女の子が露出する/させられる小説 その8

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
自発、強制、偶然は問いません。
露出癖に目覚める。命令で露出させられる。ハプニングで露出してしまう。
そういった露出する女の子の小説など色々書き込むスレです。
職人さんの投下をお待ちしております。

@過去スレ
女の子が露出する/させられる小説 その7
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1347120967/
女の子が露出する/させられる小説 その6
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1304473965/
女の子が露出する/させられる小説 その5
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1287881341/
女の子が露出する/させられる小説 その4
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1277811155/
女の子が露出する小説 その3
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231203439/
女の子が露出する小説 その2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1211148540/
女の子が露出する小説
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1185685113/

2chエロパロ板SS保管庫
http://green.ribbon.to/~eroparo/
 →オリジナル、シチュエーション系の部屋→21号室

@関連していそうなスレ
世界や常識がエロくなる話 part5
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1379719134/
【無】ノーパン/ノーブラ/ノー〇〇総合【ない】2
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1341505893/
全裸にされてボディチェック
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239155182/
【遊び】女の子をHなゲームで…パヤパヤ☆part.2
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1309338358/
2名無しさん@ピンキー:2013/12/27(金) 21:02:41.12 ID:MIEkUgBf
>1

ここは即死判定とかあったっけ
あったらマズイので書き書き
3名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 03:01:45.37 ID:Omo/NSJm
即死判定めっちゃあるよ
20〜30レスほどまで、出来れば50ぐらいまではみんな書き込んでくれ
投下があればなお良しだ
4名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 03:02:50.44 ID:t1INoYFz
投下はできんがまぁ支援だけでも
5名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 03:26:38.51 ID:OJrPyG8F
>>1おつ
浴衣の下はノーパンノーブラだと信じてた頃が人生一番楽しかった
6名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 06:14:51.74 ID:APqPve7P
乙!
7名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 06:18:53.89 ID:APqPve7P
黒子のバスケに登場する相田リコには、選手の上半身を見ることでフィジカルを見抜く能力がある。
そのため、選手達は上半身裸になるよう命じられ、一人ずつじっくり見られるシーンがあった。

では、もしその能力を男が保持し、そして選手が美少女であったならどうなるか。

自分の今の実力を見てもらうため、女子選手は恥を忍んで乳房を晒すに違いない。
他意はない、きっと純粋にフィジカルを見抜くためだと信じて羞恥心を堪えるわけだ。
8前スレ547:2013/12/28(土) 12:57:06.53 ID:TsAIbqv0
なんとなく浮かんだ、というか閃いたので新スレ保守代わりに投下
というか容量とか全然気付いてなかったわw
9野球拳・私怨の子?:2013/12/28(土) 13:00:24.71 ID:TsAIbqv0
 初めて会ったとき、絵本の妖精が出てきたのでは無いかと本気で疑ってしまった。
 「アオイチャン、ですね。初めましてですわ!」
 同い年くらいの背丈の銀髪碧眼の美少女がトテトテと歩み寄ってきて、かなり流暢な
日本語で挨拶してきて驚くなと言う方が無理な相談である。
 しかも当時の彼女ら、本山葵とセリオ・明日菜・オクタヴィアスは共に小学生。
 初顔合わせは園遊会の会場である本山家の屋敷の庭だった。

 「あの……ライバルの娘だから余り馴れ馴れしくするなとお父様が……」
 「らいばる? それならなおのこと仲良くしないといけませんわね。『テキヲシラズンバ
ヒャクセンアヤウカズ』は日本のカクゲンなのでしょう? 全然知らない相手では、どう
して良いのか分からないだけではなくて?」
 「そ、そう言われたら、そんな気も……」
 「テキジョーシサツはイクサの基本ですわ。ということで……あのカラフルで大きな魚は
美味しいんですの?」
 「に、錦鯉は食べるものじゃありませんから! それに私と全然関係ない話でじゃ……?」
 「では、あの白い石だからの場所にはどうして誰もいないんですの?」
 「あれは枯山水って言って……ああっ、上を歩いたら怒られるから駄目ですっ!」
 清楚で神秘的な容姿とは裏腹に無意味にエネルギッシュ、かつアグレッシブなセリオペースを
乱され引っ張り回され、心底楽しそうな笑顔を必死で追いかけるのが葵の幼い日々だった。

 そしてそれはセリオが葵と同じ超進学系の小学校に転入してからは更に加速し、火花を散らし
ながら切磋琢磨してくれることを期待していた葵とセリオの両親は仲良く駆け回る娘達の後ろ姿を
苦虫を磨りつぶしたような顔で見守るしかなかった。
10名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 13:02:58.89 ID:TsAIbqv0
 だが、どんなに絆を深めても子供が子供であることから脱するのは難しい。
 親の意向とは真逆に姉妹同然に育った二人の少女の関係に契機が訪れたのは、超難関中学に
揃って合格して間もない頃だった。
 「あの方ですわよ!」
 「……こう言っては失礼でしょうけど、ぱっとしないというか普通というか……本当に徳川の
御曹司なんでしょうか?」
 二人は昼休みの中庭で目指す人物を見つけた。
 「葵さんのお実家でも同じ調査結果が出てるのでしょう? それに主席合格だなんて只者では
ありませんわよ」
 「それはまぁ、一理ありますけど……」
 徳川の当主は本妻の他に幾人もの妾を抱え、その実子は性別や母親を全て無視し、全員が世継ぎ
が決まるまで素性を厳重に秘匿され一庶民として平等にばらばらに育てられる。
 そしてそれは当の子供本人の例外では無く、皆が自分の真の出生を知らされること無く密かに
適性を調べられ成人する前に世継ぎとして選出され、以降は徳川コンツェルンを背負う者として
徹底した教育を受け相応しい人物へとなってゆく仕組みとなっている。
11野球拳・私怨の子?:2013/12/28(土) 13:04:23.30 ID:TsAIbqv0
 が、当然ながら徳川の内外を問わず隠された息子を探し出そうとする勢力は星の数ほど存在する
訳で、本山家とオクタヴィアス家も我が娘を輿入れさせようと躍起になっていた。
 また葵もセリオも徳川家に嫁入りすることが使命と教わり受け入れて育っていた。

 「葵さんは姉妹も同然ですけど、これだけは譲れませんわよ。どちらが射止めても恨みっこ無し、
貴女なら寝所を共にするのも平気ですから一緒に可愛がって頂きましょうね?」
 「ししし寝所って……セリオは気が早すぎますっ! しかも二人一緒だなんて破廉恥な事を大きな
声で……」
 「さぁ女は度胸、突貫あるのみですわよっ!」
 「って、いきなり接近遭遇ですかっ!?」
 親に逆らうつもりはないが命じられていない所は好きにさせて貰う。そう考えているセリオの
二人セットで娶られワンツーを二人で独占しようという案に反対する理由は葵には無い。
 とは言え物には順序というか段階というものが……
 「心配はいりませんわよ。私達二人に言い寄られて喜ばない殿方などいるものですか!」
 「だから、そういう問題じゃ……まだ心の準備が……待って下さいセリオ!」
 ズンズン進むセリオを背中を慌てて追いかける葵。
 幼い頃から何度も繰り返された光景。
 だが運命の悪戯というか、神様の悪巫山戯は思わぬ所に潜んでいた。
12野球拳・私怨の子?:2013/12/28(土) 13:06:13.72 ID:TsAIbqv0
 その頃には葵とセリオの二人は有名人だった。
 というか妖精のような容姿と抜群のスタイルのを持つセリオは色々な意味で目立っていた。
 そしてセリオと並ぶとやや物足りないシルエットながらも美しく成長し、中学生にして大和撫子と
いう単語を体現したかのような気品と奥ゆかしさを身につけた葵も。
 「もし、そこの貴方?」
 そんな二人が大股足早に中庭を突っ切って注目を集めないわけが無い。セリオの放つ気迫に気が
ついたのか、はたまた周囲のざわめきが耳に入ったのか目指す男子生徒はセリオが声を掛けるのと
ほぼ同時に本から顔を上げる。
 「お、オクタヴィアスさん?」
 「セリオでも明日菜でも構いませんことよ? 私、ファミリーネームで呼ばれるのは余り好きでは
ありませんから貴方も……きゃっ!?」
 「きゃ〜〜〜〜〜っ!?」
 今となっては何に躓いたのかは些細な事。だが慌てふためいていた葵は芝生の上の何かに足を
取られ親友の背中で鼻を打って目を回しながらセリオを追い越すように倒れ込んで……
 「あ、葵さん!?」
 しかも、咄嗟に伸ばしたセリオの手は葵のスカートの裾を掴むのが精一杯で……
13野球拳・私怨の子?:2013/12/28(土) 13:07:50.11 ID:TsAIbqv0
 「ぷぎゅっ!?」
 地面が天然芝だったのが幸いしてか、少々格好悪い呻き声と共に顔面から転倒した葵はさほどの
痛みを感じなかった。
 「あいたたた……」
 この分だと何処かを切ったり痣になったりはしていないと思う。とは言え少し擦り剥いてしまった
らしい鼻を右手で押さえながら左手で上体を起こして両膝で踏ん張って。
 「きゃんっ!?」
 足が思うように動かず、再び倒れてしまった。全く以て自分らしくない。
 「あ、あの……葵さん?」
 頭上からは珍しく歯切れの悪そうなセリオの声。
 「だ、大丈夫です。直ぐに起きます……から……?」
 本能的に現状を把握しようと顔を横に向けると、やや離れたベンチで目を点にしている他の男子
生徒の姿と、なんだかスースーする下半身の感触。
 「あ……や、やだっ!!」
 スカートが捲れている。長年の少女人生から得た経験で直感した葵は起き上がるよりも先に服の
乱れを直そうと両手でお尻を覆い。
 「っ!?」
 ぷにゅっ、と太股より柔らかくて丸くてプニプニの素肌に触れた。
 「え……?」
 この一瞬、セリオより成績が良い筈だった葵の頭脳は混乱……というよりは現実逃避に近い衝撃と
夢だと思いたい乙女心で真っ白だった。反対側に顔を回して自分が注目の的になっているのを確かめた
葵は俯せのまま恐る恐る背後に振り返る。
 「……わ、わざとじゃありませんのよ? その、事故というか何というか……」
 これまた生まれて始めて見るセリオの怯えきった表情。そして、その手には良く見知っている
制服のスカートと、それ以上によく知っている白いレースの布きれが握られてる訳で。

 「っいや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

 学校中に響き渡る葵の悲鳴は、皮肉なことに目撃者を増やすだけだった。
14野球拳・私怨の子?:2013/12/28(土) 13:09:10.00 ID:TsAIbqv0
 そして、その後も、
 「べ、別に学校行事なんですから学校指定の水着でも構わないでしょう?」
 「そんなに勿体ないだけに決まってますわ! 自由時間で開放的になっている今こそがチャンス、
おへそが見えているだけで段違いですから騙されたと思って着てみてくださいませんこと?」
 「で、でも……」
 「ほら、私よりは地味ですし隠れている部分も大きいでしょう? ずっと側に居て差し上げ
ますから頑張って二人一緒のアピールですわ!」
 「そ、それなら……」
 臨海合宿の合間の自由時間でセリオに進められるまま、渡してもらった大人しめのビキニで生まれ
て初めて臍出しを披露しようとして何故かアンダーの腰紐が解けてしまったり。


 「下着の線が浮き出てしまって……それでは逆に卑猥ですわよ?」
 「セリオが急に浴衣で勝負とか言い出すからでしょう!」
 「でも、それでは折角の葵さんの魅力が台無しとしか言いようがありませんわね。普段から
和服をお召しになっているのだし、私よりお似合いですのに……」
 「そ、そういうセリオはどうしてるんですか? ラインが見えませんけど、専用の下着を着用して
いるなら私にも貸して頂けると有り難いんですけど」
 「いえ、私は履いていないだけですから……はい、この通りに!」
 「きゃっ!?」
 「お揃いなら恥ずかしくありませんわよね? さぁ葵さんも早く早く!」
 「ちょ、ちょっと待って……ああっ、そんなに無理矢理引っ張ったら帯が……」
 「良いでは無いか良いでは無いか、ですわ!」
 「あ〜〜〜〜れ〜〜〜〜〜!!」
 宿舎がわりの旅館の片隅、誰も居ないと思い脱がされてる所を見られたり。

 等々の不幸な事故が繰り返され挙げ句、葵は初年度の三学期を迎える前に忽然と姿を消して
転校し音信不通となり、固かった筈の二人の絆は自然消滅してしまった。
15野球拳・私怨の子?:2013/12/28(土) 13:10:56.74 ID:TsAIbqv0
 そして野球拳大会が大々的に発表された翌日。
 「お久しぶりですね、オクタヴィアスさん」
 級友達と談笑しながら廊下を歩いていたセリオの背後からの懐かしい声。
 「あ、葵さん!?」
 「ええ、ご明察です」
 涼しげな微笑みと、耳の高さで綺麗に切りそろえたサラサラの黒髪。
 最後に見たときと同じように背筋を真っ直ぐに伸ばした本山葵は、高校生になって一層可憐に、
そして聡明さを増したように思えた。
 更に頭一つ分ほどは負けていた背丈も随分と伸び、見たことの無いブレザー越しにも分かる
メリハリの付いた体つきに育った幼馴染みは、これが自分の姉妹だと皆に自慢し痛くなるほどの
美少女に化けてセリオの前に再び現れた。
 「葵さん、本当に素敵になられて……!」
 「オクタヴィアスさんこそ、ご健勝そうでなによりです。相変わらず絵本に出てくるお姫様
みたいで羨ましい限りですよ」
 にこり、と目を細めて小首を傾げる仕草も以前のまま。禄に話も出来ず離ればなれになって
しまった葵に聞きたいこと、話したいことは心を満たして溢れ出すほどに沸き上がる。
 だが、その前に……
 「……葵さん、昔と同じセリオと呼び捨てにして下さって構いませんのよ? 葵さんは私に
とって……」
 「今日はご挨拶に覗っただけですから」
 笑顔のままセリオの言葉を遮る葵。
 「は、はい?」
 余りに他人行儀な物言いに怪訝そうな顔になるセリオ。
 「私、この学校の編入試験を受けるつもりです。その理由は今更申し上げるまでも無いとは
思いますけど……こうして皆の前で雌雄を決する機会を得た以上、以前の様な馴れ合いで手の
内を明かしたり、ましてや共闘などと子供時代の児戯を引きずる積もりは毛頭無いということ
だけは最初にハッキリと申し上げておいた方がお互いのためかと思い参上した次第です。です
からオクタヴィアスさんの方からも気安く話しかけたり、勝負を忘れて友達扱いなどはご遠慮
頂くようお願い致します」
 宜しいですね? と一方的に話を終え念を押す葵の顔を愕然を見つめるしか無いセリオ。
 「……あ、あの……私、葵さんが何を仰ってるのか全然……」
 「車を待たしていますので本日は此にて失礼致します。ごきげんよう、オクタヴィアスさん」
 「な……!?」
 自分の話を全く聞こうともせず、踵を返して去って行く葵の背中。
 果たしてどんな言葉を選べば……と悩むより先に体が動いていた。
 「お、お待ちになって葵さん! まだお話ししたいことが……」
 スカートを翻しながら駆け寄り、自分と同じ背丈に成長した幼馴染みの体を丸ごと包み込む
ように二の腕に抱きつくセリオ。
16名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 13:13:23.98 ID:TsAIbqv0
 だが、その次の瞬間……
 「きゃっ?」
 「え?」
 「まぁ!」
 「あら?」
 「えぇっ!?」
 思わず掴んでしまった葵のバストが…………ありえないレベルでズレる。
 想像すらしていなかった事態に、二人はおろか周囲の全員の時間が止まった。
 「あ、葵さん」手の中のソレを揉んで確かめてしまうセリオ「これって、もしかして制服の
下にパッ……」
 「!!!」
 その細い体の何処に、と思うほどの力でセリオを振り払い涙目で睨んでくる葵。
 「え、えっと……あの、葵さんは無理をなさらずとも充分に素敵ですわよ? なにも体の
一部のみが女性の魅力の全てという訳でもあろいませんし、葵さんは内面も素敵と申しますか
お淑やかで聡明でいらっしゃるから……」
 引きつって血の気が引いた笑顔でフォローをしても届くわけが無い。
 「あ、あ、ああああ…………!」
 「あの……葵さん? 大丈ぶ」
 「あなただけには絶っっっっっっ対に負けませんからね! 借りはキッチリ利し付きで
纏めて返してあげるんですから覚えてなさいよセリオっ!!」
 余りと言えば余りにオリジナリティの無い捨てと共に有無を言わさず走り去ってゆく葵。
 うわ〜〜〜〜〜ん、という泣き声のドップラー音だけが後に残った。

 「……とりえあず、セリオと呼んでくれたことを喜んでおけば宜しいのかしら?」

 台風のように現れ消えた本山葵だが後日の編入試験は見事にクリアしらしく、無事に
エントリーを済ませた。
17名無しさん@ピンキー:2013/12/28(土) 13:16:11.16 ID:TsAIbqv0
終わり

後で葵が「ワシがこんなになったのも、お前のせいじゃぁぁぁぁ!!」と喫茶店で叫んだとか叫ばなかったとか
あと小学校で密かに「本ワサビ」というあだ名が流行ったとか流行らなかったとか
18名無しさん@ピンキー:2013/12/29(日) 00:34:49.50 ID:L6d6B9gS


>>1
こちらも乙
19名無しさん@ピンキー:2013/12/29(日) 08:38:26.50 ID:JXuDx1CU
スレ立て乙です。

私怨の子?も乙です。
個人的には、もう少し状況を分かりやすく、恥ずかしがる部分を掘り下げて
描写して貰いたいですが、話としては面白いと思います。
20名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 00:35:28.74 ID:AcIfVVf0
20
前のスレも無事500KBに到達。
スレは落ちたけど凛子さん続きはまだ諦めていないよ〜
クラスへの謝罪とヌードモデルの続きも待っているよ〜

言いたいことも言ったし前スレの引き継ぎ完了
21名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 01:50:20.02 ID:WFd2gAqa
俺も凛子さん諦めてないぜ
来春までにはきっと
22名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 09:01:42.02 ID:CbHC1KBk
>>20
> クラスへの謝罪とヌードモデルの続きも待っているよ〜

いいよね
俺も待ってるわ

同じ作者さんの教室の支配者も好きだったりする
少数派かもしれないけどこういうのも支持している人はいると言っておきたい
胸糞悪いとかこのスレ向きじゃないかもとか作者さん自身の言葉があったけど
このスレでなり他のスレでなりやってくれたらと思ったりする
23名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 16:47:18.78 ID:P/iCBAxx
毎年この時期になるとレイヤーの中に露出狂が潜んでるんだろうなとワクワクするんだけどそういう作品ないよね?
24名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 17:55:18.85 ID:zVxKMgTd
自分で書いてみるヨロシ
25名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 21:35:52.97 ID:HkMO5X/k
>>23
書き手にSSを書かせるコツは二つある

一つは書き手が納得するようなネタを用意すること
もう一つは書き手を楽しませる振り方をすることだ

お前はまだ、どちらも満たしていない
さぁ踊れ!
26名無しさん@ピンキー:2013/12/30(月) 23:52:36.25 ID:AcIfVVf0
>>22
女の子が脱ぐ話は全てこのスレの範囲なんだから余程のものでないとスレ違いと存在しないと思うな
書く側は気を使っているだろうけど読む側としては注意書きがあればいいな程度やね
27名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 08:32:52.66 ID:d/TJta0t
またお話を作ったので、こっそりと投下したいと思います。

少し長めなので、注意してください。
28田中君は変態01:2013/12/31(火) 08:34:18.51 ID:d/TJta0t
そろそろかな?

私は、生徒会の会合が終わった帰り。廊下から教室の中を覗いた。
「でさー、そいつがバカなのよー」
「あるあるー」
……まだ残っている人がいた。
部活動もせずに、学校に残っている怠け者達。用がないなら早く帰って、おしゃべりすればいいのに。

「あなた達、もうこんな時間なんだから、早く帰ったら?」
私は教室に入ると、机に腰掛けて話しこんでいる女子グループに、そう言った。

「あ、委員長。おつかれー」
「ホントだ、もうこんな時間。アタシ今日、晩御飯担当だったんだ。早く帰らなきゃ」
「留美えらいよねー。かわいい弟君の面倒を見なきゃだもんねー」
「そんな事ないって。そりゃ、たしかに可愛い弟なんだけどねー」
「おお留美よ。平然と惚気るとは、はしたない」
「アハハ何それウケるー」
「今度、弟君のちんちん見せてよー」
「なんでそうなるのよー、ってか誰が見せるか。アレは私のなの」
「おお私よ。こんな変態と友達とは、なさけない」
「秋ちゃん。それ流行ってんの?」

帰れ。と言っているそばからまた話し出した。なんて性質の悪い奴らだ。
「ハイハイ。早くしないと、閉められないからね。私、教室の鍵持ってるの」

三人衆は「あ、ゴメンね委員長。じゃあよろしく〜」と言うと、やっとのこと帰り支度を始めた。
やけに短いスカートを机から下ろし、バイバイと手を振る彼女達を、私は見送る。

教室に一人残ると、忘れ物はないか、机を1つずつチェックする。
黒板に落書きが残っていたので消す。日直が消した後、あの子達が描いたのだろう。
窓を閉め、他におかしな所がないかどうか確認すると、私は教室の鍵を閉めた。

……いや、鍵を閉めたのは中から。だ。
私はまだ、する事がある。

自分の席に戻ると、私はおもむろに制服を脱いで、裸になった。
29田中君は変態02:2013/12/31(火) 08:36:45.34 ID:d/TJta0t
「あー。いい気持ち」

制服を畳んで机の上に置く。下着をその中に入れると、私は小さく伸びをした。
この解放感に酔いしれるのは、今日で三度目。
小学生の頃から、露出に興味があった私は、その変態癖がバレないように、自分に厳しく、
周りにもしっかり者に見える様に生きてきた。
そんな事をしていたら、その反動がやって来て、今の私がいる。という訳だ。

鍵を閉めた教室を独り占め。
この空間にいる限り、私は、裸のまま自慰行為だって出来るかもしれない。やらないけどね。
その理由は、変態趣味を隠してきたからこそ、バレる恐怖もまた身に沁みこんでいるから。だ。
安全に見えるこの状況下でも、もしかしたら、誰かが外から覗いてくるかもしれない。
そんな時に前後不覚になっていたら、まともに言い訳も出来なくなる。それは避けたい。
家に帰ってからこの行為を反芻する。その為に、こんな事をしているのだ。

(ちょっと冒険してみようかな……)
なるべくなら服の近くにいたい。その方がすぐに着直せるから。
でもそれじゃあ、家に帰った後、後悔するかもしれない。教室で裸になるだけなら、例えば体育の着替えで
少し脱ぎ過ぎるだけで出来るじゃない。それで満足しろっていうの?

私は、少しずつ少しずつ、机から離れていく。
教室の真ん中に陣取っているこの机から、私は、黒板の前まで行こうと決心した。

……足が震える。怖い……。

いままでした事のない行為をする事に、体が激しく抵抗する。
大丈夫よ。ちょっと行って帰って来るだけ、時間にして30秒もかからないじゃない。
目を瞑り、頭にそう言い聞かせる。大丈夫だから……。なにも怖い事じゃないし、怪我もしない。

震える体を引きずって、ゆっくり私は目的地に向かう。
「あっ」
小さく声を上げる。股の所に刺激を感じた。
何かと思って見てみると、机の角に股間を擦りつけるような格好をとっていた。
(だから、自慰は家でするんだって!)
私は自分を叱咤する。傍から見ると、今の私は滑稽に映っているだろう。いや、さっきからか。
この机は誰の席だったかな。たしか男の子だったはずだが、今は頭が回らない。
(何も付いてませんように)
心の中で、机の主に謝ると、私は歩みを再開した。

黒板が目の前にあった。

当然の事実に、私は感動すら覚える。というか興奮していた。
興奮と胸の高鳴りで、私は、自分の乳首が取れてしまいそうな錯覚に陥った。
確認する。……良かった。取れてない。
(バカになっちゃったのかな私……)
時間は、下校するには少し遅い時刻。早く鍵を掛けて帰らないと、教師が見回りに来るかもしれない。
全裸になってまだ5分ほどしか経っていないというのに、私は焦っていた。
あーどうしよう。何か板書でもしようかな。例えば「私は露出狂です」とでも。
いや、冒険はもういい。もうたくさんだ。
今日は頑張りすぎた。今日の事だけで、何日も使える程の事を、私はやってのけたのだ。早く帰ろう。

「行きはよいよい、帰りは恐い」そんな唄があるが、今の私は逆だろう。
帰りはよいよい。ダッシュで机の前に戻り、制服を着て、教室の鍵を掛け、職員室に鍵を届け、家に帰る。
興奮冷めやらぬ心だが、頭は正常に働いた。
少し後ろ髪を引かれつつ、私は服の前に戻、

「あは。すっぽんぽん委員長見〜っけ」

……戻れなかった。
黒板の前の教卓、その中に、女の子が隠れていた。
30田中君は変態03:2013/12/31(火) 08:40:49.07 ID:d/TJta0t
「委員長おっぱいでっかいね。いいな〜」

私の胸を見ながらそう言うこの子は、クラスメイトの来栖さん。
中学生になっても体が成長しない事を、皆にからかわれていたりする、教室のマスコット的人物だ。
ショートカットの髪に、太陽のような可愛い笑顔が魅力的な子だが、それ以上に、小さな体と
幼女の様な動作、口調が好かれていた。
私も何度も話したりするが、それほど仲のいい関係ではない。
もちろん、この子がどう思っているかは分からないんだけど。いや、そんな事より、

見られた!見られてしまった!
すっぽんぽんで、放課後の教室を闊歩している私を!

「委員長ー?」
来栖さんが話しかけてきたが、ひとまず無視して服を着ようとする私。

どうしてここにいるの?とか、いつからいたの?とか、内緒にしてて。とか、
そんな事を聞く前に服を着なくては、落ち着けもしない。

来栖さんは、ジーっと制服を着る私を見ていた。急いだせいで、ショーツを穿く際につまずきそうになった所や、
ブラを付けて、シャツを着ようとした時に、ブラのホックが外れてずり落ちた所や、スカートを穿いたのに、ストンと落ち
てしまった所を見られながら……。
その度に、来栖さんは私の滑稽な姿を笑い、私は泣きそうになった。

「あのね、これには事情があるの……」
相手は見た目も中身も子供。年齢は自分と同じでも、来栖さんは小学生並に純粋な心の持ち主だろう。
そう考えて、私は言い訳を始めた。

世界には色々な考え方があってね……
裸なんて珍しくもない部族が……
水着の着用が禁止されたビーチが……
週末には家族で裸を取るのが日課という人が……

……ああ疲れた。
自分でも何を言っているのか分からなかった。とにかく、なんとか丸めこもうと必死だった。
かれこれ10分以上、思いついた事を捲し立てる私を、彼女は見つめていた。
真剣そうな、何も考えてなさそうな、そんな顔を見せている。
こんなことになるんなら、もっと日頃から彼女を観察していれば良かった。相手の表情が読めない。思考が読めない。
さっき喋っていた女の子達の方が、まだ考えが分かりやすい。単純な方が騙しやすいが、単純すぎると、逆にやり辛い。
「……分かってくれた?」
駄目元。
「あい」
!!通じたらしい。
「委員長は変態なんだね」
そっちか……。

「早く帰ろうよー。おそくなっちゃった」
来栖さんが言う。このまま帰したくない。今すぐ殺してしまおうか。そんな考えさえよぎりかけた、その時。

「みやも、委員長と一緒だよ」
みや……。ああ、来栖さんの名前だ。来栖美也。
「一緒って……?」
「みやも裸になるの、好き」
「私は別に裸になるのが好きなんじゃなくって、さっきも言ったけど、そういう文化に触れたくて……」
「委員長も来る?」
「え?どこに?」
「みやのとっておきの場所」

そう言って、来栖さんは教室を出た。
31田中君は変態04:2013/12/31(火) 08:43:33.64 ID:d/TJta0t
職員室に鍵を届けると、私は来栖さんと共に学校を後にした。

「来栖さん。どうして、あんな場所にいたの?」
「えーとね。かくれんぼだよ。みやが隠れる役」
「誰と、かくれんぼしてたの?もしかして、まだ探してるんじゃない?」
「ううん。もう帰っちゃってるよ。カバン無くなってたもん」
「鞄……。そういえば来栖さん、鞄は?」
「みやでいいよー。カバンは、多分持って帰ってくれてると思う」

「誰が?」と聞こうとしたが、私は聞かずにいた。
美也ちゃんは、いまからどこかに行こうとしている。その場所に、その子もいるのだろう。
誰かはその時に分かるはずだ。

「委員長の名前。なんだっけ?」
「私?小佐間理絵よ。別に委員長でもいいけど」
「小佐間?理絵?……りえぽんで良い?」
「良くはないわね……」

辺りは暗くなりかけていた。逢魔が時に、知らない道を通るというのは、かなり抵抗が出る。
私はまだ中学生。しかも女の子だ。もしかしたら、頭のおかしな人に何かされるかもしれない。
そんな事になったらどうしよう。少し恐怖を感じる。
しかし、今は美也ちゃんと一緒だった。彼女の方を見ると、何やら楽しそうに笑っている。
彼女の知っている道なんだ。それだけで安心感が湧いた。
もしもの時は、むしろ、私が彼女を守ってやらなくては駄目だろうな……。

「着いたよー」
言われて立ち止まる。目の前には一軒家があった。古くもなく、新しくもない、そんな家。
その家の表札には、「田中」の文字が。
「ここ美也ちゃんの家じゃないの?」
「きょうちゃん家だよー。ホラここ見て、田中って書いてあるでしょ?りえっちナイスボケ!」
見たから確認したんだけど……。

「田中さん家に何の用なの?」
「きょうちゃんが、みやのカバン持って帰ってくれてるんだー。ちょっち待ってね」
彼女は躊躇いなくインターホンを押すと、「わたしー」と家主に言った。

「かってに入っていいってさ」
そう言うと、美也ちゃんはドアを開けて、私が足を踏み出すのを待った。
いいんだろうか。というか私はここの人知らないんだけど……。
田中という表札。
美也ちゃんは、かっちゃんと呼んだ。
そして、学校でかくれんぼをしてくれる人物。
……一人思い当った。クラスであまり目立たない男の子の事を。

開けられたドアを、私はくぐった。知らない家に来たので緊張するが、美也ちゃんを信用する事にした。
……なんというか、私は美也ちゃんの事を好きになっていた。
愛くるしい笑顔と、ひょうきんな口調。それよりなにより、この子には悪意が見えない。とても無邪気な女の子。
裸の私を、彼女に見られて良かった。こんな風に話せるようになったんだから、怪我の功名といえるだろう。
彼女は、私を連れだって廊下を通り、階段を上がった。
ある部屋の前まで来ると、美也ちゃんは部屋のドアをノックをした。すぐに「入れよ」という声が聞こえてくる。
この声……やっぱり、クラスメイトの田中克哉君だ。

「おいすー」
美也ちゃんが中に入り、私もそれに続く。同級生の田中克哉君がそこにいて、私を見て驚いた様子を見せた。
勝手に上がったって事になるんだろうな……。美也ちゃんは、私がいる事をさっき伝えていなかった。
「委員長が僕の家に何の用?」
「えっと……美也ちゃんと友達になってね。それで案内を受けて……」

しどろもどろに、言い訳を始める私。早く助けて美也ちゃん!私は、救いの手を求めて美也ちゃんに視線を移す。
美也ちゃんは、なぜか全裸になっていた。
32名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 08:47:51.64 ID:d/TJta0t
すみません誤字がありました。

「きょうちゃん」は間違いです
「かっちゃん」という名前になります
33田中君は変態05:2013/12/31(火) 08:49:23.40 ID:d/TJta0t
開いた口が塞がらない。
田中くんの方を見ると、頭を抱えて唸っていた。

「えっとねー。みやが教室にかくれてたらね。りえっちがいてね」
「あ、りえっちって言うのは、委員長の名前。かっちゃん知ってた?」
「その委員長のりえっちがね、かくれんぼしてるみやの前に来てね」
「その時、りえっちすっぽんぽんだったから、みやびっくりしてね」
「でも、そういう文化があるから、べつにおかしな事じゃなくてね」
「あれ?これ言っていいんだっけ?まあいいか。それよりかっちゃん勝手に帰るなんてヒドいよー」
「みや待ちくたびれて、ねちゃったんだよ?」
「でもカバン持って帰ってくれてありがとー。やっぱりかっちゃん好きー」
「……あれ?何の話だっけ?」

美也ちゃんは、裸で色々説明しだした。
美也ちゃんの体は、見事な幼児体型だった。いや、それは言い過ぎか。小学生の中学年といったところだろう。
胸は平坦、お腹は出てる、足は長くも短くもないが、アソコの毛は生えていなかった。
ちんちくりんな美也ちゃんは、脱いでもやっぱりちんちくりんだった。
……ううん。今はそんな事考えている場合じゃない。

「美也ちゃん!なんで脱いでるの?!田中君に何か脅されてるの?」
「おど……?みやは、みやだよ?いつもこうしてるから、裸になってるんだよ?」
私は、キッと田中君を睨みつける。田中君は、困った顔をしていた。
「田中君。これはどういう事?たとえ2人が付き合っていたとしても、この状況はおかしいわよ?」
「僕には、委員長がここにいる事の方がおかしいんだけど……」
美也ちゃんは、ベッドに寝転がってマンガを読みはじめていた。あまりにも慣れた行動だ。

「美也ちゃんは裸族なの?」
「裸族っていうか……あいつは僕の家では、裸が普通なんだよ」
「何がどうなったら、自宅以外で平然と裸になれるっていうの?説明してよ」
「……長くなるけど、いいか?」

……田中くんは話し始めた。といっても、そう長い話ではなかった。
幼馴染の2人は、家が近く、互いの家で遊ぶ事が多かった。いつか美也ちゃんが、田中君の部屋で脱ぎだし、裸のままでいる事が多くなった。
それが定着すると、もう2人にとって当たり前の状況になっていたらしい。
長くなる。というのは、理解に時間が必要。と言う意味だった。

「田中君は、どうしてそれをオーケーしたのよ」
「……覚えてない」
「……。」
「……。」

私も、裸の美也ちゃんを見て、頭を抱えたくなった。
「委員長は、どうして美也と一緒にいるんだよ」
今度はこっちの番とばかりに、田中君から質問が飛ぶ。ヤバい、考えてなかった。

「りえっちも、みやと一緒なのー」
美也ちゃんは、マンガを置いてベッドの上で胡坐を掻くと、しゃべりだした。
あー美也ちゃん!見えてる!大事なとこ見えてるよ!
裸で胡坐を掻くとこんな風になるんだよ。とばかりに、美也ちゃんは平然と、ぴったり閉じた割れ目を見せつける。
おっぱいも隠していないから、完全に丸見え状態だ。いやらしい……と思う。
さっき見た時は、幼児体型にそんな感情は浮かばなかったが、ベッドの上にいるだけで、こうもいやらしく見える様になるなんて、
今日はいろんな発見があるな。と、私は無為な感想を漏らした。

「りえっちも、裸になるのが好きなんだよー」
「なんだそれ?」
「りえちゃん、さっき教室でねー」
咄嗟に私は、美也ちゃんの口を塞ぐ行動に出た。なんという無邪気さ。恐ろしい。あれほど言ったのに、彼女は全く
何も考えていなかったようだ。
可愛さ余って憎さ1000倍。そのくらい私は容赦なく、美也ちゃんに飛び掛かった。
34田中君は変態06:2013/12/31(火) 08:53:16.19 ID:d/TJta0t
美也ちゃんの体は柔らかかった。
モチモチの肌は触り心地が良く、滑らかだった。髪の毛からはシャンプーの微かな香り。
体からはミルクの良い匂いがした。
咄嗟の行動で、私は後先考えずに美也ちゃんに突っ込んだ。そのせいで美也ちゃんはビックリして後ろの方につんのめる。
私は、とりあえず口を手で押さえつけようとする。しかし、美也ちゃんは抵抗する。
ちいさな乱闘を演じてしまうが、そのおかげで二の句を継がせずに済んだ。

「委員長。委員長」
呼ばれてハッする。しまった、ここは人の家。自宅ではない。と思い出す。
急に顔が赤くなる。なんて事をしてしまったんだろう。こんな事したら、私は変態ですと、認めているようなものじゃないか。
裸の幼女(同級生)を押し倒す形になる私。ああ美也ちゃん可愛い。ああ美也ちゃん良い匂い。
……じゃなくて!
口を抑えようとしていたのに、私の手は、美也ちゃんの両腕を抑え、バンザイさせる形にしていた。
美也ちゃんは何故か、唇を突き出しキスするようなポーズをとる。……こっちも誤解させている……。

「委員長。委員長。パンツ見えてるぞ」

その言葉に私は跳び起きる。スカートが盛大に捲れ、ショーツがモロに見える形になっていた。
考えなしの行動は、こうも失敗を招くものなのか。私は急いでスカートの乱れを直した。

「かっちゃん!もうちょっとでちゅー出来たのに、何で止めるの?!」
美也ちゃん……。突然の乱暴を気にしていないのは嬉しいけど、ズレてる……。

「委員長が、学校で裸になるのが趣味なのは分かった」
「えっ何でそうなるの?」
「さっき美也が言ったじゃないか」
「……あの、私は……」
どうしよう。今、私の人生が終わった。

「黙っててあげるから、帰りなよ」
「……えっ今、何て?」
「その趣味を黙っていてあげる。って言ってるんだよ。こっちも秘密見られたし、おあいこだ」
「そっ」
そうか。確かにそうだ。秘密を共有したい者同士、ここは全てチャラに出来る。
田中君。あなたもいい人だったんだ。目立たない男の子なんて言ってごめんなさい。

「あれ?りえっち帰るの?」
「美也はいつ帰るんだ?」
「今日は帰らないよー」
「またか」
「……ちょっと待ったー!!」

すっぽんぽんの美也ちゃんが、田中君の家に泊まる?
仲が良いにも程がある!大体、中学生が(そうは見えないけど)異性の前で堂々と裸になるこの状況を見過ごすのは
いかがなものだろうか。美也ちゃんと私はもう友達だ。学校でも話す事になるだろう。
今のままだと、学校で2人を見るたびに、いかがわしい目で見てしまう気がして怖い。
「美也ちゃん。どうして服を着ないの?」
「だってみやも、りえっちと同じだもん。裸でいるの好きだもん」
「でも、田中君は男の子だよ?」
「かっちゃん。みや、裸でいていいよね?」
「……僕は別に止めないよ」
「どうしてよ!だから、裸なのはオカシイんだって!」
「えー。でもりえっちだって……」
だめだ。私じゃ2人を止められない。この2人にとって、これは普通の事なんだ。そして、それをオカシイと言う私も、
人に言えた口じゃない。誰か大人を連れてこようか?そうすれば、第三者の目で判断してくれるかも。
でもそうしたら、私の事をバラされそうだ。少なくとも田中君はバラすだろう。それに、美也ちゃんとは友達でいたい。
私は彼女に嫌われたくない。……打つ手なしだった。

「分かった。じゃあ私も裸になる!」
35田中君は変態07:2013/12/31(火) 09:11:54.97 ID:d/TJta0t
私は制服を脱ぎだした。リボンを取り、セーラー服を脱ごうとして、どこに置こうかと考えた。

「待った!ストップ!脱がないでくれ!」
田中君が叫ぶが、我関せず、脱ぐ手を止めるつもりはない。
美也ちゃんは、安心したようにこっちを見ている。
彼女がここに私を呼んだ理由が、今になって分かった。学校で裸になるのは大きなリスクを伴う。
でも、この場所なら気兼ねなく脱げる。美也ちゃん曰く、一晩泊まっても平気なくらい。

ついさっきショーツを見られて恥ずかしがっていたのに、今は恥ずかしさが無くなっていた。
全く無いわけではないが……ほとんどない。
ハラハラしている田中君と、美也ちゃんが見つめる中、私はついにブラを脱ぐ所まで漕ぎ着けた。

「止めないの?」
「だから。止めてくれって言ってるじゃないか」
「腕づくで止めないの?」
「……。」
恥ずかしいらしい。良かった。こういうところは中学生らしい。もし平然と見ていたり、乱暴してきたりしたら、
張り倒してやろうかと思った。悪いけど、田中君と私は同じくらいの身長なので、負ける気はしない。

私がおっぱいを見せたら、どう反応するだろうか。
私がアソコを見せたら、どう反応するだろうか。
美也ちゃんとは違い、私には陰毛が生えていた。それを見たら、漫画の様に鼻血を垂らすだろうか。
ああ、いい気味。さんざん見せつけて、後悔させてやる。
あなたが美也ちゃんの裸を、どの程度の物と考えているかなんて知らない。
でも、いずれは美也ちゃんの体も、こんな風になるんだよ?
数年もしないうちに、おっぱいも、お尻も、アソコの毛も出てくるんだよ?
そんな現実を、今見せつけてやる!
……なんだろうこの感じは?人前で裸になるって、こんなに簡単だったんだ……。
小学生のころからくすぶっていた気持ちは、なんて無駄な時間だったんだろう。
過去の自分に言ってやりたい。あの時の自分に言ってやりたい。
周りの目なんて気にしなくていいんだよ?どうせ、ただのカボチャか何かなんだから……。

ブラのホックを外す私。水玉柄に白いフリルの付いたブラジャーが、今にも取れそうになる。

「かっちゃん!よ〜く見てるんだよ!りえっちのおっぱいはすごいんだから!」
ちょっ。
「りえっち!さあ見せてあげなさい!そのでか乳を!プルンプルンのでか乳を!!」
やめて美也ちゃん!そんなこと言わないで!何でそんな言い方するのよ!

さっきまで消えかかっていた羞恥心が、どっと噴出し、私の顔は真っ赤になった。
脱げない……脱げないよぅ……。
余計な事言わないでよ美也ちゃん!私見せる気まんまんだったんだよ?
美也ちゃんが煽るから脱ぎにくくなっちゃったじゃない!どうしてくれるのよ!
あとさっきの話、嘘ね。小学生の私!簡単に脱いじゃ駄目だから!!

今にもこぼれそうなおっぱいを、私は勇気を総動員して見せる。
乳首が立っているのが見なくても分かった。絶対さっきの美也ちゃんの一言のせいだ。今度、美也ちゃんのおっぱい揉んでやるから!
あーもう!凄い見られてるじゃない……そんなに見つめないでよ!見せたくてやってるんじゃないんだから!

私は、なけなしのショーツも脱ぎ捨てる。もう自棄だった。

「どう?」
「どうって言われても……」
「美也ちゃんが裸になるのを辞めないんだったら、私も裸でいさせてもらうから」
「それは困るんだって……」
「だったら、美也ちゃんに辞めるように説得してよ」

美也ちゃんは、関係ない顔をして「いよっ!待ってました牛さんおっぱい!」とか叫んでいる。
……牛さんおっぱいもやめて!!
36田中君は変態08:2013/12/31(火) 09:23:29.75 ID:d/TJta0t
時間は6時をまわった頃だろうか。
遠くの方で、カラスの鳴き声や、家路のメロディが聞こえる。
田中君の家の、田中君の部屋の、田中君の目の前で、私は何も身に着けずに、すっぽんぽんになっている。
恥ずかしさを紛らわす理由として、これは全て、美也ちゃんの為だと心に言い聞かせる。

ああ、可愛い美也ちゃんが、毎晩毎晩、田中君の為に体を開いている……。
そんな悪い男の前に、悠然と立ち向かう全裸の私。「さあ、私に服を着て欲しくば、美也ちゃんを解放しなさい!!」
間抜けすぎる……ここはカットで。

「美也……裸じゃないと駄目なわけじゃないだろう?」
田中君が、美也ちゃんの説得を始めた。
私は、なるべく田中君の視界に入らないように、体を移動させた。
「かっちゃん。みやが裸だとめいわく?」
「今の委員長見ただろ?普通こんな事しないよ。変態でもない限り」
……私、変態じゃないから。
「りえっちは裸になるのが好きなんだよ?だから脱げてうれしいんだよ」
「そうなのか?」
「うん。みや見たもん」
「だから!違うんだってばー!」
見えないように移動したはずの私は、自ら2人の前に身を投げ出す。
あーもう!田中君近い!近いってば!

「美也ちゃん。アレは、脱ぎたくて脱いだんじゃなくて……」
「脱いだのは認めるんだね」
「そうだけど……事情があって……」
「どんな?放課後に、教室で裸になる理由って何?」
「それは……キャッ」
「いいなーりえっち。おぱーい大きいし、オケケもいっぱい生えてるし」
美也ちゃんは、私の陰毛を観察しながら、引っ張って遊んでいた。そんなに多くないわよ!
ベッドで寝ころんでいる美也ちゃんからは、胸よりも股間の方が近いせいか、彼女の目に留まったのだろう。
くいくい、と引っ張られているが、私は彼女の行為を止めさせる事が出来ない。
そう多くもない私の毛を、彼女は半分以上持っていたからだ。
下手に手を出すと、全部抜かれるかもしれない。やっと生え揃った毛を、こんな形で失いたくはない。

「美也ちゃんやめて〜。田中君も見てないで止めてよ!」
「美也。どう、どう」
美也ちゃんは馬かなんかか。
「は〜い。ごめんねりえっち。今度みやのオケケ、ひっぱってもいいからね」
生えてないじゃない!

「今日はもう遅いから、委員長もう帰りなよ」
「待ってよ。まだ話は終わってないわよ。これじゃあ、私の勇気が無駄になるじゃない」
「じゃあ、委員長もここに泊まるのか?」
「え……」
美也ちゃんが、目を輝かせてこちらを見てくる。
田中くんちに?私が?裸で?(注:裸でいる必要はない)そんなの無理!男の子の家に、裸でいるなんて、純な私には耐えられない!

「分かった。じゃあ明日また話しましょう」
「明日は学校休みだったはず……」
「ざんねんだけど、みやも今日より明日がいいや。お腹すいちゃった」
「明日。またここに来るわ」
「まさか、またここで脱ぐのか?」

「え?」
「え?」
「え?」
37田中君は変態09:2013/12/31(火) 09:32:41.93 ID:d/TJta0t
私は、あの後自宅に帰った。
美也ちゃんがどうなったかは、知らない。
田中君が美也ちゃんをどうするかも、知らない。
でも、2人を見ていて、そして私を見る田中君の事を見て、私は、どこか大丈夫という気がしてしまった。
ただ2人の携帯番号は教えてもらった。
美也ちゃんには、「襲われそうになったら、迷わず連絡入れてね」と言い添えて。

いろんな事があったはずなのに、私は楽しみにしていたアレが出来なかった。
親に怒られたわけではなく、眠気に負けたわけでもなく、不思議と出来なかった。2回しか。

・・・・・・

「本当に泊まったんだ……」
次の日、私が田中君の家に入ると、平然と美也ちゃんが出迎えてくれた。裸で。
「昨日はすごかった〜。みや、ぜんぜん眠れなくって、今ちょーねむい」
「は?どういう事、田中君?そういう事しないんじゃなかったっけ?」
「……コーヒーがぶ飲みして、徹夜でゲームしてたんだよ。美也、変な言い方するな」
「そうなの?」
私が美也ちゃんに尋ねると、美也ちゃんはベッドの上でばたんきゅーしていた。
う〜ん本当と言う事にしておこう。
でも美也ちゃん。女の子がそんなに足開いてたらはしたないよ?私は美也ちゃんの足を閉じさせ、布団を掛けてあげた。

「まさか本当に来るとはね」
「私、真面目だから」
「真面目ね……。教室で裸になって嬉しがっているのに真面目。っていうのは面白いね」
「あら?中学生が異性を裸にさせている方が、よっぽど面白いけど?」
「これは、あいつが勝手に……」
「どうせ最初は邪な気持ちだったんでしょ?」
「……いや覚えてないけど…多分」
「別にいいけどね。こんな可愛い寝顔を前にしたら怒れないもの」
「……そうなんだよ。僕は、こいつが悲しむ顔は見たくない」
「……うん」

すぅすぅと幸せそうに寝息を立てる少女。
本当に可愛い。このまま抱きしめてしまいたい。寝込みを襲ってしまいたい。体中をさわさわしたい。そんな気持ちになって来る。
私は別にレズっ気なんてないはずなのに……。

こんな美也ちゃんの隣にいて、襲わない田中君は、実は凄い奴なんじゃないだろうか?
私の考えは杞憂だったんじゃないだろうか?
裸になる、ならないの話は、もうチャラにしてしまえばいい。
2人はこれ以上進展する事はない。少なくとも、美也ちゃんの体が大きくなるまで……。

私は安心して立ちあがった。
「委員長。あの事は絶対言わないし、美也にも言い聞かせてるから安心してくれ。だから……」
田中君は、私を見て呆気に取られた。
私は服を脱いでいた。昨日は学校の制服だったけど、今日は私服。下着も、ちょっと背伸びしたやつだ。

「何で脱いでるの?」
「私、裸になるのが好きなの」スカートを脱ぐ。
「家でやれ」
「私、美也ちゃんの事も好きなの」ブラを取る。
「美也寝てるけど」
「私、田中君の事も好きなの。あ、友達としてね」ショーツを脱ぐ。

その時、部屋のドアが開いた。
「あら?新しいお友達?克哉、変な事しちゃ駄目よ。じゃあ、ゆっくりしていってね。あとでお菓子持ってくるから」
田中君のお母さんだった。

「美也の事は、家族みんな知ってるけど、委員長の事は知らないよ?どうする?」
私は全裸で、ただただ立ちすくんでいた。
38田中君は変態10:2013/12/31(火) 09:42:27.37 ID:d/TJta0t
あービックリした。
そりゃそうだ。この家に住んでる人に見られるリスクがあるんだった。
さっきは美也ちゃんが出迎えてくれたので、全く気が付かなかった。

「ねえ田中君。この家にはあと何人住んでるの?」
「両親と僕だけだよ。兄弟がいないから、美也は妹みたいな感じに扱われているよ」
「あ、じゃあ、お父さんは今どこ?」
「仕事に行ったよ。帰って来るのは……まあ夜7時頃ってところかな」
(という事は、田中君のお母さん以外に、裸を見られる事はないわけか……)
ちょっと安心。ちょっと残念……ん?私、残念がってる?

「ところで委員長。僕、目のやり場に困るんだけど、どうしたらいい?」
「別に気にしなくていいわよ。普段美也ちゃんを見ているみたいに、見ればいいわよ」
「ん……なんていうか、委員長の裸だから、無理だよ」
「私の裸だから無理?田中君私に惚れてるの?ゴメン私の好みじゃないから。良い友達でいましょう」
「しれっと振るなよ。じゃなくて、見慣れてないからって意味」

こうしている間にも、田中君は、チラチラ私の胸や股間を覗き見る。
そうか。美也ちゃんと一緒にいても襲わない理由は、見慣れているからか。
「じゃあ私も毎日ここに来れば、田中君は気にならなくなるわけね」
「……理屈ではそうだけど」

田中君はなかなか理解が早くて助かる。今も、「毎日来る」というところを指摘しなかった。
言ったところで、私の気が変わらない事を悟ったのだろう。となると、私は毎日ここに来てもいいわけか……。
「そんなわけないだろう」
考えが表に出ていたらしい。田中君はやっぱり鋭い。

私は田中君の目を盗むと、素早く抱きついた。
「ちょっと!何やってんの!早く離れろ!!」
「大丈夫大丈夫。捕って食うわけじゃないから、ちょっとだけ実験を。ね」
そう言うと、私は田中君から離れた。

「ドキドキした?」
「……したよ。満足か?」
「これを何百回もやったら、慣れる?」
「いや、殴る」

私は、何をするでもなくその辺を見渡した。本棚に、漫画と図鑑。勉強机に、参考書。壁にはポスター。あと、隅に私の服。
平凡な部屋だ。裸になれたのはいいが、このままじゃあなんの面白味もない。田中君は付き合いが悪いっぽいし……。
田中君は私より真面目なんだな。美也ちゃんが好きになるのも、まあ分かる気がする。好みじゃないが。
「委員長。思ったより可愛いんだな」
「えっ何、いきなり。ドキっとするじゃない」
「学校で見る委員長は、どこか人を避けてるように見えたんだよ。でも、今の委員長は、そんな感じしないんだよね」
そりゃまあ、猫被ってるもんね。
「こんな可愛い委員長の裸が見れるなんて、僕は幸せだなあ……」
「え?止めてよ、恥ずかしい。ホントに言ってる?私その気になるかもしれないよ?美也ちゃん悲しむよ?」
「もっと委員長の体を見せてよ。昨日みたいにさ……」
「もーしょうがないなー。キスくらいなら、してあげてもいいよ?」

「……。」
「……。」
「委員長。本当に変態なんだな」
「田中君も、結構なスケコマシだね」
2人とも相手を引っ掛けようとしたが、上手くいかなかったらしい。
私、結構体に自信あるんだけどな……。
ちょっと沈んでいる振りをした後、私は田中君の手を取り、無理矢理おっぱいに押しつけた。

「何をするんだよ!」手を振りほどく。あっちょっと揉んだな。
やーいやーい、驚いてやんの。触り慣れてはいないらしい。まだ糸口はありそうだ。
39田中君は変態11:2013/12/31(火) 09:51:56.49 ID:d/TJta0t
「あ、おしっこしたくなっちゃった」
ふいに、私はそう漏らした。

田中君は、無関心の印とばかりに携帯ゲームに興じていたが、私の一言で顔を上げ、
「委員長ってやっぱ変態?」と言った。

「尿意があったら変態扱いされるんだー。ふ〜ん」
「ふざけるな!委員長が言ったら、変な意味になるんだよ!」
……ん?ああ、そうか。
田中君には、私の一言が、さも「今ここで出したい」って意味に聞こえたのか。
「……ーって!誰がこんなところでするかっ!」
私は思わず大きな声を出してしまう。花も恥じらう乙女に向かって、なんて事言うのよ!

「……田中君、お手洗いはどこかしら?」
「……階段降りた突き当り」
「ありがとう。ちょっとお借りします」
田中君は、裸のままで部屋を出ていく私を見つめていた。
少し他人行儀になっちゃったかな……。学校だとこんな感じだし、知ってるとは思うけれど……。

・・・・・・

綺麗なトイレで安心した。
今の私は裸。それは自業自得なんだけど、裸で汚れたトイレとか使いたくない。
用を足した後、私は自分の体をしげしげと観察した。やっぱり悪くないと思うんだけどな……。
田中君の反応は、少しばかり癪に障る。もう少し積極的になっていいと思う。
だって、裸の、同級生の、可愛い女の子(手前味噌)がいるんだよ?もっとがっついて来てもいいじゃない。

うーん……。でも、そんな子だったら私、今ここにいないかもなー。身の危険を感じるし。
安心できる環境から、少しずつ大胆になっていく。それが一番なのかもしれない。
だとしたら、今の田中君は、私にとって最高のパートナーかも。好みじゃないけど。

トイレから出ると、田中君のお母さんがいた。

「こんにちは。可愛いお嬢さんね。お名前聞いてもいいかしら?」
「は、はい。小佐間理絵といいます。田中君と美也ちゃんの友達をさせてもらっています」
田中君のお母さんは、くすくす笑っていた。
「克哉が変な事してない?あなたも無理して裸の付き合いをする事ないのよ?」
「いえ、無理なんて事はありません。私、裸になるのも好きですし」
また笑われた。
「美也ちゃんとは、ご近所同士の付き合いで、もう家族みたいなものなのよ。理絵ちゃんとも、そうなれるかしら?」
「私は……」
私は、そういう関係になるのは難しいかもしれない。家族にカミングアウトする勇気もないし、許してもらえるか自信
がない。でも、その行為には甘えたいと思う。
「私は、美也ちゃんの事は妹みたいに可愛いと思っていますし、田中君の事も、弟みたいな感じで好きです」

田中君のお母さんは、私の言葉を聞いて、少し黙ってしまった。
私の事をじろじろ見つめる。何かを吟味しているようだ。まさか、ソッチ系の好事家なんだろうか。
「理絵ちゃん」
「はい!」
「私も理絵ちゃんの事、家族が増えたみたいで嬉しいわ。克哉と美也ちゃんの事も、よろしくね」
「……はい」

パタパタと、スリッパで駆けていくお母さん。すぐ戻って来て、お菓子を私に手渡した。
「こんなものしかないけど、ゆっくりしていってね」
「……ありがとうございます」

階段を上り、田中君の部屋に向かう。その後ろでお母さんが、「私も昔は、あれくらい良い体してたのよね〜」と
呟いていた。私は、見た目30代後半のその人を思って、反応に困った。
40田中君は変態12:2013/12/31(火) 10:04:00.06 ID:d/TJta0t
田中君の部屋に戻る。
「おかえりー」
美也ちゃんは起きていた。起きて私を出迎えてくれた。
「ただいま美也ちゃん。田中君にイタズラされなかった?」
「ううん。なんにも」
ちぇっ。

「さっき、田中君のお母さんと話したよ」
私は、田中君にそう言って話しかける。
「そりゃあ、委員長の母親がいるわけないしな」
「つまんないコメントありがと。それでね、お菓子貰ったの」
「これ、僕が買っておいたやつじゃん!」
お母さん!子供のものを勝手に人にあげちゃ駄目じゃない!
「別にいいよ。委員長だし。それ開けて食べよう」

私達はお菓子を囲んで食べだした。
美也ちゃんが寝ているときは、勉強机を前に座っていた田中君も、今はカーペットの上に座っている。
「委員長はさ、何がしたいわけ?」
「私、ここに居ちゃいけない?」
「……美也の事でここにいるんだよな?これから何するわけ?」
「そうねぇ……」
裸の付き合い。それは悪くない。美也ちゃんの裸をいつでも見れるし、私は田中君になら見られても、
それほど嫌な気分はしない。
「美也ちゃんと一緒に居たい。っていうのは駄目かな?」
「美也が喜ぶなら、僕はいいよ……」
話題の美也ちゃんを見る。目をキラキラさせてこっちを見ている。
「りえっち、いいよ。すっごくいいよ。みやと一緒しよう。一緒していろんな事しよう!」
だいぶ興奮している美也ちゃんを、私は、落ち着かせるために抱きしめる。おお、役得役得。

「僕はいいんだけど。いや、善くはないけど、美也が喜ぶならいいけどさ……」
「歯切れ悪いなぁ。何が言いたいわけ?」
「……委員長の方は、どうなんだ?」
「私は美也ちゃんと……」
抱きしめている美也ちゃんが、抱きしめ返してくれる。ああ、柔らかい。
「委員長の挙動が気になるんだって。ソワソワするのは分かるけど、何するか分からない所が、僕は怖い」
「私、何か変な事したっけ?」
晶君は、じっとこっちを見ていた。今回は体目当てじゃなく、目を見て問いかけるように。

「りえっち。んー。んー」
美也ちゃんが、口にポッキーを加えて私に呼び掛ける。
あ、ポッキーゲームかな?
キスするかしないか微妙なところまで互いの口を近づけてポッキーを食べる、あのゲーム。
私はすぐに了承して、美也ちゃんの咥えるポッキーの端を咥える。目の前の美也ちゃんがにんまり笑う。
「委員長。調子に乗るなよ」
「んー。んー」
ポッキー咥えたままだと喋れない。田中君はちょっと黙ってて。

チョコの部分を口に含む。味はするが、少し甘い程度。もっと味わうために、私は少しずつ齧って食べる。
美也ちゃんは全く口を働かせていなかった。私を待っているかのように、目を閉じ、じっとしている。
パクパクと齧り進むと、もう、すぐ目の前に美也ちゃんの顔がある。まさに眼と鼻の先、若干鼻が当たる。
もうゲームは終わりかな?さあ口を離すか。あれ?でも美也ちゃん食べてないよねぇ。私ばっかり食べて悪いなあ……。
ごめんね。私ばっかり味わって。美也ちゃんの分もすぐ用意するからね。
口をすぼめている美也ちゃんのポッキーを、吸い取るように口に含むと、私はそれを咀嚼して、美也ちゃんの口に分け与えた。
くちゅくちゅと音を立てながら、私は美也ちゃんとキスをする。マシュマロのような唇。チョコより美味しい。

「調子に乗るなって言っただろう!!」
ポカン。と、丸めた雑誌で頭を叩かれて、私はしぶしぶ就職を決意……じゃなくて口を離した。
「ごちそうさまでした」私は美也ちゃんにではなく、田中君にそう言った。
41田中君は変態13:2013/12/31(火) 10:12:19.56 ID:d/TJta0t
美也ちゃんの顔は蕩けていた。裸の幼女が蕩けた顔で、私の前に居る。
私はそれをなるべく見ないようにした。あれはヤバイ。また襲いたくなってしまう。

「委員長はやっぱり危険だな」
「はあ……面目ない」
田中君は怒っていた。釘を刺したにもかかわらず、自重を忘れた私。怒られても仕方がない。
せめて、口の中に残る美也ちゃんの中の感触を味わっておこう。あ、なんかやらしいな。
「りえっち。おいしかったよ」
「こちらこそっ」
「……おい」

田中君は、ジロジロ私を見つめる。胸を見たり、手を見たり、お尻を見たり……あっ今の姿勢じゃ見えないか。
美也ちゃんの事も見ていた。何かを考えている……なんだろう?もしかしたら、美也ちゃんの唇を奪った事を
非難したいんじゃないだろうか?でも、それを言うと、私が茶化してくると思っている。
いやいや、別に茶化したりなんかしないよー。好きな子の唇を奪った相手を怒るのは、自然な事だよ?
よし。めいっぱい茶化してやろう。

「……委員長」
来た。
「委員長。僕ともポッキーゲームしよう」
「キャー情熱的〜!ーって、はいぃ?」
「イヤ?」
「嫌っていうか、なんていうか、予想外?」
ぽかんとして田中君を見ている私。さっきのを見て、ポッキーゲームに誘うなんて、私とキスしたいんだろうか?
美也ちゃんはどう思っているんだろうか。この彼氏(確信)の言葉に。

「私とポッキーゲームしたら、また羽目外しちゃうよ?」
「いい度胸してるよ委員長は。それでも構わないって言ったら?」
「美也ちゃんが悲しむよ?」
「いや、美也が悲しむ事はないよ」
ほう。大した自信だなー。よっぽど信頼しているのか、不倫は文化なのか。
「美也ちゃん。いいの?田中君とポッキーゲームして」
「いいよー。みやは、りえっちの事信じてるからー」
うーん、そう来たか……。これは、私の行動一つで、その後の運命が決まってしまうかも……。

「分かった。じゃあキスしよっか、田中君。最初は優しくしてね」
「誰がキスするって言ったんだよ。ポッキーどこ行った」
「ああ、そうだったわね。ポッキーポッキー」
慌てて訂正する。ちょっと顔が赤くなっちゃった……。これは失言によるものか、それともキスしたい気持ちの表れか。
とにかく覚悟を決める。異性とキスなんて初めてでドキドキするな……。同性とするのも美也ちゃんが初めてだけど。

「じゃあ……はい」
「はい?」
田中君は、ポッキーを手に持って突き出した。私に咥えろってことかな?そう思って口に含む。しかし指を離してくれない。
あの?問いかけるように田中君を見つめる。平然としている。離す気ないのか……。
齧り進める。やっぱり離さない。そういう事か。田中君は、私をペットかなにかのように振る舞わせるつもりだ。
委員長キャラがブレた瞬間から、私の評価はそこまで堕ちていた。まあ自業自得なんですけどね。
分かりました。分かりましたよ、ペットの様にすればいいんでしょう?どうせ美也ちゃんにもそういう事してるんでしょ?

私はポッキーを持っている田中君の手を掴むと、パクパクと食べ進み始めた。そして、あと数センチという所で
指ごとポッキーを頬張る。ギョっとしても、もう遅いよ?口に入れた指を、私は舌を使ってペロペロ味わう。
犬って手に乗せたエサを食べてもなお、掌を舐めようとするよね。飼った事ないけど。犬。
「くちゅくちゅ……んっ……ふぅ。ペロ……ペロ…ちゅぱっ」1分以上かけて、丹念に舐めまわすと、私はやっと、口と手を離した。

「りえっちスゴい!やっぱり、みやの見込んだ通りだね」
「うわぁ……田中君の指、ベトベト…?」
「委員長。やっぱ変態」

でもさ、手を振りほどかなかったじゃん。
42田中君は変態14:2013/12/31(火) 10:21:47.94 ID:d/TJta0t
田中君は、私の涎でベトベトになった手を洗いに行った。

「さっきのりえっち、スゴくえっちで、スゴくうれしそうだったよ」
「私、そんな顔してた?」
美也ちゃんがそう言うさっきの私は、どれくらい乱れて見えたのだろう。正直意識してなかった。
ただただ田中君を驚かせたい一心だったから……。そういえば息が乱れてるな……。ああ、ドキドキする。
乱れた私を、田中君はどう見ていたのだろうか。「変態」と言う田中君は、でもそんなに悪意が見られない。
いやらしい目で見ていたんだろうか?手を洗いに行ったのは、もしかして抜く(品がない)為かも?

「美也ちゃんって、田中君とキスした事ある?」
純粋な質問。話の流れ的に、不自然ではないと思う。
「え?ええええええええーーーっないないないよーー!」
だから、この反応は予想外だった。

「え?本当にないの?結構長い付き合いで、相思相愛っぽいけど、それでもキスはないの?」
「……ちっちゃい頃に一回だけ…あるけど…それだけだよ……」
なんという初々しい反応。これは萌えるわー、裸でもじもじする少女。あと、美也ちゃんは今もちっちゃいよ。
「最近はご無沙汰なのね?あれかしら、倦怠期ってやつかしら?」
「けんた…?良く分からないけど、そういうことにならないっていうか……むしされる…かんじ?」
「じゃあ美也ちゃんの方から「キスして」って言った事ある?」
「ないないないよ!そんなこと、はずかしくて言えないよー」
う〜ん……。全裸晒しておいて、キスは恥ずかしい。か……。良く分からないな。基準が。
「美也ちゃん。私とキスしてくれる?」
「え?いいよ。んー」
「待って待って。それと、田中君にもキスしてくれる?」
「むりむりむりむりむりむり」

「私とはさっき簡単にキスしてくれたじゃない」
「かっちゃんとは、はずかしいんだもん」
「じゃあ、ほっぺにチュッは?」
「それもはずかしい……」
「じゃあおでこにチュッ」
「それもはずかしい……」
「じゃあ耳は?首筋は?」
「……どうして顔のまわりばっかりなの?」
そりゃあ、そうじゃないとキスしたとは言えないし……。手の甲とか足とか、対等関係じゃないもん。
「するのは嫌じゃないんだよね?」
「……うん」
「田中君の方からキスして来たら?ああ、例えばね、例えば。そんな事ない。とかじゃなくて」
「……うれしい」
決まり。これが私の責務だ。

戻って来た田中君に、私は開口一番「美也ちゃんが、キスして欲しいってさ」と打ち明ける。
「言ってない言ってない言ってないーーーーーー!!」
「委員長。本当に大丈夫か?」
別に何も考えてないわけじゃないんだけどな。現に、美也ちゃんが赤い顔して私の口を塞ごうと、すっぱだかで抱き
付いてきてくれたし、田中君に、美也ちゃんとキスするっていう意識を植え付けられたし。

でも美也ちゃんに嫌われたかも。私から離れて、ベッドで不貞寝している。美也ちゃん不貞寝可愛い。

「ところで、手を洗うだけなのに遅かったね。何かあったの?何してたの?トイレで」
「何想像してるんだよ。本当に委員長は変態だな。電話だよ、電話。父さんが直帰するらしい」
「直帰?夜7時って話はどうしたの?」
「あれは、いつもならって意味で、今日の予定は知らなかったんだよ」
「帰ってきちゃうの?」
「自分家に帰って悪いことなんてあるのか?」
「私どうすればいいかな?」
「帰れば?」
43名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 10:26:44.22 ID:hLljEl8q
連投支援
44田中君は変態15:2013/12/31(火) 10:30:14.84 ID:d/TJta0t
田中君に見られても、全然平気になった。
田中君のお母さんに見られても、特に問題はない。
……お父さん……か……。

思春期真っ盛りの私が、おそらく30代か40代の男性の前に、裸を晒す事が果たして可能なのか。
襲われる可能性は、まずないとは思うけど、抵抗感はやっぱりある。
……帰ろっかな。美也ちゃんにちょっと嫌われたけど、多分すぐ許してくれると思うし、
田中君も、口ではああ言っているけど、私の事を考えてくれているし。
今日はもうお開きって事で、次の機会を狙うって事にしようか。それが自然だよね?

「だめ!りえっち帰っちゃだめ!」
もう復活した美也ちゃんが、私を引き止める。
「いや、帰れ」
田中君はツンデレだ。
じゃあ帰れないな……。やっぱり居る事にしよう。

「克哉。美也ちゃんと理絵ちゃん居る?」
田中君のお母さんが、ドアを開けて声を掛けてきた。
「お父さん帰って来るから、一緒に食べようと思うんだけど、いいかしら?」
「わーい、何作ってるのー?」
全く遠慮のない返事は美也ちゃんだ。本当に家族のよう。
「あの、私お邪魔ですか?」
「そんな事ぜんぜんないわよー。たくさん居た方が楽しいしね。お昼はハンバーグよ」
そう伝えた後、お母さんは階下へ降りていった。

「まあ気にしないでいいよ。別に委員長の裸なんて、誰も見てないから」
嘘付け。結構見てるじゃない。
「わーい。ハンバーグ!ハンバーグ!」
ああ、その無邪気さが羨ましい。

「委員長。何か悩んでるっぽいけどさ……」
「分かる?私のこの憂鬱が。売れなくて、裸になる事に決まったアイドルの気分だわ」
「委員長は可愛いけど、アイドルじゃないだろう。そうじゃなくってさ……」
「褒めるのか貶すのか、どっちかにして欲しいんだけど?」
「……服着なよ」
「!!」
なんという事でしょう。そんな考えがあったなんて……。
「ーっていう顔してるな。まさか、本当に裸のままでいるつもりだったのか?」
「そんなわけないじゃない。どんな服を着て会えばいいか、考えてたの!」
「……顔がぎこちないけど」

私は畳んで置いてあった自分の服を見つめる。どうしよう。何か良い手はないだろうか……。
「早く着なよ」
「うるさいっ。おっぱいジロジロ見んな!」
諭すように言う田中君に、私は怒鳴った。違うのよ。別に裸でいたいわけじゃないのよ。私は変態じゃないんだから。
ただ……何て言うか、このまま服を着たら、私の負けの様な気がするのよ。だってそうじゃない、今まで虚勢張って
いたのに、その子のお父さんが来るってだけで、大人しくなるなんて情けないと思わない?
美也ちゃん。何かいいアドバイスを頂戴。
「みやハンバーグだいすき!」
駄目だ……。

仕方なく、私はショーツを手に取ると足に潜らせ始めた。田中君の見ている前で穿くのは、はしたないかもしれない。
普通の女の子は気にする事だろうし、普段の私なら気にして当然の事だが、今の私にはどうでもよかった。
今日のは、いつも穿いている奴より面積が小さい奴で、白地に可愛いピンクのリボンが前面を彩っている。
田中君にお尻を向けて穿くので、私はドアの方を向いている。背中側から田中君の視線を感じつつ、私はショーツを……

「克哉ー今帰ったぞ。美也ちゃんもただい……ま」

は…穿いて……穿いてる途中で、田中君のお父さんに出くわした。
45田中君は変態16:2013/12/31(火) 10:39:45.44 ID:d/TJta0t
「あ、あの、お邪魔して…ます……」

私は、ショーツを穿いている姿勢のまま、田中君のお父さんに返事をした。
条件反射みたいなもので、深く考えた行動ではなかった。
まだキッチリ通していないショーツは、私のおっぱいは勿論の事、股間に生える恥毛を全く隠してはくれなかった。

「あ、ああ……君が理沙ちゃんかな?妻から聞いているよ」
「はい…あの……田中君とは良いお友達で……」
「そ、そうなんだ。まあ、息子をよろしく頼むよ……」

……早く出てって欲しい。
でも、そんな事言えない。私の性格的に、ついさっきまでの私的に。
田中君のお父さんは、こちらをじっくり見る訳ではないが、でもチラチラ視線を送る。見てる!めっちゃ見てる!
もうどうしたらいいか分からない。初顔合わせがパンツ穿くところとか、笑い話にもならない。
「あの!」
私は勇気を振り絞って話しかけた。
「美也ちゃんと私は親友って言えるような関係なんです」

「だから、美也ちゃんのする事とか、私も色々してみたいと思ってます」

「だから……私も…裸になって良いですか?」

私はもうショーツを掴んではいなかった。ショーツを膝まで通した状態で、直立のままお父さんに話しかけている。
お父さんの言葉がイエスなら脱ぐ。ノーなら穿く。
そう、私は裸になる選択権を、田中君のお父さんに委ねたのだ。

私の顔が真剣だったからか、さっきまでのチラ見ではなく、こちらをまっすぐ見据えているお父さん。
恥ずかしいから!この格好のままじゃ恥ずかしすぎるから!だから、早く答えてお父さん!!
「……君がそうしたいというなら、私は悪い事とは思わないよ」
「あ、ありがとうございます」
そう言うと、私はペコリと頭を下げ、中途半端な場所で燻っていたショーツを脱いだ。
「もうすぐ昼食だから、3人共降りてきなさい」

ドアが閉まると、私はペタンとカーペットにお尻を付けて溜め息をついた。あー、生きた心地がしなかった……。
「委員長。本当にいいのか?」
「良いも悪いもないでしょ?もう決まっちゃったんだから」
「ちょっと声が出なかったけど、委員長、やっぱり脱いだな」
「やっぱりって何よ、やっぱりって」
「普通、キャー!とかワー!とか叫ぶんじゃないの?」
「あら知らないの?痴漢に遭ったらそんな事、怖くて普通出来ないのよ?」
「だからといって、自分から脱いで見せる女もいないだろ……」
「自分から脱いだんじゃないわよ!「脱いでも良いよ」って言われたから仕方なく……」
「どこをどう見たら、そんな場面になるんだよ」
「さっき見てたでしょ!全部!」
「全部は見てないって、お尻の方しか見えてなかったから」
「やだ、人のお尻をジロジロ見てたの?いやらしい」
「あのなぁ……。そういえば、さっきおじぎした時に股間の隙間が……」
ボッと顔が赤くなる。どこ見てんの!?信じられない。そこは、おいそれと見ていい場所じゃないのよ?
「……本当に見た?」
責任取れ!責任とって、私をお嫁さんにしなさい!それでこき使ってやる!
「いや、なんか暗かったから見えないけど……」
ホッ。
「でも、なんか切れ目が……」
私は、持っていたパンツを田中君の顔面目がけて投げつけた。

「2人とも、早く行こうよ〜」
「そうね美也ちゃん。早く降りましょう」
「かっちゃんもー」
「田中君はいいのよ。私のパンツでも食べてれば」
46田中君は変態17:2013/12/31(火) 10:48:03.55 ID:d/TJta0t
席を囲んでの食事は、それなりに盛り上がった。
3人家族なので、テーブルには3足しか椅子がないと思っていたが、美也ちゃんの分の席が当然のようにあった。
家族ぐるみの関係という事もあってか、美也ちゃんはもう公認の娘らしい。
逆に田中君も、美也ちゃん家、つまり来栖家の子供として扱われているらしい。
羨ましいな……私の家は一人っ子で、お父さんは出張ばっかり、お母さんもバリバリ働くタイプなので、家に帰っても
誰もいない事がほとんどだ。こんな風景を見せられると、いままで感じた事のない寂しさが溢れてきそうだ……。

私の分の席も勿論あるわよ。と、田中君のお母さんが言う。その理由は美也ちゃん家にあった。
「美也ちゃん、お姉さんがいるの?」
「うん、言ってなかった?」
初耳だ。美也ちゃんのお姉さんか……会ってみたいな。美也ちゃんの未来の姿みたいな人だろうか。
「まー姉は、今「高校寮」ってとこ行ってるから、家に居ないの」
寮のある高校って事ね。そうかそうか。もう一人、田中家に出入りしていた女性がいたのか。
「麻里亜さんと美也は似てないよ」
「そうなの?」
田中君が答える。名前出たな。麻里亜さん。来栖麻里亜……か。
「まー姉はね。りっちゃんに似てる」
「私に?どんなとこ?」
「まー姉も、牛さんみたいなおっぱいしてる。ドーン、ドーンって」
「あははは……」
みんなの視線が、一瞬私の胸に注がれる。私見たいなおっぱい?じゃあ美也ちゃんとは違うかな。ちっぱいもんね。

ところで、今の私は、(美也ちゃんも)裸で食事は汚れるからと、首から前掛けをしている。
裸に前掛け。上も下も裸で前掛け。気遣いはうれしいんだけど、コレおっぱい隠せてないのよね……。
というか、美也ちゃん用にしても少し小さい前掛けは、私が付けると乳首が両方とも隠れないような状態だった。
さっきも、みんなの視線を感じた。絶対乳首ガン見してるだろうな……。あれか、洗礼ってこういうやつなのか。
なるべく気にしないように、私は昼食をごちそうになる。気にしたら負け。気にしたら負けだ。

「あ、りさっちゴハンつぶ付いてるよ」
「えっ本当?」
そう言うと、美也ちゃんは私の方に手を伸ばす。きゅっと摘ままれたそれは、私の乳首だった。

「あれ?ちがった?」
そう言いながら、美也ちゃんは私の乳首を引っ張ったり、指で押しつぶしたり。
「もうっそれはご飯粒じゃないって!」
「あははごめんね。でもおいしそうだねっ」
美也ちゃんは指を離して食事を再開した。その光景をみんなが、特に田中家の男達がじっくり見ていた。
「あの、食べ物じゃあないです」
「う、うん……」
やや見当はずれな事を言って、みんな食事を再開させた。
よく見ると、美也ちゃんの摘まんだ方の乳首が大きくなっていて、両方のバランスが狂っている。これも洗礼か……。

・・・・・・

「あーハンバーグおいしかったー」
「あの……ごちそうさまでした!」
「ごちそうさまー」
「ごちそうさま」

私達はそう言うと、また2階の田中君の部屋に戻った。
本当は食器洗いとか、お手伝いをしたかったけど、もう隠せもしない前掛けをかけているのは嫌だったので、私はそれを返すと、
そそくさと逃げるように退散した。

「あー恥ずかしかった!」
「自業自得じゃないか。まあ、さっきのは美也のせいだけど……」
「だって、おいしそうだったんだもん!」
「もう忘れたいから、それは放っておいて!」
47田中君は変態18:2013/12/31(火) 11:01:51.35 ID:d/TJta0t
「私、今夜帰りたくない……」
そんな事を言うバカは私だ。恥ずかしい思いをした反面、この雰囲気が楽しいと感じての言葉だった。
「やったー!じゃあ美也も泊まるー」
「いや、帰れ。委員長も、それに美也も」
つれないなぁ田中君。

「えーどうしてー」
「二日連続だと、美也の親が悲しむだろ。帰れ」
「そんなことないってー明日も休みだしー」
明日は日曜。別に今日泊まっても何の支障もない。私の家には誰もいないと思うし、美也ちゃんは親同士の信頼がある。
「どうしてだめなんですかっワケをのべよ。のべよー」
「じゃあ言うけど、どこで寝るんだ?」
「「ここ」」
「ハモるなよ!それってマズイだろ!?」
「「べつに」」
「だからハモるなって!」

聞き分けがないのは田中君の方だった。
一体何を言っているんだろう。女の子が2人、健康な男子中学生と一夜を共にするのに、なにが不味いと言えるのか。
もしかして、私が田中君の寝込みを襲うとでも思っているんだろうか。だったら見当違いも甚だしい。だって好みじゃないし。

ところで、私達2人は別の場所で寝るとか、そういう案は出さなかった。それじゃあつまらないから。
なので田中君が折れるように、自ら動く事にした。

「じゃあ、ゲームしない?」
「……ゲームして勝った方の言う事を聞くってか?」
「そうそう。あ、わざと負けてもいいよ?その方が、田中君うれしいでしょ?」
「よし、マリカにしようか。それともボンバーマン?ぷよぷよ?スマブラ?」
「待って待って。そんなんじゃ、そっちが有利過ぎるわ。不公平よ」
「……そうか。じゃあ何にする?」
私は、美也ちゃんの方を見る。
「美也ちゃんを使って、我慢くらべっていうのはどう?」

美也ちゃんはキョトンとしている。田中君も同様だ。さて、気になるゲームの内容なのだが。
「これから美也ちゃんが、私達2人に近付いて行きます」
「うんうん」
「それで?」
「どんどん近付いていきます」
「ほうほう」
「それがゲームか?」
「……で、先に動いた方の負け。簡単でしょ?」

美也ちゃんも、田中君も、良く分からないようだった。理解はしても、それがゲームとしてどうなのか。そんな顔。
「どう?この勝負受けて立つわよね?」
「委員長がそう言うなら、それでいいけど。それ終わるのか?」
「決定ね。言っとくけど、わざと負けたらキスするからね?」
やっぱ委員長って変態……。と田中君は呟いた。
私は勝利を確信していた。美也ちゃんにも、私の作戦をごにょごにょ伝える。美也ちゃんは照れくさそうに承諾した。

さて……。
「私が先攻ね」
「どうぞどうぞ」
ゲームが始まった。美也ちゃんが私に近づいてくる。距離はすぐになくなり、私と美也ちゃんは対峙する。
美也ちゃんは少し背伸びをすると、私の唇にキスをしてきた。
48田中君は変態19:2013/12/31(火) 11:15:04.35 ID:d/TJta0t
私は動かなかった。ただじっと、美也ちゃんからの口付けを受け取っていた。
美也ちゃんは背伸びの姿勢で、なんとか私の唇に口を持ってきていた。
だから、疲れるのか安定させるためか、どちらかは分からないが、両手を私のおっぱいに添えていた。

目の前でキスを、しかも裸でする少女達を、田中君は見つめていた。ただ、じっと……。
最初は軽くついばむだけの美也ちゃんは、すこしずつ大胆に、唇を押しつけてくる。
ポッキーゲームでコツを覚えたのか、唇を舌で押し開こうとする美也ちゃん。私はそれを簡単に許した。
それにしても萌える。このたどたどしさ、今すぐ抱きしめてあげたい。でも今は動けない。
美也ちゃん、もっと!もっと激しくてもいいよ!彼氏に見せつけてやろうよ。私達の絆を!
思いが通じたのか、美也ちゃんはどんどん積極的になってくる。ああ幸せ……。こんな可愛い女の子にベロチューされてるなんて、
今の私は世界一の幸せ者である。

美也ちゃんの手にも反応が出てくる。私のおっぱいを揉み始めたのだ。ふにふにと、ポヨポヨと、たぷんたぷんと。
その手も大胆になって来る。揉まれてるっ!めっちゃ揉まれてる!田中君見ちゃ駄目だよ!女の子のおっぱいが揺れてる様とか、
そんなにジロジロ見ちゃ駄目!いや、これはあくまで推測。首も動かしてはいけない状態なので、田中君が見ている
のか、それともあまりのいやらしさに目を背けているのかは分からない。いや、奴は見ている。あの変態は絶対見てる。
背伸びに疲れたのか、美也ちゃんは私の口を解放し、一旦落ち着くために、私に抱きついて呼吸を整えた。

その時、私はふと気がついた。美也ちゃん濡れてる?ふとももに当たる美也ちゃんのアソコが、すこし湿っている気がする。
気のせいかな?確かめたいな。でも動けないからなー。
こんなちっちゃな子が濡れるなんてあるんだろうか?いや、ちっちゃいといっても、もう中学生。おかしなことではない。
私自身、そういう体験は早かったから分かる。ただ、傍目見る限りでは、やっぱり違和感がある。
言ってみれば、街で見かける幸せそうな家族連れが、ヤることヤってる。見たいな、そんな違和感。

美也ちゃんは気持ちを落ち着けると、今度は私の胸に狙いを定めた。
ぺろっ。
ぺろぺろぺろっ。
ぺろぺろぺろぺろ……ちゅっ。
「ん……」
思わず声が出てしまった。キスだけじゃなかった。そうだ、美也ちゃん私のおっぱい狙ってたっけ。
さっき美也ちゃんに耳打ちした内容は、「私は動かないから、好きな事していいよ」というもの。
興奮した美也ちゃんは、私の唇のみならず、おっぱいまで魔手を伸ばしたのだ。
右乳ぺろぺろ、左乳ぺろぺろ。右乳くにくに、左乳くにくに。右乳ちゅぱちゅぱ、左乳ちゅぱちゅぱ。
「んん……あ……ひゃっ…ん…」
私は気持ちよくて声を抑えられない。乳首感じやすいんだから手加減してよー。
美也ちゃんはそんな私を意に介さない。背伸びをしなくてよくなったおかげで、もう無理な姿勢を取る必要がないのだ。
遠慮の欠片もなく、私の胸をじゅーりんする。
私はすっかり濡れていた。

「もうだめ!」
そう言うと、私は美也ちゃんを抱きしめる。動いてしまったので、これで私の番は終了した。次は田中君の番である。
ああ、体が熱い。こんなになるなんて考えてなかった。美也ちゃん舌使い上手だね……。
「美也ちゃん……?もう終わったから、口離していいよ?」
美也ちゃんは、いまだに私のおっぱいをちゅぱちゅぱと味わっていた。

「さあ、次は田中君の番よ!」
と、私は元気よく言う事が出来なかった。股から出るぬるぬるが、どうしようもなく気になっていたからだ。
これは少しの間動けないな。ああ、ティッシュ貸してくれないかなぁ……。
「僕は委員長を舐めていたよ」
そんな事を言う田中君の顔は、だいぶ火照っていた。というか、美也ちゃんもそうだし、私の顔も火照っていた。
やっぱり見てたんだろうな……。さぞかし見物だったに違いない。時間はもう、10分を優に超えていた。
「私の記録が12分だから。それより長かったら、田中君の勝ち」
「いや、いいよ。僕の負けでいい」
「……じゃあ、私とキスだね」
「どうしてそうなるんだよ!」
「さっき言ったじゃない。「わざと負けたらキスする」って」
「それは……」
「どっちにするの?私?それとも美也ちゃん?」
「…………美也とする」
49田中君は変態20:2013/12/31(火) 11:22:33.84 ID:d/TJta0t
美也ちゃんと田中君が向き合う。
私はそれに隠れて、自分の濡れた部分をこっそり拭いた。あと、ベトベトになった乳首周りも。

「美也。無理しなくていいからな?ただ12分ほど僕とくっついているだけでいいから」
「う、うん」
二人とも緊張してるな。相思相愛。それにウブ。でも裸は平気。変な二人だ。
面白い事になりそうだ。私はベッドに座り、それを観察した。大丈夫。拭いたから、変なもの付かないよ、多分。
「美也ちゃん、もう始めちゃっていいよ」
私の合図に、美也ちゃんは行進を始める。で、すぐに二人はくっついた。
…………。………。…………………。あれ?動かないよ?田中君じゃなくて、美也ちゃんが。
「美也ちゃん!早く田中君にチューしちゃって!」
「……できないよぉ〜」
「どうして?!さっき私にしてくれたみたいな、濃厚なキスじゃなくてもいいから」
「だって〜……むりなんだもん。体うごかないんだもん」
「美也ちゃん!自分に正直になって!嫌じゃないでしょ?」
美也ちゃんは、赤くなった顔をさらに紅くさせた。
「……いやじゃないよ。いやじゃないけど。うごけないんだもん……」
弱気100%。
そんなにめそめそしてどうしたのよ!太陽みたいに笑うあなたはどこに行ったの?
「美也ちゃん。目を瞑って!見なければ、そんな木偶の坊怖くないから!」
「目を?」
「そう、そして背伸びをして顔を近づけるの。出来る?」
「……うん」

美也ちゃんは、言われた通り目を瞑り、背伸びをした。そして、
「ちゅっ」
バランスを崩して、田中君の顔にキスをする。あー惜しい!唇の横だった。もう少し右だ。
「いいよ美也ちゃん。そのまま右にずれて!」
美也ちゃんは左に動いた。右だってば!お箸持つ方!方角で言えば東!野球でいえば一塁の方向!
気づいたのか、美也ちゃんは右に移動した。
田中君に押しつけられた美也ちゃんの唇が、涎の轍を残しながら唇に近付く。田中君は動かなかった。やるな変態。
「そこよ!ストップ!」
美也ちゃんの唇が、田中君の唇に重なるところで、私は号令をかけた。二人はまぎれもなくキスをしていた。
よしやった!第一部・完!

「ひゃっ」
感触が気になって、美也ちゃんは目を開けてしまったらしい。マシュマロリップが田中君の口から離れる。
「みや……みや……ちゅーしちゃった……」
「美也ちゃん!今のをもう一度よ!敵は動揺しているわ。アタックよ!もう一度アタックして!」
「でも……かっちゃん、いやがってない?」
「うふふ。美也ちゃん、私はハッキリ見たわよ、田中君の顔を。キスされて凄く嬉しそうだった!」
私は適当な事をほざいた。ああ、カップルを茶化すのって楽しいなぁ。

「かっちゃん。動かないでね?」
美也ちゃんは、今度は積極的にキスをせがむ。すぐに唇と唇が重なり、二人はひとつになった。
(なんだか、とてもいやらしいものを見ているみたい……)
目の前で、全裸の少女が男にキスをしている。さっき私にしたような激しいのではなく、優しいキス。
それでもそれは、すさまじくエロかった。
やっぱり田中君って変態かもしれない。だって彼はさっきの私達を見ていたのよ?それであの反応は、正常じゃないって。
時間はまだ5分ほど。どう転んでも負けはしないと思っていたが、これは少し雲行きが怪しい。
田中君は嬉しそうに(妄想)キスを受け入れている。これでは私の負けになっちゃうじゃん!

「美也ちゃん!もっと激しいのをお願い!じゃないと、今夜泊まれなくなっちゃう!」
その声に反応を示した美也ちゃんは、しかしそれ以上攻める事は出来なかった。念願の好きな人とのキス。
ウブな少女には荷が重かったか……。そう思った瞬間だった。
美也ちゃんの体が離れて、すこしずつもたれかかる様に崩れていくと、田中君のズボンをパンツごと引っ張り下ろし、
田中君の勃起したアレを、勢いよく露出させた。

「わーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
田中君は動いてしまった。よし勝利!そして、観察観察ー。
50田中君は変態21:2013/12/31(火) 11:30:35.30 ID:d/TJta0t
「美也!おい離せ!脱げてるから。っておい!」
田中君は必死になって、美也ちゃんが掴んでいるズボン(とパンツ)を元に戻そうとする。
それより先にソレ隠しなよ。私が言うのもなんだけど、大きくなっている状態を見られるのは恥ずかしくない?
私は全く遠慮なく、田中君のてんやわんやを眺めていた。

「美也ちゃん大丈夫?」
意識を失っていた美也ちゃんに話しかける。すぐに復活はしたけど、ショックが強かったのか、美也ちゃんはボーっとしていた。
さっき私が、「もっと激しく!」なんていったので、のぼせて倒れたらしい。無理もない。
ちなみに、田中君のチンコは私しか見ていない。美也ちゃんが気づく前に、隠してしまったからだ。
私は見ちゃったけどね。でもおあいこだよね。私の、たくさん見てるんだし。(現在進行形)
「あれ?どうなったの?」
「勝ったよ私達。今夜泊まってもいいってさ」
「やったー!」
「なんか納得いかないな……」
勃起状態を見られた田中君は悔しそうだ。さぞ恥ずかしかろう。存分に悶々とするがよい。
「委員長、変な事考えてないだろうな?」
「え?大きさとか?」
「……変態」
「じゃあ硬…」
揉まれた。乳を揉まれた。もうお嫁にいけない!責任取ってね!

「じゃあ僕はリビングで寝るから」
「どうしてそうなるの?」
「……普通に考えて、狭いだろう」
「いいじゃない狭くても。今と変わらないんだし」
「どうやって寝るんだよ」
私は説明する。このベッドで上手く寝る方法を。
「委員長。もしかして、皆がベッドを使うのか?」
「えっ。じゃあ昨日は美也ちゃんとどうやってお楽しみしたの?」
「してないよ。何だよソレ。僕は変態か?」
そうだよ変態だよ。嬉しいでしょう?チンコでかくして喜んでる変態さんっ。

……また揉まれた。乳首まで揉まれた。絶対責任取ってもらおう。

「いつもは僕がカーペット、美也がベッド。分かったか?」
「……甲斐性なし」
「今度は何されたい?」
「今度は何してくれるの?」
何もしてくれなかった。いくじなし!!

「みやね。みやね。りえっちといっしょに寝たい」
「ホラ決定だ」
「みやね。あとね。かっちゃんともいっしょがいい」
「さあ、どうしようかしら?」
「2人とも、みやといっしょはイヤ?」
51名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 11:33:36.03 ID:oL2hhOu/
支援
52田中君は変態22:2013/12/31(火) 11:40:54.48 ID:d/TJta0t
・・・・・・

まさか晩御飯までご馳走になるとは思っていなかった。
田中君のご両親に言われ、私は自分の親に連絡を取り、一泊する承諾を得ようとした。

そんなことしなくても、私の両親は気にしない。それは自分が一番分かっていた。二人とも、仕事人間だから。
例えば、
今日は遅くなる=私が寝ている間に帰って来る。
そういう意味だ。
ご飯は冷蔵庫に入れてあるから=今日は帰れない。
そういう意味だ。
私は、記憶にある親との会話を思い出す。
「その日は仕事なの。ゴメンネ。今度何か買ってあげるからね」「悪いな、誕生日を祝ってやれなくて。ほらプレゼントだ」
「理絵ちゃん、何が欲しい?今度買いに行こっか」「ごめんね、急に仕事が入っちゃって。お金置いといたから、好きな物
買っていいからね」「どうしたんだこのケーキ?えっパパのために昨日作ってくれてたのか。すまんな。ああ美味しいよ」
「理絵ちゃんは偉いわね。ママの言う事良く聞いてくれて。ママがいなくっても、しっかり家の事やってくれて、
ママいつも大助かりよ」「理絵はパパの自慢の娘だよ」「ママの自慢の娘よ」うん知ってるから。嫌ってくらい、知ってるから。

「はあ……」
電話をする気力が湧かない。いいかな?もう話したってことで。
「娘をよろしくお願いします」って言ってたって事で……。

「あの……私の家、留守にする事が多くて……両親は仕事で……だから、別に大丈夫です」

うーん。我ながら酷い言い訳だ。これじゃあ、何かあると思わせてしまうかもしれない。
田中夫妻は私を見つめる。駄目ですか?私、帰らないと駄目ですか?泊めて貰えませんか?

「理絵ちゃん。私に電話掛けさせてくれないかしら?」
「はい……」

不安は的中した。夫妻の顔色は読めないが、うちの両親に言いたい事が出来たらしい。
私は、夫妻に何も言ってはいない。
私の家の事情も、両親の仕事の事も、なんにも。
でもピンと来たらしい。こういう勘の良い人はたまに見かける。私の同級生にも何人かいる。田中君もその一人。
田中君の親だからか、勘のいいところはソックリだ。私は、この夫妻に嘘は付かないと誓った。
下手な嘘が通用する相手といかない相手がいる事を、私は知っている。もう10年以上生きているんだから。

裸で待つ私の前で、夫妻は電話越しに話し合っていた。
相手は私のお母さん。どうなるだろう。多分二つ返事で終わる。そう思ったのに、何か長引いているようだ。
口調は世間話をするような軽い口調。喋っている話題も、私の事や田中君や美也ちゃんの事だ。おかしなところはない。
時折こちらをチラっと見る。すぐに話に戻る。またチラッと見る。私は心が落ち着かない。

なんだか怒られて立たされているようだ。裸だから、余計にそう見える。
両親に怒られたことなんてない。私は可愛がられていたし、今もそれは継続中だ。ただ、一緒に過ごす時間が余りない。
それだけ……されだけなんだ……。だから……。
あれ?
……あれ?何これ……涙が……。

「あの……」感極まって、私は夫妻に言った。
「私、別に両親の事と衝突してる訳じゃないんです。ただ、うちの両親は家に帰らない事が多いから。それだけなんです」
涙声になっちゃってるな……。自分の顔は見れないから、今どんな顔してるか分からない。
「私、美也ちゃんと友達になれて、田中君とも友達になれて、浮かれてたんです。ごめんなさい」
ああ、もうしゃべれないや。これ以上は心が持たない。
「だから……だから……」

夫妻は顔を見合わせると、電話先に「責任を持ってお預かりします」と言って電話を切った。そして、私の体を二人で抱きしめてくれた。

はあ……なんでこんな事になっちゃったんだろ?でも、もうちょっとだけこうしていたいな……。
53田中君は変態23:2013/12/31(火) 11:48:01.88 ID:d/TJta0t
・・・・・・

「はぁー失敗失敗」
もうさっきの涙は消え失せていた。それよりも、これからの性戯を考えようか。
晩御飯を食べた後のお風呂。一緒に入るのは可愛い可愛い美也ちゃんだ。
田中君も誘ったんだけど、なぜか拒絶される。そこで一計。

「私の裸を見るのが恥ずかしいの?」
「そうじゃない」
「美也ちゃんの裸を見るのが恥ずかしいの?」
「そうじゃない」
「じゃあ、裸を見られるのが恥ずかしいんだ」
「……僕は、委員長見たいな変態じゃないから」
「ちょっと待ってよ!こういう場合、断る方が変じゃない。女の子が混浴してあげるって言ってるのよ?」
「だからって、すぐ入りたがるのもおかしいだろ?」
「ははあ。複雑な男子中学生の二心って事ですか」
「それでいいよ。先入っていいから」

「……ハッ!もしかして、残り湯を味わう気じゃないでしょうね!」
「そんなに一緒に入らせたいのか?」
「……私、田中君の事なんとも思ってないから」
「知ってる」
「裸見られても、これっぽっちも恥ずかしくないから」
「知ってるって。どんだけ恥じらいがないんだ?」
「どう?」
「何が?」
「こんなにバカにされて、イライラしない?」
「喧嘩売ってんの?」
「もーニブイなー。こんなイライラする私に、ひと泡吹かせたいと思わない?」
「思うけど?」
「じゃあ、一緒に入ろう」
「入らないって。委員長の変態思考が僕には分からないよ」
「私の体、洗わせてあげるから」
ピクっ。反応あり。
「あ、でも女の子はデリケートだから、素手で洗ってね?」
また反応あり。いいぞいいぞー。
「良かったら私も洗ってあげる」
あと一息かな?
「恥ずかしいなら、海水パンツでいいよ。私は裸だけど」
「……分かった」
よし落ちた。

・・・・・・

「りえっち、ほんとうに来るの?かっちゃん」
「うふふ、私にまかせなさい。美也ちゃんは、体を洗わないで待ってて」
「う〜ん。かっちゃんはずかしがりだからな〜。わたしが乗り込んでもすぐにげちゃうし〜」
へえー。一応モーションはかけた事あるんだ。で、逃げたと……。やっぱり田中君、変態。

脱衣所に影が見えた。あのシルエットは田中君だ。
服を脱いでいるが、ここは大人しく待っていよう。もし海パンを穿くときに出ていったら逃げてしまうかもだし。
ガラッとお風呂の扉が開かれる。学校指定海水パンツに身を包んだ田中君が、そこにいた。

「わーい。かっちゃーん」
「違う!これは……脅されて……」
「ハイハイ。もう観念したらどうなの?どう見てもパラダイスじゃない?」
「分かったから、もう離してくれ!」
そう言われて、私と美也ちゃんは田中君の腕から手を離した。
へへへ、アソコが膨らんでますぜ?旦那。
54田中君は変態24:2013/12/31(火) 11:56:02.82 ID:d/TJta0t
「気持ちいい?」
「うん」
「ここは?きもちいい?」
「うん」
「ここは?」
「ああ、気持ちいい」
「かっちゃん、ここは?」
「うん、気持ちいい」

私達は、今、田中君の体を洗っていた。素手で。
本当はこの胸を使って洗ってあげたいんだけど、流石に刺激が強いだろう。こういうものは、少しずつ盛り上げないと、
AVでいきなり脱がすくらいに情緒がない。……見た事ないけど。

「うふふ」
「何かおかしい?」
「男の子の体洗うのって初めてだもん。楽しくって」
「そりゃ、普通は洗わないしな」
「そうかしら?弟とかいたら、洗う事もあるんじゃない?」
私は、クラスのある女子を思い出す。
「委員長、兄弟は?」
「いないわよ。私、一人っ子だもん」
「じゃあ僕と一緒だな」
そうか。田中君も一人っ子なんだっけ。田中夫妻、仲良さ気だけど子供が一人だけなんだな……。
ーって野暮だな。止めよう。

「美也ちゃんは、私の妹よ」
「みや、いもうと?」
「田中君は弟ね」
「いや、その理屈はおかしい」
「じゃあ、お兄ちゃん?」
「……やっぱいいや、弟で」
「わーい。りえっちおねーちゃん!」
美也ちゃんが田中君を洗うのを止めて、私に抱きつく。
「その名前、もう少し何とかならない?」
「えー。じゃあ、りえねぇ?」
「美也ちゃん!」
私達は抱き合った。泡が付いた美也ちゃんの体は、ぬるぬるしていて気持ちいい。
「それ、学校でも続けんの?」
「それはないわよ。ここ限定」
「えーそうなの?」
流石に勘弁してほしい。

田中君の足も洗ってあげて、さあ股間に……といったところで田中君に止められる。
「ココは許してないから」
「来た。貞操関白」
やんっ。おっぱい揉まないで、洗ってもいいけど揉まないで。

「美也ちゃん。先に洗ってもらう?」
「みや、あとでいい」
そう言って、美也ちゃんは湯船に入る。恥ずかしいんだな。分かる分かる。
「というわけで、はい」
私は田中君にハグしてもらうようなポーズを取る。やんっ揉まないでってば!

「委員長。僕、遠慮しないからな」
「その強気な発言が、彼の最後の言葉だった」
「揉むぞこの!」
もう揉んでるじゃない!
55田中君は変態25:2013/12/31(火) 12:02:52.56 ID:d/TJta0t
……田中君に、私はおっぱいを洗われていた。

手にたっぷりつけた泡を、田中君は私の胸に塗す。広げるようにそれを行うと当然乳首にも触れてしまい、私は切なくなった。
イスに座ったままではどちらもやりにくい(いやらしい意味ではない)ので、二人ともマットの上。
お風呂のサイズはそれほど大きくはないので、二人が座っただけで、かなり場所が取られる。
それでも、あと一人くらい座れるスペースが出来ていたのは私達が密着していたからである。

これヤバい。今すっごく変な気分になってる。女の子座りの私のおっぱいを、田中君は丹念に洗っていく。
しかし胸ばっかりだ、他の場所には目もくれず、ただおっぱいを洗い続ける。それが気持ちいいから、私も止めない。
「ん……」
当たるか当たらないかの指を、今度は直接乳首に当ててくる。摘まんでくる。感触を確かめてくる。

ハァ……ハァ……。

これは、どっちの吐息でしょう?正解は分からない。私かもしれないし、彼かもしれない。だって、どっちのものかなんて
判断できないくらいに顔が近いんだもん。しちゃう?キスしちゃう?ほんのちょっとだけならいいよ?
今、そういう気分だから、ちょっと口付けて、唇舐めて、舌を使ってペロペロし合っちゃう?……私はいいよ?
……ーって無理だろうな。美也ちゃんいるしね。すぐ横に好きな子がいて、そんな事出来ないよね。

「りえっち!がんばって!ちゅーできるよ、ちゅー」
……なんで美也ちゃんが応援してるのよ!
今あなたの好きな人は、あなたの目の前で、他の子のおっぱい洗ってるんだよ?いいの?このままキスしちゃったら、もう
引き返せないかもしれないよ?最後までやっちゃうかもしれないよ?それでもいいの?
……返答なんてない。私の心の声に返答する人なんて、いるわけなかった。

じゃあ田中君だ。彼が無理矢理してきたら、私は受け入れよう。
好きな子が見ている前で、好きな子に応援されて、別の女の子にキスをする。そんな度胸があるんなら、私はそれを受け入れよう。
「田中君……私……」
「委員長。どうしたの?」
「もうっ!分かってるんでしょ?」
「分かってるって、何を?」
会話を続けながらも、私は胸を洗われ続けている。それに顔も近い。話すたびに吐息がかかる。
ふとした拍子に。本当に数ミリ近づいただけでキスしてしまえる距離。そこまで私達は近づいていた。

「私はいいよ?」
「さあ?何の事か分からないよ」
「むーっいぢわる!」
「本当に分からないんだって」
さっきからもう、唇が少し当たってるのに!でもしらばっくれている。こんな男なんだ!田中君ってこういう嫌なやつなんだ!
やっぱりキスしてあげるのやーめた。せっかく、さっきまでいい気分だったのに、彼のせいで削がれちゃった。
「……んん…」
「気持ちいい?」
……うん、気持ちいい。田中君におっぱい触られて気持ちいい。
でもキスはしないからね?気持ちいいけど、しないから。全部、田中君のせいだから。キス……なんて……

「ねえ、お願い」
「どうしたの?」
「……キスして欲しい。いっぱい」
「委員長は本当に変態だな……」
もう!真剣なのにっ!真剣に、今発情中なのに!

「してくれないの?」
「僕が好きなのは美也だ。言っただろう?」
「人のおっぱい洗っておいて、それ?」
「僕が洗いたいって言ったんじゃないだろ?君が洗ってって言ったんだ」
「ヤダー!キスしてくれなきゃヤダー!」
「絶対しないから」
56田中君は変態26:2013/12/31(火) 12:07:54.56 ID:d/TJta0t
私を甘く見ては困る。こんなにいやらしい気分になっているのに、誘いに乗らないなんて、
田中君はどうかしている。本当に棒が付いてるのか?……ああ付いてたっけ。

私は田中君に抱きついた。いつまでおっぱいを揉んでるつもりか知らないが、こうしてしまえば
もう私のおっぱいに手出しは出来ない。
座ったままで抱きしめる。大量の泡の先に田中君の体温を感じる。田中君も、私の体温を感じてくれて
いるだろうか。そうだと嬉しいな。
そのまま押し倒すようにして、田中君の体を倒す。怪我をさせないように慎重に、慎重に、よし。

仰向けに寝転んだ田中君の上に、私が覆いかぶさるようにしている。
背中をマットにつけてしまった為、抱きしめる事はもう適わないけれど、それでもいいか。こんなに
密着できているんだし。裸で抱きつくって興奮するなあ……これアウト?これアウトかなぁ……。

「委員長。僕、体を洗いたいんだけど……」
「駄目。させない」
もう私の腕は、その見動きを封じるために動いている。正確には、昨日私が美也ちゃんにしたみたいな
両手をふさぐやり方だ。
「キスしていい?」
「委員長からするならいいよ?」
「ちょっと意味わかんないなぁ……田中君からやってよ。私からは……」
「委員長からやったんなら、委員長のせいだろ?」
「田中君は、それを許してくれるんでしょ?」
「ああ。別にかまわないよ」
「だったら合意の上のキスだよね?」
「合意はしていないよ」
「合意してるじゃない?いいよって」
「ほとんど脅迫に近い状況で、それは通らないだろ」
「……ずるい」
「ずるくない」
「私、田中君なんて、好きでもなんでもないから」
「知ってる」
「私、キスしたいけど、したいわけじゃないから」
「どっち?」
「……言ってよ。キスしたいって。それかキスしてくれって」
「脅迫?」
「愛の告白です」
「愛の告白か……。僕には美也がいるから」
「私達2人とも愛してくれてもいいじゃない」
「そんな事、現実的じゃない」
「今だけでも」
「美也を裏切りたくないから」
「かっこいいね、変態」
「褒めるか、貶すか、どっちかにしろ」
「こんなに迫っても駄目?私、魅力ない?」
「いや、充分あるよ。委員長は可愛いし、真面目だし、おっぱいでかいし」
「でも嫌なの?」
「何が?」
「キス」
「嫌じゃないって。でも美也は裏切れない」
「美也ちゃんは、良いって言ってくれてるじゃない」
「美也はたまにズレた事するからな……僕が止めてやらないと」
「裸で居させてる変態のくせに」
「それ以上は出来ないって事だよ」
「私にもうチャンスはないの?」
「美也がいなかったら、委員長を好きになった自信はある」
「……分かった。私の負けでいい。降参よ、降参。本当あなたって、本当に手ごわいのね」

そう言うと、私は彼の唇を奪った。
57田中君は変態27:2013/12/31(火) 12:15:31.65 ID:d/TJta0t
私は悔しかった。
私は彼の方からキスして欲しいと思っていた。

私は別に、美也ちゃんの彼を取りたいという訳じゃない。でも、ねだった。
ただこっちを見て欲しかった。彼の方から私に好きと言わせたかった。
いつからこんな気持ちになっていたのか分からない。体を洗ってあげた時?ポッキーで犬の真似をした時?
初めて彼の前で裸になった時?胸を触られた時?それとも最初っから……この家に来た時から?
もしかして学校で一緒に授業を受けた時から?もう分からないよ……。
ただ、彼の方から私を襲ってくれる事を、私は望んでいた。

でも、もう駄目。本心を聞いちゃったから。
ずっと前から聞いていたけど、ずっと前から知っていたけど、でも望みは捨てられなかった。
この期に及んで、私は彼に振り向いてもらえなかった。もう、これ以上の誘惑があるだろうか?
これ以上、私は何を使えば彼に振り向いてくれるだろうか?
……セックスなんてものは、すぐに思いつく。でも駄目じゃない?それって本当に最後の最後じゃない?
それで駄目だったら、今以上に苦痛を味わう事になるんじゃない?それは、嫌。
だから折れた。振り向いてくれる事をあきらめた。

……美也ちゃんは、いいと言った。私が彼にキスしてもいいと言った。
彼女の気持ちは、どこにあるんだろう?私の事を信頼しているから?信頼してると、彼氏にキスしても
構わなくなるのか?
……おそらくだけど。これは本当におそらくだけど。
美也ちゃんは、彼の方を信頼しているんだ。
信頼しているから。裏切らないと知っているから、私が自由に振る舞う事を許しているんだ。
彼女はただものではない。太陽のように明るく、誰からも愛される少女。
そんな才能の持ち主が、恋の相手に彼を選んだ。勝てないのは当然かもしれない。
……それにしても、ずるいよ美也ちゃん。裸でいても、キスは恥ずかしいとか。
私に付け入る隙があるように思わせていて、そうしておいて、私を使って関係を進展させたんでしょ?
考えすぎか……私、本当に余裕なくなってるな……。

「ん……んん……」
私は貪るように彼にキスの嵐を浴びせかけていた。
いいよね?美也ちゃん。私、彼にキスしてるけど、許してくれるよね?
それにしても、なんて甘い感触なんだろう。これが待ち望んでいた感触なんだ。この温かい口の中に
私の舌を絡ませる事が、私の望んだ事で、本当は彼の方からしてくれるはずの事だったんだ。
それにしても、彼が私の誘いを受けて、お風呂に来てくれて本当に良かった。ベッドの上で、彼に愛を
ねだらなくて良かった。だって……だって……。

「委員長。泣いてるのか?」
泣いていても、誤魔化せるじゃない?「これは水よ」って。

「田中君、ごめんなさい。私、あなたが好き。愛してる」
「……今分かったよ。嘘泣きには見えないしね」
「うん。好みじゃない。とか言ってごめんね」
「……うん」
「目立たない男の子って言ってごめんなさい」
「初耳なんだけど……」
「ちょっと皮被ってるって言ってごめんなさい」
「……委員長は本当にいい度胸してるよな」
「そんなあなたが好きよ?」

田中君は、私に起き上がる様に言った。
2人して座り直すと、事の顛末を見守っていた美也ちゃんに、少しむこう向いていてくれ。と言った。
美也ちゃんが向こうを向いたのを確認すると、私の方を向いて、彼はキスをしてくれた。
簡単なキスじゃなく、さっき私が浴びせたような熱い熱いキスを。
私の姿勢から、美也ちゃんが見えた。美也ちゃんはこっちを見ていた。私達の姿を焼き付けるように。
私は目を閉じ、彼に身をまかせた。

……あっ。胸揉んだな?
58田中君は変態28:2013/12/31(火) 12:19:12.81 ID:d/TJta0t
夜になって、皆で一つのベッドを使って寝た。
狭かったし、2人は裸なので、田中君はさぞ寝にくかったろう。
私達は、田中君を挟むように眠った。

・・・・・・

「りえっち……起きてる?」
「うん、起きてるよ……」
「さっきのお風呂。楽しかったね」
「……うん」

あの後、田中君は美也ちゃんの体を洗ってあげた。その洗い方に私は驚いた。
田中君は、美也ちゃんの体を触るとき、必死になって、自分を抑えようとしていたからだ。
手が胸に行こうとして、止める。今度はお尻に行こうとして、止める。
つるっつるのアソコに差し込もうとして、やっぱり止める。
ほとんど性欲がないように見えた田中君は、恐ろしい忍耐力で我慢しているに過ぎなかったのだ。
私が「恋人の体ぐらい、ちゃんと洗ってあげなさい」というと、申し訳程度に各所を撫でた。

「私、美也ちゃんを裏切っちゃったね」
「そうなの?」
「だって、私、田中君の事好きだったんだもん。裏切りだよ」
「そうなのかな?」
「……そうだよ」
「みや、そうは思わなかったよ」
「見てたよね」
「うん。ちょーこうふんした」
「怒ってないの?」
「みや。りえっちのこと好きだってば」
「好きと怒らないは、関係ないじゃない?」
「ううん。かっちゃんとちゅーしても、りえっちのこと好きなの」
「私、美也ちゃんと居ていい?」
「もうまんたんです!」
「……問題なしって意味だよね?ありがとう」


「……田中君。私、勝手な事ばっかり言ってるね」
「……うん」
「さっきの事、別れのキスなの?」
「……いや」
「じゃあ始まりのキスなの?」
「……多分……。委員長がいなくなると、美也が悲しむだろ……僕は美也を……」
「うれしい……」
「おー、かっちゃん起きてたー」
「早く寝ろよ。明日も遊ぶんだろ?」
「いいじゃん。もっとかたろうぜいっ」
「僕は寝るよ」
「ちぇー」




「……おやすみなさい。ちゅっ」




おわり。
59名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 12:21:04.10 ID:d/TJta0t
終わりです。

支援してくださった方。読んでくださった方。ありがとうございました。

それでは、よいお年を。
60名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 12:31:42.96 ID:oL2hhOu/
年末に凄いのきたな。ありがとう。
61名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 12:46:22.94 ID:EuKSvVx7
お疲れ様です
来年にも期待してます
62名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 15:25:02.79 ID:x11aytXK

良い作品でした。感謝感謝
63名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 16:06:38.98 ID:szKUgAj3
いい年越しさせてもらった
感謝感激
64名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 16:23:47.79 ID:7wix30sd
僕も委員長のおっぱい揉みたいです!
揉みまくりたいですー!!
65名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 19:22:26.42 ID:Zs+a7eTD
リクエスト
廃部に追い込まれた水泳部、大事な水泳大会で男子が風邪で欠場。変わりの男子が居ない、
応援に来ていたボーイッシュな女子、身体は貧乳で筋肉質であるのでよく男に間違えられていた。
欠場した男子のために男用競泳水着でトップレスになって代わりに泳ぐ
しかし他校の男子から変な目で見られる。それは乳首が男より大きく歩くたび
おっぱいが小刻みに揺れていたからだ。女とバレてしまいその後・・・
こんな作品お願いします。
66名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 23:53:34.35 ID:Fps5c6Uv
 女に子は皆、魔法少女だ。
 伊達眼鏡をコンタクトに代え、ウイッグを付け軽くメイクをするだけで大変身。空を飛んだり悪い
奴をやっつけることこそ出来ないが、姿形だけなら本物の魔法少女にだってなれるのだから。
 「……………よしっ!」
 そして誰にも絶対正体を悟られることの無い魔法少女なら大胆にだってなれる。
 一年分の資金と二月分の労力を注ぎ込んで完成させたコスチュームを身につけた音々は只の中学生
ではなく魔法少女ネオラブリィ・イノセント・ドロップだ。

 つまり今、松下音々という少女はこの世界に存在していない。

 幸いな事に会場近くに一人で済んでいる社会人の従姉妹の部屋に一泊させて貰って出がけに着替えを
すませた音々は「すっかり出来上がった」テンションで出発。首から上だけなら殆ど目立たないコスプレ
という利点を生かし、大きなコートをすっぽり被った状態で年に一度の祭典に意気揚々と乗り込んで
会場内の更衣室で最後のコスプレチェックを済ませた。
 「んふふ〜ん、どっから見ても本物だよ〜!」
 腰まで届く細長いツインテールを結う大きなリボンに胸元が大きき開いたフリルのチューブトップに
多層チュールのミニスカート、そして羽織るマントに至るまで全てが手作り。同じ年頃の顔見知り女性コス
プレイヤーに手鏡を持って貰い、お互いにポーズを取ったりクルクル回ったりしながら確認し合って褒め
合うと音々の意気は更に上昇。
 ほぼストップ高のまま、普段の音々を知っている者は誰も見たことがないであろう生き生きとした表情で
目指すエリアへと他のレイヤーに混ざって移動を開始する。
67名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 23:54:31.85 ID:Fps5c6Uv
 「あ……!」
 そんな音々の胸元に微かな違和感。
 白くて薄いトップのラインを崩さないようにと下着を着けず、真っ白な二プレスを張っただけの乳首が
主の昂揚に釣られて顔を出し始めたのだ。
 (やだ……こんなに人、いっぱいいるのに……)
 昼間っから、こんなに大勢の人がいる場所でブラも付けず胸を尖らせている自分。しかも何かの拍子に
軽く指が引っかかっただけで膨らみが全て露わになってしまう服を着ながらである。
 (ばれちゃったら、大変な事に……)
 次第に近づいてくるエントランスプラザの入り口。あれを潜ってしまうと今度は大量のカメラに囲まれる
事となる。そしてカメラの数を優に上回るであろう見学者の視線にも。
 「あふん……っ」
 そう想像すると更に充血する突起。苦しくてくすぐったいから解放して欲しいとチクチクとした刺激を
音々の脳に送って寄越す。恥ずかしくて視線を落とすことは出来ないが、二プレスが少し剥がれた感触
からすると既にチューブトップの表面に形が浮き上がっているかも知れない。
 (そんなことになってたら……お、おっぱいの形……丸わかりに……)
 この衣装で胸が張ってしまうとトップの形がクッキリ出てしまう可能性が非常に高い。つまり会場で
待ち受けている全員にヌード同然の状態で晒すことになってしまう訳なのだが。
 (や、やだ! 下も……!)
 汗で張り付き、頂点部に小豆の形が浮き出たチューブトップの胸を張って無数のフラッシュライトを
浴びる自分。そんな光景を想像しただけで、今度は処女が緩み熱くて粘度の高い樹液が陰唇の内側に
トロリと滲み出てしまう。
 (そ、それだけは絶対だめなのに……)
 何を隠そう、音々の下半身はレギュレーション違反状態。アニメ通りの丈のスカートなら中は見えない
筈なのでパンツを穿かず白いボディペイントのみ。テーピングすらしていないので濡れてしまったら最後、
垂れ流しである。
 (だ、大丈夫だから! 平気そうにしてれば裸でエッチなお汁漏らしてるなんて誰にも分からないし、
コスプレしてるから絶対に大丈夫なんだから!)
 内股になったり、不自然に股間を庇ったりしたら逆に発覚する可能性が高くなるだけ。そう自分に
言い聞かせ胸を性器を疼かせながら音々は撮影エリアに入った。
68名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 23:56:16.57 ID:Fps5c6Uv
 「ナナちゃん、こっち視線くれますか?」
 「あ、はいっ!」
 「こんどはこっち! ちょっと首を傾げてウインクして!」
 「はいっ!!」
 そうして始まった撮影会。アニメの設定と同じ自称年齢と、ホームページを立ち上げての告知や他の
イベントへの参加などで一定数のファンを持つ音々は『ナナ』というハンドルネームを使っている。
 「もうちょっと前屈みになってくれる?」
 「えっ! それは……ちょっと……」
 自ら選んで壁から離れたポイントに移動し、前後左右を囲まれた状態で下手なポーズを取ってしまうと
パンツという建前のボディペイントが見えてしまう。
 思わず渋ってしまう音々。
 「ナナちゃんは、そういうのはしないんだよ!」
 「ニワカは引っ込んでろ!」
 「あ……」こういう時には真面目なファンは有り難い。ブログのコメントで普段は大人しい女の子だと
見抜いている数人が音々の代わりに注意してくれる「……ご、ごめんなさい! ちょっと恥ずかしいのは
無理ですけど、これで許してもらえませんか?」
 照れ笑いを浮かべながら腰を落としてしゃがみ、本格的に膨らみ始めたバストの未熟な谷間からチューブ
トップの奥が僅かに見えるポーズでサービスする音々。
 「う、うおぉぉぉぉっ! ありがとうございますナナちゃんっっ!!」
 周囲から集中砲火を浴び、泣き出す寸前だった男が感激の涙を浮かべながら連続シャッターを切る。
 「写真、よかったメールで送って下さいね?」
 「ははは、はいっ!」
 「お前、マジでナナちゃんに感謝しろよ」
 「俺等の天使なんだぞ!」
 「やっぱ優しいよなぁ、ナナちゃん」
 そして音々の機転で場が収まり、再び和やかな空気で撮影が再開されるが。
 (む、胸の中まで見せちゃった! やだ、お尻の穴までヒクヒクしてるよぉ……!)
 スカートの中は既に大洪水になっている。
 「ナナちゃん。嫌じゃなかったらで良いけど、足を伸ばして床に座ってみてくれないかな? あ、この
ハンカチあげるからお尻の下に敷いて」
 「あ、はい。そのくらいだったら良いですよ」
69名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 23:56:47.94 ID:Fps5c6Uv
 高校生くらいの別のファンのリクエストに応え、受け取ったハンカチを広げた上にスカートを押さえつつ
慎重に腰を下ろす音々。一つ間違えたら破滅だ。
 「ゆっくり……ゆっくりと……」

 グチョッ!!

 「ひゃんっ!?」
 裸のお尻が接地した途端、音々自身の体重に負けて陰唇が広がる。そして中に溜まっていた愛液が一気に
溢れて股間全体に広がり、粗相したように濡れ汚れてしまう感触に悲鳴を上げてしまう音々。
 「ナナちゃんっ!?」
 「だ、大丈夫? 変なお願いいちゃったかな?」
 「あ……い、いえっ! ちょっと床が冷たかったから驚いちゃって……変な声出してごめんなさい!」
 咄嗟に考えた言い訳を口にしている間にもハンカチの汚れは増してゆく。
 「ちょっと疲れたかな、ナナちゃん?」
 「だったら、ここで休憩にする?」
 「だ、大丈夫です! もうちょっとだけ、良いですよ!」
 興奮で息を乱しながらも、音々は周囲を安心させようと要望通りモジモジと両足を前に伸ばす。
 「んんっ!?」
 だが座ったまま不用意に動いた所為で更に接着部分が増え、熱すぎる愛液を敏感な肛門粘膜に感じて身震い
してしまう。ゾクゾクが背筋を駆け抜け反射的に顔を上げた瞬間。
 「ナナちゃん、良いよっ!」
 「ちょっと大人っぽい表情、可愛いよ!!」
 「これで休憩にするから、頑張ってね!」
 「は、はひぃっ!!」
 (やだ……このハンカチ、立ち上がる時にどうやって誤魔化したら良いの!?)
 親切なファンにもらったハンカチがべっとりと粘液で汚れているが見つかり、全てが発覚してしまう場面を
想像しながら音々は無数の連続フラッシュの中で達してしまった。
70名無しさん@ピンキー:2013/12/31(火) 23:58:05.21 ID:Fps5c6Uv
>>23
時事ネタなんで慌てて書いたけど、こんな感じですかね?
では皆様、良いお年を!
71名無しさん@ピンキー:2014/01/01(水) 01:34:22.60 ID:7gp6+b5r
>>66
リク主ではないけど、素晴らしい
感じてるのに必死にばれないようにする女の子は良いですね
ヒロインも可愛いし、続編も期待
72名無しさん@ピンキー:2014/01/01(水) 15:57:17.33 ID:8ZKRSDs6
>>65却下
73名無しさん@ピンキー:2014/01/01(水) 18:20:17.77 ID:1IMmnUza
皆さん、あけおめ♪


>>65
やっぱり最後までやられちゃうわけでしょ?
74名無しさん@ピンキー:2014/01/01(水) 20:45:13.23 ID:VZ1tYJkH
>>70
23だけど凄い!
いいお正月になったよ
本当にありがとう
俺が感じてた「今日はいつもの私とは違う私だからなんでもしていいの!」みたいな感じとかコスプレっていう大義名分を得ての露出行為とかが出ててかなり良かった
75名無しさん@ピンキー:2014/01/02(木) 02:58:32.60 ID:7uKzyQHE
>>66
gjgjgj
76名無しさん@ピンキー:2014/01/02(木) 03:04:04.04 ID:ZKjV1ra6
ここ最近スレの進みも早いし投稿作品も多いですね、喜ばしい限り
77名無しさん@ピンキー:2014/01/02(木) 20:10:44.15 ID:A+zMsLex
>>65別バージョン
高身長でショートカットで貧乳筋肉質の新人女刑事が作り物のちんこ付けて
指名手配のお尻に傷のある男を探すため男湯に潜入するも、ちんこが取れてしまい
女だとばれて回される
78名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:52:00.48 ID:ASgcl6BV
投稿します。
タイトル:『花梨』

旅行先での露出ものです。3部構成(予定)で、今回は1部を投稿します。
79名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:52:55.64 ID:ASgcl6BV
「ねー、旅行行かない?」
いつものコーヒーショップで、花梨が唐突にそんな話を持ち出す。
「旅行?どうしたよ、いきなり」
「いやさー、あたし達も仲良くなってけっこう経つのにさ、旅行のひとつも行ってないのはどうかと思って。
しかも夏だよ夏。大学生の夏休みに引きこもってる手はないでしょ」
「はぁ。ま、確かに夏休みだし、外に出るべきってのは間違っちゃいないけど。またえらく急な話だな」
「いいじゃーん、どうせ暇でしょ?」
し、失礼な。
俺にだって予定は…………まぁ、そんなに無いな。
「まぁまぁ恭一、花梨はいつもこうじゃん」
翔太がいつものように軽い調子で返す。
「でも旅行ってもさ、どこ行くつもり?もう有名どこはほとんど満員だと思うよ?」
「ふふーん。それについては良い案があるのよねー」
自信あり、といった感じで翔太に答える花梨。
「どんな案なんだ?」
「あのね、夏休みの課題で、古くから日本に伝わる伝承や行事について調べてくるっていうレポートあったでしょ?」
「ああ……植草教授の課題ね。通年授業だからってまさかの夏休みレポート出すっていう。やってくれるわー」
言いながら翔太はおかわりのコーヒーを頼む。
おかわり自由なのに美味いコーヒーがこの店のウリだ。
……採算が取れているのか、たまに心配にはなるが。
「みんな大体文献とか調べて書くみたいだけど、やっぱ民俗学専攻の人間としては、
直接行って調べてくるべきだと思うわけよ。でね、色々調べてたら白滝村っていう村に、
外の人間にはほとんど知られてない行事があるってことが分かったんだー」
「……それ、どこ情報?」
「ネット」
「眉唾もんだな……」
「ま、あたしもそう思ったんだけど。でも、本題はそこからでさ。その村へのバスが出てる町、三咲町っていうんだけど、
そこの海がすごく綺麗みたいなんだよね。他の自然もすごい綺麗らしくてさ。しかも、温泉もあるんだって。
ま、だから本命はそっちって感じ?」
80名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:53:50.84 ID:ASgcl6BV
綺麗な自然、か。
生まれてこの方ずっと都会から出たことがない身としては、興味が無いわけではない。
「まぁ確かに、そこなら既に宿がいっぱいなんてことはないだろね、聞いたことないし。
それに……その村の話、まったく興味がないわけでもないし。」
翔太も、割と乗り気な反応を示している。
「でしょ?そういうことが気になるから、あたしたち民俗学を選んだわけじゃん。
こういうのはやっぱ、気になったら足使って確かめるべきだと思うわけよ」
そうも熱く語られると、確かにそうかも、なんて思い始める。
「恭一はどう思うよ?」
翔太がこっちに話を振る。
「ん……そうだなぁ。でもま、花梨のいうことも一理あるかもな。それに俺、都会から出たこと
ないからさ。田舎の綺麗な自然ってのにはちょっと興味あるかも」
「はい、じゃあ決まりね。バスと宿の手配は言いだしっぺのあたしがやっとくから、二人とも日空けといてよね」
「待てって。日空けとくのはいいけど、日程決めてないだろ」
相変わらず花梨はせっかちだな……。
「来週くらいで良いんじゃねー?」
「そんな急に取れるもんか?」
「まぁ、ほとんど聞いたこともない場所だしさ。ひとまず花梨にはその辺で手配してもらおうぜ」
確かにそんな場所は聞いたことがない。
そもそも、若い観光者が俺たち以外にいるのかも怪しいところだ。
「……分かった。じゃあ花梨、そういう感じで頼む」
「はーい、任せといて!」
……にしても。
勢いでなんとなく決まったけど、旅行……か。
翔太と花梨とは大学のクラスの友達として出会った。
翔太はもちろんのこと、花梨ともなんやかんやウマが合い急激に仲良くなった。
教室で喋ったり講義後にその辺に遊びに行ったりはしたけど、遠出するのは初めてだな。
それに……。
ま、花梨も一応女だからなぁ……。
普段は女として意識せずに話してるけど。
でも、泊まりとなるとさすがにな……。
「…………」
いや、こういう風に考えるからいけないんだ。
いつも通り接するだけでいい。
別に、何が変わるわけでもないんだしな……。
81名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:54:41.28 ID:ASgcl6BV
「いやー、なんかわくわくするね。早く着かないかなー。恭一もそう思うでしょ?」
「ん?あ、ああ……」
三咲町行きのバスの中、わくわくした様子の花梨が話しかけてくる。
「んー?どしたの?なんか調子出てないみたいじゃん。あ、もしかして酔った?」
「い、いやまぁ……そんなとこかな」
「変なの。翔太ぁ、なんか今日の恭一、おとなしいよね」
「ん?あ、ああ、そうだねぇ」
「翔太も……どしたの二人とも」
ダメだ、妙に調子が出ない。
どうしてもいつもと違う花梨が気になってしまう。
花梨は、めずらしくふわっとしたワンピースを着ている。
普段がほとんどボーイッシュなパンツスタイルだからか、いつもより花梨の性別を意識してしまう。
それに、無防備すぎるんだよ……。
おそらく気づいていないんだろうが、少し屈むたびに胸元がチラチラと見えてしまっている。
けっこう、大きいんだな……。
胸元から覗く谷間に、目線が吸い寄せられる。
しかも、3人がけにしてはこの席は狭い。
そのせいか、さっきからずっと花梨の太ももの柔らかさが伝わってくる。
「……ふぅ」
「どしたの?大丈夫?もしホントに気持ち悪いなら停めてもらうけど」
花梨に下からスッと覗きこまれる。
と、そのせいでさっきよりもハッキリと胸元が露に―――
「い、いやいい。大丈夫。問題ない」
だ、ダメだダメだ。
相手はあの花梨だぞ。
いちいち反応してどうするんだ。
でも、俺を心配して覗き込んできた花梨、ちょっと可愛かったな……。
いつもは後ろで縛っている髪を、旅行だからと今日は下ろしている。
茶色くてふわふわの髪は、ところどころが外に撥ねていて少し犬の耳を連想させる。
花梨の髪、なんかすごい良い匂いがするしな……。
……って違う、そうじゃないだろ。
ふと横を見ると、翔太もどこか落ちつかなそうな表情をしている。
もしかして、あいつも同じようなことを考えてるのか?
同じ男だ、十分あり得るな。
でも、もしあいつがただの車酔いだったとしたら、俺相当ダサいな……。
82名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:55:21.32 ID:ASgcl6BV
『お疲れ様でした。三咲町前でございます。お忘れ物のないようご注意ください』
もやもやと考えているうちに、バスが三咲町に到着したようだ。
少ないなりに、ぽつぽつと客が降りていく。
「さて、俺らも降りますか」
荷物を持ち、バスを降りる。
と。
「ほら、足元気をつけなきゃ。そんな慣れないもの履いてんだし」
翔太が花梨の手をとる。
確かに、花梨は普段は履かないヒールを履いていた。
「えっ……?あ、ありがと……。どしたの、翔太があたしにそんな風に気をつかってくれるなんて」
「ん……いや、まぁ花梨も一応女の子だしなって」
「一応で悪かったですねーっ。ま、でも、ありがとっ」
照れ隠しをしながらも、満更ではなさそうな花梨。
もしかして。
自分だけでなく翔太も、なんとなく花梨を女として意識してしまっているんじゃないだろうか。
ふと、対抗意識が湧いた。
「花梨」
バスから降りた花梨の方へ手を差し出す。
「ん?何?」
「……荷物、持ってやるよ。けっこう重いんだろ?」
手に持っていた荷物をさっと奪い、肩にかける。
「えっ、えっ?ちょ、どうしたの恭一まで」
「別に。ま、翔太と似たようなもんだ」
照れもあってか、あまり素直には言うことができない。
「……ありがとう。やだな、急にこんな風に扱われると、調子出ないじゃん」
花梨も花梨で、急に女の子として扱われたことに少し戸惑っているようだ。
「……でも、悪い気はしないかなっ。ありがとね、二人とも」
にこっと笑顔を見せる花梨。
その笑顔が、とても眩しく感じた。
83名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:56:06.75 ID:ASgcl6BV
「おおー、綺麗な町じゃん!なんか、海沿いの街って感じで」
翔太が歓声を上げる。
バス降り場から歩いて数分、三咲町の町並みが見えてきた。
「白滝村にバスが出てるって言うからどんな田舎かと思いきや、意外と栄えてるみたいだな」
三咲町は想像していたよりもずっと活気を感じる町だった。
「そうね、街並み自体はそんなでもないみたいだけど……。やっぱ、海の町ってのが活気を感じさせるのかもねー」
海から吹く風に、ふわりと花梨のスカートが舞う。
……っ。
舞い上がったスカートについドキっとしてしまう。
本人は特に気にしてないようだが……。
「さて、それじゃ観光に行きますか。俺もちょろっと調べてみたんだけど、今日昼から
祭りっぽいのやってるらしいよ。出店みたいなんもあるっぽいぜ」
翔太のやつ、なんやかんや楽しみにしてたんだな。
クスリと笑いがこみ上げる。
「おおー、いいじゃん!じゃあさっそく行こーよ」
花梨が男二人の手を取る。
「お、おい……」
「っとと……」
「せっかく初めての旅行なんだしさ、どんどん行かなきゃ!」
「分かったよ、行こうぜ」
ま、楽しみにしてたのは俺も同じだしな。
にしても花梨のやつ、いきなり二人の手を取るなんて。
あいつも初めての旅行で、けっこう舞い上がってるのかもな。
ま、いいよな。
楽しいのはいいことだ。
84名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:56:47.85 ID:ASgcl6BV
「あーっ、また外れちゃった。あたしこういうのダメなのかなぁ。
や、もう一回。もう一回だけチャレンジ!」
店のおじさんに100円を渡す花梨。
もうこれで何回目だ……?
「よく狙って……とりゃっ!」
花梨の発射した輪ゴムはまた的の横をすり抜ける。
「ええいもう、ちょっと貸してみ」
「あ……」
花梨の手から射的用の銃を取り上げ、おじさんに100円を渡す。
「花梨が当てたいのはあれ?」
8番と記された的を指差す。
「え?う、うん」
あまりにもヘタクソすぎてこれ以上は見ていられない。
「どれ……っと」
的をしっかりと狙って引き金を引く。
輪ゴムはまっすぐ的に向かって飛び、的を棚の下へと落とした。
「おおーっ。恭一すごいっ。あたし何回撃ってもダメだったのに……」
「よっ、名射撃手っ」
「花梨が下手すぎるんだよ……。ほら、これ」
景品のぬいぐるみを花梨に手渡す。
「……ありがとう。なんか恭一、ちょっとカッコ良いじゃん」
このこのっと肘で突いてくる花梨。
「……そりゃどうも」
旅行の開放感からか、場の雰囲気は普段より柔らかい。
普段なら言えないようなことも素直に口に出せている。
いつもより女の子らしい花梨に影響されてか、自分も翔太も花梨に優しく接している。
花梨も珍しく優しい扱いを受けて嬉しいのか、終始ご機嫌だ。
「恭一、アレやろうぜアレ」
翔太が誘ってきたのは『ハンバーグくじ』だ。
串にハンバーグが刺してあり、串に印がついてあればもう一つ食べられる。
「いいな、バスの中で何も食べずに腹減ってたし。どっちが多く食えるか勝負だな」
「そんな簡単に当たるー?」
どーせ一個でしょ、と笑う花梨。
よく見てやがれと向かう男二人。
――結局、二人とも仲良く一つずつハンバーグを食べるに至った。
85名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:57:18.95 ID:ASgcl6BV
「ふうっ。露天風呂、思ってたよかずっと良かったな」
「やー、これは上出来でしょ。おじさん大満足よ」
「何言ってんだお前。……っと、飯来てたのか。時間過ぎちまってたしなぁ」
「おおー、これまた美味そうですなぁ」
風呂から上がり、翔太といつものようなやり取りを交わす。
花梨のやつは……まだ戻ってないのか。
……。
普段だったら、花梨が戻ってくる前に飯食っといてやるか、なんて冗談も飛ばすところだが。
今花梨の話題を出すとなんとなくぎこちない雰囲気になりそうな気がした。
「はーっ、良いお湯だったねーっ!」
と、タイミングのいいことに花梨が帰って――
「……ん?どしたの二人とも。口あけて黙っちゃって」
翔太と二人で少しの間固まる。
風呂上り、髪を濡らした花梨はそれほどまでに色っぽかった。
「いや……。……よ、よし。花梨も来たことだし飯にしようぜ」
翔太がわざとらしく話題を変える。
「おー!ご飯来てるじゃん!美味しそー」
目の前のご馳走に目を輝かせる花梨。
ナイスだ翔太。
やや強引なもっていき方だったが、花梨は特に気にならなかったようだ。
「それにな花梨、驚くことなかれ。風呂前、お前らが部屋でグダグダしてる間に、下で酒を買ってきといてやったぞ」
ここぞとばかりに自分も盛り上げにいく。
「おお、やるじゃん恭一」
「あたしお酒って普段あんま飲まないのよねーっ。なんか盛り上がってきた!」
実は俺も翔太もそこまで酒を本格的に飲んだことはない。
ワクワクしているのは自分も同じだった。
予想外の出来だった露天風呂から始まり、旅先の宿は想像以上の盛り上がりを見せている。
86名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:57:51.25 ID:ASgcl6BV
「それでーーっ。問題は今日の恭一と翔太よぉっ」
顔を赤くした花梨にぺちっと頬を叩かれる。
酒盛りをはじめてから随分と時間が経った。
俺も……やばいな、かなり酔ってる。
普段そんなに飲まないから、加減が良くわからん……。
「おいー、恭一だけずるいぞ。花梨、俺も俺も」
翔太に至っては俺以上に酔っているように見える。
「なによー、あんたも好きねーっ。うりゃっ」
今度は翔太の頬をぺちっと叩く。
「くはっ、ナイスビンタ」
花梨から嬉々としてビンタを受ける翔太。
あの様子じゃしばらく冷静になるのは無理だろうな。
「じゃなくてーっ。恭一と翔太の話よぉ」
じりっと花梨に攻め寄られる。
う、うわ……。
前屈みになったせいで、胸元からちらりと柔らかそうな谷間が覗く。
「う……」
思わず腰を引いてしまう。
「し、刺激が強すぎるっての……」
花梨に聞こえない声の大きさで呟く。
今まで花梨と接してきて平気だったのは、女として意識してこなかったからだ。
なのに、これは……。
「ねぇーっ。何で今日、そんなに優しいのよぉ。そんなに優しくされたら、
いくらあたしだって嬉しくなっちゃうじゃん」
ち、近い。
花梨の顔が、少し顔を近づければ触れそうなところにある。
花梨の唇、綺麗だな……。
艶々としていて、見ていて触れたくなってしまう。
それに……。
またチラと視線を下に戻す。
「……反則だろ」
白く透き通った肌、柔らかそうに揺れる胸は、花梨が女であることをより一層意識させる。
股間にムズムズと甘い疼きが走る。
あー……、頭、くらくらしてきた。
87名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:58:36.77 ID:ASgcl6BV
「もー、恭一ぃ、酔ってるの?だめだめじゃーん」
うるせぇ……酔ってるのはお前も同じだろ……。
「じゃあ、翔太ぁ。ねー、なんでー?」
酔いがどんどん回っているのか、俺たちの反応が面白いのか、花梨の行動がだんだん大胆になっていく。
「え?ちょ、花梨……う、うわ」
ぼーっとしていたのか、翔太が慌てた声を上げる。
それもそのはずだ。
花梨は、翔太の肩に両手をつき、あぐらをかいた翔太に自分の右膝を乗せてしまっている。
「あ…………」
両手を宙に彷徨わせたまま、前を向いて動かなくなる翔太。
あまりのことにさすがに少し酔いが覚めたようだ。
「か、花梨こそ……なんで今日はそんな……女っぽいんだよ」
反撃とばかりに翔太が返す。
「そ、そう……?」
言われて予想外だったのか、翔太から身を引き、ぺたっと座り込む花梨。
「そうだよ……。いつも男みたいな感じのくせにさ」
「ちょ……翔太、あたしのこと普段男だと思ってたの?」
「そうじゃないけどさ……。なあ、恭一」
「ああ……花梨が悪い」
こんな女らしい一面を見せられて、俺達にどうしろってんだ。
「なによー、あたしが女らしい格好しちゃ悪いっていうのー?」
翔太から身を離し、とん、と肩を当ててくる花梨。
少し顔を回せば触れそうな距離に、花梨の頬がある。
くう……。
ドクドクと早鐘を打つ心臓の音に、必死で気づかないフリをする。
88名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 01:59:19.99 ID:ASgcl6BV
「だって花梨……普段あんな女らしい格好しないじゃんかよ」
「それはだって……旅行なんだしさ。悪かったですねーっ」
「……悪くないから、困るんだよ」
「え……?」
「そうだね。花梨は悪くないけど、悪いよ」
「どういうことよー……」
「どうもこうも、あんな格好されたら、こっちだって花梨を……」
……何を、言おうとしてるんだ俺は。
「……花梨を?」
……言うべきではない。
それは分かっているのだが、正直な気持ちが自然と口をつく。
「……女なんだって、意識しちまうだろ」
………………。
部屋に一瞬訪れる沈黙の間。
……触れ合った肩と肩は離れない。
右肩に伝わる花梨の熱。
気が付けば触れ合っている指先に、鼓動が少し速くなる。
「そ、そうなんだ……」
「……そうなんだよ」
「…………でも、なんか嬉しかったかも。こんなに女の子っぽい扱いされたことなかったし……。
あたし、ちょっとドキドキしちゃったじゃん」
花梨の口からそんな言葉を聴くのは初めてだった。
普段の花梨なら、こんなこと絶対に言わないだろう。
「……お世辞言ったってだめだぜー、花梨。俺たち、大学入ってからこっち、そういう話いっさい無いんだから」
酔っているせいか、翔太の軽い口が一層軽くなっている。
「そ、そうなんだ。ふーん、ふーん……」
なぜだか少し嬉しそうにする花梨。
「何でそんな嬉しそうなんだよ、こら」
頭を押さえつけぐりぐりといじる。
「あ、ちょ、こら……あははっ」
「そうだぞー。俺たちがモテないのがそんな嬉しいか」
「そんなこと言ってないでしょーっ。……あ、でも、よくわかんないけどやっぱちょっとイイかも」
「どういう意味だ、このやろうっ」
「あは、あははっ……あは、ちょ、イタ、イタター!わー!ごーめーんー!すみませんでしたごめんなさいーっ!」
「ええい許さん、お前は俺達の純粋な心を何だと思ってる」
「べ、別に馬鹿にしてるわけじゃないってばーっ!」
89名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:01:33.68 ID:ASgcl6BV
支援
90名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:02:30.39 ID:ASgcl6BV
ん……、朝か……。
窓から差し込む朝日と心地よい鳥の声。
いつもと違う景色に、旅行中の身であることを思い出す。
見れば、隣では翔太が気持ち良さそうに寝息を立てている。
翔太のやつ、意外と寝相良いんだな……。
「さて、じゃあ今日の準備をしますか」
自分の部屋でのことのように、独り言とともに立ち上がる。
あ……。
立ち上がると、ズボンに大きくテントが張っているのが分かった。
瞬間、昨日のことが思い出される。
昨日は、三人で軽口を叩き合った後、急に眠くなってそれぞれの部屋で寝てしまった。
でも、その前……。
柔らかそうな花梨の胸元、肩や指が触れ合う感覚……。
……ダメだダメだ。
朝からこんな調子でどうすんだよ。
今日これからまた花梨と一日過ごすんだぞ……。
こんなことじゃ、この旅行中やっていけないっての!
『よし!』と気合を入れなおし翔太を起こす。
「おーい、翔太。朝だぞ。朝飯……はもう過ぎてんのか。とにかく、起きて準備だ準備」

―――――――

「あー、だんだん目ぇ覚めてきたよ」
翔太が首を回しながら呟く。
「こんだけ寝たのにまだ眠かったのか?」
「そんなに寝たっけ?昨日寝たのは……。……っ」
ぴたりと翔太の言葉が止まる。
おそらく、昨日の出来事を思い出してしまったのだろう。
「や、まぁそうだね。結構寝たっちゃ寝たかも」
しかし、そこには触れないようにしたようだ。
「まぁ酒の影響で眠いのかもしれないけどな。じゃ、居間に行こう」
翔太と二人、準備した荷物をおいて一度居間に出ようとする。
瞬間、言葉を失った。
「お、おはよう二人とも……」
か、花梨……?
そこには、顔を真っ赤にして立っている花梨の姿。
しかし、ある一部だけがいつもと違う。
「うわ、ちょ……」
隣の翔太が、驚いたように呟く。
…………。
言葉が出ない。
目の前の花梨は、少し動けば下着が見えるんじゃないか、と思えるようなミニスカートを履いている。
ふわっとした可愛らしいスカートからは、花梨の脚がすらりと伸びている。
ストッキングなどは履いておらず、誘うように白い太ももがむき出しになっている。
花梨の生脚は、そこらのモデルに劣らない曲線美を保っていた。
ムクリ、と。
自分のモノが勃ち上がっていくのを感じる。
91名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:17:13.39 ID:ASgcl6BV
「い、いやね?あたしって普段、あんまり女の子っぽい格好しないじゃん?だ、だから一度女の子っぽい
格好をしてみたかったっていうかっ。ほ、ほら旅行先だし!……普段あたしがこんな格好したら恭一と翔太に
笑われちゃうじゃん。でも、旅行中二人ともなんか優しいし、良いかなって」
すごい勢いでまくし立てる花梨。
顔の赤みはますます増していく。
花梨としても、ちょっとした冒険だったのだろう。
でも……。
女の子らしい格好っていうにしては、ちょっといきなり大胆すぎないか。
正直な話、スカートから伸びる脚がエロすぎて何といっていいか分からない。
「あ、あはは……。だよね、やっぱあたしには似合わないかな」
男二人の沈黙を否定と取ったのか、花梨は少し伏目がちになる。
うっ……。
しおらしい花梨の姿に、心臓の鼓動が大きくなる。
それに応じて、股間もますます反応してしまう。
花梨は、伏目のまま顔を赤くしてスカートの裾を抑えている。
抑えきれない本音が、口をついて出てくる。
「……良いんじゃないか?似合ってるし」
「え……?」
ほんと?という表情でこっちを見つめられる。
「ちょっと大胆だけど……良いんじゃねえの。着こなせてるよ」
「……だね。なんか攻めすぎな気もするけど、女の子らしい服も悪くないんじゃない?」
翔太とともに、花梨を褒める。
「や……、やだなもう。困ったからって褒めすぎでしょっ」
途端、顔をぱぁっと明るくする花梨。
「で、でも、お世辞でも嬉しいかな」
テレテレと下を向いて嬉しそうにする。
「いやー、正直お世辞じゃないよ。今日初めてマジマジ見たけど、花梨美脚すぎでしょ。
これは、ちょっと予想外だったわ」
花梨をべた褒めする翔太。
92名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:21:23.49 ID:ASgcl6BV
旅行の開放感、昨日の祭りでのやりとり、昨晩の酒盛り、大胆さを増していく花梨。
様々な要因が、二重三重に自分たちから照れを奪っていく。
普段言えないようなことも、簡単に言えてしまう。
「……恭一も、ホントに良いって思う?」
「……ああ。正直すげぇ似合ってるよ。可愛いじゃん」
うおお……勢いとはいえ言っちまったよ俺。
言った瞬間恥ずかしくなるが、何でもないといった風を装う。
「か、可愛い……?恭一が、あたしに……?」
「なんだよ、悪いか」
「……ううん。ありがと。えへっ、なんか着てみてよかったかも。ありがとね、二人とも」
よっぽど嬉しかったのか、にこにこと笑顔になる。
……旅行中の花梨は、本当に女の子らしい。
正直なところ、女としての魅力を感じてしまっているのは間違いなかった。
「よしっ。じゃあ今日もさっそく行こっか!今日はこの街全体を見てまわるんだし、早く行かなきゃ間に合わないよー!」
はしゃぐ花梨を横目に、翔太とやれやれと顔を見合わせる。
…………でも。
観光にでかけるのは良いけど、今日は一日この格好の花梨と一緒か。
少しはしゃげばすぐにでも見えそうな……。
…………。
いけないとは思いつつも、ムラムラとした気持ちが湧きあがるのを抑えることはできなかった。
93名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:23:37.14 ID:ASgcl6BV
「ほら、手」
「うん、ありがと恭一」
「飲み物いる?花梨の分も買ってきてあげるよ」
「ほんとに?助かるよ翔太」
観光を始めてからというもの、ずっとこんな調子だ。
チラと花梨の脚を覗く。
やっぱり、これはエロすぎるって……。
ミニスカートから伸びるむき出しの太ももは、下着が見えるギリギリまで眺めることができる。
歩き始めてからというもの、花梨はずっと周囲の男の視線を集めている。
花梨は気づいてないようだが、あからさまにじっと眺めていく人も居るくらいだ。
実際のところ、花梨の容姿は元から整っている。
それがきちんと女の子らしい格好をすれば、男の目を惹いてしまうのは当たり前なのかもしれない。
しかも、この旅行中に性格でまで女の子らしさを見せはじめている。
……ここに至って花梨に気に入られたい、花梨の喜ぶところが見たいと思う気持ちが芽生えてきている。
それと……。これは認めていい感情なのかどうかは微妙だが……。
可愛くなった花梨を他の男に好きに見られているということにも、背徳的な興奮を覚えている。
…………。
いや、まぁ女の子らしい花梨に優しくしたいってのが一番の気持ちなのだけれど。
……翔太はどんな気持ちなのだろうか。
「……はあ。もう、あたしダメだ」
突然自分の腕に何かが触れる感触。
見ると、花梨の手がそっと俺と翔太の腕に添えられている。
「ほんと、ダメ」
何を考えているのかは分からないが、目尻はとろんと垂れ下がっている。
「花梨……?」
「二人とも……やっぱおかしいよ。急に優しくなりすぎだもん。すごく嬉しいけどさ、
二人がそんな感じだと、あたしまで変になっちゃうじゃん。調子、くるっちゃうよ……」
花梨の手が、ぎゅっと腕を掴んでくる。
94名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:25:24.50 ID:ASgcl6BV
「……そんなこと言われても。なぁ恭一」
「……そうだな」
「ちょっと、ねぇ……もう勘弁してよぉ……」
「さっき買った荷物重いだろ?無理すんな、持ってやるよ」
「あ、ちょ……。あ、ありがと……。……もぉ、なんなのよぉ……」
こちらを見上げる花梨に対し、『ん?』と不思議そうな顔を返す。
「…………」
見上げる花梨の目尻はさっきよりも落ちてきている。
顔も赤くなり、少し涙を溜めたような目でこっちを見つめられる。
……ヤバイ。
本気半分冗談半分でからかってみたのは良いけど、花梨が可愛すぎる。
誘うような視線に、劣情が湧き上がってくる。
と、腕にさっきよりも柔らかい感触。
見ると、花梨が俺の腕をさっきよりも強く体に抱き寄せていた。
「…………!」
その柔らかさに、体が固まる。
「か、かり……」
咄嗟に声を出そうとする。
その瞬間、何事もなかったかのように腕から離れる花梨。
「…………」
離れた後も残る柔らかい感触に、心臓はドクドクと脈打っていた。
95名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:27:34.18 ID:ASgcl6BV
「……ねぇ。さっきから、すごい視線を感じるんだけど……」
歩き始めてからかなり経ったころ、花梨がそんなことを言い出す。
周りからの視線が気になるのか、スカートの端をぎゅっと抑えている。
しかし、そこは元々ギリギリのミニスカート。
手を添えたところで丈はほとんど変わらない。
「ちょっと恥ずかしいな。あそこの人とか、ずっとこっち見てるし……」
「……今さら何言ってんの。だいたい、花梨みたいな子がこんなギリギリの履いてたら見られるのが普通でしょ」
今さら何を、と翔太が返す。
「そ、そういうもんなの……?」
「……お前そんなことも想像せずに履いたのか。そりゃ見られるにきまってんだろ」
翔太と同じく正直に答える。
「そう……なんだ。……恭一と翔太でも見ちゃう?」
恥ずかしいのか、俯いたまま答える花梨。
「……そりゃ見るでしょ」
「……ああ、まぁ、見るな」
翔太と二人、じっと花梨の足を見つめる。
「あ……」
こちらの視線を感じたのか、花梨は顔を赤くしている。
恥ずかしがって隠そうとするが、ギリギリまで露出した白い脚はどうやっても隠すことができない。
隠そうとして裾や脚をなぞる手が余計にいやらしく感じられる。
「花梨……それ、逆にエロいぞ……」
「……確かに。というか旅館からずっと思ってたけどさ、その格好大胆すぎだって……」
「そ、そんなこと……」
男勢の攻めに女らしい反応を見せる花梨。
自然と気持ちが大きくなってくる。
96名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:37:11.44 ID:ASgcl6BV
「てかさ……。花梨が自分でギリギリの履いてるんだから、恥ずかしがるのはおかしいんじゃない?」
「だって……こんなに見られるなんて思ってなかったし」
「いいんじゃねーの別に。誰も知ってる人なんていないんだし。逆に、見せ付けるぐらいの勢いでいっちゃえよ」
「え、ええ……?」
「ここで何をしようと、帰っちまえば何も関係ないんだし。少しくらいハジけたところで問題ないだろ」
……何てことを言ってるんだ俺は。
「…………そう……かな。まぁ確かに、知ってる人なんて誰もいないけど……」
「まぁ旅行中くらいさ、ちょっと開放的になってもね」
「恭一も翔太も、そうなの?」
「……そうじゃなきゃ、花梨の脚がエロいなんて言えるわけないだろ」
「……ばか」
鼓動が速くなる。
格好つけて冷静ぶってはいるが、心臓はバクバクと脈うっている。
「それに……花梨が他の男から注目されてると……なんつーのかな。ちょっと嬉しいってのはあるかも」
「……そうなの?」
「なんていうか、花梨が注目されてると、ちょっと優越感っていうか」
……大丈夫か?我ながらもうかなりまずい部分まで攻めてしまっている気がする。
「あー……それは、うん、何となく分かるかもしんない」
かろうじて翔太もノってくれた。
今のは少し危なかったかもしれない。
「優越感?それってつまり、あたしと親しくしてることに対して……ってこと?」
「あ、いや別に深い意味は……」
「他の人は見てるだけなのに、俺達はこんなに仲良いんだぜ、みたいな……?」
「すまん何でもない忘れてくれ」
ダメだダメだ。
なんかもう発言のラインが分からない。
「あ、あたしは別に大丈夫だけどね……?」
「え……?」
「二人とも旅行中すっごく優しいし?なんか、別にそういうノリでも良いかなって。……あ。い、言っとくけど旅行中の話だからねっ?」
花梨はわたわたと話し続ける。
97名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:41:28.26 ID:ASgcl6BV
「恭一と翔太は、あたしが注目されてると嬉しいの?……その、優越感?」
「……うん、まぁ」
「そっか、ならスカート履いてみてよかったかも」
花梨は照れながら答える。
「花梨はどうなんだ?」
「え、あたし……?」
「見られるの、嫌なのか?」
「それは……恥ずかしいよ」
「じゃ、嫌なんだ?」
「別に、……嫌ってわけじゃないけど」
……心に、悪い滴が落ちる。
「花梨。さっき言ったけど、もう本音で話しちゃっていいんだぜ?」
「……本音。…………。……恭一もこれから全部本音で話す?」
「いいよ、話す」
「翔太も?」
「ん……そうだね、いいよ」
「ほんとのほんとーに、全部の全部だよ?あたしだけ恥ずかしいとか嫌だからね?」
「分かった……全部、本音で話すよ」
「で……?実際はどうなのよ」
「………………悪くは、ないかな」
「………………」
「…………てか、ちょっとだけ……良い」
心臓がドクンと脈打つ。
花梨の返答に、股間がいきり勃つのを感じた。
「……見られるのが?」
「…………そうよ、悪い?」
顔を真っ赤にして開き直る花梨。
98名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:44:26.23 ID:ASgcl6BV
「……」
翔太と二人、少しの間言葉を失う。
『…………ちょっとだけ……良い』
花梨のその言葉に、興奮が湧き上がる。
今まで感じたことのない種類の感情。
底の方から湧きあがってくるような、少し後ろめたい衝動。
俺は……。
「……何よ、引かないって言ったくせに」
花梨は赤い顔のまま、少し涙目になっている。
相当恥ずかしかったんだろう。
「ち、違う。引いてたんじゃなくて。むしろ、なんていうか?……なぁ恭一」
予想以上の答えに翔太も驚いたのか、適当な返事で俺に投げてくる。
「あ、ああ。何て言っていいか、良く分かんないけど。でも……俺はその方が良いかな、なんて」
「……え?」
「あ、いや。見られるのが好きってのも、別にダメなことじゃないだろ。そういうときの花梨、すごい女っぽいし」
「う、うん。まぁ要するに、俺たちはその方が良いってこと」
少し強引目にフォローを入れる翔太。
「そっか、分かった……ありがと」
何に対してお礼を言われているのかも分からないが、ひとまず受け取ることにする。
大体、『男に見られるのがちょっとだけ気持ち良い』なんていう話題に対してどうやってオチをつければいいかなんて、
自分たちにもおそらく花梨にも分かるはずがなかった。
99名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:45:55.41 ID:ASgcl6BV
「はぁ〜……頭重い〜……」
花梨がこてんと頭を預けてくる。
今日の夜も、飲み会は当然のように開かれている。
「か、花梨……」
ち、近い……。
髪から香ってくる匂いに頭がくらくらする。
「ふえー……楽ちん」
俺の胸に頭をもたれかけたままリラックスしているようだ。
一方その脚は、あぐらをかいた翔太の膝に乗せ掛けている。
「お、おい花梨?なんかちょっと、気を抜きすぎじゃ……」
「何よー、悪いー?」
花梨はそのままのけ反るようにこちらを見つめてくる。
「い、いや悪くはないけど。なんか急に恥じらいがなくなったような……」
「……良いのっ」
「ん?」
「恭一と翔太だから……良いの」
…………!
だ、ダメだ、可愛すぎる……。
思わず鼻血が出てないか確認してしまう。
「俺は、ただ脚置かれてるだけなんですけど?」
翔太がほんの少し不満そうに漏らす。
「もう、妬かない妬かない。……ほら、翔太も」
俺の胸から体を起こし、トンと翔太の胸に頭を預ける。
「あ……」
翔太はというと、自分で言ったにも関わらずどうして良いのか分からないといった様子だ。
「ほら〜、どうですか?花梨さんにもたれ掛かられた感想は〜?」
花梨はふざけてさらににじり寄る。
100名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:49:42.83 ID:ASgcl6BV
「……や、まぁ……うん」
「……もう、自分で言っといてどうしたのよ」
翔太は目を横に逸らして固まっている。
しかし、その気持ちは十分に理解することができる。
いつもの花梨の扱いには慣れているが、今の花梨となると話は別なのだ。
一日目はまだ、花梨をからかったりできてたんだけどな……。
あのときはまだなんとか平気だった。
今は……正直少し緊張してしまう。
にしても花梨の脚、ほんとに綺麗だな……。
代わって自分のあぐらの上に乗せられた足を眺める。
その肌は透き通るように白く、きめ細かい。
あぐらの上でもぞと動くたびに、男心を刺激される。
ふくらはぎから上に視線を上げていくと、思わず触りたくなるような太ももが――。
「あー……、恭一あたしの脚ずっと見てる」
……っ!
「わ、悪いか?」
突然図星を突かれて、精一杯強がって見せる。
「あははっ、そんなムキにならないでよ。……全然。恭一なら、見ていいよ」
翔太にもたれ掛かったまま、スルリと脚を立てる花梨。
脚を立てたことで出来た浴衣の切れ目から、誘うように内ももが露出される。
…………もし。もしこれで花梨と二人きりだったなら、俺は今どうしていただろうか。
必要以上に色っぽい花梨に、股間はもう何度目か分からない主張をし続けている。
旅館の一室で酔っ払った男二人と女一人。
一日目と同じく酔っ払った花梨の胸元は軽くはだけ、柔らかそうな胸の谷間が見えてしまっている。
その花梨が、猫のようにごろごろと俺たち二人に甘えている。
こんな状況で興奮しない方がおかしいというものだ。
胸に湧き上がった興奮が、口を軽くする。
101名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:50:31.77 ID:/ydn2u2H
期待支援
102名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:56:31.58 ID:ASgcl6BV
「それにしても、今日の花梨の格好はすごかったよな……」
「……そ、そう?えー……、そんなにだったかなぁ」
「いやいや、あれはちょっとエロすぎだって……。脚、ほとんど見えてたじゃん」
「そ、そんなことないでしょっ。ねぇ、翔太?」
「い、いや〜。あれはちょっとエロすぎかな。正直俺も……」
危うくその先も言いそうになってしまったのか、慌てて口を手で押さえる。
「……ふ、ふーん。…………でもそれってさぁ」
花梨がすっと立ち上がり、こちらを振り返る。
……なんだ?
と、花梨の手が浴衣の足元に伸びる。
そして一瞬真っ赤な顔でこちらを見たかと思うと……ゆっくりと、その前を開き始めた。
「……っ!?」
ちょ、え、おい……っ。
少しずつ花梨の脚が露になっていく。
「……」
翔太も固まったまま花梨を見つめている。
「……だいたい、こんなもんでしょ?」
脚をおよそ膝上くらいまで露にして、花梨が尋ねてくる。
「…………」
「…………」
変な空気が部屋にただよい始める。
花梨は顔を赤く染めてこっちをじっと見つめている。
……興奮が頭を満たしていく。
普段は言えない軽口が口をついて出てくる。
103名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:57:19.16 ID:ASgcl6BV
「……いや、そんなもんじゃなかったな。なぁ、翔太」
「…………ああ。こんなもんじゃ……」
漂う雰囲気に押されているのか、翔太は俺の言葉をオウム返しにしてくる。
「……ふーん?」
花梨の脚がもじもじとこすり合わされる。
心なしか花梨の口もとは緩んでいるように見える。
「……じゃあ、このくらい?」
真っ赤な顔で花梨はさらに上まで浴衣を開いていく。
膝上を過ぎ、太ももが見え始める。
「…………」
男二人はその脚に釘付けになったまま、しかし言葉は返さない。
「…………」
……さらにゆっくりと時間をかけて太ももの半分が露になる。
しかし、花梨の手は止まらない。
さらにそのまま……太ももの真ん中を通り過ぎ……もう、下着が見えそうなほどというところまで……。
「……っ。か、かり……」
「……これくらい?」
花梨、と声をかけようとして、その艶めいた声に遮られる。
「あ……」
「う……」
ほとんど丸見えになった花梨の下半身。
おそらく、後少しでも手を動かせば下着が見えてしまうだろう。
自ら浴衣を広げている手。
頬を染めながらじっとこちらを見つめる目。
聞いたことがないほど艶っぽい声。
その全てにあてられて、動くことも声を発することもできず。
ただ、股間を膨れさせることしかできない。
104名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 02:58:05.07 ID:ASgcl6BV
「……」
「……」
部屋に一瞬の沈黙が流れる。
「……なんちゃってねっ。あはは、恭一と翔太固まりすぎっ」
その沈黙を崩すように、赤い顔のままぱっと明るい声を出す花梨。
その声に、我に返ったように体の自由が取り戻される。
「ば、馬鹿。……お、おい恭一、もう寝ようぜ」
「あ、ああ。そうだな、今日はもう寝よう」
これ以上は本当にまずい。
いつ、自分の理性が失われても不思議ではない。
「ごーめーんー。ちょっとからかい過ぎちゃった?」
「う、うるせ」
目の前で勃起してしまったことが今さらながらに恥ずかしくなる。
「……どうしよう。なんか、二人とも可愛い……」
「カッコいいと言ってほしいねー」
捨てセリフを吐きつつそそくさと寝室に戻る準備をする翔太。
「カッコいいよ。カッコいいんだけど……。でも……今の二人は、なんかすごい可愛い」
花梨は翔太の捨てセリフに馬鹿正直に答える。
花梨のやつ、ストレートすぎるだろ。
なんか吹っ切れちまったのか……?
と、昼間の自分たちのセリフを思い出す。
『旅行中くらいさ、ちょっと開放的になってもいいじゃんね』
『恭一も翔太も、そうなの?』
……。
『……本音。…………。……恭一もこれから全部本音で話す?』
『いいよ、話す』
『ほんとのほんとーに、全部の全部だよ?あたしだけ恥ずかしいとか嫌だからね?』
『分かった……全部、本音で話す』
……まさか、あれで花梨の中の何かが変わったのか?
まぁ、今日は考えるのはよそう。
「変なこと言ってないで、寝ようぜ」
「……そうだね」
「あ、あたしも一緒に寝る……っ」
「は、はぁ?」
な……、次は何を言い出すんだこいつ……。
「な、何言ってんだお前」
「だって。せっかくの旅行なんだよ?一人で寝るのって、さびしいじゃん」
こ、これが花梨の本音なのか……?
それとも酒で大胆になり過ぎてるだけか?
なんにしても、ふっきれすぎだ。
このままじゃ、こっちの理性が……。
105名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 03:00:05.85 ID:ASgcl6BV
結局、花梨の頼みを断ることはできなかった。
今の花梨に甘えるようにねだられると、どうしても嫌とは言えない自分たちがいる。
それに、正直言って自分だって嫌なわけじゃない。
ただ、嫌というよりは困るわけだけど……。
「なんか、不思議な感じだね。ふわふわしてるっていうか。別の世界にきちゃったみたい」
横から花梨の呟きが聞こえる。
この部屋に布団は3つ敷いてあり、男二人が花梨を挟むようにして横になっている。
「確かに、現実感はほとんど無いかもな。田舎町だからなのかね」
「田舎ってそういうとこあるよね。生活も雰囲気も変わることで、現実感を失うというか……」
「そうなんだ。なんか不思議だね……」
…………。
話は耳に流れ込んでくるものの、しっかり聞けているかというと良く分からない。
右側から伝わってくる花梨の存在に、自意識のほとんどを奪われてしまっている。
……正直言って、襲ってしまっても文句は言われないような状況なんじゃないか?
ちらと右の花梨を見つめる。
花梨は上を向いているため、その表情は読み取れない。
……とは言ってもな。
そもそも翔太がいるのに何考えてんだ俺は。
……俺が変な気を起こして、もし花梨が気分を損ねてしまったら。
この旅行を通して花梨との親密さはさらに急激に高まっている。
今の花梨との関係性が崩れてしまったらと考えると、うかつなことはできない。
「…………」
一日目の夜が思い返される。
あの時のはだけた胸元から見えた花梨の谷間……。
白くて大きくて、本当に綺麗だった。
花梨のやつ、体が女らし過ぎるんだよ……。
と、右側で花梨がごそりと動く。
その動きで、思考が現実へと戻される。
そうだ、変なことは考えなくて良い。
これならまだ、今日の観光のことでも考えてたほうが……。
脳裏にまた花梨のミニスカ姿が浮かぶ。
…………。
106名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 03:03:21.38 ID:ASgcl6BV
会話が途切れてしばらく経つ。
部屋の端からは翔太の寝息が聞こえてくる。
…………。
脳裏からはいつまでたっても花梨の姿が離れない。
ワンピースではしゃぐ姿。
俺を心配そうに覗き込む視線。
恥ずかしそうにスカートの裾を抑える手。
恭一なら良いよ、と告げたその声。
…………良いか。
本音で話しちまっても良いんだもんな。
花梨だって恥ずかしい本音を話したんだ。
正直な褒め言葉を言うくらい、どうってことないはずだ。
「……なぁ花梨」
「ん……?」
「お前、あんなに脚綺麗だったんだな」
「……どうしたの、突然」
花梨にだけ聞こえるような小さな声で話しかけると、花梨もこちらに顔を傾け同様の小さな声で返してきた。
「いや、今ホントにそう思って」
考えなしに、思うままに言葉をつなぐ。
「ほんとに?……ありがと」
はぁっ、と耳に熱い息がかかるくらいの耳元でささやかれる。
…………ッ。
「正直……すげえ可愛かったよ。今までにないくらいドキドキした」
「…………っ」
花梨が息を呑むのが分かった。
「ずっと寝ようとしてたんだけどさ……なんかずっと花梨のことばっか頭に浮かんできちまって。
 それで、何となく話しかけちまった。……すまん、いきなりこんなこと言われても困るよな」
「……ううん。そんなことない…………嬉しい」
ごそりと花梨の体がこちらに寄せられる。
花梨……っ。
湧き上がる気持ちが抑えきれなくなる。
ふと右手に当たった花梨の手の感触。
そのまま反射的に、花梨の腕を握った。
107名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 03:29:46.07 ID:VACq2z0I
第一部は以上です。導入的な部となります。
第一部『芽生え』第二部『覚醒』第三部『白滝祭』という副題でいきたいと思っています。

蛇足ですが、前作『凛子さん』へのコメントをしてくれた方々、ありがとうございます。
とても嬉しかったです。

>>101
支援ありがとうございます。
自分で連投規制の支援をしようとして、失敗して恥ずかしいところだったので助かりました。
108名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 03:32:51.88 ID:BG2I+XN1
ほんのりエロスな露出ものをここまでの量とクオリティで書ける人がまだ残っていたとは!
続きをはやく読みたい!
109名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 03:44:07.17 ID:kJh36W7i
シチュの設定読んだだけで凛子さんの作者だと分かった
去年の夏から待ち続けた甲斐があったというものだわ本当に・・・
二部三部も大いに期待しております
110名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 03:58:41.52 ID:/ydn2u2H
凛子さんの作者様でしたか!
読みやすい文章で、徐々に理性がなくなっていく描写は、期待を高めずには
いられないですね。
ヒロインの名前も可愛らしくて、非常に親しみやすいです。

これからの展開を楽しみにしています。
111名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 04:09:21.99 ID:T43H8sAi
花梨かわゆすぎ
たまらん
112名無しさん@ピンキー:2014/01/03(金) 16:29:26.99 ID:jX1MgV3E
>>77
それも却下
113名無しさん@ピンキー:2014/01/04(土) 01:10:52.48 ID:qrUiRNTw
花梨ちゃんとっても可愛いです
続き期待してます
114名無しさん@ピンキー:2014/01/04(土) 17:50:21.17 ID:PeC0DM/7
続き待ってます。
花梨たそ〜
115名無しさん@ピンキー:2014/01/06(月) 06:37:58.22 ID:G0RSc3zx
ここの住人はこういうのどうなの?
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1378202490/
新スレもできたみたいだが
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1388907895/
一人称の告白SS風味でいいなーと思ってる
116名無しさん@ピンキー:2014/01/06(月) 16:17:35.12 ID:0UEDWaBP
>>115
少なくて判断が難しいな過去ログの保管庫とかないの?(意訳:好きだからもっと読みたい)
117名無しさん@ピンキー:2014/01/08(水) 06:47:01.38 ID:UFLarsYf
朝からなんですが、投下します。
年末に書いた「委員長」の正統派続編です。
118聖母来襲01:2014/01/08(水) 06:50:14.30 ID:UFLarsYf
私は夢を見ていた……。

父と母がいる。その目の前に、私がいる。
久しぶりに一家団欒をしているんだろうか?

何かを言っているように聞こえる。でも、聞こえない。どうしたの?何を言ってるの?
私が近づくと、次第にはっきりとした声が耳に入って来る。

「理絵!何て事してるの!」
「理絵!私達は、お前をそんな風に育てた覚えはないぞ」

怒られている。私、今怒られてるんだ。
謝らないと。でも、何して怒られているんだろう?それが分からない。
学校のテストかな?でも、いつも通りの点数は取ってるよね……。
家の仕事も、ちゃんとやってるよ?2人共、知ってるでしょう?
怒ってないで、言ってよ。何に対して怒っているのか、ちゃんと言ってよ。
このままじゃ、私、2人を嫌いになっちゃうよ。
謝ればいいの?そしたら止めてくれる?

……。
あれ?私、今何も着てない……。夢の中だから?

あ、分かった。どうして怒られているのか分かった。
そうだよね。怒られて当然だよね。勝手な事して、それで怒られているのに気付かないなんて、
私って間抜けだなぁ……。

「さあ、帰りましょう。今日はゆっくりお話ししましょう」
「父さん有給を使って、みんなに旅行をプレゼントしてやるぞ」

やった!私も連れてってくれるんでしょう?久しぶりだなー、旅行なんて。
お母さんと話をするのも久しぶりだね。いつも、少ししか会話しないもんね。

「だから、早く服を着なさい。なんてみっともない事しているの」
「こんなところにいたら、理絵は悪い子になってしまうぞ?服を着なさい」

……悪い子になんてならないよ?私は今までも、これからも、ちゃんと良い子でいるよ?
一度帰るだけだよね?また、ここに来ていいんでしょ?
駄目?どうして駄目なの!?
ここは私の見つけた居場所なの!2人にそれを決められる筋合いなんてないわよ!
いいじゃない!2人とも、仕事してればいいじゃない!いつもいつも優しい事言って、
それで私が幸せだと思ってるの?
文句だってあるわよ!無いわけないじゃない!でも我慢してたの!!
2人が振り向いてくれるように、ずっと我慢してたの!

お願い……取らないで、私の幸せを。ここにいれば、私は幸せなの。だから取らないで……。
2人の事、大好きだよ?だから、私のワガママ聞いてよ。あなた達の子どものワガママを聞いてよ。
帰りたくない……。
あんな寂しい家なんて……もう、こりごりだよ……。
119聖母来襲02:2014/01/08(水) 06:53:29.12 ID:UFLarsYf
・・・・・・

「……はぁ…」
何て夢を見ているんだ。泣くほどの事じゃあないじゃない。
家に居て寂しいと思う事はあるが、泣くほど寂しいわけないじゃない。
一人だと気楽だし、何のしがらみもないし、決して嫌なわけじゃない。
でも、美也ちゃんや田中君と、別れなければならなくなったら……泣いちゃうね。絶対。
2人とも、もう私のかけがえのない存在なのだから。
それを引き離そうとしたら……その時は、たとえ両親だって……許さないから。

……目を覚ましたのは、私1人だけだったらしい。
美也ちゃんも、田中君も、よく眠っていた。ふふっ可愛い寝顔。
ちょっとイタズラしちゃおうかな。マジックで顔に何か書いてみたり?面白そう。

いや、もっとイイ事あるじゃない。
せっかくなんだし、ちょっといやらしいイタズラしちゃおうかな?

目の前の田中君を無視して、私は美也ちゃんに顔を近づける。
ああ、可愛い美也ちゃん。私はレズビアンじゃないけど、この可愛さの前にはときめかずには
いられない。すぅすぅと眠るその顔は、誰もを幸せに出来るだろう。

「美也ちゃん。美也ちゃん」
声を抑えて話しかける。起きないよね?
「美也ちゃん、キスしていい?」
返事はない。
私は美也ちゃんの唇に狙いを定め、優しくキスをした。
あ、笑った。私のキスで笑った。はぁ……はぁ……たまんねぇ……。

ん?なにか胸に違和感が……さっきから、温かい空気を感じる。

その正体は、田中君の吐息だった。乗り出した私の胸は、田中君の顔を跨いでいる。
そのせいで、私の胸を顔に押し付ける形になっていた。やだなぁ……眠りながらでも田中君は変態だね。
ちょっと動いてみる。田中君の口に私の乳首が当たるように。あ、もうっ吐息がくすぐったいよ!
「……ほーらおっぱいの時間ですよ〜」
田中君は眠っていて、私の声は聞いていない。でも、口は無意識のうちに、乳首を吸うような動きをしていた。
うう……くすぐったい……でも声を出したら起きちゃうかもしれない……。
「う……んふ……んふふふ」
ああもう。吸いすぎ吸いすぎ!敏感な場所なんだから、少しは手加減して!

「…………ふう」
吸われてしまった……あんなにたっぷり吸われてしまった……しかも、両方のおっぱいを。
朝っぱらから、どうしてそんなに変態なの?むしろ感心してしまうわよ。

さて、
人のおっぱい吸っておいて、このままで終わりじゃないって分かるよね?
今度は私のターン。でしょ?

私は田中君の下半身に狙いを定めた。
私の想像通り、田中君のズボンは膨らんでいた。
120聖母来襲03:2014/01/08(水) 06:56:40.43 ID:UFLarsYf
ズボンをゆっくり下ろしていく。これ、難しいな……。
起こさないように、寝転がっている人のズボンを脱がすのが、こんなに大変とは……。
それに、ズボンを下ろしても、まだパンツが残っている。
田中君は、トランクスでもブリーフでもなく、ボクサーパンツを穿いていた。
どんなパンツを穿いているにしろ、脱がしにくいのは変わらない。
しかし、困難が多いほど、達成できたときの喜びは、また格別なものなのである。
…………脱がしにくいんだから、ちんちん大きくしてんじゃないわよ!

「……はぅ」
ちょっと見入ってしまった。昨日見たはずなのに、やっぱり凄い。
クラスメイトの、しかも好きな人のおちんちんを見るのは、とっても刺激的。でも見ちゃう。
……これ、大きくなってるんだよね?
あれだろうか。朝勃ちってやつ?そういう知識はあるけど、本物ってあまりお目にかかれないからなぁ……。

チョン、と、指でつついてみた。あ、ピクピクしてる。
もう一回つつく。また動いた。楽しい。
ちょっと硬くなってるのかな?そんな気がする。指で触ると温かい。不思議。
カーテンを閉めていても、少しだけ朝日が部屋の中に入って来る。それでも中は暗いままだ。
2人を起こさないようにしないとだから、電気もつけられない。
だから私は、アレが良く見えるように、顔を近づけている。

……キスしてみようかな?

いやんっ!そんなはしたない事出来ない!私はまだ、純真な乙女なのよ!
クンクンと匂いを嗅ぐ。不思議なにおい。これ、食べられるのかな?
食べたくないなぁ……。ちょっと舐めるくらいならいいけど……。
ちょっと舐めるだけ……ちょっとだけ味見するだけ……。

「委員長。これは何の真似?」
突然、私のアソコに吐息がかかる。田中君だ。田中君が、私のアソコに向かって喋っているんだ。
私は今、彼のちんちんに対面している。
ズボンとパンツを脱がす時は、一旦ベッドから降りたけれど、脱がし終えてから、またベッドに戻った私。
その姿勢は、えっと……何て言ったっけ?シックスナイン?という姿勢になっていた。
もちろん狭いベッドの上で、そこまで綺麗な姿勢にはなっていないが、それでも、私と彼が、互いの股間
に顔を向けているのは変わらない。

「委員長?」
私はタヌキ寝入りする事にした。寝てます。私、今寝てます。起こしちゃダメです。
……ひぅ!そこいじっちゃダメーッ!そこ、女の子な大事な場所だよー!!
何かされてる!田中君に何かされてる!寝たふりしてるから見れないけど、何かされてる〜っ!!
指でつつかれてる?アソコとアソコの毛が触られている感覚がある。
人が寝ている間に大事な場所に悪戯するなんて、なんてエッチな奴!……ひぅっ!

吐息が当たる。毛が引っ張られる。割れ目を擦られる。そこダメ!そこは敏感すぎるからダメ!
泣いちゃうから!いくら好きな人だからって、こんな事されたら泣いちゃうから!
楽しみすぎだよ!私、そこまで許してないよ!そんな……あれ?

目を開ける。目の前のおちんちんがピクピク動いている。そして、その先っぽが濡れていた。
おしっこじゃないよね……?じゃあ何だろう?精子?違うかなぁ……。
男も女と同じで、濡れる事があるんだろうか……。保健の授業であったような、なかったような……。

私は目の前の不思議な光景に釣られ、思わず先っぽを舐めてみた。
次の瞬間、私の口の中にドロっとした液体が放たれた。
121聖母来襲04:2014/01/08(水) 07:00:07.26 ID:UFLarsYf
「……ひっ」
悲鳴を上げたかった。それは紛れもなく精子だった。
ポカンと口を開けている私に、容赦なく精子が入り込んでくる。何これ?ドロドロで、ベトベトで、しかも苦い。
動けない。喋れない。何も考えられない。
ピクピクと小刻みに震えるおちんちんは、私の口の中に全ての精子を入れようと躍起になっている。
助けて!鼻につく匂いが、苦味のある液体が、私の口を、心を蝕む。

「委員長!」
「!!」
ボーッとしていた私に、田中君は声を掛ける。
びっくりした。凄くびっくりした。こんな時に急に声を掛けるなんて……いきなり大きな声出すなんて……。

ごっくん。と喉を鳴らして、私の口の中は、突然からっぽになった。

……飲んでしまった。私アレ飲んじゃった……。全部飲んじゃったよー……。
「委員長。ゴメン、大丈夫か!?」
「……うえ〜ん苦いよ〜気持ち悪いよ〜」
泣いてしまった。なにが悲しくて朝っぱらから、あんなもの飲まなきゃいけないんだろう。
「飲んだ……?吐き出せ!吐き出すんだ早く!」

もう散々だ。
急いで洗面所に向かうと、私は何度も何度もうがいをした。それでも、吐き出せたのは少し。
ほとんどを飲み込んでしまった。喉が気持ち悪い。トラウマになってしまいそう。

騒ぎを聞いて、田中夫妻が起きてきた。何があったかって?言えるわけないじゃない。
お母さんには、嘘をつかないと誓ったけど、これは言えない。言える訳ない。
「あなた達の息子の精子を飲みました」なんて絶対に言える事じゃない。
なんと答えようか窮しているところに、美也ちゃんがやって来て言った。

「みやが、ねているりえっちに、イタズラしたの。ごめんなさい」
私が、その嘘に話を合わせる。夫妻は納得した顔で去っていった。
「ありがとう美也ちゃん」
「……うん」
「もしかして、見てた?」
「とちゅうから。りえっちだいじょうぶ?」
「うん、もう平気」
嘘だ。気持ち悪いのはそう簡単に取れない。でも、美也ちゃんの優しさに救われたのも事実。
だから、さっきよりマシになったのは本当。
「かっちゃん。どうしてこんなことしたの?」

美也ちゃんは少し怒っているようだ。私が急にベッドから洗面所に向かったので、只事ではないと
感じたのだろう。そして、その原因も見ているようだ。

私が吐いている間、何も出来ずに見守っていた田中君は、1人項垂れていた。
122聖母来襲05:2014/01/08(水) 07:04:06.11 ID:UFLarsYf
朝食の時間。
トーストと目玉焼きにサラダという、テンプレートな食事を取った。
それほど手間はかかっていない料理だが、私の家ではコーンフレークが定番なので、
わりと豪勢に見えた。
……にしてもこの前掛け、どうにかならないかなあ〜。「乳首隠れないんだってば!」なんて言えないんだけどね……。
昨日は、昼も夜も当然のように乳首を引っ張ってきた美也ちゃんが、今朝は静かだった。
まだ怒っているんだろうか……。

・・・・・・

朝食を終えて、私は後片づけを申し出た。
昨日は全く手伝いをしていない。泊めてもらっておいて、このままでいるのは居心地が悪い。
素っ裸に前掛け一つで、食器を下げる私。珍しそうに見つめる田中家の男達。
見たけりゃ見れば?と思う反面、やっぱり恥ずかしかった。

部屋に戻ると、美也ちゃんが話しかけてきた。
「りえっち」
「何?美也ちゃん」
「かっちゃんって、ひどいやつ?」
「?……どうして?」
「だって、あさ……」
「ああ……いいのよ、気にしないで」
「だめ!りえっちのこと好きだから、気にする!」
美也ちゃんはどうしても気になるようだ。自分の好きな人がした事に。友達の私がされた事に。

「あのね、美也ちゃん……」
何となく言い出しにくい。だって、半分は自業自得なんだから。
田中君のした事は確かに非道い。でも、私がズボンを脱がしたりしなければ、あんな事にはならなかった。
だから、私は今朝の一件を蒸し返さないようにするつもりだった。
少なくとも、美也ちゃんを巻き込まないようにするつもりだった。
しかし、美也ちゃんは見ていた。全てかどうかは分からないが、決定的瞬間は見ていたようだ。
そのおかげで、私は田中夫妻に怪しまれずに済んだのだが、美也ちゃんは誤魔化せなかった。

「ごめんなさい美也ちゃん。あれは、私のせいなの」
私は正直に謝った。その方がいい。私は美也ちゃんと一緒に居たい。だから、隠しごとをして壁を作ったって
何のメリットもないし、下手すると距離を作ってしまうかもしれない。だから謝った。

美也ちゃんは、よく分からない顔をしていた。
さきほどの苦しそうな私の顔を見たせいかもしれない。それでも一応言ってみた。
今なら田中君がいない。彼が汚れたシーツを処分しに行っている今が、一番のチャンス。

「りえっち。よく分かんないけど、いいんだね?」
「うん。私は田中君の事好きだよ。それは変わらない」
「分かった。みや、もう気にしない」
通じたようだ。ありがとう美也ちゃん。

その時、ちょうど田中君も戻ってきた。シーツは洗っただけらしい。怪しまれないかな?ちょっと心配。
「父さんは仕事に行ったよ。急に会社に呼ばれたらしい。母さんも買い物に行ったから、見られずに済んだ」
そうか、良かった。
「かっちゃん……りえっちのこと、きらい?」
美也ちゃんが田中君に話しかける。
「みや、見ちゃったよ?かっちゃんのしたこと。あれは、わるいこと?」
「……美也」
「かっちゃん。みやにも、同じことして」

美也ちゃんは真剣だった。
123聖母来襲06:2014/01/08(水) 07:13:47.48 ID:UFLarsYf
「委員長……」
「あのね、美也ちゃんには刺激が強すぎたみたいなの。それで……」
「僕が悪いのは分かるよ。でも、どうしたらいいだろう?」
「……私にも分からない。このままじゃいけないよね?」
「僕、嫌われたのかな……」

美也ちゃんは真剣だった。真剣に、田中君の反応を見ていた。
……私のせいだ。私が変な事したから、田中君が暴走して、美也ちゃんが不安になって。
このままじゃ、皆バラバラになっちゃう。イヤ!こんな素敵な場所を失うなんて絶対!!
「美也ちゃん。私気にしてないって」
「みや、りえっちには言ってない。かっちゃんに言ってるの」
「そうなんだけど……」
「りえっちは気にしてないなら、みやにもできるでしょ?」
「……それは……」
「みやにできないことをしたの?やっぱり、ひどいことなの?」
非道い事……。確かにそうなんだけど……。

「美也、聞いてくれ」
「イヤ!してくれないとイヤ!みやにもして!りえっちにしたこと、して!」

「みやは、りえっちが好きなの!かっちゃんも好きだけど、りえっちも同じくらい好き!」

「だからなかまはずれはイヤ!なかまはずれする2人なんて……みや……みや……」

大嫌い。そう言うつもりなんだろう。でも、最後の言葉は言わない。違う、言えないんだ。
美也ちゃんも、この関係を壊したくないんだ。どうしよう……早く動かないと……。
何か手を打たないと、本当に終わってしまう。美也ちゃんが言葉を言い切る前に、何か……。

今にも泣き出しそうな全裸の少女、それを見つめる私達。夢だと思っていたものが現実になる。
幸せな場所がなくなってしまう。もう止められない。
「美也」
「……かっちゃん」
「僕は2人とも好きだ」
「……ほんとうに?」
「嘘じゃない。でも、酷い事をしたのは事実だ」
「……やっぱり」
「それを美也にしたら、美也は僕を嫌うだろう」
「みや、きらいになったりしないよ?」
「……いや、絶対嫌いになる」
「でも、りえっちはへいきだって言ったよ?だから、みやもへいき」
難しいところだ。こういう平気というのは判断が出来ない。
誰かが平気なら自分も大丈夫。そんな保証どこにもない。本人すら分かりはしない。

「僕は美也に嫌われたくない」
「みや、きらいにならない!ぜったいならない!」
「本当に?」
「うたがうの?かっちゃん、みやをうたがうの?」
……。私は間に入れない。ただ見守っているしかない。もどかしい。
「分かった。美也にもしてやる」
「ほんと?!」
「どうせ嫌われるなら、とことんしてからの方がいい」
「きらわない!ぜったい!」
「……うん」

田中君はズボンを下ろし始めた。
124聖母来襲07:2014/01/08(水) 07:20:12.04 ID:UFLarsYf
田中君の性器が現れる。今朝見たのと同じもの。
美也ちゃんは見た事あるんだろうか?昨日は私しか見ていないから……。
あ、でも今朝のアレを見ていたんだよね。ということは、初めてではないのか。

美也ちゃんは、田中君のおちんちんをジーっと見ていた。
やっぱり見ちゃうよね、珍しいから。異性の性器というものは、なにかしら興味を惹かれる形をして
いるんだろうか?まあ、自分が持っていないんだから、当たり前かもしれないが。
田中君のおちんちんが、さっきより大きく、上に向いてきた。
好きな子に見られて興奮しているのかな?私も見ているから、よりその傾向があるかもしれない。
普段の田中君なら、こんなみっともない事しないだろう。
それもこれも全て、3人の関係を終わらせたくない一心が動かしているのだ。

「かっちゃん。どうすればいいの?」
「コレに口を……」
そう言おうとして、田中君は言い淀む。まさか「口を開けて待ってろ」なんて言えないのだ。
「かっちゃん?」
私も助け船を出そうとしたが、上手く言えない。どう転んでも、ああなる事は分かっていても。だ。

「みや、へいきだよ」
「美也?」
美也ちゃんは、躊躇いなく田中君のおちんちんにキスをした。優しく口付けをした後、にっこり微笑んで、
「みや、かっちゃんのこと大好き」
そう言って、また口付けた。今度はもっと大胆に、ペロペロと舌まで使って。

私は、横からその光景を見ているしかなかった。が、
「美也ちゃん。そこはデリケートだから、歯を使っちゃ駄目よ」と、やや的外れなアドバイスした。
彼女は、口付けをしたまま私の方を見て微笑み。オーケーサインを出すと、また行為に戻った。

ペロペロペロペロ……レロレロレロレロ……チュパチュパチュパ……

あんな可愛い女の子が、裸でおちんちんにキスをしながら楽しそうに笑っている。
さっきまで重い雰囲気だったのに、もうそんな空気は吹き飛んで、今は皆が怪しいムードに飲まれていた。
美也ちゃんの視線は、ずっと田中君に向いている。彼女は見ているのだ。彼の表情を。
彼が嬉しそうに、気持ちよさそうになる場所を、そしてキスの仕方を探っているのだ。
私は、その光景を見て思うところがあった。昨日のお風呂だ。あの時の私と彼のキス。それを真似ているん
じゃないだろうか?あの時、決して目を離さずに見ていたのは、この時の為ではないのか?

「美也……」
田中君に声を掛けられ、美也ちゃんはおちんちんから口を離す。涎の糸を引いて。
「かっちゃん。みやのやりかた、へんだった?」
「……いや、気持ちよかったよ」
「やったー」
不安げな顔を笑顔に戻し、彼女は行為を再開した。
田中君はもう限界だった。彼の屈強な精神力も、もう耐えられそうになかった。だから、彼は言った。
「美也。口に入れるだけだ。絶対飲むな」
彼なりの精一杯の気持ちを伝えると、美也ちゃんの喉を痛ませないように角度を調整し、彼は精子を出し始めた。

「!!!」
彼が精子を全てを出し切るまで、そんなに時間は掛からなかった。そりゃそうだ、2回目なんだから。
それでも結構な量だったのだろう。美也ちゃんはそれを残さず口に含んだ為、苦しそうにしている。
美也ちゃんの口元から液体が零れた。その間も、美也ちゃんは口を離さない。そして、排出が終わったと判断した後
口を離し、それを一気に飲み込んだ。ごっくん!と。

「美也!」「美也ちゃん!」
田中君はおちんちんを隠す事も忘れて呼び掛けた。私も、あまりの行動に叫んでしまった。
「えへへ〜コレにが〜い。それに、のみにくいよ〜」
美也ちゃんは、目に涙を浮かべてそう言った。……平気なはずがないのに。
「かっちゃん。みや、かっちゃん大好き!」
125聖母来襲08:2014/01/08(水) 08:22:06.42 ID:UFLarsYf
・・・・・・

やっぱり洗面所に行った。
耐えられたのは少しの間だけ、すぐに気持ち悪くなった美也ちゃんを、私達は口を洗わせに行った。
「あーサッパリした!」
何度も何度もうがいをして、歯も磨いてまたうがいをして、それを繰り返してやっと一息ついた。
「わがまま言ってごめんね、りえっち。かっちゃん。みやのためだったんだね」
心配そうにする私達に、美也ちゃんはそう言った。もう怒っていないらしい。
朝から、私達は碌な事をしていない。それでも、仲違いの危機を乗り越えられた。それだけが救いだ。

「精子って何?」
「えっと……」
「美也ちゃん。赤ちゃんを作るのに必要なものよ」
「赤ちゃん?じゃあみや、赤ちゃん産んじゃう?」
「ううん大丈夫。飲んでも赤ちゃんは出来ないから」
美也ちゃんは、性的知識を持っていないらしい。私達の会話を聞きながら、田中君はいたたまれないように
佇んでいた。いや、疲れているのかも。

「じゃあ、どうやったら赤ちゃんになるの?」
「それはね……」
私は問われて気付いた。この無邪気な幼女は、まだアレが来ていないんじゃないか?と。
「美也ちゃんがもう少し大きくならないと、出来ないの」
だから、こう言った。その方が安全だ。そうしないとおかしな事を言い出しかねない。
「どうやって赤ちゃん作るの?」
ほら、こんな事。…………………へ?

「おしえて!作りかた、おしえて!今すぐできなくていいから、おしえて!」
うわぁ……やっちゃった。私は美也ちゃんの純粋な心に、余計な知識を植え付けてしまった。
「……それは……えっと……」
「りえっちなんでも知ってるんだね!おしえて!」
何でもは知らないよ、知ってる事だけ……って言ってる場合か!

途方に暮れた。私、もうどうしたらいいか分からない。
性教育?中学生の私が美也ちゃんに?荷が重すぎる……。半端な知識を披露したおかげで、私はピンチになっている。
教える?美也ちゃんに?赤ちゃんの作り方を?

……子どもの私は、知っている事を吐き出すだけでいいのかもしれない。子どもが、子どもなりに考えて行う行為に
妨げられるものなんて、そう多くはないんじゃないだろうか。問題のあるなしは、それが悪い事と知っているかどうか
にかかっているんじゃないだろうか?そう思う。
与えられた知識は、経験を持って身につけるしかない。善悪の存在は子どもには分からない。
人を殺すのは悪い事?悪い事だ。殺していい権利は、すなわち殺されるかもしれない危険が予測できるから。
人の物を盗るのは悪い事?これも同じ理由が当てはまる。
知っている、知っていないは、知識や経験の取得の早さでしか違いはなく、それの善し悪しを判断できるかどうかは
判別できない。ただ、大人に近づくほど判断出来て当たり前。と思い込むしかないのだ。
中学生の私は知っている。じゃあ美也ちゃんが知っても悪いわけじゃない。でも、言えない。
この子には邪気がない。精神的に子どもなのだ。そんな子に私が、半端な知識を吹き込んでいいのだろうか?
その判断が、私にはつかないのだ。

教える?どうやって?面白半分で出来る事じゃないよ?……助けて誰か……。
126聖母来襲09:2014/01/08(水) 08:34:21.96 ID:UFLarsYf
「ただいまー」

玄関先で声が聞こえた。田中君のお母さんの声。買い物から帰って来たのだ。
「助かった……」その時はそう思った。

美也ちゃんは、お母さんを迎えに走り出した。私と田中君は、話をはぐらかせた事にホッと胸を撫で下ろしていた。
自分で言うのもなんだが、2人とも基本、真面目な性格だったせいで何も出来なかったのだ。
もし、私達が後先考えないタイプの人間だったら、こんな気苦労はなかった。

それにしても、美也ちゃんは凄いな。私も美也ちゃんもすっぽんぽんだけど、私は玄関先まで裸で行くなんて事
出来ない。外に近付くにつれ、どうしようもなく不安になってしまう。田中家では平気になっていても、玄関先まで
気軽に行けるほど、私は達観していないのだ。
美也ちゃんがいるから。という体で、私もお母さんを迎えに行く。

「あの、おかえりなさい。って私の家じゃないんですけど……」
「あらいいのよ。理絵ちゃんも私の娘なんですから」
こんな風に言ってくれる人が、私の好きな人のお母さんで良かった。本当言うと、私は田中君と結婚したい。
田中君に好きと伝え、現実的じゃないと言われ、そんな事ないと言っておきながら、私は美也ちゃんには敵わないと
本気で思っているふしがあった。私はあくまで美也ちゃんの付き添い。田中君が結婚するなら、その相手は美也ちゃんだ。
でも、お母さんの言葉を聞くと、田中君のお嫁さんになったような錯覚になる。嘘でも嬉しい。

「おかーさん。何買って来たの?」
「えーっとねー。ほら、プリン買って来たのよ。あとで皆で食べましょう」
「わーい!プリンプリン」
「美也ちゃん良い子にしてた?」
「うん。みや、いい子だよ」
「よろしい。ではプリンを食べるのを許そう」
「やったー」

何だろう……胸騒ぎがする。2人の会話におかしな所はなく、仲が良い親子に見えるだけ。
それだけなのに、私はそれを見ているだけでいいんだろうか?
この会話を中断させなくてはいけないんじゃないだろうか?

「あら?美也ちゃん、何か食べたの?」
止めないと……
「ううん。みや、なにも食べてないよ?」
早く……
「でも、口の所に何か付いてるわよ?」
間にあわ……
「これ……」
ない……

「あ、そうだ。おかーさん、赤ちゃんってどうやって作るの?」
「……あらー美也ちゃんも、そういう事知りたい年頃になったのねー。いいわよ。あとで教えてあげる」
「やったー」
「それより、お母さん克哉と理絵ちゃんに話があるから、美也ちゃん2階に上がっててくれない?」


「……2人とも、ちょっと話があるんだけど?」
災厄は、まだ終わってなかった。
127聖母来襲10:2014/01/08(水) 08:49:54.13 ID:UFLarsYf
とても不味い事になった。

元はといえば、事の発端は私だ。そうなんだけど、こんな風になるとは、予想すらしていなかった。
出来心と言えばそうかもしれない。でも、それで納得してくれるほど、この人は甘くない。

「よ〜く分かったわ……確かにそういう年頃だものね……」
美也ちゃんの口に付いていた精子。
買い物に出かけた三十分程の時間の出来ごと。
美也ちゃんの言動の理由。
そしてなにより私達の顔色。
全てを聞く前からこの人は分かったのだろう。ほぼ確信的な聞き方に、私と田中君はなす術はなく、
かといってしらばっくれる事も出来ず、その仔細を語った。

「美也ちゃんに、どこまで言ったの?」
大人の意見が欲しかったのは確かだが、中途半端に言ったせいで、お母さんは困ったようだった。
興味があるのは悪い事ではなく、当然の現象ではあるけれど、教え方次第であの子の今後に関わる。
そうお母さんは言った。私も同意見だ。違いは知識量と経験の差。私はまだ子どもだ。

「本当に聞いた通りなのね?」
お母さんは私達に聞いた。そして、
「セックスはしていないのね?」と、ハッキリ聞いた。ぼかし表現を使わないこの人は、本当に私達の
事を考えているんだろう。それでも、私は気が気じゃなかった。

「昨日、3人でお風呂に入っていたわよね?」
「は、はい」
「その後、みんなで一つのベッドに?」
「……はい」
「その夜は何もなかったけど、朝になって、理絵ちゃんが克哉の精子を飲んだ」
「……そうです」
「それを見た美也ちゃんに迫られて、美也ちゃんにも精子を飲ませた」
「……はい」
「美也ちゃんは、好奇心で精子の事を聞き、その結果、赤ちゃんの作り方に興味を持った。これで全部ね?」
「……はい。全部です」

「2人の考えはどうなの?それをまず聞きたいわ」
「私は……正しい知識を教えたいと思って……でも、上手く話せなくて……」
「僕は……何も言えなかったけど、美也の将来の事を考えると、悪い事のような気がする」
「……2人とも、このままじゃいけないと思ってるのね?」

「……そうね。このままじゃあまずいかもね。今までこんな事なかったんだけどね……」
ギクリ。
お母さんは、暗に私の事を責めている。確かに全ての発端はこの私だ。それも、今朝の事だけではない。
この家に来た時から、美也ちゃんや田中君の事にちょっかいをかけたせいで、ここまで発展させてしまった。

「美也ちゃんが裸でいる事を許したのは、私達夫婦よ。美也ちゃんがそうしたいというなら、止めはしなかった」

「理絵ちゃんが裸になった時も、止めはしなかったわよね。どこか大丈夫だと思っていたのよ」

「ちょっと考えれば分かった事なのにね、健康的な中学生の女の子の考えが。……私は甘かったのかしら?」

どうしよう……。どう答えたらいいんだろう……。謝ってすむ問題ではないのは分かる。
というか、このままじゃ私はこの家の敷居を跨ぐ事さえ出来なくなるかもしれない。……そんなの嫌だ。
128名無しさん@ピンキー:2014/01/08(水) 08:51:10.12 ID:wxCXB7o3
支援
129聖母来襲11:2014/01/08(水) 08:57:38.92 ID:UFLarsYf
「……お母さんはね、美也ちゃんに正しい知識を持って欲しいと思っているし、あなた達は……
理絵ちゃんも、美也ちゃんも、克哉も、大事な子どもなんだから、意思は尊重してあげたいの」

「裸でいる事に対しては、何も文句はないわ。一緒にお風呂入ってもいいし、一緒に寝ても、
それがあなた達で決めた事なら、全然文句はないの。でも……でもね?」

「駄目な事。と言う認識だけじゃ駄目なのよ。取り返しのつかない事態になった時、一番困るのは
あなた達の方なんだから。それは分かっているわよね?」

「美也ちゃんに言い聞かせる事は、とっても簡単なの。それこそ、二度とそういう事に興味を持たせないように
することも出来るわ。かなりの荒療治だけど、それで解決するなら苦労はないでしょう?」

「でも、それだと美也ちゃんは、おそらく二度とセックスの事を知りたいと思わなくなるし、それどころか
恐怖の対象になると思うの。『荒療治』ってそういう事よ」

「2人はそれで満足かしら?今後、こんな事が起きないようになって、満足?裸がどうとかいう事じゃなくて
性的な事に対する思考を縛ってしまって満足かしら?」

「私の意見としてはね。2人が我慢してくれれば、美也ちゃんはきっと我慢できると思うの。
あなた達はとても仲が良いものね。美也ちゃんは、あなた達を見習って、自力で『してはいけない事』と気づくはずよ」

「だから問題は、あなた達が、今後美也ちゃんの良いモデルに成れるかどうかにかかっているの。美也ちゃんが、
正しい知識として知る一番のモデルであるあなた達に。分かってくれるかしら?」

「で、このままで大丈夫かしら?我慢しろなんて言わないけど、過ちを犯さないと誓えるかしら?どう?2人とも。
また今回の様な事になって、流されるままにセックスしないと誓える?避妊も大事だけど、確実じゃないのよ?アレ」

怒られているんだけど……怒られているんだけど、お母さんの怒り方は、淡々として、それでいて真に迫っている。
怒鳴られて、「もう二度とするなよ」みたいな事言われて追い出されると思っていたが、それより現実的で、理解が
ある分恐ろしく、怖い。私のお母さんはこんな怒り方するだろうか?想像つかない。

「2人とも、覚悟を決めなさい。ずっと一緒に居たいわよね?こんな形で別れたいとは思わないわよね?」
「はい」
「うん」
「お母さんは、克哉の我慢強さをよく知っているわ。むしろ、よく我慢したと褒めてあげたいくらい」
「……そうかな」
「ええ。中学生って、もっと短絡的で、利己的なものよ?それに理絵ちゃんも」
「私……ですか?」
「克哉の事、好きなんでしょう?美也ちゃんもそうだけど、息子に好意がある子がこんなに可愛い子達なんて鼻が高いわ」
私はそう言われて真っ赤になった。知られている。会話を聞かれたのか。この人の第六感か。

「荒療治が必要なのは、むしろあなた達。あなた達の忍耐力が、美也ちゃんを守るのよ。知識は二の次」
「どうすればいいんですか?私、なんでもします!」
「僕も、美也は大切だし、委員長も大切にしたい」

「良く言ってくれたわ。じゃあ今夜、二人に協力してもらうわね」
そう言って、お母さんは私達を一旦解放してくれた。今夜?私達は、何を協力するんだろう?
130聖母来襲12:2014/01/08(水) 09:07:49.64 ID:UFLarsYf
・・・・・・

「おかえりー。ながかったね。なにはなしてたのー?」
田中君の部屋に戻ってきた。かなりの時間が経っていたような気がしたが、実際には15分程度らしい。
恐ろしく疲れた。田中君も同じだったのか、入るなり倒れこんだ。

「美也ちゃん。あの話は今夜だってさ」
「あのはなし?あー赤ちゃんの作りかたかー。たのしみだなー」
私と田中君は、顔を見合わせて苦笑いを浮かべた。

私も美也ちゃんも裸のままだ。正確には、昨日この家に来た時以来、全く服を着ていない。
着たと言えるかどうか分からないが、毎食、あの小さな前掛けを付けただけ。
あんなもの、羞恥心を煽るくらいにしか使えないものだと思うが、それなら服を着たらいいだけの話なので、
特に考えないように努めていた。
それより、目下考えなくてはならないのは、もう裸でいるのは止めようか。という事だった。
お母さんに言われて思った。やっぱり私が元凶なのだ。
私が来なければ、美也ちゃんは赤ちゃんの作り方を具体的に知ろうとは思わなかっただろう。

私をこの家に呼んだのは美也ちゃんなので、美也ちゃんが元凶だと思う事も出来るが、だとしても脱ぐ必要なんて
なかったし、教室で裸になっていなければ、そもそも誘われなかった。
裸になって何が悪い。だけど、裸になったのが全ての始まりなのだ。
服を着ていればこんな事にはならなかった。いまさら遅いが、こうなった以上、裸で居続けるのも苦しい。

「田中君。私、服着た方がいいかな?」
「委員長、今さらじゃないか?」
「でも、なんだかこのままじゃ駄目な気がするの」
「委員長の裸なんて、別に気にしないって」
「……嘘ばっかり、昨日あんなに触ったくせに」
「あれは……だって魅力的だったから……」
「今さら素直になられても困るのよ!あれ本当に恥ずかしかったんだから!」
「だって委員長の態度が、からかっているようにしか見えなかったんだもの」
「そりゃ確かにからかっていたかもしれないけど?でもあそこまで鈍感ってヒドくない?」
「……ごめん」
「フン!どうせ私は都合のいい女よ。私の体が目当てなんでしょ?」
「そんな事ないって」
「どこ見て言ってんのよ……!」

なぜか口論をしだす私達。美也ちゃんは、それをニヤニヤ見つめる。
「2人とも!なかなおりのちゅーを!ちゅーをするのだ!」
……あのね……。
「もうヤダ!私、服着るから!こんな変態の目の保養にされるなんて、貞操の危機だわ」
そう言って、置いてあった服の所からショーツを取る。あれ?止めないの?穿いちゃうよ?

「委員長。手が止まってる」
「こ、これは、具合を見ていたの!もしかしたら、どこかの変態が舐めまわしたかもしれないし!」
「……そ、そんな事ないよ」
ちょっと!そこ全否定じゃないの!?何したの?私のパンツに何したのよ!?
「とにかくもう止められないからね!」
私は、田中君がいやらしい行為をしたかもしれない(いや、絶対してる)ショーツに足を掛けた。
見守る田中君。じっくり見てる……いや、まあいいや。これが見納めなんだ。最後の観賞会を楽しみなさい。

私がもう少しでショーツを穿き終えるといったその時、見計らったように誰かがドアを開けた。
「みやーっおねーちゃんだよー!ってうわー!!」

……この人は誰なんですか?ってか昨日も、私こんな感じの場面なかった?!
131聖母来襲13:2014/01/08(水) 09:13:42.66 ID:UFLarsYf
「まー姉、まー姉じゃないか!生きてたのか!」
「わははは。この私がそう簡単にくたばると思ったのかね?それより、このおっぱいちゃんはどなた?」
「このおっぱいは、りえっちだよ。りえっちはみやといっしょで、裸になるのが好きなの」
「ふむふむ、なるほど。たしかに良いおっぱいだ。皆に見せたがるのも頷ける。私よりは小さいけど」
「まー姉。このおっぱいは、大きさだけじゃないんだぜい?味もさいこうなのだ!」
「味?みやちゃん、このおっぱいを吸ったりなんかしちゃったの?」
「あたぼうよ!あの味はわすれられん……」
「むむむ、ただのデカ乳ではないと言う事か……色も良いし、感度も良さそうだ……」
「かっちゃんも、このおっぱいは大好きなんだよ?」
「えーっ。かつ君、私のおっぱい忘れちゃったの?私の方が大きいよ?」
「まー姉。味は?」
「味も良いよ!感度だって、凄いんだから!」
「あの……」
「まー姉と、りえっちのおっぱい……たしかにどっちもいいなぁ……」
「みやちゃん。久しぶりに揉んでみる?」
「もむだけ?」
「それ以上はいけない!……まあ吸うくらいならいいけど?」
「……あのっ!」
「よーし。みや、たくさんすっちゃうぞ〜」

「ストップ!!ちょっと待って!私の話を聞いて!」

昨日と全く同じだった。いや、昨日より性質が悪いかもしれない。パンツを中途半端にぶら下げた私の前で、
さっき急に現れたこの人は、美也ちゃんとおっぱい品評会を開こうとしていた。
この人は……ああ、考えなくても分かる。美也ちゃんのお姉さんだ。
身長は私より少し上だが、美也ちゃんによく似ている。おっぱいは大きいけど……。
童顔で可愛らしい人。ショートの美也ちゃんの、身長を伸ばし、髪をセミロングにして、おっぱいを大きくした感じ
と言えば分かりやすいだろうか?しかも、会話のノリまで同じ。田中君、見てないで少しは止めてよ……。

「ごっめんねー。だっていきなり目の前に裸の美少女がいたら、興奮しちゃうよね?」
「美也ちゃんのお姉さんですよね?私、美也ちゃんの友達で、小佐間理絵といいます」
「それに、学校の委員長もしてるんだ」
「なるー。りえぽんだね。それに、委員長。いやー大したおっぱいだ」
関係ないよね?愛称の発想も、美也ちゃんとおんなじだし……。
「それで?りえちゃんは今何してたの?」
「りえっちは、かっちゃんを楽しませようとして、パンツをはくところだったの」
「あーなるほど。そういえば、かつ君パンツ大好きだったもんねー」
「ちょっ!」
え?そうなの?裸じゃ反応が薄いのはそのせいだったり?美也ちゃん、早く教えてよー!

「あれ?ということは、みやちゃんのライバルってことになるのかな?」
「ライバルじゃないよ。かっちゃんのこいびとだよ?」
勝手に決めないで!嬉しいけど……。

「みやちゃん、かつ君あきらめちゃったの?他に好きな子、出来たりした?」
「かっちゃんは、みやと、りえっちを、愛してくれるとちかったのです」
「なっ!それは、うらやまけしからん!!おっぱいもちっぱいも味わい尽くす気か、かつ君!」
「きのうも、お風呂ですごかったんだよ〜」
「もうそんなところまで?!いいな〜私もこのおっぱいを楽しみた〜い」
「まー姉は、じぶんのがあるでしょ?」
「自分のだけで満足出来る訳ないでしょ!こんな話してたら、本当に我慢できなくなっちゃうよ〜」
「じゃあ、みんなでいっしょに入ろうか!」
「やったぁぁあ!私は良い妹を持ったもんだ。美也ちゃん大好き!」
「みやも、まー姉大好き!」

……………パンツが穿けない……。
132聖母来襲14:2014/01/08(水) 09:19:30.30 ID:UFLarsYf
・・・・・・

とりあえずパンツ穿いた。

「家に帰ったら、みやちゃんが一昨日も昨日も帰ってないって聞いてさ、飛んで来たの」
この人は、美也ちゃんのお姉さんで、名前を来栖麻里亜という。来栖さん?変だな。
来栖お姉さん……これも違うかな。じゃあ麻里亜さんかな?

「まー姉、帰ってたんだね。学校はいいの?」
「みやちゃん。私は拘束されてるんじゃないんだよ?日曜に帰って来るなんて、朝飯前ってやつよ!」
「あの……麻里亜さん。私は……」
「りえちゃん。あなた本当にいいおっぱい持ってるわね。まさに美乳よ。美乳」
「ありがとうございます……。それより、裸でいる事についてなんですが……」
「あー。そうだよねーお楽しみの邪魔しちゃったかな?」
どうしてそうなるの?!
「私、美也ちゃんとおんなじ理由で裸になってるだけなんです」
「うんうん。という事は、かつ君を籠絡させる為って事だね?」
「ろう……そうなんですか?」
「そうよー。私がけしかけたの。パンツ一丁でいれば、かつ君が好きになってくれるって。なんか脱いじゃったけど」
「そうなの?美也ちゃん」
「……うん」
「田中君は?」
「知らなかった……。ただ単に、美也の気まぐれだとばっかり……」

つまりこういう事だ。
美也ちゃんが田中君に恋をしている。と知った麻里亜さんは、美也ちゃんにあれこれ吹き込み、
美也ちゃんは素直にそれを信じ、(最終的に)裸になった。田中君は、美也ちゃんが裸になっても気にしない訳じゃなく、
むしろその格好を楽しんでいたが、ただの気まぐれとしてしか扱っていなかった。麻里亜さんの入れ知恵は、
二人の関係を進展させる事はなかったけど、家族の了承を得るくらいに浸透していった。そして今に至る。

「美也ちゃん、どうしてパンツも脱いだの?」
「だって、かっちゃんが……」
「かつ君。何言ったの?」
「……変態」
「違う!何も言ってない!ただ、パンツ姿をいつも見るのは精神衛生上、良くなかったから……」
「脱がしたの?」
「やってない!パンツは止めろって言っただけ」
「それを聞いて、みやちゃんは?」
「はいてたパンツはかっちゃんにあげたー。うれしそうだったよ?ね、かっちゃん!」
やっぱり、田中君は変態だった。

「かつ君。私の妹があげたっていうおぱんつ、今も持ってる?」
「……持ってるけど……」
「見せて見せてー!大事な資料として使わせて!」
「資料ってなんですか!?捨てるのもあれなんで、取って置いてるだけです!」
そんな言い訳、この場の誰も信じまい。
「おや、出し渋るねー?そんなに汚しちゃった?」
「まー姉。よごしちゃった。ってどういうこと?」
「かつ君が自分自身を納得させる為に、あの手この手でみやちゃんのパンツを楽しんだって事よ」
「……?よくわかんないや」
「そうだね。じゃあ現物を見せてもらって検証してみようか。みやちゃん」
なんだか教育番組みたいなノリになって来たな……。

「……これですけど」麻里亜さんの押しに負けた田中君は、机の抽斗の中からパンツを取り出す。
そのパンツは、全く汚れてはいなかった。
133聖母来襲15:2014/01/08(水) 09:23:06.68 ID:UFLarsYf
真っ白い、無地のパンツだった。
綿100%のそれは何の飾りっ気もなく、言われなければハンカチか何かと
勘違いしてもおかしくはない。それほどシンプルな代物だった。

「え?本当にコレだけなの?かつ君、他に隠してない?」
「……これだけです。それ以上はありません」
「ホントだよ。いっこしか、うけとってくれなかったもん!」
「みやちゃんがそう言うなら信じるわ。それにしても、こんなにシンプルだとはね……」
私も驚いた。こんなに綺麗だなんて……じゃなくて!とても、慰み物として使われていたとは思えない綺麗さだ。
「委員長。僕は何も変な事に使ってないからな!」
その歳で読心とか(笑)

・・・・・・

「今日はスパゲッティを作ってみたのよー。いっぱいあるから、ドンドンおかわりしてね」

昼食の時間になり、私達はキッチンへやって来た。
昨日のお昼との違いは、田中君のお父さんが、美也ちゃんのお姉さんに変わった点だ。
この裸に前掛けにも慣れて来て、男の目線も減ったので、私は少し安心していたのだが……。

「アハハハハハハハ!何ソレ可っ笑しーーーー!!ってかエロス!!圧倒的エロス!!」

無遠慮な目が増えただけ、こっちの方が性質が悪かった。

「あら。お母さんは可愛いと思うわよ?」
「ママ本当にそう思ってる?これ本気でエロいって!エッチなお店で看板背負えるレベルだよ?」
「麻里亜さん……そこまで言わなくていいじゃないですか……」
「だって……だって……くっ、駄目!こんなの笑わずにはいられないって!だって、乳首見えてるじゃん!」
知ってるもん!あからさまな小ささくらい自覚あるもん!乳首が見えてるのも、分かってるもん!

「あの……お母さん。私、これ好きです。裸でも汚さずに済むし、ちょっとくらいエッチに見えても……」
ちょっとくらい????そう言って麻里亜さんは笑い続ける。……なんたる羞恥プレイ。

「まー姉!りえっちのことバカにしないで!」
「えーっバカにしているわけじゃないよー。でも、可笑しくって可笑しくって」
「それがバカにしてるの!まー姉!そんなこと言ってるとキライになるよ!」
美也ちゃん……ありがとう。美也ちゃんが本気で怒ってくれたから、私、泣かずに済みそう……。
「ゴメンね、りえちゃん。みやちゃんの姿だと、可愛らしいって感じなんだけどねー」
「まー姉はへんだよ!こんなに、いいおっぱいが見える形なのに!」
あれ?そっち?
「りえっち。まー姉がどう言おうと、みやはそのかっこう好きだよ」
……褒めて損した感じ。

「かつ君の意見を聞きたいなー」
「克哉は、お母さんの作った前掛け、良いと思うよね?」
「かっちゃん!とうぜんだよね?!」
「……どうして僕に話題が回って来るんだよ」

最終判断を任された田中君。さあ、どう答えてくれるの?

「……僕なら……。僕なら、絶対にそんな格好したくないね」
え〜ん。この裏切り者!!
134聖母来襲16:2014/01/08(水) 09:26:47.45 ID:UFLarsYf
・・・・・・

田中君と2人っきり。裸で彼と一緒にいるとドキドキする。
今朝からの騒動で、私達はお母さんに怒られてしまい、どちらかというと性的な事に対し
萎縮してしまっていた。それなのに、やっぱり2人きりだと意識してしまう。
何かしたいなー。田中君とナニかしたいなー。

「ねえ。さっきの事だけど……」
「ごめん、委員長。あんな事言うつもりじゃなかったんだ」
「えっ?それって、あの前掛けの事?」
「その話じゃないの?」
いや、その話なんだけど……。私の予定では、ちょっと口争いしてから、いやらしい雰囲気に
持ちこもうとしていたので、謝られると続かなくなってしまう。

「僕も、委員長があの格好を嫌がっているのは分かっているんだ。でも委員長が気を遣っているから、
なかなか嫌だと言いだせないだろう?それで、製作者の母さんに対して、僕なりの意見をぶつけてみたんだよ」
「そうだったんだ……」
……だめだ、にやけてしまいそう。裏切りなんかじゃ全然なかった。私の事を思ってくれていた田中君。
それだけで、私は幸せでいっぱいになれるよ!
「ねえ……じゃあさ、本当はどうなの?あの格好。田中君は好き?」
「……確かに変な格好だとは思うけど……好き……だよ……」
「ホント?信じちゃうよ?私、そう思ってくれてるって思ったら、全然あの格好でいれちゃうよ?」
「麻里亜さんがあんな事言わなければ、委員長だって気にしなかったろ?」
「……気にはしてたんだよ?」

たとえ、裸で好きな男の子の前に居れる私でも、あんなみっともない姿を気にしないはずないだろう。
ま、今回は失言も許してあげる。好きって言ってくれたしね。
「もし、あの格好じゃなくなったら、田中君は残念って思っちゃう?」
「それって重要?」
「好きな人の気持ちは重要だよ?」
「委員長。なんか吹っ切れたら切れたでいやらしいな」
「田中君がそうさせてるの!ねえ、どうなの?」
「……僕の前でだけしてくれるなら、残念じゃないよ」
「……分かった」
そう言って、私達は寄り添った。ドキドキが大きくなる。心臓の音が聞こえてるんじゃないだろうか?
その位の近さと、胸の鼓動の大きさ。
ああ、お母さんに言われたのにな……これじゃあ、美也ちゃんの教育上よろしくない事が始まっちゃいそう。

「委員長。そういえばパンツ脱がないの?」
「もうっ田中君!私達は美也ちゃんのお手本にならないといけないんでしょ?そんな事言って……」
「違う違う!そういう意味じゃなくて、昼飯前に穿いた後、脱いでないなーって意味!」
あー……そういや、そうだったっけ。あの恥ずい格好の前じゃあ、風の前の塵に等しいけど……。
「田中君。パンツが苦手なんでしょう?でも、大事に取って置いたじゃない。だから、好きなのかな?って」
「僕は、言うほどパンツが好きなわけじゃないけど……」
「脱いだほうがいいなら、脱ぐよ?」
「……うん」
「え?どっちのうん?脱いだ方がいい『うん』?脱がない方がいい『うん』?」

あ、なんかイイ感じ。どんどん追い詰めていく感じで、田中君の反応が可愛い。
「脱いだ方がいいです」
「分かった。じゃあ脱ぐね。田中君に言われたから、脱ぐんだからね?」

私は彼に見せつけるように、目の前に立ってショーツを下ろしていく。彼は、私をじっと見つめる。
私のアソコを間近で見られている……ああ、ドキドキする。
「あれ?そういえば……」
丁度、膝のあたりまでパンツを下ろした時、ある事を思い出し、私は手を止めた。
135聖母来襲17:2014/01/08(水) 09:29:37.60 ID:UFLarsYf
「……昨日さ、私、田中君にパンツ投げちゃったじゃない?あの後どうしたの?」
「ど、どうもしてないよ!」
何その反応……。
「もしかして食べた?何だかこのパンツ、穿く時に違和感があったんだけど……」
「食べてないよ……ちょっと舐めただけ……」
おいおいマジかよ。パンツでも食べてろって言われて実行するなよ。
「田中君って……」
「はい」
「…ーっ変態」
「はい」
「次からは、ちゃんと言ってね。綺麗なのあげるから」
「はい。って、え?」

舐めた?私のパンツを?昨日のあの時間って言ったら、私と田中君って、まだ真剣に向き合って
なかった時だよね?そんな時に舐めたりしてたの?
「かーつーやーく〜ん」
名前で呼んでしまった。ちょっと恥ずかしいけど、いまはそんな事を言っている気分じゃない。
「委員長。パンツ、ちゃんと脱いだら?」
相変わらず膝の所にあるパンツ。私のパンツは、膝に留まるのが好きなのだろうか……。
「どこまで舐めたの?」
「どこまでって?」
「もうっ!パンツをどこまで舐めたのよ!これ、お気に入りなのよ?」
「……リボンとか……」
「嘘」
「ゴムの所とか……」
「それも嘘」
「股の所……」
「やっぱり……」
ムラムラしたんだよね?だから、そんなとこ舐めたんだよね?でも、そこは汚いよ……。
「僕、委員長のパンツを汚いなんて思わないよ!」
「嘘ばっかり」
「本当だって!汚いって思ってたら、舐めたりなんかするもんか!」
「信用したいけどな〜」
焦らす。とことん焦らす。焦らして、私のペースを維持するんだ。

「証明してくれる?汚くないって」
「分かった!どうすればいい?」
「股のところ、舐めたんだよね?じゃあ、そこが当たる体の部分を舐めて?」
「そこが……って……本当に言ってるの?」
コクンと頷く。さあ、証明して。私をどれだけ愛しているのか、証明して!

「いいんだね?後悔しないね?」
「あーあ。そんな事言って、はぐらかすつもりなんだ……。全く、男らしくないな〜」
「僕は出来るぞ。本当に、後悔しないんだね?」
「早くしなさいよ!やっぱり汚いって思ってるんでしょ!バカ!」
……あうっ。

キスされた。アソコにキスされちゃった……。正面から見える陰毛。その下辺りに、かつや君の唇が当たる。
「そんなに上の方を舐めたの?」
「いや、もっと下の方……でも、足を開いてくれないと、舌が届かないよ」
はぁう!やっぱり!アソコだよね?アソコを舐めたんだよね?それを汚くないって言ってくれるかつや君。
足を開けばいいの?そうすれば、舐めてくれるんだよね?私のココ……。
あーでも開けないよー。さっきから、漏れて来てるのが自分でも分かってるんだよ。
このままじゃ溢れちゃう……。お願い!少しの間だけ、溢れだすのを止めて!
136聖母来襲18:2014/01/08(水) 09:33:43.46 ID:UFLarsYf
ツー…っと雫が垂れた。
その水滴は、重力のままに、足跡を残しつつ下へ、下へ、と向かっていった。
散々人にいやらしいと言っておきながら、私は感情を抑制する術を持っていなかった。
独特の香りが、微かに鼻に到達する。見なくても、分かってしまった。

かつや君は、私が足を開いてから全く動きを見せない。やっぱ引かれたかな……。
目をきつく閉じて、なんとか自制心を呼び戻そうとする。なにかの間違いだ、と私は言い張るつもりでいた。

五感を遮ろうとすると、他の部分が補おうとするのだろうか?先にもまして、私の体は感じ始めていた。
鼻に薫る匂いが強くなる。これは、私から流れる水滴が増えているせいでもある。
耳に、かつや君の呼吸する音がハッキリ聞こえる。
肌には触れて貰っていなくても、刺すような視線を感じる。
自分の吐息も荒くなる。それを押し殺すため、私は、無理をしてでも声を出そうと努力した。

「無理なら……無理なら言って……私、このままでいるのが辛いの……」
「無理じゃないよ。……でも……」
「でも…なに?もう限界……」
「初めて見たんだ。こんなに近くで……もうちょっと見せてよ。今朝はここまで見れなかった」
かつや君は私を嫌ってなんていなかった。それどころか、そんな事を言うなんて、やっぱりへんた……

「今朝って、あの、私に精液飲ませた時?」
「……あんな事になるつもりじゃなかったんだ……目を覚ましたら、委員長が僕のアレを触っていたから、
僕も、目の前にあった委員長のアレを見て、それで弄ってやろうと思って……」
「我慢できずに、私の口に容赦なく精子を飲ませたんだよね……」
「本当にごめん……でも、これはその罪滅ぼしじゃないから!僕が望んでやる事だから!」
そう言って、かつや君は私の股間から流れる雫をひと舐めした。
それがきっかけだった。
そのまま、流れている液体全てを飲み干すように、ペロペロと、私は足を舐められた。

舐められている。私の愛液を。どうしようもない性欲の証明のような液体を、私は舐められている。
目を開けて、私はその光景を見下ろす。狂ったように太腿を舐める、かつや君。
その舌が、少しずつ上へ上へを移動しはじめる。とめどない流れの、その源流を目指して移動している。
舐めてほしい。いっぱい舐めて欲しい。でも、汚いよ?そんなところ、舐めるなんてばっちいよ?
相反する気持ちを持って、私は見守っていた。ところが、

「待って!!」

直前まで迫った舌の動きを止めたのは、あろう事か、私の一言だった。
「委員長?」
「違うのっ舐めてほしいの!止めてほしくないの!でも……私……」
「委員長。僕、我慢できないよ。もういいよね?もう止まらないよ?」
「違うの!私、このままじゃおしっこ漏らしちゃうかも……」
「……僕、委員長のおしっこなら平気だよ!もう舐めるからね?!」
「待って!駄目!そんな事したら……」

その時、ドアが勢いよく開いた。
「まー姉!そんなにつよく押したらこわれちゃうよ!」
「ゴメンなさい。つい興奮しちゃって……」
呆気に取られる私とかつや君。
「わーっ!かっちゃん。りえっち。みやたちは、気にしなくていいからね!」
「そうそう。どうぞ私達なんて、ただの置き物だからお気になさらず。ね?」

「……いつから……見てたの?」
「えーっとねー。りえっちが、パンツを下ろしたとき…もがもが」
「見てない見てない。全く見てないから!だから、続きをどうぞ!!」
……出来るか!!
137聖母来襲19:2014/01/08(水) 09:44:03.90 ID:UFLarsYf
・・・・・・

「さっきまで、何してたんですか?」
「昼下がりの情事を観賞してましたが、何か?」
「それはもういいんです!!……美也ちゃんと、何かしてたんですか?」
「ああ……まあね……」
あれ?歯切れが悪いな。

「まー姉がね、りえっちのことバカにしたじゃない?それで、みやとはなししてたの」
バカにされてるのは、今もなんですが……。
「それでね、まー姉も、アレ付けることになったの」
「目には目を。ってやつ?その位しないと許してくれないと思ってさ……」
「アレって……もちろん全裸でですよね?」
「……そうだねぇ……」
「田中君もいるんですけど……」
「りえちゃん。それは、棚に上げ過ぎでしょう」
「麻里亜さん。平気なんですか?」
「幼馴染だしね〜。妹と一緒って思えば、まあ平気かな?」
私とおんなじ様な理由だな……。
「それに、りえちゃんと対決したいし。おっぱい」
「そ、そうですか……」

かつや君は何も言わなかった。こういう時は真面目振らないのかな?
それとも、私と同じで、止めても無駄だと思っているのかな?……多分、後者だな。私が止めているのを見ていたんだから。
「それじゃあ、いっきまーす!!」
元気のある掛け声とともに、麻里亜さんは脱ぎだした。

今日が日曜日だと言うのに、麻里亜さんの今の姿は制服。この理由は聞いていないので分からないが、
基調が黒く、しかも質素な感じの制服をゆっくり脱いでいく麻里亜さんの姿は、同性が見ても艶めかしかった。
さっきの声からしたら、恐ろしく違和感のある、伏し目がちな目で上着を脱ぐと、脱いだ服を一枚ずつ私に
手渡してくる。スカートを脱いで、シャツを脱いで、あ、可愛い下着だな……。
腰まで伸びるシャツを脱いだ事で、下着に靴下だけの姿になる麻里亜さん。
どこで売っているのか分からないが、白地に黒と赤のリボンが刺繍された下着を、上下とも揃えている。

ここからが難しそうだな……。
私もそうだったが、脱ぐ工程で見せる下着は、それほど恥ずかしくはない。裸になるという前提のもとなので、
心の中では、その最終目標に至る経過は結構軽視してしまうのだ。
それに、あの下着もその効果を担っている。可愛い下着は自分を引き立ててくれているものだから、むしろ
自信に繋がってくるのだ。見られる事が分かっているなら、出来れば良く見て貰いたい。
だからこそ、それを外す時が一番勇気がいるのだ。

と思っていたら、わりとアッサリ全裸になった。
「ホラホラ。どう?この体。おっぱいも大きいでしょ?」
なんだ?恥じらいの素振りは演技だったのか?しかし、見せつけるように、わざわざかつや君の所に移動するなんて、
この人も変態っぽいな……。悔しいが、胸の大きさは若干、向こうの方が上だった。
「見てます!見てますから、そんなに近づかないでください!」
「え〜っもっとちゃんと見てよ〜。最近また大きくなったから、自慢したくてしょうがないのよ」
少し動くだけでプルプル震えるそれは、デカくとも、必死で重力に逆らうかのようにツンと上を向いている。
それに、すこし乳首も勃っているようだ。乳首の色は薄めだな……。

「麻里亜さん。靴下は脱がないんですか?」
「え?脱がないのが良いんじゃない」
そういうもんですか……。
「本来の目的は覚えてますか?」
「……あー!そうだったそうだった!」
この人は露出狂か……。
138聖母来襲20:2014/01/08(水) 09:47:38.82 ID:UFLarsYf
麻里亜さんは、前掛けを手に持つと、とたんに嫌な顔を見せた。
あ、こっち見た。ちょっと!私のせいじゃないでしょ!元はと言えば麻里亜さんが原因でしょ!
「ふぅー」と溜め息。また、こっちを見る。
もしや、私が止めてくれるのを待っているのか?
私が、「もういいですよ。麻里亜さんの誠意は伝わりましたから」とか言ってくれると思っているのか?

言うわけないじゃん!いや、言ってあげようかとも思ったりしたけど、あんな目で見られたら、
そんな気持ちもなくなるって!いいから早よ付けろ!

……観念したらしい。麻里亜さんは前掛けを垂らした。……おお、たしかにこれは恥ずかしい。
裸に靴下という、どこで得たのかも判らない知識を披露して、ただの露出狂か?と思ったりもしたけど、
ちゃんと恥じらう感覚はあるらしい。あれだよね、赤ちゃんの涎掛けみたいだね、ソレ。
いいタイミングだから、さっき笑われた分の仕返しもしておこうかな。


さっきまでの勢いはどこへやら。来栖麻里亜は顔を真っ赤にして立ちすくんでいた。
生まれたままの姿に、身につけているものといえば、靴下と小さな小さな前掛けのみ。
あまりに巨大な麻里亜の胸は、どの方向から見ても隠せてなどおらず、場違いなその布を邪険にあしらうかの様に
踏ん反り返っている。しかし、態度で誤魔化そうとしても、色素の薄い乳輪と乳首は、本人の気持ちを代弁するか
のように少しずつ赤みを増し、ぷっくりと膨らみを付けて、ピクピクと小刻みに震えていた。
恥じらわない訳もないだろう。風俗に行かないと見られないような格好になっている彼女は、只の高校生なのだから……。
悔しげに口元を歪ませるその表情は、自身の失態を後悔する事しか叶わない。
いや、悔しげにするもう一つの理由があった。それは股間だ。
彼女の陰毛は、生えていなかった。生まれつきなのだろうか?それとも剃っているのだろうか?
剃っているとすれば、何故そんな事をする必要があるのか?もしや深層意識の中で、見られたいとする願望が
彼女にそうさせたのではないだろうか?……問いかけても答えはなく、
綺麗に、ちょこんと伸びた一本筋だけが、生まれたままの姿を克明に写していた。

……フー、満足満足。


「私、やっぱりヒドい事してたんだね。あんなに笑ってゴメンね、りえちゃん」
「分かってもらえてなによりです」
ひとまず落ち着いた麻里亜さんは、何よりもまず、私に謝った。
「おっぱい全然隠れないねー。サイズがどうこう言うより、隠すために機能していないのが問題だね」
「……あの?もう、その格好止めてもいいんですよ?」
「いやーこれはこれで、なんか興奮して良いもんだよねー。しばらくこうしていよっと」
……露出狂。

田中君を見る。ガン見していた。分かりやすいなー、こっちにもおっきいおっぱいあるよ?
「ねえ。ちょっと見過ぎじゃない?あんまり見てると失礼だよ」
「え、いや、何て言うか……久しぶりだったから……」
「久しぶり?美也ちゃんのおっぱいしか、見てないんじゃないの?」
「……何回か、麻里亜さんの胸を見た事あるんだけど……って言っちゃっていいのかな?」
「かつ君。私は気にしないから、どんどん見ていいよ?ホラ、大きくなってるでしょ?またカップ変わったんだ〜」
イライラ……。
「どういう事?説明してよ」
「いや、もう何年も前の事だから……」
「私達の間で隠し事するの?田中君、そういう人?」
「委員長、違うんだよ。美也と一緒に来た時に、一緒になって脱ぐ癖があったんだよ。麻里亜さんは」
「あれ?痴情の縺れ?いいぞー。もっとやれー!」

「「違います!」」
139名無しさん@ピンキー:2014/01/08(水) 10:16:51.41 ID:UFLarsYf
ひとまず投下を終わります

>>128さん
支援ありがとうございました。
連投エラーが続いたので、一旦止めようかと思ってました。

この話、元は「抽斗には夢がいっぱい」という題名の話を
2分割したものなので、同じ量の投下を用意できているんですが、
それは今夜にしたいと思います。それでは、また。
140名無しさん@ピンキー:2014/01/08(水) 21:51:33.58 ID:7+xZoACN
>>139
しえん
141名無しさん@ピンキー:2014/01/08(水) 22:30:56.24 ID:nJvwlJ+s
乙、と言うか支援
まさかこんなに早く続きが来るとは思わなかったw
142名無しさん@ピンキー:2014/01/08(水) 23:13:48.52 ID:WjWq7N2o
>>140>>141
支援ありがとうございます。

続きを投下していきたいと思います。
お手数ですが、20レスほどお付き合いください。
143美也のお勉強01:2014/01/08(水) 23:16:46.79 ID:WjWq7N2o
「高校上がってからは、ここで脱ぐ機会もなかったのよ。ネっみやちゃん」
「ん〜。そうだったっけ?そうだったか……。そうだね。うん、思い出した」
分かりにくいな……。まあ、美也ちゃんの言う事を信じるかな。

田中君は、見ないように見ないようにと頑張っているようだ。
しかし、麻里亜さんはそうはさせない雰囲気を作っている。
「この部分が成長したんだよ?」
と、言いながら胸を揺すったり。
「乳首弄ってたら、こ〜んなに大きくなるんだって、知ってた?」
とか、
「私の乳首、色が薄いのが悩みなのよね〜。かつ君はこの色どう思う?」
とか聞くたびに、田中君の目がキョロキョロ泳ぐのを楽しんでいる。

「あ、そうだ。こんな事してる場合じゃなかったんだっけ」
そろそろ本気でそのデカ乳にビンタでもしてやろうかと思っていたら、麻里亜さんは田中君を
からかうのを止めて、自分の穿いていたショーツを手にして、こう言った。
「ね。このパンツってどう?」
……真剣な顔で何聞いてんですか?!
「パンツですか?可愛らしいと思いますけど……」
「そう?良かった。これ、私の手作りなの」
「えっそうなんですか?」
正直、驚いた。素人が作ったにしては良く出来ている。
「裁縫とか興味あってさ。それで、パンツとかも作れるんじゃないか?って思ってやってみたの」
「へぇ〜いいですね。デザインも麻里亜さんが考えたんですか?」
「そうそう。最初はもちろん真似から入ったんだけど、慣れたら自分オリジナルが欲しくなって」

いい。すごくいいデザインだ。手先が器用で自作できるなんて羨ましい。
「他にも何着かあるよ?りえちゃんにもあげよっか?」
おっと、顔に出ていたらしい。
「いいんですか?お金いくら位でしょうか……」
「ん?お金くれるの?じゃあ300円くらいかな?」
「それって安すぎじゃないですか?普通に売ってるのでも、これなら1ケタ違いますよ?」
「や〜ん、ありがとー。でもいいよ。本当ならタダでもいいんだから」
これは、なかなかの申し出だ。下着って良いのは値が張るから、財布に厳しいんだよね。

「じゃあ、一回家に戻って良いの持ってきてあげるね。それから選んでいいから」
「ありがとうございます。なんとお礼を言っていいか……」
「いいっていいって。ホラ言うでしょ?タダより高いもんはない。って」
それ、怖い意味なんですけど……。

「まー姉。帰ったの?」
「ううん。すぐ戻って来るって」
「僕の家に持ってくるんじゃなくて、委員長が取りに行ったらどう?」
「そ、そうだね。でも、止める暇なかったし……。近いからいいでしょ?」
実際、お隣さんらしい。美也ちゃん家に行く機会、逃したかな?
そういえば麻里亜さん、ちゃんと服を着てから出てったな。適当な印象があるけど、案外しっかりしている
みたいだな。美也ちゃんのお姉さんだからかも。
「ね、田中君。麻里亜さんが帰ってきたら、どれがいいか選んでくれない?」
「僕が穿くんじゃないだろ。委員長が好きなの選べば?」
「私が穿くから、選んでほしいんだってば」
「いいの?」
「いいよ?」
「みやも!みやもえらぶ!」
「じゃあ、麻里亜さんに2着頼んでみようかな」
144美也のお勉強02:2014/01/08(水) 23:18:59.13 ID:WjWq7N2o
・・・・・・

「おーまーた〜せ〜」
走って来たのか、少し息切れを起こして、麻里亜さんが帰って来た。
なんか服まで変わってるんですけど?もしかして……。
「それって、麻里亜さんが作った服なんですか?」
「ピンポ〜ン。勘が良いねえ、その通り。これも、私のデザインなの」
「はぁー……いや、可愛いですね。スカートの柄とか、凄く良いです」
「服とかも作ってるんだけど、こだわるとお金が結構掛かってね。こっちは、数が少ないの」
「将来、服を作る仕事に就かれるんですか?」
「ううん。私の将来は可愛いお嫁さんだから、これは趣味」
さいですか……。まあ、手に職付けられる感じなので、文句はないですが……。
「で、こっちが本命!」

持ってきた紙袋を開けると、そこには色とりどりの布の山が。……全部パンツだった。
「好きなの選んでね?今後の参考にするから」
「いっぱいありますね……。何着位作ったんですか?」
「え〜っと、100はいってないけど、それに近い位?失敗作は捨てたけどねー」
模様。形状。デザイン。色々こだわっているらしい。ここまでとは……人の才能は見た目じゃ分からないもんだ。
「あの……失礼ですけど。これらって、サイズ合わないんじゃあ……」
「多分ね。キッチリ合わせる必要がある時は、選んでくれたやつで作りなおすよ?結構簡単だよ。作るの」
麻里亜さんはそう言うが、作った事のない私には簡単には見えない。玄人の意見ってやつか。

一つ一つ手に取って見ていく。肌触りとか、付け心地とか、触ってみないと分からないから。
美也ちゃんは、面白そうに見ているだけだが、田中君は、見ると勉強机の前に座って何かしているようだ。
何をしているのか見てみると、なんてことない、ただのタヌキ寝入りだった。
「何してるの?早く選んでよ」
「ちょっと待ってよ。こんなの聞いてないって。どんな羞恥プレイだよ」
「さっき言ったじゃない。私が穿くのを選んでって」
「そうだけど。男は、こういうものに見慣れてないから、恥ずかしいんだよ」
恥じらいモードとか。散々、人の裸見といてパンツがどうとか、良く言えたもんだ。あれ?そういえばパンツフェチ
なんだっけ。ということは、むっつりモードか。

「いいから見てよ。選んでくれたら、もう裸でいるなんて言わないから」
まあ、嘘である。
「みやの分もえらんで、かっちゃん」
全裸の少女達(私はパンツ穿いてるけど)に引っ張られ、田中君はパンツの海に放り出される。
困った顔しちゃって、本当は嬉しいんでしょ?ちょっとニヤニヤしてるわよ。顔。
「私のおすすめはコレかな?シンプルだけど、付け心地がいいのよ」
「麻里亜さん。どうしてまた服を脱いでらっしゃるんですか?」
いつの間にか、着ていた服を脱いでさっきの格好。つまり、裸に赤ん坊の涎掛けの格好の麻里亜さん。
「靴下も付けてるわよ?」
失礼。靴下に……って、そんな事は些細な事じゃないですか!
「だって、みんな裸で私だけ服着てるなんて変じゃない。りえちゃんが服着るなら別だけど?」
「……私は美也ちゃんの友達なので……」
「私は、みやのお姉ちゃんだよ?」
はい、降参です。
「それから、別にひとつに限らないからね?こんな可愛い子に穿いてもらえるなら、いくらでもあげる」
「みやは?」
「みやちゃんも、好きなの選んでね」
「わーい!」
こんなにあると逆に選びにくいので、そう言ってもらえると助かる。
最初の3匹から1匹を選ぶのだって悩むものだし。(何の話だ)

一方、田中君はパンツの中で永眠していた。
145美也のお勉強03:2014/01/08(水) 23:24:04.64 ID:WjWq7N2o
触ってみても分からないから、実際に付けてみるといいよ。という麻里亜さんの
お言葉に甘えて、色々付けてみました。

「直穿きしてもいいんですか?」
「おや?何か問題でもあるのかい?」
「……一応女の子なんで、気になるというか……」
「試作品みたいなもんだから、深く気にしなくていいよ?あとで私が楽しめるし」
楽しむって何!?

「じゃあ、田中君ちゃんと見ててね?意見を聞きたいから。余所見しないでよ」
「はい、頑張ります」
「それから、ちゃんと興奮するやつを選んでね。じゃないと聞いてる意味無いから」
「はい、頑張ります」
「もし嘘だと思ったら、今度は下半身に聞くからね?」
「はい、頑張ります」
麻里亜さんが、後ろで「りえちゃんは攻めか……」とか言っていたが、気にしない。

……で、結局決まったのはこの3着。ピンクにフリルの付いたのと、白を基調とした紐パンと、
グレーで後ろに英語で「sexy」って書いてあるもの。麻里亜さん曰く、最後のYは飾りらしい。
「みやもえらんでもらったー」
そう言って、美也ちゃんも喜んでいた。美也ちゃんも3着。薄ピンクの水玉のと、無地で後ろにくまさんが
描かれたもの。それに、白地に黒のギンガムチェックで、白いリボンが付いたもの。良い趣味してるね、変態。

「うんうん。いや参考になるよー。ただ、サイズが合わないから、今度採寸してちゃんとしたの作ってあげる」
麻里亜さんは何やらメモをしている。勉強熱心だなー。
「お手数おかけします……」
「私、こういうの考えるの好きなのよ。だから苦労なんてあんまりないよ?でも、心遣いは感謝だね!」
「僕が選んで良かったの?」
「田中君が見るのに、私が選んでも意味ないじゃない」
「みやも、そうおもう」
「穿くのは2人だろ?」
「こういうのは鈍いんだね。喜んでもらうために穿くんだってば!」
「みや、かっちゃんにこうふんしてもらいたいよ?」
腑に落ちない表情の田中君。そんなに難しいかな?

「お金とかは、気が向いたときに貰うから気にしないでね。あ、まず採寸か……今日はいいか。また今度で」
「本当に300円なんですか?」
「安すぎる?委員長ちゃんは真面目だねー。いや、良い子だね」
「そんなことないですが……」
「分かった。じゃあ、出来あがった時に気に入ってくれれば500円にするよ。それで決定!異論なし!」

麻里亜さんは、また一旦家に戻った。パンツを置きに行ったのだ。
また戻ってきたら、裸になるのだろうか?もうつっこまないからね。

「田中君。裸の私と、下着姿の私は、どっちが好き?」
私は、また自分のパンツを穿き直していた。
「委員長。そういう質問されて、僕はどう答えたら良いの?」
「別に、深く考えなくてもいいのよ?」
「……じゃあ、どっちも好き。……っていうのは?」
「優柔不断ね。でも、まあいいわ。答えてくれたお礼をあげる」
そう言って、私は穿いていたパンツを脱ぐと、それを手渡した。
「美也ちゃんのも、貰ったんだから。私のも受け取ってくれるわよね?」
田中君は複雑そうな顔で、パンツを受け取った。が、若干顔がにやついていた。……変態。
146美也のお勉強04:2014/01/08(水) 23:26:36.53 ID:WjWq7N2o
・・・・・・

時刻はもう4時を回っていた。
パンツ選びに結構時間を喰ったらしい。もう夕暮れだ。

「克哉。それに理絵ちゃん。ちょっといい?」
ドアを開けて、声を掛けてきたのはお母さんだった。麻里亜さんは、まだ戻って来ていない。
「おかーさん。みや、お腹すいたー」
「ごめんね、美也ちゃん。もう少し時間掛かるから、待っててくれる?」
「はーい」
美也ちゃんにそう言うと、私達を連れて、お母さんは1階に移動した。

「分かっているとは思うけど、今朝の話の続きよ」
来た。私を発端に始まった、美也ちゃんに対する性教育の話だ。お母さん曰く、私達に荒療治が必要だと言うが……。
「あの……それで、何をしたらいいんでしょう?」
「う〜ん。色々考えたんだけど、ちょっと難しいとも思うのよね……」
「私達、何でもします。美也ちゃんの為ですから」
「僕も、出来る限りの事はするつもりだ」
「うんうん、心強いわ。じゃあ聞いてくれる?」
私達の真剣な顔を見て、お母さんは安心したように話しだした。

…………は?

「あの……性教育って、そこまでするんですか?」
「無理かしら?無理にとは言わないけど……このくらいしても良いと思うわよ?」
「母さん。それって逆効果にならないかな?」
「それは、あなたたち次第じゃない?」
真面目な話。
本当に真面目な話なので、どうか誤解しないで欲しいが、お母さんの考えでは、私達は美也ちゃんの前で疑似セックスをする
必要があると言うのだった。
性の話は笑い事ではない。それは分かっているつもりだが、人前で(美也ちゃんの前で)そんなことをして、本当に効果が
あるのだろうか?経験もなければ、理論武装も弱い私には分からない。しかし、断るわけにはいかない。

「お母さんが言いたいのはね。口だけで駄目な事だって言うのは簡単だけど、相手がそれで理解してくれているかなんて、
分からないって言いたいのよ。『この先は危険だから立ち入り禁止だ』って言うと、行きたくなるじゃない?」
「そうかもしれないけど……委員長はいいのか?」
「私は……お母さんは間違ってないと思う」
「考え方じゃなくって、委員長の気持ちを聞きたいんだよ」
「……田中君が相手なら、私は平気だよ?」
「克哉はこんな可愛い子に惚れてもらっているのに、情けないわねー」
「……そりゃ躊躇もするさ。いや、分かった。覚悟を決めるよ」
「うん。ちゃんと覚悟を決めてね。上手く行くかどうかは、2人にかかっているんだから。してはいけない行為を実際に
見せてあげれば、美也ちゃんはきっと納得するわ。あの子は純粋で優しい子だから」

決行は今夜。晩御飯を食べた後にするらしい。どうせ、もう裸なんだ。失うものなんてない。
「ただいまー。ちょっと遅くなっちゃったー」
麻里亜さんが帰って来た。美也ちゃんを連れて帰るんなら、一言言っておこうと思ったが、
「ううん。私達、今日はお邪魔しようって決めたの。久々に団欒しましょ!」
麻里亜さんも一緒に食べるらしい。しかし、言葉に違和感がある。
「決めたって、美也ちゃんとですか?」
「うちの両親だよ?世話になりついでに話もしたいしね。日曜の夜だから帰りも早いのよ」
私が話を聞いている後ろで、お母さんが「あら、じゃあたくさんお買い物しなきゃ」とか言っている。

ちょっと待って!ていうかコレってもしかして、皆の前で性教育するんですか!?冗談ですよね???
147美也のお勉強05:2014/01/08(水) 23:29:59.82 ID:WjWq7N2o
お母さんと麻里亜さんは、一緒に買い物に出かけた。
私と田中君は、2人して顔を見合わせ、溜め息をついた。

「ごめん、委員長。僕のせいでこんな事になって」
「ちょっと待って。皆が来るからって、大勢の前でするとは言ってないわよ?」
「……母さんは、きっと本気だ」
「私、説得するから。流石にそこまで出来ないって」
「頑張ってくれ。あの人結構強情だから……」
うん。なんとなく分かる。だからといって、何もしないわけにはいかない。

「ところでさ、疑似セッ……クス……ってどうやるんだ?」
「……私に聞かないでよ。それも聞かないと駄目ね」
「委員長はいいのか?」
「何が?」
「僕と……その……ックスをするの……」
「セックス?良いわけないじゃない」
「そうか……そうだよな……」
「当たり前じゃない。たとえ好きな人でも、やっぱり雰囲気は重要なのよ?」
「……そういう意味?」
「あら?他にどういう意味があるの?」
「いや……その、相手が僕でいいのかな?……とか」
「それはこっちの台詞よ?本当は美也ちゃんとやりたいんじゃないの?」
「いや……美也は好きだけど……そういう事するなら、委員長がいいなって思うけど」

カアァ…と顔が熱くなる。本音だよね?聞き間違いじゃないのね?
「私の事、好き?」
「……うん」
「美也ちゃんと、どっちが好き?」
「そういう質問は止めてくれよ」
「……そうだね。私は美也ちゃんと張り合おうなんて思ってないし」
「どっちも好き……だ」
「美也ちゃん一筋を止めさせただけでも、上出来よね。嬉しいわ」
「先の事が見えなくなったけどね……」
「うーん……この際だから、一応言っておくわ」
「何を?」
「誰か良い人が出来たら、私、田中君をあきらめる」
「あれ?そうなの?」
「別に残念がらなくても、そんな人現れるとは思わないけどね」
「僕よりかっこいい奴なんて、吐いて捨てるほどいると思うよ?」
「……私は田中君かっこいいいと思ってるから」
「委員長……」
「その委員長って言うの、止めてくれない?2人の時は」
「え?小佐間さん。とか?」
「……理絵で」
「名前で?」
「美也ちゃんも名前で呼んでるんだし、変じゃないでしょ?」
「…………理絵」
「うふふ、何?」
「恥ずかしいな……」
「徐々に慣れてくれればいいわよ」
やった。名前で呼んでくれるようになるかもしれない。こういう些細な事が、実は重要なんだよね。
まあ、慣れるのに時間がかかるかもだけど?

「……やっぱり委員長の方が言い易いよ」
うん。徐々に慣れてくれればいいから……。
148美也のお勉強06:2014/01/08(水) 23:32:30.48 ID:WjWq7N2o
・・・・・・

「りえっち、あの時何してたの?」
「あの時って?」
部屋に戻ると、退屈していたらしい美也ちゃんが、そんな事を言ってきた。
少し考えて、はたと気づく。そういえば覗かれてたんだっけ……。

「りえっち、おしっこしたかったの?」
「違うの。あれは、おしっこしたいわけじゃなくって……」
「かっちゃんがなめてたのって、おしっこじゃないの?」
「そう。おしっこじゃなくって……」
「じゃあ、あれってなんだったの?」
「それは……」
「りえっち、すごくうれしそうだったよ?きもちいいの?」
「うん。……じゃなくって!助けて田中君!!」
こら!耳塞いでんじゃないわよ!!

「かっちゃん。みやのココもなめて」
この展開は、今朝となんら変わらない。私達って、本当に教育に悪いなあ……。
で、もちろん断る事は出来ない田中君は、恥ずかしそうにしながらも、美也ちゃんの足を舐めてあげた。
「?くすぐったいけど、きもちよくはならないよ?」
美也ちゃんは不満らしい。そりゃあ行為の意味を知らなければ、気持ちよさも分からないだろうが……。

田中君は、至近距離から美也ちゃんの股間を見ていた。無毛の一本筋でも、あんな場所から見たら、さぞかし絶景に違いない。
私なら迷わず舐めてしまうかもしれない確信がある。(レズじゃないって!)
「美也、もっと足を開いてくれ」
田中君の言葉に、美也ちゃんは素直に足を開いていく。しかし、本当に意味が分かっていないらしい。
どんどん足を開くと、股間から内腿に繋がる筋がハッキリと見えるほどになった。
田中君は、その状態の美也ちゃんのアソコを見て、ゴクリと唾を飲み込み、舐めはじめた。

美也ちゃんの変化はすぐにやってきた。
さっきまでつまらなそうにしていた美也ちゃんの顔が、急に緩んだと思ったら、なんとも苦しそうな顔になった。
私には分かる。あれは喜んでいる顔だ。ただ、美也ちゃんの場合、理解が追いついていないので、素直に喜びを
表現できていないだけなのだ。
大きく開かれた足のおかげで、小さな美也ちゃんの体に舌を這わすのが容易になったらしく、田中君は舌を休めない。
ペロペロと筋を舐めたり、中に突っ込んだり、ちょっと指で開いてみたり、かなり無茶苦茶をしている田中君。
もしかしたら、さっき変なところで中断したせいで、溜まっていたのかもしれない。
そんな時に、好きな女の子の股間を舐められる事態になったら、私だって遠慮を無くしてしまうかもしれない。
美也ちゃん……そんなに火照った顔を見せないでよ……見てるこっちが恥ずかしくなるよ……。それに、とっても
いやらしい表情だ。程良く感じているんだろう。最初の頃よりも、安心している気がする。でも……、

「ストップ!」

そう言って私は、美也ちゃんの股間を舐めつくさんとする田中君を止めた。
田中君は、我を忘れていた事を悟って顔を赤くしていた。美也ちゃんも、何かもどかしい感じが残ってしまったらしい。
「かっちゃん。もう一回して?」
「美也。委員長も途中で終わったから、美也もこれでお終いだよ」
「……うん」
美也ちゃんは不満そう。でも、ちゃんと聞き分けてくれている。良い子だね、美也ちゃん。
「りえっち、なめてもらうと気持ちいいね」
「うん……多分、好きな人がしてくれるからだと思うよ」
「かっちゃん。みやが、かっちゃんのおちんちんなめたとき、気持ちよかった?」
「……ああ」
そう聞くと、美也ちゃんは嬉しそうに笑った。
149美也のお勉強07:2014/01/08(水) 23:35:15.52 ID:WjWq7N2o
・・・・・・

麻里亜さんとお母さんが買い物から帰って来た。
晩御飯の用意の為、私と麻里亜さんは手伝いをする事にして、その間、田中君と美也ちゃんは
一緒に遊んでいる事になった。
まさかと思うけど……まさか、間違いなんてないよね?
2人っきりにして、もし何かあったら……。そう思って、でも考えるのを止めた。
私は信用している。田中君の我慢強さと、美也ちゃんの素直な心を。勘ぐるなんて、私が信用していないようで嫌だ。

「おかえりなさーい。パパ!」
麻里亜さんが叫ぶ。どうやら、田中君のお父さんが帰って来たらしい。それに続き、初めて見る人達まで……。
「こんばんわ。家族で押し掛けて、申し訳ない」
「あなたが理絵ちゃん?本当に良いおっぱいしてるわね」
来栖夫妻らしい。あ、服着るタイミング逃した……。

私は例のごとく裸のまま。しかし、麻里亜さんは服を着ていた。
「夜は寒いよ」とか言っているのを聞くと、この人は別に露出狂ではないっぽいな……。
しかし気になるのは男の目である。田中君……は、いいとして、そのお父さんと、美也ちゃんのお父さん。
美也ちゃんの裸を見慣れているせいなのか、それほど驚きはしないが、その分遠慮を知らない気がする。現に、
今もジロジロ見ている。パンツ脱ぐんじゃなかったかも……。

椅子が足りないので、キッチンではなく居間で食べる事になった。
総勢8人の大所帯なので、料理の量もバカにはならない。来栖夫妻はお客さんだし、田中君のお父さんも仕事帰りなので
疲れているだろうし、美也ちゃんは皆のペットなので、私と麻里亜さんと田中君とお母さんで、料理を運んだ。
忙しく駆けまわっていると恥ずかしさを忘れられる。そう思っていたのに、私のおっぱいが揺れるたびに美也ちゃんが、
「ほらほら、りえっちのおっぱいは、よくゆれるでしょ!」とか言いまくっていて、全く落ち着けない。
「あーあ。りえっちのおっぱいとおしりは、いつ見てもサイコーだなー」
もう!美也ちゃん止めてってば!あと男共!いちいち頷くんじゃない!!

「いただきます」と一斉に声を合わせて、食事が始まった。
食べながらでも話は弾んで、本当に大家族然とした関係なんだと実感した。
なにより、互いの子どもたちの事を、良く知っているらしい事には驚いた。田中君も、来栖家にはよく顔を出しているらしい。
「理絵ちゃんも、新しい家族よ」そうお母さんが言う。家族との食事の記憶があまりない私にとって、これほど嬉しい事はなく、
ちょっと涙腺が緩みかけた。
「りえちゃん、やっぱりその前掛けするんだね」麻里亜さんが言う。恥ずかしいんだけど、お母さんの顔を立てるために
仕方がない。少なくとも、麻里亜さんのように無遠慮に笑う人がいないので、その点に関しては安心したのだが……。
「りえっちー、ここにごはんつぶ付いてるー」
「あっ本当だ。私も取ってあげるねー」
姉妹で私の両サイドから乳首を引っ張ってくる2人。キューっと左右に伸びていく私の乳首。それをジロジロ見てくる皆。
特に、男共はあからさまに凝視している。
「それはご飯粒じゃありません!」と私が言っても、全く聞こうとせずに乳首を引っ張られつづける。

美也ちゃんは無遠慮に、麻里亜さんは性感を探る様にして引っ張って、戻して、また引っ張って。
それから解放されたのは、たっぷり1分間クニクニと乳首を弄られて、完全に乳首が勃起してしまった後だった。
乳首がピクピクと動いている。意識したくはないが、もう少し弄って欲しくなった自分がいるのが情けない。
それにしても、メチャクチャ膨らんでるじゃない!!
乳輪もこんなに大きくなっちゃってるし、みっともないったらないわよ!

男共の視線を絶えず感じたまま、私は食事を続けた。怒鳴ってこの楽しい食事を中断させたくない一心だったが、
思い出したように乳首を弄ってくる両サイドの悪魔たちの攻撃に、私は顔を赤くしてジッと耐えるしかなかった。
「理絵ちゃんだっけ?娘がお世話になってすまないね」
「麻里亜。その辺で止めなさい」
2人とも!少なくとも、私が来栖夫妻から質問を受けているときは、おっぱいで遊ばないでよ!
田中君は、こんな大変な状況になっている私を助けてくれず、一緒になって興奮していた。
……バカ!!
150美也のお勉強08:2014/01/08(水) 23:41:18.56 ID:WjWq7N2o
・・・・・・

食事が終わり、後片付けも済んで一段落。

この後の事を思う時が気じゃないが、私の期待も虚しく、来栖夫妻は帰る気配がなかった。
どうやらお母さんが手を回していたようで、サプライズ的な何かがあると思っているらしい。
サプライズ……。確かにそうだけど、詳細を言ってないなんて、さぞ反応に困るだろうに……。

「麻里亜。そのカメラどうしたの?」
「へへ〜。こういう時の為に、買ってたんだ〜。今の私はカメラマン。いや、カメラウーマンよ」
「何を撮るの?」
「これから始まる勉強会。かな?」
来栖親子が話しているのが聞こえる。なんという事でしょう。これからの姿を撮られる羽目になるなんて。
あとで、あのカメラ壊さないと……。

「お母さん。本当に皆の前でこんな事して大丈夫なんですか?」
「ちゃんとした勉強会なんですもの。問題なんてないわ。もうまんたん。よ」
美也ちゃんに間違った知識を与えたのは、あなたでしたか……。

「お母さんが説明していくから、指示通りに動いてくれればいいのよ?」
「裸になるんだよね?」
「田中君、突っ込む所そこ?私ずっと裸なんだけど……」
「委員長は慣れてるだろ。僕は初めて脱ぐんだぞ」
慣れてなんていないわよ!そう言いたいが、今はそんな事言ってる場合じゃない。
「きっと上手く行くわよ。美也ちゃんの為、頑張って!」
お母さんが喝を入れる。ああ、緊張する……。

「まー姉。なにがはじまるんです?」
「第三次大戦よ……じゃなくて、みやちゃんの為の勉強会よ」
「みやのため?」
「そう。ちゃんと見ておいてね」
151美也のお勉強09:2014/01/08(水) 23:49:16.20 ID:WjWq7N2o
・・・・・・

居間に集まっている人たちに見つめられるように、私と田中君は立っていた。
その横にはお母さんがいて、これからする事を説明しはじめる。

まず、これは遊びではない。という事。
そして、教育に対する考え方は人それぞれなので、2人の意志を尊重してほしいという旨。
最後に、私達自身からの言葉を伝える事になった。

「これからやる事に関して、僕自身、戸惑いがありますが、どうか落ち着いて見ていてください」
「私は、美也ちゃんと一緒に居たいという一心でここにいます。なので、一生懸命頑張ります」

こうして始まった性教育の時間。
私達2人はガチガチに緊張していたが、お母さんは平然と美也ちゃんに説明していた。
これは、美也ちゃんの為の時間なので、美也ちゃんが退屈して飽きてしまったら意味がない。お母さんは、
なるべく退屈しないように、美也ちゃんが楽しめるようにするらしい。……私、何にも聞いてないんだよね……。

「さて皆さん。ここに愛し合う二人がいます」
あれ?これ、私達の事だよね?
「二人の仲は、初めて出会った時から急速に進展していき、一緒にお風呂に入ったり、ベッドを共にするまでになり
ました。でも、その関係は最後までいっていませんでした。それは、恋のライバルがいたからです」
お母さん、ぶっちゃけ過ぎてない?一応フィクションって事でいいんだよね?

例え話だと、美也ちゃんが理解し辛いかもしれない。そう考えての説明だったんだと思うが、実際包み隠さなすぎて、私も
田中君も気が気じゃない。

「その恋のライバルは、美也ちゃん、あなたよ」
「みや、ライバル?」
「そう、恋の障害という意味では、2人は美也ちゃんが邪魔でした。でも、2人とも美也ちゃんの事が嫌いな訳では
なかったのです。むしろ大好きでした。だから、ライバルと言えたのです」

「2人は、美也ちゃんの見ていないところで、恋を育もうとします」
そう言った後、お母さんがこちらを見る。もしかして、ここで田中君とイチャイチャするの?

「2人は、美也ちゃんのいない所で抱き合ったり……」
私達は遠慮気味に抱き合った。
「体を触り合ったり……」
……はい。触り合います。
「キスしたりしていました……」
えっ本当にやるの?……いいんだよね?軽くならいいかな?はい。ちゅっ……と。

とたん、ヒューヒューという声が聞こえてくる。もうっ茶化さないでよ!こっちは真面目なのよ?
「りえっちいいぞー!もっとやれー!」
美也ちゃんが応援するのは変だってば!

「2人はこんなものじゃありません。もっと濃厚なキスもします……」
……これ、やる意味あるんだよね?お母さんふざけてないよね?……こんなに大勢の前でするなんて……

仕方なしに、私達は舌を絡ませてキスをした。くちゅくちゅ…ん……ちゅぱっ
当然のように歓声が起きる。んん……変な気分になってきちゃった……。
152美也のお勉強10:2014/01/08(水) 23:54:01.08 ID:WjWq7N2o
「さあ、ここまでいけば、大抵の恋人同士なら、最後の最後まで行く事は簡単です」

「美也ちゃん。最後って分かる?」
「さいご?しんじゃうってこと?」
「うん、そうね。死ぬまで一緒にいるのも、愛の形の一つよね。でもね、今言っている最後って、セックスの事なの」
「セックスってなに?」
「セックスってね、美也ちゃん。赤ちゃんを作る行為の事よ」
「赤ちゃん!?それをするのが、さいごなの?」
「これも一つの最後の形なの。分かる?」
「う〜ん……。どんなことするの?」

「克哉。裸になってくれる?」
お母さんに言われて、田中君は服を脱ぐ。躊躇いがちなので、多少時間は掛かったものの、なんとか全裸になった。
その姿に興奮してシャッターを切っているのは麻里亜さんだ。もうちょっと遠慮してよ。私の恋人なのよ?

「裸の女の子と、裸の男の子。2人共、股間に毛が生えていますね。大人に近づいている証ですが、2人はまだ、
大人とは言えません。その途中なのです」

「美也ちゃん。2人の体の違いが分かる?」
「りえっちは、おっぱい大きいよ」
私の方が大きいわよ。という声が後ろから聞こえる。外野、静かに!
「かっちゃんは、おちんちんがあるね。みやにはアレないよ」
「そうね、体の形に多少違いはあるけど、一番の違いは胸と股間にあるわね。まさしく、この違う部分が、
赤ちゃんを作るのに役にたつのよ?」
「ほえ?どうしたら、そんなことできるの?」
美也ちゃんの頭の中では、何かと何かがくっついて、急に赤ん坊になるような想像が巡っているらしい。

「理絵ちゃん、そこに座って足を開いてくれる?」
私の前にお風呂用のイスがあり、私はそれに腰掛けて足を開いた。
は、恥ずかしい……。忘れてはいないだろうが、私の目の前には、来栖夫妻や美也ちゃん、麻里亜さん。田中君の
お父さんもいるのだ。男の目もそうだが、麻里亜さんの持つカメラが私を捉えている事も、はっきり分かる。

私は足を開いた。最初は少しだけにしたが、お母さんが「いいと言うまで開いて」と言うので、全く隠す余裕がない。
見せつけるような姿勢になると、「おおーっ」という声と、フラッシュが焚かれる。こら!何枚撮る気よ!!

「はい。毛が生えているのは上の方だけなので、大事な場所がハッキリ見えますね。美也ちゃん、ここが何をする
場所か知ってる?」
「おしっこするとこー」
「はい、大正解!」
わーい、と美也ちゃんが喜ぶ。あの……早くして欲しいんですが……。
「でも、それだけじゃないのよ?実はここに赤ちゃんを作る場所があるのです」
「そうなの?」
「そうよ?じゃあ理絵ちゃん、その場所を見せてあげて頂戴」
「あの……それって、ここを開くんですか?」
「そうよ。ちょっと恥ずかしいかもしれないけど、ガンバって!」
ちょっと?今、ちょっと恥ずかしいって言った?ちょっとじゃ済まないわよ!!死ぬほど恥ずかしいんだから!!

落ちつけ私。これは美也ちゃんの為。これは美也ちゃんの為だ……。
くぱぁ…と音がするかどうか知らないが、私は大陰唇と呼ばれる場所を、両手の人さし指で引っ張った。
外気に晒されたその場所は、皆の視線を感じて、すぐに湿り気を帯び出した。
綺麗に洗っているので、汚れなんて見えないはずだが、そんな事はお構いなしに羞恥心が襲ってくる。ああ、見られてる……。
「じゃあ、いいというまで開いてね?」
簡単に言わないでよ〜……。
153美也のお勉強11:2014/01/08(水) 23:59:17.67 ID:WjWq7N2o
パシャ、パシャ、とフラッシュが焚かれる。
しかも至近距離で、これは酷い。私の大事な場所は、無遠慮な人の手によって簡単に記録された。
こんなピンクの肉壁を見て楽しいはずがないというのに、男共の視線は嬉しさを隠していない。

「じゃあ皆さん。よく見えるようにもう少し集まって来てください」
お母さ〜ん。私もう死にそうなんですが……まだ辱めるんですか?

皆が距離を縮めた。というと、少し近づいただけの様に聞こえるが、実際には吐息が聞こえるほどの所。
私の指の近くまで顔を寄せて、一人一人交互に観察していく。……お父さんたち!何回並ぶんですか!
そんな状況で、私は見せびらかすように股を開いて、おしっこを出すところを晒している。
よく泣かずに済んでるな、私。

「分かり難いかもしれませんが、ここにおしっこをする為の穴がありますね。この下にあるもう一つの穴、それこそ、
赤ちゃんを作るための穴なのです。美也ちゃん分かった?」
「……これって、みやにもあるの?」
「もちろん。女の子には皆あるのよ」
美也ちゃんは、自分の股間を見て、私の股間を見て、を繰り返して、納得したようだった。
ところでお母さん、もう戻していいよね?まだ開いてないと駄目?なんか、男のいやらしい視線を感じて、身の危険を感じる
んだけど……あと麻里亜さん、あとでカメラちょっと貸してね。

「美也ちゃん。じゃあ、この穴をどうしたら赤ちゃんが作れると思う?」
「えーとね……精子を入れる!」

その言葉に、周りの皆が驚いた。さっきまで、まるで幼児の様な事を言っていただけに、完全に的を射た発言は驚異だった。
美也ちゃんの発言の理由は、なんとなく想像がついた。彼女は、なんといっても田中君の精子を飲んでいたのだ。
あの苦い液体が何の為にあるのか、ずっと考えていたに違いない。

「大正解よ、美也ちゃん!その通り。そこで、おちんちんの出番です」
お母さんは、田中君の前に移動して、そのちんちんを指差す。
「ここから出る精子を、さっきの穴に挿れることによって、赤ちゃんになるものを宿すのです」
「赤ちゃんって、いきなり出てくるの?」
「そうじゃないのよ美也ちゃん。女性の体の中で、小さな小さな赤ちゃんが出来て、それがどんどん大きくなるのよ」
「どんどんって、みやくらいになるの?」
「ううん。そうなる前に体から出てくるの。この小さな穴からね」
美也ちゃんは、腑に落ちない顔をする。赤ちゃんが出来るというのを想像し辛いのだろう。これが麻里亜さんなら、
美也ちゃんがお腹にいるお母さんを見て、分かるかもしれない。でも、今見ている私の穴からは、そうは見れない。

お母さんは、どこにあったのか、アルバムを取り出して美也ちゃんに見せた。
その中には若かりし頃のお母さんがいて、田中君をお腹に宿している時の写真もあった。それを見た美也ちゃんは、
お母さんと、写真を見比べて、やっと合点がいったようだ。

ーって!もうこの指離していいんじゃないかな!指!話を聞いてない男共が、ずっとココ見てて辛いんですが!!

「美也ちゃん分かった?」
「うん!」
その言葉を聞いて、お母さんは安心したようだ。これ以上の説明は望めそうにないので無理もない。
私も、そっと指を離した。……そこっ落胆しない!ジロジロ見過ぎなのよ!もっと真面目に聞いてなさいよ!

「あら?離しちゃったの?じゃあ、もう一回開いてくれるかしら?」
その言葉を聞いて愕然とする私。歓喜の顔になる男達。私、もう泣いていいですか?
154美也のお勉強12:2014/01/09(木) 00:03:47.49 ID:DhwaePbT
「赤ちゃんの出来方は分かってくれたと思うので、今度は作り方を説明するね」
「はーい」
作り方……もしかして、今から疑似セックスをするの?

「克哉、ちょっと理絵ちゃんの後ろに来て頂戴。そうそう。そしたら、理絵ちゃんのおっぱいを揉んで?」
へ?という顔をする私と田中君。
指でアソコを開いている私の後ろから、田中君は手を渡し、胸を揉んだ。むにむに。ふにふに。

「う〜ん。もうちょっと気持ち良くなるように揉めない?」
田中君は困ったようだ。どうすれば気持ち良くなるかなんて分からないのだから。
それでも、乳首の辺りに狙いを付けて、指を巧みに扱いだした。あん……ちょっと…もうちょっと手加減して欲しいよ……。
胸を揉まれながら、お尻の方に当たるおちんちんの感触が伝わって来る。熱い……興奮してるんだ……。
私も釣られてしまいそうになるのを必死で堪えた。……んっ写真撮らないでよ、もうっ!

「こんな風にして、気持ちの良い触り方をしていると、女の子の体に変化が現れます。美也ちゃん、どこか分かる?」
「ちくび!さっきより、ぷっくりふくらんで、ちょーおいしそう!」
美也ちゃん。相変わらずの無自覚言葉攻めですね……。
「そこだけ?」
「えー?後は……あっ!りえっち、おしっこもれてるよ?」
「ううん。これは、おしっこじゃないの、気持ち良くなると、こんな風に、液体が出てくるのよ」
「へー」
そう聞いて、美也ちゃんは自分の股間を触ってみる。
「みやも、ちょっとぬれてるみたい……」
「あら、じゃあ美也ちゃんも興奮してる?」
「そうかも?」
「美也ちゃん。あなたも、こっちに出て来てくれるかしら?」
「はーい」
あれ?話の流れが変じゃない?どうして美也ちゃんが必要なんだろう?

「それじゃあ美也ちゃんも、理絵ちゃんと同じような格好してくれる?」
お母さんがそう言うと、美也ちゃんは何の迷いもなく幼い秘裂を開いた。……見たい!私も見たいよー!
お姉さんである麻里亜さんが、私を撮る手を止めて美也ちゃんに移った。容赦ない連写を繰り出す麻里亜さん。
あのカメラのデータ、あとで壊す前に見せて貰おう。
「ホント。美也ちゃんも濡れてるのね。とっても可愛いわ。それに綺麗よ」

褒められて喜ぶ美也ちゃん。こういう無邪気さは、マズいんじゃないでしょうか?お母さん。
男共の目線も美也ちゃんに移り、少しの間だけ、私は視姦の渦から逃れられた。でも、田中君も見たがっているらしく、
私の胸を揉む手を適当にして、グッと身を投げ出している。……これは、浮気という事だろうか?
でも、元々美也ちゃんの事が好きな田中君は、その好きな人の秘所を大勢に見られているんだから、同情すべきだろうか?
……ん?ちょっと待って?私も散々見られてるんだよ?私はいいの?こんな、一生守るべき場所を見られても、私なら良いの?
そういえば、裸は見られるわ、乳首は弄られるわ、股間は開かされるわで、簡単に見せる女になっちゃったのかな、私……。

「お母さん。私もう限界です……」
「あら、ごめんなさい。さっきからその格好だったわね。忘れちゃってたわ」
忘れたって、そんなのないですよ!こっちは必死で頑張ってるんですから!
「美也ちゃん、ありがとう。もう指を離していいわよ。さあ、皆で理絵ちゃんを見ましょう」
やっと話を戻してくれるお母さん。また視姦の渦が巻き起こって来るが、今度は耐えられそう。

「あ、ホラ。良い感じにほぐれて、エッチなお汁が溢れてきてるでしょ?これは、もうおちんちん入れてっていう合図なの」
お母さん!もうちょっと言葉を選んでよ!どこぞのエロ小説か!
「これが理絵ちゃんの本気汁か!」
いちいち連写するな!!
155美也のお勉強13:2014/01/09(木) 00:08:20.97 ID:DhwaePbT
「これからセックスするの?」
美也ちゃんが、私の股を覗き込みながら、お母さんに聞く。
「それは出来ないのよ、美也ちゃん」
「どうして?じゅんびおっけいなんでしょ?」
「体の準備が出来ても、今の2人には出来ないの。どうしてか分かる?」
「……もしかして、りえっちとかっちゃんはケンカしてるの?」
これが、美也ちゃんなりの答えだった。おかあさんは、その言葉を聞いて嬉しそうに微笑んだ。

「美也ちゃん。赤ちゃんを産みたいと思う?」
「エーッ!う〜ん……かっちゃんとの赤ちゃんならほしいかな〜」
正直な美也ちゃん。無邪気って、こういう時に強いなぁ……。
「そうね。女の子だもん、好きな人との赤ちゃんは産みたいよね。じゃあ、その子を育てられる?」
「そだて……う〜ん、たぶんできるかな?」
これは、私もそう答えると思う。根拠なんてないんだけどね。

「学校は辞める事になるけど、それでも良い?」
「えっどうして?」
「だって、赤ちゃんの世話してたら、学校行く暇なんてなくなっちゃうもの」

「ねえ、美也ちゃん。美也ちゃんがもっと大きくなって、もっとお姉さんっぽくなっても、赤ちゃんを育てるのって
凄く大変なの。人によっては、心まで壊してしまう人もいるのよ?」
「心がこわれたら、どうなっちゃうの?」
「……せっかく好きな人との間に出来た赤ちゃんを、捨ててしまう事だってあるの」
「みや、そんなことしないよ?」
「もちろんお母さんもそう思うわ。美也ちゃんはとっても優しいものね」

「でもね?どんな人でも怒ったり、何かを破壊しようとしてしまう事が必ずあって、それが赤ちゃんに向く事もあるの」
……気のせいかな?お母さんの台詞は、台本を読んでいる感じじゃない。どこか情感が篭っている。
美也ちゃんも、なんとなく気づいたらしい。
「おかーさんも、赤ちゃんのかっちゃんにおこったことあるの?」
「……うん。私も一人の人間だもの……」
「……おかーさんでもそんなことになるなら、みや、ぜったいむりだよ?」
「そんな事はないわ。でも、今はちょっと早いの。それだけなのよ……」
「りえっちとかっちゃんも、そうなの?」
「そうよ。美也ちゃんも、理絵ちゃんも、克哉も、子どもを育てられる年齢じゃない。作れても、育てられない」

「そっか……」と美也ちゃんは呟いた。
周りのみんなは、どこか暗い顔をしている。お母さんの過去に関係があるんだろうか?
「でも……でもね?」
お母さんは話を続ける。
「ずっと我慢していても体に悪いのよ?だから、今からこの2人がその解消法を伝授してくれるわ」
美也ちゃんは、その言葉に興味を示す。後ろの人たちも色めきだしている。

「じゃあ、2人でセックスしてくれる?」
156美也のお勉強14:2014/01/09(木) 00:11:25.88 ID:DhwaePbT
来た。この時が来てしまった。
さっきまで、早く来てくれと思っていた瞬間は、いざとなると緊張して思うように体が動かない。

美也ちゃんは不思議そうにお母さんを見た後、私達2人を見つめた。
セックスは出来ない。と言っておきながら、それを息子にさせようとするお母さんは、とても不思議な印象を与えただろう。
その場の全員が見つめる中、私と田中君は向き合って体を重ね、求めあうようにキスをした。

・・・・・・

「いい?絶対に挿入しないようにしてね?これを失敗すると、全てが水の泡になっちゃうから」
「素股っていうんですか?ソレ。美也ちゃんは、これを見て納得してくれるんでしょうか?」
「委員長は凄いな。僕はまだ、やる勇気がないよ」
「美也ちゃんの為に、それに私の為に、やらない訳にはいかないもん」
「そう……だよな。僕も勇気を出さないと」

「2人共よく聞いて。まず、理絵ちゃんがちゃんと濡れていないといけないの」
「濡れて……感じている必要があるんですね?」
「そうよ。そして、克哉は絶対に理絵ちゃんのアソコに挿れないようにするの」
「……うん。ドキドキしてきた」
「最後に、射精が出来たら終了よ。2人なら大丈夫。ガンバってね!」

・・・・・・

私達2人は、皆が見ている事を忘れるように考えながら、濃厚なキスをし、繋がり合った。
体を密着させているので、傍目には本当にセックスしているように見えるかもしれない。しかし、よく観察すると、
微妙に田中君の腰がずれている。あくまで疑似的な行為。巧くは出来ないかもだけど、体裁だけは取り繕う必要があった。
私の股間に擦りつけるようにして、おちんちんが当たって来る。心の中では、私達はもう挿入しているも同義だった。

本番行為をするに当たって、必ず狙いを外すという事を念頭に置いていたにもかかわらず、私と田中君の心に去来する
想いは、挿入してしまいたい本能との戦いに勝つ事にあった。たとえ皆に見られているとしても、好きな相手とのキス、
さらにペッティングとくれば、おのずと心情は最終地点へと向かってしまう。
これは演技。全ては美也ちゃんの為。決して間違ってはいけない。
そう強く強く思い込み続けても、本能からの指令に抗う事は、とても難しかった。

「これは、凄いわね……」
麻里亜さんの声が聞こえる。あまりの過激さにカメラを持つ手も止めて見入っているらしい。
「おっと。写真を撮るのを忘れるわけにはいかないんだった」
忘れていいよ?お姉さん。

「理絵ちゃんって、本当に可愛いのに凄いのね」
「うちの娘よりもよっぽど賢そうなのに、美也の為にここまでしてくれるなんてな……」
この声は、来栖夫妻だろうか。
「克哉のやつ。美也ちゃんがいながら、理絵ちゃんにまで手を出すなんて……羨ましいぞ!」
これは……田中君のお父さんだよね?本音か?オイ。
「ガンバって理絵ちゃん!性交に成功したら、新しい前掛け、作ってあげるからね」
お母さんはテンション下げる事しか言わないな……。
「みや、なんかモヤモヤするよ?どうして?」
美也ちゃんもしかして嫉妬してるんだろうか?少しずつ、乙女に近付いているのかも……。

激しく動きながら、田中君が私にだけ聞こえるように囁く。「もうそろそろ限界だよ委員長」
私も、それに答える。「うん、一緒にイこう……」

皆が見守る中、私たちは、ほぼ同時に果てた。
157美也のお勉強15:2014/01/09(木) 00:14:44.07 ID:DhwaePbT
「ハァ…ハァ…ハァ…駄目…私いま、何も考えられない……」
「僕も……ハァ…ハァ……」

私と田中君は、皆が見守る中、無事に疑似セックスを終える事が出来た。
初めての行為に、しばらくの間思考が停止してしまい、まるで羞恥心など忘れたかのように倒れこんだまま、
トロンと蕩けるような甘い余韻に浸っていた。

「2人共、よくやったわ。美也ちゃん、どうだった?」
「……すごいドキドキした。今、むねがズキズキしてるの……」
「克哉と理絵ちゃんの愛し合う姿に、当てられたのかしら?」
「……わかんない」

「美也ちゃん。今のセックスは、赤ちゃんを作る行為じゃないのよ?分かった?」
「そうなの?」
「そう、理絵ちゃんの中に精子は入ってないの。これを見て?」
そう言って、お母さんは私の股を広げる。私は、頭がボーっとしていて、ただそれをぼんやり眺めていた。
「ほら見て、理絵ちゃんのココにべっとりと精子が付いてるでしょ?」
「うわーすごいなー」
「本当。良い被写体だわ」
麻里亜さん。どんだけ撮ってんですか?

「こういう風にすれば、2人で気持ち良くなれて、赤ちゃんは作らずに済むのよ?」
「……おちんちんを入れてなかったらいいの?」
「そう。でもこれは信頼関係があって初めて出来る事よ。無理矢理されたら入っちゃうからね」
「……そうか、な」
「美也ちゃんが赤ちゃんの作り方に興味を持ったって聞いて、お母さんこんな事してるけど、美也ちゃんは、お母さん
の言いたい事分かってくれたかな?」
「……みやにはまだ早いんだね?」

お母さんは、その言葉を聞くと美也ちゃんを抱きしめた。
「美也ちゃん。克哉と理絵ちゃんと仲良くしてね。もちろん、お母さんの言った事、忘れないで」
「……みや、だいじょうぶ。お母さんも、かっちゃんもりえっちも好きだもん」
美也ちゃんは今何を感じているのだろうか?とにかく、私達の性教育の時間が、これで終了した。

・・・・・・

その後、私と田中君は皆に囲まれていた。
美也ちゃんは、田中君の事が心配でそばに寄り添い、愛おしげに口付けをしてあげていた。
私の方には、カメラで全身を舐めまわすように撮る麻里亜さんをはじめ、好奇の視線が集まっていた。
駄目……少しずつ羞恥心が戻って来ているのに、体がダルくて動けない。

「これが克哉の精子か……我が息子ながら、凄い量だな……さぞ気持ち良かっただろうな。羨ましい」
お父さん!女の子の股間見ながらなんて事言ってんの!指で精子を塗りたくらないでよ!って、指!指入ってる!
「ねえ父さん、私のおっぱいと、りえちゃんのおっぱい、どっちが上だと思う?」
「う〜ん。確かに麻里亜の方が大きいけど……」
そう言って、麻里亜さんのお父さんは、私のおっぱいを撫でまわす。……あんっ!ちょっと、どこ触ってるの!
「この感触と感度は良い……。乳首もこうして撫でると、すぐ反応するしな」
どうして皆に品評されてるのよ!皆、私を気安く弄りすぎてない?……だから指入れないでって!!

「りえちゃん。ハイ、チ〜ズ!」
……もう、どうにでもして……。
158美也のお勉強16:2014/01/09(木) 00:19:24.11 ID:DhwaePbT
・・・・・・

「このお風呂場に、4人は多いと思うんだけど……」

あの後、お母さんの提案で、すぐにお風呂に入る事になった私と田中君。
それに、ずっと裸だった美也ちゃんも入ると言いだし、麻里亜さんまで一緒すると言いだして、こうなった。

「麻里亜さん!私、自分で洗えますから!」
「いいじゃない。別にいやらしい事考えてるんじゃないのよ?精子で汚れた体を綺麗にしてあげたいのっ」
「かっちゃん。おつかれ?」
「ああ、今日は出し過ぎた……」
「みやも、かっちゃんあらってあげたい」
「あ〜本当にいいおっぱい持ってるわね〜もうこの感触離れられないし!」
「どこがいやらしい目的じゃないんですか!」
「みや、そこはいいから」
「おー。かっちゃん、また大きくなったね」
「これは生理現象ってやつで……」
「精子が入り込んでるかも知れないから、ここも洗ってあげるね!」
「ひゃっ…そこ弄らないで……」
「ここも感度いいの?ちょっと都合が良すぎない?興奮するんだけど!!」
「ピクピクいってる……また、なめようか?」
「みや、それはもういいから。僕はみやといるだけで幸せだよ」
「かっちゃん!みやも!」
「キャー!何よ、たなか君ったら!私も浮気してやるー!!」
「麻里亜さん!変な事言って、そこに指入れないでください!」
「もういいじゃん!イっちゃえイっちゃえ〜」
「ひっ!助けて美也ちゃん、田中君!」
「かっちゃん、キスして……」
「みや……」
「コラー!こっち見てよ!」
「そうよ!見なさい、この綺麗なピンク色を!」
「イヤー!見ないでーっ!!」

やっと落ち着けると思ったのに、どうしてこうなった。
ギャーギャー騒いでから落ち着くまで十数分かかって、皆で湯船に浸かる事になった。
田中君はもうお疲れらしく、麻里亜さんのデカ乳を見ても芳しい反応はなく、その割を食って、私が犠牲になった。

「やっぱり狭いですよ」
「でも、入れてるじゃない」
「かっちゃん重くない?」
「かつ君、もうちょっとくっついて?」
「田中君、私の方に寄ってよ」
「肩車してたら、みやは入った事にならないんじゃないか?」

美也ちゃんは、しきりに田中君とくっつこうとする。この積極性の現れは、おそらく私が原因だろう。
私が田中君とイチャイチャするたびに、美也ちゃんは同じくらい、田中君に愛を求めるようになっているのだ。

今朝の事もそうだ。
私が田中君に酷い事をされたと言う美也ちゃんは、同じくらい、私と田中君が進展していた事を危惧したのではないか。
そうなると、今夜の疑似セックスの影響で、美也ちゃんが田中君に求める日も近いと言う事になる。
どうか田中君が理性を無くしませんように……。私は祈るしかなかった。
159美也のお勉強17:2014/01/09(木) 00:24:21.59 ID:DhwaePbT
・・・・・・

私は家路を歩いていた。
もう時間は夜の9時。女の子一人では心細いだろうと、田中君が付いて来てくれた。
力比べをしても、私と田中君の差はそんなにないだろう。格闘経験があるわけでもない彼のボディーガードは、でも嬉しかった。
心配してくれている。そんな心遣いが、時に、力以上の何かを作ってくれる。

美也ちゃんは、ちゃんと来栖家に戻った。田中家を一軒跨いで存在していた来栖家。
この距離なら、確かに一泊や二泊なんて心配の対象にならないかもしれない。
麻里亜さんも一緒に戻り、その後、駅へと向かった。学校があるから、という事なのだが、この時間に寮が開いている
のか疑問だ。麻里亜さん曰く全く問題ないらしい。

「今度の土曜か日曜に、採寸しに帰るから待っててね。ついでにブラも作ってあげるから!」
「麻里亜さん……それは嬉しいんですけど、カメラは?」
「その時に渡すから、それまで楽しませてよ。代金代わりって事でさっ!」
……そう考えると、割が合わないんですが……。

「美也ちゃん。明日学校でね」
「ね、がっこうだと委員長ってよばないといけない?」
「りえっちでいいよ。美也ちゃん」
それを聞くと、美也ちゃんは嬉しそうに両親と手を繋いで帰った。

「私、田中君のお母さんには、ご迷惑をおかけしちゃって……」
「あら?お母さんって呼んでくれていいのよ?また来てね」
「理絵ちゃん。今後とも、克哉とよろしくしてやってくれ」
終わりよければ全てよし。この数日の事は一生忘れられないと思うが、良い経験になったと思う。

……田中君の家から私の家まで、大体15分くらいといったところだろうか。
二人っきりが嬉しくて、私はなるべくゆっくり歩いた。

「ねえ。私の事どう思ってる?」
「委員長は、いつも話が急だな……」
「いいから答えなさい!嘘ついても分かるからね?」
「……好きだよ。美也と同じくらい」
この男は……こういう時は、「君が一番だ」と言うものだろう!
「美也ちゃんと同じくらい?それってどのくらい?」
「……結婚したい…くらい…」
「ふふ、ありがと」
結構正直に答えてくれたな……うん、嬉しい。

「ねえ、もし私達が結婚したら、なんて呼んでほしい?あなた?ダーリン?」
「……そんな事、今は考えられないよ」
「だよね〜私もそう。だいぶ先の事だもんね」
「……あなた。かな」
「え?何?何て言ったの?今。教えてよ、あなたっ」
「聞こえてるじゃん……」
「へへへ、嬉しそうな顔してる」
160美也のお勉強18:2014/01/09(木) 00:27:48.20 ID:DhwaePbT
田中君って、私の事、どう思う?」

「……さっきのとはまた違う話?」
「うん……最初に会った時にさ、どう思った?」
「僕は前から委員長の事知ってたからさ、印象って言ったら、ちょっと怖い。かな」
「怖い?私が?」
「委員長って真面目だからさ、いつも正論で、どうしても敵わないと思っちゃうんだ」
「それが田中君の、私の評価だったの?」
「金曜に、美也と一緒に家に来ただろ?生きた心地がしなかったよ」
「私、怖い?」
「今は全然」
「ふ〜ん……他の皆もそう思ってるのかな……」
「かもね。あ、いや、僕はそうは思わないけど」
「言ったでしょ……。でも、うん。私も、私が目の前に居たら、怖いかも」
「そんなものかな?」
「基本的に、警戒から入るからね、私。多分、自分を信用出来ないかも」
「……」
「だからかな?私を好きって言ってくれて、嬉しかったよ」
「あれは委員長の熱意に負けたんだよ。嘘を見抜けなかった僕が悪い」
「大人だね、田中君。私、自分の心に気づいてなかったんだよ?実は、好きでした。って」
「……難しいな」

「ねえ。ちょっと呼び方変えていい?」
「僕の事?」
「かつや君って呼んでもいいかな?ちょっと呼んでみたけど、恥ずかしくってさ」
「呼んだっけ?」
「ホラ、あの時。私のアソコを……さ…」
「ああ……」
「でねっ!こんなに進展して、恥ずかしがるのも可笑しいじゃない?だから……」
「僕も呼び方変えた方がいい?」
「やってみよっか」

「かつや君」
「理絵」

……ひえーっ何これ!良く分かんないけど、良く分かんないけど、興奮する!ってか興奮してるっ!!
あれ?今、夜だよね?気温高くない?ちょっとエアコン効き過ぎだよ。少し下げてくれないと!ってここ外じゃない!
全く何考えてんだか、ホント分かんないわね。落ち着かないと!落ちつけ私。落ち着け私。大丈夫大丈夫。
ちゃんとガスの元栓は閉めてるし、窓も閉めたし、鍵も掛けたし、ハンカチも持ってるし……って、何考えてるの???

「委員長。委員長」
「何?かつや君」
「いや、なんかボーっとしてたから……」
「……うん。もう大丈夫」
「僕、まだ委員長って呼ぶよ。呼び方変えるって、結構照れるね」
「……二人っきりの時くらい、理絵って呼んでくれないの?」
「……頑張るよ」

あ。もう家が近いや……。
161美也のお勉強19:2014/01/09(木) 00:32:25.71 ID:DhwaePbT
「じゃあ、また明日ね」
「また家に来るかい?」
「行っていいの?お邪魔じゃない?」
「委員長なら、遠慮すると思ってそう言ってるんだよ」
「勝手に行ってもいいの?迷惑でしょ?」
「美也は勝手に来るよ?」
「……分かった。お言葉に甘えさせてもらうわ」

玄関先まで帰って来た。
家に明かりはない。日曜だろうがなんだろうが、帰りが遅いのが私の両親だ。
でも、寂しくないよ?慣れてるしね。それに、今は心がいっぱいなんだ……。

「かつや君。最後に聞いて欲しい事があるの……」
「どうしたの?鍵がないとか?」
「……私……ちょっと怖いの……」
「怖いって?」
「この数日の事は忘れない。でもね?何だか夢の様でもあるの……。明日になったら、そう思っちゃうかもしれないの。
何て言えばいいんだろう……。明日になったら、私達、以前の関係に戻ったりしない?」
「委員長?」
「とっても嬉しかったの。かつや君も、美也ちゃんも、麻里亜さんも、お母さん達も、私を家族として扱ってくれて。
すごく嬉しかったから、だから……本当に夢じゃないのかって、疑っちゃうの……」
「委員長。明日になっても、僕は委員長を好きなままだよ」
「私も……でも、もしかしたら、学校に行って無視しちゃうかもしれない……」
「僕が声を掛けるよ」
「……うん。ごめんね、変な事言って……」

「…………理絵」
「何?」という私の口に、彼はキスをしてきた。とてもゆっくりなのに、私は動けもしなかった。
熱いキス。それに、私を抱きしめてくる強い腕の力。少し痛い。口を塞がれて、体を締め付けられて、息が出来ない。
苦しさから、私は涙さえ流した。彼の力は、想像よりずっと強かった。
時間にして1分足らずだと思う。やっと私を解放してから、私に彼はこう言った。

「理絵。今の事、絶対忘れないでくれ。明日になっても……」
「……はい」

また涙。最近脆いな……私。
私は、何か変わり始めているのかもしれない。体の痛みとは別に、心が訴えかけてくる。
今あなたが信用したい人を信じないで、一体誰を信じるの?と。

「また明日、会おうね」

私は笑顔で彼を見送った。
162美也のお勉強20:2014/01/09(木) 00:37:53.89 ID:DhwaePbT
・・・・・・

田中克哉は、心を落ち着かせようと足早になる歩みに自制を掛けて、家路を急いだ。
彼の心の中には、理絵とはまた違った感情が渦巻いていた。

なんとも大胆な事をしてしまったものだ。いままでの自分では想像もつかない。
理絵の存在が、彼をここまで変えたのだ。美也一筋だった心に、この数日間で支配領域を広めた彼女。
確かに、以前から可愛いと思っていたが、こんなに自分を思ってくれるとは思わなかった。彼は、わりとあっさり彼女の虜に
なってしまっていた。
お風呂場での、あの真剣な告白の前から、もう既に、彼は彼女に対し恋心が芽生えていた。
それでも自分には美也がいる。そう思い込む事で自制が効いていた。しかし、理絵の気持ちがそれに勝った。

明日、学校で何と言おう?理絵ではないが、このままでは顔を合わせられないかもしれない。
あんなことを言っておいて、自分が無視したら、彼女に嫌われるかもしれない。それだけは避けたい。

「ちょっと幸せ過ぎて怖いな……」

こんなに幸せだと、いつか事故にでも遭うんじゃないか?嫌な予感が心に去来する。こういうネガティブな思考は
得意な方なのだ。より具体的に、具体的に、考えないようにしないと……。

「今、事故に遭ったら今夜の楽しみが無くなっちゃうしね……」

彼の心にある、もう一つの重大な秘密があった。それは麻里亜が撮ったカメラのデータである。
麻里亜が帰る際にこっそり渡してくれたSDカード。その中には、理絵の全裸写真や、美也の股間を接写した
シーンが、これでもかと入っている筈なのだ。
「今度帰って来るまで預けとくね。ちゃんとコピーしとくのよ?」
あのふざけたお姉さんは、去り際まで自重をしなかった。しかし、とても良いものを自分に恵んでくれたのだ。

楽しみだ……。自分専用のパソコンがないので、父の書斎のを使う事になるが、真夜中なら誰にも気づかれはしない。
コピーするにしたって、データを取り込むにしたって、自分は大義名分を持って、見る事が出来るのだ。
いつも目にする美也の裸もいいが、じっくり見る機会なんて、恥ずかしくて出来ないのが現状だった。
しかし、写真なら相手の事を意識しないで、たっぷり見る事が出来る。

SDカードは今、彼の机の抽斗に仕舞ってある。そこには、美也から貰った無地のパンツや、理絵から貰った
可愛いが、少しセクシーなパンツも入っていた。
少し汚れたそのパンツは、おそらく自分が付けた涎と、彼女の体液が染みついているのだろう。
とにかく、その抽斗は、まさにパラダイスと言っても過言ではないと言える。
……帰ったら思う存分楽しもう。今夜は美也もいないので、誰の目も気にしなくていいのだ。

「委員長。僕は変態じゃないからな……」

人の少ない夜の道を、彼は急がず慌てず、慎重に帰って行った。



おわり。
163名無しさん@ピンキー:2014/01/09(木) 00:48:25.82 ID:DhwaePbT
終わりです。

理絵は、とても好きな子だったので、
調子に乗って続きを書いてしまいました。
私はなんというか「公然とセクハラされる」シチュが好きなので、
話がそっちの方に向かう傾向があるみたいです。

それはそうと、野球拳の話もおぼろげに出来てきているので、
いつかはここでお見せできればと思います。
それでは。
164名無しさん@ピンキー:2014/01/09(木) 00:58:50.98 ID:UIGaO4Uu
超おつ!
165名無しさん@ピンキー:2014/01/09(木) 00:59:48.19 ID:p8wEvpdG
166名無しさん@ピンキー:2014/01/09(木) 01:18:31.97 ID:liZgVogj

実によかった
167名無しさん@ピンキー:2014/01/09(木) 09:25:12.20 ID:Fezr9S7L
すばらしいの一語
168名無しさん@ピンキー:2014/01/10(金) 03:00:17.60 ID:VLH6aNpj
泣けてきた
エロからこういうストーリーが生まれることもあるんだな。。
本当に乙!
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJJGJGJGJGJGJJJJGGGJJJGGJJJGJGJGJGJJG!!!!!!
169名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:19:40.41 ID:E6FFS7op
自分とは桁違いに達筆な作者が多くて正直恥ずかしい
だが、だからこそと開き直った露出気分で>>69の続き投下

些末な短編でもスレの勢いの手助けにはなると思いたい
170名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:21:22.55 ID:E6FFS7op
 「ネンネってさ、子供向けのアニメとか結構見てるんだよね?」
 そんな何気ない一言から、HR前の女生徒達の社交時間が意外な方向へと舵を切った。
 「い、妹に付き合わされて見てるけど……」
 自分の事を余り語りたがらない音々だが、人付き合いそのものを敬遠している訳では無いので
普通に友人もいる。コスプレイヤーとしての裏の顔は誰も知らないが、その副産物として身に
ついた裁縫その他の技術や小物選びのセンスの良さで皆にも一目置かれている。
 ちなみにネンネという渾名は、お腹を冷やさないように女児用のパンツを愛用している所から
生まれた。あとは余り表に出たがらない性格と、性的な話題になると顔が真っ赤になり腰が引けて
しまう音々の奥手な性格にもマッチしている為だ。

 とは言え恥ずかしい下着を使い続けているのは同性の友達に『あの子、今日もお子様パンツなんだ』
と自分の下着姿を想像され嘲笑されていると勝手に思い込み興奮するのが癖になったからだし、猥談
から一歩引いてしまうのも羞恥や潔癖性からではなく音々自身が余計な事を口走って耳年増っぷりや
露出性癖が露見してしまうのを恐れつつ妄想しながら興奮しているからなのだが。

 それはさておき、決まってしまった雑談の方向性は滅多なことでは変わらない。
 しかも色々な意味で珍しい議題から話題を逸らすのは、特に音々にとっては簡単では無い。
 「えっと、CMとかでやってるナントカマホーショージョ〜みたいな感じのやつ?」
 「あ、それ……うちの兄貴も隠れて見てるけど……」
 「えぇっ、ほんとに!?」
 「面白いの、それ? ネンネ?」
 「えっ?」急に振られてビクリと飛び上がってしまう音々「付き合ってるだけだから真剣に見てる
訳じゃないし、面白いかって言われても良くわかんないけど……衣装とかはキラキラしてるって言うか
少し可愛いくて凝ってるかなって思うことも時々……」
 「…………いかにもという着眼点だね」
 「だね−。さすがネンネ」
 本当は音々の方が目をキラキラさせつつ、主人公達が可愛いコスチュームで画面狭しと飛び回って
大活躍する様に『かぶりつき』状態だったりするのだが……
171名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:23:10.38 ID:E6FFS7op
 「で、そのマホーショージョとやらがどうかしたの?」
 ともあれ音々が上手く誤魔化した所で皆の視線は再び言い出しっぺの少女に戻る。
 「あ、うん。それがね、実を言うとお姉ちゃんが結構ハマってんだよね。私には全然理解できない
世界なんだけどさ」
 「な、なんで? あんたのお姉ちゃんって確か大学生じゃ……」
 「だから私には分かんないって言ってるじゃん! でね? 最近はラブリードリップとか……」

 「『魔法少女ネオラブリィ・リトルドロップ』のことかな、もしかして?」

 「「えっ!?」」
 大人しい音々が他人の話を遮って発言するところなど見たことがない一同の目が点になる。
 「あ……い、いま放映中だし妹に付き合って見てるだけだから! あと主題歌で何度も繰り返して
言ってるし妹にしつこく感想とか聞かれるから自然に覚えちゃったのっ!」
 嫌な汗が一気に噴き出してしまう音々。この失言癖が怖くて興奮するから普段は聞き手に回って
いるというのに、ちょっと油断すると思わず口を出してしまう。
 やはり音々にとって鬼門以外の何物でも無い話題だった。
 「そそそっ、それでミィちゃんのお姉さんがどうしたのかなっ!?」
 「え?」これまた初めて見る音々の積極的なようすに驚きを隠せない言い出しっぺの少女「あ、
えっと……そ、そうそう! お姉ちゃんがね!!」
 が、言い出しっぺらしい性格が音々に幸いした。なによりも自分が言いたいことを最優先する性格の
少女は控えめな級友の意外な一面よりも話題の主導を選んだ。
 「うんうん!」
 やや大袈裟に頷き積極的に話を促す音々。
 「お姉ちゃん、年末に急に帰ってきたと思ったらコミ……何とかって言うアニメのイベントに夜中から
出かけて行って、次の日の夕方に戻ってきたんだけどね? 大きな紙袋幾つも持ってて、晩ご飯で今日は
何万円使ったとか興奮気味に喋り出して、お父さんもお母さんも引き気味だったから仕方なく私が適当に
相づち打ちながら適当に聞いてあげたら、寝る前になって部屋に押しかけてきて会場で撮った写真とか
自慢げに見せてきたんだよ!」
 「……で?」
 「それが何? 単にミィのお姉ちゃんがオタクに転んだってだけの話じゃん?」
 「だよね−? その話のどこが面白いっての!」
 「ちょ、ちょっと待ってよ! 面白いのはココからなんだから!!」
172名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:27:08.25 ID:E6FFS7op
 ワイワイと談笑を続ける輪の中。俯いて前髪で顔を隠してた音々の唇はブルブルと震え始めていた。

 (こ、コミケっ? 写真っ? 魔法少女ネオラブリィ・リトルドロップっっっ!?)

 この場で出るはずが無く、かつ最も聞きたくないキーワードが役満である。驚きの余り、適当な言い
訳で逃げ出すどころか全身が硬直して指一本動かせない。
 ついでに、ちょっと濡れてしまっていたりもしているが。
 「んでね? その中でもアニメの中から飛び出して来たみたいに可愛い子がいてね? 小学生くらいの
女の子だったらしいんだけど衣装とか凄く気合い入ってて沢山のカメラマンに囲まれてて、お姉ちゃんも
割り込めないくらいくらい必死に写真撮られてる中で体中にうっすら汗かいて息が上がっても嫌な顔一つ
しないでいっぱいポーズとって笑顔で頑張ってて……ほら、この子! 髪型とか可愛いし、なんかオタクが
好きそうな下着みたいな服? コスチューム? 着てるけど元気いっぱいって感じの笑顔が全然いやらしく
ないから私も何枚かデータ貰ったんだけどさ? ほらほら可愛いよね?」
 「どれどれ?」
 「へー? この長いツーサイドアップにリボン可愛いけど地毛?」
 「確かにキツイ格好だけど……小さい子だから逆に健康的に見えちゃうのかな?」
 「うっわ〜! 男に囲まれて辛いっぽいのに一生懸命笑顔作って健気〜!」
 音々が屍と化している間にも雑談は進んでゆく。
 しかも何故か盛り上がってるっぽい空気だったりする。
 「というか服の素材が本気っぽいけど……ネンネはどう見る、このコスチューム? 手間とかお金とか
結構かかるんじゃないの、これ?」
 「ぅえぇっ!?」
 言葉が喉につっかえて、変な声になってしまった。
 「そうだよ! アニメ見てるネンネの目で見てどう? 良く出来てるよね?」
 「え、えっと……えっとぉ……」
 こうなっては、いつもの様に気配を消したステルスモードで何も喋らず場を凌ぐのも無理だ。神さま仏様、
どうか私の写真じゃありませんようにと必死に祈りながら友人のスマートフォンに映るコスプレイヤーの
写真に目を落とす音々。
 「っ!!」
 (これ……きっと階段の真ん中辺りからから望遠で……デジカメ!?)
 だが音々の切なる願いは斜め上から撮られたコスプレイヤー『ナナ』の決めポーズ姿で木っ端微塵に打ち
砕かれてしまうことに。
173名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:29:44.27 ID:E6FFS7op
 「でねでね? その後も休憩無しでずっと囲まれっぱなしだったらしんだけどね?」
 その後、どうコメントしたのか全く覚えていない音々を無視して話は更に進む。
 「ずっとこの子見てたわけ? あんたのお姉ちゃん?」
 「それって超暇人……というか、そっち系の趣味なの?」
 「そうじゃなて、えっと……シマ? とか言う所に行って戻ってきた時にも同じ子が同じ場所に
いたから気になったって言ってたかな?」
 しかも愛らしい小学生? コスプレイヤーの奮闘記がお気に召したらしい友人達は先ほどよりも
積極的に耳を傾けていたりする。
 「ずっと体を捻ったり、片足上げたりしながら色々ポーズとり続けて疲れたらしくてね? この子、
カメラマンの一人から受け取ったハンカチ広げて床の上にペタって座ったんだよ。そしたらね?」
 「そしたら?」
 「周りの男は気付いてなかったと思うって言ってたし、お姉ちゃんも離れた所から写真撮ってただけ
だから確信はないって言ってたけど、この子体が冷えてた上に冷たい床の上に座ってお腹を冷やし
ちゃって、お漏らししちゃったんじゃないかって! 可哀想でしょ? でしょっ!?」
 「はぁっ!?」
 「お、お漏らしって……つまりお漏らしってこと?」
 「うっわ〜最悪〜!」
 「ち、違……!」
 思わず口に出してしまった音々の否定の言葉は幸いなことに誰の耳にも届かなかった。

 (私、会場の真ん中でカメラに囲まれてオシッッコしちゃったって思われてる! 中学生にもなってお手洗
いも出来ない最悪な子だって言われてるよ! 恥ずかしくて死んじゃいそう!!)

 級友達の失禁云々については評価なら
 『そんだけ長時間、こんなカッコのままじゃお腹も冷えちゃうに決まって』
 『男って全然分かってないよね?』
 『そんな恥ずかしい所まで撮られるなんて、可哀想』
 等々、かなり好意的というか同情的である。
 しかも恥ずかしさで言えば露出で興奮して愛液垂れ流しの方が失禁より断然上なのだが、音々はその
辺りを脳内で勝手に書き換えて下着の中を汚し始めている。
174名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:31:58.68 ID:E6FFS7op
 (やだ! おっぱいの先がジンジンしてきたし、お汁も出てきちゃった!)
 顔を火照らせながら不自然な内股になり、小刻みに震えている音々。キュッとお尻の穴に力を入れ
続けて垂れ出さないよう頑張っているが、いつまでも我慢出来るはずがない。
 『ナナ』の存在が友達に露見してしまったばかりか、女の子として有り得ない痴態を雑談のネタに
され話をドンドン広げられ音々は加速度的に発情してゆく。
 (どうしよう、もうオナニーしないと収まらないよ! オナニーしたい! 全部脱いで、エッチな声を
思いっきり出しながらオマタ弄りたい! 広い場所でオナニーしてお汁ピュッピュしないと頭が変に
なっちゃいそうだよぉ!)
 日頃からベッドの中でこっそりと自慰に耽ることは殆どない。
 全裸で明るい場所じゃないと興奮度が足りなくてイけないから電気を点けたお風呂場や自室の真ん中、
あとは留守番の時を狙ってリビングとか妹の部屋とか庭とかを使うことが多い。
 そして床や地面が潮吹きで汚れる様を見ながら達するのが一番気持ち良くて好きなのだ。
 (オナニーしたいオナニーしたいオナニーしたいよぉ! クリが痒いよ乳首も痒いよ我慢出来ないよ
オナニーしたいオナニーしたいオナニーしたいオナニーしたいオナニーしたいオナニーしたいオナニー
したいオナニーしたいっ!)
 なんだかボーッとしてきた意識の片隅で周囲の様子を覗うと、他の皆は音々の異変には全く気付かず
楽しそうに雑談を続けている。
 (い、いまはまだ気付かれてみたいだけど時間の問題だよね? きっと私、全身からエッチな匂い
いっぱい出してるし靴下まで垂れちゃったら絶対に見つかっちゃうよね? だってオシッコと違って
透明でトロトロで匂いだって凄いもん! そんなことになったら、私……!)
 友達に軽蔑されるばかりか、あっという間に噂が広がって全校生徒に淫乱認定されて違いない。
 (……お、終わっちゃう! そんなことになったら私の人生終わっちゃうのにぃ!)
 そんな想像をすればするほど興奮が高まってしまうダメダメな少女が音々なのだ。
 (そうだ! どうせ終わっちゃうんだったら今すぐ脱いで、最後に思いっきり気持ちが良いオナニー
でピュッピュしても一緒かも!?)
 そんな所まで思考が飛んでしまうほど性欲の水位は急上昇している。
 「………あれ、ネンネ顔真っ赤じゃん!」
 「え? ちょっとどうしたの!?」
 「今にも倒れそうだよ! お腹痛いとか!?」
 「ひょっとして急にアレ来ちゃったんじゃ……!!」
 ポタポタと滴り落ちるほどの脂汗をかいてブルブルと震え、実は妄想に浸っている音々。
 その様子が体調不良に見えた級友達の気遣う声と視線を一身に集めた瞬間。
 「あひぃっ!?」
 パンツの中に噴きながら軽く達してしまい、音々は崩れ落ちるように座り込んでしまった。
175名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 11:32:51.75 ID:E6FFS7op
終わり
諸氏の活躍に期待してます
176名無しさん@ピンキー:2014/01/12(日) 12:35:49.47 ID:1TiMRmgl
>>175
GJ
177名無しさん@ピンキー:2014/01/13(月) 00:34:53.96 ID:DykkAu37
>>175
こういう正統派露出もいいね
謙遜してるけど、作者さんごとにそれぞれ得意な作風があって、良さもそれぞれだよ
というわけで続きおなしゃす
178名無しさん@ピンキー:2014/01/13(月) 20:10:40.73 ID:fPmsOm1n
昔、美術系のスレで見たリアルっぽい話でネタになりそうなもの

「絵の完成記念パーティで、モデル(隣家のお嬢さん)が絵と同じ全裸を披露。
裸のまま舞踏を披露したり、絵と一緒に記念撮影もしたらしい」

「後輩に誘われた芸大の発表会。難解な劇に退屈してたら後輩含む女子数名が全裸に。
劇が終わって明るくなっても裸のまま挨拶。先輩の驚く顔が見たかった(後輩談)」
179名無しさん@ピンキー:2014/01/13(月) 22:01:05.58 ID:SGDbm3VC
私もネタを一つ

今は亡き、「ハウルの動く城」の原作者の短編集に
自身の幼少期の体験談が書かれていた。
その話というのが、

子供の頃、私は頼まれると嫌とは言えない性格で、
ある日の事、近所の同級生が弟や妹の世話をしてほしいと迫ってきた。
断ることが出来ずに預かる事になって不満タラタラの私が、ある名案を思いつく。

私は全裸になり、預かった子供たちも全裸にして(みんな最初は恥ずかしがっていた)
外で冒険遊びを決行。もちろん大人には奇異の目で見られた。
後日、私の作戦は功を奏し、もう二度と私は信用されなくなり、面倒を押しつけられなくなった。
というもの。

タイトルは失念しましたが、「魔法!魔法!魔法!」という短編集にあったと記憶。
180名無しさん@ピンキー:2014/01/13(月) 23:24:55.95 ID:Mu9BLz+Z
>>178気になるネタだな!
スレタイだけでも教えてもらえませんか?
過去ログあたってみるので
181名無しさん@ピンキー:2014/01/14(火) 09:00:26.62 ID:Yg/vDxsd
これだな






190 名前:えっちな18禁さん[sage] 投稿日:2012/03/03(土) 18:32:15.25 ID:6GiLFHy60
4,5年前の話だがバイトの後輩で芸大に通ってる子がいて、
舞台に立ってパフォーマンスをするというのでチケットを買ってあげた。
一番前の席が空いてたので何となく座ったんだが、正直わけわからん内容で
寝るわけにも帰るわけにもいかないし後ろに座ればよかったなあと後悔していた。
ところがラストシーンで照明が薄暗くなると、なんと出演者全員衣装を脱ぎだし素っ裸に
もう俺は呆然と固まって見てるしかなかった。
極めつけは終演後明るくなった舞台の上で裸のまま横一列になっての挨拶
後輩の子は俺の目の前、毛もその中も見えちゃってる。
後になって聞いたら「チケット売った時点で視られるのは覚悟してたし、
○○さんが固まってるのが面白くてわざと目の前に立った」とのことでしたw
182名無しさん@ピンキー:2014/01/14(火) 20:03:25.04 ID:dtO3oiFo
>>181thx
割と最近ですね
183名無しさん@ピンキー:2014/01/14(火) 20:10:06.18 ID:dtO3oiFo
H以外で知り合いの裸を見た体験談PART 9
のスレですね
184名無しさん@ピンキー:2014/01/15(水) 22:28:24.77 ID:99MYXApE
>>178の上については美術モデルスレ nude/1092743631 

209 名前: ベッドの下の名無しさん 投稿日: 2007/07/01(日) 12:06:17 ID:BJRRvffU
絵の完成記念に、全裸のモデルが作品の前に立っている写真を持っています。
一連の流れで、郊外のアトリエの玄関に立つモデルの記念写真は驚きでした。
副題が、完成作品と秘蔵のお嬢さんモデルだったと思います。

211 名前: ベッドの下の名無しさん 投稿日: 2007/07/01(日) 13:32:56 ID:BJRRvffU
>>210 写真は4枚の白黒組写真です。 画家とモデル・作品とモデル・作品のポーズ・郊外のアトリエの玄関とモデル、モデルは全てが全裸です。
添付すると、画家・匿名モデル・写真の譲り渡し者・私の素性が特定出来ます。
飾り気のない上品なお嬢さんモデルとだけで、添付はご容赦下さい。

214 名前: ベッドの下の名無しさん [sage] 投稿日: 2007/07/01(日) 18:30:08 ID:???
>>211
その話、俺も昔古い美術雑誌で読んだことある。
画家の名前は忘れたが、モデルは隣家のお嬢さん
で絵の完成披露パーティーでも全裸になって舞踏
を披露したとか。
185名無しさん@ピンキー:2014/01/16(木) 19:14:53.60 ID:mE6tfBMS
あくまで芸術のためなのか...
作り話でもいいからもっと身体の詳細を書いて欲しかったよ
186名無しさん@ピンキー:2014/01/16(木) 19:38:44.83 ID:v/NseDkD
> 絵の完成披露パーティーでも全裸になって舞踏

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
187名無しさん@ピンキー:2014/01/16(木) 20:30:52.41 ID:v/NseDkD
940 :名無しさん@公演中[]:2007/09/17(月) 15:21:25 ID:JoA4m+yL
高嶺格・ワークショップ

十数人の女子学生のおっぱい ヘアー 丸出しでした。はぁはあ。
ついでに チンポも数本。

942 :名無しさん@公演中[]:2007/09/17(月) 21:46:31 ID:PLZxTYOF
「リバーシブルだよ人生は」でググると出てくると思われ。
てか、高嶺って、去年も学生たちスッポンポンにさせてたよね。
ダムタイプ出身だけにか・・・
 
944 :名無しさん@公演中[]:2007/09/17(月) 22:20:44 ID:JoA4m+yL
>>941
最初〜後半 
 だらだらとしたつまらん素人の演技なので 割愛
最後 
 カーテン越しに服を脱ぐシルエット。おっ!来るかと
 期待するやいなや、フラッシュのみの薄暗い照明のなか
 十数人の女+数人の男が全裸で登場。
 トランスっぽい音楽に合わせて、めちゃくちゃな踊り・・・
 所詮 素人集団の裸だからたいしたことないけど、
 最後、明るくなった舞台照明のなか全裸で舞台挨拶&カーテンコール。
 結構恥ずかしがってる子がいて、不覚にも勃起した。

947 :名無しさん@公演中[sage]:2007/09/18(火) 00:25:00 ID:DexnOUHB
>>944
報告d
全裸で舞台挨拶!! 想像するだけで抜けるわ。
俺は、素人だからこそ見てみたいと思うけどなあ。プロ意識があったらつまんないと言うか。
 
950 :名無しさん@公演中[sage]:2007/09/18(火) 20:52:31 ID:7QPqQd0n
>>942
それって、単位とるために半ば強制的に
スッポンポンさせられてるの?
想像するだけでチンポたってきた。
188名無しさん@ピンキー:2014/01/17(金) 18:06:25.40 ID:awPbIS2C
下世話だけど生理とかどうしてるんだろうと思ってしまう
絵のモデルみたいに単独だったらスケジュールでどうにかなるけど集団だとね
189名無しさん@ピンキー:2014/01/17(金) 18:27:42.25 ID:OPsbiC4h
ぐぐってもオッサンのインタビューしか出なかった
だが裸にさせるのはマジなようだな
たまらねえぜ
190名無しさん@ピンキー:2014/01/17(金) 19:28:29.21 ID:awPbIS2C
やや世間知らずで、芸術のために裸になることを当たり前だと思っていた女の子
外部の友達にその話をしたら、それって普通じゃないよ的な事を言われて、
段々と恥ずかしさに目覚めていくが、既に全裸演劇への参加を表明していた…

みたいなシチュを希望
191名無しさん@ピンキー:2014/01/18(土) 15:39:09.42 ID:T3Fl8sCI
今年のセンター国語が露出ものだったと聞いて
192名無しさん@ピンキー:2014/01/18(土) 23:32:48.54 ID:jYvCCqqV
パンツ(注、運動用のズボン)姿
193名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 03:01:44.28 ID:9R88tVKB
センター試験からきますた

…スピンスピンといい最近どうしたのセンター
194名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 13:31:03.81 ID:W7wOFoMy
どんなのが載ってたの?>センター試験
195名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 16:15:56.83 ID:xdsUP4LD
話の途中にすみません。投下します。

続き物です。それと、長いです。
前の話と同じくらいの長さです。
196名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 16:19:17.62 ID:xdsUP4LD
最初に一つ断っておきたい事があります。

文中に出てくる「前掛け」は「涎掛け」みたいなものです。
言葉を選ぶと、そっちの方がしっくりきたので、前掛けと言っています。

それでは、時間がかかると思いますが始めます。
197序章:2014/01/19(日) 16:20:45.11 ID:xdsUP4LD
かつてない悪寒がする。

今の私の生活は、平穏無事そのものである。
誰かと喧嘩をしたとか、お金を失くしたとか、知人に不幸が訪れたとか、
そんな事は一切起こっていない。
……なのに、だ。
彼女を見た瞬間、私は自分がどうしようもない深みに嵌まってしまったのではないか?
そんな予感が、何故かしたのだった。

ありえない事なのに。
私が私でなくなってしまう予感。
今日という日が、私にとっての転機になるかもしれない。それも悪い方に……。

……大丈夫。私は、私だ。
何者にもアイデンティティーを揺るがす事は不可能だ。自分の未来は自分が決める。
不幸を感じ取ったのなら、それを意識していけばいい。

もし何かあったとしても、かつや君と美也ちゃんが守ってくれる。
……私は、自分と彼らを信じているから。
198麻里亜さんが来た01:2014/01/19(日) 16:22:09.97 ID:xdsUP4LD
「美也ちゃんって、最近変わりましたよね」

ここは来栖家。
「週末に帰る」と言っていた麻里亜さんは、なぜか金曜日に現れて、放課後に
かつや君の家に行くはずだった私を、来栖家に拉致した。

「トップとアンダーの差が21センチ……か、やっぱデカイね〜」
「麻里亜さん、聞いてます?」
「聞いてる聞いてる。ん〜ていうか、私よりりえちゃんの方が詳しいかと?」
「……そうかもしれないですね」
麻里亜さんは現在、家を離れての寮生活。美也ちゃんと会う機会がほとんどない状況だ。

服の採寸をするらしいという事で、今、麻里亜さんの部屋で全裸になっている私。
ここで裸になるのは一向に構わないのだが……。
「麻里亜さん?別に下着姿のままで良いんじゃないでしょうか?」
「え〜。そりゃあショーツのゴムをパッチンするのも捨て難いけどさ〜」
何を言ってるんだろうこの人は……。
「こうやって、好きなだけ裸をじっくり見れる機会なんて見逃せないよ〜」
「……分かりましたから、胸揉むのを止めてください」
本当にいちいち揉むなぁ……。

「みやちゃん、変わった?」
「ええ。かつや君と恋人同士という自覚が出たみたいです」
「へ〜…あのみやちゃんがね〜。あの子、実は生理もまだなのよ」
うん、そんな気はしてた。
「どんな感じになってるの?今」
「そうですね……最初はベタベタしてばっかりだったんですが……」

私は、あの後の事をかいつまんで話す。

月曜日に教室で再会した私とかつや君。
声を掛け辛そうにしていた二人に助けをくれたのは、他でもない美也ちゃんだった。
「かっちゃん。りえっちは委員長なんだから、めいわくダメだよ?」
接点を作るのに苦労していたら、なんとも簡単に突破口を開いてくれたので、私達はお互い苦笑し合った。
それから私たちは、美也ちゃんと共通の友達という関係を築いた。
学校で「委員長」というかつや君に対して、私も「田中君」としか言っていない。
付き合っている事実は隠す事にしておいた方がいい。と決めたのは、その日の放課後にかつや君の家に行った時だが、
教室でわざわざおおっぴらに言う事ではないので、勝手に暗黙の了解になっていた。

美也ちゃんのかつや君への耽溺ぶりは、相当なものだった。
帰るや否や、猛烈なキスの雨を振らせたかと思うと、「かっちゃんからもお願い」とおねだりし始めたのだ。
きっと我慢しているんだろう。私とかつや君の関係にあてられて、でもセックスは出来ないと知って、
ずっと寄り添っていたい気持ちを学校で押さえこんで、それが放課後に爆発したのだ。

私も、学校でのよそよそしさなんて忘れたかのように、かつや君の前で裸になった。
露出趣味がある。と自覚しているつもりだったが、今になって思うと、ただ単に服を着ているのが嫌なだけ
ではないか?と感じる。その証拠ではないが、もう教室で裸になろうだなんて全く思わなくなった。

「美也ちゃん、あんまり無理強いすると嫌われるよ?」
私がそう言うと、かつや君から少し離れる美也ちゃん。物足りなそうな顔が愛おしい。
「美也ちゃん、かつや君ばっかり相手してないで、私にもキスしてよ」
少し沈んでいた美也ちゃんは、その言葉を聞いて喜び勇んで私に口付けしてくれた。
お互いを貪り合う私達。呆気に取られるかつや君。目の前の全裸の少女たちは、それを一向に構う事はない。

そうだよ美也ちゃん。我慢できなくなったら、いつでも私が相手してあげる。
だって、私と美也ちゃんも、恋人同士だもんね。
199麻里亜さんが来た02:2014/01/19(日) 16:23:11.27 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

「オッケー。これでデーターはバッチリよ!」
計測から、ものの10分程。採寸作業が終わったらしい。
「明日には出来るからね。お楽しみに!」
「早くないですか?」
「だから、簡単なんだって!」
「……はい。楽しみにしてます」
徹夜するんだろうか?それだと、気を遣ってしまうな……。

「しかし、良い体をしてるわね〜」そう言って、私を舐めまわすように見る麻里亜さん。
この人は本当によく分からない。露出狂?かつや君好き?レズ?どれも中途半端に見える。
無自覚に、なにかを推し量ろうとしているんだろうか?正直、侮れない。
あ、そういえば……。

「麻里亜さん、カメラはどうしました?」
「カメラ?カメラで、このいやらしい乳首を撮ってほしいの?」
「言ってません!ってか弄るな!先日、私を撮ったあのカメラですよ!」
「あ〜。そういえば、忘れてたね〜」
……代金代わりって言ってなかった?!
「じゃあ、そのカメラ見せて下さい。データ消去しますんで」
「え〜勿体無いよ〜」
「えー。じゃありません!!」
しぶしぶ腰を上げる麻里亜さん。しかし、すぐにその動きが止まる。

「りえちゃん。私の持ってるデータだけで良い?」
「……どういう意味ですか?」
「いや、実はさ……」

・・・・・・

「……コピーしたんですか?……あれを?……そんな……」
「あれだけ連写しまくってたら、すぐに容量オーバーするんでさ、私の手元に残った方だけなんだけどね?
良い出来だったんで、もう一枚複製しちゃった〜。ナイス私!」
「なんて事するんですか!!あれって、私のアレの写真なんですよ!?」
「いやホントに良かったわ〜。世は満足したぞえ?」
「ふざけてないで、そのコピーしたっていう方も渡してください!!」
「え〜勿体無いー」
「だから、えー。じゃない……あれ?今、変な事言ってませんでした?手元に残った分だけ…とか?」
「そうそう。一枚はかつ君にあげたのよ」

……あの日。
私と別れたかつや君は、その時点で麻里亜さんからカメラのデータを貰っていたらしい。

つまり、あのむっつりスケベは、帰ってからそのデータを見る予定にも関わらず
私に強引にキスをして、「理絵。今の事、絶対忘れないでくれ。明日になっても……」とか、真剣に言っていたんだ!
…………返せ!あの時の感動の涙を返せ!変態!!

「麻里亜さん、正直に言ってください。全てのデータの場所を」
もう自分で消しに行かないと全く信用できない。
「今、持ってるのと、家のパソコンのと、かつ君が持ってるの……そんだけだよ」
「そんだけって……充分私の人生を終わらせられるレベルですよ……」

とりあえず、麻里亜さんが持っている分だけ預かった。
……16GBのSDカードか……何枚撮ったのか想像したくないな……。
200麻里亜さんが来た03:2014/01/19(日) 16:24:09.80 ID:xdsUP4LD
麻里亜さんが言うには、
学校にあるパソコンには、カメラのデータは一切関与してはいないという。
真偽のほどは定かではないが、寮生活の身分でも、そこまで冒険は出来ないと断言する麻里亜さんを
私は信じる事にした。
この前の前掛けの謝罪の件もあり、根は良い人だという事は、分かっているつもりだ。

残りのデータは、家のパソコンとかつや君の手元にあると言う。
かつや君をとっちめるのは、後回しで構わない。
むしろ、これをネタに存分に楽しんでやる。
なので、私は麻里亜さん家のパソコンに、先に手を付ける事にした。

「ここよ」
そう促されてやって来たのは、居間にあるデスクトップパソコンの前だった。
ごく普通のパソコンだと思うが、私のあられもない画像が入っていると思うと、とてつもなく
いやらしい代物にしか見えない。

「はい。これが、その画像」
立ち上げてから数分。彼女が見せたそれは、私や、かつや君の全裸で直立している画像を始め、
人生を終わらせるには決定的すぎる、大陰唇をおもいっきり開いている画像が大量に入っていた。

「麻里亜さん、どうしてそんなに軽い感じで紹介出来るんですか?」
「軽いかな?でも、これ見てよホラ。まさに芸術と言っても良いと思わない?」
「思いません!!」
出来れば、完全に壊れるように鈍器で殴り倒すか、初期化してやりたいところだが、
「ゴメン!それすると、父さんの大事なデータも消えちゃうんだ」
と言う麻里亜さんの言葉を聞いて、私はゴミ箱送りのみに留める事にした。
といっても、あまりの画像が多いので、消すのに数分かかるようだ。どんだけなのよ……。

「あ〜もったいない……」
「そんなことありません!(確かにかつや君の裸は惜しいけど……)」
しばし項垂れている麻里亜さん。
私は同情の余地なしとして、軽く無視をしていた。

「そういえば、こんなのあるよ?」
あいかわらず立ち直りの早い麻里亜さんが、急に向き直ってパソコンを操作し始めた。
その、出した画像がキッカケになり、私はパソコンに夢中になった。

出てきたのは、麻里亜さんと美也ちゃん、そしてかつや君の画像。しかも裸だった。
今から4、5年前のものだろうか?お風呂に入っているところを撮ったらしい画像。
他にも、家でくつろいでいる画像や、誕生日と思われる団欒の画像。
小学校の制服を着ている美也ちゃんや、かつや君。着なれない中学の制服を、着せられている様な
初々しい画像もあり、麻里亜さんの手を引き継いで、私はパソコンを操作し始めた。

それがいけなかったらしい。
気が付くと、麻里亜さんは隣に居なかった。パソコンを前に、全裸のままで取り残された私。
そこで、はたと気づく。もしや、かつや君の所に行ったのでは?
残りのデータは、かつや君の持つそれのみ。だったら、それを確保しに行ったとしても、なんら不思議はない。

私はすぐさま追いかけようと、素早く行動を起こそうとした。
しかし、出来なかった。私の後ろに麻里亜さんのお母さんが立っていたからだ。

嬉しそうな顔で、お母さんが言う。
「理絵ちゃん。そのパソコン、この前の写真が入ってるのよ。見せてあげよっか?」
……あの……それ、私がさっき捨てちゃいましたが……。
201麻里亜さんが来た04:2014/01/19(日) 16:25:03.40 ID:xdsUP4LD
私に替わり、椅子に座って画像を探しているお母さん。
その横で、私はジっとそれを見守っていた。
パソコンを動かす表情は、とてもウキウキしたものだった。
この人は、これに私の裸が入っている事を知っているのだ。それでなお、この表情という事は、
麻里亜さんと同じく、裸自体を問題にしていないのがすぐ分かった。

美也ちゃんが裸でいるのも許していれば、今、私が横で裸でいる事にも言及する素振りはない。
彼女にしてみれば、「私の成長の記録」という考え方なのかもしれない。
さっきまで見ていた画像を見ても、子どもの成長日記として見れば、そう見える。
だからといって、女の子のアソコの画像を保存するのは、どうかと思うが。

「あれ?あれあれ?おかしいな……ゴメンね、もう少し待ってね?」
「あの、もういいですから……」
「絶対に見てほしいの!すごくきれいに撮れていたんだもの」
知ってます、見ましたから。解像度が良過ぎて、卒倒しそうになりましたよ。
「あの……お母さん」
「待って待って、絶対このページに入ってるから」
「違うんです!消したんです!私が、さっきソレを消しました!」
正直に話すと、え?という顔でお母さんが私を見つめる。
「麻里亜さんに、ここに入れたって聞いて、私が消してもらいました」
「……どうして、そんな事するの?」
「どうしてって……」
価値観が違うのか、親の目線の話なのかは知らないが、とにかく残念そうな顔。
やめてください。どうしてそんな悲しそうな顔で見つめるんですか……。

「どうしたんだい?」
急に後方から聞こえたその声に、私とお母さんが振り返る。
そこにいたのは、麻里亜さんと美也ちゃんのお父さんだった。
まだ時間は5時過ぎ位かと思っていたが、とっくに6時を回っていた。
「理絵ちゃん、ただいま。今はお邪魔かな?」
「あなた。理絵ちゃんが、あの写真捨てちゃったんだって」
「え、いや、だって……」
私は、自分が今裸でいるという事よりも、どうすれば画像をあきらめてもらえるかを考えた。
お母さんの言い方からしても、あのデータがパソコンに入っているのを皆が知っているっぽい。
勝手にデータを消した私が悪いんだろうか?だからって、あんなもの残しておく事は看過できない。

「ママ、それは理絵ちゃんが正しいよ。写っている理絵ちゃんが嫌だって言うなら、
たとえ、勝手に消しても文句を言える筋合いはないからね」
「あなた〜……」
「理絵ちゃん、すまないね。こっちが軽率だったんだ。僕からも謝ろう」
深々と頭を下げるお父さん。そんな事されたら、こっちが恐縮してしまう。
しかし、私はホっと一安心した。聞き分けの良いお父さんが帰って来てくれて本当に良かった、と。

「理絵ちゃん、それって、SDカードじゃない?」
裸のまま取り返したデータ。ケースに入ったそれを握りしめている私に、お母さんは気が付いた。
「え?あ、そうですが……」
「それって、もしかして麻里亜のカメラの?」
「……そうですが……」
「理絵ちゃん!さっきはゴメンなさい!もうこんな事しないから……だから……」
お母さんが懇願してくる。一体何を?
「あと一回だけ見せて?それで、あきらめます!」
「……は?え、いや、それは……」
「ねっあなた!あなたも見たいよね?あの写真!」
「う〜ん……お願いを聞いてくれないか?僕からも是非」
しまった……しらばっくれればよかった……。
202麻里亜さんが来た05:2014/01/19(日) 16:25:57.02 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

頼みを断り切れなかったせいで、全裸の私を挟んで、あの画像の観賞会が始まった。
「あっこれこれ、コレよ〜。やっぱり良いわね〜」
「うん、綺麗なピンク色だね」
「おっぱいとかも、とっても綺麗に写ってるわね〜」
「ここで少し恥じらっているのが良いね」
「この写真の後で、思いっきり広げるのよね!」
「言っちゃなんだけど、あれは僕も興奮したよ。理絵ちゃん」

うるさい。こっちに振るな。

「克哉君のおちんちんも、前より大きくなってるわね」
「もう毛が生え揃い始めているからね。大人に近づいているんだなー」
「毛といえば、理絵ちゃんの毛も、とっても綺麗ね」
「うちの娘たちは、なぜか生えてこないからな……ママの遺伝かな?」

美也ちゃんはともかく、麻里亜さんの毛の有無を、どうしてお父さんが知ってるんですか?

「ここ!このアップ画像は凄いわよね!」
「麻里亜の奴、遠慮ってものを知らないからな……何から何まで丸見えじゃないか……」
「あなた、あんまりジロジロ見てたら、理絵ちゃんが誤解しちゃうわよ?」
「ゴメンよ理絵ちゃん。あくまで芸術っていう意味だからね?」

なにそれ?そんな言葉で納得しろと?イイ意味で。とか、意味不明なんですが?

「今気が付いたけど、ここでちょっと漏れてるのかな?」
「あら本当。おしっこの穴から水が出てるわね」
「まあ、気持ち良かったんだろうね……ほら、上の方」
「クリちゃんが顔を出してるわね。この後どんどん大きくなってて可愛い」

ひぃ〜っ!!そんなところまで撮られてたんですか?
しかも、これを見るのって初めてじゃないんですよね?……私の秘密が……。

「あ〜やっぱり何度見ても良いものね〜。まさに芸術よ。芸術!」
「うん。本当に消さないと駄目かな?」
「当たり前です!約束は守ってください!」

SDカードは返してもらい、もうパソコンにはデータはない。
「復元しないでくださいね?」
念を押す。この人達は簡単にしてしまいそうだ。技術的にではなく、倫理的に。
「分かっているよ。最後に楽しませてくれてありがとう」
「理絵ちゃんゴメンなさい。お母さんの事、嫌いにならないでね?」
「それは、もちろんです」
嫌いになるような行動を慎んでくれたら、私から嫌う事はないです。

「あ、そうだ。かつや君の家に行かなくちゃ!」
時計を見ると、もう30分経っている。どんだけ楽しんだのよ。
「ちょっと待って理絵ちゃん!」
呼びとめられる。まだ何かあるのだろうか?

「その格好で行くの?」
言われて、裸のままであった事に気づく。危ない危ない。いくら近いからと言っても、裸で
外に行くわけにはいかない。
「理絵ちゃんが家で裸になってくれるから、写真なんていらないかもしれないね、ママ」
そこ!セクハラも大概にしろ!!
203麻里亜さんが来た06:2014/01/19(日) 16:26:56.03 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

急いで制服を着込み、鞄を持って来栖家を出る。
麻里亜さんが、自室に鍵を掛けていなくて良かった。もし、そんな事になってたら
服を閉じ込められて、下着も満足に身に付けられないところだった。

「あ、お母さん。……すみませんお邪魔します……」
かつや君の家にやって来た私は、チャイムもせずに乗り込んでしまい、お母さんと鉢合わせした。
自分の家と思ってくれていいとは言われていても、私はそこまで気ままには出来ない。
美也ちゃんや麻里亜さんは特別であり、私にまだ、そこまでの地位はない。
「今からお買い物なのよ。良かったら、一緒に行かない?」
「え、…っと。は、はい」
「じゃあ行きましょうか。鞄は玄関に置いておけばいいからね」
学生鞄を手にしていては買い物には行けない。
私は、お母さんに従って、買い物に付き合う事になった。
急用があるんだけど言いだせなかった。せめて、チャイムを鳴らしてから玄関を開けていれば、
きちんと訳を言いだせたかもしれないが。

近くのスーパーまでは歩いて10分程。私はお母さんの隣で、どうやってデータを取り戻すか、
その考えを巡らせていた。
「理絵ちゃん。今日は食べていけるよね?」
「あ、私があんまりお邪魔すると、迷惑じゃないですか?」
「そんなことないわよ。理絵ちゃんは気を遣う事が多いのね」
「親に聞いていないので、私からはなんとも……」
「……あれから、どうだった?」
「どうって、何がですか?」
あれって……性教育の事だろうか?
「お父さんとお母さんは、何か言ってた?」
ああ……外泊の件か。

「特に何もないですね……。『中学生が友達の家に外泊したところで、連絡先が分かっていれば心配はない』とか何とか」
「あら、じゃあ今日は泊まれるの?」
「それは……はい」
ちょうど用もあるので、私としてもお誘いは嬉しい。

「お父さんとお母さん、忙しいのね」
「はい。もう慣れましたが」
「理絵ちゃん、慣れることなんてないわよ?慣れているんじゃなくて、理絵ちゃんが我慢してるの」
「はぁ……そうでしょうか?」
「ねっ、お母さんの事呼んでみて?」
これは、私のお母さんではなく、かつや君のお母さんの事かな?
「……お母さん」
「理絵ちゃん。いつでも家に来て良いからね」
「お母さん?」
「あと、あんまり敬語は使わない事、出来る?」
「はい……うん、分かり……じゃなくて」
「フフフ。理絵ちゃん可愛い」
「……お母さん、今度甘えていい?」
「もちろんよ、理絵ちゃん」
この人に嘘はつけない。嘘をついても、何の得にもならない。
私が両親に我慢しているのは本当だ。慣れる事はあっても、時々無性に悲しくなる気持ちは、我慢している
自覚がある。そんな時は甘えに行こう。恥ずかしいけれど、この人になら甘えたい。

さっきまで、別の事を考えていた筈なのに、今は、どう甘えようか悩んでしまう私だった。
204名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 16:43:17.55 ID:EmmJIV7Z
支援
205麻里亜さんが来た07:2014/01/19(日) 16:48:54.05 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

家に戻ると、美也ちゃんが出迎えてくれた。
当然のように全裸である。美也ちゃんは、たとえば宅配便の人が来ても全裸で出るんだろうか?

「かっちゃん家だと、ダメっていわれるけど、みやの家だと出るよ」
「……何にも言われない?」
「かわいいって言われるよー」
……大丈夫なんだろうか?そういや、友達が来た時とかも聞いておく必要がありそうだが……。
「連絡なしにいきなり来るのは、麻里亜さんや美也や委員長くらいなもんだよ」
「そうだよね……」
もう納得した。

2人の横。当然のように居る麻里亜さん。……良かった、ちゃんと服を着てる。
「麻里亜さん。カメラのデータはどこですか?」
「さあ?かつ君が知ってると思うけど?」
「私を置いて、かつや君の家に来たんですから、なにか企んでいますよね?」
「さ〜ね〜」
この人は……まあいいや今は、ご飯作りを手伝わなきゃだし。

・・・・・・

「……ご飯を食べる前に発表があります」

キッチンに集まったのは、私に美也ちゃんに麻里亜さん、かつや君に、そのお父さんとお母さんの計6人。
来栖夫妻が家にいた筈だが、お呼ばれはしていなかった。
「交代制みたいになってんのよ。今日が田中家。次は来栖家。ってね。その時に親は邪魔でしょ?だから、
当番じゃない日は外食したり、二人っきりで楽しんでるんだって」
「じゃあ、明日は来栖家になるんですか?」
「……さあ?みや次第って話でもあるからね〜。私は、りえちゃんに付いて行くわ」
私の体を狙っているんだろうか?いや、そうなんだろうな……あんまり弄らなければ良いお姉さんなんだけど。

「おかーさん。はっぴょうってなに?」
「はい。実は新しい前掛けを作りました!それを、今から理絵ちゃんに着てもらおうと思います」
……初耳なんですが?
というか、今日は晩御飯の手伝いやらなんやらで、服を着たままなので、いちいち前掛けなんて付ける必要がないんですが……。

「理絵ちゃん。ちょっと裸になってくれる?」
「……今からですか?」
「だって、そうしないと映えないじゃない」
「そういう問題では……」
「お願い!お母さんにいくらでも甘えていいから!」
「……お母さん、横暴」

結局、皆の見ている前で脱ぐ羽目になった。居るのに!かつや君も、そのお父さんも居るのに!
うら若き乙女が肌を晒す事が、どれだけ大変か分かっているんですか!?
「パンツも脱いでね」
「お母さん!それ必要あるの?!」
……無理矢理脱がされた。私、もっと強くなりたい。

「りえっち、みやとおそろ〜」
「そうだね美也ちゃん」
「りえちゃん、相変わらず良い胸してるね」
「麻里亜さんは少し黙って」
「委員長。僕も……」
「あんたはたくさん見てるでしょ!」
206麻里亜さんが来た08:2014/01/19(日) 16:49:55.64 ID:xdsUP4LD
お母さんから手渡されたソレは、どう見ても前掛けには見えなかった。

「これ、どうやって付けるんですか?」
「普通に着てくれればいいわよ」
「着る?」

よく見ればこの前掛け、服を切って作ったものらしい。形状は……
ノースリーブのタートルネックの、胸より下の部分を切り取った。といった感じのものだった。
服の体裁で作るなら、どうして切ったと言いたい。

「これって、もしかして麻里亜さんが作ったんじゃないですか?」
着て開口一番放った一言が、お母さんに直撃した。その通りだったらしい。
「………どうしてそう思うの?」
「前のやつより出来が良すぎるからです」
私の説明はあくまで概要であって、実際に見てみると上手く作りこんでいるのが分かる。
ただ単に、服を切り取っただけではない。肌に違和感がなくなるように処理してある。そして、
そんな事が出来るのは、服を自作するほどの腕前がある麻里亜さんしか思い当らない。

「りえちゃん流石!名推理よ!」
犯人が自白する。容疑者が一人しかいないじゃないですか……。
「それで、感想が聞きたいところね」
「着心地は……いいです……けど…」
丈が……丈が短い。胸が……下弦の月が丸見えですよ?これ。
生地が薄いわけではないので、透けこそしないが、バンザイをしただけで乳首が見えてしまいそう。

「理絵ちゃん。確かにお母さんが作ったんじゃないけど、デザインは私よ?」
「はい……大切にします……ありがとうございます」
デザイン自体に文句はない。トランプのマークが小さくあしらってあり、とても可愛らしいと思う。
大方、麻里亜さんに電話して、作ってもらったんだと推測する。
このデザインで、私が着るとなれば、麻里亜さんが協力しない訳がない。採寸の必要がない伸び縮みする
素材を使っているのも、そのためだろう。それにしても仕事が早い。日曜の夜からとしても、4日で作ったのか。

「かつ君。パパさん。感想をどうぞ」
「え……いいと思うよ。委員長に似合ってるし」
顔!真っ赤にしてそんな事言ってたら、変な意味になるでしょうが!
「私もいいと思うよ。我が妻ながら、とてもセクシーなデザインだね」
無理にお母さんを褒めなくていいから!調子に乗らせると、私が被害を受けるんだから!
「じゃあ、気を取り直して食事にしましょうか」
お母さん立ち直るの早いよ!!

「りえっち〜そこのおかずとって〜」
「はい、美也ちゃん」
「私も取って〜」
「はい、麻里亜さん」
食事が始まると、もう何も気にする事はない。食べる事に専念すればいいだけだから。
前は横から胸を弄ってきた2人も、今日は大人しいので安心していた。しかし……、

「委員長。見えてる見えてる」
「え?…………あ!!」
体を…というか腕を動かすたびに服が上にずれてしまうらしく、いつのまにか乳首が両方とも丸出しになっていた。
ノーブラなので、動くたびに擦れるのも原因の一つだろう。
それにしても、いつの間に?もしかしてずっと見えていたんだろうか?急いで直す私。
「りえっち〜こんどはしょーゆとって〜」
「りえちゃん、私も〜」
この2人は確信犯(新しい方の意味)か……。
207麻里亜さんが来た09:2014/01/19(日) 16:50:45.05 ID:xdsUP4LD
「委員長。今日は泊まるのか?」
「そうだけど……何か不都合?」
しきりに捲れ上がる新しい前掛けと格闘している私に、かつや君は話しかける。

「どこで寝る気だ?」
「そりゃもちろん、かつや君の……」
「麻里亜さんも泊まるって言ってんだけど」
「えっそうなの?」
「あれ?りえちゃん、私がいるとお邪魔?」
「いえ、そんな事は……」
「みやもー。みやもとまるー」
「という事なんだけど……」
「じゃあ、私は帰ろっか?」
私にそんな気はない。皆が制止してくれる事を期待して言っているに過ぎない。

「ダメー。りえちゃんは私と寝るのー」
「だめー。りえっちはみやとねるのー」
「あらあら、克哉は捨てられたのかしら?可哀想に」
「母さん、それじゃあ克哉が可哀相だよ。克哉、今夜は父さんたちと寝るか?」
「子どもじゃないんだから、もう親と寝るなんて恥ずかしいって」
「いいじゃない。私は羨ましいわよ?両親と一緒に寝るって」
「ねえねえ、どうやって寝るの?それとも徹夜する?」
「麻里亜さん、美也ちゃんの成長に悪いから、それは駄目です」
「かっちゃんは、どうしたいの?」
「僕は……」

結局決まらなかった。定員オーバーは、どうしたって解決しようがない。
交代で寝るというのも、少しバカバカしい気がするので、後で考えようという事になった。
話がまとまらない理由がもう1つあった。
この前掛け?である。どんどん捲れていくのは、もう止められそうにないので私が放っておくと、
美也ちゃんや麻里亜さんがちょっかいを出してくるので、それを止めさせる作業に付き合わなければならなくなるので、
おちおち考える事が出来ないのだ。

「もうっ!2人ともいい加減にして!」
散々、乳首を弄られた挙げ句、本当にイってしまいそうになるのを我慢して、私は声を荒げた。
「麻里亜ちゃん。あんまり弄っちゃ可哀想だよ」
「え〜お父さんも、見ていて楽しいんじゃないの?」
「そりゃ嬉しい……おっと」
この人、失言が多いな……危ない人なのかな……。

「みや、もっといじりたい〜」
「美也ちゃん、お姉さんのを弄ったらいいじゃない」
「おーたしかに」
「待ってみやちゃん。おねーちゃんのはいつでも弄れるけど、りえちゃんは今だけよ?」
「おーたしかに」
「麻里亜さんも学校があるから今だけじゃないですか」
「弄る事自体はいいのか……」

「克哉は弄りたくないの?おっぱい」
「僕も……いや、なんでもない」
お母さん、何聞いてんですか。かつや君も本音を隠さなくなってきてるし。
……失言が多いところは本当に親子ね。
208麻里亜さんが来た10:2014/01/19(日) 16:52:04.16 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

「これに、そのデータが入ってるのね?」
「うん……」
「かつや君。私が今、何を言いたいか分かる?」
「……変態って言いたいんだろ?」
分かってんのね、このド変態!!

私達2人の周りで、美也ちゃん麻里亜さんがにやにやしながら痴話喧嘩を見守っている。二人っきりに
なりたくて部屋に来たのに、これじゃあ意味ないわね。っていうか元凶は麻里亜さんなのに……。
「私、傷ついたんだけど……」
「ごめん……」
「どの位楽しんだの?」
「ほんのちょっとだけ……」
「本当に?」
「……うん」
嘘下手だなー……。これは、ずっと私のターンかな?
「私も見たいな」
「……え?何を?」
「かつや君の裸……」
「え、いや、でも、皆いるし……」
「だから?私はずっと裸だけど?」
あの新しい前掛けは脱いで、でも私は服を着なかった。その方が、いっそ清清しい。

「委員長に見られるのはいいけど……麻里亜さんに見られるのはちょっと……」
ひどーい、おねーさん傷ついたからー!と、麻里亜さんが愚痴る。気にしない。
「じゃあ、一緒にお風呂に入ろ」
「え、うん……それなら……」
「みやもー」
「美也ちゃん、今日は私に譲ってくれない?」
「う〜。りえっちが言うなら、しかたなし」

「ただお風呂に入るだけじゃあ罰にならないから、何かしてもらおうかな」
「何でもする!何でもするから、言ってくれ!!」
「じゃあ、私のおしっこ飲んで?」
「え?」
「あと、かつや君のおしっこするとこ見せて?それと、射精するところも。ああ、それから、
私の体を洗って気持ち良くすること。あの時以上に、気持ち良い愛撫をして?」
「委員長?」
本気で言ってるのかって?私は本気よ?セックスが出来ないんだから、この位は当たり前じゃない。
言っとくけど、私は変態じゃないわよ?これでも譲歩してるんだから……。

「流石の私も、飲尿は引くわー」
……確かに、それは言ってみて私も後悔してる。
「委員長……勘弁してくれ」
「じょ、冗談に決まってるでしょ!」
「そ、そうだよな……ああ、ビビった……」
話し合わせてくれたんだね……ドン引きするくらいなら、そこまでしなくていいから……。

いたたまれなくなった私達に、麻里亜さんが話しかける。
「そういや、かつ君。コピーはちゃんとした?」
「コピー?何の事です?」
209麻里亜さんが来た11:2014/01/19(日) 16:53:09.49 ID:xdsUP4LD
かつや君も、麻里亜さんと同じくデータのコピーを取っていたらしい。
自前のデジカメだと、画像が小さいので、パソコンで見たいと言うのは分かるが……。

「でも、コピーはないんじゃない?」
「……だって、麻里亜さんが貸すだけだっていうから……」
「麻里亜さん?かつや君を教唆したんですか?」
「いや、まあ、健全な男子中学生に言わずもがななんだけど、一応……ね?」
きょーさって何?と美也ちゃん。唆されたかつや君に聞いても、さぞ答え辛いだろう。

「コピーは家のパソコンだけだよね?」
「うん。それ以上はしてない」
「絶対?」
「委員長の裸を、他の誰かに見られて堪るかよ」
どの口で言ってのよ、変態。
「分かった。じゃあ、消しに行きましょう」
とたん、残念そうな顔。……麻里亜さんも?……あれ?美也ちゃんまで?

「どうして皆、そんな顔になるの??」
「みや、あれ好きだったのに〜」
「美也ちゃん、いつ画像を見たの?」
「まえのにちように、まー姉が帰るまえに、のこしてくれたの」
「りえちゃん、私に抜かりはないのよ?」
道理で、来栖夫妻が見たことがあると思った。あの夜に、2枚のデータがそれぞれコピーされて
いたなんて、知らぬは本人ばかりか……。

「どんなに残念だろうと、消しますからね!」
「記念にいいじゃない」
「そんな記念いらないの!」
さっさと消去しに行こう。このふざけた家族は、私の価値観をまるで無視している。
友達だろうが、親友だろうが、恋人だろうが、家族だろうが、あんな画像を持っていられるだけで、
気がおかしくなってしまいそうだ。

「かつや君。案内して?そのパソコンに」
「僕が?」
「あなたがデータを取りこんだんでしょう?」
「いや……取り込んだのは、父さんだよ」
へ?
「かつや君のお父さんが、どうして私の裸を見たがるのよ?」
「パソコンを開こうとしてたらさ、見つかっちゃって……それで、バレちゃって……」
「それで?」
私はイライラしていた。何が何だか分からない。
「差しこんだカードから、あの夜の画像が大量に出てきてさ……。それを見て、最初は怒られる
と思ったんだけど、何故か、保存に協力してくれたんだよ……」
「お母さんは……?」
聞かなくても分かるが、一応。
「知ってる。というか、良く撮れてるって喜んでた」
……おかーさーん。

「だから、消すなら父さんに言ってくれない?あのパソコンの持ち主に」
「かつや君が言ってよ」
「僕から言ったら、残念がるだろ?」
「卑怯者!もう嫌いになるから!」

私は、麻里亜さんに協力してもらって、データを消しに行った。
210麻里亜さんが来た12:2014/01/19(日) 16:53:55.93 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

「あっパパ、今からお風呂?」
「そうだけど、何か用かい?麻里亜ちゃん」
「実はさ〜……」
本当に麻里亜さんは気後れしないから凄い。一緒に来てもらって、正解だったかな。

「ああ、あれね。そうか、理絵ちゃんが嫌がってるなら仕方ないな」
「私も残念なんだけどね〜。そうしないと、りえちゃんが絶交だって言うの」
そこまで言っては……いや、それに近い気持ちはあるが……。
「分かった。じゃあ、今から消しに行こう」

かつや君のお父さんと一緒に、私達は書斎に向かった。
全裸の私に対して、いやらしい目を持っていたようなので、少し警戒していたのだが、
来栖家のお父さんと同じく、聞き分けは良かった。これなら、私だけで頼んでも大丈夫だったかも。
パソコンを前にして、私はその画像達と対面した。
……あれ?
「これ、麻里亜さん家のパソコンにあったのと、違うんですね」
「そうよ、2枚あるうちの1枚だもん。言ったじゃない。たくさん撮ったから2枚あるって」
「じゃあ、これは……」
「後半のやつね。ほら、皆で撮ったのもあるし、理絵ちゃんピースしてるし」
……だから、どうしてそんなに軽い調子で言えるんですか?

「よし、これで消えたと思うよ」
作業自体に、さほど時間は掛からない。特に躊躇いなく、お父さんはすぐにゴミ箱行きを選んだ。
「パパ残念だったね〜これで、もう私の作品は全部消えちゃったよー」
「そうだな……残念でもあるし、そうでないとも言えるよ」
「そうでないって何の事?」
「理絵ちゃんの嫌がる事が分かっただけ、無駄ではないという事だよ」
「イヤ〜ン。流石、パパさんは大人ね〜」
麻里亜さん、少しはお姉さんの自覚を持って下さい。

「パパ。これからお風呂に入るんでしょ?」
「そうだけど?」
「私達もお邪魔していい?」
……私達?
「年頃の娘が、こんな中年と入りたくはないだろう?」
うんうん。
「何言ってるのっ私たちは家族じゃない。たまにはサービスしないとねー」
「麻里亜さん?私も一緒するんですか?」
「嫌なの?りえちゃん。かつ君と一緒より、よっぽど安心よ?」
「でも、抵抗ありますし……」
「パパ!パパからも頼んで?」
「いや……無理にとは言わないが、背中を流してくれるなら嬉しいよ」
「……はあ。分かりました……」
「よっし決まり!じゃあ、レッツゴー!」

う〜ん……。いいのかな?かつや君は何て言うだろう?これは浮気に入るんだろうか?
それに、お母さんは平気なんだろうか?いや、ずっと裸の私を許してるくらいだからなー。
……考えすぎか……。

間違いなんて、起こるはずもないしね。
211麻里亜さんが来た13:2014/01/19(日) 16:55:02.43 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

脱衣所に来て、私は2人を見守った。
お風呂に入るにしても、私はもう裸なのだ。だから、脱ぐ動作はいらない。
でも、我先に入ろうとは思わない。別に、私が望んでいるわけではないのだから。

「パパと入るのは、久しぶりだね〜」
「そうだったかな?」
「最後に入ったのは、私が中学の頃だもんね」
「麻里亜さん。そんな時期に、お父さんと一緒に入ったんですか?」
「あの頃は、結構頻繁に来てたしね〜。ノリで?」
「中学生にもなって、少しは恥じらいがないんですか?」
「りえちゃん。私、りえちゃんのそういうトコ、結構好きよ?」
え?どういう意味?
「あの時の麻里亜ちゃんより、理絵ちゃんの方が胸があるな」
「お父さん!」
「確かにそうだけど、今は私の方が勝ってるからいいのよ」
「麻里亜さん……気にしないにも程が……」
「でも、かつ君に揉まれ続けたら、私を超える可能性はあるよね」
「私、そんなに気安くないですから……」
……なんですか?その目は。

「パパさん、脱がないの?」
「いやぁ……レディの前で脱ぐのは失礼だろう」
「恥ずかしがってる!パパ可愛いっ!」
「麻里亜さん、脱いだんならもう入りましょうよ。こっちもジロジロ見ては失礼です」
「は〜い。パパ、逃げないでね〜」
相変わらずの童顔巨乳を持つお姉さんと共に、私はお風呂場に移動した。

「りえちゃんと入るのは、これで2回目だね」
「そうですね」
子どもの様にシャワーをぶっかけられて、流されるままに湯船に入る(誰ウマ)私達。
「りえちゃん好きよ?私」
「何ですか?それは」
「可愛いし、しっかりしてるし、良い体してるし……」
「危ない意味ですか?」
「そそっかしいトコも、高得点」
「……はあ……」
「だから、私の事嫌わないでね?」
「……それはないです」
「私さ、りえちゃんって、思い込みが強くなる事が多いと思うのよね」
「……誰でもそうじゃないんですか?」
「まあ、そうかもしれないね。それに、妙に他人を避けようとする事ない?」
「……」
「私には、そうなって欲しくないの」
「……麻里亜さんのそういうとこ、私、好きです」
「ありがとっ!」
……セクハラしてこなければ、本当に良いお姉さんなんだよね……揉むな!

「パパさん、遅いね」
「恥ずかしいんじゃないですか?」
「一発抜いてるんじゃないかしら?ホラ、美少女に囲まれると、なっちゃうじゃない?」
「もう少しオブラートに包んで言ってください」
「おちんちん大きくならないように……」
「麻里亜さん!!」
212麻里亜さんが来た14:2014/01/19(日) 16:56:26.79 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

ドアを開けて入って来たのは母さんだった。

「美也ちゃん。退屈してない?」
「う〜ん、ちょっとたいくつー」
「お母さんと一緒に遊ぼっか」
「わ〜い。何する何する〜?」
「母さん、委員長と麻里亜さん見てない?」
「お父さんの書斎にいたみたいだけど、何かあったの?」
「……いや、何でもない」

「おかーさん。右のやつ!」
「はいどうぞ」
「うわーっババだー!おかーさんがババをー」
「みやちゃん。お母さん傷つくわよ?」
「よし!はい、引いて引いてー」
「じゃあ、こっち」「あー!そっちはダメー!」
ババ抜きをして数回目。順調に負ける美也と、軽くあしらう母さん。
委員長と麻里亜さんは、今何をしているんだろう?何かあったのかな?

「克哉。そういえば、皆がどうやって寝るか決まったの?」
「んー決まってはいないけど、僕がカーペットで寝ればいいかなって……」
「みやは?」
「だから、美也と委員長と麻里亜さんがベッドを使うんだ」
「かっちゃんは、それでいいの?」
「だって、他に方法が……」
「ハイ。お母さんに良い案があるんだけど」
「はい。おかーさんさん、こたえてください」
「久々に、お母さんと一緒に寝ない?」

「はあ?何言ってるんだよ」
「恥ずかしい?」
「みやは?」
「美也ちゃんも、よ」
「わーい。おっけーおっけー」
「恥ずかしいといえば、恥ずかしいけど……」
「決まり?」
「あの2人にも話してみないと……」
「じゃあ、克哉はいいのね?」
「……美也がいいって言うなら、いいよ」

「きっと、理絵ちゃんも麻里亜ちゃんも分かってくれるわ」
「2人とも遅くないか?美也」
「そうだねー。あれから、もうなんねんたったかな」
「……ちょっと見てくるよ」
「克哉。心配ないわよ、多分お風呂に入ってるから」
「なんで母さんが知ってるの?」
「麻里亜ちゃんがそう言ってたから。さあ、次は何する?」
「ぽーかーしようぜー」
「あら、いいわね。お母さん結構強いのよ」
「……まあ、いっか」
213麻里亜さんが来た15:2014/01/19(日) 16:57:43.80 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

「パパー、タオルしてるー」
「隠しちゃ駄目かな?」
「いいですいいです。それが普通です。麻里亜さん、ちょっと黙って」
やっと入って来たお父さんは、きっちり大事な部分を隠していた。
時間がかかったのは、若い女の子との混浴をするのに抵抗感があっての事だろう。

「パパ。ご飯にする?お風呂にする?それとも、わ・た・し?」
「麻里亜さん、それ1択じゃないですか?」
「イヤ〜ン私食べられちゃう〜!」
私は、麻里亜さんを無視して湯船から出る。
「お背中流しますね?」
「ありがとう」
もう何度も全裸を見られているので、すっぱだかでお父さんの目の前に立っても気にしない。
ここはお風呂場だしね。隠さなくったっていいでしょ?
洗面器にお湯を満たし、お父さんの背中にかける。
お風呂か……私、両親とお風呂に入ったのって、いつが最後だったっけ?

「気持ちいいですか?」
「ああ、理絵ちゃんは背中を洗うのが上手いね」
「なんですか?それ」
お父さんに言われてちょっと笑う。褒め言葉なんだろうか?
「りえちゃん。前も洗ってあげてね」
「へ?どうしてですか?」
「パパね、実は一人では満足に体を洗えない病気なの」
「……そうなんですか?」
「麻里亜ちゃん、そういう嘘は駄目だよ」
「……麻里亜さん……」
「いいじゃない。洗ってあげても」
まだ言うか……。

「あっ」
泡に足を取られて、私は前のめりに転んだ。
目の前にお父さんがいるので、胸を押しつける感じで止まる。
「りえちゃん大胆ーっ」
「これは転んだんです!」
「パパ、りえちゃんのおっぱいの感触は?」
「とても弾力があって気持ちいいね」
「お父さん!」

「じゃあ、皆で洗いっこしようよ」
そう言うと、麻里亜さんは湯船から出て、私がお父さんを、お父さんが麻里亜さんを、麻里亜さんが
私を洗う体勢になるように勧めた。
「私、もうお父さんの背中洗っちゃいましたよ?」
「今度は素手でやってね。後ろから手を回せば、前の方も洗えるでしょ?」
「……本気ですか?」
「パパも、ね」
「麻里亜ちゃんは強引だな……」

こうして、奇妙な洗いっこが始まった。
214麻里亜さんが来た16:2014/01/19(日) 16:59:11.18 ID:xdsUP4LD
「麻里亜さん!そんなところに手を入れないで!」
「や〜ん、パパの手ってゴツゴツしてて、気持ちいいー」
「うわっゴメンよ。でも、他に方法が……」

素手で洗われるというのは元々かなりくすぐったいものだが、その手が麻里亜さんなので、
よりくすぐったく感じるし、胸やお尻を狙ってくるので、ちっとも落ち着けない。
もうお父さんの体を洗うどころじゃない。
感じるのを我慢しているので、私も手を滑らせて、お父さんの体に半ば抱きつく姿勢になっている。
がむしゃらに手を動かすと、自分でもどこを洗っているのか分からない。
ここ、変なとこじゃないよね?うわっ何か当たった。
こんなにおっぱい押しつけてごめんなさい。これは全部、麻里亜さんのせいだからね!

「麻里亜さん!そんな洗い方されたら、ちゃんと洗えません!」
「りえちゃん、どうしてそんなに感じやすいの?やっぱオナ……」
最後まで言わせる前に、私は麻里亜さんを押し倒した。
「イタタタ……今のは効いた〜」
「ごめんなさい麻里亜さん。私、咄嗟に……」
「イイってイイって、私が悪いのは分かってるから、それより……」
「麻里亜さん?」
麻里亜さんの上に跨った私を、突然抱きしめたかと思うと、彼女は強引にキスをしてきた。
「んんーっ!んーーっ!!」
「……ん…ふぅ……おいしい」
舌まで入れられた。この人、本当に何をするか分からないな……。

「パパ、どうだった?」
「麻里亜ちゃんは過激だね……いや、大変良い物を見せてもらったよ」
お父さん!何言ってんの?!
いまだ抱きすくめられたままの私。そこで気が付いた。今の姿勢って、もしかしてお尻を
お父さんに見せつけている状態なんじゃない?

「あの、お父さん……もしかして私、いま凄く失礼な格好してませんか?」
「そんな事ないよ。とても素敵な格好だ」
「……○○○とか、○○○○とか見えてません?」
「おや、伏せ字を使うほど恥ずかしいのかな?りえちゃん」
「……ああ、よく見えるよ」
お父さんの返事を聞いて、私は急いで麻里亜さんの手を振りほどき、正座をした。
まさか、お尻の穴まで晒してしまうなんて……これは死にたい。
麻里亜さんは、まだ仰向けのままだった。麻里亜さんっどうして隠さないのよ!

「りえちゃん。ちょっと聞いてくれない?」
「辞世の句をですか?」
「キャー!辛辣ぅ!違う違う、パパさんの事よ」
「麻里亜さんのせいで、いらぬ恥を掻いたんですが……」
「それはわざとよ」
「殴りますよ?」
「パパにサービスしても、結局意味がないんだよねー」
「何の事ですか?」
「パパ、言ってもイイよね?」
「……ああ」
「本当に、何の事ですか?」
「EDなのよ」
「は?」
「パパはEDなの。知ってる?」
215麻里亜さんが来た17:2014/01/19(日) 17:00:29.38 ID:xdsUP4LD
「ED……ってなんでしたっけ?聞いたことあるような……」
「実際に見れば分かるわよ」

麻里亜さんはお父さんの前に行くと、その股間にあるタオルを取った。
「麻里亜さん!」
「ここまでしてこれだと、重症だよね〜」
「……え?」
思わずまじまじと見てしまった。かつや君のそれとは違う、大人の男性器を。
見た目は、年季が入っているといった色合いで、かつや君のより大きい。
毛がもじゃもじゃ生えていて、これといっておかしな点はない。少なくとも形は……。

「EDって、おちんちんが大きくならないって事ですか?」
「そう、パパってば、実はそうなんだって。私も知らなかった」
「麻里亜さんがわざとやったっていうのは……」
「あんな光景を見て、勃起しないなんて逆におかしいでしょ?」
無駄に性的興奮を煽るような事をしていた理由は、私にこれを見せる為なのか。
たしかに、かつや君ならここまでしてアレがショボンとしているのは変だ。

「……これは病気なんですか?」
私はお父さんに話しかける。
「まあね……薬を使えば無理はできるけど、心理的な枷が邪魔してるらしい」
「どうして、私にそれを教えたんですか?」
「それは……」
「私が考えたの。りえちゃんなら、治せるかもって」
「私なら?私は医者じゃありませんよ?」

「その体!!」
突然大きな声を出されてビクっとした。
「その可愛さ!その優しさ!その天性の(エロい)才能!」

「私は、『りえちゃんならこの病気を治せる』と踏んだの」

よく分からない。どうしてそんな話になるんだろう?薬でも駄目なら、あとは手術くらいなもので、
素人が関われる話には見えないが……。
「具体的に、私は何をすればいいんですか?」
正座のまま、とりあえず話を聞く。
「パパに、色々やって欲しいの」
「その色々が分からないんですが……」
「たとえばマッサージとか、性的に興奮する何かを、よ」
「わ、私にはかつや君が……」
「そうだよ麻里亜ちゃん。無理強いは良くない」
「いいえ、これは機会なのよ!パパは治したいでしょう?その病気を!」
「それは……そうだけど……」
うーん……困っているのは分かるけど、私にも、どうしたらいいかなんて分からないし……。

「麻里亜さん。私に指示してくれませんか?」
「やってくれる?アリガトーりえちゃん!」
「治せる保証なんてないですよ?」
「やって損はないと思うのよねー」
「麻里亜さんには出来ないんですか?」
「りえちゃんと違って、私はパパさんと付き合いが長いからねー」
「……?それが関係あるんですか?」
「エッチな目で見にくいって事よ」

……それは良い事なんだろうか?悪い事なんだろうか?
216麻里亜さんが来た18:2014/01/19(日) 17:01:35.09 ID:xdsUP4LD
「じゃあ、とりあえずパパは後ろを向いて」

麻里亜さんからの指示が入る。狭いので、麻里亜さんは湯船に移動。
マットの上にいるのは私とお父さんの2人。
こんな場所で出来ることなんて、限られているとはいえ、何をさせるのかと訝しむ私。

「りえちゃんは、お父さんの後ろから首に手をまわして」
「えっと……抱きつけばいいんですね?」
「そうそう、背中におっぱいを押しつける感じでね」
はいはい……こんなことしても、病気が治るわけはないが……。

むにゅ。っと両房を肩甲骨辺りにくっつける。
こういう仕草は実の娘っぽくていいなあ……裸はおかしいけど。
「それで洗ってあげて」
「どういう事ですか?胸で背中を?」
「そう、洗ってあげてね」
もう洗ったのに……まあ、治療なら仕方ない。
一度離れて、ボディーソープを体に付けて、また抱きつく。石鹸より泡立ちが良いだろうから。
首の後ろから手を。と指示されてるので、背中を洗うのに両手は使えない。
必然的に、一番出っ張っているおっぱいを使う事になる。なんだかアブナイ仕事みたいだ……。
むにむに……むにむに……あ、乳首が立ってきた……むに……むにに。動きが緩慢になる。
「ふぅ……ふぅ……」
「りえちゃん、どうしたの?感じてきちゃった?」
「そ、そんな事ないです!」
「我慢しなくていいのよ?むしろ、感じないといけないわ」
「……ん……どういう事ですか……」
「無表情で淡々としてたら、パパさんが興奮出来ないのよ」
「…ん…そうなんですか?」
「りえちゃんが気持ち良くなれば、それがパパに伝わって勃起に繋がるのよ」
「……はぁ……」

乳首を擦りつけながら、声をなるべく抑えつつも、気持ち良くなる事に努めようとした。
この抱きつく姿勢は、私の顔のすぐ横にお父さんの耳が来る位に近くなる。
その為、声を出すといやらしい気分になっているのがすぐにバレてしまうのだ。
気持ち良くなれと言われて、急になれるわけがない。
少しずつ、少しずつ、私は情動を高めていった。

「りえちゃん、それじゃダメよ」
麻里亜さんが声を掛ける。危ない危ない、ちょっとイっちゃいそうだった……。
「りえちゃん、パパの股間を見てみて」
「えっ……」
レディになんて事を……しかし、視線を移すと言った意味が分かる。
「興奮しませんか?お父さん」
変化なし。私はこんなに感じているのに、お父さんはピクリともしていない。
「声を我慢するんじゃなくて、一緒に感じれるようにやってみて」
「そんなこと言われても……」
声を抑えずに……一緒に気持ち良く……難しいな。
「あの……お父さん、失礼します」

私は首筋にそっと息を吹きかけた。
217麻里亜さんが来た19:2014/01/19(日) 17:02:50.70 ID:xdsUP4LD
フーッと息を掛けると、たとえ性的興奮にならずとも、
そのくすぐったさからドキドキしてくれるに違いない。
胸で背中を擦りつけながら、私はお父さんの首筋に、耳元に、吐息をかけた。
ぶるっと震えたようになるのを確認して、私と一緒に気持ち良くなってきていると確信する。
しかし、肝心のおちんちんは無反応。
まだ何か足りないのだ。やり方が不味いんじゃない。
もっと感情を高めてくれる何かが必要なのだ。それは一体何だろう?

「お父さん、くすぐったいけど我慢してくださいね」
息を吹きかけるという生ぬるい作戦は止め、私は首筋に唇を押しつけた。
我慢させる必要がないにも関わらず、わざわざ断ったのは、笑われると台無しになるから。
くすぐったくても笑いを堪えてもらわないと、後が続かなくなってしまう。
お父さんの首筋をペロペロと舐めて、徐々に耳の裏まで、そして耳たぶの方まで舐めていく。
時折苦しそうにするお父さん。見ると、とても気持ちよさそうだ。
それに成果も現れてきた。おちんちんが少しだけピクピクと動いていたからだ。

「ちゅっ……どうですか?」
「理絵ちゃん、結構大胆だね……」
「これは治療ですよ?当たり前です」
真面目な話、私もかなりクるものがある。キスの魔力は恐ろしい。する方も、される方も、
手軽に快感を高めてくれるからだ。このままペロペロと舐め続けていたら、本当にキスをしたくなる。
口と口のキスを……。それは駄目。いくら治療でも、そこまでは出来ない。
なんとかこのままで成功させなくては……。

「りえちゃん、もういいわ」
麻里亜さんが言う。もういい?どういう事?股間に著しい変化は見られないけど……。
「これで終わりですか?」
「そうじゃないわ。次のステップに移りましょう」
「次……ですか?」
「今度は向かい合って、洗ってあげるの」
「向かい……って、え?」
「麻里亜ちゃん、それは不味いんじゃあ……」
「治すためには仕方ないのよ!」
仕方ない……それで済み問題ですか?!
言われるがままに行動する私もどうかしているが、他に案もないのでどうにも出来ない。
胡坐を掻いたお父さんに跨る様にして座る私。えっと……私もお父さんもタオルしてないんですよね……。
だから、直にアレが当たってる……萎んではいるけど、男の大事な部分が女の大事な部分に……。
いいの?コレ。浮気じゃないよね?本当に大丈夫なんだよね??

「りえちゃんはパパさんに抱きついて、今度はパパが洗うのよ」
「私は抱きつくだけでいいんですか?」
「さっきみたいに、色々舐めてあげるといいんじゃないかな?」
いいんじゃないかな?って……。
「お父さん、私を洗ってください……」
ためらいがちにそう言うと、私はお父さんに抱きついた。
胸を胸に、お腹をお腹に密着させるようなスタイル。先ほどの泡が残っているのでぬるぬるする。
「理絵ちゃん、ちょっと……」
お父さんは、私を一旦引きはがす。どうしたのだろうと思ったら、私の胸の泡を掬ってきた。
「いっぱいあるから、ちょっと借りるね」
両手でたっぷり泡を取ると、お父さんはそれを私の背中に付ける。私はまた抱きつく姿勢に戻る。

泡はいいけど、取るときにわざわざ乳首を弄らないでよ、お父さん……。
218麻里亜さんが来た20:2014/01/19(日) 17:03:58.37 ID:xdsUP4LD
ペロペロと舐めるのが、私の仕事である。
目の前に顔があるので、その顔を、首筋を、耳を、遠慮なしにペロペロ舐める。
そうしたら、ご褒美に体を洗ってもらえるのだ。

抱きつきながら、そんな可笑しな想像を巡らす。
治療だと言っておいて、そんなふしだらな事を思っていていいのだろうか?
でも、今はふしだらになっていないといけない状況ではないか?
まあどうでもいいか……気持ちいいもんね。

お父さんの手が、どんどん下へ下へと移動してきた。
このままではお尻に到達してしまいそうだ。私は耳を舐めるのを止め、一旦離れた。
「理絵ちゃん?」
「お父さん、真面目にやってますか?」
「ちゃんと洗っているよ」
「そうじゃありません。気持ち良くなってますか?」
「どういう意味かな?」
「ちゃんと興奮してもらいたんです。我慢しちゃ駄目なんです」
「我慢なんてしてないよ」
「本当ですか?じゃあ、ちゃんとして下さいね?」
私はそう言って、また抱きついた。
ちゃんと興奮……変な言葉だ。でも、勃起させるために躍起になっているのに、私の股間に
密着しているソレは、何の音沙汰もないのだ。真面目にしろと言いたくもなる。

私の言った事を理解したのか、遠慮がちだった手の動きがなくなった。
背中全体を擦ってから、一気にお尻の方へと移動。私のお尻を持ち上げて、尻たぶをむにむにと、揉んでくる。……エッチ。
その動きに呼応するように、私も体を擦りつける。
おっぱいを押しつけているので、その形がぺしゃんこになっているが、それを無理に動かそうと
するので、乳首がどんどん擦れて感じてしまった。首筋に甘噛みしながら、イってしまわないように耐える。
今は治療中だ。私が果ててしまったら意味がない。

「あっ!」
遠慮のない両手が、その指が、私のお尻の穴を探る。
やめて!そこはやめて!気持ちいいけど。気持ちいいけど。そこで感じてしまったら、何かを
失ってしまいそうで怖い!……ヤダー!指入れないで〜!!
「お父さん……そこは……汚いから……あんっ」
何を言っても、全く止める気配がなさそうだ。気が付くと、股間のアレがどんどん熱くなっているようだ。
硬く、大きくなっていくおちんちん。このままだと、私の貞操が危ない。
勃起させるのが目的で、それがいざ勃起した時、私の股間と接触していたらどうなるか……。
「お父さん!私を持ちあげて!」
なんとかくっついた状態を止めようと努力してみる。お父さんは、私の尻たぶを持って浮き上がらせてくれるが、
少し反った状態のおちんちんの、その先っぽが当たった状態から変わらない。
体重は重い方じゃないが、いち中学生を持ちあげるのはかなり力がいるのだろう。
さきっぽが当たり、擦れてくるので、私はもう、そういうプレイにしか思えない。
っていうか、イク!イっちゃう!!駄目!そんなにお尻を弄ばないで!
力を込めて私を持ちあげるお父さんの指が、私のお尻の穴に容赦なく入って来る。
性感帯になっているそこに無理矢理入れられて、耐えられるわけがない。わずかにピストンさせてるのはわざと?

「お父さん……っ私……もう……」
「理絵ちゃん……っ」

お父さんに抱きついたまま持ちあげられた私は、イクと同時にその場で失禁した。
219名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 17:06:16.24 ID:xdsUP4LD
>>204さん
支援いただきありがとうございます。

題名が変わりますが、まだ続きます。お付き合いください。
220理絵の秘薬01:2014/01/19(日) 17:08:25.07 ID:xdsUP4LD
「ハッ…ハッ…ハ……」
じょろじょろと垂れ流されるおしっこ。
お風呂場に匂いを撒き散らしながら、私は放尿し続けた。
我慢なんて出来なかった。イクと同時に始まったので、快感がより満たされ、
こんな状態なのに、私はお父さんに抱きついたまま幸せな気分に陥っていた。
私のおしっこは、そのほとんどをお父さんの股間にぶちまけているらしい。
……あー気持ちいい……とりあえず、おしっこが止まってから後の事を考えよう……。

「ごめんなさい!」
気を取り戻して、まず謝った。
といっても、さっきからの姿勢は変わらない。胡坐を掻いたお父さんの上に座ったままだ。
動きたいけど、今の状態を確認するのが怖い。
「理絵ちゃん、謝るのは私の方だ。つい興奮してしまった」
「私……こんな事するつもりじゃ……」
「うん。とりあえず、2人共立ちあがったら?おしっこ臭いよ?」
麻里亜さんが言う。冷静な声に聞こえたが、麻里亜さんの顔も赤くなっていた。
私達はゆっくりと立ち上がった。お父さんは足がしびれてしまったらしい。私、重いかなぁ……?
とりあえず、この風呂場を侵食している匂いをなんとかしないといけない。
こんな私だけど、マーキングの趣味はない。
そこで奇跡が起きた。

「あの、もしかして勃ってます?」
驚いた。
お父さんの股間にあるものが、とても立派な大きさに変化していたからだ。
僅かにピクピク動いていた時と違い。天井に向かってそそり立っている。
「凄い!本当にりえちゃんが治してくれたんだ!」
「お……おお……」
声にならないお父さん。一体いつからこうなのかは分からないが、
かつや君が生まれた後からと考えても、10年位は病気だったと推測できる。感慨も一入と言えるだろう。
……その前に、おしっこを流しませんか?

・・・・・・

脱衣所で服を着るお父さんと麻里亜さん。
私は元々、裸だったので着る服はなく、だからといってそのままという訳にもいかず、
とりあえずタオルを巻いている。
この前、少し風邪をひきそうになったので風呂上がりは体を冷やさないようにしないと……。
「理絵ちゃん。本当にありがとう」
「お手柄よりえちゃん。まさかこうもアッサリ出来るなんて」
「いえ……面と向かって言われると恥ずかしいです……」
「謙遜する事ないわよ〜。人前でおしっこなんて、そう簡単に出来ないんだから」
そっちかよ!!
「違うだろう麻里亜ちゃん」
「冗談よ、冗談。これでママも安心ね」
「お母さん……そういえば、言ってないんですか?」
「何を?」
「治療の話ですよ!こんなことしてるのがバレたら……」
私、お母さんに殺されないかな?

「ママには、パパから言ってくれると思うから」
「それって、大丈夫なんですか?」
「妻には麻里亜ちゃんが言ってくれたんじゃないのかい?」
……え?どうなったの?言ったの?言ってないの?
私、死んじゃうの?
221理絵の秘薬02:2014/01/19(日) 17:09:25.34 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

部屋に戻ろうと2階に上がると、かつや君に会った。
「委員長。遅かったね」
「うん、まあね……」
下着だけでもと思い、付けているが、今の心理状態は裸よりも脆くなっている。
恋人のかつや君がいながら、そのお父さんとあんな事をしちゃったから……。
「委員長。あれ聞いた?」
「あれ?」
……あれって何?
お父さんのEDの話?
浮気がバレて、お母さんが怒っているって話?
かつや君が、私と別れようとしているって話?

「あれ?母さんから聞いてない?寝る場所の事」
「寝る場所?ああ、そう言えば決まってなかったっけ……」
「僕と美也が一緒で」
「え?」
「委員長と麻里亜さんが一緒で」
「は?」
「父さんと母さんが子どもたちと寝たいって」
「え?え?どう分かれるの?」
かつや君が指差す。私と麻里亜さんとお父さんが下。と。
こら、人を指差しちゃ駄目じゃない。

「え?私、お父さんとなの?」
「やっぱ無理かな?だったら母さんと一緒でもいいけど」
「え、あ、いや……」
お母さんと一緒は不味い。今の心理状態では会い辛い。
「ううん。じゃあそれでいいよ」
「良かった。麻里亜さんはこういうの気にしないから、後は委員長だけだったんだ」
「……うん、私も気にしない……」
お母さんに会いたくないからなんて言えないよ……。

「理絵ちゃん。お風呂どうだった?」
後ろから声がかかる。
「お母さん!!」
「どうしたんだよ委員長。そんなに驚いて」
「い、いえ何でも」
「お父さんとお風呂に入ったんでしょう?」
「あ、あの、何も疚しいことなんて、私……」
「大丈夫か?委員長」
「その事で、ちょっと話したいんだけど、いいかしら?」
ピンチだ!私、絶体絶命!!
「克哉は美也ちゃんとお風呂に入ってきてね」
「どうして僕が美也と……」
「あら?じゃあ、お母さんと入る?」
「……分かったよ」」
そう言って、かつや君は美也ちゃんをお風呂に誘いに行った。
私も一緒に入りたいなぁ……明日でいいか。

「お母さん、話って何でしょう?」
「とりあえず、お父さんの所へ行きましょうか」
222理絵の秘薬03:2014/01/19(日) 17:10:31.23 ID:xdsUP4LD
かつや君と美也ちゃんがお風呂場に入ったのを見届けた後、
私はお母さんと居間に移動する。
2人だけで話すのかと思ったら、お父さんと麻里亜さんも参加するらしい。
ということは、怒られるわけじゃないのかも……。

「理絵ちゃんには、本当にお世話になりました」
お母さんがそういっておじぎをする。いきなりそんな事されても話が見えない。
「お父さんの勃起不全を治す事に進んで協力してくれたんでしょう?」
やっぱり知ってたんだね。でも、話をもう少し整理しない?

「お父さんの病気の事は、今日初めて知ったんですが……」
正確には、ついさっきだ。
「それで治しちゃうなんて、理絵ちゃんは天才ね!」
お母さん、嬉しいのは分かるけど、ちょっと聞いてよ。
「色々言いたい事があるんですが……まず、お母さん」
「はい、なあに?」
「お父さんがこうなったのは、いつからなんですか?」
本人には直接聞きづらい。間接的に一番知っている人に聞く方がいい。

「克哉を作った時は大丈夫だったのよ」
作った……作った……?合ってるけど、なんか違くない?
「その時以降だったかしら?ねえお父さん?」
「ああ……そうだな」
「結構前ね。ちなみに私が知ったのは今日よ」
「一体なにがキッカケに……ちょっと待って下さい。麻里亜さん、今日知ったんですか?
前から知ってたんじゃなくて?」
「知ってたら、もっと早く言ってるわよ〜」
「正確に、いつ知ったんですか?もしかして……」
「家から、りえちゃんを置いてココに来た時にね、パパさんがパソコンでね……」
うおぉい。ベラベラ喋っていいのか?その話。
「パソコンでりえちゃんの画像を見てオナニーしてるのを発見しましてね」
「麻里亜さん……ハッキリ言いますね、私の前で……」
「事実なんだから、いいでしょ?パパ」
本人に聞くとか、とんだ羞恥プレイだな……。お母さんの、この微妙な表情!

「それで、一体どんな顔でやってるのかと覗いてみたら、全然勃ってなくてさ〜。私、驚いて
聞いたのよ。もしかして不能なの?って、そしたら本当でさー」
「麻里亜ちゃん。お父さんが可哀想だから、こういう事は大きな声で言うものじゃないわよ」
お母さんが窘める。あまり効果はなさそうだが。
「りえちゃんをオカズにするのは構わないんだけどさー、それで勃起しないのは失礼じゃない?」
なんですかその理論?!私はそういう目で見られるのが普通。みたいに言わないでよ!
「で、案の定EDだったから、私がりえちゃんに頼んだの」
発見、即時治療ですか。おそろしい行動力だな……。

「さっきも聞いたんですが、麻里亜さんがやってもいいんじゃないですか?」
「りえちゃんの方が適役だってばー。いやらしい目で見やすいんだから」
だから、その理論を聞き入れられないんですって!
「……お母さんは、私がこういう事して怒りませんか?」
「そうねぇ……確かにお父さんとイチャイチャされると妬けるわねー」
軽いなー。
「でも、麻里亜ちゃんと一緒で、お母さんも理絵ちゃんならいける気がしたのよ」
私って、皆にそういう人間だと思われてるって事ですか?
「あ、勿論いやらしい意味よ?」
確認要らないって!!
223理絵の秘薬04:2014/01/19(日) 17:11:28.30 ID:xdsUP4LD
「結果は上々だって聞いたけど……」
「そうよママ。バッチリ勃ってたんだから!ね、パパ」
「……ああ」
恥ずかしそうなお父さん。私といい勝負だな。

「じゃあ、お母さんソレを見たいなー」
……。……………。………。
「ここでかい?母さん」
「当たり前じゃない。治ったんでしょ?」
「そうだけど……ここではちょっと……」
「何言ってるの。もう皆知ってるんだから、恥ずかしがらなくていいのよ」
……前からそうだが、お母さんってちょっと配慮に欠けてるトコあるね。
「パパ!脱げないなら私が脱がしてあげる!!」
「じゃあ、麻里亜ちゃんそっち持って。理絵ちゃんも手伝って!」
え、なにこのノリ。お父さんを女3人で脱がすの?!
「あー分かった!分かったから母さん止めてくれ!」

必死の抵抗虚しく、お父さんはズボンとトランクスを脱がされて、下半身裸になった。
パジャマだったから脱がしやすいという事もあったが、お母さんの気迫に負けたとも言える。
嬉しいんだよね?お母さん。そういうプレイじゃないよね?
「ふ〜ん……特に変わっていないみたいだけど?」
「ママ、まだ勃起してないんだから当然よ」
「じゃあ、あなた。やってみて?」
「母さん、しろと言われてすぐには出来ないよ……」
そういうもんなのか……いや、分からないけどさ。
「証拠写真取っとけばよかったかな〜?」
麻里亜さん、私が言った事覚えてないみたいだな……。

「あなた。私の胸を揉んでみてよ」
「母さん?」
「いやなの?」
「そんな事ないけど。こんなところで……」
「もう愛してくれてないの?」
「そんな訳ないじゃないか」
「じゃあ、ホラ」
……なんかイチャイチャしだしたな……惚気とかノーセンキュー。
「りえちゃんとかつ君みたいだね〜」
「え?私あんな事してませんよ?」
なんですか?その顔。その小馬鹿にする表情やめてくださいよ。

「あら、本当に勃起出来てるわ……」
「母さん、もういいだろ?」
「久しぶりなんだから、もうちょっと見せてよ」
「これ以上はキツイよ、母さん」
こっちも、これ以上見せられるのはキツイです。
「……お父さん、ちょっと小さくなった?」
「うわっママ下品だよその言い方。歳のせいなんじゃない?」
「そうなの?以前はもっと上を向いていたような……」
「あれ?じゃあ、これはまだ不完全って事なの?パパ」
「……2人ともキツイなぁ……」
「ハッキリ言ってよ。どうなの?まだいけそうなの?大きくなって、この程度なの?」
言葉攻め。どっかのAVみたいだな……見た事ないけど。
224理絵の秘薬05:2014/01/19(日) 17:19:06.47 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

美也ちゃんとかつや君がお風呂から出てきたので、少し談笑した後
2人は、お母さんと一緒に2階の部屋に向かった。

てっきりお風呂場で変な事してるかと思ったんだけど、鎌をかけてみたんだけど、
特に変な事はしていないらしい。
「美也と二人っきりだと、そういう気分にならないから」
美也ちゃんのラブラブ状態も解けたようだ。長く一緒にいすぎて、興奮しにくくなってるのかな?
さっき麻里亜さんが言ってた事は、こういう意味なのかも。

「理絵ちゃん。悪いけど、もうちょっとだけ面倒見てあげてね」
お母さんが言う。面倒を……というのはお父さんの事だ。
EDは治ったが、どうも不完全なので完治させてほしいという事だが、
言っとくが私は医者ではないし、もうそういう行為をして治すのは懲り懲りですからね?
「全部、理絵ちゃんにまかせるわ。お母さん信用してるからね」
含みのある言葉をいただいた。

「さあ、めくるめく夜が始まるのね。今度は私も頑張るわ!」
「麻里亜さん、待って下さい。もうそういう事は必要ないです」
「何言ってるの!ママが許してくれたのよ?何やってもOKって」
「そうは言ってませんし、ここまで治れば後は日にち薬でしょう」
「つまんな〜い……」
やっぱり面白半分だったか……。
「麻里亜さん、忘れてませんか?私はかつや君の恋人なんです」
「知ってるわよ。みやちゃんとシェアしてるんだよね」
「シェ……まあそうですが、とにかくこれ以上のマッサージはしません」
「ふ〜ん……?それじゃあ、何をするの?」
「話をしましょう」
「話?どんな?」
「EDになった経緯。それと、心理的枷について。です」
「さっき聞いたじゃない。かつ君を作った後だって」
「それじゃあ曖昧すぎます。こういう事はもっと突き詰めないと」

布団を敷いて、私、麻里亜さん、お父さんが一緒に寝る体勢になる。
といっても、話し合いがしたいので座ったままだ。
お父さんも麻里亜さんもパジャマを着ている。私は持っていないので制服……だと服がよれるので、
下着姿のままだ。いやらしい事をするつもりはないけど、傍から見ると変な意味に見えそうだ。
「どうなんですか?具体的な時期を教えて下さい」
「ああ……克哉が出来た後というのはそうだ……実際にはもう少しあとだね」
「心理的枷に心当たりがあるんじゃないですか?」
「……理絵ちゃんは本当に頭いいね。まるでお医者さんのようだ」
「私はただの中学生です。それより話を……」
「……克哉が生まれる前の話からにしようか」

「妻と結婚の約束をしていたんだけど、なかなか踏ん切りがつかなくてね、そんな時に
妊娠が分かって、それで私はやっと決心出来たんだよ。母さんと共に暮らそうってね。
両親の承諾は前々から得ていたしね。それは問題なかった。
母さんは教師を辞める事になって、辛い思いをさせてしまったんだが、なんとか納得してもらったよ。

……克哉が生まれてからも、特に問題はないと思っていたんだが、妊娠中や産後すぐは
セックスなんて気軽にするもんじゃないからね。そういう事は一切しなかったんだよ。
だからって、私は不能になってはいなかった……。
不能だと分かった決定的な事は、おそらく結婚記念日に、久々にしようって言った時だ。
なぜか、その時に勃たなくなった……。克哉が生まれて、3年後の事だったよ」
225理絵の秘薬06:2014/01/19(日) 17:20:52.77 ID:xdsUP4LD
「それが原因なんですか?長い事していなかったから?」
「……いや、それが……」
「え、え、ちょっと待って?」
麻里亜さんが割り込んでくる。
「ママって教師だったの?初耳なんだけど?」
「あ、ホントだ。そうなんですか?」
「そう、小学校の先生をしていたんだよ。妻は昔から子ども好きだから」
へぇ……言われないと分からんな……。
そう言われたら、そんな気がしないでもないけど。

「そう、妻は教師だった。
だから、仕事を辞めれば生徒達といれなくなり、悲しませる事は分かっていたよ。
私はそれでも教師を辞めるように説得し、結果的に妻を追い詰めてしまった。
……克哉が生まれてからの事だ。以前はおっとりとしていた妻が、急変したようになったのは……。
産後のヒステリーは珍しくないという話を聞いていたので、私はさほど気にしないように努めた。
しかし、子ども好きだった妻はそんな自分の事を許せないようだった……」

「下手に刺激しては不味いと思って、私は妻を誘う事はなかったし、妻からも求める事はなかった。
克哉が大きくなるにつれ、少しずつ元通りになった妻を見て、そろそろいいかな?と、ある夜に
布団の中に誘った。だが、断られた。
なぜかは分からなかった。もう夜泣きが大人しくなった時期だったのに、なぜ駄目なのか教えて
くれなかった。求める事も、求められる事もなくなり、それが長く続いたせいだと私は思っている」

お父さんは沈んだ表情のまま、静かに手を見ていた。
私も麻里亜さんも同様に暗い表情になり、黙り込んだ。
なにより、お母さんがヒステリーを起こしたという部分がショックだった。
「もっと何かないですか?これだけ聞いても、原因がよく見えないんですけど……」
長く使わなければ、錆びて使えなくなる。物に当てはまる現象がソレにも当てはまるんだろうか?
「ねえパパ、私はちょっとその先を知りたいわ」
「先って何だい?」
「ママと、その後何もないのは変じゃない?大体、ママがそれを放置してるわけないよね?」
「ああ、今回の麻里亜ちゃんと理絵ちゃんの様に、なんとかしようとしてくれたよ。
病院にも行って、お医者にも診てもらった。それでも治りはしなかった」
「ママがパパのおちんちんに元気になってもらいたかったって事だよね?」
「そう……だと思うね」
「二人は仲良しなんだよね?」
「ああ、その通りだよ」
「じゃあ、それでいいや」
麻里亜さんの興味は尽きたらしい。病気の原因より、離婚してしまう危険性を排除したかったようだ。
私も聞いてみたかったので麻里亜さんが言ってくれて良かったけど、話はこれで終わってしまった。

「というわけで、りえちゃん」
「何ですか?その手は……」
「もうっ分かってるくせに!エロい事してパパを元気にするのよ」
「あの?治療は……?」
「原因が分かっても、どうしようもないでしょ?それよかお風呂の続きと行きましょう」
「あれ以上したら、私がどうにかなっちゃいます……」
「パパを完全な状態に戻すの。そうしたら、ママも元気になってくれるのよ」
「お二人は仲良しなんだから、無理をする必要は……」
「さっきのママの顔見たでしょ?ママもパパが完治するのを望んでるのよ?」
「それは……確かに……」
「分かってるなら、早くパパに抱きつきなさい!」
……本当に続きをやるの?
226理絵の秘薬07:2014/01/19(日) 17:22:11.76 ID:xdsUP4LD
白く軽くフリルが付いている以外には取り立てる事もないほど、
なんの変哲もない下着。それが、私が今身につけているものだ。
お風呂上がりとはいえ、今朝起きた時から学校でもずっと付けていたものなので、
多少は私の匂いが染みついているので、なんとかシャンプーの匂いで誤魔化してしまいたいが、
こうも密着してしまったらそれは不可能だろう。
麻里亜さんに言われた通り、抱きつくような姿勢はお風呂の時と同じだが、
今回はおっぱいをお父さんの顔にくっつけるように、という事なので、
ブラを鼻先に押しつけるようにしている私。
お父さんの顔を抱きしめながら、自分の匂いと心臓の音を止める方法をひたすら考える。
……たとえ無理な相談でも、考えていた方が良い。精神衛生上。
ドクン……ドクン……。
ああ……なんだかドキドキが止まらない。どうしてだろう?異性にこんな事していると、
誰でもこうなってしまうんだろうか……?

「りえちゃん。りえちゃん」
何でしょう?麻里亜さん。今ちょっと忙しいんですが……。
「りえちゃん。お父さんが苦しそうだよ」
「えっ?あ!ごめんなさいっ」
慌てて抱きついていた両手を離す。
「ああ、なんだか桃源郷にいたみたいだ……」
「良かったねりえちゃん。三途の川じゃないってさ」
「そう変わらないと思いますが……」
気持ちよさそうに新鮮な空気を取り込むお父さん。まさかの殺人事件は未遂に終わった。
「麻里亜さん。これじゃあ息が出来なくなりますから駄目ですね」
「そうね。今度はブラを外しましょう」
「は?」

「寝るときはブラを外すもんでしょ?」
「今はまだ寝ません」
「いつも全裸じゃない。おっぱい丸出しでもいいでしょ?」
「正当な理由なくポンポン脱ぐなんて、はしたないです」
「パパさんを助けるくらい正当な理由もないでしょう」
「それは……だったら、何をやらせるかを言ってください」
「う〜ん…………パイズ…」
「やっぱり脱ぎません!」
耳年増というわけではないが、私だってなんとなく猥雑な単語をいくつか知っている。
だからじゃないが、あんまり卑猥な話は嫌悪感が出てくる。誰かの体験談ならまだしも、
自分がするのだから尚更だ。

「う〜ん……」
困り顔で唸っている麻里亜さん。少しするとお父さんに耳打ちしだした。
何だろう?面と向かって内緒話なんて……どんな会話をしたって、私の気持ちは変わらないが……。
「理絵ちゃん」
「はい、何でしょう?」
お父さんが自分から説得しに来たらしい。でも、体を許したりはしないからね?
「麻里亜ちゃんが変な事言ったが、気にしないでくれないか?」
「……もう気にしてません」
「私の話を聞いてくれ」
「何か原因が分かったんですか?」
「いや……私も理絵ちゃんのおっぱいが見たい」
「……はぁ?」
「頼む!そのブラを取ってくれないか?」
……ストレートで来たか……。
227理絵の秘薬08:2014/01/19(日) 17:23:19.54 ID:xdsUP4LD
少し勘違いをしている人がいるかも知れないのでハッキリ言っておきたい。
私は別に好き好んで全裸になりたがっている訳じゃあない。
大体、脱げと言われてすぐ脱ぐという理論も、
一度裸を晒したから、もう気にしないよね?みたいな理論もおかしな話だ。
人の心はいろんな事に振り回される。
その時はテンションが高くて出来たからといって、別の場所で出来るものだろうか?
例えば好きな歌手のライブに行ったそのテンションを、実生活でずっと続けるのは
簡単にいくとは思えない。
この喩えは分かりにくいかもしれないが、とにかく言いたい。
「私はいつでもどこでも脱いだりはしないです」

「パパ、残念だったね。見たかったよね?おっぱい」
「いや……無理をさせるわけにはいかないさ」
「私のおっぱいなら見せてあげるから、元気出して」
そう言うと、麻里亜さんはパジャマを脱いで胸を晒した。
この人は躊躇いがなさすぎてコワイ。そして、デカいな胸。
「下も脱いであげるから」
やっぱり簡単に脱ぐ。もうショーツ以外付けていない麻里亜さん。
靴下を履いてなかったので、本当にパンツだけだ。
童顔巨乳で、顔も美也ちゃんソックリに可愛く、私が出しゃばらなくても十分に魅力的だが……。

お父さんの前でしゃがみ込むと、その股間を触る麻里亜さん。
「ちょっ!!」「麻里亜ちゃん?!」
手で包み込むように触ってから、麻里亜さんは淡々と言った。
「やっぱり私じゃダメね……」
「麻里亜さん、説明なしでいきなりは止めてください」
「それじゃあ、りえちゃんが触ってみてよ」
「なんでそうなるんですか?」
「パパさんは、結構選り好みしてるのよ。どうやら私は問題外みたい」
「……どういう事ですか?」
麻里亜さんが、私をお父さんの股間に触らせようとする。もちろん抵抗する私。
「いいからいいから」
何が良いんでしょうか?麻里亜さん。
抵抗虚しく無理やり触らされる。……なるほど、反応なしだ。

立ちんぼしているお父さんの前に、私たちがしゃがみこんで、その股間を前に談笑する。
「こうやってね。握ってみるとするじゃない?そうしたら少し動くのよ」
「反応がないわけじゃないですね」
「さっきより、気持ち良くなるように触ってるからね。でも……」
麻里亜さんが私に促す。同じように触れという事らしい。
にぎ……ふにふに……あっ硬くなってきた……。
「ホラね?同じ事しても、りえちゃんだと良い反応するでしょ?」
「どうしてなんですか?」
お父さんを目の前にして、麻里亜さんから話を聞く。ごめんね、お父さん。
「ホラ、私ってカワイイでしょ?」
「自分で言いますか……」
「みやちゃんはどう思う?」
「可愛いですよ。とっても」
「私とみやちゃんって、よく似てるでしょ?」
「……そうですね。髪型と体型以外はソックリです」(性格も多少……)
「みやちゃんが裸を晒しまくったせいで、私も似た扱いしてんのよパパは」
「つまり?」
「性的な目で見れないって事よ」
だから私ならいやらしい目で見れると……嬉しくないな……。
228理絵の秘薬09:2014/01/19(日) 17:25:01.09 ID:xdsUP4LD
お父さんの股間を握ったままで話を続ける。
さっきよりも大きくなってきている。でも、お風呂場の時よりは小さい。
「私はそう簡単に脱ぎませんからね?」
「お風呂前は脱いでくれたじゃない」
「あれは……お母さんの押しに負けて……」
「私が押したら脱いでくれないの?」
「こういう不純な動機は嫌です」
「不純じゃないって、治療だってば」
「どんなに良い言葉で飾っても、やる事は一緒です!」
「痛っ」

つい力が入ってしまった。お父さんが苦痛に顔を歪める。私は一度手を離し、再度握り直す。
今度は優しく、両手を使って握ってあげる。こうすれば片手の力が少しで済む。

「さっきはお風呂場だったから、裸になったんです」
「最初っから裸だったじゃない?」
「だから、出た後は服を着ているんです」
「じゃあもう一回お風呂行く?」
「今日はもういいです。あんまり入っても体に悪いです」
「2回位平気なのに……どうしたら体を許してくれるの?」
「何と言われても許しませんよ。なんか話変わってませんか?」
「見られるのが嫌なの?」
「理由なく、ただいやらしい事をする為に脱ぎたくないだけです」
「あっ!じゃあこうしましょう!」

麻里亜さんはキッチンの方へ駆けていった。私とお父さんが取り残される。
「お父さんは、私に脱いで欲しいですか?」
「それは……」
「脱ぎませんよ?」
「無理しなくていいよ……」
「本当は?」
沈黙。否定はしないと言う意味だろう。全く……。
「せめて、明るいところでなけれはいいですけど……」
股間を握りながらそんな事を愚痴る。こんなものを触っていると私まで変になりそう。

「ハイっこれを付けてよ、りえちゃん!」
「これ……前掛けじゃないですか」
わざわざ取りに行ったのか。
「これを付ける時はブラを付けないよね?」
「付けたままでも大丈夫ですが?」
「そんな事言わないでよ〜お願い〜お姉さんを助けると思って〜」
泣き落としで来たか……まあ、胸を隠すという意味だとおんなじか……。
「いいですよ。じゃあ貸して下さい」

股間から手を離し、麻里亜さんからそれを受け取る。
「あ、待って。付ける前に……」
そう言うと、お父さんのズボンを掴み、トランクスごと一気にずり下す麻里亜さん。
「なっ!!」「何してるんですか!?」
「治療だってば、2人共落ちついてよ。変化を見ないと。でしょ?」
私が触っていたせいか、お父さんのおちんちんはピクピクと動いていた。
大きくはなっているが、やっぱり元気が足りなく見える。
麻里亜さんに諭され、私はブラを外し前掛けを付ける。
といっても、目の前で着替えるのは躊躇われる。一応、お父さんに背中を向けてという配慮の下で。
じゃないと恥ずかしいからだ。
パチンとブラを外し、前掛けを手に取る。今おっぱい丸出しで、振り返ったら見られちゃうんだよね?
散々見られているのに、何故か私は恥じらっていた。
229理絵の秘薬10:2014/01/19(日) 17:27:19.04 ID:xdsUP4LD
「パパ、どう?」
前掛けを付けた私が、お父さんと対峙する。
私は変な前掛けにパンツのみ。麻里亜さんはパンツ一丁。
お父さんは、パジャマの上以外何も身に着けないという情けない格好になっている。

他の誰かが今の私達を見たら、どんな想像をするだろうか?
やはり、そういうプレイをしている風にしか見えないかも……はぁ……。
「ねえパパ?たとえ私には欲情しなくっても、二人ならいけるんじゃない?」
何をするかと思ったら、麻里亜さんが私の前掛けをずりあげる。
そんな事したら、簡単に胸が晒される事を分かった上での行動だ。
私はおっぱい丸出しになってしまった。
「麻里亜さん?」
こうなる事は予測していたので、大声は上げないが非難の目を送る。
「パイズリは私がやるから、りえちゃんは上をお願い」
「上って何ですか?」
「抱きついて、愛の言葉でも囁いてあげるの」
「愛の言葉??」
「嘘でもいいから、パパを気持ち良くさせるのよ」
本人の前で、嘘を吐くと言っていいんだろうか?
「りえちゃんにパイズリは不味かったよね。こっちはまかせて!」
意気揚々と麻里亜さんがそのデカ乳を持ちあげる。あ、凄くいやらしい事しようとしてる。
見ていられない。私は立ちあがってお父さんに抱きついた。

「お父さん。私の胸見ましたよね?」
「あ、いや……」
「見ましたよね?」
「ああ……いつ見ても綺麗だね」
抱きつきながら会話する。愛の言葉?言えるわけないし。私はかつや君が好きだから。
かつや君にならいくらでも吐ける言葉を、他の誰かに囁くのは嫌。美也ちゃんならいいけど。
「いま抱きついてるから見れませんよ?見たいですか?」
「あ、ああ……」
「お父さんはスケベですか?」
「何を言ってるのかな?理絵ちゃん」
「前から思ってたんですが、私の事結構イヤラシイ目で見てますよね?」
「そんな事は……」
「そうですよね。EDなんだから、勃起できませんよね。じゃあ、前は無理して虚勢を張っていた
んですか?」
「そう……そうだ。可愛い子がいて興奮しない男はいないからな」
「お父さんにはお母さんがいるじゃないですか」
「男なんてそんなものなんだよ」
「私の事、可笑しな子だと思わないでくださいね?」
「全く思っていないよ」
「本当ですか?」
そう言ってから、私はお父さんから少し離れる。おっぱいが丸見えになる。
お父さんはそれを見て、生唾を飲み込んだみたいだ。しゃがんでいる麻里亜さんが何をしているのか
見たくもないが、「わっ」と声をあげているのを聞くと、股間が反応したんだと分かる。

「勃起出来る今は、正直になれますよね?」
私も興奮している。ショーツが汚れないように必死で我慢しているが、ドキドキが止まらない。
これはアレだ……教室で脱いだ時の感覚に似ている。あのドキドキが蘇って来る。
「ちゃんと見てください。そして、我慢しないでください」
「理絵ちゃん……」
お父さんの手が私のおっぱいに伸ばされる。私は全く抵抗せず、それを受け入れた。
230理絵の秘薬11:2014/01/19(日) 17:28:25.60 ID:xdsUP4LD
お父さんの手が、私の胸を鷲掴みすると、ゆっくりと揉み始めた。
撫でるように揉むその手は優しく、弾力を確かめるように上下する。
前掛けはどんどんずりあがって、胸を覆う役目を果たしていない。だから、今はお父さんが
その役目を引き継いでいる。
気持ち良い……優しく丁寧な触り方に、私は目を閉じて身を任せる。
大人の余裕というものだろうか?乳首には触れず、その周りに手を這わせているので、
私の方が我慢できなくなってきている。しかし、私から催促は出来ない。
そんなはしたない事は出来ない。
「んっ」
少し触れた。ちょっとだけ、指が乳首に当たった。それだけで感じてしまう。
もどかしい時間が続く……もう何分経っただろう……まだ1分?そんな筈ないよね……。
「りえちゃん、大胆だね〜」
下から声がする。目を閉じて、私は答えないようにした。お父さんが手を止めないように努めた。

麻里亜さんが今何をしているのか想像した。きっと凄くいやらしい事なのだろう。
お父さんを治したいけど、自分をイヤラシイ目で見てくれないと言った麻里亜さん。
彼女手ずからこんな行為をしたかったんだろうが、その望みを受け継いだのが私だった。
彼女はお父さんをどう思っているんだろう?平均的な高校生の定義から外れると思うが、彼女も
一応は普通の女の子だ。男が皆マザコンの気があるというように、女もファザコンの気があると
いう話を聞いた事がある。私自身はどうかと言われると、小さい頃確かに恋に似た感情を持っていた
かもしれない。それは否定できない。
麻里亜さんはお父さんが好きなのだろうか?それとも、面白いからやっているだけだろうか?
彼女は楽しそうな事に首を突っ込みたがる性格のようだ。美也ちゃんも、クラスの誰にでも話しかけるほど
自由奔放な性格をしているので、お姉さんの麻里亜さんが、よりその傾向があっても少しも変じゃない。
周囲に合わせる事が上手な二人。だから私も好きになったんだけど、恋愛感情を面白半分で扱うのは
いけない事だと思う。恋……してないとは言い切れない……。
「……あんっ」
ついに乳首を弄り始めたお父さん。なんとか気を逸らそうと別の事を考えていたけど、それは途中で
遮られた。くにくにと揉むように、感触を確かめられる。これは耐えられそうにない……。

「くんくん。何か匂わない?」
麻里亜さんがそう言って私のパンツに顔を付ける。両手が空いているのでそれを止めさせようとするが、
感じていて力が入らない。や〜ん、そんなにしつこく匂わないでよ〜!!
私は両手を麻里亜さんの頭からお父さんの手に移す。といっても弄るのを止めさせるわけじゃない。
お父さんが私のおっぱいから手を離さないように引き留める。正確には、覆うようにして両手を包む。
「お父さん……我慢しないで……」
「りえちゃん良い匂い……」
「麻里亜ちゃん、ソコをあんまり刺激すると出てしまうよ……」
いやらしい。とてもいやらしい。皆が感じているようだった。そして、その終わりも早かった。
まず私が。その後お父さんが。そして、お父さんから吐き出されたもので麻里亜さんが無事、達した。

・・・・・・

「アハハハ見て見て〜精子の付いたおっぱいだよ〜」
麻里亜さんが嬉しそうに見せびらかす。そんな事をしたらお父さんが恥ずかしがるでしょ!
お父さんはまだ出し足りないのか、私のおっぱいを揉み続けていた。
私は麻里亜さんを見て呆れていた。なんと、麻里亜さんはお父さんのおちんちんから出たそれを、
最後まで出しつくさんばかりに手で扱いていたからだ。
さらに、胸に付いたそれを、むりやり口に運ぼうとしている。お父さんは麻里亜さんを性的に見られないと
言っていたが、ここまでする麻里亜さんは充分性欲の対象になると思う。ていうかエロい。

「お父さん。もう揉まなくても良いですよね?」
そう言っても、お父さんはしつこくおっぱいを揉み続けた。
231理絵の秘薬12:2014/01/19(日) 17:30:02.42 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

もう夜中。
電気を消して、皆で布団に入った。
普段はお母さんとお父さんの2人の布団に、お父さんを真ん中に私たちが挟むように寝ている。
しかも、お父さん以外全裸というから、傍目にはやっぱりそういうプレイにしか見えないだろう。

私のパンツはぐしょぐしょになってしまったので、すぐに脱いでしまいたかったが、
麻里亜さんがお父さんとじゃんけんをして、どっちかが脱がす事になった。……私の意志は無視された。
結局お父さんが勝ち、濡れたパンツを脱がされるという辱めを受けた。
麻里亜さんは、精子で汚れた胸を洗いに洗面所に行った。やけに時間が(といっても15分ほど)掛かったのは、
取れにくかったせいか、何かよからぬ事をしていたからか……。
お父さんはその間、私のパンツを匂ったり、胸のどこら辺を感じるのかを聞いてきたりした。
普段の私なら一蹴しそうな質問も、イった直後なので、すんなり答えてしまったのが悔やまれる。

「裸で布団に入るのって気持ち良いね〜」
「麻里亜さん、もう病気は完治したんですから、いやらしい事は禁止ですよ」
「分かってるわよ〜」
「お父さんも、変な事しないでくださいね?」
「調子に乗って悪かった。快復したのが嬉しくてね……」
もう日付が変わっている時間。子どもは寝ていて当然の時間だ。
かつや君は寝ているかどうか分からないが、美也ちゃんなら確実にまぶたが閉じている頃だろう。
私も眠たくなっちゃった……。
変な事をさせられたりしたけど、自分の家じゃないから、横に誰かが寝ていてくれる安心感がある。
だからこの家が好き。この家の人たちが好き。
しばらく麻里亜さんが話している横で、私は眠りに落ちた。

・・・・・・

「りえちゃん。りえちゃん。……寝ちゃった?」
「麻里亜ちゃんも早く寝たほうがいいよ」
「え〜そんな事言って、パパったらりえちゃんに変な事するんでしょ?」
「そんな事しないよ」
「え〜しないの〜?」
「早く寝なさい」
「じゃあ、パパそこと替わってよ」
「……そうしたら寝るかい?」
「ううん、寝ないよ。りえちゃんにイタズラするんだ〜」
「……やっぱり止めた」
「え〜どいてよ〜私りえちゃんにイタズラしたい〜」
「早く寝なさい」
「もうっ聞き分けの悪いパパはこうだ!」
「あっズボンを脱がさないでくれっ」
「ほ〜らパパだって興奮して勃起してるじゃない」
「頼むから、布団から出て来てくれ」
「イーヤーよ〜。………はい、出て来たわよ」
「パンツまで脱がすなんて酷いじゃないか」
「これで私たちと同じだね。すっぽんぽんだ〜」
「やれやれ……」
「じゃあ、おやすみなさ〜い」
「…………」
232名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 17:34:01.19 ID:EmmJIV7Z
支援
233理絵の秘薬13:2014/01/19(日) 17:43:30.81 ID:xdsUP4LD
……私は深い眠りについていた。

ここはどこだろう?
以前と同じ心象風景だろうか?それにしてはハッキリしている。

「あなた……ごめんなさい……」
「いや、私の責任だ……」
お母さんの声。そして、お父さんの声。
ここはかつや君の家のようだ。そして2人は現在よりずっと若く見えるから、過去の出来事なんだろう。
物分かりのいいのは自分の夢だからいいとして、こんな夢を見る意味はなんだろう?

「私がおかしくなったから、あなたがそんな風になってしまったんだわ……」
「そんな事ないって。ちょっと勃ちにくくなっているだけさ。すぐ治るよ」
「でも、このままじゃもう子どもは作れないじゃない……私達、子沢山が夢だったのに……」
「克哉がいるじゃないか。私達の子どもだよ」
「ええ……病院に行ってお医者様に診てもらえば何とかなるかもしれないわね……」
「そうだよ。きっと良くなる」
「克哉も、私の大事な赤ちゃんもいるし……」
「もう立って歩けるんだから、赤ちゃんじゃないけどね」
「ええ、そうね」

2人共涙ぐんでいたが、少しずつ平静さを取り戻した。

「なあ可奈子。ちょっと聞きたい事があるんだが……」
「どうしたの?あなた」
可奈子って、お母さんの名前だろうか?そういえば私は2人の本名を知らない。
「小学校で気になる男性がいたとか言ってたよな……」
「え?そんな事言ったかしら?」
「克哉が生まれてすぐの頃にさ……私に言ったじゃないか」
「そうだったかしら……あの時期は私も不安定だったから……」
「克哉って私たちの……」
「どうしたの?あなた。顔が真っ青よ?」
「……いや、なんでもない。私もどうかしているようだ」
「ねえ、あなた。次の子はどっちが良いと思う?」
「そうだな……今度は女の子が良いかな」
「そうよね。私もそう思うわ。娘が出来るってどんな気持ちかしら」
「私が万全の状態なら、今すぐにでも作りたいけどな……」
「やだっあなたったら……早く治してくださいね?」
「ああ、当然さ」
仲の良い2人。今と変わり映えしない関係のようだ。不仲と言う事はなさそうに見える。
ただ、気になる発言があった。
お父さんが、お母さんの浮気を疑っているふしがある。
これかもしれない。これこそが、お父さんの心の中にある枷なのだ。かつや君がお父さんの子どもじゃない
かもしれないと、心の中で思っているんだ。それがEDに繋がっているんだ。

夢の中で見えたものが真実かどうかなんて判断できない。でも、私の深層心理が働いているとすれば、私の
意見としても有効だ。早く解いてあげないと……植えつけられた枷を外してあげないと……。

私はゆっくり目を覚ました。暗い。もう真夜中らしく、少しの明かりもない。
何も見えないので、私は視界が開けるのを待った。そこで、何かがおかしい事に気が付いた。

お父さんが私に抱きつき、私の体をまさぐっていたのだ。
234理絵の秘薬14:2014/01/19(日) 17:44:31.41 ID:xdsUP4LD
「お父さん?」
小声で話しかける。もしや、寝惚けているんだろうか?
一瞬そう思ったが、感じる手の感覚は私の性感を狙い撃ちにしている。
「理絵ちゃん。すまない……」
「どうしたんですか?まだ何かあるんですか?」
2人共、小声で会話をする。麻里亜さんが起きないように……。
普通なら悲鳴をあげるような所だが、
私達は、さっきまで似たような事をしていたので誰かを呼ぶ真似はしない。

「……あっ……そんな所を……」
「もう少しだけ……もう少しだけ……」
「どうしたんですか?本当に。こういう事するのはお母さんにでしょう?」
「……怖いんだ」
「怖い?何がですか?」
「EDが治ったのに、妻と一緒の時に再発するかと思うと、怖いんだ」
「その時は、また力を貸しますよ……んっ……」
「ありがとう。でも、そうなったら妻を落胆させてしまう」
「お母さんは、お父さんを愛していますよ」
「分かっている。私も妻を愛している。しかし、心のどこかで否定している」

私はお父さんの手を制すると、向かい合うようになった。
目はもう慣れていた。それでも暗いが、お父さんの顔くらいは分かる。
「もしかして、かつや君がお父さんの子どもじゃないと思ってるんですか?」
「どうしてそれを……?」
「……なんとなくです」
「そうだ……出まかせだとは思うが、あの言葉が耳から離れないんだ……」
「あの言葉……?」
「私達の子どもじゃない……と……」
「そんなの嘘ですよ」
「しかし、確かに聞いたんだ。もう10年以上前だが……確かに……」
「お母さんが正常じゃない時でしょう?」
「……ああ」
「ありますよ、そういう事。嘘でも暴言を吐いてしまう時が……」

お父さんは黙ってしまった。よほど深刻な心の傷なのだろう。
他でもない好きな人にそんな事言われたら、私もこうなってしまうかもしれない。
「今日……もう昨日ですが、来栖さん家でパソコンを見せてもらったんです」
「……?」
「そこに、昔の美也ちゃんと麻里亜さんと、かつや君がいたんです」
「ああ……近所付き合いは長いからね。家にも色々撮ったものがあるよ」
「昔のかつや君はお母さんに良く似てますね」
「……そうだな。お母さんに似て、おっとりした感じが克哉にはある」
「でも、今は違います。どんどんお父さんに似てきています」
「……そうかな」
「そうですよ。私はかつや君が好きだから、いつも見ています。彼はお父さんの子ですよ」
「……ああ」
「お母さんの言った事は嘘です。私が保証します」

「今から私が、お父さんに科せられた枷を外します」

「そうしたら、もう悩むことなんてなくなります。いいですね?」

私は、最後の言葉を口にした後、ゆっくりとお父さんにキスをした。
235理絵の秘薬15:2014/01/19(日) 17:45:11.08 ID:xdsUP4LD
3秒?いや、4秒くらいかな?
短いか長いか分からないくらいの口付けした後、そっと離れる。

お父さんは呆然とそれを見ていた。
キスをして呪いを解く。古典的だろうがなんだろうが、私はやってみる価値があると思った。
勃起不全が治ったのはいいが、心の病気はそう簡単に治りはしない。
だからこそ、薬や手術なんかより、こういった暗示の方が有効だ。そう、思ったのだ。
「お父さん?」
分からない。治ったかどうか聞いたところで分かるものではないが、それでもこの沈黙は不気味だ。
「あの……眠り姫のお話があるじゃないですか?それに似た感じで……」
やはり返事はない。

「……?!」
急だった。
本当に急に、私は体を抱きしめられた。痛くはないが、力強い抱擁だ。
「理絵ちゃん。お願いがある」
「……はい、何ですか?」
「一度だけ。一度だけ相手をしてくれないか?」
…………え?

「一度だけでいいんだ。それで、あきらめる」
「お母さんの事はどうするんですか?!」
「もちろん内緒だ。これは2人だけの秘密にするんだ」
「私にはかつや君が……」
「大丈夫。セックスしようって訳じゃない」
そういう問題じゃない気が……。
「前に、美也ちゃんの為に克哉とやったアレを、私としてくれ」
「そんな……だってあれは、美也ちゃんの為に……」
「忘れられなかった。あの時の理絵ちゃんがあまりに綺麗で、つい見惚れてしまった」
「う、嬉しいですけど……」
「麻里亜ちゃんが撮った写真も素晴らしかった。何度見た事か……」
「あれはもう……」
「そう、消してしまった。だからだ。だからこそ、お願いしているんだ」
無理だ。お父さんの事を嫌いなわけじゃない。だからといって出来る事じゃない。

「私の事、そんな風に思ってたんですか?」
「すまない……ずっと我慢していたんだが……」
なんだか、かつや君に良く似ている。やっぱりこの2人は父子だ。
「やっぱり……駄目か」
「ごめんなさい」
「……いや、私は酷い奴だな。妻が信頼してくれているかもしれないのに」
「お母さんは信頼してますよ。私にお父さんを託したのが良い証拠です」
「……そうだな。普通、夫を若い女の子と一緒に寝かせるなんて有り得ないもんな」
お父さんは私の体から手を離すと、乾いた笑いを見せた。
「ねえ、お父さん。病気は治ったんですよね?」
「ああ、ありがとう。もう大丈夫だ。心理的にもスッキリした」
「良かった。私も頑張った甲斐があります」
「なんとお礼を言ったらいいか……本当にありがとう」

……。
ねえ、お父さん……私は好きですよ?お父さんの事。ちょっと変態っぽい所も含めて。
でも私にはかつや君がいるから……だから……ごめんなさい。
「お父さん。私、お礼が欲しい……」
236理絵の秘薬16:2014/01/19(日) 17:46:16.85 ID:xdsUP4LD
「お礼……何か買ってあげようか?」
「本当に?何がいいかな……」
「好きな楽器とか、ゲームとか、旅行とかどうかな?」
「そんなにお金あるんですか?」
「……あんまり高い物は無理だな……すまん」
「いいよ。じゃあ簡単なもので……キスしてよ」
「……理絵ちゃん?」
「簡単でしょ?駄目?お父さん……」

……私達は静かに求めあった。
体を重ねて、腕をまわして、お互いを触り合いながら唇を求めあった。
お父さんはパジャマを着ていたはずなのに、いつの間にか前ははだけて下半身には何もつけていなかった。
私も全裸なので、お互いの肌の温もりがはっきり認識できる。
大人の、それも異性の体。お父さんの体は、年の割に……というと失礼だけど、筋肉があり均整のとれた
肉体をしていた。でも、抱擁は優しく。愛撫もとても気持ちが良かった。
下の方に手を伸ばされると、私も負けじとお父さんの股間に手を伸ばした。
おちんちんは、今までにないほど大きく、硬くなっていた。
最後の枷が取れたおかげだろう。私の考えは間違っていなかった。慈しむようにソレを撫でた後、
私も、お父さんがしてくれているように、やさしく扱いてあげた。
いつまでも唇は離さなかった。そうする事で、会話しなくても相手の考えが分かった。
私はお父さんのおちんちんを導くと、自分の股間にあてがった。
処女である私は、初めてなのでどうしたらいいのか分からない。だから、お父さんがリードしてくれるのを待った。

お父さんは何もしなかった。どうしたんだろう?私としたくはないのだろうか?
あれは口からの出まかせだったのだろうか?いいよ?私は初めてを捧げる心積りが出来ているよ?
……どうしてか分からない。でも、捧げてもいいかな?って思っちゃったんだ。
この人なら優しくしてくれる。私は、私の直感を信じている。
お父さんは、一度私から口を離すと無言で見つめてきた。
「後悔しないね?」そう言っているように見える。私は再度、唇を押しつけた。
私の股間を開くように、お父さんの両手が動く。抵抗はしない。先っぽが私のアレに押し付けられる。
大丈夫。そんなに痛くないはず。だって、こんなに濡れているんだもん。
ググっと押しつける力が強くなる。少しずつ、少しずつ、お父さんが私の中に入ろうとする。
まだほんの先端部分。本当に当たっているだけ。もうすぐ裂けてしまうんだろうか……。

「お父さん……」
私は彼を見つめる。どれほど辛かったんだろう……男性器が使えないという恐怖は……。
これは、その長い刑期を終えたご褒美だから……だから、なんの迷いもいらないから……ね?
止まっていた動きが再開する。
何かが私の入り口に侵入する。私はそれを知っている。そして、それを優しく受け入れる……。

ピュッ!!

「……へ?」
なにかが、股間に当たった。液体のような……。
「すまない理絵ちゃん。我慢できなかった……」
「もしかして……出ちゃった?」
「……面目ない」
なんてこった……一世一代の心積りが、こんな形で幕を引かれるとは……。
「お父さんって早漏?」
「もう一回だけ!もう一回だけチャンスを!」
「もう駄目です!」

私の股の所に、お父さんの精子がべっとり付いていた。……まさか、中に入ってないよね?
237理絵の秘薬17:2014/01/19(日) 17:48:27.25 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

「おはようございます。お母さん」
「おはよう、理絵ちゃん。良く眠れた?」
「お父さんの寝像が悪くてあんまり……」
「あら、そうなの?じゃあもう一緒に寝られないわね」
「はい。もう嫌です」

「……で、どうだった?アレは」
「……大丈夫でしょう。多分」

翌朝。いの一番で様子を聞きに来たお母さん。
よほど気になっていたんだろう。良かったねお父さん、見捨てられてないみたいよ?
「ふぁ〜あ。よく寝たー」
麻里亜さんも目を覚ます。これで起きていないのはお父さんだけ。
眠っているのを良い事に、お母さんと麻里亜さんは、お父さんにイタズラしようとしていた。
パンツを脱がして、おちんちんを露出させて喜んでいる。
あの後、2人して体を洗って服を着たので(私は下着だけど)裸のままではない。
お母さんの表情を見ると、麻里亜さんとは違う喜びに見える。朝は元気になるソレが、とても珍しいようだ。

2階に上がって、かつや君と美也ちゃんを見に行く。
もしかして、夜に何かみだらな事している可能性があり、少しワクワクしたが、
2人共気持ちよさそうに熟睡していた。この2人はやっぱり発展の兆しがない。一時的にイチャイチャしていた
あれは何だったのか……。本当に以前の2人に戻ってしまったみたいだ。
「起きなさい。もう朝よ!」
起きないな……キスしてやろうか。
「う〜ん、りえっちソコなめちゃだめ〜」
「委員長……やっぱ……変態……」
2人共何て夢を見ているんだろう……ここでも私はいやらしい目で見られているのか……。

「早く起きなさーい!!」

・・・・・・

「りえっち、今日はどんなことしてあそぶ?」
「そうね〜ポッキーゲームでエッチな事するのはどう?」
「それは前にやったからいいです」

かつや君の部屋で、私達4人は集まっていた。
お父さんは仕事に出かけたし、お母さんも忙しそうに掃除やらなにやらやっている。
2人共嬉しそうにしているところを見ると、なにやら今夜しそうな気が……おっと、野暮だな。
「ねえ、かつや君。私、昨日お父さんと一緒に寝たよ?」
「知ってるよ」
「……妬けた?」
「どうして?」
「だって、別の男性と一緒に寝たんだよ?」
「それで?何かあったわけ?」
「……ないけど」
「だったら、いいじゃないか」
つまんな〜い。もっと妬けてしまえ!
238理絵の秘薬18:2014/01/19(日) 17:51:02.31 ID:xdsUP4LD
「かつ君。りえちゃんはお父さんと一緒にお風呂も入ったのよ」
「……へぇ」
「そこで、洗いっこもしたんだから」
「……だから?」
声が震えている。
「いろんなとこ触りっこして、とっても気持ちよさそうだったよね?りえちゃん」
「わ、私はそんな事……」
「したの?委員長」
「……してない」
「顔見て言え」
「……してません」
「だから、顔見て言え」
「……気持ち良くなんてなかったもん」
「やったんだな?」
「だって……」
「委員長の……」
私は変態じゃないから……。

「いや、まあいいや」
あれ?
「父さんと何かできるわけじゃないしな」
「あれ?どうして知ってるの?」
「EDっていうの?良く分からないけど、母さんから聞いた」
ははぁ……確かにあの人なら言いそうだ。
「だから、委員長がどうこう言ったって、僕は気にしないよ」
治ったんだけどね?ED。知ったらどう思うだろうか……今は言えない。

「ねえ、かつ君。おしっこってどう思う?」
麻里亜さんが、急に変な事を言いだした。
「どう思うって……どうも思わないですよ」
「みや、おしっこするの好きーきもちいー」
「みやちゃん、私もー」
「麻里亜さん、話が見えませんよ……」

「かつ君、いま困った病気持ってない?」
「困った病気?」
「そう、足が動かないとか、心臓が弱いとか、EDとか」
「いーでぃーって何?」
「みやちゃん、後で教えてあげるからね。ね、どうなの?」
「至って健康そのものです」
「そっかーつまんないわねー」
「病気持ってないとつまらないというのは酷いですよ」

「私、見ちゃったのよ」
「何をですか?」
「魔法のおしっこを」
「まほ……何ですって?」
「おしっこよ、おしっこ!あれは普通じゃないわ!」
「麻里亜さん、大丈夫ですか?」
「んもうっ真面目に聞いてよ!」
脈絡のないのはいつもの事だけど、何が言いたいのか良く分からない。
魔法のおしっこ?そんな話しあったっけ?
一体何の事を言いたいんだろう……。病気に効く……EDとか……。

「あ!!」
239理絵の秘薬19:2014/01/19(日) 17:53:07.05 ID:xdsUP4LD
「どうした委員長」
「いきなり大声出さないでよ」
「みや、ちょっとチビっちゃった……」
「麻里亜さん!もしかしてあの事言うんじゃないでしょうね!」
「あ、バレた?」

EDを治したきっかけ、それは私のおしっこだった。
どんなにマッサージをしても、うんともすんとも言わなかったアレが、完全に勃起したのは
私がそれにおしっこを引っ掛けたせいだ。麻里亜さんは、それを見て魔法のおしっこと言いたいんだろう。
冗談じゃない!人のおしっこを、何かの薬のように言わないでほしい。
たとえ効果があったとしても、そんな事を吹聴されたら、私は生きていけなくなる。

「麻里亜さん!それ言ったら本気で絶交しますから!」
「え〜。りえちゃん自信持ちなよ〜」
「そんな事で自信なんて持ちたくありません!」
「何の話?」
「こっちの事よ!」
「またまた、謙遜しちゃって〜りえちゃん言ってたじゃない自分で」
「何の事です?」
「ホラ、かつ君におしっこを飲んで…とか」
ボっと顔が赤くなる。
言った。確かに言った。あの発言が、ここにきてこんな力を発揮するなんて……。

「どうしたんだ?委員長」
「私、絶対にかつや君におしっこ飲ませてあげないからね!」
「……へ?」


おわり。





……の前にもう少し。
240理絵の秘薬20:2014/01/19(日) 17:55:44.82 ID:xdsUP4LD
・・・・・・

ここは書斎。時間は朝ごはんを食べた後だ。

「お父さん。お仕事ですか?」
「ああ。どうしたんだい?理絵ちゃん」
「ちょっと話したい事があるんですが……」
「……ああ、いいよ」

「これ、あげます」
私は2枚のSDカードを手渡す。
「これは……もしかして麻里亜ちゃんが撮ったやつかい?」
「そうです。2枚あって、それを取り返したんですが、お父さんにあげます」
「どういう心変わりかな?」
「お父さんが、二度と私に手を出さないように……です」
早漏事件の後に、また一緒にお風呂に入ったら、お父さんはしつこく私に迫って来たのだ。
少しくらいならいいけど、こうも手軽に見られるのはどうも配慮に欠ける。

「そういう事なんで、私に手を出さないでくれませんか?」
「……ははは。理絵ちゃんは大胆な事するな……」
「信用はしてるんですよ?悪用なんてしませんよね?」
「もちろんさ。大切に使わせてもらうよ」
使う……使う…か……。変な意味にしかならないな。
「あと、お礼の件なんですが……」
「何が欲しいかな……買えるものなら何でも……」
私は首を振る。
「いえ、物が欲しいわけじゃありません。いままでと変わらないものが欲しいです」
「変わらないもの?」
「私を娘の様に扱ってください」
「……ああ、もちろん」
「時々、甘えさせてください」
「……うん」
「また、お風呂に入ったり、一緒に寝たりしたい」
「それは……」
「変な事しませんよね?」
「…………ああ」

お父さんを見送って、私はかつや君の部屋に向かう。

これが私なりの、浮気に対する決着の付け方だった。
お母さんとお父さんの関係を崩すわけにはいかないし、私もかつや君を裏切れない。
でも、夜に求めてしまった事を後悔していない。本当なら、私は処女じゃなくなってかもしれない。
関係の清算の為にデータをあげて良かったんだろうか?
こんな事をしても、私をいやらしい目で見なくなる事はなく、むしろ助長しているんじゃないか?
別にいいか。手を出さずとも、性的な目で見るなと言う方が無理というものだ。
中学生の身分でこんな感覚がある私がオカシイんだ。
少し危険だけど、お母さんにも、お父さんにも甘えられるようになった。上出来だ。
かつや君は……美也ちゃんがいるもんね。私を嫌いになっても、美也ちゃんがなんとかしてくれる。
私の、この恋愛感情がまだお父さんに残っている間は、少しくらい冒険してみよう……。





おわり。
241名無しさん@ピンキー:2014/01/19(日) 17:59:24.90 ID:xdsUP4LD
終わりです。

再度支援していただき、ありがとうございました。
まさか、こんなに短時間で投稿出来るとは思いませんでした。

あとがきですが、麻里亜さんの胸は理絵より3センチほど大きいです。
それでは、また。
242名無しさん@ピンキー:2014/01/20(月) 09:02:59.71 ID:5wTcQasd
うむ、素晴らしい
理絵ちゃん天使やな
243名無しさん@ピンキー:2014/02/01(土) 00:13:40.91 ID:4CorELBe
2月になったし一度浮上
244名無しさん@ピンキー:2014/02/04(火) 09:50:37.43 ID:pqYTN/qD
>>241
大作お疲れ様でした!!
245名無しさん@ピンキー:2014/02/05(水) 22:38:20.77 ID:4OW/H9g/
「男君の裸を描かせて!芸術のためなの!」
「いいよ、その代わりお前も裸になれよ?芸術だから恥ずかしくないんだろ?」
「…わ、わかったわよ、脱げばいいんでしょ」
「よし、場所は俺の家でいいよな」
---
「約束ね、私から脱ぐから…」
「な、こいつ本当に脱いだだろ、この賭は俺の勝ちだな」
(押し入れから男友人達出てくる)「すげえ、本当に脱ぎやがった」
「え・・・?え・・・!」

〜〜〜
みたいなシチュを思いついた
246名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 05:56:19.24 ID:CWm4rkFi
今のこの状況が飲み込めない。

クラスメイトの彼の裸を描く為に、かなり無茶な相談を持ちかけたのが先月。
待ちに待ったこの日の為に、自分の体を見直して、いらない肉のシェイプアップまでしたのに。
彼の裸を見る為にと、恥ずかしさを押し殺して全裸になったというのに。

待っていたのは彼の裸ではなく、その他大勢の汚らしい男の視線だった。
「ちょっと!服を返して!!」
「おっと、これは没収させてもらう。服を着られちゃ困るからな」
「なによアンタたち!!こんなの聞いてないわよ!!」
「当たり前じゃね?教えてたら脱がないに決まってっしょ」
胸と股間を両手で隠している事しかできない私に対して、いきなり現れた男達は
勝手な事をのたまいながら、そんな言葉を吐いた。
さらに、隠すのは無粋だと言わんばかりに私を四方から囲むと、遠慮のない視線をこれでもか
と向けてくる。やめて!そんな事をされる為に、この日を迎えたんじゃないんだから!

「どうした?男の裸を描きたかったんじゃないのか?ホラ、描けよ!」
「……私に何をするつもりなの」
「おいおい、俺達は別に、犯罪集団になりたくてこんな事をしてるんじゃないんだぜ?」
「そうそう。ただ単に、女の子の裸が見たいだけだよ。おっと、芸術の為に……な」
「勝手な事を……!!」
「何言っちゃってんの?この女。お前が最初に言ったんだろ?もう忘れたのか?頭パーなの?」
「わ、わたしは……わた……ひっぐ」
突然の闖入者による暴言に、私はどうしようもなく心をかきむしられて、泣きだした。
何も身につけていなかったせいもあり、私の抵抗力はほぼゼロに近かった。

「泣いちゃったよ……どうする?」
「お前のせいだろ。いいじゃん、無駄に抵抗されるよりマシだ」
「やれやれ。酷い奴らだな、お前ら」
「最初に賭けを持ちかけてきた奴に言われたかねーよw」
男達は軽口を交わしたあと、私の腕を掴むと、その体がよく見えるように大の字にさせた。

「やめてぇ……やめてよう……」
「なんか勘違いしてね?こいつ」
「もしかして、俺達がレイプしようとしてると思ってんじゃねーか?」
「えージイシキカジョーかよ!誰がこんな奴に童貞捧げるかっていうんだよ」
「お前、童貞かよ……」
「ちょ!!ちげーよ!モノノタトエってやつだよ!!」
「(温かい目)」

「安心しなって、誰もお前とセックスしたいなんて思ってねーから」
「……だったら……も、もう離して……ぐずっ」
「そんな事したら逃げるだろ。無理な相談だなー」
「もっと裸を見せろよ。芸術なんだろ?いやーおっぱいって本当に良い物ですねー」
「見せるかr……見せるからはなし……離して」
「え?何て?」
「おまんこも、良い物ですねー」
「ちょっとお前ら静かにしろ!!こいつ、何か言ってるぞ」

「裸が見たいなら……見せてあげるから…だから……離して」
「逃げるに決まってるって。誰が信じるかよ」
「逃げない!絶対逃げないから!!もし逃げたら……私をレイプしてもいいから……」

ごくり……と男達が喉を鳴らす。
どうせこいつらは全員童貞なんだろう。だからといって、何をされるか分からないのは変わりないが、
四肢を拘束されたままでいるよりはマシだと私は思った。
247名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 05:57:10.66 ID:CWm4rkFi
「大丈夫なのか?」
「心配すんなって、出口塞いでたら絶対逃げらんねーから」
どうしても私を解放する気はないらしいが、どうにか拘束は解いてもらえた。
それでも裸でいる事は変わりなく、男に囲まれて無様な思いをするのは一緒だった。
「……何…してるの?」
泣きはらしたままで、それでもなんとか声を作る私。
見ると、私の下着で遊ぶ男が二人。私の体をジロジロ見る男が二人。
そして、私が持ってきたスケッチブックを、熱心に見ている男が二人。
「これ、お前が描いたの?」
「……そうよ、文句あるの?」
「いや、スゲーうめーじゃん。俺こういうの描ける奴って尊敬するわー」
褒められているが、あまり嬉しくはない。私はお世辞にも上手な絵を描けない。
アニメチックな絵や、ただのデッサンしか描いた事がなく、上手といわれてもピンとこない。

「俺、芸術に目覚めちゃったかも」
「なあなあ、イイ事考えちゃった。この女をモデルに絵を描かね?」
「あっオレも描きたい!!」
「………好きにすれば」
私が抵抗したところで、この男達は強制してくるだけ、だったら無駄な事はしない。
男全員が紙と鉛筆を持ったところで、その中の一人が変な事を言いだした。

「おい、俺達も脱ごうぜ!」
「は?何言ってんだよ」
「これは芸術だぜ?裸は芸術。だったら、俺達も芸術志向でいこうぜ!」
「おっオレも脱ぐ」
「え……俺は遠慮しとくよ……」
「何お前、勃起してんの?」
「そういうお前はどうなんだよ」
「いいからみんな脱げよ。俺の言う事を聞け」
「なに指図してんの?調子に乗るなよ」
「賭けに負けたくせして、調子に乗ってるのはどっちだよ」
男達は次々に服を脱いでいく。女の私がいる前で、性器を露出させていく男達。
さっきまで納まっていた不安が戻って来たのが分かる。全裸の男達に囲まれるなんて、生きた心地が全くしない。
芸術がどうとか言っていながら、そのじつ全員が勃起している。
私は今にも気絶しそうなほど真っ青になっていた。

「……私、逃げてないのに……」
「いやいや、変な事しないって。ほら、平等の印ってことで……」
「ヤベー!裸の女子を前に全裸ってヤベー!!」
「……あの……私を描くんじゃないの……?」
男達は、素っ裸の状態で、私にどんなポーズをさせるかを話し合っていた。
そのどれもがエロ本からの知識らしく、性器がよく見えるポーズばかりだ。
1ポーズにつき5分。そんな短時間で絵が描けるとは思わないが、男達は次々に私に注文をしてくる。
私が説明を聞いても理解できない時は、彼らが私の体を持って、無理矢理ポーズを取らせる。
「おっと、おっぱい触っちゃった〜芸術芸術」
「こうやって、お尻を開いてね。うはっ丸見え!」
「陰毛多いね〜俺とどっちが多いか勝負しない?ほら、こうやってくっつけると分かりやすい」
「違う違う!乳首をもっと立たせないと!!芸術を舐めちゃ困るな〜。舐めちゃおっかな〜」

ひっきりなしに、男達は私の体を弄り倒す。私はそれから逃れるすべがない。
見ると、彼らは少しもまともに絵を描こうとせず、ただいやらしい記号を紙の上に並べているだけだった。
私はもう駄目かもしれない。彼らはどんどん調子づいているし、私も彼らも服を着ていないのだ。
私は漠然と想像する。いつかきっと、誰かが提案しだすだろう。

「セックスも芸術だ」と。
248名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 05:58:42.72 ID:CWm4rkFi
終わりです。

>>245さんのシチュエーションの続きを書いてみました。
意図したものと違っていたらごめんなさい。



ところで、
『特定の場所に裸で放置された女の子が、ある場所まで行かないと
服を着る事が出来ない催眠術にかかっている』

この設定に対するアドバイスをお願いします。

特定の場所=スタート地点・ある場所=ゴール地点といった感じです。
スタートの場所に書き置きがあり、主人公はそれに従う……まではいいんですが、

・その場所の設定。
・誰が催眠術をかけたのか。
・ゴールまでの道中。
・お助けキャラクターみたいな存在、または場所。
・主人公の必要スキル。
・他の後催眠効果。
など、もろもろ決まっていません。
思いつきで構わないので、色々意見や需要を教えてください。
249名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 13:36:01.05 ID:AqVezWPF
>>248
わざわざ催眠術を掛ける、ということはその子は露出するつもりはさらさらない、
これは前提としていいよね?

・その場所の設定
空き教室から体育館まで、商店街の端から端まで、公園の反対側など、
「ある程度の距離があり」「進むルートを考えられ、身を隠しながら進める」換言すれば
頭をひねる余地がある方が良い。
・誰が催眠術をかけたのか
どんなストーリーにしたいかによるのでは。設定を緻密にしたいのであればきちんと説明した方が盛り上がるし、
ノリで進めたいなら流しの催眠術師とかチート催眠機を持ったゴツゴー野郎でも気にしないかと。
・ゴールまでの道中
・他の後催眠効果
一緒に考えると、「ヒロインが考えて体を隠したり人に見つからないルートを選択するが、ピンチに陥る」
ような感じがベターだと思える。
例えばある地点に進んだら叫び声をあげる後催眠があった、とか監視カメラの死角が十秒生まれるので
走り抜ければ見つからないが、右手でオナニーしながら走らなければならない、とか。
人に誰何されたら思いと裏腹に露出狂であると言い逃れようとするとかね。
・お助けキャラクターみたいな存在、または場所。
お助けキャラを作るなら、そいつが助ける理由づけがないと、不自然に思える。
場所なら、物陰に隠れられるが上手く隠れるためにY字バランスをしなければならず大開脚してしまうとか、
体だけ隠して進める場所があるけど人から丸見えで、普通に服を着てるような振りをして会話しなければならないとか。
・主人公の必要スキル
どんなヒロインにしたいかによると思う。ただ望むのは逆境に立ち向かう勇気とやり遂げようとする意志。
できれば知性。
250名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 17:37:04.43 ID:mMWnhndi
すえひろがりのtagみたいな設定だな
ぜひ読みたい
251名無しさん@ピンキー:2014/02/23(日) 23:27:26.45 ID:Sofe8emA
>>428
まさか書いてくれる人がいたとは!感謝!!
すぐにセックスするわけでもなく、手を出さないというわけでもなく、
絶妙なタイミングで終わっているのが自分好みです。

さて催眠ものだけど、催眠中の羞恥心はどういう設定にするのかな
普通に恥ずかしいけどなぜか服は着れない状態?
252名無しさん@ピンキー:2014/02/23(日) 23:43:14.58 ID:Zdfqm8x5
>>251
どこの誤爆か書くように
253名無しさん@ピンキー:2014/02/23(日) 23:50:16.41 ID:Sofe8emA
ごめん安価ミス、>>248さん感謝
254名無しさん@ピンキー:2014/02/25(火) 01:34:56.29 ID:hhYFCLOX
返信が遅れてすみません。
>>249さん、色んなアドバイスをありがとうございました。
話を作るうえでとても参考になります。
特に、ヒロインの必要スキルのところは大いに共感しました。
同じ感覚の人がいると思うだけで嬉しくなります。

「できれば知性」というのも分かる気がするんですが、個人的には
アホの子の方がエロく見えると思うので、そのへんは話の展開によりますね……

指摘されているように、ヒロインは露出する気はさらさらないというのが前提と思ってもらって結構です。
どうにも露出過多のヒロインだと恥じらいの定義が曖昧になってしまい、どういう時に恥ずかしいのか、
そうでないのかが分からなくなる時があるんですよね。
たとえ内なる願望があったとしても、人前で脱ぐのははしたないと考えている。
そういう前提の方が話しは作りやすいです。ストーリーが展開していくうちにタガが取れていく感じですね。

もちろん逆に、家族に周知されている露出狂の女の子が、我慢出来ずに公衆の面前で脱ごうとする話も、
それはそれで面白そうなので、ない事もないと思いますが。


>>251さん、好みに合う話で良かったです。
この後の展開はおそらく、散々体を弄られまくったにも関わらずヒロインはレイプされず、
何枚も写真を撮られて脅迫され、後日同じような事をされるのではないかと想像します。寸止めってやつですね。誰か書いて。

催眠中の羞恥心はどうかと言われると、これは弄らない方がいいと思うので普段通りの感覚のまま
という感じでいい気がします。そこまで催眠で操るとしたら、彼女はただの人形かもしれません。

「服は着れない状態」これは、何かを身に付けられない状態という感じで受け取ってください。
例えば落ちている新聞紙があって、それで体を隠せてしまうとつまらないでしょうしね。

それとも何でしょうか……「服を着る事は可能だけど長時間着続けられない」でもいいかもですね。
3分経ったら体に痒くなってどうしようもなくなる。もしそれが人前で起こったなら……結構アリっぽいですね。
裸と書きましたが、フェチ全開でいくなら水着でもいいかもしれません。
とても往来を歩けない格好なら、羞恥心を煽るのに役立つと思いますし。まあ、あんまり過激なものはちょっと……ですが。


出来れば話が出来てから返信したかったのですが、まだ時間がかかりそうなので無理でした。
あつかましい話ですが、他にも思いついた事がありましたら何か書いていってもらえると助かります。(投下も)
255名無しさん@ピンキー:2014/02/25(火) 12:40:34.95 ID:Xi7IQl7w
未来外伝〜fromCallingってのを保管庫で読んでメチャエロかったけど、同性からのイジメでの露出SSでオススメは何か他に無いかな
全部調べるの大変そう
256名無しさん@ピンキー:2014/02/25(火) 14:12:25.97 ID:ENaER9ll
林間学校特別ミッション、ショウコの受難、クラスへの謝罪とか
257名無しさん@ピンキー:2014/02/25(火) 20:25:35.71 ID:eWC66JaJ
イジメ話は人によって許容範囲が違うから難しいよな
前のスレの解剖話(教室の支配者)だって暴力寄りになりすぎ(作者談)と言う人も言れば
解剖ならあのぐらいはと思う人もいる
258名無しさん@ピンキー:2014/02/25(火) 21:30:35.17 ID:/+NKdxm8
同性からのいじめ物は、いじめる側も最後には辱められるようなのが好き
259名無しさん@ピンキー:2014/02/25(火) 21:39:26.85 ID:Xi7IQl7w
>>256
ありがとう
読んでみる
260名無しさん@ピンキー:2014/02/27(木) 20:29:34.58 ID:dY7Cm8Zh
>>255の読んだ話は女の子が最終的に辱めに快感を得てるっぽくてイジメでも後味は悪くなかった
261名無しさん@ピンキー:2014/03/02(日) 21:48:10.69 ID:BVhmdprT
要は痴女でも露出狂女でも羞恥心が残ってればOKだよな
262名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 14:29:39.72 ID:m7ljpSJH
「裸の王様」の女王版とか使い古されたネタだろうか
263名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 15:36:45.42 ID:ehEfjsXK
>>262
実際に書いてる人がいるから使い古されたといえばそうなるのかも
264名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 15:42:55.87 ID:ndJOpDOM
むしろ誰も使ったことのないネタを探す方が難しいんじゃね?
どう自分なりのアレンジを加えるかだと思われ
265名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 17:55:59.14 ID:7ZptWvUe
身体検査ネタにどんなアレンジを加えれば良いか凄い悩んでる
普通にやっても先達のに良いのが一杯あり過ぎるんだよなあ

絶対に欠かせないツボってある?
俺は「検査だから服を脱ぎますよー、もちろん下着も」ってなって、
なんやかんやあって男の前で下着を脱がされる所だけど
266名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 19:45:15.08 ID:pYBAEAb1
ノーパンノーブラで検査着一枚で
たらい回される女子中学生
267名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 22:06:40.12 ID:CioJ8dfp
女の子の体を勝手な妄想で品評するシーンがツボ
268名無しさん@ピンキー:2014/03/03(月) 23:47:50.87 ID:OsQ6CTtL
>>262
しかし本当に使い古されてるかどうか判断するためにひとつ書いて投下してくれ
もしかしたら使い古されてるだろうと思い込んでるだけで斬新かもしれない
269名無しさん@ピンキー:2014/03/04(火) 21:49:14.11 ID:kKVEe453
お邪魔します。
自分はTF、改造(怪人化)、悪堕ちといったスレにいるのですが、
最近pixivにアップした下記の二作が、
ひょっとしたらこちら向けでもあるのかもしれない、
と思えたので宣伝させて頂きます。
ttp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3224339
ttp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3501593
場違い、不作法、お詫びします。
270名無しさん@ピンキー:2014/03/05(水) 08:01:09.01 ID:D2SeUO21
身体検査の結果を教室に貼り出すとか
成長記録として全裸写真を撮るとか
271名無しさん@ピンキー:2014/03/05(水) 09:59:53.78 ID:Jw0geT81
書き手が長文連載で頑張る

好評で称賛される

更に頑張って連載

住民も更に絶賛

その書き手の作風が至高みたいな空気になる
結果、他の書き手が遠慮して他所で発表

やがて連載書き手が力尽きる

過疎化

典型的なんだよなこれ
誰が悪いかと言えば、他の書き手もウェルカムの雰囲気を作れなかった住民なんたけど
別に悪意もないし無自覚だっただけだからなぁ
272名無しさん@ピンキー:2014/03/05(水) 11:22:19.93 ID:v/ix4QR4
シチュモノはネタが尽きるねん
273名無しさん@ピンキー:2014/03/05(水) 11:24:34.76 ID:v/ix4QR4
頻繁に訪れる規制も問題だわ

ここじゃなくても自作小説を発表できる場が増えたしな
それこそ画像サイトだった渋でも小説載せれるようになったし
274269:2014/03/05(水) 12:05:15.23 ID:4wUH44JI
実は>>269は以前何度かチェックした「常に全裸の女性キャラ」のスレを
探してそこで宣伝しようと思ったのですが(ヒロインが常に全裸で
うろうろする話なので)、見あたらず、過去ログを見たところ、
>>271様の書いたのと少し似た仕方で次スレが立たなかったらしい
ことを知り、こちらに伺ったのです。
あと、自分もpixivに投稿するようになってから、
スレに投稿する頻度がぐんと減りました。

…お邪魔した上に話に割って入ってしまってすみません。
275名無しさん@ピンキー:2014/03/05(水) 21:03:29.77 ID:PviMKHzg
>>273
ハイテンションで書き終わる

規制で書けない

放置する

規制が解除される

時間が立ち、冷静になった頭で読みなおす
これは酷い。
投下せずメモ帳の肥やしになる
終わり


ここは居心地とか雰囲気はいいところだとも思いますけど
規制は流石に…ね
276名無しさん@ピンキー:2014/03/05(水) 21:28:46.74 ID:q+azAvc2
>>275
こんな酷い文章、恥ずかしくて投下できない・・・
でも、少しなら・・・やっぱり恥ずかしい・・・恥ずかしいのに・・・
なんだか、ドキドキする・・・ちょっとだけなら、それでこのドキドキも収まるはず
277名無しさん@ピンキー:2014/03/06(木) 19:54:17.42 ID:GbXXg91w
ネタが被るとパクリになる?
278名無しさん@ピンキー:2014/03/06(木) 19:58:40.07 ID:10wB3drr
少なくても先輩に敬意を払わない奴呼ばわりは避けられない
279名無しさん@ピンキー:2014/03/06(木) 20:13:46.10 ID:GbXXg91w
つまり、書き手は過去ログ全てに目を通したうえで書けって事?
280名無しさん@ピンキー:2014/03/06(木) 20:41:47.10 ID:oR/2hyRI
限定シュチのスレでネタかぶりを避けるは殆どムリだろうしなぁ
被っても書いている人が違えば自然と別物になるものだし気にすることはないんじゃね

コピペとかそういうのは問題外だけど。
281名無しさん@ピンキー:2014/03/06(木) 21:47:57.30 ID:r75NxHdK
ネタかぶりぐらいでどうこう言う奴は頭がオカシイけど
意図せず大幅に文章がかぶれば話は別ではある
ま、そんなことそうそう無いとは思うが
282名無しさん@ピンキー:2014/03/07(金) 17:41:03.27 ID:BMzR3Fja
ヌードモデル、身体検査、混浴なんかは定番だけど、定番になるだけの人気シチュなわけだし被りを気にする必要は全く感じない
後、よく作者の人が気にしてる「露出以外の要素」も気にしなくていいと思うわ
多少なりとも露出要素が入ってればロリだろうが寝取られだろうが問題ない
ただ一言「こういう要素が強いです」と書いてくれればそれで良い
283名無しさん@ピンキー:2014/03/08(土) 16:16:24.41 ID:KwD4HVTx
ストリップサーチいたずら電話詐欺のような不思議な話が読みたい
他の人とネタがかぶる心配もないし安心
284名無しさん@ピンキー:2014/03/08(土) 18:00:53.97 ID:wxKs1adA
>>283
お前の案をパクったとか後から言われると嫌だからお前が書いてうpしてくれ
285名無しさん@ピンキー:2014/03/08(土) 19:12:02.29 ID:KwD4HVTx
そんな事言わずに>>284が書いてくれよ
286名無しさん@ピンキー:2014/03/09(日) 01:26:10.97 ID:OgOlwL0t
じゃあ俺が
287名無しさん@ピンキー:2014/03/09(日) 04:33:12.76 ID:oCKTRr2D
だったら俺が
288名無しさん@ピンキー:2014/03/09(日) 11:29:25.37 ID:WMjEvzhy
いやいや俺が
289名無しさん@ピンキー:2014/03/09(日) 19:57:04.26 ID:TwGNqmZX
みんなそんなにゆずりあってばかりで、
どうして、だれも私のスカートめくってくれないの?!!!
せっかく下着付けないでかわいいミニワンピ着てきたのに!!!
290名無しさん@ピンキー:2014/03/10(月) 07:18:26.32 ID:lpEtvHlf
【海外/仏】ルーブル美術館前で全裸女性たちが抗議活動...国際婦人デーに寄せて「イスラム女性たちの開放」訴え(画像)
ttp://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1394381263/

そこに、たまたま通りかかっただけの少女がまきこまれて…
291名無しさん@ピンキー:2014/03/11(火) 11:58:38.29 ID:inSrVjyX
軽いものを一つ、投下します。
292未来と。 1:2014/03/11(火) 11:59:41.45 ID:inSrVjyX
「う〜ん、上がらないよ〜お兄ちゃん」
「ガンバレ鈴ちゃん!あともうちょっとだ!」

とある部屋の壁を前に、金髪の小さな女の子と、見た目のしょぼい男が対峙していた。
鈴という名前のその女の子は、真っ白のワンピース姿で、壁に向かって逆立ちをしようとしているが、
なかなか上手くいかずにハアハアと息を吐き、今にも泣きそうになっていた。
「ガンバレ!次はお兄ちゃんが手伝ってあげるから」
それを見ている男は、横で懸命に励ましの声を掛けている。
しかし、自力ではどうしても限界があるとみえ、ついに手を差し伸べてあげる事にする。
「うん、じゃああと一回だけ」
疲れているにもかかわらず、果敢に挑戦しようとする姿勢が素晴らしい少女。
それにしても、この2人は先ほどから何故こんな事をしているのだろうか?

少女が両手を壁際の床に付け、「せーの」の勢いで足をあげる。
勢い良く飛び出した片方の足に引っ張られるようにして、もう片方が浮かび上がる。
だが、及び腰の彼女の足では、到底逆立ちの姿勢に持って行けそうにない。
今にも着地しそうになる細い脚を、男はしっかと受け止め、上の方へ持ちあげてあげる。

両足が壁に向かうにつれて、ワンピースのスカートはどんどん捲れ、白いパンツが丸見えになっていく。
ピッタリと壁に着いた時には、捲れあがったスカートが少女の顔を隠すほどになり、
パンツは全開。おへそも丸見えの、なんとも間抜けな姿となっていた。
「鈴ちゃん。このままでもう少しガンバって!」
「う、うん……」
苦しそうな鈴ちゃん。
自分が今どうなっているかよりも、男の言った事を忠実に守ろうとする。
それに引き換え男の方といえば、遠慮しつつもパンツとおへそを見つめて、なにやら邪な気持ちを押し殺していた。

実はこれ、鉄棒の「逆上がり」の練習だったりする。
倒立をさせているのには意味があり、お兄ちゃん曰く、「鉄棒をするには足を勢いよく出せば、その
勢いで勝手に回ってくれる」らしい。
鉄棒で本番をする前に練習が必要だというのだが、壁倒立する事が本当に練習になるのだろうか?
甚だ疑問ではあるが、男を信用している少女は、全くそんな考えはないらしい。

「お兄ちゃん……もうむり……」
少女が両手の力を緩め始めたので、男は彼女の足首と太腿を持ってゆっくりと下ろしてあげる。
床にぺたんと体をくっつけたままでハアハアと息を吐く少女。
捲れ上がったスカートは、お尻の方もキッチリ見せるようにして翻っている。
「よくガンバッたよ、鈴ちゃん」
うつ伏せで倒れこんでいる少女を心配しながらも、男は丸見えのパンツを観察している。
この状況は、見る人が見れば(いや、だれが見ても)かなり怪しい光景だった。
男は充分に白いパンツを視姦した後、ワンピースのスカートを戻してあげようとした。
この子はまだ10才の幼い少女なのだ。自分の歪んだ性の対象にするわけにはいかない。
テレビで報道されるような変態に自分が仲間入りしたいと思わないし、そう考えられるだけの理性が、
まだ自分にはある。というだけで、彼は、自分が誇らしく思えた。
スカートの裾を掴み、なぜか一度上に引っ張り、背中どころか首筋までもワンピースの中から
観察して、彼は予定通りにスカートを正した。

「鈴ちゃん。ちょっと休憩してお菓子でも食べようか」
「うん!」
「またやるの?」
「当然。何度も練習しないとね」
「へ〜まだやるんだ」
その声は鈴ちゃんの声ではなかった。いつの間にか、別の人物が部屋の中に入って来ていたようだ。
「未来ちゃん!一体いつから?!」
彼女の名は未来といい、鈴のお姉さんでもあった。
293未来と。 2:2014/03/11(火) 12:00:19.80 ID:inSrVjyX
「私のりんちゃんになにしてんのよ!」
「タンマタンマ!別に悪さしてないから!」
「……そうなの?りんちゃん」
「うん、練習してただけだよ。みくお姉ちゃん」
「練習?」
「逆上がりの練習だよ」
「??」
「待って!事情を聞く前に足で顔を踏むのを止めてくれ!」

未来が男を押し倒し、その顔に向かって、太ももまで覆われた黒いニーソでグリグリと踏みつけている。
男としては、その脚から見える短いスカートの中のパンチラ景色は嬉しかったが、鈴ちゃんの
目の前でそんなことしてたら、彼女の教育に大変よろしくない。今度、二人っきりになった時に
またやってもらうとして、今は止めてもらう事にした。……惜しいけど。

・・・・・・

「ごめんね。私の早とちりみたい」
3人で話した結果、未来が素直に勘違いを認めてくれて、なんとか警察沙汰にならずに済んだ。
本気かどうかは知らないが、よく「通報する」という言葉を使う未来は、
単に狼狽する男の姿を見たいだけなのかもしれない。

「本当に謝る気があるの?未来ちゃん」
「ホラホラ、クッキーあげるから許してよ」
右手に持ったチョコチップクッキーをひらひらさせてから、彼女は男の口にクッキーを入れる。
彼女が椅子に腰かけているのに、男の方は犬がおすわりする姿勢なので、餌をやっているようにしか見えない。
「おいしい?」
未来の手作りクッキーをぼりぼりと頬張る男に向かって、率直な感想を求める。
この2人はいつもこんな調子でじゃれ合う仲だった。
「普通……かな」
「もうあげない」

男はふざけるのを止めて椅子に座り、鈴ちゃんと話そうとする。
鈴の方は、次は自分があげる番かな?と思いじっと待っていたので、少し残念な顔をした。

「今度は公園に行って練習しようか」
「え〜、でも恥ずかしいよ……」
「なら、もう一度部屋で練習する?」
「うん」
温かいココアをゆっくりと口に含みながら、鈴はまた2人で遊べる事を喜んだ。
逆上がりが出来ないのは本当だが、本格的に練習したいと思った事はなく、でもお兄ちゃんが
練習に付き合ってくれるなら、断る理由はなかった。
むしろ出来るようにならない方がずっと遊べていいな〜、と思っていたりもした。

「で、未来ちゃんはいつ帰るの?」
男は何のひねりもなく未来にそう言った。あの練習風景は未来に見せられないからだ。
単純に、パンツをじっくり見る事が出来なくなる恐れは回避しようとしたのだ。
「え?帰らないよ?私も鈴ちゃんの為に付き合ってあげる」
「そ、そうなんだ……」
「なんで残念そうなのよ!私がいると迷惑なの?!」
「トッテモウレシイデス!」
なんて事だ!せっかく、鈴ちゃんのパンツを拝む為に、いつもの黒い短パン姿から
運動には向いていないワンピース姿に着替えてもらったっていうのに!!

当初の計画が台無しになって、男は心の中でしくしくと泣いた。
294未来と。 3:2014/03/11(火) 12:01:21.33 ID:inSrVjyX
「ここの壁って薄くない?」
マンションの壁は、下手をすると隣の住人に生活音が丸聞こえになる。
それを危惧した未来は、なかなか他人の気持ちが分かる良い子である。
「大丈夫だよ。俺が『炉心』を全力で熱唱した時も、誰からも苦情が来なかったから」
「ふ〜ん……」
某・有名歌手の曲を挙げて、男が説明する。
どんな曲かは置いといて、実は未来がそれを歌っている歌手本人だと男は知らない。
あの歌手は漫画の様なボリュームのツインテールがチャームポイントであり、
今の未来の髪型は、同じツインテールではあるが、それには程遠い量であった。
髪の毛の色も青みがかった黒で、目の色も、カラーコンタクトを使っていないので黒のまんまである。
『電子の歌姫』を称する時、未来はCG処理も手伝って別人に近い変貌を遂げる。気付かないのも無理はない。
未来はそれをどうにも言いだせずにいて、たまに話題に上ると白けた態度で応じるようにしていた。

「で、どうやるの?練習」
仕切り直して未来が問いかける。さっき見た光景は、男が鈴のスカートを直しているところ
なので、何をしていたのか分かっていなかった。

「壁倒立?それで逆上がりの練習になるの?」
「いや、これは脚を上手く使う練習なんだよ」
「そんなの簡単じゃない」
そう言うと、未来は床に手をついて、その場で逆立ちをした。
少しよたよたとしていて、綺麗な姿勢とは言えないが、未来は壁など使わなくても逆立ちが出来る。
「うわー!お姉ちゃんすごーい!」
「うむ、さすが未来ちゃん」
素直に感心する鈴ちゃんの声に、未来は、お姉ちゃんとして誇らしく思った。
そのせいか、ただでさえ短いスカートが逆さまになり、縞々のパンツを男の前に投げ出している事に気が付いていない。
鈴も男もパンツが丸見えの事を指摘せず、未来が満足するまでずっとその格好でいさせた。

「さあ、りんちゃんもやってみて」
「私はお姉ちゃんみたいに出来ないよー」
「壁を使ったら出来るんでしょ?」
「うん、多分」
姉妹の会話を聞いて、男は何やら考え事をしていた。

もしも、未来が鈴の逆立ちを見たらどうなるだろう?
パンツが丸見えになるところを見たら、やっぱりそれを止めるだろうか?
そうなったら、もうパンツは見れないし、未来に軽蔑されてしまうかもしれない。
男の頭の中はパンツ一色だった
なんとかして未来と鈴のパンツを上手く拝む術がないか、脳をフル回転させた。

「2人とも、ちょっと勝負をしようか」
「勝負?」
「どっちが長く逆立ち出来るかを、ね」
「でも、りんちゃんは壁を使うんでしょ?私不利じゃない?」
「いや、鈴ちゃんは俺が脚を持ってあげるから、壁は使わないよ」
「……それでも、やっぱり不利だと思うけど」
「いや、でもさ、鈴ちゃんが自分の体重を支える体力がどのくらいあると思う?」
「うーん、そう考えれば私の方が有利かも」
「でしょ?じゃあ決まりって事で」
男の目論見にまんまと引っ掛かる未来。
個別に逆立ちされるとパンツが丸出しになるのがバレるので、苦肉の策だがなかなかの案だった。

「じゃあ、まずりんちゃんから」
「いやいや、二人同時にするの!」
だから、未来が別々にしようとするのは絶対に阻止しなくてはいけなかった。
295未来と。 4:2014/03/11(火) 12:02:52.32 ID:inSrVjyX
「未来ちゃんはこっち。で、鈴ちゃんはこっちに来てね」

男は、自分を中心に、少女2人をある程度間隔を置いて立つように仕向けた。
逆立ちした後の鈴を支えられるように。でも、未来との距離も同じくらい近くなるような配置だ。
第一に、2人のパンツを間近で見たい。
第二に、未来にパンモロを意識させないようにしたい。
未来が多少怪しんだとしても、この配置は譲れなかった。

「お兄ちゃん、私ちょっと練習したい」
「え?でも……」
鈴曰く、逆立ちどころか壁倒立も覚束ないので自信がない。らしい。
「……そうだね。じゃあ、一回練習しようか」
未来も休憩も兼ねて鈴の練習を見学する事にした。さっきの逆立ちで少し疲れていたのだ。

「いくよ?お兄ちゃん」
鈴がそう言って床に手を付いて言った。その声は自信のなさを思わせた。
だが、緊張しているのは鈴よりも男の方だった。
なんとか、すそが捲れないように上手く補助してやらないと、パンモロになるのが未来にバレてしまう。
ここで失敗は許されなかった。
「よし来い!鈴ちゃん」
妙に気合が入っている男を見て不思議に思いながらも、未来はジッと見守っていた。
細い脚が宙に上がる。
ワンピースが逆さまになり、スカートが下着を隠そうとしなくなるその時、
男はギリギリのタイミングでその裾を掴み、鈴を逆立ちの姿勢に持っていった。
「りんちゃんスゴーイ」
未来はお姉ちゃんらしく、妹の鈴を褒めてあげる。
「鈴ちゃん、さっきより綺麗に出来てるよ!」
男も褒める。それを聞いて、鈴は十分自信がついたようだ。
上手く誤魔化す事が出来たので、逆立ちをする鈴を見ても、未来はパンツがどうこうと言う事はなかった。
実は、男の目線から見るとスカートの中がチラチラ確認できたのだが、流石にこれは上から覗いていないと分からない。
鈴が疲れない程度のところで、男は鈴を優しく降ろしてあげた。

「ねえねえ、私が勝ったら何か買ってよね」
ようやくゲームが始められる段になって、未来がそう提案する。
さきほどの鈴の格好を見て、勝利を確信したようだ。
「えっと……何を?」
「それは……その時に決めるって事で」
「(パンツの為なら)あんまり無茶な物じゃなければ良いよ(仕方ない)」
「ヤッター!りんちゃんもイイよね?」
「う、うん!」
鈴は鈴で勝つ気まんまんらしく、なにか欲しい物を模索していた。
男の財布が試される時が近いらしい。このゲームは、なんとも高い買い物になりそうだった。

「それでは位置について……2人ともいいかな?」
「私はいつでもいいよ〜」
「うん、大丈夫……」
鈴はどうにも万端と言える状態ではなさそうに見えるが、男はさっさと始める事にする。
どこで邪魔が入るかも知れない、善は急げ(?)だ。

「3・2・1、スタート!」
男の声に合わせて未来と鈴が逆立ちの姿勢に入る。今度はスカートの裾を抑える必要はなく、
パンツが丸見えになってもお構いなしに、男は鈴の脚を持つ。未来はさっきよりも綺麗に逆立ちを決めた。
かなり本格的に勝ちに来ている。男の目の前には、未来の縞々パンツも、鈴の真っ白パンツも、同じくらい近くに見えた。

これからの数分間を、この光景を眺めて過ごせる事に男は感謝した。
296未来と。 5:2014/03/11(火) 12:03:35.04 ID:inSrVjyX
「鈴ちゃんガンバレ!未来ちゃんもガンバレ!」
声援を受けて、二人は気合を入れてゲームに取り組んでいた。

しかし男の声援は、当人達にではなく、眼前にあるパンティに向かって放たれていた。
男と彼女達の距離はとても近く、匂いを嗅げるほどである為、男は理性を抑えるのに必死になった。
ほのかに汗のにおいが漂ってきて、そのまま吸い込まれそうになる頭をなんとか繋ぎ止める。
彼女達のプルプル震えるお尻は、簡単に理性を吹き飛ばしてしまいそうだ。

「あっ!」
咄嗟に、男は未来に手を出してしまった。
いや、エッチな意味ではなく、未来が突然よろけたので、バランスの補助を手伝おうとしたのだ。
といっても、男の手は、彼女の愛らしいお尻を包み込むパンツをぷにっと軽く押しこんでしまっていて、
セクハラ行為をしているのは間違いない。

男はゲームの最中に手を出してしまった事を悔やんでいた。
手を差し伸べた理由は欲望の発露ではなく、未来が思いのほかすぐに、逆立ちの姿勢を維持出来なくなった事に
驚いた為だった。だが、男は勘違いをしていた。
未来は逆立ちが維持できなくなったわけではない。ただ、その姿勢ゆえに動かない状態を維持するのが
難しかったから、バランスを取ろうとしたのだ。
多少よろけるくらい普通であるが、男はそれを即座にギブアップと受け取ってしまった。

しかし、それが功を奏した。
未来は男の補助(お尻を触っているが)によって負担が少なくなった事を喜んでいたし、
もし、彼が未来を静止させておかなければ、逆立ちで自由に移動が可能な未来は、男が何故こんなゲームをするのか
気が付いてしまったに違いなかった。

(柔らかい……)
男の自制心は、もう限界といってよかった。
片手を未来の縞々パンツに添えてしまった際に、鈴の体も同様の支え方に変えていたのだ。
右手に尻を、左手にも尻を。
両手に花ならぬ、両手に尻。それが今の状態だった。
彼女達の体重はかなり軽い方だったが、それを同時に支えるのは案外難しく、必然的にお尻に込める力も、
添えるというより、手のひら全体で鷲掴みにしてしまっていた。

「も、もう……むり……」
先に限界が来たのは鈴だった。補助があったとしても、両手で体を支えるのは重労働だ。
まだ小さな鈴に、長時間耐えられる姿勢ではないのは確かだった。
腕から崩れ落ちる鈴。
男は鈴のバランスを保たせようと、小さなお尻を支えていた右手を、彼女の足先まで持っていく。
吊りあげる様にして支えてあげれば、鈴は持ち直すかもしれない。そう考えたのだった。
そして、その考えは間違ってはいなかった。

ただ、男の作戦は、自身の行動ミスにより失敗に終わった。

鈴の足先を持つはずの右手は、鈴のパンツに指を引っ掛けてしまった為に移動が停止。
未来(のお尻)を支えていた左手は、男が鈴のよろめきに釣られたせいで制御が出来なくなり、
あろうことか、ひとさし指を未来のお尻の穴の位置に、ピンポイントで差し込む形を取ってしまった。
「わっ!」
「やっ!」
「ひいぃっ!」
男は、自分が何をしているのかも分からないままに、鈴と未来と一緒に床に崩れ落ちた。
297未来と。 6:2014/03/11(火) 12:04:28.13 ID:inSrVjyX
「いててて……」
ショック自体はそれほどなく、軽く背中を打ちつけた体を、男は起き上がらせようとした。
ところが、それがとても困難な事にすぐに気が付く。

男の両腕が塞がっていたのだ。
少女を支えていたはずの両手は、その少女たちによって緩衝材代わりに使われていた。
つまり、腕の上に鈴と未来が片方ずつ乗っかっていたのだ。
男が動けない理由がもう一つあった。
さっきの男の行動ミスが原因で、鈴のパンツが膝まで脱がされていた。
男の前には、鈴が股間を隠すことなく倒れていたのだ。胸近くまで捲れた服も、そのままだった。
あわてて男は顔を逸らした。

未来の方を見ても、その惨状は変わりないようだった。
鈴も未来も仰向けに倒れこんだらしい。やはり股間が丸出しになっていた。
残念ながら(?)未来の縞々パンツは脱げていなかったが、男は心穏やかではいられなかった。
左手が未来のお尻に押し潰され、指が……その指が未来のお尻の穴に差し込まれていた……。
もちろん、男の目線でそれが見えるわけではない。
ただ、自分の指の感触を信じるなら、そうなっているとしか思えない温かみを感じてしまうのだった。

(まずいまずいまずいまずいまずいまずいますいまずいまずいまずいまずい……)

なんとかしなくてはならない。
二人のこの状態を直してあげないと、(というか気付かれたら)確実に嫌われる自信が男にはあった。
鋭い焦りが込み上げていながらも、男には顔を左右に振るくらいしか手立てはなく、
「いったーい」
「ひゃん!どこ触ってんのよ!」
鈴と未来が起き上がるのを、ただ見守るしかなかった。

男は全てをあきらめる事にした。
せめて……せめて今この状況を味わおう。
鈴が、何故かワンピースもパンツも体を隠していない事に気づき、あわてて直しているさまや、
未来が四つん這いになり、お尻の中心をむず痒そうに撫で回している光景を。
……我が一生に、一片の悔いなし。そして、男は事切れた。

・・・・・・


目が覚めた時、男は自分が今どこにいるのか分からなかった。
急に目の前が暗くなったと思ったら、いつの間にかベッドに寝かされていたのだ。
「あっお兄ちゃん気がついた?」
「……鈴ちゃん……ここって病院?」
「お兄ちゃん気絶しちゃってたんだよ。あっ動いちゃダメ!」
「……ッつぅ…何これ?俺、骨折したの?」
「うん……ごめんね、お兄ちゃん」

「気がついたの?良かった」
「未来ちゃん、俺どうなったの?」
「知らないわよ。急に返事しなくなって、揺さぶっても起きないし、腕も変な形だったから
あわてて救急車呼んだの。痛みで失神するなんてひ弱ねー」
「そう……ハハハ良かった……」
「良くないわよ!!心配させないでよね!」
「私もすっごく心配したんだよ?」
「違うんだ。俺が良かったっていうのは……いや、ありがとう2人とも。助かったよ」

セクハラで絶交されるより骨折の方が全然マシなんて、流石に言えなかった。
298未来と。 7:2014/03/11(火) 12:05:47.25 ID:inSrVjyX
・・・・・・

「はい、アーン」

骨折の完治には1ヶ月ほどかかるらしく、数週間の病院生活の後、退院を許され自宅に帰って来た。
日常生活に支障はあれど、こうしてかいがいしく未来が面倒を見てくれるので、男は幸せだった。
「おいしい?おいしいならワンと言いなさい」
「ワン!」
その分、Sっ気が大きくなってしまった気がするが、これはいつも通りだった。

人は、病人には過剰に優しくなるらしく、骨折からの数週間は頻繁に未来と鈴が介護に来てくれたが、
徐々に手が自由になると、とても分かりやすく適当に対応するようになった。
「未来ちゃん。俺、汗かいちゃった」
「だから?」
「体拭いてくれない?」
「……もう、一人で出来るでしょ?」
「完全には治ってないんだよ!?」
「リハビリしなさい」
口ではそう言いながらも、未来はタオルとお湯を張った洗面器を用意してくれる。
この親切心は、単に面倒見が良いと片づけていいのかどうか男は迷った。
「いつもありがとう未来ちゃん」
「どういたしまして」
だからといって、未来の気持ちを確かめる様な真似はしない。
いくじなしと言ってもいいし、今の関係で充分満足しているとも言えた。

「そういえば、あの時の勝負ってどっちの勝ちだったの?」
「えっ?ああ……」
未来に言われて、男は今思い出したフリをした。
忘れたことなどない。あの時の二人のお尻の感触も、あの時の衝撃的な光景も、忘れられる筈なかった。
入院中も、今現在も、両手が不自由な事を嘆かない時はなかった。

「分からないけど、多分未来ちゃんかな……」
「多分なの?」
「俺が手を出さなければ、勝ってたと思う」
「……お尻触ったよね」
「ごめんなさい」
未来の方も忘れた事はなかった。骨折が早く治ってくれれば、いくらでも虐められるのに……。
そう思いながらも男の面倒を見てしまうのは、未来が男の事を本気で恨んでいるわけじゃない事を示していた。
かといって、お尻の穴に指を突っ込まれるのは二度とごめんだが。

「勝ったら何か買ってくれるんだよね?何にしようかな〜」
「あの、あんまり高いのは……腕の治療で出費もあるんで……」
「そんなこと知らないもんね。自業自得でしょ?」
男は、未来が何を頼んでくるのかぞっとしない心持ちだった。
自分がしでかした事を考えると、何を言われようと断れないからである。
「私、旅行行きたいなー」
「えっ?」
「それじゃあダメ?物に限った事じゃないでしょ?」
「え……うん。未来ちゃんがそれで良いなら」
「やったー!じゃあ早くその腕治してよね」
男は正直ホっとした。旅行が高くつかないわけじゃないが、際限なくふっかけられないだけマシだ。
「旅行か……」
未来ちゃんと旅行……。二人っきり?そんな訳ないか。鈴ちゃんも一緒かな?多分。
想像して興奮した。願ってもない提案だった。未来ちゃんの方から持ちかけてくれるなんて……。
男は、未来以上に自分が早く治るように願った。


おわり。
299名無しさん@ピンキー:2014/03/11(火) 12:09:26.54 ID:inSrVjyX
終わりです。

できれば9日に投下したかった……。
300名無しさん@ピンキー:2014/03/12(水) 01:23:38.31 ID:LrYr9FYn
いたずらスレでも通用しそう
301名無しさん@ピンキー:2014/03/12(水) 19:01:58.97 ID:kgWbg9vV

なんというか発想は良かったと思う
302名無しさん@ピンキー:2014/03/13(木) 17:10:26.90 ID:2T4cyZ9/
今度は行事関係の話を作ったので投下します。

最初は、バレンタインの話からです。
303恋するバレンタイン1:2014/03/13(木) 17:12:17.13 ID:2T4cyZ9/
『世間はバレンタインデー気分一色!』
そう謳う雑誌を目にして、神無月小枝子は項垂れていた。
告白を受けた先週の事を思い出すと、やっぱりあの選択は間違いだったのではないか、と考えてしまう。

男の子からの告白なんて受けたのは初めてだったから、
ついつい甘い返事を返してしまうと、彼はこう言ったのだ。
「もしもOKなら、バレンタインにチョコをくれないか」と。

それからはもう、勉強も部活も身が入らないし、廊下で彼とすれ違う度に視線を避ける毎日。
友達にも相談出来ないし(どうせ茶化されるに決まっている)ネットで相談してみた結果、
反応は「付き合え」と「付き合うな」の真っ二つに分かれてしまい、役に立たなかった。

「チョコ……か……」
小枝子自身は料理が苦手だ。
それは、全くと言っていいほど台所を使わない事からも簡単に分かる。
家の手伝いだって、碌にした事がないのだ。
こんな不精な私を好きになるなんて、彼は変人ではないだろうか。それとも、私はからかわれている
だけなんだろうか。実はドッキリではないだろうか?
疑心は膨らむが、これといった正解は見つからない。そんなこんなで、
返事まであと3日を切ってしまったのだった。

・・・・・・

『チョコをあげるなら、やっぱり手作り!貰った彼は嬉しさのあまり、いつも以上に熱い抱擁に
熱烈なキスで、あなたを昇天させてくれちゃうかも!?』

パタンと雑誌を閉じる。
どうやら見るべき本を間違えたらしい。
今見たいものは、カップルの恋愛話ではなく、手作りチョコの作り方なのだ。
返事するか否かはともかくとして、チョコは作ってみたかった。
上手くすれば、料理の才能が目覚めるかもしれないし、失敗したらしたで、友チョコとして使えばいい。
出来あがったチョコを見てから考えても、遅くはないんじゃないか?
そこに至ったのが、バレンタインの2日前だった。

……結果、よく分からない物体を作ってしまった。
なぜだ。どうしてこんなにしょっぱくなるんだろう?
どうやったら溶かして固めるだけのチョコレートがこんなに不味くなるんだろうか?

きっとお母さんのせいだ。
あの人が、「料理なんて珍しい。明日は嵐ね」とか何とか言って茶々を入れてくるから失敗したんだ。
こんなもの友達にもあげられない。
おいしく食べてくれるスタッフもいないから、仕方なくゴミ箱に食べてもらった。

「もう明日が14日か……」
せめて、学校が休みなら良かったのに。
そう思っても、今年のバレンタインデーが平日なのは変わらない。
「チョコ……用意出来なかったな……」
小枝子は布団の中で呟いた。彼の事を思うと、やっぱり告白を受けたいと思っている自分が
いるのが分かる。だけど、奥手な私は勇気が出ない。
それが一番の問題だと分かってはいるのだけど……。

あきらめて、明日はちゃんと断ろう。それが私にはお似合いだ。
そう自分を納得させて、小枝子はこの日を終えた。
304恋するバレンタイン2:2014/03/13(木) 17:13:16.45 ID:2T4cyZ9/
・・・・・・

2月14日になった。
新聞も、カレンダーも、テレビのキャスターも、そう告げている。
小枝子といえば、昨夜の決意が完全に固まっていなかったようで、気が重かった。
結局のところ、彼女はチョコを渡してみたかったのだ。

出来れば学校を休みたいが、今日に限って休んだら変に思われるに決まってる。
友達にも心配をかけるし、部活の先輩にも迷惑をかけるだろう。
ハッキリ言って、鬱だった。
これほど自分が情けなくなった2月を経験したのは初めてだ。まだ高校1年生だというのに。

「小枝子、コレあげる」
そう言って、母が何かを手渡した。
「何?これ」
「バレンタインチョコ、誰かにあげたいんでしょ?コレ持って行きなさい」
「あ、私へじゃないんだ」
「そのつもりだったけど、その顔だとチョコが用意出来てないと思ってね」
「……余計なお世話よ」
でも受け取った。手のひらに乗るサイズの、包装紙に包まれた小箱。

小枝子はこの時になって、「買ったものでもいいんだ」という事に気がついた。
最近読んだ女の子向け雑誌の影響で、手作りじゃないといけないと思い込んでしまっていたのだ。

「いってきます」
「ちゃんと報告しなさいよ」
「多分無理だけど……うん」
母親に見送られながら、小枝子は家を出た。

母は嘘をついていた。あのチョコは、実は、夫の為に買った物だったのだ。
「まあ夕方にでもスーパーで買い直せばいいか」
一人娘の為に夫を犠牲にした妻が、そこにいた。

高校に無事到着した小枝子は、鞄に隠し持っているチョコを思って、ドキドキしっぱなしだった。
一昔前の学校の様に、チョコを持っていないかどうかの検査こそないが、あからさまな装丁のチョコを
持っているとバレたら、生活指導の目に止まってしまうだろう。
最初は告白を受ける勇気などなかった彼女も、母の応援を受けて、少し力が生まれたようだ。
手渡すとしたら放課後。
それまで、この勇気が持てばいいが。

「は〜い。抜き打ち検査をしま〜す」
えーっ!!と教室が騒がしくなる。
「先生!聞いてません!」
「はい。先生言ってません」
騒ぐ生徒(主に女子生徒)をあしらうアラフォー女教師は、それ以上有無を言わさずに、
鞄の中身を机の上に出すように言った。検査がないと言ったな、あれは嘘だ。

小枝子は気が変になりそうだった。
恋愛音痴の私が、こんなチョコを持ってきている事が知れたら、どう言い訳しようが、誰かに
告白する為と思われて、からかわれるだろう。
どうしたらいい?どうすれば、このチョコの存在がバレないように出来る?

小枝子は何も思いつかず、顔面蒼白で座っていた。
そんな時、誰かが小声で「サエ!サエってば!こっちに渡して!」と叫んだ。
小枝子の後ろの席。同じ部活に所属する彼女の友達の、藤堂由紀の声だった。
305恋するバレンタイン3:2014/03/13(木) 17:14:18.06 ID:2T4cyZ9/
「どうして、持ってるって分かったの?」
「サエはすぐ顔に出るからね」

なんとか無事に抜き打ち検査を切り抜ける事が出来た小枝子。
やはり持つべきものは友達。
というか、他の女子の大バッシングを受けて、アラフォーが自滅したというのが正解か。
その日のアラフォーは、もう笑う事を忘れたような顔で授業をしたという。

「で、どうして黙ってたわけ?」
「べ、べつに隠してたわけじゃないって」
昼休みになって、小枝子は由紀と一緒にお昼を食べていた。
話題はチョコの話に入り、下手な嘘をつく小枝子を見て、由紀は溜め息をついた。
「バレバレなのよ。あんたの態度を見てたら、誰でも気付くわよ」
「そ、そんなに?」
「先輩達みんな知ってた」
「嘘っ!?」

「分からいでか」と言わんばかりの表情の由紀。この時期の女の子の悩みといえば、恋の悩みと
相場が決まっているのだ。
ところで、由紀の言う『先輩達』というのは、女子水泳部の先輩の事である。
小枝子はそれほど速く泳げるわけでもなく補欠扱いだ。が、泳ぐ事は嫌いじゃない。
特にこの高校は、室内プールがあり冬でも泳ぐ事が出来るので(練習は厳しいが)好きだった。

「いつ渡すの?」
「えっ?まだ渡すとか決めてないし……」
ハアーっと、溜め息。
「使わないなら、これ貰っちゃうわよ」
「えっ……でも渡さないとも決めてないし……」
溜め息2回目。
「あの魔女(アラフォーの事)のとこ持っていくわよ?いいから答えな」
「………放課後」

意気地がない小枝子の為、友達として彼女を支えてあげないと。
そんな気持ちで由紀は、「だったら、放課後まで預かるから」と言った。
小枝子としても、その方がドキドキしっぱなしにならずに済むかも。と、了承した。
でも、誰にあげるかに関しては頑なに口を閉ざした。もしも彼にケチをつけられたらと思うと堪らないからだ。

ところが、由紀は大体の予想が付いていた。
小枝子がここ最近、分かりやすいほどに避けようとする男子生徒が一人いたのだ。

・・・・・・

放課後になった。

「小枝子、アレ返すわ」
由紀にそう言われ、小枝子は拒否した。
「……何?もしかして」
「違うから!ただ、部活が終わってからでも遅くないかな〜って……」
「呆れた」
溜め息3回目……は、付かなかった。小枝子でなくても、告白には決心が鈍るもの。
むしろ、まだやる気が残っているだけ頑張っていると言えるのではないか?

由紀は文句を言わず、小枝子の意志を尊重する事にした。
306恋するバレンタイン4:2014/03/13(木) 17:15:28.42 ID:2T4cyZ9/
・・・・・・

更衣室に入ったところで、小枝子は、先輩達の群れに襲われた。
「サエ〜、チョコ渡すんでしょ?ねえ、どんな人なの?」
「カッコいい?それともブサイク?」
「ちょっと!そんな事聞いたら失礼でしょ!で、どうなの?」
「もうヤった?どう?最初は痛かった?」
由紀の言った通り、部の先輩達は皆、知っているようだった。
人の恋事情ほど気になるものはない。
特に、奥手な小枝子がそういう事をするなんて、母親でなくとも知りたくなる。
それにしても鬱陶しい事この上ない。小枝子はさっさと着替えを済ますとプールの方へと向かった。

「ね、言った通りでしょ?」
小枝子がいなくなった更衣室で、2・3年生が話を再開する。
「ホント。てっきりアンタの恋愛脳が炸裂してるだけかと思ってたわ」
「ねえユキ、お相手はどんな人?上級生とか?」
「サエちゃんは見た目が良いもんね〜。あれで奥手じゃなければ、結構遊べると思うわ〜」
「遊べるってwwサエちゃんはそんな子じゃないからw」
「そうそう。遊んでるのは……お前だ!!」

駄目だこいつら……早くなんとかしないと。
由紀は、あまり詮索しないように先輩たちに働きかけた。
今回に限っては、茶化すのをやめてあげて欲しい、と。
由紀がそう念を押して更衣室を出た後も、先輩達は何やら話し合っていたようだった。

・・・・・・

「サエ。もうあがろう」
「……もう少し泳ぐから、先に行ってて」
「逃げる気?」
「……そ、そんな事ないよ?」
「逃げたらチョコ没収ね」
「……分かった」
まだ決心がつかないらしい。
仕方なく、由紀は先にシャワーを浴びる事にした。小枝子はというと、いつもより力強く50メートル
往復を繰り返し、最後の勇気を引き出そうと無我夢中だった。

───それから約15分後。

くたくたになった小枝子は、やっとプールから出る決意を固めた。
これからする事を考えるとまだ落ち着かないが、このままでは後悔しか残らないと思った。
彼女がシャワー室に入るともう誰の姿も見えず、簡単な仕切りで別れた部屋の一つに入った小枝子は、
水着を脱いで全裸になった。

水着を仕切りに立てかけて、小枝子がシャワーを出そうとした時、なにかが足元にコツンと当たった。
小枝子は驚いた。
最初見た時、こんな物はなかったからだ。どうやら小枝子が入った後で差し入れたらしい。
誰かのイタズラだろうと思うが、とりあえず確認してみる。
紙で作った小箱。それを開けると、中にチョコが入っている。そして、紙にはメッセージがあった。

「えっと……『あとはガンバレ』何これ?」

その時、急に物音がした。小枝子は何事かと身構えて、そして驚いた。
シャワー室の、小枝子の入っている個室の目の前に、あの彼が立っていたからだ。
小枝子は悲鳴すらも呑み込んだ。
307恋するバレンタイン5:2014/03/13(木) 17:16:20.88 ID:2T4cyZ9/
個室といえど、隠れる場所は体のみ。
顔と脚は仕切りで覆われない為、近づき過ぎたら色々見えてしまう。

「神無月さん?」
「あ、あの……どうしてここに?」
「どうしてって……呼ばれたからだよ」
「……誰に?」
「女子水泳部の先輩だ。とか言ってたけど……」
「へ、へえ〜……」

あービックリした。どうやらこれは、先輩の誰かが仕組んだドッキリらしい。
それにしても、シャワー室の中に彼を呼ぶなんて、非常識にもほどがある。
(てか、由紀にも言ってないのに、どうして彼と分かったんだろう?)

何も身につけていない私が、こんなに至近距離でも落ち着いて会話していられるのは、
彼が、目隠しをしているからだった。というか、そうでなきゃ逃げ出しているところだ。
私がプールから出る前に、先輩(の誰か)が彼を呼び出し、目隠しをしてここに連れてくる。
そうやって、無理矢理にチョコを渡すシチュエーションを作りだしたってわけだ。多分。

彼は、ここがどこかは分かっていないのかもしれない。いや、そうに決まっている。
いくらなんでも、シャワー室と知って乗り込んで来ているのならドン引きする。
そうでない事を願う。

「あの……返事を聞きに来たんだけど……目隠しを外したら駄目かな?」
「ダメッ!!!」
「わ、分かったよ……」
「うん。絶対ダメだよ!」
彼はここがどこか知らないんだ。もしくは何か脅迫されているか。
とにかく、彼に疚しいところがないと信じることにした。

私の手の中にある、小さなチョコ。
それが入れられた紙の箱の手紙には、『あとはガンバレ』の文字。……くっ、嵌められた!!
でも、もう遅い。
このまま追っ払っちゃったら、私一人で告白する勇気がなくなってしまうかもしれない。
ここは、騙された怒りを、告白する勇気に変えるしかない。
「あの……神無月さん?」
「えっと……あの……その……」

落ちつけ〜…落ちつけ、私!!
私は恐る恐る平易な仕切りを開くと、目の前の彼に指示をした。
「口!口を開けてっ!」
「えっ?クチ?」
「そう、口を開けてみて……」
「それって……」
「……うん。あの返事がしたいの」
私の声を聞いて、彼が「あ〜ん」と口を開く。
私は、恐る恐るその口に目がけ、右手に持ったチョコを入れようとする。
心臓がバクバクいってる。まだ恋人でもない人の前で、私は裸でこんな事をしているなんて。
でも、この行為が終わったら、晴れて恋人同士になれる……んだよね?
これが上手くいけば……

その時、突然彼が前のめりに倒れてきた。それに驚いた私はチョコを落としてしまう。
彼はその勢いのまま、すっぱだかの私に抱きつくと、一緒になって個室の中で倒れこんでしまった。
308恋するバレンタイン6:2014/03/13(木) 17:16:55.78 ID:2T4cyZ9/
「いったーい!!」

シャワー室の床にお尻を叩きつけられた痛みで、私は涙目になった。
「ご、ごめん!急に誰かが押してきたから……」
「誰か?」

彼の背後を見る。が、そんな人物は存在しなかった。
彼が嘘を付いているのだろうか?いや……おそらく居たんだ。この部屋のどこからか見ていた人が。
このチョコを私に届けた誰かが。

「……やんっ」
変な声が出てしまった。
見ると、彼が私の胸をむにむにと揉んでいた。
私に覆いかぶさるようにして重なっている彼は、今どういう状況なのかを探るために、手探りで
確認作業中らしい。
「ごめん!変なとこ触っちゃった?」
「ううん。別に気にしないでっ!」
はいそうです、私、胸揉まれてます。なんて言えないし!

どうしよう……早く起き上がりたいけど、彼が重くて起き上がれない。
というか、腰が抜けちゃったみたい……。
ああ、どうしたらいいのか頭が回らない。落ち着かないと……落ち着かないと〜!!

……そうだ、チョコ!
チョコはどこに行ったの?
さっきまで右手にあったのに、いつの間にかすっぽ抜けたチョコは、今いずこ?

「……んんっ」また変な声が出た。
彼が、私の胸に息をかけているみたいだ。
悪気はないと思うけど、息が荒くなっている彼の息が私の乳首に当たっていて、変な気分になってしまう。
「あ、あった……」

見つけた!チョコ見つけたよ!
私の胸の間に挟まってる!さほど大きくない私の胸に(Cカップ)、上手い具合にちょこんと乗ってる!
こんな状況なのに、私は吹き出しそうになった。
「神無月さん。平気?」
「う、うん。もう少しそのままでいて!」
笑いを堪える声が、痛みを我慢する声に聞こえたみたいだ。
お願い。もう少しそのままでね。
今の私は、長時間の正座で足が痺れているいる人みたいなものだから。もう少しすれば、
動けるようになると思うから。

「あっ……」
胸の間に鎮座していたチョコが、ずるずると滑り落ち始めた。
私の体温で解け始めてしまったらしい。どんどん滑って、お腹の辺りを通り抜け、ついには股間に……
「ひゃんっ!」
とてもじゃないが、気持ち良いとは言えない感触で、私は喘いだ。

「神無月……さん……」
「待って!もうちょっと待って……て……」
「神無月さん……どうして裸なの?」
「あ……え……?」

いつの間にか目隠しが取れたらしい彼と、目が合った。
309恋するバレンタイン7:2014/03/13(木) 17:17:40.02 ID:2T4cyZ9/
こういう時、どうすればいいんだろう?
もう落ち着いてなんていられない。ていうか無理。
私は、顔が赤くなるどころか、真っ青になっていた。声も出ない状況とは、こういう事か。

「わっわた…わたし……」
「あ、あの……俺こんなことするつもりじゃ……」
「わ、わかったてるから……!」
口が回らない。
誰かに助けを求めないと……それさえも、選択不可能になっているみたい。

私の胸をじっと見つめる彼。
「す、すごい綺麗……」
「えっ……そう…かな?」
抵抗するでもなく、私は普通に聞いてしまう。

「神無月さんって可愛いし、それに……綺麗だね」
「あ、ありがとぅ……」
何照れてるんだろう、私。こんな事している場合じゃないのに。
もっと冷静に判断すれば、どいてもらうなり、目隠ししてもらうなり、してもらわないといけないのに。

「あの……それで返事は……」
「そ、それがね……チョコをなくしちゃって……」
「そ、そうなんだ……」
「あの…持ってたんだけど、落としちゃったの……だから……」
「えっ、じゃあ……」
「あの……だからね、今度また……」
しどろもどろで会話を続ける私達。
裸である事を忘れたように、私は彼に話しかける。今度……今度じゃ遅いのかな……。

ジーッと見つめる彼のその目線の先。それは私の顔ではなく、私の胸だった。
俯いている会話しているせいかと一瞬思ったが、そうではなかった。
「これって、もしかしてチョコレート?」
そういう彼の目の先には、私の持っていたチョコの轍(?)がある。
その先。
下へ下へと目を移していくと、その色が濃くなっていた。
お腹を過ぎて、股間の茂みに到達すると、そこにチョコが絡まっている。

チョコを見つけた彼は、茹でダコみたく赤くなった私の顔を見て、また股間に目を移す。
私の心臓の動きがどうしようもなくバクバクして、私は呼吸困難になっていた。
これは死ねる。あまりにも破廉恥な状態で、軽く3回は死ねる。

「神無月さん……」
「……はひ」
泣く寸前で、なんとか声を作る私。もう、ひと思いに殺して欲しい。
「俺、神無月さんの事、好きだから」
「あ、あの……」
「だからコレ……貰ってもいいよね?」
「……は……っえ?」
彼は、私の返事を待たずに、私の胸の間に付いたチョコの跡を舐め出した。

彼のあまりの行動に、私は何も出来ず。ペロペロと舐め続ける姿を見つめているだけ。
少しずつ頭を下げていく彼。こそばゆい感覚が、私を支配する。
なんだか……だんだん気持ち良くなってきたみたい。目を閉じて、その快感を享受する私。
次第に固く、ピンと張っていく私の乳首が、気持ちよさの証明だった。
310恋するバレンタイン8:2014/03/13(木) 17:30:52.47 ID:2T4cyZ9/
彼の舌が私の体を舐めていると思うだけで、恥ずかしくもあり、気持ち良くもあった。
ぬるぬるとしたモノが、私の胸の間で蠢いている。とても熱いそれが、男の人の舌と涎だと
分かっているのに、私は抵抗出来ない。ううん。したくない。
なんだろう、この人体の不思議は。
こんなことで感じるなんて、いやらしすぎるのに。それなのに、どこか求めてしまう
この感覚は、一体なんなのだろう?
私は今、とてもじゃないが、冷静じゃない。今の私は、ただただ快感に酔うだけの女子高生だ。
もう、抗えない。
誰かが止めてくれるまで、私は彼を止める事が出来ない。

「あっ……んんっ……!」
おへその辺りまでまで来た時、そこを、ちゅーちゅーと吸うように舐められた。
滑り落ちたチョコは、下の方ほど強く跡が残っている。
その分、彼は長く味わっているのだろう。……多分。

チュウ〜っ!と、思い切り吸われる。
「ひゃわっ……!」
驚いて、私が大きな声を出したせいか、彼がこちらを向いてきた。
な、何?もう終わりにする?……それとも、焦らしてるの?
何を言ったらいいのか分からない私は、とりあえず、「あの……おいしい?」と言った。

言ってから、また赤面した。何聞いてんだろう。
私、まだシャワー浴びてないじゃない!─ってことは、汗が体に残ってるって事だよね?!

彼は何も言わず、またチョコを舐め始めた。
私も、何も問いかけなかった。
汗まみれでゴメンね。とか、そんな事を言っても仕方がないし。
それよりも、なんとなく別の事。このチョコレートの事を、私は考えていた。

手作りチョコって、買ってきたチョコレートを溶かして固めたもの。だよね?
だったら、これも私の手作りチョコになるんじゃない?……なんてね。

「んっ……ふっ…ふぅ……」
可笑しな想像に自嘲しようとする私を止めさせるかのように、彼の舌が下腹部を舐め回る。
こんな場所を舐められたら、むずむずして仕方がない。
一応は、水泳で鍛えているから、お腹が弛んでなんていないんだけど。少し筋肉質になっているから、
女の子の体のイメージを壊してしまってないか、と思ってしまう。
ホラ、女の子って柔らかい印象があるじゃない?

ジュル…っと、彼が涎を吸う音が聞こえた。ううん、チョコを吸う音かもしれない。
私からは、彼の頭しか見えないから、判断なんてつかない。
ただ、感触は伝わってくる。
彼が、私の陰毛に付いたチョコを舐め取っているのが分かる。
汚いのに……そう思っても、止められない。とっても恥ずかしいのに……。

「あっ…やんっ……そこは……だめ……」
彼の腕が、私の足を広げようとする。もっと舐めやすくするためだろうか?
少し躊躇ってから、私は抵抗せずその身を任せた。

チョコはどこまで落ちたのだろう。
毛に絡まっただけだと思っていたけど、もっと下の方まで行ったのだろうか?
私はこのまま身を任せていていいのだろうか?
311恋するバレンタイン9:2014/03/13(木) 17:38:13.82 ID:2T4cyZ9/
「あんっ……。あっ…そこは……」
陰毛越しに舐めていた彼の舌が、ついに私の大事な部分にまで到達した。

チョコは、そこまで落ちてないはずだけど……。
そう思っても、どうにもならない。彼を止めようにも、どうしたらいいか分からない。
こんな大股開きになっている脚を、閉じてしまえばいいのだろうか?
そんな事をしたら、彼の頭を挟んでしまうじゃない。
……だったら、声を掛けようか?「そこは美味しくないよ」とか、そんな感じの台詞を。
あれ?なんか違うよね……?

ぺろっ…「あっ……そこは……!」ちゅっちゅっ「やん……」
彼は、様子を窺うように軽く舐めた後、キスをした。
そして、私の反応に手ごたえを覚えたのか、今度はスーッと涎を塗りつけるように、陰裂をなぞりはじめた。
クニクニ……ちゅ〜っ…「あっ…あっ……そんなところまで……やだぁ……」
今度は舌をお尻の穴に入れる。ビックリしたのは、汚い場所を舐められたのに、気持ち良いと感じてしまった事だ。
グリグリと舌をドリルのように抜き差しし、フーッと息を吹きかけた後、そこを思いっきり吸われてしまった。
彼の興味は、また陰裂の方に移ったようだ。
私の大陰唇を無断で開くと、汚れを舐め落とそうとするかのごとく、中に侵入させた舌を動かした。
レロレロ「いひぃ……!」レロレロ……「あ、あんまり…そ…」レロレロレロレロレロ…「あ…ぅふうっっ……!」
目を固く閉じ、声が出るのを我慢する私。
彼の腕は、私のお尻を持ちあげるような支え方をし、陰唇を開いていた指はそっちに移っている。
だけど、彼の舌は舐める場所を変えていない。無理矢理舌をねじこむ事で、それを可能にしているのだ。
くちゅ……くちゅ……「はっ…はいって……あっあんっ…」レロレロレロレロ……

彼の舌が、私の中のあっちこっちを這い回る。
彼は、私の声を頼りに、より敏感な部分を探り当てようとする。
私の言葉になっていない反応が、まるで暗号を解くかのように、彼に思考錯誤させる。
体感時間では、もう何時間も経っているように感じる。
ずっと我慢を続けている私だったけど、もうとっくに限界を超えている。
彼を止められない。でも、こんなことをされて感じるような変態と思われたくなんてない。
彼の舌が疲れ果てるまで、なんとか我慢したいけど……。

「もう…だめ……!もう我慢が……っっ!」
彼は、緩慢になりつつあった舌の動きを早めた。私の声を聞いて、あと少しだと思ったらしい。
チロチロと軽く陰核付近を舐めたり、割れ目に沿うようにペロリと舐めると、その中に舌を侵入させて、
涎を入れたり、または吸ったりという動きを再開させる。
興奮してくれるのは嬉しいけど、お尻の穴はあんまり舐めないで……!!

「……えっ?」

ふと、顔を上げた私の瞳の中に、水泳部の皆が見えた。
なぜ?どうして?
……そうだ。これはドッキリなんだから、皆がここにいるのは当然だ。
でも、いつから見てたの??
彼が来た時には見えなかったけど、いままでの痴態は聞かれてたって事……だよね?
体をどこも隠さないポーズで、彼にされるがままになっている私を、水泳部の先輩達がにやにや笑いながら見ている。
由紀も、それに参加していたようだ。
目が合った私に対して、彼女は親指を突き出してグーサインを作って見せた。
「あ……ああ…あああーーーっっ…………!!!」
彼は気付いていない。私の股間を舐める事に熱中しているからだ。
皆に見られているという事実を知って動揺した私は、彼の無慈悲な舌の動きのせいで、呆気なく達してしまった。

……幸か不幸か、それから後の事は記憶にない。
ただ、イッたと同時に気が緩み、おしっこを漏らしてしまったような気がした。
312恋するバレンタイン10:2014/03/13(木) 17:45:31.08 ID:2T4cyZ9/
・・・・・・

気がついた時、私は制服に着替えていて。
気がついた時、私はシャワーを浴びた後らしく。
気がついた時、私は部室の前に座っていて。
気がついた時、私は皆と一緒にいた。

「あの……私、どうしたっけ?」
意識を失っていた間の事を考えても何も分からず、皆に聞いても何も答えてくれず、
大勢の女子の中に、ポツンと一人だけいる男子を指差して、そっちに関心を移そうとする。

「神無月さん」
「あ、あの……」
「付き合ってくれますか?」
「……えっと…あの……」
気持ちに整理がつかない。私、すごい事してなかったっけ?
思いだせる部分の記憶がいやらしすぎて、とても現実のものとは思えず、私は混乱していた。

「サエ、聞こえてる?返事しないの?」
「ねえユキ、私どうなったの?」
「そんな事はいいから、返事しなよ。彼ずっと待ってたのよ?」
「……う、うん」

由紀達が、余計な事をしたのは確かだけど、私はチョコをあげる事に成功したし、彼はそれを受け取ってくれた。
それは事実。まごうことない事実。そうは見えなくても、事実なんだ。
そう、私はやり遂げたんだ!奥手な性格を抑え込んで、勇気を出せたんだ!!
だったら、返事は決まってる。
もう選択肢は一つしかない。

「あのっ!こちらこそ、よろしくお願いしましゅ!!」
噛んだ。

・・・・・・

もう門が閉まるギリギリの時間だったようで、先生に急かされるかたちで学校を出た。
付き合う事になった彼とは、電話番号の交換をした後に別れた。
「一緒に帰ればいいじゃない」と由紀は言ったが、気恥ずかしかったから、「また今度」と返し、
いつものように、由紀と一緒に帰った。

「ねえ、由紀まで私を嵌めたの?」
「う〜ん。というより、先輩達に逆らえなくて……」
「あんなことされなくても、私はチョコを渡せたのに!」
そう言いつつ、私はにやける顔を抑えられずにいた。自分に恋人が出来るというのは、こんなにも
嬉しい気分になるんだなぁ〜。

「虚勢はともかく、サエのあれは驚いたわー」
「あれって……ち、違うの!本当は、そういう事するつもりじゃなくて!!」
「はいはい分かったって。でも、あれは興奮したわよ〜」
「分かってないじゃない!」
「違うのよ。ほら、サエの彼がさ、言ったのよね」
「……何を?」
「毛を何本か飲んじゃった。って……」
「は?………え、えええーーーーーーっ!!」

その日はずっと、股間がムズムズして仕方がなかった。



おわり。
313名無しさん@ピンキー:2014/03/13(木) 18:04:41.28 ID:2T4cyZ9/
この話の続きを投下したいと思うのですが



すみません!少しスカトロ描写があります!
なので、苦手な方は注意をお願いします!


314悲劇のホワイトデー1:2014/03/13(木) 18:06:07.50 ID:2T4cyZ9/
「どうしたんですか?こんなところに呼び出して」
「小枝子ちゃん。今日が何の日か、知ってる?」
「今日?3月14日というと……ホワイトデーですね」
「そう。だから、お返しがしたかったんだ」
「だからって、こんな場所に連れてこなくても……」
───そこはラブホテルの中だった。
「いいじゃないか。俺達は、恋人同士なんだよ?」
「でも……まだ高校生だし……」
「それが、どうかしたのかい?」
「こういう場所に来るのは、もっと大人になってからじゃないと……」
「そんなことないよ!女の子の初体験は、高校生までって書いてあるじゃないか!」
───そう言って、彼が雑誌の記事を見せる。
そこには、彼が言ったものと瓜二つの文章があった。
「だめよ、やっぱり早いわ。シャワーだけ借りたら帰りましょう!」
「待ってくれ!チョコレートだけでも、受け取ってくれないか?」
「あ、待って……シャワーを……!」
「さあ見てくれ!」
「こ、これって……!!」
───彼が出したもの。それは、彼の性器に他ならない。
なんてたくましい……あれが、私の中に入ってくるのね……
「さあ、舐めてくれ!」
「えっちょっと……!!」
「いいから早く!そうすれば分かるから!」
「分かったわ……私、舐める!」
───私が彼のものを舐めると、その先っぽから、なにやら白い液体が……
「うっ苦い……」
「今日はホワイトデーだから、俺の白い液体をプレゼントするよ」
「ハッ!そういう事だったのね!」
「さあ、もっと俺の気持ちを受け取ってくれ……!!」
───私は無我夢中で彼のアレに吸いついた。
私が彼の出すものを全てゴックンと飲み干すと、彼は満足したのか、
今度は私の性器を舐めてくれた。
だめ!まだシャワーを浴びていないから!大丈夫だよ、小枝子のココは
汗まみれでも綺麗だから。そんな……イヤ!待って!あ、あーーっ!!



「ハア…ハア…………。酷い夢だった…」
時間は夜中の2時。
神無月小枝子は、自宅の布団の上で、汗びっしょりになって目を覚ました。

バレンタインデーの、あの衝撃的な事件から、もうすぐ一ヶ月になる。
彼との関係はまずまずといったところで、友達の冷やかしにあいつつも、なんとか上手くいっていた。
高校ではお昼を一緒にするようになったし、休日には映画にも行った。
万事うまくいっている。そう思った矢先のホワイトデー到来である。

ホワイトデーには3倍返しが基本。これは、何かを期待しない方が変だろう。
一体何があるというのか分からないが、ここ最近の小枝子の関心事は、目下そればかりだった。
それにしても、寝る前に読んだ本が悪かったせいで、酷い夢を見た。
やっぱり、このガールズ雑誌に書いてある記事はおかしい。

小枝子はお風呂で軽く汗を流し、濡れたパンティを履き替え、また眠りについた。
315悲劇のホワイトデー2:2014/03/13(木) 18:09:07.11 ID:2T4cyZ9/
その翌日。

部活の朝錬が終わり、教室に入った時のこと。小枝子は、彼の姿が
教室のどこにもない事に気がついた。
その時は、トイレにでも行っているのかと思い、それ以上の考えには至らなかったが、
ホームルームの時間になり、彼が風邪を引いて休んでいる。と、担任に聞かされ驚いた。
最近流行っているらしく、クラスでもマスクを付けている人が何人かいるのは知っていたが、
昨日会った時は元気そうだった彼も、となると、もう他人事とは考えられない。

恋人の安否を思う小枝子だったが、授業が終わり休み時間になると、今度は
友達の藤堂由紀から、恐ろしい話を聞かされる事になった。
「休んだ理由って、仮病らしいよ」
「仮病?先生は、風邪って言ってたけど?」
由紀は、なるべく周囲に聞こえないように小声になると、「彼、覗きをしたんだって」と言った。

「覗きっ?!」

由紀があまりに突拍子もない事を言うので、小枝子は、つい大声を出してしまう。
「シーッ!今朝、先輩に聞いたのよ。覗かれたって」
「今朝?私、聞いてないよ?」
「そりゃそうでしょ。サエは聞く耳持ってなかったんだから」

小枝子は、彼と恋人同士になった事を知る先輩たちに冷やかされるのを嫌い、
必要のないと思った話には、耳を貸さないようになっていた。
そういえば……と、小枝子は思う。
今朝、先輩に色々聞かれた気がする。その時はよく聞いていなかったけど、思えば
いつもの冷やかしの声色とは違っていたような……。

「それって、本当なの?」
「先輩が嘘をついてるっていうの?」
「それは……でも……」
「まあ、サエが信じられない気持も分かるけどさ」
由紀が知っている情報は、昨日の放課後に彼が覗きをし、最後まで残っていた先輩が、
その被害者になったという事のみ。
それ以上の詳しい事は分からない。とのことだった。

で、お昼休みになって3年生の教室へ行く小枝子。
先輩を問いただそうと、意気込んで乗り込んだものの、奥手な性格が発揮され口が回らず、
聞けた事は、由紀が言った事と大差なかった。
仕方なく、「こうなったら、彼に直接聞きます」と言うと、小枝子は携帯電話を操作しだした。

奥手な小枝子は、自分から彼に電話をした事がない。
いつも彼からの電話を待ち、メールでさえも返信でしか会話が出来ていなかった。
興奮状態とはいえ、小枝子がこんなに積極的になるなんて、いつ以来だろうか?
彼女の気持ちを理解している(つもりの)由紀は、「それなら電話で聞くより、家に行った方がいいわ」と言い、
小枝子が放課後の部活動を休む許可をもらってくれた。

こうして、小枝子は彼の家に行く事になった。
一体どうやって潔白を証明するのかは知らないが、行くと決めた時、小枝子はなんだか安心感を覚えたのだった。
なんとかなる。彼とちゃんと話をすれば、きっとなんとかなるんだ。

付き合いだしてから、約一ヶ月。
実はこれが、小枝子の初めてのお宅訪問になるのだった。
316悲劇のホワイトデー3:2014/03/13(木) 18:12:57.39 ID:2T4cyZ9/
・・・・・・

「どうしよう……」
小枝子は、すっかり道に迷っていた。

放課後になり、由紀にせっつれて校舎を出たまでは良かった。
お見舞いに行くんだから何か買って行こう。と思い、スーパーで果物を購入したのも、良かったのだ。
問題は、彼の家の場所を、小枝子が知らなかった事だった。
小枝子は途方に暮れていた。

そうだ!電話をしようっ!彼に電話をして、住所を聞けばいいんだ!
小枝子は、自分のひらめきに自分で感心した。が、いざ携帯を取ると、なぜか由紀に電話をしていた。
「あ、由紀?実はさ、道に迷っちゃって……」
やっぱり、彼に直接電話をする勇気がない小枝子。電話口の由紀も、これには呆れた。
「そこで動かないで、すぐ行くから」由紀はそう言うと、着信を切った。
なんという頼もしさだろうか。
小枝子は、この時ほど由紀が友達で良かったと思った事はなかった。

1分後、由紀は小枝子と合流し、一緒に彼の家まで向かった。

・・・・・・

「じゃ、がんばれ」
彼の家まで来た由紀は、そう言うと小枝子が引き留めようとするのも無視して帰ってしまった。
私も帰りたい……。
小枝子はいざとなって尻ごみしてしまっていたが、緊張と、去り際に由紀がチャイムを押してしまったので、
逃げるに逃げられない状態に陥っていた。

「はい」
「あ……あのっ!」
「どちらさんですか?」
「私、神無月小枝子という者で!一緒の学校にかよっふぇ……!!……痛〜っ」
「神無月さん?」
「……はひ!」
「今開けるから、ちょっと待ってて」
「……はひ」

彼がドアを開けると、小枝子は尻ごみしながら中に招かれていった。
それを見届けると、由紀は、やっと肩の荷が下りたとばかりに息をついた。
学校を出てから、ここまで来るのに一体何分かかったことやら。
これ以上の追跡は不可能なので、由紀は本当に引き上げる事にした。
「いや〜明日が楽しみだわ〜」
奥手だが、初日であんな痴態を披露した小枝子の事だ。きっとなにか起きるはず。
それを期待して、由紀はいやらしい笑みを浮かべた。

「散らかってるけど、気にしないでね」
「うん、大丈夫」
彼の家は、実際かなり散らかっていた。
洗濯物が溜まっているのだろうか?原因のほとんどが、脱ぎ散らかした服だった。
「今、両親が旅行に行ってるから、家の事何にも出来てないんだ」
「そう…なんだ……」
小枝子は、部屋の散らかりようより、両親が留守だという事の方に関心があった。
317名無しさん@ピンキー:2014/03/13(木) 18:28:31.39 ID:fVQCyAAz
支援sage
318悲劇のホワイトデー4:2014/03/13(木) 18:32:19.65 ID:2T4cyZ9/
「風邪は大丈夫?」
「ああ、もうだいぶ下がったよ」
掃除が一通り終わると、キッチン前のテーブルにて小休止をする。

普段、家事など全くしないにも関わらず、彼の部屋に来たとたん、
「私が片づけてあげる」と、豪語した小枝子。
その成果はというと、あまり出来がいいとは言えない状態だった。

ゴミは分別方法を知らないし、洗濯物は洗濯機に入れるのみ。掃除機も、数えるほどしかかけた事がなく、
ゴミを取りきれていないし、食器洗いも満足に洗えていない。(割らないだけマシか……)
それでも、以前よりは綺麗になったように見えるので「小枝子にしては」上出来だった。
「いつも、ちゃんと片付けようね」
こう言いながら、自分は片づけをあまりしないのだから困る。

閑話休題。

「あれって本当?」
小枝子は気になっていた話題を切りだした。
恋人が覗きをしたかどうかなど、聞いたところで真相は分かるはずもないが、
一言、「無実だ」と言ってもらえれば安心できる。人の心とは、そういうものだ。

「あれって……?」
「友達がね、言ってたの。本当は風邪なんかじゃなく、仮病で休んでるって」
「仮病?どうしてそうなるの?」
「えっと……その……覗きをしたのがバレた…から……」
小枝子はなんとか声を出した。
言った後で、小枝子は彼の顔に注目した。嘘はすぐに顔に出るからだ。といっても、
小枝子に嘘を見破る技術などないのだが。

「え……あっいや、それは……」
だが、彼の狼狽えようは見事だった。これなら小枝子でなくても分かりやすい。
「本当なの?」
「いや、覗きっていうか……」
「やったんだ」
「あ、あの!覗いたのは事実だけど……!」
「どうしてやったの?」
「俺は、神無月さんを……」
「私を……何?」

小枝子の冷やかな声に、彼は動揺の色を隠せない。
あからさまな彼女の目つきに当てられ、下がっていた熱までぶり返す始末だった。
「俺は神無月さんを見に行こうとしたんだ!それが……っっ」
興奮した彼は、勢い良く立ちあがると、そのまま床にぶっ倒れた。

今度は、小枝子が血相を変える番だった。
目の前の彼が、急に意識を失っていく姿を見て、呆然とした表情で固まったあと、何かに背中を
押されるようにして彼に寄り添った。

その後、10分ほどかけて数メートル離れた部屋に運び込み、彼をベッドに寝かしつけた。
319悲劇のホワイトデー5:2014/03/13(木) 18:33:25.91 ID:2T4cyZ9/
彼の体は、だいぶ熱を帯びていた。
額に触れなくても、彼を運んだ小枝子には、それが良く分かった。

「もう治りかけてたんだけどね……」
そう言う彼の声は、幾分か辛そうだった。
風邪は、治りかけが一番危ない。小枝子が来た事で、彼の症状を悪化させたらしい。
小枝子は罪悪感で胸がいっぱいになった。
「気にする事ないよ」と、彼入ってくれるが、申し訳ない気持ちが引くわけじゃない。

「覗きをしたのは本当なんだ」
「……えっ?」
「神無月さんの泳いでいる姿が見たくて。それで、プールに行ったんだ」
「……どうして言ってくれなかったの?」
言った後で、問い詰める様な口調になってしまった事を悔いる。
実は以前、彼が小枝子の泳いでいる姿を見たいと、言った事があった。
その時は、「恥ずかしいからイヤ」と断った小枝子。それを思い出して、後悔したのだった。

「でも……だったら、どうしてシャワー室なんか……」
「シャワー室?」
「そう聞いたけど……」
「俺が覗いたのは、室内プールだよ」
「え?だって……」
「それがバレて水ぶっかけられて、風邪ひいちゃったんだ」
「そうなんだ……」
小枝子は早とちりをしていた事を知った。
「彼が覗きをした」と聞いて、てっきり前と同じ事をしたのだと、勘違いしていたのだ。
裸を覗いた。というのと、水着姿を覗いた。というのでは、かなりの差がある。
それこそ、下着と水着くらいの違いだ。

バレンタインデーの、手作りチョコの件でもそうだったように。神無月小枝子には、こういった
早とちりをする傾向がある。
覗きをしたのは本当だった。ただしそれは、女子生徒が使っている時の、室内プールを覗いたというもの。
それを知っていれば、こんな風になるまで問い詰める事もなかったのに……。

「神無月さん、ありがとう。ここまで運んでくれて」
「いいの。それより私、勘違いしちゃってたみたい」
「覗きの事?それは本当だけど……」
「違うの。前の時みたく、シャワー室を覗いたのかと思ったの……」
小枝子がそう言うと、彼は顔を赤らめた。
あの一件を思い出すと、今でもその情景が浮かんでくるのだ。
「騙されたんだから、しょうがないよ」と言って、小枝子は許してくれたが、忘れる事は生涯ないだろう。

「あの……私に何かできる事があれば言って?」
「別にいいって」
「でも……」
笑って答えてくれる彼は、優しさの半面、小枝子にとっては苦痛だった。

「あ、そうだ。おみやげがあるの」
部屋の片づけに追われ、すっかり忘れていたお見舞い用の果物を取り出す小枝子。
何も出来る事が思いつかない彼女の、唯一のプレゼントはよく熟れたバナナだった。
320悲劇のホワイトデー6:2014/03/13(木) 18:35:48.91 ID:2T4cyZ9/
買い物袋から、それを取り出した小枝子を見て、彼の頭の中に
よこしまな想像が巡った。

さて、『バナナ』と『女子高生』という組み合わせが、どうしてよこしまになるのだろうか?
その辺は、個人の妄想の範囲内の事なので割愛したい。

「ねえ、神無月さん」
「何?」
「俺、覗きがしたかったんじゃないんだ」
「だから、それは勘違いだから……」
「俺、神無月さんの水着姿が見たかったんだ」

彼は言った。
神無月小枝子を好きになったのは、去年の夏。
泳いでいる姿があまりにも綺麗だったから、いつか告白したいと思っていた、と。
やっと付き合える事になったのは嬉しいが、今は冬なので、夏の様に水着姿を拝む機会が全くない。
(女子水泳部は見学厳禁だった)
だから、「水着姿を拝ましてくれないか?」と。

「見たいの?」
「見たい」
「……恥ずかしいけど」
「いいかな?」
「…………うん」
今日は部活を休んだが、泳ぐ予定だったので水着は持ってきていた。
つまり、いますぐ着替える事が出来る。という事だ。
恥じらいはあれど、見られるのが彼ならいいかという気持ちになるし、疑った償いとしても楽だ。

そんなわけで、小枝子は制服を脱いで水着に着替え始めた。
「えっ!ここで着替えてくれるの!?」
「あっ…そ、そうだよね。あっちで着替えるね」
小枝子は、ブラウスを脱ぐ時になって、やっと目の前で着替えるのがおかしいと気付いた。
彼はといえば、自分の発言に少し後悔していた。
(ドラゴンボールでこんなシーンあったなあ……)
着替え終わって、小枝子が水着姿で現れると、彼はとても元気になった。(意味深)

泳ぐ事に特化した水着というのは、それなりに体を覆う面積が小さい。
小学校のスクール水着がセパレート型になり、水着が上下で別れたうえに、覆う面積が多く
なった事は、スクール水着に夢を抱く紳士諸君に、大いに嘆かれたと聞く昨今だが、
競泳用の水着はそういう事情もなく、かなりきわどい形状をしているので安心だった。

詳しく言うと、背中が大きく露出していて、胸の谷間がハッキリ見え、かなりのハイレグ仕様。
特に、小枝子は水着のインナーを持参していなかったので、体の形が上も下もくっきり見えた。

これに、恥じらい顔プラス自分の為にだけ見せてくれているという理由が加わって、その破壊力は
すさまじいものだった。

「どうかな?」
もじもじしながら、そう聞く小枝子。
彼のよこしまな気持ちは、また一段と高まっていた。
321悲劇のホワイトデー7:2014/03/13(木) 18:36:46.44 ID:2T4cyZ9/
「すごく良いよ。もっと見せて」
彼はベッドから起きあがると、小枝子に注文をつけ出した。

具体的には、後ろ姿を見せてもらったり、体を大きく反らせた格好になってもらったり
という軽いものだった。が、
体の線がよく見える水着だけに、充分いやらしいポーズになった。

「じゃ、じゃあ今度は、バナナを食べてみて!」
「え……?これ、お見舞い用なんだけど……」
「あ、いや……神無月さんも食べようよ」
「でも……」
ここにきて、小枝子は承諾を渋った。

神無月小枝子は奥手な女の子である。それは、彼女の内向的な行動から見える姿である。
だけど、そんな性格だからといって、性的な知識に疎いわけではない。
よく読む雑誌の傾向からも分かるが、小枝子はむっつりスケベだった。
だから、『バナナを男の人の前で食べる』という行為がどういう意味を持つのか知っていた。
それゆえに、抵抗を感じているのだ。

「……変な意味じゃないよね?」
なんとなく念を押す小枝子。
「も、もちろん!」
「……じゃあ、一本だけ」

バナナの房の中から、一つだけちぎり取って見つめる小枝子。
彼女の頭の中で、よからぬ想像が巡り巡った。
なぜバナナを、男性器のように捉えてしまうのだろう?こんなにも平凡な果物なのに。
そりゃあ、一昔前は高級な果物とされて時期があったらしいが、今は簡単に手に入るのだ。
誰でも口にできる食べ物が、いやらしい意味を持つなんて変じゃない?

小枝子は、ゆっくりと丁寧に皮を剥いていった。
その視線はバナナに向いているが、頭の中では、自我との激しい妄想合戦を展開している。
バナナが、ほどよく食べやすい状態になると、今度はそれに口を近づける。

小さく口を開けて、その先端まで持っていく。
あんまり大きく口を開くと、意地汚いと思われるかもしれないからだ。
パクリとその先っぽを含んだ後、すぐには食べずに、一度口を離すと、先っぽをペロっと舐めた。
これだけでは味が分からないので、同じ動作を数回繰り返した。
ペロペロペロと舐める事によって、だんだんと舌がその味を理解しはじめる。
今度は、口に含んだ後に、そのまま咥えられる限界まで挑戦してみる。
これもまた、口に含んでは戻し、また含んでを繰り返す。

少しずつ舐め溶かして食べる小枝子。普段は、こんな食べ方をしたことなんてないのだ。
彼女としては、なるべく上品に見えるように食べているつもりだった。
いつしか、片手で持っていたバナナを両手持ちに切り替えて、愛おしそうに口に含んでいた。
「むぐっ」無理をして咥えた為、小枝子はゴホゴホと咳をした。
彼が、大丈夫かと声をかけると、涙目になりながらも笑い返し、小枝子はバナナを食べ続けた。

競泳水着の女子高生は、たった一本のバナナを食すのに、5分も時間をかけた。
322悲劇のホワイトデー8:2014/03/13(木) 18:39:05.97 ID:2T4cyZ9/
……ふう」
無事に(?)バナナを食べきった小枝子。
その顔は火照っていたが、満足そうに笑顔な笑顔だった。

彼の顔を見る。ベッドの上で座っている彼を見る。
とても興奮している彼の顔を見ると、小枝子はより一層、満足感を得た。
小枝子自身も興奮していて、体は快感を覚え、乳首が立っているのが良く分かった。
このままじゃマズいかも……。
身につけているものが、とても心許ないものだと気付いた小枝子は、急いで制服に着替える必要
に駆られた。
このままでは、彼にいやらしい女の子だと思われてしまう。と、思ったのだ。
「もういいよねっ!私、着替えるから!」そう言って、勢い良く立ち上がる小枝子。
そして、そのままぶっ倒れた。

・・・・・・

「神無月さん?!」
ずっと小枝子を見ていたはずの彼は、彼女がいきなり倒れこんだので、行動が追いつかなかった。
急いで、突っ伏している小枝子のもとに駆けよる。
小枝子の体は、かなりの熱を帯びていた。
どうやら小枝子も、流行り風邪に罹っていたようだ。
おそらく、クラスメイトの誰かにあてられたものだと思うが、彼は、自分が風邪をうつして
しまったのだと考えた。

何て事をしてしまったんだろう。彼女は自分が守らなくてはいけない、大切な人なのに。
罪の意識に苛まれた彼は、小枝子を自分のベッドに移すと、なんとか熱を冷ます方法を考えた。
うんうんと唸っている小枝子。
そんな姿を見ていたら、とても自分の風邪のことなんて気にしていられない。
さっき自分が倒れた事も忘れ、彼は、小枝子の為に氷嚢を作ってあげた。

「ありがとう……」
「救急車を呼ぼうか?」
「ううん、大丈夫。迷惑はかけられないもの」
小枝子は、たかが風邪のために病院に行くのを嫌がった。
だいぶ昔の事だが、風邪で病院に罹った際に、座薬を入れられた苦い経験があったのだ。
まさかとは思うが、今度も同じような事をされたら、生きていけないかもしれない。

「分かった。でも、動かない方がいいから、家に居てくれ」
「うん。ありがとう」
小枝子は苦しそうな表情で答えた。思った以上に、熱は高いらしい。

発汗が激しいので、なんとか水分を摂ってもらえるように促すが、今は飲み込む元気もないようだ。
とりあえず、今できる事をやろうとする彼は、なんと小枝子の着ている水着を脱がしだした。
水着を腰元まで脱がすと、なるべく見ないように努めながら、体の汗を拭きとっていく。
顔を上気させている彼女の体を拭くという行為は、こんな状況にもかかわらず、彼を興奮させた。
特に、腕を上げて脇の下を拭く時や、おっぱいを手で持ちあげて拭く時は、どうしても勃起してしまった。

それから1時間ほど経った。

相変わらず熱の下がらない小枝子。
そんな彼女を見続けた彼は、ついに最終兵器を使う事にする。それは小枝子の苦い経験の元。
すなわち『座薬』だった。
323悲劇のホワイトデー9:2014/03/13(木) 18:42:01.65 ID:2T4cyZ9/
座薬。
その効能は、彼が一番良く知っていた。だから彼女にも自信を持ってお勧め出来る。
問題は、小枝子が女の子だということだった。

「神無月さん」
「……なに?」
「これ、見える?」
「……なに?それ」
「これはね、座薬と言って……」
彼は、小枝子に座薬の説明をする。
小枝子は座薬の存在を知らないわけじゃない。むしろ、経験者だ。
しかし、熱のため意識が保てず、頭が回っていなかった。

「神無月さん、コレ、自分で出来る?」
「ハア…ハア……なに?」
「コレを、お尻に入れるんだよ」
「……うん」
「出来る?」
「……うん」
「出来ない?」
「……うん」
朦朧とした状態の小枝子。
彼の前で、裸に近い格好になっているのにも気がつかず、返事すらもあやふやだ。

もう、なりふり構ってはいられない。
こんなに弱っている彼女の姿を見ていたくないし、今から救急車を呼んでも時間がかかる。
ここは思い切って、自分が座薬を入れてあげなくては!

「神無月さん、ごめんね。すぐ済むからね」
「……うん」

彼は、小枝子の体をうつぶせにすると、腰元まで下げられた水着を下ろす。
今度は足先まで水着を移動させると、お尻が完全に露出した。そして、彼女の腰を両手で抱え上げ、
お尻を高く上げた状態にする。
こうして、やっと座薬が入れやすい状態にする事が出来たのだが……。

目の毒だ……。そう彼は思った。
神無月小枝子の股間を見るのは、これが初めてではない。
あの日、チョコを受け取った際も、彼女の股間は飽きるほど拝んだ。というか舐めた。
またこんなふうに拝める日が来るなんて、思いもよらなかった。
彼は、こんな時に疚しい考えを起こした自分を恥じた。でも目は離せなかった。

座薬の入ったケースから、本体を取り出し、狙いを定める。
小枝子のお尻の穴がハッキリ見える。その下の、薄い毛が生えている割れ目も。

ツプッ。

座薬をお尻の中心のすぼみに挿した。
だが、上手く入らない。プス、プス、と何度も繰り返す。
その度に、小枝子の声にならない声が聞こえてくる。おかしい。どうして上手く入れられないのだろう……。
彼は、小枝子のお尻の穴を見つめ、悩んだ。
324悲劇のホワイトデー10:2014/03/13(木) 18:53:15.91 ID:2T4cyZ9/
彼は、小枝子の尻たぶを掴むと、ぐいっと開いた。
こうすれば、入れやすくなるだろう。そう考えての事だ。
だが、その期待を裏切る様に、彼女のお尻の穴は座薬を拒否し続けた。

しばらくの間、彼は、ジッと小枝子の股間を見つめていた。
熱にうなされているせいで、ピクピクと微動を続ける部分を見ていると、
彼はある事に気が付いた。
もしかして彼女は、座薬を入れる際に息んでしまっているのではないか?
息む。つまりはうんこを出す時の動作だ。もしそうなら、座薬を入れるのは難しいことになる。
それを確認する為に。
そう。その為だけに彼は、人差し指を小枝子のお尻の穴に突っ込んだ。

くにっ。 ふにふに。 グググ……。

駄目だ。やっぱり押し出そうとしている。
まず指を入れて大きめの穴を作り、その後なら座薬も入れやすいかな?と思ったのだが……。

小枝子は、相変わらず苦しそうな顔を作っていた。
熱のせいもあるが、今の体勢も結構きつい。そして、あまり意識がないが、
彼に座薬を入れられようとしている事も考えれば、三重苦と言ってもいいかもしれない。
「神無月さん……」
彼としても、これ以上彼女を苦しめたくはない。だからといって、自分以外に
彼女を助ける人はいないのだ。

どうしたものかと悩んでいる彼に、ある閃きが生まれた。
上手く挿せない?どうしてだ?
それは、濡れていないからじゃないか?
潤滑剤を使えば、通しにくい穴も通るようになるんじゃないか?

そう考えた彼は、持っていた座薬の先端をペロリと舐め、唾液を塗布した。
これでいい。こうすれば、挿しやすくなる。
彼は意気込んで、小枝子の股間に座薬を挿した。
「あんっ!」

間違えた。
『挿す』とか、『濡れて』とか、『潤滑剤』とか考えていたせいで、狙いを女性器にしてしまった。
「ごめんね、神無月さん」と心の中で謝って、彼は正しい穴に狙いを変えた。

今度は上手く入れる事が出来た。
さあ、ここからが正念場だ。座薬を入れても、すぐに出されたら意味がない。
彼は座薬を入れた後、すぐに自分の指で栓をした。
第一関節くらいまで指を入れて、そのままの状態を維持する。
生温かい感触が指から伝わってくるが、そんな事は気にしていられない。
座薬を入れた瞬間から、小枝子が苦悶の表情を浮かべ、さきほどまでとは異なるタイプの汗を
出し始めた。おそらく脂汗だろう。
座薬のせいで、排泄欲が生まれているのだ。だが、それを許すわけにはいかない。

小枝子は何度も体を揺すり、お尻の中に入った異物を出そうとしたが、その度に彼は、
彼女の尻たぶを掴んで静止させた。

座薬が溶けただろう。という目安の30分程度、彼はずっと、小枝子のお尻の穴に指を挿入し続けた。
325悲劇のホワイトデー11:2014/03/13(木) 18:53:50.23 ID:2T4cyZ9/
・・・・・・

あれから、どのくらいの時間が経っただろうか。
小枝子はいつしか、安らかな寝息を立てて眠っていた。

彼はといえば、長い間入れ続けていた指を、綺麗に洗っている最中だった。
匂いはなかなか取れなかった。
何度も匂いを嗅いでは、その度に洗うという動作を繰り返し。
やっとの事で、石鹸臭が勝ったところだった。
彼女の排泄孔の匂いを知ってしまった事に、いまさらながら背徳感が湧きあがる。
だが、他に手はなかったのだ。それに、後悔なんてしていない。
この前の体験と同じく、この匂いも、一生忘れられそうになかった。

ピンポーン

突然、家のチャイムが鳴った。
今の時刻は、もう9時を回っている。一体誰だろう?

ドアを開けると、そこに立っていたのは藤堂由紀だった。
「もしかして、ここかな〜?と思ったんだけど……」
そう言って、ずかずかと上がりこむ由紀。
「ちょっと!理由だけでも言ってくれよ」
「小枝子よ。居るんでしょ?靴があるしね」
「どうしてそれを?」
「あんたね〜こんな時間まで小枝子を連れ込むなら、親に連絡しときなさい」
「えっ……あ、ごめん……」

由紀が、小枝子の親からの電話を受けたのは、今から少し前。
即座にこの場所に居ると分かったが、あまり心配をかけたくないだろうから、自分の家にいる
事にしたのだ。だから、小枝子には今すぐ家に帰ってもらわないと困る。

「ああ、いたいた。何?エッチしてお休み中?いい気なもんね〜」
気持ちよさそうに、布団にくるまっている小枝子を発見する由紀。
たとえ由紀でなくても、彼の部屋のベッドで寝ている姿を見たら、そう思ってしまうだろう。
「サエ!起きなさい全く!!」
「ふぇ……ユキ……?」
「何があったのかは、後でたっぷり聞かせてもらうから、早く起きなさい」
「……私も、あんまり記憶が」
「何言ってんの?」
由紀が勢いよく布団を取る。思った通り、すっぱだかの小枝子がそこにいた。
一体どれだけ楽しんだのだか……と、考えた由紀だったが、
「これは予想外だわ……」
「……あれ?私、どうして裸なの?」
由紀は、小枝子の声など聞いていなかった。
彼女の関心は、ベッドシーツに注がれていたのだ。
そこにあったものは、誰が見ても分かるくらいにハッキリとしたものだった。

「あんた……その歳でスカトロに目覚めたの……?」
愕然とする由紀。座薬を入れている間、おしりの穴を刺激し続けたせいで、小枝子は
知らず知らずのうちに漏らしていたようだ。

しかし、誰よりもそれに驚いたのは小枝子だった。
ついでにさっきまでの記憶も蘇り、彼女は今度は真っ青になって倒れた。
326悲劇のホワイトデー12:2014/03/13(木) 18:54:38.08 ID:2T4cyZ9/
小枝子が気を失ってしまったので、由紀は彼女をベッドから降ろし、
とりあえず目立つ排泄の後を綺麗に拭いた後、なぜか部屋の外に置いてあった制服を着せた。
とはいえ、いくら友達とはいえ尻ぬぐい(文字通り)をするのは嫌だったので、拭く作業や
後始末全般は、彼にさせた。
彼が小枝子のお尻を拭いている時、やけに広がっているお尻の穴が見えたので、
「何をしたら、こんなに大きく広がるのかしら?」と思いながらも何枚か写メを撮り、
腹いせに、部活の先輩たちに一斉送信した。

・・・・・・

「サエ!サエってば!」
由紀に揺さぶられ、小枝子はどこか既視感を覚えながら目を覚ました。
「ユキ……。私、一体……」
「うん、まあいいから帰ろう」
時間はもう10時になっていた。

やれやれ、どう言い訳しようかしら……。由紀はまだ、気苦労が絶えそうにない。
これは、自分が小枝子を焚きつけた罰なんだろうか?
一向に進展しない2人の仲を、無理矢理にくっつけようとした報いにしては、少々重い罰ではないか?
この時の由紀は、まさか小枝子が彼に座薬を入れられ続けたなんて、思いもよらなかった。

しかし、変態趣味があると思いながらも、友達でいてくれる彼女はとても良い子だと言える。
無断で撮った写メを先輩達に送らなければ、なお良かった。

「じゃあ……」
「うん。神無月さんが元気になってよかった」
「……あの事、誰にも内緒だからね」
「分かってる」
「あと……汚してごめんなさい」
「いいよ、気にしないで」
と言いつつ彼は、今日の寝床をどうしようかと悩んだ。
部屋に充満している彼女の臭いは、そう簡単に取れそうにない。

「早く帰ろう」と急かす由紀を尻目に、小枝子と彼はまだ、語りたい事があるようだ。
その理由は、少し涙ぐんでいる小枝子の表情を見れば分かる。
あんなみっともない格好で、あんなみっともない醜態を晒してしまったのだ。
どう考えても、嫌われたに決まっている。
「あの……私……」
顔から今にも火が出そうな小枝子。
そんな彼女に、彼は何を言おうか迷って、こう答えた。

「明日はチョコをあげないほうがいいかな?」
「……ホワイトデーの事?」
「うん。アレがあったから、チョコは食べにくいかと思って……」
アレ。
そう言われれば、連想出来なくもない。お菓子業界には致命的なイメージダウンだが。
「だからさ。別のものあげてもいいかな?」
「……私の事、嫌いになったんじゃないの?」
「神無月さんの事が嫌いなら、あんな事はしないって!」
「……うん」
どう言われようが、今はとても気分が盛り上がらない。
そう容易く、払拭できる問題ではないのだ。
327悲劇のホワイトデー13:2014/03/13(木) 18:55:58.81 ID:2T4cyZ9/
「あ、でもホワイトチョコならいいかな?」
あれなら、色からの連想が不可能なので……と、彼は言う。

目の前で、自分の為にうんうん唸って考えている彼を見て、小枝子は少し
元気を取り戻した。

「私、なんでもいいよ」
「本当に?でも……」
「うん。だから、プレゼントしてくれるなら何でもいいから」
「分かったよ」
小枝子がそれ以上何もいわないので、彼も承諾した。
と思いきや、
「じゃあ、バナナをあげるよ!」
「……え?どうして?」
「好きなんじゃないの?バナナ。すごく美味しそうに食べてたから」
「……あ、あれはっ!」

競泳水着を着て、バナナを愛おしそうに食べた小枝子。
確かに、大好きに見えただろう。何に模しての食べ方かは言及しなければ。
「いいかな?」
「……も、もらえるなら、何でも……」
尻すぼみに答える小枝子。その頭の中では、よからぬイメージが交錯している。

「あっでも、それだけだと安いから、やっぱりチョコも」
「……う、うん」
「大丈夫。ホワイトチョコをあげるから」
「……ぅ、うん」
「決まり!チョコとバナナをあげるから、明日楽しみにしてて!」
「………………ぅん」

小枝子の頭の中には、昨夜見た夢の情景が、克明に映し出されている。
由紀が、「早くしろバカップル!!」と吠えていているが、そんな事どうでもいい。
今日の夢は、前よりもっと凄いものが見れそうだ。
それこそ、今日の悲劇を塗り替えるくらいの、を。

・・・・・・

帰路。
「ユキ。彼、仮病じゃなかったよ」
小枝子は気になっていた話題を切り出した。元はと言えば、それが発端だったからだ。
「そうなの?元気そうだったけど……」
「それは、治りかけてたからだよ」
「……ねえサエ、もしかして風邪引いてる?」
「どうして?」
「顔がずーっと赤いままだから」
小枝子の熱は、もうほとんど引いていた。今の火照り顔は、まだトリップ半ばの状態だからだった。
「大丈夫?明日、学校休まないわよね?」
「うん、もちろん」
休むはずがない。もう彼にプレゼントを貰う約束をしているのだから。

今日がホワイトデー当日じゃなくて、本当に良かった。
もしその日なら、バレンタインに引き続き、ろくな事が起きない日というジンクスが付いてしまう。
幸いにも、彼に嫌われることなく迎えられるホワイトデーの日を、小枝子は心待ちにしたのだった。
328悲劇のホワイトデー14:2014/03/13(木) 19:01:15.41 ID:2T4cyZ9/
・・・・・・

次の日。
つまり、ホワイトデー当日。

小枝子が学校に行くと、彼が元気に登校している姿が見えた。
昨日、熱がありながらも自分を看病してくれた彼を、小枝子は心配していない訳ではなかったのだ。
その件は、小枝子の杞憂に終わった。

その代わりと言っては何だが、風邪の他に、あるものが学校で流行っていた。
由紀が昨日撮った写メが、いつの間にかクラス全体に行き渡っていたのだ。

一体誰が広めたかなんて分からない。先輩に送られた小枝子のお尻の穴の画像は、
巡り巡って、校内のほぼ全ての人が知っているらしかった。

もちろん顔は写っていないし、そう言われなければ、何の画像かも分からない写真だけど、
男の尻の穴ではない事は、そこに写っている性器の形から、容易に想像できた。
小枝子の問題は、この日を境に繰り広げられる『謎のお尻の穴画像』論争に、どれだけ無関心を
貫き通せるかという事だ。

おそらく、学年が上がっても話題にのぼるであろうこの論争。
彼女はどうする事も出来ず、ヒヤヒヤしながら俯いて、それを見守っているしかないのだった。



おわり。
329名無しさん@ピンキー:2014/03/13(木) 19:05:54.90 ID:2T4cyZ9/
終わりです。
>>317さん、支援ありがとうございました。

時期イベントネタもありかな〜と思って書きましたが、
露出という点では弱いですね……。
330名無しさん@ピンキー:2014/03/14(金) 02:17:51.63 ID:dEhyV+00
後半単体で「そこは違う穴!」スレに投稿すべきだな
間違いない
331名無しさん@ピンキー:2014/03/14(金) 06:57:48.68 ID:V+lp8Xfi
>>330さんへ、
露出に括って話を展開するのは難しいですね……
スレ違い投稿、失礼しました。

もっと上手く話が練れるようになりたい……。
332名無しさん@ピンキー:2014/03/14(金) 09:18:34.44 ID:rbDG3pMX
ぜび一度ベタなシチュのを書いてもらいたい

着替えの下着がない!みたいな展開からの股間露出とか
333名無しさん@ピンキー:2014/03/14(金) 22:30:09.80 ID:EZgX7Qzh
>>332さんへ、
そういうシチュ大好物です。
今書いている混浴話含め、書けたら必ず投下します。
334名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 02:05:12.08 ID:em3zf6J5
http://elephant.2chblog.jp/archives/52075159.html
アフィまとめ注意
強制露出羞恥系のSS見つけたから貼っておきますね
335名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 18:55:49.35 ID:eaZi6m+O
500KBに近いけど何も起こらないな
板の仕様でも変わったのか
336名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 19:19:31.94 ID:GjidT+ww
500KB近くなったからって今も昔も何も起こらなかったと思うけど・・・
何が起こると思ってたの?
337名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 19:40:51.82 ID:F4K96aG9
次スレ立てる?
338名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 19:56:12.34 ID:eaZi6m+O
>>336
>「オレンジ」datのサイズが480kbを超えたスレッド
俺の使っている専用ブラウザにはこんな機能があるので
落ちかかっているスレはすぐ分かるんだけど
今回は働いていないからスレの仕様でも変わったのかなと言う話
339名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 20:03:01.60 ID:JNFhLE8y
ネタかぶりを気にして執筆を躊躇している作者の皆様
気にしなくていいのでどんどん投下してもらっていいですよ
定番のネタも大歓迎です
340名無しさん@ピンキー:2014/03/16(日) 21:13:37.76 ID:F4K96aG9
異論も無いみたいだし行ってくる
341340:2014/03/16(日) 21:25:21.68 ID:zprWlJmp
立てた

女の子が露出する/させられる小説 その9
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1394972627/
342名無しさん@ピンキー
>>341