「仮面ライダーのエロパロが読みたい! それは立派な欲望だ、実に素晴らしい!!」
「純愛、陵辱、萌えに燃え……どれも読みたいって思ってたろ?」
「一緒にsageてください……変身!」
「ネタバレには前置きを。注意書きも適切に使用しなければ美しい終末は迎えられません」
「規制で困った時は避難所もありますよ。あ、定時なので私はこれで」
「相変わらずクールだねぇ……素敵っ!」
「見たまえ、新しいSSの誕生だよ!! ハピパスディッ!!!」
「映司! これ使え!」
「sageと、2010年6月当時の放送作品……。
判ってる……おまえがやれって言うなら、おまえが、本当にやりたいことなんだよな」
「アンク……ありがとう」
*避難所・保管庫・過去ログは
>>2 *不快な書き込みや好きでない話題はスルー、あくまでも大人の為のスレです
*ねたバレは前書き警告+空白改行をする
*属性注意書きやカップリングは前書きか名前欄に明記推奨
*他の人の作品投下後、数レスまたは半日待ってからの
作品投下をお願いします(作品が流れるのを防止するためetc.)
*次スレは>980か容量480KB、作品投下も同じタイミングで中断して次スレへ
前スレ 仮面ライダー総合エロパロスレ14
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1304609532/
以上でテンプレ終了です
不備、または追加等がありましたら補足お願いします
>>1乙
鴻上会長のテンション、大好きだった。
冬映画にも会長いてくれないと寂しい。
もちろん、里中くんの太腿も健在で。
>>1乙!
それにしても、ネットに強いとはいえ
転入してきたばっかでまだ知ってる人もいないであろう弦太朗の携帯番号を調べ上げてる友子凄いな
弦太朗、保存してるエロ動画とかもバレてんじゃないかw
お着替えシーンで弦ちゃんのあれが勃ってしまい宇宙服が着れないからユウキが抜いてあげるくらいはしたに違いない
弦ちゃんにスクールカーストの戒律に逆らった、代償としての見せしめで
アメフト部の屈強な男に輪姦されるユウキ。乱暴にされ何十回と口に膣に身体に出され気を失ったユウキの髪を掴んでムリヤリ、起こして奴隷になる宣言をさせ続きをしようとした時に
オリオンゾディアック乱入でお姫様抱っこされ安全な場所に運ばれるユウキ
その頃、弦ちゃんは友人作りに勤しんでいた
>>1乙!
大文字が予想以上にヘタレだったもんで、
敵登場→クイーンを置いて大文字が逃走→取り残されたクイーンを弦太朗が助ける→クイーンが心変わりしてフラグキター
…な展開が来たりするのかな、なんて考えている
ユウキ・友子・美羽の三人で弦太朗の引っ張り合いとかあったら微笑ましいな ハーレムおいしいです
10 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:45:54.90 ID:/X8p64ap
>>1乙であります。
今日のフォーゼはユウキが可愛くて、弦ちゃんが男の子で萌えた。
しかし、弦ちゃんは色んな人とフラグ立てそうだな。
学園ものってことで、これからどんどん生徒の投入は可能だろうし。
そして先週からオーズ一話から見返してたら映比奈に萌え滾ったので、欲望のままに書き散らかしてみた。
43話ネタです。NGワードは映比奈で。
11 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:48:06.90 ID:/X8p64ap
「お弁当、作ってきた」
はにかむように笑う、比奈の笑顔に、体の中で暴れだしそうになっていた紫のメダルが抑えられる。
(ああ、そっか……)
優しさがあるからだ。比奈の優しさがここに。
「ごちそうさま、比奈ちゃん」
「お粗末さまでした」
弁当箱を丁寧に包みなおす比奈の手元を見て、彼女が自分のためにしてくれる全てに安らぎを覚える。
さらりと流れる髪の毛を見てるのが何だか照れくさくて、映司は空を見上げた。
「明日もいい天気かなぁ」
見上げた夜空には月が見えて、視界がまだ濁っていないことにホッとする。
「きっといい天気だよ。さ、映司くん、帰ろ」
「え?」
「傍にいるって言ったでしょ?私もここで野宿なの?」
悪戯っぽく笑う比奈に映司が慌てる。
「そ、それはさせるわけには…。俺だけならいいけど」
「うん。お布団、干しておいた。あったかくて気持ちいいよ。それにお風呂にも入って、あ、それから、ホットミルク作るね」
甲斐甲斐しい比奈の言葉と笑顔に、映司はグリード化していく自分を押さえ込める気がした。
心を救うのは、力じゃない。心なのだ。
「うん、嬉しいな」
比奈が手を伸ばしてくる。
この手は、届く。比奈に、届くのだ、まだ。
静かな夜だ。
映司は月を見上げて、まだ綺麗に見える光を飽きずに見続けていた。
(……いつまで綺麗に見えるんだろう)
綺麗なものを綺麗だと、いつまで感じることが出来るだろう。
一つずつ失っていく「感じる」という当たり前のこと。
グリードが欲してやまないのは知らないから、だけど知っている人間が失ってしまうのは、恐怖でしかない。
「映司くん?」
綺麗な声だと、安心して振り返る。
比奈が、ストールを肩にかけてまっすぐに映司を見ていた。
「比奈ちゃん。まだ寝てなかったの?」
「眠れなくて」
「そっか」
「……うん」
映司に寄り添うように比奈が肩を寄せてくる。綺麗な温もりを感じて、映司は目を閉じた。
12 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:49:19.88 ID:/X8p64ap
「比奈ちゃん」
「何?」
「俺、まだ大丈夫だよね」
「映司くん、まだ、なんて言わないで」
「……」
「まだ、じゃない。ずっと大丈夫。映司くんは映司くんだから」
映司をどこへも行かせないと、比奈の手に力が籠もる。
「痛いよ、比奈ちゃん」
「あ、や、やだ、ごめんなさい…!」
「いや」
クス、と映司が笑って映司の腕を掴む比奈の手に自分の手のひらを重ねる。
「痛い、って感じるのが嬉しい」
「映司くん……」
「俺は、ちゃんとここにいるんだって分かる。分かるよ、比奈ちゃん」
「……」
言葉が出ない。
映司は、比奈を安心させたかった。比奈は映司を守りたかった。
願いは、お互いを大事に思う心一つなのに。
(私は、映司くんが好きなんだ……)
きっと随分前から芽吹いていた比奈の恋心が、花を咲かせる。
火野映司が好きだ、大好きだ。
「……そろそろ休もうか、比奈ちゃん」
「……嫌」
「比奈ちゃん」
「まだ、映司くんと一緒にいたい」
映司の肩に頭を預けるように、比奈が寄りかかってくる。
甘い香りが映司の鼻腔を擽り、まだ比奈の香りが分かることに安堵し、そして、メダルが巣くう映司の「欲望」が刺激される。
「比奈ちゃん、だめ」
「映司くん」
比奈の両肩に手を置き、ゆっくりと比奈の体を引き剥がす。
メダルの欲望のままに、蹂躙してはいけない。
比奈は、映司にとって誰よりも何よりも特別な女の子なのだ。
メダルの暴走から守ってくれる比奈を、メダルの欲望の餌食になどできない。
「比奈ちゃんは女の子なんだよ。だから、だめ」
「……」
「比奈ちゃんの優しさにつけ込むようなこと、しちゃいけないでしょ。
いけないって分かってるのに……比奈ちゃんに対してだけは、俺、自信ないよ」
「……つけこむんじゃない。私の願いでもあるの」
比奈が泣きそうな目で映司を見上げる。
13 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:50:47.49 ID:/X8p64ap
「映司くんを、ちゃんと抱きしめたい。私は映司くんを守りたい。……映司くんが好きだから」
「比奈ちゃん……」
優しい欲望が、映司を包む。
比奈の肩からストールが落ち、肌蹴た白い肩に、映司は息を飲んだ。
甘く柔らかな異性の色香に惹きつけられ、映司は心に沸き起こる、確かな熱を感じた。
比奈が、欲しい。
体も、心も、全部。
「……比奈ちゃん」
長く綺麗な髪を撫でると、比奈が声に出さないで小さく囁いた。
……映司くんが、欲しい。
ああ、もう駄目だと思った。
鉄壁のはずの理性と罪悪感が砂のように脆く崩れていく。
「我慢、もう無理そうだよ」
比奈を抱きしめて耳元でそう囁くと、比奈が少しだけ体を固くしながらも映司の腕の中に潜り込んでくる。
「……連れて行って」
「……」
「たまには、抱っこされる側になりたい」
緊張を和らげるような比奈の言葉に、映司は比奈を抱き上げ
「俺もたまには、比奈ちゃんを抱っこする側になりたい」
と笑う。
比奈は映司の胸の頭を預け、首に縋るように腕を回し、彼に女性として扱われ、見られる自分に悦びを覚えた。
そのまま、映司のために用意していた客間に入るまで、二人は何も言えなかった。
零れてくる心が溢れすぎて、言葉にできなかった。
布団の上に下ろされると、太陽の香りがして、映司にも分かる。
まだ、匂いは分かる。大丈夫。
「映司くん……」
「ん?」
「あ、あの……わ、たし……すごく、ドキドキ、してて……」
「うん」
「恥ずかしくて……」
「……うん」
「だけど……映司くんに、なら……」
震える比奈の指先が愛おしくて、映司は比奈の手を取り、そこにキスを落とした。
「うん……。俺も、ドキドキしてる。比奈ちゃんと、同じ」
「……映司くん」
「……いいかな?」
比奈の体を布団の横たえると、映司が覆いかぶさるように比奈の顔を見つめる。
14 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:51:38.21 ID:/X8p64ap
真っ直ぐで綺麗な、誠実な瞳だ。
この瞳が紫に光る時、彼は、人ではなくなるかもしれない。そんなことは、絶対に嫌だ。
「うん……」
比奈が頷くと、映司がキスを重ねてきた。
初めてのキスの甘さと感触に比奈の唇が強張る。だが、映司にはその唇の緊張すら感じることが嬉しい。
比奈の肌蹴た肩に唇をつけると、そっと服に手を掛ける。
「ま、待って……」
比奈の手が、映司の手を止める。
「自分で、やる……」
脱がされるより、自分で脱ぐほうがまだ恥ずかしくないかも、なんて思ったのだが、映司の手が比奈の手に重なる。
「駄目だよ。脱がせるのも、男の楽しみなんだから」
「……映司くんのエッチ」
「こういう俺は嫌?」
「嫌なわけないの分かってて言うの、ずるい」
少し拗ねた様な比奈の口調から、緊張が和らいだ。
楽しげに映司は笑うと、比奈の頭を抱くようにしてキスを落とし、服の中に手を侵入させる。
いつか、真木のように変わってしまうかもしれない手で、比奈に触れると変化の恐怖を忘れられる気がした。
温かい、人の、温度だ。いや、比奈だからだ。こんなに安らぎも悦びも感じるのは。
「あ……」
わき腹を撫で、片方の手が比奈の乳房を包むように触れると、比奈の漏らした吐息の甘さに映司の下半身が反応する。
(なんか、やばい……)
欲情に誘われるままに、映司は比奈の肌に手を這わせた。
指を埋めるように力を入れると弾力のある場所が映司の指を跳ね返し、その感触が飽きなくて何度もなで、埋め、固くなった乳房の先端を指の腹で撫でる。
「あ、あ……ぁ、ん……ッ」
映司の手から伝わるものが、比奈の唇から声になって零れる。
ぼんやりとした羞恥の中を漂っているうちに、気づけば、着ていたものは全て投げ出されていた。
見られて恥ずかしい、という意識と、映司になら見られても構わない、と大胆な思いが比奈の中で融けて混じりあっていく。
「映司くんも、脱いでくれないと私一人じゃ恥ずかしい……」
「そうだね」
映司が苦笑して、服を脱ぐと薄い暗闇の中の筋肉質な体が比奈の目に映る。
何度となく見てきて、手当てをして触れたことだってあるのに、今、目の前にある映司の体は比奈の知らないもののような気がした。
だが、それは当然だ。彼の「男」としての欲望を求めた自分ならば。
「……ちゃんと、俺にも触れてね」
「うん」
手のひらを伸ばし、映司の胸板に触れると、手のひらの向こうから心臓の音が感じられた。
少し速い鼓動。映司が興奮しているのが伝わってきて、比奈の手のひらが熱くなる。
(もっと、映司くんを感じたい……)
比奈が自然にそう思うと同時に、映司にもスイッチが入った。
キスを重ね、そっと舌先で比奈の唇を割ると侵入して柔らかな比奈の舌を捕らえる。
粘膜と粘膜の絡み合う刺激に押され、お互いを貪るようなキスを繰り返し、キスだけではなくお互いに触れる手も大胆になっていく。
もっと、欲しい。
映司の高ぶりが愛撫に変わる。
うなじを舐め、そのまま尖らせた舌先で鎖骨を辿り、乳房を擽り固く尖った先端を吸い上げる。
15 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:52:22.35 ID:/X8p64ap
「あ!」
静電気のような突然の刺激に比奈の背中がしなる。
知識として持ってはいても、自分の体で知るのは初めての事ばかりなのだ。
「ごめん、痛かった?」
心配そうに映司が比奈の顔を覗き込む。
「ち、ちが…痛いんじゃなくて、その……びくって、して……」
「……そっか」
「……変?」
「いや。……可愛くて、たまらない」
「……ッ」
「可愛いよ、比奈ちゃん」
色付いた映司の囁きに比奈の体が疼く。
映司の声も、手も、全部ここにあって、繋がろうとしているお互いの体を感じて、ああ、そうか、と得心する。
(だから、人はみんな好きな人と、抱き合えるんだ)
恋の欲望の一つの行為として。
映司の手が比奈の乳房の膨らみを両手で存分に楽しむと、比奈の内腿を撫で、付け根に辿り着き、潤みを含んだ場所に触れる。
くちゅ、と淫猥な滴りが響き、比奈は映司の触れている場所の熱と音に、今までにない羞恥を覚えた。
映司の手に感じている自分の体が、少し怖い。
「ん、ぁあ……ッ」
脚を閉じようと無意識に腿を擦り合わせると、映司の手が比奈の太ももに閉じ込められて、指を茂みの中へ這わせていく。
「あ、あ……ッ!ん、はぁ……ッ!」
まだ、外側しか弄っていないのに比奈が敏感に声を挙げて映司の耳を楽しませる。
いや、映司も余裕などない。
組み敷いた体の柔らかさ、温かさ、甘さ、何もかも感じるからこそ欲してしまう。
(……これが、欲しいってことなのかな)
熱に満ちた感情の中で、そんな事を思う。
比奈が好きだ。大好きだ。こんなに、大事な女の子は他にいない。
力の抜けた比奈の脚を撫でると、ゆっくりと指を内側へ沈める。
「んん……ッ」
これだけでもきついのだろう、眉根を寄せて、耐えるいじらしい表情に、映司が昂ぶる。
「力、抜いて……比奈ちゃん」
「う、ん……」
必死で力を抜こうとする比奈の髪を撫で、優しくキスを繰り返し、少しずつ指を沈めていく。
二つ目の間接まで比奈の中に入り込んだところで中をそっと擽った。
「あ、ん!」
今までにない感覚に比奈の声が甲高く挙がる。
だが、同時に痛みではない何かじわりとした甘いものが染み出してきて、頭の芯を直撃する。
「あ、ぁ…ッ!」
比奈の指先が震えてきつくシーツを掴む。
しどけないよがり声に、映司は急ぎすぎているかもしれないと考え、ゆっくりと指を抜いた。
「あ、はぁ……ふ……」
「比奈ちゃん、もう少し、ゆっくりするから」
「ん……」
比奈の膝に手を置くと脚を開かせ、比奈は羞恥でどうにかなりそうだったが、しているのが映司だから委ねることができた。
そうだ、こんな恥ずかしいこと、好きな人じゃなきゃできない、許せない。
くちゅ……
映司の舌先がいやらしい音を立てた。
16 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:53:17.96 ID:/X8p64ap
「あ、…っあッ!んぁ……ッ!やぁ、な、に……ッ!」
映司の舌が、指が、茂みの中で比奈の一番敏感で未熟な場所を捕らえる。
「あ、だめ…!そ、こ、だめ、映司く……ッ!」
頭のてっぺんまで突き抜けるような気持ち良さに比奈の感情が揺さぶられる。
(きもちいい、きもちよくて…怖い…ッ!)
好きな人に触れられるとこんなになってしまうのか。
なら、繋がったらどうなるのか。
考えようとして、だが、そんな思いは映司の愛撫に奪われていく。
「や、や…!あ、あぁ……!き、もち……い……!」
「……ッ比奈ちゃん…気持ちいいんだ…?」
「ん…うん……ッ、だめ…も……からだ、おかし……ッ」
うなされたような比奈の嬌声は素直で、映司は比奈のこんな淫らな姿を初めて目にするのが自分であることに悦びを覚えた。
(……比奈ちゃん、今、俺に抱かれてるんだ……)
そうだ、今、比奈を抱いている。
自分の愛撫一つ一つに気持ちよくなって、声を挙げて、濡らして……。
「あ、ぁ……!あ、ああ…ぁやぁああッ!」
映司が比奈の一番敏感な場所をきつく吸い上げた瞬間、比奈の背中がしなり、一際大きな悲鳴が上がった。
「比奈ちゃん、イっちゃった?」
「え…?今の……?」
知識としては持っていたが、今のがそうなのか。
「そう……なのかな」
「うん……。可愛いよ」
「……あんまり、言わないで」
「どうして?比奈ちゃんは可愛いよ」
映司の大きな手が比奈の額を撫でる。
「あの、映司くん……」
「ん?」
「つ、続き……は……?」
真っ赤になって潤んだ目で映司を見上げてくる比奈を見て、映司は自分の我慢も限界であることを意識する。
「ん……。比奈ちゃん、体、力抜いて、楽に……してて。きつい思い、させちゃう、から」
「うん……」
息を整えて、映司が比奈に自分自身を宛がう。
「ふ……」
少し体を推し進めると比奈の顔が歪む。
「比奈…ちゃ…、ごめ……」
「ん、だい、じょ……ぶ……」
少しでも楽になるようにと、比奈の体をそっと触り緊張を波紋のように広げていく。
比奈も、映司に少しでも応えようと体の力を抜くように深い息を吐く。
「は……」
ぽたりと、比奈の肌に映司の汗が滴り落ちる。
ゆっくりと、少しずつ比奈の敏感な場所を弄り、潤滑さを促し、少しずつ映司と比奈が深く繋がっていく。
「あ…んん……ッ」
気持ちよさと痛みが混ざり合って、比奈の声が甘くなっていき、映司の耳を打ち映司も声が漏れる。
「く……ぁ、あ、比奈……ちゃん……」
「ん、映司く……あ、や……感じ、る……映司くん……が、いる……」
うわ言のような比奈の言葉に、映司が昂ぶる。
「全部……入った、よ……」
映司の手が比奈の手を取り、繋がっている場所に導く。
「あ……」
柔らかな中に、固く猛るものを感じる。
今、確かに映司と繋がっているのだ。
17 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:54:06.23 ID:/X8p64ap
「映司くん……」
「ごめん、俺、男だから……比奈ちゃんの痛み、分かんないけど……」
「ううん……。いいの……」
羞恥も、痛みも、こうやって受け入れることも、女だから分かる悦びで尊いことなのだと、だから強くなれる。
映司を守る、必ず守る。
(アンク……そのためなら、あなたとも私も戦う)
アンクを守りたい気持ちと映司を守りたい気持ちが、同時に成り立たないのならば、選ぶしかない。
「きて……」
「……」
「好きだよ、映司くん……」
「比奈、ちゃん…!」
比奈を強く抱きしめて、突き上げる。
「ああぁ……ッ!」
痛みで、一瞬、気絶するかと思ったが映司の腕の熱さに縋りつくようにして意識を保つ。
「あ、ん…!ああ、映司……く……ッ!」
比奈の力に抱き潰されそうだが、それも悪くない、なんて思いながら映司は比奈にキスを重ね、比奈の中をこじ開けながら突き上げると比奈の中が映司を締め付けてくる。
融けそうに熱くて、気持ちよくて、セックスはこんなに気持ちいい行為だっただろうか、なんて思う。
「あ、あ…ッ!や…映司……く…ッ!」
綺麗な黒髪を振り乱して、比奈が映司の下で跳ねる、踊る、縋りつく。
ぐちゃぐちゃと交じり合う音が濃厚に響き、声も、息も、お互いにどうやって重なっているのか分かる。
一つになっていく心地良さ。
グリードが欲望を飲み込んでいき、尚乾くのとは違う、満たされていくもの。
突き上げて、抉って、求めて、熱くて、快楽を知って。
「比奈ちゃん…っ、俺、やば……、も……う……ッ」
頭の芯が、切れそうだ。
比奈の中で暴れ、突き上げ、限界が近い。
「んんぅ……ッ!あ、映司く…!映司くん……!」
映司の大きな猛りを感じた比奈は、このまま、中で、全部受け止めたいと、本能で欲した。
「きて…!」
「あ……比奈ちゃ……!」
「す、き……!映司く……!」
比奈が映司の腰に脚を強く絡めた時、映司自身がきつく締め上げられ、一瞬で限界が訪れた。
「ごめ…、で、る……!」
喘ぐように映司が呻くと同時に、比奈の中に映司の欲望が放たれ、比奈が全てを受け止める。
「あ……はぁ……」
感じるとか、正直まだよく分からない。だけど、今、確かに受け止めたものは映司の欲望の一つに他ならない。
だとしたら、自分は映司の欲望の欠片になれた。
ずる、と映司が比奈の中から自身と抜くと、比奈の体がぶるっと震えた。
「比奈ちゃ……」
「映司、く……」
何故か、涙が零れた。
止まらなくて、両手で頬を覆って、比奈がしゃくりあげる。
「ひ、比奈ちゃん…!あ、あの……俺、やりすぎちゃって!ごめん…!」
慌てた映司が比奈の手を取ろうとした時、比奈が映司の背中に手を回して彼を抱きしめる。
「違うの……違う。わ、たし……」
強くなりたい、もっと強くなりたい。
彼の命を願いを、守りたい。
「ご、めんね、……強くなるのって、難しいなぁ……」
「うん、難しいよね……」
汗だくのまま、熱い体を抱きしめあって、映司はまだこの瞬間「人間」でいられることに安堵した。
「難しいけど、強くなりたい、俺。……比奈ちゃんも、アンクも、守りたい」
ああ、やっぱり彼はアンクも守りたいのだ。
信吾も、アンクも、比奈も、全て守りたいのだ。
全てに手を届かせたいのだ。
だったら、手を伸ばそう、繋ごう、映司を決して離すまい。
アンクまで守りたい映司の気持ちに、せめて寄り添って。
そうしたら、アンクを捨てない道が比奈にも見える気がした。
18 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:55:04.59 ID:/X8p64ap
「私も……だよ」
「じゃあ強くなろう、比奈ちゃん。俺たち、もっと強くなろう」
「うん…うん、映司くん」
零れた涙は、映司の腕の中で消えた。
比奈の決意と同じだけの強さで映司も思う。
きっと、強さは自分ひとりで手に入れられるものではない。
傍に大切な人がいて、その人の幸せや笑顔を守りたくて、強くなれるのだ。
「乾いて」しまってから、欲しいものなんてなくて、誰にも執着できなかった。
だけど、今は違う。
アンクを助けることに、比奈を守ることに、強く執着している。
(そのためなら、俺、何でもする。何でもするよ)
ぎゅう、と比奈を抱きしめて息をつく。
大丈夫、まだ、心も体も人間だ。
比奈を抱く手は、欲望じゃなく、愛情だ。
(俺は、戦う)
映司は覚悟の言葉を胸の中で呟いて、そっと比奈ともう一度キスを交わした。
月が綺麗な夜だった。
その月の下で、世界の終わりを願うものと、世界を守りたいものとの心と力の戦いが始まろうとしていた。
終
19 :
映比奈:2011/09/12(月) 00:59:32.68 ID:/X8p64ap
終了です。
スレ、一発目投下させていただきました。このスレも賑わいますように。
自分はまだしばらく映比奈に滾りそうwww
映司は動かしにくいけど(エロ的に)比奈ちゃんが積極的ならばいけると書いて思った。
フォーゼはユウキの「弦ちゃん」呼びがツボる。元気ヒロインいいなぁ。
一発目GJ!
GJ!映比奈大好きだ!
GGGGJJJJ!!素晴らしっ!萌えるしエロい!映比奈大好きだ
ユウキの朝からの健全エロは刺激的すぎじゃございませんか、監督w
昨日の賢吾に腕絡めるとか良いスキンシップだ、もっとやれ
GJ!!!!!
切ないしエロいし、どんだけ萌えころげりゃいいんだこれ
新スレありがとうございます。
昨日のフォーゼの「早く脱いで」の後を補完したので投下します!
勝手に弦ちゃんは童貞設定でw
「どうしたの? 弦ちゃんも早く脱いで」
少し上目遣いでそう言って、ユウキはさっさとブラウスのボタンを外し始めた。
「そ、それは、どういうことかな……」
照れる弦太郎に、ユウキは悪戯っぽく尋ねた。
「あれ、弦ちゃん、ひょっとして初めて?」
「べっ!べべべべ別にそんなこと、ねぇけどよ……」
「そう? じゃあ、あとは弦ちゃんが脱がして」
あっという間にブラウスとスカートを脱ぎ捨てたユウキが、弦太郎の正面に立ち、顔をまっすぐ見上げた。
「ユ、ユウキ……」
弦太郎が唾を飲み込む。
淡いピンクのブラとショーツだけを身に付けたユウキの、ほっそりした白い肢体が露になっていた。
「ユウキ、お前……小学生の時とずいぶん違うんだな」
「当たり前でしょ? あたし、もう高校生だよ……」
弦太郎は急いでガクランを脱ぎ、おそるおそる手をユウキの背後に回すと、散々苦労しながらブラのホックを外した。
ユウキは手際の悪い弦太郎の作業を、微笑みながら静かに見守っている。
弦太郎は慎重に肩紐に指をかけると、そっとブラを手前に外した。
「おぉ………」
弦太郎の目前に、眩しいほどに白い、柔らかな丸みを帯びた乳房が現れた。
なめらかな曲面の先端には、綺麗な桃色の乳首が恥ずかしげに立っている。
初めて見る女の子の胸に、弦太郎は頭がクラクラした。
「へへ……やっぱり、ちょっと恥ずかしいね……」
そう言ってユウキは頬を赤らめ、恥ずかしそうに笑って弦太郎を見た。
その瞬間に弦太郎の理性は弾け飛んだ。
「ユ、ユウキーーー!!!」
「きゃっ! ちょっと……!!」
弦太郎は矢も楯もたまらずにユウキをその場に押し倒した。
ユウキの肌は弦太郎の手に吸い付くようになめらかで、驚くほどに柔らかだった。
弦太郎は夢中でユウキのスレンダーな裸身を撫で回し、白い肌に口づけた。
「んっ……弦ちゃん、もっと、優しくして……」
「お、おぉ、わりィ……」
弦太郎は慌ててユウキから離れ、今度は慎重に手を伸ばした。
すらりと伸びた細い首筋から丸い肩、胸のふくらみからくびれた腰へと、ゆっくり手のひらを這わせて行く。
可愛らしい乳首を舌で転がすと、ユウキの口からかすかな吐息が洩れた。
「ぁ……んっ……」
始めはくすぐったそうにぎこちない愛撫を受け入れていたユウキは、いつしか気持ち良さそうに目を閉じ、弦太郎の真摯な動きに身を任せ始めた。
「ふふっ……弦ちゃんて、やっぱり優しいね………」
「えっ?」
ふいの言葉にユウキの顔を見た弦太郎は、自分を見つめる濡れた瞳に気付くと、気まずそうに目を逸らした。
「ねえ、触って……」
ユウキは密やかな声で囁くと、弦太郎の手を取り、そのまま下着の中へと導いた。
「お、おい、ちょっと……」
導かれるままに隠された場所へと手を伸ばすと、弦太郎の指先が、熱く溶けたような部分に触れた。
「うわっ……!」
「あんっ………!」
うろたえた弦太郎が声をあげると同時に、ユウキの四肢がびくん、と震えた。
その部分はたっぷりの液体でぬるぬると濡れ、柔らかく開いて弦太郎の指を迎え入れた。
弦太郎の指先が、吸い込まれるようにその奥へと向かう。
「あっ、弦ちゃん、だめ………」
ユウキは弦太郎にしがみつき、ぎゅっと目を閉じて喘いだ。
「ど、どうした、痛いのか?」
指を引っ込めようとする弦太郎を、ユウキの手が止める。
「ううん……いいの、そのまま………」
ユウキは目を閉じて震えながら、弦太郎の指をさらに奥へと誘い入れた。
「う、うおっ……」
「ああっ………!!」
ユウキが眉を切なげに寄せ、身体をびくびくと震わせた。
「ユ、ユウキ……お前、これ……」
慌てふためく弦太郎に構わず、ユウキは弦太郎のものを唇の中で丁寧に愛撫した。
「ん……ふっ……」
唇から出し入れし、舌先を使ってくすぐり、唾液で濡らして舐め回すと、それはぴくぴくと震えながら硬さを増していった。
「はい、弦ちゃん、これ……」
頬を紅潮させたユウキが小さなプラスチックの包みを差し出したかと思うと、それは音を立てて弾け、あっという間に弦太郎のものをぴったりと覆った。
「な、なんだこりゃあ……!!」
「宇宙コンドームよ。すごく薄いけど、絶対破れないの。」
「おぉ……なんだかわかんねーけど、宇宙キターーー!!」
叫ぶ弦太郎をいとおしげに見つめながら、ユウキは身を横たえた。
「ほら、弦ちゃん、来て……」
ユウキの白い肌は今やほんのりと桃色に染まり、汗でしっとりと濡れていた。
弦太郎を見つめる目は切なく潤み、まるでいつもの朗らかなユウキとは別人のようだった。
「ユウキ………」
弦太郎はユウキの前に跪くと、恐る恐る自分のものをユウキの脚の間に当てた。
「こ、ここか……?」
「んっ、もうちょっと、下……」
互いに身じろぎしながらその場所を捜し、やがて正しい位置を見つけると、弦太郎はゆっくりとユウキの中に入って行った。
「あ……ああ…………っ!!」
ユウキがあられもない声を上げ、びくびくと震えた。
「ユ、ユウキ……!」
ユウキの、苦しみに堪えるかのような悩ましい表情に、弦太郎は昂った。
「弦ちゃん……気持ちいい………」
涙を滲ませた目で、ユウキは弦太郎を見上げた。
「おぉ……ユウキ!ユウキーーー!!」
「弦ちゃん、弦ちゃん………!!」
弦太郎は、ユウキの中で夢中になって動いた。
二人の喘ぎと汗が混じり合い。それが頂点を迎えると、二人はひときわ大きく声を上げ、激しく痙攣しながら互いの身体に強くしがみついた。
二人は汗まみれのまま、寄り添って横たわっていた。
絶頂を迎えた後の気だるさが二人を浸し、熱さの余韻が身体の奥で揺れていた。
「ユウキ、すまねぇ、俺ウソついたわ。実は俺初めてだったんだ」
弦太郎が気まずそうに打ち明けると、ユウキは悪戯っぽく笑って見つめ返した。
「そっか。弦ちゃんは、あたしがこんなにエッチな子になってて、ショックじゃなかった?」
「そ、そんなことねぇよ! そりゃ、ちょっと驚いたけど……」
しどろもどろに答える弦太郎を見て、ユウキは嬉しそうに裸の体で抱きついた。
「お、おい……」
ユウキは、弦太郎のそれがむくむくと膨れて行くのを腰のあたりに感じた。
「またしたくなっちゃったの? 仕方ないなあ……」
ユウキは起き上がり、弦太郎のそれに手を添えた。
「い、いや、俺は……」
「うそ。ほんとは、あたしがしたかったの!」
ユウキはそう言って、ふざけるように弦太郎の上に倒れ込んだ。
「おい……!」
ユウキはじゃれつく猫のように、弦太郎の胸に頬を擦り付けた。
弦太郎はまたもや戸惑いながらも、やがてふたたびユウキの真っ白くて柔らかな肌に夢中になっていった。
以上です。
失礼しました〜
>>31 ……ふぅ
よくやった。やっぱり学園物っていいね。
宇宙キターワロタwww
GJ!
スレ開始いきなりから、なんというGJな話が二本も!
新旧主役とヒロインSSとは素晴らしい!
映司と比奈は切なエロが萌える。なんだこの誠実純真カップルたまらん。
弦ちゃんとユウキは、可愛いな可愛いな!
ユウキの小悪魔なエロスに興奮する弦ちゃんワラタw
良いものを読ませてもらいました。
ごちそうさま。
まさか初めてはケンゴなのか?
shit!
伊達さんの中の人のブログを見て、妄想した。
伊達さんと異様に仲の良い後藤さんを見て、何だか少しムカムカしてる里中ちゃんが浮かんだ。
それでいつものクールな感じで後藤さんに「伊達さんと仲がいいのは結構ですけど、後藤さんの上司は私ですよ。私とも少しは仲良くしないといけないと思いませんか?」
と言ってみたところ、天然後藤さんが無造作に里中ちゃんを姫抱っこして「これでいいのか?」と普通に言い放って更に里中ちゃんクールに激怒。
平手打ちされて、それを伊達さんが「後藤ちゃん、俺まだその方法教えてなかったわ」とニヤニヤ突っ込んでる姿が浮かんだ。
誰かここから後里のエロにもっていってくれ…力尽きた。
>>36 おお、素敵な後里!
後藤ちゃんはネットムービーでも見事なジゴロっぷりを披露したし里中くんはクールなマイペースだし後→里だけじゃなく里→後の場合もあって、お互いドキドキが絶えないのかもな…
ところでもう9月13日になったなあ…SS書きたいが時間がないぜ…!
今日は9月13日、913(カイザ)の日
すばらしい映比奈、溜息をつくと同時に自分の頭の片隅でアンクが orz
してる…。
ここのスレの住人に洗脳されてしまったせいか物凄くアンクが不憫に思えてならないw
里中×ウヴァの場合。早漏れダメンズ。所詮、虫に期待するのが間違い。ガメルの方がまし
とかレイプした筈がボロクソ言われて泣きながらウヴァさんが走り去るなんて図が浮かんだ
>>40 そこは
「もう出ないぞ!」パンパン(騎乗位)
「よせと言っている!」パンパン
(ウヴァの怯える声)パンパン
だろ
後藤さんって警察に戻ったんだっけ
もう里中とは上司と部下じゃないんだな
あの二人のオフィスラブが見たかったのに
後藤さんは、里中くんの部下でいてほしいなぁ。
チームバースのスピンオフできないものか。
伊達さんにニヤニヤ突っ込まれる後藤さんと里中くんが見たい。
勢いで書いた映比奈ネタで、知世子さん一人称文章投下。
エロはないです、すみません。匂わせる程度。
それは映司くんが旅から久しぶりに帰ってきた時の事。
「ふー、もう映司くん寝てるかしら」
一度、家に帰ったけど明日の結婚式の二次会の団体さんの予約の代表の人から、ケーキの用意を急遽頼まれて、慌てて店に引き返してきた。
映司くんが起きてたら手伝ってもらおう、なんて考えてて、ふと気づいたのはカウンターの上に置かれた比奈ちゃんのバッグだった。
あれ?帰ったと思ってたんだけど、何か忘れ物でもしたのかしら?映司くんのところかな?
二人いるのなら、ちょうどいいわ。大きなケーキ作れそう。
と、屋根裏部屋に続く階段を上がって、ドアをノックしようとして声が聞こえて手を止める。
「……映司くん」
甘くて優しい比奈ちゃんの声。
「だ、駄目だって、比奈ちゃん…」
「駄目ってどうして?だって、久しぶりに映司くんに会えたのに」
ちょっと涙ぐんだような声音に、あらまー、と思う。
比奈ちゃん、恋する乙女モードになってるわー。なるほどね、ちょっと、これは邪魔しちゃ悪いかなぁ。
「いや、でもほら……し、信吾さん、心配してるんじゃ……」
「お兄ちゃん、今日は夜勤だもん」
「あ、あははは、そうなんだ」
「……来ちゃ、だめだった?」
「そんなわけないよ!えっと……俺も、比奈ちゃんに会えて、嬉しいし……一緒に、いたかったし」
「私も。……ね、今日はここにいていいでしょ?映司くんの傍にいたいよ」
「う、うん……」
「嬉しい、映司くん」
どさっと音がして、何やらごそごそ聞こえてきて、これはまあ何と言うか恋人同士の時間の始まりですかと得心する。
うーん、比奈ちゃん、映司くんよりこういうのは一枚上手だわ。
まあ、映司くん相手じゃ積極的にならないと駄目か。うーん、ここは邪魔しないほうが良さそうだなー。
ケーキは明日、早めに来て作るしかないか。
なんて諦めて、そっとドアの前から離れた。
「おはよー」
「あ、おはようございます、知世子さん」
店に入ると、窓拭きをしていた映司くんが振り返る。
映司くんがご機嫌がいいのはいつものことだけど、今日は格別っぽいわね。腰の辺りがずいぶん軽そうというか充実してるというか。
「おはよう、映司くん」
ちらりとカウンターを見ると、比奈ちゃんのバッグがある。
あー。そうですか、結局お泊りですかー。それでもってまだ疲れて寝てる、と。
そりゃそうよねー、久しぶりに会ったんだし、映司くんは他所で発散してくるタイプじゃないし、比奈ちゃんは映司くんじゃなきゃ嫌って乙女モードな感じだったし。
ああ、何かしら、このにやにやする気分は。
そうね、そうよ、私は二人のお姉さんみたいなものなわけだし、二人の微笑ましい恋を見守るのは当然の役目よね!
「ねえ、映司くん」
「何ですか?」
「ちゃんと避妊してる?」
ドンガラガッシャーーーン!!
とまあ、コントのように綺麗に映司くんがコケる。
「な、ななななな何…ッ!何言ってんですか…ッ!」
あれ、直球過ぎた?
「いやー、ほら、若い二人のことなんで、こう色々と勢いでしちゃってるんじゃないかなーとか。あ、いや、それが悪いってわけじゃないのよ。
そういうのが大事な時期ってあるし。でもやっぱり避妊はしないと、色々困ると思うのよね」
「だだだだからッ!あ、あのあのあの……!」
テンパって、赤くなったり黄色になったり緑になったり忙しいなあ、映司くん。
あれ、これって何コンボって言ってたかしら?
「あ、あの、その……。知世子さん、俺、えっと」
もじもじしてるとこは実に映司くんらしいというか、ああ、こういうとこが比奈ちゃんはきっと好きなのねぇ、なんてよく分かる。
「大丈夫、私は味方よ。ほら、信吾さん、もうとんでもなく比奈ちゃん溺愛の相当危ないハイパーシスコンじゃない?
あのお兄さんと渡り合うなんて、勇気あるわぁ、映司くん」
「ハイパーシスコンで何か問題が?」
背後から聞こえてきた声と、硬直した映司くんの表情に気づいて振り返ると、目が完全に笑ってない、アンクちゃん、もとい信吾さんが立っていた。
「おはようございます。比奈、いませんか?」
「ししし信吾さん…ッ!」
「おはよう、映司くん。いや、帰ったらね、比奈がいなくてまだ学校に行くにも早い時間だしね。……いやぁ、刑事のカンでここじゃないかなと思ってね」
刑事のカンじゃなくて、シスコンのカンじゃないかと突っ込もうとした時に上から比奈ちゃんが降りてきた。
「おおおおおお兄ちゃん……ッ!」
うわー、だめだわ、比奈ちゃん。
服こそちゃんと着てるけど、何て言うか気だるい雰囲気って言うか甘い充実感って言うか、全身から幸せなラブラブ時間を過ごしましたーってオーラ出してちゃ、誰でもわかるわ。
「おはよう、比奈。外泊の連絡はもらってないけど?」
これまた目が笑っていない表情で、信吾さんが比奈ちゃんのほうを向く。
「あ、えっと…そ、その……」
「とりあえず、説明してもらえるかな、映司くん。取調室がよければ案内するけど?」
公私混同全開の信吾さんに、青くなった映司くんが口を開こうとした時比奈ちゃんが会談を駆け下りてきて、映司くんの前に立つ。
「お、お兄ちゃんあのね、その、私ね」
「比奈。俺は映司くんに聞いてるんだ」
「比奈ちゃん、いいよ。俺、ちゃんと言うから」
比奈ちゃんの前に映司くんが出て、守るように立つ。
「え、映司くん……」
「えっと、信吾さん。比奈ちゃんを昨夜、帰さなかったのはすみませんでした。俺が悪いです。比奈ちゃんは悪くないです」
と映司くんが信吾さんに深く頭を下げる。
「俺、昨夜は比奈ちゃんとずっと一緒にいました。でも、比奈ちゃんを叱らないで下さい。俺が、比奈ちゃんと一緒にいたかったんです」
「ち、違うよ映司くん!私が、一緒にいたくて来たんだから!お兄ちゃん、来たの私だから!映司くん悪くないから!」
ああ、もう何て言うか可愛いんだってば、二人とも!
よし、ここは知世子さんの出番ですね!
と、腕まくりをして信吾さんと二人の間に立とうとした時、信吾さんが笑い声を立てた。
「映司くんには適わないな」
「え?」
「世界中で、俺が一番比奈を大事にしてると思ってたけど、一番は一人じゃなくていいんだな。
俺も映司くんも、比奈を一番大事にしてるってことでいいんだろうなぁ」
「お兄ちゃん……」
「分かってる。でも、比奈。無断外泊は駄目だぞ」
「ごめんなさい……」
「映司くんも。とりあえず、もうちょっとの間だけ、比奈を俺の妹でいさせてくれないかな」
信吾さんの言葉の意味を汲み取った映司くんが頷く。
比奈ちゃんは分かってないみたいで、きょとんとした顔で信吾さんと映司くんの顔を交互に見てるだけだ。
「さて、それから知世子さん」
へ?私?
「俺がハイパーシスコンっていうのは、褒め言葉ですか?」
「もちろんよ、心から!」
と、心にもない事を即答で返すと、信吾さんがアンクちゃんみたいな表情になる。
ちょっと殺気だった感じの。
ああ、やっぱり信吾さんの中にアンクちゃんはいるんじゃないかなって思うわ。
「とりあえず、みんなで 朝ごはんどうかしら?ほら、比奈ちゃん手伝って」
「は、はい、知世子さん」
比奈ちゃんの背中を押しながら、ちらっと信吾さんと映司くんを見る。
とりあえずそっちはそっちで、こっちは女同士のお話しましょう。
「あの、知世子さん」
「何?」
「ごめんなさい、勝手に泊まったりして…」
「いいのよー。映司くんの部屋に泊まるのは、比奈ちゃんの特権でしょ?」
「……え、ええと私……」
「映司くんと比奈ちゃんが幸せなら、それってすごく素敵なことじゃない。私はそれでOKよ」
うん、ほんとに素敵なこと。
だって、二人は一生懸命戦ってきて、今、ここにいるんだもの。
だから二人が手を繋ぐのは、本当に自然なことだと思うのよね。
「いつか、この店で映司くんと比奈ちゃんの結婚式できたらいいわねぇ」
「ええっ!そ、そんな唐突ですよ!」
「あら、さっき信吾さんが言ってたのはそういう意味でしょ?」
「え?」
「もう少しだけ、比奈ちゃんを妹として大事にしたら、映司くんに託すってことじゃない」
「えええええっ!?」
私の言葉に、比奈ちゃんが全身真っ赤になる。
あら、確か、こんなコンボもあるって聞いたような。
「さて今日は忙しくなるわよぉ。後でケーキ焼くの手伝ってね、映司くんと一緒に」
私の言葉に、比奈ちゃんが真っ赤になったまま頷いた。
……りんごを潰しながら。
そう遠くない日、この店には拍手と笑顔と幸せが溢れることになるんじゃないかな。
ねえ、そんな「終末」も悪くないでしょう、真木さん?
終
以上です。エロなくてすみません。
映司のエロって難しい…。だって自分からしそうにないんだもんな、映司。
歴代の中でも枯れ臭1な主役な気がする。
反面、エロ度全開1主役は士で。
士と映司並べたら、えらい反する空気になりそうだwww
>>43 おおお初めてリアタイ投下に遭遇した
心の底からGJ!!!
このままVシネにして欲しいくらいだ!
ニヤニヤが止まらないよw
誰もちよこさんにはかなわないな。
そして最後のまきちよも良かった、ありがとう。
知世子さん好きだあ
そいえばさ
ガメズール、カザメズ、アンメズは見た事あるけどウヴァメズって無いよね?
GJ!
映比奈はどこまでも微笑ましくて可愛いなぁ!
知世子さんの避妊してる?って直球すぎwワラタwww
でも知世子さん公認なら、これからクスクシエで存分にイチャイチャできるということか、素晴らしいw
士がエロスNo.1には同意。
ライダー主役たちの猥談座談会とかあったら、間違いなく話を引っ張りそう。
>>51 ありそうだけどな…
あの、メズールとガメルが暴走する話のとき、ウヴァがメズール犯してたかもとか思ったこともあったし
>>43 GJ!
映比奈はほのぼのラブラブがホントに似合うなぁ。
コンボを気にする知世子さんにワロタw
>>52 >士がエロスNo.1には同意。
>ライダー主役たちの猥談座談会とかあったら、間違いなく話を引っ張りそう。
ここのせいで士のキャラが鬼畜エロに定着してるんだけどw実際のもやしは、夏みかんに対してはなんかヘタレっぽいんだよなー。
照れもあるんだろうが、最終回のあの世界中を敵に回しても〜ってやつは、そこは「仲間」じゃなくて「愛」とか言えよ!!決める時は決めろよ!男だろって強く思ったわw
まぁそんなもやしも可愛いんだけど、あの場面…もやしもタキシードだったら萌え死んだのに。
>>43 信吾にクソワロタwwGJ!
オーズの新しいキャラクターブック買ってきた
キャラクター相関図みたいなのがあって、
そのアンクから比奈への矢印に「お前の料理美味かった」
みたいに書いてあって、ものすごいニヤニヤして止まらないw
確かに「うまかった。他にも色々だ」と言ってたけど、
自分は「クスクシエで過ごした日々は悪くなかった」って意味だと思ってた
そうか、そういうストレートな意味でよかったのか…
>55
士は高二こじらせてるからな・・・
自分の愛情で夏みかんに迷惑かけるのを怖がっているようにも見える。
でも一度吹っ切れると自分の欲望一直線なイメージ。
>>57 それいいな>自分の愛情で夏みかんに迷惑かけるのを怖がっている
自分も士は本命にヘタレなイメージだ。
端から見たらあんな分かりやすく両思いの男女もいないのにな。ユウスケあたりが世話焼きたがりそうだw
放映当時は士と夏みかんのやりとりだけで萌えてる人いたもんなwww
シンケン編の時、士が夏みかんの顔のクッキー食べてるだけで騒いでた人いたしww
俺のことかw
シンケン編は他にも「おかえりなさい」とか色々美味しかったな
Black編は何が起きたかと思った。士をかばって夏海死亡とかものすごすぎてわけわからんかった
>>56 アイスだけじゃなくて、比奈ちゃんの作る料理も結構気に入ってたし、
うまいと思ってたんだなw
見るもの、聞くもの、味わうもの、匂うもの、感じるもの全てが新鮮だったんだろうなぁ。
つか、他にも色々=クスクシエでの日々は悪くなかったで合ってると思う。
アンクが
「…この体、俺によこせ。」
と、絶対に無理だと分かっててもそう言った時、
アンクの体への、自己存在の執着が分かっていながらも
それを許すことは決してできない比奈ちゃんとの、あの緊張のシーンが自分の中でアン比奈No1シーンだ。
鎖プレイも好きだけどw
>>41 腹痛いwワロタww
ウヴァさんが(なぜか)アンクに一緒に風俗店経営しないか?と誘う
→アンクがSM系にしてみるかとアイディアを出し、で(なぜか)里中くんをスカウト
→ウヴァさん里中くんを面接→
>>41 カザリくんはポン引き、メズール様はその道の店No.1女王として君臨、
ガメルくんは用心棒…
というネタが唐突に浮かんでしまって困ってます…
>>60 それ自分もだw
というか、ネガ編からの怒涛の士夏ラッシュに毎回ヤバかった。
でもメイキングとか見ると、夏みかんとユウスケの中の人達が仲良さそうで微笑ましかった。女の子の方が背が高くてもなんかいいね。
最近優しい感じのSSが多い中で小さくなりつつ鬼畜ものじみたものを投下します。
可哀想なアンクロスト君に何かエロさを越える感動を…と思いつつ書いてみたらただの厨二病アンク。
*ご注意!!
アンク(ロスト)×比奈でアン比奈で信比奈。比奈陵辱モノで流血あり…。
アンク、てめぇ!ってな感じの内容になっています。
あと何レス消費するかわからん、すまん。
NG「ロスト・バージン・ロスト」
海東とユウスケの中の人は夏みかん(中)を呼び捨てにしてたし、
四人仲良さそうだなーと当時から思ってた
夏みかんが強気に出ると途端にヘタレる士夏も
ハイハイカップルワロスワロスな一つの弁当を二人でつつくユウ夏も
「夏海!」の威力が半端ない海夏も好きだ
「僕」は、この女の子のお兄さんに獲り憑いてアイスをおいしいって食べてた。
そうだね、「僕」は色々と人間の感覚を堪能してたみたいだけど、まだ試していないことがあるんだ。
この女の子を食べてみたい。
そう「抱きたい」ってね…。
***
その日早めの夕食を三人で取り、間もなく映司が帰った。
あっという間に過ぎる時間…しばらく比奈は信吾と取り留めの無い話をして楽しんだ。
信吾は久しぶりで何だか疲れたなあ、と笑って自室のベッドにもぐった。
時刻はすでに深夜を回っていた。
すぐに安心しきって眠りに落ちた兄を見て、彼女も嬉しくなった。
― 今夜は久しぶりに楽しかった…。
比奈は微笑を浮かべながら兄を気遣いそっと扉を閉める。
彼女が自室に戻りその扉を閉めたその瞬間、何かがおかしいことに気が付いた。
只ならぬ人の気配にぎょっとして後ろを振り返ると、比奈は声にならない叫び声を上げた。
― そこに「アンク」の本体がいた。
…昼間アンクを吸収して映司と戦ったあのグリードの真の姿が。
それは赤く残像を残して彼女の方へゆっくりと近づく。
比奈はくらくらと眩暈を感じる。そのまとう尋常ではない雰囲気、そら恐ろしいほどの殺気に。
全身が金縛りにあったように動けず、声が出なかった。
「返せよ、僕のメダル!」
かつて聞いたアンクとは違う声で「アンク」は比奈に迫ってくる。
「…!」
無言でいるとアンクはその赤い手を比奈の胸元に差し出し、物凄い勢いで彼女をそのままベッドへと突き倒した。
比奈は仰向けになってベッドに弾んだ。必死に手を動かして逃れようとするが、背が壁にぶち当たる。
この部屋に逃げ道は無かった。
わななく唇が隣の部屋で寝息を立てている信吾を必死に呼んだ。
― 助けて、お兄ちゃん、助けて!
「僕のメダルを返せ!」
鳥のグリードは比奈へ真っ直ぐに恐ろしい右腕を突きつけた。
「…持って、な、い、の…」
やっとのことで声を出す。
「持ってない?お前に渡したって言ってるぞ」
アンクは比奈をじっと見下ろした。
この怯える人間の娘にもう一人の自分は確かにコアを渡したはずだ。
右腕の中の記憶を読み取り、アンクはさらに詰問しようとした。
「じゃあ、何処にあるの?…オーズのところか?」
揚げたその右腕に赤い炎が揺らめく。
「…」
脳裏にアンクと戦う映司の姿が蘇る。言えない、映司が持っているなんて。
クスクシエの屋根裏に帰っているはずの映司は今日も疲れ果てているはずだ。
映司が力を使えば使うほど、暴走する危険性が ―!
「言わない、わ」
比奈は恐怖を振り絞って答える。
それは、「アンク」を逆上させるには十分だった。
「こいつ…」
アンクは怒りに震えながら、拳を固める。そこにぼっと赤く炎が揺らめいた。
でも、あっさり彼女を殺してしまっては答えが聞けない。
彼はもう一人の自分の記憶を辿り少々考えた。
少し思案してから、アンクは腕を下ろし後ろを向く。
「どうすれば、教えてくれるのかな…どうやれば人間の「女」は白状するのかな…」
その「女」の一言に比奈がピクと反応した。
何かとてつもない恐怖を感じ取り、彼女の顔が真っ青になる。
そして―。
そんな、…と比奈は息を呑んだ。
比奈の目の前にゆっくりと振り返るその姿は、つい先ほどまで比奈に優しい笑顔を見せていた「信吾」だった。
彼は妖艶に比奈を流し目で見ると、ゆっくりと自身のシャツのボタンに手をかけた。
シャツを脱ぎ捨てた「信吾」はゆっくりと比奈の側へ腰掛けると、腕を比奈の肩にかけた。
「…大好きなお兄さんにこういうことされると、うれしいよね」
比奈の目が大きく開かれる。
隣の部屋で寝ているはずの信吾がいる真実があるというのに、目の前の状況についていけない。
長く整った指が比奈の頬に触れた。
そして兄が、大好きな兄が…まるで恋人に触れるように比奈に口付けをしてきた。
唇を受けながら、比奈の歯ががちがちと震えた。
その感触は、温かさは人間と同じだった…!
ああ、こんなことって…!
彼女のいつもの力も出せない。アンクの圧倒的な迫力に完全に動きを封じられていた。
抵抗できない彼女をベッドに押し倒すと、「信吾」は笑い声を立てながら彼女のブラウスを掴む。
― 嫌、こんなの嫌…!
乱暴に服を引き裂かれて比奈の瞳から涙がこぼれる。
― 助けて!お兄ちゃん、助けて!
声にならない叫びを上げるが、唇は「信吾」の唇で塞がれる。
全身の力を振り絞って彼を押しのけ逃れようとするが、もはや人の力ではどうしようもなかった。
ちぎれた衣服が無残にベッドに落ちるのをスローモーションで見ながら彼女はふっと身体の力を抜いた。
人間の感覚を全く知らないグリードが比奈を嬲る。そこには情のかけらも感じられないと思われた。
そして恐ろしい事に彼は知識を持っている。
人間の女の身体を知っている、信吾の記憶を、アンクと比奈との記憶を持っている…なぜならばアンク自身を吸収したのだから。
目の前の「信吾」の中に吸収されたアンクがいるという事実を思い出すと比奈の胸の奥がぎしりと痛んだ。
「この体をどう触ると気持ちよくなるのかなあ?」
彼女は懸命に彼女が知っているアンクの面影を見出そうとするが、そこにいるのは子供のように無邪気に彼女を弄ぶ怪物の姿だった。
彼は楽しそうに滑らかな比奈の白い腹にすっと爪を引く。そこに少しの間を置いてから深紅が染み出した。
目を細めてそれを眺める。なんとももろい体だ、と嘲笑する。
「ア…ンクっ、や…めてよ…」
上に圧し掛かられながら、比奈が息も絶え絶えに言う。
「イヤだね」
彼が面白そうに震える比奈の顔を眺める。濡れた唇を啄ばむようにキスしたかと思えば、噛み付く。
何度か目にとうとう ― 口の中に血の味がした。
アンクはその顔を離して再び彼女の表情を眺める。
ふと彼は比奈の白いデコルテに残った細いチェーンを見つけ、それを指で摘んだ。
比奈が昔、兄からもらったペンダント。
彼はそれを無言で見つめた後、急に彼女の首から引きちぎると無造作に投げ捨てた。
部屋の片隅でコン、と小さな音がした。
首が痛い…。
比奈がそう思うや否や、そこにアンクが唇を這わせる。
「僕のものだ」
ふと漏れたつぶやきに、え?と比奈が聞き返す。
それに答えず大きく口を開いて比奈の青白い首筋に噛み付いてみる。
比奈が再び小さく悲鳴を上げる。
このまま噛み切ってみたら―、とアンクは楽しく想像してみる。
「は…あっ」
彼女の喘ぎの中に諦めの吐息が混じる。男の胸の下の比奈の体は細かく震えている。
アンクは口をはずし、比奈の耳元で囁く。
「…お兄さんに抱かれてうれしい?」
― そんなこと、思うわけない!
ふと怒りの感情を持った彼女は涙に濡れた瞳でアンクを睨み付けた。
その表情に意外そうな顔をする「信吾」の顔。
何だ、そんな顔。まだ苛め足りないみたいだな。
いつもいつも、もう一人の自分を翻弄していたのがこの小娘だ。
全くもって、もう一人の自分は愚かだった。
こんな、生意気な人間に!
アンクは急に比奈の乳房を鷲掴みにして力を入れる。
痛さに比奈がくうっ、と声を漏らした。
背けた顔の方向へ涙が零れ落ちる。
アンクはそんな比奈の顔を強引に引き寄せ、その唇を無理やり己の唇でこじ開けて舌を差し込む。
ゆっくりと官能的な仕草で比奈に深く口付ける。
そんなキスは初めてだった。口腔内を犯してから唇を外し、彼は比奈を甘く見つめた。
伏せた睫毛の表情は、うっとりするように恋人を抱く男のものだ。
先ほどとは相反する動作に比奈は面食らった。
官能と恐怖が相互に入り混じり、考えが麻痺していく。
― 恐怖でいっぱいのはずがいつの間にか体を愛される興奮にすり変わっていくような錯覚を覚えた。
さてと、とアンクはもう一人の自分の欲望を叶えてやろうと考える。
先ほど傷つけた比奈の血。アンクが弄ぶ指の先にそれが染みていた。
彼はそれを舌で舐め取り、上目遣いに比奈を見た。
ぎらりと不気味に赤く反射する瞳に比奈は凍りついた。
「比奈…」
信吾の声色をコピーする。
その声に比奈は恐怖の面持ちで彼を見つめた。
「おにい、ちゃ…」
― 好きだよ、比奈。
甘い声でささやきながら、彼女の両腕を絡め取りシーツに縫い付ける。
「いい子だね…」
そして比奈の中に今まで感じたことの無い硬い異物が挿入される…。
「うっ…くうっ…」
あまりの痛みに彼女の顔がゆがむ。
抵抗したいはずなのに、彼女の中をゆっくりと押し広げてそれは納まった。
一線を越える行為に彼女は呆然とした。
自分の右腕をチラリと見やりながら「信吾」は呟いた。
「…これが気持ちいいんだろ、欲望のままに動けよ、ホラ」
快感なんて感じるはずも無い。初めてのその苦痛は計り知れない。
ぺしぺしと指先が頬を打つ。
「比奈、オレの身体で感じてみろよ」
信吾の声でゆっくりと比奈に告げる。
彼女は答える気力も無く、頬を伝う涙をそのままにただ健気に耐えていた。
仕方なさそうに「信吾」は自ら腰を振り緩やかにストロークを繰り返しながら、比奈の様子を観察した。
「いい加減、そろそろメダルのことも教えてくれないかな」
比奈の瞳は固く閉じられ、沈黙を守る。彼女の喘ぐ声が響くのみだ。
彼はその様子に顔をゆがめると乱暴にさらに比奈の奥へと突き刺した。
「うっ…」
比奈は嗚咽を漏らす。
「仕方がないな。じゃあこのまま殺してあげようか」
彼女と交わっているのに息一つ乱さないこの男はやはり人間ではない。
このまま殺される…!
比奈の全身を絶望と恐怖、そしてなぜか最後に安堵する。
やっと終わる。― 彼に愛されながら殺される。
激しく律動を始めた体の上の怪物。比奈は苦痛に耐えて必死に喘ぐ。
― でも、アンク、
「助け、て!…!」
無意識のうちに掠れた声が出た。
「助けてほしいなら…」
赤い手が顎を掴む。いつの間にか信吾の両腕はあの凄まじいグリードのそれに戻っていた。
信吾の顔のままで、アンクは比奈に恐ろしい笑みを向ける。
残酷で悪魔的で、とても彼女の兄に似ても似つかない。
― これが、グリードか。人間の欲望を糧にする怪物。
かつて比奈が心の奥底に隠して潰したひそかな兄への想いを利用する怪物。
人間によって生み出され、人間を傷つける異形。
比奈の首の上によく知る右手がかけられた。その感触はかつて味わったことがある。
クッと赤い指に力が加わり、呼吸が出来なくなっていく。
「アンク…」
瞬間、ぴた、とアンクの右腕が止まった。
信吾の顔のまま彼は驚愕の表情を浮かべたが、小さく舌打ちをすると左手で右腕を押さえた。
「またか!まだ消えないのかよ!」
比奈が目を開くと、彼は怒りの表情で右腕を凝視しぶるぶると震えている。
「アンク!」
彼女はもう一人のアンクがまだ「居る」事を悟り、夢中でその右腕に手を伸ばした。
「アンク、アンク…助けて…」
その言葉に信吾の顔はすっと表情を失くすと、その瞳が比奈を凝視した。
「アンクは僕だよ!」
「アンクっ、…」
自分を傷つけたはずの右腕に縋り付き、比奈は夢中で彼を求めた。
信吾の顔が凄まじい形相で歪む。
「アンクは僕だ!」
怒声と共に、信吾の代わりに彼女が良く知るアンクが姿を現す。
厳しい顔つき、輝く金色の髪。
「ああ…」
懐かしいその姿にふっと比奈の瞳が揺らぐ。
彼はその表情を見逃さなかった。
「何が違う!もう一人の僕と!そして本当の僕と!」
ずるり、と比奈から自分を引き抜き身体を離すと、右腕から比奈を振り払う。
彼はベッドの上に座り込むとこいつは一体何者なんだ、という風に眼下の比奈の姿を上から下へと観察した。
比奈は起き上がる気力も無く涙に濡れる瞳で横たわっている。
わからなかった。もう一人の自分が人間達に執着するわけも、とりわけこの娘の体を欲しがるわけも。
…自分の行動さえも。
今、アンクをいらつかせているのは、今でも必死に何かを訴える自分の半身。
そしてその記憶が叫ぶ、彼にはどうしても理解できない感情だった。
彼の手にぬるっとした物が触れる。彼女の下半身を伝う血だった。
改めて比奈を見るとその肌のあちこちに激しい暴行の残渣が残っていた。
こんなに傷つけられても、なぜ彼女は自分を求めた?
そしてなぜか彼女をなぶり殺そうとした末に、逆にこの娘を失う事をもう一人が怖いと思った。
アンクは比奈と目を合わせると押し黙る。
アンク…と、比奈はその右腕を両腕に取る。
彼の意思に反して硬直する右腕は比奈の腕を受け入れる。
指先を絡めとられ、その温かさに彼は溜息をついた。
熱い、冷たい、は知っている。だが、優しいぬくもりは感じられないはずなのに、
右腕がかつて知った感覚の記憶を彼は理解することができた。
彼は自分の右腕に絡みついた女の腕をまるで自分の物ではないように見つめる。
一体コレは何なんだ?教えてよ…。
もう一人の僕なら何をする?
俯く顔を上げてアンクが比奈を見据えた。射抜くような瞳。
…彼だ。
― 比奈。
優しく、そっと比奈の頬に唇が触れた。
懐かしさにすすり泣きながらそっと唇に自分の唇を重ね、比奈はそのまま彼の背をそっと抱く。
「アンク…」
彼は放心したように力を抜いて比奈の胸に身を委ねた。
― 殺せない、この女を殺せない。
「お前は何者なんだ…」
彼が絞るような声を発すると、バッと赤く大きな翼が比奈の視界に広がった。
その色の美しさに比奈が目を見張った。彼は確かに異形だ。人間ではない。
そして、人間ではない彼にいつしか心を寄せているのも事実だった。
目を背けていた真実を比奈は認めることを決心する。
比奈は彼の耳元に唇をそっと寄せると、やっとの思いで自分の気持ちを一言だけで告げた。
この世で初めて聞くその言葉にアンクはまるで子供のように震えた。
長い沈黙の後、比奈から手をそっとはずして彼は立ち上がる。
その時、鳥の羽ばたく音と共に強烈な風圧が比奈から視界を奪う。
彼女がやっと目を開けると、「アンク」は既に翼を翻し夜の闇へと消えていた。
***
そして今―、 あのときの比奈の告白も全ては無になったのか。
コアを破壊されて消えた一つの「アンク」。
それとは別にじっと復活の時を待っていたもう一人のアンク。
倒れた映司を抱く比奈、そして信吾を前に、再びその姿を現したアンクは不適な笑みを浮かべた。
目の前の比奈と映司を通り過ぎ、信吾に真っ直ぐに近づく。
彼はもらった言葉の意味を知ってはいるが理解するのを畏れている。
比奈から向けられた感情を無かったことにしようとしている。
…愛してるわ。
それは空っぽの体には痛いほど虚しく響く。
自分はグリードだ、と何度も言い聞かせる彼は、ただ、もう一度、もう一度だけ…、
人間の感覚で、もう一度、あの言葉を、同じ想いを受けたいと、心から望んだ。
終
以上です。
…ギャグ専門の自分にはちとしんどかったぜ。疲れた…。
>>73 GJ!!!
比奈ちゃんが健気すぎて切ないが、それに応えるアンク(右手)に萌えた
>>66 おつ!お兄ちゃんに擬態するとかロストさんマジ鬼畜
ヒロピンスレ行け
今まで陵辱も結構こっちにあったんだからいらいらすんなよ
78 :
名無しさん@ピンキー:2011/09/15(木) 17:43:39.45 ID:deOuDhNU
ユウキを陵辱したい
夏みかんに一票
凌辱はヒロピンじゃないだろwwwヒロピンってのはリョナだろ
>>66 GJ!
アンク(ロスト)×比奈でありつつ、根底ではアンク×比奈、おいしいです!
アン比奈は背徳感等からくる、ほの暗い感じが本当に合う。
>>57 >自分の愛情で夏みかんに迷惑かけるのを怖がっているようにも見える。
この設定萌えるね。
で、ずっとずっと我慢して抑えてプラトニックな関係を貫き、ムービー大戦後にやっと結ばれた時には野獣のように夏みかんを貪るんですね、分かります。
>>66デス
気持ち悪いんで訂正させとくれ
ロスト・バージン・ロスト 4 下から三行目
彼は自分の右腕に絡みついた女の腕をまるで自分の物ではないように見つめる。
→彼は女の腕が絡みついた右腕をまるで自分の物ではないように見つめる。
大変お恥ずかしい…;
で、表現を不快に思われた方本当にスマン。一応気にしてるんだぜ…
>>83 気にするな、ここはエロパロスレだ。
ライダーが好きでエロ萌えしてればいいんだ。
比奈ちゃんは相手によって、色んな顔を見せるタイプだと思う。
その両極端なのがアンクと映司なんだろうな。
……3Pだったらどんなになるんだろう。
3Pとか、比奈より映司のほうがハードル高い気がするw
アンクは欲望と好奇心で、むしろ積極的かな。
映司はオーズになる前の海外を旅してる間に、ジャパニーズボーイに
興味津々の世界中のお姉さま達から無理やり食われまくってた気がする
旅費を稼ぐために雇われて働いた牧場のでっぷり太った奥様に干草の上で
酒場でバーテンの仕事してる時はバイトの金髪娘コンビに二人がかりで
月夜の森では闇の中に白い目を輝かせた黒い肢体に絡みつかれて
何かそんなイメージがあるので
彼は店長となら一回くらいは何かあったかもしれない
オーズ組の3Pはぜひ見たい…
まずアン比奈がやってるのを映司が見ちゃって、
「その欲棒、解放しろ」チャリーン
な感じかなー
カザリがヤミーを開放させてヤミーに寄生されて欲望のまま兄ちゃんを襲う比奈ちゃんとか?
>>87「その欲棒、解放しろ」がウヴァさんボイスで脳内再生されちゃって
端でうらやましそうに見てる光景が目に浮かぶ
そういえば女型の怪人って、『可愛い』とか『綺麗』の概念ってあるのだろうか?
ロブスターオルフェノク(not冴子)とか
シシーラワーム(notひより)とか
メズール(not人間態)とか
バース組の3P妄想しても後藤さんが色々可哀想な事になってエロがどこかに飛んでいってしまう
>>66 遅レスすまんがGJさせて!
基本プラトニック気味アン比奈スキーなんだが新たなメダル穴が開いた思いだ
>>86 店長最初から映司に興味津津だったから
何かあってもおかしくない
むしろあってほしい
>>90 怪人自身にそういう概念があるかどうかってこと?
女性怪人を奇麗とか可愛いって思うかってこと?
女性怪人好きだ
ロブスターとかクレインとかエロい
俺はZOの蜘蛛女が好きだ
タジャドルとリバース聞きつつ、酒を飲みながらたった今書き散らかした欲望投下。
映比奈、後里要素ありで、伊達さん楽しく暴走。
エロはなし。いれられなかったすまん。
96 :
90:2011/09/17(土) 00:24:01.45 ID:Pofch0C9
>>93 すまん、言葉足らずだった
怪人自身にそういう概念があるかどうかだ
例えばウヴァ達の目線で見て、メズールは可愛いのか美しいのか
ワームや乃木の目線で見て、ウカワーム(not麗奈)やシシーラワーム(notひより)は可愛いのか美しいのか
「で?」
「何ですか?」
「とぼけんなってー。青少年の恋の悩みを聞いてやろうってんだよ」
ニヤニヤしながら酒を注いだグラスを突きつける伊達に、困惑した表情を浮かべている映司だ。
「いや別に、伊達さんの相談するようなこと何もないですから」
あっさりと口にする映司だが、そこで諦めるような伊達ではない。
「またまたぁ、お兄さんに聞かせなさいって」
「伊達さん、やめてください。酔ってるでしょう」
後藤がため息をついて、伊達の手からグラスを取り上げる。
「後藤ちゃーん、いけずー」
「いけずじゃありません。火野も、いちいち伊達さんの絡みに付き合わなくてもいいんだぞ」
「ありがとうございます、後藤さん」
「お、ナニナニ?仲良しになっちゃってー。お兄さん、意地になっちゃうぞー」
と、これまた程好く酔った伊達に、映司と後藤は顔を見合わせてため息をついた。
まったく、久しぶりに帰国したかと思えば、ほぼ同時に帰国していた伊達に、今夜は男同士の泥臭い飲み会だと、拉致され
クスクシエに荷物を置く暇もなかった。
本当だったら、比奈の手料理が待ってるはずだったのに、なんて思うと少し残念だがメールをすると「じゃあ、朝ごはんに変更ね!」
なんて返事が笑顔の写メつきで返ってきたものだから、まあそれもいいかとあきらめた。
実際、伊達や後藤に会うのも久しぶりで嬉しいのは本当なのだし。
「ところで、信吾さんは?」
「ああ、信吾さんなら今日はどうしても仕事が終わらなくて、と連絡があった。明日会おうと伝言も聞いている」
「そうですか、ちょっと残念だけど仕方ないですね」
「いやいや、お兄ちゃんはいないほうがいいでしょー」
と、伊達が懲りずにがっしりと映司の肩を掴む。
「とりあえず、火野、吐け」
「別に気持ち悪くないですよ」
「だーれーがそんなお約束のボケかませって言った。吐けったら、比奈ちゃんとのアレコレに決まってんだろ」
「はぁ?」
「伊達さん!」
ポカンとした映司の声と後藤の叱責が重なるが、そこは伊達明。一ミリたりとも好奇心に満ちた表情を崩すことはない。
「いいか、火野。健全たる青少年が可愛い女の子と健全な恋愛をするのは非常に微笑ましく素晴らしいことだ。
が、そこには欲望も当然存在する」
「はあ……」
「それはお前といえど例外じゃないはずだ。ていうか例外だとキモい。と、いうわけで俺の好奇心を満足させるためもとい、
アドバイスしてやるから比奈ちゃんとのことを洗いざらい吐け」
うっかり素直に本音がダダ漏れになってしまったが、伊達の目は真剣かつうきうきしている。
映司は、はてどうしたものかと首を傾げた。
別に秘密にしているわけではないのだが、どうにも伊達の目を見ているとイマイチ素直に喋る気にもならない。
何より、そういうことは比奈との間だけの秘め事にしておきたいのが、本当のところだ。
「そういえば」
ふと、思い出して映司が後藤に視線を向ける。
「後藤さんは、最近、里中さんとどうなんですか?」
と、映司の声に伊達の瞳が光り、後藤の動きが止まる。
「火野くん、どういうことかなぁ?」
「この間、比奈ちゃんが言ってたんです。里中さんに頼まれて服を作ったって。
なんか珍しく可愛い感じの服で、里中さんに聞いたら、後藤さんがこういうの好きそうだからって言ってたらしいです」
「……」
硬直した後藤に伊達の魔の手が迫る。
「ごーとーうーちゃーん。今、なかなか素敵な証言がでてきたねぇ?さあ、吐いてもらおうか?」
「俺も別に気持ち悪くないです」
「ネタ被せちゃだめ!失格!おまえらまとめて、二人とも吐け!」
目一杯わざと後藤を巻き込んだ映司の露骨なあざとさに、後藤は映司を睨みつけるが、映司はいつもの笑顔で「すみません」と小さく謝るだけだ。
こっちも別に秘密にはしていない、のだが、目の前の伊達のキラキラワクワクした表情を見ていると素直に喋るのもどうかと思うし、何より里中の怒りが怖い。
ごくたまーに、本当に極々たまーに素直になってくれるところがいいのだが、それを他人に知られたとあっては、考えるだけで恐ろしい。
のだが、このままではすまないだろう。
だとしたら、ここは逃げの一手だ。
「伊達さん」
後藤が静かに口を開く。
「お、さすが後藤ちゃん。素直に喋る気になった?」
「なりません」
「ええー!?」
「だめなものはだめです。無理です」
「そーんな頑なで、里中ちゃんに飽きられちゃったらどうすんのー?おとーさん、そんな子に育てた覚えはありませんっ」
「じゃあ、先に火野が全部喋ったら、俺も考えなくはないです」
「ちょっと、後藤さん!」
映司の叫びに、後藤は一ミリたりとも、同情も融和も親愛もない視線を向けた。
「どう考えても、俺はとばっちりだろ。先におまえから伊達さんに洗いざらい喋ってしまえ」
「後藤さんー!」
「俺はどっちでも良し!ほらほら喋っちまえー火野!」
そう言って伊達が映司を羽交い絞めにした時だった。
「う…!」
突然、うめき声を上げて、映司ががっくりと失神した。
「お、おい、火野!?」
「ちょっと伊達さん!やりすぎです!」
「えええー、おい、火野!生き返れ!おい!」
思いっきり映司を揺さぶると、一瞬目を見開き、赤く光った目が乱暴に伊達を睨み返す。
「おい!いい加減にしろ!」
と乱暴に言い放った声は確かに映司のものだが「中身」はまるで違っていた。
「たく、伊達。よく考えろ。映司が素直に喋るわけないだろ」
「へ?あれ?」
「アンクだ」
「えええ?何?何で、アンコがいるわけ?」
「普段なら出てくるか。こっちは壊れたコア一つしかないんだ」
「いやいや、質問の答えになってないし。何?火野の体にも、つけるわけ?」
「こいつの中にいるだけだ。映司も俺を追い出す気はないみたいだしな」
さすがにオーズの器と言うべきか、映司とアンクの間の絆と言うべきか。
「で?何で出てきたわけ?」
「なかなか、面白そうな話をしていたからな。こいつが追い詰められるのは面白い」
「性格わっるー。でも、そういう感覚、俺、すっげー分かる」
「ふん、それで?何を喋れって?」
にやりと、アンクが嫌な笑みを浮かべる。
「どういう意味だよ」
「俺は常にこいつと一緒にいる。意味は分かるな?」
「何となく」
「アイスキャンディーで手を打ってやってもいい」
「ってことは?」
「俺の知ってることなら、綺麗に一つ残らず喋ってやってもいいぞ」
気絶状態の「映司」本体が聞いたら叫びだしそうなことをアンクが発言する。
「俺、アンコとは分かり合えると思ってた」
と、伊達が映司もとい、アンクの手を取る。
悪い笑みを浮かべた二人を見て、後藤が後ずさる。
これはまずい、孤立無援だ。
「アイス、なーんでも買って来てやる!任せろ!」
「その言葉忘れるなよ」
そろそろと足音を立てずに後ずさる後藤に、伊達がこれまた悪い笑みを向ける。
「ごーとーうーちゃん。逃げたら、里中ちゃんに、ないことないこと吹き込むから」
「……う」
「とりあえず、後藤ちゃん、これでアイス買って来て。逃亡禁止。コンビニ行って片っ端からね!あ、領収書は忘れないように」
と、伊達が一万円札と後藤に渡す。
これで売られた映司の純情な恋愛が心底気の毒でならないが、考えてみれば自分も巻き込まれた身であるのだし、ここは同情はやめようと決めた。
「それでそれで?アンコ、とりあえず楽しそうなとこから頼む」
「そうだな、比奈とのことだろう?まあ、まず基本なとこで初めてヤった時か?」
「いいねぇ、そういう基本大好き!」
映司にとっては阿鼻叫喚な宴が始まろうとしている場所から、そっとドアを閉めて、後藤はその場から離れた。
今夜はこれから一体どんなことになるのかと大きくため息をついて、ふと携帯を見ると里中からメールが入っていることに気づく。
『明日は、伊達さんと一緒に会長のところへ午前10時に出勤してください』
とこれまた色気もないもない業務命令だが、スクロールしていくともう一言が添えてあった。
『来週のお休みは、空けておいてください。どこか、行きましょう』
業務命令とまったく同じ文章で、だけど、業務命令ではありえない言葉に、後藤の口元に笑みが浮かぶ。
(……とりあえず、今夜のとこはどうにかやり過ごすしかないな……。伊達さんにきついのたっぷり飲ませるか)
何とか自分に被害が及ばないような方向で頑張ることに決めて、後藤はコンビニへ足を向けた。
しかし、結局、酒は飲んでも飲まれるな、がモットーの伊達と、映司と比奈のアレコレ洗いざらい綺麗に喋った好奇心全開のアンクに敗北を喫することになるのである。
さて、次の日の朝、映司が疲れきった顔でクスクシエに顔を出すと、比奈が満面の笑みで「おかえりなさい、映司くん!」と抱きついてきたものだから、それはそれは嬉しかったのだが、反面、昨夜の悪夢を思い出し、どうにもこうにも罪悪感で押しつぶされそうになる。
「アンク」でいた昨夜のことを全部覚えていて、しかも、本気でアンクは伊達に全部喋ってしまったものだから、思い出すだけで倒れそうになる。
ああ、いっそ何も覚えてなければ良かったのに。
(アンクのやつ、覚えてろーーー!!)
と声には出せない恨み言を絶叫しながら、久しぶりに会う比奈の柔らかな体と甘い香りを堪能した。
「比奈ちゃん、えっと、嬉しいんだけど知世子さんは?」
「知世子さんなら、朝市に買出し。さっきね、伊達さんから、今日は晩御飯食べに行くって連絡が知世子さんにあったんだって。それで食材仕入れ」
「ええッ!?」
驚く映司に、比奈がきょとんとした目を向ける。
「どうしたの?映司くん、昨日は伊達さんと一緒だったんでしょ?」
「え、あ、うん」
「だったら聞いてると思ってたんだけど」
「知らなかった……」
「そうなんだ。でも、私は久しぶりに会えるから楽しみだな。おいしいものいっぱい作ってみんなで楽しく過ごそうね」
天使の笑顔でそう言われては「うんそうだね」としか言えない。
「ね、映司くん」
「な、何?」
「……今夜は、一緒にいられるかな?」
恥ずかしげに頬を染めた比奈の表情は、それはそれは可愛らしくも色っぽく、映司の欲望を刺激するには十分で。
「いようよ」
と額を合わせて微笑む。
「……うん」
さて、今夜こそ誰にも邪魔はさせない、とりあえず伊達が余計なことを言わないようにするにはどうしたらいいか考えて、さっさと逃亡するのが一番いいだろうとの結論に達する。
下手に戦おうとすれば、昨夜の後藤の二の舞だ。いや、逃げるのだって戦いだ、そうだ。
なら、戦わなくては!
「あのさ、比奈ちゃん」
「何?」
「みんなでごはんはもちろん最高なんだけどさ。……今夜は早めに抜け出したいな」
「どうしたの?」
「比奈ちゃんといたいから」
「……もう」
こんな風に言えば、比奈は嫌だとは決して言わないことをよく分かった上で言ってみた。
のだが、慣れない台詞はやはり恥ずかしく、こんな風なことを打算込みで言わせたのは伊達のせいだと決め、ぎゅう、と比奈を抱きしめ
(絶対、今夜こそ逃げ切ってみせる!)
と固く誓う映司だった。
そして、第二ラウンドが始まる。
アンクは、一万円分のアイスでとりあえず満足し、オーズVSバースの戦いを高みの見物と決め込んだ。
「さて、どっちが勝つかな?」
アンクとしてはここは映司に勝ってもらいたいところだ。
そうしたら、また伊達にアイスを買わせるネタも増えそうだし。
ちなみに後藤は、里中に平謝りのため、夕食会は早々の欠席であった。
終
>>96 被った、ごめん。
蜂女には、自分は美しいって概念はあったのかもしれない。
綺麗なものほど残酷って陶酔してたように見えた。>ディケイド映画
さて、それじゃ残りの日本酒をおいしく飲んでくる。
エロなしでごめん。次こそ後里でエロ書きたい。
ちょ、伊達さん好きだwww
後藤さん不憫でGJ!
オーズの男組にはこうやって並べるとキャラ被りがいないな。
そして、何故か羨ましそうにクスクシエを覗いているウヴァさんが浮かんだ。
無重力下ならルパンダイブくらい出来そうだな
>>95おつー
伊達さん無敵すぎるだろw
「アンクに乗っ取られる映司」も信吾と一緒で
乗っ取られてる最中の記憶はあるのか…大変だな……
>>95 GJ!伊達さん最高w
金髪であの髪型の映司想像して吹いたw
ないことないこと吹き込もうとする伊達さんと悪〜〜い顔をしてるアンコ最高w
そういや後藤ちゃんと里中の中の人が映画で共演だって!
また翻弄されまくるかと思うとw
>>107 GJ!! 似合うのか似合ってないのかわかんねえwwwww!
やっぱりアンク×比奈で書いてしまってどこにも行き場が無いので投下します…。
フォーゼの萌えネタがでてこないです。枯れ果てた自分をどなたか啓蒙してください。
注意
・アンク×比奈でエロありで、一部アイスを使った変態的嗜好描写があります。
・無駄に長いです。
・全般的に皆アホですが、特に映司がアホだと殺意を覚える方はスルーしてください。
お願いいたします…。 NG「アンクでヒート」
最初、異変に気付いたのはなぜか知世子だった。
最近のアンクちゃん変よね、と映司に話を振ってみるが「さあ?」という返事にやっぱり気のせいかしら、と考え直す。
おととい午前中のことだ。
ちょっとお手伝いお願いね、と数個の業務用ゴミの搬出を手伝うことになった映司とアンク。
いつもならハァ?誰がんなことやるかよ、と一蹴するアンクが普通に空き缶、一斗缶を裏口に積み重ねていた。
映司がその様子にニコニコとモップを持って店内の掃除へと移動したその直後、店の裏側で恐ろしい音がした。
ガンガン!と数メートル離れて見ていた猫も逃げ出す気迫で、アンクが蹴りを入れ続けている。
「ちょ、ちょっとアンクちゃん?」
知世子に気が付くとアンクはぷいっ、と横を向き彼女と入れ替わりに店内へ戻る。
…カラの一斗缶がべこべこに潰されていた。
そして次に気が付いたのはなぜか後藤だった。
最近のあいつ変だよなあ、と映司に話しかけてみるが、「ええ?そお?」という返事に落胆する。
昨夜のことだ。
いつもなら屋根裏でスマフォでもいじっているはずの時間帯にアンクが店へ入ってきた。
途端少しどよめく店内。女子会のメンバー達、二人連れのOL、ママ友会、つまりオール女性陣の視線が一斉に集中する。
…アンクの姿に。
「???」
ガーリックトーストを口へと運びかけた後藤がその様子に目を点にする。
何かが違う。今夜のアンクは、いつもどおりに派手だが…なんだか、なんだろう。
アンクはふらっとした様子でカウンターに座ると頬杖をつき、ため息を漏らす。
そして一言。
「…水」
アンクが気だるげな流し目で離れたテーブルの女性陣をチラ見すると、彼女達は電撃に遭ったように硬直した。
全員目がハートマークだ…。
その異常な空気を察知した後藤は思わずアンクの隣に移動する。
「おまえ、どうしたんだよ?」
「アァ?何が?」
全人類の男の代表として後藤は真面目な顔でアンクに詰め寄る。
「何がって…何かがだ!何か様子がおかしいぞ!」
フン!と映司から水を受け取ると、アンクはそれを一気飲みした。ガリガリと口の中で残った氷をかじる。
後藤はアンクの何が変なのかを一生懸命に考えた。
そのちゃらい服装!うん、オレなら絶対できない。赤と黒なんて、自分ちょいワルです、危険です、って言わんばかりのカラーリング絶対しない!
で、何で目が半開きなの?何で瞳潤んでるわけ?
何でお前そんなに―!
「ガン見すんな、気色悪い」
後藤をうっとおしそうに見やるとアンクはふいに席を立ち、溜息をつく女性達の間をすり抜けて屋根裏へと上がっていった。
そして次に異変に気が付いたのは伊達だった。
本日の真昼間。
クスクシエでちょっと豪華なランチを取ろうかという途中で問題の彼らに遭遇した。
屋根裏居候生活上、風呂はもっぱら銭湯の映司とアンク…。銭湯からの帰りの様だ。
おお、奇遇だな、と挨拶を交わし、共にクスクシエまで歩くことにする。
しかし、直ぐに奇妙な気配に気が付いた。
「おい、お前らの後ろ…」と伊達が映司に注意を促す。何を狙っているのだろうか。
湯上りのイイ男二人の後ろを怪しげな人物がうろついている。
タオルをかぶったままのアンクがちっと舌打ちをする。映司は後ろを振り返ると立ち止まる。
「あのー風呂場からずっとだけど、何の用です?」
銭湯から付けられていたのかよ、と伊達は少し嫌な予感がする。
目の前に出てきた怪しい男は青白い学生風。ヘコヘコしながらアンクの側に寄る。
「あ、あのう…出来ればお友達に…」
瞬間アンクの目が攣り上がる。
「おい!よせ!アンク!…ッ」
と伊達と映司が止める前に、タオルを頭上に飛ばしながら男に強烈なハイキックを浴びせる。
顔面直撃を避けられなかった可哀想な学生風の男は這う様にして逃げ出していく。
「ちょっと…だ、大丈夫ですかあ?!」
慌てて映司が追いかけようとするが、放っておけ!映司!とアンクに怒鳴られ足を止めた。
「…」「…」無言の伊達とアンク。そして、
「…乱暴だぞ、お前。わざわざ友達になりたいって言う人を…」とアンクに説教する映司。
伊達が呆れたように映司を見る。
「火野、お前、アンコが何か変だと思わない?」
「え?どこが??」
やっぱりコイツ、分かってない。四六時中一緒にいるとこうも鈍感になるものか。
でも何でアンコ、いやアンク…こんなに色気振りまき状態なんだ??
そう、ここ数日のアンクには男もクラっとしそうなほどのものすごいセックスアピール、すなわち色気があった。
そういえば季節は春。
そろそろツバメも巣を作り、比奈、もとい雛がたくさん生まれる頃だ。
オスはメスを得ようと色々と体に変化を起こす。メスを巡って戦うためか、妙に気が立ち暴力的になったりする動物もいる。
伊達は頷く。
「自然の摂理だ。仕方ない夏まで頑張れ!」
アンクの肩をばしばしと叩いて励ます。無駄に色男の体に憑依したのが災いしたな、と伊達は気の毒に思う。
「お兄さんの貞操を守ってやれるのは火野!お前だけだ!頼むぞ!」
「はいっ」
元気良く返事をしながら映司は思う。…そういえば、変といえば変だった。
公園の鳩をじっと見つめてたっけ。公園トイレの扉を凹って壊したりもしてた。
あと爪にマニキュア塗ったり、安全ピンでピアスしようとして必死に制止したりしたっけな。(痛いといって止めてたけど)
ああそうか、自然の摂理かと伊達のあいまいな話でも映司は一応納得した。
それにしても、いい大人が鳩や鶏に求愛行動を取ったらこちらまで変人扱いだ。
映司はふと過去に旅の途中で遭遇した忌まわしい出来事を思い起こす。
実際、鶏とやっている人もいたしな…世界は広いし、それもアリかもしれない…けど、アンクは刑事さんの体だし。
刑事さんが変人になったら、比奈ちゃんも可哀想だ!
映司の想像では多少の誤解を含んだままだったが、彼はアンクを守ろうと強く決心した。
「何考えてるんだ、オマエ…」
アンクの怪訝な顔に、映司は無言で頷いて誓った。
…そして今夜もクスクシエの客足は途絶えなかった。
知世子によると店の回転率は落ちたと言う。それがアンクのせいであることは一目瞭然だった。
アンクの色気に当てられずに済む人間は、ここの人間では知世子と映司とそして比奈だけだ。
そして、今夜もなぜかアンクはカウンターに気だるげに座っている。
「水…」
はいはい、とグラスを手渡す映司。
改めて周囲を見渡すと、確かにちらちらとアンクへの熱い視線を感じる。
今夜は携帯でひそかに写真を撮る女性までいる始末だ。
「比奈ちゃん遅いなあ。来なくていいのに来るって言うんだもんな。真面目だよね」
ぴく、とアンクの肩眉が上がる。
「…片付けだけでもしていくってさ。オレたちがやるからいいのにね」
そろそろ店を閉める時刻だ。
今夜は営業時間内の接客ができなかった比奈だが、ちょっと前に今から向かうと慌てたように連絡が入っていた。
しぶとく最後まで居残っていた女性一行がやっとレジに向かう。
「あの…」
一人が小さな声でアンクに話しかける。
アンクが振り返り、女性の顔をじっと見つめるや、否や、ガッと右手で顔面を掴む。
「きゃああ!」
「おい!」「ちょっと!」仰天する映司と知世子。
女性にアイアンクローをかけながらアンクは言い放つ。
「オレに襲われたくなかったら近寄んな!」
い、いいえ、むしろアナタに襲われたいんです〜!と言いたげな女性ときゃあきゃあ言う周囲の黄色い声に混じって
「アンクー!」と怒声が響いた。
救世主キタワァ…!と笑顔になる知世子。
ふんにゅーっ!と渾身の力で女性からアンクの腕をはずす比奈の姿があった。
「お客さん…怒って無くて良かったね」
安堵した映司と胸を撫で下ろす店長。
「そうねー、でもアンクちゃん、ホント変だから気をつけてね」
「…チッ」
比奈が物凄い形相でアンクを睨み付けて説教をしている。
「お客さんにあんなことして!どういうつもりなのよ!全く!ぶつぶつぶつぶつ…」
アンクの白いこめかみにピキピキと青筋が立つ。
「ハッ、お前に言われる筋合いない!だいたいなあ…」
あらー、という顔をして知世子と映司が顔を見合わせる。
「煙草の匂いするぞ!酒臭いぞ!何してたんだ!」
比奈はぎくっとした表情で「そ、そお?匂いする?」と映司に尋ねる。
「う、うん、ちょっとね。でも仕方ないじゃない。アパレルメーカーの人達と食事だったんでしょ?」
比奈は滅多に着ることの無いスーツ…いわゆるリクルートスーツを着ている。
服飾学校の延長上の付き合い。どういうわけか比奈と数人に社会人から食事会のお誘いがあったという訳だ。
「フン!青臭いガキが飲酒に喫煙か!この不良娘が!オレ様に説教するとは良い度胸してんな、アァ?」
「誰が不良よ!隣に座った人がたまたま煙草吸ってただけだし、お酒だって飲んでないわ!」
映司はモップの上に顎を乗せてその様子をにこにこと眺める。
お兄さんと比奈ちゃんがじゃれあってていいなーと、この男、のんびりと何処か地球の円周以上も遠く離れた考えをしていたりする。
微笑ましい兄妹ケンカを横目にしながらマイペースに掃除をしていると、時刻は既に夜半を越えていた。
「それで」
とアンクは忌々しげに呟く。
「何でコイツをわざわざ送らなきゃいけないんだよ…」
深夜だし危ないじゃないか!と映司が数回目の言葉を吐く。
ここにいる男共より腕力がある女の何処が危ないんだよ、とバイクに跨りブツブツ言いながらタンデムさせようとすると、
「ちょっと、今日は無理!」と比奈が慌てて拒否をした。
「だって、ホラ、タイトスカートだしぃ…」
ピキピキと再びアンクの額に青筋が立つ。
「ハア?お前の家まで歩け…かァ!」
「あ、そうか、そうだね。じゃ、アンク、オレはまだ調理場の片付けあるからよろしく!」
映司はアンクに手渡そうとしていたフルフェイスのヘルメットを引っ込めて手をヒラヒラ振る。
知世子はレジをチェックしている。あともう少しで今夜も終わるだろう。
― 溜息を深くつくと仕方なしにアンクはだるそうに歩き出した。
忌々しそうに比奈を横目で見る。最近は嗅覚がやけに鋭くなっているなと、アンクは思う。
比奈に染み付く煙草の匂いが本当に嫌だった。
ふと比奈の横顔を見つめる。きちんと束ねられた黒髪の下のうなじの白さに目を細める。
比奈のいつもと異なる服装も妙に気になる。思えば発情期(らしき状態)に入ってから今日で何日目だろう…。
気が付けば二人は比奈のマンションの扉の前までずっと無言でいた。
そして、とうとうアンクが爆発した。
「オイ!その匂い、本当に何とかしろ!」
と靴も脱がずに上がりこみ、抗議する比奈をバスルームに押し込むと扉をガン!と足で押さえた。
ガチャガチャと必死にノブを回す音がしたが、やがて諦めて水の音が聞こえ始める。
数分後、髪の毛を洗った比奈に懇願され、やっと外へと出してやった。
「全く、何なのよ…」
スーツの上着を脱ぎ、洗髪をすると、比奈についていた煙草の匂いはようやく無くなったように思えた。
それを確認すると、アンクはようやく脱ぎにくい靴を脱いで玄関へ放り投げると冷凍庫から棒アイス1本を取り出した。
「勝手に人のうちのアイス取らないでくれない?」
「送り賃だ。悪いか」
もぐもぐ食べながら、どっかとソファに腰を降ろした。
何で今夜はこいつに甘いんだ…と思いながら、頭を振る。自分は今、物凄く危険な状態だ。
早くコレ食べたら帰らないと、何かしでかしそうな気が…。
「コーヒーでも飲む?」
「アイス食ってんの分からんのか」
と言っている側からコーヒーのカップがコトっと目の前に置かれる。
映司と同様、この女も本当にこちらの異常に気がついていないようだ。
イラッとしながら棒アイスを片手にコーヒーを一気飲みする。
濃いブラックの味で少しは気を紛らわせることができるかも…と安直に考えながら。
そしてアンクの場合、このコーヒーは命取りになった。
ごっくん、と飲み干した直後、・・・アンクが急にすっくと立ち上がる。
「おい…」
比奈は首をかしげて「なあに?」という様子で立ったままカップに口をつける。
アンクの最近の彼の格好、幾分か派手になったな、と比奈は彼をしげしげと観察した。
黒と赤という色はまあ良しとするとしても、何か付属品が多い気がする。
ボトムについているチェーンもジャラジャラさせて…なんてガラが悪いのかしら、と心の中で一人ごちる。
ぼんやり評価しながらテーブルにカップを置くと、既にアンクは数センチ前までに迫っていた。
「あれ…」
ふわりとするムスク系の仄かな匂い。お兄ちゃんの香りじゃない…と比奈を驚かせる。
慣れない、ひどく官能的な香りが鼻孔をくすぐる。
少しずつ後ずさりしながら比奈はようやく彼にまとわりつく独特の雰囲気に気が付いた。
いい加減、感づけ!といわんばかりにアンクが比奈を壁際へと追い詰め、両手を壁に突く。
じいっと比奈を見つめるその目が据わっている…というか、色っぽい。
「あの、その…アンク…」「…何だ」
「…」
こういう状況を何と言えばいいのだろう。比奈は胸の激しい動悸を感じた。
アンクの吐息が顔にかかる。彼女が動けずにいるのをいいことに、彼はそのまま比奈の額に唇をそっと落とす。
「〜!!!!」
ちゅっと髪にもキスしてから、アンクは視線を下に落として比奈の唇を見つめる。
「ね、ねえ、何して…」
いつの間にか擬態を解いた右手で比奈の左手を取り今度はその指へ、ゆっくりとキスをする。
すなわち是、「求愛だ」
視線を比奈に合わせて、彼は確かにそう言った。
目が点になった比奈の頬にキスを落とすと、そっと様子を伺う。
「あの、アンク…それって」
「口説いてるんだ、分からないのか?」耳元で囁く。
「ハイッ?その、あのう」
ふう、と溜息を付くアンク。この鈍い娘には人間の言語でどう言えば分かるのか。
つがいの相手を見つける、つまりワイフ、嫁、奥さん、etc.になって欲しいと言えばいいのか。
しかし人間で学生の比奈が自分の嫁になってくれるのか?まあ無理だろう。
じゃあ季節が変わるまで、いや一日だけでも、とぐるぐると理性をとっくに超えた欲求に苛まれながら何とか思考する。
そうか、と自分なりに解釈をするアンク。
硬直して言葉を濁す比奈を他所に、赤い右手の豪奢な装飾が施された指輪を一つ抜き取った。
「今夜だけでもいいから、オレの妻になれ」
唇を近づけながら至近距離で沈めにかかる。
ごついその指輪を無理やり比奈の中指に通すと、ガクガク震えるその頬を両手ではさみ、ありえない程の優しさで唇付けする。
途端、比奈の頭の中が真っ白になった。
vvv
何度目かの熱い接吻の応酬後、アンクが比奈のスカートを捲くり上げる。
豊かな尻を撫で回しながら彼の吐息が荒くなっていく。
「…邪魔だな」
ストッキングを引き裂きたいのを我慢して彼は比奈の下着に手をかけた。
即物的な行動に比奈の膝がガクガクと震える。
「ちょ、ちょっと…待って!」
「待たないっ!」
がばあっと一気にしゃがみ込んで比奈からストッキングと下着を押し下げる。
「!」
ぽいっと比奈の足首から残っていた下着を取り去ると、そのまま再度壁に比奈を寄せた。
比奈が青ざめているとアンクの手が無造作に彼女の最も柔らかい部分に触れてくる。
苦痛の声を上げる比奈に眉を顰めた彼はふいに何かを思い出した様にテーブルへと踵を返した。
「…はあ」
この物凄い状況に頭がやっと回転し始めようとしたとき、アンクがそのまま立ってろと片手を突き出す。
その手には…空のコーヒーカップに突っ込まれていたほぼ溶けかけた棒アイス。
一体何をしようとするのか、経験値ゼロの彼女には見当も付かない。
壁際に立たされて再度スカートを捲り上げられたかと思うと、比奈は驚愕して叫び声を上げた。
「いやあっ!な、何するの!」
「ん?見ての通りだが」
視姦するような目つきで比奈の秘めた部分に溶け出した冷たいモノを擦り付ける。
肩に手をかけて押さえ込もうとするが、逆に腕を取られて壁に張り付けられる。
「いい格好だな」
泣きそうになりながらアンクを見ると、彼の体は既に興奮状態だ。
もはや発情だけでなくコーヒー酔いしたこの男に何を言っても無駄だった。
比奈の白い液体にまみれた秘所を剥き出しにさせ、彼は動くな、と命じる。
物凄い速さでボトムを降ろすと比奈の腕を再度取り、壁に押し付けながら、そのまま結合を進める。
立ったままで…?!と驚く間もなく、彼は比奈を犯し始めた。
「えっ、ええっ!いやっ、痛いっ…」
比奈の片足を持ち上げて、ゆっくりと自身を内部に押し込める。
深い溜息とともにようやくアンクが口を開いた。
「熱い…な」
下から突き上げるような動きに比奈が小さく悲鳴を上げる。
可愛い悲鳴に悦びを感じながら、彼女のブラウスのボタンをはずして行く。
「は…ん、ああん…」
ブラジャーを押し上げて露になった胸を揉みしだく。吸い付くような手触りに興奮が高まる。
彼は理性がほとんど吹っ飛んだ頭で一応彼女の反応を窺った。
比奈の額には玉の汗が浮いており、濡れた髪の毛がこめかみに張り付いている。
その唇から漏れる甘い吐息に耐え切れず、彼は何度も彼女の顔に接吻をし続け、さらにのけぞる比奈のおいしそうな白い首筋に吸い付くと赤く記しが浮き出た。
それがまるで所有印を押したようで彼は満足げに微笑む。
やがて彼の肩に手をかけ、比奈の中に媚びるような喘ぎ声が混じり始めると安心してアンクは動作に没頭した。
壁伝いにずるっと崩れ落ちた比奈を抱きかかえてベッドへと運ぶ。
「あの…アンク…」
既に二回戦へと突入するつもりの彼は比奈の承諾を受けるつもりも無く、嬉々としてぽいぽいっとシャツ、靴下等を脱いでは投げ捨て始める。
比奈の視界の端っこには宙を舞うボトム、続いて下着類、自分のブラジャーまでもが同様に映り込む。
アンクは全裸にひん剥いた比奈の上に覆いかぶさると、むしゃぶりつくようにあらゆるところにキスの雨を降らせ始めた。
夢見心地でゆっくりと再び挿入を開始すると、比奈が少し体を固くする。
必死でなだめつつ再奥まで突くと彼女はすすり泣くように声を上げた。
健気にも自分を受け入れてくれる、そんな彼女を愛しく思う。
「ね…」
見詰め合うと比奈がアンクに尋ねる。
「本気なの…?」
「何が?」
比奈が言葉に詰まる。本気で自分を愛してるか、なんて聞けない。
多分、これは一時の夢だ。ただの一夜妻というような意味のことを彼も言っていたではないか。
どこか比奈の不安を察知したようなアンクがフッと笑ったような気がする。
「このオレがプライド捨てて口説いたんだ、自分に自信を持てよ」
そういうと彼はそっと比奈に口付けを落とした。
ハアッと深く息をついてから快楽に身を委ね始めた彼。その肩に乗せた比奈の細い指先には重たいリングが鈍く輝く。
うっとりとそれを見つめて比奈は幸せそうに目を閉じた。
vvv
チュンチュン、とどこか遠くでスズメの鳴く声が聞こえる。
にぶい腰の痛みで目を覚ますと何故か隣に比奈が居る。
「ハアッ!?」
と驚きの声を上げると、彼はしっかりと比奈を抱いたまま、ご丁寧に手まで繋いで横たわっていることを確認した。
比奈が薄く目を開けて、「ああん…アンクぅ…」と擦り寄ってくる。
再び仰天した彼は比奈から体を離すと、何とか冷静にと周囲を見渡した。
散乱するティッシュの紙。お互いの服は四方八方に散らばっている。
…どうやらここは泉家のベッドの中らしい。
お互いに一糸纏わぬ姿で眠っていたこの状況を考えると、彼の顔からすっと血の気が引いた。
「どうしたの?」
覚醒したらしい彼女が問う。
「・・・怒らずに、聞いてほしいが」
アンクは比奈を伺いながら訪ねる。
「オレは昨日、何やった?」
数分後、扉の向こう側では、男がベッドから突き落とされるにぶい音と女が号泣する声が聞こえた。
青アザを顔に作ったアンクがクスクシエのカウンターに突っ伏している。
「ん?昨日はどうした?」
水の入ったグラスを持ってきた映司が心配そうにそれを見つめて尋ねる。
「…全身打撲。それにひどい腰痛だ」
昨夜とうって変わりひどく落胆した様子の彼を目の前に、映司は一つの仮説を立てて見る。
― とうとう公園で鳩とやっちまったか…。ごめんなさい!刑事さん!
まさか深夜に鳩が公園にいるなんて思わなかった!
同情の思いを隠しながら、興味ありげに訊く。
「で、何回くらいやったんだ?」
「…それがほとんど覚えとらん」
「それがいいな、あははは」
ギロっと涙目で映司を睨み付けると、本音をこぼす。
「は、初めてだったんだぞ…」
言葉を失う映司。人間に憑依して初めて、という事なんだろうが…ああ、びっくりした。
でも覚えていないのは不幸中の幸いというべきか。
「まあ、かわいい鳩だったんじゃないの?きっと喜んでいると思うよ?」
「鳩じゃない…」
と、扉の軋む音に後ろを振り返る映司。
「ヒナだ」
「?そっかぁ、人間だと18歳未満は犯罪になるから気をつけなよー、お早う比奈ちゃん!」
お早う映司くん、と、とりあえずにこやかに挨拶をしてアンクの側に近づく比奈。
その顔を見れずに視線を逸らして溜息を付くアンク。
沈黙が続いた後、やっと彼が顔を恐る恐る上げると、比奈がアンクの手にそっと指輪を手渡す。
「…離婚よ」
と比奈がそっと囁く。
震える指先を確認すると、アンクの胸に初めて生まれる罪悪感という感情。
何とかこれを拭い去ろうと必死に言葉を探した。
「でも、とてもいい夜だった」
断片的な記憶を辿りながら彼は真面目に比奈を見据えて言った。
じわっと涙が滲む比奈に慌てたようにアンクが続ける。
「…本気だ」
比奈はずるい、と一言残すと店の奥に消える。はああ、と突っ伏すアンクの上から映司の声。
「比奈ちゃん!最近アンクおかしいって…」
今更かい!と影で突っ込む知世子の姿を尻目に、恋の季節が始まったのか終わったのか考える余裕のないアンクは、今日何度目になるか分からない大きな溜息を付いた。
…おわり
*ちなみにコーヒーで酔っ払う鳥、じゃなくて人間は実際いるらしい。
以上です。 比奈ちゃん不憫だな…。
読んでくださった方どうもありがとう。
GJ……!!
ここから両思いになれそうなアン比奈だな!!
よかったです!ありがとう!
ユウキは天然で弦太朗にくっついて行くからたまらんな
幼い頃の感覚そのまんまなんだろうけど、ある時ふと「男」を感じてドキッとしたり、
逆に弦太朗がユウキに儚い女像を感じてくれたりしたら可愛くて身悶える絶対
>>117 GJ!!!コーヒーで酔っ払う腕鳥怪人怖いなww
ふとした拍子に全部思い出して「アーーーーーーーっ!!!!」
てなってる鳥が見たい
クィーンは来週どう挽回するんだろう
最悪番組開始から僅か4話で女王転落という、平成キャラでも類を見ない不遇っぷりに…
…でも剣は1話目からBOARD壊滅したのは内緒だ
今日の弦ちゃんとユウキの可愛さは一体何なんだーーー!!ってくらいニヤニヤした
仲良しのままの感覚で高校生になって再会して、とかお約束過ぎて大好きなシチュだとも!
>>120みたいに、お互いを意識する瞬間とかあったら朝8時から死ねる
今のとこはどっちかというと、弦ちゃんのほうがユウキを女の子として意識するほうが早そうかな
で、そんな二人を見て、何やら不機嫌になったり、胸がちくちくなったりするケンゴが見たい…
学園もの、ほんとおいしいです…
個人的にはクィーンのような女の子がデレる瞬間が好きなので、来週が楽しみだ
アバンでフォーゼに変身しているのに、
ぽこぽこ弦ちゃんを叩くユウキが、メチャクチャ可愛かった
あんな風に気軽に触れているのに、ふと気付いた恋心で、
ぎこちなくなる2人って言うのも、見てみたいなぁ
今日の幼馴染組やべえだろ!
ナチュラルにイチャイチャしてるから困るwwそんな二人を見てモヤモヤする賢吾とか見たいな
あと今日の放送で大門時&クイーンもイイと思った
チャラ男は誰と仲良くなるんかな
案外ゴスロリっ子?いや普通にクイーンorユウキかな
今日の放課後は、
「ユウキ、お前のはやぶさ最高だったぜ……」
「弦ちゃん……」
みたいなノリでよろしくやる感じで。
>>125 ユウキの『はやぶさ』に予想以上に食いついてたゴス娘の可愛さ異常
…と思って見てたら、『はやぶさ』退場になってショック受けた姿見て萌え死んだ
帰還カプセルえろい
ユウキの「この反りが〜」みたいな台詞はエロに使えそうだ
>>126 その場合だと、
「でしょ、でしょ!はやぶさはね〜」
と、テンションがクライマックスなユウキが、打ち上げから帰還まで、
延々と語りまくって放課後終了。と、なってしまう危険性大w
情報通のJKはスリーサイズとかいろいろ知ってそうだな
クイーンの取り巻きの食いしん坊な方に俺の飴玉とバナナペロペロされたい。
あんな暴言を暴露されたクイーンが許されるには、もう全校生徒の性処理奴隷にでもなるしかないんじゃないかな
スクールカーストの頂点から一気に最下層へ転落とか、想像するだけで宇宙キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
>>132 ちょっと比奈ちゃんに似てるよね
そしていい乳
クイーンがデレて弦ちゃんにメロメロになってユウキと取り合うみたいなハーレム希望
>>133 あの映像撮った奴が男でこれをタネに色々やるとかいう展開もあったかもな。
ところでステージ裏の弦ちゃんとユウキの絡みで、「お前ら仲良いなww」ってほっこりしちまったよ
放課後、基地にやってきたユウキと弦ちゃんは、見たことのないアストロスイッチを発見する
さっそくフォーゼに変身して使ってみると言って、変身する弦ちゃん
そしてスイッチオン
――『バ・イ・ブ』
弦「なんだこりゃ、右手が妙な形になったぞ。ロケットより小さいが、形はちょっと似てるな…」
ウィンウィンウィンウィン
弦「うおっ、動き始めた!?なぁ、これどうやって使うんだ?」
ユ「……そ、それはね……その…。
……あ!ここにも別のスイッチが!こっちも使ってみて!」
弦「あ、あぁ…わかった」
――『ロ・ー・タ・ー』
ユ(またか……orz)
弦「こりゃなんだ?紐の先になんかついてて、やっぱり動いてるぞ」
ユ(も〜〜〜、なんでこんなエロスイッチばかり落ちてるの!?)
>>110 GJ!
プラトニックアン比奈も好きだが、ラブラブっぽいのもやはりイイ!
比奈ちゃんの「離婚よ。」にワロタw
まあ、ある意味、既に入籍済みなんですがね。
さっき帰ってきて、やっと今日の録画見た
弦ちゃんとユウキ可愛すぎんだろ…リア充爆発しろそのままじゃないかwww
しかし弦ちゃんとクィーンもいいな。
これだけ女性陣との絡みが多い主人公、他に誰かいたっけ?
>>137 ばっちりヴォコーダー声で再生されたぜ。
「優しくしてね、弦ちゃん・・・」
「バッチリだぜ!ユウキ。俺を信じろ!」
「うん。弦ちゃん、私を宇宙まで連れてって」
「任せろ!おまえを星の海にまで上りつめさせてやるぜ!」
「ぜいぜい。。。どうだったユウキ、宇宙に行けたか?」
「うーん、富士山五合目くらい」
なんか弦の字とユウキはバカップル通り越して
すでにバカ夫婦の領域かもしれないと今回思ったw
五合目ワラタw
せめて八合目までいこうぜww
賢吾「このキャンドルスイッチは使えないな…こっちのウィップスイッチの方がまだ使い道がありそうだ」
ユウキ「まって!この二つを組み合わせれば…」
『ウィッ・プ』『キャ・ン・ド・ル』
フォーゼ「リミットブレイクだ!」
…ポタポタ
ユウキ「あっ、熱っ!ひっ!」
ビシッ、バシッ!
ユウキ「あぅんっ!も、もっと…もっと激しく…!」
ユウキ「こんな具合に使えないかな?」
賢吾「時間の無駄だった」
ユウキ「…じゃあなんで前屈みになってるの?」
146 :
名無しさん@ピンキー:2011/09/19(月) 12:05:04.94 ID:mCzJRHaZ
クイーンは頼りない大文字先輩捨てて弦ちゃんにメロメロになるのかな。
ユウキのはやぶさの「帰還」で飛び出すボール見て、映画プリシラのお尻からピンポン玉飛ばすヤツ思い出した。
朝からあんなんやっていいのか?とマジに思った。
連休、オーズ見返してたら、後藤さんと里中ちゃんの距離感に萌えた
里中ちゃんのこと、最初はただの会長秘書としか思ってなかったのに、後半でバティ組んでからは距離も縮まって「さすが俺の上司だ!」まで気持ちが行ったのがやたらときめいた
後藤さんは恋心に疎そうなので、ぜひ里中ちゃんは色々気づかせてあげてほしい
里中ちゃんとのことで全力で伊達さんにもおちょくられてほしい
何が言いたいかと言うと後藤さんは315です!
>>148 同意。後藤さんの後半の振り切り具合は照井さんを思い起こさせるwww
後、中の人の演技がうまくなってるのも大きいな。
後藤さんは本気でイケメンなので、里中さんとの並びはビジュアル的にすごく綺麗だと思う。
ごとさと(・∀・)イイ!!
里中にリードされてわたわたしてる後藤さんもいいし
だんだん自信つけてかっこよくなってく後藤さんにキュンとなる里中もいい
態度はあくまでもツンのままでデレてる感じだといい
後藤さんは刑事に戻ったんだっけか
不規則な生活の中でも何とか時間を見つけて里中に会いに行って
「遅刻ですよ」って怒られるんだけど残業嫌いな里中が後藤さんが
遅れてもさっさと帰らないで彼のことはちゃんと待ってる、とか萌える
クスクシエでランチ食べてたら知世子さんに捕まって「後藤くんは女の子に人気があったのよ〜」とか
「何着せても似合うから私も気に入っちゃて〜」とかの話を聞いてる内に
何故だか段々イライラしてきていつも以上に料理にタバスコ入れちゃう里中くん
クールビューティー里中ちゃんが、そういうのでイライラしちゃうのは可愛い。
可愛いくせにアダルトな大人の空気も似合いそうで、後里は妄想するとかなりニヤニヤする。
何この流れ、オレの代休をかえせ、といいつつ後里イイ!
ちょっと萌えてみた。以下ネタ。
***
ここはランチタイムのクスクシエ。
さきほどから美貌の秘書が激辛コースを黙々と平らげている。
で、彼女の前にはなぜか許しを請う男。
「里中ゴメン!」
パン!と後藤が両手を合わせて平謝りする。
「ディアボロソース追加で」
と里中が無表情でオーダーをする。
もぐもぐもぐ…。
後藤はさらに続ける。
「いや、正直ホントに悪いと思ってる。ごめん!許してほしい」
「…すみませーん、ハバネロスープも!」
もぐもぐもぐ…。
「里中ー!」
フン!
「あー!ひどいっ!こんなに謝ってるのに!ひどいっ!仕方なかったんだ、途中で抜けられなくって!…でも君だってビジネス優先するときもあるだろ!」
カラン、と不機嫌にフォークが音を立てる。
「…私は人との約束は守りますが」
後藤は手を合わせたまま硬直する。
「それに定時に仕事を片付けられないような要領の悪い方とはお付き合いできません」
なんとも冷酷な言葉を浴びせる。
「すみませーん、ホットチリペッパー・プリン追加でお願いしまあす!」
俯く後藤の姿に少し離れて見守っていた男性陣全てが同情の眼差しを送る。
― 後藤さん、あれでもバースになったのにな。…ああ、過去の自分からリバースできたのに…。
そして、あまりの里中の対応のひどさに怒りを感じる男性の一人が果敢に立ち上がる!
「里中さん!それはあんまりな言い方じゃないのかな?」
うわあ、意外っ!と知世子の目が輝く。
「あなたは後藤さんがどれだけ苦労しているのか分かってないんですか?
確かに後藤さんが約束に間に合わなかったのは悪いかもしれません、でもさっきから謝ってるではないですか!」
映司の割り込みに目を丸くする里中と後藤。
「…後藤さんはですね、それはもうデートの日を楽しみにしていたんですよ!プレゼント何がいいかなって相談受けたし」
ええ?と後藤の顔を見る里中。
「でも高給取りの里中さんにあげる物、なかなか考え付かなくて、じゃあ思い出あげようってことでTDRに行くつもりで…」
さすがに顔を赤らめ、火野ヤメロ!という表情で制しようとする後藤。
「舞浜でシーかランドかどっちにしようか決めるってことにして!夜遅くなったらってわざわざホテル予約して!」
里中の瞳が心なしか潤んだような気がした。
「それなのに、3時間遅れるただけで、事情説明しようとして携帯で何度も連絡とろうとしたのに、怒って着信拒否されてたら何も言えないじゃないですか!!」
火野やめろよ!と後藤が立ち上がって彼を制した。
「いいんだよ、オレが本当に悪いんだから…なあ、里中」
いつの間にか逆に俯く里中に優しく後藤が言う。
「…君はわざわざお弁当作ってきて、ずっと待っててくれたんだもんな…ゴメン。本当に悪かった」
そういうとポン、と里中の頭を軽くたたく。
あのカップルばっかりの舞浜駅で一人何時間も待っていた彼女のことを考えると本当に申し訳ない気持ちになる。
後藤は映司に向かって笑う。
「ホットチリペッパー・プリン、オレにも1つ追加」
映司がふうと息を吐く。…自分は貢献したのか?とちょっと様子を見てから安心して側を離れた。
その後、オイ泣くな!とか、後藤さんのばかばか!とか、可愛らしい痴話ゲンカが続きましたとさ。
*******
TDRって…;とかいうツッコミはなしだぜ!!
>>153萌えた
デート楽しみだった裏返しで大人げない里中ちゃんも
マニュアル大好きで堅実定番なデート先を選ぶ後藤さんもカワイイな
GJ!
3時間遅れただけって、3時間は結構長いぞ、映司よw
>>153 乙です
ぐっは!萌え死んだw
風都署との合同捜査でバースの経験を活かしてドーパント相手に立ち向かう姿を見たいぜ
ところで天の川学園高校のスクールカーストって、アメリカの典型的なパターンだよな
序列が上の階級から順に
ジョック(大文字隼):いわゆる体育会系、スクールカーストの最高峰。
大体はその学校で最も影響力のある運動部(アメリカならアメフト部、日本なら野球部)
その中でも部長やキャプテン、最も運動能力に優れた者が学校で最も強い権力を持つ。
クイーンビー(風城美羽):ジョックが男子生徒のトップならこちらは女子生徒のトップ。
学園の女王様で、主にチアリーダー(又は演劇部リーダー)である場合が多い(日本なら吹奏楽部も多いとか)。
大方ジョックと恋人関係になっている事が多い。
ミーン・ガール(イジワル女)やヴァレー・ガール(セレブでアタマのワルいお嬢様)を兼ねている場合もある。
サイドキックス(佐久間珠恵・繁野ジュン):所謂『取り巻き』。
ジョックやクイーンビーが何人も引き連れ、パシリに使う事が多い。
サイドキックス自身も下位の者に対しパシリを使う事もある。
中には取り巻きに甘んじることなく地位の上昇を狙う野心家『ワナビー』がいる事も…。
ナード(JK・野座間友子):スクールカーストの中でも下位に位置する者達の総称。
劣等生集団の『スラッカー』、オタク集団の『ギーク』、ガリ勉集団である『ブレイン』などが該当する。
ターゲット:スクールカーストの最下層(奴隷階級)。
要するに『いじめられっ子』。
ただし、必ずしもターゲットはナードだけではない。
あと、カースト階層外に
バッドボーイ(orバッドガール):俗に言うヤンキーやスケバン。
集団でワルなことをする連中。
フローター:不思議ちゃんや電波系など、個性と思考が斜め上の連中。
図書館司書などをしていることが多い
賢吾(作中では階級名で呼ばれてない?)とか弦太朗(作中ではトラッシュ)ってどこに位置するんだろう
ユウキは確かギークって呼ばれてたが
番宣PVでは確か弦太朗はバッドボーイ(カースト外)だったはず
賢吾は病弱だし、ナードに位置するんじゃないのかな
ここ数年、好みのヒロインが続いていて非常に嬉しいのだがショートカットのヒロインがいないなー。
やっぱりヒロインってロングが鉄板なのかな。
フォーゼならクイーンがショートか?
ショートって言えるぐらい短い女子ってそういなかった気がするけど
ミディアムなら結構いたかヒロインに限定しなきゃ
>>157 東映のフォーゼのサイトではクイーンとか除くと、オタク(ギーク)、ガリ勉、不良(バッドボーイ)、遊び人、筋肉とか分類されてるな
1話でも言ってた気がするけど
つーか筋肉って…w
弦太朗以外のバッドボーイって、弦太朗に毎回ぶちのめされてる奴らだよな?
あいつらが弦太朗に復讐しようとし、人質としてユウキを…な話を読みたい
自分で書ければいいんだが、キャラを掴みきれてないし、そもそも文才がなくて書けないので
>>157 ターゲット階級ってスイッチャー多そうだな
フォーゼの流れのところ悪い
オーズの最終回見返して思ったんだけど…
あの3人、前の日の夜からどこでどうやって夜明かししたのか妄想が尽きないよ!w
グリード化すると五感が鈍くなる…って言い方は変だが、なんていうか、人間の時よりも鮮烈に感じられなくなるんだよね?
味覚が無くなったり、色が分からなくなったり…
で…触覚もそうなると考えると、セックルしても感じ方が鈍くなって、なかなかイケなくなったりするんだろうか
比奈はもう何度もイッてるのに、まだ一度もイケない映司とかw
他のグリード達は人間に憑依とかできないのかな?
確かアンクの他にもウヴァが人間に取り付いてたから他のメンバーにもできそうだが
今さらながらWのネットムービーのDVDを観て
お絵かき対決の翔フィリ照亜樹4人に萌えてしまった
こいつらなんでこんなにかわいいんだろうか
169 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:08:14.52 ID:gcgG1sBd
映比奈で、アンクと比奈ちゃんもありで投下。
エロはなしです。NGワードは「私の恋人」で。
最終回後、映司が帰国した日のお話。
170 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:08:38.24 ID:gcgG1sBd
「親切じゃないよ全然」
「ただ、手が届くのに手を伸ばさなかったら死ぬほど後悔する」
「それが嫌だから、手を伸ばすんだ」
まだ、彼の名前も知らなかったあの日、真っ直ぐに私の目を見て、彼が言った言葉。
残酷な真実を、彼は優しい嘘の後で、きちんと告げてくれた。
「お兄ちゃん、映司くんも、もうー。こんなとこで寝てー」
久しぶりの映司くんの帰国に、お兄ちゃんはよっぽど嬉しかったのか、家に招いて二人でお酒を飲んで、二人とも潰れてしまった。
明日は、クスクシエに行く約束をしてるのに、ちゃんと二人とも起きられるのか心配なくらい。
ソファに寄りかかって、二人して折り重なるようにして眠るお兄ちゃんと映司くんをそれぞれ抱えて、お兄ちゃんはお兄ちゃんのベッドに、映司くんはお客さん用の和室の布団に下ろす。
「……」
幸せそうな顔して眠る映司くんの傍に膝をついて、そっと前髪を撫でる。
みんなに、映司くんからメールが届いたのは先週のこと。
『来週、日本に帰ります』
と、たった一言、短い言葉だったけど嬉しくて、みんなもそれは同じで、当然のようにクスクシエで集まる事が決まって、お兄ちゃんなんて仕事終わりに成田まで迎えに行ったくらい。
お兄ちゃんは、映司くんの話を聞くのがすごく楽しいみたいで、お酒を飲みながらずっと聞いていた。
映司くんも、身振り手振りいっぱいにお兄ちゃんに回った国の事を話していて、男同士っていいな、なんて思った。
アンクと、映司くんもそうだったんだと、今は分かる。
最初の出会いはどうでも、目的はどうでも、二人は心から分かり合った関係だったんだと私は、あの日、二人が世界を救った日、知った。
「……おやすみ、映司くん」
「ちょっと待て」
映司くんから離れようとした瞬間、映司くんの声で、だけど映司くんじゃない誰かに引き止められた。
「え?」
ゆっくりと映司くんが上半身を起こして、私を見ていた。
だけど、違う。これは、映司くんじゃない。
分かる。
彼は、映司くんに一番近しい存在。
「……アンク?」
「ああ」
がしがしと無造作に頭を掻くのは、確かに記憶の中にあるアンクの仕草と同じだ。
「アンク、どうして…!」
「ちょっとだけ、映司の体を借りてる」
「……映司くんの?そんなことできるの?」
「こいつの意識のない、少しの間だけならな。俺のコアの最後の一枚に残された力と、俺とこいつが繋がってるからできることだ」
「何で、今……」
「こいつのことを、おまえに頼むためだ」
「え?」
「こいつ、相変わらずどころか、馬鹿が加速してやがる。今回の帰国の理由、何だと思う?」
「え、っと……聞いてないけど……」
「おまえに会いたくてしょうがなかったそうだ」
「え……?」
「それを嫌ってくらい感じさせられる俺の身になれ。まったく、欲望を自覚した映司は面倒くさい」
171 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:09:33.55 ID:gcgG1sBd
「あの、映司くん……が……?」
「おまえに会うための帰国だ。こいつを頼むぞ」
「アンク……」
「映司のことを任せられるのは、おまえだけだからな」
「アンク、ずっと映司くんと一緒にいたのね」
「ああ」
「映司くんは、アンクが死んだ、って。命を得て死んだって」
「そうだ。……俺が欲しかったものは命だ。それを得た。満足だ」
「じゃあ、その後は?満足の後は?」
「……映司の世話をやいてるようなもんだ」
「そっか……」
「……たく、世話が焼けるんだよ映司は」
「ねえアンク」
「何だ」
「あの時、私に会いに来てくれたでしょう」
「……」
「それって、どうして?」
「……さあな」
アンクが、私を見た。
映司くんの顔だからじゃない、アンクの私への何かを感じる。
「俺はもう休む。後は好きにしろ」
「待って、アンク」
「何だ」
「私、アンクにも会いたかった」
「……」
「あって伝えたいことがあったの」
「……なんだ」
「……ありがとう。あの時は、ちゃんと伝えられなかったから」
「……」
「ありがとう。……またね」
「もう出てこない。映司の人生を邪魔するつもりはないからな」
「映司くんはそんなこと思ってないよ、絶対」
「思ってなくてもだ。……じゃあな」
「待って、アンク」
「何だ」
「……それでも、ありがとう。私、またアンクと会えるって信じてるから」
「俺より、映司に言ってやれ」
「え?」
「こいつが欲しいものをおまえが与えてやれ。……比奈」
「私が?どうやって?」
私の問いかけに何も言わないで、ただ小さく笑って、アンクが映司くんの意識から離れると、また布団の上に映司くんの体が倒れる。
「……アンク」
ああ、そうか。
ちゃんと、映司くんといてくれたんだね。私が傍にいられなかった分も、映司くんと一緒にいてくれたんだ。
最初は、アンクの事、大嫌いだった。
だけど傍にいて、分かっていくうちに、私にとってアンクは大事な存在になってたよ。
あなたのこと、最後は大好きだった。大切で、大好きになっていたよ。
私は心の中でアンクにそう語りかけると、そっと映司くんの頬に触れた。
本物の映司くんだ。
彼の寝顔を見て、私の心の中に言葉が沸き起こる。
「……私だって、会いたかった」
映司くんに会いたくて、寂しかったよ。一緒にいられるアンクが羨ましかったよ。
172 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:10:39.20 ID:gcgG1sBd
「会いたかったよ、映司くん」
「……俺も」
返事が返って来るとは思わなかった私は、びっくりして、思わず後ずさってしまい、映司くんが目を開けて私を見て笑うのを見て、一気に恥ずかしくなる。
「比奈ちゃん、顔真っ赤」
「だ、だって…」
「比奈ちゃんが運んでくれたんだ、ありがと」
いつもの優しい穏やかな笑顔のまま、映司くんが体を起こす。思い切り伸びをしてリラックスした表情が私は嬉しかった。
「ふー、久しぶりによく飲んだなぁ。信吾さん、酒、強いんだね」
「仕事柄、お酒も強くないと勤まらないって言ってた」
「だね。うん、でもいいお酒だった。料理もおいしかったし、ごちそうさま、比奈ちゃん」
「ううん。映司くんの食べっぷり見てて気持ちよかったよ」
「はしゃいじゃったね、俺。信吾さんや比奈ちゃんに会えて、すごく嬉しかったからだなぁ」
「……」
「俺も、会いたかったよ、比奈ちゃん」
「映司くん……」
「もうさ、比奈ちゃんに会いたくてたまんなくなって、よし、帰ろう!って思って帰ってきちゃったよ。俺、ほんと単純だね」
「……映司くん」
「世界のどこにいても、比奈ちゃん今何してるかな、とか綺麗な夕焼け見て比奈ちゃんと見たいな、とか考えてた。バレてた?」
「アンクが、さっき教えてくれた」
「アンクが?」
「そう。アンクが」
「あいつ、勝手にバラすなよなぁ」
にっこり笑って映司くんの手にそっと自分の手を重ねる。
「アンクがずっと一緒にいるの、映司くんは分かってるでしょ?」
「うん…。あいつ、ずっと俺と一緒にいるよ。時々さ、夢に出てきてアイス食わせろって本気で詰め寄るんだよ?
でもやっぱ、日本のアイスが一番美味いから、さっさと日本に帰れ、って脅されたり」
「何だ、アンクだって帰ってきたかったのね」
「そうそう。俺だけじゃないんだって、帰ってきたかったの。アンクのやつ、自分だって比奈ちゃんに会いたかったくせに」
クス、と笑って、私は少しだけ勇気を出して膝を進めて映司くんの顔を間近に見つめる。
「比奈ちゃん?」
「映司くん、お酒臭い」
「え、あ、ご、ごめんねっ」
「ううん。……映司くんの匂いがするから、いい」
映司くんの顔、手、温度、匂い、……気配。
全部感じられる、全部目の前にある。
嬉しくて、胸が張り裂けそうで、私は映司くんを抱きしめたい衝動に駆られた、けど。
「ごめん、比奈ちゃん、ちょっと、俺限界」
「え?」
映司くんの匂いが濃くなった、と感じたのは、映司くんの両手が先に優しく私を抱きしめたから。
世界を守った手が、私を大事に思ってくれているのが伝わってきて、私も映司くんの背中に手を回した。
「あー、比奈ちゃんだぁ」
「うん……」
「比奈ちゃんだ……」
「映司くん……」
173 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:14:09.25 ID:gcgG1sBd
感極まったように私を抱きしめる映司くんは、何だか可愛くてたまらない。
男の人を可愛い、なんて思うのは少し変かも知れないけど、映司くんはいつも誰にでも優しくて、だけど甘やかすことはしない人だ。
そして自分に一番甘くない人で、だからそんな彼が私に甘えてくれるのは、嬉しい。
手が届くのに、手を伸ばさなかったら、死ぬほど後悔する。それが嫌だから手を伸ばす。
彼の真実を私は知っている。
彼は、守りたいものに手を伸ばすことをためらわず、そして、私に手を伸ばすことの大切さを教えてくれた。
だったら、私は手を伸ばそう。
あの時より強い気持ちで、彼を救いたいと願ったときより強い思いを、口にしよう。
「映司くん……好き」
零れた言葉は、彼の耳にどう広がっただろう。
「え……」
「大好き。……やっと、言えた」
「……比奈ちゃん」
いつから好きだったのか、分からない。
だけど、彼の名前も知らないあの日、彼の言葉を聞いて、私は恋に落ちたのかもしれない。
映司くんの手が私の頬を包む。きっと私はすごく緊張した顔をしているんだろう、映司くんがふわりと微笑んで私の頬を指で撫でる。
そのまま慈しむように私の唇を辿ると、強請るように唇を重ねてきた。
目を閉じて受け入れると、吐息が彼の気持ちと一緒に流れ込んでくるようで、背中に回した自分の指が震えているのが分かった。
お酒の味がする。
だけど、目眩がしそうなこの感じはきっとお酒のせいじゃない。
そっと惜しむようにキスが終わって、目を開けると目の前にやっぱりいつもの映司くんの笑顔があった。
「しちゃった」
「うん」
「まずいな。帰国するまでは会うだけでいいって思ってた。会ったら一緒にいたくなった。一緒にいたら、抱きしめたくなった。抱きしめたらキスしたくなった。……キスしたら、今、それ以上したくなってる」
「え……?」
「俺の欲望もほんと結構強いね」
「映司、くん……」
「でも今夜はやめとく。信吾さんに殺されちゃいそうだし。何より、比奈ちゃんの気持ちを聞けただけで、俺、今、最高に幸せだから」
「……」
「だけど、あんま長くは我慢できないかも。うん、だから、俺からもちゃんと言うね」
ちょっとだけ真面目な顔になって、映司くんが私の手を取る。
「泉比奈さん」
「は、はい」
「好きです。……俺はあなたが大好きです」
「……はい」
「いつも一緒にはいられないかもしれないけど」
「分かってる」
「俺、こんなだから無茶もいっぱいするけど」
「知ってる」
「それでも、最後に帰るのは、比奈ちゃんのところがいい」
「私以外は、許さない」
ちょっとだけ力を入れて握り返すと映司くんがしかめ面をする。
「……また旅に行くまでに、私をちゃんと映司くんの恋人にしてね?」
私の言葉の意味を汲んだ映司くんが笑う。
そう、彼はちゃんと聡い人なんだ。
174 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:14:54.48 ID:gcgG1sBd
「……する」
「うん」
「……比奈ちゃんを、俺だけの恋人にする。絶対、他の誰にも渡さない」
「……映司くん」
「もちろん、アンクにもね」
「どうしてアンクなの?」
「だって、比奈ちゃんアンクの事大好きでしょ」
「うん」
「だからだよ」
「……」
「アンクでも譲れないな、比奈ちゃんだけは」
私の耳元で囁いた彼の声の甘さに、全身が震える。
本能で感じる、心地良さ。
ああ、そうだ、これは欲望だ。映司くんが欲しい、私の。そして私が欲しい映司くんの。
重なったら、繋がったら、どんな欲望になるんだろう、セルメダル何枚分くらいだろう。
アンクのコアメダルが直るくらいの量になるのかな。
それとも、アンクはもう満足したから、映司くんの保護者をぶつくさ言いながらしてるほうがいいのかな。
それで、時々アイスを食べに戻ってきてくれたりするのかもしれない。
「ねえ、映司くん。アンクに、言っておいて。映司くんとこうしてる時は邪魔しちゃ駄目だよって」
「そうする。……アイス何本で了解してくれるかなぁ」
「ふふ」
……早く、彼の欲望を、私の体で知りたい。
なんて、ここで言葉には出せないから、映司くんの腕にただ体を預ける。
「好きよ、映司くん」
「うん」
「私、ずっとあなたが好きだった」
映司くんのいる世界が大切で愛おしい。
映司くんがいるから、今、私は、私の周りにあるもの全てが愛おしい。
縋るだけじゃない愛情があるのだと、映司くんが私に教えてくれた。
そんな人、好きにならずにいられないじゃない。
だから、私は、私にこの欲望を許す。彼が大好きでたまらない私を、彼に全て与えよう。
彼の全てを与えられる存在として、この手を離さないでいよう。
そして私たちは数え切れないほどのキスをした。
アンクはきっと呆れて、だけど見守っていてくれてると私も感じられた。
それから、映司くんがまた旅立つ日が来た。
私の手に、今度はアンクのメダルを半分残して。
私に、大切な相棒の片方を預けてくれて。
「行ってくるね!」と笑って手を振って。
彼は火野映司。
私がこの世で一番大好きな、私の恋人。
終
175 :
私の恋人:2011/09/22(木) 00:17:19.23 ID:gcgG1sBd
以上です。映比奈主体で、アンクが二人に心を許しているのが書いてみたかった。
アンク大好き。冬映画ではちゃんと復活してくれるのか、でももう一度映司と比奈ちゃんとの切ない別れとか見たら
号泣する自信があるwww
GJ!!リアルタイム投下に遭遇してしまった(*´∀`*)
あ〜っもうっ!キュンキュンするわ!
GJ!もう文字どおりリア充しねwww
映司の「泉比奈さん」呼びが良い。なんかすごいツボに入った。
改まった感じが新鮮。
恋人になった夜を、ぜひあえてアンク視点で読んでみたいw
GJGJGJ!
酔った映司良いなwww
やっぱりベストカップルだわ映比奈
GJ!
映比奈いいよ映比奈
でもアンク憑依映司を想像するとどうしても
>>107を思い出して吹くwwwww
惜しみなくGJ!動悸がやばいぐらいニヤニヤする
可愛い2人だなぁGJ!
そして爆発してしまえと自分も思ったw
映司が漢すぎでニヤニヤするわ
冬映画の発表って正式にはまだだっけ?
アンクちょっとでもいいから復活してくれたらうれしいな…
「腹が減ったから」みたいな理由で復活しそうな気がするアンク
ぽかんとしてる比奈に向かって「とっととメシの準備しろ!」とか言って
混乱したまま慌ててキッチンに飛び込んで冷蔵庫から食材を取り出しながら
比奈は嬉しくてボロボロ泣き出すのだろう
そして冷蔵庫にアイスを取りに来たアンクが比奈のその涙を見つけて
「アホが」とか言いながらぎゅっと抱きしめてやればいい
>>184 何その萌え展開!
GJ!ありがとう!
OPの二人みたく、比奈ちゃんがアンクの背中に抱き付く感じでも萌える。
泣き顔見られたくなくて隠すけど、アンクにはバレバレとw
映画の制作発表って去年は確か9月末くらいだったか
今回もそろそろかな
今回は伊達さんもいるし楽しみ
あーでも伊達さんの中の人は今昼ドラレギュラーだっけ…
後藤さんと里中くんに突っ込んでくれるのを期待というか妄想してるのだがw
今日のフォーゼ、美羽が可愛くて萌え禿げそうになった
弦美羽ありかなーと思った瞬間
今日のクイーン△!!
あれだよな、どこか戦隊物のチーフのようなカッコヨさだな。
それでいてゲンちゃんとのやり取りに萌えたり、仮面ライダー部のにらみ合いでは燃えさせてくれたり、
本当にごちそうさまでした!!
これは当たり回でしょ
高飛車クイーンにたじたじな弦太朗とか燃える
JKナイトもなかなか期待出来そう
大文字さんはさっそく栄光のネタキャラ枠へ
ユウキ→幼馴染
クイーン→ツンデレ
ゴス→不思議っ娘
ジャンル幅広いなオイ
美羽さんかっけーっす!
ケンゴくんユウキを意識してるっぽいんだけど気のせいかな
来週は乱交かー
美羽「クイーンはナイトのソードをメンテナンスしなければならないの」
美羽→弦 とみせかけておいて 美羽→賢吾
であろうと予言しておく
はやくゴス娘とっ捕まえてこいや弦ちゃん
きっと珠恵が事件を起こした最大の動機は、ジュンの存在だったのかもね
珠恵がジュンにガチレズな好意を抱いてるんだけど、当のジュンは美羽に憧れてて、自分がクイーンになればジュンに振り向いてもらえる…みたいな事を考えてしまった故の行動とか
弦美羽たまらん。美羽→弦太朗に期待
今週だけ見たら明らかに美羽ヒロインだよね
ユウキといちゃこらしてる弦太朗にイライラしつつ、あっさりユウキに
「弦ちゃんのこと好きなんでしょー!」と看過され、あたふたしまくるクイーンがみたい。
>>197 「なななな、なに言ってるの!!私があんなトラッシュを
す、すすす、好き、なんて、有り得ない!!」
とかってバレバレなごまかし方するんだな
何だそれ、見たい!!
友子→ユウキ→弦太朗→美羽←隼
これは明日夢クラスのハーレム野郎誕生かもしれんなwww
主人公がハーレム状態な平成ライダーは初めてになるか?
弦ちゃんはフラグクラッシャーな雰囲気もあるがw
フォーぜ主人公が、エロゲ主人公に見えてきたぞw
おいおい
ただでさえKRCは男女比4:3で、男が一人余る予定なのにこれじゃあ男が三人余るじゃねーかww
ゴス娘は誰になびくのかなー
>>203 はやぶさ君ことユウキです
>>194 美羽がライダー部に行ったら必然的に独り占め出来ねぇか?結果オーライだ
クイーン色仕掛けで弦ちゃんを唆すも実は処女で
いざしてみたら弦ちゃんに翻弄されっぱなし
なんてのを妄想。
今日のクイーンは良いキャラだったな。
そしてカップリング的にもオイシイwww
弦ちゃんの筆下ろしはクイーンだな。
ゴスっ娘はJKが良いなぁ、個人的に。
カメレオンスイッチが男子生徒の手に渡ってたらヤバかったな
ただでさえ年代的に性欲持て余し気味なのに
姿消して舌伸ばしてペロペロとかもうそういう事専用だろ
210 :
ごとさと:2011/09/25(日) 23:34:48.18 ID:RSgsuGng
弦美羽は、美羽のツンデレっぷりの加速を期待www
その上でユウキのやきもちとかあったら尚おいしいです。
で、とりあえずフォーゼ関係なくてごめんだけど、上のほうのごとさとに萌えて書いたネタ
1レスもらって投下。後朝ネタで。
211 :
ごとさと:2011/09/25(日) 23:36:15.37 ID:RSgsuGng
さっきからベッドの下で毛布に包まって、無言で頭を抱えている彼は、まるで石になってしまったよう。
元々、まあ文字通り石頭だけど。
いい年して、とは呆れるけど、そういう人だってこともちゃんと分かってる。そうじゃなかったら、この私が惚れるもんですか。
「……里中」
あ、やっと喋った。
「何ですか?」
「この状況の説明をしてくれないか…?」
状況説明から求めるとか、どこまでらしいのか。
「それ、私から言わないと理解できませんか?」
「……」
「後藤さん、よく酔ってましたねー、酔ったらあんなになっちゃうんですねー、すごかったー」
「す、すごかった?」
「色々とすごかったですよー」
と頭上に声を投げると更に頭を抱えている。
真面目も過ぎるというか、まあ、そういう人だから、なんだけど……うん、だから私はこの状況もちゃんと予想してた。
だって、いつもは堅物で融通も効かなくて、そのくせ伊達さんの影響で妙に無茶したり熱血したりすることは学習して、……たまに、少し
だけ笑うようになって。
だから、私の傍で屈託なく笑う彼が見たかった。
「……里中、すまない」
「何で謝るんです?」
「その、男子たるもの……女性にこのような振る舞いは……」
「どこの武士ですか、後藤さん」
呆れて、ぽん、と頭を一つ叩くと恐る恐る振り返ってベッドの上の私を見上げてくる。
「合意です、ご・う・い。大体、私が後藤さんごときに、力ずくでどうこうとかないの分かりますよね?」
「だが、しかし」
「それじゃ、後藤さんは嫌でした?」
「う……そうじゃなくて、だが、こういったことは……その、ちゃんと気持ちとかそういったことが大事では」
好きって言わなきゃ駄目って?どこの乙女ですか、ほんとに。
「その、俺は、だな。君の事が……」
「はい」
「……好き、だと思う」
「断言しないんですか?」
「そ、その……先に、こういうことをしてしまって混乱してて……」
「ってことは酔ってても私と何をしたのか、覚えてるんですね?」
「覚えてる……が」
上等。
それだけで、十分。
私は微笑んで、後ろからぎゅう、と後藤さんの首筋にしなだれかかるように抱きついた。
「さ、里中?」
「一回しか言いませんからね」
私は断言します。あなたが大好きです、残念ながら。
私の言葉に振り向いて、もし笑ってくれていたら、キスをしようと決めて。
笑ってなかったら?そうね、一発、愛ある拳でもお見舞いしようかな。
終
里中ちゃん大好きだ!>主張
笑って萌えたwGJ
しかしこれはごとさとというよりさとごとではw
>>211 GJGJ!
後日伊達さんに「後藤ちゃんゴックンしちゃったのかー!」とか言われてそうwww
>>193 >美羽→弦 とみせかけておいて 美羽→賢吾
同士ハケーン!
自分は更に
隼→美羽→賢吾→←ユウキ←弦
で妄想してる。
>>211 ごさとGJ!
冬映画、どうなるんだろ。
子どもや大人にもアンク人気は高いから、興行成績を考えると制作側としても出したいだろうけど、
でもテーマ的に復活させられないし…。
復活したとしても、また刑事さんの体借りる訳で、それを映司と比奈ちゃんがよしとするだろうか…。
復活してもきっと一時的なものなんだろうなぁ。
でも復活したらしたで
「おい、映司!復活させんのに時間かかりすぎだ!!何ちんたらしてやがった!?おい、比奈アイスよこせ!」
「…復活させてもらっておいて、相変わらず偉そうだよなぁ…。」
「ちょっとアンク、箱アイス全部食べないでよ!お兄ちゃんがお腹壊したらどうするのよ!ふにゅ〜」
「おい、何しやがる!俺のだぞ、返せ!!」
「1日1本の約束だし、元は映司君のお金でしょ。はい、映司君。」
「(アンクと比奈ちゃん、相変わらずだなぁ〜。)」
みたいなやりとり希望。
自分はアン比奈好きで、そんな2人を微笑ましく見ている映司の図が好きだと最近気が付いた。
>>215 なら映司の身体を借りればいいじゃない?これこそ、二人で一人の仮面ライダー
>>208 自分も野座間ちゃんにはジェイクが良いな
以前の東映公式でのツーショット萌えたよ
野座間ちゃん、今はどっちかっていうと弦太郎に興味津々みたいだけどJKとも良いと思う
>>216 アン比奈のアンクは体がお兄ちゃんな所がツボ。
禁断プラトニックなのが良い。
それでも比奈ちゃんならアンクにだいしゅきホールドしてくれる
流れ豚切り失礼します、DCD士夏投下させて下さい。
NGはDCD士夏「WHITE」でお願いします。
静かな湖畔の森の中から…
確かに静かだ。そして寒い、物凄く。
まるで巨大な寒波の壁が立ち塞がっているかのように、隈無く全身に当たる硬い空気。
着ろと言った時は大袈裟だと返されたが、やはり夏海にダウンジャケットを着させて良かった。
反して、士は軽めのトレンチコートを羽織っただけ。生まれ故郷の寒さには身体が慣れている、今更風邪の心配もない。
3日前、「毎年掃除してあげてたんだから今年はお兄ちゃんがやって」と妹の小夜が連絡を寄越して来た。
ちょうど写真館の大掃除も重なっていたので(参加するかどうかはともかく)、それを理由に拒否しようかと思った士だったが、それを見越して打たれていた先手。
なんと小夜は夏海に電話をかけ、掃除の依頼を既に済ませていたのだ。
元々ウマが合うのか、まだそれほど会っていないにも関わらず一気に距離を縮めていた女達に、士は舌を巻くしかなかった。
逃げれば無制限笑いのツボです、と脅されて心底うんざりしたが、こうなったら反論も出来ない。
バイクが見慣れた門扉に止められたのは、大晦日の午前のこと。
自分の世界。生まれ育った家の真上には、雲一つない青空が広がっていた。
「じゃ、私はキッチンをお掃除します。士くんは階段とお風呂、お願いしますね」
さくさくと指示を出し、長い髪を一つにまとめてエプロンを着けた夏海は作業を始めた。
日常的に生活している人間はいないのが現状なのに、何でわざわざこんなことをしなければならないのか。
基本的に面倒くさがりな士の辞書には「掃除」などという文字がそもそも存在していない。
とは言え、あくまでここは自分の実家である。
他人の夏海が頑張っているのに何もせずにいれば後が怖いと、ハンディクリーナーを手に渋々階段を上がった。
激しくも厳しいライダー大戦の世界から戻って約2週間。ようやく傷や痛みが癒え、気持ちが落ち着き始めるのを感じていた。
写真館の面々とは、離反する前と変わらぬ付き合いをしている。
呑気な店主の老人は美味いコーヒーを淹れてくれるし、ユウスケは明るく穏やかでフォローも完璧。
海東がやって来る機会は以前より増えた気がするものの、憎まれ口の応酬はこれまで通り。
引っ掛かることがあるとすれば、ただ一つ。夏海との関係だ。
望まれて戻って来たからと言って、本当の意味で許し、受け入れられる自信は士にはなかった。
決して避け合っている訳ではないが、何となく話しづらくて過剰な接触は控えている現状。
過去、いつからともなく重ねていた二人っきりの時間。
肌を重ね、抱きしめ合って眠るのが当たり前のようになっていた。
何も告げずに始まった日々を、やはり何も告げぬまま終わらせたのは自分だ。
少し冷静になり、落ち着くことを望んでいるのかも知れない。お互いに。
何かの冗談みたいに広い家なので、立ち働く姿が目につくことはないのが救いだが、それにしてもステージが非現実的過ぎるのが怖い。
面倒なことこの上ないが、何かしていないとろくなことを考えそうにないと、ざっくりしたニットの袖をまくる。重さで下がって来るのに苛立ちながら雑に折り畳んで留め、結局黙々と掃除を始めた。
階段と廊下を終え(やはり殆ど汚れていなかった)、夏海に言われた通り風呂場に篭ることにする。
生前、父親の趣味で引き込んだ温泉も今は止まっている。空っぽの浴槽が淋しげだが、専用蛇口を捻ればあっという間に元に戻る筈だ。
掃除を終えたら久々に入ってもいいな、とシャワーと兼用になっているカランを手前に向けた。
「うわっ!」
だが、湯は真上のフックに掛けられていたシャワーから溢れ出し、あっという間に全身びしょ濡れになる。
切り替えレバーの位置を確認しなかったのがまずかった。
そして、給湯はオンになっていても、出盛りが真水なことは必然で。
「…あーもう、寒ぃッ!」
士はヤケになって叫び、濡れたニットと足に張り付くジーンズを脱ぎ捨てた。
下着と共に脱衣場に放り出すと、熱めの湯を浴びて体温を戻しにかかる。
「――。」
頭からシャワーに打たれ、写真館とは違う風呂場にいる現実にぼんやりと目を向けた。
生まれ育った家。帰るべき世界。なのに居場所が感じられない不思議。
別に長く離れていた訳じゃない。
たかだか1〜2年のことなのに、記憶喪失だった期間がまるでサンドイッチのパンと具のように今と昔を繋いでいる感覚。
(そういや、サンドイッチ作って来たとか言ってたな)
思った途端、空腹を覚えた。締まりのないことではあるが、そろそろ昼時だろうし感傷など不要だ。
犬のように頭を振って雫を払い、棚から取り出したバスタオルで身体を拭いていると。
「士くん、ここですか?」
掃除をしていると疑わず、軽い様子で脱衣場のドアから覗き込んで来た夏海が、ぎょっとした顔でフリーズした。
「な、何でお風呂!?」
「ちょっとしたアクシデントだ」
冷たい廊下からの風。湯気が払われ、更にくっきりと晒されることになる士の裸体から目を反らす。
「寒い」
「え?」
開いたままのドアを指差すが、こちらをよく見ていないせいか彼女は気付かなかった。
士は諦めを漂わせながら大判のバスタオルを肩に掛け、一歩踏み出す。
「閉めろ」
硬直している夏海の肩越しに閉ざした白い扉。
「……。」
何となく、拳二つ程の距離を逃したくなくて立ち尽くした。
こんなに接近するのは、それこそ数ヶ月ぶりだ。
毛先から雫が足先に落ち、時折ぱたぱたと音を響かせる。
顎のあたりに位置する夏海の頭。女性にしては長身な方だが、華奢なせいかこれでも充分小さいと士は思う。
艶めく長い髪。
その香りを思い出した途端、自分の内側に抗いようのない衝動が走るのを感じた。
「!」
野生が目覚める。血の巡る音が聞こえそうな程に、過敏になる全身。
あと一歩。僅かな距離は、思う以上に簡単に埋まった。
「士、く…」
「――。」
気持ちと同じように、身体の中心が熱くなって行くのを感じた。
自分一人が裸のままここまで昂って、なんて間の抜けたことか。情けなくなりそうだったので考えるのをやめ、士は夏海の顎を掬い上げる。
「んっ…!」
探るように塞ぐと、困惑の声を漏らして固く閉ざされる唇。
上唇と下唇をゆっくりと交互に食み、舌でなぞってくすぐって、ちゅ、と音を鳴らしながら濡れたキスを繰り返した。
手のひらは肩から背中を通り、夏海の髪を留めているゴムを引いて床に落としてから、エプロンを解いて裾から中へと入り込む。
柔らかな肌。腰をくすぐるとびくりとしながら身を引くが、その瞬間唇が僅かに綻んだのを見逃すことなく、士の舌が忍び込んだ。
上顎をつついて歯列をなぞり、舌以外の箇所を刺激して離す。唇が腫れたように疼いた。
薄く瞼を開いて見下ろすと、夏海は動揺と愉悦の混ざり合った表情で立ち尽くしている。
「もう、出来ねぇと思ってた」
「…?」
何度も裏切った。
あまりに傷付け過ぎていた。
舞い戻って来られただけでも虫のいい話なのに、触れたいだなんて身の程知らずもいいところだと理解していた筈なのに。
「――悪かった。忘れろ」
ぽんと肩を叩き、屈めていた背を起こした。
欲しくてたまらない、本当は。
理屈などなく、ただひたすらに抱いてしまう愛しさ。顔を見れば、気配を感じれば、それだけでこんなにも胸が痛む。
離れていた時間や重ねた罪の前にも、想いは何も変わらなかった。
だが、何も知らなかった頃とは違う。劣情のままに抱くことなど出来なかった。
夏海を欲しがる資格など、自分にある訳がないのだから。
踵を返し、洗面台の前に立った。分かりやすく形を為したモノを、腰にタオルを巻いて隠す。
「俺のコートを持って来てくれ、夏みかん。部屋に服取りに行かねぇと――」
鏡に浮かぶ自身の顔から外れるよう、右下に合わせていた焦点。
そこに夏海が写るのを見付けた瞬間、士は胸の中に飛び込んで来たぬくもりに目眩を覚えた。
「着なくていいです、服なんて」
確信的な物言いに、ドキリとさせられる。
「…着せとかないと襲うぞ?」
からかうように返すと、ぎゅう、と腰を抱かれた。ほおずりのくすぐったさを肩に感じる。
と言うか、これは…つまり。
もしかして。
「お前、俺の努力を無にする気かよ」
「私の努力は無視ですか」
タオルが解かれたのが分かった。
――確定。もう止められない。
だが、キスをして服を脱がせ、触って舐めて…そんな士の欲望は叶わなかった。
崩れるように膝を付いたかと思ったら、夏海は迷うことなく露になった彼自身を口に含んだから。
「くっ、…は」
緩急を付けて吸われる度に、熱い息を漏らしてしまう。こらえきれず声までもが出て、自分でびっくりした。
「嫌がっても…抱きます」
抱きたい、と再び施される口淫に、もう何が何だか分からなくなる。
誰よりも好きだ。だからこそ諦めようと思った、夏海の為に。
それなのに、当の本人は自分以上に強く深く、身も心も離さないとでも言いたげな必死な愛撫で縋って来る。
「なつ、み…!」
実感した途端、唐突な吐精感に腰を引こうとして阻止され、熱く濡れた口内に欲望を溢れさせてしまった。
モノがビクビクと震えているのが分かる。色んな意味で情けなくて、穴があったら入りたいくらい恥ずかしい。
「すぐでしたね」
責める意図はないだろうが、慈しむ口調でグサッと来ることを言う。
士は奥歯を噛み締めて溜息をつくと、夏海の腕を引いて立たせた。
「すぐとか、早いとか…言うな。デリケートな問題なんだよ」
「気持ち良かったですか?」
ちっぽけなことにこだわってるのが馬鹿らしくなるくらい、目映いばかりの笑顔。
これはダメだ。本気で挑まないとマジで喰われる。
「久々なせいだからな、これは」
「気にし過ぎ」
くすくす笑う夏海を見つめた。
ただじっと、その奥を透かすかのように。
手を伸ばし、肩からエプロンを抜いて床に落とす。ショートパンツがその後を追い、残るカラータイツ。
「仕返し、だな」
しゃがみ込んで布越しの太腿についと唇を滑らせ、ふくらはぎを撫でてウエストへと戻った。
するするとタイツを下げて片足ずつ抜き取ると、淡いピンクの下着の上からそこをなぞる。
「…っ!」
夏海はきつく目を閉じ、洗面台を掴んだ。
「濡れてるぞ」
足の付け根に唇を寄せ、軽く吸い付く。
「触って欲しいか?」
「ん、は…っ」
ぐりぐりと表面を押すと、答えるように間断なく切なげな溜息を漏らした。
触りたい気持ちを抑えられず、クロッチの部分から指を侵入させる。
「ひゃっ!?」
掬うまでもなく、とろとろに溢れた蜜の中に敏感な蕾を探り当て、指先で柔らかく揺らした。
「あぁぁっ」
「見せろ」
篭る熱、昂る気持ち。
下着を引き下ろし、洗面台に腰を乗せるようにして大きく片足を開かせる。
控えめな桃色の襞をかき分けると、ヒクヒクと蠢く蕾が現れ、脳髄を直撃する興奮のままに唇をそこに押し付けた。
「あん!あ、は…、っ」
舌の表と裏を使い分けながら優しく転がし、膨らんだ所を吸う。水音を響かせると、夏海の腰が震えた。
上は着たまま、下だけを脱がせた姿はそれだけで煽られるものがある。
今はシャツに包まれている胸が実にふっくらと心地好い感触であることを思い出し、士は舌の動きを速めた。
「んぁっ、や!い、ゃ…あぁぁ!」
あっという間に、雷に打たれたように痺れて強張る夏海の身体。
ゆるゆると弛緩するのを素早く立ち上がって受け止めながら、シャツの裾をたくし上げた。
ブラを押し上げ、零れたふくらみの輪郭を左手で辿りながら先端を口に含む。
「は…ん、」
右手は再び花弁を開き、ぬくもりに包まれて中を動き出した。
柔らかな襞の感触。揺らして引っ掻いてかき混ぜて、満ちる蜜が手のひらを濡らす。
「なぁ、」
「ぅ、んっ…」
何を望んでいるのか分かったのだろう。夏海は長い睫毛を上げ、上気した頬を寄せて頷いた。
さっき吐き出したばかりの自身には新たな熱が宿り、痛いくらいに張り詰めて天を突いている。
「は、あんんッ!」
そのまま夏海の奥へと押し入ると、信じられない快感が腰から脳へと抜けて行って頭が吹き飛ぶかと思った。
「すげ…気持ちいー」
素直に快楽を口にしてしまうと、いつになく幼げな物言いを笑われた気がした。
「お前は?」
腰の動きを止め、士は訊く。
「や…っ、ずるい…!」
髪を乱し、真っ赤になって唇を噛み締めて…確かにどうかと問うまでもないが、だからこそ聞きたかった。
「言わなきゃ抜く」
ゆっくりと、ギリギリまで引き抜いて顔を見る。
夏海は困ったように眉根を寄せ、うー…と惜しむように唸った。
「挿れて欲しいんだろ?」
不敵に笑い、耳元で自分なりの救いのひと言を囁いてやると、肩にくっつくようにして頷く。
すかさず奥を突くと、夏海はぴんと背を伸ばして甘い声を上げた。
「イキたいか」
「は、っあ、あ、あぁんっ」
揺さぶりの連鎖か、今度は素直に頷く。
「でも無理かもな。“すぐ”だし?」
「ん、やだ…やだぁ…ふあぁ…!」
「じゃあお願いしろよ、イかせて下さいって」
「んっ、ん――!」
「ちゃんと言わねぇなら出しちまうぞ」
一際速く、強く腰を打ち付けると、夏海は頭を振った。乱れる髪を掬って掴み、唇を奪って舌を絡ませる。
「…て、」
「ん、」
「お願い、…もう、イ…ッ――!」
紙一重のタイミングで到達した夏海の身体を、士は素早く反転させた。
まだ快感の波に打ち震えたままの内側に楔を打ち込みながら、白い背中の窪みを何度も舌でなぞる。
走る痺れに弾き返されそうになるのに唇を噛んで耐えると、一気に懐柔するように包み込まれた。
「ッあ、あ、あぁんっ」
長い髪は背中で波打ち、払ってはさらさらと零れ出す。
「見てみろよ」
耳の後ろから促すと、潤んだ瞳が釘付けになった。
洒落たアンティークの鏡。そこに映っているのは、前後に重なって揺さぶり合う自分達の姿だった。
まるで動物の交尾のように、あられもない格好で求め合っている現実。
「エロい顔しやがって…」
「やっ、こん、なの…んあっ、あぁぁ…!」
夏海は忌々しげに目を閉じるが、ふと思い出したように鏡を見つめ、何度となくそれを繰り返す。
怖いもの見たさ。嫌悪と羞恥は間違いなく興奮を煽り、罪悪感が中の熱を高めて止まなかった。
「どんどん溢れて来るな…お前どんだけ感じてんだよ」
響き続ける蜜の音。
本当に内臓が入っているのかと疑いたくなるくらい細い腰を抱き、吸い込まれるまま奥を突くと、夏海は許しを乞うように首を振った。
手を伸ばし、顎を掴んで引き上げさせる。
「もう一度イかせてやる。自分の顔、よく見とけよ」
「は、んぁっ…あ、はん、ん…んっ…あぁッ!」
高く昇り詰め、ガクガクと震えて砕けそうになる四肢。
熱く迸るもので彼女の内部を白く塗り替えながら、士は荒い呼吸と共に背中に崩れ落ちた。
冷える外気と、燃え上がった身体が発する湿った熱。
温度差で曇る窓ガラスの向こうでは、大粒の冬の雨が山々を濡らし始めていた。
ごぉん、……ごぉぉん……
凍てつくような風に乗り、荘厳な除夜の鐘の音が響く。
「お寺、近くにあるんですか?」
「山の裾野に有名所があったな」
窓から見た雨がみぞれに変わった時点で、写真館には帰れないと連絡を入れていた。
ここは街中より遥かに気温が低い。本格的な雪に変わるのも時間の問題で、そんな時に夏海を乗せて帰る訳には行かなかった。
お陰で年越し蕎麦も食べられず、賑やかなTVもこたつでみかんもない年越しになったが、ベッドの中で迎える新年というのも悪くはない。
それが長年愛用していた自室のものであるというのは、結構な驚きと思えなくもないが。
「ねぇ士くん、ひとつ訊いてもいい?」
「何だ」
ごろりと寝返りを打ち、隙間を埋めるように夏海の背中に身を寄せて促す。
「いつから…私のこと、好きでいてくれたのか」
「は!?」
何だ突然と思う反面、来た、と腹の底に無駄な力が入る感覚。
「んなもん、」
「もう訊かないから。今だけ、…一度だけ、教えて下さい」
覚えてない、と切り上げようとした言葉を切々とした声で打ち消され、士はいよいよ窮地に追い込まれる。
実際のところ、覚えていなかった。
いつの間にか、独りでに。そんな表現がぴったりなくらい、自然に心の中にいた夏海。
他と比べようもない。今まで恋らしい恋をしたことがなかったから。
「…俺は、」
だが、初めてに近い感情にもあまり戸惑わなかったのは、いつの間にか深いところで繋がっているのを感じていたからかも知れない。
「記憶がなかったし。自分のことしか考えてなかった。誰のことも信じてないくせに、食いぶちを確保する為だけにお前ん家にいた時期があったことも否定しない」
そうだ。最初はきっと、ただ利用していたに過ぎなかった。
「なのに、お前達は垣根を作らなかった。憐れみもせず平等に、一人の人間として扱ってくれた」
遠慮なく笑いのツボ押してくれたしな、と苦笑いし、後ろから夏海を包み込んでうなじに鼻を埋める。
「答えはないと思え。気が付いたら、って言い方が一番近い。何だか知らないが女として見るようになって、手に入れたくなった。…これじゃ納得行かねぇか」
それでも、嘘は一つも言ってない。士は夏海の肩を引き、仰向けになるよう手前に倒した。
「とんだ貧乏クジ引いたな、夏みかん」
「…ホント、ぶきっちょさん」
不満顔をしているかと思ったが、夏海は実に面映ゆい表情で微笑んでいる。
「私を好きだってことを否定しなかったから…それだけでいいです」
反論を封じるように導かれ、唇が重なり合った。
真実の方が残酷なこともいっぱいあったのに、こんなにも曇らずにいる瞳が不思議でならない。
「好きだからこそ、ナイフを振り翳すこともあるから。人間って」
ずっとあたたかく包み込んでいてやりたいのに、わざと真綿を剥がして切り裂いてしまう時がある。
自分が一体何処まで愛されたままでいられるか、哀しい賭けをするように。
「だが、柔らか過ぎるものは切れない。上手く出来てるよな、世の中ってのは」
密かに、108つの煩悩の鐘と同じ数を目指して交わし始めたキス。
それは新しい年の最初の、雪のように真っ白なキスへと変わっていた。
<終>
>>223 GJ!!
やっぱり士夏最高だ!
でもきっと、煩悩消すのに108つの鐘の音じゃ足りないはずw
>>223 うわぁーー士夏来てたww
GJです!!!!
士がいつから好きなのかって疑問あったから、嬉しい!
ついでに急に湧いて出た疑問。
あの夏みかんヘルメットってきっと士が買ったんだよね?
どういうシチュで渡したのか気になるわw
>>223 しみじみ萌えた。GJ。
小夜は新しい家族が欲しいんだろうかw
フォーゼはサイドキックスのお菓子娘が一番エロい体をしてるが
一番男キャラとの絡みが無さそうで残念だ
まずいよ…おいしいけどまずいよ…(性的な意味で)
>>234 確かに性格的にも一番普通っぽいしなあの子
>>223 遅くなりましたがGJです‼
もはや士夏は定番ですな。
241 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:46:09.25 ID:iX+xlVjj
映比奈、投下します。
とにかくラブラブエロいちゃで。
NGワードは「ありふれた恋」でお願いします。
242 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:47:24.79 ID:iX+xlVjj
別に特別じゃなくていい。
全然、そんなじゃなくていい。
ただ、ありふれた恋でいい。
久しぶりに戻ってきたクスクシエで、慣れたベッドに体を横にすると映司の顔に笑みが浮かんだ。
放浪ばかりしていた自分に「ただいま」と言える場所ができたことへの安心なのかもしれない。
帰ってきたのがついさっきで、今日は会ったのは知世子だけだ。
それもほとんどすれ違いで、「明日の買出し付き合ってね!」「はい」くらいしか会話も交わせなかった。
(……明日は、鴻上さんのところに挨拶に行かなきゃな。それに、知世子さんの買出しにも付き合って、ああ、そうだ、信吾さんが連絡ほしいって言ってたっけ)
(それから……)
(……今回こそ、行かないとな)
ベッドの中で色々と考えていると、ノックの音がした。少し控えめの音は、聞きなれた音で少し懐かしい。
「開いてるよ」
映司の声の後に、ドアが開いて、比奈が顔を見せる。
「映司くん」
「比奈ちゃん」
「おかえりなさい」
「うん、ただいま」
上半身を起こすと、比奈が部屋に入ってくる。
映司の大好きな微笑みを絶やさずに。
(え?あれ?)
よく知っているはずの比奈なのに、一瞬、違和感のようなものを感じるが顔には出さない。
「本当は明日来ようと思ってたんだけど、映司くん、ごはん食べてないって知世子さんからメールきたから、お弁当作ってきたの。お兄ちゃんの夜勤用のお弁当と中身は一緒なんだけど」
と、弁当箱を比奈が見せる。
「もう、今日はこのまま寝ちゃおうと思ってたからさ。でもやっぱお腹空いてるし、食べたいな」
「下、降りよう。お茶入れるよ。知世子さんが、映司くんのためにおいしい日本茶買っておいたの」
「何か至れり尽くせりだなぁ」
比奈と二人で階下に下りると、カウンターに弁当を広げ、比奈がお茶を入れる。
甲斐甲斐しく動く比奈は嬉しそうで、それを見つめる映司も嬉しそうだ。
食事が終わって、お茶を淹れて、二人で他愛のない話をした。
映司は巡ってきた世界の事。
比奈は学校でのことや兄、信吾の事。そしてやはり、最後にはそこに行き着く。
「比奈ちゃん、これ」
映司がカウンターの上にアンクの壊れたコアメダルを並べる。
「……アンクの」
「うん。なんかやっぱり持ってると……あいつとずっと一緒にいる気がするよ。夢には時々出てくるなぁ」
「私も。時々、アンク、夢に出てくる」
「比奈ちゃんもなんだ」
「うん」
メダルは何も言わない、意志を示さない、だが確かにここにあったアンクと言う「命」を映司も比奈も覚えていて、その事実がただ愛おしい。
「知世子さんね、アンクのために、って時々、アイスを冷凍庫に入れてるの」
「知世子さんが?」
「うん。それに、お兄ちゃんもね……、私に、時々、話してくれる。アンクと一緒にいた時の事」
「俺もそれ聞きたいなぁ」
「今度、お兄ちゃんにお願いしておくね」
「うん」
自分たちだけじゃない、アンクを大事に思っている人たちは他にもたくさんいて、覚えていて、こうやって思い出はつながれていくのだ。
「……そろそろ片付けるね」
空になった弁当箱を持って、比奈が厨房へ脚を向ける。その後姿を見て、映司の顔に優しい微笑みが浮かぶ。
243 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:47:55.08 ID:iX+xlVjj
(……なんか、比奈ちゃん大人っぽくなったなぁ)
出会った頃は、あどけない可愛らしさのほうが強かった気がするのに、今では可愛らしさを残しつつも、目の光が大人っぽくなった気がする。微笑みも可愛らしさより、温もりを残したまま大人びてきたような。
(うん、綺麗になった……)
元々、整った顔立ちだったが、顔立ちだけじゃない、纏うオーラが綺麗で仄かな色香もあって最初に部屋に入ってきた時、目のやり場に困ったのだ。
女性としての比奈を目の当たりにして、少し戸惑う。
(そんな急いで大人にならなくていいのにな)
まるで信吾のようなことを思い、自分の中に息づく比奈への想いを感じる。
忘れられないことがある。
紫のメダルに負けそうになった時、そこにはいつも比奈がいてくれた。
前に立ち、手を取り、抱きしめてくれた。
比奈がいつも恐れずに傍にいてくれたことが、きっと、あの時の自分を救ってくれたのだと、映司は分かっていた。
その感謝を伝えたことはあっただろうか?
と、ふと思う。
きちんと、伝え切れていないかもしれない。
いつも傍にいられないこんな自由な男を、笑って受け止めてくれるたった一人の女の子なのに。
映司は立ち上がると、厨房で鼻歌を歌いながら弁当箱を洗っている比奈の後ろに立った。
「比奈ちゃん」
「ん?何、映司く…」
振り返ろうとして、ぎゅう、と比奈は後ろから強く映司に抱きしめられた。
「え?え?」
「ありがとう」
「え?何?お弁当の事?」
と比奈が混乱した声で返事を返すと、映司は声を立てて笑った。
「うん、お弁当も全部ひっくるめて、出会ってから、今日までの事、全部ありがとう」
あの日、アンクとの偶然の出会いから始まった運命を映司は感謝していた。
心から分かり合えたアンクがいる、比奈を始め出会えた人たちがいる。
欲しかったものを手に入れることもできた、人生は悪くないと、本当の意味で知った。
「映司くんって、ホントにストレートだね」
「え?そう?」
「自覚ないのが映司くんらしい」
「えっと、じゃあもう一つ、ストレートに思ったこと、言っていい?」
「何?」
「比奈ちゃん、なんか大人っぽくなったっていうか…。すごく綺麗になっちゃって、久しぶりに会って、ちょっと照れる…」
映司の、何処かもじもじした声に、比奈の唇にも笑みが灯る。
「そんなの映司くんのせいだよ」
「え?お、俺、なんかした?」
「女の子が綺麗になる理由は、一つだよ。恋してるから。私が綺麗になったって、映司くんが思うなら、それは私が映司くんのことを大好きだから」
「……そっかぁ」
「納得した?」
「うん。何だ、そうなんだ。あはは」
ぎゅう、と比奈を抱きしめたまま、照れが幸福に変わるのを感じる。
幸せなんだな、としみじみ思う。愛されることは、こんなにも幸福なんだ。
「ねえ、映司くん」
「何?」
「今日は、送ってくれる?それとも、こっちに泊まっていって、いい?」
「あ…うん」
斜め後ろから見た比奈の頬が赤く染まっているのを見て、じわりと広がる衝動のまま比奈を振り向かせて唇を重ねる。
久しぶりの愛おしい感触はすぐに馴染み、比奈の腰を抱くと比奈も映司の首筋に手を回してくる。
「信吾さん、夜勤だっけ?」
「うん」
「それじゃ、泊まっていって。明日の朝、送るから」
「……うん」
弁当箱を洗い終わっていて良かった、なんて思いながら比奈は映司の腕の中に潜り込んだ。
244 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:48:37.53 ID:iX+xlVjj
映司の手のひらが比奈の肌の上を這う。
「あ、ぁ……んん……ッ」
しどけない声が甘く欲情していて、映司の耳を楽しませる。
狭いベッドの中だが、二人の間の空気は濃厚で熱く、触れ合うたびに溢れるような悦びが胸の中を満たしていき、愛撫を重ね、比奈の体に映司の体が重なる。
「ん……」
深いキスで声を塞ぎ、比奈の髪を撫でる。
優しい手だ。
比奈は、映司の優しい手が好きだった。
初めての時から、映司は彼の性格そのままに、優しすぎるくらい優しくて、決して比奈が嫌な思いをしないように、辛くないように、と他に誰も知らなくても分かるくらい、映司は優しかった。
だけど、いつも思っていた。
彼は我慢しているんじゃないかと。
いつも優しい彼だから、本当はもっと……もっと。
「……どうかした?比奈ちゃん」
汗だくの表情のまま、映司が比奈の目を覗き込む。
「え……?」
「なんか、心ここにあらずって感じ…。えっと、乗り気じゃなかった?だったらその、やめる?」
映司からしたら、久しぶりで比奈も断れなかったのだろうかと不安になる。
もちろん、その気がない事もあるだろうし、それでも比奈の性格からしたら自分を気遣い甘えさせてくれることも分かるから余計だ。
「ち、ちがうの…そんなんじゃない」
「そうなの?ホントに?無理しなくていいよ。俺、我慢できるし、比奈ちゃんと一緒にいられるだけでいいし」
だから、その言葉が本当だからこそ。
「あの、映司くん……」
「何?」
「……今から、変な事、言うんだけど……びっくりしないでね」
「えっと、うん……」
比奈がそっと映司の二の腕に自分の手のひらを這わせる。汗で濡れた熱が、愛おしい。
「……もっと、私を滅茶苦茶にして……」
「え……?」
潤み、欲情した瞳が映司を見上げてくる。
そうだ、ずっと彼のそんな面を見てみたかったのかもしれない。
優しいだけじゃなく、戦いの時だけ猛る彼ではなく、恋に狂う彼を。
他の誰でもない、自分に狂う火野映司を。
「あの、比奈ちゃん……?」
「映司くん、我慢しないでいいの。優しくしなくていいの。私をもっと滅茶苦茶にして、……抱いて」
映司の顔を見ながら紡いだ言葉は、比奈にとっては、恥ずかしくてたまらないものだったが言ってしまったことで解放されたものもあった。
(そうだ。私はずっとずっと……自分しか知らない映司くんが欲しかった……)
独占欲は、恋から引き剥がせない感情だ。
綺麗になったといわれて嬉しかった。だが、その反面、こんな独占欲も形になっていたのも事実だ。
「……比奈ちゃん、それって、本気?」
「こ、この状況で……本気以外の気持ちなんか、ない」
裸で抱き合っている最中で、彼を見るだけで、キスを重ねて愛撫を受けるたびに、体の奥から融けそうになるのだから。
「……今も、触れられてるだけでおかしくなりそうなくらい……感じてる。だから、映司くんにも同じくらい感じてもらいたい、私の…体を我慢しないで楽しんで欲しいの」
「楽しむって…えと……」
「……映司くんがしたいように、して」
比奈の甘い誘いに、映司の頭がぐらりと揺れる。
「参ったな……」
ああ、本当に、いつの間に、こんな事を言えるようになったのだろう。
会えない時間も、愛おしかった。
だけど、比奈もきっと同じように愛おしさを抱えていて、育てて、欲望を知ったのだ。
245 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:49:07.26 ID:iX+xlVjj
「じゃあ、もう俺、我慢しない」
「うん……」
「今までより優しくする。もう滅茶苦茶に。比奈ちゃんがイヤだって言っても、それが俺が一番したいことだから」
「え、あ……んん……ッ!」
比奈の声の疑問を深いキスで塞ぐ。
そうだ、優しくしたいんだ、一番大切だから、大好きだから、愛おしくてたまらないから、優しくしたい。
他の誰にもしたことがないくらい、たった一つ、特別な優しさを比奈のためだけに使いたい。
「ん、ぁ……あ!ふぁ……!」
乳房を手のひらで撫で回し、尖った先端に舌を這わせる。
くちゅくちゅと音を立てて、固い場所を吸い上げると、比奈の声が切なく鳴く。
「あ、あ…!ん、や、いい……!」
気持ちよさに素直に喘ぐ唇は、甘く気持ちいい。
軽く歯を立てて乳房を味わうと白い肌の弾力に押し戻される感触も楽しく、映司はまるで甘えるように比奈の乳房を執拗に攻めた。
「ん、も……そこ、ばっかり……ぁあ……ッ!」
「ここ、感じるでしょ?俺も、比奈ちゃんのここ、大好き」
「あ……もぉ……ッ」
「可愛いよ、比奈ちゃん。……俺、比奈ちゃんの顔見てるだけで、イキそ……」
挑発的な映司の声に、比奈の背中が粟立つ。
彼の声、指、汗、何もかも比奈を感じさせ、それが更に映司を感じさせる。
映司の指が比奈の内腿を撫で、足の付け根に滑り込むと柔らかく潤んだそこへあっさりと沈んだ。
「ああぁ…ッ!」
体の内側の熱くなった場所に侵入され、擦られ、比奈が甲高い声を挙げる。
ヌチャヌチャと淫猥な音を立てて、溢れてくるものが映司の手と比奈の脚を汚し、比奈の甘い喘ぎ声が高まっていく。
「や、ぁ……あ、はぁ…んッ、映司…く…ッ」
「もっと、聞かせて。俺が比奈ちゃんを感じさせてるってだけで、たまんないよ」
「も…それだけ、じゃ、だめだってばぁ…っあぁ…っ」
「後で、たっぷり一緒に気持ちよくなるから、大丈夫。先に、比奈ちゃんがイクとこ、見せて?」
「あ…!」
映司が囁くと同時に、内側を擦っていた指を軽く折り曲げて、比奈の内側から敏感な部分を攻め立てる。
「あん…!あ、映司……く……!も、っと……!」
腰が揺れ、映司の指を奥へ誘う熱い場所に、映司はじわりとした衝動を覚え、外からも敏感な肉芽に舌を絡ませる。
「あ……んん!あ、ぁ!」
鳴き声が止まらない。ひくひくと蠢く粘膜を丁寧に舌先でなぞり、溢れる蜜を音を立てて吸うと、比奈の声に恍惚としたものが混じってきて、震える指が映司の髪に絡まる。
「あ、映司、く……!や、だめだめ……!あッ……あ……ふぁ…ぁッ!」
声が震え、上ずり、体の奥から溢れてくる「欲望」が比奈を追い詰める。
「や、も……ぉ……だめ……ッ!」
悲鳴のような声を上げ、比奈の腰が跳ね上がり、映司の顔を溢れた蜜が汚した。
246 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:49:36.22 ID:iX+xlVjj
映司が自分の頬を指で拭い、ぺろりとその指の舐める仕草を比奈は涙で潤んだ視界で捕らえた。
それは何てエロティックで、ぞくりとする光景。
彼が今の行為を楽しんだことが分かり、そっと手を伸ばす。
「……もっと、映司くん……して……」
「やらしいとこも、比奈ちゃんは可愛いね」
「……いじわる」
「そんなこと言われたの初めてだな」
クス、と笑い、映司が比奈の腰を抱いて体を重ねてくる。自然に脚を開き、映司の体を捕まえ、比奈は映司を見上げた。
「いい?」
「……うん」
可愛らしくうなずくと、映司が比奈の膝裏を持ち上げ猛るものを、欲望を受け入れる場所へ躊躇いなく入り込んだ。
「んん…ッ!」
挿入される時の違和感は、もう痛みこそないものの、未だに少し慣れない。
だが、この違和感こそ、彼と繋がっている実感でもあるのだ。
「なんか、今日の比奈ちゃん……熱……」
「え……?」
「挿れただけで、めちゃくちゃ気持ちよくて……俺、もたないかも」
堪えるような顔で映司が苦笑する。
「だったら……」
比奈の指先が映司の唇を辿る。
「何回でも、しよ?」
甘えるような比奈の声に、映司は笑みを湛えたまま、キスを落とした。
この愛おしさを形にする方法を求めて、だから人は抱き合って愛し合って、確かめるのかもしれない。
「あ…!」
前触れなく律動を始めると、油断していた比奈の内側が、驚いたように映司を締め上げてくる。
「あ、ぁ…!あん…ぁ……!」
ぐちゃぐちゃと淫猥な水音と、ベッドが悲鳴を挙げる音が混じり、お互いを貪るように抱き合う。
シーツをきつく掴み、体の奥から沸き起こる快感に甘い悲鳴を挙げる比奈と、比奈の中で暴れる自分を制御できない映司の欲が混ざり合い、猛り、高まる。
一つになりたい、なれない、だから一番お互いを近い場所へ求め合う。
「は…ッ比奈、ちゃ…ッ!」
映司から苦しげでそれでいて恍惚とした声が零れ、そこに自分の名があることで、比奈の悦びが高まる。
「映司く…ッ!きもち、い……ッ!」
肉体的な気持ちよさ、悦びだけではない、心が繋がる気持ちよさに溺れる、窒息する。
幸福に、捕まる。
映司は一度息をつくと、ゆっくりとしたストロークで比奈の感じる場所を優しく探る。
「ふ……、んんぅ…」
それでもぐちゃぐちゃとお互いが混ざり合う音のいやらしい響きは感度を高めていく。
「分かる、比奈ちゃん?すごいいやらしい音…させてるよ、俺たち」
映司の声に反応して、比奈の腰が誘うように揺らぐ。
「んん、あ……」
映司と抱き合ってる、彼を気持ちよくして、彼に気持ちよくしてもらっている。
なんて、幸せな、事。
比奈の脚が映司を捕まえ、それが映司の欲を更に煽った。
「ごめん……、ちょっと、激しく、する……ッ」
比奈の体の脇に手を付いて、深く突きながら粘膜の収縮に欲情と衝動を絡ませた。
それを受け入れ、話すまいとするのは比奈自身だ。
「あ、ぁ…ッ!だめ…ッだめ、あ!ぁああッ!」
比奈が体の奥から、映司を絡め捕り、食いついていく。
「す、ご…ッ、絞め、すぎ…俺、ほんと、もた、な……ッ」
「あぁッ!ひぁ……ッや、も……ッもう……ッイ、ク……ッ」
中だけで、受け入れている場所だけで、比奈も映司も快楽の絶頂へ押し上げられていく。
「比奈……ッ!」
彼が自分の名前を、呼んだ瞬間、だった。
「はっ…あん、あ…ああッ…ふぁ…ぁあああッ!!」
甲高い声を挙げて絶頂を迎えると同時に、映司の猛りもぷつん、と解放され、ぐったりと比奈の上に倒れこむ。
息が荒いまま、キスを重ねてお互いの髪に指を埋めて、溢れるような幸福に二人とも気持ちよく身も心も委ねた
247 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:50:32.06 ID:iX+xlVjj
比奈が映司の腕の中にもぐりこむと、映司の両手が比奈を抱き寄せる。
まだ、セックスの余韻が抜けきらない体の気だるさが心地良くてこのまま眠ってしまいそうだ。
だが眠るのも勿体無いくらい、まだお互いが足りない気持ちもある。
「比奈ちゃん」
「何?」
「俺ね、……今回、どうしてもしなくちゃいけないことがあって、帰国したんだ」
「しなくちゃいけないこと?」
一瞬だけ息を整えて、映司が比奈の顔をまっすぐに覗き込む。
「実家に、顔を出そうと思う」
「え……?」
驚いて、比奈が映司の顔を見返す。
彼にとっては、それは何よりも忌まわしく悲しい記憶に繋がるものだと知っていたから。
「アンクには、忘れた、いつまでも気にすることじゃないって言ったことあるんだけど、そうじゃないんだなって。俺はけじめをつけなきゃいけない」
「……」
「俺は父さんや兄さんたちに命を救われた。それは何を言っても事実だし、でも俺にはそれが重くてきつくて、そうやって救われた自分の命の価値が分からなくなった。
俺が伸ばしたかった手は、そんなんじゃないって。でも、今は分かる。
父さんや兄さんたちは、俺に手を伸ばしてくれたんだ。自分の出来る方法で」
映司がふっと笑って比奈の額に自分の額をくっつける。
「俺は、家族にお礼を言ってない。……言わなきゃ、いけない。それが俺のけじめ」
「映司くん……」
「頑張ってくるから、だから、帰ってきたらさ」
「何?」
「比奈ちゃんを、ぎゅうってさせてね?」
戯けたように囁く映司に、比奈は頷いた。
特別じゃない、彼は都合のいい神様なんかじゃない、神様には、もうしない。
少なくとも、ここでだけは、彼はただの男。
弱音も吐いて、甘えもして、でもちゃんと強くなっていく、男。
(私だけの、映司くん)
ありふれた恋だけど、彼としかできない恋は比奈を幸福にする。
それは、映司も同じだ。
比奈だから、この想いがある。
比奈が、傍にいてこの手を取ってくれたから、得られたもののなんと大きいことか。
(俺だけの、比奈ちゃん)
こんな独占欲が、今は幸せで心地良くて、こんな心を自分に許せるようになったオーズでいた時間の尊さを噛み締める。
アンクは、笑うだろうか、こんな映司を、比奈を。
そう、きっと笑って「馬鹿か、おまえら。欲しいもんを手に入れるってのはそういうことだろう」と二人に毒づくのだろう。
ありふれた恋をした。
ただ、普通の、ありふれた恋をしてる。それでいい。
そして、ずっとずっと繋いでいられる、この手を大事にしていこう。
終
248 :
ありふれた恋:2011/10/01(土) 00:53:33.38 ID:iX+xlVjj
以上です。
自分のために笑ったり嬉しくなったりする映司になってくれたらいいな、とか思って書いてたら
えらいラブラブになったwww
リア充万歳www
GJ!
ラブすぎてのたうちまわるわ!
映司がねちっこくエロいのも案外いいな
映司の実家ネタが自分にはいい補完でした
萌えたありがとう
GJ!
ラブラブ映比奈愛しいです。
幸せになれよー。
GJ!!!
このリア充どもめと思うぐらい甘いのに、何故か最後は涙が出そうになった
いいもの読ませてもらった、ありがとう
ハゲタカヤミーも大爆発するレベルのリア充めwww
GJ!
GJ!
マジでリア充爆発しろwwwと思うくらいラブラブだなw
でも映司と比奈ちゃんなら許す
ラブエロGJ!
映司が比奈に甘えて幸せそうだと嬉しくなるな
並びが可愛い2人だから、ベッドでイチャイチャしてるのが可愛い
もう勝手に幸せになりやがれw
明日のフォーゼはJKが誰と絡むのか楽しみだ
今回の怪人スッゲー格好良い
ケンゴ君わかりやすすぎるだろ
クイーンいいぞもっとやれ!
と言うかクィーンは突っ込み所が満載だったな
スキップてw
やっぱり野座間は女しか食えないたちか。
賢吾かわいかったなw美羽も弦太朗に惚れてたりしないだろうか
情報解禁したから妄想してもいいよな
再会したアンクに比奈ちゃんが抱きついてふんにゅ〜されるぐらいの展開はあって然るべき
ケンゴ→ユウキのクィーンのツッコミの露骨さにワラタwww
いいぞもっとやれ
当のユウキは無邪気に宇宙ラブで、そんなユウキにケンゴは月面で告白すればいい
もちろん、ユウキは宇宙に夢中で聞いてなくて完全スルーでwww
王道片思い萌える
そして、映画の予告で見た映司がやたらかっこよく見えたんだが錯覚だろうかwww
とりあえず比奈ちゃんと変わらず仲良くしててくれたらいい
>>260 ネタ大文字さんとの会話を見てるとそれもありじゃないかと
変身とか戦闘時にユウキがいちいちシンクロで動くの可愛い
賢吾はあの瞬間、ガラっとキャラ変わった感じがw
相手違うとはいえ、初っ端の手紙捨てた奴と同じとはw
ユウキには態度が柔らかいなとは思ってたけど
あからさまに動揺してて笑った>賢吾
使える奴だから側に置いてる的言い訳はベタだがそこがいい
先輩も弦太朗を男の中の男だと思ってる風だし
ジュンと先輩、先輩とユウキ、野座間ちゃんとユウキの女の子達も仲良しだし
みんな青春可愛くてニヤニヤするなフォーゼは
賢吾とクイーンも良いかなって思った。
ここで改めて予言しておく 賢吾←美羽 だと
266>> だろ?!
興奮のあまり うちまちがえちゃった
>>266 我が同士よ
ところでアンクは冬映画でどうやって復活するんだろう
またいろいろと楽しめそう
あの新聞記事といい、映画の競演といい、もう風都は完全に同じ世界にあるとしか思えない
むしろガイアメモリが何で風都以外に流出しないかが不思議
もし全国規模だったら、天の川学園にもドーパントの一人や二人は居そうだぞ
キングあしらってスキップする美羽が可愛くてしょうがない件
>>265 これなんてエロゲ?ってなったよw
賢吾→ユウキ→?弦ちゃん←美羽←大文字さん
↑
のざまあ
ざっくりこんな感じ?
どの組み合わせでも楽しすぎる
これにJKがどう絡むかも期待
やっぱり百合(レズ?)成分が多いな
美羽のカップリングの多様性もすごいけど、個人的に問題児弦太朗が園田先生をファックする展開がほしい
>>269 フォーゼに風都の記事が出たり、オーズの最終回で賢吾とユウキが出てたから、Wとオーズとフォーゼの世界観は共通なんじゃないかと思ってる
クウガと1号?多分ディケイドさんの仕業です
肝心な時に勃たない……ケンゴはそんな男であってほしい。
エロパロ的には不便だが!
どうして俺はこんな体に生まれた!ダンッ!!
ボーリングの玉や120`のトゲトゲハンマー
弦ちゃんのナニは常に危機に晒されているわけだが
地球外生命体ってEDだっけ?
>>241-248 GJ!!映司と比奈ちゃんが幸せそうで何よりです。
映比奈ss、放映中は少なかったが、終了後は投下が多いな!
自分は映比奈が大本命CPだから凄く嬉しい!!!
フォーゼはクイーンのキャラが丸くなりすぎだろ…カワイイから許す!
>>266 >賢吾とクイーンも良いかなって思った。
>>267 >ここで改めて予言しておく 賢吾←美羽 だと
同士ハケーン!
クイーンが賢吾→ユウキを指摘したのは、からかった振りして
「(“賢吾君”と呼ぶことに対して)ユウキは良くて、私は駄目なの?!」
なんて、内心拗ねての言動だとイイ。
ゴーカイジャーも様々な組み合わせが出来るがフォーゼも凄いな
どちらも宇宙だし、コスミックなんたらの成せる技なのかもしれない
>>269 >ガイアメモリが何で風都以外に流出しないかが不思議
「エターナル」で改めて「風都はガイアメモリの実験都市」と出ているし、
劇中でもまだ実験途中段階でガイアメモリを風都以外に流出するには問題ありなんだろう
加頭が生きていてあのままガイアインパクトが実行されてたら、財団Xはガイアメモリを本格流通してたかもしれんが
>>271 百合成分はどうなんだろうな?
俺としては百合は大好物だが…
美羽のカップリングとしては、なんとなく弦太朗相手だと受け、賢吾相手だと攻めというイメージがあるな
質問攻めされた時の賢吾のキョドった反応といい、
>>273みたく肝心な時に勃たないのもある意味面白そう
公式で恋人と言われている大文字さんは…あの様子だと復縁難しそうな上に、
OP見る限りじゃ二人の間に距離がある(ラストの宇宙服着て記念撮影では友子と手を組んでいる)だけに、
復縁しても友達とか部の仲間レベルに落ち着きそうにも見えなくもない
>>261 再会の妄想だけで冬まで生きていけるw萌えすぎる。
映司もおにいちゃんも、アンクも守りたいと願いながらも、
結局はアンクだけは(肉体的に)救えなかった。
アンクは消える、でもそれを映司に黙っていなければならない。
3人手繋ぎの時の心境を考えると今でも辛い。
(しかし、なぜいまでも先にアンクの手を握ったのか不思議だ。消えるから?)
だからこそなんだろうけど、アンクと再会した時には誰よりも喜んで欲しいし、
抱きしめてあげて欲しい。
今回の映画も中の人は同じだろうから、やっぱりまたお兄ちゃんの体借りるんだろうけど、
いつかは本当の(五感のある)体を得て比奈ちゃんと仲良くして欲しい。(でも外見はおにちゃん)
282 :
あかり 0/2:2011/10/03(月) 21:08:59.46 ID:I4AUYXAA
投下します。
アンクと比奈で他愛ない話。エロ薄め。
283 :
あかり 1/2:2011/10/03(月) 21:11:00.51 ID:I4AUYXAA
ベッドの上、アンクがごろりと寝返りを打ち、その弾みで比奈は浅い眠りから目を覚ました。
体温が離れるのが淋しい。
殆ど反射的に躯を起こした比奈は、何も考えることなくこちらに背を向けたアンクの上にぺったりと覆い被さった。
肩口に頭を乗せて寝ぼけ眼でアンクの顔を覗き込む。
アンクは目を閉じたまま、右手を持ち上げ比奈の頭を軽く撫でた。
ぽん、ぽんと繰り返されるその手の動きは、投げやりに見えてけれどやさしくとても心地がいい。
嬉しくなって、比奈は背後から抱きつく恰好でアンクの躯に両腕を絡ませた。
「アンク。好き」
アンクの耳にかぷりと咬みつきながら囁きを落とす。
「好きよ。好き。大好き」
嘘偽りのない言葉を口にする度、それが自分の真実なのだと実感する。
――私はこの人が好きなんだ。
怪物だし、メダルとアイスのことしか頭にないし、酷いことばかりするし、いいところを見つける方が大変で、
冷静に考えれば好きになった理由すら定かではないけれど。
禁忌を犯してまで彼を欲したのは紛れもない事実だ。
アンクを想う、それだけでこの胸は締めつけられるように痛み、同時にふんわりとあたたかく満たされる。
決して拭い去ることの出来ない罪悪感を抱えながらも、比奈に後悔はなかった。
自分自身ではどうしようもないこの衝動を、人は恋と呼ぶのだろう。
「知ってるから何度も言うな」
アンクが煩わしげに言い、比奈は小さく笑った。
噛みつくように顔をしかめたアンクは一見怒っているようだが違う。
照れているのだ。
グリードである彼は、悪意や敵意以外の感情をぶつけられることにまだ慣れていない。
戸惑いから不機嫌を装うアンクの不器用さが、比奈にはいとおしかった。
「……好きよ」
比奈は尚も囁く。
誰にも言えないこの恋は自分の心だけがすべてで、想いを伝えるより他に出来ることがない。
伝えて、そしてアンクの心を満たしたいのだ。
メダルの代わりに、比奈の想いでアンクのすべてを。
満たされることのない、身を焦すような欲望に彼が苦しまずに済むように。
アンクの心の、渇いてひび割れた大地を潤す降り注ぐ雨になりたい。
彼の渇きを癒したい。
誰かを想うだけでほのかに灯る心のあかりを、ささやかな幸福をアンクにも知って貰えたらと比奈は願う。
好きだから。
あなたが好きだから。
「アンクが好きよ。好き」
「――ああ、もう、黙れ!」
好きと囁かれ続ける気恥ずかしさに耐え切れなくなったらしく、アンクは躯を反転させて比奈をベッドに押し倒した。
比奈の両手をシーツに押さえつけ、彼の言うことを聞かない口唇をキスで塞ぐ。
比奈は躯から力を抜き、アンクのなすがままに任せてそのくちづけを受け止めた。
口唇が離れて目を開けると、睨みつけるようにして比奈を見下ろしているアンクと目が合う。
ぶつかる眼差しと瞳を見交わし、比奈は自分からキスをねだるように目を閉じた。
284 :
あかり 2/2:2011/10/03(月) 21:15:05.91 ID:I4AUYXAA
そして望み通りに与えられるくちづけは、啄ばむように、貪るように――繰り返し幾度も。
「ん……っ」
アンクの手はいつしか比奈の手のひらに重なり、深くなるくちづけと共にふたりの指がしっかりと絡み合う。
想いを伝える言葉はもう必要なかった。
くちづけが、触れる手が、重なる肌が、言葉以上に雄弁に比奈の想いをアンクに伝え、アンクの想いを比奈に教える。
好き、大好き。
――愛してる。
アンクの口唇が比奈の喉や首筋を辿り、比奈は言葉の代わりに甘い吐息を漏らした。
アンクの肌に押し潰された胸許がじんと甘く痺れ、緩やかな快感が躯の奥底からさざなみのように広がり出す。
「アンク……!」
絡めた指をぎゅっと握り締め、比奈はアンクの名を呼んだ。
もっともっともっと。
私を感じて。
あなたを感じさせて。
あなたを私で、私をあなたで埋め尽くして。
比奈の欲望が伝播したのか、或いは同じ欲望を抱いたものか、比奈の腰の下に押し当てられたアンクの昂ぶりが
硬く熱を帯びる。
比奈が息を吐いて膝を緩めると、アンクは無言で比奈の中にその昂ぶりを押し進めた。
「あ、ぁ……」
アンクを受け入れた場所から淫らな熱が全身を駆け抜ける。
跳ね上がった体温を吐息に逃し比奈は喘いだ。
ぞくりと背筋を這い上がる快感に首を打ち振って耐える。
「……比奈」
気遣うような声に比奈は目を開けた。
アンクの少し掠れた低い声は敏感になった耳にいたく刺激的でまた躯が震える。
比奈はアンクを見上げてくすりと笑った。
――こんな時くらいにしか、ちゃんと名前で呼んでくれないんだから。
けれど今、アンクはその声に比奈の名を乗せ、情熱を宿した瞳に比奈の姿だけを映している。
それが比奈の胸をどれだけ熱くするか、この男は知っているのだろうか。
快楽に細められた目、薄く開いた口唇、金の髪と白い肌に汗を滴らせたアンクの表情は妙に艶かしい。
いつも彼を取り巻いている攻撃的な警戒の気配はまるでなく、自分だけが知るアンクの姿に独占欲と優越感で
どうにかなってしまいそうだ。
――ねぇ。
そんな顔、他の誰かに見せたりしないでね?
比奈は微笑み、す、き、よ、と口唇の動きだけで想いを告げる。
根負けしたのかアンクは照れくさそうに頬を緩めただけで、比奈の告白を拒もうとはしなかった。
比奈の額にくちづけを落とし、アンクが動き出す。
打ち寄せる快楽に身をゆだねながら、比奈は好きな人を独り占めする幸福に酔いしれた。
GJ……!!
あんひな本命だから投下嬉しい!
最終回後もオーズ作品多くてうれしいな!
ストレートにガツンと来るアン比奈GJ
この二人のつながりには上手く表現できんが
奥歯を噛み締めたくなるような「痛み」つーか
痛々しさがあってそこが何とも言えない
そして照れアンクがちょっとかわいい
>>282GJ!!
すでに日常的に同衾してる感が萌える
大文字さんの今後はどうなるだろう・・・
ネタキャラで幸せになってるのって753ぐらいか?
尻彦さん・・・嫁に殺される
矢車さん・・・恋した怪人にぶっ飛ばされる
草加さん・・・ヒロインへの思い届かず死亡
橘さん・・・ザヨゴォォォォォォォ!
>>288 まあ、橘さんは不幸だけど後半結構活躍してるからな
扱い的には悪くないと思う
大文字さんはライダーになるかどうかすらわからんわけで
ライダータックルが必殺技の仮面ライダーアメフト…になるわけないなw
大文字さんと美羽はよりを戻すと信じている
もちろん、大文字さんがキングにふさわしい漢になるのか、
あるいは美羽の尻に敷かれるようになるかは分からんがw
お嬢様と男気ある不良、という王道に燃えるので弦ちゃんは焼きもち焼かれながら美羽とくっついて欲しいな
賢吾の甘酸っぱい思いがユウキに届けばいいな
JKと野座間ちゃんの一年生コンビもいいな
大文字さんは…ダイザーになつかれてればいいと思うの
公式のケンゴ→ユウキが露骨で踊らされたwww
ユウキにしか名前で呼ぶことを許してないとか大好きです
当のユウキは宇宙一途なとこがいい
男の側の片思いはいいな、萌えるな
最近カブトを全部見終わったのだけど、坊っちゃまとミサキーヌに涙した
カブトは書きにくいのか、作品数も少ないのかな?
坊っちゃまとミサキーヌの幸せな話が読みたい
こないだのフォーゼ見た
冬は女王受けの薄い本探します
>>294 アレは俺も泣けた
最終回でミサキーヌが坊ちゃまの家助ける為にジイヤの料理の店をスポンサーするってのがまだ救いあったかな
まああの恋愛はかなり特殊で坊ちゃまもミサキーヌに擬態したワームを気に入る所から恋が始まるからねぇ
あの終わり方で良かったと思うよ?
>>282 遅ればせながらアン比奈GJ!!
アンク大好き比奈ちゃんと照れアンクイイ!!
やっぱりこの2人大好きだ…!!
ツンデレ・ケンカップル・禁忌と自分の好きな要素が全て揃ってる。
再会早くこい!
同じく
>>282 GJ!!!
照れてるアンクに萌え死んだ
でも、この先の悲恋を考えるととても辛くなるな…
最強のツンデレは「愛してる」なんて言った瞬間、死んでしまったりするのがオチなわけでして
>>298 オイそれはあれか?
西尾維新原作の12ヵ月連続放送した某大河アニメの奇策士か?
>>298 アン比奈は番組の性質上、アンクの立場上、悲恋or絶対結ばれないのが分かってたからなぁ。
まあ、そういう所も含めて萌えてるんだがw
体は兄なアンクに罪悪感を覚えつつも惹かれる比奈ちゃんと
そんな比奈ちゃんの葛藤を知りつつも、放そうとしない独占欲丸出しなアンクとか好きだ。
バッカップルアン比奈も好きだ。
坊ちゃま×ミサキーヌは好きだけどエロとなると
スコルピオワームに犯されるミサキーヌとかを想像してしまう…
よみうりショーだと坊ちゃまは復活してミサキーヌの元へ駆けるんだっけかw
ガワのベッドシーンもいける俺に死角はなかった
ガワアンクの巻き毛っぽいとこを「なにこれ(´・ω・)?」って比奈ちゃんが
なでなでしてたらかわいい
アンクが「触んな」とか言ってたらさらにかわいい
怪人態でのセクロスの方が普通のよりも萌えたりするよねw
美女と野獣はご褒美です。
ウルフェノク真理とかモモハナキンハナウラナオとかジョーカーと天音ちゃんとかアン比奈とか
人外と人間の組み合わせ好きには堪らない
人間態もいいけど怪人態だと倍率ドン更に倍
怪人態に触れる行為って「許されてる」感があるよね
ガワ萌えわかる!
電ではウラナオが映画でもちょいちょいくっついてて良かった〜
今期はガワフォーゼとユウキが気になる
弦ちゃんとユウキもお似合いだよね
アクセルブースターの亜樹子お姫様抱っこキャッチもよかった
ガワのままで頭撫でたのがかわいい
パペティアーの回のダブルが亜樹子を受け止めたのも可愛かった
あの「むに」って効果音が
個人的には比奈ちゃんがプトティラコンボを止めたのが最高だったな
あと1000回記念のオーズと比奈ちゃんも
>>308 照井のなでなでいいよな。なんか二人の世界入ってる感じが
逆にさ女怪人とかどう?
個人的に鶴オルフェノク、タブー、ヒート、メズールはアリ
クウガに出てきた女怪人が美人揃いだったのを思いだしました
人間体もガワもイケる! 特にウミヘビ女!
ヒートドーパントは強くて美しくてエロカッコイイ
「もしも別の出会い方だったなら」「もしもメモリブレイクしても消滅しなかったら」
と思うほど、翔太郎と因縁を感じる描かれ方も燃える
男ガワのシャープでゴツゴツした体に女の子のやわらかい肢体が絡む、ってのも萌えるし
女ガワの艶かしくも不気味なボディで吸い尽くされるエロさも捨てがたい
ヒートいいねぇ
生き残って翔太郎とケンカしながらくっついて欲しかったな
ブレイドの女ガワも捨て難い
タイガー最高だよ
ガワじゃなくて申し訳ないですが…
単に比奈の怪力設定を有効活用させてみたかったの 今更ですが
比奈×アンクで俺得アンク投下します
317 :
比奈アン 1:2011/10/08(土) 01:39:07.97 ID:fFUB++IY
「離せ!この馬鹿力!怪力女!」
情けないほどのアンクの悲鳴が部屋いっぱいに響き渡る。
なぜだか彼は今、比奈の怪力でベッドの上に組み敷かれている。
「…嫌よ。私の欲望を解放するのだもの」
比奈の半開きの目が無表情のままアンクをじっと見据えている。
両腕をしっかりと押さえつけられ、身動きが取れないまま上から比奈に見下ろされ、
何をされるのか、これからどういう目に遭うのか。
普通の男なら期待でわくわくするところだが、生憎アンクには比奈に対する恐怖しか湧かない。
― 心底嫌われている自分だと思う。
比奈に動きを封じられたこの状況で右腕にどんな危害を加えられるのか、想像することさえ恐ろしい。
冷や汗を垂らした彼は必死にもがき、この寝技(腰の上に体重をかけられて両腕を押さえられているだけであるが)から抜けようと試みた。
「アンクっ…」
ふいに吐息と共に落ちてくる女の柔らかな唇。
「んんんんー!」
口を塞がれたまま目を丸くして叫びにならない叫び声を上げるアンク。
未知なる感覚の戸惑いから逃れようと必死に身体を動かそうとするも、彼女の怪力の前ではびくともしない。
比奈が軽く唇を舐めてから顔を離す。
「な、何すんだ!?」
瞠目する彼に比奈は少しイタズラっぽく笑みを浮かべる。
「あなたを犯すわ」
その言葉の意味を一生懸命に考えながら、彼は目に入ってくる比奈の胸元を見詰めた。
大きく襟首が開いた薄手のブラウス一枚の下に彼女の白い胸が露になっている。
確かそこにはブラジャーとかいう女性用の下着をつけているはずだが、彼女は何も身につけていない。
彼女が体を揺らすと、それにあわせて赤い蕾がチラリと見える。
…そんなアンクの視線をさえぎり、比奈の顔が目の前に来る。
再び唇を囚われてしまう。
「ハ…アッ」
息苦しくなり唇を開いた隙に比奈の熱い舌が口腔内に入ってくる。
粘膜が触れる熱さに彼は思わず瞳を閉じる。溢れてくる唾液が顎を汚す。
比奈の舌がそっと彼の舌を愛撫する。
…この状況。
こういう場合、どうすればいいのだろう。
訳も分からず何となく舌の愛撫で応えてみると、比奈がさらに角度を変えて彼の舌を絡め取ろうとする。
生温かな感触はこれで中々気持ちが良いような気もする。
しばらくこれが続くと比奈がやっと唇をはずした。
「はあ…」
濡れた唇の比奈が少し嬉しそうに微笑む。瞳はとろんとしたまま潤んでいる。
彼を押さえつけて意のままにすることに興奮を感じている様だ。
アンクは呆然としてそんな比奈の艶姿を見つめた。
これは確かに悪くない…悪くないが、このまま喜んでしまってよいのか?
何か根本的に考えなくてはいけない事があるような気がする…が。
318 :
比奈アン 2:2011/10/08(土) 01:41:15.30 ID:fFUB++IY
必死で対応策を考えているアンクに、さらに比奈がキスの洗礼を浴びせ始めた。
まず首筋を温かい舌で舐められる。続く細い指先が滑らかに肌をなぞる。
くすぐったいような、それでいて確実に性感を刺激するような動きが彼を混乱させる。
「ん…ハッ…」
なぜだろう、温かな吐息が耳元を撫でるだけで体の力が抜ける。
その一方で、体の中心が別の生き物のように主張をし始める。
ぼんやりと体の変化を感じ取ったアンクに比奈が驚くべき行動に出る。
ビリビリーッ!
― !この女!オレの服を!
「な、何しやがる!この…!」
「ナニを始めるのよ、文句ある?」
結構気に入っていたTシャツを真っ二つに引き割かれ抗議しようとするも、剥き出しにされた上半身の乳首に吸い付かれる。
何するんだー!と今度こそ止めさせようと言うつもりが、低いうめき声に変わる。
しばらくすると彼の胸はすでに比奈の舌で攻撃され、濡れてべとべとだ。
「ふ…アッ、ハアッ」
唇と舌で触れられる度に押し殺した末に漏らす喘ぎ声が艶かしい。
胸のあちらこちらには、強く吸い付かれたために浮き出る赤い染みのような跡。
比奈に唇と指で上半身を愛撫され、身体は素直に急激な温度上昇という事実で応えている。
その感覚に抵抗するのさえ忘れてしまっていた程に夢中になっていた自分に心の中で舌打ちする。
懸命に理性を保ちながら、アンクは彼女の言動を反芻して考える。
― オレを犯すって、つまりオレを…。
「気持ちいい?ねえ、アンク…」
首筋に唇を這わせながら比奈が囁く。
「…比奈」
掠れた声しか出ない。
その様子にアンクの上に乗っかったままの比奈は熱っぽく彼の名を呼ぶと、ブラウスを脱ぎ捨てる。
白い果実のような胸が揺れた。赤い突起が目に鮮やかだ。
さらに比奈が自らスカートのホックをはずしてベッドの外へ投げ捨て、下半身を覆う薄い一枚のみになる。
比奈は揺れる胸を見せ付けるようにアンクを再び見下ろした。
彼の頭の両側に手を突くと目前に迫る白い胸。
手を伸ばして触れたい衝動を何とか彼女の柳腰に触れることで抑える。
比奈は彼の髪を細い指で優しく梳くと、ゆれる胸の果実を彼の口に押し付ける。
啄ばむように口で挟むと比奈は小さく溜息を漏らした。
柔らかなそれをもっと自分のものにしたい衝動に駆られ、両手で掴み夢中で吸う。
「ああんっ、もっと…」
しばらく乳房の感触を楽しんでいると、比奈が突然体を離した。
「アンクっ」
興奮している様子の比奈がついに彼の股間に手を添える。
「おいっ!コラ、やめろ!」
手で擦られて、ぞわりとする快感が背中を走る。
「ハアッ!お前、そこ!よせっ!ダメ!NGだ!」
とりあえず知っている限りの拒否の言葉を並べてみるが…。
アンクを無視して比奈は難なく彼の服のベルトをはずし、その素手が彼のモノに直に触れた。
それだけでも十分すぎる刺激なのに、比奈は猛ったそれを下着から取り出すと迷わず口に含んだ。
「!」
ゾクッと背中を突き抜けるような快感に襲われる。
オーラルセックスの知識はあるものの、体験するのは初めてというそんな自分が心底憎い。
319 :
比奈アン 3:2011/10/08(土) 01:43:11.47 ID:fFUB++IY
頭を起こして比奈を見ると、彼女は目を閉じて必死に頭を動かしている。
熱く絡みつく口腔の粘膜が彼のものをいっそうに大きく固くしていく。
自分を見つめるアンクに気が付くと、比奈は見せ付ける様にアンクの猛ったその裏側を赤い舌で舐めあげた。
「んふ・・・」
そっと目を開き、彼を情欲に満ちた光で見つめる。
思わず体を半分持ち上げて比奈の頭を両手で抱えようとするが、もっとやれと言うか、やめろと引き離すか、迷う。
この状況はとても嬉しいはずだが、ちょっと癪に障るのも確か。
自分が一体どういう表情をしているのかも分からない。
アンクの迷いを察したのか、比奈は薄く妖艶に笑うとチロチロと先の穴に舌を這わせる。
― ああ、もう好きにしろ!
心の中で叫ぶと…結局そのまま身を任せることにした。
比奈に負けたんじゃない、オレがこうしたいんだ、と自分に言い聞かせながら。
俯く比奈の髪を手ですくいあげて、撫でる。
ベッドの上で彼女に吸われているという現実と衝撃的な快感に頭の中が追いついていかない。
何というザマか、と自嘲する気も起きなくてアンクはとりあえず今の欲望に忠実であろうとする。
より高みに昇りたいという欲求は比奈に更なる口淫を要求し、その咥えるサマを瞳に映す度に強烈な征服感と優越感をもたらした。
ジュルジュルと彼女は必死に水音を立てて彼を吸い上げ、頭を上下させて自分に快楽を与えようとしてくれている。
言い表すことのできないような熱がさらに高まってくる。
…ふいに比奈が口をはずす。
それに対して正直に物足りないという不満の表情を比奈に向ける。
「アンク…」
涎が垂れた唇を手の甲で拭きながら比奈はさらに要求をする。
「ねえ、コレを脱がせて」
艶のある声で迫られ、彼は無言で比奈に誘導された手で彼女の下着に手をかけた。
手探りで尻をまさぐり何とか格闘し、紐のようになった下着をやっと手のひらで彼女から引き剥がすことに成功する。
ふと茂みの向こうの柔らかな部分に触れたとき、あふれ出す何かが彼の指を濡らした。
そっと指を中に潜らせてみると、濡れた熱い粘膜で覆われる。
「ああん」
甘い声が彼を刺激する。
まさに女の部分の造詣を確認するかのように彼の手と指が比奈の濡れた部分のあちこちを撫でる。
「ヌルヌルになってるぞ」
その言葉に我慢できないといった様子の比奈は切なそうに吐息を漏らした。
そして比奈はアンクの腰から下着とズボンを両手でガッと押し下げると、ついに彼の猛ったモノを自分の中に導き入れた。
比奈が腰を落とした途端、自身が想像していた通りのしとどに濡れた温かなものに包まれる。
アンクは大きく溜息を付き、快楽に身を任せる悦びに満たされた。
320 :
比奈アン 4:2011/10/08(土) 01:45:00.75 ID:fFUB++IY
「はあんっ、アンクっ」
きゅうきゅうと締め付けをくり返しながら、比奈は腰を振る。
その度に擦れる粘膜が彼を更なる高みへと煽る。
彼女は目を閉じてリズムを刻みつつ荒い息を漏らした。髪を振り乱し、豊かな乳房が上下に揺れる。
こうして必死に自分に狂う比奈を見ていると堪らなくなってくる。
体を起こして抱きしめようとすると、比奈が彼の体を押し戻した。
「だめっ…私が…最後まで私が」
アンクの両肩を押さえつけながら、次第に彼女の喘ぎが激しくなってくる。
「はあっ、ああ!」
快楽に歪む美しい顔を眺めると強烈な独占欲が湧いてくる。
彼女の動きに呼応するかのように自らも思わず腰を突き上げる。
「ううっ、はあん!」
やがて一際大きく喘ぐと、比奈の体は硬直したかのようにしなる。
エクスタシーに達したその顔を堪能していると、不思議な感情がふとよぎる。
自分だけに見せるその表情。
身体を許した相手にしか見せない顔だ。
こんなに彼女は魅力的だっただろうか…?
「はあ…」
比奈の体が弛緩し、アンクを自分から抜くと喘ぎながら彼の体の上に重なる。
髪を撫でるアンクに気が付いた比奈が恥ずかしそうに彼を見つめた。
熱っぽい瞳は彼に何事かを告げてくる。
顔を近づけてそっと唇を合わせてくる比奈。なぜか優しくしたくなってしまう。
背中をふんわりと抱きながら軽くキスした後、素直な感想を言ってやる。
「綺麗だ」
その言葉に驚いた彼女が彼を見つめた。
汗で頬に張り付いた髪を指でつまんでどけてやる。
― かわいい、本当にコイツはかわいい。…オレの女だ。
複雑な気持ちを持ってしまったことに心の中で舌打ちしながら、彼は認める。
「気持ちいい?」
「ああ…」
頬に触れた手に彼女も愛しそうに自分の手を重ねる。
悔しいが最高だ。お前に犯されるのもたまにはいい。
だが、オレもそろそろ本気でイキたい。
荒く息を吐きながら急に起き上がり比奈を下に組み敷くとアンクが静かに言う。
「次はオレの番だ」
既に自分の物になった比奈を心行くまで味わいたいという欲望が生まれている。
そして…。
― まずはオレを思い通りにしてくれた礼をしなくちゃな…
薄く笑みを浮かべるアンクに嗜虐性を帯びてくる危険な目の光。
比奈はその瞳を見つめると期待したように目を閉じた。
…以上です。が。
全く場面が変わって比奈のマンションのすぐ近く。
「せっかく痛めつけてやろうと思ってあの女に寄生させたのにー!アンクのバカバカバカバカ!」
と電柱を延々と殴りつけているカザリの姿があったりして。
(前レスでそんなネタフリありませんでしたっけ??)
>>316 GJ!エロい〜〜
親寄生型ヤミーは親の欲望を叶えるだけで、カザリは指示してないわけか…
比奈アンGJ!!
ラブラブじゃないか〜!もぉ〜〜!!
積極的な比奈ちゃん可愛かった!ありがとー!!
野座間は弦ちゃんが倒れてる間に何をしたんだろうか
友子も弦の字LOVEなんかな。
ライダー部って弦の字のハーレムだな。
ノザマさんが興味あるのはユウキとライダーじゃないのか?
友子の「生ける都市伝説 仮面ライダー」である弦太郎への興味が
恋愛対象としての興味に変わっていく可能性も、あると思います
OPの仮面ライダー部一同(予定)はみんな仲良しかわいいw
>>316 比奈アンGJ!
積極的比奈ちゃんイイ!
この後、失神する事も許されないようなお礼が比奈ちゃんを襲うわけですね、分かります。
>>321 その後、「映司!ヤミーだっ!」と叫びつつ
パンツ一丁で自分の衣服を胸に抱えたままベランダから退避するアンク…
まで想像した
>>330 ちょww
でもグリードって服着てなきゃ恥ずかしいとか困るとか思うのかなあ…
とパンイチで映司の元に堂々と駆けつけるアンクを想像しちまった
むしろマッパで
むしろチンコしか復活できなかったアンクで
ア「映司!ヤミーだ!変身しろぉ!」 チャリーン!
映 パシッ!「…で、なんでお前ハダカなの?」
ア「それは比奈ととても口では言えない様なエロい事をしてたからだ!」キリッ
映「……ホォ?(唐揚げにしたろかコイツ)」
のやり取りまで想像した
333>>
異形のチンコから うろつき童子 っていう大昔のアニメ思い出した。
アレは何年たった今でもトラウマ。
そして何回やっても未だにアンカー打ち間違える俺がいる…。
恥ずかしいから誰かきて
>>334 ごっつの東野のコントみたいに
アングルが変わっても、木の枝や爆風がうまい具合に股間だけを隠すんだろなw
全裸アンクか…興味深い…。
お前らあんまり信吾さんいじめてやるなよwww
脱がなければ生き残れない!
そういや、グリード人間態の服も擬態なんだよね。
ってことは一瞬で全裸になることも可能ってことだよね
>>339 気が付いたら自分の管轄の警察署の留置場だったりしてなww
照井「警察の恥だな」
>>341 え、服も擬態だったんだ…。シランカッタ。
でもアンクの服は普通の服だよね?体は普通の人間のものなんだし。
つか、いつもどこで手に入れてたのか気になってた。
明らかにお兄ちゃんの趣味ではないし>派手な服
>>344 アンク(ロスト)が初めて人間に擬態したときちゃんと服着た姿だったからね。
アンクは…多分アイスの時みたいに服屋で勝手に服持ってって映司が払ったと妄想。
で、お兄ちゃんに戻った時、クローゼットの中を見て
「何だこの趣味の悪い服は!?何で赤と黒ばっかりなんだ!?」
ってなるんですね、分かります。
しかし、アンクの、信吾さんの服の似合わなさっぷりには唖然としたw
「全裸」、「服」というキーワードで自分の脳内をあさったらこんなんでました。
以下ネタ。
がらっ。
と堂々と前を隠しもせずに風呂場に足を入れるアンク。
予想だにしなかった出来事に目が点になりシャンプーが付いた髪の毛に手を入れたまま硬直する比奈。
「どけよ」
と比奈を一瞥すると、シャワーを奪い去り頭から湯をかぶる。
「あ、あの…」
「汗かいて気持ち悪いんだよ」
「…はあ」
「だから借りるぞ」
全身から水滴を滴らせながら、手で体を擦る。
「ついでにオレの服も洗濯しておけよ」
こういうときばかり兄の体であるということを利用するアンクに腹が立つ。
比奈はわしわしと自分の長い髪の毛を手繰り寄せて洗う。
…もはや悲鳴をあげるタイミングを完全に逸してしまった。
ここは抗議すべきだろうが、彼は全く比奈に関心を示さない。
この状態に違和感を持たないという一般常識を完全に外れてはいるが、とりあえずは彼は肉親のカラダである。
許容範囲かな?いや、やっぱりお兄ちゃんともお風呂なんか入ってないし、と考える比奈。
ざぶんと音を立てて湯船に浸かる。
アンクを見ることができずに比奈は固まったまま尋ねてみる。
「は、恥ずかしくないの?」
「ない」
「…はあ」
比奈はアンクの視界からは外れているはずの胸をそーっと隠した。
とりあえず、頭の泡を落として彼がそっぽを向いている隙に出よう。
それがいい。
「おい」
びくっとして比奈が反応する。
「…なんでこっち見ない?」
「ええ!?」
「何を隠している!」
「何も隠してません!(カラダだけ!)」
きっと鋭い眼差しを比奈に送るアンク…。
前髪から滴り落ちる水滴を拭ってアンクが比奈に詰め寄る。
「態度がおかしいぞ!」
「…根本的にアナタがおかしいのよ!!」
「何が?」
ああ、コレは駄目だ。と比奈が愕然とする。
彼は全く分かっていない。だからいいのか…いや、悪いのか。
仕方なく比奈はシャワーをかぶり頭から泡を落とす。
ぴったりと肩から背中に張り付いた髪をアンクがもの珍しそうに眺めている。
視線を感じると比奈のシャワーを持つ手がふるふると震えた。
ふと、アンクの腕が比奈の腕をがっちり掴む。
ぎょっとして振り向くとアンクが比奈の体を凝視して言う。
「見せろ!」
「な、な、」
「お前の体を見せてみろ!」
ヤバイ、今度こそと彼女は大きく息を吸い悲鳴を上げようとする。
「…おかしい」
比奈が?と言う表情で呼吸を止める。
「動画で見るのより小さいっ」
以下妄想をドーゾw
ちょ、アンク思いっきり地雷踏んどるwww
成仏しろよ。
アンクwwww
誰か、この怪人からネットツール取り上げておけよw
アンクはお兄ちゃんのモバイルツールで何を検索して何を見ているんだwww
アンクの事だから履歴を消すなんて事、してないだろうなw
しかし、比奈ちゃん乙だ!
服装といったら、後藤さんと出撃するのにわざわざ可愛い服に着替える里中くんの乙女心が眩しかった
後藤さんには伝わらなかったけど
>>350 そして泉家に謎の高額請求書が来る訳ですねw
でも、怪人態の時って鱗?みたいなのはあるけど、ほとんど裸に近い感じだしなぁ。
人間態の時は対面上服着てるけど、別に裸でも恥ずかしさとかなさそうだw
劇中後半が7〜8月だったという設定のアンク甘めな小話。3レスです。NGは「甘い柔らかい」で
「ねえ、人間の身体で味わう欲望ってどう?食べて、見て、聞いたんでしょう?どうだった?」
メズールの言葉に、アンクはクスクシエでの一夜を思い出していた。
――――――――――
(…そろそろ、いいか)
蒸し暑い夏の深夜、映司が規則正しく寝息を立てているのを確かめると、気取られぬよう、アンクはそっと寝床を離れた。
(…映司くんが寝てから…でも、映司くんには内緒にしておいて、ね)
階段を下り、昼間こっそりと比奈から耳打ちされた約束の厨房に向かい、乏しい灯りに目を凝らした。
奥隅にその姿を認めると、アンクの口元は思わず綻びそうになる。
それを懸命に堪えたアンクだが、く、と喉が鳴ることを抑える事は出来なかった。
(映司の奴、人間にはこんな悦しみもあることを隠すとはなァ)
アンクは感触と温度をより愉しむ為に右腕の獣の鎧を解き、「人間」のそれに戻した。
自らの欲と熱を伝えるように、愛おしむように双丘を掌で包み、撫で回すとそこは既にしっとりと汗をかいている。
興奮で微かに震える指をかけ、ゆっくりと邪魔な覆いを慎重に剥ぎ取ってゆく。
露わになった絹のように白く柔らかな獲物をまずはうっとりと眺め堪能する。
薄く開いた唇を舐め、にやりと口元に弧を描き、アンクはその片方に手を伸ばす。鼻腔を甘い香りが擽る。
先程からアンクの掌により熱が伝えられていたそれは、既に固さも解れ、指の動きに合わせて形を変える。
吸い付くようなその感触に、アンクは堪らず口づけた。
しっとりとした白い円みに、わざとゆっくり、べろりと舌を這わせ舐め上げる。
円みの頂を尖らせた舌でちろちろと抉るように弄ぶと、それはゆるりと溶け、裂け目からとろとろと甘美な蜜が溢れ出した。
舌を挿し入れたまま、指で柔らかな頂を押し広げると溢れる滑りは更に増し、
アンクはそれをひと滴も漏らさぬようにぴちゃぴちゃと水音をたて舐めとり、啜った。
すっかり形を変えたそれに止めを刺すかのように、最後は齧りついた。
柔らかな感触と甘い滑りを口腔全体で味わい尽くし、アンクは堪らずふっと溜め息を漏らした。
(人間に憑かなければ、味わえなかったものだな)
そうして、アンクは指先や唇に付いた愉悦の残滓を舐めとり、笑みを湛えながら呟いた。
「あとひとつは…どう、喰ってやろうか?」
―――――――――
「…ふん、お前等グリードには解らない味だ」
「『お前等グリード』ね…まるで自分は違うみたい」
「物足りないって顔してるわよアンク、どうしてかしら」
憤然と言い捨て螺旋階段を上るメズールを背に、アンクは冷笑とも自嘲ともつかない溜め息をひとつ吐き、ぎり、と唇を噛みしめた。
(あと、もう少しで手が届くはずだ)
(まだ、この身体は要る…あれを味わう欲望を満たすまでは…!)
アンクはテーブルに放り出したiPhoneの画面を睨みつけた。
【『雪見だいふく いちごミルク』2011年9月19日(月)より全国で発売!】
以上です、お目汚し失礼致しました
いつも映司に一日一本、しかもファミリーパックしか食べさせて貰えないアンクを不憫に思い
比奈ちゃんがこっそり買ってくれた餅とアイスの融合体に魅せられたお話でした。
GJ!クソワロタwwwww
雪見だいふく美味いよなぁw
絶対普通の終わり方しないと思ったらwwww
雪見だいふくは溶けかけが最高だよね!
いちごミルク味、まさに今うちのフリーザーで眠ってるわw
あれ?なんか遠くから羽の音がする…
こういうオチかよ!!
腹筋崩壊したじゃないか、GJ!!
雪見だいふくwwwww
なんだか食べたくなってきた…!
あれって確かに形がおっぱいみたいだよね?
それにしてもアンク大人気だな
この流れのドサクサに紛れてSS投下します
36話あたりの比奈ちゃんin病院のシチュです 題名:インキュバス
― もぞもぞとした指の動きが意識を浮上させる。
ああ…体が暖かい。
比奈はぼんやりとそう思った。
いつの間にか自身の素肌に触れていた手の感触をそう思う。
…今、指がそっと滑ったような気がしたが。
夢かうつつか。全身がふわふわしたような状態で漂うよう。
そこに比奈を見つめる彼がいる。…そんな錯覚があった。
比奈は目を閉じたまま彼を想う。
兄とは全く異なる表情で鋭く視線を投げるあの金髪の男を。
あれはいつのことだったか。
一瞬だけその視線が合ったとき、無言で問う彼の瞳に堪えられなくて自分から目を逸らした。
彼は知ってる。分かっててやっている。
比奈が無理やり心の奥深くに押し殺そうとしている気持ちを。
その体に触れたいという欲望を。
夢想の中で彼の口角が上がり、ニヤッと比奈を嘲笑うように思えた。
右胸に触れている手が薄いガウンの上でそっと滑り落ちる。
それは合わせた布を開き、露になった乳房に直に触れる。
柔らかく揉みしだき、登頂の部分を優しく撫でる。
さらにそっと指で摘み、刺激を与えると固くなる。
…ここに彼が触れたら。
と、つい危険な思想に耽る。
― 兄貴の体がそんなに欲しいか。
誰かの声が聞こえたような気がした。
違う、そんなこと…。
比奈は心の中で否定する。
ぐいっと乳房を鷲掴みにされて、比奈が小さく呻く。
やがて胸への愛撫に飽きたような右手がするすると下腹部に降りていく。
― 兄貴の手で触ってほしいか。
よく知る声色で彼女を嬲るように言う。
腰から下の重なる布地の中に滑り込み、彼女のパンティの中に数本の指が潜り込む。
…ああ。
比奈の茂みをかき分け、さらに奥へと進む。
ある部分に達すると、指は軽く突起部分を引っかく。
そしてすぐ側にある濡れ始めた入り口をそっと何度も往復して擦った。
すぐに粘着のある液体が流れ出す。快感に彼女は溜息を漏らす。
中からあふれ出す液体を自身になすりつけるような動き。
再び濡れた指で突起を撫で回すともっと欲しいと彼女の腰が疼き始めた。
― フン、大した淫乱だ。
夢想の中で彼が姿を現す。
相変わらずの彼女を試すような視線で。
比奈の耳元で囁く。
― それでお前はどっちが欲しいんだ?
指が器用に彼女の割れ目を押し広げる。
細い中指がその中に向かって突き立てられた。
比奈は首を振る。
(どっち?そんな、選ぼうなんて思ってな…)
答える間もなく、そっと指が内部に入り込む。
比奈は無意識のまま体を開き、その指を招き入れた。
それに熱さを持った粘膜のヒダが淫らに絡みついていく。
比奈の内部を犯す指はひたすらに濡れてくる粘膜の壁を擦り付け、その動きは次第に激しくなる。
押し寄せるさざ波のように次第に快感が高まっていき、吐く息に熱がこもる。
― オレの体を使って兄貴を手に入れるつもりか。
違う、私が欲しいのは…
淫靡な水音がここまで聞こえる。羞恥と共に比奈の吐息がさらに荒くなる。
― 刷りかえるなよ、兄とオレを。傲慢にも程がある。
比奈の頭の中に直接聞こえてくるような声は静かな哀しみを含んでいるかのようだった。
違う、お兄ちゃんとあなたを混同なんかしていない。
私は、あなたを ―。
ズン、と体の中心を襲う官能的な痺れ。
比奈は快楽に溺れた頭で彼に貫かれている夢を見る。
「あっ、はあっ…」
そこで初めて体が自分の意志では全く動かない事に気が付いた。
まるでその右手が別人の手のように動くことも。
彼女の意思に反して左手が露になった左の乳房をまさぐり、乳首をつまむ。
「はっ、はっ、はっ…」
無機質に聞こえさえする規則正しい呼吸音の中で、体が淫らに震える。
いやらしく水音を立てながら規則正しく往復する比奈の指。
― オレが欲しいなら、そう言ってみろ!
昼間見たアンクの鋭い瞳が比奈を捉える。
比奈の両膝がぱっと開かれ、複数の指がさらに中に挿入される。
― 言え!
「ああ…!」
指の動きと連動するかのように比奈の腰がグラインドする。
口から零れ出る嬌声。体が素直に収縮を繰り返して自分の指を何度も締め付けた。
ありえないはずの行為に及ぶ頭の中のアンクが、比奈の名を呼びオレを選べと叫ぶ。
見開いたままの比奈の瞳は何も映しはせず、代わりに夢想の彼が切なく彼女を抱きしめていた。
求められているという悦びに比奈の体がさらに指を締め付ける。
「ああ、っ…はあっ…ん」
― 比奈、言ってくれ。オレが欲しいと。
アンク、あなたが欲しい…。
欲しい。
でも、私だって言いたいことがある。
― なぜ、あなたは兄の体なの。
比奈の最後の言葉が声になったかどうかは分からない。
激しく律動を繰り返すその指が比奈の内部である部分を攻めると、彼女の意識は強い快楽に飲み込まれ急激に遠のいていった。
再び深い眠りに落ちていく比奈。
じゅぼっ、と音を立てて愛液を滴らせながら右手が比奈の中から抜かれる。
それはまるで別の意志を持っているかのように濡れた指をシーツで拭うとそのまま異形の右手へと変化し、彼女から分離する。
横たわる比奈は誰かに抱かれた後の様に乱されたままの姿だ。
閉じられた瞳の睫毛にはうっすらと涙で濡れた跡。
その上に漂う異形の右腕は、無言のまま、そんな彼女を見つめていた。
(終)
以上です。読んでくれた人ありがとう。
いやね、もう少し文章力あったらもっとエロくできたと思うんだけどね。
ゴメンとしか言いようが…orz
そういえばラビットハッチってトイレないけどどうするんだろう…
>>356 GJ!応用が利きそうだなw
「アンク!何するの!?駄目っ」
「欲望に正直になって何が悪い」
「お願いだから…やめて、アンク…!お、お兄ちゃんと同じ顔して…そんな恥ずかしいことしないでぇ…」
「ふん、何を恥ずかしがることがある、人間なら誰しも抱いてる欲望だ、そうだろ?」
「そんな、私は…」
「お前も独りの時はこう…してるんじゃないのか?」
「…っ!私はそんなことしな…も、やめて、はずかしいよぉ…」
(アイスの蓋を舐めたりパピコの先っぽをちゅーちゅーするアンクをみっともないと咎める比奈)
>>365 GJ!
アン比奈やっぱり好きだ…
>>366 学校のトイレを使うんだろう
別にラビットハッチでしなくてもいい
クイーンは弦ちゃんともケンゴともラブコメできそうでいいなー
弦ちゃんを取り合うクイーンとユウキってのもカワイイなー
>>365 GJ!腕だけでエロいアンクさん流石です
>>365 GJ!
腕×比奈もいいなぁ〜。
自分はその辺の葛藤も含めて萌えてるんだが、やっぱ近親って色々とハードル高いんだろうなぁ。
グリード態や腕だけなら近親クリアするんだけどね。
某アニメのように、体は機械、精神はお兄ちゃんなのと体はお兄ちゃん、でも精神は他人
なのってどっちがマシなのかとか考えてみた事もある。
だが、出た結論は「どっちもおいしいです!」だったので、考えた意味はあまり無かった。
372 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:25:56.06 ID:Tk5Sv5Hu
映比奈投下します。
去年のMOVIE大戦でのWネタあり。エロまで届かなかった、ごめんなさい。
NGワードは「無敵の恋」でお願いします。
373 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:26:47.29 ID:Tk5Sv5Hu
「良かったら、これ」
「え?」
「大事な人にあげて」
「ありがとう」
小さな花束の花の名前は知らなかったけど、綺麗だったから、差し出してくれた彼女の笑顔が幸せそうだったから。
幸せのおすそ分けだと言ってくれた言葉が、何だか、嬉しかったから、映司は花を受け取った。
「あの時、助けてくれて、ありがとう」
「いや、そんなこと…」
「ううん、ありがとう。だから、今、あたし、幸せなんだよ」
「え?」
「大好きな人と結婚して、幸せでいられるんだよ」
ああ、そうか、一つの幸せを守れていたんだと、彼女の笑顔に嬉しくなった。
明るく真っ直ぐな笑顔は、強く、映司の心に残る。
クスクシエに戻ってくると、知世子の姿はなく比奈が一人で店を閉める準備をしていた。
「あ、おかえり、映司くん」
いつもの笑顔で「おかえり」と映司を出迎えてくれる比奈に、少しくすぐったさを感じつつも映司は「ただいま」と返した。
「知世子さんは?」
「先に帰ったよ。ほら、来週から旅に行くじゃない?その準備があるんだって」
「そっか」
「でも映司くんと私がいるから、お店閉めなくて助かるわー、だって」
「あはは、俺が帰国したのと入れ替わりだね」
「きっと映司くんが帰ってくるの待ってたんじゃないかな」
「そうかな」
「うん、きっとね」
比奈の後姿を見て、映司は背後に隠し持っていた花束を思い出し、彼女の言葉を思い出し、息を整えて比奈の名前を呼んだ。
「比奈ちゃん」
「何?」
「はい、これ」
と振り返った比奈の目の前に花束を差し出した。
「え?これ、何?」
驚いた比奈に
「もらいもので、悪いんだけど……その、比奈ちゃんに、って思って……」
と、映司がはにかみながら言葉を紡ぐ。
「……私がもらっていいの?」
「う、うん。良かったら……」
「ありがとう」
映司の手から、花束を受け取り比奈もはにかんだ嬉しそうな笑みを浮かべる。
考えてみれば、彼から何かをもらうことは初めてで、それが思った以上に嬉しくて。
「綺麗だね」
「うん」
「もらったって言ってたけど、誰から?」
「うん、知ってる人。偶々、帰りに会ってさ。それくれたんだ」
「映司くんて、ほんと、すぐにいろんな人と仲良くなれるね」
「そうかな。でも、いい人なんだよ、それくれた人」
偶然に会ったのだけど、近くでこれから食事をするのだと言っていたから、そのうちにとクスクシエも紹介した。
こうやって人の縁は繋がっていくものなのだろう。
「よし、戸締り完了。私、帰るね」
バッグと花束を比奈が手に取る。
「あ、送っていくよ」
「いいの?」
「うん。もう遅いし。散歩がてらね」
「じゃあ、送ってもらおうかな」
「うん、もちろん」
二人で店を出て、他愛のない話をしながら、並んで歩いているとふと比奈が脚を止めた。
374 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:27:29.70 ID:Tk5Sv5Hu
「どうしたの、比奈ちゃん」
「映司くん、アイス食べない?」
比奈が見つめていたのは、埠頭にいるワゴンのアイス販売だった。
そこは、アンクと映司と比奈と、三人で最後にアイスを食べた場所だ。
「うん、食べたい」
と映司は笑顔で承諾し、二人でワゴンに向かい、アイスを買い海を眺めながら並ぶ。
「……おいしいね」
映司がポツリと呟いた言葉には寂しさが少しだけ混じっていて、きっとそれを知ることが出来るのは比奈だけなのだろう。
だから、言葉を返す。
「うん、おいしいね」
今はアンクが言えない言葉を比奈がアンクの分まで映司に告げる。
「ねえ、比奈ちゃん」
「何?」
「俺さ、やっぱりちょっと寂しいのかもしれない」
映司がアイスを食べ終わったところで口にする。
「久しぶりに帰国して、あの部屋で眠ってて、真夜中に目が覚めた時に……ああ、アンクいないなぁ、って思うんだ」
「……」
「俺、あいつが満足したこと、分かってる。あいつが、したいこと全部したっていうのも分かってる。だけど、なんかさ、寂しいんだ。
見送ったんだな、って思っちゃうからかな」
「そうだね」
「なんか、ごめんね。こんなこと言って」
「ううん。私に、言ってくれるの嬉しいよ」
花束を持っている手はあの時アンクと繋いだ手だ。
そして空っぽのもう片方を、映司の手と繋ぐ。
「こっち側に何もないと私も寂しいって思ったかもしれない。でも今は、映司くんのくれた花束があるから、大丈夫」
「比奈ちゃん……」
「寂しいのって、しょうがないよね。消えないもの」
「……うん」
「時々、思い出すの。ほんっとアンクって勝手で怒ってばかりで、ひどいことばかりして……。
でも、アンクは、確かにいたんだなって、思い出すたびに確かに感じるの。それって、寂しいけど悪い気分じゃない。
満たされた感じするの」
「そっか」
「映司くんが寂しい時には、私が満たしてあげられたらいいのにな、って思う。……うん、思うよ」
その言葉だけで、満たされていくものを映司は感じ、空を仰いだ。
(なあ、アンク。……おまえは笑うかな。俺が、欲しいものができたって言ったらさ)
アンクは映司の問いかけに、多分、馬鹿にしたように笑って「今更分かったのか、馬鹿映司」と言うのだろう。
(うん、よし、うん)
耳に残る、彼女の言葉が映司の背中を押す。
映司は比奈が繋いでくれた手に力を込めた。
比奈は、一瞬だけ驚いて、だけど微笑んで握り返してくれた。
今、繋いでくれているこの手がかけがえのない愛おしいものだと、多分、とっくに二人はお互いに気づいていたから。
「比奈ちゃん」
「何?」
「さっきね、会った知り合いってさ。お父さんが仮面ライダーだったんだって。
それで、その人の知らないところで死んじゃったんだって。ずっとほっとかれて、それが寂しくて悔しかったこともあったんだって」
「……」
「しかもね、旦那さんも、仕事仲間も、ぜーんぶ仮面ライダーなんだって。それに、嫌悪を感じたこともあったんだって」
だけど、笑っていた、彼女は。
「でも今は、それがすごく嬉しくて幸せなことだって分かるって言ってた。
全部大事な人たちだから、大事な人たちに愛されてる自分をすごく誇りに思うって。
特に、お父さんは、最後の最後まで一番自分を愛してくれていたのを知ったから、大事な存在のままずっとずっと生きていけるって」
「……うん、ちょっと分かるな」
「俺も。こういう言い方って変だけどさ、アンクに俺たち大事に、はされてなかったかもしれないけど、大事には思われてたって……。
最後には俺たち、アンクにとって大事な存在になってたんだなって思う。
俺たちもあいつのこと、すごく大事に思ってて……もう絶対に変わらないんだよね、この気持ちって」
もういないから、だから、変わらぬ思いが映司にも比奈にも刻まれている。
命を得て、戦って、満足して、そしてアンクは、映司と比奈の胸に今も生きている。
375 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:29:04.00 ID:Tk5Sv5Hu
「だったら、この寂しさもさ。すごく大事だよね」
「うん、大事だと思うよ私も」
「比奈ちゃんと同じ気持ちでいることって、それだけじゃないといいんだけどな」
「え?」
「……俺、比奈ちゃんの事大事だと思ってる」
目を合わせて、映司が微笑む。
「その花ね。大事な人にあげて、て言われたんだ。そしたら、比奈ちゃんしか思いつかなかった」
笑顔で花をくれた彼女を見て、幸せそうに笑う誰の顔を見たいだろうと考えたら、比奈しか思いつかなかった。
「俺、比奈ちゃんが好きだよ」
「……映司くん」
「同じ気持ちなら、嬉しいんだけど……えっと、どうかな?」
映司らしいストレートでそして、それでも比奈を気遣う言葉に、比奈は微笑んだ。
心が、つながれていく暖かさ。
そう、この暖かさは、同じだ。
「私も、映司くんがすごく大事。……うん、同じ気持ち、かな」
「比奈ちゃん」
「映司くんが、好きだよ」
「……うん」
照れたように笑いあって、繋いだ手を握りなおす。
(うん、覚えてる。いつもこの手が、俺を連れ戻してくれた)
紫のメダルに魅入られ、人ではないものへ変わろうとしていた映司の手をいつも取り、名前を叫び、恐れずに抱きしめてくれた比奈。
多分、戦いが終わるまでは恋ではなかったのだと思う。
ただ、守るべき大事な人だった。
約束を交わした、特別な人だった。
約束を果たし、全てが終わった時、きっと始まったのだ。
「あー、どうしよ」
「何が?」
「なんか、溢れそう」
メダルが溢れた時のような、だけどあの人間の力ではない圧倒的なものとは違う、広がっていく暖かく優しいもの。
「いいよ」
比奈が映司の言葉を受け止める。
「全部、溢れさせていいよ。私がいるから」
「……うん」
だったら、溢れさせてみようか。
映司はもう一度比奈の手を握りなおすと指を絡めた。
離れないように、離さないように。
すう、と息を吸い込んで、
「比奈ちゃん、好きだーーー!!!」
と夜の海に向かって絶叫する。
「え、ええ?え、映司くん?」
思いも寄らぬ映司の行動に比奈が瞬時に赤くなる。
「はー、よし!もう、ほんっと、好きだから目一杯叫びたかったんだ。だめだった?」
悪戯めいた笑顔を見せられては駄目だなんて言える訳がない。
「映司くんだから仕方ないよね」
「あはは」
「でも恥ずかしいから、もうだめ」
「はい」
素直な映司の返事に、比奈は微笑みを浮かべた。
映司のこういうところが大好きだ。
いつも一生懸命で、呆れるくらいお人よしで優しくて、そして痛みや願いを全て背負おうとする。
だから、そんな彼を支えたいと願ったのだ。
「映司くん、私ね。きっと、映司くんのこと好きになったのって……旅に出るって、映司くんが言った時からなのかもしれないって思う」
戦いが終わり、何かを考え込むようになった映司がその結論を出すのはそれほど時間は必要ではなかった。
比奈はきっと分かっていた。
彼が歩き出すことを。
ここに留まっていたのは、ほんのちょっとした偶然から始まった運命の間だけ。
その運命にエンドマークがついたのなら、彼はここに留まることはないだろうと。
留まらなくていい、行けばいい、だけど、戻ってくるのならばこの場所にしてほしいと願った時、比奈は己の心を自覚した。
376 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:30:40.00 ID:Tk5Sv5Hu
「映司くんが行っちゃう、って思って寂しくて、実はちょっとだけ泣いちゃった」
「比奈ちゃん……」
「でもね、何で寂しいのかな、って考えた時、映司くんが特別な人だからだって思って、どうして特別なんだろうって考えてお兄ちゃんが特別で、大好きな気持ちとは全然違うって分かった」
ああ、同じだったんだ。
同じように、恋をしていたんだ。
戦いが終わった時、大事な人だと分かって、大事な人であることの理由を見つけて。
こうやって手をつなぎたい人になったのだ。
「時々くれるメールも電話も嬉しかった。クスクシエでみんなで集まってる時に、映司くんのことお喋りするのも楽しかった。
その度に、どんどん自覚してたんだと思う。映司くんが好きだって」
比奈が映司と手を繋いだまま、一歩寄り添うと、腕が触れ合った。
「……一つ、私の欲望、言ってもいいかな?」
「……うん」
「どこに行ってもいいから、帰ってくるのは、私のところにして」
「比奈ちゃん……」
「映司くんが、ただいまって言うのは、私のところにして」
比奈の言葉が、映司の心に沁みる。
ああ、そうか、言ってもいいんだ。
比奈にだけは、いいんだ。
「……うん。俺、比奈ちゃんのところがいい」
「……映司くん」
「比奈ちゃんに、ただいまも、いってきますも必ず言うよ」
「うん」
満たされるものを、見つけた。
お互いがお互いを満たすことの出来るたった一つの感情を分かち合う喜び。
繋いだ手のひらは、あの日、彼かアンクか、それとも両方が帰ってこないかもしれない不安だった。
だけど映司はここにいて、アンクもまたきっとここにいるのだろう。
映司の心に、新しい欲望が沸く。
言葉にしていいのか一瞬だけ迷って、それでも言葉にした。
「ね、比奈ちゃん。送っていくって言っておいて……その、これ反則かもしれないんだけど」
「え?」
「……信吾さんには、俺から言うから、その……今夜、一緒にいてくれない、かな」
「……」
映司にしては大胆な言葉に、比奈は驚いて彼の横顔を見た。
真っ赤になって視線を逸らしつつも眼が泳いでいて、彼がどれだけの勇気を振り絞って言った言葉なのか、強く繋がれた手に気づく。
「……うん」
「い、いいの?」
「いいよ」
「ありがとう……」
「私こそ。ありがとう、映司くん」
比奈が嬉しそうに、幸せそうに、笑う。
「あたし、幸せなんだよ」
とそう言って笑っていた彼女の笑顔を思い出す。
その笑顔が比奈の笑顔に重なる。
377 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:32:34.07 ID:Tk5Sv5Hu
(ああ、そっか)
綺麗だ、綺麗で強いんだ恋する女の子って、なんて思う。
「恋する女の子ってすごいね」
「え?」
「無敵かも。オーズになったくらいじゃきっと適わないや」
「そうだね。でもその理屈で行くなら、私を無敵にするのは映司くんだよ」
「あ、そっか……」
「うん、でもそれ当たってる。恋する女の子はね、きっとみんな無敵なんだよ。だって、ものすごく欲張りだから」
「比奈ちゃんも欲張りなの?」
「うん。……これからそういう私を知っていってね?」
「……そうだね」
グリードより。
オーズより。
無敵の欲望を、恋する女の子たちはみんな持っているのだと知った。
それから見詰め合って微笑みあって、手をしっかりと繋いだまま、歩いてきた道を辿るようにまた歩き始める
映司の手と繋いだ反対側の比奈の手に幸せのおすそわけが、綺麗に咲き誇っている。
これが、おすそわけじゃない、もっと大きな幸せになっていくのはこれからだ。
今日始まった、恋からだ。
そして、欲望は、数え切れない溢れるほどの、無敵の幸せになる。
終
378 :
無敵の恋:2011/10/16(日) 00:38:16.85 ID:Tk5Sv5Hu
この後エッチまで持ち込むつもりだったけど、手を繋いで同衾までしか映司が動いてくれなかった…。
映比奈だと、やはり比奈ちゃんに押し倒してもらう他ないのか。
あと、照亜樹ネタは楽しかった。クスクシエで照井さんとデートな亜樹子も面白そう。
コスプレさせる設定でwww
GJ!リア充ども、もう色々もげろwww
幸せ宣言の亜樹子もいいな!
そして次はぜひ 比奈に押し倒させて下さいw
>>377 エロパロスレで俺を泣かしてどうしたいの!?
GJ!!!
JKは美羽との秘め事をバガミールに監視させて…ないか
クイーンの見事な掌返しの背景にはキングとの性の不一致とかもありそうだ
>>372 今後が楽しみですね、もちろん性的な意味で。
素敵な新婚生活を送っているらしい亜樹子にも萌えた
ゾディアーツにタンカ切る格好が
弦ちゃんの「俺は天の川学園生徒全員と友達になる男だ!」と同じ
なくらい弦ちゃんにメロメロな部長に萌え
美羽絡みのカプで、こんなシチュが頭に浮かんだ…
弦太朗:受け(処女)
弦ちゃんの前ではいざ本番という時になると、いつもの高飛車な様子は鳴りを潜め、
少し大人しく、成すがままになってしまう美羽。
破瓜の痛みにも強がって耐えながらも、絶頂へと登り詰める。
しかし弦ちゃんも童貞だったので、若さと勢いに任せたぶっつけ本番でエッチする。
賢吾:攻め(非処女)
ユウキに気があるっぽい賢吾に性の手解き。
賢吾相手に言葉責めやフェラ、マウントポジションなど駆使して攻め立てる。
そして賢吾が枯れ果てて気絶するまで搾り続ける
または自分がイく前に賢吾がダウンして、泣く泣くオナニーで性欲処理する。
JK:攻め→受け(処女でも非処女でも可)
姐御っぽく振舞う美羽に従うJK。
しかし、次第にJKは本性を現していき、時に激しく、時に陰湿に美羽を責めていく。
女性経験豊富なJKの前に、美羽は耳や首筋、脇、そして肛門に至るまでありとあらゆる性感帯を開発されてしまう。
大文字:受け(処女でも非処女でも可)
「元恋人」とはいえ、肉体関係にまでは至っていなかったか、
または快楽を貪るためだけの愛の無いセックスに溺れていたか、
あるいは大文字のプレイが独りよがり過ぎて満足出来ず悶々とした日々を送っていた。
…公式で「元恋人」と書かれているのに、我ながらやっつけだな
>>385 賢吾くんver.に一票
実はEDだの、肝心なときに勃起しないだの、早漏だの、Mだの、
なんか賢吾くん、可哀想すぎやしないか?
>>385 弦ちゃんは王道だが、JKに開発される美羽も捨てがたいなw
ああいう気の強い娘はアナルが弱い(色んな意味で)
>>378 コスプレ照井夫婦いいな…!
冬映画でW組もフォーゼ組もクスクシエでバイトすりやいいのに
>>385 力尽きるケンゴー→タイミングよく部室に入ってきた弦太朗
のコンボでお願いします
好きな人(ユウキと玄太朗)の前で恥を書かないように互いの体でテクを磨く賢吾とクイーン
それを尻目によろしくやってる玄太朗とユウキ
とか
>>378 コスプレ照井夫婦と聞いて浮かんだのが、何話だっけ、フランスデザートフェアの時の映司たちの格好www
あのかつらを被ってる照井を想像しただけで笑う
後からやってきた翔太郎とフィリップに突っ込まれて、それでも亜樹子のお願いだから断れなくて
「俺に質問するな…!」と一生懸命がんばってる照井www
どうやら自分は気の毒な照井が好きなようだ
映司と比奈はひだまりみたいな、あったかいほのぼのな二人で和むなぁ
幸せな二人をもっと読んでみたい
比奈ちゃんの膝枕で「くかー」とか寝てる映司が目に浮かぶ
「映司君よく寝てる」ってその寝顔を微笑ましく見つめてる比奈ちゃんとか
ちょっと周囲をきょろきょろして誰も見てないか確認してる比奈ちゃんとか
目を閉じてドキドキしながらそーっと唇を近づけてる比奈ちゃんとか
ほんの一瞬ちゅってして慌てて顔を離してジタバタしたいのを堪えてる比奈ちゃんとか
映司君としちゃったキスしちゃったわぁわぁわぁとか心の中でお祭りしてる比奈ちゃんとか
火照った頬を手のひらでぱたぱた扇いでる比奈ちゃんとか
それでもぐうぐう寝てる映司とか
平和でいいやね
宇宙食シーンに滾ったので弦ユウ投下。
エロなしほのぼの、短いです。
NGは弦ユウ「はじめてのチュウ(※豚の角煮味)」でお願いします。
珍しく二人っきりの部室で、弦太朗とユウキは放課後のおやつタイムを展開していた。
仮面ライダー部のお茶受けは、お菓子ではなく宇宙食。
形状こそ「失敗作のグミ」のようだが、美味いと歓ぶ弦太朗に気を良くしたユウキは日々張り切って新作を生み出していた。
「弦ちゃんどう?美味しい?」
「ん!」
山程口に含んでもぐもぐと食みつつ親指を立てる彼に、ほっとしたような笑顔が零れる。
「やったぁ、成功ー!あたしも食べよ、お腹空いちゃっ…」
と、言いかけた言葉が止まった。
「あーッ!どうして全部食べちゃうのよぅっ」
「ほへ?」
親指大の宇宙食を半分咥えた状態の幼なじみを、ユウキは頬を膨らませて睨む。
「はんだ、ほまへもふいははったほは」
「何言ってるか分かんない!」
うっすらと涙目になっているあたり、食べ物の恨みは恐ろしい。
怒りながらテーブルに向き直ると、苦笑いの気配を漂わせた弦太朗に軽く肩を引かれた。
「ほい、ほっひふへ」
「だから何言ってるのか分か、」
瞬間、有り得ない程近くにある顔面に目を瞠るユウキ。
思わず息を止めると同時に身体まで停止して、思考がその後を追った。
「…っ!」
ぐにゅり。奇妙な柔らかさが唇に触れ、隙間を割って中へと入って来る。
弦太朗の切れ長の目、その真ん中にどアップで映る自分。
息が苦しい。舌がゼリーの感触を受け止めると、鼻の奥に甘じょっぱい香りが抜けた。
前歯に弦太朗のそれが軽くぶつかり、噛み千切られた宇宙食の半分が口の中に残る。
「半分こ、な?」
自分の分を食べながら離れて行く弦太朗の身体。
「あ、りがと」
思わず呟いた言葉は、何だか物凄く間抜けだと思った。
ゆっくりと奥歯を動かすと、豚の角煮の味わいが広がる。
独特の食感は、唇の表面に僅かに掠めた別のぬくもりを思い起こさせ、頬に火が灯った。
「今度はカレー味とかどうだ?上手く出来たらよ、また半分こしようぜ、ユウキっ」
「……。」
まさか、完全に無意識?天然?それって無責任過ぎやしないだろうか。
――初めて、だったのにな…。
だが、嫌じゃなかった。
意識されてなかったのは少しショックな気もするが、下手に指摘してしまうのは惜しいと言うか、つまりは二度目があってもいいかな。いや、むしろあって欲しい、みたいな。
「――うん、」
ユウキは頷いた。自分自身に実感させるように。
「また"半分こ"しようね、弦ちゃんっ」
絶対、誰にもこんなことさせない。他の子とは違う存在と思わせるんだから!
密かに宣戦布告してにっこり笑い、ユウキはぎゅう、っと弦太朗の腕にしがみついた。
<終>
以上、本当に短い上にエロなしですみません。
まだキャラ掴み切れてないわー、もっと勉強して出直して来ます。
おおおかわいい!
これ弦ちゃん本当に気づいてなかったのか疑問になるなw
GJでした!!
>>395 良い話だわー!ニヤニヤする。好きな男の為に頑張る女の子は萌えるなぁ。
>>393GJ!!
実は小さい頃何度もチューしてたのに2人とも忘れてる、と勝手に予想
ヒロインの唇を奪ったら
夏みかん→そのままスイッチ入って食べられちゃう
亜樹子→硬直3秒からの絶叫
比奈→茫然、だんだん真っ赤に
ユウキ→キスされ顔のまま目を見開く
こんなイメージ
夏みかんだけ淫乱なんだな
夏みかんならどの相手でもちょっとMっぽく見える、不思議!
夏みかんは存在がなんかエロイ
どうかしちゃいたい気になるよなw>夏みかん
夏みかんだから仕方ないな。「皮剥くぞ!」
士の夏みかんへのセクハラ集をまとめたら凄そうだな。
あんなのブサイクな男に言われたら切れそう。
皮剥くぞは本気でエロかったなwww
最初聞いた時「おい、こんな台詞いいのか?」って思ったし
>>405 皮剥くぞ発言、おいしいジュース発言、メイド服着させる…あと何があったっけ?
まあ士はそこはかとなく全てがセクハラなんだがなw
すっぱいなーとか返品とか産地直送とかは笑えるけど、皮剥くぞはエロイよw
エロ過ぎるぞ士!!
産地直送で酸っぱいけど返品されずに皮剥かれて美味しいジュースを搾られた夏みかんのSSください
なんだなんだ?夏みかん収穫祭か?
皮剥くぞの時はまだ士も食してなさそうだけど、すっぺーなーの頃には間違いなく夏みかんを食ったんだろうな。
>>407 あと海東の夏メロン発言もな
士は股間派で海東はおっぱい派か
夏メロン忘れてたw
夏みかんはおっぱいもいけるもんなー。
夏みかんのクッキー食いながら「味の方も勉強しろ」みたいなのもあったね。
いや、普通の台詞なんだけどなんかエロく聞こえるんだよね
>>412 胸フェチと中好きで棲み分けができてるから、3Pも無問題というところまでは受信した
>415
さんぴー書こうぜ!!
夏メロンも収穫祭かWW
ユウスケも混ぜて……
ユウスケと八代さんのツンデレイチャコラをもっともっと見たかったze
>>411 食べたの?とか聞かれてたしな
「だって夏みかんだからじゃん」という答えは「酸っぱくてもウマい」って意味だろうきっと。
結局士は夏みかんならどんなんでも美味しく頂くんだろーなww
ユウスケも混ぜてみた
夏海が変身の後遺症でライフエナジーを吸わないと死ぬ身体になって、
でもファンガイアじゃないから吸命牙がなくて
男性陣から性的な意味でライフエナジーを絞りとることになっちゃった設定で4P
「勘違いしないでくれたまえ、夏メロンが死んだら士が悲しむ」
「お、俺も夏海ちゃんが死んじゃったら悲しむよ!だから……俺が一肌脱ぐ!」
「えっ、ちょっと、3人一緒にですか」
「俺が最初に決まってんだろ、いいから脱げよ」
「夏海ちゃ〜ん♪私が代わってあげましょうか?憑依してる間に全部終わらせてあげる」
最後は3人まとめてKOするキバーラ
小ネタなので続きはないです
422 :
名無しさん@ピンキー:2011/10/21(金) 14:14:55.21 ID:vqVbF0HN
三浦が大文字先輩に復讐するために迫真空手を習うのか…
ディケイドTVシリーズ見返してたら、アギトの世界の八代姐さんに燃えてしまった
おのれディケイド
>>424 555編のタクミ×ユリといい海東編の遥香×慎といいゲスト達も地味にオイシイよな〉ディケイド
ディケイドはお世話になったなぁwww
毎日このスレを見に来てたのが懐かしいwww
大文字先輩は男磨いたら物凄い男前になる気がしてたよ!
月での美羽とのやり取りがいい感じだったので徐々によりを戻していって下さい
そして次はいよいよ野座間ちゃんメインクル−!
今日の笑顔が可愛かったのでかなり楽しみ
弦→戦闘(仮面ライダー)担当
賢吾→参謀
ユウキ→ゾディアーツ解説
美羽→部長
隼→戦闘(パワーダイザー)担当
JK→情報収集担当
あれ?野座間のポジションは?
>>428 呪い担当
その為に男のナニやらアレやらが必要なの・・・とか言い出しませんかね
キング良いキャラになったなぁ、美羽とはまたカップルとしてやり直してほしい
思ったより素直にデレたから希望はありそうだな。美羽さんの懐に深さには頭が下がるぜ
>>428 野座間さんはネットワークだよ
凄い動画とか拾ってくる
>>428 JKは相手の高校生の情報
野座間ちゃんはインターネット等のアングラ担当
…って感じか
今日の美羽ダイザーの息切れはエロかった
ひょっとしてパワーダイザー内って最高の密室なんじゃ…?
前スレ14に梅ネタではじめた信吾の日記…
時間差で書き込めなかったぜ、くそう!
JKと風城先輩がふたりっきりだったのは
隼もクイーン同様良いキャラになったなww
またカップリングの幅が増えそうだぜ
ダイザーから息も絶え絶えで出て来て弦ちゃんの胸に倒れこむクイーンに萌え
ラストでキングを袖にするのもいい。
やっぱりクイーンは弦ちゃん一択なんだろな
映画でこんな噂があるんだが、今回の放送で信憑性が増してきたような…
撫子←弦太朗←美羽←大文字
撫子にやきもちを焼く美羽と、弦ちゃんに嫉妬する大文字
今さら電王の桃花にはまってしまったが…もう遅い?
>>440 萌えに早いも遅いも無いんだぜ少年。
モモ花は良いケンカップル
電王は保管庫の方も充実してるからそちらもどぞ
花さんは金花でも桃花でも鳥花でもイケる、エロパロ的にはかなりオイシイ人
ユウキは被り物が好きなんだね
ユウキちゃん今のところヒロインというよりマスコットだな
>>443 ついでに巨乳で美脚でロリ化も出来るしな
ハナさんは基本守る側の人(と自分で思ってそう)だから
イマジン達に守られてたり助けられてたりすると萌えて仕方なかった
コハナちゃんはちっちゃいって追い回されたり肩に担がれたり頭に肘乗っけられたり
スキンシップに更に拍車がかかってニヤニヤしっぱなしだったなあ
>>446 ハナさんの脚の美しさはガチでヤバいな
こないだの放送を見て、
昔は独りよがりのセクロスだった大の字に久しぶりに抱かれたら…みたいなクイーンを妄想しました
>>448 それイイ!
思いがけず紳士的な元カレにあらまあびっくりとろけちゃう部長萌える
>>448-449 むしろ自分は“キングとクイーンはプラトニック”という電波を受信した。
部長に「私はムードに流されないわよ」云われた時の
「そうだったね」と返す大文字さんの声が思いのほか優しい感じだったので、
ふたりはまだ一線を越えてないんじゃないかと妄想。
隼と美羽は実は幼馴染だった…とか、どうだろうか。
隼はなんか童貞のイメージがあるなwwwなんとなくだけど
隼と名護さんには同じ匂いを感じてならん・・・
>>450 プラトニックも萌えるなぁ…
あのカップル大好きだ。なんかカカア天下になりそうだけどw
しかし隼パパの「高級車でも壊れたら乗り換えろ」というセリフが
いろいろ意味深に聞こえて仕方ない。
いやあ美羽と隼はプラトニックだと思うな。
エロパロ的にはどっちでも全然アリだが。
今までは言われるがままに父の指定する相手と付き合ってきた隼が、
父の呪縛から放たれた後、初めて心から「付き合いたい」と思った女性が美羽…
よし、萌えてきた。
プラトニック認定厨うざいよ
どこにそんな厨が……
そういえば大文字は広田さんとはヤったのかね
あんだけベタベタしてたうえにお揃いのアクセサリーとか持ってるってことは
デートはしたんだろうけど
あれそれこそ3日も付き合ってなさそうだからなあw
大文字さんは形から入って満足しちゃうタイプのdo貞なイメージ
父親が体裁悪いからロストしろって言い付けてれば形だけは済ませてるかも知れないけど
自分の意思で初めて抱きたいと思った女が部長だったとか…いいかも
高校生の息子に体裁悪いからロストしろってどんな父親だw
>>461 普通はそうだけどあの親父なら言いかねない気はするなw
>>460 誰もいないなと思って楽しく投下していたんだけど、スレ落ちちゃって中途半端で気持ち悪かったんだ。
だけど所詮梅ネタだから、こっちで投下するの何となく気が引けてな…
コンセプトは「腕と信吾のまったりした日々と比奈ちゃん」でエロ要素あんまないし。どうしようかな。
>>464 うーん、どうすっかな…規制時の投下先になってるしな…いいのかな。
とりあえず1日/レスの形になってるのをまとめて投下してみます。
後は…避難先にするかどうか考えます。まったり生温かい目で見てやってください。
NGワード「信吾の日記」
○月10日
昨日の夜、あの後藤さんが美女と歩いてた!
あんな綺麗な彼女いるのか…。某ヨ○バシの袋を片手に軽く落ち込む。
アンクが彼女を知っているらしく、お似合いだなと珍しいことを言う。
社長秘書で格闘技の達人で物凄い才媛らしい。名前がエリカ。エリカ様かよ…。
「比奈がいるだろ、比奈が」と頭なでなでされて尚更落ち込むじゃないか、この野朗。
○月12日
眠すぎたので仕事帰りの運転をアンクにお願いした。
気が付いたら駐車場にいた。何気に車庫入れ上手い。ふと見ると助手席にビニール袋。
中にはアイスの箱が3つ(パ○ム3種類!)。
相変わらず無駄買いしやがって、と思ったら缶ビールが一つだけ加えて袋に入ってた。
気が利くようになったじゃないか、怒れないなあ。
珍しくソファで比奈が転寝をしていた。風邪ひくぞ。
久しぶりにベッドへ運んでやる。重たくなったなあ。やれやれ。
○月13日
アンクの機嫌がすこぶる悪い。
エマニュエル夫人のDVD一緒に見ようよ、と言っても知らんぷりだ。
まさかとは思うがオレが昨日比奈を抱っこしていったことに妬いてるのか?
それとなく言うと、なんでオレはカップル手繋ぎNGでお前は抱っこOKなんだ、とか、
同じ体なんだから、じゃあオレがキスしても怒らないよな!とかとんでもない事を言い出す。
キスは怒るに決まってんだろ!ホッペでも駄目だ。オレはいいんだ。
え?でもオレの体だからいいのか?…いや違うよな、やっぱり駄目だろ。
○月14日
せっかくの休暇だというのに、アンクが代われとしつこい。
明日は土曜日、比奈も休みじゃねーか!オレも譲れないので話し合う。
結果、仕方なく午前と午後の部に分かれることに。
アフター5は勿論、本来の持ち主のオレと腕に分離だ!
で、じゃんけんをしてアンクが午後の部を勝ち取った。畜生!
なんか午後の方がいっぱい遊べそうな気がする!
でもいいや。悪いが午前の部は昼休みを入れて13時までだ。
比奈と一緒に昼食おいしくいただくからな。
○月15日
午前は比奈とパソコンショップでウハウハな買い物をして、昼飯も豪勢に行ってきたぜ!(…ファミレスだけど)
あと比奈に服も選んでもらった。妹がセンスあると助かる。
そして午後の部。意識があったので、アンクを監視する事ができた。
だが…3時のおやつ…これは盲点だった。人生最大の失敗だ。
だ・か・ら!パ・フェ・二人で・食・う・な!
あーんするな!比奈、ヤメロ!お兄ちゃんになんて事を!
ポッキー半分こは卒倒しそうな気分になる。
アンク!オレの口でポッキーぷらぷらさせて誘うな!比奈!お前、顔を赤らめるな!
もうだめ、死にそうだ。
○月16日
アンクに厳重注意だこのやろう!
一生懸命に兄妹の関係を教え込むが、右腕はどこ吹く風だ。
仕方無いので当分コイツには体を貸さないことにする!
するとアンクは少し焦ったようで、アイス食べるときだけ貸してくれと頼まれる。
…なんか可哀想なのでそのお願いは聞いてやるけど。
そういえば比奈は彼をどう思ってんだ?
アンクといる時、やたら楽しげだったけど…。オレにも見せないような顔してた気がする。
でもなあ、オレの意識が時々アンクになっているの気づいてるのか?
気になる。
とりあえず以上です。
こんな感じ。
うぜー、と思った人スルーしてください…。
あと、気にかけてくれた人どうもありがとう。
結局投下してるくせにどうするかなーとかうぜーと思った人とか断り書きがイチイチ気持ち悪い
>468 GJ!!
なんかもう、みんな仲良しになっててにやにやする
続きも読みたい!!
(・∀・) デシタ!
投下おつ!車の運転任せてもらえたり、割と信用ある事にほっこりしたw
うけるw
別に今後もこっちでいいんじゃねw
駄目だ、相変わらず面白すぎる。サンクス!
信吾の目を通したアンクと比奈ちゃんの関係の進展も気になる。
アンクと信吾、共存エンドだったら多分こんな感じの日常になってたんだろうか…。
共存エンドが在り得なかっただけに、感慨深い。
弦太郎が友子にボディチェックされてる時にちょっとドキドキした
雨にうたれ続ける弦太郎とユウキの密着度は通常運転でした
くっついてないで校舎に入ればいいのに何だあの2人w
賢吾はああいうのに妬いたりはしないんだな
大文字さんを「彼氏」と呼ばれてもとりあえず否定はしない
美羽さんにほっこり
>>479 まあその辺はなんというか
大文字さんの立つ瀬がなくなるからなw
野座間はパソコンを駆使して賢吾のアシスタントやって、やっと自分の居場所を見つけるのかね。
「賢吾くん」ニヤリ
「名前で呼ぶな」
野座間が魔女を諦めたら、メイドとかプリキュアとかになりそう
前からずっと思ってたけど友子って百合っぽいよね…
明らかにユウキがお気に入りっぽいし…
啖呵切ったりダイザーに乗っちゃう男前な部長
さりげなくクッション抱き抱えちゃってるキング
素でもけっこういいカップルじゃないかと思う
CMでも流れ出したけど映画のフォーゼパートのストーリーのメインは
弦太朗×撫子のガチなラブストーリーなんだな
役者さんも台本を貰う前からラブストーリですって言われてたらしいし
律子さんって天音ちゃんの子だったんだな
育ち過ぎてて全く気づかなかった…
しかし天音ちゃんがああなっちゃったら虎太郎は泣いちゃうだろうなw
一方の始はどう思うか、なぜか想像が難しい
>>486 どんなに変わっても始は天音大好きだと思うぜ?
むしろオカルト趣味は始さんが謎すぎるのが原因ではないだろうか?
>>590 始「天音ちゃんがオカルトに走った」
剣崎、俺はどうすればいい…
とやるとSSの題名っぽくない?と話したなぁw
信吾の日記に触発され、アンク視点で書いてみた。
(○月12日まで。しかもエロもカプ要素もない)
信吾の人の意図と違ってたらスマン。
NGワード「アンクの日記」
○月10日
信吾のヤツがヨド○シにi○hone4sを買いに行くと言い出したので、
もちろんついて行く事にした。信吾のものは俺のものでもある。当然その性能・機能を確かめたい。
お前が行くなら俺も行くのは当然だろうと力説したが、渋い顔をされる。
結局、一緒に連れて行く条件としてリュックに詰め込まれた。
ふざけんな、俺は散歩用の犬か!!
と怒鳴りかけたが、i○hone4sのためだ。ここは我慢…我慢…クソッ。
帰る途中、あのいけすかねえ鴻上の秘書エリカと後藤を見かける。
するとあからさまに信吾が落ち込みだし「エリカ…エリカ様かよ…。」とブツブツ言い始めた。
チッ、面倒くさいヤツだ。一刻も早く帰りたい俺は比奈の名前をもち出し、励ました。
だが、何故か信吾は余計に落ち込みだした。
いつもは「比奈が世界一可愛い!いや、宇宙一だ!!」とかぬかしてやがる癖に何なんだ。
全く人間の思考は理解しがたい。
○月12日
昨日、今日とかけて信吾のヤツは「はりこみ」なるものだったらしく、一睡もしていない。
お陰で俺は信吾の体をこの2日間、全く使うことが出来なかった。
クソッ、1日1本のアイスノルマが…。しかも、眠いから代わりに運転してくれなどと言ってきた。
本来なら冗談ではなかったが、俺にも考えがあったのでOKしてやった。ありがたく思え!
途中コンビニに立ち寄り、前から食ってみたかった「大人のアイス」なるものを3本まとめて購入する。
…一応こコイツのも何か買っておいてやるか。機嫌を取っておいた方が何かとやりやすいだろうからな。
缶ビール(発泡酒)を1本追加しておいた。信吾の金で支払いを済ませ、コンビニを後にする。
車を駐車場に止め、アイスを3本まとめて食った後信吾の体から離れ、部屋の窓へと向かう。
…チッ、窓が開いてねえ。
部屋の中を伺ってみると、比奈のやつがいるがどうも寝ているようだ。
どうするか思案していると信吾が帰ってきた。起きたのか。
とっととこの窓を開けやがれ!と喚く俺をよそに、信吾は比奈を抱き上げ寝室へと運んで行きやがった。
あの野郎、俺を差し置いて比奈を…。
俺には「比奈とカップル繋ぎするな!」とかいちいち注文つけやがるくせに、自分はいいのか!?
勝手な野郎だ!クソッ…イライラする。
投下乙!シスコンと怪物のコンビとか危険すぎるわw
日記流行ってるのかwww
一人称視点ってやりやすいけど難しいよな
日記楽しいわ〜乙!!
>>489 おつ! ああ…なるほど、こういう楽しみ方もあるんだネ!
こちら遅筆です…すまんね。今のうちに続きを投下します。
○月17日
昼どきに夢見町にいたので、同僚を連れてクスクシエまで行ってメシにする。
今日のランチは豪勢だった!白石さんがいろいろとサービスしてくれて同僚も満足。
本当は比奈がいるときに来たかったけどな…やっぱり嫌がるだろうな。
食事中に、そういえば泉さん時々人格変わりますよね?とドキッとすることを言われる。
風俗関係とか女性がからむ捜査のときエロいですよね!と続けられて撃沈された。
聞き出すと、全部あの赤い腕が捜査に絡んでいる時だった!
既に捜査一課でのオレのあだ名はエロ泉…あいつやっぱり厳重注意だ。
○月18日
被疑者の家で変なものを見つけたら…オ○ホールだった。
オシャレですぐにそれって分からないデザイン…感心していたら、
あの同僚がニヤニヤして
「ホラー泉さん、そんなものまた興味示してー。実物調達できるからいいんじゃないんですか?」
とか言う!ひどい!かわいい鑑識さんいる前で!
思いっきり否定して顔をチラ見したら目を逸らされた。大ショックだ。
これもみんなアンクのせいだ!…だよな。オレ自身はエロくないよな!
○月19日
あの伊達さんから連絡が入る。久しぶりっ。術後のなんとかで日本に帰ってきてるらしい。
金曜日に仕事が終わってから家に来ないかと誘われる。
ええ行きますとも!大人同士で語り合いましょう。
アンクの気配が無かったので、つい彼のことを話す。
あの日から、なぜか再びオレの前にだけ姿を現したということを。
伊達さん曰く「霊感ある人しか分からないんじゃないか?」ってさ。
オレが霊感があるかどうかは分からないけど、やっぱり比奈はアンクのことをまだ知らないのだろう。
アンクに長い事憑依されていたオレだから、彼を見ることができるし、感じることができるし、
意識も交代する事ができるのかもしれないな。
○月21日〜22日
あのかわいい鑑識さんがオレを避けているような気がする。…エロくないよ!全然!って叫びてー。
ところでこれから綴る2日間は久しぶりに色々と特筆すべき点が多かった。
まず!伊達さんのマンションかと思って行ったら、後藤さんのマンションだった。人の住所書いたのかよ。
そしてエリカ様いたよ。あー決定的だ…。
なんと「おでん」のセッティングをしてくださっていた。
そして伊達さん登場!で!で!誰!その綺麗な女の人!ゆみさん?いや、絶対彼女でしょ、ただの知り合いに見えない!
何このダブルデート+オレ的な場!
一人ちょっと落ち込みつつ、オトナ五人のおでんパーティ飲み会が始まった。
車だからウーロン茶を貰ってとりあえず乾杯したけど、これウーロン茶じゃねええええっつ!
ゆみさん、駄目だって!このジョッキの量のウイスキー原液じゃウーロン茶と間違える!
ノーチェイサーですよね、ってエリカ様!あんた鬼ですか。
オレ、今夜帰れない!!車なんだよう!しかも明日出勤日なの!
飲酒のペースが想像以上に早くて生命の危険を感じた。で、いつの間にか寝てた…ようだ。
そして気が付いたら、横で比奈がぐーすか寝てる!一体どゆこと?
意識が無くなったときにアンクに憑依されたままらしく、誰にも問いただせなかった。
伊達さんが眠そうに残ったおでんをつついてた。「いやーアンコの話聞いてたら寝れなくてさ」って!
アンク?はあ?コイツもしかして比奈を連れてきたわけ?
…どうやら比奈以外はアンクの存在を知ったみたい。
オレに憑依したアンクは、夜通し伊達さん&後藤さんと語り合ってしまったらしい。
エリカ様は消えてた。ゆみさんはソファで丸くなって寝てた。
しばらくしてから、帰りましょうかとエリカ様が伊達さんとゆみさんを車に乗せて行くと言って戻ってきた。
(実は夕べのうちに帰宅して、先ほど車で来たらしい。さすがだ、ファンになりそう。)
後藤さんが二日酔いにもかかわらず、さわやかに「シャワー浴びて行ってもいいよ」と言う。
そこでアンクの 「一緒に浴びるか?」ニヤリ。
そーれーゆみさんにー言ーうーなあああ!比奈の前で!いや、それ以上に伊達さんの前で!
オレ泣きたい!伊達さんごめんなさいごめんなさい!
「イズミくーん!」と伊達さんが頭をしばく。オレじゃないです、アンクです。
○月22日追加
出勤したら、途端、アンクから自由になった。あの右腕め!どこ行きやがった?!
そして、複数の輩に朝帰りのエロ泉って言われた。誰も変な店なんかに行ってません!
何でこういうときに同じ服だってわかるんだよ。酒臭かったかな…ものすごい量を消費してたもんな。
あの面子、色々な意味で恐ろしい。酒で先に潰されるなんて屈辱だ。
疑われたので、一応アルコールチェックした。OKでホッとする。
万が一だったら首飛ばされる。こわー。
お兄ちゃんのキャラが崩壊しておりますが、今回は以上です。
まさか本編終わってから二次創作で泉刑事好きになるとは思わんかったわ
後藤ちゃんちで自宅のようにおでんパーティーする伊達さん
リアルwww超やりそうwwwwGJです
なんとか弦太朗の性欲にスイッチを入れられないだろうか
俺の脳内妄想じゃデレデレにはなってもケモノにはならない…
ユウキと滅茶苦茶にウブなベッドインも…うーん
風城先輩ならトラッシュと罵りながらも手ほどきしてくれるかな?
JKと風城先輩ならやりそう
弦太朗と野座間は野座間がエスコート
野座子さんが得体の知れない魔術のために童貞の精液を求めて
弦太朗やら賢吾やらJKやらに次々に襲いかかり吸い尽くしていくが
意外と三人とも経験者でがっかりしてたら求めているものを持って
いたのはキングで終わった後に部室でしくしく泣いているキングに
ニヤリと笑って「ごちそうさま」と言いながら去っていく、みたいな
関係ないが今さら加賀美とひより萌え
今さら翔一くんと真魚ちゃん萌え
ようつべの見てたらニヤニヤしてきた
翔一くんにお弁当作ってもらう約束とかいいわー
今日フォーゼ休みか…
え?過疎ってる?
今日はフォーゼなかったからしょうがない
相変わらずモモハナ萌えで今執筆中…
ガチで可愛すぎてしょうがない
>>506 自分も過去作品から555書きたくてしょうがない
巧真理多いから草加真理書こうか澤田真理でも書こうかとプロット考え中
555陣のssもっと他にないのかなあ?
草加真理いいね!待ってる!
草加と澤田は成長してから和解して親友にもなったらしいね
それはともかく草真理でも澤真理でも楽しみだ
あの3人は同窓会まで自然に仲良かったと思う
ここに沙耶が加わると完全に俺得
>>510 巧真理は保管庫でお腹いっぱいになれるし
ウルフェノク真理とかでもいいんだがなあ
>>512 同窓会が何事もなく終わった世界で澤田に真理寝取られてぐぎぎってなる草加が浮かんだ
沙耶も絡ませたいなあ、小説版の印象が強すぎてしかも本編でちょっとしか出てこなかったのが惜しいキャラだ
久しぶりに555見て燃えたが555だけと言わずアギト龍騎過去作品ももっと投下増えろー
アギトなら警察組が一番萌える
龍騎なら龍騎×ファム←リュウガが俺のジャスティス
アギトは真魚ちゃんが翔一くんにたびたび嫉妬する展開があって萌える
>>513 沙耶は色々惜しいキャラだよね
超全集によるとデルタベルトは最初沙耶の元に送られて、塾生に渡る→仲間割れ
沙耶は澤田と中身を回収→のち澤田覚醒、ベルトは沙耶が所持って書いてあって
澤田は沙耶を殺さずに去ったんだなとか沙耶死亡時の草加の絶叫とか
澤田と沙耶の道行きとか真理は沙耶に憧れてたっぽい所とか妄想が止まらなかったよ
塾生の中でも真理は遠方にいたっ方ぽいし
沙耶が真理と細々と連絡をとってて草加と澤田にも報告してたりしたら萌える
自分が流星塾大好きなんで塾生ものはかなり嬉しい
愛情を伴う人体実験施設おいしいです
>>516 そうそう!
澤田と沙耶は一緒に行動してたって何かで読んで、澤田×沙耶いいなーって思ってた時期があった。
ものすごくマイナーだけど。この二人いいと思う。
真理が木場に対して「素敵な人…(はあと)」となった時期が一瞬だけどあったなあ。
流れぶった切るかもしれんけど、俺ディケイドの555の世界のカップルも好きだわ
リイマジキャラの人間関係も美味しいと思う
ワタル王子とクイーンはおねショタで大変よろしゅうございました
>>520おまおれ。ディケイドのクイーンは
過去にワタル父と結婚するはずだったのにワタル母に奪われていた。
クイーンは複雑な感情を抱えつつも、心優しくて父親の面影を残す
王子改めキングを支えキバの世界を守っていくことにしたのでした。
「いずれワタルと結婚することになるかも…それも悪くないかな…」とか思ってたら
大ショッカーと手を組むための縁談が……。
――という妄想設定で萌えてる。
むう…とりあえず投下してみるか…。
もうお腹いっぱいの人スルーして!多少のエロネタ含む程度です。
信吾の日記の続き。
○月23日
アンクに色々と聞きたい事があるのに、ヤツの気配が消えてる。くそう。
伊達さんと電話で話した。あの日は酔いがかなり回ってから、
「比奈っお兄ちゃんを置いて嫁に行くな、比奈あ」と泣き喚きながらオレが電話したと言う。
それ、本当にオレ?うわー超恥ずかしい…。
既に深夜だったので、駅まで後藤さんが比奈を迎えに行ってくれたらしい。今度お礼言わなきゃ!
時間が無くて詳しく聞けなかったけど、泥酔したオレはアンクに半分介抱されたようなもの…らしい。
アンクに憑依された後、エリカ様が気を利かせて比奈とゆみさんとで場所を移動してくれたので大騒ぎにならずに済んだようだ。
エリカ様ー!ありがとうございます!
それにしてもアンクはあの二人と何を語ってたんだろう。
ところでメールでびっくり!久しぶりに映司くんから連絡が入る。
長らく電波が届かないところにいたらしく、少し心配してたけど…元気そうで良かった。
もしかしてアンクは映司くんのところに行ったのかな。
○月24日
関わっていたヤマ終了。あと、住居侵入未遂の件で後輩にアドバイス。
彼にはもっと法律の解釈も覚えていってほしいな。
エロ泉の汚名返上すべく日夜頑張ってやる!
あと、今日は昼間聞き込みしていた近くの交差点でメズールのそっくりさんを見かける。
息が止まるほど驚いた!…つまり彼女がメズールがコピーしたオリジナルの人間ってことか!
めちゃめちゃ可愛かった。女子高校生だろうな、制服着てた。
見惚れてたら上司に「おい、ロリエロ泉!」と呼ばれて思わず返事してしまうオレって哀しい。
今度は朝帰りのロリエロ泉って呼ばれるーうわああん!
最近落ち込み気味なのでもう寝てやる。
アンク、君も色々と社会のことが分かってきただろう?
幽霊?になってからも、色々と人間を見て新たな欲望が芽生えたんじゃないのかい?
独り言になる。気配が長い事消えている、多分映司くんのところに行ったんだと思うけど。
なぜだろう。君が全くいないというのも不思議な気分になるな。ちょっと寂しいっていうか。
○月25日
なんとまた映司くんから連絡が入る。時差があるのにわざわざ嬉しいなあ。
かなり日焼けしてるように見える。相変わらず身軽でいいな。
それにさらにびっくりニュースだ、アンク!彼は帰国する予定だそうだ!
積もる話もあるだろうし、楽しみだ。
そういえば、君、時々映司くんの側にも行ってたんだろ?もしかして知ってた?
いつの間にかオレの側に再び現れた右腕は「あたりまえだろ」と言っている。
そういえば後藤さんがたくさん貸してくれたDVDを早くみなきゃ。とりあえず、ゼロ○ーマン見てみるか。
何気に団○妻'98が入ってる…刑事が出てくるっていうからオススメ!っていうんだけど。
これVシネなのか?18禁の部類には入らないのかな?
○月26日
深夜になってからアンクと団地○'98を見た。
何このラスト、刑事さん切ねえええ!と胸が苦しくなる。
「アホかお前、何泣いてんだ!」とアンクが言う。
人妻に恋しちゃうんだぞ、その時点で失恋してるも同然じゃないか、と訴えると、アンクが少し考えてから納得してくれた?!
溜息をついて、決して結ばれない恋もあるよな、って意味深な事を言う。
…ちょい待ち!君、何かあったの?!ちょっと心配になった。
それにしても後藤さんセレクションは結構マニアックだな。
ちゃんと感想文書いてメールしておこう。
○月27日
アンクがオレのヤマだ、と言って捜査していた被疑者の家にて。
突然、彼は何を思いついたのか洗濯モノのブラジャーを色々と手にとって調べた。
ヤメロー!ドサクサに紛れて女性の下着に触るなー!と中で叫んでいると、
信吾、ガイシャはここに居たはずだ、ブラのサイズが他のと違うのがある。と黒のレースが付いたブラを手にして言う。
適当な事言うな!これ以上、エロ泉を浸透させるな!と怒っていると、とうとう声に出して周囲に叫びだした。
「この家の女の下着のサイズはだいたいDの70から75だ!このブラは一つだけ1C、すなわち日本サイズでCの65程度!
被害者の華奢な体躯からおそらくアンダーバストは65だ。つまり彼女はこの家に居た可能性が高いということだ!」
安売りとかでだいたい合うようなサイズで買ったんじゃないか、と誰かが言う。
「このブラはラペルラだぞ。このランクの下着を買うのに適当に買ったりはしない!ちゃんとジャストサイズにするはずだ。
それにわざわざ小さいアンダーバストのものを買うなんてことは普通しないだろ」
…とか何とか言い出し、オレは死にたい気分になっていたが、なんと!彼の予想は的中した!
驚くべきことにコレが元で1日でスピード解決!!凄いぞ、アンク!下着サイズはオレも勉強になった!
君は只のエロい右腕じゃなかったんだな。
○月28日
感想文の返答が帰ってきた。ある意味面白かったのでコピペしておく。
====================================
Re:だんちづま感想文とか
泉さんお疲れ様です。
貸したDVD楽しんでいただけたようで幸いです。
あのラストシーンに関して僕の見解は少し異なっております。
確かに女性と性交中に絞殺することでエクスタシーを得る被疑者は非常に危険であり、
一刻も早く制止すべきだったという点は納得できます。
しかし、仮にも警察官たる者が威嚇発砲どころか被疑者に殺意を持ち発砲し殺傷させた事、
本当に憤慨すべき点だと考えます。
それに現在の法に抵触するあの非常識な捜査手法や職務中の猥褻行為、とても許されるものではありません。
ゼロウー○ンも女性の性を使った卑劣な殺人を繰り返す主人公達が
===以下略=============================
どこまで本気で書いてるんだろう。このメールをアンクと二人で読んでしばしの沈黙。
そういえば後藤さんはムッツリだと言ってたよな…。
彼曰く、「あの女優がツボったんだろ。察してやれ」
無理だ。オレにはそこまで読めない…アンク、君はすごいな。
以上です。お兄さんが別人みたいでスンマセン。
俺の中の泉刑事像がどんどんえらい事になっていくwww
でも嫌いじゃないわ!
投下おつです!アンクのエロさが役に立ったw
乙ですよ!
なんか嬉しいな〜みんな仲良く暮らしててほのぼのする
剣見てるんだが、全くのノーマークだった始と天音に萌えだした
広瀬さんと剣崎か虎太郎あたりが萌えるかな〜って感じだったのに、どうしてこうなった…
まだ見ぬ劇場版は天音ちゃんが14歳とのことで、色々妄想が止まらない
始は封印されてたらしいから歳とってないのかな?
だとしたら23歳×14歳とか全然アリだよね(世間一般にはロリコンだろうけどw)
冬映画の弦ちゃんガチ恋ネタの前に部長かユウキを絡ませて一発書きたいんだが友子も捨て置けないエアリア充な自分
ポテチョキン誤作動しないかなー
むしろバガミールでユウキ達のスカートの中をだな……
おっと、だれかき………
弦太朗イケメンすぎワロタ
あんなのされたらどんな女でも落ちるぞ
>>533 本スレでも言われてるが人たらしもたいがいだよなあw
女子部員全員にフラグ立ててハーレムENDしか思い浮かばない
だが、唯一幼馴染のユウキに対しては、強力なライバルが!
今日も両手でしっかり掴んでいたぞ、はやぶさ君w
友子かわいかったなwww
そして弦ちゃんとのフラグも立ったwww
弦ちゃんは撫子のことがあるからなあ
ユウキとはイチャラブ
クイーンには食べられちゃう
野座間は食べちゃう
撫子とはガチ恋愛
たった10話でこれだけのフラグを…
学校の全ての女子生徒とセフレになるのか
冗談で言ってたハーレムが完成しつつあるな
ノザマは百合かと思ってたけどあっさり落ちたね。
ラストのイチャイチャぶりが半端ない。
部長も余裕こいてると弦ちゃん盗られるぜ
「何よ、トラッシュのくせに…」とか言いながら心身共に弦太朗にのぼせ上がってる部長
ベッドの中では最初こそリードしてても次第に本音が熱い息と一緒に口から漏れて…
他の女の子とあんまり仲良さげ話してると
ユウキはなんか元気が無くなり
部長はなんかイライラしだして
友子はなんか呪ってる訳か
モテる男は大変だな
B財団からフォーゼのエロゲはいつ出るのか
18禁が無理ならラブプラスでも
あの男の中の男をどうにかして自分の女の中の男にしちゃうわよと
その機会を舌なめずりしながら虎視眈々と狙っている部長
それを許さないユウキと友子
「じゃあ、公平に三等分しましょう。でも部長のあたしが権利として股間を」
「なら弦太朗さんの逞しい胸と唇はわたしが」
「えー、あたし弦ちゃんの手だけー?」
などときゃっきゃと仲良くしてればいい
弦ちゃんの天然タラシぶりは凄いな
他意はなく言ってるのがまたw
久々の給油がガソリンじゃなくジェット燃料だった。
天然最強すぎる。
なんとなくキスしたら子どもができるとか信じてそうだ>弦ちゃん
もう弦ちゃんのハーレムでいいよね
女の子みんな可愛すぎる
天然だけど野座間の変身願望を見抜いたり、鈍感ではないんだよね
そりゃモテるわ
2話でユウキが脱ぎ始めた時のリアクションからすると女側から攻めればイチコロな気がするな弦ちゃんは
>>548 友子が虫沢山集めてるのも変態する生物だからって憧れ故なんだろうね
弦太郎が鋭いのはやっぱり伊達に1000人友達いないって事なんだろ
友子を宇宙服に着替えさせたのは当然弦ちゃんだよな。
嫌がる友子を脱がして宇宙でイカして
(川で)濡れ濡れにしちゃったんだな。
>>549 しかし逆に「早まっちゃいけねぇ!」って止まりそうな気もする
珍しく女性陣に襲われるのが似合う主人公だなwww
ss難しいなあ…別スレ覗いたらアイデア完全に被ってて泣いた
職人さんいたら被らないアイデアの出し方教えてほしい位だ、後ライダーの戦闘描写とかも
555 :
sage:2011/11/17(木) 20:23:08.35 ID:mXhL6yLW
賢吾×友子を受信したのは、どうやら自分だけのようだな…
それよりも、だ。気になるのは次回。予告を観て“賢ユウ、キター!”んじゃないかと今から期待している。
すみません。
sage入れる欄を間違えました。ごめんなさい。
投下しづらいが…つなぎで投下してみます。
お兄さん暴走中…。信吾の日記の続き。
○月29日
忙しかったので大変疲れた。あの下着のうんちく以来、エロ泉の汚名返上どころか、
エロい話は泉くんへ、と広まっている…ような気がする。どうしてくれる。
アンクがネットで見つけたアイスに関するブログにコメントしてる…;
まさかこの人も赤い右腕がキーボードたたいているとは思わないだろうな。
…さて、今夜はまたまた映司くんから連絡が来た!
なんと彼は来週中までには帰国するという。これはクスクシエでパーティだな!
アンクー!君も良かっただろ!変に瞬間移動しなくても済むぜ?
久しぶりに電話が繋がったので成田に着いたら電話しろと伝える。伊達さんが迎えに行ってくれるそうだ。
比奈も大変喜んでいた。良かった。
○月30日
夜勤だよ、夜勤…。
寒くなってくるっていうのに、これからの季節はつらいな。
アンク、君がこの前着てた(というか、オレが着てたわけだけど)ふわふわした毛みたいなのが付いたジャケット貸してよ。
と言ったら、何気にコレはインナーを選ぶぜとか何とか偉そうな事を言うので無理やり着てみた。
…似合わない。と自分でも思った。オレのキャラクターに似合わないのだろうか??
「この体で着てたのに?なんでだ!?」とアンクにもひどく驚かれた。
比奈にちゃんとコーディネイトしてもらうか。…はあ。
○月31日
今夜もほとんど夜の捜査で車中泊。
比奈が夕方に作って置いてくれた夜食と化してしまったお弁当を食べる。
アンクが物欲しそうにしていたので(言うと怒るから黙って)、誰もいない隙にこっそりチェンジして食べさせてやる。
そういえば箸の使い方うまくなったな…。
「アレー泉さん、エロモードにチェンジですか!?」とアホな後輩に見つかる。
こいつ意外とアンクに気づいているかもしれない、と最近感じた。…でアンクよ。
「お前が赤ちゃんパブに通っていること黙っていてやるから、これでアイス買ってこいや」
ってパシリさせるな!オレはそんなにガラ悪くねえええっ!
それに赤ちゃんパブって何?何でそんな事まで知ってるの?
△月2日
夜勤明けでクスクシエに電話してみた。
比奈が詳細を話していたらしく、白石さんが喜んでクスクシエでパーティを開いてくれるそうだ。
まだ映司くん帰国の予定の詳細がよく分からないのだが、彼は今どこにいるんだろう。
とりあえず日程聞いておかなきゃ。後藤さんとエリカ様も予定が空いてればいいな。
伊達さんもまた彼女連れてくれば盛り上がるだろうなー。この間のこと謝っておかなくちゃね。
アンク、君も幽霊のままでいいから皆の前に出たら?と言うと、お前にしかみえないと思う、って言う。
もしかして映司くんにも姿見せていないのか。いや、君が見えないのか?
△月3日
復職後初の三夜連続夜勤でしたよ。毎晩寒かったよー!
今日はゆっくりとしますか。
すると風呂場で気分が悪くなり、そのままベッドで倒れるようにして眠った。
ふと目が覚めたら…よ、よかった。誰も横にいなくて本当に良かった…。
アンクがエロい為か、全裸なんかで寝ていると何かやらかした後ではないかと一瞬疑ってしまう。
おまけに変な夢までみたよ。あーあ、何であんな夢見ちゃったんだろう。
深層心理どうなってるのオレ?よりによって比奈だぞ。もしかして相当溜まってるのか。
いや断じて違うぞ。オレの性欲は日々のやりがいのある満たされる激務で完全に昇華されているはずだ!
△月4日
どうやら風邪をひいたようだ。夕べから熱っぽい。
風邪薬を飲んで、アンクに時々代わってもらいながら業務をこなす。
オレの体はダメダメだけど、彼の頭の中は意外とクリアのようだ。
アイスはやめれ、と念を押してから睡眠をとる。車の運転も大丈夫のようだし、全く君は使える右腕だな!
…と思っていたら、覚醒したとき長いすに横になってた。
なんと通りすがりの交通課のおばさんに介抱されてたー!
同情の目で語られたけど、なんとオレは歩きながら突然鼻血を吹いて(!)ぶっ倒れたらしい。あー新品のワイシャツに血が…。
鼻の穴目いっぱいにティッシュを詰め込まれているし。何?このザマ。小学生以来だぞ、鼻血なんて。
△月5日
熱っぽいのは多少収まった気がする。
仕事が終わって、やっとアンクをとっ捕まえて昨日鼻血を出した理由を聞いた。
すると「このドスケベ変態エロ泉信吾!」と怒鳴られちゃった。
エロ右腕にエロって言われる覚えはないぞと言い返すと、アンクは興奮したようにまくしたてた。
せめて里中にしろ、よりによってなんでお前の妹なんだ、とか、妄想入りすぎだ、とか気になることを言ってる…。
まさか、とは思うがオレの昨日の夢の記憶見ちまったか?比奈の?
しまった、仕事させるとき記憶共有するの忘れてたー!ぎゃー!
オナニー見られた時位の自己嫌悪だ…!
…ところで、オレの体で鼻血出すとか、そういうギャグマンガみたいな反応するのやめてくんない?
よく考えたらオレの方こそ言いたいぞ。比奈ごときに鼻血出すな!せめてエリカ様にしてくれ頼む!!!
以上です。
たぶん次回くらいで終わります。
信吾さん、毎回乙ですw
個人的な見解だが、エリカ様より比奈ちゃんの方がおっぱい大きい気がする。
なので、比奈ちゃんで鼻血は正解だと思うよ!
ふ乳
比奈ちゃんは(中の人的に)残念ながらちっぱいかと…
割と大きく見えたけどさ
だからおっぱい基準でメインヒロインをランク付けしてみたら…
↑ おっぱい
ハナさん(大)
夏みかん
広瀬さん
桜子さん
あきらちゃん
真理
真魚ちゃん
優衣
比奈ちゃん
ユウキ
ひより
亜樹子
ハナさん(小)
↓ちっぱい
つまりハナさん万能説!!!
キバヒロインdisってんの?
四人(+静香ちゃん)いるからメイン格を決められなくて敢えて外したとかならいいけど
ちなみに中の人的にランクはこうなる
↑
深央
めぐみん
真夜
ゆり
↓
キバのメインヒロインは静香だと思っている俺にあやまれ
映画の横乳は伝説>広瀬さん
本編でもピタッとしたTシャツを着てる時なんかは大きさがわかりやすいぞ
剣崎も虎太郎もあのおっぱいをオカズにしたことくらいはあるだろうな
前にオーズ本スレで里中くんの中の人の水着グラビアがあったけど
かなり慎ましいおっぱいだったと思う
ところで後藤さんの下の名前は慎太郎っていうんだよ
>>567 「カラダはいいのになー…」とか中学生みたいに考えながらいそいそと抜く2人が浮かんだ
>>566 ヒロシさんは男っぽいトレーナー着てても胸だけはパンパンだったくらい巨乳
桜子さんは中の人グラビア見ないと分かりにくいかもね
夏みかんとハナさんは何着てもエロく見えるボディライン
夏みかんの乳は言われてるほど夏みかんかと思って
オールライダーvs大ショカーを見てみたら確かに夏みかんだった
走ってるシーンとか、ぶるんぶるんとは言わないまでも
たゆんたゆんくらいはしてるな
夏みかんは夏メロンでもあるしな。
名前がエロい
友子ちゃんの弦太朗へのさん付け呼びは継続してほしい
あれはかなり萌える
弦太朗さんの力よ!
可愛かったな。
牧瀬はエロパロ向けのキャラだな
弦ユウ弦美羽弦友子
いやいや賢ユウもなかなか
どれもかわいすぎてたまらん
美羽賢もなかなか。なんか部長って賢吾で遊ぶの好きだよね?
ユウキがドーパントの角触る所なんかエロかった…
牧瀬は嫌な野郎だけどエロパロ的には確かにいいな
牧瀬はすごくいい仕事しそうですね。
>>577 ドーパントじゃないし!
でも確かにエロかった。
>>579 ごめんゾディアーツだった…
なんで間違えたんだろう…
>>580 噴いたwwwwww
二本差しかよ!
>>563 響鬼のあきらちゃんが意外に順位が下で驚いた。かなり大きいイメージだったから。
それにしても、華さん夏みかんヒロシさん桜子さんデカいんだな。
賢吾はユウキで抜いてるだろうな
ラビットハッチが弦ちゃんハーレムになっていくのをケンゴはイライラしながら見てたんだろうな
特にイチャイチャしてるユウキには狂いそうになってるに違いない
587 :
名無しさん@ピンキー:2011/11/20(日) 20:02:30.12 ID:teNbXQeJ
賢吾の体力だと元気なユウキ相手したら死んじゃいそう
とりあえず地球に帰れなくてヒマだから抜いてるであろう
589 :
名無しさん@ピンキー:2011/11/21(月) 00:04:12.60 ID:ALFP5np8
>>588 「賢吾助けに来たぞ!!
うっなんだこのイカ臭は!!」
賢吾下半身出したまま体力切れで倒れてる
>>589 「どうして俺はこんな身体に生まれたッ!」ダーン
パンツだけ脱いだユウキに開脚させて股間を望遠鏡で天体観測してるキモメガネ
賢吾は意外に絶倫かもしれん
部長は部員全員と経験済みになりそう
>>585 好きな子(仮)では照れて抜かなそうなイメージ
牧瀬は弦太朗を目の敵にしていたが、ユウキの大切な友達が誰か気にならないのだろうか。
つまり…賢吾にも宣戦布告してくれたら賢ユウ的に美味しいんじゃないかと
>>595 「ユウキでそんな妄想するなんて、俺は何を考えてるんだ…!」とか思ってそう
比奈ちゃん中の人のカレンダーについて中の人コメ
サンケイスポーツ記事より:「お気に入りは年上の男性に連れ去られて旅館に来たという設定の11月と12月」
……。
信吾「比奈アッ!」
腕ア「お前、」
信吾&腕ア「一緒に温泉に行こう!」
車の助手席に比奈を押し込んで急発進♪
比奈「え?!何、おにいちゃ…きゃー!」
なんて一瞬想像してしまった自分は相当ヤバイと考える今日この頃。
鴻上会長説を唱えてみる
来月やっとCSでオーズ最終話とフォーゼが見られるライダー難民ですが
流れ豚切りで士夏投下させていただきます
NGワードは「In a darkroom」「士夏」でお願いします
エロとしてはぬるめですが、苦手な方はスルーしてください
カタンカタンと軽い音を立て、空になった現像用のタンクやリールが無造作に床に転が
る。決して広くはない暗室の中で、お世辞にも小柄とは言えない自分達がもみ合えば当然
の結果だろう。足元で抗議を上げるように転がる備品を蹴飛ばし、手に入れた獲物へと牙
をむく。
うかつにも風邪で倒れるなどという醜態をさらしたのが、かれこれ一週間ほど前。体調
管理という名目で今朝まで一人寝を強制されていたが、当然その間はそっち方面もお預け
だった。
ようやく普通の生活に戻れたと思った矢先、休館日だからと他の家人がそろって外出し
たのはあまりにも行幸すぎた。さっそく暇を持て余していると、暗室での現像作業を手伝
えと言われる。とっさに浮かんだ下心のまま素直に頷いたことに対し、夏海は何の警戒心
も見せなかった。家の中に二人っきりというこの状況で暗室に入るなど、襲ってください
と言わんばかりの状態だっていうことを、全く理解していないとは。いくら気兼ねのない
仲とはいえ無防備にも程があるが、この機会をみすみす逃すつもりなど毛頭なかった。
何の断りもなければ前触れもない、突然の口づけに抗議するように胸元を押し返してく
る腕を壁へと縫いとめ、さらに深く唇を割り思うままに蹂躙すれば、あっけないぐらい簡
単にその体が震えだす。久々に味わう唇の甘さに、頭の芯が痺れるような興奮を覚えた。
「………ダメ…んっ」
立っているのもやっとなぐらいのくせに、口だけは減らないその体を全身で抑え込み、
ニットの上から柔らかな膨らみを押しつぶす。非難の言葉ごと吐息を奪い取り、その全て
を支配したいという欲求のままに柔肌をまさぐっていけば、欲を教え込んだ体はどこまで
も素直な反応を示してくる。
薄暗いセーフランプの光の下でも、白い肌が次第に欲に染まり始めていく様が手に取る
ようにわかった。
「こんな、所、で……」
「こんな場所だから、だろ」
「誰か来たら……っ!」
この期に及んでまだ悪あがきをやめようとしない夏海の耳朶を軽く咬むと、明らかに快
楽から来る震えで薄い背を震わせた。生意気な口とは裏腹に鋭敏な反応を返す体に、思わ
ず口元が笑みの形に歪む。
「誰も来ねぇよ。少なくとも、現像中のランプがついてる間はな」
「ここは、そういうための場所じゃ……ぁんっ!」
「あるものは活用しねぇとな」
くくっと喉の奥で笑いを殺し、遠慮なく上着をたくしあげる。すっかり薄闇に慣れた眼
で見つめた先では、ブラジャーに包まれた豊かな胸がふるりと揺れていた。
誘うように揺れるそれを改めて両手で包み込み、ゆっくりと味わうように指先に力を込
めると、それだけで腰のあたりに軽い電流のようなものが走る。思った以上に余裕のない
自分をどこか冷静な部分で嘲りながら、本能のままにたっぷりと感触を堪能していると、
すっかり力を失った白い指が小さく壁を引っ掻いた。
「ふ……ぁ、んっ」
「ここ、固くなってるぞ」
「やぁ……あっ!」
窮屈そうなブラジャーのホックをはずし、隠れていた果実を暴く。欲に色づいたそれを
指と舌で押しつぶすと、短い嬌声が暗室の中に響いた。狭い室内に響く自分の声に驚いた
のか、とっさに口元を覆い隠した夏海に、性質の悪い悪戯心が刺激された。
「ちゃんと立ってろよ」
「っ!!」
ぴちゃぴちゃとわざと音を立てて胸の頂を嬲りながら、空いた手でホットパンツのボタ
ンをはずし、そのまま下着の中へと手を滑り込ませる。膝を寄せられないようにつま先で
足元を大きく開かせ、一気に秘裂へと指を突き立てたが、キスと胸への愛撫だけでも十分
な効果があったらしいそこはすっかり熱を帯び、何の抵抗もなく指先を根元までのみこん
だ。
絡みつく内壁を掻き分けるように指を大きく動かすと、夏海の頬がさらに赤く染まった。
「あ、あぁ……」
舌の先で胸の蕾を押しつぶし、転がすように刺激してやると、面白いように内部がざわ
めく。必死に声を咬み殺してはいるが、零れる息が徐々に荒くなっていることから、口で
は嫌だと言いながらも少なからず興奮していることは疑いようもなかった。
「あんまりでかい声だすと、廊下に響くぞ?」
「!!?」
「まあ、俺は構わねぇけどな」
意地の悪い言葉を口にすれば、生来の気の強さのままにきつく睨んでくる。しかしその
双眸はすっかり熱で潤みきっていて、いくら睨まれたところで怖くもなんともあるはずが
ない。すっかり固く立ちあがった胸の蕾から唇を離し、これ見よがしに大きく舌でなめ上
げてやる。その刺激に小さく跳ねた体から、すかさずホットパンツと下着を脱がせ足元へ
と落とす。
反射的に逃げようとする体を再び壁へと押し付け、今にも蜜を滴らせんばかりに熟れき
ったそこを無遠慮に押し広げると、小さな芽へと舌を這わせた。
「やっ!士くっ……んんっっ!!」
欲望の芽を舌の先で転がしながら、さらに深い場所を指で探る。妖しく蠢く内壁の一部
を指先で刺激すると、面白いくらい大きく膝が震えだした。
「だ……めぇ…やっ、ぁあ、あ!!」
引きはがそうと弱々しく頭を押し返そうとしてくる指は、むしろさらなる刺激をねだっ
ているようにも思えた。ぐちょぐちょと淫猥な水音を立てるそこを容赦なく攻め立て、頭
上から落ちてくる甘ったるあえぎ声で征服欲を満たしてゆく。知り尽くしたポイントを的
確に責め続け、やがてそう時間を待たずに夏海が大きく背を強張らせ達しかけたその瞬間、
わざと愛撫を止めた。
「や……っっ!!」
「まだだ」
「そん、な……あっ、ああっ」
奥深い場所ではなく、浅く秘裂をかき混ぜると、短い嬌声が絶え間なく上がる。欲に染
まった体は、ささいな刺激にも敏感に反応を示し、夏海の理性を容赦なく奪い取っている
はずだ。
「やぁ……っ」
甘ったるく響いていた声が、徐々にすすり泣くような響きを帯び始める。耳に心地よい
喘ぎ声の褒美に、わざと放置していた欲望の芽を指で軽く押しつぶすと、ついに観念した
のか夏海の唇から懇願の声がこぼれた。
「……て…」
「どうした?」
「お願い…イカせ、て……っっっ!!」
極限まで追い詰め、理性も羞恥心も何もかもを奪い取った末にようやく引き出したその
言葉が終わるのを待たず、一息に指を突き立てる。さらに本数を増やし大きく掻き回すと、
卑猥な音と共に掌まで蜜が溢れ、夏海の背が大きくしなった。
「あっ!ああぁっっっ!!」
細く高い声と共に、ふつりと糸が切れたように崩れ落ちる体を抱きとめる。荒い呼気だ
けが響く薄い闇の中で、焦点の合わない瞳が何かをねだるように見上げてきたが、さすが
にこれ以上こんな狭い場所で続けるつもりはなかった。
第一、どうせ同じ行為に及ぶなら、明るい場所で全てを暴きたてたほうが面白い。
そう思い細い体を抱き上げようとすると、意に反し夏海は床へと膝を落とした。さては
腰が砕けたかと思った直後、信じられないことに夏海の指がベルトへとかけられる。
「おい」
まさか、と思う間もなく慣れた動きで手早く前をくつろげた夏海は、ごく自然な動きで
痛いほどに起立したそれを小さな唇で包み込んだ。肌を重ねる間に、当然のように口淫も
教え込んだとはいえ、まさか夏海のほうから率先して行為に及ぶとは思ってもいなかった
だけに、ほんの僅かに反応が遅れた。
「……っっ!!」
想定外の出来事にわずかに動揺しているその隙をあざ笑うかのように、熱くやわらかい
舌が猛る雄の象徴にねっとりと絡みつく。途端に腰まで痺れるような感覚を覚え、思わず
深く息を吸い込んだ。
「ん、ふぅ……っん」
「くっ………」
主導権を取られまいととっさに腰を引こうとしたが、今度はこちらが背後の台へとぶつ
かり逃げ場を失った。作業効率を優先したこの狭さを恨みつつ、なかば自棄を起こすよう
に台の端へと手をかけ体を凭せ掛ける。
開き直った気配を察したのか、膝立ちになった夏海は指と舌と唇とでより激しい愛撫を
施してきた。ネイルを施した指で器用に薄い皮膚を何度もなぞり、それとはまったく違う
動きで舌先を遊ばせてくる。そっち方面の経験はさっぱりだった夏海に、色事の手管を徹
底的に教えこんだのは確かに自分だが、こんな形で成果を実感するとはいささか癪ではあ
った。
そうやって余計な方向へ思考回路を飛ばし、どうにか誤魔化してはいたものの、やはり
そう長く持つものではなかった。自分好みの手技をレクチャーしてきたのだから、当然の
結果ともいえる。
「はっ………くぅ、っっ」
畜生。
瞬間的に頭に浮かんだのはその二文字だったが、残念ながらなけなしのプライドよりも、
生理的欲求のほうが圧倒的に力は上だった。本能からくる律動に無意識に腰が揺れ、夏海
の柔らかい口腔を欲望が蹂躙する。濡れた音の合間に、少し苦しげな夏海の声が聞こえた
途端、理性なんてものは跡形もなく吹っ飛んだ。
「んっ……んぐっ、ぅんっ」
「最後まで……っ!離すな、よ…」
「ん、んんっ!」
動きに合わせ懸命に愛撫を返し続ける夏海の髪を何度も指で梳き、その瞬間が近いこと
を知らしめる。耳の後ろのあたりを指先でゆっくりとなぞると、切なげな溜息と共に夏海
の体が小さく震えた。
離れていた時間の中で、求める気持ちが高まっていたのはお互い様だったことを、その
瞬間唐突に理解する。
「ぃく、ぞ……」
低く呻くように囁くと、ほぼ同時に咽喉の奥深くまで呑み込まれた。いつも欲を突き立
てる濡れた秘部とはまた違う感触に、あらゆる感覚が一瞬でショートする。
「………っっ!!!」
頭が真っ白になるような強烈な快感と共に、必死に堰き止めていた欲が一気に迸る。そ
れを受け止める夏海の舌は、どこまでも従順だった。
「んっ……」
丁寧な動きで口の中のそれを舐め、吐き出した欲望を全て受け止めた夏海は、最後に小
さく咽喉を動かした。
荒い息と共に自身を引き抜くと、酷く悩ましげな吐息が濡れた唇からこぼれ、耳の奥で
煩いぐらい響いている脈動がひと際大きく跳ねる。頭の後ろに手を添え上を向かせると、
どことなく勝ち誇ったような笑みがその口元に浮かんだ気配があった。
「……やってくれるじゃないか」
乱れたままの呼吸で、悔しさと歓喜が入り混じった複雑な気分のままに行為の成果を認
める。行為の主導権を握られたことに対し、不思議と不快感はなかった。むしろ、より深
い欲望が体の奥底から沸々と湧きあがってくるような、妙な高揚感を覚える。
おおざっぱに服を整え、改めて夏海を抱き上げると、今度は素直に体を任せてきた。
「……気持ちよかったですか?」
首に両手を巻きつけ、恥ずかしげに耳元で呟かれた言葉に、反射的に笑いがこみ上げて
くる。恋人と呼べる間柄となってそれなりに立つというのに、未だに恥じらいが抜けきら
ないその初々しさが、妙に愛おしい。
返答の代わりにすぐそばの耳朶を甘咬みすると、ぴくん、と腕の中で細い体が震えた。
「俺の礼は3倍返しが基本だ。覚悟しろよ」
「……ほどほどにして下さいね?夕方には、おじいちゃん達が帰ってきちゃいます」
「無駄だな。第一、最初に誘ったのはお前の方だ。諦めろ」
「は!?なんでそうなるんですか!!?」
「こんな狭い場所に、男と二人っきりで閉じこもった方が悪い」
「それは……きゃぁっ!」
これ以上の議論は不要とばかりに、暗幕を潜って扉を蹴り開ける。途端に溢れる光の中
で、ようやく自分のあられもない格好に気付いた夏海があわてたように上着の裾を引っ張
った。
「士くん!服、拾ってください!!」
「そんなもの、後で取りに来りゃいい」
「嫌です!もしユウスケや大樹さんに見つかったらどうするんですか!!」
「…………」
普段ベランダに干している分は構わないのかと思ったが、無造作に脱ぎ捨てた下着を他
の男に見られるのは、確かに面白くはない。仕方なしに取りに戻ろうと夏海を下しかけた
ところで、またしても悪戯心がわいた。
「きゃ……っ!」
横抱きにしていた体を、勢いよく肩の上に担ぎあげる。そうするとちょうど顔の横にむ
き出しの双丘が来る形になりこちらの目には楽しい光景となったが、対する夏海の肌は一
気に赤味が増した。
「ちょっ……下してください!」
「暴れると落ちるぞ」
「嫌です、こんな格好!!!離して……ひぁっっ!!」
無防備な尻を撫でまわし、これ見よがしに悪戯をすると、熱の残っていた体は素直に反
応した。柔らかな肌を指先で堪能しつつ、床に落ちていたホットパンツと下着を拾いあげ
再び廊下へと戻る。背中で必死に声をかみ殺す夏海の姿にほくそ笑みながら、蜜を湛え始
めたそこを適度に嬲り続けた。
他の奴らが帰ってくるまで、まだたっぷりと時間はある。
「1週間分、たっぷり可愛がってやるよ」
「〜〜〜〜〜っっ!!」
ぶんぶんと大きく首をふる気配を背に感じつつ、ようやくたどり着いた部屋の扉を後ろ
手に締め、これから室内に流れるであろう濃密な時間を閉じ込めるべくしっかりと鍵をか
けた。
******************
以上です、読んでくださった方ありがとうございます。
しかしこの二人の身長差だと、立ちバックは可能なんだろうか?
GJ!これはエロい
最近は寒いから朝のベッドから抜け出せなくなるなwww
士夏GJ!!
この二人やっぱ良いなぁ〜
おつです!もう結婚すればいいのに
士夏の新婚性活とかヤバそう以外の何物でもなさそうw
こんな深夜なのにオーズの後日談とやらを書いてみたので投下します。
妄想しすぎて色々な人が別のキャラかも。
アン比奈+信吾。近親相姦ネタ含む。
NG「Mea culpa MMXI .a.D 」
元ネタ分かる人いねーかもな…。
比奈は唐突に朝陽を浴びる兄の横顔の白い額から「彼」を思い出した。兄の金色に透ける髪の毛の色も長い睫毛も、そのまま彼のそれに思えて比奈の心臓を一瞬止めた。
― そうだ、「彼」はもういない。
溢れ出す想いを隠すように、助手席で鞄を肩にかけたまま視線を膝に落として涙ぐむ。
「着いたよ」
妹の異変に気づかぬ振りをして、信吾は彼女の細い肩を押してやる。
比奈は睫毛に付いた露を払うかのように瞬きをするとにっこり微笑んだ。
そっと目を合わせると信吾も優しく微笑み返す。
「行っておいで」「行ってきます」
他人には仲の良い兄と妹にしか見えないのだろう。
二人が堕ちた罪を知りもしない―そこに考えが及ぶと信吾のハンドルを握る手が汗ばむ。
信吾が二度目の眠りから目覚めた後、この苦しみが始まった。
ただ、今となっては何もすることが出来なかった自分が憎い。
信吾は知っていた。比奈がつい先ほども自分を透かして「彼」を見ていたことを。
もう存在しないはずの彼の面影をこうも自分に重ねてしまう妹は、おそらく今まで恋などしたことなかったのだろう。どんなに苦しんでいるかと思うと彼の胸もまた張り裂けそうになる。
そして比奈が苦しむ原因を作ったのは自分にもある。
お互いに共犯でもあったが、自分が拒絶すれば彼女を苦しめずに済んだかもしれない。
…分かっている。忘れるしかない。
信吾は思い直し、車のハンドルを強く握るとガラス越しに手を振る比奈に微笑み返してそう思うことにする。
彼は前を向くといつものように慌しい朝の交差点でゆっくりとハンドルを切った。
決して口に出す事が許されない"あれ"は確かに二人が望んだ結果だった。
だが今、自分は激しく後悔をしている。
誰も助ける事が出来ない泥沼で必死にあがき、早く忘却することで自分を救おうと苦しんでいる。
最後までアンクは何度も意識の中で信吾に問うていた。
「本当にいいのか?」
驚くべきことに、彼は信吾と比奈に対して最後まで誠実であろうとした。
― 比奈が望むなら。
あの時、自分は確かにそう答えた。そしてアンクを許した。
アンクが消滅を悟った後も自分に憑いていた理由を信吾は知っている。
この身体で彼らに伝えたかったのだ、微笑み、瞳を合わせて言葉に出来ない事を、伝えたかったのだ。
そして…自己を犠牲にしても厭わぬ思い、彼は愛を理解していたのだ。
それに比べて自分は。
いつの間にか駐車場に車を止めていた。
ぼんやりと虚空を見つめ信吾はあの夜を思い出す。
***
それはマンションのベランダで月の光と共に紅い翼で降り立った。
月光の中のアンクが腕を組みながら、たたずむ彼女を見つめている。
「嘘っ」
突然の出来事に驚く比奈の様子を彼は愉快そうに眺めた。
「どうしたの、突然…!」
比奈が慌てて彼を部屋へ迎え入れると、彼は伝えたい事があると言う。
皮肉にも消滅を悟ったと同時だったが「自分は生きている」ということに気が付いた事。
「…いろいろと世話になったな」
震えを殺した精一杯の言葉を伝えた深夜の来訪者は、初めて見せる柔和な微笑を浮かべていた。
それは最期になるからと。別れの言葉に聞こえて。
死んでしまうの?と尋ねると同時に胸を詰まらせた彼女は思わず俯く。
おそらくアンクはとうに比奈の気持ちに気が付いているのだろう。
ここにいるのは兄の体を奪った怪物に恋した可哀想な女だ。
「泣くな」困ったようにアンクが言う。
「…もう泣くな」
その言葉に反して比奈の瞳から勝手に溢れてくるものが頬を伝ってぽたぽたと床に落ちていく。
「だって…」
彼女は瞳から流れる滴を拭い、勇気を出して彼の瞳をまっすぐに見つめた。
強い光を湛えたその表情にアンクが困ったように視線を落とす。
ぶつけられる感情から逃れるかのように溜息をつく。
「面倒な女だな」
「アンク、私は…」
続く言葉なんて聞きたくない、と顔を伏せて首を振るアンク。前髪がその表情を隠し、比奈を拒絶する。
「オレは人間じゃない」
ふわりと半分だけ開かれた虹色の翼が比奈の視界を覆う。畏れを抱くような美しい色合い。瞬時に硬い外骨格で覆われたような異形に変化したあの赤い右腕を見せつける。
比奈は首を横に振る。
「あなたが何者であっても構わないの」
今更、そんな瞳で見詰めないでくれ。と彼は心の内で比奈に言う。
「本気か?」
比奈は頷き躊躇せずに彼に抱きつくと、その胸に顔を埋めた。
皮膚を通して伝わる人のぬくもり。それは信吾の体を借り、比奈から与えられて初めて分かる感動の一つだった。腕の中の比奈に視線を落とし彼はゆっくりとその感触を味わう。
心地よい温かさと共に、今のアンクには理解できる比奈の想いがひしひしと伝わってくる。
でも、今の彼だからこそ彼らを傷つけたくないとも思う。
人間には越えられない一線があるという。比奈はそれを承知で言っているのだ。
「…お前は馬鹿だ」
やっとのことで絞るような声を出す。
アンクは初めて右手で比奈に触れた。その長い髪に。頬に。そっと慈しむ様に。
彼女を傷つけないように、そっと。
鋭さが消えた瞳でじっと彼女をうかがうアンクに対し、比奈はその背に腕を回して彼を柔らかく抱きしめた。重なった体温の中に兄の心臓の鼓動が生きていると伝えてくる。
― お兄ちゃん、私はそれでも彼が好きです。
ごめんなさい。
本当に、ごめんね。
いつしか彼からも抱きしめられた腕の中で彼女は目を閉じる。
崖の上を一歩踏出し、やっと彼へ堕ちていく感覚を覚えた。
− いいのか?
信吾にアンクが問う。
この身体で愛しても構わないのか。
大切な妹を奪っても構わないのか。
お前たちが言う罪を負わせても構わないのか。
父が娘を抱く、兄が妹を抱く。それが根底にあった犯罪も確かにあった。血の繋がった肉親でさえ対象とする行為は若い彼が反吐が出るほど嫌悪したものだった。
自分が妹をもつ男であるからそれは尚更のはずで…。浅ましい堕ちた人間には決してならない、なりたくないと強く誓ったはずだった。
しかし、今までに見たことのないような比奈の瞳を目に映したとき、信吾は自分もそこに堕ちるのではないかと恐れた。
この身体で妹を抱く、と恐ろしい思考が頭をよぎる。
今まで保護の対象としていた比奈。寂しいがいつしか他に好きな男もできるだろうと思っていた。男の身勝手さに傷つけられる事もあるかもしれない。
…だが、初めての相手が俺ならば、と邪な想像が彼を襲った。他の男にくれてやる前に、お前を、と。
ああ、それより君は俺が拒否したら、比奈を解放してくれるのか?
比奈は…。
「比奈、いいのか」
訪ねるアンクの顔を両手で挟み、比奈は答える代わりに彼に口付けをする。
兄の体を汚すことになったとしても、その罪を負うことになったとしても、彼へ伝えたい。
心からその存在が大切なのだと、苦しいくらいに求めている人がいるのだと感じて欲しい。
その潤んだ瞳は信吾を見ていない。目の前の恋しい男を見据えている。
それはかつて知った妹ではなく一人の女だった。
「愛しているわ」
鈍器で殴られたような衝撃的な言葉にアンクの中の信吾は愕然とする。
― お前は兄を捨てても彼を欲しいと願っているのか。それほどまでに愛しているのか?人間でない彼を。
これは嫉妬か、諦めか。複雑に入り混じる感情が一気に信吾を襲いアンクが使う身体の中で絶叫する。
「他の男に抱かれる前に俺の身体で」先程の考えが再び頭を過ぎる。
ふっきれたように何度も比奈の柔らかな唇がアンクのそれに重ねられる。
アンクは信吾の答えを待つかのように黙ってそれを受け止めている。
比奈、お前が望むなら、俺も一緒に堕ちてやる。
自分の醜い欲望も、お前たちの浅はかな行為も、全て許容して君に委ねてやろう。
…そして信吾は沈黙した。
***
明かりを消して。
室内に一つだけの間接照明が点る。
安心したように身体の防御を解くと、ここは誰も立ち入れない聖域になる。
一時の感情で行為に及ぶにはあまりにも事は重過ぎて、比奈は身体を細かく震わせた。
何も考えずにいたい。ただ彼の中で溺れていたい。
組み敷かれながら訳も分からず涙で視界が滲む。
「怖いなら目を閉じていろ」
どこかぎこちない所作で服を脱がせながら、彼は囁いた。
全ての衣服を取り去ると、比奈の隠れていた部分に指を這わせて感触を確かめる。
漏らさず全てを感じ取ろうとお互い触れあいながら唇を素肌に押し当てた。
やがて一糸纏わぬ姿で二人抱き合い体温を確認するかのようにぴったりと重なり合う。
アンクは俯く比奈の流れる髪に手を入れ頭を引き寄せてより深く口付けをした。
比奈の秘められた内部を指で愛撫すると、次第に彼女の息が上がってくる。頬を染めて恥らいながら彼女はかぶりを振る。
「は、あ…あんっ」
悩ましげな声が耳に心地いい。
濡れた足の付け根を開き、彼は彼女と一つになるために自分を入り口にあてがった。
ほんの一瞬だけ、躊躇したのは、どちらの方か。
思わず漏れた声の中に苦痛の悲鳴が混じっていたのは気のせいだったか。
再奥まで到達すると、溜息をついた比奈がアンクへ優しい眼差しを送る。
比奈と見つめ合いながらそのまま数度、中で擦って見ると、激痛を堪えるように漏れた声に彼は戸惑って行為を止める。
「お前」
比奈の頬に手で触れながらアンクは尋ねた。
「初めてなのか」
こくり、と頷くと彼女は別にいいの、と言って彼の背に腕を回す。
そんな比奈の健気さに心を締めつけられるような息苦しさを感じて、彼は彼女と再び口唇を重ねた。
唇を合わせながら、ふとガラスに浮かび上がる絡み合う肢体を見つける。
カーテンを引く事を忘れた広い窓に映し出される肉体はお互いを激しく求め合っていた。
人間同士の結合がなぜ繁殖目的以外にも求められるのか、今は身をもって分かる気がする。
人間の男の体を通して知る想像以上の肉体の快楽。
そして、彼女を手に入れる悦び。性的感覚を軽く凌駕するこの激しい感情。たった一言で表せる言葉の意味は彼にも長い間理解できなかったものだ。
― 法悦だ。最愛の魂を手に入れ、激しい炎に焼かれる女の像だ。
苦しいはずの行為を受け入れて、なお彼に縋り付いて小さく声を上げる比奈。
そんな悦びを隠そうとしない姿にふと何処かで見たような事を思い出す。
比奈。
小さく呟きながら、彼は彼女の胸の内に思いを馳せる。
彼女は自分の魂を抱くために兄と共に堕ちることを選択した。
自分を悦びに満たしているのは彼なのだと、何度も表現を重ねてくれる。
人間は愚かだな。
そして愚かな人間に感化された自分はもっと愚かだったようだ。
800年かけて知った愛とやらの感情は、想像以上にクセになる。
喘ぎながら比奈は彼の右手を取るとそっと指を絡ませる。
彼はその指を握り返して応えた。
人間は愚かだ。愚かだが ― 全てが愛しいな。
「比奈、」
散々認めることを躊躇った自分の気持ちを、彼女に出会って初めて生まれた感情を。
彼はやっと言葉で応える。
― 愛している…。
彼の声が、自分と同じ声で告げたアンクの本心が胸を突き刺す。
なぜ、あの時はっきり拒否できなかったのだろう。比奈が捉われた恋なんて所詮、泡沫の夢のようなものなのに。
信吾はその問いに自分の答えを持っている。それは醜い感情。
人間を愛しいと思い、世界を守ろうとした彼の高みに比べて、あのときふと頭をよぎった卑しい心は比奈と彼自身を汚してしまった。そして比奈を苦しめている。
信吾は顔を両手で覆う。
― 比奈、すまない…比奈、ごめんな、ごめん。
何度も呟きながらそこにはいない比奈に許しを請う。
決して口に出せない謝罪の言葉。
兄と妹はこれからもお互いに秘密を持ったまま、生きるのだろう。
忘れるしかない、これからの俺と比奈の人生のために、…彼ごと全て記憶の底で無くなってしまえ。
信吾はついに嗚咽を漏らしはじめた。
***
そして、あれからだいぶ時が過ぎて…誰もが少しずつより大人になった。
そこには心からの笑顔で映司を迎える信吾がいる。
相変わらずの格好をしている映司と挨拶を交わし、三人でテーブルを取り囲んだ。
映司は隣で微笑む比奈をまぶしそうに見つめる。
ぐっと大人っぽくなった彼女に映司が驚いたのは帰国してからだった。
誰に対するでもなく、唇に今までは使わなかった濃い色をひいて。
滅多に晒さない素足の爪先には深紅のネイルをのせて。
少し雰囲気変わったわね、と知世子に冷やかされていた。
そうですか、と笑っていた。少し寂しく。
じっと自分を見つめている映司に信吾が気づく。
「何だい?」
「い、いいえ別に…」
慌てて首を振るその表情の一瞬の中に憎悪が紛れていなかったか。
…気のせいだろう、と信吾はそ知らぬふりで笑ってみせる。
映司にはとても感謝している。一歩踏み出せないでいた比奈を救ったのは彼だったから。
最近彼らは本気で付き合い始めたようだ。映司は優しい男だ。信吾は二つ返事で交際を認めている。
談笑する比奈と映司を残し、席を離れる。
映司もまたアンクに複雑な心情を持っているのかもしれないな、と考えながら。
「どうしたの?」と比奈が首をかしげてみせる。
いや、何でもないよと映司は笑って見せる。
知らぬ振りを決め込んでいても、時おり見せる比奈の微笑にとても切なくなる。
しかし彼は確信がもてないままに決してその事を口に出しはしなかった。
…心の奥底に比奈が沈めた想い。海のように深く、誰も立ち入ることは出来ない。
アンクとずっと一緒にいた兄である信吾さえも。
そんな比奈でも全てが好きだと映司は彼女を受け入れた。
「外に行こうか」
「うん」
初夏のアスファルトで、比奈は何となく空を見上げた。
高い蒼穹がまぶしすぎたのか。
赤い羽根が幻と瞳の中に写り込む。
さわさわと髪の毛が揺れてそよ風が通り過ぎる。
比奈は頬に触れる陽光の温かさに何かを思い出すように、懐かしそうに眼を細めた。
終
以上です。読んでくれた人ありがとう。
眠いので間違いあってもスルーしてプリーズ。
>612
enigmaとはまた
おつですー
>>612 mea culpa 我が罪を許したまえ
「夢の結末を見たい 禁じられているのはわかっているけど」
もう、調べちゃったじゃない。
乙です!
アン比奈信うれしいな!!
この3人?の危ういバランスの関係がたまらん
>>619 まさか一発目で当てられるとは
アンクさんもグレゴリオ聖歌ぐらいは聴いた事あるかもなと
>623
こんな所でクレトゥのおっさんの作品名見るとは思わなかったw
あの頃の作品はエロかったな、また作ってくんねえかな。
アン比奈兄ごちそうさまでした
乙!メチャクチャ雰囲気良い!ほの暗いアン比奈大好きです!
比奈とアンクのお互いを想えば想うほど、信吾の報われなさが際立つな。
比奈が信吾を通して、アンクを想い続けるのかと、信吾が一生罪の意識にさいなまれ続けるのかと思うと
切な過ぎて萌える。3人とも愚かだけどどうしようもなく愛しいな。
CSでキバを再視聴してなごめぐに滾ったので投下させて下さい。
最終回後なのでオチバレ含みます。エロなし日常ネタ。
NGはキバなごめぐ「ふたり」でお願いします。
「だーからぁ、ねぇちょっと聞いてる?マスター」
「よくまぁ毎度喧嘩のネタがあるねぇ、ホント」
カフェ・マル・ダムールの店主は、目すら合わさずに皿を拭き続けていた。
「ね、渡くんはどう思う?名護くん酷いよねぇ?」
「…いえ、そういうのは僕には…」
「なによぅ、どーせ分からない、なんて言って庇う気でしょ?あーあ、どうして皆あんな奴の味方するのかなー、あんなにデリカシーないのに!」
そうは言ってないが、こうなったら言い返しても無駄と言うものだ。彼女の意志と自己主張の強さに、渡が太刀打ち出来る訳がない。
「新婚生活始まって半年だっけ?半分以上喧嘩してるんじゃない、大丈夫な訳?」
マスターの指摘に、恵はぐっと唇を噛んだ。
「…早まっちゃったのかなぁ、やっぱり」
主語は「結婚」。コーヒーをひと飲みし、ぽつりと本音を漏らしてカウンターに頬を付ける。
ビショップから恵を庇ったせいで視力に異常を来し、戦意を喪失してしまった名護。
発破をかけ、挑発しつつ補佐役を買って出たのは、決して「責任」と言う殊勝な感情だけが理由ではなかった。
何と言うか、悔しかったのだ。いつもあんなに上から目線で理屈屋で、遠慮なく感情をぶつけ合っていた相手が自信をなくして行く姿など見たくなかった。
必死のリハビリ、迎えた決戦。辛くも勝利し、視力を取り戻した名護が一番最初に見たのは、涙ぐむ恵の姿だった。
そっと頬に触れて恐々抱き留め、二度と離さないとばかりに力の込もった腕。
初めて正面から触れた彼の身体はがっしりと大きく、恐ろしいまでに高鳴る自分の胸の鼓動を、恵は不思議と心地好く感じていた。
それからすぐのプロポーズを驚かずに受け入れられたのは、あまりにも自然な流れだったから。
いつしか互いに知らなかった面を知り、強く魅きつけられるものを感じていた。
人は一瞬で永遠を知ることがある。それはこのことだと信じて疑わなかった。
だが、劇的な展開には副作用のような毒が待っているのもまた、運命の皮肉と言うもの。
言ってみれば、日常レベルでの細かい特性を理解しないまま生活を始めてしまった二人は、今まで以上に些細なことでぶつかり合うようになってしまったのだ。
勿論そうするつもりはないし優しくしなければと思ってはいるが、その瞬間になると苛立ちが先に立って勝つことに終始してしまう。
結果どれだけ相手を傷付けているか、同じだけ傷付いているか理解していても、染み付いてしまった習慣はなかなか変えられなかった。
初めての抱擁の時、恵が照れ隠しに呟いた「バーカ」のひと言。
あの時はそれすらも愛しいと言いたげに受け止めてくれたのに、今は違う。
事あるごとに同じ言葉を発してしまう自分にも非はあるが、殊更にあげつらって非難されては立つ瀬がないと言うものだ。
今回部屋を飛び出して来たのも、そんなすれ違いが原因。
朝食を和食にするか洋食にするかでもめ、「名護くんのバカ」と言い放ったら「女性らしさのかけらもない」、「こんなことでは安らげない」と返された。
いつもなら喰らい付き、精々別室に篭って空腹を抱えて拗ねる程度で済むことではあるが、今日は必要以上にガツンと来てしまってここへやって来たのだった。
「…でも、名護さんは優しいです」
「はい?」
渡の声が小さいのは恵を恐れているからではなく、彼の控えめな性格によるもの。分かっていても、今は何だか腹立たしい。
「僕がファンガイアだって知った時も、信じてくれましたし。不器用ですけど、あたたかい人なんですよね」
「……。」
「あ、でも、恵さんが優しくないってことじゃなくて…二人がいてくれたから僕は救われたって言うか、僕でいられたって言うか…」
照れたように、必死で言葉を重ねる姿は微笑ましくもあるが。
「なーんか勝手にいいハナシにしようとしてるしー?あのね、そんな単純じゃないんだから。堅物なくせに理屈っぽくて子供みたいで、あんなのと結婚する女がいたら見てみたいってくらいで、」
「それってキミでしょ、全く何言ってんのよ」
サイフォンを操り、マスターは呆れる。母のゆりも相当な意地っ張りだったが、娘はそれ以上だと苦笑しながら。
「――あーあ、何かお腹減っちゃった!マスターごめん、ツケにしといて。財布持って来てないの」
「後から言うんだから確信犯よね恵ちゃんは、もー」
それもこれも、すっかり慣れっこ。ある意味父親のような立場であるマスターは、特別追及することなくドアの向こうの消える背中を見送った。
「…大丈夫、ですかね?」
「大丈夫でしょ。何だかんだ言って離婚とか別れるとか言い出したことはないじゃない、あんなに怒りんぼなのに。どんなに争っても大切なの、そんなもんよ夫婦なんて」
そのあたりの微妙さは、今の渡にはまだ理解し得ない。こちらはこちらで発展途上なのね、と180℃性格の違う彼の父の面影を重ねつつ、しみじみ思う店主だった。
独身時代の行きつけ、最近はめっきりご無沙汰になってしまった定食屋で焼き魚定食でも食べようかと思って店の前まで来たが、財布がなかったのだと気付いて踵を返した。
「……。」
いくら虚しさが極まったからと言って、最低限の金も持って出ないなんて愚行そのもの。彼に蔑まれるのも無理はない。腹立たしいが、認めるより他なさそうだった。
自分ばかりが割を食っているような気分で騒ぎ立ててはみたが、恵の本心は不安でいっぱいなのだ。
人を小馬鹿にしたような物言いはどうかと思うが、それも彼に博識さと自信があってこそ。どれだけ理屈で武装してみても、余裕と耐性がないままではきっと嫌われてしまう。
今まで、こんなこと思いはしなかった。ファンガイアと戦う母を理想として生き、自分は自分と胸を張って来たのに、簡単にかき乱されてしまう。たった一人の男なんかに。
結婚は人生のゴール、そんな俗説を嘘だと思い知る瞬間。
そもそも始まってすらいなかった二人では、遥か遠い理想だ。
非情な冬の風は、どんどん冷たくなって恵を追い詰める。
「お腹減ったなぁ…」
そう言えば、一度彼をあの店に連れて行ったことがある。彼は辟易したように定食を見つめただけで、口も付けずに席を立ってしまったが。
「美味しいのに、さんま」
ぷぅ、と頬を膨らませながら顔を上げた時、前方に現れる人影。
長身。年齢に合わずトラッドな服装。あまりにも見慣れ過ぎた姿に呆然としたりときめいたり、心は瞬間で一気に忙しい。
「だから君は未熟だと言うんだ。ちょっとのことで怒って飛び出して周りに迷惑をかける」
強い眼差しで説かれ、返す言葉もないくらい深く響く一方で、不満はふつふつと溜まって行く。
何故少しでも、自分ばかりが正しいと言う姿勢を改めようとしてくれないのかと。
「じゃあ、何で迎えに来たりするの?」
だが言い返さなかったのは、それを言えば決定打になると分かっていたからだ。
結局、男が走れば女は待つしかない。逆もまた然り。それは夫婦の哀しさであり、強みでもある。
「迎えに来たなどとは言っていない。渡くん達に及ぶ被害を止めに来たんだ」
「…そう。そうだよね、名護くんにとってあたしは恥なんだから。そうでしかないんだから」
「恥?」
何のことだ、と名護は眉を顰めた。
彼女の心情は、呼び名を聞けば一発で分かる。そんなにも単純な女を何故妻にしたのか、今までの自分なら有り得ない迂闊さを認識しながら。
「だって名護くん、あたしのこと嫌いでしょ?結婚したこと後悔してる、そのくらい分かるよ。だってあたし――あたしは、名護くんのこと好きだもん。分かるよ…」
勝手に話を進めて結論付けて、ぼろぼろと泣き出す。端から見たらまるで自分が泣かせたようではないか、冗談じゃない。
名護の憂いをよそに、恵は精神の限界を感じていた。
離れていればどれだけでも悪し様に言えるのは腐れ縁ゆえの性として、変わったのは目の前に現れた途端に崩れそうになるくらい、彼のことが好きだと言う現実。
大切で失いたくなくて、駄目になるくらいならいっそ自ら手離そう、壊してしまおうとする危うさ。
「つくづく勝手な女だな」
呆れた、とばかりに言葉を切るのを、ひどく辛い気持ちで聞く。涙は止まらない、理由も分からないのに。
「俺には後悔など必要ない。汚点などまっぴらだ」
「――。」
汚点。そうか、自分は彼にとって真っ黒なしみなのだ。益々身の置き所がなくなり、いつもの勇ましさが鳴りを潜める。
と、名護はその隙を突くように動き出した。
「顔を上げるんだ」
あっという間に距離を詰め、涙でぼろぼろになった新妻の頬に手を伸ばす。
「あの時、君は俺の目になった。謂わば光、太陽だろう?熱く輝いて導いてくれなければ、俺は永遠に闇から動けないんだ…」
片腕で無骨に抱きしめられ、目を丸くしながら硬直する恵。
俯いた状態のまま視線を彷徨わせると、名護のシャツのボタンが見事なまでに一つずつずれた状態で留まっていることに気付いた。
「…、」
そんなことにも気付かない程焦り、取るものもとりあえず部屋を飛び出して探してくれたのであれば――悪くない。と言うか嬉しい、この上なく。
「けーすけ、」
吐息で形作ってみる。他人の前では、まだ照れくさくて呼べずにいる名前を。
「ねぇ、あたしのこと好き?こんな面倒な女でも好き?啓介」
「そうじゃない女を娶る程、俺は暇でも善人でもない」
「お願い、ちゃんと言って。あたしは言ったでしょ?」
もうおあいこなのだから、正直になって欲しい。そんな想いを込めて背中に腕を回すと、肩に置かれていた手がぴくりと反応した。
今更繕っても無駄なのに、逡巡せずにいられない性格がそっくりで笑えてしまう。
「…好きだ。これでいいか?」
「ダメって分かってるんなら、ちゃんとしてよ」
「ッ、…」
あぁもうその通りだ。いちいちその通りだ。
小うるさく、実力不足を認めない、意地っ張りで可愛げのない所が苦手だった。嫌悪すらしていた。
タイプ的には好みではあったが、永久に相容れない相手だと思っていた。
それなのに、一皮剥いてみたらどうだ。
意志の強さは本物。他人に助力するのを厭わない思いやり深い女だと知り、もっと知りたいと求め、更に他の男には知られたくないとすら思ってしまった。
この華奢な身体つきも、姉貴分であろうとして空回りする姿も眼差しも、何もかもが美しいと思う初めての女。
逃さない。渡さない、絶対に。ならば、伝えないといけない気持ちがある。
「――傍にいなさい、恵」
愛してるんだ、と吐息で囁かれ、恵は思わず笑ってしまった。
「…ばーか」
「あぁ、馬鹿で構わないと思うくらいな。別にいいだろう、夫婦なんだから」
彼は分かってくれたらしい。恵の、照れ隠しを含んだ愛の言葉を。
とは言え、やはりもっと分かりやすく告げるべきだ。自分が言われて嬉しい言葉を伝えて行けば、きっと聡明な彼は更に深く理解して返してくれる。
それは、最大級の愛の連鎖になるに違いない。
「久し振りにさんま定食を味わって帰ろう。食べたかったんだろう?」
「何で分かるの」
答えた途端、きゅっと指先を握りしめる名護。
「そのくらい読めなくて、君の夫は務まらないからな」
まるで仕事のような答え方が嬉しくも憎らしいが、彼は発言が素っ気無く聞こえる損なタイプ。
だから、自分だけは真意を分かる人間でいたいと思う。いつまでもずっと。
「今回はちゃんと味わってね?魚が可哀想だし」
「分かっている」
繋いだ手をゆらゆらとブランコのように揺らしながら、二人は鄙びた店の扉を開いた。
<終>
あわわわ名護めぐだー!GJ!
恵は本当にかわいい女だなー
萌えた。めぐみんにメロメロなのに態度に出せない名護さんは最高です。
相変わらず名護さん大好き(性的な意味でなく)な渡も和むな
ニヤニヤした!!
名護めぐやっぱり大好きだーGJGJ
GJ!
意地の張り合いをしつつお互い相手が大好きで仕方無い
そんな名護めぐ夫婦は最高です!
後日マルダムールにツケを払いに行って照れながらノロケるめぐみんと
呆れつつ聞いてるマスターと笑顔で聞いてる渡まで想像余裕でしたw
あんだけ美少女集めて大量無理心中とか勿体無さ過ぎだろ牧瀬ェ…
もっと他に沢山するべき事があるだろうが
っていうか他のスイッチャーは病院送りになったのに、牧瀬だけやたら元気だったな
思いっきり逃げようとしたぞ
乙ー!!
今日のトモコの「きたよー」に萌えた。
それと映画の予告で「宇宙キター!」ってナデシコが言っててキュンと来た。
それとゲンちゃんの「彼女キター!!」はエロパロ……と言うか、あの女の子三人が問い詰めてきそう。
三浦はどうなるのかね
そしてまさかの( 0M0)で剣の頃の妄想がフラッシュバックした
キングとクイーンはもうより戻しちゃえよ!
あと牧瀬!お前もっとやる事あっただろうがあああああ、最後のはご褒美だったけど
牧瀬くん、女子に責め立てられ放題だな
あの能力って女性調教には最適なのにね。仮面ライダー部の見せしめとしてクイーン絶体絶命
本人の意にそぐわない強制ストリップショー+自慰。
牧瀬の能力で操られた男子がクイーンに群がるが、操られてる割にノリノリな男子
まぁアレ(牧瀬)に直接されるよりはマシと割り切るクイーン
事件収束後。男子生徒十数名が病院送りになると言う怪現象が(美羽に搾り尽くされた)
美羽「性行為においても努力を欠かした事はないのよ私ニヤリ」
さそりなのだ先生はライダー部の顧問になるのかな
弦ちゃんハーレムで弦ちゃんに筆下ろししてあげてほしい
腕だけとか、身体の一部だけを操れればな…
部長エロい
理事長がユウキの願いに
「条件がある・・・・」とエロイ条件を言ってほしかったな
失敗続きのさそりなのだ先生にエッチな罰を与える理事長
アン信比奈GJ!
この三人の微妙な関係が凄く上手く伝わって来て、切ないわ萌えるわで大変だw
久々の名護恵!
くそぅ!ツンデレ同士って、何でこんなに萌えるんだ!
恵はサンマの骨も気にせずバリバリ食べちゃいそうだけど、名護さんの為に
小骨まで綺麗に取ってあげて褒められれば良い。ついでにあ〜んもして
怒られれば良いw
先週からフォーゼ観始めたのだが、これは素晴らしい学園Loveライフ!
キングとクィーンの絡みや賢ユウ弦ユウ美味しいです!
やっと最近保管庫見れるようになって過去作品見て2828してる
リアルが忙しすぎるのでモモハナはもうちょい待ってください
アギトを有料チャンネルで見てるんだが真魚ちゃんの冬服姿が可愛い
細くてちっちゃいとばかり思ってたら、当時から美尻だったんだね……
投下します。
アンクと比奈でエロなし、やや暗め。
煙草が欲しいな。
アンクがぽつりと呟いたのは、事を終えた彼がベッドの上に身を起こして少ししてからだった。
事後の気怠さを漂わせた彼にその台詞はよく似合って、けれど日頃の彼の嗜好からは程遠いもの
だったから比奈は驚いてアンクを見上げた。
何故かアンクも驚いたような顔をしている。
「アンク。煙草吸うの?」
「……俺じゃない」
忌々しげに顔をしかめ、アンクは自分の胸許を指差す。
「こいつだ」
「嘘ばっかり」
信吾の習慣がそう言わせたのだと言うアンクを比奈は小さく睨んだ。
「お兄ちゃん、煙草なんて吸わないよ」
「おまえが知らないだけだ」
アンクが鼻を鳴らして笑う。
「女と寝た後はいつも吸ってる。一本だけだがな」
アンクの言葉に自分の顔色が変わるのを比奈は自覚した。
喫煙という自分の知らない習慣を兄が持つことと、深い付き合いの女性がいた事実を突きつけられた
ことのどちらに衝撃を受けたのかは、自分でもよく判らない。
「泣かないのか」
アンクは口の端を歪め、比奈の反応を面白そうに見ている。
「泣くわけないでしょ、これくらいで。お兄ちゃんに彼女がいても、そんなの」
当たり前、と言おうとしてその声が震えそうになり比奈は口をつぐんだ。
やはり自分にとって信吾は特別なのだと思い知らされる。
アンクに心を奪われ彼の腕に抱かれていてさえ、信吾を愛し愛された顔も知らない女への
妬ましさに叫び出しそうになる。
信吾の意識がないのをいいことに、彼の肉体を持つアンクと肌を重ねた自分には嫉妬する資格すら
ないと知りながら、息が止まりそうなほど胸が苦しい。
涙をこぼさないようにぎゅっと口唇を噛み締める比奈を、アンクが両腕で抱き上げる。
裸の躯をきつく抱きしめ比奈にくちづけながら、アンクが目を細めて楽しげに笑った。
「男の腕の中で他の男のことを考えるのは、マナー違反じゃないのか?」
思い出させる真似をしておいてそんなことを言う。
比奈はむっとして反射的に言い返した。
「アンクはどうなの。他の人のこと、考えたりしないの」
言葉にしてからあり得ないと思って可笑しくなる。
それこそ想像がつかない。
けれど、アンクが他の誰かと、と考えるのは、信吾に対するのとはまた違う不快感があった。
それもどうしても嫌だ。
「ないな」
アンクが言った。
「俺はおまえだけだ」
何の気負いもなく、さらりと告げられた言葉に比奈は息を飲む。
嘘だろうと否定したり、本当かと確かめる気も起きない。
そんなことをしなくても、アンクが本心からそう言っていると何故か信じられる。
それが彼の真実だと判る。
おまえだけ――
なんて心地のよい言葉だろう。
比奈はアンクの首を抱きしめると、目を閉じてその胸許にそっと寄りかかった。
アンクの言葉がこんなにも深く心にしみるのは、こんなにもあっけなく比奈を掴まえてしまうのは、
彼が人間ではなくグリードだからだろうか。
欲望に忠実な彼の欲求はそれ故に純粋で、ふらふらと迷うことなくまっすぐに比奈を射抜く。
――わたしは、違うのに。
比奈は少し哀しくなった。
自分はアンクのようにはなれない。
ずっと信吾のことが好きだった。
報われることがなくとも、その想いは死ぬまで続くと思っていた。
けれどアンクに恋をしてしまった今、比奈は自分の心すら信じることが出来ない。
心は揺れる。そして変わる。
アンクのことは好きだ。
その想いに嘘はない。
それなのに。
あなただけ――
そう囁く言葉は、きっとくすんで歪むだろう。
わたしが、人間だから。
アンク。ごめんね。
アンクに抱かれながら、比奈は声に出さず詫びる。
グリードのようにひたむきに。
あなたを愛することが出来れば良かった。
「俺はおまえだけだ」とかさらっと言いやがってアンクめGJ
こういう切なく痛いアン比奈は実にいい
アンクはルックス的な意味で咥え煙草が絵になるな
良い台詞だなあ。
「俺はおまえだけだ」
アンクに凄く似合ってる。
甘いアン比奈も大好物だけど、比奈ちゃんがちょっと病んでる系も
大変美味しい。やはり、アン比奈に信吾さんは欠かせない。
投下GJ〜。アンクはあれか、素直クールか
>>655 煙が目にしみる顔がサマになるんじゃないかと思う
ニチアサ的になら、直射日光が眩しくて目を細める顔が似合うと思う
比奈ちゃんはヤンデレ似合いそうだなw
ユニコーン回とかなかなか良かったし
「大好きが大嫌いになっちゃった」は個人的にとてもそそる
アン比奈GJ!
切ないアン比奈好きだな〜苦しいけど萌えるよ……
甘いのもいいよねアン比奈夢が膨らむ
アンクに比奈ちゃんを信吾さんの呪縛から開放してあげる展開希望…
同じ身体だから余計深いなあと一人考えてニヤニヤしてしまう
それにしてもアン比奈ってイイネ!
なごめぐ投下させて頂いた
>>626です。
思いの外いらした同士様が嬉しくて調子に乗り、もう一作書いてしまったので落とさせて下さい。
今回も最終回後のバレ含むエロなしSS。
NGはキバなごめぐ「I DO.」でお願いします。
ビショップとの死闘、満身創痍の勝利。
一度は失いかけた視力を再び取り戻した名護は、青空の会のリーダーである嶋への報告を終えて部屋を出た。
「名護くん」
ドアの向こうで恵が待っていた。過去、何か主張したいとか、苛立ちをぶつけねば気が済まない場面で待ち構えていたことは多々あったが、少なくともこんな甘苦しい気持ちで声をかけたのは初めてだ。
だが期待に反し、名護は彼女を一瞥すると、妙に素っ気なく脇を抜けて行く。
スーツの後ろ姿が遠ざかり、清々しいまでに冷静な行動に目を瞠ったまま、恵はその場で固まってしまった。
――嘘。
いっそ愉快なくらい、一瞬のうちに絶望する自分がいる。
勝利を歓び、不器用に抱き合ったのはほんの少し前のこと。
それこそ数時間しか経っていないのに、そんなものはまやかしだとでも言うように名護は去って行く。躊躇いも振り返りもせずに。
「……。」
考えてみれば、告白をされた訳ではなかった。
互いを認め合えたのだってつい最近だし、それを表す言葉は「尊敬」と「優しい女」だけ。
愛とは程遠い表現だったことに気付くと、彼の気持ちはそういう種類のものではなかったのでは、と思う。
一人勘違いして想いを募らせてしまっただけで、結局ただの仲間同士でしかないのか。
今にも倒れそうなくらいのショックと羞恥に血の気が引いて行く。
あれが愛じゃなかったなんて。まさか。
「恵」
不意の呼びかけに顔を上げると、半身をこちらに向けて佇む名護の優しくはにかんだ表情に心が溶けそうになる。
「何をしている。早く来なさい」
(あぁもう、かっこいいかっこいいかっこいい!)
初めて素直に心の中で賛美すると、愛しさが溢れて止まらなくなった。
弾かれたように足を進めて手を伸ばし、恵はしっかりと彼の腕にしがみつく。
「あたし、おかしくなっちゃったかも」
「何がだ」
頭の上から降って来る声はいつもと変わらないのに、何故かとてもほっとした。
「今までずっと一緒にいたのに、見慣れてる筈のことが全部新しいの。名護くんが変わったのかな?すごいかっこいいし、声とかも優しく感じるし、こんなに素敵だったかなぁって…。あたしだけの勘違いなら恥ずかしいんだけど、でもそれでもいいって言うか、」
「相変わらず、焦るとよく喋るな」
笑われた気がして口を閉ざす。ぎゅう、と更に力を込めて腕を掴んで、抵抗らしきものをしてみたりして。
「ねぇ。…顔、見せて?」
呟き、ゆっくりと見上げようとした恵だが、どうしても胸から上に首を伸ばすことが出来なかった。
錆びた部品のように固まったまま、ネクタイの結び目を凝視して真っ赤になる。
「…ダメ!だめ無理、何か無理!」
くるりと踵を返し、熱く火照る頬を包んで肩を竦めた。
胸の鼓動はこれ以上ない程に速まって呼吸を乱す。
このくらいのことで緊張するなんて、今までの自分では絶対に有り得ない。
どうしてこんなに弱点を晒しているんだろう。これまで平然と顔を覗き込んだり、腕や肩に触れたりしていたのに。過去の自分の方がよっぽど強かったではないか。
「どうした、言ったからにはきちんとしなさい」
背後から言い渡されるが、それが出来たらとっくにしている。一体何処まで無神経なのだ、この男は。
「恵?」
声が近くなる、と言うか耳の真後ろから。待て待て、この状況でどうしてそんなに一気に傍に来るのか。
「めぐみ、」
吐息で囁かれ、ひと際高く跳ね上がった鼓動に震えるように目を瞑った次の瞬間、背中がぬくもりで満たされた。
「な…ごくん、」
「ありがとう。感謝している」
「――。」
もしかするとそれは、感謝ではなく柔らかな拒絶ではないのか。
忽ち不安になって彷徨った黒目がマット敷きの床に落ち、何となく泣きそうになって唇を噛んだ。
「やっぱり…あたし、じゃ…だめ?」
それでも、少しでも可能性を引き寄せたい。恵は必死に言葉を探す。
「迷惑、かな…」
好きでいたら、と続けると、髪に頬を寄せられる感覚があった。
「今更何を言っている。俺は、」
肩に巻き付けられた両腕が胸に回り、更に力が篭って苦しい。
「とっくに迷惑な奴になっている。もうお前に夢中だからな」
「…!」
後頭部に、肩に押し付けられる頬と腕。お世辞にも巧いとは言えないやり方だが、無骨ながらも深い想いを感じさせた。
誰かと想いが通じ合う。初めての体験は大きな歓びで恵を包み込み、微笑みと涙を同時に作り出す。
顎に指が這って上向かされ、僅かに緩んだ隙間から名護を振り仰いだ。
大丈夫、恥ずかしくなんかない。ビルの窓から照らす橙色の夕日は、頬の赤みも隠してくれる筈だから。
「――大好きです」
彼は真っ正直に告げ、溶かし込むように唇を重ねて来た。
(うわ、うわぁ…あたし、名護くんとキスしちゃってる…!)
始めは軽く触れ合い、ほんの少し離して呼吸を整え、角度を変えてまた深く紡ぎ合う。
今まで感じたことのなかった感触を処理出来ずに脳がパンクしかけるが、それを補って余りある好奇心と甘美さがたまらなかった。
目を閉じて受け止めるのが精一杯な恵だが、心に溢れるのは何よりもあたたかな幸せ。
「結婚しよう」
初めてのキス、その直後。
二人は同じタイミングで、同じ想いを形にした。
<終>
甘〜〜〜い!投下GJです!結婚式には呼んでください!
お互いにメロメロすぎるだろ!なんて可愛いんだ…
なごめぐは最高です!!
>>668 うひょう
これ映画?
この二人は密室に閉じ込めてからが輝くと思う
つつましく爆発してほしいわ
素晴らしい名護恵乙であります!
嶋さんになってドアの隙間からニヤニヤ覗きたい。
名護恵GJです!カワイイなー
キバ見てみたくなったわ
初めから見るつもりではあるけどこのカプ的にオススメって何話かな?
名護恵は最初から見ようによってはケンカップル全開なので、
名護さん登場以降は色々とおいしいよ
中盤で名護さんが別のキャラに恋する展開もあるけどw
オススメかぁ…初期なら7話のデートとか9話の定食屋とか
19話、20話の共闘もカッコいいし、お互いを少し認めるっぽい展開に萌える
あとおみくじとか他にもあったけど、何話だったか忘れた
終盤の名護さんが恵を庇って(ネタバレになるから伏せる)から
最終回の結婚式まではもう萌えの宝庫
めぐみんが渡に、「アタシの好みは○○で●●で▽▽で凹凹な信念持って生きてる男」
って力説したあとで渡にあっさり「名護さんじゃないですか」言われてたなぁー。
あれはワロタし萌えたww
おみくじは36話だったか。名護×恵以外にも、キバは
20話あたりから登場人物が増えて恋愛沙汰が急速にこじれてくな
メズールとガメルのほのぼの甘々が読みたい。自分でも考えてるけどどうしてもイチャイチャ→一緒にお昼寝までしか想像出来ん
>>671だけどみなさんありがとう!
ケンカップルがどうして結婚に至ったのか気になるし、実は好みのタイプだったとかなにそれものすごい萌える
早速見始める事にする!
ちなみに本編中ではあまりそんな感じしないけど、公式サイトのキャラ紹介文によると
名護さんも恵のことは好みのタイプらしい
その後の文章に関係は上手くいってないだかなんだか書いてあるけどなw
今日のフォーゼは橘さん出てくるので、久しぶりに橘さん×小夜子さんとか
マイナーどころで橘さん×広瀬さんなんかが読みたいと言ってみる
やっぱサソリは園田先生だったか…
フォーゼをエロく責めるスコーピオンとか妄想した
保健室のベッドで寝てる賢吾に妖しく迫りねっとり口で攻める蠍先生希望
また劇場でもやしが見れるんだね。夏みかんも出ないかな
戦隊とライダーの世界を繋ぎ、200人以上に祝福されての結婚式エンドか
胸熱すぐる
>>681 司会がユウスケで神父役が海東ですね、わかります
園ちゃん校長のこと好きっぽいけどどうなんだろ
校長×園ちゃん
いいかもしれんな
いわゆるオフィスラブですか…
何このちょっとエロい響き…
武道とかよく知らないけど、スコピオさんの蠍子拳?が園ちゃん本人由来の能力なら園ちゃんって足技の達人ってこと…?
普段は健気な若手教員に見せかけて、保健室では蔑んだ目で「落ちこぼれの生徒め…っ!」とか言いながら蠍ライクな足コk(ry
ゴクリ…
特ニューインタビューから
園田先生は天高卒業生
校長は当時の担任
色々妄想できますね
>>688 30半ばくらいじゃない?
仮に園ちゃんが現在24歳か25歳としてダディが博士号取得後
新卒か2年目くらいで園ちゃんの担任になってたらこれくらいになる
690 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/06(火) 16:43:29.77 ID:4l35ckDi
乾巧「胸をもむと大きくなるらしいぜ。
俺には胸がない。だが揉むことはできる!」
変人!
真理がキバの時にはすっかり女性らしい体つきになってたのは、
たっくんが揉みまくったからだというのか!?
萌えた…
>>689 ダディそんなもんか
10歳差なら余裕かな?
>>690 真理はそこそこおっぱいあるのに…
たっくんは巨乳派だったのか
巧と真理って年齢的にやっぱり初めて同士だろうか。
初キスのときは歯がぶつかって痛かったり、初めての合体のときは入れる場所間違えて
「そこ違うってば!」「あー?!もうわかんねーよ!」なんてやり取りがあったんだろうか。
うむ。萌えた。
恋をすると(いちゃいちゃすると)キレイになるっていうしな
是非たっくんと真理は本編終了後もしくは劇場版後で思う存分いちゃいちゃして 欲しい
ここはほんとに思い出したようにたくまりの流れになるな。
いいぞもっとやれ。
この流れは草加さんに監視されています。
まだそういう関係になる前にさ、真理の細い手足だけ見て貧乳と判断して、
いつもの口喧嘩でついたっくんの口が滑ってこういう流れになる
巧「うるっせーな!このド貧乳!!」
真理「は…はぁああ?!誰が貧乳よ誰が!見たこともない癖に!」
巧「見るまでもねーよ!そもそも色気ってもんがねぇだろお前は!」
真理「何よ巧だってガリガリの癖に!男ならもっと筋肉つけなさいよ!!」
そんでいざそういう関係になって、細いのに割と胸はある真理と
痩せてるけど戦ってきただけあって一応それなりに逞しい巧が、
お互いの予想外の身体つき見てドキドキするという展開を希望
>>686 テレ朝公式の予告あらすじ読んでたら、なにやら来週弦ちゃんが園ちゃん先生に
なんかイケナイことされちゃいそうな雰囲気が濃厚な文面なんだけど、残念ながら保健室ではなく資料室みたいね…
>>697 そのまま胸をたっくんに貪られて滅茶苦茶になる真理
そのまま胸を(精神的に)貪られて滅茶苦茶になる草加さん…
>>699 うん、やっぱり草加は報われない方がいいな
>>697 その後巧真理書き込んだ人の家に草加が行くのか…
流れぶった切って、賢吾×ユウキss投下します。
エロなし。12話直後。ユウキ視点。
当初からユウキにはデレててたけど、12話で皆にはデレたのにユウキに対しては頑張ってツンして結局できない賢吾と賢吾に恋してると気づいたユウキの話。
NGワードは『Cosmic Love』でお願いします。
―――私…賢吾君に避けられてる…?
昨日―ピクシス・ゾディアーツを倒し、月に取り残された賢吾を無事に救出した日―から、何となく賢吾に距離を置かれている、とユウキは感じていた。
賢吾を救出した昨日、ひとしきり皆と一緒に月面から地球を眺めた後、ユウキは帰りにJAXAへ行こうと賢吾を誘ったが、断られてしまった。賢吾に断られることなど滅多にないから、残念、とユウキは一言云ってラビットハッチを後にした。――それが最初に感じた不安。
そして今日。登校も別々―毎朝いっつも一緒に登校してたのに―だった(賢吾はユウキよりも早く登校していたようだ)し、教室にも顔を出さないし、ユウキの抱いた不安は膨らんでいった。
放課後、仮面ライダー部には賢吾は来ていたので、ホッとした。
「賢吾君…良かった。朝、登校するときもいつもの時間のいつもの道で逢わなかったし、
今日の授業もひとつも出ないから、心配してたんだよ。ずっと保健室にいたの?」
「……まぁな」
それだけ云うと賢吾はユウキに背を向けた。
やっぱりだ。――ユウキは思った。
何だか賢吾が素っ気ない。
もともと賢吾は愛想がある方ではないが、それでも自分には時々だけれど笑顔を見せてくれた。
JAXAだって行くときは大抵付き合ってくれたし、ラビットハッチに皆がいたって目が合えば笑い返してくれた。
なのに…
―――私のこと怒ってるのかな…
―――賢吾君が月に取り残された原因を作ったのは、私だから。
ラビットハッチの存在を教師に知られないようにと、大杉をロッカーから遠ざける為、
そのロッカーは呪われているから廃棄処分するよう園田に頼まれたとユウキは誤魔化したが、
その結果、ロッカーが行方不明となり、賢吾にとても恐い思いをさせてしまった。
隼のようにスマートな誤魔化し方をしていれば、こんな大事(おおごと)にならなかっただろう。
今回の件はユウキの咄嗟の判断が誤っていたから起きてしまった緊急事態であり、
自分の所為で彼の命を危険に晒してしまった――彼は決して身体が強くないということを知っていたのに。
だから賢吾は怒っているのだろうとユウキは思った。
―――謝らなきゃ。
本日の仮面ライダー部では賢吾の無事の帰還と部の正式スタートを祝してパーティーを開いていたが、
それもそろそろお開きとなり、皆が帰っていくという中、
スイッチの調整をもう少ししておくと賢吾が云うので、ユウキは残った。
賢吾と話をする絶好の機会だ。
賢吾が部室の奥の方へ行ったのを見計らって、ユウキも続いた。
シュッ
ドアの開く音に、奥の部屋で作業をしていた賢吾は
「パーティーは終わったんじゃなかったのか?」
そう云って、後ろを向いた。
「!…ゆ、ユウキ…」
「賢吾君、…ごめんなさい」
「…何がだ?」
やはり賢吾の声はいつもより固い。――ユウキは哀しくなった。
せっかく友達になれたのに。せっかく仲良くなれたのに。せっかく――
…賢吾君が、好きだって、気づいたのに…
月に取り残された賢吾を救出すべく奔走する中、賢吾のことを思うと必死になる自分がいて、
ユウキは彼への想いを自覚した。
賢吾に出逢ったのは去年の夏だ。
尊敬する歌星博士の息子が自分と同じ天ノ川学園にいると知って、ユウキは彼に逢いに行った。
そしてふたりはラビットハッチに辿り着いた。
そこで恐ろしい事実を知った賢吾は、はっきりとこう云った。
「俺は、父さんの意志を継いで、それを止める。人々を守る……このフォーゼシステムを使って」
「私も手伝う」
反射的に、ユウキは口にした。
それからずっとユウキは賢吾を見てきた。
アストロスイッチの性能調査と調整、パワーダイザーの稼働実験を地道に行う賢吾を見てきた。
しかし、賢吾は体を使って闘うという適性を持ってはいなかった。
生まれつき病弱なんだと自嘲する横顔に、それでもひとりで父親が残した全てを背負うと決めた覚悟に、
ユウキは目眩がした。
手伝うと云ったものの、自分ができることなど高が知れていて…
私ひとりじゃ、賢吾君を助けることはできないよ……。
――無理をする彼の後ろ姿を、ユウキは複雑な思いで見ていた。
だから、弦太朗が学園に現れたとき、ユウキは安堵した。
弦ちゃんなら、きっとフォーゼを使える。
これで今まで以上に賢吾君の力になれる。
弦太朗には何でも云えた。再会してから、何か困ったことがあればまず、弦太朗に相談した。
幼馴染は、お節介だけど、真っ直ぐで友達思いで、頼りになった。
だけど。今回は…云えなかった。賢吾が月に取り残されてしまって、どうしたらいいかわからなくなって…
賢吾君を助けてって、弦ちゃん何とかしてって、――ユウキには云えなかった。
それは、彼を(結果的に)窮地に追いやったのが自分だということもあるだろう。
私が何とかしなくちゃ。――そんな思いがあったのかもしれない。
けれどそれだけじゃない。
「私…、私……もう…何も出来ない」
恐かった。彼を失うことが。
賢吾君を助けたいと思ってた。
全部ひとりで抱え込んで、どこか生き急ぐような賢吾君を支えたいと思う。
でも、自分は――彼を、彼の命を、危険に晒してしまった。
皆の連携で、彼は今も生きているけれど、でも…、
だから――
「…ごめんなさい」
今のユウキにはそれ以外云える言葉がない。
「ごめんなさい」
「だから…先刻から何を謝っている?」
「…っ、賢吾君…に、恐い、…思いをさせた、からっ…」
「…恐い思い?…それは…――君だろ?!」
「?!!」
「恐い思いをしたのは君じゃないかっ?!!」
え??
まるで見当のつかないユウキは、戸惑って賢吾に訊いた。
「いったい何のこと?」
「……牧瀬にロッカーを探させるために、
俺たちと縁を切ってあいつのものになるっていう条件を受け入れたんだろう?」
如月から聞いた、と賢吾は云った。
「…う、うん」
頷いた途端、ユウキは賢吾に肩を掴まれた。
「まったく君は何を考えてるんだ?!」
賢吾に怒鳴られて、ユウキは、ごめん、と呟く。
「謝ることじゃない!君自身のことだぞ!
前から云っているだろ?君は女の子なんだ!少しはそのことを自覚しろ!」
「…はい」
ふぅ…と溜息を吐いて、賢吾はユウキに尋ねた。
「何故、牧瀬の条件を飲んだ?」
「賢吾君を助けたかったから…」
「それでOKしたのか…」
「それで、って…いけないの?!」
苛立ち混じりに云う賢吾に、ユウキも思わず語気が強くなってしまう。
「だって、賢吾君は…私の、大切な…“友達”だもん…」
敢えて“友達”を強調する。…本当はそれだけじゃないけれど。
―――そうだ、友達だ。賢吾君が私をどう思っていようと、
賢吾君は私にとって大切な、大切な…人…
「友達、か…」
そう呟くと賢吾は、友達の為なら何でもするのか、と云った。
「うん」
ユウキはきっぱりと即答した。
すると突然、壁に押し付けられた。
「賢吾、君…??」
「牧瀬に…っ、こういうことをされても、…友達の為なら構わないのかっ?!」
「……厭、だよ…」
震える声でユウキは答えた。
「ホントは厭だよ。…でも、賢吾君を助けるにはそれしか思いつかなかったの!
私はっ…賢吾君を助けたかったの…!」
私が、助けたかった。この手で、自分の力で、私が貴方を助けたかった。
「それはいけないこと…?」
迷惑だった?私は役に立たない?
「…賢吾君がどう思ってるか私にはわからないけど」
でもね、と云って、ユウキは賢吾を真っ直ぐ見た。
「私は賢吾君が無事なら――」
どうなってもいい、という言葉は、賢吾の「止めろ」という声で制された。
彼の腕から解放されたユウキは彼の顔を窺った。
「俺は耐えられない」
静かだが強く、賢吾は云った。
「ユウキが辛い思いをするのは…俺は――厭だ」
「…賢吾君…」
「君は云ったな、俺が友達だから助けたかったと。
君はそれで構わないのかもしれないが、助けられた方の身にもなってくれ。
俺の所為で君が恐い思いをするなんて…――俺は一生自分を赦せない。
ユウキ…ただの友達の為に自分を犠牲にするな」
「ただの友達、なんかじゃない…」
「何?」
「賢吾君は…私の、大切な“友達”だよ」
「大切な…?」
「うん。大切…なんだよ。私にとって賢吾君は」
「大切だろうとなんだろうと、こんな真似もう二度とするな」
「…ごめん。迷惑、だよね…?」
「誰も迷惑だなんて云っていない」
「だって…っ!今回の件は、私が先生への誤魔化し方が悪かったからこうなった訳で、
なのにっ私には何もできなくて…、結局ゾディアーツを倒したのは弦ちゃんと大文字先輩だし、
ロッカーを見つけてくれたのは友子ちゃんだし…。私は何もできなくて、
賢吾君の為にってしたことも賢吾君の重荷にしかなってなくて…私、私……!!」
泣き出したユウキに
「落ち着け、ユウキ。…俺が悪かった。云いすぎた」
我に返った賢吾は謝った。
こっちこそ取り乱しちゃってごめんね、とユウキは云った。
「…あーあ。…何してるんだろ、私。賢吾君を困らせるつもりなかったのに。
…大好きだから護りたかっただけなのに…」
つい口をついて出てしまった。
「な…ユウキ、今、何を…?!」
え?え?今の、もしかして賢吾君に聴こえてた?!
「ち、違うの。深い意味はない、んだよ!うん!」
苦しい誤魔化しだ。
「本当に何でもないから!気に―
しないで!という言葉は続かなかった。
ユウキは賢吾に抱き締められていた。
「……厭なら…突き飛ばせ」
耳元で云われた。
ユウキは、恐る恐る賢吾の背中に手を回した。
「!…っユウキ」
賢吾に顔を覗き込まれる。いいのか?彼の瞳(め)がそう尋ねた。
うん、と小さくユウキが云うと、賢吾の顔がゆっくり近づいてきた。
あぁそっかと思った。
―――キス、されるんだ…
ユウキは瞳(ひとみ)を閉じた。
しばらくして、唇に温かな感触。
瞳(め)を開けると、間近に賢吾の真剣な顔があって。
「…キスしちゃったね」
おどけたように云えば、すまない、と返ってきた。
「謝らないで。私、嬉しかったから。賢吾君も私と同じ気持ちなんだってわかったから」
にっこりユウキが微笑むと、賢吾は、あぁ、と云って
「好きだユウキ」
と笑った。
以上です。
嫉妬に駆られて無理矢理…なエロ展開は、賢吾の理性とユウキを大事にしたいって気持ちと体力を考えると自分にはハードルが高かった…
>>701GJです!甘酸っぱいわぁ〜ほのぼの萌えた
>>701 賢ユウキターーーーー! GJ! キスではにかむ二人可愛いすぎる
>>701 乙!
ちくしょー青春しやがって
若いっていいなぁ…
ところでもうクリスマスか…
オーズ組フォーゼ組はどんなクリスマスを過ごすのかな
>>715 映司は一人だろうけど仮面ライダー部はラビットハッチでクリスマスパーティーとかはやりそうだな
>>701 GJ!萌えたぎった
エロありの進展を期待してしまう
今日からの映画も弦ちゃんの恋愛要素もあるし
リア充爆発し…いやもっとやってください
映画見てきた
ネタバレしたくてしょうがない…
このスレのお前ら全員幸せになれる事間違いなしだったわ
こちらも見てきたぜ
最高でした
それだけ聞けば十分だ。絶対見に行こう!
カップリング要素も満載なんだろうな
来週中に観に行く予定だが映画ネタバレって封切り2週間後だっけ
>>724 前回、前々回はバレ注意宣言+可能な限りストーリーバレ禁止で萌え所だけバラしてた人何人か居たな
見てキタ-(゚∀゚)-!
エロパロ的にも普通の意味でもシリーズ最強クラスの完成度…ッ!!
定番カプほぼ全員に見せ場あって悶え死ぬかと思った
てか
>>725のルールに従って要点語っても構わないかい?
園ちゃん先生は校長からどんな再教育を受けるんだろう…
>>726 まだ待ってくれ
見てきた人増えてからでも遅くはない
>>727 校長とサソリ先生のイケナイ関係…
園ちゃんは理事長に身体も捧げてるんだろうな、
理事長はもう園ちゃんの身体に飽きたから校長に与えたんだろ
再教育って言葉がめっちゃエロかったなww
校長先生の能力、幻覚見せることができるっぽいから
ぜひ色々とエロい方向で活用していただきたいw
映画行って来た。
*カプネタばれ有
オーズチーム、特にアン比奈美味し過ぎた。
夏の手繋ぎを遥かに凌駕したw
何か凄い希望の持てる内容で良かった。
映画バレ(内容はほぼありません)
正直DVDまで買わなくていいかなと思ってましたが購入決定
アン比奈者には最高のプレゼントでした
ありがたやありがたや
信吾の日記の最後を投下します。
前のSSでタイトルのピリオド位置を間違えちゃってたし、
また何かミスあるかもしれんが、もうこれ以上の羞恥プレイはないぜよ。
ご注意
*書いた人間の年代が分かってしまう、自爆パロ。
*伏字多すぎて読むのが面倒な人はスルーして。
*いくつか大嘘が書いてありますが、気にせぬよう。
△月6日
仕事中に伊達さんからメール。なんと、今日の昼に映司くんが帰ってきた!らしい!
今日はクスクシエ屋根裏に泊まるそう。
比奈も同じ頃にメール寄越してきて、後藤さん、白石さん…と「帰ってきたって!」と続く。
皆楽しみにしていたんだね。オレも本当に久しぶりで嬉しい!
明日のパーティも皆参加してくれるらしいし。良かった。
しかも次の日はお休みで嬉しい!!気にせず飲めるぞー!
そういえば白石さんが「うちカラオケ入れたのよ」って言ってたなあ。お店が貸切の時に盛り上がるらしい。
多国籍料理楽しみだ。鶏の丸焼き食べたい。
△月7日
仕事を早々に切り上げる事が出来たので、スタートから一緒に参加する事が出来た。
映司くんは何となくベドウィン族っぽくなって帰ってきた。砂漠に居すぎたんじゃない?
…で事件が発生!いや、事件っていっても、オレにとって事件なわけで、他人にとっては些細なことかもしれないが。
まあ、色々あったから記録しておく。
珍しく長いぞ今日の日記は。
そうだな「ゲット アロング ツギャザー事件」と呼ぶか。
クスクシエでだいぶ酔っ払った頃、カラオケ大会が始まった。
カラオケ選曲ってのは…特にジェネレーション多彩の場合は空気を読むのが大切だ。
伊達さん、知世子さんはオレと同じ世代でもOK…映司君たちは…ふ、90年代後半からならイケルか?
…と、伊達さんからのターンで始まる。
「ちょっと早いけどー」と言いつつ、おお!△ー娘ですか!×○マシーンですか!確かに忘年会イメージありますね!
でもナイスです!
後藤さんも「その選曲流石です…伊達さん…!」と唇をひそかに噛んでる。
「次ー!」と知世子さんが映司くんにマイクをパスする。おお、本日の主役。
ーーーーって、歌上手い!すげー上手い!曲知らんけど上手い!
…そういえば、オレはここ1年のヒットチャートまるっきり知らん!(寝てたし)
うっとりとする女性陣の中、少し焦り始める。
エリカ様は女性ヴォーカルの懐かしい系を歌ってくれた。次に後藤さんがテレながら…うん予想外だ。
突然デュエット曲ですか!
男職場に長く居ると、こういうことやっちまうんだよね…とマイクを受け取るエリカ様に同情の眼差しを送る。
でも何?この二人の雰囲気ってやつ…後藤さんリア充丸出しじゃないですか。
△ンリー○ャップリイーン♪とか二人で仲良く…。
何気にデレてますね、エリカ様。
「次ー!」と知世子さんが「わたしv」と、天○越え…ああっ、この曲知ってます…!
一通り雰囲気を確認しつつ、ウーロンハイを一気飲みしてトイレに立つ。
現在の状況を確認する。
伊達さん:盛り上げ隊長
知世子さん:しっとり系
映司くん:トレンド系
後藤さん&エリカ様:勝手に世界に入ってろ系
比奈は…そうだ、比奈は何を歌う???と思っていると、
アンクが「信吾、早く入れないと次はお前のターンだぞ!」と後ろから小突く。
ハイハイ、分かってますよって…。ふっ、落ち着けオレ。
ここは盛り上げ役に徹し、かつ大人の貫禄を見せなくては…!
と、「比奈ちゃーん!GO!」と伊達さんの掛け声が…!
「ふっ、ミーハーめ。A○Bか、信吾、大人の選曲を見せてやれ!」と煽られ、ますます焦るオレ…。
「信吾、早くしろ」
「うーん…昭和平成かぶってそして映司くんと比奈も乗れそうな…」
ブツブツつぶやいていると、早く決めろ!と頭上から一撃を喰らう。
…ってちょっとぼんやりした。
気が付くと、二度目のターンになってる。トイレに長居してしまったな。やれやれ。
場は伊達さんのいいじゃん!すげーじゃんとかいう曲のノリの良さに盛り上がってる〜!
次の人、たぶん歌いにくい…。
「信吾さーん!次ですよ!」「わー!」「何入れたんですか?」
え?入れてない。オレやってないよ?
「泉信吾さん、マイウェイどうぞ!」
このときほど驚愕したことが人生の中であっただろうか!
知世子さんだけが、Def△echじゃなくってフ○ンク・シナ△ラとか布○明が歌う方じゃなーい、と(なぜか)悦んでる。
こ、これはオレが定年退職するときに歌うと決めた曲!い、いつの間にか入ってる〜!
「…渋いねえ」と伊達さんが一言。
そうだ、これはオレの上司、M沢さんが退職するときに歌ってたんだ。
あんな最後を迎えられたらと感動したんだ。
思い出して静かにマイクを握り締めて立つ。
「泉、マイウェイ歌います!」
・・・
はー…何、この歌い終わった後のこの微妙な…アトモスフィア、いや空気!
変な汗が出てきたのでまたトイレへ。
掴みはオッケーだ!信吾、とバシバシ背中を叩く右腕。
アンク、やめてくれよ…勝手に選曲するの。
チクショウ!場をちょっと静かにさせてしまったじゃないか。
信吾さんの選曲だから、って皆気遣ってツッコミすらしなかったぞ。
なんだか、本当に退職してしまいそうな気分になってきたし。
多少のアルコールと汗を排出させてから、再び席についてウーロンハイをいただく。
カラオケ大会はス○ッツ、△ザン、(唐突に)AB○A、冬縛りでホワイト…(SP○○D)とか、白い…(サ△ン)たちとか、ホワイト…(Cr△am)とか、白い歌が続いてた。
「次、信吾さん」と知世子さんがまたマイクを渡す。
またまたイントロで驚愕!
え!?こ、この曲はっ!
未来のオレが一つの大きなヤマを終えたときに、部下をねぎらうために歌うと予定している曲!
部下の一人が負傷とかしてても頑張って事件を解決!「お前たちに捧げる」とか言って、
すすり泣く部下達の前で熱唱する予定の曲だああっ!
ってなんで今?冬縛り?イヤ関係ないし…何、この微妙なふいんき!いや雰囲気!みゆきさんっ!
しかし、つい放映エピを思い出して胸が熱くなってしまったオレは思わずマイクを握って声を張り上げた。
「泉信吾、地○の星、歌いますっ!」
・・・
はー、再び変な汗が出てきたのでトイレへ。
アンクが「信吾、やったな!次は女もメロメロだ!すぐに出番だ!」って…君!何を勝手に入れてるの??
「秘密だ。絶対にオッケーだから安心しろ!」と自信たっぷりに言う。
何気に席に戻りづらく、カウンターのスツールに腰掛けてウーロンハイをまた一気飲みする。酔わずにやってられっか。
「映司くん!シャウタシャウタ!」と後藤さんが叫んでる。
なんですか?シャウタ、ああシャウトする歌をシャ歌って言うんですね。と、映司くんが、みかーん!と叫びだす。
ちっ、オールマイティかよコイツ…。
エリカ様と後藤さんが男と女の何とかをデュエットする。どうなってんだ、この二人、もう勝手にしてくれ。
大盛り上がりの中、よし次はコイツだ!と伊達さんがアニソンを歌い始める。
…あーやっぱり何歌っても上手だなーと思ってると、
「はーい、次、信吾さんですよー!」かなり酔っ払っている知世子さんがマイクを渡してくる。
ええ?またオレ?うっ…こ、このイントロは!!
伊達ガッ○ャマンの歌の次にこの曲?!アンク、君はオレの一体どういう記憶を検索したわけ?
この曲はなあ、オレが未来の彼女にプロポーズする時に歌うって決めた曲だあっ!
いつも激務で滅多に会えない二人が苦難を乗り越えてやっと一緒になろうって決心して、それから同僚達の前でプロポーズするんだ!
お前ら、オレの彼女に求婚するから、手を貸してくれって!
で未来の嫁さんを前に婚約指輪を上着のポケットに隠しつつ、万感の想いを込めて歌う予定の曲!
結婚してくれ、とひざまずくオレ!「信吾、ありがとうv」と瞳を潤ませて微笑む未来の彼女!
拍手する同僚!
一瞬妄想しつつ、正気に戻って場を見渡す。
興味深々の顔で見つめている映司くん。ワクワクしているエリカ様。きょとんとしている比奈。知世子さんがムフフと笑ってる。
誰に向かって?と疑問系の顔の伊達さん。オレもこれ使いたい!って思ってそうな後藤さん。
…この面子の中でオレに歌えと…これ一体どういう羞恥プレイ?!
もう絶叫してやる。
「泉信吾、げ、get a○ong tog△ther 歌いますっ!」
あー未来の彼女か、歌いたいよ。うん。
でも目の前にいる後藤さんとエリカ様を見て、別の意味で泣きたくなってきた。
最後のフレーズの声が震えたのは、きっと涙が溢れそうになったのを抑えるためだったと思う。
アンクー!君、絶対楽しんでるだろッ!このエロ右腕、変態!オマケに高度なドSッ!
△月8日 日を跨いだので、続けて記す。
カウンターで落ち込んでいると、さらにエリカ様の質問攻めに凹む。
「遠距離の彼女でもいるんですか?彼女の前で歌ってあげてくださいよー最後のforeverの所、ステキでしたv」
はい…いたら歌いますよ…でも、今は募集中なんです…。
白石さんが「信吾さんカッコイイからもてそうなのに、彼女いないのーへえー」とさらに追い討ちをかける。
アンクが横で「高校の時もホモ疑惑が湧く位だったからな!」と余計なことを呟く。
…日付が替わっても比奈が居るのに気が付かなかった。そうだ、早く家に連れて帰らねば。
と思ってると比奈が急に俯き泣き出した!側で後藤さんと映司くんがオロオロしてる…?
ォオオイ!オレの妹泣かした奴、どっちだぁ!と叫ぼうと席を立つ。
「イヤ、泣かしてないですよ。お兄さんに彼女がいるかもって言ったら、泣いちゃって…」と慌てた映司くん。
「よし、比奈ちゃん、お返しにコレだ!アンサーソングだ!GO!」
と伊達さんがまた勝手に何かカラオケに入れる。比奈、涙浮かべながら歌わなくても…。
と、にわかに盛り上がる一同。
「Can y○u cele△rate歌いますっ!」
比奈ちゃんコールの中、オレはじーんときてしまった。
必死に頑張れ比奈ちゃん!と応援する映司くんを見てなぜか目頭が熱くなる。
「おい、し、信吾…?!」アンクが焦ったように様子を伺ってくる。
比奈、お前も大人になって、いつか、いつか…いい男と結婚するんだろうな…。
バージンロードを歩くオレと純白のドレスの比奈。
立ち止まる先に待つ男。
白い手袋をはめた比奈の腕を取り、男に最愛の妹をそっと託す。
ふーたりきーりだーねーこんやからはー♪
ぶわっと涙腺が崩壊し、カウンターに突っ伏す。
「比奈、比奈ァ!オレを置いて嫁に…お嫁になんていっちゃやだあ!!」
「前回の二の舞だな…」「やだ、泉さん、また…」「泣き上戸でしたよね」と色々呟くのが聞こえる。
意識があったのではっきりした。そうか、オレは相当なシスコンなんだな。
シスコンで、泣き上戸。最悪だ。
ハンカチで涙を拭きながら、アンクに代わってもらう。
アンクが憑依してくれれば、こんな醜態から救ってくれるだろうと思った。
「…バカか。お前」
そうだよ、オレは相当なシスコンだよ。バカだよ。
両親亡くしてから、比奈を守るのに躍起になってた時期もあったしな。
「見ろよ、信吾」
アンクが視線を比奈と、映司くんへ向ける。
映司くんが比奈を必死に慰めている。よしよしって頭を撫でてやってる。
旅を終えて帰ってきた映司くんはまた一通り逞しくなってきた気がする。
彼はイイ男だよ、知ってる、知ってるよ…。
「お似合いだろ、アイツら。お前が心配しなくても比奈はちゃんとしっかりした男を選ぶんだ。お前もさっさと妹離れしろ」
何か、説教されてる?オレ?と感じていると、
アンクの視線が映司くんへ向ける比奈の笑顔にフォーカスされて、突然ズキーンと胸が痛んだ。
この覚えのある胸の痛み…切なさっていう言葉がしっくりくるな。
目を二人から逸らしたアンク(オレ)が、残ったウーロンハイを飲み干す。
アンク、キミって、もしかして比奈に惚れてんのか。と言うと、「バカか」と一言で返される。
バカはそっちだろう、二人くっつけてカウンターで涙酒ってグリードらしくないぜ。
「ハッ、オレも成仏ってやつをしたいんでな」と静かに言う。
本当にバカだなあ。何かまた泣けてきた。酒のせいじゃないぞ。
君が映司くんを帰国させたのかい?
「あれも相当なバカだからな。鈍感だし。でも、きっとこれから始まる」
珍しくアンクが饒舌になって話してくれた。何だか、少し嬉しくなった。
そうか、今日は「比奈」が巣立つことを願って乾杯ってことか。寂しくもあるけど。
「まあそういう事になるな」
アンクが無言でちょっと比奈を見つめる。比奈がにっこりと笑ってくれる。
お兄ちゃん、と唇がそう形作る。
アンクのままで、比奈に初めて微笑を返す。たぶん物凄く優しい顔をしていたと思う。
今までなかった静かな行動に驚くオレに彼は再び呟いた。「オレたちにとっては」
カラン、と氷を鳴らして一呼吸置いてからテレたように
「美しい友情の始まりとやらだな…」
ああ、それ、オレの記憶だね。昔の映画のセリフだ。何だっけ?
…そこからその日の記憶が酷くぼんやりしている。
誰かに自宅まで送ってもらった後…酒が入った後のアレで、妙にすっきりとして目が覚めた。
やっぱりアンクは居なくなってた。
成仏したのかな。突然のさよならだった。もっと話をしたかったのに。
いろいろ。
△月10日
比奈はアンクにうっすら気が付いていたと言う。確信が得られなかったけど、何となく分かってたって。
映司くんも知ってたと言う。何でも旅の最中に何回か気配があったとか。
しつこく彼のことを尋ねられたが、あいまいに返事をしておいた。
彼が実は結構オレと行動を一緒にしていて、時々憑依されたりなんかしてて、
最近二人のキューピッドになったなんて…うん、言えるわけがない。
二人は懐かしい目をして、アンクに会いたいね、なんて話す。
ちくしょう、また泣きそうだ。
△月11日
仕事帰りに何となくアイスを箱で買ってしまった。
寒いけど甘いものが欲しくなった。アンクを思い出したからかもしれない。
きっと彼は満足しきって成仏しただろう…きっと。
オレも君に会いたいな…とぼんやり思っていると、深夜帰宅した後のオレの部屋から、
パタパタとキーボードを叩く音がする?
「信吾、まい△ちゃんの画像なんか消しておけよ、本当にロリコンだと思われるぞ」
キーボードを打つ右腕の姿に、涙腺が緩んで…いや参った!
「お前が早くカノジョ見つけないと成仏できないんだよなァ…」
「エロい人アリガトウ、なんてレスされて喜んでるんじゃない!」
「お、そのアイス寄越せ!」
ああ、アイス全部やるよ、5本とも食べていいよ。
アンク、おかえり。
そして、ありがとう!
<終>
スレ住人の方々、
明日から本格的に忘年会ウィークが始まるけど、胃を壊さずに頑張ってください。
映画のネタバレ:
信吾出てこねえeeee!
選曲wwwwwwwがwwwwwwwww
しかもま●いんちゃんwwwwwwwwww
おまわりさん、このおまわりさんです!
GJ!
乙乙。 楽しかったよ
GJ!完走乙いいコンビで面白かった!www
映画良かった、カプ好きにはフォーゼもオーズもニヤニヤ止まらない仕様です
6レスお借りします。映比奈←アンクで捏造後日談。長々の割にエロなし。NGはRED CUPID
――――――――
…ぇぃ…じ…おき…ろ…
異国の地の木賃宿の一室で眠る映司を呼ぶ声がする。
こんな辺境の地で日本語の聞こえてくる訳もない、
夢だ、と再び深い眠りに落ちようとした時に、呼び声はさらに大きくなった。
「おい!映司!目え覚ませ!」
聞き覚えのある不機嫌そうなその声に映司は跳ね起きた。
「…アンク!?」
(居るわけないよな、だってアンクは)
とポケットの中のパンツに包んだメダルの欠片を確かめるように探った、その時。
「ぅぉ熱っつっ!」
何かが燃えるように熱を発している。映司はポケットからパンツを引きずり出し、思わず壁に叩きつけた。
「…痛ってえ…この馬鹿、丁寧に扱え!」
「パンツが!喋った!」
部屋の隅に転がったパンツを恐る恐るつまみ上げると、
焼け焦げた穴が開いたパンツから、熔けた鉄のように熱と赤い光を放つ欠片が転がり落ちた。
「あーー!!俺の!明日が!」
「そっちかよ!相変わらずのパンツ馬鹿だな!」
「えっ!?ええ!アンクなの?えええー!」
「お前…喋れるなら何で今まで」
ようやく熱のひいた欠片をベッドの上に起き、その横に腰掛けると、「アンク」に映司は問い掛けた。
「まぁ…もともと眠ってたようなもんだったんだが…ウヴァの奴がメダル一枚でしぶとく生き残ってた記憶が浮かんできてな」
懐かしい相変わらずの憎まれ口。
「粉々の意識をかき集めてみたが、今の今までかかってこれが精一杯だ。あれは単細胞の虫頭だから出来た芸当だな」
「そっか…でもどうして…お前満足したって…あ!アイスか!でも日本と違ってこの国じゃなかなか…」
欠片がはあ、と心底呆れた様子で深々と溜息をついた。
「…俺の欲じゃない」
きょとんとした顔をしている映司に欠片はぼそりと呟いた。
「お前と…あいつ…の、ことだ」
日本を発つ前日、クスクシエで繰り広げられた宴の夜を映司は思い出していた。
主役である映司を差し置き、伊達や知世子を中心に、
いつもなら冷静なはずの後藤や里中、果ては信吾までもがすっかり羽目を外した狂宴が繰り広げられる中、
映司はそっと席を外し、アンクと二人過ごした屋根裏部屋に向かい、揺り椅子にぼんやり腰掛けていた。
今はもういない赤いソファの主に思いを馳せていると、遠慮がちにドアをノックする音が聞こえた。
「あ…どうぞ」
映司が応えると、ドアを開け入ってきたのは金魚鉢程の大きな器に入ったパフェを抱えた比奈だった。
「…アンクに、これ、ね」
比奈は微笑んで器を掲げ、テーブルの上に特大パフェを置いた。
映司は器の側にそっと割れた赤いメダルを並べる。
「アンク、喜んでくれるかな…」
比奈の声が詰まり、両の瞳から忽ち涙がこぼれ落ちる。
「比奈ちゃん」
椅子を下り、映司は涙を抑える比奈の手をとった。
「大丈夫、きっと喜んでるよ、なんならアイスに埋め込んでやればいいよ、ねっ」
「ふふ…そうだね」
明るくおどけてみせる映司の優しさに、比奈は涙を拭い、くすりと笑ったのち、映司の目を見据えて言った。
「映司くん…私、本当はね」
「…ん?」
比奈の真っ直ぐな瞳が映司に向けられる。握った手にやや力が込められる。
「…比奈、ちゃん?」
「本当は、映司くんに…」
続く言葉は階段をどかどかと駆け上がる足音に掻き消された。
「おい火野!こんな所に居やがったか!飲むぞ!むしろ浴びる!いや浸かるぞ!」
「そうよ〜映司くん!今夜は飲むのよ!踊るのよ!おほほほ〜」
「映司くん!比奈はまだ未成年なんだぞ!こんな所で二人きりで何をっ」
茫然とする比奈をよそに、伊達と知世子と信吾はあっさり映司を担ぎ上げ、あっという間に映司を階下に運び去った。
階下から聞こえる嬌声に時折映司の悲鳴が混じる。
比奈はふっと息を吐き、テーブルの側に膝をつき、割れたメダルをそっと手に包み呟いた。
「…本当は行かないで欲しい、なんて言えないよね、アンク」
パフェの器から流れ落ちた露と、比奈の零す涙がテーブルの上で混じり合った。
「あいつの気持ちに気づいてなかったとは言わせないぞ、とにかく一度戻って顔を見せてやれ」
映司は唐突に比奈の事を持ち出され、激しく赤面した。
「…いや、それは俺だって比奈ちゃんのことは…でも俺と一緒にいたらむしろ彼女の迷惑に」
「…おい映司、手を貸せ」
「…こう?」
と欠片を手の平に乗せると、欠片がぴょんと跳ねて映司の瞼を掠めた。
「痛って…なにするんだよアンク!」
涙目で訴える映司を尻目にアンクはもうひとつ跳ねてベッドに戻った。
「自分の欲をおざなりにしてグリードになりかけたくせにまだ懲りてないようだな」
欠片が吐き捨てる。
「…壮大な夢も結構だがな、何故生き物として一番単純で根本の欲を満たさない?
好き合ってる男と女がつがいにならないなんざ、不自然なんだよ」
「アンク…でも、」
欠片はひとつ息を吐いた。
「こうしてるのも結構疲れる…言いたかったのはそれだけだ、またしばらく眠る」
みるみる輝きが失われていく欠片を引き戻すように映司は叫んだ。
「アンク!おいアンク!行くなよ!…っていうかむしろお前の方こそ比奈ちゃんのこと」
「…ああ?」
「好きだったんだろ!知ってんだぞ!世界を確かに感じられるため、ってつまりはそういう欲望を」
その言葉に、欠片はかあっと真っ赤になり、映司のズボンの裾から尻に滑り込んできた。
「うあっち!熱っ、熱いって!」
「うるせえ!お前のパンツに包まれて揺られてんのがもう我慢ならないだけだ!これも燃やしてやる!パンツ無くなりゃ帰るだろ!」
「やめろってアンク、いや止めてくださいお願いします」
悶えながら懇願する映司に、欠片は静かに呟いた。
「お前が、今の俺に、それを言うのか」
「…俺がそう出来るなら、とっくにお前に憑いて、そうして、」
「…あ」
「…比奈を、悲しませるな」
それきり、欠片は熱を失い、動くのを止めた。
(一番単純な欲、か)
掌に欠片を包み、映司はアンクの言葉を思っていた。
待っていて欲しい。そして、戻ってきたその時は俺と――
紫の力に飲み込まれそうになった時も、異形の身になりかけ怯えた夜も、
変わらず側で見つめて、手をとってくれた比奈に一番言いたかった言葉。
でも、だからこそ、もう二度と危険な目に合わせるわけにはいかない、
日本で平穏な暮らしを送ることが、何よりの幸せなのだと自分に言い聞かせて飲み込んだ言葉。
(お前がそうしろ、っていう事は、いつだって間違いなかったよな)
映司は端末を手にとり、忘れ得ない番号を押していった。
(アンク、相変わらずそっち系に疎くてごめんな、…ありがとう)
数回のコールののち、時差にも拘わらず、比奈の明るい声が耳に届いた。
掌の中の欠片が、ほんのりと温もりをもったような気がした。
以上です、お目汚し失礼いたしました。
冬映画前からちょこちょこやってたので整合性とかなくてごめんなさい。
アンクも映司も、グリードのくせに自分の脳内ではどうやってもエロいことをしてくれないんです。
冬映画のあれで蓄えたセルメダルで今度こそはエロいヤミーを…(チャリーン
>>734 完走お疲れ様でした。このシリーズ楽しかったです。最後は感動しました。ありがとうございます。
>>744 映比奈キター!このふたりには幸せになってほしいですね。
自分まだ映画を観ていないんですけど、ふたりがどんな関係になっているのか楽しみです。
そんな自分は
>>701ですが、先日の賢吾×ユウキss『Cosmic Love』の賢吾視点ができました。
エロなし。12話後。予防線を張ってはみたけれど、限界突破してしまった賢吾の話。
弦美羽に見せかけた隼→美羽→賢吾なオマケがあります。
NGワードは『for you』でお願いします。
752 :
for you:2011/12/12(月) 17:31:38.52 ID:vABzbVjX
「はぁ…」
ラビットハッチの奥の部屋に入るとすぐ、賢吾は深い溜息を吐いた。
仮面ライダー部では先程まで、賢吾の無事の帰還と部の正式スタートを祝して、ちょっとしたパーティーがあった。
それがお開きとなり、面々が帰り支度を始める中、賢吾はスイッチの調整をすると云ってひとり残った。
帰るのが躊躇われたからだ…皆―特にユウキ―と一緒に帰ることが。
何故かって、それは――
自分にはユウキに合わせる顔がない。
753 :
for you:2011/12/12(月) 17:33:41.26 ID:vABzbVjX
それは昨日の出来事だった。
ピクシス・ゾディアーツを倒し、月に取り残された賢吾を救出し、ひとしきり皆と一緒に月面から地球を眺めた後、
部室に戻ってから、今回は大変だったなー、という弦太朗の一言から始まった。
「…すまない。皆には迷惑かけた」
そう云う賢吾に、気にすんな、と返して弦太朗は続けた。
「にしても、ユウキのやつ…牧瀬にロッカーを探させるなんて、無茶しすぎだぜ」
なんだ、と?!――賢吾は自分の耳を疑った。
賢吾が弦太朗の言葉を反芻する中、部員たちの話は続いていた。
「それに、理事長に月への有人探査を直談判しに行ったのよ!」
そう加える美羽に、なるほど!その手もあったか!と、何故か感心する弦太朗。
「何が‘なるほど!’よ。もし学校とラビットハッチが繋がってることが先生たちに知れたら、大変だわ。
それに…ゾディアーツ退治も出来なくなるでしょっ!」
「?先公にバレるのって、そんなマズイか??ゾディアーツ退治の支援してくれるかもしれねーぞ!」
と自信満々な弦太朗に、美羽は、もうイヤ何こいつ、とでも云いたそうな顔をした。
「しょうがないっすよ、部長!弦太朗さん、そういうの気にしない人なんで!
なんたって、人前で平気でフォーゼに変身しちゃうんすよ?!」
JKの発言に、美羽はOops!と漏らした。
そんなふうに皆でワイワイやっているところに、
ようやく弦太朗の先刻の言葉を飲み込んだ賢吾が口を開いた。
「今、何と云った…?」
「弦太朗さんは人前でもフォーゼに変身しちゃ「それじゃないっ!」
「ユウキが理事長に月への有人探査を直談判しに行った、って…」
「その前だ!」
「ユウキが牧瀬にロッカーを探させた、つう話…か?」
と云う弦太朗に、そうだ、と賢吾は返すと
「その話は本当なのか?」
強い口調で問い質した。
「あぁ、本当だ。んで、牧瀬の野郎に俺たちと縁を切ってあいつのものになるっていう条件を突きつけられたらしい。
ユウキ、牧瀬のこと『恐い』って云ってたのに、…ユウキはホント賢吾のことが大切なんだな〜
…って、賢吾!そんな恐い顔すんなよ!」
な?と云う弦太朗を押し切って、賢吾が奥へ引っ込もうとしたとき――
「いやーやっぱ宇宙っていいねー。月から見る地球は最高だよ」
そう云って輪の中に入ってきたユウキと目が合った。…合ってしまった。
「そうだ!賢吾君!…今日の帰り、一緒にJAXA行こう!」
ユウキの誘いなら大抵のるのだが。
『ユウキのやつ…牧瀬にロッカーを探させるなんて、無茶しすぎだぜ』
『牧瀬の野郎に俺たちと縁を切ってあいつのものになるっていう条件を突きつけられたらしい…』
その言葉が頭を過(よぎ)り、まだすることがある、と断って賢吾は彼女に背を向けた。
754 :
for you:2011/12/12(月) 17:35:33.64 ID:vABzbVjX
そして今日。賢吾はいつもより早く登校し、教室にも顔を出さなかった。
――ユウキと顔を合わせたくなかったから。
彼女の顔を見たら、何故あんな無茶をした!と問い詰めてしまいそうだから。
本当は、自分を見捨てたのか?!と彼女に八つ当たりしてしまったことを謝って、
錯乱した自分を励ましてくれたことに“ありがとう”と伝えよう…って、そう思っていたのに。
お詫びもお礼もすっ飛ばして、あいつのものになるなんて君はどうかしている!!と彼女を追い詰めてしまいそうだ。
―――どうかしているのは、俺の方なのに。
『ユウキはホント賢吾のことが大切なんだな〜』
ふと浮かんできた言葉に、何を考えているんだっ!と自分を叱責した。
自分は、どうかしている。自分の所為でユウキは恐い思いをしたに違いないのに、
彼女がそこまでしたのは“自分の為だから”なのだとしたら――正直うれしい。だなんて、ほんとどうかしている。
昨日、弦太朗が何気なく述べた『ユウキはホント賢吾のことが大切なんだな〜』の一言は、弦太朗が思ったことであって
ユウキ自身の本心ではないのだけれど、それでもそれを聴いたとき一瞬心に満ちた思いに、
賢吾は愕然としたのだ。――自分はなんと浅ましい人間なのか。
自分の所為でユウキが危険な賭けに出たことに対する申し訳なさと、自分の為に彼女がそこまでしてくれたという嬉しさ、
ふたつの相反する気持ちが綯(な)い交ぜになって、賢吾はユウキに合わせる顔がないのだ。
賢吾はラビットハッチの奥の部屋で、ひとり大きく息を吐いた。
>>751 >>1をよぅく読みましょう
*他の人の作品投下後、数レスまたは半日待ってからの
作品投下をお願いします(作品が流れるのを防止するためetc.)
756 :
for you:2011/12/12(月) 17:37:23.14 ID:vABzbVjX
シュッ
ドアの開く音に、奥の部屋で作業をしていた賢吾は
「パーティーは終わったんじゃなかったのか?」
そう云って、後ろを向いた。
「!…ゆ、ユウキ…」
「賢吾君、…ごめんなさい」
「…何がだ?」
賢吾は自分の声が強張っているのを感じた。
ユウキは何を謝っているのだろう。――賢吾にはわからなかった。
謝罪すべきなのは自分の方だ。彼女は自分の所為で辛い選択をしたというのに、
そのことを知らなかったとは言え彼女に当たり散らして、
あまつさえ、そんな必死な彼女の行動に“自分の為だから”そこまでしてくれたと嬉しさを感じた、そんな自分こそが悪いのだ。
彼女は何ひとつ悪くない。
なのに彼女は、ごめんなさい、を繰り返した。
「ごめんなさい」
「だから…先刻から何を謝っている?」
「…っ、賢吾君…に、恐い、…思いをさせた、からっ…」
何を云っている…んだ、彼女は…??
「…恐い思い?…それは…――君だろ?!」
「?!!」
「恐い思いをしたのは君じゃないかっ?!!」
そうだ、恐かったのは彼女のはずだ。
俺を助ける為に危険な賭けをして、俺の所為で、恐い思いをしたのは…ユウキじゃないか。
「いったい何のこと?」
まるで見当がつかないといった表情で尋ねてきたユウキに、
賢吾は彼女には云うまいと思っていたことを口にした。
「……牧瀬にロッカーを探させるために、俺たちと縁を切ってあいつのものになる
っていう条件を受け入れたんだろう?」
如月から聞いた、と賢吾は付け加えた。
うん、とユウキが頷くのを見るやいなや、賢吾は彼女の肩を掴んだ。
「まったく君は何を考えてるんだ?!」
ごめん、と呟くユウキに、何が「ごめん」だと賢吾は顔を顰(しか)めた。
―――俺に 謝ることじゃないだろ…っ!
「謝ることじゃない!君自身のことだぞ!
前から云っているだろ?君は女の子なんだ!少しはそのことを自覚しろ!」
はい、と小さくなるユウキに、溜息を吐いて賢吾は尋ねた。
「何故、牧瀬の条件を飲んだ?」
「賢吾君を助けたかったから…」
「それでOKしたのか…」
苛立ち混じりに、賢吾は吐き捨てるように云った。
「それで、って…いけないの?!」
語気を強くしてユウキが云った。
「だって、賢吾君は…私の、大切な…“友達”だもん…」
>>757ちょっと待ってくれ
>>755は間違いなく、絶対的に正しいんだが、ここで中断されんのは…
ここまで書ききってるなら今全部投下して、今後注意してくれた方がいいんじゃないか?
あとで仕切り直し投下してもらうのも面倒だしさ…どうだろ
>>758 続きは読みたいけどテンプレは守ったほうがいい
まぁ今日の深夜にでも投下すれば問題ないでしょ
>>ID:j10A1iFo
あんたどっちの味方なんだよ
>>760 15分の間に葛藤したんだろうな。
>>751はこのスレに来て日が浅いのか。
それにしたって
>>1は読むべきだし、ましてや職人なら自分が作品投下したあとの高揚感はわかるだろ。
次にスレを開いたときにどれだけ感想やGJもらえてるか心臓が破裂しそうなほどだろ。
なのに、すぐさま他の作品で自分のが流されてたら……。
自分に置き換えたらどう感じるかはわかるはず。ましてや今回は30分と経たずに。
ちょっと寝かせたって作品は腐らないよ。落ち着いて待て。
762 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/13(火) 07:38:53.47 ID:xsaPaYep
職人w
>>761 >>1も読んでないまま投下して前の人に滅茶苦茶失礼なことしてんのに全然悪いと思ってなさそうなのが引っ掛かるな…
むしろ自分の投下ジャマされてムカついてるかスネてんのかなって印象だわ。まずはきちんと詫びろと。
失礼しましたで引き下がってるのにしつこくいちゃもんつけて何がしたいんだか…
まあ、謝っても住人の気に入らないことした奴は
結局スルーするからな
ここじゃなく余所に行ったほうが良くね?
こんなにテンプレ厳守なスレだったっけ…
正直、書き手を追い出すのはスレ的にきついと思う
謝り入ってたんだから次から気を付けてもらえばそれでいいじゃないと感じる私は読み専
768 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/13(火) 21:45:13.74 ID:xsaPaYep
晒しあげ
てか、前もこういう事あったけどその時は
「次から気を付けてな」ぐらいで終わらなかったっけ?
なんで今回こんな引っ張ってんだ?
だが、たまには「気をつけてな」じゃすまない時があったよな?
なんでみんな、そう言うのなかったことにすんの?
もう、終わりでいいじゃねえかよ
本当に次から気をつけてくれで済むだろこんなの
読み専にはどうでもいいことでも書き手にとっては大問題。
なんたってコメ食って生きてるからね。
774 :
744:2011/12/14(水) 10:24:26.82 ID:N6luZvR3
744です〜、自分はホント気にしてないんで〜(;´Д`)
たまたま滾ったタイミングがかぶったとかあると思うんで、どうか皆様元の流れに〜(;´Д`)
急拵えでお口直しになるかどうかわかりませんがアンク小話
――――――
猛る自分自身を焦らすかのようにわざとゆっくりと覆いを剥ぎ取る。
顕わになったそれをしばらく目で堪能すると、
アンクは唇をひと嘗めし、にやりと笑みを浮かべる。
べろりと舌を這わせ、舐め上げた頂点に微かに存在を主張し始めた尖りを感じたアンクは、
舌を尖らせ、ほじくるようにそれの周辺を弄び続ける。
下からはとろとろと白濁した蜜が溢れ、アンクの指や唇を濡らしたが、構わずその蜜をも啜りとる。
いまやすっかりと丸くころりとした姿を顕した尖りに、アンクはかり、と歯を立てた。
これまでに味わったことのない感触が与える愉悦に、アンクはすっかり魅了されきっていた。
「アンク〜、それ一本126円するんだから勘弁してよ〜(´;ω;`)」
「うるせえ!これが気に入ったんだよ!アイスと小豆や果物が一緒に味わえるなんてお得じゃねえか!」
【九州名物 白くまバー】
だいたい時間あけたからってコメントつくもんでもないだろ
コメントなんかつけばいいなくらいで求めるもんじゃない
>>774 アンクに白くまバーは勿体なーいww
あれ、んまいよな
マルチパックが安売りの時に買って箱ごと与えておけw
賢ユウが中断してる所に申し訳ないが、時事ネタなんで賞味期限が切れる前に投下させてください
DCDで海東×夏海、エロなし
NGワードは「kiss of Noel」でお願いします
すいません、タイトル微妙に間違えてました……NGワードは「Kiss de Noel」です
******************
ケーキを作りたいから、手伝ってほしい。
先にそう切り出したのは、夏海のほうだった。世の中はすでにクリスマスムードと
はいえ、まだケーキを作るにはいささか早い。とはいえ、なにもイブの夜にしか食べ
てはいけない代物でもないのだから、時期なんて気にする方が馬鹿げているのだろう。
また、夏海が祖父でなく自分に教えを乞うてきたことに対し、少しだけ浮足立って
いることも否定はしない。ここの家の主の腕は結構なものだが、自分とて料理に関し
てはそれなりのものだという自負もある。
かくして普段は家主の城でもある小さなキッチンを二人で占拠し、こうしてケーキ
作りに勤しむことになったのだが、なにしろこの狭さである。お世辞にも小柄とは言
えない二人で動くには少々、いや、かなりスペースが足りない。
「大樹さん、これもう片付けていいですか?」
「ああ、そうだね」
不要となったものは片っ端からどけていかねば、作業スペースの確保すら難しいこ
のキッチンの特性をよく理解しているのか、夏海は空いたボウルやスパチュラを手早
くかき集めている。シロップの入った鍋をコンロから下ろし、首だけを夏海へと向け
簡単に返事をすると、すでに給湯器のスイッチは入れらていた。
「もうチョコレート刻んでもいいですか?」
こまめに洗っていることもあり、シンクの中はあっという間に空になった。すぐさ
ま次の作業に取り掛かろうとする夏海の言葉に、ちらり、とオーブンの様子を確認す
る。ほどなく焼きあがるであろう生地を冷ます時間を考えつつ、手元の作業は怠らな
いままに視線を背後へと流すと、すでにテーブルの上には銀紙を向いた板チョコが用
意されていた。
それにしても、今時製菓コーナーに行けばもっと便利なアイテムがあるはずだとい
うのに、何故わざわざ手間のかかる手段を選ぶのか。。
「それは構わないけど、タブレットのほうが楽だったんじゃないかい?」
「私もそう思ったんですけど、売り切れだったんです」
「メーカーにこだわるからだ。妥協という言葉も覚えたまえ」
剥がしたパッケージには、製菓用としては最上級のメーカーの名前がある。こんな
ものを置いてある店ならば、テンパリング用のタブレットチョコぐらい間違いなく置
いてあるはずだ。本職のパティシエでもあるまいし、そこまで材料にこだわる必要が
あるのかと、あきれを込めて呟いてみる。
「だって、どうせ作るなら美味しいほうがいいじゃないですか」
こともなげにさらりと返された夏海の言葉に、無意識のうちに溜息を一つ落として
いた。ケーキ作りが初めてだというわけではないだろうが、初めて作る時はまず無難
な材料をそろえるのが一般的ではないのか。
内心での呟きを感じ取ったのか、夏海はチョコを刻みながら足りない説明を補った。
「一度だけ、おじいちゃんがこのチョコレートを使ってケーキを焼いてくれたことが
あったんです。いつもと同じレシピのはずなのに、とっても美味しくて、私もいつか
使ってみたいって思ってたんです」
「材料の力に頼ろうってわけかい?それはちょっと卑怯じゃないのかな」
「いいじゃないですか。それくらいのハンデは下さい」
ぷう、と軽く頬を膨らませた夏海は、ざらざらと刻んだチョコをボウルへと移した。
その間にもオーブンに入れた生地が焼きあがってしまったため、未だに手の離せない
夏海に変わりケーキクーラーの上へと移動させる。
「それにしても、なんでブッシュドノエルなんて作ろうと思ったんだい?」
ただのショートケーキやパウンドケーキならば、もう少し楽だったものを。そう思
い、問いかけながら振り返ってみれば、夏海の手元はすっかりチョコレートまみれに
なっていた。
「だって、可愛いじゃないですか。でも、おじいちゃんはロールケーキよりもショー
トケーキのほうが好きみたいで、なかなか作ってくれなくて……って、そんなに笑わ
ないでください」
チョコレートまみれの手を困ったように軽く持ち上げた姿は、まるで初めてお手伝
いに悪戦苦闘する子供のようで、思わず笑いがこみあげてきた。ただチョコレートを
刻むだけで、どうしてそこまで手が汚れるのかと、逆に尋ねたくなる。
「いや、すまない。あまりにも見事に指先がコーティングされててつい、ね」
「だって、このチョコレート溶けやすい上に、厚くて切りにくいんですよ?」
「だからタブレットにしておきたまえと言ったじゃないか」
「仕方ないじゃないですか。このメーカーのチョコは、もうこれしか残ってなかった
んです」
「だから、少しは妥協したまえと言ってるだろう。いい材料は確かに味を左右するが、
扱いが難しいことも多い。まずは慣れることが大事じゃないのかい」
「それはそうですけど……」
と、そこまでいって何かを口ごもる。そこまで苦労して作ったものを、一体誰に食
べさせたかったのか。そう思ったところで、瞬間的に脳裏にここの居候達の顔が浮か
び、同時に胸の奥で嫌な感情が一瞬だけざわりと蠢いた。
無意識のうちに眉間にしわが寄ったが、それを紛らわせる為に温めておいた生クリ
ームに刻んだチョコを一気に流し込んだ。
完全にチョコが溶けた生クリームを、今度は氷水にあてハンドミキサーのスイッチ
をオンにすると、低いモーター音と共に酷く甘い匂いがキッチンに充満した。小さく
も不快な感情のささくれをその香りと音で誤魔化していると、ハンドミキサーの音に
消されそうなほど小さな声が夏海の唇から零れた。
「………だって、大樹さんのお口に合わなきゃ、意味がないじゃないですか」
ぽつり、と溜息と共に囁かれたその言葉を聞き逃すほど馬鹿じゃない。すぐにでも
ボウルを放り出し振り返りたい気持ちを抑え、生クリームが八分立てになるまでどう
にか堪えた自分の理性を、むしろ褒めてやりたいぐらいだった。
クリームの中に水が飛ばないように気を使っていたのか、ホイップが終わったのを
見計らいそろそろとシンクに伸ばされた腕をつかむと、目を丸くする夏海にはお構い
なしにその指先を口に含んだ。
「だ……大樹さん!?」
「じっとしてて」
「でも……っ!」
逃げようとする手をしっかりとつかんだまま、含んだ指に舌を這わせてチョコレー
トを舐めとる。口の中に広がる甘い味は、本当にチョコレートのものだけだろうか。
「さすがヴァローナ、味は確かだね」
ぺろり、とわざと唇についたチョコを舌先で舐めると、夏海の頬に僅かに赤味がさ
した。
「チョコならまだ残って……大樹さん!?」
逃げようとする腕をしっかりと掴み、別の指を口に含む。明らかに狼狽する夏海の
姿に、無意識のうちに笑みが浮かんでくる。
「だめだよ。もったいないだろう?」
「そうかもしれないですけど、でもっ」
「でも、何?」
はっきりと言葉にはならない主張に気づかないふりをして、わざと指先を甘噛みす
る。その途端、小さく体を震わせ目を閉じた夏海の姿に、ますます悪戯心が刺激され
た。夜の逢瀬を始める時のように、じっくりと指先についたチョコレートを舌で拭っ
てゆくと、夏海は困ったような瞳でじっと
その刺激に耐えていた。
「ごちそうさま、夏海。美味しかったよ」
チュ、と音を立て手の甲に口づけを落とし、小さく笑う。ようやく解放されたとほ
っと肩を撫でおろしたその顎に指をかけ、上を向かせた。
え、と微かに開いた唇に、すかさず出来たばかりのチョコレートクリームを掬った
指を侵入させた。
「んっ!?」
突然の出来事に目を白黒させる夏海の顔を覗きこみ、かわいらしい舌の上へと生ク
リームを乗せる。
「味見。外に塗るクリームは、このぐらいの甘さのほうがいいよ」
「あ、はぃ……っ、んん」
こくり、と細い咽喉が小さく上下するのを見届け、まだ生クリームの残る口腔を指
先でなぞる。体温で溶けた生クリームを上あごに塗りこむように指を動かすと、夏海
の眉が切なげに寄せられた。
「大樹さ、ん……んっ、ぁふ」
今度ははっきりと、意図的な動きで舌を嬲る。クチュクチュという濡れた音と、頬
を染め羞恥心にまなざしを閉ざし震える夏海の姿に、否が応でも欲望が刺激される。
名残惜しさと共に指を抜くと、つぅ、と細い糸が唇から伸びた。
「ぁ……」
「美味しかったかい?」
すっかり力を失った体を抱きよせ、耳元に息を吹きかけるようにして囁く。肌を朱
に染めながらも素直に頷く夏海の姿に、腰のあたりに劣情が集まり始めるのを意志の
力で押さえつけた。
「このまま君を食べてしまいたいけど、残念ながら生クリームが溶けてしまうからね。
続きはまた、ケーキの後でゆっくりと味あわせてもらうよ」
「もぅ………!!」
少し怒った顔をして、顔どころか胸元まで真っ赤に染めながらも、最後には肩に額
をすりよせ小さく頷いてくれたことにひっそりと安堵する。作ると決めた以上、生半
可なものは認められない自分の性分がこの時ばかりは少しばかり恨めしいが、たまに
はこんな変わった演出も悪くない。
なにより、こうして時間と想いと同じ期待を共有して一つのものを作る作業という
のは、思った以上に気分がいい。
自分の為に料理の腕を上げたいという健気な恋人と共に創るケーキは、おそらくこ
れ以上ないぐらい甘いスイーツなるはずだ。でもなんとなく悔しいから、一緒に台所
に立つだけでもこんなに楽しいということは、とりあえず内緒にしておこう。
おまけ
「……………」
「士、気持ちはわかるけど生身の人間に銃口を向けるのはやめろ。な?」
ガラス越しでも十分感じ取れる甘ったるい気配に、無言でガンモードにしたライド
ブッカーを掲げた士の腕をユウスケが懸命に抑え込んだ。
「なぁに、リア充爆発しろってこと?やぁね〜、男の嫉妬は醜いわよ」
「ほっとけ!」
本気でキバーラと睨みあう士の襟首をつかみ、引きずるようにして玄関へと向かい
ながら、ユウスケは遠くを見つめ溜息をついた。
「あ〜あ、俺も姐さんの手作りケーキ食べてみたかったなぁ」
非リア充であることを自覚しているユウスケの呟きが、ひと際寂しく玄関ホールに
響き渡った。
以上です、ありがとうございました
>>774 思わずフイタw
明日にでも近所のスーパーに白くまバーを探しに行きたくなったよ
このシリーズ大好きだ、ありがとうww
785 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/17(土) 07:42:24.62 ID:vRuNnord
自治厨のせいで
白けたな
>>779 GJです
微エロ大好物です
ましてや海夏
>>779 GJ!!!!!
海夏海夏!!!!!!
滅多に読めないんで嬉しいぃ!!!
チョココーティングされた夏蜜柑は美味いと思う!
チョコ残ってるなら、できればチョコレートプレイも読んでみたいww
788 :
リュウタロス:2011/12/17(土) 16:17:18.84 ID:iDRY6F98
いいなぁ、僕もお姉ちゃんからチョコ欲しいなぁ…………あっ!?いいこと思いついた!
僕が先にお姉ちゃんの好きなものプレゼントしたら、お姉ちゃんもチョコくれるよね!
君たちもそう思うよね?答えは聞かないけど♪♪
………だけど、お姉ちゃんの好きなものって……何だろ???
789 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/17(土) 16:51:12.32 ID:d7YuAFUt
保管庫∞ループして見れない。
参考にしたいのに。
>>789 携帯からだとそうなるよね…
自分は好きカプでひたすら検索したらログ拾えたよガンガレ
だれかフォーゼ系のエロかいてくれんかな…
野座間〜
初めて仮面ライダーアクセルのVシネマを見た
照亜樹のラブラブっぷりも微笑ましくて良かったが、それよりもまず
リリィのふともも
あのエロさはもう何なのか謎ですらある
>>791 構想はあったんだが部内恋愛前提だったんで冬の映画バレ聞いてマジテンションさがっちまったわ・・・
映画自体は見てないしどの程度の内容なのか知るのすら恐くてモンモンとしつつ二次は二次かなって思ったり葛藤中ってとこ
期待してた組み合わせじゃなけりゃ
どんだけ恋愛要素があろうが萌えないんじゃね
映画見たけど、財団Xが色々と繋がりが広そうだったからエロパロ向きで嬉しい
歴代の女性陣を誘拐したり、研究と称してヤっちゃったり、妄想が広まる一方だ
俺的には
クウガ:長野県九郎ヶ岳遺跡発掘のスポンサー
アギト:警視庁の『G3計画』に興味を持ち接触
龍騎:神崎のミラーワールド研究のスポンサー、高見沢グループに接触
555:スマートブレイン社のスポンサー
剣:BOARDのスポンサー
響鬼:猛士に接触
カブト:ZECTのスポンサー
電王:不干渉
キバ:素晴らしき青空の会に接触
ディケイド:大ショッカーに接触
W:ミュージアム(ガイアメモリ)、ビレッジ(クオークス)、大道美樹(NEVER)のスポンサー
OOO:鴻上ファウンデーション(鴻上会長ではなくドクター真木)のスポンサー
フォーゼ:ホロスコープスのスポンサー
とか
校長と園ちゃん先生は身体の関係もあるのかな
>>798 子犬の躾は若い頃からに決まってるだろ?
本スレで「黒いサンタは悪い子に糞尿をかける」という話(恐らく伝説)があった
野座間ちゃんが悪い子に…
あ
今日の話は友子と弦ちゃんにちょっと萌えたわ
>>794 書いてくれよ! 書いてくれれば絶対読むぜ!
それに映画は映画だよ
803 :
「それから」:2011/12/18(日) 21:58:13.89 ID:if4Aqhz1
弦太郎×撫子(ソル)書き込んでいきたいと思います。
冬映画ネタバレ、初めて、設定が滅茶苦茶、文章力無さ過ぎというものですがよろしくお願いします。
804 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/18(日) 23:21:52.67 ID:k3wnEiiD
どうした
なにがあった?
ごめん…あげちゃった…
>>803 がんばれー
あと避難所から転載しときます。
以下避難所より
========
避難所書き込むの初めてなので良く分からないので、誰か頼む。
保管庫管理人さんより、以下
2011/12/18
お久しぶりです。保管庫管理人です。
まず、私事により保管作業を放置しましたこと、この場をお借りして謝罪いたします。苦情や意見は甘んじて受ける所存です。
規制のため、スレ自体に書込みが出来ませんので、どなたかこの文をお読みになった方で転載が可能な方がいらっしゃいましたら、転載のご協力をお願いいたします。
以前お話しましたブログ形式からサイト形式への移行ですが、現在サイトのベースの構築を進めているところでして、このブログに保管した作品(作者様からの要望により削除希望の作品を除く)を移植しだい、サイトアドレスをご案内したいと思っております。
その際、このブログ保管庫の方は一定期間(一ヶ月の予定です)を経た後、削除をするつもりです。
サイト移行の際には、HP作成初心者のために様々なトラブルが発生するとは思いますが、皆様のご意見等々を私の方までお寄せいただけたら幸いです。
長々となりましたが、この辺で失礼いたします。
友人とフォーゼが、ボラ●ノールかおにぎりかでちょっとしたケンカになる管理人より
とのことです。
自分も本スレ書き込めないから頼む。
========
以上
現行じゃなくて申し訳ないけど今は投下まずいのかな?
度々すみません、
>>808です。
>>803さんの宣言の直後で恐縮ですが、スレが止まったままのようですのでお先に投下させて頂いてもよろしいでしょうか。
キバなごめぐ、短い(多分)お付き合い期間の話。初夜後のちょいエロSSです。
NGはキバなごめぐ「キミトミライ」でお願いします。
僅かな微睡みからの覚醒。
薄暗くも仄白くもある朝の気配に包まれ、恵は瞼を開いた。
「…?」
素っ気ない打ちっぱなしのコンクリート壁が囲む、見慣れぬ部屋の風景。
ベッドには、シーツ代わりに肌触りのいいチェック柄のブランケットが敷かれている。
薄く軽く質の良い羽毛布団の心地好さに身じろぎすると、自分が何も身に付けずに眠ってたことに気付いてはっとなった。
「あ!」
怒涛の勢いで思い出す。ここは名護の部屋で、昨夜その彼に初めて抱かれたのだという事実を。
ぎゃー!心の中で盛大に照れ隠しの悲鳴を上げ、恵はぼすんと音を立てて布団の中に潜り込む。
「あれ?名護くん…」
「起きたのか」
視線を彷徨わせていると、玄関脇のキッチンから上半身裸のままジーンズだけを穿いた名護が、カップを手に姿を現した。
その瞬間恥ずかしさは鳴りを潜め、懐かしいような不思議な安堵感に恵は泣きそうになる。
「もう少ししたら起こそうと思っていた。始発で帰るんだろう?」
柔らかな声で言い、名護はベッドに腰掛けた。
飲むか、と差し出されたのは、彼が一口傾けた後のカップ。ずっと前からそうするのが当たり前だったかのように自然さに、コーヒーと共に甘い気持ちを飲み込む。
「ね、今何時?」
「もうすぐ5時だ」
今日は雑誌撮影の予定が入っている為、早朝のうちに自宅に戻り、支度をして現場に向かわねばならない。
始発まではあと30分ちょっと。
名護と過ごす時の終焉を感じ、切なさが募ってたまらなくなる。
また会えることは分かっていた。今までと変わらず青空の会の本部で、カフェ・マル・ダムールで。
だがそれは、自分が望む状態とは少し違っていそうだ。
誰かと一緒にではなく、ふたりっきりでいたい。
他にはいらない、誰も、何も。そんな想いが灰色の雲のように広がり始める。
「――。」
「恵?」
「…帰りたく、ない。…な、」
探るようにゆっくりと本音を吐露し、恵は名護の背中に頬を寄せた。
髪ごしに感じる鼓動。ほんの数時間前、大丈夫と信じて縋るように抱きしめた大切な身体、その熱。
だが、どれだけ待っても抱き返されることはなく、歯車が噛み合わない感覚に再び目を開いた。
「送って行く。そろそろ支度をしなさい」
恵からカップを奪って中身を飲み干し、名護は立ち上がる。後ろ髪引かれた様子もないまま。
「……。」
じわり。哀しみで濡れそうになる心。
激しく求め合い、同じだけ与え合った瞬間が嘘だったかのような冷たさにショックを受け、恵は虚ろな仕種で薄闇に服を拾い始めた。
全てを身に付け終えると、彼女が選り分けた中から自身のカットソーを見付けて着込む名護。
壁際にいくつか見慣れた服が掛かっているのを見て胸の高鳴りを覚えた恵だが、軽く首を振ってやり過ごす。
玄関に立つと、ドアの隙間から夜明けの街の冷たさが忍び込んで来るのを感じた。
もうすぐ塗り替わる朝の空気。いつもと同じように広がる青空を憎いと思うなんて。
闇を引きずっていたくはない。それがどれだけ魔性で甘美なものだったとしても、ここからはいつもの自分に戻らなくてはいけないのだ。
ぎゅっと一瞬強く目を閉じ、恵は名護の方へ向き直った。
「わぁ、外すっごく寒そう!名護くん、駅まで遠くないからいいよ、二度寝でもすれば?」
胸を押し止め、今にも泣き出しそうな痛みを抑えて精一杯陽気に笑ってみせる。
全ては夢。なかったこと、なのだ。そう思わなければ、このドアを開く勇気すら湧いて来ない。
「何を言っている。そこをどきなさい、靴が履けない」
「だから履かないでいいんだってば。もう朝だから危ないことなんてないし、もしあったとしてもあたしイクサの資格者よ?自分で撃退出来るし」
じゃあね、と踵を返し、足早に外へ出ようとする直前。
「ひゃっ!?」
力強い腕が肩を掴んで引き戻し、背後から音がしそうなほど強く抱きしめられて目が廻りそうになった。
「――帰したくない」
吐息で囁き、両腕で締め付けるように恵を抱く名護。
愕然とする様にも似た衝撃に目を瞠り、恵は呆然と白いドアを見つめた。
何故そんなことを。去って行く身が、それを二度と抱けなくなることが、男の本能として惜しくなったのか。
「離して!あたしのことなんて何も、…何とも、思ってないくせに!」
「この俺が、好きでもない女と寝る訳がないだろう!」
一喝され、二の句が継げなくなる。
「まして、あんなにも屈辱的な快楽に堕ちるなど…認められるか」
何それ、ひどい。
そうやって自分の考え方ばかり正当化すればいいと思って…ずるい。
「じゃあ尚のこと忘れたいんじゃない。安心して、もう来ないから。悪い夢でも見、…ッ!!」
複雑にもつれた糸のような感情を、名護の唇が更に乱した。
噛みつくように荒く啄み、反発をぶつけようとしても機会はすぐに奪われてしまう。
やがて息をするのがやっとになり、それも奪われると恵の喉からは甘さを纏った声が零れ出した。
「確かに悪夢だ。非常にたちの悪い、中毒性も常習性も高い魔の薬…」
呼吸も荒く呟きながら、名護はあっという間に恵の身体を玄関口に押し倒してしまった。
まるで柔道の技でもかけられたかのようだが、ふわりと柔らかに沈められただけなのに力が入らない。
「な、ごく…」
「俺は、どれだけ情けない顔をしている?」
問われるままに見つめるが、真上にいる彼は真摯な眼差しを向けて来るばかり。
瞳の奥の僅かな情念が欲望の発露を感じさせ、獣のそれと紙一重なのが滑稽と言えば滑稽かも知れないが。
「こんな気持ちで女性を見るのは初めてだ」
自慢だ、といつもの居丈高さを呼び起こしつつ、再び唇を重ねられた。
「んんっ…」
あたたかくぬめる舌で口内を探り、吸われる心地好さに気が遠くなる。
始発とか時間、リアルな事情が頭を掠めても、まぁいいかと麻痺させられてしまうのは、確かにある種の中毒性と言えるかも知れない。
「名護くん、お願い」
だから、懇願は解放の為のものではなく。
「抱いて。あたしのこと好きなら、このまま…」
肌の奥がざわざわする。波の音にも似たそれに耳をすませば、紛れもなく「したい」という自身の欲望の声であり、頬を染める恵は妖艶そのもの。
名護しか知ることのない姿を前に、彼がプライドと羞恥を手離すまでそう時間はかからなかった。
「はッ、あ…あん、あぁ」
互いに服を着たまま、冷たい床の上で繋がり合う。
昨夜初めて拓かれた場所には僅かな痛みが残っていて、揺さぶられて暴かれるのは楽な行為ではない。
だが、名護の一部が自分の内側にある。
楔を打ち込み、予感めいたものが目覚めさせられるひどく不安定な快感は恵を夢中にさせた。
「あ、はっ…んぁんっ…」
硬い床と、のし掛かって来る名護との間で、激しいキスの合間に必死の哭き声を上げる。
「恵…」
名前を呼ばれた瞬間、重力を一気に受けたかのような強い動揺に支配された。
鼓動が速まり、ぐっと噛みしめた唇を舌でこじ開けられる。
左右に縫いつけられた腕では、彼に縋り付くことが出来ないのがもどかしい。
「…ん、っや…だ、や、怖い…!」
ずんずんと叩き付け、容赦なく寄せられる腰の重み。中で名護自身の容積が増したような気がして息が苦しい。
だが、それと同時に甘やかな感覚が下腹から全身を痺れさせて行くのが分かった。
指先に脳に、新たな回路が繋がる感覚。
「――大丈夫だ」
不意に、名護が力強く言い放った。
「俺が…名護啓介が傍にいる。ずっと、いる」
髪を梳く、大きく節張った指の櫛。
「…ずっと?」
「あぁ、」
ちゅ、と軽い音を立てるキスを何度も繰り返し、そのくすぐったさに恵が笑った瞬間、名護は腰の動きを速めた。
「ん、あ、あ、あぁ!」
まだ慣れない身体が同じリズムを受け止めると、得体の知れない恐怖は不思議な浮遊感に変わった。
もう分からない。細切れに声を上げながら懸命に彼にしがみ付き、飛びたい予感に耐えるか従うか、覚悟が行ったり来たりする。
「や、は、あぁっ、名、護…くんっ――!」
棒のように硬直し、恵の意識が弾け飛んだ瞬間、名護は欲望を爆発させた。
朝一番の電車でも、意外と乗客はいるものだ。
恵はちょうど空いた壁際の席に座り、ぼんやりと見慣れぬ街の景色を見つめる。
寝不足と気だるさは、まるで名護の腕の中そのものの心地好さ。
生まれて初めての朝帰り。こんなくすぐったい気持ちで乗ってる人は他にもいるのかな、なんて思いながら。
結局、いいと言う声を振り切って名護は駅まで送ってくれた。
湿った白い息を吐き出しながら先を行く背中について行くと、後ろ向きのまま差し出される手のひら。
指先を絡めた瞬間、冷えてるな、と深く包み込まれ、あっという間にぬくもりを移された。
改札で、この瞬間を覚えておきたくて見上げると、彼は照れたように目を反らした。
初めて見る顔だ。くすっと笑いを漏らした恵の瞼に手を翳し、名護は早業でキスを落とす。
人前だとかやたら巧みだとか、らしくなさを証明する条件は揃っていたが、淋しさを隠さない瞳を前にすると茶化せなくなってしまった。
「明日は青空の会に顔出すね」
「あぁ、俺もそうする」
言いたいことがまだある気がする。電車の時間は迫っているのに、名残惜しさは尽きない。
「明後日の予定は?」
「ん?特にないけど」
だから、タイミングが悪かったと言えば悪かったのだ。今日はどうしても帰らなければいけなかったから。
「そうか。ならば支度を忘れないように」
「え、支度って」
「明後日は、俺と一緒にいなさい」
「…それって、」
泊まれってこと?
問う前に答えを見付けて、恵は溢れんばかりの歓びを頬へのキスで返した。
再び目を開く車内。
名護からはどんどん遠ざかって行くが、恵は半分眠りの中にある意識を手繰り寄せて確かめてみる。
うん、大丈夫。夢じゃない。
あたし…すごく、幸せだ。
やがて乗り換えの駅に着く。
新しい時間。次の朝に繋がる第一歩を、恵は颯爽と踏み出した。
<終>
以上です。お目汚し失礼しました。
GJGJ
あの2人は結婚式が初キスの童貞処女カップルだと思ってたがこういう普通な感じもいいな
女を知ってタガが外れた名護さんの暴走っぷりが目に浮かぶw
GJ!!!
最近なごめぐよく投下してくれた方かな?(違ったらごめん)
今回のもステキでした
名護さん体力ありそうだからな…めぐみんは毎晩大変だなw
819 :
「それから」*ネタバレ有り:2011/12/19(月) 13:28:04.25 ID:35LfhIwa
すいません。803です。昨夜は諸事情あって書き込めませんでした。
では書き込んでいきたいと思います。
***********
「あの事件」からもう一ヶ月半たつ。
弦太郎はまだ撫子のことを忘れられないでいた。肉体を持たない精神だけとなって消えていった撫子。
(もう一度会いてえ・・・)などと思うことも何度もあった。もちろんその気持ちを表に出すことはなかった。
それと同時に彼は彼女の唇の触感を思い出さずにはいられなかった。
軽く、しかもほんの一瞬しか触れなかったが、それでもその触感は脳裏に焼き付いている。
それを思い出すと彼は彼女にもう一度会いたいと思わずにはいられないのであった。
そんなある日の夜。
もう深夜零時を回った頃だろうか。彼はなかなか眠れなかった。
今日はゾディアーツと闘い、体もかなり疲れている。こんな日は大抵爆睡出来るのだが、今日に限って眠気すら来ない。
「・・・たろう」
彼はふと自分を呼ぶ声を聞いた。空耳かと思って聞き流していたが声は段々はっきり聞こえてきた。
「弦太郎」
その声を聞き彼は声伸した方向を向き、息を呑んだ。
そこには、あのもう一度会いたいと強く思っているいた撫子が立っていたのである。
820 :
「それから」(ネタバレ有り):2011/12/19(月) 13:51:57.13 ID:35LfhIwa
「・・・・撫子」
「弦太郎」
彼は自分の頬をつねってみる。痛い。夢じゃない。
ベッドから降り体があるか確かめてみる。たしかに感触がある。幻じゃない。
次の瞬間、彼は自分の胸に撫子を抱きかかえていた。
「弦太郎・・・」
「会いたかった。」
その抱擁はしばらく続いた。どうやって身体を元に戻したのかという疑問はあったがそんなことはどうでも良かった。
長い沈黙を先に破ったのは撫子だった。
「弦太郎、大好き。」
そういうが速いが撫子は弦太郎をベッドに押し倒していた。
「!? なでしkっ・・」
弦太郎が驚き、言おうとしたことは唇を奪われることにより封じられた。
あの時とは違う、深い深いキス。
撫子の舌が入り込んでくる。弦太郎はそれに己の舌を絡ませる。どちらのものか分からない唾液が溢れ、こぼれ落ちる。
821 :
「それから」(ネタバレ有り):2011/12/19(月) 15:47:38.34 ID:35LfhIwa
息苦しくなって口づけを止める。
フトもう一つの疑問が頭を掠める。
服の下はどうなっているのか。あるのかないのか。もちろん頭では確かめてはいけないと分かっている。しかし80%の欲望と50%の好奇心の前にはそんな考えは通用する訳もなく、弦太郎は服に手をかけ、脱がせる。
結論から言うと、あった。大きすぎず小さすぎずちょうどいい大きさの乳房とそれを覆う白いブラが。
ついでに下も脱がせる。ブラと同じ色の下着があった。
ここまでコピーしていたのか、と弦太郎は正直感心する。
「やぁ・・・恥ずかしい・・・」
撫子が甘い声で喘ぐ。
だが、それがいけなかった。
弦太郎だって男である。撫子の甘い声で欲望という名のスイッチがリミットブレイクしてしまった。
「大丈夫だ。」
弦太郎はそう囁きブラの上から揉みしだく。
「キャ!あっ・・・ハア・・・」
いきなりの行為に撫子は喘声をあげる。本人の意志はともかく乳房の先が勃ってくる。弦太郎はそれを感じ、ブラを外し片方を直接揉みしだきもう片方を口にくわえ舌でコロコロころがす。
いっておくが弦太郎は童貞であり、こんな行為は知識でしか知らなかった。しかし欲望スイッチに己の半分を支配されている今知識はそれと結びつき弦太郎は途轍もないテクニシャン状態になっているのだ。
「きゅ!やぁぁ・・・ひぁぁ・・ふぁぁぁぁぁ!」
あられもない声を出して撫子の身体がピクピク震える。どうやら軽く達してしまったらしい。
822 :
「それから」(ネタバレ有り):2011/12/19(月) 17:09:43.43 ID:35LfhIwa
しかし欲望スイッチに支配されている弦太郎はそれをどうともせず下半身に迫る。
白い下着が脱がされ撫子はまさに一糸纏わぬ姿になった。
「くぅ・・・・」と涙を浮かべながら羞恥に耐えている撫子を慰めるように深いキスをしながら茂みを掻き分け秘所を指であったなぞる。
たちまち蜜があふれる。(へぇ・・・・ソルでも感じるんだ)
なんて余計なことを考えたせいか手元がおろそかになり、中指がぐちゅり、と卑猥な音をたてて入ってしまった。
「くっ・・・ひゃあ!」
「大丈夫か!?」
「だい・・・じょ・・・ぶ・・・もっ・・と・・・」
その要望に応えて弦太郎は中指を出し入れする。そのたびに撫子が
「ひゃ!・・・ふぁ・・・・みゃ!・・くぁぁ・・・・・・・」
と喘ぎ、卑猥な水音がくちゅり、くちゅり、となる。
「くぁ・・・ふぃぁぁぁぁ!」
撫子が二回目の絶頂に達する。
「弦太郎・はぁ・・お願い・・はぁ・・・・頂戴・・・・・・」
と撫子がズボン越しに弦太郎のモノをつかんでくる。
823 :
「それから」(ネタバレ有り):2011/12/19(月) 17:48:17.26 ID:35LfhIwa
弦太郎は全ての服を脱ぎ捨ててすっかり勃ち上がった自分自身を露わにした。
そして撫子の秘所に狙いを付け、ゆっくりと差し込んだ。
オリジナルが処女だったのだろう。膜が張っている。
弦太郎は慎重に慎重に進んでついに奥に到達した。
内壁がきゅう、と締め付けてくる。
弦太郎は蕾を刺激しつつ動き始めた。
それからしばらくは卑猥な水音と撫子の甘い叫び声だけが部屋に響き渡った。
最後の時は突然来た。
「弦太郎・・・・あんっ!・・・・イッ・・・く・・・・・あああああん!」
撫子はそういい終わるやいなや身体を反らしてガクガク震えて果てた。 それが弦太郎はにとってもとどめになった。 「な・・でっ・・・しこ------っ」
彼は撫子の中に己の欲望を注ぎ込んだ。
目覚まし時計がうるさい。
弦太郎は時計を止めて、昨夜のコトを思い出していた。
あの後確か三回はした。正確な回数は自分でも覚えていない。
ふと隣を見ると撫子がいない。
家の中を隅々まで見たがどこにもいない。
(夢だったのだろうか?)そう思ったがシーツには大きなシミが残されていた。
しばらく考えて弦太郎は考えるのを止めた。
そして、少なくとも自分と彼女が愛し合ったことだけは事実だと考えることにした。
終
***********お目汚し失礼しました。
もういろいろ変なことの固まりで究極の駄作ですねw
もっといい作品が書けるように修行してきます。
つぎは士夏の結婚話みたいなのを書きたいと思ってます。
投下乙
どうしたか気になってたのでよかった
ただ、投下中から時間の空きが気になったんだがまさか書きながらうPしてたりする?
作品は完成させてから一気に上げた方がいいよ
何故なら別の人が投下出来なくなるし終わりがわからないと米のしようもないから
続くなら続く、終わりなら終わりと明記してもらわないと唐突感があるしね
乙乙
ちょうど映画見てきた所これはありがたい
でも時間掛けすぎよ
書き終わってから投下したほうがいい
携帯でもメモ帳やメールで保存出来るしさ
投下乙です
まだ映画見にいけてないから、後の楽しみにしておきます
あと、投下の際はsageも忘れずに
おつですー
賑わってきたね
800年前のクリスマスは?
アンク「カラーリングが聖誕祭に似つかわしいと宮廷の女に追い回されてた」
思い出に残るクリスマスは?
信吾「ラブホ街近くのコンビニでサンタさんの帽子かぶって深夜までバイトしてました」
…という妄想をしたので、そこからエロに辿り着こうと頑張って…
いましたが、無理でした。
829 :
賢吾×美羽 0:2011/12/19(月) 23:47:48.50 ID:L/cQKiO5
フォーゼでがんばって書いてみました
賢吾×美羽です
投下します
830 :
賢吾×美羽 1:2011/12/19(月) 23:52:14.43 ID:L/cQKiO5
新しいスイッチの解析を行うためにラビットハッチにこもっていた。
既に部活動も終わる時間かな?
と、買い込んだ食料をあらかた片付けてしまってから数時間が経っていることに気が付く。
ここからは陽の加減なんて分からないが、多分もう夜になっている。
誰の気配も無い部屋に居るのは久しぶりで、随分と集中していたことが肩のコリと頭の重さで分かる。
(時を忘れる…ってやつか。)
「本日の作業」を終えた、と賢吾が自分の中で踏ん切りをつけた所だ。
彼はふっと吐息をもらしながら目頭を押さえた。
偏頭痛は今に始まったことじゃないが、最近は弦太郎を始めとする大勢の人間に囲まれているせいで余計に疲れが溜まる…気がする。
彼らのノリに付いていけないというか。なんと言うべきか。
帰宅しようと一つ伸びをして席を立つ。
すると、突然、シュンと扉の開く音がする。
ぎょっとして振り返り、音を立てた主を見ると…美羽だった。
とうに帰宅したはずじゃなかったのか、と訝しむ。
彼女は賢吾を一瞥すると「あら、まだいたの」という表情を作り、テーブルの彼女の居場所に腰を落ち着けた。
「何しに来たんだ?」
「忘れ物よ」
そのまま、ぱかっと化粧道具らしきものが詰まったケースを開く。
美羽が、ああ、これこれ、と一つの銀色に光るリップスティックケースを取り出し、ポーチに仕舞いこむ。
賢吾にはこんな時間にわざわざ校舎に戻ってくるほどの忘れ物には思えない。
「…」
彼女に興味をなくし、やっと時計を見ると既に20時を回っていた。
831 :
賢吾×美羽 2:2011/12/19(月) 23:54:04.03 ID:L/cQKiO5
「ねえ、」
と沈黙を破るように語りかける美羽。
「こんな遅くまで根詰めて、なぜ?」
なぜ?なぜとはどういう意味だろうか。
父の遺志が宿ったこの場所でスイッチのロールアウトを急ぐことを他人が疑問に感じることを賢吾は意外に思った。
実はユウキ以外の人間に、直接尋ねられたことはない。
弦太郎にはユウキが、その他の部員には…たぶんそれもユウキが話しているのだろう。
彼の父のこと。この場所のこと。
弦太郎らと打ち解けていても、いまだ賢吾はそれ以上の事に興味を持たれることを良しとしていなかった。
…ユウキ以外には。
彼は無言のまま美羽が何を得たいのかをその様子から読み取ろうとした。
「今日は部活は定時まで。休養もちゃんととらないと」
賢吾はそのセリフを耳にすると心の中で溜息を付く。
仮面ライダー部の部長の責務とでもいうのか、この女は。
「別に…オレが何しようと」
目を伏せて賢吾は呟く。
「君には関係ないだろ」
美羽はやれやれと言った調子で肩をすくめてみせる。
「体の調子、悪いんでしょ」
美羽の赤い唇がなおも開く。
「ユウキも心配するわよ」
その名を聞くと賢吾の肩がぴくっと震えた。
自分の心の中を見透かすようなことを口走る美羽。憎々しげにその顔に視線を向ける。
「彼女から聞いたわよ。授業中も内職ばっかりして…」
つかつかと音を立てて賢吾は美羽の前に立つ。
「用事が済んだら早く帰れよ。オレも勝手に帰るから!」
自分の苛立ちを隠そうともせず、彼は美羽に冷たく言い放った。
「心配しているのよ。賢吾くん」
賢吾くん、と名前で呼ばれた事にさらに苛立つ。
名前で呼ぶな、と以前も言ったはずだろ!
ユウキと自分だけのテリトリーだったこの場所、彼女に思いを馳せていた時間を横取りされた気がして、
賢吾はついに怒鳴る。
美羽は目を丸く見開くと、それからにっこりと微笑んだ。
そのまま、彼女の白い手がふと彼の額に伸びる。思わず触れた手の冷たさに彼は瞠目した。
賢吾はその指を掴むと乱暴に自分から引き剥がし、そして。
それは、どちらからか?
…二人の唇が触れ合っていた。
どうして?どうしてこんな事に。
832 :
賢吾×美羽 3:2011/12/19(月) 23:55:11.47 ID:L/cQKiO5
唇は柔らかく、甘かった。
彼の思考を完全に奪ったその感触はまるで魔法のようだった。
完全に理性をなくしたまま、美羽の唇をもう一度自分と合わせてみる。
そして沸々と湧き上がる感情。
年上と言うだけで上位に立つ彼女が憎らしい。
女王然としたその輝き、彼の心の中を見透かす彼女が憎らしい。
「な…んなんだ…よッ!」
丸テーブルに乱暴に押し倒すと美羽が賢吾を見上げてなおも微笑している。
…この後に及んでも、この女は余裕を見せるのか。
一方で、興奮して荒く息を吐く自分が疎ましくなる。
美羽の濡れて光る唇をもう一度塞ぐと、熱い粘膜の中に舌を差込み彼女を蹂躙してやろうとする。
掴んだ手首に力を込めて、彼女が二度と自分に立ち入らないように。
「は…あ…っ」
ふと離れた唇から艶かしい喘ぎが漏れ始める。
賢吾くん、と彼女の肉感的な唇が彼を呼ぶ。
「いいな、オレに簡単に近づこうと思うな…!」
そう言い切る賢吾の頬に美羽はそっと指を添える。
「あたしじゃ、駄目なの…?」
天井のライトを反射して光る瞳が彼を覗き込む。
美羽はそのまま白い指先をそっと賢吾の唇に滑らす。
艶やかな唇がそっと開き、彼を誘う。
瞳がそっと閉じられる。
「賢吾く…」
美羽の声に何かが弾けた賢吾。
まさに魔が差したともいうべきだったのだろう。
賢吾が美羽へ顔を近づけると、甘い香りが彼の理性をさらに奪う。
彼女のピアスをした耳たぶを唇で挟むと、美羽は小さく声を上げた。
激情のまま、彼は上下する胸に手を這わせて強く揉みしだく。
美羽の上に重なり、ブラウスの中に手を入れ露出している太ももを撫でる。
再度、唇を重ねると、自由になった美羽の両腕が賢吾の背に回された。
たったそれだけだが…肯定の意と取れたそれは、彼の最後の理性のタガをはずすには十分だった。
ブラウスのボタンをはずして豊かな乳房を覆う下着まで露出させると、彼は両手を使ってブラジャーを押し上げる。
現れた目に鮮やかな色の突起を唇で挟んでみると、美羽が彼の頭を抱え込んだ。
「ああ」
溜息と共に艶やかな声が混じる。
髪の毛をくしゃくしゃにされても構わず、賢吾は白い胸に夢中になった。
彼にとって美羽が初めての女だった。何もかもが彼を興奮させる。
胸の突起をいじくりながら、ふと彼は彼女が付き合っていた男の事を思い出した。
「…大文字とまだ続いてるのか」
「…」
無言のまま美羽は自分の乱された上半身を脱ぐ。
用を成していないブラジャーをはずすと、白い上半身が露になった。
賢吾もブレザーを脱ぎ、自身もワイシャツのボタンをはずす。
間もなくアンダーシャツを着ていない賢吾の上半身が露になった。
美羽の肌に直接重なり合うと、彼は一気に体温が上昇するのを感じた。
833 :
賢吾×美羽 4:2011/12/19(月) 23:58:17.06 ID:L/cQKiO5
白く滑らかな肌を唇でなぞりながら、彼の興味は美羽の下半身へと移る。
スカートを捲くり長い足の付け根に手を触れると、下着の上に重ねばきしている「?」なものに気が付いた。
彼はそれを不思議そうに脱がせる。
「あんた、何枚着てるんだ?」
「スカート短いから寒いの」
ふふっと美羽は笑う。
犯されようとしているのに余裕綽々だな。
「随分と慣れてるんだな」
「…」
賢吾は美羽の下着に手をかけると指でそっと割れ目をなぞってみる。
「いや…あ…」
布の上からでも分かるほど既にそこは湿っていた。
直に美羽自身を見たくなり、彼は少し乱暴に下着を剥ぎ取る。
そしてニーハイソックスを履いたままの美羽の足をM字に開脚させて顔を近づける。
「てらてら濡れてるな」
自ら発した無粋なセリフに赤面しつつ、賢吾は美羽の様子を伺った。
すると彼女は驚いたことに酷く顔を赤らめて顔を背けている。
賢吾はこの屈辱的な格好が女王に羞恥を与えていることに気が付いた。
さらに女王を陥落させるには、と考えてから、濡れた場所で紅くふっくらとしている突起に口付けてみる。
「ひ…いっ」
小さく声を上げて驚く美羽。
ぴちゃぴちゃとわざと音を立てて美羽自身を嬲る。
「いや…はっ…あ…」
拒否する声に含まれる色は男に媚びる艶が含まれている。
その様子に賢吾自身は既にはちきれんばかりの状態だ。
彼は逃れようとする太ももをしっかりと腕で掴み、美羽の中心を責め続けた。
「いや、イっちゃう…っ」
激しい喘ぎ声と共によがる美羽の姿に我慢できず、賢吾はとうとう自身を取り出す。
そして無造作に美羽の中へ挑んで行く。
「い…痛っ!」
窮屈な粘膜を押し広げて進むと同時に美羽の悲痛な声が耳を刺した。
その声に賢吾は初めて優越を感じた。
何度も快楽のまま美羽の中を自身で突き刺し、喘ぎ声を耳元で聞きながら、彼女の体に溺れた。
絡みつく肢体。
女王が今、自分の思うように喘いでいる。
唇を再び塞いでみると、一声啼いてから、彼女は目を閉じた。
目尻に浮かぶ涙。
「…もっと、声出してみろよ」
嬌声が響く。
賢吾くん、と自分を呼ぶ声。何度も呼ばれていても、今は不快ではない。
快楽に身を任せ、彼は何度も何度も腰を打ち付けた。
「美羽…」
初めて彼女の名を口にする。
それを耳にした彼女は目を見開き、一瞬彼の顔を見つめた後、激しく瞳を潤ませた。
834 :
賢吾×美羽 5:2011/12/20(火) 00:00:08.87 ID:L/cQKiO5
− 辛うじて美羽の体の外に出してから精を放出した。
ティッシュペーパーで手をふき取り、深く溜息を付いてゴミ箱に投げ入れる。
少し離れた場所の椅子に腰掛けて美羽を見ると、彼女がようやく起き上がるところだった。
「…気が済んだ?」
美羽の瞳は潤んだままでいる。
賢吾が黙ってティッシュの箱ごと彼女に投げ渡すと、彼女は黙って受け取り、それで体を拭き始めた。
知らなかった。
賢吾は何も言えずにただ黙って俯く。
…知らなかった、あんたが処女だったなんて。
愛していない女を抱いてしまったという罪の意識が、今更芽生えてくる。
美羽はテーブルに腰かけながらブラジャーを直すと、ブラウスのボタンを留め始めた。
「賢吾くん」
もう名で呼ばれても気にはしなくなっていた。
美羽は視線を合わせようとしない彼にふらふらと近づく。
驚いて顔を上げる賢吾に美羽はそっと手を差し伸べる。
彼の頬に優しく手を添えて、額に唇を付ける。
「好きよ」
そして、驚く彼を見つめて彼女は嬉しそうに微笑んだ。
***
…時が経つと共に賢吾は深く思い悩むのだろう。
早くこの関係を終わらせなければ。
自分を愛していないことに美羽が気づく前に、と。
そして今日も賢吾は美羽の両腕に抱かれながら、望むのだろう。
早くオレを捨ててくれ、と。
(終)
以上です。
何かキャラ違ってたらゴメンなさい。
乙
なんかドロドロしてるがそれも良い
変な質問ですが今の所何が需要ありますか?
4是で弦撫か弦美か賢ゆう、王図でアン比奈が見たいです
このスレの前スレとかどこかにクウガか響鬼系のやつなかった?
あったら教えて! できればスレ名も…
>>837 需要ないなら書かないのか?
一般的にマイナーと呼ばれる組み合わせが好きな奴だっていると思うが
書きたいものを書けばいい
>>837 需要があるかしらないけど
クウガの 桜子×だれかと
ヒビキの かすみ×イブキ または明日夢×もっちーがみたいです
クウガってそういやSSないよな…
保管庫でも五代×桜子さんの奴一つしかないし…
>>843 1つあるのか… できればリンク張るかアドレスおしえてくれ
バカップルな弦太朗ユウキが読みたい
映画で弦ちゃんの肩に頭コツンするユウキに禿萌えた
>>835 賢吾×美羽、かなりツボでした
こういうのを待ってた!
大文字先輩かわいそうだね・・
友子×賢吾とか友子×弦太朗とかいいな
>>846 映画は素晴らしかったな
ユウキの肩コツンは2人っきりならキスに持ち込めるシチュだし
ぐりぐりしてた飴を唐突に弦ちゃんに食わせる→野座間と何か変な雰囲気に、って謎の妄想も出来る
あとは弦ちゃんがクイーンに恋愛の実践例を教えてもらうとか
もちろんシンプルに撫子とラブラブするのもぉk
ああ弦太朗マジハーレム…
本郷×ルリ子っていうのを思いついたんだが何かが足りない。
友子×弦太朗は俺も好きだ
欲望のままに書き連ねたいけど、発想がたりない
何か!何か水浸しになるシチュを!
照井と所長が大好物です
制作中の映画、士と一緒に夏みかんも帰ってこーい
メガマックス見たよ。
内容もおもしろかったけど萌えポイントも多くて良かったよ
>>851 単純に大雨とか。
あとは大掃除とか……?
>>856 大掃除か、その発想はなかった…
いやね、水浸しになっている友子と弦太朗で
「なあ、もう一回素顔見せてくれよ!」
「無理」
「だったら無理矢理でも見てやる!」
「え、ちょっ」
・からのエロシーンを受信
・どう消化しようか迷う
・「あ、書こう」
・「でも発想NEEEEEEEEE」←今ここ
「私の一番恥ずかしいところを見た弦太朗さん。責任取ってください!」
みたいに友子からドロドロ迫ってく感じもいいし
魔法グッズの店で買ってきた惚れ薬を部室の隅でコトコト煮込んでると
意外に美味しそうな甘い香りにみんなが知らずに味見して一同大変な
ことになる、的な感じもいい
フォーゼ流れのところすまないが、ネタ話投下させてください。
映画ネタバレが微妙にアリです。そしてアン比奈風味で捏造してます。
…今年はこの二人にやられっぱなしだったな
==================
キラキラと光る金髪。ジャッっとスキニーパンツにつけたチェーンを揺らしながら、
目の前でくかーっと眠っている信吾に向かって、
「信吾、来年の目標はカノジョを作ることだろ!そうだろ!」
と、未来からわざわざやってきた右腕怪人アンクが高らかに宣言した。
…彼の布団の上で。
「サンタさん…?プレゼントは美人でかわいい彼女がいいです」
眠たい目を擦りながら、信吾は体を起こす。
「クリスマスイブに一人で寝ているとは今年も気の毒な1年だったな」
「余計なお世話だ!だいたい半分は君がオレにくっついていたせいだろ」
「そう、それも気になってな、わざわざお前に報告しに来てやったぞ!」
アンクは信吾の布団から降りると、こいつを見ろ!と銀色に光る刃物のような細長い棒を目の前に突き出す。
「うわ?…何それ」
信吾がようく見ると、それは鋭利な鋏の先とものさしが合体したようなものだった。
「知らんのか?ノギスだ」
「ノギス…ああ、技術家庭科の授業で触った事あったかな」
ぼんやりと記憶を辿る。確か穴の大きさを測ったり、丸いものを測ったりできるんだったな…。
「で、それが何か?」
「このノギスで測定した結果を見ろ!お前がEXCEL勉強しないから、代わりにオレが勉強して作製した表だ」
ぴらっと何かの数字の表が印刷された一枚の紙を信吾の目の前に突きつける。
「…この数字は何なの」
信吾はアンクから手渡された紙を前に首をかしげた。
「まず、これは三点の大きさ!そしてアベレッジ!」
「大きさ?何の?」「先端、中央、根元だ」
「…??」「たて!よこ!そしてアスペクト比!そしてこっちが長さ!」
「だから何を測ったの?」
「完全な円柱じゃないからな。こっちが、before、こっちがafter。ちなみに膨張係数を計算した結果がコイツ」
「な…に?」
「まだ分からないのか、苦労したんだぞ。我ながら変態っぽいと思いつつ…」
信吾は動きを止めて思考する。
「…まさか」
ノギスで測定できる円柱のもの。体積を測定してんのか?膨張係数?何だ?コイツが測りたがりそうなもの。
アンクはエロい。…エロい右腕怪人が測ってわざわざオレに報告したがるような円柱のもの…。
円柱→棒とか?→肉棒?
きゅっとムスコが萎縮し、背筋が凍る。
…まさか、まさかっ!
「喜べ信吾。この分布モデルによるとお前は人間の男としてはアベレッジより…」
ついに信吾はぶち切れる。
「あ…のなあッ!君は君はッ、この鋭利かつ冷たい工作器具でオレのデリケートな一人息子のスリーサイズをいつ測定しやがった!」
アンクは真面目に言う。
「寝てるときに決まってるだろ」
「…ビフォアはわかる。だが、アフターはどうやって測定した!?」
「寝起きの生理現象を利用ー」
「それは多分フル勃起じゃないッ…フルのときはもっと膨張しているはずだ!従ってこの分布におけるオレの値はもっと右寄りで、膨張係数に至ってはかなりの誤差を含んでいる!」
パシッ、と紙を指でたたく。
「ほう」
「…んなことはどうでもいい!君は何か間違っている!だいたいオレのサイズとカノジョができることと何の関係が!」
「お前は知世子曰くイケメンだろ?何で人間の女が相手にしないのか生物学的アプローチをしようと思ってな」
「それは仕事が多忙で…周りに女の子がいない職場だから」
ニヤリとしてアンクが言う。
「フッ、言い訳すんな!とりあえずお前のサイズは把握した。後は人間の女だ」
「ちょ、待て待て!」
あたふたと信吾はパジャマ姿のままでアンクが手にするノギスを抑える。
「一体どなたのナニを測るつもりヨ!」
「…んーとりあえず比奈かなァ」「ヤメテェ!!」
「安心しろ、ノギスで測ると膣に傷が付きそうだから…」
赤い右腕をかざす。
「マジックハンドー★」「ふざけんな!」
「指が何本入るかで穴の大きさを概算できるかと」「人の話を聞けよ!」
「…と思ったが、オレのテクで感じて濡れ濡れになっても困るしな」「テメー、実の兄の前でそういうか!」
「映司くんよりアンクの腕がイイ!と言われても困るし」「…最ッッ低だな!(怒)」
ゼエゼエと息を切らしながら信吾は喚き散らす。
「比奈に触れる前にバラしてやるー!君が変態エロ右腕スケベ大王だってことを洗いざらい話してやるぞっ!
実は洋モノも結構好きだとか、妹萌えアニメ見てたとか、団鬼六全集コンプリートしてるとか、動画の履歴も、etc.」
「別にいいけど」
「バカだなー!そのまま比奈から変態扱いされろ!きっとまた会える、なんて思ってくれねーぞ、ザマアミロ!」
むっ、としてアンクが信吾に言い返す。
「そりゃないなァ!お前は知らんかもしれないが、残念ながら比奈の初恋の相手はお前じゃなくて、このオレ様なんだよ!ザマアミロ!」
「嘘だああ!キーッ!!!このエロ右腕!締めてやるッ!」
「ぎゃあ、何持ってる…ッ!オレのお手手にエッチするなっ!」
「生憎この鉛筆はHではなく製図用7Hだ!ぐっと硬いの入れてやるぜ!(手の平の穴に!!)」
・・・
===================
以上…絶対続かない。
ごめんなさい〜
わろたwwww
このスレの兄さんも心労絶えないなwww
冬映画にお兄ちゃんが出なくて寂しかったんで嬉しいw
乙!相変わらずの2人ワロスw
以下微ネタバレ有。
アンクと刑事さんの邂逅とか見たかったけど、尺の関係上無理だったんだろうなと予想。
しかし、アン比奈に美味しすぎる映画だった…。
まさか比奈ちゃんの方から…したり、あんなに心から迎えてくれるとは思わなくて
凄い会いたかったんだろうなぁと予想。比奈ちゃんアンクの事大好きだろw
比奈ちゃんの中の人も、台本読んだ時からヤバかったらしいし。
本当にありがとう!
実験データ
被験体名:ユウキ
身長・体重:169p・53s
スリーサイズ:B88 W56 H86
実験計画:媚薬投与による感度増強、性欲増強。吸引機による巨乳化。局部に
永久脱毛を施し、陰毛を除去。妊娠回避のために子宮を摘出。
そこは卵管を縛るくらいにしておいてくれよ
摘出とか怖いわ
キモすぎ
ドン引き
冬映画ネタバレ
撫子はエロパロ的にもおいしいキャラでよかったwww
エロいこと教えたら絶対色々良い仕事しそう
クイーンが撫子に色々知識を仕込むのか
弦太朗歓喜だな
桜子×つばき を書こうかと思ってる
ストーリーがおもいつかない…
冬映画ネタバレ
後藤さん入院シーンからごとさとにもっていこうとしたが力尽きた。orz
クリスマスと言えば555
ベッドの上で真理にクリスマ決めまくる巧と達磨姦される草加
入院シーンからというと、その…隣のベッドにいらっしゃるのだろうか
フォーゼの妄想してたらいつの間にかクリスマスになってたでござる
というわけで弦美羽投下します 手がかじかんでキーが上手く打てん
読みたくない人は フォーゼ弦美羽「比・翼・連・理」 をNGでお願いします
部屋中に散乱している部員の私物を見廻してから、風城美羽は視線を上げた。
大きく掲げられた仮面ライダー部の旗。フォーゼの顔の下に、KRCと三文字のアルファベットが並んでいる。
部員七人がラビットハッチに集い、和気藹々と騒ぐ日々が続いていたせいだろう。
一人きりで円形テーブルに向かっている美羽は、溜息交じりに考える。「この部屋ってこんなに広かったかしら」、と。
今日は三年生の授業数が他より一コマ少ない曜日。なので一・二年生はまだ授業中。
それに加え、アメフト部は活動日でチアリーディング部は休息日。同じ三年生である隼は、グラウンドでチームメイトと練習に励んでいる。
残された美羽はふらふらと部室にやってきた。
特にすることもなく、置きっぱなしだった雑誌をなんとなく捲っていたが、
もう何遍も目を通した誌面に今更没頭することもできず、しばらくして気怠そうに表紙を閉じた。
机の上のバガミールやポテチョキンを手に取るも、スイッチが入っていないことに気づき、仕方なく元に戻す。
退屈。この二文字によって彼女の脳内が埋め尽くされていく。
だが美羽は下校するという選択肢を取らず、ラビットハッチに留まっている。彼女にはちょっとした目的があるからだ。
以前の自分なら真っ直ぐ家に帰っていただろう。
だが仮面ライダー部の居心地の良さを、仲間と共にいるあの空間の楽しさを知ってから、
一人で過ごす時間が大分つまらなく感じるようになった。
スイッチの研究から他愛ない会話まで。この部屋であの部員達と過ごす時間が、今自分の中で一番輝いている。
……と考えてから、美羽は首を傾げた。
いや、違う。それも大切だけれど、もう少し特筆すべきかも。あたしの中で今一番輝いているのは――。
「おっ?美羽、ひとりか?」
シュインというドアが開く音。それに次いで、聞き慣れた声。
ラビットハッチにやってきた人物を見て、美羽の顔が一気に晴れた。
「弦太郎!」
「おっす!なあバガミール見てねえか?」
「それならここに――って、あんた授業どうしたの?」
「お前と同じ。サボリだ!!」
トントンと胸を叩き、ズビシッと手を前に突き出す。
弦太郎のお決まりのポーズに、美羽は呆れ顔で反論する。
「残念ながら、あたしはサボリじゃない。三年生はもう授業終わったの」
「え?なんだよずりぃな。あー、俺も早くモジュールの練習してぇ!」
「すればいいじゃない。その為に抜け出してきたんじゃないの?」
「んや。賢吾に言われてバガミール取りに来た。もっかい教室戻んなきゃなんねー」
「……あら、人使い荒いのね。賢吾くんって」
「違う違う。俺が『授業つまんねーから抜けるわ』って言ったら、賢吾が『バガミール忘れてきたからついでに取ってきてくれ』って」
「ふーん。なるほど」
教室へ戻ると聞いたとき、美羽の表情が少し曇った。
折角会えたのに。やっと顔を見れたのに。心の中で呟き、傍らに立つ弦太郎を見上げる。
「ねえ。あたし暇で死んじゃいそうなの。相手してくれない?」
「悪ぃ!先に賢吾んとこへバガミール届けねーと!」
「……あ、そう」
グロスをのせた唇を尖らせる美羽。自分のなかで嫉妬心に小さな火が灯るのが分かる。
後で賢吾に意地悪でも言ってやろうと悪巧みをしながら、細い指を伸ばしてバガミールを取る。
「はい」
「サンキュー!」
弦太郎の骨張った大きな手がバガミールに伸び、そして微かに、美羽の指と弦太郎の指が触れ合った。
咄嗟に美羽は息を詰まらせ、頬を赤くする。
じわりと伝わる体温。指と指との接点が燃えるように熱く感じ、慌てて白い手を引っ込める。
挙動不審になった自分を悟られないよう、顔を背けて「早く行きなさいよ」と放つ彼女を、弦太郎は不思議そうに眺めていた。
「それじゃ行ってくる。また後でな!」
弦太郎が去ったあとの閉まったドアを名残惜しそうに眺め、美羽は再び溜息をつく。
今もなお火傷したような感覚が続く、右手の中指の先端。
その部分を唇に添え、目を瞑って先程までずっと見ていた彼の顔を思い浮かべる。
切れ長の吊り目がこちらを捉えて、ニッとはにかむその様。
鮮明に想像できる。何度も何度もこうやって思い浮かべているから。
美羽の右手は口元から顎、首、鎖骨を通って胸元へ移動していく。
思い出す。女王選挙で彼に助けてもらったとき。守ってもらったとき。友情の印を交わしたとき。
腕を引っ張られた感覚も、肩を抱かれた感覚も、手を握り合ったあの感覚も、余すことなく憶えている。
手のひら全体を胸の形にあわせて這わす。もしこの手が、弦太郎のものだったら?
そう考えた途端、自然と身体が強張った。手のひらにぎこちなく力を込める度に息が震える。
白を基調とした内装により、明るく照らされたラビットハッチの室内。
彼と握手を交わした左手を、頭上にかざしてぼんやりと見つめる。
友達という立場では満足できない。もっと、それ以上の存在になりたい。美羽はそう思っている。
だが、弦太郎はどう思っているだろう。男女関係なくたくさんの友人を持つ彼。その中で、自分は特別になれるのだろうか。
ふいに不安が過り、美羽は唇を噛む。そして、ゆっくりと左手を腿へ下ろしていく。
レースのついた赤いスカートの裾。その下に指を滑り込ませ、ショーツの上から窪みをなぞる。
彼の指の感触を懸命に思い出しながら、布の下の形に沿って指先を往復させる。
息を上げながら、なぜ部室でこんなことをしてるんだろうと、ふと冷静になって美羽は自問する。
が、答えが出る前に左手の動きはエスカレートし、ショーツをずらして直にそこへ触れるまでに至った。
「はぁ……あ……」
高揚した表情で吐息を震わせ、美羽はついに嬌声を漏らした。
左足をベンチに乗せ、スカートの裾を腰まで上げて、左手を腿と脹脛の間にくぐらせる。
臀部を掴むように掌で押さえ、指先でショーツの中を弄り続ける。
蜜が指に絡み、ショーツに染みを作るようになった。脳内が淡く白けて、背筋を走る何かが大きくなっていく。
「……弦太郎っ……んっ……ああっ」
「ん?呼んだか?」
「――は?」
聞こえるはずのない声。見えるはずのない短ラン姿。
幻聴でも幻覚でもない。確かに美羽の視界の隅に存在している。
状況を理解し、美羽は化石の如く硬直した。
「カメラスイッチが入ってねえから探しに――って、え?」
美羽に近寄った弦太郎も、彼女と同じように石化する。
それもそのはず。この学校の女王である彼女が、仮面ライダー部の部長である彼女が、
あられもない態勢で胸を揉みながらショーツに手先を突っ込んでるのだから。
「え、え?ええええええ!?」
「ちっ、違うの!!これはアレよ……トレーニング!!」
「と、とれーにんぐ?」
「そうよ!ホルモン分泌による美容効果を目的としたトレーニングの一環よ!!誤解しないでちょうだい!」
「そ、そうか……トレーニングか……」
納得したようなしてないような、何とも言えない表情を浮かべたまま、しきりに頷く弦太郎。
美羽は両足をベンチに上げくっつかせ、体育座りに似た状態で涙目で赤面している。
我ながら無理やりだと思ってはいるが、馬鹿正直に「あなたのことを考えながら自慰をしていました」とは言えない。
プライドの高い彼女がそんな台詞を選ぶわけがない。
「な、なあ美羽」
「……何よ」
「トレーニング……なんだよな」
「トレーニングよ。何回言わせる気?」
潤んだ瞳で鋭く睨まれ、弦太郎はぐっと喉を詰まらせる。
美羽の表情を伺いながら、一つ咳払いをして弦太郎は言い放った。
「じゃあ、なんで俺の名前呼んだんだ?」
今度は美羽が喉を詰まらせる番だった。
空耳というには言葉がはっきりしすぎていたし、だからと言って真実を話すわけにもいかない。
唇を一文字に結んで俯き、黙りこくってしまった彼女を見て、弦太郎は慌てだした。
「すまねえ!俺が変なタイミングで来ちまったばっかりに……。じゃ、じゃあ俺賢吾のとこ戻るわ。本当に悪かった」
「えっ……」
美羽に背を向けて、弦太郎はハッチへ向かおうとする。
「ま、待って!!」
「うおぁっ!?」
ぐいと腕にしがみ付かれて、バランスを崩した弦太郎は危うく転びそうになった。
見れば美羽が彼の腕に抱きつき、地べたに正座して上目遣いで弦太郎を見つめている。
「本当のこと言うわ」
そう言って一呼吸置き、胸いっぱいに息を吸い込んでから台詞を続けた。
「弦太郎のことが好きだから名前を呼んでたのよ」
「へ?」
「あたし、あんたのことが好きなの」
美羽が。俺を。好き。美羽が、俺のこと、好き?
何が起こっているのか飲み込めず目が点になってる弦太郎を、美羽は勢い良く押し倒した。
「ちょっ……!!な、ななっ、何してんだ!?」
「押し倒してんのよ。見て分からない?」
ラビットハッチのドアの前で、目を見開いたまま大の字に寝そべる弦太郎。
そして「こうなったらヤケクソだ!」といった面持でその上に馬乗りになった美羽。
これから何が起ころうとしているか。混乱した脳を懸命に働かせ、弦太郎は何とかそれを飲み込むことに成功した。
しかし彼が言葉を発する前に、美羽の手が白いTシャツの裾を捕える。
そのままTシャツを胸元まで捲り上げられて、落ち着きはじめていた弦太郎の心臓が再び跳ね上がる。
「うわああああ!?おい待て!!やめろ美羽!」
「五月蠅いわね。なに?あたしに触られるのがそんなにイヤ?」
「違う!!嫌じゃねえ!」
弦太郎の即答に美羽の手が止まる。
嫌じゃないというその一言が美羽の耳の中で木霊し、全身の血が顔に昇っていく。
「と、とにかく俺の話を聞いてくれ」
美羽を腿の上に跨らせたまま、弦太郎は肘を床につけて上半身を起こす。
彼女は赤くなった頬を両手で冷やしながら、黙って頷いた。
「あのな……まさかこんな状況で言う羽目になるとは思わなかったけど、
でもこのまま流されちまうのは男として絶対に許されねーし、第一俺自身がすげー嫌だから、ちゃんとお前に伝えようと思う」
弦太郎の右手が美羽の首元に伸び、頬に添えられた左手をそっと握る。
パールオレンジのマニキュアで綺麗に塗られた爪が、彼の掌に包まれて温かくなっていく。
「俺も美羽のことが好きだ。だから触られるのは嫌じゃねーけど、
つかお前に好きって言ってもらえてすっげー舞い上がってるけど、勢いで変なコトになっちまうのは嫌なんだ」
分かってくれるか?と最後に付け加えて、弦太郎は口を閉じた。
だが美羽から返答はない。
その代わりに、大粒の涙が彼女の目元から零れる。
「な、なんで泣いてんだよ?もしかして嬉しくねーのか?」
「……バカ。そんなわけないでしょ」
弦太郎の台詞をピシャリと否定し、美羽は指の背で濡れた睫毛を拭う。
「逆よ、逆。嬉しくて涙が出たの。でもね、泣くほど嬉しいなんて自分でも思わなかった」
雫で目元を光らせたまま、美羽は弦太郎に視線を合わせて微笑む。
弦太郎はへなへなと半身を崩し、再度床に寝転んだ。
「あー良かった……。安心して力抜けちまった」
「ふふ。格好良いんだかマヌケなんだかどっちかにしなさ――Oops!」
いきなり美羽が悲鳴をあげたため、弦太郎も「なんだなんだ?」と首を起こす。
見ると美羽が弦太郎の身体から視線を背け、赤面して気まずそうに眉を寄せてるのが分かった。
「ちょっと弦太郎。コレ」
流し目で促され、何がどうしたんだと弦太郎は上体を起こす。
赤いチェックのスカートの前、シルバーのベルトの下で盛り上がった黒いズボン。それを発見し、弦太郎は思わず目を見開いた。
「うお!?なんだこれ!?」
「『なんだこれ!?』じゃないでしょ。なに?無自覚だったの?」
コクコクと頷く弦太郎。美羽は呆れた様子で肩をすくませて、弦太郎に問いかける。
「でもその……こういうのってどうするの?こんなんじゃ外歩けないだろうし」
「しょーがねーだろ。元に戻るまで放って置くっきゃねえ。多分お前があんなことしてるの見たから――」
言い終わらないうちに、バシッと痛々しい音がひとつ鳴った。
美羽の平手が弦太郎の側頭部にクリティカルヒットし、低めの叫び声がラビットハッチ中に響く。
「そのことはもう口に出さないで」
「い、痛ぇ……」
「と言ってもまあ、確かに元と言えばあたしの責任よね」
頭を擦る弦太郎にずいと顔を近づける美羽。
「弦太郎。確認するけど、あたしのこと好きなのよね?」
「おう!」
「あたしに触られても嫌じゃないのよね?」
「おう!」
「じゃあ、さっきの続きしても大丈夫よね?」
「……おう?」
返答の語尾についた疑問符を無視して、美羽は「じゃあ早速」と目の前の短ランに手を伸ばす。
そんな彼女の肩を押さえて弦太郎は「タンマ!」と叫ぶ。
「だって元凶はあたしにあるのよ?あたしが責任取ってなんとかすべきじゃない」
「いやいやいや、だからってそういうわけにも――」
「そんなにあたしとしたくないの?」
いいえ、したいです。色々したいしされたいです。
そう即答したいところをぐっと我慢していると、美羽の顔がさらに近付いてきた。
互いの鼻先が触れ合いそうな距離。美羽は弦太郎の瞳を見据えて言う。
「……ね、いいでしょ?」
厚みのある唇がゆっくりと動くのを見て、弦太郎の中で何かがプツリと切れた。
「弦太郎?ちょっと聞いて――んっ!?」
不意に唇に訪れた謎の感触。それが弦太郎の唇だと気付き、美羽は丸っこい目をより一層を丸くする。
もっと味わいたいと言わんばかりに隙間から弦太郎の舌が割ってきて、彼女は小さく唸った。
最初は細かく探るような素振りをしていたが、歯列を辿ったり舌先を絡め取るなど次第に動きが大きくなっていく。
そのあたりで美羽の肺に限界が来たようだ。弦太郎の胸板を叩き、口を離すよう訴える。
「っぷはっ!苦し……な、何よいきなり!殺す気!?」
「す、すまん。なんつーか、無我夢中で……嫌だったか?」
「……嫌じゃない。けど、息継ぎくらいはさせて。死んじゃうかと思ったわ」
そう言いつつ、美羽は弦太郎の首に腕を回す。
同時に胸板に伝わるマシュマロのような感覚。それに反応して下半身の神経が余計に昂る。
「なんか柔らけーのが当たってんだけど……」
「何言ってるの?当ててるのよ」
悪そうな表情で笑う美羽の胸元に、弦太郎は恐る恐る手を伸ばす。
「ちょっと待って。皺になっちゃいそうだから脱ぐわ」
女王の豊胸まであと数ミリという所まで迫った瞬間、美羽は彼のもとから離脱した。
ブレザー、シャツ、スカートと軽快に衣服を脱いでいく美羽。円形テーブルのベンチが赤青白の三色で彩られる。
残された弦太郎は、胸を掴むはずだった掌でラビットハッチの空気を握りしめ項垂れていた。
「そんなにしょげなくたっていいじゃないの。はい、お待たせ」
弦太郎の様子を見てクスクスと笑う美羽。下着にニーソックス、足元にパンプスというマニアックな姿で、美羽はしゃがんで弦太郎を抱きしめる。
ただ細いだけではなく、日々の鍛錬によるしなやかな筋肉と、まめな手入れによる絹のような肌を併せ持った彼女の身体。
背中に左手を添えて抱擁に応じると、果物か何かの香水だろう。彼女の首元からふわりと甘い匂いがした。
「美羽、そこに腰かけろよ。地べたじゃアレだろ?」
弦太郎が指した先には、部員の私物が散らかった円形テーブル。
ベンチとベンチの間からそこに座り、美羽は物を退けてスペースを作った。
今度こそ、と弦太郎が手を伸ばす。背中に手を回して苦戦しつつもブラジャーのホックを外し、それをテーブルの隅に放った。
形の良い乳房を横から持ち上げる。弾力がありつつも白く柔らかい、しっとりと手になじむ質感。
「すっげー……」
「そんなまじまじと観察しないでよ。恥ずかしいからやめて」
美羽はそう叱るが、弦太郎はもはや聞いてなどいない。
乱暴にしないよう気を付けながら指先に力を込め、やんわりと揉み、頂を指の腹で撫でる。
固くなったそこを舌先で舐め上げると、美羽の体が軽く跳ねた。
「んっ……ねえ、胸だけじゃなくてこっちも」
そろりと脚の間を開ける美羽。柔肌から口を離し、骨張った手で腿の付け根に触れる。
薄い布越しに割れ目をなぞられて、またそれと同時に首筋を吸われて、美羽は悶えるように身を捻る。
柔い肉の感触と彼女の反応が面白くて、弦太郎はすっかり夢中になっていた。
耳、蟀谷、鎖骨、項。色々な所に口付を降らせながら、指先で秘所を探り続けている。
その間美羽の方はというと、恍惚とした表情で唇の合間から熱い吐息を洩らし、
時折耐え切れなくなったように嬌声をあげ弦太郎を上目遣いで見つめていた。
そしてすっかり息が荒くなったころ、自分の頬を撫でていた弦太郎の手首を掴み、彼女は口を開いた。
「弦太郎もずっと我慢したままで、もう限界でしょう?あたしも……だから、お願い」
するりとショーツを下ろして足先から外す美羽。そして姿勢を変え、今度はテーブルに顔を向けて縁に両手をついた。
彼女の綺麗な背中を、女性特有の曲線的なフォルムを目の当たりにし、弦太郎は思わず唾を飲む。
「なあ、本当にいいのか?その……ぶっちゃけ俺こういうの初めてだから、上手くできっか分かんねえし」
「もう、変な心配しなくていいわよ。そんなのあたしだって同じだし。でもほら、雑誌とかで色々知ってるからどうにか――」
「同じ?」
美羽の言葉に弦太郎の動きが停止する。弦太郎と同じ。と言うことはつまり――。
「お前もしかして――し、処女!?」
具体的な名詞で指摘されて、美羽は視線を伏せ、ばつの悪そうな顔をした。
確かに弦太郎の昂りを発見した時も、赤面して視線を外したり、こういうのってどうするの?と弦太郎に質問したりと、
慣れを感じさせない、柄に合わないおどおどした様子を見せていた覚えがある。
それにしても、処女にしてこの行動力。流石女王様としか言いようがない。
「悪かったわね、処女で。どうせ面倒だとか思ってるでしょ」
弦太郎はぶんぶんと勢いよく首を横に振る。
自分が美羽が処女であることに嫌悪を感じる訳などなく、第一未経験者の弦太郎に面倒かどうかなど分かるはずもない。
ただその事実に驚いているだけだ。
「ビックリはしたけど悪く思っちゃいねえよ!むしろ無茶苦茶嬉しい。
……けど、尚更俺でいいのか疑問になった。ほら、女って初めてとかそーゆーの大事だろ?」
「馬鹿ね、大事だから弦太郎にあげるんじゃない。あんたがいいの。あんたじゃなきゃ嫌なの」
言わせないでよ、恥ずかしい。照れているのを見られないようテーブルの方を向いたまま、美羽はそう締めくくった。
込み上げる衝動をぶつけるかのように、弦太郎は背後から美羽を抱きしめ、肩越しに彼女に呼びかける。
「なあ、キスしてもいいか?」
「……そういうのはいちいち聞かなくていいの」
顔を横に向けて瞼を閉じる美羽。熟れた果実のような赤く柔らかい唇に、弦太郎は自分の唇を重ねた。
双方の舌が絡み合うなか、弦太郎の手が美羽の臀部へと伸びていく。
桃に似たそれの谷となる部分に指を滑らせ、蜜の滴る部分に辿り着く。
「んんっ!?」
ごつごつした指が自分の花芯を掠った感覚に美羽は体をびくつかせ、逃れるように唇を離す。
「げんたろっ、はぁっ……急になによっ……!?」
「だってお前初めてなんだろ?ならほぐしたほうが良いんじゃねえかと思って」
「そ、そうかもしれないけど……ひあっ!」
「あ。ここでいいのか?」
入口を指先で弄られ、羞恥と快感で視界が滲んで見える。
ゆっくりと弦太郎の指が自分の中へ埋まっていく。舌が痺れるような感覚と共に美羽の足が震える。
「……痛くないか?」
「痛くないけどっ、だめ、あっ、動かさないでっ!!」
蜜を掻き混ぜるような指の動きに美羽の脳内が真っ白く塗り潰され、足腰が軽く痙攣し、目を開けた時にはテーブルに突っ伏していた。
弦太郎が心配そうに自分の顔を覗き込み、腹部を摩っているのが分かる。
「お、おい!大丈夫か!?」
「……へーき。だけど、あたしが先に気持ち良くなっちゃったじゃない。あんたのを治めるためにこうしてるのに」
半身を捩って後ろを向き、弦太郎の頬に軽くキスをする美羽。
そして彼の左手をひいて自分の腰に回させ、臍の下あたりで指を絡める。
「弦太郎が気持ち良くならなきゃ。そうでしょ?」
未だ一度も触れていないのに、もはや弦太郎のそれは限界まで膨張している。
弦太郎が頷きベルトを外し始めたのを見届けて、美羽は前を向きテーブルに手をついた。
「痛かったらすぐ言ってくれ。絶対我慢すんなよ?」
「……だから、変な心配しなくていいって。あたしは大丈夫だから」
双方とも繋いだ手に力が籠る。肉色の溝に宛がわれた物体が、ゆっくりとその中へ割り行っていく。
熱と疼きと圧迫が味わったことのない刺激を与え、弦太郎は達しないよう意識を保つのに必死だった。
一定の距離を進んだところで腹部に激痛が走り、美羽は唇を噛みしめてじわりと涙を浮かべる。
しかし決して声を洩らそうとしない。弦太郎を不安にさせたくないから、自分の力で彼を悦ばせたいから。
全てを体内に納めたのち、弦太郎は美羽の背中に覆い被さり息をついた。
腰の動きを止めた彼から挿入が落ち着いたことを読み取り、美羽も身体の力を緩める。
「美羽、平気か?」
「うんっ……ね、弦太郎、気持ちいい?」
「ああ、つーか良すぎてヤバい……」
「もう痛くないから動いても大丈夫よ。いっぱい気持ちよくなって?」
白く細い肩越しに艶っぽい視線を投げかけられて、弦太郎の身体が衝動的に揺らいだ。
抜けない程度のところまでじわじわと腰を引いて、一気に根元まで打ち付ける。
衝撃を受けて肉壁がきゅうと締まり、濡れた襞が淫猥に液を垂らす。
「んあぁっ!は、あああ……!」
美羽の乱れた息に甘く高い喘ぎが混じる。繋がった場所から溢れた愛液がソックスに染みて色を変える。
粘膜が擦れ合う音に身体が打ち付けられる音、それに加えて互いの息遣いや呻き。
聴覚が補助を担っているおかげで、より迅速に快感が募っていく。
身動きに合わせて揺れる乳房を掴んで刺激しつつ、弦太郎は美羽の耳朶に唇を寄せる。
「悪りぃ、美羽……もう出そうだ」
「なっ、なかじゃなくて外に……あたしの、はあっ……身体にかけていいからぁっ……!」
蕩けそうな声と表情で懇願する美羽。瞼を閉じた弦太郎の視野が明るく朦朧としていく。
「弦太郎、好きっ、すきなのっ……あ、ひあぁっ!!」
急に挿入されていたものを引き抜かれ、美羽はぐにゃりと姿勢を崩す。
美羽の腰に白濁が飛んで、精を放ち切った弦太郎は目を開き、背後から彼女を抱き起した。
「……美羽、こっち向いてくれ」
乱れた髪を耳にかけ直し、美羽は後ろを振り返る。急接近してきた弦太郎から軽い口付を受け、彼女は嬉しそうに目を細めた。
「いちいち聞かなくていいんだろ?」
「その通り。大変よくできました」
二人は視線を絡めて笑い合い、そしてまた、もう一度口付けを交わした。
「……やっといてなんだけどさ、俺後ろからすんの嫌いかもしんねー」
美羽の背中をティッシュで拭い終え、弦太郎がそう呟く。
すると、窓の外に広がる宇宙を眺めていた美羽が怪訝な顔をして振り向いた。
「もしかして気持ち良くなかった?」
「いや、すげー気持ち良かった!……けど、美羽の顔がよく見えなかった。コイツが不満なんだ」
「それって『他の体位でもう一回したいです』ってこと?」
「ちょっ!違っ――でも、まあ、お前がオーケーならそれでもいいぜ?」
「冗談よ。女の言葉を簡単に信用しすぎ」
「くっ……その台詞前も一回聞いたことあんぞ!」
「何言ってるの?知ってて使ってるのよ」
反論のセリフを見つけられなかった弦太郎は、悔しそうに剥れている。
何だろう。嬉しいような恥ずかしいような、幸せなようなもどかしいような。
想いが通じることというのは、こうも満たされるものなのか。
美羽の中で一番輝いている存在。それにあたる弦太郎の顔を見つめて、彼女は楽しそうな表情を浮かべる。
「トラッシュのくせに口喧嘩弱すぎ!」
「はい……勉強します」
不満気にそう答えた弦太郎に美羽は笑いながら抱きつき、愛おしそうに目元にキスをした。
一方その頃、ラビットハッチのドアの前にて――。
「ぼく〜のなっまえ〜ははっやぶっさく〜……ん?賢吾くんなにやってんの?ラビットハッチの中入らないの?」
「なっ、ユウキ!?いつの間に!?」
「今来たとこだよ。ねー、友子ちゃん!」
「薄紅のオーラの海……大量のハートが室内に充満してる……危険!!」
「う〜ん、相変わらず何言ってんのか分からな――って賢吾くん!?どうしたのいきなり鼻血出して!大丈夫!?」
「あいつらが……あいつらが大声であんなことしてるのが悪いんだ!しかもこんな時に君が現れるから……!!」
「よく分かんないけど、と、とりあえず保健室!すごい出血量だから早くしないと賢吾くん死んじゃうよ!!友子ちゃん荷物持ってあげて!」
(ユウキにこんな姿を見られるだなんて……!なんで俺はこんな体に生まれた!)ダンッ
……といった様子で、とばっちりを喰らった虚弱体質がいたとかいないとか。
<終>
以上で終わりです
ごめんなさい、一番目のやつ名前欄打ち忘れました やっちまっただ
>>875の名前欄が フォーゼ弦美羽「比・翼・連・理」 1 で、>>875-
>>883で全部です
フォーゼは誰と誰組み合わせてもいけるから妄想が止まらない なんでも書いてみたくなる
友子×JKとか大文字×友子とか 野座間さんが一番エロ想像しにくいから逆に滾る
校長と園ちゃんも美味しいし、新ライダー追加でまた要員が増えるかと思うとワクワクするぜ
GJです
是非とも他の組み合わせも(*´Д`*)
以下冬映画バレ?
昨日妖怪人間見てて思ったんだが
いつかまた会える日が来たとしても年老いた比奈や映司に対しアンクはあの姿のままなのかな
数十年後比奈(姓は火野)のいまわの際の枕元に
はらりとひとひらの赤い羽根が舞ったと思ったらあの姿のままの奴が微笑んで迎えに…
なんて話をクリスマスまでに、と思ってたが間に合わなかったぜ!
乙です!
クリスマスの朝っぱらからリミットブレイクする部長たまらん
そして今日のフォーゼも萌え所だらけで幸せだ
>>885 時期ネタは鮮度が命だがそれ読みたい!!
だから書き上げてお焚き上げにでも!!
投下乙です
「あててんのよ」はやっぱ良いなw
>>887 ではぎりぎりクリスマスということで3レスほどお借りします
映比奈←アンク?の冬映画からうん10年後の完全捏造話。うん10年後だから当然ちっともエロくないです。
捏造話が×な方、冬映画の余韻を味わってる方は「snowflakes」をNGでお願いします
「消灯ですー」
看護師の声に、彼女は編棒の手を止めた。
「なかなか進まなかったけれど、なんとか間に合いそう」
点滴の量を確認しながら、看護師は彼女に問い掛けた。
「クリスマスプレゼントですか?」
「ええ、そろそろ来る頃かな、と思って」
「この前いらしたお孫さんに?可愛らしいお嬢さんでしたね、赤いマフラー、似合うと思いますよ」
看護師の言葉に彼女は微笑むと首を横に振った。
「これはまた別なの、もう少しだから枕元だけ灯をつけておいていい?」
お体に障らない程度で、と看護師は頷いて部屋をあとにした。
日付の変わる頃、最後の糸の始末を終え、彼女は鋏を置いた。
「できた」
ベッドサイドの棚から用意していた包装紙を取り出そうとそろそろとベッドを降りると
窓の外にはいつのまにか羽毛のような雪が舞っていた。
しばしその様に見入り、ベッドに戻り、マフラーを折り畳んでいると
彼女の膝に、ひらりとひとひらの赤い羽根が舞い落ちてきた。
彼女は羽根を拾い上げると、ゆっくりと顔をあげ、ベッドの端に腰掛けるその姿を見て微笑んだ。
「…やっぱり、来てくれたのね」
結局、この世のうちには、見つけてあげられなかったね。
でもあの人を責めないであげて?
貴方もどこかで見ていた?小さな子供を救おうとして亡くなるなんて、あの人らしいでしょう?
あの人、日本に戻るたび言ってた、元に戻す方法はまだ見つからないけど、
いつも手を伸ばせば届くくらい近くにいるような気がするって。
だからあの人が逝ってから、それ、私が持ってたの。いつか貴方が姿を現すんじゃないかって。
…その写真?息子夫婦と孫たち。学校の先生をしているの。子供の好きな、優しい子。
そっちは娘、気の強い子で手を焼いたこともあるけど、
あの人の生き方を写すように、今は世界中飛び回ってるわ。
気の強いのは私譲りだろうって?…
ふふ、いやね、こんな点滴だらけのお婆ちゃんになったけど、まだまだ腕力には自信があるのよ?
…そんな顔しないで、お薬のおかげで痛みはないの。
貴方にもう一度会うまでは、何も見えない、聴こえない姿になるわけにはいかないと思って。
…うん、幸せだったわ、私もあの人も。
こうして子供や孫にも恵まれて、あの人が世界中巡るうち、
いろいろな人と出会い、沢山の人たちと手を繋ぐことが出来た。
けれどひとつだけ、私達に心残りがあるとしたら、
繋ぎ足りない手がひとつあったこと。
「アンク」
比奈は両手で懐かしい赤い右手を愛おしむように包んだ。
「やっと手を繋げた」
比奈は皺ばった手を伸ばし、そっとアンクの頬に指先で触れた。
「貴方は全然変わらないのね、私なんかもうこんなに歳をとって」
哀しげに笑う比奈に、アンクは相変わらずの不敵な笑みをしてみせた。
「ふん、800年封印されてた俺にとっては数十年なんて大した時間でもない」
「多少の見た目も、俺にとってはどうということもない」
そう呟くと、アンクは比奈の肩を引き寄せ、羽毛が撫で掠めるような微かな口づけを落とした。
「これ以上欲を出すと、あっちで映司の奴に文句言われるからな、あいつの説教はもうごめんだ」
比奈はこぼれる涙をそっと拭い、微笑んで、膝の上のマフラーをアンクの首に巻いた。
「いつか、誕生日プレゼント、あげそこなったままだったでしょう」
「…義理堅いことだな」
「…ふふ、やっぱり変わってない、こういうときは何て言うの?」
アンクは虚をつかれ、俯いてもごもごと何やら口篭りながら
舌打ち交じりに渋面を見せて赤い右手でマフラーのふさを弄っていたが、
やがて諦めたように頬を緩め、溜め息をひとつ漏らした。
「…やっぱりお前は変わってないな」
「何が?」
「お前に敵ったことなんざ、昔も今も一度もないってことだ」
そう呟くと、アンクは比奈の耳許に唇を寄せ囁いた。
「…あ・り・が・と・う」
窓の外の雪は止み、代わりに細い月が雲の切れ目から顔を覗かせ、微かに光の道を作っていた。
「…そろそろ行くか、あいつも待ちくたびれてんだろ」
アンクは窓の外に目をやりながら呟いた。
「そうね」
差し出されたアンクの右手をしっかりと繋ぎ、比奈は静かに、満ち足りた表情で瞳を閉じた。
(ありがとう)
以上でした、勢いで書いたので雑な話でお目汚し失礼致しました。
映司先に死んじゃってごめんなさい…
もしかしたら怪長…会長はメダルコロコロ姿でなお生きてるかもw