糖尿病や減量中で食事制限をしている人に外食を楽しんでもらおうと、
甲府市内に住む女性が定食屋をオープンする準備を進めている。
自らも一生インスリンを投与し続けなければならない糖尿病患者。
食事制限を強いられるため、気軽に外食を楽しめず、つらい思いをしてきた。
こうした経験を踏まえ、無農薬栽培の米や野菜、天然醸造の調味料を使うなど素材にとことんこだわり、
安心して食べられる料理を提供する考えだ。
炊きたてのホカホカごはんと温かいみそ汁、季節の野菜の総菜ー。
そんな“当たり前”の食事を提供しようと、準備をしているのは秋山陽子さん(31)。
二十歳の時に糖尿病を発病。糖尿病患者の大多数を占め、
生活習慣病と呼ばれる「2型」とは異なり、
ウイルス感染などで主に小児や若年層に突発的に発症する「1型」。
毎日のインスリン注射を欠かすことができず、食事にも気を使う。
食事制限している糖尿病患者にとって、ファミリーレストランや
ファストフード店などでの外食は、味付けが濃かったり、添加物が心配など、
安心して食べられるものが少ないのが現状。
食べたい欲求を我慢し、我慢できずに食べると罪悪感を感じるという繰り返しで、
ストレスがたまる一方だったという。
数年前には病院の調理場で働き、カロリーや塩・砂糖の分量をきちんとはかることや、
食中毒防止など衛生面に配慮する食事づくりを経験。
しかし「数字や消毒にしばられ、楽しく食べることが二の次になることに疑問を感じた」と言う。
そんな時、ある雑誌で北杜市長坂町で自然農を実践している農家の記事を読み、
知人を通して畑の見学に訪れた。そこで無農薬で栽培された野菜と出合い、
「“本物”の米や野菜の味に体を満たされる」のを感じ、自ら店を構えることを決意した。
「菜食や ほん和か」と名付けた店は甲府市住吉四丁目に十五日オープンする。
「何げないおうちご飯に、ほんの少し手間をかけた料理を提供する」ことがモットーだ。
※後略
全文
http://www.sannichi.co.jp/DAILY/news/2006/04/09/4.html ※依頼スレでご依頼いただきました。