396 :
_:03/06/16 06:40 ID:???
教団大神殿の一角で爆発が起こった。N2手榴弾が爆発したのだ。
「やった!」長髪に痩せぎすの男が言った。「いくらATフィールドが使えても、N2手榴弾を喰らえば・・・」
「ああっ、兄貴!」黒眼鏡にずんぐりむっくりの男が爆炎の中を指差した。「あれを見ろ!」
「なっ・・・何だァ、ありゃあ!?」
煙の中から現われたのは全身が青い半透明の、まるで水晶でできているような巨人であった。
「フハハハハハ・・・そんな攻撃は私には通用しないね」ゾクッとするような女の声が聞こえた。
「き、貴様は人間じゃないのか!?」
「私は教団の主席司教様から力を授かった」水晶の巨人は言った。「私は神聖綾波教団拾四聖騎士の1人、伍之騎士・羅魅獲よ!」
「ば、馬鹿な・・・!」
「くそっ、これでも喰らえ!」
ジンとウォッカは水晶の巨人に向かって銃器を発砲するが、通常の弾丸はATフィールドではじき返され、対ATフィールド仕様ラスガンの弾丸さえもたいしたダメージにはならない。
「フフフフフフ、そんな攻撃では私にはダメージを与えることはできないわ。それじゃあ、今度は私の番ね」
水晶の巨人、羅魅獲は全身からバチバチと放電すると、両手でかめはめ波のような構えをした。
「や、やばい・・・! 逃げるぞ、ウォッカ!」本能的に危険を察知したジンとウォッカは回れ右してその場から逃げ出す。「がってんだ!」
だが、逃げられるはずもなかった。
「うわああああああっ!!!」
羅魅獲の手のひらから荷電粒子ビームが放射される。
ジンとウォッカの顔が水ぶくれだらけになって膨れ上がり、まるで電子レンジの中に入れられたトマトのように爆裂してしまった。
「私は伍之騎士・羅魅獲。綾波教団にたてつく者は私が始末してやるわ・・・」
トライラックスという勢力を超えた越権行為ばかりしてスマソが、
また教団側の戦力をいじらせてもらいました。
まあ、高橋覗さんのパートから受け継いで、
トライラックス、ネオ戦自、葉隠覚悟と交戦する範囲内に限られていますが。
神聖綾波教団・拾四聖騎士
・参之騎士・沙鬼獲
ネオ戦略自衛隊との交戦で戦士した前任者・裂獲の後釜として、
委員会(?)が失敗作使徒人間の蛇魅須に力を与えてこのポジションに据えた。
『ウルトラマンパワード』に出て来るジャミラのような形状で、
オリジナルに同じく両手から光の槍を出して攻撃し、自爆機能も備わっている。
ただし、いかんせんへタレなので、自爆する度胸はなさそうだ。
・四之騎士・刺矢虫獲
『ウルトラセブン』に出て来るメトロン星人のような形状で、
オリジナルに同じく両手から光の鞭を出して攻撃する。
空も飛べるが、スピードはあまり出ない。
・伍之騎士・羅魅獲
トライラックスから教団側に寝返ったユキナ曹長に
どうやら主席司教が力を与えたらしい。
『コブラ』の悪役のクリスタルボーイのような姿をしていて、
ありとあらゆる攻撃が通じない。
荷電粒子ビームを発射する。
399 :
_:03/06/16 08:36 ID:???
400 :
_:03/06/16 11:07 ID:???
401 :
_:03/06/16 14:02 ID:???
403 :
_:03/06/16 15:28 ID:???
404 :
_:03/06/16 15:53 ID:???
405 :
_:03/06/16 17:22 ID:???
化け物の口から放たれた先制の一撃が大きく地面を砕き割る。
悪魔が舞い上がり、鎧武者が宙へ跳ぶ。
スーツの紳士が地面を滑るように化け物の背後に回る。
阿吽の呼吸で三軸の紅い線が一点で交差する。
「外したか!」
化け物は交差の瞬間に姿を霧のように消した。
回収されていく軸の一本に沿って螺旋を描きながら突然実体化し、襲い掛かる。
大きく開いた口に悪魔の上半身が喰われる。
次の瞬間、姿をぼやけさせた化け物を下方から紅い槍が貫く。
「チィッ」
ゼクストは体を後ろに逸らし、ダミーを残して攻撃を避けていた。
化け物は身を翻してゼクストから離れ、フィーアトに突進していく。
フィーアトから剣を持った形で紅い腕が幾本も生えて迎撃体制を整える。
「ったばれい!!」
化け物の顎の端から伸びた牙のような二つの突起が交差して、
複数の剣撃を全て受け止める。
フィーアトの背中から新たな腕が2本、急速に伸びて化け物に斬りかかる。
と、化け物の銃を模したとも思えるような右のギミックから炎が放射された。
攻撃に出した刀を重ね広げて盾にし、化け物を交えた刃で押し離す。
押された化け物の後ろ上方にはエーアストが構えていた。
大上段に上げていた身の丈の二倍はある非効率に巨大な包丁のような刃を、
一気に振り下ろす。
化け物の長い尾が大きく振られて刃を強く弾く。
刃を片付けながらエーアストはバランスを取る。
「一筋縄ではいかんようだな」
「ああ、なかなか楽しめそうだ」
大神殿のとある倉庫区画のひとつに爆発音と振動が響き渡る。
「な、何だ!?」
ネルフやトライデントとの戦闘に備えて武器庫に出入りしている兵士達が驚いた所へ、もう1人、兵士が飛び込んで来た。
「たっ、大変だ!」その兵士は血相を変えて言った。「近くでN2手榴弾が爆発して火災が発生したらしい!」
「なっ、何!? N2手榴弾が爆発して火災!?」兵士達は震え上がった。
この武器庫にはN2爆発物の類がごまんと保管されている。
その武器庫のすぐ近くで火災が発生したとなれば、それは大変なことだ。
「ひええええ!」
「とにかく、火が回って来ないうちにこの倉庫の爆発物を離れた所へ運び出すのだ! さもないと、我々も木っ端微塵だぞ!」
兵士達は大騒ぎになりながら、倉庫の中から爆発物兵器を運び出す。
廊下には煙が回って来ていた。
「急げ! 火元はあっちだから、反対側へ運ぶのだ!」
そのあたりの区画はもう蜂の巣をつついたような大騒ぎである。
この騒ぎの中では、どさくさに紛れて兵器類を持ち出してもバレそうにはない。
最初に爆発と火災の発生を伝えに来た兵士は他の仲間から離れると、N2手榴弾の入った箱を持ってトイレへ入って行った。
大便用のボックスに入ったその兵士は箱の中身を確認する。
「うまくN2手榴弾を手に入れることができたな」と、その兵士はつぶやいた。
声優の加藤精三のようなしわがれ声である。
兵士の顔がグニャグニャと変型する。トライラックスのフェイスダンサーだ。
「ジンやメンチには悪いが、あやつらにはおとりになってもらおう」オドーは言った。「とにかくこの大神殿を爆破しなくては、な」
「俺は神聖綾波教団の拾四聖騎士が1人、参之騎士・沙鬼獲なるぞ!」
まるで『ウルトラマンパワード』に出て来るジャミラのような姿に変身した蛇魅須はボイスチェンジャーで変質したような声で言った。
「聖騎士・・・サキエルだとォ!?」
そう言われてみると、前に条約締結に来た時に会った等身大ミニチュアサキエルに似ていなくもない。
「馬鹿な! 蛇魅須が教団の聖騎士だと!?」巣輝牙が驚愕して言った。「そんなはずはない! お前はわしらと同じ使徒人間の失敗作のはずだ!」
「ぶわははははは・・・俺は綾波教の神様から選ばれ、力を授かったのだ!」等身大サキエルのような蛇魅須は言った。「綾波教の神様は俺を教団の聖騎士にしてくれた!」
「蛇魅須! お前、自分が何を言っているのかわかっているのか!?」
「貴様ら、今まで俺のことを役立たず呼ばわりしてくれたな。だが、綾波教の神様は俺に利用価値を認めてくれた。そして、教団にたてつく者は始末しろと命令した」
パワード蛇魅須は両手をかざす。すると、その手の中に光でできた槍のようなものが現われた。
見覚えがあるぞ。サードインパクト以前に戦略自衛隊に配属されていた頃、モニター画面で見たことがある。
あれは第3使徒サキエルが前に日本に攻めて来た時に使っていた技(?)だ。
俺は武器を構える。
「だから、お前達を殺すのだ!!」パワード蛇魅須は両手から光の槍を放った。
最初は2本あったように見えた光の槍は空中で分裂して俺達に襲い掛かって来る。
ガイア・ノムラは横っ飛びに避けたが、失敗作使徒人間達は槍を喰らってしまい、俺も装甲服を着ていなかったら危ない所であった。
「撃て!」地面を転がったガイア・ノムラが叫ぶと、銃を発砲する。
俺や巣輝牙達も一斉に発砲した。
だが、パワード蛇魅須の前に赤い光の幕が走り、俺達が撃った弾丸ははじき返されてしまった。
「おおっ、ATフィールド!」
「よし、対ATフィールド仕様だ!」
俺とガイア・ノムラは通常仕様の銃器から対ATフィールド仕様ラスガンに持ち替えて発砲した。
「ひええええ!」総崩れとなった反乱軍が地底の洞窟の中を逃げ惑う。「あんな化け物と戦えるか!」
毛皮でできた衣服を着たワイルドな風貌の雲をつくような大男が逃げ惑う失敗作使徒人間達を捕まえては放り投げたり、殴り飛ばしたりしている。
シモツキの凄まじいパワーの前にはかつて人間だった使徒人間の失敗作達はまるでトマトのように潰されていった。
「どいつもこいつも骨がないな。誰か俺をてこずらせるほどの奴はおらんのか!?」
「うわああああ! 助けてくれェ〜ッ!」
さらに敗走する失敗作使徒人間の退路を妨げる形で、日本刀を持った女軍人が立ち塞がる。
先ほどまでの赤いベレー帽(
>>384)は今はかぶっておらず、かわりに2本の懐中電灯をまるで角のように頭に縛り付けている。
「フハハハハハ・・・どうせあんたらなんて生きていてもいいことなんてないんだから、死んだ方がマシよ! 一思いに殺してやるわ!」
ユキナ曹長は日本刀で失敗作使徒人間達を斬り伏せていく。
あたりに青い血が飛び散り、死体の山ができて行った。
そこへチタン合金の鎧を着た男と露出狂がかった服装の女がようやく駆け付けて来る。
「うぬ! 貴様らは!」強化外骨格をまとった葉隠覚悟は言った。
「シモツキ!」メンチはさらに驚いた様子であった。「それに、ユキナ曹長まで! どうしてここに?」
「おや、さっきの坊やに小便タレ女もか!」シモツキが言った。
「逃げたと思ったら、また戻って来たのね」ユキナは意外に落ち着いた様子であった。「その方が張り合いがあるわ」
「だっ、誰が小便タレ女ですってェ〜!」メンチは両手を振り回し、千手観音のような姿になった。「ム〜ッキッキッキッキィ〜ッ・・・!」
思いがけず地底深くでばったり出くわしたこの4人の男女は以前にもまんざら面識がないわけではない。
しかし、ユキナもシモツキもメンチのことなど眼中にない様子で、これを無視して話している。
「ユキナさんよ、あんたは下がって見物しててくれよ。その若僧は俺が始末したやる。俺からダウンを奪うほど強い相手は久しぶりだからな」
「またさっきみたいに1ラウンドKOされるんじゃないわよ」
「さっきは油断してたから不覚を取っちまったがな」
「何よ! あんた達、馬鹿ァ!」メンチがキレた。「あたしを無視するんじゃないわよ!」
綾波教団の本拠地である京都を取り囲む結界は赤いドーム状で、さながら『ラーゼフォン』に出て来る東京ジュピターのようだ。
私達はこの結界をこれより“京都ジュピター”と呼ぶことにする。
変わり果てた姿になりながらも碇君に対する慕情を捨てきれぬ、まるで紫東遥のような自分・・・これでは洒落にもならない。
そして、その京都ジュピターの南側に直径約500メートルほどのクレーターができていて、スモーウォーカーやK-1ゲリオン、ネオエヴァなどが土砂を運び出している。
まずは京都ジュピターの外側に縦穴を掘り、ある程度の深さから今度は壁面に横穴を掘るという作戦である。
横穴の中で次世代EVA達がそのサイズに合わせてあつらえられたスコップやツルハシで京都ジュピター内部へ向かって掘り進んでいる様子もモニターされている。
「縦穴の直径が大きすぎたのではありませんか?」私は心配げに問い掛ける。「こうも大きな穴では掘るのが大変ではないかと・・・」
本作戦の提案者でありながら、このような土木工事の知識は持っていない私は心配になって来た。
「いや、次世代EVAのサイズを考えると、穴の大きさに余裕を見ていなければならんからな」ギーガー様が私を納得させる。「それに我が国の次世代EVAのパワーならば、そう難しい相談ではない」
確かにその通りだ。縦穴の外に積み上げられた土砂は文字通り山がひとつできてしまいそうなくらいで、それだけ深く掘り進んでいることがわかる。
“ギーガー様、フウイ・ノ・レイ様!”モニタースクリーンに若いくせに白髪頭の男の顔が映し出される。“大変です! これ以上先へは掘り進めなくなってしまいました!”
「何? 掘り進めない、だと?」ギーガー様が問い返す。「何かの間違いではないのか、スモーカー? フウイの目測では地底には遮蔽障害はないと予想されていたはずだぞ」
“そんなこと言われても・・・えらく硬い壁みてえな物にブチ当たっちまって、スコップもツルハシもはじき返されてしまうんですよ!
「硬い壁?」私はまさかという嫌な予感がした。「スモーカー、画像をまわせ!」
“へ、へい”スモーカー大佐の顔が消え、地底の横穴の中の風景が映し出される。
そこには土砂の中から現われた赤い壁が―――地上の遮蔽障害と似たような赤い壁が映っていた。
「そ、そんな・・・まさか、地面の下にも遮蔽障害があったなんて・・・!」
ATフィールドを貫通した人工オリハルコン銃弾はパワード蛇魅須の本体の鎧のような表皮に突き刺さり、青い血を空中に飛び散らせた。
「ぐっ、ぐえええ・・・!」パワード蛇魅須はいかにも苦しそうなうめき声をあげ、後ろへのけぞる
致命傷とまでは行かなくとも、少しはダメージになっていてしかるべきはずだ。
「よし、今だ!」ATフィールドのガードが途切れた所で、俺とガイア・ノムラはN2手榴弾のピンを抜くと、パワード蛇魅須目掛けて投げつけた。「喰らえ!」
N2手榴弾を投げると、俺達は回れ右してその場から逃げる。
凄まじい爆発。
「やったか!」
「いくらATフィールドで普通の弾丸ははじき返せても、対ATフィールド仕様弾とN2手榴弾を喰らえば、木っ端微塵に・・・」
「なッ!? そんな馬鹿な・・・!」
煙の中から現われた怪物の姿を見て俺達はアワを喰らった。
パワードジャミラのような装甲がひび割れて砕け、さらにおぞましい姿になっていたが、決定的なダメージを受けている様子もなく、そこに立ち尽くしている。
「く、くそっ! 貴様は不死身か!?」俺とガイア・ノムラは対ATフィールド仕様ラスガンを再び撃とうとした。「この化け物め! 死ねっ!」
だが、パワード蛇魅須が放った光の槍で武器を叩き落とされてしまった。
さらに満身創痍のパワード蛇魅須は俺達に襲い掛かって来る。
「よし、こうなったら素手の格闘戦で勝負!」ガイア・ノムラが構える。「2対1なら勝てる!」
ガイア・ノムラはパワード蛇魅須に並の人間なら一発でダウンしそうなパンチを数発お見舞いしたが、相手になり得ず、平手一発で殴り飛ばされた。
俺はパワード蛇魅須の膝に蹴りを入れ、よろけた所へ側頭部をぶん殴ったが、やはり有効打にはなり得ず、ビンタ一発で10メートル近くもすっ飛ばされる所となった。
「ハガクレカクゴさん、悪いけどまた下がってて」メンチは覚悟の前に手をかざす。「こいつもあたしにまかせてもらうわ」
「ん? おい、俺はそっちの鎧の男と戦いたいんだがね」シモツキは呆れたような顔をしている。「お前みたいな小便タレの出る幕じゃねえぞ」
「小便タレって言うんじゃないわよ!」またもメンチは千手観音みたいになった。「ム〜ッキッキッキッキィ〜ッ!」
「いかん! かなう相手ではない!」覚悟はメンチを止めようとする。
メンチとて生身の身体でオリンピック選手並の体力と運動能力を持ち、さらにメンタートとして薬物を投与され強化されている。
弱いはずはなく、むしろかなり強い部類に入ることは先ほどの戦いぶりからもわかる(
>>380,
>>394)。
しかし、もともとの身体の素材からして鍛え方に格段の違いがある上に、さらに効力の強い薬物で強化されているらしいシモツキにはとうてい歯が立たない。
シモツキはメンチの並の人間であれば一発でダウンしてしまいそうなパンチを何発喰らってもビクともせず、渾身の蹴りを空中で掴むと、放り投げてしまった。
「ひえええええ〜っ!」
メンチはゆうに10メートル以上はすっ飛んで行くと、岩壁にブチ当たりそうになったが、空中で身体をクルッと回転させ、岩壁の上に着地した。
「何よ、こいつ? プロレスラーもノックアウトするあたしの攻撃が通じないなんて!」
「メンチさん! 貴方では手に余る!」覚悟が再度メンチを引き止める。「こやつは俺が相手をする! 敵もそれを望んでいるようだ!」
「そ、そうね・・・それじゃあ、お願いするわ・・・」さすがにメンチも自分では手に負えないと悟ったらしく、今度は意外に素直に引き下がった。
「男と男の戦いね。邪魔をしてはいけないわ」ユキナが言った。「もっとも、男などという生き物はしょせん下品で下等な代物でしかないけどね」
<油断するな、覚悟! 先ほど一発で倒せたからと言って、同じ手は通じるとは限らぬ!>
「承知! 先ほどはこやつが油断していたため、不覚を取ったというのは単なる負け惜しみとも思えぬ!」
葉隠覚悟は零式防衛術の構えを取る。
だが、シモツキはこれと言った格闘技の構えを取ろうともしない。
「むッ!? ノーガード? 一見して隙だらけに見えるが、もしや俺の攻撃を誘うために!?」
<こやつ、打たれ強さに相当自信があると見える! 従ってディフェンスを必要としない戦闘モードを使うようだ!>
覚悟が自分からの先制攻撃を躊躇していると、やはりシモツキの側から仕掛けて来た。
しかし、これまたやはり予想できたことだが、その攻撃はあまりにも大振り過ぎる稚拙な動きによるものであった。
パワーばかりで隙だらけだ。覚悟はシモツキの攻撃を余裕で避けると、クロスカウンターを放つ。
「因果!!」
ところが、シモツキは殴られた所を指先で掻くような動作を示すと、「ククク・・・効かぬな・・・」と言った。
「何!? このようなことが果たしてあり得るか! 零式防衛術のクロスカウンター・因果を受ければ、並の人間であれば失神はま逃れぬはず!」
<こやつの打たれ強さ、尋常ではない! 薬物で強化されていることもあるが、他にも秘密があるようだ!>
覚悟はシモツキのさらなる攻撃を避けると、零式防衛術の攻撃で応酬するが、どれもダメージをもたらすことができない。
何発目かの攻撃を放った時、シモツキは殴られながらも覚悟のパンチを手で掴んで動きを止め、もう片方の手で殴り返した。
「ビッグバンインパクト!」
シモツキの右ストレートを喰らった覚悟はゆうに100メートルくらいはすっ飛んで岩壁に激突し、あたりに瓦礫を撒き散らした。
「ああっ、ハガクレカクゴさん!」メンチが叫んだ。
「フフフ・・・これが神聖綾波教団の拾四聖騎士の1人、八之騎士・惨堕瑠怖怨の力よ」ユキナが解説して言った。
「八之騎士・・・サンダルフォン・・・!?」
「むう・・・以前よりも威力が増しているな。主席司教とやらから力を授かっただけのことはあるわ。これではあの若僧も生きてはおるまいて」
スマソ。読み返して気づいたが、
>>407は「
>>384,
>>394に関連して」ではなく、
「
>>384,
>>388,
>>394に関連して」の間違い。
それから、ユキナ曹長の伍之騎士・羅魅獲に続いて、
シモツキを八之騎士・惨堕瑠怖怨にしてみました。
シモツキは『H×H』に出て来たウヴォーギンがモデルなんだけど、
むしろ『覚悟のススメ』に出て来たボルトとキャラかぶってるかな。
大体今後の展開は想像つくと思うけど。
「うぬ、ぐぐぐ・・・」地面の上を転がる俺はどうにかして起き上がろうとする。
「蛇魅須! 貴様、よくも寝返ったな!」巣輝牙がパワード蛇魅須に組み付いているのが見えた。
無謀にもナイフ1本で挑みかかっている。
だが、もちろん言うまでもなく屁のつっぱりにもなり得ず、やはりビンタ一発で殴り飛ばされた。
「化け物め!」俺は起き上がって叫んだ。「化け物に対抗するにはこれだ! 変身! EVA緑号機!」
俺の周囲に緑色の閃光が走る。
パワード蛇魅須は無表情だったが、それでも驚いている様子を隠せない。
「ぬが? 何だ、それは!?」
「お前に説明してもわからんだろう。俺自身にもよくわからんのだからな」等身大のEVA緑号機に変身した俺は言った。「だが、この姿に変身するとパワーアップする。俺自身も俺が使う武器も、な」
と、言いながら、俺はサブマシンガンをパワード蛇魅須に向かって構え、発砲する。
「はっはっはっ・・・そんな攻撃、ATフィールドではじき返して・・・何!?」
ATフィールドをあっさり貫通したサブマシンガン銃弾はパワード蛇魅須の本体に襲い掛かり、身体の表皮に突き刺さっていく。
「ぐえっ!」またも青い血が飛び散った。「うぬぐぐぐぐ・・・」
俺はサブマシンガンを投げ捨てると、今度は対ATフィールド仕様ラスガンに持ち替える。
「今度はこれを喰らえ!」俺はそう言いながら発砲した。「裏切り者め! 今度こそ木っ端微塵だ!」
ただでさえATフィールドを貫通する対ATフィールド仕様ラスガンの人造オリハルコン銃弾の威力は俺のEVA緑号機の力によりパワーアップされ、それを喰らった者は木っ端微塵になるはずであった。
だが、同じ手はさすがにそう何度も通じない。
人造オリハルコン銃弾がATフィールドの表面に着弾し、ゆっくり回転しながらその中を通り抜けようとしている間にパワード蛇魅須はそれを避けてしまった。
俺の横の方角へ回り込んだパワード蛇魅須が光の槍を放つ。
思わぬ方角から攻撃を受けた俺のEVA緑号機の装甲に光の槍が突き刺さり、そこへパワード蛇魅須が突進して来た。
「何ということだ・・・」地底のトンネルの中から送信されてきた映像を見て、私は驚愕と落胆を覚えた。「私はとんでもない間違いを犯していた・・・逆だったのです・・・」
「む? 逆?」ギーガ―様が私のもらした台詞を聞いて問い返した。「逆とはどういう意味だ、フウイ?」
「私はあの京都ジュピターは“遮蔽障害が霧をベースとしてできている”ものと思い込んでいたのです。ですが、実際にはそうではなく、“遮蔽障害が地上では霧という形態を取っている”の間違いだったのです」
「とにかく、地面の下にも障壁があることは確かだ」
「申し訳ありません、ギーガ―様・・・私が安易な思いつきでいい加減な作戦を提案したばかりに、皆さんに無駄な労力を使わせてしまいました・・・」
「無駄な労力だと? フウイ、そちはそう思うのか?」ギーガ―様は反発的な口調で言い返した。「わしはそうは思わぬな。お前はこうも言ったではないか。ラミエルの荷電粒子ビームは地底では使えぬと・・・」
「は? と、申されますと・・・?」
「我々にはあの京都ジュピターの障壁を破るだけの兵器があるが、破った途端の反撃を喰らってしまうという問題点があった。だが、この侵入経路であればその危険性は低い。お前の言うことが本当ならば、な」
「それでは、私の提案は無駄ではない、と?」
「それは今の段階ではわからぬが、試してみる価値はある・・・対ATフィールド仕様ラスガンキャノン砲にN2爆裂弾を配備しろ」
ギーガ―様はスモーカー大佐達を呼び出す。
「スモーカー大佐。お前達はその赤い壁に向かってラスガンキャノン砲でN2爆裂弾を撃ち込め」
“へ? しかし、ギーガ―様・・・”イエスマンにはほど遠いスモーカー大佐が反論する。“ラスガンキャノン砲とやらではあの壁を貫通しても、すぐに穴が塞がってしまうっていう話ですぜ。俺達が中へ入ることができませんや”
「そこが付け目だ。障壁を貫通して中へ入ったN2爆裂弾が結界の中で爆発する。外側にいるお前達は安全な状態のまま、中ではN2爆裂弾の力でトンネルを掘り進めるという寸法だ」
メンチは激しい揺れを感じた。
シモツキが放った凄まじいパワーの右ストレート一発で地面が揺れている。
崩れた瓦礫の中から超展性チタン合金の鎧をまとった男が這い出して来て、ふらつきながらもようやく立ち上がった。
「なッ!? 貴様、生きてるのか!?」シモツキはむしろ驚いた様子であった。「俺の“ビッグバンインパクト”を喰らって生きているのか!?」
「恐るべき攻撃! まるで小型ミサイル並の衝撃であった!」葉隠覚悟はようやく声を絞り出す。「なれど、その程度の攻撃では、この葉隠覚悟の息の根を止めることはでき申さぬ!」
そうは言っても、もちろん無傷というにはおよそほど遠い。
<超展性チタン合金の装甲でようやく衝撃をやわらげることができた! しかし、あばらが6本は折れているし、内臓も破裂している! これ以上の戦いは無謀だ!>
「言うな! これしきの痛手、兄上やライやボルトとの戦いに比べれば、取るに足らぬ!」
シモツキは自覚し得ない言い知れぬ恐怖心に襲われ、無意識のうちに後ずさりしている。
だが、覚悟は言っている尻から吐血し、よろけて倒れそうになった。
「何だ? こいつ、死に体か・・・?」
「そんな死に損ないにてこずっててどうするの」後ろで見物していたユキナが割り込むようにシモツキを下がらせる。「私が始末してやるわ」
と、言ったかと思うと、ユキナは全身から青い光を放って、まるで水晶でできているような半透明の巨人に変身した。
「私は神聖綾波教団の拾四聖騎士の1人、伍之騎士・羅魅獲!」水晶の巨人は全身から放電しながら両手でかめはめ波のような構えを取る。
<ムッ!? あれは第参位次席司教と同じエネルギー攻撃!>
「いかん! メンチさん、俺に構わず逃げろ!」それが覚悟に言えた最後の台詞だった。少なくともメンチにはそれ以上は聞こえなかった。
水晶の巨人の手のひらから荷電粒子ビームが放たれ、地底の洞窟の中で凄まじい爆発が起こった。
再び地面が揺れる。先ほどのシモツキのビッグバンインパクトで崩れかかっていた洞窟が崩れていく。
「ひえええええ・・・!」メンチは天井が崩れていく洞窟の中を、悲鳴をあげながら逃げ惑うのであった。
取り急ぎ。
>????さん
>>359-361でのネルフ本隊進軍に際し、主席司教は「挨拶」をしますか?
そちらの兵がネルフ本隊が到着するまで(一部を除いて主席の様式美のため)
「動かない」ということでしたよね?(地下は除く)
自分なりの整理
結界内部
ランドマスター隊+ネオ戦自戦力
→京都大へ。8〜9時時点ではすでに着いているやも。
加持率いる少数部隊
→結界要所と思われる付近を監視警戒、及び結界内部を調査情報収集中。
フウイ大使及びギーガー
→結界目前にて足止め中(時間不明、おそらくネルフ到着以前、
もしくはネルフ本隊とは離れた場所)
『E』カメラ隊、各所にて活動中。
『E』『D』、結界崩しに参加させる「予定」
『E』ダブリス、ネルフ本隊を遠方から見ているはず(絡む隙がなかったので)
『E』Longinus、
>>359-362ほぼ同時刻、交戦中
(『E』計画提案者、いまだ動かず)
>>418 ????他っす。挨拶は行います(と、いうか一応その辺りはある程度
出来ています)。とりあえずは、トライラックス担当さんの方の京都突入
作戦の様子を見て、修正する予定です。
「おがぁッ!」パワード蛇魅須が非人間的な奇声を発しながら俺に殴り掛かって来る。
いくらEVA緑号機のパワーアップされた装甲をもってしても、こいつのパワーは侮れない。
殴られっぱなしになっていては具合が悪い。
「貴様に俺の気持ちがわかるか!」パワード蛇魅須は何やら訳のわからないことをわめいている。
「何!? 貴様の、何だって!?」
「救世主の使者としてちやほやされてるお前に、役立たず呼ばわりされ続けてきた俺の苦しみがわかるか!」
「ほざくな!」俺はパワード蛇魅須にヒジテツをかまし、反撃に転ずる。「訳のわからねえこと言うんじゃねえよ!」
使徒人間の失敗作がにわか仕込みで怪物に変身したとて、等身大EVA緑号機に変身した俺がその気になれば敵ではなく、楽勝とまでは行かないにせよ形勢を逆転に持ち込む。
俺の方が自分よりも強いということを悟ったパワード蛇魅須は何を思ったか、俺にしがみついてきた。
「なッ、何をする気だ!?」俺は戦略自衛隊時代に見たサキエル襲来時のモニター映像を思い出す。「まッ、まさか! 自爆して俺と相討ちしようなんて・・・!」
本物の汎用人型決戦兵器を操縦しているならともかく、俺自身が等身大EVAに変身している状態でこいつに自爆などされたら、俺まで木っ端微塵になってしまう。
ところが、俺がそう言った途端、パワード蛇魅須は俺の身体から両手を離し、後ろ向けにぶっ倒れた。
「やっぱ駄目だな、俺みてえなヘタレに自爆はできねえ。あんたは強え。役立たずが救世主の使者に勝てるわけはねえよな」
どうやら、こいつは自分の負けを認めたらしい。
俺は地面に落ちていた対ATフィールド仕様ラスガンを拾って、倒れているパワード蛇魅須に銃口を向ける。
「さあ、殺せ」とパワード蛇魅須は乞うように言った。「自爆する度胸もねえこのへタレ野郎にあんたの手でトドメを刺してくれ」
その時、地面が激しく揺れるのを感じた。
遠くの方でガイア・ノムラが叫んでいるのが聞こえる。
「大変だ! 洞窟が崩れるかも知れんぞ! エヴァ・フェット、そんな奴はほっといてお前も早く逃げろ!」
422 :
421:03/06/19 05:02 ID:???
「その時、地面が激しく揺れるのを感じた」のは、
>>416でスモーウォーカー部隊が地底から結界の中へ
ラスガンキャノン砲でN2爆裂弾を撃ち込んだのと、
>>417でシモツキ(惨堕瑠怖怨)とユキナ(羅魅獲)が
葉隠覚悟に攻撃を加えたせいだと考えられる。
いくら何でもオドーが大神殿をN2爆弾で爆破した(
>>407)
というのは時間的にも状況的にも無理があるよな。
トンネルの中に巨大なアルミサッシのような物が運び込まれて行くのがモニタースクリーンに映し出される。
「ギーガー様、あれは?」と、私は尋ねる。
「あれはキサラギ博士のチームが急いで造ってくれたオリハルコン光電管ゲートだ」
「オリハルコン光電管・・・ゲート?」
「あの、全体、から・・・出力、は・・・弱い、ですが・・・まんべんなく、オリハルコンレーザー、を・・・放射、します・・・」
「理論上は京都ジュピターの遮蔽障害を無力化できるはずだ」
地底のトンネルの中でオリハルコン光電管ゲートが赤い障壁の表面に装着される。
“装着できましたぜ、ギーガー様”スモーカー大佐の声が聞こえた。
「よし、送電開始だ!」
ギーガー様の命令によりノンシップからオリハルコン光電管ゲートに送電され、オリハルコンレーザーが障壁の表面に放射される。
すると、ゲートの中から赤い障壁が消えてしまい、その向こう側にはすでに撃ち込まれたN2爆裂弾により土砂が吹き飛ばされて空洞ができているのがわかる。
「やったぞ! 成功だ!」ギーガー様がそう言うと、中央制御室に歓声が響く。「よし、スモーウォーカー部隊! 京都ジュピター内に突入し、トンネルを掘り進め!」
“ははッ、承知しました。まっかせなさあ〜い!”
一体何が起こったのか、地面が揺れている。
まるでさらに地底の深い所で爆弾でも爆発したように。
爆弾・・・?
ガイア・ノムラや巣輝牙、他の失敗作使徒人間達の姿はすでに見当たらない。先に逃げてしまったようだ。
俺は地面の上に大の字になって倒れているパワード蛇魅須を引きずり起こした。
「何をする?」蛇魅須は困惑した様子で言った。「どうするつもりだ?」
「お前にトドメを刺して殺すことはいつでもできる。だが、取り合えずお前の命は俺が預かった」俺は付け加える。「救世主の使者であるこの俺がな」
俺は自分よりも大柄なパワード蛇魅須の身体を担ぎ上げ、地面が揺れる中を細い枝道の中へ駆け込んだ。
揺れは一向におさまる様子もない。
さらに枝道を先へ進むと、風が吹いてくるのが感じられた。
「どうやら地上に続いているようだな・・・」
やはりそうだった。その抜け穴は地上へ続いていたのだ。
あたりは赤い霧が立ち込め、それは大神殿に潜入する前よりもさらに濃くなっているようにも思えた。
ガイア・ノムラや巣輝牙達の姿はやはり見当たらない。
他の奴らはともかくガイア・ノムラがそう簡単に死ぬとは思えないから、すでに別の安全な所へ退避しているのかも知れない。
「エヴァ・フェットさんよ・・・」蛇魅須が言った。「なぜ俺を助けた?」
「さて・・・なぜと言われてもな」正直な所、俺自身も答えに困ってしまう。「そうだな・・・お前は自分のことを誰からも役立たず呼ばわりされてきたと言ったが、生きていればやり直して他人の役に立つこともできるんじゃないのか?」
ところが、そうやたらと順調に事は運ばないものである。
“ギーガー様! キサラギ博士!”モニタースクリーンに映ったのはスモーカー大佐ではなく、クローンアスカの1人であった。“大変なことが起こりました!”
「どうした、セト?」ギーガー様が言った。
“オリハルコン光電管ゲートが加熱してショートしてしまいました!”
「何!? ショートした、だと!?」ギーガー様が驚いた様子で問い返す。「それでどうなった? 映像を回せ!」
“はっ、はい・・・”
セトの顔がモニターから消え、地底のトンネルの様子が映し出される。
オリハルコン光電管ゲートは煙をあげていて、その中には赤い障壁が戻って来ている。
「レーザー光線、を・・・持続、して・・・放射、する・・・と、なると・・・どうしても、加熱・・・して、しまい、ます・・・ショート、するのも・・・無理、からぬ・・・こと、です・・・」
「修理できるか、キサラギ博士?」
「それ、は・・・故障箇所、を・・・確認、せぬ・・・こと、には・・・何、とも・・・言え、ません・・・」
「な・・・なんということだ・・・それで、スモーカー達は!? トンネルを掘りに中へ入った連中はどうした!?」
“スモーウォーカー部隊は結界の内側に閉じ込められた状態になっています”
「まあ、ギーガー様・・・あの者達のことだから、退路を断たれてもトンネルを掘り続けて、京都ジュピター内に抜け出るのではないかと思われます。その点は心配ないのではないか、と・・・」
ギーガー様がやけにそわそわした様子なので、私は気休めがかったことを言ってその場をとりなそうとする。
「とにかく・・・我々も手をこまねいているわけには参りますまい。ギーガー様、私はまたネオ戦略自衛隊の方々と今後の対策を合議して参ります」
「う、うむ・・・頼んだぞ、フウイ」
426 :
名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/06/19 06:30 ID:dPx3l1gY
ここの所、独走で飛ばしまくりのトライラックス担当です。
他の書き手の皆さんとの絡みに際して状況の整理が大変です。
すでに私が登場させたキャラはかなり死者が出ていますね。
>????他さん
取り合えず、スモーウォーカー部隊がトンネルを掘っている最中に
オリハルコン光電管ゲートがショートして潜入経路が断たれてしまった
ということにしました。この後、フウイ・ノ・レイがネオ戦略自衛隊と
合議している時にネルフ本部が到着したという知らせが来て、
シヴァ、セト、ヘルの3名はネルフと合流して潜入という感じがいいかな。
ギーガーとフウイもいずれは残っているK-1ゲリオンで出陣の
予定なんだけど、その際の潜入経路はどうしようかな。
>E計画さん
エヴァ・フェット、パワード蛇魅須とともに一旦地上へ抜け出しました。
時刻はネルフ本隊の突入よりも少しばかり前ですかね。
地上へ出たエヴァ・フェットがAngelArmの一隊と遭遇、
これを風貌や能力などから教団側の手の者と誤認して交戦、
という展開はどうかとも思っているのですが。あと、一応、
パワード蛇魅須も戦力としてはかなり食い下がります。
量産試作壱号機や陸号機が登場するのはかなり後のことになりそうだな。
変身を解いて元の姿に戻った俺は、今度は空腹を覚えた。
思い返せば、昨日朝の“最後の晩餐”(前スレ拾弐
>>37)以来、ろくな物を食べていない。
携帯非常食の乾パンやらカロリーメイトやらはもう食い飽きたので、ちょうど良く地上へ出たことだし、俺は京都の街へ食糧を捜しに行くことにした。
以前、スティンガーと京都銘菓の「おたべ」を買いに来た時はこの京都の街も人々の生活があり活気があったが、今ではまるでゴーストタウンのようだ。
赤い霧の中から、恐らくは仲間からはぐれたのであろう使徒もどきが現われ、襲い掛かって来たが、俺はそんなもの問題にもせずに軽くあしらう。
はぐれ使徒もどきは俺の銃撃を受けて逃げて行った。
ゲテモノ食いのメンチならあの使徒もどきを殺して解体し、その肉を料理して食べてしまうくらいやりかねないのだろうが、あいにくとお姫様のような生活に憧れる俺にはそんな真似はとうていできるべくもない。
利用者も経営者も退去してしまったコンビニエンスストアを見つけた。
だが、カップめんはお湯がなくては役に立たない。
おにぎりやサンドイッチは数日前の物らしく、すでに堅くなってしまっている。
ペットボトルの緑茶を飲むと、生ぬるくてまずい。
食料品が手に入っただけまだマシだが、現代文明社会の恩恵とは意外にももろいものだと感じさせられる。
ゴワゴワしたおにぎりやサンドイッチを食べながら、店の外へ出て通りを歩いていると、赤い霧の中を人影が走り抜けていくのが見えた。
「ん? 誰だ?」俺は口の中でおにぎりやらサンドイッチやらを頬張りながら言った。「蛇魅須か?」
いや、違う。パワード形態の蛇魅須は身長がゆうに2メートル以上はあるが、今の奴はもっと小柄だった。
まず使徒もどきの類ではないし、使徒人間の失敗作でもなさそうだ。
霧のせいで顔は見えなかったが、頭の上に髪の毛がなびいていたから、ガイア・ノムラではない。
「何者だ? こんな所で1人で出歩いてるなんて・・・俺達の仲間じゃなけりゃ、教団の手の者か・・・?」
「オリハルコン光電管が加熱してショートしてしまったため、使用不能となってしまいました」もちろんネオ戦自側にもわかっていることだが、私は改まって現状を述べる。「現在、キサラギ博士のチームが修繕作業に当たっています」
「京都ジュピターの領域内に潜入した者達はどうなったのです?」ネオ戦自の司令官が心配げに問う。
「彼らのことは取り合えず心配は不要かと存じます。恐らくは今なおトンネルを掘り続けているのではないか、と・・・ですが、我々も手をこまねいてばかりはいられません。オリハルコン光電管ゲートが修理でき次第、しかるべき対応をせねば」
そこへネオ戦自の通信士が司令官に報告に来る。
「司令官殿! ネルフ側から緊急通信です!」
「ネルフから緊急通信? 一体何だ?」
「ネルフの本隊はついに京都ジュピター内部への強行突入を敢行するとのことです!(
>>359)」
「何だと、強行突入!?」ネオ戦自の司令官はさすがに驚いた様子であった。
「それでは、ネルフの本隊はあの京都ジュピターの遮蔽障害を突破できる兵器が配備しているのか!」
「サードインパクト以前には使徒生物との戦いを経てきたネルフのことであれば・・・」と、私は言った。「しかし、前にラミエルが襲来した際にあれだけ苦戦を強いられたことを考えれば、いかなネルフと言えど侮れる相手ではありませぬ」
私の発言を聞いて、司令官は不審な反応を示した。
「はて・・・? その言い草では、前大使殿は前にラミエルが襲撃して来た際のことを御存知なのですか?」
「あ、いや・・・ネルフと言えども使徒生物には苦戦を強いられたというのは有名な話ですぞ」私は差し障りなく言いくるめる。「とにかく、私達もネルフ側と連絡を取って、場合によってはサポートをせねば・・・」
モニタースクリーンには赤い巨大なドームの上空に迫って行く黒い球体が映し出されていた。
430 :
町奉行:03/06/21 13:56 ID:???
どうした副長。
なに、みすみす敵の艦隊を京都へ逃がしたことで不満が高まっていると。
まあ、そうだろうな。
特にトライラックス投降組は、そうだと。
わかっているが、戦ってのはなにも闇雲に敵を倒せばいいというわけじゃあない。
特に今回はリナ達の救出も行うとなると機会ってものがある。
それに京都前でなにもしていないわけじゃあねえしな。
機関部総出であの赤い壁の弱点も探しているわけだし。
どうした?
黒い球体が接近だと、どうやらネルフの別働隊が到着か。
よし、全艦非常配置。
戦闘態勢に入れ、こんどは本当に戦闘を行うぞ。
魚雷管1番、2番虚数魚雷に換装。
主砲は撤甲榴弾を初弾に、副砲は粘着榴弾、機関砲は曳光弾を初弾にしろ。
副長、上陸班を指揮して上陸準備。
魚雷はネルフの攻撃の援護を主におこなえ。
特に虚数弾頭はネルフの攻撃目標に同調できるようにもしておけ!
機関部、指示があったらすぐに虚数空間バリアをはれるように準備。
出力最大、高速飛行用機関、作動準備で待機
物理的に攻撃を無効化する化け物との戦いは骨が折れるものだった。
「霧か霞を相手にしているようだが、手ごたえはある」
エーアストが無い汗を拭う仕草をする。
化け物も攻撃の瞬間には実体化しなければならない。
そこを狙えばダメージを与えられる。
「しかし、この回復力は洒落にならんぞ」
ダメージを与えても、時間がある程度経てば回復する。
「いい相手じゃないか。ほどほどにな」
フィーアトの台詞の意味をエーアスト、ゼクストの二人は理解する。
長槍を気合入れに大回転させて、フィーアトは下段に構える。
ゼクストは翼を広げると、両手十指の指を鋭く伸ばす。
右手のステッキを八の字に回しながらライフルに変え、
エーアストが化け物に銃口を向ける。
「ここまでだ」
空を覆う赤い壁が少し前にかすかに波打ったのを三人は見ている。
もう時間だ。
それぞれが構えた得物が淡く光を放ち始める。
同時に彼らの周りの紅い霧がより激しく、喰われ、消えていく。
己の危機を感じた化け物は翼を広げ咆哮する。
アーーーーーーッ リィィーーーーーッ!!
白い両翼から視界を埋め尽くさんばかりの羽が噴き出された。
「そんなもの!」
銃口を広げ、エーアストが散弾銃の引き金を引く。
もはや霧状といっても過言では無い無数の紅い散弾が、
羽と衝突して暴風を生み出す。
羽が風に舞い上げられ、弄ばれて進行方向を乱雑に変化させる。
「バカがッ」
フィーアトは構えた槍を網状に変化させ、
化け物を取り囲むように防護壁を布く。
「!!」
羽が触れた瞬間、網は腐り落ちるかのように変質させられた。
フィーアトは網を切り離し、化け物に向けて指向性で爆発させる。
「なっ!?」
視界を覆う火の赤にエーアストはとっさに左腕を振った。
縦一直線に空間の断裂が現れ、爆風を避ける盾となる。
しかし、それだけで全てを回避できるわけではない。
ATフィールドでそれ以外の部分を補強してなんとか乗り切る。
「ゼクスト、奴は何処だ!?」
見張り役にならざるを得なかった一人にエーアストが叫ぶ。
「逃げられた!
………なーんて「ぐああああああああああ!!?」
絶叫したのはエーアストだった。
右の腕が異様に膨れ上がり、彼自身を襲おうとしている。
「ガアッッ!!」
ブチブチィッと肉が裂ける音がして、右肩から腕の先が不器用に分断された。
残った左を構えると、
形を凶悪に変質させていく右腕だった物に加減の無い一撃を放つ。
耳の痛くなるような静けさ、そして光。
音という名の衝撃波が周囲の木々をなぎ倒し、光の先は天井にまで届いた。
「………………くっ、しまった!」
出来てしまった隙を逃さず、化け物はゼクストの手の内から脱出していた。
が、逃げ切れてはいなかった。
フィーアトの一撃が化け物の単眼を確実に貫く。
化け物の体の内側から外側に向けてハリセンボンのように紅い槍が突き出す。
「ゼクスト、減点1だな」
最期の叫びも上げられずに、化け物は爆発四散した。
「これ…………か。ゴフッ…」
こんなしけた物を化け物は護っていたのか。
そう思いながらエーアストは原型をかろうじて留める塚から
結界の要と思われるものを取り出すと、焼却した。
「これで一つか。気が抜けんな」
それはゼクストが言っていい言葉ではなかった。
age
最近、佳境に入るに従って、お話が行き詰まっているような・・・
436 :
今井ゲリオン ◆JA6Tg/2xeM :03/06/22 16:46 ID:7yXlvQ8Z
>フウイ・ノ・レイ
光電管って光出す物じゃなくて光を検出するものだったような…
いかんせんノンシップの中央制御室に比べると、ネオ戦略自衛隊の仮設基地のモニターはサイズも小さく映りも良くない。
「あれは?」モニターに映し出された黒い球状の飛行物体を見て、私は言った。「あれがネルフ・・・ネルフの秘密兵器ですか?」
私の問いに対してネオ戦自の通信士が言った。
「旧ネルフの本部施設そのものが地面からすっぽり抜け出して、ここまで飛んで来たそうです」
「ネルフ本部施設そのものが?」
私は日本に着任した初期の頃、アオイを救出しに第三新東京の旧ネルフ本部跡へ行った時のことを思い出す。
あの時は地底の空洞の中は瓦礫の山のような状態だった。
そして、さらに記憶をさかのぼり、サードインパクト以前の時代、私が綾波レイとしてネルフ本部に出入りしていた頃のことを思い出した。
しかし、ネルフ要員でありエヴァパイロットとして盛んに出入りしていた私にも、ネルフ本部が実はああなっていたことは知る術もなかったのだ。
「驚いた・・・ネルフ本部がああいうふうになっていたなんて・・・」
私がつぶやくように言ったのを聞き逃さなかったネオ戦自の司令官が言った。
「前大使殿、先ほどから聞いていると・・・どうも貴方はネルフや使徒生物のことを以前から御存知だったような口振りでおられますが? そもそもネルフが使徒と戦っていたこと自体、民間には非公開だったはずです。なぜネルフが苦戦していたと御存知なのですか?」
「いや、それは・・・つまり・・・」先ほども誤魔化したつもりだったが、誤魔化し切ることはできていない。「少しばかり事情を知らぬわけでもないので、それを見込まれて初代の駐日大使に選ばれたようなものなのです」
「すると、やはり前大使殿もその当時の事情を御存知だったネルフの関係者でいらしたのですか?」
「まあ、広い意味では関係者と言えぬこともありませんが、かと申して、実際に存じ上げていることほんのはわずかで、たかが知れております」
「司令官殿!」先ほどの通信士がまた報告に来た。「新たな通信連絡が入りました!」
「新たな通信連絡? ネルフからか? それともトライデントからか?」
「いえ、飛行船エンタープライズからです」
「エンタープライズ? 何だ、それは? スタートレックか?」司令官はいささか困惑した様子である。
「通信士は元トライラックスのウーラ中尉、指揮官は箱根湯本の町奉行だと名乗っており、自分達もネルフを援護すると通達して来ております」
「町奉行!」私は驚きのあまり思わず声に出して言った。「町奉行殿もここへ!?」
私は旧東京近郊の農業プラントでの結婚式の時のことを思い出す。
そう言えば、あの時、町奉行達の一行は飛行船で来ていた。
それでは、あの飛行船でここまで来たというのか?
「前大使殿も湯本の町奉行殿を御存知なので?」司令官が私に尋ねた。
「はい、関東の方へ行った際に何度かお会いしたことがございます。あの方とはフィーリングが合いそうなので・・・」
だが、私の頭の中にろくでもない想像がよぎる。
「いや、これは具合が悪い。あの飛行船ではネルフを援護すると言っても、下手をするとラミエルの荷電粒子ビームで撃墜されてしまう危険性がある」
そして、私は通信士に言った。
「町奉行殿に伝えて下さい。京都ジュピターの中には第5使徒ラミエルが待ち受けている可能性があるので、荷電粒子ビームに気をつけろ、と」
「は、はい、承知しました」通信士は私が言ったことを町奉行の飛行船に伝える。
「さて、司令官殿」私は今度は司令官に言った。「我々も手をこまねいているわけには参りませぬ。戦闘準備にかからねば」
ありゃりゃ、今回はレス数400代でもうスレが限界かよ。
まあ、俺のネタカキコは1レスの文章量が多いからな。
>今井ゲリオンさん
そうだったの? レーザー光線を発射する際に必要な器具だって聞いてたから、
俺はてっきりそれ自体からレーザーを放射するのだとばかり思ってた。
しかし、「光を検出する機能」という点では、フウイ・ノ・レイの人工視力に
オリハルコン光電管が使われているというのは的を射ているような・・・。
>町奉行さん
お久しぶりです。そちらのカキコには通信連絡を取る場面はありませんでしたが、
こちら側の判断でネオ戦略自衛隊を仲介してフウイ・ノ・レイが結界の内部には
ラミエルが待ち構えていて危険だということを伝えたことにしました。
フウイ・ノ・レイは町奉行さんとフィーリングが合うため、
奇妙な友情を抱いていて、身の安全を気遣っているというような感じですかね。
>E計画さん
これで京都ジュピター(勝手に命名)の遮蔽障害力は理論上60%まで落ちたってことですかね。
しかし、Longinusが3人そろって聖母の使徒1体に意外に苦戦しているのがちょっとな。
>????さん
トライラックス、及びネオ戦自はネルフ本隊に同行する部隊と、
地底のトンネルから潜入する部隊の二手に分かれて攻撃を仕掛けます。
ただ、具体的にどのように戦力を分けるかはまだ考えている最中です。
前のネオ戦自担当だった高橋覗さんはフウイ・ノ・レイに同行して
結界の中へ潜入したいと言っていたので、ネオエヴァをどうするか・・・。
誰か次スレ立てぎぼ〜ん。
眠たくてもう限界・・・。
残り少しを活用して。
>トライラックスさん
『E』に対し、聖母は手を抜く必要が無いと言っていたので、
(ネルフ隊に当たるよりは)多少(思考能力を)強化って感じで。
戦闘序盤はウォームアップもかねています。
前半は物理的な槍の力、後半はアンチATFを含めた+αと。
これで青蓮院、将軍塚の要は壊しました。
次に動かす予定は『D』、破壊目標は「頂法寺の道返玉」ですね。
>>428の絡みもそれなりに動かしてみます。
AngelArmsの容姿ですが、ラミエル兵(仮)は漆黒の戦闘服にそれなりの武装です。
能力を開放するまでは銀髪赤眼(雰囲気)以外、普通の人となんら代わりません野でご注意を。
他にもカメラ班、ネルフの先遣隊等うろうろしている者はいるかとも思われ。
って、頂法寺は危険場所じゃん(笑)
過去スレ見たら問答無用で消されるってあったけど、おそらく今だったら大丈夫かなぁ?
445 :
296:
気づかれてないのか故意に無視されてるのかわかりませんが、
なんか悔しいので、新スレ建てて状況整理書いたのは自分だとここでコソーリ宣言しておきます。
・・・術式中心って珍皇寺じゃなかったようっすね(恥 位置的に真ん中ってだけ?
中心っぽかったから加持さんの配置は強引にそこになったのでした(w
一応
蓮華王院:観音像×1001、曼陀羅、生玉
頂法寺:へそ石の下の道返玉
珍皇寺:死玉(怨霊を呼び寄せてるのはこれらしいです)
この玉三つって「十種の瑞宝」と関係あるんでしょうか。
フルヘユラユラトフルヘ。霊気を震い立たせることによる回復/現象励起。伊勢神道。