金の力で困ってる女の子を助けてあげたい

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1名無しさん@ピンキー
借金で売られそうになってる少女を即金で買い取って助けてあげたい。
生活に困って野宿している姉妹に仕事場と住居を与えてあげたい。
施設や親に虐待されてる女の子を金で根回しして引き取ってあげたい。
自ら命を絶とうとしてる同級生の人生を買い取って、思い止まらせたい。
2名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:47:11 ID:1qUOakr2
かわいそうな女の子のエロ小説
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161424249/

とりあえずお前が死ねば生命保険で一本くらいは出るから、その受け取り先を孤児院にでもして死ねば良い
人身売買を考えるような犯罪者が一人減って一石二鳥
3名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:47:15 ID:FaU9QP2H
まーた奴隷鬼畜調教スレかと思ったが、なにやらほのぼの臭がするのでROM。
4名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:52:14 ID:zjBOTjfS
愛のセンター
ttp://cambodia.blog.shinobi.jp/
5名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 00:36:42 ID:QNsPrQxO
これが私のご主人様とな?
6名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 02:59:39 ID:mOKcP50o
※このSSは原理的にこのスレの題意に反しています。


 夕焼けで赤の陰影が刻まれる教室。俺は目の前の少女が、清花(さやか)が涙を流して言葉をまくし立てるなか、
何も言えずに突っ立っているしかなかった。
 始めは思い直すよう説得していたはずが、いつの間にか彼女の感情に呑まれ言葉を失ってしまっている。
「しかたないじゃないっ!!六千万の借金をあと3日でそろえるなんてどう考えても無理でしょ!?
 もう納得もした!お別れも済ませた!今更私の心をかき乱さないでよ!!」
 なにか。なにか言い返さなければここで全てが終わってしまう。その直感にどうしようもなく背筋が凍る。
 きっとこの直感は勘違いでもなんでもない。確かなリアル。その絶望感に背中を押され、なんとか言葉を絞り出す。

「でも…!お前の親父さんが勝手に抱えた借金なんだろ?
 どうして清花が自分の体を、人生を犠牲にしてまで背負わなきゃならないんだ!!」
「実の父親を見捨てられるわけないでしょバカァッ!!」

「お父さんは、私のために借金を抱えて、いつも自分を犠牲にして今まで辛いなか生きてたんだよ…?
 そんなことを知って、お父さんを我が身かわいさで見殺しにできると思うの!?できるわけないじゃない!!
 私一人が犠牲になるだけで家族みんなが幸せになれるならそれを選ぶべきなのよっ!!」
 そうまくしかえされ頭がぐらつく。なんとか切り返せる部分を必死で探すしかない。その間の沈黙が、果てしなく、怖い。
「…清花。違う…。間違ってるっ。清花が犠牲になって幸せになれる家族がいると思ってるのか?
なれるわけがないだろうっ!そうじゃないのか?
 お前の親父さんだって、一生自分の娘を犠牲にしたことを後悔することにな――」
「じゃあどうすればいいっていうのよ!!!!」
 瞬間、聞いたこともない怒号のような叫びが清花の方から響いた。
 びくり、と体が硬直し自分の口がポカンと間抜けに開いているのが分かる。
信じられなかった。
普段声をあげることはあってもここまで…、ここまで感情すべてを押し込んだ悲痛な叫びが、
この清花の口から放たれたところは見たこともない。
信じられなかった…。
 息を荒げその双眸から涙を流して睨みつける清花の姿が、俺の言葉にどうしようもなく傷ついているのが。
信じ…られなかっ…た。

 俺は…。既に追い詰められていた清花を、さらに追い詰めていただけじゃないか…。なんてことを、なんてことをしていたんだ俺は…!!
 茫然と立ち尽くす俺に対し、清花の方は、息がわずかにととのってきたようだった。その代わりか…、潤む目にはもはや何の力もない。
「ねぇ…どうすればいいの?どうすれば私は幸せになれるの?
 お願い教えて…。教えてよ……」
 そんな、普段の清花からは想像もつかない、押せば倒れてしまいそうな儚い姿に、俺は何をすることも、できなかった。
 冷たい現実に、無力な自分に、徹底的に打ちのめされ、自分を責めることしかできていない。
 なんでっ、俺はこうなんだ…!普段どれだけ成績がよかろうと、どれだけ運動ができようと、こんなときに…、
清花のために何もできなかったら意味ないだろうがっ…。なんとかしやがれこのヘタレ野郎!!!
7名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 03:01:17 ID:mOKcP50o
…そうしてどれほど無為な時間が経過したときだろうか。俺は、決してこぼしてはいけない一言を、こぼしてしまった。

「…好き、なんだ」
 えっ…?と顔を上げる彼女の目を見据える。言ってしまった以上逸らす訳にはいかない。それは今以上にやってはいけないっ。
「清花のことが…、好きなんだ。ずっと好きだったんだ。それなのに、行かせられるわけないだろう…!!
 どこの誰ともしらないやつらに、清花が抱かれるのを許せるわけが、ないだろう!!」
 そうだ…。はじめからその思いしかなかった。
 その名前のように清らかな彼女を、すべて汚しつくされると思うだけで、心が壊れそうになるくらい痛かった…!
 いつも俺と一緒にいた清花を、俺なんかをひっぱってきてくれた清花を、俺の大切な人を救いたい!
 その一心で彼女を呼び止めていたのに…っ!!
「…なんて……」
 清花の顔が、心が引き裂けそうな悲痛さを表して歪む。
「…なんてことを…いうのよ……」
 枯れていたと思った涙がまた湧き出して、すっかりかすれてしまった清花の声が俺の心を、責めたてていた。
 …分かってた。こうなることは分かってた!彼女もまた俺を好きでいてくれたことも分かってた!
 そんな彼女に、今の彼女に、それを告げることがどんなに酷だってことも分かってて、でも言わずにはいられなかった…!!
 彼女は我が身愛しさに家族を見捨てられない。それが分かってて俺は…っ!!!

…いつの間にか清花が俺の胸のなかにいた。
 壊れものを扱うようにゆっくりと覗きこんだその顔。
 その顔を見た瞬間、今まで以上にぞっとする寒気が背筋にはしる。
 その表情にさっきまではなかった、すべてを受け入れた決意があるのが、俺にはよくわかってしまう。
 俺の中のどこかで、既に彼女の覚悟のすべてを理解してすらいるのがわかる。でも、でもそれは――
「お願い。私が汚れちゃう前に、私の処女をもらってほしいの」
 心が、折れた。その音を確かに聞いたような気がした。
 握りしめていた拳から、突っ張っていた腕から、色んなとこから力が抜けた。
 無力、感…。なぜ、俺はこれほどまでに、無力なのか…。
そして…、もう、彼女はゆるがない。その事実を確認したことが、何よりも悲しくて、悔しくて、情けなかった…。
「清花…………」
 そんなしわがれた声を返すしてどうしようというのか…。足元がふらつき、現実感の失せるなか、すがるように清花を抱きしめた。
 教室にはもうずっと、暗闇が満ちていた。
8名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 03:12:28 ID:mOKcP50o
エロパロ板的にはこんな流れでもいいんだろうが、やはりこれはバッドエンド。
そんなやつの例として書いてみたんだがどうだったろうか。

まあ、別に金銭面に困った女性の弱みにつけこんでどうのこうのではなく、
こういった状況下における、どうしようもないやるせなさを救済するような金の使い方を期待してage
9名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 04:02:35 ID:bZOpF0bY
偽善者が苦しむ様子は見ていて楽しい。
こういうSSはバットエンドの方が似合うね
10名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 04:34:10 ID:mOKcP50o
では、主人公には善と偽善の狭間で深く悩んでもらう方向とか


 まあ、先天的金持ちだと自分が苦労を一切せずに救済できる濡れ手に粟状態だから、
お礼をされるだけで偽善者のレッテルを貼られやすい性質が元々あるんだよなぁ…
 先天的金なしで、天使に十億もらってその使い道に悩んでもらうとかならまた少し違うんだろうが…
11名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 08:23:34 ID:QNsPrQxO
主人公が超俺様主義なら、先天性金持ちでもある意味清々しく行けるかもしれんけどなw
まあ、>>10の下一行の方が親近感は沸くが。
12名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 15:59:22 ID:fSuRJ1XJ
偽善者呼ばわりするツンデレが徐々に心を開く訳か
13名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 20:46:51 ID:cmtFAfV8
アカン、俺脳がNTRで出来とるから、ツンデレの幼馴染(貧乏)を主人公にして、

彼女が金持ちのオッサンに心も体も開かされてしまう話をついつい…
14名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 01:23:33 ID:4k4gu3bR
NTRは苦手な俺ガイル。
やっぱ金が絡むと鬱展開な場合が多いのかね。
15名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 02:37:42 ID:XB8ukW4x
金は人間を必ず悪い方向に変える
16名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 09:16:51 ID:FZM/9PE7
たとえ金持ち側の精神構造が強くても、それで救済された側は金に対する考え方を変えざるをえないだろうしな
金に対してシビアになるだけならまだしも、この世は結局金次第、とかいって加害側の精神を持ち始めるかもしれん


まあ、その心を開いて解きほぐすのも主人公の役割なのかもしれない。と、いうかまさにそうなのだろうがな。
…やっぱ金しかないやつだと救済は微妙だぜ。超俺様の圧倒的求心力か、人格者の真摯な精神力が欲しいとこ。
元貧乏人の共感を得る力でも可。
とりま、通常の物語だと大概金の力は代表的な悪の一つだから、その先入観を払拭できるものが求められると思われ。
17名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 11:06:49 ID:2871Zo4V
街角で客を取る、幼い少女。
ある青年は、時折現れてその少女を買うのだが、その内容は身体を求めるような内容ではなく、
耳掻きをしてくれ、とか、肩を揉んでくれ、とか、膝枕をしてくれ、とか、他愛もないことばかり。
それでもお金だけは、通常よりも割高の金額を払ってくれる。
過酷な肉体労働とも言える売春、その毎日のなか時折現れる青年は、少女にとってカモのようなものであり、
同時に気にくわない相手であった。

常日頃自分を買う男達は、お金に対する執着があり、その元を取ろうとがむしゃらに自分を求めて来るというのに、
青年はそれをしない。
つまり、欲望からではなく道楽で女に金を与える、嫌な男なのである。

ある日、その青年を街で見かけた少女は、どれほどの邸宅に住んでいるのかを覗いてやろうと後を付けた。

ところが、青年の住居は、少女の住むボロ家と大してかわりのない安アパートで、とても裕福とは言えない様子。

少女に会うために、苦しい経済状況なのにずいぶんと無理をしているらしい。その事実を少女は知ってしまった。
青年に対する複雑な気持ちを抱えてしまった少女だが、そのあたりの時期を堺に、ぷつりと足を途絶えさせてしまった。

自分に飽きたのか、それとも経済的な事情で首が回らなくなったのか。
少女は青年のことを気がかりに思いながらも時が経ち、最後に会ってから1年も過ぎた頃。


ずいぶん久しぶりに青年が現れた。


そして彼は、少女に向かってこういった。

「俺といっしょに、暮らさないか?」

その言葉に驚きつつも、きっぱりと断る少女。

「わたし、小さい弟と妹がいるの。あの子達を養わなくちゃいけないから」

対して青年は、知ってるよ、と意に介さない。それどころか、弟たちもいっしょに養いたい、といってくる。
どうしてそこまで、といぶかしむ少女に、青年は気持ちを告げる。

青年は、幼い頃、貧しさ故に妹を失った。満足な治療も受けることが出来ずに、幼い命を無くしてしまったのだ。
最初は、少女に妹の面影を見た青年は、なけなしの金を貢ぐようにして少女の元に通い続けていた。
しかしそうして通ううちに、彼女を女性として愛していっていることに気がついた。

そこで青年は一念発起、過酷な労働環境だが高収入を得られるアングラな仕事に一年身を沈め、親の残した借金を完済した。
そして少女にプロポーズしに来たわけである。

「いやよ、そんなの。わたしまだ、あなたのことなんにも知らないんだから」

ひとまずプロポーズを断った少女だが、それでもいつの間にか、青年に心惹かれていくのだった。




こういう路線はどうだろう?
18名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 11:38:22 ID:4k4gu3bR
ありあ……ありあり!
19名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 12:15:49 ID:FZM/9PE7
これはいい!!嫌味もない


そういえば、物語的に引き取るあたりが一番の山場なんだよなぁ…。焦らし路線推奨になるのか?
20名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 14:18:19 ID:BhFesrXe
>>17
君って天才?
21名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 00:56:54 ID:QsDMk9A8
サキュバスの巣の禁断のハーレムを彷彿とさせるスレタイだな。
22名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 02:41:58 ID:HsvEFlvs
>>21
同意
あと、「もみじ」を思い出すなあ
23名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 05:01:00 ID:keY94efm
イカされスレのマリーさんとサララを思いだしたのは俺だけか?
24名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 05:33:51 ID:3aHa/RSO
あの話、性別が逆じゃないかって名前が多くて・・・・
25名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:49:41 ID:QsDMk9A8
一応期待ageしておく
26名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:13:04 ID:sr4ORtbo
そんなお前らに『私! 買います!』
携帯小説が出版されたやつでどちらかというと
スイーツ(笑)寄りだけどそこまでスイーツ(笑)臭はしない。
かすかに臭うくらい。
興味があるなら買ってみなされ
27名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 23:46:44 ID:QsDMk9A8
だが断る。
28名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 02:00:17 ID:GH7gzCOF
此所は俺の夢がそのままスレになったような所だな…
29名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:59:00 ID:vsa9sPgF
>>28
よう俺
30名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 18:21:19 ID:f0nn72mN
庇護欲をくすぐる感じのスレだな
ちょっと期待
31マリー書く人:2008/03/15(土) 21:03:08 ID:LjH/8QNI
超期待
32名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 03:58:26 ID:EEJH0Rz1
あー、あれよな
某錬金術師みたいに金の亡者に空づかみさせて救済するってのも、一つのスマートな金の力じゃね?

金以外の大きな力が必要だけどさ
33名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 11:25:21 ID:1z0tNn1X
まあ、どちらかといえば知略だな。

学校でおにゃのこをいじめてるDQNの親の会社とかバックの組織を買収、強迫しておにゃのこを助けたい。
34名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 13:55:43 ID:g/rZ7T88
古くてアレだが、「俺の空」的な感じだろーかなもし
35名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:53:19 ID:1z0tNn1X
読んだ事茄子
36名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 03:12:04 ID:aCdeT5WN
>>32あんな風に助けるなら、結構いい話になりそうだよな。
ファンタジー要素が絡めば、それもまた面白い事になるし。
 
てかその悪党がどんな酷い方法で、堕とされるかというのかも楽しみで興奮しているドSの俺がいる。
37名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 04:01:16 ID:en3TJ2U6
このスレタイを見た瞬間
「借金等の理由で引き裂かれそうな男女、
そこに颯爽と現れては凄い財力で男女を救う。
そんな黄門様的ノリのさすらいの足長おじさん」を想像した。

いや、金持ち=悪って訳でもないだろ?
自分が若い頃に金が無くて恋人を不幸にさせてしまったから、
金持ちになって自分と同じ境遇の人々を救おうとする紳士がいてもおかしくないよな!
というか漫画とかで悲惨な貧乏ネタを読むたびに
「こんな紳士がいてくれればなあ・・・」と妄想する俺がいる。
38名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 07:08:06 ID:hQ/612+l
>>37
それは何というデウスエクスマキナ
それで行く先々の金銭的難民達はひたすら紳士待ちか…

水戸黄門、わりと好きではあるんだが…
エロパロ板のスレとしては、男女の仲の味つけにこそスレのテーマを入れてほしいので
その方向性にはいささか疑問あり



そんなひとにオススメの品
つ[紳士様の元で働くようになった執事とメイド]
39名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 20:36:21 ID:KbVzi3Qb
ハーレム物との親和性の高そうなスレタイだ。
40名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 01:06:04 ID:E4XRkZqP
ほうら、明るくなったろう
41名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 01:08:52 ID:sHbOKa2s
俺はスレタイ見たときに
性格悪い金持ちが金で女を助けて女からは感謝されて愛されるけど男は肉穴くらいにしか思ってない
みたいなものを想像した。
42名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 10:26:22 ID:SmoKVbhK
 「いつもふらふらフラフラしてるの見逃してやってたってのにアンタってヤツは!!」
 「ま、まて。落ち着いてくれ」
 「誰のせいで落ち着けないと思ってんのよ!!」
 「すまん。それは謝る!!本当にスマナかった!!
 …だから、今は出来る限りのことをしよう!!」
 「アンタ今さら何か出来ると思ってるの!?
 ダレカサンを当てにしてたから予算なんてもう全然ないんだよ!?」
 「そ、それは…。 でも…、ここで怒鳴ってたってなにも」
 「ハァっ!?」

よくアンタがそんなこと言えるわね!!とさらに喧騒が加速していく。
周囲の尚人を見る目にも非難が籠もっているのが見て取れる…が、やはりそれ以上に、認めたくないという悲しみがみんなの表情に滲み始めていた。
おそらくみんな分かっているのだろう…。もうこの喫茶店は開けない。何をやっても満足いく形にはならない。
高校最後の文化祭はこんなやるせない、なさけない形で終わってしまうのだ、と。
浮いた予算でみんなで作った飾り付けも、女子達に縫ってもらったウェイトレスやウェイターの衣装も、これまで頑張ってきた色んな努力が何にもならずに無駄になってしまうのか…と。
そして、この中で誰よりもその事実を悲しんでいるのは、あそこで尚人を罵倒している彼女、山西茜(やまにしあかね)なんだろう。
彼女は文化祭実行委員として、誰よりもこの文化祭に力を尽くしてきた。彼女がどれだけ頑張っていたのか、楽しみにしていたのか、おそらくこの教室にいる全員が知っている。
ヒートアップする彼女を止める者がいないのは、尚人に対する怒りからではなく茜に対する同情が大きいからに違いない。
今彼女は、流れそうな涙を必死で罵声に変えているだけで、心はすでに泣いているのだ。

 (見て、いられないな…)

こんなある意味何よりも凄惨な光景の前では、切り札を出すかどうか迷うこと自体がバカらしい。
ポケットの中にある携帯を左手に取り出すと、掴みかかっている茜ともはや謝るだけの尚人のもとに向かって歩みだしていった。

 「そのへんにしとけ」

それ以上やると本当に絞め上げそうな茜の手首を掴み、そう言って止めると、キッとこちらに呪うように睨みつける瞳が向けられた。

 「なによ長里くん!!邪魔しないでくれる!?」

それには応えず、近くの机に軽く腰をかけ、とあるところに電話した。数コールも続かず回線が開く。
電話の向こうの人物は、なんだか驚きぎみにこちらの用件をたずねてきた。突然すみません、と前置きして、言う。

 「借りを返してもらえませんか?」
43名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 10:27:09 ID:SmoKVbhK
返ってくる答えは即断の肯定。むしろようやく言ってくれたか、というような雰囲気である。
そのまま会話を続け、ある程度の事情を説明していく。

 「えぇ。それで、ウチの高校にケーキやお菓子の類を200個ほど、あと一時間程度で送ってもらえれば」

その言葉を聞いてようやく事態が飲み込めのか、今まで様子をうかがっていたクラスメイト達が一様に驚く気配を感じる。

 「そんなこと呼ばわりはやめてください…。これで本当に十分ですから。
 高校最後の文化祭がどうなるか、こちらにとってはかなりの一大事なんですよ」

このぐらいではまだ恩を返し足りない、と食い下がる電話の主をなんとか押しとどめようとする。
俺としてはそこまで献身してもらうほうが後ろめたいくらいなのだ。

 「大丈夫ですよ。気にしてません。 えぇ。では、よろしくお願いします」

そういって携帯を切ると、呆然とした顔でこちらを眺める茜と目が会った。なるべく安心させられるように笑みを浮かべる。

 「…もう、大丈夫」

そういってもまだ信じられない様子で目を丸くしたまま、震える声でつぶやいてきた。

 「…本当に……もう…大丈夫なの…?」

ああ、と頷いてやると、張りつめていた気が解けたのか、茜はペタンと床に腰を落としてしまった。

 「……よかったぁ……」

そういうと、茜の顔を先ほどまでこぼれそうだった悲しみの涙ではなく、安堵による涙が、ポロポロとこぼれ落ちていった。

この表情が見れたなら、気の進まなかった貸しを使ったのも良かったと実感できるというものだ。
もともとワラシベ長者のように積み上がってしまった貸しで、元手などそれこそ俺の体力と精神力ぐらいのものしかない。
それをあまりにも大きな形で返そうとしてくるからどうにも受け取りにくかったのだが、それをこんな形で使えるとは…二重の意味で良かったといえる。

見せ物になりそうな彼女を彼女の友人にまかせ、尚人の背をたたいて周りを作業へと促していった。
いまだ狐につままれたようなクラスメイト達であったが、40分後、某高級お菓子メーカーの最高級品が届け込まれると一転して俺への質問ぜめを開始した。

 (頼むから加減をしてくれ…)

そう思わざるをえない状況にため息しかでない。ただ、質問攻めに困る俺をかばうように立ちはだかってくれた、尚人や茜とその友人が印象的だったが…。

ところで、それ以上の懸念事項がまだあるのだ…。俺が先ほど疲労のあまり寝させてもらっていた原因もこれなのだが…


 (…「貸し」また作っちまったんだよなぁ…)


 完
44名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 10:34:55 ID:SmoKVbhK
スマン、一番始めが異次元に消えてた
-------------

 「アンタ何やってんのよ!!」

そんな怒号のような声を意識の端で聞き、非常事態?といった感じで重さを感じる体を無理矢理押し上げてみた。
うつ伏せていた机が吐息で湿っているが、どうやらそれを気にする空気ではないようだ。
教室のなかが一触即発の雰囲気に包まれていた。一瞬で破られそうな沈黙が妙に長く感じる。

 「ソレはアンタの仕事でしょ!! いつも分かった分かったって言ってたじゃない!!」
 「いやまて俺は当日にちゃんと持ってくるつもりだったんだ!! オマエこの前言ってた日にちは明日だったろ!?」
 「そんなの知らないわよ!! というか文化祭の日にちぐらい普通分かるもんでしょうが!!」

予想どおりの喧々囂々が開始された。文化祭準備の最終段階に入っていた回りの面々も動きを止めて見つめている。
言い争ってる男の方、アイツは確か…俺の記憶力がたしかなら、アイツは平永尚人(ひらながなおと)であってる、はずだ。
尚人の実家は少し遠くのケーキ屋で、結構評判の店であるらしいとよく耳にしている。
今回の文化祭にうちが喫茶店をやることにしたのもその辺りが原因だったのだが…
この状況を考えるに、どうやら彼をあてにしたお菓子の仕入れが上手くいかなかったのか。
…なんてこった。
この学校は2日に文化祭を分けたりせず、1日に全てを注ぎ込み全力で盛り上げていくのが方針なのだ。次は、ない。
確かに土日のどちらが文化祭かは悩むかもしれないが、そんなのは周りを見れば分かるもんだろ…
…いや…たしかお菓子担当って名目で文化祭準備からはたびたび外れてたんだったな…。その辺も要因の一つになったのか…クソっ
45名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 10:39:24 ID:SmoKVbhK
さて、少しごたいついたけどこれも一つの金の力、か?

とりあえず、身体と精神から少し外れたところにある即効性はないが大きな力、でまとめてみた




タイトルに「おかしまみれ」を思いついたが、本編に含まれないイメージが紛れこんでるので却下され
46名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 18:20:22 ID:lazECmCa
何と言う爽快感……これは言わざるを得ない。GJ!
47名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 18:47:32 ID:pOO7laJp
金イイよ金!
48名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 02:14:26 ID:qcAlMmC4
いいな。GJ!
49名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 02:43:29 ID:d8zjsoRH
超絶的に菩薩精神な青年が、遺産を少女達の救済に使っていく。
しかし限りあるものは尽きる訳で、青年の資産はドンドン減っていく。
ところがどっこい、助けた少女達が今度は青年の会社を右肩上がりに経営していく


これでスパイラル完成
50名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 03:21:46 ID:qcAlMmC4
>>49
さあ、その想像で創造する作業に入るんだ!
51名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 04:31:35 ID:jBMUce+p
>>49素晴らしいハーレムの予感がする。
さぁ!その妄想を文にして、投下してくれ!
52名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 16:51:11 ID:Lxva4UUd
会社の経営を助けられるってーと
親の借金で屋敷を追い出されたお嬢様とか頭脳的才能(才能はあくまで才能)はあるが莫大な手術費用が用意できてない病弱っ娘とか儀式に大量の金と銀が必要になった魔術師とか
大規模実験が失敗して元手が取れずに負債を抱え込んだ研究者とかレアメタルを食べて生きる有知性体とか密入国してきた身の隠し場所が欲しい外国の要人とか古く失脚した家名を再興させようとする亡霊に取り付かれた子孫の女の子とか

そんな感じか?まぁ内助の功のみな娘がいてもいーとは思うが
53名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 23:23:43 ID:qcAlMmC4
金しか信用してない人間不信な大財閥の跡取り息子は、身の回りの世話をやらせる為に
親の借金に困ってる娘を数人、借金を肩代わりしてやる事で雇う。
金と金の繋がりなら裏切られる事は無いと思っての行動だが次第に……

って妄想
54名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 13:12:31 ID:+8dyApzW
>>52-53
期待
55名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 13:32:55 ID:T4wz0Oty
政府の秘密研究所から逃げ出した、強化人間の女の子
たまたま助けたのは、ひねくれ者で一族の鼻つまみものになってる大財閥の三男坊
しかし、彼女の命を保ち続けるためには、青く光る超高価な鉱石が必要で…

ウド…いやウソです気にしないで下さい
56名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 15:22:19 ID:B52m0MYm
わんことくらそう思い出したのは俺だけでいい
57名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 18:33:57 ID:BbTh68QN
>>56
ごめん俺も
あれプレイ中にボロボロ泣いたのは俺だけでいい
58名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 19:16:25 ID:B52m0MYm
金の力で困ってる女の子を助ける
って条件なら別に貧乏とか借金じゃなくてもいい気がする
59名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 03:16:16 ID:2w33V3Y3
女子高生が財布をすられて(無くして)困っているところにそっと千円札を差し出す同じ学校の男子生徒、というのは?
60名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 03:31:50 ID:lyd9ebAZ

    キ   ザ
.
61名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 03:32:54 ID:2w33V3Y3
なんか今日眠れなくてさまよっててここ気に入ったから、ちょいと眠気がくるまで少し書いてみる

携帯で書くのと途中で切れるかもしれないのは勘弁。そのときは後日パソコンから補完するかも…とだけ言っておく

>>53あたりを少し参考にさせていただきます
62名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 04:50:22 ID:lyd9ebAZ
人間不信の主人公が心を開ていくのか金の絆を破って無理矢理された少女達が反逆するのか、ハラハラしながら期待してる。


まぁ眠くなったら無理せず寝ろよ。もう寝てるかもしれんが。俺は寝る。
63名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 05:34:39 ID:2w33V3Y3
孤児院での生活は、嫌いじゃない。
学校にも行かせてもらえるし、周りにはいつも「仲間」がいる。年下の子の面倒を見るので忙しいことはあっても寂しいってことはない。
それでも、学校では他のクラスメイトと自分は何か違う存在のような気がして、どうしても馴染めなかった。
だから私は、孤児院から出る日がじわじわと近付いて来るのがとても怖かった。

孤児院から出る日があと数ヶ月となったある日、私は院長室に呼び出された。
この院を出た後の就職先や進学先のことで話があるのだろう。
これまでも何回か簡単に尋ねられたことはあったが、呼び出されるのは初めてで、まだどうするか決まっていない私は、どうしようかと考えながら院長室へ向かった。
院長室のドアをノックして一呼吸。院長さんの「どうぞ」という声を聞いてから、ドアノブを回した。
「失礼します…」
おずおずとドアを開くと、ローテーブルを挟んで対になっているソファーに、院長さんとスーツ姿の男の人が向かい合って座っていた。院長さんに促されて、私は院長さんの隣に座った。
目の前の男の人は、20代半ばくらいにみえる。何処かの会社の人だろうか、などと考えていると、院長さんから私の名前などを聞いた彼は、
「初めまして、自己紹介は…名刺でいいかな?」
といって私に名刺を差し出した。私がそれを受けとると、私に学校のことや此処のこと、果ては最近のニュースについての意見を尋ねられた。
無難に答える私に、彼は最後にこんなことを訊いてきた。
「私のところで、住み込みで働いて見ないか?」
64名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 06:56:11 ID:2w33V3Y3
「ここでの仕事なんだが…まあ、まとめると家政婦とかメイド、ついでで秘書みたいなことをやってほしい」
孤児院を出て彼のところを訪ねると、こんなことを言われた。
これから起業するに当たって、身の回りのことをする余裕もないし人手もないので、家事全般と、たまに事務仕事の手伝いをする、ということだそうだ。
「何か質問はあるかい…あ、やっぱりメイド服か何か仕事着が欲しいか?」
「いえ、メイド服はちょっと…それよりお給料はこんなに頂いていいんですか?」
家政婦の給料の相場は解らないが、提示された金額は素人の自分が貰うには十二分な額だった。
少し不安を感じて質問したのだが、彼はたいして気にする様子もなく、
「金なら本家に腐るほどあるから気にする必要もないさ。それに住み込みってことで夜中に働いてもらうこともあるからね」
私の質問は簡単にあしらわれてしまった。

夜、与えられた部屋の本棚になぜかあった家政婦やメイドに関する本を見つけたので軽く読んでいた。
かなりの給料を貰うのだから、やはりそれ相応な仕事はしたい。その為に、できるだけ礼儀や仕事内容などの知識は欲しかった。
孤児であることから、小さい頃は学校でいじめられたこともあった。
親がいない私のことを欠陥品のように言われ、一種の軽蔑の念をもたれ扱われたことは、とても辛い思い出として残っている。
その思い出から、いつしか私は負けず嫌いになっていた。
親がいる人よりも劣っていない、欠陥なんてないということを証明したかったのだろう。
そして今は、与えられる給料に負けたくなかった。

そんな私の目は、読み進める本のあるところで止まった。
65名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 13:24:02 ID:6tBd5uTs
wktk
66名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 17:15:17 ID:lyd9ebAZ
これは期待
6749:2008/03/21(金) 23:09:45 ID:Umtdyeyj
都心から少し離れた郊外に延々と続く塀がある。
その塀で囲われた広大な私有地こそ、大企業である貝才(カイザ)グループの総裁・ 貝才 壬(カイザ ジン) の邸宅である。
「警視庁の者ですが」
私の声に対して屋敷から出てきたのは長い髪の美しい女だった。
「当館の執事の 諏咲 杏(スザク アンズ) と申します。お見知りおきを」
執事……私の中では執事といえば初老の壮健な男のイメージだったのだが。
「ここから館には車で向かいますので」
「公僕やってるのが馬鹿らしくなってくるわ……」
屋敷に車で案内されている間、口の中で呟かずには居られなかった。
暫く手入れの行き届いた庭(と呼ぶには大きすぎると思うが)を抜けると、レンガ造りの館が見えてきた。
「立派なお屋敷ですね」
「いえ、これは御主人様の邸宅では御座いません」
「は?」
「コレは未(ヒツジ)の館と申しまして貝才グループ専務で有られます代城歌香(タイジョウ カオル)様のお屋敷で御座います。
 当敷地内に置かれては、御主人様が住まわれる本邸の周りに十二の館がぐるりと囲むように建っておりまして
 それぞれに十二支の名前が付けられております。戌の館は現在空き家となっておりますので、今宵はそちらに……」
「いや、件の絵画はドコに?」
「本邸でございますが?」
「では、私も本邸で、というよりは絵の前で見張っているつもりですので、宿泊の御厚意はありがたいのですが、辞退させて頂きます。
 それよりも、戌の館は空き家と言うことは、他の十一の館には主がいるのですか?」
「はい」
私はその十一人のコトについて聞きたかったが、残念ながら車は本邸に着いてしまった。
成る程、確かに本邸だ。さっきの未の館の三倍は立派な建物だ。正直、気後れしてしまう。

思えば、この時感じた気持ちは予感だったのだが、その時の私―― 槙久宇 棗(テンクウ ナツメ) に気づける筈も無かった。



「予告状?」
私は総裁である壬が直々に出迎えに出たことにも驚いたが、自分が呼ばれた理由を彼が知らないのにはもっと驚いた。
壬は館の荘厳さに似合わず、非道く親しみやすい男だった。柔和な姿勢を常に崩さず、27才という年齢には見えない若々しさがある。
「ああ、警察の方ですか」
「葵が呼んだの?杏も知ってたみたいだし、非道いな、僕は除け者かい?」
屋敷の奥から出てきた女性は 添井津 葵(テンイツ アオイ) と名乗った。壬の秘書だと言うが、壬よりもよっぽど館の主人らしかった。
先ほどの執事・杏も美人であったが、目の前の彼女も群を抜いた美女であった。それに……胸も大きい。
思わず自分の胸を見下ろして哀しくなった。明日から豊乳体操を始めよう……

「それでは、我が家の薬師如来降臨図を盗むという予告状が届いたというんだね?それで葵は警察に連絡したと」
「はい」
「……私としてはもっと沢山の方が来られると期待したのですが」
「それは…」
予告状など小説の世界の話で、マトモに受け取られないのも仕方ないではないか。それに事件が起きてから動くのが警察だ。
とはいえ、政財界に影響をもつ貝才グループを無視する訳もいかず、キャリアとして見栄えもいい私が選ばれた訳だ。
「棗さんは警察のお仕事はどれくらいで?」
「………ま、まだ一年にもなっていません」
見抜かれてる……うう、本当に体のいい人事だ。私には他のキャリアと違って後ろ盾が無い。だからこんな仕事も回されるし
もし本当に盗難事件が起きても貝才グループに睨まれるのは私一人だ。
逆を言えば、私の出世の為にはなんとしても盗難事件を防いで、さらに彼らと仲良く出来れば御の字なのだが。
「葵、棗さんを困らせては駄目だよ」
「ご、ごめんなさい、壬…」
私を助けてくれたのは当主の壬だった。そしてそれより気になったのは葵が壬と呼び捨てにしたことだ。
だけじゃなく、先ほどまで凜としていた彼女が、狎れるような声で答えたのも気になった。
(財閥当主と女秘書か……)
仕事以上の間柄というのはそう不自然なことではないなと、頭の中でメモを取った。
「まあ、刑事さんにこういうのも変かもしれませんが、ゆっくりしていって下さい。私は別に絵が盗まれても気にはしませんし」
どうやら本気で言っているようだった。まあ、ここには国宝も他に沢山あるから、件の絵は大した物ではないのかも知れない。
お金持ちの感覚というのは恐ろしい。尤も、隣の美人秘書はそう思っていないから警察に連絡したのだろうが。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
6849:2008/03/21(金) 23:11:54 ID:Umtdyeyj
私は夕食の席に案内された。絵を見張っていなくてはいけないとも思ったが
この屋敷のコンピューター警備と、よく訓練された番犬たちはそこらの警官の何倍も有能そうだった。
加えてこの屋敷、男手が当主の壬を除いて居ない。とんだハーレムだと思ったが、
しかし目の前に座る男からはとてもそんなイメージは湧かないのだった。それにこの男は自分で大抵のコトはやる主義らしく
並べられた料理も彼自身が中心になって腕を振るった料理だというのだから驚きである。
勿論、見た目、味ともに絶品であり、私は今までこんな美味しい料理は食べたことが無い。
「私は大勢で賑やかな食事の方が好きなんですよ」
と壬が言った通り、食事は大きな円卓に十三の席があった。
別世界のように煌びやかなのだが、この男の醸し出す雰囲気は下町の少年のように優しい。
「葵と杏はもう知っているけど、みんなにも紹介しよう。彼女は槙久宇棗さんと言って刑事さんだ」
十一の顔と二十二の瞳が一斉に私に向けられる。何やら居心地の悪さを感じた。
「窃盗の予告状なんて、まるで本の世界ですね」
「うん。でも刑事さんとしても私達のコトは知りたいんじゃないかな?」
「どうして?」
「だって、私達の中に犯人が居るかも知れないって、私が刑事さんなら思うな」
場の注目を集めた発言をしたのは、驚くことにこの中では一番幼い少女だった。
「それはどうしてだい、七夕(ナユ)?」
壬が彼女に問いかけると、彼女は理路整然と話し始めた。
「だってアノ絵を盗むんならもっと高い絵があるでしょ?そっちを盗んだ方がお金になるでしょ?」
「待ちたまえ、確かに値の張る物は他にもあるが、国宝ともなると流石に売買しづらいということはないか?」
「辰(シン)ちゃんの言うことは尤もだけど、でも国宝じゃないのでもアレよりもっと高いのあるもん。だからね、犯人はお金目的じゃない
 つまり、壬ちゃんに精神的苦痛を与えたい怨恨目的じゃないかなって刑事さんなら思うんじゃないかな?」
難しい言葉をスラスラと述べた少女は、私に向かって「ね?」と同意を求めた。
「あ…はい」
「だから刑事さんは私達のコトを知りたいんじゃないかなって思ったんだ」
「俺達の中に壬に恨みがあるヤツが居るって思ってんのかよ!七夕!!」
「螢(ケイ)、それは違うわ。外から見たらそう見えるというだけで、私達はみんな、壬に感謝こそすれ恨むことなんてないし
 お互いにそう思っているじゃない。そうでしょ?でも、そのコトを証明するためにもちゃんと説明した方がいい……七夕はそう言ってるのよ」
葵が纏めると、意を得たという得意そうな顔を少女はしてみせた。その顔は年相応に見える。
「どのみち、自己紹介はしないといけないよ。杏と葵も改めて、ね。ここに居る彼女達は十二の館のそれぞれの主なんです」
壬の言葉に、彼の右に座っていた女性――さっき少女に怒ってみせた女性が、男の様にサバサバした口調で自己紹介を始めた。
6949:2008/03/21(金) 23:14:57 ID:Umtdyeyj
.
「 藤舎 螢 (トウシャ ケイ) って言う。巳の館に住んでいる。ま、この中じゃ一番叩くと埃が出てくる人間だよ、アタシは。
 渋谷・新宿・池袋ら辺の夜にアタシの名前を出せば大抵避けて通る……そういうコト。言っておくけど、殺しや薬はやってないし
 やらせてもいないからね。壬には昔、助けて貰ってね。それからこうして押しかけて一緒に暮らしてる訳さ」
彼女はショートカットで口調やコロコロ変わる表情に隠れているが、やや切れ長だが目鼻顔立ちは整っている
……というか、この席に居る女性はみんな美女ばかりなのだ。


「二度目になりますが 諏咲 杏 (スザク アンズ)  と申します。午の館に住まわせてもらっております。
 この屋敷の執事長として、他のメイドを束ねるとともに、屋敷のコトは全て任せられております。
 怨恨と申されましても……私の父が御主人様に御迷惑をおかけしたのを許して頂き、あまつさえ路頭に迷うところを
 こうして拾って頂いた身でして、御主人様が私を恨むコトはあっても私が御主人様をなど……」
杏はふるふると頭を振るわせて、当主への敬意を並べ始めた。当の壬は戸惑ってしまう程なのを、葵が止めて次の人を促した。


「 陸郷 春佳 (リクゴウ ハルカ) です。住んでるのは卯の館。詩や歌で身を立てています。
 尤も、壬さんが居なければ私は日の当たる仕事になど就いていないでしょうね。壬さんは私にとって太陽のような人ですよ」 
彼女は私でも知っている。TV番組には殆どでないが、とても人気の高い歌手で、チャリティー活動に積極的に参加している。


「 江秦 宮子 (コウチン ミヤコ) 。辰の館。占い師。壬が居ないと、私、死んでる」
言葉短く、トンでもないコトを言い出した彼女は、私が思い描く占い師とは全く違っていた。質素でアクセサリーの類も付けていない。
だだし、見ているとドコまでも吸い込まれそうな黒い瞳を持っていて、それが何よりも霊験を感じさせた。


「 貝才銀行取締役 成柳 李 (セイリュウ スモモ) よ。寅の館に住んでるわ。自分で言うのもあれだけど、世間じゃ貝才総裁の右腕
 なんて言われているわね。おかげさまで恨まれるならまず私だわ。それに、もし犯人がいるなら多分、壬総裁が見抜くわよ。
 私や、みんなを引き立ててくれたように、ね。まあ、会ってすぐの貴方にそう言っても信じられないでしょうけど」
彼女も私は知っている。20代で経済誌のトップを飾った才媛だ。その地位は壬の後押しがあったとは言え、理財の才は確かだった。
7049:2008/03/21(金) 23:16:17 ID:Umtdyeyj
.

「私も杏と同じで二度目だけど…… 添井津 葵 (テンイツ アオイ) です。丑の館です。壬の秘書をしているわ。
 私と壬は幼なじみだから、この中では一番長い付き合いになるでしょうね。ま、お金が欲しかったら、壬の昔の恥ずかしい話でも
 出版社に持っていけば二束三文になるでしょうね?ね?壬。……冗談よ、本気にしないで」
幼なじみ……だから、この親しさなのか。いや、そう納得するのは早すぎるかも知れない。

「オレは 典崗 辰  (テンコウ シン) 。亥の館に住んでる。男みたいな名前には色々事情があってさ、言っておくけどそっちのケはないから。
 ……いや、色々言われてさぁ。あ、職業?前まで競艇選手をやってたんだけどね。怪我しちゃってさ、壬のお陰でこうして元気にしてるけど」
競艇……意外だった。てっきり宝塚かと……いや、本当に、私はそっちの気はないけど、今はちょっと理解できる気分になったのだった。

「 醍遠 泪 (ダイオン ルイ) 。酉の館にすんでるわ。職業は奇術師とでも言えばいいのかしらね。アハハ、一番怪盗っぽいかもね。 
 特殊メイクも仕事でやってるから、変装も得意だしね。もっとも、こんな人生にしたのは壬のせいなんだからね、その責任は絵ぐらいじゃ精算できない!」
壬に指を指してカラカラ笑う彼女はとても陽気で、可愛らしいと言える元気な少女だった。

「 弦部 冬美 (ゲンブ フユミ) 。子の館に住んでます。職業は弁護士。……壬が居なかったら資格獲れなかったな」
彼女はアシンメトリーになっている髪を掻き揚げた。髪で隠れていた目はエメラルドのような緑色だった。オッドアイなのだ。

「僕は 代城 歌香  (タイジョウ カオル) 。未の館の主人だね。職業は貝才商社副社長。すももが右腕なら僕は左腕って所かな。
 先代からの貝才グループの補佐の家系で一族でもあるから、一番動機があるのは僕かも知れないね。それに僕は壬に恩もない」
芝居がかった言葉とは裏腹に、彼女は壬に忠誠を誓う騎士のようであった。尤もそれは多かれ少なかれこの場の席に居る人間に共通した事項に思えた。

「私は 百湖 七夕 (ビャッコ ナユ) 。申の館だよー。将来の夢はお医者さん!刑事さんも銃で撃たれたら私の所に来てね。
 半額で手術してあげるよ。うふふ、私が犯人じゃなくて、良かったね。私が犯人なら完全犯罪してるからね。
 判らない事件とかあったら私の所に持ってきてイイよ。解いてあげるから。日本の宝なんだよ、私は。壬ちゃんに拾われなきゃ錆びてゴミ箱行きだったけどねー」
なんとこの少女はIQ180だという。黙っていれば西洋人形、話せば愛らしい少女なのに相応しくない言動もそういうコトなのか。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
7149:2008/03/21(金) 23:17:46 ID:Umtdyeyj
賑やかな自己紹介を終えると、各人はそれぞれ談笑やゲームなどをし始めた。
私に一番最初に話しかけてきたのは意外なことに宮子だった。
「貴方の星、逆さまに光ってる」
私は占いは信じていない。しかし、彼女に言われると本当に不安な気分になってくる。
「大丈夫。貴方、元々凶星の持ち主。逆さに光る、吉祥…」
「………」
繰り返して言うが、私は占いなど信じていない。そういう霧のようにモヤモヤしたものが嫌いで、だから警官という職を選んだのだ。
「もしかして、占いで犯人判ったりするんですか?」
しかしこの場は情報が欲しいので敢えて興味をあるフリをしてみたのだった。
「うん。この中に、いる」
「本当に?教えていただけませんか?」
「駄目」
「どうしてです?」
「教えない、吉祥。壬と、その人」
「少なくとも壬さんの自作自演ではないと。そして貴方は"その人"を庇っている。仲の良い人らしい。あるいは貴方自身か……
 月並みな推理をするとこんなところです。私はそっちの方面の力は無いので、こうやって地道に考えるしかありませんが」
少し嫌味が過ぎたかも知れない……そう思って、宮子を見ると、まるで人形のように無機質な目で私を見ていた。
「いや…あの…」
狼狽える私の前に、洗い物をしていた葵と杏が声をかけてきた。
「あら棗さん、宮子さんに占って貰ったんですか?」
ああ、初めての時は怖かったが、今は天使に見える……
「宮子様の占いは大変よく当たられます。貝才グループの重要な決断には宮子様の御意見を聞いて外れてコトは御座いません」
「へえ、では今のこの生活もその占いのお陰なのですね」
「違う。人は、自分のコトは、判らない」
「…………まあ、そういうものかも知れませんね」
どうとでもとれる言葉だし、上手い逃げ常套でもある。ただ、やはり妙に心に染みいってしまう。
それは情だけでなく、理でも正鵠を突いていたから……要するに私にも心当たりがあったのだ。
「泪と七夕ちゃんは仲がいいんですね?」
私は強引に話を逸らした……と見せかけて、三人から二人のコトを聞きだそうとしたのだった。
「職務熱心ですね」
……やっぱりこの女は怖い。
「じゃあ単刀直入に言います。他の人の過去、当主の壬との関係を教えてください。事件の解決の為です」
「お断りします」
早ッ!シンキングタイム1秒以下?
「ここにいる女達はみんな訳ありですから。誰だって人に言いたくないコトの一つや二つあるでしょう?」
「でもですね…」
「壬のコトはみんな感謝と信頼をしています」
それは確かに自己紹介でみんなが共通して言った言葉だった。
「もっと端的に言えば……ここにいる女は全員、壬のコトを愛しています」
「……え゛?」
「そういう女達が危うい均衡の上で11人暮らしている……それがこの屋敷なのです。だから、誰かが誰かを裏切れば
 あっという間に崩壊してしまう。それは私達は望まないし、なにより壬が哀しむ。だから答えません」
キッパリと言い切った葵に、宮子はもとより杏ですら肯定したように動かなかった。
「……じゃあ、絵が盗まれても私のせいにしないで下さい」
「始めに会ったときに言ったように、壬は絵には…というよりお金には興味のない人なので、構いません。
 ただ私は怠惰な人が嫌いなので……全力は尽くして下さい。それで盗まれたのであれば、仕方ありません」
「やるからには真剣にやるわよ。そうね、杏さん、もう一度屋敷の地図と案内を頼めますか?
 人の詮索はNGでも、屋敷の詮索はOKですよね、葵さん?」
「もちろん」
私と葵との会話が打ち切られた後、呑気な顔をしながら、どこかに消えていた壬が戻ってきたのだった。
この家は、こうして回っているのだろう。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
7249:2008/03/21(金) 23:20:02 ID:Umtdyeyj
絵画保管室の窓が割れていた。そのコトで私は全員を朝早くから叩き起こす結果となったのだった。
「無くなっているんですか?薬師如来降臨図」
絵画保管室に入り手分けして探していた壬と杏と葵に、冬美は訊ねた。屋敷のコトは他の8人は判らないのだ。
「いえ、無くなっていません。ほら、薬師如来降臨図」
葵が引っ張ってきた絵画に、壬も頷いた。
「え…」
私は思わず声をあげた。
「どうしたんだ?」
「いえ、前に見せていただいた絵と雰囲気が違っていたので…」
「原色を多く使った鮮やかな作品ですからね。前は保管室の暗い場所で見たので印象が異なったのでしょう」
壬がそう付け加えた後、後ろから杏の悲鳴が上がった。
「どうした!?杏!!」
彼女と仲の良い螢が思わず叫んだが、杏には(当たり前であるが)外傷はない。
「大変です。北斗破軍星行進がありません!」
「なに、ソレ?」
辰の問いに、杏は見てるこっちが可哀想になるほど狼狽えながら説明した。
北斗破軍星行進は薬師如来降臨図と同じ画家の作品だが、まだ公には未発表の作品であり、その値は薬師如来降臨図の2〜4倍は堅いというのだ。
「マジかよ…」
螢がその額を聞いて思わず呟いてしまった。私も足が震えている。
「やられたよ。監視カメラ、夜の三時からの十分間が停止されている」
遅れてやってきた代城は、どうやら警備室を回ってきたらしい。
「……私はずっとこの部屋の前にいました」
「どうして中で見張っていなかったんだ!」
私に今にも掴みかかろうとした螢を押しとどめたのは壬だった。
「私がそうしてもらったんだ。保管庫は絵を傷めないように低い温度を保っている。湿度も多いし、画材から有毒物質が発生したりもしている。
 長時間居ることは身体に悪いんだよ。いいじゃないか、棗さんは薬師如来降臨図を守ってくれた」
「たしかに、総裁はお金に対して寛容ですけど、これは別の問題をはらんでいますわ。だって、これは明らかに内部犯ではありませんか」
「だよねー」
すももとナユの発言に一同に雷が走った。
「だって、あの窓、破片が外に落ちてるよ?それって内側から割ったってコトでしょ?」
「それに部外者なら庭の番犬が吠えかかっているでしょうね。しかも監視カメラを弄ったり、高々十分で絵の場所を見つけ出したりするのは
 よほどこの屋敷に精通した人間でなくては出来ないでしょうね?棗警部補、貴方は本当にずっと部屋の前に居たのかしら?」
「……実は一度階段の方で物音がしたので席を外してしまいました。あれは、そう……3時ごろだったと思います」
全員の息の飲む声が辺りを静寂にした。
「で、でも、それで犯人様が中にお入りになったとしても、外に出られるときは?」
杏が動転してか、犯人に尊称をつけながら尋ねた。
「簡単だね、朝まで保管庫の中で隠れてればいい。刑事さんが異変に気づいてみんなを呼びに内線電話のある玄関まで
 行っている間にいくらだって逃げれる……そうだよね、すもも、ナユ?」
「ええ」
「完全に私の手落ちですが……しかし逆に絞り込める要素はありますね。この屋敷で、絵の場所まで精通している人物と言えば壬さんを除いて二人」
私が葵と杏を見る。これで事件解決……と思っているのだが、他の人達の様子が冴えない。
「どうかしたんですか?まさかアリバイがあると言うわけではないでしょう?だって夜の三時ですよ?」
「いや……多分、葵と杏はあるよ」
螢がバツが悪そうに答えた。
「昨日は、葵と杏の日でしたものね…」
春佳も続いた。
「ああ、こういう時だから正直に話すけど……棗さん、二人にはアリバイがあります。彼女達は、その……昨日はずっと僕と居ましたから」
…………え゛?


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
7349:2008/03/21(金) 23:22:27 ID:Umtdyeyj
あの若総裁、虫も殺せないような顔をして、とんだ色情狂だった。イヤ、本当。
結局事件は振り出しに戻ったわけだ。本庁にも連絡し、こんな時だけ迅速な科学班によって入念に現場を採集していった。
私は責任者として、しばらく屋敷に逗留することになった。
晴れて戌の館の(仮ではあるが)主になったと言うわけだ。
「はぁ…」
高い天井を見ながら、私はベッドの上で溜息をついた。
葵の言葉を信じるなら……あの十一人の中に犯人は居ない。
とはいえだ、あの十一人が全員、壬と肉体関係にあると判った今ではどうにもドロドロしたものを感じざる得なかった。
っていうか、壬にこそ私は手錠を填めたい訳だが。なんつー男だ。
「……困ったなぁ」
私は寝返りをうった。窓から見える本邸は、まるで怪物の顔のようだった。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



あれから三ヶ月が経った。
私は優秀な人間だと自負している。キャリア組と言ったって裏口入学同然のコネで入った愚図とは違う。
私は自分の才覚だけでここに辿り着いたのだ。いや、ここが始まりなのだ。
あれから三つほどの事件を担当したが、その全てを早期解決に導いたのは私だと胸を張って言える。
だが、事件を解決する度に、あの貝才邸での事件が胸を締め付ける。
だから私は、帰ってきたのだ。


この、十二支が輪舞を踊る豪奢と淫蕩の館へと



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
7449:2008/03/21(金) 23:23:51 ID:Umtdyeyj
「杏、じつは二階の双魚の間の暖炉の調子がおかしいんだ。見てきてくれないかい?」
前と同じように私を案内してくれた杏に、壬はねぎらいの言葉をかけた後、そんな風にして席を外させた。
自ら紅茶を用意し、さしだした壬の顔は相変わらずどこか人を安心させるものがあった。
「今日は葵も居ないよ」
「……お見通しなんですね」
私は紅茶に口も付けずに溜息をついた。
「あの絵、いくらで売れたか興味はありませんか?」
「ないよ。でも薬師如来降臨図よりは高く売れたみたいだね」
「……はい」
やはり私の思ったとおり"私が薬師如来降臨図だと思っていたのは北斗破軍行進だった"のだ。
最初に会った日、件の絵の場所を確かめる為に彼に見せて貰った絵、それが薬師如来降臨図だと思い、"私は盗んだ"のだった。

私はあの日、夜の内に警備カメラに細工をしかけると、細工が作動する時間を見計らい保管室に入り、絵を盗み、窓を割った。
盗んだ絵は人が滅多に通らない廊下に架けられていた絵画の裏に隠した。
予告状を書いたのは、そうしなければ屋敷を捜索される恐れがあった為だ。盗まれる日を指定し、外部犯に見せかければ屋敷を捜索はしない。
責任者として他の警官より長く逗留できるので、その間に悠々と絵を改修できると踏んだのだ。
しかし、十二の館に十一人の複雑そうな関係をもつ人間がいるとわかり、これは内部犯にした方が捜査を混乱できると私は踏んだ。
だが、それはもうどうでもいい。何故なら最初の段階で既にこの男に私の犯行を見抜かれていたのだから。

「……同じ金額だけ用意しました。お返しします。受け取って下さい」
もう絵は売ってしまった。だけど、私の警官としての魂までは売ることはできなかったのだ。
「なんのコト?」
「受け取って下さい」
「……あの絵は別に僕は要らないんだよ。それにもう保険も下りちゃったしね」
「受け取って貰うまで帰りません」
同情はゴメンだ。それで私がどれだけ惨めだったか、この男は知らないからそういう言葉をかけれるのだ。
「わかった。貰おう。ただし……」
壬は紅茶が零れるのも構わずに私の胸元に手を入れてきた。
「……こっちを」
壬が引き抜いたソレは、私の辞表願いだった。
「前に来たときはスーツだったのに、今日は制服だったからね。それに、このお金、どこで用意したの?」
「…………」
警察を辞めて、身体を売って、最後には内蔵も売って、保険金が下りれば借りられる額だ。
「槙久宇信思(ノブシ)、捜査一課所属の警部だが銀行立て籠もり事件の際に誤って一般人の女子中学生を射殺……」
「ッ!!」
「その後、派出所勤めとなるが、付近をパトロール中、強盗事件が発生、犯人を追い、組み合ってる際にナイフで刺され殉死」
「知ってたんですか?」
「いや、調べた。螢と泪はこういうの得意でね。……ゴメンね」
「………」
私は零れ量が減り、さらにぬるくなった紅茶を一口唇に含んだ。
7549:2008/03/21(金) 23:25:37 ID:Umtdyeyj
「父は……私の憧れでした。その父が私と同じ歳の子を殺したのが許せなかった。私は父を軽蔑しました。あの時の父は、罪の重さから
 自暴自棄になっていました。その年です、私の弟が生まれたのは。父は母に慰められたのでしょう。そういうことは大人になった今なら理解できます。
 でも当時の私には嫌悪感しか持てませんでした。人の命を奪っておいて、自分は新しい命を作ってるなんて、なんて最低なんでしょう?
 だけど生まれた弟は知恵遅れで……私はこれは天罰なのだと思いました。酷い姉です。殺した女子中学生に慰謝料を払いながら、知恵遅れの子を抱えて
 生活はハッキリ言って貧しいものでした。それ以上に父は人殺しで、弟は知恵遅れです。私は奇異と軽蔑と同情の目の中で過ごしました。
 それから父が殉職して、私は少し報われました。警察の手当は全て慰謝料の返済に回して、やっぱり知恵遅れの弟を抱えて貧しい生活は続きましたが
 父が殉職したコトで、父の存在と一緒に深く嫌悪の対象だった警官という職業が救われたと私は思ったのです。警官になることは、私の夢でしたから……
 必死に勉強して、警官になって、その頃には私は弟への哀憐の感情が湧いてました。だって弟には何の罪もない命だからです。同時に、父も母も
 私を産んでくれた存在であることに違いはないのです。だけど……だけど私はずっとこのまま母と弟を引き摺って生きていくのかと思うと手が震えてしまうのです。
 射撃場でピストルを撃っても一つも当たらなくなったんです。あぁ……私はきっと父と同じように誤射で人を殺すんだ……そう思うようになりました。
 私……私は……家族と決別しなきゃならなかった!!だから……だから母と弟が一生生きていく分のお金が欲しかったんです」
ポロポロと涙が溢れた。ああ、なんて自分は利己的で醜い生き物なんだろうと、体中に膿が湧き出た気分だった。
「いいんだよ。キミはキミとして生きていいんだ」
「駄目なんです……私は母も弟も見捨てられない……ッ!!」
「うん。だからいいんだ。そういうキミでいいんだ。このお金を借りたのはドコだい?今すぐ部下に返しに行かせよう。
 キミは気が済むまで泣いていていい。その涙がキミのした行為の罰なんだから」
壬は私の肩を支え抱き留めてくれた。
昔……遠い昔、私が好きだった男の人の、父のような大きな胸が心地よかった。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
7649:2008/03/21(金) 23:27:16 ID:Umtdyeyj
あの時私は一生分泣いたような気がする。
だからもう、泣かない……なんて意気込んでみたんだけど、やっぱり無理だ。
あれから私にも変化があった。
まあ仕事は順調……というか、警部に昇進した。
勿論、私の仕事が評価されたのがある。でもそれ以上に……貝才グループの影響力が大きいのだ。
私なんかの後ろ盾をしていいのかと、葵に聞いた。葵は女達の中じゃ一番の権力者に見えたし……(後宮でいうところの皇后だ)
すると「丁度一人警察関係者が欲しかったの」とのコト。最終的には私を警視総監に押し上げるつもりらしい。
逆を言えば、警視総監にならなかったら許さないという訳で、私は気が抜けない日々だ。
住居も変わった。そう、私は晴れて戌の館の主人になったのだった。
母と弟の生活費は壬が出してくれる。ただし条件が付いた。向こうからは決して私に会わないこと。
つまり、私の心の整理がついたら二人に会いなさいってコトなんだろう。
まったく、いたせりつくせりとはこのことだ。
だって、これだけじゃない。私はこうして、壬の胸に顔を埋めることも許されているのだから。
「ん……ねえ、聞いて」
「棗は二人だけになると甘えん坊になるね」
純白のシーツだけにくるまれて、私と壬は肌を寄せ合う。
「同期の人や先輩が私の陰口言うの……壬と寝てるから昇進してるんだって。事実だけに言い返せない!!」
「事実じゃないよ、棗の実力じゃないか」
「本当ぅ?」
「本当だよ」
ここに葵が居たらこうも付け加えるだろう。「実力が無ければ館を与えてない」って。
この屋敷に住んでいる人(つまり女性)はみんな壬に助けれて、自主的に彼を慕い勤めてる人達だ。
その中でも特に壬に貢献してる女性が館を持つことが出来る……多分、知らないのは壬だけで
この屋敷の暗黙の了解なのだ。同時に、彼のすることを補佐し、啀み合わず協力するという淑女協定が暗黙の内に出来ている。
広大ではあるけれど、世界地図でみればほんのちっぽけな、この土地の女性達だけの協定が、元々世界企業だった貝才グループを
世界有数のトップ企業へと押し上げた原動力なのだから恐ろしい。本当に恐ろしいのは彼女達を治めている壬の徳の深さだけど。
「どうした?棗」
「ん……壬はカッコイイなぁって思ったの」
そんな当たり前のコトを言われて未だに照れる壬が可愛くて、私は唇を重ねた。
ジュプジュプと舌を使ってお互いの唾液を混ぜ合わせるように、はしたない音を立てて。
「ん……ふぅ……」
チリリと花火の残り香のような火花が身体の奥の女を刺激する。燃え尽きるのではなく、火は官能という油を通して一気に全身へと回っていく。
ああ、もう我慢できない。
コポッ…と水音が内側から響いた。愛撫を受けてないのに、すでに私のアソコから愛液が零れ始めていたのだ。
「壬…来て……」
来てといった癖に、私は浅ましくも自ら彼の上に跨り、彼の剛直を受け入れていく。
後で我に返ったときに死ぬほど恥ずかしく、顔向けできないのに、昂ぶると私は後先考えられないのだ。
でもいい。私が背を向けていても、壬は後ろから優しく抱きしめてくれるから。
それが私だけじゃなのは、すこし悔しいけれど。
「…はぁ…んっ…んっ……ぁあん……あんっ……あっ…あっ……」
私のこんなに甲高い声を知ってるのは世界に十二人だけ。壬と、私以外の十二支の館の女達。
警察の同僚や上司が見たらどんな顔をするだろうか?そんなコトを考えたらゾクリと背中に暗い快感が襲った。
そう言えば葵と一緒に壬に愛されたとき、彼女の提案で警察の制服を着たまました時があった。
あれは病みつきになる。今度は二人の時もしてみたいものだ。
「…ふぁあっ……ひぃんっ……あぁっ…あっ……ああぅぁ……んぁ……んっ……はぁぁぁ……」
もう駄目だ……何も考えられなくなってきた……
いや、一つだけ判る。
壬への気持ちだけは、この心から決して消えることはないんだ。



ありがとう、あいしてる





金力スパイラル
           北西の太陽編   完
7749:2008/03/21(金) 23:31:15 ID:Umtdyeyj
創造しろと言われたんで投下したさー
正直、時間ないから推敲もしてないし行き当たりばったりで書いてるさー
残りの十一人は書くかどうかわからんさー


では ノシ
78名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:45:02 ID:6tBd5uTs
神。いわゆるゴッド。つまりGJ!
ふいんき(←なぜかry)がいい感じの作品ですた。

続編にwktk
79名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 00:39:34 ID:CIlW+5Iu
乙&ぐっじょぶ!
ただ、警察を辞めてお金を借りたのかだけど辞表はまだ持ってたし……とちょい混乱



スパイラルで推理物ときて、壬がアノ神様に見えてくるのは仕様ですか?
80名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 01:16:47 ID:untO0CLq
館モノに、名前の繋がりとか、一人称が犯人とか
推理モノの古典感たまらんな
後はラバーマスクと秘密の地下室をw
81名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 11:52:51 ID:alFWYaVa
続きにワッフルワッフル!
82名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 01:38:05 ID:cdCRN/Lr
期待age
83名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 02:20:46 ID:Gs1W3lM6
金で解決 ぶぁいやいやいやいや〜
84名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 17:59:37 ID:9q83tnGr
夜の繁華街での喧騒。
「や、やめてください!!」

「ぐへへへ、そんな叫んでも誰も助けちゃくれないぜ?」
「ひゃはははははははは!!」
「ふぁっく……」
一人の女性に群がる男達。我関せずとばかりに通り過ぎる歩行者。女性の顔がみるみる青ざめていく。
中でも屈強な男の手が、女性に迫った。

「キ、キャ―――――――!!」

響きわたる女性の叫び―――――そのとき現れた



1金持ちの男
2金(物)を持った男
3夜空を埋め尽くす紙幣の渦


俺としては3で実は偽札ってのが好きなわけだが、皆はどうよ
85名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 21:17:44 ID:v1zq6ofE
富豪刑事を思い出す
無論原作な
86名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 02:15:55 ID:sggFAyY5
>>84
突如現れる、金で雇った外人舞台をバックに鬼畜な笑みを浮かべる金持ち少年
87名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 02:35:05 ID:L157Esf2
暗くてお靴が分からないわ
88名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 02:52:51 ID:Ru8i9nOT
>>87
「明かりをどうぞ、お嬢さん」
懐から取り出した札束に躊躇いもなく火を灯し、爽やかな笑みを浮かべる金持ち青年
89名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 02:53:02 ID:/N70opHo
90名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 19:01:03 ID:sggFAyY5
青年「ああ、すいません。今懐中電灯持ってきますね?」


庶民な思考の金持ちっていいよな。
91名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 16:13:50 ID:fV0X/xew
これが私のご主人様スレかと思た
92名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 13:22:47 ID:Vdbvhpls
その死刑衆、買った!
93名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 13:55:23 ID:2sPR/Xti
クレオパトラDCというワードが頭に浮かんだ
94名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 23:48:25 ID:lUdT+/OZ
十二支館の事件簿wの続きキボンヌ
95名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 14:01:16 ID:2V4DoUcm
[木静謙二]Minorityがまさにこのスレ向きの話だった。
96名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 15:03:05 ID:R7aaZtjg
kwsk
97名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 14:30:45 ID:u52q+pJU
好きだからage
98名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 00:39:21 ID:iZ19p6Hj
歓楽のハレムのネジ丸氏のGolden〜はこのスレっぽい
他のサイトの情報も求む
99名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 01:20:54 ID:6MROcZS1
俺は前に出てた禁断のハーレムしか知らんな……情報キボンage
100名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 20:37:31 ID:pCSWqi50
>>100なら明日から俺が超金持ちなって、美少女達を助けてハーレムが出来る。
101名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 23:26:37 ID:jjX5ndjV
お金の力で>>100ゲットしてやろうフハハハハ
102名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 16:18:14 ID:Xnq2tE0W
館のSSの続き期待age

>>101
m9(^д^)
103名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 01:13:30 ID:G/N5Jn4e
国を買い取る位スケールがでかい金持ちはまだかね?
104名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 01:55:55 ID:/Ncsx9BV
その借金美少女買った!

こうですね?解ります。
105名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 09:17:15 ID:CXwkPpN1
ほし
106名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 11:25:36 ID:kch1QK8K
まだまだ期待age
107名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 17:44:22 ID:PEzVvmRI
アッガーレ
108名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 05:29:10 ID:aaC7MKRd
金の力で借金苦から救い出して、自分の奴隷として飼う…
借金姉妹だな
109名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 19:48:56 ID:YFJGeDGs
飼ったら助けた事にならなくね?
110名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 12:09:25 ID:4JBVABvp
飼うとか言っといてとても良い待遇をさせるのですよ

「今日からお前は俺の奴隷だ」

「奴隷には豪華すぎるがこの部屋しか空いていないのだ、有り難く使え!必要な物があったら遠慮せず言うのだぞ!」
「ほれ、きちんと飯を食え!ガリガリに痩せた奴隷なんぞ見苦しくて使えないからな!」

こんな感じ
111名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 12:16:16 ID:ODYTNp2u
ツンデレ乙w
112名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 18:54:01 ID:Dp4h/3p2
「おいっ!」
「はい、何でしょうかご主人様?」
「今度のお前との奴隷契約の更新書類だ。サインしとけよ!」
「あ、あの、ご主人様・・・・・・」
「・・・何だよ?何か文句でもあんのかよ!?」
「婚姻届って書いてありますけど・・・・・・」
「言っとくけどな、お前には拒否権はないんだからなっ!!!」
「ご主人様・・・・・・♥」
113名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 14:07:31 ID:GXqOXslk
一昔前に、CANDYTOYSというエロゲがあってな……
114名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 17:13:10 ID:owdza5Ru
>>113
あれは良作だったなあ
手放さなければよかったorz
115名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 01:49:02 ID:2tJ6kGdq
昔「恋愛出世絵巻 えん×むす」という打ち切り漫画があってだな、
とりえのない主人公が、財閥の後継者争いに突然選ばれて、
醜い後継者達の争いの中で、居場所を失った女の子達を助けてあげたり、
敵に寝返った女の子が捨てられて途方にくれているところをまた救ってあげたり、
主人公の人柄の良さと救った女の子達のサポートで立身出世していったりと素晴らしい漫画だった・・・

まぁ打ち切られたんだが
116名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:17:45 ID:Y72XW3bW
あー…あの拳銃自殺(?)のか…
117名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 12:17:37 ID:dnsgaGok
あれは作者がエロからグロに傾倒したから当然の打ち切り
118名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 08:37:36 ID:8vdLMEpR
華右京しかりえんむすしかり、何故『奴隷メイドは優秀メイド、落伍者にはグロ死を。』
なんだろうな……

先生大好き!という事で孤児院の院長先生モノやスラム街の医者とかはどうだろう。
うっかり光源氏になっちゃった系?
119名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 10:29:40 ID:8vdLMEpR
ハーレムスレのリンクから
HP名:小輔は夜に寝る
作品名:異世界召喚ハーレム
ジャンル :最強 現実→ファンタジー 冒険者 陵辱(姉妹とは別)
該当部:奴隷を買った、不具の姉も買ってあげたため感謝されてラヴくなる
HP名:竜園
作品名:迷宮神話
ジャンル :ファンタジー 冒険者 ダンジョン 陵辱(売春描写、輪姦)
該当部:街娼になってしまった娘を囲いコナ掛けてきた奴隷娘を引き取る予定だが囲い込んだところで更新停滞
120名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 22:14:15 ID:A1Oxf6h1
ご主人様だ〜いすき?というゲ
あれだメーカーのあおりに騙されるな
実際主人公はただの変態では無いから
121名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 06:07:11 ID:tvfewQ74
桜庭ってサイトもぽいかな
122名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 14:56:55 ID:h05nJSkc
没落したライバル財閥のお嬢様を海外に売られる直前にメイドとして雇う、大財閥の御曹司である主人公。
お嬢様にセクハラして毎度ぶん殴られるアホ主人公だが、実はお嬢様を借金から守る為に影で必死に働いていた……
みたいなのないかな。
123名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 19:05:18 ID:oP78Y/+k
>>122
君が書くんだ。そうすれば俺も書く!
124名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 21:06:08 ID:h05nJSkc
>>123
実は俺、全日本こんにゃく加工検定で肩をやっちまって、二度と小説の書けない体なんだ……
125名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:06:20 ID:oo8hM70+
>>124
そ、そんな…
オイ嘘だろ?嘘だと言ってくれよオイ!
あの日…一緒に約束しただろ!?
126名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 12:27:49 ID:089b0d21
>>122--125
盛大に噴いたwww
127名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 06:56:23 ID:r+0FN+gb
とりあえずage
128名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 16:14:03 ID:DBaf9etW
>>124
吹いたwww
何だそりゃwww
129名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:52:48 ID:ca8x+EmF
>>59のシチュで書いてみました。
エロなしで良ければどうぞ。

投下します。
130名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:53:59 ID:ca8x+EmF
朝。
高校への登校は電車通学をしている僕は欠伸を噛み殺しながら駅へと歩く。
駅に付いてから定期を忘れた事に気付いた。
家に一度帰るか? と考えるがそうすると学校に遅刻してしまう。
財布の中身を見て行きと帰りの電車賃、そして昼食代が何とか足りる事を確認する。
無駄な出費に軽く落ち込みながら、切符の販売機へと並ぶ。
販売機の前には長蛇の列。
その最後尾に並びながら、順番が来るのを待つ。
順番が来るまで手持ち無沙汰なので前に並んでいる人を何の気なしに眺める。
僕の通っている高校の女子の制服だ。
後姿なので顔は分からないがショートカットのさらさらの髪が綺麗だと思った。
列が進み、その彼女の番が来た。
その次は僕なので財布を出して準備をする。
だが、なかなか僕の番がまわってこない。
ショートカットの彼女が慌てた様子でバックの中をずっと漁っているのだ。
バックの中を漁るのを止めると、次はカバン、自分の制服、そして再度バックへと戻った。
その時、彼女の顔を見る事が出来た。
その顔は見覚えのある顔だった。
クラスメートの三森加奈(みもり かな)さんだった。
特に親しいわけではないが嫌いなわけでもない。要するにただのクラスメート。
……三森さん、もしかして財布忘れたのかな?
そう思っていると背中に視線がチクリと刺さった。
恐る恐る後ろを振り返ると、後ろに並ぶ十数人の人達の視線をもろに浴びる。
早くしろよっ何やってんだ馬鹿。金ないならどけろ! と彼らの目が言って……怒鳴っていた。
すぐさま僕は前に向き直るがその視線は僕の背中に突き刺さる。
僕は他人の視線が苦手だった。
一人二人ならともかく大勢となるともうダメで、逃げ出したくなる。
……いや、僕にではなく三森さんにだとは分かっているが彼女のすぐ後ろにいる僕としては
自分に向けられているように感じられた。
三森さんは財布が見付からないことでパニクッているのか背後の視線にまったく気づいていない。
財布が見付かる様子は、ない。
僕は自分の財布を見詰める。
中には行きと帰りの電車賃。そして昼食代。それでギリギリだった。
……昼飯は諦めよう。
溜息をつきながら、財布から千円札を出し、三森さんに呼びかける。
「……三森さん、三森さん」
「…………なんでっ……なんでないの? お財布…………たのにっ……」
……気付いてくれなかった。
て言うかなんで小声だ、僕。
背中に刺さる視線のせいだと分かっていてもどうしようもない。
声をかけて気付かせるのを早々に諦めて、三森さんの目の前にそっと千円札を差し出す。
これには流石に彼女も気付き、視線を千円札から手へ、手から腕へ、腕から一気に僕の顔へと移った。
「……こうの、くん?」
「三森さん、これ使って」
差し出された千円札に三森さんは戸惑う。
クラスメートとはいえほとんど話した事のない男に突然お金を差し出されれば、戸惑って当然だろう。
だけど、僕もいい加減焦っている。
僕が話しかけた事で背中の視線は余計強まった気がするし、この場から離れたくて仕方がない。
「財布、見付からないんでしょ? 後で返してくれればいいからっ」
「で、でもっ……」
「その……後ろ、つっかえてるし……」
「え? あっ……!」
三森さんもようやく背後の殺気すら篭もってきた視線に気付いたようだ。
「ご、ごめんねっ、河野くん。すぐかへっ……返すから」
……噛んだ事には突っ込まず、うん。とだけ返事をする。
三森さんが切符を買い、その後僕も急いで買い、二人でその場を逃げ出した。
131名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:57:02 ID:ca8x+EmF
☆☆


電車を待ちながら僕の隣では三森さんがバックの中を漁っていた。
やがて諦めたのかどんよりとしながら僕を見る。
「ごめんね。お財布……家に忘れてきちゃったみたい」
「明日、返してくれればいいよ」
返事をしながらほんの少しだけ期待していた希望が圧し折られた。
……やっぱり昼抜きか……。
「…………本当に……ごめんなさい……」
もしかして暗い表情が出ていたのかと思い、笑顔で明るい声を努める。
「だからいいって、気にしなくて」
それでも三森さんは申し分けなさそうにしており、僕もこれ以上何を言えば良いのか分からなかった。
そして、僕達が乗る電車が来て、学校へ向かった。
電車に乗ってから僕達は離れ離れになり、学校に付いてからも特に会話はなかった。
132名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:59:08 ID:ca8x+EmF
そして昼休みになった。
「あれ? 河野、食堂いかねぇの?」
チャイムが鳴っても机に座ったままの僕に悪友が声をかけてきた。
「今日は……パンにするから」
「ふ〜ん、そか。じゃオレ様はカツカレーデラックス(お汁粉付き)をたらふく食ってくるぜ!」
「そんなメニューはない。なにそのありえない組み合わせは」
「最強だぜ!」
「意味がわからないよ」
僕の言葉なんか聞かずに味覚異常者はダッシュで消え去っていった。
さっきの悪友にお金を借りる事も考えたのだが、「返す時は倍返しな!」とか言う奴には借りたくない。
他の友人に借りようとすると「オレ様が貸してやるよ!」としゃしゃり出てくるし……。
なんで僕、あいつと友達なのかなぁ……?
人間関係について考えていると(空腹を紛らわす為)いつの間にやら僕の机の前に誰か立っていた。
「三森さん? どうしたの?」
「河野くん。お昼ご飯は……?」
「えっと、今から食べるよ?」
「……もしかして私にお金貸したせいで食べられないの?」
あれ? 質問しておいて僕の答えは無視ですか?
もしかしてこの娘も僕の話聞かない人?
「その……よかったら……食べて?」
「なにを?」
「こ、これ!」
突然大声になった小森さんは顔を赤くして、手にした小さな弁当箱を差し出した。
教室の皆の視線が集まってくる。……まずい。
小森さんは皆の視線には気付いていない。
どうやらいっぱいいっぱいになると周りが見えなくなるようだ。
「それ小森さんの弁当でしょ? 僕が食べたら小森さんの分がなくなっちゃうよ」
「わ、私は! 河野くんに食べてほしいの!!」
教室に響き渡る小森さんの声。クラスメートの生暖かい視線。
へーあの二人そういう関係だったんだー意外ーいつの間にー手作り弁当だってーあの二人どこまでー
視線どころかそんな囁き声も聞こえる。そしてやっぱり気付かない小森さん。
僕の頭の中で理性やら本能やらその他の何かが満場一致で答えを出した。
曰く『逃げろ』。
「あ……のっ。と、とりあえず屋上いこうっ」
それだけ言ってそそくさと教室から飛び出る。
後ろから慌てて小森さんが付いてくるのを確認して足早に屋上へ向かう。
133名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:59:58 ID:ca8x+EmF
天気が良く、暖かかった為、屋上にはそれなりに人がいたが僕達が座れるスペースは十分にあった。
人が少ない場所を選んで座り、一息つくと先程の教室のシーンが頭に浮かび、ふと気付いた。
『河野くんに食べてほしいの』→『屋上に行こう』
……この流れは余計誤解させたかもしれない。
自分で深めた傷なだけにどうしようもなかった。
「河野くん。どうぞ」
僕が落ち込んでいる間に小森さんは弁当箱を開け、箸を差し出してきた。
「い、いいよ。小森さんが食べなよ」
「味なら大丈夫! 私、料理得意だし!」
わー本当に小森さん本人の手作りだー。しかも僕が気にしてるのそこじゃないしー。
もう思考が色々投げやりになってきた。
小森さんは僕が食べるまでその箸を引っ込める気はなさそうだ。
「それじゃ……半分こで」
そう言って箸を受け取る。
箸を持っていざ食べようとするがよくよく考えれば箸は一つしかない。
半分こと言ったからには僕が使った箸を小森さんに渡して彼女も使うわけだ。
そうなると間接キスになるんだけど……。
「今日の玉子焼きは上手にできたの。よかったら食べて」
……まったく気にしてないようだし、良いか。
おかずを何品か、お米も少し食べ、小森さんに箸を返す。
弁当の中身はまだ半分以上残っている。
「えっ? もういいの?」
「うん。僕、小食だし」
嘘だった。僕も普通の高校生男子だし、それなりに食べる。
小森さんの弁当は小さく一人で全部食べても足りないくらいだったけど僕はご相伴に預ってる身だ。
多少は遠慮した方が良いだろう。
「……もしかして美味しくなかった?」
「そんな事ないよ。すごく美味しかったよ」
こっちは本当。気をつけなければ全部食べてしまうところだった。
「……そっか。よかった」
安心したように小森さんは微笑んだ。
初めて彼女の笑顔を見て、僕は少しドキドキした。
僕は何も言えなくなって彼女が食べている姿を黙って見ているだけだった。
134名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 01:00:35 ID:ca8x+EmF
☆☆


昼食が終わるとドキドキも吹き飛ぶ教室に戻る気が重い時間だった。
暗くなっていると小森さんにも心配されてしまった。
意を決して教室に入った途端、金に意地汚い悪友にラリアットを喰らった。
「こーのー! テメェーッオレ様を差し置いていつの間に彼女つくりやがったーーーー!!」
教室どころか学校中に聞こえるような大声で叫びやがる悪友。
誤解だと言いたくてもラリアットで悶絶している僕には出来ず、頼みの綱の小森さんは耳まで真っ赤にして
あぅあぅと言葉になっていない。
僕が何とか復活したのは授業が始まる直前で、誤解を解く事が出来ず生暖かい視線に晒されることになった。
135名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 01:01:18 ID:ca8x+EmF
☆☆


次の日。

登校中、駅では小森さんを見かけなかった。
今まで見かけなかったのでこっちが普通だと思いながらも少し残念だった。
学校につき、教室に入ると小森さんが目に入ったが距離も離れていたので挨拶もしなかった。
今日は財布は持ってきたんだろうか。千円……どうしよう?
自分から催促するのもどうかと思い、小森さんから返しに来るのを待つことにした。
授業中、休み時間と小森さんはこちらをチラチラと見るがやってくる気配はない。
僕の前にいる悪友のせいかもしれない。こいつは他人に好かれたり嫌われたりするのがハッキリ別れるタイプだ。
小森さんが声をかけてきたのはまたも昼休みになってからだ。
「こ、河野くん」
「なに。小森さん」
「あの、これありがとう」
彼女が渡してきたのは白い封筒。
中身を確かめると綺麗な千円札が一枚入っていた。
わざわざ封筒に入れてくるとは……律儀な娘だ。
「どういたしまして。それじゃ僕、食堂行くから」
「ま、待って!」
「どうしたの?」
「こ、これ……」
小森さんが差し出してきたのは昨日のものより大きい……弁当箱。
「…………」
「お、お礼につくってきたの!」
「……………………」
あのさ、僕ね。昨日の午後と今日の午前中使って誤解を頑張って解いたんだよ?
なのにこの明らかに『彼女が彼氏の為にお弁当をつくってきました』の図はなんなのかな?
しかもすでにいっぱいいっぱいなのか小森さんボリュームMAXだしね?
「こーーうーーのーー!!」
悪友が怒りに満ちた目で睨んでいた。
やっぱ付き合ってんじゃーんとクラスメートは囁いていた。
「小森さん! 屋上行こう!」
視線に晒され僕は逃げ出すことにした。
注目されるのが大の苦手なのになんでこうなったんだろう?
廊下を走りながらそんな事を考えた。
ふと白い封筒が目に入り、思いだす。
あぁそうか。小森さんにお金を貸したからだ。
お金でこんな事になったのなら、お金で誰か助けてくれないかなぁ……。
そんな事を本気で願った。
だけどもしお金で何とかなったとしても、白い封筒に入った千円札は使いたくないな。
なぜだろう。そんな風に思った。
136名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 01:03:16 ID:ca8x+EmF
終わりです。

このスレの趣旨から少しずれた話になったような気がします。
すいません。
137名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 01:21:39 ID:DjmV/t0c
だがいい話だ。
ほのぼのしたよ。
138名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 10:40:49 ID:MexEzvVn
これは和んだ
139名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 10:43:32 ID:04qLdUnE
GJ!なんだが、
三森さんなのか小森さんなのかどっちかわからんw
140名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 12:34:25 ID:qmYHEukn
和んだ

そして死にたくなった、河野に比べてあの頃の俺は…
鬱だ死のう
141名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 20:49:43 ID:ca8x+EmF
○三森
×小森
脳内変換お願いします。
なんつー凡ミス……。
河野しっかりしろっ。

……以後気をつけます。
142名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 20:51:33 ID:QhSBcwD0
リアルにこういうスレタイのような体験をした事はある・・・
143名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 21:12:29 ID:MexEzvVn
>>142
さあ、早くその体験を文章にする作業に入るんだ!
144名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 22:56:09 ID:EhM74PC3
こういう子好きだw
GJだぜ
145名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 23:18:24 ID:QhSBcwD0
>>143
軽くまとめることは出来ても文章にするのはなぁ・・・
後エロのエの字もないぞ?
146名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 23:31:18 ID:MexEzvVn
エロは妄想で補える。けれど、素材がなければ妄想すら出来ないんだ。
147136:2008/05/05(月) 23:46:42 ID:ca8x+EmF
>>145
そんな事言ったら同じくエロのエも出てこなかったモン書いた俺はどうなる?

後、誰かシチュプリーズ。
妄想出来たらなんか書くかも。
148名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 01:57:42 ID:Ez7F41vV
せっかくだからファンタジーものってのはどうよ
より困る状況の幅が広がると思うが
149名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 03:01:27 ID:6RyeKhd+
街の浮浪者が、目の見えない花売りの少女の為に
身を粉にして働いて手術代を工面する

賭けボクシングシーンは必見の面白さ
150名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 03:59:51 ID:31IyOkRP
>>145だが
俺の体験を話すと

実家に帰ってこいと早急に命じられる
実家に帰ったらお見合いを命ぜられる
相手は実は祖母から金を借りてる家の娘さん
娘さんは親のために・・・とか言ってる
娘さんには何もしないと約束し、娘さんの借金のことに関してもなんとか対処できるようにと約束して娘さんと結婚
離婚するタイミングをうかがい中
151名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 04:43:59 ID:6RyeKhd+
>>150
借金をチャラにするために泥をかぶる男気に娘さんが惚れ直し、改めて結婚する
こうですね分かります
152名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 05:32:51 ID:NA0yxMlE
つかそれはさ
祖母が外道すぎるし、娘の親も最低だし、
結婚して離婚するって、借金どうするのよ?それって娘さんの親だけが得する悪手じゃん
そもそも見合い進められるまでフラフラしてたor見合いも断れないアンタも若干悪い
153名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 10:41:51 ID:XnbvCvZE
>>149
それなんて街の灯?
154名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 14:02:15 ID:HFmuYWvt
>>150じゃないか、俺の体験を話すと

  落ちぶれたライバル財閥の、馬鹿娘を引き取ってやる。
  身の回りのこと、ろくにできねえから、ひとくさり罵倒してやって、メイド長のもとで
 厳しくしごいてやる。
  当主が失踪して、残された妻もこれまた使えないから、老人ホームの介護事業に
 あたらせて、世間の厳しさを教え込んでやる。
  ライバル財閥を吸収する代わりに借金を背負うから、有望な事業と、廃止する事業を選り分ける。
  ライバル財閥の使えない重役どもは、全員駐車場の係員か、警備員に配置転換。
  中堅で職場でも評判のいい奴を引き抜いて、トップに据えて事業再生にあたらせる。
  不動産のうち、やつらの本宅は、清掃して綺麗の保存しておく。
  決して馬鹿娘のためじゃねーからな。歴史のある財閥の本宅ってのは、価値があるからだ。

  なんだかんだで一年経ったら、馬鹿娘もだいぶん身の回りのことができるようになって、
  生きていけるようになったから、さっさと追い出してやった。
  あのいけすかない顔を見ずに済むと思うとせーせーするぜ。
  母親もまあ、ましに顔つきになったから、関連会社の秘書室においてやった。
  けっ、仮にもライバル財閥当主の妻だった女が、やすっぽく頭さげんな。

  馬鹿娘が、大学を卒業したっていうから、奴らの本宅を返してやった。
  勘違いするなよ、あんな物件もってたって税金と維持費かかって仕方がねーから、
  押しつけてやっただけだ。
  おい、秘書その1、なんだ、その笑いをこらえた顔は!
  不愉快だ! さっさと、次の案件に移れ!  

  なんだ? この見合いの釣書は? 俺のようなケチで嫌われ者の金の亡者の嫁になるって
 馬鹿な女がいるってのか?
  げっ、あの馬鹿娘じゃねーか。ふん、色香だけは一人前になりやがって。
  おい、秘書その2、おまえ、この女を医者に連れて行ってやれ。
  なんだって。もう来ていて、面会を希望してる?
  あわねーぞ、俺は忙しいんだ! 頭がおかしい女の相手してる暇……
  おい、なんでドアを開けるんだ! こら!
  ……、久しぶりだな。……元気そうでなによりだ。
  はっ、俺には金がある。結婚なんて必要ない。
  ……愛してるだぁ? そのセリフは言う相手を間違えてるぜ。
  ねんねの嬢ちゃんは、色男と乳繰り合ってればいい。
  いいか、俺はこの国で有数の嫌われ者だ。
  財界のあるじいさんなんか、俺の名前を聞くと、耳をゆすぐそうだぜ。
  ……うるさい! 寝言は寝て言え。……な、泣くな! 
  おい秘書その1、助け……ちょっと、どこにいく?
  秘書その2! おい! おまえまで!
  ……わ、悪かったから、た、頼むから、泣かないでくれ。
  ……頼む。どうしたらいいんだ? 
  ……す、すすす、好きだったよ、悪いか!
  わ、笑うな! 泣いたばっかりなのになぜ笑う!
  愛してるなんて言うな! 俺にそんなのが似合う訳が、うむぅぅ。


「これで一件落着と」
「いいわねー、私もあんなロマンチックなキスをしてみたいわねぇ」
「秘書その2さん、これから忙しいですよ。婚約発表に、披露宴の準備、マスコミへの広報」
「くすくす、しばらくは総帥の百面相がたのしめるわねぇ」
「でも私としては肩の荷が下りた気分ですよ」
「ほんと、総帥って、金と事業の事以外は、てんで不器用だから」
「さあ、めでたいことの始まりです。がんばりましょう!」
「りょーかい!」  
155名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 15:35:43 ID:Ez7F41vV
何と言うツンデレ
156名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 16:28:54 ID:jmf/yY5j
なんかこれ思い出した

汚い猫を見つけたので虐待することにした。
他人の目に触れるとまずいので家に連れ帰る事にする。
嫌がる猫を風呂場に連れ込みお湯攻め。 充分お湯をかけた後は薬品を体中に塗りたくりゴシゴシする。
薬品で体中が汚染された事を確認し、再びお湯攻め。 お湯攻めの後は布でゴシゴシと体をこする。
風呂場での攻めの後は、全身にくまなく熱風をかける。 その後に、乾燥した不味そうな塊を食わせる事にする。
そして俺はとてもじゃないが飲めない白い飲み物を買ってきて飲ませる。
もちろん、温めた後にわざと冷やしてぬるくなったものをだ。
その後は棒の先端に無数の針状の突起が付いた物体を左右に振り回して 猫の闘争本能を著しく刺激させ、体力を消耗させる。
ぐったりとした猫をダンボールの中にタオルをしいただけの質素な入れ物に放り込み 寝るまで監視した後に就寝。
157名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 16:31:55 ID:31IyOkRP
>>151
ねーよwwww

>>152
祖母曰くひ孫の顔が見たい
娘の親は事業とかせずに暮らすみたい
借金の事は祖母と相談中
158名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 18:58:22 ID:br560Fiq
>>154
素晴らしいツンデレを見た
159俺はこのコピペ思い出した:2008/05/06(火) 22:28:28 ID:VbmtiuuC
こないだ溺れた女助けたのよ、そしたらそいつ自殺なんだと。
笑った!溺れた事隠す為に嘘偽っちゃって、マジ最低!
食べるのに困ってる?今時そんな!ここ日本だぜ?
そいつホテルに連れ込んで抱いたら涙流してやんの。
何その演技!生きててよかった?そのセリフでイクなんてどんなプレイよ?
俺そんなにテクねぇし、演技そこまでするか?普通?
で、家に送ったらなんと小学生の娘が。二人暮し?
その娘も痩せててこれまた親子揃ってダイエット?
痩せれば可愛いとか思ってんの?むかついて、
高カロリーピザ3人分取ったら泣きながらばくばく食ってんの。
3日ぶりの食い物?爆笑!何そのバカ演技?
次の日苛めようとそいつのアパートに行ったら、
友達?○×商事の2人がドアの前にいんのよ。
はは〜ん、こいつらあの女の友達か、孤立させてやろう。
200万ずつやる二度とここ来るなって渡したら、
ぽかんと口あけて「へい」爆笑!
金で友達売る?馬鹿?類は友を呼ぶっ?
その母娘にいろいろ食わせてぶくぶくにしてやろうと1ヶ月食べ物与えて軟禁状態?
ちょっとヤバイけど友達も電話もねぇから通報も無理。
娘の勉強みてやる振りして実はプレステで二人ゲームしてたね。
ゲームやったことねぇなんて娘まで嘘つき!東大でも行くつもり?
勉強してればいい子?ゲームぐらい誰でもやれるっての!
娘が寝た後、女を陵辱。ブランドの服着せてOL痴漢プレイしたくて服買ったら
また泣いてほんとバカ!たかが服で泣く女なんていねぇし。
で、最大の意地悪やっちゃいました昨日。
女の名前やだあきこってタレントと同姓同名。調子乗るなっやだに失礼だって!
俺の苗字わだで強引に籍入れてやってわだあきこにしてやた!爆爆爆
ざまミロ!あきこ大泣き!ここまでしてくれるなんて?悔し涙?遅い遅い俺に嘘ついた罰です
一生俺のマンションで暮らせ!脅したら娘が俺のこと涙目でパパ♪て
アホか、俺日本人、勉強して英語話せるふりか?
夏休み絶叫マシンに乗せ、泣き叫ぶ母娘のビデオ撮影してやる!
160名無しさん@ピンキー:2008/05/07(水) 01:14:56 ID:0VKvxKsB
なんというこのスレの為にあるようなコピペ……金の力で困ってる女の子助けてあげたい。
161名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 02:12:32 ID:Jg4pJj3p
期待age
162人造人間だみゃ〜ん ◆1aM01Oi/FM :2008/05/08(木) 02:59:15 ID:E8VSYsp/
エロなくてすまん

私は顔を引きつらせていた。
「ほれほれ、どうした?もうおしまいか?」
彼は私と正面を向き合いながら、ニヤニヤと笑っている。
「う、うるさいわね!次の手を考えているところよ!」
どうしよう。このままでは・・・・・・
「早くしろよ〜」
彼はニヤニヤしながら催促する。しかし・・・・・・困った。
あと一手で、私は詰んでしまう。
今、この状況を打開するには・・・・・・どうすればいいのだろう?
将棋盤の上での争い。これに負けた方が、今夜の晩飯をおごることになっている。
でも、あと一手で詰み。
困った。高級ホテルの豪華ディナーをおごるとなると、一人頭一万円以上もする。そんなに高い食事をおごるなんて・・・・・・
「あとでやらせてくれるなら、こいつをやってもいいぜ。」
「やらせるって?」
「何カマトトぶってんだよ。」
「わ・・・わかってるわよっ!!!」
「さあ、どうする?中出しさせてくれるなら、こいつをやってもいいぜ。」
「わ、わかったわよ・・・」
「よし、契約成立だ!ほらよ!」
そして彼は、私の手を握った。その手のひらには、将棋の駒が一つ握られている。
そして私は、その将棋の駒を握った。
「・・・・・・金・・・・・・」
こうして私は、この難局を打開して、逆転勝利することができた。
そして10ヶ月後、娘を出産することになるのである。

おしまい
163名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 09:07:37 ID:FWtz+cVr
>>162
そんな将棋ねーよw
164名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 11:46:58 ID:vY+lXdt3
ないのか(´・ω・`)
165名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 22:17:27 ID:PCZYCpp/
川島教授が12億円もの報酬の受け取りを辞退したそうだが
その金があればいったい何人の女の子を助けてやれただろうか
166名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 23:11:53 ID:RXgPjgzf
父親が強引な手段で金を集めていたが、年を取って改心し、
息子が人助けをするためならいくらでも金を出すという設定は
どうだろう
167名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 23:21:25 ID:psC2lTAW
なぜか富豪刑事を思い出した
168名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 23:31:15 ID:AYGpjh3A
困ってる人を探すのも難しければ、助けてくれる人を探すのも難しい。
169名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 23:49:12 ID:mrGHEmT9
>>165
個人として受け取るのは止めて、研究費にしたんだろ。
使い方に制限があるが、自分で使えるのに変わりはない。
税金なんかを考えたんだろうが、蚊帳の外に追いやられた
奥さんが怒るのも無理無い。
170名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 11:20:54 ID:SRjCsT0R
奥さんが研究したわけじゃないのにね。

金age
171名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 12:21:08 ID:evT2xPic
孤児院でも作ればいいジャマイカ、保母さんは若いシングルマザーで。
172名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 12:31:22 ID:ccGmzkUt
それで成人した元孤児達が先生の元につどい、
感謝の気持ちとして大量の寄付金が寄せられ、
新しい孤児院を他所に建てると

なんという慈善スパイラル
173名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 23:57:28 ID:SRjCsT0R
金しか信用してない野郎が変わっていくのは燃える
174名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 19:44:49 ID:9iq7+FQU
>>173
強欲女はツンデレがデフォだよね。
175名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 21:36:32 ID:3Y/78n5B
金持ち「誰も信用出来ない」
 ↓
金持ち「金絡みで死にそうな子供を助ければ、崇拝して裏切らないんじゃね?」
 ↓
金持ち「確かに裏切らないんだが、崇拝と違う気がする……まあいいや、もう何人か助けてやろう」
 ↓
金持ち「確かに裏切らないんだが、崇拝と違う気がす(以下無限ループ
176名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:24:17 ID:5HbwwpGp
金持ちっていうとどうも水商売関係が思い浮かぶな

──
 ここはこの街トップと名高いキャバクラ。
 毎晩大金が飛び交い、男達が一夜の夢を見に来ている場所である。
 そんな大人の遊びを楽しむこの場所に、不似合いな女がひとり。
 「君、ここがどこだか分かってる?」
 俺はこのキャバクラの店長。ちなみに元ホスト。
 その店長様が部屋で嬢たちの給料の計算をしていた時、いきなり面接したいという女が現われた。
 大層、自分に自信がある女なのかと内心興味を持っていたのだが、そこに立っていたのは。
 「わ、分かってます…。キャバクラ、ですよね」
 今目の前でびくびく震えている年端もゆかぬ女。良く言えば少女。悪く言えばガキ。
 「分かってるなら言われなくても分かるだろう?
 ここはキャバクラ、大人の店だ。お前みたいなガキが来る所じゃねえんだよ」
 「で、でも私…ここで働きたくて」
 地味。まだガキだから仕方ないのかもしれないが、暗くて地味。
 長い前髪のせいで顔がよく見えず、着ている服も綺麗とは言い難い。そんな身なりで、よくもまあ。
 「大人をからかっちゃいけないよ?お兄さん、気が長くないからね」
 小馬鹿にした様にそう言い放つが、目の前のガキは一歩も動こうとしない。
 ああ、ムカつく。この糞ガキ。
 「いい加減にしろよこのガキ!こっちだって暇じゃねえんだ!!お前の相手をしてる暇なんざ」
 「お金が…お金がいるんです!必要なんです!」
 痺れを切らした俺が椅子から立ち上がり、ガキを殴ろうとした瞬間。
 目の前のそいつは俺の声を遮り、大声を発して俺を見据えてきた。


──
ここまで妄想した。お粗末。
177名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:26:09 ID:GRlUTn0a
つアレながおじさん
178名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 13:26:15 ID:M8SAof0+
>>175
さあ、書くんだ
179名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 15:44:34 ID:KVAmBkrO
アッガーレ
180名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 22:01:32 ID:uWxXNrHI
金と権力のage
181名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 23:50:48 ID:WD1Ji8m0
お人好しの男が女の子を助けるけど、女の子にさんざん裏切られるのがいいな
賛同してくれる人いないと思うけど
182名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 01:09:15 ID:4+iVlc7A
女の子がツンデレで各話末尾が女の子の悶々とした心情吐露描写
一人が素直になるor一線を超えると我も我もとハーレム化
ならば人気が出るさ。ハーレムでなく1対1でも化だがな
183名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 05:11:15 ID:LtkQSegR
スレの趣旨を考えると金持ちの男がツンデレなほうが良いかもねw
184名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 09:27:46 ID:w7aRIBjd
>>181
たしかに全然賛同できない
185名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 20:46:07 ID:F5t+opHx
なんか棚ぼたで金持ちになったけど金がいらなくなったから、潰れかけの財閥に寄附して一般人ライフを満喫してたら、その財閥が見事息を吹き返して


って話が読みたい
186名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 23:36:59 ID:MJg+ccrS
なんとなくスレタイに食指が動いたから投下。エロはないからな

「おら、いい加減さっさと金返さんかい!」
「お願いします!もう少しだけ待ってください!」

あぁ、また出くわしてしまった。今月に入って何回目だったかな……。数えるのも億劫になってきた。

「返せんのなら体でも何でも売ってもらうからな!」
「必ず、必ず払いますからそれだけは!」

あれか、俺がトラブルの星の元に生まれたのか?それとも金がトラブルを生むのか?もうどうでもいいや。

「ちょっとちょっとそこの方」
「あぁ!?今立て込んでんだよ、見てわかんねぇか!」
「わかってるから声掛けたんだよ。いくら?」
「……は?」
「だからその子の借金はいくらだって聞いてるんだよ。払うから」
「……さ、三千万だよ」
「あぁそう。じゃあこの小切手あげるからもうこの子には近づかないこと……いいね?」
「あ、あぁ……。金さえもらえりゃ文句はねぇよ……変なやつだな……」

お前に言われる筋合いはないわ、さっさと帰れ帰れ。俺も暇じゃないんだ。

「あの……」
「なに?」
「なぜあなたが借金を?」
「偶々」
「たま……たま?」
「俺はうるさい人間が嫌いだからな。それだけだ」
「それだけって……それだけの理由であんな大金を!?」

耳元で叫ぶなよ。あ、そういや……いま使用人が足りないんだった。

「おいお前、ウチで働け」
「……はい?」
「丁度いい具合に人が欲しかったんだ。どうせこのままじゃお前の人生塵屑だ」
「……なっ!」
「だからウチで働いて一息おいてやり直せ。悪くない待遇を用意してやる……わかったな」
「……わかったわよ」
「わかりました、だ」
「う……わ、わかりました」
「よろしい。じゃあ明日この住所に来い」
「よ、よろしくお願いします!」

だから耳元で叫ぶな。しかし人一人雇うためだけに三千万とは割に合わんな。まぁたまには良いか


続かない
187名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 01:05:19 ID:eZ9R9cEi
だがワッフルワッフル!
188名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 01:06:02 ID:MpW5Ycs5
続けるんだ今すぐに!
189名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 02:30:19 ID:STn0H1Xc
あっ…
190名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:52:16 ID:5G55yYCZ
ここで空気読まず>>176の続きも読みたいなと思ってる俺
191名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 14:54:37 ID:zVv8pCHY
よう俺
192名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 15:36:48 ID:emqd9q0m
アッガーレ!
193名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 01:08:13 ID:q8Mmsd6Q
なんという投下の波が激しいスレ……
194名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 15:56:57 ID:bAr0mCvb
金に固執は出来ても芸には固執できない踊り子

http://jbbs.livedoor.jp/music/22563
195名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 19:20:13 ID:sHfwb/bK
まぁ実際こういうのって普通相手側がすげぇ気使うシチュエーションだからな
196名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 20:41:12 ID:q8Mmsd6Q
それがいいんジャマイカ
197名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 01:09:08 ID:rZ2hTKBo
館物の続きを未だに待ってる俺バルログ
198名無しさん@ピンキー:2008/05/24(土) 12:22:47 ID:Fx9kTo83
取り合えず揚げ
199名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 12:51:40 ID:TOW8G7LB
まだまだ期待age
200名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 21:57:16 ID:z5X1lEP+
ほしゅ
201諦めろ、保守など無駄だ。:2008/05/26(月) 09:17:10 ID:nOp3Vdjb
【投下なんてすぐされる訳がない。】
日本のとある、とっくに廃村になった村の山奥に、2つの道場があります。
一つは僕ら地天蛙流の道場、自慢じゃないが最近増築を終えて弟子達には好評だ。
もう一つの道場は弟子なし、僕の幼なじみにして天地蜂流師範代しかいない存続が危うい道場。
「いい加減にこちらの好意をうけて欲しいな。」
「亜太郎!私は拝金主義に堕落した貴様と馴れ合うつもりはない!」
黒髪ポニーテールの細身の幼なじみは刺すような視線で威圧する。
ああ、昔はあんなに仲が良かったのに……。
爺ちゃんが南国でもらった島からレアメタル鉱脈を見つけて以降、
僕ら地天蛙流は巨万の富を手に入れた。
だけど天地蜂流はその修行と規範の過酷さから弟子は逃げ、
収入は農村からの献上品一本、それも廃村により失われ、
道場の宝物はほぼ質に流れ、もはや進退極まっていた。
「立ち直りたいなら妥協は必要だよ、現代はダイエットやストレス解消のための剣道をするべきだよ。
そのための資金なら融資する、勿論昔からのよしみだから無期限無利子にする。」
「うるさい……去れ、下郎が。」
もはや真剣に手をかける幼なじみ、いつもそうだ、条件を良くすると決まって怒る、
かといって厳しくするにも相手には担保にするものが無い。
「わかったよ。今日はもう帰る、また明日会おう。」
「二度と来るな、潰れ蛙。」
むしろ潰れそうなのはそちらの道場なのでは、
というツッコミは心の奥にしまっておくことにする。
道場を追い出されるように出て、門を出た辺りで4人の浅黒い少女が待つ、
「妓生が4人とはご立派なものだな亜太郎。」
「いやあれは爺ちゃんが南国の王族からの土産だっていって勝手に置いてった人達だから……」
背中から、常人を軽く心不全にできる殺意をだす幼なじみ、
もはや逃げるしかない、本能が叫んでいた。
「さあ待たせたね、帰ろうかみんな。」
4人は無言でついてきてくれた。
すぐ隣だから先に道場に帰っても構わないのに。
そして、僕は自分の道場に帰り結果を親父に報告し、1日の鍛錬を終えて部屋に戻った。
明日こそ、幼なじみを救いたい、お節介とわかっていても、
彼女には武に生きるよりも先に自分を大切にして欲しい、
そう思わずにはいられなかった。
202名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 10:01:16 ID:Z8g0GBE5
借金苦に苦しむ女の子を助けるために一緒にAV作る話とか読みたいな。
203名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 10:13:16 ID:D+tpOw69
金持「お金で困ってる女の子を助ける。これはなんという偽善だろうと多くの人が思うだろう」
少女「そうよ、だから貴方の助けなんて要らないわ」
金持「違う!間違っているぞ、少女!」
少女「な、なによ?」
金持「私が目指すのはブルジョワジーではない!ノブレス・オブリージュなのだ!」
少女「はぁ!?」
金持「私が君を救うと言った以上、それは絶対だ!ゆりかごから墓場まで!
    君を助けた以上、君の一生を私は背負う。その覚悟がこの金だ!」
少女「え…えぇ……!?」
金持「早い話が嫁に来い!」
204名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 13:12:26 ID:+HtMhr1C
このシチュエーションはなんだかんだいって
性欲溜まる上にそう簡単に男のほうから手を出すわけにもいかんから困る
205名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 13:18:41 ID:DyjRQJbg
>>201,203
ワッフルワッフルワッフルワッフル!!!
206名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 16:15:29 ID:T6IIsauH
>>202
AVキングというエロゲーがあってな(ry
207名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 16:32:17 ID:3tyvmWay
メイド「ああっ! マイセンのティーカップが割れてしまいました!! どうすれば……!!」
旦那様「おや、割ってしまったのかい。ふむ、これで弁償するといい」
メイド「ありがとうございます! 旦那様! はい、旦那様、割ってしまったティーカップの御代です!」
旦那様「うむ。確かに受け取った。次からはこのようなことがないように」
メイド「はい! 申しわけありませんでした!」

メイド長「………………なんだこの流れ」
208名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 00:49:52 ID:lOjQmqBR
保守
209名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 19:01:21 ID:KFkLWvS7
なんか作品投下が来てて嬉しage
210名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 02:03:24 ID:KM8WzT8j
>>207
ワロタw
211名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 23:18:00 ID:ibd57NNI
>>201
続きマダー?
212名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 23:52:33 ID:23LB05qh
お嬢様「はぁ……いつまでこんな生活を続ければ良いのでしょう。贅を尽くした食事、
     煌びやかな衣装。けれど心を開ける友人もいない、こんな孤独な生活を……」
???「お困りのようですね、お嬢さん」
お嬢様「貴方は?」
???「なに、名乗る程の者ではありませんよ。さてお嬢さん、貴女はお困りのようだが」
お嬢様「ええ、そうです。私の周囲には財産目当てで近寄る者ばかり。誰も信じられず、
     誰にも心を開けない。そんな日々を過ごすことに、私は苦痛を感じているのです」
???「なるほど。であれば私がその悩みの元を取り除いてさしあげましょう」


そうして。
一夜にして、彼女の財産は、簡素な生活を送れば一生過ごせるだけを残して消失した。
彼女の周囲からは潮が引くように金銭目当てに擦り寄っていた者が消え、信頼のおける者だけが残る。
財産が消えたことで少しばかり気落ちしていた令嬢は、しかし温かな生活を手に入れることができたのだ。

幾ばくの月日が流れ、身辺を整理して新しい生活を始めた少女が窓辺に立つ。
窓の下には小さな道と猥雑な喧騒。けれどそれはかつての生活よりずっと温かく感じられた。

元お嬢様「ありがとう、名前も知らない泥棒さん」

質素な服に身を包んだ元お嬢様は、周囲の建物に邪魔された小さな夜空を見上げて祈りを捧げる。
貧しきものに許された小さな星空に、祈りに応えるかのようにひとすじの流れ星が銀色の軌跡を描いた。





……というわけで、『金の力で困っている』女の子を助けてみました。
という保守。保守ネタしかできなくてスミマセン。
213名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 23:55:50 ID:KCQe6hpI
>>212
なんというか…アリだな

で、続きは?
214名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 23:05:04 ID:SpCoVG63
そういう解釈できたかw
さわやか読後感いいね
215名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 23:51:06 ID:9Ux+H60I
ここではきもの的GJ
216名無しさん@ピンキー:2008/05/30(金) 16:05:59 ID:aCwC6SZW
作品増えてきたな
217名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 05:39:02 ID:MTh8p8n6
俺には好きな子がいる。その子はいじめられていた。
主犯は三人の女。奴らさえ押さえれば、イジメはなくなるハズだ。
俺は奴らを脅迫すべく、かねてより準備を進めてきた計画を実行することにした。

翌朝。奴らはいつもどおりにホームに並んで電車を待つ。並ぶ場所もいつもどおりだ。
馬鹿話に興じている奴らは俺が後ろに並んでいることに気付くまい。そしてその後ろに並ぶ人が異様に多いことにも。
電車が到着し、奴らが乗ると、俺『達』は奴らを囲むように車内に殺到した。奴らは普段と違う現状に気付いたようだがもう遅い。
そのうちに、奴らの一人が小さな悲鳴を上げ、続くように他の奴も声を上げる。やめて!とか痴漢!とか叫ぶ声も聞こえる。
残念ながらいくら叫んでも助けはない。何故ならこの車両の乗客は全て俺が雇った仕掛け人だから。

さて、奴らには到着まで痴漢プレイを楽しんでもらい、俺は撮影班と共に高みの見物といこうかな。




…というお馬鹿な金の使い方を妄想した。
218名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 19:41:10 ID:AvDzBLi5
翌朝。奴らはいつもどおりにホームに並んで電車を待つ。並ぶ場所もいつもどおりだ。
馬鹿話に興じている奴らの頭をを金で雇った殺し屋のアサルトライフルが撃ち抜く
一人、また一人、最後の一人はパニックになりながら逃げようとしたが、高い金を払っただけある
スナイパーが的を外す事は無かった

というエロの欠片も無い変換をしてしまったオレの馬鹿!!
誰かオレの頭を44マグナムで撃ち抜いてください
219名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 20:05:33 ID:EXG6Rie0
「金が欲しいなら、こいつの頭をこの44マグナムで打ち抜いてみろ」
くく、目の前に蹲る男に震える銃口を向けて躊躇っているのを見るのは、
やはり面白い。この女は俺を愉しませてくれそうだ。
「そ、そんな……っ、私、出来ません……」
やはり、この女は銃を膝の前あたりに垂らしてしまって、結局撃たなかった。
だから、俺は助け船を出してやる。そうすれば、こいつはもっと迷うだろう。
「そうか、ならお前の妹は死ぬな。病院に払う金も無いんだろう?」
どうせ目の前の男もこの女が殺さなければ俺が殺すのだし、
撃てばそれはそれで面白い。撃たなければこいつの妹が死ぬ。
ただそれだけだ。
「……っ」
俺の助け船が聞いたのか、再び銃をもたげる女。
唇が恐怖で震えている。トリガーを握る指は、力を入れようか入れまいか迷っていた。
引いてしまえ。俺は心の中で念じる。
殺しをするなど思ってもみなかった奴が人を殺す様ほど面白いものはない。
その後の罪悪感で悶える様が、何より俺を悦ばせる。
さあ、引いてしまえ。その男の脳漿をぶちまけてしまえ。
「私……私、は……あの子を――」
女はそんな事を云ったかと思うとトリガーを握る指に力を入れた。
元々白い指が、更に白くなる。黒く鈍い光を放つ銃と合わせて見ると、
それはよく映えていた。俺は笑う。喉をくつくつと鳴らしながら嗤った。
「た、助けなきゃ……助けないと、でもそれにはお金が……」
最早自分が何をしようとしているのか、
この女の無意識の防衛本能が忘れさせているのだろう。
女は焦点の定まらない目をぎらつかせながら、一心に男の顔を見遣っていた。
大量の汗が額から流れて、前髪が貼り付いている。
俺は、止めと云わんばかりに、「やれ」と一言冷然と言い放った。
「あの子は、私が――」
暗い路地裏に、空気を抜いたような音がした。
それがサイレンサーを付けた銃声なのだと、女が理解する時が楽しみだ。
俺は頭を撃ち抜かれてぴくりとも動かない男を一瞥して、
女がどう壊れるか、好奇の眼差しで見詰めていた――。


>>218
お前の望みは叶えたぜ……
俺にはこれが限界だった。
220名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 21:37:40 ID:+7eynsMd
>>212
泥棒がルパン三世で再生されたw
221名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 22:47:10 ID:ffDdJf/M
いいんだが、どう考えても助けてないよな
222名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 00:36:01 ID:rm/uU/1M
金をあげるって所で助けてんじゃね?
人間として助けられてないけど
223名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 07:35:26 ID:3zPnVO+i
>>219
良い感じに外道だな素晴らしい
224名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 09:10:13 ID:hYH8Ef/U
どうでもいいんだが44マグナムて訓練を受けてない一般人が撃つと肩が外れるらしい
225名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 19:40:42 ID:kg3vwGUk
>>224
都市伝説
そこまでリコイルは強くないよ
よほど変なうちかたしなければね
226名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 22:02:16 ID:V0Jhxhf5
age
227名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 02:44:41 ID:DCka+qhm
保守
>>219
『すり替えておいてのさ』
を金でどうするか、コブラって金で動いたっけ?くらいしか助ける方法が浮かばんが
228名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 22:32:40 ID:hVERji02
エロパロじゃなきゃいけないのか
229名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 22:35:50 ID:DCka+qhm
板はそれを促します。
飢えはまずネタを欲します。

エロ無しでも読みたいよ
230名無しさん@ピンキー:2008/06/04(水) 14:05:18 ID:CjudUTVz
今は規制かかってるから無理だが、規制明けたら1本書くつもりな俺。
231名無しさん@ピンキー:2008/06/04(水) 19:14:04 ID:a0uSaErb
これはwktk
232名無しさん@ピンキー:2008/06/04(水) 21:53:17 ID:PHfDtDCT
>>227
コブラって?
サイコガン?スタローン?
233名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 06:30:40 ID:Ci2RHeJT
>>212
バッカーノ!思い出した。
234保守(ry:2008/06/05(木) 13:51:12 ID:UJHV4bTb
>>201の続きなんか存在しないんだかんね。】
《二人の男女が体を重ねあっている現実があった。
それ以外の現実は二人には必要無いほどに、二人は求めあっていた。
「亜太郎…お願いだ!こ……このまま、出してくれ!」
男を押し倒した格好で、女は艶やかな黒髪を揺らし、妖しく潤んだ瞳を向け男に言う。
女の下の口は男の一物をくわえ込み、汁を滲ませながら上下にせわしなく男を翻弄させる。
彼女の普段の頑なな部分が不自然に欠落し、
代わりに男が望む浅ましい欲望を演じてるように見えた…が、
その平素からの頑なさとの落差からくる抗えない背徳的な魅力に
耐えきられるほどに、男の一物は場慣れしてはいなかった。
「ああああ!……こんなに、こんなにぃ……」
玉袋は上へ上へと隆起し脈動する竿へと繋がり、貯蔵していた白濁を上へ上へと押し上げてゆく、
男が全身全霊を流し込んみ女の蜜壺が白濁を溢れさせてもなお、二人は交わった。
しばらく、その愚直なまでに淫猥な宴は続いた。
そして……情事の余韻も醒めやらぬ時に、女は唐突に脇差しを握り、刃先を自らの首に向けた。
「…亜太郎…私は、金でなびくわけにはいかない…いかないのだよ!」
彼女は、その次の瞬間自らの首を刺した、そこで初めて男は声をあげた。
「ぁああアァあ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛!!!」



僕の夢はそこで醒めた。

「……悪夢だ。」
目の前には自室の蛍光灯と天井が見える。
「……なぜあんなに意固地になるんだろう。」
彼女は昔から真面目だったが、他人の助けにここまで拒否反応を起こす性格ではなかった。
「…たしか昔は僕を子分にして遊んだのになぁ……うぁ?」
今気づいたが下半身が熱い、その上ひどく、ぬめりを帯びた何かに愚息が包まれている。
「布団から足が…8本出てる。」
シュールな光景に少し気が遠くなったが、
僕はもぞもぞ人間4人分の物体が蠢く自分の布団を剥いだ。
【続くわけないんだかんね。あと疑問なんだけど、擬音を使わないと読むの辛いかな?
…とか……べ、べつに意見を参考にするとかじゃないんだかんね、ただの気まぐれ!
そう、これは気まぐれなんだから!】
235名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 16:35:23 ID:v9spE6jE
……ふぅ。

GJだ。続きにwktkしてる。

……ふぅ。

シリアスシーン以外なら、擬音の使用は作者の自己判断でいいと思う。

……ふぅ。

……ふぅ。
236名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 00:46:17 ID:BWG99oG3
>>235「いいんだ。気にしてないよ」

〜250年後〜
237名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 01:47:25 ID:nwPPbcx5
>>234
これはGJなんだぜ!
続きに期待してます!

>>235
なんというオナニスト……
238名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 02:36:00 ID:0QqJ5Xh5
>>236
「先帝の無念を晴らす!
239名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 16:12:42 ID:WrXumnWP
ロマサガ2www
240名無しさん@ピンキー:2008/06/07(土) 02:12:52 ID:YIEv2M35
期待ageしておく
241名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 11:50:27 ID:sTQNvC5A
>>234
ワッフルワッフル!
242名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 21:43:37 ID:sKPSrm6a
243名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 23:02:20 ID:5NO6X+RT
はーひふへほーしゅ
244名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 09:39:37 ID:rQs8Fwot
>>230
規制解けた?保守
245名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 02:05:24 ID:tjEUOYsP
ほすage
246名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 08:05:21 ID:JLgsEYrs
age
247名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 19:54:56 ID:jhCHcb5C
キムの力で困っている女の子を助けてあげたい

と読んでしまった。喜び組行きまっしぐらですな
248名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 14:22:43 ID:MxJ8EEd8
>>247
てめぇは俺の考えていたネタを…

まぁ俺はキムはキムでもキムカッファンだったわけだが
249名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 19:22:13 ID:Q4AM4F1C
きむしじゃんですね、わかります
250名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 22:07:31 ID:UabfwgJM
「ああ、もうだめぇ」
「どうしたんだ?」
「こんなに原油が高くなったら、買えない! 暴落するリスクが高すぎるわよ」
「日本国債は?」
「利率が低すぎてだめよ」
「米ドルは?」
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251名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 19:20:07 ID:CJ0tKtQ7
バーローwwwwwwww

キムチは見たくない。マネーが見たい。
252230:2008/06/23(月) 17:08:05 ID:oT+VxeQs
>>244
すまん、まだ全然解けないorz

その代わりと言っては何だが、「恋愛天国」って少女漫画の200p台後半を読んでくれ。
これ以上無く俺ら向けだw
253名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 20:04:55 ID:0wT/yBcA
少女漫画を買う勇気が無い俺に概要kwsk
254230:2008/06/23(月) 22:52:29 ID:oT+VxeQs
>>253
金の力って言うよりは地位の力なんだけどね。
親の地位を鼻にかけた馬鹿がヒロインを無理矢理恋人に。
だが主人公の父親は……って話。
エロに入る前に主人公が切った啖呵がカコイイ。
……ごめん、携帯な上にパケホーダイにも入ってないからこのへんで。
255名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 21:03:51 ID:HqFwNApk
よーし、お父さん買って来ちゃうぞー!
256名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 14:35:59 ID:fw1xcpI9
吉原に遊びに行った大商人の主人公が、どれだけ金をばらまいても靡かない
遊女にぞっこんになる西鶴的ストーリーはまだかね?
257(´・ω・`)ホァァァー!:2008/06/26(木) 12:28:08 ID:uflTTZ4W
ある所に金持ちの男がいた
金の力で好き勝手やっていたその男は病に冒された
妻も息子も体を労わってくれた
しかしそれが表面上のものであることを男は知っていた
男は誰も信用しなかった
ある日男は路上で靴磨きをしている少女に出会った
みすぼらしい格好の少女にめぐんでやろうと思った
男は少女に靴磨きの代金としては多過ぎるほどの金を払った
少女は代金以上のお金を受け取らなかった
親切心を無下にされたと男は怒った
勢い余って男は少女の道具を壊してしまった
少女は悲しい目を無残に壊された道具ではなく男に向けた
男はなぜそんな目で見られるのか分からなかった
分からなかったがその日から男は毎日のように少女が気になった
多めの金を出しては断られたがそれでも足繁く毎日通った
夜遅くには少女を送りさえした
タクシーを呼ぼうとしてもったいないと怒られた事もあった
なぜか少女はいつも恥かしがって送るのは家の近くまでだった
二人が仲良くなるのに時間はかからなかった
少女には身寄りがいなかった
男は一生懸命生きる少女に自分の子供になって欲しくなった
何度か言ってみようと思ったがなぜか言えずじまいだった
ただ友情の印にと無理矢理髪留めを手渡した
その矢先男の病が悪化した
以前の覇気が無くなった男を妻と息子は屋敷から追放した
ついに金の力も無くなった
男は安いボロボロのアパートに移り住んだ
勝手の違う生活に男は困窮した
はした金にしかならなかったが身の回りのものは全部売った
顔を見せなくなった男を少女は心配した
男は自分の住んでいる所を見られたくは無かった
日課でもあった靴磨きを頼む金さえなくなった
心は荒れ男の体は日々蝕まれていった
男は弱気になり酔いで紛らわそうとした
残っていたわずかな金をかき集め安酒場へと歩いていると少女を見つけた
住所を知ることが出来なかったのを思い出し少女の後をつけた
そこは小さな橋の下だった
少女には帰る家さえなかった
古ぼけた毛布の中にまるで宝物でも隠すようには髪留めがしまってあった
男は泣いた
男は自分を恥じただ心から少女に何かしてやりたくなった
初めての感情だった
男はもう客ではなくなったが少女は男見ると嬉しそうに手を振った
男もボロボロのアパートの窓辺から手を振った
窓辺から手を振るのが日課になった
病でもうベッドから出られなくなっても男は手を振りつづけた
その日男に一通の手紙が届いた
男はそれを読むと満足げな顔をしてゆっくりと目を閉じた
少女が息を弾ませて窓を見上げても男はいなかった
知らせたい事がある少女は男を待つことにした
しばらくして少女の後ろにやさしそうな中年の女が歩み寄った
少女は幸せそうな笑顔を浮かべていた
窓辺を見るといつの間にか男が手を振っていた
少女は男に手を振り返した
養母に諭されて歩き始める少女の頭には髪留めが光っていた
小さくなるその背に向かって男はいつまでも手を振っていた
いつまでも手を振っていた
258名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 14:47:24 ID:TdJbU1sy
あれ?目から汗が……
259名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 15:33:33 ID:qBQGTHVH
泣かせるなよ…いい話じゃねーかチクショウ………
260名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 18:43:23 ID:T/dG3Jwj
昔、夢幻泡影というエロゲーがあってな(ry
261名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 19:20:54 ID:uflTTZ4W
なんでもかんでもそういう風にくくられると書く気無くすなぁ(´・ω・`)
病だけしか共通項無いだろうに
262名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 20:56:39 ID:j82YZORA
気にするな
少なくとも俺にとっては良い話だったぞ
263名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 13:34:27 ID:anDq8jQ9
さーて、お父さん次回作にも期待しちゃうぞー!
264名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 22:15:03 ID:ex8ksZkg
良い話だなぁ
265名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 01:55:43 ID:TWGXriAx
このスレってエロ成分が随分少ないが
毎日すごく楽しみにしている俺ガイル
266名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 03:50:46 ID:unx3omAY
よう俺
267名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 03:07:37 ID:Fh3hNyi4
>>265
まさか俺のドッペル?
268名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 10:54:25 ID:UEAtSDss
>>265
なんだ俺か
269名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 12:26:34 ID:DfIjCYfp
>>265-269
自演乙。
270名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 14:22:38 ID:/k02qZle
>>269
全員俺だけど何か問題でも?
271名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 22:50:13 ID:gHR0wYm8
>>270
何やってんだよw
272名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:13:50 ID:4+DMVWNf
要するに>>266-268はちゃんと>>265が「俺」だと言っている・・・って事か?
273名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 02:49:12 ID:f0ACMz3G
なに かんがえてんだ!
274名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 20:31:35 ID:1xxAxOtk
>>257
金っていうスレタイが目に入って覗いただけなんだが
ふと気づいたら読み込んでしまっていた
GJ
275名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 00:16:47 ID:HpYc0T2P
金で国をまるごと買い占めた男はまだかね
276名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 09:18:20 ID:e2Si8tSX
結婚したばっかりの嫁が結婚指輪を海に落として、
海の周りの土地を全部買ってしまったロシア貴族の話を思い出した。
結婚指輪を無くすと縁起が悪いからと、
海の周りの土地を買い占める事で海を自分の所有にしようとした訳。
277名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 11:04:58 ID:RItKtTIK
何と言う漢
278名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 20:42:41 ID:Usk/7wOk

「あとほんの少しなのに……」
地球連邦宇宙開発局所属の女性技術者は困り果てていた。
新型の惑星間宇宙船に使用される予定の金(Au)の一部が事故で使えなくなってしまったのだ。
宇宙船のお披露目期日までに予定量の金を揃えるのは至難の業である。
そんな風に困り果てている女性の前に一人の男が現れた。
「ごきげんよう、可愛そうなお嬢さん」
「貴方は?」
「名乗る程のものではありませんよ、ただ私に出来るのはこんな事ぐらい」
突然現れた男が指差す方向には軽トラと荷台一杯の金のインゴット
それに女性が驚き、男の方を向くと男は影も形もなくなっていた。

軽トラを調べると手紙があり、宇宙開発に輝ける貴方へ、という文と共に紫のバラが添えてあった。
女性は男に感謝し、金を有効に使い、惑星間宇宙船は無事に旅立ったのでした。




真面目にしようとして出来なかったよ。
279名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 22:13:42 ID:FfcfVJGG
>「ごきげんよう、可愛そうなお嬢さん」
じまんぐ声で再生されたw
280名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 23:09:39 ID:g25wD6+n
悪徳開発業者の嫌がらせとか
金持ち男がなぜ女を助けようと思ったかが入っていれば
多少は改善されると思うお(^ω^)
281名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:08:26 ID:h5eg7aDz
ドックの中から、困り果てた女性の、半ば諦めたような声が漏れ出る
「あとほんの少しなのに……」
地球連邦宇宙開発局所属、新型の惑星間亜光速移送船の開発に受けた融資の一部が、突然返金するように勧告されたのだ
こうなっては部品すら買い揃える事は出来ず、どうしようもない
宇宙船を完成させられないのなら金を用意する事は出来ない
そうこうしている間に、期日まであと2日
今まで宇宙船の開発に注ぎ込んだ金は一生働いても稼げそうも無い額であり、手元の金は全て返済に充てた為、0
「こんな事になるなんて・・・」
融資を受けた会社は、あくどい事でのし上がった金融会社
チャンスの為、心の隅にリスクを押し込め、考えるのを止めて開発し続けてきた
この完成間近の船も、このドックも、全てカタに取られるに違いない
自分だってどうなるのかは分からない

ただ、混乱と不安の中、今まで夢と期待、そして全力を注ぎ込んできたこの船が取られる事を思い
ただただ悲しかった



泣き疲れ、ウトウトと眠りに落ちた頃
「どうもこんばんは、どうして泣いているのですか?」
少年の声で眠りから目覚める
「・・・・・・」
目覚めたと言っても、ウトウトと、殆ど寝ているのと何も変わらない状況
起き上がる気力など無く、その少年の声に耳を傾けていた
「ゆっくりと寝ていてください、貴女にはそれが必要な筈です」
目元に、痕になった涙が拭き取られるのを感じた後、静かに眠りの世界に戻った

「・・・ッ!!!」
彼女は突如まどろみの世界から覚めた
今日が約束の期日という事を寝ボケた頭で思い出し、言い知れぬ焦燥感に叩き起こされたのだ
「な、どれだけ寝てて・・・あ、あれ・・・?」
慌てて時計を見にドックの外の柱時計を見ると、もう昼過ぎの3時、
約束の11時はとうに過ぎ、もう差し押さえが始まっていてもおかしくない時間
しかしその工場の中は、閑静な、不気味なまでの静けさと、柔らかな光が満ちていた

「え・・・?何・・・?」
先程までもたれかかって寝ていた長椅子の下に、毛布が投げ出されていた
気付かなかったが、昨日寝てしまったのは、
明日諦める事になる船との別れを惜しむ為に着て、そのまま寝てしまっただけ、つまり毛布など持ってきているハズがない

「これは・・・?」
暖かな手触りの毛布には、一枚のカードがはさまっていた

『夢を一途に追いかける貴女のファンの者です、この毛布は差し上げます、使ってもらえれば幸いです。
貴女の夢の邪魔になる石は排除致しました、これからも頑張ってください
P.S.
あまり働きすぎるのも体に毒になりますので、たまには休養を取るのを忘れないでください。

                                              貴女の成功を心から願っている者 より』

「え・・・?」
融資を受けた会社に問い合わせてみたが、電話番号は通じず、本社から支店まで、全て空きビルになってしまっていた
金融界の一角を占めた巨大な会社は、影も形も無く、消えてしまったのだ

あれから4年─完成させたこの飛行船から得た利益を足がかりに、小さな小さな会社を立ち上げるまでに至った
初の社員募集で集まった人間の入社試験、そのトップ成績だった新卒社会人の筆跡が、カードに書かれた物と同じだった事に、彼女は気付けなかった─
282名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 23:17:42 ID:A8fXv/Uh
『金の力で困ってる』女の子を助けてみた
改変版を落としてからの丸一日の放置プレイの悠久の孤独と無為に耐えられずレスしてしまった

スマン・・・反省してる、あと多少後悔してる
283名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 23:24:05 ID:TRtNjLTy
すごくいい!
284名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 23:58:48 ID:bYuUp5kW
うん、いいねぇ
285名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 16:40:18 ID:h5+T1Eok
携帯閲覧なんで改定部分に気がつかずアラジンかとスルーしてた
ごめんよ
286名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 23:28:00 ID:NOD4+Eb8
年下かあ
いいね!
287名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 00:49:37 ID:AF1/0alG
>>281
一度山田さんの手解きを受けてみたら?
3行のアドバイスでこれだけ伸びるなら、添削専門のスレに行けばどれだけ伸びるか……
288名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 03:51:39 ID:ijm9ZUC4
>>287
スマン別人・・・
289名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 07:35:33 ID:AF1/0alG
こういう時どんな顔をすればいいか分からないの……
290名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 09:45:39 ID:/SSR6vDq
お前の笑顔ぐらい、金で手に入れてみせるさ
291名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 00:09:22 ID:fodUx3nj
 
292善意ある男の話:2008/07/16(水) 01:17:21 ID:aaLXe1cj
「……何回でしょうか?」
(えっ?)
「私は子供じゃありません。ただでご融資頂けるとは思っていません!」
(はぁ?)
「まさか!父がお借りしたお金をお返しするまでずっとですか!?」
(何が?)
「わかりました。仕方が無いですよね」
(待て!)
「でも、お願いですから両親と妹たちには手を出さないで下さい」
(……)
「わたしだけ……私だけにして下さい」
「君はそれでいいんだね?」
「ありがとうございます。誠心誠意尽くさせて頂きます」
293名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 01:25:09 ID:n/HjZH0U
……ゴクリ
294名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 05:14:44 ID:y3cQD/pt
ここまで「奴隷市場」の話題がなし!
もろこのスレにストライクなエロゲだよ。機会があれば手に取ってみるよろし。

ちょっと中世ヨーロッパの外交や政治の闇話でくらめに感じるけど、
その反面で主人公と奴隷のヒロインとの身分違いの恋が切ない……

ヒロインのルート決めるのが奴隷市場でヒロインを競り落としというかなりぶっ飛んだ分岐だけどw
295名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 05:25:16 ID:y3cQD/pt
↓これは軍板発のSSなんだけどちょっと興味深い話だったんで貼り……

ttp://fwsdf.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?%A5%E1%A5%A4%A5%C9%2F01
296名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 16:18:13 ID:icoUl1ig
↑のほうで偽装結婚した人のその後が気になるのは俺だけではあるまい
297名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 22:17:42 ID:obgnPffd
>>294
喋れない子が一番好きだったんだぜw
298名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 13:35:16 ID:mx2CqE/w
kwsk聞かせてもらおうか
299名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:56:20 ID:Og6Mni0C
>>298

 17世紀――
地中海の覇権をかけて争っていたヴェネツィア共和国を主としたロンバルディア同盟と神聖アイマール帝国。
強大な勢力を誇る神聖帝国に対して、軍事的に劣るロンバルディア同盟は全面戦争を回避すべく、
全権大使を帝都コンスタンティノヴァールに向かわせる。

調停団に同行する青年貴族、キャシアスは、旧友の案内により、
任期中の身の回りの世話をさせるための奴隷を買いに、市場へ――
今回の物語の中心となる奴隷市場へと向かう。そこで彼が見たものは―――
道具や、家畜のように軽々と扱われ、取り引きされる人間、奴隷たち。
高値で取り引<きされる若者や子供、そして、乙女たち。

あなたは、その中から、帝都での任期中、身の回りの世話をさせる少女を1人だけ買い取り
――そこから、物語は始まります。

異国での過酷な任務と、見ず知らずの少女――奴隷との生活。

その奴隷少女をどう扱うかは、全くの自由です。慰みものにして嬲ったあげく、また市場に売り飛ばしても、あるいは、殺してしまっても――あるいは――全てを失った少女に手を差し伸べ、優しく接してあげても。

ただ… 外国人の主人公が、奴隷に対して禁じられている行為がひとつだけ――
それは、帝国の財産である奴隷を、勝手に国外に連れ出すこと……。

必ず訪れる別れの時――その時、主人公は少女たちに何を残してゆくのか?
愛情か、憎悪か、希望、絶望、あるいは――彼女たちを自由にしてやるべく、命をかけて、世界と、運命と戦うのか…。
(メーカーサイトより)
300名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:20:13 ID:ZsDYovVt
なにその理想体言ゲーム。
ちょっと密林行ってくるわ。
301名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:30:10 ID:xczwpSuG
ヒロインは三人+α

セシリア
金髪碧眼の没落貴族の女性。
母国でお家存続のために悲惨な扱いをされ奴隷として流れ着いた。
歳の離れたフローラという妹を連れているが実はこの娘は……

ミア
褐色黒髪の中東系(?)の少女。
無口で無表情だが、それは汚れた有色人種の奴隷が、
神や王の名を口にできないように声帯を切断されているから。
首の包帯の下にはその傷跡が隠れている。
ただの奴隷とは思えない行動がみられるが実はそれは……

ビアンカ
東欧系(おそらくルーマニア人)の女の子。
舌っ足らずであどけない、奴隷とは思えない穏やかな性格。
故郷が帝国軍に占領された際に戦利品として奴隷市場へ売却された。
しかし、その生い立ちは実は……

とまあこんな感じのおにゃのこたちを
金で買い取って(わ、私を買うんですか?)
金で喜ばせて(こんなきれいなお洋服着たことなかった……)
金で最後は……

買うなら男性声優の声も収録されてる完全版の「奴隷市場 ルネッサンス」の方を買った方がいい。
エロゲなのに男もこれがカッコいいんだわw

「誰かのために死ねるのは幸せだ。……誰かのために生きれたら、もっと」
「若者達の恋を邪魔する権利などわしら老いぼれどもにはないのだ……貴様はここでわしと死ね」
「俺は天使なんかじゃない……この背中の羽は作り物だ。それに、俺は君を守れなかった……」
302名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:50:06 ID:Gkcls612
最後から二行目が熱すぎて鼻血が出た
303名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:52:56 ID:eZLFg4Cb
うわわわわ
なんぞそれ
明日は祖父地図行くわ!
304名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 16:11:15 ID:BoTwWGVs
幼女相手って特殊扱いだったのかー!!
おむつはいてなきゃセーフだと思ってた
305名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 16:11:34 ID:BoTwWGVs
ごめん、誤爆
306名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 18:26:51 ID:sWUnqjmP
よし、じゃあ代わりにお金の力で法改正してロリを合法化するSSをかくんだ
307名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:55:12 ID:4Q53bU3a
調べてきた


ミアかわいいよミア
308名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 16:57:37 ID:I6CLWe19
奴隷市場の設定はかなり凝ってていいと思ったけど、話は自分的にはいまいちだった。
主人公が役立たずヘタレな上に、三日間(だっけ)の話なので、「こいつら恋に落ちるの早!」って思った。
いや、こう感じる人間もいるって事で。
309名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:52:26 ID:RLskXQVh
宝くじ
アメリカのパワーボールとかは最高額四百億円……
こんなん手にしたら何に使えばいいんだろうねw

答え:困ってる女の子を助ける
310@ ◆AbBeLqrOiY :2008/07/29(火) 12:31:51 ID:4e4toQYx
華やかに賑わう夜の繁華街も、道を一本奥に行くだけで闇に包まれる。
そして、闇の中にはまた邪なる者どもが潜むものである。
少女がいるのは、モロにその闇の邪悪どものど真ん中であった。
「グヘヘヘヘ……可愛い娘じゃねえか……」
「こんな路地裏に来ると、悪いお兄さんにさらわれちゃうぜ……俺たちみたいなよォォォォォ〜〜」
涙目で竦み上がっている少女を取り囲むのは、見るからに悪人面の男達。
ある者は鋲まみれの革ジャケットにモヒカンの出で立ち、ある者はハゲ……いや、スキンヘッドにスパイク付きのやはり革ジャケットなど。イメージは某世紀末救世主漫画の愛すべきザコ敵達である。
雑居ビルの隙間から差す月明りの他に光源の無い中、哀れな娘はビルの壁面へと追い込まれる。
「いや、来ないで……ください……」
か細い拒絶は、しかし聞き届けられる事はなく。
「ゲヒャヒャ、そーゆー訳にもいかねーなー」
「最初、こいつのマ○コ誰が入れる?」
「オレオレ、この前賭けたじゃねーか」
怯える清純な少女を凌辱せんと、下卑た会話をしながら彼女に迫る。
やがて下劣にして卑劣な悪漢どもは少女へと汚らわしい手を伸ばし、彼女の純白のブラウスに手を掛けた。
「それじゃ、ぬぎぬぎしましょうか、ギャギャハハハ!」
ビリィッ!!
引き裂かれるブラウス、はだけられる胸元、そして――恐怖。
「イヤァァァァァァァァァァ―――――――――――――!!!!!!!!!!!!」
長い、絶叫。彼女に出来る、精一杯の抵抗。
311A:2008/07/29(火) 12:33:31 ID:4e4toQYx
「クヒヒ、誰も来やしないさ、楽しもうぜぇ、こ・ね・こ・ちゃん」
「ヒョヒョ、たっぷり可愛がってやるさ」
それをひとしきり嘲笑ってから、先頭にいた男が少女のブラジャーに手を伸ばす、刹那。
何か小さなものが飛来し、その手を強く打つ。
「あでッ!?なんじゃいこれ……小銭?」
飛んできたのは、京都に今なお在り続ける建物、平等院鳳凰堂のレリーフを呈する赤茶色の円盤。つまるところ十円玉である。
「誰じゃい、こんなん投げたスカポンタンはァ!?」
地味に痛かったらしく声を荒げる男に釣られ、周りをキョロキョロと見回す下衆男達。しかし、周りには自分の仲間しかいない。
訝しみながらも再び少女へ向き直った時、
「ハハハハハハハハハハ!!」
上の方からの、何者かの高笑いが響いた。
その場にいた少女も含む全員が一斉にそちらを振り向く。

ビルの上には、満月をバックにした人影。
品の無いキンキラキンに輝く黄金スパンコールのタキシードとシルクハット、更に金糸銀糸の刺繍が入ったマントに身を包み、道化師の仮面で素顔を隠した男(推定)。
その怪人は高く跳躍すると、クルクル回転しながら男達と少女の間へと着地し、名乗りをあげる。
「一つ、人の世で暴利を貪り」
言いながら、男達を一瞥。
「二つ、不明瞭な予算運営で私服を肥やし」
バサリとマントで男と少女の間を遮る。
「三つ、醜い浮世の中ならば、地獄の沙汰こそ金次第!!金銭戦士マネーマスク!!ド外道にくたばれ!!」
少女は、僅かばかりの安堵と、多大な疑惑不安猜疑不信に加えイカれた美的センスへの嫌悪その他色々な負の感情をマネーマスクに抱いた。
男達も唖然として口を半開きにしていたが、やがて誰かの「シメちまえ」の一言で黄金の怪人へと殴りかかる。
せまる幾つもの拳。それを見切ったマネーマスクは、おもむろにタキシードの懐に手を突っ込み、そこに仕込んだ何かを投げ放つ。
「あべしっ!!」
「金が、ないほぉぉぉ!!」
「あ!だ!も!す!て〜〜〜ぺいっ!?」
「みんな……すまない………」
立て続けに上がる断末魔の叫び。十数人いる男達の脚がガクリと崩れる。
彼らの眉間やこめかみはに、みな一様に小さな痣が浮かんでいた。
ドサリと彼らが地に伏せたと同時、チャリン、チリン、と金属音が響いた。
312B:2008/07/29(火) 12:35:59 ID:4e4toQYx
月明りに照らされ、コンクリートの路地裏に落ちているそれは――五百円玉。
一瞬の間に放たれたコインが、悪漢どもに正義の鉄槌を下したのだ。
一仕事終えたマネーマスクは少女の安否を問う。
「大丈夫ですか、お嬢さん。そこなゴミ虫は全て排除……ハッ!?」
その言葉が、途切れた。
背後で、男の中の一人がゆらりと立ち上がったのだ。
マネーマスクが少女を庇いながら間合いを取ると、男は人間のものではない声で話し始めた。
「キサマ……ヨクモ私ノ邪魔ヲシテクレタナ……」
一歩、マネーマスクへと踏み込むと同時、男の頭が割れて赤黒い触手が飛び出し、マネーマスクへと殺到する。
マントを翻すことで一撃目をいなすが、軌道を逸らされた攻撃はそのまま真直ぐ進み、鋪装された地面に到達する。
刹那――アスファルトが捲り上がり、轟音と共に爆ぜた。ついでに巻き込まれた男の身体が数人分宙を舞い、ベシャリと地に叩き付けられる。
そのグロい&恐い光景を見た少女はそのままチビりながら失神し、彼女もまた地に伏せる。
それをあまり気にせず、マネーマスクは怪人へ問う。
「お前は何者だ!?」
「クク……メイドノ土産に教エテヤル。ワタシハ外宇宙ヨリコノ星ヲ征服シニ来タ。コノ『不良』ナル人間ノ身体ヲ使イ、雌ヲワタシノ子ラノ苗床ニスルノダ。
ヒ弱ナ地球人ゴトキ、ワタシノ力ヲモッテスレバ四半世紀デ手中ニ落トセルト思ッタガ、フム、ナカナカ腕ノ立ツ者モイルヨウダナ」
説明乙である。
「デハ、サラバダ、地球人ノ戦士ヨ。貴様ナラ、地球人ノ言ウトコロノ"ヴァルハラ"トヤラニ召サレルダロウ」
何故か偏った知識を持っていた宇宙人は、言い終えると同時、先程以上の速度をもって触手を伸ばす。だが、それがマネーマスクに触れる事はなかった。
313C:2008/07/29(火) 12:37:10 ID:4e4toQYx
閃光が迸り、伸ばされた触手が、中ほどで綺麗に断ち切られていたのだ。
驚愕する宇宙人に、マネーマスクは余裕の態度で臨む。
「ククク……知ってるか?この惑星(ほし)で、人の扱える、最も強いエネルギーを持つ存在を……」
「うらんヤぷるとにうむトイッタ、核カ?マサカ、ソノ小サナ身体デハ扱エマイ」
突然の、哄笑。浴びせられたそれに、宇宙人は僅か困惑する。
「デハ、何ダト言ウノダ?」
「クク……ならば死ぬ前に、とくと目に焼き付けよ!!これこそが、力!!力こそパワー!!(CV:若本)」
再び、閃光。ヒュ、と。一陣の風が吹いた。
ボトリ、と。何かが落ち――気付いた宇宙人が、叫んだ。
「ウ〜ウウウ………アンマリダ………
HEEEYYY!!
アァァァァァンマリダァァァァァ!!
AHYYY AHYYY AHY WOOOOOHHHHHH!!
オオオオレェェェェノォォォォウデェェェェガァァァァァ〜〜〜〜〜!!」
五行も使って叫んだ。
宇宙人の腕が、完全に切断されていた。
「地球で最も強い、そう、小さなものから大きなものまで動かす力!!それは、金!!」
マネーマスクの手に、いつの間にか"武器"が握られていた。
314D:2008/07/29(火) 12:40:12 ID:4e4toQYx
紙の擦れる音を響かせるそれは、剣。
目を凝らして見ると、それは旧一万円札を連ねたもの。
マネーマスクの必殺武器、『栄光の剣(ビル・オブ・グロリア)』。超高速微細振動する聖徳太子は輝きを放ち、触れるものを全て両断する究極の剣。
「では、さらばだ、宇宙人よ」
一振り、剣を動かした。剣は宇宙人の身体を縦に割り、血糊すら残さず消滅させた。
どうせネタだからと、断末魔の台詞すらも許されなかった宇宙人に幸あれへーる2U
315えぴろーぐ:2008/07/29(火) 12:44:11 ID:4e4toQYx
少女が、目を覚ました。蛍光燈のついた天井が見える。
(あれ、私……)
見回すと、幾つもの洗濯機。
一般に、コインランドリーと呼称される場所のベンチであった。
(えと、怖い人達に襲われそうになって、そしたらキンキラキンの人が来て……助けられて、どうしたんだっけ?)
宇宙人関係の事は、恐怖故か頭からすっぽり抜けているらしい。
(今のは、いったい―――夢、なのかな?)
その疑問は、すぐに解ける。衣服が、本来着ていた学校の制服ではなく、キンキラスパンコールの、セク○ィ松山のような格好であったからだ。
(え、これ、え?あれ、この趣味、あの変人!?まさか!!)
まさか、まさかとは思いつつも、目の前でただ一つゴウンゴウンと回る洗濯機に目を凝らす。
するとそこには、見覚えのあるチェックのスカート、そして……
(わ、私の下着が!?)
水に揉まれて回転するパンツにプリントされたクマさんが、ほほえみを絶やす事なくクルクル、クルクル。

見られた。それが彼女の理性を麻痺させた。
プルプルと怒りに肩を震わせ、叫ぶ。
「見やがったなドチクショウ、変態仮面!!」
あんまり非は無いのに、と言うか実は知り合いの女性に頼んで着替えさせたのにも関わらず変な恨みを買うマネーマスク。
だけど、負けるなマネーマスク!!金の(物理的な)力で、困ってる女の子を助けるんだ!!

《おわり》
316名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 23:08:36 ID:gN/sH93e
>>310
ブラボー!おお…ブラボー!
大変な英雄活劇だったんだぜ!GJ!
317名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 23:29:52 ID:xQ0lreoO
>>315

仲居「暗くておくつが見えないよぅ」
仲居「ふぇ……おくつ出して差し上げないと女将さんに怒られちゃう……」

シュボ!

成金「どうだ、明るくなっただらう?」


物理的な金の使い方ですね、わかります!
318名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 07:02:20 ID:VZjwajnJ
>>310
・・・・・・負けるな、変態仮面
>>317
それを現代でやると刑法で罰せられます、昔のマジシャンも手品で万札を破いて刑事告訴されました。。。
319姉、買いますっ!!:2008/07/30(水) 11:06:35 ID:9ONAZuou
俺は、子供のころあまり人になじめなかった。
今も人は嫌いだ。
でも一人だけ好きだった人がいた。
隣に住んでいたお姉さん。
あいつだけは憎めなかった。
いつもよく遊んでくれたし、可愛がってくれた。
いい奴だった。ただ、家庭の都合で引っ越していった。
行方不明だ。
幸い、俺は勉強は人間ほど嫌いじゃなかった。仕事も同様だった。
俺は一流企業の取り締まり役まで上り詰めた。
女もけっこう寄って来るようになった。
だが、俺は何にも興味が持てないでいた。
俺は金をたくさん稼いだが、使う気が起きなかった。
高級な料理も、外国の車も、俺の興味を引き立てるに到らなかった。
貯まっていく貯金も虚しいだけだった。

ある日、俺はふと姉さんの行方が気になった。
俺が生涯、興味を抱けるのはこいつくらいだろう。
幸いにも俺にはこの手の情報に詳しい知り合いがいた。
嫌いだが利用はできる奴である。
一週間で姉さんの行方は見つかった。
どうやら親の借金が原因で風俗に売り飛ばされるようだった。
嫌だという気持ちが心の奥底にあった。
俺はその借用証書を迷わず買い取った。
どうせ生涯、使わないんだ。すこしでも使うほうが日本の景気のためだ。
借金の2倍の値段を出したら、誰でも疑問をいだいても文句は言うまい。
人生で貯金を使った最初で、きっと最後の瞬間だ。
住所も借用証書のおまけでついてきたから、気前がいい。
俺は、おまけが大好きな日本人気質とはほど遠いが、うれしいおまけだ。
そのおまけだけでその金を出す価値がある。

俺は、昔は姉さんに、手も足も出なかった。
姉さんは、喧嘩が強かったわけじゃない。
口もそんなに立つ訳じゃない。
それでも俺はどうしても姉さんには逆らえなかった。
だが今は違う。こっちの方が立場が上だ。
慰み物にするのも一興かもな。くっくっく。
俺の言いなりになる姉さんを想像する俺。
だが…、俺の見積もりは意外な形で裏切られた……。

ども。この話は続きます。
一見すると、鬼畜物ですがそんなものではありません。
続きをお楽しみに。
320名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 22:28:49 ID:lScgBeTZ
ドストレートなストーリーでいいねぇ
続き期待
321名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 00:33:28 ID:UuLrT7Cw
ボロボロになって捨てられそうな遊女をお金持ちが買い取って、館で召使い(メイド)になる
そのお礼として夜のご奉仕をしたところ、どうやら御主人様はマゾらしい
愛を持って優しく、意地悪にご奉仕している内に、自身のSな性癖に気付く彼女
その瞬間から、夜のご奉仕のときだけ主従関係が逆転しちゃう
奉仕(責められて)されて悶える御主人様が愛おしくて堪らない彼女だった……

という電波をキャッチした、異議は認める
322名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 21:19:31 ID:K164HGTH
>>321
基本的には好きなシチュエーションだが
金の力が弱すぎやしないだろうか
323姉、買いますっ!!:2008/08/07(木) 22:09:31 ID:nUfUVM1v
トン トン
俺は姉さんの家のドアをノックする。
「まだ、売り飛ばされる日は来てません。帰ってください!!」
静かな、それでも威厳のある姉さんの声がする。
まぁ、借金取りに間違われるのは当然か。実際、借金取りだからな。
「俺だよ。姉さん。覚えてるか?幼い頃、一緒に遊んだの。」
すると、姉さんは呟いた。
「ふふっ。最後に弟君に会わせてくれるなんて、神様っているのね。入って。」
姉さんがドアを開ける。
20年ぶりに会った姉さんは、とても綺麗だった。
質素な白のワンピースをつけていたが、
長い黒髪に綺麗な顔立ち。すらっと伸びた足に、豊満な胸。
それでいて、過去の面影も残している。
慰み物にすることなんか、すっかり忘れて見とれてしまった。
「どう?びっくりしちゃった?弟君も、すっかり大人だね。」
「あっ、あぁ…。」
胸の谷間に目が行って、返事もそぞろな俺。
幼いころはあんなにぺたんこだったのに。
でも、こんなにいい女が俺の所有物になるのか。
そう思いながら、
「立ち話もなんだから上がってね♪、弟君」
と、言う姉さんに俺は従った。
324姉、買いますっ!!:2008/08/07(木) 22:10:39 ID:nUfUVM1v
「これだけしか出せないけど、ごめんね。」
姉さんは、安物の紅茶を出す。
今まで借金で喘いでいたのだ。
これだって姉さんにとっては高級品に違いない。
何も知らぬ風に俺は紅茶を飲んだ。
安物だが、入れるのは上手だ。
「いや、なかなかいける味だ。姉さんはお茶を入れるのが上手いな。」
「あら、ありがと。」
俺は姉さんと雑談をした。
姉さんは借金のことを全く口に出さなかった。
俺に心配をかけたくないんだろう。
姉さんらしいと言えば姉さんらしい。
ならば、俺から話をすることにする。
楽しい姉弟の立場逆転陵辱ショーの始まりだ。
「姉さん、さっき言ってた売り飛ばされるってなんだ?」
「あら、聞き間違えではありませんか?」
笑顔を崩さない姉さん。
「姉さん。隠したって無駄だ。全て言ってもらおう。」
申し訳のなさそうな顔をする姉さん。
姉さんのこんな顔を見るのは初めてだった。
「やっぱり、隠し切れませんね。弟君には。」
笑顔に戻る姉さん。でも、それは笑顔というよりは、全てを諦めた顔だった。
「でも、約束できます?この話を聞いても誰も恨んだりしないって。」
「あぁ。」
「私、父の作った借金で外国に売り飛ばされるんです。」
笑顔をとりつくろったままの姉さん。心の中は泣いているに違いない。
姉さんの引越しの原因は確か、離婚だった。
その後姉さんは地獄のような日々を過ごしたのだろう。
ひどい話だ。
「お父さんが悪いわけじゃないんです。だからといって、借金取りさんが
悪いわけでもないんです。彼らはただ、貸したお金を返してもらうだけなんですから…。」
いまにも泣きそうな姉さん。
そんな姉さんに俺は耐え切れなかった。
これから慰み者にする女に何を情けをかけているんだろうか?
それでも早く安心させたかった。
「その話はなしだ。見てくれ、姉さん。」
俺は借用証文を取り出して姉さんに渡す。
「えっ…。あっ、借金の持ち主が弟君になってる…。」
驚く姉さん。
「弟君が、買い取ったの、私のために?弟君、よくそんなお金あったね。」
「まぁ、これでも取り締まり役だからな。」
俺もつくずくお人よしだ。姉さんだけかもしれないのだが。
「弟君っ、私、何てお礼を言ったらいいのか…。」
喜びのあまり泣きながら抱きついてくる姉さん。
姉さんの胸は柔らかくってくすぐったい。なかなか悪い気分はしない。
だが、あまりにも姉さんは純粋すぎる。この後どうなるかも知らないで。
「別に礼はいらない、姉さん。」
「でも、…。」
引け目を感じる姉さん。だが、その必要はない。
325姉、買いますっ!!:2008/08/07(木) 22:11:11 ID:nUfUVM1v
「これから一生をかけて体で払ってもらうんだから。」
俺は悪魔の微笑みで姉さんに言葉を吐きかける。
その言葉に驚く姉さん。
いままで待ち望んだ瞬間だった。
いつも最後には負かされる姉さんに今回は初めて勝った。
これから、何をしてやろうか?
まずは邪魔な着衣を剥ぎ取ってからだ。
姉さんはもう逃げられない。
これからどんなプレイで楽しもうか?
SMか?羞恥か?お漏らしなんてのもいいかもしれない。
楽しい想像を膨らます俺に、姉さんは笑顔で言う。
「いいよ。」
「ん?」
あっさりとした返事に驚きを隠せない俺。
「初めて言われたときは戸惑ったけど弟君も男の子だもんね。
弟君なら、私何されても大丈夫だから。」
「そうか…、さて、その強がりはいつまでもつのかな!?」
どうせ、虚勢だ。そうに決まってる。まずはキスから奪ってやろう。
俺は、姉さんの唇を強引に奪い取った。
326姉、買いますっ!!:2008/08/07(木) 22:11:44 ID:nUfUVM1v
「ん、んんん、んっ」
なかなか悪くない。キスの感触に身震いしながらも
姉さんの背中に力をこめる。これでもう逃げられまい。
そう思ったのはもつかの間だった。
「ん!!!!」
姉さんがいきなり俺の口の中に舌を入れてきたのである。
「んーんんんっんーーーーー!!」
俺はパニックに陥って、唇を離す。
まさか姉さんがこんな抵抗に出るとは思わなかった。
「昔、こうやってよくチューとかしたよね?
さすがにあそこまでは行かなかったけど。」
姉さんは笑顔のままだった。
むしろ俺の方が遊ばれてるような感じだった。
なら、もう容赦はしない。姉さんを羞恥に貶めてやる。
そう思った俺は思いついたことを口に出す。
「な、なら服を脱げ。全部だ。下着もだぞ?
靴下だけは勘弁してやる。分かったな!!」
俺は必死になって叫んだ。
さすがの姉さんもストリップなら恥ずかしがるだろう。
だが、その思惑も簡単に覆る。
姉さんは、その笑顔のままでワンピースのボタンに手を掛けた。
一つ、一つ、外れるボタン。
見え隠れする純白の下着。
全部取れたところで、左肩をワンピースから引き抜く。
質素な薄布一枚纏っただけの左の乳房が露になる。
次は右だ。こころなしか、服を着ているときより大きくなったような気もする。
完全に右から引き抜くと、支えるもののなくなった彼女の純白のワンピースは重力に従って
下に落ちる。彼女のショーツもまた、穢れのない白だった…。
俺が命令してから、一分もたたないうちに姉さんは下着姿を披露している。
俺はあまりの美しさに何も言えないでいた。
そして、姉さんは下着を隠さずに堂々としていた。
質素な下着だったし、ガーターベルトは着けてなかった。
だけれども中身が明らかに普通のものじゃなかった。
どう見てもブラの方は容量が限界で今にも零れそうだったし、
ショーツもかなりキワドイ。
このまま脱がさないのも十分にありえる選択肢だった。
327姉、買いますっ!!:2008/08/07(木) 22:12:35 ID:nUfUVM1v
けれども姉さんはストリップをやめる気はさらさら無かった。
「靴下は脱がなくていいんだよね?じゃ、上脱ぐよ?」
姉さんは笑顔のままで背中にある、ブラのホックに手を掛けた。
もぞもぞと動く姉さんの手。上下に別の生き物のように動く姉さんの胸。
俺の目は、姉さんの双丘に釘付けだった。
まるで時間が静止したようだった。しかし、静止した時間は
ブラのホックが取れると共に動き出した。
そのブラを放り投げる姉さん。
ギリギリで詰まっていた胸が束縛から解放される。
ぷるんって音がしたかもしれない。
姉さんの胸は、ブラをしているときよりも大きかった。
白い肌とピンク色の乳首。
揺れるが垂れ落ちることはない。
俺はそれから、少し目を背けた。
なぜだか知らないが見てはいけないもののように感じられたからだ。
顔が熱い。股間の息子も臨戦態勢だった。
「弟君、どうしたの?まだ、始まったばかりだよ?」
姉さんには胸を隠す気は微塵にもなかった。
そこまで堂々とされると逆に俺の方が恥ずかしくなってくる。
とうとう、ストリップショーは残すところあと一枚になってきた。
姉さんはその最後の一枚を両手でを掴むと、惜しげもなく一気にずり下ろした。
露になる秘所。陰毛は丁寧に全部、剃りとられていた。
一糸纏わぬ体を隠す気もなく、手を後ろに回して笑顔の姉さん。
「脱いだよ?弟君。もし、これ以上えっちなことするなら、シャワー浴びて来ていいかな?
しばらくお風呂入れなかったし、これも弟君がお金払ってくれたおかげだよ。」
満面の笑みを浮かべる姉さん。
姉さんに勝てない理由を俺は今、思い出した。
姉さんは俺がどんな悪戯をしても笑っていたからだ。
最後の方になると俺はいつもそこで良心が痛んで悪戯をやめて
姉さんに謝る。そのやりとりがあったからだ。
俺は、自分のエゴで裸に剥かれた姉さんを直視できなかった。
「恥ずかしくないのか?そんな格好で…。」
姉さんの方は随分と余裕があった。
「弟君とは昔、よく一緒にお風呂に入ったから平気だよ?」
姉さんは笑っていた。
「勝手にしろ。だが、逃げるなよ?」
俺は下を向いた。
「逃げません。あ・と、シャワー、覗かないで下さいね?楽しみがなくなっちゃいますから。
それとも、一緒に入る?」
微笑みかけで心は痛む。
「やめておく…。」
このまま一緒に入ったら間違いなく姉さんのペースでことが進む。
もう手遅れかもしれないが、それだけは避けたかった。
タオルを取って全裸のまま慌てることも無く風呂場に行く姉さん。
やっぱり姉さんは俺なんかの敵う相手じゃなかったのかもしれない。
俺はシャワーを覗きに行く気にはなれなかった。
328姉、買いますっ!!:2008/08/07(木) 22:16:05 ID:nUfUVM1v
投下終了です。
金の力が弱すぎかもしれません。
まぁ、反応から調節するつもりです。
329名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 23:10:32 ID:lYAl7Ict
主人公が鬼畜を装いきれてないw
金の力うんぬんは個人的には文句ないしGJ!
330名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 01:38:25 ID:mo+Sy6Hp
イイなコレ・・・GJ
331姉、買いますっ!!:2008/08/08(金) 14:03:13 ID:q+cCxJYN
お風呂場にて。
シャッー…
シャワーを気持ちよさそうに浴びる姉。
「こうやって、お風呂に入れるのも久しぶりかな…?」
弟が戸惑っている内に、姉の方は体を入念に洗っていた。
手に石鹸をつけて、胸の谷間を手で優しく擦る。そして、豊満な乳房にシャワーを当てる。
「弟君、多分童貞…だよね。私の裸体であれだけ反応したんだから多分間違いは無いと思うの。
なら、初体験はいいものにしなくちゃいけないよね…。
もともと、弟君があんなこと言わなくってもそうするつもりだったし、」
姉の方はもともと弟に貞操を捧げる気だったらしい。
風俗にどうせ売り飛ばされるなら最後に昔遊んでくれた弟君に
全部、捧げる気だったのだ。キスも、裸体も、処女も、お尻の穴も。
「弟君、一生をかけて体で払えって言うけどこれからは、ずっと一緒に
いてくれるってことだよね。神様、ありがとうございます。
悪夢の様な状況から弟君は、助けてくれました。
あの一言だって照れ隠しに違いないんです。
だから、精一杯楽しませてあげなくちゃ。
それに、弟君、口ではああ言うけどたいしたことできなさそうだし、
私がリードしてあげないといけないから。」
そういいながら、姉は避妊薬を飲む。弟君が中出ししてもいいようにだ。
姉の方は、弟のことを全てお見通しだ。
タオルで体を緩く拭くと、姉は弟のいる場所に行く。
弟への最大限の感謝を込めて。
「弟君、ビックリするだろうなぁ。真っ赤な顔が可愛いんだから♪」
シャワーを浴びた一糸纏わぬ姉は、笑顔だった。

投下終了ですが、実はまだ続いたりします。お楽しみに。
332名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 09:56:45 ID:E9ypyAbH
どうしよう、明らかに優勢な姉ちゃんに萌えるのは当たり前だが、ここに来てまさか弟きゅんに萌えるなんて……
俺はノーマル俺はノーマル俺はノーマル俺はry
333名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 19:52:28 ID:vXqbah0e
悪ぶってても口だけの弟が可愛いのはお前だけじゃないさ
334名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:40:58 ID:7Lklcv5l
ようやく規制解除か。
これで職人達に言える……

GJ!
335姉、買いますっ!!:2008/08/12(火) 00:54:25 ID:MuqTppLk
みなさん、応援ありがとうございます。
これから、投下します。

シャッーっとシャワーの音がする。姉さんがシャワーを浴びているのだ。
「あの中に、一糸纏わぬ姉さんが…。」
念入りに体を洗う姉さんを想像する俺。
姉さんの裸はさっき見たと言うのに何を考えてるんだ俺は。
だが、音だけ伝わるというのは案外、興奮するものだ。
それにしても長い。まるで姉さんに焦らされているようだ…。
もしかしたら、姉さんに逃げられたのかもしれない。
いや、そんなはずはない。姉さんは着替えを持ってない。
俺は辺りに散らばる姉さんの脱いだ服を見渡す。
脱ぎたての純白のブラとショーツ。
俺はすぐにそこから目を背ける。まさか、姉さんが裸で逃げ出すわけが無い。
でも、無理やり脱がされたのに眩しいくらいの笑顔でいた姉さんなら、
ひょっとして…。その想像を頭から振り払う。
仮にそうだとしてもこっちには借用証文がある。
逃げ切れるわけが無い。
俺が思考を巡らす内に、シャワーの音が止まる。
どうやら、逃げる気はなかったらしい。
336姉、買いますっ!!:2008/08/12(火) 00:55:09 ID:MuqTppLk
バスタオルを一枚着けた姉さんが俺の前に来る。
火照った肌と濡れた髪が姉さんの魅力を一層引き立てていた。
だが、俺の視線は、ついバスタオルの結び目の方に行ってしまう。
男の悲しい性だと思いたい。
「弟君?そんなこと期待しなくっても、脱げって言ったら脱ぎますよ?」
姉さんは呆れたように言ってくる。
脱がされても平気らしい。なら、俺も覚悟を決めた。
337姉、買いますっ!!:2008/08/12(火) 00:55:55 ID:MuqTppLk
「悪いな。俺はそこまで我慢強くないんだよっ!!」
バッっと音がする。
ぽよ〜んと揺れる姉さんの胸。
俺は姉さんのバスタオルを掴んで無理やり剥ぎ取ったのだ。
一瞬にして露になる姉さんの裸体。火照った体は姉さんの美しさを
一層、引き立てていた…。
「!!」
反射的に姉さんは大切なところを隠す。だが、ほとんど隠し切れてない。
手と腕の合間から、姉さんの大切なところのほとんどは見えていた。
だが、それが姉さんに効く訳がない。そこで次の手だ。
俺はポケットの中から携帯電話を取り出す。当然、カメラつきのやつだ。
「姉さん…。写真を撮らせてもらってもいいかな?もちろんこのままの格好で?」
俺は万が一の保険と姉さんの羞恥を煽るために写真をとることにした。
これならさすがの姉さんも恥ずかしがるだろう。
どうやら、これは効いたようだ。
「それは…、また今度にしていただけますか?弟君。顔は写さないなら平気ですけど…。」
姉さんは恥ずかしそうに言った。
「さすがの姉さんも裸を撮られるとなると恥ずかしいよな?
でもさ、こっちには命令権がある。分かってるよね?」
勝った。今度こそ勝った。俺は勝利を確信した。
姉さんの裸を写真に収める。なかなか素晴らしいことじゃないか。
俺は思った。でも、姉さんはそんなに甘い相手じゃなかった。
「あの…。弟君…。その…。」
恥ずかしそうにする姉さん。だが、衝撃的な言葉はその後だった。
「この顔、すっぴんなんです…。だからせめてお化粧してから撮ってくれませんか?」
「姉さん…。裸よりすっぴんを撮られる方が恥ずかしいのか?」
俺は呆れていた。化粧なんかしなくても姉さんは十分に綺麗じゃないか。
「弟君なら、裸は平気ですけど、すっぴんは駄目なんです…。
それでも、どうしても撮りたいですか?」
姉さんは、控えめに聞いてくる。
「当たり前だ。それに今のままでも十分に綺麗だぜ?」
「分かりました…。撮りたいのなら、好きなだけ撮ってください。でも、」
「でも、なんだ?」
「後でもう一回、撮りなおして下さいね?このままだと、すっごく恥ずかしいですから。」
姉さんに笑顔が戻った。普通、撮られて恥ずかしいのは裸の方だろ…。
俺は呆れながら携帯のカメラを構えた。
ギリギリで見えそうで見えない肝心な部分。これはこれでそそられるものがある。
俺がそう思った先に、姉さんは反撃に出た。
「かわいく撮って下さいね?は〜い。」
姉さんは、腰に手を構えてピースサインをしたのだ。
当然、丸見えになる大切な部分。
「ねっ、姉さん!!記念撮影じゃないんだからもう少し恥ずかしそうに…。」
俺は慌てた。いきなりそんな行動を取るとは思ってなかったからだ。
「なら、どんなポーズがいいの?」
不思議そうに聞いてくる姉さん。絶対、わざとだ。
「両手を挙げろ。ホールドアップだ。」
俺は姉さんにまともなポーズを指定する。これで…
「ばんざーい!!」
万歳のポーズをとる姉さん。ふるんふるんと揺れるおっぱい。
そこには緊張感も羞恥心もなかった。
多分、姉さんはどんなポーズをとらされても笑っているだろう。
俺は諦めてシャッターを切った。一糸纏わぬ姉さんが眩しすぎる。
「後でちゃんと撮り直して下さいね?」
姉さんは不安げな表情で聞いてくる。
絶対に撮ってやるもんか。俺は心に誓った。また、負けだった…。

投下終了です。まだ続きます。長くなってきたなぁ…。
338名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 02:14:31 ID:C6NoOVIq
なんと可愛い姉弟…………ハッ!?
チクショウ同性の弟にまたもや萌えるとはGJGJGJ!!
339名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 06:45:07 ID:CX/JnTE4
GJ、何だか最近鬼畜モノしか書いたり読んだりしてないから久々の癒しをありがとう・・・

>>338
あれ?オレだ・・・
340名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 21:07:22 ID:mEEvEY5i
超ラブラブじゃねーかてめーらww
かわいいなぁ弟

GJだぜ
341名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 17:08:47 ID:LeIn+2zV
ヘタレな弟可愛いのぅwwwwwwwwwwww
342名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 21:39:16 ID:FIrTN7Ry
>絶対に撮ってやるもんか。
とかいいながら、化粧して出てきたらついついまた撮っちゃうんだろお前。
343姉、買いますっ!!:2008/08/13(水) 22:09:30 ID:dZa3y3Lm
度重なる応援、ありがとうございます。
やはり寄り道が多いような気がしますが、必要だなとも思います。
すみません。
今後の課題は、このスレの趣旨からだんだんと脱線して行ってるようなので
修正していくことですね。
それでは投下します。

もうこうなったらこれしかない。俺は覚悟を決めた。
「姉さん、少しそのままでいてくれないかな?」
俺は姉さんにその姿勢のままいるように指示する。
「は〜い。隅々まで見られちゃうなんて、少し恥ずかしいかな?」
緊張感のかけらもない返事をする姉さん。
恥ずかしいなんて欠片も思っていないだろう。
そんな姉さんを他所に、俺は姉さんの後ろに回りこんだ。
「どうしたの、弟君?あっ!!」
俺は姉さんを後ろから力づくで、羽交い絞めにする。
「寝室まで案内しろ。なんなら、ここで楽しく遊ぼうか?」
俺は姉さんのお尻に自分のモノをズボン越しにあてがった。
柔らかい姉さんのお尻に触れてだんだんと硬度を上げていく俺のイチモツ。
ここからが本当の勝負だ。
「はい、分かりました。」
姉さんは笑顔で答え、寝室に向かって歩き出す。
そうやって強がってられるのも今のうちだけだ。
ベッドでなら少なくとも恥じらいは持って…欲しいところだ。
さわさわっ
目的地に向かう途中で、俺はふとした出来心から姉さんのお尻を揉んでみた。
電車でやったら痴漢だろうが、こっちはご主人様だ。
柔らかくてなかなかに気持ちがいい。
「弟君、約束できますか?」
不安げに聞いてくる姉さん。その声には少しだけ気迫が込められていた。
「なんだ?」
俺は聞き返した。ここが姉さんの弱点なのか?俺はほんの少し、期待をした。
「電車の中で女の人に同じことをしないって。」
期待はある意味では当たった。まぁ姉さんらしい回答だ。
「するわけないだろ。そんなこと…。」
俺は呆れていた。俺はそんな馬鹿なことは絶対にしない。
姉さんの体に触っておきながら、他の女の体なんか汚くて触れるものじゃない。
言っておくが、俺はシスコンじゃない。ただ姉さんが…、綺麗なだけだ。
344姉、買いますっ!!:2008/08/13(水) 22:09:48 ID:dZa3y3Lm
ふにふに  ふにふに
「あらあら、まぁ…。」
今度は羽交い絞めにしている右手で姉さんの胸を揉んでみた。
ほんの悪戯の…、いや前戯の一部のつもりだ。姉さんの胸は触っても大きかった。
柔らかくって、俺の手によって形を変える胸。
持ち主と同じで全く抵抗してこない。
だが、本当に柔らかい。癖になりそうだ。
ぐにぐに ぐにぐに
「今度はこっちも、ですか?」
俺は無意識に片方の手でも揉んでない方の胸を揉みだした。
姉さんの胸は本当に大きく成長していて、片手じゃ全て掴みきれなかった。
俺はしばらくの間、姉さんの胸を揉むのに夢中になっていた。
パンパンに膨らんだものは姉さんのヒップにあてがわれている。
さすがの姉さんもそれにはときどき喘ぎ声のような物を出している。
本当に効いているのかはよく分からないのだが。
こうやって言うことを聞いてくれるのは俺が金を出したからなんだろうか。
俺は少し欝になりながらも姉さんの体を弄くった。
「弟君、おっぱい…好き?」
姉さんは聞いてくる。
ずるい質問だ。こんな素晴らしい姉さんのものが嫌いな男がいるわけがない。
「あぁ、好きだ。姉さんには後でそのおっぱいで奉仕してもらうからな。」
「分かりました。なら、しばらくはこのままでいますね?」
大人しく、為すがままにされる姉さん。
これも姉さんの想定の範囲内なんだろうか?俺は不信感をつのらせる。
分からないけど、俺に一つだけ分かることは、
俺は姉さんの胸を揉むのをしばらくはやめることは出来なかったと言うことだった…。
345姉、買いますっ!!:2008/08/13(水) 22:15:43 ID:dZa3y3Lm
投下終了です。
姉さんより弟君に人気が集まるとは想定外でしたね。
でも、せっかく姉さんを買ったのに何もたいしたことが
できないのは、ここならではだと思います。
やはり、姉さんが嫌がったら助けたことにはならないでしょうから。

次にようやくベッドシーンに入ります。あぁ長かった。
346名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 22:22:42 ID:u/ObGewY
>>345
GJ!

wktkしてまってるぉ
347名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 22:48:54 ID:PrdWklKH
>>345
GJ!!
弟君の活躍っぷりは、じっくり待ちます
それまで存分に姉さんに攻められろ
348名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 20:56:30 ID:kVZydCW0
GJ!

・・・なんか、困っているのは姉さんではなく弟君になってきているような気がするんだがw
姉さん強いwww
349名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 21:52:09 ID:BTHPDXEX
保守
350姉、買いますっ!!:2008/08/18(月) 22:02:22 ID:97UeZywG
俺は姉さんを歩かせ、ベッドまで辿り着く。
俺はその間も姉さんの胸を揉むのをやめなかった。
今から考えれば、迂闊だった。姉さんは逃げようと思えばいつでも逃げられたのだ。
だがあえてそれをしないのは…、俺は考えないことにした。
俺は姉さんをベッドの前まで歩かせた。
ドンッ
「えっ、あっ!!」
俺は姉さんを後ろから乱暴に突き飛ばした。
少し心が痛んだが、姉さんにはこれくらいしなきゃ効かないだろう。
ベッドの上でうつぶせになる姉さん。これは、いい姿勢だ。
その後、俺は服を脱いで姉さんにのしかかる。
「弟君?」
不思議そうに聞いてくる姉さん。だが俺は答えない。
俺は再び姉さんの胸を揉みしだいた。
何度やっても飽きないし掴みきれない。
それと同時に腰を上下させる。
とうぜん、アレも臨戦状態だ。
「あっ、あぁ、あん」
楽しそうな声を上げる姉さん。
姉さんの乳首は、ピンピンに立っていた。
調子に乗った俺は、姉さんの二つのピンクの突起を摘まんでみた。
「ひぁっ!!」
さすがの姉さんもこれには参ったようだが、まだやめない。
俺は指を巧みに使って、それを擦っていく。
気持ちよさに身震いをする姉さんは、なんとかしてひっくり返ろうとする。
俺はそれを止めようとはしなかった。そっちの方が好都合だ。
なんとか、ひっくり返った姉さんに俺は聞いてみることにした。
351姉、買いますっ!!:2008/08/18(月) 22:03:15 ID:97UeZywG
「気分はどうだい、姉さん?」
俺は意地悪な質問をした。
今を思えば理性が吹き飛んでいたのかも知れない。
「意外と…、大きいです。」
自分のアレの事を言われて戸惑う俺。まだ姉さんには、余裕があるらしい。
「そのままじっとしていて下さいね?」
姉さんの言葉に条件反射で従った俺。
少し混乱する俺を他所に姉さんは自分の豊満なそれを掴むと、俺のアレを挟み込んだ。
吹き飛んだ理性は簡単に帰ってきた。
それは俺が姉さんに無理やり強要するはずのことだった。
姉さんの胸が大きくて柔らかいのはさっきも体感したのだが、
擦れていく感触は、初めてだった。簡単に形を変える姉さんの胸。
アレはさらに硬度を増している。
これはこれでいいものなのだが、俺は納得がいかなかった。
まるで姉さんの手の中で踊らされているようだからだ。
「もういい。次は口だ。分かったな?」
俺は姉さんに別の行為を要求した。それに大人しく従う姉さん。
れろ れろ れろ れろ
姉さんは、始めは舌で舐めていただけだが、口の中にだんだんとくわえていった。
汚物を口の中に入れる事に、姉さんには迷いがなかった。
「歯、立てたらどうなるか分かってるよな?」
「そんな品のないこと、しません。」
姉さんがそんなことをする訳がないのは知っているが、つい言いたくなってしまう。
男の悲しい性だ。そんなことを言ってるうちに、アレは口のなかに全て入った。
甘噛みが思ったより気持ちよかった。
姉さんの舌使いはけっこうなものだった。
俺の弱点を的確に突いていき、俺の快感を途切れさせることはない。
飽きてきたなと思うと意外なところを突いてくるのだ。
そんな姉さんの責めに、俺のほうは射出寸前まで追い詰められていた。
抜こうとは思うのだが、姉さんのほうは放そうとしない。
そのまま、ぺろぺろと舐めているものだから俺は姉さんの口の中で思いっきり出してしまった。
それを飲み干す姉さん。お腹を壊したりはしないのだろうか?
「あ、味はどうだった?」
いかん、つい素に戻ってしまう。
「意外と、悪くないですよ?少し苦かったですが。」
相変わらずの笑顔で答える姉さん。
そこで俺は、姉さんの大切な場所からいやらしい蜜が垂れているのを確認する。
なら、本番だ。これなら、さすがの姉さんも悲鳴をあげるだろう。
俺は自分の勝利を確信した。本当に大丈夫なんだろうかという不安もあったが…。

やっと前戯が終わったところです。
次から本番です。
しばらく来れなくてすみませんでした。
352名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 22:51:22 ID:X+qDuGKW
意外と大きいですワロタww
GJなんだぜ
353名無しさん@ピンキー:2008/08/19(火) 16:42:16 ID:0lWIBYJJ
GJ!
姉さんの場
アンタップの海いっぱい。手札もいっぱい。

対抗呪文巻き戻しマナ漏出ルーンのほつれetcされまくってる。
↑こんなイメージ。
354名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 11:49:58 ID:7Mq02jaP
>>350
意外と、…GJです。


>>853
マジックで例えんなw
355853より愛を込めて:2008/08/20(水) 12:53:13 ID:FJRiKGFb
>>354
 モックスルビー タップ
 モックスジェット タップ
 ダークリチュアル タップ
 
 チャネル+ファイヤーボール
356名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 14:21:33 ID:S67ut+HW
>>853に期待するとしよう
357名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 16:17:36 ID:2ZEizxC2
「トラップカード、徳政令発動、債務放棄を可能にし、全ての借金奴隷を墓地送りに!!」
「さらにマジックカード発動、死者蘇生!!これで姐さんはこちらのモンスターだ!!」
「バトルフェイズ!!姐さんの攻撃!フェラチオ下克上!!どうだ、この幸福感に勝てるかな!!」


ダメ・・・色々とダメ・・・ここまで書いてギブ・・・俺にはやっぱり無理です・・・
358名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 23:17:47 ID:7Mq02jaP
>>355
お前鬼だな
まぁ俺には対抗呪文が…マナNEEEEEEE
359名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 10:36:24 ID:quoR0xVS
>>355
 チャネルを発動させるための緑マナが発生していないから、マナバーンで自滅
360名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:28:32 ID:5nPJua90
どうすんだよこの空気……
361名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 19:49:35 ID:gZSLmWZ4
ラスゴかジョークルでリセットしようぜ
362名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 22:05:11 ID:dMCOp80u
みんなマジック好きだなw
俺もだけどw
363名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 02:09:56 ID:SpzIrrzS
>>353
ヤツが某夜神家の長男の顔で「 計 画 通 り 」と言ってる脳内画像が見える件
364名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 21:30:38 ID:k41un8/q
マジックに熱中している学生の女さん
そんな女さんの今までの熱意が通じたのか、初めて賞金が出る程の大きい大会に出場する事になった
その事を大いに喜びながらも大会用のデッキ作りに励む女さん
しかしここである事に気付く
神 の 怒 り4枚と 極 楽 鳥4枚が高すぎて入手できないのだ
金銭的な意味で
この8枚さえ手に入ればデッキが完成するものの、財布の中には100円玉が1枚と頼りがいの無い1円玉が17枚
バイトをしようにも給料が入ってくるのは1ヶ月後
とても大会までには間に合わない
友達に借りようとはしたものの額が額なのでなかなか色よい返事が返ってこない
デッキの変更も考えたが、残り少ない期日までに満足がいく構築が出来るとも到底思えない
そんな危機的状況にあった女さんは、カードショップで同級生の男君と出会った
男君はマジックこそやっていなかったものの、遊戯王をやっていた
その日カードショップに行ったのは、女さんとほとんど同じ理由で足を運んでいた
もっとも、男君はちゃんと目的の物を買うお金を用意していたので、
ただカードケースとにらめっこしに来ていた女さんとは、あるいみ理由が全く違うとも言えたが
女さんと会い、どうしたのかを聞く男君に女さんは事情を全て説明した
男君は事情を聞き、今の自分の状況と同じだと気付いた
そして性根の部分から優しさが染み込んでいる男君が女さんにお金を貸してあげるのは、
彼の中では当たり前の行動だった
彼は女さんの、何かほしいカードがあったんじゃないの?という問いに
いいや、別にこれといって欲しいカードはなかったよ
と言ってカードショップを後にした


男君からお金を借り、完成した緑白甲鱗様コントロールビートでなんとか大会優勝を果たせた女さん
賞金も入り、男君にお金を返しに行った時
偶然、男君と友の話を立ち聞きしてしまった
その話は、男君があの日何の為にカードショップに行っていたのか
という内容だった
それを聞いた女さんは…



俺は、俺は何も悪くないんです
こんな…こんな駄文俺は書いてません
全てこの手が勝手にやったんです
信じて下さいよ刑事さん
365名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 00:02:08 ID:QZ8Xsk+U
マジックやめて7年くらい経つが、まだ極楽鳥とか居るのかと懐かしくなっちまったじゃないか…
366名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 00:44:07 ID:qGovjKcs
一行目で手品かと思ったらw
大会用のデッキでやっと気が付いたぜ
367名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 02:45:57 ID:DS1Bxp2m
マジック好き結構いるもんだなぁ
俺のまわりは「アメ公のイラストきめえ」で誰もやってなかったorz
368名無しさん@ピンキー:2008/08/25(月) 08:11:54 ID:uTjtDu/I
合同勝利とか出てきたあたりでやめたな
369名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 22:07:01 ID:6W8ZEMti
今さらだが>>364
甲鱗様自重wwwwww
370名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 01:21:52 ID:tr4vSqde
ウルザとミシュラ
371名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 21:48:04 ID:84OPV9Ig
a g e
372姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:47:47 ID:lipGh2hz
久々の投下です。
どうも遅れてすみませんでした。一応、これで区切りをつけます。
それではお楽しみください。

「んんっ」
俺は再び、姉さんの唇を無理やり奪い取った。今度は前回の経験を生かし、舌を入れた。
「んん〜!!」
姉さんは、むぐむぐと口を動かそうとする。だが、それは塞がれている。
俺は姉さんの股を無理やり開いた。もうこれしか手段は残っていなかった。
「ん〜!!!」
姉さんは悲鳴を上げようとするが、口は塞がれている。
足を必死に閉じようともがくが、力で男に敵うわけがない。
俺は、自分のイチモツを姉さんの蕾に一気に差し込んだ。
「ん!!!!」
姉さんの嫌らしい蜜のおかげで簡単に自分のイチモツは入っていった。
少し狭いところを無理やり破りながら。
適度な締め付けが本当に気持ちよかった。
「!!」
373姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:48:32 ID:lipGh2hz
痛みで一瞬、顔が歪む姉さん。
俺は、何があったかすぐには分からなかった。
だが、姉さんの蕾からは、ダラダラと血が出ている。
俺はそこで、やっと自分のしたことの重大さに気がついた。。
俺は取り返しのつかないことをしてしまったのだ。
姉さんは処女だった。俺が破るまでは。
俺は姉さんは非処女だと思っていた。
どうせ、父親か借金取りに奪われてた。そう思っていた。
だが、姉さんは必死に守りぬいたのである。
俺は自分のしたことに絶望した。
結局、俺のやってたことは借金取りと変わっていなかったのだ。
俺は結局、姉さんの幸せを守ることはできなかった…。
姉さんが買い取られるのが嫌だと言う気持ちは、
俺が汚したいというみみっちぃものではないかった事に今、気がついた。
俺は、姉さんを守りたかった。姉さんの幸せを出来る限り。
だが俺は姉さんを結婚できない体にしてしまった…。
大事に、守っていた処女を結果的には奪い取ったのだ。
それもレイプ同然の方法で。
374姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:49:47 ID:lipGh2hz
「姉さん、すまない!!痛くないかっ?」
俺は、姉さんに頭を下げた。痛いに決まってる。
体よりも…、心が。
「本当にすまない。まさか、姉さんが処女だとは思わなかったんだ。
許してくれ。」
俺は姉さん土下座をした。もう出来ることはこれしかなかった。
姉さんは、多分許してくれるだろう。
だが、姉さんが許したところで奪われた姉さんの幸せは帰ってこない。
姉さんが、ここで恨み言の一つでも言えるような人間だったら良かった。
だが、姉さんは恨み言を言うには優しすぎた。
姉さんは、俺を裸の胸でゆっくりと抱きとめた。
そして、頭をゆっくりと撫でた。
「弟君。どうしたの?私、怒ってないよ?」
姉さんは穏やかな声で言ってくる。
俺が昔、学校で虐められていたときに姉さんはこうやって慰めてくれた。
だが、姉さんの幸せを奪った俺にそんな権利はなかった。
「俺は…、姉さんの大事なものを奪った。もうそんな権利はない…。」
そう言って、姉さんから離れようとするが姉さんはきつく俺を抱きしめた。
「弟君。よく聞いてください。」
姉さんは、少し厳しい口調で言った。俺はなにも言い返す気になれなかった。
375姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:50:25 ID:lipGh2hz
「私、弟君が来たときから処女を弟君に捧げることは決めてました。
だからもう、気に病む必要はないのですよ?」
「でも…、」
姉さんはそうかもしれない。だが、姉さんにも人生がある。
だが、姉さんは
「弟君。もし私が買い取られてたら、どうなってたと思う?」
「それは…。」
「毎日、服を脱ぐ踊りをたくさんの人の目の前で。
しかも、みんないやらしい目をしてじ〜っと私の方を見てる。
私はそんなのに毎日耐えられません。」
「でも、それは俺だって…。」
俺も姉さんに全く同じ事を強要した。でも姉さんは平気だった。
「確かに、弟君の目は少しいやらしかったけど背けてくれてました。
それにあたふた慌ててたから、私は慌てずにすみました。
多分、弟君の心の中には、まだ優しさが残ってたんだと思います。
それに知らない男の人との妊娠に怯えることもありません。
弟君は、私と弟君の赤ちゃんは殺せないでしょ?」
確かに、これから姉さんが強制させられるはずの運命に比べれば生易しい。
だけど俺のしたことがなくなる訳じゃない。
すると、姉さんは驚くような発言をした。
「それでも、弟君は気にすると思います。それも知ってます。
では、こうしましょう。」
376姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:51:13 ID:lipGh2hz
これから、何を言い出すというのだ?
俺は姉さんの言動のこれからを見送った。
「弟君は私と結婚する。これで弟君のやったことは、全部帳消しです。」
「ねっ、姉さん!?」
「別に借金を踏み倒す気はありません。
だから、この話はしないって本当は決めていたんです。」
「…。」
「でも、仕方ありませんよね?弟君が一生、こうしたものを引きずるのは嫌ですし。」
「でも、姉さんにも他に好きな人が…。」
「弟君、私と別れるときに言ってましたよね?いっぱい頑張って、
お金をいっぱい稼いで、お姉さんをお嫁さんにして幸せにするって。」
「!!」
「弟君は忘れちゃたかもしれないけど、でもちゃんと頑張ってお姉さんを幸せに
してくれた。私は弟君の側にさえ居られれば、奴隷でもいいです。
でも、弟君が辛そうだったから…。それに、弟君に必要なのは奴隷より
お嫁さんだと思います。違いますか?」
「俺は…。」
よく考えたら、姉さんはお金で貞操を簡単に売るような女じゃない。
多分、俺だから姉さんは簡単に体を許したんだと思う。
姉さんが笑顔でいれたのは俺だからだ。
こんな簡単なことに気づけない俺はバカだ…。
「決定権は、弟君にあります。私は奴隷でもお嫁さんでもやることは、
変わってませんから。」
姉さんは笑っていた。多分、姉さんも俺のことが好きだったんだと思う。
もう、俺の取る行動は決まっていた。
こんなまどろっこしいことしなくても、はじめから素直になればよかったんだ。
「姉さん、結婚しよう。拒否権は無しだ。」
「はい。よろこんで。」
俺は大好きだった姉さんをお嫁さんにすることができた。
今が、人生で一番幸せなときだ…。
なにも着けてない姉さんをぎゅっと抱きしめる。
あったかくて、やわらかかった。
揉むのとは違った感触が気持ちいい。
377姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:52:45 ID:lipGh2hz
そこで、俺の下半身は姉さんの下半身とぶつかってしまう。
お互いに感じる快感。
「続きをしませんか?」
姉さんは聞いてきた。
「でも…。」
「中出しは気にしませんよ?今、避妊薬を飲んでますから。」
どこまでも容易万端な姉さんなんだ…。
やっぱり最後まで俺は姉さんの手のひらで踊っていたことになる。
くやしいから、一泡吹かせてやる。
「よしっ。姉さん、脚を広げてくれないかな?」
「弟君が開いて…。自分で広げるとなんだか下品だから。」
確かに、自分から股を開く下品な姉さんは想像したくない。
そこで、俺は姉さんの脚を掴んで広げる。
そうして、丸見えになった蕾をクチュクチュといやらしい音を立てて愛撫する俺。
もう片方の手は、姉さんの巨峰だ。
「あっ、あ〜ん!!」
さすがの姉さんもこの責めには陥落寸前か。
そろそろ止めを刺すか。
俺は姉さんに自分の槍を差し込んだ。
そして、上下にピストン運動を繰り返す。
両手は当然、姉さんのおっぱいだ。
さすがは、新品。ヒクヒクと締りがいい。
手に握ってるものも、中々のボリューム。
だが、あまりにも気持ちがいい。しかもこのまま出せるのが最高だ。
「出すぞ〜」
「はい。」
ビチュ
俺は姉さんの中で思いっきり出した。
その快楽は姉さんにも伝わっている。
そして、俺は姉さんの乳首をおもいっきり摘む。
「あ〜ん!!」
限界が来て潮を吹く姉さん。
「今日は、もうやめにしようか?」
「そうだな…。」
今日はお互いに裸で、俺は姉さんを後ろから抱きかかえるようにして寝た。
自重で潰れる下乳の感触が最高だった。
「明日は、婚約指輪を買わないとな…。」
「そんなのいいですよ〜。」
「気にするな。どうせ払いを持つのは俺だ。」
他愛の無い話。Hの後の雑談はとても楽しい。
お互いに裸だから、包み隠さずに話が出来るのだろう。
まぁ、俺と姉さんだからかもしれないがな…。

こうして、俺は姉さんと結婚を前提としたお付き合いを始めることになった。
まぁ、結婚までにはひと波乱あったのだが後に綴る事にする。

本当に姉さんを買い取るのが間に合ってよかった。

「助けてくれて、ありがと。弟君♪」
ほっぺたにキスをされる。
無理やり奪ったのとは違う、ほんのりと甘い味。
やっぱり、姉さんは奴隷よりお嫁さんの方がいい。
俺は、そう思った。

第一部 完
378姉、買いますっ!!:2008/08/30(土) 21:57:11 ID:lipGh2hz
あとがき

第二部もあるかもしれません。が、いつ書けるのかも分かりません。
第二部は弟君が金の力で姉さんを守る話か、養女を買い取る話にする予定です。
いままでどうもありがとうございました。

ついでに、結婚後の後日談もあります。
もうここまでくると、このスレの範疇外なので新婚スレに場所を移しました。
タイトルは「俺の嫁の下着事情です。」
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1215355199/l50

それでは、引き続きよろしくお願いします。
379名無しさん@ピンキー:2008/08/30(土) 23:52:04 ID:J9ZLhlYi
>>378

とりあえずこれから後日談も見てくる
380名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 00:37:52 ID:8uMcLxPf
>>378
あなたの作品は俺の好みのど真ん中だ!
第二部もまってますよ
381名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 11:43:28 ID:jIyfdbhI
                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ /_、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(      /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
382名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 13:37:58 ID:yXDiQwiN
>>377
>「出すぞ〜」
>「はい。」


ヤってる最中の、しかもフィニッシュの時とは思えない
冷静な会話に思わず噴いた
383名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 12:41:10 ID:WPHgKWHc
危ない危ない
384名無しさん@ピンキー:2008/09/06(土) 01:55:27 ID:2QJG2B9n
宝くじがあたって急に金持ちになってしまったせいで周りの人間関係が一変し
ほとんど話をしたこともないような人たちからも金をたかられ続けるうちに人間不信になってしまった男を
逆に女が助けるみたいな話も見たいです
385名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 15:11:05 ID:+qT7Zc3f
あー
386名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 16:35:29 ID:qbvXEt+h
387名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 23:45:11 ID:ae77LEV9
あげ
388名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 12:51:39 ID:JhUrUw7k
キムさん、やめてくださいよー
389名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 15:55:49 ID:ezt/u9Hp
金(女真族の国)の力で困ってる女の子をたすけてあげたい
390名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 19:26:00 ID:J6RuU6eh
>>389
つ韃靼疾風録(司馬遼太郎)
391名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 20:32:49 ID:BKIfe+pW
高校の漢文の教科書に

『ある所に貧しい村がありました。
そこには仲の良い男の子と女の子がいました。
男の子は言いました
僕は将来、科挙に合格して偉い人になって君を迎えに来るよ!
女の子の家は貧しく、そして母は病に伏せっていました。
女の子は嬉しいのですが、こんな満足に教育の受けられない村で、
あの難しい科挙試験に合格できるとは思えませんでした。
そして女の子自身にも、母と同じ病の影が見え隠れしていたのです。
そんなある日、男の子が家出をした噂が村を駆けめぐりました。
こんな貧しい村を抜け出す気持ちは分かるが……
大人達はそう呟きました。
それから数年が経ちました。
女の子の母は病が重くなり、女の子もその病を患っていました。
少女になった彼女は男の子のことを想っていました。
ですがもう帰ってはこないとも考えていました。
すると外が騒がしいことに気づきます。
少女は外へ出ます。するとそこには偉いお役人様を警護する兵士や多くの補佐官の列がありました。
こんな田舎になぜこんな人たちがやってくるのか彼女には分かりません。
すると、輿の上から少女の名を呼ぶ声が聞こえます。
少女は見ました。偉い役人の服をきた少年の姿を。
少年は言いました
さあ、今から結婚の準備をしよう!
少年は自ら輿を降り、彼女を抱きしめました。
それから、少年は二人を医者にみせました。ですが、それはやはり不治の病だったのです。
症状を遅らせることしかできないと医者は言いました。
少年はすぐに結婚式を挙げて少女と同じ家に住み始めました。
周囲は不思議でなりませんでした。偉い高官があんな貧しい病気の女を愛しているのですから。
高官と女は青年になってもいつも二人で市場へ出かけていました。
ほどなくして女が病で亡くなっても、高官は幼い息子とずっと暮らし、再婚の話も全て断りました。
そして、唯一の妻の隣のお墓に没したとのことでした』

って話があった。
なんか教科書に載せるには切ない話だなぁと思っていたから記憶に残ってる。
392名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 23:48:52 ID:JhUrUw7k
イイハナシダナー!
393名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 00:59:47 ID:/XkmuHYz
>>391
載っていた教科書の詳細kwsk

一昨年まではお世話になってたんだがなぁ・・・
俺が覚えてないのか違う出版社のなのか
394名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 01:32:07 ID:eyYzjvmF
>>391
やべえ…このスレの趣旨にぴったりじゃないか…!
お金の力を使ってても、こういうのって純愛だよな!
この場合は男に学力もあったからなんだろうけどさ
395名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 02:50:20 ID:XPyj4S5C
>>393
正確には漢文の問題集だったような……
夏休みだか冬休みだかの宿題で、割合薄かった。
出版社はどこか分からないなぁちょっと。
396名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 03:53:21 ID:BcqH8JZK
まあ待て。そんな教科書だの問題集だの探さずとも原典が解れば話は早いじゃないか。

えー、お客様の中に漢文学の専門家はいらっしゃいませんかー?
397名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 10:31:31 ID:r0gCCMHA
日本の古典なら得意なんだが・・・
398名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 14:21:38 ID:Id4VfILa
春香伝?
399名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 18:43:06 ID:73HkrP81
春香伝のヒロインは病気じゃないよ。
出世した昔の男に助けられるのは似てるけど。
400名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 14:57:21 ID:A+u8Q6TF
>>397
古典文学で貴族の男が困っている庶民の女を救うとかないの?
結局貴族は貴族同士で楽しくやってるのしかないの?
401名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 15:13:45 ID:ou++wnu/
鉢かづき姫なんかそのパターンじゃない?
姫も生まれは庶民じゃないけど、長者の娘程度だし、
継母に追い出されて自殺未遂したところを公家に助けられてってお話
402名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 17:04:19 ID:sTxNNq3Y
そうなるとお金持ちが娘を助ける話になってるな
金の力で、ってところが薄まるというか…
403名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 20:29:34 ID:ou++wnu/
昔話となると、そもそも金で困るとか金で解決って話自体が少ないからな
どうしてもこのパターンだと近現代の話が多くなるんじゃない?
404名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 21:48:27 ID:KQh8FU/X
困ってる女の子を酒の力で助けた神様ならいるんだがな
405名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 00:10:44 ID:uPFS7RPL
誰か>>391コピペして古文漢文板で聞いてくれないかな?
携帯だと文字数が足りなくてコピーできない
406名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 07:05:31 ID:m/tJ+Prw
このスレの住人は純愛好きと見た
407名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 08:35:49 ID:YPpoIWdR
輪姦大好きっ子ですが何か
408名無しさん@ピンキー:2008/09/22(月) 23:57:17 ID:wba4JDhQ
保守
409名無しさん@ピンキー:2008/09/23(火) 21:42:26 ID:hzP1X0Yv
410名無しさん@ピンキー:2008/09/25(木) 00:45:13 ID:ctnEhHld
411名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 09:28:49 ID:dd4rN2zf
412名無しさん@ピンキー:2008/09/26(金) 23:20:25 ID:CsUBwDjN
413名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 00:20:05 ID:N8IaNRuv
414名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 13:04:41 ID:RUf6O20I
415名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 13:38:08 ID:i8uIrZz1
416名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 02:48:33 ID:icGLqndT
ちょwwwおまっwwwwwwwwwww
417名無しさん@ピンキー:2008/09/29(月) 00:39:30 ID:SWoYj5NO
微笑みの爆乳
418名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 08:56:45 ID:yTlTdPqv
>>417
近くの着物とかを売ってる店の2歳年上の女の子に子供の頃から遊んでもらってて
成長するにつれて胸が大きくなっていく優しげな微笑みが魅力的な女の子にちょっとドキドキしながらも結局関係は変わらずに男は大学に行くために町を出ていく
そのうちに着物の売り上げがふるわなくなって借金が多くなり結婚すれば借金をどうにかしてくれるとか言われて親に他の男と結婚することを強制されるが
そこで成長した男が出てきて颯爽と現れ借金を全部返済し女もさらっていくみたいなのを想像した
419名無しさん@ピンキー:2008/10/03(金) 23:53:48 ID:qsnyaT8N
ほー
420名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 03:51:28 ID:pfVv/kjc
チミン
421名無しさん@ピンキー:2008/10/04(土) 04:08:21 ID:8NNiODQM
Gooooooood Morning Vietnam!!!
422名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 02:10:11 ID:It4SjmiH
ベトナムで貧しい花売りの少女を助ける訳ですね、わかりました。

   
423名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 01:53:25 ID:U5p71hFs
ベトナーム ホーチーミン〜♪
424名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 04:18:16 ID:E+cvw2Sa
オ〜イ〜オ、ホ〜チミン!

おうちが一番!
425花売りと兵隊:2008/10/07(火) 06:23:03 ID:7Jv9Yxn6
彼女、トリンとの出会いはベトナム戦争真っ盛りのダナン市街だった。
僕、エレドア・マッケンジーは、海兵隊員として彼の地に送られた。
今日もトリンから花を買う。最近では笑顔を見せてくれる彼女もこの戦いの犠牲者だ。
両親を失った彼女は、家の瓦礫の下に住んでいる。池の畔の戦友の墓に花を捧げる僕。
二人を結んだのは赤い花だった。買い手は僕しか居ない。
同年代の少女が儲けのために娼婦をする中、貞操を守る彼女がとても美しく見えた。
今日も3ドルと雨衣を渡した。
そして僕は基地に戻る、明日、また集落を“解放”するのか…
明後日、生き残っていたら思いを伝えよう。
I LOVE YOU   
426名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 17:44:21 ID:JR5hr+J3
なんて見事な死亡フラグ
427名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 09:16:14 ID:sN7fH8ok
保守
428名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 20:59:32 ID:sN7fH8ok
投下がないってことはお金で困ってる女の子はいないってことだよな
もうみんな幸せになった後なんだよな
ハッピーエンドなんだよな




でも投下がないのはさみしい
429名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 02:17:09 ID:wdWW/Q44
>>428
お前が金持ちになって女の子を助けて
その記録をここに投下すれば
お前も女の子もスレ住人も幸せになれるんじゃね?
430保守マネー:2008/10/14(火) 16:52:54 ID:35aEL2Iw
母親「娘ちゃん!娘ちゃん!しっかりしてっ!」
男「どうしたんです…ヒデエ熱だ!早く病院へ!」
母「でも、お金が払えないんです!」
男(ついに格差社会もここまできたか…)
娘「ヴッ…ウウウ…」
母「娘ちゃん!!」
男「奥さん!車に乗せて!」
母「お金が…」
男「俺が出す!その代わり、家政婦として一ヶ月間働いてもらう…」
母「働きますからウチの子をお願いします…」

命の危機から回復した娘は、母親共々男宅に住み込み、よく尽くしたそうな…おしm

女「あなた…もうすぐ二人目が…」
男「おお、そうか!よくやった!」
娘「男さ…お父さん、お母さん!妹ちゃん立った!!」

結婚し、家族になっていました。 おしまい。

金の力で「困っている女」の子を助けてみた。

  
431名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 23:57:53 ID:EHDTb00n
>>430
あれ?親子丼じゃないの?
432名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 00:39:56 ID:5L1PF5zS
>>430
男×娘マダー
433名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 09:03:37 ID:ixsPRk78
ほぁ
434名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 10:46:36 ID:CiC24vHn
435名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 19:32:33 ID:00EqMqBK
ちょう
436名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 12:42:45 ID:2nhhEHet
神聖モテモテ王国でデビル教団の教祖はただのアホかと思ってたら政財界の重役だったりして、
でも本人はデビル教団の教祖でありたいから「か、金持ちなどではなーい!」と必死に否定してたけど、なんかああいう金持ちは憎めないw
437名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 18:19:39 ID:L0Po52UV
だめだ……どうも援助交際みたいな話しか書けない……
438名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 19:18:15 ID:hzqnBs1O
>>437
援助交際であっても最終的に女が救われるならいいんじゃないかな
439名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 19:44:33 ID:mPVuxSOd
「ここに一万円札が百枚重なった束が百束ある。なるほど、これを使えばお前の家族は救われるだろう。
 当然だが、これを使わなければ家族は救われない。喉から手が出るほど欲しいだろう。
 しかし、なんの代償もなしに甘い蜜を吸えるほど世の中は甘くない。
 お前がこれを欲しいと思うのなら、相応の代償を必要とする。例えば、それがなにか分かるか?
 ……分からない? くく、お前は呆れるほど鈍感な女だな。
 見ろ、ここには一千万がある。そして、お前には評価されるべき容姿と身体がある。
 分かったか、簡単なことだろう。お前が代償として私に捧ぐ物を、これで分からないとは言うまい。
 さあ、どうする。ここには一千万がある。お前と家族を救うには充分過ぎるほどの金だ。
 ああ、一つだけ安心してもいい。私は暴力は好きじゃない。
 抜け出せなくなるほどの快楽と、金を渡すのは約束しよう。
 ――決まったか? 決意が固まったのなら、この書類に血判を押して貰おう。それだけでお前は一千万を得る。
 はは、そんなに泣きそうな顔をするな。大切な家族の為だと思えばむしろ釣りがくるくらいなんだからな。
 ……よし、それでいい。今日からお前は私の家で暮らすがいい。主人に奉仕する、雌として。……くくく」


こんな男が出てくるSSが読みたいです。
440名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 20:41:46 ID:y6zPdkP0
根が純情GUYなので膝枕で耳掃除が限界なんですね、わかります
441名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 21:15:10 ID:B1J6nQCH
全く信じられるかい?ここは地球じゃないってさ。
この自称異星人(いや、ボクの方が異星人なのか)は、ボクと全く変わらない姿だ。
でも見たことの無い建物や、あまつさえTVの中でしか見たことないような巨大なロボットが普通に活動している。
信じざるおえないね。
それで念入りに彼らの医療施設で検査、っていうかモルモット?扱いされた結果
この星の人と地球人は99%同じ構成なんだそうだ。
へー宇宙ってスゴイね。
「でもとっとと地球に還して欲しいんだよ」
ボクを発見した少女に愚痴るが、彼女達だってボクがここに飛ばされた理由が分からないのでどうしようもない。
「……家族がいるんだ。たった二人だけなんだ。俺が居ないと、妹は一人ぼっちになってしまう」
父に捨てられた母は、三年前に俺達を残して死んだ。
妹は悪い男に騙されて……壊れてしまった。今頃、一人病室でずっと……
「だから帰らなきゃ……」
と、ボクを調べた異星人の一団が厳重に隔離されたボクの鞄を運んできた。
どうも革製なのが、彼らにとっては忌むべき対象らしい。
「で、開けろって?」
この高慢さに苛立ちながらも、別に断る理由もないので外に出していく。
携帯電話を見せたら、「これが通信機なのか?」と驚かれた。彼らの通信機はもっと小さい。
で、最後にビー玉の袋を出したら異星人達がざわめき始めた。
……これは妹が遊ぶために持ってきたものだ。妹は幼児…退行…して……しまって……
「ガラスはこの星では非常に貴重なモノです。その、それだけあれば三度生まれ変わっても一国の主になれます」
へー……ところ変わればって奴?
でも、どうせ没収されるんだろ?無理矢理
「そんな暴力的な手段……」
そういやそうだったな。この星は300年前に一度滅びかけたとかなんとかで、暴力や支配や欲望を忌み嫌っているとか。
――そうか、そうか
なら教えてやろうじゃないか。この野蛮な地球人が、さ




「地球か……何もかも、懐かしい……」
あれから何年の時が経っただろうか
「皇帝陛下、ニホン政府と連絡が取れました」
かつてボクを拾ってくれた少女は、今ではボクの妃の一人、二児の母だ。
「ああ、まだ残っていてくれて何よりだ……」
日本の首相の顔がモニターで映し出される。
「要求は一つ。私は日本を買い取りたい。その資金はコチラで準備している。金だ」
金はコッチの惑星では簡単に精製できる金属だ。だが地球では違う。
ふふ……面白いものだな。
狼狽えている首相に、ボクは追い打ちをかけた。
「この交渉が決裂した場合は、武力をもって地球制圧作戦を開始する。遥か彼方から地球にやってきた我々と
 諸君等、地球人の科学力の差は歴然である。敢えて言おう、金で命をあがらえと」
これで……
ボクはようやく妹と暮らせる。
ボクが手にしたお金の力で、妹を助けてあげられるんだ。





変則でやってみた
442名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 21:37:28 ID:hzqnBs1O
>>441
変則的すぎるwwww
でも……悪くない……
443名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 21:39:08 ID:L0Po52UV
映画「インデペンデンス・デイ」みたく彼より凶暴なメリケン軍にフルボッコにされるわけですね、妹さん悲惨です。
444名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 22:57:43 ID:P8KVxni5
最期には妹の名を叫びながら散る訳ですな
445名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 00:32:39 ID:BiPG3XcY
部下「皇帝陛下が……崩御なされました……」
妃「……仕方ありません。我々に泣いている暇はないのです
  先帝の意志を遂げ、愚かなる地球人に金の鉄槌を!!」


オペレーション・ゴールド
月ほどの質量を持った巨大な金を地球にぶつける最終作戦である

娘「私は父の意志を継ぎ、金の力で地球を滅ぼす!」
妹「止めて!兄さんは、兄さんはこんなこと望んでいない!!」
娘「この星は父上を殺した星、叔母様を傷つけた星なのに!!」
妹「それでも……それでも、この星には兄さんとの思い出があるの!!」
娘「思い出なんか……!!」
妹「うああああ!!」
娘「馬鹿な、これだけの質量をもった金を押し返すつもり!?」
妹「私は貴方ほど、地球に絶望していない!!」
娘「なによ……これは……地球人だけでなく、帝国のマシンまで金を押し返している……!?」
妹「やめて!みんな、こんなことに付き合うひつようなんかないのよ!!」
地球人「地球が駄目になるかどうかなんだ、やってみる価値はありますぜ!!」
帝国軍人「先帝が定めた方に"困っている女の子は助けよ"とあったではないですか!!」
娘「金の共振……だが冷たさは感じない……寧ろ温かくすらある……だが、この温かさをもった地球人が、父を滅ぼしたのだ!」
妹「だから見せてあげなきゃならないんでしょう?」
446名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 00:37:50 ID:I9ow9V8m
>>439
>ここに一万円札が百枚重なった束が百束ある。

>ここには一千万がある。

447名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 01:18:54 ID:8aJTfhi9
>>446
俺も疑問に思ったwww
448名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 10:43:14 ID:8a+j/0FU
エロ無しですが投下します。


「勘弁してくれよ〜、今日雨降るだなんて聞いてねぇぞ!」

水城恭輔は、折り畳み傘の中でそう独りごちた。この雨では、ベランダの洗濯物はもう一度洗い直す羽目になるだろう。

「全く、ついてねぇよなぁ。流石に、今日の占いで最下位だっただけのことは…、ん?」

この豪雨に見舞われた原因を、今朝学校へ行く前に見た朝の情報番組に半ば無理やり帰着させていると、見知った少女の姿が目に飛び込んできた。

花崎香澄。恭輔の通う高校のクラスメートであり、実は、恭輔がほのかな想いを寄せる少女でもあった。

「あれ、花崎さん。雨宿り?」

恭輔は、内心ウキウキしながら、しかしそれを表に出さないように問いかけた。こんな所で意中の人と遭遇するなんて。駄菓子屋の前の道を帰り道に選んだ自分を誉めてやりたい。朝ご飯の時の茶柱の御利益だろうか。
449名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 10:45:59 ID:8a+j/0FU
「うん、雨降るなんて思ってなかったから、傘持って来なかったんだよね。」

香澄が、いかにもしくじったという声で応える。

困った顔も可愛いな。そんなことを考えていると、恭輔はふと、香澄が自転車通学である事を思い出した。

「花崎さん、家まで結構距離あるよね?大丈夫?雨止みそうにないけど。」

「それがさ、お母さんに迎えを頼もうと思ったんだけど、無理みたいでさ。あはは、困ったな。」

成る程、連絡手段がないのか。それならば、と、恭輔は自分の鞄の中をまさぐった。

『10円の価値は』完


ちょっとネタが思い浮かんだから書いてみた。因みにSS書いて投稿したの初めてだw
450名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 17:35:57 ID:d6PAS/VR
>>449
タイトルの「10円の価値」、そして「連絡手段がない」というセリフから推測すると
恭輔はカバンから財布を取り出して10円を渡し公衆電話で電話をかけさせたということだろうか



難しい小説です、ニホンゴってやっぱりムズカシイヨ
451名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 00:08:37 ID:Fk3timv8
>>449
GJ
こういう読者に想像させるやつ好きだ
452らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:47:10 ID:Qk98jaXT

《昭和の不動産王 神楽坂氏 死去》

【本日未明、都内の病院にて神楽坂グループ元会長神楽坂鉄男氏(91歳)の死亡が確認された。
死因は老衰と推定。
神楽坂氏は戦後の混乱期から一代で日本の不動産界で確固たる地位を獲得し、バブル崩壊でも数少ない成功した企業として脚光を浴びた。
積極的な海外展開も行い、その活動範囲は日本にとどまらない。
2001年には個人資産で日本人唯一の世界資産家トップ50に入り、その資産額は4000億円を超えるともいわれる。
生前に遺言を残したが、弁護士は遺産分配などは固く個人情報として守るとし、神楽坂氏の莫大な遺産の行方は不明だ。】





「ふー、ここか」

地図を頼りに、彼はごく普通の住宅街の中に立つ一件の建物の前へとたどり着いた。
ごく普通のシャツを着て、ジーパンにリュックを背負った少年は、夏の暑さに額をぬぐった。
少年は幼げな顔と真面目さのうかがえる目鼻たちをした、これもまたごく普通の男の子だった。
男としてダメな容姿かといえばそうではないし、イケているかのかといえばそこまででもない。
通行人が振り返る要素はよくも悪くももたない、そんな平均的な姿だった。

453らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:48:03 ID:Qk98jaXT

「あさげ荘……、間違いない」

今日からの住居に、彼、神楽坂 春(かぐらざか しゅん)はため息をついた。
まあ、今までボロい住居に住むことはしばしばあったが、ここはその中でも屈指のボロさを感じさせた。
このあさげ荘は、名前こそ下宿の名だが、その外見はかなり名前のイメージとはかけ離れていた。
まず、アパートなのに武家屋敷のような石塀がある。
いや、もともとはそうだったのを商売用に改築したのだろう。
だが、改築したのは彼の記憶が正しければ、書類には確か戦後間もない頃だと記載されてあった。
戦後混乱期に戦地からの復員者や、満州からの引き上げ者といった、着の身着のままの人たちをターゲットにしたものである。
そのため、敷地面積自体はかなり広い。ちょっとした旅館並みだ。
これを聞くとまるで豪邸のようなイメージだが、聳え立っている石塀は長らく手入れされていないのか、黄ばみや汚れ、ひび割れや落書きが散見され、どちらかといえば廃屋の外観だった。
そっと門をくぐってみると、ちゃんと集合ポストがあり、ここが一応アパートであることが理解できる。
好き勝手に伸びた庭の中の木々からはセミの大合唱が聞こえる。
目の前のサザエさんの家を大きくしたような三階建ての日本家屋。
この裏には旧館や倉庫があり、そこは閉鎖されているはずだ。

「まるで幽霊屋敷じゃないか……」

人の気配はなく、窓もほとんど閉まったままだ。
門が開いていたということは、とりあえず人はいるということだ。
確か、現時点で一人だけだったか。
急いでいたもので名前を見ていない。どんな人なのかはまだわからない。
それにしても、と彼は思う。
こんな大きな屋敷(…といってもまあ差し支えないはずだ)に一人だけだなんて。
まあ、下宿なのに寮母も管理人の類もいないうえ、この入りにくそうな門構えなのだから、仕方ない。
それに、いまどきあっちこっちに使い勝手のいい賃貸マンションなりあるのだから、こんな場所にそうそう人が集まるわけもない。
454らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:48:56 ID:Qk98jaXT

「でも……」

彼は玄関に入る前に、もう一度下宿を見渡した。
彼の祖父、神楽坂鉄男の出発点となった場所が、ここなのだ。
誰も知らない、家族だけが知っている場所。
ここに彼がやってきた理由はほかでもない。
彼の祖父が遺した莫大な遺産のうち、半分に相当する二千億円を彼が手にしたからだった。
祖父には家族がいないことになっている。
結婚もせず、愛人ばかりを囲っていたと噂される人だった。
しかし、そうではなかった。
愛人との子供が一人だけいたのだ。
それが、少年の母だった。
父親は神楽坂グループ会長の娘だとは知らずに結婚し、売れない小説家として妻を愛し、三年前に事故でこの世を去った。
母はそんな父を追うように、もともと丈夫でなかった身体を病に蝕まれ、一年前に父のもとへ行った。
そして、今年、祖父が亡くなった。
祖父の存在を知ったのは、母が入院したときに面会にやってきたのが初めだった。
祖父は自分が残すであろう莫大な財産を心配していた。せめて家族に相続させたいと願っていたのだ。
自分と娘の死を目前に、急いだのだろう。
455らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:49:26 ID:Qk98jaXT

少年は託されたのだ。家族として何もしてやれなかった負い目を、二千億円という形で返された。
ただ、彼はそれよりも予想外に子思いの祖父ともっと一緒にいたいと願った。
だがそれは結局叶わなかった。
祖父自身、自分の家族を第三者に嗅ぎ付けられることを恐れたのだろう。
最後の家族としての気配りだったのかもしれない。

「大事に使うね…おじいちゃん」

彼は玄関を開けた。
そっと木造家屋独特の匂いが鼻腔をくすぐった。
彼は誰が相続したのかわからない二千億円の口座をスイス銀行に持つ、おそらく世界唯一の少年として生きていくことを余儀なくされた。
よって、むしろその二千億円を持っているのではと怪しまれない生活を当分続ける必要が生じた。
彼はまるで祖父の形見のような感覚で、物件のひとつとして相続したこの下宿へやってきたのだった。
むろん、怪しまれないようあくまで大家兼管理人としてである。

「あっちぃ……」

この建物、大きい割には空調がついていないのか、室内はかなり暑かった。
それに、長旅で汗びっしょりだ。
彼はとりあえず人の気配もないこともあって風呂へ向かうことにした。
古いながらも大浴場がある。
温泉ではないし、むしろ銭湯のような感じのものだ。
間取りを思い出し、確か、こう行って…
456らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:50:04 ID:Qk98jaXT

「あったあった」

彼は浴場≠ニのれんのかかったドアを勢いよく開いた。
ガラ、と小気味よい音をたててドアが開く。
と、

「なんだ、お前?」

女性の声が耳に飛び込んできた。

「あ…え?」

少年が呆けた声を出す。
そこは脱衣所に違いなかった。
なにしろ、全裸の女性が立っていたんだから。
少年はあまりの出来事に硬直してしまった。
喉から言葉らしい言葉が出てこない。
そんな中、ひとつだけ感じたことを言葉にできるなら、それは目の前の女性の美しさだった。
少しツリ目がちの瞳は深い藍色でこちらを見据え、肉の質感をたっぷりと備えた唇はまるで誘っているかのように瑞々しさを保っている。
一瞬外国の美女なのかと見紛うばかりの美貌だった。
肌は野性的な魅力をもった褐色で、髪は染めているのか、それとも地毛なのか、サラサラの金髪だ。
そして、挑発的なまでに大きな二つの乳房は、淡いピンクの乳首を乗せ、若さをてらうかのようにその大きさにも負けず美乳を崩していない。
エキゾチックで、今まで彼が見たことのないタイプの女性だった。
年齢はまず自分より上だろう。
スラリとした長身に、まるで芸術品のような脚線を描いている。モデルといっても通用するだろう。
日本語を話しているようなので日本人なのだろうが、彼女のその容姿は日本人離れしていた。

457らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:51:08 ID:Qk98jaXT

「ふー……ったく」
「へ?」

女は全裸のまま特に動揺した様子もなく、目の前の脱衣棚の衣服を入れた籠の中に手を伸ばした。
そして、手早く携帯電話を操作すると、腰に堂々と手を当てて言った。

「あ、もしもし警察ですか? 家の中に不審な男が侵入して裸のアタシを襲おうとしています。はい、そうです、レイプ魔です」
「わーーーーーーーっ!!? 違います不審者じゃないです! ここの大家ですっ!!」

彼は携帯をひったくると慌ててそう通話口に叫んだ。

「ウ・ソ。110番はしてないよ。で、君だれ?」
「ぜぇーぜぇー」



458らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:51:59 ID:Qk98jaXT

「ふーん、君が新しい管理人兼大家さんねぇ」

場所をリビングに移し、彼は女に一通りの説明を終えていた。
ここは温泉宿を思わせる広めのリビングで、戦後の混乱が一段落し、東京オリンピックへ世相が向かいだした頃に今度は旅館としての改修をした名残だった。
女はウチワを片手に、バネのいかれたソファにあぐらをかいて座っていた。
タンクトップの肩紐が片方ずりおち、ホットパンツにはムチムチの尻肉が食い込んでいる。
風呂上りなので首にはタオルをかけ、目の前のあちこち傷のついた年季の入ったテーブルにはビン牛乳が置かれている。
彼女はボリボリと下乳をかくと、半信半疑といった様子で少年の顔を見た。
しぐさはオッサンじみていたが、その瞳にはなぜか吸い込まれそうな不思議な力が宿っている。
何もかもが謎の女性だった。

「まあ、下宿らしくちゃんと飯でるようになるってんだし、異論はないけどさ」
「あ、ありがとうございます……」

目のやり場に困る服装の女を前に、少年は居心地悪そうに身じろぎする。
そんな彼の様子を見つめつつ、女は笑みをみせた。

「自己紹介まだだったね。アタシの名前は雨月(うげつ) アイカ。君は?」
「あ、はい。神楽坂 春です」
「シュンちゃんね。なんて字なの?」
「春、です。季節の」
「へぇー、ハルちゃんね」

にっこりと白い歯を見せると、思ったよりも若くみえる。まるで少女のようだった。
悪い人じゃないんだろうけど、と彼は思う。
459らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:52:52 ID:Qk98jaXT
と、

「あれ?」

彼は書類の中にアイカの名前を見つけると、赤い字で書かれた事項に気がついた。
一瞬、アイカもそのことに気づいたらしく、はっと息を呑む雰囲気が伝わってくる。

「えーと……雨月さん、これ家賃四ヶ月滞納してますよね?」

ここの家賃は月2万円というかなり安いものだ。
この近辺で2万円なんてプレハブ小屋でもなければまずない部屋だろう。
それを滞納、となると面倒なことになりそうだ。
少年は直感的にそう思った。

「ま、まさか……書類間違ってるんじゃねーの?」

案の定、それまで悠然と構えていたアイカの目が泳いだ。
悪い人ではないかもしれないが、問題のある人ではあるのかもしれない。
確かおじいちゃんが言ってたっけ、と彼は思い出す。
不動産経営で重要なことを、昔話として語っていた話だ。
家賃を払わないチンピラを相手にしたときの対処法。
非情にならなくてもいい、非情にみえるようにすればいい。その方が実際に非情になるより楽できる
これが意味するところとは……
460らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:53:37 ID:Qk98jaXT
少年は考えると、書類の束をトントンと整理し、彼女に平然と言った。

「わかりました、じゃあまず前の管理会社に問い合わせますんで」
「ちょ、ちょっと待った!?」
「……なんですか?」
「あ、えーと……そのさ、えと」

彼女の額にじわじわと汗がにじみ出ているのは、おそらく夏の暑さだけではないだろう。
必死になって何か考えている様子を彼はわざと冷静な表情で見つめることにする。
すると、彼女は何かに気がついたかのように勢いよく席を立つと、少年に言った。

「管理人さんさ、今日はやっとここに着いたから疲れてるだろ?」
「は、はぁ」
「だからさ、いっぺん風呂入ってきなよ、な? それからアタシの部屋に来てくれ。そしたらちゃんと家賃払うからさ」

がっしと両肩をつかみ、彼女は有無を言わさぬ表情で迫る。
その迫力に少年は何も言えずにこくこくと首を縦にふるしかない。
461らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:54:19 ID:Qk98jaXT

「よーし、じゃあアタシ先に部屋戻ってるから!」

そういい残すと、彼女はさっさと階段へ歩いて行ってしまった。
一応、家賃を払うとは言われたものの、少年はやはり何か怪しいものを感じていた。
仕方がない、とりあえず風呂に入っている時間だけで夜逃げとかはされないだろう。
とりあえず言われたとおり風呂に入ることにする。
彼女が言ったとおり、確かに一度汗を流しておきたかったのだ。

「ふう…」

風呂といっても湯船は大きすぎるためか湯は張られておらず、シャワーで済ませるしかなかった。
彼はシャワーを浴びながら、先刻までここでアイカが裸でいたことを思い出した。
言うまでもなく、彼はまだ童貞である。
目を閉じて彼女の裸体をできるだけ鮮明に思い出そうとする。
あの犯罪級の身体で、彼の若い本能が刺激されないはずがなかった。
思わず股間がむずむずとしてしまうが、ここでそんなことをするわけにはいかない。
できるだけ邪念をはらい、彼はさっさとここを出ることにした。
ボディソープで身体を洗って出ても、三十分程度のものだった。
彼は楽なジャージ姿になると、きしむ階段を上り始める。
462らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:55:28 ID:Qk98jaXT
アイカの部屋は三階の305号室だった。
三階の廊下を見ると、すぐに彼女の部屋は見つかった。
ほかの住人がいないことをいいことに、305号室の周囲はゴミ袋やらダンボールやらが山積している。
呼び鈴がないため、木製のドアをノックする。

「雨月さーん、来ましたよ」

ややあって、ドアが開いた。

「いらっしゃーい!」

元気なアイカの声とともに、彼は目の前の光景に度肝を抜かれた。

「ふふ、どーしたの? あ、これ、似合ってるかな?」

アイカは両手を頭に回してその抜群のスタイルと、黒のセクシーランジェリーを見せ付ける。
脚線をガーターベルトでコーティングし、唇にはうっすらとルージュを引いて大人の色香を漂わせている。
あらゆる疑問よりも先に、少年はその姿に見惚れてしまう。
あわてて声を上げるも、質問さえまともにでてこない。
463らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:56:03 ID:Qk98jaXT

「なっ、なんで雨月さんこんな格好をっ!?」

そう搾り出したが、彼女は腰を折ると、グラビアアイドルのように胸の谷間を強調した。

「ふふ、それよりもさ、ここで立ち話もなんだし部屋の中に入ろうよ」

ペロリ、と怪しく紅い舌をのぞかせ、少年をいざなう。

「で、でも僕は家賃の集金に……」
「もー、そんな無粋なコトよりもさ」

彼女はさっとターンする背中を見せた。

「もっとお話しようよ?」

キュット締まった、その形のいい尻には、少年の視線を奪うTバックが食い込んでいた。
悲しいかな、少年はクモの巣にかかる蝶のようにふらふらと足を踏み入れていってしまう。
だめだ、と理性が呼びかけるが、少年の若い欲望がそれを押し返していた。
彼女の部屋へ入ると、そこだけはエアコンを設置しているせいか涼しかった。
女性の部屋にしてはかなり散らかっているが、どこか独特のいい香りがする。
しかし、じっくりと観察する余裕は少年にはなかった。
彼はベッドに腰掛けるよう進められるとすんなりと従い、そして、そのすぐ隣に彼女は座った。

464らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:56:53 ID:Qk98jaXT

「あ、あの……」
「ハルちゃんはさぁ」

身じろぎひとつできずにいると、彼女が耳元で甘く囁く。
熱く熱をもった女の息が首筋にあたり、彼は思わず声を漏らしそうになる。

「うぅ、は、はい……!?」
「アタシの裸見たときどう思った?」
「はぁはぁ、き、綺麗だと思いました……」
「そーだよねぇ。こんなになっちゃってるもん」

彼女は少年の股間に手を伸ばす。
さわさわとまさぐると、少年が勃起しているのがわかった。

「はぅっ!? ちょ、だめですよ! ……んっ!?」

唇を奪われた少年が、その口の中に舌を滑り込まされる。

「ちゅっ くちゅ ちゅる ちゅっちゅっ……」

まるで快楽を口移しされるような濃密なキスに、少年の理性が急速に喪失し、代わりに欲望がムクムクと大きくなっていく。
アイカはそのまま少年をベッドに押し倒すと、彼の上に覆いかぶさってキスを続けた。
少年はアイカの温かな身体の感触と、そして自分の胸板に感じる二つの塊に興奮を抑えきれない。
手探りで彼女の胸に両手を回し、遠慮がちに触れる。

465らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:57:58 ID:Qk98jaXT

「ぷは……」
「えふっ」

ようやく唇を解放すると、二人の間に唾液の橋がかかった。

「キスの味はどう?」
「気持ち、良かった……です」
「おっぱい、触りたい?」

少年は夢のような出来事と快楽に上気した顔でいる中、こくりと肯定の意を示した。
くすくすと笑い、アイカはブラを惜しげもなく取り去った。

「あっああん!」

彼はすかさず手を伸ばして彼女の美巨乳をもみしだいた。
まるで手にはりつくようなやわらかさと、男をあきさせない弾力、そして彼女の熱い鼓動が伝わってくる。
少年はもう暴走するかのように止まらなかった。
セクシーなパンティにも手をやると、その中の花園に指をはわせていた。

「あっ そうよ! そこをもっとさわって! あっ いいっ んんぅっ ノッてきた!」

少年は責める番がきたとばかりに彼女の身体を愛撫する。
ベッドに押し倒し、舌で乳首を転がし、指がラブジュースでべっとりとなるまでクリトリスと膣内を刺激する。

466らぶマネ!:2008/10/22(水) 01:59:09 ID:Qk98jaXT

「あはっ! そう! もっと触って! もっと気持ちよくしてぇっ!」

クチュクチュと粘着質な音を彼女の膣が出すようになると、彼女が少年に覆いかぶさった。
そして今度は少年の下半身をまさぐって勃起しきったペニスを取り出す。
女性に自分のペニスを見られるることに抵抗感があったが、そんな羞恥心そっちのけで彼女はそっと両手でペニスを包み込んだ。
かるく手でペニスを手でもてあそぶと、彼女がにやりと口の端をゆがめた。

「へえ、思ったよりおっきいね」

彼女は枕元に手を伸ばすと、置いてあった小さな箱から何かを取り出す。
ぴり、と封を切る音がすると、彼女はペニスに何かをあてがった。
コンドームだった。
少年は改めて、今自分が女性とセックスをしようとしているのだと自覚する。
ピチピチとゴムを根元まで伸ばし、ペニスになじませながら、彼女がふと尋ねる。

「ね、聞いてなかったけどさ」
「何ですか?」
「ハルちゃん、初めて?」

肯定したくはなかった。
467名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 01:59:57 ID:06y8oLN2
しえん
468らぶマネ!:2008/10/22(水) 02:00:24 ID:Qk98jaXT

「誰だって最初は童貞なんだよ? 別に恥ずかしくないって」

にしし、と笑うアイカに、少年は言いようのない愛しさを感じる。
岡惚れ、という言葉にぴったりだったが、仕方のないことだった。

「それよりも、どうする? 初めて、アタシでいい? 今なら、やめられるよ」

ゴムの被さったペニスを握って上下させながら、彼女はそっとそう言った。
少年にはもう断る理由などなかった。

「そ、その……したいです」
「何を?」
「アイカさんと、エッチ…」
「んふ、OK」

少年の返事に、彼女がその淫らな唇を紅い舌でペロリとなめた。
ピクピクと脈打つペニスには、薄紫色のコンドームが装着され、鈍い光沢を放っている。

「よっ…」

彼女は少年の上に大胆にまたがった。
469らぶマネ!:2008/10/22(水) 02:01:56 ID:Qk98jaXT
少年が生唾を飲み込む。
いよいよ、自分の初体験なのだ。
目の前には、汗ばんだ裸をさらす美女の身体がのし掛かってきている。
まるで逆レイプされているようだ。

「じゃあ、ハルちゃんの初めて、もらうね」

ひくつく膣口に先端をあてがい、そのままゆっくりと腰を下ろしていく。
ツプ、と音がしたような気がした。

「はぁはぁ……久しぶりだからあそこキツいかな……」
「かはっ!?」

情熱的な熱い感触が背筋をゾクゾクとさせた。
必死に踏ん張らなければ、このまますぐに射精してしまいそうだ。
スキン越しでも伝わってくるぬめりと、締め付けてくる膣壁の感触はまるで彼の想像を絶していた。

「ん……全部入ったね。じゃあ、動くよ?」
「は、はい」

本来男が言うべきであろう言葉をかけられ、少年はただうなずいた。
もはや少年にできることなど限られている。
470らぶマネ!:2008/10/22(水) 02:03:07 ID:Qk98jaXT
彼女が腰をゆっくりと上下させ始める。
降ろす時は柔らかく、そして早く。上げる時はキュッと鍛えられた身体全体でペニスを締め上げ、そしてゆっくりと。
一分もしない内に、彼の我慢は限界を超えた。

「だ、ダメ! もう出ちゃ…っ!」

ビクビクと亀頭が膨張するのを彼女も感じた。
それが射精の前兆というのは知っている。

「いいわよ。我慢しないで出しちゃって! あたしも、もうちょいでイケそうだし!」

彼女がすぐにラストスパートに腰の動きを切り替える。
パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ
彼女のむっちりと、それでいて引き締まった尻と少年の股間がぶつかり合い、部屋の中に断続的に打ち付けあう音が響く。
彼は壊れてしまいそうな快感の中、目の前で乱暴に揺れる二つの乳を両手で搾るかのようにもみしだく。
そして、せり上がってくる精液をペニスに感じた。

「雨月さんっ! も、もう!」
「んっ あっ ああっ アイカって呼んで!」
「アイカさんっ!!」

渾身の力をこめて、腰を上げて彼女の膣奥にペニスを押しつける。
471らぶマネ!:2008/10/22(水) 02:04:06 ID:Qk98jaXT
その瞬間だった。
ドックン!
塊のような精液が彼女の膣内で打ち出された。
子宮口に直撃したその迸りに、彼女が目を剥く。

「ああああぁー! あたしの中でピュッピュッて出てるぅ!!」

胎内でその迸りを感じる。
背中を反らせ、髪を振り乱し、天井を仰いで彼女は叫声を上げた。
その間にも、少年の若く新鮮な精液がドクドクと射精されていく。
膣内で少年の射精を感じながら、同時に彼女も達していた。

「はぁー……はぁー……」

射精が収まると、少年にもたれかかるように抱きつく。
膣内が精を吸い取る収縮を繰り返し、少年がなおも軽くうめいた。
その刺激にピュッと子宮口に押しつけて放つ。それがなんだか彼女にとっては必死で可愛く感じられる。

「く……」
「んふふっ」

それがなぜか可愛く思え、彼女は笑みをこぼした。
しばらくそのまま二人は性交渉の後の余韻を楽しんだ。
472らぶマネ!:2008/10/22(水) 02:04:51 ID:Qk98jaXT

「ふー…」

彼女が身を起こし、ゆっくりと膣から少年のペニスを抜いていく。

「中でゴムが外れないようにこうするのよ」

思い出したように彼女は彼にゴムの注意点を教える。
萎えたペニスからゴムが外れて精液が膣内に漏れることがしばしばあるからだった。
にゅるりと膣内から愛液に濡れて出てきたゴムの先端には、大量の白濁した液が詰まっていた。
彼女は手早くゴムを外し、少年に意地悪く見せつける。

「あーあー、凄い量だな」
「う……」
「ふふ、初めての感想は?」
「さ、最高でした」
「そりゃ良かった」

ちゅ、と彼女の唇が優しく彼の唇に重なった。





「と・こ・ろ・でー。家賃の件なんだけどさあ」
「みなまで言わなくてもだいたいわかりますよ……」
「あははっ! 初めての女の子を見捨てたりはしないってわかってたよ! よろしくな、これから!」

彼のここでの生活は、まずまず好調で、少し不安な出だしであった。
本日の出費、305号室の住人の家賃滞納、貸し倒れ損失8万円也。

<続く?>
473名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 02:06:30 ID:Qk98jaXT
以上、「援助交際みたいな話しか書けないよバーニー!」とボヤいてた奴の作品でした。
でも書いてて楽しかったっす。
474名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 02:07:14 ID:Qk98jaXT
支援しくれた方どうもありがとう!
475名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 08:33:12 ID:sU9kCln2
これは、面白い作品ですね。GJ
援助か……こういう暗くないのはいい。
476らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:14:43 ID:oxgU8Rt0

少年・神楽坂春は、管理人室として玄関のすぐ近くにある昔当直室として使われていた部屋に住むことにした。
ここなら厨房にも近く、来客があってもすぐわかる。
このあさげ荘≠ヨやってきてまだ三日目。七月の太陽が眩しい正午だった。
とりあえずエアコンをこの部屋には備え付けよう、と彼は決心する。
たとえ冬になっても、この木造家屋は氷点下まで気温がさがりそうな気がした。
早速午前中に電気屋にエアコンの手配を済ませ、建物をすべてみて回る。
今にも壊れそうなイメージの建物ばかりだったが、思いのほか床の抜けそうな建物はなかった。
いい材質の木材を使っているのだろうか、それとも作った職人が優秀だったのだろうか、とにかく掃除さえすれば使えそうだ。
が、それにはまずやらなければならないことがあった。
当直室にはさび付いたデスクがあったので、そこで作業をすることにした。
ノートパソコンで打ち出した文字をプリンタで出力し、シュシュシュ、と音がすると、カラー文字を含んだポスターが出来上がる。
二枚の紙には、こう書かれていた。
477らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:16:28 ID:oxgU8Rt0

【アルバイト急募! 年齢性別問いません】
時給1000円〜1200円
仕事時間 午前9時から午後4時まで
昼食支給
仕事内容 下宿の管理活動
 力仕事もありますので体力に自信のある方歓迎

【入居者募集 空き部屋あります】
家賃2万円から4万円まで
角部屋、日当たり良好な部屋から、貸し倉庫・月極駐車場もあります。
お気軽に管理人にご連絡ください
478らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:17:11 ID:oxgU8Rt0

彼はそれを手に外へ出ると、まだ汚れを落としていない石塀にそれを貼った。
まあ、すぐに人が集まるとは思っていない。
一応、時給はそこそこ高く設定したつもりだけど。
今日の昼はアイカは出かけるからと食事は作っていない。
しかし夕食には帰るといっていたので、そろそろ材料など買ってこなければならない。
まだ冷蔵庫を購入していないから、買ってきたものを全部使い切る必要もある。
さて、何をつくろうかな、と考えながら彼はそのまま近所の自転車屋で買ったママチャリにまたがる。
スーパーは確か昨日ここへやってくる途中に何件かあったはずだ。
彼は暑い日ざしの中、ペダルをこぎだした。

「あれ?」

彼が暑さを避けるために、駅前の広い公園の木々の影を通っていたときだった。
噴水の向こう、平日だけあって人気のない場所に誰かが座っている。
褐色の肌に金髪、よく目立つ特徴を備えた人物だった。

「アイカさん?」
「おー、ハルちゃんじゃん、どした?」

近づくと、やはり彼女だった。
露出の多い服装をして目のやり場に困るが、それは今が暑いからという理由もあるのだろう。
大きく胸元の開いた上着が眩しい。
ミニスカートからは彼女の美しい両足が伸びていた。

479らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:17:58 ID:oxgU8Rt0

「いえ、夕飯の買出しの途中だったんですけど」
「ああ、そうだったのか」
「アイカさん、ところでこれは?」

彼が視線を落とす。
そこには何枚もの絵が置かれ、そしてアイカの前にはキャンパスが立っている。
当然というか、彼女の足元には絵の具や筆があった。

「ああ、これね。アタシのお仕事」
「画家、だったんですね……」

彼は思わずそう言う。
広げられている絵は、どれも驚くほど上手な風景画だったからだ。
主にこの公園の風景だが、中には夕日の河川敷で描いたのであろうノスタルジックなものもある。
それが売り物なのは理解できた。そう高くない金額が値札らしい紙切れに書かれている。
いわゆる露店をやっているわけだ。彼女以外にも、アクセサリーを広げて売っている男が遠くにいる。
駅に近いこともあって、ここは休日になるとこういった人が多くいるのだろう、と彼は思った。
ノミの市を定期的に開催しているらしい看板も確か立ってたはずだ。
そんなことも考え、率直に感心して彼はそう言ったが、彼女は恥ずかしそうに笑って両手で制した。

「違う違う、そんな大したものじゃないよ」
「え? そんなことないのに」
「画家もなにも、アタシ美大中退してんもん。画家じゃないよ。ただの絵描きさんさ」

そう言って彼女は自嘲の笑みを浮かべる。
なぜだろうか、そのときのアイカの顔は、少年には少しだけ悲しそうに見えた。
彼が何か言おうとするのをさえぎるように、彼女はぱっと笑顔を見せて言った。
480らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:19:29 ID:oxgU8Rt0

「さあさあ、んなことより何か気に入ったのがあったら買っていってくれよ。な?」
「う、うん」

そう促され、彼はひざを曲げて絵をよく見てみることにする。

「へー、どれも綺麗だ」
「よ、よせやい。値切れないぞ」

プイとそっぽを向くアイカに、思ってたより年相応の感覚もある人なんだな、と少年は感じる。
と同時に、足を組んだ先にある白い三角形にうっかり目がいってしまう。
今日は下着の色、白なんだな、と心臓の鼓動を早めながら考える。

「白のほうが好き?」
「あ…」

顔を上げると、ジロリとアイカの青い瞳がこちらを見つめていた。

「ご、ごめん」
「んふ、いーよいーよ。昨日の今日じゃね。気になる? アタシの下着」
「ちょっと……」
「えー、ちょっとなのー?」
「いえ、やっぱりかなり気になります!」
「正直でよろしい」

481らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:20:44 ID:oxgU8Rt0

ベンチから腰を上げると、彼女がニッと白い歯を見せた。

「絵#モ、よな?」

少年はその意味をなんとなしに理解した。
彼は鮮明に焼きついた彼女の白いパンツにすっかり異を唱える気力はうせていた。
小さく彼がうなずくと、彼女は満足げに微笑を湛えると、扇情的な尻を強調した歩き方で歩き出す。
慌てて少年が後を追う。
そう離れていない公園のトイレの中に彼女は入ると、彼に誰もいないことを確認したのか入ってくるよう呼んだ。
女子トイレの個室に逡巡する少年の手を引いてカギをかけてしまう。
少年がアイカのほのかな香りに頬を赤らめていると、彼女が軽くウインクした。

「これ、欲しいんだろ?」

さっとスカートをたくし上げると、彼女はその純白の下着に手をかけた。
少年がその褐色の肢体にコントラストをつける白パンツに自然と息を呑む。
いわゆる紐パンのそれは、彼女が軽くつまむだけで結び目が解かれた。
よく手入れされた逆三角のアンダーヘアは、彼女の髪と同じ色をしていた。
地毛だったんだな、と少年は興奮しながらも感じる。

482らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:21:30 ID:oxgU8Rt0

「れろ……」

ドアに押し付けるように、アイカが少年に自分の舌を滑り込ませる。
アイカの粘膜が口の中で蠢くたびに、麻薬を打たれたような恍惚とした感覚に痺れていく。
少年が手も足もでないでいると、彼女は手早く彼のベルトを外して下半身を露出させる。

「うく…」

彼女が紐パンを彼の屹立したものに絡み付けた。
女性下着のきめ細かな感触に包まれる。
そして彼女は彼の首筋に舌を這わせながら上下にこすり始めた。

「あ…ああ…」

彼女の舌と繊細な指の感触に声を漏らすのを抑制できない。
そんなストレートな感情表現がおかしかったのか、彼女は少し楽しそうに笑った。
責められてばかりでは申し訳が立たない、と彼も必死に応戦を試みる。
密着した彼女の胸に手を伸ばすと、さわさわと胸のふくらみをこねまわす。
彼女も情欲のこもった声を漏らした。
熱い吐息が首筋にあたり、荒い息遣いが耳を愛撫した。

483らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:22:25 ID:oxgU8Rt0

「ん……はぁ…あっ……はふ…」

服の上からでも乳首が立っているのがわかった。
柔らかな感触と与えられる刺激に、急激にペニスに射精感が集中していく。
彼女もそれを理解しているのか、彼のシャツを捲り上げると、その少年の小粒の乳首に舌を絡めた。

「あっ ああっ!!」

腰がガクガクとなってくる。彼女がペニスを握る手の運動を早めていく。
先走りで下着にシミができていた。

「ア、アイカさんっ! も、もうっ…」
「ちゅる……いいよ、出して」

少年がほとんど無意識に彼女の身体をかき抱いた。
彼女もそれには驚いたらしく、小さく声をあげる。

「きゃっ!?」
「ううぅっ!!」

その瞬間、下着に包まれたペニスの先端からスペルマが噴出した。
484らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:23:27 ID:oxgU8Rt0

「あぁんっ! 出てる! いっぱい出てきてる!」

彼女の身体に密着しながら、彼は身体を痙攣させながら精を放つ。
優しく上下させながらそれを受け止めていた彼女の手の中はグチュグチュと精液と下着が混ざり合う音が響いている。
カクカクと小刻みに最後に一滴まで放つと、彼は放心してその場に座り込みそうになる。

「いっぱい出たね」

彼女がザーメンにまみれた自分の下着を見つめ、妖艶に微笑んだ。




485らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:24:34 ID:oxgU8Rt0

「さて、と」

トイレから出てキャンパスなど商売道具を片付けながら、彼女はなんとなしに言った。

「絵≠フ値段、いくらだったか忘れちゃった」

彼女が少年の顔を悪戯っぽく見つめる。

「……い、いくらなんですか?」
「んー、買った本人が一番よく知ってるんじゃないかなぁ?」

彼女が試すように答える。
ああ、そういうことなのか、まずいな、と少年は思う。
つまり、さっきの行為の代償を自分が決めなくてはならないのだ。
安すぎてはまたこういったことをしてもらえなくなる、ということなのだろう。
自分をどれほどの金額で評価するのか、少年を試しているのだ。

「確か、これくらいの額だったはずですよ」

少年が財布から札を何枚か抜き取った。
それを彼女に渡す。
アイカは万札の枚数をそのときだけは真剣な表情で数えた。
守銭奴、というより人から渡されたお金をぞんざいには扱わない、というそれなりの礼儀に見えた。
486らぶマネ!:2008/10/23(木) 01:25:50 ID:oxgU8Rt0

「……高い、絵≠セったんだね」

彼女に渡した金額は六万円。
もう少し渡しても良かったが、いきなり十万を超える現金を渡すのは危険な気がしたため、間をとった最高額だった。
なにせ、彼の預金額は二千億円だ、百万円渡しても痛くはない。
しかし、今の彼の身分はちょっと小金を持ってそうな物件もちの少年、なのだから、あまり目立った金額は人目にさらせない。
それでも、アイカは少し戸惑っているようだった。
家賃を滞納していたし、ここでの商売もそう儲かってはいなさそうだ。
六万円は少し多すぎるように感じたのかもしれない。
彼女をできるだけ安心させるために、少年は大きくうなずいて笑った。

「うん、すごいいい絵≠セった」

彼女が少しだけ乾いた笑みを浮かべた。
身体で金銭を得ることに、彼女にとって少なからずの罪悪感があることは彼にもわかった。
彼は踏み入ったことはいわずに、夕飯の買出しを忘れていたと口にした。
アイカがその言葉に少しだけ安堵した表情を浮かべ、そしてにっこりと笑った。

「ふー、そうかそうかー、じゃあ、飯の材料買って帰ろうぜ、ハルちゃん。飯、楽しみにしてるぜ」

<続く?>
487名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 01:26:58 ID:oxgU8Rt0
エロいと感じてもらえればいいんですが……
488名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 06:44:45 ID:7qJoAGlP
GJですよ。
気にせず、この調子でお願いします。
489名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 11:26:18 ID:prCa1clE
>>441
どうでもいいんだけど
あがらえじゃなくて、あらがえじゃないかな
490名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 12:37:21 ID:f9/8uuVd
GJです。
ただキャンバスをキャンパスと間違えていたのが残念。
491名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 22:51:29 ID:DYtfYWHj
>>490
うはぁしまった!? 今調べたらたった一字でも違うんですね……

次はバニーガールの話とメイド喫茶の話どっちしようかなと迷っているところ……
シチュエーションを考えるのってムズい…何かリクエストとかあったらビシバシ書いてくだされ。
492名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 23:28:43 ID:Bgan2Wsz
GJ
貧乏な女の子が家族を養うためにバイトになるのがいい
時給高めで昼食付の好条件なら来てもおかしくないはず
493名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 00:23:06 ID:ab5bmsKv
おk! 書いてみます
494名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 21:00:22 ID:ndW+p0tm
何故か美人or美少女の入居者が
どんどん増えてハーレム結成してしまうような
展開になることにも期待してみたり
495名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 22:57:39 ID:7n5ALVwH
作者の人は最初からハーレムルートを考えてるんじゃないかな…。
496名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 06:00:15 ID:2r/HiOUx
下宿物は大抵ハーレムだからな
497名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 10:55:42 ID:mip1Nn96
ちょっと見ない間に職人がいらっしゃったGJ!

下宿ものは大好物です
498名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 11:09:42 ID:Sn+09W8+
下宿ってことは
今度はバニーガール、メイドが入居するのか
499名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 23:45:32 ID:5MPJv8QK
新キャラフラグか?
またアイカさんが無茶してもいいけどなー
500らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:12:09 ID:/2Xbg4fu

人には生まれながらの環境というものが存在する。
境遇といってもいい。
ある者は普通の家庭に生まれ、ある者は金持ちの家に生まれるかもしれない。
だがしかし、彼女、酒井沙耶(さかい さや)とその妹たちの境遇とは、お世辞にも幸福とは言い難かった。
ホームレスという言葉が中年以降の男性のみの言葉でなくなりつつあるこの現代。
彼女らはある意味悪い方向で時代を先取りしていたと言っていい。

「さやねえちゃん! 十円、見つけたよ!」

公園の自動販売機の釣銭口で歓声を上げたのは、次女の麻耶(まや)だった。
勝気な印象を与えるボーイッシュな子供の彼女、麻耶は小学六年生となるはずだったが、給食費が払えないので学校へは行っていない。

「あれれぇ、今日は幸先がいいね!」

沙耶がにっこりと笑ってそれを首から提げているガマ口財布の中に入れた。
長女・沙耶は今年で17歳。二人の妹たちをたった一人で支えている娘だった。
いや、正確には支えるどころかホームレス状態に陥っているので、あくまで年長者としての立場でしかない。
501らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:13:48 ID:/2Xbg4fu
仕方のないことだった。
彼女たちには身寄りがなかったのだ。
借金が原因で父親が失踪。母親が一年前に交通事故で入院し、意識が戻らないままとなった。
加害者側の慰謝料などで母親の入院費はなんとか大丈夫だが、彼女たちは公営団地の家賃が払えなくなり、住居を去ることになった。
生活保護は降りなかった。
意地悪な親戚がいるため、彼らに養ってもらえるという役所の判断だった。
当然、親戚が彼女たち三人を食わせてやるわけもなく、住み込みで働くことの出来る場所を転々としながら過ごすよりなかった。
この豊かな国であるはずの一角で、彼女たちはまるで何かに取り残され、見放されたかのように存在していたのである。
彼女は高校の制服のままだった。
が、高校は一年前に学費が払えなくなったので退学してしまった。
制服は数少ない私服のひとつなので、こうして日ごろから着用しているだけだ。
沙耶は痩せっぽちの少女だった。
化粧気のない顔だが、おとなしそうなタレ目と、不幸を暗示しているかのような泣きボクロが印象的な、純朴そうな少女である。
髪を切る機会が少ないせいもあり、長く伸ばした髪の毛は腰のあたりまで達していた。
胸はあるかないかの申し訳程度だが、それは栄養状態の悪さも手伝っていた。
502らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:14:23 ID:/2Xbg4fu

「おねえちゃん、おしっこ……」

沙耶のスカートをちょいちょいと引っ張ったのは末の妹の亜矢(あや)だった。
まだ六歳。まだまだ母親恋しい年頃だ。
亜矢にとって、優しい姉の沙耶は母親代わりのようなものだった。

「はいはい、ちょっとむこうに行こうね」
「うん」

新聞の住み込みのバイトが妹たちを住ませることができないと出て行くことになったのが三日前。
ヒッチハイクもしてなんとかそこそこの都会へ出てきた。
ここは駅前の公園で、幸いトイレが向こうにある。
彼女はそちらへ行くと、亜矢に用を足させた。

ぐぅ〜…

三人が一斉に腹の虫を鳴らせる。
そろそろ昼時だが、当然食べるお金などない。
早く仕事を見つける必要があった。が、仕事が見つかったとしても妹たちを住ませておく場所がない。
503らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:15:27 ID:/2Xbg4fu

「あはは、参ったなぁ」

沙耶はからからと笑った。
彼女はけして落ちこまない娘だった。
努力でどんな苦境も乗り切る、太陽のような明るさを持っている。
彼女はしばらく笑顔でいたが、この状況ではやはり空元気だった。

「……どこかお仕事ないかなぁ」

あてもなく公園の中を散策してみる。どのみち今日は野宿の可能性が高いので、寝ることのできそうな場所も探したい。
無論、資格も教育もない彼女たちにまともな職が期待できるはずもない。
特に、住所不定という事実が痛かった。
それだけで訳ありで、そしてトラブルの原因であるとみなされてしまう。
できれば屋根のある場所で寝たい。切に願う。
そうして歩いていると、沙耶の前にある光景が飛び込んできた。

504らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:16:26 ID:/2Xbg4fu

「わあ、綺麗……」

露店だろうか、絵が飾られていた。今は店主はいないようだった。
並べられた絵の数々は、どれもはっとするほど美しい。
一枚をそっと手にとってみる。遊ぶ子供たちの絵だった。筆の運びがとても繊細で、優しげな感じが伝わってくる。
彼女はしばし目を奪われた。
美術の授業は大好きだったし、将来漫画家になりたいと夢を持ってもいた。
見果てぬ夢。彼女はこの苦境にあっても、夢を忘れない少女だった。
夢見がちといえば聞こえは悪いが、彼女の場合それは生きる希望≠ノ他ならなかった。
そんなこともあって、沙耶は純粋にその絵に今の不運な現状を忘れた。
こんな良い絵が描ける人は、いったいどんな人なんだろう。

「気に入ってくれたかい?」

振り向くと、そこには長身の女性が立っていた。
にっとした笑みを浮かべる、目鼻たちのくっきりとした美人だった。
一瞬、その眩しい金髪に外国の人かと思ったが、絵を勧める言葉は日本のものだ。
505らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:17:19 ID:/2Xbg4fu
ツカツカと歩み寄ると、絵を広げている前のベンチに座る。
女は露出の多い服装で、化粧も大人びたものだ。
それは画家というより、モデルのような華やかさがあった。
日本人離れした体つき、とりわけその胸は沙耶からみればうらやましいの一言である。
この人が、この絵を!?
美女ではあったが、彼女のイメージしていた繊細そうなイメージとはだいぶ違う人物だった。

「おっきなお姉ちゃんの絵上手ぅ!」

無邪気に妹の二人が声をあげた。
この妹たちもまた、多少の差異はあれど心の優しい娘たちだった。
が、その無邪気な行いはどうにも目の前のような派手な女性には不愉快にとられそうな偏見が沙耶にはあった。
この画家らしき女性は小柄な沙耶からみれば見上げんばかりの長身で、それがエキゾチックな容姿と合わさって怖くもあったからだ。

「あ、こらダメだよそんなこと言っちゃ!」

慌てて沙耶が注意するが、それと同時に女の笑い声が聞こえる。

「あはははっ! ありがとう。お嬢ちゃん、お名前は?」
「あ、亜矢」
「おいらは麻耶!」
「いくつ?」
「ろく……ちゃい」
「11っ!」
「ふーん」

女性は目を細め、懐かしそうにそっと妹たちの頬や頭をなでた。
506らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:18:15 ID:/2Xbg4fu
と、長らく風呂に入っていないことからくるべたつきに気づいたのか、少し驚いた表情を浮かべる。
何も言いはしなかったが、自分たちが普通の姉妹でないことは知られただろう。
沙耶は慌てて声を上げた。
どうせ不審に思われるなら、少しでも実りのある方向にもっていきたかった。

「あ、あの……」
「ん?」
「このあたりで、住み込みで働ける場所、ありませんか?」
「働く場所?」

大人びた顔に意外そうな表情を浮かべ、女がガマ口財布を提げた少女を仰ぎ見た。

ぐぅ〜…

三人の腹の虫がまた音を立てた。




507らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:19:08 ID:/2Xbg4fu

「おーい、ちょっと入るぞー」

春は空き部屋に好き勝手に巣を張ったり脱皮したりしたクモの抜け殻の除去や、ゴキブリ、ダニやムカデといった人類の敵の掃討作戦を一部屋ごとに行っていた。
本日、三発目の戦術兵器・バルサンを起爆しようとしていたところ、背後から声をかけられた。
顔を布とゴーグルで覆った姿に、アイカの後ろにいた少女たちがぎょっとするのが目に入る。

「ああ、入居希望ですね?」

作業着だったので間が悪かったが、少年はにっこりと笑って言った。
この笑顔が女性を安心させる不思議な効果あるのをアイカはそれとなしに感じる。
が、今はそれよりも説明しなくてはならないことがある。

「ま、ここじゃなんだし、ちょっと茶でも出してくれよ」

横柄な住人の言葉を渋々聞き入れ、リビングに場所を移し、律儀に麦茶を入れてお盆に載せ、全員に配る。
恐縮した様子の中学生くらいの女の子と、歓声を上げて飲み干すボーイッシュな小学生くらいの子、そして、上目遣いに小さくお礼を言う五、六歳ほどの小さな女の子。
これはいったい何の話だろうかと疑問に思いながらソファに腰を下ろす。
508らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:26:35 ID:/2Xbg4fu

「アイカさんのお知り合いの方ですか?」
「うんにゃ、さっき公園であったばっか」

アイカは美脚を組んだまま、ぐびぐびと麦茶を飲み干し、ガリガリと氷を噛み砕いた。
こ、この人は……と少年は頭を抱えた。
すると、一番年長者らしい少女が突然その場に跪くと、頭を床にこすりつけんばかりに深く下げた。

「すみませんっ! どうか私をここで働かせて欲しいんですっ!」

テンパってんなぁ、とアイカが他人事のようにつぶやいた。

「私、なんでもやります! ワーキングポアとかいうのでもいいです! どうか雇ってください!」
「あ、あのとにかく事情を説明してもらえませんか、こんな急じゃこっちも困るんで」
「はっはい! すいません!」

がばっと顔を上げると、彼女は身振り手振りでアイカに拾われるまでの顛末を話した。
途中、彼女は自らの境遇についても何のオブラートにも包まず口にする。
この裏表のなさが、かえって今までの職探しに悪影響を及ぼしてきたのだが、それは本人にはどうやら自覚がないらしい。
かなりの早口と熱意をもって沙耶はひとしきり説明を終える。
その頃になっては、少年はかなりの頭痛をわずらっていた。

「ま、そんなこったろうと思ってたけど」

アイカが天井を見上げて誰に言うでもなくつぶやいた。
509らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:28:03 ID:/2Xbg4fu
「ヘヴィだ……」

ワケありすぎる話に、少年はそう言う以外になかった。

「あ、あの、アルバイトのことなんですけど……」

沙耶はぎゅっ、と少年の手を両手で包み込んだ。
その目は今にも泣き出しそうで、まるで捨てられた子犬のようだった。
が、彼女たちは子犬どころではない難しい存在だった。
本来ならやんわりと断っても文句は言われまい。
しかし、アイカはそうではないようだった。

「大丈夫だよ。今人手がたりねえらしいし、即採用だよな?」

勝手きわまりない言葉だった。
が、彼女にまったくの躊躇いはない。
少年が異を唱えようとするのを許さないように、アイカはにっこりと笑った。

「それに、今ちょうど部屋が空きまくってて、家賃値下げしてるし、住み込みOKだって言ってたっけ?」
「え? 昼食は支給とは確かに書きましたけどそれは…」
510らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:29:57 ID:/2Xbg4fu
「な、三食食事付きの住み込みなんてお前ら運がいいよなぁ!」

アイカは少年の背後に回ると、彼に腕を回して念を押した。

「だ・よ・なー? ハルちゃん」

沙耶たちにはわからなかったが、アイカはじわじわと少年の首を絞めていた。

「……そ、そういうこってす」

絞め落とされそうになる前に、彼はそう答えていた。


<続く?>
511らぶマネ!:2008/10/26(日) 06:36:38 ID:/2Xbg4fu
尺が長くなりそうだったんでエロシーンなしですがリクエストにお答えしてみました。
512名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 10:52:03 ID:Byk3BAh9
GJ!!いいぞ、もっとやれ!!
この後、無茶を聞かせたお詫びにアイカさん自主的にエッチ→釣られて沙耶たんもryな展開と予想
513名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 16:19:00 ID:arMpfe7q
沙耶ちゃんがどう考えてもまほらばのs……
おや、宅急便か?
514名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 16:28:24 ID:URM8K18I
姉妹丼もありでつか?
515名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 19:10:13 ID:zkxxCnca
ポアじゃなくてプアじゃね?
516名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 19:22:08 ID:URM8K18I
ちょっとお馬鹿な貧乏っ娘らしさを出す演出だろ
517名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 20:02:00 ID:H+mPLzOL
>>511
GJです。

リクエストにすぐに対応できるのはスゴいなあ。
518名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 23:10:52 ID:8nj0foji
やだ、この長女可愛い……
519名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 23:11:27 ID:5P4a/BUi
GJ

こんな早くリクに答えてくれるとは思わんかったwwww
520名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 00:54:08 ID:/gTxV+Y6
長女萌えるwwww
521名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 01:36:33 ID:VY6qlgzC
保守
522名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 11:31:21 ID:ZnQvFryL
知り合いの女に学費貸してやったことならあったな
523名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 00:26:34 ID:Wjx5BYZh
詳しく聞こうか
524名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 01:55:21 ID:IU1obQkn
sage
525名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:30:54 ID:YsFdI078
ふと思いついたネタを書いてみる。
けど、この小説はエロが薄いです。
その点に注意して読んでください。

俺はかなりの社会的な地位まで上り詰めた。
だが、俺に秘書はいない。あえて雇っていないのだ。
なぜなら身の回りの女がほとんど信用できないからだ。
はいはいと、上辺だけを取り繕って肝心なことはなにも言わない。
もしかしたら裏切るかもしれない。
少なくとも俺の見た女の中で、陰口の噂をしなかった女は一人もいなかった。
そして、そもそもしゃべり方からして知性を感じられなかった。
こんな奴らを俺は雇う気にはとてもなれなかった。
そして現に、俺は秘書がいなくっても全く困ってない。
むしろいろいろなものを預けることの方がよほど危険だ。
それなら一人でいたほうが気ままだし、安全だ。
 そう思っていたある日のことだ。
俺は一人でいつもの酒場にいった。
何も無い、何の変哲のない酒場である。
そして、俺はいつものようにビールを飲む。
飲まなくてはやっていけない。
のまなく…ては…
ガツン!!
珍しく酔っていた俺は隣にいた人に肘をぶつけてしまった。
「すまん。大丈夫か!?」
「えぇ。気にしないで。誰だって疲れている時はあるわ。
私もそういう時って、あるもの。」
隣にいた人は女だった。化粧も薄く服装も質素。
しかも洒落っ気のない黒縁の眼鏡までかけている。
だが知性はありそうだった。
そして、かなり真面目そうでなかなか好感の持てる人物だった。
「むしろ、そういう時にこそ人はここに来るものだろ?」
「そうね…。」
俺は隣にいた女と数時間、話しこんだ。
お互い、仕事仲間には苦労をしているそうだ。
特に彼女が苦労させられているのが上司で、
なんでも社長の親族だそうだ。
役立たずな上に発言力がある、相手にしたくないタイプだ。
「ごめんなさい。初対面なのにいろいろ愚痴を言ってしまいまして。」
「気にするな。俺も話が出来てだいぶ気が楽になった。」
「そう言って貰えると嬉しいわ。」
「あぁ。払いは、俺がもとうか?肘をぶつけたのがもともと俺だし。」
そういって、俺は払いを持つことを提案する。
肘をぶつけたばかりか、話まで付き合ってもらったのだから当然の代金だ。
と思っていると、
「いいえ、自分の物は自分で払うわ。」
と言って、断られる。
そして、自分の代金を計算すると彼女は、
「楽しかったわ。縁があったらまた会いましょ。」
「あぁ。」
と言って代金を払って帰路に着く。
その後も俺達は同じ酒場で何度か会って、俺達は顔見知りになった。
526名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:32:54 ID:YsFdI078
 そうして、半年が立った。
その日は、雨の日だった。
傘を忘れた俺は、雨を避けるために路地裏を走っていた。
そうして、俺は奇妙なものを見つける。
いや、物じゃない。人だ…。
しかも女の人だった。
俺の見た女の人は雨の中で一人、傘も差さずに泣きじゃくっていた。
しかもただの女じゃなかった。
酒場で知り合った、あの女だった…。
「ひっく。えっく。ひっく。ご…ね…。本…に……ん……。」
女の顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
「おい。何があった。おいっ。」
俺は泣きじゃくっている女に声をかけた。
この女を絶対に放って走っていったら人として
大切な何かを失う気がしたからだ…。
「あっ、あなた…酒場の…」
俺が声をかけると、その女は少しだけ落ち着きを取り戻した。
「どうした?恋人にでも振られたか?」
「違うわ…。私、クビになったのよ…。」
「クビ?」
「そう。クビ。バカみたいだよね…。」
そう言うと彼女は笑い出した。
だが、それは微笑みとは程遠くむしろ全てを投げ出した嘲笑だった。
「なんで、お前ほどの人間がクビになった?」
俺は聞いてみた。
「身代わりよ。上司のバカが失敗して、その責任を私に押し付けたの。
あいつはせーせーしたでしょうね。口うるさい私がいなくなって。」
「頼れる親戚とかは?」
「いないわよ…、むしろこっちが仕送りする側。」
「そうか…。」
「もういいの。これからどうするか分かってるから。
私、女だからいろいろな方法があるし…。
ねぇ、一つだけお願いしていい?」
「なんだ?」
いきなり出たとてつもない言葉に俺はありきたりな返事しか出てこなかった。
「風俗にいったら、お店教えるから数ヶ月に一度でいいから私を抱きにきて…。」
「バカっ!!そんなに簡単に人生を諦めるな!!」
「簡単にじゃないわよ!!」
「親御さんがなんとかしてくれるって。」
「無理よ!!父は離婚、母は行方不明、おまけに弟が重病で入院…。
もうこれしかないのよ!!」
「……。」
「ねぇ。いまここで私を抱いて。もう体を売る決意をしたから。
最後に、処女は知ってる人に奪って欲しいの!!お願い…。」
そう言うと、彼女はベルトに手を当てた。
もう、そこまで追い詰められているのである。
「分かった。」
「ごめんね。ただ肘をぶつけただけなのにこんなことに巻き込んじゃって…。
その代わり、あなたが来たときは安くしてあげるから…。許して…。」
527名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:33:39 ID:YsFdI078
「俺がお前を秘書として雇う!!」
「えっ…。」
「聞こえなかったか?俺がお前を雇う。だから体を売らなくてもいい。」
「何言ってるのよ。そんなの無理に…。」
そういう彼女を制して、俺は名刺をだした。
「!!」
「分かったか?だったらベルトにかけてる手をしまってくれ。
俺は軽い女は好かないからな。」
「でも。どうして!!」
彼女は納得がいかない様子だった。
「自分の身を投げ捨ててまで弟を想うあんたに感動したからじゃ、足りないか?」
「……。」
「仕事は明日から。給料は用相談。分かったな!?」
「ありがとう…ございます…。」
「よしっ、酒場にいくぞ?今日は俺の驕りだ。」
「はい。」
あぁ。俺もつくづくお人よしだ。
まさかこんな形で秘書を雇うことになるとは思わなかった。
しかし、この女なら俺は信用できる。
だからといって、なんで俺はあんなことを言ったのだろうか?
その理由は俺にも分からない。
だが二つつ分かるのは、それは同情だけではないことと、
雨で透けたブラウスから見えたブラジャーは白だったということだった。
528名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:35:54 ID:YsFdI078
 そして、俺が彼女を雇ってから1年が経過した。
彼女は俺の期待以上に働いてくれた。俺の出世に彼女は必要不可欠だっただろう。
会社の女たちは秘書に陰口を叩いたりするが、
彼女は全く気にしない様子である。
次元の違う争いであろう。
 そんなときに、事件がおこった。
何者かが俺の貯金を使い込んだのである。
自分で言うのもなんだが、俺はかなりの額を貯金していた。
だが、その通帳には2割くらいしか残ってなかったのである。
そして、そんなことが出来るのは俺の秘書くらいだった…。
俺は秘書に問い詰めた。
「お前、俺の貯金が減っているんだがなにか心当たりはないか?」
秘書は俯くと、こう答えた。
「私が使い込んだわ…。バッグとか服とか宝石にね…。
人間、少しは贅沢がしたくなるものなのよ…。」
「お前がそんなくだらない人間には見えない。事実を語ってくれ。」
「それは買い被りよ。私は雇ってくれた恩を仇でしか返すことしかできない人間だから…。」
と言って、領収書を見せた。
たしかにバッグや、宝石などで1000万くらい使い込まれていた。
だが、その割には秘書の着ているものなどは質素だった…。
「罰は受けるわ…。社会的に抹殺されてもいい。
肉体的な拷問でもいいわ。煮るなり焼くなり好きにしなさいよ!!」
「お前に罰を与えたところでどうなる?お前には弟がいるんじゃないのか?
お前が本当にそんなことをしたんなら弟はどうなるんだ!!」
俺は自分で言った言葉で何かを閃いた。
そう。理知的な秘書が俺の貯金を使い込む理由を…。
「弟は関係ないわ。もうあんな奴、見捨てたのよ。
これからはもう私が好き勝手して生きるって!!」
「あの時の涙は嘘だったと言うのか!!」
「そうよ。私が考えていたのは自分のことだけよ!!
私は私利私欲にまみれた汚い人間でこれから獄中で一生をすごすの!!」
「バカ!!なんで相談しなかったんだよ!!
お前がそんなこと出来る人間じゃないって分かってるんだよこっちは。
どうせあの後で全部売って弟の手術に回したんだろ!!答えろ!!」
すると、秘書は泣きながら語りだした。
「出来るわけ…ないじゃない…。いっぱい迷惑かけてっ…
さらに800万寄越せなんて言えるわけないじゃない…。」
「バカ。」
俺は泣きじゃくる秘書を抱きとめた。
彼女が泣き止むまでずっと。
529名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:38:00 ID:YsFdI078
後で聞いてみると、弟の病状が悪化したらしくて
手術に800万必要になったらしい。
そして、万策尽きた彼女は俺の貯金から1000万使い込み、
それを質に入れて手術代に回したという話だった…。
弟の命が助かった後は自分がどうなってもいいと思っていたらしい。
とても愚かな、とても弟思いの優しいお姉さんだったのだ…。
だが、俺にも立場がある。規範を見せなくてはいけない。
盗人を許してはいけないのである…。
「弟のためとはいえ、君のやったことは犯罪だ。領収書を渡してくれないか?」
「はい…。覚悟はできています。」
といって、秘書は俺に領収書を渡した。
そして、俺はその領収書を引き裂いた!!そしてゴミ箱に放りこんだ!!
「なっ、何を!?」
いきなり証拠となる領収書を引き裂かれ、驚く秘書。
「さてと。この通帳には250万残っているが、君が使い込む前にはいくら残っていた?」
「1…250万…。」
もうしわけなさそうに言う秘書。
それを尻目に俺は言った…。
「嘘は身のためにならないぞ?そんなに入っているわけがない。
本当のことを答えなさい。」
「だから、1250万と…、」
「君のよくない癖だ。嘘はいくらついても真実にならない。
本当のことを言ってくれ。本当は260万くらいしか入ってなかったはずだぞ?」
「!!」
再び秘書が泣きじゃくり始めた。
「いくら通帳に入っていたんだい?」
俺は聞いた。彼女が認めるまでいくらでも聞き返すつもりだ。
「2…60万です…。」
数回に渡る問答の末に、やっと秘書が俺の望む回答をした…。
「そうか。お前が盗んだのは10万か…。
しょうがないやつめ。3ヶ月減給だからな?」
「はいっ。ありがとうございます!!」
「あ〜、もう。飲まなきゃやってられん。酒場に行くぞ!!今日はお前の驕りだ。」
俺は明るく言った。彼女に負い目を負わせないためにも…。
「どうやら、それは無理そうです。
わたし、全部使い込んでしまいましたから…。」
どうやら、必要な最低金額だけを出して自分はどうやら素寒貧らしい。
実に秘書らしい。
「しょうがないやつめ。俺が出すよ。」
「すみません…。」

(いいん…だよな…、これで、いいんだよな…姉さん…、)
530名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:40:28 ID:YsFdI078

酒場で聞いた話によると、手術は順調で弟は快方に向かっているそうだ。
これで弟も社会復帰ができることだろう。
そうして、酒を飲みすぎた俺は酔いつぶれていった…。
「!!」
俺が目を覚ましたのは秘書の家だった。
だが、秘書の格好が違っていた。
それは格好というよりは…、裸だった。
胸と蕾を手で隠し、肌を淡いピンク色に染めて、
もじもじしている秘書がいた。
当然、秘書の魅力的な体は隠そうとして隠しきれるものではないのだが…。
そこらへんには、脱ぎ散らかされている服や下着があった。
いつも着ている服に、紫色のTバック。
御揃いのハーフカップブラ。
かなり派手な下着ではあるが、スレンダーな秘書にはお似合いだろう。
よく見ると胸もある。彼女の腕で押しつぶされる胸は、
かなり柔らかそうだった…。
「なっ、何を狂った。服をさっさと着ろ。」
見ているこっちが恥ずかしくなってきそうだ。
「いえ…、これが私の出来る唯一の御礼です…。」
「何をバカなことを考えているんだ!!服を着てくれ!!」
「いえ、もう私にはお金は残っていません。
そしてさらに稼ぐ手段もありません。
つまり、お金は返せないのです…。」
「そんなことは気にしなくてもいいから、服を…」
「だから、これが唯一あなたにしてあげられる恩返しですから…。」
そういって、秘書は隠してるものから手をどけた。
だが、明らかに無理をしている。
いままで男の前で裸をみせたことなんてないのだろう。
羞恥で足がふるふると震えている。
そして、胸も小刻みに震えている。
けれども彼女は意志の強さで必死に耐えていた…。
そんな秘書は痛々しかった…。
531名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:41:26 ID:YsFdI078
「ベッドに…、入りましょう。そうすれば収まりますから…。」
「バカ野郎!!そんなことをしてまで、
弟を助けて本当に弟が喜ぶとでも思っているのか!!」
「いえ…、でもそうしなければ死んでしまいます…。」
「なら死なせてやったほうがマシだ!!
お前の弟は姉を犠牲にして生き残った罪悪感を背負って一生、
生きていくんだぞ!?」
「それは私が勝手にしたことで…。」
「あれだって俺が勝手にしたことだ!!
でもお前は罪悪感を感じている、違うか?」
「っ!!」
「分かるんだよ。お前の弟の気持ちが…。俺も弟だからな…。」
「あなたが!?」
「あぁ。まぁ、年上の幼馴染なんだけどな、幼い頃に生き別れになってさ。
どんな悪戯にもニコニコ笑って、虐められてるときは慰めてくれて、
そんな、気後れするほどの優しい人だった。」
「……。」
「だから、俺はそいつに恥じないような生き方をしているつもりだ。」
「そう…だったんですか…。」
「だから、俺はあんたを助けた。
あんたから、その姉さんの面影を感じたから…。」
「そう、だったんですか…」
「あぁ、だから服を着てくれ。そうしないと弟さんに申し訳が立たないんでな。」
「!!」
自分が全裸だということを思い出し、顔を真っ赤にして隠す秘書。
なかなかの絶景だ。
「……。」
慌てて服を着だすが、大きい胸と慌てているせいで
なかなかホックがしまらない。。
これで元はとったな。
「今日のことはなかったことにしよう。
それがお互いのためだ。」
「分かりました…。」
「さぁ、仕事、仕事!!」
「はい。」
「何か、俺の顔についてるか?」
「いっ、いえ…、なっ、なにも…。」
「そうか…、」
532名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:42:47 ID:YsFdI078


「これが私と彼の出会いでした…。」
「ふ〜ん。そうなんだ〜。
弟君って、見た目は怖いけど優しいところあるでしょ?」
「えぇ。」
「私は、弟君の職場に行けないからあなたに弟君を任せていい?」
「はい。私が責任を持って彼を守ります。」
「そっか…。それじゃぁ、これ書いてあげるね。
紙ありますか?できれば契約書。」
「これですが、何に使うのでしょうか?」
「まぁまぁ。見ててのおたのしみ。ハンコ、ハンコ〜。」
紙に必死に何かを書く奥さん。何を書いているんだろうか?
「じゃじゃ〜ん!!サイン、お願いね〜。」
「はぁ…。何なのでしょうかそれは?」
主の奥さんから貰った紙にはそれぞれこう書かれていた。

不倫許可証 不順異性交遊許可証 役割引継ぎ承認証と…。

「私は一目で分かりました。あなたも、弟君に惚れましたよね?」
「っ!!そんなわけはありません。彼との間にあるのは上司と部下。それだけで…。」
「嘘、ですよね…。多分、弟君は鈍いから気づいていないと思いますが。」
「……。」
「だから、あなたには弟君に不倫と不順異性交遊の権限を与えます。
これで弟君を誑かしにくる女の人を追い払って下さい。」
「もし、私が誑かす女だとしたら?」
「あなたを信じます。」
「分かりました。で、最後のは?」
「もし、私が事故や病気で死んだら、あなたが弟君の奥さんになってください。」
「何か重病でも!?」
「いえ、ノリです。三つないと締りが悪そうでしょうし。」
「分かりました。でも初対面の私を何故そこまで信用できるのでしょうか?」
「気づきませんか?あなたと私はとてもよく似ています。だからです。」
「なるほど…。分かりました。私の命と引き換えてでも主人の幸せは守って見せます。」

私は、彼の秘書として一生を過ごすでしょう。
私と私の弟を救ってくれた彼に、恩義を返すために…。
そして、彼を好きになってしまったから…。
533名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 16:46:53 ID:YsFdI078
どもです。久しぶりに帰ってきました。
今回の弟君は、かっこよさが3割り増しになっています(笑)
あの後の話を考えてはいたのですが、
その際に彼の秘書を登場させようと思い
キャラクターを考えていたらこうなりました。
立ち位置的には、妻公認の不倫相手です。
あっちはベタベタなのでこっちは素直になれない子にしました。

読んでいただき、本当にありがとうございます。
534名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 17:21:53 ID:pHi1UOKr
姉さんを助けた弟君の話の人か

GJと言わざる得ない
535名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 12:35:43 ID:8Ri/iCrY
これはいいな

不倫許可証てwwさすが姉さんwww
536名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 18:29:42 ID:hOwVqa+J
なんという押しとどめ
537名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 01:14:56 ID:L04Gg7Ik
なんか違うな
538名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 01:33:59 ID:HtFpTLBh
書き忘れましたが、この話は姉に再会する前の話です。
感想、ありがとうございます。

>>537
すみません。
久々に書いたから弟や姉のキャラがぶれている可能性は十二分にあります。
どこが違うかできれば教えてくれると助かるのですが。
539名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 22:36:06 ID:V3Q2+yi/
ラブまね の続きはまだかね?全裸で待っているのだが。
540名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 23:18:04 ID:jDUsyNaa
奴隷として売られた女の子を買って
金と仕事をあたえて自分の家でメイドとして
住まわす金持ちとか?
もちろん待遇はいい
541名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 00:52:43 ID:NS0Bn8LO
ちょw
全く同じ内容のブツを投下しようと思っていたのに…

投下していい? 家からはホスト制限あるから、週末になるが?
542名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 01:25:40 ID:IZ5h3Rry
>>540>>541
作者が一度に二人も増えるとな!?

さあ、期待しているので書いてくれたまえ。
手元が暗いなら、札を明かりにしてあげよう。
543名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 02:39:18 ID:YwRxbJpV
借金で売られそうな娘を買い取って、
メイドとして雇う話を投下していいのはこのスレですか?

まだねるねるねるねな状態だけどさ
544名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 14:17:48 ID:TfarmW4L
>>543
おKどんどん投下して下さい。
545名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 22:38:45 ID:NS0Bn8LO
541だが、どうしても自宅から書き込めない…

もはやネカフェしか道はないのか?

誰かいい方法を知りませんか?
546名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 23:08:22 ID:wWIyzjLw
汎用SS投下スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/2051/1081525681/
↑に投下してURLだけこのスレに貼るか、転載依頼をする
547幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 18:33:04 ID:zZ0UZhDi
こんばんは。
投下します。
548名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:33:50 ID:zZ0UZhDi
 三田敦は、周囲から変人だと思われている。
 十分すぎるほどの財産も持っているし、公人との付き合いも多い。しかし、私人との付き合いはほとんど無かった。あまり笑わず、常に何かを考えているように眉根を寄せている姿は、周りの人間を遠ざけた。
 女性への接し方も変わっていた。彼は女を辱めることでしか愛すことができなかった。恋人ができても、すべてその性癖のせいで駄目になった。しかし、三田はそれが自分の唯一の趣味だとでも言うようにSMにのめり込み、商売女相手に溜まった性欲を吐き出していた。

 そんな三田が35歳の年に祖父が死んだ。たった一人の親族だった三田は、莫大な財産と広大な敷地を持つ屋敷を相続した。
 しばらくは遺産整理や相続に追われていたが、それも一段落ついた時に、ふと孤独感と開放感が同時に襲った。両親は早くに亡くなり、祖父がたった一人の家族であったが、それは大切な親族であると同時に、何か自分を縛り付ける枷のようにも感じられたのだ。
「やりたいことをやってやろうか…」
 これまでの努力と祖父の遺産で、すでに財産は余りあるほどに有る。祖父から相続した広い屋敷もある。三田は決心すると、SM趣味の過程で知り合った男に電話をかけた。男の名前は鮫島と言い、過去に三田にこう言っていた。「性奴隷を買わないか…?」と。
 かけた電話が何度と無く切り替わるのを聞きながら、三田は暗い情動に顔を歪めた。



 翌日の昼前、三田は屋敷に3人の訪問を受けた。
 1人はよく知っている青年で、鮫島のアシスタントをしている男だ。極道者と見間違う様な強面で、事実そういったトラブルの際には活躍していると鮫島から聞いたことがあった。
 残りの2人は女性だった。ある程度の予想はしながらも、三田は青年に尋ねた。
「この娘たちなのか?」
「はい、三田さん。間違いないす」
 そう言い残すと、頭を下げる青年は踵を返して帰っていった。玄関には、三田と少女2人(よく似ているので、姉妹だろう)だけが残された。
 三田は姉妹が若すぎるのに少し途惑った。見た目にも明らかに2人は10代で、妹のほうは就労年齢にすら達していなく見えた。
「…まあ、とりあえずあがってくれ」
 三田がそう言うと、姉の方が蚊の鳴くような声で「はい」と答えた。妹の方は何も言わなかったは。よく見ると、2人とも泣き腫らしたように目が赤かった。
549名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:35:52 ID:zZ0UZhDi
ようやく泣き止んでいた姉妹が、ぐずりながらも顔を上げて三田を見つめた。
「無意味に泣くな。私をイライラさせるだけだぞ。よし、なら改めて自己紹介をしてもらおう」
 三田は2人の前に立つと、迷いのない声で言った。
 姉妹はお互いに目配せすると、椅子から立ち上がった。まず、姉の方から口を開いた。さっきよりは、ずっとしっかりした声になっていた。
「香田清香です」
「年は?」
「…16歳です」
「何のためにここにいるのか、理解しているな」
 三田が言うと、清香はまた俯いた。
「言えないのか?」
「………」
「言えないのならば、放り出すぞ」
「…! そ、それは!」
 清香が慌てて顔を上げると、三田と目が合った。冷たい瞳に見つめられ、清香は観念したように言った。
「三田様に奉仕するためです」
「それは、俺が望むすべての奉仕か?」
「…………」
「答えろ」
「…はい、そうです」
 清香が何とか声を絞り出すと、三田は小さく頷いて視線を妹の文に移した。
550名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:37:26 ID:zZ0UZhDi
次は、お前だ」
 水を向けられ、文は呟くように言った。
「香田文…」
「年は?」
「14歳…」
「なんのためにここにきた?」
 姉と同じ様に聞かれて、文は同じように俯いた。
「答えられないか?」
「あ、あの…!」
 見かねた清香が、声を上げるのを三田は手を上げて制した。
「質問を変えよう。お前は自分に自由があると思うか?」
「………」
「何とか言え。言えんのなら首を振れ」
 三田がそう言うと、文は俯いたままゆっくり首を振った。
「ふん。では、お前の自由は誰のものか? お姉さんか?」
 文は首を振った。
「では私か?」
 文は躊躇った挙句に、ゆっくりと頷いた。
 それを見て、三田は「わかった」と言うと、続けて言った。
「文、人間は主張しなければならない。でなければ、正しく意思は伝わらないし、ただ、私がイラつくだけだ。私がイラついたら、君たちが住む家を失うだけだ。わかったな」
 三田がそう言うと、文は小さく頷いて「わかりました…」と答えた。
「よろしい、では君たちに言っておくことがある。君たちが理解している通り、君たちの自由は私のものだ。言い換えるなら、この屋敷に居る限り、君たちに人権は無い」
 三田の言葉に、姉妹は不安そうな顔をした。
「しかし、私が認める範囲では自由を許す。言い換えれば、君たちが人間らしい生活をしたいのならば、しっかりと私の機嫌をとることだ。それができないのならば、私は君たちをここから追い出す。
君たちがどんな身の上なのかは知らないが、そうなったら、君を連れてきたあの男が君たちを連れて行くだろう。どこに行くのかは知らない。もしかしたら海外かもしれないし、姉妹一緒に行けないのかもしれない。そうならない為にはここで頑張るしかない。
…分かったか? 分かったのならば返事!」
 三田が念を押すと、姉妹は慌てて「はい、わかりました!」と答えた。
551名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:37:59 ID:zZ0UZhDi
 三田はあらためて姉妹を見た。姉の清香は長い黒髪をストレートに流し、鼻筋の通った顔は大人びて見え、妹の文はショートボブに丸みを帯びた顔立ちをしており、年齢よりも幼く見えた。
「体が見たい。2人とも服を脱げ」
 姉妹は驚いて顔を見合わせ、やがておずおずと清香が尋ねた。
「ここで、ですか?」
「当たり前だ。さっさとしろ」
 冷たい瞳で言い返され、清香は観念したように目を伏せると、隣の文に「文ちゃん、頑張ろう、ね…」と声を掛けると、震える手で服のボタンに手を掛けた。
 そんな姉の様子をみて、妹もしぶしぶといった感で服を脱ぎ始めた。
 数分後、一糸纏わぬ姿になった2人は必死に手と腕で体を被っていたが、三田の「腕を下ろせ」という言葉に、震えながらすべてを晒した。
(貧相だな…)
 裸の姉妹を見て最初の感想だった。
 清香は女性にしては背と腰が高く、モデル体型と言っていい体つきをしていた。顔も典型的な美人顔で(今は恐怖に歪んでいるが)磨けば相当な美人になりそうだった。ただ、胸は無かった。悲しいほどの貧乳だった。
 文は清香より頭二つ分は低く、顔立ちの幼さと相まって年齢以上に幼く見えた。その割りに胸は姉より大きく、体格と較べるとアンバランスだった。さらによく見ると、下の毛も生えてなかった。
(姉は正統派美人、妹はマニア向けか… そういう風に躾てみるか…?)
 そして2人に共通するのは、鎖骨が浮き出るほど痩せていることだった。ひと目で食生活の貧しさが見て取れた。
 三田は黙って姉妹の後ろに周った。背中も似たようなものだった。浮き出た背骨が目に付いた。
(体格はいいとして、痩せすぎでは身が持たんな…)
 ためしに、目の前の清香の腰を掴んでみた。見えない背後からの行為に、清香は「ひッ…」と小さく悲鳴をあげた。
「ふむ…」
 案の定、薄い肉と骨の感触しかなかった。そのまま下に手を下ろし、尻、太ももとたどってみたが、どこも似たようなものだった。
 踵までたどってみて手を離すと、清香がそれまで止めていた息を「はぁ…」と吐き出した。
 三田は文の身体も触ってみた。感触は姉と似たり寄ったりだった。
 文から手を離して正面に戻ると、三田は姉妹に服を着るように命じた。姉妹は明らかに安堵した様子で、そそくさと服を着た。
(とりあえず、肉と体力をつけてからだな。姉から先に磨いてやるか…)
 意外に落胆よりも期待を感じた三田は、気分良く考えると、2人の飼育予定をぼんやり考え始めた… 
552名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:39:01 ID:zZ0UZhDi
 三田から「昼食を食べに行く。用意をするので部屋で待っていろ」と命じられて、姉妹はあてがわれた部屋で持ってきた荷物(といっても2人ともスポーツバッグ一つだが)を置いて並んでベッドに腰掛けた。
「身体、触られたね…」
 しばらく沈黙が続いたが、ポツリと文が呟いた。
「うん…」
「やっぱり私たち、そういう目的で引き取られたんだね」
「そうだね…」
 そう言うと、清香は文の肩を抱いて引き寄せた。慣れたように、文も清香の肩に顔をうずめた。
「でも、触られただけで他に何もされなかったわ…」
「うん…」
 気に入られなかった、そう清香は感じていた。気に入られず、この屋敷を追い出されることは何としてでも避けたかった。
 姉妹には身寄りが無かった。物心つく前から養護施設で過ごし、あてのない里親を待ち続けていた。
 だが、不幸はどんどんやってきた。姉妹が居た養護施設は、個人の慈善活動として建てられたものだったが、母体である経営団体の資金繰りが行き詰まり、とうとう施設を解体する事となってしまったのだ。
 残っていた子供たちは、それぞれ別の施設に入るか、独立するか選択しなければならなくなった。そして、姉妹はもちろん前者を選択したかった。
しかし、施設の人間が提示してきた条件は、姉妹別々の施設だった。なんとか姉妹一緒が良いと頼み込む2人だったが、管理者の顔は渋かった。
 半ば諦めていたところに、その話しは突然舞い込んできた。姉妹を訪ねてきた男は、経営母体のコンサルタントをしているという男で、2人一緒で働ける場所がある、と姉妹に説明した。
 姉妹はしばらく相談し、男の申し出に飛びつくことにした。はっきりと「身体を捧げることになる」と言われても、姉妹が離れ離れになるよりましだと考えたのだ。
 それからは早かった。数週間の後に姉妹は施設を離れ、車でほぼ一日かけて三田の屋敷にやって来た。
 コンサルタントの男は最後に会ったときに、これから仕える人物に精一杯奉仕するよう散々念を押した。また、気に入られなければ姉妹をさっさと引き上げて、もっと酷いところに売り払う、ときつく脅された。
 だから、三田に嫌われることだけは避けたかった
553名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:39:34 ID:zZ0UZhDi

「こわそうな人だったね」
 文が思い出したように言った。
「うん。でも、思っていたよりずっと若いわ。お姉ちゃんは、もっと年を取った人が出てくると思っていたから」
「優しいおじいさんがよかった…」
 少し、沈黙が続いた。
「泣いてごめんなさい…」
 しばらくして、文が謝った。
「泣かないって約束したのに」
「ううん、いいのよ」
 清香が文の頭を撫でながら言った。
「お姉ちゃんだって泣いちゃったし、仕方ないわ」
「今度からは、自分でちゃんと言えるようにがんばるから」
「うん」
「私もがんばるから…」
「うん…」
 妹の頭を撫でながら、清香は私たちの不幸はどこまで続くのだろうと、漠然と考えていた。
 しかし、姉妹は知らない。自分たちが既に幸運のレールに乗っていたことを…
554名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:40:28 ID:zZ0UZhDi
 姉妹を車に乗せた三田は、行きつけのステーキハウスにやって来た。ここは値段もそれなりにするが、質の良い肉を使っており、なによりボリュームが大きいのだ。
 メニューを見て目を白黒させている姉妹を尻目に、三田はさっさと三人分の注文を済ませると、あとは傍らに置いた小さなノートパソコンを睨んでいた。
 程なくして運ばれてきたステーキは、姉妹がこれまで見たこともないような巨大なものだった。
「こんなの、食べられません…」
「全部食べろとは言わん。だが、腹いっぱいになるまで食べろ。ああ、野菜も食うのを忘れるなよ。肉ばっかりではいかん」
 そう言うと、三田は猛然とステーキを食べ始めた。それを見て、姉妹も恐る恐る料理に手を伸ばした。
「おいしい…」
 ひとくち口にした途端、文の口からそんな言葉が漏れた。厚さのわりに柔らかい肉は、これまで食べた食事で一番おいしい様に思えた。
「お姉ちゃん、おいしいよ!!」
「うん…」
 清香も同感だった。食べる前は、ただその大きさに圧倒されていたが、今ではその大きさが嬉しくかった。
 十数分後、姉妹は空になった皿を見つめてただ驚いた。おいしかったステーキもそうだが、それをあっさりと食べつくしてしまった自分たちも驚きだった。
「食べ終わったか? 美味いだろう、ここの肉は」
「はい、とてもおいしかったです」
 清香がすぐに答え、横の文に視線を送った。振られた文も、急いで言った。
「おいしかったです! ありがとうございます」
「そうか、腹はいっぱいになったか?」
 そう言われると、もっと食べたいと文は思った。しかし、それを正直に言うのも憚られて、「ええと…」と口ごもると清香を見た。
 清香も文の言いたいことは十分わかっていた。こんなご馳走なら、もっと食べたいに決まっている。
(しっかり言わなきゃ、この人だって「主張しろ」って言ってたじゃない…)
「おいしかったです。でも、もっと食べたいです」
 清香は勇気を奮い立たせて言った。文も、こくこく、と頷いた。
「そうか… だが、肉ばっかり食ってたら身体に悪いな…」
 姉妹は期待を外し、悲しそうな顔をした。
「デザートを頼もう。好き嫌いは無いな。…あ、君。食後のコーヒーと、少しボリュームのあるデザートを… うん、それでいい」
 そう言って三田はさっさと注文を済ませると、自分はまたノートパソコンを睨み始めた。
 清香は、もうどんな顔をしていいかわからなくなった。
 程なくしてデザートが運ばれ、姉妹の前にはそれぞれ大きなパフェが1つずつ置かれた。
555名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:41:18 ID:zZ0UZhDi
「これ、食べてもいいんですか?」
 今まで写真でしか見たことの無いような豪華なパフェに、文は思わず三田に聞いていた。
「ん? 食べたくないか?」
「い、いえ! 食べたいです!」
「だったら、さっさと食べろ」
 眉根を寄せた三田の言葉に、「はい、いただきます!」と返事をして、文は猛然とパフェを掻き込み始めた。清香も甘い味に頬が緩むのを感じながら、パフェを食べ始めた。
 パフェはあっという間に無くなり、2人は自分たちの食欲にまたしても驚いた。
「食べたか? じゃあ、出るぞ」
 そう言うと、三田は荷物をまとめてさっさとレジへ向かった。清香も、文の口の端についたクリームを取ってやって、慌てて三田の後を追った。
 会計をすませ、ステーキハウスを出て車に乗ると、三田は次の目的地を言った。
「次は買い物に行く。着くまでに必要なものを考えておけ」
「必要なものですか?」
 意味がよく分からず、清香は三田に聞き返した。
「そうだ。衣料品や生活雑貨? まあ、そこらへんだ。必要と思ったら迷わず買え」
 そう言われて、確かに歯ブラシも何も無いと清香は気付いた。
「家具ももう少し買わんと足りないだろう。箪笥と机と… おい、ちゃんと控えておけよ」
 三田にそう言われたが、清香は困ったように首を振った。
「でもメモが無いので…」
「携帯は?」
「持っていません」
「じゃ、それも追加だな」
 あっさり言うと、三田は車を発進させた。
「あの、お金は…」
 清香がおずおずと言うと、三田は眉根を寄せて清香をチラリと見た。
「お前は自分が何だと思っているんだ?」
 そう、それが知りたい、と清香は本心から思った。
556名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:41:50 ID:zZ0UZhDi
 買い物はスムーズには終わらなかった。姉妹は、自分の買い物をしたことなどほとんど無かったから、何を買えば良いか悩んだ。途中から三田は姉妹に探させるのをあっさり諦めると、自分で次々と必要なものをピックアップしていった。
「部屋に時計は無かったな。柱時計と目覚まし時計を一つずつ選べ」
「財布はこの棚から選べ。何? 値段なんぞ見なくてよろしい」
「30分やるからこのフロアで服を10着ずつ選んで来い。…ああ、下着はこっちで用意する」
 携帯もおそろいのものを買ってもらい、きゃあきゃあ、と騒いで嬉しがった。(後に三田が受信専用に設定し直して、多少へこんだ)
 終始こんな調子で、目の回る思いだった。
 だが、これまで憧れても、絶対に得られなかった物品が、あっさりと自分たちの手に入っていく様はまるで夢のようで、次第に2人は笑顔で買い物を楽しむようになっていった。
 買い物が進むにつれて、三田への警戒心はどんどんと薄れていった。特に文は三田によく懐き、荷物を持ちたがったり、率先してカートを押したりして、なんとか気に入られようと必死になった。三田も相変わらずの眉根を寄せた顔をしていたが、特に迷惑そうではなかった。
557名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:42:22 ID:zZ0UZhDi
 結局、すべての買い物が済んだのは、日が完全に沈み、月が大きく昇ってからだった。
 車に荷物を積み込めるだけ積み込んで、残りは配送の手続きを取ると、三田は今度は中華料理屋に連れて行き、米飯を中心とした料理を頼んだ。
 姉妹は料理が運ばれてくると、自主的に料理を選り分けて、甲斐甲斐しく三田の世話を始めた。だんだんと、どんなところを頑張ればいいのか、理解してきたのだった。三田も別段嫌がる素振りもしなかった。
 食事が終わると、最後に三田はスーパー銭湯に向かい、しっかり身体を洗ってくるよう告げると、男湯の中に消えていった。
 女湯の中で戸惑いながら身体を洗った2人は、ようやく落ち着いた湯船の中で今日の出来事を話し合った。
「いい人だったかも。三田さん」
 文がぼんやりと呟くと、清香が「そうね…」と返事した。
「少なくとも、私たちが路頭に迷うことは無くなった、と思うわ」
「三田さんの機嫌が良い限り?」
「うん、一生懸命ご奉仕しなきゃね」
「メイドさんだね」
「メイド…」
 そう言って清香は渋い表情になった。
「メイドは旦那さまに手篭めにされるものよね…」
 清香は三田が用意した下着を思い出していた。風呂から上がったら着るように言われて渡されたそれは、恐ろしいほどに扇情的な色と形をしていた。
「文ちゃんはどんな下着もらったの?」
「え? 普通にスポーツブラとパンツだったよ。縞々が可愛かった」
「ああ、そう…」
(私は特別…? 年長だから覚悟を決めろということかしら…)
「私はいいな…」
「え、何が?」
「手篭めにされても…」
 清香はびっくりして文を見た。
「どうして?」
「だって、それでおいしいご飯を食べさせてくれて、色んなものを買ってくれてるんなら…」
「それは…」
 清香は数瞬悩んだ。体を捧げるだけなら、まだ耐えられるかもしれない。しかし、清香はそれとは違う別の恐怖を感じていた。
「どんな仕打ちを受けるのか、わからないのよ…?」
「それでも…」
 文は、熱に浮かれたように呟いた。
「それでも、こんな贅沢できるんだったら、何されたって嬉しいよ…」
 清香はその言葉は否定することができなかった。
558名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:43:38 ID:zZ0UZhDi
 姉妹が風呂から上がると、先に上がった三田が、休憩室でやはりノートパソコンを睨んでいた。
「何をなさってるんですか?」
 興味を持って清香が尋ねると、三田は「仕事だ」と短く答え、ノートパソコンを閉じた。
「出るぞ。湯冷めせんようにな。…ああ、清香は助手席に座れ」
 車に乗り込もうとすると、清香を助手席に座るように命じた。清香は黙ってそれに従った。
「ふあ… ごめん、お姉ちゃん…」
 帰りの車の中で1人で後ろに座った文は、疲れが出たのかあっという間に眠ってしまった。
「あの… どうして助手席なんですか?」
 三田との沈黙に耐えかねてそう尋ねた。
「帰りがけにスーパーの場所を教える。明日の朝食までは用意するが、昼飯からはお前たちに作ってもらう。しっかり場所を覚えておいて、明日の午前中に買い物に行け」
「はい」
 しっかりと答える清香に視線をやると、三田は薄く笑って言った。
「ところで、渡した下着はきちんと着けているか?」
「え? は、はい」
「見せてみろ」
「……ええ!?」
 清香はびっくりして三田を見たが、三田は眉根を寄せて「早くしろ」と言うだけだった。
 覚悟を決めた清香は、スカートをゆっくりと持ち上げて下着を露出した。
 白地のそれはかなりのローライズで、深いハイレグの切れ込みが申し訳程度に股間を覆うだけのものだった。
「よく似合ってるじゃないか?」
「………」
「おい、褒めてるんだぞ?」
「あ、ありがとうございます…」
 顔から火が出そうだったが、こらえてそう言った。
「も、もういいですか?」
「まだだ」
 必死な清香の言葉をあっさり切ると、三田は冷酷に告げた。
「ショーツも下ろせ」
559名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:45:48 ID:zZ0UZhDi
「ショーツも下ろせ」
 清香は、最初何を言われたのか分からなかった。
 しかし、頭が三田の言葉を理解すると、頬が、かぁ、と熱くなり、思わず三田に訴えていた。
「で、できません! どうしてそんな。あ…」
 そこまで言って、清香は自分の立場をようやく思い出した。
「あ、文が見ています…」
「よく寝ている。とっととやった方がいいんじゃないか?」
 三田は後ろをチラリと見て、明らかに機嫌が悪そうな声で言った。
(どうせ、もう一度は見られているんだから…)
 清香は、強引にそう自分を納得させて、覚悟を決めてショーツを下ろし始めた。膝まで下ろして三田を見たが、何も言わないので、思い切って足首まで下ろした。
「下ろし、ました…」
 息も絶え絶えに言うと、三田はさらに「足を開け」と命じた。清香はもうわけが分からなくなって、素直に足を開いた。暗い車内のせいで、清香の股間は闇に染まって見えなかった。しかし、三田は躊躇無く左手をそこに突っ込み、指をもぐりこませた。
「ひっ!」
 清香は小さい悲鳴をあげた。あまりの出来事の連続に、完全に頭が混乱していた。
「黙っていろよ。妹が起きるぞ…」
 そう言うと、三田は指を蠢かせはじめた。中指でクリトリスを探り当てると、包皮の上から軽く擦り始めた。
「ああ…」
 清香は未知の感覚に戸惑った。三田が何をしているかは感覚的に理解できたが、それによって沸き起こる衝動を理解できなかった。
(何!? これ、何!?)
 三田が指を細かに動かすたびに、得体の知れない感覚が清香を襲った。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ… ふ、あっ!」
 それまで擦るだけだった三田の指が、出し抜けにクリトリスをつまんだ。突然の刺激の変化に大声を出しそうになって、両手で口を塞いで必死に堪えた。
「声が出そうか? スカートでも咥えておけ」
 清香は命じられるままスカートを咥えた。
「自慰をやったことはあるか?」
 清香は激しく頭を振った。その答えを三田は意外に感じた。三田が弄った秘所はすでに濡れており、とても処女の反応とは思えなかった。ひょっとして、1人で開発していたのかとも思ったが、どうやらそうでもなさそうだった。
560名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:47:36 ID:zZ0UZhDi
(嘘をついているのかな…? それとも、こいつはとんだ拾い物をしたのかな?)
 三田は車が赤信号で止まったのを機に、器用に片手で清香の胸のボタンを外すと、ブラジャーをたくし上げて胸をはだけさせた。そして胸に手を置くと、すでに硬くしこっている乳首を手のひらで潰すように弄り始めた。
「ん…… ふぅ… はぁぁぁ…」
 クリトリスの強烈な刺激からゆるやかな刺激に変わり、清香は大きく息をついた。
 ひとしきり胸を揉むと、不意に三田は手を放し手をハンドルに戻した。刺激が止んで、清香はようやく視線を三田に向けることができた。
「…終わりですか?」
 ほっとした声で問うと、三田は薄く笑って首を振った。
「いや、ここからは自分でしろ。弄る場所は分かっただろ? 家に着くまで続けるんだ」
「そ、そんな!」
 清香の抗議の声を無視すると、三田は冷たく一言、「やれ」と命じた。何を言っても無駄だと悟ると、清香はおずおずと自分の身体を弄り始めた。
(どうして、こんな事しなくちゃならないの…)
 清香は悲しみを堪えて指を操った。さっき三田に弄られたときは、正直に言えば気持ちよかった。だが、そこを自分で弄って気持ちよくなれるとは思わなかったし、自分でするなんてはしたないと思うからだ。
 しかし、
(あれ、あれ…?)
 そんな清香の気持ちとは裏腹に指は軽快に踊った。まるで、昔から知っていたかのように、彼女の指は的確に性感帯を刺激し、冷めかけていた情動をあっさりと蘇らせてしまった。
(どうしよう… 気持ち良い、気持ち良いよ…)
 強烈に襲い掛かる快感に、清香の思考はとろとろと溶け始めていた。指先と秘所の感覚だけが強まり、他の感覚がぼんやりと曖昧になっていく。最初に感じていた嫌悪感や悲愴感を快楽がおおい、塗りつぶしていった。
 その様子を見て、三田はいよいよもって確信していた。恐らくは初めての自慰で、ここまで感じることのできる女は滅多にいないように思った。これなら、身体を開く努力は少なくて済むと思い、三田は薄く笑いを浮かべた。
「自慰は、初めてなんだな?」
 霞んだ思考に届いた声に、清香は蕩けた顔で頷いた。
「じゃ、イッた事もないか?」
「い、イッたこと…?」
 清香は荒い息を吐きながら、ふるふる、と首を横に振った。
「そうか…」
 そう呟くと、やおら手を再び伸ばすと、秘所を弄っていた清香の腕を押さえた。
「あ…」
「これだけじゃイケない。両手で胸を弄れ。あと、口はスカートを噛んでおけ、強くな」
 言われるがままに、清香は両手で胸を押さえると、スカートを強く噛み締めた。
 それを見届け、三田はハザードランプを点けて車を路肩に止めると、おもむろに清香の身体に手を伸ばした。そして、左手で目を、右手で秘所を覆うと、静かに言った。
「目を閉じろ。感じるままに、感じろ」
 三田は右手でクリトリスを優しく包むと、包皮で包まれたそれを、あっさりと剥いた。
 清香の背筋を鋭い電流の様なものが走った。それは、これまで散々に乱れた清香の思考を完全に覆った。
(何!? 何なの、これ!? 知らない。こんなの知らない…!)
 明らかに様子の変わった清香を見て、三田は止めをさすべく、剥けたクリトリスを一気に擦り上げた。
「…あっ!」
 その瞬間、清香の頭の中で小さな爆発がいくつも起こった。思考どころか感覚も快楽で覆い尽くされ、考えたくとも何も考えられない。
 身体も過敏に反応し、背は弓の様に反りあがり、まるで糸が切れたかの様にドスンとシートに腰を落とした。目を覆った手をどかしてみると瞳は完全に焦点を失っており、口は半ば開いて、とろとろ、と涎が流れていた。
「おい、清香?」
 声を掛けてみたが、返事はなかった。どうやら、気を失っているらしかった。
「初めてで、これか? 喜ぶべきか悩むべきか…」
 呆れて呟くと、失禁しなかったことに実はホッとしながら、三田は車を再発進させた。
561名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:49:45 ID:zZ0UZhDi
 ザザザザザッ……
 車が屋敷の駐車場に着くと、三田はウェットタオルで清香の身体を拭いて服を調えてやった。
「おい、起きろ」
 妹と違って眠りは浅い方なのか、清香はすぐに目を覚ますと不思議そうにあたりを見回して、三田を認めると顔を真っ赤にした。
「あ、あの、私…」
「俺は荷物を持っていかにゃならん。お前は妹を起こして連れて来い」
 それだけ言うと、三田はさっさと荷物を持って屋敷に向かった。
 まだ恥ずかしさが抜けない清香は、三田の顔を見ずに「はい…」と返事をすると、砕けそうな腰に力を入れて車を降りた。
 それから、苦労して後部座席から文を引っ張り出すと、慣れた調子でおんぶして屋敷に向かった。
 玄関から入って、人の気配のする方に行くとそこはダイニングで、三田が荷物を適当に置きながら入ってきた清香たちを見た。
「そいつ、どうした?」
 文に目をやって、三田が聞いた。
「文ちゃん、一度寝付いたらなかなか起きてくれないんです。だから、たいてい私がこうやって寝かしています」
「やっかいな体質だな、まあいい。ベッドに寝かして来い。そのままじゃ重いだろう」
 言われた通り、清香は自分たちの部屋に行くと、備え付けてあったダブルベッドに文を寝かし、そのままダイニングに戻った。
 三田は清香に椅子に座るように指示し、自分も向かいの席に座った。
「まあ、分かると思うが、ここがダイニングでそこがキッチンだ。明日から使うことになるんだから、レイアウトはしっかり覚えろ。…そういえば、お前たちは料理はできるのか?」
「はい。施設では持ち回りで料理をしていましたから、一通りはできます」
「よし。ああ、カロリー計算は… 流石に無理か。とりあえず、明日からは肉と野菜中心の食事を心がけろ。あと、量は残ったって構わないくらい作れ」
 三田の言葉に、清香はいちいち頷きながら「はい」と答えた。
「よし、じゃあ、今日はもう寝ろ。明日は7時に起きるように。妹もちゃんと起こせよ」
 それを聞いて、「はい。おやすみなさい」と礼をして背を向ける清香に、三田は思い出したように声をかけた。
「ああ、そうだ。清香」
「はい?」
「気持ちよかったか?」
 不意を付かれて、清香は思わず黙りこくった。しかし、あのときの自分の感情を否定することもできず、黙って頷いた。
「そうか。それなら、明日から1日1回自慰をしてイクことをノルマにしろ。忘れたりサボったりしたらお仕置きだ」
 それだけ言い捨てると、三田はさっさと立ち去ってしまった。
 清香は予想外の言葉に、へなへな、と腰を落とし、しばらく呆然としていた。
562幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 18:52:41 ID:zZ0UZhDi
とりあえずここまでです。

需要があれば続きを投下したいと思います。

題名、最初と最後しか入れてない… Orz
563名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 20:04:45 ID:xleo3FYz
GJ、すっごい好みな感じです
期待してます
564名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 20:19:47 ID:DC+TVIzt
GJとしか言いようがない
565名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 21:48:56 ID:Fy8/vyFh
あ、これなんかいいな。ツボだわ
GJです。続きに期待。姉いいね
566名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 21:50:51 ID:56m/efjK
>>562
需要あるに決まってるじゃないか。
GJです。
567幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 22:51:15 ID:zZ0UZhDi
需要、あるみたい?

じゃ、取りあえず1話まで投下します。
568幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 22:53:23 ID:zZ0UZhDi
 翌朝、朝の光が差し込む部屋で、文は姉が設定した目覚ましよりもずっと早く目を覚ました。
 枕元の見慣れぬ時計を見ると、午前6時を差していた。いつもの時間だと確認して、文は上半身を起こし、大きく伸びをした。隣には、

清香がまだ寝息を立てている。部屋にベッドは一つだけだったが、キングサイズのダブルベッドらしく、2人が並んで寝ても全く狭く感じ

なかった。
 やけに爽快な目覚めだった。少なくとも、将来の不安に怯えたここ数日は無かった目覚めだ。
 文は不思議な体質で、一度寝入ってしまうと「てこ」でも起きないが、身体が朝の匂いを感じ取ると勝手に起きてしまうのだ。おかげで

、朝寝坊をしたことは無いが、逆に夜更かしもあまりできず、そこが密かな悩みだった。
 耳を澄ましてみると、もはや飽きるくらい聞きなれた姉の寝息が聞こえてきた。首を巡らすと、隣には疲れ落ちたように眠る姉の顔が見

えた。
 姉の清香は、妹の自分から見ても十分に美人だと思う。だが、全身から漂う悲壮感が、それを台無しにしているとも思っていた。
 よく寝ている姉を起こさないように文はベッドから離れると、しばらく悩んだ後、勇気を出して部屋の外に出ることにした。
 屋敷の中はまだ薄暗かったが、人の気配を感じると、自然と足はそっちの方に歩いていた。耳を澄ますと、かすかに水の音もする。
 ドアの開いた部屋を見て覗き込むと、そこは洗面所で、三田が上半身裸で顔を洗っているところだった。
 男の裸にドギマギしながらも、文は思わず「おはようございます!」と元気良く挨拶していた。
 三田は顔を洗う手を止めて悠然と文の方を向くと、「ああ、おはよう」と短く答えた。
「もう、起きたのか?」
「私、朝起きるのは得意なんです」
「そうか、便利な身体だな」
「はい。…三田さんも早いですね」
「私はあまり眠る必要が無いだけだ」
 そう言うと不意に三田は黙り込み、考え込むような表情になった。
「『三田さん』はいかんな。普通なら、そう呼んでも差し支えないだろうが、あいにくとそういう関係ではないはずだ」
「それじゃあ、何て呼べばいいんですか?」
「それくらいは考えろ」
 言われて、文は困ってしまった。なかなか、しっくりとした呼び方が見つからず、年相応のトレンディー・ドラマ的知識を総動員して、

文は言った。
「ご、ごちゅじんさま?」
「噛んでるぞ」
「うう… それじゃ、それじゃ、旦那さま!」
 無我夢中でそう叫ぶと、三田は「ふむ」と呟き、一つ頷いた。
「そうだな、まるで大正浪漫だが、まあいいか。清香にもそう伝えておけ」
「は、はい…」
 予想外に承認されてしまって、文は内心では大いに慌てた。だが、この人がそう言うなら仕方がないと、試しに言ってみることにした。
「わかりました、旦那さま」
(あれ、意外と自然かも…)
 言ってみてから、文はそう思った。確かに三田は風格があったし、まるで自分がメイドの様で面白かった。
「うむ。では、文、顔を洗って着いて来い」
 そう言うと、三田は洗面所を出てドアを閉めた。文は急いで顔を洗うと三田の後に続いた。
569幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 22:56:03 ID:zZ0UZhDi
 三田は文をキッチンに連れて行くと、細々と指示を出し始めた。
「今日はパンにするが、朝は米でもパンでもどちらでも良い、好きな方を用意しろ。
 それと、私は朝から食う性質(たち)だから、パンだけは論外だ。サラダと副菜はしっかり準備しろ。今日は、そうだな… 冷蔵庫からハムを出せ。あと、卵もな。どう調理するかは任せる。

 私はサラダを準備する。ああ、パンは6枚全部焼け。…今から焼くなよ、冷めてしまう」
 文は忙しく立ち回りながら、三田が、スタタタタッ、と赤パプリカを千切りにしてテキパキとサラダを作る様をみて目を丸くした。
「料理が得意なんですね…」
 感心したように文が言うと、三田は「そうか?」と答えた。
「得意なつもりは無い。私には料理を作ってくれる人がいなかった。だから自分で覚えた」
 三田はそっけなく言った。文はその言葉に不思議な共感を得たが、それに思いをめぐらす前に、「早く手を動かせ」と三田に叱責されて

、慌ててハムを切り始めた。

 朝食はすぐに出来上がった。大き目のサラダボウルいっぱいのグリーンサラダに、これまで文が嗅いだことがないくらいいい匂いのする

肉厚なハムエッグが食卓に並んだ。
 既に時刻は7時を過ぎていたが、まだ清香が起きてくる気配は無かった。
「清香が遅いな…」
 柱時計を見て呟いた三田に、文がフォローするように言った。
「お姉ちゃんは朝が弱いです。だから、いつも私が起こしています」
「…バランスのとれた姉妹だな」
 昨晩は、清香が文をベッドまで運んだのを思い出して三田は言った。
「じゃあ、姉さんを起こして来い。私は新聞を取って来る。…ああ、顔を洗わせろよ」
 そう言われると、「はい!」と元気良く文は答えて、跳ねるようにダイニングを出て行った。
570名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 22:57:57 ID:zZ0UZhDi
 三田が新聞を取って戻ってくると、ダイニングには青ざめた顔の清香が立っていた。
「も、申し訳ありません! 寝坊してしまいました!」
 思いっきり腰を折って清香が謝罪すると。文がごにょごにょと何かを耳打ちした。
 すると、清香は驚いた様に顔を上げて、恥ずかしそうに「だ、旦那さま…」と付け加えた。
「低血圧なのか? まあいい。明日からはしっかり妹に起こしてもらえ。罰は… 後だな」
 三田の最後の言葉に、清香は一瞬身体を強張らせた。文も疑問に思ったが、三田が「パンを焼け」と命令したので、慌ててそれに従った


 パンが焼けて食卓に並ぶと、三田はおもむろに食事を始めた。姉妹は行儀良く「いただきます」と手を合わせると食事を始めた。
 朝食は無言で進んだ。三田は進んでしゃべろうとしなかったし、姉妹は、今回も目の前の食事を詰め込むのに、いっぱいいっぱいだった


 姉妹が、ふうふう、言いながら朝食を片付けると、三田が言った。
「清香、そこの戸棚に林檎が入っているから剥いて出せ。文は茶を入れろ。湯飲みは適当に使え」
「ま、まだ食べるんですか…?」
「食え」
 すぐに諦めると、清香は果物ナイフを探し出して林檎を剥き始めた。かなり手馴れた様子で、あっという間に形の整った林檎が並んだ。

ほどなく文もお茶を人数分淹れてきた。
 本当はおなかいっぱいだったが、三田の無言のプレッシャーに負けて、姉妹は、しゃくしゃく、と林檎を食べ始めた。
(…小動物に餌をやってるみたいだな)
 姉妹の様子に、三田は唐突に思った。
「…牛とは言わんが、犬程度にはなってほしいな」
「はい?」
「いや、なんでもない。朝食が済んだら、あとは勝手に動け。今日から私は家事をしないから、屋敷の管理はお前たちに任せる。いいか、

落ち度の無いように自主的に動けよ。落ち度があったら、その都度罰を与える。それが過ぎればここを追い出す。分からないこと、必要な

ことがあれば遠慮なく聞け。ただ、くだらんことならそれも落ち度だ。わかったか?」
「「わ、わかりました…!」」
 三田に圧倒されて、清香と文は同時に即答した。
 ただ、清香の頭の中は、今日の寝坊がどの程度の落ち度なのかと不安でいっぱいだった。
「結構。では私は自室に居るから、買い物に行く前に一度清香が来い。カードを渡す」
 そう言うと、三田は大量の新聞を抱えてダイニングを後にした。
 残された姉妹は、お互いに顔を見合わせると、とりあえず、と朝食の片付けを始めた。
「この後はどうするの、お姉ちゃん?」
「そうね… お掃除、お洗濯、お買い物、かしら? …なんだか、いつもと変わらない気もするけど」
 施設では身の回りは自分でするのが当たり前だったから、姉妹にとって家事は日常だった。
「それだけでいいのかな? ご、ご奉仕とかしなくていいのかな?」
 文の言葉に、清香はびっくりして妹を見た。
「だってさ! 旦那さまは自主的に動けって言ってたし、私たちは、その、“そういう目的”でもらわれて来たんだし…」
 妹の物言いに清香は頭が痛くなってきた。話しの内容もそうだが、妹から明らかな思慕の念を感じたからだ。
 自分もそうだが、文は父親の顔すら知らない。施設には同年代の男性は居なかったから、三田にあっさりと靡いてしまう気持ちもわから

ないでもなかった。
 しかし、昨晩の車内の記憶と感触が清香に危機感を持たせていた。もし、文がそんなそぶりを見せれば、三田がどんな要求を出すか想像

もできなかった。
「…馬鹿なこと考えるのは止めなさい。変にアピールして失敗したらお終いよ。それに、文ちゃんにはまだ早いわ」
「お姉ちゃんはいいの?」
 その言葉に清香は激しく狼狽した。しかし、文が昨晩のことを言っているわけではないと気付くと、感情を隠して言った。
「…私もよ。身体は大事にしよう? 求められない限り、そういうのは無し。ね?」
「……うん、わかった」
 清香が優しく諭すと、不安も大きかったのか、文は素直に頷いた。
 しかし、清香は既に辱めを受けている。謀らずもそれを文に隠してしまい、清香の胸は、理由のわからない罪悪感でいっぱいになった。
571幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:01:44 ID:zZ0UZhDi
 お風呂やトイレ、居間の掃除、お洗濯を終えると、清香は言われた通りに三田の部屋を訪れた。文には玄関で待ってもらった。
「…失礼します」
 ノックをして入ると、三田は巨大な机に置いた3台のディスプレイを凝視していた。
 その迫力に圧倒されながら、清香は気を利かせて淹れてきたお茶を三田の机に置いた。
「…ああ、すまんな」
 ようやくディスプレイから目を離すと、三田はお茶を一口啜って「買い物か?」と清香に尋ねた。
「はい、2人で行ってきます」
「うん、そこに地図がある。道筋はマーカーで塗っておいたから、迷うことは無いだろう。それと、これがクレジットカードだ。お前に預けるから食費・雑費はこれで払え。常ににチェックしているから変なことには使えんからな」
 そう言って差し出されたカードと地図を、清香は恐る恐る受け取った。
 これで終わりかな? と安心していた。しかし、
「ほう、ちゃんとスカートを穿いてきたか。いいぞ、きちんと自分の立場をわきまえているようだな」
 という言葉に、頭が殴られたような衝撃を受けた。
「わ、私は…」
「下を全部脱いで足を開け、立ったままでいい」
「まだ、お昼ですよ…」
「それがどうした? 言っておくが、これは寝坊のお仕置きだ。拒否は許さん」
 そう言われては反論のしようが無く、清香は少しでも早く終わるように覚悟を決めてスカートとショーツを脱ぐと、震える足を、スッ、と開いた。
 昨晩は闇に紛れて見えなかった清香の秘所を確認すると、ぴっちりと合わさった割れ目を、くぱぁ、と押し広げた。
 清香はあまりにもの恥ずかしさに泣きそうになったが、両手で顔を覆って必死に耐えた。
 そんな様子を面白そうに見ながら、三田は広げられた秘所に指を置いて、ゆっくりと上下に擦り始めた。最初は乾いた感触しかなかったが、いくらも経たないうちに、敏感なそこはかすかな水音を立て始めた。
(やはり、こいつの感度は一級品だな。よくもまあ、今まで手付かずだったものだ…)
 この身体を思う存分調教できるかと思うと、三田は笑みを消すことができなかった。
 三田は滴り落ちようとする雫を指ですくうと、清香の顔の前に差し出した。
「おい、見ろ」
 清香は恐る恐る目から手を外すと、目の前にはぬらぬらと光る指が見えた。
「少し弄っただけで、もうこれだ。お前は相当いやらしい身体をしているな」
「…そんなことありません!」
「そう思うか? まあいい、これから嫌でも思い知ることになる…」
 そう言うと、三田は卵型のローターを取り出すと、二、三度秘所に擦り付けて慣らすと、ぬぷっ、と秘所の中に潜り込ませた。
(え!? 何!? 何を入れたの…!?)
 痛みは感じなかったが、強烈な違和感を感じて清香は慄いた。何を入れられたのか訊きたかったが、あまりに恐ろしくて訊けなかった。
 清香の混乱を無視して、三田はバンドを取り出すとそれでコントローラーを太ももにしっかりと固定した。
「スカートを穿いていいぞ」
 まだ、混乱しながらも、清香は三田に従ってスカートを身に着けた。続いてショーツを取ろうとしたが、脱いだはずのショーツが見当たらなかった。
「あの、ショーツは…?」
「ショーツは無しだ。代わりにいい物貰っただろう? 今日はそれをつけて過ごせ。夜に外してやるから、文が寝付いたらここに来い」
「そんな…」
 あまりの宣告に清香は絶句した。
 固まってしまった清香を面白そうに眺め、三田は手元のスイッチを操作した。すると、清香の中にあるローターが、ジィィィィ…、と振動を始めた。
「ヒッ! いやぁぁぁぁぁ!」
 悲鳴を上げて清香は膝を折った。
「お願いします… 外してください…」
 息も絶え絶えに清香は訴えたが、三田は冷酷に「駄目だ」と首を振った。
「しばらく我慢していろ、そのうち慣れるだろ。ほら、買い物に行って来るんだろう。妹を待たせるんじゃない」
 そう言い放つと、三田はさっさと清香を部屋の外に追い出し「夜に来い」と言い残すとドアを閉めた。
 廊下に取り残された清香は、恨みがましい目でドアを見ると、何とか平静を装って文の待つ玄関へと足を進めた。
572名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:03:08 ID:zZ0UZhDi
「遅かったね?」
 玄関で待ちぼうけていた文が、清香を見てそう言った。
「うん、カードの使い方を教えてもらっていたから…」
 来る途中で考えていた言い訳を言うと、文が「ふーん、カード?」と訊いた。
「クレジットカード。ちょっと、どきどきするね」
「見せて見せて!」
「後でね。さあ、早く行きましょう。お昼ごはんに間に合わなくなっちゃう」
「うん、そうだね」
 そう言うと、文は清香の顔をまじまじと見つめた。
「ねぇ、お姉ちゃん、顔が赤いよ?」
「…そう? 長袖はもう暑いかしら。何でもないから気にしなくても大丈夫よ」
 そう言うと、清香はさっさと歩き出した。
(やだ… 顔に出てるの?)
 実のところ、歩いていないと足が震えてきそうで怖かった。ローターはいまだ震え続けていて、絶え間無い快感を清香に送り続けていた。ショーツも穿いていないから、愛液が滴り落ちないかが心配でたまらなかった。
「あ、待ってよお姉ちゃん」
 いつもより、姉の何かがおかしいと感じながらも、それが何なのかわからないまま文は歩き始めた。
573名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:04:38 ID:zZ0UZhDi
 それからは我慢の連続だった。
 スーパーでは買い物で気が紛れたが、屋敷に帰ってからはどうしても意識してしまった。
 昼食の調理中も、昼食中も、屋敷の掃除をしているときも、卑猥な責め具は清香を苛み続けた。
(文にだけは…)
 午前中に吐いた嘘が辛かった。文に助けを求めたくてもできなかった。
 文の前では気を張って何とか平静を保っていたが、不意に1人になると快感に耐え切れず、昨日覚えたばかりの自慰をしたくてたまらなくなった。
 そんな衝動が起こるたびに指を噛んで耐えてきたが、そろそろ夕食の準備、という時間になって、とうとう耐え切れなくなった。
(少しだけ… 1回だけ…)
 夕食の準備を始めた文に断りを入れると、トイレに入って便座に座り、まずは太ももまでべったりと濡らしていた愛液をトイレットペーパーで拭った。
「こんなに…」
 自分の体液でぐじゃぐじゃになったトイレットペーパーを見て、不意に三田のセリフがよみがえった。「お前は相当いやらしい身体をしている」と。
 否定したかった。でも、認めるしかなかった。清香の心は悲しみに押しつぶされながらも、肉体は快感を求めて動いていた。
 持っていたハンカチを口に咥えると、震える手で股間を覆った。秘所のローターが振動しているのを感じる。少し指を動かすと、その途端、何か熱いものが秘所から噴き出た。
(オ… シッコ…?)
 既に意識が混濁している清香は、それが何なのか確かめないまま淫核を探し当てて、乱暴に、ぐにゃり、と押しつぶした。
(あ、あ… 来る、来る…!)
 初めに小さい波が襲った。それが何度も通り過ぎたと思ったら、最後に大きな波が体中を駆け巡った。
「あ、あ〜〜〜〜〜!」
 口からハンカチが滑り落ち、清香の口から艶声が漏れた。身体は意思に反して過敏に反応し、背が弓の様に反りあがり、突然糸が切れたように便座に崩れ落ちた。
「はぁ、はぁ、はぁ… 気持ちよかった…」
 思わず呟いてしまうほど快感が強かったが、昨日より心構えを強くしていたおかげで、なんとか失神せずには済んだ。
「1日、1回…」
 三田の命令を思い出す。初めは嫌だと感じていたそれが、今では心のどこかで歓迎しているのを感じて、清香は呆然となった
574幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:05:19 ID:zZ0UZhDi
「私は、いやらしいんだ…」
 何故か諦観した気持ちになって、トイレットペーパーで再び濡れた太ももや指を拭くとトイレを出た。
 出た途端、脅えたように立っている文と目が合った。
(え!? 何で文が…)
 清香は軽く混乱し、ついで(聞かれた!)と思い、恥ずかしさのあまり顔が真っ赤になった。
「お、お姉ちゃん、今日おかしかったから、か、体、悪いんじゃないかと思って、心配で…」
 文がつっかえつっかえ言った。
「そしたら、聞こえちゃって…」
 そう言って、文は下を向いて黙り込んだ。清香は頭が混乱して、声を掛けようにも何を言っていいのかわからなかった。
 姉妹が硬直している間に、三田がひょっこりと現れた。トイレの前の2人を見て、すぐに状況を理解したのか、苦笑すると言った。
「なんだ、我慢できなかったのか、ん?」
 水を向けられ、恥ずかしさに消えてしまいそうになりながら、清香は「はい…」と声を絞り出した。
「あ、あの!」
 突然、我慢できなくなったのか、文が声を出した。
「お姉ちゃん、辛そうです! その、い、イジメないでください…」
 三田とのやり取りで何かを感じたのか、文は頭を下げて頼んだ。
「…お姉ちゃんを助けたいのか?」
「はい…」
「それなら、清香、文に取って貰え」
 三田が面白そうに言うと、文は不思議な顔をして言った。
「取る? 何を?」
「そ、それだけは止めてください! 妹に見せるなんて…」
 清香は必死に訴えた。たとえ妹だろうと、いや、妹だからこそ、自分のいやらしい所を見せたくなかった。
「清香、せっかくの文の気持ちをフイにするつもりか? 今外さないと、黙ってした罰で明日もつけてもらうぞ」
「そんな…」
 清香は絶望感を感じた。今日だけでも地獄だったのに、明日もなどとは絶対に嫌だった。
「お姉ちゃん、私頑張るから…」
 文としては、姉を助けたい一心での言葉だったが、それは清香を追い詰めるだけだった。
「さあ、清香。文にきちんと見せて、何を外してほしいのかしっかり言え」
 畳み掛けるように三田が言うと、とうとう観念した清香が文に向き直った。
「文ちゃん、あんまり見ないでね…」
 そう言うと、スカートをそろそろと持ち上げて自分の秘所を露わにした。
 まさか姉がそんな行動をするとは思わず、また、ぬらぬらと濡れ光る秘所を見て、文は思わず息を飲んだ。
「お姉ちゃんの、あ、あそこから紐が見えているのがわかる?」
「う、うん、見えるよ」
「それを引っ張って。そしたら、その、出てくるから…」
(ああ、恥ずかしい… 消えちゃいたい…)
 羞恥と快感に、清香は気が遠くなるのを必死で堪えてた。
「ひ、引っ張るよ…」
 文が勇気を出して掴むと、それは何かでヌルヌルと濡れていて掴みにくかった。
「文、ゆっくり引っ張ってやれ」
 三田が冷酷に声を掛けると、それを合図に、文は言われた通りにゆっくり引き抜き始めた。
(あ、ああ… お願い、文ちゃん、早く、早くして…!)
 ゆっくり引き出されると、それだけ広く長く刺激を受けるが、最早声もでない清香はただひたすらに念じるしかなかった。
 ほんの数秒のはずなのに永劫にも思える時間が経って、清香の秘所からローターが滑り出た。と同時に、ローターで堰き止められていたのであろう愛液が、とろとろと零れ落ちて、床に小さな水溜りを作った。
 文がローターの振動に慄きながらコントローラーも外すと、清香は膝を折って床にへたり込んだ。
「お、お姉ちゃん! 大丈夫?」
 ローターを三田に渡すと、文は清香に駆け寄った。清香はぜいぜいと肩で息をしながらも、妹を不安にさせまいと無理やり笑顔を作って「大丈夫よ」と言った。
「予定より早く外してもらえてよかったな、清香。さて、まだ夕食準備の途中だろう? 2人とも料理に戻れ。 …ああ、清香は辛いんだったら少し休んでいてもいいぞ」
 三田がそう声を掛けると、清香は再び「大丈夫です」と言って立ち上がった。そして、恥ずかしさなのか怒りなのか、「失礼します」とだけ言うと、足早にこの場を去った。文も慌てて、「失礼します、旦那さま」といってそれに続いた。
 1人残された三田は、「いちいち良い反応をするやつだ」と漏らしながら、清香が濡らした床をしばらく見つめると、ため息と共にそれを拭き始めた。
575名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:06:12 ID:GhtgyQcc
GJ!
続き待ってます
576名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:06:19 ID:zZ0UZhDi
 夕食の雰囲気は気まずかった。三田は全く気にしていない風だったが、姉妹はお互いに気まずかった。そのため、目の前の料理に集中してしまい、結局今日もいつもよりずっと余分に食べてしまった。
 食後、文は風呂を沸かしに行き、清香が1人で黙って後片付けをしていると三田が声を掛けた。
「何だ、お前怒っているのか?」
 その言葉に、一瞬洗う手を止めて清香は答えた。
「…いいえ、覚悟はしてました。私たちは売られてきたんですから… でも… でも… 文にやらせたのはひどいです! あの娘はまだ幼いのに、あんなことをさせるなんて…」
「いずれは知ることになるし、今から慣れておいたほうが良いだろう?」
 その言葉を聞いて、清香は三田に向き直ると、突然土下座を始めた。
「旦那さま! お願いします! 文には… 文には手を出さないでください。変わりに私がふたり分引き受けます。どんなことをされても嫌と言いません。お願いします! お願いします!」
 清香は必死に額を床に擦りつけた。文が三田に対して特別な感情を持ち始めているのを痛烈に感じていた。それだけに、文がどこまでも堕ちていきそうで恐ろしかった。
 そんな清香を見て、三田は胡坐をかいて座ると、あごを掴んで無理やり清香の顔を上げた。
「まあ、とりあえず土下座はやめろ。私はそれを見ると腹が立つ。私が腹が立ったらどうなるかは言ったな」
「は、はい!」
「よし、では言うことがある。『どんなことされても嫌とは言わない』と言ったが、それは最初から当たり前のことだ。お前はもう少し覚悟が足りない。だが、安心していいぞ。私は女性を辱めるのは好きだが、いたぶるのは好きではない。大切なお前たちを傷物にしたりはしない」
 そんなこと言われても、清香はちっとも安心できなかった。
「文についても同じだ。どちらも特別扱いはしない。ただ、まあ、確かに文は幼くはあるな」
 そう言われて、清香は意外に思った。三田がそんな風に言うとは想像していなかった。
「食指が動かんのは事実だ。だから、しばらく私は放っておく。いいか、手を出さないのとは違うぞ。ただ、単にやる気が起きないだけだ」
 予想外の言葉に、清香はその場で頭を下げ、「ありがとうございます!」と叫んだ。
「土下座は止めろ。…それとな、お前本当に嫌なのか?」
 意味がわからず、清香は首をかしげた。
「まあいいか、これから嫌でも思い知ることになるだろう。 …さて、風呂から上がったら文も含めて話があるから、2人で私の部屋に来なさい」
 そう言って、三田は立ち上がると去っていった。清香は文のことで嬉しく思いつつも、今度は何をされるんだろうと不安にも思った。
577名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:08:03 ID:zZ0UZhDi
 三田の後に風呂に入った後、2人は三田の部屋を訪れた。お互いに何をされるか不安だったが、清香は三田の言葉を信じようと思った。
 ノックをして入ると、三田はかなり大きめのビンを持って、側面に張り付いているラベルを熱心に読んでいた。
「来たか。とりあえず、2人とも座りなさい」
 そう言って2人を座らせると、文に持っていたビンを手渡した。ビンはズシリと重く、危うく文はそれを取り落としそうになった。
「それはお前にやるから、毎日忘れず使え」
「え?」
 そう言われて、しげしげと文もラベルを見たが、英語で書かれていてわけがわからなかった。
「あの、これなんですか?」
「ん? 読め…ないか、そりゃそうか。まあ、簡単に言えば豊胸剤だ」
「ほうきょうざい?」
 そう言われても、漢字変換できなかった文は鸚鵡返しに訊いた。
「お姉ちゃん、ほうきょうざいって何?」
「ええと、豊かな胸だから、胸が大きくなる薬、かしら?」
 清香が自信なさそうに言うと、三田が「そうだ」と肯定した。
「ま、簡単に言えば、それを塗り続けると胸が大きくなる、らしい」
「わぁ!」
 文は単純に嬉しいらしく、きらきらした目でビンを見つめた。それから、思い出したように訊いた。
「あの、お姉ちゃんは?」
「清香には無しだ。…一応理由はある。その薬は推奨15歳以下だ。それ以上には効き目が鈍るらしい。それと、微量だが興奮剤が入っているから、おそらく耐えられなくなる。不眠症になんかなりたくないだろう」
「えと、はい…」
 何だか言っていることの半分もわからなかったが、とりあえず文は頷いた。清香は、なぜだか自分が馬鹿にされているような気がして、憮然とした表情になった。
「使う時間はいつでもいいらしいが… そうだな、寝る前にお姉ちゃんに塗ってもらえ。清香、塗るときはビニール手袋を忘れるなよ」
 その言葉に、姉妹は顔を見合わせた。
「あの… 自分で出来ますよ?」
「いや駄目だ、清香がしろ。ほら、今日は見ておいてやるからここでしろ」
「え、ええ!?」
 驚いた2人だったが、何を言っても無駄だと思い知ったのか、お互いに目配せをすると素直に従って準備を始めた。
「上着は、脱いだほうがいいよね… ブラジャーも…」
 文は度胸が据わったのか、躊躇いながらも上着とスポーツブラを脱いで上半身裸になった。最初は手で胸を隠していたが、三田が見ているとわかると、ゆっくり手を下ろした。
(胸は、やっぱり大きいほうがいいのかな?)
 そんなことを考えた。
578幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:08:43 ID:zZ0UZhDi
 そうしているうちに、ビニール手袋を着けた清香がビンを片手に文の前に立った。
「そこに立ったら見えないだろ。清香は座って、文は清香の膝に座れ」
 清香はため息を吐くと、空いている椅子に座って「はい、あやちゃん」と膝を叩いた。文も慣れた様子で清香の膝に座り背を預けた。
「じゃあ、塗るよ?」
 そう言って、清香は両手に薬を付けると、文の乳房を両手で覆い塗り始めた。小振りな乳房は、あっという間に薬まみれになった。
「終わりました…けど?」
「清香、言わなくてもわかるだろう?」
 三田にそう言われ、清香は(ああ、やっぱり)と思うと、文の耳に口を近づけた。
「文ちゃん、痛かったら言ってね」
「え、何をする…の。 …あっ!」
 文が言い終わらないうちに、清香は昨晩に自分の胸でしたように手を動かし始めた。
 初めはゆっくりと優しく、次第に力強く。清香にその気は全く無かったが、リズミカルに動くその指は、明らかに官能を刺激する動きだった。
「文、どんな感じだ?」
「…ぬるぬるして、くすぐったいです」
「他には?」
「…うぅ。わかりません」
 本当は、揉まれる度に胸の奥がじんじんと響き、幼い官能が無理やり呼び起こされていた。
(ああ、見てる。旦那さまが見てる…)
 うっとりとした表情で三田を見つめ、文は熱っぽい息を吐いた。
(まあ、ある程度は予想していたが、妹も同じ性質か… 予定を繰り上げてもいいかもしれんな)
 半分呆れながらそう思うと、三田は時計をチラリと見て言った。
「よし、そのくらいでいいだろう。文、服を着ろ」
 2人で遠い目をしていた姉妹は、三田の声で、はっ、と我に返ると、慌てて身体を離して身支度を整えた。
「5分だな、それぐらい揉んでいれば十分だ。その薬は部屋で保管しろ。
 明日の予定は今日と同じだ。ただ、朝食はお前たちで用意しろ。朝食の時間は7時。その時間に私を起こせ。
 清香、明日は寝坊するなよ。文、お姉ちゃんをしっかり起こせ。では、おやすみ」
 そこまで一方的にまくし立てると、三田は姉妹をさっさと部屋から追い出した。2人は「おやすみなさい…」と頭を下げると、お互いに顔を見合わせて、頬を染めながら部屋に戻った。
579幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:10:07 ID:zZ0UZhDi
 姉妹は部屋に戻ってすぐにベッドに入ったが、昨日とは違ってなかなか寝付けなかった。今日も色々なことがあって疲れているはずなのに、2人とも妙に興奮して眠れないのだ。
(ああ、私はなんて馬鹿だ! もう、馬鹿! 馬鹿!)
 そんな中で、清香は自己嫌悪の真っ最中だった。
(なんであんな風に揉んじゃったんだろ… フリだけしておけばよかったのに…)
 三田がどんな狙いで自分に揉ませたかは、ぼんやりと気付いていたが、馬鹿正直にそれに乗ってしまった自分が情けなく、文に申し訳なかった。
「ねぇ、お姉ちゃん…」
 突然、文が清香に声を掛けてきた。動揺しながらも、それを必死で覆い隠し清香は答えた。
「…どうしたの、文ちゃん?」
「今日は、その、大変だったね」
「そう、だね…」
 そう言って、しばらく沈黙が流れた。
「……ないの」
「え、何?」
 良く聞き取れなくて、清香は文の方を向いた。文はこちらを、妙に熱っぽい目で見ていた。
「身体が熱くて、眠れないの。なんだか、胸もどきどきするし…」
 そう言って文は、熱っぽい息を、はぁ、と吐いた。その仕草が妙に色っぽくて、清香は胸の鼓動が早くなるのを感じた。
「お姉ちゃん、お願い。何とかして… このどきどき、止めて…」
 そう言われて、清香は大いに慌てた。自分が妹の官能に火をつけたのは感覚的に理解できたが、だからと言って、それをするのはひどく躊躇われた。
 混乱して言葉を出せない姉に、文は懇願するように言った。
「…辛いよ」
 そう言われて、清香は心を決めるしかなかった。全ては三田の言うがままになった自分が悪いのだ。そう思い決めて、清香は文をそっと抱きしめた。
「文ちゃん、そういう気持ちになったら、必ずお姉ちゃんに言ってね。お姉ちゃんがちゃんとしてあげるから、自分で弄っちゃだめよ…」
 それは、文が自分の様に官能へ堕ちないためだった。自分がコントロールしなければならないと強く思った。
580幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:10:54 ID:zZ0UZhDi
「うん、お姉ちゃん…」
 そう言うと、文は安心したように清香の胸に顔を埋めた。
 小さいときから、文はお姉ちゃん子だった。物心ついたときから両親のいなかった文にとって、自分を無条件で愛してくれる姉の存在は、強烈な依存の対象だった。
 それはお互いに、どこか肉親の情を超えていた。
「文、力を抜いてね…」
 清香はさっきの様に文を背後から抱くと、片手で文の胸のボタンを外してそっと手を差し入れた。スポーツブラの上から優しく胸を揉んでやると、文は気持ちよさそうに鼻を鳴らした。
(ああ、文。可愛いわ…)
 自分の指が動くたびに甘く啼いて反応する文は、まるで愛玩動物のようで、いつもとのとは違った愛おしさを感じた。
「文、きもちいい?」
 清香がそっと耳元に問いかけると、「うん、きもちいいよ…」と文はうっとりした声で答えた。
 その声がたまらなく愛おしくて、清香は自分でも思ってもみないことを言った。
「ね、キスしようか?」
「ふぇ? ん、いいよ…」
 とろけた目で文は姉を見上げると、文は何のためらいも無く目を閉じて口唇を差し出した。
「ん…」
 清香は唇を合わせ文の身体抱きしめた。唇の柔い感触と甘い文の匂いが、自分の理性をとろとろに溶かしていくのを感じた。
「んっ、んん… ぷはっ」
 散々唇を吸ってから口を離すと、文はとろんとした目付きで、「お姉ちゃんのえっち…」と呟いた。
「もう少しだからね…」
 清香は文が昂ぶってきたのを感じると、片手を文のショーツの中に滑り込ませた。
「あ、そこは…!」
「大丈夫、力を抜いて…」
 そう言ってもう一度キスをすると、清香は指を妖しく動かし始めた。
「あっ! そこ、お姉ちゃん… 駄目、駄目だよ…!」
 股間からの甘い刺激に、文は思わず清香の手を押さえようとした。その手を優しく押さえて、清香は手加減無しで文の秘所を嬲った。
「ふああーーー!! それ! それ駄目! お姉ちゃん、駄目だよーーー!!」
 突然激しくなった刺激に耐え切れず、文は四肢をばたつかせて抵抗した。清香は足と手を身体に絡めて文を押さえ付けると、「大丈夫…」と耳元で囁くと、これで最後とばかりに指で秘所をかき回した…!
「ひっ!! 〜〜〜〜〜〜!!」
 一瞬息を吸い込むと、文は声にならない悲鳴を上げた。清香は、文の身体のそこかしこが痙攣しているのを感じた。
(私もこんな感じなのかしら…?)
 興味深く文を見守っていると、波が去ったらしい文が、「ハァハァ…」と荒い息を吐きながら、目の焦点を清香に合わせた。
「おねえちゃん… 気持ちよかったよ…」
 そう言うと、文はそのまま満ち足りたように眠りについた。
 清香は文の服を調えてやると、文の愛液でぬらぬらと光る指を見つめて呟いた。
「いやらしい、女だわ…」
581幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:14:09 ID:zZ0UZhDi
 姉妹が屋敷に来て1ヶ月が過ぎた。
 その間、色々なものが変化した。
 まずは服装だが、姉妹に庭仕事をさせ始めることも考えて、三田は適当な作業着を姉妹にカタログから選ばせた。
 ところが、文が「可愛かったから」と言って選んだ服はなぜかメイド服で、まかせっきりにしていた三田と清香は、届いた大量のメイド服を見て、各々ため息を漏らした。
「なんで文に選ばせた?」
「社会勉強だと思って…」 
 姉妹の体格も変わっていた。栄養事情が良くなったせいか、骨ばっていた身体には柔らかい肉が付き、女性らしい膨らみが全身に目立つようになって来た。
 特に、文の胸は急激な成長を見せた。それまで、せいぜいAカップ程度だった胸は、瞬く間にCカップまで成長し、服の上からでもわかるほどに張り出していた。
 文は素直に喜んでいたが、妹にあっさり差をつけられた清香は複雑だった。
「AA…」
「お、お姉ちゃんもすぐに大きくなるよっ!」
 その清香は、この1ヶ月で散々に嬲られていた。
 三田の宣言通り、1日1回は三田の目の前で自慰を強要され、三田の癇に障ることがあれば容赦無くローターで責められた。ショーツはそのたびに奪われていたが、途中から「しばらく何も穿くな」と宣告され、常にノーパンで過ごさなければならなかった。
 それからは三田からの陵辱の度合いも高まり、不意に呼びつけられては自慰を強要されることもしばしばだった。
 姉妹の夜の睦み事は、あれから数回あった。文も我慢しているのはわかったが、それでも耐え切れないときは清香も答えた。
 そうして、性に対して抵抗感を無くしつつある姉妹を見て、三田はそろそろ良い時期だと思い始めていた…
582幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:14:44 ID:zZ0UZhDi
 その日の夜も、清香は呼び出されて三田の自室を訪れた。三田はいつものように椅子に座っていた。
 三田は清香が入ってくるなり自分の隣に立たせると、一言、「見せろ」と言った。
 もう十分に躾けられた清香は、躊躇いもせず「はい、旦那さま」と言うと、スカートを上げて足を開いた。
 三田が露になった秘所に無造作に手を伸ばすと、清香はまるで何かを期待するかのように「ああ…」と吐息を漏らした。それを聞いて、三田は決断した。
「文を連れて地下室まで来い」
 そう言うと、三田はさっさと部屋を出て行った。清香は地下室の場所は知っていたが、これまで入室は固く禁止されていた。
(たぶん、とうとう…)
 清香は1人覚悟を決めると、文を呼びに行った。
583幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:16:12 ID:zZ0UZhDi
 姉妹が初めて地下室を訪れると、そこはまさに“そういう部屋”だった。
 部屋のそこかしこに設置された数々の器具。もとは高級家具だったろうに、作り変えられて拘束台と化した皮製のベッド。そして、壁に掛けられた用途もわからない道具の束。姉妹は、これから自分たちの身に降りかかる運命に震えた。
「服を脱いでそこに立て」
 2人は、これまでとは違う三田に不安を感じながら、染み付いた服従心で服を脱ぎ始めた。
 裸で並んだ姉妹をじっと見つめて、三田は「ふむ」と納得したように頷いた。
「ようやく食べごろになったな。随分と女らしくなったじゃないか」
 そう言われて、姉妹は(とうとう来た!!)と身体を強張らせた。姉妹は、お互いに目配せをすると、清香が進み出て言った。
「旦那さまに捧げる覚悟はできています。ですから、どうか私たちを大切にしてください。どうか、飽きて捨てないでください…」
 それは夜毎話し合っていたことだった。純潔を捧げるからには、この人に長く大事にして欲しかった。
「まだそんなことを考えていたか… まあ、それは安心しろ。お前たちは良くやっている。滅多なことが無い限り手放す気はない」
 その言葉に、姉妹は明らかに安堵した。
「さて、今日から本格的にお前たちを躾ける。もちろん奴隷としてだ。まずは挨拶からだ。…そうだな、清香、やってみろ」
 突然名指しされ、清香は驚きつつも答えた。
「お、おはようございます、旦那さま」
「全然ダメだな」
 三田は面白そうに言った。
「え?」
「奴隷が立って挨拶するのか? 跪け!」
 突然三田が大声で叫ぶと、清香は雷に打たれたように跪いた。慌てて文もそれに倣った。
「土下座は嫌いだと前に言ったな? あれは弱者が土下座を武器にしているからだ。本当はそうではない。土下座は服従の証だ。見も心も捧げる覚悟をした者のみ、土下座は相応しい」
 そう言うと、跪いている清香に一枚の紙を渡した。
「これが挨拶だ。ほら、清香。姉が手本を見せてみろ」
 紙に書いてある内容を読んで、清香は改めて自分たちに何を求められているのかを悟った。紙を文に手渡すと、覚悟を決めて語り始めた。
「い、卑しい奴隷の清香です。これから旦那さまに奉仕させていただきます… どうか、このいやらしい身体を存分にお使いください…」
 言い終わると、清香は深々と座礼をした。それから恐る恐る顔を上げるた。
584幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:17:33 ID:zZ0UZhDi
「途中で顔を上げたから60点だな。次、文やってみろ」
 そう言われて、文は困ったように三田を見た。
「よ、読めません、旦那様…」
 そう言われて、思わず三田は苦笑した。
「まあ、仕方がないか。文は思うように言ってみろ」
「はい、えーと、その…」
 文は必死に頭を巡らした。
「い、いぢめてください…」
「…………」
「…………」
 場が無言になった。
「まあ、いいか… そういう気持ちは大事だ」
「はい……」
 自分が外した答えを言ったとわかって、文は、しゅん、とうなだれた。
「挨拶の後は奉仕だ。清香…」
 そう言うと、三田は清香の肩に片足を、どかっ、と置いた。
「舐めろ」
「え…?」
「わからんか? 服従心が足りんな。おい、土下座しろ」
 混乱したまま清香が額を床につけると、三田は清香の頭を足で踏みつけた。
「あっ!!」
「これでわかったか? 舐めろ」
 ようやく、三田の言わんとしていることを理解した清香は、のろのろと顔を上げると、舌を伸ばして三田の足を舐め始めた。
(うぅ、気持ち悪い…)
 思ったよりは変な味はしなかったが、足を舐めるという行為は、背筋が逆立つほど屈辱的だった。
「どうだ、惨めか?」
「………はい」
「だろうな。だが、奴隷としては失格だ。主人の足ぐらい喜んで舐めろ」
 そう言って三田は足を引いた。足舐めから解放された清香は、荒く肩で息を吐いて、「はい…」と答えた。
585名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:19:03 ID:zZ0UZhDi
「次、文やってみろ」
「は、はい!」
 文は三田に擦り寄ると、犬がミルクを飲むように、ぴちゃぴちゃ、と音を立てながら足を舐め始めた。
「はっ、はっ、はっ…」
 姉よりも嫌悪感が無いのか、それとも三田に精一杯アピールしているのか、文は積極的に舌を動かした。
「ははっ、まるで犬のだな。そのまま、ケツを振ってみろ」
 文は言われた通りにお尻を左右に振った。そうすると、自分が本当に犬になったように思えてきた。
「次はしゃぶってみろ」
 三田がそう言ってつま先を上げると、文は躊躇いも無くそれを口に咥えた。
 じゅぶじゅぶ、と音が立つほどに熱心に吸い上げる。文の心には、(ああ、そうか… これがご奉仕っていうんだ…)という漠然とした理解が広まっていた。
「よし、もういいぞ。文はおしゃぶりが上手だな」
 そう言って、三田は文の頭を撫でながら褒めた。最初、あっけにとられた表情をしていた文だったが、褒められたという事がわかると、ぱぁぁ、と顔を輝かせて喜んだ。
「今度はこっちだ、できるな?」
 そう言って三田は己のペニスを取り出して文に見せ付けた。後ろで清香が、はっ、と息を飲むのが聞こえた。
 さすがに文は躊躇したが、それでも「ご奉仕します…」と言うと、あっさりとペニスに手を伸ばした。震える手でまだ萎えているそれを持ち上げると、チロチロ、と2、3度舐め上げた。
「ううぅ…」
 低く呻いてから、文は困ったように三田を見上げた。
「まずは全体を丁寧に舐めろ。それから咥えてみろ」
 そうアドバイスを受けて、文は再び、チロチロ、と舐め始めた。
(なんだか、すごく生臭い… でも、何でだろ、嫌な匂いじゃない…)
 初めはゴムのような感触にびくびくしていたが、次第に気にならなくなってきた。不意に、文はペニスが最初と較べて大きくなっていることに気付いた。
(あ、大きくなってる… よ、よーし…)
 文はいったん口を離すと、精一杯大きく口を開けてペニスを飲み込んだ。
(お、大きい…!!)
 文の年相応の口に三田のペニスは大きすぎた。それでも必死に鼻で息を吸うと、口をもごもご動かしてペニスを刺激しようとがんばった。
「ふーっ! ふーっ! ふーっ…」
 鼻息荒く奉仕を続ける文を楽しそうに見ると、三田は頭を撫でて文の動きを制した。
「よく頑張ったな、偉いぞ」
 また三田から褒められて、文は嬉しそうに鼻を鳴らした。
「じゃあ、手を降ろして身体の力を抜け。息をゆっくり整えろ」
 そう言うと、文は手をだらん、と垂らして息を整えた。
「よし、絶対に力むなよ…」
 三田はそう言うと、おもむろに左手で文の鼻をつまみ、右手で後頭部を押さえると、力を込めて強引に文の顔を自分の腰にくっつけた。
 当然、喉奥深くに進入したペニスは気道を塞ぎ、文は呼吸ができなくなった。
(い、き… 息ができない…!!)
「んごぉーーー!!! おーーーー!!! おーーーー!!!」
 力むなと言われても無理な話だった。文は手と足をばたばたと振り回して抵抗した。しかし、三田はがっちりと固定して離さなかった。
「文ちゃん!!」
「黙っていろ!!」
 三田は制止したが、構わず清香が文を引き剥がそうとした。三田は舌打ちを一つすると、清香を容赦なく蹴り飛ばした。
「きゃあ!!」
「そこで大人しくしていろ!! お前が余計なことをすると、妹が死ぬぞ」
 そう言われて、清香はビクリと震えて動けなくなった。
(あ、あ… 頭がぼーってなる… ふわふわ、してる…)
 すでに文の手足は止まり、食道はびくびくと痙攣している。
(そろそろか…)
 三田がそう感じると、それまで、かっ、と見開いていた文の目がだんだんとあがり始め、ついには、くるん、と裏返った。
 その瞬間、三田は文の頭を離すと、間髪入れずに半開きになっている文の口を自分の口で覆い、思いっきり吸い上げた。それまで行き場の無かった文の吐瀉物が、引きずられるように喉の奥から溢れてきた。
 三田はその最初の波を吸い取って吐き捨てると、倒れる文をうつぶせにひっくり返した。
「ごぼお、ごぼっ! ごぼ……!!」
 瞳から光を失ったまま文は嘔吐を続けた。さらには、下も緩んだらしく、しゃぁぁぁぁぁ、と音を立てて失禁した。
586幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:21:04 ID:zZ0UZhDi
「ああ、文ちゃん…」
 変わり果てた妹に近づくと、清香は汚れた口を拭ってやり、いまだ尿を垂れ流す股間に服を丸めて押し込んで流れを止めた。
「…酷い、こんなの酷い、あんまりです!」
 清香が殺気に満ちた目で三田を見ると、三田はペットボトルの水で口をゆすぎながら答えた。
「そうか? 俺はご褒美のつもりなんだがな…」
 三田はとぼけた風に言った。
「さて、次はお前の番だ。ベッドにあがって四つん這いになれ」
「い、嫌です…」
「舐めた口を叩くな。その格好で放り出してもいいんだぞ」
 そう言われて、清香はあるだけの服を文に掛けてやって、のろのろとベッドに上がった。
「四つん這いだよ、早くしろ」
 のろのろと動く清香の尻を、ぴしり、と叩くと、清香は「ヒッ!」と小さく悲鳴を上げて四つん這いになった。
「そのまま腕を後ろに回せ。両方だ」
 清香はぶるぶる震える身体を精一杯動かして、腕を後ろに回した。その瞬間、三田は清香の両腕を拘束具で固定した。
「えっ!?」
 驚く清香を尻目に、今度はアイマスクを取り出すと、がっちりと清香の視界を覆った。
(み、見えない…!)
「何をするんですか!?」
 急に視界を遮断され、清香は抗議の声を上げた。しかし三田はそれに答えず、次に両足を開いた状態でバーに固定すると、最後に鎖つきの黒皮の首輪を取り出して清香の首に巻き、ごつい南京錠で、がちゃり、と錠をした。
(何!? 今の音…!? な、何がどうなってるの!?)
 清香の混乱と恐怖はピークに達していた。あとほんの少し不安な出来事が起これば、失禁してしまうかもしれなかった。
「お、お願い… 酷いことはしないで…」
 息も絶え絶えに清香は懇願した。その瞬間、
「あん!!」
 と、清香は甘い声を上げた。自分のクリトリスを、柔らかい何かが撫ぜたのだ。
「あん、あん…!!」
 それは一度では終わらず、何度も淫核を擦り上げると、次にヴァギナ全体を刺激が襲った。
(これ、もしかして舌!? 旦那さまがおまんこ舐めてるの!?)
 そう考えると、途端に強烈な快感が脳髄に炸裂した。それまで舐めていた舌が引っ込むと、今度はクリトリスを強烈に吸われた。
(あ、駄目だ…)
「あ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
 我慢する間もなく清香はイッた。
 普段ならここで三田は刺激をやめるが今日は容赦が無かった。ヴァギナから舌が離れたかと思うと、今度は両の乳首を、こりこり、と刺激され始めた。
「駄目っ! 駄目っ! もう、無理! イキましたぁ! 旦那さま、私イキましたぁ!!」
 どんなに叫んでも三田の手は止まらなかった。ほどなくして、ヴァギナへの刺激も始まり、清香はあっさりと2回目の絶頂を迎えた。
「〜〜〜!!! …またイッた、イキました! お願いです、許してください! 旦那さまぁ!!」
「…回数を数えろ」
 三田がぼそりと言うと、清香が「2回、2回イキましたっ!!」と叫んだ。
「これからもちゃんと数えろよ」
 そう言うと、三田はいったん刺激を止めた。ようやく落ち着けた清香が、「はぁはぁ…」と荒い息を吐いて、「は、い…」と返事をした。
(これで、終わり…?)
 甘い期待に首を巡らしたが、依然として視界は真っ暗だった。
(あ、でもこれからって…)
 そこまで考えを巡らせた時、清香は腰を、がしっ、と掴まれた。
(え?)
「貰うぞ、お前の処女」
 あっさりとそう言うと、そそり立った剛直を、まっすぐ清香のヴァギナに突き立てた。
「あ…」
 痛みを感じる暇も無かった。ただ、異物が、そこにあった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 清香は声の限り絶叫した。這ってでも逃げ出したかったが、腰をがっちりと掴まれていては無理だった。
 初めて男を受け入れたと言うのに、痛みが全く無いのも不安だった。
587幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:21:48 ID:zZ0UZhDi
「痛くないみたいだな? 動くぞ」
 三田はあっさりと言うと、猛然と腰を打ちつけ始めた。
「はっ!! はっ!! はっ!!」
 膣壁が擦り上げられ、体奥を突き上げられる。まったく味わったことのない快感に、清香は完全に錯乱した。
(駄目っ…! またイッちゃう!!)
「あーーーー!! さんかいめ! さんかい、イキましたぁ!! もう許してくださいぃぃぃ!!」
 それにも答えず、三田は無言で腰を動かし続けた。
(嘘…!? もう無理、無理なのに!!)
 清香は逃げようともがくが、全身を拘束する責め具に体の自由を奪われていては、身をよじることしかできなかった。
「よ、よんかいめぇ!! あ、ごかい!! イッた!! つづけてイキましたっ!!」
(もう… 限界…)
 絶頂が繰り返し訪れ、清香の意識は限界を超えた。
 清香があっさりと意識を落としたのを見ると、三田は無言で首輪につながれた鎖を手に取ると、思いっきり引っ張った…!
「げぼぉ!!」
 強制的に覚醒させられ、清香は一瞬自分の身に何が起きたのかわからなかった。
「え… え?」
「続けるぞ」
 無慈悲にそう言い捨てると、三田はまた猛然とペニスをピストンさせ始めた。
(そんな… また、また…!!)
「嫌ぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!」
 地下室に、清香の大絶叫が響いた。
588幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:23:48 ID:zZ0UZhDi
 …遠くから、姉の声が聞こえる。かすかに聞こえるそれを頼りに意識を取り戻すと、文の耳に姉の叫び声が聞こえた。
「じゅうな゛な゛がいぃぃ…!! あ゛あ゛、ゆるじで、ゆるじでぐだざいぃぃぃ…」
「お姉ちゃん!!」
「たすけて、たすけてぇ…」
 視界を奪われている清香は、文が覚醒したことにも気付かず、うわごとのように懇願を繰り返した。
「ん、起きたか…」
 文に気付いた三田が、さすがに少し疲労したのか、疲れた声で言った。
「よし、清香。あと3回イッたら許してやろう。さあ、お願いしろ」
 そう言われ、清香は残る力を振り絞って叫んだ。
「だ、旦那ざまぁ!! メス犬の清香をもっとぎもぢよくしてくだざいぃ!! 旦那さまのおちんちんできもぢよくしでぐだざいぃぃぃぃ!!!」
 まさか姉がそんなことを叫ぶなど想像もつかず、文は衝撃を受けて口を覆った。
「よし、えらいぞ清香」
 三田は清香の頭を優しく撫でると、腕の拘束具を外してそれぞれの手を持つと、まるで荒馬の手綱を引くように猛然と腰を打ちつけ始めた。
「な、なにこれ!! 深い!! 深すぎるぅ!! 駄目!! すぐに、すぐにイキます!!」
「数えろ」
「はいぃ!! じゅうはち、じゅうはちかいです!! また、またイク!! じゅうきゅうがい、いぎまじだぁ!!」
 数えるごとに、清香の体は二度三度跳ねて、快感のすさまじさを体現していた。
「よし最後だ!! 全部受け止めろ!!」
 これまで耐えに耐えてきた三田も、己の精を解き放ち、清香の体奥向けてすさまじい勢いでザーメンを放出した。
(あ、何!? 中で熱い、熱いのがっ!!)
 子宮に熱いほとばしりを感じ、清香はこれまでにないほどの絶頂を迎えた。
「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
 魂消るほどの絶叫を上げて、清香は二、三度全身を痙攣させると、糸が切れたように崩れ落ちた。
 三田がようやくペニスを引きずり出すと、ヴァギナの奥から注ぎ込まれたザーメンが、ごぷり、ごぷりと逆流を始めた。
 一部始終を見届けた文は、姉の凄まじい痴態にがたがたと震えていた。
 そんな文に、ベッドから降りてペットボトルの水を飲みながら、三田が言った。
「文、お姉ちゃんのおまんこから精液を吸い出してやれ」
「え!? そんな…」
「このままだと、妊娠してしまうかもしれないぞ」
「妊…娠!」
 嘘だった。三田は殺精剤を常用しているし、姉妹にも隠れて避妊剤を服用させていた。
 しかし、そんなことは知らない文は混乱した意識も手伝って、慌てて清香に駆け寄ると、数瞬の躊躇いの後に、清香のヴァギナに口を付けて思い切り吸いついた。
 途端に、口の中にどろどろとした液体が流れ込み、その独特の臭みに顔を歪めながらも、思い切って飲み込んだ。
「んく… んく… 変な味ぃ…」
(でも、これが旦那さまの精液…)
 そう思うと、不思議と気にはならなかった。
「んく、んく、んく… はぁはぁ… んく…」
 必死になって、何度も吸い付いては飲み干しているうちに、ようやく三田のザーメンを全部吸いだすことができた。
「よし、良く頑張ったな」
 三田がそう言って文の頭を撫でてやると、文は嬉しそうに目を閉じて鼻を鳴らした。
(こいつ、本当に犬みたいだな… そのうち…)
 三田が内心何かを決心していると、それまで気を失っていた清香が「う〜ん…」と身を起こした。
「文、お姉ちゃんのマスクと足の棒を外してやれ。首輪はそのままで鎖だけ外してやれ」
 文はそれに「はい、旦那さま」と答えると、まだ朦朧としているらしい清香に、「じっとしててねお姉ちゃん」と声を掛け、器用に足のバーとマスクを外していった。
「え、文?」
 焦点の合わない目で文を認めると、清香は顔を真っ赤にした。
「み、見ないで…」
 その言葉に、三田は思わず笑ってしまった。
「ふはははは!! いまさら何を言ってるんだ! お前はもう散々恥ずかしい姿を晒してるじゃないか」
「そうだよ、お姉ちゃん。いまさらだよ」
 三田どころか、文にまでそう言われて、清香はへこんだ。
「相変わらずのド淫乱だな。初セックスで20回イキか…」
「…淫乱とか、言わないでください」
 清香が拗ねたように言った。三田は、「クク…」と笑うと、2人にそれぞれペットボトルを手渡した。
「水分はしっかり取っておけ。あと、そこはシャワーに続いているから、シャワーを浴びたらこの部屋を片付けて上がって来い」
 そう言うと、三田は地下室から出て行った。残った姉妹は、それぞれにため息をつくと、後片付けに動き始めた。
589幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:24:49 ID:zZ0UZhDi
 次の日、いつものように早起きした文は、清香を起こすと、朝食の準備を姉に任せて、三田を起こしに行った。それは、ここ数日からの日課になっていた。
「旦那さま、起きてください」
 軽く揺すると、三田はすぐに目を覚ました。
「…文か?」
「はい、おはよう…ございます」
 文は、一度言葉を詰まらせてから挨拶をした。それは、三田の肥大化したペニスを見てしまったからだった。
 一瞬、何事かといぶかしんだ三田だったが、文が頬を染めているのを見てニヤリと笑うと、立っている文を跪かせて、直立したペニスを露出させた。
「文、今日から毎日これにも挨拶しろ」
「は、はい…」
 三田の意図を察した文は、「ご奉仕します…」と恭しく頭を下げると、昨日の記憶を思い出しながらペニスを舐め始めた。
 チロチロ、チロチロ、と全体を丹念に舐め回すと、昨日よりもさらに濃い三田の味を感じた。
(うわぁ、凄い…)
 意を決して大きく口を開けて飲み込むと、えずく喉を何とか鎮めて、できる限りのど奥まで咥えこんだ。
(うぅ、やっぱり奥までは無理だよう…)
 文が(それでも咥えたまま)三田を情けなさそうに見上げると、三田は優しく文の頭に手を置いて言った。
「別に昨日と同じ事をしなくてもいい。先っぽをもぐもぐしてみろ」
 そう言われて文は口を戻すと、先端のくびれているところを甘噛みして、言われた通りもぐもぐとしてみると、三田が気持ちよさそうにうめき声を上げた。
 それを聞いて嬉しくなった文は、顎が疲れるのも気にせずに奉仕を続けた。
「よし、なかなかいいぞ… 舌も使え…」
 三田から出される命令をこなしていくうちに、文は自分も興奮していくのを感じた。
「そろそろ出すぞ。全部飲み干せよ」
 三田が宣言すると、文はいっそう動きを早くした。
「よし、出すぞ! 飲み込め!」
 三田は、最後は昨日のように文の顔が腰に当たるまで突き込むと、勢い良くザーメンを放出した。
 喉奥まで突かれて目を白黒させながらも、文は必死の思いでそれを飲みつくした。
「けほっ、けほっ…」
 ようやく口を解放してもらうと、文は逆流しそうになる喉を必死に宥めた。
590幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:26:16 ID:zZ0UZhDi
「あの、旦那さま…」
 朝食の席に着くと、清香がおずおずと切り出してきた。
「これは、いつ外していただけるんでしょうか?」
 清香は、自分の首に巻かれた首輪を指差して言った。
「妙なことを言うな。お前、自分で自分のこと雌犬だって言ってたじゃないか。犬には首輪だろ」
「そ、そんな…」
 清香が絶句すると、三田は笑って言った。
「まぁ、外出するときは外してやる。ただし、別のものを着けてもらうがな」
「別のもの…」
清香は何かに気をとられた様に、ぽけ、と聞き返した。
「嬉しそうだな?」
「そんなこと… ないですよ…」
 清香は慌てて頭を降った。顔が赤くなっている。
 お姉ちゃん、嬉しそうだなあ、と文は思った。

 昼食後、屋敷をあらかた掃除した後で、姉妹は一息をついた。(地下室の掃除は、2人とも無言で黙々と行った)
 いつもだったら、清香が仕事をしている三田にお茶を持って行き、2人で買い物に出かける時間だが、朝の一言がひっかかり、清香はどうも気が乗らなかった。
「…ねぇ、今日は文ちゃん1人で行ってきてくれる?」
 清香が、ぼそっ、と呟くと、文はお茶を飲む手を休めて言った。
「でも… それだと、旦那さまと2人きりになるよ?」
「ああ、そっか… そうだね…」
 文は軽い嫉妬心から言ったのだが、清香には伝わらなかった。
(文ちゃんにカード使わせるのも怖いし)
 そう無理やり結論を出すと、清香はお茶を飲み干してトレイを手に立ち上がった。
「行くの?」
「うん。文ちゃんは買い物籠持ってきてね」
「ふーん、わかった」
 すこしだけ不機嫌な返事をして、文は出て行った。
 清香はいつもだったらそれに気付くはずだったが、今日は何か熱に浮ついた顔で三田の自室に行くと、遠慮がちにノックした。
591幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:26:59 ID:zZ0UZhDi
「失礼します、旦那さま」
 返事を待たず(最近でいつものことだった)部屋に入ると、三田はいつものようにパソコンを複数台立ち上げてディスプレイを睨んでいた。
「お茶をお持ちしました、旦那さま」
「…ん」
 それだけ言うと、三田はディスプレイから目を離さずに湯飲みを取り、お茶を一気に呷った。そして、湯のみをトレイに戻して、
「うん…」
と、またそれだけ言った。
 しばらく無言の時間が過ぎた。
「あ、あの旦那さま…」
 耐え切れなくなって、清香がおずおずと声を出した。
「首輪を外して欲しいのですが…?」
「3684」
「はい?」
「だから、南京錠の番号は3684だ」
 清香の問いかけに、三田はやはり画面から目を離さずに答えた。
「見ての通り、今は忙しい。勝手に外して、勝手にしてくれ」
 そう言うと、いかにも煩そうに手をひらひらと振り、清香を部屋から追い出した。
 追い出された清香は、釈然としない思いを抱きつつ文の待つ玄関へと向かった。
(何よ… あんな言い方しておいて… 期待、させといて…)
「あ、お姉ちゃん…?」
 やって来た清香の首に首輪がついているのを見て、文は不思議そうに首をかしげた。
「外してもらえなかったの?」
「…ん、何が?」
「首輪…」
「…別に」
 そっけなく答えると、清香はそのままの格好で歩き出した。
「お、お姉ちゃん、着替えないの?」
 文は外出着に着替えていたが、清香はいつものメイド服で、しかも首輪も嵌めたままだ。
「…いいじゃない、別に変じゃないし」
(な、何でお姉ちゃん、怒ってるのかな…?)
 清香の言葉に明らかに怒気を感じて、文は内心ドキリとした。
 清香が怒ることなど滅多にない。それだけに、文は何も言えずにいた。
(でも、その格好はまずいと思うけど…)
 文は改めて姉をみてそう思った。
 文自身も変わったと思うが、妹の目から見て、姉もこの数週間でがらりと印象が変わって見えた。
 痩せすぎで貧相な印象だった顔は、食生活の変化と屋敷での(ある意味)メリハリの効いた生活のせいか、鼻筋の通った少し物憂げな美少女のそれに変化していた。
 コンパスのようだった脚もむっちりした女性の膨らみで包まれて、スカートからスラリと伸びたそれは、文でさえため息が出るほどだった。
 しかも今の清香は、文おススメのメイド服を着ている。どうせ屋敷でしか着ないなら、とノリノリで発注したそれは、作業着専門店で売っていたせいかフリルも少ない実用的な作りをしていた。
 屋敷の中では、何とか違和感なく着れるが、一歩でも外に出ると、とてつもなく場違いで浮いて見えた。さらに、スカートの丈は普通の膝丈なのだが、モデル体系で腰の高い清香が着ると、ミニスカートの様に足がむき出しになった。。
 とどめは昨日から着けている首輪だった。黒革のそれ自体は強弁すればアクセサリーに見えなくもないが、正面にごっつい南京錠が掛かっていると、もはやギャグにすら見えなかった。
(ダメだ… この格好を人前に晒すのは、本格的にダメだ…)
 冷や汗をだらだら流しながら必死で頭を巡らす文をよそに、清香はスタスタと歩き続けた。文は何か言おうとしたが、重苦しい雰囲気に何度も言葉を飲み込んだ。
(ああ、もうスーパーが目の前… お姉ちゃん、そんなに大股で歩いたらお尻見えちゃう… って、あっ!!)
「あーーーーー!!!! お姉ちゃん!!!!」
 何かに気付いた文が、突然大声を出した。
「大声出さない!! …どうしたのよ?」
「ご、ごめんなさい。ええと、今日、お姉ちゃん、パンツ、穿いてる…?」
「…………あぁ」
 聞き終えて数瞬考え込んでから、清香はようやく納得したように頷いた。
「穿いてないわ」
「まずいよ!」
「大丈夫よ。今日はローター入ってないし、ノーパンはいつものことでしょ?」
(うわ… 妙な度胸がついちゃってる…!)
 確かに清香の言う通り、最近の姉は常にノーパンだったが、スーパーに来るときはズボンや脛まで隠れるロングスカートを穿いていたから覗かれる心配は無かった。
 しかし、今日は清香仕様のミニスカートだ。実際、屋敷ではしゃがむとモロ見えになることが度々あった。
「…お姉ちゃん、しゃがむと見えちゃうから、絶対にしゃがまないでね!」
 文が、これだけは…! という思いで言った言葉も、「わかってるわ」と軽く聞き流して、清香はあっさりとスーパーの中に入って行った。
(逃げたい…)
 突然降って沸いた不幸に、文は逃げ出したい気持ちを必死に抑えて姉の後を追った…
592幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:28:53 ID:zZ0UZhDi
 スーパーに入った瞬間、店内全ての人間の視線が姉妹に集中した、ように文は感じた。
 生鮮食品だけでなく、家電やDIY商品、ペットショップなども内包している平屋の店内はかなり広く、また、平日の昼間でもかなりの人で賑わっていた。
 そんな中に突如現れた、ミニスカメイド服の美少女は否が応でも目を引いた。
(うわぁ… レジのお姉さん、めっちゃこっち見てるぅ…)
 実は姉妹は知らいことだが、毎日決まった時間に来店する2人は、店内でちょっとした噂になっていた。普通なら学校に行っている年恰好の姉妹が、毎日来店するのが物珍しく思われていたのだ。
 それだけに、清香への注目度は、実は文の想像をはるかに超えて高かった。

「ちょっと、ちょっと、店長。姫ちゃん来たよ」
 サービスマネージャー(27)から声を掛けられた店長(32)が、おっ、という顔で品出しの手を止めた。30台前半で大型店への抜擢を受けた彼は清香がお気に入りで、かってに『姫ちゃん』とあだ名まで付けていた。
「でも今日はやばい感じ。スタッフ締めたほうが良いよ」
 そう言うと、サービスマネージャーはスタスタと歩き去った。何の事だ? と首を捻りながら周囲を見ると、デリカ担当(24)スタッフが棚の影からちらちらと覗いているのが見えた。
「おーら、仕事しねえで何やってんだよ?」
 気軽に声を掛けると、デリカ担当は素早く振り返って言った。
「店長、今日はマジやべぇです。可愛いとか、もうそんなレベルじゃないです…!!」
 やや興奮ぎみに語るデリカ担当を押しのけて、彼は棚の影から窺うとちょうど棚の野菜を物色中の清香が見えた。
「…何、あれ!?」
 思わず硬直して呟いた店長に、デリカ担当は、「わかんないっす」と答えた。
「でも、眼福っすね。あの生脚、すげえエロイ…」
「まあ、な…」
 呟いたその瞬間、清香が顔を野菜に近付けようと体を少し屈ませた。スカートの裾がわずかに持ち上がり、見えてる以上に太ももの奥が露出した。
 姉の行動に気付いた文が、慌てて姉の後ろに立って視線を遮ったが、凝視していた2人には一瞬見えてしまった。
「……………」
「……………」
「……………ぱんつ、穿いてなくないですか?」
「……………ハハ、まさか……」
 呆然とする2人の横を、カートを押した清香が通った。
「あ、いらっしゃい…」
 鍛えられた条件反射で挨拶を言おうとした店長だが、振り向いた清香を正面から見て、思わず言葉が消えてしまった。
(うおお… 姫ちゃんメイドバージョン!? しかも、ごっつい首輪に南京錠付きってどんなヴィジュアル系…?)
「あ、こんにちわ」
 店長だと認めて、清香は愛想良く返事した。
 ニコニコと微笑む清香に、(くはー、かわええ…)と内心ドギマギしながら店長は答えた。
「今日は鮮魚で特売かけるみたいだから、寄っていきなよ」
「あ、ウチ、ウチも特売かけますから、デリカにも寄ってね!」
「そんな予定聞いて… まあいいよ」
 清香は「そうします」と答えると、カートを押して歩み去った。背後は文ががっちりとガードしていた。
593幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:30:24 ID:zZ0UZhDi
 それをぼんやり見送って、店長はサービスマネージャーの言葉を、あっ、と思い出した。
「おい! 事務所に男性スタッフ全員集めろ! ナウだ、ナウ! あと、店内放送使うなよ」
 渋るデリカ担当を「急げ、急げ!」と追い立てて、店長は他に覗いている者はいないかと、周囲に目を配った。
(みんな、自重しろよ… 無理か)
 とりあえず、目に付いた鮮魚担当(41)とペットショップ担当(25)を小突いて事務所送りにすると、サービスマネージャーが紙コップが乗ったお盆を持って近づいてきた。
「はい、これ」
「何コレ? て、試供品の健康茶じゃん」
「中身は水ね。これをぶっかけてこい」
「…何に?」
「あれに」
 そう言って、サービスマネージャーは相変わらずキワドイ行動を続ける清香を顎で指した。
「……で?」
「そしたら、あたしが着替えを持ってくから、着替えてもらおう。服は衣料品コーナーから適当に見繕ったから」
「…下着もある?」
「そりゃ、そこまで濡れたらも考えて入ってるけど…  何で?」
「いや、いい。行ってくる」
 そう言うと、店長はさっさとお盆を受け取ると、足早に背後から清香に近づいた。
 清香の後ろに注目していた文はその行動に気付いたが、何だろうと思う間もなく店長はわざと脚を絡ませると、コップの水を清香にぶちまけた。
「きゃあ!!」
「ああ!! たいへんもうしわけありません!!」
 うわー、大根… と思いながら、店長は頭を下げた。
「何やってるんですか! 店長!」
 計画通りにサービスマネージャーがやって来ると、店長はようやく頭を上げて清香を見た。
 美少女メイドは、びっくりした顔でこちらを見ていた。
(間近で見ると… やっぱ、すんげえ美少女だな…)
 目の前で見る清香の容姿に圧倒されていると、「着替えはこちらで用意しますから、試着室までどうぞ…」とサービスマネージャーが話を進めてくれた。
「え、でも…」
 突然のことに躊躇う清香に、渡りに船っ! とお店側の好意に気付いた文が畳み掛けた。
「そうしなよお姉ちゃん!! 風邪なんか引くと大変だよ!!」
「ええ、ええ。もちろんお召し物はこちらでクリーニングさせていただきますから、こちらへ…」
「ほら、カートこっちに渡して。お買い物は私が済ませとくから!!」
 強気な2人に押し切られ、清香は頭にはてなマークを出しながらサービスマネージャーに連れられて行った。
 2人が衣料品コーナーに消えると。文は大げさに頭を下げた。
「ごめんなさい!!」
「いや、いいですが…」
 お客のプライバシー、と思いながらも、店長は聞かずにはいられなかった。
「ひめちゃ… ええと、君のお姉さん、どうしたの?」
「…何だか、嫌なことがあったみたいで」
 ストレス発散にあのカッコ? という言葉を、店長は何とか飲み込んだ。
「とにかく、服はプレゼントするから、今日は着て帰って」
「そんな… 悪いです。お金は払いますから」
「いいって! いいって! 見てたやつ等から罰金取ればそんなのあっという間に集まるよ」
「…やっぱり見られてましたか」
「あ……」
 店長は自分の失言に気付き、押し黙った。
 しかし、文は明るく話しかけた。
「いえ、いいです。今日は生きた心地しなかったんだから」
「そ、そう? いや、君のお姉さんは美人だから、結構ファンが多いんだよ」
 またもや口が滑った。
「ファン…?」
「ごめん、忘れて… ええと、本当にお金はいいから!!」
 そう言い残して、店長は足早に去って行った。
 1人残された文は、
「へぇ、ファンか…」
 と、興味深く呟いた。
594幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:32:38 ID:zZ0UZhDi
「お待たせ」
 しばらくして、普通の服に着替えた清香が(ただし、首輪はそのままだった)サービスマネージャーと共にやって来た。
「ごめんね、文ちゃん。」
「ううん、大丈夫、店長さんとお話ししてたから」
「そう、どんなこと話してたの?」
「お姉ちゃん、ファンがいるんだって」
「…ファン?」
 不思議そうに首をかしげる清香の横で、サービスマネージャーが「あの馬鹿コロス…」と忌々しげに呟いた。

 その頃、事務所では店長が男性スタッフの罵声に晒されていた。
「店長横暴!!」
「自分だけしっかり見やがって!!」
「俺、見てねえのに!!」
「あ、わし写メ取った」
「「「うおお!! じっちゃん、見せろ!!」」」
「アホか貴様らーー!!」
 
 さらに少し経って。
「あ、店長」
「何?」
「例のメイド服をクリーニング出したんですけど…」
「ああ、ご苦労さん」
「パンツが無かったんですよ。でも、ブラジャーとかすごい高級品だったし、紛失してたらまずいんで店内を探してみようと思うんですが」
「…見つからないと思うから、無理しなくていいよ」
「はぁ…」
 ごちそうさまでした。と、店長は心の中で手を合わせて拝んだ。

「それでね、お姉ちゃんのファンがいるんだって。お姉ちゃん、最近特にきれいな美人さんだもんね」
 帰り道、文は明るく話しかけた。
「ファンねぇ… ふーん」
 清香は、よく分からないという風に首をかしげた。巻かれた首輪が、ちゃりちゃり、と音を鳴らした。
「…あの、お姉ちゃん、明日はちゃんとした格好で行こうね」
 文がおずおずと言うと、清香は「そうね」と答えた。
「明日はちゃんとパンツを穿くわ」
「普通の服着ようよ…」
 ああ、姉は完全にそのテに目覚めたんだなあ、と文はしみじみと感じた。
595名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:34:03 ID:E3e/+dgl
なんとすばらしいぃ 支援を開始する
596幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:34:29 ID:zZ0UZhDi
 それから、数日たった。
 文は毎朝ご奉仕に行っていたが、それ以上特に三田は2人に構わなかった。
 どうも仕事が忙しいらしく、食事以外はほぼ部屋に篭りきりだった。
 清香は相変わらず首輪を外さなかったが、三田はそれを見ても何の反応もせず、清香は更なる落胆を味わうことになった。
 一向に首輪を外そうとしない(お風呂の時は外していたから、自由に外せることは文も知っていた)姉に、文は思い切って聞いてみた。
「ねえ、お姉ちゃん。どうして首輪外さないの? 重くないの?」
 夜、はだけた胸に豊胸剤を塗られながら文は尋ねた。
 真剣に聞いていることを感じたのか、清香も適当には答えず、「うーん…」としばらく考え込んだ。
「なんだか、首輪を外すと捨てられちゃいそうな気になって、ね… 私たちは、ほら、旦那さまのご機嫌次第なんだから、少しでも服従する姿勢を見せなきゃ」
 言葉にして話していくうちに、清香は大切な物のように首輪を撫でた。それを見て、文はとたんに姉が羨ましくなった。
「なんだか、お姉ちゃんだけ良いなあ。その… セ、セックスだって、してもらったし…」
 その時のことを思い出したのか、清香の顔が真っ赤になった。
「あはは… そういえば、処女を捧げちゃってたんだね、私。色んなことがありすぎて、うっかりしてたよ」
「き、気持ちよかった…?」
 清香は真っ赤な顔をさらに赤くして、しかし、どこかうっとりとした表情で言った。
「…ぅん、凄かった… こんなことあるんだ、ってびっくりした。…初めては痛いって聞くのに。あはは、旦那さまが言う通り、お姉ちゃん、淫乱だね…」
 悟ったように言うと、指に力を込めて文のおっぱいを揉みしだき始めた。
「あん…」
「おっきくなったわねー、文のおっぱい。今、カップいくつ?」
「んぅ… Dカップ… でも、ブラジャーきついからもう少し大きいかも」
「すごいなー、いいなー…」
 不意に悪戯心が浮かんで、清香は両の乳首を、きゅ、と掴むと、軽く捻り上げた。
「やぁん… 乳首弄っちゃ、やぁ」
「1人だけこんなに大きくなっちゃって、お仕置きしないと…」
 捻る力を徐々に強めると、豊満に育った文の胸が歪に形を変えた。
「痛いよ、お姉ちゃん…」
 口ではそう言ったが、文は全く抵抗しようとはしなかった。それどころか、もっと弄ってとばかりに胸を張って突き出した。
「なぁに? どうして欲しいの?」
 清香は乳首から指を離して聞いた。
「いじわるぅ…」
「言わないとわからないでしょ。ほら、どうして欲しいの?」
「…おっぱい。文のおっぱいをいじめてください… つまんだり、捻ったりして、弄って欲しいの…」
「フフ… 文、可愛い…」
 清香は優しく文にキスをすると、覆いかぶさるように文をベッドに押し倒した…
597幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:36:01 ID:zZ0UZhDi
 ぴちゃ、ぴちゃ、と子猫がミルクを啜るような音が部屋に響いた。
 文は仰向けに潰れたカエルのような姿勢をしていた。重力に逆らって、ツン、と上を向いた乳首を、清香が交互に舐めていた。指は空いたほうの乳首と股間に伸び、休むことなく蠢いていた。
 既に何度もイカされた文は、半べそをかきながら姉に懇願した。
「ぐす… ぐす… お姉ちゃん、もう無理だよぉ」
 それに何も答えず、乳首から口を離すと、清香は躊躇いもせず頭を下げて文のクリトリスを口で咥え、ちゅう、と吸い上げた。
「あ! それだめ! イッちゃう!!」
 耐えられず、文はあっさり絶頂に達した。それでも清香は両手を文の腰に回して固定すると、舌を乱暴に動かしてクリトリスを弄り続けた。
「駄目だってばぁ!! イクの止まんなくなっちゃう!! やだぁ! やぁだぁ!!!!」
 魂消るように文は絶叫した。そして、「うわぁぁぁぁん…」と大声で泣き出した。
 そこでようやく清香はクリトリスから口を離すと、涙や鼻水でぼろぼろな文の顔を、チロチロ、と舐め始めた。
「ひっく、ひっく… ぐす… ふぅ…」
 舐められるのが心地良いのか、次第に泣き声が落ち着くと、精も根も尽きたのか、文は、すぅすぅ、と寝息を立て始めた。
 眠りに付いた文を見て、清香は、くすり、と笑うと、文が風邪を引かないように布団を被ってしっかりと抱き締めた。
「明日、首輪を貰おうね…」
 そう呟いて、清香もまどろみの中に心を落とした。
598幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:38:46 ID:zZ0UZhDi
 次の日、文はいつもの通り日の出と共に目を覚ました。
 体を起こそうとしたが、何かでがっちりと拘束されていて体が動かない。
「ふぇ?」
 首を巡らすと、見慣れた姉の顔がアップで迫ってた。
「お姉ちゃん、起きて、おーきーてー」
 声を掛けて揺すると、清香は眠そうに薄目を開けた。
「んーーー…」
「お姉ちゃん、起きて。ほどいて」
 文が苦しそうに身をよじった。清香は2、3度瞬きしてしっかり目を開き、「おはよう、文…」と挨拶すると、腕をほどかずに、逆に文の体を引き寄せると舌を伸ばして文の唇を、チロ、と舐めた。
 何となく姉の意図を理解して、(仕方ないなぁ…)と口をおずおずと開くと、清香は乱暴にむしゃぶりつき、舌を思い切り口の中に割り入れた。
(え? え!?)
 突然のことに驚いて顔を離そうとするが、いつの間にか、にゅ、と伸びた清香の手が文の後頭部をしっかりと抑えていて、それを許さなかった。
(朝から… もう…)
 抵抗は無駄だと悟って文は体の力を抜いた。それに気付くと、清香の舌はいっそう激しく文の咥内を蹂躙し始めた。
 歯の表裏を丹念になぞり、染み出る唾液を啜り上げて飲み干すと、たっぷり1分以上舌を絡めてから、ようやく唇を離した。唾液の糸が、2人の唇からいやらしく伸びた。
「もー、朝からー」
 ようやく解放された文が、気持ちよさそうに伸びをしている清香にぶつくさ文句を言った。
「う〜ん、爽快! こんなに気持ちいい朝は初めてかしら?」
 知らないよっ、と文は口を尖らせた。
「うぅ、体がべとついて気持ち悪い…」
「旦那さまを起こす前に、シャワーを浴びてらっしゃい。お姉ちゃんはシーツを片付けるから」
「あー…」
 シーツは昨晩の情事の名残でガビガビになっていた。
「お願いします… シャワー浴びてくるね!」
 元気良く返事をして、替えの下着や今日のメイド服を引っ掴むと、文は部屋を出た。
 洗面所に入って、脱衣籠に服をぽんぽん放り込んでいると、幽鬼のような足取りで三田が入ってきた。
「あ…! おはようございます、旦那さま!!」
「………ああ、文か」
 徹夜でもしていたらしい、やつれた顔で三田は答えた。
「お、お仕事ご苦労さまです」
 なんだか、妙に申し訳ない気分になって、文は頭を下げながら言った。
「ああ… 一応、目処はついた。しばらくは暇だろう… 俺は今から寝るから朝食は必要無い。お前たちも今日は自由にしていていいぞ…」
 疲れいるわりに機嫌は良いのか、三田はぼそぼそと語った。
 どうも仕事は上手くいったようだ、と文は感じた。
「…何だ、お前もシャワーか? すまんが、後にしてくれ。先に浴びたい」
 三田がそう言うと、文は自然と、「あ、お背中流します」と言って、三田のシャツのボタンに手を掛けた。
「ん…? ああ、そうだな、頼む」
 三田が言うと、文は嬉しそうに「はい!」と答えて服を脱がしに掛かった。背が高い三田の上着を苦労して脱がすと、慣れた調子でベルトを外して、ズボンとトランクスとを一気に降ろした。まだ力ないペニスが目の前に現れて、文はぽっと頬を朱に染めた。
599幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:39:37 ID:zZ0UZhDi
「ご奉仕は…」
「後だ」
 全裸になった三田は、さっさと浴室に入ると、浴椅子に腰を降ろした。
「し、失礼します…」
 おずおずと入ると、文はシャワーヘッドを取って温度の調整を始めた。施設では小さい子の入浴の面倒を見ていたが、当然大人の男性とは初めてだった。
 お湯を掛けます… と声を掛けてから、文は三田の体を塗らすとスポンジとボディソープを手に取った。
「文、スポンジを使わずに自分の体を使ってみろ。今からご奉仕だ」
 突然言われ文はびっくりしたが、気を取り直すと浴室に正座して、「ご奉仕いたします…」と深々と頭を下げた。
 しばらく悩んだが、とりあえずボディソープを手に取ると、背中から擦って洗い始めた。
「よいしょ、よいしょ…」
(大きいなあ…)
 三田の背中は広かった。文には父親の記憶は無かったが、もし居るのだったらこんな背中なのかなぁ、と漠然と思った。
「文、手だけじゃなくて、その大きな胸も使え」
 そう言われて、「う〜ん…」と悩んだ後に、文は両手でおっぱいを持ち上げると、乳首を背中に擦りつけ始めた。
(やぁん… コレ、乳首がコリコリってして、気持ちいいよぉ…)
 しばらくそうしていたが、堪らなくなって、文は両手を背中から正面に回すと、三田におんぶされるような格好でダイナミックに体を動かし始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
 熱で浮かされたあえぎ声を上げて、文は己の官能を高めていった。
「あぁ、旦那さま… キス、キスしていいですか…?」
 文がキスをせがむと、三田は文を正面に座らせた。
「始めろ。上手くできたらご褒美にキスしてやろう」
 文はすぐに得心すると、「旦那さまのおちんちんを頂きます」と頭を下げると、嬉々としてペニスを咥えた。
 始めはもごもごと亀頭を甘噛みすると、萎えていたペニスはすぐに大きく硬くなった。
(今日、は… 大きい…!)
 あっという間に口いっぱいに広がったペニスに歯を当てないように気を使いながら、文はゆっくりと頭を動かしてしごき始めた。舌も同時に動かすと、三田が「う…」と小さく呻いた。
(あ、旦那さま、気持ちいいんだ…)
 文はいったん口を離すと、息を整えると共に唾液を口いっぱいに溜めて、再びペニスを飲み込んだ。
 じゅぶ、じゅぶ、といやらしい音が浴室に響いた。
600幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:40:50 ID:zZ0UZhDi
 しばらく、一生懸命に奉仕していたら、三田の手が、そっ、と文の後頭部に置かれた。三田の意図を瞬時に悟った文は、全身を脱力させて、喉奥を限界まで開いた。
「行くぞ…」
 静かに宣言すると、三田は手に力を込めて文の頭をゆっくりと体に引き寄せた。すぐにペニスは文の喉奥を蹂躙し、気道を塞いだ。
 文は大きな目を限界まで見開いて、鼻で荒々しく息をしてなんとか調子を整えた。
(つ、らい… でも、がんばる…!!)
 我慢していても涙が出てくる。何とか落ち着いたが、三田は両手で文の頭を掴み、小刻みに前後させた。
「おごぉぉぉ!!」
 喉奥をコンコンと突かれ、文はたまらず言葉にならない悲鳴を上げた。食道が蠕動を始め、胃液が逆流を始めた。
「あぐぅ… あぐぅ…!」
 吐く、吐く、と言いたかったが、出てきたのはうめき声だけだった。しかし、それを悟った三田は、「吐け」とあっさりと命じた。
(ああ、吐いてもいいんだ…)
 妙に安心した文が全身を弛緩させると、食道が、ビクビクッ! と痙攣して一気に胃液が溢れた。
(吐、く…)
 食道を駆け上った胃液は、口の端の隙間だけでは満足に出ることができず、鼻からも、ぶわぁ、と溢れ出した。
(いきできない…)
 気道を完全に塞がれた文は、それでも抵抗せずに鼻から胃液を吐き続けた。
 しゃぁぁぁぁぁ…
 下半身も緩んだのか、文は盛大におしっこを漏らした。
(あはぁ、おしっこもれちゃった… あったかいよぉ)
 酸欠に加えて頭を激しく振られたことで、文の意識は次第に混濁していった。
(あ… あたまがふわふわしてきた… きもちいい… ごほうしって、きもちいい…)
 完全に瞳の光を失い、吐瀉物と尿で体を汚しながら、文は自分の中で何かが目覚めるのを感じた。ひどい扱いを受けているとわかっているのに、自分の中の女は、もっともっと、と苦痛と快楽を求めた。
「文、出すぞ。全部飲み込め…!」
 三田が宣言して、思い切り喉奥まで突くと射精を始めた。精液が喉奥にぶち当たるのを感じながら、文は、ごくりごくり、と喉を鳴らして精液を飲み干した。飲み干してるからお腹に行っている筈なのに、文は精液がまるで頭の中に滲みこんでくるように感じた。
 射精が終わり、三田がペニスを、ずるずる、と引きずり出すと、糸が切れたように文は崩れ落ちた。
601幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:41:22 ID:zZ0UZhDi
 はーっ! はーっ!と大きく深呼吸を繰り返すと、数分掛けて文はようやく落ち着いた。
「はぁ、はぁ、はぁ… ああ、旦那さまぁ…」
 媚びた声でそう呼び、文はのろのろと三田の足元まで這って行くと、目の前にある足の指をぺろぺろと舐め始めた。
「はぁ、旦那さま… 旦那さまぁ…」
 その姿はローティーンの少女には見えず、まさしく奴隷の姿そのものだった。
 三田は足を上げると、なおも舐めようとする文の頭を踏みつけた。顔を床に押し付けられ、文は「あはぁ」と嬉しそうな声を上げた。
「お礼はどうした…!」
 三田が厳かに言うと、文は慌てて御礼を言い始めた。
「ああ、旦那さま。文をいじめてくれてありがとうございます…」
「いじめられるのが好きか?」
「大好き… 旦那さまにいじめられるのが大好きぃ…」
 文は踏んでる足を舐めようと、必死で舌を伸ばした。
 三田は「フッ…」と鼻で笑うと足を退かした。縋り付こうとする文を邪険に振り払うと、「正座」と冷たく命じた。文は急いで正座すると、不安そうに三田を見上げた。
「避けるなよ…」
 そう言うと、三田は力を失ったペニスを文に向けると、勢い良く放尿を始めた。
「……!!」
 さすがに予想していなかったのか、文は、びくっ!と体を震わせ、しかし、そのまま動かずに、肩を震わせて耐えた。
「惨めか?」
 全て出し切ってから三田は尋ねた。髪の毛から尿を、ぼとぼと、と垂らしながら、文は微かに「はい…」と頷いた。
「だが、私は最高に気分が良い。約束だったからな…」
 そう言うと、三田は体を屈めて文に優しくキスをした。突然のご褒美に、文はびっくりした。
「あ、もっと…」
「もっと欲しいなら、もっと尽くせ」
 そう言うと、三田は浴室を出て、大声で清香を読んだ。
 ほどなくして、朝食の準備をしていたのか、メイド服にエプロンをつけた清香が飛んできた。
「呼びましたか、旦那さま…? きゃ! 文ちゃん…!」
 清香は見た目ぼろぼろな文の様子を見て悲鳴を上げた。
「いくら時間を掛けてもいいからきれいにしてやれ。あと、今日は一日自由だ。行きたいところがあるなら、昼過ぎからだったら連れて行ってやる。
 朝食・昼食は私に構わず何でも好きな物を食べろ。カードもいくらでも使って良い。それじゃ、私は昼まで寝るからな。起こすなら昼以降に起こせ」
 そう言うと、三田は素早く服を着てさっさと出て行ってしまった。
 残された清香は、きょとん、として文を見た。文は体に付いた黄色い液体をぺろぺろ舐めていたが、清香の視線に気付くとニコニコと微笑んだ。
「えへへ、キスされちゃった!」
 どんなキスをしたらこうなるのか? 清香はしばらく真剣に悩んだ。
602幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:42:48 ID:zZ0UZhDi
 時間を掛けて文を洗い、用意した朝食を食べてから、姉妹はお茶を飲みながら、ぽけー、とリビングでテレビを見ていた。
「…どうしよっか?」
 いきなり1日暇と言われても、どうしていいかわからなかった。
「文はね、あのステーキ食べたい」
「ああ、それは名案かも」
 さて、そうなると三田が起きて来るのを待たなければならない。清香はその間に、文にある重大な確認を取ろうと思った。
「ねぇ、文。怒らないで聞いて欲しいんだけど…」
「どうしたの、お姉ちゃん、急に?」
 文は少し驚いて姉を見た。
「…逃げて、みる?」
 清香は静かに言った。初めは姉が何を言っているのかわからなかった文だが、だんだんと理解すると、目を丸くした。
「お姉ちゃん…!」
「落ち着いて聞いてね。今は三田さんも寝ているし、カードもある。止められる前に引き出せるだけお金を引き出したら、少しは余裕ができると思うの。
 そうして、今日いっぱい逃げられるところまで逃げましょう。生活は大丈夫。お姉ちゃんが風俗で働くから。変な言い方だけど、なんだか上手くやれそうな自信があるの。年は誤魔化せば何とかなるし… ね、どう?」
 話していくうちに、清香は(ああ、やっぱりなぁ)とあることに納得していた。
 それは、話の途中から文が瞳いっぱいに涙を浮かべて、いやいやと首を振っていたからだった。
「いやだよぅ… こ、ここから離れたくないよぅ… うぅ、ぐす、ひっく…」
 耐え切れずに、文は「うぇぇぇん…!」と泣き出した。清香は文を、そっ、と抱き寄せると、背中をぽんぽんと叩いてあやした。
「ごめんなさい、言ってみただけよ。文が、もしそう考えているなら、そうしようと思っただけよ。ええ、お姉ちゃんもここがいいわ。旦那さまは意地悪で厳しいけど、今までの誰よりも優しいわ… お姉ちゃんは、処女を捧げることができて嬉しかった」
 ぽんぽんと背中を叩かれて、しゃっくり上げながら文は頷いた。
「覚悟…と言うと変ね。今までは我慢していたけど、別に我慢する必要なんて無かったのね。旦那さまが望むことに、精一杯答えていこうね…」
「……うん」
 文はやっと笑顔を作って頷いた。
「ここで幸せになりましょう」
 そう言って、姉妹はお互いにしっかりと頷きあった。
603幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:44:22 ID:zZ0UZhDi
「……なさま、……旦那さま」
 優しく声を掛けられて、三田は目を覚ました。薄ぼんやりした頭を巡らすと、床に跪いた清香が、そっ、と蒸しタオルを差し出した。
「どうぞ」
「ん… ありがとう。気が利くな」
「ありがとうございます」
 程よい温度の蒸しタオルで、きもち良さそうに顔を拭くと、タオルを清香に渡して三田は言った。
「なんだ、何かおねだりでもあるのか?」
「あ、はい。その、最初に行ったステーキ屋さんに連れて行って貰いたくて…」
 躊躇いながらも、清香ははっきりと言った。
 ああ、そういえば約束したな、と三田は思い出した。
「今は何時だ?」
「4時すぎです」
「ちょっと早いが、まあいいか」
 三田は苦笑すると、ベッドから降りた。
「よし、では行くか。用意をしろ」
 そう言って着替えようとすると、清香が進んでシャツのボタンに手を掛けた。
「なんだ?」
「お手伝いします」
 そう言って、朝に文がやった様に三田の脱衣を手伝った。掃除の時にでも把握していたのか、三田が指示する間もなく外出着を取り出すと、濡れタオルで寝汗を拭くなどして、甲斐甲斐しく世話をした。
「…まだその首輪をしてるんだな」
 清香の行動に半ば呆れながら三田が聞いた。
「はい。旦那さまが外せと言うなら外しますが、できれば付けたままでいさせて下さい」
「フッ、そうか。まぁ、遠出をするときは外せ。妙な女だな」
 そうこうしているうちに着替えが済むと、三田は清香に着替えて準備するよう命じた。
 三つ指をついて「失礼します」と頭を下げて退出した清香を見て、三田は頭を、かりかり、と掻いた。
「躾が強すぎたか…? まあいいか。なかなか良い買い物だったということだ。…勘違いだけはしてもらいたくないがな」
604幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:45:59 ID:zZ0UZhDi
 ステーキハウスで食欲を満たすと、姉妹は郊外の室内プールに連れて行ってもらい、閉館までたっぷり遊んだ。(姉妹はせがんだが、三田はプールサイドで見てるだけだった)
 大胆なビギニを着た清香や、幼い顔に不釣合いな巨乳を持つ文に、周囲の視線が痛いほど集中した。
 仕舞いにはナンパ男まで現たが、これは重い腰を上げた三田が追い払った。
カロリーをいっぺんに消費すると、帰りの車の中で、文はまたも、すやすや、と眠りについた。それを見た三田は苦笑すると、車を止めて清香を助手席に呼んだ。
「こういう所は変わらんな」
「ええ、文ちゃんは図太いですよ」
「お前は変わったか?」
 そう聞かれて、清香は、すっ、とスカートを上げた。清香はパンツを穿いていなかった。
「私は、エッチになりました…」
「馬鹿言うな、お前は元からすけべだよ」
 そう言うと、三田は指をヴァギナに潜り込ませた。そこは、既にぐっちょりと濡れていた。
「ほら、舐めろ」
 湯気を立てる指を、清香は愛おしそうにしゃぶった。
「…旦那さま、お願いします… 今日は卑しい奴隷の清香を可愛がってください…」
「いやらしい上にわがままな女だな。妹が寝てるのを良い事に、ちんぽのおねだりか?」
「ああ、そうです… 清香はいやらしくてわがままな奴隷です… もう我慢できないんです。旦那さまのおちんちんが欲しい…」
 清香は切実に訴えた。
「フフッ、だそうだぞ、文」
 そう言われて、慌てて清香が振り向くと、頬を膨らました文がジト目で見ていた。
「…お姉ちゃん、ずるい!!」
「だ、だって文はもういじめてもらったでしょ!」
「そんなのおかしいよ! ねえ、旦那さま。喘いでばっかのお姉ちゃんより、ご奉仕できる私がいいよね?」
「な、何てこと言うの!」
「べーだ!!」
 急に姉妹喧嘩を始めた2人を見て、三田は煩そうに手を振って言った。
「今日は2人とも相手をしてやる、だが、これ以上騒ぐのならご褒美もお仕置きも無しだ!」
 その声に、姉妹は慌てて姿勢を正して、狭い車内で三田に向かって頭を下げた。
「ごめんなさい、可愛がってください…」
「ごめんなさい、いじめてください…」
 同時に、しかし微妙に違うことを言って、姉妹は「あれ?」とお互いに顔を見合わせた。
 三田は急におかしくなって、彼にしては珍しく「はははははっ!!」と大声を出して笑った。
605幸福姉妹物語:2008/11/07(金) 23:49:34 ID:zZ0UZhDi




ブツぎりで申し訳ないですが、これで第1話は終わりです。
初投稿ですが、文章を区切るのが難しいですね…

続きは来週末にでも投稿します。ちなみに全6話です。次回は文が犬になります。プレイはもっとマニアックになります。

では、需要があるならまた来週…
606名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:58:04 ID:E3e/+dgl
>>605
素晴らしい作品ありがとうございました。
続きを全裸で正座して待ってます。
607名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:09:03 ID:jxTq9FP5
>>605

GJ!!
すばらしい作品をありがとう。
ところで誰か保管庫作ってくれないかなぁ
じゃ絶対に作れそうに無いし。
608607:2008/11/08(土) 00:11:11 ID:9EI3vE0z
自分が抜けてたorz
609名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:11:15 ID:T3NfrUb6
GJなんて言葉くらいじゃ足りんわこれは……やっぱ姉いいね
あ、プレイ内容は事前に注意書きした方がいいかもです
ハードな調教とかそういうのが苦手な方もいるかもしれないので

しかしこの密度で一話か……一気に三話くらい読んだ気分だw
610名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:11:53 ID:504nDpX4
スバラシイ作品をありがとうございます!

一気にラストまで読めるくらい入り込めました。

続きまってます。
611名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:23:20 ID:mSpa77+K
>>605
これで一話とか濃密にもほどがある!
GJ!
612名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 02:07:04 ID:yYb4XhKR
>>605
自分の好みに直撃ストライクでした!
GJです!
これでさらに続くとか、いまから全裸待機余裕です。
613名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 02:12:06 ID:A0L3Gvzv
エロいし面白いわー。
614名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 02:29:15 ID:zuo7qVzY
一言。GJデス
615名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 04:30:04 ID:391PKZ4n
これは金出してもいいレベル
616名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 08:08:24 ID:xzQKiyrh
こういう、ある意味ストレートな作品は逆に珍しいかもね。


何はともあれ、GJ。
617名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 19:22:21 ID:3hikf3GU
>>605 GJです。清香、文姉妹をおいしくいだだきました。

他の職人さんのSSも投下されるようで
ここのところwktkしっぱなしです。
618名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 00:41:38 ID:DyHpj1hx
鬼畜調教してるのに意外とマメな三田に萌えた
619名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 01:35:51 ID:CszGYdpb
>>605
これは抜ける素晴らしい
文ちゃんも良いがお姉ちゃんが可愛い過ぎる
620名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 20:14:32 ID:rEF8qIIE
量も内容もすごいボリュームだなぁ
これで六分の一とは…今後の展開が想像できん
続きを楽しみにしております
621名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 00:31:15 ID:/fPnt3CQ
GJ!
内容はかなり黒いのに、何処か温かいw
激しく続きに期待してます!
622名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 10:50:22 ID:n5/hbOPn
鬼畜系は苦手なはずのに女の子が喜んでいると
何故かそういうプレイとしか思えなくなる不思議
623幸福姉妹物語 作者:2008/11/14(金) 00:16:49 ID:PjIra6A/
こんばんは。

幸福姉妹物語の第二話は、金曜の夜に投下予定できそうです。


そこで一つ質問があるんですが、プレイ内容は事前に告知したほうがいいですか?
物書きの身としては、あまりネタバレになるような情報は先だししたくないんですが、みなさんの意見を聞きたいです。

よろしくお願いします。


624名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 00:42:23 ID:bVKuENRc
グロ・スカじゃなければきっと大丈夫さ
グロ・スカでも注意書入れれば大丈夫さ
だから告知はいらないだろね
625名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 08:23:55 ID:LmBtra2p
あと、寝取られとかは注意が必要
626名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 15:05:08 ID:URxpfAxn
>>623
ネタバレしない程度に入れとけば安全なのは間違いない。
627名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 19:30:08 ID:D6QlqfEE
今夜クルのかー!?
628名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 20:30:12 ID:87CIE4I6
   +
+  ∧_∧ +
 +(0゚・∀・)  wktk
  (0゚つと) +
+ と_)_)
629幸福姉妹物語 作者:2008/11/14(金) 20:38:26 ID:kULLv3Op
21時から投下を開始します。

630幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:02:20 ID:kULLv3Op
こんばんは。幸福姉妹物語の第2話を投下します。

今回は前回予告した通りに文が犬になるお話です。
また軽いスカトロ描写が入りますので、苦手な方はそのシーンはスルーしてください。

では、はじめます。
631幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:02:58 ID:kULLv3Op
 地下室に響くうめき声を暗い意識の奥で聞いて、清香はゆっくりと目を覚ました。
 はじめ漠然と「あ、自分で起きたの久しぶり…」と考えて、次にギョッとして周りを見た。
 地下室のベッドは革張りで、自分はそこに裸のまま横になっていた。体をよじると、三田に注いでもらった精液がヴァギナから溢れ出てきた。
 それを指ですくって、ぴちゃぴちゃ、と舐めると、さっきから聞こえてくる音の発振元を探して、首を巡らした。
「…? あっ、文ちゃん…」
 それはすぐに見つかった。地下室の片隅に乗馬マシンのような台が設置してあり、その上に仰向けに文が縛り付けられていた。
 近づいた姉に気付くと文は「おお〜」と声を上げた。
 口は開口具が嵌められて閉じることを許されずだらだらと涎をたらし続け、背中には赤いロウが点々と痕を点けており、お尻は何度も叩かれたのか真っ赤に腫れ上がっていた。そして、股間にはバイブレーターが埋め込まれていた。
 昨日の夜に処女を散らした文だったが、体のサイズが小さいせいか三田のペニスを散々と痛がり、途中で諦めた三田にミニ・サイズのバイブレーターを差し込まれていた。一晩経っているはずだが、ミニ・バイブは元気に動いていた。
 清香が覚えているのは、文がミニ・バイブを入れて手錠をされ、ベッドの片隅に放置されている所までだった。清香は三田とのセックスで途中からあっさり気絶していたが、文とのプレイはそのあともずっと続いていたようだった。
「文ちゃん、今外してあげるね…」
 清香は何度も三田に「文ちゃんをもっと可愛がってやってください」と頼んだのだが、三田は文への扱いを変えようとはせず、文も黙って三田の仕打ちを受けていた。
 とりあえず開口具を外してやると、「あふぅ…」とため息のような声を出して口を閉じた。
「大丈夫?」
「ふん… はいひょうふ… ひほひいい…」
 文がどこかうっとりとした声で答えると、清香はため息を吐いて手足を拘束する錠を外した。それから、股間のミニ・バイブを外そうとした。
「おひり… あーうーあー… うん… えと、2つあるから」
「2つ?」
「あ、うん… お尻にも入ってるの…」
 言われて良く見てみると、コンドームの端が、ぴょこ、と肛門からはみ出ていた。
「………」
 清香は良くわからない脱力感に襲われて、軽く額に手を当てた。それから、文が痛くないように2つのバイブをゆっくりと抜いた。抜く瞬間、文は気持ちよさそうに「あぁん」と喘いだ。
「……まぁ、いいわ。シャワー浴びましょ」
「うん、そだね」
 姉妹は地下室に備えてあるシャワールームで体を清めた。
 文が清香の股間から溢れ出る精液を、じゅるじゅる、と啜ったので、清香は容赦なく拳骨を文の頭に振り下ろした。
632幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:04:21 ID:kULLv3Op
 朝食が終わると、三田はいつものように大量の新聞を抱えてリビングのソファに座った。
 洗い物を文に任せると、清香はお茶を出しながら三田が新聞を読む前に話しかけた。
「あの、旦那さま… お願いがあるんですが…」
「ん、何だ?」
 清香は洗い物をしている文をチラリと見ると、「文にも首輪をください」と言った。
「私だけ頂くのは不公平です。申し訳ないです」
 三田は胡乱な目付きで清香を見たが、どうも本気で言っているようだった。
「お前が外せばいい話だぞ?」
「それは、それだけは堪忍してください…」
 清香は泣きそうな声で答えた。
 三田は「ふー…」とため息を吐くと、開きかけた新聞を閉じて文を呼んだ。文が、ちょこちょこ、と走ってやってくると、「首輪、欲しいか?」とストレートに聞いた。
「ほ、欲しいです!」
 文も間髪入れずに答えた。
 三田は「ふーん…」としばらく考え込んでいたが、しばらくして何かを思いついたようにニヤリと笑った。
「お前、犬になるか?」
「え、いぬ?」
 分けがわからず、文はオウム返しに聞いた。
「犬だったら首輪をつけていてもおかしくないだろう?」
「えーと、えーと… はい…?」
 よくわからなかったが、首輪がもらえるなら、と文は頷いた。横の清香は、三田の笑みになにやら強烈な不安を感じていたが、自分が話の発端だけに何も言えなかった。
「よし。それなら準備をしよう。…ああ、首輪は自分で買って来い。あのスーパーにはペットショップがあったな。一番いいやつを買って来い、それをプレゼントしてやろう」
 文は「わーい!」と無邪気に喜んだ。反対に清香はいっそう不安になった。
「暇になったら行って来い。それと、清香」
 突然話を振られて、清香は「はいっ!」と返事をした。
「お前は私に付いて来い、準備を手伝ってもらう。あと、教えることもあるから、そのつもりでいろ」
「わかりました…」
 自分はもしかして、とんでもない地雷を踏んだのじゃないかと、清香はいまさらになって後悔し始めていた。
633幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:08:47 ID:kULLv3Op
 朝食の片付けと地下室の掃除、昼食の用意と片付けを文は1人で済ませた。
 三田と姉は、昼食以外は地下室に篭って何かをしていた。えっちしてるのかなー、と覗きにいったが、どうも違うようだった。
 昼過ぎ、文はスーパーへと出かけた。浮かれているのかメイド服のまま屋敷を出た。
 不安そうに見つめる姉からカードを貰うと、文は意気揚々とスーパーに向かった。
「いってきます!」
「…いってらっしゃい」
 明暗対照的な姉妹は、そうやって久々に別行動をとった。
634幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:10:44 ID:kULLv3Op
「店長、そわそわすんな」
 スーパー(郊外型総合大型スーパー『ハローグッド』という名前だ)では、店長(32)が開店を終えた店内をうろうろと歩き回っていた。
「姫ちゃんは昼過ぎにしかこねーよ。とっとと事務所に戻って決済してろ」
 きょりきょろと、胡散臭げに歩き回る店長は邪魔でしかなく、サービスマネージャー(27)はとっとと事務所に追い返した。
 ほんと、どうしようもないなぁ。とサービスマネージャーは思った。
 初日に水をぶっ掛けて、これで普通になるだろうと思っていたら、翌日も姫ちゃん(正直この呼び方は嫌いだった)は何食わぬ顔でメイド服でやって来た。
(何着持ってるのよ…)
 クリーニングしたメイド服を渡す時に、サービスマネージャーは顔を引きつるのを抑えるのに必死だった。
 正直に言うと、女性スタッフはあのメイド姫が好きではなかった。男性スタッフが全員で崇めるものだから表立って悪口は言わないが、裏では散々に陰口を叩かれていた。
 その分、文は一生懸命姉をフォローする姿が健気で、女性スタッフの間で人気は高かった。
(妹ちゃんは可愛いわー、あんな妹なら欲しいな…)
 そう思いながら、店内入り口のカートを整理してると、最近見慣れてしまったヘッドセットがふりふり近づいて来るのが見えた。
(げっ、もう来た… 店長下げといて正解だったか…?)
 そんなことを思ったが、いつもとは妙に頭身が低いように思ってよく見ると、それは想像とは違った顔をしていた。
(い、い、妹ちゃん!?)
 視線の先で、まさしく文がルンルン気分で自動ドアをくぐった。
「あ、お姉さん、おはようございます」
 満面の笑みで挨拶する文の体は、見紛うことなくメイド服に被われていた。
「お、おはよう…」
 ぎくしゃくと挨拶すると、店員の習性で買い物カゴを渡した。
(なんであんたまでメイド服… しかも、普通の服じゃわかんなかったけど、妹ちゃんで歳に似合わず胸が…)
 メイド服は胸の部分の生地が薄いせいか、巨乳の文が着るとツンと立った巨乳が別の生き物のようにゆさゆさと動いた。さらに、文はカバンをたすきがけにしていたため、胸元がより強調され、正直目のやり場に困った。
「変な話だけど… ブラ、してる?」
 たゆんたゆんと揺れる胸を見て、思わず尋ねた。
「ふぇ? してますよ?」
 不思議そうに文がおっぱいを、むに、と両手で持ち上げると、サービスマネージャーの顔が歪んた。
「今日は1人なんだね、お姉さんは?」
「はい、今日は私のお買い物なんです!」
 文は嬉しそうに答えて店内に入った。何となく、1人にしてはまずい! と感じたサービスマネージャーは、文の体をガードするように付いて行った。
「楽しそうだね?」
「はい、犬になるんです!」
「……は?」
 何か聞き捨てなら無い事を聞いた気がして、サービスマネージャーは聞き返した。
「あ、違った。犬を飼うんです!」
「ああ、なるほどねぇ。ウチで買ってくれるの?」
 ほっ、と胸を撫で下ろした。
「いえ、えーと、もう居るんです」
 捨て犬でも拾ったのかな? とサービスマネージャーは思った。
「だから、首輪を買いに来ました」
「ほうほう、なるほどねー。じゃ、こっちおいで」
 この格好で店内をねり歩かれたらたまらないので、サービスマネージャーは1直線にペットコーナーに案内した。
635幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:11:38 ID:kULLv3Op
「いらっしゃい…ませ…」
 対応した女性スタッフ(22)が文の格好を見て、絶句しながらも何とか挨拶を言い終えた。隣ではサービスマネージャーが必死で「スルーしろ!」と目で合図を送っていた。
「首輪を買いに来ました!」
「え!? 人用のは売って人ないけど…」
「馬鹿! 犬だよ! ね?」
「はい、お犬さんです」
「あ、ああ、そうだよね。えっと、じゃあこっちだよ」
 衝撃から何とか立ち直ると、女性スタッフは文を案内した。サービスマネージャーは、後は任せた、と拳を突き出すと自分の持ち場に戻って行った。
「飼うのは小型犬? 中型犬?」
「えーと、私の首に合うぐらいのが欲しいです」
「それだと、中型〜大型ぐらいかな…? それだとここら辺だね」
 女性スタッフが棚を示すと、文はためつすがめつ物色を始めた。
「あ、あれ可愛いかも」
 文はそう言うと、かなり上のほうに吊るしてある首輪に向かって、ぴょんぴょん、と手を伸ばして跳んだ。
 それに合わせて、たわわな巨乳がよりダイナミックに弾んだ。
「だ、駄目!!」
 慌てて文の肩を、がっし、と掴むと、文は「ほえ?」と首を傾げた。
「あ、危ないから取って上げる。これかな?」
 何とか繕って、商品に手を伸ばすと、微かに舌打ちの音が聞こえてきた。首を巡らすと、ケージ内の掃除をしていたはずの男性スタッフ(23)が物陰から顔を出していた。
(おのれ・・・!)
 憎憎しげに睨み返して、女性スタッフは文に首輪を取ってやった。
「カラフルでかわいい!」
「それはナイロン素材で、けっこう丈夫だよ」
「お姉ちゃんは皮のシックなヤツだから、私は可愛い系がいいなー」
「………え?」
「ちょっと着けてみますね〜」
 女性スタッフが混乱している間に、文はくるくると首輪を巻くとあっさりと装着してしまった。
「似合います?」
 ニコニコと微笑む文に、女性スタッフは「似合う、けど…」となんとか声を絞り出した。
「えっと、犬に付けるんだよね?」
「はい、そうですよ」
「はは、そうだよね。(犬の)サイズ、確認しているんだよね」
「はい、(私の)サイズを確認しているんです」
 満足したのか、文は首輪を外すと大事に預かったカードと一緒に女性スタッフに渡した。
 女性スタッフはそそくさと清算を済ませると、可愛い袋に首輪を入れて文に渡した。
「ありがとうございます!」
 文は終始ニコニコしていると、弾むような足取りで店内を後にした。
 後に残されたのは、顔を引きつらせた女性スタッフと、戸棚の陰から鈴なりに顔を出した男性スタッフだった。

 事務所では…
「妹ちゃん! 時代は妹ちゃんだよ!」
「ロリ体型なのに巨乳!?」
「あの弾み方は偽乳じゃねえ…」
「ちくしょー! 俺見逃したぁ!」
「あ、わし、動画撮った」
「「「うおおお、じっちゃん見せろぉぉ!!」」」
 事務所は混迷を極めた。
636幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:13:07 ID:kULLv3Op
 鼻歌交じりで文が屋敷に戻ると、清香が暗い顔で出迎えた。
「あれ…? お姉ちゃんどうしたの?」
「文… ごめんなさい、お姉ちゃんが余計な事言ったばっかりに…」
 清香は今にも泣き出しそうだった。文は混乱して慌てた。
「え、え? 何のこと?」
「犬って、本当に犬なのよ…」
「? …?」
 さっぱり要領の得ない姉の言葉にハテナマークを浮かべていると、なにやら工具箱を持った三田が現れた。
「戻ったか。おい、とっとと始めろ」
 後半は清香への言葉だった。清香は、鼻をすすって「はい…」と答えると、文を地下室に案内した。
 地下室には、今日の朝には見なかった機械群や分娩台が中央に、ドン、と置かれていた。
「何、これ?」
 文が不思議そうに機械を撫で回していると、清香が「文ちゃん裸になって」と声をかけて文の服を脱がし始めた。
「え、いいけど…」
 不審に思いながら服を脱ぐと、今度は分娩台に乗るように清香が言った。文は段々と不安が勝り始めたが、素直に分娩台に乗った。すると、清香はするすると文の体にベルトを通し、両手足と体とを固定してしまった。
「ね、ねぇ! 何をするの!?」
 流石にここまでされたら不安が勝り、文は清香に訊いた。
「本当に、ごめんなさい… 今から、文ちゃんを犬にするために尻尾を付けるの。それで、まずはおなかの中をきれいにしなくちゃいけないから…」
「いや、ぜんぜんわかんないって!」
 文はいよいよ焦り始めた。どうやら姉はショックなことがあって、思考が低下しているようだった。
「旦那さまがね、しばらく人間辞めて犬になれって…」
 その言葉に、文は絶句した。ようやく姉の言っていることがわかったのだ。
(え、と… つまり、文は首輪を付けて尻尾を付けて、お犬さんになるの?)
「ちょ、ちょ、ちょっと待って! 犬になったらどうなるの!?」
 文が一番の疑問を口にした。
「…ごめんなさい。詳しいことは旦那さまが話すそうよ。お姉ちゃんは文をいじめなきゃいけないの…」
 そう言うと、清香は剥き出しになった文の肛門を、ぺろぺろ、と舐め始めた。
「お、お姉ちゃん! 汚いよ!」
「これぐらいはさせて…」
 文は拘束されて身動きの取れない。はじめは身をよじって抵抗していたが、次第に大人しくなった。
「ぺろ、ん… 力を抜いてね…」
 散々舐めると、今度はローションを手にとって肛門をマッサージし始めた。肛門の筋肉をほぐされるのが気持ちよくて、文は思わず「うぅん…」と鼻を鳴らした。
637幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:16:53 ID:kULLv3Op
「いまからお尻にちょっと太いのを入れるから、深呼吸して力を抜いてね」
 何を入れられるのかと不安になったが、見ると力が入りそうに思って、文は目を閉じて深呼吸をした。
 その瞬間、ぬるっ、という感触とともに肛門が強引に押し開かれて、何か弾力のあるものが入ってきた。
「お、お、お、おお…!」
 昨日一晩バイブを入れられていたせいかそれほど痛みは感じなかったが、違和感はバリバリだった。ちらりと目を開けてみると、肛門から黒いプラグが生えていた。
「まだ、力を入れちゃだめよ…」
 その言葉とともに、清香の手元で、しゅっしゅっ、と音がすると、プラグが急に膨らみ始めた。
「な、何!? 膨らんでるよ!」
「大丈夫! 大丈夫だから安心して!」
(ちっとも安心できないよっ!)
 文は心のなかで叫んだが、手足を拘束されていては何もできない。姉を信じて力を抜いているしかなかった。
 そうこうしているうちに中のプラグが膨らみきった。文は猛烈な圧迫感を感じた。
 次に清香は、今のとは別のエアポンプを握り始めた。今度はアナルから露出した部分のプラグが膨らみだし、膨らんだバルーンが文のアナルを挟んでぴっちりと栓をした。
「文ちゃん、痛いなら言ってね」
 そう言って、清香は膨らんだプラグを数回軽く引いた。プラグはまったく抜ける気配がなかった。
「痛くは、無いけど…」
「そう、それならちょっと待ってね」
 そう言うと、清香はメモを見ながらゴソゴソとプラグをいじりだした。どうやら、空気を送ったポンプをはずして、代わりに何か太いチューブを2本取り付けているらしかった。
「これで、よし… えっとね、いまからお浣腸するけど、最初は我慢してね」
「…もう、いいからさっさとやって」
 色々と諦めてしまったのか、文が投げやりな口調で言った。清香はチューブを傍らの機械に接続すると、メモをためすつがめつ眺めた。
「ええと、最初はグリセリン水溶液を300mlで…」
 ぶつぶつ呟きながら、清香は湯煎してあったペットボトルを取ると、慎重に水量を測りながら機械に中身を投入した。そして、機械の目盛りをカチカチといじった。
「…い、いくよ」
 清香が震える手でスイッチを押すと、機械−腸内洗浄機−が、ヴーーン、と静かに動き始めた。内部のサーキュレータポンプが動き始めると、充填されたグリセリン溶液を、プラグを介して文の腸内へと押し流し始めた。
「う、うわぁぁぁ!! お姉ちゃん! 入ってる! 入ってきてる!」
 生暖かい液体が突然進入してきて、文は流石に慌てた。これまで浣腸をされたことなど無かった。
638幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:17:32 ID:kULLv3Op
「だ、大丈夫! 自然に止まるから!」
(ぜんぜん大丈夫じゃない!!)
 文は本気で拘束を解こうと、必死で暴れた。しかし、拘束は強固で分娩台が微かに揺れるだけだった。
 そうこうしている間に、文の腸内に入ったグリセリン水溶液がその恐ろしい効果を発揮し始めた。
(…!? ウンチ!)
「お姉ちゃん、ウンチ! ウンチしたい!!」
 すでにポンプは止まったが、文は猛烈な便意を感じて姉に訴えた。
「おなかいたぁい!! ウンチしたいよぅ!!」
 必死になって叫ぶが、清香はおろおろとメモを読むと悲しそうな顔で言った。
「ごめんなさい! 10分、10分我慢して! そうしたら出していいから」
 せめて痛みが少しでも薄れるなら、と清香は文のおなかを優しくさすって言った。
「やだ! もう出す!」
 普通だったらこんなところで排便などしたくは無かったが、生理欲求に耐えられずに文は思いっきりいきんだ。
(うぅん… え、あれ? 出ない!?)
 しかし、本来なら排泄するはずの肛門口はプラグにぴっちりとフタをされており、しかもチューブ内は弁になっていたため、どうがんばっても文は排泄できなかった。
「出したい! 出したいよう! お姉ちゃん助けてぇ…」 
 とうとう文は泣き出した。依然として腸内ではグリセリンが荒れ狂っている。
「ごめんなさい! ごめんなさい、文…」
 清香も泣きそうになるのを必死でこらえて、妹の苦しみを少しでも紛らわそうと、ぎゅ、と文の体を包み込んだ。
639幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:18:39 ID:kULLv3Op
 …地獄のような10分間が過ぎた。文は「ひっく、ひっく…」と嗚咽を漏らし続けた。
 と、突然文は腸内が、すぅ、と軽くなるのを感じた。同時に、足元に、びちゃびちゃ、と音を立てて何かが流れ落ちた。
(あれ? ウンコしてる?)
 自分では何も意識していないのに、文の腸内から無理やり内容物が引きずり出されていた。足元から排泄物の臭いが漂ってくると、清香が側に置いてあった消臭剤を吹き付けて臭いを消した。
 あ、吸われてるんだ… と、苦痛から開放された頭でようやく文は理解した。
「はぁぁぁ…」
 強烈な便意から解放されて、文は気持ちよさそうにため息を吐いた。
「…終わり?」
 と尋ねると、清香はふるふると首を振った。
「ごめんなさい。徹底的に綺麗にするから、もう少し続けるわ」
「そっか。早くやっちゃって」
 いくらか元気になった文にホッとして、清香はメモをしっかり読んで次の液体を選んだ。次は石鹸水を200mlだ。
「入れるよ」
 宣言してスイッチを押すと、またポンプの音が低く響き、文の腸内へ暖めた石鹸水が流れこんだ。
「う、く… これは何…」
 痛いのか、顔をしかめて文は尋ねた。
「えと、石鹸水。冷たくない?」
「うん… 大丈夫、あったかいよ… うぅ、けっこう辛いよ…」
 注入はすぐに止まったが、石鹸水はグリセリン水溶液と同じようにな刺激を文に与えた。
「い、痛いの?」
「痛いってゆーか、出したくても出せなくて辛いってゆーか… あぁ、すごいぎゅるぎゅる言ってるぅ」
 そう言われて、清香は耳を文のおへその下に当ててみた。すると、グルグルともの凄い音が響いてきた。
「す、凄い…」
 びっくりして耳を離すと、文が艶っぽい目で見た。
「お姉ちゃん、ぎゅってして…」
 愛しい妹のお願いに、清香はすぐに文を抱きしめた。すると、文が「キス、キスー」とねだってきたので、優しく口唇を合わせると情熱的に舌を絡ませ始めた。
「ふぅむ、ぴちゃ、ぴちゃ… ん、こくこく…」
 姉から送られてくる唾液を嚥下すると、文はうっとりとした表情になった。
「はぁ… お姉ちゃんとキスすると、たまらなくなっちゃう…」
「私もよ…」
 姉妹は見詰め合って微笑み合うと、また情熱的なキスを始めた。その最中、
「ちゅぷ… ん、ああ! 出てる、ウンチ出てる!」
 時間が経ちポンプが逆動すると、またも強制的に文の排泄が始まった。
「ふぁん、気持ちいい…」
 文はうっとりとした声を出した。妹の変化に軽く呆れながら、清香は次の浣腸の準備に取り掛かった。
640幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:20:13 ID:kULLv3Op
 バチャバチャバチャ…
 それから6回の浣腸を経て、とうとう文の中から出る液体が透明になった。
 途中から液体がぬるま湯になると、文は注入される時にも色っぽい声を出すようになった。
「綺麗になったわね。それじゃ、プラグを抜くわよ」
「えー、もう終わり?」
「終わり! まったくもう…」
 清香は呆れてプラグの空気弁を緩めると、シュー、という音を立ててプラグが小さくなった。ゆっくりプラグを抜くと、それはローションと腸液でぬらぬらと光り、ひどくいやらしかった。
「やぁん、お尻開いちゃってる…」
 悩ましげに言う文の横で、清香は尻尾を手に取った。
「さあ、尻尾をつけるわよ。太いから力を抜いてね」
 それは腰でとめるベルトが付いた尻尾付きバイブだった。バイブ部分は大きな真珠玉を連ねたような凶悪な形をしていた。
「さあ、力を抜いて… 怖くないよ…」
「お姉ちゃん! ゆっくり、ゆっくりね…」
 そう言って、文は「フーッ」と深呼吸をして力を抜いた。それを確かめて、清香は尻尾をゆっくりと挿入していった。
「んん、太い… 太すぎるよう…」
 文は苦しそうに呻いた。しかし、度重なる浣腸で緩んでいたアナルは、あっさりとバイブを飲み込んでしまった。
「入った… 文ちゃんお疲れ様。ちょっとごめんね、ベルトを締めるから… あ、少し腰を上げて、そうそう… 締めるわよ? きつくない? うん。尻尾は重くない? え、凄い違和感? そりゃそっか」
 ベルトを締め終わると清香は文を拘束していたベルトを外した。地面に降りると、文は座り込もうとして尻尾のためにそれができないと気付き、ゴロンと横になった。
「うぅ、変な感じ…」
 ふさふさした尻尾を、ちょいちょい、と触っていると、清香が胸にいっぱいの荷物を抱えてやって来た。
「ふぇ? 何?」
「手袋と靴下と、あとは耳とか」
 荷物を床に降ろすと、清香も床に座って、ちょいちょい、と文を手招きした。文は四つん這いで尻尾をふりふり振りながら近づいた。その仕草に、清香は一瞬クラリとした。。
「お、大人しくしててね…」
 うわずった声を掛けてから、清香は手袋や靴下、犬耳をてきぱきと装着していった。最後に文が買ってきた首輪を付けると、清香はうっとりとした顔つきになった。
「可愛い… 凄い可愛い…」
「えへへ、そうかな?」
 美人の姉に褒められて、文はまんざらでもないように頭を掻いた。
「ね、ね。ポーズ取ってみて」
「え、えー、ポーズ?」
 悪ノリして要求する姉に戸惑いつつも、文は犬っぽく、ちょこん、とお座りしてみた。ふさふさの犬耳に肉球の付いた手袋、膝まであるもこもこの靴下。それらを付けた文は「えへっ」と首を傾げて笑って見せた。
「〜〜〜〜〜〜っ!!」
 何かを堪えるように両手で口を覆った清香は、何度か「すー、はー。すー、はー」と深呼吸した後に、「えへん」と一回咳払いをして、さらに言った。
「じゃあさ、じゃあさ! 今度は寝っ転がってみようか! ええと、おなかを上にして…」
「うん、いいけど…」
 姉の妙なテンションに内心ビクビクしながらも、文は言われた通り仰向けに寝っ転がり、手足をかわいらしく曲げて「これでいい? お姉ちゃん」と言った。
 その瞬間、顔を押さえた清香の手のスキマから、ぽたぽた、と鮮血が滴り落ちた。
641幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:22:04 ID:kULLv3Op
「大丈夫!?」
 慌てて起き上がろうとする文を手で制して、清香は「ばいびょうぶ!」と叫んだ。
「大丈、夫だから。そのまま、そのまま…」
 とりあえず革ベッドの枕元にあったティッシュを鼻につめて、清香はなんとか気を取り直した。
「それじゃあ、次は四つん這いになって…」
「…何をやっている?」
 更なる要求をしようとする清香の背後から、イライラした声で三田が声を掛けた。
「あ、旦那さま… 文ちゃんが可愛いんです」
 振り向いて妙なことを口走る清香に、三田は深くため息をついた。
「清香… 準備が終わったらすぐに呼べと言ったはずだぞ」
 その言葉に、はっ、と正気に戻って清香は思いっきり頭を下げた。
「も、申し訳ありません! あまりにも可愛くて…」
「日本語で話せ。罰だ、1個追加する」
 そう言うと、清香は「はい…」と悲しそうに答えてスカートをたくし上げた。
 ノーパンはいつものことだが、今日はヴァギナ全体に指3本分ぐらいの大きなカットバンが貼り付けられていた。
 しかし、驚くのはそこではなかった。そこだけは剥き出しになったクリトリスに、鈍色のリングが挟まっていたのだ。しかもそのリングからは、涙滴型のオモリが垂れ下がっている。
 よっぽどきつく締め付けているのか、オモリが引っ張ってもリングは外れることは無く、絞り、引っ張られたクリトリスは真っ赤に腫れ上がっていた。
 三田はキャビネットから同じ形のオモリを取り出すと、連なるように取り付けた。さらにクリトリスを引っ張られ、清香は「くぅぅ…」と苦悶の声を漏らした。
「お礼はどうした?」
「さ、清香のいやらしいクリトリスをいじめてくださって、ありがとうございます…」
 それだけ何とか言い終えて、清香は刺激に耐えるように、ぎゅ、と両腕で体を抱いた。
 そんな2人のやりとりを、文は仰向けのまま、ぽかーん、と見ていた。
「さて… ふむ、似合ってるじゃないか」
 三田が文に目を移すと、感心したように言い、すっ、と手を伸ばして文の頭を少し乱暴に撫でた。文が嬉しそうに笑うと、そのまま手を文の目の前に差し出した。
 文は悩むそぶりも見せずに三田の指を、ぺろぺろ、と舐め始めた。しばらく舐めさせると、三田はもう片方の手で何かしらのスイッチを操作した。その瞬間、文のアナルに挿入されたバイブが「ヴゥゥゥン…」という音を立てて振動を始めた。
「ふ、ふああ!」
文は突然の振動に驚いて、かくん、と膝を折った。恨めしそうに三田を見上げたが、三田は「どうした?」と声をかけ、今度は足を前に出した。腰をぶるぶると震わせながら、文は四つん這いになって足を舐め始めた。
(おしり… びんかんになってる…)
 突然の刺激を通り越した後は、甘い快感が襲ってきた。足を舐めている惨めさとも相まって、文の中の妖しい興奮が高まってきた。
「はぁはぁはぁ…」
(気持ちいい… けど、おしりだけじゃイケないよ…)
 アナルからの刺激は、文を昂ぶらせるには十分だったが、それだけにイケないもどかしさを散々味わうことになった。
(あぅぅ、おちんちん欲しい… いっぱい舐めて、文の喉をこつこつ突いて欲しい…)
 たまらなくなった文は、ふと足を舐めるのを止めると、物欲しそうな目で三田を見上げた。
「…何だ?」
「あ、旦那さまのおちんちん欲しいです!」
 水を向けた三田に、文はここぞとばかりにおねだりをした。しかし、三田は無表情に見つめ返すだけで何も反応しなかった。
「旦那さまのおちんちんを、文のお口でご奉仕させてください」
 頼み方が悪かったのかと、文は深々と頭を下げて言った。しかし、三田はまたも何の反応も示さず、代わりに清香の方を見ると言った。
「おい、犬がキャンキャン吠えてるが、何を言いたいか解るか?」
「え? ええ!?」
 突然振られて清香は驚き、さらにその内容にも驚いた。
「あ、あの、それは… 旦那さまにご奉仕したいんだと思います…」
 しろどもどろに語る清香だったが、三田は「ふん…」と言うとバイブのスイッチを切った。
「犬には欲情せんな。私は仕事に戻るから躾はちゃんとしろよ」
 そう言うと、さっさと地下室を出てしまった。
「ふぇぇ…」
 文が悲しそうに鳴いた。
(旦那さま、いけず…)
 ある程度予想はしていた清香であったが、そう思わずにはいられなかった。
642幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:23:03 ID:kULLv3Op
事前に指示されていた通り、文の首輪にリードを付けると、しくしく泣く文をあやしながらリビングに連れて行った。
「うわ… ほんとにできてる…」
 リビングの片隅に、これまで無かったモノが突如出現していた。ソレは鉄製でできた家畜用のケージだった。
「これ、檻…?」
 文がぐずりながら尋ねると、清香は半笑いの顔で頷いた。
「ええと、言いにくいんだけど… 今日から、これが文ちゃんの家…」
「…やっぱり? それじゃ、あの砂みたいのは?」
「たぶん、トイレ…」
 文はしゃがみこんで、しくしくしくしく、と泣いたあと、四つん這いになってのろのろとケージに入った。
「…がんばる」
 そう言い残すと、床に直置きしてあった毛布を頭から被って丸くなった。清香はそっとしておこうと思い、文に「お買い物行ってくるね、文の好きな物買ってくるから」と声を掛けた。
 毛布の中からの「プリン…」というくぐもった声を聞いて、清香はリビングを出た。
643幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:23:53 ID:kULLv3Op
「あら、今度はお姉さんだけ?」
 憂い顔で来店した清香が食品を選んでいると、サービスマネージャー(27)が声をかけた。
「あ、はい」
「妹さんは、もしかして犬に掛かりっきりなのかな?」
「え!?」
 突然他人からの「犬」の単語に、清香は過剰なくらい驚いた。
「ちょ、ちょっと何でそんなに驚くの? 妹ちゃんが『犬を飼う』って言ってたから、てっきりそうなのかと…」
「あ、ああ! そうなんですよ! 文ったら犬に夢中で… あはははは…」
 乾いた笑いを続ける清香を胡乱な目で見て、サービスマネージャーはいつも聞きたかったことを聞いた。
「ねえ、お名前聞いても良いかしら?」
「えっと、香田清香です」
「ふーん。清香ちゃん、ドッグフードも是非ウチで買ってね。担当に相談すれば色々と教えてくれると思うから」
 そう言って、サービスマネージャーは歩き去った。ほどなくバックヤードから「大金星っ!」という声が聞こえてきたが清香の耳には入ってこなかった。それというのも、もっと気になる考えが頭を占めていたからだ。
(も、もしかして、ごはんもドックフードなのかしら…?)
 くらくらする頭をなんとか静めて、清香は震える手で携帯を取り出し、(それだけは許されたダイアルである)三田の携帯に電話を掛けた。
「も、もしもし…」
『…ああ、なんだ?』
「あ、文ちゃんのごはんなんですが…」
 電話の向こうで三田は軽く笑った。
『はは、さすがにドックフードをやるわけにはいかんな。飯は普通で良い。ただし、床で食わせるからそのつもりで買って来い』
 そう言って三田は電話を切った。清香はホッとするやら後悔するやらで、複雑な気持ちになった。
644幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:24:43 ID:kULLv3Op
「ただいま戻りました…」
 屋敷に戻って、その足でリビングに行くと、文がケージの中で丸くなって寝ていた。可愛く寝息を立てる文を見て顔が緩むのを感じながら、清香は「文、起きて」と優しく声を掛けた。
 文はうっすらとまぶたを開けて姉を認めると、小さく「わん」と吠えた。
「え、あ、文!?」
 多少混乱した姉に、文は「がんばる…」と呟いて、「クーン、クーン」と鳴いて見せた。
「か、可愛い…」
 清香は我を失ってふらふらと文に近づき、途中で「はっ!」と我に返ると、「プ、プリン買ってきたよー」と声を掛けて、買ってきたプリンを開けて床に置いてあったエサ皿に空けた。
 清香がスプーンを持ってこようとすると、文はそのまま口をつけて食べ始めた。普段だったら「行儀が悪い!」ときつく叱るところだったが、今回ばかりは何も言えずにそのまま見守った。
 食べ終わった文が(それだけはきちんとしようと思ったのか)「ごちそうさまです」と手を合わせた。
「おそまつさま…」
 そう言って、文の口の周りに付いたプリンを拭ってやった。
「…お尻、大丈夫?」
 ずっと気になっていたことを訊くと、文は「う〜ん…」と困ったように首を傾げた。
「動いてなければ大丈夫、かな? おトイレどうなるんだろ?」
 文が尻尾を軽く引っ張って答えた。
「あと、お尻の穴がずっと開いてるから、なんだか不思議…」
「い、痛くない?」
「うん、痛くない…」
 そう言うと、文は体を、ブルッ、と震わせた。
「う… お姉ちゃんちょっと出てって」
「どうしたの?」
「…おしっこ」
 文が恥ずかしそうに目を伏せて言った。清香は慌てて、こくこく、と頷くと、踵を返してリビングを出て行こうとした。
「きゃっ!」
 ちょうどその時、三田がドアを開けて入ってきた。清香は三田にぶつかると、そのまま抱き止められた。
645幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:25:49 ID:kULLv3Op
「慌ててどうした?」
「いえ、その…」
 清香が口ごもると、三田は顔を上げてリビングを見渡した。すぐにケージに目を止めると、ケージ内では文が砂の上に腰を屈めていた。しかも、間の悪いことに文はドア側を向いていた。
 すぐに三田は状況を悟ると、清香を強引に前を向かせた。
「ペットの管理はきちんとしろよ。後始末はお前の役目だろ?」
 そのまま清香を後ろから抱き締めると、前に回した手でリングの嵌まったクリトリスを弄り始めた。
「きゃっ!!」
 突然の刺激に体が脱力すると、清香は申し訳なさそうな目で文を見た。
 文は2人に見られて股間を隠そうとしたが、三田に、きっ! と睨まれてしぶしぶ動きを止めた。
「ほら、犬がおしっこ漏らすぞ。しっかり見ろ」
 三田は清香を背後から抱えてケージの前まで来ると、文の目の前で降ろして四つん這いにさせた。すると、ちょうど顔の前に文の股間がきた。
「だ、旦那さま!」
 清香の抗議には答えず、三田は清香のスカートをめくり上げると、前張り代わりのカットバンを、ピリ、と剥がして、有無を言わさずペニスを突き入れた。
「あぁ!!」
 背後から串刺しにされて清香は身動きが取れなくなった。その清香の目の前で、文は体を抱いて股間を震わせた。
(ああ、もう駄目… 我慢できない…)
 必死で我慢していたが、もう限界だった。文は覚悟を決めて身体の力を抜くと、股間から、ちょろちょろ、とおしっこが流れ出てきた。
「ふうぅ…」
 散々我慢していたのだろう、文は気持ち良さそうにため息を吐いた。
「はぁ、はぁ、はぁ、あうっ! あぁ…」
 背後から突かれながら、清香は顔を背けることもできずに文の放尿する姿を凝視した。
(ああ、凄い… おしっこの穴、あんなに広がるんだ…)
 とろけ始めた頭でそんな風に考えていると、文のおしっこは次第に力を失っていき、2、3度滴ったあとに止まった。
646幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:26:27 ID:kULLv3Op
 文が脱力して肩で息をしていると、三田は腰の動きを止め、清香の頭を掴んで無理やり文のヴァギナの前まで顔を近付けさせた。
「ほら、綺麗にしてやれ」
 2人とも最初は三田が何を言っているかわからなかったが、次第に内容を理解すると、かぁ、と顔を赤くしてお互いに見つめ合った。
「う、動かないでね…」
「…わん」
 意思を疎通させると、清香は無毛の割れ目を左右に、くぱぁ、と開いて、顕わになった尿道口を、ちゅぱちゅぱ、と舐め始めた。
「んぁ! んんぅ…」
(おしっこの味… ちょっと苦いかな…? あ、文ちゃん、濡れてる…)
 舐め続けているうちに、明らかにおしっことは違う液体が文のヴァギナから溢れてきた。
 完全に頭がとろけてしまった清香は、その味を感じると、口の位置をずらしてクリトリスを、ちゅうう、と吸った。
「あ、そこ駄目ェーー!!」
 思わず文は叫んだが、清香は構わず吸い続けた。文の腰がガクガクと震えだしたのを見て、三田は腰の動きを再開した。
「あっ!」
 驚いて口を離した清香の耳元で三田は囁いた。
「浅ましいな。妹のおまんこはそんなにおいしいか?」
「お、おいしい、ですっ! ごめんなさい! ごめんなさいぃ!!」
 訳がわからなくなって謝りだした清香に、「ほら、犬が切なそうにしているぞ。続けてやれ」と命じた。
 清香はがくがくと震えながらも顔を伸ばして文のクリトリスを咥えると、上目使いに文を見た。
 文が嘆願するように、こくこくっ、と激しく頷くと、清香は思いっきり文のクリトリスを吸い上げた。さらに、三田が操作したのであろう、アナルバイブも振動を始めた。
「わぁん! わぁぁん!!」
 再び襲い掛かる快感に、文は腰を震わせて鳴いた。
(そろそろ、かな?)
 細かく文の腰が震えだしたのを見て絶頂が近いのを感じると、清香は、はむ、と文のクリトリスを口唇で挟んで、一気に舌で押し潰した。
 瞬間、文は全身を痙攣させて絶頂に達した。かくん、と腰を落とすと、土下座するように身体を倒した。
「はぁ、文ちゃん… ふ、ああ!!」
 今度は清香の番だった。三田はペニスを浅く引き出すと、トドメを打つように清香のGスポットをごすごすと擦った。
「そ、そこ駄目です!! イクっ! イキます!!」
 宣言通りに清香は絶頂に達した。三田も低く呻くと、清香の膣内に大量の精液を放出した。
「…ふう、溢すなよ」
 ペニスをずるずると引きずり出すと、三田は新しいカットバンを取り出して清香のヴァギナに貼り付けた。
 清香は気だるい身体に何とか動かして振り返ると、「ありがとうございました…」と座礼した。
「トイレシートは代えとけよ。…ちゃんとトイレは出来るようだな」
 後半は文への言葉だった。それにうっすら気付いた文は、朦朧とした意識の中で「わぁん…」と返事をした。
647幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:28:07 ID:kULLv3Op
 夕方まで、文は退屈そうにケージ内でごろごろしていた。そして夕食時は、エサ皿に盛られたオムライスを、不満も言わずもぐもぐと口をつけて食べた。
 食事が終わると清香は後仕舞いを始め、三田は珍しくリビングのソファに座っていた。
「おい、こっちに来い」
 ケージに戻ろうとする文を、三田が手招きして呼んだ。突然のことに驚いた文は、恐る恐る四つん這いで近づいた。
「ここだ」
 三田が、ぽんぽん、と膝を叩くと、意味を理解して(それでもかなり躊躇して)三田の膝の上に腹ばいになった。
「反対」
 そう言って、三田は文の身体を、くりん、とひっくり返した。
「きゃっ!」
「口を空けろ」
 文の頭を膝の間に固定して三田は言った。文がおずおずと口を開くと、いつの間に用意したのか、歯磨き粉を付けた歯ブラシを口に差し込んで、文の歯を磨き始めた。
「!」
 突然のことに文が身を起こそうとしたが、三田は「暴れるな」と片手で押さえつけて歯磨きを続けた。
 三田の作業は丁寧だった。決して喉を突くことなく、奥歯まで綺麗に磨いた。最初は混乱していた文だったが、可愛がってもらっているとわかると急に嬉しくなり、目を閉じてうっとりとした表情になった。
「もう、いいか? おい、清香! コップに水、それと深皿を持って来い」
 磨き終えると、三田は大声でキッチンの清香を呼んだ。飛んで来た清香は、リビングの光景に唖然となった。
「ほら、よこせ」
 清香からコップを受け取ると、いったん口に煽ってから優しく文にキスをした。
 咥内に水を送り込まれた文は、すぐに得心して、ぐじゅぐじゅ、と口をゆすぐと、三田の差し出した深皿に水を吐いた。
「もう一回だ」
 三田が同じ動作を繰り返し、文も念入りに口をゆすいだ。
 文が「あーん」と口の中を見せると、三田は「ふむ」と頷いて「おい」と清香にコップと深皿を渡した。
「えへへ…」
 明らかに上機嫌になった文が三田に笑いかけると、三田は今度はどこからともなく耳掻きを取り出して「横を向け」と言った。
「わんわん!」
 尻尾を動かせるなら明らかに振ってそうな勢いだった。文は言われた通り横を向くと、ドキドキしながら目を閉じた。
 すっ、と三田は耳掻きを文の耳に挿入し、これまた丁寧に耳の掃除を始めた。耳垢を落とされる気持ちよさと、全身から伝わる三田の体温とで、文はこれまでの人生に無いくらいの安心感に包まれた。
(うわぁ、幸せ…)
 片方の耳が終わると、またも、くりん、とひっくり返されもう片方も丁寧に掃除された。
 文は、知らず知らずの内にぴったりと三田に密着して、思いっきり三田の匂いを吸い込んでは「くぅん、くぅん」と媚びるように鳴いた。
「よし、終わりだ」
(ああ、終わっちゃった…)
 しぶしぶ体を起こそうとすると、次は櫛が忽然と現れ、文の髪を梳かし始めた。
 スーッ、スーッと、ゆっくり丁寧に梳かれて、文は起こしかけた体を戻し、三田の膝の上におなかを乗せた。
 髪を梳きながら、三田の空いた手が文の背中やお尻を撫ぜ始めると、そのあったかさと優しさに文は完全にのぼせ上がった
「ふぁ、ふぁぁ…」
 もうため息しか出てこない。
 虚ろな目でよだれすら垂らしながら、文は降って湧いたような幸せを噛みしめた。
(旦那さま大好き… 大好き…)
 それは、本当に心の底から感じた瞬間だった。文は生活や快楽のためではなく、心からそう思った。
(大好きだよ…)
 密かに宿った恋心を抱えて、文は幸福感に沈み込むように眠りに落ちた…
648幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:29:01 ID:kULLv3Op
「ん? 寝たか…」
 文が寝たのに気付くと、三田は撫ぜる手を止めて「おい…」と心なしか小さな声で清香を呼んだ。
「…はい」
 食器を洗う手もそぞろに、ずっと様子を見ていた清香がすぐにやってきた。
「寝たみたいだ、運んでやれ」
 命じられて、清香は文を起こさないように注意しながら抱っこした。一瞬迷ったが、ケージの中に文を寝せると、風邪を引かないようにとしっかりと毛布でくるんだ。
「…随分と、その、優しいんですね」
 気付くと、そんな言葉をポロリとこぼしていた。言ってしまって、なぜ自分はこんなことを言うのだろうと、清香は軽く狼狽した。
「優しい? そうか?」
 三田は眉根を寄せて答えると、しばらく考え込んで言った。
「なぁ、愛玩動物がなぜ存在するか知っているか?」
 清香は首を振ると「知りません」と答えた。
「ふん、そうか…」
 それだけ言って口を閉じた。沈黙に耐えかねて清香がキッチンに戻ろうとすると、再び三田が口を開いた。
「動物は個体・集団で生活する。そして、基本的に一人ですべてのことがまかなえるようになる。
 しかし、愛玩動物はそうではない。これらは、人間から愛されないと生きていけない。そして人間はそれに無償の愛を与えることで、優越感や、罪悪感の昇華といった見返りを得る。つまりはそういうことだ…」
 清香には、三田の言いたいことの半分もわからなかった。しかし、今の三田の行動が、決して文が可愛いから行ったのではないと感じた。
(旦那さまは何が言いたいんだろう…?)
 清香が一人悩んでいると、シン、と静まり返ったリビングに文の寝息が響いた。そして、
「すぅ、すぅ、ん… ふぉ… お父さん…」
 という寝言が、やけにはっきりと響いた。清香は、ぎょっ、として文を、そして三田を見た。
「お父さん、か…」
 三田は哀れみを込めて呟いた。
「ぞっとせん話だ」
 瞳は、どこまでも暗かった…
649幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:29:36 ID:kULLv3Op
 朝の光がリビングに差し込むと、文はいつものように自然と目が覚めた。
 最初に感じたのはお尻の異物感だった。昨日は慣れてしまって気にならなくなった尻尾だが、一晩経つとまた違和感を感じるようになっていた。
「…まあ、いっか。そのうち慣れるよね」
 一人ごちると、ぺたぺた、とケージ内から出ようとして、突然首を引っ張られた。
「いてっ! あれ?」
 振り返ると、いつの間に付けられたのか、首輪から布製のリードが伸びていて、ケージの骨組みに結わえてあった。
「げ、これじゃ解けないじゃん…」
 両手が肉球になっている文には、結んであるリードは解く方法はなかった。
 しばらく「う〜ん」と悩んでいたが、とりあえず文は問題を放り出すことにした。
「今の私は犬だもんね。家事なんかしなくていいし、一日中寝てたって文句言われないんだよね」
 一人、うんうん、と納得すると、途端に眠気が襲ってきた。
 うおー、二度寝だー、と心の中で叫ぶと、文は再び夢の中へと沈み込んでいった。
650幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:30:24 ID:kULLv3Op
 …りません。申し訳ありません…!
 浅い眠りから覚めると、文の耳に聞き慣れた姉の声が聞こえてきた。
 寝ぼけ眼を擦りながら起き上がると、ぼやけた視線の先では、清香がスカートをたくし上げてた。
「あう!」
 姉の悲鳴に、文はようやく頭がはっきりした。
「あ、お姉ちゃん、もしかして…」
 視線の先では、姉が腰を折って三田にお礼を言っているところだった。
 三田がさっさと姿を消すと、悲しそうな表情をした清香が文に近づいた。
「あ、ごめんね。今、リードを外すから…」
 元気の無い声でそう言うと、清香は結んであるリードを解いた。
「おはよう、文」
「おはよう、お姉ちゃん… もしかして、寝坊しちゃった?」
 文が恐る恐る尋ねると、清香は情けなさそうに「うん…」と頷いた。
「一人で起きなきゃ、って思ってたんだけど… 駄目なお姉ちゃんだよね…」
「それで… お仕置き?」
 文がそう訊くと、清香は力なく頷いて、スカートをそっと持ち上げた。
「うわぁ…」
 昨日は2個だったオモリが、もう4個になっていた。まだまだスカートの裾に隠れてはいるが、このまま増えれば、いずれはスカートからはみ出そうな勢いだ。
 クリトリスは相変わらず真っ赤に腫れており、心なしか少し大きくなっているようにも見えた。
「い、痛くない…?」
「…正直、イタ気持ちいい… けど、それより伸びちゃうのが怖い…」
 そりゃそうだろう、と文も不安に思った。そっ、とオモリを手で支えると、それは予想以上に重たかった。
「ゆ、ゆっくり戻してね!」
 清香が慌てて言うと、文も慌てて、しかし丁寧に元に戻した。清香は思わず「ふう…」とため息を吐いた。
「寝るときは外しているから、文は心配しなくて大丈夫よ… さぁ、朝ごはん作らないと…」
 文も手伝いたかったが肉球の手では無理なので、姉の邪魔にならないようにケージの中に戻った。
 ふと、ある事に気付くと、文は清香に声を掛けた。
「お姉ちゃん、旦那さまは?」
「今日は昼過ぎまで寝てるって。昨日の夜に… その、ね…」
「ふーん… さくばんはおたのしみでしたね」
「…そんなんじゃないわよ」
651幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:31:13 ID:kULLv3Op
 その日も夕方まで何事もなく進んだ。
 夕食後、三田は昨日と同じように文の面倒を見てやり、文は終始ご満悦だった。
「さて…」
 ひとしきり文を撫ぜると、三田は文を横に座らせて立ち上がった。
 不思議そうに見つめる文の目の前で、ケージからリードを取り出した三田は、それを文の首輪に付けると、何でも無いように言った。
「散歩に行くぞ」
 最初は、「ふーん」という感じで聞いていた文だったが、今の自分の状況を振り返って、「ええっ!」と声を上げた。
「さ、さ、散歩!?」
 慌てて三田に問いかけたが、三田は完全に無視するとキッチンの清香に声を掛けた。
「おい、少し犬と散歩に行ってくる。洗い物と風呂は済ませておけよ」
 そう言うと、キッチンから、ダダダダッ! とすごい勢いで清香が現れ、「嘘っ!」と叫んだ。
「は? 犬も少しは運動させんと怠けてばかりだ。行くぞ」
 そう言ってリードを、ぐいっ、と引っ張ると、文が「あぅっ!」と呻いて四つん這いになった。
「ま、待ってください!」
「うるさい」
 必死で止めようとする清香を邪険に追い払って、三田は強引に文を連れ出した。流石に引っ張られ続けると息が詰まるので、文は仕方がなく三田に歩調を合わせた。
 玄関を出て、おそらく事前に用意していたのであろうバッグを手に取ると、リードを力強く引いて文を玄関の外に引っ張り出した。
「お願いします、旦那さま! 人に見られたら…!」
「どうかなるか?」
 外まで付いて来た清香を一瞥すると、三田はぴしゃりと言い放った。そして、四つん這いで震えている文に向かって「歩け」と冷淡に命じた。
「旦那さまぁ…」
「お前は家で待ってろ、いいな」
 なおも言い募ろうとする清香に釘を刺すと、それきり三田は振り返らずに歩き出した。代わりに文は、何度も何度も清香を振り返って、悲しそうに「くぅん、くぅん…」と鳴いた。
「あやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 闇夜に、清香の叫び声が響いた。
652幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:32:28 ID:kULLv3Op
 夜の闇を、これほど恐ろしいと感じたことはなかった。
 羽毛の足は膝上まで覆っているし、もこもこの肉球はかなり厚手だったから四つん這いでも痛くはなかったが、当然、文は生きた心地がしなかった。
 黒い闇を見つけるたびに、そこに人がいるのではないかと不安になった。
「旦那さまぁ…」
 これまでに何度も三田に声を掛けるたが、三田は文の方を見向きもしなかった。
(さっきまでは、あんなに優しかったのに…)
 旦那さまはこんなことをして楽しいのだろうか? そんな考えが頭をよぎった。
 しばらく黙って歩いていると、不意に文のアナルバイブが振動を始めた。
「ふあ!」
 驚いて歩を止めると、恨めしげに三田を見上げた。三田は微かに笑っているように見えた。
(あ、楽しいんだ、ふーんだ…)
 こうなるともう覚悟を決めるしかない、と文は思った。旦那さまが楽しいならそれでいっか、とそんな気持ちになった。
 急に元気良く歩き出した文を見て、三田は心の中で苦笑した。
(わかっちゃいたが、順応性の高いやつだ…)
 三田は、初めて屋敷に来たときに泣いてばかりだった文が、すぐに自分に懐いてきたのを思い出していた。
(少しは可愛い反応を見せるかと思ったが… まあいい)
 実を言えば、今歩いている道も目的地も、三田の私有地なので人が来る心配は無い。文には思う存分怖がって欲しかったのだが、どうにも不発に終わりそうだった。
(それならそれで、プレイを楽しむとするか…)
 三田はポケットに隠し持ったバイブのコントローラを掴むと、これまでずっと弱を指していた目盛を強に切り替えた。
「ふあ!」
 突然強くなった振動に、文は思わず尻尾を押さえた。嘘… という顔で三田を見上げた。
「どうした?」
 空とぼけた顔で三田が言うと、文は抗議するような口調で「わんわん!」と吠えた。
「ほら、行くぞ」
 三田がリードを軽く引っ張ると、渋々と言った感じで文は尻尾から手を離して歩き始めた。顔は澄まして
何でもない風を装っていたが、細かくお尻が震えているのを三田は見逃さなかった。
(さて、どこまでガマンできるかな…?)
 薄く笑うと、三田はコントローラの、今まで一度も触れていないスイッチを入れた。
 その瞬間、ヴィィィ…と震えているだけだったバイブが、うねる様にスウィングを始めた。
「いやぁぁぁ!!」
 敏感な腸壁を擦り上げられ、文は絶叫を上げてうずくまった。不意打ちの快感はすさまじく、太ももに愛液がたらたらと滴るのを感じた。
「どうした? 歩け」
 三田が冷酷にリードを、クイクイッ、と引っ張るが、完全に余裕を失った文は歩を進めることができなかった。
「くぅん… くぅん…」
 文は哀願するように三田を見上げて鳴いた。このままではおかしくなりそうだった。
653幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:33:33 ID:kULLv3Op
「歩けないなら、歩かせるまでだ」
 三田は冷酷に言い放つと、バッグの中からかなり大ぶりなクリップを2個取り出した。バネの強そうなそれからはきらきらと光るテグスが伸びていた。
 不安そうに見つめる文をよそに三田は屈むと、すでに痛いほど隆起している文の乳首を、ぎゅっ、とつまんだ。
「あん! あん!」
 乳首をコリコリと弄られて、いよいよ文はおかしくなりそうだった。しかし次の瞬間、三田がクリップを、バチィン! と文の乳首に取り付けた…!
「ぎゃああ!!」
 途方も無い痛みが文の脳髄を直撃した。おっぱいが潰れちゃった…! と真剣に思った。
 外そうとする文の手を押さえつけて、三田はもう片方の乳首にもクリップを取り付けた。
「ひー… ひー…」
 文は歯を喰いしばって痛みに耐えた。ぼろぼろと涙が止めどなく流れた。
「さあ、行くぞ」
 三田がリードとテグスを同時に引っ張ると、文の大きな胸が、グイッ! と強制的に前を向いた。
「うう、旦那さま許して… おっぱいが痛いんです…」
「…………」
 文の必死の嘆願も完全に黙殺して、三田は歩き始めた。
 何とか体勢を整えた文も、ノロノロ、ガクガク、と歩き始めた。
(痛い… )
 文の頭の中はそれ一色だった。三田がテグスを引っ張るたびに、大きな胸が、ぶるん、と揺れて、乳首に痛みが走った。
「ぐす、ぐす、ぐす…」
 どうしても痛くて涙目で三田を見上げると、三田は、ちらり、と文を見て、「痛いか?」と訊いた。文は必死な思いで、こくこく、と頷いた。
「そうか。あそこの木まで行ったら取ってやろう」
 三田が視界の先にある木を指し示した。距離はまだまだ遠かったが、文はホッとした。
 しかし、そこからが長かった。文は急いて行こうとするのだが、リードを持っている三田が立ち止まったり、道を変えようとしたりした。その度に文は、こっちこっち、と三田を引っ張らねばならず、当然、乳首は散々にねじれ、引っ張られ、文の苦痛を倍化させた。
 ようやく目的の木に着いたときには、文の息は完全に上がって、乳首は赤く腫れ上がっていた。
654幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:34:41 ID:kULLv3Op
「よし、よく頑張ったな」
 三田はへたりこんで荒い息を吐く文の頭を撫ぜると、胸のクリップを取ってやった。そして、そっと乳首を口に咥えると優しく舌で転がし始めた。
「ふぁ! あぁ…」
 まだ刺激が強いのかはじめは痛そうにしていが、次第に痛みも落ち着いてきて、文はようやく快感を得られる余裕ができた。
 そうなると、未だ動き続けているアナルバイブの刺激が、余計に感じられるようになった。
(ああ… お尻が気持ち良い… ジンジンしてくる…)
 文は頼み込むように三田を見た。その視線のおねだりに気付いた三田は「ご褒美だ、好きなだけイッていいぞ…」と呟くと、空いた乳首とクリトリスを同時に弄り始めた。
「あぁぁぁ…!!」
 ようやくダイレクトな快感を得て、文は一気に昂ぶった。もっと、もっと、と腰を突き出すと三田は「イケ」と短く言って、中指をヴァギナに潜り込ませて、激しくかき回した…!
「えっ! あっ! あああああぁぁぁぁぁ!!」
 初めてヴァギナで快感を得て、戸惑う間もなく文はイッた。
 軽い手ごたえを感じた三田は、挿入した指を抜かずにさらに激しく動かした。
「やっ、やだ! イッたのに、イッたのにぃ、またイッちゃう!!」
 イッた後の敏感な部分を弄られて、文は落ち着く間もなく再び絶頂に達した。
 ここで気絶されると面倒なので、そこまでで三田は動きを止め、アナルバイブのスイッチも切った。刺激が収まって、文は、ぺたり、と座り込んだ。
 しばらく「はぁ、はぁ…」とい息を吐く文を見つめると、三田はおもむろに言った。
「さて、帰るか。…そう言えばトイレを済ませてなかったな。ここでしていけ」
 三田の言葉を聞いて、文はジト目で抗議したが、諦めたように息を吐くと、木の幹に背を向けてしゃがみこんだ。
「そうじゃないだろ?」
 三田は駄目出しをすると、リードを引っ張って文の動きを止め、文の足を手で払って持ち上げた。
(え… 足、上げて…?)
 三田が指示したその姿勢は、まさしく四つん這いの犬が、足を上げて用を足すポーズだった。
(ひどいよ… 文は人間なのに…)
 それでも主人に忠実であろうと、足を上げたポーズを固定させると、文は深呼吸して体の力を抜き始めた。
「ふぅぅ… あ、あ、でる…」
 文の股間から、弧を描いて尿が走った。湯気が立つそれを文が、ぼーっ、と見ていると、いつの間にかデジカメを手にした三田が「パシャ!」と写真に取った。
「ええ!?」
 驚いて足を降ろそうとする文に「動くな!」と釘を刺して、三田は様々な角度で写真を取った。
(もう、お嫁に行けない…)
 あまりにもの悲しさに、文は放尿が終わってもしばらく動けなかった。
655幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:35:17 ID:kULLv3Op
 暗がりから三田と文の姿を見た時、清香は安心感で崩れ落ちそうになった。文が心配で心配で、ずっと玄関で文の帰りを待っていたのだ。
 文が目の前に来ると、「あやちゃぁん…」と文に抱きついて、ぽろぽろと泣き出した。
「お、お姉ちゃん、大丈夫だよ、大丈夫… 大丈夫だから…」 
 何が大丈夫なのかは文にもわからなかったが、とりあえず姉を落ち着かせようと文は言った。
「おい、やるなら中でしろ。俺は風呂に入る」
 三田がそう言って上がろうとすると、清香が「あっ!」と声を上げた。
「もしかして、お姉ちゃん…」
「忘れてたか?」
「………申し訳有りません…」
 清香が消え入りそうな声で告白すると、三田は盛大にため息をついて「学習能力のないヤツだ…」と呟いた。
「罰だ、2個追加」
 三田が厳かに言うと、清香は心底情けなさそうな顔をして、スカートをたくし上げた。
656幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:36:28 ID:kULLv3Op
 翌朝、朝食を済ませた姉妹は、三田に呼ばれて地下室へと行った。
 文は丸2日排泄ができず、おなかが張って辛そうだったが、それでも健気に姉と一緒に土下座をしてご挨拶をした。
「旦那さま、いやしいメス犬の文です。どうかいじめてください…」
 這いつくばる姉妹を満足そうに見て、三田は文に分娩台に上るように命じた。
「野卑なメスにしてはよく躾ができたな。十分だろう、犬は今日でお終いだ」
 姉の手で分娩台に固定されながら、文は、きょとん、とした顔で見つめた。
「わん?」
「だから、もう終わりだ。メリハリはきちんと付けろ」
 じろりと三田に睨まれて、文は首をすくめて「は、はい…」と言った。清香にも予想外の言葉だったらしく、内心(え、もう終わり…?)と思った。
 というのも、実は、今日は自分が文を可愛がってやろうと密かに考えていたのだ。
 文も、家事をしなくて良い上に、三田に可愛がってもらえる犬の暮らしを、ほんの少し気に入り始めていた。
 しばらく、かちゃかちゃ、と清香がベルトで文を拘束する音が響いた。そして、それが終わると姉妹同時に口を開いた。
「「あの、もう少し続けませんか?」」
 言ってからお互いに顔をあわせ、姉妹は恥ずかしそうに顔を背けた。三田は姉妹の言葉に胡乱な顔つきになると、重々しく口を開いた。
「言っておくが、私は女性を辱め支配するのは好きだが、壊すのは好きではない。そして、人間というものは意外にあっさりと壊れていくものだぞ? さっきも言ったがメリハリは大事だ。戻れるうちに戻るべきだ」
 そう言われてとたんに怖くなったのか、文は、こくこく、と必死に首を縦に頷いた。
「よし、それなら尻尾以外のものをはずしてやれ。首輪は… まあ、好きにしろ」
 清香が言われた通り、耳や手袋などを(名残惜しそうに)外した。「首輪は?」と文に訊くと、文は首をフルフルと振った。
「外しました」
「うん、尻尾も外してやれ、南京錠の番号は815だ。 …あぁ、文、ウンチは出そうか?」
「えっ、うー、あー… はい…」
 流石に恥ずかしそうに文は答えた。
「清香、そのステンレス皿を下に置いておけ」
 三田の言葉に、清香は、こくこく、と頷いた。言われた通りステンレス皿を敷くと、番号を合わせて南京錠をカチャリと外した。
「ゆっくり、取るね…」
 やさしく声を掛けると、3日間入りっぱなしだったアナルバイブをゆっくりと抜いた。
「ん、んぁ!」
 全部抜かれると、文はたまらず声を上げた。3日間拡張されていた文のアナルは、バイブを抜かれてもすぐには閉じず、ぽっかりと口を開けてひくひくと痙攣していた。
「はぁはぁ… あ、でる、かも…」
 異物が無くなったことで、文の腸は活発に活動を始めた。意識せずとも直腸が開き、薄褐色の便が顔を覗かせた。
「旦那さま、お姉ちゃん、見ないで…」
 何度も排尿姿を見られ、3日前には姉に浣腸をされたと言え、流石に排便を見られるのは辛かった。拘束されているから手で隠すこともできず、文は、ぎゅっ、と目をつぶって耐えた。
 ようやく排便が終わると、清香がさっさと排泄物を片付けた。文のお尻をきれいに拭いて消臭剤で臭いを消すと、やさしく「終わったわよ、大丈夫」と文に声を掛けた。
657幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:38:28 ID:kULLv3Op
「さて」
 大して面白くもなさそうにそれを見物していた三田は、特に気負う様子も見せずに傍らの器具を取ると、ごく普通にそれを文に取り付け始めた。
「そ、それなんですか?」
 そのあまりにもの自然な動作に、最初は、ぼーっ、と見ていた文だったが、いよいよ自分に固定されるものだと気付いてから、あわてて尋ねた。
「ん? アヌス・エキスパンダー」
「いえ、その…」
(名前言われても…)
 頭に大きなハテナマークを浮かべながらも、(ああ、これ以上聞いても無駄なんだろうなぁ)と文は諦めた。そして、後々ものすごく後悔した。
「…よし、あとは引っ掛けるだけだ」
「え、えぇぇぇ!?」
 文の腰に付けられたのは、簡単に言えばベルトだった。しかし、普通のベルトと全く違うのは、そこから計4本の革製のバンドが伸びていることだった。
 そのバンドは途中にある支点で直角に折れており、バンドの先っぽには樹脂性の平べったいヘラのようなものが、バンドとベルトとの接続部には小さなラチェットが付いていた。
「う、嘘、もしかして…」
 外から眺めていた清香には使い方がわかったのか、口を押さえて絶句した。
 三田は文のアヌスに軟膏のようなものを塗り込むと、ベルトの先のヘラを4枚とも文のアヌスに差し込んだ。
「う、うわ!」
 いきなり異物が進入して文は驚いて声を上げた。
「おい、力は抜いとけよ」
 やおら声を掛けて、三田は4つのラチェットを同時に巻き始めた。
「………ほ?」
 はじめは何をされているのかわからなかった。しかし、唐突にその意味を悟ると、文の顔は真っ青になった。
「ほぁぁぁぁああ!! お尻! お尻広がる!! 広がってるよぉ!!」
 巻き取られたバンドはそのままダイレクトにヘラを引っ張り、支点に沿って文のアヌスを容赦なく拡張していった。
「裂ける! 裂けるぅ!! だんなさまっ! 無理です! 裂けちゃいます!!」
 初めて。この屋敷に来て初めて文は身の危険を感じた。側にいる清香は文の恐怖が移ったのか、どんどんと広がっていく文のアヌスを見ながら歯を鳴らして震えた。
「ふむ、このくらいか…」
 姉妹の状況などどこ吹く風で三田は慎重にラチェットを操り、ある一定の範囲で止めた。文は必死に力を抜こうと「はーっ! はーっ!」と深呼吸を繰り返した。
658幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:39:46 ID:kULLv3Op
「大丈夫だ。軽い筋弛緩剤も塗ってあるから裂けることはない。ほら、清香仕事だぞ。文の中をきれいに洗ってやれ」
 そう言うと、いまだ固まっている清香に小さなブラシとチューブを手渡した。
「え? あ、はい。うん? なんですか、この歯ブラシと歯磨き粉みたいなの?」
「歯ブラシと歯磨き粉だよ。鈍いやつだな。奥までしっかり磨け」
 そこまで言われて、ようやく清香は理解した。
(いくらなんでも、あんまりだわ…)
 ぶるぶると震える手で歯ブラシと歯磨き粉を持って、清香は文の正面に立った。文はとうとう、ぐすんぐすん、と涙を流しており、潤んだ目で姉を見つめた。
「い、痛くない?」
「痛くないけど… お姉ちゃぁん… 文のお尻壊れてない? 裂けてない…?」
「だ、大丈夫。壊れてないし裂けてないわ。とってもきれいなピンク色してるわよ」
「ピンク色とか言わないでよ…」
「ご、ごめんなさい…」
 四の五の言うよりも手っ取り早く済ませてしまおうと、清香は覚悟を決めてチューブから歯磨き粉を取って、そろそろと文の腸内を擦り始めた。
「ふあ!」
「い、痛かった!?」
 擦った瞬間文が声を上げたので、清香は驚いて手を引っ込めた。
「う、ううん。なんだかすごく敏感になってるから驚いただけ。…続けていいよ」
 文から許可をもらい、清香は「ふーっ」と深呼吸してまた擦り始めた。
 ブラシを、ちょこちょこ、と動かすと、それに合わせて文が「うぅん、うぅん…」と低く喘いだ。
「気持ちいいの?」
「変な感じぃ…」
 洗面器の温水(三田が汲んできた)でブラシをばしゃばしゃと洗い、腸内の排泄物を落としていくうちに、いつしか清香は作業に没頭していた。
(意外と汚れているのね…)
(この歯ブラシすごい高級品だ… 毛先がぜんぜん痛まないし、羽毛みたいに柔らかい…)
(きれいにしたら、腸内ってすごいきれいなピンク色…)
 仕舞いには三田に「ライト有ります?」と言ってペンライトを借りると、奥まで照らして擦り始めた。
「お姉ちゃん、何してるの!?」
「あ、もうちょっとできれいになるから、我慢してね」
 まるで耳掻きや歯磨きをしているように言うと、清香は奥の奥まできれいに磨き上げ、満足したように「ふう…」とため息を吐いた。
「終わったわよ。…どうしたの、文?」
「…スイッチ入るとなんでそうなの… まあ、いいけどさっ!」
「…? そう?」
 不思議そうに清香が道具を片付けると、後ろから三田が声を掛けた。
659幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:40:41 ID:kULLv3Op
「終わったか? エキスパンダーは外していいぞ」
 そう言われて、清香は慎重にラチェットのストッパーを外してバンドを緩めると、一つひとつ丁寧にヘラを抜いた。
 文のアナルはゆっくりと口を閉じたが、完全に閉じきることはできなかった。
「だ、旦那さま、お尻が閉じないです…」
 不安そうに文が告白すると、三田は「どれ、見せろ」と清香を押しのけて文の正面に立ち、しげしげと文のアナルを観察した。
「じ、じっと見ないでくださいよう…」
 恥ずかしくって、文が訴えたが、三田はそれを無視すると人指し指を文のアナルに挿入した。
「きゃっ!」
「思いっきり締めてみろ」
 言われた通りに文がアナルを、きゅう、締めてみると、三田の指は痛いほど喰い締められた。
「ふむ、大丈夫だ。しばらく意識して締めていれば元に戻る。だいぶ柔軟なアナルをしているぞ。 …こら、離せ」
 三田の指が抜けないように、アナルを、ぎゅっ、と締めていた文が「えへへ」といって力を抜いた。
 抜いた指を文自身の口で清めさせてから、「頃合だな…」と三田は呟いた。
「…ほぇ?」
 文が不思議そうに見つめ返すと、三田は大量のローションを手にとって己のペニスと文のアナルとに塗りこんだ。
「え、と… お尻…?」
「力んでも切れないから安心しろ。…入れるぞ」
 宣言とともに、三田は文のアナルにペニスを「ぬぷり…」と挿入した。
「あぁぁんっ!!」
 痛くは無い。痛くは無いが、それだけに余計にアナルに意識が集中してしまい、文は悩ましい声を上げた。
 浅く、小さく腰を動かしながら三田は文の拘束をすべて外すと、両足を抱えて文の体を2つに折った。
「わ、わぁ!」
「さあ、いくぞ…!」
 そう言って、三田は猛然と腰を動かし始めた。これまでの調教で散々敏感になった腸壁を擦られて、文は一気に昂ぶった。
「あん、あん、あん、あん… あぁぁんぅ…!!」
 激しくピストンされ、たまに奥深くでうねるようにグラインドされ、文はたまらなくなって両手を三田に伸ばした。
「旦那さまぁ… 旦那さまぁ…」
 キス、キス、とねだる文を抱きしめてキスしてやると、三田はより強く腰を動かし始めた。
「ふぁぁ!! あっ、イケそう! イキそうです、旦那さまぁ!」
「イッていいぞ、好きな時にイケ…!」
 許可を得て、文はアナルから送られる快楽に集中し、おとがいを、くっ、と反らした。
「あ、イク… イキます… イ、クぅぅぅぅ!!」
 手足を、ピーン、と張って文は絶頂に達した。
660幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:41:37 ID:kULLv3Op
 三田は、荒い息を吐いている文を抱えると、繋がったまま革ベッドに移動した。
「あん… 旦那様、まだシテくれるんですか…?」
 文が期待を込めて訊いたが、三田はそれには答えず、器用に文のからだを、くりん、と180度反転させると後座位の姿勢で革ベッドに腰掛けた。
「清香」
 突然呼ばれて、清香は「は、はい!」と上ずった声で返事をした。
「これを嵌めろ。オモリは外していい」
 そう言って三田はベッド脇にあったモノを清香に投げて渡した。
 清香が受け取ってしげしげと眺めたそれは、両側からディルドゥが生えているペニスバンドだった。
「こ、これは…」
 その凶悪なカタチと使い方に清香は絶句したが、三田にじっと見られて恐る恐る内側のディルドゥを(クリトリスのオモリを外して)ヴァギナに当てた。
「ふ、うぅん… あ…」
(意外と細い…)
 それまで三田の剛直を受け入れていた清香のヴァギナは、あっさりとディルドゥを飲み込んだ。
 深く挿入されたのを確認し、清香はバンドを腰に巻いてきつく固定した。
「できました、旦那様…」
 そう言って立つ清香は、美少女にペニスが生えた劣情を催すスガタをしていた。
「あとはわかるな? 入れてやれ」
 清香がそろそろと革ベッドに近づくと、すでに覚悟を決めていたのか、文が両手を伸ばして姉を呼んだ。
「いいよ、お姉ちゃん…」
「文…」
 以心伝心で頷き合うと、清香は文に覆いかぶさってディルドゥを文のヴァギナに挿入した。
「ああ!!」「ふぅん!!」
 姉妹はお互いに桃色の吐息を漏らした。
「う、動く、よ…」
 擬似ペニスとはいえ、妹に挿入するという妖しいシチュエーションに興奮し、清香は三田の見よう見マネで腰を動かし始めた。
「お、お、おお…?」
 姉が一生懸命腰を振る姿がおかしくて、文は思わず吹きそうになったが、そのうち三田も小刻みに腰を動かし始めたので何も言えなくなった。
「はぁ、はぁ、はぁ… んぅ、ああ、文…」
 腰を振ると自分のヴァギナに刺さったディルドゥも揺れた。己の快楽のためにも、清香は腰の動きを速めた。
「文、清香の腰を足で挟め、しっかりな」
「ふぁい…」
 蕩けた頭で返事をして、文は足を、ぎゅっ、と清香の腰に絡めた。
 三田は腕を伸ばすと、文を通りすぎて清香の背中に手を回した。
「…え?」
「お前も腕を回せ」
「はぁい、旦那さま…」
「…ええ!?」
 文が混乱してると、三田と清香は文をサンドイッチしたまま、ぎゅ、と抱き合った。
「ちょ、ちょっと… ふぁん!」
 文は抗議の声を上げようとしたが、2人同時に腰を突き上げられて甘い声しか出せなくなった。
「あっ、あんっ! ふた、ふたり、同時なんて…!! だめ! だめ!! イクぅ!!」
 耐えられずにイったが、それでもかまわず2人は腰を動かし続けた。
「あたっ、当たってる! 私の中で当たってる! こつこつ当たってるぅ!!」
 薄い膣壁と腸壁ごしにペニスとディルドゥがぶつかるのを感じて、わけがわからなくなって叫んだ。
「また、イクぅーーー!!」
 再び絶頂に達したが、それでも動きは止まらない。文は許容の限界を超えた快楽を晒され、文の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。
「文…」
 そっと文にキスをして涙を舐め取ると、清香は切なそうな顔をして三田を見た。
「旦那さま…」
「イケそうか?」
 三田の問いかけに清香は黙って頷いた。
「よし、最後だ」
 言葉とともに三田は猛然と腰を動かし始めた。それに合わせて清香も腰を打ちつけ、文の中で激しくぶつかった。
「うわぁ! 止まらない! イクの止まらない!! 止まらないぃ!!」
 文が連続絶頂するのを感じて、いよいよ清香も我慢できなくなってきた。
「はぁ、はぁ、私もイキます…! イク、イクぅ!!」
 より深く腰を突き入れると、清香は体を震わせて絶頂に達した。
 姉妹がイッたのを見て、三田も我慢していた精液を文の腸内に放出した。ドクドクッ、と流れ込む精液を感じて、文は「くぅん…」と鼻を鳴らした。
661名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:42:47 ID:kULLv3Op
 しばらく、それぞれに、ぎゅ、と抱き合っていたが、のろのろと清香が動き出すと、ゆっくりと文からディルドゥを引き抜いて、ペタン、と床に腰を降ろした。
「ふう…」
 三田も座っていた革ベッドに背中から倒れ込み、文もそれに倣った。
「……あ、旦那さま、ありがとうございます…」
 思い出したように文がお礼を言うと、三田は「ああ…」と言った。
 三田はしばらく動きを止めていたが、おもむろに体を起こすと、またも繋がったまま文を抱えて革ベッドの上に上がった。
「えと、もう一回ですか?」
 ベッドの上で四つん這いにされて、文は期待を込めて訊いたが、三田はそれには答えずに文の腰をしっかり付かんで立ち上がった。
「うわぁぁ!!」
 小柄な文は、すぐに両足が宙に浮いて、まるで逆立ちをするように天地が逆になった。
「催してきた、用を足させてもらう」
 その言葉に、(え、嘘、もしかして…)と文が狼狽していると、途端に文の腸内に暖かいものがすごい勢いで流れ込んできた…!
「お、おしっこ! おしっこが…!」
 三田は文の腸内に放尿していた。精液とは熱さも量もケタ違いの液体を注ぎ込まれ、文のおなかはすぐにぷっくりと膨らんだ。
「ふう、終わりだ。漏らすなよ…」
 放尿が終わって、三田はペニスを文のアナルから、ずるり、と引き抜いた。
 ぽっかりと口を開いた文のアナルは、たらり、と一筋三田の尿を漏らしたが、それ以上は文が、ぎゅっ、とアナルを締めて漏らさなかった。
「はぁ… ここに旦那さまのおしっこが… あったかい…」
 愛おしそうに己の下腹部を撫ぜて文は呟いた。膨らんだ腹部を撫でるその姿は、まるで少女妊婦のようで、妙にエロティックだった。
「シャワー室で出して来い」
「えー…」
「えー、じゃない! とっとと行け!」
 怒鳴られて、慌てて文はシャワー室へと消えていった。
 三田が「お前も洗って来い」と清香に命じると、なんともいえない微妙な表情で清香は頷いた。
662名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:44:04 ID:kULLv3Op
 シャワー室から出てきた文に、三田は細身のアナルプラグを差し出した。
「これをいつも嵌めておけ。それで、落ちないようにしっかり締めておくんだ。拡げすぎてがばがばになるとつまらんからな」
 文は神妙にうなずいて、自分でプラグをアナルに挿入した。確かに、細いプラグは締めておかないと落ちそうだった。
「前がこなれるまで、そこを使う。しっかり自分で鍛えておけよ。あと…」
 そこで三田はいったん言葉を区切った。
「首輪だが、もう外せ。噂にでもなると面倒だ」
 その言葉に、清香と文はバツが悪そうに顔を見合わせた。(お姉ちゃんは手遅れだなー)と文は思った。
「どうした? 返事!」
「は、はい!」
「ま、リングとプラグが首輪の代わりだ。手入れは欠かすなよ」
 そう言って、三田もシャワーを浴びるべく、シャワー室に消えていった。
 姉妹はお互いに顔を見合わせると、あはは… と照れたように笑い合った。



 翌日、ハローグッドに現れたメイド服の姉妹を見て、サービスマネージャーは諦めのため息を吐いた。
「もうさ、ウチの名物として売り出さねえ?」
「アイドルユニットとするのもいいかもしれん」
「名前はメイドシスターズか?」
「ひねりが無い!」
「メイドは入れたいところだ…」
「デビュー曲は『ハローグッド! ご主人さま』でどうだ?」
「……仕事しろ、男ども…!!」
 ハローグッドの混乱は、まだまだ続きそうだった…


―第2話 完―
663幸福姉妹物語 第2話:2008/11/14(金) 21:49:59 ID:kULLv3Op
以上で、第2話は終了です。

前回の予想以上の反響に、ただただ驚いています。
レスを返してくださった方々、本当にありがとうございます。

第三話は、また来週末投下しようと思いますが、実は最近私事が忙しくて、執筆の時間が取れないかもしれません。
そのときは、展開の都合上削除してある小エピソード(文の処女喪失シーンや清香のクリトリスリング装着シーン)を投下しますので、よろしくお願いします。

あと、今回第2話は自分ではギャグパートのつもりです。ガンダムでいうならZZです。
その代わり、第三話は少し重めの話になる予定です。ガンダムでいうならZです。人は死にませんがw

それでは本日は失礼します。
皆様のレスは大変励みになります。もし、よかったらお願いします。

ではでは…
664名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 21:51:41 ID:RrOIrVFI
旦那様にデレがあまりないせいか、結構ハードな内容に感じる
でもおもしろい。GJ

……本当に第2話なんだろうか。もう5話くらい進んだような気になる
665名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 22:11:02 ID:D6QlqfEE
相変わらずスゲエ濃いなあ…。
いやはやGJです。
666名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 22:39:02 ID:UgkNvefK
おー、ぐっじょ!
次も楽しみにしてます!
667名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 00:17:02 ID:9DI/nElM
調教モノは敬遠してたけど、ギャグ込みなのと
姉妹がカワイイのと三田が丁寧なのとでかなり萌える
次回もまってるぜ!GJ!
668名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 01:08:19 ID:Vvsk1F0R
スーパーの連中が出てくると雰囲気が変わるなw
669名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 01:17:44 ID:EsBjGIjJ
面白い……ただ、
これは金で救っている、といえるのだろうか?
670名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 02:45:27 ID:pj7Ox2LT
>>669
微妙なところだが、あと四話あるからなあ
まあここまでの展開だけだと助ける感じはあまりしないな
今後に期待でいいんじゃね
671名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 04:15:11 ID:1XerWUM6
調教SSスレが微妙に荒れてるからこっちに流れてきたのかなぁ。
672名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 05:07:32 ID:Kze3QeAd
>>663
ぐっじょぶです!ボリュームもあって面白い、一気読みした
ただスカやSM、レズ色が強いのはちとキツいかな…
助けるってか壊してないかと、何はともあれ美味しく戴きました。次も期待してまん
673名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 06:00:31 ID:3woBM2C5
30レスを大量の文字で埋め尽くすとは・・・次回辺りで容量制限逝きそうだな
674名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 12:46:22 ID:CCUIrJvC
凄くイイです、面白い!
エロももちろんだけど、スーパーの人達が素敵だ
675名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 18:37:34 ID:szDj9M3b
お前らに もみじ〜私、人形じゃありません を勧めよう。
面白いぞ。
676名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 19:09:00 ID:fhCCkzCG
幸福姉妹の作者さん>
GJ。各話辛抱たまりません。
パイスラッシュ と じっちゃん がツボでした。

じっちゃん その動画よこせっ!w
677幸福姉妹物語 作者:2008/11/16(日) 01:25:49 ID:/bZXMrNN
〉〉675
なぜインスピ受けた元ネタの一つを知っているw

清香は線が細くなった静流さん。文は活発になった城宮椛をイメージしています。

続編とかマジ最高。廉価版もでたから、気になる方はドゾ-
678名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 08:52:31 ID:xmpG23k9
そんな語りはいらない
679名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 11:33:17 ID:jsULVQk4
>>663
犬になりきった文がかわいいです。俺も散歩に連れて行きたいです。GJ
680名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 23:42:58 ID:g1fNP37J
文は相変わらず凄いドM娘だし、お姉ちゃんは良い反応で可虐心を煽るしで素晴らしいなぁ
681名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 02:16:56 ID:hQpy7KId
日付が変わった頃にここを見つけ、さっき全部読み終えた
各作品には心からのGJを送るが、正直「あれっ?」と首を捻ってたりする
682名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 21:10:02 ID:0vKDrK7g
テスト
683幸福姉妹物語 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/20(木) 23:23:21 ID:q2Q7FQkR
こんばんは。

今週の投下は土曜の夜になりそうです。
もし、待ってらっしゃる方がいらしたら、それまでお待ちください。

ただ、推敲によってはスレッドの容量が足りないかもしれません。
もし、そうなったら、次スレを立ててもよろしいでしょうか?

前回の意見でもありましたが、今の展開はスレタイと合致していないと、自分でも思います。
ただ、最終的にはあわせた流れになりますので、何とぞご容赦ください。
684名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 04:52:47 ID:ncNSFwwb
待ちます待ちます!
ってそれでも土曜って筆が早いなあ
次スレも建てて良いんじゃないでしょうか
685名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 19:43:58 ID:WFrRIaIr
>>683
週に一度の楽しみ。
明日まで期待して待ってるよ。
686名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 22:08:17 ID:1fNCCKdV
最後がどうなるのか…。今から楽しみだなあ。

次の話にも期待してます。
687幸福姉妹物語 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/22(土) 22:23:49 ID:VAH/hvmJ
こんばんは。

今日中に投下できるように頑張ってますが、どうも無理そうです。。。
投下は明日中になると思います。待ってらっしゃる方、本当に申し訳ありません。

それと、ぎりぎりスレ容量を突破しそうですので、次話はやっぱり次スレを立てて投下したいと思います。

よろしくお願いします。
688名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 08:27:33 ID:a0NqhCmj
取り敢えず、限界までこのスレに貼って、埋まったら次スレに貼るってので良いんじゃない?
689名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 11:34:21 ID:d1lV3WMc
保管庫どうする?
690幸福姉妹物語 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/23(日) 16:58:51 ID:A57Fb6MP
こんにちは。


17時半過ぎに幸福姉妹物語を第三話投下を開始します。

それでなんですけど、容量を確認したら、ちょうどクライマックスあたりでスレ容量をオーバーしそうなので、次話は次スレに投下したいと思います。

中途半端に余ってしまう、このスレには申し訳ないんですが、いずれ適当なSSを投下して責任持って埋めますので、どうかご了承ください。

691幸福姉妹物語 第三話 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/23(日) 17:34:33 ID:A57Fb6MP
こんばんは。


次スレにて投下を開始します。
次スレは
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1227429153/

よろしくお願いします。
692名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 17:34:57 ID:cADp3VZV
あと52KBも残ってるぜ?どうすんだよ?
693名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 19:51:48 ID:7KkorhZD
>>692
>>691に書いてあるよ。
694名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 23:58:10 ID:J0ezjeF7
それいつよ?どんくらいスレ二つ状態にしとくわけ?
わけて投下でもよかったような
SSは本当にすごいし長編乙だけど
できれば他住人意見もあるし一日くらいは様子見してほしかった
695らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:14:48 ID:+PdEC5lj

長女・沙耶
次女・麻耶
三女・亜矢

この三姉妹を加えて、あさぎ荘はずいぶんとにぎやかになった。
特に、二人の幼い妹を背負って立つ沙耶のがんばりはかなりのものだ。
朝一番に起きると、真っ先に厨房で朝飯を支度し、割烹着姿でぞろぞろと起きてきた面々を迎える。
今まで少年がやっていた料理番はすべて彼女が担当するようになった。
事実、少年並みに彼女の料理はおいしいらしく、ずぼらなアイカが毎食部屋から降りてくるようになったほどだ。
私服がないために以前通っていた高校の制服姿に割烹着という、なかなかマニアックないでたちだったが、少年はほとんど何もしなくてもよくなってしまった。
大家としての決定が必要なときくらいしか仕事がない。
さて、こうなったら経営や簿記について本格的に勉強でもしようかな、と参考書を買ってきはじめた頃だった。

「あ、雨月さん」
「アイカ姉」
「アイ姉ちゃん……」

酒井三姉妹が脱衣所に入ると、アイカがちょうど服を脱いでいるところだった。

「おう」

すっかり懐いてしまった妹たちがアイカの足にくっつくと、彼女は優しげな手つきで頭をなでた。
妹たちと一緒に風呂へやってきた沙耶は、アイカの隣で同じく服を脱ぐ。
ちらりと沙耶はアイカの豊満な体つきを盗み見た。
同性の彼女からみても、アイカの身体は芸術作品のように美しい。
それに比べて私は、とションボリとした気分になりそうだ。
と、アイカが視線に気づいたのかこちらを見ている。

696らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:16:01 ID:+PdEC5lj
線に気づいたのかこちらを見ている。

「なあ、沙耶ちゃん」
「はい、なんですかぁ?」

アイカは沙耶の服を凝視した。
同時に、胸元も一瞥する。
ジロジロと見てしまったのだろうか、何かいけないことをしてしまったのだろうか。
沙耶が焦りを感じ始める。

「……ひょっとしてブラしてないの?」
「えっ ええ!?」

予想外の言葉に、思わず沙耶が後退った。





「ちょっといーか?」

ノックもせずにアイカが少年を訪ねた。

「なんですか?」

そろそろアイカの性格に慣れ始めた少年は、よっこらしょと新しく買った事務机から離れ、イスに座ったまま彼女の方へ向いた。
697らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:16:56 ID:+PdEC5lj
一階にある旧当直室、現管理人部屋は今はエアコンも完備され、その恩恵を受けられない外へは出たくなかったが、わざわざアイカが部屋を昼下がりに降りてくるのだから相応の理由があるのだろう。
そして少しばかりの期待もあった。
三姉妹の入居の前後、忙しかったのと第三者の視線があったためにアイカとはあの公園での一件以来関係を持っていなかったからだ。
今は三姉妹は入用になった日用品などを支度金≠ニして渡したお金でスーパーに買いに行っている。
この支度金≠渡すよう少年を説得したのもアイカであった。
少年にはなぜかははっきりわからなかったが、彼女があの娘たちに特別な感情を抱いているのはなんとなく理解できた。
彼女の性格からして、そろそろ何かあるんじゃないかと、やや冷静に少年は考えていたのだが、予想が当たったようだ。

「こんなんがポストに入ってたんだ」

彼女がひょいと一枚のチラシを寄越した。
少年が腑に落ちない感覚でそれを確認すると、そこには新しく完成したホテルの宣伝が載っていた。

【ブティックホテルルージュ=@今月オープン】

それがいわゆるラブホテルなのだと理解するのにそう時間はかからなかった。
普通、こんなものがポストに入っていたらクシャクシャにしてゴミ箱行きなのだろうが、今回に関してはそうでなかった。
住所を確認すると、このあさげ荘から歩いていける場所だった。
698らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:17:37 ID:+PdEC5lj

「今夜、アタシ外泊するかもしれないから、とりあえず伝えにきたんだ」

含んだ笑みを浮かべてアイカはゆっくりと少年に近づいた。
そっと座ったままの彼に手を回して耳元で囁く。

「たぶん、夜七時くらいに噴水前に行ったらアタシに似た人がいるかもしれないよん」

独り言だけどさ、と彼女は付け加えると、多くは語らずにその場を去っていった。
彼女のほのかな香りだけが室内に残っている。
はぁー
少年が頭を抱えた。
悲しいことに、たったあれだけで彼の股間は反応してしまっていた。





夜七時。
少年はわざわざ十分前に噴水前に着いていた。
待つこと二十分。十分遅刻してアイカがやってきた。
時間差で外出することで三姉妹に不審に思われないようにしたようだ。

699らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:18:49 ID:+PdEC5lj

「あっ、やっぱり来たな。このスケベ」
「返す言葉もないです……」

敗北感のようなものを少年は抱き、情けない笑みを浮かべる。
一方で、アイカとの関係を楽しんでいるような期待も見え隠れしている。そんな複雑な表情だった。
少年はそこまで感じて、これがおそらくアイカとの微妙な関係のせいであることに気づいた。
アイカとは恋人ではないが、まったく感情のない関係ではないし、一つ屋根の下で暮らしていることもあって同居人や友人としての仲もある。
そしてそれは、彼女が自分と身体を重ねる対価として金銭を受けることで成り立ってきたのだ。
一番近い関係にあてはめるとしたら、それはセックスフレンドに近いのかもしれない。

「いーんだよ、アタシ、あの娘たちのことでいろいろと無理頼んじゃったしさ」

彼女が少し申し訳なさそうに手を合わせ、片目をつむるジェスチャーをした。
なんとなく予想はしていたが、やはり彼女なりの礼だったようだ。
見た目に反して、というと偏見じみているが、彼女はかなり義理堅い人なのが窺い知れる。
不思議な人だ、と少年は改めて感じた。

「だから、今日はお金要らないよ」

彼女の自分へ向けられた笑顔が、少しだけ心に痛かった。
なぜかはよくわからなかった。
と、アイカは少し『しまった』といった顔になると、もう一度手を合わせて申し訳なさげに言った。

700らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:20:09 ID:+PdEC5lj

「……あ」
「どうしたんですか?」
「ホテル代は払ってくれるよね?」
「はいはいそんなことだろうと思いましたよ」

苦笑いすると、アイカがにっこりと笑みを浮かべて彼の腕に手を回した。
わざとだろうか、胸を押し付けるような体勢だった。

「じゃ、行こっか」

女性と外で腕を組むのが初めてだった少年が頬を赤らめる。
それを知ってか知らずか、彼女はまるで恋人同士のように振舞った。
道中、少年は落ちつかない気持ちでアイカの横顔をちらちらと盗み見た。
本来なら自分には見向きもしないような美女の顔がそこにある。
時折、道行く人が男女問わず振り返るのがわかった。
それはそうだ、と少年は思う。
……僕じゃあ釣り合わなすぎだもんなぁ。
自虐的な考えが脳裏をよぎった。

701らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:22:06 ID:+PdEC5lj

「そういえば」

そんな気分を払いのけるように、少年は口を開いた。

「なんだ?」
「どうして酒井さんたちの世話を焼くんです?」
「あー、まあ、それなんだけどな」

アイカは少しだけ居心地の悪そうな表情をみせた。

「なんていうか、他人事じゃないっちゅうか……」

煮え切らない断片的な言葉だったが、ある程度の推測はできた。
アイカ自身、三姉妹に何かしらの共感ができる過去があったのだろう。

「ホント、ハルちゃんには感謝してるからね、とにかく」

話を濁したものの、アイカはさっきよりも強く腕を組む力を入れた。
なぜか、少年にはそれが彼女が不安がっているのだと理解できた。
少年自身にある秘密のように、彼女にも話したくないことがあるのだ。
それだけは確かだった。

702らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:23:27 ID:+PdEC5lj

「あ、着いた」

彼女があるビルを見上げた。
チラシの写真と同じ建物だ。
ライトアップされ、概観はいかにも怪しいラブホテルといった感じだった。
ここは繁華街ということもなく、人気もあまりない区域だ。
自転車でときどき通ることがあったが、あのとき建設中だったのはこれだったのか、と少年は合点がいく。
ひとつだけライトアップされたビルは、かなり目立つ。

「は、早く入ろうよ」
「あ、うん」

さすがのアイカも恥ずかしかったのか、人目につかないようにそそくさと入り口へ向かった。
ロビーへ入ると、部屋の写真を貼ったボードがあった。
暗くなっている写真が今使用中ということなのだろう。
新築のホテルだけあってどれも内装は綺麗だ。

「で、どれにする?」

初めてラブホに入る少年を試すように、アイカがにっと歯をみせてたずねる。
不思議なもので、ラブホテルに入った時点で少年の理性は破綻しそうになっていた。
大人の世界とばかり思っていたこの場所に、アイカという美女を伴ってやってきた。
ある種の達成感のようなものが無意味にあったのだ。

703らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:24:35 ID:+PdEC5lj

「せっかくだから、これいきましょう」

驚くアイカを横目に、一番高い部屋を選択する。
鍵を受け取ってエレベーターに乗り、二人は最上階の一室へ向かった。





食堂として利用されている昔の小宴会場で、三姉妹は家族団欒の夕食をとっていた。
なんといっても今日は気分が浮かれていた。
それもそのはず、昨日はアイカに連れられてデパートにショッピングに出かけたからだ。
アイカは女の子なんだから身だしなみには気をつけないとダメ≠ニ言って三人に一通りの服を買ってやったのだ。
結構な金額になるはずで、手放しで喜ぶ下の妹たちとは違い沙耶は恐縮しきっていた。
特に、沙耶に関しては女性用の下着も買ったので、気がひけてしょうがなかった。
だが、アイカは自己満足でやってることだからと飄々としたままだった。

「アタシ、最近絵≠ェ売れて金が余ってたから調度よかったんだよ」

そんな売れてたのかな、あの露店、と沙耶は茶碗に米をよそいながら思った。
昨日買った下着はもう身に着けていた。着心地はよかったが、どこか腑に落ちない感覚が彼女にはあった。
704らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:25:24 ID:+PdEC5lj
ただ、ひとつだけ確かなのは、ここに住んでいる人たちがみんないい人だということだ。
明後日は給料日で、妹たちにも何か買ってやれるかもしれない。
大家の神楽坂は自分と年齢的にも近く、とても話しやすい。
ここなら、長くやっていけるかもしれない。なにより、屋根のある生活はかけがえのないものだ。

「おねーちゃんおかわりっ!」
「お、おかわり…」

妹たちの笑顔をみていると、些細なことはまあいいか、と思えてきた。
温かいごはんをよそいながら、沙耶は久々の安息の日々をかみ締めた。






シャワーを浴びて出てきたアイカは、バスタオルを身体に巻いただけの姿だった。

「じゃーん」

はらり、と彼女はその一枚の布をはだける。
しっとりと風呂上りの光沢を放つ褐色の裸体がそこにあった。
濡れたままの髪と、ツンと立った淡い色あいの乳首が、まるでオスを誘うかのような淫らな印象を見るものに与える。
少年も下着だけで待っていたが、彼女の扇情的な姿を前に我慢できずに全裸になる。
二人はどちらが言うでもなくベッドに倒れこむと、互いに唇を重ね、舌を絡めあった。
705らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:26:37 ID:+PdEC5lj

「ん……ちゅ……ちゅる……んむ……」

落としめの照明と、大きなダブルベッドに浮きあがる二つの裸体。
互いに肌を密着させ、粘膜を味わって性感をむさぼっている。
少年は片手を彼女の茂みに伸ばし、キスしながらの愛撫をする。
あふれてくる愛液の感触と、絡めあった舌の感触、そして重ねあった彼女の柔肌の感触。
主導権を握ろうと必死の少年だったが、彼自身も先走りの汁をにじませたものをもてあましていた。

「ぷは……」

アイカが唇を離すと、彼のペニスにそっと手を這わせた。
彼女の手に包まれ、ペニスがぴくんと反応する。
そして、少年の上にのしかかると、尻を彼の鼻先に差し出す。
それが69の体勢なのは理解できた。
すかさず彼女の膣内へ舌を侵入させる。
アイカもペニスを口にくわえ、そっと舌で亀頭をなめまわした。
二人は互いに愛撫を与えあい、時折刺激に反応して身体を振るわせる。

パリッ

かすかに音がしたので、舌を膣内から抜いて股間を見やる。
アイカがコンドームの封を切って目の前のペニスにかぶせていた。
挿入を求める合図だ。

706らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:28:05 ID:+PdEC5lj

「よっ」
「あんっ!?」

アイカが前回のように騎乗位で挿入を図ろうとするのを制して、少年が体を起こした。
短い悲鳴を上げてアイカがシーツに押し倒される。

「どうしたの?」

アイカがきょとんとした表情で尋ねるのに、少年は気恥ずかしさを感じながらも答えた。

「そ、その、正常位でやってみたくて……」

少年の顔がすぐ近くにある。表情は真剣そのものだった。

「ちょっ そんなマジな顔しなくても」

アイカがその顔を見てクスクスと笑う。

「ん…いいよ」

ややあって、彼女もこうしてじっくりと男と行為に及ぶのが久しぶりなのか、少年と同じように恥ずかしげな顔になる。
ホテルという場所と、いつものような獣じみただけの一方的な行為でないのが、アイカにも新鮮な感覚を与えているようだ。
アイカは自らその花弁に手を伸ばすと、蜜に溢れた膣口をそっと開いた。

「……きて」

少年がゆっくりと腰を入れていく。
707らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:29:36 ID:+PdEC5lj
ぬめった膣肉をかきわける感触に快感を覚えずにはいられない。

「ん……んん…」

きゅっ、とアイカはシーツを握る。
いつもとは違っておとなしく、むしろ少女のような反応が新鮮だ。
正常位はなんとなく、少年の考えの中では『恋人っぽい』体位だった。
それを素直に受け入れてくれるアイカに、形容しがたい愛しさを覚える。
むろん、この行いすべてがアイカの演技という可能性もあるのだが、少年にとってそれは問題ではなかった。
奥まで挿入しきると、今度は力を加えて腰を振る運動へ移る。

「あっあっあぁっ! ああっ! い、いいっ!」

ベッドがギシギシと音を立てて二人の行為に旋律を添え、腰をしっかりと保持して突いていた少年の手はやがて女の乳房をもみしだく。
突くたびに愛液と絡み合う粘着質な音が股間に起こる。それさえも淫らな感覚を昂ぶらせるかのように少年には思えた。
青い情動で彼は腰を打ち付け、絶頂へ高めていく。

「くっ!」

短いうめき声を上げ、アイカの膣奥にペニスを押しつける。
そして、目の前の美巨乳を形が変わるほどに強く鷲づかみにした。
腰を激しく仰け反らせ、最後の一突きを送り込む。
その瞬間、駆け上ってきた精液が放たれた。
708らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:30:50 ID:+PdEC5lj

「ぁっ!」

アイカもその乱暴な刺激に達していた。
嬌声をあげることもなく、ぐっと自らの膣内へ注ぎ込まれる精を受け止めている。
正常位で組み敷かれる被虐的な行為に背徳的な快楽を覚えたのかもしれない。
少年は彼女としばらくの間繋がったまま、小刻みに射精を続けた。
やがて、最後の一滴を注ぎ終わると、脱力して彼女と重なり合った。

「はー…はー…」

しばしの間、二人は行為後の余韻を楽しんだ。





早朝のまだ暗い時刻、沙耶は作業着と化した制服姿のまま新聞配達のバイトに取りかかっていた。
華奢な身体で大量の新聞紙をカゴに乗せた自転車をこぐ。
管理人やアイカの好意によって三人の生活はかなりマシになったものの、沙耶にはまだやりたいことがあったのだ。
それは妹たちを学校へやってやることだった。
せめて高校までは二人をやってやりたい。そのためにはまだ金が必要だった。

709らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:32:04 ID:+PdEC5lj

(もうこれ以上、管理人さんやアイカさんに頼っちゃいけないんだ!)

ガコン、と新聞受けに新聞を入れながら、彼女は強くそう感じる。
配達が終わりに近づいてくると、空はもう明るみ始めていた。
と、その中で一際目立つ外観をした建物の近くへ配達へ訪れる。
このあたりはいわゆるラブホテル街で、配達をやりたがらない人が多かったこともあって彼女の担当になったのである。

(こ、こういう場所は不潔な人がいくところなんだよね。お、お母さん、そういってたもん)

できるだけ周囲を気にしないようにして、彼女は残りの新聞を配ることにする。
と、

「ふぁ〜あ……ハルちゃん激しすぎ。結局朝帰りになったじゃん」
「う、面目ない……」
「あはは、いやいいよ、なんかまた金もらっちゃったしさ」

聞き覚えのある声が、沙耶の耳に飛び込んでくる。
動物的勘に近い動作で、沙耶は自転車をとっさに路地裏に寄せた。
710らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:33:15 ID:+PdEC5lj

「あ、あれって……!?」

電信柱の陰から盗みみると、ホテルの中から二人の男女が出てくるのが見える。
間違いない、神楽坂春と雨月アイカだった。

(ど、どうして!?)

思考回路がパニックを起こしたようだった。
ラブホテルがどういった行為をする場所なのか、漠然とではあるが彼女とて知っている。
その中から、彼女がもっとも恩義を感じている二人の姿が現れた。
沙耶すっかり新聞配達など忘れ、二人の楽しげな姿を見つめていた。

<続く?>
711らぶマネ!:2008/11/25(火) 01:34:38 ID:+PdEC5lj
>>696の最初は前の最後の行と重複ですねサーセンw
まあ埋めがてらにうpしてみました。
712名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 01:42:54 ID:klwiZBUA
>>711
GJ!
あさぎ荘がにぎやかになってきたと思ったら、雲行きが怪しくなってきましたね。
続きが気になる・・・。
713名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 01:48:28 ID:XQd2jfjQ
この板でスレ落ちすんのって500KBか980レス以上だっけ?
まだまだ先は長いな
714名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:35:54 ID:MiNnijy8
んじゃ、埋めるために。
とはいえまだ全然「金の力で困ってる女の子を助ける」ところまでいってないけど。


寒空の下、なんで親子三人公園のベンチに集合しているのだろう、と父の顔をじっと見つめる。
父はにこやかに言った。
「松下家、解散」
「は!?」
兄ちゃんと私の声が重なる。
「解散って、ちょっと。何ですか。今流行だからと思って笑いが取れるとか思ってますか」
人はうろたえると敬語になるんだろうか。
兄ちゃんの問いに父はにこやかな笑顔を情けなく歪めた。
「いや、本当に。君たちには申し訳ないけど解散です。父さんは行方をくらませます。
ついでに言っておくと、もしも風の便りで父さんが死んだことがわかったら、相続は放棄しなさい。借金しかないから」
なんだそりゃ。
昨夜父は、明日の午後1時にこの公園に集合、と言い置いて仕事に行った。
午後1時といえば父の仕事が終わってちょうど家に帰ってくるくらいの頃合いで、
それなら家にいたっていいじゃないか、と思っていたのだが、父は集合の際の注意事項を言っていた。
持てるだけでいいから当座の着替えや現金を絶対持ち出してくること。
朝帰りをしてきた兄ちゃん――こっちは違う石けんのにおいをさせて帰ってきた。
仕事じゃなく遊びだ――にも伝え、二人してスポーツバッグやリュックにぎゅうぎゅう荷物を詰め込んで公園に行った。
「まるで夜逃げだよ」
「今、昼間だよ」
そう言って兄ちゃんと笑いあいながらやって来たのに。
「借金がふくれ上がって、あの家は担保で取られることになった」
それって明け渡しまでにもう少し猶予とかがあるものじゃないんですか。
「和樹はもう就職しているし、無理をして一人暮らしができないこともないだろう。問題は結衣。おまえだ」
大問題だ。十七歳の女子を、あと一週間で十八になるとはいえ、
二日前に高校の卒業式は済んだとはいえ、十七歳の女子を「解散」の一言で放り出して、
それで父親の監督責任は果たされるとでも思うのか。
「おまえは――ものすごく父さんに似てしまったからな」
715名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:36:45 ID:MiNnijy8
そこか!
まずそこから入るのか!
そう。私、松下結衣は大変にこの、目の前でしょぼくれている父親に似ている。
女の子は男親に似る、逆に男の子は女親に似る、とよく言われるが、
私たち兄妹は実に忠実にそれぞれに似た。
兄が色白で華奢で、黒目がちの大きな目に影を作るほどまつげを密集させているのに対し、
私は色も浅黒く骨太だ。眼や鼻のパーツがそう悪いわけではないが、眉毛が薄い。
父がしょぼくれて見えるのも、私が中途半端に薄幸そうなのもこの眉が原因だ。
そして胸にも尻にも肉がない。
「だから、女の子が手っ取り早く稼ぐ方法がおまえには使えない」
そして父さんは、すまん、と謝った。
そこで謝るな!
女としての私を全否定か!
「なんとかしてくれ。以上。解散!」
そう叫ぶと父は脱兎のごとく逃げ出した。
「あっ! ちょ!」
私も兄ちゃんもまったく反応できなかった。
きっとこの公園を集合場所と決めたときから父さんは逃走経路のシミュレーションをしていたんだろう。
もしかしたら逃走のことしか頭になくて、それで思いつくままに「解散」と言ったのかもしれない。
なにしろ流行だし。
はあ、と溜息をつくと、隣で兄ちゃんは携帯を取り出した。
「あー、もしもし? 高明? あのさー、同棲しない?」
飲み物も何も持っていないのに私はぶはっと吹き出しそうになった。
今聞こえたのは男性名だったような。
確かに兄ちゃんの顔は整っている。私のクラスメートなんかはあからさまに
そういう方向の萌え対象として兄ちゃんを紹介して欲しがったりした。
私もちょっと疑ったことはある。
けどまさか。
716名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:37:21 ID:MiNnijy8
30分後。
兄ちゃんの隣にはガタイのいい、短髪黒髪の目の鋭い男性が立っていた。
「兄ちゃん? あのー?」
恋人、って聞いていいものなんだろうか。
聞いて、うん、と肯定されたとしてどんな反応をすればいいんだろうか。
「なんだ? 兄ちゃんってことは和樹の妹なのか? 似てねえな」
すごみのある声で言われた。
泣かない。
似てないのは一目瞭然だ。
「妹だよ。あのさー、俺らオヤジに捨てられちゃったんだよ」
「はあ?」
兄ちゃんは、さっきのあまりに適当な父さんの様子を説明する。
「ああ、なるほどな。で、同棲。バカか、おまえは」
この人をなんて呼んだらいいんだろう。彼は兄ちゃんの頭をゲンコツで軽く叩いた。
「そういうのはな、独り立ちできるまで居候させてください、っつーんだ」
「俺、同棲でもいいもん」
どっち!?
どっちなの、この二人!?
私の混乱をよそに、なんだか妙にいちゃいちゃして見える二人だったが、
そのうち兄ちゃんじゃない方が私に目を向けた。
「妹。おまえはどうするんだ」
「どう、と言われましても」
高校卒業したての十七歳。しかも保護者無し。
仕事も住む場所も一人で見つけられるとは思えない。
だが、この二人を邪魔してはいけないような気がする。
というか。
邪魔するな、とこの人の目は言っている。正直ちょっと怖い。
「学校に行ってみます」
「おまえ一昨日だったか卒業式じゃなかった?」
「うん。進路やなんかは学校に報告しろ、って言われてるし。ある意味進路でしょ。
それにもしかしたら進路指導室に何か手があるかもしれないし」
これでいいですか?
「でもよー。なあ、高明。おまえんとこ……」
「おまえが来るなら妹は無理」
「なんで」
「おまえ、妹にあんな時の声を聞かせたいか?」
「なんだよ、あんな時って」
うわああああ。やっぱりそうなのか!
私はじりじりと後ずさった。
「善は急げって言うからさ! 兄ちゃんアディオス! またな! 私は学校に行くよ!」
そうして私も父さんの後をなぞるように脱兎のごとく公園から、というか、兄とその恋人から逃げ出したのだった。
717名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:38:01 ID:MiNnijy8

とはいえ。
学校に過度の期待をするのは禁物だ。
「失礼しまーす」
がらがらと引き戸を開ける。職員室にはちょうどいいことに一昨日まで担任だった先生もいた。
「松下か。どうした。どっか結果でも出たか?」
入試結果は学校にも連絡が行くはずだが、個人で連絡に来る者もいる。
「いやー。あの、すごいことになっちゃって」
ぺたぺたと裏の薄いスリッパを慣らしながら先生の席まで行く。
「実は家無しになっちゃいまして」
てへ、っと笑ってみる。
先生は
「は?」
と言ったきり動かなくなった。
「あのですね。父が出て行きまして、家は私にはよくわからないんですが
担保に取られたとかでもう帰れなくて」
この説明でいいのだろうか。
「で、進路っていうかですね。たとえ合格してても、私、もうどこへも入学できないんですよ。
入学金とか払えないから。だから就職を」
「そりゃ無理だわ」
即答だ。
「おまえ、3月に入ってから就職って、そりゃどこも締め切ってるわ。高卒とる会社なんて
そんなもんだよ。早いところはもう社内研修始まってるよ。求人票ももう無いよ」
「やっぱり」
どちらにしても。
就職する際の保証人さえいないのだ。
兄ちゃん、という手もあるが、兄ちゃんだって社会人3年目だ。保証人として妥当なのかどうか私にはわからない。
「おまえ、確かG大合格してたよな」
「してましたよ。でもこの様子だと多分入学申込金を払ってないです」
そんなお金は無かっただろう。
ああ、母さん。なんであなたはあんなぼんくらな父さんと、兄ちゃんと私を残して
お星様になっちゃったんですか。あなたがいればもうちょっと何とかなったような気がする。
「奨学金がもらえるほど――」
「まぐれ合格に何言ってんですか」
先生と二人、がっくりと肩を落として溜息をつく。
「バイトは?」
「してません。今から探そうにも、住むところがまず無いんですよ」
先生は、うー、とか、あー、とか呻った。
「そりゃ参ったなあ」
学校には手だてはない。
私は立ち上がって、荷物を抱えた。
今となってはこのスポーツバッグとリュックが私の全財産だ。
「どうもお世話になりました。何か進展があったらまた来ます」
「う、あ。力になれなくてすまん」
いや。想定外ですよね、こんなの。
声に出すのははばかられたので、苦笑混じりに会釈して私は職員室を出た。
行くあてがない。
3月に入ったばかりだ。外はまだ寒い。野宿、というわけにもいかないだろう。
でもお金はない。
「父さんも父さんだ。服だけじゃなく缶詰とか長期保存ができそうな食べ物も一緒に持ち出せ、くらいのことは言っても……」
そんなものは家に無かったが。
愚痴を言って、ふらふらと歩き出す。
学校にいても仕方がない。
学校の宿直室に泊めてもらうわけにもいかない。
「なんだかなあ」
こういう時に一泊くらいさせてくれるような友達さえいないことに気が付いて、ちょっと情けなくなった。
718名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:39:00 ID:MiNnijy8
本当なら4月からは大学生だったのだ。
私は通うはずだった校舎を見上げた。
ふらふらと歩く内に唯一合格通知をくれた大学まで来ていた。
「大学生になってからだったら、こんなに困らなかったのになあ」
せめて自分の所属がはっきりしてからだったら、こんなに不安にならなかったのではないかと思う。
今の私は何でもない。
高校生ではなくなった。
大学生にはなれなかった。
ただの十七歳、もうすぐ十八の、何の取り柄もない、容姿もぱっとしない女子だ。
ふらふらと学内に入っていく。
部外者お断り、って立て看板があったけど、別に誰からも咎められない。
咎められたって構わない。
そう思って相変わらずふらふらと歩いていて気が付いた。
咎められるもなにも、まず人がいない。
学部数も多いマンモス校なのに、受験者だけでもそうとうな数がいたのに不思議なこともあるものだ、
と思いながら掲示板でふと目を留めた。
バイト募集、の文字が躍る。
これだ! と思った。
大学生向けのバイト募集のチラシが所狭しと貼ってある。
家庭教師なんかはごまかしもきかないし、住むところの確保もできないが、探せば何かあるかもしれない。
春から学生なんです、今はまだ学生証が無いです、でせめて働き口だけでも確保できないだろうか。
私は掲示板にはりついた。
「きみ。ちょっとよけてくれる?」
後ろから柔らかい声がかかった。
「え? あ、すみません」
慌てて避ける。
白衣だ。
大学の中にはほんとうに白衣を着てうろうろする人がいるんだ。
ぽかん、と見つめていると
「きみ、学部は? 何年?」
と聞かれた。
「え? あ、え、えと……」
その人はくすりと笑った。黒縁めがねの奥の目が細くなる。
「やっぱり学生じゃないね。春休みに出てくる学生はいないから、こんなところでバイトを探しても何もないよ」
「あ!」
そんな落とし穴があったとは。
だから人が少なかったのか。
「で、きみはここで何をしてるの?」
その人は掲示板に貼られた「バイト募集」の紙をべりべりと剥がしていく。
「それは?」
「ん? 募集期限終了。決まったのもあるしそうじゃないのもあるし。基本的にここのは
理学部の学生対象だから、きみが行けそうなのはないんじゃないかな。たとえ詐称しても」
お見通しだ。
「そうですか……」
ほんとにどこに行けばいいのやら。
ネカフェ難民が問題になっている、なんて聞くけど、今の私にはネカフェに行くお金さえ無い。
この寒いのに、温かい缶コーヒー一本買えやしない。
「すごい荷物だな」
「全財産です……」
719名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:40:08 ID:MiNnijy8
二度と会うことはないだろう人に何を言っているんだろう。
同情して欲しいのかな、私は。
憐れんでほしいのかもしれない。
せめて缶コーヒー。いや、チロルチョコ一個でもいいです。恵んでもらえないですか。
「なんで全財産持って移動してるの。ちょっとおいで。話を聞こう」
背負っていたリュックをぐい、と引っ張られ、私は後ろ向きに連れて行かれた。

なんだかよくわからない機械類がごちゃごちゃと置いてある部屋だ。
その部屋の一番奥にある大きな机に座ると彼は言った。
「名前、年、住所」
「は? あ、松下結衣と言います。十七です。住所は、つい数時間前に不定になりました」
そうか、私住所不定だ。
口に出してみたら妙に可笑しかった。
「いきさつを聞いてもいいかな」
「今流行のホームレスなんとか、ってやつですね。あ、私は中学生じゃないですけど。
父が突然家族の前で解散宣言をしていなくなりました。それがその数時間前のことです」
なんてばかばかしい話だろう。
自分で言っていても現実味がない。
「あそこにいたのは? やっぱりバイト探し?」
「はい。一文無しなので」
金目の物も持っていないので。
ついでに言うと、父から見ても私には女としての値打ちが無いようなので。
ふうん、と彼は言うと、じっと私を見た。
居心地の悪さに、下を向く。
「お金、必要なんだ」
その声はまったく感情を含んでいないように聞こえた。
こういう時、多少人は意地悪な気分になると思う。
欲しい物があって、財布を覗いたらほんの少しだけ手持ちが足りなかった。
一緒にいた友人に明日には返すから貸してもらえないかな、と頼むと
その友人はほんの少しの優越感をにじませた目をして、どうしてもっていうなら貸すけど、なんて言う。
金の貸し借りをする時点で友人じゃない、と言ってしまえばそれまでだけど、
ほんの少しの金額でも融通するときっていうのは、上下関係が生まれてしまう。
そんな気がする。
なのにこの人にはそれが無かった。
ただ事実だけをぽつりと言っただけに聞こえた。
問いかけでさえなかった。
だから、私も返事をしていいものかどうか迷って結局、下を向いた。
「いくらあればいいの?」
「へ?」
「お金。いくらあればきみは困らないの?」
「わ、わかりません」
私はぶんぶんと首を振った。
本当に、わからない。
いくらあれば住むところを確保できるんだろう。働き口を見つけて、
そこからお給料をもらえるようになるまで、いくらあれば生活できるんだろう。
ただお金だけあっても、私の後ろ盾になってくれる人がいなければ、
住居も就職口もどうにもならないんじゃないだろうか。
だからそれを正直に言った。
「あればあるだけ、だと思います。でもお金があっても、私の身元を保証してくれる人がいないと
私一人ではどうにもならないことがあります」
兄ちゃん。
なんで兄ちゃんは、私を放りだして男の恋人と行ってしまったんだ。
ぎゅっと拳を握る。
彼はまた、ふうん、と言った。
720名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 04:40:33 ID:MiNnijy8
「じゃあ、うちに住む?」
「はい!?」
「ただし、きみがバイトするなら」
彼はにっこりと笑った。
ああ。仏様に見えるよ。
「うちに住んで、うちの中のものなら自由に使っていい。食事も保証しましょう。
あ、家財道具を勝手に売り払うとかはしないでね」
「しません。で、私は何をすればいいんですか」
「ん? ちょっとあやしいバイト」
まだ彼は笑っている。
前言撤回。仏様じゃないです。なんか怖い人に見えます。
兄ちゃん。ああ、くそ。兄ちゃんには助けを求めないぞ。
父さんなんかもってのほかだ。
うわー、誰なら助けてくれるんだー。
「まあ、詳しいことはうちで話をしようか。僕は川島義章。この研究室の責任者です」
「研究室?」
「なんだと思ってたの」
くすくすと彼は笑いながら白衣を脱いだ。
ぽい、と机の上に放り投げて私の側まで来る。
「腐っても大学職員なんで、あんまりへんな事はしないはずです。行こうか、結衣ちゃん」
付いていっていいのか? 本当にいいのか?
でも行く場所はどこにもない。
彼はお金を出してくれる。
住むところを提供してくれる。
それは、3月上旬の寒空に放り出され、一文無しになった、十七歳――くどいようだが
もうすぐ十八歳――女子にはとても辛いことで、なにより朝から何も食べていない腹が不平の大合唱で、
私はあしもとに置いていた荷物を抱え上げると、川島義章という名前しか知らない男に付いていくことにしたのだった。



意外に埋まらんなあ。
721名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 06:57:42 ID:ibvdWTZU
おお、らぶマネ!
そろそろ続き来ないかな〜と思ってましたよ。

相変わらずGJです。
722721:2008/11/25(火) 07:28:16 ID:ibvdWTZU
>>720
スルーしてスンマセン。
GJです、続き期待してます。
723名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 07:47:14 ID:Rz9xbcIw
お二方、GJです。

らぶマネは長女いいですね〜。しかし、三女の漢字が違うのが想像をかきたてられます…

〉〉720
今後の展開に大期待です! 怪しげな実験? モルモット?
724名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 08:37:03 ID:ctXDfPwW
女としての私を全否定か!吹いたw
725名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 10:09:54 ID:XQd2jfjQ
>>720
でもかなり埋まったよ
職人さんお二人乙そして良SS投下GJ
726名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 12:29:44 ID:umIHR5OZ
らぶマネ!の続きと新たな期待作が一気にキタ!
どちらも面白い! GJ!!
727幸福姉妹外伝 破瓜の思い出 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/26(水) 00:08:03 ID:L1lhNv5D
こんばんは。

幸福姉妹物語のショートエピソードを投下します。
前編エロです。

728幸福姉妹外伝 破瓜の思い出 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/26(水) 00:09:14 ID:L1lhNv5D
 私の名前は香田文。お姉ちゃんの香田清香と一緒に旦那さまの奴隷をやっている。

 色々と不幸な私たち姉妹は、色々なことがあって奴隷として引き取られることになった。
 最初は「なんて私たちは不幸なんだろう!」と、お姉ちゃんと2人で泣いたのだが、私たちのご主人さまである三田敦という人は、変に優しい人で、美味しいご馳走やお洋服も買ってもらったし、お部屋や暖かいベッドも貰った。
 寒くて暗い屋根裏部屋で、ぼろ雑巾のように扱われる… そんな私の想像はあっさり覆された。単純に嬉しかった。

 けれども、やっぱりそれだけでは終わらなかった。最初の標的はお姉ちゃんだった。
 お姉ちゃんがいつ手を出されたのかは分からない。けど、気付いたときには、もう、私の知っているお姉ちゃんではなかった。
 おまたから卵を産んで痙攣する(後で知ったが、あれがイクということらしい)姉は、ひどくイヤらしくて、美しかった。

 屋敷に来てから(旦那さまの屋敷は凄い豪邸だ!)2週間が経って、姉の処女が奪われた。私はその時気絶していたのでよく知らない。けど、目覚めたときの姉の悦びの叫びは一生忘れることが出来ないだろう。そして私は、半狂乱になって叫ぶ姉に、はっきり嫉妬していた。
 多分、その時から、私は旦那さまに恋していたんだろう…
729幸福姉妹外伝 破瓜の思い出 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/26(水) 00:10:15 ID:L1lhNv5D
 プールに連れて行ってもらったその日の夜。私たちは地下室に呼ばれた。
 私とお姉ちゃんは、全裸でご挨拶をした。
「…旦那さま、卑しい奴隷の清香です。これから旦那さまにご奉仕させていただきます。どうか、このいやらしい身体を存分にお使いください」
 お姉ちゃんはつっかえずにすらすら言うと、丁寧におじぎした。
 この辺、我が姉ながら凄いと思う所であり、私にとってコンプレックスな所だ。私も2年後には、ああやって何でもソツ無くこなせるようになってるのだろうか…?
「文…」
 お姉ちゃんに小突かれて、はっ、と我に返ると、私は慌てておじぎをして叫んだ。
「だ、旦那さま! いやらしい奴隷の文です。いじめて、可愛がってください! いたぁ!」
 痛い… 勢いを付けすぎて頭を床にぶつけちゃった… あ、お姉ちゃん笑ってる。
「…気をつけろ」
 呆れたのか、旦那さまはそれだけ言うと革ベッドに腰を降ろした。
「さあ、ご奉仕だ。2人でやってみろ」
 旦那さまが言うと、私は俄然燃えた! 
(良くは知らないけど、お姉ちゃんはお口でご奉仕した事はほとんど無いはず! この勝負、私の有利だ!)
 密かに気合を込めて、小さくガッツポーズしていると、お姉ちゃんが、するする、と四つん這いで近づいて、「ご奉仕いたします…」と言うと、あっさり旦那さまのズボンを降ろした。かなり焦る。
「あ、文もご奉仕します!」
 慌てて言うと、私は旦那さまに突撃した。奪い取るように旦那さまのおちんちんを咥えると、喉奥まで一気に咥え込んだ。
「んぐぅ! んん〜…」
 えずく喉を何とか抑えて、もごもごと口を動かす。幸い、旦那さまのおちんちんはまだ柔らかく、そこまで辛くは無かった。
「文… そんなにがっつくな。歯を当てたら承知しないぞ」
 こくこくと頷くと、私はいっそう舌を激しく動かした。お口のご奉仕はもう四回目だ。どのあたりが気持ち良いのか、だいたいは見当付いている。
(ここかな? ここかな…? このくびれのあたりが良いんだよね…)
 一生懸命ご奉仕してると、旦那さまが「清香…」となにやらお姉ちゃんに合図した。私はそれどころじゃなかったので、無視してご奉仕していると…
「文ちゃん… ごめんなさい…」
 突然謝ったお姉ちゃんが、背後から私の乳首を、きゅっ、と掴んだ。
「んごっ! んぐっ!」
 驚いて身体を離そうとした私だが、予想していたのだろう、旦那さまに頭をしっかりと押さえられてしまった!
「こら、暴れるな」
 低い声で旦那さまが呟く。その言葉に、私の身体は大人しくなってしまった。
(あぁん… 旦那さまのおちんちんが喉ちんこに当たってる…)
 それだけで、私は感じちゃう。おまんこが、じゅん、と温かくなって、子宮が切なそうに疼く。
(…今日こそは、おちんちんを入れてもらうんだ)
 私は決意を再確認した。今、この人に、処女を捧げたかった。
「…おい、清香。もっと力いっぱいつねろ」
 旦那さまがぼそりと言った。遠慮しているのか、お姉ちゃんの指使いは、優しいけれど少し物足りなかった。
「で、でも…」
「何なら私がするか? ただ、私は加減が分からないから、傷痕をつけてしまうかもしれないぞ?」
 実を言えば、そっちの方が嬉しくて「おお〜、おお〜」と肯定の意味で呻いたのだが、お姉ちゃんは私が悲鳴を上げていると勘違いしたらしく、
「いいえ、私がやりま! ごめんね、ごめんね、文…」
 と、何度も謝って、両乳首を、ぎゅっ、と抓った。
730幸福姉妹外伝 破瓜の思い出 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/26(水) 00:10:50 ID:L1lhNv5D
「おっお〜!」
「ああ、ごめんなさい!」
(いや、お姉ちゃん、『もっと〜』って言ってるんだけど…)
 私の呻き声をことごとく勘違いして、お姉ちゃんは、ぎりぎりっ、と私の乳首を捻り上げた。
 …ごめんなさい、と言っている割には、結構容赦が無い。
(あぅ〜、乳首が千切れそう… お姉ちゃんスイッチ入ってない…?)
 最近気付いた事だが、我が姉は頭の変なスイッチが入ると、欲望に歯止めが効かなくなる。そしてその欲望の対象は、だいたい私だったりする。
「ああ、文ちゃんごめんなさい… ごめんなさい… おっきい…」
(あ、今本音が入った)
 と、いったん冷静になった私だが、お姉ちゃんが爪を立て始めて、いよいよ余裕がなくなってきた…!
「おっぱい… 文ちゃんのおっぱい可愛い… 食べちゃいたいくらいに可愛い…」
 完全にスイッチが入った。こうなるともう止まらない。
「清香、噛んでもいいぞ…」
 旦那さまが言った。私は驚いて目線を上げた。視界に外れて旦那さまの顔は見えなかったけど、多分、笑ってるのだろうと思った。
「か、噛む、んですか?」
 お姉ちゃんが流石に心配そうだ。だけど、旦那さまの許可は命令だし、命令は絶対だ。
 私の顔を覗き込むお姉ちゃんに、了解の意味を込めてウインクすると、お姉ちゃんは私の下に潜り込んでまずは乳首を咥えて優しく転がした。
「おお〜、ん〜…」
 気持ちよくって、声が漏れちゃう。だけど…
「文、いくよ…」
 ちゅぽん、とお姉ちゃんが乳首を話すとそう言った。そして、かりっ、と乳首に噛み付いた!
「おごあぁぁぁぁ!!」
 目の前で火花が散った! 激痛は脳に直撃するとあっさり快楽に変わり、おまんこから、ぷしゃ、と愛液が飛び散るのを感じた。
(痛い、痛い! もっと、もっと痛いの… もっと痛いの欲しい…!)
 私もスイッチが入った。こうなると、私も止まれない。
 私は両手をおっぱいに添えると、空いているほうの乳首も、搾り出すようにお姉ちゃんに差し出した。お姉ちゃんはすぐに意味を理解すると、乳首に爪を立てて捻り上げた。
「んあぁぁぁぁ!!」
 私は甲高い悲鳴を上げた。もう限界が近かい…
「清香、クリトリスもだ。イカせてやれ…」
 旦那さまが、悪魔のような命令をだした。だけど、私にはそんなものを判断する意識は残っていない。「おっお〜! おっお〜!」と呻くだけだ。
 お姉ちゃんももう止まらないのか、噛んでいた乳首を吐き出すと、両手で乳首を抓りながらお口を私の股間に近づけた。
 はぁはぁ、とお姉ちゃんの息がおまんこにかかる… そして…
 がりっ!
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 クリトリスを噛まれて私は盛大にイッた。おまんこから吹き出た愛液がお姉ちゃんの顔に掛かる。
 頭の中が真っ白… 私は、意識が遠くなるのを感じた…
731幸福姉妹外伝 破瓜の思い出 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/26(水) 00:11:26 ID:L1lhNv5D
 ふと気が付くと、私はお姉ちゃんに背後からだっこするように抱きしめられて、ベッドの背もたれに2人して背を預けていた。
 お口のおちんちんはもうない。どうやら、旦那さまはお口では出さなかったみたいだ。
「ん、気が付いたか… さて、どうする…?」
 旦那さまが、全裸で私たちの前にいた。おちんちんは… わあ、すごく大きい…
「なにをですか…?」
 ぼやけた頭で聞き返すと、お姉ちゃんが私のおまんこに手をそえて、「ここよ… 文ちゃん…」と耳元で囁いた。
 私の沈んだ頭に、いっぺんに火が灯った!
「おまんこ! おちんちん入れて欲しいです…」
「だったら、ちゃんとお願いしないと… ね?」
 お姉ちゃんはそう言うと、両手で私の太ももを持って、脚を限界まで開いた。
 私は、蕩けた頭をフル回転させようとした、けど、口は勝手に想いを告げていた…
「旦那さま… いやらしい文のおまんこは、旦那さまのおちんちんが欲しくてたまりません… どうか、旦那さまのおちんちんで、文の処女膜を破ってください… お願いします」
 そう言って、私はおまんこに両手をそえて、くぱぁ、と開いた。
「いいぞ、百点だ…」
 旦那さまが優しく私の頭を撫でた…
(幸せ… 文は幸せです…)
 旦那さまはおちんちんを私のおまんこに当てると、一気に腰を進めた!
「いっ!! イタ、い…!?」
 予想外の痛みが私を貫いた! もちろん覚悟していた、けど、この痛みは…
「痛い… 痛い…!」
「あ、文ちゃん、我慢して…!」
 じたばたと暴れる私を、お姉ちゃんが必死に押さえ付けた。
「ち、違うの! 痛いの! 痛い!」
 それは、純粋な痛み… ただ、痛い… 決して快楽になど変わってくれない、肉体が上げた悲鳴だった。
「…ん?」
 私の異変に気付いたのか、旦那さまが腰を止めた。そして、
「ふむ」
 と確認するように頷くと、ずるずるとおちんちんを私のおまんこから引きずり出した。
「無理だな」
 それは、残酷だった…
「もともと身体のサイズが小さい。受け入れるには早いのだろう。ふん、収まりがつかんな。清香、後ろを向け」
「え? で、でも… きゃっ!」
 旦那さまは、お姉ちゃんを無理やり後ろ向かせると、一気に挿入した。
 おちんちんには… おちんちんには… 私の破瓜の血が付いているのに…!
「あぁ! 旦那さま! そんな、いきなり… あぁん…」
 私を責めて濡らしていたのか、お姉ちゃんはまったく痛がらなかった。むしろ、怒涛の快楽に必死で耐えている様だった。
「ほら、妹のおまんこを舐めてきれいにしてやれ。痛そうだ」
「ああ、文… ごめんなさい、ごめんなさい…」
 お姉ちゃんは謝りながら、私のおまんこを舐め始めたけど、旦那さまに突かれるたびに、舌の動きは止まった。
「ごめん、なさい… イクぅ…」
 押し殺した声を上げて、お姉ちゃんはあっさりとイッた。
「ふん、相変わらずだな… 時間が無い、手加減せんぞ」
 旦那さまは、前と同じようにお姉ちゃんの両手を掴み、力強く腰を打ちつけ始めた!
「やぁぁぁぁ!! それ!! それされたらっ!! すぐにイッちゃ… あ、イクーーー!!」
 髪をぶんぶん振り回し、お姉ちゃんは半狂乱になって叫んだ。それでも、旦那さまは腰の動きを止めない…!
「イッちゃう…! イッちゃう…!」
 ビクンビクンと、お姉ちゃんは跳ねた。この前は遠目だったが、間近で見るとものすごいド迫力だ!
「よし、出すぞ! 受け止めろ!」
 一際激しく腰を打ち付けると、旦那さまは低く呻いた。膣内出ししてる… お姉ちゃんに膣内出ししてる…
「ヒッ… あ…」
 お姉ちゃんは顎を、くっ、と反らして、あっさり気絶した。旦那さまが手を離すと、どさりと私の脚の間に倒れこんだ。
(今日は私が貰うはずだったのに…)
 なんとも言えないもやもやを、私は強引に押さえ込んだ…
732名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:12:59 ID:L1lhNv5D
「そんなに膨れるな」
 気絶したお姉ちゃんをベッドの端に移して、旦那さまは頬を膨らませて体育座りしている私に声を掛けた。
「だってぇ… 今日は私に注いでもらうはずだったのに… お姉ちゃんばっかり…」
「お前は身体が小さい。無理なものは無理だ」
 きっぱりと言って、旦那さまはペットボトルの水を飲むと、ベッドを降りてSM道具が入っている棚を開いた。
「さて、と。お前には私を満足させることが出来なかった罰を受けてもらう」
「えっ!」
 どうして私が罰を…? と驚いたけど、スイッチの入った私の身体は、罰という言葉を聞いただけで、きゅん、と感じてしまう。
(罰… どんな罰だろう)
 物欲しそうな眼をしていたのだろうか? 旦那さまは珍しくニヤリと笑い、SM道具を一つ一つ手に取って見せてくれた。
「何が良い? 鞭で背中を叩かれるのが良いか? 蝋燭の蝋を垂らされるのがいいか? このたくさんの針を、お前のおっぱいに全部刺してやろうか?」
 恥ずかしい… 旦那さまが説明するたびに、どんどんと私の中の期待が膨らんでいく…!
「それとも、このパドルでお尻を散々叩いてやろうか?」
「あっ…」
 旦那さまが、革製の団扇のような物を手に取った瞬間、私は思わず声を出していた。
 お尻を叩かれる… 幼い頃、いたずらをしてお姉ちゃんに叩かれたことを思い出した。
「ふん、これが良いか」
 旦那さまが、革製の団扇―パドル―をひゅんひゅん振り回しながらベッドに座った。
「腹ばいになれ…」
 冷たい声で命令される。ぞくぞくする…
「はい、旦那さま…」
 ぶるぶると震える身体をなんとか操って、私は旦那さまの膝の上に腹ばいになった。
「だ、旦那さま… 文はおまんこで旦那さまを満足させられませんでした… 奴隷失格の文に、お仕置きをしてください…」
 そう言うと、旦那さまは褒めるように私の頭をぽんぽんと叩いた。そして、「数えろ…」と呟くと、パドルをひゅんと振り上げた。
 パシィ!
「あん! い、いっかい…」
 お尻から痺れるような痛みが拡がった。この痛みは、気持ちいい痛みだ…!
 パシィ! パシィ!
「あぁ、にかい… さん、かい…!」
 旦那さまは容赦なかった。休む間もなくパドルを打ち付ける。乾いた音が10回を超えたとき、旦那さまは一度動きを止めた。
「じゅ、じゅっかい… ああ、ふぅ…」
 私が息を吐いていると、突然おまんこに旦那さまの指が挿入された!
「やぁん!」
「ほら、見てみろ…」
 目の前に差し出された旦那さまの指を見ると、それはヌラヌラと光り輝いていた。
「ケツを叩かれてるんだぞ? どうしてこんなに濡らしている?」
「そ、それは…」
 自分でも答えが分からない。
「教えてやるよ。それはお前が虐められて悦ぶマゾだからだ」
「ま、ぞ…?」
(ああ、そうか… こういう身体、気持ちをマゾっていうんだ…)
 ようやく納得できた私は、深いため息を吐いた。
「旦那さまは、マゾが嫌いですか?」
「いいや」
「好き、ですか…?」
「私に従順なマゾは好きだ」
 その言葉に、私は深く安心した。
「じゃあ、文はマゾがいいです… 旦那さま、文を、もっといじめてください…」
「ああ、しっかり開発してやるよ…」
 旦那さまはそう言うと、私の顔を上に向けて優しくキスをしてくれた… 
「さあ、続けるぞ。イクまで叩いてやる…!」
「あぁん、おねがいします…」
 再び始まった歓喜の痛みを数えながら、私はしっかりと自分の役割を確認した。
(おまんこが無理なら、この身体で旦那さまに尽くそう…)
 不本意な結果に終わった、それが私の破瓜の思い出だった…




733幸福姉妹外伝 破瓜の思い出 ◆h1xIZ0tprA :2008/11/26(水) 00:13:40 ID:L1lhNv5D
以上です。

埋まらんかったな〜。
734名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:15:33 ID:U64zVzRi
GJ!!!本編の方も期待してますぜ旦那。 
735名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:37:13 ID:VO5X057G
GJ!! マゾ、いいなあ。文かわいい。

>>714-720です。
埋めることに意識がいきすぎて、らぶマネ!作者さんの投下時刻も確認せず
勢いだけで落としてしまいました。
他にもたくさん感想を付けたい方がいらっしゃったと思うのに
間に入ってしまってすみませんでした。囲碁気を付けます。
736名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:37:58 ID:VO5X057G
ちょ、またやった。
×囲碁
○以後

なんでこんなに誤変換が多いのか
737名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:46:08 ID:Lidx4s4e
文タンドM娘過ぎるw
マジ萌える
738名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 06:51:16 ID:v6YCoOz7
GJです!

保管庫欲しいね…。
739名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 09:45:03 ID:1F5ZcwLo
Gj!!
これからデレると分かってるからニタニタできるw
740あやしいバイト:2008/11/27(木) 11:50:39 ID:tVllwLNA
残り5KB。落としに来ました。


狭いけど、というセリフが謙遜ではなくそのまんまだったのは初めてだ。
学生か単身者向けだろう1Kのマンションは、オートロックも付いていたし、エントランスも広かった。
彼の、川島さんの部屋の玄関の前までは本当にごく普通の、いや、
ちょっとこの人ほんとに結構お金持ち? と思っちゃうような作りだと思ったのだ。
まずドアを開けた玄関のたたきに靴が散乱していた。
「あの……」
「ん?」
その靴を蹴って場所を空けながら彼は自分の靴を脱いだ。
「どなたかがいらっしゃるのでは……」
少なく見積もっても七、八人くらい。
1Kに?
ありえない。
「いないよ。ああ、これね。全部僕の靴。適当によけて」
真っ暗な中で靴を履いたら、左右違う組み合わせで靴を履く。絶対間違って履く。
私は出来るだけ靴を踏まないように、蹴らないように、隅っこで靴を脱いで上がった。
それでも何か踏んだような気はしたけど。
廊下にもごちゃごちゃと物が置いてある。
古新聞、古雑誌、資源ゴミに出そうと思ったのだろうかペットボトルやアルミ缶も
それぞれ分別はしてあるのに、ゴミ出しの時間に間に合わなかったのか
そのままここで待機してます、って感じだ。
積み上げた新聞や雑誌の下の方はなんだか変色しているし、
ペットボトルやアルミ缶を入れたビニールも埃が積もってカサカサした感じになっている。
「川島さん、掃除嫌いですか?」
「なんで?」
すたすたと短い廊下の先にある台所へ入っていった彼はポットに湯を沸かし、
インスタントコーヒーの瓶を手に取っていた。
「いや、あれ」
台所の入り口、ってほどの入り口はないけど、そこに立って私は廊下を指さした。
「掃除したからゴミが出たんだよ」
真理だ……。
彼は鼻歌を歌いながらカップを出す。
「ただ、ゴミ捨て場まで持っていけないだけ」
はあ、と返事をして部屋へ目を移して、また驚いた。
「やっぱり掃除嫌いなんでしょう!?」
741あやしいバイト:2008/11/27(木) 11:51:45 ID:tVllwLNA
本で埋まっている。
おそらく彼の定位置なんだろう、パソコンが置いてある小さなテーブルの前だけ
ぽっかりと空白があり、あとは本棚と、本棚に収まりきれないのだろう本が壁のように積まれている。
本の壁の延長上にベッドがある――ように見えるけど、
もしかしてベッドだと思っているのは本の上に布団を置いているだけかも知れない。
「だから嫌いじゃないって」
彼はそう言って手招きした。
部屋でコーヒーを飲むのは無理だから、だそうだ。
流しに向かって二人で並んで立ち飲みだ。この人、確か食事は保証するって言ったよね。
「僕の所有物がこの部屋の収納の限界を超えたの。それだけ」
こともなげに言うけど、すっごく言い訳くさい。
「私、本当にここに住んでいいんですか?」
人間が住めるとは思えないんだけど。
「いいよ。もちろん。実験に付き合ってもらわないといけないし」
「実験!?」
「ここに住む条件だったでしょ。きみがするバイト」
「あ、ああ」
そうでした。なんかあやしいバイト、とか言われました。
しかしこの本しかない部屋でなんの実験ができると言うんでしょう。
むしろまだ、この部屋の掃除とか家事全般とか言われた方がよかった。
「夢を見てほしいんだ」
「夢? 夢ってあの、寝てるときに見るあれですか?」
「うん。寝てから見てください。起きたまま見られるとちょっと困る」
この人どっかずれてる。
「でも、ただ夢を見られても困るのね」
彼は空のカップを流しにおいて水を張った。
コーヒー染みをつけないように、か。
優しげな喋り言葉といい、わりと細かく気を配る感じといい、
悪い人には思えないんだけどとにかくわけがわかんない。
「薬を飲んでから寝てほしい」
「薬? なんの?」
「まだ名前は付いてない。開発コードしか」
あの大学、薬学部ってあったかー!?
っていうか、あの研究室、みょうな機械はいっぱいあったけど、
ビーカーも三角フラスコもアルコールランプも無かったぞ!
私の、化学に対するイメージはすごく貧困だ、と自分で思った。
「危険は無い、と思う。マウスでの実験は済んでる。
マウスは今も元気だ。どこにも異常は見あたらない。ただ――」
「ただ?」
ごくり、と喉が動く。
口の中がからからに乾いてくる。
コーヒー……。あ、全部飲んでた。
「彼らは喋らないからね」
彼は苦笑した。
それが何かをごまかしているように見えたのは、絶対、私の気のせいじゃない。
742あやしいバイト
「それ以上はどうしても人に頼らざるを得ない。本来は学生の有志を募るんだけど、
あそこでも言ったように春休みに入ってしまって、学生は通学してこない。
新学期になるまで待つしかないかな、と思っていたんだ」
気のせいじゃない。
胸がどきどきする。
心臓が喉までせり上がってる感じがする。
首の後ろのあたりがぞわぞわする。
断った方がいい。
逃げた方がいい。
たとえまだ夜は時々氷点下になりますよ、な気候でもここで寝ちゃいけない。
「他に質問は?」
頭の中は危険を知らせるなにかでいっぱいなのに。
そう言って、ちょっと首をかしげるようにして笑った川島さんの顔に見とれた。
こう言っちゃなんだけど、私の兄は美形の部類に入る。そりゃもう、男の恋人がいるくらいさ。あんまり関係ないか。
母も綺麗な人だった。
そんな家庭環境で毎朝毎晩自分の顔を鏡で見てると心底思うのだ。
人間はやっぱり見てくれだ。
見た目で第一印象が決まる。
綺麗な人は何かにつけて有利だ。
川島さんは、綺麗、とは違うと思う。
それでもちょっと長い黒い髪がふとした拍子にさらりと額にかかる様子だとか、
それを長い指がかき上げるのとか、細身の黒縁めがねの奥の一重の目が
野暮ったいどころかきりりと涼しげに見えちゃうのとか。
まだほんの数時間しか一緒にいない人の、こんなちょっとしたところに目を奪われてしまう。
身の危険を感じているのに、身体が動かない。
もしかしてこれは話に聞く吊り橋効果ってやつですか。
私はなんかよくわかんないうちに、これは恋かも、なんて思っちゃってるんですか。
そ、そ、そ、そんなわけないだろー!
「質問がなければさっそく……」
「あ、あの、バイト代は」
さっそく実験、と言われるのが怖くて咄嗟に口に出した質問が金だった。
屋根のある場所に寝かせてもらえるだけでもありがたいのに、
まだバイト代を要求する気なのか、私は。どんだけ図々しいんだ。
言ったとたんに急速に恥ずかしくなって下を向いた。
「ああ、じゃあまず契約書にサインしてもらって」
「契約書!?」
「無認可の薬物を摂取してもらうので、不慮の場合に備えて一応。
ムリヤリ飲まされたりしたわけじゃないです、ってのがいるんだよ」
なにそれ!?
そのそこはかとなく怖い言葉はなに!?
でもお金がないって言うのはそういう事なんだ。
父さん。
私、女としては値段が付かないかも知れないけど、人類としては値段が付くみたいだよ。
ちきしょう。
今度生まれてくるときは、もしも家族が解散しても身体で食っていけるくらいの容姿に生まれたい。
家族解散前提か。
なんだかすごく捨て鉢な気分で、川島さんの差し出してきた紙にサインをした。