sageて逝きましょう。エヴァSS投稿スレ

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1某スレの592
あっても良さそうなものなのに、見あたらないので立ててみました。
サイズが巨大なスレッドが上位にあると関心のない人への負担が
大きいので極力sageで、ageる時は回し上げでお願いします。

糞スレにならないことを祈りつつ、ではどうぞ。
2名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/04(日) 01:15 ID:???
すまそ
3某板某スレの528 : 2001/03/04(日) 01:21 ID:???
まぎわらしいコテハンはやめて欲しいんだが…
まあそのコテハン使いつづけるなら俺が変えてもいいけど。
4某板某スレの528 : 2001/03/04(日) 01:27 ID:???
あと一応類似スレッドはあるのだが…荒れてるね。

http://teri.2ch.net/test/read.cgi?bbs=eva&key=981643803&ls=50
5某スレの592 : 2001/03/04(日) 02:10 ID:???
>>3
これは申し訳ない。
んじゃ、俺は以後ギコエヴァンに改名しますんで。
類似スレッド、あったのね……。
6ギコエヴァン : 2001/03/04(日) 03:30 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『こんな筈じゃなかった』
 UU"""" U U    \_________

 近頃よく夢を見る。
 それは幼いアタシが夢見た、未来のアタシの姿だ。
 その中でアタシは誰からも愛されている。
 誰にとってもかけがえのない存在となっている。
 人より抜きんでた能力はそれに見合った地位を用意し、輝かんばかりの容姿は幾多の異性の憧憬の的となっていた。
 耐え止まない賛辞。裏腹ではない美辞麗句。
 アタシはいつも栄光に満たされていた。

 夢が眩しければ眩しいほど、現実が霞んで見える。
「ねぇアンタ、わかってんでしょうねえ?」
「何が?」
 ダイニングのテーブルから問いかけたアタシに、リビングのシンジは振り返りもしないで質問を返すと、リモコンでテレビのチャンネルを変えた。それっきりだった。
「アタシの人生、アンタのせいでぼろぼろよ」
 何も言ってくれないシンジに構わず、アタシは続けた。
「あーあ、こんな筈じゃなかったのになぁ……。アンタと出逢ってからほんと、ろくな事がないわ。常にトップを目指してきたこのアタシが何の因果かただの主婦。飛び級までしたこの頭脳も今じゃ使い道は家計のやり繰りだけ。世界を股に掛ける筈がたまの贅沢は国内旅行。アンタの安サラリーじゃ手入れも行き届かないってもんで、かつての美貌はどこへやら」
 言ってる間に空しさと切なさが募ってきて、最後は涙声になりそうだった。
「こんな筈じゃ…なかったのに……」
 そこまで言って、ようやくシンジが口を開いた。相変わらずこちらには後ろを向けたままだったけれど。
「こんな筈じゃなかった…。僕もそう思ってるよ」
 予想外だったシンジの言葉に、アタシはとっさに反応できなかった。その間もシンジは言葉を繋ぐ。
「僕はずっと一人だった」
「自分が嫌いで、そんな自分を誰かが好きになってくれるなんて思えなかった」
「曖昧な笑顔で他人をやり過ごすだけで一生を終えるんだって信じてたんだ」
「でも、そうはならなかった。……アスカと出逢ったからだよ。誰かを信じて、好きになって、必死になって守りたいと思える自分がいるんだって教えてくれたのはアスカだ。アスカが僕を選んでくれて良かった」
 振り返ったシンジが赤く染まった頬を人差し指で掻きながら言った。
「アスカを不幸せにしちゃった分、僕がアスカを幸せにするよ。……それじゃ、ダメかな?」
「……バカァ」
 涙が止まらなくなってテーブルに俯せて泣きじゃくるアタシの肩を、シンジがそっと抱いてくれた。アタシはシンジの腕の中、夢のアタシはスポットライトの中でいつも一人だったことを思い出していた。
 その夜、また例の夢を見た。
 目を覚ましたアタシは、シンジが横に眠っているこの現実の方がいいや、と素直に思えた。間抜けな顔をしているシンジのほっぺにキスをして、もう一度眠る。

 その日以来、あの夢はもう見ない。


7ギコエヴァン : 2001/03/04(日) 03:34 ID:???
一つもないと投稿しづらいと思い、一本書いてみました。
所要時間、約二時間。
後が続くことを期待しつつ、今日はもう寝ます…。
8名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/04(日) 03:39 ID:???
す、すげえ
9ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:15 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『届けもの』
 UU"""" U U    \_________
「なんでこのアタシがこんなことしなきゃいけないのよ!?」
 苛立ちに任せて独り言を洩らしながら、アスカは階段を上がる。運動神経は抜群の彼女だが、学校からの道のりをずっと大股で地面を蹴るように歩いてきたせいで足は痛み息も切れがちになっていた。
 ホームルームの時間、担任の教師が近頃欠席が続いたレイのプリントを日直に届けさせることにしたのだが、よりにもよってアスカが今日の日直だったのだ。レイの為に何かをするつもりなど更々ないアスカは、当然のようにシンジに押しつけようとしたのだが、間が悪いことにシンジに本部からの呼び出しが入った。
 仕方がないので同じく日直のヒカリと一緒に行こうとしたのだが、彼女はどうしても外せない用がある(どうせトウジ絡みだ)と頭を下げつつやはり先に帰ってしまい、アスカは一人取り残されてしまった。
「全く、ファーストのヤツ! 人様に迷惑かけんじゃないわよ!」
 などと自分を棚に上げた悪態をついている間にレイの部屋に着いた。
「ここがファーストの…」
 郵便受けが一杯でプリントを捻り込む隙間もないことをすぐに見て取ったアスカは、とりあえずドアノブを回してみた。回る。鍵はかかっていない。手入れがされていないドアを軋ませながら開き、中を覗き込んだ。人の居る気配はなかった。
「ファースト…? いるの?」
 しばらく経っても返事はない。きっとファーストには戸締まりの習慣が無いのだろう、不用心なヤツだ。アスカは一人納得し、玄関先にプリントの束を置いた。これで役目は終わりだ、こんな辛気くさい場所に長居する理由もない。
 だが、アスカはそうはしなかった。部屋に上がり込み、後ろ手にドアを閉める。レイが日頃どのような暮らしをしているのか興味があったし、それくらいは今日の手間の代償に許されるだろうと思った。
 レイの部屋をまじまじと観察したアスカの第一印象は「これが女の子の部屋!?」だった。
(いくらファーストが変なヤツとは言え、これじゃあ人が暮らしているとすら思えないわよ……)
 レイのベッドに腰を下ろし、膝に肘をついて支えた両手に顎を置いてアスカはため息を洩らした。こんな部屋に長時間居たら、神経が参ってしまいそうだった。アスカにはますますレイのことがわからなくなった。彼女のことなど、どだい理解なんて出来ないのかも知れない。
 アスカが帰ろうと立ち上がった時、玄関のドアがキィと鳴った。
「アスカ……」
 レイは何故アスカがここにいるのか理解出来ない風で、彼女の名前を呼んだ。アスカは勝手に部屋に立ち入ったばつの悪さから口数が多くなる。
「お、遅かったじゃない! あ、いや、別にアンタを待ってたワケじゃないけどさ。そ、そう、プリント! プリントを持ってきたのよ。アンタが休んでばっかだから机からこぼれ落ちそうなほど溜まっちゃって、アタシだって忙しいんだけど、今日はたまたま日直だったからついてないっていうか……」
「……ありがとう」
「…え?」
「プリント、持って来てくれたんでしょう。だから…ありがとう……」
 まさかレイから感謝の言葉をかけられるとは思いも寄らないアスカは、不測の事態に混乱しながら廊下でレイとすれ違い、玄関で慌ただしく靴を履いた。
「ちょっと意外だったわ。アンタ、ちゃんとそういうこと、言えるんだ?」
 動揺を隠す為のアスカの何気ない言葉に、レイは突然顔中を紅潮させ俯いた。アスカは「じゃ、じゃね」と言いながら逃げるように扉を閉じた。
 帰り道、アスカの頭はレイのことで一杯だった。これまでの不愛想なレイ。彼女の部屋。エヴァに乗っているレイ。彼女が言ったありがとう。シンジといるレイ。照れた表情。アスカの知る様々なレイが脳裏を駆けめぐる。
 まだまだアタシの知らないレイがたくさんいるかも知れない。これまでは先入観だけで毛嫌いし過ぎたのかな。もっと彼女を知る努力をしてみようか。
 そんなことを思ったアスカだが、この出来事以降レイのことを考えるとき、自分の頬が赤く染まっていることを彼女は知らない。
10ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:17 ID:???
今日はとりあえず、アスカXレイっぽいのを書いてみました。
所要時間、約一時間半。
次はLRSっぽいのを書くかな…。
11ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:43 ID:???
回してます
12ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:43 ID:???
回してます#
13ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:44 ID:???
もーっと回してます
14ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:44 ID:???
回すときはハンドル変えるものでしょうか…
15ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:45 ID:???
それも自演くさいと悩む今日この頃
16ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:46 ID:???
書いてるのが自分だけで寂しい…
17ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:47 ID:???
悲惨な1に選ばれないよう頑張ろう…
18ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:48 ID:???
語尾に「…」つけてると何かウザイな(´Д`)
19ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 02:50 ID:JOxokArQ
100以下に落ちそうなのであげ。
投稿待ってます…ボス…
20スナプキン : 2001/03/05(月) 03:03 ID:???
このまま一人カキコ記録がどこまで行くか見守りたかったのだが(笑)。
上がってたので感想。文章上手いし守備範囲も広そうなので、
この板のキャラ模様をショートショートにしてみると面白い物が
できるんじゃなかろうか。せっかく2CHなんだし。

21名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 03:08 ID:???
うーん・・面白い!
ギコエヴァンの独占すれでいいとおもうよ〜、まあ他に書いてくれる人がいるなら
俺も読みたいけど、自分で書けないからさーすげーとおもうよ
22勝手にage : 2001/03/05(月) 03:10 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『あなたが望んだ世界』
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静寂を破るエキゾースト・ノートと共に、
箱根ターンパイクを駆け抜けてきた1台のルノーが滑り込む。

駆け寄る僕。
音もなくウィンドウが開き、シートに身を埋めていたドライバーが
こちらを見る。ほっそりした輪郭にサングラスが良く似合う女性だ。

「いらっしゃいませぇっ! あっ!」

「あら、シンちゃん!あなた、こんな所でバイトしてたの〜?エライわね〜!
 じゃ、一つ頼んじゃおうかしらん♪ ハイオク、満タンでお願い♪」

二人の間に流れる、しばしの沈黙。

「ミサトさん、このネタって…」

「そう、S.S(サービス・ステーション)よん♪
 サービスサービスゥ!」

「ダメ押しですね…。」
sage忘れた、ごめんね
24名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 03:29 ID:???
ギコエヴァン、今後も期待してます。頑張れsage
25亜夜那魅 : 2001/03/05(月) 06:51 ID:fgV076Uk
○月○日

朝起きたけど、眠いからまた寝た。 そのうち指令から電話がかかってくる
から別にいいや。
最近実験ばっかで疲れてるし。 学校サボる位どおってことないでしょ。
だって私は第三新東京市の平和を守るエヴァンゲリオンパイロットなのよ。
このくらい全然へーき。
26名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 06:58 ID:fgV076Uk
○月○日

昼まで寝てたら、腹が減った。 近所のコンビニでカップ麺と
ポカリを買う。 部屋に帰ると随分ゴミがたまっているのに気が付いた。

いちいち下まで捨てに行くのもめんどいから、窓から投げ捨ててやったわ。
ま、このアパートって私しか住んでいないみたいだし、全然問題ないわよね。
今度、碇君を騙して部屋の掃除をさせてやろうかな。
あの男そういうこまごました事とか好きそうだしねー。
27名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:14 ID:fgV076Uk
○月○日

学校へ行ったら行ったで、指令のバカ息子はあいかわらず私の事を
見ているのよね、キッショ!!! あいつ絶対ストーカーになるわ
早く手を打っておかないといけないわね。

にしても授業かったりー。 私なんかエヴァのパイロット専用に
育った人間なんだし、勉強なんか必要ないじゃん。 指令も世間体
を気にしてるんだったら、学校用とエヴァ用にもう一つ私を作って
くれればいいのに。 そのほうが全然楽じゃん。

28名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:21 ID:fgV076Uk
○月○日

学校に転校生がやってきた。 桐島とかいう女なんだけど、さっそく
クラスの人気者になっている。 ムカツク。 ああいう表向きいい人
ぶってる女って内面はとんでもない悪人っていうのが定説なのよね。

どうやら惣流さんも、あの女が気に入らないらしいから、今度共謀して
あの女をシメてやるわ。 このクラスで誰が一番エライのか解らせてやる。
29名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:22 ID:???
あのさ「司令」だよ。
中学生?
30名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:31 ID:fgV076Uk
○月○日

昨日はヤシマ作戦でエライ目にあったわ。 だいたいなんでバカ息子が
砲手担当で、私が盾にならなきゃなんないのよ! ムカツク!

しかもバカ息子、一発はずしやがって。陽電子砲って高いのよ、
一発いくらすると思ってるのよ。

おかげで私の零号機はドロドロ、私まで大やけどするところだったわ
後で必死になってハッチをこじ開けていたけど、もうプラグ排水も
完了してるってーの! それくらいでポロポロ泣き出してバカじゃないの?

こんな役立たずと今後も、一緒に仕事しなきゃいけないなんて、本当に
先が思いやられるわ。 てゆーか、私いつかこのバカ息子のミスのせいで
死ぬことになるかもしれないわね。 まったく冗談じゃないわ。

31名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:34 ID:???
○月○日

   かゆい
         うま
             
32名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:36 ID:fgV076Uk
○月○日

今日2チャンで書き込みしてたら、漢字の間違いを指摘されたわ。
私、国語苦手なのよねー。 ま、私にはエヴァがあるし漢字なんか
知らなくたって全然へーきよね。
33名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 07:41 ID:???
>>25-32

ドギュンな綾波だなあ・・・(;´Д`)
34名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 08:03 ID:???
全然綾波らしくないから、どうでもいいや。
修行しようね。
35名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 08:21 ID:???
ていうかさくら板の某スレのパ(以下略)
36名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/05(月) 10:22 ID:???
>>31
ワラタ
37ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 18:29 ID:???
>>20
やはり放置プレイされてたのか(;´Д`)
感想どうもです。キャラすれはまだ追いかけ切れてないんです。
元ネタはなるたけエヴァ板から拾うつもりですよ。

>>21
誉めてくれてありがとう。でも、独占状態は寂しいのれす。
他の人の投稿があって良かった(^▽^)

>>22
面白い。ダメ押しに笑ってしまった(*´ロ`)

>>24
ありがとう。頑張るから、見ててね。
38ギコエヴァン : 2001/03/05(月) 20:00 ID:???
>>25-32
sageて逝きましょう(^^) 祖父の遺言です。
口調や思考をもちっと綾波っぽくすると良くなるのでは
ないでしょうか(^^;)
39某板某スレの528 : 2001/03/05(月) 22:55 ID:???
>>35
ていうかさくら板の某スレがシャア専の某スレのパ(以下略)
40ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 01:49 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『a letter from somewhere』
 UU"""" U U    \_________

拝啓

 碇君、お元気ですか。
 突然の手紙、驚かせてごめんなさい。わたしのこと、覚えてますか。山岸マユミです。わたしは今もあの第3新東京市で過ごした日々を鮮明に覚えています。楽しいことばかりじゃなかったけれど、それでも、碇君たちのことは眩しいばかりに大切な思い出になっています。
 第3新東京市を離れてから、何度も転校を繰り返しました。その先で、お友達が出来たこともありました。別れの寂しさが待っていることがわかっているのに、どうして絆を求めてしまうのでしょう。まだ答えは出ません。
 だけど、いつかはたどり着けると思います。だって、碇君に出逢うまでのわたしは、最初から傷つくことから逃げていたのだから。逃げた先には何も無いこと、傷ついた先にあるかも知れないものを教えてくれたのは碇君です。
 わたしが碇君と似ているかも知れないと言ったとき、碇君は頷いてくれましたね。今頃になってですけどお礼を言わせて下さい。ありがとう。あれはわたしの願いだったんです。逃げないで頑張っている碇君の強さが欲しかったのです。
 悲しくて胸が張り裂けそうで挫けそうになったとき、碇君の言葉がどれだけわたしを救ってくれたかわかりません。今もわたしの心の奥深くで、かけがえのない支えになってくれているんですよ。
 わたし、今の学校にお友達がいます。まだ知り合って二週間くらいだけど、本当に大切なお友達です。親友、だと思います。だから、また悲しい別れをしなければいけません。
 明日、ここを離れて次の場所へ向かいます。大好きな彼女だから、明日は笑顔でさよならしたい。最後まで泣かないでいられる強さが今のわたしにあるでしょうか。
 そんなことを考えていると、碇君のことが思い出されました。碇君と話したい。話を聞いて欲しい。どうしても気持ちをおさえることが出来ず、こうして筆を執ってしまいました。差出人の住所も知らせない無礼を許してください。もし、碇君がお返事を書いてくれても、その頃にはわたしはもうここにはいないのです。それに、碇君の言葉はきっとわたしを弱くしてしまうから……。だから、お返事は出さないでください。
 本当に、最初から最後まで身勝手でごめんなさい。いつかまた第3新東京市へ寄ることがあれば、是非とも碇君たちとお逢いしたいと思います。その時は、わたしと碇君が似ているかどうか、もう一度確かめたいです。
 ……今は、似ていなければいいな、と思っています。
 碇君たち皆さんのご多幸をお祈りしています。どうかお元気で。

                            敬具
41ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 02:06 ID:???
偉大なキャラハン、山岸女史へのリスペクト。
なりきにに萌えたのは初めてです(´Д`)
所要時間、約二時間。
次は指定物でも書こうかな…。
42ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 02:07 ID:???
なんだよ、「なりきに」って。
なりきに > なりきり
鬱だ…(;´Д`)
43ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:17 ID:???
例によって回し開始
44ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:18 ID:???
一日で70も下がるとは…
45ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:18 ID:???
いっそ、地下で進行した方がいいのかな
46ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:19 ID:???
回すときもネタがあればいいのだが
47ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:20 ID:???
昼間、会社でネタを考え
48ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:20 ID:???
帰宅後、形にするのが
49ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:21 ID:???
俺のスタイルです
50ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 03:22 ID:4iACbISU
寝る前にあげちゃいます
51ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 12:14 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   俺は一人でも戦い続ける(誰とだ)
 UU"""" U U    \_________

5222 : 2001/03/06(火) 14:56 ID:???
>ギコエヴァン殿
あ、あのですね…。
実は「SS」って何?ってマジで知らないんで>>22でネタ書いたダス。

ぜひ「SS」の意味、教えてくだされ。
53ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 16:05 ID:???
>>52
ShortStoryやSideStoryの略らしいですよ。
どちらも二次創作小説を指すみたいです。
俺には英語的に正しいFanFictionの略である「FF」がしっくり
来るんですが、「SS」の方がメジャーらしいのでスレタイトルは
後者を採用しました。
5422 : 2001/03/06(火) 19:06 ID:???
ギコエヴァン殿、お答え&御説明サンクスです。

ちゅうことは、別に固定されたテーマ(ex,主人公とか時間とか場所とか)は
なくて、どんなシチュエーションでも自由なんですね?
(別にネタとかお笑い系に行くって意味ではないダス(笑))

あ、なんかカッチョイイストーリー書いてみようかな…。
55ギコエヴァン : 2001/03/06(火) 20:40 ID:???
>>54
いえいえ、どういたしまして。
カッチョイイお話期待してますね(^▽^)
ネタやお笑いも大歓迎ですよ(笑)
56ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:46 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『彼女たちの午後』
 UU"""" U U    \_________

 土曜の昼下がり。既設建造物の解体音は絶えることなく遠く、彼女の部屋を満たし続けた。部屋の一角には黒の学生鞄が二つ、重ね立てられている。
 照明はつけていない。カーテンを透かす淡い光とその隙間から差し込む鋭い光の反射が、朝焼け前の大空の色彩に室内を染めていた。
 玄関先には丁寧に揃えられた濃茶の革靴が二足並んでいる。
 打ちっ放しのコンクリートが放つ湿り気を帯びた独特の匂いは、慣れてしまえば不快なものではない。
 ベッドの上には腰を下ろした部屋の主と、彼女の膝に頭を預け横たわる少女の姿があった。
 二人きりになり、こうして一言も発しないまま幾ばくかの時が流れた。
「わからないわ」
 蒼銀の髪を持つ少女が、蒼い瞳の少女の耳に触れながら言った。
「なにがわからないの」
 赤毛の少女が、深紅の瞳を持つ少女に問うた。
「アスカはどうしていつも、こうしないの?」
「理由なら……あるわ」
「わからないわ」
「他の連中にあれこれ詮索されるのが嫌なのよ。でも、それだけじゃないの」
「……」
「アタシ、レイ以外にこんな姿、見せるつもりないから」
「……そう」
「そうよ……」
 アスカは右手をレイの太股の指先が内股に触れる位置に置き瞼を閉じた。レイには彼女が洩らす規則正しい呼吸音が聞こえる。アスカの髪を撫でながら、次第にレイの呼吸も彼女に同調していった。
「……寝てるの?」
「……起きてる」
「そう」
「……」
「少し、眠る?」
 レイの膝の上で、アスカは首を上下させた。レイはアスカの髪に触れながら、下ろしていた両足をベッドに上げようとする。アスカは僅かに奥側に動きレイが横たわることが出来るだけの空間を作った。そうしてレイがアスカの頭を抱き込むように二人横になった。
「ねえ、レイ……」
「どうしたの」
「レイはアタシのこと、どう思ってるの…」
「……わからないわ」
「嫌い?」
「嫌いじゃない」
「好き?」
「……わからない」
「アタシがここにいて、嬉しい?」
「……嬉しいのかも知れない」
「アタシが帰った後、寂しい?」
「……寂しい…。そう、わたしアスカがいなくなると寂しいわ」
 アスカは顔を上げ、レイを見つめた。真紅の双眸に自分が映っている。自分自身の弱さも映し出されそうで怖い。だったら、アタシの心も全部映して。言葉なんて一つも要らないように。アスカが瞳を潤ませ、顔を寄せて来る。彼女は涙を堪えているのだろうか。レイは自分の瞳も潤んでいるかどうか知りたかった。こんなに彼女の側にいるのにまだ何か足りないと感じる。隙間を埋めるためか、引き寄せられるようにレイもアスカに近づいていった。まさに触れ合う直前、二人は同じタイミングで瞳を閉じた。
 永遠に続くキスの始まりだった。
57ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:48 ID:???
『届け物』の続きのようなそうでないような…。
ここって成人指定物、駄目だったんですね(ノ ̄〓 ̄)ノ
てなわけで、手ぬるいですがレイXアスカっぽいものです。
所要時間、約一時間。
58ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:50 ID:???
回転開始でございます。
59ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:51 ID:???
今日は電話してたから書き出すのが遅かった(^^;)
60ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:52 ID:???
あー、さすがに明日はやばそうだ…。
61ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:52 ID:???
ちょっと手抜きくさい出来になってしまった。
62ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:53 ID:???
別に日課にしてるわけじゃないんですが…
63ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:55 ID:???
ネタもなしに上げるのもアレなんで(´Д`)
64ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:56 ID:???
飲みにいかない限り、書き続ける…かも。
65ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:59 ID:???
はぁ、ねむねむ……
66ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 04:59 ID:xiQuDoGw
早朝あげヘ(゚◇、゚)ノ~
67名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/07(水) 06:00 ID:???
通しで読ませていただきました。
とても面白かったです。

・・・メール欄に小ネタが(笑
68ギコエヴァン : 2001/03/07(水) 16:47 ID:???
        ∫
   ∧,,∧ ∬      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ミ,,゚Д゚ノ,っ━~  < 今日は飲みに行くからお休みナリ
_と~,,   ~,,ノ___. ∀  .\_________
    .ミ,,,/~),  | ┷┳━
 ̄ ̄ ̄ .し'J ̄ ̄|.. ┃
69ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:43 ID:???
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〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『パチプロ探偵アスカ』
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(これまでのあらすじ)ネルフは使徒に勝った。ので、解体されました。

 日曜の朝である。目覚ましに妨げられることのない安眠や、たまのレジャーも放棄した人々がそわそわと落ち着かない様子でここ、新装開店を午前十時に控えたパチンコ店『パーラーネルフ』の入口に行列をつくっていた。
 ある者には娯楽であり、ある者には時間つぶしであり、ある者には運試しにしか過ぎない。だが、彼らにとってパチンコとは生きる糧を得るための手段──戦いなのである。
 閉固定された自動ドアの向こうから軍艦マーチが聞こえる。店内での有線放送が流れ出したのだ。開店まであと僅か──。行列の緊張をよそにネルフの店員であるシゲルは店外の清掃に従事していた。行列する人々の姿に何を思ったか、シゲルはほうきにもたれ掛かりため息を吐いた。
 同じく店員であるマコトが自動ドアを挟み店内で客と対峙する。マコトは客への一礼の後、自動ドアの開閉を自動にした。すなわち、開店である。
 行列の入店が行儀良かったのは最初だけだ。あっという間に列は崩れ、我先にという人々が押し合い圧し合い店内に殺到した。行列の先頭にいたシンジは混乱をよそに、開店を知らせるチラシで目を付けた機種『寿司屋のゲンさん』がある島へと直行する。新機種ではなく一世代前のものがいい。台が傷んで回転率の振幅が大きくなることも少ないし、釘を読む指針が確立されているからだ。
 受け皿にタバコを投げ入れとりあえず二台確保した。あっという間に他の台は埋まってしまったが、レイも同じ島に二台確保していた。
 シンジは一息ついた後、まずは様子見で打ち始めた。真新しい電動ハンドルに十円玉を捻り込み、手を添えた。この機種には設定はない。勝敗を左右するのは回転率とわずかな幸運のみだ。すぐにわかった、この台は勝てる。時給換算した結果、閉店まで打てば悪くても5万円前後にはなるだろう。
 先ほどの台で勝負することに決めたので、もう一台をキープしていたタバコを回収するついでにチラっと様子を見れば、レイはもう出し始めていた。しかも確変している。無論、彼女が敗北するなどありえないことなのだ。シンジはマイペースで打ち続けた。
 昼前になってようやくアスカとカヲルが『出勤』してきた。
「おそいよ、二人とも」
「いいじゃん、遅れた分はこれから取り戻すわよ。さ〜て、何打とうかなぁ」
 などと言いながら、いつも無計画に打ち大ハマリした後シンジの台を譲ってもらうのがアスカの常だった。シンジはその度に小さくないリスクを背負うのだが、実際の所ハンドルを固定してしまえば、止め打ちしない分のロスを除いては誰が打っても大差ないのだ。最終的に皆の財布は一つだし、気分良く勝たせ花を持たせてアスカの機嫌を悪くさせない方がシンジには重大事だった。
 方や常勝無敗のカヲルは適当に空いている台を選ぶと華麗な動きで腰を下ろし、打ち始める。勘の鋭い人なら、彼が打つ台のパチンコ玉が不自然な動きをすることに気付くだろう。極小のATフィールドで釘の隙間を補完し、思うがままに銀玉をチューリップに流し込む『ATフィールド打法』である。
70ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:43 ID:???
 その頃、店舗の二階にある管制室に第一種警戒態勢アラームが響き渡っていた。
「間違いありません。パターン青、──ゴトです!」
 マヤの報告を受け、冬月が店長であるゲンドウに耳打ちする。
「碇、不味いぞ。オープン初日からの騒動はイメージダウンが大きすぎる」
「フッ……。問題ない。全ては計画通りだ」
 上機嫌で第九など口ずさみつつハンドルを捻っていたカヲルが異変に気付いた。彼のATフィールドが無効化されているのだ。『ATフィールド打法』の無いカヲルなど、ビギナーズラックがない素人に過ぎないのである。
「馬鹿な……。……これは…アンチATフィールド!」
 管制室ではゲンドウがニヤリ笑いを浮かべていた。マヤは吐き気に口を覆った。二ヶ月の減棒である。こうしてカヲルは大負け組へと転落したのだった。
 もう一人の『ATフィールド打法』の使い手であるレイだが、彼女は依然として黙々とドル箱を積み続けていた。彼女はそのような姑息な戦法に頼らないでも勝てるのだ。絶対の体内時計を持つ彼女の打法『人間体感器打法』の前にはいかなるパチンコ店も指をくわえて見ているしか出来ない。
 客もまばらになった夜更け、店内に蛍の光が流れる。今日の戦いは終わったのだ。シンジたちはシゲルとマコトに手伝ってもらいドル箱のパチンコ玉をレシートに交換する。レシートを持ってカウンターに赴く。
「あ〜ら、シンちゃんたち凄いじゃなーい。ね〜え、今度アタシにも勝ち方おせーて」
「ちょっとミサト! アタシたち疲れてんのよ。早く交換してよ。あ、余り玉はマイセンマイルドね」
 ミサトは「はいはい」と言いながらレジを打ち、特殊景品とタバコを二箱アスカに渡した。一人では持ちきれない景品のいくらかをシンジが持ち、出口へと向かった。とは言え、そのほとんどはシンジの労力に依るものなのだ。
「シンジくん、また来てね! パーラーネルフをよろしく」
 ミサトの声にシンジは振り返り、頭を下げた。アスカは背を向けたまま右手を上げる。二人の後に意気消沈のカヲルとレイが続いた。換金所は出口のすぐ前にあった。

「今日はまずまずの成果だったわね」
「そうね」
「……僕が負けるなんて…」
「しばらくはあそこが根城になりそうだね」
「いいんじゃない? 開店セールが終わった後、どうなるかが気になるけど」
「今日ほどでなくても、勝ち続けることは出来るんじゃないかしら」
「……僕が負けるなんて…」
「ところでさ、なんか誰か一人足りない気がするんだけど……」
「誰かって? 出番が無かった人のこと?」
「……赤木博士」
「あ! そうよ、リコツよ! リツコ、名前すら出てなかったじゃない」
「……僕が負けるなんて…」
「父さんも酷いな……。仕事がないわけでもないだろうに」
「……」
「ん、どったの、レイ?」
「赤木博士…どこかで見た気がする……」
「え? いたかな? アスカ、リツコさんと会った?」
「……僕が負けるなんて…」
「ちょっと待って。今、何かわかりそうなの……。…そうよ、どうして気付かなかったんだろう! リツコはあの時あそこに居たんだわ!」
「え、え? わからないよ、アスカ。説明してよ」
「……わたしもわかったわ」
「ええ!?」
「いい、シンジ? 一度しか言わないからその耳かっぽじってよく聞くのよ。リツコは──」
 アスカの言葉を皮切りに誰からともなく含み笑いが起こる。堪えきれなくなったシンジとアスカは、腹を抱えて笑い続け、レイは右手を口元にあててクスクスと声を洩らした。笑いはカヲルの憂鬱をどこかへ吹き飛ばした。
 笑いが収まったころ、シンジが皆へ提案した。三人とも笑顔で頷いた。
「明日はリツコさんにきちっと挨拶しようね」
71ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:44 ID:???
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〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   帰ってきてから頑張っちゃったよ
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72ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:46 ID:???
眠いから文章が駄目駄目かも…。
たまにはお馬鹿なのをってことで。
所要時間、約一時間半。
73ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:48 ID:???
だんだん、回すのが面倒になってきました。
74ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:49 ID:???
とは言え、沈むのは寂しいのです。
75ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:49 ID:???
ああ、アンビバレンツ。
76ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:50 ID:???
アスカが取ったマイセンはシンジが吸うのです。
77ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:52 ID:???
ここで変なカップリング書くと荒らされそうだなあ…。
78ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:54 ID:???
てなほど見られてない、か(´Д`)
79ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:56 ID:???
リクエストなど、お待ちしてます。
80ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 04:56 ID:nIHzslXA
寝る前上げ( ゚Д゚)y─┛~~
81名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/08(木) 06:14 ID:???
取りあえずお疲れ様。>一人で頑張るギコエヴァン
#気が向いたら読んでみるよ。
82ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 12:04 ID:???
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〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   >>67 ありがとう。これからもよろしく〜
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〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   >>81 お目汚しですが、お暇なときにでもどうぞ。
 UU"""" U U    \_________
83名無しさん1 : 2001/03/08(木) 18:06 ID:???
がんばってるねー。すごいよ。
お互い見てる人は少ないみたいだけどがんばろう(笑
84名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/08(木) 18:49 ID:???
みてるよ〜。レイ&アスカよかった。
感想書いてなくても面白いて思ってよんでる人けっこういると思うよ。
85名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/08(木) 19:34 ID:???
俺も読んでるぞ
ヘタにHPとかで公開されてるFFより、よっぽと好きだ。
個人的嗜好だけどね。

86ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 20:41 ID:???
>>83
うん、お互い頑張っていきまっしょい。それってコテハン?

>>
レイとアスカは好きなカップリングだなぁ。
キャラが不幸じゃなければどんな組み合わせも好きなんだ(^^)

>>85
HPですか…いや、その…まぁ…(*´ロ`)
それはともかく、誉めてくれてありがと。見ててね。
読んだ人に時間の無駄だったと思われないことが目標でし。
87ギコエヴァン : 2001/03/08(木) 23:12 ID:aCMy8DZs
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〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   100以下に転落寸前だよage
 UU"""" U U    \_________
88FF語 前スレ668 : 2001/03/09(金) 03:44 ID:???
            --------------------
            コミックマスター綾波
            --------------------
  *この作品はエヴァ板”キャッチフレーズを、綾波に”
     スレ 632氏のネタを利用して書きました。

第二東京市から第三新東京市の玄関 新箱根湯元駅までリニアで30分 あのゼーレと
戦自との戦いの折りにN2爆弾の爆風で、旧箱根湯元駅の面影を残した駅舎は消え、
 近代的な駅ビルに生まれ変わっていた。

 新箱根湯元駅の構内は案内の放送やリニアに乗り込む乗客達の声で騒然としていた。
 そしてアナウンスと共に12時50分着のリニアで一人の男性が降り立った。
「ここが……伝説の新箱根湯元駅ビル……掲示板はどこだ?」 紺の上下に身を包み、
いささか古風なトランクを下げた先程の男は構内の案内図を探して男は駆け出した。

数分後 男はようやく掲示板に辿りつき、
端末を操作してある文字列を表示させた。
”コミックマスター綾波先生の作品が読めるのは 少年ベータだけ!”
そして、連絡先の電話番号が書かれていた。

「飯でも喰ってチェックインするか」 先程の男性……少年ベータの編集員
大野靖(やすし)は汗を拭いながら駅ビルを出て行った。

 時に西暦 2018年 エヴァンゲリオンを巡るネルフとゼーレの戦いの真相は
国民に知らされてはいなかった。 ネルフが人類を破滅に導こうとしていたと、
ゼーレは日本政府に伝えた事を何も調べずに信じてしまった首脳は、
ゼーレの壊滅を期に事実の隠蔽を図る事にしたのであった。
人類が紅い海に一度帰る事になったのも、すべてはゼーレが悪く、
エヴァンゲリオンを使いネルフがそれを阻止しようとした と言う事にした
のであった。 結果、エヴァンゲリオンは正義の象徴として扱われた。
そして、その隠蔽工作を完全なものとする為、ゼーレとの戦争を漫画と言う
形で公開する事になり、 更にはその題材を使った漫画の登場さえあり、
一年後にはエヴァンゲリオンを題材とする漫画が、
漫画誌の3分の1を占める事となっていた。
無論 重要な機密は隠され、チルドレンの名も改変されていた。
89FF語 前スレ668 : 2001/03/09(金) 03:45 ID:???
 TRRR 電話の音がマンションの一室で鳴り響いていた。
「はいっ 碇です」 昼食の準備をしていたのか、フリルのついたエプロンを身に付けて
いる碇シンジが水に濡れた両手をエプロンの裾で慌てて拭いて受話器を取った。
「わたしよ〜 シンちゃん またお仕事入ったんだけど、レイと変わって貰える?」
電話の主は葛城ミサトであった。 一度は死んだかと思われていたが、紅い海から
何故か生還して来たミサトは新箱根湯元駅に以前あったスタンド喫茶 エルを復刻させ、
そのオーナー件店長となっていたのであった。
メニューにカレーの品目もあるが、料理は何故か生きていた加持が担当しているそうだ。
「レイは今寝てるんですよ 10時ぐらいに前の仕事が終わって来てまだ二時間しか
寝てないですから、どうかなぁ……」 シンジはレイの体調を気にしながらも、
自分が勝手に仕事を断る訳にはいかないので顔をしかめていた。
「何? 碇君 仕事?」 出来かけているスパゲッティカルボナーラの臭いにつられたのか
3年も前に開けられた穴を通って隣の部屋からレイはのそのそと歩いて来ていた。
「うん そうなんだよ ちょっと待ってね」
「で、どこですか?」
シンジは受話器を取り、ミサトに話しかけた
「少年ベータよ 電話番号言うわね いい?」
「はい いいですよ」 シンジはメモ帳を引き寄せてペンを走らせた。
シンジは受話器を降ろし、少し躊躇ってからレイにメモを渡した。
「ねぇ、スパゲッティまだ?」 隣の部屋で枠線を引いていたアスカが出てきて言った。
「今仕上げるよ 席に座って待ってて」 シンジは再び厨房に行き、
レイが電話の前に残された。

軽やかな着信音が鳴り響き、大野靖は食べかけていたサンドイッチを慌てて飲み込んだ。
「はい 少年ベータ 編集大野です コミックマスター綾波さんですか?」
「そうよ」
「あの……初めまして 私どもの会社は遷都がまだでして、初めておめにかかります」
「そんな事はどうでもいいわ どの作品なの?」
「っとこれは失礼しました。 今回落ちそうなのは、甲藤先生の新世紀エヴァンゲリオン
-or- 外伝なんです」
「新世紀エヴァンゲリオン-or- ……いい作品です お受けしましょう」
「本当ですか? ありがとうございます 原稿の方はネット入稿でお願いします」
「わかったわ じゃ」
レイは電話を置いて溜め息をついた。 今日も碇君のお昼ご飯が食べられない……と

「え、何? レイ 仕事が入ったの?」
アスカは口に卵白を付けたまま振り向いてレイに話しかけた。
「そうなの……ごめんね 碇君」
綾波レイは後ろ髪引かれる心境で仕事部屋として使っている隣の部屋に歩いていった。
90ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:49 ID:???
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『ai close to you』
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「本当にいいのかな……僕が上で……」
 カヲルのベッドの上でシンジは半ば独白のように呟いた。ベッドに平行して床に敷いた布団に寝ているカヲルが、微笑を浮かべ答える。
「かまわないさ、いつも床の上じゃシンジ君に悪いからね。それとも、ベッドで一緒に寝るかい?」
「い、いいよ! や、やっぱり僕が下で寝るよ」
「冗談さ。そんなに嫌がらなくてもいいだろう?」
 シンジの動揺をよそに、むしろそれを楽しんでいるカヲルにシンジは閉口した。シンジはカヲルに自身の全てを見透かされている様で落ち着かない。
 彼はシンジをからかっても決してやりすぎることがないし、何気ない一言に込める友愛の情でシンジの胸を暖かにしてくれる。これまでそのような人間はシンジの側にはいなかったからだ。
 自分がどれだけカヲルの存在に依存しているか、それを考えるとシンジは恐ろしくなる。いつか彼を失った時、果たして自分はどうなってしまうのだろうか、と。
 シンジが自宅に戻らずカヲルの部屋に入り浸るようになって、かれこれ一週間が過ぎた。訓練の間はミサトと顔を合わせるが、彼女はシンジに帰ってこいとは言わなかった。シンジがカヲルの部屋にいることを、彼女が承知していない筈がないのだ。だから、シンジもミサトに何も言っていない。
「カヲルくん、まだ起きてる……?」
 もしカヲルが寝ていた場合、起こさないで済むように小声で話しかけた。
「どうしたんだい。眠れないのかい?」
 全く眠気を感じさせない調子で、カヲルは訊いた。シンジが答えるより先に続ける。
「話したいことが、あるんだね」
 シンジは寝返りを打ち、カヲルの顔が見えるところまでベッドの端に寄った。まじまじと人の顔を覗き込むことに抵抗のあるシンジだが、暗闇がそれを感じさせなかった。暗闇の中でなお、カヲルの整った顔立ちは浮世離れした魅力を放っている。
「カヲル君はどうして僕に優しくしてくれるの? ……こんな僕なんかに……」
 シンジの言葉にカヲルは口元を上げた。そこに嘲笑は浮かんでいない。
「初めて僕らが出逢った日に言った筈さ。僕は君のことが好きなんだよ」
「……どうして僕なんかを?」
「今日は食い下がるねぇ。理由が欲しいのかい?」
「だって……僕にはカヲル君の為に出来ることが何もないんだ」
「そのうちしてもらうことになるさ」
「そのうちじゃ嫌なんだよ……」
 苦笑しながら頭を掻いた後、カヲルは突然に話題を変えた。
「最近は一緒にお風呂に入らないね。……何故だい?」
「え!? そ、それは……」
「僕のことが嫌になったのかな」
「そ、そんなことないよ!」
「じゃあ、逆だね」
 微笑み、カヲルはベッドの下からシンジの方に手を伸ばす。おずおずと、シンジはベッドの上からカヲルの手に触れ、握りしめた。指を絡ませ交互に組み合わせる。二人の行為にシンジは鼓動がかつてなく早まっているのを感じた。ぐいとカヲルが引き寄せるままにシンジはベッドの上から彼の胸へと転がり落ちた。
 髪の毛をくしゃくしゃにいじられながら交わしたキスは、アスカとした時とはまるで違っていた。行為に陶酔しきったシンジは下腹部に熱を感じ、耳の後ろまで真っ赤に染めた。カヲルはシンジを抱き上げると優しくベッドの上に寝かせ、覆い被さった。

 シンジの駆る初号機の手の中、カヲルはそれまでシンジに見せたことのない笑みをたたえている。
「さあ、僕を消してくれ。そうしなければ君らが消えることになる。滅びの時を逃れ、未来を与えられる生命体は一つしか選ばれないんだ」
「カヲル君……」
「僕からの最初で最後のお願いだよ。僕は、君に消されたい」
「無理だよ……。そんなこと出来るわけないよ……」
 シンジは嗚咽する。
「出来るわけないよぉ。本当に好きだったのに……。そんなこと、出来るわけないよ!!」」
「……シンジ君」
 そして、二人は。
91ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:53 ID:???
レイXアスの次はカヲXシンってことで一つ。
こういうの苦手な人、ゴメンね。萌えて欲しいところだけど(´Д`)
所要時間、約一時間半。
92ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:53 ID:???
日課と化しつつある回し上げ
93ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:54 ID:???
あ、ミスタイプ発見。鬱だ…
94ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:54 ID:???
連載物も書きたいところだけど、しんどいしなぁ。
95ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:55 ID:???
色々書きたいんでもうしばらくは短編かな。
96ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:56 ID:???
>>88-89
これ、ここで終わりですか?
割り込まないように待ってたんだけど…
97ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:57 ID:???
(;´Д`)ハァハァ
98ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:57 ID:???
なんとなくハァハァしてみた(´Д`)
99ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 04:59 ID:???
そろそろ寝不足がひどい…
100ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 05:00 ID:Be2l4pTo
今日は二回目のage
最近下がるのが早い…
101名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/09(金) 05:34 ID:???
>>6がヨカタ
何気ない幸せってこんな感じかも。(彼らならなおさら)

や、やほひはちょとその…あうあう。(耐性無いです)

見てるよ>ギコエヴァン
マターリ続けてちょ。
102田中哲哉風に : 2001/03/09(金) 05:56 ID:???
暑い。うだるような暑さである。遠くのほうでは蜃気楼が揺らめき、烏が木から落ちている。
サルは駅から増殖し、犬は裏返すと半目を白く剥いて凝固させ、四肢を硬直させる。
そんな暑さの中碇シンジは人をずっと待っていた。

「来い」と書かれた非常識な手紙と共に現れたのは女の人の写真だった。
タンクトップ姿で二の腕の白い肌をむき出しにし、サングラスを片手に藻って笑顔を浮かべている。
写真には名前とキスマークがついており、そして何故かグラビアアイドルのように胸の谷間が強調されている。
「ばっくし」くしゃみがでる。
シンジは性的興奮を覚えるとくしゃみがでる。
だから、くしゃみがでそうなんだけどでないなぁと言うときは、やらしいことを考えるとすぐにくしゃみがでる。
これはちょっと便利なので一度試して下さい。

どうやら彼女が迎えに来るというのだが、今だ来ない。
やはりトシさんやシゲさんが言ったように来なければ良かったのかなぁと思う。
トシさんはこの手紙を見た瞬間激怒したし、シゲさんも同じように恥知らずと怒りだした。
どういうことだ。
長年会っていない実の父親など顔も覚えていない。
と言うか手紙が来て、ああ父親という物が存在したんだなぁ、と思い出したくらいだ。
正直行くつもりなど無かった。
だが、トシさんやシゲさんがあまりにも激しいリアクションを取るので、気になっていくことにしたのだ。
トシさんやシゲさんがこの事を知ったら、ちょっと悲しむだろうか。
そんなことをつらつらと考えながら、シンジは駅の階段に腰をかけていた。
103田中哲哉風に : 2001/03/09(金) 05:57 ID:???
「うーん、喉が渇いた。」
シンジはそう呟くと初めて周りに人が誰もいないのに気がついた。
「あ、あれ?」
首を回してみるが誰もいない。まるでゴーストタウンのようだ。
どうしたもんだろうか、等と考えてみるが特に良い案はなかったので、とりあえず近くの自動販売機にジュースを買いに行こうと腰を上げた。
その瞬間つんざくような飛行音がその場に響いた。
「わっ」余りの大きさにシンジはびっくりした。
「あー、びっくりした。」
胸がどきどきする。びっくりした証拠だ。おまけに冷たい汗もかいていた。
胸に手を当てながら心臓の鼓動を確かめていると、また大きな音がした。
今度はびっくりしなかったぞと思いながら音のした方を見る。蒼いスポーツカーがあった。
「碇シンジ君ね!遅くなってゴメン!早く乗って!」
ドアが開いてサングラスをした女の人が叫んでいた。自分の名前を呼ばれたことにびっくりしながらも、あの人が葛城ミサトさんかなぁなどと考える。
「ばくし」
くしゃみがでた。
「それ、くしゃみ?」葛城さんは怪訝そうな顔をして尋ねた。
「あ、はい。」
胸が大きいなぁ、と思ってしまったシンジはちょっと反省をした。葛城さんが真剣な表情をしていたからである。
とりあえずそう言うことを考えるのはよそう、と心に誓いながら尋ねた。
「何か、さっきからヒューンとかズバーンとかして人が居ないんですけど祭りか何かですか?」
ここら辺特有の祭りなのだろうか。けったいだが有り得ない話ではない。何せ山の上から丸太に乗っかって滑り落ちる祭りもあるくらいだ。
「・・・ずいぶんと余裕あるわね。」
葛城さんは眉間にしわを寄せながらそう呟いた。
「とりあえず早く乗って。ここは危ないから。」
ハァ、と生返事をしつつ、なにが危ないのだろうと思いながらとりあえず進められたとおりに車に乗る。
シートベルトを着用とした瞬間、急激なGに口の中を噛みそうになる。
文句を言おうかと思ったが、女の人に文句を言ってろくな眼にあったことのないシンジはそのまま黙っていた。
綺麗な人はなおさらであ
104田中哲哉風に : 2001/03/09(金) 05:58 ID:???
黙って座っていると、タクシーの無線機みたいな物が、がりがりという音共に何かを言った。
何だろうと思っていると、「こんな街中でN2兵器を使うわけ?」などと叫びながら車を急停止させ、葛城さんがシンジの頭をつかみ、自分のほうに引き倒すと覆い被さった。
「ばくし」とくしゃみがでるのと同時に身体が猛烈な勢いでシェイクされるのが分かった。

シェイクが終わるとみごとに車がひっくり返っていた。おのずと身体もひっくり返る。
何とかして這い出す。
同じように這い出した葛城さんが服の汚れやらベコベコになった車体を見ながら何かわめいていた。
こういう時も声をかけることが得策でないと言うことを知っているシンジは、とりあえず黙っていたが、車を元に戻そうと思い車の裏側に回った。
それに気付いたのか葛城さんも回ってきた。
四輪だったがそんなに重くない車体なのでずいぶんと楽に元に戻せた。
「以外と力あるのね。」
「え?いや、慣れてるだけですよ。よく元に戻すんです。まあ、四輪は滅多にないですけど。」
シンジは珍しく綺麗な女の人の前でも上手くしゃべれたので、気分は良くなりながら助手席に座った。シンジは女の人と話すのは苦手です。
謎の表情を浮かべながら、葛城さんは運転席に座った。
「よく戻すってどういうこと?」
「家のほうはよく三輪が転ぶんですよ。道を曲がりきれなくて。一日に一回は転ぶかな?」
今度も上手くしゃべれた、よいことは続くもんだと思っていると、葛城さんは怪訝な表情を浮かべながらも車を走らせ始めた。

「お父さんにもらった書類、出してくれる?」
窓の外を眺めていたシンジは初め誰のことを言っているのだろうと思った。
「シンジ君?」
「え?あ、ああ、はい。」
慌ててカバンの中をごそごそやりながら書類を出す。
シゲさんたちがくしゃくしゃにしてしまっていてちょっと恥ずかしかったが、差し出す。
「ありがと」それを見て葛城さんは複雑そうな表情をした。

車はなにか怪しげな場所に入り、固定された。何だろうと思っていると、カートレインよ、と説明してくれた。SFみたいだ。
そのままそれに乗っていると、最初は地下鉄みたいであったが、急に開けた。
ジオフロントだった。
これでは本当にSFじゃないか、等と激しく思う。少なくとも今までの家ではジオフロントがあるような生活はなかった。
保安官が居て、ガンマンがいっぱい居て、オート三輪が一日に一回はこけて、ちょっと前にはナチスの占領下にあったりしたけどこんなにも非常識なことはなかった。
どういうことだ。
こんな所でなにをしている碇ゲンドウ。
いや、あれだ。これはもう一つしかない。きっと悪の秘密結社か何かだ。間違いない。トシさんも言っていた。あの髭眼鏡め、と。
髭眼鏡。凄いぞ。どんなだ。

「これ見てくれる?」
手渡された書類の表紙にはには「特務機関NERV」と書かれていた。
特務機関。やはりあれだ、悪の秘密結社だ。間違いない。
「国連直属の非公開組織なのよ。私はそこに所属しているの。ま、国際公務員てやつ。」
国連直属と言うことで悪ではなくなったような気もするが、秘密結社には変わりない。いやきっと国連直属というのは隠れ蓑で本当は悪に違いない。非公開というのが特に怪しい。やはり悪のロボットなどを作っているのであろうか。そう言えば葛城さんもよくいそうな悪の幹部ではないか。
「お父さんの仕事、知っている?」
「やはり、一番偉いんですか?」これは大事なところだ。
「え?ええ、まあそうね。」以外と知っているのかしら。
「そうなんですか。」
そう言うとシンジは窓の外を向いた。悪の組織を倒す王道がここに秘められていることに気付いてしまい、笑いをこらえるのに必死だったからだ。
「・・・お父さんが苦手なのね。」
ちがう違う。笑いこらえてるだけ。
105名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/09(金) 06:03 ID:???
とりあえず何となく田中哲哉っぽく書いてみた。
気が向いたらこの続きも書くと思う。
大久保町ネタ何で分かんない人は分かんないだろ。わはははは。

二つ目の最後は「綺麗な人はなおさらである。」になる。
コピペミスった。
106ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 15:08 ID:???
>>101
アスカが好きなんでかなり情が入ってたかも。ありがとね。
やおいーは駄目ですか、残念(;´Д`)ハァハァ

>>102-104
田中哲哉は知らないけど面白いです。
続き、読みたいナリ( ̄▽ ̄)
107FF語 前スレ668 : 2001/03/09(金) 17:52 ID:???
>>96
後半部分がありますが、まだ出来て無いですw
108名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/09(金) 22:32 ID:???
類似スレの奴移植する?
109ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 22:36 ID:D.aS9dJ6
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   容赦なく下がってるぜage
 UU"""" U U    \_________

110ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 22:37 ID:???
>>109
  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   ここは基本的に新作だけにしたいなぁ
 UU"""" U U    \_________

#勝手に仕切ってうざいかな…
111ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 22:38 ID:???
ごめん、>>110 のやつ、
>>109 じゃなくて >>108 の間違いでした(^^;
112ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 22:39 ID:???
しかも、回すの忘れてるし…鬱だ…(´Д`)
113ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 22:50 ID:???
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   反省の念を込めて毛を丸めました
 UU ̄ ̄ U U  \_____________
114ギコエヴァン : 2001/03/09(金) 22:50 ID:???
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   回し完了。なんだか新鮮…
 UU ̄ ̄ U U  \_____________

115田中哲哉風に : 2001/03/10(土) 03:29 ID:???
道に迷っている。間違いない。
シンジと葛城さんはネルフの施設に入ったが、肝心の葛城さんがどうも道が分からないようで、豪快に道に迷っていた。5分でつくと言ったところを、もう既に15分は迷っている。
何か声をかけようかと思うが、地図をにらんでいる葛城さんはあまりにも恐ろしい形相をしているので、やめといた。賢明だ。
仕方がないので黙ってくっついているわけだが、良いのだろうか。たしか急いでいると言っていった気がするぞ。
ぷしゅー、と間抜けな音がして右手のドアが開いた。
「ミサト、また迷っているの。」
白衣を着た金色に髪を染めた美人がそこに立っていた。眉は黒い。
「ゴメン、リツコー。ほら、私まだ来たばっかでしょう?ちょっちわかんなくてさぁ。」
葛城さんがそう言いながら、手を顔の前で合わせて謝る。そんな葛城さんを無視すると、彼女はシンジのほうに一歩あゆみより、言った。
「貴方が、碇シンジ君ね。私は赤木リツコ。よろしく。」そう言うと微笑を浮かべた。
「こんなんでも博士なのよ。」葛城さんは何故か嬉しそうにささやいた。
「あ、お母さん。」何故か口からその言葉が自然に出た。
「え」
「え」
「え」
シンジは何かとてつもない間違いをしてしまったような顔をした。
「リツコ〜。こんな大きな子いつ産んだのよ?」
「な、なにを言うのよ。」リツコと呼ばれた女性は顔を真っ赤にして、激しく動揺していた。
「あ、いや、すいません、なんかお母さんて感じがしたもんで。」
何故だろうと首をひねりながら、シンジは言った。
「ひひひひ。お母さんだって。」葛城さんは心の底から楽しそうに笑った。
それってそれだけ老けていると言うことよねぇ、とまでは言わなかったが、赤木博士には分かってしまったらしい。いや、誰にでも分かるか。
こめかみに青筋を立てると、赤木博士は葛城さんの方を向き、笑顔を保持したまま肩に手をおいた。
「ご、ごめんなさい。」
葛城さんは顔を真っ青にさせながら謝った。肩がみしみしいっている。アーメン。きっとこのあと怪しげな薬でも注射されるのだろう。女性に年の話題は禁句です。
116田中哲哉風に : 2001/03/10(土) 03:35 ID:???
「冬月、後は頼む。」
碇ゲンドウはそう呟くと、司令所から出ていった。
「10年ぶりの再会、か。」
冬月と呼ばれた初老の男はゲンドウの後ろ姿を見ながらそう呟いた。これはちょっと格好いいのではないかと自分でも思う。
「残されるのは大きくえぐれた胸の傷と、悔恨のみ。」更に呟いてみる。これは素晴らしい。会心の出来だ。
「だが、それすらも捨て、否、気付かぬ振りをし、人はなお進む。」
冬月は一人にんまりとしていたが、オペレータ達には全部筒抜けだった。

赤木博士に連れられて行き着いた先は広大な空間だった。足下にスポットライトがあるのみで、暗く全体はようとして知れなかった。
何となくきょろきょろと辺りを見回す。
その瞬間照明がつき、巨大なロボットの顔が現れた。
「ロ、ロボット?」これは凄いぞ。
「これが人の作り出した究極の人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン、その初号機よ。建造は秘密裏に行われた、我々人類最後の切り札よ。」
「切り札?」どういうことだろうか。この世界は何か危険な目にあっているのだろうか。いや悪の秘密結社のすることだ、きっと電波が地球を覆い尽くそうとしている、危ないからこれで世界を統一するのだ、間違いない、何てったってこのロボットは悪役面だ。
「その通りだ。」
上の方から声がする。顔を上げると髭眼鏡が立っていた。間違いない、碇ゲンドウだ。想像していたのよりもまともで少しがっかりしたが、それでも悪役面に違いない。間違いない、あれが秘密結社の頭領だ。しかし、あんなのの息子というのはかなり納得がいかないぞ。ここは一つ知らない振りをしよう。というか、この前まで忘れていたのだから間違いはない。あれが碇ゲンドウと確定したわけでもないし。
117田中哲哉風に : 2001/03/10(土) 03:36 ID:???
「出撃。」
碇ゲンドウはそう呟く。
「出撃ですって!?今だ零号機は凍結中じゃない。まさか、初号機を使うつもりなの?」やたら大仰なアクションで葛城さんが叫ぶ。
「そうよ。他に道はないわ。」冷徹な表情で赤木博士は言った。
「・・・あの人、誰ですか?」とりあえず赤木博士にでも聞いてみた。
「え?」
「いや、だからあの人誰です?」
「・・・あ、貴方のお父さんじゃない。」
「ええ〜。」ことさら嫌な顔をしてやった。
話の腰を折られた葛城さんと赤木博士は何となく話を進めるのが辛くなったが、気を取り直して再開する。
「え、ええと。マジでシンジ君を乗せるつもりなの?」
「そ、それしか道はないわ。」
「「・・・・・」」
横ではシンジがまだ嫌な顔をしてゲンドウを見ていた。
「ゴ、ゴホン。そう言うわけで、シンジ君、君があれに乗るのよ。」
「はあ、やっぱりそうですか。」何てったって王道だ。しかし、どうしたら動かせる物なのか。
「でも、僕は運転とか操縦とか出来ないですよ。」当たり前だ。シンジはまだ中学生です。
「説明を受けろ。」
赤木博士と話をしているのに何故か上から声がかかった。失敬な奴だと思い、この声を無視する。
「それは平気。考えるだけで動かせるから。」
考えるだけで。恐ろしい。もしもやらしいことなどを考えてしまったらどうなるのだろうか。たとえば背中がかゆいなぁ、掻きたいなぁなどと思ったら、そう言う動作をするのだろうか。
無理だ。
シンジは雑念を捨てて何か行動すると言うことには慣れていない。いつも何か考えてしまう。夕飯の献立だったり、寺尾先生のことだったりする。寺尾先生はシンジの担任で、でかくて厳つくて頑丈な人だ。多分普通の人の50倍ぐらい頑丈だ。ガソリンを飲んで動いていると目撃した人がいるらしい。どんなだ。
「いや、やっぱり無理ですよ。」
「冬月。レイを起こしてくれ。」
シンジと赤木博士の問答に業を煮やしたのか、ゲンドウは冬月に連絡を取った。
「使えるのかね?」息子を動かす芝居にも程があると思うがなぁ。
「死んでいるわけではない。レイ」
「はい。」
「予備が使えなくなった。もう一度だ。」
「了解。」

「だから、そんな心配しなくて平気だから。」
「ハァ。そうなんですか?でもぶっつけで平気ですかね。」
「それは分からないけど、とにかく乗るだけ乗ってみて。」
「まあ、乗るだけなら。」
そこにストレッチャーに乗せられて怪我をした女の子が運ばれてきた。
「レイ?なんでここに?」赤木博士が疑問の声をあげる。そしてそのままストレッチャーに歩み寄る。
「・・・司令がもう一度だと。」
「彼は乗るそうよ。戻して頂戴。」なんのために説明をしたのだろうと少し思う。
再び通路に消えていくストレッチャーを少し眺めて、赤木博士はシンジの方を向いた。
「あの、乗るのはやぶさかではないんですけど、なんのために僕はあれに乗るんですか?」
今だここに呼ばれた理由も、なにが起きているのかも知らされていなかった。
118ギコエヴァン : 2001/03/10(土) 06:23 ID:???
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   他の人が頑張ってくれてるから今日は休む
 UU ̄ ̄ U U  \_____________
119GOOD BYE : 2001/03/11(日) 02:34 ID:???
ザザァ・・・ザザァ・・・

海岸に少年がたっていた。

ザザァ・・・ザザァ・・・

海岸には簡素な墓標がたてられていた。
「またきましたよ、ミサトさん」
かつて真紅にそめられていた海にむかい、少年は誰ともなくはなしはじめた。

「あれから、1年たちましたね・・・」
すこし悲しげな表情になりながらも少年は少しうつむきながらかたりつづけた。
「あの時をすぎてからもいろいろとありました・・・
 僕は悲しいというのをこえてなにも考えられなくなり、
 自分を見失いかけたときがありました。でも・・・」

サァアアア・・・

少年の顔を風がなでる。

「彼女がいてくれました、彼女はいてくれました・・・
 いまもまだあまりかわってないようですけど、
 ずっとやさしくなってくれた気がします」

「ミサトさん・・・綾波、かあさん、僕もう大丈夫だよ・・・」
120GOOD BYE : 2001/03/11(日) 02:36 ID:???
ザァアアアアアア

「・・・スコールか」
雨にぬれながらも少年はかたりつづける。
「トウジ、カヲルくん・・・もうゴメンはいわないよ・・・
 でも、忘れない。絶対に」

「消えてしまったみんな、みんなはかえってこない。
 僕が消してしまったんだ。でもいくらかなしんでもかえってくることはない。」

日の光がぬれた少年の顔をてらす。

「だから・・・だから、せいいっぱい、いきるだけいきます。
 だから・・・」

少年は思い切った表情になり、
常に身にしていた銀色に輝くペンダントをてにとった。
「さようなら、ミサトさん」
それを広がる空にむかって投げ、
「さようなら、みんな。僕は自分が少しだけ、好きになれた気がするよ。」
海に背をむけ、歩き出した。
「よかったわね」
彼は驚いた表情でふりかえる。しかしそこには海と空だけが広がっていた。
そして彼はひとことだけ・・・

「ありがとう」
121GOOD BYE : 2001/03/11(日) 02:38 ID:???
「なにやってんの!びしょぬれじゃないのよ、このバカ!」
「うん」
「うん、じゃないわよ、まったくせわがやけるわね!」
「うん・・・」
「うん、うんってアンタ・・・」
男の胸元にある変化に気づき女は一瞬、つまったような表情になるが、
「もういいわ・・・そろそろここをはなれましょう」
「うん」
「じゃあ、いきましょうか」
「うん」

男と女はあるきだす、少年と少女をすてて。
浜辺につづくあしあとは彼らの生のようにしっかりときざまれていた。
海と空だけはかわらない青だった。
122119〜121 : 2001/03/11(日) 02:42 ID:???
書いちゃった・・・ドウシヨウ
エヴァの今年のカレンダーの一つをみてこんなのがうかんだんで・・・
でもシンちゃんペンダントもってるし・・・
なんかアリガチーなはなしになっちゃった・・・
じゃまじゃなけりゃみてください。
123名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/12(月) 00:05 ID:???
あげー
124名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/12(月) 00:36 ID:???
批評

簡単に自分を許しすぎです。
世界を滅ぼしたのは自分の弱い心だという自覚を持ちましょう。
底の浅さが、なんとも。
125ギコエヴァン : 2001/03/12(月) 02:19 ID:???
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   また明日から頑張りまっす。
 UU ̄ ̄ U U  \_____________
>>122
書いた後に言い訳は無しだ!(俺もするけど…)
もし批評とか欲しかったするけど、いる?
今日はしんどいからもう寝まする
126122 : 2001/03/12(月) 12:33 ID:???
>>124
うう・・・リョウヤクハクチニニガシ・・・
しかし感想ありがとうございます。
つまりもうちょい苦しんでたことの描写がたりませんか、がんばります。

>>ギコエヴァン
いや、実ははじめてなんで・・・イイワケシナイト・・・グス
だから批評はガンガンうけつけます。
ギコエヴァンさんもがんばってください・・・
127名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/13(火) 01:12 ID:???
現在99。ageとくよ。
ROMでスマソ。それでも読んでる事は確かだから、がんばって。
128名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/13(火) 01:13 ID:???
129名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/13(火) 21:10 ID:???
アゲー
130ギコエヴァン : 2001/03/14(水) 03:38 ID:???
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   最近サボってて申し訳ないにゃりん
 UU ̄ ̄ U U  \_____________

#でも今週は無理かも…。モナーシス開に逝こうかな(;´Д`)ウヘェ
131122 : 2001/03/14(水) 19:10 ID:???
うーん、ネタも思いつかない・・・
ところで本編の内容がうまくうつされて書かれているHPってないでしょうか?
132名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/14(水) 21:32 ID:???
>>131(=122)
今すぐは思い付かないけど、とりあえずEVA板のスレでこんなのあった。
参考に…ならんか(;´Д`)

エヴァ本
http://teri.2ch.net/test/read.cgi?bbs=eva&key=978071922
>>132
どうも、違った意味で役に立ちました・・・
まぁ、結局ビデオみたり、フィルムブックかったりすりゃいいんですけどね・・・
今日はネタはおもいつたんですがつかれたので寝ます、あしたかけたら・・・
・・・ところでちょいダークはいるのはだめでしょうか?
134ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 10:04 ID:???
>>122
遅くなったけど、>>119-121の感想を書くよ。
途中脱線したり、耳が痛いことも言うかも知れないけど気を
悪くしないで読んでね。

内容としてはEOE後、世界にアスカと二人きりになったシンジが
サードインパクトの一年後、ミサトの墓前でこれまでも述懐する。
そして、シンジの側には少しだけ優しくなったアスカがいた。
ってところだよね。
その設定は悪くないと思います。「首締めまでしたあの二人がそう
いった人間関係を構築出来るのか?」と言った疑問もあるかも思う
けど、話の前提というのは得てして無茶を許すものです。
あとはいかにそれを読者に納得させるか。
この点に置いて、もなえヴァンは完全に失敗している。
それは>>124の指摘にある通りですね。それをもなえヴァンは>>126
「もうちょい苦しんでたことの描写がたりませんか」と受け取った
みたいだけど、それもまた違う。そうじゃない。
「苦しんでない(と思わせる)描写が多い」のです。
ミサトの前で滔滔と己の心境や変化を語るシンジの姿には重みが全く
感じられない。例えば、内心で思ったことと実際に口にすることを
使い分ける等して、もなえヴァンの意図したシンジを描く必要がある。

あと、これが大きい欠点なんだけど文章がいい加減です。
だから登場人物もいい加減に見えます。以下、具体例を挙げて根掘り
葉掘り突っ込んでいきます。
135ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 10:07 ID:???
>ザザァ・・・ザザァ・・・

安易に擬音語を使うのは避けよう。どのような波音なのか、言葉で
描きましょう。

>海岸に少年がたっていた。

「たっていた」くらいは漢字を使おう。

>海岸には簡素な墓標がたてられていた。
>「またきましたよ、ミサトさん」
>かつて真紅にそめられていた海にむかい、少年は誰ともなくはなしはじめた。

漢字が少ない。極度に多いひらがなは頭が悪く見え、深刻さを感じさせない。
ミサトに話しかけているのに「誰ともなく」とはおかしい。

>「あれから、1年たちましたね・・・」

改善案は挙げないけれど、セリフがださい。

>すこし悲しげな表情になりながらも少年は少しうつむきながらかたりつづけた。

「悲しげな表情」など登場人物の感情をたった一言で表現しない。
相変わらず漢字は少ない…。「ながら」が続く。

>「あの時をすぎてからもいろいろとありました・・・
> 僕は悲しいというのをこえてなにも考えられなくなり、
> 自分を見失いかけたときがありました。でも・・・」

アスカと二人、困難が予想される一年間を読者は想像するがそれを
「いろいろ」で済ませてしまうのはどうか。
また、自分が精神的に困難だった時期を語ってしまうのも……。

>サァアアア・・・

擬音語もアレだけど、「サァアアア……」って風の音ですか?

>「彼女がいてくれました、彼女はいてくれました・・・

何故繰り返すのか?

> いまもまだあまりかわってないようですけど、
> ずっとやさしくなってくれた気がします」

どっちなのか?

>「ミサトさん・・・綾波、かあさん、僕もう大丈夫だよ・・・」

ミサトに話していたのではなかったのか?

>ザァアアアアアア

「ザァアアアアアア」になると雨ですか。
雨の降り始めを描写した方が良かったかも。最初は雨粒から…。
136ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 10:09 ID:???
>「・・・スコールか」
>雨にぬれながらも少年はかたりつづける。

スコールが降るような気候になっているんですか?
短編で読者が頭を捻るような余計な設定は邪魔なだけだよ。

>「トウジ、カヲルくん・・・もうゴメンはいわないよ・・・
> でも、忘れない。絶対に」

「謝らない」と「忘れない」が繋がらない。
ここが簡単に自分を許しているところだよ。

>「消えてしまったみんな、みんなはかえってこない。
> 僕が消してしまったんだ。でもいくらかなしんでもかえってくることはない。」

これもね。自己解決し過ぎです。

>日の光がぬれた少年の顔をてらす。

もう雨はやんだの?

>「だから・・・だから、せいいっぱい、いきるだけいきます。
> だから・・・」

……。もう何も言うまい。

>少年は思い切った表情になり、

どんな表情ですか?

>常に身にしていた銀色に輝くペンダントをてにとった。

ミサトのペンダントは銀色に輝いてたっけ?
この時点でシンジはペンダントをどのように身につけていたのか
描写するくらいの丁寧さは欲しい。

>「さようなら、ミサトさん」
>それを広がる空にむかって投げ、

大事なものでしょう?
投げずにミサトの墓標に掛ければいいのに……。

>「さようなら、みんな。僕は自分が少しだけ、好きになれた気がするよ。」

ん〜。

>海に背をむけ、歩き出した。
>「よかったわね」
>彼は驚いた表情でふりかえる。しかしそこには海と空だけが広がっていた。

これは綾波を暗示してますか。あと、
「海と空だけが広がっていた」じゃなくて「海と空が広がっている
だけだった」の方が適切。

>男の胸元にある変化に気づき女は一瞬、つまったような表情になるが、

つまったような表情じゃなくて、「言葉につまった」でいいんじゃない?

>「もういいわ・・・そろそろここをはなれましょう」
>「うん」
>「じゃあ、いきましょうか」
>「うん」

シンジは結局「うん」しか言わないのか…。
ここの二人のやりとりは山場だと思うのに、会話に魅力がない。

>男と女はあるきだす、少年と少女をすてて。
>浜辺につづくあしあとは彼らの生のようにしっかりときざまれていた。
>海と空だけはかわらない青だった。

あ〜、ここが一番もなえヴァンが書きたかったところだろうなぁ。
浜辺にそんなに足跡がしっかりと刻めるものかな?
海と空はかつて真っ赤になって、また青になったみたいだけど
「変わらない青」ってのは違うんじゃないか?
137ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 10:11 ID:???
総じて言えば、もなえヴァンはあまり文章を大切にしていない。
その場の雰囲気で筆致が流されていて、読者は入り込めない。
あと、文法的にも気になる点がいくつかあるんだよね。
そこらはWEB文章なのであまり突っ込みません。俺もわかってる
けどあえて改行を増やしたり三点リードを奇数個で使ったりしてる。
色々と勉強してみてください。その際、決してWEB作家の文章を
参考にしないようにね。

もなえヴァンはこれが初めてってことだから、この先もっと巧く
なると思う。俺からのお願いがあるとすれば、文字サイズを変えたり
色をつけたり、(笑)、(爆)、顔文字を使ったりしないでねって
ことかな。
いやいや、そういう人たちを否定するわけじゃないですが…。
俺は読みませんけど(´Д`)

さらにもう一つ言えば、俺は
「もし批評とか欲しかったするけど、いる?」
と訊いたのにもなえヴァンの返答は
「だから批評はガンガンうけつけます」
だった。噛み合ってないよね?もっと言葉にセンシティブに
なって欲しいと思います。
俺は普段は人の文章にあれこれ言わないんだけど(面倒だし)
>>124が批評してたので、もなえヴァンとしても誰か別な人の
意見も欲しいだろうと思いました。

これからも頑張ってね。俺も頑張る。
ホント、俺だって人のこととやかく言えるレベルじゃないんよ…。

>>133
ダークでも何でもいいけど、それなりに技量や説得力がないダークは
辛いと思うよ。叩かれるのは覚悟の上で書こうね。ダークなのを書く
のは簡単なんだ。その上で読者に納得してもらうのが困難なんだよ。
ここは2chだから書きたい物を書く、の姿勢もアリだと思うけどね。
138ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 10:14 ID:WCtLrH.w
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   もなえヴぁんの名前間違えてた!スマソ!
 UU ̄ ̄ U U  \_____________

139名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/16(金) 10:19 ID:???
ギコエヴァンさんのファンです。
優しいカップリングモノで。
140もなえヴぁん : 2001/03/16(金) 14:02 ID:???
なるほど、基本的に自分が余計な文章だらだら書くのがいやなんで
かなり削除しちゃったんですが・・・
もっとちゃんと文章は大切にしなきゃだめですね・・・勉強します。
あと2ちゃんにしばらくまわってると文章(他人への)が
なぜかまともにかけなくなるんです・・・なんででしょう?
なんかかくこと考えすぎてよけいにへんなことかいちゃうんです。
・・・・自分が変なんでしょうが・・・
まぁ、でもギコエヴァンさんみたいな人がいてよかったです。
これからがんばります。
141ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 15:33 ID:???
      ∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄( ゚Д゚)<   >>139 希望のカップリングがあればよろしく
 UU ̄ ̄ U U  \_____________
142ギコエヴァン : 2001/03/16(金) 16:57 ID:???
>>140
余計な文章は要らない。
不要なものがあり、必要なものが無い。これが拙い。
よく見極めよう。
とりあえず、気楽に頑張りましょうや(´Д`)ハァハァ
143田中哲哉風に : 2001/03/17(土) 01:07 ID:???
静寂がその空間を支配した。
「ミサトッ!?なんで説明してないのッ!?」
「え、だって説明していたのリツコじゃない。」あたしには責任無いわよ。
「・・・確かにそうね。私のミスだわ。でも少しくらい言ってくれても良かったんじゃない。横にいたんだし。」ハァ、とため息を付くと、赤木博士はシンジの方へ向き直す。
「私たちが使徒と呼称される生命体を殲滅しないと、セカンドインパクトが再び起きてしまうの。世界が滅亡してしまうのよ。現在使徒はこの第三新東京市に進行中よ。それを迎撃するための兵器がエヴァンゲリオンなのよ。」
「祭りじゃないのか。」しかし世界が滅亡とはどういうことだ。これではまさにSFではないか。
と言うかあの髭親父がそんな大切なことをしていたのか?非常に疑わしい。
ちらりと碇ゲンドウを見る。
嘘臭い。
「本当なんですか?」
「嘘だったら、こんなに手をこんでするわけないでしょう。なんのためにエヴァを作るのよ。」
世界征服。と言いそうになったが、本当にあせっているらしい。これが演技だとすればアカデミー賞ものだ。
まあ、乗るくらいなら問題はないだろうと思う。シゲさんたちが死ぬのもいやだ。
「事情は理解できました。乗りましょう。」
シンジはなるだけ偉そうに言ってみた。

頭にヘッドセットを着けられ、コクピットに座らされた。
既にハッチは閉められていて、コクピットは薄暗い証明が照らしているのみである。
とりあえず手元にあるレバーを握ってみる。手首を動かし操ってみる。こうしてみるとゲームのそれと何ら変わりない。トリガーが付いている所も同じだ。バルカンでも装備しているのだろうか。
「エントリープラグ挿入。」
そんなことを考えていると、オペレーターの声がコクピット内に響いた。
ガコン、と言う音とともに振動がシンジを襲った。
「挿入終了。固定確認。続いて、LCL注入開始します。」
その声と共に下から液体がせり上がってくる。
「へ?」なんだ下から水が出て来るぞ。死んじゃうではないか。
だが慌てるまもなくシンジは水没した。
「シンジ君。それはLCLと言って、酸素を直接肺から取り込んでくれるわ。ガマンしなさい。」
ガマンシナサイ。これほど無責任な言葉はあるだろうか、苦しいのは僕なのだ。
144田中哲哉風に : 2001/03/17(土) 01:09 ID:???
「第一次接続完了。」
発令所にオペレーターの声が響く。
その瞬間モニターにデータが映し出される。
「パイロットのデータはいりました。脳波、心拍共に若干高めですが、異常なし!」
長髪のオペレーターがそう答える。
「第二次コンタクト準備良し。続いて、主電源接続。」
眼鏡をかけたオペレーターがそう告げる。
「シンクロ用意できました!」
ショートカットのオペレーターはそう告げた。
その声を聞いた赤木博士は後ろに行くと、モニターを一瞥する。そして葛城さんの方を見て頷く。
「シンクロスタート!」

「シンクロスタート!」
その声がコクピットに響いたと思った瞬間にモニターに灯が入った。幾何学模様の図形をランダムに表示したあと、モニターが一気に白くなる。
「ありゃ?」
モニターには周りの風景が映し出されていた。

「起動終了。シンクロ率43.4%で安定しています。」
「いけるわね。エヴァンゲリオン初号機、発進!!」


なにがなんだか良くわからないが、「発進」の声が聞こえたと思った瞬間に、風景がぶれまくった。上に行っているのだと気付いたときには、目の前に怪しげな怪獣が見えていた。
「それが、使徒よ。ATフィールドと呼ばれるバリアを展開するから、通常の攻撃は効かないわ。
注意して。それと武器は肩のラックに入っているから。」
ブキハラックニハイッテイルカラ。モニターの角に移った葛城さんはそう言うけれど、肝心のシンジは良く聞いていなかった。
なんだろうなぁ、この怪獣は。
目の前にいる使徒のことで頭がいっぱいだった。
ジャミラみたいだ。そう思う。ヤジロベーにも似ているのではないかと思う。顔が昔見たホラー映画の悪役の被るマスクにそっくりだった。スタブとか云ったっけか。しかしあの赤い玉はなんだろうか。・・・まさかカラータイマー?
弱点に違いないと確信する。

「・・・シンジ君なにやってるのかしら?」
赤木博士は呟く。
「隙をうかがってるのよ。やるじゃない。」
葛城さんは答えた。
145田中哲哉風 : 2001/03/17(土) 01:10 ID:???
使徒は悩んでいた。眼前に現れた紫色をしたものはただ突っ立ったままでいるからだ。
何かの波動を感じて、それが本能の奥に潜む何かに訴えていることは分かっていたが、なにも動かないそれに対してどうアクションを取ればいいのか分からなかった。
とりあえず光線を撃とうと思う。
撃った。
シンジは使徒の弱点が分かったので、ニヤリと思った。そしてそれは余裕を産みだし、他のことを考えるのに十分なほどの間だった。
デヤァッ!
そう心で思った瞬間、エヴァは両手を前につきだし、猫背のまま、腰を落としていた。
その上を光線が通り抜けていった。
「な!」
発令所では葛城さんが絶句をしていた。あの攻撃を予測していたというの!?
「な!」
それより少し離れた場所で、眼鏡のオペレーターが絶句していた。あの構えはウルトラマン!それも完璧にトレースしている!!
光線は光と名が付くだけあって、シンジにその存在を知覚させなかった。全く別のことに気を取られていたシンジは何か光ったかな?と言った程度にしか気付かなかった。だから後ろで光線が逸れ、大爆発を起こしていたとしても、なにが起きたのか良くわかっていなかった。
使徒は驚いていた。それまでぬぼーっと立っていただけのでかぶつが攻撃をした瞬間に反応し、紙一重でその攻撃をかわしたからだ。今まであった敵は小さい奴が多かったが、これほど華麗にかわした奴はいなかった。危機を感じていた。
デャァッ!と心の中で格好良くかけ声をあげてみたものの、まさか本当にその構えをすると思っていなかったシンジは少し驚いていた。
では、光線がでろと思えばでるのであろうか。
エヴァはおもむろに両手をクロスさせた。
でなかった。

「・・・あれはなに?」
眉を寄せながら赤木博士は呟いた。
「・・・分からないわ。」
葛城さんも困惑したように言う。
それはスペシウム光線ですよッと声を上げたくなるのをガマンしながら、眼鏡のオペレータはーモニターは凝視していた。何故知っている。

使徒はエヴァが両手をクロスした瞬間、これは敵に違いないと確信した。あれは威嚇行為だ。
だから攻撃するべきだと判断した。しかし光線はかわされる可能性がある。目眩ましに使い、接近戦でかたを付けるべきだ。そう判断した。

やはり光線などでるものではないなぁ、と思う。当たり前だ。非現実的すぎる。だからちょっと恥ずかしく思う。そう思うとエヴァは両手のクロスを解き、立ち上がった。便利だなぁ、としみじみ思う。余計なことは動作にでないぞ。良し右側に動いてみよう。

使徒は急激に接近しながら光線を放った。相手の右を狙い、左側に動いたところをパイルで貫くのだ。だが、相手は光線を撃とうした瞬間には左側に動いていた。

エヴァが動き始めたときにはもう使徒は接近し始めていた。それに気づき、シンジはあせりながらも、弱点は赤い玉だと強く思った。なんとかしなきゃ。
エヴァは右側に動きながら一歩前進し、その手を赤い玉にむけてのばした。

もう既に初期のプランは崩れ落ちていた。
光線を放ってからパイルを用意するのにはわずかなラグがある。そのタイムラグは、パイルが有効射程距離に入るのと同じ程度だった。そして、相手が体勢を一瞬でも崩していれば、パイルがそれを貫くには十分なほどの時間であるような技量を使徒は持っていた。
だが、先手先手を取られていた。右に撃つ前に左側に移られ、急速接近するところを逆に一歩間合いを詰められていた。
その一歩のズレは致命的なズレだった。
使徒が体勢を崩すのに十分なズレだった。

エヴァの掌底がみごと使徒のコアに入り、それを砕いた。
146名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/17(土) 01:14 ID:???
別にさぼっていたと言うわけではないのだが、こんなにも時間がかかった。
それはひとえに作者が妥協を求めず、完璧を追求したからであろう。
しかしこの場所でこんな最初からの話を書いていて良いのか?
しかもどちらかというとネタだしな。
147ギコエヴァン : 2001/03/17(土) 14:51 ID:???
      ∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄ミ,,゚Д゚彡<   顔だけフッサリしました
 UU ̄ ̄U U    \_____________
#もう上げなくてもいいよね?
#見てる人は見てくれてるだろうし(;´Д`)
148名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/18(日) 09:38 ID:???
『使徒は悩んでいた』
このフレーズでワラタ。
悩むんだ、使徒って。
149名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/19(月) 18:13 ID:???
上がってこないので、危うく見失う所だった・・・・。
150ギコエヴァン : 2001/03/19(月) 18:47 ID:???
      ∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′ ̄ ̄ミ,,゚Д゚彡<   今は分岐物書いてるよ。良かったら待ってあげて。
 UU ̄ ̄U U    \_____________
151田中哲哉風に : 2001/03/20(火) 22:51 ID:???
「え?」
発令所ではそんな間抜けな声を赤木博士が上げていた。
「ATフィールドは?」
「ATフィールドは・・・中和されていた模様です。発生と中和のタイムラグがほとんどないんで、気付かなかったみたいです。」
ショートカットのオペレーターが、モニターを見てそう答える。
「いつ?」
「タイムは、初号機がリフトオフしてから64秒。一歩踏み出したときです。その瞬間に・・・0.0023秒で中和されています。現在使徒は完全に沈黙。生命活動は停止している模様です。」
「使徒は沈黙って。」赤木博士がどうにも理解できないと言うような声を上げる。
「倒したと言うこと?」葛城さんが続けた。
「・・・そのようです。」
ショートカットのオペレーターは何度かモニターに写る情報を確認すると、そうつげた。

余りの早さだった。使徒が攻撃をした瞬間、エヴァも同時に動いたのだった。そしてわずか数秒。使徒は脱力していた。
それは考えられないことだった。
ただの中学生が、初めて乗る初号機で、人類が初めて遭遇した巨大生物と戦い、わずか一分強でそれを倒しのけたのだ。それも素手のままで。
発令所にいた全員が呆気にとられるのも無理はないことだった。

「碇・・・お前の息子はかなりのものに仕上がったようだぞ。」
冬月は沈痛な表情を無理に作り、声を落として渋めに言ったが、どこか嬉しそうだった。
「・・・問題ない。全てはシナリオ通りだ。」
ゲンドウは表情を変えずにそう言った。
そんなゲンドウの様子を見て、冬月は心の中で呟いた。
(・・・無理をしおって。)


第一話終わり
152名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/20(火) 22:56 ID:???
次の奴もほぼ出来ているので近日中に公開できると思う。
と言うか、前回なんか中途半端なところで切ってしまって、自分でもなんだかな。
今書いているのも予定を越えて、なんだかなぁと言う方向に行っているし、
と言うか第二話も第一話もそんな差がないのでなんか終わりとか書かなかった方が良かったと今後悔。
まいっか。
153名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/21(水) 03:26 ID:???
天然ボケ入ったシンジマンセー
154名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/22(木) 02:02 ID:???
マンセー
155田中哲哉風に : 2001/03/22(木) 17:42 ID:???
シンジは第三新東京市に来たとはいえ、日帰り旅行ぐらいのつもりだった。
別に長くいる必然性など無かったからである。
所が色々と言われていつの間にか引っ越すことになってしまった。
しまったと思う。シゲさんとトシさんに相談も無しに決めてしまった。と言うか決まっていたのだが。
説明をすれば、シンジらしいなぁと、きっと笑って許してくれるだろうなぁ、と思いながら電話をかけた。
大体は想像通りだった。
でも、少し寂しそうな声をしていた。
ちょっと胸のあたりがきんと痛くなった。絶対戻るから、そう言ってシンジは電話を切った。
絶対戻るから。
156田中哲哉風に : 2001/03/22(木) 17:43 ID:???
居住先はなし崩し的に葛城さんの家に決まってしまった。それはどうかと思う。
シンジも強硬に反対をしたのだが、赤木博士が小用でいなくなった隙に決まってしまった。
「ミサトで良いわよ。」
ウインクをしながら彼女はそう言ったが、その前の赤木博士の一言が気になる。
「あそこは人間の住む場所じゃないわ。」
ぷるぷるぷる、と首を横に降り続けたのだがどうにもならなかった。
美人なお姉さんと一緒でそれは嬉しいのだが、そう言う問題ではないと思うのだ。
「ばくし」
そう言う問題じゃないと思うぞ。本当に。

やはりそこは人間の住む場所ではなかった。とはいえ、大村井君の部屋よりはましだった。
大村井君の部屋は何か良くわからない生物が住んでいた。あれには驚いた。体長が30センチメートルくらいはあったと思う。いっぱいおるけど別に害はないからなぁ。なぁの部分に力を込めて大村井君はそう言ったが、そう言う問題ではないと思う。
少しため息を付きながらシンジは椅子に座った。
レトルトのパックをコンビニの袋から引っぱり出しながら、ミサトさん(そう言わないと殴るわよと殴られた)は楽しそうに鼻歌を歌っている。
音痴だけど。
周りをもう一度見渡す。
コンビニの袋も大量にあるが、それ以上に圧巻だったのが酒瓶と缶ビールの空だった。
おそらく酒瓶だけで百ぐらいはある。空き缶は二百はあると見た。これが入居三ヶ月だというのだからすさまじい。一日酒瓶一本空け、缶ビール(勿論500ミリリットルだ)を二本あけているのだろうか。
恐ろしい。一体どこに収まるのだろうか。
「ばくし」
考えることは皆同じです。
「シンジ君て、よくくしゃみするよね。風邪でも引いてるの?」
怪訝そうな表情を浮かべ、ミサトさんは聞いた。
「は?あ、いや、まあ、そのようなものですよ。」
「なにあせってんのよ?なんかやましいことでもあるわけぇ?」
わけぇ?とことさら艶っぽくミサトさんは尋ねた。いつの間にかビールを空けている。目元がほんのりと赤くなっていた。
くしゃみがでるのをどうにかこらえながら、シンジは曖昧な笑みを浮かべた。
普通はそれしかできないと思う。
「ま、いいや。一応こうして君の保護者となったから。作戦の都合上とかもあってね、あたしが一応上司だからさ。」
ぐびぐびとビールを飲みながら、彼女は言った。
「ハァ。」
何か思いっきり疲れた。時計をチラと見る。既に11時を過ぎている。
それを見て彼女は、シンジ君の部屋はあそこだから。お風呂にでも入る?お風呂はあそこ。と続けて言った。
「じゃあ、お風呂に入って、寝かさせてもらいます。なんか疲れたんで。」
「そうね〜。お風呂は命の洗濯って言うし、疲れ取って明日のために英気を養いなさい!私は飲んでるから。」
シンジは何か言おうかと思ったが、辞めた。無駄なような気がしたからだ。
157田中哲哉風に : 2001/03/22(木) 17:45 ID:???
シンジは脱衣所に入った。さして広くないスペースに洗濯機があり、そこには無造作に脱がれた服が山積みになっている。何故か赤のブラジャーが一番上に置かれていた。
くしゃみをこらえながらも、洗濯もしないのかと思う。美人とは言え、ずぼらな人は遠慮したいよなぁ、と少し思う。
ため息を付きつつ、服を脱ごうとしたが、何か風呂場の中にいることに気付いた。当たり前だ。風呂の電気がつきっぱなしで、更にばしゃばしゃと音がしているのだ。気付かない方がどうかしている。
誰が入っているのかなぁ、ミサトさんはなにも言わなかったしなぁ、恋人のような人だったらあれだなぁ、等と思ったが、脱衣所には男物の服はない。ならば、女の人か、それは嬉しいぞ、と思うが、ここは紳士らしく声をかけねばならん、と襟を正して声をかけることにする。
「すいませんけど、誰ですか?」
ドアをノックしながら、シンジは声をかけた。
しかし返事はない。う〜ん、どうしたもんだろうと思うが、こういうときに取るべき策は一つだ。ミサトさんに策を伺うべきである。
「あの〜。」
脱衣所からでて、ミサトさんに声をかける。
どうしたの?と、ビールを片手にミサトさんがこちらを向く。
「なんか、誰か入っているみたいなんですけど。どうしたらいいでしょうか?」
「ああ?ペンペンね。ゴメンゴメン、言ってなかったね。」
そう言うとミサトさんは立ち上がると、ビールを片手に脱衣所に入り、おもむろに風呂のドアを開けた。
「もう一人の同居人、ペンペンよ。温泉ペンギンという奴で、お風呂好きなのよね〜。」
風呂の浴槽には、目をつむり気持ちよさそうにしていたペンギンがいた。
「結構知能が高くて。簡単な言葉なら理解するのよ。ペンペン。こちら新しい同居人碇シンジ君。よろしくね。」
ミサトがそう言うと、ペンペンは目を開けると、首をひょこりと動かし、シンジをみた。
「クエ〜。」
「あ、よろしく。」
「クエッ。」
それだけ言うとペンペンは風呂の浴槽からでて、体をふるい水を切るとそのまま脱衣所にかけてあったタオルを持ってでていった。
何か呆気にとられていると、ミサトも、じゃあゆっくりお風呂に入ってね、と言ってでていった。
158田中哲哉風に : 2001/03/25(日) 09:40 ID:???
仕方がないので風呂にはいることにした。
ペンギンが入ったあとの湯は一体どんな物だろうという気もしたが、あのペンギンは綺麗好きの様だし、出るときにシャワーでも浴びれば気にならないだろうと思う。
湯船に体を浸けながら、今日の出来事を思い出していた。
わずか数時間前にシンジは地球を救ったらしいのだ。
いまいちピンとこないが、良かったと思う。あの怪獣、ミサトさん達は使徒と呼んでいたが、を殺してしまったのは少し可哀想な気がしたが、なんだか良く分からない内に倒してしまったし、あれを倒さない限り人類が死滅するという。
実に嘘臭い話だが、少なくとも抵抗をしない限り、こちらがやられてしまうのは確実なようだった。
国連軍が為す術も無くやられていく映像を見て、シンジは少し鬱になった。
まだ、命のやり取りをするには、覚悟が足りていなかった。


彼女は相変わらずビールを飲んでいた。
ビールを飲みながら少し思う。あんな少年を道具として使って良いのか、と。
彼女は優秀な指揮官のつもりだった。使徒を倒すのに、個人的ではあるが動機もある。それは決して大義と比較して何ら遜色しない物だと思っていた。
だが実戦は違っていた。
国連軍が為す術も無くやられていく映像を見て、彼女は初めて実感した。
命という物を。
だから少し鬱になった。
がらにもなくシンジを保護下においたのはその負い目もあったからだろうか。
「人間はロジックじゃない物ね。」
彼女は親友の良く言う口癖をちょっと言ってみた。
ビールは初めて飲んだ時のように少し苦かった。


赤木博士はモニターに写るデータを見ながら考えていた。
何故、碇ゲンドウは碇シンジを他人のところへ預けていたのか、と。
綾波レイは小さい頃からネルフの施設に預けられて育てられていた。ドイツにいるもう一人のパイロットもそうだ。
幼少の頃から英才教育を受け、パイロットとして、兵隊としての技量と覚悟を備えさせているはずだった。
人類を救うためのプロジェクトだ。ミスは許されない。
にもかかわらず、碇ゲンドウは碇シンジにそうした特別な措置を執らなかった。
発見が遅れたため、と説明された。
確かに綾波レイたちはその発見が幼少時で早かった。だから幼少より英才教育が施された。
確かに、今はまだ適正のあるチルドレンは発見されず候補程度にとどまっている。
だが、碇シンジは碇ゲンドウの息子だ。
適性検査がされないわけないのだ。
そんな人間が、そんなに都合良く、使徒が来襲した日に来るものだろうか。
既に分かっていたのではないか?
彼女はそこまで考えると、コーヒーを一口口に含む。
「毛利新蔵。」
モニターに映されたデータにはその名前がある。
しかし、その名前に関するデータはどこにもない。
MAGIがその存在を把握をしない名前。
それは有り得ないことだった。

今回、碇シンジは飄々としていたが、恐ろしいまでの実力を見せた。
綾波レイ達も優秀ではあるが、比較にならなかった。
あの状況下で、あのような実力を発揮する少年。
そして毛利新蔵。碇シンジの保護者だった人物。
シンジは数年前に旅に出たと言ったが、一体何者だろうか。
碇シンジを一流の戦士として育て上げた人物。
司令達は何か知っているようだったが、何も話さなかった。
彼女は自嘲めいた笑みを浮かべた。
「何も知らないのね・・・」
赤木博士は自分の境遇のことを考えて、少し鬱になった。
口に残るコーヒーの味はただ苦いだけだった。「碇、良いのか?」
赤木君に話さなくて。冬月はそう言った。
「・・・必要ない。今はシナリオをただ進めるのみだ。時期が来れば彼女にも分かる。」
ゲンドウは無表情のまま淡々と喋った。
「だが、彼女は必要な人材だぞ。何か思われたらやっかいなのではないか?」
「その時ははずすだけだ。人材は他にいくらでもいる。いざとなったときは私が直接指揮を執る。なにも問題ない。」
そうか。
冬月はそう呟いた。
昔からそうだった。昔からこういう人物だった。ちっとも変わっていない。嫌な野郎だと思う。
「・・・呆れたか。」
ゲンドウは冬月の方をちらりと見ながら言った。
全く嫌な野郎だ。
159名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/03/30(金) 00:56 ID:???
あ。すげえ面白いです。
どんなふうに河合の名がでてくるか、心待ちにしておりますです。
160名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/04/06(金) 07:21 ID:???
スマヌ・・・
このあとのパートに悩みまくっている・・・
そのあとのパートは密かに書けているのだが・・・
駄目だァ。
161名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/04/11(水) 02:41 ID:.2tVuUn6
あげ
162名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/04/11(水) 03:30 ID:???
期待してるんだけど、やっぱり念の為に下げておきます。
163久々でゴメン : 2001/04/11(水) 23:02 ID:???
ミサトさんの家はジオフロント内の官舎にあった。
勿論その理由は保安上のためだ。ある一定レベル以上の職員はこのジオフロント内の官舎に住むことを義務付けられている。
そう説明を受けた。
「君にはこれから学校へいてもらうから。まぁ、学校と言っても塾みたいなもんだけど。チルドレンと適格者候補の子供達が行っている学校よ。やっぱりジオフロント内にあるから。」
これが地図よ。手続きはもう済んでいるから。ミサトさんはそう言っていた。
昨日の夜のことだ。
あれからミサトさんは用事が出来たらしく、もう一度本部に行くと言っていた。
忙しいのだろう。もっともシンジが寝るまでは家にいたようだったが。
それにしても昨日使徒とやらを倒してからまだ実に16時間ほどしか経過していない。確かに実働時間はほんの数分であったが、そのあとの検査とやらが長かった。
6時間もかかった。
検査が始まったのが四時だったから(使徒を倒したのは三時過ぎ)終わったのは十時と言うことになる。昨日寝たのは確か十二時ぐらいだった。
今は七時である。
七時間ほど熟睡したが眠い。猛烈に眠い。何か良くわからんが眠い。
「ねーむーいーの。つーかーれーたーの。やーすーみーたーいの。」
ベッドの上で布団にくるまりながら、調子っぱずれな歌をおもむろに歌う。ついでに手足をじたばたさせてみる。
五分ほどそうしていたが、どうしようもないのでやめた。
ミサトさんに声をかけられた時、寝ぼけていた頭はすっきりしてしまっている。
仕方がないので洗面所に行き顔を洗う。
完璧に寝覚めた頭を振りつつダイニングに行くと、テーブルの上に昨晩ミサトさんが言っていた地図とやらがあった。あの恐ろしいまでの方向音痴からして、地図もまともに書けないんではないかという危惧はあったが、幸いなことに地図はプリントアウトされたものだった。
地図を確認しつつ新聞でも読もうかとテーブルの上をふと見ると、そこには朝食らしきシリアルがおいてあった。気が利くではないか。そう思いながら皿を出そうと食器棚をみるが埃にまみれていた。まあ、あんなものだしなぁ。用意されているだけで良しとしよう、と思いながら深皿を出す。さて、洗うかと思って台所をみると、そこはゴミ溜だった。
即座に洗面所まで行き皿を洗う。
ついでにスプーンも洗い、適当に水を切ってからテーブルに戻る。
テーブルに皿とスプーンをおいてから、さて牛乳は、と冷蔵庫を開ける。
ビールしかなかった。
おもむろに冷蔵庫を閉めて、朝ご飯はコンビニで買うかぁ、と思う。
ハァ、と嘆息をしながら荷物がおいてある部屋に戻った。
学生服なども昨日の内に支給されたのだ。とりあえず新品の学生服に着替える。
お金、お金、とやはり昨日支給されたカードを長年愛用している財布に入れると、ズボンの後ろポケットに突っ込んだ。カバンに手早く必要そうな荷物を入れる。
五分程度で身支度を整えてから、支給された革靴を箱からだし、手に持って玄関まで出る。
靴べらを使い革靴を履いたところで、上履きが必要なことを思い出した。
革靴を脱ぎ、部屋に戻り、やはり昨日支給された運動靴を取り出し、カバンの中に入れると、今度こそは忘れ物はないな、と部屋を一睨みしてから玄関に向かった。

一階にあるコンビニでペットボトルのジャスミンティー(シンジのお気に入りです)と菓子パンとおにぎりを買い、学校へ行く途中にあった公園らしきところに向かった。
ベンチがあったので、そこに座り黙々と食事をする。
別に食事する最中に歌は歌わんだろう。
アホなことを考えながら、シンジはボーっと食事をしていた。
まだ時間には余裕があった。
164久々でゴメンよー : 2001/04/11(水) 23:04 ID:???
「おい。転校生が来るらしいぜ?」
「転校生?またなんかこうあれな言い方をするなぁ。」
「まあ、確かにな。選ばれてくるわけだからなぁ。」
「でもよ、そいつただ者じゃないって話だぜ。昨日使徒を撃退したのは奴なんだって。」
「え?綾波さんじゃないの?」
「馬鹿。彼女はおとといだかに盲腸の手術を受けたばっかだったんだよ。」
「なに?盲腸だったの?・・・それは。」
「なんだその妙な間は。」
「な、なんでもないさ。・・・それよりそいつ何者だよ。綾波さんがいないって事は、あの初号機だろ?ぶっつけで動かすなんて凄いな。」
「確かにな。きっとなんか事情があってここに来るのが遅れてたんだろ。それにそいつ、何でも使徒を秒殺したらしいぜ。」
「秒殺!?マジで!?」
「マジばならしい。うちの親が珍しく興奮してた。そいつ凄いエリートだよな。どんな奴だろ。」

そんな話し声で教室は満たされていた。
その中でそばかすを頬に浮かべた眼鏡の少年は教室の隅の窓に寄っかかりながら一人物思いに耽っていた。
(馬鹿じゃないか。昨日実戦してんだぜ。一歩間違ったらみんな死ぬ所なんだ。それだけじゃない。国連軍は相当な被害が出たって話だし。被害が出たって事は、人が死んだって事なんだ。その事を忘れて浮かれすぎだろ。)
「なんやケンスケ。浮かない顔して。」
黒のジャージを着た短髪の少年が話しかける。
「トウジか。こいつら、命が助かったって事に気付いていない。それに命のやり取りが行われたって事にも。」
ケンスケと呼ばれた少年は憮然とした口調でそう言った。
「仕方あらへんやろ。噂は聞いたが、転校生凄い奴らしいしの。皆が浮かれてしまうのも無理はないで。」
トウジと呼ばれた少年は、ケンスケの前の席にどっかと座ると、教室全体を眺めながらそう言った。
「しかしだぜ。そいつは命を張ってたんだぜ?いや、そいつだけじゃない。今回はたまたま乗らなかったみたいだけど、綾波の奴だってそうだ。もしかしたら明日会えなくなるかも知れないんだ。・・・俺はまだ死にたくないからな。いくら世界を救うためと言われても、俺にはまだそんな覚悟無い。」
陰鬱な表情でケンスケは喋る。
ケンスケはこの学校の中でも少し特殊な人間だった。
この学校に選ばれた子供達はチルドレンがエヴァの操縦者であることを知っている。エヴァの存在も、その目的も知らされている。そして自分たちが候補生だと言うことも知っている。
だから、彼らの中にはある種のエリート意識というものもあった。
それは無理のないことかも知れない。小学生、下手をするとそれ以前からこうして集められ、地球を救うための教育を受けていたのだ。増長するのも無理はなかった。
ケンスケがここに呼ばれたのは小学五年生の時だった。それは比較的遅かったとも言える。
それだからなのか、ほかの皆がチルドレンに選ばれることを望んでいるのに対して、彼はどこか嫌がっているフシがあった。
「だけどや。もしお前が選ばれたら、そんなこと言ってられないで。お前の我が儘のために、死ぬのはゴメンやからな。」
トウジは微苦笑を浮かべながら言う。
このやり取りはもう幾度も行われていることなのだ。
「分かってるさ。こうして、なんのしがらみもない脳天気な立場だからこそ、そんな愚痴も言えるのさ。感謝しなくちゃな、その転校生に。俺の代わりに戦ってくれてありがとうってな。」
「ケンスケ。」
あんまり感心しいひんで。トウジはケンスケの言葉を眉をひそめながら正した。
「そうだな。」
ケンスケはそう言うと、窓の外の方を向いた。
165申し訳ない : 2001/04/11(水) 23:05 ID:???
シンジを襲った熱烈な歓迎というのは凄い物があった。
さすがのシンジもこれには参った。適当に答えを返しておいたが、正直訳が分からなかった。
ここは学校ではないのか。非日常から日常に戻してくれる素晴らしい空間ではないのか。
何かの漫画に書いてあるようなセリフかも知れないが、シンジはそう思った。
今だ非日常は続いていた。
だから、授業が始まったときシンジはほっとしたし、その退屈な時間がたまらなく懐かしく思えた。


「あれ?転校生じゃないか。」
最初に見つけたのはケンスケだった。と言っても、トウジより前を歩いていただけだが。
ケンスケとトウジは昼休みになったので、いつものように弁当をぶら下げながら屋上に来ていた。
「ほんまやな。」
どうしたん?トウジが人懐っこい笑みを浮かべながら、シンジに尋ねた。
「あ。いや、なんか当てられちゃって。」
「さよか。わいはトウジ。鈴原トウジや。こいつはケンスケ。相田ケンスケや。」
「どうも。相田です。」
「なんやその言い方は。」
「悪かったな。俺はこれが地だよ。」
「あ。碇シンジです。どうも。」
シンジはそう言うと頭を下げた。
「なんや。コンビニのパンかいな。味気ない食生活してるのう。ま、わいも人のこと言えへんけどな。」
トウジはコンビニの袋を持ち上げると、笑いながら言った。

トウジとケンスケはそのままシンジの横に座ると、他愛もない話をしながら昼飯を食べ始めた。
シンジに積極的に話しかけるでもなく、普通に、ごく普通に接していた。
シンジはその細やかな心遣いに嬉しくなった。

昼飯も食べ終わろうとした頃、シンジの携帯が鳴った。
「シンジ君?大至急本部へ来て。使徒が現れたの!今、保安部の人間をやっているから、校門の所で待っていて。」
ミサトさんは一方的にまくし立てると、携帯をきった。
何がなんだか良く分からないでいると、携帯から声が漏れたのだろう。トウジとケンスケが真剣な表情をしていた。
「どうやら、用事が入ったみたいやな。」
難儀なこっちゃ。そうトウジは続ける。
「碇。お迎えが来たみたいだぜ。」
ケンスケがグラウンドを見ながらそう言った。黒ずくめの男達が校門にいた。
「あ、うん。」
実は何がうんなのか良く分かっていないのだが、シンジはとにかくそう頷くと、下に駆けだした。
そんなシンジを見送りながら、トウジは呟いた。
「ほんまに難儀なこっちゃな。」
166平謝り : 2001/04/11(水) 23:06 ID:???
「なんで昨日の今日でもう来るのよ!」
憤怒の表情を浮かべてミサトさんはモニターに写る使徒をにらみつけながら言った。
「・・・知らないわよ。」
横にいるリツコさんはクマが出来ている。
「現在時速60キロで進行中。あと15分程度で強羅防衛地点まで到達すると考えられます。」
眼鏡をかけたオペレーターはそう告げる。
「時速60キロって言ったらずいぶんな速度ね。」
「海上ではもっと速度がでていたようです。最低でも300キロはでていたようで。」
髪の長い男のオペレーターがそう言う。
「どこから?」
「正確なポイントはつかめていません。おそらく海中から出現したと考えられますが、正確な位置までは。」
「どこから来たのかも分からないのか。」
ミサトさんは思わず爪を噛む。
「貴方たちのすることは迎撃、殲滅であって、そこを考えるのは私の領域。人の仕事を奪わないでくれない。」
「シンジ君は?」
リツコさんの口撃を無視しつつ、ミサトさんはオペレーターに尋ねる。
「サードは現在待機室で待機中。」
「いいから乗せちゃって。・・・しかしレイがいないというのは痛いわね。」
「まさか盲腸で暴走するとはね。」
「誰も思わなかったわよね。」
シンジのつく二日前、レイは起動実験中に急性盲腸になった。
更になんの嫌がらせか、何故かエヴァンゲリオン零号機は暴走した。痛みによってシンクログラフに変動はあった物の、その変動値、及びレイの心理は暴走を促すほどのものではなく、十分に限界範囲内であった。
にもかかわらず暴走をした。
その原因究明や零号機の修理をしていたところに第一の使徒が襲来した。そして初号機のデータ取りなどと言う作業も増えたところにこの第二使徒の襲来である。
リツコさんの睡眠時間はほとんどなかった。
つまりいらついていた。
「・・・しかしなにあの珍妙奇天烈な造形は。イカ?キノコ?人をふざけるのにも大概にしてもらいたいものだわ。」
リツコさんは人相を険しくしながらそう呟く。確かに第二使徒はイカのような形をしていた。更にお茶目なことに頭部と思われる部位に、真ん丸な文様がついている。それは鳥よけの模様に似ていた。
167ムーンサルト一回転ひねり謝り : 2001/04/11(水) 23:07 ID:???
「初号機、エントリープラグ開始します。」
ショートカットのオペレーターの声がフロアに響く。
どうやら初号機の準備が始まったらしい。一応責任者はリツコさんであったが、いなくても支障がないように片腕でもあるショートカットのオペレーター、伊吹マヤに全てを教え込んでいる。
次々と伊吹マヤの声がフロアに響き、初号機の起動準備が進められていく。
その間にも、ミサトさんはやはり片腕とも呼べる存在の眼鏡のオペレーター、日向マコトからデータを受け取り、その対応策を練っている。
それを補助する形でロンゲのオペレーター青葉シゲルは使徒のデータをミサトさん達にアップしていくのと同時に、初号機のモニターも忘れない。実のところ彼はそれだけでなく、ネルフ全体の把握もしており、それをこなしていると言うことは物凄く有能であるのだが、傍目には何でも出来る便利人との認識しかされていない不遇な人であったのだ。だから秘密であるが、ほかのオペレーターよりも給料は良い。
「シンクロ安定しました。コンディションはAからBに移行。」
「使徒は?」
「誘導は上手く行っています。現在は速度を落として移動中。予定ポイントまであと五分。」
「エヴァ初号機射出。シンジ君?」
ミサトさんはインカムを通してシンジに命令の内容を簡単に説明する。
「ハァ。」
シンジは曖昧に返事をした。実はこの時はエヴァは全力で上に射出されていたりする。シンジはその揺れる風景に見とれていたりした。
ガコン、と言う音がしてエヴァの射出が終わる。
「横に銃があるから、それをとって。」
横を見ると確かに銃があった。でかい。形はアサルトライフルなのだが、ビルほどにもある。と言うか、ビルが格納庫になっていたようだ。
「なんで昨日はなかったんですか。」
「・・・そこにしかまだ配備していなかったのよ。昨日の場所にはなかったの。」
そう言うものなのかなぁ、と思うが、ミサトさんはもとよりリツコさんが物凄い形相をしているので、納得しておくことにした。
ぎくしゃくとした動きでエヴァ初号機は銃を手に取った。凄いぞエヴァンゲリオン。
「どうしたのかしらね。」
きっと深い理由があったんだと思う。
「使徒ってあれですか?」
シンジは尋ねた。モニターの中に小さなモニターがあり、そこに使徒が映っている。
「そうよ。インダクションモードに替えて、モニターに表示がでるからガイドに従って。」
「がいど。」
シンジは呟く。なんだろうか。そう思っているとモニターにシューティングゲームのような表示がでた。おお。これなら分かるぞ。シンジはそう思うと、サークルの中に使徒が来るように思ってみる。
来た。
素晴らしい、なんて凄いんだエヴァンゲリオン。思っただけでこんな事が出来るなんて。
「その調子よ。サークルのしたに数字があるでしょ。それが赤くなったら射撃して。」
了解。何だか気が大きくなる。
トリガーに掛かる手を小刻みに揺らしてみる。これは格好いい。何だか歴戦の勇士になったようだ。
「若干ですがシンクロ率が上がっています。ハーモニクスの方はフラットに。」
「コンセトレーションが高まっているのね。」
伊吹マヤの報告にリツコさんは頷く。
168原爆固め謝り : 2001/04/11(水) 23:10 ID:???
「目標ポイントまで500を切りました。490、480、470・・・」
フロアに青葉シゲルの声が響く。日向マコトはコンソールを操り使徒に的確な攻撃を与えていく。使徒はたまらずポイントに誘導されていく。
「150、140、130・・・」
青葉シゲルの声が確実にその数が減っていることを告げる。フロアに緊張が走り、見えない圧力が高まるのが分かる。
「88、87、86、85・・・」
一の桁で距離が読み上げられる。
下のフロアにいるオペレーターが息を呑んだ。その横にいるオペレーターが額を拭った。ミサトさんが爪を噛む。リツコさんが眉間にしわを寄せる。そして碇シンジは、不敵に微笑んでいた。

いや、マジで格好いいって。心の底からそう思う。俺ってシャア?アムロ?シンカザマ?その汚れた血をこの地に流すのは不本意!なれどせめてこの手で送ってやらん!アッラーアクバル!いつの間にか一人称が俺になっているぞシンジ。
モニターに表示された文字が赤くなった。
雷鳴のような轟音が響く。その発射速度はリニアレールで加速されているとはいえ余り早くはない。一発一発の音はとぎれて聞こえた。
風にぶれることなく弾丸は使徒に着弾した。だがその着弾のさいに煙が生じた。シンジは目標が見えなくなるのは素人のすることだぜ、とお前は一体誰なんだと思うようなニヒルな笑みを浮かべて、銃撃をやめるとエヴァ初号機をビルの影に移動させた。

「使徒は?」
ミサトさんの声が響く。
「・・・ダメージありません。ATフィールドが中和されていないようです。」
伊吹マヤの声がそれに答える。
「距離?」
リツコさんが伊吹マヤの後ろから覗き込むようにモニターを見た。
「違うようです。ATフィールドその物が初号機から発生されていません。」
「それでは使徒にダメージを与えられないわ。」
リツコさんが呻くように言った。
「どうすればいいのよ?」
ミサトさんはリツコさんに尋ねる。
「どうすればって・・・対策の打ちようがないわ。シンジ君にATフィールドを出すよう言うしかないわね。」
「シンジ君?」
ミサトさんは初号機に通信をつなげた。
「?」
シンジはモニターに小さく表示されたミサトさんの顔を怪訝そうな表情で見返した。
「ATフィールドが展開されていないから使徒に有効な打撃を与えていないわ。」
それは知っている。モニターに写る表示はNO DAMGEを表示している。しかしATフィールドの展開とはなんだ?
「自動じゃあないんですか?」
「・・・それは分からないわ。だけど、事実はATフィールドは展開されていない。そしてその解決方法は展開するよう念じる。以上よ。今までの実験結果からも、フィールドが展開されるときは、念じるなどの行為がよいとされているわ。」
「・・・ハァ。」
シンジはとりあえず頷いてみた。しかし、ATフィールドとは一体なんだ。確か昨日説明を受けたはずだが、次元の層がどうのこうのなどと良く分からないことを言っていたため、覚えていなかった。
そんなシンジの様子を知ってかどうか分からないが、ミサトさんは厳しい表情のままリツコさんに言った。
「・・・レイを起こすように言って。零号機の状況は?」
「70%ってとこね。正直起動するかも危ういわ。」

「碇、良いのか?」
階下の妙齢の美女のやり取りを聞き、冬月が呟く。
「・・・仕方あるまい。今は生き残ることが先決だ。犠牲はやむを得まい。」
碇ゲンドウは無表情のまま返答する。
「そうか・・・」
(そしてまた悔恨の鎖に君は絡め取られる。そうして仮面を被り続けて。)
冬月はなかなか気の利いた言い回しを思いついたので、心のメモにおいておくことにした。
169名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/04/11(水) 23:15 ID:???
一応ここまで。
いやもう少しかけているけど、切りが良さそうなのはここだから。
本当はケンスケの所らへんが全然上手くかけていないので、ボツにしたいところ。
その後の展開もどうなるか分からないし。
なんかこのまま消えてしまうかも。
そうなったら脳内あぼーんよろしく。もしかしたら改訂版出すかも。でも面倒だし(氏ね)
しかし2週間以上も提供していなかったのか・・・鬱だ。
170DM : 2001/04/13(金) 00:15 ID:???
ええっ毎回楽しみにしてるのに消えないでえええ。
ケンスケのとこらへんも展開早くて悪くないと思ったですが、とりあえず置いといて
先へ行くのもよいのでは。つーか続けて。お願い。
171名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/04/13(金) 00:32 ID:???
いや、ケンスケとかが消えるって言うこと。
このあとあいつら動くか分かんないしというかでてくる機会があるのだろうか(無い)
そんなわけだからずっと悩んでいた。
先書かないと分かんないしなぁ。
ただなんでああいう設定にしたかというと、何となくというわけでもなくて、
先のことを一応考えているんだよね。
でも、ケンスケとかとシンジからませると、シンジがボケのままで行きにくくなるわけ。
シンジはある程度謎の奴にしておかないとなぁ。
そこら辺のさじ加減が難しい。グハァ。
172DM : 2001/04/13(金) 00:44 ID:???
ああなんや、そうでしたか。それならK消えてもヨシですが。
でもそこは根性で切り抜けて何とかしてくれると信じて待ちます。ふふふ。
エバ乗りたがらんケンスケって渋くていいでっせ。ふふふ。
173名無しが氏んでも代わりはいるもの : 2001/04/17(火) 14:00 ID:???
174名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/04/24(火) 21:20 ID:???
わりぃ。忙しくて書く暇無し。ギャース。
しょうがないので小ネタ書くから許してちょんまげ。
(その暇あるなら書けよっていうのは却下。つうか却下させて。先のことも一応考えているのよ。)

175矢島昌子の声で読もう:2001/04/24(火) 21:21 ID:???
(エヴァ初号機の顔)
シンジ「おお〜、これは〜!」
リツコ「知っているの!?」
シンジ「なに?」
ミサト「紛らわしい言い方するんじゃない!」
リツコ「……これは人造人間エヴァンゲリオン。その初号機よ。」
シンジ「ほっほ〜。で、食べれる?」
ミサト「食べれるか!」

ゲンドウ「良く来たな。シンジ」
シンジ「……誰、あのヒゲメガネ。」
ミサト「あんたの父親でしょうがぁ! 知ってて来たんじゃないんかい!」
シンジ「おお! そう言われてみればあのあごひげがそのようにも見えるぞ。」
ゲンドウ「……出撃。」
ミサト「な! 出撃って、パイロットがいないじゃないですか!」
リツコ「今、届いたわ。」
ミサト「彼は素人なのよ!?」
リツコ「それしか方法はないわ。貴方だって分かっていたでしょう。」
ミサト「……くッ!」
シンジ「ねぇねぇ。出撃ってなにがするの? カンタムロボ?」
ミサト「……貴方よ。」
シンジ「ほっほ〜」
ミサト「……貴方分かっている?」
シンジ「何が?」
どちゃー
ミサト「あんたの話をしてたんだろが、あんたの!」
シンジ「ふぅ、困っちゃうなぁ。オラの居ないところでオラの話しないでよ。」
ミサト「横にいただろうが!」

ゲンドウ「……臆病者はいらない。乗らなければ帰れ!」
シンジ「いや〜それほどでもぉ(はぁと)」
ミサト「誰も誉めてないわ誰も!」
176延髄謝り:2001/04/30(月) 15:32 ID:???
使徒は怒っていた。
何だか分からないが、少し前に自分の半身が切られたような痛みが走った。良くは分からないが体中に電撃が走ったようだった。特に胸の部分が痛かった。胸にあるコアが疼いて仕方がなかった。
気付いたら身体が動いていた。そしてここに向かっていた。全く訳が分からなかったが、ここに向かえばいいと言うことだけは身体が知っていた。何か身体を動かしていないと何かが体の中を蠢き身体が張り裂けそうだった。
しかし、ここに来るまでに攻撃を受けていた。良く分からないが、自分の行く手を塞ぐように、あるいは誘導するように、攻撃が加えられていた。
気付いたら紫色の巨人がいた。
そしてまた攻撃を加えられた。
なぜだか分からないが、使徒は知っていた。あれが敵だと言うことを。
だから全身に力を込めた。

「使徒に高エネルギー反応!コアが・・・輝いています!」
青葉シゲルの声がフロアに響いた。
「!?」
リツコさんは思わずモニターに駆け寄る。
荷電粒子兵器の場合、それに対してまだ対策を立てていないからだ。以前の使徒から鑑みても、その類の兵器を有していることは十分に考えられたからだ。
「肩・・・ですか?肩と思われる部位から光の・・・鞭か?光の鞭が生じています!」
青葉シゲルはやや迷いながらも使徒に起きる変化を報告する。もっとも、全員がモニターを見ていたためその必要はなかったが。
「あれはATフィールドを応用しているようです。荷電粒子をフィールドで形成した力場によって封じ込めているようです。」
「つまり、ビームウィップってわけ?」
「・・・そのようね。あそこからフィールドの反応がでているわ。あんな使い方もできるのね。」
便利なものだわ。モニターを見ながらそうリツコさんは呟いた。

ATフィールドがバリアみたいなものだと言うことは知っていた。そしてそれを何とかしなければあれを倒せないということも。
そしてなんとか出来ていない。
シンジは悩んでいた。

使徒は力が安定すると猛然と紫色の巨人に詰め寄った。巨人の攻撃は効かないことは知っている。防御は万全だ、ならば突撃するのみ。

ビルの影でシンジが悩んでいると、コクピット内に警報が鳴った。シンジは物凄く驚いたが、モニターに表示された文字を見て理解した。使徒が接近してきたのだ。だがそのスピードは尋常ではなかった。
なにが何だか良く分からない内にビルが切り裂かれた。無意識のうちに初号機が後ろに飛び退く。凄いぞ。間合いは離れたがまだ完全ではない、シンジはただ後ろに逃げることを考えた。だがそれを見こうしたように、使徒は鞭を振るってくる。鞭の間合いは長い。初号機は手に持っていたライフルを使徒に放り投げた。使徒はそのライフルを切断した。

なななななななんだ?物凄い攻撃だったぞ。あの鞭はずるいぞ。勝てるわけ無いじゃないか。と言うか銃はもう無いじゃないか。鞭より射程の長い武器なんてあるのか。
初号機はなんとか間合いを離れてその体勢を立て直しているが(本当に凄いな)使徒は鞭をヒュンヒュンと揺らしている。いつでもお前を倒せるぞ、と言う威嚇のようだ。
177三回転半謝り:2001/04/30(月) 15:33 ID:???
「リツコ、あのポイントに他に武器はないの?」
「無いわ。まだ開発がすんでいなかったの。ソニックグレイブもまだ作成段階だったわ。パレットライフルはまだ予備はあるけど、ある場所に行くにはあの使徒を越えなきゃならない。まずったわね。」
「・・・予算の関係でスケジュールが遅れていたからね。地球存亡の問題なのに、どこもかしこもケチケチしやがって・・・!」

ミサトさんがそう愚痴を言っていた頃、シンジは体中から嫌な汗がでるのに気付いていた。これはやばい。マジでやばい。なんとかせねば。なんとか。
初号機は身構えながらも実に緩慢な動作で、肩に手をやった。そしておもむろにナイフを取り出した。

使徒は紫色の巨人の動作をじっくりと見ていた。そして短い武器らしき物を取り出したとき、自分の勝利に確信を抱いた。

使徒は初号機が武器を取るのをまるで待っているようだった。だから取り終わると、無造作にその鞭を振るってきた。
うあ。
シンジはただ嫌な感じから逃げたいだけだった。初号機は身体をひねると、ナイフで上手く鞭を払った。すると鞭は急にその実体を形成しなくなり、地面に大穴を穿った。

「あれだけ強固に形成されたフィールドを中和!?・・・いえ、切り裂いたのね!」
リツコさんは思わず叫んでいた。凄いわ。なんて凄いことするのよシンジ君!追いつめられた方が実力を発揮するのね!やはり生存本能とか関係あるんだわ!

初号機はそのまま実に素早い動きで使徒に詰め寄った。それは使徒が攻撃をする暇も無かった。
使徒の懐まで踏み込むと、実に無造作にナイフをコアに突き立てた。
使徒は沈黙した。
そしてそのまま脱力した使徒は初号機に覆い被さるように倒れ込んだ。

その後の作業は困難を極めた。
シンジはみごとに気絶をしており、初号機と使徒の巨体を動かす作業に支障がでたからだ。
エントリープラグ部分はみごとに道路に挟まれており、緊急ハッチの部分は使徒によって隠されていた。
結局の所、シンジを強制的に起こした。いわゆる電気ショックをかけた。みごとに起きた。
だが、そのおかげかどうか分からないが、戦闘の後半の記憶を完全に失っていた。
「あ、あれ?」
リツコさんは思わず天を仰いだ。
178名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/04/30(月) 15:40 ID:???
みんなゴメンねー(読んでる奴どれくらいいるのか)
最近忙しくてほとんどかけてねー。
一応でる使徒は全部考えたんだけど、そのつなぎの部分に悩むわけー。
つうか、もう田中哲哉じゃないけど、もうどうでもいいや(投げやり)
自分のオリジナルに脳内チェンジよろしく。ギャース。
本編のエヴァなんて無視しているし、つうかこのエヴァは密かにこのエヴァ板と連動しているわけだけど。
サキエルとシャムシエルの関係は使徒スレを見よう。
え、くだらない?
……そういうなや。
179名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/05/01(火) 10:53 ID:???
>>178
板と有機的に繋がるってのは面白いな。
元と違う流れも、新しいものを読む楽しみになるから、良いと思う。

まあ、ゆっくりやってくれ。
180名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/05/04(金) 17:58 ID:???
たまにはあげないの?
181名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/05/04(金) 22:03 ID:???
れめ読をルトイタレス>>180
182ギコエヴァン:2001/05/12(土) 01:21 ID:???
まったりとスレが存続してて良かったです。
今は別な用事で忙しいんで、もうしばらくは顔出せないのですが…。
183名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/05/12(土) 05:19 ID:???
お、久々。
GW中に少し書き溜めたけど、とびとびなんで、それを統合するのに時間食っている最中。
つうか、本当にケンスケとかでる余裕ないや。
なんかあるキャラが勝手に動き回るしなぁ。主人公は影薄いしなぁ(藁
色々と見直す点も多々あるので、まだしばらくかかりそう。
気長に待っててちょ。
184愚痴:2001/05/27(日) 07:53
あー、なんか今日の夜中はいろいろあったみたいね。
さっき帰ってきてエヴァ板みてみたら吃驚。

なんかねー、色々は書いたのよ。時間無いなりに。
ホントねー、気が向かないと俺も書かないからさ(藁
多分前回の時点より五千字くらい書いたんだと思うけど、いやそんなに書いていないかな。
まあ、それなりに書いたんだけど、ディテールが増えるばかりで話つながんねー。
なんでかなー。肝心のつなぎが全く思い浮かばないってどういうことだろう。
そこに苦しむんだよね。いつも、だから小説って言うかそう言うの駄目なんだけどさ、俺。
ケンスケ達が活躍しそうな展開はちょっと思い浮かんだんだけどさ
これで、上手く話のつじつまあわせられるかなーとか思う。
全然まだそんなところまで言っていないんだけど。そこに行くまでの展開が、うがー!
でもなぁ、今のままだとちょっと後半が辛くなりそうだしなー。
なんか週刊漫画家の苦悩がわかったような気がする。全然週刊じゃないけど。

しかし書く暇がねー。暇があっても気がむかねー(藁
なーんかなぁ。
俺って駄目だな。鬱田氏脳。
もう… だめなのね。
定期書き込み
187名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/06/29(金) 20:22
保全age
188ギコエヴァン:2001/06/30(土) 00:53
>>187
どうもすみませんねぇ(;´Д`)
いつか…そのうち…必ず…どうにか…
待ってゆ。がんばれ。
190ギコエヴァン:2001/07/15(日) 04:35

   『君の罪、僕の罰』

『不思議だ』
 シンジは血に滲んだ両拳を、硬化したベークライトに叩き付けながら思った。一刻の猶予も許さない程に事態は切迫し、親しい人も親しくない人も、敵も味方も多くの人々の命が徒に失われてゆく最中、シンジは何故か幼い日々を思い返していた。

 母を失った。父に捨てられた。散々に傷つけられた結果、気付けば不器用な子供になった自分がいた。人と人との距離がわからず、自分自身ですら曖昧にしか捉えることが出来ない。曖昧だから自分を守れない。傷つくことを恐れるあまり、他人を遠ざけ自分を見失う悪循環に陥ってた。
 砂場遊びをしている。夕焼けの公園、シンジ以外には誰もいない。さっきまで一緒に遊んでいた子たちはみんな、家族の元へと帰っていった。何が悲しくて、何が腹立たしいのかもわからず、ただ惨めで涙が溢れた。
 洋服の袖でも拭いきれなかった涙が跡を残して乾いた頃、砂のお城は完成した。でも、ちっとも嬉しくなかった。
「僕はこんなものを造りたかったの?」
 答えはない。誰も答えをくれる人はいない。シンジは衝動に駆られて竣工したばかりのお城を蹴り崩した。元の形が失われる程にシンジの怒りは増し、後には砂の残骸と徒労と後悔だけが残る。
 涙が出そうだ。だけど、もう泣かない。泣いても意味が無い。意味がないことはしても無駄だ。だから僕は何もしない。生きてることに意味を見いだせない。だからもう生きていたくない。僕なんて最初から生まれてこなきゃ良かったんだ。
「ねぇ、シンジくん……」
 声が聞こえた。優しく暖かで愛おしく懐かしい女性の声だ。彼女はかつてシンジの母であり姉であり友であり恋人だった。そして、今はもういない。
「この世界に無駄なことなんてないわ……。もう一度やってごらんなさい。そして……答えを出すのよ……」
 最初躊躇ったシンジだが、やがて言われるままにお城の残骸に砂を盛り始めた。たとえ何かを成し遂げたとしても、結局納得できる答えなんて手に出来ないのかも知れない。だけど、僕は始めたんだ。その気持ちは本当だと思うから。絶望するのは最後までやり遂げて、それからでもいい。
 だから──。

 初号機から排出されたエントリープラグを、初号機ごと固める硬化ベークライト。シンジはその上に膝をつき、ベークライトを打ち砕こうと拳を振り下ろし続けている。シンジの手は破れ血が流れ出しているというのに、それは形を変えようとすらしなかった。
「シンジくん! このままじゃアスカが!」
 第7ケージに半ば叫びと化したマヤの声が響く。スピーカーの向こうには彼女の他に誰が残っているのだろう。脳裏を一瞬にして浮かび上がる人々の面影に目を閉ざす。今、最も危険に晒されている彼女を救うことに集中しなければ!
 「う、う」と押し殺した唸りももらしながら身をよじり縮こまる。不自然な静けさに満たされていたシンジの内面にさざ波が立ち嵐のごとき激情が迸りだした。縮められたバネが瞬間的に力を解放するようにシンジは跳ね起き両手を振り上げ、ありったけの力を込めて最後の一撃を振るった。声にならない声と共に。
「──だから!! 動いてよおッ!!」
 シンジがベークライトを殴りつけると同時に、そ箇所から地鳴りを伴い亀裂が走りだす。シンジの目に追い切れないスピードで亀裂がベークライト中を駆けめぐり、その直後、あたかも突風が巻き起こったかの様にエヴァを覆うベークライトは全て砕け吹き飛んだ。巻き込まれたシンジはほんの僅かな時間、意識を失った。時間にすれば一秒にも満たないだろうか。
「……母さん」
 初号機の掌の上、シンジはエヴァの顔を見つめ、洩らした。
191ギコエヴァン:2001/07/15(日) 04:35
 静寂のターミナルドグマに、ゲンドウの声が微かに響く。
「アダムはすでに私と共にある。ユイと再び逢うにはこれしかない。アダムとリリスの禁じられた融合だけだ」
 彼の前には全裸で立つレイが、その背後には巨大な十字架に張り付けられたリリスの姿があった。片時も外すことの無かった手袋を握りしめるゲンドウの右手には、蛹の状態のアダムが融合している。
 目に見える一切の徴候も無しに、突如としてレイの左腕が落ちた。上腕二頭筋の辺りを鋭利な刃物で切断したみたいに、肘の上から先がレイの一部であることを止めた。切断面から神経繊維や血管、上腕骨がぶら下がっている様はシュールだ。それに増して不可思議なのは、二人に全く動揺した様子がないことだった。
「──時間がない。ATフィールドがお前の形を保てなくなる」
 言いつつレイの元へ歩み寄るゲンドウ。
「始めるぞ……レイ。ATフィールドを、心の壁を解き放て。欠けた心の補完。不要な身体を捨て、全ての魂を今、一つに。そしてユイの許へ行こう──」
 ゲンドウの右手がレイに伸びる。掌のアダムが、レイの左乳房に触れた。ゲンドウが僅かに力を入れると、溶け合う様にして彼の右手はアダムごとレイの体内へと沈んだ。レイの中、ゲンドウの手が下に降りていく。レイは苦悶とも快楽ともとれる呻き声を洩らした。

「これでラストォオォォオオオ!!」
 今や青空の覗く地底空間にアスカの絶叫が響き渡る。辺りにはアスカの屠った八体の量産型エヴァンゲリオンが横たわっている。そして、残る二体もまたアスカによって倒されようとしていた。
 弐号機が量産機の一体をもう一体に投げ付ける。投げ付けざま駆け寄った弐号機は、右腕で一体の身体を貫き、最後の一体のコアを鷲掴んだ。
「ぐああああああ!!」
 獣じみた叫びを上げ、アスカは右手に力を込める。あと少しでコアを握りつぶす、その直前、アスカは後方からの飛来物に気付いた。右腕を素早く抜き取り、飛来物に向けて肉眼で確認出来るほどの強力なATフィールドを展開する。飛来物は量産型が携帯していた打撃武器だった──さっきまでは。ATフィールドに食い止められたそれは一瞬で二叉の槍へと姿を変えたのだ。
「ロンギヌスの槍!?」
 槍は瞬く間にアスカのATフィールドを突き破り、同時に弐号機は内蔵電源を使い果たし、活動限界を迎えた。アスカには目蓋を閉じて恐怖から逃れる猶予さえ無かった。
 全ては手遅れだったのだ。──もしここにシンジの駆る初号機が駆けつけ、弐号機を押しのけていなければ。
「シンジ…?」
 予備電源が灯す薄明かりの中、アスカは呆然と呟いた。

(続く)
192ギコエヴァン:2001/07/16(月) 01:45
しかし……死んでますね、このスレ(;´Д`)
書きたい人はHP作ってそっちでやっちゃうのかなぁ。
これからも真空スレッドとしてマターリです(´Д`)ハァハァ
私はギコエヴァンさんのファンですよ

今度の話もなにやらスケールの大きそうな話なので、楽しみです

これからも頑張ってくださいね
194ギコエヴァン:2001/07/16(月) 02:36
 半ば諦めていた初号機の参戦に、発令所の三人は色めき立った。依然として状況は圧倒的に不利だったが、それでも希望の光が射し込んだことによる安堵は大きかく、マヤは知らず涙を零してしまっていた。シゲルは彼女の肩に手を置き、端末のモニターを見つめる。ミサトがおそらくは失われてしまったこと、そしてそれが無駄ではなかった事実にマコトは喉を詰まらせていた。
「手駒は全てこちらにある。王手まであと数手……、このまま届くか──」
 冬月の独白は彼らには聞こえなかった。

 「ピッ」と電子音の後、弐号機エントリープラグ内のモニターが復活した。電源表示は外部電源に切り替わっている。誰かが弐号機にアンビリカルケーブルを接続したのだ。誰か──、そんなのわかりきってるのに。
 右スクリーンに通信ウィンドウが開いた。
「アスカ……。間に合って良かった」
 心底安心した様子のシンジの顔。それがアスカの自尊心を刺激した。助けてもらったのだから感謝こそすれ恨む謂われは無い筈なのに、これまで二人の間を通り過ぎた様々な出来事がアスカの思考を掻き回し、彼女の口からは自分でも訳の分からない言葉しか出てこなかった。
「こ、この……。邪魔すんじゃないわよッ!! あと少しで全部片づいたのに! ママが見てたのにッ! アンタなんか要らないのに!! 今更出て来たって遅いのよッ!!」
 止まらないアスカの口撃に、シンジの顔から笑みは消え、代わりに居心地の悪そうな表情を浮かべた。それがアスカの苛立ちに油を注ぎ、今にも弐号機で掴みかかろうとする寸前、シンジは険しい面持ちで彼女を制止した。
「ゴメン、話は後で聞くから……、いや、全部終わったらもうアスカの前から消えるから今だけ僕の言うとおりして。ケーブルの届く限りここから離れてじっとしてるんだ。少しでも充電しておいた方がいい。まだ、終わって無いから」
 自分のことを眼中に置いていないシンジの態度に、アスカは少しだけ冷静さを取り戻した。取りあえず、先ほど弐号機に槍を投擲した何者かが居るということと、──アスカを貫くはずだった槍は今、初号機の右腕に突き刺さっていることに気が付ける程度には。

「……? 何これ…?」
 発令所で最初に異変に気付いたのはマヤだった。
「倒したはずのエヴァシリーズが……」
 変化はすぐにメインスクリーンにも現れた。マコトとシゲルはマヤ程に画面上のデータを読みとれず、地底空間の様子を目視している冬月の方が異変に気付いた二番目になった。
「我らの願いが成就するか否か……、全ては碇の息子に委ねられたな」
 スクリーンの中、アンビリカルケーブルを接続された弐号機が視界の外へと退場して行き、微動だにせず立つ初号機だけが残った。
「エヴァシリーズ、活動再開……」
 マヤが悪夢のごとき現実を報告する。依然として状況は──圧倒的不利。

(続く)
195ギコエヴァン:2001/07/16(月) 02:40
>>193
結婚して下さい(´Д`)ハァハァ
196ギコエヴァン:2001/07/16(月) 21:32
メインマシンの液晶モニタが昇天しました。
修理に少なくとも二週間かかるそうです。
偶にやる気を出すとこれだよ……(´Д`)

以後の展開。
エヴァシリーズ殲滅。弐号機暴走。
ゲンドウの補完計画発動。そして……。

気長に待って下さい(;;;´Д`)
197ギコエヴァン:2001/07/17(火) 03:18
 標的を中心とした円形にエヴァシリーズが立ち並ぶ。先程と違い攻撃対象は弐号機ではなく初号機に移り変わっていた。アスカは既に、彼らの関心の外に追いやられてしまっていた。
「何奴もこいつも人を虚仮にして……」
 アスカは歯軋りする。だが、殆どの兵装を使い果たしてしまった弐号機では到底戦力にはならないだろう。第一、電源をどうにかしなければ動くことさえままならないのだ。それさえ無ければ、さっきだって奴等に不覚を取る筈が無かったのだ。しかし実際の所、弐号機が活動限界を迎えるより前にロンギヌスの槍はアスカを貫いている筈だったのだ。アスカにはそれが分かっていなかった。
「お手並み拝見させてもらうわよ、シンジ」
 今は様子を見つつ電力を蓄えよう。そうすればチャンスはまたやってくる。どうせシンジのことだ、いずれエヴァシリーズに圧倒されてしまうに違いない。アスカはエヴァシリーズの持つ槍に視線を注ぐ。そう、チャンスはまだあるのだ。──ママに活躍を見てもらうチャンスは。
 だが、シンジの戦い振りはアスカの想像を絶していた。

 シンジは慎重に量産機の動静を伺っていたが、それは彼らも同じらしかった。並ぶ九体の内、八体がロンギヌスの槍を構えている。エヴァ同士の戦闘で、ATフィールドを無効化する槍はあまりに危険だった。だが残る一本はこちらの手にある。シンジはミサトのペンダントを握りしめ、動いた。
 左肩装甲が開き、プログナイフが飛び出す。反応したエヴァシリーズが飛び掛かるより先に左手でナイフを掴み、正面の一体に投げる。それが量産機の眉間に吸い込まれる間、シンジは空いた左手で右腕に刺さる槍を掴みつつ背走する。
「くッ」
 右腕に伝わる苦痛を押さえ込む。槍を抜いている時間は無い。シンジは左手で槍を水平に構え身体を捻った。右腕から突き出た槍の先端を回転運動で加速し、背後に迫る量産機の喉元に突き刺す。
「ば、バカッ!」
 思わず叫ぶアスカ。量産機と槍で繋げられ、初号機は身動きが取れない。そこに残る七体が迫る。シンジの元へ駆け付けようとしたアスカは、初号機が飛んでいる姿に立ち止まった。すぐに理解する、初号機は『飛んだ』のではなく『跳んだ』のだと。
「初号機、右腕切断しました!」
 そんなこと、マヤに教えられるまでもない。アスカは全て見ていたのだから。
 シンジはエヴァシリーズに槍を刺した瞬間に右腕の爆砕ボルトを使い右腕を切り離したのだ。そのまま槍を押し下げ量産機を地面に串刺しにすると同時に棒高跳びの要領で跳び上がり、残る七体の攻撃をかわしたのだった。初号機の身代わりとなった串刺しの量産機はズタズタに引き裂かれ、活動を停止していた。
「あと、八体」
 右肩から取り出したプログナイフを握り、シンジは再びエヴァシリーズの群へ向かって行った。

(続く)
198ギコエヴァン :2001/07/18(水) 00:44
 緩慢な動きで初号機に振り返るエヴァシリーズの中央を駆け抜ける。攻撃出来るのはシンジから見て左側だけだ。まず最初の一体の首を掻き切り、すれ違いざまに次の一体の脇腹にナイフを通す。最後の一体が初号機に槍を振るうのをかわしながら左腕に体重を乗せ、量産機の左腕を落とした。
 シンジが目指しているのは最初にナイフを投げつけた量産機だった。そのすぐ側にロンギヌスの槍が落ちている。プログナイフだけではエヴァシリーズの息の根を止めるのは困難、せいぜい足を止めるくらいしか出来ない。やはり槍が必要だ。
「!?」
 槍を手にしたシンジは思いがけない抵抗に体勢を崩した。想像以上に槍が重たかったか──。そうではなかった。活動を再開した量産機が槍にしがみついていたのだ。ナイフを投げ捨ててしまった今、隻腕の初号機では力ずくの奪い合いは不利だ。第一、そんな余裕は無い!
 槍から手を離すと量産機の眉間に手を伸ばし、突き刺さっているプログナイフを抜き取り、もう一度突き立てた。獣が悶絶するような悲鳴。更に刺す。刺す。再び槍に手を伸ばす。今度はすんなりと奪い取ることが出来た。槍を抱えたまま横転し位置を変える。先程まで初号機がいたところに槍が突き立つ。一本、二本、三本──。
 シンジはすぐに状況を把握する。既に倒したのが一体。先程、シンジが駆け抜けざまに攻撃した量産機が三体。槍を投擲してきたのが三体。槍を奪ったのが一体。──あと一体いる!
 刹那、視界に影が差す。シンジは槍を蒼空に向け構えた。初号機の顔をかすめ、飛び掛かってきた量産機の槍が大地に突き刺る。自らの無事を確かめたシンジは、初号機に覆い被さるエヴァシリーズを膝で蹴りのけた。その胸ではシンジの槍が、コアを貫いていた。
「あと、七体!」
 シンジは大地に突き立つ槍を抜き取り、投擲体勢に入った。

(続く)
199ギコエヴァン :2001/07/18(水) 00:45
面白いんか、これ……(;;´Д`)
200あは :2001/07/18(水) 01:00
なんだここ?つまらねえから、コピペすんな!!
頭が痛くなるからよ!!つまんない小説はそこらへんのHPでしろよ!!
(誰も読まないけどな)
201チンジ :2001/07/18(水) 01:06
気長に続けてください、ギコさん。
読んでますよ。

あはは消えなさい。あはは第2のペンマニか?
202ギコエヴァン:2001/07/18(水) 21:51
 目を覚ましたシンジの目にまず映ったのは知らない天井。蛍光灯の明かり。風にそよぐカーテン。シンジの胸で眠る少女の背を流れる、綺麗な黄金色の髪だった。手を伸ばし、髪の間に指を通した。さらさらとした感触は心地よかったけれど、身体を動かすと全身が鈍く痛んだ。まだ頭が混乱しているみたいだ。自分の置かれている状況がよく分からない。指先で少女の頬に触れると、彼女が目を覚ました。眠っていたことが恥ずかしいのか、ほんのりと頬を染めた彼女は照れた笑みを浮かべていた。
「……ん……おはよ、バカシンジ……」
「おはよう、アスカ」
 指先で彼女に触れることはやめない。頬やまぶた、口唇の感触を楽しむ。アスカは少し困った風な笑顔で、シンジの愛撫を受け入れている。アスカが猫だったらきっと、喉を鳴らしてるだろうな……、なんてことをシンジは思った。
 アスカはシンジから身を起こし、上目遣いでシンジの瞳を見つめながら顔を寄せた。シンジは腕を彼女の背中に回し、目を細め、口を閉じてほんの少しだけ突きだした。
 コツン、と額に感触。目を開けると、アスカが『引っかかったなぁ!』と言わんばかりに悪戯っぽく笑っている。額をつけたまま、くっくっと喉を詰まらせて笑う二人。
「仲睦まじいのはいいけど、場所をわきまえて欲しいわね」とリツコ。
「あらぁ、いいじゃなーい。独り者のやっかみはみっともないわよぉ」とミサト。
 そんな外野の声に現実に引き戻され、アスカは飛び起き姿勢を正した。シンジは意味無く、シーツを肩の辺りまでかぶり直した。
「ちょ、ちょっと! なんでミサトまでいるのよ!」
 照れ隠しか、反射的に反撃に出るアスカをミサトはにまにまと笑いつ受け流す。
「だってね、自分の生徒がケンカして保健室に運ばれたとあっちゃあ、ほっとくわけにはいかないでしょ?」
「そ、そりゃそうだけど……」
 ああ、困った。アスカは思った。困ってる筈なのに、シンジがアスカをかばってくれた様子を思い出すと顔が緩んでしまう。
「と、とにかく! 今日はもう帰るから! 詳しい話は明日にして」
 丁度身支度を終えていたシンジはアスカに背を押されるようにして、保健室を後にした。これから家に帰った後と、明日学校とで同じ話をすることを思うと、少し気が重くなった。

(続く)
ギコエヴァンも戻ってきて良かったよ。
おいらは四月から新しいの出してねぇーし(鬱
何か書いては居るんだけど、書いては消し、書いては消し、の繰り返し。
俺何万字ぐらい書いただろ(鬱
そのくせ話は進んでいないし(鬱々
現時点で、今まで書いた量の半文ぐらいはたまっているのだが(藁
まったく先が見えないので、まだまだ書き続ける予定……
ある程度形になったら見せたいなとは思うけど、このまま不発になりそうな予感が(鬱
と言うかそもそも再構築をやる気力なんて俺にはないのに手を出したのがまちがいだった(鬱
短編でやめておくべきだった。
とか何とか言いながらも、全部やり通す気は少しぐらいなら多分あるんじゃないかなと思いたい。
一応最後の方は決まって居るんだけどさ。途中全部はしょりたい気分。
このままフェードアウトしそうだ……
そっちの方が楽だナー。
(゚Д゚)
204ギコエヴァン:2001/07/20(金) 09:00
 帰宅したシンジを迎えたのは、リビングで紅茶を飲んでいるユイとレイだった。
「あら、おかえりなさい。……どうしたの、その顔?」
 引いてはいたものの、シンジの顔の腫れは一目見て分かるものだった。シンジは『うん、まぁ…』と曖昧な態度で、テーブルにつく。
「シンジも飲む、紅茶? 渋くなっちゃってるけど」
「私が入れます」
 浮世離れした碇家の居候は、いつも必要最小限しか発言しない。今日ばかりはレイを見習いたいものだ、とシンジは思った。きっと自分には要領よく今日の出来事を説明することは出来ないだろうから。しかし、そんな心配は無用だった。制服から私服に着替えたアスカがやって来て、事の仔細を多少の脚色を交えつつユイ達に聞かせたからだ。
 歯に衣着せぬアスカの物言いを(それ以上に彼女の容姿や人気が)気に入らない女の子は多い。その中でとりわけ粘着質な上級生がいるのだが、下校時の廊下で彼女と出会ったのが不味かった。アスカは無視するつもりだったが、その上級生が一緒にいる彼氏を引き合いにシンジを揶揄したもので、アスカも引っ込みがつかなくなった。アスカの罵詈雑言が一度口火を切るとそれはもう苛烈だ。上級生は泣き出すし彼氏はキレるわで、シンジはアスカの盾になってさんざんにやられてしまったのだった。唯一幸いなのは、アスカが毛ほども傷つかずに済んだことだ。
 その後、保健室で雰囲気を作っているところをミサトとリツコに見られてしまったことなどについては触れずに、アスカの話は終わった。『シンジがいなけりゃ、アタシ一人で二人ともコテンパンにしてやったのに』と言ってはいるけれど、アスカの顔を見ればそれもお惚気なのは明らかだった。
 ユイはユイで若い娘みたいにはしゃいでいるし、シンジは照れくさいやら居心地が悪いやらで落ち着かない。ただ一人、レイだけがいつもの彼女らしく沈黙を守っていた。そんなレイの態度もまた、シンジの気に病むところだった。
 ふいに彼女がポツリと言った。
「碇君は強くなったわ」
 ──強くなった? 僕が?
 レイの言葉にシンジは胸がざわめくのを感じた。
205名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/07/20(金) 11:09
206ギコエヴァン:2001/07/21(土) 03:42
 結局、エヴァシリーズとの戦いで初号機が負ったダメージは右腕を切断しただけで、それさえアスカをかばった為だった。アスカに出番など無かったのだ。二人は戦自の部隊をどう扱ったものか発令所の面々に求めたが、期待した応答が返ってこない。とうとう無線設備までやられてしまったのだろうか? 或いは──
「どうしたもんかしらねぇ」
 発令所まで直接赴いても良かったが、戦自の連中から目を離すのはまだ危険に思われた。
 退屈しのぎと憂さ晴らしを兼ねて、アスカはロンギヌスの槍を弄びながら、戦自が部隊展開している場所へ一歩踏み込む振りをする。槍を構えて見せる。単に首を動かすだけで、彼らの間に動揺が走るのが分かった。アスカの行動を咎めたシンジに彼女は反駁する。
「あのねぇ、コイツらはあたしたちを虐殺したのよ!? 本当なら今すぐ皆殺しにしたって文句を言われる筋合いは無いんだから!」
「でも、僕はもう誰が死ぬのも嫌だ……」
「フン……。じゃあ、アンタが相手してくれる? 丁度いいわ、ずっとハッキリさせたかったのよ。どっちの方が強いか、どっちのパイロットがより優秀か……」
 言いながら、アスカは槍先を初号機に向けた。

「エヴァシリーズは初号機によって殲滅された。もはや我らによる補完はあり得ぬ」
「だが、碇の補完を受け入れるわけにはいくまい」
「人の形を捨ててまで生き長らえることは出来ん」
「彼らにもまた死を与えよう」
「予定外だが、最後に役だってもらおう。エヴァンゲリオン弐号機──」

 シンジに向けていた槍を下ろそうとして、アスカはコクピットの背後から異音に動きを止めた。どうやらディスクの回転音らしい。嫌な予感がした。どうして嫌な予感はいつだって的中するんだろう? シンクロを維持しているのに、弐号機はアスカのコントロールを離れた。
 アスカにはとうとう最後まで、それがゼーレの指示によって松代のMAGIタイプが弐号機をハッキングしダミーシステムを起動させた為だとは分からなかった。
207ギコエヴァン:2001/07/21(土) 03:45
>>203 (コテハン欲しい…)
んまぁ、別に2chなんだし気分が乗ってくるまで放置して
もいいんじゃない? 何か書いてくれると嬉しいなぁ。
203が書いてくれないと俺一人だけだしさ(;´Д`)
俺の方は今で三分の二くらいまで来たよん。やっぱ長中編
はしんどいねえ。ましてや再構成物をば(笑)
208203:2001/07/24(火) 01:43
>>207
仕切直しで、一回短編書いてみるよ。
気が晴れるかも知れない(藁
あー、コテハンはギコエヴァンが好きなのつけていいよ(藁
何かおいらとギコエヴァンしかいないみたいだし。

何日かしたら暇になるのではあるが、書き上がるのはいつの日か(藁
短編も書けないのか、俺?(藁
209ギコエヴァン:2001/07/24(火) 23:29
>>208
じゃあ、チミはエヴァにちなんでJA(JetAborn)だ(´Д`)
読んでくれてる人はいるみたいだけど、書き手はホント俺と
JAだけだねぇ(;´Д`)
マイペースで頑張ってちょ。楽しみにしてるよ。

ところで、俺とJAって2chの外で知り合いだったりしたら
面白いな(笑) 余所で書いたりしてる?
210JA:2001/07/27(金) 23:03
ようやく暇になる。
あー、ネタ考えなきゃな。

>>209
うい。これからJAで生かさせていただきます。
ちなみにおいらは他の所で書いちゃいないので、知り合いって事はないッス。
211ギコエヴァン:2001/07/29(日) 04:23
>>ジェボ
俺は最近FFXで忙しい(;´Д`)
今日から二週目突入だよ。リュックたん(´Д`)ハァハァ
212匿名希望希望:2001/07/30(月) 03:36

  ,,,,,,,,,,,,,,,∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜′,,,,,,,,,,ミ,,゚Д゚彡<   『一年経ったある日に』
 UU"""" U U   \_________


 使徒との戦いが終わり一年余りが過ぎようとしたある日、二人は出かけた。

 二人が着いた時、既に日は傾きかけ辺りを赤く染めていた。永遠に続くのではないかと錯覚しそうな景色、目印など無いが迷う事もなく真っ直ぐに目指す。
 ふと1年前の事を思い出す。心は切り裂かれ、みんながバラバラになり辛かったあの日々を思い返したとき、既にその記憶はこの場所と同じ様なもう二度と変わり色褪せる事の無い夢の中に放り込まれている事に気付く。シンジは変わった自分と、変えてくれた人達と、いつまでもここに残り続けるだろうこの夢たちを想った。
(もう、悲しいわけじゃないんだから)
 そう呟いた心が本当なのか嘘なのかわからない。多分嘘だろう、とシンジは思った。心はいつでも寂しがり屋で、悲しんでいるのだ。シンジは繋いでいたアスカの手をいつの間にかきつく握り締めていた。
「シンジ、痛い......」
「あっ、ゴメン」
 シンジは慌てた様子で握っていた手を緩めた。しばらく歩くうちにまた握られている手には力が篭められていったが、アスカはもう何も言わなかった。夕陽に照らされているシンジの横顔には誰にも拭えない、たとえ自分でも拭う事はできないだろう遠い過去のかけらが、浮かんでいたから。

 シンジの思ったとおり、そこには誰もいなかった。ここに来る前まではひょっとしたらまた誰かがいてくれるのではないか、と思っていた。しかしこの赤い丘を見た瞬間に思い知らされていた。
 立ち尽くす二人の前には周囲にひしめく墓標と同じものがひとつある。それには、
『IKARIYUI
    GENDOH』
とだけ飾り気の無い簡素な文字で刻まれている。
「シンジのお母さんってどんな人だったの?」
 シンジは眼を瞑ったままゆっくりと頭を振った。分からない、と。
「優しい人、かな。よく覚えてないんだ」
「じゃあ――」
 アスカは一瞬躊躇うように短く言葉を切った。
「お父さんは?」
(父さん...。何を考えていたんだろう......?)
「やっぱり分からないよ。ああいう人だったから」
 シンジの中に去年ここを訪れた時の記憶がもう一度だけ浮かぶ。あの時父は自分に何を伝えたかったのだろう。どれだけ自分に伝わったのだろう。
(教えてよ、父さん)
 声には出さなかった。言葉を返してくれる事の無い人に語りかけるよりはアスカの声を聞いていたかった。
「ただ――」
 アスカはずっとシンジの横顔を見つめている――――
「ただ、父さんはこう言ってた。人は忘れていかなきゃ生きていけないけど、忘れてはいけないものもある、って」
「そっか......」
 アスカは抱きかかえる様にしていた、墓にはおよそ不釣合いな大きな花束をそっと二人の前に置いた。
「忘れちゃいけないもの、あたし達も手に入れたわね」
「うん」
「あたし達、少しは変わったと思う?」
 考えるまでも無かった。自分達は変わった。
「変わったと、思う。
あの頃過ごした時間と、みんなが僕達を変えていった」
 シンジはずっと墓標に向けたままだった視線を上げるとアスカを見つめた。アスカの視線がシンジのそれと重なる。
「でも、僕がほんの少しだけ強くなれたのはきっと、アスカのおかげだよ」
 シンジはアスカが時折見せる憂いを含んだ瞳を覗き込みながら、屈託無く笑いかけた。いつものように。
「バカ」
 だったら自分が少しだけ素直になれたのはシンジのおかげだ、と思った。
「行こう、アスカ」
 シンジは手を差し出した。
 二人は眠りについたままの人々に別れを告げることなく墓地を後にした。
213匿名希望希望:2001/07/30(月) 03:37

「ねえ、シンジ。キスしようか」
 前方を歩いていたアスカは突然振り返ると少しだけ上気した顔で悪戯っぽく言った。
 シンジはほんの僅かな間だけ立ち止まると、彼女の表情と、青い瞳と、そしてその奥にあるものを見つめて微笑を返した。そんなシンジをアスカもまた見つめ返し、続けた。軽く、からかうような調子で。
「それともお母さんの命日に、女の子とキスするのイヤ?天国から見てるかもしれないからって」
 シンジは微笑んだままそれには応えない。
 二人はまたゆっくりと歩き出す。
 夜空には幾千の星たちがキラキラと透明な光を振り撒き、瞬きながら二人を見つめていた。アスカは鼻歌を歌い始めた。
聴いた事の無いゆっくりと流れる綺麗な曲だった。ドイツの曲なのかも知れない、とシンジは聴き入りながら思った。
「アスカ」
 ちょうど一本の街灯の下に来た時シンジは思い出したように彼女の名前を呼んだ。曲はもう終わっていた。
「ん」
 振り返ったアスカの背中と肩に腕を回し抱きしめる。アスカの体はいつも驚くほど細かった。力を入れすぎて折れてしまいそうな感じがして、シンジは抱きしめている腕を少しだけ緩める。手を、そっと伸ばすと流れるような髪の間に指を通し何度も何度も梳いた。そうしているだけでひどく安心する子供のような自分がいることに、いつからかシンジは気づいていた。
 アスカも何となく分かっていたのか驚く事は無かった。シンジに抱きしめられ、その首筋に顔をうずめたまま身動きしないでいた。できなかった。アスカもそうされることで安らぐのは同じだったから。
 唐突な抱擁はやはり唐突に終わり、シンジは二つの手でアスカの華奢な肩にそっと手を掛けると、静かに、触れ合っていた体を引き離した。
 アスカは心地良さそうに目を瞑っていた。
 シンジはアスカの顔を柔らかいほのかな明かりを宿らせた瞳で見つめたあと、自分も静かに目を閉じて軽く、ほんの少し触れるように、キスをした。
 雫が水面に落ちる位、葉が風に揺れて音を立てる程の僅かな時間が流れた後、重なった唇は元通り離れた。
 シンジがいつの間にか軽く閉じていた目を開くと、アスカはもう既に目を開けていて見つめあう形になった。シンジは思わず顔を逸らした。
 アスカは笑った。行動は段々と大胆になってきているのに、後から照れた表情で恥ずかしそうに自分を見つめるシンジが好きだった。こういう顔はずっと変わらないなぁ、と思った。
「行こう、シンジ」
 アスカは戸惑うシンジの手を取り走り出した。
 薄く青を含んだ夜の道を走り出す二人の背中が、白く灯るように月と、星に照らし出された。
 シンジはもう寂しがるのは止めよう、と息を弾ませているアスカのはしゃいでいる様な横顔を見て思った。
 また一つ、古い夢が放り出された。

 考えていかなければならない事はまだたくさんあった。けれど今は今のまま、この世界に生きていた。
 それが二人の願いと、約束だったから。

 一年経ったある日に。
214匿名希望希望:2001/07/30(月) 03:42
書いてしまいました。お目汚しすみません。
ギコエヴァンさんのファンです。これからも頑張ってください。

......リュックたんって誰だゴルァ!(w
215名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/07/31(火) 00:34
応援あげ
216ネタですまないJA:2001/07/31(火) 12:33
サウスパーク劇場版のパロディね。
Kyle's Mom's a Bitchの曲にあわせて


イェーイ!
赤木ナオコ用済み婆さんカーナリいらない婆さん
所長も言ってるみーんないってるカーナリ用済み婆さん♪

マーギも言ってる所員も言ってる所長も言ってる用済み
年増の婆さんそれ以上はかなり見苦しい
用済み!

貴方も知ってる化粧が崩れる肌の張りが無い
美貌も衰え気分は萎え萎えかなり要らない!
婆さん婆さん婆さん婆さん要らないよ〜♪
赤木ナオコは用済みです!

婆さんはしつこいって言っているの!
用済みなんだから消えて頂戴!

ナオコ博士カーナリ用済み婆さんだから所長も言ってる
みーんないってるホントに用済み要らない婆さん
婆さん要らないカナーリ要らないやっぱり要らない用済み
しつこいだけで要らないだから婆さん要らない

貴方も知ってる化粧が崩れる肌の張りが無い
美貌も衰え気分は萎え萎えかなり要らない!

(赤木ナオコ登場。Other children「Gasp」)

婆さん婆さん婆さん婆さん要らないよ〜♪
赤木ナオコは用済みです!

婆さんは用済み計画の捨てゴマ
つまり婆さんは用済みって事よ〜!
イェーイ!
プハァ!

(レイ後ろを振り向いて「ガ━━(゚Д゚;)━━ン!」)
syoujiki omosiroi
ギコエヴァーン!早く書いてくれよう。
219名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/13(月) 08:36
オナニースレッドさらしあげ
保全sage
公開オナニーさらしあげ
222ギコエヴァン:2001/08/25(土) 00:17
人生山有り谷有り
223名無しが氏んでも代わりはいるもの:2001/08/25(土) 17:40
>>221
お前、キャラハンか?(藁
224アサヤン:01/09/10 05:34
矢部「さっ! そんなわけで今日もはじまりました」
岡村「今日は何でしたっけ?」
矢部「岡村さん岡村さん。忘れたらだめですよ」
エミリ「そうですよ〜。先週一次予選やったじゃないですか〜」
岡村「ああ、あれね。ぅエヴァアンゲゥリオンのパイロットを選ぶんやった」
矢部「(半笑いで岡村をどついて)何でそんな言い方すんねん。ゲンドウさんに怒られるで」
岡村「あのおっちゃん怖いわ〜。いっつもこんなんやし(顎のところで手を組む)」
矢部「やめなさい。もうええわ。ほな、出てきてくださ〜い」
225アサヤン:01/09/10 05:35

(歓声)
226アサヤン:01/09/10 05:35

矢部「え〜、右から、碇シンジ君、綾波レイさん、惣流・アスカ・ラングレーさん、鈴原トウジ君、渚カヲル君。自己紹介お願いします」

シンジ「ど…どうも…碇シンジ…です…」
レイ「綾波レイよ」
アスカ「惣流・アスカ・ラングレーで〜す。アスカって呼んで下さいね♥」
トウジ「えー、す、鈴原トウジと申します。よろしう頼んます!」
カヲル「(微笑んで)渚カヲルです」
227アサヤン:01/09/10 05:36

(観客:カオルく〜ん!)
228アサヤン:01/09/10 05:38

矢部「(あきれた顔で)カヲル君、君えらい人気やな」
カヲル「…(微笑むも無言)」
矢部「それやそれ。それがあかんがな。エミリちゃんもボーッとしない」
エミリ「し…してませんよ!」
岡村「カヲル君っ!(と叫びながらシンジに抱きつく)」
シンジ「わっ! な…なにするんですか!」
矢部「何してはるんですか岡村さん。抱きつかない抱きつかない。
ていうかそれカヲル君ちゃうがな!(岡村をどつく)」
岡村「わし、もてへんからもう男でええかな思うて。
何かこっち怖いし(ちらっとレイとアスカを見る)」
矢部「どこが怖いんですか岡村さん。二人ともべっぴんさんじゃないですか」
エミリ「そうですよ〜、可愛いですよ〜。ね〜?(観客に)」
229アサヤン:01/09/10 05:39

(観客:かーわーいーいー!)
230アサヤン:01/09/10 05:40

愛想笑いをして手をふるアスカ。無表情のレイ。
231アサヤン:01/09/10 05:41
岡村「(レイを見てぼそっと)この娘全っ然笑わへん」
エミリ「そこがいいんじゃないですか〜」
岡村「ほんま色白いな〜。日焼けとかすんの?」
レイ「しないわ」
岡村「芸能人なら誰がタイプ?」
レイ「興味、ない」
岡村「…ほんま無愛想やわ。自分、それじゃあ芸能界でやってかれへんで。
アッコさんにどつかれるわ」
矢部「芸能界ちゃいますよ岡村さん。エヴァのパイロットですよ」
岡村「同じことや。(突然)乗るなら早くしろ、でなければくわぇれ!」
レイ「…(無表情)」
矢部「(半笑いで)もうやめなさい。シンジ君、何で君がおびえてんねん」
シンジ「いっ…いえ…な…何でもないです…」
岡村「シンジ君のそういう所が萌えやな〜(じりっとシンジに近づく)」
シンジ「…ぼ、僕、そういう趣味ないですからっ…」
岡村「ほんまか〜? 君のカヲル君を見る目はそう言うとらんで」
シンジ「…そっ…そんなことっ…!(真っ赤になるシンジ)」
矢部「シンジ君いじるのやめや」
岡村「いや〜、ほんまいじりがいのある子やな」
矢部「いじらないいじらない」
232アサヤン:01/09/10 05:42

微笑みを浮かべて見ているカヲル。
愛想笑いが強ばりつつあるアスカ。
観客席に手をふっているトウジ。
233アサヤン:01/09/10 09:12
トウジ「おーい、写ってるか、ケンスケ! 委員長、見とるか?」
矢部「自分何してんねん!(トウジをどつく)
(観客席のケンスケを指さして)ていうか何自分ビデオに撮ってるねん!
誰や委員長って!」

客席で手を振るケンスケ。真っ赤になるヒカリ。
234アサヤン:01/09/10 09:14

トウジ「あ、す、すんません。つい…。舞い上がってもうて」
岡村「自分関西人か。何か親近感湧くなあ」
トウジ「わいもお二人の活躍、テレビでいつも見さしてもろうてます。
    ほんま、いつもおもろいなあ思ってたさかい、今日は嬉しくて仕方ないですわ」
矢部「自分上手いな」
岡村「ほめても何も出えへんで。…それより何でジャージやねん。一応テレビやぞ」
トウジ「えろうすんまへんなあ。これが自分のキャラよって」
エミリ「(トウジの顔をのぞき込みながら)格好いいですよ〜。
    何かすがすがしい感じで」
トウジ「そ、そうでっか…?(照れ笑いをするトウジ)」
235アサヤン:01/09/10 09:16

むっとした様子のヒカリ。

ケンスケ「(ビデオカメラをむけながら)ひょっとして、委員長、焼いてる?」
ヒカリ「そっ…そんなわけないでしょっ!
    あんたもいい加減撮るのやめなさいっ!」
236アサヤン:01/09/10 09:19

アスカ「(トウジを押しのけて)ちょっとお〜! 何なのよあんたたち!」
矢部「うわ、何や」
岡村「びっくりした」
アスカ「このアイドル顔負けの美貌を持つ天才美少女アスカ様を
    何で放っておくのよ!バッカじゃないの!?
    だっから二流芸人って言われんのよ!」
矢部「…岡村さん、二流芸人言われてますわ」
岡村「そりゃしゃあないわ。事実やし」
矢部「事実なんかい!」
237アサヤン:01/09/10 09:24

アスカ「ちょっと、私に聞くことがあるんじゃなくって?」
岡村「いや、別にないですけど」
アスカ「(怒りに震えながら)何で綾波に質問があって私にないのよ!」
矢部「あっら〜、何ですの。ひょっとして、お二人、ライバル関係ですの?」
岡村「レイちゃん、そうなの?」
レイ「知らないわ」
矢部「知らない言うとるで。うわ、何かおもろなってきた」
アスカ「はっ! 何言ってるの? エヴァに乗るのは私。相手にならないわよ」
岡村「シンジきゅんに聞いてみよ。シンジきゅん、どうなん? この二人」
238アサヤン:01/09/10 09:28

シンジ「えっ…? どうって…言われても…
    そ、それと…きゅんって…やめて下さい…」
岡村「ええやないの。シンジきゅん、どっちが好み?」
矢部「それはおれも聞きたいわ。どっちがええのん?」
シンジ「…そっ…そんなの…」
アスカ「ちょっとお〜、シンジ、男ならはっきりしなさいよ!」
シンジ「は…はっきりって…そんな、テレビの前で…それに…」
アスカ「(煮え切らないシンジの態度にいらいらしたように)私とキスしたじゃない!」
239アサヤン:01/09/10 09:29

(観客:ええ〜!)
うわっ、あげてしまった…鬱
241アサヤン:01/09/10 09:33
エミリ「ええ〜!」

矢部「うわ、爆弾発言や。アスカちゃん、これテレビやで」
岡村「おもろなってきたでえ!(シャドウボクシングをする岡村)」
アスカ「(明らかにしまったという顔で)勘違いしないで!
    私がキスさせてやったんだから!」
矢部「(声、裏返り気味に)させてやった…! させてやった言うとるで!」
岡村「あー、あかん。どつぼや。どつぼにはまっとる」
242アサヤン:01/09/10 09:44

アスカ「(真っ赤になりながら)もー! あんたのせいよ、シンジ!」
シンジ「なっ…なんでだよ! アスカが勝手に言ったんじゃないか!」
アスカ「あんたがはっきり言わないからでしょ!?」
矢部「あー、もう夫婦漫才やめやめ」
岡村「ええな…青春て」
アスカ&シンジ「夫婦じゃありません!」
243アサヤン:01/09/10 09:45

矢部「レイちゃんは二人が夫婦になっても構わんの?」
レイ「別に。関係ないわ」
シンジ「え…? あ、綾波…」
岡村「じゃあ俺と結婚しようか」
レイ「嫌」
矢部「ははははは。はっきり言われてしまいました、岡村さん」
岡村「ショックやわ〜」
エミリ「岡村さん、14才の子と結婚なんかできませんよ〜」
岡村「それもそうやな。手ぇ後ろに回ってまうがな」
矢部「いい加減にしなさい! じゃ、VTRいきま〜す」
244アサヤン:01/09/10 09:47

(二次予選のVTRが流れる)
オモロイ! キタイsage-
246アサヤン:01/09/10 10:04

岡村「なんかまた今週もえらいことなってるなあ!?」
矢部「ほんとですよ〜、えらいことなってます」
岡村「ほんま歌うとうたり踊ったり大変やな。俺絶対こんなことできへんわ」
矢部「(半笑いで)岡村さんどこ見てはるんですか。歌うとうたり
   踊ったり全然してませんやんか」
岡村「あ〜、そうか」
エミリ「岡村さんちゃんと見て下さいよ〜」
矢部「もうええわ。じゃ、今週はこれまで〜!」
247アサヤン:01/09/10 10:13

 急展開急展開急展開
 展大波乱大波乱大急
 開波 急展開  波展
 急乱 急展開  乱急
 展大波乱大波乱大展
 開急展開急展開急開
248アサヤン:01/09/10 10:14
ナレーション

だーい予告!

前々回、特務機関ネルフの依頼を受けて開催した公開オーディションになんと!

(どこどこどこ)

1万3千人ものチルドレンが募集してきたんです!

(え〜!?)

その中から前回の厳しい一次審査を勝ち残ってきたのが〜!
(シュッ)碇シンジ!
(シュッ)綾波レイ!
(シュッ)惣流・アスカ・ラングレー!
(シュッ)鈴原トウジ!
(シュッ)渚カヲル!

そ〜なんです、今日番組に出てくれた5名なんです!
全員、じゅーよんさいなんです!

次回はこの5名が箱根で緊急大合宿!

シンジ「逃げちゃだめだっ!」
トウジ「わいはお前を殴らなあかん」
レイ「私はあなたの人形じゃ、ないもの」
アスカ「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」
カヲル「生と死は等価値なんだ。僕にとってね」

「汎用人型決戦兵器パイロットオーディション」またまた大波乱の予感…!

アサヤン  終

公開オナニー終了。
最初の一行はあけるつもりだったけど、所により失敗したり。
連続投稿ですか? なんて出したのはじめてだから焦った。

荒らしじゃないっつーの。

で。
どうなんですか、これ。面白い?

なぜ2重カキコになる?

自分は面白いですよ。なにしろオナニーだから(笑)。
自分は気持ちいいけど他人が見てどうなのかさっぱり分からない。
こういうの書いたのはじめてだしねえ。

つーかかちゅで名前が残らなくなった。
なぜ?
名前いちいち入れるの面倒くさいんですけど。

ま、いいや。次はカヲル君とシンジ君の萌え萌え801SSでも書くか(笑)?

回しさげ。

もういっちょ。

はい、これで最後。
はっきり言っておもしろい。
俺はasayanて見たことないんだけど、オリジナルとしておもしろい。
うん、面白い。アサヤンの空気思い出した。
チルドレンもし居たらこういう弄り方するなーって感じだし。

それとレアな田中哲弥でその上上手いのもすごい。
>>143-145なんか卑怯。ウルトラマンて。あんた。
sage
しんちゃーーーん!!!
期待さげさげ!!!!
岡村の動作とかホントっぽい
sage
264すたーれす:01/10/24 00:14
どこまでベタにできるか挑戦。
「こんなアスカは嫌だ/でも好きだ!」に載せようかと思ったが、長文なのでここにする。
265すたーれす:01/10/24 00:15
ミサト不在のなか、食事の時間。
ミサトの異常なまでのビール好きの話から発展して。

「そういえばさ、シンジ、お酒飲んだことある?」
「いや、ないけど…どうして?」
「そりゃあ男ならお酒が強い方がいいに決まってるからよ」
「ふ〜ん。そんなものかな」
「そんなものよ。…ね、シンジ、あんたちょっとビール飲んでみなさいよ」
「え、なんでそうなるのかな。まずいよ…。まだ中学生なのに」
「はっ! だっらしないのね〜。やぁっぱあんたってダメ男。男の風上にも置けないわね」
アスカはバカにした目つきでシンジを見る。
266すたーれす:01/10/24 00:16

「お酒はハタチになってからって? シンジ君はルールを守るおりこうさんでしゅね〜。えらいえらい」
「ばっ…ばかにするなよ。僕だってビールくらい飲める。それよりアスカはどうなんだよ」
「アタシは2,3本は軽いわよ? どこに住んでたと思ってんのよ。ドイツよ、ドイツ!本場じゃない! …そうだ、いいこと思いついた。お風呂掃除かけて勝負しない? 多く飲めた方が勝ち」
「勝負って…ほんとにやるの?」
「あったり前じゃない? あら、ひょっとして怖じ気づいたぁ? べっつにやめてもいいのよ、シ・ン・ジ・君♪」
くすくす笑ってシンジを挑発するアスカ。
267すたーれす:01/10/24 00:16

シンジ、むっとして、
「そこまで言うなら、やるよ! 後悔するなよな」
「そーこなくっちゃ! じゃ、一本目!」
自信たっぷりにシンジにビールを手渡すアスカ。
ペンペンが不思議そうに二人を見つめている。

プルタブを勢いよく引いて、同時に飲み始める二人。
実ははじめて口にするアスカ、鼻にしわをよせながら、
(うぇ…ビールってこんなに苦いのぉ…? やめときゃよかった…)
早くも後悔している様子。
268すたーれす:01/10/24 00:17

それに対し、シンジはわりと平気そうに一本目を飲み干してしまう。
「なんだ、思ってたほどじゃないな。あれ、アスカ、まだなの?」
アスカ、いったん飲むのを止めていたが、シンジの言葉を聞いて再び飲み出す。
全部飲んだことは飲んだが、唇の端をひくひく痙攣させ、いかにも気持ち悪そうだ。

「ら…楽勝だったわね!」
「うん。思ったより美味しいね。苦いけど。ミサトさんの気持ちもちょっとはわかるかな」
「あ…あら、そーお? バカシンジのくせにいっちょまえなコト言うじゃないのよ」
「それよりアスカ、大丈夫? なんか顔真っ赤だけど」
「あ、あ、あたしはクォーターだからすぐに赤くなるのよっ」
「…言ってることがよくわからないんだけど…」
「うっさいわねー、この!」
シンジを蹴ろうとしてバランスを崩すアスカ。明らかに酔っている。
269すたーれす:01/10/24 00:18

「わぁっ! あぶないよ、アスカ!」
アスカの腕をとっさにつかむシンジ。
「ぎゃぁーーーーっ! スケベ、ヘンタイ、痴漢! 離しなさいよっ!!」
反射的にシンジに張り手をかましてしまうアスカ。
「…」
ため息をつくシンジ。もはや何も言う気力がないようだ。
「いいよ、アスカ酔ったみたいだし、今日のお風呂掃除、僕がやっておくから」
「酔ってなんかないってばっ!」
「…そういうことにしておくよ。あ、横になっておいたほうがいいと思うよ」
「余計なお世話よっ!」
そばにあったティッシュの箱を投げかけたが、思い直してごろっと寝ころぶアスカ。
「ふん。…バカ」
270すたーれす:01/10/24 00:19

〜〜〜〜15分後〜〜〜〜
271すたーれす:01/10/24 00:20

「ふう、終わったよ。ね、アスカ」
「…なによ?」
アスカはぐったりと寝そべっている。いかにも気分が悪そうだ。
「ちょっと酔い覚ましに外に出ようか」
「あたし、今歩けないわよ。あんた一人でいきなさいよ」
「いいよ、僕がおんぶするから」
「え、えええ? バ、バ、バ、バカ、そんなこと…」
「え、いや? だったらいいけど。でも、大丈夫? ここにいて苦しくない?」
「…だっ…誰がいやだなんて言ったのよ。早く、連れていきなさいよ…」
アスカ、蚊の鳴くような声で呟く。
272すたーれす:01/10/24 00:22

「よいしょっと。意外と軽いね、アスカ」
「一言余計なのっ」
シンジの頭をげんこつで殴りつけるアスカ。
「な、なんだよっ…。褒めてるんじゃないか」
「ふん、意外ってのが余計なのよ。…それと変なところ意識しないでよ」
「? 変なところって?」
「聞くなっ!」
アスカ、再びシンジの頭をこづく。
「いたっ…アスカが言うから聞いただけなのに…」
「うるさい! バカ! この鈍感!」
「ど…鈍感? 何が?」
「…もうしゃべるな…」
そう言ってアスカは頬をシンジの背中に寄せる。
「え?…うん…」
273すたーれす:01/10/24 00:23

二人、しばらく無言。
近くにある公園に向かって歩いていく。夜風が気持ちいい。
しばらくして、アスカ、顔をシンジの背中に埋め、真っ赤になりながら「ありがと」と礼を言う。
聞こえないふりをするシンジ。

しばらくして公園に着く。
シンジ、アスカの方を見て、
「今日は満月だね、アスカ。見てごらんよ。きれいだから。…あれ? 寝ちゃったのかな?」
が、アスカはいつのまにか寝息をたてている。
苦笑して、シンジはマンションに足を向ける。

月あかりに照らされて、アスファルトの上に二人の影が薄く長く伸びている…。

      おわり。
萌えました
イイ・・・
276パイロットの不運:01/11/22 22:49
その時アスカは機嫌が良かった
シンクロテストの結果がいつもの平均より少し上回ってたためだ
制服姿でネルフから帰る足どりも軽くなろうというものだ
いつもは気になるライバルとも言えるシンジもレイも気にならなかった
シンジとは帰る方向が一緒なのだが、一人でさっさとシャワーを浴び
帰り仕度をしてネルフをでてしまっていた
(今日は疲れたわ、早く帰って明日に備えなくちゃ)
マンションに一番についたのはもちろんアスカだった
せまっくるしくて嫌な家だったが、今は一刻も早くベッドに入りたかった
制服を脱いで部屋着を着てベッドに入ったらすぐにうつらうつらして
浅い眠りについてしまっていた。

物音に気づいて起きるとリビングの明かりがついてTVの音が聞こえていた
(あ、シンジが帰ってきたんだわ!ミサトももう戻ったかしら?)
とすこし怠い体をおこしてリビングに向かった
「ねぇ、シンジ!晩御飯はまだなの?さっさと作ってよ!」
と怒鳴りつけたら
「あら〜アスカ、もうすんじゃったわよ、シンジ君もワタシも〜」
といつものように缶ビール片手のミサト
続けてTVを見ていたシンジが
「ごめん、アスカ 疲れてるみたいだったから、一応声はかけたんだけど・・」
「はぁ?アタシの御飯はどうするのよ!!」
「コンビニはまだやってるわよ〜、いってらっしゃいよ」
椅子にかかったジャケットからごそごそと紙幣を一枚取り出し
アスカに差し出した
アスカはそのあまりと言えばあまりな態度に一瞬とまどってしまったが
それはすぐに怒りの感情へと切り替わった
(なによ、あたしはエヴァのパイロットなのよ?!どうしてこんな事しないといけないのよ!)
それにさっきまではせっかくいい気分で居たのをくじかれたのも酷く癇に触った
「ふざけるんじゃないわよ!!なんでアタシがそんなことしないといけないのよ!」
277世界の終わりに:01/11/23 01:27

 世界の終局。この世の終わり。
 シンジ、アスカの二人は、横たわっていた。
 始まりは、序曲への提示。
 二人以外の全ての人間の、心の保管は終了していた。
 そう――もう、終結は完成しつつある。
 閑静なこの世界。その中に二人だけ。

 ……気持ち悪い……。

 ――何が?
 わからない。彼にも、彼女にも。
 終わる世界。
「僕たちどうなるのかな?」
 唐突にシンジが訊く。そんなこと、誰も知らない。
 明日は――未来は、知ることができない。それと同じ。
「さあ」
 アスカは首を振った。

 彼らの心の保管は、徐々に進んでいた。少しずつ。少しずつ。

 この先に待ち構えている「世界」は、いったいどんなところだろう?
 答えは――ない。
「死ぬのかな?」
「さあ」

 終わりは始まり。

 Later・……
 そして、誰もいなくなった。

 【人類保管計画完了】

 
278名無しが氏んでも代わりはいるもの:01/11/23 01:35
>すたーれす

すげえいい!もえた!
279パイロットの不運:01/11/23 01:39
すげえイタイはなしにしようかとおもったけど上のLASを読んで萌えたので止めた(笑
280弐号機パイロットの夢:01/11/23 11:41
その時アスカは機嫌が良かった
シンクロテストの結果がいつもの平均より少し上回ってたためだ
制服姿でネルフから帰る足どりも軽くなろうというものだ
いつもは気になるライバルとも言えるシンジもレイも気にならなかった
シンジとは帰る方向が一緒なのだが、一人でさっさとシャワーを浴び
帰り仕度をしてネルフをでてしまっていた
(今日は疲れたわ、早く帰って明日に備えなくちゃ)
マンションに一番についたのはもちろんアスカだった
せまっくるしくて嫌な家だったが、今は一刻も早くベッドに入りたかった
制服を脱いで部屋着を着てベッドに入ったらすぐにうつらうつらして
浅い眠りについてしまっていた。

物音に気づいて起きるとリビングの明かりがついてTVの音が聞こえていた
(あ、シンジが帰ってきたんだわ!ミサトももう戻ったかしら?)
とすこし怠い体をおこしてリビングに向かった
「ねぇ、シンジ!晩御飯はまだなの?さっさと作ってよ!」
と怒鳴りつけたら
「あら〜アスカ、もうすんじゃったわよ、シンジ君もワタシも〜」
といつものように缶ビール片手のミサト
続けてTVを見ていたシンジが
「ごめん、アスカ 疲れてるみたいだったから、一応声はかけたんだけど・・」
「はぁ?アタシの御飯はどうするのよ!!」
「コンビニはまだやってるわよ〜、いってらっしゃいよ」
椅子にかかったジャケットからごそごそと紙幣を一枚取り出し
アスカに差し出した
アスカはそのあまりと言えばあまりな態度に一瞬とまどってしまったが
それはすぐに怒りの感情へと切り替わった
(なによ、あたしはエヴァのパイロットなのよ?!どうしてこんな事しないといけないのよ!)
それにさっきまではせっかくいい気分で居たのをくじかれたのも酷く癇に触った
「ふざけるんじゃないわよ!!なんでアタシがそんなことしないといけないのよ!」
「でもあなたが寝てたから起こすの・・・」「いいですよミサトさん、僕が買ってきますから」
とシンジがさえぎるように言った
「でも、アスカの分だしわざわざシンジ君が・・」
「いいわよ、買ってこなくて・・アンタ今からアタシの分を作りなさいよ!!」
「ちょっとアスカ!それは無いでしょ・・シンジくんはあなたをおこしに行ったのよ?」

 そのあともしばらく口論は続いたが急にアスカが大きな音を立てて外に飛び出していった
少したってアスカは無言で帰宅して自分の部屋に入っていく
 コンコン
「なによ!!」
「あの・・アスカの分のスープがあるんだけど・・」
乱暴に部屋のドアがあいて、不機嫌そうな顔を出した
シンジはスープの皿を差し出そうとする
が怒鳴っただけですぐドアを閉めようとし「そんなものいらないわよ!!」「あっ!」「きゃあ!」
そのひょうしに熱いスープがシンジの首筋から胸にかかってしまっていた
アスカにはかからなかったが、シンジは無言で台所の方に急いで走っていってしまった
(ふん・・・あ、あたしは悪くないわよ、あいつがどんくさいのがいけないのよ・・)
(こんな事でうじうじ悩むなんてあたしらしくないわ・・あたしは明るい性格なんだし
いちいちかまってられないわよ・・・)
あまりよくない気分でコンビニで買ってきたものを食べて寝る支度をしたらすぐにベッドに入った。


次の朝、アスカは久しぶりに気持ちのいい目覚めを迎えた
(あー、なんか疲れがすっかりとれたわ)
ふと時計に目をやるとなにか様子がおかしい、あれ?と思いもう一度よく見てみると
いつもの起床時間はとっくに過ぎて学校の授業も一時間目が始まろうとする所だった
部屋を出て見るとミサトもシンジも姿は無くでかけたあと
アスカは今までに無い急ぎぶりで第一中学校に走った、あることを一刻も早く実行するためだ
もう学校では授業が始まっていたがアスカには関係の無いことだ
乱暴に教壇近くの戸を開けてシンジの机に向かった、机をバンッと叩き
「ちょっと!!バカシンジあんたなに考えてるのよあんたのせいで・・」
と大勢のクラスメイトの中やりだしたのだ
そうするとおかしな関西弁のジャージが声をあげる
「ちょっとまてや、惣流・・」
「なによ!」
「あのなあ、センセエはなあちゃんとおまえさんの事起こした言うてたわ、
   しかもこのケガあんたのせいなんやて?」
よくよくみてみるとシンジの首、胸、腕のかけて痛々しい白い包帯がまかれていた
「い、いや、これは僕の不注意のせいで・・」
「そうよ!!アンタがとろいのが悪いんでしょうが!!・・」と反射的にシンジを叩こうとしたのだが
 「やめなよアスカ!それに今は授業中よ?」と生真面目な委員長に手を捕まれていた
さすがにこれにはアスカもひるんでしまい
「わ、わかったわよ!いいからはなして。」「きゃ!!」
手をふりほどこうとすると委員長は勢いで倒れてしまった。
「おいこらぁ!おまえ女にも手をあげるとはどういうこっちゃ!!」
 「あ、そんなつもりじゃ・・ごめん、ヒカリ」
委員長はすぐにいいのよ、気にしてないから とは言ったものの
いつもの気さくさはかんじられなかった、そのとき
「惣流さん、これはどういう事なの・・」
いつもアスカにやりこめられてる女教師である
朝の騒動は一応こういう形で終わった・・

授業のあとアスカは教室を急いで出ていった
教師にたっぷりと説教され、授業をアスカのせいで潰した形になってしまい
きまずい雰囲気があったからだ、いつもはヒカリや他の女子と三馬鹿をからかったりして
暇をつぶしてるのだが、校舎をぶらぶらして次の授業が始まる頃教室にもどった。
教室ではシンジやトウジ、レイを中心にクラスの男女が何人かが集まってなにか話していたが
アスカが睨みつけると気まずそうに散っていった。
(ふん、どうせアタシの悪口でも言ってたんでしょ、これだからバカは・・)
と教師が入ってきて授業が始まった、アスカが好きな授業だったので
それは少し嬉しかった、が、机の中を調べてみると教科書が見あたらない
(あれ?おかしいな・・かばんの中かな・・)
するとまたわざとらしい関西弁の声が聞こえた
「おい!!こんなとこに教科書が捨ててあるで!!」
とくしゃくしゃになった教科書をジャージがごみばこからつまんでいる
「えーと、名前は書いてあるかの、うわ字が汚くて読めんわ!!」
と思いっきりそれをアスカの方に投げつけた、さすがスポーツ系らしく
素晴らしいコントロールと勢いでアスカの横顔にヒットした。
あたった瞬間バシッっという結構な音と共に
アスカの綺麗で長い髪が見苦しく乱れた、落書きだらけのアスカの教科書が床に落ちる
すると少しだがクスクスという笑い声が漏れてくる
「やだ、トウジちょっと可哀相よ・・」と委員長の嘲笑気味の小声もアスカの耳に入ってきた
教師はちらちらと横目で見るだけでたいして気にする様子もない。
アスカはしばらくの間茫然自失としていたが、気分が悪くなりかばんをもって無表情のまま
教室を走ってでていった、出るとき「アハハ・・」などとあからさまな笑い声もあった

アスカはまた走って家に帰っていった、なにも考えないようにして
考えるとなぜかわからないが息苦しくなるからだ
帰ってベッドにうつぶせになって考えてみると
今までわすれてただけの事がすこしづつ、しかしはっきりと浮かんできた
思い出してみるとアスカの明るい性格というのはけして元々の物では無かった
ドイツの学校ではクラスメイトと話すことは無かったし
(いくら頭がよくても喋れないんじゃしょうがないぜ・・)
等といつも陰口を言われていた、成長してもそれはあまり変わらないで
話す時に攻撃的になるようになっただけだ
母親の自殺を見て以来一人で生きることを目標としてたので
義理の家族とも特に会話や交流は無かった
だがネルフ本部に来て気の弱そうな少年にちょっと強気で接したらこれが案外うまくいって
楽しかった、学校や家でみんなでわいわいやるなんていう経験はいままで
無かったので最初はとまどったがそれもとても楽しかった
みんなアスカは明るくて可愛い子だって本心からいってくれたのだ
そういう事を思い出していたら、涙がいつのまにか溢れていた
(おかしいな・・もう泣かないって決めたのに・・)
(でもいいわあたしはこんな事で全然傷ついたりしないもの)
(シンジ達が謝ってきたら許してあげる、もう二度としないことを誓わせればいいの)
とも思った

だがしかしアスカの思惑とは違ってシンジもトウジもヒカリも誰一人として
話しかけてくるものはいなかった、シンジとは家で会うのに
シンジはあまりマンションに帰らず顔を会わせない日がつづいた
食事も不自由だし、洗濯ものも不自由だった、洗濯機の使い方がわからないのだ
学校へ行ってもいまやすっかりレイと立場が入れ替わってしまったみたいで
いつもひとりだった、時々くつや持ち物が無くなるぶん悪いかもしれない
レイはというとシンジとかと楽しそうに話してるときが多い
学校に着ていくシャツがないときがあって徐々に学校に行かなくなった
自分で食事を作ろうとしたけどあまりにも包丁で手を切るのですぐやめた、痛くて泣いてしまった
ミサトは形だけ心配しているようだったけど追求はしなかった

あるときシンジがマンションに帰ってきてなにやらごそごそやっている
リビングでTVを見ていたアスカはやっとアタシに謝るつもりになったのかしら?と考えた
いままでの事は水に流してやってもいいから、
早くおいしい御飯を作って欲しい、最近水ばかり飲んでいるのだ
「アスカ!」 やっときたわ、とアスカはとても嬉しくなってしまった
「なによ・・」 とTV画面から目を離さないようにしてなるべくそっけなく答えた
「僕ここを出ていくから」
「・・えっ??!!」アスカはTVから目を離してシンジの表情を見た、
いたって真面目ないつものシンジだった、包帯はまだとれていない
「綾波の家に行く事にしたんだ」
「そんな・・、どうし・・・」
「アスカもう少しまともな生活したほうがいいんじゃない?少し痩せたね」
「住みたくて一緒に住んでたわけじゃないし、じゃあね。」     バタン
さっさと出ていって、ドアの外ではレイとの楽しげな声が聞こえた
(シンジがでていっちゃった)
(こんなはずじゃなかったのに・・)
アスカの目からは大粒の涙がぼろぼろこぼれていた
(小さい頃と同じ事の繰り返しだなぁ)
(あたし一生こうなのかなぁ?ママ・・)
アスカの母親からの返事は無くかわりにアスカは意識を失った

ミサトが久しぶりにマンションに帰ってくると
リビングでアスカがすぅすぅと寝息をたてている、TVもつけっぱなしだ
(まったく・・じゃまくさいわね)
しばらくほうっておいたが、揺り動かしてみても反応が鈍い
様子がおかしいので救急車を読んで入院させた どうやら軽い栄養失調と精神病らしい
まあ、病院にいれておけば平気でしょ、と深く考えるのはそれきりやめてしまった
フィフスの少年のテストの方が重要だったからだ
アスカが入院してから病室に来るものはほとんどいなかった
看護婦と研究のために学生が来るぐらいだ。
一回若いカップルが様子を見物に来た
「わあ・・痩せちゃってるね」
「あの人だったとは思えないわ・・、今は薬で眠ってるんでしょ?」
「うん、そうみたい 一日のほとんど眠ってるんだってさ、いい気味だよ」
「なんで?可哀相よ・・いくらこんなひとでも・・」
「そう?あんな性格悪かったのに、レイはほんと優しい女の子だね・・」
「そ、そんなことないわよ・・碇くんの方がいいひとよ・・」
そんなことを話ながらすぐ帰っていった、それきりもう二度とくる事は無かった。



「ほらっ!アスカ!起きなさい!!」
「うーんわかったわよ!ママ!」
今日もあのバカを起こしにいかなくちゃ、ほんとにアタシがいないとなにも出来ないんだから
最近はあの転校生が気になるわ、でも話したら思ったよりいい子だったの
トウジとヒカリはラブラブみたい、当たり前だわ、このアタシが協力してやったんだもの
メガネはあいかわらずオタクしてるし、ナルシスホモはあのバカを狙ってるわ
みんな仲がとってもいいの、クラスのみんな
でも最近悪い夢を見るわ、アタシの体がとっても痩せて病院のベッドに寝てるの
自分の体を起こす体力も無くて・・点滴の針を看護婦さんが交換するわ、痛くてとってもリアルな悪夢
それにどんなに時間がたってもアタシ達は中学二年生だし、背も伸びないわ、
パパもママも顔がちょっとぼやけてるの
でも大丈夫、アタシは明るくて強い子だもの
それにママは毎日とっても優しくしてくれるし
バカシンジはアタシが起こしてあげないと起きられない
アタシが居ないとなにもできないのよ!

ー終ー
>「すたーれす」

台本か?
内容以前に文体もう少し考えた方がいい。
もっと読書をしなさい。
>弐号機パイロットの夢
シンジヴァージョンきぼーん
当然最後は入院
>>285
いやー、シンジは性格がアスカとは大分違うので
それはちょいと難しいかもしれないですね〜
アスカは実は繊細で傷つきやすいってのは本編からも明かですが
シンジはなんだかんだいって最後まで正気を保ってるような気がします
そのぶん苦しみも多い、みたいな(笑
ところでこれってLRSなんですかねえ
俺自身はLRSってのはちゃんと読んだ事無いんですけど
どちらかといえばLASの方が好きなんですよね。

後最初のカキコでageちゃってるのはわざとじゃないっす
投稿してから気づきました、すいません。
287名無しが氏んでも代わりはいるもの:01/12/04 19:25
一旦ageてみる
トウジはアニメの設定だと運動神経鈍いらしいよ。
>>288
そうなの?アスカをいじめるために俺設定してしまった・・
いやー、あそこらへんはちょっと陰湿に書きすぎたかと思った
根が変態なもので、でもまあチルドレン解体SSよりはいくらかマシだろうと思う(笑
>>280
ここを読めといわれたので、読んでみた。
読んで俺は言葉を失った。

何と言えばいいのだろうか。
そこには真実がびっしりと書き連ねられていた。
こんな文章は見たことがない、全身が感動で打ち震えるのを覚えた。
一体、だれがこんな文章を書いたのだろうか。
嘘偽りのない、まさに血の滲んだ真実の言葉が
俺の脳髄めがけて飛びこんでくる。すさまじい。
本当の苦しみを知っている者だけが醸し出すことのできる怒りが
そこにはあった。
本当の痛みを知っている者のみが知る優しさがあった。

俺はいま嗚咽している。こんなに感動したのははじめてだ。
一体、この文章を前に何を書けばいいというのだろうか。
いや、何も書くべきでないのかもしれない。
俺が長年追い求めてきた、真実の雄たけびがここにある。
ニッポンとは不思議な国ではないか、こんな文才をもった人間が何げに
ネットに書きこんでいるのだから。
まったく世の中とはわからないものだ。

どうやら、わたしは君にすっかり惚れこんでしまったようだ。
このキモチを隠すことはできない。
あふれんばかりの愛を君にささげたい。私はこう見えても尽くす男だ。
一度惚れこんだ相手には地獄の底までついていくつもりだ。

どうだろう。わたしと一度おでんでも食べにいかないか。もちろん、
私のおごりだ。一度、直接あって、君が思っていることを聞いてみたい。
君の声を私の記憶中枢にしっ かりと刻みつけておきたい。

私は本気だ。本気で君に惚れた。
50歳を過ぎた中肉中背のおっさんだが、情熱だけはそこらの若造には
負けないつもりだ。

わたしは君からのレスを楽しみにしている。
今日は一日中パソコンの前に座り、一秒ごとにリロードを押して君からの返事を待つつもりだ。
こころがとってもうきうきしている。
君からどんなレスが返ってくるのか、本当に楽しみだ。
いっぱい会話をしよう。
>>290
コピペ?
葛城宅クリスマスパーティ

12/24 使徒も出現しないので当直終了
帰りにパーティセットを一式購入して帰宅
「ミサトさん、家にお酒は沢山あるんですがまだ買うんですか?」
「うー、今の在庫はビールが殆どでしょ?やっぱりこういう特別な日はシャンパンよねー。」
(シンジ、ミサトが暴走したらアンタとめるのよ!)
(いつもと同じ、、じゃないの?)
(アンタ、バカね。シャンパンは悪酔いするのよ!飲んだ事ないのね?)
「二人とも何やってんの、帰るわよ。」
帰宅後
「いい、お酒もエヴァの装備と同じでTPOが存在するのよ!」
「シャンパン系はここぞというときに使うの、そうポジトロンライフルみたいな物よ!!」
「ポジトロンライフル?」
「アスカが日本へ回航中にあったんだ。」
「あーやな事を思い出した、まったくあんときは戦自からなにから頭下げて・・」
(ネルフが戦自に頭下げる?)
(いや、僕が聞いた話だと強制収用したらしいんだけれど・・・)
「こーゆうときは飲むのよ、あんた達も飲みなさい。これも大人の階段の一歩よ!」
「アスカは飲みっぷりがいいわねー向うでのんでたでしょ、それに比べてシンちゃんはもう赤いじゃない?」
「これが、大人と子供の差よね・・・・ふぁー」

「ミサト・・さん?」
「電池切れね。寝ちゃったわ。いつものとおり。 シンジ運ぶわよ」
「運ぶったって、、あ、頭がガンガンする。」
「ガンガンするのはアンタ一人じゃないのよ! まったく、叫ばせないでよ」
どうにかこうにかミサトの搬送終了
(あー頭が・・ちょっと横になろう)
居間に戻って仰向けになるアスカ
「あ、アスカ大丈夫?」
自分も同状況ながら心配して這いながら様子を見に来るシンジ
アスカの顔を上から見下ろすシンジ
こういう状況を想定していなくて受身になるアスカ
「アスカ、熱あるんじゃない?」
と言いながら(下心なく)アスカの額と頬を触るシンジ
いつもならその手をはじき飛ばすはずが、熱と精神的受けモードに入って何も出来ない
思わず反射的にシンジの額を触り返してしまう
シンジも予想外の行為にうれし固まりしてしまう
ようやく
「アスカ、大丈夫?顔が赤いよ?」
物理的な原因の赤さを精神的なものが原因とシンジに指摘されたと思い込んでさらに赤くなるアスカ
ますます赤くなるアスカの体調を危険と判断して顔を近づけるシンジ
鼻と鼻がぶつかる
回避しようとして額と額が
至近距離で固まる二人
だが、シンジがアスカ救出行動で余分な体力消耗した分先に限界がきた
「あ、あしゅか、、、」
覆い被さって寝てしまう
寝息が耳に掛かる、心地がいい 重さなんて気にならない
これまででもっとも近くにいてくれることの喜びと額と額より距離を詰めたかった残念さが入り混じりながら
寝てしまうアスカ
「今日はいい日ね」
翌日朝、アスカの上で若い男の生理現象を起こすシンジ
それで大騒ぎになったりするがそれすらも互いの距離を詰める一助となる
昨日詰め切れなかった少しの空間を融合することに成功するが
それはまた別の話

そしてこの全てのシナリオを書かないシナリオライタ−葛城ミサトは
「あ−良く寝た。」
パーティの行われた居間がきれいに片付いている
「おー見事、見事 片付けて学校いったのね」
全ての根源となったシャンパンがピンクのリボン付きで棚に飾ってある
リボンに何か書いてある
「なになに、12/24 大人の階段?なんの事かねー?」
「私、なんか言ったっけ?二人が帰ってきたら聞いてみようか。」
sage
295 :01/12/27 19:35

 七難八苦エヴァンゲリオン

 第零話「まずは、絶望から」




 LCLの海。
 白い十字架。
 そしてアスカ。
 気持ち悪い、と言われた途端に



 先生の家に僕はいた。



 暦は一年以上前の刻を示していた。



 事態を認識するのに僕はしばらくの時間を必要とした。
 何が起こったのか理解できなかった。
 何が起こったのか理解したかった。
 判らないままに巻き込まれるのはもうごめんだったから。
296 :01/12/27 19:36


 学校の保健室で身長を計った。
 伸びる前に戻っていた、この言葉が適当かは疑わしいけど。



 僕は歩ける距離で一番大きな図書館に入り浸ることになった。
 僕が体験した、いや、体験しつつあることは誰にも相談できない、
 ひとりで考えないと危険だと、そう肌で感じたから。

 それっぽい本を手当たり次第に読んでみた。

 いくつかのことが判ってきた。
 僕は最初、過去に戻ったのかと思っていた。でもどうやら違うらしい。
 何でも物事には常に「原因」と「結果」が存在するそうだ。

 サードインパクトという原因があって僕は今ここにいる(多分)。
 トウジが片足を失って、加持さんが死んで、綾波が自爆して、
 リツコさんが応えて、アスカが眠って、カヲル君を握り潰して、
 そして今ここに僕は存在する。

 因果律は崩れない。
 原因の上に成り立った結果の後にその原因を覆すことはできない。
 それは納得のいく説明だった。
 例え僕がここでサードインパクトを防いでも、
 あの赤い海の世界ではやはりみんな死んでるんだ。

 ここは別世界なんだ。隣り合った別の宇宙なんだ。
 そう考えると納得がいった。
 たぶん、「宇宙開闢が一年と少し遅れた平行宇宙」なんだと思う。

 僕は追放されたのだろうか?

 リツコさんなら何か答えてくれると思うけど、聞けるはずもなかった。
297 :01/12/27 19:37
 勿論、他の可能性もあった。
 「未来からのホットライン」という小説を読んだ。
 そこでは未来から過去へと情報が贈られていくのだが、
 その結果、情報を送って来た未来はそのつど消滅(!)するのだ。
 最初から「なかったこと」へとなってしまうのだ。

 僕に当てはめてみる。
 僕は未来から送られた「情報」なのかもしれない。
 肉体は昔のままだったし。

 あの未来をなかったことにできるだろうか?
 しかし……僕は記憶している。山程の死を覚えている。
 あれは忘れていいもんじゃない、そう思った。

 それに懸念がある。
 この世界の(あるいはこの時間の)、「僕」の意識はどこに行ったのだろう。
 最悪の可能性としてはあの赤い世界で知らないだろうアスカに
 馬乗りになったまま呆然としているのかもしれない。
 それとも僕は僕が居ることで僕を殺したのかもしれない。
 眠っているのかもしれない。
 しかしこれは僕には今のところはどうしようもなかった。
 頭から追い払うことは許されないけど。
298 :01/12/27 19:37


 迫ってくる。

 僕はどうするべきなのだろう?
 エヴァに乗るべきなのだろうか?
 何もかも捨てるべきだろうか?
 いっそ死んでしまった方が良いのだろうか?

 そんなことばかり考えていた。
 でも以前とは違ったことがあった。
 僕の頭から彼女たちが離れることはなかったんだ。

 この世界の彼女たちと馴れ合うこと、それはけして許されることではなかった。
 それはあの世界のミサトさんや綾波やアスカへの裏切りであり
 この世界のミサトさんや綾波やアスカへの侮辱だから。

 そう、僕はミサトさんを、綾波を、アスカを忘れることなんてできやしないんだ。
 この世界の彼女たちを替わりになんてできないんだ。
 綾波を母さんの替わりにしていた父さんと同じことをしちゃいけないんだ。
 そんなことは絶対にしちゃいけないんだ。

 でも、放っておけるはずもなかった。

 僕は必要以上にこの世界の彼女たちに関わってはいけない。
 そしてそれでも彼女たちを護らねばならない。僕は死んでもいいから。
 何故ならそれが僕のやらなければならないことだから。
 それが僕の贖罪だから。

 一体、僕に何ができるのか不安ではあったけれども。
299 :01/12/27 19:39


 夜は過去の悪夢にうなされる。
 夜半は悲鳴とともに目が覚める。
 体は寝汗にまみれている。

 僕には思い出せないことがある。
 あの時、あそこで、僕はなんでアスカの首を絞めたんだろう。
 何を考えて、何を感じてあんなことをしたんだろう。
 思い出せないんだ。僕はこれを思い出さなきゃいけないんだ。
 思い出したいような、思い出したくないような。
 厭な、血の、匂いが。



 音がした。
 郵便配達屋さんだろう。
 何を届けに来たのかは判っている。


(第壱話に続く)
300153@トリップ忘却:01/12/27 19:44
あとがき。

一応最後まで構想はあります。

でもまだ三人称にするか。
それとも一話ごとに視点の変わる一人称にするか決まってない。
シンジ視点はこの零話で終わり。多分。


 ケン・グリムウッドの「リプレイ」(新潮文庫)でこんな台詞があるんです。

「あなたは私を無生命の品物のように使ったのよ!! 」
「どの糸を引けば、どう動くか知っていて!! 」

 そんな感じ。時間遡行物の有名な小説です。
301名無しが氏んでも代わりはいるもの:01/12/27 22:18
>綾波を母さんの替わりにしていた父さんと同じことをしちゃいけないんだ。
ワラタ
>>301
スレタイトルちゃんと読んでくれよ。sageで頼む。
303フィギュアと一緒に新年を迎える1:01/12/27 22:52
>>二号機パイロットの夢
なんか凄かったです。
でも実際の世界だとあぁなるのが普通でしょうね(藁
アスカタソ可愛そうだ・…
>>303
お前なぁ…
>>303
一個前のレスも読もうな
すいませんm(_ _)m>>このスレの住人さん
漏れって痛いでしょうか?
ちょっちね
でもさすがに今の時期に一回くらいageないと
全くスレの進展が無いよ・・
フィギィアスレの1もそんなに気を使う事もない

>>292
甘くていいです!
受けモードのアスカたん萌え〜〜〜
妙にかばうと直らないよ。
スレは、ログに目を通して、雰囲気を読んでから書き込もうということで。
軽くステップを踏みながら保全。
200X年 世界はセカンドインパクトの炎につつまれた!!

海は枯れ、地は裂け・・・・・・

あらゆる生命体が死滅したかにみえた
・・・・・・・・・・・・・

だが・・・

人類は絶滅していなかった!!!
「み,水・・」
「水を下さい・・・」

「おい、なんか今にも行き倒れになりそうなガキがいるぞ」
「ほっとけ!」
「しかし、こいつどっから歩いてきたんだ?」

「待て、ひっとらえて牢屋にいれとけ!」
男たちがその声で振返るとこの村の門番長であった

「お前ら、この前のガキでこりてねえのか!!油断は禁物だ!」
「この前って・・あ、あの白髪のやつでしょ、忘れるわけねえじゃないですか」
「あのクソガキ捕らえるのにどんだけ苦労したか」
男たちがジリジリと間を詰めていく
「お前ら,網使え」
門番長の指示に従い一人の男がフラフラに立っている少年に対して網を投げ引きずり倒した

「近づくな、そのまま引きずれ」
網の中の少年は抵抗する気力も無さそうでされるがままになっている

男たちは少年を牢屋の一番奥の部屋、関係者の間で「未決囚部屋」と呼ばれている部屋の中に収監した

「おやおや、同居人が増えるんですか?」
部屋の中にいた先ほどの話題の主であろう白髪の少年がいたずらっぽく尋ねた
「てめえ、こいつと共謀しようたしたら今度こそ俺のボウガンの的にしてやる!」
「いや、せっかく話し相手が出来たのにそんなことはしませんよ、それより僕は無罪放免に
いつなるんですか?」
「貴様,あんだけ村の中で暴れまわっておいて、よくもヌケヌケとそんなことを・・」
「あれは、あなた方が大勢で襲いかかってきたので逃げただけですよ」
牢番の一人がなにかいい返そうとしたが、相棒に止められ渋々引き下がった

牢番二人は自分達の声が聞こえないよう牢舎の入り口まで引き返した
門番の一人が制止して,もう一人が反論しなかったのは白髪の少年の力がどのくらいなのか不明な
せいであった
「あいつはこの前の大捕り物の際、俺達じゃあどうしょうもできんかったからな」
「聞いた話やと,最後は村長の所へ自ら投降したらしいし」
「たしかに、投降しないで逃げ出してれば追跡不可能だったろ」
さらに、逃げ回っている間に村の水源の破壊等、やろうと思えば出来た筈なのに何もしない
取り調べに対しても
「いや、僕は悪いことしてないのに捕縛されそうだったので逃げただけです」の一点張り
村長も逃げ回っていただけなので放免してやっかい払いしたいのは山々なのだがもう一回アレを
繰り替えされてもたまらないので未決囚扱いにして閉じ込めてあるのが現状
>>312-313
イイ! 頑張ってくれい!

●私信
>ギコガード
たまにはこのスレに帰ってきてよー
そのころ,牢内では
「う、・・・・」
「おっ,気が付いたみたいだね、管理人さーん!!お水おねがいしまーす!」
管理人(牢番)に命令してしまう少年
牢番も腹は立つが無視して、死なれてもあとで困る可能性があるので渋々水を持ってくる
牢番から水を柵越しに受け取り、起き上がろうとする少年を制して水の入った椀を頭の近くへ置く
ボロボロの少年は起きあがろうとしたがやはり体力がないのだろう
横になりながらすこしづつ飲み干していく
「こうやってみるとやはり水は美味しいんだねえ」
「当たり前だ、この村の水の良さはこの近辺じゃ有名だぜ!」牢番の一人が思わず反応する
その間に大半を飲み干した少年は安心したのか、また眠ってしまった
「皆様方、質問は起きてからですね」
「大丈夫,僕が見張ってますから脱走なんて不可能ですよ」
それを聞いた牢番たちは思わず顔を見合わせて
「泥棒が泥棒を見張るというのはこういうことか」と囁きあった
当然少年には何を言っているのか丸分かりだが、それには気が付かない振りをして
「ま,叩いてもゆすっても起きませんよ」と言い自分も隣へ寝転び
「僕も寝ますから、見張りは当然しますけど」と言って与えられた毛布をかぶって寝てしまった
牢番達も牢内の尋問すべき人物がこの状況ではやることがなく,彼らもそれぞれの持ち場へと
戻っていった
それからどのくらいの時間がたったろう
白髪の少年が目を覚まして、昏睡中だった少年を確認するともうすでに先に目覚めたいた
但し体力が前とおなじく無いようでそのまま牢のあまり高くない天井を見上げて呆然としている
(先に起きているのにこちらに気配をさとらせないとはね、、)
ただこのようなことを考える白髪の少年も常人ではない
(さて、内容は分かっているけど尋問を受けてもらうよ)
白髪の少年はそう呟くと、起きあがって牢番を呼んだ
「管理人さーん、記録の用意をおねがいしまーす」
それを聞きつけた牢番が2人、筆記用具らしきものを抱えてこちらに走ってきた
「ようやく起きたか、尋問室まで来てもらおう 立て!」
そういわれても少年に立つ気力などありそうもない
「仕方がないですね、僕が牢内で質問しますのでそれを書きとめてください それがこの場合一番でしょう」
「質問の順番は僕が受けたのと同じでしょう?最初に指名,年齢,出身地,目的地、それから・・」
「貴様、勝手にこの場を仕切るんじゃねえ!!」
牢番の一人がこれまでさんざんぱらかき回されてきた恨みもあって声を荒げる
驚いたことに白髪の少年はそれを聞くと牢番達に向かって頭を下げたのである
「出過ぎた真似をしてすいませんでした」
牢番達も予想もしなかったその行為に唖然としている
もう一人の牢番が
「まあ、たしかにこのガキは今動かせねえな、おいカヲル おれたちの質問をこいつに伝えろ」
「兄貴、それでいいのか」と先ほど切れかかった牢番が意義を唱えるが先ほどの意気込みはない
カヲルと呼ばれた白髪の少年が初めて見せた低姿勢が不気味なのだろう
「兄貴がいいならそれでいいや」最後は自分の怒りを丸め込み、同意した
「それでは始めさせていただきます、最初の質問は氏名でよろしいですか」とカヲル
「まずはそれだ」
カヲルはまだボーっとしている少年の目の前で手を左右に振った
少年がようやく反応してカヲルの方を向く
「君,大丈夫?大丈夫なら質問があるんだけど」
少年は上半身だけ起こして首を縦に振る
「しゃべれる?」
「う、うん」
それを確認して牢外の番人に尋問可能のサイン出す
「では最初の質問、君の名は?」
「シンジ、シンジロウ」
316ギコガード ◆FFDQ/roc :02/01/12 17:13
>314
いやん。ここでその名前見るとは思わなんだー。
中途になってる話はなんとかせなアカンなーとは思ってる
んだけど、これがなかなか……。
>>316
二足の草鞋はきついわな、、、ま、てけとーに頑張れ
 
覇王怒ゲンドウ
北関東の魔王とも言われる

 
君はどこから来て、どこへ行こうとしててんだい?」
「お、覚えていないよ、なんか気が付いたらここでねていたんだよ」
「じゃあ、出身地、年齢は?」
「お、思い出せない」
質問された少年シンジロウは限られた気力をふりしぼって思いだそうとしているが頭を掻き毟るだけに終わる
「ちょっと、無理のようですね」
カヲルが牢番の方を向いて意見を述べる
「思い出したのは、名前だけですね」
門番達も過去の尋問経験から言ってこの手の衰弱した人間が全て答えられるとはあまり思ってなかった
ただ、衰弱した少年というのがレア物であったのとカヲルと同部屋なので早く済ませたかったのである
「まったく、北へ行くのか、南へ行くのかぐらい分かるかと思ったが・・・」
それを聞きつけたカヲルが軽口を叩く
「それでは、この少年が北か南の関係者だと?」
北、南と言われて牢番達に緊張が走る
「てめえ、無駄口叩くんじゃあねえ!!」
牢番の一人が思わずボウガンを構える、しかし狙いはカヲルについていない
「まったく、北の軍勢が押し寄せてきたわけでもないのに、物騒ですよ」
「それに、もし北の覇王ゲンドウが南下してきたらここらへんの軍備じゃどうしょうもないでしょう」
「それとも、南の仁星に救援を求めますか?」
彼らが聞いたことのない南の仁星が話題になって両番たちの動きが止まる
「なんだ、その仁星とかいうのは?」
「おや、聞いたことないんですか?」
「南の仁星とは関東最南部を統治する南斗一派の重鎮ですよ、仁星冬月というらしいですね」
「南斗の連中か・・」
「南斗は秘密主義で最高幹部の名前なんて聞いたことねえぞ」
「噂じゃ6聖拳とか5車の星とか言われてるらしいが、トップクラスの連中の数すらわからねえ」
よく分からんのですが北斗の件?
323名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/01/29 08:17
空気補給age
何時の間にか非番の牢番達まで二人のいる未決囚部屋の前に集まってきていた
その内の一人が問いただす
「カヲル、なんでお前そんな名前今ごろ出すんだ?」
「いや、北のゲンドウの名前が出たからついでですよ、それに南斗勢力圏にいたことがあれば名前は耳にしますよ」
「貴様、南斗のスパイか!?」
思わず牢番達の中から声が上がるが、カヲルを含めた全員の視線が集まり気まずそうに黙ってしまった
「まあ、南斗は最後の駆込み寺だとここらへんでも思われているわけですね」
襟首を触りながらカヲルが感想を述べる
先ほどのスパイ発言牢番を含めて反論を述べるものはいない
牢番のリーダーが重くなった空気を振り払うように言う
「まあ、南は悪い噂は聞かないからな」
「北が悪すぎだ、悪すぎ!」
スパイ発言で小さくなっていたので立場を挽回しようと合いの手をいれる
今回は賛同を得られた
「ゲンドウの噂はロクでもないのが多いが、1000人殺しだけはありゃウソだろ!」
「一対千人で全滅させたという・・・・」
この話題が出ると最後はその場にいたものは全員沈黙してしまう、現在関東でもっとも真相究明が待たれている事件の一つである
牢内も多聞に漏れず、各人が答えが出る筈ないのに考えこんでしまった
(目撃者も生き残りもいないという・・)
(ただ、この後北関東の覇権はゲンドウの手に・・)
(北制圧まで後一歩だったはずのZEEDが・・)
関東の情報通の間ではZEEDが北を統一して関東制覇のため近々南下するとの観測が流れ、ZEEDの暴力、略奪を嫌う関東中部以南の各町村は、関東南部最強にしてその手の行為を禁じている南斗入りする用意をしているところが多かった
南斗の悪名が流れないのはここに理由があった
しかし、北部統一を目して残敵掃討のつもりである村に立ち寄ったZEEDのボスと親衛隊は不幸にも一人の男に出会う
その村でも新兵補充と略奪、暴行を行ったZEEDが連れていったのがゲンドウである
一日後、ゲンドウただ一人村に戻りボスと親衛隊の消息はその後不明である
その後、指導者を失ったZEEDが分裂を繰り返す中、ゲンドウ率いる軍勢が北部の頂点に立つこととなる
北部の各勢力を己の傘下に収めて頂点に立ったゲンドウ
そこに至るまでに何度もの戦闘があった
ゲンドウの「1000人殺し」の噂が流れるにつれ、もともと反ZEEDでZEED傘下に組み込まれた勢力は
ゲンドウの元へ走った、ゲンドウを開放者と信じで
そして、ゲンドウ軍として元ZEEDの残党と対決した
そこで彼らが見たものはZEED元幹部を文字通り崩滅させるゲンドウの戦闘力である
理由は不明だが発狂しながらゲンドウの前に崩れ落ちる敵幹部
あまりの恐ろしさにゲンドウの元から離反した勢力すら出てきた
だが、その決断をしたところの頭目連中はその後姿を見ない
ゲンドウの手に掛かったのかは不明だがそう信じられている
「粛清王」との陰口が関東に流れる
また、旧ZEED主流派でゲンドウに上級幹部を殲滅させられた連中にいたっては、逃亡すると地域住民にこれまでの復讐をされるのは目に見えているので、ゲンドウ軍に入らざるをえない
こうしてゲンドウの配下を支配しているのは恐怖のみである
そして北部平定後、中部、南部侵攻をするものと思われたが、その兆候はなく逆にゲンドウが本拠にとどまりめったに表に出てこなくなったのでまたあらぬ噂が各地に流れることとなる
こうして関東全域にゲンドウの名を語ろうとするものは沈黙と恐怖を見かえりに得ることとなる

舎内に広がる沈黙を、さえぎる声があった
入り口の方から
「村長のお帰りだぞー」のふれ声が回っている
牢番達がいっせいに我に返って入り口のほうを見る
牢番長が持ち場に戻れと命令を下す
当番以外は彼に従いカヲルの部屋の前から去っていった
後に残ったのは当初シンジに尋問を行っていた2人だけである
ただ、彼らもカヲルと比べて無害そうでなおかつ衰弱しているシンジの尋問より先ほどの南北情勢のほうが気になっていて早く当番を終了して番屋で続きを語りたかった
一方、尋問対象者たるシンジは検討会の間にいつのまにか眠っていた
そしてカヲルがそれを指摘すると、彼らも牢前から見張り場に戻っていった

そのころシンジ、カヲルが収用されている村の近辺に武装した男の一団が接近しつつあった
村を見下す丘の上に数十人のナイフ、棍棒、ボウガン等を手にした連中が集結している
「見張りは?」
「3人いたが全員あの世いきだ」
右頬に刀キズのある男が地面に向かって指を示す
「ドシロウトだぜ、武器の使い方がなっちゃいねえ」
一人が双眼鏡で偵察を始め、戦力をチェックする
「門は東西二つ、警備の連中はそれぞれ5人てところだな」
「総動員しても50ぐらいだな、この村の規模じゃ」
戦力の値踏みを行っている先遣部隊にひときわ大きい男が近づいてくる
接近に気がついた偵察隊が一斉に男のほうを向いて直立する
「ボス、戦力は最大50人ぐらいですぜ」
「突撃すればあの程度の村なんぞ一瞬で」
「まて、カイらを殺った奴を逃がすなよ」
「当然、なぶり殺しだ」
「にがしゃしねえ!!」
全員が叫ぶ
「よし、全員整列、攻撃準備!」

数分後、正門門番の目にバイク軍団が進撃してくるのが映る
「な、なんだ!!」
「も、門を閉めろ!!」
門番達が慌てて門の前にバリケードを展開する
見張り櫓の上では、番人が狂ったように鐘を連打している
その音を聞きつけて、男たちが手に手に武器を持って集結してくる
「ボウガン部隊前へ!」
数人のボウガン部隊がバリケードの後ろに隠れながら突入してくるであろうバイク部隊を狙撃しようと照準を合わせようとする
しかし、実戦経験が少ないためか手が震えて照準を合わせられなかったり、射程距離外なのに狙撃を始めてしまう
「け、届く距離じゃあねえのに打ってやがるぜ!」
「ドシロウトめ!オレ達ブラックホークの実力を思い知るがいい!」
バイク軍団はボウガンの射程距離寸前で左右に回頭し、自警団のボウガン狙撃手の矢は無駄矢とかしてしまう
自警団はあわててニの矢の装填を行う
そして二次攻撃に備えるが、今の行動で意表をつかれてブラックホークの狙いに気が付かない
再度突撃してきたバイクに今度こそと射撃するが、今回も回頭されて当らない
第三矢を装填しようとして、残りの矢が少ないことに気が付く
「ま、まずい」
「いいか、今回は直進するのを確認してから討て!」
再度向うから進撃してくるバイク部隊
自警団が再再度身構えたところに後ろから鐘の音が聞こえる
後ろを振り向くとブラックホークの別働隊が防備の薄い裏門に突入している
バリケードはたちまちのうちに破られ、自警団の後衛がたどりつく時間さえなかった
「親玉を捕まえろ!!」
「あいつが村長だ!」
327ギコガード ◆FFDQ/roc :02/02/03 03:17
間繋ぎに俺が昔HPで書いた小説アップしていい?
……ダメか(;´Д`)
どうぞ。
329ギコガード ◆FFDQ/roc :02/02/07 04:17
ではお言葉に甘えます。お目汚しスマソ。
330予感・1:02/02/07 04:18
 辺りを作業着姿の技術者が忙しく動き回るケイジの中、赤いエヴァの前に立つ少女の姿に気をとめる者は誰もいなかった。彼女もまた赤いプラグスーツに身を包んでいたために、4つの目を持つエヴァの専属パイロットだとわかっていたので。
 少女は自分の体を抱きしめるように腕を組み合わせ、どこか悲壮感の漂う険しい表情で、彼女の機体を見つめていた。
「わたしには、エヴァに乗るしかない」
「──それだけが、わたしが生きている意味だから」
 やはり、彼女の言葉に耳を傾ける者はいなかった。なぜなら、ケイジ内に使徒襲来を告げる警報とアナウンスが響きわたったからだ。戦闘配置に移行する過程で、さらに慌ただしくなったケイジの中で、彼女は自分に言い聞かせる様に口を開いた。
「今度こそ負けられない。──マナ、いくわよ」
 そう呟いて、彼女は弐号機に乗り込んでいった。
331予感・2:02/02/07 04:19
 それは対第12使徒戦の時の事だった。
 レイやアスカよりも素早く、目標──宙に浮かぶスプライト模様の使徒だ──のすぐ側まで接近していたシンジは、なかなか予定の配置が完成しないことに、焦れていた。
 最近アスカを追い抜いたばかりのシンクロ率の高さや、そのテストの終わり際にミサトが彼にかけた言葉が、シンジを増長させていた面もあった。
「こっちで足止めだけでもしておく!」
 意を決したシンジが、使徒に向けて銃撃を放った瞬間、対象の姿が消え、背中に(正確にはエヴァの背部だ)かなり大きな衝撃を受けて、視界が急転した。それと同時にアスカの声が聞こえた気もしたが、あるいはアスカの声が先だったかも知れない。
 すぐに体勢を立て直したシンジは、足下に得体の知れない影が拡がって来ていることに気づくと、素早くバックステップし、なおも迫る影から逃れるために傾きかけた兵装ビルをよじ登った。
 当面の安全を確認したシンジは、その時点でようやく背後を振り返り、先程自分の身に何が起こったのかを知った。
 その大部分を影に飲み込まれてしまった弐号機の頭部だけが、ポッカリと黒い空間に浮かぶ、奇妙なオブジェクトとしてそこにあったから。
 アスカは、シンジの身代わりになったのだ。
 シンジは混乱しながらも、迫り来る影から逃れる為にビルを登り続ける。初号機のコクピットに、感情を押し殺したミサトの声が響いた。
「シンジくん、後退するわ」
「で、でも! ア、アスカが! アスカが!」
「……命令よ。さがりなさい」
 既に弐号機の姿は見えなくなっていた。アスカがこうなってしまった原因は自分の独断先行のせいだ。シンジは返事をせずに行動でもって、ミサトに後退する意志を示した。
332予感・3:02/02/07 04:20
 マナはシンジに背を向けて、ムサシと抱き合っていた。ムサシの鼓動の早さを感じて、マナは彼が震えていることに気づいた。だが、彼女自身は不思議に落ち着いていた。すでに覚悟が出来ていたからだと思った。
 シンジが弱々しくマナを呼ぶ声が聞こえたが、彼女は返事をしなかった。ただ、これから起こる事を何も知らない、小鳥のさえずりだけが聞こえていた。
 果てなく続くかと錯覚するほどの刹那が過ぎた頃、弐号機から降りたアスカは力無く立ちすくむシンジの手を引っ張り、彼女のエヴァへと押し込んだ。
 一刻の猶予もない緊迫した状況だったが、アスカはシンジを放ったらかしにして、別な男と消えようとしている女を、睨め付けることを忘れなかった。もちろん、マナは彼女に背を向けているので、アスカの視線に気づく事は無かったのだけれど。
「わたしはシンジくんのことが好きでした。デート楽しかったです。ミサトさんちの夕食、みんなで食べる食事は最高です。でも、もう終わりにします。あなたを楽にさせてあげます、ごめんなさい、さようなら、シンジくん」
 震えの止まったムサシの腕の中、アスカに引っ張って行かれるシンジに向けて、マナは心の中で最後の言葉を投げかけた。だが、彼女の思う様にはならなかった。ムサシが突然にマナの手を引っ張り、彼の機体のコクピットに彼女を押し込もうとしたからだ。
 マナも一ヶ月という短い期間だったが、この機体のパイロットだったことがあるので、緊急時の脱出ポッドを用いるつもりなのだという彼の意図がわかった。だが、それは彼女の決意に反する。第一、それはたった一人の命しか救わない!
「ムサシ、もういいの」
 ムサシはマナの言葉を無視して、彼女をコクピットのシーツに座らせると、上半身だけ乗り入れてコンソールを操作しだした。予めこうなることを予測していたらしく、ムサシは設定を十数秒で終えた。
「ムサシ、ムサシ、ねぇ」
 ムサシは体をコクピットの外に出すと、ハッチに手を掛けマナに向けて微笑んだ。マナはムサシのそんな表情を見るのは初めてだった。何かを言おうとしたマナに先んじてムサシが口を開いた。それは、遺言だった。
「マナ、生きろ。幸せになれ」
 そしてムサシはハッチを閉じた。その数秒後、彼は光となり、音となり、消えた。
333予感・4:02/02/07 04:20
 海辺の病院で目を覚まし、療養していたマナを迎えに来たのは、奇跡的に無事だったムサシでもなく、彼女を捜し訪ねて来たシンジでもなく、ネルフ保安部の職員を引き連れたミサトだった。戦略自衛隊の人間でなかっただけ、彼女は幸運だと言えた。
 ミサトはマナに、彼女がもう自由の身になった事を告げた。当然それは、ネルフの保護──この場合、監視と同義だ──の元で、という制限付きではあったけれど。
 戦自とネルフとの間でどのようなやり取りがあったのか、マナにはわからなかったが、興味もなかった。そんなことよりも、大事な事があった。
「あの……聞いてもいいですか」
「いいわよ、何でも聞いて」
「……ムサシとケイタの事です。ミサトさん、何か聞いてませんか」
 マナの言葉に、ミサトの顔から笑みが消えた。それが答えだった。
「ムサシくんはあなたを助けて……。後はあなたの知っている通りよ。死亡は確認されていないけれど、きっと……。でも、可能性がないわけじゃないわ」
 マナはミサトの気休めに答えず、次を促す。
「ケイタは」
「……彼は収容先の病院で、三日前に息を引き取りました。これは正確な情報よ。……本当に、あなたには何て言えばわからないわ。ごめんなさい、私たちがもっと」
「いいんです、わかってましたから。それに元々、わたしたちが悪いんです」
「……本当にごめんなさい」
 ミサトはそう言って、深々と頭を下げた。マナは彼女に謝られる理由がなかったが、ミサトが良心の呵責に苦しんでいるのは想像出来たので、彼女の気の済むようにさせていた。自分の心はどこか冷めてしまったな、とマナは思った。
 翌週の頭から、マナはネルフの用意したマンションに住み、再びシンジ達と共に第壱中学校に通い始めた。書類上、マナは十数日の間、無断欠席しただけだったので、彼女が学校に戻ることに何の問題も無かった。
 シンジは彼女の無事を喜んでくれたが、恋愛感情と言う限られた面に於いては、マナへの関心は無くなってしまったらしかった。その事実はマナを悲しませたが、彼女はいつもの笑顔を絶やす事はなかった。
 アスカは相変わらず彼女に手厳しかったが、マナの身の上を知っている為だろうか、時折思いやりを見せることもあった。
 やがてマナとアスカは、シンジが「こうなるなんて想像出来なかったな」と言う程の、友達になっていった。本人達は決して軽々しく口にしなかったが、『親友』と言う言葉が相応しい関係だと、周囲の人間は思っていた。
 そしてマナは、その出来たばかりの親友も失うことになった。
334予感・5:02/02/07 04:21
 250個ものN2爆雷を中心部に投下し、残った2体のエヴァが形成するATフィールドにより、1000分の1秒間だけ敵使徒内部の『ディラックの海』に干渉・破壊せしめると言う、リツコの提唱した強制サルベージ作戦は、一見成功したかに見えた。
 いや、彼女の定義では間違いなく成功したのだろう。作戦の目標は「エヴァ弐号機の機体の回収」だったのだから。
 地が裂け、赤褐色の液体が溢れると同時に蒸発していく最中、中空に浮かぶ球体に亀裂が走り、地面の影と同様に赤褐色の液体を零しだした。
 シンジは球体の真下に駆け寄り、裂け目から落ちてきた弐号機を、両手で受け止める。綺麗な赤だった弐号機が、使徒かエヴァか、あるいはその両方の血にまみれているのが痛々しかった。
 地に置かれた弐号機のエントリープラグに真っ先に飛び込んだシンジが目にしたのは、瞼を閉じてピクリとも動かないアスカの姿だった。シンジはアスカの肩を掴んで、必死に彼女の名を呼んだ。
 すると、彼女の目がゆっくりと開かれ、その顔に微かな笑みが浮かんだ。シンジはもう一度、力強く彼女の名を呼んだ。
「アスカ!」
「……遅いわよ……バカ……シン……」
 それっきりだった。既にアスカの瞳は、光の反射と言う意味でしか、シンジを映していなかった。
「ア、アスカ? ねぇ、どうしたのアスカ、返事をしてよ。ね、寝ちゃったの? そ、そうだよね、疲れてるもんね……。アスカ、アスカ、アスカ……。答えてよ、ねぇ、アスカぁ!」
 シンジがいくら名前を呼んでも、アスカは返事を返さなかった。
 駆けつけた救護班の人間が、シンジを押し退け、アスカを担架に乗せて運んで行った後も、シンジは現実を認めることが出来なかった。ミサトは何も言わず、ただシンジの側に立っている。
「ミサトさん、アスカ、大丈夫ですよね。助かりますよね。あのアスカが、こんなところで死……」
 シンジは思わず口をついて出た言葉に衝撃を受けた。
 死ぬ? あのアスカが? まさか、そんな!
「ミサトさん、何か言ってよ。大丈夫だって言ってよ。ねぇ、ミサトさん」
 ミサトに抱きしめられたシンジは、風を切るような奇妙な音を聞いた。すぐに、それは泣き出しそうなのを必死で堪えるミサトが、堪えきれず洩らした音だとわかった。背中に回された彼女の手が、すぐに全身が、ぶるぶると震えだした。
「……嘘だ……嘘だ……。アスカが、アスカが、アスカが」
 シンジは母親を探す迷子の子供の様に、声を上げて彼女の名を呼びながら泣いた。シンジが泣き出した後、堰を切ったようにミサトも泣き声を洩らした。
 ミサトの腕の中で、シンジは、かつてのアスカの言葉を思い出していた。だがそれは、もう永遠に叶うことが無いのだ。その事実が悲しくて、シンジは更に泣いた。
「──アタシが霧島さんの代わりになってあげてもいいのよ」
335予感・6:02/02/07 04:22
 それから数日後、シンジのマンションの近くに位置する公園で、同じベンチに腰掛けるマナとシンジの姿があった。シンジが一人でいた所にマナがやって来て、彼の了承を得て、遠慮がちに隣に座ったのだ。
 アスカの死はマナを打ちのめしたが、自分でも信じられない程に、彼女の立ち直りは早かった。こんな事柄でさえ、人は慣れてしまうものなのだと、マナは知った。
 マナは自分に出来ることは、シンジの悲しみをいくらかでも軽減する事だけだと思った。
 マナがシンジに掛ける言葉を探していると、意外なことにシンジの方から話し出した。彼女は黙って、シンジの話に耳を傾けた。
「アスカ、今ね、ドイツにいるんだよ」
「ドイツは遠いよね。気軽に行ける距離じゃないし」
「第一、僕はここを離れることが出来ないんだ」
「……僕は馬鹿だ」
「僕はアスカの事が好きだったんだ」
「今頃になって気づくなんて、本当にバカシンジだよ」
「僕は使徒に勝つ。絶対、負けない」
「そして、ドイツに行く。アスカの前で言う」
「『僕はアスカが好きだ』って」
 マナは、シンジくんの横に自分の居場所は無いんだなぁ、と改めて思い知らされると同時に、シンジくんはわたしが思っていたよりもずっと強い、と思った。
 わたしにも、シンジのためにしてあげられる『何か』があればいいのに。
336予感・7:02/02/07 04:22
 校内放送で呼び出されたマナが校長室に入ると、そこには校長ともう一人、髪を金色に染めた泣きぼくろが特徴的な妙齢の美人がいた。
「私はネルフ技術一課E計画作戦担当博士──赤木リツコです。霧島マナね。話は聞いています」
 『話』って何の話だろう? わたしが戦自のスパイだったことだろうか。それとも、シンジくんとのこと? アスカ? ムサシやケイタのこと? きっと、全部だ。
 マナは、リツコの何事も感情を排除し、デジタルに分析してからで無ければ、受け入れなさそうな感じに、苦手意識を覚えた。
「あなたに知らせが二つあります。良い知らせと悪い知らせです」
 あるいはどちらも悪い知らせかも知れないけど、とリツコは考えていたが、それを悟られるような彼女ではない。
 マナはしばし逡巡してから、「悪い方から聞きます」と言った。リツコは頷くと、立て続けに二つの知らせを事務的に伝えた。
「悪い知らせです。昨夜、あなたのご両親が事故で亡くなりました。良い知らせ──あなたにエヴァの適格者としての適性が認められました。
 あなたは自分の意志で、フォースチルドレンになる事が出来ます。その際、あなたの搭乗するエヴァは弐号機になります。アスカの乗っていた機体よ」
337予感・8:02/02/07 04:23
 マナの強い要望で、弐号機のカラーリングは赤のままで据え置かれることになった。
 チルドレンたちのプラグスーツは完全に個人に合わせて作られた物だったが、やはりマナの要望によってアスカのそれと同じデザインだった。
 シンジはマナがエヴァに乗る事に最後まで反対したが、それはマナ自身の望みだったので、結局はしぶしぶながら納得せざるを得なかった。「絶対に自らを危険に晒してはいけない」と、シンジはしつこい程に彼女に念を押した。
 第13使徒戦の時は、シンジはマナの参戦に感謝せざるを得なかった。もし、マナがシンジと共に、使徒に乗っ取られたエヴァ参号機を押さえ込んでくれなければ、トウジを無事に助け出すことなど出来なかっただろう。
 それだけでシンジは十二分にマナに恩を感じていたのだが、マナ自身は次の第14使徒戦で全く役に立てなかった事に、自責の念を覚えていた。
「こんなことじゃ駄目だ。これじゃシンジくんの役に立てない。わたしにはもう何もない。お父さんもお母さんもいない。
 友達も死んでしまった。ムサシ、ケイタ、そして、アスカ。シンジくんの横にも、わたしの居場所は無い。どこにも、無い。だからわたしは、エヴァに乗らなきゃいけない。
 せめてそれだけでも、アスカの代わりを務めなければ、シンジくんの役に立たなければ、もう、生きている意味なんて無い」
338予感・9:02/02/07 04:38
 今回、衛星軌道上で発見された使徒は、その発見時から小一時間が過ぎようとした今も、全く動きをみせなかった。ミサトは使徒が、衛星軌道上からでも本部を破壊する能力を持っているかと危惧したが、どうやらそれも無しい。
 かといってこちらから撃って出る手段もないので、しんしんと降り注ぐ雨の中、膠着状態が続いていた。
 チルドレン3人の中で一番シンクロ率が高いシンジの初号機は封印されていた為に、次にシンクロ率の高いマナが先鋒を任された。レイは背後で彼女をバックアップする為に待機している。
 結局ミサトの選んだ作戦は、エヴァによってATフィールドを中和できない距離にある使徒を、大出力のポジトロンライフルでフィールドごと撃ち抜くと言った、第5使徒戦時の作戦の焼き直しだった。
 こんなことで倒せる程、使徒は甘くない事を知っている彼女だったが、他に方策が無かった。あるいは、目標が動きを見せれば、別の戦い方もあるのだが──。
 ミサトの思惑とは別に、マナは与えられた作戦通りに使徒を殲滅するつもりでいた。
 使徒がライフルの射程に入り、わたしが撃つ。大出力のビームは束となり、使徒を焼き払う。それ以外にどんなシナリオがあるというの? あるとすれば、それは敗北だけだ。
「──早く入ってきて。そうすれば──」
 マナは衛生軌道上で輝く使徒に向けて、ポジトロンライフルの照準を構え、目標が射程距離に進入して来るのを待ちかまえていた。
 そして、彼女の弐号機は、光に包まれた。
339予感・ADDITION:02/02/07 04:39
 発令所に、使徒の精神攻撃を受けたマナの絶叫が響きわたる中、彼女を救う手段を持つ者はいなかった。ただ一人を除いては。
「僕が初号機で出ます!」
 ケイジ内で待機していたシンジの言葉を、冬月が間を置かず否定する。
「いかん。目標はパイロットの精神を侵食するタイプだ」
「今、初号機を侵食される事態は、避けねばならん」
 その後を受けたゲンドウも、シンジの出撃を許さない。
「だったら、やられなきゃいいんでしょ!」
「その保証はない」
「でも、このままじゃマナが!」
 シンジはモニター越しに父親を見つめた。
「僕は行くよ。父さん達が認めてくれないなら、僕はここを壊してでも、マナの所に行く!」
 ゲンドウは数秒、シンジの顔を見つめた後、一つの命令を下した。冬月は驚き、彼の顔を覗き込んだが、その表情からは何も読みとる事が出来なかった。
「初号機の凍結は現時刻をもって解除。──シンジ、ドグマに降りて槍を使え」
340JA:02/02/09 02:06
短編です。
再構築ものの、ワンエピソードという形なので、留意お願いいたします。
341JA:02/02/09 02:06
いつものように左の掌で吹き飛ばされ、青い床の上に叩き付けられながら、シンジは犯罪的なことを秒百万回転ぐらいの勢いで頭の中にかけめぐらませた。
情け無く頬を床に押しつけながらその冷たさに少し心安らかになるが、体がピクリとも動かない。
胸中で更に罵詈雑言を殺人的な加速度で増加させる。
暗い情熱に灯が点り、下半身は熱くいきり立つがなんの根本的解決にはならなかった。
思えばこの殺人的スケジュールで組まれている訓練はさることながら、それ以前に日常生活においてまでこの葛城一尉の監視下におかれ、それどころか彼女自身の世話(そう、まさに世話という言葉がふさわしい)までしないといけないと言うのは間違っている。
訓練に伴う殺人的スケジュール。これはまだ理屈として解る。
しかし世話はないだろう。
彼女の日に三度の食事だけでなく、洗濯もこなし掃除もこなし、更には朝起こすのも彼だ。
主婦の辛さというモノをしみじみと実感したが、彼にはそれだけではなくかなり無茶なスケジュールの特訓があるのだ。
多分過労死する。
そう思ったりするのだが、意地という奴で逆に負けてなるものかと思っていたりする。
とにかく、耐え難きを耐え忍び難きを忍んでいるのだ。
この事実を再認識するたびにいっそう殺意が増えるというものであるが、正攻法ではこの背中の上に乗っている女性には勝てないのである。
今の所記憶に残っている限りでは356戦ほどしていたはずだが全て秒殺である。
確かに、それだけの実力差はあったのだろうと思う。
だが全て秒殺とは。
一応とは言え教官なんのだから手を抜いて、攻撃パターンを覚えさせるなどしてくれても良いのではないのか。
おそらくというか限りなく黒に近いというかもはやそれは確信というかむしろ事実なのだろうが、彼女は間違いなくストレス解消目的でこの訓練をやっている。
その証拠に、何故わざわざ背中の上で踊る必要がある。
再度怨念エンジンに灯が点り、怨念増殖炉は猛回転で起動し始めるが、全く解決にならない。
勿論意識もブラックアウトした。
342JA:02/02/09 02:07
私が食事を作る。と葛城ミサトが言いだしたのはそんなある日のことだった。
明日は休みだし私が腕によりをかけてシーフードカレーを作るわと言った。
碇シンジは何かの間違いだろうと思ったが、余りの体の疲れのためと、非現実的な申し出のために脳味噌が止まり、気付いたら既に次の日の朝であった。
そのままおんだされた。
仕方がないのでネルフに行き、溜まっているスケジュールをこなすことにした。
シンジには休みというモノは存在しないのである。
とは言え、エヴァ初号機に乗り、パーソナルデータの蓄積だとか、そんな楽な作業なので体力的には辛くない。
むしろオペレーター三人組やなんかと楽しく談笑したりしてみて、精神的にもリフレッシュした。
「それにしてもシンジ君、今日も良く来たね」
青葉シゲルが缶コーヒーを片手に言う。
「なんか、ミサトさんが(こう呼ばないと殴るわよと殴られた)カレーを作るとか言って居るんですよ。それででてけとか言われて」
「へぇ、あの人料理できるんだな」
シゲルが感心したような声を上げる。
「まあ、葛城さんも軍人とは言え女の人ですからおかしくはないんじゃないですか? シンジ君が来る前は一人で暮らしていたわけですし」
そう言ったのは伊吹マヤだった。
「でも、僕が来たときは物凄いゴミの山でしたよ」
シンジはそう苦笑する。
奥の方で日向マコトが眼鏡を光らせながら悶々としているのは気のせいだろう。
「しかし、軍人の作る料理だろ?」
シゲルが皮肉下な笑みを浮かべて言う。
「どういうこと?」
マヤは尋ねる。
「軍人の食べるモンは、ろくな味じゃないんだ。Cレーションとかさ。マヤちゃんは、技術畑だからそんなに縁はないだろうけど、俺は一応基礎訓練ぐらいは受けているからね」
本当はシゲルは特殊部隊の訓練も受けかなりの好成績を収めている男なのだが、おくびにも出さず言う。
「なぁ、マコト?」
「あ、ああ。Cレーションは酷い味だったよ。軍事教練でしか食べなかったけど、もう二度と食べたくないな」
話を振られ、トリップから復帰したマコトが相づちを打つ。
「葛城さんは、ああ見えてもバリバリに実戦をこなしているからな。初陣は五年前の中国だったそうだけど、そこから結構転戦してるしな。ネルフに来たのは二年前。三年も前線にいるんだ。かなりのベテランだよ」
「ああ。激戦区を転々としている。ネルフからの出向という形らしいけど、あの人ほど経験を積んだ指揮官もあまりいないと思うよ」
日向はまるで自分のことを自慢するように言う。
そんな様子にシゲルは苦笑する。お前の葛城さん好きはバレバレだな?
「ま、そんなわけだから、軍人の作ったモンは食べれればいいや、って言う観点から作られている物が多いんだ。味なんて保証外って事」
「……一応自信はありげでしたけど……」
暗くなったシンジの様子にシゲルは慌ててフォローを入れる。
「まあ、自信があるって事は以外と料理が上手いのかも知れないぜ? 赤木博士も料理上手なんだろ?」
「え? あ、はい、先輩は時々ですけど自分のお弁当を作って来るんです。それで、前にちょっと食べさせてもらったんですけど、おいしかったです」
何故か頬を少し赤らめながらマヤは言った。
「一応親友なんだ。少なくともましなモノは食べれるんじゃないかな?」
シゲルの言葉に、シンジも微笑みながら頷いた。
「そうだと嬉しいんですけどね。……あ、そろそろ時間なんで、僕は帰ります。それじゃあ」
そう言って、シンジは帰っていった。
その後ろ姿を見つめながらシゲルは思った。
(これで、葛城さんのメシがまずかったら、本当に浮かばれないな)
そんなことを思ったら、本当にそれが実現してしまうかも知れない。そう思い、シゲルは頭を振った。
「あら? シンジ君は帰ったの?」
別室から戻ってきたリツコが言った。
「はい。今帰ったところです」
「そう、一足遅かったわね。まあ、良いわ。さあ、マヤ休みは終わりよ」
ハーイ、と言う声と共に、まだ残る仕事を始める。
まだ、仕事はあるのだ。
343JA:02/02/09 02:07
碇シンジが家に帰り食卓につき、うやうやしく、それでいて、自信がありそうに出された物はカレーのはずだった。
色が黒い。
「インスタントコーヒーを入れると、風味が増すのよ。後、隠し味にチョコレート」
なるほど、道理でさっきから甘ったるいコーヒーの匂いがカレーの匂いに混じってするはずだ、とシンジはいたく納得した。しかし、この量は、はたして自分は食べれるだろうか、そう真剣に考える。
「まぁ、ちょっと量が多いけど、男の子だし食べれるでしょ!」
確かに大食いの人なら食べれるかも知れない、たとえそれがこの家にある最も大きい深皿を使ったカレーでも。多分4キロはある。
一つ呼吸をすると、覚悟を決めて、スプーンを手に取る。
そして思い切り突き刺す。
余りの量に見えなかった具の手応えを感じる。思い切ってそれをスプーンに乗っけてすくい出そうとするが、予想外に重い。スプーンを持つ手に力を込め、ゆっくりとそれを持ち上げる。
最初に見えたのは目だった。
加熱され、白く濁った目が無表情にシンジを見つめている。それを見ながら、シンジは、多分僕も今、こんな目をしているんだろうなァと思った。
「イカはね、いっっっぱい入っているのよ!」
なるほど。さすがはシーフードカレーだ。イカを一杯使うとは剛毅なことである。
シンジはそう思うと、そのイカをもう少し高く揚げてみた。
足が見える。頭も見える。
確かに一杯使っているなぁ、と思う。
シンジはスプーンを下げるとイカを再びカレーの海に戻してやった。そしてちらりとミサトの方を見る。
自信満々の笑顔だった。
多分この人は、僕を殺そうとしているんだろうなぁ、そう自然と思った。
道理で、常日頃、私は作るとそれに満足しちゃって食欲が無くなるタイプ、等といっていただけある。この日のための伏線だったとは。やられた。乾杯だ。その事に気付かなかった僕が甘いのだろう。
だが、只では死ぬまい。
そう決意をした。
「じゃあ、いただきます」
そう言ってシンジは笑った。ある種の人間にしか持ち得ない、透明な笑みだった。
そのままシンジは一寸の無駄がない、それでいて優雅な手つきでスプーンを操り、ルーとご飯だけをすくった。そして迷うことなく口の中に入れる。
チョコレートの甘みとコーヒーのえぐみと後なんだか良く分からない味がカレーの風味と共に口の中に広がった。
一瞬気が遠くなり、それが戻ってくると同時に始まった食堂の蠕動を無理矢理押さえつける。喉の筋肉と、意志の力で口の中にある物体をそのまま胃に流し込んだ。
視界がぼやけてくるのを感じながらも、シンジはその意志が挫けないうちに、といきなり大物に取りかかった。
スプーンでイカをすくい上げる。そしてそのままその頭にかじりついた。
固い。
当然のようにイカは皮むきされていなかった。
シンジはこのままではらちがあかないと、スプーンを置く。そしてイカを手で直に掴む。
顎の筋肉をフル動員して、イカの頭を噛みちぎる。
その瞬間イカの体液が口の中に広がる。
生臭い。
それを認識するかしないかのうちに、再び食らう。食らう。食らう。
猛烈に咀嚼運動を繰り返し、意志の力で胃にそれを叩き込む。
周りがどうなろうと関係ない。この先どうなろうと関係ない。
只、目の前の、これにだけは負けたくなかった。
344JA:02/02/09 02:08
「そう言えば先輩。葛城さんって、料理上手なんですか?」
マヤの質問に、ハァ? と言うような表情をしてリツコが向いた。
「あなた頭平気?」
「……え! な、何でですか!?」
自分の上司が見せた、普段では見られないような顔に驚きを隠せないままにマヤは応える。
「あなたのせいで、もうこのコーヒー飲めなくなったじゃない。むしろ、今日はもう食事なんて出来ないわ」
デスクに置いてあったコーヒーカップを眺めながら彼女はそう言った。その顔は、心底嫌そうである。
「……葛城さんの料理ってそんなにまずいんですか?」
上司のその様子に、マヤはおそるおそる自分の推測を言う。
「まずいとかの次元ではないわ。むしろ生物兵器よ」
「生物兵器って……」
異論を許さぬ口調に、少し怯えながらマヤは言った。
「それよりも唐突になに? 何でミサトの料理(こんな言葉が存在するのが許せないという風に)の話なんてするの?」
「え。あ、そうなんです。シンジくんが今日葛城さんが食事を……」
マヤが言い終わる前に、リツコは部屋を飛び出していた。研究者とは思えない、物凄い勢いだった。
白衣をひるがえしながらリツコは携帯を取り出す。
「保安部? 技術部の赤木です。大至急一台車を回して。いいから、早く! サードチルドレンの命がかかっているのよ!」
それだけ言うと、彼女は携帯を切る。そして新しくコールをする。
「ただいまおかけになった電話は、電源が切れているか……」
なにやっているのよあの馬鹿!
更にコールする。
「早く早く早く早く……!」
しかし、出ない。
携帯を切ると、リツコは圧倒的な絶望に押し包まれた。こんな絶望は体験したことがなかった。
神様、居るならお願い。シンジ君を助けて頂戴。少しばかりの幸運をさずけてあげて。
リツコは祈ることしかできなかった。
345JA:02/02/09 02:08
それからリツコが保安部の車に乗り、コンフォート17のミサトの部屋についたのはそれから五分後であった。
これは、最速と言っても過言ではなく、保安部だけでなくマギのサポートによる交通規制がなければ実現は不可能だったろう。
だが、悲劇は回避できなかった。
リツコがミサトの部屋に突入し、現状を確認すると、まるで狂った機械のように何かを食べ続けるシンジの姿があった。
リツコはそれを羽交い締めにし、もういいのよシンジ君と言っても聞かなかった。余りの力に、それより少し遅れて入ってきた保安部の黒服二人の力が必要になったぐらいだ。
シンジはすぐに鎮静剤を注射され、病院に担ぎ込まれ、胃洗浄が行われた。
それより一週間、彼は入院を続けた。
身体的な問題だけでなく、余りの精神的ストレスから一種の脅迫観念症になり、そのリハビリが続けられたからだ。
これによりサードチルドレンのスケジュールに支障が起きたが、この事態ではやむを得ないとの判断が下された。


葛城ミサト一尉については、誰もが余りの激動に処置を忘れていた。
彼女の採決が下ったのは実に一週間後であった。
本来ならば、銃殺刑もやむなしと言うところだが(何しろ最高機密でもあるパイロットを殺害しようとしたのだ)それまでの経歴、彼女の才能を判断して、訓告ならびに半年の減棒、更にはサードチルドレンとの同居は直ちに解除(当然のように手当もストップ)と言うものだった。
これが妥当であるかどうかは判らないが、一部では不満が出たと言うことは、追記しておかなければならない事項だろう。
だが、彼女は一貫して冤罪を主張しており、それがその一部の血圧を上げたこともまた事実である。
346JA:02/02/09 02:10
良くある題材です。
しかし、物凄く久々な書き込みだ(藁
347ナナーシ:02/02/12 01:06
ォォォ! イツノマニカ カキコミ フエテル! イイ!
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EVA SHADOWRUN 序章

作・金野 成希 参考と引用 TRPG「SHADOWRUN」ルールブックなど





「SHADOWRUN(しゃどうらん)」(名詞)
非合法あるいは半非合法な計画を実行する為に行われる一連の行動
―――『イミダス』2050年版より
現在の2050年の世界は、我々の曽祖父の頃の世界とは大きく異なっている。
かつては核の恐怖で世界を支配していた超大国も現在では小さな自治国家群に分裂し、かの国が持っていた強大な力は企業が受け継ぐ事となった。科学とテクノロジーも大きな変化を見せ、かつての進歩など、今は子供の遊びのレベルでしかない。
しかし、我々の世代が過去と似ても似つかない姿になった訳は、これが全てではなかった。地球上に魔法が復活し、我々は『覚醒』した世界に生きる事になったのである。





「油断するな。迷わず撃て。弾を切らすな。ドラゴンには手を出すな」
―――ストリートの警句
世界的に大流行した『ウィルス性有毒アレルギー症候群』(通称ファーストインパクト)
このペスト以来最悪の伝染病のおかげで、皮肉にも人類が抱えている人口増加問題に一気にケリがついた。
そして、いくつかの政治的事件からの政府転覆、過激派の原子力発電所襲撃からの、メルトダウンまでの一連の騒動。しかし、そんなものは21世紀最大の出来事『ゴブリナイゼーション』(通称セカンドインパクト)の前触れでしかなかった。
ある日、隣人や家族、恋人や友人が忌まわしい『人間型生物』へと突然変異するようになったのだ。
短期間に穏やかに変異する者、長期間に渡って苦しみぬいた挙句、命を落とす者もいた。セカンドインパクトは、ファーストインパクトを生き延びた人々の約10%を『エルフ』や『トロール』といった姿に変化させていった。
人間は彼らを差別し、虐げた。前世紀のまったくの繰り返しだった。
地上には弱肉強食の掟が復活し、政府に替わる統治機関は企業となり、世界は混沌に閉ざされた。





「生き残れたのなら、たぶんうまくやったのさ」
―――加持リョウジ、フリーランサー
−1−

その少年は、痩せぎすの体を力無く横たえていた。ピクリとも動かない四肢とは対照的に、ハァハァと大きく息をついている。

彼の瞳に映るのは、夕焼けの赤い光と、非常階段。手すりの部分にはところどころ赤錆が浮いている。

この寒い時代に、ストリートチルドレンとして生きるには、少年はあまりにも無力だった。
いつの日か唐突に、自分の人生は終わるのだろうと、漠然と考えていた。
それは銃弾によるものだったり、崩れてきたビルに巻き込まれてだと思っていた。

しかし。

自分が思い描いていた最悪の結末………人狩りに追われる事になろうとは。
売春宿に叩き売られるなら、まだいい。
どこか僻地で、強制労働させられるのだって、マシな方だ。
少なくとも、少しの間なら生きていられる。

人狩りにさらわれる。それは、大体が『死』と直結している。しかも最悪のカタチで降りかかる死………企業という悪魔への生贄。

人の世から法の秩序が消え、メガ・コーポレーションが台頭するようになってから、ヤツらは住民登録をしていない、いわゆる『不法住居者』には容赦は無い。
このまま捕まったら、企業に引き渡されて、生きたままおぞましい人体実験でもされるのだろう。

そういえば、もう三日も何も食べていない。
そんな事が脳裏に過ぎり、少年は渇いた笑いを漏らした。

これから人体実験されるかもしれないっていうのに、自分の食べ物の心配か。おめでたいな、僕は。

夕日が不意に陰り、頭を上げる。

彼の後ろから忍び寄った人狩りの影。
先ほどまでこの廃ビルで延々追い駆けっこを演じていた、少年の小さな心臓は、体中に血液を送るポンプの役割を果たし、代償として鼓膜はその鼓動の音に支配されていたのだ。
忍び寄る死神の足音を聞き落としたのは、多分そのせいだろう。

人狩りは手に大ぶりの銃を握っている。嫌らしい薄笑いを浮かべていた。
こちらは、ぼろをまとっただけの姿で、靴すらはいていない。もちろん、武器も無い。

この絶望的戦力差を覆し、人狩りの魔の手が逃げる事が出来るだろうか?

…答えはNOだ。
…答えはNOだ。

少年は、自分が死ぬ事を覚悟した。
企業の研究所で惨い死に様をさらすよりは、ここで必死の反撃をして、殺された方がマシだ。
そう思った。
自分の頭上から、何かおぞましい生き物の鳴き声が聞こえるまでは。

ストリートで生活していた頃、何度か聞いた事があった。
昔は鳥だったと思われる生物、セカンドインパクトの後から現れるようになった、いわゆる覚醒種、『サンダーバード』と呼ばれる種類の声だという噂を、彼はストリートチルドレンの知り合いから聞いた覚えがあった。

非常階段を照らす光は、陽が沈む直前の………何処か人に悲しさを覚えさせる赤。
しかし、少年と人狩りは恐怖を感じていた。

妖鳥が鳴きながら、彼らの頭上をぐるぐると旋回しているからだ。
チ、と舌打ちを漏らしてから、妖鳥に向かって狙いを定め、数発の銃弾を放つ人狩り。しかし、それはことごとく外れたらしく、サンダーバードは悠然と空を舞っている。
唐突に、少年目の前が赤く染まった。それは落日の色では無く、鮮血の紅。それと同時に、濃い血の臭いが鼻を刺す。
どこに潜んでいたのか、もう一匹の妖鳥が低空から人狩りに体当たりしたのだ。
その時に爪と牙で引き裂かれたのだろう、彼の腹からは大蛇のような腸がはみ出ていた。

恐怖のあまり、声すら出せない少年。
階段に散らばった、毒々しいピンク色の腸をかき集めようとしゃがみ込む人狩り。明らかに致命傷なのだが、きっとパニックを起こしているのだろう。

空を飛んでいた妖鳥もいつの間にか地面に下りてきて、二匹で『食事』を始めた。
人狩りの叫び声。何かを咀嚼する音。妖鳥の笑い声。絶望。血。明確な………死。

妖鳥が唐突に食事を止めた。そして、すぐ隣で震えている『次の獲物』をちらりと見やり、デザートに取り掛かろうとする。

この時になってようやく生への執着を思い出した少年は、小声で祈った。

「もう満腹なはずだ、もう満腹なはずだ」

慌てて非常階段を駆け下りようとする少年。しかし、サンダーバードの一匹がふわりと宙を舞い、彼のすぐ目の前に着地する。すぐさま後ろを振り向くと、そこにも凶鳥がいた。
狭い階段の途中で、挟み撃ちにされた少年。

………まぁ、いいか。どうせ企業の人体実験も、ここで食われるとしても、大して違いは無い。

生きる意志を放棄したその時、乾いた音が辺りに響いた。
それは銃声。少年には理解出来なかったが、二連射が重なったものだ。あまりの速射に、一発分にしか聞こえなかったが。
銃弾によってサンダーバードの頭部に穿たれた穴から少年に血が降りかかる。
回る視界、血の臭気。

「うわぁッ!」

着弾の衝撃で半ば気を失った少年。ごろごろと階段を転げ落ち、踊り場で止まる。

「何が…?」

朦朧とした意識の中、彼の瞳に飛び込んで来たのは、銃を構えた女性の姿。
彼女は自分を助けてくれた。しかし、それは自分の味方である事を意味するのだろうか?
弱肉強食が世の習い。ならば、自分に最後を告げるのが化け物からあの女性に代わっただけでは無いだろうか?

女性は、ゆっくりとこちらに歩み寄ってきた。構えていた銃をしまい、少年の前に立つ。
黒髪を伸ばし、柔和な表情を浮かべている。それから受ける印象が、彼女が腰から吊っている銃をアンバランスに見せていた。

「う…あぁ」

色々な事が一気に起こり過ぎていた。哀れな少年は引き付けを起こす直前だ。
「………危ないところだったわね」

黒髪の女性の、穏やかな声。だがそこには、硬質な何かが感じられた。

「この世界、弱いという事はね、それだけで悪なのよ」

そんな事は百も承知だ。自分はストリートで暮らしていたんだ。そう言おうとした少年だが、唇が、いや全身が震えに支配され、上手く喋れない。

女性はスゥと腕を前に突き出した。その手には、腰のホルスターに吊るされていたはずの銃が握られている。
そして、また銃声。しかし、弾け飛んだのは少年の頭ではなく、とどめが不完全だったサンダーバードの命だった。

「君が望むのならば、力をあげるわ。虐げられないだけの力、荒野でも都会でも、生き抜くための力」

それはまるで、何か神聖な儀式のようだった。
十数年前から見捨てられたビルに響く、朗々とした声。

「男のコでしょう、やるだけやって、それから死になさい」

導かれるように、立ち上がる。それは少年が生まれて初めて、人生の道を選んだ瞬間だった。

「………よく出来きたわね。私は葛城ミサト、ランナーよ」

「シ…ンジです………」

凄まじいまでの緊張、疲労、空腹。その全てが一気に襲い掛かり、彼は気絶した。





「気を緩めなさンな。あンたの仕事は終わったかもしれない。けど、誰かがどこかで仕事を始めてるわよ。ターゲットはあンたかもしれない」
―――葛城ミサト、ストリート・サムライ
東京、池袋。
ここは現在、治安の低下が深刻な問題となっている土地だ。
池袋は2035年に勃発した、アサクラ社とフチ社の企業間紛争でもっとも戦闘の激しかった地域で、地上の建物を始め地下施設に至るまで大きく破壊されている。
紛争後の諸問題の整理は、当事者たるフチ社やアサクラ社はもちろん、それ以外の様々な企業の思惑が入り込んだ為、大きく遅れる事になった。こういった理由から池袋再建は先送りにされ、この地域の本来の住人達は他の区域への転居を余儀なくされている。
そこに、周辺地域から市民登録をしていない不法住居者やストリート系の住人が入り込んだのである。

関東最大の勢力を持つ暴力団山本組、様々なランナー、不法住居者。
東都警備保障はその者たちに対してほぼ無力ではあったが、彼らには彼らなりのルールがあり、最低限の秩序は保たれていた。
狼生きろ、豚は死ねという、弱肉強食のルールだけは………

「ハァハァハァハァ」

取り憑かれたような表情で、池袋の路地を疾走する中年男性。日ごろの不摂生が祟っているらしく、その吐息は凄まじく辛そうだ。そして彼の目に飛び込んでくる、行き止まりの壁。
ただの建材で出来た物では無く、壁は明確な殺意を放射する人間だった。
自分の生命と引き換えに、高額な報酬を得るなんでも屋。都会の暗黒面に潜む、血に飢えた獣。
そう、シャドウランナーだ。

「ヘ…ヘヘ」

中年男性の前に立ちはだかったのは、黒いアーマージャケットを着た少年だった。その手には大型の拳銃が握られてはいるが、女性を思わせる優しげな顔立ちに油断した中年男性は、勝てると踏んで銃を取り出す。
辺りに響き渡る2発の銃声。しかし、銃口から硝煙が立ち昇っているのは少年の物だけだった。
初弾で相手の銃を手首ごと吹き飛ばし、次弾で大腿部を狙う。
無様に這い蹲る中年男性。媚びた表情を作り、目の前の少年にすがるように喚く。

「お願いだ、見逃してくれ………私には、家に娘と妻が待っているんだ………もしも君に心があるなら、どうか!」
心、ですか。申し訳無いんですが、僕は鉄で出来てるんです」

そして、男の額に穴が穿たれる。

たったいま人を殺した少年、碇シンジはリストフォンに口を寄せ、近くにいるはずのチームメイト、葛城ミサトを呼び出す。

「ミサトさん、終わりました」

言いながら死体の傍に屈み込み、今回のRUNの目的でもある小さなデータチップを探る。これをクライアントに渡せば、仕事は完了だ。
手についた血に少し眉をひそめながら体中を探していると、胸ポケットに冷たい金属の感触があった。
それを取り出した時、リストフォンに応答があった。

「『僕は鉄で出来てるんです』かぁ、カッコイイわねぇ〜。おねぇさンはホレそうよ?」

スピーカから流れ出したのは、女性の声。やたら陽気だ。何か良い事でもあったんだろうか?

「き、聞いてたんですか!?」

チップをポケットにしまい、辺りを見回す少年。顔が真っ赤だ。
路地に面するビルの非常階段、その5階部の高みから、声が落ちてくる。

「もちろンよ。だって今日はシンちゃンの初仕事でしょう?ちゃあンと映像も取ってあるわよ」

ニヤニヤと意地が悪い笑みをたたえ、階段を下りてくるミサト。
初めて出会った3年前のあの日以来、ときにはシンジの肉親のように、ときには友達のように、自分を見守り鍛え続けてくれた師匠だ。
彼女は池袋を根城とするシャドウランチーム『ラストフェンサー』のリーダー。そして、今日の依頼は試験代わり。この成功をもって、シンジはチームの一員となる。

「『鉄になりなさい』は、ミサトさんに一番最初に教えてもらった言葉ですよ?」

「そうだったわね」

葛城ミサトに拾われた時、彼は言った。
死ぬのは怖い、生きていたい。
その思いは、この黄昏の時代には、他人を傷つけても自分は傷付きたくないという意味と同義だった。
ミサトは教えた。今をタフに生き抜く術を。効率良く他人を殺傷する技を。他人の傷を無視する事を。優しさは罪だと。

「鉄になりなさい。君の心が鉄になった時、体も鉄にしてあげる」

体も鉄にしてあげるというのは、比喩でも何でもない。
動物を超える反射神経。オーク並みの体力と皮膚装甲。網膜に銃の照準を投影するスマートリンクシステム。それらは、法外なカネと引き換えに、サイバーウェアを体内に埋め込む事によって得られる恩恵だ。
心は冷たい鉄に、体は剣呑なチタンの凶器に。それが成された時、彼ら殺戮者は畏怖され、こう呼ばれるのだ。

―――ストリート・サムライと。
「これでシンちゃンもチームの一員ね。これから宜しく頼むわよ」

つまり、これでシンジとミサトはチームメイトとなったわけだ。そして彼は、前々から彼女に聞こう思っていた事があった。それは彼女のプライベートと自分の人生に関係がある事で、一人前として認められない限り、聞いてはいけないような気がしていたものだ。

「ミサトさん、どうしても答えてもらいたい事があるんです」

自分の年齢の半分しか生きていない少年からの、真摯な眼差し。彼女は、それに対してちゃんと答えてあげようと思った。

「『鉄になりなさい』そう言われて、僕は鉄になる事を目標にして頑張ってきました。ミサトさんは、ランナーとしてもサムライとしても、僕の師匠であり先輩です」

視線だけで先を続けるように促すミサト。

「でも、あの日。鉄であるはずのミサトさんは僕を助けてくれました。………優しさが罪なら、なんで僕を助けたんですか?」

「………よく覚えてないわ。でも」

母のような、慈愛に満ちた微笑みというには、辺りには少し死の気配が強過ぎる。

「でも?」

「後悔はしてないわ。シンちゃンは私の仲間。それでいいじゃない」

空には半月が浮かび、辺りに人の気配は無い。静かな、とても静かな夜。

碇シンジというランナーの物語は、この日から始る。
連載? 単発?
何にしても応援sage。