人を見つけて助けてもらうッス」
ティーダがポン、と手を叩く。
「協力的なやつだといいがな」

「あ、待ってくれ。オレ、白魔法使えるぜ」
その言葉を聞いたサラマンダーが跳ね起きた。
「本当か?」
「ああ…でも『白黒魔』って言って簡単な魔法しか使えないけどさ」
この盲目の種類によってはポイゾナやケアルラで回復できるだろう。
だが高度な魔法を用いる必要があれば回復は、できない。

「とにかく試してやれ」
「おう、いくぜ…ポイゾナ!」
淡い光がサラマンダーを包むが、サラマンダーの視力が回復した様子はない。

次にケアルもかけてみたが、結果は同じだった。
「はあ…悪い、オッサン…」
「やっぱり回復魔法の専門家をさがすしかないッスね」
サラマンダーがもう諦めた、とでも言うように腕を組む。
「ところであのアルスという男はどうするんだ?」
一同は草に突っ伏して気絶しているアルスを見る。

「どうすっかなあ」
また、森を静寂が包んだ。
414無色の風景:03/07/17 18:49 ID:mAfoS6pC
【シャドウ 支給品:氷の刃 M3ショットガン ダガー ロザリーの首輪 現在位置:P-10(森林) 】
 第一行動方針:白魔導師を探す
 第二行動方針:アルスの処置を考える
 根本行動方針:インターセプター及び、リルムを見つける

【ティーダ 所持武器:サバイバルナイフ 位置:P-10(森林) 】
 第一行動方針:白魔導師を探す
 根本行動方針:元の仲間と合流

【ファリス(狩人・非マスター) アビリティ:白黒魔(中級までの白魔法・黒魔法を行使可能) 
 所持武器:盲目の弓 S&W M29(残弾5発) 現在位置:P-10(森林) 】
 第一行動方針:白魔導師を探す
 根本行動方針:ゲームを止める、人を殺さない&殺させない

【サラマンダー 所持品:442G 現在位置:P-10(森林)】
 第一行動方針:盲目状態からの回復
 第二行動方針:シャドウ達に同行する
 根本行動方針:アルスを倒す、ジタンを探す
 ステータス:盲目

【アルス 所持アイテム:ルーンブレイド 円月輪 現在位置:P-10(森林)】
 第一行動方針:気絶中(目覚めた後は盲目状態からの回復)
 根本行動方針:邪悪の殲滅(主催者打倒) ※彼に同調しない者は全て『邪悪』とみなす
 ステータス:MP少量減少 HP大幅減少 盲目 気絶

※盲目状態からは簡単には回復しません。また、ダガー、ロザリーの首輪、ゴールドはその場に放置。
415昼間の野獣:03/07/18 01:20 ID:UAjcwhiV
クラウドはたどり着いた町を一言「変なところだ」と評した。
やたら入り組んだ道はなんのためのものか、変わり者ばかりが住んでいる町だったのか、
とにかく見た事ない町だった。
「誰かいないのかな」
アリーナがクラウドの先を越して左手に見える家屋の方へ行きかけた時だった。
「二人は先に出てろ!」
前方の民家から怒鳴り声がした。
戦士風の男と神官らしき男二人が民家から飛び出して、こちらを見ようともせず北の方へ走っていく。

天井が落ちてきた? いや、工事の振動?
民家は激震していた。中で嵐が発生しているような感じだ。
と、いきなり金髪の男が勢いよく中から飛び出した。そしてこちらをはっと見た。
クラウドは獲物がないにも関わらず、思わず腰に手をかける。
男は顔を激しく左右に振った。
「あ、アンタたちが敵っていうのは勘弁してくれ! 充分間に合ってるから」
その男が取り乱しながら駆けて来るのを見れば、おのずと警戒心が沸いた。
「敵になるかどうかは、お前の出方次第だ」
「出方も何もないっ、、、くそ、来る!」
民家のドアが吹き飛んだ。ガラス戸は割れてけたたましく破片をぶちまけた。
中からテーブルやイスが外に放り出される。食器が円盤のように飛びクラウドの目の前で音を立てて割れた。
まだ飛んでくる、花瓶やら、本やら、カーテン。金髪の男は脇目も振らず一直線にこちらに滑り込んできた。
見送るしかなかった。
「ぐおおおおおおおっ」
猛獣の唸り声がした。民家の中にいるのか、それが。
クラウドはいつの間にかアリーナの手を握っていた。恐怖を感じていた。

「量が量だけに、ひどく荒れてるな……」
金髪の男の荒い息が耳にこびりついた。
416昼間の野獣:03/07/18 01:20 ID:UAjcwhiV
【アリーナ  所持武器:カイザーナックル 現在位置:S−16】
 第一行動方針:仲間を探す
【クラウド 所持武器;集合ラッパ 現在位置:S−16】
 第一行動方針:仲間を探す
(集合ラッパは自分を中心に半径6HEX内にいる全ての参加者を瞬間移動させて引き寄せるもの、一回きり)

【ジタン/スタイナー:所持武器 コッズガントレット(イオナズン級爆発魔法が使える、無制限)
 /参加者詳細資料:現在位置 S−16】
 第一行動方針:マイヤーをどうにかする

【マイヤー 所持武器:バリアブルソード 注射器&麻薬1回分 現在位置:S−16(ルラフェンの民家) 
第一行動方針:他人から薬を奪う(殺してでも) 】

【クリフト:所持武器/魔法の聖水×3本:現在位置/S−16 】
 第一行動方針:マイヤーの看病
 第二行動方針:アリーナを探す。
417屋内の攻防:03/07/18 11:50 ID:3h9SR2u2
>415の少し前。

マイヤーの様子が落ちついたのを確かめて、スタイナーはほっと胸をなでおろした。
それからジタンに押さえつけられているクリフトの方へ向き直る。
「さて、何故神官の身でこのような暴行を行ったのか問いただす必要があるのであるな」「全くだぜ、クリフトさんよ」
「おい、聞いてるのか? なんでこんなことをしたんだ?」
しかしクリフトはブツブツと小声で呟くばかりで、何も答えようとはしない。
ジタンは苛立ったように拳を振り上げた。
それを制止しようとして、スタイナーは二人に近付いた。
その分、マイヤーに対する注意が薄れる。
――そのことに気がついたのは、クリフト一人だけだった。

クリフトは。
確かに高所恐怖症で幽霊恐怖症、臆病でその上妄想癖まである青年だが、決して無能でも馬鹿でもない。
マイヤーの異変を察知し、彼が次に取るだろう行動を判断する程度のことはできた。
そして自分はどうするべきか、最良の手段を探すことも。

先程のマイヤーは、麻薬によって痛覚が麻痺していた。
痛みとは、自己の崩壊を防ぐための安全弁。防衛本能がもたらした一種の危険信号。
無理に限界以上の力を発揮しようとしたとき痛みを感じるのは、己の身体を守るためだ。それが麻痺しているということは、すなわち――
自分の身体さえ壊してしまう力を、何の制約もなく引き出してしまう。
418屋内の攻防:03/07/18 11:53 ID:3h9SR2u2
ブチっ、と何かが千切れる音がした。
ジタンとスタイナーが後ろを振り向く。
その時クリフトを絞めつけていた手を緩めたことが、結果的にジタンを救うことになった。
「スクルト!」
クリフトは唱え終わっていた呪文を解き放ち、そしてジタンを突き飛ばす。
「なっ……!」
抗議の声を上げる暇はなかった。
想像を越えた力で縄を千切り飛ばしたマイヤーは、まっすぐにジタンのいた場所に――
クリフトに向かって突っ込んできたから。

「――!!」
まるで子供に投げ飛ばされた玩具の人形のように、クリフトは壁に激突した。
固い壁にヒビが入り、クリフトは酸欠の金魚のように口をぱくぱくとさせる。
あまりの衝撃に、肺の中の空気が全て押し出されてしまったかのようだ。
そして何より全身から伝わる苦痛は、クリフトの自由を容赦無く奪う。
立ちあがることもできず、クリフトはずるずると壁から滑り落ちた。
もしもスクルトがなければ、壁に叩きつけられた時点で確実に死んでいただろう。

マイヤーはクリフトが落とした剣を拾い上げると、濁った瞳を嬉しそうに細めた。
その剣幕に、ジタン達も少しづつ事態を悟り始めたようだ。
「や、止めるのである!」
我に返ったスタイナーがマイヤーを止めようと羽交い締めにする。
しかしスタイナーでも、今のマイヤーを止めるには役不足過ぎた。
419屋内の攻防:03/07/18 11:55 ID:3h9SR2u2
「離せ…!」
ヘッドバット、そして想像以上に重い肘打ちがスタイナーを打ち据える。
スタイナーが怯んだ隙に戒めを振りほどいたマイヤーは、そのまま狂気の剣を走らせた。
まだ身動きが取れずにいるクリフトに向かって。
「止めろ!」
ジタンが走る。そして蹴りを、正確にマイヤーの手に叩き込んだ。
バリアブルソードが宙に舞う。マイヤーの意識が逸れる。
「イマイチ事情が飲み込めないけど、これって俺達のせいだよな……
 すまねぇ、っても謝ってすむことじゃないか」
身軽に着地し、ジタンはスタイナーを振り返った。
長い付き合いだけあり、自分が何をしようとしているのか察知してくれたらしい。
苦しそうに咳き込むクリフトを助け起こしていた。
「済まぬことをした、大丈夫であるか?」
「わ、私は……それより、あの人が……麻薬、麻薬のせいで」
クリフトの呟きに、ジタンとスタイナーはようやく全てを理解した。
「二人は先に出てろ!」
そう声をかけ、ジタンは素早く意識を集中させる。
マイヤーはすでに剣を取りなおしていた。効くかどうかはわからないが、やるしかない。
420屋内の攻防:03/07/18 11:58 ID:3h9SR2u2
「とんずら!」
魔力の煙があたりに立ち込めた。マイヤーの視界を遮って。
「うぉおおおおお!」
煙を払おうとマイヤーは、獣のように剣を……拳を振りまわす
けれどジタンは、素早く家の外へ飛び出していた。
その後を追うように、家全体が悲鳴を上げ始める。天井や壁が軋みを上げる。
(冗談じゃない、あんなヤツとまともに戦っていられるか!)
ジタンは舌打ちして、正面に振り返った。
「!!」
そして、自分の運の悪さを呪った。
そこに立っていたのはスタイナーでもクリフトでもなく、
見知らぬツンツン頭と三角帽子の女の子――クラウドとアリーナだったのだから。

【ジタン/スタイナー:所持武器 コッズガントレット(イオナズン級爆発魔法が使える、無制限)
 /参加者詳細資料:現在位置 S−16】
 第一行動方針:マイヤーをどうにかする
【クリフト:所持武器/魔法の聖水×3本:現在位置/S−16 】
 第一行動方針:マイヤーの看病
 第二行動方針:アリーナを探す。

【マイヤー 所持武器:バリアブルソード 注射器 現在位置:S−16(ルラフェンの民家) 
第一行動方針:他人から薬を奪う(殺してでも) 】

【アリーナ  所持武器:カイザーナックル 現在位置:S−16】
 第一行動方針:仲間を探す
【クラウド 所持武器;集合ラッパ 現在位置:S−16】
 第一行動方針:仲間を探す
(集合ラッパは自分を中心に半径6HEX内にいる全ての参加者を瞬間移動させて引き寄せるもの、一回きり)
421喧嘩馬鹿一人:03/07/18 16:30 ID:04HpMKMh
「今のはクリフトだった、間違いなく」
アリーナは拳を握り締めていた。
「誰だ、仲間か」
「そう、旅の供よ。ごめん、手、離してね」
アリーナは言うと、クラウドがまだ承知しないうちに軽く手をはらった。
「すまない」
クラウドは真っ直ぐな目をしてこちらを見た。なかなかよろしい。
「うんうん、じゃ行ってくる」
こんなときでも笑いがこぼれてしまって不思議なものだった。

「おいっ、まさかあいつと闘う気じゃ」
ジタンが前に立ちはだかったが、聞きとめるつもりはなかった。
「あなたの名前まだ聞いてなかったわね」
カイザーナックルを外して足元のザックに入れた。
「名前ぇ? ジタンだよ、そんなことより、よせ。それに武器まで外して何やってんだ!」
「凶器付けてたらあの人死ぬかもしれないでしょ。
 大丈夫っ、力自慢のモンスターとは散々闘ってきたから」
アリーナは右手を前に突き出した。自分の力を誇示するつもりでジャブ数回。
「どう? 腕には自信あるのよ」
ジタンが口をぽかんと開けているところに、民家を打ち砕いて出てきた猛獣が第二声を発した。
「薬を、もっと、もっと、寄越せえええぇぇぇぇええ!!」
「私の拳はいい薬よ、それで良ければいくらでも」
アリーナは屈伸運動を始めた。体が錆びつかないようにいつもやっていることだ。
ただ、今は多少念入りに。敵はいつ迫ってくるかわからないからあまり時間はないけれど。
「何言ってんだ、あいつの様子はわかるだろ。あれは尋常じゃない、殺されるぞ」
422喧嘩馬鹿一人:03/07/18 16:30 ID:04HpMKMh
「でもクリフトに会うには、あいつのいる処を越えていかないといけない」
アリーナは声色を変えた。スイッチが入った。闘いのみに生きる、女として。
ジタンが一瞬たじろいだ。困惑の色を浮かべた目をしていた。
うおっぉぉぉぉぉぉん。今度は狼かと思える長い雄叫びが聞こえる、声と共に圧迫感が
空気の中を伝ってくる。こちらがあからさまな殺気を出したから向こうも応じたんだろう。
相手は鋭く剣気を放っている。だが剣は腰の辺りで切っ先を後に向けている。
とすれば居合いの構えか。鞘も無しで、凄い。
「あいつは、強いぞ」
クラウドがそう言った。それを合図に飛び出した。

「無茶だ、あいつは剣を持ってるんだぞ!」
ジタンが叫んだときには相手の間合いに入っていた。涎を垂らしながら剣を腰から抜いて
振るおうとするのが見えた。
拳と剣じゃリーチが違う? だから無謀だと? 
私は抜き手を狙う! 
右拳を前に突き出す。剣を握っている相手の手とぶつかった。指の骨が砕けた、もちろん向こうが。
「ぐぎゃっ…」
瞬間的に足を出したくなり、その欲求どおりに蹴りを顔面に放つ。
顔面を捉えた蹴りはそのまま横に流し、相手を遠くに吹き飛ばした。
酒場の玄関に相手は頭から突っ込んで倒れ伏した。

「薬になったのは足か…」
アリーナはまだ右足を上げたままだった。

【アリーナ  所持武器:カイザーナックル 現在位置:S−16】
 第一行動方針:仲間を探す
【クラウド 所持武器;集合ラッパ 現在位置:S−16】
 第一行動方針:仲間を探す
(集合ラッパは自分を中心に半径6HEX内にいる全ての参加者を瞬間移動させて引き寄せるもの、一回きり)
【ジタン:所持武器 コッズガントレット
 /参加者詳細資料:現在位置 S−16】
 第一行動方針:マイヤーをどうにかする
423名前が無い@ただの名無しのようだ:03/07/19 14:07 ID:tn4K3T04
保守
4242人の方言使い:03/07/19 16:17 ID:gfiGDbl4
「ん?何や、あの祠は」
セルフィは支給された食料を頬張りながら祠に近づいた。
一通り島を廻ってみたが、全く発見はなかった。
この祠が初めての収穫である。
小さな祠だ。中へ入ってみることにする。

扉を開けたセルフィは、思わず叫んでしまった。
「はあ、何もないやんか!何のための祠やの?」
中には色の違うタイルが1枚張られているだけで、何もなかった。
脱力感が身体中に広がる。
「でも、この島では結局な〜んにも収穫なかったし、ここで休むことにしよか」
あきらめて色の違うタイルに座り込む。

瞬間、周りの景色が歪んだ。
(!! ウチの眼、おかしくなったんちゃうの…)

数秒間の暗闇、その暗闇が消えた時には、セルフィは全く違う風景の中にいた。
「ここ、どこやろ…?」
鍾乳洞のような壁、ジメジメと湿った床。
しかしセルフィのいる場所だけはさっきの祠にあったタイルが張ってある。
どうやらこのタイルによって移動させられてきたようだ。
そのタイル以外には先に狭い通路が延びているのみだった。

セルフィはゴクリと唾を飲み込んで通路を進みだした。
「ひゃっ!なんや、ここ!水浸しやんか!」
思わず飛び上がる。床は下り坂になっていて、水溜りがあちこちの窪みにできている。
「こんなジメジメしたとこ、イヤやなあ」
1人文句を言いながらも、洞窟の通路を進んでいく。
4252人の方言使い:03/07/19 16:17 ID:gfiGDbl4
同じ頃、ケット・シーは灯台の近くの、比較的緩やかな岩肌を降りていた。
「あの灯台の扉、どうなってんねん、開かへんやんか」
灯台の扉はどうやっても開けることが出来ず、他に入り口は見当たらなかった。
仕方なく、さっき見つけた海岸の洞窟を調べてみる事にして、海岸へと降りているのだ。

「それにしても…こんなとこに人なんておらんよな」
それでも一応調べてみるが。
なんとか海岸に降り立ったケット・シーは辺りを見回す。
「誰も見てへんと思うけど――万一やる気のヤツに逢ったら大変やな」
そう言ってミニマムをかけなおし、洞窟の中に入っていった。

洞窟は一本道で、登り道になっていた。
「心細いなあ、オバケでも出たらどないしよ」
いや、オバケよりも怖いのはこのゲームの参加者である。
ケット・シーはただ小さい身体を動かして奥へ歩いてゆく。


ギュムッ、とやわらかいモノを踏んだような感触がセルフィに伝わる。
「ムギュッ!な、なんやなんや!一体何が起こってん?」
「しゃ、しゃべった!?なんや、この人形は――!?」
「と、とにかくその脚どけて…」
足元から聞こえてきた声で我に返り、脚をどける。

「アンタは一体何なん?この洞窟の妖精さん?」
「アホ言わんといてーな。ボクはこの殺し合いの参加者や」
背中に思いっきりついた足跡を拭いながらケット・シーはぞんざいに答えた。
「そんな小さいのに?」
「ホンマはボク、もっと大きいねんで、見ときや」
そう言って、ケット・シーはミニマムを唱えた。
4262人の方言使い:03/07/19 16:18 ID:gfiGDbl4
【ケット・シー  現在位置:I-23 海岸の洞窟 所持品:レッドメガホン(あやつり、へんしん)】
 第一行動方針:セルフィとの情報交換     
 第二行動方針:自分とアーロンの仲間を探す

【セルフィ 所持武器:ピンクのレオタード(アリーナ用) 現在位置:I−23 海岸の洞窟】
 第一行動方針:ケット・シーとの情報交換
 第二行動方針:北東の島に戻って休憩

※T−3の祠とI−23、海岸洞窟にあるタイルはワープ装置です。無制限に利用できます。
※海岸の洞窟は夜になると入口が見えなくなります。
427インヴァルネラブル :03/07/19 20:57 ID:hbaSTy0y
アリーナの会心の一撃を受け、ぶっとばされたマイヤー、流石の彼もこの一撃を受けては、
立ちあがれまい、そしてジタンとクラウドが見つめる中、悠然とアリーナはマイヤーへと、
近づき、その手を差し伸べる。
「これで分かったでしょ、あなたの負けよ…さぁ」

そう、アリーナは自分の勝利を確信していた、少なくとも自分の会心の蹴りを受けて立ち上がれた、
人間などいない…これまでは。
マイヤーは振える手でアリーナの手を握り締める、その時異変が起こった。
時間にして、ほんの数秒間だったが、次の瞬間、血煙と共にアリーナの右腕が弾け飛んだのであった。


異変に気がついた、ジタンとクラウドが慌ててアリーナの元に急ぐ。
「あれは…握撃、いやまさか」
「知っているのか?」
「見ての通り、相手の腕や足を両手で挟むように握って血液の行き場を無くし、破裂させる
 ただそれだけの技だが、人間技じゃない」
ただでさえ人間技では無いというのに、それを片手の指の骨が折れた状態でやってしまうのである。
あの少年はまさに化け物である。

一方のアリーナは予想だにしなかった反撃に明らかに混乱し、ザクロのように弾けた自分の右腕を、
一瞬かばってしまった、それが致命的なスキに繋がる。
すかさずマイヤーはアリーナの髪の毛を掴み、そのまま振りまわし民家の塀へと叩きつける。
ごっ、という濁った音が周囲に響いた。
428インヴァルネラブル :03/07/19 20:57 ID:hbaSTy0y
そこにクラウドとジタンが乱入するが、すかさずマイヤーはアリーナの身体を抱え酒場の中に逃げ込む。
「お前ら…それ以上近づくな、近づけばこの女の命は無いぞ…」
マイヤーはアリーナの首を抱えこみ、裸締めの体勢を取る。
アリーナは抵抗すらせず、目を見開いたままぐったりとしている、
かなり危険な状態なのは一目瞭然だ。

「薬を出せ…お前ら持ってんだろ!?」
「薬?薬なんざ持って…」
大声で言い返そうとしたジタンの口をクラウドが塞ぎ、耳打ちする。
「余計な刺激は与えるな」
マイヤーはさらに大声で叫ぶ。
「無いならもって来いよう!早く持って来い…いいか、太陽があの教会の屋根にかかるまでに持って来い!
 さもないとこの女は殺すぞ!」

クラウドとジタンは顔を見合わせて相談する。
「どうする?」
「ともかくあの神官がやってくるまで待つしかないだろう、俺じゃどうしようもない」

そこにスタイナーがクリフトを抱えてやってくる。
「この神官は瓦礫に頭をぶつけて気絶しているのである、動かさないように」
「あー、もう間の悪い奴だなあ、本当に」
飽きれた口調でジタンがぼやく、クラウドは何か考えていたようだが、とりあえず結論を下す。

「とにかく手分けして誰か助けを探すしかないだろうな」
「わかったのである!任せるのである!」
そういうなりスタイナーは西の方角目指し走り去っていった。
「じゃあ、俺は自動的に北に戻るわけか…南と東には何もないしな、で、アンタはどうするんだ」
ジタンはクラウドの方を見る。
「俺は残る、一応彼女は道連れだし、この男も放っておけない、説得できるようならやってみる」
「説得ねぇ…無理だと思うけど」
429インヴァルネラブル :03/07/19 20:58 ID:hbaSTy0y
【スタイナー:所持武器:参加者詳細資料:現在位置 S−16から西に移動】
 第一行動方針:マイヤーをどうにかす出来る人を探す

【ジタン:所持武器 コッズガントレット(イオナズン級爆発魔法が使える、無制限)
 :現在位置 S−16から北に移動】
 第一行動方針:マイヤーをどうにか出来る人を探す

【クリフト(気絶):所持武器/魔法の聖水×3本:現在位置/S−16 】
 第一行動方針:?
 第二行動方針:アリーナを探す。

【マイヤー 所持武器:バリアブルソード 注射器 現在位置:S−16(ルラフェンの酒場) 
第一行動方針:他人から薬を奪う(殺してでも) 】

【アリーナ(重傷) 所持武器:カイザーナックル 現在位置:S−16(ルラフェンの酒場)】
 第一行動方針:仲間を探す
(人質状態です)
【クラウド 所持武器;集合ラッパ 現在位置:S−16】
 第一行動方針:マイヤーをどうにかする
(集合ラッパは自分を中心に半径6HEX内にいる全ての参加者を瞬間移動させて引き寄せるもの、一回きり)
430インヴァルネラブル(修正) :03/07/19 21:08 ID:hbaSTy0y
「とにかく手分けして誰か助けを探すしかないだろうな」
「わかったのである!任せるのである!」
そういうなりスタイナーは西の方角目指し走り去っていった、呆気に取られるジタンとクラウド。
「じゃあ、俺は自動的に北に戻るわけか…南と東には何もないしな、で、アンタはどうするんだ」
ジタンはクラウドの方を見る。
「俺は残る、一応彼女は道連れだし」
そこで言葉を切って、だらしなく路上でのびているクリフトの姿を見る。
「この男も放っておけないし、あれも説得できるようならやってみる」
「説得ねぇ…」
ケダモノのわめき声がひっきりなしに聞こえる酒場をちらりと見やり、ジタンが呟く。
「無理だと思うけど」
FFDQバトルロワイアル2ndEdition PART2
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1058665079/l50
埋め
生め
産め