初恋が実らないなんてかわいそう。
みんなでレイとカヲルがどうやったらうまく結ばれるか、
前向きに考えてみましょう。
本編分岐、EOE、時代逆行などなど、
どこまで本編テイストを残したままできるでしょうか?
そんなFFがあれば紹介するのもよし、
ここに書き込むのもよし。
みんなでレイの恋を応援しようぜ!!
※真性LKS人お断り。いやなら見なきゃいいのです。
隔離スレだから、放置してね。
乙!
∧_∧
オツカレチャ━━━━━━(´∀` )━━━━━━ソ!!!!!
/ ヽ
/ 人 \\ 彡
⊂´_/ ) ヽ__`⊃
/ 人 (
(_ノ (_)
おちかれさむ
天然カヲル×天然レイ…どっちの天然が上か…
7 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/05/19 17:10 ID:PJGqR3Zm
カヲレイSSあるサイト教えて〜
三人目レイの無垢な天然さと
間違った常識を教えられたカヲルの天然さ
どちらも捨て難いが、
敢えて言うならカヲルの方が迷惑w
前スレでは、天然レイに振り回されるカヲルが多かったから
天然レイ優勢?
乙〜
当初は1スレ消費すら出来んのではないかと思ってたが・・・
スレ立て記念にマジで考えてみよう。既出かもしれんけど
レイの魂はリリス
カヲルの魂はアダム
リリスとアダムの融合は「禁じられた融合」と言われるものだったが、
26話ではシンジの内的世界とはいえ共に並び立ち、希望を語っている。
カヲルとレイの融合は、人類にとって希望だったのか?
アダムという相容れない筈の存在と手を取りあって生きることができるかもしれないという。
>>1 乙
前スレでいくつかSS書いてくれた人いたけど続きはもう読めないのかな…
特にLRK推進さんの…
ガイナックスのiモードのカヲレイ待ち受けが見たいのに
ドコモじゃないから見れん…。見たい〜!
>12
同じく!DoCoMoだと高いからすぐパケ死しちゃう訳で…
クレクレ厨か。
ガイナに要望出せば?
>>13 そんな時はパケホーダイだ。
つか前スレでうpされてたよ。見辛かったけど。
前スレの待ち受け画像の写真見れなくなってるよ〜
うぷろだだからな。それよりもsageろ。
最低系と801のブクマに集になりそうだった総合サーチに
レイカヲ登録キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
だが何故レイカヲは801とセットなのが多いんだ?
どこかにオンリーサイトはないものか。
20 :
なんでもや:04/05/24 00:33 ID:gVJBVeM4
スレ変わっちゃいましたけど・・、前の続き書きます・・。
21 :
なんでもや:04/05/24 00:36 ID:gVJBVeM4
梅雨の時期に入った第3新東京市では相変わらず雨の日が続いていた。
その隅の一角にある解体前の団地にレイのマンションがある。
いつもは殺風景なレイの部屋にちょっとした変化があった。
部屋の小型冷蔵庫の上のビーカーに小さな花束。
久方ぶりの晴れ間の日曜に第3新東京市のはずれの小さな教会で、ささやかな結婚式があったのだ。
鐘の音に導かれ、シンジやアスカ達と立ち寄った教会で。
そこで名も知らない、若いカップルの式に参列した際、受け取ったブーケ。
アスカとヒカリと分け合ったので小さくはなったが、レイにとっては大切な物だった。
毎日水を取り替えては、今日もじっと眺めている。
口元にかすかな微笑みを浮かべながら。
22 :
なんでもや:04/05/24 00:37 ID:gVJBVeM4
「やれやれ。雨は好きだけど、こうも続くとさすがに困るな」
ふいに玄関先でぱたぱたと水気を切る音がきこえてくる。
レイはちらりと玄関先に視線だけを向けたが、すぐにまたブーケの方へと戻した。
「や、レイ」
銀色の髪を若干ぬらしてにこやかに入ってくる来訪者。
毎度おなじみ、渚カヲル。
レイの世話役(?)2代目。
ちなみに初代はシンジだったりする。彼はすっかりアスカの
世話役になってしまったので 、カヲルが2代目を請け負う形と相成ったのだ。
23 :
なんでもや:04/05/24 00:39 ID:gVJBVeM4
「・・・」
「ありがとう」
無言で投げられたタオルを受け取り、ぬれた頭を拭く。
「途中から横殴りなられてね、まいったよ」
カヲルはタオルから顔を上げると、ブーケを凝視したままのレイを見て微笑んだ。
可愛らしいねと思いつつ台所に立ち、やかんを火にかける。
慣れた手つきでポットにお茶の葉を入れると、程なくしてやかんがしゅうしゅうといい始めた。
二人分のお茶を入れて戻ってきてもなお、レイの視線はブーケに向けられたままだった。気にするわけでもなく、カヲルはレイの傍らに煎れたばかりのお茶をおく。
「定期健康診断の方はどうだったんだい」
「・・異状なしだったわ。変わったことといえば初潮があったことくらい」
「へえ、おめでとう。シンジ君達は知っているのかい」
「まだ」
「体調は?」
「問題ないわ」
「そうか」
ずずー。
お茶をすする音がして、湯気が立ちこめる。生理の云々間は若い男女がする会話ではないが、彼らにはそういった概念がない。
「お茶、さめるよ?」
「・・いただくわ」
レイは名残惜しそうにブーケから離れるとカヲルの傍らに座り、静かにお茶をすすった。そんな彼女ををカヲルは穏やかな表情で眺めていた。
24 :
なんでもや:04/05/24 00:41 ID:gVJBVeM4
数日後。
「レイが最近元気ないみたいなのよ。今日、休みだし。あんた、心当たりない?お守り役でしょ?」
掃除の時間、ほうきを片手にアスカがカヲルに声をかけてきた。
カヲルは掃除の手を止めて考え込んだ。
「うーん、生理が始まったって言っていたから・・。体調が悪いんじゃないかな」
げいん。
言葉が終わるか終わらないうちにアスカのほうきの柄がカヲルの頭にめり込んだ。
「いたたた。なにするんだい、いきなり」
殴られた頭をさすりながらアスカに抗議しかけたカヲルだったが、彼女の真っ赤な顔を見て怪訝そうな顔をした。
「・・どうかしたのかい?」
「あんたねぇ!!男のくせに女の子の前で生理とかの話をしないでよね!恥ずかしいじゃない!!」
真っ赤な顔して大声で抗議するので、クラスメート達は何事かと視線を向けてくる。
「いや、その・・。君の声の方が大きい・・」
「もう!!信じらんないっっ!!デリカシーのかけらもないやつね!シンジでさえ気を遣うわよ!?」
我を忘れてきーきー怒鳴るアスカ嬢よりむしろカヲルの方が大変恥ずかしい思いをしたのだった・・。
(・A・)
SS乙!
同人誌の中に
レイ:「あの人 私と同じにおいがする…」
てのがあった。
二人ともにんにくがお好きだという設定。
つながりは濃いんだけど、なかなか発展しない…
カヲルが追うほうが自然かなぁ…。
やっぱなんかギャグになりそ
カヲルって意外と自分からは追わなさそうなイメージあるんだけど。
来るもの拒まず去るもの追わずって感じ。
シンジも、カヲルが追っかけたわけじゃなくてシンジが待ち伏せしてたし。
「言いたい事があるんだろ?」
とか誘い水出してあげたりとか…。
だから、2人でいると進展しなさそう。
でも会話は成立すると思う。
カヲル「昼の3時は〜」
レイ「そうね……」
カヲル「人とは〜」
レイ「それはどうかしら」
カヲル「過去を〜」
レイ「そういうこともあるかもしれないわ…」
みたいな感じ。
どっかの二次創作サイトに、綾波に熱烈アタックをかけるカヲルの小説があったが、おもろかったよ。
この二人ってどんな繋がりがあるの?
アダムとリリス
天然と天然
電波と電波
>29
ものっそい読んでみたい
pdr.s6.xrea.com/img/IMG_000051.jpg
ウマー(゚д゚)
>>34 LAS小説もやってるサイトだった事しか思いだせん…
保守、しかし鯖が重いな…
>>35
中々よいではないか
やっと入れた・・。カヲレイ小説みたいな・・。
42 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/09 12:01 ID:j0HC5p5o
この二人のデートは、買い物とか映画じゃなくて、散歩とかがメインな悪寒。
ジャンケンに負けて買い物に出掛けたアスカさんが、道端で日傘を差してしゃがみ込む二人を発見。
アスカ 「アンタら何してんのよ?」
綾波「…蟻。」
アスカ 「はぁ?」
カヲル 「蟻を見ていたんだよ。」
アスカ 「…アンタ達…バカ?」
綾波「蟻…働き者…たくさんいるもの…私と同じ。」
カヲル 「道しるべフェロモンはいいねぇ。」
アスカ 「…アンタ達としゃべってると頭がヘンになりそうだわ。 じゃ、あたし急ぐから。」
カヲル 「ああ。気を付けてね。」
綾波「さよなら。」
数十分後。
買い物が終わった帰り道、アスカさんの目に飛び込んでくる、先程と全く変わらない二人。
アスカ (うわ、まだやってるし… アイツらも相当変わってるわね…)
43 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/09 12:37 ID:nB4jmz8o
なんか想像ついていい感じ
今日マンガの9巻読んだんだけど、カヲル君綾波に同じじゃないわとか言われてるじゃん。
あとそれと、助けてたね。それだけ(´・ω・`)
>44
まだ二人目だからなぁ…>綾波
鋼鉄2巻の表紙が二人らしい
48 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/10 14:38 ID:W3ZY/is9
>カヲル 「道しるべフェロモンはいいねぇ。」
ワラタ
鋼鉄2て、今んとこカヲレイ要素あったりする?
連載見てないからワカンネ(´・ω・`)
今のところ、リナレイとアスカがシンジを取り合ってるようにしか見えない。
ちら見しただけだけど、シンクロテスト?っぽいのも受けてたし、
カヲルはいつものように謎めいたセリフ吐いたり、レイには謎があったり、
「こういう普通の事をするのは初めて」っぽい事も言ってたので、
レイをリナレイにする理由が全然わからない話だった。
〜2020年・第三新東京市某所・合コン会場女子化粧室〜
A子 「はぁ〜あ。 今日もロクな男いないし。」
B子 「一人居たじゃん。渚君。」
C子 「あ、いたいた。アッシュ入れてる子でしょ? あの中だと一人だけ目立ってたよね〜」
A子 「え〜 でもちょっとキザ夫君はいってない?」
B子 「私は顔が良けりゃそれでいいのよ(笑)」
C子 「でもあれ隣に座ってた子、彼女じゃないの?」
B子 「嘘っ! マジで!?」
C子 「だってお揃のカラコン入れてたよ。赤い。」
B子 「マジで〜… 超ショック… ってか赤のカラコンつーと綾波さん?」
A子 「あ、今日綾波さん来てたんだ。全然気付かなかった(笑)」
そんな事とは露知らず、カヲル君の隣で烏龍ハイをちびちび飲ってる綾波さん。
でも変な虫がカヲル君に近づいてくると無意識のうちにATフィールド
(Atashi no kareshi ni Tikazukuna! Field)
を展開してしまう綾波さん。
お陰で公認カップル状態な二人。
みんなリナレイと普通のレイ、どっちのが好き?
貞本のレイ
3人目レイ
普通のレイ。
リナレイはアスカと被ってる所があったりするし
一人目
三人目
三人目だろう、やはり。
カヲルの相手というのであればなおさらだ。
じゃあ貞本版カヲルと普通のカヲル、どっちがいい?
普通のカヲル君。
貞本版カヲル君は何か違う気がする…好きな人居たらスマソ
禿同。
貞本版は、リナレイくらい違和感がある。
庵版カヲル×三人目レイ
貞版カヲル×リナレイ
でどうだ。
どのカヲルも好きじゃない・・・
ヲイヲイ・・・
>貞版カヲル×リナレイ
読んでみたいな、どんな感じになるのか。
…喧嘩ばかりしてるような気がしなくもないがw
貞カヲルがリナレイに熱烈アタックてのはどうよ。
>>68 それ(・∀・)イイ!! けど、あんまり想像付かない。
ならば貞カヲルが一人目レイに熱烈アタックてのはど(ry
いや、リナレイならむしろ自分から熱烈特攻。
普通なら引く所も、貞カヲならあのテンションにも乗ってくれると思う。
カヲル「ねぇ待ってよ。なんでそう僕のこと避けんのさ?」
レイ「あんたがつきまとうからでしょーがッ。ったく信じらんないなー、
ふつー二回も断られたらこりゃダメかもねって考えない?
ほんと諦め悪いっていうかゲンジツ見てないっていうかさー…
…あーもう言ってたらまた腹立ってきたっ!
ちょっとあんた、あたしはメーワクしてんのよ、わかる?!」
カヲル「わかんないな」
レイ「あのね…もいいや、とにかくつきまとわないでって言ってんの」
カヲル「だから、なんで君がそう必死になるのかわかんない」
レイ「はぁ? …ちょっと、いい加減にしないといくらあたしでも怒るわよ」
カヲル「ほら、また。ほんとに興味ない相手なら無視すればいいのに。
明るくて、さばさばしてて、人当たりが良くて面倒見のいい女の子。
それが君の処世術ってやつなの?」
レイ「喧嘩売ってるわけ? あんた」
カヲル「違うよ。何度も言ってるじゃないか、僕は君が好きなんだよ。
だから皆に見せてる顔じゃなくて、ほんとの君のことが知りたい。
悪いけど、僕には君のそれ、少々無理してるように見えるからさ。
自覚はしてないみたいだけど」
レイ「……」
カヲル「どうしたの? なんか顔赤いけど」
レイ「別にっ…あーもうやめやめ、つきあってらんないっての。
あんた、余計なお世話よ。何様のつもり? 馬っ鹿みたい。
二度とあたしに話しかけないでよねっ」
カヲル「…というわけで、三回目も見事玉砕しちゃったんだけど」
モノリスA「よもや『本当の君が知りたいんだ』作戦も失敗とはな」
モノリスB「大きな後退だよ。やはりシナリオを大幅に修正せねばなるまい」
モノリスC「左様、保安部および諜報部のバックアップも、もっと臨機応変に
行ってもらわんと困るよ」
カヲル(いい加減自分だけでやりたいんだけどなぁ…)
スマン軽くならない! つか熱烈じゃないし
キタワァ.*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
かなりイイと思っちゃったよ。
ゼーレのジジイどもにワラタw
>>72 カワ(・∀・)イイ!!
ゼーレの爺様たち凄く(・∀・)イイ!!
76 :
71:04/06/15 22:22 ID:???
貞本カヲルもなかなかいいもんだね
貞本カヲルさんていうフルネームみたいだな(w
とある人形の唄よかった。萌えた。
貞本カヲルって強気というか強引に迫ってきそうですなー。参人目のレイだろうがリナレイだろうが、めげずに。
「カヲルぅっっ!!」
突然頭の上に降ってきたキンキン声でカヲルは心地よいまどろみから引き戻された。
目を開けると、幼なじみのレイが怒りもあらわにこちらをにらみつけていた。
「うるさいな、なんか用」
カヲルは不機嫌そうにそう言うと再び目を閉じた。
「うるさいって・・、あんたねっ!!」
「うるさいものはうるさい。そんな声出さなくても聞こえてるよ」
目を閉じていても幼なじみがどんな顔をしているかは想像はつく。
ころころ表情が変わる幼なじみ。面倒見が良くて、お節介で。
そのくせに寂しがりや。・・おまけにものすごく鈍い。
彼の親友の鈍感王、シンジとタメを張れる鈍さ。しかも双方とも
それに気づいていないのだから殊さらたちが悪い。
・・それだからこちらの気持ちなどお構いなしだ。
自分がレイのに対する気持ちなど、知らないだろうし、
知ろうとも思わないだろう。今もレイは自分の後輩のために
怒鳴り込みにやってきたのだ。・・制服のスカート姿で自分が寝ている
木の上にまでよじ登って。
「・・全くこんなとこまで他人のために怒鳴り込みにくるなんて、
たいしたお節介焼きだね。君は」
「だったらもっとましなところで昼寝しなさいよ!!」
・・論点がずれてる気がする・・。いつものことだが。
「本題」
聞かずとも分かっていたが、とりあえず話をうながす。
「へ?あ、そうそう」
ぽんと手をたたく音。
・・天然。
カヲルは目を開けてあきれたようにレイを見た。
「カヲル、あんた!!私の可愛い後輩の魂のこもったラブレター、
読まずに突っ返したわね!!何とか言いなさい、この冷血漢!」
そんなカヲルをお構いなしに、レイは一息でまくし立てると
再びカヲルをぎっとにらみつけた。
「余計な希望持たせる方がよけい悪いだろう?・・一度で懲りた」
「う・・」
カヲルは皮肉たっぷりにレイを見やると、レイはたじろいだ。
数ヶ月前、レイは自分のクラスメイトを連れてきて、
「この子、あんたの事好きなんだって。あんた、彼女いないでしょ?」
「いないけど、何で・・」
「私のこと、嫌いですか?」
自分の言葉に被さるように割ってはいってきた少女にカヲルは
ちらりと視線を向ける。レイと同じく小柄。黒髪で肩のところで
綺麗に切りそろえられている。その少女は必死な表情でこちらを見ていた。
顔も知らないのに、嫌いも何もないだろうとカヲルは冷めた気持ちで
彼女を見返した。
「だから知らない君となんで」
「いいじゃない。ものは試し。ね?」
つきあわなければならないのかと言う言葉を遮り、
レイの勝手な取り決めで顔も知らない女の子とつきあう羽目になったのだ。
カヲルとしてはめんどくさい上に迷惑極まり無いことだったのだが・・。
この知らない子でつきあうことで、レイの気を引けるかもしれないという
意図もなきしもあらずだった。そういうわけでつきあい始めた二人だったが、
結局一月もたたないうちに破局となった。いつだったかは
はっきり覚えてない。ただ、雨の降る、寒い日だった。
.ミサト「あ、レイ。ちょうど良かった、これリツコんとこに届けてくれない?」
レイ「…これ全部、ですか?」
.ミサト「ゴメンね、今ちょっち手が離せないのよ。このとーりっ!」
レイ「はーい。…あとで何かオゴってもらいますからねっ!」
.ミサト「りょーかいりょーかい。んじゃ、頼むわね」
通路の角を曲がったところででカヲルと行き会うレイ。
レイ「……」
カヲル「……」
レイ「…あっ! ちょっと、何すんのよ!」
カヲル「……」(歩き出す)
レイ「それはあたしが頼まれたの。一人でちゃんと全部持ってくから返して」
カヲル「……」(レイの赤くなった指をちらっと見る)
レイ「…、ヘンな心配してくれなくったって結構。あたしは赤ん坊じゃありません」
カヲル「……」
レイ「…じゃ、勝手にすれば。ったくわけわかんない」
通路を歩いていく二人。
レイ「…ちょっと」
カヲル「……」(振り返る)
レイ「早い。歩くの」
カヲル「……」
二人の歩調が揃う。
もうすぐリツコの部屋。
レイ「…ねぇ」
カヲル「……」(ちょっと顔を向ける)
レイ「…なんで、さっきからずっとダンマリなわけ」
カヲル「……」
レイ「〜、あたしのことがそんなに気に障るのかなぁ?」
カヲル「……」(首を振る)
レイ「碇司令に何かマズいこと言われたとか?」
カヲル「……」(また首を振る)
レイ「…なんか、怒ってる?」
カヲル「……」(やっぱり首を振る)
リツコの部屋の前。インターホン押そうとしてふと手を止めるレイ。
レイ(…ひょっとして)
レイ「…喋ってよし。話しかけてよしっ!」
カヲル「…ふう。やっと解禁か」
レイ「ちょっと、マジにこないだのアレ守ってたのあんた?!」
カヲル「だって君がそう言ったじゃないか」
レイ「…あのね、あんなもん言葉のアヤでしょーが! 本気にする馬鹿がどこにいるわけっ?!」
カヲル「僕は守ってみたくなったんだ」
レイ「なんでよ」
カヲル「言ったのが君だから。それ以外何があるのさ」
レイ「……」
カヲル「ありがと、許してくれて。じゃあね」
レイ「……」
レイの代わりにインターホン押して去っていくカヲル。
顔を出すリツコ。
.リツコ「あら、さっきミサトが連絡してきた書類? ありがと、確かに受け取ったわ」
レイ「…え? あ、はい。えっと、じゃ、あたしはこれで」
.リツコ「レイ?」
レイ「は、はいっ?!」
.リツコ「あなたがそんな顔するなんて珍しいわね。何かいいことでもあったの?」
レイ「へ? まっさかぁっ、全然そんなことないです、あははっ」
.リツコ「そう? ま、深く追求するのも大人気ないわね。おつかれさま」
ドアが閉まる。デスクに戻り、コーヒー注ぎ足しながら微笑むリツコ。
その視線の先にはインターホン付属の通路監視モニターが。
.リツコ「…実はみんな見物させていただいてたのよね。さて、どうしようかしら」
モノリスA「外堀を埋める。古典的とは言えようが、やはり効果的な手法だ」
モノリスC「左様、古典的手法とはしばしば王道とも呼ばれる」
モノリスB「今後は情報の効果的拡散、および状況の既成事実化が主眼となるな」
モノリスD「既に次のシナリオも複数構築済みだ」
冬月「ゼーレは総力を挙げているな」
碇「こちらとて黙っているつもりはない。老人たちには何もできんよ」
カヲル(あーあ…)
長文スマン。なんかおおごとになってきますた
あとSS書いてる方、割り込んでごめんなさい。
いーいえ、おもしろいんで全然おっけー♪むしろ続きみたいっすー。
90 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/19 17:20 ID:oxHJN92K
(*´Д`)
91 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/19 22:15 ID:qndsHvjQ
> 碇「こちらとて黙っているつもりはない。老人たちには何もできんよ」
この台詞ここでつかうとわ!w
続きに期待してます
どっちもいいぞ!
がんがれー!
微力ながら応援してまつ。
ふたりで傘を差し、肩を列べて歩いた映画の帰り道。映画は一般的な
恋愛もので、カヲルにとってその内容はこの上なく陳腐で退屈なものだった。
くだらない。なぜああも仰々しいものなのだろう。現実とは
かけ離れすぎている、ばかばかしい。さて明日の日直は僕と誰だったけな、
とカヲルの意識は既に明日の方へと向かっていた。
そして交差点にさしかかったとき。さっきまで黙って隣を歩いていた
少女が不意に口を開いた。
「それで追わなかったわけぇ!?この馬鹿!!
アスカじゃないけど、あんた、馬鹿よ!!」
話(とはいっても一部省略され、かなり簡潔になっている)を
聞くなり怒り出したレイをカヲルはうるさげに一瞥すると、
家政婦のはるが入れたお茶を静かにすすった。余談だが、
渚家は海外に長期出張中でカヲルは綾波家に預けられている。
綾波家はレイの母親、レイにカヲルしかいない。レイの母親は作家で
年中世界中を飛び回っているので、通いの家政婦であるはるが家を切り盛り
していた。レイの母親はシングルマザー(いわゆる未婚の母)なので
父親はいない。ちなみにレイの母親はシンジの母親、
ユイと双子の姉妹である。
スマソ
>>94のあとに読んでください・・。順番間違えた・・。
「渚君、綾波さんが好きなんでしょう?」
「・・・」
急に脈絡のない話題を振られ、カヲルはとまどいつつも
「ついに来たか」と思った。だが気持ちは思いのほか冷めていて、
それを冷たいねぇ、と苦笑するもう一人の自分がいる。カヲルは
何もいわず、少女の方へと顔を向けた。
「知ってました。渚君、いつも綾波さんのこといつも見ていたし。」
「いつから」
「最初から。私、渚君のことずっと見てたから。でもつきあえたら
好きになってもらえるかなって・・もしかしたらと思っていたけど、
やっぱりだめでしたよね・・」
うつむいてきゅうと唇をかみしめながら、言葉を絞り出す少女。
うつむいていて表情は見えなかったが、たぶん泣いているのだろう。
彼女もカヲルの気持ちに気づいていた。他人には見えて、
なぜレイ本人には伝わらないのだろうか?そんなことを考えながら
少女越しにぼんやりと灰色の景色を見つめる。ちかちかと信号の色が
変わり始める。
「今までありがとうございました。じゃ、さようなら」
そう言うと少女は信号が変わり始めた歩道を走ってわたっていた。
カヲルは後を追わなかった。
「のんきにちゃぁすすってる場合!?」
怒り心頭でばんとテーブルをたたくレイ。
「僕は君の人形じゃない。僕のことは僕の意志で決める」
だが絶対零度の冷たさで返ってきたカヲルの言葉にレイは
言葉を詰まらせた。
「で、でもかわいそうじゃない・・」
「最初からお膳立てなんてしなければ良かっただろう?
自分のことは自分で決める」
いつにない拒絶を示すカヲルの態度に、レイはそれ以上
追求することをやめて溜息をついた。ソファーにどかっとこしを
降ろすとぶすっとした顔でクッション越しにカヲルをぎっと
にらみつけた。カヲルは素知らぬ顔だったが。
後日、レイはその子に謝りに行ったのだが、その子は
レイの話を聞いて苦笑したのだった。
「・・何だ。結局渚君、言わなかったんだ」
「?なにを?」
話をつかめず首をかしげるレイに少女は少し皮肉の笑みを浮かべて
こういったのだった。
「教えてげない。自分で答え見つけた方がいいよ、綾波さん。
あなた少し、周りを見ないところあるから」
「周りを見ないか・・」
「何を今更」
レイのぼやきに間を入れずにつっこむカヲル。
むっとして睨むレイだったが、ふとまじめな顔になる。
「カヲル、あんた好きな子、いるの?」
「え・・」
ぎょっとするカヲル。
「・・・」
「周りを見ないか・・」
まじめな顔で黙り込むレイを前に自分の頬が紅くなっていくのを感じ、
狼狽するカヲル。木の上でかい・・。もう少しましな場所で
寝ていれば・・。と思考している間、レイはぱっと顔を上げて
あっけらかんにこう言った。
「ま、いっか」
・・ま、いっか・・の一言で片づけられた。
さっきまでの自分が非常にばかばかしくなって、
カヲルは逆に怒りがこみ上げてきた。
「考えても答えでないし。あんたも言う気ないでしょう・・て、カヲル?」
「・・ろ」
「へ?」
ただならぬ気配に顔を引きつらせるレイ。
「落ちろ、今すぐ」
「ちょ、落ちろじゃなくって降りろの間違いでしょう!?
あぶないじゃない!!」
「同じだね」
「ちょっと!!殺す気!?」
「何ぎゃーぎゃーやっとんのや、上で」
下ではトウジとケンスケが呆れたように木を見上げていた。
「毎度毎度のことでよく飽きないね、夫婦げんか」
「ほんま、シンジ達と変わらんやっちゃなー」
第三新東京市は今日も平和だった。
エヴァ2のリプレイ
PCレイ×カヲルだからいいかなぁ
ハッキングができないほど張り付かれたときのストーキング
ぶりはさすがに怖かった・・。
レイ「最近の葛城三佐っていつも執務室だから今の時間しか
情報検索できないわ。赤木博士はまだいるし。はやく
シリアスモードにするためにも」
眠気覚ましの冷却バンドを握り締め、いざ、ミサトさんのパソコンへ!!
ぷしゅー。
ハッキングは中断された。
カヲル「や、今晩は」
レイ「・・フィフス。今、何時だと思っているの」
時計は午前3時をさしていた。
カヲル「それはお互い様だろう」
眠いのかしきりに冷却バンドを使用しているカヲル。早寝早起きだった
彼にはつらいものがあるらしい。
レイ「・・帰ってもいいのよ(・・というか帰って)」
カヲル「いや、いるよ。君もいるし」
レイ「どさくさに紛れて抱きつかないで」
ぎゅうううう。
カヲル「素直じゃないね。でもそこが可愛いよ」
レイ「ハッキングができないわ・・」
さらにじりよってくるカヲルをかわして逃げるレイ。
次の日。
レイ「眠い・・。結局ずっと居座られてハッキングできなかったわ。
しかも徹夜」
紅い目がさらに紅くなっている。眠い頭を振って目覚ましに
朝風呂へ。
「仕方ないわ。ここはひとずてで機密情報を。その前にお腹空いたわ・・」
お風呂のあと、遅い朝食を食堂で食べているとき、カヲルが入ってくる。
おもわずむせるレイ。時計は9時を指していた。いつもなら彼は
学校にいるはずなのだが・・。
彼がネルフスタッフに捕まっているところをスルーして自販機前へ。
一息ついて日向発見。早速機密情報を・・というとき。
カヲル「その話、僕も聞きたいです」
・・割り込み。
レイ「(ごはんは?がっこうは?睡眠は?)」
いーかげんやになってきたレイはカヲルの自分への視線を交わしつつ、
リツコの研究室へ。リツコか加持が交代で昼夜
陣取っているのでハッキングできず。仕方なくゼーレのIDもらいに
冬月のいる格納庫へ。
レイ「あっさりもらえたわ。いいのかしら。
でもフィフスに邪魔されなくて良かったわ」
カヲルに遭遇しなかったので
あきらめたのかと思って選択画面へと出ると
レイ「・・来ていたのね・・」
・・いました。さっきいたところに。
・・単に追いつけなかっただけらしい。
機密情報を、と自販機前で活動しているうちに追いかけてきたカヲルに
またもや捕まる。
カヲル「ご機嫌はどうだい」
レイ「普通よ(本当は少しむかついてるけど)」
カヲル「体調は?」
レイ「ふつうよ」
カヲル「そう。答えてくれてありがとう」
ずいと、近寄られる。
レイ「どいてくれる?」
カヲル「口づけてもいいかい?」
レイ「ちょっ・・」
冬月「公衆の面前で・・。恥ずかしくないのかね」
マヤ「・・不潔」
日向「さんざん追っかけ回していたからなぁ」
ゲンドウ「レ、レ〜イ!」
レイ「疲れたわ。・・学校に行こう・・」
計画をことごとくつぶされて、よろよろと学校にむかうレイ。
レイ「参号機と四号機がまたもや遠くなったわ・・」
アスカ「あらぁ、重役出勤?」
レイ「本当は今日来ないつもりだったの」
シンジ「カヲル君、ここ数日学校来ていない。どうしたんだろう」
アスカ「珍しいこともあるわよねー。めんどくさい雑用とかも
嬉そーにやってたやつが」
カヲル「や、僕が何か」
レイ「(×○▲□!)」
そして夜中の2時。
カヲルの乱入でまたもや中断されるハッキング。
レイ「・・いい加減にして」
カヲル「遠慮はいらないのに・・」
レイ「(この万年発情男・・)」
そそくさと席を立って、自販機へ行き、トイレだけをすませ、
コンビニへ。さすがに夜中4時のコンビニまでついてこないだろうと
マターリしていたら、コンビニの戸が開く音。
レイ「フィフス・・」
そそくさと死角に入るレイ。しばらくうろうろして
さっていくカヲル。
ここ数日ここまでやられると正直恐ろしい
111 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/20 20:38 ID:UfkZqsSi
ここのひとみんなへんたーい!!
112 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/20 22:34 ID:2I8UTgkF
>>104-110 面白かった。正直羨ましい。
そういうプレイにしたくてしてるなら「おめでとう」なんだが
本気で困ってるなら、
まず一番最初の深夜の執務室二人きりの時に思う存分
相手が嫌になるほど話し掛けまくって(ハグキスはしない。すると恋愛モードになる)
逃げようとしても更に捕まえて話し掛けまくって…とすれば
その後は引っ付いてこなくなると思う。
SDATでもやれば
>>104-110 後日談。
しばらくハグとかこなしていったら執拗なストーキングは
おさまりまスたが・・。
その後いろいろあって、レイに執着をもつものすごく嫉妬深い
やつになりまスた・・。
118 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/23 06:55 ID:mNQO2Ttc
・・で今現在のカヲルの日課。
5−6時頃起床(たーまに7時頃)
朝一にレイ宅へ。
抱きついてささやく。
登校。
朝っぱらから発情していることもあり、TV26話のシンジの
朝の生理現象を思い出す。これをレイ本人で解消しに来ているのか・・
と思う。・・18禁ものだ・・。
放課後まっすぐレイ宅へ。
抱きついてささやく。
微笑む→相手近づく→近づくはレイが意図に気づかず、寄ってこないことが
多いのであまりつかってこない。直に抱きつく。ささやいて
レイも発情させる。頃合い見てもう一度抱きつく。
119 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/23 07:00 ID:mNQO2Ttc
自販機前にてうろうろしてレイのことを聞いて回って浮気調査。
(この内容によってレイへの親愛が上下する)
体調を整えてレイの顔を見にレイ宅へ。
昼間の調査?で怪しいと思ったときはレイ自身の浮気調査
(○○ってどんな人?)
そのあとレイ自身の傾向(何をしたい気分)を聞いて抱きつくか判断。
(このとき発情していても、レイがその気がないと見ると手を出さない)
22時。
就寝。
レイがマンションいないで学校や
ネルフにいるときはあとをついてまわる。ただし、朝と放課後は
マンションにレイがいないと不機嫌になるらしく、
親愛が大幅ダウン。
ちなみに今15話の終局モード・・。
ちと怖い・・・
尊敬に値するよw
しかし度を過ぎるとさすがに怖いな
122 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/23 23:30 ID:33TPP3tP
人大杉のなってからレスのびがさらに鈍くなってんなー。
>>122 そう?結構増えてる気がしない?それとIDがすこしカコイイ。
うん。自分も前よりにぎわってると思ってた。
どんどんLRK者が増えるといいなぁ。
誰かLRK書いてくんろ〜〜
初期に比べりゃすごい盛り上がり様だよ
確かに他スレと比べるとそうかも
カヲル「あのさ、なんで君、こっちのに変えないの。制服」
レイ「ん? ああ、これね。ま、こっちの学校に入ったのは一年のときだから、確かに
ずっと変えないでるのはヘンだったかもね」
カヲル「でも、そうしない。前の学校への郷愁ってやつ?」
レイ「べっつに。そこにしたって、そんなに長くいたわけじゃないし」
カヲル「転校続きだったの?」
レイ「そんなとこかな。小さい頃はここに住んでたんだけど、しばらく日本中転々でさー。
で、準備ができたからこっちに戻されたってわけ」
カヲル「ふーん。…準備、ね」
レイ「何よ」
カヲル「別に。だから君は他人と接するのうまいのかなと思って」
レイ「…別に、フツーでしょ。ま転校生のシュクメイってやつ?
目立つのはご法度、でも全然主張しないのも警戒されるんだよね。慌てず騒がず、
ちょっとのトラブルは笑顔で受け流すべし。みんなにあたしは脅威じゃないって
思ってもらえれば、大体うまくやってけるかな、どこでも」
カヲル「難しいもんだね」
レイ「あんたが考えなさすぎなの。転校初日に碇君の前でなんかやらかしたんだって?」
カヲル「知ってたんだ」
レイ「碇君ていい人だから、はっきりとは言わなかったけどね。
でもあの様子じゃ印象最悪っぽいなー、相当キゲン悪そうだったもの」
カヲル「彼の喜ぶような態度をとれば良かったっていうの? そんな理由ないよ」
レイ「はー、あんたらしいわ。
…だからなのかな、こんなこと話せるの」
カヲル「遠慮する必要のない冷血野郎だから?」
レイ「あ……」
カヲル「気にすることないよ。事実なんだし」
レイ「…けど」
カヲル「喋ることで気が晴れるんなら、また来たら。どうせ僕は暇だし」
レイ「…、そ」
カヲル「うん」
ミサト「…ふーん、あのレイがねぇ。
誰とでもうまくつきあう分、そういうコトには逆にオクテだと思ってたけど」
リツコ「あら、そんなに意外?」
ミサト「そんなことないけど。なんにせよ、いいことだわ。レイも女の子だもんね」
リツコ「本人の精神状態もこのところ上向きになってるわ。いい傾向よ」
ミサト「…で、何かあるんでしょ? 問題が。
コトを大きくしそうなあたしに、こんなに早く打ち明けてくれるってのは」
リツコ「諜報二課が動いてるらしいわ」
ミサト「この時期に? レイの経歴、記録一切は既に抹消済みじゃない。
探り回る理由がないわよ」
リツコ「レイにはなくても、彼の方はね」
ミサト「…なるほど、ね」
リツコ「ところで参号機の起動実験、予定通り明日、松代で行うわ」
ミサト「パイロットは彼を?」
リツコ「いえ、新たに選出した四人目を使うそうよ」
ミサト「四人目?」
.カヲル「なぜ僕じゃないんです」
モノリスB「こちらの持ち札をただで公開する義務はない。当然の処置だ」
.カヲル「だって次は…ああ、だからか。僕じゃまだうまく処理できないってこと?」
モノリスA「今お前を失うわけにはいかないのだよ」
.カヲル「自分の面倒ぐらい見られるけどな」
モノリスD「だが、それでは碇たちが収まるまい。まして使徒を事前に殲滅してしまうのではな」
モノリスC「左様。動きすぎるのは得策ではないよ」
.カヲル「あーあ。これじゃ何のためにあそこにいるんだか」
モノリスA「問題はない。お前には別の役目を与えよう」
シンジ「あれ、ずいぶん遅かったじゃない。先に出たのに」
.アスカ「……」
トウジ「…なんや、今日は夫婦喧嘩はなしかいな」
.アスカ「…ッ、あんたたちの顔見たくなかったからよ!
この三バカトリオがぁっ!!」
カヲル「やあ。ちょっといい?」
アスカ「何よ、交代要員。優等生は優等生らしく、クラスのアイドル綾波レイとでもつるんでれば?
知ってんのよ、ときどきこっそり会ってること。碇司令のお怒りをかわないうちに、
早いとこ手を引いた方がいいんじゃないの?」
カヲル「知ってるよ。ここんとこ身辺があわただしいし」
アスカ「…監視が増えてるってこと?」
カヲル「まあね」
アスカ「はッ、ざまあみろだわ。気をつけてないと、エヴァに乗る前にお払い箱かもね」
含み笑いするカヲル。
カヲル「君、そんなに不満なの? 彼が選ばれたことが。…それとも不安なのかな」
アスカ「ッ、うるさいわね! あんたに関係ないわよ!」
カヲル「そうも言ってられないと思うけど」
アスカ「まだ何かあんの?!」
カヲル「心配しなくても、弐号機は君の専属機だよ。君が折れない限りはね」
アスカ「…どういう意味よ」
離れた場所から二人を見ているレイ。きびすを返し、立ち去る。
トウジ「…なんや、綾波か」
.レイ「鈴原君、あのさ…」
トウジ「全部、知っとるんやろ」
.レイ「…うん」
トウジ「惣流も、あのいけ好かん転校生も知っとるようやしな。
知らんのはシンジだけか」
.レイ「…うん。碇君だけ」
屋上の空を見る二人。
トウジ「お前が人の心配とは珍しなぁ」
.レイ「珍しいって、別にあたし」
トウジ「いや、お前がどんな奴にも親身になってやっとるのはわかっとる。
ワシが言ってるのは、お前が不安になるくらいのってことや」
.レイ「あたしが?」
トウジ「お前が心配しとるのは、シンジや。それから、あの転校生やろ。
なんか見たくないとこでも見てもうたんと違うか」
.レイ「そう…なのかな。一応、自分ではヘーキなつもりなんだけど」
トウジ「シンジあたりにはともかく、けっこうわかるもんやで」
.レイ「…バレバレ?」
トウジ「おお」
.レイ「そっ…かぁ。うーん」
トウジ「そや」
シンジ「松代で事故?!」
.アスカ「原因不明の爆発が起きたらしいわ。参号機の起動実験中に」
シンジ「そんな、じゃミサトさんたちは?!」
.アスカ「わからないわ。現地とはまだ連絡つかないのよ。
とにかく今はっきりしてるのは、使徒がこっちに向かってるってこと」
シンジ「ミサトさんもいないのに…?!」
.アスカ「今は碇司令が直接指揮を執ってるわ。…人員の選抜も含めてね」
シンジ「父さんが? 人員って、どういうことだよ?!」
.カヲル「こういうことさ」
シンジ「! なんで君が…綾波は?!」
.カヲル「今回は僕が零号機に乗る。司令も承認済みだよ」
.アスカ「…だ、そうよ」
シンジ「……」
.カヲル「よろしく」
日向「弐号機、中破! パイロットは脱出、救護班を向かわせます!」
碇「零号機、無理に接近せず目標を足止めしろ。今初号機を回す」
.カヲル「了解」
冬月「パイロットには初の実戦だ。各員、バックアップを怠るな」
.カヲル(…委員会へのご機嫌とりか。まだ正体が露顕してない証拠だな)
山を回りこんで姿を現す参号機。
シンジ「使徒…? あれが使徒ですか…?」
碇「そうだ。目標だ」
.カヲル「配置についた。どう行く」
シンジ「! どうって…」
.カヲル「なんで攻撃しないの」
シンジ「だって、人が乗ってるかもしれないんだよ?! 同い年の子供が」
.カヲル「だから?」
シンジ「…え」
.カヲル「先に行くよ」
飛び出していく零号機。勢いよく参号機に掴みかかる。跳ねのける参号機。
零号機は人間離れした攻撃をかわし、再度参号機を地面に叩きつける。
シンジ「っ、やめろ!」
突っ込んでいく初号機。零号機が気をとられた隙に参号機の腕が異様に伸び、
背中を押さえつけている左腕を掴む。接触面から生体侵食。
手が出せない初号機。
伊吹「既に生体部品の1%近くが融合しています。これ以上は危険です!」
冬月「撤退させないのか。パイロットが」
碇「構わん。どう対処するかで奴が何者か推測できる」
.カヲル「なんで何もしないのさ」
シンジ「?!」
.カヲル「パイロットを傷つけるのがやなの? それで何もしないの?
…君さ、それって子猫のときと同じだよ」
シンジ「同じって…!」
.カヲル「こうすればいいのに」
参号機の胸部を踏みつける零号機。参号機の首がのけぞり、零号機の左腕が
根元からぶちぶちともぎ取られる。のしかかるように参号機の首を絞める零号機。
骨の砕ける音。
もがきかけていた参号機の腕が、ズシンと地面に落ちる。
青葉「…も、目標、完全に沈黙」
碇「やはりこの程度では何もしないか」
冬月「正体がなんであれ、向こうもここで全てを暴露するわけにもいかんだろう。
だが少なくとも、パイロットとしての腕は優秀なようだな」
,カヲル「…ねえ、君」
シンジ「! 良かった、意識があるんだね?! 今、救護班の人が…」
.カヲル「違うよ。ほら、助けないの? 参号機のパイロット」
だらりとのびた参号機の首の向こうに見えるエントリープラグ。
シンジ「あ…」
.カヲル「こっちはもう動いてくれないからさ。綾波さんに怒られちゃうな」
慎重にエントリープラグを取り出す初号機。急行する救護班の車両。
シンジ「まさか、最初からこのつもりで…?」
.カヲル「……」
シンジ「…ごめん」
.カヲル「いいよ」
ミサト「…生きてる」
そばにかがみこむ加持。
ミサト「リツコは…?」
.加持「大丈夫、君より軽傷だ」
ミサト「…! 参号機は?」
.加持「使徒、として処理されたそうだ」
ミサト「……」
.加持「心配ない、パイロットは無事救助された。零号機によってね」
ミサト「…零号機? レイが…?」
.加持「いや」
ミサト「どうしたの」
.加持「乗っていたのは、あの少年だったそうだ」
ミサト「……!」
モノリスA「なぜ我らの指示にそむいた」
モノリスB「可能な限り手出しはするなと言っておいたはずだぞ」
モノリスC「自分がどれだけのカードを無駄にしたのか、わかっているのかね」
モノリスD「これで碇らの疑念は確実なものとなった。動きにくくなるな」
モノリスA「何か言いたいことはあるか」
.カヲル「エヴァとパイロットの数は多い方がいい。だからです」
モノリスD「あくまでそれを優先したまでだと言いきる気かね」
.カヲル「他に何があるんです。
初号機のパイロットの崩し方もわかったし、無駄じゃないでしょう」
モノリスB「…口を慎みたまえ」
モノリスA「まあいい。あとの処置は追って知らせる」
モノリスC「ご苦労だったな」
.カヲル(何やってんだろうな、僕は)
.レイ「あ、いたいた。面会謝絶解除、おめでとーう!」
.アスカ「見舞いに来てやったわよ、交代要員」
.カヲル「……」
シンジ「気分はどう?」
.カヲル「参号機のパイロットは」
シンジ「…、心配ないよ。もうすぐ退院できるって」
.カヲル「…君は?」
.アスカ「大したことないわ。…ったく、出番だからって無理しちゃって」
.カヲル「……」
シンジ「どうしたの?」
.カヲル「…零号機。大破だって聞いた」
.レイ「何言ってんの、そんなの全然だいじょーぶだって! 変なこと気にしないで、
早く良くなりなよ、ねっ?」
シンジ「…アスカ」
.アスカ「ん? …あ、そっか。じゃレイ、あたしたち先に戻るから」
.レイ「えっ? ちょっとぉっ」
病室に取り残されるレイ。
.レイ「……」
.カヲル「……」
.レイ「…あの、ごめんね。なんか…あたしの代わりに危ない目に会わせちゃったみたいで」
.カヲル「…なんであの子たち、態度変えたんだろ」
.レイ「え?」
.カヲル「今の子たちだよ。なんで僕にあんな優しくするのさ。
前はあんなに毛嫌いしてたのに」
.レイ「それは、あんたがみんなを助けたから…」
.カヲル「それだけで?」
.レイ「…え?」
.カヲル「冗談だよ。なんでもない」
.レイ「……」
.カヲル「…怒ってる?」
.レイ「…呆れてるだけよ。あんたってこんなときでも変わんないなー、ほんと」
.カヲル「じゃ、呆れついでにひとつ頼まれてくれない?」
.レイ「なによ」
.カヲル「…あのさ」
.レイ「…なんなの?」
.カヲル「……」
.レイ「?」
思わず身を寄せるレイ。と、カヲルの腕がのびてレイの頭を抱き、軽く頬にキスする。
.レイ「〜〜〜ッッ!!」
…ばちーーーーん…
真っ赤になって駆けていくレイ。
強力な平手打ちの痕をさすりつつ、一人ベッドの上で笑いこけるカヲル。
ふと真顔になる。
カヲル「…ほんとに何やってんだろうな、僕は」
オワリ。
すんません。スレ違いっぽければもうやめます
カヲル「やろう」
レイ「いいわ」
糸冬 了
>>ALL ↑
メンどいからこれでいいじゃんw
そういえばエロがないな…
なんとなく
カヲル「やらないかい?」
レイ (うほっ、いい男)
心の動揺を悟られぬようにうなづくレイ。
去り行く二人。
劇 終
って感じなんだがw
それでいいや
おもしろいYO!なんか凄くおもしろいYO!
こいつらの笑える日常見せてホスィ
145 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/06/25 22:28 ID:3ok/8WHP
>102の続き待ってるの漏れだけ?作者さん再降臨きぼん
実は漏れも待ってたり…
漏れはエヴァ2のレポの続きも待ってるw
俺的にはもしあるとするならこんな感じがいい
カヲル「ファッキン」
レイ「カマン」
ちゅんちゅん。
外で雀が鳴いている。
レイは心地いいまどろみの中で
そのさえずりを聞いていた。
閉ざされたまぶたの下からでも感じる
柔らかい朝の日差し。
暖かい布団の中のぬくもり。
・・ただベットがいつもより心なしか
少しばかり狭い気もするが。
ふとひやりとした外気がふれる。
レイはまどろみの中でどうしたものかと
ぼんやりと考えた。
でも眠りのあまりの心地よさに再び意識が
沈み込もうとしたとき
唇に何かがかすめる様な感触。
・・・・?
ねぼけている頭では何かはつかめなかった。
・・・何。
・・・・。
まあ、いいかぁ。
分かんないものは考えてもしょうがないし。
・・ねむ。ねよ。
いつものお気楽な思考力で再び意識を手放そうとしたとき。
今度はしっかりと唇に柔らかい感触を感じ取った。
・・・。
思考が動き出そうとしたき。
「おやま、お邪魔だったかしらねぇ」
通いの家政婦、はるの甲高い声でレイの意識は強制的に
現実世界へと引き上げられた。
朝日が目に飛び込んでくる。
開け放たれたカーテンから朝日が差し込み、
ベットの枕元で万華鏡のように揺れている。
あまりのまぶしさに目を細めた。
「はるさん・・、おはよぉ。朝っぱらから元気だね」
目をこすってはるに挨拶した後。
ふと自分のベットの狭さの正体に気付く。
「・・カヲル。あんた、なんでの私のベットにいるの?」
「それはこっちの台詞だよ」
「へ?」
仏頂面の幼なじみの言葉にレイは改めて部屋を見回す。
それはいつもの見慣れた部屋ではなく、
男子用制服の掛けられた愛想のない部屋。
「あはは・・。もしかしてまたやっちゃった?」
「ばーか」
そっぽをむいたカヲルの白い頬はほんのり紅かったのだが、
狼狽しきったレイはまるで気付かなかった。
「ごめーん。でもさ、中学入ってからずーっと
こんな事なかったじゃん。怒んないでよ」
カヲルはやれやれと溜息をつく。
「怒ってない。だから出てくれないかい」
「あ、うん。ホント、ごめん!」
レイは身軽にベットから飛び降り、
「ごめんねー」
部屋の入り口で一旦振り向いて小さく舌を出すと、
ばたばたと騒々しく部屋を出て行った。
くすくす笑いながら見送るはる。
「・・はるさん」
「なんです?」
レイが行ってしまったあと。
罰が悪そうにベットの上から声をかけてきた
カヲルをはるはにこやかに見返す。
「さっきのことは・・」
「分かってますよ。さ、早く支度なさってください。
朝餉のご用意ができてますから」
いい感じ。カワイイ
ほのぼの(・∀・)イイ!!
「綾波レイ、君は僕と同じだね」
「あなた誰?」
「僕はカヲル。渚カヲルさ。ピーナッツ投げたの食べるのが得意なんだ」
「そう、よかったわね。じゃ」
「見てよ、鉛筆を鼻の頭で立てれるんだよ」
「・・・・」
「ほら、親指が離れるマジック教えてあげようか?」
「・・・・何故着いてくるの?」
「フンフンフンフンフーン」
「・・・・」
「昨日ペン回しの新技を遂に習得した・・・」
「黙れ」
バキッ ドスッ
ブチ切れるレイ
殴り倒した後何故か双方無言のままベッドの上で一夜を明かす
「昨日の事は無かったことにしないかい」
「ええ」
がちゃ
「何処行くんだい?」
「学校」
「行ってらっしゃい」
「・・・」
「・・・」
朝食の後。
日曜の朝は晴れ渡り、雲一つない。
梅雨明けのさわやかな風が第3新東京市を吹き抜けていく。
あちこちの家から洗濯物がはためく音や
布団をたたく音が聞こえてくる。
ベランダに出たレイは大きく息を吸い込むと
居間でお茶をすするカヲルの方を振り返った。
「今日もいい天気!!カヲルは今日なんか予定あんの?」
「学校の音楽室借りられたからバイオリンの練習」
「そういえば発表会もうすぐだよね。おじさまとおばさま、来るの?」
「さあね」
お茶の湯気に視線を向けたまま、さほど関心なそうに答えるカヲル。
「忙しそうだもんね。分かんないか」
レイはちょっとまずいこと聞いちゃったかなぁと気まずそうに
視線を空の方へと戻した。
カヲルの両親は世界的な音楽家である。
一年中世界中を飛び回っており、
日本にいることが少ないくらいである。
その血を引いたのか、カヲルも幼い頃から音楽について
類ない才能を見せた。特にバイオリンとピアノは天才的で
注目を浴びていたのだが、彼は某有名音大の附属中学に行かず、
この第壱中に進学したのだった。
彼は何も言わなかったが、多分音楽に縛り付けられるのが
嫌だったのだろうとレイは思う。部屋には膨大の数のCDがあり、
音楽は好きなのだろうが、生活の全てを犠牲にしてまでという
わけではない。しかも世界的な音楽家が両親である。プレッシャーも
並じゃないだろうし、過酷な条件を強いてくるものだ。
彼の両親も例外ではなく、過酷なハードルを
彼に強いた。有名中学に進学することを望み、過酷な練習を強制し、
生活の全てを音楽に向けることを要求した。
その時割って入ったのがレイの母親だった。
「この子はあなた達の人形じゃないのよ!!」
カヲルが幼い頃からちょくちょく預かっていたこともあり、
持ち前の強引さと気の強さで無理矢理カヲルを預かったのだった。
元々カヲルと両親の仲はあまりいいとはいえなかった。
練習を強いる以外親らしいことはしてこなかった彼らだ。
当たり前といえよう。
カヲルははるとレイの母親に育てられたみたいなものだった。
このこともあり、カヲルと彼の両親はさらに疎遠となった。
あごに人差し指をやりながらなにやら考えていたレイだが、
急に目を輝かせカヲルの方を振り向いた。
「よし!!私も一緒に行く!!」
「なんで?」
「暇だからよ!」
「あっそ」
「私もヴィオラで練習つきあうよ。アスカや碇君も誘ってみる」
「・・・なんで」
カヲルは眉をひそめた。
シンジ君はともかく、あのうるさいやつまで一緒か。
冗談じゃないと断ろうとしたが、ときは既に遅く。
レイは携帯でアスカに連絡を取ってしまっていた。
「うんうん。じゃあ、9時半に正門前で。鈴原君達も?
分かった。待ってるね」
「・・・」
頭痛がしてきた・・。
カヲルは疲れたように天井を仰いだ。
「おそいっ!!5分前集合は常識でしょうが!!何やってんのよ!?」
学校の正門でアスカがぶーたれていたた。
腰に両手をあてていつものポーズ。バイオリンケースは
シンジに持たせている。
「チェロも重いのに・・。ひどいや、アスカ」
「うっさいわね。じゃんけんに負けたやつがうだうだ言わないの!」
「まだ5分すぎただけですから・・。もうちょっと待ってみましょう」
腕時計に目をやりながら遠慮がちにそう言ったのはマユミ。
「そうね。もうちょっとしたら電話しよっか」
「せやな。これ以上遅れたら昼飯はおごりやな」
「だね」
ヒカリの提案にうんうんうなずくトウジ。ケンスケは
待っている間もカメラの手入れに余念がない。
「あ、きたわよ。おっそ〜い!!」
不意にアスカが声を上げた。
レイとカヲルの姿を認めるなり、キンキン声で抗議する。
「自分から誘っておいて遅刻ぅ?」
「あははっ、ごっめーん。カヲルがさ、やっぱ
行かないってごねちゃってさぁー」
「僕はたのんでいな・・たっ。何するんだい、レイ」
「だまってなさいよ!」
文句をたれるカヲルに軽く当て身をくらわし、レイはにこやかに
一同へと向き直る。
「ホント、ごめん。さ、行こうよ」
場所変わって音楽室。
日曜日の学校の中は静かだ。外では部活動の声が聞こえてくる。
今日は吹奏楽部は休みなので音楽室は一日貸し切りだ。
ひっそりとした音楽室はアスカ達が入ってきたことで
にわかににぎやかになった。
「調弦すんだ?」
「もうちょっとかな」
「とろいわね、早くしなさいよ。ね、曲何する?
せっかく4人そろったんだからさ、久しぶりにカノンやんない?」
「僕の課題曲は?」
「そんなの後で一人でやんなさいよ」
「・・何のために僕はここに来たのさ?」
「いいじゃん、カヲル。久しぶりだもん、やろうよぉー」
レイの哀願にカヲル、あっさり陥落。
「あんた、レイにはとことん甘いわよね。昔から」
「余計なお世話だよ」
アスカのつっこみにカヲルは無愛想に答えた。
「今日は特別に第1ヴァイオリンやらせてあげる。感謝しなさいよ」
「やれやれ・・」
演奏が始まった。
流れるように各パートが合流していくカノンの調べ。
ヒカリ達は静かにその調べに聞き入った。
外の運動部も一旦声を出すのをやめ、音に聞き入った。
緩やかに上下して、一つ一つの河川が
一つの大きな流れにまとまって流れていく。
仏頂面だったカヲルもいつしか穏やかな表情で演奏に
没頭していった。
4つの異なった空気が空気が一つになる。
その様子をファインダー越しに真剣に見つめるケンスケ。
「いい絵がとれそうだな」
ごく自然にカメラマンの顔となったケンスケの横顔を
マユミはまぶしそうに見つめた。
はじめはただのデバガメ小僧と思っていたのに。
こうしてシンジ達と行動をともにしていくうちにマユミは
当初の最低な印象は薄れていき、ケンスケに特別な想いを
抱くようになっていった。
「私、相田君をただのカメラ小僧かと思ってました」
「頭に変態がつく?」
カメラのファインダーに目を向けたまま、苦笑混じりに言う
ケンスケにマユミは慌てた。
「ち、ちがいます!!お金目当てばかりかと・・」
「うーん。趣味には資金も必要だからね。否定はできない」
「え・・」
ちょっと考えるようにそう言うケンスケに
マユミは落胆した表情を浮かべた。だがケンスケは続ける。
「でもさ、それ以上にとりたいな、と思ったんだよ。その、
なんていうかな。いいなと思った瞬間を残したくってさ。
あとはそれが欲しいというやつにおそすわけ」
「・・・・」
「かっこつけてるな、俺って」
ははと笑いながらマユミに笑顔を向ける。
「そんなこと、ないです・・」
紅くなってうつむいたマユミは消え入りそうな声でそうつぶやいた。
時には激しく。
時には優しく流れていくカノン。
ヒトの感情みたいだな、とカヲルはふと思う。
狂おしいばかりに流れていくときもあれば
穏やかに流れていくときもある。
僕の想い。
このカノンのように想いは一つになるときが来るのだろうか?
ちらっとレイの方を見やる。
その視線に気付いたのか、カヲルに微笑むレイ。
まぁ、いいか。
もう少しこの穏やかな流れに身を任せよう。
焦ることはないのだから。
カノンの調べは緩やかに穏やかに
どこまでもどこまでも広がっていく。
一つの時の流れのように。
カヲルはありったけの想いをカノンに。
そして彼のバイオリンに込めるのだった。
ひとまずここまで・・。ツカレタYO!!
乙!
穏やかな感じ、いいね
力作乙カレー
待ったかいがありますた。作者さんサンクス
作者さんたちガンガレ!
なんか熱く語ってくれるヒトいないかなぁー。
episのキャラコメにリナレイ×カヲルネタがでてる
.(ヒソヒソ)最近、あの二人、仲いいですよね
(ポショポショ)すっかり公認って感じよね〜。もう、スミに置けないじゃない、レイも
.(コソコソ)それだけじゃないわよ。この間、あなたたたち彼のお見舞いに行ったでしょ。
実はあの後…
.(ザワザワ)ええ〜〜〜っっ?!
(ニヤニヤ)…決まりじゃない。ま、こっそり応援してあげましょ
本部の自販機コーナーで休憩中のレイとカヲル。
むすっとしているレイ。
レイ「…なんか、ウワサが回んのがみょーに早い気がするんだけど」
カヲル「そう?」
レイ「それに、なんか作為っぽいもんを感じるんだよね。
あんたとあたしをなるべく一緒にいさせよう、っていう」
カヲル「そうかな」
レイ「そうよっ。シンクロテストも定期テストも、いっつもあんたと
きっかり同じ時間にあがるようになってるし」
カヲル「それは実験の都合だと思うけど」
レイ「合同テストがない日でも、こうやって、いろんなとこではち合わせするようになってるし。
この広い本部で偶然ばったりなんて、タイミングよすぎない? いくらなんでも」
カヲル「お節介な誰かでもいるんじゃないの」
レイ「葛城三佐も、赤木博士も、そこまでする人じゃないよ。
…ま、最近のあたしを見る目がアレなのは確かだけど、でもさ」
カヲル「“偶然”で片付けるにはできすぎだ、って?」
興味なさそうにコーヒーを飲み干すカヲル。むきになるレイ。
レイ「おまけに“偶然”他に誰もいなくて、“偶然”二人ともこの後の実験はドタキャン。
あんただって、ほんとはもっと入院してるはずなのに、異例の退院許可が下りて
早期職務復帰なんてさ、どっかおかしくない?
絶対、何かあるんだよ」
カヲル「……」
レイ「どうしたのよ」
カヲル「別に。
君さ、考えすぎだよ。そんなこと言い始めたらきりがないじゃないか。
それとも何、僕がここに来たことも偶然じゃないって言うの?」
レイ「…別に、そこまで言ってるわけじゃないけど」
カヲル「同じことさ」
レイ「ちょっと、なんで急に…」
カヲル「僕が君を好きになったのも、…それもどこかの誰かが仕組んだことだって、
君はそう言いたいんだろ?」
レイ「そんな…つもりじゃ」
そこへ通路をやってくる日向。
日向「ほんと、葛城さんもズボラな人だよな。コーヒーぐらい自分で買いにくればいいのに」
(おい、まずいぞ)
(今邪魔を入れるわけにはいかないだろ)
(とりあえず拘束しとくか。行け)
日向「あれ? あの二人、こんなとこで…ぉごふっ?!」
保安部の黒服に当身くらわされて気絶する日向。
大急ぎでズルズル物陰へ引きずっていく黒服。ところが、通路の反対側から今度は青葉登場。
隠れ場所を失う黒服。
黒服1「おいっ、さっさと隠せ」
黒服2「そんなこと言ってもあっちが…あっ」
そこには気配に気づいて出てきたレイとカヲルが。
固まる黒服。
レイ「あなたたち…」
カヲル「…こんなとこで何やってるんです?」
黒服1「はっ?! いやその、ふ、不審人物の排除を」
レイ「どっからどう見たって日向さんでしょーがっ!!」
カヲル「どういうことなのか説明してほしいんだけど」
黒服2「いや、それは」
レイ「! こっちねっ!」
黒服2「ああっ!」
スカートひるがえして通路の壁を思いきり蹴っとばすレイ。
カモフラージュの壁あぼーん。中には監視モニター+盗聴受信機完備の諜報部の皆さんが。
一瞬で凍る空気。
レイ「……」
カヲル「……」
そこに何も知らない青葉登場。
青葉「…おい。何やってるんだお前ら」
黒服1「いや、誤解しないでくれ。我々はただ彼らが順調に接触を…」
慌てるあまり口を滑らせる黒服。あっと口を押さえるが、もう遅い。
ぶちキレるレイ。
レイ「ふっっ…ざけんじゃないわっ!!」
カモフラージュ壁の残骸をひっつかんでぶん投げる。自販機にクリーンヒット。
自販機、ショートしてご臨終。ガクブルな諜報部+保安部の面々。
だんっと床を踏みしめるレイ。
レイ「一体何なのよっ! あたしに何をさせたいわけっ?!
みんなして、よってたかって、最ッ低よ! ったく信じらんない!
あんたたち全員、ジョーシキ疑うわっ!!」
ぎっ、と一同をにらみつけ、きびすを返すレイ。足音が遠ざかっていく。
カヲル「…碇司令の指示?」
諜報1「あ、ああ」
カヲル「僕は立場上つっこめないけど…これは、さ」
諜報1「だが、委員会からの直令を確実に遂行するために、万全の態勢を取れ、と。
君に万が一のことがあってはならないという最優先命令も受けている。
我々としてはこうせざるを得ないんだ」
カヲル「なるほど」
青葉(…おいおい、これって)
モノリスB「…なんということだ」
モノリスD「碇め、諜報二課の出動要請をあっさり受け入れた理由はこれか」
モノリスC「だが我らの指示を遂行しなかったわけではない。諜報部、保安部の
動きについても、彼の保護を優先したと言われてしまえばそれまでだよ」
モノリスB「あの男がそれだけの意図で動いたはずがなかろう」
モノリスC「左様。だが、我らにはそれを追求する公的理由がないということだよ」
モノリスB「奴お得意の戦術だな」
モノリスD「せっかくの『諜報二課による完全生中継! 初めての芦ノ湖デート』作戦が…」
モノリスC「『首都の夜景をバックにドキドキファーストキス』作戦も露と消えたよ…」
モノリスB「このままでは我らの悲願も危ういぞ」
モノリスD「…ところで議長、その後、彼の様子は?」
モノリスA「……
…丸二日、口もきいてくれん」
モノリスB・C・D「………」
冬月「勝ったな」
碇「ああ。
…問題ない。わたしのレイを奴などに渡すものか(ニヤリ)」
冬月(…レイにこだわりすぎだぞ、碇)
しつこくすみません。そもそもここFFスレじゃないし。次で終わらせます
>>191 そんなぁことないない!!むしろ待ってましたぁ!!
FFスレじゃないけどカヲレイネタだから全然オッケーだと思いますよ。
>192
サンクス。
でも、スレがFFや感想・クレクレで埋まって、議論?がストップしたら本末転倒じゃないかな。
漏れが書いてるネタだって>63->71の人たちの会話がなければ存在しなかったわけだし。
…いや、あくまで漏れの個人的意見だし、FFが悪いってわけじゃないです。
気が向いたらいつでもまた続きキボ…いやおながいします。ぜひ。
レイに抱きつくのが飽きたのか
安心したのか
ようやくだいぶおとなしくなったカヲル。
だが相変わらずレイのマンションに来る。
レイをおだてて
ご機嫌取りモードにはいるカヲル。
全てネガティブに返され、考え込む。
おだてはきかないと思ったのか、
とことこよったきて差し出したのはマグカップ。
「なにゆえマグカップ?」
とは思ったが、久しぶりのプレゼント。
喜んで抱きついたら親愛が6か7もアップ(愛情は最大値固定)。
・・大喜びだったようで・・。
すぐさま差し出されたのはアロマオイル。
次に前にプレゼントしたH本。
・・こいつプレゼント用のなくて持ち物差し出したな・・。
抱きつかれて大喜びするのは可愛いが。
この日以降のプレゼント、マグカップばっか・・。
渡されるたび期待されてるような気がする・・。
以前のレスでカヲルやレイは性欲よりも アイデンティティーの追求に
没頭する傾向にあるとあったけど・・。
エヴァ2やっててホントかよ、と思った。エヴァ2だからじゃなくて、
そう言うことは知らないだけで、憶えたら積極的に迫ってきそうな
きがした。 下品かもしれないけど、避妊とか気にしないじゃないかな。
人じゃないから大丈夫だよ^^;
>・・こいつプレゼント用のなくて持ち物差し出したな・・。
禿げ藁w
>>195 相変わらずおもろいw
続き待ってるぞ。
貞本レイってやっぱ3人目になるだろうか。貞本カヲル×貞本レイは?漫画ではレイをかばってたけど。
あれは庇うっていうより 「邪魔だから下がっててよ」 って感じした
・・・何にせよ二人目よりは三人目の方が可能性はある、ような気がする。
>201
やっぱそうか。とことんマイペースなやつだものね、貞本カヲル君。
2人めは断固としたのがあるからアプローチしずらいかもね。
おとしがいはありそうですが。3人目はどうだろう?ペース仁巻き込めば落とせるかな。
203 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/01 19:29 ID:4FpJL4RT
カヲル君が嫉妬するなら、やっぱり碇親子かな?
カヲル君が嫉妬する小説ないかね。
なんで、どこの小説もLASばっかなんだろう・・・。
LRKが一番良いよ。
LRKをたくさん読めるのもLASだったり…。
俺、LRK好きでepiのキャラコメにネタ書き込んだけど、あそこではやっぱ
レイもカヲルもシンジラブの方が受けるみたい
>>205 そういう奴らの書き込みはLRSやLKS派じゃね?
あるいはシンジの自己投影厨か。
ageんなよ
シンジに対する不可侵同盟っぽい関係のふたりも実は好きだ。
ラブラブも好きだけど、同志っぽい関係も好きかも。
エドガーとメリーベルみたいな感じがいい。…よく知らんのだが
アランはシンジか
212 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/02 20:07 ID:Ly0V0oEJ
レイにはトウジ・カヲルにはアスカって人もいるけど。
個人的にアスカだけは絶対ッ嫌。
やっぱカヲル×レイ!落ち着くんだもん。
本編のレイってひたすら『与える』だけの存在で
終わってしまって救いがないような感じがした。『与える』だけではなく、
同時に『与えられる』存在でもあって欲しい。カヲルも然り。だから
レイとカヲルって互いに『与え』つつも『与えられる』存在だと
思うんだよね包み込んでくれてなおかつ相手も包み込んでくれる存在。
互いに満たしてくれる存在は
レイにとってカヲル。カヲルにとってレイだと思う。
・・うまくいえないけど。
>>212 >アスカヲ絶対嫌。
漏れも嫌だが『絶対』と言い切る理由が知りたい。
212じゃないが、LAS人だから受け付けない。
212は腐女子っぽいな
消防だろ
カヲアスは嫌って言うより、想像自体できない
しかしスレはある>アスカヲ
意外と需要もなくはない。
自分の萌えは人の萎え。
他人の萌えは己の萎え。
をモットーに生きて行こうじゃないか。
>自分の萌えは人の萎え。
>他人の萌えは己の萎え。
だから腐女子はどっか逝けと
おまいらもちつけ。
初心に帰ってマターリと語ってみようじゃないか。
とりあえずおまいらがカヲレイ好きになった理由は何だ?
>221
なんか似たもの同士っぽいっつーか
ぶっちゃけ両方好きなキャラだったからかな。
LAS、 LRS、 LRK以外の信者なんて殆ど居ないんじゃないの?
この前トウジ×レイのスレなんて立ってたけどすぐ落ちたし。
LAKスレもすぐに落ちるんじゃないの。
>>221 なんか自然に優しそうだし
アスカとシンジは安全だし
LASは全く違う2人って感じがしてLRKは似たもの同士って感じがしてどっも萌える。
226 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/04 01:56 ID:cRtoNpyO
小説読みたいYO!
カヲルとレイ、先に意識し告白するなら・・・どっち!?
カヲルかな?
人当たりが良くて人と接する機会が多い分、
意識し出すのも早いと思う。また
またレイより積極的だし。
リナレイだとどうなるかな
前スレ並にLRKうpして欲しい漏れ
誰か同意してくれ。
230 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/04 16:43 ID:MB7OWhMk
てかさ、アヤナミの髪型って変じゃない?
カヲルより、俺のがカコイーシ
庵野と貞本では若干髪型が違う。
髪型論争かよ?
>>229 よし。漏れが同意してやる。
作者さん降臨切にキボン
みんな、ありがトン!この勢いで降臨してくれぬかな?
前スレには途中で終わったSSいくつかあったから
それをリメイクor完結までもってくとか・・・
作者さんにOKもらえるかな?
236 :
299:04/07/04 19:06 ID:???
235は229です。
647さんとかLRK推進さんとか某2代目さんとか
もう来ないのかなぁ・・。
雰囲気好きだったのに。
エヴァ2のレポ待ちは漏れだけか?
ノシ
240 :
前スレ647:04/07/05 15:16 ID:vqUBVOcY
>>235 OK牧場! がんがれ超がんがれ。
>>237 漏れは常駐してるぜよ。
ネタがないからROMってるだけでつが(´ω`)
ネタを無理矢理絞りだしてみよう。
カヲルをアスカに寝取られて自暴自棄になって色んな男に抱かれた挙げ句、
やっぱりカヲルがいい、私の渚君を返して。 とアスカを泥棒猫よばわりしたり刃物沙汰に展開するドロドロしたカヲル×レイ。
駄目だw総スカン食らいそうだwwwww
>>240 そういうのはLASのNTRっぽいのでやだ。
とりあえず幼なじみカヲレイの続き考えているのだけど、
なんかおもしろいネタないかな・・。
242 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/05 16:28 ID:aqaJPzOT
怖いけど、面白そう!かな?
243 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/05 16:33 ID:aqaJPzOT
>>241
幼馴染カヲレイ、続き読みたいデス!
ひらめいた!
カヲルがレイを海沿いの水族館にさそって・・・
そのまんま浜辺へ行って・・・
どうですか?水族館ネタ。
>>244 二人で水族館にいきますた。
カヲル 「ごらんファースト。みんな気持ち良さそうに泳いでいるよ。」
綾波「…」
カヲル 「おや、あそこのは僕らをじっと見ているよ。 僕らが羨ましいのかな?フフフ…」
綾波「いいえ。きっと恨んでいるんだわ。私に魂が宿ったから。自分には魂が宿らなかったから。」
綾波「…それにここは水族館ではないわ。」
>>245 (((;゜Д゜))ガタガタ
でもクソワロタ。
>>245
うまい!
今回ちょっと趣向をかえてパラレル物書いてみました。
結構イタ物になりそうです・・。
もしかしたドロドロになるかも。
>249
意気込みは買うが、イタモノはダメな人もいるし荒れる元になる。
イタモノスレにでも落としてくれ。
251 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/06 14:17 ID:2fPa2fCW
純が読みたい。
>>252 これってLASじゃない?
投下するスレ、まちがってないっすか?
>>245 うまいです!でもギャグなのか、そうでないのか・・。
気になります。
幼なじみシリーズ。
>>244の方が提案してくださった水族館編っす。
そのきっかけでレイの母親(オリキャラ)がでばってますが、
ご容赦を・・。
「これな〜んだ」
唐突に差し出された一枚の紙切れをカヲルはけげんそうに
見る。大きく切り分けられたスイカの向こうで
同じように紅い大きな瞳が悪戯っぽく笑っていた。
7月初旬。
レイの母親が久しぶりに家に戻ってきていた。
取材旅行を終え、沢山のおみやげを抱えて。
その土産の一つにこの一枚の紙切れがあったのだ。
『ネルフ・第3新東京市共催。アクアミュージィアム。
グランドオープニング式典ペアご招待券』
その二枚の紙切れには大きくそう記されていた。
「水族館?」
「そ。海沿いに新しくできたのよ。正確にはテーマパークの中の
一つだけどね。テーマパークの新しい目玉ですって。
そのグランドオープニングセレモニーがあるの。
オープン前に取材で言ったんだけど、凄く素敵なところだったわよ」
大きなスイカにかぶりつきながらレイの母は説明する。
その豪快な姿を見てカヲルはレイの食い意地は絶対彼女の遺伝だな、
と妙な感想を抱いていた。
「今回ごく限られた招待客のみだからプライベートビーチなんて
貸し切り状態よ、きっと。レイと行ってらっしゃいな」
「え?」
レイと彼女が知ったら双方からラリアットをくらいそうなことを
考えていたところに話題を振られ、カヲルは慌てた。
「何が?」
「レイ誘って行って来なよと言ったの。私まだ仕事残ってるしさ」
レイと同じ笑顔でニコニコ言われてたじろぐカヲル。
台所の奥からはるも勧める。
「レイさん喜びますよ。水族館がお好きなようですから」
「う・・・」
二人の気持ちは嬉しいとは思うのだが
何となく照れくさい。それに
いつも2Aのメンツで行動することが多く、
二人きりで出かけるなんて久しぶりだった。
「・・分かったよ。行くよ。・・・ん?」
よくよくみると招待券の隅に1泊2日とあった。
「あ、それ泊まりがけのイベントだから」
・・・・。
「ル〜ルッルルルッル〜きょ〜もい〜天気〜♪」
どこぞで聴いたことのある歌を歌いながら洗濯物を干すレイ。
カヲルはいつものようにその背中を静かに見つめていた。
片手には昨日の招待券。
「レイ」
「ん〜?な〜に、マスオさん?」
ずる。
レイの言葉にカヲルはおもわず椅子からずり落ちそうになる。
「冗談、冗談。で、なに?」
顔だけカヲルに向けてにこやかに笑うレイを見て
少し拗ねたい気分になる。
ふと手の中の昨日招待券を見た。
・・いい機会かもしれない。
このもどかしさから一歩でも抜け出したい。
そう思ったカヲルは招待券を握りしめ、
昨日の話を切り出そうとレイに向き直った。
>「レイ」
>「ん〜?な〜に、マスオさん?」
な〜んかい〜な〜!
262 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/07 14:41 ID:DoRs6LI3
続き待っております。
一泊二日!どうなることやら・・・
キスの先は見たいような触れてはいけないような。
可愛いカヲルは何か珍しくて好き。好きったら好き。
ガンガレマスオさん!
265 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/08 01:24 ID:b3/YnFYx
ガンガレマスオさん!!
廊下をてくてく歩いていたカヲル君。
そのカヲル君に、物凄い形相で駆け寄る綾波さん。
カヲル 「やぁ。今日も暑…」
綾波「…こっちに来て。」
カヲル 「はい?」
訳も分からず手を引っぱられるままに走りだすカヲル君。
教室の掃除用具入れのドアを開け、滑り込むように中に入る二人。
狭い空間で肌の大部分を密着させながら、外の気配を伺う綾波さん。
カヲル 「…何かあったのかい?」
綾波「…」
アスカ 「ちょっとファースト!話聞きなさいよっ!」
鈴原「なーに怒鳴っとんねん。どないしたんや。」
アスカ 「あ、あんたファーストとフィフス見なかった?」
鈴原「はぁ、あいつらならそこのロッカーん中に居てるけど。」
つかつかとロッカーに歩み寄るアスカさん。
綾波「見つかったわ。」
カヲル 「話が見えないんだけど…」
アスカ 「ちょっと!ここ開けなさい!出てきなさいよ!」
ロッカーをがんがん叩き、ドアを開けようとするアスカ。
その力に逆らうように中で頑張る綾波さん。
綾波「聞いて渚君。これから私が外に出てセカンドを押さえ込むわ。」
カヲル 「…」
綾波「学校を出たら真直ぐNERV本部へ向かって葛城三佐に保護して貰って。」
カヲル 「う、うん。」
綾波「…私はあなたを守るわ。あなたは私の大切な人だもの。」
「必ず生き延びてね。」と言い残し、外に討って出る綾波さん。
急にドアが開いたため、後ろに転んだアスカの腕を、後ろ手に絡め取り押さえ込む。
アスカ 「痛い痛い痛い痛い痛い痛ぁ〜い!」
綾波「逃げて!」
綾波さんに言われた通り、意味も分からないままカヲル君が走りだそうとしたその瞬間。
アスカ 「カエルの解剖だってばっ!」
押さえ込まれたままの状態でアスカが叫ぶ。
アスカ 「同級生を解剖する訳ないじゃない… 少し考えれば分かるでしょ? ったく…痛たたた…」
アスカが恨めしそうに、つい今しがたまで極められていた腕をさする。
アスカ 「カエルとカヲルの語呂が似てたから少しからかっただけだってのに… ホント冗談の通じない奴…」
鈴原「何や、ほんならこの騒ぎ、まーたお前の仕業かい。」
ため息をついて散っていく野次馬達。
カヲル 「…」
綾波「…」
綾波さんをじっと見つめるカヲル君。
視線を逸らす綾波さん。
カヲル 「あの…」
綾波「何。」
カヲル 「いつもクールな君意外な一面を見れて嬉しいよ。」
綾波「…」
カヲル 「それと。さっきの『大切な人』の辺りの話が聞きたいねぇ。」
綾波「あの… あれは…」
丁度その時、返答に困る綾波さんを救うかのように四時限目始業のチャイムが鳴った。
綾波「授業が始まるわ。 早く席に着かないと解剖されるわよ。」
271 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/08 19:26 ID:98iRww6L
四時限目・理科さん!
面白かったっ!!
四時限目・理科さん、トテーモ素敵でしたー…(*´∀`)Ъ
>>270 畜生チャイムが憎い・・・!
ドタバタ(・∀・)イイ!! かった。どうもありがd
>>268 読んできました
レイいなくなっちゃって、ゲンドウクンの目的はどうなっちゃうんでしょう?w
ともかく楽しませていただきました 乙でした
最高だ(*´Д`)
正直LRKでも司令は救えないのかと思っちゃった漏れ(´・ω・`)
>>276 いや、カヲルがユイを使徒の力やら何やらでサルベージすれば無問題だと思われ。
だがその場合、まず浮気の罪etcで半殺しにされる覚悟は必要になるが
278 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/11 02:53 ID:gknMZYW2
何か、読みたい!
280 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:39 ID:ySu34RV+
数日後。
憂鬱な期末テスト最終日。
期末テストを終えた2Aのクラスメイト達は
気持ちを切り替え、この週末の連休の
予定を話し合っていた。
「レイ、あんたこの連休どうする?予定ある?」
机の上に腰をかけ、シンジと何やら話していたアスカが
背中越しにレイに声をかけた。
281 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:41 ID:ySu34RV+
「うん。カヲルと」
机の上を整頓しながらレイがそう答えると
アスカはからかうような表情を見せた。
「へ〜え。それじゃ邪魔しちゃあ悪いわよね。残念」
「うん、ごめんね」
うきうきと浮き足立っているレイは
何着ていこうか、何持っていこうかな、とばかり考えていて
ほとんど上の空だ。お邪魔のようねとアスカは肩をすくめる。
そしてそんなアスカ越しにシンジが何故か残念そうな顔をみせていた。
282 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:42 ID:ySu34RV+
「へえ。とりあえず何も詮索はしないでおいてやるよ」
話を聞いていたケンスケは眼鏡をなおしながらカヲルを
見やる。
「それは助かるね」
素っ気ないカヲルを気にした様子もなく、
ケンスケはにっと笑った。手にしたカメラのレンズをカヲルに向ける。
「なーに。俺のカメラの前でにっこりと笑ってくれさえすればいいよ」
「?何で?」
ケンスケの意図がつかめず、カヲルは首をかしげる。
「お前の写真、全部仏頂面で写ってんだよ」
「それがどうしたんだい」
「俺の資金繰りにご協力を」
相模湾に沈めるか。
カヲルは本気でそう思った。
283 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:43 ID:ySu34RV+
そして土曜日。
その日がやってきた。
どこまでも澄み渡り、雲一つない青空は
絶好な行楽日和だった。
「いい天気!!これも
わたしの日頃の行いの良さね」
窓から身を乗り出しうんうんと一人ごこちるレイ。
身につけているのは気合いを入れて選んだ真っ白なミニワンピース。
持っていく物は新しい白サンダルとつばの広い白い帽子。
着替え。
日用品。
そして忘れてはいけない水着。
これも白いワンピースだった。
284 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:43 ID:ySu34RV+
持ち物チェックを終わった後、レイは
鏡の前でくるっと回って
自分の姿を確認した。
「よぉし♪可愛い、可愛い。
カヲルもきっと惚れなすわよね、うん」
鏡の中の自分に向かってにっこり笑うと、
カヲルの待つ一階へと降りていった。
285 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 09:45 ID:ySu34RV+
下では既に支度の終えたカヲルがお茶をすすっていた。
彼の姿はシンプルな白ワイシャツに紺のジーンズで涼しげだ。
キッチンの奥では、家政婦のはるが洗い物をする音が聞こえる。
レイの母はまだ寝ているのか、姿はない。
ふいにダダダダッと階段を下りる音がしたかと思うと
「カヲルぅー、お待たせー」
居間の入り口からレイがひょっこりと顔をのぞかせた。
カヲルはそんな彼女を一瞥すると静かに立ち上がる。
「・・行こうか。はるさん、母さんによろしく言っておいて。
まだ寝ているみたいだから」
「はいはい。行ってらっしゃいませ」
はるに見送られて出かけていくカヲルとレイを
レイの母は二階の窓からみていた。
だがその顔にはいつもの笑みはなく、
どこか硬い物があった。
>>280-285 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
続きも是非がんがって下さい
伏線ありげなシンジ君とお母様が気になる・・・
発展したなー、水族館からアクアリゾートか
リッチでイイな!
巨大水槽キボン。
291 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:07 ID:J+BC6glx
続き待ってます。
作者さんもカヲルもガンガレ!!
>>291 そう思うならageない方がよろしいかと・・
EVAお絵かき掲示板にカヲレイ絵キタ━━(゚∀゚)━━ッ!!
…と、一応報告してみるテスト
>>293 早速見てきた。初々しい絵でしたよ!
さりげないところが素敵!!
「ようこそ。招待券を拝見させていただきます」
会場であるアクアシティでは係員が訪れる招待客の
入場チェックを行っていた。係員は皆寸分の隙もなく
制服を着こなし、礼儀正しく、仕事も速い。
アクアシティは第3新東京市に在する日本最大のマリンパークだ。
高水準なサービスに最先端の技術を駆使した
アトラクションから毎年多くの人が全国だけではなく、世界中から
訪れると言われている。シーズンとなると営業時間を延長してもなお
入場制限が入る混雑する。この日は招待客のみだったことで、
営業日のように混雑はなく、なごやかなものだった。
このマリンパークは
第3新東京市をはじめ、多くの企業が出資しており、
その中でもネルフ・コンツェルンがおよそ半数を占めている。
また技術提供も行っているのだ。今回のアクア・ミュージアムは
ネルフが企画・開発した物だった。
「いらっしゃいませ。招待券を拝見させていただきます」
「はい」
返事と共に2枚の招待券を差し出す白い華奢な手。
差出人の姿を認めた係員はその少女の愛らしさに
思わず顔をほころばせた。
ニコニコと笑顔を返すレイ。
そのすぐ後ろには両手をポケットにつっこんだカヲル。
秀麗な姿の二人に周りの視線が集中する。
他の係員達もちらちらと視線を向けてくる。
「結構でございます。まもなくセレモニーが始まります。
お荷物は係員がお部屋までお届けします。貴重品だけお持ちください」
「では、わたしが・・」
近くの係員がレイ達の荷物を預かろうとしたとき、
後ろの係員が彼をドツキ倒し、何食わぬ笑顔で
荷物を受け取った。
「後ほど御部屋の番号と鍵をお渡しますので、会場の方へどうぞ」
「は、はあ・・・」
「行くよ」
カヲルは訳が分からずきょとんとしているレイの手を取ると、
会場の方へと足を向けた。話しかけるタイミングを失い、係員は荷物を抱えたまま
残念そうに溜息をついた。
特設パーティ会場ではすでに人が集まっており、
飲み物と軽食を片手に招待客が歓談をしていた。
入るやいなや、早速軽食の方にすっ飛んでいくレイ。
「やれやれ」
その姿をみて苦笑するカヲル。そのとき肩をぽんとたたかれ、ふりかえると
見慣れた蒼い瞳と眼があった。
「ヘロォ〜」
聞き慣れすぎた声を聞いた瞬間、カヲルは軽いめまいを覚えた。
レモン色のワンピースに身を包み、従者のように
シンジを従えたアスカが口元に意味ありげな笑みを
浮かべて立っていた。
「カヲル君、奇遇だね。綾波は?」
「軽食コーナー」
「・・ああ」
明瞭簡潔だがわかりやすい説明にシンジは納得した。
「君とアスカだけ?」
カヲルは嫌な予感を感じながら、会場に視線を巡らせた。
そしてシンジの答えは非情ながらも予想どうりだった・・。
「ううん。みんな来ているよ。トウジもケンスケも。
あと委員長と山岸さんもね」
やっぱり。
どうあってもこのメンツとは切っても切れない
縁があるようだ。カヲルは最早あきらめを感じ始めていた。
「カヲル!鈴原君たちも来てるよー」
「奇遇やな〜」
両手に軽食を抱えたレイとトウジが
彼らの元へやってきた。
「ほんま、どうしたんや。こないなところに」
「・・それはこっちの台詞だよ」
「わしらの親はネルフの所員やで。な、シンジ」
「うん。それに僕の父さん、ネルフの所長だし。
カヲル君達も誘うと思っていたんだけど、
予定があるって聞いたから。でも良かったなぁ。一緒で」
それが良くないんだよ、シンジ君。
満面の笑みのシンジにカヲルは小さく溜息をついた。
レイと二人だけの休日は無情にもお流れになりそうだった・・。
301 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/12 01:42 ID:6A+IhXZ7
切ないないな、カヲルくん。
が、面白い展開だ。
続きが気になります。
302 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/13 01:22 ID:ebEvIrBm
レイとカヲルは言葉より、行動なんだって。
303 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/13 02:17 ID:ebEvIrBm
なんでもやサンや647さんの書くLRK好きなんだけど、
もう書いてはくれないのかな?
あと、前にアダム分摂取ネタやってたなぁ。懐かしい。
647氏のやつ読みやすくて好き
四時限目・理科さん、また書いて下さい。"^_^"
可愛らしいお話でした。
306 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/14 09:07 ID:ym46sgnd
最近できたサーチに入ってるレイカヲは、何故801系と一緒なんだろう…。
勇気を出していくべきか、やめるべきか…。
どこかお勧めLRKサイトありませんか?
レイとカヲルだけが出てるような、情緒的なものがすきなんだが。
801サイトのレイカヲはキモイからやめておけ。
でもあるだけマシだと思うぞ。>サイト
・・・そういや「Little Planet」は何処行ったんだろう。
無いんなら、いっその事このスレの面々で造ってみたらどうだろうか。サイト。
そうか、キモイのか…。
そういえばLRKの最大の障害って何なんだろ?
シンジきゅん?パパ?
それともカヲルきゅんの出番の遅さか?
カヲルきゅんが初期からレギュラー出演だったら多少歴史も変わってたんだろうか。
公式LRKが無いこと…。
LASの余りものみたいにくっつけられる事と
801サイトがカヲシンと平行してやってる事。
ネタが枯渇してること…
第壱話でシンジ君迎えに来るのがミサトさんじゃなくて、颯爽とランボルギーニを駆るカヲル君だったらなぁ。
あ 647氏!
大人カヲル君いいなぁ…
年の差カヲレイもいいかなぁ…
だったら、
何故かレイを迎えに、颯爽とランボルギーニを駆るカヲル君。
とか
湖畔で生きる意味を考えてる綾波さんに
「ふんふんふんふん〜♪歌はいいねぇ」
「でも、音程狂ってるわ」
あるいは逆にちびカヲルとレイ。もしくは小学生カヲルとレイ。
保父さんカヲル君とお遊戯レイちゃんの事かーッ!
>>317 幼レイにちょっかいを出しては玉砕する保父がうかびますた。
そういやカヲレイには蛍が似合うような希ガス
浴衣で夏祭りデートとか(・∀・)イイ!! と思ったり
>>259 \ │/
─ ○─
/ | \
.'⌒⌒丶
彡ノノハ ミ
ソc´ー` リ ___ __
 ̄Y ̄ ∪ ∪  ̄ ̄ ̄L o」 ̄[_ | ̄ ̄Y ̄
|| .し-J ..|__| [_| ||
|| ゚ °° .||
|| 。 ゚ .||
|| ゚ ゚ ||
"゛゛'゛'゛ "゛゛'゛'゛
'⌒⌒ヽ
′从 从)
ヽゝ゚ ー゚ν
.⊂)l∞!)⊃
ノ__|\
∪∪ オセンタク シマシタ
>>317-318 お遊戯するちびレイを、オルガンを弾きながらうっとりと見つめるカヲル先生。
(ああ…レイちゃんは今日も可愛いなぁ…)
熱い視線に気付きつつも知らぬ振りで、少々嫌々っぽく踊ってるちびレイ。
(またみられてる…)
お遊戯とお昼を終えてお昼寝の時間到来。
カヲル「さぁみんな。お昼寝の時間だよ。シェスタはいいねぇ。イタリア人の生み出した(ry」
ちびレイも布団を敷いて横になり目を閉じる。
待ってましたと言わんばかりに音速で忍び寄り、ちびレイの隣で横になるカヲル先生。
レイ 「なに。」
カヲル「添い寝をしてあげよう。君が望むなら子守唄も…」
レイ 「いい。いらない。」
カヲル「まぁそう言わずに。」
レイ 「じゃまだわ。」
カヲル(くっはぁっ!何時にも増してCooooool!しかしそこにシビレる憧れるゥっ!)
>>320 可愛い!!647さん、GJ!!
心に潤いが!!
>>320 ワロタ。GJ!
私的にレイ先生ラブーなチビカヲでもおk
綾波さんは保母さん向きの性格してるかも。
マメそうだし。子供好きで優しそう。
溢れんばかりの母性?ミタイナ。
保母のレイ先生をいつも熱心見ているちびカヲル君。
今日もどうやって気を引こうかと思案中。
そこへちびシンジが転んでぴーぴー泣き出す。
そんなときレイ先生が歩み寄ってきて
血のにじんだだひざの手当てをしながら
レイ「泣いてはだめよ。男の子でしょう?」
シンジ「ぐすっ。うん・・」
レイ「いい子ね」
そういってレイ先生はちびシンジの涙と鼻水をふいて、頭をなでた。
カヲル「僕もやろう」
>>325 「れいせんせ、きょうもおうつくしいですね。」byチビカヲ
てなかんじ。
きょろきょろレイが気づきやすい位置を探して
おもむろに転ぶ。だがきづいたのは
カヲル君をことのほかお気に入りのマヤ先生。
マヤ「まあ、カヲル君も怪我?だいじょうぶ?」
カヲル「ちがうよ。僕、レイ先生がいいんだ」
狙った相手が来なくて大いに不機嫌なちびカヲル君。
「レイせんせーい、僕もー」
なんとか気づいてもらいたく一生懸命レイにアピールをしようとする。
ゲンドウ「ほう。元気がいいな」
カヲル(うげっ、ひげ面園長)
そこへ天敵ゲンドウ園長が立ちはだかった。おむむろに
ちびカヲルを抱き上げると
ゲンドウ「元気がいいやつにはそーれそれ」
カヲル「嫌だー!!」
嫌がらせにちびカヲルに頬ずりするゲンドウ園長。
嫌悪感と恐怖で本気で泣きそうになるちびカヲル。
ごいん。
ゲンドウ「ぐはっ!!」
ふいに後頭部に重い一撃を受け、昏倒するゲンドウ園長。
殴ったのは青白い怒りの炎をまとったレイ先生。
レイ「・・いい加減にして。この変態」
カヲル「あ・・」
レイにしっかりと抱きとめられたちびカヲル。
同じ紅い目間近にして紅くなる。
レイ「だいじょうぶ?」
カヲル「うん・・」
お目当てのレイ先生にしっかりと抱っこされ
少しだけゲンドウに感謝。その日はレイ先生から
離れようとしなかったそうな。
ゲンドウ「こ、このマセガキ〜!!レイから離れろ〜」
カヲル「ふん」
第3新東京市立第壱幼稚園では
お遊戯の時間となった。
マヤ「さあ、お遊戯の時間ですよ。みんな仲良く二人一組になってね」
シンジ「レイちゃん、一緒にやろうー」
カヲル「さ、レイちゃん。僕と組もうか」
トコトコ寄ってきたシンジ君を押しのけてレイの手を取るカヲル先生。
押しのけられてぽかんとするシンジ君。
レイ「・・・」
なにかとべたべたしてくるカヲル先生に身の危険を感じて
あとさずるちびレイ。
と、トンと誰かにぶつかる。
ゲンドウ「さあ、レイ。わたしと組もう」
意気揚々、喜色満面のひげ面で迫るゲンドウ園長。
前門の虎、後門の狼。
カヲル「なぜ園長先生が来るんですか?
ゲンドウ「君こそなんだね?」
レイ「・・・」
レイの意思などお構いなし。
マヤ「先生達が出てきてどうするんですか!?」
アスカ「しゅらばよ、しゅらば。ちじょうのもつれってやつー?」
ヒカリ「ふけちゅよ、ふけちゅ」
トウジ「ほんならわしもミサトせんせーと」
ケンスケ「すくーぷだ、すくーぷだ!!」
そんな様子を見て周囲は大騒ぎ。
そこへミサト先生が面白半分に仲裁に入る。
ミサト「はいはーい。静かに、静かに!!
ここはレイちゃん本人決めてもらいましょー。
で、どっち?」
レイ「どっちも嫌」
ミサト「ええー?これじゃ賭けにならな、じゃなかった。
ちゃんと決めなきゃだめよぉ?」
レイ「・・うちに帰る」
カヲル「じゃ、僕が」
ゲンドウ「わたしが」
レイ「じゃまよ・・。死にたい?」
絶対零度の冷たさに凍りつく一同。
カヲル「ふんふんふーん。帽子とかばんはこれだね。
園長先生、レイちゃんが早退するから送っていきます。
行こうか、レイちゃん♪」
・・例外が約一名いたようだ。
あきらめ気味のちびレイの手をひいて
嬉しそうに門を出て行った。
めげない男、渚カヲル。
『レイの光源氏計画』を進めつつ
今日もわが道を行く。
映画の準備稿
で気になる台詞がありました。
レイ「使徒の心の壁を開けるのは、同じ使徒だけ」
カヲル「ヒトの心の壁を開けるのも、同じ人間だけなのさ」
カヲルの心を開けるのはレイ。
レイの心を開けるのはカヲルって事かなぁ。
(レイは使徒として目覚めた3人目のレイ)
人間も使徒ですよ
ヒトはヒトっていってますよ?
アダムから生まれし使徒と
リリスから生まれたヒトとはちがうとおもいます。
カヲルとレイは始祖ですし。
ヒトは18番目ってやつでしょ?
リリスか生まれたやつとアダムから生まれたやつって違うと思う。
まあ、ミサトは同一視してたみたいだけどね。
違うのかも知れないし同じなのかも知れない。
けれどカヲルとレイが結ばれることに比べればどうでいいじゃないか。
レ○プ レイ○ ○イプーーー♪
レイプーーーをめざーせー♪
アスカヲが異様に盛り上がってますので
こちらもがんばらねば・・。
とりあえず
>>300のつづき・・。
ネルフ所長、碇ゲンドウのオープニングの挨拶は至って短く簡単な物だった。
「・・・というわけで無事オープンを迎えることができた。
気に入らなければ帰れ!」
「何が『と、言う訳で』かしらね。前置きがないじゃない」
「帰れって・・。変わっているな、シンジの親父さん」
「父さんらしいや」
「鈴原君、あんたメロンばっかとんないでよ!」
「何やて!お前こそメロンばっかやないか!」
「け、けんかはよくないです・・。まだあるみたいですから
けんかしないで・・」
「すーずーはーらー!」
「レイ、それだけ食べれば十分だろう・・」
・・にぎやかに騒ぐレイ達を見て
微笑むカヲル。だがすぐに表情は硬い物と変わる。
これだけのメンツがいると
少しやりにくくなるかな・・。
彼はここにレイを連れて来た
本当の理由を思い出し、さらに表情を硬くしたのだった。
「海底トンネルよ。凄いね」
「凄いですね・・。綺麗」
ヒカリとマユミが目を輝かせて周囲の光景に魅入っている。。
数十分後、カヲル達は全長150メートルとも言われる
海底トンネルの中にいた。
そこは360度のパノラマであらゆる方向で
色とりどりの魚がゆらゆらと揺れている。
時折魚の群れが通り過ぎる様は圧巻だ。
そしてさらにぼんやりとした淡い光が幻想的に辺りを照らす。
その美しい光景にレイは声も出ないようだった。
いつもの騒々しさはなりを潜め、魅入られたように
ひたすら水の中を凝視している。
淡い光に照らされたその横顔は神々しく、また美しかった。
カヲルは手を伸ばしてレイの手を握った。
愕いたのか、レイははじかれたように顔を上げる。
「カヲル?」
「なんでもないよ」
ただ君が手の届かないところに行ってしまいそうで。
ここへ君を連れてきたのはある意図があってのこと。
君を傷つけるかもしれない。
帰る頃には元の僕らのように
一緒にいられなくなるかもしれない。
招待券をもらった夜。
はるが帰った後、レイの母は
カヲルにこう告げた。
「そろそろケリ、つけなさい」
「何の?」
「分かっているはずよ」
「・・・・・」
カヲルは黙り込んだ。湯飲みから湯気がゆらゆらと揺れるの
静かに見つめている。
そんなカヲルにかまわず、レイの母は続ける。
「いつまでもこのままじゃいけないと思う」
「まだ・・早いよ」
呟きに近い言葉。
カヲルの迷いを感じ取った彼女は
さらに問いかけた。
「そう?レイがいつまでも幼い子供のままでいいの?」
「レイはレイだから」
「いつかは区切りつけなきゃいつまでもこのまんまよ。
きっかけ作ってあげたのだから、あとは君が
どうにかしなさい」
カヲルは黙って湯飲みの湯気に視線を落としたままだ。
「もうレイも自分のトラウマと向き合ってもいい時期よ。
・・・君も当事者だったんだから分かるでしょう」
「だからこそ何も言えない」
「時は流れるものよ?いつまでも変わらずにいられないわ。
いずれ必ずどこかでひずみをもたらす。現に、あなただって自分を
もてあましているじゃない」
「・・はるさんだね」
「気づいてないと思ったの?シングルマザーをなめるんじゃないわよ」
「・・・」
レイの母は溜め息をつくと、カヲルの前に腰を下ろした。
「わたしからのお願いでもあるの。あなたにしかできない。
あの子があの事件のトラウマから抜け出せるきっかけを作れるのは
あのときの当事者だった君しかいないの」
「今までのようにいられなくなっても?」
「今でなくてもいつか向き合わなくてはならないときが来る。
時期が遅くなればなるほど、そのときのショックが大きくなると思うの。
大人になる過渡期である今がいい時期よ。
あの子をあの日から救い出してあげて」
カヲルはようやく顔を上げて彼女の目を見た。
悲しげな瞳が目に映る。
レイのトラウマ。
それは彼のトラウマでもあり、傷でもあった。
7年前のあの日。
レイはあの日から時を止めてしまった。
気持ち悪かったよ、カヲル。
大人は嫌い。
男のヒトなんて大嫌い!!
泣きじゃくる幼いレイ。
あの日から自分は変わろうと思った。
大切な物を守れるだけの強さがほしい。
二度とレイが傷付かないように・・。
でも今度は僕が彼女を傷つけるかもしれないと
言うのに・・。
いつかは向き合わなければならない。
カヲルは唇をぎゅうと噛みしめると、
やがてゆっくりとうなずいたのだった。
レイ。
僕の大切な幼なじみ。
君が傷つけられたあの日を忘れてはいない。
あの日以来、僕は君を守ろうと心に決めた。
一刻も早く忘れさせてあげたかった。
君を守りたい。
君を傷つけたくない。
でも同時に今に苦しさも感じている。
幼なじみとしてだけではなく。
一人の男として。
一人の異性としてみて欲しいんだ。
君が好きだと。
君が欲しいと。
この想いを伝えたら君はどんな目で僕を見るだろう?
EVA板が携帯つーかi-monaで見られなくなったorz
眉をひそめて携帯でカヲレイスレのリロード繰り返すメカ音痴な綾波さん。
↓ダレカツヅケテ!
(@盆@)
携帯が旧型のせいだとおもって新しいのを買う決心する綾波さん。
間違って最新のtu-kaを買っちゃった綾波さん
357 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/21 11:04 ID:1cAxD79r
幼馴染シリーズ好き。
続きまだかな。
「なんや、これ?間抜け面やのう」
「あんたそっくりじゃない」
水中のマンボウを指さしておどけるトウジに
すかさずアスカの突っ込みが入る。
そして息もぴったりな二人の応酬の後ろで
「ずるいわ、アスカ・・」
とヒカリが恨めしそうにふたりを見ている。
「これ、何だろう?」
「あ、それ本で見たことあります。確か・・」
「へ〜え」
ほんの知識を生かし、シンジとケンスケのガイド役と
なっているマユミ。その説明の一つ一つにうなずきながら
シンジとケンスケは海底トンネルの外の光景に魅入っていた。
皆がそれぞれに気をとられている隙に、
カヲルはレイを少しずつ彼らから離していく。
「あれ?みんなは?」
「さあ」
途中シンジ達の姿が見えなくなったことに
気づいたレイだったが、カヲルは歩調を変えない。
さらにシンジ達との距離を離していく。
「ま、いっか」
カヲルと一緒だし、とお気楽に構えるレイ。
そんな彼女を見てカヲルはまたもや迷った。
自分を保護者として信頼しきっている彼女を
裏切れるだろうか?
「綺麗!!ね、これってタッチプールって言うんでしょう?」
珊瑚礁を再現した水槽で珊瑚礁の生物にふれあうことのできる
タッチプールで、レイは嬉しそうにはしゃぎ回る。
しばらくその姿を見ていたかを留だったが、意を決して口を開いた。
「レイ。話があるんだ」
「ん?なに?」
嬉しそうに振り向くレイ。
「今日ここに君を誘ったのは・・」
「あー!!いたいた!」
せっかくの言葉もっふいに割り込んできた
甲高い声に遮られた。
・・アスカだ。
腹立たしくもほっとしたようにも思える
複雑な気持ちでカヲルは声のした方へと振り向いた。
「探したのよ!?急にいなくなるなんて」
「あはは、ごっめーん」
「でもよかったー。見つかって」
「綾波さんと渚君、目立ちますからね。
・・よかった」
きゃぴきゃぴする女性陣を見て
複雑な表情をするカヲルの肩を誰かがぽんと
叩く。
「わりぃ。押さえきれなかった」
ケンスケだった。
他に聞こえないよう、すまなそうに
ささやく。
「ケンスケ、くん」
やや驚いたような風貌のカヲルにケンスケは微笑む。
「大変だな」
「・・・」
「チャンスはあるさ、がんばれよ」
「・・・ああ」
「まかしとけ。そん替わり例の件、頼むぜ」
「例の件?」
怪訝そうに聞き返すカヲル。
「にっこりスマイルショットだよ!」
そういってケンスケはにかっと笑った。
だがなかなかチャンスに恵まれず、
とうとう夕食の時間になってしまった。
夕食はマリンシティ最大の宴会所に一同は案内された。
大きなテーブルには海の幸を生かした和洋折衷の創作料理が列んだ。
おまけにデザートは食べ放題だという。
「さー、めしや、めし。人生最大の楽しみやからな」
豪勢な料理を前にトウジは嬉しそうに言った。
「安いわねーあんたの人生って」
間いれずにまたもやアスカの突っ込みが入る。
「何やと。人間食いもんとったら何残るんや?」
「あんた、馬鹿?人間、自尊心よ!」
「アホ。自尊心だけで腹がふくれるかいな!」
「アホにアホって言われたくないわよ、この熱血食欲馬鹿!」
息もつかせない応酬に
いつも息ぴったりだな、とカヲルは素直に感心した。
その隣でその様をうらやましそうに見ているヒカリと
シンジが気にはなったが。
「あ、これおいしー」
「豪勢だよなー、これアワビだぜ?」
「この蟹のおみそ汁、おいしいですね」
レイ達はそんなのお構いなしに食事を始めている。
それをみたシンジ達も食事をはじめ、席はしばらく静かになった。
「なあ、カヲル」
食事の最中、ケンスケは顔を寄せてカヲルにささやいた。
「綾波をこの後、海に誘えよ。後は俺が適当にごまかしておく」
「海・・かい?」
「ああ。プライベートビーチがあっただろう?ラジオでやっていたけど、
今夜は月が綺麗だそうだぜ?」
海・・か。静かに話をするにはいいのかもしれない。
そう思ったカヲルは静かにうなずいた。
>>358-363は
>>352の続きです。読みにくくてすみません。
原案かいててなぜか
思うように進んでくれない・・。
根気よく読んで頂けたら嬉しいです。
とりあえず18禁にならない程度で
ラブシーンの用意はあるんですが。
入れるか入れまいか迷ってます。
365 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/22 11:19 ID:O3qs8bKG
キタ━━(゚∀゚)━━!!
ラブシーン是非いれてくらはいまし!
キタ━━(゚∀゚)━━!!
是非ラブシーンいれてくらはい!
367 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/22 14:01 ID:ulpUWZNp
早く読みタイ!!
・・・リナレイはあんまり好きくなかったり。
>>368 実は俺もそうだったりする。
なんか自分の中のイメージが崩れるって言うか...
まぁそんな感じ。
リナレイ≒マナ
371 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/23 12:10 ID:izhN+rN7
幼馴染シリーズは読んでてハマル。
結末・続を早く読みたい。
オリキャラ・オリ設定が賛否両論になるのは仕方ないさ。
そんな漏れの中でのリナレイは黒歴史(ノ∀`)
普通の性格してる綾波&普通の性格してるカヲル見たければ、エヴァ以外に似たようなのがいくらでもあるしな。
「夜風舞う浜辺を歩くときは、月明かりのもとでkissをした。」
byケツメイシ 夏の思い出
リナレイのリナって誰?
つか、今は他に書いてくれる人がいないんだし仕方ないんでない? >リナレイ
>374 エヴァと同じ頃やってた『スレイヤーズ』のリナってキャラ。声優さんが一緒。
旧市街での縁日の帰り、田んぼの中の畦道を歩く浴衣姿のレイとカヲル。
頭上には満天の星。
カヲル「たまにはこうして、遠回りしてみるのも悪くないだろう?」
レイ「危ないわ。時間も遅いのに」
カヲル「でも、こんなに静かで気持ちのいい道じゃないか。ほら、向こうに街が見えるよ」
第三新東京市の明かりを見つめるレイ。
レイ「街。人が作り出したものね」
カヲル「そして、人がいる場所でもある。みんながいる場所さ」
レイ「でも、使徒を倒すための街だわ」
カヲル「今はね。でも全てが終われば、人の暮らすホームになる」
レイ「…あなたは」
カヲル「僕が生き残れるかどうかはわからないよ。だけど、僕もあの街を
帰るべき場所だと感じている。…君のいる街だから、かもしれないね」
レイ「…わたしの?」
カヲル「そうさ。
…街の明かりが遠くなってきたね。引き返す?」
レイ「……」
カヲル「…もう少し、歩くかい?」
レイ「…少しだけ、なら」
リツコ「…で、そのまま道に迷ったって訳なのね」
ミサト「ええ。捜索班が発見したとき、半泣きで同じ場所をぐるぐる回ってたそーよ…」
リツコ「…ブザマね」
…夏ネタってことで。スマソ
GJ!
377 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/23 19:32 ID:/F669VD5
ものめっさ良い。
この調子で書いていってくれたらめっちゃ嬉しいです。
375グッジョブ
これだよ求めてたのは!
>>375 GJ!
雰囲気がトテーモ(・∀・)イイ!!
もっと一緒に居たかった。もっと一緒に喋りたかった。
ずっと一緒に居れると思っていた。
渚君はもう居ない。自分で死を選んだ。
何故?どうして?ずっと側に居るって言っていたのに。
貴方が居ないと私は・・・。
涙が溢れて。
涙が止まらなくて。
独りで泣きじゃくっていると、ある事に気付いた。
最後に、手紙を渡してくれた事。
中身はまだ見たら駄目だと言われて、とって置いた手紙。
ゆっくりと立ち上がり、棚を開けて手紙を取り出す。
これを読んでるってことは僕はもう死んだのかな。それとも生きてるのかな。
もし僕がもう死んでいるのなら、多分君は泣いてこの手紙を読んでいるんだろう。
でも、泣かないで。悲しまないで。
何時か、きっと会いに行くから。
君を決して独りにはしない。
だから、もう泣かないで。
渚 カヲル。
余計涙が出てきた。
本当に会いに来てくれるの?どうやって?
でも彼がそう言うのだからそうなんだろう。
少しだけ、希望が出来た。
少しだけ、悲しみが消えた。
待ってるから・・・渚君・・・。
キャラ違うとかそういうツッコミは無しで御願いします・・・。
えーと。
漏れは手紙読んでるのがシンジきゅんと想定して萌えました。
801逝けっつーの。
ここは腐女子も投稿で成り立ってるスレですが何か?
ネタが他のスレとかぶっちゃいますが、書きかけていたので投稿します。
夏。
外でジーワジーワと蝉が鳴いている。
2Aの男子は2Bの男子と共に技術室で木工の時間だ。
トウジ「うるさいわー、蝉のやつ」
ケンスケ「蝉にあたってもしょうがないだろう。さっさと自分の終わらせろよ。もうすぐ授業終わりだぜ?居残りさせられたくないだろ?」
トウジ「へーへ」
シンジ「調理実習をやっている女子の方が大変じゃないかな。この暑さだし」
カヲル「そうかもしれないね。よし、できた」
そう言ったカヲルの手には可愛らしい小物入れ。
しかも小さな引き出し付き。
シンジ「凄いや。そんなに細かくつくれるなんて」
ケンスケ「この2時間でここまで作り上げるなんて驚異に値するね。
サンプルよりできがいいな」
トウジ「ほんまや。たいした才能やのう」
カヲル「そうかい?ありがとう」
手放しでほめる3馬鹿にカヲルは照れくさそうに微笑む
トウジ「せや。わしの分も作ってくれんか?」
シンジ・ケンスケ「「トウジ!」」
図々しくも自分のを差し出すトウジにシンジ・ケンスケが突っ込む。
トウジ「冗談や、冗談。・・別ニエエヤナイカァ・・」
場所変わって調理室。
そろそろ焼き上がりのクッキーの入ったオーブンを睨み付けているアスカ。出来上がりがたいそう気になっているご様子。
ヒカリとマユミは後かたづけをしながらその様子をほほえましく見ている。
ヒカリ「そんなに睨まなくても。大丈夫よ、アスカ」
マユミ「ふふ。出来たらどなたに差し上げるんですか?」
アスカ「べ、べつに。特に考えてないわよ」
レイ「碇君にあげないの?」
アスカ「うわっ!いきなり背後に立たないでよ、レイ!!」
掃き掃除を終えたレイがいつの間にアスカの背後に立っていった。声をかけられるまで誰も気づかなかった。
この子気配無いのかしら、と皆思う。
レイ「あげないの?」
アスカ「う、うるさいわね。あいつが欲しいと言ったら考えてもいいわ」
レイ「そう。何も言わなかったら?」
アスカ「(むかっ)あげないわよ」
レイ「そう。・・だったらアスカ」
すっと音もなく近寄ってアスカの手をがしっと握るレイ。
「なななによ?」
レイにいきなり手を握られ、アスカはむちゃくちゃ動揺した。声がどもり、腰も引き気味だ。レイの行動に固まるヒカリとマユミ。
レイ「貴方のクッキー、わたしにくれる?」
アスカ・ヒカリ・マユミ「「「・・・」」」
綾波レイ。
肉嫌いの偏食ではあったが、甘い物に目がない食欲大魔神であった。
授業終了のチャイムと共に2Aの徒達は各々教室に戻ってきた。
トウジ「おおおっ、女子が戻ってきたで。うまそうなクッキーや〜」
2A女子「「あげないよーだ」」
トウジ「だれがお前らからもらうかい。腹壊すがな」
2A女子その1「なんですって!」
2A女子その2「バカはほっときましょ。あ、渚君だ。渚くーん」
窓際でシンジと話をしているカヲルを見つけ、寄ってくる女生徒達。抜け駆け禁止令でも出ているのか、皆まとまってカヲルの周りに集まる。
カヲル「何かな?」
彼がにっこり微笑むと女生徒達の中から黄色い声があがる。
誰にでも微笑みを欠かさないカヲルは女生徒達のあこがれの的である。アスカ同様毎日ラブレターが靴箱に溢れる。それらを捨ててしまうアスカと違って
それも一つ一つ丁寧に読むのだから、人気は白熱するばかりであった。
2A女子その3「あ、あの。調理実習で作ったクッキ−なんですけど・・」
カヲル「いいのかい?」
おずおずと差し出されたクッキーを見てカヲルはまた微笑む。
その笑みにくらくらしながら女生徒はうなずく。
2A女子その3「そのために作ったんです」
カヲル「おいしそうだね、ありがとう」
その他の女子「渚君、わたしも!」
一人の女生徒の受け取りを皮切りに残りも我先とクッキーを差し出す。カヲルは一人一人に礼を言いながら受け取っていった。
シンジ「凄いな、カヲル君」
女生徒の団体に蚊帳の外に追いやられてしまったシンジは呆けたようにその様を見ていた。
トウジ「シンジ」
シンジ「なに、トウジ?」
そこへぽんと肩を叩かれ振り向く。
口をへの字に曲げたトウジとメガネを怪しく光らせたケンスケと目が合った。
トウジ「わしらトモダチやな」
シンジ「?何言ってんのさ、今更」
トウジ「男っちゅうのは硬派なんや。あないなやつは真の男といわん!!」
ケンスケ「そのとおり!!」
女生徒にかこまれたカヲルをびしっと指さし、力説するトウジ。
うんうん力一杯うなずくケンスケ。
二人の言わんとしていることが分からず眉をひそめるシンジ。
シンジ「何が言いたいのさ?」
ケンスケ「なーに。これから同盟を結ぼうっていうんだ。これからクッキーをくれる女子がいても断固拒否しようってな」
シンジ「ええっ!?」
アスカ「バカシンジ!!」
シンジ・トウジ・ケンスケ「「「どわっ!!!」」」
ふいに割り込んできたアスカの怒鳴り声に3馬鹿は息ぴったり、同じタイミングで飛び上がった。
アスカ「何バカやってんのよ?」
シンジ「う、うるさいな!アスカがいきなり大声出すからだよ!」
アスカ「なんですって!!・・まあ、いいわ。ほら」
シンジ「?」
いきなり突き出されたクッキーの袋にシンジはけげんな顔をする。
アスカ「あげるわよ」
シンジ「え?いいの?」
アスカ「言っておくけど、義理だからね!!せっかく苦労して焼いたクッキーを食欲魔神にむさぼり食われるよりましだから!!」
シンジ「なんかわかんないけど・・ありがとう」
アスカ「別に。義理だって事忘れんじゃないわよ」
素直に喜ぶシンジに照れくさそうにそっぽを向くアスカ。
クッキーに義理も本命もあったモノではないが・・。
二人が幸せそうなのでよしとしよう
おもしろくないのはトウジとケンスケ+1だった。
トウジ「早速裏切りおった・・。覚えとれ、シンジ」
ケンスケ「ふっ。所詮はシンジか」
レイ「クッキー・・。わたしのモノになるはずだったクッキー・・」
そこへヒカリがそばにきた。トウジはぶすっとした顔でヒカリを見る。
トウジ「なんや、いいんちょ。クッキーでもくれるんか」
ヒカリ「う、うん」
トウジ「ほ、ほんまか!おおきに!!おおきに!!」
差し出されたクッキーを大喜びで受け取るトウジにヒカリは頬を染めた。
ヒカリ「喜んでもらえてうれしい・・」
ケンスケ「お、おい・・。同盟はどうした。同盟は」
トウジ「やかまし!おなごから差し出されたモンを突っ返すモンは男やない!」
ケンスケ「・・・」
手のひらを返したように己の持論を曲げたトウジにケンスケは開いた口がふさがらない。その様子をレイは不思議そうに見ていた。
レイ「せっかくのクッキー。誰かにあげるモノなの?」
マユミ「気になる方とか好きな方とかにあげる人とか多いみたいですよ」
レイ「気になるヒト・・。好きなヒト・・」
頭の中にカヲルの顔が浮かんだレイは彼の姿を探す。
が、女生徒に囲まれ、にこやかにクッキーを受け取っているカヲルを見つけて
何故かおもしろくない気分に襲われた。
レイ「変な気分・・。沢山もらっているからわたしも欲しい。これはずるいという気持なのね・・。」
マユミ「それとはちょっと違う気がしますけど・・」
ケンスケ「くっそぉおおおおっ!!なんで俺だけぇえええっ」
切れて一人雄叫びをあげるケンスケ。
「あの・・。よかったら・・」
マユミから不意に差し出されたクッキーの袋にケンスケはぴたりと雄叫びをやめた。
ケンスケ「くれんの?」
マユミ「はい。お口に合うか・・」
ケンスケ「とんでもない!!遠慮無く♪うまそー」
嬉しそうに受け取るケンスケ。
幸せそうなマユミ。
「仲間はずれ・・。わたしだけ・・」
一人残されたレイは自分のクッキーを前に悩んだ。自分で食べたくはあったが、アスカ達3人は渡したのに自分だけというのは何となくいい気しなかった。かといってカヲルに渡すのも嫌だった。さっきの光景を思い出すと沸々と怒りがこみ上げてくるのだ。
レイ「ちょっといい?」
男子生徒その1「え、なんか用?」
レイ「あげる」
適当に捕まえた男子生徒にクッキーを押しつける。
男子生徒その1「マジ!?サンキュー!!」
予想に反して大喜びされレイは面食らう。
レイ「いいのよ、べつに」
顔も名前も覚えていない男子生徒だったが、大喜びされたからいいかしらと納得させる。多少胸にしこりは残しはしたが。
・・だがこのことがあとで一波乱を呼んだ。
昼休み。
カヲルの机の上にはクッキーの入った大きな紙袋が2つ。
あのあと2Bの女子からも差し入れが相次いだのだ。
シンジ「凄い数だね」
カヲル「うん・・。でも一番欲しかったのがないんだ」
シンジ「?」
トウジ「こんだけあってまだたりないんか?」
やや呆れたようなトウジ。
ケンスケ「ちがうだろ」
トウジ「なんや?」
トウジを教室の隅に引っ張っていって小声でささやくケンスケ。
ケンスケ「綾波だよ。あいつ、綾波のが欲しかったんじゃないか?」
トウジ「だったら催促すればええやないか」
ケンスケ「それが綾波のやつ、クラスの男子にやっちまったんだよ」
トウジ「なら仕方ないな。あきらめるよう、言うてくるわ」
ケンスケ「やめろって」
カヲルの元へいこうとするトウジを慌てて引き留める。
ケンスケ「黙ってそっとしとこうぜ。わざわざ騒ぎの種作ることないじゃないか」
トウジ「せやけど。あ」
ケンスケ「どうした?」
トウジ「カヲルのやつ、綾波んとこ行きよった」
ケンスケ「げ」
レイ「なに」
カヲル「いや、クッキー・・」
レイ「ないわ」
カヲル「・・そう」
むげに言われてがっかりとしたカヲルが席に戻ろうとしたとき横切った席の男子生徒の会話が耳に入っってきた。
男子生徒その2「あれ、お前クッキーもらったの?誰から?」
男子生徒その1「綾波から。うめー。意外だなー。料理なってやらなさそうに見えんのに」
男子生徒その2「俺にもくれよ」
男子生徒その1「あ、てめー!!ドロボー!!」
男子生徒その2「マジうめ。もっとくれよ」
男子生徒その1「誰がやるか!!って、ん?」
誰かの気配を感じて見上げる二人。カヲルがポケットにつっこんで二人を見ていた。その顔にはいつもの笑みはみられない。
男子生徒その1「な、何だよ。やらねーぞ。お前、女どもからあんだけもらってりゃじゅーぶんじゃねーか」
男子生徒その2「そうだよ」
カヲル「・・・」
なぜか重苦しい空気に男子生徒は息が詰まるような気がした。
何も言わずスタスタと自分の席へと戻っていくカヲル。
その背中を見送り、ほっと息をつく二人。
男子生徒その1「変なやつ・・」
男子生徒その2「なんか怒ってなかったか、あいつ。あんな顔、初めて見た」
男子生徒その1「そうか?俺何も悪い事してねーぞ」
ふたたびクッキーを食べていると、再び同じ気配を感じて顔を上げる。
今度は両手にクッキーの紙袋を持っていた。
男子生徒その1「な、何だよ。見せつけか?」
カヲル「そのクッキーと交換してくれないか」
男子生徒その2「へ?な、なんでだよ・・」
カヲル「そのクッキーが欲しいんだ」
男子生徒1「食いかけだぞ?それにもうほとんど残ってない・・」
カヲル「くれるね?」
男子生徒その1「あ、ああ・・」
カヲル「ありがとう」
のこりのクッキーを受け取り、うれしそうに席に戻っていくカヲルを見て彼らの頭は???でいっぱいだった。
男子生徒その1「へんなやつ・・」
男子生徒その2「どーすんだよ?このクッキー」
男子生徒その1「・・お前食っていーぞ」
男子生徒その2「俺、これ見ただけで胸焼けすんだけど」
おいてかれた大量のクッキーを見て辟易する二人であった。
カヲル「おいしいな」
アスカ「あんた、バカ?」
わずかなクッキーを口に入れて微笑むカヲルをアスカは呆れたように見た。
カヲル「なにが」
アスカ「ほいほい受け取っているからでしょーが。こうなったのは」
カヲル「次は気をつけるよ」
シンジ「・・なんか可愛そうだな」
アスカ「自業自得」
トウジ「こわ」
ケンスケ「難しい女心ってやつですかね。綾波もヤキモチ焼くようになったんだ」
マユミ「綾波さんはそれに気づいてませんけどね」
ヒカリ「ここに来た頃の綾波さんを思うと、なんか感慨深いわね」
アスカ「そうそう」
シンジ「アスカはかわんないね」
アスカ「なんですって!!」
シンジ「いて!!すぐ手が出るとこかわってないじゃんかあ!!」
アスカ「うるさい、このくそバカ鈍感シンジ!!」
けんかを始めるシンジとアスカをみて一同は笑った。
「十分変わったよね、二人とも」
「なあ?」
カヲルはその光景に微笑みながら、自分の作った小物入れに目をやった。
放課後。
帰り道の公園でカヲルは今朝の小物入れをレイに差し出した。
カヲル「ファースト、これ」
レイ「?」
差し出された小物入れを見てレイは首をかしげた。
カヲル「クッキー、おいしかったよ。これ、君にプレゼント。今日授業で作ったんだ」
レイ「クッキー?」
小物入れに目をやりながらカヲルを見返す。
カヲル「はは、君のが欲しくてもらったんだ」
レイ「・・・」
カヲル「また作ってくれないかな?僕だけに」
レイ「・・いいわ」
カヲル「ありがとう」
レイ「わたしも、ありがとう」
カヲル「喜んでもらえて嬉しいよ。女の子だから小物入れがいいかなって思ったんだ」
レイ「・・・うん・・」
受け取りながら、レイはうれしさに胸がいっぱいで返事をするのがやっとだった。
カヲルはそんなレイの頬を包み込むように手を伸ばすと彼女の唇に口づけた。愛しそうに。
レイの手はとまどったようにしばらくさまよっていたが、やがておずおずと彼のシャツの裾を掴む。
カヲルはレイを抱き寄せると今度は彼女にしっかりと口づけた。
レイは嫌がる素振りを見せない。
しっかりとしがみついているレイを愛しく思いながら、カヲルは長い口づけをするのだった。
一人で17もスレつかってすみません。
学校の実習って結構使われるネタですよね・・。
どうしようかと思ったのですが、書きかけだったので出しちゃいました。
GJ!!
無口な二人のこうした関係、好きです。
あれ、微妙にケンスケが…
>>363の続きです
「この後どうするー?」
夕食後、満腹でご機嫌なアスカが言った。
「俺、疲れたからパス。風呂入って部屋でのんびりするよ」
「僕も疲れたな。大浴場にでも行って後はのんびりする」
そういったのはケンスケとシンジ。
「わしも腹一杯で動けんわー」
トウジは料理を詰め込むだけ詰め込んで太鼓腹になっている。
「だらしないわね」
ふん、と鼻を鳴らすアスカ。
「なに焦る必要ないでしょ?明日もあるし」
ヒカリとマユミは食後のデザートをつっつきながらアスカをなだめる。
「あたしも疲れたわ。ね、大浴場があるのよ」
「そうですよ、行きましょう」
「む〜。レイは」
「ほへ?どうしようかな〜」
フルーツを頬張りながら考えるレイ。
「レイ。海、行かないかい」
「へ?」
カヲルの耳打ちにレイは隣を見やった。だがカヲルの視線はまっすぐ前方へ向けけられたままだ。
「?いいけど」
このリゾートに来てからどこかおかしいカヲルに少し引っかかりはしたが、とりあえずうなずくレイ。他の」女性陣はもう大浴場に行くことが決まったようだ。
「どーすんの?」
「あたし、あとでいくからいいよ。アスカ達で行ってきて」
「あ、そ」
食後。
皆席を立って各々次の行動へ移るとき、
ケンスケはすれちがいざまににかっと笑った。
「後は任せろ。海には近づけないから」
「分かってる」
小さく溜め息をついてカヲルは微笑んだ。
ケンスケは珍しく素直なカヲルに面食らったが、
カメラを持参してなかったことを少し後悔した。
「・・今のシャッターチャンスだったな・・」
頭上には明るい月が浮かび、砂浜を明るく照らしている。
少し離れてリゾートの光がちらちらと見える。
静かな波の音。
打ち寄せては返る波。
レイとカヲルは白い砂浜を肩を列べて歩いていた。
聞こえるのは波の音と白い砂を踏みしる音。
「カヲル、ここ来てから変だよ」
先に口を開いたのはレイの方だった。
「どうして?」
「アスカ達のこと避けてない?」
「・・・」
カヲルは海の方に視線を移す。
「なんかあるんならさ、言ってよ。
あたしってそんなに頼りなんない?」
「・・・」
カヲルのだんまりにしびれを切らせたのか
レイはカヲルの前に回り込んだ。
二人とも海沿いに歩いてたため、レイの足下は波打ち際のギリギリだ。
「ねえ、何か言ってよ。なんで海誘ったの?ただの散歩じゃないよね、二人で来たからには」
「レイは僕のことどう思ってる?」
「え?」
カヲルの脈絡もない言葉にとまどうレイ。
「幼なじみだよ。無愛想でじじむさいけど優しいし」
「・・無愛想でじじむさい幼なじみね」
「そーよ。昔はいつもニコニコって愛想良かったのにいつの間にこーんな無愛想になっちゃって」
そう言ってレイはムスーっとした顔を作ってみせる。だがカヲルは笑わない。
そんなカヲルにいたたまれなくなったレイは問いかける。
「ね、何が言いたいの。ちゃんと言って」
「僕は君が好きだよ。幼なじみとしてではなくて、一人の女の子として」
カヲルの言葉にレイは目を見開いた。
「・・・いきなり何。変だよ、カヲル・・」
レイの大きなの瞳には驚きと恐怖が浮かんでいる。その瞳を見てカヲルの胸に鋭い痛みが走った。
・・やっぱり立ち直ってなかったんだね、レイ。
だがカヲルはあえて続けた。もう後戻りは出来ないと思ったから。
「ずっと考えていた。このままの関係でいようかと。でもやっぱり嫌なんだ。それっておかしいかい」
「何、今更。兄妹みたいにずっと一緒だったのに」
「僕は君の兄でも父親でもないよ。一人の異性として君に見てもらいたいんだ」
「嫌だ・・!そんなのやだよ、怖いよ。カヲルは、カヲルは違うってそう思ってたのに!」
レイは悲鳴のような声を上げ、頭を抱えて後じさる。
レイの脳裏に幼い日の出来事が走馬燈のように走っていった。
あの日。あの忌まわしい日。
わたしは近所に住んでいた顔見知りの男に追いまわされ、そして。そして!!
『レイちゃん、そんなに怖がらなくてもいいんだよ』
『嘘つき!!カヲルちゃんが怪我してるなんて嘘ついて!!
あっち行ってよぉ!!』
『騙されてついてくるのが悪いんだ。逃げても無駄だよ』
あの日。
幼なじみのカヲルが怪我して動けないと聞いて、幼稚園児だったレイはその男について行った。近所のアパートに住んでいた大学生で、ときどきカヲルと共に一緒に遊んだりもした。いつも優しく、レイもなついていた。だから特に疑いもせずついて行ったのだ。
それで恐ろしい目に遭うことと知らずに。
『痛い!!』
『捕まえた〜。ずっとね、可愛いなぁと思っていたんだよ。でもいつも、いつも一緒のガキが邪魔でさぁ』
公園の林にまで追い立てられ、そこでレイは捕まった。
腕を捕まれ、枯れ葉の床に押し倒される。
欲望にゆがんだ顔が近づき、なま暖かい息が首筋にかかる。
『カヲルちゃん、助けてぇ!!』
恐怖と嫌悪感で嘔吐しそうになりながら、あらん限りの力でレイは叫んだ。
ますますにやける男の顔。
『エヘヘヘ。誰も来ないよ、レイちゃん・・』
幼稚園の園服をむしり寄られ、レイは悲鳴を上げる。
渾身の力を込めてけりつけたが、男の怒りをあおっただけだった。
次の瞬間、レイは頭に鋭い痛みを感じ、目に火花が散った。
『大人しくなったみたいだね・・。いい子だ』
男は下卑た笑いをすると、レイの首筋をざらざらした舌で
なめあげた。首筋からよだれの糸が引く。ぼんやりとした意識の中でも
その光景と気色悪さにレイは涙が流した。
『なにしてるんだよ!?』
ふいに飛び込んできた声に男はビクッとからだをふるわせ、振り返った。
鋭い声だが、聞き覚えのトーンにレイは意識を急速に覚醒させた。
『カヲルちゃん・・!!』
走ってきたのだろう。カヲルは息を切らせて白い頬は紅潮していた、。
『このガキ、どうやって!!』
怒りに顔をゆがめる男をカヲルは睨み付けた。
『レイちゃんを離してよ!!ひどいことするな!!』
『いつもいつも邪魔しやがって!!このクソガキ!!』
様相変えて飛びかかる男にカヲルは必死で抵抗したが、子供の力ではやはり勝てなかった。程なくして組み伏せられ、地面にたたきつけられた。
『このクソガキ!!この!この!』
『ゲホッっ!!』
痛めつけられ、ほとんど動けなくなったカヲルをなおも蹴りつける男。
『やめてぇぇ!!カヲルちゃんが死んじゃうよぉ!!』
レイが男の腕にしがみつく。
『何でも言うこと聞くから。大人しくするから。やめて!!』
泣きながら懇願するレイを見て男はいやらしい笑みを浮かべた。
『そっか。いい子にしてるね?』
満足げにうなずいてレイを押し倒し、のしかかった。
だがレイは隙を見て男の股間を思いっきりけりつけた。
確かな手ごたえはあったが、怒り狂った男はけりつけたレイの足をつかんだ。
レイの足首に激痛が走る。
『きゃあああああっ』
痛みに悲鳴を上げるレイ。足があらぬ方向に曲がる。
・・折られたのだ。
それを見た瞬間。
カヲルの目の前が真っ赤に染まった。
起き上がれるはずもない体で、自分の太ももぐらいの木の枝をつかむと
渾身の力で男の後頭部に振り下ろした。
ごっ。
鈍い音がすると、男はゆっくりと倒れた。
カヲルはその様を見届けると
糸が切れた人形のように倒れる。
柔らかい枯れ葉の感触。
レイが泣きながら自分を呼ぶ声。
カヲルが覚えているのはそこまでだった。
気がついたときは病院のベットの上。
ゆっくりと落ちていく点滴をカヲルはぼんやりと見つめた。
あのあと男も病院に入院した。
後頭部を殴られ重傷だったが、状況が状況だけに
カヲルが咎められることはなかった。
カヲルはあちこち骨折していて、入院は長期にわたった。
その入院のためカヲルは進学が一年、遅れた。
カヲルの入院中、レイは彼の隣から離れようとしなかった。
泣きながらしきりにカヲルにわびた。
『ごめんね、ごめんね』
『・・レイちゃんは悪くないよ。悪いのはあいつだから』
カヲルはやっとの思いで口を開き、慰める。
それを聞くと、レイは堰を切ったように泣き出した。
『気持ち悪かったよ、カヲルちゃん。
あのおにいちゃんがあんな事すると思わなかった。
・・大人は嫌い。
男のヒトなんて大嫌い!! 』
「何で?今更何でそんな事言うの?今のままじゃいけないの?」
レイは悲痛な表情でカヲルを見つめていた。
カヲルも黙って彼女を見つめ返す。
あの日からだ。
レイが『男』を恐れるようになったのは。
異性を意識しようとしなくなったのは。
そして結果無意識に恋愛、というのも避け続ける結果にもなった。
信用していた人に裏切られ、怖い思いをしたのだ。
仕方がないと思う。
・・でもこのままではいけない。
いつまでも幼い子供のままではいられない。
心の成長さえ止めてしまうから。
そして。
これはエゴかもしれないけど。
何よりも自分が苦しかった。
「君がそのことを恐れているのは知っているし、分かっていたつもりだよ。でもいつまでも避け続けれることじゃない」
「どうして、今なの・・」
レイはうつむく。
「・・僕のエゴだよ、レイ。このままは嫌だった。だから伝えたかったんだ。結果、今の関係が続けられなくなってもね」
「・・・」
「君が望むなら離れて暮らしてもいいと思っているよ」
「カヲル、ちゃん・・」
懐かしい響き。
久しぶりに呼ばれた。
まだ素直だった頃の自分。
あの日で変わったのはレイだけではなく、自分もだ。
カヲルは、こみ上げてくる感情を見せまいと頭上の月を仰ぐ。
「ごめんね、カヲルちゃん。子供のままじゃいられないのは知ってる。
私、がんばってみる。がんばるから、出て行くなんて言わないで」
自分の手に触れる、ひやりとした手の感触にカヲルはレイに視線を戻す。
「わたしも・・カヲルのこと好きだよ。
でもそう意識したとたんに、カヲルが怖くなるの。カヲルは悪くないのわかってるのに。このままじゃ好きともいえない。だから忘れようと思った。カヲルが誰かを好きになってくれれば・・って」
・・だからいろんな子とくっつけようと思ったの。あきらめられると思って。
つらそうに微笑むレイを見て、カヲルは胸が締めつけられる思いがした。
つらかったのはカヲルだけじゃなかったのだ。
「大好きなんだよ、私も。ごめんね、へんなやつで」
「レイ・・」
レイはすうっと息をはくとカヲルの方を振り返った。
「湿っぽい話は終わり。せっかく海来たんだよ、ちょっと入ってみようよ。
足だけでもさ」
サンダルを脱ぎ捨て、打ち寄せてくる波に足を浸した。
「カヲルも入んなよ」
月明かりに照らされた微笑みがとても美しかった。
「はいはい」
スニーカーを脱ぎ、ジーパンの裾をまくり上げた。レイの後を追って海に入る。
冷たい水の感触と足の下の、海にさらわれる砂の感触に身を任せる。
パシャ。
頬に水がかかった。
顔を上げるとレイが悪戯っぽく微笑んでいる。頭にもかかった滴が垂れる。カヲルはやれやれとばかりに首を振った。
「ほら」
お返しといわんばかりにレイに水をかける。
「きゃーきゃー。こっちも反撃ー」
「!!やりすぎだよ、レイ」
今度は大量の水が降ってきた。カヲルは思わぬ大反撃に顔をしかめた。水しぶきの向こうでレイが不敵な笑みを浮かべている。
「躊躇してたら勝てません事よ?」
「勝負事じゃないだろう?」
「ううん。勝負だよ」
不意にまじめな顔になるレイ。
最初にずぶぬれになった方が負け。勝った方の言うこと聞くの」
「本気かい?」
「本気よ」
レイの言葉に絶句するカヲル。
「レイちゃん、行きまーす」
「ちょ・・」
カヲルの返事を待たずに攻撃が開始された。
とまどいながらもカヲルは反撃する。
避けたり、避けられたり。
しばらく攻防は続いた。
だが足は水の中なので動きにくい。
双方ともうまく避けられず、徐々に二人はぬれねずみになっていった。
「こいつでどうだって・・ひゃあっ」
レイは最後の大勝負のつもりで思いっきりふんじばったが、そのせいでバランスを崩してしまった。カヲルの胸に倒れ込み、彼もバランスを崩した。
派手な水音がこだまする。
「・・・」
「・・・」
レイはカヲルにのしかかるような格好で倒れ込んでいた。
波にさらされ、二人はずぶぬれだ。
二つの紅い瞳が交差する。
レイの瞳にカヲルが。カヲルの瞳にレイが映り込む。
無言で見つめ合う二人。
レイはカヲルの胸に頬を寄せた。
「・・・」
何かをつぶやいてるようだったが、波の音にかき消され聞こえない。
カヲルはレイの頭を優しくなでた。
「・・帰ろうか、レイ」
「うん・・」
部屋に戻ると、カヲルはレイにタオルを渡す。疲れ切った二人は大浴場へ行く気にはとてもなれなかった。
「先、バスルーム使っていいよ」
「うん・・」
程なくしてシャワーの水音が聞こえてくる。
カヲルはずぶぬれの服を脱ぐと、ホテルの浴衣に着替えた。
溜め息をついて部屋を見渡す。
シックにまとめられた色調にセミダブルのベットが二つ。
柔らかいルームライトが辺りを照らしていた。
今回は進展したかな・・。
100とまではいかなかったが、カヲルは十分に思えた。
レイの気持ちも知ることが出来たし、気持も伝えられた。
前と同じように振る舞えなくなったかもしれないが、きっかけが出来たんだ。
それでいい・・。
「カヲル?」
「あ、ああ。あがったのかい」
「うん」
いつの間に上がったのか、レイが見下ろしていた。
シャワー上がりで白い頬が紅く、蒼銀色の髪が湿っていた。
艶めいたレイの姿にドキマギしながらカヲルはバスルームへ向かった。
頬が上気して胸が高鳴る。
風呂上がりの姿はいつもみていたんだけど・・。
頭をふるとカヲルはシャワーの栓をひねった。
シャワーから上がるとレイの方の明かりは消えていて、ベットの毛布から蒼銀色の頭がのぞいていた。どこかガッカリしたようなほっとしたような気持でカヲルも静かに電気を消した。
「・・カヲル」
「ごめん、起こしたかい?」
明かりを消したとき、レイが身じろぎをしてこちらを向いた。
暗がりせいか顔は見えない。
「ううん。起きていたし・・。あのね・・」
「ん」
「カヲルのとこ、行っていい?」
思わぬレイの言葉にカヲルは固まった。
彼女は何を考えているのだろう?
「ね、行ってもいい?」
カヲルが無言のままでいるのを、レイはさっきの言葉を繰り返した。
「・・いいよ」
むげに出来ず仕方なく了承すると、レイがカヲルのベットに潜り込んできた。
ひやりとした感触。カヲルは熱くなる自分の体を少しでもレイから離そうとするが、
彼女の方からカヲルにしがみついてきた。腰に腕を回し、カヲルの胸に顔を埋める。
「レイ、もう少し離れて・・」
流石に自分の理性がまずいと思い、レイを引きはなそうとする。
「いい。カヲルなら、いい」
「え?」
レイの呟きにカヲルは手を止めた。
「カヲルなら・・いい。・・・抱いて」
「いきなり何言うんだい?」
レイの言葉にカヲルは慌てた。
「だめなの?」
レイは顔を胸に埋めたまま問い返す。
「だめとかそういうのじゃなくて・・。早急すぎやしないかい?」
「すぎない。お願いだよ、カヲル。がんばって勇気出したんだから」
顔を上げてカヲルの目をのぞき込むレイ。目は潤み、唇が震えている。
「好きなヒトが怖いままなんて悲しいよ」
「レイ・・」
必死なレイがたまらなく愛しくなったカヲルはしっかりと彼女を抱きしめた。唇をそっと重ねる。
最初は重ねるだけのキス。
そしてカヲルはレイの唇をそっと割って舌を差し入れた。
一瞬レイの身体がびくっと跳ね上がったが、素直にカヲルを受け入れた。
カヲルの舌はレイの歯並びをなぞり、彼女の舌を絡め取る。
「うんふっ・・」
甘い吐息を漏らすレイ。カヲルと長く舌を絡めようと身体を押しつける。
そんなレイを可愛いと思いながら舌を強く吸い上げた。
唇を離すと今度は首筋に唇を這わせる。
「くすぐったいよ、カヲル」
クスクス笑うレイ。カヲルはそのままレイの浴衣の胸元を開いた。
「あ・・」
レイのふっくらとした、形のいい胸が露わになった。
月明かりで白く光っている。
「レイってやっぱり着やせするね」
「あまりじろじろ見ないで・・」
恥ずかしそうに抗議するレイにカヲルは微笑む。
「綺麗だよ」
「あ、ありがとう・・」
頬を染めて照れ笑いするレイにカヲルは囁いた。
「本当にいいのかい?・・やめないよ?」
「うん。そのかわり・・」
「その代わり?」
「カヲルはカヲルのままでいてね。・・変わらないで。・・少しは変わってもいいけど、今のカヲルでいてね」
レイの言葉にカヲルは微笑んだ。
「無愛想でじじむさい?」
「そうじゃないの。うまくいえないけど」
「分かったよ。ずっと側にいる」
「・・うん」
レイは安心したように微笑むとしっかりと両腕をカヲルに回した。
本当は怖いけど。
カヲルなら大丈夫。
乗り越えられる。
だってカヲルはカヲルだもの。
カヲルのままでいてくれるって言ってくれたもの。
そう、大丈夫。
そうだよね、マスオさん。
・・大好き。
・・水族館編完結です。
433 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/26 02:57 ID:7pez8WSF
お疲れさまです。
凄い集中して読んでしまいました。
また、続きみたいのを書いてくれたら嬉しいです。
434 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/26 06:55 ID:M6r1QPoP
水を差すようで悪いが、カヲルはレイの言動に対してドギマギと言った態度は取らないのでは?
頭の中で瞬算して行動を起こすならすぐさま何らかの対処を行っているはず。
ちょっとシンジっぽいカヲルだったりするところもあるな。
>432
完結乙
>434
一応、ここでは貞本版カヲル設定だからTV版とは多少違うと思われ
436 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/26 07:17 ID:M6r1QPoP
>435
なるほど
貞本版カヲルがどぎまぎするのも違和感があるけぢな。
>>434 すみません。配慮ぶそくっす。でもテレビ版カヲルとちょっと設定ちがうんで、大目に見てください。
ちょっと成長した貞本カヲル目指してますので。
なんでもや氏&幼なじみシリーズ作者氏乙カレー 楽しみますた。
ちゃんと書ける人がうらやますぃ
↓調子に乗って夏ネタ第二弾
下校時には何とか持ちそうだった雲行きが、歩いていくうちににわかに怪しくなる。
曇天の裾がかすんだと思う間に、たちまち追いついてくる夕立。雨の幕。叩きつけるような水音。
黒々と濡れた路上を、通学鞄を頭の上にかざしたカヲルが駆けてくる。
ふと顔を上げると、白くけむる通りの先に人影。
振り返るレイ。
駆け過ぎようとするカヲルに、黙って自分の傘の中を示す。入るか入らないかで
しばらく無言の応酬があり、結局、カヲルはおとなしく従う。
歩き出す二人。
カヲル「助かったよ。部屋まで走るハメになるかと思っていたんだ。会えて良かった」
饒舌に微笑みかけるカヲル。レイは少し考え込み、そう、良かったわね、とだけ答える。
言ってしまってから、かすかにうつむく。会話をうまく続けられない自分。
さりげなく視線を逸らすカヲル。
カヲル「雨、か。君は雨の日は好きかい?」
レイ「…好き?」
カヲル「そうさ。…そういうこと、あまり考えないのかい?」
レイ「…ええ」
カヲル「楽しいものだよ。好きだと思うものがあれば、その数だけ心を開いていける。
自分を取り巻く世界が脅威ばかりではないと感じられるからね」
降り続く雨脚を見つめるレイ。
レイ「雨は、好きじゃないわ」
カヲル「どうしてだい?」
レイ「見えていたものが、見えなくなるから。…見たくないものばかり、見えてくるわ」
カヲル「…そうだね」
狭い傘の端で重いしぶきが弾ける。伝い落ちるしずくが肩先を濡らす。
カヲル「…でも、雨は世界の静けさを思い出させてくれる。
自分は一人だということ。…それから、誰かに会えて嬉しいという気持ちをね」
レイ「…そう?」
カヲル「そうさ」
狭い傘の中、くっつきそうで微妙にくっつかない二人の肩。
自分にしか聞き取れない、小さい声で呟くレイ。
レイ「…そうかも、しれない」
無言で歩いていく二人。
絶え間ない雨音が少しずつやわらぎ、間遠になり、やがて途絶える。
レイから傘を受け取り、たたんで片手にさげるカヲル。
と、ふと顔をほころばせて、雨上がりの夕空を指さす。つられて目を上げるレイ。
軽く息を呑んで、目をみはる。
雨に現れた高層ビルの合間に、虹。
カヲル「ほら」
レイ「……」
しばらく並んで佇み、淡い虹が空に溶けていくのを見守る二人。
レイ「…きれいだわ」
カヲル「ね? 雨の日だって、いやなことばかりじゃないのさ」
レイ「…うん」
別れぎわ、ふいに呼び止めるレイ。
カヲル「何だい?」
レイ「…傘」
カヲル「あ」
カヲルはレイの傘を持ったまま。謝りながら返そうとすると、レイは首を振る。
レイ「持っていていいわ」
カヲル「でも、これは君のだろう」
レイ「…違うわ。
持つ代わりに、送って」
ちょっと虚をつかれた格好のカヲル。かすかに微笑むレイ。
連れ立って歩いていく後姿。カヲルのさげた傘の先から、雨の名残がきらきらと落ちる。
…オチなし。スマソ
>>439 雰囲気いいっすねー。カヲル君らしさが出ていていいですね。
「月光を浴びるには夜が、虹を見るには雨が無くてはならない」エヴァ2でのカヲル君の台詞を思い出しました。
つらい事の後には必ずいいことがある。つらい事ばかりじゃないさっていう(多分そう言う意味だと思われる)彼の励ましの台詞でした。
イイ!
>442
お褒めの言葉サンクス
エヴァ2、そんなのあるのか…
>「月光を〜」
漏れは第拾壱話の「人は闇を恐れ、火を使い、闇を削って生きてきたわ」
を思い出しますた。なんでだろ。
あのニュートラルな言い方が妙に印象に残ってる。それが漏れにとっての“レイ”なのかも。
(個人的にはリナレイも全然OKなんだけどね)
ここの住人にとってのレイ像、カヲル像ってどんな感じっすか?
朴は
レイは貞本系、カヲルはエヴァ2・・・かな。
それと、育成計画のレイって何パターンあるの?(全部見てないヒトです)
>>445 最初の方だけチラ見してみますた。
…ダメごめんついていけないたすけて orz
448 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/30 02:07 ID:VuE66Rvi
カヲルはきっと一途だと思ってるのは自分だけか?
変態的なまでに一途だと思ってまつ
一途すぎるとストーカーになるんだぞ
実際変態だし。
カヲル君は惚れたらきっと一途だろうね。人生経験極端に少ないらしいからずれてるけど。
おいらのカヲル君像はエヴァ2。レイ像は3人目かな。2人目は死んじゃったし、EOEはちっといただけんが。
本編に準ずるの甘々が読みたいなぁ・・。
新婚物でもいい。
烏賊にある夫婦絶唱の外伝とかは?
夫婦絶唱シリーズ(・∀・)イイ!! 続きはまだあるんだろうか。
EOEの二人も好きだなぁ。あの後どうなるかは全然分からんが
夫婦絶頂おもしろいけど、カヲルがはじけすぎ・・。レイは可愛いけど。
夫婦絶唱は甘くないところがイイ。子供までいるし
子供は使徒なの?
いや、混じりっけ無しの普通の人間とあった。
奇跡の子供らしい。
使徒って永遠の命と引き替えに生殖機能を失ったのだから、生命の実を捨てたら子供とか出来るんじゃないかと思う。
それにレイやカヲルの肉体って人間の遺伝子を元にから作ったんだし・・。
461 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/07/31 18:02 ID:XWHuGFZk
きっと美形だ。
男でも女でもきっと美形だねー。
エロカワイイに違いないね
やっぱり目は赤いのかな?
思いつきで投下します。
多分今回で終わんないから不定期で今後投下させてもらいますよ。
テーマは「補完」と「補間」
知らないから補間は「透間を補う」っていみで話進めます。
違うとか言わないでください。
よろしくおねがいします。
「人類補完計画」
「そのために私は作られた。」
「私自身に欠けた部分がありすぎた。」
「だからひとつになることを望んだ」
「だけど拒んだヒトもいた。」
「呼ばれたから行ったのに拒まれた。」
「そのとき、私の中に誰かが現れた。」
「なぜか私の欠けた部分がだんだん満たされていった。」
「碇君も何かにみたされていった。」
「フィフス・チルドレン、渚カヲル。」
「そして、気まぐれな自由意志の天使。」
「タブリス」
「救おうとしたのは碇君?私?」
「それとも・・・思いつき・・・?」
『そして人類は補間された』
第三新東京市には、時に逆らったように使途襲来以前の風景が広がっていた
『神経はその情報を脳に送る』
ネルフはシナリオ外のインパクトを調査し始めていた。
『時は西暦2016年』
レイはジリジリうるさい目覚まし時計の音で夢から引っ張り出された
頭の芯に響く電子音を止めてテレビのリモコンに手を伸ばした
去年に比べれば人並みの生活感がある部屋に『今日の占い』が流れ出した
『・・・今日、一番ラッキーな星座は?・・・』
「・・・占いが始まる時間って確か・・・」
部屋に掛け布団が舞い上がった
トースターに食パンを突っ込んで洗面台へ
冷蔵庫から牛乳を取り出し
「もう、これだけしかないなら。」
腰に手を当て一気飲み
パジャマを放って制服を着て、チラッとテーブルの上を見た
「・・・昨日途中で休憩してたら寝ちゃったんだっけ・・・」
「・・・碇君に見せてもらおうかしら。」
ノートを鞄に入れてマーガリンを用意する
『チン!』
適当に塗って口にくわえる、ジャムまで塗る暇がない
制服のリボンを取って玄関を飛び出し、駆け・・・出さずにちゃんと鍵をかける
階段を駆け下り、第一中へ走り出す
途中、T字路に差し掛かった、すると目の前に自転車が飛び出してきた
「うあぁ!」
「きゃっ!」
自転車はレイの手前で止まり、汗が頬を流れていった
「大丈夫!?、どこか怪我は無いかい!?」
「・・・ふぃ・・ふす・?」
「あっ、ファースト、おはよう。」
そこには少し息の荒いカヲルの笑みがあった。
「あなた、交通ルールって知ってる?」
「それどころじゃないよ、急がなきゃ学校に間に合わない。」
「それどころ・・・私にぶつかっていたらどうするの。」
さすがに怒り出すレイ
「そうだ、乗っていくかい?後ろ。」
「間に合うの?それにうちの中学自転車・・・」
「走っても間に合うとは思えない、こんな状況だ、二人乗りも許されるさ。」
レイを遮ってカヲルが言った、レイは荷台に飛び乗った
「飛ばすよ、つかまって」
レイはカヲルの肩を力一杯揉んだ
「いだだだだ!ファーストやめてくれないか、いだだだ」
「さっきのお返し、ちゃんと、前向いてて。」
学校の坂の前のコンビニに差し掛かったときチャイムの音が聞こえた
するとカヲルが急に自転車を止め、へたれこんでしまった
「なぜ止まるの?学校、すぐそこなのに。」
「ハァ・ハァ・・もう・ハァまにあわない・・ンクッ。」
「今のがハァハァ・・HR開始のハァ・・ンクッ。」
「始まってしまったって事?」
レイはため息をつき、身を翻しコンビニに入っていった
出てきたレイの手にはスポーツ飲料とミルクティー
「はい、コレ。」
「ありがとう・・・ハァー冷たくておいしい。」
「今日も、きっと暑くなるわね。」
そして二人は声を合わせて言った
「あっ・・・・・エアコン!」
エアコンなんて書いてないですけどカンニンしてください。
475 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/02 09:24 ID:efJ+bGan
大丈夫です。
出来たら続きお願いします。
>>464 二人の子でしたら間違いなく瞳は紅でしょうね。
夫婦絶唱もそうでしたし。
>>465-474 乙。可愛い二人ですね。がんばってください。
>>329 「れいせんせ、きょうもおうつくしいですね。」byチビカヲ
てなかんじ。
から幼稚園ネタ。
「レイせんせい、きょうもおうつくしいですね」
「・・ありがとう。カヲル君も今日も元気ね」
「これぷれぜんとです」
カヲルが差し出したのは白いスズランの花束。
「ありがとう、カヲル君。うれしいわ」
白い頬を染めて受け取るレイ先生。
「せんせいはこのはなよりかれんだ」
「・・そう?」
「もちろん」
そう言って多くの女性を悩殺する笑顔で微笑む。
もちろんレイの手を握ることも忘れない。
渚カヲル。
趣味 音楽鑑賞、ヴァイオリン、ピアノ
好きなモノ 歌 綾波レイせんせい
第三新東京市立第壱幼稚園に在籍する、今をときめく幼稚園児。
5歳にしてジゴロの素質十分な幼稚園児だった。
カヲルがただの気障男になってますがなw
再投下、始めますよ。
ジュースを飲み干すと、二人は坂の上の第壱中へ歩みを進めた
「・・・ねぇ、あなた・・・」
「ん?どうかしたかい。」
レイは鞄から某デオドラントスプレーを出し、カヲルの顔に吹きかけた
「うわっ!なっ!」
クスクス笑いながらレイは言った
「さっきから言おうと思ってたんだけど、あなた汗臭い。」
「だからってそんな、あれだけの距離を全力で漕いだんだ、無理もないさ。」
「それにおもり付きだったしね。」
「今、何て言った?」
「いや、気にしなくていいよ、それより借りるよコレ。」
カヲルはレイの手からスプレーを受け取り身体に吹きかけだした
「使いすぎないでよ、それ。」
「わかってるよ、それより今の授業何だったかな?」
「家庭科・・・じゃなかった?」
「よかったー、朝食を食べる時間がなかったんだよ。」
「調理実習だなんて、私言ってないわよ。」
会話を楽しんでいるうちに玄関を抜け、教室に着いた
484 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/03 16:57 ID:tQYxOSH6
レイとカヲルのやりとり良い!
「遅れてすみません。」
二人が戸をあけると聞きなれた関西弁の声が聞こえてきた
「何しとったんやお二人さん、リッチに朝からイタリアンでも食うて来たんか?」
「鈴原!!いっつもアンタはうるさいんだからー、あっ、綾波さん、渚君おはよう。」
「えぇなぁカヲルは、いっつも女にようしてもろて。」
「あーら、アンタみたいなジャージしか着ないようなバカとは、まず見た目からして別物じゃない。」
「何やとー!見た目だけのお前に言われたないわ。」
「何よ!3バカの癖に!」
「やめなよアスカ。」
「うるさい!バカシンジ!」
「静かに!授業中よ!」
「またこれだよ、飽きないよなーこいつら。」
騒がしい教室の入り口で二人は声をそろえて笑った
言い争いで授業時間を使い切ってしまったらしくチャイムが鳴り
号令をする間もなく、家庭科の先生は疲れ切った様子で教室を出て行った
レイは鞄からノートを取り出しシンジの机に向かった
「ねぇ、碇君。」
「何?綾波。」
「昨日の数学のしゅく・・・」
「碇センセー!」
レイが言いかけたところでケンスケとトウジが割り込んできた
「うわっ、何だよ・・・」
「昨日の数学の宿題の事なんだけどさ。」
「シンジ、この先言わんでもわかるやろ?」
その時トウジの耳がものすごい勢いで引っ張られた
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!とれる!とれてまうー!」
「鈴原!また碇君にたかってー、綾波さんと話してた途中じゃない。」
「あああ!委員長、はなしてやれよ、本当にとれちまうって。」
「あっ!」
ヒカリは手を離し自分の机から何かを取ってきた、耳をさすりながらトウジが叫ぶ
「おまえなー!!!いくらなんでも・・・!」
「宿題でしょ、あたしがみせてあげるわよ。あっ、相田君もね。」
「あっ、ああ、ほなそうさせてもらうわ。」
「サンキュー、助かるよ。」
そういって二人はノコノコとヒカリの机へ行った
「・・・・・?」
「・・・あっ、綾波、それで何の用だっけ?」
「なんでもない。」
レイはノートを後ろに隠し、自分の席に戻った、言えるはずがない
「(自分でどうにかするしかない・・・か)」
ペンを取り出し腹を決める、教科書を取り出しノートに目をむける
でもそこには、すでに答えの書いてある見慣れないノートが上に乗っていた
「見るといいよ、合ってるかは保証しないけどね。」
顔を上げるとカヲルの顔が至近距離にあった、隙間は3センチ、触れそうで、触れない、微妙な距離
あぼーん
「(やっぱりこの人、私と同じにおいがする)」
「(あなたと私は、同じもの?)」
「似て異なるものだよ、そういったのは君だろ?」
そう言われて、レイはそっと目を閉じた、カヲルも同じく
「・・・アンタ達、何やってんのよ。」
二人は現実に引き戻され飛び下がった、アスカだ
「わ、わた、私。」
「テレパシーごっこだよ、一書にやるかい?」
「はぁー・・・テレパシーって、ホンットやる事ないのねアンタ達。」
カヲルのノートを目にしたアスカがノートを手にとって言った
「ココの問題だけ全然答え間違ってるわよ、どこで間違えたらこうなるわけ?」
「ココに来るのは3√5でしょ、こんなトコで間違うなんて本当バカね。」
「あっ、本当だ、あははは。」
「もういいわ、それじゃ。」
そう言ってアスカはヒカリたちの所へ行った
「・・・・・。」
「どうかしたかい?赤い顔して。」
「・・・別に・・・何でもない。」
「そう、早く写してしまった方がいい、あと5分も無い。」
「あの・・・ありがと。」
カヲルはいつものように微笑んだ
>>489 そんな事いってるおまえも何らかのオタ。
この板に争いの種を蒔かないでくれ。
ネット上での批判や叩きは見苦しい。
493 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/04 18:01 ID:pMD/qEzp
気まぐれ名無しのLRKさん、面白い!!
お互い目を閉じたシーンでアスカの邪魔が入ったのが悔しい!!
続き欲しい!!!
「今度の休みにみんなでプール行くんだけど、良かったらカヲル君も行かない?」
「僕が君の誘いを断るはずがないだろう? 喜んで一緒させてもらうよ。」
「良かった。それじゃ日曜日の十時ごろ、家に来てね。」
「ああ。…もしまだ君が寝てるようだったら、ベッドまで起こしに行くよ? フフフ…」
「あ、あはは… …ごめん、それだけは勘弁して(汗)」
みんなでプールか。今から楽しみだな。久しぶりに楽しい日曜日になりそうだ。
…ん? …日曜日?
まずい! 確か今度の日曜日は…
ゆるみきっていた頬を急に引きつらせ、カヲルが振り返る。
振り返った先には、珍しく眉間にしわを寄せている綾波レイが
頬杖をついてカヲルを睨んでいた。
「あのゥ…」
「何。」
うわぁ。ファースト、すごく怒ってる。
「もし良かったら、君も一緒に…」
「行かない。その日は用事があるから。」
がたり、と椅子を鳴らし席を立つレイ。
ため息をついて額を押さえるカヲル。
「少しでいいから言い訳を聞いてくれないか。」
「ついてこないで。」
すたすたと教室を早足で出ていくレイ。
それを追い掛けるようにカヲルも後を追う。
「ねぇ、機嫌直しておくれよファースト…」
「怒ってなんかいないわ。」
「怒ってるじゃないか…」
「あなたは碇君達とプールに、私は一人で買い物に行くだけ。それだけよ。」
自分から切り出したレイとのデートの約束。
それをすっかり忘れ、更に迂闊にも本人の目の前でダブルブッキングという失態を晒したカヲル。
かわいいですね(笑)
がんばってください。
497 :
@p:04/08/06 16:23 ID:???
あげちゃう?
随分人間くさいな
でも可愛らしい
499 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/06 19:07 ID:A990yUKv
早く読みたいぃ。続きまだかな・・・。
500だYO!
可愛いカップルですねー。
501 :
レイカヲすきすき:04/08/07 10:45 ID:74eRS+Zm
○月×日 晴れ
今日カヲル君が「どうしたらファーストの気を引けるだろうか?」
と聞いてきた。どうやら綾波を好きらしいカヲルくんはどうも前から
しつこく、しぶとく、執拗〜に、綾波をあの歯が浮くようなセリフで
口説いていたらしいが全く効き目がなくて僕に相談してきたみたいだ・・・。
<回想>今日の昼頃
「・・・という訳なんだよ、シンジ君。何か良い案がないだろうか?」
「僕に言われても・・・女の子の口説き方なんかわからないよ・・しかも
「あの」綾波をオトス方法なんて・・無理だよ・・・。」
「そこをなんとか僕と一緒に考えておくれよ・・僕らは友達だろう?」
カヲルに上目使いで見つめられて、なぜか赤面するシンジ・・・。
「そっそりゃそうだけどっ、いつも女の子に告白されてるカヲル君でも
無理なのに、女の子と付き合ったことのない僕がそんなのわかるはずないじゃないか!」
あせって一気にまくし立てたせいか息を切らせるシンジ
そのシンジをカヲルは軽く一瞥し、わずかに目をそらせるとため息と共に言葉を吐き出す。
>よければ続きます・・。
>>501 がんばれー。
レイを落とせる方法、おいらも知りたい。
503 :
レイカヲすきすき:04/08/07 11:24 ID:74eRS+Zm
「そうだよねぇ。」
あっさりと肯定される。
「えっ?」
「彼女いない暦14年のシンジ君にわかるはずがないよね・・。」
「カヲル君?」
「告白どころかバレンタインチョコレートさえもらったことのないシンジ君
には、無理なはなしだよね。」
「なっ!」
「聞いた僕がまちがっていたかな、君はファーストと仲が良いみたいだし
葛城三佐やセカンドと一緒に暮らしているから他の奴より女心がわかるかな?
と思っていたんだけれど、どうやら僕の間違いだったみたいだね・・。」
「ちょっと・・・。」
「ごめんねシンジ君、この話は忘れてくれるかい?本当にごめんね、君には悪いことをしたね。
ファーストのことは加持さんにでも相談してみようかな・・・。」
肩に手を置かれ、なぜか哀れむように言われるシンジ。
GJ!
続き気になる
505 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/07 15:26 ID:VY8JTU9k
続き読みたい!!
あと、気まぐれ名無しのLRKさんの話と
レイとのデートをWブッキングしたカヲルの話の続きも・・・読みたいなぁ。
再投下はじめ。
次の授業、レイはボーっと外を眺めながらカヲルの事を考えていた
「(あの人、何故私の考えていた事が分かったの。)」
「(テレパシー?本当に?まさか、ありえない。)」
「ファースト、ちょっと、ファースト?」
前の席のアスカが目の前で手をヒラヒラさせている
「何?今授業中。」
「アンタ、カヲルとどこまで行ってんの?」
「隠すことないじゃな〜い、人前で『キス!』なんかしちゃってさ〜。」
「キス?私・・・そんな・・・してないわ。」
頬を赤らめるレイ
「そっと目を閉じる二人・・・近づく唇・・・あーんもう何でアンタみたいな優等生があんな
ナルシストみたいなのと〜。」
その時アスカは背中に嫌な視線を感じ、ゆっくり振り返った
「惣流さ〜ん?そんな大きな声出してどうしたの〜?」
「うわっ!せっ、せんせ」
「じゃ、38ページの三番の問題、やってくれる?」
「はっ?は、はい!」
黒板に向かうアスカにトウジが野次を飛ばす
「なんぼ大学出た言うてもな〜、ところで誰の話しとったんや?」
アスカは無視して黒板に回答を書き始めた
「人の事話す余裕あったら男に嫌われんようにその性格どうにかせ〜。」
手の動きが止まった
「惣流さ〜ん、先生の言う事はちゃんと聞きましょね〜。」
「・・・さっきから・・・うるさいのよー!!」
アスカが投げたチョークは弾丸のようにまっすぐトウジの元へ飛んでいく
「なぁぁぁぁぁ!!!」
チョークはトウジの目の前でポトリと落ちた
「なっ・・・何や、今の?」
「次は止まってくれる保障無いわよ。」
教室は沈黙に包まれた
そしてお昼、レイは弁当を忘れたのに気が付いた
「あっ・・・無い、お弁当。」
「嘘・・・お財布も・・・」
「ファースト?お弁当は?」
アスカとヒカリが弁当箱をもって来た
「忘れたの・・・お財布も。」
「・・・あっ、ちょっといいこと思いついちゃった♪」
「何?アスカ。」
「いいからさ、二人ともちょっと来て。」
と言うとアスカは二人を引き連れ、屋上に向かった
案の定そこには三馬鹿トリオ+1がいた
始めに気付き話しかけてきたのはトウジだった
「あっ委員長、悪いんやけど、お前が弁当持って来んの遅かったから、もう買うてきてしもた。せやから今日は・・・」
「あっゴメン鈴原、今日アナタの分用意してなかったの・・・」
「エエよ別に、それより珍しい事もあるんやな〜。」
「本当、テレパシーかな?こーゆーのって。」
「(テレパシー・・・)」
レイは+1、カヲルに目をやった、カヲルもレイを見ていつものように笑いかける
ふと何かに気付いたカヲルはケンスケのコンビニ弁当のフタを手に取った
「シンジ君、このブロッコリとプチトマト、貰うよ。」
「あっいいよ、全然。」
「このタマゴサンドもね。」
「おっ、おい!誰もエエなんて」
「鈴原く〜ん?男はそんなに細かい事言う生き物だっけ〜?」
アスカが言うとトウジは
「わっ、わかったわいこんなもんくれてやるわ。」
「ケンスケ君これも貰うよ。
「ああっ・・・塩鮭の入ってない鮭弁なんて〜。」
レイはその光景を微笑みながら眺めていた
「はい、それとこれは塩カルビ、こっちが梅、どっちがいい?」
「何で私がお弁当忘れたって分かるの?テレパシー?」
「いや、だって君だけ弁当箱持っていなかったからね、想像付くよ。」
「そう・・・。」
レイが肩を落とすとカヲルが言った
「梅でいいね?」
レイは、はっと顔を上げた
「そうだ、みんなで食べようよ。」
カヲルの意見で昼食は7人で食べることになった
次回投下お楽しみに。
LRK職人の先輩方に負けないようにがんがります。
とても楽しく読めました。
レイやカヲルはもちろん、アスカもかわいいー。次回もがんばってくださいね。
余談ですが、幼稚園の頃を思い出しました。
ちょうど同じシチュエーションだったので♪
いままで書いてた、小説があぼんした。。。。。。
いつか完成させるから待っててくれ。
まぁ俺の小説なんて萌えねぇよ。
ギャグだよ漫才dふぁよ
>>516 前スレにあった漫才もシュールでおもしろかったよ。
私は漫才もギャグも可!がんばって!!
カエル「やらないか」
レイ「嫌よ。ていうか古いわ。」
カヲル 「いいこと思いついた。お前俺のケツの中で自爆しろ。」
綾波「…了解。」
カヲル 「ハハハ、嫌だなファースト。軽い冗談…」
綾波「駄目よ。もう遅い。」
カヲル 「待っ…」
ちゅどーん
2006年。
この日レイの学年は授業参観日。
それもレイが小学校に入学して初めての授業参観日。
彼女のクラスに他の生徒達の父兄とともに
カヲルの姿があった。
「カヲル君、ここは君のクラスじゃないでしょう?」
レイの担任が困ったようにカヲルに注意すると
彼は小学生にしては冷めた眼で彼女を見返した。
「知ってるよ。僕、レイのふけいさんかに来たんだ。
レイのお母さんがこれないから」
「で、でもね。カヲル君」
「授業続けてよ」
注意するどころが、逆に授業の再開を促されて教師は途方に暮れた。
周囲の生徒達と父兄の視線が痛い。
あんな子供に言いくるめられてどうするんだ、と思われてるのだろう。
「確かに君は頭のいい子だけど・・」
返そうにも口の達者なカヲルをうまく彼のクラスに返す言葉が見つからない。
困ったように天井を仰いだとき
「カヲルちゃーん」
と背後の席から小さな女の子の声がした。
綾波レイ。
カヲルの幼なじみ。
振り返るとレイが自分の席から手を振っているのが見えた。
照れくさそうに振り返すカヲル。
いつも愛想のないカヲルとは違った様子を見て
レイのクラスの先生はそれ以上何も言えず、
仕方なく授業に戻った。
「じゃあ、綾波さん。33ページから読んでくれるかな?」
「はいっ」
元気よく立ち上がるレイ。
誇らしげに教科書を掲げると大きな声で読み始めた。
その姿をカヲルもまた誇らしげに見つめていたのだった。
「うーん。ギリギリ間に合ったんだけどね・・」
嬉しそうな笑みを浮かべて
窓からクラスをのぞく銀髪紅瞳の女性が一人。
「これじゃ、出るにでれないわねー」
レイの母親、21歳。
既に作家としてデビューを果たしており、
卒論作成のまっ最中の時期であった。
すみません、レイの母の設定変えました。
双子ではなく、少し年の離れた妹って事で。
今後の布石っす。
そして時は2015年。
「授業参観日か・・」
学校からのお知らせのプリントを見て
カヲルはぼそりとつぶやいた。
傍らにお気に入りの湯飲みが湯気を立てている。
「今回もはるさんが来てくれるって」
煎餅をかじりながらレイが言う。
「お母様も行きたいとごねたらしいんですけど。
担当さんに泣きつかれたらしくて」
困ったようにはるが溜め息をつく。
その時台所のやかんがヒュ−と音を立てた。
「知ってる・・。担当さん、家にまで押しかけてきて
泣きついてたもんなぁ」
レイも数日前の修羅場を思い出しながら苦笑する。
「あ、はるさん。お茶、わたしがやる」
「え?はいはい」
レイは立ち上がるとカヲルのお茶を煎れ直し、傍らに置く。
プリントに目を向けたまま、レイの煎れたお茶をすするカヲル。
その光景にはるは、おやまぁ夫婦みたいですねと微笑むのだった。
「僕?父さんが来るって。珍しいこともあるよね」
昼休みの屋上でシンジは手製の弁当を頬張りながら
けげんそうな顔でレイにそう答えた。屋上ではいつものメンバーが仲良く
弁当を広げている。
「ふーん。アスカは?」
「へ?」
シンジの卵焼きを狙っていたところをレイに話題を振られ、アスカは慌てた。
「あ、あたしはママが来るって言ってたわよ。って、あ」
「?何だよ、アスカ」
質問に答えていた隙に狙っていた卵焼きが空しく
シンジの口に消えるのを呆然と見るアスカ。
馬鹿シンジのくせに!!
理不尽ともいえる怒りがアスカの中で燃えあがる。
「
きぃーっっ!!」
「あーっ、僕のタコさんが!!何すんだよ、アスカ!」
「うるさい!!馬鹿シンジ!!」
悔し紛れにシンジからタコさんウインナーを奪うと
抗議するシンジを無視してそのままウインナーを口にほおりこんだ。
隣でシンジが恨みがましい目で見ている。そんな光景を
屋上の住民達は
「何やっとるんや」
「さてね」
「いつものことだろ」
「アスカったら・・」
「仲、いいんですね」
「あははは。おもしろーい、アスカ」
と、そんなふたりに対する感想は実に様々であった。
夜、通いの家政婦が帰った後、カヲルは居間でテレビを見ていた。
別に見たい番組があったわけではなく、ただの暇つぶしである。
そこへ風呂上がりのレイが頭を拭きながら居間に入ってきた。
「ね、カヲル。今回の参観日のことお母さん達に連絡した?
今一時帰国してるんでしょ?」
「まだ」
「一応連絡しておいた方がいいんじゃない?」
「・・・・」
レイは黙りこくったカヲルの隣に腰を下ろすと、テレビに目を向けた。
カヲルはそんなレイにちらりと視線を向ける。
蒼いパジャマに湿った蒼い髪。
少し前まではタンクトップに短パンという無防備な姿をさらしていた物だが
今ではきちんとパジャマを着こなしている。
ふと水族館デートでの二人で過ごした夜を思い出す。
兄妹から恋人として意識するようになったからだろうか。
レイの態度が少しばかり変化した。
無防備な姿もさらすこともなくなったし、
また少し距離も出来たと思う。
寂しく感じることはあったが、カヲルは後悔していない。
「ね、カヲル」
レイがテレビに目を向けたまま口を開いた。
「なんだい」
「進路、どうするの?来年受験生でしょ、私たち」
「どうするって?」
「音楽系の学校、行かないの?留学とかは?」
「・・ああ」
カヲルの気のない返事にレイはきっと睨む。
「もう!!カヲル、もったいないよ。せっかく才能あるのに」
「・・・才能、ね」
はああと溜め息をつくレイ。
「分かってるのかなぁ・・。今回の授業参観は近々ある三者面談の布石だよ」
「知ってる」
「・・だったらもっと」
「いいよ、別に」
「う〜」
のれんに腕押しのカヲルの態度にレイはいらだたしげにテレビの方に向き直った。
ふいにトン、と肩にカヲルの頭が触れてどきりとする。
「いいよ。君の側がいい」
「・・馬鹿」
肩に頭を預けるカヲルにそうつぶやくと、レイは彼に頬を寄せた。
「おはよーございまふ・・」
腹をぼりぼりかきながら階段を下りてくるレイの母。
3日ぶりの彼女の姿にレイは台所から声をかけた。
「おかーさん、久しぶり。生きていて何より」
カヲルはすでに席についていて朝ご飯に箸を付けている。
「ひどい娘ね。それが一家の大黒柱に対する言葉ぁ?」
「締め切りギリギリまでやらない方が悪い」
「ぐ・・・」
不満げに口をとがらす母親をばっさりと切り捨てると、
彼女の前にみそ汁を置く。
「うわーい。おみそ汁ぅー。やっぱ日本人はみそ汁よね〜」
「おはようございます。ずっとこもりっぱなしでしたね。
どうですか、原稿の方は」
カヲルは醤油の瓶をレイの母に回しながら彼女に守備を尋ねる。
レイの母は受け取りながら満面の笑顔でVサインを作った。
「ふふーん。根性で終わらせたわよ!!ほーほっほほほ!!
担当のやつに電話するの楽しみだわ〜。ざまーみろー。ケケケ」
「普段からちゃんとやっていれば、担当さんも泣かなくてすむんですけどね」
「グググ・・。あなた、最近レイに似てきてない」
「そうでもないですよ」
涼やかに言ってのけるカヲルをレイの母はぶすっとした顔で睨む。
「か、かわいくない」
「僕に可愛いげを求められても困りますけどね」
精一杯の嫌みさえも軽くうけながすカヲル。はるが休みの日はどうしても
分が悪いなぁ、とレイの母はぶちぶちと文句をたれながら
みそ汁をすするのだった。
授業参観日まであと6日。
平和な綾波家に嵐が訪れる少し前の出来事だった。
>>506-
鮭弁当のシャケを徴収されたケンスケが哀れでならねぇー!(つД`)
>>505 綾波さんがわざわざ休日つぶして買いに行くブツが思いつかなかったので
あれで糸冬なヤカン。
534 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/11 15:36 ID:Mxi5kyI7
幼馴染みシリーズ最投稿!!嬉しい!!
恋人関係になった二人の展開が楽しみ。
気まぐれ名無しのLRKさんのカヲルのテレパシーには、はまります!!
続き待つ!!
>>505 一緒に休日ごしたかっただけで多分買う物はなかったと思われ。
イッイ
高校生、もしくは大学生バージョンとかもないかな。
大学生バージョン、前スレに合ったけどキャラの掴み方うまかったし、おもしろかった。
プロポーズ編
カヲル「ファースト、結婚してくれるかい?」
レイ「どうして?」
カヲル「どうしてって・・。適齢期になったし、子供も出来ただろう」
レイ「結婚しなくても子供は産めるわ。赤木博士のお母さんがそうだった」
カヲル「産めるだろうけど・・」
レイ「じゃあいいのね」
カヲル「ちょっと!!僕たちの子だろう?」
レイ「だから?」
カヲル「・・君に側にいて欲しいんだ」
レイ「命令ならそうするわ」
カヲル「・・やれやれ。僕と結婚しろ、でいいかい」
レイ「了解。・・・ありがとう」
カヲル「僕もありがとう、レイ。・・レイって呼んでいいかい?」
レイ「・・ええ」
アスカ「優等生のやつ、照れ隠しとはいえ芸無いわね」
シンジ「いいじゃないか。プロポーズ受け入れたんだし。綾波らしいよ」
アスカ「あ〜あ。アタシにもだれかプロポーズしてくれないかな〜」
友A 「おーい、二次会行く奴何人?」
友B 「俺と信濃と渡瀬と阿武隈と…渚も行くんだろ?」
カヲル 「ああ。まだ飲み足りない…ん?」
くいくいっとカヲル君の袖を引っ張る綾波さん。
カヲル 「どうしたの?」
綾波「帰りましょう。」
カヲル 「…まだ来たばっかりじゃないか。」
綾波「帰るの。」
カヲル 「(あ、目が座ってる…) ごめん。僕は帰るよ。」
友A 「なンだよ、付き合い悪ィなぁ。」
友C 「えー、渚君帰っちゃうのー? じゃ私も帰ろうっかなー。」
カヲル 「はは… その内ちゃんと埋め合わせするよ。」
カヲル 「気分でも悪くなった?」
綾波「別に。」
カヲル 「じゃあ何で…」
綾波「あそこは駄目。信濃さんが居るから。」
(信濃… ああ、あの派手な服装の子か。過剰な位に一時的接触してくる…)
カヲル 「彼女がどうかしたのかい?」
綾波「…」
(なる程。それで危険を察知して防衛本能が働いた訳だ。)
カヲル 「まぁいいさ。 …さて、まだ寝るには早いだろう。どこかで飲み直すかい?」
綾波「別に…いいけど。」
ジト目でカヲル君を見返す綾波さん。
その目に、ふと辺りを見回すと景色が何時の間にやらホテル街になっている。
カヲル 「あ、いや、そういうつもりは…」
綾波「…別にいいけど。」
髪をかきあげながら、まんざらでもなさそうに言う綾波さん。
541 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/17 17:14 ID:kJFJMhMb
>>538 >>549〜550
乙!
結婚ぐらい自分で決めなさいレイ!
てかこの話はつながってんの?
再投下はじめまっす
「(梅・・・梅のおにぎり・・・)」
レイはおにぎりを一口かじって中身の梅を凝視している
「どうかしたかい?」
「ねえ、私が何を考えているか、当ててみて。」
そう言って目を閉じるレイ
「わかったよ・・・ん〜・・・あっ!」
「わっ!ちょっとアンタ!急に大声出さないでよ!ミートボール落としちゃったじゃない!」
アスカにまったく反応せずにカヲルは、レイの前に置いてあるフタから元ケンスケの塩鮭を取った
「もらうよ、コレ、最初から食べ」
その時カヲルの後頭部に牛乳パックが飛んできた
「こらぁー!無視すんなー!私のミートボールどうしてくれるのよ!」
「あぁ〜・・・鮭の次は牛乳・・・もう嫌だ・・・」
ケンスケが半泣きになっている、それをヒカリが宥めている
「私のお茶分けてあげるから、ねっ。」
軽く牛乳まみれのカヲルが言った
「ごめんよ・・・でもさすがにここまで」
「うるさい!もうミートボールは元どうりにはならないのよ!どーしてくれるの!」
「コレで勘弁してくれないかな・・・?」
カヲルは塩鮭を差し出した
「え〜塩鮭?〜嫌いじゃないけどさぁ〜。」
「アスカ、そのくらいにしなよ。」
シンジが言うとアスカがニヤッと笑った
「シンジ、アンタカヲルと割り勘で帰りに何かおごって、連帯責任ってやつよ。」
「えぇー?僕は何もしてないじゃないかぁ!」
シンジはカヲルに目をやった、カヲルはぎゅっと目を瞑り顔の前で手を合わせている
片目を開いて口パクで一言「頼むよ・・・」
「・・・はぁ〜、わかったよアスカ。」
「キャッハァー!さっすがシンジ!はなしがわかるぅ〜。」
アスカは後ろからシンジの首に抱きつき、そのままチョークスリーパーへ移行、そこへカヲルが
「ファーストも連れてっていいかい?」
「一人増えるぐらいぜぇ〜んぜんオッケーよ。」
「ごめんねシンジ君、実は今財布に結構余裕あるんだよ。」
「かっ・カヲルく・・たっ・たす・・・」
「あ、あかん!落ちる!いいんちょ!」
トウジとヒカリがアスカを引っぺがしているところを見つつレイは思った
「(魚・・・嫌いなの・・・知ってた?・・・テレパシー?)」
「(・・・それより私・・・行きたいなんて思ったっけ?・・・)」
午後の授業の開始十分前、レイはまたボーっとしていた
「(・・・テレパシー・・・テレパシー・・・テレパシー・・・)」
レイは机の中から電子辞書を出した、検索するのはもちろん
『テレパシー・・・相手が考えたり思ったりしてることをすぐにこちらの頭に感じること』
レイは机を立って教室に置いてある本棚から辞書を取り出しテレパシーで引いてみた
『テレパシー・・・記号などの伝達方法を用いずに直接精神から精神へ内容が伝達されること』
「・・・何か違う・・・一方的だし・・・」
「独り言かい?らしくないよ。」
「あなたって、忍者みたいね。」
「忍者?どの辺りが?」
「知らない間によく後ろにいるから」
「それを言うなら影と言った方が適切じゃないかな?」
「影は話さないわ。」
「だけど影は君に似ているはずだよ。」
「・・・・・・」
「そして影は常に君と共に在る。」
「影は・・・その持ち主の考えていること・・・わかるのかしら。」
「一度影に聞いて見れば?」
「・・・あなたは・・・わかるの?・・・私の心・・・」
レイが振り返ると、カヲルはいつもよりもやさしそうに微笑んでいた
「君が答えを見つけるまで、僕は待つつもりだよ。」
レイもやさしく微笑んだ
まだ終わってませんよ。
次回もがんがります。
>>549 乙。ガンガレ。
近々発売される育成計画でカヲレイできるかな?
できるなら甘々を狙ってみたいな。
551 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/18 08:21 ID:OOZYZwh1
授業参観の話は続きはまだかな?
どんな嵐がくるか楽しみだ!
/
/ / /
/ / /
『/⌒~ナ-ナ/
|/A // 」 カヲルを握りつぶしに来ました。
く// 犬\
//\/| \\
// |彡ヨ \)
| | Lイ∩ | |
(( // | | ((
// ( \
(( \\
| | \>、
∠』 レ´
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
婚約編
アスカ「あんた達いつ式の日程決まるんのよ?」
アスカに式のことを持ち出され、カヲルは困った顔をした。
カヲル「それが碇司令がごねてね」
シンジ 「また『レイは絶対にやらん!!』って?」
カヲル「・・よく分かったね」
シンジ(父さん、分かりやすすぎ)
ゲンドウの相変わらずのレイの溺愛っぷりにシンジは呆れた。
レイのこととなると威厳もへったくりもないのだ。
リツコ「急いだ方がいいわよ」
シンジ・アスカ「わっ!!」
背後からリツコに話に割り込まれ、とびあがるシンジとアスカ。
カヲルは溜め息をついてリツコに向き直る。
カヲル「わかってますよ。レイのお腹が大きくなって来てますからね」
リツコ「(動じない子ね)違うのよ。あなたを遠くへとばすこと考えてるから、あの人」
強権発動の旨を聞いてシンジとアスカは開いた口がふさがらない。
シンジ「・・それって職権乱用っていうんじゃ・・」
アスカ「あ、あの親父・・」
レイ「それ、詳しく聞きたいわ」
シンジ「あ、綾波・・」
アスカ「・・(汗)」
ゆらりと青白い炎をバックに立つレイ。
すでにお腹が大きいのでマタニテイドレスを来ている。
無表情が故に余計に恐ろしい。
あまりの迫力に流石のリツコとカヲルも顔を引きつらせた。
リツコ「いえ、碇司令がね・・・・」
レイ「そう。碇司令ね。
ありがとう赤木博士。・・あの髭、殺す」
微笑みながら恐ろしいことを吐くレイ。凍りつく一同。
きびすを返そうとするレイにリツコはやっとの思いで言った。
リツコ「・・レイ。命だけは取らないでね・・」
レイ「・・はい。赤木博士に免じて命だけは」
お腹を大事そうにさすりながら悠々と司令室向かうにレイの後ろ姿を
一同は声も立てずに見送った。
後ろ姿が見えなくなるとアスカはぼそりとつぶやいた。
アスカ「・・カヲル。あんた長生きしたかったら、
優等生を本気で怒らせないことね・・」
カヲル「・・ご忠告、感謝するよ・・」
シンジ「ひぃ・・(ガタガタ)」
その日、司令室から男の悲鳴が辺りに響き、
副司令が命からがら部屋から逃げ出す光景が見られたという。
ほんとうの農協ロボなら頭にスイカを被っているはずだ
カーテンの揺れめきにふと目覚めた。
ほんの少し開いた窓を見やるとまだ夜明け前らしく月が出ていた。
月はまだ半月だったけれど、とても明るく、その優しい光を辺りに投げかけている。
その優しい光に惹かれたわたしは、起きあがって窓の方へと手を伸ばした。
「ん・・」
そのとき隣で眠っていた少年が身じろぎをした。
起こしてしまったのだろうかと息を潜めたのだけれど、彼は穏やかに寝息を立てている。彼の寝顔をのぞき込んだ。
枕の上に波打つ、柔らかい銀の髪。
今は閉ざされているけれど、大きな切れ長の瞳。
穏やかな口元。
毛布からのぞくなめらかな白い肌。
その肌を撫でると彼はくすぐったいよ、と笑う。
いつだったか私は彼に言ったことがあった。
『とても綺麗。うらやましい』
すると彼は首をかしげた。
『そうかな?僕は君の方が綺麗だ思うけど』
彼はとても綺麗で少女のように華奢だけれど、私を抱く腕の強さに彼が少年だということを認識させられる。
好きになったヒトには何も求めず、
ただ与えるだけで満足しなければならないという人がいる。
そうだろうか?
わたしは与えるだけの存在がどんなに寂しいことかよく知っている。
二人目のわたしは一人の男の補完計画のために生まれた。
彼女は彼を信頼し、彼のために死ぬことさえ厭わなかった。
でも心の中にはいつもぽっかりと穴が空いたような空虚さ。
なぜなら彼が欲していたのは彼女ではなく、一人の女。
彼女はそのヒトの影。
そして彼の目的のための道具にすぎなかったから。
二人目の私の心を育てたのは黒髪の少年。
彼女を作り出した男の息子。
彼の不器用な優しさは彼女の凍えた心を少しずつ溶かしていった。
彼ならこの心の隙間を埋めてくれるかもしれない。
彼女はそう思った。
だけど彼が必要としたのは彼女ではなく、金の髪の少女だった。
少しずつ周囲を見るようになっていった彼女だったけれど、彼女の心の空虚さはついに満たされることはなかった。
彼女が最期を迎える瞬間。
光の中で見た幻影。
それは少年ではなく、男の笑顔だった。
その時彼女は悟ったのだと思う。
かなうことの無い、男への想い。
いつまでも満たされることの無かった空虚さはその寂しさだったということ。
彼女が最期に流した涙は寂しい心そのものだった。
彼女の想い。
彼女の寂しさ。
それは私には分からない。
魂は同一ではあるけど
彼女の記憶は私のモノではないから。
だけど彼女が得た「寂しい」という感情だけは私の中に残った。
それは誰も「私」を必要としてくれない寂しさ。
碇司令は二人目と同じように私を道具としてみていた。
だから私を必要としてくれると思った碇君の元へ行った。
だけど彼はただひたすらおびえ、最後に求めたのは金の髪の少女。
私を必要としてくれるヒトはこの世にいるのだろうか?
LCLの海から帰れないでいた私に手をさしのべてくれたヒト。
渚カヲル。
もう一人の私。
彼もまた道具として生み出され、その運命の逆らおうと死を選んだ。
その運命を逃れることは結局、出来なかったけれどそれでも
彼は微笑んでいた。
『それでもいい。シンジ君が望んだようになったのなら』
『あなたはそれで寂しくないの?』
わたしの言葉に彼は初めて寂しげな笑みを浮かべた。
『初めて聞かれたね。君は?』
『分からない。今のわたしには何もないから』
そう。二人目と違い、『わたし』には何もない。
想い出も。
必要としてくれるヒトも。
『・・寂しいかい?』
『・・・・』
『・・ファースト。前に言ったね。君と僕は同じだねって』
『わたしはあなたじゃないわ』
『そうさ。君は僕じゃない。でもかりそめの身体に宿る、同じ魂だよ。
君は一人じゃない』
『あなたは私を必要としてくれるの?』
『君は僕を必要してくれるかい?』
彼はそう言うと手を差し出した。
「一人にしない?」
「しないよ」
手を伸ばして彼の手を握った。
互いに身を寄せ合い、
温もりを与えて、そして温もりを得る存在。
この世で『わたし』をわたしとして必要としてくれたヒト。
深い闇を照らす月のように、彼は誰もくれなかったわたしの『居場所』となってくれた。求めることを許されなかった私は今、彼のぬくもりの中にいる。
そっと彼の髪に触れる。さらりとこぼれ落ちる銀の髪。
ふと思う。
かれは私のかけがいのない居場所になってくれた。
私は?
私は彼の居場所に、安らぎになっているだろうか?
彼を受け止めてあげているだろうか?
不安に駆られて彼を起こしそうになるのをこらえた。
月を仰ぎ見て窓を開けると、
夜の空気がひやりと肌に触れる。
月が穏やかにわたしを見下ろしている。
月。
生まれたときのイメージから水と共にあった。
わたしの魂は黒き月のリリスのモノだという。
月を懐かしく思うのは私の中の魂のせいなのだろうか?
でもわたしはわたし。
わたしはわたしでいたい。
・・いいでしょう?
月が頷くかのように陰った。
気づくと空がちらちらと明るくなってきていた。
空がラベンダー色に染まる。
その時わたしは暖かい温もりに包まれた。
「・・カヲル?」
「どうしたんだい、こんなに早く?」
眠たそうな声。
耳元に感じる息づかい。
背中越しに感じるあなたの温もり。
「何でもないの。・・カヲル」
肩に回された白い腕にそっと触れる。
「ん?」
「わたし、あなたの負担になっていない?あなたの居場所になってる?」
あなたはいつも私を待っていてくれる。
見ていてくれる。
・・わたしは?
わたしは同じようにぬくもりを与えてあげてるだろうか。
肩に回された彼の腕に力がこもった。
頬に触れる彼の唇。
「・・・・」
そっと囁かれた言葉。
とても短い言葉だったけれど・・
私には十分だった。
彼の腕を抱きしめた。
ありがとう。
あなたに会えて良かった。
なんでもや氏降臨キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
何だか前スレのRKS活動を思い出した
二人をボケとツッコミに分けるとしたら
カヲルがボケて綾波がツッコミ入れる、でいいのだろうか。
ぽまえらのイメージ的にはどうよ?
>>569 同じ。
しかしツッコミもボケに近い感じ。
571 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/20 12:19 ID:qz7QGxVa
なんでもや氏!キター!!
人間離れしたカヲルのボケにレイがツッコムんだけど、レイのツッコミも
やっぱりピントがズレてて周りの人間が更にツッコム展開かな
>>569 変なカップルなんだけど本人達には自覚がないお似合いの二人て感じ。
573 :
570:04/08/20 16:28 ID:???
するってーと…こうなるのか。
ファミレスにて。
店員「ご注文お決まりですかぁ?」
カヲル 「うーん、どれも美味しそうだね。」
綾波「そうね。」
カヲル 「取り敢えずここに載っている物を一つずつお願いします。」
店員「え…全部でございますか?」
カヲル 「ええ。」
綾波「駄目よ。きっと食べきれないから、駄目。」
綾波「デザートだけにするべきだわ。」
カヲル 「そうか。ではデザートだけ一つずつお願いします。」
店員「は、はぁ… かしこまりました…」
翌日。
トウジ「なんや、今日は渚も綾波も休みかい。」
ケンスケ「腹痛だってさ。変なモンでも食ったんじゃない?」
レイに「そのとおり!!」と思ったら
次の台詞でずっこけた。
うまいっ!!
昔とあるレストランで身内と二人でいったとき。
サラダと料理を2つずつ頼んだらウエイトレスにけげんな顔された。
?とおもっっていたら料理一つが2人前以上だった・・。
どーりで少し高いかな、と思ったら・・。
レイとカヲルもそんな心境かも・・。
カヲル「・・まだ来るのかい・・」
レイ「こんな量だったなんて・・誤算だわ・・」
何も知識がないとひどい目に遭う・・。
そんな罠。
そう言えばレイタンてさ、第四話くらいで零号機整備中に
司令に声掛けられて、ニコニコ楽しそうにお喋りしてたよね。
カヲルとの仲も深くなると、あんな感じで会話するようになるんだろうか?
そんなに変わらないと思う。
ゲンドウは親子の会話って感じだし。
幼馴染みシリーズ再投下します。
進路編
「ったく週番なんてめんどくさいだけね。誰が決めたのかしら、こんな制度」
日誌を提出し終えたアスカは文句をいいながら職員室の扉を閉めた。
時計を見ると6時を回っていた。
普段のアスカはこんなに遅くまで残っていない。
今週、週番に当たったうえ担任である葛城ミサトから雑用まで頼まれてしまい、今の時間までかかってしまっていたのだ。
「ったく。あとで絶対おごらせる」
雑用を押しつけたミサトにそう誓うと、アスカは足早に靴箱へと向かった。
ふと音楽室から流れるてくるピアノの調べに彼女は足を止める。
「んー?まだ誰か残ってんのぉ?」
鍵、誰が閉めんのよ?
とりあえず一言言ってやろうと音楽室へと向かう。
流れてくるピアノの調べは甘くて、アスカをせつなくさせた。
聴いたことのある曲じゃないわね。
何の曲かしら。
音楽室に行くと、黒いグランドピアノの前に見慣れた人物がいた。
「なんだ。あんただったの、カヲル」
「・・・・」
カヲルはアスカを一瞥しただけで手を休めず、弾き続けた。
無視された気がしてアスカはむっとする。
「あんたね、下校の時間よ?分かってんの?」
「先生から許可はもらっている」
「あ、そ」
カヲルの素っ気ない態度を不満に思いながらもアスカはピアノの側に寄った。
「何の曲よ?」
「まだ題名はつけてない」
「題名?」
アスカはカヲルの言葉の意味がつかめず、聞き返す。
「まだ途中だからね」
見るとピアノの楽譜置きのうえに一冊のノート。
開かれたノートにはいくつもの譜が書き殴られている。
「あんた、曲作ってんの?」
「まあね」
アスカの驚きにもさらりとこたえるとカヲルは演奏する手を止め、また
ノートに書き込んでいる。
そういえばこいつの両親って世界的な音楽家だっけ。
今レイと同居してるから忘れてたわ。
彼女はそう思いながらカヲルの作業を見ていた。
「何の曲なの」
「まだ決めていないって」
めんどくさそうに答えるカヲルに頭に来たアスカは語気
を荒げる。
「あのね。曲名じゃなくてテーマ聞いてんの」
「・・・・」
アスカの言葉にカヲルは手を止めて黙り込んだ。
しばらく沈黙したあと。
「まだ秘密。できるまでみんなには黙っておいてくれないか」
ノートに目を向けたまま、カヲルはそう答えた。
「分かったわよ」
アスカは肩をすくめ、溜め息をついた。
「ありがとう、アスカ」
「へ?」
素直にもたらされた感謝の言葉にアスカは思わず
耳を疑った。照れくさそうに微笑むカヲルを見て
不覚にも可愛いかもしれないとアスカは思ってしまた。
そういえば初めてあったときは綺麗なやつって見とれたっけ。
同じクラスになるまでこんなにふてぶてしいやつだと夢にも思わなかったしね。
密かにあこがれていた時期を思い出してアスカは苦笑する。
「ね、レイはこのこと知ってんの?」
「この曲のことは知らない。まだ誰にも言ってないんだ」
「ふーん」
ーーーレイも知らないんだ。
アスカは自分以外は知らないということに気をよくすると、満面の笑みを浮かべてピアノに寄りかかる。
「そのかわり口止め料としてなんかおごんなさいよ」
「やれやれ」
再び作業にもどるカヲルの横で、アスカは二人だけの秘密を共有するという嬉しさを噛みしめるのだった。
「ただいま」
「おかえりー。遅かったね、ごはんできてるよ」
カヲルが帰ると、ぱたぱたと足音を立ててレイが出迎えた。
靴を脱いで上がるとき、カヲルは見慣れない女物の靴に気がついた。
「誰か来ているのかい」
「え?う、うん・・」
レイは曖昧な表情を浮かべてうなずいた。
手を落ち着き無く動かしいて、どこか様子が変だ。
カヲルは不審に思いながらも家に上がった。
居間ではお茶ののった盆を抱えたはるが出迎えた。
「お帰りなさいませ。お客様がおいでになっております」
「・・誰?」
カヲルの声にレイの母と話していた客人の女性が立ち上がった。
「カヲル」
名を呼ばれ、カヲルは振り向いた。
「久しぶりね。元気だった?」
「・・はい」
カヲルは複数の感情の入り交じった、複雑な表情で返事をすると
自分とよく似た顔で彼の母は微笑んだ。
今回はここまでっす。
10日ほど留守にします。
パソコンのない環境なんでしばらくかきこめないです・・。
またのぞきにきます。
一瞬アスカ×カヲルスレかと思った。
>>585 この前上がってたからチラッと見たわ、それ
ちなみに今エヴァ2でカヲル使ってアスカとレイに二股かけてます(藁
>>584 僕らは待ちますよ!カヲルの母気になるし
587 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/24 10:34 ID:KNkqcNdE
戻ってきたら、続き書き込んで下さい。
やっぱりカヲル母がカヲルとレイの間をかき乱すのか?
スレが止まってるぞ!
砲撃手!何やってんの!
満月の光の下、二人がちゅーしてますた。
〜一分経過〜
そろそろ苦しくなってきたカヲル君、そっと唇を離そうとすると
わっしと綾波さんに首根っこをひっ捕まれますた。
〜二分経過〜
カヲル君が必死に綾波さんから唇を離そうと顔を真っ赤にして藻掻いています。
ですが、細波さんの細腕はビクともしません。
〜五分経過〜
カヲル君が動かなくなりますた。
腕はだらりと力なく垂れ下がり、顔も真っ白になっていまつ。
ですが、綾波さんは少しだけほっぺを赤くしたままキスを続けています。
以来、カヲル君からキスをする事は滅多になくなりました。
>>589 warata
そういう時のレイは確かに力が強そうだ。
591 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/26 10:19 ID:+PFX+1GM
気まぐれ名無しのLRKさん再投下しないかな?
気になってるんだよね。
質問!カヲル・レイの告白のし方はどんなんだと思いますか?
やっぱり濃いめ?
流れでいつの間にか付き合ってた、とか。
>>591 綾波「赤木博士から書類を預かってるわ。」
カヲル 「ここにサインしていけばいいんだね?」
綾波「ええ。」
すらすらすらとサインしていくカヲル君の動きが「婚姻届」と書かれた書類の所でぴたりと止まる。
カヲル 「…」
綾波「…」
知らんぷりする綾波さん。
それをじーっと見つめるカヲル君。
ショボーンとしながら何も言わずに婚姻届を引っ込めようとする綾波さん。
その手をぎゅっと押さえ、すらすらすらと名前を書いてハンコをポンと押すカヲル君。
カヲル 「これでいい?」
綾波「ありがとう…でもハンコは要らないわ。シャチハタじゃ通らないもの。」
カヲル 「あ…」
647様、まってました!!ああいかわらずGJっすね!!
カヲルに告白しようとするレイだが、根がシャイなために中々踏み切れない。
今日も告白出来ずに川原で溜め息付いてると、通りすがりのお姉さんにアドバイスを受けて…
金属バット振り回してカヲルに襲い掛かるレイ。
by 稲中卓球部
>>596 誰かが笑ってくれる限り漏れは書き続けるyp!
…てかこの二人は披露宴やらずに市役所に婚姻届出して終わり〜
とか平気でやりそうだよねw
>>597 シャイ波さん(゚▽゚)イイネ!
カヲル君とお散歩中に、一つのグラスから2本のストローで
恋人同士がドリンクを飲むというアレを目撃した綾波さん。
カヲル君と是が非でもやりたい、でも言い出せない綾波さんは
立ち止まることによって意思表示。
「…」
「どうしたの?」
じーっとラヴラヴカップルを羨ましそうに眺める綾波さん。
「少し休んでいこうか。」
「…ええ。」
オープンガーデンカフェスタイルの喫茶店。
そこでこれから繰り広げられるであろう甘々な時間を思い
照れまくりでほっぺを赤くする綾波さん。
「ご注文のほうお決まりでしょうか?」
「君は何飲む?」
「あなたと同じ物がいい…」
恥ずかしそうに、精一杯のメッセージを送る綾波さんを見て
全てを悟ったようにカヲル君がウエイトレスに注文する。
「では、ブレンド2つ。」
「 」
「かしこまりました。」
丁寧にお辞儀をして去っていくウエイトレスさんを呆然と見送る綾波さん。
「少し疲れたかい?ボーっとしてるみたいだけど。」
「…なんでもない。」
ちょっとだけ泣きそうな綾波さん。
647たんの書く二人の関係がツボ
純情そのもののレイと、とにかく鈍感ちんのカヲルってのがいいな
そろそろ投下します
一日の授業も終わり・・・
「さぁーて、シンジ行くわよ。」
「ちょっと待ってよ、まだどこ行くか決めてないよ。」
「あっ、ファースト、アンタ何か食べたい物ある?。」
「・・・特に・・・甘い物がいいわ。」
「じゃあ、とりあえず喫茶店でも行こうよ。」
「んじゃ、いつもの店でいいわね。」
「あれ?カヲル君は?」
「自転車、取りに行ったわ。」
「えっ?自転車?」
「ははぁ〜ん、だから今朝は二人一緒に入ってきたってワケね。」
「アスカ、どうゆうことなの?」
「アンタってホント鈍感よねー、カヲルがファーストを乗せてきたのよ。」
「あぁー・・・納得。」
「いいなぁ〜お迎えがあって、さてはカヲルが寝坊したのね。」
「何か、勘違いしてるわ。」
「あっ、そうだ!ミサトに一台ママチャリ買ってもらって〜」
「そんな物どうすんのさ。」
「アンタが私の専属運転手になるの。」
「そんな・・・勝手な」
その時窓の外から声が聞こえた
「おーい、シンジくーん。」
「あっ、カヲル君!」
「早く降りておいでよー。」
「わかったよー、今行くー。」
玄関の前でカヲルが自転車に寄りかかっていた
「おそーい!アンタはホントマイペースなんだから。」
「ごめんよ、コンビニの前に置いてきたのを忘れてたんだ。」
「それじゃあ行こうよ。」
四人は学校を出た
「ごめんねシンジ君、自転車押してもらって。」
「気にしなくていいよ・・・アスカがこの調子だし。」
「あぁ〜楽チン・ポンだぁ!でもチョットお尻が痛いわね。」
「普通に乗っていれば、そんなことないわ。」
「シンジ君が歩いてるからじゃないかな?」
「僕も乗って漕げば楽なんだけどね、正直腕がどれだけ持つか・・・」
「もういいわ、お尻痛いし、ありがとシンジ♪」
「何がそんなに嬉しいの?」
「何でもないわよ〜♪」
「ご機嫌だね、彼女。」
「怒鳴られ続けるよりはいいよ。」
のどかな会話をしつつ四人は喫茶店へ入った
「さぁーて、何にしようかなー?」
「私、レモンティーと・・・イチゴのタルト。」
「僕はカフェオレかな。」
「んじゃ私はミルクティーと・・・フルーツパフェ!」
「決まったかい?、僕はコーヒーと・・・シンジ君、フライドポテト食べるかい?」
「うん、少しお腹減ったしね。」
「わかったよ。」
カヲルは呼び出しボタンを押した
「ご注文お決まりでしょうか?」
「コーヒーとカフェオレ、それとレモンティーと・・・」
「ミルクティーよ。」
「あぁ、そうそう、それとフライドポテト、あとはフルーツタルトとイチゴパフェ。」
「チョット待ったぁ!・・・アンタ、わざとね?」
「えっ?何がだい?」
「すいません、今のはイチゴのタルトとフルーツパフェの間違いです。」
「はい、かしこまりました、以上でよろしいでしょうか?」
「・・・はい。」
注文が届くまで四人はたわいもなく話していた
「でさぁ、この前ミサトと買い物行ったんだけど。」
「あぁ、先週の土曜でしょ?」
「そうそう、それでさ、ミサトがパンツのコーナでさぁ。」
シンジが相槌や補足をしながらアスカの話に付いて行っている
アスカがシンジの隣にササッと座り込んだため、レイはカヲルの横に座っている
レイはそれを穏やかに聞き流し、また考え込んでいた
「(この二人、仲が良いのね)」
「(一緒に住んでいるから?)」
「(もし、私が・・・フィフス、カヲルと同棲していたら・・・)」
「(!!何故カヲッ・・・フィフスなの?他の人は思い浮かばなかった)」
「(何故?、ナゼ?、ナゼ?・・・)」
顔と耳を赤くして、レイはおしぼりを手でモジモジさせていた
そして落とした
「あっ!」
「あっ。」
鈍い音と二人分のうめき声
「!っつぅ〜。」
「ぐっ・・・ぅぅ。」
「プッ!アンタ達、何やってんの?」
二人がピッタリ声をそろえる
「おしぼり、落としたの、私が。」
「おしぼりを落としたんだよ、ファーストが。」
「くっ・・・プププ。」
シンジが笑いを堪えている
「あぁ〜っははは!アンタ達最高〜!」
「っあはは!声が!声がぁ〜!」
アスカにつられてシンジも声を上げて笑い出した
「っははははは。」
「っふふふふふ。」
カヲルが笑い出すとレイにも連鎖反応を起こした
そして注文が届いた
ファースト・・・
番号で呼ばれる綾波って一体・・。
こんなもんで勘弁してください
>>647氏
先輩のような雰囲気に持って行きたいのですが・・・何か助言を下さい!
>>なんでもや氏
>>588〜のレイの思いの書かれ方素晴らしいです!
僕も序盤に
>>588〜に近いの書いてみたんですけど全然ダメでした・・・
>>609 変えたほうが良いですかね?
611 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/28 18:22 ID:T8FYV8zR
話の展開からファースト⇒レイになったら良いよな。
アスカがレイをファーストと呼ぶのには違和感無いが、
カヲル君までもが、彼女をそう呼ぶのは可愛そう。
まぁ、私の主観だからあまり気にしないで。
「綾波さん」もピンとこないなぁ
「綾波君」かな?「レイ君」かな?
ちょっとキザっぽいけど。
>
613 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/28 18:32 ID:T8FYV8zR
レイだよ!
「キミのこと、何て呼べばいい?」
「レイ、でいい」
カヲル君はリリンに興味を抱きつつも
常に心に壁を張っている感じがする。
いや、この言い方は適切じゃないな。
意識してそうしてるはずでは無いのだろうけど、
どんなに近づいても理解し得ない領域にたどり着くと言うか・・。
結局は使者なんだよ。
人とは別の生き物。
とか身も蓋もないわなw。
その悲しさが彼の魅力でもあるんだけどね。
そうですね。
そしてその孤独を理解できるのは同じ使徒でもあるレイだとおもう。
ただし3人目。
彼がレイをファースト、と呼ぶには理由があるらしい。
彼にとって「レイ」という名はレイではなく、彼にとって彼女の本質は
「リリス」だからとエヴァ2スタッフがいっていた。
彼にとってかなり複雑な心境らしい。レイはリリンが
与えた名前であって、上にもあるように彼はリリンと一線引いてるように
思えるから。
>>617 ほう!
そういえばレイは普通の人間じゃなかったね。
ほのぼの文章に癒されてすっかり忘れてたし・・。
特に3人目はやばかったよーな。
カヲルとレイ
このただでさえ、おかしな2人が引っ付いたら
いったいどんなミラクルな世界を作り出すのやら。
カヲルがレイをファーストと呼ぶの結構好きだけどな。
壁を作ってるからとは感じない。
ファーストが一番違和感ないと思う
エヴァ2とか公式のやつではなんてよんでんの?
エヴァ2はファースト。
ですね。
その辺も取材して決めたんじゃないかな?
漏れはファーストは違和感あるなぁ。
ネルフが付けた番号なんかに拘らない気がする。
624 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/08/31 11:17 ID:9KLBzKU4
レイがフィフスと呼ぶのは?
レイは呼び方に拘りなさそうなイメージ。
個人的には名前呼ぶなら渚くんあたりをキボン。
カヲル「僕にとって君はファーストな存在なんだ」
「そう。私にとってはフィフスな存在よ」
だったら空しいよな。
レイはカヲル、でいいと思う。
何か特別な感じv
綾波「タブリス。」
カヲル 「…その名前では呼んで欲しくないね。」
綾波「布にシュシュっと。」
カヲル 「それはファブリーズ。」
綾波「棒が落ちてこない…」
カヲル 「それはテトリス。」
綾波「いいともの司会。」
カヲル 「そいつはタモリっス。 …カヲルでいいよ。」
綾波「そう。分かったわ。あなたはカヲル。由美カヲル。」
カヲル 「…由美は要らないよ。」
綾波「何故? あなたはお風呂好きのはずだわ。」
カヲル 「確かに好きだけどさ…」
綾波「…意外と我儘なのね。」
カヲル 「(つД`)」
632 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/01 18:42 ID:SClISk+y
ウケタ笑
渚くんは綾波さんの何に魅かれるのかな?
逆に綾波さんは?
>>631 職人さんGJ!!
ボケと突っ込みが最高。
なにげに久しぶりっすね。嬉しいです。
>>632 レイはカヲル君の素直さと包容力に惹かれるのだと思う。
子供みたいな純真さと大人びた言動を両方持ち合わせているところ。
カヲル君はレイの無垢さじゃないかな。それと同時に母親みたいな
ところにも惹かれてるかと。なにせ元ダンナだし。
カヲル君が綾波さんに惹かれるのは仲間意識から。
逆に綾波は、何故カヲル君に惹かれるのか自分でも良く分かってない。
初めての気持ちにとまどい、挙動不審な綾波さん。
しかし、カヲル君の不思議な魅力に接するうちに
しだいに素直になり彼に対して心を開いていくのであった。
てのが萌えぇぇぇぇ。
カヲレイってどっちの視点が萌える?
カヲレイってどっちの視点が萌える?
客観的視点が萌える
俺も神の視点か第三者視点がいい。
この二人ってどっちも感情移入しにくいし。そこが良いとも言えるけど。
カヲルのおもろい心の声があるならカヲル視点でもおk
お久しぶりです。おさななじみシリーズ
>>583の続きです・・。
「学校はどう」
「普通」
「そう」
表面上はごく普通な親子の会話だが、カヲルの態度は素っ気なく、カヲルの母も事務的な質問ばかりだった。まるでお互い見知らぬ他人であるかのように。
親子とは思えないほど不自然な二人にレイとはるは気まずい。
二人の成り行きをキッチンダイニングから見守るだけだ。
ただ一人のほほんと雑誌を見ていたレイの母がカヲル達に声をかけた。
「ね、お話の途中で悪いんだけどさ」
「何かしら、綾波さん」
にこやかに微笑むカヲルの母だが、話の邪魔をされて内心おもしろくないようだった。
目が笑っていない。
だがレイの母全く動じない。
「私、腹すいた。続きはご飯の後にしよ。はるさん、用意して」
「は、はい・・」
慌てて食卓の準備にかかるはる。
お母さん、ナイス!!
いい加減、気まずさに気が滅入りそうだったレイは拍手喝采しそうになった。
「渚さんもずっと待っていて食事採ってないでしょ?腹が減っては戦は出来ぬ。
まともに話なんて出来やしないわよ。久しぶりに親子団らん、ってのもいいでしょ?」
レイの母はニッと笑った。
だが食事は通夜のような静けさだった。元々余りしゃべらないカヲルは輪をかけて言葉を発せず、カヲルの母も黙って食事を口に運んでいる。レイは場の重さに食事がなかなか喉を通らない。はるも同様のようだ。
全く変わらないのはレイの母だけ。食事中は言葉を発しない彼女は夢中になって食事をしている。タフな精神だよなぁ、とレイは感心した。
食事後、カヲルは母親を連れ、自分の部屋へと移っていった。
そんな二人の背中を見送るとレイはほっと息をついた。
「何か親子って感じじゃないよなぁ・・」
「そうですね。やはり一緒に暮らしてないからでしょうか?」
はるがお茶の葉の入った容器を開けながらそうつぶやくと、レイの母は
煎餅に手を伸ばしながら頭を振った。
「うんにゃ。元々留守がちだったからそれだけじゃないと思うよ。私が言うのも何だけでさ、母親の自覚無いからね、あの人」
手元の煎餅がばりばりと軽快な音を立てる。
「ま、授業参観に出るといったから、今回は合格点はあげようかな」
「ええっ」
授業参観という母親の言葉にレイはがたんと椅子の音を立てて身を乗り出した。
「こらこらはしたない」
肘を突いて煎餅をかじる自分を棚に上げてレイの行儀の悪さに眉をひそめる。
「そーゆー場合じゃないでしょ!どういう事?」
かまわずレイは母親を詰問する。
だがレイの母はのほほんとした態度を崩さない。
「んー?授業参観って聞いたから渚さんとこに連絡入れてみたの。カヲル君、どーせだんまりでしょ」
「う・・」
レイは言葉を失う。分かってるなぁ、と思わず感心してしまった。
「そろそろ進路のこともあるしさ。音楽が天職みたいなもんだからその道も考えてないこと無いでしょ」
二枚目の煎餅に手を伸ばしながらレイの母は続ける。
夕食をレイの分まで平らげたのにまだ食べるつもりのようだ。
「血は争えないわよ、やっぱ。なんだかんだ言っててもバイオリンとピアノは続けてるでしょ。好きじゃなかったら続けらんないよ。進学だって親の敷いたレールに逆らったのも、親に対する反抗もあったんじゃないかな」
ずずーとお茶をすする。
レイは自分以上にカヲルのことをみている母親を頼もしく思い、またその嬉しさに涙ぐみそうになった。
その感情をごまかすかのように母親に皮肉る。
「あんだけ食べたくせに。太るよ、お母さん」
「やかましい」
彼の進路によってはもしかしたら別れになるかもしれない。
だがレイはそれ以上に彼の望む道を選んでもらいたかった。
離れることになってもいつかは自分の元へ戻ってきてくれることを信じて。
まだ続きます。
とりあえず今日はここまでです。
週末にはアップします。
648 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/04 16:50 ID:73jmejGH
お帰りなさい!& GJ!!
再投下楽しみにしております。
専用のサイトでも作って保存すべきだ(´∀`)乙〜
650 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/05 01:49 ID:4U6c3klg
別れてしまうのか!?気になるな、早く続き読みたい!!
レイの優しい気持ちに萌。
SS、ネタ待機中
652 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/10 17:47:18 ID:oeYmdApt
ネタ超待機中
投下していいですね?
「あぁー!もうこんな時間!」
「何?・・・どうかしたの?」
「シンジ、帰るわよ。」
「え?何でだよ、まだ五時半にもなってないのに。」
「あんた今日が何の日か覚えてないの?ったくホント使えないわね。」
「何をそんなに取り乱しているんだい?」
「テレビ?・・・今日、特番なんてやらないわよ。」
「あっ・・・あぁ〜、はいはい、アレの事か。」
「帰ったらシャワー浴びて〜、洋服はこの前買ったの着てって〜♪」
「ますますご機嫌なようだけど、何があるんだい?」
「あ〜、あの今日は加持さんとミサトさんと僕らで」
「シンジ!のんびり話してないで行くわよ!」
アスカが遮った
「そうか、わかったよ、ここは僕が立て替えとくから行きなよ。」
「ゴメン、カヲル君あとで絶対返すから。」
そう言うとシンジは先に店を出たアスカを追って掛けていった
「・・・僕らも出ようか?」
「ええ。」
店を出ると日は傾き、空にはオレンジジュースをこぼしたような雲がポツポツ浮いていた
「綺麗だね、LCLよりも少し薄いぐらいかな?」
「そうね、綺麗・・・」
「あっ、そうだ。」
カヲルは意味ありげに微笑んだ
「何?・・・何を考えているの?」
カヲルが停めておいた自転車に手をかけ言った
「乗りなよ、うしろ、いい事を思いついたんだ。」
レイは頷くと、荷台にピョンと飛び乗った
自転車が走り出す
街を二人の影が切り裂いていく
「チョット、近道するよ。」
そう言ってカヲルは帰宅ラッシュの駅前広場へ入っていった
「こんな所、通っていいの?」
「早くしなきゃ間に合わないかもしれない。」
その時、一人のサラリーマンにぶつかりそうになった。」
「わわわわっ!」
彼は飛び退いて尻餅をついた
「ごめんなさい!」
レイがいつもより大きな声を出した
「はぁ、危ないなあ。」
「危ないのはあなたの方、それに何を考えてるの。」
「知りたいかい?そろそろ見えてくるよ。」
それは第三新東京市一高く、そして無意味に武装のされていないビル
「・・・市庁?」
「よかった、全然余裕がある。」
自転車を停め、二人は第三新東京市庁に入った
エレベーターの前でカヲルはレイに言った
「この前知ったんだけど、ココの最上階は展望用に開放されているんだ。」
エレベーターが着いて二人が乗り込む、それは展望室直通、他のどこにも止まらない
ベルの音がしてゆっくり扉が開き、目が少し眩む
「あっ・・・」
周りの山々、雲、ビル、公園、学校、家屋
街が不思議な程オレンジ色に染まっている
「思ってた以上に綺麗だ・・・。」
「本当・・・綺麗・・・。」
少しの沈黙の後、レイから口を開いた
「・・・これを見せたかったの?、私に。」
「言うまでもないさ、その通りだよ。」
「・・・ありがとう。」
「どういたしまして、気に入ってくれたかい?」
「ええ。」
だんだん太陽が山々の中に消えてゆく
「明日、晴れるかな?」
「晴れるわよ、きっと。」
しだいに、街の明かりの方が強くなってきた
「・・・あっ、一番星。」
「本当だ、あっちにも星が見えるよ。」
空を眺め、また沈黙
カヲルがレイの肩に手を置いた
「そろそろ行こうか。」
「・・・また来たいわ。」
「僕も同じ事を考えていた。」
レイは肩に置かれたカヲルの手に自分の手を重ねた
「あなたの手、温かい。」
「君の手もね、何だか心が満たされてくよ。」
カヲルはそっと手を引き、エレベーターのボタンを押した
エレベーターの前で横に並んで、お互い黙り込んでいると、カヲルが先に口を開いた
「あ、あのさ、ファースト。」
珍しく、カヲルが頬を赤くしている
「何?、フィフス。」
「もう一度、手に・・・触れていいかい?」
レイは真っ赤になり頷いた
二人が手をつないだ直後にエレベーターが着き、乗り込む
二人が乗った鉄の箱の扉が閉じる
そして地上へと二人を引き戻す
「・・・これからどうしようか。」
「・・・わからない。」
「・・・何か食べてから、考えようか。」
「・・・ええ。」
「・・・こうゆう関係を付き合ってるっていうのかな。」
「・・・よく、わからないわ、ただ。」
「えっ?」
「・・・あなたの、近くにいたい。」
十数秒の沈黙
「・・・これから、君の事をなんて呼べばいいかな?」
「・・・レイでいい。」
「これからもよろしく・・・レイ。」
「・・・よろしく・・・カヲル・・・。」
二人は市庁を出て近くのファーストフード店に入った
ふと入り口で、見覚えのあるメガネの少年が一人、ケンスケだった
ケンスケが二人に気付く寸前に、ずっとつないでいた手を離した
「よぉ、あれ?シンジ達は?」
「あぁ、あの二人は用があるとかで、早く帰っちゃったんだ。」
「ふ〜ん、あっ、お前ら今から飯だろ?一緒に食わねえか?。」
「別に、構わないけど。」
「んじゃ、どこか座って待っててよ、俺が買ってくるからさ。」
そういってケンスケはレジに向かった
「さて、どの辺りの席がいいんだい?」
「窓際がいいわ。」
「それじゃ、あの席にしよう。」
カヲルとレイは並んで座った
「あの・・・カヲル?」
「ん?、なんだい?」
「その・・・手を。」
そう言って二人はそっと手を握り合った
二人の顔が徐々に赤く染まっていく
「・・・小さくて柔らかい、女の子らしい手だね。」
「こうしていると、私、すごく落ち着く、何故?」
「言ったはずだよ、答えは君の中にあるって。」
「・・・そうだったわね、答えは私のな」
「はっは〜ん、ナルホドナルホド。」
二人は驚いて手をギュッと握った、ケンスケが両手にお盆を持ってメガネを光らせている
レイの爪がカヲルの手の甲に食い込んだ
「痛っ!」
「あっ!、ごめんなさい。」
「ははははっ、何やってんだよ。」
ケンスケがテーブルに料理を置いて席に着いた
「お前らの仲は大体想像付いてたけど、人前で手なんかさぁ・・・ってそんなもんなのかなぁ。」
「・・・あの、相田君、この事・・・」
「言いふらすなって事?、わかってるよ、人の恋路を邪魔する趣味は無いしね。」
「ありがとう、相田君。」
「いいよ別に、それにしても綾波もやっぱり気にするんだなぁ、噂話。」
「そういえばそうだね、恥ずかしいのかい?」
「・・・ばか。」
「あぁ〜!!!俺も彼女欲しいよ〜!!!」
「でも、あなたの趣味は理解できないわ。」
「写真なんかは別としても、他の部分はね・・・」
「あ〜あ、俺の心を理解してくれる女の子は、当分見つかんないだろうな。」
夕食を済まし、ケンスケと別れた二人は、レイの家へ歩いて向かっていた
「星空・・・綺麗ね。」
「本当だ、市街地から少し抜けただけで、こんなに変わるなんて・・・」
「ねぇ、ココの公園で、少し休んでいかない?」
「ああ、構わないよ。」
住宅地の中の少し広い公園、ベンチからは市街地の明かりがよく見える
「ここに座ってて、僕は飲み物を買ってくるよ。」
カヲルは公園入り口の自販機へ向かった
レイは景色を眺めつつまた考えていた
「(・・・本当に、今日も色々あったわ・・・)」
「(・・・フィ・・・カヲルがいつもそばにいて・・・)」
「また考え事かい?」
レイの頬に冷たい缶が当たった
「いいじゃない、別に、考え事ぐらい。」
「ひょっとして、僕の事でも考えてたのかい?」
「あの、カヲル。」
「何だい?」
「私って、何でも顔に出るの?」
「えっ?・・・そうかな?」
「・・・いいわ、これ、ありがとう。」
「アイスココアでよかったかい?」
「別に、嫌いじゃないから。」
二人は、飲み物を一口飲んでホッと一息いれた
「・・・シンジ君達、どうしてるのかな。」
「食事だって言ってたわね、確か、葛城三佐と加持さんと。」
「高級料理でも、食べにいったのかな?」
「でも、あの大人二人の財布の中身じゃ。」
「・・・焼肉か回転寿司辺りだろうね。」
「アスカ、きっと碇君に八つ当たり・・・」
「人前では無いと思うけど・・・用は家に帰ってからの問題だね。」
二人は、アスカとシンジの姿を思い浮かべた
「アスカ、碇君が寝ている間に、何か悪戯しそう。」
「顔に落書きしたり?」
「鼻の穴にコヨリを入れたり。」
二人分の笑い声が夜の公園に響く
「はははっ、さて、そろそろ行こうか。」
「ええ、ふふっ、そうしましょ。」
公園を出て二人はレイの家へ足を向ける
辺りの家々からは団欒の光が漏れ、テレビに笑い、はしゃぐ子供の声
二階の窓からは、弦楽器の音色が聞こえる、空は見渡す限り「星の海」
少し歩いて角を曲がると、レイの住むマンションが見えてきた
「あのさ、僕は部屋まで送った方がいいのかな?」
「・・・好きにしたら?」
「それじゃ、部屋まで送るよ。」
「わかった、こっち。」
二人はレイの住んでいる棟まで着いた
「自転車、そこに停めておいて。」
「あぁ、わかったよ。」
「階段は、こっちよ。」
階段を上っているとカヲルが言った
「ここまで棟が多いと知り合いを呼ぶとき不便じゃないかい?」
「一度、洞木さんとアスカを呼んだんだけど・・・」
「へぇ、それで?」
「アスカが部屋までの地図を無くしちゃって、電話で案内したんだけど。」
「何分ぐらい遅れたんだい?」
「三十分、碇君は,ちゃんと来れたのに。」
「へぇー、それが二人の性格の差なんだろうね。」
話しているうちにレイの部屋まで着いた
「今日は楽しかったよ、それじゃ、おや」
「待って!ちょっと、ここにいて。」
そう言うとレイは部屋に入っていった、数十秒後
レイが出てきた、手に何かを持っている
「あの、これを。」
それは、女の子向けデザインのメモ帳の紙だった
「えっ?これは。」
「電話番号。」
「あ、ありがと、僕のは明日にでも渡すよ。」
「絶対、忘れないでよ。」
「わかってるよ、それじゃ、おやすみ。」
「気を付けてね、それじゃ、また明日。」
翌日、レイの携帯にカヲルから電話がかかった
「はい、綾波です。」
『もしもし?僕だよ。』
「カヲル?」
『そうだよ、一応確認のつもりで電話したんだけど、時間あるかい?』
「問題ないわ、今髪を乾かしてたの。」
『お風呂上がりかい?』
「シャワーよ。」
『湯船につかると身体の疲れが取れていいんだよ。』
「そうなの?お湯の中は気持ちいいから好きだけど。」
『それはそうと、ちょっと前にシンジ君から電話があってね。』
「何の話をしたの?」
『アスカが僕等四人で『お泊り』したがってるそうだよ。』
「お泊り・・・?」
『何だか、ミサトさんが近々出張らしくて。』
「それで?碇君の所に泊まって、どうするの。」
『知らないよ、おっと宿題しなきゃ。』
「私もそうするわ、それじゃ。」
『あっ、明日の朝迎えに行こうか?』
「じゃあ、お願いするわ。」
溜めといたのを全部出しますた
二学期始まって全然余裕なくて・・・
良!
670 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/12 01:28:59 ID:x2czJgZp
お疲れさん。レイ・カヲルと呼び合えて良かったね。
671 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/12 01:34:47 ID:x2czJgZp
気まぐれさん乙!!忙しいのに頑張った!!
あっシンジ育成のゲームて、
クリアーすればカヲルの育成が出来るんだって。
LRKは狙えるのか?
672 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/12 01:36:16 ID:x2czJgZp
幼馴染みシリーズ待ってます!!!
「・・またその話ですか」
カヲルは吐き捨てるようにそう言うと窓の方へと目を向けた。
反抗的な息子の態度に彼の母親は困ったように溜め息をつく。
「また、はないでしょう。留学のチャンスよ」
「興味ないよ」
「そんなはず無いわ。あなただってそれをのぞんでいたはずよ・・!」
「僕は・・」
「綾波さんね・・。綾波さんがあなたを引き留めてるのでしょう・・!!」
カヲルの母は彼の言葉をそれ以上聞こうとせず、レイ達にいる居間の方に向かおうと立ち上がった。
「余計な口出しをするなって、あれだけ釘さしておいたのに・・!あの人達、どこまでおっせかいなのかしら」
その言葉にカヲルの中で何かがはじけとんだ。
「違う!!レイ達を悪く言うな!!」
「カ、カヲル・・・!」
カヲルの剣幕に彼の母親は蒼白になった。
「あなたは僕が側にいて欲しかった時いてくれなかった。僕の欲しかった物を何一つくれなかったくせに・・!」
誕生日も。クリスマスも。年末年始も。いつだって彼は一人だった。
精一杯練習してどんなに周りから称賛を受けても彼は嬉しくなかった。
彼が欲しかったのは両親からの言葉。
そしてなによりも両親との時間だった。
やっぱり彼女は何も分かっていない・・。
分かろうともしない。
そう思うとカヲルは悲しかった。そして同時にそんな両親を憎くも感じた。
「あなた方は自分達
の自己満足のために僕をしばりつけてただけじゃないか・・!!」
「私たちはあなたを思って・・」
「僕の気持ちは一度も聞いてくれなかったのに?」
カヲルは母親の言葉に皮肉めいた笑みを浮かべた。
「僕の話は終わったよ。帰ってください」
茫然自失の母親を冷たく見据えると、彼はもう何も話すことはないと
彼女を残して足早に部屋を出ていった。
これ以上一緒にいると母親を攻めるだけだ。
ただつらいだけ。
「あれ、終わったの?」
「ええ。もう帰るそうです」
カヲルは自分の母親のときとはうって変わった穏やかな態度でレイの母に答えた。
居間ではレイの母一人だった。
台所から食器の音がすることからはるは洗い物のようだった。
レイはお風呂、とレイの母は言った。
「授業参観のこと、話したんですか。あの人達に」
「あの人達って、あなたの親でしょーが」
「・・・」
レイの母の突っ込みに答えず、カヲルは自分の湯飲みにお茶を入れた。
それを見て煎餅の入った器をカヲルの方へと押しやるレイの母。
そんな彼女を見てカヲルは微笑んだ。
「あれだけ食べたのにまた食べてたんですか?」
「・・レイと同じような事を・・」
娘と同じようなことを言われてむくれるレイの母を見て彼はまた微笑んだ。
手元の湯飲みが暖かい湯気を立てている。ぽつりとカヲルがつぶやいた。
「・・あなたが僕の母さんだったら良かったのに」
「あんたが婿に来てくれたら嫌でもそうなるよ」
頬杖ついたままレイの母が答えた。
「婿、ですか」
婿、と聞いてカヲルは苦笑すがレイの母は笑わなかった。
「そ。わたしはレイを嫁にやる気無いからね」
「だから婿ですか」
「いっとくけど、わたしは本気だよ」
瞳の中に強い意志を湛えて彼女はそう宣言した
が、ふと視線を落とすとぽつりとつぶやく。
「でも・・・あの子が望むなら・・。受け入れるしかない。分かってる」
レイの母はうつむいたまま手をしきりに閉じたり開いたりしている。
「・・だけどわたしにはあの子しかいない。・・他に何もないから」
いつも賑やかなレイの母。
そんな彼女が今はとても小さく見えて、
カヲルはこの時初めてレイの母の心の闇をかいま見たような気がした。
「かあ、さん・・」
カヲルはそうつぶやくとレイの母の髪に触れた。
かたん。
物音にカヲルとレイの母が顔を上げると居間の入り口に
カヲルの母がたたずんでいた。蒼白な顔で唇を血がにじむほど噛みしめている。
「あ、渚さん」
「あっ・・だめ・・」
レイの母はその様子に気づいているのかいないのか、カヲルが止めるまもなく、彼の母の元へ歩み寄った。だが、彼女の元へたどり着く前にカヲルの母のほうが、つかつかと歩み寄るとレイの母の頬を渾身の力で張った。
乾いた、小気味のいい音が部屋に響く。
「この泥棒猫!!」
「なにを・・!」
レイの母の替わりにカヲルが非難の声を上げた。だが彼にかまわず、彼の母はそのままレイの母につかみかかった。
なんで・・!なんで私じゃなくってあなたが『母さん』なのよ!?カヲルの母は私よ!!産んだのは私なのに!どうしてぇっ!!」
最後は涙混じりの叫びだった。
泣きながらレイの母を叩き続ける。
止めに入ろうとするカヲルをレイの母は無言で制し、
何も言わず、カヲルの母が気の済むまで叩かせていた。
やがてたたき疲れてカヲルの母が肩で息をし始めると、彼女はようやく口を開いた。
「・・だったら母親になんなよ」
思いがけない言葉にカヲルの母が目を見開いた。
「今のあんたは母親に見えないよ。言うことの聞かない妹弟やペットに腹を立てている子供だよ」
いたいなぁーとぼやきながらレイの母は続ける。
「あんたの理想。あんたの考えてる幸せ。それがカヲル君も同じだと勘違いしてる。あんたの物差しで物事はかるんじゃないよ。授業参観に出るっていうから少しは変わったのかと思えば、あんた全然変わってないじゃない」
「何をえらそうに・・!!」
「ん〜?言われても仕方ないんじゃないの?一度でもカヲル君の考えとか聞いてあげたことあった?カヲル君にだって意志があるんだよ。自分の考え押しつけるだけの一方通行じゃいつまでたっても進歩無い。このまんまでいたいの?」
「・・・それは」
「嫌でしょ?私は嫌だな。他人みたいな親子なんてさ。特に私はこのとおりダンナもいないし、家からは勘当されてるからホントにひとりになっちゃうだろうね」
『私にはレイしかいない』
カヲルの脳裏に先ほどの会話が反芻する。
「あ、これは私事。私のことはおいといて」
うっかり自分の本音を出してしまい、慌てて「おいといて」のゼスチャーで是正するレイの母。
「子供を導くっていうのは親の仕事だけど、聞くのも仕事だよ。ああしなさい。こうしなさい。子供だから親の言うことを聞いてればいい、ばかりじゃ子供も自分の自我ってのも持てなくなるし、何よりもその子の可能性つぶすと思う」
しゃべり疲れたのか、テーブルに座ると冷めたお茶を飲み干す。
それを見たはるは慌ててお茶を入れ直した。
「カヲル君とあんた見てるとね、何よりもね、親子のコミュニケーションていうのが欠けてるように見えるんだ。親子として一緒に時間過ごしたこと、ある?」
「あるわ。発表会や練習の時だって・・」
「仕事や音楽以外のことでは?」
「・・・」
カヲルの母は黙ったまま、湯飲みに視線を落とす。
「カヲル君の気持ち、考えた事ある?」
「もう、いいよ」
カヲルの声で話はふいに断ち切られた。
「帰ってください」
「カヲル・・」
母親の顔を見よとうせず、彼はくり返した。
「帰ってください」
「・・・・おせっかいだった?」
その声には珍しくやや反省に色が見え隠れしていてカヲルは苦笑した。
おせっかいは今に始まった事じゃないのだ。
「いいんです・・」
「そっか。お風呂入りなよ」
それ以上何も言わず、彼女はカヲルにそう促した。
切り替えが早いのも彼女の特徴だ。お節介ではあるが、それを押しつけるようなことはしない。それが彼女の流儀(一応)。
「私の友人が言ってたけど、『風呂は命の洗濯』だってさ。やな気分は流しちゃえ。難しいことは明日考えなよ」
「でもレイが」
「とっくにあがってるわよ。ね、レイ?」
レイの母親の名前、カヲルの母親の名前を決めておかなかったのが失敗かも
かなりテンポが悪くなってる部分が多い。
作者さんも苦しかったんじゃないかな?書いてる時。
それとやや幼い。
やはり子供からの視点の「身勝手な親」っていうステロ大爆発でややチープ。
これは後のエピソードが見せ場になりそう。
でも、かなり期待大。
応援してます。
ありがとうございます。うーん、わざときめなかったんです。
決めた方がいいですか、やっぱり。
読んでる側が理解してれば補完出来る部分ではあると思います
あえて決めなかったのもわかります。
ただ、書いてて苦しくないですか?
>物音にカヲルとレイの母が顔を上げると居間の入り口に
>カヲルの母がたたずんでいた。
の部分等を読んで「あぁ、作者さん、ここ結構断腸の思いで書いたんじゃないかなぁ」
なんて思ったもんで。
がんがってくださいね、続き楽しみにしてます!
思いついたら即実行、空気読まずに投下ー('A`)
清廉な空気流れる、どこぞの山奥に設けられた茶室。
近くを清流がせせらぎ、庭では鹿おどしが時折カポーンと澄んだ音を奏でている。
そんな庵の中でばっちりと和服を着こなし、お抹茶を立てている裏千家皆伝級のカヲル君。
その淀み無い動きを興味深げにじーっと見つめている綾波さん。
やがてかしゅかしゅと音を立てていた茶筅の動きが止まり
NERVのロゴ入りの信楽焼きの茶碗が綾波さんの前へスッと差し出される。
「ごめんなさい。私、作法とか分からないの。」
「気にする事は無いさ。普通に飲んでいいんだよ。」
しばらく茶碗の中の若草色を見つめていた綾波さん。
意を決して茶碗のふちに唇を付け、ちびりちびりとそれを喉に入れてみる。
「…苦い。」
「だろうねぇ。ま、お茶受けでも摘みながらゆっくり飲むといいよ。」
立ち上がり、採光のために造られた窓から辺りの景色を眺めるカヲル君。
「でも雰囲気は悪くないだろう?」
「そうね。とても落ち着くわ。」
「…人は駆け足で進歩を求める。だが足を早めていては見えなくなる物も多いのさ。」
「そうね… そうかも知れない。」
ゆったりと流れる時間を存分に堪能する二人。
「ご馳走様。美味しかったわ。」
「御粗末様でした。それでは引き上げるとしよう。」
「ええ。」
「僕はここの火の始末と戸締まりがあるから先に出ていて構わないよ。」
「私がやるわ。」
「素人の君では無理だよ。さ、立って立って。」
「でも…」
「? さては君…」
正座している綾波さんの背後に回り込み、彼女の足の裏をぎゅむっと踏んでみるカヲル君。
「はぅ…」
「やっぱり… 痺れそうなら足を崩せばよかったのに。」
「やめて。」
「楽しいねぇ人だねぇ、君は。」
「お願い許して。」
「ふふふ… 君がそんな顔をするのは滅多にないから。もう少し遊ばせてよ。」
「嫌よ。もうやめて…」
必死に逃げ惑う綾波さんを追い掛けて足の裏を踏みまくるカヲル君。
鹿おどしに交じって綾波さんの小さな悲鳴がこだましていました。
それ以降、綾波さんは二度とお茶に誘っても来てくれなかったそうでつ。
ワロタw
相変わらずイケテルー!!(゜∀゜)
693 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/20 00:22:54 ID:T7ZLSdq8
ageっと
>>694 ただセックスしてる時の心理描写に失敗しただけの文章に見えるが
そこに至る過程もほとんど書かれてないし
同人誌で脈絡無くセックスしてる漫画を文字にしちゃったみたいな感じ
ちょっとつまんない
漏れは結構良いと思った。
体温の低い触れ合いが感じられて。
歌詞引用はやめて欲しかったが。
697 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/23 12:20:57 ID:7esZ0pcG
カヲルのライバルは・・・誰になると思います?
シンジか碇ゲンドウだと思う。
レイはこの二人にに依存していた部分があったし、ゲンドウの執着ぶりは半端じゃない。
また2人目まではシンジも結構気にしていた。状況次第では(レイがシンジに優しくしたりすると)
シンジもライバルになりうると思う。
余談だが、エヴァ2のゲーム中でレイでプレイしたらシンジとゲンドウ、
この二人に追いかけ回された。
シンジはライバルにはならんだろ。前提として誰も好きじゃないし、アスカやミサトまで意識する気が多いタイプ
だから。やっぱゲンドウでしょ。二人目レイがシンジを気にかけてたのも、ゲンドウの笑顔を重ねてだったし、もはや
刷り込みに近い気がする。このゲンドウの呪縛を打ち払うのは、本当に大変だ。
それにしてもレイに執着するゲンドウは本当に気持ち悪い。
仕方ないだろ、ユイの分身なんだから
千柳亭書房ってとこにLRKがあるな
知らなかった
702 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/26 05:36:42 ID:Wvpo2ed0
…キモ…。
703 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/27 01:47:00 ID:WK6crVnD
何だかんだで700!!
進路編のLRK続き超待ってます!!!
704 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/27 20:13:20 ID:aBh2cMc6
ASUKAに連載されてる鋼鉄は今どんなんだかわかります?
あれって、LRK要素はまるで無し?
いやがるレイを無理矢理スキーに連れてきたカヲル
カヲル「スキーはイイねぇ。ストレスを解消してくれる・・・リリ(ry」
レイ「・・・・・私・・初心者なのよ・・・。」
カヲル「ヒトという生き物は新しい領域にはなかなか踏み込みたがらない。
一定を保ちたがるモノだからね。
だからといって何時までも進歩をしないのなんて、愚かなことだと思わないかい?」
レイ「でも、いきなり頂上からっていうのはどうかと思うわ。
それぞれにあった段階を踏んでこその進歩だもの、
生物の急激な進化は身を滅ぼす要因(ドン)」
急に押されるレイ
思考が追いつかず、ただ脂汗を浮かべて直滑降
横についてくるカヲル
カヲル「いい顔だ。まるで使徒との対決しているよう・・・」
レイ「・・・・・・・止めて・・・」
カヲル「残念だが僕には無理だ・・・そんな素敵な顔をしている君を止める事なんてできないよ。」
レイ「・・・このキザ雄・・・・」
カヲル「お喋りとは余裕だね。でもスキーをしているときは前方を凝視するのがマナーだよ。ほら。」
レイ「え・・・・・・?・・・!!!」
凄い音を立てて木にぶつかるレイ
カヲル「あぁ力積はイイねぇ、加速度と時間が織りなす芸術的物理現象だよ。
だけど、何故今ここで君が身を持って証明したのか、僕には解らないよ
体を張ってでも伝えたかったことなのかい?」
フラフラと鼻血を垂らしながら近寄ってくるレイ
カヲル「白と赤のコントラクションが素晴らしいのは解るけど、
行き過ぎた芸術はその可能性をぐふぉ」
腰ダメのアッパーで飛んでいくカヲル
涙ぐみながら帰るレイ
俺の二人はこんなイメージなんだが
同志はいる?
707 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/27 21:13:11 ID:LOSzIVG6
いない
期待してるぞ906
笑い飯風
秋口になるとスケートリンクに姿を変える、第三新東京市営屋内プール。
地軸変動後でも「冬」を体感できる数少ない施設として人々に高い人気を誇る。
前の休みに三馬鹿と共に遊びに来たとき、じゃれあう恋人達を見て「これだ」とカヲルは気付き
人込みを嫌うレイをダメ元で誘うと、意外にもすんなりとOKが出た。
後は滑れないレイを助けるフリをして乳に触ろうが尻に触れようがカヲルの思うがままである。
「銀盤はイイねぇ。」
くっくっくと怪しい笑いを浮かべるカヲル。
そんな自分の世界に浸るカヲルを冷たい目で一瞥した後、普通に滑り始めるレイ。
「…え?」
「行きましょ。」
「君は…何故滑れるんだい?」
「…? スケートくらいしたことあるわ。」
「それでは僕の計画が!」
「…何の事か解らないけど。私は行くわ。」
「計画が…」
緻密に練られた計画が水泡に帰り、渋々とレイの後を追うように滑りだすカヲル。
しかし遊んでいる内にそんな小さな事など忘れ、楽しいひとときを過ごす二人。
忘れた頃、不意にバランスを崩して転ぶカヲル。
スーっと滑り寄り、手を差し伸べるレイ。
「手、出して。」
「ありがとうファースト。」
カヲルが起き上がろうとレイの手に体重を掛けた瞬間、つるりと手が解かれる。
再び盛大に転んだカヲルが恨めしそうにレイを見上げる。
「…」
「あなたの手が少し濡れていたから滑っただけ。今度は平気よ。」
が、再び同じ歴史が繰り返される。
「…いい加減にしてくれないかな?」
「…私も何度も『やめて』と言ったのに。」
「?」
「あなたはやめてくれなかったわ。痺れた足を踏み続けた。」
茶室での一件を思い出し、さーっとカヲルの顔から血の気が引く。
「あれは君が可愛い顔で悶えてるからであって…」
「今のあなたもとても可愛いわ…」
「 」
何とかレイから逃げようと試みるが、あっと言う間に追い付かれ背中を軽く押されて転ぶカヲル。
「ごめんなさい。もう二度とあんな真似はいたしません。」
「嘘。あなたはこの状況から逃げ出したいだけ。」
「(つД`)」
rei「イヤーン、カヲルくんのえっちー!」
kaworu「あはは、ゴメンゴメン。」
俺の求めるものにいちいちハマってて最高なんですが。
RKSのSSを書きたいが、ぜんぜん進まないOTL
何とか今月中には投稿したい・・・
と、こんなとこで自分にプレッシャーかける情けない漏れ(つд`、
724 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/05 04:16:37 ID:7GhdmV4q
気楽に書いて下さい。
待ってます。
できたらスレ趣旨からずれる内容は勘弁してもらいたいぞ。
>>723 うにゃ、EPIに投稿しようかと思ってまつ
>>724 ありがとうです<(_)>
>>724 すみません、今後は書き込みを控えますです(つд`、
でわ ノシ
728 :
725:04/10/05 23:37:52 ID:???
>>726 いやスマソ、ここにうpするならば、という意味だ。
729 :
や:04/10/06 00:11:30 ID:RiahHQyj
>>725 RKSとは「Rei Kaworu Sweet」の略らしい。
だからあながちスレ違いって訳でもなさそうですよ?
つー訳で二代目がんがれ超がんがれ。
あー、一時期流行らそうとしてガンガっていたな、そういや。 >RKS
FFをファイファンって言うような気恥ずかしさがあるが。
kaworu and rei でkalがお洒落
カル
rがlに変化したいきさつを聞かせてもらおうか。
なぁに、時間は腐るほどあるさ。
ファイナルファイト?
737 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/08 18:52:35 ID:5KNA07FZ
俺、幼馴染みの小説再投下待ってます。
これ、まだ続くよね?
レイはおばさんだろ?
何故そうなる?
740 :
735:04/10/09 22:01:51 ID:???
なんか>736ですごい権利を与えられたので、パッと思いつきで書くわ。萌えるかどうかは責任取らん。
「碇くんから、柿を貰ったわ」
「そうか、柿はいいねぇ。柿は日本の果物の3番バッターだね」
「そう、よかったわね。例えの意味がわからないけど・・・今食べるなら、剥くわ」
「レイが剥いてくれるのかい。じゃあお願いしようかな」
「わかったわ」
ザリザリザリ・・・・
「ああ、レイ。柿というのは、皮に近いところが、一番甘くて栄養があるんだよ。皮は薄く剥くもんだ」
「薄く・・・了解」
サリ・・・サリ・・・サリ・・・・サリ・・・・・・・
「・・・・・・・・」
サリ・・・サリ・・・サリ・・・・サリ・・・・・・・
「・・・レイ、ちょっとスローリー過ぎないか。そこまで皮の薄さを気にしなくても・・・」
「話し掛けないで、気が散るわ」
「・・・・」
サリ・・・サリ・・・サリ・・・・サリ・・・・・・・サリ・・・サリ・・・サリ・・・・サリ・・・・・・・
「ふぅ・・・あとは食べやすい大きさにカットして・・・できたわ・・・なぜ寝ているの、カヲル」
「あっ、終わったのかい。あまりにヒマで、ついウトウトしてしまったよ」
「どうぞ。召し上がれ」
「ありがとう・・・そこの大根かつらむき状態の皮にも興味があるけど・・・いただきます」
「・・・どう、おいしい?」
「・・・・なんかすごく人肌に温まっていて、生ぬるいんだけど」
「・・・・」
「でもレイが僕のために剥いてくれた物だから、とてもおいしいよ」
「そう・・・よかったわ」
741 :
736:04/10/09 23:05:56 ID:???
気が向けば2,3行ぐらいのネタ投下するかな?と思ってたんだが、
やるな735たん…。
投下乙です
レイとカヲル惚れるのはどっちが先だと思う?
惚れねーよ
惚れるとしたらカヲルの方が熱烈なイメージ。
盲目なレイも想像できそう。
ヒカリ 「最近渚君と上手くいってる?」
綾波「普通よ。」
アスカ 「あんなニヤケ男のどこがいいのかしらねー?」
綾波「…歌声なんかも素敵よ。」
アスカ&ヒカリ(うわー…)
このすれも大分名スレの風格がでてきたみんながんばろう
>>1 真面目に議論を始めようとしている所がワロタ
あれ?
カヲルやレイの遺伝子って半分はユイでしょ?
近親相○にならんか、それ。
ネタとしては面白いが
知っててスレ立てしたならスマソ
カヲルとユイは違うと思ってたが
>>751 それ言ったらLRSのほうがよっぽどs(ry
>>751 カヲルは別人。
てか性別がそもそも違う。
カヲルの元になった人物の設定はないらしい。
エヴァ2を作った人がインタビューでそういわれたって言っていた。
756 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/13 21:32:16 ID:FM1qaPPd
カヲルの元は無いだろう・・・。
レイんちの風呂場にて
かをる「フフゥン・・・♪おじゃまするよ」
れい「きゃっ・・・」
かをる「どうしたんだい?」
れい「何故・・・入ってくるの・・・」
かをる「・・・僕と君は一生離れられない運命なんだ、たとえ(ry」
その後、かをるとれいはボディーソープなど使って風呂場で3回ヤったとサ。
なんだコレw
意外とゲンドウの遺伝子ダイブさせた結果、カヲルが誕生したんだったりして。
カヲル 「司令。」
ゲン 「…何だ。」
カヲル 「ファーストから聞きましたよ。司令も僕と同じなんですね。」
ゲン 「…何の事だ。」
綾波「すみません司令、今片付けます。」
カヲル 「痛たたたっ!耳は引っ張らないでくれ!」
綾波「つべこべ言わないで。…では失礼します。」
ゲン 「ん、ああ…」
>>757 夜になるとそれぐらいでもビンビンになってしまう・・・_h ̄|○
そのわりには垂れてるなw
レイが帰宅すると、カヲルがエプロン姿で待ちかまえていた。
カヲル「やあ、お帰り」
レイ「・・ここはわたしの部屋」
カヲル「ごはんにするかい?お風呂にするにするかい?」
レイ「このマイペース男。人の話は聞くものよ・・。」
カヲル「・・それとも僕?」
レイ「人の話を聞」
・・なんかカヲルってマイペースそうだから。
こんなんなりました。
レイの性格を変えるってのは禁じ手?
カヲル「やあ、レイちゃん♪」
レイ「あ、カヲルくん。ちょうど良かった。今ねクッキーを焼いたの。」
カヲル「おいしそうだね。一ついいかな?」
レイ「どうぞ、めしあがれ♪」
カヲル「パクッ・・・・モグモ・・・ ブハァー!ゲホゲホ・・・」
終
カヲルはアスカの母親とアダムの遺伝子からできていると前雑誌で見たけど。
弐号機動かしてたのもその為
>>765 どこで見たのか知らないがおそらくでっち上げと思われる。
>>765 ホントとしたらシンジ・アスカ・レイ・カヲルは全員親戚だ
768 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/16 19:31:49 ID:Iw+SWk5Z
んじゃ、カヲルは何でできてる??
腐女子の妄想
魂はアダムでも体は違うだろ。
カヲルはアダムからサルベージされた魂を持ち、レイはリリスからだろ
だから、「君は僕と同じだね。お互い、この星で生きて行く身体はリリンと同じ形へといきついたね」
と言っているしレイは「あの人、私と同じ感じがする」と言っている
考察スレみたいになってきてるぞ
本来論じるまでもない。
>>771でFA。
なのに本編をろくに読み込んでない人間が珍解釈を披露するから。
お前ら全員謎スレ池
レイ「目標確認、作戦開始。
目標Aの断斬に着手・・・・・・・・成功。
酸化水素の加熱処理に移行。この間に目標Bの処理を決行。
目標Bを発見、直ちに消毒。其の後に分解・・・・・・成功。
酸化水素の沸騰を確認。
ここまで、異常事態は起こりえず。
次のフェーズに移行します。
酸化水素に目標Cを投入。内蔵武器αを装備。
それを利用し目標Dの一部、目標Bを酸化水素に投入・・・・成功。
次いで目標A、目標Eを投入・・・・・成功。
最終フェーズに突入。
目標を搾取・・・・異常事態発生。
マニュアルに従い目標Dを再投入、及び再搾取・・・・成功。
加熱処理の終始・・・・再確認・・・・成功。
作戦完了。直ちに盛りつけます。」
カヲル「・・・みそ汁ぐらい普通に作ってくれないかな・・・。」
>>775 レイ読み飛ばして最後の行読んであわてて最初から読み直したっつーの
ちゃんと読めば笑えただろうに、不覚・・・
腐女子のレイカヲはキモイから(・∀・)イラネーヨ
たとえキモくても貴重なレイカヲだ
そうだそうだ。貴重だ。
腐女子必死だな
ここには腐女子でカヲレイ萌えはいない、もしくはいちゃいけないのか?
それとも、腐女子=801女でFA?
でも真性の801女がカヲレイに萌えたりするんだろうか。
ああ、なんだかもう女子でも腐女子でもゲレゲレでもなんでもよくなってきたよ…。
ドラクエ5?
オマエら!!今はLRK同士が争っているときではないぞ!
801は嫌いだが、LRK好きなら腐女子でもいいと思うぞ。
なかには好い小説書いているところもあるんだし。
>785
イエッサー!!
俺はもうゲレゲレでもいい境地に達したので、801如きには恐れない。
でもレイ←カヲル←シンジの数珠つながり3Pは御免被る。弱くてスマン。
いないこたーないだろう。
話題に出ないとか、更新してないとかだけで。
残念だがエヴァSS界最大勢力は腐女子だ。
奴ら全員がレイカヲになれば目障りなLRSやLAKも
腐女子ばっかりじゃないよ。あたし女だけど801は嫌い。こういうレスすごく有り難いよ。だれかうpきぼん
このスレは腐女子と同盟を組むのか?
おひさしぶりです。
>>684の続き
とりあえずレイの母の名前が出ないと不便ということで母の名は「ユニ」
にしておきます。変わった名前ですが、姉である「ユイ」と同じ意味なので。
レイの母が廊下の向こう側に声をかけると、レイが罰が悪そうに居間に入ってきた。
カヲルは間が悪そうな、それでいてどこか安心した、複雑な表情で彼女を見ている。
「あはは・・。ばれてた?」
「最初から。気配消すの下手ねぇ」
「ごめん。何か入りづらくて」
「この子は」
舌を出して頭をかくレイを軽くこづくとレイの母はカヲルに向き直った。
「ほら入ってらっしゃい。私は後でいいから」
「・・はい」
レイはカヲルに話しかけたかったのだが、気まずさから
彼の背中を見送ることしかできなかった。ふいに背後から母親に
抱きしめられ、息が詰まるほど強い力にレイは顔をしかめた。
「お母さん・・苦しいよ」
「・・うるさい」
「・・・」
ぴちゃん。
風呂場のカランから水滴が落ち、湯船に波紋を作る。
心地よい温度の湯がカヲルを優しく包み込む。
僕は何をしたい?
今日の出来事が彼の脳裏に浮かんでは消えていく。
それに伴って昔の記憶も。
『入賞したらぼくのお願い聞いてくれる?』
『入賞したら、な』
『・・約束だよ、お父さん、お母さん』
両親と過ごしたかった時間。
だが両親は演奏旅行や演奏会に忙しく、今までそれはかなわなかった。
音楽を憎んだこともあった。
・・だが同時に彼はその音楽に慰められもしていた。
音楽は時には優しく包み込み、時には彼を強く奮い立たせてくれた。
カヲルはそんな音楽が大好きだった。
憎いと思ったこともあったが、それ以上に彼にとってかけがいのないものだった。
彼の両親もまたこの音楽を愛しているのだろう。
だから。
だから約束を覚えていてくれたら彼は両親を信じようと思った。
彼らも同じように自分を愛してくれているだろうと。
一度でいい。3人で過ごしたい。
・・それさえも結局かなわなかった。
彼はその日から両親に期待をすることをやめた。
期待して裏切られるより最初から何も期待しない方がいい。
そう、思ったのだ。
けど。
『わたしの子よ!なのにどうしてぇっ!!』
・・何を今更。
カヲルは天井を見上げた。
あの冷静な母親がああまで取り乱したところを見たのは正直驚きだった。
彼女にとって彼は道具にすぎなかったのではないか?
・・分からない。
カヲルには分からなかった。
ずっとほったらかしだったのだ。
憎いはずだった。
・・けれど。
不思議と母親自身に対する憎しみも怒りも沸いてこなかった。ただレイ達に敵意を向けられたことへの怒り。彼女自身が憎いわけではなかった。あきらめ?だが同時に心の奥に期待する心も残っていた。
・・期待?何にたいする?
カヲルは大きく溜め息をつくと湯船にその身を深く沈めた。
「大人げなかったかなぁ」
「いつものことでしょ」
テーブルにへばりつく母親を尻目にレイは麦茶をついだ。
だらけている母親をみて母親の自覚あるのか、と疑いたくなる。
「言ったこと子供っぽいとは思ったけどさ。自分の考えを押しつけんのもどうかと思ったんだ。良かれと思ってやってるんだろうけど、言うこと聞かないからってヒステリックになること無いよなぁ。子供みたい」
「ここに子供のまんま大人になった人もいるじゃん」
「うるさいなー」
レイは向かいに腰掛けると母親の前に麦茶を置いた。
「ね、お母さんが家出たのいつ頃?」
「あんたぐらいの時。いきなり変なこと聞くね」
何の脈絡もなさそうな質問にレイの母は怪訝な顔をする。
「だったら尚更親の気持ち分かるの?」
レイの言葉にレイの母、ユニはふくれた。
半ばかみつくようにレイに反論した。
「わたしだって人の子の親だよ」
「はいはい。カヲルだってああ言って自分のお母さんに冷たく当たりはしたけどさ、
本当は子供のだだみたいなもんでしょ」
分かってる、と言わんばかりのユニ。
「渚さんだってやっぱ子供は可愛いんでしょ。だから親子らしくなるためのきっかけ欲しくて今回授業参観も出ると言っただろうなー。ヒステリックになったのも」
「子供をとられたと思ったんでしょ」
「でも子供っぽいよ」
「・・何げに張り合ってない、カヲルのお母さんと」
「当たり前よ。カヲルはうちの婿養子に来てもらう予定なの。わたしが楽するために」
威張れないことを大いばりで胸を張る母親に渋い顔をするレイ。
「お母さんの方がずっと身勝手だと思う」
「人は身勝手な生き物なの」
「・・開きなおってるし」
やや呆れ気味にレイは肩をすくめた。
開きなおっている母親ほど始末に負えない物はない。
こちらの意見は聞いてるようで聞いてないし、人のこといえないよねとレイは思った。
「渚さん達って離れてみないとその存在の大きさが分からない。何かきっかけ欲しかったんでしょ。親子らしくなるために」
「まわりくどいなぁ」
「怖いのよ。カヲル君が。かといってそう素直にいえないし。ジレンマよね」
「お母さんは・・どうだったの?」
「ふふん。わたしはいつだって自分の気持ちに素直よ。あんたはわたしにとってワン・アンド・オンリー・オン!」
「かっこつけちゃって」
「きー、このガキ!」
精一杯かっこよく決めたはずが軽くあしらわれてしまい、少し頭に来たユニはレイに飛びかかった。羽交い締めにしてくすぐり始める。
「生意気なやつにはこうしちゃる。こちょこちょこちょ」
「ぎゃー、やめて、し、死ぬ〜。あっはははっは」
何とも賑やかな親子であった。
「母さん、上がりましたよ」
まもなく風呂からあがったカヲルが居間に顔を出した。
未だ続いていたレイ達親子の攻防(一方的だが)を見て怪訝な顔をした。
「・・・?なにしてるんだい」
「ん〜?あ、これね。スキンシップよ、スキンシップ」
母親の腕がゆるんだ隙にレイは腕を振りほどきカヲルの背後に回った。
「た、たすかったぁ〜」
「??」
状況がうまくつかめないでいるカヲル。安全地帯に逃げ込んだレイにユニはち、逃げられたかと軽く舌打ちするとすくっと立ち上がった。
「勝負は預けとくわ。じゃ、わたし風呂はいるから」
「・・・ええ」
ユニは大きな伸びをすると悠々と風呂場へと向かう。
捕まってたまるか、と言わんばかりにレイはユニの進路に合わせてカヲルを軸に移動する。ユニはカヲルの横でふと立ち止まると、にかっと笑って見せた。
「とりあえず今日は休みな。むずかしい事はもう明日にしたらいいよ。ね?」
「・・はい」
「よしよし。・・お休み、二人とも」
素直に頷くカヲルの頭をわしゃわしゃと力一杯撫でるとユニは風呂場へと姿を消した。
「ったく、母さんったら限度を知らないんだから。カヲルが来なかったらやばかったよ」「好いじゃないか、スキンシップというやつだろう?」
「人ごとだと思って。くすぐり地獄だったんだよ、こんな風に」
そういうとレイは先ほどの母親と同じようにカヲルをくすぐり始めた。
「!!あっはっはっはっ・・や、やめてくれないか?」
たまらずレイを引きはがすと彼女と目が合った。
「・・・・・」
「・・・・・」
同じ紅い瞳に互いが映る。
しばしの沈黙。
「・・・・」
「・・・な、何?」
「・・別に」
カヲルはレイを離すと決まり悪そうに目をそらした。
「〜?」
急に態度を変えたカヲルに不満を覚えたレイは彼の袖を掴むと
無理矢理自分の方に引き寄せ、顔をのぞき込んだ。
「こら、どう・・」
ちゅ。
何の前触れもなく唇にキスされ、
驚きのあまりレイは1メートルばかり飛び退いた。
「な、ななななな」
「・・不用心なのが悪い」
カヲルに涼しげな顔をでそう言われてレイは真っ赤になって怒った。
「ひ、人が心配してんのにぃ〜。何考えてんのよ、このムッツリスケベ!!」
「・・僕は大丈夫だよ」
「へ?」
穏やかにカヲルは微笑んだ。
さっきまでとはうって変わって穏やかなカヲルに面食らうレイ。
カヲルはそんな彼女に近づくと今度はしっかりと抱きしめた。
展開についていけず、固まっているレイに囁く。
「僕は大丈夫。君やみんながいるから。どこまでも気にかけてくれるから嬉しくなったんだ」
「・・カヲル」
「でも不用意に近づかれたからちょっとね」
「なっ」
最後の台詞に真っ赤になったレイの放った拳ははカヲルの
みぞおちに見事に決まった。
「!?ごほっ」
「やっぱりスケベ!!」
>792
真の腐女子は「あたし」なんて言わない。
それが2chではイタタの証みたいなもんだから。
厨房はしらんがな。
>807
腐女子じゃないっていってるよ。
厨房っていいたいんじゃね?
空気読めてない自己PRレスは、腐女子じゃなくてもお断りってことでしょ。
もっとも、いきなり自己PRするのは同人女の特徴らしいけどね。
同人女に限らずオタの特徴。
残念ながら厨房でも同人女でもオタクでもありません。みんな的はずれ
ぬるぽ↑
ケンカやめようよぉー。
カヲレイのスレでしょ、これ。
何で2ちゃんねらーの人ってすぐDISるの?
みな落ち着け( ´∀`)ノシ マァマァ
とりあえず、お勧めのカヲレイSSを教えてくれ
ひそかに鋼鉄のガールフレンドの漫画版にLRSを期待してるんだが。
3巻のラストの言い争い、イイ!!
ごめん、LRKの間違い……orz
3巻出てたのかΣ(゚д゚ ;;)
>816
今出てるのは>788
後はてめえの足で探せ。そして俺に教えて下さい。
>817
LAKスレで同じ間違いをしたヤシがペナルティーにLAK書くらしいので、
>817もガンガレ。
>817に期待しちゃおう
823 :
817:04/10/20 10:43:21 ID:???
マジか!
LRKなんて書いたことないってのよ。
まあ、一応ネタ考えるから期待しないで気長に待っててくれ。
小ネタでいいぞ
萌えるシチュエーションだけの1行レスでもいいし
カヲルは今日はレイと待ち合わせ。
第3新東京市の公園の噴水前で10時。
人混みの嫌いなレイを誘うのも一苦労だったが、ようやくデートにこぎ着けたのだ。
黒いインナーにワイシャツ、ジーンズとシンプルに決めている。
張り切りすぎたのか待ち合わせの時間より30分も早くついてしまった。
「のんびり待つとしようか」
好奇心旺盛なカヲル、噴水の前に腰掛け、人間ウォッチングを始めた。
まず最初にお約束の家族連れが横切った。
まだ若い夫婦に小さな姉弟。
小学校低学年くらいの女の子がお姉さんらしく小さな弟の手を引いている。
だが、お出かけが嬉しいのか、小さな弟は辺りをはしゃぎまわるので、
手を引いて歩くのも一苦労のようだった。
そのすぐ後ろで若い夫婦が微笑んでいる。
「話で聞くように子供は一姫二太郎がいいのかな?」
カヲルは自分だったらどうだろうとふと考え、
レイとの家庭を想像してみた。
「・・・・」
想像もつかなかった。
そもそも自分たちは家庭で育ったことがないのだから。
どこまでも白い建物の中で彼は育った。レイも同様に殺風景なところで
育ったという。でも彼らの周りにシンジやミサト、アスカ達がいる。
彼らがいるから大丈夫。そんな気がした。それに
「レイとの子ならどっちでも好いかな・・」
そして二人で子供の手を引いてあるくのだ。想像すると
なんだかとても嬉しくなった。
次に通ったのは犬を連れた老人と孫らしき少年だった。
「ほう。犬の散歩がうまいな、お前は」
「えへへ、そう?」
孫が可愛くてたまらないかのように目を細める老人。
腰の曲がった老人の隣を少年は犬のひもを引っぱって誇らしげに歩いていく。
真っ白い毛並みの犬もそんな二人に寄り添うように歩いていた。
その様を懐かしそうに眺めるカヲル。
『タブリス。選ばれし子供よ』
そう言ってカヲルの頭をなでた手を思い出す。ゼーレの筆頭であったキール。彼の思想は
間違っていたが、彼にとっては身内といえる存在だった。彼を見つめる瞳は
あの老人のように暖かった。・・だがいつからだろう?そんな瞳が狂気に彩られるように
なったのは。
「くうん」
「え?」
手に触れた暖かい感触にカヲルは我に返ると
真っ白い犬と目があった。
「あっ!!ムク、だめだよ!!」
少年が慌てて駆け寄ってきた。カヲルは手を伸ばして白い毛並みに触れた。
「慰めてくれるのかい?有り難う、大丈夫だよ」
「・・わん」
ムクと呼ばれた犬は一声ほえるとまた少年の元へ戻っていった。
少年は犬を軽くはたくと、カヲルに向かって声を張り上げた。
「もう!!すみませんでした!!」
「好いよ。気にしないで」
手を振ってこたえるカヲルに老人が歩み寄ってきた。
「お若いの。すまんね」
「いえ」
「誰かを待っとるのかね。おなごかな?」
「はい」
脳裏に想い人の姿が浮かび、カヲルは照れた。
「ほっほっほ。それでは邪魔者は消えるとするか」
おかしそうに老人は笑うと、軽くウインクして孫の元へ戻っていった。
以外に茶目っ気のある素振りにカヲルは新鮮な面持ちで老人の背中を見送った。
初めて見るタイプの老人だった。
その後若いカップルがカヲルの前を通った。
見たところ、カヲル達とそう変わらない。
少女は少年の腕に自分のをしっかりと絡めて幸せそうだ。
少年は照れているのか、ほんのり赤い顔をして口をへの字に曲げていた。
何度か見たことのある光景。真似をしたくて
カヲルも何度かレイと腕を組もうとしたが、全てからぶりにおわった。
腕を差し出しても「???」な顔をされるだけだったのだ。
甘い関係とはほど遠い自分達。
カヲルはこの若いカップルを少しうらやましく思った。
カヲルは溜め息をつくと腕時計に目をやった。
10時5分前。そろそろレイが来る頃だろう。
彼女は時間に正確だから。
ふと視線を感じてカヲルは顔を上げた。
自分と少し離れた斜め向かいに3人の少女がちらちらとこちらを見ている。
見たところ高校生くらいだった。
「?」
みられている?見られる理由が分からない。
不思議に思って自分の後ろの方に目をやるが、何もない。
「??」
視線を3人組の方に戻すと、彼女たちはやはりこちらを見ていた。
カヲルは首をかしげた。
格好がおかしいのだろうか?アスカからアドバイスをしっかり受けてきた
はずのなのに。それとも寝癖がまた残っていたとか?
あれこれ考えているうちに彼女たちがこちらに寄ってきた。
「ね、君、一人?」
最初に声をがけてきたのは背が中くらいで少し派手めな子だった。
髪を赤みのかかった金に染め、赤いルージュ。超ミニのスカートから
すらりとした足をのぞかせていた。アスカの方が自然な色だなとカヲルは
思った。人工色と違うのは当たり前なのだが、カヲルは染めるという概念が理解
できていなかった。ネルフに約1名いるのだが。
「ねぇ、一人かって聞いてんの」
カヲルが返事をしないので金の髪の少女がいらだたしげにくり返した。
「え?今は一人だけど」
「うそっ。やった!!」
カヲルの言葉を最後まで聞かないで少女達は大喜び。
「ラッキー。こんな美形ゲットだなんて!」
「どこいこうか?」
人の話を聞こうとしない彼女らにカヲルは少し強く語調を強めた。
「人を待ってるんだ」
カヲルの言葉にきゃぴきゃぴしていた3人組が一気に静かになった。
「ちょっと。一人だっていったじゃん」
一番背の高い少女が威圧的に座っているカヲルを見下ろした。
だがカヲルは
「今は、と言ったよ?悪いけど人を待っているんだ」
「だってさ、さっきからずっといたじゃん。すっぽかされたんじゃない?」
そう言ったのは一番小柄な女の子。大きなリボンにひらひらの服を着ていた。
「そうだよ。あたし達ときなよ」
「そうそう」
カヲルの言葉を最早聞こうとせず、金髪の子はカヲルの腕を絡め取った。
少女の香水のにおいが鼻についてカヲルは眉をひそめた。レイは香水は付けないのだ。
彼女の柔らかい香りがするのだが、この子達は・・。それにまだレイとも腕を組んだこともないのに・・・!
いい加減腹がたってきたカヲルが腕を振りほどこうとしたとき、
感情のない声が割り込んできた。
「何をしているの?」
「レイ・・」
待ち人の姿にカヲルは安堵の笑みを浮かべた。
レイは白いワンピース姿だった。制服以外のレイの姿にカヲルは
ほれぼれと魅入った。だが当人のレイは無表情にひた、と
3人の少女を見据えた。
「時間通りだっと思ったけど・・。彼を放して」
「もしかしてあんた、彼女持ち?」
レイの迫力におののきながら金の髪の少女は聞いた。
「そうだよ」
そうなる予定だけど、とカヲルは心の中で付け足した。
乙(*´Д`)イイ感じですね
839 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/23 02:26:09 ID:12oaQ5dv
うわ〜、良い**
是非とも続きを!!
>>837 「・・・」
無言で歩み寄るレイに道をあける少女達。
腕をとっていた少女もレイの無言の迫力に腕を放した。
「行きましょ」
何事もなかったようにカヲルの裾を引っぱるレイにカヲルは安堵を覚えつつも
少し残念に思った。少しくらい嫉妬をしてもらいたかったのだ。
信用されているのだろうか。それとも大してそう想われてはいないのか。
そのとき自分の腕にやわらかい物があたった。
「・・・レイ?」
「なに」
しっかりと自分の腕にしがみついて少女達にきつい視線を向けていた
レイが顔を上げた。少女達を牽制していたらしい。彼は顔をほころばせた。
「いこうか?」
「ええ」
固まったままの3人組を残して二人はその場を後にした。
いつになくしっかりとカヲルにくっつくレイに彼は照れくさかったが、
とても嬉しかった。白い頬を紅潮させながらレイを愛しげに
自分の方へと引き寄せる。
「なによ、あれ」
「なんか当て馬っぽくない、あたしたち」
「うるさい!!」
背中越しに聞こえた少女達の声。
経過はどうあれ、彼女たちはきっかけを作ってくれた。
少しは恋人らしくなれたかもしれない。
彼女たちに密かに感謝しながら、
カヲルは幸福そうに微笑えむのだった。
何となく思いついたのでかきました。お目汚し、すみませんでした。
どなたか甘々書いてくださーい。
GJ!
レイがいい感じ。
10月×日
クリスマスまで後2ヶ月。
アスカは碇君にセーターを編むんだって奮闘している。
わたしもやってみたくなって本と編み物の道具を買ってきた。
だけど肝心のカヲルのサイズが分からない。
明日サイズを測ろうと思う。
845 :
???:04/10/23 19:13:06 ID:???
良
10月23日
家で寝ていたフィフスに当て身を入れて意識を落とした後
身ぐるみを削いで、体中の寸法を測り脱出。
その後本屋に寄って編み物の本の選択を思慮していると
セカンド、通称赤ゲルマンが私のその姿を見てニヤニヤしていた。
月曜日に奴の靴に釘を入れよう。
847 :
???:04/10/23 22:30:00 ID:???
エロはありですか?
ありです
18禁はあまりよろしくない。
そういった類のための然るべきスレはないの?
851 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/24 01:52:53 ID:8RD02fnF
良いじゃん。エロあっても。
852 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/24 02:16:47 ID:8RD02fnF
幼馴染みシリーズ、母の名がある事で前より読みやすかったです。
応援してるので頑張って下さい。
鋼鉄漫画版、自分もLRK要素あると思います。
・・・
>変わった名前ですが、姉である「ユイ」と同じ意味なので。
伏線の予感!
856 :
???:04/10/24 19:44:32 ID:???
どなたかエロの許容範囲を決めてくれ。
猟奇的じゃなければ良いかと
ガンガレ
>821に出てたLAKのペナ書きがトリップ付に昇格してた!
ので、>817にも密かに激しく期待。
小ネタで萌えネタでも…。
しかしリク内容すごかったな…。
草木も眠る丑三刻。
翌日のテストに備えた予習を終え、いつもより早めに寝床へ入ったレイは
下半身に違和感を感じ、ふと目を覚ました。
暗闇の中に目を凝らすと掛けていた毛布が不自然に盛り上がっている。
そうっと毛布を剥いでみると、そこにはペンライトをかざしレイの股の辺りを伺う渚カヲルがうずくまっていた。
「こんばんは。 …起こしてしまったかな? 済まないね。」
「…何をしているの?」
「少し予習をね。明日の保険体育のテストに出そうだから。女体のしくみ。」
教科書ではいまいち理解出来なくてね、と何事も無かったかのように観察を再開するカヲル。
無遠慮に指で押し広げられ、いじくり回され続ける自分の股間を無表情でただただ見つめるレイ。
どれくらい時が過ぎただろう。
カヲルがペンライトの明かりを消す。
「よし、これで明日はばっちりだ。ありがとうファースト。」
「そう。良かったわね。」
カヲルの感謝の言葉にも興味を示さず、ずり下ろされたショーツを履き直しベッドから立ち上がると
レイはクローゼットに歩み寄り、おもむろに扉を開き中を何かごそごそとやり始める。
「君のお陰でいい点が取れそうだよ。」
「そう。」
「…それは何?」
クローゼットの中を漁っていたレイが振り向くと
彼女の右手には何か長いモノが握られていた。
「長曽根虎徹。沖田総司と共に幕末の世を駆け抜けた名刀。」
「いや、刀の名前を聞いている訳では…」
カヲルの言葉を遮るようにレイが、スラリと月明かりに妖しく輝く刀を抜き放つ。
身の危険を感じたのか、カヲルが脱兎のように逃げ出す。
しかしそれよりも早く、レイの左手がカヲルのシャツの襟首をむんずと捕まえる。
捕まれた反動でバランスを崩して転倒するカヲル。
慌てて体勢を整えた眼前には仁王立ちになり、上段に刀を振りかぶるレイ。
「さよなら。」
何の感情も示さないままのレイが小さく呟くと同時に、刀が闇夜に煌めいた。
朝。教室。
「なんや、渚は休みかいな」
「本当だ。どうしたんだろうね?」
「はっ! どーせテストが恐くて逃げ出したんでしょ。」
「でも昨日は『秘策があるから平気』って笑ってたよ?」
「ふぅん…」
騒ぐクラスメイトも意に介さず、寝不足の目で窓の外を眺めるレイ。
「おはよう。」
その時、教室の後ろの入り口からカヲルが包帯まみれの姿で表れた。
「か…カヲル君!?」
「あんた… 何その格好…」
「僕が休む訳ないじゃないか。せっかくファーストに協力してもらったって言うのに。…ね?」
少し驚いた顔で見つめていたレイにほほ笑みかけるカヲル。
全然堪えてない少年の様子に、レイは額を押さえながらため息を付いていましたとさ。
沖田は菊一文字則宗だろ
ホントは違うんだけど小説では一般的に菊一文字だね
しまった致命的にミスった('A`)
つーか虎徹って誰の刀よ漏れwww
虎徹は多分近藤勇だったような気がする
朝と呼ぶには少し遅い時間
小さな公園の片隅の白いベンチに、少年と少女が座っていた
少年は、組んだ足の上に両手を乗せ、耳にかけたイヤホンから聞こえるようにその瞳を閉じ
少女は、薄茶色のカバーをかけた文庫本に瞳を落としている
やがて日は南天を通り過ぎ、あたりを僅かに色取る程度に西に傾き始めていた
そしてどちらからともなくイヤホンをはずし、しおりを挟み鞄にしまいいれた
並んで歩く歩道
茜に染まる町並み
立ち止まった信号の前で、少女は頬を仄かに夕日色に染めて口を開いた
「今日は・・楽しかった・・・・。」
今月中に投稿できそうにないため、せめてもの罪滅ぼしなネタでつ(つд`、
1年位前に思いついたネタでつが、ついぞ形にすることが出来ませんでした
誰かきちんとしたSSにしてくれたら・・・読ませていただきまつ<(_)>
872 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/10/27 18:58:56 ID:K+EWVLVZ
レイとカヲルのデートはどんなんよ?
>>871 乙です!
背景の描写がとても綺麗だと思いました。
わがままを言わせて貰えば、でつまつ調は止めた方がうわなんだ(ry
>>861-864 「おいおい」とつっこみたくなるカヲル君。被害を受けたレイに
同情した(笑)でもカヲル君、マジ天然・・?それともなんか
意図かなんかあったん?
>>871 ガンガレ、2代目!!
初代スレでのSSよかったっス。気長に待ってまるんで。
>>872 カヲル君とレイのデート・・。ずーと無言のような気がする。
あるいは二人でじーっとなんか観察していたり。まえにそんなSSがスレにあったような気が・・。
アリをジーーっと二人で観察していたやつ。それとも「リリンらしく」
とかいってデート本やガイドブック持参で町をうろつく・・。
ダミダ・・。イメージが貧困すぎる・・。カヲレイのデートってどんなもんだと
おもう?
デートしたことのないお前らがいくら知恵しぼっても無理なものは無理。
悪いけどある。
博物館とか街うろついた。
でももっぱらゲーセン・・。
そーゆーおまいはあんの?荒らしか?
綾波さんを部屋の外に連れ出すだけでも大変そうなのに…
ましてやデートなど…
食事でつるとか?
>>875.
>>877 ありがとでつ、がんばるでつ(つд`)ノシ
でつまつ調は、口癖(書き癖)なのでつ
普通に書くと普通に「ですます」調で
周りから妙に浮くので、使ってるうちに癖になったのでつこうなってしまったのでつ
リナレイの方が書きやすい
綾波を釣れる食べ物ってなんだろう?
カヲル 「今日は天気もいいし、散歩にでも行かない?」
綾波「いい。私は行かない。」
カヲル 「そうか、残念だよ。美味しい紅茶を出す店を駅前で見つけたのに。」
綾波(ピク…)
カヲル 「ま、君が行かないなら僕一人で行こうかな。」
玄関で振り向くカヲル、見つめる綾波さん。
カヲル君、ふぅ、とため息一つ。
カヲル 「そこは抹茶のシフォンケーキも絶品だったよ。」
綾波「なら行くわ。」
886 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/11/01 17:35:02 ID:zlLQEDh0
ありえそう。
カヲルはレイを釣るのが上手そう。
うまいなぁ。キャラがよくでてる。たぶんそうなる。そして徐々にならしていくと。
カヲル「やあ、おはよう」
レイ「…なに」
カヲル「誘いに来たのさ。せっかくの休みだし、外はこんなにいい天気なのに、
君のことだから一人で部屋にいるんじゃないかと思ってね」
レイ「…いけないの?」
カヲル「いけないということはないけど」
レイ「パイロットには常に待機任務が課されているわ。
いつでも召集に応じられるようにしておくのも、必要な責務よ」
カヲル「確かにね。だけど、楽しむことも時には必要だと思わないかい?」
レイ「楽しむ?」
カヲル「そう。僕の場合は、君とこうして会うこと、だよ」
レイ「…明日になれば、また学校か本部で会えるわ」
カヲル「…、うん。…そうなんだけどね」
レイ「どうしたの」
カヲル「……待てないんだ。
自分でも理解に苦しむよ。君の言うとおり、たった一日くらい、
すぐに過ぎてしまうはずなのにね」
レイ「……」
カヲル「結局、どうしようもなくてここに来てしまったのさ。
…君の顔が見られて良かった。もう平気だよ。すまない、これで帰るから」
レイ「…いえ、待って」
カヲル「…どうしたんだい?」
レイ「行くわ。着替えるから、そこで待っていて」
カヲル「嬉しいけど、…無理に僕に合わせることはないよ」
レイ「無理じゃないわ。
…それにそんなことを言うのなら、次から、そういう顔をしないで」
ばたんとドアが閉じる。
薄暗い廊下に取り残され、やがて、一人照れたように微笑むカヲル。
以前「カヲルって実は一途だろ」みたいなレスがあったんでやってみますた。スマソ
>888
GJ
こーゆー雰囲気凄く好き。
こやつらの場合どっちに主導権があるかな。
レイがカヲルを甘やかす。ふりをしてレイがカヲルに甘える。
カヲル甘え上手。レイ甘え下手?
なんかここのケンスケ扱いがいいな
シンジよりうまく立ち回ってくれそうなんで・・。結構待遇良くしてます。
シンジは動かしにくいです。・・受け身の人だから。
他での扱いがひどすぎるだけだろ
>>885 ケーキ(゚д゚)ウマーそう
意外とお菓子が好きそうだな、二人とも
シュークリームとかふわふわしたやつ
870さんのがとてもよかった・・・
シンクロテストの終了後、いつもの様にベンチでコーヒーを飲んでいるところに
(・・・来た)
また、彼女がやってきた
「・・・隣、いいかしら。」
「どうぞ。」
気持ち身体を右に動かし、広くなったスペースに少女は腰を下ろす
向けられる笑顔からそらすようにうつむき
陶磁のような白い頬を、朱色に染める
(レイ、君がこんな表情のときは・・・)
「碇司令が・・・。」
その言葉に、小さくひとつため息をつく・・・笑顔のままに
彼女がここに来て、口にする話題はいつも同じ
「碇司令から・・・。」
「碇司令は・・・。」
「今日、碇司令が・・・。」
NERVの最高権力者、碇総司令のことばかり
少女のめったに見せない笑顔は、けれど自分に向けられたものではない
そのことに、いつも深い絶望を感じてしまう
「それで・・・。」
こちらを向き、視線を合わせたのもつかの間
すぐにうつむき、あの男の話を続ける
(いっそ耳を塞ぎ、彼女の横顔だけを見つめ続けようか?)
そんな考えが浮かんだ時
「カヲル君!」
助け舟が来た
「やぁ、シンジ君・・・もうテストは終わったのかな?」
「うん。カヲル君こそ、まだ帰ってなかったんだね。」
「フフ・・君を待っていたんだよ。」
そう言ってかばんを手に取り、シンジの横に並び立った
「これから帰りだろ?一緒に帰らないかい。」
「え・・・あ・・うん、そうだけど。でも、あやな・・・。」
「それとも、僕と一緒に帰るのはいやなのかな?」
「そ、そんなわけないけど・・。」
「よかった。なら帰ろうか。・・・レイ、さようなら。」
「・・ええ、さようなら。」
まただ・・・
会話が途切れてしまえば、あの男の話題が終わればすぐに
もう、あの笑顔は消えてしまっている
いつか・・いつの日か、自分だけにあの笑顔を向けてくれるのだろうか
>>897 ありがとうでつ(つд`、
上が、カヲルVer
そして、レイVerでつ
・・・・行ってしまった
少女は、二人の背中を視線で追い続け
すぐに角を曲がり姿が見えなくなると
・・・・・・
誰にも聞こえないような小さなため息を、ひとつ、こぼした
浅く閉じた瞼の裏には、ほんの数秒前の彼の友人に向ける笑顔が残っている
どうしてなんだろう
彼が、あんなふうに自分の微笑みかけてくれないのは
笑顔を向けてはくれる・・でもそれは、彼が誰にでも向けるアルカイック・スマイル
なぜ、私には碇君に向けるような笑顔を向けてはくれないのだろう
ううん、碇君にだけじゃない
弐号機パイロットにも、委員長にも、ジャージの人にも、メガネの人にも
心からの楽しそうな笑顔を向けている
どうしてなんだろう
・・・やっぱり、私なんかと話していてもつまらないから?
無口な自分は、急には変えられない
でも、話しかけなければけれは自分を・・自分だけを見てくれない
そして少女は立ち上がり、司令室へと足を向けた
自分の、たった一つの、彼との共通の話題を求めて
次に彼に声をかけるための口実を作るために
そして、いつか自分だけの笑顔を向けてくれるのを願って
イイね。すれ違う二人の心、って感じで。
ゲンドウに嫉妬するカヲルがイイ!
905 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/11/06 21:26:57 ID:T9aZXOpf
GJ!かなり良い!!
続き是非読みたい!!
>>902-905 ありがとうございますでつ
・・・って、え?続編?煤i ̄□ ̄!
(´�ω・`)ゼンゼンカンガエテナカッタヨ・・・・
何とか、がんばって書いてみまつでつ
907 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/11/10 13:17:30 ID:bWyisi3n
頑張って続きかいてください!かなり楽しみぃ(`∀´)
二代目タンではないですごめんなさい。
.カヲル「すまないね、待たせてしまって。お茶を淹れてたんだ」
シンジ「あ、わざわざごめん。言ってくれれば、手伝ったのに」
.カヲル「いいのさ、君はお客様なんだから。さ、どうぞ」
シンジ「ありがとう」
紅茶を飲みながら、ふと何かを思い出した顔になるシンジ。
シンジ「そういえば、綾波もこうやってお茶を淹れてくれたことがあるんだ。
そういうの、そのときが初めてだったんだって。…葉っぱの量がむちゃくちゃだったり、
ポットで火傷したり、今考えるとなんか、おかしいけど」
.カヲル「ふふ、彼女らしいね。そういえば、彼女もその話をしていたよ」
シンジ「綾波が?」
.カヲル「そう。やったことのない体験だから緊張したけど、でもとても楽しかった、ってね。
それから紅茶が好きになったそうだよ」
シンジ「そう…なんだ。
…うん、なんだか嬉しそうだった。あのときの綾波」
湯気のたつカップごしに、少し寂しそうに微笑むカヲル。
.カヲル「今の君も、とても嬉しそうな顔をしてるね」
シンジ「え…? あ…ごめん、自分のことばっかり喋っちゃって」
.カヲル「そんなことはないよ。君と話したくて呼んだわけだし」
シンジ「でも、…カヲル君は、嬉しそうじゃないから」
.カヲル「…そう?」
シンジ「うん」
ふっと視線を逸らすカヲル。
.カヲル「…そんなつもりは、ないんだけどね。
ただ、ときどきうらやましくなるのさ。彼女と君が、同じ時間を共有していることにね」
シンジ「同じ時間…?」
.カヲル「人は人と触れ合うことで自身の歴史を作っていく。
君が彼女といた時間は、君たちにとって、大切な自分の一部になってるってことさ。
そして後から来た者は、決してそこに入り込むことはできない」
シンジ「…カヲル君」
.カヲル「…別に、それを否定するのではないよ。
君と彼女だけの時間は確かに存在する。でも、僕は僕で彼女を知ってゆくことができる。
関わろうとするから、人を好きになれるのさ。…それを教えてくれたのは君だよ」
シンジ「…僕が?」
.カヲル「そうさ。きっと、彼女にとってもね。
……紅茶、だいぶ冷めてしまったね。淹れ直してこようか?」
シンジ「うん。…今度は、僕も手伝うよ」
カヲルに見送られ、家路につくシンジ。
そこにちょうど、学校から帰ってきたレイが現れる。
シンジ「…綾波? 今、帰りなの?」
.レイ「ええ。掃除当番だったから。…碇君、いつもこっちから帰るの」
シンジ「ううん、違うんだ。今日はカヲル君の家に寄らせてもらったから」
微妙に反応するレイ。
.レイ「…そう」
シンジ「綾波?」
しばらく無言で歩く二人。
.レイ「…あの人と、いつもどんな話をしてるの?」
シンジ「あの人って、…カヲル君?」
.レイ「…うん」
シンジ「別に、普通の話だよ。えっと、…学校のこととか、テストのこととか」
さすがに「綾波の話をしたよ」とは言えないシンジ。が、レイは気づいていない様子。
シンジ「カヲル君とは話さないの?」
.レイ「話は、しているわ。…でも」
シンジ「…でも?」
.レイ「…碇君と話しているときの方が、楽しそうだから」
シンジ「…え」
心なしか思いつめた表情のレイ。
.レイ「碇君には、何でも話すみたいだから」
シンジ「綾波…」
.レイ「…少し、話してもいい?」
シンジ「…、うん」
.レイ「……
あの人は、優しい。
でも、わたしがいたからではないの。…碇君と会ったから、あの人は
ここに残ることを決めたのよ。…わたしでは、ないの」
シンジ「……」
.レイ「…ごめんなさい」
ほんの少し眉を寄せ、ふいにきびすを返して、足早に離れていくレイ。
立ちつくすシンジ。
シンジ(…カヲル君と同じだ)
くっと唇を噛むシンジ。やおら走り出してレイに追いつく。
シンジ「綾波! 待ってよ、綾波」
急ごうとするレイの前に立つシンジ。
立ち止まったものの、レイは目を合わせようとしない。
シンジ「違うよ、綾波。…違うんだ」
.レイ「…なに」
シンジ「さっき…カヲル君の家にいたとき、綾波の話をしたんだ。
カヲル君、悩んでた。…僕がいたから、綾波に近づけない気がしてるって」
.レイ「……」
シンジ「でも、自分は自分で、これから綾波のこと知りたいって、そう言ってた。
綾波のことが本当に大事じゃなきゃ、そんな言い方、絶対にしないはずだよ。
…きっと、辛いんだと思う。カヲル君も」
.レイ「…つらい?」
シンジ「…同じなんだよ。綾波と」
かすかに目を見開くレイ。シンジ、いきなり夕暮れの道を振り返る。
.レイ「…碇君」
シンジ「そこで待ってて。絶対、動かないでよ!」
言い残して、シンジはもと来た方へ駆け戻っていく。
取り残されるレイ。
しばらくして、シンジがめんくらったカヲルを引っ張って戻ってくる。
お互いを見つけて沈黙するレイとカヲル。
少し怒ったようなシンジ。
シンジ「…僕は、綾波もカヲル君も大事だし、僕と一緒にいてくれたり、気にかけて
くれたりするのが、本当に嬉しいよ。だけど二人を独り占めしようなんて
思ってない。僕なんかのことで厭な思いをしてほしくないんだ。
だから二人も、そんなふうに自分を追い詰めるようなこと、しないでよ」
きっぱり言い切って、そのまま背を向けるシンジ。
遠ざかっていく背中を見つめる二人。
やがて、どちらからともなく、呆然とした顔を合わせる。
カヲル「言われて…しまったね」
レイ「…ええ。
…わたし、ひどいことを言ってしまった。碇君に」
カヲル「僕も、だよ。きっとね」
そっとレイの横顔を見つめるカヲル。気づいて目を伏せるレイ。
カヲル「…明日、学校でなんて言えばいいんだろう」
レイ「……」
カヲル「……」
レイ「……
…二人で考えれば、何か思いつくかもしれないわ」
まっすぐにカヲルを見つめるレイ。カヲルは少し沈黙し、ふっと微笑む。
カヲル「…そうかもしれないね」
つられたように、レイもはにかんだ笑顔を浮かべる。
カヲル「少し、寄っていくかい? 紅茶の一杯くらいなら出せるから」
.レイ「…ええ。行くわ」
まだほのかに微笑んだまま、頷くレイ。赤く染まった路面に、二つの影が寄り添って伸びる。
アスカ「…で、そのあとどうしたワケ?!」
カヲル「紅茶をごちそうしたよ」
ケンスケ「……それだけ?」
カヲル「いけないのかい?」
..トウジ「いや、あかん言うことはないんやけどな」
カヲル「…ああ、そういえば」
アスカ「なになにっ?!」
カヲル「今度、紅茶の淹れ方を教える約束をしたっけ。で、どっちが美味しいか、
シンジ君を呼んで判定してもらおうと…惣流さん?」
ケンスケ「…ま、あの二人になんか期待しようって方が間違ってるんだね、たぶん」
..トウジ「平和なもんやなぁ」
教室の後ろを振り返る二人。
アスカ「どうせならもっとしっかりやんなさいよ、この馬鹿!」
..シンジ「どうしてそこで僕に当たるんだよ?!」
..トウジ「…ほんま、平和やなぁ」
ケンスケ「まったく同感だね」
オシマイ。
二代目タソ待ってる人、紛らわしくてすまん。漏れも続き待ち組(・∀・)
いやいや、イイイヨイイヨ!
すごい、リアルだった!本物のカヲルとレイのストーリーって感じがした!GJъ( ゚ー^)
贅沢を言えば台本ではなく小説にして欲しかった。
919 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/11/11 03:28:35 ID:gGStjvOz
ィィよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!ナイスだね
すごくイイ!!もっと続きが読みたい!!
カヲレイはやっぱり良いw
>>908-915 とても面白かったでつ
自分が書くのより、よっぽど起承転結があって、ちゃんとした文章なきがしまつ
えと、続きは・・・・(´д`;
いまんとこ、おぼろげな感じでつ
何とか形にしてみまつでつ
突然ですが…僕の事覚えてます?
久々にレスした途端やってもた…
「紅茶のお話」凄く良かったです!!リア厨の僕にはとても共感できました。 二代目氏!!新作楽しみにしてます!!
2代目たん!気まぐれ名無しLRKたん!おかえり〜♪新作期待して待ってるよ〜!
>918 やってみたけど漏れが書くとデムパにしかならん。スマソ
カーテンの隙間からさしもれる夕暮れの光。
風が過ぎるたび、ほのかな明るみが卓上のポットやティーカップの表面をうつろう。
暖かな湯気のなごり。
両手に抱えたカップは少しずつ冷め始めている。残りをひと息に飲みほすと、
小さく溜め息が出た。
顔を上げた拍子に、目が合う。少し、たじろいだ。
「そんなにおいしかったかい?」
微笑み。どう答えていいのかわからなくて、ただ頷く。
黙って見据えても、この人は目を逸らさない。その目に優しい色が浮かぶのを、
不思議な胸騒ぎを覚えながら、じっと見つめ、そしてたぶん、見とれている。
「…ありがとう」
やっと言葉が見つかる。とても短い言葉。
でも、この人は微笑んでくれる。
「僕の方こそ、ありがとう。とても楽しかったよ」
気負いや力みのない笑顔。吸い込まれそうな、目。
立てなくなる前に、立ち上がる。できるだけ素早く。
「…そろそろ行くわ」
「そう? じゃ、そこまで送っていくよ」
すっと立って鞄を渡してくれる。カーテンが揺れ、ふいにお互いの顔が淡い光に浮かび上がる。
その一瞬だけ、息が止まる。
玄関を過ぎ、ドアが開いて閉まり、並んで階段を下りていく。
「それじゃ。また明日、学校で」
「ええ。…さよなら」
揃っていた二つの足音が、またひとつになる。
それだけのことがとても寂しくて、わざと振り向かずに、暮れ方の道を歩いていく。一人。
>922 >923 マターリ(・∀・)ガンガレ! 漏れも待ってます。
某647氏とか、前スレで掛け合いやってた人はもう来ないんだろうか…
あの人に抱かれても、何の温もりも感じないの
あの人に包まれても、何の鼓動も感じないの
当然ね
あの人に「心」はあっても「心臓」はない・・あるのは、ただ、オレンジ色の「コア」だけ
食事をしていてもそう
あの人は私の隣でコーヒーのひとつも飲まない
手料理を作ってあげる打なんて、夢のまた夢
わかる?
自分とは違う次元の存在だと言う、この絶望感
だから喜んだの、本当に嬉しかったのよ
私が、あの人と同じだってわかった時には
私は、最後のシシャの、最初のイブになるの
さようなら
人 類 な ん て 用 済 み
煤i ̄□ ̄!
ナンカ、ヘンナノガカキコサレテルゾ
オカシイナ・・・デンパデモジュシンシタノカナァ(´�ω・`)
放課後の、生徒の数もまばらになった校舎の陰から
渡り廊下を歩く渚カヲルへと鋭い、獲物を狙う肉食獣のような視線が注がれている。
視線の主は綾波レイ。
彼女の手のひらの中には、昨日偶然に商店街の福引きで当てた映画のチケットが、二枚握り込まれていた。
(大丈夫。昨日一晩中練習した通りにすればいいだけ。問題ないわ。)
タイミングを見計らい、ごく自然を装って飛び出す綾波さん。
「こんにちはフィフス。」
「やぁファースト。何か用?」
「あの…わ、私…わた…」
「?」
顔を真っ赤にして必死に誘いの文句を紡ごうとする綾波さん。
しかし、昨日あれほど練習したのに簡単なセリフが緊張で出てこない。
「あの…その…私…」
悲しそうに下を向いてしまう綾波さん。
「どうしたの。ほら、落ち着いてゆっくり思い出してごらん。ハイ深呼吸して…」
カヲル君に優しく諭され、すぅはぁ、と数回深呼吸。
後ろ手に握るチケットに力を込め、意を決して顔を上げる綾波さん。
「私とひとつにならない?」
「 」
思わずやってもーた綾波さん。
ダッシュで家に逃げ帰り、電気も点けずに枕を抱いて涙する綾波さん。
ワロタw
人類用済みかよ
>927はなんか優しい感じがして好きです 928、929>はなんかダークっぽいレイがイイ! 931、932>可愛い綾波さんに萌えw LRKイイ!!これからも頑張って下さい!!
呼び止めようとしたの・・・でも言葉が出てこない・・・。
/ __
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『/⌒~ナ-ナ/ \/⌒ノ\ >┐
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く// 犬\ ~レ⌒7|( ノ|\\
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(( \\ く/ /\ \\ ◇~
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∠』 レ´ |\/ / /\ ι/
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>>929 ワロタ
「そう、いらないの。みんな無に還ればいいんだわ」
「…だから何故そうなるんだい…」
ぶつぶつ呟きながらセントラルドグマ深部を行くレイ。
そのかぼそい腕にがっちり掴まれ、疲れた顔で引きずられていくカヲル。
既に二時間にわたる説得は水泡と帰し、もはや彼女を止めるものはない。
人類の命運はまさに風前の灯。
誰も気づいてないまま、今まさにサードインパクトの引き金が引かれようとしていた。
手動で。
「極秘工作にエレベーターは似合わないわ。ダクトを破壊して、そこから進みましょう」
「…わざわざ閉鎖区域を通るのかい?」
「当然だわ。その方が気分が出るもの」
天の一声により進撃ルートは決定された。
使徒襲来を想定した数々の隔壁や恐怖の巨大シャフトは手ごわかった。
阿鼻叫喚の数時間を経て、ついに天国の扉が開かれる。
だが、いかに使徒の力を持つとはいえ、二人の疲労も限界に達していた。
「ついに…たどりついたのね。これで人類もめつぼ」
フラフラと磔刑のリリスに向かいかけ、ぱたりとこけるレイ。
沈黙の数秒が経過。恐る恐る近づいたカヲルは、顔面を強打して昏倒した彼女を発見する。
カヲルは溜め息をつき、そしておもむろに警備部に通報した。
かくして粛清の女神は沈黙した。
後日意識を取り戻したレイは、人類滅亡計画などすっきりさっぱり忘却していたという。
LRK
時期が時期なので、今クリスマス物作ってます。完成したら貼りますんで評価お願いします。
楽しみにしてま〜す(・∀・)
がんばってくださいね。
カヲル 「クリスマスはいいねぇ。2000年以上前の偉人の誕生日が今も語り継がれ祝福されているなんて。正にヒトの歴史が生み出した奇跡と言えるものだよ。」
綾波「…そう。」
カヲル 「ちなみに僕の誕生日は8/13だよ。そう、セカンドインパクトと同年同日…」
綾波「…」
カヲル 「? 何だか元気ないねファースト。」
綾波「…私、誕生日とか無いから。」
EVAって声優さんとキャラの誕生日同じなんだっけか?
>>942 基本的にはね。
ただしケンスケとトウジは違う。
カヲルは「9/13」な。
レイはない。
あと、時田シロウとか赤木ナオコとか数学教師とかOTR艦長にも設定はない。
「ちょっと僕らのパチンコをやりに行ってくるよ」
「・・・制服姿で?」
アス×カヲスレに誤爆してもーたorz
出来たんで、最終チェック後うpします。
お待ちしてます。ハァハァ
948 :
気まぐれ名無しのLRK:04/12/19 04:16:59 ID:uOOrOXlN
完成したっす、タイトルは「忘れかけてたクリスマス・イブ」
第三新東京市の12月
「(あの人、喜んでくれるかしら。)」
「綾波?」
「(・・・クリスマス・・・プレゼント)」
「ねぇ?綾波?」
「何?どこか、間違えた?」
「そうじゃなくてさ、そのマフラーってさ。」
「・・・フィフスに送るの。」
「明日?」
「・・・ええ。」
「いいなぁ、クリスマスプレゼントを贈る相手がいるって。」
「そう?。」
「ちょっとシンジ?、ここはどうすんのよ?」
「ああ、ちょっと貸して。」
「いいの!こーゆーのは、全部自分で作らなきゃ意味ないのよ。」
「誰に、贈るの?その帽子。」
「秘密〜♪、贈られた人だけが知れる特権なの♪」
「やっぱり・・・加持さんのために?」
「・・・アンタが、その手袋を私に贈ってくれるんなら・・・考えてもいいわよ。」
「えっ?」
「・・・なぁ〜んてね、お生憎様、これは加持さんの為の物で〜す♪」
「はぁ〜・・・そんな事だと思った。」
「シンジ!もっと人生に期待を持ちなさい!」
「私、そろそろ行くわ。」
「あっ、綾波。」
「何?」
「仕上げの所とかは、この本に載ってるから。」
シンジの手には『趣味の手芸・クリスマス増刊号』
「何?これ。」
「わからない所があったらこれを見ればバッチリだから。」
「アンタって、ホント物好きよねぇ〜。」
「小さい頃、少し興味があったから・・・ね。」
「へぇ〜小さい頃ねぇ、あっ、そうだファースト。」
「何?」
「家に着いたら電話して、ちょっと話があるから。」
「えぇ、わかったわ、それじゃ。」
自宅に着いたレイはメールが来ているのに気付いた
『From洞木 ヒカリ』
『タイトル:明日の事だけど』
『本文:突然だけど、明日って
何か予定入ってる?アスカ達
の家でパーティやる事になっ
たんだけど、綾波さん明日の
7時から空いてる? 』
「7時から・・・」
その時、携帯電話から、『ラ・カンパネラ』のメロディーが流れ出した
「アスカ?」
『もしも〜し、レイ?』
「何?」
『今って、家にいるのよね?』
「そうよ、そういえば、話って何?」
「何考えてるのよ、明日の事に決まってるじゃないのよ。」
数十分後、カヲル宅
「・・・あと数日で今年も終わりか。」
「・・・でも何か忘れているような気がするのは何故だろう・・・?」
カヲルは暗くした部屋の窓から高層ビル群をぼんやり見ていた
「あれ?・・・やっぱり何か大事な事を忘れている・・・」
「そういえば最近、街の雰囲気がやけに明るくなってきてる。」
「・・・何か関係があるのかなぁ・・・」
その時、携帯から『G線上のアリア』のメロディーが流れてきた
「・・・レイ?」
充電スタンドから携帯を取る、『綾波レイ』の文字が液晶に映っている
「もしもし?」
『カヲル?今、何をしているの?』
「特に何もしていないけど。」
『明日、どうするの?』
「えっ?」
『12月24日、終業式だから、午前で学校は終わりだわ。』
「確かそうだったね。」
『あの・・・7時から、予定は入ってる?』
「別に、何も予定は無いよ。」
『それじゃ、食事にでも行かない?』
「構わないよ、財布にも余裕があるし。」
『どこで待ち合わせる?』
「・・・学校の前でいいかい?」
『わかったわ、それじゃあ、明日学校で。』
「あぁ、おやすみ。」
携帯をまたスタンドに置く、充電中のランプが赤く光っている
「・・・何で急に食事なんか・・・」
ベッドに入り込むと、少しスプリングのきしむ音がした
「・・・やっぱり何かがあるらしい・・・何だったかなぁ。」
「・・・明日になれば、わかるだろう。」
翌朝
教室には続々と人が集まってくる
「あっ、カヲル君おはよう。」
「おはよう、シンジ君。」
「明日から、ついに冬休みだね。」
「あぁ、しばらく学校に来れないのは残念だよ。」
「毎日、宿題に家事炊事はちょっとキツイな。」
「そういえば今日って通信簿が配られるんだよね。」
「ミサトさんが何て言うか・・・もう今から心配だよぉ〜。」
「あ〜寒かったぁ、みんな〜おはようさ〜ん。」
教室に関西弁が響き渡った
「あっ、おはようトウジ、ケンスケ。」
「おはよう、トウジ君、ケンスケ君。」
「そやシンジ、今日て何時から行ったらええんやっけ?」
「お前ってホント忘れっぽいな、7時だよ7時!」
「うっ、うるさいわボケ!確認しただけや!」
「そうだ、カヲル君、今日の7時から空いてる?」
「ごめんよ、ファーストと食事に行くんだ。」
「いいよなぁ〜彼女持ちは。」
「あぁ〜その時に渡すのか。」
「何やシンジ、何に納得してんねん?」
「あっ、いやぁ何でもないよアハハハハ・・・」
その時、先生が教室に入ってきたので、みんなはドタドタと自分の席に着いた
「(・・・何でみんなはこんなにワクワクしているんだろう?・・・)」
「(・・・思い出せないなぁ・・・)」
午後三時、葛城邸にて
「よぉ〜し!全体の流れはこんな感じでOKね。」
「ミサトってば、こーゆー事になると何処からそんなヤル気が湧いてくるのよ?」
「あ〜ら、私はただレイを応援したいだけよ。」
「葛城三佐、すいません。」
「いいのよレイ、デートってのは、先に主導権を手に入れた方が勝ちなの、わかったかなぁ?」
「人の事ばっかりに首突っ込んでると、自分が幸せになれないわよ〜。」
「は〜いはい、さて、次はファッションandメイクね。」
「ミサト!パーティの準備もあるんだからね、忘れないでよ!」
「アンタこそ、友達の一大事なんだから少しは手伝いなさいよ。」
「私は昨日の内に十分すぎるほど援護したから、ねっレイ〜♪」
「ちょっと待って、今日のパーティにレイとカヲル君は欠席って事?」
「ごめんなさい、今夜は・・・彼と居たいから。」
午後7時まで、あと10分
カヲルは校門の前で夜空を見上げていた
「冬の夜空は、何でこんなに綺麗なんだろう・・・」
「そういえば・・・まだ思い出せない・・・」
「何だったかな・・・」
その時、近づいてくる人影をカヲルは見つけた
「・・・レイ?」
「カヲル?、ごめんなさい、寒くなかった?」
「そんなに寒くもないよ。」
「まだ55分ね、お互い、早く来すぎたみたい。」
「そうだね、どこで食事するんだい?」
「予約はもう取ってあるわ、行きましょ。」
大きな通りまで歩いてタクシーに乗る
街は恋人達で溢れ返っている
「(・・・何で今日はこんなに人がいるんだろう?・・・)」
「ねぇ、カヲル。」
「(・・・レイも何だかいつもより綺麗だし・・・)」
「カヲル?」
「あっ、ごめんよ、何だい?」
「今から行くお店、とても、素敵な所なのよ。」
「へぇー、どんな感じなの?」
「フフッ、着いてからのお楽しみ。」
タクシーはクリスマスムードの街を走って行く
市街地から少し離れた小高い山のふもとに、そのレストランは建っていた
そこからは芦ノ湖が見え、月や星達が湖面に映っている
「すごい・・・夜の芦ノ湖が、こんなに綺麗だったなんて。」
「・・・気に入ってくれたかしら?」
「店内からは、もっと綺麗に見えるのかな?」
「入ればわかる事よ、行きましょう。」
レイは、ジャケットのポケットに手を入れているカヲルの腕に、そっと自分の腕を通した
店内は木の温もりが伝わって来るインテリアで、壁一面の窓から芦ノ湖が見渡せる
客は、二人以外には老夫婦と家族連れが二組ずつ
「御予約ですか?」
「はい、渚です。」
「えっ?レイ?」
「かしこまりました、あちらの席になります。」
二人は席に案内されて、メニューに目を通した
「・・・僕の名前で予約してたんだね。」
「普通は、男性が予約を入れるものよ。」
「まぁ・・・そうなんだけどさ。」
「フフッ、あなたを立ててあげたのよ。(・・・本当は、アスカが予約を入れてくれたんだけど・・・)」
「あ、ありがとう。」
「どういたしまして。」
二人は相談しながらメニューを決めていった
「決まったかい?」
「ええ。」
二人は注文を終えて料理が来るのを待った
「お客様、少しよろしいでしょうか?」
「はい、何か?」
「私、当店のオーナーをやらせていただいている者です。」
「はぁ。」
「お客様にこれをサービスしようと思いまして。」
男はカートの上に置かれているシャンパンを指した
「そんな!僕達まだ未成年ですから!」
「ご心配なさらず、これはノンアルコールシャンパンですよ。」
そう言って男がウインクした
「フフフッ、それじゃあ、いただけます?」
「はぁ〜・・・それじゃ僕も。」
「かしこまりました。」
細いグラスに透き通ったシャンパンが注がれていく
「それでは、ごゆっくり。」
男が行くと少しの沈黙があった
「・・・乾杯でもしようか?」
「ええ。」
「それじゃ。」
『カンパイ。』
二人は食事中、色々な話をした、通信簿の話や友達と遊んだ時の話
そして、大晦日から初詣までを二人で過ごす計画・・・
「さて、そろそろ行こうか。」
「ええ、美味しかったわね。」
「ああ、また来たいよ。」
レジで会計をしようとしているとさっきの男が何かを持って来た
何かの箱のような物だ
「お客様、これをどうぞ。」
「いいんですか?さっきもシャンパンをご馳走になったのに。」
「あなた方を見ていると昔、妻とこんな店によく通っていた事を思い出しましてね。」
「あの・・・私達・・・上手く行くと思いますか?」
「そうなる事を、祈ってますよ。また来てください、楽しみに待ってますから。」
『はい、ごちそうさまでした。』
「メリークリスマス。」
カヲルとレイはお互いの顔を見てから男に言った
『メリークリスマス。』
帰りのタクシーの中で箱を開けた、中にはバームクーヘンが入っていた
雪が積もった切り株の上で、二人のサンタが手をつないで座っている
「こっちの女の子のサンタ、君に似てるね。」
「こっちの男の子のサンタだって、あなたに似てるわ。」
そんな話をした後、二人はそのケーキをそっと箱に戻した
レイの家の近くの公園で二人は降りて、近くのベンチに座った
「きっと、サンタクロースだったのよ、あのオーナーさん。」
「クリスマスプレゼント、か・・・」
「カヲル?」
「何だい?レイ。」
「これは、クリスマスプレゼントよ。」
レイはバックの中から丁寧に包んである何かを取り出した
「あ、ありがとう、開けてもいいかい?」
「ええ。」
それは青いマフラーだった、でも少し長い
「・・・これ、手編みかい?」
「ええ、ちょっと長く作りすぎたわ。」
「そんなことないさ・・・あっ、こうすればいいじゃないか。」
カヲルはレイと自分を包むように二人で一枚のマフラーを巻いた
「・・・あたたかいわ。」
「・・・正直に言うよ、僕は今日がクリスマス・イブだって事を忘れてたんだ。」
「えっ?・・・」
「あのオーナーさんに言われてやっと思い出したぐらいなんだ・・・だから、プレゼントなんて用意してないんだ・・・」
「・・・そうだったの。」
「ごめんよ、レイ・・・」
「・・・いいのよ、別に。」
「えっ。」
「あなたといられる事が、最高のクリスマスプレゼントだから。」
「レイ・・・」
レイがそっと目を閉じて、カヲルも目を閉じる
そして手を握ったときの温もりとは違う、柔らかな温かさを二人は感じ合った
振り出した雪の冷たさにも気付かずに
以上です
ひょっとしたらもう一個作るかもしれないので3スレ目でお会いしましょう
GJです(・∀・)お疲れさま♪
久しぶりのSSに大感謝
鋼鉄2の3巻読んだぜー。
アスカとシンジは両想いっぽいのにレイとカヲルはヤバイぐらい仲悪い・・・orz
今月号の少年エースの表紙はカヲ×レイだぞ。あと来月号の付録はカヲ×レイの下敷き。
>>965 見た。思わず本屋でハァハァしそうになった。
すげー
カヲル 「やぁファースト。新年明けましておめでとう。」
綾波「おめでとう…」
カヲル 「さぁ早速初詣、おせちにお雑煮と…」
綾波「…」
冬休み突入から片時も側を離れようとしないカヲルがいい加減ウザくなってきた綾波さん。
969 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:05/01/01 19:14:42 ID:ryyZtmbH
ヒメハジメもしてください。
姫はじめに備えて身体の隅々までキレイにして
クリスマスに頂いた香水も初めて付けてみて
「準備…完了。」と鏡の前で気合い入れて部屋に戻ったら
気持ち良さそうに甘酒で潰れてたカヲル君を発見してしまう綾波さん。
二三度つついても起動の見込みが無かったので、ゲンコツ叩き込んでフテ寝する綾波さん。
そーいや冬祭りにいったけどカヲレイ本は見つけられなかったよ…
朗報"キタ━━━━ヽ(゚Д゚,,o)ノ━━━━!!!!"
>>969さんあなたIDが表示されてますよ。
IDを表示させてると、IPアドレスが抜かれる可能性があります。
表示させないようにして安全を高めましょう。
そのためには名前の欄に山崎渉と書き込めばこれからは表示されません
またメールランに山崎渉と入れると裏2chへいけます。(あまりおススメしません
裏は危険ですから。)スグにやっておきましょう。
>>972sageりゃいいだけじゃないか?
IP表示のやり方教えてどーすんだ?
ここのスレの作家さんたち、みんな上手いねー。
読みながら、声や表情まで浮かんでくるよ。
ふと思ったが、カヲルって、レイデートでDQNに絡まれたら
どんな対応するんだろう?
神経逆撫でしそうだしなあw
試しに
裏すごかっただろ
>>973 レイタン怒って、DQNを無言でLCL化ですが、何か?
次スレは?
>>980でいいんじゃない? 985でもいい気はするが
980 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:05/01/14 01:43:30 ID:yXfdaCPl
age
980がからあげしてくれたので985が勃てる事に決定しました。
というより、980越えて24時間経ったら落ちるらしいよ
ということで残り約三時間
たて方判らないので誰か…。
>>982のいうことが正しければ俺達に残された時間は後・・・・・・四十三分
987 :
985:05/01/15 05:31:15 ID:???
988 :
985:05/01/15 06:16:10 ID:???
「やあ、おはよう」
レイが朝起きると、なぜか部屋にカヲルが居た。
「なに、してるの」
カヲルは質問に答えないで言った。
「今日は凄くいい天気だよ?何処かに出かけないかい?」
「眠いからイヤ」
そしてレイはまた・・・・・・・寝た。
「…いったい僕はどうしたらいいんだい?」
PM1:00
『まだ、居る…』
まだ寝起きなので、頭がはっきりしないままベットを降りるレイ。
カヲルの寝顔をしばらくの間見つめてからベットに座って読書をはじめた。
しばし読書を楽しんだ後、時計を見たら時間はすでに2:30分だった。
しかし未だにカヲルが起きないので、レイは顔をしかめた。
「お腹…空いたわ…」
(今日は駅前のラーメン屋さんの『にんにくラーメン(チャーシュー抜き)』を食べに行こうと思ってたのに・・・)
この間貰った割引券に有効期限が今日までだったのだ。 もう一度カヲルを見る。腕を組んで首をかしげてどこか苦しそうな顔をしている。
(体勢が悪いから?)
しばらく考えこんでからもう一度割り引き券を見て、コクンとうなづく。 パジャマから制服に着替えて玄関に向かう。
「留守番、お願い」
寝ていて聞いてる筈もないのだが、律儀にもカヲルに一声かけてからレイは外出した。
989 :
985:05/01/15 06:17:06 ID:???
パタンとドアの閉まる音で起きたカヲル。
「…どうやら寝てしまったらしいね。あれ?レイ?」
部屋の中を探してどうやら出かけたらしい事にやっと気付くカヲル。
「出かけたのか…。起こしてくれればいいのに」
そう言いつつも怒った様子はなく逆に鼻歌まで歌いだし部屋の掃除をはじめる。
「喜んでくれるといいけどね」
PM4:00
レイがラーメンを堪能して帰宅すると部屋が見違える程片付いていた。
窓際の机の上にはバラの花まで飾ってある。
「やあ、お帰りレイ。部屋を片付けさせてもらったよ」
レイはとても不思議そうな顔をして首をかしげた。
「君の笑顔が見たかったからね。聞いたんだよシンジ君に。部屋を片付けたらありがとうって言われたってね。だからレイが喜ぶと思ってね」
カヲルはそう言ってレイに近づき耳元でささやいた。
「シンジ君にだけ感謝の言葉を言って彼氏である僕には言ってくれないのかい?レイ」
レイは頬をほんのり染めて言った。
990 :
985:05/01/15 06:20:13 ID:???
「何を言うのよ…」
GJ!
スレ建てにネタ投下、お疲れ。
次スレでも一つたのむよ。
ありがとう。ひっそりと投下するつもりだったのに名前欄消し忘れた…。