「何だ、来てたんだ。」
「何だ。じゃないわよ、朋子(ともこ)。それにちゃんと『お姉ちゃん』って呼びなさい」
……二人の姉妹に挟まれた私。お姉ちゃんは身長166センチ、妹は160センチ。
某合衆国で捕獲された宇宙人の心境とはこんなカンジでしょうか?
「ご冗談を。妹の新居に集(たか)りに来た『雌豚』の間違いでしょ?」
……朋子の毒舌は、源 頼政が放った矢の如く鋭いです。
「あら、私が『雌豚』ならトモちゃんは『雌犬』ね。パパとママはどうちたのかなぁ?」
……お姉ちゃん、笑えてないよ。顔が般若になってるよ。とっても怖いよ。
「R指定ゲームでも最近は見ない『両親は海外旅行設定』で、昨日からいないわ。
でもさすがに3食カロリーメイトじゃ食傷になりそうなので姉さんの所にお邪魔
しようと思ったの。そしたら姉……紛らわしいから豚とアキでいい?」
「ううん、よく聞こえなかったんだけど、もう一度言ってもらえる?」
お姉ちゃんが鬼気迫る笑顔で立ち上がりました。
「トモ…私はいいから、せめて朝子姉さんにして。新居を廃墟にされたくないの。」
「わかったわ、最大限に譲歩して『朝子姉さん』と『アキ姉(ねぇ)』で」
一触即発から………意外に一件落着ですか?
「ずいぶんと素直になったじゃない。その調子で私の足を舐めなさい。」
ずいっと足を差し出すお姉ちゃん。
「やめて、ここからでも嗅覚が破壊されてしまうわ」
そのまま蹴りを繰り出しそうなお姉ちゃんを押しとどめて、私は言いました。
「もォ…二人ともやめて。トモの好きな呼び方でいいから。」
「ありがとうアキ姉。呼び方がエロゲーの設定みたいでとても萌えるの。」
お姉ちゃん、妹よ……姉妹共々、あそこの窓から飛び降りてくれないかな。
鍵は開いてるよ。
トゥルルルル、トゥルルルル
自宅の電話が鳴りました。も、もしかして龍一さん!
ああ、電話でもいいから声聞きたいです。
この状況を何とかして下さい。と、思って受話器を取ろうとしたら
『はぁーい、もしもし野上です』
お姉ちゃんが電話を取りやがりました。
『え…うん、龍一さん?あはっ…やだぁ明子よ、明子。あなたの妻の明子よ』
り、龍一さん!?
『ねぇ…あなた、明子とっても寂しくて…セックスしたくてたまらないの。
毎日、あなたの事思いながらオナニーばっかりじゃもう限界。
ついさっきもしてたの。今、時間ある?このままテレホンセックス…』
そしてその横から朋子が
『…したくてしたくてたまらないの。私のアワビに龍一さんのクジラをぶち込んで!
それではしたない雌豚アキの顔に振りかけて!龍一さんの種汁を、種汁を
いっーぱい飲みたいのォ―――――』
「あれ、切れちゃった?」
「………………………」
……辞書じゃなくてこの花瓶をそのヘッドに叩きつけて差し上げますわ。姉妹共。
私、とっても御腹が御起立しましたの。
「朝子姉さんはいつもそんな低俗な事を言ってるんだ、大人として恥ずかしくないの?」
いつの間にかくつろいでる朋子がコーヒーを飲んでいます。
「そうよ、旦那とラブラブだもの。犬にはわからないわよ。
それにアンタの方が卑猥だったし、『種汁』なんて……ゲームのやりすぎじゃないの?」
とっても恍惚とした顔のお姉様と妹様。花瓶じゃなくてこのポットを――――
ちゃらら〜ちゃらららんちゃらら〜♪
これはケータイの着信音!?
しかもプリントインストールの『Jupiter』は龍一さんです。
優しいこのメロディは龍一さんにぴったり…っとそれどころじゃありません!
私はポケットに入っているケータイを開きました。
『もしもし、龍一さん!?』
『あ…アキ、す、すまない。プライベートな話は事務所のではまずかったから』
『ううん、こっちこそごめんなさい。今の電話――――』
『わかってる…寂しい思いをさせてすまなかった。アキがそこまで思い詰めてた
なんて。でも大丈夫だ。僕もアキの事を思いながらトイレでしていたから。何回もしたよ。
アキの胸やお尻や唇を想像しながら―――――」
……龍一さん、私はもう魂が口から抜け出しそうです。
「今日は帰れるハズだったんだけれど、今度は事故が起きてしまってね。
中国国籍の船なんだが事情があって帰れない。すまない。明日には
何とか帰れると思うから、それじゃ。』
『え…あ、ち、違うの龍一さん!』
ご、誤解です。龍一さん、私はそんなはしたない女ではありませ――――
『アキ』
『は、はい?』
『帰ったら……一緒にお風呂に入って洗いっこして朝までパジャマパーティだ!』
『……………はい』
龍一さん、会心の一撃だ。絶対、電話の向こうでガッツポーズキメてる。
『それじゃ』
プープープー………
「アキ、龍ちゃんなんだってぇ?」
「アキ姉、今日は泊まる部屋なんだけどー」
この、この、この悪魔共め!
「お…お姉ちゃん」
「およ?」
「と…朋子…」
「どうしたの?」
「この…この…このぶわかあああああああっ!」
続
投下した後でなんですが…
この姉妹訪問編ってスレ違いのような気も
するんですが、別スレの方がよいでしょうか?
>>572-
>>576 奥様方がそれぞれの夫についてのエロラブトークなんていうのも、
目新しくて良いとおもいます。
つまりなんだ。その、
いいぞもっとやれ。
>>572-576 GJ!
個人的には、(このシリーズに限らず)エロなしのドタバタコメディも好きです
GJ!
夫がどんどんデストロイしていくな
明子はもちろん、龍一さんも俺の嫁
じゃあそんな
>>580には、私に嫁いでもらうとしよう。
うはw新作きてた
これはよいシリーズ
パジャマパーティーに超期待w
583 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 02:42:25 ID:NzdTfy7L
保守
『大きな旦那様と小さな奥様〜姉妹訪問編〜』
エロトーク
妹妄想エロ
ぐす…ぐす……み、皆ざま…こ、こんばんは…か、かみや
じゃなくて野上 明子です…うう……り、龍一さんに誤解されぢゃいました。
しかも…一人でエッチしてた事を誤解されて、しかも龍一さんの一人エッチも告白されて
オカズは私だって…う、嬉しいけど…この…この…この悪魔達に知られるなんて。
お父さん、お母さん、孝司さんにちびっ子達…私、野上明子は………恨みます
『大きな旦那様と小さな奥様〜姉妹訪問編〜』
「ん〜美味い!我ながら天晴れ!」
「………………お、美味しいです」
「………………」
結局、その後お姉ちゃんが晩ご飯を作る〜とはりきってカレーとポテトサラダ、
さらにデザートのフルーツケーキまで作ってくれました。
……さすが神谷の長女、申し分ない腕前です。美味しいです。
「んふふふ、旦那は味にうるさくてね。チビ達も好き嫌い多いし、主婦は大変なのよ。ねぇー明子」
「う、うん…そうだけど…私はまだ子供がいないから…」
………お姉ちゃんの眼が沈痛な面持ちでカレーを食べる妹の方へと向けられます。
「神谷 朋子さん…味はどうかしら?」
フルネームで問いかけるお姉ちゃんはさながら裁判官のようです。
「不味くはないわ」
「ふ〜ん、ちなみに朋子ちゃんって何かお料理、作れるのかしら?」
「愚問ね」
笑止!いう顔で朋子は言いました。
「頭文字に即席がつく料理なら和・洋・中すべて作れるわ」
「それ、料理じゃないから」
お姉ちゃんはスプーンでピッと朋子の言葉を一刀両断しました。
確かにインスタントラーメンや電子レンジでチンする食品は料理ではありません。
「料理の一つもできないんじゃ彼氏できないわよ、朋子ちゃん」
「彼氏いるから」
「一応、確認しておくけど、脳内設定の彼氏じゃないわよね?」
「いるから」
明日、人類が滅びる………それくらい衝撃的な発言です。
……朋子とつき合える男の子というのはどんな男の子なのでしょう?
末っ子の朋子は私やお姉ちゃんとは違い、やや冷めたものの見方をする女の子です。
ネガティヴでインドア派で趣味は『特にありません』と書くような女の子です。
そんな朋子とつき合える奇特な――――失礼、男の子には大変、興味がわきます。
昔からアウトドア派でオープンなお姉ちゃんとは相性がよくないのか、よく喧嘩をしていました。
そんな二人を仲介する私。今もその構図は変わっていません。ホント、疲れます。
「ほら、ケータイに撮ってあるし」
おお、私も龍一さんの写真は財布に入れて、ケータイに保存してあります。
姉妹だと思考も似るのでしょうか?
「ハメ撮り?」
……よく恥ずかしげもなく堂々と言えますね、お姉ちゃん。
「どこかの淫乱な雌豚とは違うから安心して。」
ケータイを誇らしげに見せる朋子。私とお姉ちゃんはその画面をまじまじと見つめました。
何か、髪が薄い茶髪で瞳が青いです。ハーフさんですか。
いいえ、違います。顔に生気がありません。宇宙服…というか、
それにしては簡素な作りの緑の宇宙服とヘルメットを持っています。
近くに眼と口のついた丸い球体がついています。
休日の夕方の時間帯に何度か見かけた事があります。
これはもしかして…………フィギュア?
「どう?私の彼氏よ。名前は―――」
私は無言で朋子から3メートルくらい離れました。
「お姉ちゃん、救急車を呼んで」
「どういう意味よ。私は彼と結婚したんだから」
「ををををを姉ちゃん、やっぱり救急車より、警察を――――」
こいつはいけません。危険すぎます、デンジャーです、賤姫(せんひめ)七変化です。
私はこの魔獣を家に上げた事を激しく後悔しました。
「アキ姉、私は法に違反するような事なんかしていないわ、何か問題があるのかしら?」
「法律以前に人間として何かがおかしいと思うの。」
かなり辛辣な言葉ですが、今の朋子には効きませんダメージゼロのようです。
「朋子、アンタそれ人形よ。アニメのキャラクターでしょ?そのまんま脳内設定じゃない」
お姉ちゃんがため息をつきながら言いました。正論です。
「アニメじゃない!お兄様を馬鹿にしないで!私とお兄様は魂でつながってるのよ?
私はお兄様を愛してる。何度も何度も肌を重ねたわ!!休みの日には一日中、
愛を確かめ合ったわ。私はお兄様なしじゃ生きられない身体になってしまったのよ」
かつてこれほど熱弁を振るう妹を見たことがありません………妄想もここまでくると感心します。
私は朋子が怖くなりました。是が非でもお引き取り願いたいです。
「愛を確かめ合った…ねぇ…ふ〜ん、具体的にどうやって愛し合ったのかしら?」
ふふん…とお姉ちゃんは余裕気に言い、ソファに腰を下ろしました。
やばいです。朋子の情事を聞く気です。妹は嬉々として語るでしょう。
「彼を私の膣にぶち込むの」
………出だしからこれかよ!?人形を挿入って何のプレイですか、朋子?
「……というのは冗談で、まずはDVDを見ながらゆっくりとアソコを触るの。」
朋子はかなり悦に入った瞳で語り出します。そのDVD鑑賞時点で十二分に
アニメじゃないかな?と思いましたが、口にすると
何をされるかわからないので私は黙っていました。
「彼の台詞を一言一句残さず堪能して……私に彼が…語りかけてくるの」
「救急車呼んでくる」
じたばたと暴れる私をお姉ちゃんが羽交い締めにして取り押さえやがりました。
力では適いません。身長も適いません。魔獣の妄想が有無を言わず耳に入ってきます
「…朋子、綺麗だよ」
「恥ずかしい……でもお兄様になら……」
私はゆっくりとノーマ○スーツの前を開けて、タンクトップに包まれた
控えめなオッパイをさらけ出した。
「他の人達みたいに大きくないから…がっかりしたでしょ?」
「そんな事は関係ないよ……俺は朋子の全てが愛おしいんだ」
「お兄様………」
私はお兄様に抱きつき、ベッドでランデブーを楽しんで、口づけを交わした。
お兄様の手がノーマ○スーツの胸元から、アソコへと入ってくる。
下着越しに感じる逞しい指に私のアソコは恥ずかしいぐらいに濡れていた。
「あ…は……お兄さまぁ…」
「感じやすいんだね…朋子は…胸も触っていい?」
「や、優しく…なら…」
そう言ってもお兄様はオッパイを吸ったり揉んだりしてる内に段々と、激しくなる。
お兄様の堅くそそり勃つ、アレをお尻に押しつけられる。
私はノーマ○スーツを太股まで下ろして、お尻を高々とあげて言うの。
「お…お兄様の……私のいやらしいアソコにぶち込んで欲しい。
私を滅茶苦茶に破壊して…ガッツンガッツン突き上げて、中にぶちまけて欲しいの!」
「朋子…俺なんかでいいのか?」
「ううん、お兄様だからいいの…お願い、私を犯して…破壊して、
デストロイ、デストロイして欲しいの!」
「それでね、それでね中にぶちまけられて私が『あああっすごいすごいの!イクウウッ!
朋子、あたまばかになちゃうううッ!!』っていいながら――――」
上気した顔で言う妹を見ながら、必死に笑いをかみ殺しているお姉ちゃん。
……血を分けた肉親が人形相手の自慰妄想を語り、それを聞く姉達って
全国広しと雖も私達だけだろうなぁと思いました。
「アキ姉、私の彼ってスゴイでしょ?感想はどう?興奮して、濡れてない?」
ここは、姉として優しくさとしてあげるべきですよね。私は優しく言いました。
「朋子、貴女の脳みそは腐っているのね」
続
次回は朝子と明子のエロ回想予定。
またデストロイwwwwwww
GJGJ!続き待ってますー
なんていうか、デストロイヤーな職人だなw
デストロイした後みたいな不思議な披露を感じるぜ、GJ
明子たんきゃわゆくて好きだ
589 :
501:2009/02/09(月) 17:42:28 ID:j1q+UX0T
何で朋子はフィギュア彼氏を「お兄様」と呼んでいるんだろう…(追求するのちょっと怖い)
着々とデストロイ進行中ですねw
でも結果的に周りが明子ちゃんの可愛さをより引き立ててるようにも見える。
魔人のような上と下に挟まれて彼女はよくここまで普通に育ったなと感心しますw
GJでした!
続きも待ってますー
明子さんが姉妹に似ないで良かったw
なんぞこれwwwww
この三姉妹、どこまで行くんだろうなあ。
次回、(個人的に姉に)すごく期待w
ああ、二女がまともな人間で良かった……
本当に本当に良かった
ARMSって実写映画化の話があった気がするけどどうなったんだろ?
594 :
593:2009/02/10(火) 00:50:38 ID:ateaPiUF
誤爆した。ごめん
嫁が欲しいか?
いやいや、明子&龍一の妄想力もなかなか凄いとおも
このスレ職人さんがたくさんいるから、もうじき500KB埋まるな。
598 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:41:45 ID:43aKe8YH
>>572-576 GJ!!
普通の惚気あいになるかと思ったら(笑)
>>589 龍一さんのことではなく、妹さんがいれあげてるのが
視聴者からも兄と慕われる凄腕スナイパーだからかと
保守
大きな旦那様と小さな奥様〜姉妹訪問編〜
孝司×朝子
長女本番
おめでた
野上 明子です。恥ずかしい話です。
はぁ…何故、妹の妄想話なんて聞かなければいけないんでしょうか?
しかも相手はアニメのキャラ。人間としてどうかと思います。
さらに悪いことに、ノリにノッた姉がじゃあ今度は私のラブラブな
セックスを聞いてね、もちろん最後は明子もゲロするのよ?
と言い出しました………最悪です。
『大きな旦那様と小さな奥様〜姉妹訪問編〜』
「私の脳ミソは腐っていないわ。それとMじゃないから罵倒しても
感じないし、嬉しくもない。とても悲しいからやめて、アキ姉」
「……人間失格」
私はボソッと言ってあげました。何かもうホントに疲れました。
「あ…ちょっといいかも」
頬を染めるな、両手を頬にあてるな、意外な発見するな、たわけ者が!
と私は心の中で『がおっ』と吼えました。
「Y談中、失礼しまーす。次は私の番ね」
「ターン制にした覚えはありません。ご飯食べたからお姉ちゃんと朋子の
選択肢は『お風呂』『寝る』『帰る』しかありません。」
むしろ『帰る』だけでいいんですが、
さすがに暗くなってきたので女性が一人で歩いていては危険です。
約2名ほど存在してるだけでも充分、危険なんですが…
天孫降臨、神ような私の慈悲に感謝しやがれです。
「ぷぷ…レトロね。アキ姉、今の時代はネットよ。ファミコンじゃないのよ?」
「『帰れ』だけでもいいのよ、トモちゃん?」
「明子様は、本当に天使のようなお姉様ですね、古き良き物って大事です」
「あーアキ、私の隠しコマンド『旦那と薔薇色なセックスライフ』でよろしく♪」
無理矢理、路線を変更させようとする朝子お姉ちゃん。
「だから、そういう孝司さんとのバラ色な話は胸の中にしまって、鎖で縛って
鍵かけて、かんぬき掛けて絶対に出さないで。外に行ったら好きなだけ叫んでいいから」
「アキ姉、身内から犯罪者出したら…私、この先、結婚できない。」
魔獣よ、妖獣よ、汝は人形と結婚したはずですよね?
「私って汚れてますか?」
お姉ちゃんが問います。
「ちびっ子を二人も産めばもうガッバガバでしょ?120%汚れてるわ、さしずめ腐ったアワビね」
朋子の毒舌がここに極まりました。『敵は本能寺にあり!』にならぶ衝撃的な発言です
すると、お姉ちゃんは天使の笑みで言いました。
「ありがとう。お礼に朋子のフレッシュなアワビにこのタバスコ、瓶ごとぶち込んであげる。」
「申し訳ございませんでした」
床に頭をこすりつけて詫びを入れている朋子を見るのは久しぶりです。
鋭すぎる切り返し……剣道は私の専売特許ですよ、お姉ちゃん。
「私の場合は旦那が年下だから、初夜なんてもうやりまくり、
ゴムなしでいいからってはりきちゃって、私の処女膜ぶち抜いてさ。
すっげぇ痛いのにズコバコして中にぶちまけるし――」
「あ、私お風呂入って来る」
……ダメです。姉の濃厚な話には絶対に堪えられません。
「じゃ、上がるまでお話は一時停止で。ゆっくり浸かってらっしゃい」
笑顔で手を振るお姉ちゃん……三倍速で早送りできないかな…と私は本気で思いました。
結局、そのままソファにシットダウンせざるを得ません。
「それで、今から話すのは何と玄関先でしてしまった時のお話なの。」
どんだけ雌豚なんですか、お姉ちゃん……
「あ、孝司…今、帰りなの?」
「おお、朝子さん、奇遇だねぇ。俺も今帰り〜」
結婚したてのこの頃は、まだ私も働いていたから、たまにそんな事もあったわ。
エレベーターで一緒になる時もあったから、痴漢プレイとかもしたわ。
ヘイヘイヘイ、ちょっと待て、この痴女。
私の耳が聞き捨てならない単語をキャッチしました。
「ち、痴漢?」
「そ。痴漢プレイ。後ろからお尻とか胸とか触るヤツ。」
いや、知ってますから。
「私は痴漢以前にお姉ちゃんが社会人として、少し変だと思うの」
実際は『少し変な人』を通り越えて『完全異常者』ですけど。
「歩く公害よね。龍一義兄さんが聞いたらきっと
『朝子さんは公害怪獣へ○ラですね』って言うと思うわ」
私に続いて朋子が言います。汝も『デンジャー』ですけど今、加勢してくれて
いるようですので、黙っておきます。計略というか狡猾な私に竹中半兵衛も真っ青です。
でも怪獣ネタで龍一さんと話題を共有・共感できる朋子はちょっと羨ましいです。
「アキ、トモ…わ、わかってると思うけど冗談よ?」
「「ぐッ……」」
……ウソです、絶対、姉はそうゆー事やってるはずです。
ちびっ子が赤ちゃんの頃『あん、全自動搾乳プレイ最高』と言ってました。
私はその日から、姉を家に上げるのをやめました。
まぁ、それでその日は一緒に家に入ろうとしたの、そしたら孝司が
後ろからいきなり抱きついて来たの。
「きゃ…孝司、ちょっと危ないって」
「『きゃ』なんて可愛いよね。俺、OL姿の朝子さんと一回
してみたかったんだよね…ん〜香水のいい匂い、俺すっげぇ興奮してきた。」
「バ、バカッ!あッ…離れろっての!んッ!」
孝司は私の胸と腰に手を回し、うなじに鼻を埋めた。
ここのところ、忙しくてご無沙汰だったから、私の身体が『雄』を求めている。
そんなところを責められたら思わず声を上げてしまう。
「充分、感じてるね。明日は日曜だし、朝子さん。おお、ストッキングの生地
がこすれて堪んねぇ…ねぇお尻突き出してゆっくり揺らして」
「い、いやだって…こんな玄関でなんて」
かく言う私も結構、濡れていた。悲しい女の性。
「お願いです、朝子さまぁ〜ん」
「……わ、わかったわよ」
私は壁に手をついてお尻を突き出し、ゆっくりと弧を描いてみせた。
ったく…恥ずかしいったらありゃしない。
考えてもみて欲しい。いつも「行ってきます」「ただいま」してる玄関で
お尻をさらけ出しているなんて。最低だ。でも―――――
「最高、大好き。朝子さん」
というコイツの顔を見てしまうと許してしまう。惚れた女の弱みね。
孝司が私のお尻に手の平をあてがい、ぐにゅと捏ねた。尻肉がふるふると揺れ、
指がむにゅと食い込むたびにいやらしく形を変える。
孝司とは大学時代からの付き合いだ。
始めは気の合う友人という関係でカラオケやゲーセンに食べ歩き。
後輩だけど何でもそつなくこなし、容量がいい。おまけに遊んでるように見えて、
博学・優秀・学力は私なんかよりも高いときた。羨ましい半分、嫉妬半分。
いい友人でこれからも…と思っていたら――――
「俺と一生、つきあってもらえませんか?」だって。
当時、二人とも就職してたけど、私の方はうまくいかず、色々と行き詰まりかけてた。
毎日のようにイライラして、八つ当たりして、ツンツンしてた私。
そんな私を心配して、親身になって「俺にできることがあったら」とか
「相談に乗りますよ」とか、私が「構わないで!」「もう来ないで!」って言っても
毎日、毎日会いに来てくれた。
一流企業のエリートさんが無い時間を作って、毎日会いに来るってのは
どれだけ難しい事か…それでもいつもニコニコしてた孝司。
いつしか、『孝司』は私の中で友人から大切な人へと変わっていったのだ。
それで私は「いいよ」って言ってあげた……
そして結婚してわかったのは、コイツは本当に有能で優しくて元気で明るくて
―――――――――――――――夜の方も優秀だったって事だ。
ず〜っと『友人』でいたから、一度もエッチした事はない。今、思うと意外かも
しれんが、私は純情だったんだな。うん。でもこいつと結婚してからコイツ色に
染め上げられてしまった。実をいうと孝司は頻繁に私を視姦していたらしい。
大学生時代、おっぱいやお尻に視線を感じたりしていたのは全て孝司だったのかと思うぐらい
頻繁に。いつもヘラヘラしていたから気付かなかったけど、何回か風に捲れたスカートの
下から覗くパンティやお尻を見た時、鼻の下を伸ばしていたとのこと。
屈んだときにみえるおっぱいやブラに興奮してたこと。
「はぁ…俺、もう限界…朝子さん、ストッキング破いていい?」
「……どーせ最初からそのつもりでしょ…いいわよ。後でもっと良いヤツ買わせてやる」
「りょーかい。じゃ、そうゆうことで」
白い肌と黒いストッキングのギャップがまた雄をたかぶらせるのか孝司は
ビリリとストッキングを引き裂いた。
「あッ…ちょっと、いきな――――はあっ!」
続けてお尻を両手で鷲掴み、パンティーの両脇に指を引っかけ
一気に太股までずり下げた。その反動で尻肉がぷるんと揺れ踊り、
中心がきゅっと締まるのがわかった。
「やっぱり…濡れるの早いよね。朝子さん…この具合なら」
既に下腹部に当たるように反り返っているアレを私のアソコにあてがい、
孝司は一気に貫いた。
「あ…く…あはぁああ」
ズブブッとアソコがひろげられ、熱いアレが私に埋め込まれる。
久しぶりの異物感に私は満たされた。き、気持ちいい。
「ん…く…はは、いい感じ…ひっさしぶり〜すっげ気持ちよすぎ
やっぱ朝子さんとの相性はバッチリだね」
犬のような後背位での性交。しかも場所は玄関で。さらに半裸で。
どんだけエロゲーのシチュエーションだよ?
私の髪に顔を埋め、その腰をお尻に叩き付けるように必死に振りたくっている孝司。
く、悔しいけど…腰使いがうまい…孝司、48手研究しすぎだろ。
「はぁ…はああん…か、感じすぎ…もっと…ゆっくり、優しく…」
私はとろけたような表情で孝司のピストンを嬉々として受け入れていた。
スーツはぐしゃぐしゃ、スカートは腰までたくし上げられて、パンティは足首まで下げられてる。
「朝子さんの膣中…まとわりついて…締めすぎだよ…もう…うおおっ!」
眉を寄せ、眼を閉じながら孝司はグイグイと突き上げてくる。
「はあ…はああッ…こ、声が…隣に聞こえ…」
「…んん…でも、こ、こんな……止められ…ぐうう」
「うん…うふ…はあ…た、孝司…中で大っきくしな…んんんっ!」
孝司は後ろから私の胸元をせわしく開いた。そして
ブラのホックを引きちぎる勢いでおっぱいを露出させると、
荒々しく揉み始めた……い、痛いんですけど。
「あ、朝子さん…朝子さんのつきたての餅のような感触が…
熟した桃のような尻肉が!女神のお尻に俺の下腹部を
打ち付ける度、さざ波を打つこの尻肉が!
この官能的な光景が痛いほど俺の愚息を刺激します!」
……こんな時に詩的な情緒に満ちた解説しなくていいから!
優秀だからって披露しなくていいから!いや、マジで!
あっはぅン!んふっ…た、孝司!…顔…私に…ん…見せ…んふっ!」
「朝子さん、朝子さん、朝子!朝子!朝子っ!」
孝司はいったんアレを引き抜き、向き合うと、今度は両脚を抱えた。
いわゆる駅弁スタイルね。それから今度は下から抉るように突き入れたの。
「あ…ああ…ん…はあああ」
私のおっぱいに顔を埋めて、猛り狂ったように腰を下から突き上げた後、
腰が今までにない速さで動き出したわ。パンパンパンってほんと、凄すぎ。
「う…ダ、ダメだ……で、出る…朝子!」
何だかんだ言っても年下だから可愛くって…私はサービスして言ってあげたの。
「うっんんんっ…わ、私の…な、中に…中に孝司ぃ…
私に、朝子のマンコに孝司の、孝司の種を付けて…はっんんんう!」
「あっあっああっく…ううっ!」
もう完全にリミッター外れた孝司は指をぐにゅって私のお尻に食い込ませながら、
アレをを一番奥までたたき込んだ。そこを狙って私も思いっきり締めた。
それこそ、一滴も逃すまいとぎゅううとね。
「あ、朝子……膣内で…んんああああ!」
びゅるるると凄まじい勢いでお腹の中があつくなる。ビクン、ビクンてしてるのがヤケに
はっきりと感じた。
「あっ…んん…で、出てる…出てるよ…孝司の…熱いの広がってる…んん」
「うっ…うっ…うう…あ、あさ…こ」
孝司は眉間に皺をよせ、歯を食いしばって最奥で射精を続ける。
私のおっぱいをめちゃくちゃに吸いながら、ようやくその射精が終わった。
「はぁ…ああ……すごく濃いの…孝司の…種汁…いっぱい…いっぱい…」
孝司と私は獣じみた性交を終えると荒い息をつきながらお互い
倒れ込むようにうしろの壁を背に沈んだわ。でも最悪だったのは
捲り上げたスカートから覗く膣口からドロリとした白濁液が太股を伝ってゆっくりと
流れ落ちてきやがった事ね。濃すぎるのよ、孝司の精子。
しかもね、あんだけ出してもまだバッキバキに勃起させてんの。私は垂れ流し状態だから
気持ち悪くって…パンティとか破かれたストッキングとかも脱ごうとしたら、そのまま
壁に押しつけられて、孝司はパンティをお尻に食い込ませて、
さらにその脇から無理矢理ねじ込んでさ、2回も出しやがって……あーもーホント最悪だったわ。
あんまりしつこいから殴って、そのまま閉め出してやったわ。
「――――てゆー感じだけど、どう二人とも?」
「あ…あ…アキ姉、トイレにいっていいかな30分くらい。」
お姉ちゃんの濃すぎる話に完全にイッてる朋子。
コイツ、絶対、あのケータイの人形みながらする気だ。絶対、する気だ。
「………やめて、人のウチで一人エッチしないで。お願いだから」
……エッチすぎます。お姉ちゃん。確かにそんだけヤッてればちびっ子が二人もできるワケです。
それはそれで羨ましいなぁ……。
「あ、ちなみに今、そん時できたのが今の二人で。まだここに一人いるんだわ。忘れてた。」
そういってお姉ちゃんはお腹をぽんと叩いた。
おめでたですか、お姉ちゃん!
「おめでとう、お姉ちゃん」
「うん、ありがと」
そういうお姉ちゃんは何だか素敵でした。
続
すいません。朝子の話が長くなって明子の話は次回分に。
本当にすいません。
姉エロスww
妹発情するなwwww
しかし孝司さんマジ優秀だな
乙
続きは次スレかな?(現在480KB)
毎回ちょっとキモくてとても面白くて上手い
そして今回エロい!素晴らしい
夜中3時でよければ次スレ立てますよ
610 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 04:54:50 ID:EYosrwCF
GJ!エロいな朝子姉さん…
そして次スレ乙
スレ立て乙です!
埋めネタ書いたので投下させて下さい。
3レスお借りします。
614 :
翔とユキ:2009/02/20(金) 00:11:26 ID:Pb+bU7hZ
「しょっうっくーん」
うち――と言ってもオレの家は自営業なので、仕事場と自宅が一緒なんだけど、
一応オレたち夫婦プラスがきんちょが暮らしてる部屋――に戻るなり、ユキが抱きついてきた。
「おかーえり」
「ただーいま。どうしたの?」
「あのね、今さっき、ちょうどね、寝てくれたの」
ユキが声をひそめて、床の上に敷かれた小さな布団の方に顔を向けた。
釣られて俺もそっちを向く。
布団からちっさい頭とちっさい手が覗いてる。
「そっか。じゃあ、ただいまできないね」
オレがちょっとがっかりしてそう言うと、ユキは拗ねたように頭を胸に押し付けてきた。
「もう。いいじゃない。昼も休憩時間も戻ってきてるんだから。
そーれーよーりっ」
ユキが唇を突き出して背伸びしてきた。
「エッチしたいの?」
オレがちゅ、っとキスをしてあげながらそう聞くと、ユキはぷくっと膨れた。
「女の子に言わせるなんて翔くん最低。
せっかく良吾が生まれて一ヶ月過ぎて、エッチおっけーってお医者さんに言われたのに……。
翔くんがしたくないなら、別にしなくても構わないけどね」
オレから離れて行こうとしたユキの腕を捕まえて、今度はオレが後ろからユキに抱きつく。
「あーっ!ごめん、ごめん。
オレもしたいです!」
もうちょっと焦らしておねだりさせてみたいけど、ユキのこと焦らすなんてオレには一生無理だろうな。
「無理しなくていいんだよ」
あーっ!ユキの意地悪が始まった。
……でも、嫌いじゃないんだよな、困ったことに。
「無理なんてしてないって。
良吾が起きる前にやっちゃお」
615 :
翔とユキ:2009/02/20(金) 00:12:25 ID:Pb+bU7hZ
「なに、そのてっとり早く済ませよう的な」
そう言いながらユキはオレの股間に手を伸ばしてきた。
「そうは思ってないけどさ、おとといだってやってる最中に起きちゃったから……」
お礼にオレはユキの服の裾から手を入れて、おへその周りをなでてあげる。
ホントはおっぱいに触りたいんだけど、まだ母乳が出るから触るの禁止って……ううっ……。
「だから、さっき寝たばっかりだよって誘ってあげたのに」
「うん、ごめんね。
ちょっと意地悪言ってみたかっただけ」
パンツの中に手を入れていくと、こっちはファスナーを下された。
「そんなこと出来ないくせに」
「たまにはオレだってそういうこと……っ」
あう、じ、直に触られたら……おととい中途半端に終わった分、なんだかもう……。
「いいよ、意地悪しても」
「ゆ…ユキ……っ」
触り方うま過ぎだ。
何度もされてるのに、ユキの手にかかったら簡単に勃起して簡単に気持ち良くなる。
「出来るなら、だけど」
「ご、ごめん。しないからっ……」
「してもいいんだって」
「……むり、だよ」
オレも頑張ってユキにあれこれ触って見てるんだけど、上手くいかない。
結構濡れてんのになぁ……。
ユキはオレから手を離して、パンツの中から一度俺の手を抜くと、くるっとこっちを向いてまた抱きついてきた。
「ね、翔くん……。しよ……」
赤くほてったユキの顔にちょっと見惚れてたら、またちんちんを触られた。
「ごめんね、意地悪ばっかり言って。
ホントはね、こないだ途中で終わっちゃったからいっぱいエッチなことしてほしいって思ってたんだけど……。
翔くんの顔見たら、つい……私の方がしたくなっちゃって……」
うん、うん、オレもこないだの分取り返すくらいいっぱいしたい。
こないだの分とか以前にいっぱいしたい。
そもそもオレたちはたまたまやった一回がヒットしちゃってのでき婚だから、まだ大した回数やってない。
ユキが妊娠してる間もちょいちょいやってたけど、良吾に遠慮しながらだったから、
やっとまともなエッチが出来るようになったこの頃はオレもユキもちょっと暴走気味だ。
616 :
翔とユキ:2009/02/20(金) 00:12:59 ID:Pb+bU7hZ
赤くなった顔で俺を見上げてるくせにユキの手はすごくやらしくて……あっ、そこっ……。
「ユキ……」
「一回、出しちゃう?」
ユキはそう言って自分の唇を指した。
けど、そしたらオレはいいけど、もしまた途中で良吾が起きたらユキが中途半端になる。
オレは思い切ってユキの手をどけると、首を横に振って、
「一緒に気持ちよくなろ」
って、キスをした。
唇をくっつけて、ユキのお尻をもみながら、ベッドの方に二人して移動していく。
「んっ……んっ……」
ユキが甘えた声を出してくれてる。
ベッドに到着したところで一回唇を離すと、ユキは嬉しそうに笑ってベッドに腰を下ろした。
オレが急いでシャツを脱ぎ終えるとユキが両手を広げてくれたから、オレはそこに向かってダイブ!
さっきよりエロいキスをしながらユキのズボンと下着を脱がす。
「翔くん」
ちょっと唇を離しただけですぐに名前を呼んでくれるから、オレも、
「ユキ」
って名前を呼んであげる。
もうちょっと前戯し直そうと思って手を伸ばしたらユキが首を横に振った。
「ね、平気だから、入れて。
早く翔くんが欲しいな」
そんなこと言われたらもう入れるしかない。
でも、オレはユキとつながる直前にちょっとだけ、かわいい息子の方を見た。
良吾さま良吾さま、お願いだから今日はもうしばらく起きないで下さいね、って。
(了)
梅ネタに今気付いた、GJ
幸せそう
こういうほのぼのする話好きだー
GJ!
埋めネタGJ
うちのオヤジとオフクロも妹つくる時こんな感じだったんかな、とか思ってしまったw
>>613氏GJです!
自分も埋めネタ投下させていただきます。
「おかえりなさい、信哉さん。…おつかれさまです」
いつもの金曜日、玄関で夫を出迎える。
「ただいま。…ほら」
促されて、そっと目を閉じる。
「んっ…」
程なくして、右頬、左頬、そして唇の順に柔らかい感触が押し付けられる。
なんだか、すっかり習慣になってしまった見送りと出迎えのキス。
正直、まだ少し恥ずかしさもあるけど。
温かい唇を感じるたび、胸が温かくなって、どきどきするのも事実で…
「皐月? どうした?」
「い、いえっ! 何でもないですっ!」
…少し、意識が飛んでしまったらしい。
ちょっと笑いながらこっちを見ている。何を考えてたのか、分かっちゃったのかな?
うう、恥ずかしいな…
「あのっ!、ご飯とお風呂、どっちにしますか…?」
その場の空気を紛らすように、勢いよく尋ねる。
「そうだな…夕飯にしてもらうか」
「はい… すぐ出来ますから、待っててくださいね」
「わかったよ」
小走りで台所に向かう。その途中、信哉さんがスーツ姿のまま居間の畳に寝転がる。
「あっ、だめですよ… 汚れちゃいます」
「いいだろ…待ってる間だけだから」
「もう…」
寝たまま背伸びする姿は、まるで子供のようだ。
だけど、疲れてるんだろうな。
仕事のことはほとんど話さないけれど、私なんかには想像がつかないほど大変なのだということは分かる。
昨日などは、会社に泊まって帰ってこなかったのだ。
そんなことを考えながら、夕飯の仕上げに取りかかる。
仕上げといっても、もうすべて出来上がっているから盛り付けるだけだ。
2人分の皿に料理を盛り付けていく。
信哉さんの分は、鶏肉の炒め物には胡椒を少し多めに振って、分量も多めに。
これで完成だ。2日ぶりになるから、いつもより腕によりをかけたつもりだけど…喜んでくれるかな?
「信哉さーん、出来ましたよーっ!」
返事がない。もしかしてあのまま寝てしまったのだろうか?
居間まで行ってみると、さっきの格好のままで寝息を立てていた。
もう。これでは本当に子供だ。
「信哉さん、起きて下さい、ご飯ですよ」
そっと揺すってみても、起き上がる気配がない。
んー、どうしようかな…
ふと、ある考えが浮かぶ。
ちょうど頭の隣の位置に正座する。
「失礼しますね…、んしょ」
そして、頭を力を込めて持ち上げると、素早くその間に膝をすべり込ませた。
いわゆる、膝枕という格好。
その状態のまま、顔をのぞき込んでみる。
…やっぱり、かっこいいなあ。
良くは知らないけれど、テレビや雑誌なんかでもてはやされるのは、きっとこんな人なんだろう。
だけど、その人は今、すっかり緊張の緩みきった顔で私の膝の上にいるのだ。
そう考えると、信哉さんを独占している、という気持ちがわき上がる。
「えい」
ためらいがちに頬を突ついてみる。
反応がないので、調子に乗って強くつついたり、更に引っ張ったりもしてみる。
「ふふっ…あははっ」
それでも目を覚まさないのがおかしくなって、つい噴き出してしまった。
…幸せだなあ。
つい前までは、信哉さんとこんな事をしているなんて考えられなかった。
あんな稚拙なやり方ではあったけれど。あの時、一歩を踏み出せて本当に良かった。
夫婦であること、家庭であること。
その大事さを、今こうして実感することが出来る。
私は身をかがめると、耳元でそっと囁いた。
「大好きですよ…信哉さん」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
寝たふりをして、少し悪戯をしようとしたら、いつの間にか膝枕をされていた。
そして、頬を突かれたり、引っ張られたり。
おまけに、大好きです、などと言われてしまった。
…。
今起きたら、やはり驚くのだろう。
顔を真っ赤にしながら、ごめんなさいごめんなさいと謝る姿が目に浮かぶ。
それも見てみたいが、今の状態を解いてしまうのは惜しい。
何とも言えない柔らかで心地よさは、癖になりそうだ。
生まれた時から母を知らない自分だが、その温もりというのはきっとこんな物なのだろうか。
―今度は、自分から頼んで耳掃除でもしてもらうかな。
そんな事を思いながら。もう少しだけ、この感触を味わう事に決めた。
>>616 GJ!夫の方がなんか初々しいなw
でき婚だからあまり経験がない、ってそういうこともあるのね
>>622 あー、この夫婦やっぱり好きだわ。皐月なんでこんなかわいいの