怪傑!根府川(仮名)先生!

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4根府川(仮名)
>>2
今日は学校に宿直です。
なに、ネタなどなくても良いのですよ。お茶を飲みに来るつもりで来て下さい。

二年ほど前の話をしましょう。その頃私は根府川に住んでいませんでした。
根府川はあのセカンドインパクトによって水没・・・(以下30分省略)

ああ、そうそう、私が話したかったのはこういうことです。
私のクラスの生徒で、用事もないのに毎日職員室を訪ねてくる生徒がいましてね。
経験上、こういう子供は、何か心に悩みを抱えていることが多いのです。
何日かはそのまま様子をみていたのですが、
ついにある日「なぜ用事もないのに私を訪ねて来るのかね」、と聞いてみたんですよ。

するとその生徒は、「おじいちゃんの・・・匂いがする」
から、というんですな。
根府川で妻を亡くして以来、男やもめを続けているわたしですが、
洗濯を欠かしたことはありません。
あのときは怒りの余り、一瞬嘔吐しそうになりましたよ。

窓の外を見るフリをしながらしばらく風に当たり、
落ち着いてからもう少し話を聞いてみました。
彼はなかなか言いだしませんでした。
ようやく、彼がいじめにあっていたことが分かったのです。
それに気づかなかったのは、全くわたしの不注意でした。

後で家庭訪問して知ったのですが、彼には同居していたお祖父さんがおりまして、
彼はお祖父さんにとてもなついていたそうなんですな。お爺ちゃん子というわけです。
そのお祖父さんは、生徒がわたしのところを訪ねてくる一年前に亡くなったそうなんですよ。
彼へのいじめがはじまったのもちょうどその時期だったのです。
彼は自分が大好きだったお祖父さんを、私に重ね合わせていたのかもしれません。
いじめにあう辛さを、無意識のうちにわたしに訴えていたのでしょうか。

ああ、いじめですか。
前世紀のテレビドラマで見た「坂本金八式いじめロールプレイ」をいじめっ子に
させることで、見事解消しましたよ。

誰もいないのに、ついつい独り言を絶叫してしまいました。