1 :
参加するカモさん:
2 :
参加するカモさん:2007/12/20(木) 13:02:07 ID:0u+snNAR
参加者
5/5【とある魔術の禁書目録】
○上条当麻/○インデックス/○御坂美琴/○神裂火織/○一方通行
4/4【ムシウタ】
○薬屋大助/○獅子堂戌子/○立花利菜/○御嶽アンネリーゼ
5/5【レジンキャストミルク】
○城島晶/○城島硝子/○柿原里緒/○舞鶴蜜/○速見殊子
2/2【ウィザーズ・ブレイン】
○デュアルNo.33(ディー)/○セレスティ・E・クライン
3/3【戦闘城砦マスラオ】
○川村ヒデオ/○ウィル子/○伊織貴瀬
2/2【銀盤カレイドスコープ】
○桜野タズサ/○リア・ガーネット・ジュイティエフ
3/3【文学少女シリーズ】
○井上心葉/○天野遠子/○琴吹ななせ
5/5【戯言シリーズ/人間シリーズ】
○いーちゃん/○零崎人識/○零崎双識/○紫木一姫/○闇口崩子
2/2【終わりのクロニクル】
○佐山・御言/○戸田・命刻
2/2【断章のグリム】
○白野蒼衣/○時槻雪乃
2/2【薔薇のマリア】
○マリアローズ/○サフィニア
5/5【いぬかみっ!】
○川平啓太/○ようこ/○川平薫/○たゆね/○赤道斎
3/3【されど罪人は竜と踊る】
○ガユス・レヴィナ・ソレル/○ギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/○ニドヴォルク
2/2【ルナティック・ムーン】
○シオン=エシュ/○カロマイン=セク
46/46
3 :
訂正:2007/12/20(木) 13:03:14 ID:0u+snNAR
参加者
5/5【とある魔術の禁書目録】
○上条当麻/○インデックス/○御坂美琴/○神裂火織/○一方通行
4/4【ムシウタ】
○薬屋大助/○獅子堂戌子/○立花利菜/○御嶽アンネリーゼ
5/5【レジンキャストミルク】
○城島晶/○城島硝子/○柿原里緒/○舞鶴蜜/○速見殊子
2/2【ウィザーズ・ブレイン】
○デュアルNo.33(ディー)/○セレスティ・E・クライン
3/3【戦闘城砦マスラオ】
○川村ヒデオ/○ウィル子/○伊織貴瀬
2/2【銀盤カレイドスコープ】
○桜野タズサ/○リア・ガーネット・ジュイティエフ
3/3【文学少女シリーズ】
○井上心葉/○天野遠子/○琴吹ななせ
5/5【戯言シリーズ/人間シリーズ】
○いーちゃん/○零崎人識/○零崎双識/○紫木一姫/○闇口崩子
2/2【終わりのクロニクル】
○佐山・御言/○戸田・命刻
2/2【断章のグリム】
○白野蒼衣/○時槻雪乃
2/2【薔薇のマリア】
○マリアローズ/○サフィニア
5/5【いぬかみっ!】
○川平啓太/○ようこ/○川平薫/○たゆね/○赤道斎
3/3【されど罪人は竜と踊る】
○ガユス・レヴィナ・ソレル/○ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/○ニドヴォルク
2/2【ルナティック・ムーン】
○シオン=エシュ/○カロマイン=セク
46/46
4 :
参加するカモさん:2007/12/20(木) 13:10:37 ID:0u+snNAR
今後議論すべき問題
・MAP
・支給品の数
・意思在り支給品の是非
・能力制限
・時間表記
・首輪
・主催者
・見せしめ
・その他
5 :
参加するカモさん:2007/12/20(木) 13:19:50 ID:s73BlWpo
6 :
参加するカモさん:2007/12/20(木) 14:08:25 ID:BxLUQ6f4
>>1乙
今初めての地図を書いてみてるのだが欲しい施設とか書くべき施設あれば頼む
7 :
参加するカモさん:2007/12/20(木) 14:38:18 ID:J/2xNcsI
乙。
スケートリンクは前挙がってたなぁ。
コロシアムとか製鉄所、植物園、動物園などどうだろう。
9 :
参加するカモさん:2007/12/20(木) 18:49:19 ID:w7dLgjlA
>>8 GJ!
だけど、ダンジョン入り口って何?
地下通路とかの類なら、その内部地図無いと厳しいような気がする。
あと発射台も何の発射台か明記してほしいかも
説明不足済まん。
地下通路というより原作の施設、薔薇のマリアとマスラヲから。
まぁ役割は単なるワープポイントと思ってください。
発射台はロケットとかの、こっちは前スレ365の意見を受けてとある魔術の禁書目録から
GJ!
ただ禁止エリア等のエリア訳も欲しいです。
なんにせよ後は制限とOPと細かいルールか。
山に囲まれているということは、MAP端のループは無しかな?
>>12 その辺は皆さんで議論してください。あと一応海です。
>>11 まだ升目決めてなかったのでとりあえずといったものをだしました。
完成してるわけじゃないですし、皆さんの意見でまだ施設追加したり変更したりしようかな、と思ってます。
他に人が作ってくださってもかまわないと思いますし。
まぁペイントで作ったので枡を等間隔にひく自信がないってのもありますが。
スレ建て、及び決選投票乙であります。
決選投票に関する同一IPは存在しませんでしたので、念のため報告致します。
>>14 乙!
前スレであった飛行能力制限だが。
・低空飛行なら問題なし
・高空と言っても100m以上)を飛ぶ場合は負担激増
ぐらいでいいんじゃないかな?
あまり飛べるキャラはいないっぽいし、。
>>12 マップ端については、
・海(徒歩じゃ脱出不可能)
・禁止エリア(踏み込んだら首輪爆発)
・ループ(抜けたらあれ?反対側に)
とかかな、思いつくの。
このへんは議論しないで、SSで順に謎を解明していく(設定を作っていく)形がいいと思う。
あと制限についてだけど、殺し合いを破綻させるようなもの
(不死身とか、地球を破壊するほどの火力とか、空間移動とか)
じゃなければそこまで切り詰める必要もないと思われる。
>>15 とりあえずいぬかみのようこ、たゆね、赤道斎は飛べる
ようこに関しては、しゅくち!の方が問題かな。
ワープだし疲労大、距離制限位が妥当?
啓太の蛙や薫の指揮棒はどういう扱いにすべき?
俺としては初めから持たせてても問題はないと思うが
>>18 しゅくちを使えば首輪もあっさり解除できるしなあ
首輪のほうに細工するか全面禁止するかどちらかかな
得意武器持たないと能力が発揮できない類のキャラは扱いが難しいな。
それがありなら太助の銃、ガユス、ギギナの魔杖剣、里緒の小町、晶の硝子等もありじゃね?って話になりかねない。
ただ能力の程度とアイテムの小ささを考えれば蛙の消しゴムくらいもってても問題ない気もする。
投票やってた時から気になってたがウィル子はどーするんだ?
本体はノートパソコンだから身動き取れんぞ
里緒と小町は、セットにしないとひとつ問題が。
共生型の虚軸側だけが死ぬとどうなるのか明言されてないから、処理が難しい。
ただ、確実に何らかの影響は出るから、時間軸が滅茶苦茶になる可能性もある。
しかもこの場合、『共生型でありながら本質的には寄生型に近い』とかいうケース。
小町は武器というよりネコ型スタンドだから、意思疎通ができない以前に確固とした自意識があるかどうかも疑わしい。
里緒のいる場所に行く為に走り去るというオチになる気が。
大人しくセットで出したほうが……ってこれ晶と硝子も幾つか当て嵌まるな。どうしよう。
本編で無限回廊との戦いに硝子と晶が小町のみ連れて行った時、
確か離れた学校で里緒が意識を失った描写があったような。
あの時って小町どうなってたっけ。今手元にないからわからない…。
同様に晶と硝子が離ればなれ(しかも事実上硝子は機能停止)だった時は、
晶はそれなりに戦えてたんじゃなかったか。
固定剤ってだけで身体能力上がるんだよね?
この二人はバラバラで出しても何の問題もないと思う。
追記。
共生型で虚軸側だけが死亡した場合って、
鏡に虚軸持って行かれた蜜やネアと同じ扱いで良いんじゃないか。
普通の人間に戻るって感じで。
飛行能力はどうするの?
ようこに赤道斎にたゆねは空飛べるよ
飛行はまぁ問題無しだろ。
高さだけ制限掛ければ。アニ2のクアットロとかも飛んでるし。
>>21 ウィル子は……えーと、誰かにPC持って貰わないと出てこれないか
アレ、それって支給品……?
>>23 というか小町は一匹20mしか理緒から離れられない
7巻で分裂させて持って行った時はソレだけの数を分裂させてるんだな
だからと言って距離制限取っ払うと理緒がマーダー化した時、島中で小町が暴れまわってしまう
本人支給が適当な気がする
あと、そうだ。理緒はレジミル勢以外のキャラが人として認識出来ないんだ。
さすがに展開に支障が出るから、そこだけは普通の人と同じにしてもいいと思う。
え、そこ一般レベルに引き上げるの?
自分は、それが面白いから理緒に投票したんだけどなぁ…。
「どっか欠けてる」キャラ(=ロワには出ないけどフレイムヘイズとかベルガーみたいな)
だけ認識できるって言うほうが、展開的に期待できると思ったんで。
>26-27
距離制限があったのか。
そして島中の小町を想像して吹いた。里緒マーダー化コワス
里緒の他者認識能力についてはそれが引っ掛かるから投票しなかったクチ。
出場するならそこは認識出来るよう緩和した方が書きやすい、と個人的には思う。
レジミル勢の制限なら、晶と硝子のダイレクトリンクはあり?なし?
増殖の疲労を原作より強くするだけで割と充分じゃね?>有識分体の制限
マーダー化した時の危険度もかなり下がるはず。
それと小町の能力も多少下げて。バイクと並走とか出来るぞあの猫。
>>23 硝子が人形にされたときは、『全一』本体は全くの無事だった。
逆に、最終戦でそっちがオーバーフローした時は、晶にもかなりの疲労が行ってる。
里緒が疲労で倒れた時は、小町が全部消失してた。『本質的に寄生型』ってのが理由なんだろう、多分。
全一も共生型だけどそんなことは無かったし。
距離制限もその辺りに起因するんじゃないか?
>>27 正確に言うなら、『人間の個体を識別できない』なんだが、ロワにおいて何か支障が出るのか?
>>31 クロスにならないから。確かに面白い要素ではあるんだが…。
同作品キャラ以外敵も味方も一切識別出来ないだと友好関係とか生まれる土壌が少な過ぎる。
同時に因縁も生まれようがない。夏祭りのアレは相当稀少なケースだし。
ロワ内での積み重ねが極端に制限されてしまうのはマイナスでしかないと思う。
他キャラからすれば因縁も積み重ねも生まれるし、個人を対象にしないものなら本人の中にも生まれる。
直川浩輔みたく勘違いして恨みを醸成させる奴も出るかも知れないし、認識障害を知った煽動マーダーが目をつけるかもしれない。
里緒主観を除けば十二分にクロスになるよ。
あと、概念的な人体改造されてる命刻とか、世界の一部をトラウマと共に抱えるグリム勢、夢を喰われてそこに虫が寄生している虫憑き辺りは識別できてもおかしくないし。
てか、その理屈(他作品キャラとの繋がりが薄くなるから精神面を改変)はニコポの容認だぞ。
さすがに欠落をなかったことにするような改変はどうかと思うんだよね俺
>>32 クロスだからこそ、だろ。
>>34みたいに(命刻だけは容認できないが)欠落とみなせるものを持つキャラもいるし
ぶっちゃけレジミル本編では識別できないキャラの方が稀だったから識別できないからこその展開が見たくもある
>>34 >世界の一部をトラウマと共に抱えるグリム勢、夢を喰われてそこに虫が寄生している虫憑き辺りは識別できてもおかしくないし。
それは大いにあり……というか是非見たい展開だな
「一般人を区別できない」というのは裏を返せば「異能の存在を見抜ける」ってことだし
区別できないままのほうがずっと面白くなる気がしてきた
里緒って確か「完全な欠落の無い人間」だと区別つかないんだよな。
ならロワ参加者は全員何かしら特殊な存在だから、見分けつくんじゃないの?
ルナムン勢や禁書勢は問題無さそう。
凡人と言われる銀盤勢ですら五輪メダリストの過程で何かしら欠落を持つ異能なんだから。
その特徴がなければ里緒といえるのかという考えはある。
別にロワの根底をひっくり返すぐらい強力というわけではないし、書き手が難しいというだけで制限するのはなんかなあ
里緒主観の話をできるだけ避ければいいだけだし
>>37 解釈としては何というか、逆だな。
まず「人の個性というものが判別できない」ってのが先にあって、
例外に対しては「心の欠落を認識し判別している」といった風なことを言ってる。
夢を奪われていく虫憑きとか、今回はいないけど人生捧げてるフレイムヘイズとか、そういうのはアリだろうけど
禁書の魔術師・能力者とかは単に常人+αだから異能でも識別できないような印象だなぁ
あくまで異能じゃなく欠落が基準だから逆に零崎とかが識別できそうな
作中での「心の欠落」の基準(?)みたいなものはあるのかな?
今のところ他作品キャラのうち虫憑き・断章持ち・零崎一賊は区別可能、という流れっぽいが。
>>26 本体がノートPCで単独で実体化して移動可能(ただし実体化には負担がかかる)、ということにすればいい。
それか、PCに手足をつけちまえ>ウィル子
作中では単に言葉の通り何か「普通ならあるべき要素が欠けている」ことを指してるな
「未来」「感情」「興味」「痛み」「個性の認識」とか諸々。
そーいや最初から空っぽな別保が識別できてないんだから、単に精神が破綻してるだけじゃ欠落にはならんな
だとすると、「他者によって起こった何らかの要素の消失」くらいかな、作中の扱いを噛み砕いて言うと
いーちゃんとか零崎辺りは生まれつきっぽいから微妙か。
逆に虫憑き・断章持ちは判別可能確定でいいかな?
その辺は割りと明確に欠落してるし大丈夫そう。
虫憑きは欠落とまで言うと言い過ぎかも知れないけど、力を使うたび欠落していってるのは間違いじゃないし。
あと、少なくとも体の大きさではある程度見分けつくんだよな
ロリか大人か大男かぐらいは。
ロワだと雑踏のいない50人足らず、だからある程度なんとかならなくはないような気も
じゃあとりあえず里緒は一般人判別不可、虫憑きなどは判別可能だが書き手に基本的には一任で。
で、小町はどうするよ
支給品とか?
ムシって夢を食うけど欠落なんてあったっけ?
夢を全部喰われると欠落者になるし、能力を使うたびに欠落していってると言えない事も無い。
まあ微妙なラインだし書き手任せでおk
欠落者とはまた意味が別だと思うんだけど
あるべきものがないってのがイマイチ分からんなあ
人間が他の動物を見るのに例えると、わかりやすいかも。作中ではコーラ瓶か何かで言われてたが。
例えば、猫がたくさんいるとする。
彼らはそれぞれ独立した意志を持つが、我々人間にはほとんど区別がつかない。
模様で判断できたりするが、黒猫がずらりと並んでいたりしたら、まずわからんだろう。
でも、その中に首輪付きの猫や白猫がいれば、他と区別がつく(これが、作中でジャージを来ていた理由)
同じように、目や鼻が潰れていたり、足や尻尾がなかったりすれば、我々にも判別可能。これがキャスト。
首輪つけかえても、消えたものはかえって来ないからな。
もっともコイツは精神的なもののようだが。
よって
・人外は問題なく判別可能(猫の群れに犬が紛れてるようなもの。ただし、その犬が複数の場合はまた話は別)
・ただの天才の類ははあくまで人間の範疇なので、判別は難しい(例・足の速い猫、少し大きな猫)
・人間の延長線上を明らかに超えた力を持つものは判別可能(例・空を飛んだり、目からビームを出す猫)
まあ、こんなところ?
>>50 今回、人から程遠い外見もしくは大きさの人外っていたっけ?
この条件だとシルエットが人間に酷似して精神も人間同様だと判別できないような。例えるなら猫の外見をした犬
一巻読み返したところ、里緒が自身の性質について言及してる台詞は大きく分けて二つ。
冒頭では「大事なものが抜け落ちてる」ことを指して欠落・欠陥と言い、
P.114の晶が思い返す台詞では「虚軸と固定剤は必ず心の一部が欠落してるから、それを見分ける」と言ってるな
期限決めて議論しないとグダグダにならね?
期限決めてgdgdのまま期限迎えることの方が怖いよ
ともあれ里緒はどちらかというと能力議論スレで扱った方がいいんじゃないかと思うんだよな
能力じゃなく性質だけどどちらにせよこちらで1キャラについて延々話し続けると埒があかない
決めることは多いしな
>>4のリストはマップ以外手付かず同然だぞ今
ということで何となく上から消化しようと思い立ったので
支給品どーするね、と言ってみる
・意志ありを許容するか否か、許容するならどの程度の機能を持つものまでか
・支給品の個数。複数にするなら一律同数か幅を持たせるか
が主な問題だろうかね、たぶん
意思ありはありにしても溢れかえるほど出てくるとは思えないしありでも大丈夫じゃない?
支給品は1〜3が希望。46個の中で武器やらネタアイテムやら脱出フラグやらを全部賄うのはしんどそう。
主催者
みせしめ
の二つはOP書く人に一任してもいいと思う。特にみせしめ。
意思有りアイテムはありでいいと思うけど、自立行動可能なのは勘弁な。
実質キャラが増えるのと変わらないし
あとwiki欲しいねー
主催者は候補だけ出してOP書く人に選んでもらえばいいのでは
>>54 見せしめはどうでも良いけど、主催者はある程度話し合った方がよくないか?
強すぎる主催とか、複数主催とかで終盤に停滞するようになったら困るし
見せしめは参加者以外の人物にしてほしいな。
見せしめはともかくとして、主催については投票がいいと思う。
メインの主催者だけ決めて、他にも登場させるかは書き手に任せるって方向で。
主催候補についても、自分の知ってる範囲でキャラ紹介スレにカキコ
してこよう…ほぼwikiのパクリになってしまって心苦しいが。
意志ありアイテムについてだけど、この作品の中で出せるとしたら
どういったのがある? 登場作品を見てると、自分の知ってる中では
終わクロだけしか思い浮かばないんだけど。
終わクロのも佐山と命刻なら無理に意思あり支給品出さなくても済みそうだな
出雲か風見がいれば別だったけど
とりあえず三人ほど投下してみた。他の作品も書こうかと思ったが、
手放しててキャラを覚えてない作品や、ラスボスが未だ不鮮明な
作品があったので断念。あんまり読んでなくてごめんなさい。
ところで
>>2-3なのだが、作品名間違ってる。
× 戦闘城砦マスラオ → ○ 戦闘城塞マスラヲ
少なくとも異能系だと禁書、レジミル、ルナムンには存在しないな>意志ありアイテム
しかしクロの意志ありアイテムって基本的に概念核だから無理に出すとアレだよなぁ
でも少ないから挙げてみると、ラノロワで出たG-sp2とムキチ以外では
・ワムナビ(ワムナビの使い):熱量生命in岩石。熱量を生命として操るほか高度な計算能力を持つ。文字を作る程度には動ける。
・V-sw:出雲専用の大剣。使い手がいないためただのコンソールで喋る大剣。
・グラム:喋る長剣。文字を力とする概念は応用性が高く凶悪。
・ゲオルギウス:佐山・新庄専用の概念強化・破壊グラブ。他者がつけようとすると手に酷い裂傷を負う。
自律行動で言えばムキチが危ない。ワムナビもすることはするが基本動かない
ゲオルギウスは喋らないのでここに含めていいものかどうか
ってところか
…あれ?グラムって喋った?
作中では1下だけだったが喋ってるぜ?
完全に忘れてたorz
情報サンクスです。
>>63 あとマスラヲで
・岡丸:伸縮自在の喋る十手。作中では酔っ払ったヒデオを振り回す形で大暴れした。
まあ、持ち手がいなければぴょんぴょん跳ねるぐらいしか出来ないらしいが。
やっぱ連休だと人がいないな。
投票しなくてよかったかも。
人がいない、というより話し合うことが少ないっていうのもある気がする。
制限、支給品等は話題になってる作品知らないと参加し難いし。
という事でネタ振り。
主催者について
主催者については【書き手に任せる】、と【投票で選んだ中から書き手が書く】、で意見が分かれてる。
ということでOP,主催者をどうするか投票で決めない?
A 【キャラ名】
B 書き手に一任
A>B ならAの中で得票数が多いキャラ。B>Aなら書き手に一任
これを決めとけば細かいルール詰めてる間にOP書けるし。
今から主催者宣伝期間、投票日28日でどうだろう?
異議なし。
異議なし。
邪星だな
吐き気のするシンプルな悪っぷりは凄かった
これまでのレスを見たら俺も邪星が一番性格的に主催っぽいと思うんだが、能力的にも特に問題はない?
邪星は魔法使いなのでぶっちゃけなんでもあり、肉体がないけどw
準備期間をおいて色々仕込みをやるキャラだから主催にはあってるかもね
良質の絶望を食べる為に強い心の人間に育てる→どんぞこに叩き落すのパターンがメイン
ロワに集まるクラスの人間の絶望なんて物凄いだろうなあ
75 :
参加するカモさん:2007/12/24(月) 12:27:00 ID:7Kpxw55V
wiki見たけどこいつはエグいなw>邪星
能力も呪いとかロワ向きつったらロワ向きだ。
>>74 育てなくても強い心の持ち主が集まってるからね…。
俺も邪星を推したい
ぶっちゃけ原作のいぬかみよりロワのが敵に向いてるよw
能力的にも性格的にも問題がないなら他のロワみたいに黒幕を作る必要もないし、俺としても
賛成したい
変な城みたいなのも作ってたし能力もたぶん大丈夫だと思う
若本赤道斎と邪星のからみが見てみたいつー個人的な欲求もあるけど
> ぶっちゃけ原作のいぬかみよりロワのが敵に向いてるよw
ワロタ
邪星大人気だな
知ってる中で他に能力面クリアしてるのは対主人公すぎるから俺も邪星推すが
> 知ってる中で他に能力面クリアしてるのは対主人公すぎるから俺も邪星推すが
なるほどなー
キツネさんが主催で黒幕に邪星ってのも個人的にはいいかもしれん
まあ主催にしろ黒幕にしろ邪星は激しく相性いいだろうね。
とりあえず邪星って意見が多いけど一応28日に投票ってことでおk?
ついでに意思あり支給品についても一緒に投票すればいいんじゃない?
a意思あり自律行動可能な支給品もOK
b意思あり支給品はOKだが自律行動可能支給品はNG
c意思あり支給品NG
って感じで
投票しなくてもここで議論して決めていいような気もする
つか俺も邪星派だけど
他の候補の宣伝や説明やロワへの相性もおしえて欲しいぜ
何人かは説明文だけだがしたらばに投下されてるな。
邪星も含め、他の候補者についても投下してくれると調べ易くて助かる。
邪星(じゃせい):麦人
川平薫が悲痛な人生を歩むことになった元凶。
人間の頭ぐらいの大きさの水晶球にマントを着せて、にゅっと手が二本生えたてるてる坊主のような見た目
(アニメ版では仮面にマントを着せたような姿で、
マントの下は水晶を核とした下半身のない包帯を巻いたミイラのような姿をしている)。
その正体は一千年の時を生き、既に人間としての体を失った魔法使い。
人が絶望する瞬間を見ることによって自分の力とする体を持つため、
まずは自分で選んだ人間に徹底的に愛の大切さ、人間の道徳を説き、
その者が幸せな道を歩めるようにし、
その後で自らの手でその幸せを潰し、その絶望を味わうことで長生きしてきた。
いぬかみ知らないけどwikiにあったから転載
>その正体は一千年の時を生き、
「なんだ、一千年しか生きてないのか」 byニドヴォルク
アホな対抗意識持つなよw
最強厨キャラ決定戦やってるんじゃないんだから
唐突に参加キャラの男女比
男:17
女:28
不明:1
不明はマリアローズのみ。心情的には男、外見的には女の方に入れたいですが。
ギャルゲの1:2に迫る中々の割合。
ムシウタ読み始めようと思って1巻を買ったつもりが00ってのを買ってしまったぜ
あとがき読むまでまったく気づかなかった……
まあ普通に面白かったし前日談だけどとりあえず大助と利奈の性格は大体つかめたかな
本編に入っていきなりキャラが変わってなければ
同じレーベルの薔薇のマリアも、未読の人には0巻から読むことを薦める。
ムシウタは01、06、Bugを読めば何とか書ける気がする。
禁書も二巻は読まなくても(ry
キャラ紹介スレか作品紹介スレでも作って、把握に必要な巻リストでも作ったほうがいいかな?
…まあ全部読めるならそれに越したことは無いけど。
>>95 あったほうがいいと思うけど結局俺は全部買ってしまいそうだ
戯言に双識が出るせいで人間シリーズも読まなきゃダメだな
戯言もサイコロジカルは飛ばしておk
まあ全部の作品に言えることだけど、終盤でどうしても把握する必要がある時ならともかく、始まってもいないんだから普通に全巻読んだほうが楽しい。
ムシウタも戯言もヒロイン人気ねーのなw
禁書はインデックスの人気が無いのは分かるけど
とりあえず戯言と禁書が書きたいな、と
>>98 最新刊だと台詞すらなかったからなw>インデックス
ウィザブレは3巻読むだけでOK
物語的にも1巻2巻からつながってきてるわけじゃないし
その後は5巻の上下、6巻の上中下にでる、がこっちは前の方の話読んでないと物語が成立しないから
邪星が主催者になるといぬかみキャラの参戦時期とかどうなるんだろう。
邪星はエグイ悪役として好きだったな
>>102 そこは別に食い違っても問題ないと思うんだぜ、というか
「貴様は倒したはずの!」
な展開はクロス・アナザー作品では日常茶飯事、スパロボでも多いしな
邪星は原作からして
倒したというか飢え死にしたはずなのに復活するという展開だったから何の問題も無いw
精神体はこのテのネタと相性がいいからね
で、結局他にこれというような意見が出てないので主催は邪星でいいのかな
あとは、支給品、首輪についてと小町など個々の能力についてぐらい?
見せしめに関してはOP書き手に任せていいと思うが、まあ参加者以外から連れてくるべきだよな
他は各対主人公に特化しすぎという印象があるので邪星はほしい
> あとは、支給品、首輪についてと小町など個々の能力についてぐらい?
ですな
首輪は特殊能力(ようこのしゅくちとか一方通行のベクトル操作)でも何故か外れない首輪、でいいと思う。
細かいことはSSで決めていけば。
支給品については
>>84で明日投票でおk?
数は1〜3が良いと思うんだけど、それだと多いって人いる?
主催は何か反対意見がまるで出ないからそのまま邪星でいいんじゃね
他にコイツがいいって意見もないし
支給品の数は1〜3個で特に問題はないと思う。
意思あり支給品の投票については明日するとしてもわざわざしたらばに作るのもなんだし、このスレで
勝手にやってもいいんじゃない?
首輪についてもまあ他に意見が出ないなら
>>109のでいい
そろそろOP書き手とか募集してもいいかもしれんが、年末年始はやっぱ人が集まりにくいんだろうな
あとSS投下の形式だけど
アニロワ2形式(本スレでは投下のみ。感想雑談などはしたらばにスレを作る)
ギャルゲロワ形式(感想雑談スレと投下スレを2つに分ける)
漫画ロワ形式(感想雑談もSS投下も同じスレ)
のどの形式がいいのかな?
俺が見てるのはその3つだけなので他のロワについては何も言えないが
邪星人気過ぎなところ質問なんだが、アニロワのギガゾンビに対するツチダマ、
ギャルゲロワの鷹野に対する山狗部隊みたいな手下系のキャラっているの?
原作じゃクサンチッペ使ってただけだっけ?
アニメじゃ仮名と赤ちゃんの啓太が邪星の手下に邪魔されていた記憶がある
ここで邪星の手下キャラとしてミサカシスターズを推薦してみる
ほら、せっかくのクロスオーバー企画なんだし
あの戦闘力と記憶共有ネットワークは、主催の手駒としては最適だと思うんだ
>>115 はげど。
何らかの形でそれを知って愕然とするカミジョーさん
邪聖の手下ってたぶんこれだ!ってのがいないから自由に出来ると思うよ
そこらへんもクロスオーバー向きつったら向きだね
じゃあ…手下はミサカシスターズでおK?
書き手の好きにしたらいいと思う
ミサカシスターズはいいアイディアだと思うよ
手下は今の段階で決めなくても、中盤以降でいいと思う。
OPで必要なら別だけど、特に居なくても書けそうだし。
ちょい質問
OP書く人て決まってる?
>>122 ほんの少し上の方のレスくらいは読んでおこうぜ……
結論言うと決まってない
シスターズ出すのなら、人質として「打ち止め」出すのもありかもしれんね。
その結果、一方さんがえらいことになるかもしれんが。
あと、主催側にオブザーバー的なキャラが欲しいと、ニコロワとかギャルゲ
ロワ読んでて思った。
>>123 スマン。一応見たつもりだが良く分からんかった
>>124 良いねぇ
つか、オブザーバーて何?
無知でスマン
>>125 「参謀」とか「顧問」の意味なのだが…下手に横文字使うべきじゃなかった。すまぬ。
ロワ的に見れば、主催と「運命共同体」的な立場にある存在だな。
>>126 いや、無知な俺が悪かった
わざわざ説明サンクス
ミサカ使うなら、という仮定の上ならアレイスター必須だし無理に考えるまでもない感じだよね現状
要するに、主催者に対等な立場でいろいろ助言したり、サポートするキャラだな〉オブザーバー
例としては、ライロワのアマワ(主催者)に対する神野(オブザーバー)が分かりやすい。
なんというか、必須ってのは何か間違ったかもしれん
ミサカはアレイスターのプランの過程の産物的なモノだから
それ使う計画なら敵方にアレイスターいた方が自然じゃね? 程度でなー
アレイスターは描写少ないから、余程の書き手が降臨しないと空気扱いされそうな気が。
折角なので他の作品からも誰か面白いキャラ登場させて欲しいが…。
あ、そゆ事か
何かWiKiとかでチラッと見たら邪星(だっけ?)も呪術使いっぽいし
アレイスターも敵方だったら面白いかも
アレイ☆は公式設定本ですら一切詳細不明扱いだし絡ませるのは難しい気がするんだぜ。
発刊ペースが恐ろしい事になってるからロワの途中で明らかになるかも知れんが、
今度は本編とロワで矛盾してる箇所が出ちゃう可能性もあるし。
絡ませられるなら是非とも木原クンをルール説明役で出したいんだがw
木原クンwww
見せしめでも協力者でも良いから彼には是非出て欲しいww
アレイスターは別にいらないな
設定が不明すぎるからなあ。
ルール説明役兼見せしめ役の木原クンという電波が降臨www
大食いとかもいいかも
というか木原の猟犬部隊が手下でよくね? と思わないでもない
一方通行単騎にアレされてアレした部隊ではあるが弱くはないじゃんよ
支給品の投票って今日だよな?
投票はいらんだろう
あれ
>>84に今日って書いてるから、てっきりそうだと思ってた
なんか勘違いスマヌ
年末年始はやっぱ人少なそうだな
まぁ当然っちゃ当然だな
年末年始といえこのペースは大丈夫か?
準備を整えて離陸したはいいが、エンジンが回らないで落下したら中途半端にきついぞ
(訳 念入りに準備したが、書き手が集まらず死んだか死んでないか分からないような過疎に喘ぐと死ぬに死にきれない羽目になるぞ)
………純粋な疑問として書き手したいって人、どれだけいるんだ?
1人2人じゃ学生ロワとかジャンプ2ndまっしぐらだぞ、最後には某やガンデー、女神ロワのように……
もうあんなのはやだよ、夢だけで終わるようなのは
年末年始は人いないよね
平日は人いないよね
土日は人いないよね
いつも人いないよね
本家は最近また投稿されてるようだが、富士見ロワは失速してるっぽいな。
書きたいけど筆力がない。読み手ですまん。
そういえばカエルの消しゴムみたいな個人所有の消耗品ってどのくらい持たせるの?
俺は書き手として参加したいとは思ってる
とりあえずキャラ把握のため薔薇のマリア、ムシウタ、おりがみの1,2巻を読んでるところ
7割くらい把握できれば十分かな
始まったら書きたいとは思ってるが、知らない作品が多い。
勉強のためにレジンキャストミルク読み始めたとこ。
複数ロワ掛け持ちしてるからそんなに多くは書けんが、嫁が参加しているので始まったら書くよ。
グリム把握中。雪乃、風乃姉妹ええわぁ。
始まったらいつでも書きたいな。
制限で力尽きたサブラノを思いだしてきた。
細かく決めなくても書き手のさじ加減でいいんじゃないか?
俺も書き手参加予定。
主催者邪星にするとして他に何か決めることあったっけ?
地図のエリア分けは必須だけと他に絶対決めるとかないとまずい事ある?
個人的に出したいと思ってるので意思あり支給品については是非をはっきりさせときたい
俺も書き手希望かな
今把握のためにいぬかみ、薔薇、ムシウタ読んでる
あ、あけましておめでとう
書き手宣言だけ、ってのは幻想しか作り出さないよ
今のジャンプ2ndみたいにね
じゃあどうしろと?
意思あり自立型支給品は結局どうなった?
あり?なし?
最近のスタンダードっぽい『意思ありはOK自立可能はNG』に異論ある人いる?
大事なことだし投票で決めてもいいかもね。
俺はそれでいいと思う
支給品が参加者状態になるのがダメなんだよな
なのはデバイスみたいに喋るくらいなら大して問題ないし
あとは
・wiki→俺既に一つwiki持ってるからコレは誰かに頼みたい。ぶっちゃけブログの設定と変わらないです。
・マップ→上に上がってた地図の製作者さんがいらしたら、アレを8x8マス仕様にして頂けたらいいのかな?
・基本ルール→時間含めて、全部アニロワ形式で良いと思うんだけどどうだろう。
・OP→誰か書いてみないか?
>>164 実は地図初めて作ったのでどうやって等分するかわからんのです。
あとたぶんそんなちょくちょくいじることは出来ないので、アレは自由に改変していただいてかまわないし、
技術のある方がもっときちんとしたの作っていただいてもかまわないです。
無責任ですみません
あけましておめでとうございます。
今日からあなたの幸せな日々が始まりますように。
さて、wikiについてですが…こちらも場所確保程度で構わないので
あれば、俺が借りに行きますが。作品の追加とかページの加工に
ついては、判る方にお願いしたく。
借りるとなると、皆大好きatwikiでしょうか?
wikiが決まればもう始めれるかな?
首輪→一方のベクトル反射やようこのしゅくち等が何故か効かない、で良いんだよな?
>>170 とりあえずは「なぜか効かない」でいいかと。
>>171 乙!
新年早々たいへんですね、お仕事。
追記。wiki自体のデザインも、基本デザインから選択して変更。
htmlやcssについては齧ったことがあるので何とかなりますが、
各種ページの編集とか…独自の整形文使っててワケワカラン。
ちょっと仕事しつつ勉強してくる。
いや、おかしくないですよ。
効かない理由は厳密に決めずに、話が進むうちに書き手の人たちが考察していくほうが面白いだろうな。ということ。
>>173 がんばれー。
それにしてもすごいIDだ……同じのが4つ並ぶなんて奇跡だぞ
とりあえず今後はOP書き手募集ということでいいのかな
誰かいる?
ノシ
イターーーー!!
ヤベ、楽しみに待ってるよ
>>180 すまん、OPはちょっと無理…
「(今の時間に人が)誰かいる?」と聞かれたかと思って返事したのであって、
OP(というか長文SS)は自信がない。
無駄に期待させてごめんなさい
マジでごめんorz
他ロワでもOP書いたことあるし、ここでも書いてもいいんだが邪星が分からん
いぬかみはアニメしか見てないし、しかも最後の方は流し見だったんだよなぁ
結局、設定上おいしく感じてはいても、いぬかみを未読で邪星を知らない人ってどれくらいいるんだろう。
ノシ
いぬかみ既読の書き手の方が出るまでOPはお預けか…。
つーか俺としとは狐さんが以下略。
ノシ
邪星=黒幕に不満はないけどね。というか積極的賛成。
ただ俺としては侵父と大食いが以下略
ノシ
いぬかみ知ってれば率先して書くんだが……
ノシ
すまん、俺もいぬかみは把握未完了……。
巻数多いのは後回しにしてるゆえ。
ここ見る限り邪星主催は文句ないんだが。
邪星を主催者ではなく黒幕にして中盤以降の登場にすればいいんじゃない?
主催者はOP書ける人に任せてもいいし
ノシ
そして
>>187氏に同意。複数主催者のロワもあるし。
寧ろ巻数多いから、中盤以降ならいぬかみ読み終わってる書き手さんもいるんじゃね?
けどその場合、誰が最初に主催として登場するかだがw
じゃあ
主催者は書き手さん任せで
黒幕が邪星
首輪はなぜか外れない←詳しい事は後の書き手さん任せ
制限も書き手さんのさじ加減で
意思あり支給品はあり←自立型はなし
時間とかはアニロワ参照
……で良いかな?
俺携帯なんだけど…
携帯から投稿
or
ネカフェでも行ってPCから投稿
……PCの方が良いよな?
192 :
182:2008/01/02(水) 23:18:02 ID:/NJA5HPB
俺は帰省中だから書くことになったら最速6日ぐらいになる。
主催として超適当なキャラがいるんだが、口調的な問題で原作見なきゃ書けんのだ。
何かビビッと電波来た
今からプロット立てて、推敲その他諸々で…
7日には投下出来そうなんだが、書いて良いかい?
いっそのこと早い者勝ちとか。
それか、OP投票できめる。
投票かな
正直どっちのOPも見てみたいし
>>192の考える主催とは誰かとか
>>193は何に電波が来たのかとか
俺も両方見てみたいので投票でいいんじゃないかな。
というわけでお二方とも頑張ってくださいな。期待してます。
OPが投下されて決定したら本編投下の流れ?
あるいはトリップつけての予約になるの?
さすがに予約は必要だろう
したらばに予約スレとか立てていいのかな
俺も投票でいいと思う。<OP
その場合、したらばに仮投下スレとか建てちゃった方がいいか。
>>197 予約スレも、こっちの判断で作っていいんじゃね?
要望スレでiMR氏も、主旨に反しないものなら何作っても構わんって言ってるし。
予約は基本何日以内にする?
俺は遅筆なのでできれば5日は欲しいんだが
序盤は3日で宣言すれば2日延長可能、位が妥当じゃね?
wiki、色々と更新。cssの整形はできるのにhtmlの整形はできないのな…_no
ふとしたはずみでデザインを大幅に変えるかもしれないので、先に謝っておく。
どなたかが作成した参加者のページ、五十音順に並び替えました。
ついでにタイトルとかの誤字等も修正。この並びをテンプレートページの
参加者一覧にも反映させているが、やはり
>>3の並び方がいいのだろうか。
意見求む。
暫定的に
>>166氏の地図をアップロード。今後変更することがあるようなら、
その都度対応するつもり。
テンプレートに記載する文面とか、トップページの文言とか、その辺り誰か
考えてくれると勝手に編集してくれると非情に助かります。つか助けて。
>>201 更新乙です
並び順は50音順でいいと思います
じゃあしばらくはOP投下待ちかな
質問
OP投下はここ?
それともしたらば?
つか、したらばにテスト投下はと予約トピ作った方が良くない?
テスト投下はしたらばがいいんじゃないかな?
じゃあ立てた方が良いな
とりあえず勝手にしたらばに予約専用スレと仮投下スレを立てました。
OP投下するときはそちらを使ってください
予約は専用スレ建てるまでもなく、ここでいいと思うんだが……
某所に習ってるのかもしれんが、悪質な予約荒らしが常駐してるわけでもない開始前ロワで、なんでもかんでも外部板を使用するのはよろしくないような
ここに荒らしが住み着いているならともかく、したらばってもっと補助的なものだと思うのだけれど?
オープニングの話が出てるが、ルールとかについては投下後に打合せるのか?
と、休みで人がいなさそうなんで話題振りつつカキコ。
とりあえずOP待ちかな
今のところOP書き手も入れて5,6人は書き手いそうだけどどうだろうなあ
書きたいという人が何人挙手しても1話書き逃げが大半だろうなぁ
継続して書こうという人は1,2割というところか
最近ロワが全体的に下火なんだよな。
ここにはぜひとも頑張ってほしい。
がんばりたいけど卒論が……
2月3月になったらバリバリ書いてやるぜ
今日OPくるか?
くるといいなあ
パロロワwikiにあったルール文を、修正削除しつつ適当に改変。
新たに書き加えた箇所は【基本ルール】の制限云々。
文面の修正程度に弄った箇所は【スタート時の持ち物】全般と、
【放送について】の時間と禁止エリア数。
制限については書き手の裁量に任せるとかなんだっけ?
もしプレイヤーに制限をかけるのなら、首輪に魔術的な仕掛けをする
場合、カミジョーさんがすぐに外してしまいそうだな。
舞台となる場所自体に結界等の術式が施されているとかならおkか?
放送までの時間は、6時間だと本家ラノロワみたいに時間に縛られて
嫌だと言っていた人がいた気がしたので、この時間にしてみた。
オープニングが投下されるまで暇でしょうから、追記修正及び意見と
ツッコミよろ。
↓↓↓↓↓
【基本ルール】
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
生き残った一人の勝者だけが、元の世界に帰ることができる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
ゲーム開始時、プレイヤーはエリア上にランダム配置される。
プレイヤー全員が死亡した場合、勝者なしでゲームオーバーとなる。
殺し合いの機会を公平にするため、異能者の身体能力、超常能力には制限を課す。
※身体能力の制限については筋力と破壊力が対象。
修練によって身に付けた体術はそのまま。
超常能力の制限は半減または無効化、変身等については無効化が望ましい。
【スタート時の持ち物】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備、所持品は全て没収。
※義手など、体と一体化している武器、装置はその限りではない。
衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込み可。
プレイヤーは「ディパック」に詰められた以下の物を支給されている。
「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。
「地図」→大まかな地形と境界線、座標が記された地図。
「コンパス」→安っぽい普通のコンパス。
「照明器具」→懐中電灯。
「筆記用具」→普通の鉛筆と、A4用紙30枚前後の紙。
「水と食料」→通常の飲料(1L水×2)と食料(成人男性2日分)。
「名簿」→全ての参加者の名前が載っている。
「時計」→普通の時計。
「"支給品"」→何らかのアイテムがランダムで1〜3個。
※「エントリー作品中のアイテム」と「現実の日常品」の中から自由に選択。
アイテム数と内容は、書き手の判断に任せます。
必ずしもデイパックに入るサイズである必要はなし。
また、ゲームのバランスを著しく崩すアイテムは企画頓挫の火種。要注意。
【首輪と禁止エリアについて】
ゲーム開始前からプレイヤーは全員、首輪を填められている。
首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。
主催側は、いつでも自由に首輪を爆発させることができる。
首輪はプレイヤーの生死と現在位置を常に判断し、主催側へデータを送っている。
24時間以内で死者が出ない場合、全員の首輪が起爆し、全員が死ぬ。
首輪を外すことは専門的な知識がないと難しい。
首輪には盗聴機能があり、音声は主催側に筒抜けである。
※プレイヤーには説明されません。
一定時間毎に指定される禁止エリア内にいると、首輪が自動的に爆発する。
【放送について】
放送は12時間ごとに行われる。
放送内容は以下の通り。
「禁止エリアの場所と指定される時間」
→出来るだけ離れた地点を3〜5指定。放送から2時間前後で進入禁止に。
「前回の放送から今回の放送までに死んだキャラ名」
→死んだ順番、もしくは名簿順に読み上げ。
「残りの人数」
→現在生き残っている人数。
「管理者(黒幕の場合も?)の気まぐれなお話」
→内容は書き手の裁量で。
↑↑↑↑↑
以上。
220 :
参加するカモさん:2008/01/07(月) 17:59:34 ID:QwrIrldV
放送を12時間で区切るより放送は六時間のままで時間表記を2時間で区切って曖昧にしたほうが書きやすい気がする。
【時間表記】
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
アニロワのコピペだけどこんな感じで。
仮に放送を十二時間で区切るのなら時間表記を三時間×4にするのも面白いかもしれない。
三時間あれば移動時間云々はかなり楽になるかも。
放送は刻んでった方がいいと思うよ。
最近だとLSが12時間で一回放送行くまで相当苦労したし
この人数で十二時間だと多分、第三回放送まで行かないで終わるのが順当な減り方だもの
今、必死こいてOP書いてる。一応トリ付けといた
んで、一個質問なんだけど、今年18になる奴って何年生まれだっけ?
今年度で18になるのなら、1989年4月〜1990年3月だな。
いや1990年4月〜1991年3月だ
今年度現役で大学受験する平成元年〜二年(1989〜1990)生まれが現在17or18になる計算。
今年(2008)で18になるのは1990年生まれだ。
ヤムチャvsタカヤでも書くか…
>>217-220 乙ー
首輪は機械と魔術のハイブリッドでいいんじゃない?
成人男性2日分の食糧ってどんくらいかねぇ
大食いキャラなら1食で終わりそうだ
一応OP書いたんだが…
携帯だから?か投下出来ない
さあ、今すぐネットカフェへ行くんだ!!
C携帯でしたらばに投下できないのならこっちに投下するという手も。
投下wktk
ところで地図は
>>166で決定?
エリアの境界線に施設があるのが気になるのだが、他ロワでもこんなものなのかな。
あと、ダンジョンは使うの?
疑問ばかりですまん。地図本体については文句はないんだ。
投下期待してます
本日16時30分にOP此処に投下させてもらいます。
おお、期待してます
支援って必要なのかな
支援!支援!
…つい勢いで書き込んだが、書き込みの回数がそんなに多くなければ
支援なしでもいけるんじゃないかと思う。素人判断かな?
深い深い闇の中。
暗闇と静寂が支配するそこで彼らは深い眠りに落ちていた。
その中には、若い男もいれば、年端もいかない女もいる。
人もいれば人外まで、多種多様な容姿を持つ者が存在していた。
そんな彼らにある唯一の共通点、それは――
――首に巻かれた首輪である。
ただ一人の例外もなく巻かれた首輪は命の息吹きを感じさせず、心を凍てつかせるような威圧感を放っていた。
暗闇と静寂、そして首輪の放つ威圧感が奇妙にブレンドされ、様々なモノが横たわっている事で更なる威圧を与えるこの空間において一人だけ自由に動き回る男がいた。
闇を背にして更なる闇を見ている一対の眼差し。
真っ白な、まるで死に装束のような和服姿。夏場の京都にいそうな、なんだかすぅっと伸びた感じのその痩躯にぴったりと合っているようで、非常に涼やかなイメージを見るものに与えた。
そして何より特徴的な事がある。その男は狐のお面を被っていたのである。
狐面の男は暫く倒れ伏す彼らを見渡した後につまらなそうに口を開く。
「ふん。バトルロワイアル、ね……存外、造作もないことだな………」
カツ、カツ、と音を立てて狐面の男が暗闇の中央へと歩を進める。
投下ktkr
とりあえず支援。
中央へとつき、一呼吸置く。
そして、此処に集いし者を地獄へ導く乾いた指の音をパチンと鳴らした……。
この音に耳を叩かれたのか、今まで横たわっていた人々が次々と目を覚まし、起き上がっていく。
突然の暗闇に怯えるもの、立ち上がって周りを見渡し仲間を探すもの、早口で何かをまくしたてるもの……、十人十色の反応を示しているがその中でも色濃く浮き出ているのは?マークである。
――どうしてこんな所に?此処はどこなんだ?――
だか…その問いに答える筈の者は気配を消し、固く口を閉ざしている。
俺もとりあえず支援
やがて痺れをきらしたように一人の男が叫び始める。
「一体何なんだコラ。何処なんだここはぁ!?」
その声につられたのかひそひそとしたざわめきが段々と声量を増していく。
そしてざわめきが限界まで達したとき、中央がライトアップされ狐面の男が姿を表すと共に口を開く。
「これから、お前らに殺し合いをしてもらう」
瞬間、誰もが異様な空気に呑まれ口を閉ざし、思考の渦に呑まれていた。
だが……狐面の男は思考する余裕すら与えない。
「詳しいルールはお前らの足元にあるデイバッグの中に入ってある。まぁ…基本的な事くらいは説明するがな」
文量が少ないなと思ってたら、携帯で投下と言っていた方か。
支援。
淡々と、まるで昼下がりのティータイムの如くゆっくりと静かに言葉を紡いでいく。
「さっきもいったが、お前らにはこれから最後の一人が残るまで殺し合いをしてもらう」
殺し合い。普段耳にすることのないその四文字の言葉に誰も反応することが出来ない…。
「殺し合いを円滑に進めるために、こっちの方で準備をしてやった。お前らの足元にあるデイバッグだ」
その言葉に皆慌てて足元にを見る。
すると先程までは何もなかった筈の空間にデイバッグがあるではないか。
「その中にはこの殺し合いのルールブック、様々な支給品、参加者の名簿、筆記用具にコンパス、地図、照明そして…水と食料が入ってるおっと…言い忘れてたがお前らの武器は全て没収させて貰った。まぁ…支給品はその代わりと思ってくれれば良いさ」
狐面の男の言葉と共に段々と周囲がざわめき始める。
だがそんな声は耳に届いていない、とばかりにルール説明は進んでいく。
支援。OP書き手は、今の方を含めて三人なんだっけ?
次の方はいつになるか…。
「次は禁止エリアの説明か。面倒だな…こんな事なら木の実でも呼ぶんだったな……。ふん。まあ仕方ない、か。今からお前らには殺し合いの場に移ってもらう、だが…皆が皆一ヶ所で隠れていたらつまらんだろうから、禁止エリアを設けさせてもらった。
この禁止エリアに入るとお前らの首に巻かれた首輪が爆発する仕組みになっている。禁止エリアは放送毎に増えていくから気を付けることだな…。他には――24時間誰も死ななかった場合に爆発する」
――首輪――
何気なく放たれた言葉を聞くと、参加者達は弾かれたように己の首に触れ、首輪の存在を認めると力任せに外しにかかる。
、が首輪はまるで首と一体化したかのように外れようとはしない。
中々外れない首輪に業を煮やした白衣を来た長身の参加者………先程も叫びをあげていた参加者…木原数多、が暗闇の中を駆け狐面の男に肉薄する
「ふざ、っけんじゃねえぞこの変態野郎ぉ!!殺し合いだかなんだか知らねぇがテメェ殺してしまいだ!?」
言葉と同時に拳を振り上げ、狐面の男の頭蓋に向けて降り下ろ――
ポン
――される事はなかった。
無機質な音が響くと共に木原の首は胴体と別れを告げ鮮血の花火を打ち上げる。
スプラッタ映画さながらのその光景を目の当たりにし、一瞬の静寂、の後――
「ふん。丁度いいタイミングだ。今見た通り、首輪が爆発するとこの男のようになる…。死にたくなかったら気を付けることだな。それじゃあこれで説明は終わりだ………。」
――悲鳴、絶叫の阿鼻叫喚。
鮮血と共に放たれる悪魔の言葉、そして…………
「これより、バトルロワイアルを開催する」
淡々とした宣言と鳴らされる指。
その後には狐面の男、鮮血を撒き散らす木原数多だけが残された。
【木原数多@とある魔術の禁書目録:死亡確認】
一応これにて投下終了
乙。オープニングで二人だけってのは寂しい気がするが、ともあれ乙。
半角の読点とかを全角に修正してウィキに転載し…ていいんだよね?
>>252 投下乙です
って見せしめ木原かよw
狐さんも主催者っぽくていい感じです
あと◆CpsyCAiTrk氏は
>>192か
>>193のどっちかの人でしょうか?
>>255 ああ、
>>191もそうだったのか
とりあえず今週末まで待って他に誰も投下がなければ3連休のどれかで正式に開始。
投下があれば3連休にOP投票って感じかな
おっと更新してなかった
さて、鳥付けてと…CpsyCAiTrk氏、重ね重ね乙でした。
とりあえず「オープニング案a」として、ウィキに転載しております。
お暇な時に修正していただけると幸いです。
乙かれー
>>257が言ってるようにOP案募集は週末まででいいのかな
そろそろ本編を書き始めようかな
>>221 突発的に時間が出来たので地図を訂正してみた……のですがどうやってwikiに貼り付けれるかがわからないんです。
どなたか教えていただけません?
思ったより活気がないので、俺もオープニング書いている。
週末に投票という認識なんだが、書いたものの一時投下は
全部したらば?
>>262 地図のページを開いて、上にあるメニューから「編集」を選び、
「このページにファイルをアップロード」でおk。
あとは地図のページに戻って、「編集」から「このページを編集」。
どうしてもわからないなら、適当なロダにうpしてくれれば俺が
貼り付けるけど…ウィキに転載する前に、見てもらった方が
ベターじゃないかな。
>>263 したらばに投下できるならそっちのほうがいいと思う
期待してる
OP投票や予約開始日の宣伝はしたほうがいいんじゃない?
苦節八時間。完成したので、したらばに投下します。
したらばだから支援は必要ない……はず。
>>262 後で地図ページ等、更新しておきます。乙でした。
投下乙です
みんな狐さん好きだなw
>>269 …ハセオ
なんにせよGJ!!
一方通行の一方通行な宣戦布告とか、狐さんが首輪をつけるシーンとか実に“らしく”ていいですね。
>>270 前スレで投下したものの焼き直し的なものなので、文章が重複している
箇所があるのはさておき。手元に「いぬかみっ!」が無いので邪星を
出せないというのが本音だったりw 伏線は張ってるし、これで勘弁。
>>271 馳尾勇路は出したかったキャラの一人なので、カワイソスではあるが
見せしめにさせてもらった。田上姉妹が死ぬよりかはマシかとwww
途中で文章の勢いが力尽きなければ、幻想殺しも出してみたかった。
投下乙
んじゃOP投票明日?
まだ一人投下待ちじゃ?
だな
狐以外も見たい
むしろ邪星がどんなのか見てみたいw
明日の土曜いっぱいまで投下がなければ月曜日に投票って感じでいいんじゃない?
人があんまりいないように見えるけど、皆予習復習してて潜伏しているんだと思いたい。
きっと投票の日は…投票の日にはいっぱい人が来るはずだw
で、暇なんで心得を書いてみた。
ツッコミと修正よろ。
書き手の心得
・トリップを付けること。コテハンは叩かれやすいです。
・リレー小説であることを忘れないこと。貴方は一人じゃない。
・作品を書く前に予約をすること。他の作家とのキャラ重複発生を防ぎます。
・原作の下調べを行うこと。設定忘れ等は叩かれる元なので注意。
・ご都合主義は控えること。原因→過程→結果の流れは大切かと。
・どのキャラにも愛情を持ってみること。貴方の嫌いなキャラは、他者にとって…?
・作品の投下前に、必ず読み返すこと。意外に誤字脱字がありますよ。
・作品の投下後は、キャラのステータスを明確にすること。基本!
・投下された作品には目を通すこと。話の前後での食い違いが無いように。
・可能なら雑談スレにも目を通すこと。貴方に話がある人もいるかもしれません。
・自分の生活を大事にすること。身体は壊さないように。
読み手の心得
・落ち着いて読むこと。斜め読みして見落としがあっても自己責任。
・安易に叩かないこと。キャラの駒扱い、ズガンがない限りは理性的に。
・作者を煽らないこと。作者のプライベートは尊重しよう。
・イラストに騙されないこと。何を言っているかわからねーと思うが(ry
・時々でいいのでスレは保全すること。DAT落ちしたら避難所に報告。
・新作が出なくても諦めないこと。最後の手段は「貴方が書く」ことだ。
ギャルゲロワが明後日完結するみたいだからあそこの書き手が何人かこっちに流れてくればいいんだけど
ラノベとギャルゲって近いようで遠い気もするが
そういうハイエナ感情は嫌われる要因になるぞー
あの、スマン
明日からちっと時間があるんだがOP書き直しても良いかい?
wikiの転載分を修正すればいいんじゃね?
――って、Cps氏は携帯しか使えない環境なんだっけ?
俺としては明日中にできるのなら書き直しても構わない
できればこれ以上住人が減る前にOP投票を明後日したいと思ってるので
あ―…そか、明日中はちとキツいから諦めるよ
何かもっと出したかったなーて思っただけだし
いや、ほんとに私の個人的な意見なので他の人たちがもっと待ってもいいなら全然修正しても
構わないと思います
で、結局OP投票は明日でいいのかな?
明日(1月14日)の0時〜24時投票(投票方法は今までと同じ)でいいんじゃない?
14日は日曜ではなく月曜ですね。間違えすみません…onz
投票の日付を間違えていたことに気付いたので思わず携帯からカキコしましたが、
時間が時間だからか、過疎ってますな…見咎められずに済んだと逆に考えよう。
ところで予約は投票後からでしょうか。
合間の暇な時間に、ある主人公とヒロインの遭遇シーンを考えていましたら、また
キーボードをガチャガチャ叩いてましてw
過疎ってるなぁ
本当に始められるのだろうか?
始めることはできるだろ
始めることは……、な
まぁ、少しだが人は居るし…投票とかだけでも参加してくれれば…。
書き手は今のところ2人かな?、と…始まれば書くって言ってた人が数人か
一応の書き手志望がここに。
しかしこれだけ過疎っててスタートできるのかって気もするが。
もしやるなら、投票終了後予約なのかが気になる。
投票できない人間だが…票の集まり悪すぎるのだけど、ホントにこの状態でスタートしてしまっていいのかね?
携帯の方が多い…と信じたい
まぁ人が少なくとも、始まれば増える……かな?
けど、ここ最近のスレの流れを見ていると、まともにスタートからゴールまでを考えている
人間って少ないように見えるんだよなぁ。したらばやウィキ、地図とかルールの作成も
数人程度しか関わってないし…翌朝、投票結果がどうなっているか見るのが怖いや。
とりあえず予約時間だけでもきっちり決めない?
俺は今日の24:00でいいと思うんだが。
祝日なのにこれだけ少ないと不安になるな。
だがこのまま開始を先延ばしにしても人は更に減っていきそうだし、悩みどころだなぁ……
始まってからの投下次第かな?
>>299 俺もその時間でいいと思う。
意見がなさすぎて予約を躊躇しそうだが…
始まってから予約開始で、予約期限はどのくらい?
基本三日で延長申請すれば+2日の計五日だったと思う。
OPはb案で決定かな
合計5票しか入ってないのでなんだけど
まあ一票差でも差は差だしいいと思う。
ところで予約入れてもOKなのかな?誰も入れないんでなんとなく躊躇してるんだが…。
予約入れようと思ってたんだが、俺も躊躇してる…
いいんだろうか?
予約してきたー。自信はないががんばってみる。
支給品は3つまでだったよね?
とか言ってる間に予約入ったし俺も行って来る
俺は大学のレポートが終わらないんで木曜くらいに予約して土日に書き上げるつもり
予約された方々がんばってください
さて、キャラが被らないように祈っておくか……
したらばに予約出来ないので、こっちで予約。
御坂 美琴、零崎 双識
予約します。
雪乃で書こうと思ってたら、既に予約が……_no
ボツネタスレ作って、そっちに投下しようかなあ。
ボツネタスレいいな。
自分も投票に間に合わなかった書きかけOPを投下したい。
と言いつつ、さら雪乃で書きたかった人間がここにも一人。
グリム人気だな!
ボツネタスレは欲しいかも
管理人さんも主旨に反しないものなら自由に作っておkって言ってたし作ってもいいんでね?>没ネタスレ
皆様、投票お疲れ様でした。5票しか投じられてない上、僅差で
自分の書いたOPが決まってしまったため、CpsyCAiTrk氏には
申し訳ない気持ちなのですが(汗
さて。このまま書き手デビューでも果たそうかと思いましたが、
仕事中にガリガリ書いていた雪乃んが既に予約されてしまい
ガクーリ。基本的に読み手の人間なので暫くはウィキに徹する
と共に、没SSスレを住処にしようかと考えております。
…自白ですが。
>>218-219と
>>279は自分の仕業ですw
>>220-221の意見を取り入れた上でウィキのテンプレ項目に
掲載しても大丈夫でしょうか?
>>279は、本家であった事件を踏まえ、まだ幾つか書き足す
つもりですが。
CpsyCAiTrk氏の「オープニング案a」は没SS保管庫に格納
させて頂きます。前スレで俺が書いた仮OPもついでに格納。
>>312-315 俺も欲しいわwww<没ネタスレ
したらばとウィキの修正が終わったら、ちょっと立ててきます。
予約始まってるうううううううううう!?
めちゃ出遅れたんだぜ……予約しようと思うんだけど、ひょっとしてIP表示設定されたまま?
ちょっとしり込みしちゃうんだが。
>>370 したらばトップにも記載はありますが、既にIP表示状態は解除されてますよ。
>>320 乙。
ちょっと見てみて気になったのは、状態表の時刻記入例が0時になってるとこか。
あとチーム名って必要なのかな?
ラノロワ未読なのでよく分からんが、なくてもいい気がする。
>>320の状態表に合わせて書いてるんだけど、
本編に能力を使っているシーンががなくて、制限がかかっているかキャラが分からない場合も
制限の項目決めちゃっていいのかな?
>>321 レス感謝です。時刻表記は「0時」→「深夜」に変更します。
チーム名については、他のロワを見る限りでは書いてたり書いて
なかったりしてますね…外すか。
>>322 何の作品なのかは判りませんが、非能力者なら「制限:なし」、
能力者っぽいけれど能力を使用している記述が無いのなら
「制限:??の無効」とか曖昧な記述にするしか。
324 :
322:2008/01/15(火) 21:35:12 ID:E0NDe5eM
>>323 書き方が悪かった、申し訳ない。
本編というのはSS内のことなんだ。
SSで使用されていないため判明していない能力制限を、状態表だけで決めちゃっていいものかと思って。
一つ聞きたいんだけどロワ開始時刻は0時なの?
開始が夜か昼かでSSの内容がだいぶ変わってくると思うんだが
>>325 こちらも、読解できずすまんかった。
使用されてない場合なら「制限:未使用のため不明」が妥当じゃ
ないですかね。以後は後続の書き手さん達がステータス欄を
SSに併せて書き換えればおk?
>>326 自分が巡回しているパロロワ7つの内、6つは深夜0時から、
残る1つは朝6時からの開始でした。
この辺りについては最初の書き手さんに任せるか、事前に
打ち合わせするかで決めないといけないでしょうが……。
>>325 深夜開始だと思ってそう書いてた。
わがままかもしれんが、できれば深夜0時からということにしたいなぁ…
>>326 レスサンクス。やはり状態表だけで決めるわけにはいかんよな、助かった。
もし時間が深夜からでよいのならもう投下できるのですが、しちゃっていいでしょうか?
最初に投下した人が決めても良いんじゃないかな?
ということでGOGO!
調べ直してみると、スタートは深夜なのに初登場が早朝になってる
キャラがいるな他のロワ…多少のズレもありなのかも?
>>327 とりあえずどぞー。
330 :
参加するカモさん:2008/01/15(火) 22:42:28 ID:ZTUK4NyF
OP見て気づいたんだが、かっこうが特環のコート着ているんだが
あれ初期装備でいいの?
確か、あれ防弾、防刃、耐火性に
すぐれている設定だったはず。
>>330 外見同じの普通のコートにすり替えられてるってことでどうだろう?
それも書く人次第でいいような気もするが。
では一番手で緊張しながら投下しますね。
>>330 あのOP書いた本人ですが…すみません、コートの性能にまでは
気を配ってませんでした。
「黒いコート」とは書いていても「特環のコート」とは書いてないので、
後続の書き手さんにフォローしていただくか、自分が修正するか
した方がいいですよね。
メール欄、「sage」忘れてますよー。
そこはまるで、迷路のようだった。
似たような外観の家屋ばかりが立ち並び、分岐路や細い路地も多い。
目印になりそうな建造物は、西に見える背の高いホテルくらいしかない。
月明かりに照らされた、そんな住宅街。そこに佇む幼い影があった。
金髪を白いリボンで纏めた少女、セレスティ・E・クライン。
彼女――セラは、支給品を一通り確認すると、デイパックを背負い、引き金の付いた剣を両手で握り締めた。
それは黒い半球状の金属、中華鍋と共にデイパックに入っていた、ランダム支給品だ。
<断罪者ヨルガ>と名づけられたその剣は、セラには大き過ぎる業物だった。
剣の心得もなく、ましてや『騎士』でもない自分が、その剣を扱えないことくらい、セラは分かっていた。
それでも彼女が断罪者ヨルガを手放さないのは、心細さを感じていたからだ。
「ディーくん……」
枯れ落ちる葉のような、弱々しい呟きが落ちる。呼ぶ名は、名簿に載っていた、セラの大切な人のものだった。
少しは、強くなったと思っていた。
ディーと出会い、『光使い』としての訓練をし、母を喪って。
魔法士として戦い、賢人会議の一員となって。
マサチューセッツで暮らしていた頃よりも濃密な経験と戦いを重ねてきた。その過程で、強くなれたと、前へ進めたと疑わなかった。
なのに。
セラは自身の弱さを自覚する。これまで潜り抜けてきた戦いよりも、今の恐れは強かった。
その原因を考え、セラは、思う。
――ずっと、わたしは一人じゃなかった、です。
母がいた。ディーがいた。祐一がいた。サクラがいた。真昼がいた。
そして、母の形見――光使い専用戦闘デバイス、D3があった。
D3は、セラに力を与えるだけではなかった。正十二面体のそれを通して、セラは母の存在を感じていた。
だから、セラは戦ってこれた。
だが。
今現在、セラは一人ぼっちだ。いつだって側にいてくれた誰かの姿は、何処にもない。
あるのは引き金付きの奇妙な剣と、静かに広がる闇と、無機質な住居の群れだ。
静寂に包まれたその光景は、たった一人で母の帰りを待っていた頃を思い出させ、ひたすらにセラの心細さを煽っていく。
あたりを見回しても、周囲の風景はほとんど同じだ。まるで、たった一人で迷路に迷い込んだような錯覚に襲われる。
迷路を覆うのは、漆黒の闇。光を呑み込んでしまうような黒は、寂しさに拍車をかけ、後ろ向きな想像を呼び寄せる。
迷路の中にいるのは、きっと自分だけではないだろう。
それが友好的な人物ならば問題はない。
だが、しかし。
聴覚がおかしくなってしまったかと思うほどに静かな迷路の間に。
視覚では捉えられない物陰の内に。
何処までも果てなく続いていそうな闇の中に。
得体の知れない何かが息を潜めているのではないかと、そう考えてしまう。
既にセラを視認しており、どうやって首を狩ろうか狙っているのではないかと、そう思考してしまう。
その思考は、すぐに不安へと姿を変える。重く苦しい不安は、心を押し潰そうとする。
放っておくと、黒い感情が際限なく湧き上がってきそうだった。
支援。
だからセラは、大仰にかぶりを振る。厭な想像を捨て去ろうとするように。
「しっかりしなきゃ、です」
自らを鼓舞しながら、セラはI−ブレインに命令を送る。
セラが照明を手に取らなかったのは、断罪者ヨルガを持つために、手が空かなかったからだけではない。
時空制御特化型である彼女のI−ブレインは、五感に頼らず、周囲の空間を知覚できる。
目を閉じ、視覚では捉え難い闇の中を、瞼の裏に捉えていく。
辺りに誰もいなければ、浮遊してこの迷路を抜けようかと考えて。
その思考を強制的に中断するようにして、セラの心臓が跳ね上がった。
仮想視界の中、セラは意識を注ぐ。
同じ顔をして並ぶ住居の陰に。
そこに潜むように在る、一つの人影に。
それが見知った、頼れる少年の影ならば、迷わず駆け出していただろう。
だがそうではない以上、セラはすぐに動けなかった。
接触するべきか、惑う。
出来るなら、誰かと共に行動したかった。心細さを埋めたかった。
一人ぼっちは、辛くて、苦しくて、怖かった。
しかし、危険人物だったら。
殺し合いに乗った、殺人鬼だったら。
浮かび上がってくる暗いイメージを、セラは唾と共に嚥下した。
心を強く持たなければと思い、セラは頬を軽く叩く。
そして、様子を見てみようと、決意する。
D3がないため、攻撃の範囲は限られてしまうが、『Lance』も『Shield』も使用は可能だ。万が一のときは飛行して撤退するという手もある。
だから、大丈夫。いざというときには、手を打てる。
不愉快なほどに激しい鼓動と、断罪者ヨルガを握る手に滲む汗が、セラに緊張を自覚させた。
胸中で恐怖と戦いながら、ブロック塀まで歩み寄り、路地の向こうを覗き込む。
そこに佇む少女の横顔を見て、セラは息を呑んだ。
支援。
その少女はまるで、闇の化身のような姿をしていたからだ。
闇で紡がれた糸で縫製されたかと思ってしまうほどの、黒いドレスのような衣服。
それは無数のレースで象られており、少女趣味な様相を呈している。
そんな衣装と同様の色をした漆黒の髪を、セラと同じようにポニーテールにしていた。
その髪を束ねるリボンも、衣装と同様に黒く、レースが縫いこまれている。
闇色の、ゴシックロリータの衣装に包まれた少女の肌は、その服とは対照的に、抜けるように真っ白だ。
研ぎ澄ました刃のような鋭い瞳に、引き結ばれた唇。
人間離れした美貌の少女の手には、論理回路が刻まれたサバイバルナイフがあった。
青白い月光によって照らし上げられるその少女を見て、セラは思う。
――なんとなく、サクラさんに似てます。です、けど……。
セラは、サクラに抱いた第一印象を思い出す。
魔法で戦う、氷の国のお姫様。
それは、眼前の少女にも当てはまりそうだった。
しかし少女とサクラには決定的な違いがあった。
サクラは整った美しさを有しているに関わらず、冷たさを感じなかったというのに。
少女は、真逆だった。
遠目に見るだけでも背筋が震えそうなほどの冷酷さが、少女から見て取れる。
その姿は鋭く尖った氷柱のようで、近寄るだけで傷つきそうな気さえしてくる。
そのせいで、セラはそれ以上足を踏み出せなかった。
首をもたげ始めた警戒心に従うように、セラは慎重に様子を窺う。
支援
すると、不意に。
少女は鋭い視線を中空に、あるいは夜闇に投げかけて。
不愉快そうな表情をした後で、ぽつりと、口を開いた。
◆◆
ゴシックロリータの衣装を纏い、ナイフを手にした少女――時槻雪乃は、不機嫌そうに眉根を寄せて視線を前へと向ける。
訳の分からない事態に巻き込まれたことによる苛立ち以上の不機嫌さが、その瞳には宿っていた。
雪乃の視線の先、妖艶な笑みを浮かべる少女の姿が浮かび上がっていた。
雪乃と瓜二つの容貌をしたその少女は、雪乃以上にゴシックロリータの衣装がよく似合っており、
その端正な顔立ちと相まって、人形のようだった。
『随分と変わった趣向の舞踏会ね。催し自体は嫌いではないけれど、この首輪は無粋だわ。そう思わない?』
落ち着き払った、だが何処か愉快そうな声で、浮かぶ少女が雪乃の首元を指す。
彼女は、時槻風乃。
雪乃の実姉であり、雪乃から日常を奪った存在であり、雪乃に取り憑く亡霊であり、雪乃の心に巣食う<断章>であり、そして。
雪乃にとって忌むべき対象だ。
雪乃は、多くのものを失った。<泡禍>と呼ばれる怪奇現象によって。
<泡禍>との戦いだけが、雪乃の支えだった。
雪乃の最大の敵は<泡禍>そのものだ。異常なその現象は、何時如何なる時に発生するかは分からない。
全知全能の神が居る限り、そして、人がいる限り。
「……<泡禍>の、気配は?」
それ故に、雪乃は風乃に尋ねていた。
<泡禍>の形態は分からない。人間の皮を被っている可能性は充分に在り得る。
どんなに理性的な姿を見せていても、それが人であるとは限らない。この催しの主催者が、この島にいる誰かが、<泡禍>によって変質していないなどとは、言い切れない。
雪乃がそう考えたのは、赤ずきんをモチーフにした<泡禍>の際に、死者に成り代わる異形と戦ったせいか。
現在自分が置かれている状況が、あまりに異常なせいか。
あるいは。
<泡禍>の発生を、望んでいるせいかもしれなかった。
相手が<泡禍>ならば、躊躇も容赦も困惑も持つ必要もつもりもない。徹底的に、苛烈に、力のままに蹂躙をするだけだ。
望む自己になるため、願う日常に身を置くため、復讐を成すために。
そうすることが、出来る。
切れ長の瞳で風乃を見据え、少し苛立ちながら返答を待つ。
視線の先、雪乃の心情を読んだかのように、風乃はゆっくりと首を横に振る。悪意的な笑みを、その顔に浮かべたままで。
『いないわ。だけどね、雪乃』
風乃が、目をうっすらと細める。
『<泡禍>より怖いのは、人間かもしれないわね?』
雪乃の右手に、思わず力が篭る。
それでも構わず、風乃は告げる。謡うように、囁くように、愉しむように。
『血の匂いと肉の香りが漂うこの舞踏会で、あなたはどんな踊りをするのかしら? 可愛い<アリス>はどんな舞いを見せてくれるでしょうね?』
可愛い<アリス>――白野蒼衣を指す、風乃独特の呼称に、雪乃は蒼衣の、少し呆けた顔を思い起こした。
支援。
<泡禍>が存在しないのなら、蒼衣の<断章>は役に立たない。仮に強力な武器が支給されていたとしても、この異常から抜け出し、日常に帰るために戦う必要があったとしても、彼は戦わないだろう。
恐らくこの狂った島の上でも、彼自身の日常を、普通を守ろうとするだろう。
そう考えた上で、雪乃は内心で溜息を吐く。
――馬鹿げてるわね。
その身に<断章>を抱えている以上、もう普通の日常には戻れないというのに。
それなのに日常に執着し続け、あまつさえ雪乃に“普通”を思い出させ、引き戻そうとする。
いつも彼には苛立たされた。騎士のくせに、断章保持者のくせに。
一般人と変わらない彼には、本当に苛々させられる。
そんな苛立ちを形にするように、雪乃は答えた。
「私は、戦う」
左手首に巻きついた包帯を一瞥し、<断章>の乱発はできそうにないと判断する。
神狩屋がおらず、治療手段が乏しい現状で、<雪の女王>の力を使うのはリスクが高すぎるためだ。
雪乃は、ナイフを握る右手に力を込める。その感触を確かめるように。
『相手が人であっても?』
「知っているでしょう? 私は、騎士よ。そして、奴らと同じ化物になることだって望んでいる。だから――」
一度言葉を切り、雪乃は強く息を吸う。
震え出しそうな体を、声を、強引に抑えつけて。心の奥底からじわりと広がっていく怖気に必死で耐えて。
夜の空気を肺に満たし、言い放つ。
「――殺すわ」
<泡禍>の気配はないと、風乃は告げている。だとしても、この平穏とは対極な事態は、<泡禍>の渦中と大差ない。
故に、雪乃は騎士として動く以外の選択肢に目を向けなかった。
騎士の任務は、神の悪夢――理不尽な悪意から、戦えない者を、一般人を救助し、保護することだ。
そのための手段として、雪乃は力を行使する。元凶となる悪夢を容赦なく焼き払い、被害が拡大しないよう事件を収束させる。
そのスタンスを、雪乃は選ぶ。それが、彼女の日常であるが故に。
『いい答えだわ。それは、アリスを守ることにも繋がるものね?』
満足げな風乃の声に、雪乃はそれ以上答えず、ただ一歩、足を踏み出した。
そんな雪乃の後ろから、風乃は優しく手を回す。慈しむように、愛しむように。それでいて、その表情は悪意的な笑みのままだった。
『本当にあなたは愚かで、だからこそ愛しいわ。
ねぇ、雪乃。あなたは私がずっと見ていてあげる。
あなたの踊りを、ずっと見ていてあげる。そして、もしも疲れてしまったら――』
「――もう、黙ってて」
風乃の言葉を遮り、雪乃が押し殺すような声で言い放つ。尖った刃のような決意を顕にするように。
そんな口調を向けられても、風乃は表情を崩さない。笑みを浮かべたまま、闇に溶けるように姿を消した。
夜気に、静寂が戻ってくる。
あたりに満ちる深く底知れない静けさは、雪乃の耳に音を甦らせる。
それは、花火を思わせる小さな炸裂音だ。
そんな音の記憶に引っ張られるようにして、雪乃の脳裏に映像が浮かび上がってくる。
馳尾勇路の首が、泡が弾け飛ぶようにして吹き飛ぶ光景が、まざまざと思い出される。
勇路と雪乃が友好的は、決して友好的だったわけではない。
それどころかむしろ、互いに嫌悪を抱いていたと言った方が正しい。
勇路は雪乃を疎ましく思い、雪乃は勇路を邪魔者と認識する、そんな間柄だった。
それでも。
見知った人間が、自身と同じ『騎士』が、容易く物言わぬ姿へと変貌してしまった事実は、雪乃の感情に乱れを生じさせる。
それが恐怖なのか、悲哀なのか、絶望なのか、憐憫なのか。
そんなことを考えようとしている自分に、ふと気付く。
だから雪乃は、奥歯を強く噛み締めた。
食道から蟲が這い上がってくるような吐き気を堪えるために。
意志に反し、震えてしまいそうな体を、無理矢理押さえつけるために。
そして、雪乃は歩き出す。夜の闇の中を、震えそうになる足を叱咤し、周囲を見渡す。
西に聳え立つ、塔のようなホテルを視認すると、そこへと向かい始めた。
心の片隅で、蒼衣には会いたくないと思いながら。
支援。
◆◆
小さくなっていく黒い少女の背中を、セラは物陰に身を隠したまま見送る。
遠ざかるその姿に、セラの胸を撫で下ろした。呼気が自然と零れ、強張った筋肉が弛緩していく。
そのせいで断罪者ヨルガを取り落としそうになり、慌ててそれを持ち直した。
結局セラは、少女の前に姿を見せられなかった。
少女が佇んでいるだけだったなら、接触は可能だったかもしれない。
だが、彼女が口を開いたとき、セラは竦んで動けなくなってしまっていた。
それほどまでに、際限なく広がる夜闇へと語りかける少女の様子は、
その人間離れした美貌と、漆黒の衣装も相まって、あまりに不気味だった。
通信素子の類を使っているのかもしれないと思い、空間知覚を行っても、
それらしき反応も、少女以外の人間の反応も、仮想視界には映らなかった。
まるで、真っ暗な闇と会話をしていたとしか思えない。
そして、その小さな口から落ちた言葉を、暗闇へと投げかけられていた声を、思い出す。
途切れ途切れでしか拾えなかった言葉の断片は、セラを戦慄させるには充分なほど物騒だった。
――あの人、殺す、って、言ってました。化物になる、とも……。
何を指して化物と言っているのか、セラには理解できない。
だが少なくとも、少女が撒き散らしていた異様な雰囲気は、化物の世界に片足を突っ込んでいるように見えた。
そしてセラは、少女が告げていたもう一つの単語を心に浮かべる。
『騎士』という単語を。
近距離戦闘特化型魔法士であり、対魔法士戦のスペシャリスト。
その強さを、『騎士』の能力を、セラはよく知っている。
遠距離戦闘・広域殲滅型の魔法士である自分とは正反対の能力を持つ『騎士』。
それとの戦闘は、圧倒的に不利だ。
故に、少女が完全に見えなくなってから、セラも歩き始める。少女とは逆の方向、東の方へ。
見えなくなった少女に、恐怖と不信感を燻らせたままで。
夜空の下に広がる迷路は、心細さを再来させる。
その感情から逃れようとするように、セラは早足で歩く。
心を許せそうな誰かに、そして誰よりもディーに会いたいと望み、
そして、そんな考えに縋るようにしている自分の弱さに、少し嫌気を覚えたままで。
空に浮かぶ月に、霞がかった黒雲が重なっていく。
希望などないと。光など与えないと。
そう嘲笑うかのような、どこまでも暗い、空だった。
【D-5/北部/初日・深夜】
【セレスティ・E・クライン@ウィザーズ・ブレイン】
[状態]:無傷・健康。心細さと寂しさを感じている。
[制限]:空間把握に関しては特に制限なし。その他の制限は未使用のため不明。
[装備]:魔杖剣<断罪者ヨルガ>@されど罪人は竜と踊る
[道具]:デイパック、支給品一式、中華鍋
[思考・状況]
1:ゴシックロリータの少女(時槻雪乃)から離れるため、東へ移動。
雪乃に見つからないよう、しばらく浮遊しないようにする。
2:デュアルNo.33を始めとして、信頼できる人物を探す。
3:D3を探す。
[備考]
1:ゴシックロリータの少女(時槻雪乃)のことを殺し合いに乗った参加者であると思っています。
2:ゴシックロリータの少女(時槻雪乃)のことをウィザーズ・ブレインの世界観における『騎士』であると思っています。
【D-5/西部/初日・深夜】
【時槻雪乃@断章のグリム】
[状態]:無傷・健康。他者を殺すことへの恐怖。
[制限]:風乃は彼女自身の意志で顕現可能。その他の制限は未使用のため不明。
[装備]:錬のサバイバルナイフ@ウィザーズ・ブレイン
[道具]:デイパック、支給品一式(ランダム支給品がまだ残っている可能性あり)
[思考・状況]
1:西のホテルへ向かう。
2:ゲームを終わらせるため、殺人者を殺害する。(極力<雪の女王>は使わない)。
3:白野蒼衣には会いたくない。
4:主催者を殺す。
投下終了です。
ちょっと手間取ってしまった。すみません。
そして支援ありがとうございました。
ツッコミどころ等あれば何でも言ってください。
>>352 投下乙でした。
ウィキへの転載は完了しておりますので、改行部分等おかしい箇所が
ありましたら、編集をお願いします。
>>all
感想については、したらばに「感想・議論・雑談スレ」を建てましたので、
そちらを自由にお使い下さい。
投下乙です。
文章力が半端ねえ。
セラの方は良く知らないキャラなんですが、描写が丁寧だったおかげで感情移入して読めました。
GJ!
>>353 感謝。
しかし今になってミスを見つけちまったorz
wikiの方、修正してまいります…
投下乙
感想はここで付けた方がいいと思うけどな。
荒れてないからしたらば中心でやる必要もないし。
したらばなら、どちらかと言うと毒吐き…まだいらないと思うけど。
感想あっちだと、まるでここが単なる投下スレみたくなっちゃう。
かっこうのコートなんかは…本人支給っつー最終手段もありますね。どこぞの王様みたく。
>>351 乙です。グリムしか知らんのですが、キャラがすごくらしく書けてると思いました。
そして当然の如くいる風乃。どのタイミングで変わるかによって結構面白い展開が出来そう。
泡禍と騎士の使い方が上手いですね…ホント。
>>357 したらばに感想書き込んでみたけど…ここ自体が軌道に乗らない内は
こっちに感想を投下した方がいいですね。
ってことで向こうの感想削除しつつこちらに投下。
>>355 本編開始、第一話の投稿、お疲れ様でした。
てっきりセラがピンチに陥ると思いましたが、何事も起きなく何よりwww
雪乃さんも攻撃的思考の持ち主だから、これからどう転ぶかも判らない。
本当にパロロワは地獄だぜ(AA略
内容について確認です。
> 故に、少女が完全に見えなくなってから、セラも歩き始める。少女とは逆の方向、東の方へ。
>【D-5/北部/初日・深夜】
位置については「東部」の間違いでしょうか?
>>352 GJです!!
てか、文章力が半端じゃない…
こんな時間ですが投下します。
ざあっ、
と空気を、無数の木の葉が立てる、唸るような音が覆い尽くした。
そこは小さな山の中。小さな神社へと続いている、冷たい土と石が剥き出しになった、細くて狭い、暗い道。
枝々によって月明かりが遮られて、一面の闇と、冷めた空気が広がる森の山道。
明るい満月の、しかし木々に覆われた夜の帳の山道を、このとき一つの人影が、神社へ向かって歩いていた。
「うわ、」
木の根に足が引っかかり、転びかけた。
「暗視ゴーグルって、案外見えにくいものなんだな。」
“普通”の人間なら、人生の中で暗視鏡などに触れる機会などほとんどない。
当然、白野蒼衣にとっても、暗視鏡を着けて夜の森を歩くというのは初めての経験であった。
慣れない狭い視界に苦労しながら、蒼衣はおっかなびっくり山道を下っていく。
暗視ゴーグルを通して見える夜は、緑色の闇に染まっていた。
生まれて初めて見る不思議な夜は、どこか、この世ならぬ幻想的な光景に思えた。
緑色の闇を見続けていると、一人で異界に放り出されたような、そんな心細さが襲ってくる。
いや、違うか。と蒼衣は考え直した。
この緑色の夜が異界なのではない。殺し合いという名の“非日常”こそが“異界”なのだ、と。
「ああ、やっと見えてきた。」
小一時間ほど山道を下り、ようやく目的の場所神社へとたどり着いた。
誰か人がいないか探りつつ、慎重に神社の境内を見て回る。
一通り社内を検分し、誰もいないことを確認した後。本殿内で荷物を降ろし、蒼衣は座り込んだ。
「疲れた〜」
慣れない山歩きのせいで、ずいぶん疲労がたまっていた。足を伸ばしながら、少し体を鍛えたほうがいいかな、
などと自嘲気味に考える。ともかく、山の中で夜を越すという事態は避けられたようだ。
デイバッグから中身を取り出し、ゴーグルを外して懐中電灯片手に装備を点検する。
支給された物の中には奇妙な小瓶が幾つもあった。説明書を読んでみると手製の爆弾のようなものらしい。
デイバッグの中身を点検し終わり、今度は地図を開いて今後の方針を検討する。
先ほどの検分で、境内の入り口から伸びる幹線道路は確認できた。夜が明ければ道路沿いに山を下り、市街地か
空港を目指すべきだろう。
山をまっすぐ南に下り、平野に出る。という選択肢もあるが。体力に自信がなく、山歩きににも慣れていない身
としては、遠回りでも道路沿いに歩いたほうが安全に思える。それに
―道路沿いの方が人に出会えそうだしね―
蒼衣の為すべき事は“識る”ことである。
彼の守るべき少女である時槻雪乃や、狐面の男に牙をむき無残にも殺された馳尾勇地と違い、蒼衣は直接何かと
戦う力を持たない。蒼衣がその心に抱える悪夢“目醒めのアリス”は、相手を理解し共感を抱かねば効果は出ない
のだ。
だから、蒼衣は識らねばならない。この“殺し合い”とは何なのかを。あの狐面の男や深紅の女性や同じ顔を
した少女たちが、何を考え、何を望み、何に絶望したのかを。
そして、醒まさねばならない。この“殺し合い”という悪夢を。
悪夢から目醒めるれば、雪乃を連れて帰れることが出来る。
蒼衣の棲む、愛すべき“日常”へ。
【D-3/神社/初日・深夜、ゲーム開始から約1時間経過】
【白野蒼衣@断章のグリム】
[状態]:健康、やや疲労
[制限]:不明
[装備]:暗視ゴーグル@現実、ハーレム・ゴードン×3、ホムニアス・カーヴ×3@薔薇のマリア
[荷物]:デイバッグ、支給品一式
[思考・状況]1:夜が明けるまで休憩
2:朝になれば道路沿いに山を下り市街地or飛行場を目指す
3:参加者と接触し情報を集める。
4:雪乃を探し出し守る
5:ゲームを破壊し、雪乃を連れて生還する
投下終了。
山を下りた蒼衣がどちらを目指すかは、次の書き手さんにお任せします。
うおぉぉう!?
まさかあんな時間に投下するなんて…
とりあえずGJ
>>363 乙でした。雪乃のためにマーダーと化すんじゃないかと思ってたけど、
日常の側に踏み止まってて一安心でした。
ところでハーレム・ゴードンって、雪乃やステイルにとっては非情に
相性のいい武器じゃね?w
>>358 指摘感謝、ミスです。wikiにて修正して参ります。
>>363 投下乙〜
蒼衣、話のできる相手と出会えるといいんだがなー。
話の通じないような相手ならどうなることか…w
薄暗い刑務所の中に少女が一人。
冷たく暗い牢屋の中で佇んでいる少女の名は闇口崩子。
殺し名の序列二位、闇口を生家に持つ戯言使いの奴隷の少女は己の行く手を阻む格子を前に途方にくれていた。
「こんなところに閉じ込めておいて殺し合いも無いでしょうに」
これから殺し合いをして貰う、と言われた所で牢屋に隔離されてはどうしようもない。
(───と言っても今の私に殺し合いなんて出来る筈もないんですけど)
ちょっと前の自分なら、こんな牢屋等何の問題も無く脱出していただろう。
闇口の技を持ってすればこの程度の格子など何の意味も持たない。
さっさと脱出して戯言使いのお兄ちゃんの下へ駆けつけただろう。
だが、駄目だ。
闇口としての力を使おうとしても、どうしても使えない。
あの時の……この手で弟を殺してしまった時のことを思い出してしまい手が動かない。
ただ牢を出ようとするだけでこの様、殺し合いなど出来よう筈も無い。
脱出する術が無いのなら、考えを巡らす事位しか出来ることが無い。
(そもそも入院していた私をどうやってここに連れてきたのでしょう?)
移動手段に関してはまず空間製作、という言葉が思い浮ぶが、流石に大勢の人間を一度にバラバラの地点に飛ばすような手段が存在するとも思えない。
となると時宮の操想術だろうか?
操想術なら気づかない内に病院から広間へ、広間から牢屋へ送ることは可能かもしれないが、それでも時宮時刻一人で全員を拉致、移動させることができるかと問われると疑問が残る。
更に言えば自分の怪我をどうやって治したのかについては皆目見当がつかない。
(……分からないことだらけですね)
考えるべきことは多いが情報が少なすぎて答えが出る気配が無い。
(後は…支給品を配る義務がある、とか言ってましたっけ)
もしかしたら牢屋から脱出するのに役に立つ道具があるかもしれない、そう思って調べてみた所、まず出てきたのは地図やコンパス、時計等の当たり障りの無いもの。
こんなものか、と落胆しながら最後に取り出したのは一振りの長剣。
『名は力を与える』
その剣の柄を手にした瞬間、その言葉が崩子の脳に割り込んできた。
───その剣の銘は十拳、崩子に支給されたのは『名は力を与える』 という概念がこめられた2-ndGの概念核を封印した神剣だった。
(名前が力を与えてくれると言うのなら、私はもう一度闇口としての力を使えるのでしょうか?)
“闇口”
これまでずっと忌避してた名前。
戯言使いのお兄ちゃんの為に受け入れた名前。
そして───兄である萌太を殺してしまった穢れた妹の名前。
今も闇口の技を使おうとすると兄を殺した感覚が蘇って手が動かなくなるけれど───
兄を殺したことを忘れることは出来ないけれど───
それでもこの剣があれば闇口の名は私に力を与えてくれるのだろうか?
もしも再び闇口の技が使えるようになるというのなら。
役立たずで、兄殺しで、愚かな私にも役に立てる事があるのなら。
お兄ちゃんの為にもう一度。
「私が人肌───脱ぎましょう」
殺し名序列二位<<暗殺者>>闇口。
2ndGの概念下において鹿島の名を持つものが軍神、熱田の名前を持つものが剣神の力を持つように、闇口の名を持つものは殺し名として、暗殺者としての力を持つ。
少女の指が格子に触れた瞬間、彼女の行く手を遮る壁は崩れ去った。
「それでは闇口を始めましょう」
【H-6/刑務所出口/初日・深夜】
【闇口崩子@戯言シリーズ】
[状態]:健康
[制限]:不明
[装備]:十拳剣@終わりのクロニクル
[道具]:デイパック
[思考・状況]
1:戯言使いのお兄ちゃんの所へ行く
2:戯言使いのお兄ちゃんを傷つけそうな人物は殺す
[備考]
1:十拳剣@終わりのクロニクルを所有している限り闇口(暗殺者)としての力を使えます。また崩子の方の名前の方からも力を得ています。
2:ネコソギラジカル下で真心が骨董アパートを壊した後からの参戦です。
3:十拳剣に気を取られていたので名簿未確認です。
投下終了です。
投下宣言忘れてましたorz
感想、疑問等よろしくお願いします。
投下乙です。
崩子ちゃん奉仕マーダー化か。
あと12行目で萌太くんが「弟」になってますよ。
なんという凡ミスorz
指摘ありがとうございます。wikiに載ったら修正します。
投下乙
崩子マーダーか…
>>373 投下乙でした。ここで2nd-Gの概念を持ってくるとは予想外だ…。
けど崩子ちゃん、それではいーちゃんを攻略できないwww
wikiには「兄」で転載しましたので〜。
御坂と双識で予約したんだが…
期限を二日間延長させてもらう。
中々書きあがらなくてorz
予約してきたついでに現在の予約&投下状況(○未予約 △予約中 ●投下済み)
心配するには早いがレジキャスとムシウタは大丈夫なのかな
3/5【とある魔術の禁書目録】
△上条当麻/○インデックス/△御坂美琴/○神裂火織/○一方通行
4/4【ムシウタ】
○薬屋大助/○獅子堂戌子/○立花利菜/○御嶽アンネリーゼ
5/5【レジンキャストミルク】
○城島晶/○城島硝子/○柿原里緒/○舞鶴蜜/○速見殊子
1/2【ウィザーズ・ブレイン】
○デュアルNo.33(ディー)/●セレスティ・E・クライン
2/3【戦闘城砦マスラオ】
△川村ヒデオ/○ウィル子/○伊織貴瀬
1/2【銀盤カレイドスコープ】
○桜野タズサ/△リア・ガーネット・ジュイティエフ
3/3【文学少女シリーズ】
○井上心葉/○天野遠子/○琴吹ななせ
3/5【戯言シリーズ/人間シリーズ】
○いーちゃん/○零崎人識/△零崎双識/○紫木一姫/●闇口崩子
2/2【終わりのクロニクル】
○佐山・御言/○戸田・命刻
0/2【断章のグリム】
●白野蒼衣/●時槻雪乃
1/2【薔薇のマリア】
△マリアローズ/○サフィニア
4/5【いぬかみっ!】
○川平啓太/○ようこ/○川平薫/△たゆね/○赤道斎
2/3【されど罪人は竜と踊る】
○ガユス・レヴィナ・ソレル/○ギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/△ニドヴォルク
2/2【ルナティック・ムーン】
○シオン=エシュ/○カロマイン=セク
>>377の、漏れがあったので勝手に修正。(○未予約 ▲予約中 ●投下済み)
5/5【いぬかみっ!】
○川平薫/○川平啓太/○赤道斎/▲たゆね/○ようこ
2/2【ウィザーズ・ブレイン】
■セレスティ・E・クライン/○デュアルNo.33
2/2【終わりのクロニクル】
○佐山・御言/○戸田・命刻
2/2【銀盤カレイドスコープ】
▲桜野タズサ/▲リア・ガーネット・ジュイティエフ
5/5【戯言シリーズ】
○いーちゃん/▲零崎双識/○零崎人識/■闇口崩子/○紫木一姫
3/3【されど罪人は竜と踊る】
○ガユス・レヴィナ・ソレル/○ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/▲ニドヴォルク
3/3【戦闘城塞マスラヲ】
○伊織貴瀬/○Will.CO21/▲川村ヒデオ
2/2【断章のグリム】
■白野蒼衣/■時槻雪乃
5/5【とある魔術の禁書目録】
○一方通行/○Index-Librorum-Prohibitorum/▲上条当麻/○神裂火織/▲御坂美琴
2/2【薔薇のマリア】
○サフィニア/▲マリアローズ
3/3【“文学少女”シリーズ】
▲天野遠子/○井上心葉/○琴吹ななせ
4/4【ムシウタ】
○薬屋大助/○獅子堂戌子/▲立花利菜/○御嶽アンネリーゼ
2/2【ルナティック・ムーン】
○カロマイン=セク/○シオン=エシュ
5/5【レジンキャストミルク】
○柿原里緒/○城島晶/○城島硝子/○速見殊子/○舞鶴蜜
暇なんで未読作品のwiki調べてたんだが、銀盤で「本名はリア・ジュイティエフで〜〜」
って記述見つけた。名簿記載はそっちに合わせる?銀盤読んでる人の意見も聞きたい。
空に浮かぶ満天の星空が、天然の照明となって直下の美貌を照らした。
見渡すばかりは原っぱ一面、しかしそれは雑草の群集ではなく、きちんと整地された、言うなれば公園の一部だ。
生い茂る草地に靴底をつけ、大地の感触を確かめる。
――チクチクして痛い。
感想は、それだけだった。人工芝の上に素足で立つような、微妙なむず痒さが足を襲う。
ブーツにしろスニーカーにしろ、普通の靴ならばこんな感触は感じ得ないだろう。
だが、履物が素足にスリッパとあっては話は別だ。
「……あー」
背の高い草に、かかとが触れている。その僅か上方、足の付け根を辿っていくと、可愛らしいデザインのズボンが見えた。
さらに視点を上へ。ズボンと対になるデザインの長袖は、世間一般で言われるところの“パジャマ”という衣装だった。
そしてそれらを身に纏っているのは、まだ十代後半ほどであろう幼い少女。
しかし、その少女はどこか変わっていた。
「そっか」
なによりも、顔である。
幼女のような可愛らしさの裏に、どこか大人びた、女王のごとき風格を秘めた様相。
両目の間隔、眉の長さ、花の高さ、口の位置、引き締まった頬、歯並び。
すべてが計算しつくされたかのような、整った顔立ちをしていた。
「夢ね」
本人曰く、『100億ドルの美貌』。
しかしその実、マスコミや日本スケート連盟からは『氷上の悪夢』などと呼ばれている少女こそ。
桜野タズサ――オリンピック出場経験を持つ、フィギュアスケーターである。
「夢よ夢。だってほら、私パジャマだし。スリッパ履いてるし」
そう言って、100億ドルの美貌は気だるそうに欠伸をした。
パジャマにスリッパ、ロングヘアは下ろしっぱなしでそのうえ寝癖つき。そしてこの眠気だ。
まさか自分が就寝中に尿意を催し、トイレに立ったところを拉致されたなどとは、夢にも思わない。
これはきっと、日常に飽いた自分が刺激を求めて引き起こした夢なのだと、タズサは眠たげに解釈した。
「殺し合いねぇ。要は最後の一人になればいいってことでしょ。えらく凝った夢だこと。
あ、釘バット。……これ振り回して暴れろって? この私に? よしてよ、ジョーダン。
夢の中とはいえ、100億ドルの美貌が撲殺魔なんて笑えないわ。まぁ、いいストレス発散にはなりそう、だけど、ね!」
手元にあったデイパック、そこから夥しい数の釘が植えつけられたバッドを取り出し、豪快に素振りする。
やる気満々なスイングが夜風を切り、物騒な音が鳴った。
夢の中なら罪などありはしない。これで普段自分を叩いているマスコミ連中をボコボコにしてやるのも一興か。
などと、半覚醒状態のまま、タズサはこの殺し合いに対する認識を大きく見誤っていた。
そんなときである。
釘バッドのスイング音が、すぐ近くから浴びせられた“声”によって掻き消された。
◇ ◇ ◇
『殺し合いなんて馬鹿げてるわ! それよりも、おうちで夏目漱石全集でも読むほうがよっぽど有意義よ。
まずは、連作短編集の「夢十夜」からはじめて! 耽美で幻想的な物語は、熟成したワインの味よ。
熱と香りを伴って喉をすべり落ちてゆく詩的な文章に心ゆくまで酔いしれて!
日本人に生まれてよかったと思うはずよ。あ、日本の人だけと限らないのか。
でも大丈夫! そういう人のための翻訳版よ。なにせ、文学は万国共通だもの!
「夢十夜」を読み終えたら、次は初期三部作に進んで! さらなる感動があなたを待っているわ!
……ああ〜、なんかいっぱい喋ったらおなか空いてきた〜。心葉くんどこ〜?
ギャリコの「スノーグース」が食べた〜〜〜〜〜〜い。
エイキンの「三人の旅人たち」が食べた〜〜〜〜〜〜い。
でもやっぱり朝は「ぐりとぐら」が食べた〜〜〜〜〜〜〜〜い!
はぁ、おなか空いた……あ、スイッチ入りっぱなし』
パチっ、と。
入りっぱなしになっていた拡声器のスイッチを切り、少女は溜め息をついた。
――あたり一面の原っぱが広がる、小高い丘の上。そこに建てられた見晴台に、少女はいた。
雪のような白い肌に、ちょっとした衝撃でも折れてしまいそうな華奢な体。
二本に結った三つ編みをしっぽのように振り翳し、その先が時折セーラー服のスカートをはためかせる。
ぐきゅるるる〜、とおなかの虫が鳴った。
殺し合いといういきなりの異常事態よりもまず――天野遠子は空腹感に滅入っていた。
「……趣味の悪い冗談よね、こんなの」
常の調子で叫んではみたものの、その心中は穏やかではない。
首から弾け飛んだ男、噴出する血、銃を構え警告する少女……ほんの数分前、もしくは数時間前の光景は、鮮明に覚えている。
その際に説明された、殺し合いにおけるルールも。手元の拡声器はそのルールの一端、支給されたデイパックに入っていたものだ。
拡声器の他には、未開の地を歩き回るのに不自由ないくらいの、しかし最低限のサバイバルグッズ。
落胆すべきは、その中に紛れていた缶詰やらパンやらといった食料が、遠子にとってまったく意味を成さないものだということだろうか。
「紙とペンはあるんだから、誰かに何か書いてもらえばいいのよね。本当は心葉くんに書いてもらうのが一番だけど。
……その心葉くんがどこにいるのかわからないし、探しに行くにも……おなか空いて動けな〜〜〜〜〜〜い!」
人気のない見晴台の上で、遠子は地団駄を踏む。
天野遠子――聖条学園文芸部の部長を務める彼女は、普通の人間が食べるようなものは食べない。
炭水化物であろうが菓子であろうが、好んで摂取することはほとんどない。なぜなら、味がしないからだ。
味覚障害というわけではない。ある意味では味覚障害よりも特殊な、遠子の超特異体質のせいだった。
彼女の部に在籍する後輩は、その体質のことを“妖怪”の一言で片付けるが。
「今ので心葉くんが気づいてくれればいいんだけど……さすがにそれは高望みしすぎかな」
殺し合いの舞台上で、拡声器の使用などという大衆の注目を浴びる軽挙に躍り出たのは、もちろん考えあってのことだ。
名簿を見るに、参加者の中で遠子が知る人物は二人。文芸部後輩の井上心葉に、そのクラスメイトの琴吹ななせ。
あの二人ならば殺し合いに乗るはずもないし、遠子の声を耳にすれば飛んできてくれるはずだ。
が、それと同時に心配事もある。
拡声器の声を聞き、心葉とななせ以外の人間が駆けつけてくるケース。
参加者46名。遠子が知っているのは、そのうちの自分を含めた三名のみ。
残り43名は、国籍も年齢も性格も把握できていない。
もしその中に、殺し合いに乗った……遠子に襲いかかってくるような人間がいたとして。
脆弱な子羊の泣き声を耳にし、しめしめとばかりに狼が群がってきたとして。
ただの――少女たる遠子には、どうすることもできない。
「……やっちゃったものは仕方ないわ! 危ない人が来ても、すぐに逃げ出せばいいのよ! うん!」
「見つけた!」
支援
弱気な心をなんとか立ち上がらせて、前向きに行こうと決意する遠子の前に、それは突然現れた。
パジャマ姿の、見知らぬ女の子。
歳は自分と同じかもしくは上か。とにかく若い。
装備、釘バット。
見晴台に現れた釘バット少女は、遠子がもっとも来て欲しくないと願った類の人物であると、本能で察知した。
「幸先良く一人目ゲット、ってところかしら」
「へ? え? へ?」
なにを喋ればいいのか、遠子は考えたまま硬直した。
言葉を介す必要もないくらい、目の前の少女は殺(や)る気満々といった表情で釘バットを構えている。
その顔立ちは整っていて、同姓の遠子から見ても文句なしに美人の判定を下せるレベルではあったが、今は極悪に歪んでいる。
寒風が背筋を突き抜ける。深夜の高台、得体の知れぬ恐怖、双方から来る寒気が、遠子の身を襲った。
逃げようにも、恐怖で足が竦んでいる。命乞いをしようにも、動揺で声が出せない。
運がなかった、と心中で愚痴を吐いた。
そして、
「さぁ、観念しなさ――」
「い、い、い」
手に握ったままでいた拡声器を、
「いぃやああああああぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜っ!」
力の限り、投げつけた。
◇ ◇ ◇
これは自分の夢である。だから当然、自分の思い通りに事が進む世界なのである。
そんな猛烈な勘違いに捉われていたタズサは、まさかただの獲物が反撃をしてくるなどとは思わず。
「ぃだっ!?」
飛んできた拡声器を顔面に受け、鼻血を垂らし、鈍痛が脳を蹂躙していったところで、ようやく。
――あれ? これってひょっとして、夢じゃない?
と思うようになった。
痛覚は刺激である。刺激は人間の脳を覚醒させる。
この場合は、たった今タズサが手にかけようとしたセーラー服少女の反抗が。
睡眠中に拉致され、起き抜けの半覚醒状態であったタズサの意識を、冷静に思考ができる程度にまで回復させた。
「いっだだだ……………………こらー! なにすんのよも〜!」
自分から襲い掛かろうとしたことは棚に上げ、理不尽な怒りを少女にぶつける。
当然、少女は戸惑いを見せるばかりだった。
この人間らしい反応を見て、やっぱり、とタズサは確信する。
「あ……えーっと」
自分が、とんでもない勘違いをしていた事実に。
そして次に、ならどうするべきか、と思考を組み立てる。
殺し合いという根底のキーワードは頭で捉えつつも、数秒前まで夢だと思っていた現実に対し、タズサはまだ順応できていなかった。
だからかもしれない。歳若くしてマスメディアに揉まれてきた彼女は、自身の体裁を整える初手として。
「……えと、こんばんは。私、桜野タズサ。あなたは?」
気づけば、釘バットを叩きつけようとした、拡声器を投げつけられた少女に、挨拶を交わしていた。
少女はタズサの明らかに不審な切り返しに目を白黒させた後、ややあってこう答える。
「わたしは……天野遠子。ご覧のとおり、ただの“文学少女”よ」
どこがどうご覧のとおりなのか、寝ぼけまなこのタズサには理解できなかった。
もっかい支援
【C-8/自然公園見晴台/初日・深夜】
【桜野タズサ@銀盤カレイドスコープ】
[状態]:鼻血
[制限]:不明
[装備]:釘バット@現実
[道具]:デイパック、支給品一式(未確認ランダム支給品1〜2個所持)
[思考・状況]
1:えっと……とりあえず、夢じゃない。
2:目の前の“文学少女”と情報交換。
[備考]
※就寝中に拉致されたため、パジャマ姿にスリッパです。
【天野遠子@“文学少女”シリーズ】
[状態]:空腹
[制限]:不明
[装備]:拡声器@現実
[道具]:デイパック、支給品一式(未確認ランダム支給品1〜2個所持)
[思考・状況]
1:パジャマ姿の強姦に対処。危ない人ならさっさと逃げる。
2:食事になるような本を探す、もしくは誰かに書かせる。
3:井上心葉、琴吹ななせとの合流。
4:殺し合いをする気はない。
※C-8自然公園の周囲一帯に、拡声器による放送が響き渡りました。
投下終了です。
この板行数制限きちぃorz
支援感謝です!
乙です!!
でも「パジャマ姿の強姦」じゃなくて「パジャマ姿の暴漢」じゃないの?>遠子先輩の状態覧
投下乙です
釘バットって愚神礼賛のことかと思ったけど現実のかよw
乙です。やはり来てしまったぜ…拡声器。
しかもよりによって遠子先輩とタズサ……こいつらが戦えるわけねーorz
これは非常にピンチ。
とはいえ、拡声器使った時点で二人組ってのを久しぶりに見る気がするし、期待大だぜ。
>>392 いくらタズサがトップレベルのアスリートでも、総鉛製の釘バットを振り回すのは無理だろw
>>390 投下乙。拡声器キタコレ! そして持ってるのが遠子先輩か…
拡声器の呪いは打ち破れるのだろうか。
桜野タズサは原作未読のため初見なのですが、これはwww
拡声器投げ付けられなかったらそのままマーダー入りしてたか?
wikiへの転載は完了しております。
>>392 釘バット、愚神礼賛じゃないのは残念だが…持つのに相当な
筋力が必要じゃなかったっけ?
釘バットって木製バットに釘を打ち付けてる物じゃないの?現実からの出展だし。
しん、
と圧倒的な静寂が空間を満たしていた。
動かす者がおらず、故に一切の音が奪われた物寂しい工業。
耳が痛くなるほどの静けさに包まれた、巨大な墓碑のような空間の中に。
ぽつん、
と、人形が一つ、立っていた。
―黒装束。高貴な黒を基調に、純白と真紅の3色があるだけ。
長袖の黒いドレススカート。襟や裾、袖口には赤白のフリルがたっぷり使われ、裾から僅かに除く白パニエが
スカートを綺麗に膨らませる。胸元に下がる白いリボンブローチの中央に組み込まれているのは、大きな宝石
―ロードライトガーネットのレプリカだろう。黒のニーソックス最上部を白リボンが一周し、フリルで装飾さ
れた首元に覗くのは黒チョーカー。頭には白のカチューシャが乗る。
いささかスカートが短いものの、俗に言うゴスロリファッションにみを包んだ人形の名はリア。
オリンピック覇者にして、世界選手権"6連覇”を果たすはずだった氷上の女帝。
疑問だった
―なぜ、私はここにいるのだろう
―なぜ、私はこの衣装を着ているのだろう
―なぜ、ここには桜野タズサがいるのだろう
―桜野タズサがいなければ、躊躇なく殺し合いに乗れた。
フィギュアスケートこそがリアの全て。再びあのアイスリングに乗れるなら、如何なる犠牲も厭わない。
―桜野タズサがいなければ、殺し合いに乗ろうとは思わなかった。
タズサはリアを裏切り、踏み躙り、陵辱した、殺しても殺し足りない憎い憎い憎い憎い憎い憎い相手だから。
―桜野タズサがいなければ、こんなにも苦しまなかった。
タズサはリアの、たった一人の親友だから。
愛憎の二律違反に囚われ、思考が空回りし続ける。
人形のように立ち尽くしながら、リアの心は嵐のように乱れ続ける。
ふいに、彼女は気づいた。
時さえ凍りつくような静けさの中、男が一人、彼女の前に立っていることに。
その男は、いつの間にか“そこ”にいた。
耳が痛くなるなるほどの静寂の中、一切の気配を感じさせず。
年齢は少年と青年の中間ぐらい…、アジア系が若く見えることを考えれば、恐らく20台前半であろう。
リアとは対照的なシンプルな黒いスーツ、体格は細身で、背丈は高くも無く低くも無く。有り触れた髪型。
人目を引く要素を全て取り払ったような、没個性的な青年だった。
…右手に持つ無骨な拳銃と、彼の“目”を除けば。
無限ループに囚われていたタズサへの思考を中断し、リアは目の前に青年へと意識を集中する。
音も無く目の前に現れ、あまつさえ拳銃を持つというだけで、十分警戒に値する。
だが、何よりもリアの注意を引いたのは“目”だった。
自分を見下ろす目には一片の感情すら感じられない。まるで道端の石ころを見るような、そんな目だった。
あらゆる感情の抜け落ちたその目を見て、リアは理解した。
彼は―殺すだろう。
たとえ相手が何の力の無い無垢な赤ん坊であっても、必要があれば躊躇いも葛藤も無く引き金を引くだろう。
そういう人種だと、そういう相手だと。そして、疑問に思う
―なぜ、私はまだ生きている?
男は自分を殺せたはずだ。武器も持たぬ小娘一人、今だって容易く殺せるはずだ。
なのに、なぜ殺さない?その疑問を素直に言葉にする。
静寂を破るにはささやか過ぎる声音で
「なぜ、私を殺さないの?」
しばしの沈黙の後に、男もまた静かに口を開いた
「それは、無意味。」
男の言葉を租借し、リアは新たに生まれた疑問を口にする。
「あなたは、殺し合いに乗らないの?」
「それは、あまりに、愚か。」
男は一切の感情を含まぬ声で答える。
「僕らは、この殺し合いの勝者になれない。勝ち抜いた者は、強い敗者。敗れたものは、弱い敗者…」
非情な現実を、ただ淡々と
「勝者になれるのは、僕らを殺し合わせた、あの狐面の男たちのみ。」
あまりに絶望的な事実を、しかし一欠けらの悲嘆も抱かず。
男が語るのは単純な事実。自分たちを生殺与奪を握っているのは、あの狐面の男たちであり、彼らが約束を守る保証は無い。
釣った魚に餌はいらぬ、と優勝者の首輪を爆破する可能性も大いにありうる。
「なら、あなたは何をするの?」
「僕らは決して勝者になれない。なら、勝者になれるようにすればいい。」
sage
『勝者になれるようにすればいい』
それはスポーツ界でもしばしある、あってはならない裏業。
―ルールの改変
現行のルールで勝てないなら、ルールそのものを自分たちに有利なように変える。
そしてこの殺し合いのルールは「主催者への反逆の禁止」そのルールを強制するのは首輪。
この男は冷静に、冷徹に、感情ではなく論理で主催者への反逆を選んだ。なら
「なぜ、私の前に現れたの?」
殺す意味は無い、しかし接触する意味もないはずだ。
「仲間に、なって欲しい。」
「なぜ?」
「僕らが勝つには、戦力がいる。そして戦力を集めるには、信用がいる。」
つまり、広告塔。自分は無力な少女を保護しており、殺し合いには乗っていない、という意思表示。
男の考えを理解し、男の提案を呑むリスクとメリットを勘案し、リアは答えを告げる。
「あなたと一緒には行かない。」
男と一緒に行けば、身の安全は保障される。
それを理解した上で、リアはその提案を拒んだ。
彼女は孤高だった。
誰かに頼ることなく、誰かに依存することなく、氷上に君臨し世界を従える女帝。
それがリア・ガーネット・ジェイティエフ。
その誇りが、男の庇護下に入ることを拒絶した。
「残念…です。」
表情を変えることなく、男はつぶやく。
そして、リアに背を向け立ち去っていった。
男の姿が見えなくなった時。ようやく、リアは互いに名乗らなかったことに気付いた。
そしてどうでもいい事だと思う。もはや、互いの道が交わることは無いのだから。
リアは最後まで気付けなかった。
男が、人を殺すことなど出来ない、筋金入りのお人よしだということを。
男がいつの間にか目の前にいたのは、単に思考に没頭していた彼女が男の接近に気付けなかったのだと。
男が、彼女のすれない拒絶に、内心盛大に凹んでいたということを。
【B-1/工場/初日・深夜】
【リア・ガーネット・ジェイティエフ@銀板カレイドスコープ】
[状態]:健康
[制限]:不明
[装備]:不明
[荷物]:支給品一式
[思考・状況]1:桜野タズサに会いたい(会ってどうするかは分からない)
2:ゲームに乗るかは決めていない
[備考]:川村ヒデオを人を平気で殺せる人物だと誤解しています。
【川村ヒデオ@戦闘城塞マスラヲ】
[状態]:凹んでいる
[制限]:不明
[装備]:モーゼルC96(フルオート射撃可、ストックも付属)@現実
[荷物]:支給品一式(あと二つランダム支給品があります)
[思考・状況]1:ウィル子・伊織と合流
2:信用できる仲間を集める(自分の殺人的目つきの悪さを自覚しています)
3:出来るだけ戦いは避ける、誰かを死なせたくない
4:首輪を解除し、脱出する
代理投下完了です。
ヒデオはここでも誤解されるのかwwww
投下乙
なんかもう…ドンマイww
投下乙です。やはり別の世界の人間からも手酷い勘違いを受けているwww
好戦的な人物と接触したらどんな惨劇が待っているのやら。
ウィキへの転載完了。句点の漏れ?かどうか判断がつかない箇所があった
ので、こちらで付け加えさせて頂きました。確認後、修正をお願いします。
あと、下記の箇所ですが――
>男が、彼女のすれない拒絶に、内心盛大に凹んでいたということを。
「つれない拒絶」、でしょうか?
乙です。まさにヒデオだ…この展開。
文章が凄く林っぽくて一人で馬鹿ウケしてました。
ただ一つ。リアの装備についてなんですが、
不明としてしまうよりはランダム支給品1〜3とだけ書いたほうが多分いい気がします。
>>408 装備は「すぐに使用できる物」なので、不明というよりかは「無し」の方がいいかも?
支給品一式は道具枠のまま、「未確認ランダム支給品1〜3個所持」と記述で。
「工業」は「工場」で「租借」は「咀嚼」?
黒いスーツ姿で無職青年って事は、ヒデオの出典時期は聖魔グランプリ終了後の
魔殺商会退社直後くらいだと判断してよろしいか。
あ、そうか、支給品の内の一つが黒いスーツだという可能性もあるのか。
さもなくば、入浴中に全裸で拉致されたとかいう理由で、主催者側が
適当に黒いスーツを着せたとかか。
投下乙〜。
マスラヲ未読なのでよく分からんが、とらドラの竜児を思い出したw
ヒデオ、がんばれ。
さて、これより投下しますね。
巨大な溶鉱炉や鋳型が設えられ、床に工具が散らばった油臭い空間に、硬質な足音が反響している。
その音は、空間の内部を完全に把握しているかのように確かな足取りが立てるものだった。
光の気配が一切存在しない闇の中、床の工具を蹴り飛ばすようにして歩んでいるのは、
闇の中にあって尚、視界で捉えられるほどの暗黒の女だ。
世に存在する影や闇を一まとめにして、精製し錬成し作り上げたような黒をした上下の衣服に身を包んだ女が、
製鉄所内を闊歩している。
彼女が足を前に出すたび、腰まで伸びた衣服と同色の髪が靡く。髪が陶器のように滑らかな白い頬を撫でても、
女は無表情のままだった。
ただその瞳だけは、燐光のように煌々とした、緑の輝きを湛えている。
人の身を圧倒的に超越したような、威圧感と高潔さを併せ持った光だ。
当然だった。
女――ニドヴォルクは、人ではないのだから。
竜、という種族が存在する世界がある。その種族は、知性、身体能力、咒力、寿命など、
あらゆる面で人間を凌駕する。
竜は星霜を重ねる度、その肉体や咒力を洗練し、強化していく。
そうして千年の時をその身と精神に刻んだ竜は、畏怖に満ちた声で、こう呼ばれる。
長命竜(アルター)、と。
ニドヴォルクもまた、長命竜と呼ばれ、人に恐れられる存在。
にも関わらず、矮小な人間の姿をしているのは、彼女の、決して折れぬ意志のためだった。
ニドヴォルクが最優先すべき事項は、たった一つ。
共に悠久の時を過ごすと、そう誓い合った愛しの背の君、エニンギルゥドの、仇を取ることだ。
人間の住む街であろうと、得体の知れぬ島であろうと、その目的は揺るがない。
あの部屋で、二人の姿は確認した。
だから、分かっている。
この島の何処かに、この手で八つ裂きにすべき人間がいることは。
一度殺したくらいでは飽き足りないほどに憎らしい咒い士共がいることは。
奴らを叩き、削り、折り、裂き、千切り、砕き、破り、貫き、捻り、穿ち、斬り、融かし、潰し、壊し、喰い殺す。
骨を押し潰し、眼球を千切り抜き、血液を啜り上げ、筋肉を噛み切り、脳漿を撒き散らせる。
それを果たすまで、竜の身に戻るわけにはいかない。
エニンギルゥドの命を奪った人族と同じ姿でいるのは、自身に架した誓約なのだから。
それを取り払うのは、目的を完遂してからだ。
ふと、足音が止まる。
ニドヴォルクの正面、緑瞳に映る、無機質な鉄扉。
その前にニドヴォルクは立ち止まり、無造作に腕を振り上げた。
細腕には不似合いな速度が瞬時に生まれる。拳が静謐な大気を引き裂いて、聴覚を突くような風鳴りを呼ぶ。
勢いのまま、拳を扉へと叩きつけた。
鈍く重い音が響くと同時、鉄筋の埋まった扉に白い拳がめり込んだ。
その様子を見て、ニドヴォルクは微かに片眉を持ち上げる。
扉から手を離し、睨むように扉に目をやった。
この程度の扉など、紙を破き貫くように破壊できるはずだというのに。
歪な形になった扉を睨み、能力を制限したという、男の言葉が意識に蘇る。
内心で舌打ちをした後、ニドヴォルクは右足を振り上げた。
左足を軸足にして、竜巻のように回転する。
遠心力を乗せた右足を、思い切り扉へと衝突させた。
鋭く速く重い回し蹴りが、扉に直撃する。
破砕音が、製鉄所内の大気を震わせる。その音に遅れ、真ん中でひしゃげた鉄扉が外側へと倒れんだ。
四角く切り取られた穴を見つめ、ニドヴォルクは思う。
小賢しい、と。
ほぼ全力の蹴りを叩き込んだというのに、鉄扉を打ち砕くことすら叶わなかったのだ。
筋力が低下しているのは自明だが、咒力までも低下しているかもしれなかった。
ニドヴォルクの表情からは、ほとんど感情は読み取れない。
しかしその手は、掌に爪が食い込むほどに強く激しく握りこまれている。
彼女は、憤っていた。
身の程を弁えぬ鉄面皮な人間共に、激しい憤怒を感じていた。
――下賎な人族如きが我れの力を抑え込むかや。人の子が、竜を支配するなどと身に余るわ。
許せるはずがなかった。
人間と協定を結び、共存の道を歩もうとする故郷を、腐敗したと断じて捨て去るほどに、
ニドヴォルクは誇り高いのだから。
西東天と名乗った男を、同じ顔をした小娘共を、真紅の衣服の女を思い出す。
奴らには思い知らせてやらねばならないだろう。
奴ら自身がどれほど矮小であるのかを。そして、竜の恐ろしさというものを。
ニドヴォルクは、首元に手をやる。
そこにある冷たい触感は勿論、望みを叶えるなどという甘言も、ニドヴォルクの神経を逆撫でするだけだ。
ニドヴォルクにも望みはある。
愛しいエニンギルゥドと寄り添って、悠久の時を過ごしたいと、彼女は願ってやまないのだ。
しかし。
男の言が真だとしても、ニドヴォルクが、男に願い請うことはあり得ない。
彼女は、気高く高潔で誇りある竜なのだ。
人間から与えられるものなど、決して望みはしない。
そしてまた、誇り高い故に。
彼女は人との馴れ合いを由としない。竜にとって人は食餌でしかないのだ。
人類が豚と手を取り合えないように、人に頭を垂れることを、ニドヴォルクは望まない。
ならば、彼女が選ぶ道は。
復讐の後、彼女が往く道は。
自身を支配しようとする人間共への、最短距離だ。
――ただこの時だけは、汚辱に耐え、汝らの思惑通りに動いてやろう。ぢゃが、震え、怯え、戦慄いて待っておれ。
汝らが後悔を味わう刻は、遠くはない。
人間の言いなりになる屈辱を耐え忍び、そして、恥辱を怒りに換えて叩き付けるために。
エニンギルゥドの仇を、この手で討つために。
竜が、動き出す。
外に出ると、冷たい夜気が肌に触れる。
星が散りばめられた黒の天蓋を眺め、ニドヴォルクは思わず呟いた。
「……美しい、星空ぢゃ」
稚児と老人が同時に話したような奇妙な声が、夜に溶けていく。
平坦な口調ながら、竜とは思えないほどに小さなその声は、すぐに夜闇に溶けてゆく。
背の君との蜜月を想起させるような空は、ニドヴォルクの胸に寂寥感を滲ませた。
その辛い寂しさを、エニンギルゥドとの思い出を噛み締めるように強く息を吸う。
深く長い呼吸を終え、そして、黒竜は地を蹴った。
死神すらも竦み上がりそうな瞳に、殺気を漲らせながら。
【A-2/製鉄所外/初日・深夜】
【ニドヴォルク@されど罪人は竜と踊る】
[状態]:健康
[制限]:全力の蹴りで鉄扉を吹き飛ばせる程度まで筋力を制限。
その他は不明。
[装備]:なし
[荷物]:デイパック、支給品一式(未確認。ランダムアイテム1〜3個あり)
[思考・状況]
1:ガユス、ギギナ両名を探し復讐する(まともに殺すだけでは飽き足らない)。
2:参加者を皆殺しにする。
3:主催者に身の程と竜の恐ろしさを思い知らせ、殺害する。
以上、投下終了しました。
何かありましたら遠慮なく言ってくださいませ。
投下乙〜
投下乙!
無差別マーダー誕生か。
一巻に出てきた美人の未亡人龍でしたっけ?
>>405 代理投下、感謝です。
>>407 「すれない」じゃなくて「つれない」ですねorz
>>410 ヒデオは聖魔グランプリ後、リアは原作終了後から参加です。
ヒデオの黒スーツは、退職時に貰った物。(あるいは木原連隊の防弾スーツを支給された、という手も有りですが)
リアの衣装(タズサに負けたときの物)は主催者側の嫌がらせですね。
あと、指摘どおり「工場」と「咀嚼」でした。
…「租借」してどうするよ。
投下乙。
ほう、され竜知らないけど面白そうなキャラだな。
2/3ぐらいしか把握してないからボチボチやってかないといかんな。
えーと、wiki管理人氏に一つお願いが。
編集時の画像認証のアレ、外して頂けませんかね?
外し方はログインして管理画面のスパム対策の上から四つ目の項目にある
『非ログインでの編集投稿では画像認証を必要とする』というののチェックを解除すればいいので。
>>418 投下乙。やはりニドヴォルクがマーダーになるか……制限無しだと
獅子奮迅の暴れ方をするので、今回の場でどれだけ変化が出るか
非情に楽しみなキャラの一人です。
>>421 画像認証設定、外しました。もしかしてこれがあったから、皆さん
編集とかあんまりやられないのだろーかと悩んだり。
…ないとは思いますが、スパム等が発生するようなら、設定を
元に戻すかもしれません。
SSの修正を幾つか行いました。報告の必要そうなものだけをこちらに挙げて
おりますので、該当作品の作家さんは、問題があるようならレス下さい。
「不思議の国のアリス」
【D-3/神社/初日・深夜、ゲーム開始から約1時間経過】→【D-3/神社/初日・深夜】
※ 他の作家さんも「初日・深夜」と記載しているので、それに併せました。
「忘れる前にしたいこと」
[道具]に「支給品一式」を追記。
「無職青年と氷上の女帝」
指摘のあった誤字の箇所を修正。
[道具]に「デイパック」を追記。
サフィニア、硝子投下します。
「なんで……こんな……」
どうして、こんなことになってしまったのだろう。
確かにわたしはマリアやユリカと一緒にエルデンに帰るための馬車にいた筈なのに……。
自然と口唇からため息が零れる。だって、そんな殺し合いなんて……。
空は濃紺の闇に覆われ、雲一つ見えない。
ぼんやりと浮かんだ月、そして――
海。
大きなカーブを描くように湾曲した砂浜とキラキラ光を放ち続ける水面がすごく、綺麗だ。
打ち寄せる波のザッ、ザッという音が耳へと心地良い旋律を運んでくれる。
わたしは何もない、だけど安らぎだけがそこにあるような浜辺に一人ぽつんと立っていた。
いつからここにいたのか、それは分からなかった。
だけどわたしは知っていた。それがZOOの皆と過ごす日常と酷く乖離した世界だと言うことを。
胸の中が、痛い。
ザワザワと篝火になって身体の内側から全てを焼かれてしまうような感覚。
ぷつり、ぷつりと真っ白な画用紙に針で穴を空けていくような、そんな虚しさと切なさに包まれている。
殺し合い。
わたしが生きて来た世界のことを考えれば、殺し殺される関係に違和感はない。
だけど状況が状況だ。
見知らぬ人間、知らない人間、無力な人間――参加している者の基準や環境、善悪など考慮すべき問題はいくつもあるのだ。
わたしはまず、支給されたデイパックの中身を改めることにした。
様々な最低限必要だと思われるサバイバル用品や地図などが出てくる。
この湾の独特な形、砂浜という条件。今わたしがいるのはどうもF-2という場所らしい。
次は名簿。聞き覚えのある名前は一人だけ――マリアローズ。
マリアはいる。……でも、《あの人》はどうもこの場所にはいないらしい。
その瞬間、わたしの背筋に電撃のような衝撃が走った。
そう、いないのだ。あの人は、破天万象七星の一人であるトマトクンは今この場所にはいない。
つまり、わたしの凶運は今この瞬間も中和されることなく万物の因果を狂わせている。
どうしよう……大変なことになってしまった。
"閃光の魔女"と呼ばれたマチルダお姉さまですら、どうすることも出来なかったわたしの特異体質。
不運を引き付ける力――恐らく、この殺し合いもわたしが……。
ドクンドクンと心臓は鼓動を早める。胸に当てた掌が震えている。
急いでわたしは男が言ってた「支給品」というものを探した。
今のわたしには杖も触媒もない。つまり大規模な魔術を使用することは不可能だ。
そもそも魔術士が一人だけで行動するという時点で一抹の不安を拭えない。
精神集中(チャネリング)も詠唱も守ってくれる仲間がいてこそ通用するのだから。
今のわたしは無力だ。
少しだけ力の強い参加者と出会ったら、きっと成す術もなく殺されてしまう。
怖い、それは明確でザラついた恐怖だった。
何もかもを失ってしまうのが怖かった。
大切な人たちの下に帰れなくなってしまうのが怖かった。
マリアや他の参加者の人が、こんなに苦しくて、残酷で、恐ろしい舞台に上げられてしまったのもきっとわたしのせいなのだから。
下口唇を噛み締める。
胸の震えを確かめるように、薄翠色のローブを掴んでいた指先を戒める。
「責任を……取らなくちゃ……」
擦る、のではなくてギュッと強くローブを握り締めた。
それは決意だった。この場にあの人はいない。ZOOのメンバーもマリアしかいない。
だからわたしが頑張らなくちゃならない。
そして皆の元にマリアと一緒に帰るのだ。あの楽しくて、楽しすぎて、何よりも大切な場所へと。
そう、そして今一番必要なのはきっと《力》だ。
他者を圧倒し、蹂躙するような暴力的なものではなくてもいい。
ただ、とにかく自分の身さえ守れないようでは話にならない。
最初に出て来たのは黒い筒のようなものだった。
名前は『S&W シグマ』感想としては《重い》とでも表現するのが適当だ。
夜の闇の中へ沈んでいきそうな鉄の感触が少しだけ陰鬱な雰囲気を放っていた。
取っ手の部分を掴んで眺める。この引き金のようなものを押せばいいのだろうか……? よく分からない。
ん……。
これは……何だろう。
ソレが眼に入った時、自然とわたしの手は止まっていた。
ピンク色で、
リボンやレースが沢山ついていて、
それでいて何とも言い難い「熱意」のようなものが伝わって来る。
エルデンのファッションブランドのお店にだってこんな服は無かったと思う。
あまりにも独特のフォルム、特殊なデザイン。
しかも何とも不思議な形をしたステッキまで付いている。
説明書には『ミスリル銀使用の漢達の魂が込められた一品』とだけ書かれていた。
431 :
代理投下:2008/01/19(土) 19:05:18 ID:8Hp0Ye8R
とりあえず、真っ向からの殺し合いで有効な道具にはとても見えない。
ステッキにはミスリルが使われているとあるが、特別な魔力は感じない。
あくまで媒体であり、単体で魔力を持っている訳ではないということなのだろうか。
西東天と名乗ったあの狐の面を被った男の人が言っていた。
『最後の一人になるまで殺し合いをしてもらう』と。
他にどんな人間がいるかは分からない。だけど魔術士、いや魔術師クラスの能力者はいると考えておくのが妥当だろう。
だから、全く使えない道具を用意するとは思えない。
もしかしてこの衣装やステッキが別系統の能力体系の流れを汲んでいる可能性も捨て切れない。
仕舞っておくには惜しい。《魔法》との関連性は確かに感じる装備なのだから。
「でも……」
キョロキョロと辺りを見回す。
海、砂浜、森。近くには周囲を見回せるような高い建物はない。
やるなら、今かもしれない。
殺し合いが始まってまだ間もない。殺る気になっている参加者もまだ動き出した程度だろう。
「これ……は……デザイン……が……」
桃色のワンピースを眺めながら、わたしは自分の頬の温度が上がっていく感覚を覚えた。
きっと物凄く真っ赤になっているだろう、そう思う。
今着ているローブとは比べ物にならないほど露出度の高い服。
見つめる。
吸い込まれてしまいそうなくらい。
じっと、眼を凝らして。
ゴクリ、と小さく息を呑む音だけが潮騒に混じって溶けた。
□
いきなりなんとも筆舌し難い空間に飛ばされ、よく分からない条件の下で殺し合いを強制させられる――
こんな超展開、火サスにだってありません。非常識にも程があります。
ふぅ、と自然とため息がこぼれ落ちてしまいます。
先程から私は少し離れた森の中から、とある少女の動向を見守っている最中でした。
つまり、監視という奴です。こちらは非常に土曜ワイド的な行為ですね。
彼女が殺し合いに乗っていないのなら問題は無し、ひとまずコンタクトを取ってみるつもりでいました。
共生型の虚軸(キャスト)にとって、固定剤(リターダー)と引き離されるというのは最悪を二つぐらい通り越した状況と言えます。
しかも何故かダイレクトリンクの繋がりも不鮮明です。
せいぜい分かるとすれば『マスターが生存していること』ぐらいでしょうか。
詳しい位置や会話などは当然のように不可能でした。
故にある程度信用出来そうな人間との接触行為は、至上命題であると判断しました。
説得出来るとも思えない暴漢に襲われるのを待つよりは、少々危険を伴いますが確実なプランの筈です。
しかし、もしも彼女が『優勝』とやらを目指して他の人間をその手に掛けようとした場合――
それは少し、難しい問題かもしれません。なぜなら、今の私の持ち物はファンタジーな本とカッターナイフのみ。
戦う術は全くないのです。足早にこの場所を去る準備だけは整えてありました。
私が初めてこの島で見つけた人間は、銀色の髪と翠色の瞳を持った幸の薄そうな少女でした。
遠目から見ても分かる暗澹とした雰囲気に壮絶な不幸オーラ。
背中で「私は不幸です」と語っているようにさえ見えました。
翠色のゆったりとした服――見慣れない格好をしていますが、とても悪人には見えません。
どちらかと言えば、心ではなくて身体の方へ疾患を抱えているようにさえ見えます。
まるで佐伯ネア先生のような。目元の濃いクマ、もはや白に近い肌の色。何もしなくても死んでしまいそうな程の。
とはいえ、ひとまずマトモそうな人間と出会えたことは幸いです。
コレは中々幸先の良い滑り出し……そう思ったのも束の間、状況は突然変わり始めました。
なんと、少女が何の前触れもなく『着替え』を始めたのです。
私は衝撃を受けました。
まさか、いきなり出会った人間が露出狂だった――そんな不安が頭の中を過ぎります。
というか全然マトモではありませんでした。
……なんなのでしょう、あの少女は。
これが俗に言う変態性癖、略して『変態』という特別な人種なのかもしれません。
殺し合いを強制されている舞台において、最初に行った行為が着替え――しかも手に持っているのが傍目から見ても、物凄い衣装です。どピンクです。
結局、
私はキョロキョロと周りを警戒しながら無防備な肌を晒す少女を、木陰からじっと見守ることしか出来ませんでした。
明らかに離れた場所へもスルスルという衣擦れの音が聞えてくるような錯覚を覚えます。
月の光に照らされて、青白く光る肌。
彼女の病的なまでに色白な肌が、何とも言えない艶やかさを演出します。
ローブがストンと地面に落ち、シミ一つない少女の下着姿が月光の中に浮かび上がりました。
細い腰、クッキリとその輪郭を露にする肋骨、舞う銀髪。
ここで『健康的な』という飾り言葉を付けられないのは、描写的に若干マイナスポイントです。
不健康を絵に描いたようなシルエットでありながら、やはり物は言い様という奴でしょうか。
そんなこんなで私の少女に対する視姦、もとい監視は続きます。
しかし服を脱いだからには何かしらの服着る訳でして。
数秒間その衣装と睨めっこした挙句、少女は意を決したかのように禁断の領域へと突入しました。
……おや、肩は露出していますし胸の部分は大きく開いていますし、何とも過激な服ですね。
しかし……これは。
テレビで唄って踊っているアイドル……いや、どちらかと言うとアレですね。
――魔法少女。
そう、彼女が今着替えているのは日曜の朝にやっている子供向けアニメのヒロインのような格好だったのです。
各所にあしらわれた羽根やら六芒星が妙に似合っています。膝を大きくオーバーする白のニーソックスがなんともあざといです。
と、ぼんやりと眺めているとどうも彼女の着替えが終了したようです。
彼女はあまりにもアレな自分の姿を眺めながら、口唇を「うわ……」と動かしたように見えました。顔が真っ赤です。
しかし……なんと言いますか。
魔法少女と言うのはもっとこう、キャピキャピとしていてハッピーな存在ではないのでしょうか。
白過ぎる肌に極端に悪い顔色。そして全身を覆うジメジメとしたオーラ。
どこからどう見ても私の中の魔法少女のイメージとは一線を引いた別の何かです。
……というか、
いつまで私はこんな所にいればいいのでしょう。
いきなり大自然の元で着替えを始めるような人間が殺し合いに乗っているとは考え難いです。
いくら相手が不思議な趣味を持っていたとしても、危険人物ではないことは確かです。
初めの計画通り行動することにしましょう。
□
「あの」
と、背後から声を掛けられた時、心臓が裏返ってしまうのではないかと思った。
バッと普段の私からは考えられないスピードで振り返る。
「……は、は、は、はいっ!!」
「もう、大丈夫でしょうか」
そこに立っていたのは長い桃色の髪の毛を大きな白いリボンで結んだ可愛らしい女の子だった。
「も、もしか……して……」
「見ていました。何から何まで全部」
「ぜ……ぜ……ぜんぶ……ですか?」
「はい。あなたが下着姿になる所から、そのきゃるきゃるした衣装に身を包むまで、全てです」
ピンク色の女の子は当たり前のように話す。
その視線は真っ直ぐこんな格好をしている私を射抜いているようで、思わず後退りをして逃げ出してしまいたくなった。
こんなに恥ずかしい想いをしたのは、あの人にあんなことをしようとしている所を髭さんに見られた時以来だ。
「ふむ、なるほど」
「……あの……何で……しょうか?」
「いえ、中々通好みの格好だと思いまして」
「通……ですか?」
「はい。男の方の好みは多種多様とはいえ、魔法少女にはコアな人気がある……そう私が見たウェブサイトには書かれていました」
魔法少女? ウェブサイト? どういう意味だろう……。
魔法少女と言う単語がわたしを差していることは分かる。
散々言われて来た《魔女》の呼称よりも大分可愛らしいニュアンスだ。
「そう……なんですか」
「そうらしいです」
言い淀みのない声で言葉を紡ぐ女の子。
じっと、瞳を見る。
無機質で、凛然としていて、でもどことなく暖かくて――
凄く、綺麗な眼をしていると思った。
「ああ――すいませんでした。私は硝子、城島硝子です」
「あ……わたし……サフィニアって……言います」
硝子、と名乗った女の子はスッと右手を差し出す。
口元に微笑、親善の証……ということだろうか。
少しだけ呆気に取られた後、わたしは慌ててその掌を握った。体温が伝わる。
「ところで、サフィニアさん。その服とステッキは?」
「これは……その、特別な……力があるかと……思って」
「特別な力ですか?」
「はい。実際に……着てみれば、魔力のようなものを感じ取れるかな……って」
「――魔力?」
ピタリ、と彼女の動きが止まった。
そして首をかしげ、訝しげな表情のまま一言。
「魔力とはあの、火を出したりビームを出したりする、アレですか」
「まぁ……一応……」
わたしの曖昧な答えに気を悪くしたのか、硝子さんは視線を下げ難しそうな顔をした。
何かを考えている、といった感じ。
……何か変なことをいったの……かな。
それよりも、わたしの不幸のことを彼女に伝えなくては。
わたしと居ると絶対に不幸になる。ソレは人間ならば誰しもに降り掛かる絶対的な偶然なのだ。
この状況では洒落では済まない。
「では……これについて、何か分かりませんか?」
硝子はデイパックの中から一冊の百科事典のような本を取り出して、わたしに見せた。
書かれていた文字、それは――
「……これ……は……」
ステッキを握る手に汗が滲む。
それはある種、奇跡のような神秘だった。
恐ろしいまでの圧力。静謐な空気を揺るがす一つの波のようなもの。
「説明書には、666としか。またの名を『獣の書』と言うらしいですが」
【F-2/砂浜/初日・深夜】
【サフィニア@薔薇のマリア】
[状態]:健康
[制限]:不明
[装備]:魔法少女変身セット(ステッキ、コスチューム)@戦闘城塞マスラヲ、
[道具]:支給品一式、S&W シグマ(0/16)@現実、マガジン(9mmパラベラム弾)x3、ランダム不明支給品1
[思考・状況]
基本方針:何とかして生き残り、エルデンへ帰る。
1:硝子と情報交換
2:マリアを探す
[備考]
※サフィニアはロワ開催の原因が自身の凶運にあると思っています。
※参戦時期はジュードリ編終了時(8巻冒頭)
【城島硝子@レジンキャストミルク】
[状態]:健康
[制限]:ダイレクトリンクの距離制限
[装備]:雪乃のカッターナイフ@断章のグリム
[道具]:支給品一式、666―獣の書―@戦闘城塞マスラヲ、ランダム不明支給品1(確認済み)
[思考・状況]
基本方針:知り合いと合流し、脱出のための策を練る。
1:サフィニアと情報交換
2:晶と合流
3:里緒、殊子、蜜と合流
[備考]
※参戦時期は未定(硝子にある程度心が芽生えてきたぐらい)
【666―獣の書―@戦闘城塞マスラヲ】
魔界の姫・エルシアが持つ神器が一つ。
666ページから成る魔導書で、各ページごとに魔法が封印されている。
実際は純粋な魔導力を数々の魔法に変換するためのフィルターである。
代理投下完了。
サフィニアwwwww
どこに出てきたのか忘れたけどマスラヲアイテムなら一応防御力とか上がったりするのかな?
乙〜
不健康な魔法少女とは斬新だなw
投下乙〜
>>424 投下おつでした。先を越されたー!www
サフィニアは相変わらずネガティブだ……カミジョーさんに会ったら
説教されそうだなこの子は。
レジミルは未読なので、何冊か買ってみようかな……。
転載させて頂きました。
道具内にデイパックを追加しております。また、基本方針や備考に
数字を割り振ったり、道具や名前を囲む記号を原作準拠または
半角から全角に変更、句点を付け加えたりしているので、気になる
ようでしたら修正お願いします。
>>all
注釈の書かれている道具については、支給品の項に転載する予定です。
マリアローズ、たゆね投下します
「うう……」
鬱蒼と茂る木々。
晴れてはいるようだが、月の光もほとんど地表には届いていない。
風が吹いているのかざわざわと梢が鳴っている。
そんな真っ暗闇な深い森の中、川平薫の犬神の一人であるたゆねは泣きそうな顔で
一歩一歩歩いていた。
頼れるのは彼女の持つ弱々しい光を放つ懐中電灯のみ。
その懐中電灯でぐるりと周りを照らしてみるものの、木、木、木……。それ以外が
映し出されることはなかった。
一瞬、強い風が吹き、大きく梢を揺らす。
「ひっ!?……」
その音に驚き、たゆねはビクッと体を震わすが、すぐに風によるものだと分かり、
安堵のため息をつく。
「べ、別にボクは怖がってなんか!」
自分が驚いたことが恥ずかしいのか、誰かに言い訳をするような口調で弁解するた
ゆねだが、見るからに体はガチガチに固まっていて、なかなか次の一歩を踏み出そ
うとしない。
たゆねにとっては、訳の分からないまま連れてこられたこの殺し合いの舞台よりい
ま現在直面している真っ暗闇の恐怖のほうが大きな問題だった。
この森に飛ばされてすぐ、空を飛んで早くこの森を抜け出そうと試みたが、なぜか高
度が3mほどしか上がらず、力もいつもとは比べ物にならないほど消耗し、断念せざ
るを得なかった。これが狐男が言っていた制限というものなのだろうか。
それからはただ、なんとか森を抜けようという気持ちでいっぱいだった。
「うう、会いたいよ……薫様、ようこ。それに……啓太様」
名簿で確認した安心できる主人や知り合いの名前を呟いて心を落ち着かせ、再び一歩
ずつ踏み出すたゆね。啓太の名前のところで顔が赤くなったのには気づいていない。
「そ、そうだよ。殺し合いとかよく分からないけど、啓太様は一人で放っておくと
何をするか分からないもんね。ボ、ボクが早く合流してあげてきっちり手綱を締めて
おかないと!ま、まあ別に啓太様がどうなってもボクには関係ないけど!」
またたゆねが目に見えない誰かに弁解をしていた時だった。
「ねえ、君」
唐突に誰かに声をかけられたのは。
「#♂$&*&Я=@£¥〆!!??」
一瞬で恐慌状態に逆戻り、沸点に達したたゆねは、声の主に目を向けるどころか、よ
りいっそう固く目を閉じたまま全力で走り出した。
そして……
□ ■ □ ■ □ ■
声をかけた瞬間、マリアローズは自身の失策に気づいた。
マリアローズは少女、たゆねを見つけてすぐに声をかけたのではなく、見つけてし
ばらくの間は支給品のナイフを構えたまま、気配を殺し様子を伺っていたのだ。
そして少女が、何の力もなく殺し合いに乗る様子もないことを確信したマリアロー
ズは慎重に少女に近寄って、そして慎重に少女に声をかけた。
このとき、少女の怯えや虚勢に気がついていれば別の対応がとれただろう。いや、
もしくはマリアローズは気づいていたのかもしれない。しかし、それ以上にマリア
ローズ自身がこの事態に混乱していたため適切な対応ができなかったと考えること
もできる。
どちらにせよ、怯える少女にいきなり声をかけるという失策をマリアローズは犯し
た。その結果がこれだ。
「はあ……」
マリアローズは自分の足の下で目を回して倒れている少女に目をやる。少女の頭に
は大きなこぶができている。まあこんな森の中目を閉じたまま全力疾走をしたのだ
から、至極当然のことである。少女と正面衝突したと思われる木が大きくへこんで
いるのはさすがに気のせいだろう。
それより、考えるべきは……
「これからどうするか、だよね」
改めて、自分の置かれている現状についてマリアローズは考察する。
「46人もの参加者による殺し合い……ね。名簿を見た限りではZOOの中で参加し
てるのは僕とサフィニアだけ。トマトクンもユリカもピンパーネルも髭も半魚人も
いない。もちろん、参加してないほうがいいのだろうけど……」
トマトクンがいてくれればなあ、そう思わないでもない。
しかし、現状は僕とサフィニアのみ。正直僕一人ではサフィニアと合流して、この
殺し合いの舞台から脱出することは不可能だろう。なら、どうすべきか。
答えは簡単だ。信用できる、そして力のある仲間を手に入れることだ。
だが、主催者を倒そうとは考えない。
こんなところに連れてこられてムカついていないと言えば嘘になるが、危険を冒し
てまでそんなことをする必要はないと僕は思っている。
爆弾が仕込んであるという首輪を解除し、無事に脱出してサフィニアと一緒にZO
Oに戻ることが最低目標であり、最終目的だ。
そこまで考えると、気を失ったままの少女に再び目を向ける。
「まずは彼女に話を聞いてみようか。今度は驚かさないように……ね」
【F‐7/森/一日目・深夜】
【たゆね@いぬかみっ!】
[状態]:気絶中。頭に大きなこぶ。
[制限]:飛行能力を大幅制限。破邪走光などの戦闘力については不明。
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式。未確認ランダム支給品1〜3個
[思考・状況]:
1:…………。
2:一刻も早く森を抜け出たい。
3:啓太様と合流したい。
4:薫様やようこと合流。
5:赤道斎にはできれば会いたくない。
[備考]
1:参戦時期は本編完結後。
【マリアローズ@薔薇のマリア】
[状態]:健康
[制限]:不明
[装備]:錠開け専用鉄具@戯言シリーズ
[道具]:デイパック、支給品一式。確認済みランダム支給品0〜2個
[思考・状況]:首輪を解除し、サフィニアとともに脱出。
1:目の前の少女に話を聞く。
2:サフィニアと合流。
3:力があり、信頼できる仲間を探す。
[備考]
1:参戦時期は7巻終了後。
2:あくまで脱出が目的で主催者を倒すつもりは今のところない。
投下乙です。
一瞬たゆねがツンデレのジンクスを発動させて死ぬかと思ったがそんなことは無かったぜ。
何気に薫るより扱い上なのねwww
乙です。
ツンデレのジンクスかあ……
でもたゆねはツンデレより臆病なのが地だからどうだろう。
乙〜
流石にマリアローズは場慣れしてるな。
投下乙です
初っ端気絶とは、たゆねに仄かに不幸キャラ臭がするぜwww
>>443 投下乙ー。あの女の不幸臭がする。
それに釣られるようにマリアローズも鬱スパイラルに陥らなきゃいいがw
転載、完了しております。遅くなって申し訳ありません。
>>all
したらば及びウィキに、キャプテンとGの規制IPを追加しました。
454 :
参加するカモさん:2008/01/21(月) 14:49:48 ID:XAAhI2GU
455 :
参加するカモさん:2008/01/21(月) 14:53:58 ID:XAAhI2GU
456 :
あほあほうほうほ:2008/01/21(月) 16:48:03 ID:Ci3HiD3H
あ
◆CpsyCAiTrk氏の御坂と双識の予約はどうなってるの?
もう延長の期限も過ぎたと思うけど
再延長するのは構わないけどせめて一言コメントが欲しい
とりあえずは、期限切れ予約取り消しでいいんじゃない?
◆I7sdkN3JA氏の予約ももう期限切れでいいのかな?
現在の予約まとめ
◆CpsyCAiTrk氏:御坂美琴、零崎双識→期限切れ?
◆I7sdkN3JA.氏:上条当麻、立花利菜→期限切れ?
◆yWKLsyGv2M氏:零崎人識、琴吹ななせ→1/23(水)まで
◆VxmV86WzeA氏:佐山・御言、舞鶴蜜→1/24(木)まで
未予約キャラ
4/5【いぬかみっ!】川平薫/川平啓太/赤道斎/ようこ
1/2【ウィザーズ・ブレイン】デュアルNo.33
1/2【終わりのクロニクル】戸田・命刻
0/2【銀盤カレイドスコープ】
3/5【戯言シリーズ】いーちゃん/(零崎双識)/紫木一姫
2/3【されど罪人は竜と踊る】ガユス/ギギナ
2/3【戦闘城塞マスラヲ】伊織貴瀬/Will.CO21
0/2【断章のグリム】
5/5【とある魔術の禁書目録】一方通行/Index-Librorum-Prohibitorum/(上条当麻)/神裂火織/(御坂美琴)
0/2【薔薇のマリア】
1/3【“文学少女”シリーズ】井上心葉
4/4【ムシウタ】薬屋大助/獅子堂戌子/(立花利菜)/御嶽アンネリーゼ
2/2【ルナティック・ムーン】カロマイン=セク/シオン=エシュ
3/5【レジンキャストミルク】柿原里緒/城島晶/速見殊子
抜けあったらごめん
>>460-461 乙
禁書とかムシウタとかいぬかみとか人数が多い作品にあまり予約が入ってないなあ
人大杉でパソコンが本スレにつながらないので
したらばの仮投下スレに投下しました。
「……よお」
奇妙な風体の、それは少年だった。
背はあまり高くない。染めて伸ばした髪は後ろで縛られており、覗いた耳には三連ピアス、携帯用ストラップなどが飾られている。
それより何より目を引くのは、スタイリッシュなサングラスに隠された、その顔面に施された―禍々しい刺青だった。
「ちょいと道に迷っちまって、よければ教えて欲しいんだが―
つっても別に、あんたに人生を説いてもらおうとか、そういうわけじゃない」
言って、顔面刺青の少年は「かはは」と笑う。
あからさまな不振人物だった。
だから、琴吹ななせが「近づかないで」と思わず銃を構えたのも、当然のことであろう。
もっとも、銃口を向けられているにも関わらず、少年はあいかわらず笑っているが。
「―おいおい、道を聞いただけなのに銃を向けるなんて、あんまりじゃねえか。」
ここはどこのヨハネスブルクかっての、と笑う少年。やけに無邪気な、人懐っこい笑みだった。
―この殺し合いという異常事態に似つかわしくないほどに
数mの距離を置いて顔面刺青の少年を警戒しながら、ななせは慎重にコミュニケーションを試みる。
「で、なに?なんなのあんた」
「俺?俺は……そうだな、ま、人間失格ってところかな?」
わけのわからないことを言って、顔面刺青の少年は肩を竦める。
「ふざけてないで、ちゃんと名乗りなさいっ。」
からかわれたと感じ、思わず語気が荒くなる。
「かはは、厳しいな。俺の名前は零崎人識。今のところ―名乗る名前はそれだけだ。」
零崎人識。名簿に載っていた名前だ、と思い出す。特徴的な名前だから間違えようがない。
「ところで、一つ質問に答えたから、こっちからも一つ質問するぜ。」
「いいわよ。と言っても、あたしもここの地理は地図に描かれている以上のことは知らないけど。」
「いや、地理よりもな」
じろじろとななせの全身を眺め回し。
「なんでメイド服なのかな、って。そーいう趣味の人?それとも本職?」
「怖い顔するなって。別に積極的に殺して回ろう、ってわけじゃないんだ。」
そう言って人識は「かはは」と笑う。
あいかわらず、自分に向けられた銃口など意に介さぬように。
―ななせの殺意など、これっぽっちも気にならないように。
意中の少年と共にこの不条理な殺人ゲームに連れて来られ、目の前で人が殺され、ななせはすでに精神的に切羽詰っていた。
そこに、軽薄な態度で殺し合いに乗ったことを宣言した人識の、人を小馬鹿にしたような余裕綽々な態度である。
彼女の中に残っていた殺人への忌避は、怒りと恐怖に塗りつぶされ、彼女は引き金を
―引けなかった
その時初めて、ななせは銃把を握る右手の人差し指から小指までが“根元から綺麗さっぱり無くなっている”ことに気がついた。
「えっ?」
疑問に思う間も無く左眼が縦にぱっくりと裂け、右手と一緒に真っ赤な血を噴き出す。
「あ。ああああああああああああああ!」
「……あ。あちゃ、悪い。殺しちまっ」
その台詞を、人識は言い切れなかった。
目の前のまだ名前すら聞いていない少女は、銃を取り落とし血の海にのたうちながらも、まだ“生きていた”。
「…っかしいな」
彼は確かに、常人なら知覚すら出来ない刹那に、少女の全身を斬り刻んだはずだった。
なのに、右手と左眼はともかく、彼が斬ったはずの左肩やわき腹や二の腕や右手首はまるで“無傷”なのだ。
「防刃メイド服?」
そんな、馬鹿な。と人識が一人ノリ突っ込みをしている間にななせは半狂乱のまま従い立ち上がった。
「あっ、ああああああああぁぁっつ」
左眼と右手を襲う気が狂いそうなほどの激痛に悲鳴を上げながら、それでも彼女は生存本能のままに走り出す。
恐ろくも無邪気な、殺人鬼から逃げ出すために。
ごめん、何かミスって1レス分抜けてる_no
「……よお」
奇妙な風体の、それは少年だった。
背はあまり高くない。染めて伸ばした髪は後ろで縛られており、覗いた耳には三連ピアス、携帯用ストラップなどが飾られている。
それより何より目を引くのは、スタイリッシュなサングラスに隠された、その顔面に施された―禍々しい刺青だった。
「ちょいと道に迷っちまって、よければ教えて欲しいんだが―
つっても別に、あんたに人生を説いてもらおうとか、そういうわけじゃない」
言って、顔面刺青の少年は「かはは」と笑う。
あからさまな不振人物だった。
だから、琴吹ななせが「近づかないで」と思わず銃を構えたのも、当然のことであろう。
もっとも、銃口を向けられているにも関わらず、少年はあいかわらず笑っているが。
「―おいおい、道を聞いただけなのに銃を向けるなんて、あんまりじゃねえか。」
ここはどこのヨハネスブルクかっての、と笑う少年。やけに無邪気な、人懐っこい笑みだった。
―この殺し合いという異常事態に似つかわしくないほどに
数mの距離を置いて顔面刺青の少年を警戒しながら、ななせは慎重にコミュニケーションを試みる。
「で、なに?なんなのあんた」
「俺?俺は……そうだな、ま、人間失格ってところかな?」
わけのわからないことを言って、顔面刺青の少年は肩を竦める。
「ふざけてないで、ちゃんと名乗りなさいっ。」
からかわれたと感じ、思わず語気が荒くなる。
「かはは、厳しいな。俺の名前は零崎人識。今のところ―名乗る名前はそれだけだ。」
零崎人識。名簿に載っていた名前だ、と思い出す。特徴的な名前だから間違えようがない。
「ところで、一つ質問に答えたから、こっちからも一つ質問するぜ。」
「いいわよ。と言っても、あたしもここの地理は地図に描かれている以上のことは知らないけど。」
「いや、地理よりもな」
じろじろとななせの全身を眺め回し。
「なんでメイド服なのかな、って。そーいう趣味の人?それとも本職?」
その不躾な質問に、ななせは耳まで真っ赤になる。
「べ、べつに好きで着てるわけじゃないわよ!バイトのユニフォームなだけよっ」
真っ赤な嘘である。本当は銃と同じくデイバッグに入っていた支給品であり、説明書を半信半疑で読みながら、念の為着替えたのだ。
もっとも、人識はまるで疑う様子もなく「メイド服にアサルトライフルってのもマニアックだよな」などと呟いているが。
場にそぐわぬ、ミスマッチな衣装に気恥ずかしさを覚えながらも、なんとか気を取り戻し会話を続ける。
「質問には答えたから、今度はこっちが質問する番ね。」
ごくり、と唾を飲み。汗ばんだ手でやたらと未来的なフォルムの銃を強く握り、肝心の質問に入る。
「あんたは、殺し合いに乗ってるの?」
「乗っている、と言えば乗っているな。」
あっさりと、何でもないことのように人識は答える。
そのあまりの返答の軽さに、ななせの緊張は一気に高まる。
じりじりと、少しずつ人識から距離を取りながら、確認の意味を込めて問う。
「つまり、あんたはこれから人を殺すかもしれない、ということね?」
それだけで、ななせには十分だった。
―こいつは、この少年は“井上心葉”を殺すかもしれない。
それだけで、ななせは人識の殺すことを決意した。
腕にかかる銃の―FN2000改の重みを強烈に意識する。
説明書の通りなら、素人ですら簡単にターゲットに命中させられるアサルトライフル。
すでに、コンピューターによる補正通りに銃は構えている。後は引き金を引くだけで、目の前の少年を射殺できる。
それでも、彼女の中に残る倫理感だけが、ぎりぎりのところで引き金を押しとどめていた。
「怖い顔するなって。別に積極的に殺して回ろう、ってわけじゃないんだ。」
そう言って人識は「かはは」と笑う。
あいかわらず、自分に向けられた銃口など意に介さぬように。
―ななせの殺意など、これっぽっちも気にならないように。
意中の少年と共にこの不条理な殺人ゲームに連れて来られ、目の前で人が殺され、ななせはすでに精神的に切羽詰っていた。
そこに、軽薄な態度で殺し合いに乗ったことを宣言した人識の、人を小馬鹿にしたような余裕綽々な態度である。
彼女の中に残っていた殺人への忌避は、怒りと恐怖に塗りつぶされ、彼女は引き金を
―引けなかった
その時初めて、ななせは銃把を握る右手の人差し指から小指までが“根元から綺麗さっぱり無くなっている”ことに気がついた。
「えっ?」
疑問に思う間も無く左眼が縦にぱっくりと裂け、右手と一緒に真っ赤な血を噴き出す。
「あ。ああああああああああああああ!」
「……あ。あちゃ、悪い。殺しちまっ」
その台詞を、人識は言い切れなかった。
目の前のまだ名前すら聞いていない少女は、銃を取り落とし血の海にのたうちながらも、まだ“生きていた”。
「…っかしいな」
彼は確かに、常人なら知覚すら出来ない刹那に、少女の全身を斬り刻んだはずだった。
なのに、右手と左眼はともかく、彼が斬ったはずの左肩やわき腹や二の腕や右手首はまるで“無傷”なのだ。
「防刃メイド服?」
そんな、馬鹿な。と人識が一人ノリ突っ込みをしている間にななせは半狂乱のまま従い立ち上がった。
「あっ、ああああああああぁぁっつ」
左眼と右手を襲う気が狂いそうなほどの激痛に悲鳴を上げながら、それでも彼女は生存本能のままに走り出す。
恐ろくも無邪気な、殺人鬼から逃げ出すために。
「…おかしいよな。」
血塗れのまま逃げるななせを、特に追うそぶりも見せず考える。
あのメイド服が防刃仕様だったにしても。人識の力とスピードで繰り出した一撃を喰らえば、少女の細い体格なら骨折ぐらいするはず。
なのに、彼女は斬り裂かれた右手と左眼以外は特に怪我した様子もなく逃げ去った。なぜだ?
答えは、ななせの着るメイド服が“零崎の常識”をも超えた物だったのだ。
聖魔王(兼魔殺商会メイド長兼会長兼影の総帥)の身を守るために作られた特別性のメイド服。対弾・対刃・対火・対圧・対電の
五重の魔導被膜を施され、一着でフェラーリが買えるお値段のメイド服は、露出していた顔と手を除き着用者の体を“殺し名”の
攻撃からも守りきった。
「まあいいか。」
答えの出ない思考を打ち切ると。人識は“何事もなかった”かのように歩き出す。
「さあて、馬鹿兄貴はどこにいるか」
後には、おびただしい血痕と白くて細い四本の指。そして未来的なフォルムをした一丁の銃だけが残された。
【A-7/ビル街/初日・深夜】
【零崎人識@戯言・人間シリーズ】
[状態]:健康
[制限]:不明
[装備]:雄のグレアデ・雌のリレッザ@薔薇のマリア
[道具]:デイバッグ、支給品一式、ランダム不明支給品一つ(確認済み)
[思考・状況]1:適当にぶらぶらする
2:いーちゃんと零崎双識を探す
3:いーちゃんと零崎双識を見つけたら一応は守る・協力する
【琴吹ななせ@文学少女シリーズ】
[状態]:左眼を縦に切り裂かれ視力喪失、右手の親指以外の指を喪失、大量失血、全身血塗れ、痛みと恐怖でパニック状態
[装備]:リリーのメイド服@戦闘城塞マスラヲ
[道具]:デイバッグ、支給品一式、ランダム不明支給品一つ(確認済み)
[思考・状況]1:混乱、とにかく逃げる
2:井上心葉・天野遠子に会いたい
代理投下完了です。失礼しました…orz
そして俺のななせが…零崎弟なんてことしやがるw
「FN2000改」はA-7に放置、とステータス欄に書いた方がいいかも?
乙。
なんという超高性能なメイド服。
知覚できない速度で切り刻むとかマジで制限かかってるのか?w
忘れない内に追記。
各作品ごとの参戦時期って、本編死亡者以外はあわせるの? ずらすの?
零崎人識の場合だと、参戦時期を明記しとかなきゃ設定上齟齬が出ると思うのだけど。
あと、yWKLsyGv2M氏は前の作品でもそうだったけど、二人以上の人間が別れた場合、
次の書き手さんに任せるにしろ、「どこそこの方向に向かう」等は書いておいた方がいいかも。
投下乙です
予約の時点で9割がたななせが死ぬと思ってたけど、なんとか生き残ったかw
>>473 参戦時期に関しては完全にバラバラでいいと思うだろ。
本編死亡者以外と書いてあるが本編死亡者であっても参戦時期を死亡時期にする必要はない。
00のときの利奈でもいいしいーちゃんに出会う前の姫でも問題はないと思う。
別れる場合でも向かう方向まで書かなくてもいいんじゃない?
475 :
474:2008/01/23(水) 10:46:01 ID:7eJN5yNA
何か変だ
いいと思うだろってなんだよw
参戦時期に関しては完全にバラバラでいいと思う。ってことで
参戦時期の違いで記憶の食い違いが発生し右往左往するのはどこのロワもやってるが、
それなら尚更、いつからの参加かくらいは書いておいた方がいいような。
ともあれ、投下&代理投下乙。ななせが……。
>>476 そう?
こっちは知ってるのに向こうはこっちを知らんというのもいいと思うが
アニロワのセイバーとか面白いと思ったし
まあ参戦時期を書いてたほうが分かりやすいのはその通りだけど
参戦時期は目くじら立てて最初から全員決める必要はあんまない
後から決めても十分間に合う
ただ、パワーアップするキャラとかだと最低でもどの場面以降とかは必要だけど
向かう方向も無理して決める必要ないよ、特にここだと
マップ広いしまだ禁止エリアないし参加者少な目だもの
自由度あったほうが展開に幅が出る
面白いかもしれないけど、上条当麻あたりを、セイバーみたいに本編前(もしくは1巻時点)
から持ってくると本当にわけの分からない事になりそうだ。
ちゃんと、そのまま繋げられるかを考えようね。
これより投下いたします。
濃緑の葉を茂らせた木々が、腕を広げた巨人の群れのように立ち並んでいる。
その枝葉の間隙を縫い通し、細やかな月光が降り注いでいた。
細い月明かりに浮かび上がるのは、慣れていないと歩きづらそうな、荒れた登り坂だ。
地面が剥き出しの荒れた傾斜は、小さな木造の山小屋へと続く。
その坂の途中、人一人が身を隠せそうな巨岩がある。そこに、スーツを着たオールバックの少年――佐山・御言が背を預けていた。
佐山は無表情で、月明かりを頼りに名簿に目を通していく。
薄い光源だというのに、読み終えるまでさして時間は要さない。
祖父との下らない、しかし無駄にハイスペックを要求される勝負や飛場道場での経験もあり、夜目は充分に効いた。
やや遠くから、一定のリズムを刻むような音が微かに聞こえてくる。
その音に耳を傾けながら、佐山は読み終えた名簿をデイパックに戻し、支給品を確認する。
デイパックから出てきたのは、両刃のナイフを重ね合わせて作られた、奇妙な形状の大鋏――自殺志願(マインドレンデル)だった。
月光を浴び、不気味な輝きを照り返すその刃を、佐山は悪趣味だと思いながらもベルトの間に差し込む。
再度、デイパックの中に手を入れる。すると、ふわりとした柔らかな触感が指先に触れた。
引っ張り出し、眼前に掲げる。
結果佐山は、プラスチック製の瞳と、至近距離で目を合わせることになった。
デイパックから出てきたのは、熊のぬいぐるみだった。
ただしそのぬいぐるみは、普通ではない。
腕が、もげているのだ。更に顔と腹に包帯が巻きつけられ、ところどころに血のような赤インクで彩られている。
その首に、ステファニー、と記された名札がぶら提げられていた。
ステファニーと、腰に差した自殺志願を佐山は見比べる。
禍々しい刃と、傷だらけのぬいぐるみ。
奇妙な背徳さを感じさせるその支給品を、品定めするようにして眺めた後、佐山はふむ、と頷いた。
「常識人の私には理解しかねるセンスだね」
ともあれ、と内心で続け、佐山は目を伏せて思考の準備に入る。
微少ながら、音は大きさを増していた。
佐山は名簿に記された名前の列を思い出す。
列挙された名の中、見覚えのある者は一つだけだ。
戸田・命刻。
佐山・御言の鏡面存在である、もう一人の佐山とも言える存在。
Top-G代表である彼女とは、決着を着ける必要がある。
だがそのための戦闘は、今この場所で行われてはならない。
命刻との戦いは、Top-GとLow-Gの戦いと同義だ。
あらゆるGの関与なく、見届けなく交戦したところで、塵ほどの意味も存在しない。
そしてそれは、命刻も理解しているはずだ。
命刻を探し、共に帰らねばと佐山は思う。
こんなところでどちらかが命を落としてしまっては、全てのGとの交渉が無駄になってしまうのだから。
そのためには。
思考しながら、佐山は空いた手で首筋に触れた。装着された首輪が、硬く冷たい質感を返してくる。
無理に主催者たちと事を構える必要はないと、佐山は思う。
首輪に仕掛けられた爆弾の対策を講じ、この島からの脱出することこそが重要だ。
主催者と接触を試みるとすれば、脱出のための手段に過ぎない。
だが、情報が少なすぎた。
首輪の内部構造や解除方法、この島の場所、脱出方法、主催者の目的および正体など。
どれも、具体的なことは不明だ。打ち手を見つけるには、盤面が不明瞭すぎる。
だから佐山は、糸を手繰り寄せるようにして記憶を呼び戻す。それは数分前の、体育館での記憶だ。
――あの場所は学校だろうか。この島内の施設だとすれば、随分と余裕なようだが……。
首輪に絶大の自信を寄せているのか、あるいは、確かな実力に裏付けられた自信の現れか。
だがどちらにせよ、彼らの手は安全策には程遠いと言え得る。参加者が反旗を翻し、主催者自身が滅せられては意味がない。
やはり、島外だと考えるのが妥当か。
そこまで考え、今度は狐面の男――西東天の発言を思い出し、佐山は小さく頭を振った。
――何にせよ、まだ結論を出すのは早計というものだね。
それでも、佐山は脱出の糸口はあると踏んでいた。
西東天の言動が真実であるという前提が必要になるが、男はこう言っていたのだ。
『まさかあんな物を武器に使う奴がいるとはな』、と。
仮にそれが正しいのなら、奴らは、参加者全員の能力を把握し切っていない可能性がある。
それは、主催者の向こう脛となる。突き崩すための、隙となる。
その隙を突くためには、人手が必要だ。
佐山にさえも予想がつかないような、様々な能力を持った人物たちの協力は不可欠だ。
そこまで考えれば、行動の地盤は決まる。息抜きをするように、佐山は小さく息を吐いた。
それとほぼ同時に、耳の奥へと響いてきていた地面を叩く音が消失した。
静けさに満ちた山林の空気を肌で感じながら、佐山は思う。
新庄君はどうしているだろうか、と。
――気がつけばいなくなった私を心配しているだろうか。寂しさに焦がれ、むせび泣いてはいないだろうか。
佐山の頭に、新庄の姿が鮮明に蘇ってくる。
不安そうな表情で、佐山を探し回る新庄の前に、笑みを浮かべて帰ってくる佐山。
その瞬間、涙で顔を歪め、佐山の胸へと飛び込む新庄。
強く抱きしめてくる新庄の髪を撫で、涙を拭い、優しい言葉を投げかけ、さりげなく尻を触る。
その甘さと穏やかさを擬似的に味わうように、佐山はステファニーを抱きしめた。
ステファニーの痛々しいボディをわさわさと、たっぷり撫で回す。
抱擁と愛撫を堪能した後、しかしこれは新庄ではないと気付き、熱っぽい声で佐山は口を開いた。
「早急に帰らねばならないね……!!」
前触れもなく目を開け、佐山は視線を走らせる。
少し前まで、音が鳴っていた方角へと。地面を叩く音――靴音が、止まった場所へと。
そして、無表情のまま、佐山は告げる。
「君も、そう思うだろう?」
闇に染め上げられた木の陰から、息を呑む気配がする。
夜気に伝播したその気配が消えた直後、小さな舌打ちが空気を響かせた。
そして、気配の正体がその身を顕にする。
木陰から現れたのは、影を貼り付けたような髪をした少女だった。
頭のサイドでシニョンを作り、後ろの髪は腰まで届く程に長い。
鴉の羽のような黒髪のせいか、肌の白さが際立って見える。青白ささえ感じさせるほどに、色素の薄い肌だった。
黒と白で色分けられたようなその少女を彩る衣装もまた、黒と白だ。
それは、無数のレースが意匠された、黒基調のドレス。
対して、袖口やスカートの裾は、白のフリルで縁取られていた。
退廃的な印象を醸し出すそのドレスは、ゴシックロリータと呼ばれるファッション。
黒い袖から覗く右手には、白い結晶体が象嵌された細身の剣があった。
佐山は、少女の顔を真正面から見据える。
髪と同様の、深い黒をした瞳は、研ぎ澄ませた刃物のような殺気で輝いている。
眉根を寄せた表情から読み取れるのは、不純物のない敵意だった。
射殺そうとするような視線を受け、佐山は思う。
警戒されているらしい、と。
佐山に交戦の意思など存在しない。
むしろ、共に脱出を目指すため、彼女と行動を共にしたいくらいだった。
そのためには、こちらに抱く警戒心など邪魔にしかならない。
故に佐山は、彼女の心を解そうと、手を掲げる。
熊のぬいぐるみを掴んだままの手を、少女へと向ける。
そして、言った。
「お近づきの印に、いかがかね?」
ずい、と。
迫らせるようにして、佐山はステファニーを突き出す。
少女の視線が、釣られるように重傷のぬいぐるみを捕捉した。
直後、目に見えるような変化が少女に起きた。
もともと白かった顔から更に血の気が引いていく。
渋味と苦味を同時に味わったかのような表情が整った顔立ちに広がり、眉間に皺が刻まれる。その肩は、小さく震えていた。
口が開くまで、時間はかからない。
「……そんなもの、いるかっ!!」
怒鳴り声の直後、ステファニーが宙を舞った。
◆◆
絶叫の詰め込まれた音響に、ハイスピードで疾走する車。そして、メーターを振り切ったような異常なテンションの佐伯ネア。
そんな思い出したくない記憶が、突き出された熊のぬいぐるみのせいで蘇ってくる。
吐き気を伴うその記憶を、少女――舞鶴蜜は頭を振ることで無理矢理押し込んだ。
蜜の意識が嫌な思い出から解放されたとき、少年はぬいぐるみに付いた土を払っていた。
「こうやって受難辛苦を乗り越えて、ステファニーは強くなっていくのだね」
まるで緊張感のない口調の少年に、蜜は再び敵意の篭った視線を向ける。
この孤島で繰り広げられるのは、ゼロサムゲーム。生存を許されるのはたった一人の勝者だけ。
それは、蜜が身を置く非日常に限りなく近い、戦場だ。
「あなた、状況理解しているのかしら?」
そんな場所には不似合いな態度を取る少年に、蜜は威嚇するような口調で問う。
しかし、底冷えのする声を浴びせられても、少年は気圧された様子も怯む気配も見せない。
「その問いには、遺憾であるがノーと言わざるを得ないね」
ぬいぐるみを掴んだまま首を横に振る少年は、蜜から目を逸らさない。鋭利さを孕む蜜の瞳を、涼しげに見つめ返してくる。
「故に私は、理解せねばならないと思っている」
少年の、何かを含んだような物言いに、蜜は眉を持ち上げる。
聞こえた言葉を反芻し、少年の意図を探ろうとする。だが、それより先に、彼は言葉を続けた。
「あの如何にも怪しい輩に従って殺し合うなど、馬鹿げていると思わないかね?」
眼前の少年も、十二分に怪しいと思う。
だが、言っていること自体は分からないでもなかった。
このお遊戯に付き合ってやる義務も義理もないし、屈辱的な首輪を嵌め込んだ主催者に抱く敵意は小さくない。
言われた通りに動く人形になろうなどとは、決して思わない。
しかし、だとしても。
ゼロサムゲームは、始まっているのだ。
蜜の脈拍は、速度を増していた。体の隅々まで、熱い血液が巡り渡っていく。
恐怖や緊張や焦燥によって、ではない。
蜜の口角が持ち上がり、笑みを形作った。
「一つ、良いことを教えてあげる」
感じるのは高揚だった。心を満たすのは興奮だった。身を滾らせるのは愉悦だった。
死の気配が蔓延し、血と肉と痛みの匂いが漂う孤島は、舞鶴蜜を――『壊れた万華鏡』(ディレイドカレイド)を昂らせる。
「破壊と暴虐と殺戮は私の本懐。
欲望のまま衝動のまま思うがまま、蹂躙し破砕し殺し尽くしたくてたまらないのよ。
あなたを殺したくて殺したくて殺したくて、疼いているわ――ッ!」
右手を、振る。
握られた細身の剣――騎士剣『陽』が、闇を切り裂いて銀の軌跡を描く。
銀光は、真っ直ぐ少年へと向かう。空気を薙ぐ軽い音が舞い上がった。
音は、すぐに止む。
ぶれることなく夜気を突き貫いた切っ先は、少年の眼前で停止していた。
微動だにしない少年に刃先を突き付けたまま、蜜は嗤う。肉食獣や猛禽類を連想させる獰猛な笑みを、心底から浮かび上げる。
笑みを根底で支えるのは、あらゆる野生動物が本能的に察知して逃げ出しそうな、強烈な敵意と濃密な殺意だ。
それを受けながらも、少年は蜜から目を離さなかった。
少年は思案するように腕を組んでいる。腰に差した得物を手にする様子も見受けられない。
しえん
感情の薄いその顔からは少年の思考は予測できず、蜜は不審げに眉根を寄せる。
「一つ、問おう」
声が、少年から放たれる。質量すら持ちそうなほどの敵意の中、確かに響くような強さを含んだ声だった。
「何故君は、私を殺そうとしなかったのかね?」
投げかけられた問いに、蜜は疑惑を深めた。
剣先を突きつけられ、殺意と敵意を浴びせられているにも関わらず、何を言い出すんだ。
『壊れた万華鏡』は、無遠慮すぎるほどの殺気で大気を染めているというのに。
「私が声を掛けるより先に、君は私を捉えていたはずだ。奇襲闇討ちその他諸々、やりたい放題だっただろう?」
疑念を読んだかのような少年。その言葉は、火種となる。
燃え盛るのは、嫌悪に相違なかった。
「……私をエスコートしてくださる殿方を、品定めしていたのよ」
冷たい声が、漏れる。
蜜が様子を窺うため木陰に身を潜めるより先に、少年がこちらの気配に気付いていたことくらい、分かっている。
その上で問うてくるのは、蜜への嘲りか、見下しか。
苛立ちが、一挙に増大する。それは触媒となり、昏い殺意を瞬時に膨らませる。
それでも、少年の態度は何一つ変わらない。
ぬいぐるみを持ったまま、先ほどと同じような調子で、成程、と頷く。
「それは徒労でしかなかったね。私の隣は、既に予約済みだよ」
言葉の内容など、どうでもよかった。
ただ、その何気ない態度が、激情の炎に油を注ぐ。
「そう、残念だわ。ならば――」
柄を握る手に、力を込め直す。加速度的に増した殺意を、力にするように。
溜まりに溜まったフラストレーションを、発散しつくすように。
「こちらから、行かせて頂くわ!」
言い終わると同時、騎士剣『陽』を突き込んだ。
虚軸(キャスト)と同化したことで強化されたはずの身体能力が何故か低下しており、予想より速度が出ない。
しかし、構わない。
至近距離からの刺突はしかし、首を傾けた少年に避けられる。
刃を返し、薙ぎ払う。
翻った刀身は、少年の頭上を通り過ぎた。
屈む少年を、銀光が上段から追尾する。
素早い斬り下ろしは、少年が持ったままのぬいぐるみの鼻先を掠め、地だけを抉り取る。
「筋は悪くないね。しかし」
続く斬撃。それをサイドステップで回避すると、少年が一足で踏み込んでくる。
蜜の視界の中、少年の拳が動く。
突き込まれる一撃。義手である左手で、充分に防御は可能だ。
だというのに、蜜は動かなかった。心に焦りは生まれない。それどころか、こう思う。
――来いッ!
蜜にとって、ダメージは起爆装置だ。
虚軸『壊れた万華鏡』は、蜜が傷つくことで目を醒ます。
『壊れた万華鏡』は、純然たる破壊の力だ。それが覚醒すれば、蜜に負けはない。
屋外であるため力は出し切れないが、少年を引き切るには充分だ。
少年が、肉薄する。それを迎える蜜の顔に自然と、酷薄な笑みが生まれていた。
「――君は、正直過ぎる」
握りこまれた衝撃が直撃する、その寸前に。
少年が携えていたものが、蜜と拳の間に、差し込まれた。
一撃は、硬く重いはずだった。
しかし実状は、予定とは掛け離れたものでしか、ない。
首皮に触れるのは柔らかな触感。綿越しに伝わるのは、軽い圧迫感。
そこに、痛みは全く存在しなかった。
予想外の一撃は、蜜を驚愕で染めていく。
見開かれた目で、首元を見下ろす。
蜜の肌に直接宛がわれていたのは、少年の手ではなく。
包帯が巻かれた、佐伯ネアのぬいぐるみ――ステファニーだった。
驚きを急いで排斥し、左手で、ステファニーごと少年の腕を振り払おうとする。
しかし、作ってしまった隙はなくならない。蜜の動きが後手になるのは、必然だ。
ぬいぐるみと代わるようにして、冷たさが来る。
それは首輪とよく似た感触で、しかし、それよりもずっと鋭利な刃のものだった。
悪寒に似た冷たさが、首筋を這い、なぞる。
命を握られた、嫌な感触。
義手に仕込んでいた短刀があれば、まだ手はあった。
しかし主催者によってそれは外されていたため、不意を突くことも叶わない。
こちらが何か行動を起こそうとすれば、首を掻き切られて終わる。
完全に、手詰まり。
そう認識した蜜は、舌打ちを漏らさずにいられなかった。
「対処可能な攻撃を棒立ちのままで、しかも笑いながら受けようとするとは、特殊な嗜好の持ち主かね?
そうでないのなら、せめて対処をする振りをするべきだったね」
蜜は、答えない。苛立たしいが、その必要はないと分かっていた。
ぬいぐるみを緩衝材にし、攻撃の勢いを削いだくらいなのだ。
『壊れた万華鏡』の本質まで見破られていないにしろ、発動条件は露呈していると思っていいだろう。
蜜に根付いた虚軸の特性上、嘘が付けず、極めて駆け引きに弱いという欠点を考慮しても。
相手が、蜜の予想以上に鋭かったことを差し引いても。
迂闊だったことに変わりはない。
自身の無様さに歯噛みしながら、少年を睨み付ける。その黒瞳には、未だ敵意が残ったままだ。
「……殺しなさい」
声にも残る、敵意。しかしそれは、少年よりもむしろ、蜜自身に向けられていた。
苛々する。
このゼロサムゲームの主催者にも、蜜を負かした少年にも。
島の何処かにいるであろう城島晶にも、城島硝子にも、柿原里緒にも、速水殊子にも。
蜜が本来いるべき世界にいるはずの佐伯ネアにも、誰よりも大切な人である直川君子にも。
そして何より誰より、不甲斐無く情けない、舞鶴蜜にも。
全てに、苛立ちを覚える。
心身を満たし蝕んでも足りないほどの、果ての見えない苛立ちが、蜜を塗りつぶしていく。
「佐山・御言。世界の中心に立つ男である、私の名だ。君の名は?」
刃を押し当てたまま、不意に少年――佐山が名乗った。
名を聞いたところで、名乗ったところで、蜜が感じる苛立ちが変わりはしない。
しかし、その行為を無下にする気にはなれなかった。
名を尋ねるという行為は、死者の命を背負うための儀式のように感じられたから。
自分の命を背負って欲しいなどと、そう思っているわけではない。
ただ佐山が、奪う命を背負おうとするのならば。無くなったものを、取り繕わずに持っていくのなら。
僅かながら、共感を得ることができる。
「舞鶴、蜜よ」
故に、蜜は名乗り返していた。
変わることのない、敵意混じりの口調で。
消えることのない、苛立ちを抱えた声で。
その、直後。
蜜の首に添えられた、禍々しい刃が。
――遠ざかっていった。
離れていく鋏を、呆然と見つめる蜜。
意識するよりも先に、唇は動いていた。
「どういう、つもりッ!?」
吐き捨てるような叫びが、反射的に飛ぶ。
それへの返答は、蜜が予想だにしないものだった。
「舞鶴君。私は君と、取引を行いたいと思う」
大鋏を腰に差しながら告げる佐山の顔はやはり、思考も感情も読めない無表情だ。
「……はぁ?」
そのせいで、間の抜けた声が零れてしまう。佐山の言動が、全く理解できなかった。
「私には目的がある。それを果たすため、協力して欲しい」
佐山の提示する要求。
それを耳にした蜜の顔に宿ったのは、せせら笑いだった。
「敗者は使役されて然るべきとでも、思っているのかしら?」
刺々しい口調に、しかし佐山は動じない。
「公平な立場での取引だよ、舞鶴君。君を、信頼の置ける人物だと判断したからね」
「刃を向けられた相手を信頼? おめでたい話ね。騙し討ちの可能性を考えないわけ?」
「言ったよ。君は正直過ぎる、とね」
佐山は、抱擁する直前のように両手を開く。対して、蜜は腕を組んで佐山を睨みつけた。
癇に障ると思いながら、黙り込む蜜。
彼女の鋭い視線の先で、それ故に、と前置きして佐山が続ける。
「私は悪役として、君を理解しよう。君が持つ純粋までの敵意と殺意も全て受け入れよう。
君の悪意を、敵意を、殺意を、それを超える悪意で受け止めよう。
その上で、もう一度言う。――私に、協力して欲しい」
朗々と、堂々と語る、佐山。
そんな彼が与えてくるのは、やはり、敵意や苛立ちでしかない。
当然だ。
居軸と同一化し、欠落を抱えた蜜が、他の感情を抱えることなどあり得ない。
そうであるからこそ。
興味がある存在に抱くのもまた、同じ感情に他ならない。
「取引と言ったわね、佐山・御言。当然、見返りはあるんでしょう?」
佐山に向ける苛立たしさの根源を、意図的に考えないようにし、尋ねる。
無論だと言う佐山を、蜜は値踏みするように眺め眇める。
「君の欲求を満たすためのサポートを行おう。
私の邪魔をする者、聞き分けの悪い者、その全てに対する裁量を、君に一任しよう。
それでは満足できないと言うのなら――」
淀むことのない明朗な回答を、佐山は言い放つ。
「そのときは、再度私に剣を突きつけるといい。
君の敵意、悪意、殺意を解放させた後に、完膚なきまでに叩き潰してやろう」
佐山の瞳に揺らぎはない。絶対たる自信に満ちた光が、双眸に煌いていた。
蜜は、昏い感情を乗せ、思う。
殺されてもおかしくはなかった。だが今、蜜は佐山によって生かされている。
それは借りであり、同時に屈辱だった。
だから、受けた借りくらいは返してやろうと思って。
そして佐山を、屈辱を返して必ず引き裂いてやろうと。
心に、誓う。
「いいわ。その取引、乗ってあげる。ただし、覚えておきなさい。
私の『壊れた万華鏡』は、あんたが思っているほど安くはないわ」
挑発的な蜜に、佐山は少しだけ笑みを見せた。
「ああ――楽しみにしているよ」
そう告げると、彼は筆記用具を取り出す。
「さて、それでは早速行動に移ろう。まずは情報交換といこうか。
私の目的も説明しなければならないしね」
その声に答えようと、蜜が口を開きかける。
しかし言葉は紡がれない。
眼前で佐山の取った行動は、蜜の言語機能を停止させるほどに衝撃的だった。
佐山は、ごく自然な動作で、ステファニーを頭の上に乗せたのだ。
腕がなく、包帯を巻かれ、血が滲んだ熊のぬいぐるみを乗せながらも、佐山の所作は変わらない。
「……何、やってんのよ」
エキセントリックな佐山の行動に、気概が削がれていく。
苛立ちの種類が、変わった気がした。
思わず突っ込んでしまう蜜に対し、佐山はいたって真顔だ。
異常なほどに佐山のバランス感覚がいいらしく、ステファニーは落下しない。
まるで、手負いの熊に齧り付かれているようだった。
「ステファニーには悪いことをしてしまったからね。スキンシップだよ」
表情一つ変えず、意味不明な行動を取る佐山を見て、蜜は思う。
ひょっとすると、とんでもない判断ミスをしてしまったのではないか、と。
【F-5/山小屋周辺/初日・深夜】
【佐山・御言@終わりのクロニクル】
[状態]:健康
[制限]:不明。
[装備]:自殺願望@戯言シリーズ、ステファニー@レジンキャストミルク
[荷物]:デイパック、支給品一式
[思考・状況]
1:蜜と情報交換後、彼女と共に行動。ゲーム脱出を考える仲間と情報を可能な限り探す。
2:ゲームに乗った者も、可能な限り仲間に引き込む。
3:蜜が敵対の態度を示したら叩き潰す。
4:ゲームからの脱出。
[備考]
1:参戦時期は6巻下の、裁判投票直後です。
2:獏を乗せるように、ステファニーを頭の上に乗せています。
3:仲間に引き込めないような相手などとの戦闘は、
原則的に蜜に任せます(蜜一人では無理な場合、この限りではありません)。
【舞鶴蜜@レジンキャストミルク】
[状態]:健康。精神的にはやや疲労。
[制限]:普通の人間の範疇で、やや高い身体能力まで制限。
その他は不明。
[装備]:騎士剣『陽』@ウィザーズ・ブレイン
[荷物]:デイパック、支給品一式
[思考・状況]
1:佐山と情報交換後、彼と共に行動。
2:とりあえずは佐山との取引に従い、佐山の敵を殺す。
3:いずれ必ず佐山を殺す。
4:城島晶、城島硝子、柿原里緒、速水殊子を探す(合流後、どうするかは不明)。
5:可能な限り破壊し殺し尽くしたい。
[備考]
1:参戦時期は4巻終了直後です。
2:義手に仕込んだ短刀は没収されています。
投下終了しました。
予約した後に思ったんだが、俺って黒系の女性キャラばっか書いてるよな。
しかもゴスロリキャラ二人目だし…自重しよう。
支援してくださった方、ありがとうございました。
何かあったら言ってくださいませ。
投下乙、
佐山の唯我独尊振りと善悪飲みこむ感じがすばらしくいいかんじ。
うん、いつもの佐山だ。やっぱ奇妙な安定感があるなw
GJ
川上節が炸裂してるwww
蜜、佐山ともに違和感の無い名作でした。
細かいことですが佐山の装備の自殺願望は自殺志願の間違いかと。
投下乙
うほっ、いい佐山。そして相変わらずのみっちゃん。
流石に7巻以降の無敵モードでは出ないかw
確かに蜜と雪乃って似てるよなぁ。能力も制限も格好も性格もw
投下乙です
レジンキャストは読んだことないけど、読んでみたくなってきた。
>>474 ID変わりましたが、レス。
几帳面な性格なので、どうも気になって。すまんす。
死亡者は参戦時期自由ってのは同意見です。生存者については
>>476も書いてるが参戦時期の違い云々を楽しむ書き手読み手の
方もいるということで納得します。
向かう方向については、端から端とまではいかないまでも、1エリア
ずつちゃんと書き手の方々が繋いでくれれば、特筆も必要無いかも
しれませんな。
>>499 投下乙でした。貴様が常識を語るな佐山www
VxmV86WzeA氏の作品はどれも安定感があってよいのですが、
今回は戦闘シーンだからか特に面白く感じた。残念なのは俺が
れじみる未読ってことくらいか。がくり。
あ、ゴスロリ自重するなwww
転載完了しました。とうとう10作越えたか……。
「とある少女と人間失格」
文末に下記一文を追加させて頂きました。不要ならば削除お願いします。
>※「FN2000改@とある魔術の禁書目録(未使用)」はA-7に放置。
「FN2000改」の出典はこれで正しいでしょうか? 「F2000R」なら3巻で
見かけたのですが、「FN2000改」が見つかりません…。
「悪役と、敵意と」
>>502の指摘箇所を修正しておきました。
>>?
ウィキに「書き手紹介」なるページが作成されておりました。
作成された方は更新報告スレに記載お願いします。当方、今のところは
自分の作成したページだけで手一杯なので、報告も更新もないページは
削除するかもしれません。
…まぁ、どなたか手の空いている方がいれば、その方が引き継ぐという
手もあるのですけど。
ぶっちゃけ、自分には更新報告をガチガチにやる必要性が見出せない。
漫画はwiki荒らしがあったからああいうスレがある訳で(それでも、徹底はされていない)
誰でも更新出来る空気を作っていくことが大事なのではないかと思うんですが。
というか、SSの細かい校正のチェックとか必要ないような。
正直、最近は氏が鳥付きで出てくるたびに自分は息苦しさを感じます。
言い方が悪いようですが、氏がロワを私物化しているような気さえするというか。
失礼します。
>>507 wikiの更新頻度の低いロワが住人以外の目からどれだけ貧相に映るか理解した上で言ってんだよな?
ぶっちゃけ、お前さんがwikiの更新が滞ったときに責任もって編集してくれるならそういう口を叩いてもいいよ。
だがそうでないなら自重しろ。
下三行に至ってはこのスレにとって害悪以外の何者でもないよ。
>>507 言われなきゃすぐに気付かなかったかもしれません。感謝。<私物化
したらばもウィキも、誰もやらないから自分が、という流れだった
ので、ページ作成や更新報告等の作業については気にし過ぎてしまい、
つい
>>506のように声を荒げてしまいました。
また、転載時には読み易いようにとフォーマットを揃えたりしていた
のが逆に煩わしいものになってしまい、申し訳ない。
誤字修正、校正等、書き手さんの否定的意見やウィキでの修正が
発生していなかったので行い続けていましたが…今後は指摘された
箇所以外は修正しないよう注意します。
差し当たって、書き手の修正が発生しなかった一話以後の作品を
原文へ戻します。
それと。20話を越えるまでは転載、及びこちらでのトリップ付き発言
は控えます。自重の意味もありますが、自分以外の方にも気軽に
更新作業をして頂きたいので…いや、サボりたいとかでは決して
ありません。ええ。少しやりたいこともありますから。
>>508 すみません。今回は俺が全面的に悪いので、あまり声は荒げないで
あげて下さい。
>>507は何を言ってるんだ?
校正やWikiへの転載等、氏がいなくてはロワが成立できないといっても過言ではない。
それくらい氏は貢献してる。私物化と思うならまずはお前さんが上記の事をしてから言うべき。
>>508の言う通り、下三行はロワにとって害悪以外の何者でもない。
>>509 したいことがあるのなら仕方ないが…迷惑でないならばこれまで通り続けて欲しい。
私物化云々は明らかな間違いだし。
>>502 指摘ありがとうございます。これより修正を、と思ったらもう修正されてるっ!?
iMRAgK0yqs氏、転載及び修正、感謝です。お手数をお掛けしました。
氏の素早い転載には本当に感謝しておりますので、もしお時間があれば続けて欲しいです。
>>509 >>507みたいなキツイことは言わんが、氏はもっと他の住人を頼るべき。
そもそも、現在のほとんどロワでwikiがまとめサイトとして取り扱われているのは、『誰でも気軽に更新・編集できる』から。
管理人さんが必ずしもすべてを担う義務はない。暇な人がやればいい、くらいの気構えで問題ない。
書き手紹介のページだって決して害じゃないし、作った人だって、管理人さんに更新を押し付けようとしたわけじゃないと思うよ?
誤字脱字等の勝手な編集も(これは管理人さんに限らずだが)自重したほうがいい。
たとえ見つけたとしても、ここかしたらばあたりで報告する程度に留めておいたほうが吉。
あくまで個人の経験からものを言わせてもらうが、自分の作品が他人に勝手に改稿されるのは気分のいいものじゃない。
長文失礼。要はチームワークでいこうってことだ。
俺もちょこちょこ手伝わせていただくので、どうか気張らずに。
自分の無責任な行動が引き金になってこんな騒ぎを起こしてしまい申し訳ありませんでした。
書き手紹介を作ってみたのは私です、ただ作業の続きをしようとしたところ嵐認定されてしまったようで更新できなくて投げてました。
今後は自重しただの読み手として、皆さんの作品を楽しむだけに止めます、ご迷惑をおかけしました。
>>513 そんなに恐縮しなくていいと思う。管理人氏も悪気があったわけではないだろうし。
書き手紹介されて嬉しくない書き手は多分いないと思うぜ。
少なくとも、俺はすごく嬉しい。ただ自分で書き手紹介作るのは恥ずかしいので出来ないがw
俺も暇を見つけて編集作業手伝わなきゃなー。
大事になってしまったので就寝前に。
>>513 ページの作成時刻から
>>506まで誰もスレ内で言及していなかったので、
たかだか半日程度しか忍耐力を保てず、つい感情が表に出てしまいました。
本当にすみませんでした。どうか可能な限りで構いませんので、ページの
更新を続けて頂ければ幸いです。
>>510-512,514
ただただ感謝。甘えない程度に頼らせて頂きます。まずは転載からw
誤字や表記の不揃い箇所についても、見付けてしまうとウズウズとして
しまいますが、前言
>>509の通り控えるつもりです。
過疎ってんな〜
くっ……卒論の発表さえ終わってしまえば大手を振って取り組めるのに
書きたいキャラはまだいっぱいいる
書き手やるって宣言したけども明日入試なんだ。
三月になれば大手ふるってかけるのに、書きたいキャラやプロットが結構あるのに
ネタはあるんだが、もうそれなりに投下したし、
序盤で他に書きたい人もいるだろうしなと思って自粛中なんだ。
明日試験なのに何故かSS書いてた俺が通りますよ。
シオン=エシュ、獅子堂戌子投下します。
レインさんに幸せになれと送り出されたのに、私は何をして居るんだろう?
ルナの元に帰って、レインさんを助けに行って、そして幸せになる。
だから。
私の手が汚れてしまっても……。否、私の手なんてとうの昔に汚れている。
絶対に生きて帰る。
その為の手段を選ぶつもりは無かった。
たとえ相手が、悪魔と称されるような稀存種でも、何の罪の無い唯の人間でも。
殺すことに躊躇が無いと言えば嘘になるが、それでも誰を殺してでも、どんな事をしても生きて帰る。
決意を固め、見慣れぬ建物に戸惑いつつも、周囲を警戒しながら歩いていた。
この殺し合いの場で油断など出来よう筈も無い。
それなのに───
「そこのキミ、少し聞きたい事があるのだがー」
その少女は警戒していた筈のシオンの背中に金属の棒を突きつけ、立っていた。
「ッ!?」
あまりにもあっさりと背後を取られた為に一瞬思考が停止した。
その一瞬はこの殺し合いの場において命取りになる一瞬。
相手がその気ならすでに私は死んでいる。
その怯えが相手に伝わったのか、背中に突きつけられた物が離される気配の後、気の抜けた声で続けられた。
「心配しなくても質問に答えてくればどうこうするつもりは無いよ。“かっこう”という名前の黒尽くめの男か“霞王”という名の金髪の女を見なかったかい?」
あなた以外誰にも会っていない。
そう素直に答えれば見逃して貰えるのかもしれない。
あるいはそれならば用は無いとばかりに殺されるのかもしれない。
どちらにせよ、誰かを殺してでも生き延びると決めたんだ。
なら、戦うしか、ない。
左手の変異を解き放つ。
無数の鈍色の刃に覆われた醜い左腕。
振り向いたと同時に左腕を相手に向かって叩きつける。
相手の体を狙った一撃はしかし相手の武器に防がれた。
だがそれがどうした。それならまずはその武器を潰す。
そう思い相手の武器を握り締めた瞬間───
「え?」
握り締めた左手に衝撃が走った。
これは───電撃?
あまりの衝撃に動きが止まる。
動かないと───そう思った次の瞬間、相手の蹴りが叩きこまれ、吹き飛ばされ建物の壁に叩きつけられる。
頭ではまるで反応出来ていなかった。
だが三年間、戦って戦って戦い抜いたシオンの体が勝手に反応し衝撃を最小限に抑えていた。
受けた傷は決して小さくない。だが体もまだまだ動くし、左腕には刃こぼれ一つ無い。
大丈夫、まだ戦える。
◆
「やれやれ。ボクはただかっこうと霞王について聞きたかっただけなのにずいぶんと酷いことをするねー」
軽口を叩くが今の一撃は正直危なかった。
少女の殺気に気づいて警戒していなかったら今頃自分の体は少女の左手に貫かれていただろう。
歴戦の戌子にそう判断させる程度にはシオンの攻撃は素早く、鋭かった。
更に言えば全力で蹴られ、コンクリートの壁に叩き付けられたと言うのに欠片も戦意を失わない瞳。
彼女の左手を見るに同化型の虫憑きだろうか?
どうやらこの殺し合いに乗ってしまって居るようだが、性根を叩き直して味方につければ来るべき戦いの時に大きな戦力となるかもしれない。
彼女だけではない。自分や眼前の少女、かっこうや霞王、レディバードといった強者が揃っている以上、この殺し合いに参加している人間はある程度以上の力を持っていると考える方が自然だろう。
その中から選別した強者で挑めば───大食いを倒せるかもしれない。
(大食い、首を洗って待っているがいい。ボクを蘇らせた事───後悔させてやろう)
ポケットから取り出した飴を咥え、戦闘態勢に移る。
「ところでキミのその左腕は同化型の虫憑きかい?」
そう質問した後の少女の表情の変化は大きいものでは無かった。
だが確かな変化。
怒りと悔しさが混じった表情になり左腕を振り上げ襲い掛かってくる。
十分助走を得た攻撃の速さは先程の一撃の比ではない。
───だが、甘い。
周りを鉄骨で囲まれた工業部において、戌子の速さは少女の比では無い。
磁力の反発を利用し、少女の方に加速。
敢えて武器を持たない方の手でカウンター気味の一撃を入れ、再び少女を吹き飛ばす。
「無駄な努力はやめたまえー。断言しよう。キミの腕ではボクに傷一つ付けられない。」
勿論本当に抵抗をやめて欲しいわけではない。
この程度の実力差で諦めてしまうような戦士など必要ない。
本当に抵抗をやめた時は───
だがその心配は杞憂に終わる、彼女の返答は無言の攻撃。
面白い。その戦意こそ戦士に相応しい。
◆
戦いが始まってどれだけの時間が過ぎたのだろう。
戌子の宣言通り、シオンの攻撃が戌子に当たることは無く、一方のシオンは満身創痍だった。
しかしシオンはそんなダメージを意に介さず、果敢に戌子に立ち向かう。
その攻撃には最初の鋭さは見る影も無い。
だがその攻撃は戌子を追いつめ始める。
最初は余裕で避け、あまつさえカウンターを入れていた戌子の余裕が崩れ始める。
それには三つの原因がある。
一つは戌子の体力もまた減り始めていること。戌子の磁力を操る能力は強力すぎる故に本人の体をも蝕む。
能力を使う度に血液の中にある鉄分が失われていく。だからこそ戌子は特環特性の鉄分入りの飴を舐めることで鉄分を補給しているのだがシオンの猛攻によりその隙が無い。
そしてもう一つ。
シオンが対人戦に慣れ始めた。
彼女の戦闘経験は確かに濃密なもの。戦いに次ぐ戦いが今の彼女の戦闘能力を作った。
だがそれはあくまでもケモノ相手の戦いによるもの。
故に知略の限りを尽くした人間相手の戦いの経験は浅かった。
しかし戌子の戦闘と言う名の教育により、ケモノ相手に磨かれた直感と対人戦の技術が噛み合いはじめた。
そして最後に───意思の力。
絶対に生きて帰る。
その強固な意志が実力に置いては戌子に劣るシオンを後押ししていた。
幾度と無く攻防を重ねる内に、それら全てが噛み合い始め、戌子を追い詰め始め───
そして遂に、シオンの刃が戌子に届く。
届いたと言ってもそれはほんの小さなかすり傷。
命を奪うには程遠い一撃。
だがその一撃はお互いの実力差を鑑みれば決して届くはずの無い一撃だった。
◆
絶対に諦めない力強い意思。
戌子はシオンのその姿にかつての相棒の姿をダブらせた。
眼前の少女の力は彼には遠く及ばない。
だがその及ばない力で戌子に傷をつけたのだ。
決して折れない意思の力。かっこうのその強さを知ったが故に戌子は最強の戦士になる事を諦めたのだ。
だからこそ確かめなければならない。
彼女が何故殺し合いに乗ったのか。
彼女の夢が何なのか。
それがもしも、自分の目的とそぐわないものなら、なんとしても眼前の少女を殺さないといけない。
彼女は決して意思を曲げないだろうから、今のうちに刈り取らなければならない。
もしも、自分の目的と相反しないものなら彼女を最強の戦士に育て上げる。
その時こそ───
「キミの夢を教えて欲しい」
今度も無視されるかもしれないと思った。
何せ戦闘中彼女からまともな返答が帰ってきたことは無いのだ。
だが予想に反して返答が帰ってきた。
「私は───私は絶対に生き残る。生き残ってルナの元に帰る」
その言葉を口にした瞬間、彼女の意志の力が更に強くなった気がした。
だが問題ない。その夢なら共にこのゲームの主犯───大喰いを倒すと言う目的に矛盾は無い。
「ならボクの元に来たまえー。共にこの殺し合いと戦おうではないかー」
問いかけた後、彼女は一瞬逡巡したものの、首に手を当てて首を振った。
首輪で生殺与奪を握られているから、ということだろう。
「勘違いしないように。キミに選択の権利は無いということを覚えて置きたまえ」
今まで使わなかった鉄パイプを構え、紫電をまとわせる。
だがそれでも彼女は左腕の同化を解かなかった。
「とても残念だよー。最後に名前くらいは教えてくれないかい?」
今度も彼女は答えてくれた。
「シオン。シオン=エシュ」
「シオンか。いい名前だね。ボクの名前は獅子堂戌子。キミの先生の名前だ、きちんと覚えて置きたまえ。」
スカウトを諦めていない事を示しつつ、容赦の無い一撃を放つ。
殺すつもりは無い、だが死ぬ可能性すらもある威力の一撃。
真の戦士ならこの位耐えろ、そう言わんばかりの一撃だった。
そしてシオンはその一撃を左手で受け止め吹き飛ばされ転がる。
そして立ち上がり戌子と逆の方へと駆けていく。。
おそらくは戌子の一撃を喰らうこと同時に自分から吹っ飛び威力を相殺すると同時に、距離を取ろうという作戦なのだろう。
だが……
「失望したぞー、シオン。ボクから逃げ切れるとでも思っているのかー?」
自然の中ならいざしらず、こと市内に置いて戌子の追跡から逃れられる者はいない。
多少の距離が離れた程度で───
「───ッ!」
最悪のタイミングで力を使い続けた代償が襲ってきた。
なんとかポケットに手を突っ込み飴を舐める。
だが、そのタイムロスはあまりにも大きかった。
建物の量が仇となり、シオンの姿を見失ってしまった。
更に言えばシオンの逃げた方向には海がある。海にでも飛び込まれたらもうどうしようも無い。
なるほど、状況判断力や運も中々優れている。
ますます鍛え甲斐のある素材だ。
何故死んだはずの自分が蘇っているのかは分からない。
だがこの場でシオンという原石を見つけ、手の届く所に大喰いが居る。
なら自分の役割はここでも変わらない。
次の世代の虫憑きを育てる。
次の戦いはもうそこまで来ている───
「まずはシオン、首を洗って待っていたまえー」
【獅子堂戌子の“スカウト”の旅inバトルロワイアル 開始】
【G-2//初日・深夜】
【獅子堂戌子@ムシウタ】
[状態]:疲労(中)
[制限]:威力制限。能力使用による疲労増加
[装備]:鉄パイプ@現実
[荷物]:デイパック、支給品一式、鉄分入りの飴×3@ムシウタ
[思考・状況]
1:シオンを一人前の戦士に育てる
2:かっこう、霞王と合流する。
[備考]
1:参戦時期は6巻下終了後です
2:シオンの事を同化型の虫憑きと勘違いしています。
何とか戌子から逃げ切る事に、成功したシオンは安堵のため息をついていた。
最悪の場合海に飛び込むことも覚悟していたが、追跡を諦めたのか戌子の姿が見えなかったので予定を変更して倉庫の一つに身を隠している。
もしも戌子が本気で殺す気で来ていたら、間違いなく殺されていただろう。
そのことが何よりも恐ろしい。
強くなりたい。
ルナの元に戻れるように。
ルナを、レインを、大切な人達を守れるくらい。
「ルナ……」
愛する人の名をつぶやいた直後。
疲労と安堵の所為でシオンの意識は闇に落ちた。
【F-2/倉庫/初日・深夜】
【シオン=エシュ@ルナティックムーン】
[状態]:疲労(大)睡眠中
[制限]:左手の変異に若干の制限
[装備]:無し
[荷物]:デイパック、支給品一式、ランダムアイテム1〜3
[思考・状況]
1:絶対に生き延びる
2:戌子、カロマインには出来るだけ会いたくない
[備考]
1:参戦時期は5巻、エデン突入前です。
投下完了。
早くもミスがorz
>>527 の最後の。。はミスで。です。
>>529 の戌子の参戦時期は6巻下では無く6巻終了後です。
ワンコキターーーーーーーーーーー!
投下乙なのです。
初期条件からしてちょっと優遇されてるかなと思わなくもないけど、
真の戦士ならこの位耐えろ、とかいかにもワンコらしい言い草がグッド。
シオンや犠牲者の成長物の意味でも期待。
投下乙〜!!
乙。(゚∀゚)o彡゜ワンコ!ワンコ!
飴の数だけ見るとちょっと厳しい状況だが、ワンコなら一晩でやってくれるに違いない。何かを。
ルナムンはすまん、まだ読んでねぇっす。
ウィキの「現在のエリア状況」、1話から11話までの参加者を配置してみた。
先にロダにうpった方がよかったかもしれんが、数日前の流れもあるので、「これくらいなら手伝えるぞ」という宣言も篭めて貼ってみることに。
地図乙です。これはかなり有難い。
537 :
参加するカモさん:2008/01/27(日) 18:34:15 ID:9zAeWcqi
シオンの変異の制限て何?
>>537 威力制限というか硬度制限というか。
普段の状態より若干もろい位の認識です。
スマン、一個質問なんだが
学校はA4?A5?
携帯なんで、区分がわからん
サンクス!!
相変わらずの過疎、か…
予約スレ見てみろ。
あと、過疎と思うなら書こう。
や、ほら、したらばの予約はチェックしてるけど、このスレに人いないなぁ…と思って
自分で書きたいけど…文才がないからな…
書きたいキャラが既に取られてしまってるので、没スレ用SS書いてるが…終わんね。
書き慣れてないから、一人称と三人称が混在するわで。完成まであと何日かかるやら。
締切を守る書き手の方々は偉いと思う、マジで。
その気持ちわかる
書きたい、ネタはある
……だけど、文才がなくて書けない。
なんというもどかしさ(;´д`)
俺もネタだけは持ってたけど先に予約されたので書くのを断念した
ぶっちゃけ殺そうと思ってたキャラなんでそいつにとっては命拾いしたことになるんだな
……よかったなインデックス
イ、インデックス(((・・;)
良かった良かった
だが、今予約してる書き手さんが殺しちまう可能性も…
ID変わったが543&545。携帯からだとメール欄が見えなかったので
「もしかしてsageてない俺?」と思わず謝ってしまうところだったが、
杞憂でよかった。
>>546 文才がなければ練習するしかないな。とりあえず仮投下スレとか
「没SS用スレ」で反応みてみたらどうよ?
……でも、無理に薦めるのもお門違いか。すまん。
>>547 おまっwww
某ロワでもインデックスは既にギリギリだからなぁ。死ななきゃいいが。
俺も予約入れようと思ってたんだが重なってしまってな。
とりあえず次のネタが浮かぶまでは断念だぜ。
仮投下スレかぁ
そんなら、試しに書いてみようかな
「主よ、勇敢なる子羊の魂を救いたまえ。」
人気のないホテルの一室に差し込む優しい月明かりの下、一人の修道女が鎮魂の祈りを捧げていた。
誰よりも早くあの狐面の男たちに立ち向かい、無残に殺された名も知らぬ少年のために。
(あなたの勇気は、私たちが引き継ぐよ。だから安心してね)
白き修道女・インデックスは祈り続ける。少年の魂が神に召され、安らぎを得られるように。
彼女は知らない。
勇敢な少年・馳尾勇路にとって、それが呪いにも等しい所業だということを。
無慈悲で公平で気まぐれな“神の悪夢”によって全てを失った少年にとって、
神の元に召されるということは、死後も続く終わりなき悪夢だということを。
祈りを終えたインデックスは、支給品の検分を開始する。
常に追われる身であった彼女は、幼い見た目に反してサバイバリティが高い。
「地図に名簿に食べ物に、…何これ?」
最低限のサバイバル用品に加え、出てきたのは多さんの蛙の消しゴム。
「ただの消しゴムなのかな。それとも相似魔術用のアイテム?」
首を傾げながらも、次に取り出したのは
「…椅子に、だよね?」
明らかにデイバッグに入りきらないサイズの椅子だった。
巧みの技が光る、見事な一品ではあるが。ただの椅子である。
そして最後に取り出したのは
「…何だろうこの子」
やたらと眠そうな顔をした、子猫ほどのサイズの奇妙な小動物だった。
「う〜、外ればかりなんだよ!」
まるで役に立ちそうにない支給品ばかりで、すっかり落ち込むインデックス。
気をとり直して名簿と地図を見ようすると、突然備え付けのインターフォンが鳴り出した。
prurur…purururu…
『はい、もしもし?』
「うはぁ〜。やっと人が出たのですよー。」
『ええと、あなたはどちらさんなのかな?私はインデックスと言うのだけど。』
インデックス、名簿に載っている名前だ
「ウィル子はWill.CO21なのですよー。」
『Will.CO21さんだね。それで、あなたはどうやって私がこの部屋にいることを知ったの?』
「知りませんでしたよ?ウィル子はたまたまこのホテルの管理室にいたので、片っ端から内線をコールしたのです。」
真っ赤な嘘である。そもそも、ウィル子が転移させられたのはホテルの客室である。
ホテルの一室に転移させられ、即座に電気回線を通じて建物内の通信網を掌握したウィル子はホテル内に自分以外の
参加者を発見。以後は自分の装備を確認する傍ら、監視カメラで白いシスターを観察していたのだ。
ちなみに、なぜ客室に監視カメラがあるかというと、このホテルが所謂“ラブホテル”であるから。
―ぶっちゃけ、盗撮用である。
それから、ふたりは情報交換を開始する。
魔術、聖魔杯、状況の考察、互いの探し人。
『この殺し合いと、その聖魔杯は相違点が多いね。』
「ですね。」
自主参加と強制参加、殺人の肯定と殺人の否定、勝ち残り戦と勝ち抜き戦
同じ無差別バトルロワイアルでありながら、あまりにも違いが多すぎる。
『今の情報だけだと、仮設が多すぎて何ともいえないんだよ。』
結局は、より多くの情報を集める必要がある。
『私は、これから南の廃墟を目指そうと思うのだけど。あなたはどうするの?』
一緒に来る?と
「いえ、別々に動いたほうがいいでしょう。ウィル子もあなたもまともに戦う力はないです、
一緒に動いても全滅する危険があるのですよ。ウィル子は少し休んでから、北の空港に向かいます。
もし、あなたがマスターか社長に会った時は、そう伝えておいてください。見た目は悪人ですが話は
通じる人たちですから。」
『わかった、川村ヒデオと伊織貴瀬だね。あなたもとうまや短髪に会ったらよろしくね。』
「わかったのですよー」
受話器を置き通話を打ち切ったウィル子は、そのまま動くことなくインデックスを監視する。
結局、彼女は一度も「直接会おう」とは言わなかった。そのことからインデックスもウィル子が
彼女を全面的に信用する気も信用される気もない、ということを察しているはずだ。
「マスター」
あの優しい引きこもりは、この殺し合いでどう動くだろうか?
きっと、出会う人全てに誤解されながら、それでも出来るだけ多くの人と助けようとするだろう。
だから、ウィル子はそんなヒデオを守るために、邪魔な参加者は排除しなくてはならない。
ヒデオの力になれる者だけを生かし、それ以外の足手まといも殺しに乗った者も全て殺す。
それが、今の彼女のすべきことだ。
現世に生まれ出でて出会った、たった一人の信ずるべき相手が、命の危機にさらされている。
ならば、それ以外の何千何万を殺したところで、何の問題があるだろうか?
【G-5/ラブホテル/初日・深夜】
【Index-Librorum-Prohibitorum@とある魔術の禁書目録】
[状態]:健康
[制限]:不明
[装備]:蛙の消しゴム多数@いぬかみっ!、ヒルルカ@されど罪人は竜と踊る、獏@終わりのクロニクル
[道具]:デイバッグ、支給品一式
[思考・状況]
1:H-7の廃墟に向かう
2:上条当麻、御坂美琴と合流
3:伊織貴瀬・川村ヒデオと遭遇した場合、ウィル子がG-2の空港方面に向かったことを伝える
4:情報を収集し、脱出を目指す
[備考]:ウィル子を完全には信用していません。聖魔杯の概要を知りました。
【Will.CO21@戦闘城塞マスラヲ】
[状態]:健康、G-5ラブホテルの電子機器を掌握
[制限]:不明
[装備]:ランダム不明支給品×3(確認済み)
[道具]:デイバッグ、支給品一式
[思考・状況]
1:G-3の管制塔に向かう
2:G-3の管制塔の電子機器を掌握し、情報収集
3:上条当麻・御坂美琴に遭遇した場合、役に立ちそうならインデックスがH-7の廃墟に向かった事を伝える。
使えなさそうなら無視or殺害
4:ゲームに乗った参加者及び足手まといになる参加者を殺害
5:川村ヒデオを生還させる(とりあえずは優勝狙いではなく脱出狙い)
インデックス・ウィル子ともに最新刊(禁書15巻、マスラヲ3巻)の時点から参加です。
ウィル子のハッキング能力の限界、及び体の状態は次の書き手さんにお任せします。
(一応、実体化はしています)
投下乙です〜。
解析技能持ち少なそうだしウィル子は首輪解除のキーキャラになるかも。
投下乙。ウィル子は無差別マーダーになるかなと予想していたのだけど、これはこれで。
そしてインデックスは……見た目がガッカリ系ばかりでワロタwww
幾つか誤字脱字を見つけましたが……
>出てきたのは多さんの蛙の消しゴム。
「多さん」→「たくさん」でしょうか?
>「…椅子に、だよね?」
「椅子に」→「椅子」の間違い?
投下乙〜
全部把握するのは時間かかるな〜
まだ参加作品の半分くらいしか把握してなかったりする。
途中までしか読んでないってのもあるし、色々手を出してみようかなぁ。
ムシウタ、四巻目くらいまでは登場人物がコロコロ変わるからあまり入り込めなかったんだが、巻を進める毎に嵌ってきちまったぜw
でもここに出てるのって本編よりbugシリーズのが出番多かったりするんだよな……ワンコは六巻だけの登場だしw
何故か既読の作品読み直してる。
登場話は原作読まないと書きづらい。
そして把握の為にパラパラ捲ってた筈がいつの間にか一巻から真剣に読み直してる。
わかるわかるw
つか、禁書の最新刊見たんだが…一方さん強すぎる
(;´д`)
一方さんもワンコとおなじようなもんだからなあ。
その辺りを巧く書ききれば…と、他人事のように言ってすまん。
一方さんは参加時期次第だよな〜
3巻辺りからならほぼ無敵
5巻以降なら持久戦に持ち込めば…
最新刊及び13、14巻辺りは強すぎるな
本編しか読んでないけどやっぱbugも読んだほうがいいのか
つか、メンバー的にbugのほうが
霞王以外はbug抜きでも書ける気がする。太助は微妙かな?
どの巻に出てくるかとか、キャラ紹介的なものをまとめたいね。
とくに禁書とかいぬかみとか巻数の多いやつは全部読んで把握するのはきつい・・・。
と思ってWikiを更新しようかと思ったんだが・・・デジタルデヴァイドな俺を笑ってくれorz
一方さんばかり取りざたされているが、ここの住人が神裂をどう考えているのか訊きたい
他の参加作品殆ど知らないから俺が思ってるよりやばくないのかもしれんが
ねーちんは聖痕解放と唯閃どっちか制限すればいいだけだと思う
佐山やら大助やらようこやらジャージやらもいるし問題ない
申し訳ありません、予約破棄させてください。
お恥ずかしい話ですが、なんか読みなしてるうちに止まんなくなっちゃって、時間使いつぶしてしまいしまして…
むしろ使えるけど、使ったら体に来る反動大くらいで。
聖痕解放は反動ありの全力戦闘、唯閃は居合い系からの技だっけ?
制限じゃなくて弱体化のほうが無難じゃない?
手元に原作無いからうろ覚えだけど、0コンマ何秒で数十回攻撃するとかいう無茶苦茶な技だったような。
まあ威力制限+反動大くらいで大丈夫かな?
>>575 4巻の異常な戦闘力は聖人としての力と神を殺せる体に作り変えるっつー天草式の術を併用した結果だから
ふだんは同化型虫憑きと同じかちょい下くらいじゃね?
七閃は七天七刀無しじゃ無理だっけ?
あれは刀と見せかけてワイヤー使う技だった気がする。
本家ラノロワの魔界都市勢に比べれば、おとなしいものだろ>ねーちん
そか。
結局ねーちんは、ワイヤー支給されないと七閃使えない&刀?支給されないと唯閃?も使えないわけだ…
本家はみてないしなぁ
魔界都市勢って美しさも制限されてたんだっけ?
美しさ制限………
そりゃやり過ぎだなww
美しさ無制限だと他作品キャラの大半が見とれたり頬染めたりしないといかん訳だが。
で、こっちのギギナはあっちのギギナと違って美しさ無制限でいくのか?
魔界都市勢ほどではないけどモブキャラにはベタ惚れされまくるほどに美形だが。
原作カップリングがぶれる程度でなければいいんじゃないか?
魔界都市は美しすぎて太陽だか月が援護射撃してくれるとかいうレベルでの美しさだからな。
され竜のほうは本家でも制限無かったはず。
美しすぎて吹いたw
ラノベのキャラなんて美形ばっかなんだからそんなのどうでもよくないか?
いや、ガユスの前で恋人でもない女のパンツに指つっこんで濡れてる事を確認しても
別に怒られないとか割とアレな描写が原作にあるレベルだぞ、無制限ギギナは。
皆、ある程度は美形だし問題ない
登場の度に見たこともない美人と強調される利菜とか
魔界都市みたいな精神破壊おきなきゃいいだろ
自分の整理の意味も含めて投下状況
もう流石に何も返答のないのは予約破棄でいいよな
4/5【いぬかみっ!】
○川平薫/○川平啓太/○赤道斎/●たゆね/○ようこ
1/2【ウィザーズ・ブレイン】
●セレスティ・E・クライン/○デュアルNo.33
1/2【終わりのクロニクル】
●佐山・御言/○戸田・命刻
0/2【銀盤カレイドスコープ】
●桜野タズサ/●リア・ガーネット・ジュイティエフ
3/5【戯言シリーズ】
○いーちゃん/○零崎双識/●零崎人識/●闇口崩子/○紫木一姫
2/3【されど罪人は竜と踊る】
○ガユス・レヴィナ・ソレル/○ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/●ニドヴォルク
1/3【戦闘城塞マスラヲ】
○伊織貴瀬/●Will.CO21/●川村ヒデオ
0/2【断章のグリム】
●白野蒼衣/●時槻雪乃
3/5【とある魔術の禁書目録】
○一方通行/●Index-Librorum-Prohibitorum/○上条当麻/○神裂火織/●御坂美琴
0/2【薔薇のマリア】
●サフィニア/●マリアローズ
1/3【“文学少女”シリーズ】
●天野遠子/○井上心葉/●琴吹ななせ
3/4【ムシウタ】
○薬屋大助/●獅子堂戌子/○立花利菜/○御嶽アンネリーゼ
1/2【ルナティック・ムーン】
○カロマイン=セク/●シオン=エシュ
3/5【レジンキャストミルク】
○柿原里緒/○城島晶/●城島硝子/○速見殊子/●舞鶴蜜
23/46
ようやく半分かな
御坂いつ投下された?
>>590 すまん、ミスったみたい
修正します
おわびの意味もこめて御坂の話でも考えてきます
4/5【いぬかみっ!】
○川平薫/○川平啓太/○赤道斎/●たゆね/○ようこ
1/2【ウィザーズ・ブレイン】
●セレスティ・E・クライン/○デュアルNo.33
1/2【終わりのクロニクル】
●佐山・御言/○戸田・命刻
0/2【銀盤カレイドスコープ】
●桜野タズサ/●リア・ガーネット・ジュイティエフ
3/5【戯言シリーズ】
○いーちゃん/○零崎双識/●零崎人識/●闇口崩子/○紫木一姫
2/3【されど罪人は竜と踊る】
○ガユス・レヴィナ・ソレル/○ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/●ニドヴォルク
1/3【戦闘城塞マスラヲ】
○伊織貴瀬/●Will.CO21/●川村ヒデオ
0/2【断章のグリム】
●白野蒼衣/●時槻雪乃
4/5【とある魔術の禁書目録】
○一方通行/●Index-Librorum-Prohibitorum/○上条当麻/○神裂火織/○御坂美琴
0/2【薔薇のマリア】
●サフィニア/●マリアローズ
1/3【“文学少女”シリーズ】
●天野遠子/○井上心葉/●琴吹ななせ
3/4【ムシウタ】
○薬屋大助/●獅子堂戌子/○立花利菜/○御嶽アンネリーゼ
1/2【ルナティック・ムーン】
○カロマイン=セク/●シオン=エシュ
3/5【レジンキャストミルク】
○柿原里緒/○城島晶/●城島硝子/○速見殊子/●舞鶴蜜
いつの間にそんなに死んだのかと思っちまったぜ
投下状況だったのか……
いぬかみと禁書の投下が少ないのが意外だ。
いぬかみと禁書、両方巻数多いからなぁ
それもそうだが主人公の人気のなさが気になる
啓太、いーちゃん、当麻、大助、晶
時々でいいから眼鏡の事も思い出してあげてください。
当麻の予約ktkr
このロワ応援したいけど自ロワあるしそもそも禁書と終わクロしか知らないんだよな……。
カミジョーさん期待
&
暇なときにでも良いから書いてみないか?
禁書はまだ残ってるし……
主人公といえばそもそも出られさえしなかったルナが(ry
先に書き進めておいて、ある程度の目処が立ったら予約しようと思ってる。
思っていながら中々書き上げられなくて早一週間。
そんな自分の遅筆+長文癖が嫌になる……。
>>591 一瞬
「いつのまにこんなに話進んだんだ」と勘違いしてしまったぜ。
こんな時間に投下宣言。
SS書くのはじめてなんで、お見苦しいところがあると思いますが、よろしくお願いします。
sien
そこは白い部屋。
しかし、その白は純白などとは程遠く、薄汚れた惨めな白。
かつて人々が傷を癒し、病を克服していったときの清潔さはどこにもない。
シミの浮いた壁に囲まれ、粗末な寝台が並んでいるだけの、かつて病室であった場所。
そこにひとり、『悪魔』が佇んでいた。
その体を包み込む外套の闇色は、窓の外に降りた夜の帳よりも深く、露出した唯一の部位である頭部は、
この廃病院のどこよりも純粋な白色の髪と、床に伏す病人よりも遥かに蒼白な肌とで構成されていた。
そんなモノクロームの中で、瞳だけが血の赤という色を湛えている。窓辺に立ち、月光に浮かび上がるその容貌は、
異様さを差し引いたとしても、十分に美しいと表現できるものであった。
本来ならば。
今やその美貌は憎悪によって醜く歪められ、闇に沈む廃墟を悪鬼のごとく睨み付けていた。
あと少し、あと少しで、ようやく望みを果たせたというのに。
ロイド=オド、第六稀存種がついに動き出したというのに。
あの男がバベルを出てから何年待ったというのだ。
この感情を何年募らせていたというのだ。
この私を愚弄するというのか。
忌まわしい首輪を握り締める。
首に爆弾をくくりつけるなど、人を飼う手段としては陳腐といってもいいだろう。
だが、その陳腐な仕掛けが稀存種にとってはこの上なく有効であった。
稀存種は不死身に近い再生能力を持ち、腕がもげようと、胴が千切れようと瞬く間に再生することができる。
しかし、それでもけして不死身足りえなかった。
急所を抱えているのだ。脳という。
稀存種の体は粒体と呼ばれる有機金属生命体によって構成され、脳である粒体制御用統率器官イヴが
その位置を決定することによって成り立っている。つまり、脳が粒体の位置を記録している限りは、
どれだけ破壊されようと再生することができるのである。しかし、それは裏を返せば、
イヴを破壊されればそれで終わり、ということであった。
この陳腐な首輪が爆発するだけでたやすく死にいたるのだ。
『悪魔』と呼ばれた第二稀存種が。
このカロマイン=セクが。
苛立ちに任せ、窓枠に拳をたたきつける。
夜気に冷えたアルミサッシが皮膚を突き破り、肉を抉り、血が噴出した。
けれど、それもわずかのときをおいて、血の一滴も残さず、まるで時間がまき戻るかのように傷口が再生する。
予約時間と投下時間にワロタ。直書きじゃないならもっとやれw
支援。
――いいだろう。今しばらくは貴様らの舞台で踊ってやる。
カロマインは外套を翻した。
――だが必ず後悔させてやろう。私を役者に選んだことを。
月の作り出した影へと歩き出す。
――教えてやろう。稀存種はけして飼えぬということを。
輪郭が闇へ滲み出す。
――そして帰るのだ。あいつに会うために。あいつを殺すために。
その姿が夜へと消えた。
カロマイン=セクは気付かなかった。傷口の再生が遅くなっていることに。
カロマイン=セクは知らなかった。自分が微笑んでいることを。
【H-7/廃病院/初日・深夜】
【カロマイン=セク@ルナティック・ムーン】
[状態]:健康
[制限]:再生力低下・その他不明
[装備]:ランダム不明支給品×2(確認済み)
[道具]:デイバッグ、支給品一式
[思考・状況]
1:もとの世界に帰る
2:参加者を皆殺しにする
3:主催者を殺す
[備考]:制限に気付いてません
しえn
投下終了。緊張したw
乙でした。マーダーキター!
位置は…崩子ちゃんがご近所で出発してるな。2エリア離れてマリア達。
戌子とかち合ったシオンといい、ルナムン勢は激突が早そうで楽しみだ。
現時点までの「現在のエリア状況」を更新してみた。
ウィンドウズのペイントからOpenOfficeのCalcで作り直してみたけど、もう少し編集の楽なツールはないものか。
>>609 投下乙です。
やっぱカロマインはマーダーか。頑張って強キャラを間引いて欲しい。
>>611 地図氏乙です。廃墟に向かってるインデックス危険すぎる。
>>609 投下おつ。ニドヴォルクといい、無差別マーダーは恐ろしいのばっかだwww
>>611 地図編集おつです。
画像に付箋が付けられ、かつ後で編集となると…
俺も表計算ソフトくらいしか思いつきません。
>>all
wiki、幾つか弄りました。
詳しくは更新報告にて。
これより投下いたします。
東西に伸びる道路のそばに、こじんまりとした駐車場がある。
一台も車が見えない駐車場は、道脇に建てられたペンションのために設けられたものだ。
その開けた空間に、風が吹き抜ける。
夜気を孕み、肌寒さを喚起するような風だった。
しかしその程度の風では、少年の激昂を冷やすには至らない。
「人の命を、何だと思ってやがるんだッ!!」
ペンションの傍らに立つ少年――上条当麻が思わず叫びを上げても、それに応じる声はない。
そんなことは分かっている。理解している。
それでも体の奥から、心の底から、溶岩のように沸きあがる感情は抑えられなかった。
人々を、その手で弄んでいるような主催者が許せない。
こんな馬鹿げた殺し合いに、妹達(シスターズ)を協力させる主催者を、許せるはずもない。
熱く激しい怒りが、上条の身を突き動かす。衝動的に、上条はペンションの壁を殴りつけていた。
痺れるような痛覚が駆け抜けていく。それを咀嚼するように、拳を壁に押し付けたまま、歯を食い縛る。
――これが痛くなかったら、夢だって思えたかもな。クソっ。
駆け巡る激情を噛み締めたかのように、歯の奥で鈍い音がした。
痛みは、少しだけ冷静さを呼び戻す。
上条は大きくかぶりを振り、頭を掻き毟りながら、思う。
この怒りを叩きつける相手は決まっているのだ、と。
そこに辿り着き、この馬鹿げた殺し合いをブチ壊さなければならない。
誰も死なせず、殺させず、元の世界に帰らなければならない。
深い呼吸を、意図的に繰り返す。
取り入れられた夜気は、血流をいくらか穏やかにしてくれる。
上条は、デイパックに意識を向けた。
生き抜くためにも、現在地や状況を確認するためにも、中身を見ておく必要がある。
外灯の光と月明かりを頼りに、支給品を確認しようとしたとき――。
不意に後ろから影が差し、視界が暗さを増した。
上条の身に緊張が走り、嫌な汗が掌に滲みだす。
ここは、殺し合いを強制させられるフィールドだ。
既に凄惨な死に様を見せ付けられ、『死』を誰もが意識している。
上条も、例外ではない。
頭に血が上っていた間は、憤りで心を満たし、それを意識外に持っていけていた。
しかし冷静さが、心に余裕を作ってしまう。それは、隙間とも言っていい。
そうして出来た隙間へと、死の意識が、寒気を感じさせるほどのリアリティを携えて滑り込んでくる。
隙間を埋めたその意識は、周囲にあったそれ以外の感情を、まるで黴のように蝕んでいく。
そんな感情に抗うようにして、ほとんど反射的に、上条は動いていた。
後ろを、振り仰ぐ。
見えるのは、星空と、等間隔で並ぶ電柱と。
月を背負うようにして、電柱の上に佇んだ、線の細い少年の姿だった。
少年は、インデックスと同様の銀髪を、後ろの一房だけ伸ばして束ねていた。
月光を浴びた銀髪は、たおやかな光を照り返し、美しさを感じさせる。
年齢は上条より少し年下くらいだろう。
少年の身を包むのは、白と黒でカラーリングされた装甲服だ。
微風が、少年の髪と赤いネクタイを揺らしていた。
そして、その右手には。
鈍色をした、一振りの出刃包丁があった。
少年の濁りのない視線と、上条のそれが、交差する。
何か声を掛けようと、上条が口を開こうとした、その直前。
少年が、飛翔した。
ネクタイと髪を靡かせて、真っ直ぐに上条へと。
出刃包丁を、振り上げて。
少年と刃が、迫ってくる。
それを視認した上条は、口を開きかけのまま、慌てて身を転がした。
出刃包丁が上条の頬を掠め、肌を裂く。
血の熱さが頬を伝い落ちるが、痛みに気を取られている暇はない。
追撃の斬り上げが、上条へ肉薄していたからだ。
転がったままの不自然な体勢で、上条はデイパックに左手を突っ込む。
指先に触れた硬いものを立ち上がりざまに出し、目の前に掲げる。
それは、リボルバー式の弾倉と引き金のついた短剣――<贖罪者マグナス>だった。
上条の眼前で、刃がぶつかり合う。
少年の細腕からは想像できないほどの衝撃が、贖罪者マグナス越しに、上条の腕を震わせる。
必死で腕に力を入れ、攻撃を押し止めた。
「待て! 俺は、こんな殺し合いなんかする気はねぇッ!」
二本の刃の向こう、少年の顔を睨みつけ、上条は怒鳴りつけた。
それでも、少年は上条を見つめるだけで、返答はない。
「……あんな奴らに、従うってのかよッ!」
力任せに、押し返そうとする。
だが唐突に、贖罪者マグナスの刃が抜けた。
込めた力のままに中空を裂く上条。
再び転びそうになるが、たたらを踏む間になんとかバランスを取り直す。
上条から距離を取った少年が、真正面で佇んでいる。
出刃包丁を構え、上条へと視線を固定したままで。
「大切な人が、この島にいる。守りたい人なんだ」
少年が、口を開く。
迷うことなく、確かな声で。
自分に言い聞かせるように、などといった弱々しい口調ではない。
「あの子には生きてて欲しい。何があっても生き延びて欲しい。
たった一人しか生き残られないのなら、僕は――自分の意志で、剣になる」
真っ直ぐな、少年の言葉。揺るぎない決意を告げるような声。
それを聞いた上条の意識が、急速に熱を帯びていく。
「ふざ、けんなよ……ッ!」
怒りが、再燃する。
少年を悪く思うわけではない。むしろその純粋なまでの想いは、好感さえ持てるものだ。
そこまで考えられるのに。そこまで誰かのことを思えるのに。
他の誰かを傷つけ、殺すことを選ぶ少年に、憤りを禁じえない。
「そんなの、テメェだけじゃねぇんだよ! 誰にだって大切なものくらいあるんだッ!!
守りたいものとか、無くしたくないものとか、みんな持ってんだよッ!!」
襲撃され、殺されかけたことに憤怒を覚えているわけではない。
自分のことだけを考えて、他者から全てを奪おうとする少年の心根が、許せない。
「それに考えてもみろッ! そんなやり方を、テメェの守りたい人は望んでるのか!?
そんなことして、喜んでもらえると本気で思ってんのかッ!?」
上条ならば、そんなことは望まない。
命を、屍を、痛みを、悲しみを、叶わなかった願いを、奪われた温もりを。
その全てを踏み台にして守られても、決して嬉しくなどはない。
これほどまでに想われている人ならば、自分と同じ考えのはずだと、そう思う。
上条は、少年を睥睨する。理解を期待して、答えを待つ。
すると、少年の表情が動いた。
それは、僅かな変化だった。
だが、上条はそれを見逃さない。それを、見逃さなかった、故に。
上条は、目を見開いて絶句した。
柔らかく、小さく、優しく、嬉しそうに。
少年は、口元を綻ばせたのだ。
「いいんだ、それで」
◆◆
黒髪の少年――上条当麻に答えながら、デュアルNo.33――ディーは、一人の少女のことを想う。
守りたい、存在。セレスティ・E・クラインのことを。
――僕はセラを、守りたいと思った。なのに、守るどころか大切なものを奪うきっかけを作ってしまった。
マサチューセッツでの事件は、ディーの精神に深く刻まれている。
忘れてはならないし、目を背けてはならない。
セラの母を傷つけてしまった事実は、決してなくなりはしない、深く思い罪だ。
――だから、守らなければと思った。償わなきゃいけないと、思った。
だが。
セラを守っても、自分の身を捨てても、罪は消えない。償いになどなりはしない。
死んでしまった人は、もう戻ってはこないのだから。
刈り取られ、踏み潰された芽は二度と芽吹かない。
いなくなった大切な人は、決して帰ってこない。
それでも、だとしても、ディーは願う。
セラを守りたいと、強く望む。
きっかけは償いだったかもしれない。だが今は、そのために守りたいと思うのではない。
仮に贖罪の念を胸に抱いて戦ったとしても、甘ったれた許しなど、訪れるはずはないと分かっている。
だからこそ、ディーの想いは、もっと単純で、純粋だ。
セラのことが大切で、愛しいから。
生きて、幸せに包まれ、笑っていて欲しいと、心から願う。
そのためには。
業から目を背けることなく、全ての罪を背負う覚悟は決めてある。
メルボルンで、万象之剣を振るったときから。
無慈悲に無遠慮に、数多の命を蹂躙し刈り取り破壊したときから。
どんな理由があろうと、大義があろうと、殺人は正当化されるものではない。
死はその人が持っていた未来を奪い、多くの可能性を踏み潰し、多くの悲しみを生むことになるからだ。
それを無理矢理に押し付けるのは、罪悪に他ならない。
そう認識しているが故に。
人の命を奪うディーを、セラには認めて欲しくはない。
死を悲しみ、悼み、嘆くことのできる、優しい子でいて欲しい。
そうでいて、くれるなら。
ディーは、剣を握れる。罪の重さにも、耐えられる。怨嗟に晒され血に塗れても、屍を乗り越えて進んでゆける。
たとえ屍血山河の中心で、罪を抱いて死ぬことになっても。
セラを守り切れれば、その誇りだけは、残るはずだ。
「いいんだよ。あの子には、そうであって欲しい」
ディーは、繰り返す。
驚愕したようにこちらを見る少年――上条当麻に、曲がらぬ意志を伝えるように。
出刃包丁を、構えなおす。鈍色の刃を、月光が舐め上げた。
「……どうしても考えを曲げないって眼、してやがるな」
吐き捨てるように言う上条。ディーは口を開くことも頷きもせず、揺るぎない眼差しを答えとする。
「上等だ。目ぇ、覚まさせてやる」
ディーの視線を真っ向から受け止め、上条が鋭い視線をぶつけてくる。
その瞳は、熱く激しい強さに満ちていた。
「誰かを殺して手に入れる幸せなんて、幻想でしかねぇんだよ。テメェが抱いてる、身勝手な幻想だ」
上条の右手が掲げられ、左手の魔杖短剣が握りこまれる。
「――そいつを、ブチ砕いてやるッ!!」
上条が啖呵を切っても、ディーは怯まない。
怯まないが、一瞬だけ、困ったように、眉尻を下げた。
「幻想、か。その通りなら、いいのにな」
届けるつもりのない、呟き。
それを置いて、ディーは疾駆した。応じるように、上条も向かってくる。
(I−ブレイン、戦闘起動)
脳内の生体コンピュータ、I−ブレインを起ち上げ、駆ける。まとめられた一房の髪が、闇に踊った。
思考単位を、ナノセカンドに固定する。
人の脳を遥かに超える演算速度を有するI−ブレインが、思考および処理の速度を一気に引き上げていく。
五感を通して脳に伝えられる刺激が数値データに置き換わる感覚の中、ディーは動き出したI−ブレインに命令を送る。
(「身体能力制御」発動。運動速度、知覚速度を三倍で定義)
体内の運動速度、知覚速度を三倍の速さに到達させようと、I−ブレインが処理を行う。
騎士剣がないため、著しく低いレベルでしか『身体能力制御』の発動は不可能だ。
その不自由さに歯痒さを感じるが、気にしていても仕方がない。
相手の能力が分からない以上、可能な範囲での全力を出す必要があることに、変わりはない。
運動速度、知覚速度が上昇することで、相対速度が下がっていく。
その、はずだった。
(システムエラー。「身体能力制御」強制終了)
I−ブレインから送られてきたメッセージに、ディーは目を見開いた。
『身体能力制御』は、一ナノ秒の間すらも発動しなかったのだ。
I−ブレインが稼動停止したわけではない。
ノイズメイカーによる電磁撹乱が生み出す、強烈な不快さを感じるわけでもない。
(「身体能力制御」発動)
再度、I−ブレインに指示を出して起動を試みる。
(システムエラー。「身体能力制御」強制終了)
だがI−ブレインは即座に、無情なエラーメッセージを叩きつけてくるだけだ。
その結果が、狐面の男が告げた『制限』という言葉をディーに思い出させる。
――そういう、ことか。
歯噛みする、ディー。
I−ブレインを弄られたのだろうかと考えそうになるが、その思考を無理矢理中断させる。
上条が、眼前にまで迫っていたからだ。彼の右手は、既に動いている。
固く握り締められた右拳は、ディーの顔面へと惑いなく飛んでくる。
急遽、上半身を反らしつつ後ろへ跳んだ。
だが回避には、遅い。
「オぉぉ、ラ――ッ!!」
猛る声と同時に、拳が頬に直撃する。皮膚に熱が生じ、肉に衝撃が伝わり、歯茎が痺れる。
ただ一発の、無手の打撃。痛覚処理をする必要などない程度の一撃だった。
にもかかわらず。
それを受けたディーは、思わず後ずさりしていた。その一撃に、焦りを覚えずにはいられなかった。
(システムエラー。I−ブレイン、強制終了)
空しく表示される、エラーメッセージ。
その真偽を確かめるようにして、ディーは熱くなった頬に手を添える。
数値でもデータでもなく、ただの痛覚が、そこにはあった。
通常に戻った思考速度が、事態を分析しようとする。
――これも『制限』? いや、でも、さっきは。
考えながらも、視線を前に向ける。
怪訝そうな表情で、しかし変わらない瞳でこちらを睨む上条と視線が交わった。
まだ、彼は立っている。
左手に短剣を携え、右拳を構えたまま、ディーを見つめている。
ならば。
思考に囚われている暇などない。焦りに気を取られている場合ではない。
体は動く。決意は折れも曲がりも砕けもしていない。
たとえそれが、欺瞞に満ち、自己満足に溢れた意志だとしても。
大切な人を守りたいという一心は、捨てたくはないから。
(I−ブレイン、再起動)
ディーに呼応し、再度回り始めるI−ブレイン。
数値化された感覚が、頭に広がっていく。人形になったようで、嫌いな感覚だ。
なのに今は、頼もしさすら感じられる。
――大丈夫だ。まだ、動かせる。
三度目の突進を、敢行する。
頬の熱を奪っていく冷えた夜気に、心地よさを感じながら、ディーは加速する。
迎え撃つように立っていた上条の右手が、弧を描く。
抉りこんでくる、右フック。
その軌道を予測し、姿勢を低くする。
頭上を過ぎていく拳を、大気の流れで察知。
突進の勢いを殺さず、出刃包丁の刃を上条の腹部へと向ける。
本命キター!支援。
…規制されてしまってるようやね。ちょっと代理行ってくる。
上条の左手が、反応するように動いた。
甲高い金属音を上げ、出刃包丁と贖罪者マグナスが交差する。
横向きに繰り出した出刃包丁が、垂直に受けられる。
だが、刃を通じて掛けられる力は、弱い。
右フックを回避された直後の、咄嗟の防御故か。
あるいは、またも退かれた場合に、隙を作ってしまうことを恐れるが故か。
どちらでも、構わなかった。
重要なのは、伝わってくる力を数値としてデジタルに捉え、I−ブレインの演算速度を以って状況を見据えることだ。
演算も思考も、ナノ秒単位で行われる。そのため判断を弾き出すのに、一秒も掛からない。
いける、と。
そう判ずるまで、時間は必要ない。
右腕から、微かに力を抜く。
刃同士の拮抗が失われ、鍔迫り合いが終わる。
引き戻される、贖罪者マグナス。同時に、上条が足払いを放ってくる。
構わず、更に踏み込む。
上条の足が、ディーへと到達する、その直前に。
出刃包丁が、上条当麻を、貫いていた。
刃で感じる、鈍く重い触感がある。
柄を握る手で感じる、熱い液体の触感がある。
そして。
「が、はッ……」
鼓膜を揺らす、濁った吐息の音が、ある。
それらから目を背けないように。逃げ出さないようにするために。
ディーは、見上げる。
目線の先、上条はディーを捉えていた。
恨みや憎しみや絶望を湛えた瞳ではなく。
怒りと悲しみと無念さをない交ぜにしたような瞳を、ディーへと向けていた。
「ちく、しょ……うッ……」
声が、届いてくる。それと同時、上条の全身が弛緩し、前のめりに倒れこんでくる。
左腕で、受け止めた。
細い腕にのしかかってくる重量は、決して軽くはない。
その重さを、決して忘れないようにしようと、ディーは思った。
◆◆
上条を横にし、開いたままの目を閉じさせる。
その後、彼の持っていた支給品を回収したディーは、この場を立ち去る前に上条を一瞥する。
もう動かなくなった少年の言葉が、ディーの脳裏に蘇っていた。
さるさん規制食らっちまいましたorz
続きは仮投下スレに落としてきましたので、すみませんがどなたか代理投下してくださると助かります。
『誰かの死の上で手に入れた幸せなんて、幻想でしかねぇんだよ』
本当に、そうだったらいいのにと、思う。
シティでは、魔法士の命を犠牲にし、マザーシステムを構築した上で、大多数の人類が生きている。
それに反発し、道具として扱われる魔法士を保護するため、シティに宣戦を布告した賢人会議。
その主張は、大多数の人間の生命を無視し、魔法士の命を救うというものだ。
どちらにせよ、誰かの死は免れない。
誰かの死の上に、命は成り立っている。
どちらが正しいのか、あるいはどちらも間違っているのか。
その是非は別にしても、犠牲を出さなければ生きられないというのは、とても悲しいことだ。
だからこそ、ディーは思う。
「……君とは、もっと別の形で会ってみたかったな」
そんな想いを、哀しげに残して。
振り返らず、双剣――デュアルNo.33は、歩き出した。
惑うことなく、確かな足取りで、歩き出した。
【D-1/ペンション周辺/初日・深夜】
【デュアルNo.33@ウィザーズ・ブレイン】
[状態]:左頬に殴打傷
[制限]:騎士剣なしでは『身体能力制御』発動不可。その他は不明。
[装備]:出刃包丁@現実 魔杖剣<贖罪者マグナス>@されど罪人は竜と踊る
日本UCAT装甲服@終わりのクロニクル
[荷物]:デイパック、支給品一式 ×2(上条当麻のランダム支給品0〜2)
[思考・状況]
1:セラを守るため、参加者を減らす。
2:セラ以外の参加者がいなくなった場合、死を選ぶ。
3:騎士剣が欲しい。
[備考]
1:参戦時期は6巻下直後です。
【上条当麻@とある魔術の禁書目録 死亡】
【残り45人】
>>626 代理投下感謝。助かりました。
何かあったら言ってくださいませ。
乙ー………………まさか初っ端からwww
記念すべき死亡者第一号に驚き、相手が悪かったことに手を合わせる。南無。
これで万象之剣がディーの手に渡ったら大惨事だな…。
投下乙〜
まさかカミジョーさんが犠牲者一号になるとは……
これがロワなんだなー
投下乙です。
まさか当麻が最初に死ぬとは…。
キャア、主人公殺し。
熱いバトルがかっこよかったぜい。
あ〜、その…
皆さんスミマセン
予約してたのですが、中々書き上がらずにいて
全て放棄しちゃってました。
名無しとしては書き込んでましたが、やはり書き手としてまた書きたいなーと思って。
一作品出来上がったのですが、御坂美琴と零崎双識で投下してもよろしいでしょうか?
予約入って無いし、問題無いと思う。
でも次からは予約破棄するときは連絡よろしくお願いします。
>>638 ありがとうございます
他の人の意見も聞きたいので、推敲しながら他の人が繰るのを待ってます。
GJ。
うっはー、上条さん初戦OUTかよ・・・
インデックスに美琴、ご愁傷様です。
奉仕型に無差別型にとマーダーも数が揃って来てるなあ。
イマジンブレイカーが死んだか
さぞ多くの書き手のモチベーションに影響しただろうね
企画終了のお知らせ
>>642 そうか?
確かにショックだが、ロワなんだから仕方ない。
そんな程度で企画終了しないだろ
連投スマソ
とりあえず、投下禁止との意見がないので投下させて貰います。
最終確認する時間も考えて、20時前後に投下しますので
出来れば支援願います。
んー、ツンデレのジンクスがバリバリな美琴さんがどうなるのかwktk。
・・・って、wiki見たら尚更wktkしてきたw
ではでは、これより投下します。
しん、とした静寂に満ちた校舎の中でコツ、コツと闇に響く足音を隠そうともせず、男は静寂を破りながら廊下を歩いていた。殺し合いという殺戮の舞台とは思えない程、ゆったりとした足取りで。
闇に映るシルエットは――とても奇妙だった。
随分と日本人離れした背の高さ、しかしその痩せた身体は見る者に大柄という印象は与えず、その手足の長さも相俟って、まるで中学校の美術室に飾ってある針金細工のようである。
背広にネクタイ、オールバックに銀縁眼鏡というごく当たり前の、極々当たり前過ぎるファッションが、驚くくらいに似合っていない。
暗闇を進む男――零崎双識は、“殺し合い”と言う非日常な舞台に突然捲き込まれていながらもその足取りは普段と変わらない。こんな状況は慣れっこだ、と言わんばかりの軽やかさである。
彼は、誰かに見つかる事を畏れない。
彼は、誰かと闘うことを畏れない。
彼は――死ぬことを畏れない。
彼が畏れるのは、只一つ。愛すべき家賊が死ぬことだけである。
故に彼は畏れず、止まらず、歩みを進める。
どれくらい歩いただろうか、突然歩みを止めた彼の眼前には灯りの漏れだす扉、がある。
彼は迷うことなく、その扉に手をかけ、横へ滑らせた――
◆ ◆
ふと、目が覚めると彼女は机に突っ伏していた。
「ん…ぅ、良く寝たぁ」
悩まし気な唸り声と共に机から顔を上げて、大きく伸びをすると、くしくしと可愛らしく寝惚け眼を擦りながら先程まで見ていた“夢”について思考を向ける。
いきなり殺し合いだとか言われて、逆らおうとした人が殺されて、そして――
ざわめく人達に銃を向けた“妹達(シスターズ)”
「何だったんだろ…あの夢。」
夢にしては、恐怖にざわめく場の空気や雰囲気がリアルだった。妹達(シスターズ)が構えていた銃も、どこか殺意が込められていた気がする。
だが、それだけだ。
殺し合いなんか起こるわけがない。確かに、美琴の住んでいた超能力者が住む学園都市はそれなりに危険を内に孕んでいる、が殺し合いといった馬鹿げた事を考える輩はいない筈、だからこれは――
そこまで考えたところで、不意に少女の目に“何か”が映る。
その“何か”は先程の夢に出てきていたような気がする。
(確かあれ…デイバッグ、よね?あの狐のお面被った人が渡してた…。まさかこれ…現実?…なわけないか、どうせ誰かの忘れ物でしょ?)
そう。
これは、誰かの忘れ物。だから、さっきの夢とはなんの関係もない。
と、そこで。
少女は気付いてしまった
己の首に、見覚えのある首輪が嵌められているのに。(嘘…だって、さっきのは夢でしょ?これって、そんな……っ)
今にも叫び出したくなる衝動を強靭な理性で押さえ付け、首輪に手をかけると一気に力を込める。
しかし
無情にもどれだけ力を込めようと、ひんやりとした首輪が外れる事は無かった。
(大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫ダイジョウブAll right大丈夫大丈夫All rightあれは夢夢夢夢dreamdream夢ユメ夢夢夢夢ゆめユメゆめめめdreamゆめめメ目めめめめメメめ)
支援
その少女は気付かない、己の手がカタカタと震えていることに。
その少女は認めない、恐怖に震える手が、己を縛る冷たく無機質な首輪が、眼前にでん、と鎮座するデイバッグが、先程の夢が現実だと証明していることを。
そして、震える少女――御坂美琴の思考が限界まで達したとき、不意に教室の扉が開いた。
瞬間――
殆んど無意識、刹那のうちに己の一番信じられる力、学園都市にも七人しかいないレベル5『超電磁砲』、その力をフルに使った雷撃の槍を入ってきた男に向けて放つ。
そのまま、限界に達した少女の理性はずぶずぶと闇に沈んでいく。
そこからの行動はまるで獣の如く、迅速だった。
教室に入ってきた男には欠片も意識を向けず、眼前のデイバッグを掴むと風を切るように、脱兎の如く男の横を駆け抜ける。
目的もなく
あてもなく
理性を失い、虚空に心を包まれ、闇に喰われた少女は校内から近くに有った開けっ放しの窓から飛び出し、着地すると同時に地を蹴り北へ、北へと駆けていく。
“殺し合い”の舞台に充満する、“絶望”と言う名の深い闇
それに呑み込まれた少女が一人
その少女を待ち受けるのは、幸か?不幸か?
それは誰にもわからない
◆ ◆
理解不能
双識の脳内をこの四文字の言葉が激しいサンバのように、はたまた美しいワルツのように躍り狂っている。
現在、双識は横たわり、全く身動きのとれない状況だった。
――何故?
それは、当の本人ですらわからない。
教室から灯りが漏れているので、情報交換でもしようと中に入ってみた。
それだけだ。
――それだけ?
いや、違う
扉を開けた瞬間、青白い光が自分に向かって飛んでくる。
それに気付いたときには、電流が体を駆け巡り、全身が弛緩すると共に、自由を、力を奪われていた。
「うふふ――敵対者を逃がすとは――『二十人目の地獄』も今は昔、か」
“敵対者”この言葉は零崎一賊にとって、大きな意味を持つ。
零崎と敵対した者は必ず殺す。
が、
敵対した者を殺すだけではまだ足りない、それでは恨みと憎しみが残る。
怒りや憤り、悔しさや悲しさが残る。
皆殺しにしてこそ――
初めて、恐れと戦きが生まれるのだ。
殺す者は殺すことでしか生き残れない。
二人敵に回したときは二十人殺す――
それが零崎一賊。
改めて、思い返す。
先程のアレは危ない。
下手すれば、可愛い弟にも危害が及ぶ可能性もある。
支援
【A−4/学校周辺/初日・深夜】
【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】
[状態]:精神不安定、理性消失
[制限]:雷激の槍は当たっても、若干体が痺れる程度
[装備]:無し
[荷物]:デイバッグ、支給品一式(未確認)
[思考・状況]
1:怖い怖い怖い
2:誰かに会ったら、雷激の槍→逃げる
3:誰にも会いたくない
[備考]
1:錯乱して理性的なことは考えられません
2:あてもなく北へ向かってます
3:参加時期は三巻途中?(色々な研究所を破壊しているとき)です
【A−4/学校周辺/初日・深夜】
【零崎双識@戯言シリーズ】
[状態]:全身に若干の痺れ
[制限]:不明
[装備]:無し
[荷物]:デイバッグ、支給品一式(未確認)
[思考・状況]
1:アレ(美琴)を殺す
2:アレ(美琴)に関わる者を皆殺しに
3:人識を探す
[備考]
1:参加時期は人間試験前です
ちょい問題ありましたが投下終了です。
>>654をちょい修正
その少女は気付かない、己の手が恐怖でカタカタと震えていることに。
その少女は認めない、恐怖に震えている己の手が、己を縛る冷たく無機質な首輪が、眼前にでん、と鎮座するデイバッグが、先程の夢は現実だと示していることを。
そして、震える少女――御坂美琴の恐怖が限界に達したとき、不意に教室の扉が開いた。
――瞬間
殆んど無意識。
刹那のうちに、己が一番信じられる力、学園都市にも七人しかいないレベル5『超電磁砲』としての力をフルに使った雷激の槍を、入って来た男に向けて放ち――
そのまま、限界に達した少女の理性は闇に沈んでいく。
改めて、投下終了です
投下乙です。
美琴の登場時期が何気に面白い。
けどその前に正気に戻りつつ双識さんから逃げないと…w
GJ。
美琴の参戦時期は3巻か。
シスターズに関しては一番敏感な時期だったかな。
一つ投下忘れてたorz
携帯+充電切れ故、0時近くにあと一つ投下しやす
度々すいません
1日で三連ちゃん、今日は実に目出度い日だ。
>>557 誤字指摘感謝します。
>>609 乙です。
ちょうど今日、ルナティックムーンの1巻を購入したところで読むのが楽しみになりました。
>>631 乙です〜
カミジョーさん初っ端から死亡か。インデックスやビリビリにどんな影響が…
>>667 乙ですッ!!
変体お兄ちゃんストーカー化大決定!
奴さんはシツコイから大変だビリビリw
ではでは、投下し忘れた1レス投下?します
支援
>>506 すみません、ご指摘通りFN-2000Rでした。
しっかし、当麻。のちに脱出フラグにしたい使われそうな気がする。
いや、その前に腕利用されそうな。
二巻で取れたり変形したりしても無事だったからなあ、イマジンブレイカー。
一回も発動せずじゃあもったいないし。
死体でも使えるかも。
それアツい。
2巻見る限り手じゃなくて中身が重要なんだろ
右手は鞘というか何と言うか
さすがに死んだら使えないと思うが
>>671 投下されてないっぽいですよ?
ともあれ乙。てっきり「私の妹にならないか?」という展開を予想していたのだがw
>>675 あれ?
投下できてなかった?
……指摘ありがとッス
あれ………投下してるのに……何で?
だから、殺す
アレだけではない、アレに関わるものを皆殺しにする。
恨みと憎しみ、怒りや憤り、悔しさや悲しさを残さないように。
そして何より――
愛すべき家賊を守るために。
いつの間にか双識は立ち上がっていた。
若干フラついている足を叱咤し、デイバッグを抱え直す。そして、幽鬼の如くフラフラとしかし常人よりは遥かに早い足取りで、アレ――御坂美琴を追う。
ゆっくりと、校舎を出ると何とはなしに空を見上げた。
そこには、この異常な舞台にそぐわない美しく煌めき、光瞬く星空が広がっている。
見惚れたのは刹那の時
直ぐに視線を眼前へと向け、歩を進める。
さて、それでは――
零崎を、始めよう
ゆっくりと、校舎を出ると何とはなしに空を見上げた。
そこには、この異常な舞台にそぐわない美しく煌めき、光瞬く星空が広がっている。
見惚れたのは刹那の時
直ぐに視線を眼前へと向け、歩を進める。
さて、それでは――
零崎を、始めよう
map◆NZbQkDcOOY氏に無断で修正。すまぬ。
文字と枠線が被ってると見辛かったので。
ttp://ranobe.com/up/src/up254946.gif ダンジョン入口abcについては、ワープポイントにするのか
どうか話が出てなかったと思うので、暫定的に「???」に。
あと、廃墟の位置がわからないので保留状態。
抜け、意見等ありましたらヨロです。
>>682 乙〜
てか、上で有るけど
カミジョーさんの右手は死体でも効果ある?ない?
ロワ的にはあったほうが盛り上がる気がするけど
いえいえ、フォローサンクスです。
廃墟は施設じゃなくて町です。空港や市街地と同じくくり。僕の勝手なイメージは13巻時の学園都市+エデン+メルボルンみたいな。
>>683 幻想殺しの正体が不明すぎる。だから何ともいえない
>>683 使えた方が美味しいし、展開の幅が広がるとは思う。
だが禁書未読なので、設定的なことは口出しできないのだけれど。
もし使えるとなると武装錬金のカズキとかゼロ使い魔の才人みたいに悲惨なことになりそうw
>>684 ああ、なるほど。A-6、B-6、A-7で真っ赤になってるビル街と
同じように考えればいいのですか。レス感謝です。
>>685 乙。でも全体的にずれてるような?
イラストレーターだと後で編集し直せるのだね……羨ましい。
死亡者については、ウィキにその話が転載されるか作中内で
時間の区切りがついてから、名前の色を変えればいいと
思うのだけど、どうだろう?
691 :
685:2008/02/04(月) 23:34:32 ID:ZtPD+1Ox
>>690 指摘thx。ずれは修正しときます。
死亡者についても特に異論がなければその方向で行こうかと。
しまった、うpる前にリロードしておけばよかった。
15話までのエリア状況をウィキに載っけておきましたが……すみません。
始発の電車で帰省するので、数日の間、携帯オンリーの状態になります。
うp逃げみたくてすまぬ。
その間にSSが投下されたり、地図に何か変更点とかが発生するようなら
……685氏、更新よろしくですw
4時間以内にレスして頂ければ、修正可能な箇所はこちらで受け持ちます。
窓のペイントとIfanViewしか使えないヘボなりに、時間の許す限りだけどw
693 :
685:2008/02/05(火) 00:12:47 ID:Eog6Vjo1
うはw おkwww
694 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 02:05:23 ID:pQaQiBq8
>>683 インデックスやビリビリのマーダー化に上条さんは貢献しうるのですが、ここで死体が再利用可能になれば、死後にロワに多大な影響を与えた面白キャラクターになりますね。
ただ、幻想殺しの正体が不明というのが大きなネックです。死後も利用可能か否かの判断が必要になれば、大きな問題になります。それは避けたほうがいいと思います。
というか、上条さんの特異性に気付いていている人物で、魔術への造詣が深いキャラなら、死体の利用も考えてしまうのではないでしょうか(特にインデックスや神裂火織)。
インデックスは錯乱してその考えまで及ばず、神裂火織は死体を利用することに忌避感を覚えそうですが。
こう考えると、上条さんって生きてても死んでても厄介なキャラですね。生きてたら幻想殺しが主催者側の異能にどこまで通じるのかが問題になるし。
ロワ中に16巻来て正体判明したらアレだな
下手な独自路線は止めといたほうが無難
意見別れるなー
確かに、イマジンブレイカー使えたら面白いし…
死体に、能力が微かに残ってて数回なら使用可…ってのは駄目か…
697 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 17:21:00 ID:pQaQiBq8
>>694の続き(もう長々とすいません)
大きく分けて以下3つの選択肢があるかと。
その1:幻想殺しを再利用しない
この選択肢の場合、以下の2つの場合に別れる。
A:幻想殺しの能力が消滅している
比較的、『自然な判断』である(多くのフィクションでは能力の保持者の死後もその能力が残留し続けるのは稀である)。しかし上条さんが死んだら本当に消滅するのか、やはり不明。
つまり、勝手な設定を幻想殺しに付け加えることになる。だが『自然な判断』であるので、その設定の導入にさしたる違和感が無い。
B:幻想殺しの能力が消滅しているかは不明だが、誰も再利用しない
話の流れを幻想殺しの再利用に向かないようにする。誰も再利用を意識しない。あるいは、上条さんの死体を何らかの兵器で消滅させるなど。
しかし死後、幻想殺しが暴走しないのかなど、幾分か疑問が残る。特に2巻で、右腕が切り落とされても『竜王の顎』が生えてくるなど、ある程度独立している(あるいは上条さんが体内で飼っている)ような感があるのが気になる。
また、書き手の自由をある程度、束縛することになる。
その2:幻想殺しを再利用する
この場合、今後の話の展開の幅が広がるという長所がある。しかし死後も幻想殺しが残留するという独自設定を追加することになるのが最大のネック。
これを大目に見るかどうかは、書き手や読み手次第であろう。ちなみに私は、これくらいのオリジナル設定なら、1つくらいあってもいいかと思わないでもない。
その3:上条さん蘇る
近くに『純粋に科学技術で作ったかなり効果の高い治療器具』を持ったキャラがいてそれに治療される。あるいは上条さんが死んだ話を没にする。
つまり、現時点での上条さんの死亡そのものを避けるというもの。今後、上条さんが死なないようにするか、あるいは死ぬ場合は『空間ごと消滅』のような形で殺すことになる。幻想殺しは不思議な右腕のままで終了。
書き手の自由度を、ある程度、束縛することになる。
16出るまで放置でいいじゃない……
その2が一番かな
書き手としては、その方が燃えてくるしww
16迄待つのは正直キツい…
復活はあり得ないだろ…
ロワスレで、しかもこんな序盤で簡単に復活されたら萎えるだけ。
上条だけ特別扱いするわけにいかないし、問題があるわけじゃないのに殺しただけで没にしたら書き手もやる気なくすぞ。
確かに復活はありえないな
んな事したら、ロワが成立しなくなるだろ
いっそのこと、全ての能力は死後もわずかに残るという、
主催者サイドによる設定ということにすれば、筋は通るけどね。
能力制限できるほどの主催なら、朝飯前でしょ。
それ、良いな
殺し合いを円滑に進めるためとか言ったりして
狐さんなら性格的には有り得るし
あんまり余計なことはしなくていいんじゃないか?
主催サイドが「カミジョーが早めに消えてよかったね」的な感じで、
脱出できる可能性を匂わすくらいの演出でも展開的には生きるしさ
705 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 20:42:27 ID:pQaQiBq8
>>703に同意
言わば参加者(の死体)が武装になるわけですか。
死体まで利用するのか、とか黒幕が笑うのが思い浮かぶ。敵役としては具合の良い悪趣味さですね。エグくてグロい。
それに、どれだけ残るのか、どのような形で残るのか、というのを書き手に任せれば、展開の幅がかなり広がる。
ただし、そこまで掌握してしまう(それこそ異能に対して絶対に近いはずの幻想殺しを御すほどに)力を、黒幕が何処から引っ張ってきたのか・・・・・・まあ、後付で何とでもなるでしょうね。
オレも
>>702の方向でいいと思う。
やっぱ面白くなりそうな展開も残しておきたいし。
理由何か色々作れるし(上で言った殺し合いを円滑に進めるためとか、制限の副作用的なもので、能力が残留するとか)な
復活はありえないし、個人的には能力が残留っていうのもどうかと。
原作でそういう設定があるのならともかく、こんな序盤でオリジナル要素を入れるのは……。
素直に続刊を待つ、設定が出なければ使わない、でいいんじゃないのか?
続刊を待つのは時間がかかるんだよなぁ
最新刊出たばかりだし
それにオリジナルって言っても後付けってか理由つけは可能なレベルなものだし
ここで保守的にいくよりかは、熱い展開を求めたいなぁ…と思った
710 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 21:11:59 ID:pQaQiBq8
>>707の言うとおり、能力残留の理由という点でも自由度が高い。良いと思います。
まだ決める必要は無いと思いますが、個人的には制限の副作用というのがツボ。抑圧された能力がリバウンドみたいな形で残留するとか。
理由の設定が比較的自由と言うのは、黒幕が台頭し始める(と思われる)中盤以降に特に活きてきそうな気が。
それに死体に能力が残留するというのは、なかなか独創的で面白い。
ただ、こう長々と書いていますが、他の人の反応が肯定であれ否定であれ、もっと集まらないことには。
>>708 復活無しは同意(自分で選択肢を作ってて何だが)。
ただ、続刊を待つのはモチベーション的にも厳しいし、そもそも続刊で幻想殺しの正体が明らかになる確証が無い。
それに「何でもあり的な力(例えば『いぬかみっ!』で登場した大殺界)」が主催者側にあれば、何をしようが「その力を利用した」と強引に理由付けできる。
sageろ
まぁ、とりあえずは参加者達に理由はわからないが能力は残留する…みたいな感じで良いんじゃないかな?
このロワならではの味、が出るし…
それなら、イマジンブレイカーだけでなく他の(今は思い付かないが)参加者の死体を巡って、鬱グロ展開出来そう
しかし連載の最初期からたった一人の参加者の能力に振り回されてるなあ。
特殊能力残留って言ったって普通の特殊能力は能力者の意思に反応して使うものだろう。
上条さんみたいに触れただけで発動するような類の能力なんて殆ど無いだろう。
>>708 禁書の設定を変えると言うより、ロワ自体の設定として能力が残留するって事でしょ。
つまり全キャラに作用する。
何と言うか、死んだのが上条じゃなかったら能力残留なんて展開にならなかったんだろうな、と。
誰がいつ死ぬかわからないのがロワだし、こう、あからさまに「幻想殺し」を後まで取っておくべき!な流れはなぁ。
上条が死んだのは残念ではあるけど、何か違うんじゃないか?と思うわけで。
否定ばかりでもアレだし、今後の展開は書き手次第というグレーゾーンを支持しておく。
もし問題がありそうな展開が投下されたらその都度議論すればいいだろうし。
熱血+対主催に成りうる本命の一人だったからここまで議論されるんだろうな。
717 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 21:48:49 ID:pQaQiBq8
>>713 た、確かにそうだ・・・・・・。常時発動で外部に影響を与える能力なんて、上条さんだけですね。
もし仮に能力残留がアリだとしたら、結局は上条さん限定になるのが妥当かも。
>>715 同意。確かにまずは書き手に任せるというのは一理あると思います。
問題になりそうだったら、このあたりで語った能力残留に関する意見を振りかえればいいし。
>>716 ただ、上条さんが対主催者側に入ると、あんまりにもありがちなんだよなぁ。
まあ、どうやら死亡確定っぽいけど。
どんな制限があっても上条なら…上条ならきっとどうにかしてくれる…
と思っていた人は少なからずいると思う
無責任な俺個人としては話が楽しみになったかな。
まぁ、纏めると
とりあえずカミジョーさん限定かもしれんが、制限の副作用的なもので能力残留。
一応書き手任せだが、余りにも超展開や目に余るものは要議論って感じ?
いや、残留展開になるかどうかも書き手任せって流れにみえるけど・・・
>>717 ウィル子の「触った電子機器にウイルスを感染させる能力」は
眼中に無いと申したか。
722 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 22:10:59 ID:pQaQiBq8
>>720 基本方針:書き手に任せる。
ただし暫定的にだが『能力残留アリ(上条限定)』というところ。また、超展開や目に余るものは要議論。
>>721 「触った電子機器にウイルスを感染させてしまう」つまり本人の意思に関係無くそこら中にウィルスを散布しているのか、「触った電子機器にウイルスを感染できる」つまり能動的に散布するのか、どっちなのでしょうか?
まあ、彼女が死んだ結果、残ったウィルスが暴走するとかいう展開もアリですが。
ウィル子って今、コンピューターの中だっけ?
どうやったら死ぬんだ?
>>718 上条さんと美琴で科学と魔術の両面から首輪解除展開は考えてたw
今はもうネタないから何か考える
>>724 カミジョーさん死亡&美琴はるるる化しかけてる…
何と言えば良いのやらww
>>723 わかんね、手っ取り早い方法はPCと感染した人間を全員KILL
PCだけぶっ壊しても、人間だけKILLしても死ぬと言えば死ぬが行動不能って言ったほうが正しい
人間に感染するのが一番厄介だから、解決策は
・本体のPCごと出して、破壊されなければ死なない、人間の感染は能力により制限
・体を擬似的に固定されて、参戦。その体を破壊されれば死亡
辺りが妥当だと思うよ、ただの通りすがりだから良く判ってないけどな〜
>>722 後者。
作中ではパワードスーツの制御系を乗っ取ったり、自動車の制御系をCPUチェーンしたり、
銀河系規模の宇宙文明の宇宙戦艦の量子コンピューターにハッキングしようとしたりした。
幾つかのロワでは死体を有効活用(主に食料的な意味で)してるな…。
そーいや、禁止エリアの作り方にしても魔術的要素があれば幻想殺しで無効化してしまえるんじゃと思ったり。
…個人的には、幻想殺しに頼りきりになるかもしれなかった首輪解除フラグをスパッと切ったのには喝采を送りたい。
後でこういう風に議論が勃発してスレの流れが活性化した件も含めw
>>726 成程
そいつは結構厄介だな…
てか、皆的にはウィル子は一人に感染したらそれ以外の人には感染出来なくなり、感染者が死んだらウィル子も死ぬ…的な制限はあり?
今の状態のままじゃほぼ無敵なんだが…
730 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 22:40:54 ID:pQaQiBq8
>>723 パソコンのような『家』が無ければ幽霊、ヒデオのような依り代が無ければただのコンピュータ・ウィルスとか言ってたと思う。
つまり、パソコンと依り代があって初めて『精霊』として存在できるのだと思われる。
つまり、それらのどちらかが無くなれば少なくとも行動不能。両方ともなくなれば間違いなく消滅すると思われる。
>>726 本編では実体化できるんだっけか。なら「疑似的に固定」でいいかもな。
人間じゃないから肉体損傷→血は出ないが痛覚はある→傷口、破損箇所はそのままだったりするとウィル子も傷つけた相手も狂乱して面白げだが。
ウィル子って確かPCのスペックによって能力が上下するんだよな。
あ、すまん。スレの流れ見て、適当なこと言ってるかもしれんことに気付いた。
手元にマスラヲないので、ウィル子実体化云々は曖昧な記憶で書いてた。
誰か補完よろです。
>>722 描写が少ないので断言できない。
感染する電子ウイルスはWill.CO.21、つまりウィル子そのものであり、
ウィル子が望めば「感染しているが何もしない」という状態にする事もできる。
自重してただけで自動的に感染しまくる体質だった、という可能性は否定しきれない。
735 :
参加するカモさん:2008/02/05(火) 22:54:05 ID:pQaQiBq8
>>730の続き
というか、ウィル子の人間型肉体に対する攻撃は、原作では有効だったでしょうか?
その辺りがいまいち記憶に無いのですが。
何というか、細かい点を突っ込みだすと、ウィル子からはぞろぞろ問題点疑問点が湧いてきますね。
カオスになり始めてる。
序盤のウチにウィル子はしっかり決めとかないと…後々面倒な事になる気がする
今なら人いるし
本編だと依り代(ヒデオ)なしでは実体化できない。
まあ、そこら辺は「主催者の力で無理やり実体化」でいいと思う。
>>731 ちなみに、ウィル子の体はCGと同じで基本的に内には何もない。(みーことの接触で胃袋はできたが)
作中で吸血鬼に血(?)を吸われた時には姿が一瞬ぶれたもした。(吸血鬼も食あたりを起こしたがw)
>>732 ・PCのスペック
・人間の信仰
・依り代からのエネルギー供給
の3つで能力が上下する。
このロワだと信仰は無視していいだろう。
依り代になる人間からパワーを引き出すことも出来るが、過剰に引き出せば相手は衰弱する。
それをすれば精霊ではなく悪霊と同じ。と作中では言われてるな。
まあ、ヒデオはそれをよしとしているけど。
>>737 補完感謝。一巻で血?吸われてたな…いい加減な記憶で書くもんじゃないや。
ウィル子については、
・本来なら依り代とPCが必要だが、主催者側の力で、依り代とPCが無い状態で実体化し、それが固定されている。つまり実質、人間の体となっている。
・人間の体を殺されると、ウィル子も死ぬ。
・PCにウィルスを送り込めるなどの、クラッキング関係の能力は原作通り。ただし手元に電子の精霊としての媒介となるPCが無ければならない。高性能のPCが手元にあれば思考速度やクラッキング能力はより上昇する。
・依り代があれば、クラッキング能力が上昇。ただし能力を酷使するほどに、依り代に負荷がかかる。
・人間を依り代にする際の制限は書き手に任せる。
のようになるのでしょうか?
突っ込みどころがあったらお願いします。
だいたい
>>739でいいと思う。
あとは
・クラッキングするには対象に直接触れるか、通信回線で繋がっている必要がある。
・“イージス”も使用可能だが、威力はPCの性能or依り代からのパワー供給に比例。
ちなみにイージスというのは、透明なシールド(物質)を実体化する能力。
また、ウィル子は物質を分解し望む形に再構築する能力も持っている。
作中では今のところ、手のひらサイズのオリハルコンを分解しツルハシにコーティング
するのが精々だが。(それでもヒデオに大きな負担がかかる)
>>741 同意。幾つか手を加えてまとめると、以下のようになるでしょうか?
・ウィル子の人間化
本来なら依り代とPCが必要だが、主催者側の力で、依り代とPCが無い状態で実体化し、それが固定されている。つまり実質、人間の体となっている。人間の体を殺されると、ウィル子も死ぬ。
・依り代について
人間を依り代にする際の制限(同意が必要か?など)は書き手に任せる。クラッキング能力等、精霊としての能力を酷使すると、代り代に負荷がかかる。
・クラッキングや各種計算処理について
PCにウィルスを送り込めるなどのクラッキング能力、動作の効率化などの計算処理能力は原作通り(クラッキングするには対象に直接触れるか、通信回線で繋がっている必要がある)。
ただし手元に電子の精霊としての媒介となるPCが無ければならない。処理速度やクラッキング能力はPCの性能または依り代からのパワー供給に比例する。
また、動作の効率化などは、手元に「動作のサンプルデータ」などが無ければならない。
・イージスと物体再構成能力
イージスは使用可能だが、威力はPCの性能or依り代からのパワー供給に比例。ちなみにイージスというのは、透明なシールド(物質)を実体化する能力。
また、物質を分解し望む形に再構築する能力もあるが、この能力の性能もPCの性能or依り代からのパワー供給に比例する(手のひらサイズのオリハルコンを分解しツルハシにコーティングするのが精々。それでもヒデオに大きな負担がかかった)。
>>741 クラッキングって触らないといけなかったっけ?
パワードスーツハッキングした時のこと良く覚えてないんだが、詳細教えてくれると助かる
>>743 地球刑事の時は、パワードスーツに直接ぺたぺた触れてクラッキングしていた。
それ以外のクラッキングは、基本的に無線LAN・インターネット回線を経由している。
宇宙人の母艦をハッキングするのも、宇宙人の腕時計型端末を通じて実行しようとしていたっぽい。
当麻死んだかあ、まあロワだし、決め台詞も使ったし。
それにお人好しだから即死も覚悟してたし。
でもブレーカーは一度使ってほしかったなあ。
といったのりでことの発端を作ってしまった俺。
まさかここまで話がでかくなるとは……。
だがしかし、うまく発展させてくださった皆様にGJ!!
……ブレイカーだった。なんだイマジン『ブレーカー』って
使いすぎ注意という天のお告げか。
死者の有効活用云々は大喰いもできないかと妄想。
蟲を使うことを首輪で制限されているが、瀕死の参加者の夢を間近で聞き、
叶えることで、使える蟲が一匹増える……但し、瀕死の参加者以外の誰にも
観測されない状況下でないと出てこれないとか、異能者の願いで産まれた蟲は
能力を受け継いでいるとか。
…書き手の負担になるか。チラシの裏でごめんなさいorz
能力残留は勘弁
帰ってきて見たらなんだこの流れw
能力制限されているような場で、特定の能力者の能力だけ死後も残留するって、
制限ならぬ優遇以外のなにものでもないだろ。
全員が恩恵を受ける可能性があるなら一考の余地はあっても上条限定ならありえないわ。
死者復活並に勘弁して欲しい。
上条だけじゃなくね?
一応、書き手任せだけど能力残留は上条以外でもありだろ
けど残留させられるような能力………幻想殺し以外は何かある?
ウィル子のウイルス感染とか…ムシウタ勢の虫とか、考えてみれば無くはない気がする
ウィル子死ぬの前提かw
蟲憑きだと成虫化があるか。
制限下でどれだけ暴れられるやら。
能力残留についてだが、大体、当時の議論の流れからすると、
>>672>>683のように、そもそも上条さんの能力の正体不明さによって『死後も効果が残るのか?』という疑問が端緒だったと思われる。
それについて肯定派と否定派が双方存在し、とりあえず、
>>697のような選択肢なども提示される。
その2を採用する意見が多い。復活は論外(笑)。
むしろ全キャラの能力残留も視野に入れるべきなどという意見も出る。
ちなみにこの辺りで既に、能力残留否定派はかなり少数。
>>713で上条さん以外の能力残留は厳しいのではないのかという意見が現れ、それも取り入れられる。
>>719>>722のような形で収束する。
といったところでしょうか?
肯定派にしても否定派にしても、このロワの事を考えての主張だからねぇ。
今後どうなるかは書き手しだいということだね。
とりあえずガユスの作品が出来たのでUPします。
こういった作品を書くのは初めてなのですが、不備や不満な点があったら指摘をお願いします。
ぐるりと囲む塀と門。そしてその中に鎮座する館。湾岸に面した市街地の東側に、その建築物はある。
瀟洒、とでも呼ぶべき館であった。やや古風な洋風建築であるが、現代に合わせてデザインに手を入れてある。
派手ではなく、しかし地味でもない。小粋な紳士の邸宅のような印象を見る者に与える。
しかし、それが内包するのは、儚い退廃。
雑多な事情で流れ着いた女が、春をひさぎ快楽を与える。情欲と孤独を抱える男が、金で柔肌の熱を買う。
そこは端的に言えば高級娼館であった。
あるいは、娼館の形をした建築物、とでも言うべきかも知れない。娼婦を含め従業員全てが姿を消した娼館など、娼館ではない。
その一室。月明かりが差し込む窓辺で、一人の男が佇んでいた。長身で赤毛の美男子である。ちなみに眼鏡はかけていない。
彼の名は、ガユス・レヴィナ・ソレル。咒式士として到達者とも言うべき第十三階梯の、化学練成系咒式士である。しかしこの状況で、それがどれだけ意味があるのかは大いに疑問だが。
「というか、咒式士になってから不幸が指数関数的に増加の一途を辿っているし」
溜息を吐くと床にへたり込み、壁に背を預ける。そして、そっと首輪を撫でた。
その日、ガユスは事務所で暇つぶしに月刊『咒式の友』を読んでいた。
隣では腐れドラッケンが娘のヒルルカを愛でていた気がする。木製で四本足の存在を娘と言い張るギギナは速やかに頭の医者に相談すべきだと思う。
しかしふと気付いたら見知らぬ場所で殺し合いの説明を開始されていた。まるでコマ落としのように、そこに移動するまでの記憶は無い。
そして何らかの咒式の効果によるものか、また別の見知らぬ場所、つまりこの娼館に一瞬で移動していた。
あまりにも急速な状況の遷移にガユスは一時混乱したものの、すぐに落ち着いた。今まで圧倒的な力の差のある敵と幾度も殺し合い、そして生き延びてきたのだ。
いきなり変な場所にワープして殺し合いを強要された程度では錯乱することは無い。
「女のいない娼館に送り込むとは、独り身になったばかりの俺に対する皮肉か?」
と思う程度には余裕があった。
まず彼は現状を把握することにした。
魔杖剣や知覚眼鏡など、ありとあらゆる武装や有用な道具は取り上げられていた。『宙界の瞳』も無い。
次にデイパックに手を突っ込み、水や食糧を取り出してゆく。デイパックの構造が明らかに異質であったが、現時点では無視する。
その作業と並行して、彼はこの殺し合いについて考察する。
このゲームの主催者が何を目的としているのかは、現時点では分からない。ただ殺し合いを眺めるのが楽しいのか、それとも何らかの実験か。
だが、まず一つ言えることがある。主催者側は全く信用ができないということだ。
あの狐面の男は『最後に残ったプレイヤーは元の世界に送り返してやろう』などと言っていた。しかしそういった『約束』は対等の立場だからこそ成立するものである。
生殺権を握っている側からすれば、『約束』などは幾ら反故にしても痛くも痒くも無い。
かといって、主催者側への反乱が生き残るために最良の方策かと言えば、必ずしもそうではない。
こちらは大幅に無力化されており、しかも首輪によって命を握られている。主催者を打倒するにしても脱出するにしても、その可能性は、限り無くゼロに近い。
更には『反抗的態度が確認された場合は首輪は起爆する』などと言っていることからして、何らかの方法で監視している可能性が高い。状況は絶望的なまでに不利だ。
胡散臭い主催者を信じて殺しのゲームに乗るか、あるいは僅かな可能性に賭けて主催者を打倒、ないし殺し合いから脱出するか。
ガユスは後者を取る。
人を殺すことができない、というわけではない。しかし、唐突に殺し合えと命じられて、はいそうですかと実行するのは気に食わない。
それに、殺し合ったとして俺が参加者に勝てるかが疑問だというのもある。
確かにガユスには、例え咒式が無くともチンピラなら鼻歌交じりに叩きのめせる格闘能力がある。だがギギナと殴り合っても勝てそうもない。
それに『殺し合い』を成立させるために他の参加者にもある程度の『勝算』が存在している可能性がある。
参加者には女子供もいたようだが、果たしてそれが『弱い』と断言しうるかと言えば、そうでもないのだ。
例えば、彼とギギナが殺した少女、アナピヤのように。
デイパックの中身を出し終えた。鬱になりそうな思考を切り上げる。
目の前に支給品が並んでいる。
地図、コンパス、懐中電灯、筆記用具、水と食料、参加者名簿、時計。そして、指揮棒と『まロ茶』。
「えーと、これって、遠まわしに俺に死ねと言っているのかな?」
何か武器になるものを手に入れなければならない。後で娼館内部を探索することにする。丈夫な棒やカミソリくらいはあるだろう。
支給品をデイパックに戻してゆく。その途中で地図をざっと眺めて、それから参加者名簿を視線を移す。
ガユスは眼を見開いた。
「何の冗談だ、これは」
ニドヴォルグ。
かつてガユスが戦った、復讐の竜である。
強大であるはずの彼女は夫への愛を利用され、葬り去られた。
他でもないガユスが、禁咒<重霊子殻獄瞋焔覇(パー・イー・モーン)>によって焼き殺したのだ。
だが、名簿には、彼女の名が明確に刻まれていた。
【E−5/娼館/初日・深夜】
【ガユス・レヴィナ・ソレル@されど罪人は竜と踊る】
[状態]:無傷かつ健康。困惑と驚愕。
[制限]:咒式に関する制限は不明(後続に任せる)
[装備]:無し
[荷物]:デイバッグ、支給品一式、薫の指揮棒@いぬかみっ!、まロ茶@終わりのクロニクル
[思考・状況]
1:取りあえず館内部を探索し、武器になりそうなものを探す。
2:他参加者を老若男女関係なく警戒。基本的に殺すつもりは無いが仕方なければ殺害する。
3:主催者の打倒、ないし殺し合いからの脱出。
[備考]
1:参加時期はV巻(そして、楽園はあまりに永く)終了後。
2:主催者側の監視の可能性を、一応考慮に入れています。
3:知覚眼鏡はかけていません(視力に問題は無い)。
知覚眼鏡(クルーク・ブリレ)@されど罪人は竜と踊る
外見はただの眼鏡。光学増幅力を用いて視力を飛躍的に上げる機能があり、咒式による視力強化と併用すれば1キロほど先の人間の表情すら明確に読みとれる。ただし知覚眼鏡単体での視力向上の度合いは原作では語られていない。
咒式・物質・空気中成分の分析機能、資料検索機能を持つ。
とりあえず、ガユス→浮気性→なら娼館に叩き込んでやろう、という感じで場所を決める。
それから、ガユスは基本的に不幸だ、ということで支給品はこんな感じ。
だが一方で、圧倒的劣勢での殺し合いは幾度も経験しているので胆力はあり、また、思考は明晰、というアドバンテージを持たせてみた。
投下乙
>>765 投下乙。
そらあんなに必死こいて倒したニドヴォルクの名前があればビビるよな。
あいつに殺されたこともあるわけだし。そして未だ狙われてるんだから憐れだ。
本編の転載が滞ってるしwiki編集しようとしたらスパムエラーってのが出たorz
何もやってないのに、何かに巻き込まれたのだろうか…
>>760と763に誤字があったので部分的に訂正します。
このゲームの主催者が何を目的としているのかは、現時点では分からない。ただ殺し合いを眺めるのが楽しいのか、それとも何らかの実験か。
だが、まず一つ言えることがある。主催者側は全く信用ができないということだ。
あの狐面の男は『最後に残ったプレイヤーは元の世界に送り返してやろう』などと言っていた。しかしそういった『約束』は対等の立場だからこそ成立するものである。
生殺権を握っている側からすれば、『約束』などは幾ら反故にしても痛くも痒くも無い。
かといって、主催者側への反乱が生き残るために最良の方策かと言えば、必ずしもそうではない。
こちらは大幅に無力化されており、しかも首輪によって命を握られている。主催者を打倒するにしても脱出するにしても、その成功率は、限り無くゼロに近い。
更には『反抗的態度が確認された場合は首輪は起爆する』などと言っていることからして、何らかの方法で監視している可能性が高い。状況は絶望的なまでに不利だ。
胡散臭い主催者を信じて殺しのゲームに乗るか。あるいは僅かな可能性に賭けて主催者を打倒、ないし殺し合いから脱出するか。
ニドヴォルク。
かつてガユスが戦った、復讐の竜である。
強大であるはずの彼女は夫への愛を利用され、葬り去られた。
他でもないガユスが、禁咒<重霊子殻獄瞋焔覇(パー・イー・モーン)>によって焼き殺したのだ。
だが、名簿には、死んだはずの彼女の名が明確に刻まれていた。
>>756 投下乙
「現在のエリア状況」を編集しました。
死亡者の名前を赤くしようと思って、名前の付箋を黒地に白で統一しようと思うんだけど、いいかな?
>>692氏がカラフルにしてくれてるんでちょっと気になるんだが・・・。
>>771 賛成。カラフルなのもいいが、白で統一するのもシンプルで良いと思う。
>>757 投下乙です。
ガユス死亡のお知らせワロタ。支給品の引き悪ぃwww
>>771 更新乙です。
話数別で色を付けていたのですが、他にも賛同者がいるので色は一色統一で構わないかと。
まロ茶・・・
佐山とあったら仲間に引き込まれそうだな、変な意味で
Wiki更新乙です
投下乙
つくづくロワのガユス君は新庄と縁があるらしい。
内容に問題点が多々ありそうな雰囲気なので仮投下スレに投稿しました。
一読して、バシバシ突っ込んでくれると助かる。
特に問題は無いように思うんだが…
一個質問、チョーカーは充電可能だよな?
>>779 投下乙です。
一方通行かっこいいよ一方通行
>>780 原作ではチョーカーを充電する様子は描写されていなかったと思います。
というか、カエル顔の医者(スゴ腕の医者。様々な分野に精通)が半ば一品モノみたいな感じで作ったそうです。
つまり、あらゆる機器と互換性が低く、充電器も専用のものが必要だとするのが妥当だと思います。
つまり、充電不能。
これは、一方通行の圧倒的な能力に対するかなり有効なディスアドバンテージの一つ、と私は考えました。
念のため書くと、一方通行のディスアドバンテージは4つ。
・そもそも基本的な身体能力が低い。
・戦闘の駆け引きの経験が少ない(圧倒的な立場での戦闘が多かったため)。
・バッテリーの制限(合計十五分しかフル戦闘不可)
・内部からの肉体損傷(快調時でも一分)
ただし、それと引き換えに、ベクトル操作能力が基本的に無制限という、凄まじいアドバンテージを持たせてみた。
力がとにかく強い方が、マーダーとしての一方通行が映えると思ったので。
> ・戦闘の駆け引きの経験が少ない(圧倒的な立場での戦闘が多かったため)。
これは既になくなってねえ?
>>783 それは、八巻終了時だからじゃないかな?
確かに最新刊の時点では不利な状況など戦闘経験豊富だが、八巻終了時だとまだ能力に頼ったままだった
>>782 て事は、原作で描写があった記憶はないが、専用充電器を支給すれば良いわけだ
連投スマソ
>>783に返答
一応、8巻直後ってことなので、シスターズ大虐殺を除くと、
・ビリビリ&上条さんとの戦い(後半から本気)。
・木原に連れ去られたラストオーダー救出戦(死にかける)。
くらいしかまともに戦っていなかったような(結標との戦いも一方的だったので除外)。
しかも、この時点ではまだ戦闘訓練もしていなかったかと。
一般人よりかは戦闘経験は豊富ですが、霞王とか戦闘能力が高い集団の中では、かなり戦闘経験が少ない。そう判断したのですが。
>>785 まあ、それくらいなら可能かと思います。
ただ、そうすると一方通行にかなり有利になるので、書き手の力量が問われることになるかと。
連投なら私もさんざやってる。って駄目じゃん私。
>>786 八巻直後なら、木原クンとのバトルは無くないか?
アレは、十二、十三巻の話だった筈
なんか上条さん分の期待が一方さんの肩に上乗せされてる気がするw
この人恐ろしく強いから充電器なんてつけたらマリオにスターみたいなもんよ?
>>788 あ、間違えた。木原じゃなくて天井亜雄です。
>>789 同意。
というか、書き手にとっても出しづらいと思われる。パワーバランスが大崩壊しかねないから。
この話を書いた私にしても、色々凄まじいディスアドバンテージを加えながらも、果たしてそれでいいのか不安で仮スレに投下したし。
まぁ、大丈夫だろ
フル戦闘は一分、十三巻の様な不利な状況での戦闘経験なし(原作描写的には、能力の限界や冷静に自分を見つめ直せばそれなりの戦闘は可能だろうが)更に、戦闘後は体内ダメージ食らう、仮に充電器支給されても、一方さんの元に来るかわからない
こんだけの悪条件があるんだぜ?
>>791 肯定意見ありがとうございます。
ちょっと早いかもしれませんが、肯定的意見が多いようなのでこっちに投稿してみます。
ちなみに、ちょっとばかし弄らせてもらいます。特にアンネリーゼのコートについて。
まあ、ちょっとした遊びみたいなもんですが。
夜に沈む工場区の一角、黒いコートを着た金髪碧眼の少女が立ち尽くしていた。
彼女の名は御嶽アンネリーゼ。またの名を霞王という。
夢と引き換えに異能を得た『虫憑き』を保護、管理する組織『特別環境保全事務局』略称『特環』の中央本部局員であり、彼女自身も特殊型の虫憑きである。
特環に異種3号指定を受けている彼女は多くの戦闘経験があり、この殺し合いの場に集められた参加者の中でも戦闘能力が高い部類に入る。例え何らかの形で能力が制限されていたとしてもだ。
「クソッ。ワケ分からねぇ」
そんな強者たる彼女は、現在ひどく困惑していた。
幾ら虫憑きとの戦闘経験が豊富だとしても、いきなり集められて殺し合うなどあまりにも突拍子が無い。首輪を嵌められて行動を強制されるなど彼女にとっては憤死しかねないことなのだが、あまりに現状が不意打ちなので怒りの感情は未だ表出していなかった。
デイバッグを背負い、彼女はとりあえず歩き出すことにした。
やがて、現状に思考が追いつき始めたのか、アンネリーゼは徐々に、しかし強烈に腹が立ってきた。
具体的にどうするのかはまだ考えていない。しかし、この殺し合いを管理する奴らをブッ飛ばすことは決定していた。
と、角を曲がって少し進んだ辺りで、彼女の進行方向に人影が一つ現れた。
それは、異常なまでに白い少年だった。肌も髪も、色素を破壊しつくしたように色が無い。ただ、その両の瞳だけが不吉な赤を宿していた。
首にチョーカーを巻き、体が不自由なのか右手に持ったトンファーのような形の杖を突いている。アンネリーゼと同じくデイバッグを背負っていた。
「何つーかよォ。俺の人生ってロクなことがねェと思うわけよ」
その白い少年は、この殺し合いの場が平常の場であるかのように、怯えや戸惑いなど一切感じられない歩調で歩いて来る。
「ロクデモねェ実験を散々やらされてよォ。折角、妹達(シスターズ)を万単位でブッ殺すなんつー面倒なことに付き合ってやったのに、失敗で終わるしよォ。挙句、似合わねェことやって、こんなザマだ」
彼はアンネリーゼの行く手を遮るかのように立ち止まる。
「まァ、何だ。これも俺の人生に転がる下らねェイベントの一つってワケだ。つまりよォ」
そして宣言する。
「さっさとブッ殺し尽くしてゲームクリアってワケだ」
ぐちゃり、と歪んだ笑いを浮かべる。
白い少年は首のチョーカーに触れた後、右足で思い切り地面を踏みつけた。
ドンッ!
局所的な地震が発生したかのように大地が揺れる。
周囲の工場の構造が歪み、窓ガラスが割れ落ちる。凄まじい騒音が場を席巻する。
アスファルトには白い少年を中心として、蜘蛛の巣状にヒビが入っていた。
ただ地面を踏みつけただけで、そこは廃墟になった。
余りに理不尽な少年の力にアンネリーゼは戦慄した。しかしその感情を押さえ込み問い掛ける。
「テメェ、虫憑きか」
彼女は、狐面の男にルールを説明されたあの場に集まっていた参加者を思い出す。確か『かっこう』はいたはずだ。呆然としていたので彼が言っている内容はいまいち聞き取れなかったが、大声で何か叫んでいたため目立っていた。
自分が知る虫憑きがいた。他の参加者が虫憑きであってもおかしくはない。
あるいは、参加者全員が虫憑きなのかもしれない。
意識を戦闘に切り替える。口元に嘲りを作りながら、アンネリーゼは言う。
「オレ様をテメーみたいな死にかけが殺すだと?」
キシッ、キシッ、と何かが軋む音がする。
それは彼女の夢を食らう虫――死番虫(シバンムシ)の音。デス・ウォッチ、死を数える時計の律動。
「寝言は寝て言え、モヤシ野郎っ!」
黒い霞が彼女の周りに生じる。
それは爪を形作り、白い少年を切り裂かんと襲い掛かる。
しかしその一撃は、彼に届いたと思われた瞬間、あっさりと弾き飛ばされ霧散した。彼が何かした様子は無く、ただ突っ立っているようにしか見えない。
「それだけか、三下?」
心底哀れむような口調で、白い少年は言った。
それを聞いたアンネリーゼは赫怒に表情を歪め、煮えたぎる感情を乗せた声でぼそりと言う。
「ツブす」
再び死番虫の爪が振りかざされる。しかし弾かれるだけで全く意味が無い。
「ツブれろ」
工場の壁を爪が切り裂き引き剥がし、白い少年に叩きつける。しかし弾かれるだけで全く意味が無い。
「ツブれろよッ」
何度も爪を叩きつける。しかし弾かれるだけで全く意味が無い。
「ツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろツブれろッ!」
半ば叫ぶかのように連呼しながら無茶苦茶に攻撃する。しかし弾かれるだけで全く意味が無い。
攻撃を避けられたことも、防がれたこともある。しかし、まるで反応らしき反応も無く、空気のように扱われたことなど無い。
それは、彼女が磨いてきた爪が全く無意味だということを示していた。
「ククッ。クハハハッ!ギャハハハハハハッ!」
少年は狂ったように嗤う。アンネリーゼの無力を。
「ザコはザコほどよく吠えるってヤツだなァ。アギャハハ!!」
「黙れェッ!」
「ハハハハ!それじゃあ退場ゴクロウサマッ!」
白い少年は地面から拳大のアスファルトの破片を拾い上げると、それを宙に放り投げ手で叩いた。まるでバレーボールを打ち込むように。
アスファルトの破片は音速を軽く超えた。
衝撃波を引き連れた一撃は瞬時にアンネリーゼに着弾し、吹っ飛ばした。彼女は宙を高速水平移動し、突き当たりにある工場の壁に激突する。そしてその勢いのまま壁を貫通し、白い少年の前から姿を消した。
◇
一方通行(アクセラレータ)はチョーカーを非戦闘モードに戻すと踵を返し、その場を離れる。つ、と鼻孔から血が流れ落ちた。それを乱雑に手で拭う。
「ハハッ。カスみてえなヤツだったなァ」
そこには先程の圧倒的な蹂躙者の余裕は無かった。ふらふらと、まるで覚束ない足取りで歩いている。皮肉にも、その姿はアンネリーゼが言った通り『死にかけ』であった。
ミサカ・ネットワークからの演算補助を受けたフル戦闘を開始してすぐに違和感が生じた。凄まじい頭痛と吐き気を感じたのだ。
そのまま戦闘を続行したが、頭痛と吐き気が収まらないどころか、全身の骨も肉も内臓も、まるで狂ったように不快感と痛みを一方通行に叩き込む。それを隠し通し、何とか戦い抜いた。
フル戦闘で一分。しかし、たったそれだけで一方通行の心身は限界であった。仮にもうあと一分戦闘を続行したとしたら、生きていたとは思えない。
ミサカ・ネットワークは、一方通行が失った演算能力と言語機能を補助する。特にフル戦闘モードでは、極めて膨大なベクトル処理の演算を肩代わりする。
どうやら、そのフル戦闘の演算時に、何故か彼の脳に異常な負荷がかかるようである。そして結果的に、脳だけではなく脳に管理される全身の機能が失調し、肉体全体に強度の負荷がかかったと思われる。
一方通行はひとまず東へと歩を進め、適当な場所で休息を取ることにした。
「ククッ、面白ェ」
笑いながらも一方通行は、クソッタレ、と内心で毒づいた。
面白くもなんともない。下らない。これは、盗聴なり盗撮なりしている主催者への『俺は殺し合いに乗っている』というアピールだ。
この殺し合いを管理する以上、主催者側は何らかの監視手段を有しているはずだ。特にこの首輪に盗聴器や超小型のカメラを仕込むくらいはしそうである。
あるいは今も周囲の建物のどこかで、一方通行の姿を映し続けているものが存在するのかもしれない。ただし、カメラの設置箇所に関する知識に疎い一方通行には確認できないことだが。
「ザコを殺し放題ってことか」
一方通行はまず最初に、単純に主催者への反抗を考えた。しかし、それはとある少女の存在によって却下された。
打ち止め(ラストオーダー)。
主催者側に付いている妹達(シスターズ)の上位個体である。現状から考えて、彼女が主催者側の手に落ちていることは、ほぼ間違い無かろう。
もし仮に、最終的に参加者側の誰もが反逆し、この殺し合いが殺し合いとして成立しなくなったとしたら。その結果、主催者側がゲームを終了させるとしたら、どうなるだろう。
まず間違いなく、ラストオーダーは殺される。あるいはいつぞやのようにウィルスコードを仕込まれ、シスターズの暴走にでも利用されるか。
かといって、ただ単に殺し合いに乗るわけにも行かない。例え一方通行が最後まで勝ち残り、ラストオーダーの助命を嘆願したとしても、それが叶えられる保障など一切無い。
「クククッ」
少なくとも、ラストオーダーが助けられる具体的な手段が見えるまでは、殺し合いを殺し合いとして成立させる必要がある。しかし一方で、主催者を打倒する参加者というイレギュラーが活動し、その過程でラストオーダーを助けるための糸口が生じる必要がある。
この考察は『参加者側に主催者側への反逆をする人間がいる』という仮定で成り立っている。 しかし、シスターズを助けようと彼と対峙した『あの男』や超電磁砲なら、殺し合いに乗ることはまず無い。最初に集められた場所で、彼と彼女の姿は確認していた。
あるいは、他にもヤツらの同類がいるのかもしれない。
「ケハハハハッ」
精々、無差別な殺人者として踊ってやろう、狂ったように笑ってやろう、と思う。この殺し合いに乗ったクソの同類に成り下がり、しかるべき時まで反逆者と対峙してやろう。
そうすることで主催者側は『例え反逆者がいたとしても、殺し合いに乗った者がいるのだから問題は無い』と判断するはずだ。
しかし一方で、対主催者勢力の力を必要最低限は残すよう、場合によっては彼らの前からさも『疲労が極限に達している』ように演技して撤退すればいい。
また一方で、対主催者勢力の害となる殺人者も殺してやろう。
そして、しかるべきタイミングで、一方通行は主催者へと牙を向ける。一万人以上を切り裂きひき潰し、そして今、一人の少女に死を叩き込んだ、殺戮者の血まみれの牙を。
「ギャハハハハハハハハッ!」
一方通行は思う。何で自分はこんなにもラストオーダーに拘っているのだろう、と。
しかし、一方通行にはラストオーダーの死が容認できなかったのだ。彼女が死んでいい理由なんて無い。そして、彼女を救うために殺戮者である一方通行が行動するのを否定する理由も無い。
だが、彼女の命と引き換えに、別の人間を殺す。場合によっては罪も無い人間もだ。これはどんな矛盾だ?
ふと、一方通行は気付く。
「同じじゃねぇか、ハハ、ハハハハ」
そう、かつて一方通行は『争いが起きない為に戦おうという意志さえ奪うほどの絶対的な力を手にする』と決め、罪の無いシスターズを殺し続けた。
そして今は『ラストオーダーを救う』と決め、殺し合いに参加させられた人間を殺すのだ。
中身が代わっただけで、その構造は全く同じではないか。
「ギャヒハハハッ!アハハハハハハハハ!ギャハハハハハハハハハハハ!!」
狂笑にして凶笑が、夜の空気を震撼させる。
一方通行は、自分のためではなくただ一人の少女のために、己を偽り殺し合う。
その姿は、あまりにも悲愴であった。
◇
この時、一方通行は見落としていた。
仮に、音速を超える拳大の石が何ら変哲も無い生身の人間に衝突したら、人体と共に吹っ飛ぶことなどないのだ。衝撃波でズタズタに引き裂きながら、人体を貫通するはずである。
つまりそれは――。
◇
窓ガラスが割れ、柱の歪んだ工場の中。大破した工作機械の残骸に埋もれるようにして、一人の少女が気を失っていた。
全身を強く打ちつけたものの、幸いにも骨や内臓に異常は無い。彼女は一方通行に完敗したばかりの御嶽アンネリーゼであった。
彼女のダメージがここまで少ないのには、2つの要因がある。
一つ目。一方通行が宙にアスファルトの破片を投げた時、彼女は凄まじい悪寒を感じ、とっさに楯のように黒い霞を前面に展開していた。更には、音速の飛来物に吹っ飛ばされ半ば気絶しながらも、背後にクッションのように黒い霞を展開していた。
まさに、積み重ねた戦闘経験に裏打ちされた予感と反射的行動が、彼女を救ったのだ。
そして二つ目。現在身に付けている、支給品の黒コートである。これは特環東中央支部局員に与えられる黒コートであり、防弾、防刃、耐火性に優れている。
彼女と因縁浅からぬ人物がしばしば身に纏っているものであり、内心複雑な気分を抱きながらも彼女はそれを身に付けた。この黒コートによって、衝撃の幾らかは緩和され、また破壊された工作機械の破片などから彼女の肌は護られた。
目覚めた時、彼女は何を思うのか。
圧倒的な力に対する絶望か。
それとも、敗北に折れることの無い不屈の意思か。
アンネリーゼは、束の間の休息に沈む。
【B-2/工場区/初日・深夜】
【御嶽アンネリーゼ@ムシウタ】
[状態]:強度の全身打撲(骨、及び内臓に異常は無い)、疲労(中)
[制限]:能力使用時の疲労増加
[装備]:特環東中央支部局員の黒コート@ムシウタ
[道具]:デイバッグ、支給品一式(確認済み・ランダム支給品0〜2)
[思考・状況]
1:気絶中。
2:主催者をブッ飛ばす。
[備考]
1:能力の制限に気付いていません。
2:虫憑き同士の殺し合いである可能性を考えています。
3:『かっこう』が参加していることに気付いています(大喰いや他の虫憑きには気付かず)。
4:参戦時期は未定(ただし『かっこう』とは不和があり、戦闘経験豊富。後の書き手に任せます)。
5:一方通行に対してどのような感情を抱いているのかは不明(後の書き手に任せます)。
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
[状態]:肉体内部の損傷(何とか杖を突いて歩ける程度)、疲労(大)、精神的疲労(中)
[制限]:能力使用時の肉体内部の損傷(詳細は後述)
[装備]:ト字型の杖@とある魔術の禁書目録、通信用チョーカー(残りフル稼働時間14分)@とある魔術の禁書目録
[道具]:デイバッグ、支給品一式(未確認)
[思考・状況]
基本方針:基本的に無差別殺人。しかし対主催者側の活動を消極的支援(詳細は後述)
1:東へ向かい、適当な場所で一時休息する。
[備考]
1:ラストオーダーが主催者側に捕らえられていると判断しています。
2:主催者側が首輪等で監視していると判断しています。
3:御嶽アンネリーゼは死亡したと思っています。
4:参戦時期は8巻終了の直後。
○一方通行の能力制限について
通信用チョーカーを利用したミサカ・ネットワークの演算補助を受けたフル戦闘時に、脳に異常な負荷がかかる。その影響は全身の神経に波及し、さらにはそれによって管理されている肉体にまで達する(内蔵機能などにも影響)。
万全の状態であっても、まともな戦闘は一分程度しか不可能。それ以上は集中力が途切れ、それでも無理をして二分以上続けるとほぼ確実に死亡する。
ただし、能力の威力そのものは原作準拠。
○一方通行の基本方針
とりあえず殺し合いに乗り、さぞ人殺しが楽しいような態度で無差別殺人を行うが、それは殺し合いを成立させ、ラストオーダーの一時的な安全を確保するためである。
ラストオーダー救出の糸口を作るかもしれない対主催者勢力を、暗に援助するつもり。その援助とは以下の通り。
・対主催者勢力と戦闘になった場合、彼らに十分な余力を残した状態で撤退する(ある程度の殺傷は可)。
・殺し合いに乗った人間を殺す。
また、ラストオーダーの安全が確保されたら主催者を殺すつもり。
通信用チョーカー@とある魔術の禁書目録
とある事件で演算能力と言語能力を喪失した一方通行のために作られたチョーカー。ミサカネットワーク(シスターズの電気操作能力を利用して作られた脳波リンク)の支援によって、演算能力と言語能力を補っている。ただし、以下の制限がある。
・フル戦闘時のバッテリーは15分程度しかもたない。
・ミサカネットワークの電波が届かない場所では使用できない。
・回復した力は元の力の半分程度。
ちなみに、ラストオーダーの気分次第で言語能力はボッシュート可能。
また、作成に利用した機材すら製作者のオリジナルらしいので、部品の互換性は凄まじく低い。充電方法に関する描写は原作には無いが専用の機器が必要だと思われ、本ロワ内での充電はまず絶望的である。
もっとも、その充電機器が支給されたのならば話は別だが・・・・・・。
特環東中央支部局員の黒コート@ムシウタ
防弾、防刃、耐火性に優れたロングコート。『かっこう』も愛用。
※B-2の工場群が半壊。廃墟のようになっています。
おおおおおおるるるるうううぅぅっ!
男が咆哮し、大気と梢の葉と俺の耳朶の中の耳小骨が、激しく振動させられる。
美しい男であった。しかし、その巨躯はちょっとした熊にも匹敵し、全身を逞しい筋肉が隈なく覆っている。
太い筋肉の束がうねる右腕とその手に握られた黒い長剣は、掠めただけで烈風を生み、触れれば大木を易々と両断する。
紫電の如き横一閃を、手にした得物で受ける。
魔導王時代(それがどのような時代かは不明だが)の業物だと記されていた変形斧イノイチ・ロノニーは、豆腐の様に易々と両断される。
2本の斧の抵抗で稼いだ刹那の隙に、俺は上半身を沈めて黒い刃から逃れつつ、腰を重心にしてシーソーの様に下半身を跳ね上げ男の顎を蹴り上げる。
男は顎を蹴られ仰け反りながら、蜻蛉返りをして衝撃を逃す。
互いに曲芸じみた動きで一回点して向き直り、どちらからともなく愉しそうに笑う。
言葉は、ない。
俺とあいつ―ギギナと名乗った男の間に、無粋なそれは必要なかった。
壊れたイノイチとロノニーを投げ捨て、腰につるしたハノサン・ニノシーを構えながら思う。
実力が拮抗する相手と戦うことが、これほど愉しいことだったとは知らなかった、と。
ギギナとはつい先ほど出会った。
この奇妙な殺し合いに巻き込まれ、さてどう動くべきかと思案しているところに唐突に現れ、互いに名乗るや否や一方的に斬りかかって来た。
理不尽といえば理不尽だが、不思議なことに怒りは感じない。理由の一つは、俺にとってこの程度の理不尽は日常の範疇であること。もう一つは、
ギギナとの戦いがあまりに“愉しい”から。
思い返してみれば、俺の今までの人生は圧倒的な強者に一方的に搾取されるか、圧倒的な弱者を一方的に踏みにじるかのどちらかしかなかった。
E0と呼ばれた時も、貴瀬伊織と名乗った時も、全てが終わり新しい人生が始まった今も含め、誰かと対等な実力・立場で戦うのは、おそらく生涯で
初めてだろう。
そんな感慨に囚われながらも、俺は腰を落とし今度はこちらから仕掛ける。
全身をバネにして踏み出し、地を這うような低姿勢から、一気にギギナの懐に飛び込む。
一方通行を、特殊なマーダーにしてみた。私命名では『逆ステルス』といったところ。ふと気付いたが、某ロワのグリフィスに似ているかもしれない。
戦闘の演出は、八巻の最後の辺り、つまり結標との戦闘を参考にしました。一方通行の凄まじさが演出できたかと。
ただし、その力と釣り合うだろう制限を加えました。というか、現時点で一方通行はピンチです。
マーダー同士の潰し合いはまだ早いと思ったので、ニドヴォルクとの遭遇を避け、東に進ませてみました。
霞王は結果的に噛ませ犬になってしまいましたが、比較的無事に生存させ、再起のチャンスを与えました。
これから彼女がどういう運命を辿るかは、後続の書き手次第です。
ツッコミ所があったら、指摘お願いします。
力・体格・リーチ・得物の全てにおいて相手が有利。特に得物差は絶望的だ。
ギギナが手にする身の丈ほどの長剣は神器・黒の剣。神が神と戦うために鍛え上げた神殺し剣。
ハノサン・ニノシーがいかに業物であろうと、まともに切り結べばイノイチ・ロノニーの二の舞になる。…ならば、まともに切り結ばなければいい。
地を舐めるような低姿勢から迫る俺に、さすがのギギナも僅かに反応が遅れた。音さえ切り裂く唐竹割りを紙一重で避け、俺はギギナの間合いの内側にもぐりこむ。
そのまま、ドラムを打つように激しくハノサン・ニノシーを叩き付ける。神器・黒の剣であろうとも、剣である以上刃筋を通し刃にスピードを乗せねば切れ味は発揮
できない。距離を詰めさえすれば恵まれた体躯も足かせとなる。懐に潜り込まれれば、やつの長い手足が災いして、逆に手出ししにくくなるのだ。
ギギナは大きく後ろに跳躍しつつ引き戻した黒の剣で防御するが、俺は同じタイミングで踏み込みながら手数を武器に攻める。
小回りの効かない長剣では防ぎきれず、肩に二の腕に・頬に次々と裂傷を刻でいく。
そして、ニノシーで救い上げる様に切りかかる、と見せかけ下段に構えなおした黒の剣の鍔元にハノサン引っ掛け押さえ込む。
気づいた時にはもう、ニノシーをこめかみへと叩き付け、奴の頭はトマトの様に割れ…
…なかった。
ギギナはなんと黒の剣を手放し、両手をクロスさせてニノシーを受け止めた。ノニシーは両腕の肉を絶ち、しかしなぜか骨を絶つことはできないまま奴の腕に刺さる。
とっさに空いたハノサンを振りかぶるが、それを振り下ろすよりも速く、砲弾のようなギギナの回し蹴りが下腹部に突き刺さる。まともに腹筋を閉められないまま、
人間離れした威力の蹴りをくらい、俺はサッカーボールのようにバウンドしながら10数mも吹っ飛ぶ。
胃の中身を血と一緒に吐き出しながら、それでもなんとか立ち上がる。内臓が幾つか破裂したかもしれない。ハノサンとニノシーを手放さなかったのは、我ながら
大したものだ。顔を上げると、ギギナが黒の剣を拾い立っている。あいつもあいつで、ダメージは軽くないようだ。両腕の肉を絶ってやったのだ、当分まともに剣を
振るうことは出来ないだろう。
そう思っていると、あいつは黒の剣を腕で抱え込みように無理やり構える。そのままこちらを見て、またひどく愉しそうに笑う。その笑みを見て、ギギナの考えてることが分かった。
互いに手負い、手札も時間もなし。ならば、小細工を弄さず一撃で決着を着ける、と。
悪くない、と思う。
小細工ばかり弄して、弱いものを振り回して、アウターども振り回されてまわされてきた俺だが、たまには、正々堂々と戦って正々堂々と白黒つけるのも悪くはない。
俺はニノシーを放り捨て、ギギナの笑みに同じ笑いで返答する。
やつの笑みがますます深くなる。破顔一笑、と言うにはいささか獰猛過ぎるが。贈り物を喜ばれたような気分で、悪くはない。
腹に響く痛みを無視して、腰を落としバネをためる。互いに二撃目はない。ギギナが俺の急所を貫けばやつの勝ち、俺がギギナの頭をカチ割れば俺の勝ちだ。
しばしの沈黙が周囲を包みこむ。
その静寂を破ったのは、なんだったのだろうか?
俺とギギナは同時に相手に向けて突進する。
ギギナは腕に抱えた黒の剣で俺の心臓を貫かんと、俺は手にしたハノサンでやつの頭を叩き割ろうと。
コマ落しのように俺たちの距離はゼロとなり。俺は、心臓を貫かれた。
口の中から先ほど以上の血があふれ出て、ギギナの顔を真っ赤に染める。
あいつはとてもとても愉しそうに、そして少しだけさびしそうに笑った。俺もなんだか嬉しくなって笑った。
最期に、少しだけみーことあのくそ馬鹿メイドの顔が脳裏にかすめ、そのまま意識が闇に落ちていった。
なんだなんだ?
状態表作り忘れか?
>>805 >>809と同意。でもとりあえず投下乙。
社長が逝去なされたか・・・・・・。
こういう戦闘バカの殺し合いみたいなのは、見ていてすっきりしますね。
鬱々とした展開が続くだろうから、こういった一種の清涼剤(?)はなかなか良いかと。
ただ、哀しいかな、伊織貴瀬の死を本気で悲しむ人間が一人もいないような気が。
あえて挙げるならヒデオだが・・・・・・ヒデオにしか悲しまれないって・・・・・・。
>>806で変な感じで混ざってしまいました。すいません。
なぜかなんど書き込んでも投下できなかったので、仮投下スレに投下しました。
あと一部「貴瀬伊織」と誤表記してしまっているので、wiki転載の際に訂正をお願いします。
これがちゃんと書き込めてたら泣くぞ、おれ
投下できてるしorz
血のこびりついた2本の変形斧と、同じ形状の壊れた2本をイオリ・タカセの遺体のそばに置いた。
彼の信じる宗派がわからないので、いっそ戦士の定めとして野ざらしのままにしたほうがよいと判断する。
イオリの遺体はうつ伏せのままだ。
最後の最後で、ギギナは彼よりも一歩だけ深く踏み込み、その一歩が生死を分けた。
戦場で、戦死者がドラッケン族かどうかを見分ける簡単な方法がある。
曰く、前のめりに倒れている者がドラッケン族だ。
イオリはドラッケン族ではない。しかし、彼は前のめりに倒れている。ならば、イオリはドラッケン族に匹敵する戦士だったのだ。
ギギナは戦士に黙祷をささげる。
黙祷を終え、ギギナはまっすぐ南へと歩き出す。
さて、あの眼鏡はどこにいるのだろうか?
【E-3/山中/初日・深夜】
【ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ@されど罪人は竜と踊る】
[状態]:両腕にダメージ、傷は強化合金骨格でかろうじて止まっていますが、治癒にはある程度時間がかかります
[制限]:身体能力・回復力に若干の制限、呪式関連は不明
[装備]:黒の剣@戦闘城塞マスラヲ
[道具]:デイバッグ×2、支給品一式(食料・水は二人分)、ランダム支給不明品×2(確認済み、呪式関連ではありません)
[思考・状況]
1:とりあえず南へ向かう
2:強者と戦う
3:ついでにガユスも探す
4:主催者を倒す
【伊織貴瀬@戦闘城塞マスラヲ】
[状態]:死亡
[備考]:E-3山中に伊織貴瀬の遺体(うつ伏せ)とイノイチ・ロノニー(刃部破損)とハノサン・ニノシー(血糊つき)が放置されています
【残り44人】
勝手に代理投下させてもらったんだが・・・本人書き込めてるwスマン。
あと勝手ついでに残り人数も加えました。
『眼鏡が無い。運も無い。しかし竜はいる』の誤字修正部分を、wikiで修正しました。
「ニドヴォルグ(誤)」→「ニドヴォルク(正)」とか。
>>814 代理投下ありがとう御座います。
さらに訂正箇所を見つけました…
>>807の1行目「得物の差は」、2行目「神殺しの剣。」、12行目「ニノシーは両腕の肉を絶ち、」です
あと、
>>811の「貴瀬伊織云々」は取り消します。すみません
ついでに、イノイチ・ロノニー・ハノサン・ニノシーの出典は薔薇のマリアで、伊織のランダム支給品はこの4本セットだけです。
投げてよし、叩いてよしでバランスのいい業物の手斧なので誰かが拾って使うと面白いかも。
??
ふと思ったんだが、ミッペルテルトが無くても貴瀬って戦えるのか?
マスラオだから一般人クラスって考えてたんだが・・・勘違いか既出だったらスマン
長谷部翔希から魔法技能取って、剣術技能減らした分だけ格闘技能増やした感じだろ、
マスラヲ時の伊織貴瀬は。元勇者とタメ張れそうな程度。まぁ防御力は紙だが。
投下乙
社長ォォォォ(´Д`)
投下乙。前シリーズ読んでないので知らなかったが、社長って結構戦えるのね……そして合掌。
ギギナ、本家では魂砕きで、こっちでもなんか凶悪そうな武器をもってるなw
あと質問。
マスラヲの文庫未掲載分は読んでないんだけど、黒の剣ってどういうアイテムなんでしょ?
近く、暇が出ればwikiの支給品を更新してみたいので、誰か教えてくれると助かる。
821 :
820:2008/02/08(金) 08:32:29 ID:+RkzGT/A
すまん、マスラヲのwiki読んでみると、一応出てるようやね。<黒の剣
帰宅したら読み返してみる……。
なんかいぬかみ勢だけ取り残されてるなあ
いぬかみは巻数多いからなぁ
>>820 あたかも他の色に染まらぬ事を象徴するかのように、黒一色な剣。
カミがカミを殺すために作った、使い手を選ぶ武器。
剣に認められた使い手のみが真の力を引き出せる。
認められるための条件は、諦めずに信念を貫ける強い意志を持っている事、らしい。
825 :
参加するカモさん:2008/02/08(金) 18:10:00 ID:kuTfJJoP
しゃ、社長ォォォ!早すぎるよ……!
PC故此方に
いーちゃん予約します
>>820 大人の背丈ほどの長さの、飾り気のない漆黒の長剣。刃も柄も鍔も、すべてが黒一色。
その外見から、返り血を浴びすぎて黒く染まったとか、所有者は呪われる、とか色々と不吉な噂が絶えない曰くつきの一品。
まあ、本当は
>>824に書いてある通り、正真正銘本物の神剣なんだけどね。
とりあえず、自動車をエンジンごと真っ二つにするぐらいは余裕。
使い手しだいでは、比喩抜きで山をも砕く一撃と打ち合える超業物>黒の剣
ウィキの支給品項目を更新してみました、
変な箇所があったら修正お願いします。
>>824,827
レス感謝。参考にさせて頂きました。
わずか1時間くらいの間にいきなり3つも予約が入ったな
このロワもだんだん活気がでてきたな。
>>828 更新乙です。
>>828更新乙〜
後少しで、参加者全員登場?か…
何か感慨深いものがあるな…
予約もないやつがあと8人かな。
【いぬかみっ!】
川平薫
【ウィザーズ・ブレイン】
【終わりのクロニクル】
戸田・命刻
【銀盤カレイドスコープ】
【戯言シリーズ】
【されど罪人は竜と踊る】
【戦闘城塞マスラヲ】
【断章のグリム】
【とある魔術の禁書目録】
神裂火織
【薔薇のマリア】
【“文学少女”シリーズ】
井上心葉
【ムシウタ】
薬屋大助/立花利菜
【ルナティック・ムーン】
【レジンキャストミルク】
柿原里緒/城島晶
これより投下しますね。
アスファルトで整えられた道路が、農村を横断するように伸びている。
そこに沿って伸びるガードレールに、眼鏡を掛けた少女が腰掛けていた。
学生服で身を包み、猫のような瞳をした少女――速見殊子は、眺めていた名簿から目を離し、感情の読み取れない顔を空に向ける。
果てなく広がる星の海は、地表の光源が少ないせいか、とても美しく見えた。
遠くから響き寄せる波の音が、殊子の内耳を刺激する。目の前の車道を車が走っていたのなら、きっと聞こえないような、小さく穏やかな音だ。
田舎の一夜、といった形容がこの上なく似合う風景は、殺し合いとは対極に位置するようなのどかさを感じさせる。
思わず、あくびが出そうになる。
ほんの僅か前に、少年の首が吹き飛んだ光景を目の当たりにしたというのに、だ。
鮮血を噴出す体も、爛れ捲れた皮膚も、血液で赤黒く染まった脊柱の断面と神経線維も、血溜まりに落ちた頭部も、痙攣した唇も、弛緩した表情筋も、半ばまで閉じられた瞼も。
全てその双眸で捉えたというのに、殊子は、緊張とは無縁そうな様子で、足をぶらつかせていた。
叩きつけられた光景があまりに凄惨過ぎて、直視できなくなっているわけではない。
直視し、把握した上でこうしている理由は、明快だ。
どうでも、よかったのだ。
見知らぬ人間の首が吹き飛んで死んだ、といった程度の認識しか、殊子は抱いていない。
強いて抱いた感情や感覚を挙げるならば、不快感や生理的な吐き気のみだ。
つまるところ殊子は、馳尾勇路の死を、まるで映画の一シーンのように感じ取っただけだった。
それは、特別なことではない。
殊子にとって、現実とはその程度のものだった。
他者の自我境界線に干渉・侵食し、精神を操作する虚軸、『目覚まし(ハラハラ)時計』が根付いたときから。
他者の心を自在に操ることを可能とする虚軸は、その万能性ゆえに、殊子から興味を欠落させた。
殊子の気を引くのは、精神操作を行ってもどうにもならない外見くらいだ。
しかもその外観すら、虚界渦を開放すればどうとでもできる。
ゆえに何事にも興味を持てない殊子は、物事を常に客観視し、俯瞰する。
必要以上に干渉しないし、無意味に距離を置きすぎることもない。
何に対しても、付かず離れずの距離を、殊子は保ち続けていた。
自分のことながら、随分と欠落していると思う。
それを表すように溜息を吐いてみるが、それもただの吐息でしかなく、殊子の内面を乱さない。
自己嫌悪すら、感じないのだ。
本当に、どうでもよかった。
城島晶にも、城島硝子にも、柿原理緒にも、舞鶴蜜にも、佐伯ネアにも。
本質的には興味を持っていなかった。
だが、それでも。
彼らは、まだマシだ。
皆、殊子とは違ったタイプの人間だからだ。
速見殊子にとって、何よりも興味のない対象は、自分自身に他ならない。
その気になれば何だって可能で、巨大な空虚さを内に抱えた自身こそ、最も興味の持てない存在だった。
だから。
保身に走るくらいなら、彼らを――虚軸を抱える友人たちや義妹を大切にしようと、守ろうと、そう思う。
必ず彼らを元の世界に帰してやろうと、決意する。
たとえ、速見殊子という存在が消え失せることになろうとも。
献身的だとか、自己犠牲だとか、そんな綺麗事のつもりもない。
むしろお節介なのだろうと、そんなことを考えながら、殊子は首筋に手をやった。
冷たく無機質で、つるりとした触感をした首輪を、指先で撫でる。
――こんなもの嵌められて、みっちゃん、イライラしっぱなしだろうなー。
敵意を心に湛えた義妹の姿を想像し、苦笑いを一つ。その内側で、殊子は思考する。
命に括り付けられた枷から解き放たれるための、方法。その手段が、思いつかないわけではない。
虚界渦の、開放だ。
殊子が虚界渦を開放し、『不発爆弾(ARYTHMIE)』を行使すれば、あらゆる物質を組成から変化させられる。
首輪を別のものに変えてしまえば、主催者が握っている絶大なアドバンテージを覆すことができるだろう。
だが、そう上手く事が運ぶとは、とても思えない。
狐面の男の言動が虚偽やブラフでなければ、制限がかけられている可能性が高い。
虚軸に制限がかけられているなどと考えたくはないが、分かりやすい抜け穴は塞がれていると考えるのが妥当だ。
そもそも、主催者の手で自在に首輪を爆破出来るという時点で、牽制されていると言っていい。
参加者が怪しい動きを見せようものなら、その行動を、首を吹き飛ばすという形で止めることができるのだから。
主催者が求める殺し合い以外の目的で虚界軸を開放しようとすれば、詠唱中に生命を持っていかれる可能性が高い。
仮にそうされなかったとしても、『不発爆弾』には、使用後三日間も眠り続けてしまうという副作用がある。
ちょっと試すというには、リスクが高すぎた。
故に、それを試すのは、皆と合流してからにしようと決める。
それまで生き延びることが、肝要だ。
ようやく星空から目を離した殊子は、名簿を片付け、未確認の支給品を取り出す。
「お、なんかすごいのが出てきた」
デイパックから出てきたのは、二メートル以上の長さをした大太刀――七天七刀。
剣道でもやっておけばよかったと思いながら、殊子は身長を上回る刀をガードレールに立てかけ、再度デイパックを探る。
もう一つ入っていたランダム支給品は、変哲もないノートパソコンだった。
「……殺し合いさせようってのに、何でこんなのが入ってるんだろ」
ぼやくように言いながら、殊子はパソコンをデイパックに入れ直した。
中身が気にならないわけではない。有益な情報が入っている可能性だってある。
だが、このように開けた場所に長居するのは危険だ。
あの体育館のような場所から飛ばされて、ある程度の時間は経った。動き出した者も多いだろう。
パソコンの情報を確認するなら、こんな丸見えなところに留まらず、何処かに身を潜めた方がいい。
そう判断した、その、直後。
髪を揺らすか揺らさないかの微かな風に乗って。
声が、聞こえてきた。
『殺し合いなんて馬鹿げてるわ! それよりも、おうちで夏目漱石全集でも読むほうがよっぽど有意義よ。
まずは……』
遠くから響いてきたのは、拡声器を通した女の子の声だった。
余りに呑気な言葉は、周囲の風景とは合致する。だが、殺し合いには余りに不釣合いだ。
誰かを誘き寄せようとする罠だろうかと、そう邪推してしまうほどの不自然な声は、北から届いてくる。
響いてくる声に、それほどの驚きは感じない。
ただそれに、耳を傾けながら、殊子は迷う。
北へ向かって得られるかもしれないメリットを、頭の中で組み上げる。
この周辺に殊子の知り合いがいれば、合流できるかもしれない。
仮にいなくとも、声の主が言葉通りの性格をした人物なら、接触するのも悪くはない。情報交換ができれば、状況の打開に役立つのだから。
対して、向かうことで考えられるリスクを想定する。
あの声に誘われ、辺りに潜んだ殺人者が姿を現す可能性。
そして、声の主こそが狩人で、獲物を誘き寄せるために自身を偽っている可能性。
それらを両天秤にかけ、思考すること数秒。
不意に、殊子はガードレールから降り立った。
「……行ってみるかな」
この場に留まるのは得策ではない。だからといって、行く当てがあるわけでもない。
ならば、様子見くらいはしておいて損はないだろう。
こんな長大な刀を扱う自信はないが、殊子には『目覚まし時計』がある。
制限の実情が見えない以上過信はできないが、それでも頼れる武器には違いない。
聞こえてくる声が、止まる。
それと同時、殊子は七天七刀を掴み、緊張感の感じられない声で、嘯いた。
「可愛い子だったらいいにゃー」
拡声器の声と同じくらいには呑気な自分に、何か感情を抱くことは、決してなかった。
【C-8/南部道路沿い/初日・深夜】
【速見殊子@レジンキャストミルク】
[状態]:健康
[制限]:不明。
[装備]:七天七刀@とある魔術の禁書目録
[荷物]:デイパック、支給品一式 、ノートパソコン@現実
[思考・状況]
1:北へ向かい、拡声器の声の主を探して様子を見る。
2:声の主が危険人物でなさそうなら接触、危険人物なら排除も考える。
3:城島晶、城島硝子、柿原理緒、舞鶴蜜と合流。
4:ノートパソコンの中身が気になる。
[備考]
1:参戦時期は4巻直後です。
2:自分の身より、城島晶、城島硝子、柿原理緒、舞鶴蜜の安全を優先します。
以上、投下終了しました。
空白支援してくださった方、感謝です。
何かありましたら言ってくださいませ。
>>844 乙〜
タズサ・遠子先輩と合流フラグか。
レジミルは奇数巻しか手に入んなかったから、1巻しか読んでないけど
キャラの特徴がすらりと入ってきて絵が浮かぶぐらい、細かく心象描写、風景描写が書かれてて読みやすかったw
GJ!
GJ&したらば予約スレの24氏に感謝
&
作品が完成したので、12:00に投下します。
支援してくれると助かります
ではでは、投下開始します
携帯で、したらばに投下できない故、さるさん食らったら途中で投下ストップします。
そのときは気長に待ってて下さい
「なぁ、友……」
「うに?どしたの?いーちゃん」
「もしも…ぼくが死んでも、ぼくはずっとお前を愛すよ」
「うに。僕様ちゃんも、ずーっといーちゃんの事愛してるよ……って、どうしちゃったの?急に」
「何でもない。只…そう、今は友にらぶーな気分なんだ」
「……変ないーちゃん。でも、そんないーちゃんも好きっ」
「ぼくも、友が大好きっ」
◆ ◆
ふと目が覚めると、ぼくはベッドに横たわっていた。なんだろう、筆舌尽くし難い、最悪に有り得ない夢を見ていた気がする。
この欠陥製品たるぼくが、青色サヴァンと呼ばれるアイツに向かって、ぼく自身が余すとこなく壊してしまったあの娘に向かって、“愛してるよ”だって?
なんという、戯言。
戯言に戯言を重ねて戯言しても足りない、徹頭徹尾完全無欠竜頭蛇尾人類最悪な戯言だ。
と、
ダラダラと、無意な思考の触手をそこまで伸ばした所で、慣れない温もりに拒絶反応を示したのか、急速に意識が覚醒し始める。
「……起きます」
呟いて、ぼくはゆっくりと身体を起こした。
広々として、冷蔵庫や液晶テレビなど様々な調度、今寝ているフカフカのシングルベッドがある部屋。天井がかなり高く、それが手伝ってか部屋の中はかなり広く感じる。
部屋の側面に位置する、大きなガラス張りの壁からは星空以外の灯りは届かず、今が深夜だと容易く想像させられる。
寝惚け眼で大体の時間を把握すると、寝起きの頭をかき回して思考のチャンネルを通常モードへと切り替えつつ、ベッドから抜け出して辺りを見回す。
見回したそこは――ホテルの一室だった。紛う事なくホテルの一室だ。
は?
いやいやいやいや、可笑しいだろう。何故ホテル?
だって確かぼくは、あの時絵本さんから急遽ドクターストップを食らって、狐さんに取引をもちかけたけど断られて――
“狐さん”その名、そのシルエットを思い浮かべた瞬間、全てを思い出す。
殺された少年や皆同じ顔をした少女、そして――
最後に会話を交えた狐さん。
「殺し合い、ね。……いくらなんでも有り得ないだろ」
不在の証明は悪魔の証明より難しい、とあるが、この状況は言葉通り“有り得ない”ものだった。
何故なら、この舞台に、このゲームの説明をされたステージに連れてこられる寸前までぼくは狐さんと話していたのだ。
そして、狐さんに取引を断られた瞬間。ぼくはあの場に連れてこられ、ここにいる。
いくらなんでもこれは有り得ない。
何か、ズレがある。
致命的な、ズレ。
狐さんと話してからここに来るまで、ほんの一瞬で景色が移り変わったのだ。
いぬかみと禁書の投下を・・・
木の実さんの《空間製作》なら、出来なくは無いだろう。
が、それはぼく一人だったらの話だ。
いくら《空間製作》と言えども、あの短時間で、あの人数に対しては難しいだろう。
となると、考えられるのは木の実さん以上の力を持った殺し名や呪い名といった“人外”の存在。
関わるのすらおぞましいとされる、圧倒的な力を持つ彼らなら、あるいは、可能なのかもしれない。
ただ――
「やれやれ……何がしたいんだ?あの人は」
理由、が思い付かない。
あの人の望む“世界の終わり”はこんなもので、“たかだか人を殺し合わせる程度”で叶うものなのだろうか。
だとしたら………、だとしたらそれは甘過ぎる。
この程度の地獄が世界の終わりに繋がる?
戯言も甚だしい。
その程度の、子供の児戯にも等しい稚拙な考えなのだったら、こんなくだらないゲーム……何度だって壊してやろうじゃないか。
決意――
決して折れることの無い、鋼の刃を心の奥にしまえば、後は行動あるのみ。
先ずは、名簿の確認。
デイバッグから名簿を取り出し、確認すると見知った名前が三人。
零崎 人織
闇口 崩子
紫木 一姫
ぼくと鏡合わせ、人間失格の殺人鬼
ぼくを主と呼び、守ってくれた暗殺者
そして――
ぼくがアイツと重ね合わせた、死んだ筈、の狂戦士
守るべきは二人。
萌太君を、大事な兄を自分の手で殺してしまい、暗殺者としての力を失った崩子ちゃん。
全ての始まり、そして全ての終わりになったあの場所で、死んでしまった姫ちゃん。
この二人は絶対に守らなくちゃいけない。
守るべき対象を認めると、次は武器、だ。集められた参加者の中で最弱に近いぼくが、狂言回しのぼくが、彼女達を守るには、武器がいる。
どんなものが出るか、まるで席替えの籤引きを引く小学生のようにドキドキしながらデイバッグに、想いを込めた左手を突っ込む。
さぁ何が出る?
銃?ナイフ?
さぁ、これは――
◆ ◆
右手にスプーン、左手にフォークを構えた珍妙な格好のまま、数分ぼくは意識を手放していた。
意識を取り戻すと、何も言わず黙々と移動する準備を整える。
スプーンとフォーク、それに名簿をデイバッグにしまい、入れ替わりに地図を取り出して見てみると、ここはCー5のホテルらしい。
大体、この舞台の中心部だ。
数秒、どちらに向かうか思考するが具体的な案は出ず、気の向くまま東に向かうことにする。
行動指針を決め、準備は完了。地図をまたデイバッグにしまうと、瞼を下げて、守るべき二人を改めて暗闇に思い描く。
そして、倒すべき、宿敵を思い描く。
支援。何か面白げな時間軸からの参戦ですか戯言遣い。
それは、ほんの一瞬。
すぐに瞼を上げると、デイバッグを肩にかけ、歩みを進める。
狐さん、貴方がどんな方法で“世界の終わり”を求めようと、絶対に止めて見せます。
「それじゃあ、いっちょう気合いを入れて――殺して解して並べて揃えて晒しに行くか」
ま、戯言だけどね。
【Cー5/ホテル/初日・深夜】
【いーちゃん@戯言シリーズ】
[状態]:健康。若干落ち込んでいる。
[制限]:不明
[装備]:無し
[道具]:プラスチック製スプーン@現実、プラスチック製フォーク@現実、支給品一式
[思考・状況]
1:崩子と一姫(一応人織も)を探すため、東へ向かう。
2:崩子と一姫を守る
3:狐さんの企みを壊し尽くす
[備考]
1:参戦時期はネコソギラジカル(下)途中です
投下乙。
何というか、いーちゃんが相当に戯言な状況になっていますね。ある意味、いつもどおりのいーちゃんというか。
ナイフとフォークって・・・・・・。しかも、本当に、正真正銘全く使えない。プラスチックだから武器にもならない。
というか、今まで主人公たちの殆どがロクな目に遭っていない気が。
最後の最後にさるさんorz…と、とりあえずこれにて投下終了です
誤字脱字等、突っ込みどころあったらバシバシ突っ込んで下さい
乙
864 :
参加するカモさん:2008/02/09(土) 16:01:01 ID:2WF9nIcF
死者スレの社長がかわいそうすぎる気が。
可哀想というか、あんなネタを面白いと思って投稿しているのか疑問だ。
>>862 乙。
予約スレのあれはどうなるんだ?
トリの付け方が分からないなら一応教えておくけど
名前欄に#と適当な文字列でトリをつけられるぞ
>>862 投下乙です
いーちゃんはやっぱ頼もしいな
武器は心もとないけど
861>本当に、正真正銘全く使えない
持ち主はあのいーちゃんこと、無為式の戯言遣いですぞ
そういえば二つ名メーカーってのを最近見かけたけど、戯言シリーズの二つ名がw
とりあえず川平啓太、ようこ、紫木一姫の話ができたのですが、色々と微妙な要素があるのでぼちぼち仮投下スレに投下します。
ツッコミどころがあったらお願いします。というか、突っ込まれることを半ば覚悟しています。
ホスト規制されててあっちに感想書き込めなかったけどこっちに書いていいのかな?
戯言勢って危ないのばっかなんだなw
個人的燃えキャラ二大巨頭があっさりアボンとは・・・
なんかマーダー>一般が多くなりそうな感じだなあ。
マーダー>一般 ×
マーダーより一般 ○
まだ間違えとるし・・・
一般よりマーダー ね。
仮投下スレに投下している話ですが、おおよそ十二時くらいまで『こんなのボツじゃコラァ!』みたいな意見が無ければ、こっちに投下します。
肯定であれ否定であれ、意見をもらえるとうれしい。
乙〜
特に問題は無いと思われ
つか、姫ちゃんはやっぱり乗ったかww
>>873 問題ないというか、ルールに反するか、超展開でない限りNGにはならないよ。
GOサインが出たと判断して、「ユメノオワリ」をこちらに投下します。
>>870>>874>>875>>876などなど、返事をありがとうございます。
皆さんの度量の広さに感謝(それとも私が気にしすぎなのか?)。
ちなみに、
>>868で紹介のあった二つ名メーカーで、私のトリップで二つ名を調べてみたら『彷徨機械(ブラインドグリッド)』になりました。
戯言シリーズ風の二つ名はカッコいいのだが、やはり意味が分かりづらい。
「あー、どうすっかなー」
山小屋の中、川平啓太は椅子に座りテーブルに肘をつき、首を捻っていた。彼の首には、殺し合いの参加者として嵌められた首輪の上に重ねて、ようことの契約の証である大型犬用の首輪が巻かれている。
彼はこの殺し合いに乗る気など毛頭無かった。しかし明確な打開策が思いつかずにいた。とりあえず他の参加者に接触してみようかと思うが、まったくの無策で行動を開始するのも頂けない。
本当に最悪なイベントだ、と思う。
啓太の人生は、これまで決して安穏だったわけではない。散々トラブルに巻き込まれてきたし、命を賭けた戦いだってあった。しかし今回は余りに血生臭い。主催者に従って殺し合うなど許容できるはずが無い。
「吐き気がするな」
この殺し合いは、単純に命を奪う、というものではない。
主催者に反逆する者も、誰かを助けようとする者もいるだろう。しかし一方で、殺し合いに乗る者もいるし、そもそも命が握られているのだ。凄まじく豪胆な者を除き、彼らは精神的に追い詰められる。『絶望』へと堕ちて行くのだ。
絶望。
「まさか、な」
軽く頭を振った。
ガシャン。
と、そこで唐突に壁のガラスが割れ、何かが飛び込んできた。
それは数回バウンドした後、啓太が肘をつくテーブルの下に転がり込む。
啓太はその時、驚いて体を硬直させただけだった。
凄まじい爆音が、小屋の中に轟く。
川平啓太の戦闘能力は、決して低いものではない。形意拳の使い手であるため格闘能力が高く、蛙を模った消しゴムを媒介に式の力を行使することもできる。そして、飄々としているがかなりの切れ者でもある。
特に、場の空気を読み、勝利への道筋を創り上げ、犬神や他の術者を動かし、戦場を支配する能力は極めて高い。
しかし一方で、『敵と向かい合っていると意識していない状態』での不意打ちなどの経験は皆無であった。暗殺者を差し向けられたことなどありはしないし、長期間に渡って何かの奇襲を警戒し続けたなんて経験も無い。
そして、それが致命的であった。
◆
黒い長髪の美しい少女がとぼとぼと歩いている。
ようこは重い不安を抱えながら、山の中を彷徨していた。
主催者に首輪を嵌められ殺し合いの場に理不尽に放り込まれた。それだけでも最悪と言えるのに、更には体がうまく動かなくなっていたのだ。
空を飛ぼうとしたら3メートル前後しか体が浮かばず、しかも凄まじく疲労する。しゅくちにいたっては、使用すらできなかった。
あまりの状況に、まるで現実感が感じられない。しかし色濃い不安だけは心に積み重なってゆく。
ケイタといっしょに家に帰りたい、と思う。
大妖狐の娘として幽閉され、何百年も心を冷たく凍らせていた。そんな中、はじめて『一緒に遊んで面白い』と思えたのがケイタだった。
それから彼の犬神となり一緒に生活するうちに、幾つもの暖かい感情を知った。誰かのために努力することの喜び。共に生きることの幸福。
ようこにとって川平啓太とは、相棒であり、恋人であり、そして今のようこを成立させた存在であった。
バン!
唐突に、何かが割れ爆ぜるような音がした。その音源へと彼女は視線を向ける。
誰かが争っているのだろうか。
少しの逡巡の後、彼女は歩き出す。
ケンカを止めたら、ケイタは褒めてくれるだろう。
そしてようこは家に帰ったときに、そのご褒美にチョコレートケーキを買ってもらって、彼と一緒に食べるのだ。
◆
黄色い大きなリボンを頭に付けた小柄な少女は、軽い口調で言う。
「あ、本当に爆発しましたね」
紫木一姫は薄く黒煙をたなびかせる山小屋を見ていた。
彼女には『封咒弾筒』というものが3本支給されていた。説明書を読んでもいまいち理解できなかったが、どうやら『特殊な効果を持った手榴弾』のようなものらしい。
先程、一人の青年が小屋に入っていくのを目撃した。彼がどの部屋のどの場所にいるのかをそっと窓を覗き込み確認し、十分な距離を取ってから、爆発する効果があるらしい封咒弾筒を選んで投げ入れた。
爆音と閃光。そして小屋の外にいても感じられる爆圧。
試しに一本使ってみたわけだが、十分満足できる効果があった。ただし、周囲に音が響いただろうから早急にここを離脱すべきであろう。曲絃糸が無いため、現在の彼女は敵と正面から対峙する戦法が取れない。
だが、ここから撤退する前にやることがある。
紫木一姫は傾いたドアを無理やり開けると、山小屋の中に進み入る。内装が爆風で破壊され、滅茶苦茶になっていた。
そこにターゲットの青年は転がっていた。
下半身の前面は生焼けのハンバーグのようにグズグズになり、上半身の前面はテーブルの破片が無数に突き刺さっていた。生前の面影など皆無である。爆圧で派手に飛ばされたのか、床や壁だけでなく、天井にも血や生焼けの肉片が散っている。
あまりにもグロテスクな空間を、一姫は平然と横切る。そして青年のものと思しきデイバッグを発見すると、それを漁り始めた。支給品を自分のデイバッグに移し替えてゆく。
「あ、アア、あああ」
一姫は、ひどく濁った、泥の煮立つような音を耳にした。それは重症を負いながらも辛うじて生きていた青年の声であった。
「何だ、まだ生きてたんですか」
一姫は青年のデイバッグから一振りの剣を取り出す。そして、その切っ先を死に掛けの青年の胸に刺し込み、ずぶずぶと沈めてゆく。
「ア、ア、アアアアアアアア、あ」
青年は痙攣しながら、何かを掴もうとするかのように宙に手を伸ばす。しかし暫くして脱力し、完全にその動きを停止した。
一姫は山小屋から出ると、足早に立ち去る。まずは曲絃糸を手に入れたかった。それさえあれば、大抵の参加者を曲絃師としての技能で切り刻むことが出来るだろう。
彼女はどのような手段を用いても参加者を殺し尽くし、生還すると決めていた。『願いを叶える』という権利を使って、あの腐った澄百合学園を消し去ってもらうのだ。
更にはその際に、可能ならば主催者もまとめて殺し尽くすつもりだった。
紫木一姫は澄百合学園で殺人術を叩き込まれ、狂戦士として教育された。
騙して、裏切って、他者を見下し踏みにじって。彼女はそんな世界で生きてきた。人間はどうしようもなく汚い。それが当然の世界だった。
そんな中でも、ただ一人の例外はいた。《人類最強の請負人》哀川潤だ。どんなに汚い世界であっても、彼女は身内のことを信じ続けるのだろう。あれほど突き抜けた存在でありながら、彼女は誰よりも他者と対等であろうとする。
紫木一姫には、そんなことはできない。それどころか、ろくに人を信じることができない。
どれだけ人を騙しても、裏切っても、踏みにじっても、醜く言い訳しても、たった一人で生きてゆく。誰も信じず、殺人鬼として、狂戦士として生きて、終わる。
例えそれが、どんなに寂しいことであっても。
それが変えようのない《危険信号》(シグナル・イエロー)、紫木一姫なのだから。
ただ、自分のことを身内として信じてくれる哀川潤のことを思うと、ひどく不安になる。
紫木一姫が数多の屍を踏みにじって生き残ったことを知ったら、哀川潤はどう思うのだろう。
もし哀川潤に知られ、嫌われたとしたら。
それが、どうしようもなく怖かった。
◆
ようこは音の発生源だと思われる場所に到着した。そこは、窓ガラスが割れ、ドアが傾いた山小屋であった。理由も無く不吉な予感を覚える。しかしようこは山小屋の中に踏み込んだ。
火薬の異臭が鼻につく。まるで彼女の能力であるじゃえんが荒れ狂ったような室内に、ズタズタの肉の塊が一つ、転がっていた。
ようこは首を傾げた。変なのである。
彼女の愛する存在の臭いが、その肉の塊からするのだ。
彼女の思考の一部が、馬鹿げた推測を弾き出す。それを感情が棄却する。理性と感情が拮抗し潰し合い、思考が鈍磨する。
肉塊の傍に膝を突き、その上半分を抱き上げる。
何なのだろう、これは。この、とても愛おしい臭いが染み付いた物体は。
現実から目を背けるよう、理性が警告を上げる。これ以上、少しでも目を見開いていれば、取り返しのつかないことになる。どうしようもない、救いようも無い事実に突き当たることになる。
だが、それに気付いてしまった。
「これ、ケイタの、首輪・・・・・・」
そして、彼女の理性はごく自然にとある結論を下す。
「あ、ああ、嘘、嘘だよね、ケイタ」
導き出してしまった事実に彼女の精神は侵食され、ひび割れてゆく。
「ねえ、冗談でしょ。ケイタ。ケイタ、返事して」
カッパと並んで昼寝をすることも、
チョコレートケーキを買ってもらうことも、
キスしてくれることも、
語り合うことも、
笑い合うことも、
もう、無い。
「ケイタケイタケイタケイタケイタケイタ!ケイタケイタ、ケイタ、ケイ・・・・・・う、うあ、あ」
そして、ボロボロになった彼女の心は、
「あ、ア」
砕け散った。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
◆
悲痛な絶叫が、やがて途切れる。
ようこの虚ろな瞳は、この世の何処でもない場所を、ただ見つめている。
しかし一方で、その鋭敏な嗅覚は、自身とケイタ以外の人間の臭いを嗅ぎ付けていた。
【F-3/山小屋/初日・深夜】
【ようこ@いぬかみっ!】
[状態]:身体は健康。茫然自失。精神崩壊。血まみれ。
[制限]:飛行能力を大幅制限(高さは3メートルまで・疲労が大きい)。しゅくち不可。 その他の制限は後の書き手に任せます。
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ、支給品一式(未確認)
[思考・状況]:
1:・・・・・・。
[備考]
1:参戦時期は本編完結後。
2:啓太を殺人した人物の臭いを覚えました。
【F-3/山中/初日・深夜】
【紫木一姫@戯言シリーズ】
[状態]:健康。
[制限]:不明(少なくとも本人は気付いていない)
[装備]:封咒弾筒@されど罪人は竜と踊る×2(封じられている咒式は不明)
[道具]:デイバッグ、支給品一式(2人分)、偽劫火@薔薇のマリア、ランダム支給品0〜2(川平啓太のもの)
[思考・状況]:
基本思考:殺し合いに乗る。殺し尽くす。手段は問わない(騙し、裏切りも可)。
1:曲絃糸を探しながら殺し続ける。
2:帰ったらとりあえず澄百合学園を消してもらう。
3:そしてできれば主催者も殺す。
[備考]
1:参戦時期はクビツリハイスクール直前(いーちゃんとまだ出会っていない。澄百合学園を壊滅させようとしている。人間不信で『どれだけ人を騙しても一人で生きてゆこう』と思っている。寂しいという感情はあり、また哀川潤に嫌われることを恐れている)。
【封咒弾筒@されど罪人は竜と踊る】
中に咒式が封じられており、手榴弾のように投げて使う咒式具。
本ロワでは『特殊な効果を持った手榴弾』といったような扱いにすることにした。つまり以下のように設定した。
・発動に咒力は必要無し。
・大きさは拳二つ分で、形は縦長の筒。
・ピン状の安全装置を抜いて約6秒で発動。
・第三階位以下の咒式しか込められない。
・発動状況に応じて個別に調整が必要な咒式は不可。すなわち、個人の肉体に合わせた調整が必要な肉体強化系や、照準をあわせる必要のある射撃系などは不可能。
[詳細]
ギギナが<爆炸吼(アイニ)>が込められた封咒弾筒を使う描写が原作には存在する。しかしそれ以外に封咒弾筒に関する描写は無い(あったかもしれないがどちらにせよごく少ない)。
そのため、発動に使用者本人の咒力が必要なのか、発動の際にピンを抜くなどの動作が必要か、<爆炸吼(アイニ)>の他にどのような咒式が込められるかなど、詳細な点に関しては不明。
しかし魔杖剣を使用した場合に比して精度が低く、また高位の咒式は込められないと考えるのが妥当であろう。
明らかにかさばるし、所詮、咒式士が自分の専門分野外の咒式を使うための補助咒式具だと思われる。
【化学練成系第三階位<爆炸吼(アイニ)>@されど罪人は竜と踊る】
TNT爆薬を作り出し、雷汞とアジ化鉛を起爆薬にして炸裂させる咒式。爆風の圧力と熱で対象に損傷を与える。
本ロワではとりあえず生身の一般人なら、爆心地から1メートル以内でまず即死、3メートル以内なら重症、10メートル以内で軽症、それ以外はほぼ無傷ということにした。
[詳細]
秒速二千メルトルから六千メルトルの爆風で対象物を破壊する(メルトルは現実世界でのメートルに相当すると思われる)。
『されど罪人は竜と踊る』の世界でもガユスをはじめ様々な咒式士が使っている。ザコキャラもほいほい使っていることから、さして複雑でも精妙でもないと思われる。
ただし爆破の際にガラス片などの異物を混ぜておらず、そのため殺傷能力は同量の爆薬を使用したTNT爆弾よりも低いと思われる。
【偽劫火@薔薇のマリア】
およそ三億ダラーの価値がある名剣『劫火』の偽物。業物ではあるが、何ら特殊な効果も加護も無いただの剣である。
【曲絃糸@戯言シリーズ】
糸を用いて対象を拘束及び切断する技術に優れた糸使いの最高峰『曲絃師』の用いる糸。熟練者ならビニールテープから針金まで、様々な材質の糸を曲絃糸として使用し、人体を輪切りに出来る。だが本来は殺人術ではなく拘束術である。
一対多数の戦闘にも対応できる。しかし本来受身の技であり、罠のように使わないとナイフを振り回すのと実質同等。
また、糸で捕捉したとしても、糸を動かす速度より速く捕捉部位を動かされると切断できず、結果ただの綱引きになるなど『穴』が存在する(この『穴』は哀川潤の超絶的運動能力があったからこそ突けたものだが)。
※今回使用された封咒弾筒には化学練成系第三階位<爆炸吼(アイニ)>が込められていました。
※F-3の山小屋の内装が爆発で滅茶苦茶になっています。窓ガラスが割れ、ドアが傾いています。人相での判断が不能なまでに損壊した川平啓太の遺体があります。空になった啓太のデイバッグが放置してあります。
※F-3の山小屋周辺に<爆炸吼(アイニ)>による爆音が響きました。
【川平啓太@いぬかみっ! 死亡】
GJ。
なんだろう、この序盤からの終末感は・・・
888 :
参加するカモさん:2008/02/10(日) 00:27:26 ID:RQwn7+pD
とりあえず、GJなんだけど、しゅくちの完全禁止はまずくないか?
距離制限+首輪には無効、という案を提案したいのだが。
> しゅくちの完全禁止はまずくないか?
何が不味い?
別にそうは思わないのだけど具体的に頼む。
展開のバリエーションが狭まるからだろ
確かに、しゅくち禁止は反対だな
せっかくだから追加で。飛行能力があるってのはこのロワの面子で考えて相対的にどのくらいのアドバンテージがある?
3メートル制限が妥当かどうか判断がつかないから訊いてみたい。
アドバンテージ…
巧くは言えんが、非行能力は便利だよな。
三メートルも妥当かと
ユメノオワリの修正部です。wikiにアップするときに修正してくれるとありがたいです。
『しゅくち禁止』を緩和しました。というか問題の丸投げ。
◆
黒い長髪の美しい少女がとぼとぼと歩いている。
ようこは重い不安を抱えながら、山の中を彷徨していた。
主催者に首輪を嵌められ殺し合いの場に理不尽に放り込まれた。それだけでも最悪と言えるのに、更には体がうまく動かなくなっていたのだ。
空を飛ぼうとしたら3メートル前後しか体が浮かばず、しかも凄まじく疲労する。しゅくちもうまく出来ない。
あまりの状況に、まるで現実感が感じられない。しかし色濃い不安だけは心に積み重なってゆく。
ケイタといっしょに家に帰りたい、と思う。
大妖狐の娘として幽閉され、何百年も心を冷たく凍らせていた。そんな中、はじめて『一緒に遊んで面白い』と思えたのがケイタだった。
それから彼の犬神となり一緒に生活するうちに、幾つもの暖かい感情を知った。誰かのために努力することの喜び。共に生きることの幸福。
ようこにとって川平啓太とは、相棒であり、恋人であり、そして今のようこを成立させた存在であった。
バン!
唐突に、何かが割れ爆ぜるような音がした。その音源へと彼女は視線を向ける。
誰かが争っているのだろうか。
少しの逡巡の後、彼女は歩き出す。
ケンカを止めたら、ケイタは褒めてくれるだろう。
そしてようこは家に帰ったときに、そのご褒美にチョコレートケーキを買ってもらって、彼と一緒に食べるのだ。
【F-3/山小屋/初日・深夜】
【ようこ@いぬかみっ!】
[状態]:身体は健康。茫然自失。精神崩壊。血まみれ。
[制限]:飛行能力を大幅制限(高さは3メートルまで・疲労が大きい)。しゅくちは何らかの制限がされている(詳細は不明)。 その他の制限は後の書き手に任せます。
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ、支給品一式(未確認)
[思考・状況]:
1:・・・・・・。
[備考]
1:参戦時期は本編完結後。
2:啓太を殺人した人物の臭いを覚えました。
【F-3/山中/初日・深夜】
【紫木一姫@戯言シリーズ】
[状態]:健康。
[制限]:不明(少なくとも本人は気付いていない)
[装備]:封咒弾筒@されど罪人は竜と踊る×2(封じられている咒式は不明)
[道具]:デイバッグ、支給品一式(2人分)、偽劫火@薔薇のマリア、ランダム支給品0〜2(川平啓太のもの)
[思考・状況]:
基本思考:殺し合いに乗る。殺し尽くす。手段は問わない(騙し、裏切りも可)。
1:曲絃糸を探しながら殺し続ける。
2:帰ったらとりあえず澄百合学園を消してもらう。
3:そしてできれば主催者も殺す。
[備考]
1:参戦時期はクビツリハイスクール直前(いーちゃんとまだ出会っていない。澄百合学園を壊滅させようとしている。人間不信で『どれだけ人を騙しても一人で生きてゆこう』と思っている。寂しいという感情はあり、また哀川潤に嫌われることを恐れている)。
乙です
てか、二十話越えたし…iMRAgK0yps氏は戻ってきてくれるのだろうか
まずはGJ!
こっちはいきなりのホットスタートか・・・ひめちゃんは乗っただけじゃなくて、参戦時期もワロス
ステルス式実力マーダーとか、たちが悪いw
ま、山小屋にはビニルロープも無かったみたいだからまだ普通に危険だが
>>892 移動その他において非情に優れていると「される」
そのため、たいていのロワでは序盤使えないものの一つと「される」(実際は順ずるものをたまに見る)
実際問題としては、無制限に飛べても生存率面ではそれ程チートではない(と思う)
まあ逃げる時などは有利になるが
戦闘時では、飛びながらの銃撃は押して知るべし
長々となったが個人的には「何か出来そうな支給品」位
縮地の方が(俺の中では)戦闘向けの能力
アドバンテージになるかどうかは当たり前だが書き手しだい、いくらでもひっくり返る
『しゅくち』についてですが、
・自分をテレポート
・触っていない物体でもテレポート
・服を残して素っ裸のケイタを夜の街に飛ばす
などもう滅茶苦茶な能力で、定義が曖昧すぎるので、能力制限の際は、
・発動条件(どのような状況下のどのような物体に使用できるかなど)例:触っている非生物のみ。
・転送の制限(転送距離・転送先の空間の条件など)例:転送距離は3メートル。転送先の空間に障害物があると不可。
などかなり細かい制限が必要になるかと。
>アドバンテージになるかどうかは当たり前だが書き手しだい、いくらでもひっくり返る
この前提が当たり前だと思ってたから飛行制限することに意味があるのか気になってな。
ついでに俺の見てるとこでこんな制限されてるところは殆どないから訊いてみたんだ。
901 :
螺子ト戯レル猫 ◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:03:08 ID:rmYqcPTC
夜遅くですが、投下させてもらいます。
柿原里緒(と小町)で。
質量・距離に比例してしゅくちに使う力は増えるからここら辺に制限をかけるのも良いかもな。
903 :
螺子ト戯レル猫 ◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:05:11 ID:rmYqcPTC
例えるなら、電極と螺子で作ったバラバラ死体。
元は整然と並んでいたであろう機材は、ことごとくが破壊され無残な姿を晒している。
視界の隅をねずみが走っていったから、こんな所にも餌はあるのかもしれない、と柿原里緒は思った。
床に落ちた螺子を転がす小町を眺めながら、今の状況について考える。
904 :
螺子ト戯レル猫 ◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:06:43 ID:rmYqcPTC
――殺し合い
首にくくりつけられた、冷たい金属の首輪。
自身を“分裂”させれば、捨てることが出来るかもしれないけれど、それは、『首輪をつけたままの里緒』と『首輪の無い里緒』の二人になることで。
世界で唯一でなければならない里緒は、首輪をつけた自分を殺さなくてはならなくなる。
それは嫌だった。
結局のところ、片割れの死は死ななかった里緒自身にも帰ってくる。
主催者が言っていた“制限”が何かはわからないけれど、自身を“分裂”させること自体はまだ可能のようだ。
ただし――
「小町、お願い」
里緒の声に答え、“有識分体”がゆっくりと分裂を始める。
一匹が二匹に分かれ、二匹が四匹に裂かれ、四匹が八匹に分裂し――二匹が二匹を噛み殺した。
同時に、残りの小町の体が震えだす……まるで死にかけたみたいに。
「ごめんね」
死を克服したはずの小町でも、これだ。
ただの固定剤に過ぎない里緒は、気が狂うか死ぬか。
まだ試してはいないけれど、多分分裂できる上限もあるだろう。
絶望的な数の暴力と形骸的な不死身、それが虚軸“有識分体”の力であるのだから、
それを制限されるのはある意味当然と言える。
905 :
螺子ト戯レル猫 ◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:07:19 ID:rmYqcPTC
最後にあたりを見渡す。
外ではもう誰かが殺されているのかもしれないけれど、それでもそこは静かだった。
「行こっか、小町」
――にゃあ
外は暗かった。
地図を見ると西は崖があるらしいから、東に行こうと思う。
剣のような細い何かを引きずりながら、柿原里緒は歩き始めた
906 :
螺子ト戯レル猫 ◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:07:49 ID:rmYqcPTC
【G−7/発電所/1日目@深夜】
【柿原里緒@レジンキャストミルク】
[状態]:平常
[制限]:“分裂”した半身の死の反動増加。
小町の分裂数の上限が設定(未確認)。そのほか不明
[装備]:イキガネの剣@ルナティックムーン、小町@レジンキャストミルク
[道具]:食料と水(里緒にとって1日分)、基本支給品。
『うたかたの日々』@日常、ランダム支給品×1(確認済み)
[思考・状況]:
1:東のほうへ移動。
2:晶達と合流したい。
3:代名詞で呼ばれたら殺す。
[備考]:
1:参加時期は四巻終了後付近。
2:虚軸以外でも“欠落”した者は見分けられる可能性あり。
【イキガネの剣(仮称)@ルナティックムーン】
ルナムン四巻にてミュリエルが使っていた剣。
柄はなく、異様に引き伸ばした細い長方形のような刀身を持つ。
もとは岩盤や金属を削りだす機械の一部。重い。
【うたかたの日々@日常】
レジミル二巻にて速見殊子が例えに出した本。フランス文学。
実在するため、【日常】表記。
908 :
螺子ト戯レル猫 ◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:10:54 ID:rmYqcPTC
追加、904と905の間
デイパックをあさる。
食料、水、懐中電灯、時計、筆記用具、参加者名簿――。
名簿を見ると、参加者の中には里緒の知り合いもいた。
あの体育館のような部屋にいたときには見つからなかったけど、
晶や硝子、蜜、殊子も来ていると知って、里緒は少しだけ安心した。
支給品は、三つあった。
剣らしき武器が入っていたから、多分あたりのほうだろう。
いつの間にかずれてしまった髪留めの位置を直す。
赤い髪留めは、ネアにもらったお気に入りだから無くしたら大変だ。
909 :
参加するカモさん:2008/02/10(日) 02:14:51 ID:ERAeB7V0
>3:代名詞で呼ばれたら殺す。
ちょw思わず噴いた
やっぱりあせってるのかいつも以上に過激な発想だ
>>899 漫画ロワの美形に似てるな、参考までに「人間ワープ」の制限を
・移動距離は3mほどに短縮、一度使用ごとに体力消費、連続起動でねずみ算式に体力を持ってかれる
>>906 イキガネの剣の強度や切断能力について、何か参考情報がほしいのですが(原作は持っているが、どこに描写があるのか探すのが大変で)。
912 :
◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:28:10 ID:rmYqcPTC
少し制限が甘かったかもしれない。
後の人、お願いします。
その程度の労力を惜しむ奴が書き手になるなよ
914 :
◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:33:42 ID:rmYqcPTC
≫911
ルナムン4巻111Pにイラストが、127P付近に詳しい描写があります。
>>908 投下乙。原作知らんけど分裂とか何やら面白そう。
>>911 言いたかないけど空気読んでるつもりで肝心なとこで読めてないよな。
その発言、名前欄、死者スレネタ。最後のはあてつけもいいとこだが、
そういう印象持たれないように動いてほしいもんだ。
>>911 煽るな煽るな。
こちとら啓太当麻アボンで気が滅入ってるんだ。
『長さは2メートル丁度』→刃渡りでしょうね。
『異様に細く、異様に長い。重さは約12キロ、大の大人でも扱えない』
→密度が高く、岩盤掘削用なのでそれなりに丈夫だと思われる。ただ、非振動時は幾分か「砕けやすくなっている」と考えるのが妥当か。
『振動によって切断』
→普通の鉄の剣よりは切断能力が高く、打ち合っても砕くことができると思われる。
っていうか、柿原さん12キロの剣を持てるんすか(汗)?装備されちゃってますけど。
>>915 誤解させてしまったのなら申し訳ないと思います。
>>916 もうなんというかすいません。言い訳できません。
平にご容赦を。
919 :
◆oHaZuJSjc. :2008/02/10(日) 02:52:32 ID:rmYqcPTC
≫918
謝る前にトリップの前部分を削ることをお勧めします。
≫917
虚軸の固定剤は筋力が上昇するとの事で。
舞鶴とは制限の方向を変えてみました。
>>918 なんて言うべきか・・・名前の事で指摘してるのに、削らずにそのまま連投はないと思うよ
あと名前自体空気読もうな?
922 :
◆UHvDGbZ2Jk :2008/02/10(日) 02:59:52 ID:DJrP1bHG
>>920>>921 申し訳ない。マジで全然きずかなかった。駄目じゃん私。
名前ってどうやって変えればいいんだろう?
みんな眠くて文章が単発気味だなw
>>922 とりあえずその鳥だけで充分なんでそれでお願いします。
あと・・・『しゅくち』制限はどうするの?
さっき出てた『人間ワープ』の制限の応用?
>>923 ええっと、既に投稿したやつを変えたりとか・・・・・・出来ないんでしょうね。
何というか、後の祭りと言うか。
軽いつもりで付けた名前がこんなに人を怒らせるなんて思っていませんでした。
空気読めんアホですいません。
まぁ、そう気を落としなさんな。
書き続けることが大事なのさ。
投下おつ〜。初っ端からどんどん主人公が淘汰されていく展開に
ヨーグルト吹いたわ。そして「代名詞で呼ばれたら殺す。」ワロスwww
>>897 iMR氏なら更新スレでの出没が見られるので、そろそろ転載作業も
復帰するんじゃね? 頼り過ぎにならんようにおれらも動くべきだが。
927 :
参加するカモさん:2008/02/10(日) 12:17:51 ID:bwSuhQIc
>924
倒れるときでも前のめり、の勢いで行こう。
>>926 だな〜
氏に頼りっぱなしじゃいかんよな
俺は、SS頑張ろう、と思うんだが皆に一個質問
ムシウタの利奈って、一巻以外で登場する?
一応、書こうと思ってるんだが…
00で幼少時代、bugで特環に捕まる前後が出る。本人が出るのはそれぐらい。
ただ、本編でどんどん設定が明かされて、ほぼ単独でむしばねを支えていた凄い人に。
>>926>>927 ありがとうございます。
今回のようなことは2度とないようにします。
何というか、ロワ作品書くのが初めてで、変にうかれてたんだと思います。
これからは、もっとレスの量より質を重視し、皆さんが楽しめるような作品を投下してゆきたいです。
そしてそのつど、否定でも賛成でも、叱咤でも激励でも、返事をくれたらありがたいです。
現在、元女教皇のねえちゃんの話を執筆中です。
そうか…
なら厳しいなぁ
自分、一巻しか持ってないし
>>930 大した見せ場もなくアボンは嫌だが、SS自体は良作じゃないか?
まぁ、お互い頑張ろう
>>930 ちょっと(というかかなり重要な部分を)間違えました。
>>926じゃなくて
>>925です。
>>932 いえ、じつはその後に、多くの方々にケンカを売るようなことをしてしまい・・・・・・。
SS後のレスを読み通していただければ、私のバカさ加減が分かるかと。
誰も真似しないと思うけれど、口は災いの元と言うことで反面教師にしてくれると嬉しい。
すみません、月曜日に急用が入ったので1日か2日延長させてもらってもかまいませんか?
良いと思うよー
つか、度々スマンが質問
まだ全キャラ登場してないのに、登場済みキャラの続き書くのは自重した方が良いかな?
書きたいんだが、未登場キャラはわからないorz
>>935 やっぱり最初は一通り出て(あるいは予約が入って)おいたほうが良いと思う、矛盾とか与えかねないから
「〜書こうと思ってんだぜ」みたいなことを言って牽制しておく位に留めといたほうが無難だと思う
>>935 このくらいの速度なら書けるときにガンガン書くべきだと思うよ
矛盾が心配なら書くだけ書いておいて、予約が消化し終わったときにでも投下すればいいんじゃないかな
「やりたいこと」と称してました、没SS書きが終わりません。書き手さんは偉大だ..._no
水面下で影に日向に動いてましたが、転載作業復帰します。そして早速大量更新。
今まで代わりに作業に携わってくれた方々に、感謝を。
エリア状況更新作業についても復帰しましたが、こちらはもう自分が動かなくても大丈夫っぽいなぁと思っ――
もちろん手伝いますよ?w
>>767 規制についてはデフォ設定に加え、パロロワ規制IP群を加えているので、恐らく後者に巻き込まれているのかも。
申し訳ないと同時、お気持ち感謝します。
>>936>>937 成る程
とりあえず、書くだけ書きつつ牽制しとくww
俺は、雪乃とギギナ書くつもりなんだぜ(あくまでつもり)
>>938 復帰歓迎
あまり無理はしないように、これからも頑張って下さい
いや、牽制って。
それやりはじめたら他の人が書きにくくなると思うんだが・・・。
書いておいてだめになったら没ネタへぐらいのがいいと思う。
トリ付き&連投スマン
Wikiで何となく自分の作品見てたら、投下忘れに気付いてしまったorz
>>856と
>>857の間にはもう一個入る予定だったんだ
今から投下するので、良ければ転載し直して欲しい…
ホントに申し訳ない
何か、投下するたびこんなんなるので、暫く自重します。
これが、間に入る予定だったものです
勝手だとは思いますが転載お願い致します
もう、ホントに申し訳ない
フォークだった。
それも、プラスチック製の。
……これはあんまりだろう。狐さんは、あの人はぼくに恨みでもあるのか?
泣きそうになるのを必死で堪えながら、次なる希望を持ってデイバッグに手を突っ込む。
そして、希望と言う名の剣を秘めた右腕が掴みあげたのは――
スプーンだった。
プラスチック製の。
無 理 だ !!
くそっ!もうお終いだ!
戯言遣いもこれまでか!
長い間ご愛読ありがとうございました!
溶暗(フェードアウト)
>>940スマン
ネタのつもりだったんだが、気に触ったなら謝る。
&
ホントにgdgdでスマン
>>944 この間の文が無くても成立してるんだよなw
逆にリアクションの空白が想像できて面白かったし。
>>935 マ ジ か !?
な、なら、転載は無しの方でお願い致します!!
あ、まだ転載してなかったら、ですが
なんつーか、ホントにホントにgdgdでスンマセンorz
ホントに自重します
同意、違和感無く読んでたよw
949 :
参加するカモさん:2008/02/11(月) 01:17:35 ID:A8y1cxlu
>>944 流れ的にないほうが良いかな、含めたほうは没SSとかにぶち込んどくか?
あ、この部分だけ没SSコーナーに入れとくのもいいか。
いぬかみも禁書ももう主人公死亡なのか
凹む・・・
>>949 可能なら、含めたものを没SSに
部分だけじゃ、何のことやらww
>>950 まぁ、そう言うな
まだ一方さんやいーたんがいるじゃないか
おでれーた。もう950突破か。
次スレはどうすんの?950が建てる?
スレッド容量はもう少し余裕があるようだけど…。
テンプレはwikiにあるし、焦らなくてもいいか?
主人公陣全員死亡だと予想
>>950 もう俺はようこや美琴の暴走を楽しみにすることにした。
るるるとかTQNみたいなポジションで。
この段階まで売れ残ってるキャラは死んでもあんま文句言えない気がする。
極論言ってしまえば他に書きたいキャラが居て後回しになっていったキャラな訳だし。
露骨に贔屓してしまいそうなので好きなキャラの初登場話は書かない!って人が居たらご愁傷様だが。
956 :
参加するカモさん:2008/02/11(月) 16:08:48 ID:A8y1cxlu
考えれば、上条と啓太は絶望しないから黒幕の邪魔なんだ、だから……
俺もあの二人はお気に入りだけど仕方ないよ。
なので、ヘンタイ帝国を築くためにゲームに乗るであろう赤道斎に期待。
>>956 逆にヒカリを叩き潰すという意味ではようこを思いっきり絶望させたな。
まぁ、アレだ
個人的感情を抜きにして考えれば、ロワ的にはカミジョーさんが死んで良かったのかもしれん
イマジンブレイカーは強すぎだからな…
立花 利奈、予約します
連投スマン
&
自重するとか言いつつ、舌の根も乾かぬうちに予約して申し訳ない
まだスレは保そうだし、これより投下しますね。
ここに、人の気配はなかった。
デイパックから出てきた照明器具に照らされたロビーには、ソファとカウンターがあるだけだ。
カウンターの奥にもまだ部屋はあるようだけど、そこから覗くのは闇だけだ。
きっと、何処かに電灯のスイッチがあるはずだけど、それを探らないまま、ぼくはソファに座り込んでいた。
そうすることしか、できずにいた。
音が、聞こえる。
硬いモノを、断続的に噛み合わせるような音。
小刻みな音が、がちがちと鳴っている。
時計の針が回る音よりも速いリズムを刻む音は、耳の真下で鳴り続けている。
耳障りで不愉快で鬱陶しい音がどこで鳴っているのか。
そんなこと、考えるまでもない。
ぼく――井上心葉の歯の根が震え、不規則に噛み合って生まれてる音だ。
震えてるのは歯だけじゃない。
腕も、脚も、首も、指の一本一本に至るまでが、裸で吹雪の中に放り出されたかのように震えている。全身にどれだけ力を込めても、止めることも抑えることもできない。
それなのに、掌には尋常じゃないくらいの汗が浮かび上がっていた。ぼくの手は、握り締めた銃――グロック17を取り落としそうなくらいに湿っている。そのくせ口の中は、とても乾いてしまっていた。
心臓は本来のペースを忘れてしまったかのように暴れまわっており、ふとした拍子で破裂しそうだ。必要以上の速度で巡り続ける血液が、体温を狂わせていく。
体が熱い。嫌な汗が額に滲み出る。頭の中を直接、金属で殴られるような痛みがする。
胸が苦しい。呼吸が上手くいかない。肺をロープで縛られ、気道に粘着質の何かが詰め込まれたような気さえしてくる。
口を開け、呼吸を繰り返す。それでも苦しさは少しも緩和されない。
こうなるのは、初めてじゃない。
死に向かって歩いていく美羽を見捨て、見殺した、あの屋上での出来事が起きた後に。
学校で倒れたときと、同じ。
『屋上』を思い出すことで、記憶と共に蘇ってくる感覚と、同じ。
過呼吸と呼ばれる症状が、ぼくの体を蝕んでいく。
分かっていても耐えられるものじゃないし、慣れるものでもない。
苦しいものは苦しいし、辛いものは辛い。
どうして、こんな目に合わなきゃならないんだ。
一体、ぼくが何をしたっていうんだ。
この世には数え切れないほどの人がいて、無数の命がある。
彼らのほとんどは普通の日常を送り、普通の生活の中で生き、普通の人生を送っている。
それを退屈だとか、つまらないとか、無価値だとか判断する人もいるけど、ぼくはそう思わない。
普通の何が悪いんだ。
痛みや、苦しみや、辛さや、惨めさや、喪失や、悲しさが。
そんなのが満ち満ちて溢れ出した、ぼろきれみたいな人生を送るくらいなら、普通に生きる方がずっと幸せだ。
ぼくはただ、普通の高校生として生きたいだけなのに。
それなのに、どうして、こんなことになっちゃったんだ。
目が覚めたらいきなり訳の分からないところにいて、狐のお面をした人が現れて、殺し合いをしろとか言われて、それで――。
乾いた音が、した。
続き、誰かの首の上から、モノが落ちる光景。
最初は、それが何なのか分からなかった。
でも、赤黒い液体に塗れながら落下していくそれを目で追っていくうち、ぼくはその正体を理解してしまった。
思い出した瞬間、全身の皮膚が粟立つ。
胃の中を荒々しく撫で回されたような感じがして、喉の奥が酸っぱさで潰されていく。暴虐の限りを尽くす酸っぱさは、ぼくの口を荒らし付くす。
耐えることなど、できるはずもない。
ぼくは大口を開け、それを一気に吐き出した。
惨めに、無様に、情けなく、胃液を撒き散らし、ソファを汚していく。
やがて、気色悪い奔流は終わりを迎える。
そうやって吐いてしまっても、心も体も楽になんてなってくれない。
ツンとした臭いが鼻腔に、気持ちの悪い後味が口内に残っている。味わいたくもないから、唾を吐き捨てた。
だけどそんな程度じゃ、酸っぱさがなくなるわけがない。小さな抵抗をしたところで、何かがどうにかなったりはしないんだ。
そうだよ。
こうやって強制された殺し合いに逆らうことだって、できはしない。そんなことしようとしたら、首輪が爆発して殺されてしまうに決まってる。
そう、殺される。
あの彼みたいに、首を吹き飛ばされてしまう。
そんなの、嫌だ。
死にたくない。
痛い思いなんてしたくない。
苦しさに悶えたくなんてない。
辛さに苛まれたくなんてない。
どうして、こんなことに。どうして。
恐い。怖い。コワい。
助けて。
助けて、助けて、助けて、助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて。
「誰か……」
自然と、ぼくの口から声が落ちていた。
遠子先輩の元に届いていたら、どんなに楽だろう。
琴吹さんの元に届いていたら、どんなにみっともないだろう。
もしも、美羽の元に届いていたら、どんな顔をしてくれるだろう?
「ぼくは、どうしたらいいのかな? ねぇ、美羽。教えて……」
そんなことを言っても、答えが返ってくるはずなんてない。
だって、美羽はもう、いないんだ。
ぼくが見殺しにしたんだ。
あの二人が、愁二先輩を殺したように。
ぼくが殺したんだ。
体が重い。胸が痛い。息が苦しい。何もかもが、辛い。
こんなぼくを遠子先輩が見たら、どうするのだろう。
慰めてくれるのだろうか。優しくしてくれるのだろうか。それとも、突き放されるのだろうか。
考えると、無性に会いたくなってくる。
腰まで垂れる三つ編みが印象強く、上品そうな外見をしていた先輩に。しかしその実ワガママで、無茶苦茶で、食い意地が張っている先輩に。本当はとても心が温かくて、優しくて、素敵な先輩に。
とても、会いたくなってしまう。熱心な信者が、神に向けて救いを求めるかのように。
だから、探そう。
探して、会って、そして。
――会って、どうする?
殺し合いの末、生き残れるのはたった一人だけ。
だったら。
先輩を――先輩だけじゃなくて、琴吹さんも。
美羽を、そうしたように。
殺さなきゃ、ならない?
心臓が、一際大きく跳ねた。
額の汗が垂れ落ちてきて、呼吸が止まりそうになる。遠ざかっていきそうな意識を、ぼくは決死でひっ捕まえた。
そんなことできるわけがない。やっちゃいけない。やれるはずがない。
だけど。
ぼくは、死にたくない。
死にたくなんて、ないんだ。
【C-3/農協内部/初日・深夜】
【井上心葉@“文学少女”シリーズ】
[状態]:ストレスによる過呼吸。恐怖によって錯乱。
[制限]:なし。
[装備]:グロック17(装弾数:17)@現実
[荷物]:デイパック、支給品一式 、9mmパラベラム弾(100発)、ランダム支給品0〜1(確認済)
[思考・状況]
1:天野遠子を探す(合流後、どうするかは不明)。
2:琴吹ななせを探す(合流後、どうするかは不明)。
3:死にたくない。
[備考]
1:参戦時期は1巻直後です。
投下終了しました。
何かあったら言ってくださいませ。
投下乙〜
やばいな、心葉くん暴走寸前だ…
投下乙〜
文学少女は見てないが、大変な状況だな…
&
0時くらいに作品を投下するので、支援願います
乙。コノハktkr!
しかもまだまだ尻の青い一巻からか…どんな地獄を見ることになるやら今から楽しみだw
ではでは、これより投下します
ひゅう、と身を斬るような風が吹きすさぶ中で、一人の少女が歩いていた。
意思の強そうな切れ長の瞳、肩にかかった艶やかな黒髪が嫌でも人の目を引くであろう麗しい少女。
少女の名は立花利奈。火種一号たる虫、“七星”を宿す虫憑きにしてレジスタンス“むしばね”のリーダーである。
少女――利奈は、優しい少女だった。
突如として世界に現れた虫達。理由もなく、反抗も出来ず虫に憑かれ虫憑きとなった人達。そして、虫憑きだからといって、文字通り虫けらのように殺されていった何の罪もない人達。
そんな人達のための居場所を作りたい。ただそれだけのために、狂おしい程の想いでむしばねを率いてレジスタンスとなった。
そんな優しい彼女がゲームに乗る筈もなく、狐面の男の説明を受ける最中も、如何にしてゲームを破壊するかという思考が脳内を支配し、目の前で少年の首が飛んでもその経験故か同情こそすれども動じることは無く、更に怒りを募らせる。
しかし、橋の上に飛ばされる寸前、あの男を視界の端に捉えた瞬間全ては吹き飛んだ。
男――かっこうは利奈の宿敵だった。憎き相手だった。恨むべき、怨敵だった。
支援
利奈率いるレジスタンスの宿敵、特別環境保全事務局。通称“特環”のエースたるかっこうは、今までに何人もの罪もない仲間達を殺してきた。
虫憑きだから、ただそれだけの理由で。
たかだかそれだけの理由で、アイツは殺してきた。
夢があり、希望があり、友があり、恋人がいた何の罪もない虫憑き達を。
だから、かっこうだけは殺さなくちゃいけない。
愛する仲間達を救うために。誰もが笑い合える、居場所を作るために。
仲間のために、そのために彼女は決意を改め直す。
ゲームの破壊なんか、他人に任せておけば良い。自分が今すべきは、かっこうを殺すことだ。
かっこうさえ殺せば、後は仲間が、むしばねの仲間達が何とかしてくれる。
だから、だから自分は、刺し違えてでもかっこうを殺す。邪魔する奴は倒す。
その冷静な、しかし残酷なその一念で彼女は歩みを進める。
いつの間にか握り締めていた、じっとりと汗ばんだ両手。その手に握られるのは、女の子が手にするにはあまりに無骨であまりに凶器な大振りナイフ。
右手にエリミネイター・00。
左手にグリフォン・ハードカスタム。
「七星と、これなら、かっこうを殺せるよね」
ドロドロと蠢く復讐感に囚われた少女は、夜空を見上げながら橋を渡る。
「薬屋……」
ふと、胸の奥から滲み出し大気を震わせたのは、微かに意識する想い人の名。
「最後に、会いたかったな」
彼女は知らない。知る筈もない。
強固な決意に心を包み、名簿を確認する暇すら惜しいと言って歩み始めた彼女には。
想い人が、この舞台に参加していることを。
想い人が、殺すべき相手だということを。
スレ違いは止まらない。
終末が絶望だと、希望なんか一欠片も存在しないのだと、優しい少女は気付かない。
「みんな……絶対、かっこうだけは殺すから。後は、任せたよ」
優しい少女は、スレ違いに気付かないままゴールへ向かう。
悲しく、哀しい、
絶望という名のゴールへ
【Bー6/橋/初日・深夜】
【立花利奈@ムシウタ】
[状態]:健康、復讐心に囚われている
[制限]:不明
[装備]:エリミネイター・00@戯言シリーズ、グリフォンハードカスタム@戯言シリーズ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:かっこうだけは、刺し違えてでも殺す
2:他人に興味はないが、邪魔するのなら死なない程度に痛め付ける
3:薬屋に会いたかったな……
[備考]
1:かっこうが薬屋だと知る前に連れてこられました
2:名簿の確認をしていないので、薬屋の参加を知りません
3:上記の理由よりかっこう=薬屋の事実がわからない状況です
これにて投下終了です
……ってあれ?
文頭に空白がないorz
乙です。
B-6・・・。
北に行っても南に行っても面白そうだなあ。
投下乙
ムシウタ未読につき、かっこう=薬屋と知らなかった俺参上w
>>980 乙です。
これは、限定マーダーということかな?
書き手10人っていうのは前例からすると多いの? 少ないの?
限定マーダー的なイメージです。
てか、スイマセン
重大なミスに気付いたので、再投下しますorz
支援願います
ひゅう、と身を斬るような風が吹きすさぶ中で、一人の少女が歩いていた。
意思の強そうな切れ長の瞳、肩にかかった艶やかな黒髪が嫌でも人の目を引くであろう麗しい少女。
少女の名は立花利奈。火種一号たる虫、“七星”を宿す虫憑きにしてレジスタンス“むしばね”のリーダーである。
少女――利奈は、優しい少女だった。
突如として世界に現れた虫達。理由もなく、反抗も出来ず虫に憑かれ虫憑きとなった人達。そして、虫憑きだからといって、文字通り虫けらのように殺されていった何の罪もない人達。
支援
乙
wikiにテンプレの項目があるよ
そんな人達のための居場所を作りたい。ただそれだけのために、狂おしい程の想いでむしばねを率いてレジスタンスとなった。
そんな優しい彼女がゲームに乗る筈もなく、狐面の男の説明を受ける最中も、如何にしてゲームを破壊するかという思考が脳内を支配し、目の前で少年の首が飛んでもその経験故か同情こそすれども動じることは無く、更に怒りを募らせる。
しかし、橋の上に飛ばされる寸前、あの男を視界の端に捉えた瞬間全ては吹き飛んだ。
男――かっこうは利奈の宿敵だった。憎き相手だった。恨むべき、怨敵だった。
利奈率いるレジスタンスの宿敵、特別環境保全事務局。通称“特環”のエースたるかっこうは、今までに何人もの罪もない仲間達を殺してきた。
虫憑きだから、ただそれだけの理由で。
たかだかそれだけの理由で、アイツは殺してきた。
夢があり、希望があり、友があり、恋人がいた何の罪もない虫憑き達を。
だから、かっこうだけは、殺さなくちゃいけない。
愛する仲間達を救うために。誰もが笑い合える、居場所を作るために。
仲間のために、そのために彼女は決意を改め直す。
ゲームの破壊なんか、他人に任せておけば良い。自分が今すべきは、かっこうを殺すことだ。
かっこうさえ殺せば、後は仲間が、むしばねの仲間達が何とかしてくれる。
だから、だから自分は、刺し違えてでもかっこうを殺す。邪魔する奴は倒す。
その冷静で残酷な一念で彼女は歩みを進める。
いつの間にか握り締めていた、じっとりと汗ばんだ両手。その手に握られるのは、女の子が手にするにはあまりに無骨であまりに凶器な大振りナイフ。
右手にエリミネイター・00。
左手にグリフォン・ハードカスタム。
「七星と、これなら、かっこうを殺せるよね」
ドロドロと蠢く復讐感に囚われた少女は、夜空を見上げながら橋を渡る。
「薬屋……」
ふと、胸の奥から滲み出し大気を震わせたのは、微かに意識する想い人の名。
「最後に、会いたかったな」
彼女は知らない。知る筈もない。
強固な決意に心を包み、名簿を確認する暇すら惜しいと言って歩み始めた彼女には。
想い人が、この舞台に参加していることを。
想い人が、殺すべき相手だということを。
スレ違いは止まらない。
終末が絶望だと、希望なんか一欠片も存在しないのだと、優しい少女は気付かない。
「みんな……絶対、かっこうだけは殺すから。後は、任せたよ」
優しい少女は、スレ違いに気付かないままゴールへ向かう。
悲しく、哀しい、
絶望という名のゴールへ
【Bー6/橋/初日・深夜】
【立花利奈@ムシウタ】
[状態]:健康、復讐心に囚われている
[制限]:不明
[装備]:エリミネイター・00@戯言シリーズ、グリフォンハードカスタム@戯言シリーズ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:かっこうだけは、刺し違えてでも殺す
2:他人に興味はないが、邪魔するのなら死なない程度に痛め付ける
3:薬屋に、会いたかったな……
[備考]
1:かっこうが薬屋だと知る前に連れてこられました
2:名簿の確認をしていないので、薬屋の参加を知りません
3:上記の理由よりかっこう=薬屋の事実がわからない状況です
またしてもgdgdになりましたが、今度こそ投下終了です
>>984 最初だから、書き逃げもいるだろうし……
良くわからないなぁ
>>996 ミスの修正というのはどの部分だったのでしょうか?
Terror Syndrome
GJ!一般人らしいリアルな思考が、見ていて応援したくなるw
スレ違イノ生ム悲劇
名簿も確認しないとは、何てリーダーだw
速く名簿を見ないとかっこう以外にも、動揺する羽目になるぞw
>>998 文頭の空白?です
わかりにくいかな…orz
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。