らき☆すたの女の子でエロパロ64

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1名無しさん@ピンキー
ゆる〜い癒し系4コマ漫画「らき☆すた」でエロいのいってみよ。

☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

■みゆきさんの一言メモ
・ 投稿の際に、メール欄に半角英数でsageと入力すると、スレッドを上げずに書き込めます
 『sage』(←全角)では有効になりませんので、全角・半角を確認してください
・ スレッドの閲覧・書き込みは、絶対ではありませんが専用ブラウザの使用を推奨します
 これにより『人大杉』のエラーが回避できます
・ SS投下は、一度メモ帳やワードパッドなどで書き上げてからまとめて投下してください
 投下間隔があくと、他の方がレスできなくなってしまいます
・書き込む前に1レス使用して投下する旨を告知すること。
そして作品名や何レス使用するかなどを書き込んでから投下を開始する。
・投下が終了したら『終了しました』と書き込む。


マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)(避難所の行方はここ参照)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html

らき☆すたの女の子でエロパロ63
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1275034289/
2名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 19:24:35.52 ID:tzwc3ou2
ひさしぶりだな

>>1
3名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 00:40:45.35 ID:Vzr4IjSd
需要とかは気にせず立てた
まったりやっていこうず
4名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 11:57:19.41 ID:O9bHPHh1
5名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 16:23:04.08 ID:s9nIwjk+
>>1乙。
6 【東電 60.7 %】 :2011/07/19(火) 09:33:54.32 ID:xydPMXHt
即死回避
7名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 14:44:39.16 ID:1grOKH/l
>>1(ω=.)乙ぽにて
8名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 14:58:45.16 ID:saRPPWWm
かがつか読みてー
9名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 23:05:00.61 ID:1DUamvcH
SS師待ち
10名無しさん@ピンキー:2011/07/22(金) 00:28:43.23 ID:+WJ7HOdI
11名無しさん@ピンキー:2011/07/26(火) 09:04:33.47 ID:bw3yugi5
12名無しさん@ピンキー:2011/07/29(金) 11:11:21.70 ID:V/VIf0Sn
新作じゃなく、某所に投稿したのを修正したモノなら日曜辺りに投下出来そうなのですが、、それでОKでしょうか?
13名無しさん@ピンキー:2011/07/29(金) 22:46:01.02 ID:vB8rJwwG
>>12
全然OK!
待ってるよ
14名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 00:27:20.05 ID:CKUeKW9g
>>12
これは期待
15名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 22:00:31.27 ID:iUXpbmlB
立てなおしたのか
16名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 09:23:03.32 ID:vlgbiCmb
それでは、投下させて頂きます。
文字数多いので途中で投下が止まるかもですが、ご了承下さい。

・いずみ兄×いずみ
・7レス
  ※男性注意※ です。
それでは、投下開始します。
17妹に起こされた朝は・・・  1:2011/07/31(日) 09:26:13.01 ID:vlgbiCmb
――ちゅんちゅんと鳥の鳴く声が聞こえる。 俺はそれをまどろみの中で聞いていた。
朝の日差しがカーテン越しに顔に当たり、目と口をむずむずと動かす。
起きなければいけないのだが、まだ瞼が重く開けるのが辛い。
……まぁ…今日からは母さんも父さんもいないし・仕事も今日は休み、ゆっくり寝ていてもいいだろう。。
「――ん、――よ、――て……」
そんなことを思いながら寝ぼけていると、何処からか声が聞こえて来た。
誰だか解らずに「……んー…?」と声だけ出した。 出しただけなのでこのまま寝る事にする。 昨日残業で疲れてるし。
先程よりもまどろんで、体が宙に浮かぶ感じがしてきた頃、何やら寒気がしてきた。
なんだか…布団を被ってない様な感じだ。
「…すー………ぅぐっ?!?」
そして、急に誰かにのしかかられている重みと・愚息を握られ若干の痛みを感じ、苦しくなりうんうんと呻く。
しかし、同時にメイプルシロップの様な甘い匂いが周りに漂い・鼻孔をくすぐって、身体中を駆け巡り、幸せな気分に満ちてくる。
「………へへへ……」
何かパンケーキ…いや、フレンチトーストが食べたくなってきた ……メイプルシロップをたっぷりかけたら美味いだろうなぁ、、
パンは卵と牛乳たっぷりのバーターに染み込ませて焼いて、粉砂糖をかけて…、
ナイフとフォークで切り分けてパリパリの外側を――……。。
「…ちゃん!、お兄ちゃん! 朝だよーっ」

「………………おはよう…」
食べて口に含んだ所で目が覚めてしまった。 …そうか起こしてたのはいずみだったのか……。。
「何してんの…?」
寝ぼけながら目を擦り、不機嫌そうに妹に尋ねた。
「お兄ちゃんの声が聞きたかったのv」
だからって、朝っぱらからち○こ握らんでもいいと思うのだけども。
…と言うか……よく観るといずみのおっぱいが俺の胸に押し付けられてるじゃなイカ!!
な、なんか急に柔らかさが伝わって来た様な気が…っ!
「………………」
口の中にある唾液を飲み込むと、妙にどきどきして心臓が重く・高く響き、愚息がより熱くなり・膨張くなった。
「……!、あはっv」
それを察したのかいずみが笑い、舌で上唇をちろりと舐める。
そして握っている愚息をより強く握り、人指し指で上側をくりくりと弄り始めた。
「…ぁ……、どうして、握ってんの?、俺のを」
「えー…だって、勃ってたんだもんv」
そうか、勃ってたんならしかたないか。 ………ないのか? ……ないな、うん。
「…何で……布団に潜り込んでんだ?」
「いつもの癖だよぉv、駄目だった?」
理由になってないが……まぁいい。 妹の可愛さの前には理由など要らないしね。
18妹に起朝は・・・  2:2011/07/31(日) 09:27:47.31 ID:vlgbiCmb
「うんにゃ、良いけど……」
「良かったぁ…v」
妹はほっと息を吐き、安堵の表情を見せる。 そして俺の胸に顔を埋めた。
「お兄ちゃん…あったかいなぁ……」
俺の胸に顔を埋めたままの彼女の蕩けた声が身体中に響いた。 胸の中心には温かい吐息が当たり、
そこから全身がポカポカとしてくる様で、妙にくすぐったい。
「……いずみ」
もっといずみの蕩けた声が聴きたくなった俺は、彼女の頭を愛撫しながら優しく話し掛ける。
声に反応した彼女は、先ほどまで俺の胸にうりうりと擽る様に当てていた頭を上げて、潤んだ瞳で俺を見つめ、 「なぁに?」 と呟いた。
潤んだ瞳のいずみの頬ををそっと撫でた。 ほんのりと紅く染まった・じんわりと温い頬がこれからする事を期待させる様で…。
「…もっと、こっちに来て」
この言葉に反応したいずみは、愚息を弄るのを中断し、ベッドに手を掛けて上へ上へとよじ登る。
その際に密着した彼女のおっぱいも上へ上へと擦り登り、やわらかい快感が身体中に響き、上へ上へと染み渡って行く。
そして、自身の胸と彼女のおっぱいが服越しに重なった頃、いずみの動きが止まった。
「 「 ……………… 」 」
2人して無言で見つめ合う。 部屋は静寂。 響くのは窓越しに聞こえる風がぴゅうぴゅうと鳴く音だけだ。
――数分後、窓がカタカタ鳴る音が止まった頃。 どちらともなくキスを開始めた。
「…んっ…ぁっv、ぁんv、ぅんんっ……」
目覚めたばかりで何の飲み物も摂っていなかった俺は、文字通り妹にがっついた。 妹の口内に舌を
捩じ込み・歯を弄ぐり・自身の唾液でいずみの口内を侵していく。
「ん…っ、は、ぁv…れろっ…んくっ……v」
彼女と一つになろうと、自身の舌で彼女の歯をゆっくりとなぞっていく。 対するいずみも俺の口内に舌を捩じ込んできた。

「ずずっv、ずっ…んはぁv…ずずずっ…んっv、れろぉっ……」
いずみの舌を邪魔しない様に注意しながら、妹の口内を夢中で侵す。 その内、ふと気付けば自然に、互いの唾液を交換み合う様になっていた。
唇から垂れた互いの唾液が混合ざった液が、首を伝って自分のシャツを濡らしてもお構いなしだ。
「……ぷはぁっ…ん、ふふっv」
互いの唇が唾液でテカテカに輝きしばらく立った後、彼女の方から唇を離した。 唇と唇の間には細い細い唾液の透明なアーチがつうっと繋がり、切なそうにぷつりと千切れて、俺の元へと落ちて行く。
「お兄ちゃん…………だいすき……v」
その言葉を呟き、顔をまた近付けて、ちゅっ…ちゅっ…と短いキスの雨を唇の周りに降らせる。
そのキスをする度に漏れる 「んっ…v」 という吐息が堪らなく愛おしい。
「……………」
我慢仕切れなくなった俺は、キスを繰り返す妹の腰に手を回しぎゅっと抱き締める。
その瞬間、いずみは口を開けてぱくぱくとさせ、びつくりしていた。 しかし、しばらくして口を開く。
「もう…まだキスしたかったのにぃ……」
いずみはぷぅっと頬を風船の様に膨らませ、納得がいってない眼で俺をじいっと見つめる。
「…駄目だった?」
「……駄目じゃあ…ないけど……」
いずみは俺の背中に手を回し、ぎゅっと抱き締め返す。 妹の手が痛くなったら困ると思った俺は、いずみと共に横に転がった。 でも、これだと逆に腕が痛くなりそうだな…。。
…素直に起き上がって抱き締めあった方がいいんだろうか……?
19妹に起こされた朝は・・・  3:2011/07/31(日) 09:29:15.97 ID:vlgbiCmb
「…もっと、ぎゅってして欲しい、な……v」
彼女は自分の足を俺の足に絡め、紅く染まった頬で俺に向かって呟く。 それに 「……あぁ」 と答え、
先程よりも強くぎゅうっと抱き締め、身体同士を密着させる。
互いの鼓動を交換しあっているかの様に、いずみの心音が近くに感じられ口元が緩む。
「えへへ…////」
対するいずみも心の底から嬉しそうに笑い、喜びを身体全体で表現している様で……。
「……っ」
その様子が可愛い過ぎて堪らなくなり、秘めていた欲望を口に出した。
「…触っていいよな、おっぱい」
「え、ぁ…うんv」
確認は直ぐに取れた。 もっとも取る必要は無かったのかも知れないが。
「じゃ、触るぞ」
両手をわきわきと動かし、いずみの背中でこちょこちょと這わせながら尋ねる。
「ひゃ…あ、っん…うん…v」
妹はくすぐりに笑みを浮かべながら了解を出し、そのまま自分の胸に押し付けられている彼女の
脹よかなおっぱいを、シャツの上からそっと・優しくなぞってみた。
「………ふふっ」
いずみのおっぱいは思わず笑みが零れる程やわらかくて・あたたかかった。 そしてやはりと言うか、ブラは付けていない様だ。
それはこちらとしても大変有り難い。 ブラを取るのも醍醐味だが、、シャツから観えるおっぱいの谷間というのもいいものだな……。
このやわらかさを生で体感したくなり、彼女に 「シャツ、脱がすよ?」 と出来るだけ柔らかめの口調で問い掛ける。
それに彼女は頷いて答え、いずみは上半身を少しだけ起こし、両腕を上げてバンザイをした。
俺は裾を持ち、ゆっくりと彼女のシャツを脱がして行く。
しばらくしてシャツの襟からいずみの頭がすぽんっと取れ、彼女の柔肌と綺麗なおっぱいが露わになった。
くしゃくしゃになったそのシャツをベッドの下に投げ捨て、ごくりと唾を飲み込み、深呼吸をして彼女のおっぱいに目を向ける。
「…きれいだ……」
いずみが小さい頃から見ているはずの・そして両親が居ないときには同じ様な行為をしているにも関わらず、第一声もいつものそれだった。
もっとボギャブラリーが欲しいところだが、、それは今はまぁいいとして。。

「………………」
手に持ち易い形と太さの淡いピンク色の乳首はぴんっ!と勃っていて、、まるで 『吸ってくださいv』 と
言いたげなそれを弄くりたいという衝動に駆られ、汗ばんだ両手を彼女の乳房へと伸ばし、掌に包み込む。
「…ぁ、んっ……」
いずみは目を閉じ、俺に触られている事を噛みしめる様にぴくっぴくっ、と反応する。
その反応が可愛くて可愛くて色々と試したくなり、手をわきわきと動かして彼女のおっぱいを、
パン生地を捏ねる様に、しかし優しい程度に全体的に揉み込んでみる。
「ひゃ…ぁ、ぅん…////…v」
やわらかい・ふにゅふにゅのおっぱいを揉む度に彼女は身体を反らせて反応する。 その様子が綺麗で・淫靡で・可愛くて堪らない。
口から垂涎れて来そうな涎を抑えながら、乳首を人指し指でくりくりとなぞる様に弄る。
「ぁ、あ…ひゃ、んんっ、んぁ…っ……」
いずみは足をもじもじさせながら、期待通りに反応する。 俺は鼻息を荒くさせながら、彼女の乳首を人差し指の腹で摘んでやや強めに引っ張った。
「ゃ、ぁ…それっ…んっ…いぃぃっ、よぉお……」
「痛いのが良いなんて、いずみは変態だなぁ」
左手をおっぱいから離し、いずみの頭を撫でながら耳元で囁いた。
「…変態、だよぉ、お兄ちゃんが好き、なんだもんv…だから変態でも何でもいいもん……」
そして、言葉はこう続けられた。
「だから…お兄ちゃん、、私を、もっと変態にしてぇ……v」
いずみは俺の胸に手を伸ばし、林檎の様に紅い頬と宝石の様に煌やかな潤んだ瞳で見つめ、俺自身を・俺の体温を・俺の指を・俺のチ○コを求める。
それに「勿論、そのつもりさ」と返し、彼女のおっぱいを口に含んで、溜めていた涎を舌で全体にべろべろと濡らして回った。
20妹に起こされた朝は・・・  4:2011/07/31(日) 09:30:36.20 ID:vlgbiCmb
「んっ…ひゃv、ぁ、はぁ……v」
「じゅる、ぢゅるるる……、ん、っれろ、じゅるるぅ……」
いずみのおっぱいが涎できらきらに輝き、雫がたらりと彼女のお腹に切なそうに落ちていく。
顔を上げてその様子を見届けたあと、再びおっぱいを吸おうと顔をいずみのおっぱいに近付けた時だった。
「………いずみ…?」
頭がいずみの腕に妨害され、おっぱいに届きそうで届かない。 それでも舐めようと首に力を入れ、押し進め乳首の先端につんっとキスをする。
そしてそのまま乳首を口に含もうとした矢先、いずみに腕を掴まれた。
「…お兄…ちゃっ…早く、おま○こ、私のま○こ触って…弄ってよぉ………」
その言葉と共に、掴まれた腕をいずみの股間に持っていかれ、グッと押しつけられた。 彼女の顔からは
大粒の涙がぼろぼろと流れ、切ない表情をしている。
「もう…おっぱいはいいっ…いいからっ、おま○こ、ぐちゅぐちゅって…してぇ…してよぉ……v」
既に彼女のま○こは愛撫する必要が無い程に愛液でだらだらに濡れ、パジャマズボンの上からでも分かる程に楕円状の染みが出来ている。
なんとなしにパジャマズボンの上から人指し指を割れ目にぐッと押入れると、彼女のま○こがひくひくと切なそうに動いていて、、
思わず大きく息と唾液を飲み込んで、甘美な吐息を吐いた。
「…いずみ?、そんな言い方をしたら具体的に何をしたらいいか分からないよ?」
もっと彼女の赤面顔が見たくなり、敢えてそんな言い方をした。 彼女が答えるのはしばらくあとの事だと思っていたのだが、、
「いずみの…っ、おま○こを…お兄ちゃんの舌で…ぐちゅぐちゅv、ってしてぇっ……v」
「……それだけで、いいの?」
そう言って彼女の頭を優しく撫で、耳元で甘く囁き、紅く染まった表情観たさに顔を離す。
「指もぉっ、ナカでぐりぐりってぇぇ…あと、お兄ちゃんのおち○ぽで、いずみのナカ、めちゃくちゃに侵してぇっ……v!」

…意外にも、いや、意外でも無いかもしれないけども、、返事は直ぐに返ってきた。
しかも俺の目を真っ直ぐに見つめながら・おっぱいを胸につぶれる程に押しつけ・パジャマズボン越しに自身のま○こへ押入れたペニスを更に奥へ押し込みながら、だ。
よくもまぁ、こんな淫らに育ったものだ……。。 …半分ぐらいは俺のせいだけども。
「じゃあ、いずみのおま○こをぺろぺろしたらいいんだね?」
こくこくっ、と無言で頷き、いずみは中腰ぎみに立って・パジャマズボンとショーツを降ろした。 おま○こからはとろとろと彼女の愛液が垂れ落ちて、ベッドシーツを淫らに汚して行く。
「お兄ちゃん、舐めてv…それで、その……」
「ん?、あぁ、分かってるよ」
俺が仰向けに寝たのを確認して、いずみは俺の顔に腰をゆっくりと落としていく。 段々とおま○こ特有の淫らなにおいが鼻に纏わりつき始め、それを吸い込んで愉しんでいると、いつの間にか唇にいずみのま○こが密着していた。
あぁ、、この淫らなにおいと密着感と息苦しさが堪らない……。
いずみが無意識的に腰を動かした為、顔の下半分が彼女の愛液にべっとりと濡らされた頃、下半身に開放された様な涼しさを感じて、
いつも通り耳を済ますと、いずみのヨがる声が聞こえてきた。
「おにい…ちゃぁあ…っv、お兄ちゃんのち○こぉv、v…お兄ちゃんおち○ぽぉ…v」
やはり、彼女は俺のパジャマズボンを降ろし、パンツの窓からペニスを露出させ、その淫らなにおいに酔っていた。 長い事口を開けているのか、彼女の涎がパンツに落ち、所々冷たい。
「…はぁっ、はぁ……はぁむっ…んっ…v」
そうこうしている内に、愚息があたたかい空間に包まれた。 そしてペニス全体が生温い唾液にコーティングされていく。
彼女の歯が竿に擦れる程度に当たり、こそばゆい。 そして頬の両肉と舌とで竿の両側と亀頭を程よく刺激されて堪らない。。
「ふぉにぃふぁん…ふぃんぽぉ……v」
いずみが何かの言葉を呟き、振動がペニスに響く。 何を言ったのかは大体理解るけども…。 何も咥えている時に喋らなくてもいいだろうに……。。
21妹に起こされた朝は・・・  5:2011/07/31(日) 09:33:17.58 ID:vlgbiCmb
「んっ、んんっv…っは、んくっ…v」
彼女は頭を上下に往復させ、ひょっとこ口で根本に向かって竿を飲み込んでペニスを刺激する。 頭を動かす際に口から飛出る ぶぷっ・ぴぴっ・ぷきゅぅ 、と言う空気の漏れる音が何とも淫美で堪らない……。
「ほにぃはんっv…きほちひひ?」
いずみは咥えながら、また俺に向かって喋りかける。 多分気持ちいいかどうか聞いているんだろう。
「…あぁっ…良いよ…っ…」
「えへへ…っv」
いずみは頬が緩み笑った様で、大量の唾液が竿を伝ってパンツに落ち、更に俺のパンツがいずみで染まっていく。 そして笑った時に竿をくっと上下の歯で甘く噛まれ、若干の痛さと気持ち良さが身体中を駆け巡る。
「んんっ、ぁむっ、んふっ…v」
気を良くしたのか、妹は自分で自身の喉奥までペニスを咥え込み先程よりも激しく往復運動を繰り返す。
「くぁ…っ、んくぅっ…っぁあ……」
………そういえば、、この体勢、シックスナインなのに俺だけ気持ち良くなってどうすんだ?、シて貰っているのも悪いよな……。。
そんなことを考えながら、目の前でひくついている彼女のま○こに向かって舌を伸ばした。
「…むふぅっ…んっv」
舌で彼女のま○こをちろちろとなぞり弄ると、いずみはぴくっと可愛らしく反応する。
舐め辛さを感じて、ショーツの布地を右手で真横にずらし・止めて、舌を捩じ挿入れる。 すると滝の様な愛液が舌を伝って口の中を駆け巡り、口内を浸透たしていく。 そして同時にナカの襞が舌に絡み付いて四方八方からきゅうきゅうと圧をかけていく。
「ん、ふーっv…んんっ…ん〜…v」
妹は鼻息を荒げ興奮し、何を思ったのか往復運動と吸引を早め、射精を催促し始めた。
「くあぁっ…っ!、っぁあ…」
ヤバいっ、ここにきて早めるなんて……っ!!

ぐぽんっ!・ぐっぽんっ! 、と言う先程とは違う口から出る大きめの空気の漏れる淫靡な音が射精感を込み上がらせる。
次第に竿が熱くなって来たっ、ヤバっ、もっ、、
「いずみっ、でッ…、ーーーーーーッ!!!」
解き放たれた熱く・白く・濃い欲望は、一旦、竿の周りをコーティングしたあと、何処かへ…いや、いずみの喉奥へと運ばれた。
彼女は嗚咽すること無く、俺の精液をゆっくりと・味わいを噛み締める様に・飲み込んでいく。
「んく、っんく……ぷはぁっ…。。 もー…お兄ちゃん多すぎだよぉ……v」
唇を手の甲で拭い、拭った精液をまた舐めながらいずみが口を開いた。 そして伸びをして、跨がる体勢を止めて立ち上がり、俺の方に身体を向ける。
「……苦しかったか?」
「んーん!、もっとお兄ちゃんのお○ん○ん好きになったv」
彼女は上ずった口調で、自身の笑みと涎を隠す事無く答えた。
「……それは良かった」
「ところで、お兄ちゃん…」
「んー…?」
「まだ、お○ん○んビンビンだね…っv」
1回射しているのにビンビン…?、そんな訳……と思っている事が伝わったのか、いずみは続けて喋る。
「マジマジ」
試しに頭を少し上げて自分の下半身を見ると、確かに勃っていた。 しかも一度射精たはずなのにまだギンギンに勃っている。
「…マジですな……」
「お兄ちゃん、」
いずみはニヤける顔を抑えようとしながら、話しかけて来た。
いずみは息を荒ながら立ち上がり、自身のおま○こを拡げて俺に見せながらじっと見つめる。
「お兄ちゃんの…ち○ぽ欲しいっv、このナカに…子宮にどくどくってぇ…ち○ぽせーえき…ほしいのぉ……v」
22妹に起こされた朝は・・・  6:2011/07/31(日) 09:37:43.38 ID:vlgbiCmb
愚息に手を乗せ皮を弄りながら、彼女は呟く。その瞳は次第に潤み始めてきた。
「そういえば、、挿入れてなかったな……」
「…そういえば、じゃないよ…バカぁ……」
気怠げな俺の言葉に反応したのか、遂にいずみの目からぽろぽろと大粒の涙が零れ始めた。 それにうろたえながらも俺は次の言葉を発する。
……まぁ、妹にならこの言葉で伝わるだろう。
「…あー…さっきのが気持ち良くてさ、しばらく立ち上がれそうにないんだ……」
「……………うん。 分かったv、私が上になればいいんだよね?」
彼女は時間が掛かったがどうにか言いたい事を理解してくれたらしい。
………にしても続けるのはいいけど…漫画やエロゲじゃあるまいし、そうどぴゅどぴゅ射精るもの何だろうか…?
「お兄ちゃん…v、お兄ちゃん生ち○ぽv…」
彼女はそんな不安はなく、これからすることに興奮していた。 騎乗位は男が動かない限り、女が自身の腰を揺すったり往復運動を繰り返して快感を得る体位だ。 動かなければ気持ち良くなれず・動けば動く程自身の旺盛さを相手に晒してしまう……。
まぁ、今のいずみには関係ないんだろうけど。
「あ、ぁぁあ…、っん…、挿入、ったぁ……v」
考え事をしている内に彼女は既に跨がり、愚息を自身のに挿入れた様だ。 彼女のナカは口とは明らかに違う温かさと締め付けと滑りが愚息に纏わりついてくる。
「っは…ん、ぁあ……v、v!、v!!」
どうやら、挿入れただけで軽く達したらしい。 口から垂涎し・体はぷるぷると震え・頭を上に向けて反らし、快感に浸透っている。
そんな彼女を観ていると、愚息が更にむくむくと太く・大きく勃ってくる。
「っ、あ、は、あぁ……v」
それに反応したのか、彼女は腰をくねくねと動かし反応し出した。
「…っおにい、ちゃん…っん…うごくから、ね…っv」
嬌声混じりにそう呟いた彼女は、両手を俺の横腹近くに置いて、愚息が抜けるぎりぎりまで身体を上げ、そして下げる。
「く…ぅ、っぁ…」
最初は恐る恐るゆっくりと往復していたいずみだが、コツを掴んだのか段々とペースを上げ始めた。 彼女が袖送運動をするとベッドがぎしぎしと軋み、俺にもその振動が伝わり、振動と締め付けが射精感を促し、それらといずみの淫らな表情が堪らなくなってくる。
「はっv、はぁ…v、はぁっv…、あぁ…v」

部屋中にぺちんべちん、と言う淫やらしい音が響き、俺といずみのが混合ざった液のにおいが周りを漂い、興奮を加速させてくる。
彼女を観ると、おっぱいからお腹が一直線にテカテカと光っていた。 それはいずみの唾液である事は確実で、、
妹の顔を観ると、口が閉じれない程ヨガり、だらだらとだらしなく垂涎らしながら一心不乱に腰を上下左右に動かし続けている。
速い動きで襞が竿やカリに纏わりついては離れ・纏わりついては離れを繰り返されて、徐々に射精感が込み上がる。 俺はそれを驚きと快楽に悶えながら実感していた。
「っ…v、おにぃ、ちゃぁあん……v」
「くぁ…い、ずみっ……!」
竿が玉袋がきゅうきゅうと熱くなって収束し始め、鼓動が激しくなる。 今すぐにでも精液を膣中にブチ撒けたいという衝動に脳が侵されて行き、 "膣中にブチ撒ける" ――それしか考えられなくなって思考が回らなくなる。 それのみに集中していく。
「いず、み…もっ…射精そう……」
「いい、よっ…おにぃちゃんの…ほしいっ……v!!」
彼女は相変わらずの調子でそう答えた。 ちゃんと考えて喋ってるのか聞きt、、まぁいい。 とにかくっ、とにかく射精ち撒けたいッ…!!!!
「いずみぃっ!!!」
「ひゃあっv」
彼女の背中に手を回し、力を振り絞って押し倒して、膣中にペニスをグッと深くまで・体同士が完全に密着するまで挿入れる。 押し倒した時、背中に回した両手が下敷きになって危うく射精ち撒けそうになったが…大丈夫だ。 まだ射精ていない。
「っく…っぁあ…いずみっ、いずみ…っ!、いずみぃっ!!」
気が抜けたら何時でも射精ち撒けそうなのを我慢し、より彼女をぎゅうっと抱き締め、唇にキスの雨を降らせる。
「っ、は、ぁv…おにぃちゃ…ん…v」
23妹に起こされた朝は・・・  7:2011/07/31(日) 09:39:11.52 ID:vlgbiCmb
妹はキスの雨を嫌がらずにその全てを受け止める。 彼女の頬は・唇は熱くキスを降らす度に緩み、ヨガる。 それを観ていると気が緩んで、熱いモノが竿を伝って上へ上へと駆け上昇がっていく。
「っ…射精るッッ!!」
そして、唇が重なったまま、欲望は開放された。
「っぐ、ぁああぁぁぁぁ……っ!!!!」
「にぃちゃっ、おにぃちゃんっv、おにいちゃんんっ、すきぃっv、だいすきっ!、だいしゅきぃいぃぃ〜〜〜〜〜っv!!!、v!!、v!!!」
それは誤って栓を捻り過ぎた水道の様に・押し過ぎたシャンプーの様に、勢いよくだばだばと彼女の膣中へと射精ち撒けられていった。


「 「 はぁ…はぁ…はぁ………… 」 」
いつの間にか重ねた唇は離され、2人して荒い呼吸を繰り返していた。 2回目の射精で頭は鉄鎚で殴られた様に重く、思考は回らず半ば無意識状態でボーっと半立ちしている状態だ。 気が抜け切った俺は力が抜けていずみのおっぱいにふらふらと倒れて行った。
「あー…何かもうこのまま寝てたい気分だわ……」
「………えー…」
いずみは不満そうに、倒れた俺を揺すりながら話し掛ける。
「ほらぁ、まだこんなに元気v」
妹は、名残惜しそうにおま○こから愚息をゆっくりと引き抜き手で優しく握る。 確かにまだ太く・程よく勃起している。
…………しているけども……。。
「…これ以上射精したら死ぬと思う……。 ……いやホント…」
「…………ちぇっ…」
明らかに不満そうに彼女は握った愚息を手から離し、手にべっとりと付着した精液を数回に分けて舐め取った。
その様子を観て改めて思う、、淫乱。 ド変態。 性欲旺盛etc...。 いずみにはどんな言葉が似合うだろうか。。 まぁ、全部自分に返ってくる言葉だが。
「ところで…まだ続けられたらどうするつもりだったんだ?」
「それは勿論、、母さん達が帰って来るまでえっち三昧だよぉv」
いずみは "それ以外に何かすることある?" と言いたげな表情だ。 と言うか口に出してなくてもそう思ってそうだな……。。
「…母さん達いつ帰って来るんだっけ?」
「 一週間後v 」
「………勘弁して下さい…」
24名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 09:42:51.69 ID:vlgbiCmb
ありがとうございました。
こちら、あるいずみ絵の影響を受けて書いたSSとなります。
にしてもこれ、、いずみらしさが微塵も無い気が……。。

次回投下するとしたら、百合モノでいかせて頂きます。
25名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 13:07:25.15 ID:94V+VSrr
投稿おつ
いずみのSSは珍しいね
26名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 18:40:40.09 ID:vcL5oAyL
>>24
乙乙
次回作も期待してるぞ
27名無しさん@ピンキー:2011/08/05(金) 23:46:54.84 ID:GKh105us
途中でとまってる作品の職人さん、帰ってこないかなぁ
28名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 05:05:36.78 ID:zNRcZNZm
みんな死んだよ
29名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 08:11:13.76 ID:AkCCKnJy
東北大震災で?
30名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 22:48:30.53 ID:7kjKV71h
お、スレ再開か。

今度こそマターリ進行させたい所ですな・・・・・
31名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 01:12:02.42 ID:/P0bHtdU
32名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 02:29:11.59 ID:GsarU23H
33名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 14:16:57.27 ID:86XU8b4U
ほしゅ
34名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 14:37:18.94 ID:TED2aAvv
ほしゅ
35名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 01:46:04.36 ID:AvL3ApvO
36名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 18:47:06.52 ID:0fjyL3gd
おお、復活してたんですな
駆けつけホシュ
37名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 14:53:15.04 ID:mzi5erNc
ほしゅ
38名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 02:06:14.27 ID:M+EQc5ci
準備されている方がいらっしゃらなかったら投下したいと思います。
39名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 02:09:22.02 ID:0Jq1zfnD
おお、新作くるー
40:2011/09/02(金) 02:09:28.83 ID:M+EQc5ci
 こんばんは。松です。
 スレ復活ありがとうございます。

 今回は 恋の病 の後編を投下させていただきます。
 今回で終わりですが、長いです・・・。 

 ということで、以下注意書きを。

 ・みさお×かがみ。
 ・途中で、かがみ から みさお に視点が変わります。
 ・エロありですので、苦手な方はスルーお願いします。
 ・16レス程度使用予定。


 それでは、よろしくお願いします。
41恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 かがみ p:2011/09/02(金) 02:11:54.45 ID:M+EQc5ci
 朦朧とした意識の中、肩で呼吸を続ける私の目の前には、さっきまで不健全なことをしていたにも関わらず、
 いつもと変わらない健全な笑顔の日下部がいた。
 
「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・。 く、日下部・・・」
「ん・・・?」
「・・・・・・好き・・・。 ・・・・・・大好きぃ・・・・」
「うん・・・。わたしも・・・」

 そう言って日下部は私をもう一度抱きしめた。
 日下部の肌を通して感じる体温は、私の中の気持ちを、もう一度ゆっくりと上げていく。

「・・・ごめんね・・・。私ばっかり気持ちよくなっちゃって・・・」
「え? い、いいよ・・・。わたしも・・・その・・・ひぃらぎのそういう顔見れて・・・
 なんていうか・・・嬉しかった・・・・・・」
「 っ!? 」

 そう言われた瞬間、さっきのことを思い出し一気に顔が熱くなる。
 思わず言いそうになった「バカ」という言葉を飲み込み、まっすぐに日下部を見つめた。

「・・・・・・・・・だったら・・・今度は私にも見せてよ・・・。
 ・・・・・・日下部の・・・そういうとこ・・・・・・」

 そう伝えると、日下部は「むぐっ!」と言って、見る見るうちに顔を赤く染め上げる。
 そして日下部は少しだけ俯くと、小さな声で返事をした。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・」
 
 私は日下部の両肩に手を沿え、そのままベッドに倒す。
 目の前には、露わになった上半身を恥ずかしそうに隠す日下部の姿。
 その姿を見ているだけで私の心拍数は急激に上昇していく。
 思わず抱きしめたくなる衝動を抑えながら、私はゆっくりと日下部に近づき、
 そして、興奮から浅い呼吸を続ける日下部の唇に優しくキスをした。

「・・・ん・・・ちゅ・・・む・・・・・・」

 上気した日下部に何度もキスを浴びせながら、日下部の右胸に左手を添えた瞬間、日下部の身体が少しだけ硬く緊張した。
 私はその緊張をほぐすように、形の良い柔らかな胸を揉みしだいていった。

「ん・・・。 はぁ・・・はぁ・・・あ・・・ぅ・・・く・・・」

 私の手の動きに合わせて、日下部の唇の間からは吐息に交じって声が漏れ、その身体は小刻みに震えていく。
 私は日下部から唇を離し、そのまま左胸へと近づけていった。

「んぁあっ! ・・・はぁ・・・ん! く・・・ぅぅ・・・」

 その可愛らしい尖端に口づけをすると同時に、一際大きな声が漏れた。
 そして、空いている左手でもう片方の尖端を優しく転がし、硬くなったその尖端が指先から逃げるたびに、
 日下部は甘い声を出しながら、ビクビクと大きく身体を跳ねさせた。
42恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 2:2011/09/02(金) 02:14:59.51 ID:M+EQc5ci
「や・・・ぁ・・・それ・・・ダメ・・・だよぉ・・・。
 背中・・・あん! ゾク・・・ゾクする・・・。 ん・・・くぅ!」

 日下部の言葉は頭の奥をジリジリと焦がし、私の中の欲望をさらに加速させていく。
 私は突き動かされるように唇を徐々に下方へと移し、いつも羨望していた、程よく引き締まった日下部のお腹にキスをした。
 その瞬間、日下部のお腹が軽く波打った。

「・・・ここ、気持ちいい?」
「は・・・あふ・・・。わ・・・かん、ない・・・・・・。
 ちょっとくすぐったい・・・けど・・・。 あっ! は・・・ぅ・・・なんか・・・
 気持ち・・・いい・・・気もする・・・」

 私は、薄らと桜色に色づいたお腹にキスを続けながら、まだ履いたままでいる日下部のスカートのファスナーに手をかけた。

「あ・・・・・・」

 小さな声を上げた日下部を上目遣いに軽く見つめ、そのままスカートを脱がせると、
 少し灰色がかったスポーツ系のショーツが現れた。
 それがなんだが日下部らしくて、すごく可愛いって思えた。

「日下部も・・・感じてくれてたんだね・・・」

 視線を落とすと、その中心には大きな染みが広がっている。
 私の言葉に日下部は恥ずかしそうに横を向くと、小さな声で答えた。

「・・・だって・・・ひぃらぎが・・・・・・いっぱいするんだもん・・・」

 うなじまで真っ赤にさせて言う日下部の言葉に、私はなぜかすごく嬉しくなって、思わずクスッと笑った。

「じゃあ・・・もっとしちゃお・・・・・・」

 いたずらっぽく笑いかけ、私はそのままショーツに手をかけた。

「え? ぬ、脱がすの?」

 日下部の言葉に顔を上げると、日下部は少し不安げに私を見つめていた。

「・・・・・・怖い?」
「・・・あ・・・その・・・怖いっていうより・・・・・・は・・・恥ずかしい・・・」

 そう言って日下部は顔を赤らめ、両手で口元を覆った。
 そこには、さっきまで私を責めていた強気の日下部はおらず、今は瞳に涙を溜め、
 哀願するような視線を私に向ける可愛らしい女の子がいた。

 ・・・もっとこの表情を見ていたい・・・。
 ・・・・・・私の知らない日下部を・・・見てみたい・・・。

 普段は見せることのない日下部のその表情は、私の気持ちをさらに高ぶらせ、
 同時に加虐心に似た感情が私の中に湧き起こる。
「・・・・・・日下部」
「え?」
「・・・私も・・・私も見てみたいの・・・。
 ・・・日下部のHなとことか・・・おかしくなっちゃうとことか・・・。
 ・・・・・・だから・・・」

 そう言いながら、日下部の返答を待たずに、私は手にかけたショーツをゆっくりとおろしていった。
 だけど、日下部は抵抗する様子もなく、小さく声をあげながら、布がずれていく様を恥ずかしそうに見ていた。

「・・・・・・日下部・・・全部・・・見えるよ・・・」

 完全に脱がせると、そこに日下部の秘部が現れた。
 女の私が言うのもなんだけど、なんだか可愛くて、すっごく綺麗だった。
 思わずマジマジと見ていると、日下部は流石に恥ずかしくなったのか、両足を閉じてしまう。

「あ・・・あんま・・・見んなよ・・・」
「え? あ、ご、ごめん・・・。つい・・・」

 日下部は、真っ赤に色づいた顔を両手で覆いながらも、指の隙間から私を見つめている。
 その隙間から覗く日下部の視線には、ちょっぴりだけ抗議の色が見えた。

「なんだよ・・・。ひぃらぎだっておんなじだろ?」
「そ、そうだけど・・・。なんか、可愛いなって思っちゃって・・・」
「ばっ! そ、そんなこと・・・言うなって・・・」

 いつもの快活で天真爛漫な様子とはまったく違うその態度は、とっても可愛かった。
 そしてそれは、きっと私だけに向けられたものなんだろうと思うと、それだけで日下部に対する愛おしさが募り、
 胸を締め付けられるような感覚を覚えた。

「・・・日下部・・・お願い・・・。 見せて・・・」

 私はそう言って、日下部の閉じられた足に手を添え、その柔らかな太ももに優しくキスをした。

「あ・・・んっ・・・・・・ふ・・・」

 私がキスをするたびに、怒ったように唇を尖らせて、困ったような顔で私を見つめた日下部の口から甘い吐息が漏れ聞こえた。
 私はその顔を見つめたまま、日下部の足にキスを繰り返していく。

「・・・・・・こ、こんなことすんの・・・ひぃらぎだけだかんな・・・」

 しばらくして日下部は観念したように溜息をつくと、恥ずかしそうに・・・本当に恥ずかしそうにそう言って、
 両足を閉じる力を抜いていった。
 抵抗のなくなった両足を軽く左右に開くと、すでにぐっしょりと濡れた日下部の秘部がもう一度露わになった。
 その光景に、心臓は喉元で激しく動き、私の呼吸を速めていく。
 思わず乱暴にしてしまいそうになる衝動を必死に抑え、私はできるだけ優しくそこに触れた。
44恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 かがみ p 4:2011/09/02(金) 02:20:09.16 ID:M+EQc5ci
「・・・ぅ・・・く・・・あ、あん・・・ひぃ・・・ら・・・ぎ・・・」

 左手の人差し指で秘裂を少しなぞるだけで、奥からどんどん液が溢れ出し、
 あっという間にヌルヌルとした感触が強くなっていく。

「すごい・・・。 日下部の・・・どんどん溢れてくるよ・・・」
「・・・あ・・・はぁ・・・そ、そんなこと・・・あっ!
 ・・・・・・い、言う・・・なっ! て・・・」

 日下部はそう言いながらも、右手でシーツを掴み、左手の人差し指を噛みながら、必死に声を押し殺していた。
 その姿が私にはたまらなく愛おしく、そして、日下部に対する気持ちを大きくさせていった。

「・・・日下部・・・もっと、気持ちよくさせてあげる・・・」
「え? な、なに・・・・・・!? っ!!・・・く・・・くぅぅぅ!」

 私はその質問に答える前に、すでにその濡れきった秘部へと口づけをしていた。
 日下部は突然のことに声を抑える間もなく、あられもない声をあげる。

「・・・ん・・・くちゅ・・・こへ・・・んむ・・・ひもひいい?」

 秘部から口を離さず、舌先で秘裂をなぞりながら見上げると、驚愕と羞恥の混ざったような顔をした日下部と目が合った。

「や・・・だ、ダメ! ひ、ひぃら・・・ぎっ! み、見ない・・・で!
 ん! あ、あぁぁぁ!」

 日下部の言葉を無視し、日下部を見つめながらそのまま休むことなく舌を動かし続けていくと、
 次第に日下部の抗議する声が小さくなり、逆に快感に喘ぐ声が大きくなっていく。

「は、はぷっ・・・う・・んむ・・くさか・・べ・・・くちゅ・・・」
「あっ・・あぅ・・ひぃらぎ・・あ・・、んっ! き、きもち・・・よすぎるって!
 こ、こんなの・・・みゅ・・・ぅぅぅ・・・だめぇ・・・!!」

 私は一旦口を離すと、さっきまで舌先に触れていた、日下部の固く勃起した花芯に口をつけた。

「え? あ・・・ひ、ひぃらぎ・・・?」

 その行動に慌てて上半身を起こした日下部に私は目だけで頷き、花芯を包む包皮を舌でゆっくりと優しく剥いていく。

「あ・・・あ・・・く・・・ぅぅ・・・だ・・・・め・・・・」

 そして全ての皮が上がり、舌先につるりとした感触が触れた瞬間、
 日下部の口からは言葉にならない声が漏れ、身体は大きく仰け反ったままの姿勢で固定された。

「・・・!! ・・・く! ・・・あ・・・・・・は・・・」

 私はそれでも愛撫を休めることなく、愛しい蕾を舌先で転がしたり、
 その根本を優しく甘噛みしたりと、変化をつけて攻め立てていく。
 私の舌先が日下部の蕾を優しくなぶるたびに、日下部は可愛らしい声で喘いだ。
45恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 かがみ p 5:2011/09/02(金) 02:22:19.43 ID:M+EQc5ci
「・・・っ!? くっ! ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・きゃぅ! う・・・あぁぁ!」

 私はただ、日下部が好きで好きで仕方がなかった。
 大好きで・・・自分でも気持ちが止められなくて・・・。
 ただ、大好きな日下部に気持ちよくなってほしかった・・・。

 そして・・・私の愛撫に蕩けそうになっている日下部は、たまらなく綺麗だった。
 たまらなく愛おしかった・・・。
 たまらなく・・・・・・嬉しかった・・・。

「あっ! ・・・ひ、ひぃらぎ・・・。わ、わたし・・・も・・・もぅ・・・・・・い・・・い、いっちゃう・・・から・・・」

 日下部はそう言ってわずかに起き上がり、日下部の太ももに乗せていた私の右手の上に左手を添えた。

「・・・日下部・・・?」
「おね・・・がい・・・。手・・・・・・にぎっ・・・てて・・・」

 日下部は快感によって潤んだ瞳で私を見つめ、その手に少しだけ力を入れた。

「・・・・・・うん・・・。・・・わかった・・・」

 私は日下部に向けてそう呟き、その手に指を絡ませた。
 そして、日下部の身体を支えていたもう片方の手も握ると、
 日下部は嬉しそうに私に笑いかけ、安心したようにベッドに身体を預けた。
 私は目の前にある、その赤く充血した蕾を包み込むように口に含み、優しく舐め上げる。

「はっ! くぅ・・・ひぃらぎ・・・。わた・・・し・・・・・もう・・・・・・」

 そして私は、日下部に私の気持ちをぶつけるように、限界にまで硬くなった日下部の花芯に舌全体を押しつけ、
 それをすり潰すように大きく上下に動かした。

「!? っ! んぁぁぁ!! ひ・・ぃら・・・ぎぃぃ・・・い!! ひ・・・ぐ・・・くぅぅ・・・。イ、イクッ、イっちゃう・・・!! ん・・・あぁぁぁぁぁぁああ!!!」

 その瞬間、日下部は私の名前を叫びながら、恐ろしいほどの力で私の手を握り締めた。
 目の前の引き締まったお腹は、まるで痙攣しているかのように小刻みに波打っていて、
 それは、さっき私が体験したものと同じ感覚を日下部も感じていることを教えてくれた。
46恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 かがみ p 6:2011/09/02(金) 02:24:18.05 ID:M+EQc5ci
 日下部の身体は次第に落ち着き始め、私は強く繋がれた手をゆっくりと外し、日下部の横に寝転んだ。
 私は焦点の合わない瞳を天井に向け、荒い呼吸を続けている日下部に抱きつき、桜色に色づいたその頬にやさしくキスをする。

「・・・ん・・・んぁ・・・? ひぃらぎ・・・?」

 夢から覚めた子どものように、日下部は私の方に顔を向けた。

「・・・ひぃらぎぃ・・・。 激しすぎだよ・・・・・・」

 口を尖らせてそう言う日下部に少しだけ不安になったけれど、
 でも、そんな日下部がたまらなく可愛くて、愛おしくて、絶対に手放したくないって思った。

「・・・ごめんね・・・私・・・日下部にいっぱい気持ちよくなってもらいたくて・・・・・・」

 言葉では反省しているようだけれど、内心嬉しくて仕方がない。

「ったく・・・ひぃらぎは限度を知らねーな」

 そう言って日下部は楽しそうに笑った。
 その笑顔は、きっと私の気持ちをわかっているんだろうなって思わせてくれるような、とっても安心できる笑顔だった。

「ふふ・・・。 ごめんね、日下部・・・」

 だから私は、素直に自分の気持ちを伝えた。

「・・・・・・だって・・・・・・大好きなんだもん・・・」

 ちょっぴり怒っている、私の可愛い彼女に・・・・・・。
47恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 7:2011/09/02(金) 02:26:22.03 ID:M+EQc5ci
 わたしは天井を見上げながら、プールで泳いだ後のような気怠さ・・・っていうよりも、
 長距離を全力疾走させられた後みたいな疲労感を全身で感じていた。
 柊にあまりにも激しく攻められたから、思わず文句を言ってもみたけれど、
 でも、わたしの横ですごく嬉しそうに、とっても優しい視線を送ってくれている柊を見ていると、
 そんな疲れなんてまったく気にならなかった。

 中学の頃からずっと想っていて・・・。
 ずっと気持ちを伝えられなくて・・・。
 ずっと気持ちに触れられなくて・・・。
 ずっと憧れていた立場に・・・。
 やっと自分がなれた・・・。

 その幸福感はわたしの心をいっぱいに満たしていき、思わず涙が出そうになる。
 わたしはその現実を確かめるように、柊の頬を優しく撫でた。

「・・・・・・日下部・・・」

 柊はまるで猫みたいに、気持ちよさそうにわたしの手に擦り寄ってくる。
 そして、もう一度柔らかな笑顔をわたしに向けた。

 その笑顔はわたしだけに向けられている。
 その笑顔はわたししか見たことがない。
 それが何よりも嬉しかった。

 身も心も一つになれたような感覚が、さっきよりも強くわたしの中に存在している。
 その幸福感を噛みしめながら、わたしはそれを言葉にした。
48恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 8:2011/09/02(金) 02:29:06.42 ID:M+EQc5ci
「・・・ひぃらぎ・・・わたし・・・すごくしあわせだよ」

 柊はそれに応えるように、わたしと同じように微笑み返した。

「私も・・・・・・・・・」

 だけど、そう言った柊の顔は少しだけ曇っていた。

「・・・日下部は・・・後悔とかしてない?」

 その翳りを吹き飛ばすように、わたしは強く頭を振る。

「・・・全然。・・・すごく嬉しいよ・・・。
 それに・・・大好きなひぃらぎとしたんだもん・・・いやなわけないよ・・・」
「・・・日下部・・・」

 少しだけ顔を赤らめて、安心したように笑う柊の顔は、いつにも増して可愛かった。
 可愛くて・・・。愛おしくて・・・。
 柊のことを好きになって、本当に良かったって思えた。

「ひぃらぎ・・・大好きだよ・・・」

 そう囁きながら、わたしは上体を起こし、ゆっくりと柊に近づいていく。

「・・・私も・・・好き・・・」

 それに合わせて目を瞑った柊と、わたしはもう一度唇を重ねた。
 この時間が、永遠に続くようにと願いながら・・・。
49恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 9:2011/09/02(金) 02:31:25.42 ID:M+EQc5ci
「峰岸、怒ってないかな・・・」

 柊は、胸元のスカーフを器用に結びながら心配そうに呟いた。

「んー? ・・・大丈夫じゃねーかな・・・っと」

 わたしはスカートのファスナーを上げながらそれに答える。

「でも・・・もう1時間目も終わりそうだし・・・」
「うそっ!? もうそんな時間?」

 思わず時計を見ると、針は授業終了の10分前を指していた。
 そして柊は、恐る恐るといった感じでわたしを見つめた。

「・・・う、うん・・・。・・・まずいよね?」

 柊はやっぱり真面目だなぁ・・・。

「あー・・・。でも、まぁ・・・・・・なんとかなるんじゃねーの?」
「へ? な、なんでそう思うのよ?」
「え? ただなんとなく」
「おいっ!」
「ははは・・・。でも、そんなに気にしなくても大丈夫だよ。消毒に時間がかかったとかって言っとけばさ。
 それにあやのは料理上手だし、わたしらがいるよりもはかどってるかもよ?」
「う・・・・・・。そうかも・・・。けど、なんか悔しい・・・」
「ま、その分皿洗いでもしようゼ。きっと、それであやのも許してくれるって」
「そ、そう・・・よね・・・。うん・・・」

 そう言って柊が納得した頃、ようやくスカーフを結び終えたわたしは、少し元気になった柊に声をかけた。

「よしっと・・・。じゃあ、そろそろ戻ろっか?」
「・・・あ・・・う、うん・・・」

 でも、柊はわたしの呼びかけに、どことなく暗いトーンで返事をした。

「ん? どしたの?」

 思わず問いかけると、柊は恥ずかしそうにわたしを見つめ、口ごもりながら答える。

「あ・・・あのさ・・・その・・・・・・もう1回・・・キスしてもいい?」

 予想もしなかった要求に、わたしは思わず口を開けたまま柊を見つめた。
50恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 10:2011/09/02(金) 02:33:35.76 ID:M+EQc5ci
「へ?」
「だ、だって・・・教室戻っちゃったら・・・こういうことできないじゃない・・・」

 拗ねたように唇を尖らせた柊を見た瞬間、わたしの心臓のスピードが一気にあがる。

 ひ、ひぃらぎ・・・・・・かわいすぎる・・・・。

「・・・・・・ダメ?」

 うるうるした瞳で上目遣いにわたしを見つめる柊に対して、わたしの中に拒否する言葉は見つからなかった。

「だ・・・だ、だ、ダメなわけないじゃん! そ、そんなこと・・・聞くなよ・・・」

 照れた気持ちを隠すように少し大きくなったわたしの声に、柊はちょっとだけびっくりした表情を見せたけれど、
 でも、すぐにさっきの笑みを取り戻した。

「・・・ふ、ふふ・・・ありがと、日下部」

 柊はそう言って、嬉しそうに微笑んだ。
 わたしはその表情に吸い込まれるかのように近づき、いつもと同じ服装なのに、
 どこか雰囲気の違う柊を見つめ、静かに名前を呼んだ。

「ひぃらぎ・・・」
「日下部・・・」

 同じようにわたしの名前を呼んだ柊は、そっと瞳を閉じた。
 その両肩に優しく手を置き、顔を近づけたその時、何の前触れも無く突然ドアが開いた。

「あら? まだ残ってたの?」

 反射的にドアに視線を向けると、そこには天原先生が立っていた。

「「 う、うわぁぁぁっ!! 」」

 思わず大声で叫びながら、わたしたちはお互いに離れる。

「ふふふ・・・どうしたの? そんなに慌てて」

 天原先生は、優しくわたしたちを見つめながら柔らかく問いかけた。

「え? えっと・・・その・・・」

 まさか、妙なことしてたとは言えねーよな・・・。

 横を見ると、柊は真っ赤な顔で俯いてしまっている。
 そしてわたしはうまい言い訳も見つからず、しどろもどろになって突っ立っていた。
 でも天原先生は、そんなわたしたちをさして気にする様子も見せず、微笑んだまま、ゆったりと部屋に入ってきた。
51恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 11:2011/09/02(金) 02:36:00.34 ID:M+EQc5ci
「ふふ・・・。あんまりサボっちゃだめよ」

 そう言って、天原先生は持っていた書類を机に置くと、もう一度柔らかく笑った。

「・・・はい・・・。気をつけます」
「す、すみませんでした・・・」

 わたしが頭を下げると、同じように柊も横で頭を下げる。
 気恥ずかしい気持ちでいっぱいのわたしは柊の手をとり、そのまま早足で廊下に出ようとしたその時、
 突然、天原先生が私たちの背中に声をかけた。

「あ、2人とも」
「は、はい!?」

 思わず飛び上がりそうになるのをなんとか堪え、わたしたちはゆっくりと振り向くと、
 天原先生はさっきと同じ優しげな笑顔のまま立っていた。

「・・・・・・学校ではあんまりオイタしちゃダメよ?」

 先生はそう言って口元に人差し指を当てると、チュッと音を立てた。

「え?」

 そして、わたしと柊に向けて片目を瞑り、いつもの清楚なイメージとは違う、子どものような表情で笑った。

「次は見逃さないからね?」

 それって・・・もしかしてさっきの・・・。

 天原先生の言葉の意味を理解する前に柊を見ると、その顔が見る見るうちに赤くなった。

 あ・・・・・・やっぱり?

「「 は、はいっ!! しつれいしました!!!!! 」」

 わたしたちは同時にそう叫ぶと、ドアも閉めずに保健室を飛び出した。
 恥ずかしさに押し潰されそうになりながらも、わたしは柊の手を握り、誰もいない廊下を走った。
 だけど、柊の手を通して感じる温かさと、わたしのとはちょっと違うリズムの足音を聞いていると、
 1人じゃないという安心感と、秘密を共有しているような妙な高揚感を感じ、なぜか嬉しくてたまらなかった。

「はぁっ、はぁっ・・・あ、焦ったぁ・・・」

 わたしは実習室の少し手前でようやく立ち止まり、荒い呼吸を整えながら後ろを振り向くと、
 同じように柊も膝に手を置いて屈んでいた。

 はは・・・。流石に柊も焦ったみたいだな。
52恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 12:2011/09/02(金) 02:38:12.58 ID:M+EQc5ci
「ひぃらぎ、大丈夫か?」

 わたしの呼び声に、柊はゆっくりと顔を上げた。
 でも、わたしと同じように笑っていると思ったその顔は、想像していたものとは逆にひどく沈んでいた。
 その表情に驚き、わたしは思わず問いかける。

「ど、どうした?」

 柊は沈んだ表情のまま、静かに口を開いた。

「・・・あ・・・その・・・ご、ごめん・・・。私の所為・・・だよね・・・」
「へ?」
「だって・・・私が日下部とキスしたいって言ったから・・・」

 そう言って柊は俯いてしまう。
 その様子に、わたしは慌てて柊に近づき声をかけた。

「そ、そんなの、ひぃらぎだけの所為じゃないよ!
 そ、その・・・わ、わたしだって、したかったんだし・・・」
「・・・だ、だけど・・・」

 わたしの説得にも柊の顔は晴れず、むしろ段々と崩れていく。
 そして柊は、今にも泣き出しそうな顔でわたしを見つめ、震えるような声で語り始めた。

「私・・・自分でもよくわからないの・・・。
 さっきまでは怖くて何も言えなかったはずのに・・・。
 それなのに、今度は気持ちが抑えられなくて何も考えられなくなっちゃって・・・」

 そこで言葉を切った柊の瞳には、保健室で告白した時と同じくらい大きな涙の粒が浮かんでいた。
 そしてその表情は、柊がどこか遠くへ行ってしまうような不安を感じさせる。

「ひぃらぎ・・・」

 だけど、繋ぎとめるようにかけた言葉に柊は一層辛そうな表情をして、搾り出すように言葉を続けた。

「・・・・・・私・・・日下部のこと本当に好きなの・・・。
 好きで・・・大好きで・・・。
 自分でもどうしようもないくらい好きで・・・。
 自分ではどうしても気持ちを抑えられないの・・・。
 さっきだって、あんなことまでしちゃって・・・・・・」

 柊はそう言って、今にもこぼれ落ちそうな涙を必死に堪えながらわたしを見た。
 その瞳はキラキラと光を反射していて、わたしはその輝きに釘づけにされた。

「・・・日下部は・・・気にしてないって言ってくれたけど・・・・・・でも・・・。
 でも、本当は・・・・・・本当はすごく怖いの・・・。すごく不安なの・・・」

 その時、柊の瞳にたまっていた涙が一筋流れ落ちた。
53恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 13:2011/09/02(金) 02:41:07.07 ID:M+EQc5ci
「日下部のことが好きで・・・気持ち抑えられなくて・・・暴走しちゃうような・・・。
 ・・・こんな・・・こんな病気にかかったような私じゃ・・・・・・。
 日下部は嫌いになっちゃうんじゃないかって・・・・・・・・・」

 ああ・・・そっか・・・。
 そうなんだ・・・。

 その言葉を聞いた時、すべてがわかった。

 これは、わたしを信じてるとか信じてないとか、そんな話じゃないんだ・・・。
 柊は・・・・・・自分の気持ちが・・・そして・・・自分自身が・・・。
 本当に受け入れられるのか不安なんだ・・・・・・。
 ただ・・・それだけなんだ・・・。

 それに気がついた時、不思議とさっきみたいに苛立つような気持ちはまったく感じなかった。
 むしろ、そんな不器用な柊が可愛くて、なぜか胸の辺りがキュゥっと締めつけられる。

「・・・ホント・・・・・・バカだなぁ、ひぃらぎは・・・」
「え・・・?」
「そんなの病気なわけないじゃん」
「で、でも・・・」

 戸惑う柊に、わたしは確信を持って伝える。

「そんなの・・・・・・わたしのこと『好き』だからに決まってんじゃん」
「へ・・・?」
「『好き』だから、言いたいこと言えなかったり、気持ちが止められなくなっちゃったりするんだろ?」
「・・・あ・・・・・・」

 わたしの言葉に、柊は何かに気がついたように小さく声をあげた。
 そんな柊を見つめ、わたしはさらに言葉を続ける。

「わたし、ひぃらぎにそこまで好きになってもらえたんだってわかって、すごく嬉しいよ。
 それにわたしは、変に考え込んでるひぃらぎより、さっきみたく素直になってくれてるひぃらぎの方が、何倍も好きだし」
「く、日下部・・・」

 柊がわたしの名前を呼んだ時、瞳に溜まった涙がもう一度柊の頬を流れた。
 でもその涙は、全然哀しそうには見えない。

「・・・わたし・・・ひぃらぎみたく頭良くないからうまく言えないけど・・・。
 好きなら好きでいいじゃん。チューしたかったらしようよ。
 だからさ、そんなことで自分のこと嫌いになんなよ」
「・・・・・・」

 柊は涙を流し、その身体を震わせたまま何も答えない。
 けれど、その顔を見ているだけで、今の柊が何を思っているのかわかるような気がした。
54恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 14:2011/09/02(金) 02:43:46.91 ID:M+EQc5ci
「大丈夫だよ。どんなひぃらぎだってわたしは大好きだからさ」

 そう言ってわたしは、左手で柊の頬を伝う涙を拭った。
 その指先に感じる温かさは、まるで柊の心に直に触れているような気持ちにさせる。

「でもね・・・。もし、それでも不安なら・・・」

 そして柊の頬に軽く手を添え、そこから柊の心へ直接注ぐように、わたしの素直な気持ちを伝えた。

「そん時は2人で・・・。
 いっぱい話して・・・。いっぱい遊んで・・・。
 いっぱい笑って・・・。いっぱい泣いて・・・。
 そんな気持ちがなくなっちゃうくらい、いっぱい『好き』を確かめればいいんじゃん?」

 わたしがそう言うと柊は目を細め、その頬に触れているわたしの手に自分の手を重ねると、
 ゆっくりと噛みしめるように言った。

「そう・・・だよね・・・。不安なら、確かめればいいんだよね・・・?」
「うん」
「いっぱい話せばいいんだよね?」
「うん」

 そして、少し恥ずかしそうに上目遣いにわたしを見つめた。

「日下部・・・。私、こんな性格だからすぐ不安になっちゃうと思うの・・・」
「うん・・・」
「だから、いっぱい好きって言っちゃうと思う・・・。それでもいい?」
「うん」
「いっぱい・・・いっぱいキスしたくなっちゃうかも・・・・・・。・・・いい?」
「うん! いいよ!」

 柊の質問に元気よく返事をすると、柊はびっくりしたように目を見開いたけれど、でも、やっと安心したように微笑んだ。

「あ、でも、場所は考えないとな?」

 そう言ってすかさず茶化すと、柊は顔を真っ赤に染めて、ちょっとだけ拗ねたような顔でわたしを見つめたけれど、
 すぐに声を出して笑った。
 そしてそれは、さっきまでの不安なんて全部消えちゃったみたいな、すごく嬉しそうな笑顔だった。

「ありがと・・・日下部・・・」
「え?」
「私・・・日下部のこと好きになって、本当に良かった・・・」
「ひぃらぎ・・・」
「これからも迷惑かけちゃうかもしれないけどよろしくね」
「はは・・・迷惑じゃないって。『好き』だからだろ?」
「あ! ふふ・・・」
55恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 15:2011/09/02(金) 02:46:04.90 ID:M+EQc5ci
 嬉しそうに笑う柊を見ながら、わたしはこの笑顔をずっと見ていたいって強く思った。
 そして、これからケンカしたり、不安になったり・・・そんな笑顔がなくなることがあったとしても、
 こうやって少しずつ気持ちを確かめていけば、きっとこの笑顔がずっと見られるはずだよな・・・。
 なんてことを頭の隅で考えていた。

「ねぇ・・・日下部?」
「・・・ん? どした・・・って、うわっ!」

 柊はわたしの名前を呼ぶとわたしに抱きつき、鼻先がこするくらいの近さでわたしを見つめた。

「何考えてたの?」
「え? 別に何も・・・」
「ウソ。だって、ボーっとしてたじゃない」

 そう言って柊はちょっと怒ったようにわたしを見つめる。
 考えていたことをそのまま言うのはちょっと照れくさい気もするけど・・・。
 うーん・・・。でも、いっか。

「えーと・・・ひぃらぎのこと・・・」
「え?」
「・・・ひぃらぎと、ずっと仲良しでいるにはどうしたらいいのかなって考えてた」
「へ? あ・・・そ、そう・・・なの・・・?」

 わたしの言葉に、柊は顔を赤く染め上げると俯いてしまう。

「あれ? 何か変だった?」

 意外な反応に首を傾げて声をかけると、柊はすぐに顔を上げ、涙で潤んだ藤色の瞳でわたしを優しく見つめた。

「・・・う、ううん・・・。日下部が・・・そういうふうに何でも正直に言ってくれるのがすごく嬉しくて・・・」
「ひぃらぎ・・・」

 そう言って柊は熱を帯びた視線をわたしに向け、うっとりとした表情で口を開いた。

「好きだよ・・・日下部・・・」

 その言葉は、まるで魔法みたいにわたしの鼓動を速め、柊だけしか見えなくさせる。

「うん・・・わたしも・・・好き・・・」

 互いに『好き』を囁いたわたしたちは、そのままどちらからともなくキスをした。

 そのキスは、まるでお互いの「好き」を伝え合うような・・・。
 そして、その「好き」がお互いの身体の隅々にまで染み渡るような・・・。
 そんな・・・・・・とっても優しいキスだった・・・。
56恋 の 病 〜 治療篇 〜 後編 みさお p 16:2011/09/02(金) 02:48:37.84 ID:M+EQc5ci
「ふ・・・ふふ・・・」

 柊は唇を離すと小さく笑った。

「ん? 何かおかしかった?」
「え? あ、ちがくて・・・私も日下部のこと考えてたの・・・」

 そう言って柊は、恥ずかしそうにわたしに微笑んだ。

「・・・・・・ど、どんなこと?」

 柊の言葉とその可愛らしい表情にドキドキしながら、わたしは柊を抱きしめる手に少しだけ力を入れた。

「・・・さっき、あんたは私のこと病気じゃないって言ってたけど・・・・・・。
 でも、私がこんなにも日下部のこと好きで好きで仕方ないのって、やっぱり病気なんじゃないのかなって思ってさ・・・」

 深刻そうな言葉とは裏腹に、柊は嬉しそうに笑いながらそう言った。

「え? そ、それってどんな病気なの・・・・・・?」

 柊はわたしの質問に答える代わりに耳まで真っ赤に染め、ゆっくりと口を開いた。

「・・・それはね・・・」

 そして、ちょっぴり恥ずかしそうに笑うと、わたしの耳元で囁いた。

「・・・恋の病・・・」

 その時、まるで見計らったかのように授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
 でもわたしにはその音が、新しい何かが始まる合図のように聞こえた。




                            了
57:2011/09/02(金) 02:50:27.81 ID:M+EQc5ci
 ダラダラと長くなってしまい、また、未消化な部分は多々ありますが、これにて完結です。

 
 前回と今回の内容で不快感を与えてしまった方々には申し訳ありませんでした。
 
 さて、完結まで1年以上かかるという体たらくでしたが、最後までお付き合いいただけた皆さま、
 また、様々なコメント、感想、批評等々いただけた皆さまに、この場を借りて感謝申し上げます。
 本当にありがとうございました。


 自分の力量としても、なかなか皆さまのご指摘通りにはいきませんが、
 細々と書いていきたいと思っておりますので、
 お目に触れた際はお付き合いいただければと思います。

 ではでは。
58名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 10:20:50.78 ID:V6YnXrBN
>>57
乙、前編が結構前だったから内容が頭からすっかり抜けていたww
59名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 23:58:52.30 ID:Ard9AG4d
レイフしておいてごめんとか抜かす池沼は埋まっていてください。
らき☆すたが永久にこの手のゲスと無縁とならんことを。
60名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 22:45:52.80 ID:Ka0YXfFI
保安
61名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 00:49:27.69 ID:D+6YdUCR
いつかの賑わいがまるでウソのよう
62名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 00:54:56.98 ID:kHSv4Nim
wiki更新してくれてる人乙です
63名無しさん@ピンキー:2011/09/12(月) 03:53:06.44 ID:fiGQ9Nct
もう1人残らず唯あず杏さやに行った
64名無しさん@ピンキー:2011/09/13(火) 23:39:54.53 ID:pfnTeK33
pixivにてけてけかなたさん書いてた人がいたけど
すっかりアイマスの人になってた
65名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 00:28:56.20 ID:hNki5/iD
こなた自○スレにいた通称アラバマもすっかりけいおん&まどマギの人になっちまってるしね・・・・・・
66名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 01:18:42.00 ID:hyJ+7RRw
やけくそはまだいる
67名無しさん@ピンキー:2011/09/19(月) 11:21:19.88 ID:DhfTNAER
68名無しさん@ピンキー:2011/09/20(火) 19:16:51.77 ID:Rm1A8rso
69名無しさん@ピンキー:2011/09/22(木) 18:49:44.22 ID:+buslHFP
さすらい、久留里、麦笛
このスレを糞スレにしたA級戦犯
70名無しさん@ピンキー:2011/09/22(木) 19:53:55.62 ID:Ta5kgjoA
単純に角川が客離れに無頓着だったからだろう
71名無しさん@ピンキー:2011/09/22(木) 22:18:19.48 ID:ypJm7XB5
伊藤Pが客離れに加担してるからな
一番の敵が身内にいるとか国政そのものだな
72名無しさん@ピンキー:2011/09/23(金) 13:48:09.49 ID:435nIGs1
かがつかスレで話の端にこなたがちょっとかえあんだだけで青虫と発狂していた池沼自治厨はかがつかスレへ帰ってください

【らき☆すた】かがみ×つかさに萌えるスレ 9
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1280670481/

こいつはこなたが絡むたびに火病を起こし粘着しかがつかスレから職人を追い出しました
自分好みの独裁スレ地上の楽園を築き上げるも、本人はネタ出しの才能全くなしのただのバカ
スレは衰退しアニメキャラ個別板から漫画キャラ板へ、さらに追い出され漫画サロンという僻地板へ

自治厨の大部分は発達障害のくせにかまってちゃん
ご多分にもれず人が多いつかさスレに図々しく入り込んできました

かがつか厨はさっさと巣へ帰れ
73名無しさん@ピンキー:2011/09/23(金) 14:52:31.05 ID:435nIGs1
かがつかスレで話の端にこなたがちょっと絡んだだけで青虫と発狂していた池沼自治厨はかがつかスレへ帰ってください

【らき☆すた】かがみ×つかさに萌えるスレ 9
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1280670481/

こいつはこなたが絡むたびに青虫と火病を起こし粘着して、かがつかスレから職人を追い出しました
自分好みの独裁スレ地上の楽園を築き上げるも、本人はネタ出しの才能全くなしのただのバカ
スレは衰退しアニメキャラ個別板から漫画キャラ板へ、さらに追い出され漫画サロンという僻地板へ

自治厨の大部分は発達障害のくせにかまってちゃん
ご多分にもれず人が多いつかさスレに図々しく入り込んできました

かがつか厨はさっさと巣へ帰れ
74名無しさん@ピンキー:2011/09/24(土) 04:51:29.02 ID:rsEAb7mL
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75名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 01:29:59.67 ID:c7eL9iCm
こなた「はぁ…はぁ…かがみんのアナル凄いよ」

こなたは激しくペニバンが付いてる秘部をかがみの秘部に押し当てる

かがみ「あ…こなた…激し…」

その時だった

ガチャ…

かがみ「!」
こなた「?」

続く
76名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 01:45:20.64 ID:Ou/Yu/av
                                     _, -――- 、_/^\
                              ー=こ⌒\: : : : : : : :\厂^\\
      _____                    / : : : :| |\ \:__: : : :\   |∨
      |____ \□□     _         / : / : : : |_|  \ \: : : : : \_|ハ
.             / /   □ □ | |        ´ ̄了: : : :∧|   ,ィ≦沂: ,: ト、:\ :'
           / /     __/ /             |:|: : : f才汽  ∨り ∨: |、:厂 : :'.
.         / /     /   /            |:ト: : 入∨り// /`´  |: ムイ: : : : :',
   { (     /: ̄ : :.:i_,\  ̄ ̄: : : <          |八: |: :n‐ァ、 r‐ 、  j/|: : : : : : :│
..   廴ゝ/: : : /: : :!:.| ``゙\: : :`ヽ--、\            〉{: ハ{ ' L ー'_// │: : : :│ :|
     /: : : : :.|: : :∧|ノ  、 ト、: : : \   ギャアアアアア!!  | : {⌒ヽ  }了\∧-ヘ: │: :| :│
.     i: : |:.:.: :.|__,ムイ''   `ー ト:|: : : ::ヽ、   / )      .|/´   | | ト、_∧ノv }ハ∧: :| :│
     {/|: : : :|,ィ f斤    r气| }: : : ト、:.:.i.  / / /)   〈  /^7 |ノ/ {o「 V /  ∨ :│
   ∠/: :{ : :.i:〈 fk_ノ.(⌒ ⌒ヽリ|ノ::.∧| ヽ| (^V//)    .|ヽ __/  ,}  }o}  }ハ   | : : |
.   /: :.∧:.:.| |(´⌒  ⌒  ⌒ヾヽリ   ./,) }  <      }ー{_{〈  /  / /  ノ _ノ  | : : |
.  彳,:.イ 从('⌒ ; ⌒   ::⌒  )   /   ソ`¨    厶 _ト、__/  / / /ー{    | : : |
    /: : : :`ヘ(´ >>75 )    :: ) ,ィ'  /      .<___/  \厶ム/r―イ.  .| : : |
.   |: : ,.イ(´⌒;:    :⌒`):;  ) ハ  /ヽ       // ヽ、_     /; |  │. │.:.:.|
.   l/  ∠(⌒::   ::    ::⌒ )ノ 三≡≡≡   ./ /     . : :  _:_:/ |│ │   | : : |
      }(    ゝ  ヾ 丶   ソ_//   ヽ   |    .| |        ハ, |,ハ  l  |:.|: :|
      |   ヽ  ヾ  ノノ   ノ        \ |    .∧ |      ヽ: .   }| ∧  l ノ∧│

77名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 03:35:34.98 ID:TxEGBUio
1スレからしばらくいたけど、どんどんレベル下がっていったな……どこで間違えたんだろうな
78名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 09:35:44.51 ID:qKnZHzzQ
どんどん新しい作品にみんな移ってっただけでしょ
79名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 09:48:10.96 ID:CdgfXEVk
まとめサイトの掲載本数見りゃ、さすがにネタ切れだってわかろうもんだがな
おまけに、原作至上主義者の粘着で世界観逸脱も牽制されてりゃこうもなるさ
80名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 14:45:15.33 ID:cqiPW99g
さんざん逸脱しておいて何を言うやらw
81名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 15:50:50.10 ID:sSVd28g5
もう少し逸脱を容認すればよかっただけの話
二次創作のライフサイクル(原作展開→原作改変→衰退)を気にしすぎて、結果的に衰退を早めてしまった
改変の余地が大きいのが、らき☆すたの特長だったのにな
82名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 16:19:39.10 ID:PAJHcA1n
そんな過去のスレの話題持ち出す意味が分らん
今いる人が書きたいSS書いていけばいいだろ
83名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 16:25:28.01 ID:wf723Vbr
パロディに関しては利き腕という枷がのしかかるがなw

ちなみに、らき☆すたが左利きだらけになった元凶は美水先生の両親
84名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 22:43:45.61 ID:z+3/vHaJ
>>83
左利きを活かすなら
いっそどっかの世界の反転世界とか
85名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 23:24:44.72 ID:2cMegTTH
一般人を平気で叩くその神経に脱帽
86名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 23:56:23.96 ID:wf723Vbr
いや叩いたわけじゃないからw
87名無しさん@ピンキー:2011/09/26(月) 13:44:52.41 ID:iuKRKLT3
かがみんって後ろからツインテつかんだら逃げられないよね、あとは・・・
かがみが単独でレイプされるSSってないみたいだね
お仕置きレベルの和姦ものはあるみたいだけれど
88名無しさん@ピンキー:2011/09/26(月) 18:36:22.17 ID:SwV4mzIV
自ら両手を広げてガードを捨て
下腹部への一撃を今か今かと期待するとは
ファンの鑑だな(かがみだけに)
89名無しさん@ピンキー:2011/09/26(月) 18:58:14.33 ID:9kfAJ1W6
>>83
美水さんの両親は許したげてよお!

皮肉にも、「左利きだらけ」というらき☆すたの特徴でもある設定は「右利きは正常で左利きは異常」という偏見が原因で生まれた設定なんだよね
美水さんは、左利きにあこがれているからだけでなく、この偏見に対する反抗の意味も込めてこういう設定をしているのかもしれない
90名無しさん@ピンキー:2011/09/28(水) 01:12:38.78 ID:zGTCwv/r
【らき☆すた】柊かがみは大学生になっても可愛い1.02
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/cchara/1317139767/
91名無しさん@ピンキー:2011/09/30(金) 19:33:58.07 ID:HmbTbdAH
それにしてもこなかがは正義だな
92名無しさん@ピンキー:2011/09/30(金) 20:41:22.71 ID:zG9gFSzp
相対主義とか反権威反常識とか
今どき暑苦しくってひがみっぽくって
誰も寄ってこないよ。
93名無しさん@ピンキー:2011/10/01(土) 23:45:39.99 ID:NF4rU3ts
362 名前:名無しになりきれ[] 投稿日:2011/10/01(土) 11:51:00.61 0
かがみんの恥ずかしいところにとろろを注入してかぶれさせたい
そうして人前で掻けずもじもじするのを観察して萌えたい
94名無しさん@ピンキー:2011/10/02(日) 14:23:18.13 ID:mvNTeir0
かがみんの身体に平野綾の脳味噌を移植してみたい。
95名無しさん@ピンキー:2011/10/02(日) 14:33:32.18 ID:XD3dIZmB
最高のエロAVキャラになるな
96名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 11:26:50.26 ID:OKywWR7w
ほしゅ
97名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 18:47:15.75 ID:T1ghlGMN
それにしてもこなかがは正義だな
98名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 19:06:59.84 ID:XqlOeyvN
でも正義ってのは別の正義とぶつかるもんだよな
99名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 19:35:12.60 ID:4w+/oBIX
まあ戦争なんてそんなもんだな
互いが信じる正義と正義のぶつかり合い

ただしここは創作スレ 武器は罵倒ではなく作品
合わないカポーの話には、好みのカポーの話で対抗すべし
100名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 21:58:09.51 ID:ZMwS/lNK
荒らしに追い散らされた後で言ってもな
101名無しさん@ピンキー:2011/10/08(土) 00:59:06.21 ID:V88IaSHG
戦争に仁義もルールもくそもない。
102名無しさん@ピンキー:2011/10/11(火) 13:13:23.93 ID:w3dojUYq
103名無しさん@ピンキー:2011/10/12(水) 11:50:15.62 ID:FK5HGIu5
とりあえず自分には文章の勉強が必要なようだ
104名無しさん@ピンキー:2011/10/15(土) 02:12:50.70 ID:5rjUuard
105名無しさん@ピンキー:2011/10/16(日) 05:16:07.63 ID:+6+5fph3
今更ってレベルじゃねーと思うが

てけてけかなたさんの伺かゴーストの話ってどうなったの?
106名無しさん@ピンキー:2011/10/19(水) 04:13:02.54 ID:pZTXFhHl
107 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:49:39.88 ID:q4gfkdw6
あやののSSを投下します
15レス前後になると思います。

・男性との絡み
・女性側がリード
・非処女

以下の要素が苦手な場合はお手数ですがNG登録お願いします。
108 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:50:10.58 ID:q4gfkdw6
暇つぶしでやってきたネットカフェ、同じように暇つぶしを考えている人が多いのか中は意外と混雑していた。
「あの子……かわいいなぁ、あんな子もこういうところ来るんだ」
個室に向かう直前、すれ違ったあやのに目が向いて、そのまま後ろ姿を追ってしまう。
足が進むたびにふわりとなびく長い髪、若干垂れた目の人目を引く美少女、スタイルもなかなかのもので細いが柔らかそうな太もも、
制服を押し上げるほどよい大きさの胸、スカートの上からわかるお尻の丸み。
好みのタイプということもあり、足を止めてぼんやりとあやのを眺めていた。
「あ…………」
背中にぶつかる視線に気がついたか、あやのが振り向き怪訝そうな顔をして男に視線を返した。
ばつが悪くなった男は目を反らし携帯をいじり始める、あやのも思い違いだと考えたようでまた歩き出した。
(べ、別に悪いことしてるわけじゃないんだけど……)
あわててごまかす自分の気の小ささに呆れつつ、ひらひらとなびく赤いスカートと、
その奥に覗く色の白い、いかにも肌理の細かそうな太もも、ソックスに隠れたふくらはぎを舐め見つつ
(……どんな本読むのかな?)
あやのに興味が湧いてしまった男は、いけないと思いつつも彼女の後を足音を殺しながら進んだ。

本棚の陰に隠れて、男はあやのの一挙一動を見守り続ける。
(本当にかわいいな、あんな子が彼女だったら……)
制服のスカートを短くしていることから、おそらく高校生だろう、本を選ぶ横顔はあどけないものに見えたり、
気持ちの優しさをたたえた大人びたものにも見える。
「やばい、溜まってんのかな……俺」
しかし、それ以上にあやのが身体を動かすと合わせて弾む乳房や、みずみずしい脚のライン、
本の背表紙をなぞったりページをめくる細い指に目線が飛んでいく。
そのたびに男の心は熱く高鳴り、生理現象に呼応するように股間も膨らみつつあった。
「……………………」
あやのが、一瞬男を見たような気がした。気まずくなった男は一度本棚に身を隠し、
再びあやののほうを覗き込むと、すでに彼女はいなかった。
「あれ、どこ行った…………ま、いいか」
ストーカーじみたことをしている自分を恥じ、男は適当に本を取り、指定された個室へと向かった。

混雑してるからか、男に宛がわれた部屋は椅子が二つあるカップル用の個室だった。
「なんだよ……まあいいか、ほかの個室よりも広そうだからな」
せっかくだからゆっくりしようと椅子に座ってぱらぱらと漫画のページをめくりだした。
たまに、パソコンでお気に入りのサイトを見ながら時間を潰していると、不意に扉が開いた。
「…………あ」
「相席、いいですか?」
男がドアに目を向けると、そこにはさっき後をつけてしまったあやのがいた。
あやのは申し訳なさそうな顔をして軽く会釈をすると、そのまま隣の席に座り本を読み始める。
「えっと…………どうぞ」
遅れて男は返事をする、いくら混雑しているからといって相席なんて……と思ったものの、
背筋をしっかりと伸ばし落ち着いた様子で本を読んでいるあやのを見れば、
こんなかわいい女の子が近くに来る機会なんてめったにないことから妙に緊張してしまう。
(何の本読んでるのかな……?)
ページに目を落としているあやのはこっちを気にする素振りなどまったくない、
男は漫画を読むふりをしながら整った顔や、さらさらと指通りのよさそうな髪や横顔を盗み見る。
「………………」
いつまでも覗いていると怪しまれるかもしれない、じっと見つめるのではなく、ちらちらあやのの横顔に意識を向けるだけにとどめた。
しばらくすると、カチカチとマウスをクリックする音が聞こえる、あやのもネットを始めたようで、
好奇心からどんなサイトを見ているのか、さりげなく首の角度を変えると、絡み合う全裸の男女が目に飛び込んできた。
109 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:50:32.13 ID:q4gfkdw6
「え………………」
思わず声を上げそうになり、男はあわてて口をふさぐ、あやのはわずかに顔を赤らめながらその画面を凝視していた。
時折肩を揺すったり、太ももをもじもじさせたりして、明らかに何かいやらしいことを考えているように見えた。
(な、何考えてるんだ、この子……こんなところで)
静まり返った室内に響くのは、クリック音と椅子を引く音、そしてあやのの湿っぽい吐息だけだった。
左手をお腹の辺りに置きながら、内股をすり合わせ頬を赤らめている様子は何ともいえないいやらしいものだった。
(だ、だめだ……あの子が何を見ようが自由じゃないか……)
男はどうしてもあやのの様子が気になってしまう、手のひらには汗をかき、呼吸も少しずつ速くなっていく。
(もしかして、誘ってるのか? そ、そんなわけ、ないよな)
女性にも縁がなく、容姿も優れているわけではない男に、目の前の美少女が関心を抱くはずはない……
そう思った男は呼吸を深くし何とか落ち着こうとする。
(そうだ、こういうときは……)
テーブルに置いた携帯を持ち、トイレに行こうと立ち上がるが、うっかり携帯を落としてしまう。
さらに悪いことに、それはあやののほうに転がってしまった。
「あ、あの…………」
拾ってもらおうと、男は潜めた声であやのに話しかける、しかしアダルトサイトに夢中なのかこっちを向いてくれない。
どうしたものかと思っているとあやのが椅子を引く、しゃがめば携帯まで手が届くのだが……
(何だよ、拾ってくれたって……)
仕方がないのでしゃがんで落し物を拾う、無事携帯をを手にしたところで顔を上げれば目の前にあやのの太ももが見える。
(早く戻らないと、まずいよな)
光が漏れていたので、ニーソックスに隠れた膝、姿勢よく閉じられた白い脚、その先の……
スカートが隠す暗闇が目と鼻の先に確認できた、ぶつかった振りをすればいくらでも触れるだろう。
とりあえず早く出ないとあやのに気持ち悪がられてしまう、と思っていたのだが、
なぜかゆっくりと脚を開く。つるりとした内腿が徐々に露になりパステルイエローの下着がはっきりと見えてしまった。
(え、ええっ……偶然、だよな)
視界に飛び込んだ光景が現実のものなのか、それがよくわからないうちにあやのは脚を閉じてしまい、
下着も太ももも暗闇の中に隠れていった。
「ふふっ…………」
戸惑いを覚えつつ椅子のところまで戻るとあやのは男に向かって小さく笑みをこぼした。
そして右手を太ももに置いたかと思うと、少しずつスカートをたくし上げ始めた。
ニーソックスとスカートの裾の間の領域がゆっくりと広がっていく、布地をつまんだ指の動きを目で追ってしまっていた。
(うそだろ、もしかして……誘ってるのか?)

------------------------
胸の鼓動がどんどん高鳴っていくのがわかる、それにつれて呼吸も弾み、肌も火照り始めてきた。
「………………」
男の食い入るような目線が、むき出しの太ももにしっかりと注がれており、黒目がずり上がるスカートに合わせて動く。
「……来ちゃう、かな」
脚を開いてわざとパンツを見せたところで、こっちの意図を汲んでくれているはずだ、
あやのはわずかに視線を外し男の手が伸びてくるのを待った。
「ぁっ…………」
すぐに太ももに手が宛がわれ、そこをさすり始める。汗ばんだ手の感触が少し気持ち悪かった。
触られてる……そう思うだけであやのの背筋にぞくりと何かが走った。
「ふう……っ」
触れている指先から、腕、ひじ、肩、そして顔とゆっくりと男を見上げる、
視線に気づいた男は手を離そうとするが、あやのが目を戻せば、再び太ももをさすり始める。
「……………………」
「……っ………あふ……」
ゆっくりと近づいてくる足音、個室には鍵がかかるので入ってくる心配はないが、
見つかったらと思うと手足の先から身体の芯まで震えが突き進む。
「ね、ねえ……いい、よね?」
上のほうに移動した手のひらがスカートをめくり下着をむき出しにする。
このまま触らせてもよかったのだが、相手の男はずいぶんと気弱そうで、女性慣れもしていなさそうだった。
「……やめてもらえますか?」
少し弄んでみようと、努めて冷たく言い放つ。男はあっけなく怯んでしまい手を離した。
「で、でも…………」
男はそれでも食い下がろうと、もう一度あやのの太ももに手を添えてきた、
ぎこちない触り方、さっきよりも増えた手の汗、緊張した表情……もう少しいじめてみたくなってしまった。
110 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:51:12.06 ID:q4gfkdw6
試しに軽く手を叩いてみると、すぐに手のひらは引っ込み男の表情が申し訳なさそうなものへと変わる。
さらに、スカートを押さえて戻し、男を軽く睨めば荷物をまとめて立ち上がろうとする。
「す、すみません……ひいっ!」
あやのが逃げようとする男の手を掴むと、警察にでも突き出されると思ったのか情けない声を上げた。
「えっと…………触っても、いいですよ。ごめんなさい……さっきのは、ちょっとからかっただけですから」
あやのも立ち、男の耳元でひそひそとささやいた、男は意外そうな顔をしたが
すぐに逃げるのをやめておそるおそるといった手つきであやのを正面から抱きしめてきた。
「本当に……いいんだよね?」
確認しつつ、男は指先をスカート越しのお尻に這わせ、円を描くように手でその丸いふくらみを捉えてきた。
あやのは何も言わず男の胸に顔を預けた、ちょうどよい、若干手に余るであろう大きさの
乳房を押し付けることで男も察したのか手の動きが少しずつ大胆になってきた。
「………ん、うっ」
お尻を触る手は、がっついているようでどこか戸惑いが見て取れた、
スカートの布地に張り付いた手は、まだわずかに震えていて、動きも硬い。
だが強くお尻をこね回したり、指先を押し沈めてきたりと気持ちよさを必死に味わっているようにも見えた。
あやのがさらに男に寄り添うと、その手は一瞬止まり、今度は尻山を下りニーソックスとスカートの間の生脚に伸び始めた。

「あの……キスしても」
「…………」
直に触れている体温の高い手指、すぐ近くで鼻をくすぐる男の体臭に早くも愉悦を覚え始めたあやのは、
男の申し出を受け入れ、顔を近づける。
「んっ…………」
触れた唇は乾燥しているのか少しがさついていた、抱きしめる力が強くなり唇への吸い付きも強くなった。
「………………」
おそらくキスもしたことないのだろう、男は無心に唇にむしゃぶりつきながらおずおずと舌を絡ませようとしてきた。
これでは気持ちよくなれないということで、あやのは男を押し戻し唇を離した。
「え……どうして……?」
「どうしてって、キスぐらい……もっとちゃんとしてほしいかなって……」
視線を落とし不満の意を表していると、興奮も一気に醒めてしまったようで男の表情が一気に沈む。
「……もしかして、初めてなんですか?」
「あの、ごめん……」
「いいですよ、気にしなくても。私が教えますから」
もう一度身体を押し付けて、男を上目遣いで見た後ゆっくりと唇を近づけた。
自分の唇で男の上唇を挟み、舌をそこになぞらせて唾液で濡らすと、ためらうことなく男の口内に舌を差し込み歯茎や内頬を舐め回す。
「っ……ふうっ、ん、ぅっ…………」
男に抱きついたまま口の中を満遍なく舐り、所在を失っている舌を逃がすまいとじわじわと絡ませていった。
男は荒く息をつきながら絡み合った舌から唾液をすすり、ごくりと飲み下す。
向こうも盛り上がってきたのか、抱きしめる力がきつくなってきたところでもう一度強引にキスを中断させた。
「はあっ………わかりました? キスのやり方……」
何もいえないままうなずく男、このまま責めるのもよかったが、
もっと経験のない男性の……遠慮がちながらもむき出しの性欲を楽しみたかった。
------------------------
「じゃあ、今度は好きにしていいですよ」
あやのの言葉に男は身体を硬直させてしまう、相手が経験豊富そうだったからてっきりリードしてもらえると思っていた。
だが、こんなチャンスはめったにあるわけではない、男はためらいを振り払い、もう一度あやのを抱き寄せ唇を奪おうとした。
密着した瞬間、まずはあやのの体臭がゆるゆると男の身体を包み込む。
ふわりとしたリンスの香り、肌から漂う甘い果実のような匂い……思わず動きを止めて深く吸い込んでしまう。
「あ………」
あやのが不思議そうに男を見上げていた、頬を赤くして下がり目を潤ませている彼女を見ていると我慢できなくなり、
彼女の濡れた花びらのような、小さくてつややかな唇を自分の唇でふさぐ。
111 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:51:35.26 ID:q4gfkdw6
(柔らかくて、気持ちいい……)
唇が触れ合うと、あやのの体温がつながった部分を通じて流れ込んでくる。
唇を、舌を早くむさぼりたいという気持ちが強くなるが、あやのに嫌がられるのは避けたかったので、
まずは口の中にくぐらせた舌で粘膜を包む唾液を優しく舐め取った。
さっきあやのがやったように、舌を動かし歯の裏や上あご、舌の裏側まで小さな口の中で自分の舌を自在に遊ばせる。
ねっとりとした優しい柔らかさ、ほのかな甘み、ぷるぷるとしたゼリーのような感触、すべてが男を夢中にさせる。
「ん、ふうっ…………は、う……」
耳元に届くあやのの鼻にかかった甘い声、男は背中を抱いた手をそっと動かし長い髪を撫でる。
さらさらとした髪はよく手入れされているのか、指に引っかかるところはない。
そのまま髪を撫でながら背中、腰、そしてお尻へと手を進めた。
(女の子のお尻、初めて触った……)
括れた腰のラインから、張り出した丸みをまさぐり、そしてその頂点に指先を触れさせ、柔らかい肉に沈み込ませる。
捕まえたあやのの舌から唾液をしゃぶりながら、
冬服の、少し厚みのあるスカートの上からお尻を撫で、ボリュームある膨らみを堪能する。
「ぷはっ……もう、欲張りすぎですよ」
長い間キスを続けて息苦しくなったのだろう、あやのが男の唇を押し返す。
少し残念だったが、甘ったるい余韻に浸りつつ、男はお尻を触り続けた。
胸もなかなかの大きさだったが、お尻も十分に大きく手のひらに伝わるむっちりとした感触に男の性欲は否応なく高められていく。
「はあ、はあ…………」
初めて触れた女性のお尻はとろけるように柔らかくて暖かく、心地よかった。
もしかしたら誰か来るかもしれないと不安が脳裏を掠めるが、あやのの身体に触れ続けていればその思いも消し飛んでしまう。
「どうしたんですか? そんなに興奮して……」
もう、彼女の問いかけに答えられる余裕はなくなっていた。
お尻を掴んで撫で回し、両手で揉み寄せ、10本の指を目一杯広げて手のひら全体で丸みを支配しようと、
生まれて初めて訪れたチャンスに夢中になってしまう。
もたれかかる小さな頭、華奢だが肉付きのいい身体、大きすぎず小さすぎずといった胸やお尻……
手つきがだんだんと荒々しくなっているのはわかるが、それを止めることはできなかった。
「……こ、こっちも…………」
「んあぁっ……ふ、うっ…………」
あやのがくすぐったそうに目を細める、手にかいた汗をスカートで拭いながら
ほっそりとしたすべすべの太ももを手のひらで包み込むと、あやのの身体も少し熱を帯びているような気がした。
さっきは少ししか触れなかった太もも……こうやって脚の形にそって指を滑らせると、まるでシルクのような手触りが指を楽しませる。
「あんっ…………んぅっ」
傷つきやすそうな肌の上を探り、撫で上げるとあやのが小さく声を上げて身をよじった。
(もしかして、気持ちいいのか……?)
さらに身体を擦り付けてくるあやの、胸の膨らみがむにゅっと軽くつぶれるまでに押し付けられ、口の中がからからになってしまう。
わずかに残ったつばを飲み込み、男は右手であやののお尻をわしづかみにして、
左手でニーソックスと生脚の境界線辺りをじっとりと撫で付け、手を上に進行させた。
「スカートも…………」
「……いい、ですよ……」
短いスカートをめくるとすぐに下着が見えた、脚を開いたときに見えた明るい黄色の下着、
つるつるとした素材でお尻にぴったりと張り付いている。
背中越しに目をやれば、フィットした布地がお尻の形を盛り上げて小高い山を作っていた。
躊躇せず、男はあやののお尻をパンツ越しにわしづかみにする、
スカートの上からよりもはるかにダイレクトに熱や柔らかさ、弾力が伝わってきた。
112 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:51:51.28 ID:q4gfkdw6
「ひゃっ、あ……触るの、上手ですね」
むちっとしたお尻は女子高生ということもあって、指を優しく受け止めたかと思えば、ぷりんっと程よい反発をもたらしてきた。
「そ、そうですか……?」
布ずれの音と二人の荒い呼吸の音が混じりあう中、男は下着を食い込ませて、しっとりとわずかに汗ばんだ生のお尻に触れる。
(い、いいのかな……このまま、もっと…………!)
指に当たる素肌の感触は男のそれとはまったく違う、もちもちとして指に吸い付くみたいで……それでいてプリプリと弾む。
あやのの柔肌を十の指紋でべたべたにして、指の腹を尻肉に埋め、手のひらはお尻の山を拭い進ませる。
「……あの、もっとほかの場所も触ってほしいかなって」
「あ、わ、わかりました……」
両手にのしかかる重みを確かめようと、すくい上げたお尻を手の中でたぷたぷ弾ませていると、
あやのは男の手に自分の小さな手を添え、くっつき合った二人の間に空間を作った。
これで胸を触ることができると、男は右腕を上にやりあやのの乳房を片手で包み込んだ。
そしてもう片方の空いている手はお尻の谷間からその奥、内腿へと潜り込む。
「………………」
「あうっ、んんっ…………」
わずかに開かれた両脚の隙間に指を差し込んだ、太ももの奥、スリットに近づくほどに柔らかさと熱が増してくる。
もっちりとした肉が絡みつく感触、男はもっと先まで指を押し込もうとするが、あやのが脚を閉じてしまった。
「こっちも…………」
導かれるままに、男は上の膨らみに添えた手を動かし始める。
ぷにゅぷにゅとしたあまり手ごたえのない柔らかさ、お尻とはまったく違う指を飲み込むような感触に
男はすっかり酔いしれてしまい、手のひらで包み込む範囲を広げ、指先を深く埋め込ませていく。
みずみずしい柔らかさ、布地を持ち上げる若いふくらみに顔や手を近づけると、
まるでもぎたての果実のような甘いフェロモンがむわっと立ち上っている。
「あ、う……っ、そっち、ああんっ……」
上ずり続けるあやのの声に、男の意識はあやのに集中してしまい、彼女しか見えなくなりつつあった。
------------------------
もう少し余裕を持ってリードできるかと思っていたが、男性が身体に触れてくるのが久しぶりだったので、
稚拙な手遣いであっても自然と興奮も高まっていき、吐く息は湿っぽくなり身体も熱くなっていった。
「………………」
「大丈夫ですよ、気持ちよくなってきちゃっただけですから……」
男の指はするすると乳房の下の辺りを這い回りながら、少しずつ上へと向かい、乳首のほうを掠めてくる。
「脱がしても、いい……ですよね?」
いちいち聞かなくても……と思いながらも、相手はあまり経験がないのだから、とあやのは自分に言い聞かせる。
「どうぞ、おっぱいもたくさん触ってくださいね」
制服をたくし上げると、下着とおそろいの色をしたブラを男に見せる。
二つのふくらみに、男の熱い視線が注がれている、ただ見られているだけなのに、
全身を取り巻くけだるい気持ちよさがさらに深いものに変わり、あやのは恍惚としてしまう。
「あっ、あふっ……もっと…………」
男の指が乳首に触れる、すでにそこは硬くなっており、男もそれを見つけたのか小さなしこりを指で軽く持ち上げ扱き立てる。
「すごい……はあ、はあ……こんなに、気持ち……いいなんて」
胸に触ったことなど一度もないであろう男は、夢中になって乳首を転がし、乳房を揉みこんでいた。
指や手がブラのカップの上を蠢くたびに、あやのの乳山はぷるぷるとできたてのプリンのように大きく揺れて、男にその重さを伝える。
指弄されている乳首はさらに固さを増していき、ぷっくりと膨らんでブラ越しに浮かび上がってきた。
それを目に付けた男は、親指と人差し指で遠慮がちにしこりをつまみ上げ、わずかに力を入れてその部分をつねりだした。
「ん、あっ、はあ……ん、」
強く触れられるとびりっと電気が走った、絶え間なく訪れる刺激は身体中を駆け巡り、あやのの気持ちを高めていく。
「こっちも……お願い…………」
乳房に夢中になっている男に、もう一つの性感帯も教えようと手を内腿から秘裂のほうに導いた。
「一度に……いろんなところ、んんっ……触ってもらえると、すごく気持ちよくなっちゃうから」
身体をくっつけたまま呼吸するとオスの濃い匂いが肺を満たす、それがあやのを陶然とさせ、脱力させる。
113 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:52:26.38 ID:q4gfkdw6
下着の上から割れ目を触られると、そこから背筋に向かってぞくりと震えが走った。
乳首を弄ばれたことで身体ができあがっているのか、布を隔てた間接的な刺激でも十分にあやのを高ぶらせてくれる。
「あ……ぁ、っ」
小さな円を描きながら乳輪と桃色の先端を撫で抜ける指、割れ口を押しなぞる指、ぎこちないが丁寧な指戯に喘ぎを漏らし、
悦楽を堪能していると、男のペニスがすっかりそそり立っていることに気がついた。
手の甲でそれを軽く擦れば、男は肩をびくっと震わせあやのをじっと見つめる。
「元気ですね……何もしてないのに、もう大きくなっちゃったんですか」
手を返し、指先でペニスの形を確かめる、思っていた以上に大きくて太くて硬い、
これが入ると考えただけで下腹部の辺りが切なく疼いた。
「ううっ……あ、っ……」
亀頭を指先で圧迫し、軽く揉んでみただけで、男は小さく呻き声を上げた。
「おちんちん、すごく敏感ですね……」
ズボンの中でびくびくと震えるペニス、あからさまな反応にあやのの手にも熱がこもる。
カリの部分に指を絡ませ、親指の腹でくすぐり、根元は優しく握り残りの指先で扱き上げていく。

「できれば……直接…………うあっ!」
勃起を手のひらで包み込んだところで男の言葉が中断する、何を言いたいかはわかるので、あやのはそっとファスナーを下ろした。
「……いいですけど、すぐ出しちゃいそうですね」
むき出しにしたペニスはすでに天を突くほどにそそり立っていた。
「え…………? う、くっ……」
「だって、ちょっと触っただけでこんなにぴくぴく震えて……もしかして、こういうの初めてですか?」
鈴口を親指で押しつぶしながら問いかければ、男は首を縦に振った。
「童貞なんですね…………?」
男は、心なしか申し訳なさそうにもう一度首を振る、あやのは笑みを浮かべ、
糸を引く透明な液体を指先でかき回し、それを亀頭やカリ首に擦り付けていく。
「うっ、あ……そんな、強くされたら」
巻きつけた指を上下させるだけで、肉の棒は脈打ち跳ね回る。童貞というだけあって思った以上に敏感なようだ。
「大丈夫……ですか?」
我慢の利かない男性器を先走りでぬるぬるにさせた後、屹立したそれを指で押さえつけ、
根元から先端まで丹念に扱き、裏筋に指を引っ掛けてマッチを擦るように指の動きを早くする。
擦り立てるたびに漂うペニスの男臭さ、あやのの頭が少しずつくらくらとし始める。

------------------------
あやのの指先は細くて柔らかくてすべすべとしていて、濡れたビロードで拭われているようだった。
「じゃあ、行きますよ……出そうになったら言ってくださいね」
彼女のふんわりとした艶っぽい声を聞くだけで射精してしまいそうになる。
耳に残る余韻に浸っていると、指先がうねうねと蛇を思わせる動きをし、竿や亀頭に絡まり緩やかに締め付けてきた。
「っ……うあ……っ、っ……」
指が露出した粘膜をなぞり、仰角を作る肉竿を伝い、触られていないところはないというほどに、
大胆に、しかし繊細に五指が前後左右上下に動く。
「すごい……もうこんなべとべと…………」
あやのの指が我慢汁に絡むと、にちゃにちゃという粘っこい音が静まり返った部屋に響く。
小さな手のひらが竿を左右からしっかりと挟みこみ、ふわふわした温かい柔肌のヴェールをかけてくれる。
指先は再び裏筋へと向かい、四本の指がカリ首の裏へと続く線を押し擦り続けた。
残った親指は亀頭頂点に空いた穴をぐりぐりと広げるように指で圧迫をしている。
「うっ……く、だめだ、出そう……」
「…………もっと、我慢してくれます?」
あやのはペニスを弄びたいのだろう、壊れ物を扱うようなソフトな手つきへと変わっていくが、これが男に余裕をもたらした。
(気を、紛らわさないと……)
休んでいた手を再び動かし、そっとブラを捲り上げ豊かな乳房を露出させる。
それはまさに食べごろに熟れた果実で、ほんのりと赤みが差した白い膨らみ、
桃色の控えめな乳輪とその頂点にある乳首……どれも男の理想だった。
114 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:52:46.87 ID:q4gfkdw6
「あうっ…………」
刺激を受けたことで硬さを増した乳首はこりこりと反発してくる、つねった果肉を爪の先で軽く擦ればあやのは眉をひそめた。
「んんっ、ひゃっ……う……」
同時に、下着の中にも手を突っ込んでお尻のほうから秘芯へと指を探り込ませる。
「……はうっ……あ、はあぁっ」
奥へ行けば行くほどに熱い、そして湿っていた、やがて男の指にくちゅりと何かが触れた。
「んは……っ、そっち……もっと…………奥のほうまで」
あやのが感じて濡れているということはすぐにわかった、柔裂の形をくの字に曲げた人差し指でなぞり、愛液をまぶす。
すると、さっきまでゆったりとしていたあやのの指の動きがいきなり激しいものへと変わった。
五本の指で輪を作り、にちゅくちゅと音が立つまで竿を勢いよく扱き上げる、勃起を締め付ける輪は窮屈だったが、
先端からにじみ続ける汁でコーティングされて滑りがよくなっており、程よい圧迫感をもたらしている。
「うっ、そんなきつく、されたら……!」
「ご、ごめんなさい……つい…………」
もっとも、それは同時に男を射精へと導く一本道で、すぐにでも出してしまいそうなところまで追い込まれてしまった。

あやのは口を半開きにしたまま抜けるような声でささやくと、唇をそっと突き出してくる。
「スイッチ入っちゃいました……」
脳にダイレクトに響く声、男はとっさに唇を合わせ、舌を絡ませつつ滴りを零す下の唇を浅くかき混ぜ蜜をすくった。
キスを続けながらも、男は迫り来る射精衝動をこらえ続けていた、
もう少しあやのが力を入れてくれればいけるのに……ともどかしく思ってしまう。
それでいて、じらし続けるうちに男の高ぶりが収まってくると、今度は扱く力が強まり、精液のせり上がらせようとする。
「く、っ……ううっ…………あの……」
「射精したい、ですか?」
力なく笑うあやの、それは無垢で優しさを感じさせるものでありながら法悦をまとわせた匂やかなもので、
瞬きすら忘れて彼女に目を奪われる。
「んうっ……まだ、おちんちん触っていたいな……」
慈愛に満ちた笑みとは裏腹に、口から出る言葉は男にとってひどく残酷なもので、
「だ、出したい……です…………!」
男の返事にも自然と焦りと気持ちよさによる上ずりがにじみ始めた。
「………………」
あやのは無言のまま溢れ続ける我慢汁を指で撹拌し、
それをローション代わりにして指と手のひらをフルに使って、握った棒をおもちゃにする。
ここまで激しくされているにもかかわらず、いざいこうとすれば、途端にあやのの手が止まり、噴き上がる気持ちは行き場を失う。
男が童貞だから彼女は馬鹿にしているのだろうか、そんな思いまで頭をもたげた。

「ごめんなさい、すぐにいっちゃったら面白くないかなって思って……」
あやのは作った輪をさらに小さくして先端と棒の境目を締め上げる、吐き出し口をふさぐかのようにきつく。
「く、あっ……そんな、ううっ……」
あやののようなかわいい女の子が相手だったら何発でもいける、そう言いたかったが強い刺激が言葉を封じる。
「……我慢してくれるなら、もっといいことしてあげますけど」
「いい……こと?」
言い終えたあやのは手を離し跪く、そして開けた口に亀頭を含みちゅっと軽く吸い付いた。
――ぢゅるっ……んっ、ちゅぅっ…じゅる、じゅぷっ……くちゅっ…………
そのまま間髪入れずにあやのはペニスにむしゃぶりつく、腰が砕けそうな快感が男の下半身を支配し、全身へと広がった。
「すぐに出さないって約束してくれますか?」
一度根元まで口奥に導いたあと、あやのは頭を後ろにやりペニスを口から引き抜いた。
先端を尖らせた舌でちろちろと舐めながら上目遣いに男を見てくる。
「は、はいっ! 約束します……だから……」
口の端を歪ませたあやのは、どこかうっとりとした目のままカリ首を唇で挟み、亀頭の形を舌で縁取る。
――じゅぷっ、ぐちゅ……ちゅっ、ちゅうぅ…………ちゅるっ、ぷちゅっ
ねとねととして生温かい口内粘膜、その中で自在に動き回る柔らかい舌、
ペニスを気持ちよくするために設えられた器官と錯覚してしまう。
「ううっ、く、っ…………こんな、ああっ」
115 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:53:06.03 ID:q4gfkdw6
あやのは膨れ上がった先端を舌で弄繰り回しつつ、伸ばした指で根元を軽く扱く。
一度に二点を責められることで、異なる刺激がペニスを取り巻いた、
窄めた口と絡めた指できつく搾られる一方で、押し付けられた舌は羽でくすぐるように優しく舐め上げてくる。
「う、くっ、うあ……っ」
とろけるような舌の熱さに苦悶した男は、思わず喘ぎに近い声を漏らしてしまう。
------------------------
――ずずずっ、じゅるる……っ、ちゅぽっ、ちゅぱ、ぐちゅ、ぢゅるっ……ちゅ……っ
強めに唇で吸い付いた後は、口を離し男の肉竿に舌を押し付け、下から上までゆっくりと舌を進めていった。
「ん、んふっ……ぅ…………」
――れろ、ぴちゃっ……じゅるるっ、れろっ、ぺろ……っ、れろぉっ……
動きを続けるにつれて、おそらく敏感なところに当たっているのだろう、男は腰を震わせ、つらそうな表情を浮かべ始めた。
その、必死で我慢している様子に、あやのも背筋を震わせる、まだいかないでというメッセージを瞳に込めて男を見上げる。
「あ、ああっ………ぐ、うっ……」
――じゅるっ、じゅぽっ、ぢゅううっ……ちゅぱっ、ちゅっ……
男の剛直で唾液に汚れていない場所はなくなっていた、あやのはもう一度口を大きく開けてそれを頬張った。
尖端を内頬にこすらせ、粘膜を互いに触れ合わせると、次は裏側に舌を押し付け、挟み込むようにしゃぶりついた。
苦くてしょっぱい先走りを喉に流し込みつつ、棒へのの圧力を強め、陰嚢でくすぶっているであろう精液を搾り出そうとする。
――じゅぽっ……ちゅくっ、ぢゅぽっっ、ちゅるっ……じゅるるっ……ちゅぱ……っ……
「ううっ、こ……こんなに激しく、して……ああ、っ……くれるなんて」
まだまだ本番はこれからなのだが、男はあやのの肩に自分の手を置いたままひくひくと身体を痙攣させていた。
「…………もう、まだこれからなのに」
ちゅぽっと音をさせて剛直を引き抜くと、あやのは不満そうな顔をして男を見る。
「すみません……でも、あんなにされたら、すぐにいっちゃいますって」
「………………」
男が言葉を続けている間も、あやのは指先で屹立した竿を包み、やわやわと揉みながら気持ちよくしてあげる。
オスの味と匂いはまだ口の中に残っていて名残惜しい、
すぐにでもそそり立ちにむしゃぶりついて溢れ続ける我慢汁を啜り取りたくなった。
だが、それ以上に目の前の男をじらして気持ちを高ぶらせたいという思いが強かった。

「それなら、もう少しゆっくりといじりますね」
精液をたっぷりと溜め込んだであろう玉袋に指を這わせるとそれを力を入れずに揉み立てる。
そこは硬く漲る竿とは違い、ぶよぶよと力なくあやのの手のひらにのしかかってきた。
「ううっ……く…………」
さっきまでは身体を痙攣させていた男は、今度はむず痒さをこらえるように身をよじる。
二つの玉を人差し指で捉え、その形を確認するように袋をマッサージし、同時に舌先はカウパー液と唾液で汚れ、
光に照らされているペニスを拭いなぞらせる。
目を閉じて、悦びを内に秘めつつ……遠くでは、男の悶える声が聞こえてきて、それがさらにあやのの気持ちに火をつけていく。
「はあ……っ、そこが、気持ちよかったなんて……ううっ」
「そんなに気持ちよさそうにされちゃうと、私……」
目を細めたまま男に笑いかけ、すぐに男性器全体への奉仕に戻る。
舌は文字や図形を描くように踊り、指はくわえ込んだ袋を撫で回し、やんわりと揉み込んでいく。
こうやって跪いてペニスに顔を近づけていると、その部分が発する独特の臭気にすっかり中てられてしまう。
あやのの身体は、熱を帯びており、手足もお風呂上りのように桃色に染まっていた、おそらく顔も同じだろう。
頭もぼんやりとしており、胸は高鳴り、呼吸も速くなっている。
116 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:53:34.32 ID:q4gfkdw6
キスマークを作るように立派な棒に口付けすれば、男はこらえられないといった様子で腰を引く。
「だめですよ、暴れちゃ……」
悦楽に身を浸らせた中、今ほしいのは天を突いたペニスだけだった。
ただ、まだ我慢を続けた……そうすることで男の中にくすぶった激情がさらに燃え立つからだ。
「う、ううっ……でも…………」
袋に指を沈めながら、あやのは自分の下着の中に指を突っ込んで布地に水を含ませている壷口に指をくぐらせゆっくりとかき回した。
にちゃにちゃ……くちゅくちゅと異なる水音が混ざり合い、淫靡さをより増したものとなりあやのの耳に入り込む。
縦裂は、男に柔らかな愛撫を受けていたときから濡れていたが、
フェラチオを続けたことでぬかるみはさらに深く、熱いものへと変化していた。
「ん、ふうっ……はあぁ……」
秘所を指先で構いたてながら、より奥へと指を押し進め、第二関節まで埋め込むとうねりを見せる膣襞の間で粘液をまとわせる。
もちろん、男の肉槍をかわいがることは忘れない、握った手をハイペースで前後させ、唇で挟んだ亀頭を吸い上げていた。
「あ、うう……っ、だめだ、もう…………!」
額に汗を浮かばせた男がいっそう大声を出した。びくっびくっと肉槍の脈動は大きくなり、我慢汁の濃度はどんどん濃くなっていく。
ここであやのが口淫を中止すると、絡み合った唾液と我慢汁が糸を引き、二人をつないでいるのが見えた。

男はいかせてもらえなかったからか、わずかに切なそうな顔をする、鈴口からは薄白色の、精液の混じった汁が玉を作っていた。
「もうちょっとですからね……」
ハーモニカを吹くように剛直の側面を唇で押さえ、縮んだり弛んだりを繰り返していた袋を指でくすぐる。
「っ……早く、いきたい……」
射精寸前まで追い込まれたかと思うと、
今度はマイルドな刺激で焦らされ、射精感の行き場を失わせる……そしてまた刺激を強くして……
男が真剣そうな表情で懇願するのも無理もないことだった。
「…………どうしようかな……?」
射精をコントロールしている間、あやのはずっと枯れ果てることのない源泉に指先を潜らせ、耕していた。
肉棒から漂うすえた匂いと自分の指による直接的な刺激、あやのの心は燃え焦がれる一方だった。
------------------------
「どうしようって……っく」
あやのの舌使いと指使いに翻弄された男は、いついってしまってもおかしくなかった。
しかし、寸前まで上り詰めたところで行為がストップしてしまう。
そしてそのたびに、陶然とした様子で男を見上げ、とろんとした目のまま笑いかけてくる。
「一回くらい出しても、大丈夫……ですよね?」
陰嚢を揉み揺さぶりながら問いかけるあやの、ここまで煽られて一回で終わるなんてとても考えられなかった。
「大丈夫、だと思います……ううっ!」
言い終わらないうちに、あやのの口が赤く膨らんだ先端を捉えた。いよいよ本気なのか吸い付きもこれまで以上に強くなる。
――んふうぅ…………んむっ……んぅ、ちゅぱっちゅぽっ……ぅっ……くちゅっ
――ちゅぽっ、くちゃっ……ちゅ、ちゅうぅ……ぴちゅっ、じゅぷっ……
遠くから甘ったるい匂いが風の流れに乗って運ばれてきた、あやのから発せられたそれが鼻をくすぐり、男の全身を包み込む。
「う、ううっ……はあ、っ……」
もっとも、それに浸っている余裕はなく、容赦なくしゃぶりたてられ、頭の中ではちりちりと小さく火花がスパークする。
舌は性器の形を一部の狂いもなくトレースするように進み、硬くなったり柔らかくなったり、
尖ったり丸まったり平べったくなったりと舌の形も変化し男を翻弄する。
口はさらに窄まり、頭の前後運動も早くなったことで粘膜同士が触れ合うペースも早くなり、擦りたてられる刺激も強くなる。
――ちゅるっ、ちゅくっ……くちゅっ、ちゅぷっ、ちゅっ…ちゅぱっ……ずるるっ…
「ああ、っ……く、我慢、しないと……」
大丈夫だと言った手前、簡単に射精してしまうのはどうかという思いもあった、その気持ちもすぐに霧消しそうになるが。
「う、うっ……! うああっ……」
口や舌の動きが激しくなると、男の呻きも徐々に大きくなった、
外に聞こえてはまずいと歯を食いしばるが、あやののテクニックの前にはあまりにむなしい抵抗だった。
――ぴちゃっ、じゅぷ…ぅっ……ちゅっちゅっ、くちゅっ、ちゅぽっ
最後に、とどめと言わんばかりに吸引が激しくなり、男の腰から力が抜けてしまうが、
すばやく後ろに手を回したあやのが逃げるのを許してくれなかった。
117 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:53:51.04 ID:q4gfkdw6
「う、ううっ! だめだ、いくっ…………!!」
頭の中が白く爆ぜた瞬間、堰を切ったように精液が迸りあやのの口の中に叩きつけられていく。
射精を我慢し続けたことで、その勢いと量は普段以上のものになっており、何度も何度もペニスは脈動を続け精液を吐き出し続けた。
「ん、んぐっ…………んむ、ぅ……」
にもかかわらず、あやのはひるむことなく吐き出された白濁液を飲み下し続ける。
しかも、ペニスは舌を巻き縛ったまま、残った精液まで啜り上げようとしていた。
「っ……ん、はあ……っ、す、すごい……」
じゅるじゅる、じゅぷっと外にまで聞こえそうな音を立てつつ、あやのはうっとりとした声をを上げる。
その音、精液の生臭さと混じりあったあやのの匂い、男のペニスは一度出したばかりにもかかわらず、すぐにそそり立たんとしていた。

「……いっぱい出しましたね」
あやのの下がり目は、うっすらとにじむ涙に潤んで、きらきらと輝いていた。
まるで、新しいおもちゃを買ってもらった子供のようだった。
そして、勃起したままのペニスに視線を固定しつつ、下着を脱ぐと机に座り脚を開いた。
「最後まで、しちゃいましょうか……?」
ちょうど腰の位置にあやのの秘所がある、露に濡れた柔草、その奥にある鮮やかなピンク色の肉びら
、膨らんでつんっと上を向いているクリトリス……初めて見た無修正のリアルな性器に、
男は顔をぎりぎりまで近づけて舐めるような目付きをぶつけてしまう。
「じっと見られると、恥ずかしいです」
目をそらしたあやのから何かを手渡される、よく見ると封を開けていないコンドームだった。

「ゴムはちゃんとつけてくださいね…………あ、つけ方は……?」
あやのが聞いてきたとおり、どうやってつけたらいいかわからない、
男は首を振るとコンドームを取り出したあやのがそれを亀頭に当て、根元のほうまでぴっちりと包み込んでくれた。
「…………でも、私なんかで童貞捨てちゃっていいんですか? 」
「は、はい……全然大丈夫です……むしろ大歓迎です」
言葉を交わす間も、男はあやのの入り口に目も意識も奪われていた。
折り重なった蝶の翅のようによじれている肉襞、その奥にかすかに見える狭そうな穴、
どこも蜜をたっぷりとたたえていてひどく気持ちよさそうに見えた。
「じゃあ、私が教えますから……まずは、おちんちんを私のオマンコに……」
あやののような美少女が少し卑猥な言葉を口にしたということで、男は生唾を飲み込んでしまう。
「あ、こ、こうですか?」
薄いゴム越しにくちゅっと濡れたものが触れた、直接ではないが温かさと柔らかさがはっきりと伝わってきた。
(い、いよいよ…………)
滑らないようにということか、あやのが指でペニスを押さえている。
男はまっすぐ腰を沈め、ねっとりとした膣内への挿入を開始した。
「ああっ……!」
あやのの甲高い声が聞こえる、まだ剛直は亀頭しか沈み込んでいないが、
あまりの気持ちよさに男も甲高い声を出してしまいそうになる。
ずずっ、ぐちゅっと竿が半分くらいまで潤んだ肉翅に飲み込まれ、狭い穴に締め付けられる。
四方八方から押し寄せるふにゅっとした程よい圧迫感、ペニスを奥に進ませるごとに膣肉は蠢動を繰り返し、
竿の形にフィットしていった。
「ん、あっ……っ、ふうう…………」
------------------------
男の屹立は、なかなかのサイズだったが、あやの自身は経験があるということでやすやすと受け入れることができた。
竿は、3分の2近くまでねじ込まれており、完全に挿入されれば一番敏感な子宮の入り口まで届くかもしれない。
「動いて……もらえますか?」
童貞を喪失した達成感に浸る男に声をかけると、次第にゆっくりとピストン運動が開始された。
118 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:54:15.35 ID:q4gfkdw6
男の動きは、未経験ということもあり稚拙なものだった、ストロークはせわしなく単調で、腰の動きもまっすぐだった。
「……どうやって動けば……」
「最初は、んっ……好きなように……」
早く射精したくて仕方がない、男のピストン運動はそう物語っていた、
こういうときは何を言っても無駄だということは今までの経験上わかっていた。
「はあっ、おうっ……こんなに気持ちいいなんて、知らなかった……」
亀頭が膣内を押し広げる感触、大きく膨れ上がった尖端がそれなりに充足感を与えてくれるが、
男の腰使いはあまりになっていなかった。
「っ…………んんっ……」
時折気持ちのいい部分を掠めても、すぐに別のところに亀頭が進んでしまい、満たされない思いだけが膨らんでしまう。
「はあ、はあっ……気持ちいい……そっちは、どうですか?」
「…………んうっ、は……あっ」
だんだんと抑えが利かなくなってきたのか、ますます力任せの抽送へと変わっていった。
荒々しいグラインドにあやのは眉をひそめる、変化に乏しい出し入れに早くいってほしいとまで思ってしまう。
「はあ、はあっ……だめだ、出そう……!」
情けなく腰を痙攣させながら、あやのの下半身に男が下半身をぶつけてくる。
皮膜を隔てた竿がびくびくと跳ね回り、膣内蠕動を押し返そうとしていた、
あやのが下腹にわずかに力を入れると締め付けたペニスの存在感を強く感じた。

「う、くううっ……あ、だめ、うううっ!!」
あやのの行為が男性器を一気に射精まで導いてしまったようで、どくっどくっと細に作られた内部で熱い何かを感じた。
小さくため息をついたあと男を見ると、初めての性交に心の底から満足している……そんな顔をしていた。
「………………」
「あ、あの……どうでしたか?」
顔を赤くして荒く息をついている男が問いかける、ずるりと膣口から引き抜かれたペニスは、小さく萎えていた。
「えっと……あんまり…………」
言葉を濁すあやの、男は目に見えて落胆していた。
「そうですよね……すみません」
「初めてですから……しょうがないですよ、今度はどこが気持ちいいか、ちゃんと教えますから」
今度は多少慣れたはずだから、自分の声にも耳を傾けてくれるだろう……あやのはそんな期待を込めて、男のペニスからゴムを外した。
「……次は、中に出してもいいですよ」
耳元で息を吹きかけるようにささやくと、男の目は興奮で輝きだし、しなびた肉棒が再び勢いを取り戻した。
「はいっ……次は、期待に沿えるように……」
精液でぐちょぐちょになったペニスに指を這わせていると、ジャッキで持ち上げられたかのように、一気にそそり上がった。

あやのがさっきと同じように机に座り、いきり立ったものの侵入を待っていると、男が不安そうな声を発した。
「俺、やっぱり下手でしたか……?」
「うーん……それは、さっきまで童貞だったから……あ、でも……ちゃんとフォローはします」
男の手を取り優しく握るとこわばっており、緊張しているのがすぐにわかった。
「おっきなおちんちんで、気持ちよくしてくださいね」
手を離すと、男はしばらく落ち着かない様子でもじもじしていたが、
やがて腹をくくったのか、あやのの腰を抱いてペニスを肉穴に潜り進ませた。
「最初は、浅く……深くって繰り返してください」
多少耐性がついたか、ストロークもコントロールできるようになっている。
複雑に入り組んだ膣内粘膜を深くえぐり、浅くかき混ぜる、肉壁からはとめどなく蜜があふれ、
男がペニスを一回突きこむたびにぐちゅっ、じゅぽっと音を立て結合部から垂れ流れていった。
それは会陰部を流れお尻のほうからテーブルに伝い、さらに床まで汚していく。

------------------------
男はあやのの言葉に従い、抽送の深さを微妙に変えつつ、生で感じる襞の柔らかさ、白蜜のぬめりに酔いしれていた。
先端を奥深くまで突き進め、そこから反動をつけて引き抜く、そして激しくペニスをぶつけたかと思うと、
じっくりと挿入をし、よじれあった襞を時間をかけてこすり上げる。
「あっ、あ……んっ、はあっ、ああんっ」
彼女の声色は、さっきまでのものとは明らかに異なっていた。
119 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:54:53.47 ID:q4gfkdw6
喘ぎには艶が混じり、白絹のような肌には汗がじっとりと浮かび始めている。
男にもあやのが気持ちよくなっているのがわかり、突き上げるペースを少しずつ変えていき、彼女の求めに応じようとする。
「んんっ、上手、ですね……さっきまでとは全然…………あぁ……ん」
体重をかけて、ひしめき合う肉の狭間を突き貫き、男は襞をこじるようにこわばった棒を進ませた。
活火山となった膣穴の奥深くまで押し潜った亀頭は、虫が這うようなぞよめきでもてなされ、
張り付いた肉襞が精を搾り出そうとしてくる。
「うっ……くっ……」
一度ゴムの中に射精したことで、男は多少落ち着きを取り戻していた、
あやのの膣内は今までに触れたことのないような不思議な、しかしこの上なく気持ちのよいもので、
淫液に塗れた穴の表面は、絨毯のようにふわふわとまとわりついてくるところもある一方、
複雑に刻まれた模様が、腰の前後運動とあいまって強い衝撃をもたらしてくるところもあった。
特に、裏筋がちょうど当たるところがぶつぶつと大小の起伏に富んでいたため、
挿入の角度が多少変わるだけで甘く鋭い痺れがペニスを責め苛んでいく。
「はあ、あんっ、あああんっ……あふ、もっと……んああっ!」
あやのが何かを言いかけるが、抽送に中断させられてしまったようだ。
白い頤をのけぞらせ、いやいやと腰をくねらせる、男が水膜を浮かばせた滑り襞に突き込みを続けるごとに、
あやのは首を振り立てながら腰を弾ませる。
(……なるほど、こうやって動けばいいのか……)
あやのが乱れ悶えるにつれて、男はどうすべきか……次第に把握していく。
深く浅くという動きに加え、ストロークのスピードも一回腰を叩きつけるたびに変えてみる。
そうすると、彼女の身体もそれに応えてくれた、狭く作られた肉の通路は、あやのが身を捩ることで、
その動きに合わせて左右から締め付けてくる。
「んぅっ、ああっ、いいっ、気持ちいい……はああんっ」
ペニスを飲み込むように押し寄せてくる肉筒は、軟体動物を思わせる頼りない柔らかさで、
陥没している内奥にどんどん引き込んでくる。

「あはっ、んん、ああ……んっ、奥まで、来て……」
一度目のセックスとはあからさまに様子が違うあやの、
自分からも腰を振りながら気持ちいい部分にエラの張った先端を導こうとしてくる。
「……っ、こう……ですか?」
熱く燃えるような淫肉を、ペニスで突き上げることでかき混ぜ、押し捏ね、揉み進めていく。
貫かれたあやのの身体はわななき震え、とろみのある混じり液をこぼし、深く感じ入っていることを表していた。
それをいいことに、男はさらに腰の動きを変え、小刻みに振動を与えつつ、
大きな円、小さな円を腰で描き、奥に続くぬめった道を押し広げ、えぐり続ける。
「あ、ああっ、ひゃ、あ……だめ、そこ……弱いの……」
これまで、童貞の男をリードしてきたあやのだったが、相当感度がいいようで、
物欲しげな仕草で腰を泳がせ、たまらなさそうに喘ぎを噛み殺す。
その表情は、下がりっぱなしの眉、蕩けきった目、
だらしなく開き喘ぎを漏らし続ける口、ローズピンクに染まった頬とひどく淫靡なものに見えた。
男は、さらにあやのを高みに押しやろうと、震える腰を力強く抱き、
猛り棒を荒々しくねじ入れ奥の狭くなったところまで広げようとする。
亀頭が先に進めば進むほど締め付けは強くなり、襞も小さく縮こまりカリ首や先端の裏側にまで蚯蚓を思わせるそれが入り込んできた。
「うっ……だめだ、あんまり進みすぎると……」
「私のオマンコ……名器ってよく言われます、んああっ…………!」
呼吸を荒くしたあやのがしゃべろうとすると、すべて男に邪魔されてしまう。
背筋を反り返らせると、豊かに実った、薄桃色に染まる二つの乳房が波を打って揺らぐ。
腰は8の字を書くように乱れ、射精器官は粘膜に押し揉まれてしまう、
竿を揉み扱く薄肉は、触れるたびに蜜をしとどに溢れさせ、壷口から肌を伝い男のズボンまで汚す。
ふわりと漂う甘い女の匂いがさらに濃くなって、自然と男のボルテージも引き上げられていく。
「ううっ、くぅ…………!」
精液の発射準備でもしているのか、睾丸の辺りがきゅっと縮まるような、不思議な感覚が腰を支配する。
120 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:58:42.10 ID:q4gfkdw6
そこから逃れようと細かく刻まれた襞虫を避ければ、きゅっきゅっと柔肉が上下に締まって指をくわえ込んできた。
内部は燃えるように熱く、あやのの細くしなやかな腰も風呂上りの肌を思わせる火照りを帯びていた。
「はふぅっ、んうっ……ああんっ」
あやのは潤みを含んだ声を発しつつ、落ち着かない様子で腕をわずかに動かす、
一突きするたびに痙攣が強くなり指の先まで震えているようだった。
そしてその痙攣は膣全体に広がっていき、小刻みな振動が逃げるペニスに追い討ちをかける。
「ううっ、そんな……締め付けないでください」
さらに、下のほうの粟立ちが裏筋を伸ばすように刺激し、強烈な刺激は思考能力さえも奪っていく。
前後の抽送は、男の欲望のままに激しく、荒々しく変化していき、入り口から秘奥まで突き立て、えぐり上げていく。
もっとも、あやのも乱暴なグラインドに気持ちよさを覚えているのか、喚起の涙を蜜壷からとろとろと流し、
肉の輪と肉棒の摩擦を潤滑にした。
そのため、最初はきつささえ感じていた蠢く肉への挿入は、すっかりスムーズなものへと変化した。
それがかえって、男の逃げ道を潰していくのだが。
------------------------
「はあっ……ぁあ…っ、んんっ、あああんっ!」
男の剛直は、思っていたよりもずっと相性のいいものだった。
てっきりすぐにいってしまい、不完全燃焼のまま終わってしまうかと思っていたが、
剛直は巧みな動きであやのの官能を引き出している。
腰を叩きつけるような強い打ち貫きをしてくるかと思えば、緩やかな……粘り気すら感じられるような優しい挿入と、
予想外の不意打ちをこれでもかといわんばかりに浴びせてくる。
それだけではなく、偶然なのか本能がなせる業なのか、快美をもたらすスポットを集中的にこすり上げてくるときもあった。
下腹の辺りがどろどろに溶けていく、そんな錯覚に襲われながら、快楽の津波に一身に浸り続ける。

「んふっ、ひゃう……っ、あ、ああんっ、はああ…っ…!」
暴れる太棹に、あやのの秘路はぐちゅぐちゅと音がするまでかき回され、胎内へと進む通路は合わせて形を変える。
だが戻ろうとする力も強く、ヴァギナの括約筋は一気に収縮し、膣洞の中の生温かい肉襞が、一斉にペニスに絡みついた。
「ふああっ、あ、あんぅっ……おちんちん、ずんっずんって響いて……んああっ、すご、い……んんっ」
膣壁が縮み上がる力は強く、あやのの下腹から股間にかけて甘い疼きが走った。
柔らかな肌とは逆に、女体の奥はしっかりと肉棒をくわえ込んで離さず、一秒も早い射精をせがんでいるみたいだった。
「…………すごい、気持ちよさそうですね、こんなに感じやすいなんて……」
「だって、んんっ……こんなに、上手なんて思わなかった……ああんっ、から…………
んふああっ、あ、っ、ああんっ! もっと、ごりごりって……して……くださいぃ」
蠢動を続ける筒の中は、あやのの意思とは関係なくはいずり、締め付け、飲み込み、
底の見えないぬかるみの奥深くまで、潜り進む硬竿を案内する。
それを出迎えるように、胎内では子宮の入り口が下がり始め、性を受け入れる準備が行われていた。
「はあっ、ああんっ、んんっ! はあぁ…………」
身体の奥底での変化を、あやのは見ることはできなかったが、じわじわと身体の芯から熱が広がり始め、
男のペニスが悦楽の波を作り出し、それが自身を飲み込もうとしていることはわかった。
肉の狭間は収縮と弛緩を絶えず繰り返し中で跳ね暴れる太棒を押し揉んでいた、ぼんやりとする中で男の顔を見ると、
興奮に目が血走っており、理性はどこかに吹き飛んでいるみたいだった。
「だったら……こういうのはどうですか?」
ついさっきまで童貞だったのが信じられないほど、男の腰の動きは繊細さと大胆さを兼ね備えていた。
微妙に挿入の角度を変えつつ棒を潜り込ませ、隧道のように浅ましく開ききった内奥を攪拌し、
膣汁でいっぱいになった粘膜を二度、三度、四度と立て続けに擦り立てていく。
そのたびに、あやのは背をのけぞらせ、そしてかがめ、目元から悦びの涙をこぼしながら、
快楽の波にさらわれないよう、めくれ上がったスカートの裾を掴んだ。
まれに、細く長い指が宙を舞い踊り男のほうへと向かうが、激しい嬲り突きがそれを中断させてしまう。
「あっ、あ……ん、ひああぁ……はあ、っ…………そっち、こすっちゃだめ、やあっ……あはあっ!」
太ももを痙攣させ、のけぞりながら叫ぶあやの、男が容赦なく屹立した肉棒を、
縮れ集まった襞の間を割り込むように進ませることで、あやのの身体は後ずさりキーボードやらモニターに身体をぶつけてしまう。
「あ………………」
121 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:59:03.37 ID:q4gfkdw6
一瞬、大きな音を立ててしまい、あやのは外に聞こえてしまったのではと不安を感じる。
さらに、足音がドアの前で止まる、もしかしたらすぐ近くに誰かいる可能性も高い。
しかし、身体はこのような状況にもかかわらずそそり立つ膨れ上がった硬い肉をむさぼるのをやめようとしてくれない。
「はあっ、う、ぅ……ああんっ、ひああっ!」
それどころか、今扉を開けられてしまったら……と思うだけで粘膜の蠕動はいっそう激しさを増し、下半身を甘い痺れが突き抜けた。
何もしなくても震えてしまう身体、男を見れば、足音にはまったく気がついていないのか、
のしかかるようにあやのの上に乗り、深く埋め込んだ怒張を奥へ奥へと突き動かしていた。
「ひうっ、はあん……だめ、だめぇ…………んああっ………………」
あやのの口から長い嗚咽が漏れる、たまりかねて目を固く閉じれば、まぶたの裏に閃光がきらめいた。
ちりちりとオレンジの火花が飛んでいる、それは本当に熱を持っているようで、だんだんと顔が熱くなってきた。

身体にはすっかり火がついてしまい、頭の天辺からつま先まで真っ赤に燃え上がっている。
天を突く肉竿は、無我夢中で蜜泉をかき混ぜており、付け根まで飲み込まれ、たっぷりと溢れかえる肉汁の飛沫が、
男のシャツまで汚していた。
「こんなにぐちょぐちょのどろどろに……すごいな…………」
「はあ……っ、んんうっ……ぁ…やああんっ、はあ、ひああぅっ」
胎内で練れた膣肉は、別の生き物を思わせる絡みつきを見せ、噛み付くように鉄筒を食い締める。
しかし、押し迫る柔肉はふんわりと柔らかく包み込んでくるというまったく別の顔も見せていた。
「はあ……ひゃあん…………頭、くらくらしてきちゃう……」
男の言うように、粘りを強めた淫蜜は泡状となってとめどなく噴き出している。
感じさせられているという事実が、法悦へと変わりあやのをまた一歩絶頂へと近づけた。
突き上げ、揺さぶられる身体からは遠慮なく力が奪われていき、スカートを掴んでいた手は、
いつの間にかだらりと投げ出されていた。
------------------------
あやのの、愉悦に支配された表情、玉の汗を浮かばせる腕、悶えを打って弾む女体……
男は視線を縛り付けられながら、ぐいぐいとペニスを押し込んで、柔襞を掻き分け、
襞の一本一本まで伸ばそうと、エラの張ったところでねっとりと突き進める。
「はひゃっ……やあぁ……あんっ! そこ……ぉ、ぐりぐりって…あはあぁ」
「くっ……奥に行けばいくほど、気持ちよくなるんですね……」
怒張にこじ開けられた秘貝の上には、蜜を身にまとい、瑠璃色に光る尖りがひくひくとおののいていた。
男は、視線を落としつつゆっくりと腰を引く。あやのの桜貝は控えめなたたずまいとは対照的にしっかりと竿をくわえ込んでいた。
膣口に亀頭が収まるくらいのところまでペニスを引き戻し、動きを止める、
次はそこから一気に付け根までぐぐっとあやのの膣路へと怒張を押し込んだ。
肉の槍はひくつく粘膜を強烈にこすり上げ、前に動いて壁に染み出した粘液を胎内に流し進め、後ろに動いてそれを掻き出す。
「ひあっ……あ、あああぁっ…………!」
あやのがこみ上げる快楽に顔を高潮させ、外に聞こえんばかりの声で喘ぐ、彼女も見つかったらまずいと思っているのか、
すぐに歯を食いしばり、高潮した顔に面映そうな微笑を浮かべた。
それは可憐な笑みであったが、同時に男の目にはひどく淫らなものに映った。
脳裏が白く塗りつぶされそうな射精感を必死で押しとどめつつ、細い滝のように流れ続ける極上の果実を突き捏ね回し、
じゅぽっぐちゅっと下劣な音を立てながら果汁と先走りを混ぜ合わせていく。
生温かくて湿った肉の天井と床……粒立った壁が迫ってくるところもあれば、襞がうねうねと絡み合うところもある。
高価な美術品のように緻密な模様を描くあやのの肉洞は、腰をぶつけるたびに天にも昇ったような気持ちを楽しませてくれる。
「やあ、はあんっ、ああんっ……いい、いいっ」
分泌され続ける白っぽい蜜は、甘ったるい香りを放ち、それに包まれ続けた男の理性を奪い続ける。
さらに、膣蜜は竿全体に心地よくまとわりついてくるので嗅覚と触覚を相乗的に刺激され、自然と男のピストン運動は激しさを増した。
122 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 04:59:50.24 ID:q4gfkdw6
「あ……んんっ、はあぁ…………おかしく、なっちゃいます……はああっ……あう、んんぅっ」
「はあぁ、んふうっ……お腹の、中が…………はあぁ、熱い、熱い……溶けちゃいそう……」
まるで闇に這い寄る生き物のようにペニスを締め付けてくる肉壷の淫猥な感触、
男もあやのと同様に余裕をすっかり失ってしまっていた。
その中で亀頭を押し返すように、折り重なった襞が動き始める、そして、突き上げた先端にこつんっと何かが当たった。
「………………!! やああっ……今の……もっと、して……んんっ、ください……あああんっ!」
どうやら、あやのの一番弱いところを偶然刺激してしまったようだ。
膣孔の奥がせり下がっているのか、ある程度のところまで行くと行き止まりにぶつかった。
肉シャフトが子宮口に達すると、その肉環をなぞるようにしながら、下がり始め受精の準備をしている子宮を押し上げてみた。
「ひゃあっ! そこっ……赤ちゃんのところ、つんつんってされると……んふああっ、弱いんです……
ひゃああん、痛い、痛いのに……気持ちよすぎて、ん、あっ……何も、考えられなく……なっちゃうんです…………!」
あやのの身体を抱きしめながら、濡れた綿菓子のような触感の穴肉に何度も何度もペニスを擦り付けながら、
少しずつ抽送を深くしていき膣壁とはちがうこりこりとした感触の肉底に一定の間隔で強弱をつけつつ先端を当てこすった。
「それなら、こうやって……ぐりぐりっと……」
その上で、ぐりっともう一つの肉扉をこじ開けるように強く押し当ててみたり、
優しくくすぐるように撫で付けてみたりと緩急をつけた棒弄を繰り出す。
「ひゃはあっ……んはあっ、ああんうっ……だ、め……」
竿とくんずほぐれつ互いに絡まりあう襞は、男に最上の快美感をもたらし、
秘口の肉の輪がぴくぴくと収縮するのに合わせて、肉棒と腰部の震えがすっかり止まらなくなった。
「でも……気持ちいいん、ですよね……?」
狭穴をこじ開ける、
槍の穂先を潤み沼に固く押し込むと、染み出す淫水がペニスをさらに奥へと引きずり込んでいく。
「は、はあん……気持ちい、い…………です……」
あやののぼんやりとした目は虚空をさまよっており、
男のほうに向けられたかと思いきや、振り立てられた首に合わせて天井や床を往復するなど、力は完全に失われていた。
抜けるような、しかし震えている声……音階は力強いストロークに応じて、高くなったり低くなったりめまぐるしい変化を見せていた。
「あ、あのっ……んあああっ、他の、場所も……んふうっ…………」
耳をくすぐるようなあやのの熱っぽいおねだり、これまでは彼女の腰を抱いて膣内を抉り立てるだけだったが、
手をゆっくりと乳房に伸ばし、身体をよじるたびにぷるぷると揺れていたふくらみに指先を沈めた。

「こ、こうかな……っ……?」
「ひゃうっ、あ、んんっ……きゅうって、してぇ……!」
男が、柔乳をたぷんたぷんと手の中で弾ませながら、親指と人差し指で押しつぶすように乳首をひねり上げると、
あやのが背中を反り返らせて、勢いよく身体を跳ねさせた。
------------------------
乳首への刺激と、受精を待ちかねた子宮の入り口への刺激が一つとなりこれまで以上に大きな波を作り、あやのの心を浚い沈めていく。
苦痛を覚えてしまうほどの手荒い愛撫であっても、全身が性感帯になってしまった今では、何をされても気持ちよかった。
「んううっ……はあ、はあ……やあぁ……っ、んああ」
それを証明するかのように、小高い乳房はむっちりと突き出しており、乳首はさらなる指戯をねだるようにしこり立っていた。
「んあっ…………一度に、いっぱい……あぁ」
自分が、生温かい沼の中に引きずり込まれ……だめになっていくような感覚、恍惚とした思いが脳を満たし、身体に染み渡る。
男は胸を弄びながら、赤く染まった首筋や鎖骨に口づけをする。
口を開き、端から涎をたらしたまま、身体中が溶けてなくなってしまうのでは考える。
123 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 05:00:06.54 ID:q4gfkdw6
「ううっ、また…………締め付けが強く……っ」
あやのの身体の奥底から湧出する熱い潤い、まるで水飴のようにとろりとした淫襞の中で、男はぐいぐいと腰を打ち込んだ。
ペニスが一度打ち付けられれば、その分だけ膣奥はさらに熱を発した、そしてあやのの全身は火照り、今にも燃え焦がれそうになる。
「あっ! ああんっ、はあぁ、ひあ、っ……ふあああっ!」
「……ふうっ、こっちも……まるでチンポみたいに、ピンピンに…………」
男の指が下り、結合部の上べりでひくついている肉の突起を捉えた。
割れ目の頂にある宝石はぷっくりと膨れて、リップを塗ったかのようにぬらぬらと輝いていた。
「あ、ああっ! ふひゃああ! そっち、あああんぅっ!」
男は、硬い豆を左右に小刻みに転がし、捏ね分け、舐り、刺し、掘り起こし、薙ぎ伏せ……赤桃色に照り光る陰核をいたぶる。
「ううっ、さすがに……そろそろ、出るかも…………」
同時に、前後のストロークはクライマックスに向けてより力のこもったものへと変わり、
先端と第二の入り口は何度も何度も猥雑な口付けを繰り返す。
絶え間なく背中を貫く稲妻、脳天まで痺れが届くと快楽の火花がスパークし、
海の底に落ちていくみたいだった、ずんっと深いところに嵌って、身体はそこから抜け出すことはできない。
「ああっ、だめ、だめっ! いっちゃう……いっちゃう!!」
後はひたすら絶頂を迎えるのを待つだけだった。

「はあ、はあ……俺も、うううっ!!!」
そのときは案外あっけなく訪れた、男が身体をぶるっと戦慄かせると、
すべてを飲み込む大きな津波を思わせる大量のザーメンをあやのの膣に流し込んできた。
「……はあぁっ…………!」
男の熱い樹液を子宮に浴びた瞬間、甘美なエクスタシーが彼女を襲い一声叫ぶと、全身を震わせながら男にしがみついた。
そしてそのまま、こみ上げる歓喜に溺れ、子宮めがけて放たれる牡液の迸りを下腹部で受け止めた。
「あ……ザーメン、熱いよぉ……」
何度もびくっびくっと跳ね回る男の肉茎、一度の脈動に発射された精液が胎内を徹底的に汚し、本能のままに種付けを行っていた。
「はあ、ああんっ、びゅくびゅくって、してるぅ……」
もちろん、中に出されてしまうと困るのだが、危険日ではないということで、噴き出す白濁汁の熱さを愉しんでさえいた。
124 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 05:00:20.10 ID:q4gfkdw6
――ちゅぱっ、じゅぽっ、ちゅっ……ちゅぽっ、ちゅっちゅっ…………じゅる、るっ
――くちゅっ、ちゅっ、ちゅるっ、じゅぷっ……ちゅぷっ……くちゅっ……
3度の射精を経て、ようやく男の生殖器は落ち着きを取り戻したようで、
あやのが残った精液を吸い出そうとしても先ほどまでの屹立は見られなかった。
「ぷはっ……ん、全部吸い取ってあげますからね」
「っ、また……大きく……うおっ!」
男の言葉をさえぎるように、あやのは吸い付きを強くする、
わかりやすいくらいにあっさりと男は言葉を上ずり声によって封じられてしまった。
――じゅぷっ、ぐちゅっ……ちゅくっ、ちゅぱっ、ずるる……っ、れろ、れろっ…………ちゅっ
ついさっきまで童貞だった男が、まさかここまで成長するとは……これはあやのにとっても予想外だった。
当然、一度だけで手放すつもりはない、この竿の太さとテクニックの覚えのよさ……いずれもなかなかお目にかかれるものではない。
だから、あやのは次会える日を想像して、声の震えを抑えつつ小声でささやいた。
「…………また、会ってくれますよね?」
125 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/22(土) 05:00:42.48 ID:q4gfkdw6
以上です。

次はみさおの作品を投下します。
126名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 05:02:18.01 ID:gcKOHSe2
おつー
127名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 05:28:36.66 ID:gcKOHSe2
うん、抜けたわ
しかしこの男・・・出来るね
性的なこと以外でも結構活躍できそう
128名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 12:14:33.74 ID:sDfnQ5hM
男があやのという名前を知っているという説明や導入が全くない
エロシーンが長いだけ、痴漢SSスレにでも投下してろ
129名無しさん@ピンキー:2011/10/22(土) 12:37:35.92 ID:pd477NyW
投下おつです
さっそく叩き(=妬み)が出るあたり良作認定ですな
130名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 04:28:35.77 ID:Gbk8vVnF
みさおwktk
131名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 10:01:27.14 ID:gdct4iNr
GJ…といいたいところだがさ、前に言われたこともう忘れたの?
自分の書きたいシチュエーションにキャラを当てはめるのはやめろって。
ここはエロパロなんだから、エロイのが書きたいだけだったらよそ行ってくれないかな?
カップリング、純愛…ここは最低限抑えておくところだと思うよ。

二つ目に、NGするようにいえば何かいてもかまわないって思ってるでしょ?
嫌なら見るなって…腐女子の理論をぶつけるのはやめたほうがいい。
ああいう人を選ぶようなシチュエーションの場合はうpろだに上げたほうがいいと思うぜ?
あんたのしていることは自分のズリネタをみんなに見せ付けて悦に浸っているだけ、そうだろ?

すまん、俺…いいすぎたかな(´・ω・`)
でもさ、わかってほしいんだよ…
あんたみたいなエロパロを勘違いしている人に来てほしくないんだ。
もっとさ…崇高なものであるべきなんだ、あんたの作品は抜いてもらおうと必死になりすぎてて正直引く。
普通だったら、カップリング・純愛は必須だろ?
最低限のルールくらい守ってほしいな……どうして他の作者さんができてることをあんただけできないんだ?
みんなキャラのラブイチャな絡みが中心じゃないか………

長くなったけどさ、あんたは正直このスレには向いていない。
あんたはキャラにまったく愛を持っていないんだよ、陵辱させようとするのが何よりの証拠。
みんなそんな作品書いてないだろ、いくら技術がそれなりにあったとしても、SSを書くのには適していないと思うぞ。

サ イ ト や ブ ロ グ で も 作 っ て そ こ で オ ナ ニ ー し て れ ば い い じ ゃ な い
132名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 10:17:51.69 ID:aS+05fRN
>>131

じ ゃ ぁ 対 案 を 示 せ

っ て か お ま え が か け
133名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 10:32:05.52 ID:PO0dS7VS
作品も書かずに文句だけ垂れる奴って一番はた迷惑だよね
134名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 10:41:09.02 ID:HELH8mDA
さすらい以来の空気読めない奴だな
保管庫汚しの駄文は不要
135名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 10:45:00.53 ID:84UjRysq
>>131
SSが投下されたのかとおもったw
136名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 11:22:55.13 ID:fgQtjydp
あやのがなんの脈絡もなくビッチ化してるのが気に入らないわけね
そのへんの経緯を描いた続編が来るかもしれないし
短絡的な拒絶反応はいかがなものかと

で、とにかく叩きたい屑が尻馬に乗ってる構図
137名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 11:55:55.04 ID:cRFBiqn2
>>131
在日の方ですか?
138名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 12:00:52.01 ID:HELH8mDA
いきなりネガティブな書き出しで人気取り
エビみたいなやつだな
139名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 12:43:47.02 ID:gdct4iNr
2010年7月5日月曜日午後5時半,かがみは学校から家へ帰る途中のことであった。自転車に乗って数分後、かがみに見知らぬ男が話しかけてきた。
男「すいませんが、ここの町内に柊かがみさんという方はいませんでしょうか?」
かがみ「私ですが・・」
男「あなたがかがみさんですか?可愛らしい顔をしていますね。」
かがみ「何かご用ですか・・?」
その時、男はかがみを自転車から謎の車へ移動させた。
かがみ「何をするんですか!?」
男「おとなしくしな!」
男は麻酔銃でかがみを眠らせた。
数時間後、かがみは広い部屋で目を覚ました。そして、体を見てみると制服が脱がされて全裸になっていた。おまけに手と足はロープで座っている椅子に巻き付けられていて身動きができない状態であった。
かがみ「誰か!助けて!」
その時、5人の男が全裸で部屋に入ってきた。
かがみ「キャー!変態!」
5人の男はかがみの目の前にたった。
かがみ「ロープを解いてよ!」
男「おい!やるぞ!」
2人の男はかがみの手にペニスをのせたりした。
かがみ「(何この感覚?)あん!ああん!!最高!」
次にもう2人がかがみの胸をもんだ。
かがみ「ああん!気持ちい!もっと!やって!」
その言葉の通り4人はもっと快感にさせた。4人の男達は射精を絶えず、繰り返した。かがみの体は男達の精液で濡れていた。
男「次は俺だ」
4人の男はリーダーのような男にかがみを譲った。
男「かがみ・・お前に出すぜ!」
かがみ「出して!」
男はかがみの膣内にペニスを入れた。
かがみ「ああん!快感!」
男は思いっきり射精をした。そして、かがみの体内へ精液を入れた。そして、かがみの膣からペニスを抜いた。
かがみ「あん!ああん!もう終わり〜!もっとやって!」
男「まだやってほしいか?分かった。」
男はロープをほどきかがみを床に寝かせた。そして、またセックスを開始するのであった。このあと、かがみは男達の精子により妊娠してしまった。このセックスは次の朝まで続いた。
140名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 12:44:21.90 ID:gdct4iNr
評価よろ
141名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 13:04:38.86 ID:gdct4iNr
俺は作品を書いた
この時点で文句をつける他の名無しよりもリードしているわけだ
もう俺のすることに口を出すなよ
142名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 13:42:14.37 ID:LnXuNPsn
>>141
GJ…とか言われると思ったの?、自分の言ったことももう忘れたの?
自分の書きたいシチュエーションにキャラを当てはめるのはやめろって。
エロパロだということ以前に作品として駄作
日本語を正しく使う、ここは作品として最低限抑えておくところだと思うよ。

二つ目に、作品を書けば何か言ってもかまわないって思ってるでしょ?
「俺は作品を書いた」って、こんなゴミを作品と言い張るのはやめたほうがいい。
こういう論ずるに値しないような駄文の場合は自分のブログにでも上げたほうがいいと思うぜ?
あんたのしていることは場の空気も読まず糞をばら撒きスレの空気を悪くしてる、そうだろ?

言い過ぎたとは思わない
お前みたいなみたいな小説を勘違いしている人に来てほしくないんだ。
お前の作品はあまりにも駄文でただの文章の羅列で正直引く。
それに「普通だったら、カップリング・純愛は必須だろ」って言ったのはお前だよな?自分が書いてるのは何だ?
最低限のルールくらい守ってほしいな……どうして普通の人はできることをお前だけできないんだ?
みんな台本形式なんか使ってないじゃないか………

長くなったけどさ、お前は正直2chには向いていない。
お前はキャラ人とコミュニケーションをするのが無理なんだよ、スレを荒らそうとするのが何よりの証拠。
お前以外そんな駄文書いてないだろ、日本語も正しく使えないし、SSを書くのにすら適していない。

サ イ ト や ブ ロ グ で も 作 っ て そ こ で 一 人 で オ ナ ニ ー し て れ ば い い じ ゃ な い
143名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 13:47:37.52 ID:PO0dS7VS
>>141は触っちゃいけないタイプの荒らしっぽいので以後スルーで
144名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 13:51:24.82 ID:gdct4iNr
誰かスカトロもの書いてよ
145名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 13:56:41.35 ID:gdct4iNr
>>142
情熱乙
ネットカフェでビッチが童貞を捨てさせてくれるとか…
リアレティのかけらもない作品よりはよほどましだぜ
146名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 14:10:33.55 ID:9O7gZ9VW
伸びてると思ったらまた荒らしか。
前スレでもそうだったし、「らきすた」の名前が出た瞬間にロックオンしてたんだろうな。
作品投下を狙って荒らしてきたか。


本当はスルー推奨なんだが、多分同一人物がID変えてもしくは便乗犯が引っ掻き回すだろうから叩かれる可能性大を覚悟で投下か。
147名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 14:57:21.01 ID:fgQtjydp
擁護も叩きも、裏をかけば荒らしの道具に使えちまうからなあ

作品の質と評価のバランス崩壊、案じていたことがついに起こったって感じか
148名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 15:04:23.47 ID:PO0dS7VS
この荒らしのオチスレがあるからそっちでやった方が良い
誘導したいが張った方が良いかな?
149名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 19:38:41.32 ID:DPZikd3w
知らないうちにみんなどんどん歳をとって行く
150名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 20:13:09.76 ID:HELH8mDA
>>148
どこ?
151名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 20:42:47.71 ID:Nx6xtsQE
>>148
貼っていいと思う
152名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 20:43:20.33 ID:PO0dS7VS
>>150
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1273823230/
スレタイがアレなのはこの荒らしが建てたスレを再利用してオチしてるから
キャラサロンとエロパロのスレを結構いろいろと荒らしてるみたい
情熱っていうのはこの荒らし本人がそう呼ばれてる
こっちで好き放題文句言ってください

じゃあ以下通常進行で
153名無しさん@ピンキー:2011/10/26(水) 09:07:16.72 ID:OlKx8T5p
>>131はコテ粘着っほいなあ
>>125はひとまず名無しから投稿した方がいいかもしれんね
154プラゴミ親衛隊:2011/10/26(水) 11:50:36.33 ID:8o75TuRi
>>153
こっちには必死チェッカーがあるんだ
一レスでも書き込んだらすぐに情熱を発見できる
名無しで投下しようが無駄なことだwww
155 ◆EqHQZWqzB. :2011/10/31(月) 20:11:45.52 ID:KjMU3+RD
ttp://www.kent-web.com/pubc/book/test/uploader/uploader.cgi?mode=pwdwin&no=4810

みさおのSSを投下します。
パスは「misao」です。
なお、百合・カップリング要素はないのでダウンロードの際はご注意ください。

>>136
あくまでif物ということで、ビッチになった理由などは考えていません。
私がこういうのが好きで書いただけなので……


次はゆたかのSSを書く予定です。
今度はビッチ物ではないです。
156名無しさん@ピンキー:2011/11/01(火) 23:42:09.39 ID:5/7JFwmO
>>155

続きもぜひ頼んます
157名無しさん@ピンキー:2011/11/02(水) 00:00:44.96 ID:59hRUewN
>>155

荒らしとか気にせず普通に投稿して構わないぞ
このスレは昔から難癖付けたがる奴が多いから
158名無しさん@ピンキー:2011/11/02(水) 01:21:07.43 ID:2qQaTg4q
70 名前:名無しの心子知らず[] 投稿日:2011/11/01(火) 20:47:46.20 ID:K8Bk0Aqy
人工呼吸器の6歳女児「普通学級に通いたい」その6
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/ms/1320123671/


71 名前:名無しの心子知らず[] 投稿日:2011/11/01(火) 21:05:24.50 ID:kG10n6qW [2/2]
モンスター障害者(の親)のせいで
快適な授業を受ける権利が奪われる健常学童が可哀想だ
障害を盾に焼け太り

乞食に握り飯を施すと
一度目は礼を言い
二度目は塩加減に注文をつけ
三度目はおかずを要求する

贅沢品を要求する盗北の土人並だ

72 名前:名無しの心子知らず[sage] 投稿日:2011/11/01(火) 21:10:59.53 ID:OlTsu71n
>>68
食べきったら普通は板さんが気に掛けて追加してくれるぞ>ガリ
4回も5回もおかわりしたんじゃなけりゃ問題ない

73 名前:名無しの心子知らず[sage] 投稿日:2011/11/01(火) 22:13:06.58 ID:n2jUR6Dw
>>71
身障ならまだいいよ。知能に問題がない所か、優秀な子も多いんだから。
多動他害の池沼を池沼親の自己満で普通学級に突っ込まれてみ?
どんな地獄絵図が展開されるか・・・・

74 名前:名無しの心子知らず[sage] 投稿日:2011/11/01(火) 22:26:54.14 ID:kyLlTY2s
>>73
71は多分その上の70の話をしてると思う
70の子は
> 京香ちゃんの病気は全身の筋肉が衰えていく「脊髄性筋萎縮症」で、手足の指と目の動きで意思を伝える。
> 食べ物をのみ込むことができないため、食事はチューブで胃に流動食を送り、介助者による痰(たん)の吸引も必要だ。
という状態。普通の身障じゃなくて、意思を伝えることすら困難なレベル

75 名前:名無しの心子知らず[sage] 投稿日:2011/11/01(火) 23:28:24.44 ID:fXFG5A7h
だからそれは>>70のスレ行って意見してくればいいじゃない。
159名無しさん@ピンキー:2011/11/02(水) 18:21:10.08 ID:+8UnN+gS
>>155
駄目SSスレを見たのですが・・・
キャラのお尻を勝手に大きくするのはどうしてですか?
160名無しさん@ピンキー:2011/11/02(水) 20:38:02.48 ID:2qQaTg4q
まらん
161名無しさん@ピンキー:2011/11/03(木) 09:43:35.41 ID:o95BDOTv
975 名前: 岩崎みなみ ◆konno2E0cA [sage] 投稿日: 2009/03/06(金) 22:03:43
【待機します】
【お尻の大きさは132センチです】

◆konno2E0cA=◆EqHQZWqzB.はこんな原作レイプをしています
到底許されることではないと思いますが!!
162名無しさん@ピンキー:2011/11/04(金) 23:21:22.69 ID:UEaStB1b
>>155
余計なことをするな馬鹿
163名無しさん@ピンキー:2011/11/05(土) 01:35:07.86 ID:xA+zXBou
キャラ名だけ借りた香ばしいオナニーSSで各スレを順に荒らしてる人か
164名無しさん@ピンキー:2011/11/05(土) 05:13:20.85 ID:Sz4F6buO
>>162
ですよねー
キャラ愛のない人にはSSを書いてほしくない
165名無しさん@ピンキー:2011/11/05(土) 16:04:39.48 ID:Sz4F6buO
>>163
それが◆EqHQZWqzB.のやり口
166名無しさん@ピンキー:2011/11/05(土) 16:53:46.38 ID:UDeKxDcd
こなかがスレでまとめの人に保管拒否された奴がいたな
167どう思うこれ:2011/11/05(土) 16:56:52.49 ID:Sz4F6buO
137 名前: 泉こなた ◆EqHQZWqzB. [sage] 投稿日: 2010/01/18(月) 21:43:01 ID:TRgrYX310
>>136
こなた「…………」
(こなたは名無しさんのペニスを見つめていた、あそこから精液が大量に出たのだと思うと……目を離せない)
かがみ「きゃっ、痛いじゃない!」
つかさ「ふええ…」
(右から順番にお尻をひっぱたかれると、ぷるっぷるっと巨尻がおいしそうに揺れる)

かがみ「そ、そんなわけないじゃない…そんな…」
(自己紹介をしろと言われるが…)
(カメラを動かせば、その画面には、順番にお尻のアップが映し出される)
(どれも大きくて、画面に収まりきらない)

つかさ「あうっ…柊つかさ、ですぅ……お尻は、102センチ…」
(薄手のジーンズは今にもはちきれそうだった、目を凝らせば下着の色や柄まで見える)
かがみ「………柊、かがみ…お尻は、107センチ……くっ…」
(かがみのズボンもお尻がぎゅうぎゅうに押し込められていた)
こなた「泉こなた……お尻は…103センチです…も、もういいでしょ、許して…」

168名無しさん@ピンキー:2011/11/06(日) 20:14:52.85 ID:lOjIjXuX
169名無しさん@ピンキー:2011/11/08(火) 04:50:36.63 ID:W2InAUzk
933 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2011/11/08(火) 04:19:29.98 ID:+yWdEkJ90
                       __  ,.:―:、__
               ,ィ: ‐:.、/: : :`'.: : : :ハ: : ヽ:ヘ  _
             /,: : : : : : : : : : : : : : : : ',: : : : : :\///>
        _   ,::':./: : : /: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : : :ヽX、
     ,..</二ミ、/: :/: : : /: : : : : : : : l: : : : : : :.l: : : : : : : : :ハ/ヘ
   /////ィ: : :.Y/V: : : : : : : : : : : : : ,l: : l: : : : :l:',、: : : : : : : :.ハ//}
   {//// l: : : :l//,: : : : : : : : : : j: :.:ハ: :l: : : : :l:.l V: .l: : : : : : ハイ,
   ヾ/  l: : : .l/i: :.,': : : : : : :/l-;l'´ V:l: : : : /l:l`_マ:l- :l: : : :l: !: ',
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         ヽ: :.:{   , ´  ヽ:ハ_    __  /:.:/ ヽ
      , - ‐ -ミ、  /        `  ´   ´    ',   , -‐ - 、
       /        ヽ: '   /               :,    l , '       ヽ
      ,'       :. ヽ  ;  .:rッ:.   :   .:rッ:. l   l.:'            :.
      l         l  :,  l         .:       ,'   /     l      l 
      l         l  ‘  }:.              {   ./    l
      l        }.  ‘ l             l  ,:'       l      l
      l         l   ‘ !              l  /      ,      l
.       !       l    ‘,       l.      ヽ/        l        !
     l        ,     ‘,       ,:}      ,'       l        i
      l       ,'       ':, __,  - ― - 、/          ',       |
      l      /         ヽ       j、   ,            !      l
170名無しさん@ピンキー:2011/11/08(火) 15:12:02.32 ID:W2InAUzk
928 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2011/11/07(月) 23:44:32.02 ID:elj3faNE0 [2/2]


.     /⌒\ //: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : `:</////// \
   /-―ノ7 Y〃: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',: : : : : `:く二 ̄∨/}
 //:: :.////|,:': : : : : : : : : : ,:': : : : : : : : : : : :l: : : : : : : :.\ヘ |//
.〈//l: ://///∨: : : : : : : : : :.:/: : : :,:': : : : : : : : !: : : : \ : : : ヾ/∨
 \|:///// /,': : : : : : : :': : :,': : : :/: : : : : : : : : |: :ヽ: : : :ヽ:.: : :∨ヘ
   ///// /,': : : : : : : /: : : l: : :./|ノ|: : : : : : 、,ハ.: : :', : : : :':,: : :ヽ:,'
.  〈//////:,: : : : : : :.,:': :.‐七:.7'´|: :|!: : : : : :./\!: :.|: : : : :.l: :.j:ハ
   |\/∨:.l: : : : : :./: : : : :|: :| _,|: l|: : : : : :/  l`:..!: : : : ;':.:│: :|
   l:.|: : :.| :.!:: : : : :/: : : : /j,斗-z:.:/|: : : : , ' ニヾ,:/}:: : : :,':.::│: :|
   l.:l: : : l: .|: : : : /!: : :.ィ介て⌒ヾ l: : / '⌒沁, l : : ::,: : : l|: :.:!
  /│: : |: :l: : :, '!:.|: : :.〃7{::::゚トイ| j, '´   ト:::_ノ:トヾ,|: : :/: : :.ハ: :|
 , .ィ:.l: : : : :.:l: :/│:|: : :.|弋辷::少       ヒ辷ン / j/:!: :./  }ノ
    1: : : : : lノ: :.l: :{/: :.| .:::.::::.:::::.   , .:::.:::.::. ,': : : : :l: :/
.   ', : : : : :ハ: : |: : : : 卜 _     _,      ,.:: : : : ::/, '
.    ヽ: : : :.{: :Vヘ: : : : {  ` :.、 _ _  _ , イ: : :/:/, '
      \: :.',: : :, ヘ: : ::ハ      ア ´ ̄   `l: :/リ
       \{ '´   \:_ヘ_     {__,  -‐  jノ Y
      /             `    ´       :.  l
    . '                      :, !
   ,:′     、                       .:l l
  ,:'        ゝ.、                  { l
. /        /:.! :.                      ',_ ',
.,/      /  {                   } _',
′    ,:'    ',   _        :.     ::r:vヘヽl
     ,/     >- ‐' ノ.:rァ;-,        ,ィ´‐- 二 !
   __ '、   .,: '´  _ ,ァ'´//,イ        ヽ`ー -  }
,.: ´    ̄    ´ ̄´//,:'          ヽー- ァ'
         ,.-..、_  ´/           ` - '´
_   , - '´      「 ̄´                 ',
   ̄          ;.                '.
             ',                     ':.
              ::.        :,        ヽ


171名無しさん@ピンキー:2011/11/08(火) 18:00:22.76 ID:W2InAUzk
947 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2011/11/08(火) 17:41:16.70 ID:+yWdEkJ90 [2/2]
                       _  ,_    __
                       ,-./: :.: :Y: ヽ'´: : : :ヘ
                 __,.:ヘ/:.:.l: : : : :l: : : : : : : : : ハ  ̄ > 、
             _,>,ィ: /: : : : : :l: : : : :l、: : : : : : : : :.:ハ      >
             ヽ l//: : : : : :ハ: :l: : ::l V: :l: : : : : : : :ハ   ィハ
              y_ ,': : : : l: : l/V:l: : :l `ヽ:l-マ:.:lV: : : ハ\/:.:ハ
              j:.',l: : : : ::x'´! ',:lV:.::!  ,ォ=:ェオl:V: ト:.::l: : : : : :Λ
                ,': :.l: : : : : lV{,.ィ:ォ マ:!  ,牝cぅ圦V:.l:V: : : : : : : ハ
              ,: : : l:.ハ: : :l,圦辷:リ `   ` ¨゚'´l: :.V!:ヘ: : : : ::l: ::ハ
               /: : : :V: V:.:l::.` ‐゚´  ' __ .:.:.:::.:. l: : :リ! ヽ: : : :l\::}
.                 ,': : :.,: : : : :ハ:l: .', .::::.: {:ハ    ,j: : ::,'   \:.:{  リ
                l :/l: : :ハ:.{ l: :.::ゝ、   ゝ'  /,': : ::,'     ヾ:,
              リ   ',:. l V l:.:ハ:.l  ` ‐r - '´ L/: /!:'⌒ヽ
                  V:{  V:! V!`ー- ´、  /,:./      :,
                   ハ' __  l       u  l     ',
                      ,.:'´   ,'             ',   -:ヽ
             _>-‐<    ,ィ         .:,:. V     ヽ-‐ -っ
             ゝ- ァ‐    v' :!  ::r,:        `゙  ;ヽ /    <´
               / ヽ:.  ノ  .l            l  `{   ,:'´  ` 、
                , '// / /./   :.               {   \ ゝ、.ヽ\ヽ__
           / '-イ_,' ,/ ´    ',             l     ヽ_} ヽ`- `'  \
           {       \     :.       :.       l       /        ヽ
          |      ',   \    }     i        !    /          ',
.            l      i,     \  /      .:}      V  /              l
              l      l     \               `/       ,:
              l      l  u     \          /           /
            l       l           ヽ       l ´          ,/
           l       ト 、           ':,  ,j:.、 :            /′

172名無しさん@ピンキー:2011/11/09(水) 05:10:46.20 ID:bmOhTnvI
矯正されてしまえばいい
173名無しさん@ピンキー:2011/11/16(水) 09:30:08.43 ID:hxfxHIMC
701 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2011/11/15(火) 21:15:46.82 ID:abxXGGgt0
     ー=_ヽ-― '''"´     - 、__ニニ⊃、
    _/´      _,..- ''"´ヽ、_ ニヽ
   r     _,.. :‐: :/:/l: :l: :ヽ: : :、:\   ヽ
   l   ィイ´ / ./: /:/ !: l、: : ',: : :':,、:ヽ   ',
    ',  '/: : :/: :/_/l:'  !: l_ヽ__l:,: :l: ',;ヘ!;;;、   l
    ', /イ: :.,: :´l:/`!'  ヽ:! ヽ:.l`: l: l、;;;;;;/  /
      、 l: :イ: : l下≧、    ィ≦沂l:.|l:/ヽ'´ /     ちょ、ちょっと! ジロジロ見ないでよねっ・・・///
      ',l:/ !: :,ハ ∨ソ    Lソ /!:〃    /
       、 ヽ:l {、/// '  ///,l-:/    /       わ、私は・・・・アンタが・・初めての相手なんだから・・・・・///
         ヘ    > _っ_,. .</   ,
       l: :.、.    ヾ,  ,ソ´    ,イ         ほ、ほら! 見てないでアンタも脱ぎなさいよっ///
       /: : :,l           //:.|
        /: : : l lr'      ,      、/: :|
     ,. ,: : : :/ l'       l.     }: :.|
    /:./: : : / { ::r::    ',  ::r::  ,: :.l
    /:/: : : :/   ゝ_  ..:::  、   ノ: : : :.
    l: l: : : :,'    l  ̄       ̄/!: : : : :.
   l: : : : :l    l         l ,: : : : : .
   |: : : : :l    l           { ,: : : : : :.
   ',: : : : :.    /    ,    ':, ∨: : : : :.
     、: : : : :.  ,      l      ヽ∨: : : : :.
     l: : : : l /             ヽ: : : : :.:.
     |: : : : ! ,                  ,  ',: : : : :l
     l:/!: : :l,           ,   l  .l: : : : :!
     / l: :ヘl     ヽ      /    l  ':,: : : :|
     / |: l l      ヽ   /     |  l:l: :,イ
        ',:. l      l' -'/      ,  / l:./!
      ヾ、 !        | ,'       ,   /l:/
           l      l ,       l     /

702 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2011/11/15(火) 22:23:05.86 ID:/TFYWfstO
乳盛りすぎ

703 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2011/11/16(水) 07:35:32.05 ID:c3Wg3fV2O
貧乳がいい

704 名前:┌(┐ ⌒∇⌒)┐[] 投稿日:2011/11/16(水) 07:41:37.22 ID:sPmpdtqLP
かがみんはB寄りのCだと思います

174名無しさん@ピンキー:2011/11/16(水) 10:17:54.16 ID:hxfxHIMC
                 ,. ==、 ー 、
                  /     ヽ:. ヽ
                        } /
           ,. -―=ー/` ー― '"-  ,,
        , '´- ‐,―- :. ,..,':. :.i :. :. :. :. :. :.:::::.  ::ヽ
         /:. :. :. :. , ! :. :|l:. : i: :.. :. :. ヽ::::::.  :. ヽ
        /   , .. , ../:. |:. i:.|l:. :. l、 :.:.. :. .. .', ::::::. . :.',
   .     /:. :. ,./:.../: /:. /!:. l,:l :. : | l:. :i、:. :. :.i:::::.  :. :.i
       /:./ /:/:,':. :.!, ァ‐!.、ll:.!l:. :.|, ャ十‐:. :. :.i :::::. :. :!   
      ' ´   !/:.:.!:. : l:.i  l:. | !:l:l:. :! ,.ヽ! 丶:. :. !:::::. 、:.|
         i':.:.:.:!:. :. リ  丶l 丶:. :| ェァ==i\:.ト:::::. 、ヽ
         l:.:.:/l:. : ∧ミ三 = \|  ヒ,_/_ヽヽリ:::::. ヽ! 
         |:./ ',:. i|: .:.i xxx.  ,   xx.|:. :./:. :::::. :!
         l/  ヽ||:. :ゝ ,,_   、 u. , ィ|:. :.|:. :.::: ::. !
              弋_,..⊥ -‐こT' " ーr弋:. ヽ:.:::::.   !
          _,-.r‐i {,-ト .i_,,ノ-‐-―/ : : :::ノ :::::.  } `、
          ( l ./ /~   /     .ノ/:::::/:  ::::::: : :l
         (.._,,iツvV   .,'     ,'::{:::;:::::   :::::::: :::i 
        `ー7/::::{. '"~/     {;;;li/::::l::::::  :::::::::::::{
          {:l(ァ'  ,, '      l::;;|l/:::{i::::: : ::: :::: ::::l
          リァ' .,  ´       /メ{ {l:::/ {:::l:. :  :  ::::|
         /, ´      ノ // l {iメ {:::|i:: :    :::l
        /./       /::'/:/  {:i:|イ{ i::l::  i    ::}
        i' ´      /::::::/::/    l .:|::::|:l:::l : l :   ::l
        {      , イ´  /::;/  .ィ´:| }::::l:i::::i:i:. .| : :.  ::l
          i、__,, ィ i::::l  /:,:::l //l::::l .}::::li:::::l l::::} i: i  :::l
           iノi l:::,l ,' /i::} { .l .l::::{.:::l:::::l::::::l }::::l l:: l  ::}
          /:::::{ }:lリ .{:;' .l:| 'i. l. l::::l::::}:::::;:::::l.:l::::::l:. l::. :l:. :::l
         / /{l:ノ l:| l::i  l:|. ', l. {:::i:::l:::::i }:::::l l::::::l:. i::. :i:: :::l
        /, ,' リi  リi {:l  il   ヽl:::l::};;;;;l l::::l }::i:::l. l:::: }::. :::}
        /{:/  {    .{i   j    `'!;::i;;;;l  l:::l. l:|l:::l:}:::::l::::. :::l
         {|   l    l  ノ  、   ヾ;;;l  {::l l}.l::}i.l:::l:::i: ::}
            i     i      、  `、  .l::}  li i l:l:::l.{ :}
            l           ';   丶  .l}   l  l:::l l: .:l
             l            }.    `  l     l;} l::.:l
              l           ノ    }       i} l::}
               {          ノ      .{       i  l:}
            l.         イ        l        {i
               l         l       l        i
            l         l       }
175 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:29:10.89 ID:7xoY2Jqk
ゆたかの作品を投下します。
今回は少し長いので前・中・後編に分けました。
176 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:29:55.92 ID:7xoY2Jqk
前編
「小早川さん、大丈夫?」
いつもの日課として、放課後に校舎内の見回りをしていた男は、教室の中でよく知った顔を見かけた。
「あ、先生……ううっ、届かないかも」
黒板に向かって必死に文字を消そうと手を伸ばすゆたか、しかし背の低さが災いして上のほうまで黒板消しが届いていなかった。
「すみません、ありがとうございますっ」
教育実習生として、困っている生徒を助けないという選択肢は無かった。
ゆたかから黒板消しを受け取ると残っていた文字を消す、その間彼女は顔を赤らめて何度も頭を下げて恐縮しきった様子だった。
「いいよいいよ、このくらい……」
黒板が綺麗になっているかどうかもう一度見直すと、右下にゆたかともう一人男子の名前が
どうやら日直の仕事をしているようだった。
「……あれ、小早川さん一人なの?」
「先に帰っちゃったみたいで……まだ学級日誌も書けてないし、お掃除もしないと」
落ち着きのない動きをするぱっちりとした目、組んだ指ももじもじとやはりどこか落ち着かないものだった。
「大変だね、手伝おうか?」
ゆたかの制服の袖はチョークの粉で白く汚れていた、男は手を差し出すように促し、汚れを軽く払ってやる。
触れたことで、一瞬ゆたかは困惑したような顔を浮かべたが、男が笑いかければゆたかも合わせて笑みを浮かべる。
「え、でも……先生も仕事があるんじゃ……」
「大丈夫だよ、少しくらいなら。小早川さんだって早く帰りたいでしょ?」
「…………は、はい……じゃあ、お願いします」
ゆたかはもう一度頭を下げる、髪を結ぶリボンがふわりと揺れ
その動きにより発せられた彼女の子供らしい匂いが男の鼻をくすぐった。

「………………」
男はモップを手に持ちながら、机に向かって学級日誌を書いているゆたかを眺めていた。
開いた窓から吹き込む風にふわりと舞い上がる、短く整えられた髪、抜けるように透き通った白い肌
白肌とのギャップを感じさせる赤みの差した頬、下がり気味の眉にくりくりとした純真そうな大きな瞳
ぱちくりと忙しそうに動く瞼に長い睫毛……こうして見ると整った顔はひどく作り物じみている反面
めまぐるしく変わる表情からは生命の暖かさを感じることもできた。
「……どうしたんですか?」
ぼんやりしていたのか、目を向けたゆたかが怪訝の色を顔に浮かべていた。
「あ、ああ……なんでもないよ」
男はあわてて手を動かし、床の掃除を再開する。もっともほとんどごみなどは落ちておらず、すぐに綺麗になってしまったが。
「よっと」
声のした方を見ると、学級日誌は書き終えたのか、ゆたかが窓を拭いていた。
ここまですることもないだろうと、男はあまりに真面目なゆたかに思わず苦笑する。
(他にすることは、なさそうだな……)
すでに用意されたバケツにはきれいな雑巾がかけられていた、机に触れるとわずかに濡れていた。
おそらく、男が来る前にすでに拭き終わったのだろう。
すべきことはすべて終わっており、途端に暇をもてあましてしまう、手が開くと、自然と視線がゆたかのほうに集中する。
肉付きの薄い子供のような手足、膨らみがまったく見て取れない平らな胸、華奢な腰、小さなお尻とゆっくりと視線を落としていった。
こうして見ると、まだまだあどけなさが目立つが、十分に美少女といっても差し支えないレベルの女の子だった。
「ん〜っ……こっちも届かない…………」
ぼんやりとゆたかを見ていると、やはり上のほうには手が届かないのか
必死に背を伸ばし、時にはジャンプまでして窓を磨こうとしていた。
飛び上がるたびに、肩から反った背筋にかけての丸やかな背中のラインが伸び縮みし、揺れる。
何気ない行動だったが、ゆたかの人目を惹く容姿も相まって、男の目には愛らしく映った。
「……椅子に乗ればいいんじゃない?」
「あ、そうか……そうですよね、何で気づかなかったんだろ」
はにかんだ様子のゆたかは、振り向くと柔らかいまなざしを男に向け、近くにあった椅子を窓の近くまで運ぶ。
「………………」
ゆたかが靴を脱いで椅子の上に乗ると、すぐ近くに細身だが柔らかそうな太ももがあり
教室の明かりに仄白く照らされる素肌に男は見入ってしまった。
177 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:30:20.32 ID:7xoY2Jqk
「よいしょ……よいしょ…………」
ゆたかは窓を拭くのに一生懸命で、男の視線にはまったく気づいていないようだった。男が近づいても振り向くそぶりさえない。
(いくらなんでも無防備すぎるよな……)
少しかがめばスカートの中も覗けてしまうだろう……純真なゆたかを傷つけてしまうわけにはいかないと思いつつも
身体の動きにつられてひらひらと動くスカートの裾につい目がいってしまう。
「…………っ……」
教育実習生としての日々はあまりに忙しく、また彼女もいるわけではない男はどうしても性欲を溜め込みがちだった。
(誰もいないよな……いやいや、何考えてるんだよ)
お尻の辺りに伸びてしまいそうだった手を押さえて、気を紛らわそうとゆたかの頭のほうに視線を移した。
甲の色がつやつやしている小さな手、濡れ雑巾を片手に忙しく動き回る腕
こびりついた汚れを落とそうとしているのか、力がこもり赤くなっている指先……
これで落ち着くかと思ったが、今度はあの細い指で扱いてもらいたくなってしまった。
(だめだ……ちょっとだけ、ちょっとだけ…………)
「ここ、なかなか落ちないなぁ……」
ぶつかったふりをすれば、ゆたかなら大丈夫だろうと、男は指先をスカートに近づけ
お尻をそっと撫で付けながら指を曲げ、軽く尻肉をつついてみる。
小ぶりなヒップはまるで果実のようにみずみずしく、それでいてふっくらと柔らかい。
「………………」
見上げても、相変わらず窓拭きに夢中で気づいていなさそうだった。
男は、右の手の甲でお尻に触れながら、左手でスカートの裾を摘み上げる。
手が上に動けば、だんだんと色白の太ももが露になり、その先の白い布地も顔を覗かせた。
「………………」
手の甲で円を描きつつ、赤い布地を持ち上げると、お尻を広めに覆うフリルのついた純白の下着が外にはっきりと晒された。
ゆたかによく似合っている可愛らしいパンツ、男は思わず息を呑んで見入ってしまった。
「ううっ、早く帰らないと雨降っちゃうよぉ……」
ゆたかの動きに最大限気を配りつつ、右の尻山を撫で、下着のラインやお尻の熱を確かめていく。
手のひらに完全に包み込める柔らかくて暖かいお尻、スカートの中で息づく丸みを支配するように指先を軽く沈ませてつつき回し
下から上に撫で上げつつスカートをさらにまくる。
(すげ……柔らかい……)
男は前傾姿勢になり、顔のすぐ近くでゆたかの下着に包まれた小尻を眺める。
白地に三本のフリル……左から右へと視線を流しつつ人差し指を目線を追いかけるように動かし
なだらかなお尻の山を上り下りさせた。
「ふう、これでいいかなぁ……?」
さらに顔を近づけ、ゆたかのお尻の匂いをかごうとしたが、窓を拭き終わった彼女が椅子から降りようとしたので
持ち上げていたスカートを離し何事もなかったかのように振る舞う。
------------------------
「先生…………?」
「ああ、小早川さんが落ちないように、支えてたんだよ」
焦った様子の先生に、いったいどうしたのだろうと問いかければ、椅子を押さえててくれたみたいで
自分を気遣ってくれたことに感謝する。
「あ、ありがとうございますっ」
「ははは……落ちなくてよかったよ」
落ち着かない様子の先生を怪訝そうな目で見てしまうが、あまりいろいろ言うのも失礼だと思い、ゆたかは視線を外し教室を見渡す。
「これで終わりかな……あっ」
やっと帰れると思ったところで、ぽつぽつと雨が降り出した。
「どうしよう、傘持ってきてないのに……」
すっかり困ってしまい、すがるように先生を見てしまう。先生も困ったような表情を浮かべていた。
「誰かに迎えに来てもらうか、雨宿りして止むのを待つか……」

迎えに来てもらえればそれが一番いいのだが、今日はみんな出かけていておそらく無理だろう。とすると待つしかないのだが……
「はあ……雨宿りします、ううっ……ついてないなぁ」
「まあまあ、宿題でもやって待ってればいいんじゃないの?」
「はい、そうします……あ、わからないところとか……聞いてもいいですか?」
「それは構わないけど、英語以外は自信ないかも」
自分の机に戻って、教科書とノートを開く。今日は特に英語の宿題がたくさん出ていたので
先生もいるしかえってちょうどいいと気分を切り替えて教科書に向かった。
178 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:30:37.24 ID:7xoY2Jqk
「……………………」
「………………」
わからないところは辞書を引きながら、一文一文訳していく、先生も近くの席に座って何かレポートのようなものを書き始めた。
「………………」
しばらくは順調に進んでいたのだが、わからないところにぶつかって手が止まってしまう。
「あの、ここがわからないんですけど……」
「えっと、これは……」
質問をすると、先生は手を止めて、英文を指でなぞりながらわかりやすく説明をしてくれる。
そのおかげか、宿題は順調に片付き、思っていたよりもずっと早く全部終わらせることができた。
「すごい……もう全部終わっちゃった。先生、ありがとうございますっ」
うれしさのあまり笑みを浮かべて先生を見上げると、なぜか目を反らされてしまった。
こういった反応をされるのは初めてではない、たまに男子と話すときも、なぜか目を反らされることがあった。
「……………………」
「どうしたの、小早川さん?」
「えっと……ちょっと聞きたいことがあるんですけど……」
先生の顔に、不意打ちされたような驚きの色が浮かんだが、それはすぐに消えて優しい目が向けられた。
「いいよ、話してごらん」
こんなこと聞いて笑われないだろうか、一瞬ためらいが生じるが、ここで話を止めたら変に思われる……ゆたかは思い切って口を開く。

「あの……たまに、男子と話してるとき……私が何か言うと目を合わせてくれないことがあって……どうしてかなって」
「うーん………………」
話し終えると、先生は何を見るでもなく黙ったまま考え込んでしまう、真剣な様子の横顔にゆたかは思わず見とれてしまった。
「ごめんなさい、変なこと聞いちゃって……こんなの、困るだけですよね」
ゆたかがうつむいた瞬間、先生は腕を出して、片手でゆたかの頭を撫でてきた。
急に触られてびっくりしてしまったが、先生の手は大きくて温かくて、なんだかほっとしてしまった。
「いや、そんなことないよ。でも、まあ……目を合わせられないってのはあるかもしれないな」
「どうしてですか? 私、男子に嫌われてるのかなぁ……」
「そうじゃなくて、逆に好かれてるんじゃないのかな、小早川さんのきらきらした目で見られると恥ずかしくなるっていうか」
てっきり子供扱いして馬鹿にしているからだとばかり思っていた……先生の答えは、ゆたかの予想とは大きく異なるものだった。
「本当ですか……じゃあ、どうすれば…………」
「……ちょっとわからないな、ごめん。要するに、小早川さんがかわいい……女性として魅力的なのが原因だからな……」
「か、かわいい? 私が…………?」
顔が赤くなるのが自分でもわかる、小動物みたいとか小学生みたいだとか言われたことはあっても
かわいいといわれたことはほとんどなかった。
「あ、あの……えっと」
何か言わないとと思ったが、手をもじもじさせるだけで何も言うことはできなかった。

「まあ、だから……心配しなくてもいいと思うよ、小早川さんが嫌われてるってわけじゃないと思うから」
「そうですか、あ……ありがとうございます…………あ、さっき……先生も……」
理由がわかってほっとしたところで、そういえば先生も視線をずらしたことを思い出す。
「それは……その、やっぱり…………」
「…………」
押し黙ってしまう先生、向こうからもそういう目で見られているということを知り、気恥ずかしさはさらに増す。
ゆたかはそれをごまかすように窓のほうに目をやる、雨は激しさを増す一方だった。
------------------------
「はあ、早くやまないかなぁ……」
窓の外を見るゆたか、ここで男は置き傘を用意していたことを思い出す。
「一応傘はあるんだけど、使う? 俺が帰るころには雨もやんでるだろうし」
「……いいんですか? でも……」
「気にしないで、こういうのも先生の仕事だから」
「すみません……本当にありがとうございます」
ゆたかは目を星そのもののように輝かせる、純潔に澄んだ瞳には、屈託のない若さがたたえられていた。
「じゃあ、傘を取りに行かないとな」
「はいっ!」
一足先に立ち上がったゆたかの小さな背中が目に入る、二つにまとめた髪とリボンが揺れると、白いうなじが見えた。
「………………」
男は生唾を飲みつつ、その後を追い、ゆたかの隣に並んだ。
179 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:31:13.50 ID:7xoY2Jqk
教室を出ようとしたところで、閃光が走り、続いて耳をふさぎたくなるような騒音が、どうやら雷が落ちたようだ。
「きゃあっ!」
落雷の瞬間、停電してしまったのか同時に電気が消える。
さっきまで明るかったせいで何も見えなくなってしまい、手探りでドアを探していると、ゆたかが男に抱きついてきた。
小さくて細い身体が密着すると、絹糸のように柔らかい髪が、
しっとりとした頬が、膨らみを感じさせない平らな乳房が押し付けられる。
「こ、小早川さん…………」
ゆたかの吐息に運ばれて、穏やかな春の風のように、若々しい匂いが男のほうにまで伝わる。
「あ、うぅ………」
(ま、まずいってこれは……!)
ゆたかは肩をすくめたまま震えている、たかが雷でと思っても彼女を突き放すことはできず、男は暖かな背中に手を回す。
「大丈夫、大丈夫だから……」
立て続けに落ちる雷、そのたびにゆたかはびくびくとおびえた様子で男にしがみつく。
ふんわりと漂う甘い匂いは少しずつ男の理性を奪っていく、背中にあったはずの手は知らないうちに腰からお尻へと下がり
くびれたラインから山をゆっくりと登らせてしまっていた。
「あ、あのっ、先生」
さすがにゆたかも気がついたのか、男から離れようとする。
しかしそれを許さず、もっと強い力でゆたかを抱き寄せ、手のひらで覆い隠すようにお尻を撫で上げる。
「先生っ、だめ……です」

柔らかい、赤ん坊のほっぺたのようなお尻をなでていると、電気がついた。
ゆたかの顔を見れば、何か言いたそうだったが、すぐに諦めてしまったのか、うつむいたまま首を小さく左右に振るだけだった。
よほど恥ずかしいのだろう、眼の辺り、頬は真っ赤になっており、りんごを思わせる染まり具合だった。
「小早川さん……ごめん、でも……」
形だけの謝罪をし、ゆたかのスカートの中に手を突っ込み、柔らかなお尻を揉みたくる。
「ひああぁ、ひゃうっ、も、もう……電気、ああん」
ゆたかの表情は、困惑、拒絶、嫌悪……さまざまな感情が入り混じったものだった。
おびえたようにくるくると動く大きな瞳、途切れがちなペースの速い呼吸、すべてが愛おしかった。
「少しだけ、少しだけだから……」
男は拒むゆたかに構わず、下着のフリルを指でもてあそびつつ、ふくらみにそって手のひらを滑らせる。
より近くで手の熱を感じたからか、ゆたかは白い産毛の目立つ小さな耳の先を羞恥の色で染め上げていく。
「…………」
「だから、いいよね?」
すっかり上気した真っ赤な顔、緊張と羞恥で額にはうっすらと汗がにじんでいた。
生々しい美しさがゆたか本来の明るさや無邪気さを覆い隠す、嫌がる中にも見え隠れする、うっとりと遠くに投げかけられた瞳……
その目の動きは、男の行為を諦めて受け入れるつもりにも感じられた。
「いやぁ、先生……」
ゆたかの力は見た目通りか弱い、本人は必死に手を振りほどいているつもりなのかもしれないが
軽く撫でられているくらいにしか感じない。
「小早川さん、悪いのは君だよ……抱きついて、身体を押し付けてくるんだから」
抵抗をものともせず、ゆたかの下着越しのお尻を触り続ける、青さの残るこわばりを見せていた小ぶりな山は
揉み解していくたびに柔らかさと弾力を増し、手の中で弾む尻山は指先に吸い付くほどに柔らかくなっていた。
「んうっ、何で……私なんか……」
「自分が男子からどう思われてるか……まだわかってないみたいだね」
純白の下着は、ゆたかの身体が発する汗で次第にしっとりと潤いを帯び始める。
同時に身体から発散されるフェロモンも甘ったるさを増していき、それが男の性欲を余計に煽ってしまう。
「みんな小早川さんを見てお尻揉んでおっぱい揉んで、キスして……それ以上のこともしてみたい、こう思ってるんだよ」
まるで自分がこうしているのはゆたかのせいだと言わんばかりに無遠慮に言葉を並べ
男はフィットさせた両手でお尻を揉み回し、お尻を覆う下着を食い込ませていった。

すべすべとした指通りのいい布地の奥にあったゆたかの生尻は、下着以上にすべすべとしていて
ベビーパウダーをまぶしているのではと思ってしまった。
さらに、下着の中で蒸れていたのか、きめの細かい素肌は指を動かすたびに、ゆたかの目がちらちらと男に向けられる。
落ち着かない、恐怖と狼狽に彩られた瞳が男に縋り付き絡まっていく。
「…………」
ためらいを感じないわけではなかった、それでも目の前の小さなゆたかは男にとってあまりに魅力的で
お尻や太ももに触れているだけで罪悪感はかき消されてしまう。
180 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:31:35.28 ID:7xoY2Jqk
「っ……先生、やめてください……あんぅっ」
清らかなソプラノボイスは、少しずつ甘えた鼻声へと変わっていった。
ゆたかはお尻をまさぐるたびにむず痒そうに身悶えした、まだ恥ずかしさが強いのかしきりに開いた扉越しに廊下のほうを見ている。
顔を真っ赤にしながら、腰をくねらせているゆたかからは、ある種の妖艶さを見て取ることができた。
「あんまり嫌そうじゃないけど……?」
蕩けそうに細めた目の艶は淫靡でもあり初々しくもある、もっといじめてやりたい……そんなことまで考えてしまう。
------------------------

お尻を触る手を振りほどこうとしても、身体をばたつかせて逃げようとしても
小さな身体では満足な抵抗さえできずに、先生にいいようにお尻を触られていた。
「やあ、だっ……」
もじもじとお尻を動かす、しかし素肌にぴったりと貼りついた手のひらは
追い払えるどころか指先を沈めてお尻を揉み始め、しかも下着の中にまで入り込もうとしてきた。
「せんせい……やっ、んあぁ」
先生を見上げる、目が合うと何かに操られたような血走った目は、一瞬落ち着いたが、すぐにぎらつきを取り戻してしまう。
「小早川さん……そんな目で見られたら…………!」
横に背けた顔を羞恥にしかめる、ゆたか自身は何とも思っていないしぐさでも
先生の気持ちをかき乱してしまうみたいで、手つきはますます荒々しく、ねちっこいものへと変わった。
「だめ、だめです……誰か、来ちゃいます」
「誰もいないから、見つからないよ。だから、いいよね……」
落ち着いた口調の先生、口の端を歪ませ荒く息をつく先生、下着の中に手を入れてお尻の谷間を指先でなぞる先生……
さっきまではあんなに優しかったのに、ぶつけられる性欲のおぞましさにゆたかは肩を震わせた。
先生の右の人差し指は、汗ばんだお尻の中心を上下にくすぐっている
そして左手は下着をお尻が半分くらい見えるところまでずり下ろし、円を描くようにお尻を撫で回している。

「いやぁ……こんなの、ひどすぎます……」
痴漢された経験は何度かあった、だが、せいぜいお尻をスカートの上から触られたり太ももを撫でられたりするくらいで
下着の中にまで手がくぐりこんできたのは初めてだった。
「ごめんね、でも……小早川さんのお尻が気持ちよすぎるから…………」
先生の勝手な言い分にゆたかは不快感を覚えるが、お尻を揉み込む手が不意に優しくなると
さっきまでこわばりを見せていた身体から一気に力が抜けた。
肉付きの薄いお尻を大きな手のひらで包んで、体温を伝えるように優しくさする……
そのときはくすぐったさに身震いをしたが、慣れてしまえば先生の暖かさが妙に心地よかった。
「……あふっ、先生、お願いですから……」
口では抵抗の言葉を発する、しかしその抵抗が、徐々に形だけのものに変化していくことはゆたか自身もよくわかっていた。
「さっきより暴れなくなったね……そのほうがいいよ、大声出したら誰かに見つかっちゃうから」
見つかったほうがいいに決まっている、それなのにゆたかは声を出せなかった。
ただ口をパクパクさせるだけで、悲鳴の一つさえ上げられなかった。
「ひうっ…………ううっ」
「いい子だね、小早川さんは……声が出ちゃうとみんなに触られていたのがばれちゃうよ、そんなことになったら……」
そこまで言いかけて、先生はにやりと笑い口を閉じる、その後はゆたかの身体を壁際に追い詰めて下着を完全に脱がしてきた。
フリルのついたお気に入りの下着は、ふくらはぎの辺りまで下げられ、自分で履き直すことはできなくなっていた。
「はあ、はあっ……すべすべしてて気持ちいいよ」
手指はお尻の山だけでなく、割れ目の辺りもしつこくくすぐってきた、もう片方の手は前に回り、脚の形にそって太ももを撫でている。
全身を駆け巡る悪寒、震えが止まらなくなる一方で、先生の手を心地よく思ってしまう自分がいることに戸惑いを隠せなかった。
「あう……っ」
誰かに見つかってしまうかもしれない、そもそも触っていいなんて一言も言ってない……
先生の強引な行為をもっと嫌がらないといけない、頭の中では理解しているのだが
ゆたかの身体が、先生の手を求めているみたいだった。
むしろ、見つかってはいけないというプレッシャーが、ゆたかの気持ちをより高ぶらせている気さえした。
181 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:31:55.14 ID:7xoY2Jqk
優しいタッチは、柔らかな羽を思わせる緩やかな刺激をゆたかにもたらす。
それでいて不意を打ってくる愛撫……先生の指の隙間からお尻の肉がはみ出すくらいに
強く揉みしだかれると痛みのあまりくぐもった声を出す。
「いやっ……こんなの、おかしい、ですっ」
「おかしくないよ、小早川さんが抱きついてきたから……」
だからって、そんなのおかしい……ゆたかは胸のうちでつぶやいた
羞恥心で胸がかきむしられるような思いが喉の辺りまでこみ上げてくる。
「それに、こういうことされたの……今日が初めてじゃないでしょ?」
「ふえ……っ、な、何を……」
太ももをさする手は冷たい脚を暖めてくれて、お風呂に入っているような気分になってしまっていた。
そのせいなのか頭が痺れてうまく返事ができない。
「小早川さんって電車通学だよね? 痴漢とかされたりしないの?」
「それは…………」
先生の言葉に、前に痴漢されたことを思い出してしまう。スーツ姿のおじさんに少し触られたくらいだったが
あの時は嫌で嫌で仕方がなかった。
「……隠さないで話してごらん」
首を振る前に、先生が覆いかぶさるように抱きついてきた。痴漢されたときと同じだったが
先生の匂いや体温が緩やかにまとわりつくと、嫌な気持ちがさらに薄れていくのがわかった。
「…………スカートの上からお尻を触られたり、隣に座ってきた男の人が脚を……あ、あとはスカートの中を見られたり」
「そのときは抵抗しなかったの?」
「えっと……怖くて……」
「今も怖い?」
怖い、はずだった……気持ち悪いことをされているはずなのに
恥ずかしいとかくすぐったいとか思うばかりで先生をしっかりと拒絶できていない。
「………………」
太ももの間に先生の手が入ってくる、身体の奥のほうに近づくにつれて、背筋の辺りがぞくぞくとしてしまう。
------------------------

ゆたかの抵抗がほとんどなくなったのは、男にとっては意外だった。
むしろ、顔を赤くして唇をきゅっと閉じた様子は気持ちよさを我慢しているようにすら見える。
「怖くないの……? じゃあ、続けてもいいよね?」
最初に抱きつかれたとき、男はすでに理性を失っていた
それでもゆたかがかわいそうだからやめてあげようという気持ちもわずかながら残っていた。
だが、彼女が受け入れてくれたのならためらう必要はないと、これまで以上に手を激しく動かし
柔らかくこなれたお尻や指に引っかかるところのない滑らかな太ももを揉みくちゃにしていく。
「……んあぁ、はうっ……だめ、なのに……」
喘ぎを噛み殺して腰を揺するゆたか、男は二つ縛りの髪に顔を埋めて匂いを嗅ぎながらゆたかの表情を窺う。
「小早川さんって、いい匂いさせてるんだね……」
漂うリンスの香りは、甘ったるい果物を思わせるもので、子供っぽいゆたかにぴったりの匂いだった。
当然それだけで終わるはずもなく、男はさらに身をかがめて、うなじに鼻を押し当てて、大きく息を吸い込んだ。
「ひぁっ……先生、やあん……」
髪の毛よりもずっと生々しい肌の匂い、汗の甘酸っぱい匂いと石鹸の残り香が混じり合ったゆたかの体臭……
男は我を忘れてゆたかの匂いで肺を満たす。
「今日、体育あったのに……んぅ」

ゆたかが身を捩らせると、ぷにぷにとしたお尻が股間を刺激する。
男は誰もいないのを確認しつつペニスをむき出しにして、それをゆたかのお尻に押し付ける。
「やだっ! え、先生……何?」
何を押し付けられたのかよくわかっていないみたいだが、男は正体を教えないまま
勃起して硬くなった亀頭でお尻の山をなぞり、ふわふわとクッションみたいに柔らかいお尻に先端を埋もれさせる。
「何ですか、これ!? やだ、熱い……」
ゆたかが嫌がれば髪やリボンがなびき、身体の位置もずれる。
そうするとお尻に強く押し付けられたペニスも谷間近くの中心部で揉み扱かれて、強烈な快感がペニスを包み込む。
「何だと思う、小早川さんだとまだわからないかな……?」
「ひっ、びくびくって……あうぅ」
左右の尻山の間に宛がったペニスを、腰を前に出して挟み込ませる、まだ薄く青さの残る尻たぶだったが
両側から押し寄せる程よい圧迫感に男はすっかり魅了され、先走りを擦り付けるように腰を前後に振り続けた。
182 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:32:15.06 ID:7xoY2Jqk
「やあぁっ、う、先生……これって」
「まだわからないのかな、おちんちんだよ……小早川さんだって見たことくらいあるだろ?」
シルクに触れていると勘違いさせてしまうほどのゆたかの柔肌
息づくほどに熱を帯びたお尻は指や肉槍で軽くつつくだけでたぷたぷと弾む。
一方太もものほうは、きめが細かくしなやかで、まるで湿ったビロードのような指通りだった。
どちらの感触もこの上ない極上のもので、興奮を抑えられなくなった男は
荒々しくお尻を揉み、突き立てた槍は谷間のラインに合わせてずりずりと激しく扱かせてしまう。
「いやぁ、先生…………許して、ください」
ゆたかの瞳には、まだ怯えや拒否の色が見える。肩をしゃくり上げ今にも泣き出してしまいそうな彼女を見ると
罪悪感が沸き起こってくるが、性欲に突き動かされた男は、心の中の罪悪感に蓋をしてしまう。
「ごめんね、小早川さん……我慢できなかったんだ。これも全部、小早川さんが魅力的だから……っ」
「もし、嫌だったら……今すぐやめてもいい、警察に突き出したかったらそうしてもいい……でも」
ゆたかの肩の動きが止まる、わずかに生まれた心の隙に付け入るように、男はお尻の割れ目に挟み込んだペニスを猛然と動かす。
自分がどれだけゆたかのせいで衝動を突き動かされたか、男は何も言わなかったが、激しい手やペニスの動きがそれを物語っていた。

わずかながら続いていたゆたかの抵抗は完全になくなり、手はだらりと下に落ち、うつむいたまま顔を上げなくなっていた。
「はあ、はあ……っ、先生…………」
震えた声はどこか上ずっている、真っ赤に染まったうなじに息を吹き当てつつ、男はゆたかの頭を撫でてやる。
「〜っ……!?」
「ほら、顔上げて……大丈夫だよ、怖くないから」
「う、そ……です、そんなの……」
上目遣いで男を見上げるゆたか、目はうるうると潤んでいて、頬はりんごのように真っ赤になっていた。
そして唇は唾液で濡れ、一定のリズムで熱く息を吐いていた。
「ほら、こっち向いてごらん」
ゆたかの身体を反転させると、上着もスカートも捲り上げ
子供用ブラに包まれた平坦な乳房と、縦に筋が一本走っただけの陰部をさらけ出してしまう。
「……やっぱり生えてなかったんだ」
「やっ、そんなに、じーっと見ないで……ください」
ゆたかが秘所を隠そうとするが、それを許さず、男はしゃがみこんで頼りないほどに柔らかい土手を軽く割り開いた。
「ひゃうっ……ああ、ん……」
「小早川さん、大声出すと誰か来ちゃうよ」
敏感なところに触れたからか、ゆたかの声が大きくなる。
男はそれを制しつつ、開いた脚の向こうにあるローズピンクの秘膜に目をやった。
「んんう……っ」
「へえ、こうなってるんだ……赤ちゃんみたいだな」
花苑は甘い淫臭を放っており、ゆたかにふさわしい可憐かつ神聖なたたずまいを見せていた
誰も触れたことのないであろう亀裂にはうっすらと蜜がにじんでおり
蛍光灯の光に照らされることで、周囲を縁取る肉の畝まできらめいていた。
さらに、男は指で淫裂をくつろげ開くと、捲れをうつ肉びらが指の動きに合わせてひくひくと動き始める。

「はひゃう……先生……見ないで」
「わかった、じゃあ見ないよ。そのかわり……触らせてもらおうかな」
蠢く花芯からうっすらと滴ろうとしている甘い蜜、それをそっと指ですくいながら縦筋に沿って指をなぞらせた。
------------------------
「っ……んむっ……」
先生が股間の割れ口を触ったところで、ゆたかはとっさに口をふさいだ。
下腹部から背中、頭へと鋭い刺激が走り、自分の意思とは関係なく声が出てしまいそうになったからだった。
「ん、ぷはっ…………先生……!」
「ごめんね、もっとゆっくりやるから……」
秘処すれすれのところに顔を近づけていた先生が立ち上がる
このときに逃げてしまえばよかったのだが、刺激の余韻で足がガクガクと震え、身動きが取れなかった。
しかし、足が動いたとしても逃げることはしなかったのではないか……
むき出しの性欲に触れたことで、ゆたかの内心はゆっくりと変化しつつあった。
「ひうっ……んぅ」
先生はゆたかの両腕を一まとめに押さえつけたまま、人差し指を割れ目の中に押し潜らせる。
うねうねとまるでカタツムリやナメクジのように揺れ動く指は下腹をびりびりと痺れさせた。
183 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:32:34.41 ID:7xoY2Jqk
熱いお風呂に入ったときみたいに頭がぼーっとするが
その刺激に身体が慣れると、言いようのない心地よさが身体にまとわりついてきた。
「ん、ふっ……あ、くぅ……」
ゆたかはあごを突き上げたまま、小さく腰をわななかせた。抵抗しようという気持ちはさらに薄れ
もっと気持ちよくなりたいという思いが心を塗りつぶしていった。
「すごいな、早速濡れてきたよ……」
「ん、あっ、うぅ……んひ、ぃっ…………」
先生の指が、奥へ奥へと入り込もうとしていた。
今までに感じたことのない強い異物感に、ゆたかは尻を8の字に泳がせながら熱く息をこぼした。
第一関節の辺りまで進むと、中がきゅっと縮まって、肉が指の周りに迫る。
穴はゆたかの意思を汲んでいるのか侵入者を拒み続けていた。

膣内で指が動き回る、その動きは円を描きつつ撫で付けるというもので、お尻や太ももを触っていたときよりもずっとソフトだった。
「ひ、あうっ、んんん」
しかし、身体は焼け焦げてしまいそうに熱かった、ゆたかはか細い声を立てて、先生の指を引き抜こうとするが
もがくほどに指が強く押し付けられて、腰が砕けてしまいそうな快感に襲われる。
「……はああっ!」
「ほら、静かにしないと……」
声が大きくなったところで、先生はゆたかの口をふさぐ。消えてなくなりたいほどの恥ずかしさと同時に興奮が爆発的に高まった。
見つかってはいけない、残っている理性がゆたかにそうやって警告をした。気を紛らわそうと、顔を上げて教室全体を見渡そうとする。
整然と並んだ机、雨粒に濡れた窓、きれいな黒板……何もかもがいつもと同じなのに、自分だけが非日常に陥っている。
「んあ……ぁ、っ、はう……」
気持ちをそらそうとしても、先生の指がぐちゃぐちゃと割れ目から少し進んだところをかき混ぜるだけで
意識はすぐに先生のほうに引き戻されてしまった。
「小早川さん、すごい濡れてるよ。やっぱりこういうことしたかったのかな?」
ぬちゅっと音がして指が引き抜かれる、かゆいような、くすぐったいような気持ちよさから逃れることができてほっとする。
「っ……そんな、それは…………」
その安心も、先生が目の前に指を突きつけたことで終わる。
先端部分はべっとりと濡れており、心はともかく、身体は受け入れていることを思い知らされてしまったからだ。
「俺の指なんかで気持ちよくなってくれてうれしいよ」
「ぅ………………」
違うと言いたかったが、指の腹に付着した液体を糸が引くまで弄んでいる光景を見ていると
喉に何かが絡まったかのように声を出すことができなかった。
ただ、否定できなかったのは、本当は気持ちいいから……とも考えてしまう。
「それなら、もっともっと気持ちよくしてあげないとね」
もう一度指が入り込んでくる、閉じた入り口をにゅるにゅると掻き分けるように進む指
突き上げられるたびにゆたかは顎を反らし背を反らし、自分の意思とは関係なく体が動いてしまう。
暴れたり声を出したりしたら、誰かに見つかってしまうかもしれない……そのことがもしうわさとかになったら……
ゆたかの背筋に寒いものが走るが、それよりもはるかに強い気持ちが芽生えて膨れ上がりつつあった。
いや、むしろ羞恥心がスパイスとなって快楽を何倍にも増幅しているような気がした。
廊下のほうに視線を移すが、幸いにも誰もいなかった、足音も聞こえない……しかし、いつ誰が来るかわからないのは同じだった。
「ううっ、あう、ひゃあぁ……」
「かわいいおっぱいだな、こっちも触ってあげるね」
太ももに添えられていた先生の手が平らな胸へと伸びる、子供用のブラジャーを上にまくられると
ほとんど目立たない起伏の頂点にある桜色の突起は、まだ触れられていないにもかかわらず、しっかりと自己主張をしていた。
「はあっ……んん、やあぁ……」

先生の視線が乳房に集中する、おもむろに指が伸びてきたかと思うと、小さな乳首を指で摘み上げてきた。
「きゃううっ……んああぁ」
ほぼ同じタイミングで、下の口にくぐり込んだ指がくの字に曲がり、閉じた部分を掻き分けようとしてきた。
びりっと背中に電気が走った、痛みすら感じてしまうほどの強い刺激だったが
身体は少しずつそれに慣れているのか、それを待ち望むかのように身体を擦り付けてしまう。
「ううっ、だめ……ぇ」
「本当にだめなの? 気持ちよさそうにしてるのに」
気持ちいいことは否定できない、しかしそれが余計に許せなかった。
184 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:32:57.03 ID:7xoY2Jqk
誰かが見ているかもしれないのに、触っていいなんていっていないのに……心の奥で燃え盛ろうとしているいやらしい気持ちが
ゆたかの身体まで作り変えようとしていることは、到底受け入れられないものだった。
「……ううぅ…………んっ」
先生は小指よりもずっと小さい乳首を引っ張り上げて、指で転がす。
指に圧力がかかるたびに、ゆたかは押し寄せる快楽の波から逃れようと身体をくねらせる。
「……逃げると余計に気持ちよくなっちゃうんじゃない?」
確かに先生の言うとおりだった、もがくことでかえってうねうねと穴が指を締め上げて、その動きを強く感じ取ってしまう。
それならとおとなしくしていても、膣内で先に進もうとする指と、乳首を爪で引っかく指が与える衝撃に耐えられず身悶えしてしまう。
悪循環の中、ゆたかは自分を飲み込もうとする眩暈がするほどの快楽と、必死に戦い続けた。

------------------------
男はゆたかに顔を上げさせ、頬を撫でながら表情を窺う。
長い睫毛の奥にある目はとろんとしていて、目の端にはうっすらと涙がたまっていた。
形のよい小さな鼻を残し、顔は真っ赤に染まっており、半分開いた唇からは湿っぽい吐息がこぼれていた。
男が小さく笑うとゆたかが顔を背ける、耳元に口を近づけ、ふーっと息を吹き込むと、目を瞑っていやいやと首を振る。
「やぁっ……んんっ、あう」
小さな小さな乳房に直接触れると、わずかに柔らかさと弾力が指に伝わってくる。
揉みほぐせる大きさではないので、手のひらを押し撫でるように進ませて、包み込んだ貧乳の上で不規則に動かした。
「おっぱいも大きくなるように、ちゃんと触ってあげないとね」
あまりに小ぶりで平らな胸に、やはりゆたかはコンプレックスを持っているのだろう
恥じらいの色を顔に浮かばせ、両手で胸を隠そうとしていた。
男はその手を振り払い、低い山の頂点で息づいている乳首をひねりをくわえてつねり上げる。
尖端の実はゆたかの微乳にふさわしいささやかなもので、豆粒くらいの大きさで色素も沈着していなかった。
だが、愛撫を加えることで見て取れる反応はすでに大人と変わりなく
顔を歪ませながらひくひくと身体を震えさせる様子を見ていると、もっといじめてやりたいという気分にさせられた。

「先生……あう、うううっ……!」
「小さいだけあって、敏感だね……下のほうも子供マンコなのに」
ゆたかが腰を泳がせたり、手をばたつかせるだけで、汗ばんだ白桃色の肌からは甘くとろけそうなフェロモンが漂っている。
男はそれを思いっきり吸い込みつつ、一筋の淡いピンクをにじませた淫裂上端にある、小粒の実を指で弾いた。
「くうっ、んん……ぅ」
ゆたかの声がこれまで以上に鋭く、大きなものへと変わった。
男はゆたかの逃げ場を封じるつもりで小さな媚粒を覆う皮膚を上に捲り上げて、その中に隠れていた丸い粒を指腹で押し撫でながら
外側の厚い肉襞から指を侵入させ、中でよじれた粘膜の重なりに指を突き立てた。
「んふうっ、はあ、やあっ!」
もともと、小柄な身体ということで、ぴったりと閉じた肉の鞘は指を入れただけでもきつく
狭隘部を押し広げつつ、入り口を撹拌して挿入に耐えられるくらいに襞をほぐしていく。
「ちょっと痛いかな? すぐによくなるからね……」
痛みが強いのか、眉間に皺を寄せ顔をしかめるゆたか、男は休ませていたもう片方の手で乳房と頂点にある幼い蕾を捏ね回し
気を紛らわせようとした。
「ん、ああっ……はふ、ぅ……っん」
桃の花を思わせる色合いの乳首はつんっとそそり立ち、まるでおしゃぶりをせがんでいるように自己主張を始める。
同様に、雪肌の股間の奥にあるクリトリスも摘んでくれと言わんばかりに硬く膨らんでいた。
「や、ぁ……ひう、ぅ…………せん、せぇ……」
乳頭と淫核を同時に責めながら、中指を襞と襞の間に押し沈める。
トロ肉を掻き分け、にじみ出る蜜を指にまとわせ滑りをよくしていく。
「っく……ぅう、あああんっ! ひゃう、んん」
温蜜を溢れさせることで、それが潤滑油となり指弄も激しいものへと変わった。
そうなればゆたかの反応もより大きくなり、教室の外にまで聞こえてしまいそうな喘ぎを立てている。
「はう、っ…………んんっ!?」
これ以上騒ぎ立てられるのも厄介なので、男は親指でゆたかの顎を持ち上げ、桜貝のような小さな唇に自分の唇を重ねた。
「…………っ……」
ほんのりと温かく甘い唾液、むせ返るほどのゆたかの香りを楽しみつつ、男はわずかに開いた唇から舌をねじ込み、口内を犯していく。
185 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:33:18.82 ID:7xoY2Jqk
くちゅくちゅと響く涎をかき混ぜる音、混ぜ合わされた唾液の泡立ち、柔らかな舌表のざらつき
ゆたかの狭い口の中はこの上ない心地よさで、歯の裏や喉の手前まで満遍なく舐め回してしまった。
「ん、んっ……ふう、うう……ぅ」
ゆたかは苦しそうに鼻で息をしながら舌を絡ませてくる、おずおずとした小さな動き
それに合わせるかのように男はゆたかの舌を捕まえ、ちゅううっとしゃぶりついてこぼれる唾液をすべて吸い上げた。
「ぅっ……ん、うう、っ……んふ」
ゆたかの口の中を堪能する一方で、手は変わらずにせわしなく動かし続けていた。
深く口づけをするほどに、温みのある膣奥がせめぎ合いに近い蠕動を起こし始めた。
秘肉は閉じ合わさっていたときの清楚さをいつの間にか捨てており、どこか淫靡さが漂う熱いぬかるみへと変貌を遂げていた。
(もうすっかりぐちょぐちょだな……これなら最後までできるかも)
尖り立った肉実を捏ね回せば、口を合わせたままのゆたかがくぐもった声を発しながら男の口内に吐息と唾液を押し込む。
さらに、目を瞑って肩を小刻みに震わせ、お尻を左右に振っている。
ゆたかの意思はさておき、男からすれば誘っているようにしか見えなかった。
「う、うう…………んむ、っぅ」
弾力がありながらも柔らかい口内粘膜はゼリーのようでありグミのようでもあった。
もっとキスを楽しんでいたかったが、ゆたかが苦しそうな声を上げ始めたので、いったん舌を引き戻し口を離した。
「…………はあ、はあ……初めて、だったのに……んうっ!」
お互いの舌先をつなぐ銀の液糸、ゆたかはファーストキスの余韻にでも浸っているのか陶然とした目でそれを見ていたが
男が綻びかけた花びらに指を深くねじ込むと、途端に鋭い声を発した。
そこはいよいよ性交の準備を終えようとしているみたいで、愛液が指を伝い、手のひらまでぬめりを帯びてしまう。
とろみをたたえた肉体の中心がきゅうきゅうと切なく甘噛みしてくるのは、ペニスをせがんでいるからに違いないと男は確信する。
「これなら、おちんちんも入りそうだね……」
秘貝のほころびを形取る粘膜に指をくわえ込ませながら
下腹の秘めやかな部分に滾々と湧き出る瑞々しい泉をかき混ぜ、秘花の奥の潤地を耕し、構い立て続ける。
「ひうっ、や、あぁ……それだけ、は……」
柔らかく花開いた処女裂の締め付けは明らかに弱くなっていた。
そのかわりに膣壁は指を飲み込むかと感じるほどの蠢動を見せ、抽送を促していた。
「でも、もっと気持ちよくなりたいでしょ? 最初は痛いかもしれないけど、すぐに慣れるから……」
「そんな、っ……いや、いやぁ……」
------------------------
先生がはファスナーを下ろすと、斜め上を向いた凶器のようなペニスがむき出しになった。
「ぁ……っ」
露出した太い棒に目を奪われていると、抱きかかえられて身体を持ち上げられてしまう。
だっこされるような形になって、先生の顔との距離が縮まる。
ぎらついた目を間近で見ていると、飲み込まれてしまいそうな気持ちになった。
「ん、んっ……あぅ……」
落ち着かない浮遊感に戸惑っていると、ぬかるんだ割れ口に何か硬いものが当たった。
よく見ると、先生は肉棒を濡れ光る割れ目に押し付けながら
ねっとりと構われて開きかけた入り口を擦りたて、奥へゆっくりと押し込もうとしていた。
「んふあっ、入りません……そんな、太いの」
先端が軽く沈んだだけで、狭い入り口は早くも限界を迎え、内側の穴がぎゅうっと締まり、ペニスを押し戻そうとする。
「大丈夫、このくらいならゆっくり入れれば入るよ」

ねじ込まれる肉の凶器に、ゆたかはのた打ち回らんばかりに身体を暴れさせた。
膨れ上がった亀頭がずっ、ずずっと肉の合わせ目を広げるにつれて、中は限界まで広がり、あまりに強烈な痛みに涙が一滴頬を伝う。
「ごめんね……でも、小早川さんと最後までしたいんだ」
先生は頭を撫でながら、軽くキスをしてきた、さっきのそれとは違い唇が触れ合うだけの優しい口付けだった。
「んぅ、ひあ……っ」
苦痛に喘ぎながらも、先生の優しさに触れたような気がして、拒絶の気持ちがますます薄れてきた。
また、かすかにふくらみと赤みを増した肉の花弁にペニスを突き立て
粘膜をくるめかせながらも、指を上端の突起に添えて、押しつぶさんばかりにひねり上げてくる。
「はあう、くっ……んんふっ」
186 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:33:38.28 ID:7xoY2Jqk
肉の芽に加わる圧力は痛いほどのものだったが、挿入の激痛に紛れてしまい
むしろ痛みに鈍感になった今のゆたかの身体では快感すら覚えてしまう。
「はう、っはあ……ん、ううぅ」
柔肉の亀裂には、すでに切っ先が半分ほど沈んでいた。ゆっくりと、だが力強く腰を叩き込む先生
膣内はひくひくと震えており、ゆたかは身体の奥での蠢きを感じ取り、不安、悦び、恐怖、羞恥……
さまざまな気持ちがごちゃ混ぜになった例えようのない感情の波に襲われる。
「でも、やっぱり……んあっ」
教室でこんなことをしているなんて見つかったら、先生だってただじゃすまないはず……
そう言いたかったのだが、ゆたかを抱きしめる先生の手がもたらす安心感に、そこから先の言葉を封じてられてしまう。
それに、自分の中でもうすうす気がついていた、痛くても構わないから最後までしてほしいと……
先生に対して嫌悪感がなくなってしまうくらい気持ちよくさせられた身体の声を無視することはできなかった。
「やっぱり、何?」
「…………………………」
ゆたかは振り払おうとした手を戻し、先生の背中に回した、それを許容の意思表示と取ったのか
先生はさらに深くペニスを突き込み、滴のヴェールがかかった肉の重なりを亀頭でゆっくりとはがしていく。

「行くよ、小早川さん……」
「…………はい」
こくりとうなずくと、亀頭だけでなく竿まで下の唇が飲み込む。柔肉を引き裂くペニスが激痛をもたらし
ゆたかは回した手に力を入れてしまう。
頭の芯まで麻痺させる強い痛み……しかし遠くから気持ちよさが漣のように寄せては返していた。
「ん、っ……痛い、痛い……」
「ごめんね、もう少しだから……」
痛さにすすり泣きの声を漏らす、先生の腰の動きはまだ止まらず、わななく粘膜の間に男性器を差し込み続けていた。
ゆたかの秘肉は全体を引き絞り、その猛々しい侵入物を締め上げて追い出そうとする。
しかしそれと同時に受け入れようとしているのも感じ取れた。
ペニスに押し広げられた膣壁は、限界までその口を大きく開けているが、自然と分泌される花蜜が、痛みをどんどん和らげていく。
「あう……はああっ、ひゃう、うっ、あああん……!」
耐えかねてあげた悲鳴のはずだった、だがそれは自分で聞いてもわかるくらいに甘いものが混じっていた。
割れ目はずきずきと傷口じみた疼きを帯びているものの
溢れ続ける薄白の滴りが、その痛みを打ち消し、後に残るじんわりとした暖かさ、痺れに近い気持ちよさを何倍にも増幅させた。
「……く、っ…………もっと痛がるかと思ってたけど」
「あっ、あ、んんっ……ふあ、うぅ」
先生を受け入れた秘肉の奥あいは、お腹の奥でぞよぞよと自分の意思とは無関係に蠢き
ひとりで穴を貫いている棒を食い締めていた。
「動くよ……小早川さん」
先生の腰の動きはあくまで優しさに徹したソフトなものだった。
腰を揺すぶり回す動きは、潤む部分にのめり込んだ男性器をじりじりと押し沈めるが
ストロークはゆっくりとしたもので、初めてにもかかわらず、早くも痛みは薄れつつあった。
「……っあ、うぅ…ん、ひうっ…………」
ゆたかは視線を落とし、結合部に目をやる。ぐちゅっ、にちゃっと粘っこいを音をさせて、巨大な肉杵が割れ目に突き刺さっていた。
小学生に間違われる小柄な身体に、棍棒のように太くそそり立つもの……
外から見れば痛々しく見えるかもしれないが、今のゆたかはほとんど痛みを感じなくなっていた。
先生がゆっくりと腰を突き出すたびに、身体の芯からじわっと潤いが染み出し、引き裂かれそうな花弁からは蜜がこぼれる。
その愛液は秘芯がお尻のほうを伝って、床に小さな水溜りを作っていた。
「うっ、すごい締まりだな……食べられてるみたいだ」
「はあ、ぁっ、んあ、せん……せぇ…………あうう」
ごつごつとした太い竿は愛液の海の中を泳ぎ進み、身にまとったそれを潤滑液にして奥へと突き進んだ。

縮こまった粘膜のフリルは、とろみのある蜜をたたえたまま這い締まってペニスに圧力を加え続ける。
「はあ、ううっ……小早川さん、痛くない?」
打ち込まれた先端によって穿たれた亀裂は、緩やかな没入を続けるペニスを頬張り
甘く噛み締めることでわずかに残った痛みを洗い流し、ゆたかの身体にその何倍も快楽がまとわりつかせてきた。
187 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:33:58.74 ID:7xoY2Jqk
------------------------
ゆたかの肉鞘は、はちきれんばかりに口を開けて男の肉刀を受け入れようとしていた。
サイズが合っていないのは十分承知していたが、男は果敢に、しかしゆたかを気遣いながら挿入をより深くする。
「はう、ああっ……く、あ……ん、っ」
唇を開いて閉じて……切なげな掠れ声を出すゆたか、それが愉悦を訴えているものなのか、苦痛によるものなのか……
白い頤をのけぞらせて、荒く息を吐きっぱなしにうめきを上げながら首にむしゃぶりつく様子を見れば
淫悦に飲み込まれようとしているのはすぐにわかった。
「く、っ……はあ、はあ……先生、もっと、ゆっくり」
うねうねと絡みつく獣襞、生きた洞窟のように侵入物を拒む肉筒、淫汁を掻き出すカリを拭い撫でる大小さまざまな突起。
男にとってはあまりに魅力的な搾精穴だった
そのためつい夢中になってピストンを早めようとしてしまい、ゆたかに苦痛を与えてしまった。
「んっ、ごめんね……すごく気持ちのいいオマンコだから……」
今すぐにでも激しく動きたい衝動を必死で押しとどめて男は動きを止めた、苦しそうに喘いでいたゆたかの表情も次第に和らいでいく。
「はあ、ああっ……んあぁ……」
可憐で初々しい無数の細かい肉襞は、産まれたてのひな鳥のような感触だった、
その生々しい肉の構造は、泥濘を思わせるほどにぬめりを帯びており
食い締めながらもふかふかとしたビロードのような柔らかさで肉竿を包み込んでいる。
「はうっ、ひゃあぁ……あああんんっ!」
硬棒はゆったりと動いているとはいえ、ゆたかの花孔を深々とえぐっていることには変わりなく
丸々と膨れ上がった玉冠が、ぐちゅぐちゅと音をさせながら筒の奥へとぶつけられていた。
いきり立った器官が、温かく濡れた膣腔粘膜に包まれ、ぬらぬらとした襞に絡まれる感触に酔いしれながら
男はゆたかの折れてしまいそうなほどに細い腰を掴んで、太く黒光りする硬直を蜜濡れに潜らせ、蜜路を切り開いていく。
「あ、あ、ああんっ、ふああ、あう、ぅ」
「小早川さん……もっと、奥まで」

ゆたかの表情は法悦に彩られたもので、瞳は淫靡な光を放っていた……とてもさっきまで処女だったとは思えないほどに。
「知らなかったよ、小早川さんがこんなにスケベな女の子だったなんて」
「ん、あっ、はう、んんっ……ち、違い……ます…………あああんっ!」
肉亀の尖端が、ふんわりとした絨毯のようなふくらみに触れる、カリ首がそこを擦り上げると小さな粒が起き上がりぞよめき立つ。
ゆたかの膣孔は、男のペニスの動きに応じて柔軟に形を変えるとともに、筒の内側も合わせて形状を変えてくる。
細かく刻まれた無数の襞も、広がって張り付いたり、縮まって締め付けたりと、射精を媚びるかのような蠢きを見せた。
ここまで心地のよい性交は生まれて初めてで、男はすっかり夢中になってしまい
ゆたかを痛がらせないようにしながらも、最深部を狙って男棒を押し込めていった。
「……でも、なんだか気持ちよさそうだけど」
「だって、んんっ、ああ……私、にも、わからない……うあ……っ」
ゆたかの裸体はそのすべてで、性的な興奮の兆しを示す、触れてもいないのに上下の桃色の果肉は屹立を見せており
結合部は水飴でもこぼしたようにぬめり輝いていた。
手足は皮膚が薄いからか熱っぽく桃色に染まり、両手は首に回されていたが、爪が食い込んでいた。
開かれた目は天井と男の顔を行き来しているが、力ない虚ろなものだった、だらしなく弛んだ口元からは涎が垂れている。
「うっ、くっ……もっと奥まで行ってもいいかな……?」
隘路は身体の動きに応じて締め付けてくるが、欲情の潤みに粘りまみれ、かすかな収縮の息づきを見せている肉洞は
繰り返される抽送によってわずかだが解きほぐされ、小さな穴にねじ込んでいるとは思えないほどに挿入はスムーズになっていく。
「ふうっ、あっ、ああんっ……あぅ……」
ゆたかの肉穴は、奥へ突き進むごとに狭くなり、ひだや起伏もより密なものへと変わる。
そこをこじ開けてやりたいと思いながらも、あまり無理をすると痛くしてしまうのではないか……
悲鳴が大きなものに変われば誰かに見つかってしまうのではないかと考え、どうしても躊躇してしまう。
「あっ、ああっ、んうっ、はああぁ!」
それに、男のほうも蜜塗れの肉翅が与える容赦のない圧迫に、こみ上げる射精感が大きくなってきていた。
「はあ、はあ……小早川さん……っ」
膣口は輪ゴムの束のように、半分ほど挿入された剛直をきつく締め付けてくる
188 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:34:19.55 ID:7xoY2Jqk
それでいて内奥は鳥もちのような粘り気を持った吸い付きを繰り返し、小刻みに蠕動する。
「あ、あう……おまんこ、んんっ、おまんこ……気持ちいい……何で……痛いのに、気持ちいい……」
腰をよじりながら淫らな言葉を吐くゆたか、雫の坩堝をかき回しながら続ける抜き差しはますます激しくなる。
ゆたかは絶え間ない突き込みのおかげで、可憐な少女には到底似合わない深い悦楽に囚われているようだった。
滴り落ち、男のズボンまで汚す蜜がそれを証明する。
蜜源を亀頭でかき回せばかき回すほどに湿っぽく生々しい花雫の香りが広がり、男の周囲を取り巻いた。

「ああ、あっ……はあぁ、ん、あぅ……先生、先生……」
細かな襞の波打ちを亀頭と竿で受け止めながら、薄紙をはぐように襞を一枚一枚、押し広げる。
刻まれた模様は自在に形を変えて、抜き差しをサポートする一方で、激しい締め付けとともにストロークを封じようとしてくる。
素直で可愛らしいゆたかとはあまりに対照的な、わがままに蠢く膣洞
その振る舞いに翻弄されることすら楽しみながら、男は撫でるような優しい突き上げを続けた。
「んう、ひ、っ……ああ、っく……んんっ」
甘くねっとりとしたすすり泣きを続けるゆたかに、加虐心をくすぐられつつ
男は深々と切っ先を打ち込み、一突き、また一突きと子宮へ向かって抽送を繰り出す。
------------------------
「はあ、あっ……だめ、あああ……っ」
上がる声はより切なげに、甲高いものになってしまう、身体の奥底から湧き上がる例えようのない気持ちよさが
初めてを奪われた苦痛や嫌悪を消し去っていった。
わずかに残る羞恥心が、突き上げの激しくなったペニスに揺さぶられても
周りを気にするだけの余裕を残していてくれたが、燃え上がらんばかりの気持ちがその心さえもどろどろに溶かし始めていた。
「……こんなの、こんなの……だめ、なのに……ふああぁ」
「そんなに気持ちよさそうにしてて、だめってことはないだろ?」
頬を一筋伝う涙、先生がそれを指で拭い、ゆたかに微笑みかけた。
「っ……んんっ、はあうぅ……」
その先生の優しさがゆたかの心に染み込んだ、最初に無理矢理処女を奪われたことも忘れて、目の前にある快楽を貪ろうとしてしまう。
痛みは完全に無くなったわけではないが、身体の内部から快楽の汁を迸らせ、頭を振りたてて細く快楽のあえぎを上げる。
先生も声の調子が変わったことに気がついたのか、腰を前に出し、奥深くの手付かずのところまでペニスが入り込む。
「ひゃう、い、いいっ……はあ、ああっ、せん……せい…………」
身体の中には、まるで尽き果てることのない源泉があるようで、次々と生温かい液体があふれ出ていた。
それが突き揺さぶる先生のペニスを蜜溜まりの海に沈みこませる。
「はあ、う、あうっ……ひゃあ、ぁ」
冷え切った身体に染み渡る熱いお湯のように、気持ちよさがオーバーヒートして手足の先まで痺れてしまう。
膣内を舐め進む竿に貫かれていくうちに、抑えられない衝動が身体を突き動かし
本能は理性を波で全て洗い流し、叫びたいという気持ちが下腹部から喉の先まで駆け上がった。
「はあ、はあ……中に……出しても…………」
潤い立つ沼を突き捏ねるペニスの動きは止まらないどころか、往復運動が行われるにつれて、ますます勢いを増していた。
脈動もより早く大きなものになり、ゆたかの身体には先生の興奮が伝染していくようだった。
189 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:34:33.94 ID:7xoY2Jqk
「ふえぇ……そ、それ、は……ああん、だめ、んんっ……赤ちゃん、できちゃう、からぁ……」
「くっ……でも、外に出せないかも……」
中に出されてしまう、焦るほどに内奥の高ぶりが急激にエスカレートし、ぞよめく襞が亀頭をしっかりとくわえ込んでしまう。
先生は引き抜こうとしてくれているのか、先端は膣口のほうへと下がる。
「んう、あぅ……っ、んああ、ふう、っ……」
頭では外に出してほしいと考えているのだが、身体はそう思ってくれない
回した手は背中を引っかき男を抱き寄せようとしているし、膣内はペニスを逃がすまいと縮こまっていた。
締め付けられる感触が、規則正しい竿の鼓動を教えてくれる、脈動はだんだんと早くなり、先端は一回り大きく膨らんだ気がした。
「く、うっ……小早川さん、出すよっ…………!」
「ひゃ、ああんっ……」
喘ぎ悶えているうちに、先生が強引にペニスを引き出す。久しぶりに床に足がついたがよろけてその場にへたり込んでしまう。
ゆたかがぼんやりとしているうちに、突きつけられた先端が二、三回痙攣すると
鈴口が開き、白く濁った精液がゆたかの上気した顔に浴びせかけられる。
放物線を描いた精液が頬や口元を汚し、濃厚な生臭さが味覚と嗅覚を支配した。
「っ…………はあ、はあ……」
ペニスは激しく反り返って硬直すると、脈動のたびに精液をこぼし、それが何度か続くとやがてぐったりと動かなくなった。
付着した精子を指ですくって舐めると苦くて臭くて、不快感で口の中がいっぱいになり、ゆたかは思わず顔をしかめる。
「ご、ごめん……汚しちゃったね」
先生がハンカチで顔を拭いてくれる、その間ゆたかの目は萎え始めたペニスに釘付けだった。
「………………」
「あ、えっと…………」
先生が並べる言葉は、ゆたかの耳には入っていなかった。セックスをしてしまったという現実が、思考の全てを麻痺させてしまう。
先生がしたことはレイプなのだが、不思議と嫌な感じはしなかった。
「……だから、その…………今日のことは……」
遠くから聞こえる足音、足早に立ち去ろうとする先生……全てが他人事のようだった。
「………………」
恍惚とした思いに、ゆたかはそっと微笑む……もし、もう一度先生が求めてきたら、そのときは…………そう考えながら。
190 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:35:06.77 ID:7xoY2Jqk
中編
「………………ふう」
やっと宿題が終わった、時計を見ると夜の10時を回っていた。
頭の中に浮かんでは消える、数式や解法……それを振り払いながら、ゆたかはゆっくりとベッドに倒れ込んだ。
「あ、お風呂入らないと…………」
襲い掛かる眠気がゆたかを億劫な気持ちにさせる。眠気を覚まそうと、寝返りを打ったり枕を抱きしめてみた。
何もしていないと、先生とエッチしてしたことを思い出してしまう。
初めてを無理矢理奪われたのはすごく嫌だった
しかしそれと同時に今までに体験したことのない気持ちよさに襲われたことも思い出し、身体が熱くなる。
「んっ…………」
以前、こなたに好きな人のことを考えながら割れ目をいじるとすごく気持ちよくなるという話を聞いた。
そのすぐ後に、みなみのことを考えながら下着越しにスリットをいじってみたがくすぐったいだけだった。
「……んあぁ……先生…………」
しかし、先生のことを考えながらだと、そっと指でなぞっただけでも身体中に電気が走ってしまった。
衝動的に、ズボンとパンツを脱いで鏡に向かうと、恥ずかしさをかなぐり捨てて、両足を裂けそうになるまで広げて突っ張った。
「…………んっ、んぅ」
入り口が綻びかけたピンクの亀裂が見える、ゆたかはそれを指でそっとくつろげ広げると、折り重なる桃色の粘膜が見える。
秘処に見入っていると、先生の指使いを、腰の前後運動を思い出してしまう。
初めてのときはもっと痛いばかりだと聞いた。だがゆたかは、膣内を行き来する肉竿に気持ちよさすら感じてしまった。
「はあっ……ああん、んんっ………だめ」
自分の中に秘められていた淫らな気持ち、こんなことをしているとみなみが知ったらきっと軽蔑するだろう。
それでも指を止めることはできなかった、一本の毛も生えていない、つるりとした肉堤を掻き分けて花弁を開いたまま
上層部に芽吹く蕾を指先でまさぐる。
「ふあっ…………! ひゃうん、っ!」
指先で短く弾いただけで、ゆたかは駆け巡る歓喜に身悶えした
淡いピンク色の小さな突起は皮をかぶったままだったが、すぐに膨らんで、奥の小粒が顔を覗かせる。
「はうっ……んんぅ……んああぁ」
先生はどんな風に触ってくれただろうか、快楽に喘いでいたときの記憶を手繰りながら指先で転がしたり摘んでみたりする。
そうしていると肉種はどんどん硬くなり、それに比例してびりびりとした電撃はさらに強くなる
鏡に目をやれば、そこには力ない目でだらしなく口を半開きにした自分がした。

「はあっ……はあっ…………先生、ひゃううっ」
肉唇のあわいの、ピンク色に息づく二重の花層に指を走らせ、ハート型によじれた薄い肉に触れた。
桜色の粘膜に触れても、クリトリスとは違って、急に身体を持ち上げられるような強い刺激は感じられなかった。
しかし、指が当たったところから、じわりじわりと穏やかながら快楽の沼に引きずり込まれてしまう。
手足からゆっくりと沈んでいくような不思議な気持ちよさだった。
「ん、っ……ああ…………ん、はう、っぅ……」
先生に身体を奪われるまでは、もしかして自分はみなみのことが好きなのではないかと感じていた。
一緒にいると優しい気持ちにも楽しい気持ちにもなれて、大切な友人以上の思いを抱いているのでは……そう考えていた。
しかし、先生に抱かれてしまったことで、ゆたかの心情は大きく変化しつつあった。
「はああっ、んんっ、あああん……はあ、ぁあ…………」
みなみと話していても、今までとは違い胸が高鳴るような感情はなくなっていた。
一方、先生の顔を見ているだけで、抱かれたことを思い出し、先生以外が目に入らなくなってしまった。
「はうっ、ん……うっ、先生…………あうぅ……」
自室、それも他の部屋とは少し離れているということもあり、ためらいなく喉を震わせて叫んでしまう。
身体はさらに快感を求めていて、表面を優しくなぞるだけでは満足できず、奥まった部分に指を宛がい、もう一度開く。
桃色の細かな襞と悩ましい膣口が顔を見せるが、楕円形に広げられた入り口はすでに洪水状態で
膣口では小さくて柔らかそうな肉の花びらが息づいていた。
荒くなる呼吸、せわしなくなる手、蜜肉をかき回す指はだんだんと大胆になり、ピンクの谷間には、てらてらと水膜できらめいていた。
「ん、っ……はあ、気持ちいいよぉ……」
鏡には、蜜汁にとろけた割れ目が映し出された
191 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:35:23.16 ID:7xoY2Jqk
亀裂からは透明な蜜と、ゼラチンのように薄濁った蜜がこぼれており、それがお尻のほうまで伝う。
宛がい、なぞらせ、潜り込ませた指は、愛液でべっとりと汚れており、うっすらと湯気が立っていた。
「先生のは……こんなんじゃ……」
自分で触れば、どこが敏感なのかすぐにわかる
しかし先生の野太いペニスが突き立てられた今の膣内では、到底指くらいでは満足できなくなっていた。
指を二本に増やして、中に刻まれた襞を強く撫で擦っても気持ちよかったのだが、あのときの刺激には及ばない。

上着も捲って、ほとんど膨らんでいない乳房も露にする
色素が薄い、わずかに透けている乳房や乳首に指を這わせ、形を浮かばせた控えめな先っぽを指で転がす。
秘所への刺激と相乗し、心のうちに潜んでいた淫らな思いがさらに競りあがってくる。
肉花弁は、指でいじられるうちに桜色から赤桃色へと色が濃くなっていった。
愛液も透明なさらさらしたものから、白く濁って泡立ったとろみのあるものへと変わる。
「はあ、はあっ……もっと、気持ちよく……」
ゆたかは、左手の人差し指と中指をVの字にすると
もう片方の人差し指を亀裂上辺からくぐらせて、それを擬似的なペニスと見立てながら奥へ奥へと沈ませた。
指先を絡ませつつ、膣内の構造を確かめる。
自分が思っていたよりもずっと、中身は複雑で、縮こまった起伏が指先に快くまとわりつく。
「ふあ、っ……ああ、はあぁ……ん、んう、ひうっ……」
差し込む指をもう一本増やせば、粘膜が噛み付くほどに締め付けてきた。
先生がすごく気持ちよさそうに腰を振っていたのもなんとなく納得できた。
「先生……先生のおちんちん…………っ」
両脚がMの字に、露骨なほどに大きく開脚される、鏡に先生の姿が映る。
先生の指はまるで羽をくすぐるように、それでいて模様を刻み込むように優しく、激しく膣内で暴れた。
もちろんここには先生はいない、しかし、頭の中で姿を思い浮かべるだけで
自分が触っている手が先生の大きな手に置き換わり、ぐちゅぐちゅという水音はさらに強くなり
漏れるゆたかの喘ぎも扉を通じて外に聞こえているのではと思ってしまうくらいに大きくなった。
「はあっ、はあ……はああん、先生、先生っ!」
真向かいに映る、肌の赤く染まった自分……指先と花裂の間は、ねっとりとした蜜液の糸でつながっている。
最初にキスしたときの二人を繋ぐ唾液の架け橋を思い出してしまい、身体中でくすぶった淫心は今にも爆発しそうになる。
「先生の、おちんちん……っ、もっといっぱい……ください」
頭の中で先生が語りかける、どうしてほしいかと……
ゆたかは、指先で秘肉を執拗にこね回しながら、湿った音を立てさせる。
こみ上げてくる気持ちよさがどんどん強くなり、ゆたかは指での抽送を繰り返した。
「はああっ、ああん、あああ……っ」
最初こそおそるおそるだったオナニーは、すっかり大胆になっており、割れ目の奥から新しい媚液がとろりとろりと押し流れてきた。
這い回る指のせいで、割れ口の付近ばかりではなく、太ももの辺りまで蜂蜜をまぶしたように濡れ光っている。

思い浮かべるのは、みなみではない、先生のことばかりだった……
先生ともっとセックスしたい、身体と心が絶頂へと駆け上がる中、ゆたかは引き出された官能に芯から浸りきる。
「んああっ、あああ……っ、いっちゃう、いっちゃう!」
ゆたかが叫んだ瞬間、指先が蜜のほとばしりを受けた。沸騰しそうな気持ちよさが背筋から全身へと広がり
手足は硬直し、背中を思いっきり反らしたまま、身体が小刻みに痙攣を始めた。
「はあ……ぅ、ん………………」
振り回されるような強い衝撃がなくなると、後にはけだるさが残った。
力が完全に抜けてしまったからか、動くのが本当に面倒になり
ゆたかは下半身裸のままベッドにもたれかかり、そのままうとうととし始めた。
「先生…………」
先生のことを考えると気持ちよくなってしまうのはなぜか……それはわからなかった。
こんなのいいわけない、という思いもあったが、まどろみの中、瞼の裏で優しく微笑むのはみなみではなく先生だった。
先生の暖かい手を感じ、ゆたかは割れ目を丸出しにしたまま眠りについてしまう。
192 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:35:44.27 ID:7xoY2Jqk
後編
「ゆたか……大丈夫?」
「うん、もう平気……迷惑かけちゃってごめんね」
心配そうな目を向けるみなみに、もう大丈夫だからと笑いかける。
体育の時間に倒れてしまい、そのまま保健室で休んでいたが、具合がよくならないまま放課後になってしまったみたいだった。
「……んっ」
起き上がろうとすると軽く眩暈がした、眉をひそめ、小さく呻いたところで
みなみがそれを察したのか背中に手を回し、ゆたかの身体を支えてくれた
「まだ、休んでいたほうが。私、ここにいるから」
「でも、みなみちゃん……委員会は出なくていいの?」
「…………ゆたかのほうが、大事」
みなみが顔を真っ赤にしてつぶやく、それを見ているとなんだかこっちのほうまでうれしくなってきた。
もっとも、ゆたかがみなみに対して抱く気持ちは、あのときからずいぶんと変わってしまったが。
「失礼します、あ、いたいた」
扉のほうから聞こえてくる声は、聞きたいけど聞きたくない先生の声だった。
ベッドのほうまであわただしく駆け寄ってくる、普通にしていないとみなみに変に思われてしまう……
そう考えるほどに動きがぎこちなくなる。
「…………?」
みなみの視線に怪訝の色が浮かぶ、ゆたかはごまかすように毛布をかぶった、その中では自然と太ももを擦り合わせてしまっていた。
先生の目、口元、首筋、腕、そして股間……思わず見入っている自分に気がついてしまい、弾かれたように目をそらす。
「岩崎さん、こんなところにいたんだ……探したよ」
「ゆたかが、授業中に倒れてしまったので様子を見に……どうしたんですか?」
「委員会に出てないから探してくれって頼まれたんだ、大事な話があるみたいなんだけど……」
「…………」
先生のことを意識していまい、みなみがこっちを見ていることに気がつくのに遅れた
明らかに不自然な自分の様子を見て、向こうは何とも思わないだろうか……どうしても不安を覚えてしまう。
「みなみちゃん、私は平気だから」
「小早川さんに何かあったらまずいから、しばらくここにいるよ」

”ここにいるよ”、先生は確かにこう言った。
保健室を出て行くみなみの背中を見送りつつ、ゆたかは先生の投げかけた言葉を心の中で反芻する。
「わかった……じゃあ、行くね。すみません、よろしくお願いします」
先生は、みなみが出て行ったのを確認すると、入り口の扉を閉めて、ゆたかの隣に座った。
「机の上に書置きがあったよ……保健の先生、今日はずっといないみたいだね」
真面目そうな横顔、筋の通った高い鼻、こうやって見ると2週間前のあの出来事が嘘みたいだった。
伸びてくる大きな手と長い指がゆたかの髪を撫で梳き、弄ぶ。
後頭部から毛先、うなじまで進む手櫛の温かさが、あのときの記憶を鮮明にしていく。
「やあっ………………!」
「嫌って事はないだろ……小早川さんだってあんなに感じていたじゃないか」
感じていた、確かにその通りだった。先生の指使いもペニスも身体が溶けてしまいそうなくらい気持ちがよかった。
あれ以来、ほぼ毎日オナニーにふけってしまっている
特に先生のことを考えながら自分で慰めると、あっという間にいってしまっていた。
「そ、それは……その……」
新しく生まれ変わってしまったような急激な心境の変化を、ゆたか自身まだ受け入れられずにいた。
肩から胸元へと潜り込む手を振り払う、先生が残念そうに手を引っ込めるのを見て安心するが
触れられた部分に残った熱がゆっくり身体に染み込むと、もっと触ってほしいという気持ちが頭をもたげた。
「大丈夫だよ、誰も来ないって……もし人が来ても、ほら……こうやってカーテンを閉めれば見つからないよ」
「っ……そういうことじゃなくて、んあ……ぁ」
一度で諦めてくれるはずもなく、先生はゆたかの背中に手を回し抱き寄せる
先生の汗の匂いや体臭、熱っぽい呼吸に、胸が高鳴るのが自分でもよくわかった。
逃げなきゃ……頭ではそう理解しており、手を突いて立ち上がろうとするが
膝ががくがくと震え、立ち上がることさえできなかった。
193 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:36:03.38 ID:7xoY2Jqk
「具合悪いんだったら無理しちゃだめだよ……大人しくしてないと」
「……ん、っ……先生、やめ、てぇ…………!」
毛布の中でむき出しになっている左右の太ももに先生が触れてくる。
先生の手の動きが薄手の毛布越しに浮かび、どこをどんな風に触っているのか……ゆたかは目を奪われてしまった。
スカートを捲ろうとしているかと思えば、ソックスの中に入り込もうとしてきたり……
ぴったりと密着する手のひらが肌の上を自由に滑っている。

「や、んぁっ……はあ……っ、先生、だめ」
だめという言葉は間違いなくゆたかの本心だった、ただそれは拒絶から出たものではなく
先生に触られることでどこまでも乱れてしまう自分が怖いからだった。
先生はそんなゆたかの気持ちを無視するように内股を指でくすぐり、首筋に顔を埋める。
お互いの距離が近くなったことで羞恥心が膨れ上がり、顔の火照りを感じたまま、ゆたかは先生の身体を両手で押し戻す。
「小早川さん、この前はあんなに気持ちよさそうだったのに……
ここなら誰も来ないんだから、もう少し素直になってもいいんじゃない?」
「でも……んんあっ……」
少し触られただけのはず、なのにこの前よりもずっと早く、深く感じ入ってしまっていた。
押し戻す手は次第に脱力し、先生はそれをものともせずに首筋に舌を押し当て、顎のほうに向かって舐めなぞらせた。
「ひうっ、ひゃ、はあ……ん」
ナメクジやカタツムリを思わせる、じっとりと這い寄る動きを見せる先生の舌、キスされてしまいそうなくらい顔が近づいてくるが
身体はぞくりと震えたかと思うと、金縛りに遭ったみたいに動かなくなっていた。
「んっ、はう、先生……いやっ、ああん」
窓際のブラインドがかたりと音を立てる、閉じたカーテンを通り抜けて入り込んできた涼しい風が
ゆたかの熱を持った肌を冷ましていった。
流されちゃだめという気持ちを取り戻すことができたが、先生の濡れた吐息が冷えた体を温めなおしてしまう。
それとともに、取り戻したはずの理性はどこかに散って無くなった。
抵抗するなといわんばかりにベッドに身体を組み敷かれても、先生の体温が心地よくて、手も足もまったく動かせなかった。
------------------------
二人の顔はほんの数センチしか離れていない、ゆたかの表情を間近で窺えば
じっと男を見る目が美しく、それにすっかり魅了されてしまった。
ゆたかが大きな目を見開くと、花びらが広がってくるような、咲くというまなざしになり、どこか媚びが感じられた。
「先生…………」
それ以上拒否の言葉を聞くつもりはないと、男はゆたかの唇に自分の唇を重ねてふさいでしまう。

2週間ぶりの甘い口付け、柔らかく暖かい作りたてのプリンみたいな口内粘膜の感触
内頬と比べると弾力と程よいざら付きを持った舌、つるつるとした美しい並びの歯……
最初にキスしたときとまったく同じ極上の感触に、男は我を忘れてゆたかの口の中を舌でかき回し続けた。
「ん、んぅっ……はう、っ…………んんふ……」
「……ん、はあ、っ……はあぁ、だめです、先生……」
放心した、ぼんやりとした顔をみせるゆたか、艶のある頬の色は
流れるような髪とよく調和して、いっそう彼女を淫靡なものへと見せた。
どれほどだめといい続けようが、そんなものは形だけに過ぎないと、男はゆたかの小さな身体を引き寄せ耳元でささやいた。
「小早川さん……もう我慢できないんだ、前にしたときからずっと…………こうやって、もう一度って考えてた」
赤みの差した肌が震える、こわばったゆたかの身体は少しずつ解れを見せ始め、男を拒もうとした手もだらりと力なく垂れた。
片手で抱きしめたまま、もう片方の手でゆたかの紅葉のような幼い手を握り締める。
「他の先生が、男子が……小早川さんのことをどう思ってるか、知らないわけじゃないんだ」
「せん、せい…………?」
「小早川さん、いや……ゆたかを他の男には渡したくない……」
最初は欲望のままゆたかを抱いてしまった、しかし身体を重ねたときから
彼女への思いは大きく膨らみ、今では寝ても覚めてもゆたかのことばかり考えるようになってしまった。
ゆたかへの気持ちは、単なる執着なのか、それとも欲求を解消したいという衝動なのか
または純粋な愛なのか……それはわからなかった。ただ、目の前の愛らしい少女に自分の全てをぶつけたかった。
「……………………」
抱きしめた身体を離し、もう一度ゆたかの顔を正面から見据える。
顔を合わせている間、ずっとゆたかは考え込んだ様子で無言を貫いていた。
194 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:36:25.06 ID:7xoY2Jqk
「ゆたか…………」
「…………先生、ずるい……」
唾液に濡れた唇を微笑むようにほころばせ、それだけつぶやいた。そして男が握っている手を握り返してくる。
「そんな風に言われたら、私…………」
こぼれそうに大きな目は、艶やかな光を放ちつつも、どこか和やかなもので
少なくとも男の気持ちに対して不快感を覚えていないことだけはわかる。
もう一押しすべきか……男が視線を外し躊躇を見せると、今度はゆたかのほうからキスをしてくれた。
「先生……私、まだよくわからないです……でも、先生と初めてしたとき、すごく気持ちよくて、その後も……」
ゆたかが恥ずかしそうに目を伏せて言葉を中断させた、ひどく子供らしい仕草だったが
すぐに上目遣いでちらちらと男を見てきたりと、年齢に不相応な色気も匂い立たせていた。
「それなら、もう一回……してみる?」
「…………はい」
花が咲いたような笑顔、男は痺れるほどの力でゆたかの肩をぎゅっと掴んで引き寄せると
濃厚な香りのするはだけた襟元に噛み付くような勢いで口をつける。
「ひゃっ……先生、んんっ…………」
薄く透き通った皮膚は柔らかく、押し付けた舌は自然と躍り出す。

晴れやかさを含むゆたかの喘ぎ声を聞きながら、男は背中に回した手を下へと降ろし、ベッドとお尻の間に滑り込ませた。
「んあっ……くすぐったいです…………」
ゆたかの声は、甘いクリームのようにふわりと耳の中に溶け込み、男の興奮を高めていく。
興奮を煽るのはそれだけではない、ゆたかの肌の匂い、唾液の味、触れたお尻の感触、法悦に染まる肌……
五感全てが受け取る情報が、男の理性を突き崩していた。
「お尻、だめ……っ、んううっ」
くすぐったいやら、だめという言葉は無視して、お尻に押しつぶされた手を左右に動かしながら、敷き潰している尻山を揉み始める。
発育途上にもほどがあるということで、手のひらをいっぱいに広げれば、簡単にゆたかのお尻を包み込めてしまう。
確かに、ボリュームという点では肉感的な女性に大きく引けをとっているが
柔らかさや弾力のバランスは上々で、指は沈み込みながらもソフトに押し返してきて、ずっと揉んでいても飽きないお尻だった。
例えるなら、マシュマロの手触りを持った水風船といったところで
二枚の薄布を隔てているとは思えないほどのすばらしい揉み心地を持っている。
「はうっ、んんんっ…………ああぁ……先生、お尻ばっかり」
「ああ、ごめんごめん……もうちょっと」
珠を転がしたような柔らかい声を出し、ゆたかはお尻をもぞもぞと動かす。腰が浮いた瞬間、男はスカートを捲り上げてしまった
「きゃっ……! あんまり見ないで、ください……」
邪魔な毛布をどかし、隠そうとするゆたかの両手もどかし、男はゆたかの下着の上からお尻を撫で回す。
「今日はかわいいのはいてるんだね、よく似合ってるよ」
「……ううっ、やあっ」
バックプリント付きの厚手の下着の上からお尻の肉を遠慮なく、手の中で弾ませながら揉み上げていく。
いかにもゆたからしい、幼くて色気のない下着だったが
恥ずかしそうに、しかし気持ちよさそうに腰をくねらせる様子とのギャップが、かえって男を発情させた。

------------------------
「忘れてたよ、こっちも触ってあげないとね」
お尻を揉み続ける一方で、休んでいたもう片方の手が胸に向かって動き始めた。
小さいながらも盛り上がりのあるお尻とは違ってほぼ平らに近い乳房
そのため膨らみを揉む手もあまり動かず、単に撫でるといった動きを繰り返していた。
「ん、ふう……っ、はうぅ……」
だが、小さい分だけ感度はよく、少し触れられただけで、身体中を電流が駆け巡った。
特に、先端に少しでも触られると、針で刺されるような強い刺激が脳天を貫いた。
それを見抜いた先生は、指先で固くなった部分を何度もいじくり、爪で弾いたり、指腹で押しつぶしたり
くすぐったりつまみ上げたりと触り方にバリエーションを持たせてきた。
「おっぱいよりも乳首のほうが好きみたいだな……」
「ひうっ、んんっ、ああ……ん、はあっ……そこ、気持ちいいです……」
息絶え絶えになりながら出した声は光沢のある熱っぽいものだった。
195 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:36:45.17 ID:7xoY2Jqk
一方、先生の声はしっとりと落ち着いたもので、聞いているだけで頭がぼんやりとしていく。
響き渡る声のせいで、熱くなった身体からは力が抜け、その場に倒れそうになった。
ゆたかはとっさにシーツを強く掴み、よろめかないようバランスを取った。
「……大丈夫?」
「は、はい……ああんっ、平気、です……だから、続けてください」
先生の声のトーンが落ちる、具合が悪くなったと勘違いされてしまったのだろうか……
そう考えたゆたかは笑顔を作り先生にもたれかかった。
「もっと、触ってください……」
言いながら自分で制服を捲り上げ、純白のブラを見せる。なぜここまで大胆になれるのか、自分でもよくわからなかった。
先生に好きだと言われたからか、それとも異常な行為に気持ちが酔ってしまっているのか、それもよくわからなかった。
それでも、先生にならどんなことをされてもいいと近づいてくる手から逃げることはしなかった。
「ひう、んっ……はあぁ」
「感じやすいよね、自分でも触ってたりしてたの?」
指が純白の布に隠された平坦な丘に沈み、押し付けられた指で、乳房の形があれこれと変わっていく。
先生の視線はお腹辺りと肉付きが大して変わらない胸……その中心にしっかりと向けられており
触れられていないのに、乳首がちりちりと火で遠くからあぶられているように熱くなった。
「ん、あ、はうっ……はい、何度か、自分で……」

先生の指は胸の上を這い回り、触れていないところはないといわんばかりにブラを指紋でべたべたにしていく。
下着が指と肌を隔てているからか、緩やかな心地のいい刺激がゆたかの身体を包み込む。
しかし、ごくたまに皮膚が薄かったり神経が集まっているのか、敏感なところがあって
そこに指が当たると直接火を押し当てられたみたいに、やけどしそうなくらいの強い衝撃がゆたかの全身を駆け抜けた。
「ひあっ、く、ぅっ……はあ、ん……先生、んんんっ!」
「自分でするときは、どうやって触るの?」
カップを押し上げる乳首に目をつけた先生は、豆粒よりもずっと小さいそこばかりを触り、絶え間ない痺れと気持ちよさを与え続ける。
落ち着いた様子の先生とは対照的に、ゆたかは荒く息を吐くばかりで、言葉をうまく発することができない。
「は、はあっ…ん、そ、れ……んんっ、ああぁ」
先端を摘む指先の圧力がさらに強くなる、痛みにも似た刺激のせいで、頭の中に火花が飛び始めてしまう。
目をつぶれば瞼の裏にも……
オナニーのときは、もっとゆっくりと穏やかな愛撫で感度を高めていくことが多かったので
先生のように、急に強くしてくると身体が対応できず、気持ちいいのか痛いのかくすぐったいのか、よくわからなくなってしまった。
「言った通りにしてあげるから、教えてくれるかな?」
「は、いぃ……わたしが、っ……するときは、んんあっ……もっと、乳首の、まわ、り……から」
「…………やあんっ、声……大きくなっちゃう……」
ゆたかが言い終ったところで、先生は乳首から指を離し、乳輪を指でなぞりながらおへそや腰にかけて指を滑らせ始めた。
最初こそ何をしているのかよくわからなかったが、そのうちに鳥肌が立ってしまいそうな
むずむずとした何かがお腹からゆっくりと広がる。
「んあっ、はあ、っ……だ、め……んあああっ……ふう、ぅっ……」
腰をくねらせてしまうほどのむず痒さに悩まされる一方で、先生は親指と人差し指で乳首をこね回していた。
二つの異なる刺激を同時に浴びて、お風呂につかりながら電気を浴びているような……
頭も身体も戸惑ってしまうほどの揺さぶりに、ゆたかはひたすら翻弄され続けた。
「そうだね。静かにしてないと……」
口を大きく開き、水を含んだ喘ぎをもらしたところで、また、ブラインドが音を立て、びくっと肩を震わせそれに反応した。
さらに、廊下からは足音が近づいてくる。気持ちよくなりたいという本能のささやき声が大きくなっていたが
靴が鳴る音が大きくなるに連れて、見られるわけには行かないという思いが強くなった。

先生の手の動きが止まる、焦がれそうなくらい火照った身体が少しずつ覚める中、ゆたかは扉の向こうから聞こえる物音に耳を傾けた。
「ううっ…………や、先生っ……!」
「静かにしないと聞こえちゃうよ?」
196 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:37:05.06 ID:7xoY2Jqk
だんだんと大きくなる足音、さらにそれが保健室のドアの前で止まった。向こうに誰かいるのは確実なのに
先生はゆたかの乳首をぎゅっとつねった。
口をふさいで声が出ないようにする、くぐもった声を出しながら必死になって気持ちよさを我慢する。
我慢すればするほどに、身体の中でエネルギーがこもるような気がして、それが快感を何倍にも増やしてしまう。
「だめ…………だめぇ」
------------------------
ゆたかの口の端から切ない喘ぎが漏れる、見つかりたくないのは男も同じだったが
両目を瞑って震えながら、なんとかやり過ごそうとするゆたかを見ていると、ついついいじめたくなってしまう。
「だめなんだ……今のゆたか、いい顔してるのに」
「んんんぅっ!?」
しっとりと汗ばんだゆたかの頬を撫でると、質のいいシルクを思わせる手触りを感じる
服の上から触るのも悪くないが、やはり直接触れたいという思いから、男は制服に手をかけた。
「あの……っ」
「もうだいじょうぶ、だから……いいだろ?」
止まった音が再び鳴り始め、だんだんと小さくなる。やがてそれが聞けなくなると
ゆたかは瞳に陶酔の色を浮かばせたまま安心した様子で男の手に身をゆだね始める。
無言でうなずくゆたか、薄い笑みを浮かべたその顔は、まるで男との行為をひそかな楽しみにしているようだった。
「やっぱり、小さくてかわいいなぁ」
ゆたかの肌の匂いを力いっぱい吸い込む、蜂蜜を入れたホットミルクを感じさせる甘ったるい香りを堪能しつつ乳房に目をやると
乳輪も乳頭もはかなく思ってしまうほどに小さく、色は愛撫など受けたことはないといわんばかりの淡いピンクだった。
「ううぅ……私、クラスでも小さいほうだから……」
「そうかな? このくらいでいいと思うけどね」
未成熟な蕾に直接触れると、ゆたかがあごを、背中を反らす。
指を引っ込めると元に戻る、それが面白くて男は均整の取れた先端を弄んだ。
「はあっ、ううっ……ああ……ぁ、ん…………ぅっ」
声に愉悦が混じるのを聞いて、男は小さなスイッチが、全身をここまで反応させることを不思議に感じてしまう。

「指だけじゃ物足りないんじゃない?」
「はああん、んっ……ふうう、んっ、あ、うう」
白い肌、幼女じみた薄いピンク色の突端……さながら、新雪の上に桜の蕾を落としたようだった。
触れればそれできてしまいそうな、神聖さすら感じてしまうゆたかの乳房、男はそのたたずまいに吸い寄せられて、口づけをする。
「ひゃあっ、先生……ぺろぺろ、しないで」
まず感じたのは浮かぶ汗の味、わずかな塩味が舌をそっとくすぐったが、それ以上に花の蜜に近い甘酸っぱさが口の中に広がった。
次に、舌上を肌の柔らかさが満たす、濃厚なアイスクリームのように溶けてなくなってしまいそうなゆたかの柔肌……
舌を滑らせるとわずかに盛り上がる桃色の乳輪、その頂点にある硬く膨らんだ尖端と舌触りの違いを楽しむことができた。
「んは、っ……ああん、だめぇ……んんっ、気持ちいい、おっぱい、気持ちいい……よぉ」
舌先だけでなく、唇で挟み込んだ控えめな果肉を音を立てて下品にすすり上げてやる
びくっと背中を跳ねさせたゆたかが男の首にむしゃぶりついてきた。
挟んだ乳首を舌先で転がしながら、男もゆたかの小さな背中に手を回した。
「はあ、はあっ……ああぁ…………だ、め……せんせい……っ、ああん、ううんんっ」
小さいなりに、ゆたかの先っぽは自己主張をしており、唇や舌を押し返すほどの弾力を持ち始めていた。
汗と唾液が混じり合い、ぬめる乳首は唇や舌から逃げるように滑る。
男はそれを強く押さえつけて、じゅるっ、じゅぷっとさらに大きな音を立ててむしゃぶりついた。
「ひああっ! んふああ……ああん!」
指先は震え、爪で引っかき……ゆたかのしがみつく力がさらに強くなった。
その痛みには構わず、男は無心になっ平らな乳肌と中心の豆粒をむしゃぶり続けた。

口を離し、ズボンの中で痛いほどに勃起していたペニスをさらけ出す。
ゆたかは天を突く肉頭に目を奪われたかと思うと、喉を鳴らしそこに見入っていた。
「おっぱいちゅうちゅうされてそんなに感じてたら、赤ちゃんできたときどうするの?」
男が問いかけたところで、顔を真っ赤にしてぷいっとそっぽを向いた。
相変わらずペニスをちらちらと気にしながら、怒ったような顔を男に向けた。
「赤ちゃんは、先生みたいに変な吸い方……しないと思います」
197 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:37:27.25 ID:7xoY2Jqk
「……そうかもね」
彼女の気持ちが覚めてしまわないうちに、男はゆたかの手を取り竿へと導いた。
ペニスを拒むつもりなのか、ゆたかが握りこぶしを作る。
男は握ったその指を一本ずつ開いて強引に小さな手のひらで太いペニスを包み込ませた。
「あっ、あの……いったい何を…………?」
「今度は、ゆたかに気持ちよくしてもらおうかなって」
ゆたかの手の上に自分の手を添えて、前後に動かしペニスを扱かせる。
「え、ええっ……先生……?」
戸惑いの目を向けるゆたか、だがすぐにどうしてほしいのか察したようで
ちょうどいい力加減で肉槍を握り、指を絡ませて竿に刺激を加え始めた。
「ううっ、上手だな……すべすべしてて気持ちいいよ」
ゆたかは恥じらいに目を細めながらも、うれしそうに笑った。
褒められたことに気をよくしたゆたかは、指先の押し付けを強くして、上下の運動をより大きなものにした。
「先生……どうですか?」
鈴口からにじみ出る先走りがカリ首を伝って竿のほうまで垂れてくれば
ゆたかの手がそれをまぶし、ねちゃぬちゃという音が立ち始める。
「っ……先っぽのほうも……くっ……触ってくれる?」
「はい………ひゃ、ああっ……すごい、びくびくって…………」
指先が亀頭の上を這い回り、穴の周りをなぞる。上質な絹糸の心地に、男がすっかり酔いしれていると
ゆたかは扱く力加減を変えてきたり、カリ首に指を滑らせたりと教えてもいないことまでし始めた。
これ以上何かを教える必要はないと、男は添えていた手を戻し、代わりにゆたかの太ももを撫で始める。
「んんぅっ……触られると、うまくできない……」

指が引っかかるところのない清らかな肌、豊満ではないが柔らかい肉付き……男は上へ上へ、クレバスのほうへと手を向かわせる。
「ん、あんっ……はあう……」
ゆたかはその手を無視するように、ペニスを握った手を動かすことに没頭しているようだった。
だんだんと激しくなり圧力を増す手に、思わず腰を引いてしまう。
襞の刻まれた粘膜とはまた違い、全方向から強烈な圧迫感を覚える、それだけではなく
人差し指から小指までは肉幹にイソギンチャクの触手みたいにうねうねと絡みつく一方で
親指は亀頭を形が変わるまで押しつぶしたりカリを押し扱いたりと……はるかに縦横無尽に動く。
「んぅ、どんどん……大きくなってますね」
汗に濡れたゆたかの童顔が、蛍光灯の光にきらめく。普段の快活な太陽の輝きとは違い、月のように妖しくほのかに光っていた。
------------------------
先生の男根は、弓のように反り返っており、先端は威圧感たっぷりに睨みをきかせていた。
血管の浮き出たどす黒い肌、それとは対照的に赤く腫れ上がった亀頭……
ゆたかが手で触れると、びくびくっと中で暴れ跳ね、恐怖すら覚えてしまった。
「ん、んっ……ああ、ぁ…………」
しかし、触っているうちに伝わる鼓動と熱がゆたかを落ち着かせ、さらに間近で感じる男性の臭いが、ゆたかの心に一気に火をつけた。
「ふう、意外と積極的なんだね……もっと嫌がるかと思ったけど」
先生の手が、太ももの間をくぐり、下着越しの割れ目に触れる。そこはすでに蜜をたっぷりとたたえている。
切っ先の一番上に開いている穴からにじむ液体の臭いを嗅いでいるだけで興奮は高まる一方だった。
「……んあ、だって…………んんっ!」
「だって、何?」
身体中に巻きついて離れない恍惚とした気持ちに浸りながら、ゆたかは先生を見上げる。
目が合ったとき、何か……眼に見えない妖しい手のひらみたいなものが触れたような気がした。
「先生が……えっちなこと、してくるから……んあぁ、ふうっ…………」
絡まる先生の目線に、ゆたかは金縛りに遭い動きが止まってしまった……それでも手だけは動かしていたが。

「でも、こうやってチンポシコシコしてくれるってことは嫌じゃないんだろ?」
先生の言う通りだった、自分の手は操られたようにペニスから離れない。
先走りで滑る竿を根元から頂点まで満遍なく擦り立てながら、ゆたかは裏筋に指を引っ掛けてその部分の摩擦を強くする。
「く、うっ…………!」
先生の呻き声とともに、スカートの中に潜り込んだ手が下着にかけられた。
秘所を守る布切れはあっという間に引き摺り下ろされ、中で熱をこもらせてぬかるみを作っていた割れ目が露になった。
「ひうっ、ああん……せんせ、い…………」
198 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:37:48.64 ID:7xoY2Jqk
手を止めないでという無言の訴え、ゆたかはそれに応じこれまで以上に手を激しくし
ぬちゅぬちゅと粘っこい音が大きくなるまで太竿を扱き上げた。
五本の指を不規則に動かし、先生の敏感なところを探る。今までは攻められっぱなしだったが、裏側の筋になった所や
先端と棒の境目、根元の袋に近いほうといろいろ指を這わせていくうちに、どこが弱いのか少しずつわかってきたので
少しずつ心に余裕ができ始めた。
「っ……ゆたか、気持ちいいよ……本当にうまいじゃないか、才能、あるよ……」
「んんぁっ、はう、ひ……っ……ああん、っ」
こんな才能がなんの役に立つのかわからないが、先生が気持ちよさそうにしているのを見ると、もっと刺激を強くしてあげたくなった。
先生の呻き声を聞きながら、ゆたかは親指と人差し指で輪っかを作り、亀頭のエラが張っている部分を締め上げてみる
お返しのつもりだろうか、先生はスリットになぞらせた指をわずかに蜜の中を潜らせる。
「はひゃ、んんっ……! そこ、はああぁ…………」
思わぬ衝撃に、ゆたかは先生のペニスを強く握り締めてしまう。
ぬめった手は亀頭まで滑り、五指で掴んだ先端を手のひらでさらに圧迫していた。
「う、ううっ……ゆたか…………!」
だがそれがちょうどよい刺激になったのか、先生が声を絞り出すと、びくっびくっと勢いよくペニスが脈打ち
先端から精を撒き散らす。
ちょうど手のひらで精液を受け止める形になり、一定のリズムで続く射精に
ゆたかの小さな手は白く濁った液体でいっぱいにさせられた。
「あ、あああぁ……先生……」
精子をほとばしらせる快感をに夢中になっている先生は、ゆたかの陰部をくすぐる手を止めていた。
扱いている間もずっと中指が宛がわれていたので、ゆたかは指に自分の蜜浸しに鳴った亀裂を摺り寄せて、緩やかな刺激を楽しむ。

先生が大きく息をつくと、ようやく射精が止まった。それとともに指が引き抜かれると名残惜しい気分になる。
もっとしてほしいのに……周りのこともあまり気にならなくなってきたからなのか
身体は先生の愛撫を求めむずむずと身悶えしている。
「ふう、気持ちよかった……何日も抜いてなかったからな。ほら……ザーメンいっぱい出たでしょ?」
「あ……え、は、はい…………」
手の上に溜まった白い液体に目をやる、どろりと指先にまとわりつく濃厚な精液にゆたかは思わず生唾を飲み込む。
「飲んでみる?」
首を大きく左右に振りながら、渡されたティッシュで手を拭く。
一枚では足りず、二枚、三枚……やっと手がきれいになったころにはティッシュを7枚も使ってしまっていた。
「…………次はゆたかもっとを気持ちよくしてあげないとね、パンツ脱いで、四つんばいになって」
「ええっ!? そんな……恥ずかしいの…………できません」
お尻を丸出しにして先生のほうに向けるということは、後ろの穴まで見せてしまうということで、顔を真っ赤にして声を荒げてしまう。
「おっと、静かにしないと外に聞こえちゃうよ……別に、ゆたかが嫌だって言っても、無理矢理やっちゃうけどね」
「そんなぁ…………」

断りたかったが、先生の目を見ているとこれ以上何も言うことはできなかった。
それに、もっと気持ちよくなれるかもという期待もあった。
「ううっ、わかり……ました。でもっ……ずーっと見たりとか、だめですからね…………?」
ゴムに指を引っ掛ける、さっき先生に触られたときに、半分くらい下げられていた下着をゆっくりと脱いでいく。
それをベッドの傍らに置くと、先生がプリント付きのパンツを早速手に取った。
「へえ……この前のとは全然違うんだね、小学生みたいだな……これ」
「あっ、だめです……返してっ」
先生から下着を取り返そうとすると手で制されてしまい、ゆたかはしぶしぶ元の四つんばいの姿勢に戻った。
さっきまではいていた下着をポケットの中に突っ込んで、先生は間近からお尻を覗き込んだ。
「こっちの穴もきれいなピンク色か……」
おそるおそる後ろを向くと、先生がお尻を左右に割り開いて、中心にある穴をまじまじと見ていた。
しかも、顔を近づけて匂いまで嗅いでくる……恥ずかしさのあまり体温が急上昇するのがわかった。
「あ、あの……そっちは、だめ…………です」
「どうして? こんなにきれいでかわいい穴なのに。ひくひく震えてるな……本当は触ってほしいんじゃないの?」
199 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:38:08.34 ID:7xoY2Jqk
「ち、違いますっ! そっちは……その……」
大きな声を出すと、先生もさすがに諦めたのか左右のお尻を割り開いていた手を離し、太ももに手を絡ませ、撫で回し始めた。
お尻の穴への突き刺さる視線を感じなくなり、ゆたかは一安心するが、奇妙な心の高ぶりは、まだ残ったままだった。
「ひうっ、はあぁ、んっ……あう、っ」
太ももの上を緩やかに踊る先生の指、スライドし、ターンし、ジャンプし、着地する……
まるでフィギュアスケートの選手のようだった。
めまぐるしく動く指はゆたかの感じやすい部分を的確に押さえており、沈み込む指がツボをちょうど突くことで
肌はさらに熱っぽくなり、身体の力はどんどん抜けていった。

------------------------
ゆたかの真っ赤に染まった頬からは、激しい運動の後で燃え立った快活さが再び覗きだす。
菊門に触れたことで恐怖感を呼び起こしてしまったかと不安にも思ったが、どうやら大丈夫のようで、男は安堵の息をついた。
「太ももしか触ってないのに……相当感じやすくなってるね」
「あ、はあっ、んんっ……だって、気持ちいい…………んはああぁ」
熱を帯びたゆたかの柔肌、指を押し当てればクッションのような柔らかさを楽しむことができるが
みずみずしい弾力と張りも持ち合わせており、わずかに指を押し返してくる。
内側に、そして上方に手を進ませると、太ももの肉はさらに柔らかく熱くなっていく。
「ひゃ、あうっ……んっ、はあぁ…………」
声が大きくなると、ゆたかは自分の口をふさいで喘ぎの大きさをコントロールしようとする。
いくら気持ちいいからといっても、見つかりたくはないのだろう。
「……何か聞こえるな、誰か来たかな?」
口を押さえたまま肩を、お尻を震わせるゆたかの仕草がかわいくて、男は嘘をつく。
「ごめん、気のせいだった」
「っ、んぅっ……先生…………ひいああっ!!」
男の言葉が嘘だとわかると、ゆたかは泣きそうな顔をしてこっちをにらみつけた。
普段の小動物のような愛らしさとは異なる剣幕に男は一瞬たじろぐが、すぐにスリットに指を突っ込めば
その怒りもどこかに消え去ったみたいでお尻を高く突き出したままベッドに身を任せる。
「やっぱり、まだ恥ずかしい?」
「………………」
片手をお尻に添えて、やわやわと揉みしだきながら、片手の指で秘裂と陰核を指でなぞる。
泥濘と化したそこは、指が動くだけで、含んだ愛液をじゅぷっ、ぴちゃっとこぼし、太ももやシーツまで汚していく。
「ひあっ……誰か、来たら、んんああっ!」
大声を出した途端、ゆたかの肉鞘は収縮を開始し、入り込んだ男の指を締め付ける。
ぬめりのある水分をたっぷりと蓄えた粘膜は、引き抜き、差し込みを続けるだけで男の指をふやけさせていき
発する水音も粘度の高いものへと変わりつつあった。

「誰かって? 岩崎さんとか?」
「んん、はあっ……みなみ、ちゃん……? そ、そんなの絶対にだめですっ」
昇天しそうにうつろな顔を向けながら、ゆたかはシーツを掴む。
ぎゅっと小さな手に力を込めるのを見ながら、男はもう一度ゆたかのお尻に顔を近づけた。
「やっぱりお尻の穴触らせてよ……汚くなんかないって」
お尻の谷間近くで鼻を鳴らして匂いを嗅ぐと、こもった汗の匂いがした。
むわっと立ち込める甘酸っぱい匂いに男はたまらなくなり、親指で小さな窄まりを軽くつつく。
「ひ、ひゃあっ……だめ、そっちは、やああぁ……先生、だめ、だめぇ」
だめと言いながらもゆたかの抵抗はそこまで激しくない、それどころかお尻を振り立てるその姿は色気たっぷりの艶かしいもので
むずがるゆたかを無視して、男は野菊を思わせる乱れのない皺に沿って指をなぞらせた。
「ピンク色で、小さな蕾みたいだな。これだけかわいいと、こっちに入れたくなるな」
親指を押し込み、人差し指を入り口のほんの浅いところをほじる。たったそれだけのことであっても
ゆたかの反応は著しく、割線の窄まりは、歯噛みする赤ちゃん猫のように指先を噛み締めてきた。
「ひっ、ううっ、ああん、はあ、ああぁ……!」
かわいい尻たぶの一番奥にある、愛らしささえ覚えてしまうゆたかの菊腔、そっと人差し指でつついてみれば
まるで指先を受け入れるように肉門が口を開いた。
その穴に指をねじ込んでいくと、ゆたかの背中が弓状に反り返る。
200 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:38:26.84 ID:7xoY2Jqk
男はしなやかな背中のラインによって指を滑らせると、ゆたかは腰を泳がせて、菊穴を一気に締め付ける。
「あ、あ、ああんっ……やぁ、あっ……せんせい、んあああっ」
入り口の締まり具合なら膣穴以上だろうかと、背中、腰、お尻と下らせた指を蜜海に飛び込ませ
ぐちょぐちょになったそこで泳がせる。
後孔はまったく開発されていないため、指一本を浅く潜らせただけでも強いこわばりを見せ、男の指はあっさりと押し戻された。
しかし、前孔はゆたかがオナニーを繰り返していたことで
以前よりもわずかではあったが男の指を柔らかく飲み込むようになっていた。
「ん、やっ、おしりの穴……だめ、あああんっ、あう、んうぅっ…………」
「……本当はそっちも好きなんじゃないの? 声がだいぶエロくなってきてるけど」
「そんな、ことっ……ないです、ぅ……はああん」
円を描いた指で窄まりを解していくと、それに合わせてゆたかの膣壁も男の指に噛み付くように締め上げてくる。
「ケツ穴で気持ちよくなるなんて岩崎さんが知ったら、どう思うかな?」
「んんぅっ、ああん、おしえちゃ、だめ……です、ああん、ううぅ……」
ぷりっとした小さなお尻は、天に向かって突き出される、眼前に晒された
巾着の口に近い形をしたアナルにぎりぎりのところまで顔を近づけて鼻を鳴らすと、ゆたかの途端に声のトーンが変わった。
「ひゃっ、ああん……んふ、だめ、だめぇ、ん……ああっ」
艶やかに光る薄桃色の後口が、魚の口のように開ききって、ひくつくように収縮していた。
その一方で、膣粘膜の多重層に絡み付かれた指は蠕動とともに奥へ奥へと導かれる。

------------------------
お尻をもじもじとさせながら、ゆたかは燃え上がる羞恥の炎に汗を浮かばせながら耐えていた。
自分でオナニーするときでさえも、こんなところを触ってはいけないという思いから、お尻の穴に触れることはなかった。
「んぅっ、あう、んんっ、はう……っ」
だから、先生がお尻の穴をマッサージすればするほどに拒否感は強くなる一方だった。
だが、皺になった部分に指先を立てられ、穴の入り口を押し広げられると
お尻から背骨を伝って、後ろ暗い喜びのようなものが全身に広がった。
本来は触れるべきではないところに指が当たっているという実感が
ゆたかの気持ちを異常なまでに興奮させ、結果として先生を誘うように悩ましげな熱い息が漏らしてしまう。
「やあ、っ……はあ、んっ、は、ひいっ……」
「もっと素直になってもいいと思うけど…………?」
肛門を指がくぐることで身体中に駆け巡るむずがゆい何か……全身を掻き毟りたい衝動に駆られながら、ゆたかは背中を震わせ
頭の中に残る刺激の余韻に、自分がおかしくなってしまったことを恥じつつも、もっともっと乱れたいという思いも膨らみ始めた。
「はあ、ひゃうんっ! んむぅ……ん、っ」
叫び声を上げると、ゆたかは先生にかじりついた。
直後、自分が大きな声を上げていたことに気がつくとドアのほうに目を向けて口をきゅっと閉じる。
「……ん、っ…………んふ、ぅ……ん」
先生の指が亀裂から深くに潜り込み、愛液を泡立たせるように膣口をかき混ぜた。
身体がとろけてしまいそうな刺激に、声を出して発散したかったが、口を押さえたまま喘ぎを押し殺した。
先生はそれをあざ笑うかのように指の動きを激しくし、容赦のない抽送で粘膜を擦り立ててきて
そのせいでゆたかの頭の中には白く光る火花がたくさん飛び始めた。

「マンコとケツ穴、どっちにチンポ入れてほしい? 俺はどっちでもいいんだけどな……」
先生の不意の問いかけ、そして後穴から勢いをつけて引き抜かれる指……性感帯ではない場所への愛撫が終わり
ほっとするものの、背中を引っ張られるような後ろめたい気持ちが中に消えたことに、ゆたかはなぜか寂しさすら覚えてしまう。
「…………ふ、普通の穴で……」
ただ、気持ちいい反面、これ以上の罪悪感には耐えられそうになかった。
「わかったよ、じゃあケツ穴はまた次回ってことで」
この次も、またお尻の穴を攻められてしまうだろうか……
今度は断ることができるだろうかと不安に思っていると、先生はいきなり二本の指を膣穴に突き立ててきた。
「ひゃぅっ、んんああっ!」
汁をにじませた赤桃色の合わせ目に入り込んだ中指と人差し指は、洪水状態となった女芯を掻き広げる。
201 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:38:47.63 ID:7xoY2Jqk
剥き身の粘膜には指先がぴったりと密着し、ゆたかが何もしなくても息づく生きた洞窟が指を締め上げ押し戻そうとする。
「指三本は、さすがに入らないかな……」
朱がにじんだ肉花には幾重にも襞が集まり、先生の指はよじれて縮こまったそれを広げて伸ばそうとしてくる。
自分でしたときとはまったく違う、荒波に飲み込まれるような快感……
先生の指使いは少し乱暴だったが、身体はそれを受け入れているようで
太い指を飲み込む肉の重なりは自分とは別の、妖しい生物なのではと思うくらいに蠢き、指を沈ませる。
「ふうっ、あああんっ……はぁ、う、っ……ひいうっ」
先に進むほどに花蜜は、白く粘度の高いものとなり
先生の指で撹拌されたそれはゆっくりと秘裂の下端から太ももを伝い細い滝を作る。
「クリトリスもちっちゃくてかわいいな」
開ききった花びらはねっとりと潤みに塗れており、先にあるクリトリスも例外ではなかった。
ゆたかの指先よりも小さいそれは、先生の愛撫を期待して突起物となっている。
「ひゃあんっ、あ、ううっ……んく、ああぁ」
当然上端にある突端にも触れたことはある、だがあまりに敏感だったので、小粒を隠す包皮はそのままに、外側からつつくだけだった。
それなのに先生は、突起を探り立てて莢を払い、中にある果実をもぐように指で押し転がす。
「ふああっ、あ、んっ……ひゃう、ぅっ……先生、んんっ……そこ、弱い、です……」
指が掠り、圧力を加えるたびにゆたかは声を絞り出し
お尻を振り上げてくねらせ、身体中で気持ちいいということをアピールしてしまう。
先生はそれを知った上で、クリトリスを引っ張り上げながらぬめる穴口に指を沈ませ
襞にそって指を蠢かせ、官能を煽っているのだろう。

太ももに手が当たる、なんだろうと思っているうちに、間に勃起した肉棒が入り込んできた。
脈動に驚いて脚を開こうとすると、先生はそれを許さず脚を閉じるように促した
「ゆたかがエロい声ばっかり出すから、俺も興奮してきちゃったよ……」
「え、ええ……っ、あう…………」
内腿の間を我慢汁を吐き出しながら前後するペニス、何がなんだかわからなかったが
薄白の液体が照り光る陰裂を亀頭が摩擦すると、腰が抜けそうなくらいに気持ちよかった。
「ああっ……すべすべしてて、いいなぁ、これ……」
竿が、挟み込んでくる太ももの肉をを掻き分けて進むと、楕円形に開かれようとしている入り口の上を滑り、粘膜同士を触れ合った。生々しく息づく秘口への刺激に耐えかねて脚を閉じれば、ペニスの硬さと脈動がはっきりと皮膚に染み込んできて
だからといって脚を開けばくちゅりと音が立ち
粘っこい汁に塗れた割れ目にペニスがもぐりこもうとしてきて、麻痺に近い気持ちよさが全身を貫く。
「あ、ああっ、ううん……はあ、や、ぁ…………」
「……そろそろ、いいかな…………?」
「………………は、はいぃ」
先生が何をしたいか、ゆたかにはわかっていた。気持ちよさに身体を痙攣させながら、軽くうなずく。
------------------------
蜜壷は絶えず収縮を繰り返し、淫靡にきらめいたまま、愛液とともに濃い匂いを吐き出していた。
その香りが先走りの牡臭と相まって、例えようのない卑猥な芳香となって二人の周りを包み込む。
「じゃあ、行くよ……」
「え、えっと……このまま、するんですか?」
男がゆたかのお尻を掴み、薄紅色の花肉の層に先端を宛がい
くぼんだ入り口の奥にある桃色の虚をふさいだところでゆたかが身を捩りだした。
「そうだけど、どうして?」
「後ろからなんて、恥ずかしいです。あの………先生のほう、向いても……」
羞恥と戸惑いが見て取れる紅の彩り、うっすらと涙が覆う大きな瞳、愛らしさの中に覗くしっとりとした潤い、男は思わず息を飲んだ。
「…………先生の顔、見ながらえっちしたい………………」
「そうだな……わかった……」
(あんまりいじめるのも、よくないよなぁ……)
ゆたかの素直なお願いに、少しやりすぎたかと反省し、焦ることはないと考えを切り替えた。

男は、ゆたかの身体を反転させて向き合うと、開いた脚の向こうにある毛の生えていない土手に肉頭を押し当てる。
そこは、一点のくすみもない白磁のような肌に、縦に刻まれたスリットは
その狭隘さの割に最大限に勃起した屹立をすんなりと受け入れる。
202 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:39:05.45 ID:7xoY2Jqk
「先生…………」
女陰を組み立てているそれぞれの部品が、沈む亀頭によって口を開き、穴を大きくする。
処女穴を引き裂いた前回とは違い、ゆたかの膣孔は、圧着しながらも肉棒に合わせて形を変える。
オナニーを何度もしたというのは本当なのだろう、絡みつく襞の締め付けの中にも
先端から根元まで飲み込もうとする柔らかさがあった。
「あっ、んん……ぅ、はう、ふぁ、あ…………」
「動くよ……痛くない?」
ゆたかの小さな身体に覆いかぶさったまま、男は腰をゆっくりと突き動かす。
若さ、経験のなさを示す淡い彩色の粘膜をちらつかせる割れ口は、溢れんばかりの蜜汁によって妖しい光沢を放っていた。
押し進ませた剛直に四方八方から押し寄せるつるつるふわふわの粘膜……
シロップをかけたマシュマロのように柔らかく、強く突き上げたらすぐにでも崩れてしまいそうな頼りなさも感じられた。
「あんっ……! 痛い……っ、もっと、ゆっくり……」
「っ……ごめんごめん」
思わず感嘆の声が漏れるほど、ゆたかの濡れ花筒は心地がよかった。
そのためにピストンを強くしすぎてしまったようでゆたかが顔をしかめながら腕を掴んで前後運動を制してきた。
折り重なった肉の翅がカリ首に、頭裏と敏感なところを責める絶妙な甘噛みに
激しい突き上げをしたいという衝動を押しとどめつつ、男はゆっくりとした抽送を繰り返す。
「ひ、っ……ん、あう、はあぁ、んんっ!」
神聖な蜜芯はぽっかりと赤く口を開け、ペニスを飲み込む。
先端は肉の壁によって形作られた洞の肉奥を撹拌し、粘液を、さらに粘膜を抉り取るように突き進む。
水源から滾々と湧き出る甘蜜を、ペニスが舐め拭う。それに対して、柔らかな襞虫は肉棍棒に合わせて形を変える。
挿入の角度を右にずらせば右から、左にずらせば左から押し寄せてきた。
「はあん、んっ、んあぁ……っ、ふう、ひう……ぅ……」
ゆたかはわななき、伸ばした脚で空を切り、手をシーツを皺になるまで掴む。
汗ばみ赤く染まった肌、唾液に濡れた唇、髪の張り付いた額、伏目がちな瞳……
ペニスをくぐり進ませるごとに、秘められた官能が引きずり出されているみたいだった。
「相当オナニーしたみたいだな……チンポ、おいしそうに食べてるよ」
「んんっ、あああ……ん……んぅ、そん、なっ…………私は……」
ひらがなの”ろ”の字を、肉筆を駆使して肉層の中で書き続ける。
筒内に含まれた牡棹は、気がつけばわずかに根元を残すまでにねじ込まれていた。
さらに、ゆたかは根元を陰唇をぴくぴくと締め付けながら、奥で軽くスライドさせてきた。
その動きが意図的なものかはわからないが、これにより、ペニスはさらに先へ導かれていった。

「ん、んふっ……あ、ぅっ…………ひああぁ」
粘り気に富んだ番の肉びらの向こうには、何重にも折り畳まれた蝶の濡れ翅があった。
男がゆっくりと腰を沈めれば、ベビーピンクのびらつきがそよぎ、絡み、男性器をくわえ込む。
「ひゃあ、っ! 先生っ、んん…………ああ……っ!」
ゆたかはペニスによって粘膜をこねくり返されるたびにあられもなく声を上げる。
他の場所を触っていたとき、指で生花肉を構い立てていたときとは比較できないほどの嬌声。
「……声、大きいって……本当に外に聞こえちゃうよ?」
男の言葉に、ゆたかは陶然としつつも怯えた顔を見せ、シーツを掻き毟っていた両手で口をふさぐ。
男としても見つかるのは避けたかったので、ゆたかが落ち着くまでの間
肉壷の内部に矛先を進めることはせず、亀頭で泉の淵をやんわりとまさぐるだけにとどめた。
「ん、うっ……はあ、はあぁ…………も、う……大丈夫です」
淫溝は男の突き上げによって捲れ上がり、互いの性器がつながったその場所からは、突き込みのたびに淫花の雫が滴り落ちた。
経験の浅いゆたかの柔果肉ではあったが、自分で慣らしたことで
青さを残しつつも粘りつくようにぬたつき、たるまって男のペニスを食い締めていく。
「っ、じゃあ……もっと、激しく、っ……してもいい?」
「は、はいっ……んああっ、はう、んひ……ぃ……」
ゆたかが首を振ってのけぞる、まだ口をふさいだままだったので歓喜の声も、出口をふさがれてくぐもったものになっていた。
鉄竿が突き刺さった花園からは、甘露が大量に溢れ、かき回された狭い秘肉のあわいからは
絞りたての果汁を思わせる淫水が次から次へと湧き上がる。
「くうっ……ゆたか…………」
203 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:39:27.27 ID:7xoY2Jqk
とば口から続く子宮に続く径は締め付けるばかりではなく弛みも見せていたが、亀頭を突き潜らせるごとに穴は狭隘になっていく。
まとわり付いてくる、ぷるぷるとしたゼリーの円環に構わずに進めば
狭い輪がさらに収縮を見せ、最後の入り口に向かう肉槍の行く手を阻む。
「はあっ、あああ……ん、ふう、ぅ…………んはあああっ!」
ひねりを咥えながら、少し動いて止まってと狭穴に先端をねじ込んでいく。
襞の間隔が細くなるにつれて、蠢動もより大きなものへと変化し、肉の洞窟が壁ごと侵入者に迫ってくるようだった。
さらに、裏筋は柔らかい潤いと粒立ちから刺激を受け、異なる気持ちよさが男をためらいなく射精へと追い込んだ。
性を感じさせないあどけないゆたかの膣内がここまで淫らなものだということに
男は驚きつつも柔襞の蠕動がもたらす強烈な快楽に、次第に理性を失い始めていた。
「……そんなにぎゅうぎゅうしたら、すぐにいっちゃうんだけどな」
せり上がってくる射精衝動があまりに大きすぎて、苦しいのか気持ちいいのかよくわからなくなってきた。
それでも、男は小さな花びらをまさぐり続け、螺旋状の模様が刻まれた蜜穴を突き捏ねる。
熱い水飴の壷の中をかき混ぜるような感触がペニスを包み込み、さらに秘壁の締め付けもあって
いよいよストロークが大きく荒々しいものへと変わった。

「ん、はあ、っ……ああん、あうぅ…………」
ゆたかの手がシーツから男の腰へ、ふらふらと上体を起こすとしがみついてきて
肉穴がもたらす圧力も変化し、襞環も不規則に形を変える。
肉棒によりくつろげ開かれた膣内は細かく痙攣し、熱い涙を侵入物に染み込ませた。
そしてそれが、蠢く真綿のような柔肉と淫刀の摩擦を弱め、ゆたかを気遣ったままの激しいピストンを可能にした。
「あうっ、んんっ……はう、ぅ」
一方で、膣洞いっぱいに膨れ上がった海綿体を、これでもかと食い締めることも忘れてはいないようで
ぬかるんだ花鞘は、探りたてる切っ先に対して収縮と弛緩、そしてわななきで返してきた。
「ひゃ、あんっ……先生、んぅ、うっ……んああ、もっと、奥まで」
「ゆたかがこんなにエロかったなんてな……思ってた以上だよ」
膣火口は、マグマを噴出すように、子宮口から結合部に向かって膣蜜をしとどに溢れさせる。
そしてそれ自体が芸術品を思わせる襞模様に浴びせかけ、突き込みを繰り出す男の抽送を促す。
すでに、男のズボンも、ゆたかの下腹や太ももも、シーツも花雫に汚れてしまうほどの、愛液の量……
ここまで濡れているからこそ、割り裂くように進む剛直も受け入れられていた。
「ん、あっ、ああ、ああっ! はあ、んううっ、ひう……!」
だが、これだけでは満足できなかった、無数の起伏や模様の奥にあるもう一つの入り口を、沼底を宝冠部をで貫きたい。
この思いは膨らむ一方だった。
------------------------
「はう、んんっ、ああ、ああぁ……」
先生のペニスが、下の口に隙間無く咥え込まされていく。あられもなく開かれたその部分は
太いペニスによってすでに限界近くまで押し広げられていた。
しかし、湧き立つ泉のおかげで、処女を奪われたときと比べれば痛みはほとんどなかった。
さらに、あの時以上に気持ちよさが全身を包んでおり、交互に訪れる浮遊感と落下感、膣壁の収縮と亀頭の突き上げ……
全ての感覚が一つになって、悦びへと置き換わり、ゆたかを支配しつつあった。
「……こっちのほうは、どうかな?」
「ふあっ、あ、んんんっ、ひゃ……あ!」
先生が上方にある突起を指腹で押し撫でてきた、不意打ちに、ゆたかは思わず上半身を傾斜させて倒れ込みそうになってしまう。
さらに、クリトリスの周囲を這い回る指は、フードをむき、露出した小粒の頭部を構い立てる。
ダイレクトな刺激に、呻き、喘ぎつつ吐息をついて、全身を伸びきらせた。
「っふう……ああん、せん、せい……はううんっ」
突端から広がる快楽に夢中になっていると、さらに奥のほうまでペニスがめり込んでいく。
身体中を揉み抜かれ、腰がとろけてしまいそうなほどの気持ちよさ、浴びると本能はとっさに叫びを上げようとした。
「っ……、ん、ぅっ…………!」
だが、もちろんそれは許されない。ここは学校の保健室で、いつ誰が来るかわからないからだ。
必死に自分を押さえつけたまま、ゆたかは脳にまで直接響くような、しかしねっとりと甘くとろける感覚に身を浸していった。
204 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:39:48.23 ID:7xoY2Jqk
「…………失礼します」
「ふえっ……あ、うぅ…………みなみちゃん……」
膣穴を突き貫くペニスに愛しさすら覚えたところで、ノックの音、そして扉を引く音が聞こえた。
足音がカーテンのすぐそばにまで近づくが、先生は腰を動かすのをやめてくれない。
「せ、先生……みなみちゃんが……」
「わかってるよ、だから……うまく追い返してくれないかな? カーテンはくれぐれも開けさせないように」
ひそひそとささやいている間も、先生の肉器が開ききった孔の中に打ち込まれ続けていた。
こんな状況にもかかわらず、先生は信じられないほどのパワーとスピードで
休みなく巨大なシャフトを膣奥に向かわせようとしていた。
肌がぶつかる音が静かな部屋の中に響く、みなみに聞こえてしまうのでは……とゆたかは喘ぎを潜め薄布越しの彼女の様子を窺った。

「ゆたか……具合、大丈夫?」
「あっ……う、うん…………んんっ、だい、じょうぶ……だよ? みなみちゃんこそ……委員会のっ、ほうは……?」
「……話し合いが長引いて、途中で休憩取ることになったから……開けても、いい?」
「だ、だめえっ!」
みなみの言葉に、全身がさーっと冷たくなり、考えるよりも先に拒絶の意思を投げつけていた。
「……どうして?」
先生のペニスが一番奥を遠慮がちにノックし始めた。
感電してしまったのではと思うくらいの強い痺れと、その後に残る、ふわふわと落ち着かない気持ちよさ。
考える力を奪ってしまうほどの快感が全身をぞよめかせ、閉ざしたはずの口の端からは声が漏れてしまう。
「んふ、うっ……はあ……ぁ、えっと…………ひゃ、っ」
「ゆたか…………?」
みなみの声のトーンが変わる、たぶんゆたかの態度に不審なものを感じたのだろう。
先生のほうを見て首を振るが、子宮にまで向かうくらいの突き上げをやめてくれる気配はなかった。
「……調子が悪いなら、ここにいるけど」
獰猛なペニスの動き、身体の奥まで抉り取られるようなピストン運動……声を出さずにいられるのが不思議だった。
肉と肉の合わせ目から発せられる愛液と先走りの混合汁を溢れさせる音、自分の湿っぽい息遣い……
全部みなみに聞こえているのでは……と不安が脳裏を掠めた。
「開けるね…………」
「だめっ! 絶対にだめ!!」
みなみに対してここまで声を荒ぶらせたのは、これが初めてかもしれない。
自分を大切にしてくれるのはうれしいが、こんなところは見られたくない、早く出て行ってほしいと
動揺と羞恥の感情にゆたかはひたすら祈り続けた。
「どうして? 何か…………あるの?」
みなみの疑問はもっともだ、何か答えないととゆたかは頭をフル回転させるが、彼女を納得させる言葉は出てこない。
その間も、先生は身体が揺さぶられてどこかに飛んでいってしまいそうな強烈なピストンを続けている。
「ん、ぁあ……っ、まだ、ちょっと……寝ていた、い……からぁ、んんっ、はあ……」
みなみと話しているのに、穴はぐにゅりぐにゅりと蠢き、争ってペニスに食らいついていた。
大切なお友達の前でセックスをしているという後ろ暗さ、みなみにとんでもないところを見られてしまうかもという恥ずかしさ。
頭の中ではわかっていた、今すぐそそり立つ肉剣を引き抜いて、みなみを心配させないために何事もなくふるまう必要があると。
しかし、身体は、心は先生のペニスを求めていた……みなみにそれを邪魔されたくないという気持ちさえ芽生えてしまう。

カーテンの向こうで、みなみはどんな顔をしているだろうか。みなみのことを考えるほどに
こんなことしてはいけないという気持ちが強くなるが
それが逆に子宮を起点にして広がる快美のおののきとなっていき、ゆたかは自分を疑った。
「そこに、誰かいるの?」
頭の中は今にも真っ白になりそうだった、身体中のすべての感覚が快楽を浴び、それが光の束となって脳内を駆け抜けた。
早くいなくなってほしい、でもみなみにも見てほしい……両立しない二つの気持ちがゆたかの心の中で大きく膨らむ。
ゆたかとみなみのやり取りの間も、先生のペニスは太まる一方で、収縮する子宮口は悦びに震えおののいていた。
埋没する男性器の先っぽがそこを遠慮なく突くと、痙攣する膣壁が肉棒を押さえつけるように圧迫した。
「ん、はあっ……誰も、いない……よぉ…………みなみ、ちゃん……私…………」
「わかった、何かあったら呼んで……」
ドアの閉まる音、遠ざかる足音……ようやく安心できたが、そうすると今度は激しい官能の波がゆたかの身体を飲み込む。
205 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:40:03.32 ID:7xoY2Jqk
「岩崎さんにばれてたりして……」
「そんなこと、っ……ないです………ああ、んんっ!」
糸のようなか細い声は、暴れるペニスのせいではばかりのない嬌声へと変えられる。
しかも、その動きは荒々しくなり続け、一番奥の行き止まりは何度も何度も突き押されていた。
「うっ……ゆたか、そろそろ…………さっきから限界だったんだよ」
先生の動きが激しくなった理由がようやくわかった、ゆたかはしばらくためらったものの
狂おしく腰を跳ね上げさせたまま先生に抱きつき、両脚を絡めてしがみついた。
「……中に出しても、いいんだよね?」
「は、はいっ……先生の…………いっぱい、ください……ああああああっ!!」
頭の天辺から突き抜けるような声を張り上げると、ぎこちなく身体を揺さぶった。先生よりも早く、自分がいってしまいそうだ。
「それなら、っ……遠慮はしないからね」
オナニーのときよりもずっと気持ちがいい、膣内で存在感を増し続けるペニスに
他のことを考える余裕はすべて奪われ、ゆたかは絶頂への階段を上り続ける。
「はあうっ、あ、ああんっ、気持ちいい、先生のっ……おちんちん、はあ、はあ、んうっ……もっと、あああんっ」
子宮の入り口を打ちのめされたことで、オーガズムが一気に近づいた。いくかいかないかの波間で漂っていたゆたかを
先生の一打一打は絶頂へと引き上げた。
まるでエレベーターのように、一度そこに乗っかってしまえば、あとは上るだけ……
頭の中に飛ぶ火花がゆたかの視界まで白く塗りつぶす。

「ゆたか………ううっ!」
「あ、ああぁ……先生の、んんっ……はあ、ぁ…………っ」
先生がくぐもった声を出した次の瞬間、猛々しく反り返った先端から、すさまじい勢いで精液がどろどろと噴き上げてくる。
それはお湯のように熱く、下腹部がやけどしそうなくらいの熱を帯びていた。
一回……また一回と膨らんではしぼんでを繰り返す亀頭からもたらされる精液のほとばしり。
煮えたぎったそれが子宮に注がれることで、ゆたかも絶頂を迎えた。
「はあ、ああん……ぅあ、ああぁ……いっちゃう、いっちゃううぅ」
髪を振り乱して、しゃくり上げながら、滑白い裸体に先生の胸に柔らかく崩れ伏す。
自分がどこか遠くに飛んで行ってしまいそうだったので、ゆたかは先生の背に爪を立てて身体の支えにした。
ブリッジに近い体勢になって、同時に膣内の収縮と締め付けも最高潮となり
まるでおもらしでもしたかのように愛液が洪水となり、ゆたかと先生の股間をぐっしょりと濡らす。
「ふう……ゆたか………………?」
花液のほとばしりを感じながら、遠くに先生の声を聞きながら、ゆたかはゆっくりと意識を失った。
「ゆたか? どうしたんだ? しっかり…………」
206 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:40:16.63 ID:7xoY2Jqk
「…………先生、こんなの……誰かに見られたら……」
保健室での二度目のセックスの後、ゆたかと先生は毎日のように交わり続けた。
教室、体育倉庫、電車の中……いつも、誰かに見つかりそうな場所で身体を求められていた。
最初は恥ずかしくて死んでしまいそうなくらい嫌だった。
しかし今では少し慣れて、周りの目を気にしつつだったが、肌を露出することができるようになってしまっていた。
「ゆたかはそればっかりだな、大丈夫だって」
ゆたかは先生の前でスカートをたくし上げる。
夜の公園、それも茂みの中ということで簡単に見つかってしまうような場所ではなかったが
外ということもあり、ゆたかはいつになく緊張していた。
「ちゃんと捲らないとマンコが見えないぞ……ほら、もう少し」
「は、はい……っ」
間近で覗き込む先生、熱い吐息が毛の生えていない秘所に吹きかけられると、手足を落ち着きなくもじもじと動かしてしまう。
肌は焼け付くように熱くなり、やがてそれは興奮に、悦楽に置き換わる。
「………………」
すぐ近くで茂みががさりと動く……誰か来るのでは、とゆたかは身を硬くしたが、全身を駆け巡る緊張感が妙に心地よかった。
「どうしたの……?」
「……なんでもないです、先生……早く…………」
207 ◆EqHQZWqzB. :2011/11/17(木) 12:40:31.27 ID:7xoY2Jqk
以上です、ちょっと長すぎましたかね……
208名無しさん@ピンキー:2011/11/17(木) 19:56:12.65 ID:ebcPRDB+
GJ!久々の力作キタコレ
209名無しさん@ピンキー:2011/11/17(木) 20:44:22.46 ID:O+eAnUw9
お疲れ様!

GJ
210名無しさん@ピンキー:2011/11/17(木) 21:10:01.76 ID:1VJdwk+j
後で読もう
とりあえず投稿乙
211名無しさん@ピンキー:2011/11/26(土) 14:19:21.35 ID:qDSMBbEc
キャラクターの性格や特徴つかめてないから、微妙だったなあ。
らき☆すたのキャラクターじゃなくてもいい作品に思える。
作品投下は嬉しいから、ただのエロ小説じゃなく、らき☆すたのエロパロになるよう努力してほしい。
212名無しさん@ピンキー:2011/11/26(土) 15:14:08.81 ID:GB60Kp7v
じゃあ>>211ならゆたかでどういう作品を書く?
213名無しさん@ピンキー:2011/11/26(土) 23:01:57.81 ID:qJv5Yoy+
BJ! FY!
214名無しさん@ピンキー:2011/12/17(土) 10:53:51.59 ID:t/3p7cb5
215名無しさん@ピンキー:2011/12/24(土) 02:49:11.60 ID:pI5hv86t
らき☆すた同人まとめ
http://doujinlist.info/luckystar
216名無しさん@ピンキー:2012/01/02(月) 07:19:12.77 ID:SI/Q6P9/
特定キャラを持ち上げるために他キャラを貶めている率
が異常に高いのがらき☆すたSSの特徴
217名無しさん@ピンキー:2012/01/08(日) 02:47:11.86 ID:gqGii0h5
確かに
こなたとゆたかが駆け落ちするシリーズとかかなりひどかった
218名無しさん@ピンキー:2012/01/21(土) 17:03:46.93 ID:PGIZqb6N
今さらだが、ゲーマーズ行ったら特製表紙が神過ぎて思わず久しぶりに買っちまった

久しぶりに読んだら、フィルターかかって同じコマにいるだけでつかこなに見えてしまう
219名無しさん@ピンキー:2012/01/22(日) 16:56:08.03 ID:bu1uBhuL
どんな内容でもありがたく押し頂け、との版元のご託宣
220名無しさん@ピンキー:2012/02/05(日) 05:06:54.98 ID:JiTOjQYp
ほしゅ
221名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 11:30:51.36 ID:/H6bvMnG
準備されている方がいらっしゃらなければ投下したいと思います。
222:2012/02/09(木) 11:35:04.98 ID:/H6bvMnG
ご無沙汰してます。ようやっと新しいのが書きあがったので投下します。

・11レス使用予定。
・原作 7巻のネタをつなぎ合わせて構成してます。
・こなかがもので、かがみ視点になります。
・前、中、後篇に分かれてます。
・今回は前篇のみ投下します。

では、よろしくお願いします。
223○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 1:2012/02/09(木) 11:37:47.39 ID:/H6bvMnG
 む―――――。

 お風呂上り。
 私は目の前に佇む、約30センチ四方のとある器具を睨んでいた。
 その器具は一般家庭だったらどこにでもある極々平凡な健康器具でありながら、見たくもない現実を直視させるという、
 まったく、開発したやつを呪いたくなるような代物だ。

 なんでこんな機械の数字1つで一喜一憂せなならんのだ・・・。
 本っっっっっっ当に憎たらしい・・・。

 などと、開発者が聞いたら「言いがかりも甚だしい」と怒り出しそうなことを考えていると、
 背後に誰か人の動く気配を感じた。
 しかし私が振り向こうとするよりも一瞬早く、その気配の主はおもむろに言葉を発した。

「かがみさぁ。普通に乗ってもゆっくり乗っても結果は変わんないよ?」
「ぎゃ――――っ!!」

 思わず叫び声をあげながら振り返ると、そこにはどこかで見たことのあるようなニマニマした顔で私を見つめる、まつりお姉ちゃんが立っていた。





「かがみはさー、口で言う程、危機感ないんじゃないのー?」
「えー。そっかなぁ」

 いくら姉とは云え、年頃の風呂上りの妹の背後に立ち、挙句デリカシーもへったくれもない言葉を放ったことに対して文句を一通り言い終えた私は、
 髪の毛をタオルで拭きながらそれでもあっけらかんと笑っている姉と会話を続けていた。

「やっぱ、そういうモチベーションを維持するにはアレだね。『恋』だネ!!
 可愛くなりたいって気持ちが大事よ」

 なんだろう・・・。この人に言われても、あんまり納得できない。
 でも、それをそのまま言うのは人として憚られるから、当たり障りなく返答しよう。

「えー・・・。まぁ、わかる気もするけど・・・・・・。
 じゃー、誰かいい人紹介してよ」
「こらこら。何を甘えているのかねキミは―――」

 お姉ちゃんは、ふぃーとため息をついて首を振る。

「大体、そんな人がいたら、まず私が狙ってるって。あんたにゃまわさないヨ?」

 毎年クリスマスには家族全員がそろう我が家の現状を省みると、妙に説得力のある答えだった。

「そうね・・・・・・。そうだったわね・・・・・・」

 かと言って、大学に入っても勉強三昧の自分の現状を振り返ってみても、これと言って特に出会いがあるわけでもない。
 私の日常は大学と家の往復を繰り返しているのみだ。
224○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 2:2012/02/09(木) 11:39:34.59 ID:/H6bvMnG
 はぁ・・・。こんなんじゃ、私もお姉ちゃんと同じ末路を辿るのかなぁ・・・。

 一抹の不安と何とも言えない物悲しい気分に暗く落ち込んでいると、
 そんな私を気にもしていないような明るい声でお姉ちゃんが口を開いた。

「ま、そうはいっても、あんたにはあんな可愛い彼女がいるんだし」
「はぁ?! だ、誰のことよ! っていうか、彼女って何!?」

 私の驚きをよそに、お姉ちゃんは相変わらずニマニマ笑いながら私の肩を叩いた。

「ほら。あのちっちゃくて、よくあんたと遊んでいた子」
「こ、こなたのこと?」
「そうそう。高校の時、な〜んかすごく仲良かったじゃない? あの子のためと思えば、ダイエットだって成功すると思うわよ」

 お姉ちゃんの爆弾発言と、その突拍子もない発想に呆れながらも、私はつっこみをいれずにはいられなかった。

「な、何言ってんのよ!! こなたはただの友達じゃない!
 つーか何で女の子なのよ!?」
「そう? 傍から見てるとそういう風に見えるけどな〜。かがみってそっちなのかと思ってたけど?」
「ば、ばばばかなこと言わないでよ!! っていうか、妹がそんなだったら普通心配するもんでしょ!?」
「別に相手が女の子だっていいんじゃない? 私もここまでくると女の子でもいいかとおも」
「おいっ!! そんなんで方向転換すんな!!」

 ムキになって言い返していると、お姉ちゃんはさも愉快そうに笑い出した。

「あははははは。冗談よ。冗談。ま、かがみはそこまで太ってないんだし、気にしなくても良いと思うけどね?」

 お姉ちゃんは無責任なことを言うだけ言うと、ケタケタと笑いながら2階に上がっていった。

 ・・・・・・。あれでも私の姉なのか?

 そんな姉を見送った私は洗面所に行き、タオルであらかた乾いた髪にドライヤーを当てながら、なんとなくその言葉を反芻する。

 ―――ま、そうはいっても、あんたにはあんな可愛い彼女がいるんだし。

 ったく・・・。なんで私がこなたのためにダイエットしなくちゃならないのよ・・・。
 そりゃあ、こなたとは仲良かったけどさ・・・。

 ・・・・・・・・・。

「こなたが・・・彼女・・・・・・か・・・」

 何気なくそう呟くと、突然脳裏に制服姿のこなたが浮かんだ。
 こなたは少し照れたような顔で私を見つめ、幸せそうに笑いかける。
 その笑顔は私の胸の鼓動をゆっくりと強め、それに合わせるかのように忘れていた何かを思い出させていった。
225○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 3:2012/02/09(木) 11:41:19.58 ID:/H6bvMnG
 へ? な、なんで・・・。

 予想もしなかった自分の反応に戸惑いながら鏡を見返すと、なぜか私の顔は真っ赤に色づいていた。

 ちょ! な、何で私、こんな顔・・・・・・。
 ち、ちがうって!! そんな風にこなたのこと見たことなんてないし!
 あ! き、きっとお姉ちゃんが変なこと言うからよね! うん! きっとそうよ!!

 無理やりに自分を納得させると、私はそそくさと自分の部屋に戻った。
 でも、ベッドに横になっても頭に浮かぶのはこなたのことばかり。
 その所為で、否応無しに私の意識は高校時代に向けられていった。

 お姉ちゃんの言う通り、高校の時に1番仲が良かったのはこなただ。
 それは断言できる。
 人の気にしているところをズバズバ言って、しかもいたずらばっかりしてきて。
 でも、私からの思わぬ反撃にたじろいだり、普段とは想像もつかないような可愛い顔で照れたり。

 小学校、中学校と思い返しても、こなたとの関係が今までで1番近かったと思う。
 こなたがどう思っていたかはわからないけれども、それは世間一般的に見れば、『親友』と呼べるような間柄なんだろう。
 それに異論はない。
 
 ・・・でも・・・・・・。

 私の中に、『親友』という言葉だけでは割り切れない、何か特別な気持ちがあったのも否定できない。
 それがこなたを拒否するような感情でないことだけはわかっていたけれども、その感情に何て名前をつけたら良いのか、
 結局高校を卒業しても、そして今になっても私にはわからなかった。

 ・・・・・・・・・・・・。

 いや・・・本当はわかっていた・・・。
 ただ、「それ」を認識できるきっかけも口に出す勇気もなかっただけで・・・。
 言い訳かもしれないけれど、今の自分にはそう思える。

 だけど、それを伝えることも改めて認識するのも今更な気がする。
 それにこなたにそれを伝えることを考えただけで顔が高潮していくのを感じる一方、
 なぜか言いようのない不安が私の心を満たしていく。
 そして、それがこなたに拒否されたときのことを想像してのことなのは、自分でも良く分かっていた。

 だからこそ、私は自分の気持ちに気づかない振りをしてきたんだ・・・。
 そんな危険を冒すくらいなら、今までの関係を・・・。
 『親友』の関係を続けて行くことを選んだんじゃない・・・。

 いつの間にかそうやって自分を納得させていたはずなのに、今更になってその感情は私の元に舞い戻り、
 まるで出口の見えない迷路に陥ったようにグルグルと同じところを回り続けていた。
 考えても答えはでないはずなのに、その思考を止められない私には、この日いつまで経っても睡魔は近づいてこなかった。
226○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 4:2012/02/09(木) 11:42:36.22 ID:/H6bvMnG
 あくる日、私は久しぶりにかつてのクラスメイト、日下部に電話をした。
 なんで直接こなたに電話しなかったのかって?
 それは、たまたま目についた番号が日下部だっただけで・・・。
 べ、別に久しぶりに電話するのが恥ずかしかったとか、お姉ちゃんに言われて意識しちゃってたとか、そんなんじゃないんだからね!!

「おーす、日下部。久し振りー」
「おう、ひぃらぎ。調子どう?」

 高校の時と変わらない元気そうな声が聞こえ、昨晩から続く重苦しい気持ちが少しだけ和らいだ。

「んー。こっちはぼちぼち。そっちは?」
「こっちもまーまーかなー? ちびっ子もいるし」

 やっぱりこなたと一緒にいるんだ・・・。
 ・・・・・・当然ちゃ、当然か。同じ大学行ってんだもんね・・・。

 少しだけ胸がチクリと痛んだ。
 でも、楽しそうに話す日下部の声にすぐに意識は受話器の向こうに戻される。

「ひぃらぎもあやのもいねーから、いろいろ面倒っちーけど。レポートとかな〜」
「それが普通だっつーの!! でも、その感じだと何とかやってるみたいね」
「まーなー。わたしなりにちゃんとやってるよー」

 日下部の楽しそうな話に、一人置き去りにされたような孤独感と胸を締め付けられるような思いがした。

 私と比べるとなんだか楽しそう・・・。
 ・・・・・・自分で選んだ道なのに・・・ちょっと寂しい・・・。

「とりあえず、ちびっことジャンケンして負けた方がやってくることにしてんだ〜」
「全っ然ちゃんとやってねーな。お前等どれだけダラけてんだ」

 だけど、高校の時と変わらずダラけた2人の様子につっこみを入れるだけでまるで私も高校の時に戻ったような気持ちになり、
 それはそれで少しだけ嬉しかった。

「そういえばこなたも元気なの?」
「まぁ、そこそこじゃん? ん? ひぃらぎは連絡とってねーの?」
「え? あ、ま、まぁ・・・わ、私も忙しいから」
「へぇ〜。高校の時はあんなに仲良かったのに珍しいな。
 っていうか、ひぃらぎから連絡したらいいじゃん? ちびっ子も喜ぶと思うよ」
「な、何でよ?」
「いやー、最近ちょっと寂しそうにしてるしさ」
「え? こなたが?」
「うん。なーんか、元気ねーっていうか・・・。
 話しかけても上の空っていうか・・・」
「そうなんだ・・・」
「そうだ。今度、久しぶりにみんなで会わねーか?」
「そうね・・・。今はちょっと忙しいんだけど、時間が空いたらまた連絡するわ」
「わかった。んじゃ、またな〜」
227○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 5:2012/02/09(木) 11:44:20.86 ID:/H6bvMnG
 電話を切り、そのままベッドに横になる。

 こなた・・・なんで元気ないんだろ・・・。
 日下部とは仲良くやってるみたいだけど・・・。
 なんかあったのかなぁ・・・。

 こなたとは春休み中は頻繁に連絡をとったり遊んだりしていたものの、実際に大学が始まると、
 講義の複雑さや予習復習の大変さからいつしか疎遠になっていた。
 心配ならばすぐにでもこなたに電話すれば良いことなのに、私は携帯に表示されたこなたの番号を見つめたまま、
 その指を動かすことができなかった。

「お姉ちゃ〜ん。いる〜?」

 その時、不意につかさの声が聞こえると同時にドアが開けられた。
 私はなぜか咄嗟に携帯を枕の下に隠す。

「あ、電話中だった?」
「え? う、ううん。もう終わったから大丈夫よ。ど、どうしたの?」
「この前お姉ちゃんが教えてくれた本貸してくれる?」
「あ、ああ、あれね。そこに置いてあるから持ってっていいわよ」
「ありがと〜」

 とその時、つかさの携帯から音楽が流れる。

「あれ? えーと・・・あ、田村さんからだ。もしも〜し」

 いつものようにおっとりとした口調で電話に出たつかさは、ひとしきり挨拶を交わすと、
 突然飛び上がらんばかりに大声を上げた。

「ええ!? お姉ちゃんに? すごいなぁ・・・・・・」
「な、なによ?」

 そのただならぬ様子に思わずつかさの肩を叩くと、つかさは電話口を抑えたまま、焦ったように早口で私に話しかけた。

「お姉ちゃん宛のラブレターがあったんだって!」
「・・・・・・へ?」

 何の脈絡も無いつかさの言葉に、私の頭の上にはクエスチョンマークがいくつも浮かぶ。
 それに気付いたのかつかさは一息つくと、もう一度説明をした。

「だから、お姉ちゃんの使ってた机の中に入ってたラブレターを、田村さんの先輩が見つけたんだってさ」
「え? ラブ・・・・・・・・・って、えええぇぇぇぇぇぇ!!」
「!? ひ、ひぇぇぇ!」

 想像もしていなかった事実に思わず大声をあげると、その声に驚いたつかさの指がスピーカーのボタンを押したらしく、
 携帯からは田村さんの声が聞こえてきた。
228○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 6:2012/02/09(木) 11:46:06.00 ID:/H6bvMnG
「お届けにあがるか、泉先輩にお願いしようかと・・・・・・」

 それを聞いた瞬間、私はほぼ反射的につかさの携帯を取り上げ、
 「小早川さん経由で・・・」と言っている田村さんの言葉を遮った。

「あー、もしもし田村さん? あいつには教えちゃ駄目よ?」

 いたって普段通りに言ったつもりだったけれど、田村さんはなぜか理由も聞かずに、怯えたように即答した。

「りょ、了解っス」

 申し訳ないんだけど家までもってきてもらいたいと丁寧にお願いすると、
 田村さんは今にも泣きそうな声で了承して電話を切った。
 電話を返そうと振り向くと、つかさは目をキラキラさせて私を見つめていた。

「お姉ちゃん、すごいねぇ〜」
「で、でも、高校の時でしょ? い、今更な感じよね」
「え〜。そんなことないよ。もしかしたら、そこから出会いがあるかも〜」
「はは・・・。流石にもう時効でしょ?」

 内心ドキドキしながらも、私はそれを悟られないように軽口を叩きベッドに座り直した。
 
「この話したら、きっとこなちゃんもびっくりするだろうなぁ〜」

 そう言われた瞬間、胸の奥の方で何かがざわめいた。

「え・・・? な・・・何で・・・?」

 突然襲ったその感覚に戸惑っている私に気付かず、つかさはあくまでも無邪気な笑顔のまま言葉を続けた。

「え〜? だって、こなちゃんこういう話好きだったし、きっとすごく驚くと思うよ」

 その時、心臓が思い切り締め付けられた。
 私はまるでその力に絞り出されるように言葉を吐く。

「だ・・・・・・だ、だめよ! 絶対こなたには言っちゃだめだからね!!」
「え? な、なんで?」

 つかさは私の剣幕をきょとんとした表情で返し、首を少しだけ傾けた。
 その反応に我に返った私は、しどろもどろになりながら言葉を繋ぐ。

「へ? え・・・えっと・・・その・・・・・・。 だ、だって、こ、こなたがこのこと知ったら、絶対冷やかしにくるでしょ?」
「そ、そうかも・・・」
「ね? それに、今更高校の時のことなんて、恥ずかしくてこなたには知られたくないし」
「そ、そっか〜・・・」
「だから・・・その、こなたには黙っていて欲しいんだ・・・」
「う、うん・・・わかった。お姉ちゃんがそう言うなら・・・」
「ありがと、つかさ」
229○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 7:2012/02/09(木) 11:48:46.13 ID:/H6bvMnG
 私の説得につかさは納得しつつも、「でも、すごいなぁ〜」と言い、楽しげな表情であれこれ想像を巡らしているようだった。
 そんなつかさの顔を横目で見ながら、内心ホッと胸を撫で下ろす。
 でもそれは、こなたに冷やかされることを避けられたからではない。

 本当はそれをきっかけにこなたと恋愛の話になることを避けたかっただけ。
 きっとそうなったら、一旦納得させたこなたへの気持ちがもう一度私を苦しめるだろうし、それにもしかしたら、こなたが私以外の誰かに特別な感情を持つようになったことを知ることになるかもしれない。
 そんなことはこなたの自由だといくら頭ではわかっていても、それでも私はそれを聞くのが怖かった。

 そしてそれを知った時、きっと自分にとって大切なものを永遠に失ってしまう・・・。

 そんな薄暗い恐怖を感じている私とは対称的に、つかさは相変わらず遠くを見つめながら微笑んでいた。






 後日―――

「お姉ちゃん。今日田村さんから預かっておいたよ〜」
「お、おお〜。さんきゅっ」

 こなたへの気持ちはさておき、それでもラブレターをもらうことは内心嬉しかった。
 気恥かしく思いながらも、一体どんなことが書かれているんだろうかと期待に胸を膨らませて手を伸ばすと、
 どこからともなくつつつと二人の姉が現れた。

「かがみさんっ、3年間、ずっとアナタのコトを見ていました!!」
「言葉にできなかった想いを手紙に認めます」

 ・・・・・・・・・・・・。

「アレらはこなたと同類でしょーがぁ・・・・・・」
「な、何か、持ってるとそわそわしちゃって・・・・・・っ」

 ニマニマした顔で「早く開けよーよーっ」と言っている姉二人を無視し、私は部屋に入って1人封を開いた。

 ―――拝啓 柊かがみ様へ

 突然の手紙で申し訳ありません。
 面と向かってはお話しづらいことでしたので、先に手紙にて失礼します。

 私は3年間、ずっとあなただけを見てきました。
 あなたの何事にも真面目に取り組まれる姿勢を見て、私自身大きな影響を受け、少しでもあなたのようになりたいと思っていました。
 そして、周囲に対する細やかな気遣いや優しさが、尚一層あなたへの気持ちを強くさせました。

 私には勇気がなく、このような機会でしか気持ちをお伝えすることができませんでしたが、もしご迷惑でなければ直接お伝えしたいことがありますので、卒業式の後屋上にきていただければと思います。
 ではまた。
230○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 8:2012/02/09(木) 11:51:46.25 ID:/H6bvMnG
 ・・・・・・・・・。
 ・・・うん・・・。
 ・・・その・・・。
 ・・・えーと・・・。
 始まりはお姉ちゃんたちが言ったことと同じで・・・って、あいつら読んだんじゃないだろうな?

 ま、まぁ、ここまで私のことを想ってくれた人がいたっていうのは悪い気はしないわね・・・というか、正直嬉しい・・・。

 はぁ・・・何で気がつかなかったのかなぁ・・・。

 実際、卒業式の時にこの手紙に気がついて屋上に行っていたとしても、私はその人と付き合うという判断はしなかったと思う。
 でも、ここまで私のことを想ってくれていたのなら、どんな人だったのか知りたい気持ちもあった。
 だけど手紙には差出人の名前もなく、今となってはその事実も確かめようが無い。
 ただ、それでも後悔する気持ちは少なく、頭の片隅ではこなたの顔がちらついていた。

 手紙って言えばあいつ・・・ふふ。
 エイプリルフールの時に偽物の手紙書いて呼び出されたっけな。
 あの時もドキドキして待ってて・・・。
 だけどなかなか来なくて・・・。
 諦めかけた時にこなたが来て・・・。
 
 そう・・・。
 一瞬だけ、こなたが手紙の送り主かと思ったけど・・・。
 結局いたずらだったんだよな・・・。
 その時何とか気持ちは抑えたけど、でも帰ってからずっと泣いてて・・・。
 あまりにも残酷だって思ったけど・・・。
 でも、やっぱりこなたとの関係は崩せなかった・・・。
 ・・・・・・・・・・・・。

「・・・・・・こなたのバカ・・・私の気も知らないでさ・・・」

 1人そう呟くと、私は手紙を抱えたままベッドに寝転んだ。
 天井を見上げるその先にはこなたの顔が浮かんでいる。

 はぁ・・・。
 これがこなたからの手紙だったら良かったのにな・・・。
 それもいたずらじゃなくって、本当の・・・・・・。

 そう考えた途端、顔が思いきり熱くなり、胸元に置いた手にまで心音が伝わってきた。
 その感情に身もだえるようにベッドをコロコロ転がりながらも、不思議と心は満たされていた。
231○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 9:2012/02/09(木) 11:54:32.59 ID:/H6bvMnG
 変に怖がってないで、電話しちゃおっかな・・・。
 でも・・・余計なこと言っちゃったらまずいし・・・。
 それにこなたの恋愛の話になっちゃったらやだし・・・。

 なんてウジウジ考えながら携帯を見つめたまま、時間だけが過ぎていく。

 う〜・・・。だけど、もうダメ!
 このままこなたの声聞かないと妄想ばっかり膨らんじゃうわ。
 よしっ! 大丈夫!
 こなたとは友達よ。友達。友達なのよ。

 ・・・・・・・・・・・・。
 はぁ・・・・・・。

 自分で言ったセリフに軽く落ち込みながらもようやく決心した私は、微かに震える指で発信ボタンを押した。
 コール音が聞こえるたびに今にも切ってしまいたい衝動を我慢しながら待つと、
 携帯の向こうから高校時代に散々聞かされた気の抜けたような声が聞こえた。

「やふ〜、かがみん。久しぶりだね」
「うん。元気だった?」
「ま、ぼちぼちだよ」

 あれだけ緊張していたのに、そんな他愛もない挨拶から始まる。
 かなり久しぶりの電話なのに、お互いまるでつい最近まで話していたような口調。
 なんか懐かしいようで、でも日常のようで。

 私はこの時間がいつも好きだった。
 そして、またこの時間を味わうことができてすごく嬉しかった。

「いや〜。かがみも忙しいみたいだね」
「まぁね〜。ところであんたはいっつも遊んでんじゃないの?」
「むぅ〜。そんなことないよ。これでも結構忙しいんだよ」
「ほぅ。何がそんなに忙しいのよ?」
「ほら、バイトと講義とレポートと」
「ふぅ〜ん。日下部と交代でレポート書いてるのに?」
「うぉぅっ!! な、なぜそれを・・・」
「ちっちっちっ。私の情報網を甘く見ないでもらいたいわね」
「ま、どうせみさきちが言ったんだろうけど」
「って、もう少し食いつけよ!!」

 さっきまで感じていた不安はどこかに消えてしまい、私は高校の時と同じ『親友』として話していた。
 それは私にとって辛い選択であると同時に、何ものにも代えがたい大切なものを守るために必要な選択だった。

 私はこの時間を、この感覚を守りたかった・・・。

 私は胸にチクチクと刺すような痛みを感じながらも、こなたといる瞬間がいかに安心できて、
 いかに大切な時間だったのかを再確認していた。
232○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 10:2012/02/09(木) 11:58:47.14 ID:/H6bvMnG
「あはは・・・。ところでかがみ。今日はずいぶん上機嫌だね〜」

 んなっ! ななな、なんで? そ、そんなにテンション上がってた!?

「さては、大学いって春でもきたかナ〜?」
「や!! いやいやいやいや。そんなワケないでしょ!!」

 こなたと話せて嬉しかったからなんて絶対言えないよね・・・。

 と、内心落ち込みながらも、それを気取らないように私は平静を装う。

「あー。春といえばさ。卒業式の時、悪戯で偽ラブレターを机に入れといたのに、
 かがみ気付かずに帰っちゃうんだもんな〜っ。つまんないのー」

 え――――――。

 その時、一瞬にして思考が停止し、目の前が真っ暗になった。

「あれ? もしもし、かがみ?」

 私を呼ぶこなたの声がひどく遠くから聞こえる。
 まるで、自分だけがこの世界に取り残されたような感覚。
 同時に、私が必死に守ろうとしてきたものがガラガラと音を立てて崩れていくような気がした。

「どうしたの? かがみ?」

 心配そうに少し強めのトーンで聞き返すこなたの声に、ようやく現実に引き戻される。

「・・・え? ・・・あ・・・な、なんでもないわ・・・」

 何とか言葉を繋いだけれど、身体は小刻みに震え、携帯を持つ手にはじんわりと汗が浮いた。
 でも、そんな様子を見ることもできないこなたは不信そうな声は出すものの、そのまま話を進めていった。

「そう? あ、そうだ。久しぶりに今度遊ばない?」
「ん・・・うん・・・。いいわよ」
「? 何かあった?」
「あ、い、いや。何でもないわ」
「んじゃ、また連絡するね〜」
「う・・・うん・・・」

 こなたが電話を切ると携帯からは無機質な音が繰り返された。
 まるでその音に誘われるかのように、逃れようの無い現実が私の中に流れ込んでくる。
233○かがみの気持ち と こなたの想い  前篇 11:2012/02/09(木) 12:01:25.63 ID:/H6bvMnG
 確かにこなたは友達だった。
 それは紛れもない現実。
 そして、・・・私の選んだ現実・・・。

「もう・・・。こなたのいたずらなんて、いつものことじゃない・・・。
 何をそんなに落ち込んでるのよ・・・」

 その現実は私にとってあまりにも辛い。

「それに・・・・・・私の気持ちだって、私が勝手に想ってるだけなんだし・・・。
 そんなの・・・こなたには関係ないわけだし・・・・・・」

 それでも私は必死でその現実を守ろうとしている。
 自分を納得させる事で・・・・・・。

 でも・・・・・・・・・。



 本当は少しだけ期待していた・・・。
 100%じゃなくてもいい。
 たとえこの手紙の100分の1くらいでもいいから、私のことを想ってくれてたらなって・・・。

「・・・・・・ほんと・・・」

 でも、そんな幻想は木っ端みじんに砕かれた。
 騙されたことへの傷つきなんて微塵も感じない。
 そんなことよりも、この手紙みたいに私のことを想ってくれるこなたはこの現実にはいないんだってわかったことのほうが、その何倍も辛かった。

「・・・・・・バカみたい・・・」

 だけど、頭でいくら納得しようとしても心は悲鳴をあげている。
 その声にならない悲鳴は涙となって両眼から溢れ、パタパタと音を立てて絨毯を濡らしていった。

「・・・ひぐっ・・・・・・こなた・・・」

 私は目の前に佇む制服姿のこなたに呼びかける。
 それが現実のこなたではないことはわかっている。
 だけど今にも心が折れてしまいそうな私は、それでも尚それにすがらずにはいられなかった。

「私・・・・・・ぐすっ・・・こんなにも・・・こんなにも辛いんだよ?
 ・・・こんなにも・・・苦しいんだよ?
 ・・・わ、私・・・うぅ・・・・・・どうしたら・・・いいの・・・・・・?」

 でもこなたは何も言わず、ひどく傷ついている私に、ただ柔らかな笑顔を向けているだけだった・・・。



234:2012/02/09(木) 12:03:45.92 ID:/H6bvMnG
以上になります。
続きは近日中にまた投下したいと思います。
ではでは。
235名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 16:01:05.37 ID:ZVKIup/M
>>234
FY!
こなかが厨刺ね
236名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 16:50:27.22 ID:Ye/9m80T
>>234
おお、久々の投稿!
後編期待してます!
237名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 20:46:12.73 ID:pIzM3J3S
>>234
GJでした

238名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 21:19:23.51 ID:zC/mjalg
準備されている方がいなければ投下します。
239:2012/02/12(日) 21:21:34.74 ID:zC/mjalg
コメントありがとうございます。

先日の続きの中篇を投下します。
以下注意書きを。

・8レス使用予定。
・原作 7巻のネタをつなぎ合わせて構成してます。
・こなかがもので、かがみ視点になります。
・前、中、後篇に分かれてます。
・今回は中篇のみ投下します。
240○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 1:2012/02/12(日) 21:23:54.84 ID:zC/mjalg
 前回の電話の後、こなたから電話が来ることはなかった。
 こなたがすぐに連絡をしてくることがないのはいつものことだけれども、今回はこちらから連絡することもなく、
 私はいつもと同じ日常を過ごしていた。
 あれだけ衝撃的な出来事があったのだからこなたを避ける気持ちがあっても当然だ。
 ・・・というのは建前で、結局私はこなたへの気持ちに向き合うことも、それを伝えることも避けただけ。
 
 こなたから連絡が来なければ・・・。
 私からも連絡をしなければ・・・。

 その分だけ気持ちを整理する時間がとれる。
 
 時間がすべてを解決してくれる。
 そう。つまり私は一番消極的で受動的な方法を選んだだけ。

「・・・我ながら優柔不断よね・・・・・・」

 この日は一日休校で、私は午前中から先日の講義の復習をしていた。 
 一区切りつき時計を見ると、針はもうすぐ12時を指そうとしている。
 1階からは、同じく学校が休みのつかさがお昼を作り始めた音が聞こえてきた。

 私は傍らにペンを置くと、机の端に置いた写真立てを見つめた。
 こなたに腕を組まれ困ったような顔をした私とは対照的に、こなたは笑顔でこちらを向いている。
 高校の時、戯れに撮った一枚の写真。
 それを見るたび私は、この自分の性格を恨む。

 いくらこなたが近づいてきても、私は裏腹な態度しかとれない。
 私はいつも素直になれない。
 そして・・・。
 大学生になってもそれは何一つ変わっていない。

 どうしてこんな性格になったのか。
 元々そういう性格なのか。
 今まで散々悩み、そして今もその答えは見つからない。

 でも、きっとそれが私なんだ・・・。

 最終的な結論はいつもそこに行きつく。
 そう思うことで自分を納得させざるを得ない。
 これが幾度となく繰り返してきたパターン。
 
 これ以上無理をしたって結末は変わらない。
 だったら安全な道を選んだほうがましだ。
 傷つきながらもそうやって生きていくことが、私にとってもこなたにとっても幸せなんだ。

 私は自分の身に住まうこなたへの想いを、そう考えることでずっと抑え込んできた。
241○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 2:2012/02/12(日) 21:25:21.66 ID:zC/mjalg
「あれから1週間か・・・・・・」

 でも、そんなことを考えながら結局こなたを想う気持ちは諦められない。
 だからこそこうやって写真を見つめ、この前の電話を思い出しながら携帯をいじっているんだろう。

「・・・なんで私って・・・こんなにわかりづらいのかなぁ・・・」

 そして私はこなたからの電話を待っている。
 もし電話が来れば、きっとこの前のことを思い出して苦しくなる。
 だけどその代わり、そんな辛さを忘れてしまうくらい楽しいこなたとの時間を過ごすことができる。
 つまるところ私はその二つを天秤にかけ、安全牌を選んでいるだけ。
 前進もしなければ後退もしない。
 そんな中途半端なことを繰り返していく。

「結局の所、こなたと離れるのが嫌なだけなんだよな・・・」
 
 あれだけ傷ついてきたくせに、それでも本心を隠してこなたと一緒にいようとする自分が本当に嫌になる。
 こんな意気地なしの自分が・・・。

「・・・はぁ・・・・・・」

 重苦しい気持ちを吐き出し、もう一度携帯を見つめた瞬間、何の前触れもなく突然携帯が鳴り出した。

「・・・え? あっ、ちょ!」

 普段とは違う着信音。
 高校の時は頻繁に聞き、最近はまったく聞いていなかったその曲。
 それはこなた専用に設定していた、当時私が一番好きだった曲。
 携帯はまるで私を追い立てるかのようにその音楽を奏で続けた。

「う、うそ・・・どうしよ・・・」

 まったく気持ちの準備もしていない。
 何を言うかも考えていない。
 それに、前回のことだってある・・・。

「でも・・・出ないと変に思われちゃうかもしれないし・・・・・・」

 だけど本当は嬉しかった。
 あんなこと言われても。
 あの手紙みたいにこなたが僅かでも私のことを想っていなくても。
 それでもこなたが私に電話をしてくれたのは嬉しかった。

 僅かな逡巡の後、私は意を決して通話ボタンを押した。
242○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 3:2012/02/12(日) 21:27:58.96 ID:zC/mjalg
「も、もしもし? いきなり何よ?」

 よし。多少声は裏返ったけれど、いつもと同じ滑り出し。

「やあやあかがみん。元気だったカナ?」

 こなたはマイペースに返事をする。
 これもいつもと同じ。

「ま、まぁ、相変わらずよ」
「ふ〜ん。てっきり電話がなくて寂しがってたかと思ったんだけど」

 こなたにとっては挨拶代わりのいつもの冗談。
 だけど本心を見透かされたような台詞に内心ドキリとする。

「ふ、ふぇ? な、なに言ってんのよ!」

 こなたは私の言葉にはまったく反応せず、いつもと同じ態度を崩さない。
 それどころか電話口からは嬉しそうな声が聞こえてくる。

「あはは。相変わらずかがみはかわゆすなぁ」
「バ、バカ言ってんじゃないわよ!」

 冗談だってことはわかってるはずなのに、私の心臓は早鐘のように鳴り響く。
 さっきまでの重い不安は消え、逆に妙な高揚感が訪れる。

 私ってなんでこんなに単純なんだろ・・・。

 自分でもバカだなと思いながらも、どうしても口元は緩んでしまう。

「つーかさ、いきなりどうしたのよ?」

 こなたのペースから逃れるように質問する。
 これも長年培ってきた対応方法だ。
 すると、こなたはさっきよりも少しだけ声のトーンを上げて話し始めた。

「んー? ちょっと、かがみに聞きたいことがあってさぁ」
「な、何よ?」
「ところで、今って家にいるの?」
「え? あ、そ、そうだけど・・・」
「そっか」
「って、意味わかんないんだけど! いったい、何なのよ?」

 私の言葉を聞いたこなたは、一呼吸置いてさらに嬉しそうな声で囁いた。
243○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 4:2012/02/12(日) 21:29:48.53 ID:zC/mjalg
「届いてたんだって?」
「はぁ? 何がよ?」
「て・が・み」

 その瞬間、それまで激しく動いていた心臓が動きを止めた。

「え・・・・・・?」

 そしてわかってしまった。
 こなたが何のために電話をし、これから何を言わんとしているのか。
 そして、それを聞くことが私にとってどんな意味を持つのか。
 わかりたくもない結末が、私にはわかってしまった。

「まったく、届いてたんなら言ってよ〜」

 だけど、今更耳をふさぐことはできない。

「かがみはウソつくの下手なんだからさ〜」

 今更誤魔化すことも出来ない。

「ねぇねぇ、読んだ時どうだった? ちょっとは嬉しかった?」

 今更・・・・・・・・・・・・どうしようもできない・・・。

「? どったの?」

 受話器の向こうからは邪気の無いこなたの声が聞こえる。
 だけど、それはもう私に安心を与えてはくれない。
 私に高揚感を与えてもくれない。
 むしろその声は、私が今まで閉じ込めてきた気持ちを、本心を、想いを・・・。
 その全てを解き放とうとする。
 そしてそれが、この仮初の現実を壊してしまうことはわかっていた。

 だけど・・・・・・。

「・・・嬉しかったわよ・・・・・・」

 私の口からでたのは、その結末を望む様な言葉だった。

「・・・嬉しかったに決まってんでしょ・・・。
 3年間私のことだけ見ててくれた人がいたってわかったんだもん・・・。
 あんなにも私のことを想ってくれてた人がいたんだもん・・・」
「・・・え?」

 私の言葉に戸惑ったようなこなたの声が聞こえる。
 でも、今まで抑えていたものがまるで堰を切ったように言葉は止まらない。
 そして、言葉と同時に私の頬を熱いものが伝っていく。
244○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 5:2012/02/12(日) 21:31:45.96 ID:zC/mjalg
「それに気がつけなかったのも後悔した・・・。
 どんな人か見てみたかった・・・」
「か・・・かがみ・・・?」

 こなたが私の名前を呼ぶ。
 でもその声は遠くか細い。
 そんな声では止まらない。

「・・・・・・・・・・・・でも・・・」
「・・・・・・・・・・・・」

 携帯の向こうからは何も聞こえず、ただこなたの息を呑む気配だけが伝わってくる。

「・・・・・・でも・・・」

 この時、私の意識は最後の抵抗を試みていた。

 それを言ったら後戻りはできない。
 現実が・・・。
 私が守ろうとした現実が壊れてしまう・・・。

「でもっ!!」

 だけどそんな抵抗も虚しく、まるで最悪の結末を知りながらも止めようの無い悪い夢を見ているような感覚で、私の口は独りでに動いた。

「それが・・・・・・あんただったらよかった・・・・・・」
「え・・・・・・?」

 それ以上は何も言えなかった。
 何も思いつかなかった。
 受話器の向こうからは何も聞こず、ただこなたの気配だけが伝わってきた。

「・・・ごめん・・・。もう切るね・・・」
「あ! ちょ、かが」

 無機質な電子音と共にこなたの言葉は途切れた。
 そのまま携帯の電源を落としベッドに放り投げる。

「・・・・・・・・・・・・」

 私は椅子に座ったまま、何も言わないその携帯を同じように無言で見つめた。

「・・・・・・・・・バカ・・・」

 一言呟くと椅子を回し、私はもう一度机に向かった。
 さらさらと音を立ててノートの上をペンが走る。
 
「バカよ・・・ほんとバカ・・・」
245○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 6:2012/02/12(日) 21:33:34.51 ID:zC/mjalg
 ノートには、『バカ』という文字だけが繰り返し書かれていく。

「・・・何であんなこと言うのよ・・・」

 その文字は、変わらずに流れ続ける涙によって滲んでしまっていた。

「我慢するって決めたのに・・・」

 私はもう一度写真を見つめる。

 笑顔のこなたと困った私。

 私がずっと守ってきたこの現実は、今壊れてしまった。
 私がずっと大切にしてきたものは、永遠に離れていってしまった。

「なんで・・・なんでなのよ・・・・・・ひっく・・・。
 私はこなたと・・・うぅ・・・こなたと一緒にいたいだけだったのに・・・・・・」

 ハラハラとこぼれ落ちる涙と共に、高校の時の場面が鮮明に蘇る。
 チョココロネを頬張るこなた。
 楽しそうに深夜アニメの話をするこなた。
 宿題見せてと、甘えた顔で頼みに来るこなた。

 そんな何気ない日常の記憶が私の脳裏を駆け巡る。
 そのすべてが私に流れ込み、私の心を締め付ける。

「こなた・・・うぅぅ・・・苦しいよぉ・・・。
 私・・・ふぇ・・・私・・・どうしたら・・・・・・」

 私はこなたが好きだ。
 誰よりもこなたが好きだ。
 ずっと一緒にいたい。
 片時も離れたくない。

 伝えることも、はっきりと自覚することもなく、ずっと隠してきた私の本心。
 
「もう無理だよ・・・・・・。もう・・・隠せないよ・・・」

 今更後悔しても始まらないほど遅すぎた結論。
 すべてを後回しにしてきたツケ。

 今の私の状態は何とでも表現の仕様がある。
 でも、それを解決する手段は何もない。

 私はただ打ちひしがれ、泣き、後悔し、自分を蔑むことしかできなかった。

 だから私は泣いた。
 泣くことしかできなかった。
 まるで、3年間溜め続けたこなたへの想いを洗い流すかのように・・・。
246○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 7:2012/02/12(日) 21:35:31.71 ID:zC/mjalg
「あ、あの・・・お姉ちゃん・・・?」
「!?」

 その時、背後から突然声が聞こえ驚いて振り向くと、そこにはつかさが呆然と立っていた。

「・・・・・・つ・・・・・・つか・・・さ?」

 一瞬にして思考が止まる。

「うん・・・。呼んでも返事なかったから・・・心配になって・・・」

 つかさはそう言って、ひどく心配そうな表情で私を見つめた。

「・・・泣いて・・・るの? だ、大丈夫? どこか痛いの?」

 そして足早に私に近づくと、私の震える肩に手を置いた。

「つかさ・・・う・・ぐす・・うぇ・・・・・・つかさ〜!!」

 その瞬間、私はまるで弾かれたバネのような勢いでつかさに抱きついた。

「あっ! お、おねえちゃ・・・」

 突然のことに戸惑っているつかさを気にかけている余裕もなく、私はそのまま全てを話した。

「・・・あ・・・あのラブレター・・・ひぅ・・・実は・・・こなたの・・・
 ひぐっ・・・こなたの・・・いた・・・ずら・・・で」

 そう・・・。
 それは、いつものこなたのいたずらで・・・。

「で・・・でも・・・ひぐっ・・・ち、ちがうの・・・。
 騙された・・・う・・・うぅぅ・・・せいじゃ・・・ない・・・の・・・」

 私がこんなに哀しいのは・・・。
 いたずらのせいじゃない・・・。
 
「・・・私・・・ひっく・・・私ね・・・。 高校の時から・・・ぐすっ・・・こなたのこと・・・」

 ずっと・・・。
 ずっとこなたのことが・・・。
247○かがみの気持ち と こなたの想い  中篇 8:2012/02/12(日) 21:37:48.74 ID:zC/mjalg
「・・・・・・・・・・・・好きだったの・・・」

 今更こんなことを言ったって・・・
 しかも本人のいないところで言ったって・・・。

 もう、どうにもならないことなのに。

 わかっていても言葉は止まらなかった。
 今まで溜めこんでいたものを吐きだしたかった。

 そんなエゴで凝り固まった独白を、つかさは何も言わずに私の頭を撫でながら優しく話を聞いてくれた。
 その優しさが嬉しくて、でもこなたに優しくできなかった自分が悔しくて、涙は止まることなく流れ続けた。

「お姉ちゃん・・・」

 私の告白が途切れ部屋に沈黙が訪れると、つかさはゆっくりと口を開いた。

「今ね・・・。こなちゃんが来てるの・・・」
「・・・・・・え?」

 驚いて顔を上げると、ドアの前にはこなたが立っていた。
 しかも、なぜか高校の時の制服姿で・・・。

「う、うそ・・・」

 さっきまで電話してたはずじゃ・・・・。
 それに、なんで制服着て・・・・・・。

 こなたは何も言わず、ひどく哀しそうな顔で私を見つめていた。
 私の想像していたのと同じ姿で・・・。

 私には目の前の光景が現実とは思えなかった。
 そして、これが夢だったらどんなに良かっただろうと思った。

「かがみ・・・・・・」

 でも目の前のこなたはいつも想像していた嬉しそうな表情とは裏腹で、それが紛れもない現実であることを証明していた。
 
 現実のこなたは部屋に入り、そのまま少しずつゆっくりと私に近づいてくる。
 
 でもその顔は辛そうで・・・。
 苦しそうで・・・。
 そして、泣きそうだった・・・。



                      続
248:2012/02/12(日) 21:39:35.92 ID:zC/mjalg
以上になります。

次で最後になります。
また近日中に投下しますのでよろしくお願いします。
ではでは。
249名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 03:38:01.19 ID:XHm7tMs8
>>248
乙です
次も楽しみにしてます
250名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 05:46:56.37 ID:f65bGRM/
>>248
醜い。要りません。
251名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 22:04:28.71 ID:0zp177Qb
>>248

期待してます!
252名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 04:46:05.24 ID:ge7Fpd44
>>248
忌避してます!
253名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 23:43:41.60 ID:87pWwuoi
>>248
続き、待ってます。
>>250
消えてください、お願い!!
254名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 23:02:48.17 ID:xDtG1Pbp
>>248
要りません。
どうか来ないで!
255名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 00:06:25.40 ID:ZPcLN+H1
別カプが好きなら作品書いて勝負せい 見苦しい
256名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 18:24:51.49 ID:Ucmb72qU
>>255
激しく同意。
257名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 19:54:08.80 ID:b53hHAtk
という風に話題そらしのいつもの手
258名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 21:52:40.25 ID:Ucmb72qU
>>250
>>254
>>257
同一人物? 粘着ねばね〜ばwww
259名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 22:33:02.94 ID:U8lsFqt1
>>255
激しく同意。
260名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 23:25:26.29 ID:y/KOeMV+
>>254
お前がこの世から出て行け
261名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 00:19:37.46 ID:+epT84+7
保管庫見てたら
みなみんって
結構性的被虐キャラなんだなあ
262名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 00:44:03.49 ID:HqusSjVb
相方のゆたかがドSにされる傾向があるからな
263名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 01:59:12.71 ID:bmw3cDFP
準備されている方がいらっしゃらなければ投下したいと思います。
264:2012/02/18(土) 02:01:16.33 ID:bmw3cDFP
色々とコメントありがとうございます。

後篇を投下します。
以下注意書きを。

・11レス使用予定。
・原作 7巻のネタをつなぎ合わせて構成してます。
・こなかがもので、かがみ視点になります。
265○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 1:2012/02/18(土) 02:06:27.55 ID:bmw3cDFP
「かがみ・・・ごめん・・・」

 こなたは近づきながら声をかける。
 その声を合図にしたようにつかさはスッと後ろに下がり、ハラハラした顔で私たちを見ていた。

「そんなに・・・かがみのこと傷つけてたんだなんて・・・」

 その声は震えていた。
 その双眸からは涙が流れていた。

「私・・・かがみの気持ち・・・知らなくて・・・。
 こんな冗談・・・ひっく・・・最低・・・だよね・・・。
 かがみのこと・・・いっぱい・・・ぐすっ・・・・・・いっぱい傷つけちゃったよね・・・」

 目の前にまで来たこなたは、そう言って諸手を伸ばす。
 その手は小さく震えながら、それでも優しく私を抱きしめようとしていた。
 
 でも・・・・・・。

「・・・・・・え・・・?」

 私は、反射的にその手を払っていた。

「か・・・かがみ?」

 こなたの顔が驚愕に歪む。

「・・・・・・・・・どうせ・・・」
「え?」
「・・・・・・どうせまた嘘なんでしょ?」

 私の言葉にこなたは目を見開き、慌ててもう一度手を伸ばした。

「!?  そ、そんなこと・・・」

 でも私は椅子から立ち上がり、その手を避ける様に後ろへ下がりながら、尚も言葉を続ける。

「そうやってまた私を騙すんでしょ?」

 私から拒否されても尚、こなたは私の方へゆっくりと歩いてくる。

「ち、ちが・・・・・・」

 今までの私なら、口では反発しながらもきっとその抱擁を受け入れていたのだろう。
 そして、そんなこなたの悪戯もきっと許してしまっていたのだろう。
 だからこそこなたは驚きながらも近づけるのだろう・・・。

 だけど・・・・・・。
266○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 2:2012/02/18(土) 02:08:10.85 ID:bmw3cDFP
「もう・・・・・・来ないで・・・」

 私の消えそうな声と明確に拒否した言葉はこなたの歩みを止めた。
 こなたはまるで信じられない現実を目の当たりにしたように、私を呆然と見つめていた。

「そうよ・・。私は・・・・・・あんたのことが好きだった・・・。
 いつも一緒に・・・いろんなとこに遊びに行って、買い物して、宿題して・・・」

 私の脳裏にはその時の光景が鮮明な記憶として映っていた。

「私は・・・・・・・・・すごく幸せだった・・・」

 そう、幸せ・・・・・・だった・・・。

「でも、そんなこと言えないじゃない・・・。
 それに、あんたのこと・・・・・・好きだなんて・・・」

 あの時そう言えていれば、きっとこんな結末にはならなかったのかもしれない。
 もっと幸せな気持ちでいられたのかもしれない。

「ラブレターだって・・・・・・もらった時はすごくドキドキしたけど・・・。
 でも・・・・・・本当はそれがあんたからだったらって思ってた・・・」

 でも私はそれを選ばなかった。
 ううん・・・選べなかった・・・。
 こんなどうしようもない意気地なしの私には・・・。

「ふふ・・・。あんたの予想とは違うかもしれないけど・・・。
 ドッキリ成功したわね・・・・・・」

 この期に及んでまで、私は目の前の現実を信じたくなかった。
 こなたが謝罪し、私に歩み寄ってくれているという現実を。

 だって・・・。
 それを信じてしまったら、『私を好きなこなた』は永遠にこの世界に存在しなくなってしまう。
 私を気遣い、その心痛を汲み取ろうとするこなたは『親友のこなた』であって、『私を好きなこなた』ではない。

 あれほど私を安心させてくれたこなたは、ただ俯いたまま微かに身体を震わせていた。
 でも私はこなたに近づけない。
 近づけばそこで現実を受け入れなくてはならない。

 こなたは今や、その苦しい現実に向き合わせるだけの存在でしかなかった。

 私は無言で佇むこなたの横をスッと抜け、ドアに向かって歩き出した。
 私はただ逃げたかった。
 この場にいることも。
 こなたの答えを聞くことも。
 
 でもその歩みは、私の左腕を掴むこなたの右手によって止められた。
267○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 3:2012/02/18(土) 02:11:09.89 ID:bmw3cDFP
「ま、待って・・・」

 こなたが絞り出すような声を出し、今にも崩れ落ちそうな様子で私を見つめる。
 その掌からこなたの体温が伝わってくる。

 こんな状況なのにこなたに触れられて嬉しい。
 でもその柔らかく優しい感触が苦しい。
 嬉しいのに苦しくて仕方がない。

「は、離しなさい・・・」

 その気持ちは一旦治まったはずの涙をもう一度呼び起こす。

「やだ・・・」

 こなたは俯いたまま小さく声を漏らす。

「離してったら!」

 私の胸は押し潰されるように息苦しい。
 私はこなたの手を振りほどこうと乱暴に手を振る。

「やだ!! 絶対やだっ!!」

 こなたは負けじと両手で私の腕を掴みその動きを止めようとする。

「だったら・・・・・・」

 私はこなたに握られた腕をそのままに、

「だったら、なんで今更こんなことするのよ!!」

 涙を流し続けるその瞳で、まっすぐにこなたを射るように見つめた。

「そ・・・それ・・・は・・・」

 こなたは目を見開いたままその場で固まった。
 その身体は小刻みに震え呼吸が荒くなっている。

「それは・・・・・・」

 そして、ゆっくりとその口を開き、

「かがみのことが・・・・・・好きだから・・・」

 ―――――え?
268○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 4:2012/02/18(土) 02:14:02.34 ID:bmw3cDFP
「私・・・本当にかがみのことが好き・・・。好きなんだ・・・。
 だから・・・・・・」

 目の前のこなたは、いつも眠たげだったあの瞳を涙で濡らしていた。
 それはまるで宝石みたいに輝いていて、その滑らかな表面には私の顔が映っていた。

 それまでかたくなだった私の気持ちがぐらりと揺れる。

 こなたは私を好きだと言った。
 こなたは私と同じ気持ちだった。

 嬉しい・・・。
 すごく嬉しい・・・。


 ―――だけど。


 それは本当?

 目の前のこなたがウソを言ってるとは思えない。
 こんなにも真剣な顔で。
 こんなにも必死な声で。

 でも・・・。
 それでも信じられない。

 好きなのに、目の前のこなたを信じられない。
 信じたいのに、こなたの言葉を信じられない。
 こんなのって・・・。
 こんなのってないよ・・・。

 まるで心が二つに引き裂かれたみたいに苦しい・・・。

「もう・・・・・・」

 耐えきれなくなった苦しさは私の口を通して流れ出す。

「もうわかんない!」

 ―――もう何も考えられない。

「あんたの言うことが本当かどうかなんてわからない!」

 ―――本当のことなんてわからなくて良い。

「あんたのこと好きなのに・・・すごく好きなのに・・・・・・」

 ―――真実なんて見えなくても良い。
269○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 5:2012/02/18(土) 02:16:00.72 ID:bmw3cDFP
「好きだって言えない!!」

 そう言った瞬間、ふわりと優しい香りと共に私の唇に温かな感触が触れ、そこで言葉が止まった。

「え・・・・・・?」

 気がつくと目の前には目を瞑ったこなたがいて、唇には柔らかな感触があった。
 何が起こったのか理解する前に微かな余韻を残してこなたが離れた。

「な・・・・・・」

 突然のことに二の句がつげない私をじっと見つめていたこなたは、やがて静かに口を開いた。

「ごめん・・・」

 ―――その声は小さく震えていて。

「全部私の所為・・・」

 ―――その顔は涙で濡れてくしゃくしゃになっていて。

「でも・・・」

 ―――だけど涙はキラキラ輝いていて。

「・・・かがみが信じてくれるまでずっと言う・・・」

 ―――その声は透き通っていて。

「私はかがみが好き・・・。世界中の誰よりも好き・・・・・・だから」

 ―――そのすべてが綺麗だった。

「だから・・・・・・だから嫌いにならないで・・・。
 う・・・う・・・は・・・離れ・・・ぐすっ・・・ないで・・・」

 そう言ってこなたは、私にすがりついたまま泣き崩れた。

「もう・・・ひぐ・・・う・・・ウソ・・・つかないから・・・。
 もう・・・誤魔化さない・・・だから・・・ひっく・・・。
 いなく・・・ならないで・・・・・・かがみ・・・」
270○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 6:2012/02/18(土) 02:18:15.08 ID:bmw3cDFP
 こなたはまるで独り言のように一人泣きながら言葉を続けた。
 でもその言葉は私の中に染み込み、少しずつ形となっていく。

 こなたは自分の気持ちに素直になれなかっただけ・・・。
 だから悪戯したりウソついたり・・・。

 でもそれって私だって同じ・・・。

 素直になれなくて・・・。
 気持ちを誤魔化して・・・。

 そっか・・・。
 私とこなたは同じだったんだ・・・。

 私はそっと座ると、泣き続けるこなたの両肩に手を添えた。

「こなた・・・・・・」

 瞬間、こなたの身体がビクッと震える。
 私はそれでもしっかりと両手に力を入れ、こなたに語りかけた。

「・・・ごめん・・・」
「え・・・?」

 こなたは驚いた表情で顔を上げる。

「・・・ごめんね・・・こなた・・・」

 信じられないものを見たような顔でこなたが私を見つめる。

「な・・・なんで・・・? なんでかがみが謝るの?」

 私はその顔を苦笑しながら見つめる。

「だって・・・私もあんたと一緒だったんだもん・・・」
「え?」
「自分の気持ちに素直になれなくて・・・誤魔化してばかりで・・・。
 だから、あんたのこと怒れる立場じゃないのよ・・・」
「・・・かがみ・・・」

 こなたは少し哀しそうな顔で私の名前を呼んだ。

「怒って・・・ないの?」

 こなたの不安な気持ちが声を通して伝わってくる。

「うん・・・。今はね・・・。だって気がついたんだもん。あんたと私は同じだって」
「かがみ・・・・・・」
271○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 7:2012/02/18(土) 02:20:28.90 ID:bmw3cDFP
 私はその不安を包み込むようにこなたを優しく抱きしめ、その耳元でそっと囁いた。

「こなた・・・私も好き・・・。世界で一番大好き・・・」

 こなたは私の背中に手を回し、ぴったりと身体を寄せる。

「う・・・ひっく・・・かがみ・・・か・・・かがみぃ・・・」

 そしてそのまま、まるで子どものように大きな声をあげて泣いた。

「こなた・・・ごめんね・・・ぐすっ・・・こなた・・・」

 それに呼応するかのように私の瞳からも熱い涙が溢れ、私たちは抱き合ったまま互いに泣き続けた。
 その涙が何なのか説明するのは難しい。
 気持ちが通じ合えて嬉しかったからなのか、それとも今まで気持ちが言えなかったことへの後悔なのか、それともその両方なのか。
 その涙に名前はつけられないけれど、きっとこなたも同じ気持ちなんだって思ったら、泣いているのになぜか嬉しくて、すっごく幸せだった。

「かがみ・・・これからも、ずっと一緒にいてくれる?」

 こなたは顔を上げ、涙で真っ赤に腫らした瞳で私を見つめた。

「うん・・・。私も、これからずっと一緒にいたい。いい?」

 きっと私も同じような眼をしているんだろう。

「うん!」

 だけどいつもの笑顔でこなたが笑ってくれるとそんなことは全然気にならなくて、私はそれが嬉しくて一緒になって笑った。
 ひとしきり笑い合った後、こなたは私の顔を見つめ、ゆっくりと口を開く。

「・・・かがみ・・・大好きだよ・・・」

 優しげなその声は、私の気持ちまで優しくさせる。

「私も・・・。こなた・・・大好き・・・」

 二人の距離が少しずつ近づき、その柔らかな唇が触れあう瞬間、背後で大きな物音がした。

「きゃあ!」

 驚いて振り向くと、つかさが床につまずいて転んでいた。
 無言でそれを見ていると、つかさはバツが悪そうに笑いながら振り向いた。

「え、えへへ・・・。あ、あの、お邪魔かなって思って・・・。
 そ、その、静かに出ようと思ったんだけど・・・。
 えと・・・その・・・・・・ご、ごゆっくり〜!!」

 つかさは何とも言えない台詞を残して物凄い勢いで階段を降りていった。
272○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 8:2012/02/18(土) 02:22:18.72 ID:bmw3cDFP
 とまあ、何とも締りのない終わりを迎えてしまったのだけれど、つかさが去った後にもう一度きちんと話をして、
 結果的にこなたと私はめでたく付き合うことになった。
 その間何があったのかはご想像にお任せするわ。

 あ、そうだ。
 ちゃんと連絡しておかないとな。

 こなたが帰宅し一応の落ち着きを取り戻した私は、携帯電話を取り出してある人物に電話をした。

「もしもし田村さん? 今日、こなたからすっごい上機嫌な電話がきてね?」
「い、いや!! これにはその・・・・・・深ぁ〜〜〜いワケが・・・・・・」

 なぜか田村さんは最初から謝罪モードだったけれど、私は構わずに感謝の言葉を伝えた。

「・・・・・・ありがと・・・」
「ほ、ほんっとーに、すみ・・・・・・へ?」
「え、えっと・・・その・・・た、田村さんのお陰で、うまくいったの」
「あえ? な、何がっスか?」
「あー、その・・・えーと・・・は、話すと長くなるから後で言う・・・っていうか、言えるのか、これ・・・」
「え? 言えないようなことなんスか?」
「い、いや! と、とにかく! 田村さんには感謝してるのよ。
 後で必ずお礼に行くから」
「そ、そそそそそんな、お、お礼なんて・・・って、いわゆるあの特別な『お礼』とかじゃないっスよね?」
「特別? あー、わかった。そういうのが良いの?」
「い、いやいやいやいやいや! そ、そんな特別なのなんて大丈夫っスから!!
 ま、間に合ってまス!!」
「そんな遠慮しなくていいのに。とりあえず、時間見つけて挨拶に行くから。じゃあね〜」

 電話を切る瞬間、なぜか田村さんの「いやぁぁぁぁぁ!! 逃げ」とかいう叫び声のようなのが聞こえたけれど何でだろう?
 ま、手紙も持ってきてもらっちゃったし、どちらにしろお礼はしないとな。
 でもどんなのだったら田村さんは喜ぶのかな?
 ん〜・・・・・・そうだ! こなたに聞けばわかるかも。
 早速電話しようっと。

 と、田村さんへのお礼を相談するためなのか、さっきまで一緒にいたのに寂しくなっちゃって声が聞きたくなったからなのかは不問にしていただいて、
 私は携帯の通話履歴の一番上の番号に発信した。
 
 今夜も電話が長くなりそうね。
273○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 9:2012/02/18(土) 02:24:22.57 ID:bmw3cDFP
 とある休日の昼下がり――――。
 私は部屋で勉強をしている。
 いつもと変わらない日常。
 でも、1つだけ違うことがある。

「ねぇねぇ、かがみ。この本の続きってどこ〜?」
「あ〜、と、その棚に入ってない?」
「ん〜? 見当たらないけど・・・」
「あれ〜? おっかしいなぁ・・・。この前まで置いといたんだけど・・・」

 そう。
 私のベッドには、足をパタパタさせながらラノベを読むこなたがいる。

「むうぅ。続きが気になるんだよなぁ・・・」
「ちょっと待って。ベッドの脇に落ちたりしてないかしら・・・っと」

 こなたを乗り越えるような形で、壁とベッドの間に手を入れると、その瞬間、不意に下からこなたに抱きしめられた。

「きゃっ!」
「『きゃっ』だって。案外かがみも女の子っぽい声だすんだねぇ〜」
「い、いきなり何だよ! つーか、私は女だって!」
「いやぁ、かがみのいい匂いがしたら、ついムラムラっと・・・」
「って、お前はおっさんか!」
「まぁまぁ。よいではないか」

 こなたはいつもの猫口でニマニマしながら私を見つめた。

「ま、まぁ、別にいいんだけどさ・・・」
「とか言って〜。ホントは嬉しいんじゃないの〜?」
「ぐっ・・・」

 ・・・この前素直になろうと決めたのに・・・。

 こなたに図星をつかれたことに少しだけ悔しさを感じながらも、その温かな体温と柔らかな感触は私の心を満たしてくれた。
 全身でこなたの存在を感じていると、その時、頭の中に1つの質問が思い浮かんだ。

「ねぇ。こなた?」
「うん?」
「私・・・もう少しやせた方がいいと思う?」
「へ? いつも思うけど、そんな気にすることないんじゃない?」
「でも気になっちゃって・・・こなたはさ、私にどうなってほしい?」
「え? う〜ん・・・」

 少しだけ考え込むように目を瞑ったこなたは、目を開けると私に笑いかけた。
274○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 10:2012/02/18(土) 02:26:07.74 ID:bmw3cDFP
「そのままで良いと思うよ。かがみ気持ちいいし」

 そう言うとこなたは私を抱き寄せ、ぴったりと身体をくっつけた。

「あのさぁ・・・それって、太ってて気持ちがいいんじゃなくて?」
「ちっ、違うよ! そ、そういうんじゃなくて・・・」

 こなたはしどろもどろになりながらも、頬を赤らめてゆっくりと口を開いた。

「・・・・・・その・・・私は、かがみがやせてても、太ってても気になんないよ。
 ただ、かがみにくっついてると、すっごく安心するっていうか・・・・・・。
 何か・・・離れたくなくなっちゃって・・・もっと一緒にいたくなっちゃうというか・・・」

 こなたは耳まで赤くし、次第にその瞳も熱を帯びていく。

「・・・だから強いて言えば・・・・・・その・・・ずっと好きでいてほしい・・・・・・」
「 っ!? 」

 こなたは不意打ちの一言で私の心臓を射抜くと、間髪入れずに第2撃を放った。

「ねぇ・・・? かがみは・・・私のこと・・・・・・好き?」

 少しだけ瞳を潤ませ、こなたは私を見つめた。
 そんな顔見たら、ウソなんてつけない。
 つけるはずがない。

「・・・・・・・・・うん・・・・・・大好き・・・」

 私はそう言ってこなたに笑いかける。
 こなたも嬉しそうに微笑む。

 その顔は、私がいつも思い描いていたものと同じだった。
 でも今までとは違う。
 そこにあるのは私の想像ではなく、紛れも無い『現実』のこなたの笑顔。

「かがみ・・・」
「こなた・・・」

 私たちは互いの名前を呼び合い、徐々に近づいていく。
 そのまま2人の唇が触れ・・・。
275○かがみの気持ち と こなたの想い  後篇 11:2012/02/18(土) 02:28:21.54 ID:bmw3cDFP
「お姉ちゃ〜・・・あ、こなちゃんきてたんだ〜」

 その時突然ドアが開かれ、つかさが顔を覗かせた。

「「 のわぁぁぁぁぁ!! 」」

 驚きのあまり2人同時に声をあげ、ベッドから転げ落ちんばかりの勢いで離れる。

「の、ののののの、ノックくらいしなさいよ!!」
「あっ! ご、ごめんなさい・・・」

 思わず声を荒げると、つかさはしょんぼりと下を向いた。

「まぁまぁ。つかさも悪気があったわけじゃないんだし」
「そ、そりゃそうだけど・・・」
「ごめんね、お姉ちゃん。こなちゃん」
「大丈夫だよ、つかさ。それに、どうせこの前ちゅーしてるとこ見られてるし」
「おいっ! 少しは気にしろよ!」
「あ、そっか。今のはちゅーしようとしてたんだね?」
「だから、つかさも冷静に分析すんな!」

 はぁ・・・・・・。
 1人で突っ込むのは疲れる・・・。

「あ! つかさ。そういえば、この前、私の本持っていった?」
「え? あ、うん。部屋に置いてあるけど」
「こなたがそれ読みたいみたいなんだけど、返してもらってもいい?」
「うん。昨日読み終わって返すの忘れてたよ。今、持ってくるね〜」

 そう言って部屋を出ようとしたつかさは、もう一度部屋に顔を出した。

「あ、そうだ。さっきあやちゃん家でケーキ作ってきたんだ。
 みんなで食べない?」
「おぉ〜。さすがつかさ。かがみも休憩しておやつにしようよ」
「あ、う、うん。そうね」
「じゃあ、お茶の準備してくる・・・あれ? そういえばお姉ちゃんってダイエット中じゃなかったっけ?」

 つかさの言葉に一瞬こなたと顔を見合わせる。
 こなたも私の言わんとすることがわかったのか、すぐに笑顔になると頷いた。
 私はその笑顔に勇気づけられるように、つかさに向かって言った。

「ダイエットはやめたの。私もちょうだい」

 お姉ちゃんが言った通りにはならなかった。
 きっと私のダイエットは成功しない。
 だって私の大好きな人からお墨付きもらったからね。
 ふふ。大好きよ、こなた。





                              了
276:2012/02/18(土) 02:30:38.98 ID:bmw3cDFP
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

一応、こなた視点のものも書いてありますので、折を見て投下できればと思います。
お目に触れたときはよろしくお願いします。

ではでは。
277名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 10:02:11.85 ID:G9+MWjBE
久々にストレートなこなかが、完走乙でした!
278名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 12:50:12.09 ID:ItDtv5UK
乙でした。
久々のこなかが分、充電できました。
279名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 12:59:01.20 ID:vxWdv01N
>>276
二度と来るなゴミ。
280名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 23:47:02.19 ID:RVS/Pu3f
>>276

GJ!

いいお話でした
281名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 00:01:01.92 ID:Yvi0Nj6U
>>279
だ〜れにも相手にされてない件www
282名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 16:05:30.60 ID:vystcTj8
ゴミなものでもいまは数が足りないんだし・・・
283名無しさん@ピンキー:2012/02/19(日) 23:15:58.76 ID:6eMsxqqx
>>276
素敵なお話をありがとうございました。
かがみの心情がストレートに伝わってきて清々しかったです。

284名無しさん@ピンキー:2012/02/20(月) 20:56:13.44 ID:YDZXsfvM
>>276
FY!
五年経ってもなお虐待を止めない
その腐り切った性根に弔意を表します。
285名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 23:38:59.69 ID:4+Guvy6U
投下します。

注意事項が多めです…。

・話の主軸はみなみとゆたか
・恋愛要素は薄め
・みなみ達が1年生の頃の話
・直接的な性描写はなし
 ただし、おもらしやおしっこ我慢などの少しマニアックな描写あり
・話が進むに従ってみなみが壊れ気味に…
・作中で3日間にわたる話で、今回は1日目のみ投下
286みずたまりのほとり みなみ視点 1:2012/02/25(土) 23:42:14.94 ID:4+Guvy6U
ゆたかの様子がおかしい。
すごく顔色が悪い。全身ががたがた震えてる。

具合が悪いなら保健室に行かなきゃ。
どうして黙って苦しんでるの、ゆたか…。

もしかして…具合が悪すぎて、人に知らせることさえできないの?

だとしたら、猶予はできない。
私は立ち上がった。

「先生…小早川さんの具合が悪そうです。保健室に連れて行きます」

先生はゆたかの様子を見てすぐに了承してくれた。
私はゆたかの所に行った。

「行こう。ゆたか」

ゆたかは首を振った。

「だめ…行けない…」

「無理しちゃだめ」

「だめなの…動けないの…」

「歩けないほど辛いの?だったら抱っこしてあげる…だからとにかく…」

私はゆたかを抱き抱えようとした。

「だめ…触らないで…」

私は構わずに動作を続けた。

「やめて!動いたら…!」

ゆたかの声に構わず、私の手がゆたかに触れた瞬間…。

「おしっこがぁ!」
287みずたまりのほとり みなみ視点 2:2012/02/25(土) 23:44:21.61 ID:4+Guvy6U
「…!?」

私はすぐ手を離した。
…でも、遅かった。

ぽたっ。ぽたっ。
ゆたかが座っている椅子の下に、大きな雫が落ちた。

ちょろろろ……。
雫が、流れになった。

しゃあああああぁぁ…。
流れが、強くなった。
あったかそうな液体が床で弾けながら、水たまりになっていく…。

教室がパニックになる。

「……うわあああんっ!」

ゆたかは机に泣き伏してしまった…。

ゆたかの言葉がフラッシュバックする。

『動いたら…おしっこが…』

ゆたかは、動いたらおしっこがもれちゃう状態で、
尿意が落ち着くのを待ってトイレに行くつもりだった…。
それを…私が無理に動かそうとしたから…こうなった。

私がゆたかに、おもらしさせてしまった…。

私は呆然として、その場に立ち尽くした。
どうしたらいいか分からなくて…頭の中に、真っ白な部分ができていた。

「ぐすっ…えぐっ…みない…で…」

ゆたかが顔を伏せたまま言った。
私は慌てて目をそらし、自分の席に戻った。

ゆたかは濡れた椅子に座ったまま、いつまでも泣き続けた…。
おしっこの温もりなんて、とっくに冷えているはず。
このままでいたら、風邪をひいてしまう。
それに、このままじゃまるで晒し者だ。今はこの場所から離れた方がいい。
私はもう一度立ち上がって、ゆたかのそばに行った。

「保健室…行こう。着替えなきゃ、風邪ひいちゃう…」

「……ぐすっ…」

ゆたかはゆっくり立ち上がった。
ゆたかがよろめいたように見えて、私は支えようと手を伸ばした。
288みずたまりのほとり みなみ視点 3:2012/02/25(土) 23:46:27.40 ID:4+Guvy6U
ぱしっ!

「!」

ゆたかは支えようとした私の手を払いのけて、一人で走って教室を出て行った。

「ゆ……」

追いかけようとする自分を押し留めた。
ゆたかの足取りはしっかりしていた。途中で倒れたりはしないと思う。
それよりも、この教室ですぐにやるべきことがある。

私はバケツと雑巾を取ってきて、ゆたかの席に残ったおしっこの後始末を始めた。

雑巾におしっこを吸わせて、バケツに絞る。
一回では吸い取り切れない。何度も繰り返す。
ゆたかの小さな体で、こんなに我慢するのは本当に辛かっただろう…。
…淡々と作業をしていると、たくさんの視線を感じた。
手を止めて辺りを見回すと、教室中の人がこちらを見ていた。
今の私を見ていたら、ゆたかのおしっこも見ることになる。

「…見てる必要は、ないと思う」

私は静かに言った。
自分でもぞっとしたほど冷たい声だった。
教室中に吹雪のエフェクトがかかったような気がした。
みんなの視線がそれたのを感じ、私は作業を再開した。

おしっこを吸い取り終わって、バケツに水を汲んできて、
床と椅子の上を別の雑巾で丁寧に水拭きした。
その後、自分でゆたかの席に座ってみた。
なぜそうしたか、自分でもよく分からない。
たぶん、おしっこの痕跡はもうないことをみんなにアピールしたかったんだと思う。

ゆたかの席に座ると、机の上の涙の跡に気付いて、ハンカチで拭いた。
ハンカチを使ったのは、おしっこの後始末に使った雑巾では気の毒だと思ったから。
289みずたまりのほとり みなみ視点 4:2012/02/25(土) 23:48:47.75 ID:4+Guvy6U
後始末を終えた私は、何事もなかったように自分の席に戻った。
平然とすることで、大したことは起きてないって雰囲気を作ろうとした。
でも、おもらしで起きたパニックの余韻はいつまでも消えなかった。
結局授業は再開されないまま、終了のチャイムが鳴った。

今のが6時間目だったから、もうゆたかが教室に戻る必要はない。
保健室から直接帰れるように、ゆたかの鞄を届けた方がいい。
そして…ゆたかに謝りたい。
それすらも拒絶されるかもしれないけど…。
私はゆたかの鞄を持って教室を出た。

途中の廊下に、点々と何かの雫が落ちていた。
ゆたかが走りながらこぼした涙か、
スカートに染みていた分のおしっこが途中で落ちたものか。
あるいは、ゆたかとまったく関係ない別の液体かもしれない。
とにかく、この跡は消しておくに越したことはない。
雫を一つ一つ靴で消しながら、保健室に向かった。
雫は保健室の前で終わっていた。

保健室には、ふゆき先生と一緒に泉先輩がいた。
ふゆき先生が泉先輩に事態を伝えたのだろう。

「ゆたかの鞄…持ってきました」

「おー、ありがと。ちょうど取りに行こうと思ってたとこだよ」

泉先輩は鞄を受け取ってくれた。

「ん?くんくん…」

泉先輩が、私のにおいをかいだ。

「みなみちゃん、後始末もしてくれたんだ…ほんとありがとね」

もしかして…おしっこのにおいが付いてたのかな。
290みずたまりのほとり みなみ視点 5:2012/02/25(土) 23:51:36.24 ID:4+Guvy6U
「小早川さんはとりあえず着替えて、ベッドで休んでます」

ふゆき先生が教えてくれた。

「会っても…いいでしょうか」

「そうですね。少し興奮していますけど、岩崎さんなら…」

私はベッドのところに行こうとした。

「来ないで!」

カーテンの向こうから響いたゆたかの声。

「会いたくない!帰って!」

覚悟はしていたはずの言葉が、防御の薄い胸に突き刺さった。

…ぽん。

泉先輩が、立ち尽くす私の肩を優しく叩いた。

「ごめんね。わざわざ来てくれたのに。
 …でも、恥ずかしくて誰にも会いたくないって気持ちも分かるでしょ?
 もっと落ち着いたら、私がゆーちゃんと一緒に帰るから。
 まあ、今日のところは、ゆーちゃんのフォローは私に任せてくれたまえ」

泉先輩は申し訳なさそうに言った。
どうして、こんなに優しくしてくれるんだろう。
ゆたかにおもらしさせた張本人は、私なのに。
ふゆき先生がいるから怒りを隠している、という風にも見えなかった。

…きっと、ゆたかはまだ、先輩に詳しい状況を説明してないのだろう。
本当なら、その場で本当のことを告げて泉先輩にも謝らなきゃいけなかった。
でも、ゆたかに拒絶されたことがショックで…そうする気力がなかった。
結局、私は黙って泉先輩とふゆき先生に頭を下げて、保健室を後にした…。

家に帰っても、ご飯を食べても、お風呂に入っても、寝るときになっても、
頭の中の真っ白が、ずっと消えなかった。
291みずたまりのほとり みなみ視点 6:2012/02/25(土) 23:53:21.64 ID:4+Guvy6U
……………

真っ白な部屋の中に、ぽつんとベッドがあった。
ベッドには、ゆたかが横になっていた。
ゆたかは私に気付くと、頭までシーツをかぶってしまった。

「ゆたか…ごめん…本当に…私のせいで…こんなことになって…」

「………」

ゆたかは答えてくれない。

「ゆたか…」

「………」

ゆたかは答えないまま、ベッドの中で顔を背けた…。

「許してなんて言わない…でも…何か言って。知らんぷりしないで…」

「………」

ゆたかは何も言ってくれない…。

「ゆたか…」

声が震える。
泣き出しそうになっている自分を懸命に抑える。

「ゆたか…何か言ってよ…お願いだから…。
 このままじゃ私…どうしたらいいのか分からないよ…」

「無駄無駄。答えるわけないじゃん」

背後からの冷たい声に振り向くと、泉先輩が立っていた。

「ゆーちゃんから聞いたよ。
 おもらししたの、みなみちゃんのせいなんだってね」

「……!」
292みずたまりのほとり みなみ視点 7:2012/02/25(土) 23:56:14.73 ID:4+Guvy6U
「かわいそうにね。ゆーちゃん、すっかり落ち込んじゃってる。
 もう学校には行けないと思う。行ったっていじめられるだろうし。
 取り返しの付かないことしてくれちゃったね…」

泉先輩は、私の目の前まで近付いてきた。

「みなみちゃん…」

泉先輩は、ゆっくりと手を上げた。

「…許せないよ」

その手は、急に速度を上げて、私の顔をめがけて飛んだ…。

びくっ!

体を震わせて目覚めると…真夜中で、私の部屋のベッドの中だった。

「夢…」

私がしたことは、もう取り返しがつかない。
ゆたかはもう二度と私と口をきいてくれない。
ゆたかはもう二度と立ち直れない。
夢が、冷酷に私に突き付けた未来。

「やだ…」

思わず声に出していた。
何とか…できないの?
私はゆたかに永遠に嫌われたって仕方ない。
でも、ゆたかが私のせいで二度と立ち直れないなんて、絶対に嫌だ…!

夢の中と同じように、泣き出しそうになる。
でも、抑え込む。
私に泣く資格なんかない。誰も見ていなくたって。
何もかも、私がまいた種だ。
自分に、そう言い聞かせる。

「………」

何とか、落ち着いた。
その代わり、頭の中にずっとある真っ白が、少し大きくなった気がした…。
293名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 23:57:33.86 ID:4+Guvy6U
1日目は以上です。
7レスで収まりました。
29464-285:2012/02/26(日) 08:44:25.33 ID:pcJzFuEH
↑の続き(2日目)を投下します。

・9レス使用予定
・当パートにゆたかは登場しません
・その他注意事項は>>285のものに準じます
295みずたまりのほとり みなみ視点 8:2012/02/26(日) 08:47:24.53 ID:pcJzFuEH
それっきり眠れないまま、朝が来て…
支度をして、家を出た。
いつもゆたかが来るバス停で遅刻寸前まで待った。
ゆたかは…来なかった。

朝のHRで、ゆたかは風邪で休みだと先生が言った。

「ほんとは、昨日のあれが原因じゃ…」

教室のどこからともなくそんな声が上がった。

「すっごい泣いてたもんね…」

「下手すると、もう学校来なかったり…?」

「そこまで落ち込まなくても…」

他の生徒からもいろいろな声が上がる。
悲観的な見解が多くて、心がどんどん重くなる。
でも、救われた点もあった。
その声の中に、ゆたかのおもらしを詰るような物はなかった。
みんな、ゆたかのことを心配してくれている。
おもらしのことでゆたかをいじめる人が出るかも…という私の心配は、杞憂のようだ。

一時間目が終わるとすぐ、私は三年生の教室に行った。
泉先輩なら、ゆたかが休んだ本当の理由を知っているはず。
怖かったけど、聞かないでいることはできなかった。

三年生の教室に着いた。
呼びかけるまでもなく、泉先輩が私に気付いた、

「お、みなみちゃん」

昨日と変わらない笑顔。

「ゆたかのことで…聞きたい事があります」

「休んだの、ほんとに風邪かってこと?」

「…はい」

泉先輩は苦笑した。

「聞きに来ると思ってたよ。昨日の今日だし、普通は疑うよね。
 昨日の帰り道で風邪気味だったのは一応ほんとで、
 表向きはまだ治ってなくて休むってことにしたんだけど…。
 今日休んだ理由の99%以上はみんな思ってる通り、昨日のこと。
 今朝も、ベッドから出られないぐらい落ち込んじゃってて…」
296みずたまりのほとり みなみ視点 9:2012/02/26(日) 08:49:08.71 ID:pcJzFuEH
やっぱり、そうだった。

「ゆたか…もう…学校に…来られないんですか…?」

答えが怖くて、声が途切れ途切れになる…。

「いやいや、そんな大げさな」

泉先輩は私が冗談でも言ったように笑った。

「おもらしなんて萌えイベントに過ぎないよ。私だって某ゲームでやらされるし。
 今のゆーちゃん、一人でどんどん深みにはまっちゃってるから、
 何か外からのきっかけがいるかもしれないけど、きっと立ち直れるって。
 こうして、みなみちゃんみたいに心配してくれる友達もいるんだからね」

泉先輩の言葉には、何の当てこすりも含まれていなかった。
泉先輩は、ゆたかのおもらしが私のせいだということを今も知らない。
このまま平穏でいたくなかった、と言ったら嘘になる。
でも、それは泉先輩を騙し続けること。

「泉先輩…昨日の詳しい状況を、ゆたかから聞いてないんですね」

「ん?うん。授業中にやっちゃったってのをふゆき先生から聞いただけで、
 ゆーちゃん本人には何も聞いてないよ。
 詳細希望しないでもないけど、まだ思い出すのもつらいだろうし…」

「泉先輩…」

「ん?」

「私が…ゆたかにおもらしさせたんです」

私ははっきりと告げた。

「え…」

泉先輩は、少しの間考え込んだ。

「あー…みなみちゃんが言ってるのはあれだね?
 漫画とかでよくある『○○さんは私が殺したんだ』みたいな…
 『ゆーちゃんを救えなかった。私がおもらしさせたも同然だ』っていう…」

私は首を横に振った。

「言葉通りの意味で…です。
 私が何もしなければ、ゆたかはおもらししないでトイレに行けました。
 私が手を出したせいで、ゆたかはおもらししたんです。
 だから…ゆたかは怒ってて、昨日、保健室で私を拒絶したんです…」
297みずたまりのほとり みなみ視点 10:2012/02/26(日) 08:50:36.42 ID:pcJzFuEH
「うーん…」

泉先輩がまた少し考え込んだ。
表情から明るさは消えていた。

「…みなみちゃん。
 『おもらしは萌えイベント』とか言っといてなんだけどさ」

泉先輩は、私の目の前まで近付いてきた。
夢の中の光景が、現実と重なって見えた。

「ほんとなら、それはちょっと…」

泉先輩は、ゆっくりと手を上げた。

「…聞き捨て、ならないな」

「………」

…ぽん。

その手は、怖くて目を閉じかけた私の肩に優しく置かれた。

「…でもね。
 一方の言い分だけじゃ判断できないよ。
 今のみなみちゃん、自分の悪い方に悪い方に思い込みしてる気がする。
 ゆーちゃんと同じように、一人でどんどん深みにはまっていってるみたいな」

「………」

思い込みだったら、どれだけいいか。

動くのを懸命に拒否するゆたか。
それを無視してゆたかに触る私。
触った瞬間のゆたかの悲痛な叫び。
それを合図のように、椅子の下に落ち始めたおしっこ。
払いのけられた手。
保健室でのゆたかの言葉。

記憶の全てが、思い込みじゃないことを裏付けている…。

「ゆーちゃん本人にも話を聞くまで、私の態度は保留ってことで。
 もしみなみちゃんの言うのがほんとで、ゆーちゃんが怒ってたら…
 その時は、その時だね」

泉先輩は不敵に微笑んだ。
『その時は覚悟しといてね』という意味にも、
『その時はフォローしてあげるよ』という意味にも取れる、複雑な笑みだった。
298みずたまりのほとり みなみ視点 11:2012/02/26(日) 08:53:17.98 ID:pcJzFuEH
「で、言っておくと、昨日と今朝見た限りで、
 ゆーちゃんが自分以外の誰かを責めてる様子は全然なかったよ。
 保健室のあれも、みなみちゃんに怒ってたというより
 恥ずかしくて誰にも会いたくなかったって感じに私は見えたな。
 今言えるのは、そんなとこ。じゃ、あんまり深く悩まないように」

泉先輩は手を振って戻っていき、私も自分の教室に戻った。

「泉先輩に聞いてきたんだね。小早川さんのこと」

ひよりが聞いてきた。

「うん」

「どうだって?」

「昨日風邪気味だったのは本当。でも、休んだのは、やっぱり昨日の事」

「そう…」

自分の口で言って、改めて認識を深くする。
私のせいで、ゆたかは学校に来られなくなってしまった…。

「あのね、あくまで私の意見だけど…
 岩崎さんが責任を感じる必要はないと思う」

私の心の中の呟きを聞き取ったかのように、ひよりは言った。

「あんな状態になってたら、すぐ保健室に連れて行こうって思うのは当然だよ。
 私が岩崎さんの立場でも、きっと同じようにした。抱っこは無理だけど…。
 …それに、触られただけでもらしちゃうような状態になっちゃったら、
 結局、トイレに行くのは無理だったんじゃないかな?
 つまり、おもらしは誰にも防ぎようがなかったわけで…」

…そうかもしれない。
私が余計な事をしなくたって、結局尿意は収まらないで、
ゆたかはおもらししてしまったかもしれない。

…でも。
もっと早くゆたかがおしっこしたいのに気付けば、
まだ動けるうちに連れ出すことはできた。
私は保健委員なのに、ゆたかのこと、注意してなかった。
それがおもらしを招いた。
泉先輩の言葉の一部を借りれば、
『ゆたかを救えなかった。私がおもらしさせたも同然』だ…。

「…ありがとう、ひより。何だか、気持ちが楽になった」

私はそう言って微笑んだ。

「………」

ひよりは『楽になったように見えないよ』と言いたそうな目をした…。
299みずたまりのほとり みなみ視点 12:2012/02/26(日) 08:55:04.56 ID:pcJzFuEH
重い気持ちのまま、お昼が過ぎて、5時間目の授業中。

…ぶるっ。

不意に寒気がした。

教室は快適な温度に調節されている。
今日は特に体調が悪いという事もない。
なのに、どうして寒気が…。

「…っ!」

ぎゅっ。

おなかに嫌な感覚がきて、脚を思いっきり閉じた。

おしっこ…したい!

そういえば、今日は学校で一回もトイレに行った記憶がない。
ゆたかのことばかり考えていて忘れていた。

普段の私は、いつも余裕を持ってトイレに行ってる。
過去に失敗した経験からじゃなく、たしなみとして自然に身についていた。
だから授業中に今のような状態になるのは初めてで…すっかり焦ってしまった。

どうしよう……!
おしっこ……授業中なのに……!
どうしよう……どうしよう……!
おしっこ……おしっこ……!
このままじゃ……!

「……!」

そわそわしているうちに、あることに思い至った。

今の私の状態は、昨日のゆたかに繋がっている。

…頭の中で、まだ形にならない一つの考えが生まれた。

(私……)

頭の中に真っ白な部分があるせいか、うまく考えを形にできない。
でも、意識がおしっこからそっちの方に行ったことで、落ち着いてきた。
『おしっこしたい!』と感じた直後は焦ってしまったけど、
落ち着いてみるとまだまだ余裕だった。
300みずたまりのほとり みなみ視点 13:2012/02/26(日) 08:56:21.38 ID:pcJzFuEH
5時間目は無事に終わった。
休み時間になっても、私はそのままじっと席に座って考え続けた。

(私も…)

ひよりが私の所に来て小声で言った。

「ちょっと失礼なこと聞いても…いいかな?」

嫌な予感がしたけど、私は頷いた。

「さっきの授業中から、トイレ行きたそうに見えるんだけど…気のせい?」

…予感が当たった。
授業中にそわそわしてたの、見られていた。

「気のせいじゃない…行きたい」

私は正直に答えた。

「他の人にも…ばれてたかな?」

「ううん、私だけだと思うよ。
 実は、さっきの授業中に私も行きたくなっちゃって…。
 そわそわ=トイレ、っていうのが念頭にあったから気付けた感じ」

ひとまず安心。

「そんなわけで今から行くけど…よかったら一緒にどうかな?」

ひよりはそう言ったけど、私は首を横に振った。

「行かない。私、このままで次の授業を受ける」

「え…」

ひよりの『え…』は、明らかに理由を尋ねていたけど、
私はそれ以上説明できなかった。
さっきから浮かんでる考えをまとめるには、今の状態でいるのがいい。
そう漠然と感じただけだったから。
幸い、ひよりはそれ以上問い詰めようとせず、一人でトイレに行った。
やがてチャイムが鳴り、6時間目の授業が始まった。

(私も、ゆたかと…)

ときどきもじもじしたり、脚をぎゅってしたり、寒気で震えたりはしてしまう。
でも、まだ限界という感じには程遠い。
さっきあんなに焦ってしまったのが嘘のよう。
この授業中に大きな変化は起きない。
確信した私は、授業を適度に聞きながらさっき浮かんだ考えをまとめにかかった。
301みずたまりのほとり みなみ視点 14:2012/02/26(日) 08:58:07.12 ID:pcJzFuEH
…授業が始まってから、ずっと一つの熱い視線を感じていた。
ひよりが私を見ていた。
心配しているようにも、何か期待しているようにも見える、複雑な表情で。
私が目が合うと慌てて視線をそらすけど、少し経ってから見るとまた目が合う。
すごくそわそわして落ち着きが無かった。
私とどっちがおしっこ我慢してるのか分からないぐらい。

もしかして…、
混んでたか何かでトイレ使えなくて、ひよりもまだおしっこ我慢してるとか?
大丈夫かな。ひより…。

私の心配はまた杞憂で、無事に6時間目の授業も終わった。
気の早い生徒はもう帰り始めている。
席に座ったまま、ほっと一息。
考えは、まとまった。
頭の中の真っ白が、小さくなった気がした。

私はトイレに行くために立ち上がった。
立ち上がるのも余裕。歩くのも余裕。

ぴょん、ぴょん。

その場で軽く飛び跳ねてみても、おなかに鈍い痛みを感じる程度。
体育じゃなければ、もう一つ授業があったとしても耐えられそう。
自分の膀胱のしぶとさに呆れた。
明日は、もっと工夫が必要だ…。

無事におしっこを済ませてトイレから出ると、ひよりがいた。

「間に合ったんだよ…ね?」

恐る恐るという感じで聞いてくるひより。

「うん」

「はぁ…今の授業中、ずっとどきどきしっ放しだったよ…」

…今頃気付いた。
ひよりは、おしっこを我慢してる私の事が心配で落ち着かなかったんだ。

「ごめん…そんなに心配してくれてたなんて…」

「いや、いいんだけどね…。
 私が勝手に興奮…げほごほっ、そう、心配しただけだから…」
302みずたまりのほとり みなみ視点 15:2012/02/26(日) 08:59:40.14 ID:pcJzFuEH
「他の人…気付いたかな。私の様子に」

さっきと同じ質問。

「ううん。一応そっちも注意してたけど、そういう気配はなかったと思う」

よかった。
他の人に気付かれてたら、明日は警戒されて計画に支障が出るだろう。
問題は、ただ一人気付いているひよりだけど…。

「ところで…
 さっき、どうしてトイレ行かなかったのかな?
 あんまり聞くことじゃないかもしれないけど、気になっちゃって…」

やっぱり、それを聞かれた。

トイレに行かなかったのは、ある考えをまとめるため。
それを言えば、まとめた考えとは何かも当然聞かれるはず。
その考えを、教えるのは躊躇われた。

「まだ、そんなに行きたくなかったから」

「5時間目の時点で仕草に出ちゃうほどだったのに?
 トイレ行く時間はあったし、別に我慢する必要なかったよね」

「えっと…何となく、あのままでいようと思っただけ。特に意味はないよ」

「何となく…なのかな?
 ほんとは…小早川さんのこと、意識してたんじゃないかと思うんだけど…」

…ひよりは、気付いている。
明日の計画まではともかく、私がゆたかのことで何か考えていて、
それは今日おしっこを我慢してみたのと関係があるということを。
これじゃ、明日、計画を実行し始めた時点ですぐに気付かれてしまう。
そして、ひよりはきっと止めようとするだろう…。

…ごまかすのは無理だ。
ひよりには、明日起こる予定のことを教えるしかない。
教えた上で、邪魔をしないでくれるよう頼むしかない…。

「ひより…」

私はひよりの手を取って、まっすぐに目を見つめた。

「お願いがあるの」
303みずたまりのほとり みなみ視点 16:2012/02/26(日) 09:01:07.49 ID:pcJzFuEH
「な、何?」

「今日のこと…
 私が…おしっこ、わざと我慢してたこと…誰にも言わないで」

「…ももも、もちろん!言うわけないよ!」

ひよりはなぜか照れていた。

「それと…明日、私がまた同じような状態になっても…
 ううん、もっと危なそうな状態になっても、ひよりは気にしないでいて」

「え!?」

「そして…先生や他の誰かに言ったりもしないで。
 …最後まで、放っておいて」

「ちょ、ちょっと待って…『最後まで』って…あの…つまり…」

ひよりは困惑していた。
困惑の理由は二つ考えられる。
一つは、お願いが突飛過ぎて意図が分からないから。
もう一つは…意図を完全に読み取ったから。
…きっと、後者だ。

「ゆたかのために…お願い、ひより」

「う、うん…」

私は押し切った。

(私も、ゆたかと同じようにみんなの前でおもらししたら、
 おもらしした仲間ができて、ゆたかが立ち直るきっかけになるかもしれない。
 それに、ゆたかにおもらしさせた私への報いにもなる…。
 するのは明日。ゆたかがしたのと同じ、6時間目の授業で…)
30464-285:2012/02/26(日) 09:02:41.72 ID:pcJzFuEH
2日目は以上です。
305名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 16:14:03.40 ID:6V4U01jT
乙です、3日目も楽しみにしてます!
30664-285:2012/02/26(日) 20:56:50.95 ID:pcJzFuEH
「みずたまりのほとり」の続き(3日目・完結)を投下します。

・本編15レス前後、エピローグ3レス使用予定
・その他注意事項は>>285のものに準じます
307みずたまりのほとり みなみ視点 17:2012/02/26(日) 20:58:26.55 ID:pcJzFuEH
次の日。
私は普段通りに家を出た。
ただ、一つだけいつもと違った。
今日はトレードマーク(?)のタイツ無しで、素脚だった。
濡れるのが嫌だったからじゃなく、脚が冷えておしっこが近くなるように。

たぶん、今日もゆたかは来ない。
そう思ったけど、かすかな希望を抱いて昨日と同じようにバス停で待った。
すると…。
いつもゆたかが乗ってくるバスの中から、ゆたかが降りてきた。

「ゆたか…」

「……!」

ゆたかは私に気付いて何か言いかけたけど、
そのままおびえるように顔を背けて学校の方に走り去った…。

学校に来たのは、少なくとも昨日よりは立ち直ったということ。
私がゆたかに嫌われてるとか、そんなのは些細なこと。
なのに…胸が痛くなるのをどうにもできなかった。

教室に行くと、ゆたかの席には鞄だけあって、ゆたかの姿はなかった。

「ゆたかは…?」

教室にいたひよりに聞いてみた。

「来たけど…鞄だけ置いてすぐに出て行っちゃった。
 あっという間で、おはようも言えなかったよ…」

ひよりは寂しそうに言った。

ゆたかは、HRで先生が来るのと同時に戻ってきた。
席についてもずっと下を向いて、周りを見ようとしなかった。
まるで、石ころにでもなりきろうとしているみたいだった。

ゆたかはずっとそんな調子だった。

授業中は板書するのにちらちら前を見る以外、ずっと下を向いていた。
休み時間になるとすぐ出て行って、次の授業で先生が来るのと同時に戻ってきた。
どこか人気のない所で時間を潰しているようだった。、

ゆたかは立ち直ってなんかいない。
きっと、家の人に心配をかけないように無理して来ただけ。
私がこれからすることで、少しでも気持ちを楽にしてくれることを祈るしかない…。
308みずたまりのほとり みなみ視点 18:2012/02/26(日) 21:00:03.73 ID:pcJzFuEH
昼休み。
ゆたかは今までと同じように、昼休みが始まるなりお弁当を持って教室を出て行った。
食欲までは無くしてないと知って、少しだけ安心した。
食べることさえできれば、落ち込んでても体調はある程度維持できるはずだから。

今の時点でもう『おしっこしたい』ってはっきり感じる状態だった。
昨日感じたのは5時間目の途中だったから、それよりずっと早い。
タイツがなくて脚が冷えてる効果が、確実に出てる。
でも、これだけじゃ足りない。

お弁当を適当に済ませた後、
私は、用意してきたペットボトルのお茶を一気に飲んだ。

「んっ……んっ……」

好きでよく飲むお茶なのに、今日はおいしくない。
体にたまってる水分が、新しい水分を拒否していた。
普通の500mlのボトルなのに、その時は何リットルにも感じた…。

「……はぁ」

…何とか飲み干した。
計算では、6時間目の授業中にお茶の効果が出るはず。
効果が出れば、私のしぶとい膀胱だってさすがに耐えられないはず。

そこまでこだわる必要があるのかって、思われるかもしれない。
適当な量だけおしっこをためて、適当な時間にわざとしてしまったって、
他の人から見たら同じことだろう。

でも、それじゃ意味がない。
ゆたかと同じようにいっぱい苦しんで、
本当に我慢できなくなってもらすのじゃないと、
私への報いにならない。

ぞくっ。

「うぅ……」

おしっこのせいか冷たいお茶のせいか分からない、とても嫌な寒気がした。
そんな私を、ひよりが昨日よりも複雑な表情で見ていた…。
309みずたまりのほとり みなみ視点 19:2012/02/26(日) 21:01:29.07 ID:pcJzFuEH
5時間目の授業が始まった。

じっとしているのが辛い。
寒気が断続的に襲ってくるのに、その一方で汗がにじんでくる。

「んっ…!」

おなかに痛みがきて、思わず声が出てしまい、慌てて周りを確認する。
…よかった。誰も気付いていない。
ひよりは驚いてシャープペンの芯を折ってしまったようだけど…。

急に不安になってきた。

この時間のうちに、もらしちゃうかもしれない。
我慢できなくなってするのでも、
ゆたかがしたのと同じ6時間目じゃないと意味がない。

もらさなくても、今みたいに声を出したりして他の誰かに気付かれたら、
きっと先生に伝えられてトイレに行かされてしまう。

それに、ひより。
ひよりは『最後まで放っておいて』という頼みを聞いてくれた。
でも、それは誓いでも約束でもない。私が勢いでうんと言わせただけ。
土壇場で心変わりして、私をトイレに行かせようとするかもしれない。
私の頼み自体が異常なのだから、ひよりがそうしたとしても非難はできない。
友達に『授業中におもらしするのを黙って見過ごして』なんて頼まれて、
おしっこを我慢してるのを延々見せられたら、
私だって、最後まで心変わりしないでいられる自信はない…。

お願い…今はこれ以上何も起きないで。
トイレに行かされるわけにはいかないの。
おもらしするのも、まだ少しだけ早いの。
この授業と次の休み時間だけでいい。このままでいさせて…。

…願いは、通じた。
心配した事態はどれも起きず、5時間目も無事に終わった。

休み時間。
ゆたかはまた出て行って、私は自分の席に座っていた。

おしっこの製造が加速してるのをはっきり感じる。
昼休みに飲んだお茶がもうおしっこになり始めている。
計算よりも少し早かった。
310みずたまりのほとり みなみ視点 20:2012/02/26(日) 21:02:51.26 ID:pcJzFuEH
早く6時間目、始まって…。
早く始まってくれないと、この休み時間のうちに…。
…そうだ、休み時間はもったとしても、授業の最初に起立と礼がある。
立ち上がれるかな。
立ち上がれても、礼をしたらおなかに力が入っちゃう。
もし起立か礼の時にしちゃったら、授業中とは言えない。
起立と礼は何とか耐えなきゃ…。
ううん、それだけじゃだめ。
ゆたかがしたのは、授業が始まってだいぶ経ってからだった。
正確な時間は覚えてないけど、私もできるだけ経ってからじゃないと…。

一人であれこれ考え込んでいる所に、ひよりが来た。
複雑な表情だったけど、言いたいことは分かった。

「岩崎さん…あの…やっぱりさ…」

「…いいの。このままで」

私は、苦しみの中で何とか笑顔を作って言った。

「…ごめんね、ひより。こんなの、見てるだけでも嫌だよね…。
 でも私、他にもうどうしたらいいか分からない。こうするしかないの。
 ゆたかが立ち直るきっかけになれるなら、私はどうなってもいい。
 あと少しだから。このまま最後まで…ね。もう一度…お願い」

「……うん、分かった」

ひよりは戻っていった。
ありがとう、ひより。

やっと、6時間目の始まりのチャイムが鳴った。
黒井先生が来て、ゆたかも戻ってきた。
始まりの起立と礼は何とか耐えることができた。

黒井先生…ごめんなさい。迷惑をかけてしまいます…。

私がおもらしした後、きっとまたパニックになる。
授業は台無しか、少なくとも中断を余儀なくされるだろう。
私は心の中で謝って、授業に臨んだ…。
311みずたまりのほとり みなみ視点 21:2012/02/26(日) 21:04:27.04 ID:pcJzFuEH
………

おしっこ…。

寒気が止まらない。
体が小刻みに震え続ける。
握り締めた手の中が、汗でびっしょり。

………

おしっこ…したい…。

おなかに、破裂しそうな痛みが数秒おきに襲ってくる。
痛みはどんどん鋭くなってくる。
これが感じられる限界だと思っても、次に来る痛みはそれ以上に鋭くなる。

………

おしっこ…もれちゃう…。

呼吸が苦しい。
もう、周りに気付かれてないか気にすることもできない。
頭の中までおしっこが回ってきたみたいに、ぼーっとしてくる…。

やがて…もういいかなと思った。
一昨日のゆたかと同じぐらい…あるいはそれ以上我慢したと思う。
私の頭はもう、おしっこを我慢しようと考えていなかった。
なのに、まだ私はおしっこをしないでいた。
それは、この期に及んで躊躇してるからじゃなくて…、
一つの願望が生まれていたから。

…ゆたかに、復讐してほしい。
…このまま自然にするんじゃなくて、ゆたかにおもらしさせてほしい。

ゆたか…今日はずっと下を向いてるけど、こっちを見てくれないかな。
おもらしさせてって、伝えたい…。

ゆたかの方を見ると、ちょうどゆたかも私を見てくれていた。
朝と違って、今は目をそらさないで見続けてくれる。

(ゆたか…一昨日のこと、復讐していいよ。おもらしさせていいよ。
 どんな方法でも、ゆたかの好きなようにして…)

私は視線でそう訴えた。

ゆたかは困っているようだった。

(復讐の方法、思いつかないの?
 ごめんね、急だもんね…。
 でも…何でもいいんだよ?何かあるでしょ?)

ゆたかはもっと困っているようだった。

(ゆたか…早く考えて…。
 もうあんまり待てないよ…。
 ゆたか…おもらしさせて…早く…)
312みずたまりのほとり みなみ視点 22:2012/02/26(日) 21:05:34.52 ID:pcJzFuEH
ゆたかは私の周りを見て、急に焦るような様子を見せた後、
不意に立ち上がった。

「先生…みなみちゃ…岩崎さん、具合が悪そうなので、保健室に連れて行きます」

え…?

「あー、ウチもちょうど今気付いた。
 めっちゃ顔色悪いし、震えとるし…岩崎、無理せんと早く行っとき。
 言いだしっぺやし、小早川、頼めるか?」

黒井先生の言葉で、ゆたかが急いで私の所に来た。

「行こう、みなみちゃん」

ゆたかの言葉に、私は首を振った。

「だめ、行けない…」

私はここでおもらししなきゃいけないの。
だから今までずっと我慢してたんだよ…。

「無理しちゃだめ、行こう!
 抱っこはできないけど、支えるから…!」

ゆたかは私にそっと手を伸ばしてきた…。

予感がした。
触られたら、もらしちゃう。

…そう。これはあの時と同じ状況。
私とゆたかが入れ替わっただけ。

ゆたかの意図が分かった気がした。
ゆたかは私に触っておもらしさせてくれる。
私がゆたかにしたように。

ゆたか、嬉しい…。
私が一番望んでた形でおもらしさせてくれるんだね…。

夢見心地のうちに、ゆたかの手が、私の腕を取った。

「あ……」

吐息混じりの声と共に、私はおなかの緊張が解けるのを感じた…。
313みずたまりのほとり みなみ視点 23:2012/02/26(日) 21:06:59.72 ID:pcJzFuEH
「だめえええっ!」

ゆたかが教室中に響く程の声で叫んだ。

「!!」

目の前でその声を聞いた私は、一瞬気が遠くなるほどびっくりした。

ほんの少し前までそうだった『おしっこを我慢している状態』だったら、
それは体の緊張を解いておしっこを解放する効果をもたらしただろう。
でも、『体の緊張を解いておしっこを解放する瞬間』だった今は、
それが逆の効果をもたらした。
全身が一瞬麻痺して、おしっこを出そうとした体の動きが中断された。
びっくりしておしっこが引っ込むって、こういうことなのかな…?

(だめ…ここでしちゃだめだよ!トイレ行こう…みなみちゃん!)

ゆたかが、今度は私以外の誰にも聞こえないように囁いた。

囁きが魔法の呪文だったかのように、頭が再びおしっこを我慢する方向に働き始めた。
もらしちゃうという予感が、消えた。
今なら立ち上がれそう。

「立たせて、いい?」

「…うん」

私は無事に立たせられた。

「歩ける…?」

ゆたかに支えてもらいながら、恐る恐る一歩を踏み出す。
おなかから全身にまで衝撃が伝わってきたけど、少しの間なら耐えられそうだった。

「歩けそう…少しの間なら」

「じゃあ行くよ。ゆっくり、急いで」

ゆたかに支えてもらいながら、私は教室の外に出た。

背後の教室からざわめきが聞こえた。
歩くので精一杯の私に、それをまともに聞き取ることはできなかった。
ただ、ところどころ拾えた単語から、
私がおしっこを我慢していたのがみんなに知られたことは分かった。
314みずたまりのほとり みなみ視点 24:2012/02/26(日) 21:08:14.71 ID:pcJzFuEH
私はそのままゆたかにトイレまで支えてもらって…無事におしっこを済ませた。
下着もチェックしてみたけど、一滴ももらしてなかった。
物理的にも精神的にも、相当に危ない所まで行ったのに。
私は膀胱だけじゃなく、そこから先の部分も相当にしぶといらしい。

「……っ…!」

おしっこを済ませたのに、おなかに破れるような感じの痛みが残っていた。
もしかしたら、膀胱を痛めてしまったのかもしれない。
でも、そんなこと今はどうでもよくて…。

おもらし、できなかった。
ゆたかと同じになれなかった。
ゆたかが立ち直るきっかけになるかもしれなかった事が、未遂で終わってしまった。
その事を自覚した途端、頭の中にまた真っ白な部分が、前より大きくなって現れた…。

手を洗った後、洗面台に手をついたまま動けなくなった。
頭の中の半分近くが真っ白で、ふわふわした虚脱感に襲われていた。
これ以上真っ白が大きくなったら自分を制御できなくなりそうで、
できれば、その場でしばらく休んで頭を整理したかった。
でも、ゆたかが外で待っていた。
私はふわふわな状態のままトイレから出た…。

私が出てくると、ゆたかはちらっと私のスカートから下を見た。

「みなみちゃん…タイツ、もしかして…」

「今日は、はいてきてない」

「そ、そうだっけ…。じゃあ…大丈夫だった?」

「…うん」

「少しも?」

「うん。確認した…」

私が言うと、ゆたかはため息をついた。

「…みなみちゃん。教室から出た時、みんなが話してたの聞こえたんだけど…。
 5時間目から…もしかしたらもっと前からずっと我慢してたみたいだって。
 本当なの?」

「…うん」

「…どうして?」

…答えられなかった。
315みずたまりのほとり みなみ視点 25:2012/02/26(日) 21:09:15.67 ID:pcJzFuEH
ゆたかは、少し考え込んで…悲しそうに言った。

「みなみちゃん…みんなの前でおもらしするつもりだったんだね。
 私がしちゃったから…同じようにって…」

ゆたかな口調は問いじゃなく、分かっている事の確認だった。
その口調に抗えず、私はそっと肯いた…。

「…ばかあっ!」

その叫びは、さっきの『だめえええっ!』よりも小さかったけど、
あの時の『おしっこがぁ!』よりも悲痛で、
頬を思いっきり平手打ちされたみたいに頭に響いた…。

「みなみちゃんまでおもらししたって、私がしちゃったことは消えないよ!
 私と同じように傷付く人が、もう一人増えちゃうだけじゃない!」

「でも…でも…」

ゆたかの言う事が正しいに決まっていた。
それなのに私は、叱られて言い訳をする子供のように口走っていた。

「私は…ゆたかを…傷付けた…だから…。
 私も…同じように傷付けば…ゆたかが…少しは……」

その先が、続けられなかった。

「みなみちゃん…」

ゆたかの表情が、もっと悲しそうになった。

「みなみちゃんがおもらしして傷付くのを見たら…
 私…仲間ができて嬉しいとか、いい気味だよとか、喜ぶと思ったの?
 私のこと…そんなわがままで意地悪な人だって思ってたの?」

そんなわけないって、言えればよかった。
私はゆたかのこと、わがままで意地悪な人なんて絶対に思ってない。
でも…仲間ができたら楽になって立ち直れるかも、とか、
ゆたかに復讐してほしい、とか、そんなことを想像したのは、
心のどこかでゆたかにそういう要素を求めたからに違いなくて…。

「………」

私は何も言えず、黙っている事しかできなかった。
それは…肯定と同じ事。

ゆたかの目に涙が浮かんだ。

「みなみちゃん…私のこと…そんな風に思ってたんだ…。
 そんなの…おもらししちゃったことよりずっと悲しいよ…。
 ひどい…ひどいよ…みなみちゃん…」

ゆたかは下を向いて、肩を震わせた…。
316みずたまりのほとり みなみ視点 26:2012/02/26(日) 21:10:38.47 ID:pcJzFuEH
私…またゆたかを泣かせちゃうんだ…。
ゆたかにしたこと、償おうとしたのに…。
何一つ償えないで…。
償わなきゃいけないことが、また増えちゃった…。

私の頭の中の真っ白が一気に広がって…。
頭の中で何かが吹き飛んだ気がして…。
目の前の景色が急にぼやけて、何も見えなくなった。
意識はあるから、気を失ったわけじゃなかった。
ゆたかが泣くのを見ないですむように、頭が視覚をシャットダウンしたらしい。

……ぽたっ。

ゆたかの涙がこぼれ落ちて、私の足元で弾けた。
見えなくたって、音で感じる…。

……ぽたっ。

また、ゆたかの涙が落ちた。

「…みなみちゃん!?」

ゆたかの驚いた声。
視覚がシャットダウンされてるから、何に驚いたか分からない。
『どうしたの?』って言おうとしたのに、なぜか声が出なくて…、
代わりに、私の頬に何かが伝って落ちるのを感じた。

……ぽたっ。

さっきと同じ音。
ということは…私の頬に伝ったのは、ゆたかの涙らしい。

…待って。

ゆたかの涙が、どうして私の頬を伝うの?

思わず、目の辺りをぎゅっとこすった。
景色が元に戻って、目の前のゆたかがはっきり見えた。

ゆたかは泣いてなかった。

『え?』と思う間もなく、また景色がぼやけて、頬にまた何か伝い落ちた。

……ぽたっ。

まさか…。

流れ落ちてる涙は、ゆたかのじゃなくて…。

泣いてるのは、ゆたかじゃなくて…。

……私?
317みずたまりのほとり みなみ視点 27:2012/02/26(日) 21:11:51.94 ID:pcJzFuEH
「……っ!」

慌てて、目をぎゅっと閉じた。
…でも、閉じた目から、涙がどんどんあふれてきた。

顔を手で押さえた。
…でも、押さえた手からも、涙がどんどんこぼれ落ちた…。

待って…待ってよ…。
どうして?どうして涙が出てくるの?
私…泣こうとなんかしてないよ…!

「みなみちゃん…あ…あの…」

ゆたかが混乱している。

「ご…ごめん…私…言い過ぎた…」

違う。違うの。
泣いたのはゆたかのせいじゃない。
どうして泣いたのか私にも分からなくって…。

「みなみちゃん…そんなつもりじゃなかったんだよぉ…」

だめだ…泣いてるだけじゃ伝わらない。
とにかく、何か言おう。
喋る事で頭の中の整理が付いて、涙が止まるかもしれない…。

「違う…違うの…」

顔を押さえた手を離して…、
涙が頬を伝い続けるのも構わず、私は喋り出した。

「どうして…泣いてるのか…自分でも…分からないの…。
 全部…私がまいた種…なのに…泣く資格なんか…ないのに…。
 涙…いきなり…出てきて…止まって…くれないの…。
 訳…分からない…よね…」

整理が付くどころか、頭の中はどんどん真っ白に侵食されていく。

「ゆたかの…言う通りだよ…おもらしさせたこと…もう…消せない…
 でも…償いたかった…私の…したこと…。
 せめて…立ち直るきっかけ…作りたかった…。
 なのに私…ばかで…ゆたかの気持ち…考えないで…また悲しませただけだった…」

涙がもっといっぱい出てきて、声が詰まって、喋るのさえ辛くなっていく…。

「私……本当に……ばかだ……。
 どんどん……頭……真っ白になって……何も……考えられない……。
 もう……どうしたらいいのか……分からない……分からないよぉ……!」

頭の中を、真っ白が完全に覆い尽くした。
何も考えないで、泣き続けることしかできなくなった…。
318みずたまりのほとり みなみ視点 28:2012/02/26(日) 21:13:45.70 ID:pcJzFuEH
……………

…どのぐらい泣いていたんだろう。
頭の中の真っ白が少しずつ小さくなって、少しずつ思考力が戻っていった。

自分が口走っていた言葉を思い出すうちに、涙が出た理由が、分かった。

『もうどうしたらいいのか分からない…分からないよぉ…!』

簡単に言ってしまえば、
私はこの三日間、ずっとどうしたらいいのか分からなくて、
今のように何も考えないで泣きたかった。
それだけのこと。

あの時から頭の中にあった真っ白の正体は、
どうしたらいいのか分からなくて泣きたい衝動だった。
それは、泣きたいのを抑え付けるたびに大きくなって、
あの計画が頭に浮かんでいた間は小さくなってて、
計画がだめになった時にお釣りが付いて元に戻って…、
今、一度に爆発してしまった。

どうしたらいいか分からないのは、今だって同じ。
でも、真っ白の正体は分かったから、もう制御できる。
真っ白は頭の中でどんどん小さくなって、完全に消えた。
涙が、止まった。

一つ息をついて、手で涙を拭おうとすると…。
私の顔にそっと柔らかい物が触れて、私の涙を優しく拭い去った。

涙は拭い去られたけど、目の前でこんなに泣いたことが恥ずかしくて、
ゆたかの顔を見られなかった。
視線を足元にそらしたら、足元で私の涙が小さな水たまりになっていて、
もっといたたまれなくなった…。

「みなみちゃん…」

ゆたかが口を開いた。

「…ごめんね。ずっと誤解させたままでいて…」

え…?

予想外の言葉に顔を上げると…。
ハンカチを手にしたゆたかの表情は、悲しそうだったけど、優しかった。
319みずたまりのほとり みなみ視点 29:2012/02/26(日) 21:14:45.69 ID:pcJzFuEH
「おもらししたの、みなみちゃんが触ったからじゃないよ。
 あの時『おしっこが』って叫んじゃったのは…その…、
 もう、少しもれてて…スカートから椅子の上まで濡れちゃってて、
 動いたらもらしたおしっこが見られちゃうよ、って意味だった…。
 みなみちゃんが来なくたって、椅子から動けないままもらしてた…。
 みなみちゃんが責任を感じる必要なんて、全然なかったんだよ…」

私を慰めるための嘘じゃない…ゆたかの瞳がそう告げていた。
…でも、私は首を横に振った。

「私は保健委員なのに、ゆたかの事、注意してなかった。
 『ゆたか、ちゃんと休み時間にトイレ行ったかな、おしっこしたくないかな』って、
 いつも注意してなきゃいけなかった。
 そうしていたら、動けるうちに教室から連れ出してあげられた。
 だから、私のせいなのは変わら…」

「う〜……」

ゆたかが真っ赤な顔で唸り出したので、私は途中で言葉を失ってしまった。
ただ、目は><で、怒ってるというよりふくれてる感じだった。

「あのね〜、みなみちゃん…。
 私、おしっこ一人でできない赤ちゃんじゃないんだよ…?
 そこまでいつも注意されてたら、すごく恥ずかしいんだけど…」

「そ、そうかな…?」

ふくれた顔が可愛くて、微笑みそうになってしまう…。
声も、本気で怒ってる感じじゃなく、からかわれて照れているような感じで…。

「そうだよっ!
 今回のことだって、もらしちゃうまで黙ってた私が悪いに決まってるよ!
 みなみちゃん、私のこと、子ども扱いしすぎだよぉ!もうっ!」

「ご、ごめん…」

もちろん、私は真剣に謝ったのだけど…。
張り詰めていた雰囲気が一気に和んでしまった。
否定しようがないと思っていた私の責任も、
冗談のようにあっさり否定されてしまった。
いいのかな、こんなので…。
私が一人で難しく考え過ぎてただけなのかな。
そういえば、泉先輩も言ってたっけ。
私もゆたかも、一人で深みにはまっていってるって…。
320みずたまりのほとり みなみ視点 30:2012/02/26(日) 21:16:16.53 ID:pcJzFuEH
「昨日の夜、お姉ちゃんから聞いてたんだ…。
 みなみちゃんが自分のせいだって誤解して思い詰めてたってこと」

ゆたかが話を戻した。

「違うんだよ、って伝えなきゃって思って、今日、学校に来たのに…
 みなみちゃんを見たとたんに、夢のことを思い出して…逃げちゃった」

「夢?」

「一昨日の夜、見たの…。
 おもらしした子だってみんなにいじめられて…
 みなみちゃんにも嫌われて…一人ぼっちになっちゃう夢。
 すごくリアルで…きっとほんとになるんだって…怖くて…」

「………」

「朝、みなみちゃんから逃げた後も…
 夢と同じようにいじめられるのが怖くて、休み時間は誰もいない所に逃げて…
 先生がいればいじめられないと思って、授業の時だけ戻って…
 そんなこと、繰り返してた…」

ゆたかも、私と同じだった。
夢が見せた未来におびえて、苦しんでいた。

「夢は…夢だよ。
 本当になる場合もあるけど…間違っている場合だってある。
 その夢で、絶対に間違ってる所、一つ、すぐに言える」

それは…今のゆたかに一番伝えたいことでもある。
今なら目と目で分かると思うけど、言葉でもはっきり伝えたいこと。

「私は、ゆたかの事、嫌いになったりなんかしない。
 ゆたかの事、ずっと好きなままだよ。今も、これからも」

「あ……」

ゆたかの表情に、また悲しみが浮かんだ。
きっと、私がゆたかを嫌いになったと勝手に思い込んでいたことへの罪悪感で。
でも、私の『これ以上、何も悲しまなくていいんだよ』っていう微笑みを見て、
その悲しみも消えた。

ゆたかの瞳がまた潤んだ。
さっきとは違う涙で。

「みなみちゃん…ありがとう…。
 私…きっと、おもらしした子っていじめられるけど…
 負けないで頑張っていける…みなみちゃんがいてくれるから…」
321みずたまりのほとり みなみ視点 31:2012/02/26(日) 21:17:51.95 ID:pcJzFuEH
ゆたかは笑顔になった。
でも、その笑顔の中には悲壮な覚悟があった。
今の笑顔も綺麗だけど、何かが違ってて…、
もう一つ、言葉で伝えたいことが増えた。

「…ゆたか。
 私だけじゃない。ひよりはもちろん、他の人だってゆたかの事を心配してる。
 ゆたかをいじめるのは…ゆたかだけだよ」

「え…」

「『おもらしした子だ』とか、『いじめられる』とか…
 自分に何回も言って、辛くなって…自分で自分のこと、いじめてる。
 もし他の誰かがおもらししたって、ゆたかはそんな風にいじめたりしないよね。
 それと同じように…ゆたか自身のこともいじめないであげて。
 私や他の人に優しいのと同じように…自分にも優しくしてあげたらいい…。
 それで、もう、ゆたかをいじめる人はいない…」

「………」

ゆたかは黙り込んだ。
私はそれ以上何も言わなかった。
私の言葉は下手だから、少し時間はかかると思うけど、
伝えたいこと、今はきっと通じてくれる。

「……うん、分かった」

ゆたかの笑顔から、悲壮な覚悟が消えた。
私がいつも見てきた、明るい笑顔がそこにあった。
私の伝えたいこと、通じてくれた。

ゆたかが、私の手を取った。

「ありがとう…みなみちゃん。本当に…」

ゆたかの手から、私の全身に幸せが染み込んできて…
ずっと我慢していた、おなかの破れるような痛みが収まった。
元に戻れたんだってことを、実感した。

辺りの静けさで、まだ授業中だったのを思い出した。

「教室、戻ろうか」

「うん」

私とゆたかは教室に向かって歩き出した。
32264-285:2012/02/26(日) 21:19:18.67 ID:pcJzFuEH
本編はここまでで、引き続きエピローグになります。
途中でsage忘れてしまいました。申し訳ない…。
323みずたまりのほとり みなみ視点 エピローグ1:2012/02/26(日) 21:21:18.56 ID:pcJzFuEH
「今の少しの間で…昨日まで見たことないみなみちゃん、いっぱい見ちゃった」

途中で、ゆたかがふと言った。

教室でおもらししそうになってた私。
おしっこがもれそうでまともに歩けなくて、トイレまで支えてもらった私。
ゆたかの目の前でいきなり泣き出した私。
涙が止められなくて、足元に小さな水たまりができるほど泣いた私。

「……呆れた、よね」

思わず自嘲する…。

「そんなことないよ!」
ゆたかが真面目な顔で打ち消した。

「おもらししそうだった時のみなみちゃん…かわいかった。
 夢を見てるみたいにぼーっとした目とか、
 見てて何だかどきどきしちゃったもん…」

私は真っ赤になった…。

「泣いてる時もそうだった。
 私みたいに大きな声で泣くんじゃなくて、静かで大人っぽくて…。
 綺麗な人は泣いたって綺麗なんだなぁって、羨ましくなっちゃった。
 涙を拭いてあげるのも忘れて、自然に泣き止むまで黙って見ちゃった…。
 涙もきらきらしてて…落ちたら宝石に変わるんじゃないかって思ったぐらい」

「………」

頭から蒸気が出そうだった…。
照れたんじゃない。
本気で褒めてくれているんだろうけど、
そんなことを褒められても恥ずかしいだけで…。
もし私がおもらししてたら、おしっこまで綺麗とか言い出したかも…。

これ以上言われたら、恥ずかしくて倒れてしまいそう…。
そう思ったところで、幸い教室に着いた。
324みずたまりのほとり みなみ視点 エピローグ2:2012/02/26(日) 21:22:40.13 ID:pcJzFuEH
教室に入ると、みんなが私を一目見るなり気の毒そうな表情になった。

「ああ、この表情は…」

「思いっきり泣いた後っぽいし…」

「だめだったんだね…」

「あの状態じゃしょうがないよな…」

みんなが口々にそんな事を言っている。

「……?」

私もゆたかも、みんなの言っている意味が分からなかった。

「あちゃー…その様子だと間に合わんかったようやな」

「え…」

黒井先生の言葉で、私とゆたかはやっと事態が飲み込めてきた。

「まー、気ぃ落とすな。おもらしなんて大した失敗やないって。
 泣くだけ泣いたんやろ?もう忘れーな」

「え、え、ちょっと…」

おもらし寸前の状態で出て行って、明らかに泣いたばかりの顔で戻ってきた私。
おもらしして泣いたと誤解されて当然だった。
戻る前に顔を洗えばよかった…。

…まあ、別にいいや。些細な事。
ゆたかが立ち直ってくれて、ゆたかと元の仲良しに戻れただけで、私は…。
「ち、違うよ!」

ゆたかの方が慌てて否定し始めた。

「みなみちゃん、そんなので泣いたんじゃない!
 みなみちゃん、おもらしなんかしてないよ!
 ほら、スカートだって全然濡れてない!」

ゆたかは私のスカートを掴んでみんなに示した。

「ほら、横も!後ろも!こっち側も!」

ゆたかは私の体を90度ずつ回転させて、スカートがどこも濡れてない事を示した。

「ゆたか、落ち着いて。私はいいから…」

私が言う間もなく…

「ほら、スカートの中だって…!」

ばさっ。

ゆたかが、私のスカートを思いっきりまくり上げた。
私のスカートの中が、教室の全員の前に露わになった…。

教室の中が凍り付いた。

「あ……」

ゆたかは我に返ってスカートを離してくれた。
…でも、遅かった。

誰かが、ある色名をつぶやいた。
それは、私の下着の色を正確に描写した色名だった。
ばっちり、見えたということ。

下着は濡れてない。それはさっきトイレで確認した。
だから、おもらししなかった事の証明はできたと思う。
ありがとう、ゆたか。

でも…。
そこまでして証明することだったのかな…。
今のって、おもらししたって思われるより恥ずかしい気がしてならないよ…。

教室に戻るまでの会話で既にキャパシティを超えかけていた恥ずかしさが、
今ので一気に限界を振り切った。

しゅー………ぼん。

頭から蒸気が出るのを感じて…。

……ぱたっ。

私は、気を失った…。

(おわり)
32664-285:2012/02/26(日) 21:27:36.03 ID:pcJzFuEH
以上でみなみ視点版は終わりです。
なお、説明不足な点を補うゆたか視点版とひより視点版も製作中です。

ありがとうございました。
327名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 21:33:10.40 ID:90UHOrjb
>>326
乙でした

328名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 04:44:08.99 ID:gNQlgE2k
>>326
乙でした
幕引きとオチも綺麗だなー、他の視点版も楽しみにしてます!
32964-285:2012/03/10(土) 23:03:14.45 ID:wXnnEo9N
「みずたまりのほとり ゆたか視点」(1日目)を投下します。

・11レス前後使用予定
・時間軸でみなみ視点の1日目に対応
・いじめ等の鬱シーンあり
・ゆたかも壊れ気味…(特に夜中のシーン)
330みずたまりのほとり ゆたか視点 1:2012/03/10(土) 23:04:46.21 ID:wXnnEo9N
「みなみちゃん、さっきの授業のここなんだけど…」

前の授業で分からないところがあったので、
休み時間、いつものようにみなみちゃんに教えてもらいに行きました。

「ここ…どうしてhaveが主語より前に来るの?」

「Neverが文頭に来ると、倒置が起きて…」

「ここがtheじゃだめなのはどうして?」

「There is構文は不特定の物がある時しか使わない…だからここはaじゃないと…」

今回は分からないところが多くて、ようやく終わった頃には、
もう次の授業のチャイムが鳴っていました。

「ごめんね。みなみちゃんの休み時間潰しちゃって…」

「別に謝らなくてもいい…」

みなみちゃんは微笑みました。
みなみちゃん、いつも本当にありがとう。

席に戻って、次の授業の準備をして、先生が来て…しまった、と思いました。
今の休み時間に、お手洗いに行きたかったのです。
みなみちゃんに分からないところを聞いてからでも時間はあると思って、
後回しにしたのですが…失敗でした。

我慢…できるよね。
後回しでいいと思ったぐらいだし、あと一時間ぐらい…。

………

今はお手洗いに行けない…。
そのことを意識すればするほど、おしっこしたいって気持ちが強まります…。

授業、半分ぐらい終わったかな…

時計を見たら…まだ10分しか経っていませんでした。

………

あれから…だいぶ経ったよね。
おしっこ…さっきよりずっとしたくなってる…。

時計を見たら…まだ15分ぐらいでした。

………

いくらなんでも…もう終わりに近いはずだよね…。
おしっこ…本当に辛くなってる…かなりの時間が経ったはず…。

時計を見たら…まだ15分と20分の間でした。
331みずたまりのほとり ゆたか視点 2:2012/03/10(土) 23:06:08.27 ID:wXnnEo9N
…無理です。
こんな調子じゃ、授業が終わるまでなんて我慢できません。
先生に言って、トイレに行かせてもらうしかありません。

でも…恥ずかしいから、本当に我慢できなくなってから言おう…。

………

もうちょっと…我慢できる…。

………

たぶん…もうちょっと…我慢できると思う…。

………

もうちょっと…我慢できるんじゃないかな…。

………

…そろそろ…言おうかな…。

じょわぁ。

「!!」

不意に…小さな解放感と共に、あったかい感覚がスカートの中に広がり始めました。

もれてる!
だめ!出ちゃだめ!止まって!

………。

…止まった…みたい。

でも…。
椅子の下まではこぼれなかったけど、スカートまで濡れちゃった。
もう動けない…。動いたら濡れたスカートが見られちゃう…。

残ったおしっこも…もうもれちゃう。
なんで?おかしいよ。少し出ちゃった分、楽になってもいいのに…。
これ以上もれたら、椅子からこぼれてみんなにばれちゃう…。

ばか!私のばか…!
休み時間、どうして先にお手洗いに行かなかったの?
どうしてもっと早く先生に言わなかったの?
332みずたまりのほとり ゆたか視点 3:2012/03/10(土) 23:07:31.21 ID:wXnnEo9N
…がたっ。

「!」

みなみちゃんが立ち上がりました。

「先生…小早川さんの具合が悪そうです。保健室に連れて行きます」

「!?」

みなみちゃんが、私の様子がおかしいのに気付いたのです。
先生はすぐに許可して…みなみちゃんが近づいてきました。

「行こう。ゆたか」

「だめ…行けない…」

「無理しちゃだめ」

「だめなの…動けないの…」

動いたら…おしっこで濡れたスカートが見えちゃうよ…。

「歩けないほど辛いの?だったら抱っこしてあげる…だからとにかく…」

「だめなんだよぉ…」

見られちゃうんだよぉ…おしっこが…。

みなみちゃんは、構わず手を伸ばしてきました…。

「やめて!動いたら…!」

おしっこが…おしっこが…!

心の中で空しく『おしっこが』と叫び続けるうちに、
とうとうみなみちゃんの手が触れて…頭の中が弾けました。

「おしっこがぁ!」

心の中の叫びが、本当の叫びになって飛び出して…
さっきと同じ、解放感とあったかい感覚が広がって…
もう…止まりませんでした。

椅子の下からぱちゃぱちゃ水が弾ける音がし始めて、
教室中がパニックになりました。

「……うわあああんっ!」

私は、机に突っ伏して泣き出しました…。
333みずたまりのほとり ゆたか視点 4:2012/03/10(土) 23:09:32.52 ID:wXnnEo9N
………

何も考えられなくて、赤ちゃんに戻ったみたいに泣き続けていると…。

「保健室…行こう。着替えなきゃ、風邪ひいちゃう…」

みなみちゃんの声で少しだけ考える力が戻って、
濡れたところが冷たくて気持ち悪いことに気付きました。
それに、今の自分が晒し者みたいになっていることにも…。

ここから離れよう。みなみちゃんの言う通り、保健室に行こう…。、

私は立ち上がりました。

みんなの視線を感じて、頭の中ががんがんしました。

見ないで…私なんか…。

みなみちゃんが、私に手を伸ばしました。

触らないで…私なんか…!

私は、みなみちゃんの手を払いのけて、教室から駆け出しました。

びちょびちょのスカートから、おしっこの雫が落ちてるのを感じて…。
走りながら涙がどんどん出てきて…。
頭の中ががんがんして、どんどん気が遠くなって…。
…何とか保健室に着いて、ノックもしないで中に飛び込みました。

「小早川さん!?」

びっくりしているふゆき先生に泣きながら抱きついて…。

「ひっく…えぐっ…せんせい…」

「は、はい。どうしました?」

「おしっこ……もらしました……」

最後の力でそれだけ言って…力が抜けて、何も分からなくなりました…。
334みずたまりのほとり ゆたか視点 5:2012/03/10(土) 23:10:36.62 ID:wXnnEo9N
………………

…気がつくと、保健室のベッドに寝ていました。

…あれ?冷たくない。
さっきまで、スカートもその中もびちょびちょで冷たかったのに…。

夢だったのかな?
具合が悪くなって保健室で寝てて、悪い夢を見ちゃっただけかな?

そんな希望が一瞬、心をよぎりました。

でも、手で触ってみると…スカートがなくなってて、
下は体育のショートパンツになっていました。
ショートパンツの中には…何もありませんでした。

「ゆーちゃん、気が付いた?」

こなたお姉ちゃんが、ベッドの横に座っていました。
私が気を失っている間に、ふゆき先生が呼んできてくれたのでしょう。

「心配ないよ。濡れちゃったものはふゆき先生が洗ってくれてるから」

…お姉ちゃんは、優しくそう言いました。

教室でおもらしして、泣きながら走ってきて…
ふゆき先生の前で気を失って…
気を失っている間に着替えさせてもらって…

…みんな、本当に起きたのです。

「……うぅ……」

また涙が出てきました…。

「ゆめじゃ…なかった…」

「ゆーちゃん、そんなに落ち込むことじゃないよ」

「もう…だめだよ…」

「そんな大したことじゃないって。私だって某ゲームで…」

「ひとりにして!」

「…う、うん」

私のわがままを聞いてくれて、お姉ちゃんはカーテンの向こうに出て行きました。
カーテンが閉じられましたが、向こう側の様子は音で分かりました。
335みずたまりのほとり ゆたか視点 6:2012/03/10(土) 23:11:53.23 ID:wXnnEo9N
しばらくして…少し落ち着いて涙が止まった頃。
ノックの音が聞こえて、誰かが保健室に入ってきました。

「ゆたかの鞄…持ってきました」

みなみちゃんが、私の鞄を持ってきてくれたのです。

「おー、ありがと。ちょうど取りに行こうと思ってたとこだよ」

お姉ちゃんが鞄を受け取ってくれたようです。

「ん?くんくん…
 みなみちゃん、後始末もしてくれたんだ…ほんとありがとね」

「!!」

もらしたおしっこをそのままにしてきたから…
みなみちゃんがその後始末をすることになったのです。

私のおしっこを雑巾で拭き取ってるみなみちゃん。
『きたないなぁ…おしっこくさいなぁ』って、ため息をつくみなみちゃん。
『こんなにいっぱいしちゃって…』って呆れてるみなみちゃん。

そんな映像が次々に頭に浮かんできました。

「ゆたかは…?」

「とりあえず着替えて…ベッドで休んでます」

「会っても…大丈夫でしょうか」

「そうですね。少し興奮していますけど、岩崎さんなら…」

みなみちゃんがこっちに来る気配がします…。

やだ…恥ずかしくてみなみちゃんの顔なんか見られない…!

「来ないで!」

気がつくと、叫んでいました…。

「帰って!みなみちゃんの顔、見たくない!」

みなみちゃんがこっちに来るのをやめた気配がして…
お姉ちゃんが何か言って…
やがて、みなみちゃんが出て行ったのが分かりました。
足音だけで…元気がないことが分かりました。

みなみちゃん…ごめんなさい…

今さら遅すぎるその言葉は、またあふれてきた涙で声になりませんでした。
336みずたまりのほとり ゆたか視点 7:2012/03/10(土) 23:14:08.19 ID:wXnnEo9N
さらにしばらくして、ふゆき先生が乾いたスカートとパンツを返してくれて…
元の服装に戻ると、家まで帰れそうなぐらい気分が落ち着きました。
ふゆき先生にお礼を言って、お姉ちゃんと一緒に帰り道につきました。
外に出ると、もう暗くなっていました。

「…くしゅん」

帰り道、くしゃみが何回も出ました。

「ゆーちゃん、もしかして風邪かな」

「うん…少し熱っぽいかも…そんなにひどくはないと思う」

みなみちゃんが心配した通り、濡れたままでしばらくいたせいで
風邪をひいてしまったのかもしれません。
でも、お姉ちゃんに言ったのは本当で、そんなにひどいとは感じませんでした。
一晩寝たら治ってしまいそうな、その程度でした。

途中で悪化することもなく、無事に家に着けました。
そうじろうおじさんは帰りが遅かった理由などを一切聞いてきませんでした。
お姉ちゃんがすでに、事情は伝えてくれていたのでしょう。

夕食が終わると…すぐに部屋に戻ってベッドに入りました。
何もしたくありませんでした。
体がおしっこで濡れてたことを思い出しても、
お風呂に入る気力すら湧きませんでした。

……………

いつの間にか、教室の自分の席にいました。

「おもらし女」

「きたない」

「出て行け」

みんなが私に聞こえるように呟きました。
紙くずとかを投げつけてくる人もいました。
泣きそうなのをこらえていると…。

「小早川さん」

田村さんが笑顔でスケッチブックを持ってやってきました。

「イラスト描いてみたんだ。見てくれる?」
337みずたまりのほとり ゆたか視点 8:2012/03/10(土) 23:15:39.39 ID:wXnnEo9N
笑顔で接してくれることが嬉しくて、私も少し元気になりました。

「…うん」

田村さんはスケッチブックを開いて見せてくれました。

…そこに描かれていたのは、おもらしして泣いている私でした。

「どう?あの時の小早川さん、かわいいなーと思って描いてみたんだ。
 あと、小早川さんをモデルにしたおもらし漫画も描いてるとこ。
 完成したらネットで公開する予定だよ。うふふふ…」

「…わあああんっ!」

私は泣き出して、廊下に飛び出しました。

廊下にも人がいっぱいいました。

「どこ行くの?またもらして保健室に行くの?」

「うわー、きたない」

「学校来ないでほしいよね」

もう……やだ。

「もういいよぉ!わかったよぉ!かえるよぉ!もうこないよぉ!」

私は叫んで、みんなの笑い声の中を駆け出しました。
靴も替えないで、昇降口から外に飛び出そうとして…

「ゆたか」

みなみちゃんの声が聞こえました。
振り向くと、みなみちゃんが一人で立っていました。

そういえば…教室の中にも、廊下の人の中にも、みなみちゃんはいませんでした。
みなみちゃんは…みなみちゃんだけは、私を見捨てないでくれてるのかも…。

「みなみちゃんっ…!」

私はみなみちゃんに飛びつきました。
でも…みなみちゃんはすっと体をかわして…私は勢い余って床に倒れました。

「近付かないで…おしっこくさくなっちゃう」

みなみちゃんはそう言って、背を向けてそそくさと離れていきました。
私は…一人ぼっち。
338みずたまりのほとり ゆたか視点 9:2012/03/10(土) 23:17:31.17 ID:wXnnEo9N
「いやあああああ!」

がばっ!

叫びながら飛び起きたら…私の部屋のベッドの中でした。
…夢で飛び起きちゃうことって、本当にあるんですね。

…そんなささやかな驚きは、すぐに去って…。

明日から学校でみんなにいじめられる。
みなみちゃんももう私のこと嫌いになって、本当に一人ぼっち。

夢で見た、そんな未来がのしかかってきて…。

「……ひっく…ひっく…ぐすっ…」

私はベッドの中でまた泣き出しました…。

(…何を泣いてるの?
 おもらししちゃう子なんて、みんなに嫌われて当たり前だよ) 

他に誰もいないのに、誰かが冷たく私に告げました。
それは、私の中の『私』の声でした。

「ひっく…わかってる…わかってるよ…。
 だけど…ぐすっ…みなみちゃんまで…」

(みなみちゃんはお母さんじゃないんだよ?愛想尽かして当たり前だよ。
 ううん。お母さんでも愛想尽かしちゃうんじゃないかな?
 高校生にもなって、教室でおしっこだよ?もらしちゃったんだよ?
 ぱちゃぱちゃすごい音立てて、大きな水たまり作っちゃって…)

「いや…やめて…」

私は耳を塞ぎました。

(おまけに、もらしたおしっこ、その場に残して逃げちゃって。
 赤ちゃんと同じだね。これからはおむつして学校に行ったら?
 それで濡れたら今日みたいに泣きながら保健室に行って、
 ふゆき先生に取り替えてもらえば?)

『私』は容赦なく言葉を続けます…。
内側からの声だから…耳を塞いでも無駄でした。
339みずたまりのほとり ゆたか視点 10:2012/03/10(土) 23:19:00.33 ID:wXnnEo9N
「…ぐす…ひっく…どうして…どうしてそんなこというの?
 わたし…えぐ…おもらししたくて…ひくっ…したんじゃないよ…」

(もらしたくなかったんなら、休み時間に行っとけばよかったでしょ?
 ううん、授業中だって、もらしちゃう前に先生に言えば行けたよ?
 もれちゃうって正直に言えば、行っちゃだめとは言われなかったはずだよ?)

「はずかしかったんだよぉ…」

(へー、トイレ行きたいって言うの、おもらしするより恥ずかしかったんだ?)

「…もうやだ…いわないで…」

(本当に赤ちゃんと同じだね。
 おしっこって言えなくて、そのままもらして泣くだけだもんね。
 ほんとに高校生?ちっちゃいし、幼稚園から迷い込んだだけなんじゃない?
 あ、幼稚園の子に失礼だね。幼稚園の子でもおしっこぐらい言えるもんね)

「やだ!やだってば!やめて!」

(明日学校に行ったら、みんな何て言うのかな?
 夢の中みたいに、『きたない』とか『おしっこくさい』とか嫌がるかな?
 『おしっこって言えない赤ちゃんが迷い込んでるよ』って笑うかな…?)

「やあぁ!やだああぁ!やめて!やめてってばぁ!!」

そのとき、慌てたようなノックの音が聞こえました。

「ゆーちゃん!ゆーちゃんっ!」

お姉ちゃんの声でした。

「ゆーちゃん!入るね!」

お姉ちゃんがドアを開けて入ってきて、明かりをつけました。

「…おねえ…ちゃん…」

私は、涙をぽろぽろ落としながら
お姉ちゃんを見つめることしかできませんでした…。

お姉ちゃんは、部屋に私しかいないのを見て少し安心した様子で、
私のベッドに腰掛けました。

「ほー…よかった。お父さんがついにやらかしたかと…」

お姉ちゃんは、大げさにため息をついてそう言いました。
冗談で和ませようとしてくれたのでしょう。
半分ぐらいは本気で言ったように聞こえたのは、たぶん気のせい…。
340みずたまりのほとり ゆたか視点 11:2012/03/10(土) 23:20:10.14 ID:wXnnEo9N
私は涙をパジャマの袖で拭って、深呼吸をしました。

「ごめんね…起こしちゃって…」

「いやいや。今ので起こされたわけじゃないよ。
 ネトゲやっててちょっと休憩してたとこ。それより…どうしたの?」

「………」

…言えませんでした。
心の中の『私』と話して、気が付いたら泣き叫んでた…なんて。

「怖い夢…見ちゃって…寝ぼけてただけ」

「そう…何か温かいものでも飲む?落ち着くから…」

「ううん…もう落ち着いた…寝るよ」

「ほんとに大丈夫?もうちょっと一緒にいてもいいんだよ?
 なんなら添い寝してあげてもいいし…」

「い、いいよ…本当にもう大丈夫だから」

「そう…じゃあ戻るけど、私はもう少し起きてるから。
 不安になったら、遠慮しないで呼ぶなり来るなりしていいよ」

「うん…ありがとう」

お姉ちゃんは戻っていきました。
私はまたベッドに横になって、明かりを消しました。
お姉ちゃんと話したことで少し心が安定したみたいで、
その夜はもう『私』は何も言ってきませんでした。
34164-285:2012/03/10(土) 23:22:37.39 ID:wXnnEo9N
1日目は以上です。
34264-285:2012/03/17(土) 00:32:51.55 ID:uRez8m7c
「みずたまりのほとり ゆたか視点」(2日目)を投下します。

・5レス前後使用予定
・時間軸でみなみ視点の2日目に対応
343みずたまりのほとり ゆたか視点 12:2012/03/17(土) 00:34:20.24 ID:uRez8m7c
…気がついたら、朝でした。
朝の眩しさも、昨日の失敗を消してくれませんでした。
風邪気味だったのはもう治っていたのに、
ベッドから出ようとしても、体が動いてくれません…。

(どうしたの?起きなきゃ…)

『私』がまた、言ってきました。

(学校に行く準備しなきゃ…いじめられにね)

「……」

(ほらほら、どうしてベッドから出ないの?)

「うぅ…」

ノックが聞こえました。

返事をすると、お姉ちゃんが入ってきました。

「ゆーちゃん。朝ごはんだよ」

「……いらない」

私は布団から顔も出さないで、答えました。

「具合悪いの…?風邪ひどくなった?」

「ううん、風邪はもう治った…だけど…体が動かないの」

「んん…」

「学校…休みたい…」

「………」

お姉ちゃんは少し考え込んで…、

「…そうだね。まだ治りがけだし、無理しない方がいいよ。
 学校の方には伝えとくから、今日はゆっくり休んで」

そう言って、出て行きました。

(そうだね。学校に行かなきゃいじめられないね)

お姉ちゃんが出て行くなり、『私』が続けます。

(みんな心配するだろうけどね。お姉ちゃんも、おじさんも、
 ゆいお姉ちゃんも、みなみちゃんも…
 …あ、みなみちゃんが心配するわけないか。もう私のこと嫌いだもんね)

「……くすん…」
344みずたまりのほとり ゆたか視点 13:2012/03/17(土) 00:36:32.30 ID:uRez8m7c
………

ベッドの中でだらだらしているうちに、学校が始まる時間になりました。

(今頃、みんな私のこと、話してるよ。
 きっとずる休みだって。おもらししたのが恥ずかしくて来ないんだって。
 ずるい子だって、みんな怒ってるだろうね…。
 それとも、きたないから来なくてよかったって喜んでるかな)

『私』は、止まりません…。

「ううぅ……」

きゅー…。

おなかが鳴りました…。
こんな状態でも、普通におなかは空いていました。
朝ごはんはいらないと言っちゃったので、お昼まで我慢です…。
ずる休みの罰だって自分に言い聞かせてた、そのとき…。

こんこん。

ノックの音が聞こえて…。
返事をすると、朝ごはんのお膳を持ったおじさんが入ってきました。

「こなたに頼まれてね。落ち着いた頃にご飯持ってってあげてって。
 食べたい気分じゃないかもしれないけど…まずは食べるが基本です、だからね」

罪悪感で胸がちくちく痛んだけど…しっかり全部食べました。
ありがとう…おじさん、お姉ちゃん…。

食べたら、少しだけ気分が前向きになって…。

嫌いだったら…おしっこの後始末をしてくれたり、
鞄を持ってきてくれたりしないんじゃないかな?
みなみちゃんはまだ私のこと、見捨てないでいてくれてるんじゃないかな?

そんな、小さな希望が湧いてきました。

(そんなの、保健委員の仕事だからやっただけだよ。
 もし、鞄を持ってきてくれた時までは見捨ててなかったとしても、
 追い返されたことでもういいやってなったんじゃない?)

すかさず、『私』が言ってきました…。

「そうかもしれないけど…会って話してみないと分からないよ」

(会って、冷たくされたらどうするの?立ち直れるの?)

「うぅ……」

『私』は、私の中にいっぱいある弱さを簡単に引っぱり出してきて…、
私はすぐ、元の弱気に戻ってしまいました。
ただ…このままじゃだめ、っていう気持ちも、少しだけ湧いてきました。
345みずたまりのほとり ゆたか視点 14:2012/03/17(土) 00:39:01.83 ID:uRez8m7c
………

お昼は、ちゃんとお部屋から出て、おじさんと一緒に食べました。
お昼ごはんを食べたら、また少し前向きになれて…。
このままじゃだめ、って気持ちがもう少し強くなりました。

みなみちゃんに会って、もし冷たくされたって、
このまま一人でおびえてるよりはましだよ。

そう、思い始めました。
『私』も何も言ってこなくて、弱気に戻らないでいられました。

………

夕方になって、お姉ちゃんが帰ってきました。
お姉ちゃんはすぐに私の部屋に来ました。
私はパジャマのままだったけど、もうベッドに寝てはいませんでした。

「ゆーちゃん、気分よくなった?」

「うん…今朝よりはずっとよくなったよ」

「よかった…。それじゃ、聞きたいことがあるんだけど…ただ…」

「ただ?」

「昨日の…『あのこと』なんだよね。まだ、思い出すの辛いかな?」

「………」

今朝の私なら、今のお姉ちゃんの言葉だけでまた泣きそうになったかもしれません。
でも、今は少しだけ弱気から抜け出せていたから…、

「大丈夫…聞いていいよ」

少し時間がかかったけど、そう言うことができました。
346みずたまりのほとり ゆたか視点 15:2012/03/17(土) 00:41:04.78 ID:uRez8m7c
「…実はね。今日、みなみちゃんが来て…。
 自分がゆーちゃんに『あのこと』させた、って言うんだよ」

「…え」

「それも『ゆーちゃんを助けてあげられなかった自分の責任だ』って意味じゃなく、
 言葉通り『自分がさせた』んだって。
 自分が何もしなかったら、ゆーちゃんは『あのこと』しないですんだ、って…」

「………」

まったく予想しなかった内容に、言葉が出ませんでした。

「聞きたいのはそこで…みなみちゃんが言ってるのって、ほんとなの?
 わざとじゃないにしても、みなみちゃんがうっかりやったことが
 『あのこと』の引き金になってたりするの?」

「そんな!そんなことないよ!」

みなみちゃんがなぜそんなことを言い出したのか、分かりません…。

「念のため、ほんとに念のため、聞くよ。
 私が怒ってみなみちゃんに何かすると思って、かばってたりしないね?」

「かばってなんかない。みなみちゃんは何も関係ないよ…」

「うーん…じゃあみなみちゃんはどうしてあんなことを…」

お姉ちゃんは考え込んでしまい…私も考え込みました。
記憶の奥底の、永遠に触れたくなかった部分に手を伸ばして…
その中からさらに、みなみちゃんがそばにいた部分だけ拾い出します…。

休み時間のことは…明らかに無関係です。
時間は一気に飛んで…もう、少しもらしちゃった後。
みなみちゃんが先生に言って私のところに来て…。
みなみちゃんが私を連れて行こうとして…。

「……!」

あのとき口走った言葉を思い出して、繋げてみて…はっとしました。

『だめなの…動けないの…
 だめなんだよぉ…
 やめて…動いたら…おしっこがぁ!』

私が言ったのは『動いたらもらしたおしっこが見られちゃう』という意味でした。
でも…断片だけ聞けば『動いたらおしっこがもれちゃう』という意味にも取れます。

私はあのとき、トイレに行くために尿意が落ち着くのを待っていて、
それを自分が無理に動かそうとしたせいでもらしてしまった。
みなみちゃんはきっと、そう誤解しているのです…。
347みずたまりのほとり ゆたか視点 16:2012/03/17(土) 00:44:29.33 ID:uRez8m7c
「…ゆーちゃん」

私がそれに思い至ったのとほとんど同時に、お姉ちゃんが口を開きました。

「みなみちゃんのせいじゃないってこと、早く伝えた方がいいと思う…」

「うん」

「…それでね、私から伝えるより…できれば、ゆーちゃんが直接伝えた方が
 いいと思うんだけど…どうかな…?」

「…うん。私が自分で伝える。明日は、学校に行くよ」

不安なことはたくさんあったけど、私ははっきりとそう言いました。

「おぉ、よかったぁ…」

そう言ったお姉ちゃんの体が、少しふらついた気がしました。

「お姉ちゃん?」

「ん…?」

よく見ると、お姉ちゃんは顔が少し赤くて、呼吸も乱れていました。

「お姉ちゃん、具合悪いんじゃ…」

「ん…昼頃からちょっと風邪気味かなって感じしてた…。
 もしかしたら、昨日のゆーちゃんのがうつってたのかもね…。
 今日は…さすがに早く寝よっかな」

…その後もお姉ちゃんの具合はよくならず、ご飯もあまり食べられない様子でした。
やがて寝る時間になって、明日に備えてベッドに入りました。
でも、お姉ちゃんのことも、明日のことも心配で…なかなか寝付けませんでした。
34864-285:2012/03/17(土) 00:47:08.68 ID:uRez8m7c
ゆたか視点の2日目は以上です。
今回はここまでです。
349名無しさん@ピンキー:2012/03/17(土) 03:19:32.02 ID:FyVmc51y
乙です!
350名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 09:07:59.03 ID:9TxHfTQG
乙乙
351名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 01:25:17.79 ID:0bPZEcWJ
乙!!!
35264-285:2012/03/29(木) 00:25:23.67 ID:Adz7DQF/
「みずたまりのほとり ゆたか視点」(3日目・前編)を投下します。
3日目は長くなったので前後編に分けます…。

・10レス前後使用予定
・時間軸でみなみ視点の3日目の前半に対応
353みずたまりのほとり ゆたか視点 17:2012/03/29(木) 00:27:15.56 ID:Adz7DQF/
次の日の朝…。
お姉ちゃんは、苦しそうにベッドに寝ていました。

「…38度7分」

おじさんが、体温計の数字を読みました。

「学校行くの…無理かな…?」

「無理に決まってるだろ。静かに寝てなきゃ」

お姉ちゃんの苦しそうな言葉を、おじさんが即座に打ち消しました。

「ゆーちゃん、ごめん…学校、一人で大丈夫かな…」

こんな状態でも、私のことを心配してくれるお姉ちゃん。

「大丈夫だよ。だから、ゆっくり休んで」

学校に行く準備はもうできていました。

「行ってきまーす」

私は一昨日までと同じぐらい元気に見えるように、家を出ました。
…元気に、見えるように。

家から見えないところまで来たとたんに、足が重くなりました。

(大丈夫なの?本当は、いじめられて我慢できなかったら
 お姉ちゃんのところに行って泣き付こうって思ってたでしょ?)

『私』の言葉をきっぱり否定できない自分が…嫌でした。

(代わりはふゆき先生かな?…でも、保健室に行ったら
 『あらあら、またおもらしですか?』って迷惑がられたりしてね)

「………」

重い足取りで駅まで行って、電車に乗りました。
引き返さなかったのが、自分でも不思議なぐらいです…。

電車から降りて、バスに乗って…。
周りに同じ制服の人が多くなってきました。

(同じクラスの人は今のところいないね。
 でも、おもらしのこと、知ってる人はいると思うよ。
 そういう噂はすぐ広がっちゃうからね…)

私はずっと、顔が見えないように下を向いていました…。
354みずたまりのほとり ゆたか視点 18:2012/03/29(木) 00:28:41.40 ID:Adz7DQF/
バスが学校前のバス停に着いて…バスから降りました。

「ゆたか…」

バス停の前に、一番会いたくて…一番会わなきゃいけない人。
みなみちゃんが立っていました。

「み…」

喋ろうとした、そのとき。

(『近付かないで…おしっこくさくなっちゃう』)

『私』が、あの夢の中のみなみちゃんの言葉を繰り返して…。

「……!」

…気が付いたら、私はみなみちゃんを置いて駆け出していました。

………

「はぁ…はぁ…」

校舎の前までぱたぱた走っただけで、疲れ切ってしまいました。
この前は学校のマラソン大会も完走できたのに…。
自分がどこまでも弱気になってるってことを、実感しました。

振り向いてみても、みなみちゃんはいませんでした。

(追いかけてきてくれると思った?
 せっかく待っててくれたのに、話もしないで逃げといて…)

おもらししたのはみなみちゃんのせいじゃないって、伝えなきゃいけなかったのに。
私は、せっかく訪れたチャンスを自分で蹴飛ばしてしまいました。

…学校にいれば、またチャンスはあるよ。

自分をそう慰めながら、一人でとぼとぼ教室まで行きました。
教室に一歩入ると…みんなの視線が集まってくるのを感じました。

(『おもらし女』…『きたない』…『出て行け』…)

『私』がまた、夢の中で聞いた言葉を繰り返して…
私は鞄を投げ出すように机に置いて、教室から駆け出しました。

…誰もいない空き教室の、外から見えない隅っこに座り込んで、
気がつくと、HRが始まるチャイムが鳴っていました。

先生がいれば…いじめられない…たぶん。

恐る恐る教室の前に戻ると、ちょうど先生が来るところでした。
先生と同時に教室に入って、席につきました。
席についてからも、ずっと下を向いて息を潜めて、気配を消そうとしました。
石ころみたいに、誰も私の存在を気にしないでくれるように祈り続けました。
355みずたまりのほとり ゆたか視点 19:2012/03/29(木) 00:30:48.69 ID:Adz7DQF/
………

1時間目の授業が始まって…終わりました。

すぐ教室から出て、さっきの空き教室の、さっきと同じ隅っこに座り込んで、
2時間目のチャイムが鳴るまで時間を潰しました。
チャイムが鳴ると、教室に戻って…先生と同時に中に入りました。

………

2時間目の授業が終わると、すぐまた同じ空き教室に行って、座り込みました…。

(こんなので、みなみちゃんと話すチャンスがあるの?
 一昨日は保健室で会いたくないって言って、今朝は待っててくれたの無視して、
 それでもみなみちゃんが諦めないで探しに来てくれるとか、思ってる?)

「………」

『私』の声に何も言えないでいるうちに…3時間目のチャイムが鳴りました。

………

3時間目が終わって…また休み時間。
また空き教室にいると…。

がらっ。

突然、誰かが入ってきました。
もしかして…。

「小早川さん…こんなところにいたんだ」

入ってきたのは…田村さんでした。
田村さんが近づいてきます。

(『小早川さんのおもらしイラスト描いてみたんだ。見てくれる?』)

『私』がまた、あの夢を思い出させる言葉を繰り返して…
私は慌てて立ち上がって、空き教室から駆け出しました。

そのままあてもなく廊下を歩いていると、4時間目のチャイムが鳴りました。

………

4時間目が終わって…昼休みです。
お弁当を持って、私は教室から駆け出しました。
あの空き教室はもうだめだと思って…屋上に行ってみることにしました。

屋上には誰もいませんでした。
お弁当を食べて、5時間目のチャイムが鳴るまでそのまま時間を潰しました。
次の休み時間も、ここで時間が潰せるかもしれません。
356みずたまりのほとり ゆたか視点 20:2012/03/29(木) 00:33:46.13 ID:Adz7DQF/
………

5時間目も終わって、屋上で時間を潰して…。6時間目が始まりました。
黒井先生の授業でした。
このまま一日が終わる…そう思っていました。

でも…その授業中に、今までと違うことが起きたのです。

誰かが、私の背中をつっつき始めました。

(とうとう、授業中でもいじめが始まったかな…?)

やめて…。
私は石ころだよ…相手にしないで…。

気付かないふりをしていると…その誰かが、もっと背中を強くつっつきました。
そのつつき方は、遊んでいるんじゃなくて、まるで助けを求めるかのようでした。
恐る恐る振り向くと…田村さんでした。
田村さんは下を向いたまま、震える手で私に1枚のメモを差し出していました。
表情は分かりませんでしたが、全身が苦悶に震えていて…何かの理由で、
ものすごく追い詰められているのが分かりました。

メモを受け取ると…乱れた走り書きでこうありました。

『いわさきさんがおもらししちゃう』

「!?」

みなみちゃんを見ると…、
顔が青白くて、視線が虚空をさまよっていて、
全身ががたがた震えていて、呼吸も苦しそうで…。
あの時の私と同じ…いえ…もっとひどい状態に見えました。
スカートは濡れてなくて、まだ手遅れではないようでした。
でも…いつそうなってもおかしくない状態でした…。

それだけのことを即座に見て取った、その直後。
みなみちゃんも私の方を見て…視線が合いました。

みなみちゃんは、視線で私に『何かをして』と訴えていました。
でも…どうしても『何をしてほしいか』が分からないのです。
普通、こんな状況だったら『助けて』だと思います。
なのに『助けて』じゃないことだけが分かるのです…。

みなみちゃんの視線が『早く…もうあんまり待てないよ…』と訴えてきます。

待てないのは分かるの…。でも、どうしてほしいか分からないんだよ…。
『助けて』じゃないなら…何をしてほしいの?
こんな状況で、他にしてほしいことなんて、思いつかないよ…。
357みずたまりのほとり ゆたか視点 21:2012/03/29(木) 00:36:12.04 ID:Adz7DQF/
…焦っているうちに、周りの人がみなみちゃんの様子に気付き始めました。
少しずつ、視線がみなみちゃんに集まっていきます…。

「…ん?」

黒井先生もとうとう気付きました。もう考えてる余裕はありません。

がたっ!

黒井先生が言葉を発する前に、私は大きな音を立てて立ち上がりました。
みんなの視線が、みなみちゃんからこちらに移りました。
みんなに見られるのは嫌だったけど、今はそんなこと気にしていられません。

「先生…みなみちゃ…岩崎さん、具合が悪そうなので、保健室に連れて行きます」

とっさに考えた、無難な言葉。

「…あー、ウチもちょうど今気付いた。
 めっちゃ顔色悪いし、震えとるし…岩崎、無理せんと早く行っとき。
 言いだしっぺやし、小早川、頼めるか?」

黒井先生はすぐに許可してくれました。
私は急いでみなみちゃんに駆け寄りました。
みなみちゃんは震えながら、切なげに私を見つめてきます…。
さっきはびっくりしていて気付きませんでしたが…かわいいです。
いつもクールなみなみちゃんが、おしっこしたくて震えてる。
そのギャップが、さらにかわいさを後押ししてて…。

このまま、みなみちゃんがおもらしするの…見てみたい。

一瞬だけ…本当に一瞬だけ、そんないけないことを考えてしまいました…。

「…行こう、みなみちゃん」

いけない考えを振り払って、そう言うと…みなみちゃんは首を振りました。

「だめ、行けない…」

「無理しちゃだめ、行こう!抱っこはできないけど、支えるから…!」

このままここにいたって、いずれ限界が来ておもらししてしまうだけです。
みなみちゃんは私なんかよりずっと意思も体も強いから、
こんな状態になっても、まだ動けるかもしれない。
その可能性に賭けるしかありません。
私はそっと、みなみちゃんを立たせるために手を伸ばしました…。
358みずたまりのほとり ゆたか視点 22:2012/03/29(木) 00:38:16.96 ID:Adz7DQF/
…みなみちゃんの表情が変わりました。
目が潤んで…幸せな夢を見ているような、不思議な微笑が浮かびました。
その微笑を見たとき…一つの予感がしました。

私が触ったら…みなみちゃんはおしっこをしちゃう…。

思わず、伸ばしかけた手を止めました。
すると…みなみちゃんは困ったような表情になって…。

『どうしたの…ゆたか、早く触って…』

視線でそう訴えてきました。
さっきと違って、今訴えていることははっきり分かりました。

だめだよ…触れないよ…。だって、触ったら…。

『…早く、ゆたか…』

…どうしたらいいの?
このまま諦めたら…みなみちゃんはここでしちゃう…。
でも…連れて行くために触れば…それでも…。

『時間をかけるなんて、残酷だよ…』

みなみちゃんが懇願するように見つめてきます…。
その視線は、ずるいって思うぐらい魅惑的で…。
気が付いたら、操られたように手が動いていて、
みなみちゃんの腕をそっと掴んでいました…。

「あ……」

吐息交じりのぞくっとするような声と共に、
みなみちゃんが目を閉じて…おなかの緊張を解いたのが分かりました…。

「だめえええっ!」

「!!」

私の絶叫で、みなみちゃんがびくっと体を震わせて…、
気を失いかけたように一瞬よろめいて…、
放心したように再び私を見つめました。

そのときの私は、みなみちゃんがおしっこをしてしまう気配で
パニックになって叫んでしまっただけでした。
それが、予想外の奇跡を起こしました。
びっくりしたことで、みなみちゃんの体のおしっこを出す動作が
止まってしまったようなのです。

(だめ…ここでしちゃだめだよ!トイレ行こう…みなみちゃん!)

私は、誰にも聞こえないように囁きました。

夢から覚めたように、みなみちゃんの瞳に生気が戻って、
触ったらもらしちゃうという予感が消えました。
今ならみなみちゃん、動けそうです…。
359みずたまりのほとり ゆたか視点 23:2012/03/29(木) 00:41:31.75 ID:Adz7DQF/
「立たせて、いい?」

「…うん」

私はそっとみなみちゃんを立たせました。

「歩ける…?」

みなみちゃんは、私の言葉で恐る恐る一歩を踏み出しました。

「歩けそう…少しの間なら」

「じゃあ行くよ。ゆっくり、急いで」

私は、みなみちゃんを支えて教室から出ました。
教室でざわめきが始まって…ここまで聞こえてきました。

「トイレだったよな、どう見ても…」

「間に合うかな、あんな状態で…」

「そういや岩崎、5時間目から様子変だったような…」

「今日、岩崎さん、席から離れたの一回も見てない…」

「じゃあ、もしかしたら一回もトイレ行ってないってこと?」

「どうして…?」

「もしかして、小早川…」

「はいはい、つまらん詮索すな。授業続けんでー」

黒井先生がざわめきを鎮めて、何も聞こえなくなりました。
…今は余計なことを考えてる暇はありません。
お手洗いまでゆっくり、急がなきゃ。

………

無事にお手洗いに着きました。
個室のドアを開けて、みなみちゃんを中に入れました。

「もう大丈夫…離していい…外に出てて…」

みなみちゃんの言葉に従い、そっと体を離して、
お手洗いの外まで駆け出しました。
360みずたまりのほとり ゆたか視点 24:2012/03/29(木) 00:43:54.30 ID:Adz7DQF/
お手洗いの前で一人になって…さっきの続きを考えました。

聞こえた言葉が本当なら…
みなみちゃんは、わざとおしっこを我慢していたことになります。
最後の、途中で遮られた言葉を思い出して、どきっとしました。

『もしかして、小早川…』

もしかして…みなみちゃんは…
私のために、私と同じようにみんなの前でおもらしするつもりだったの?

…そんなの、何の意味もない。
おもらしした人が増えたって、私はしたことは消えない。
みなみちゃんも私のとこまで落ちちゃうだけ…誰も救われない。

みなみちゃんも同じように傷付いて…いじめられる…。
想像しただけで、悲しくなって…、
どうしてそんなばかなことするのって、理不尽な怒りも湧いてきて…。

…待って。落ち着こう。
周りの人の言葉から、私が勝手に想像してるだけ。
みなみちゃん本人に聞かなきゃ、本当のことは分からない…。

何とか心を落ち着けたところに…みなみちゃんが、お手洗いから出てきました。
つい、気になって下の方を見て…、
みなみちゃんが素脚なのに気付いて、どきっとしました。

「みなみちゃん…タイツ、もしかして…」

「今日は、はいてきてない」

「そ、そうだっけ…。じゃあ…大丈夫だった?」

「うん」

「少しも?」

「うん。確認した…」

ひとまず、安心です…。
36164-285:2012/03/29(木) 00:47:09.18 ID:Adz7DQF/
ゆたか視点 3日目前半は以上です。
今回はここまでです。
362名無しさん@ピンキー:2012/03/29(木) 00:48:34.82 ID:xaSJfhe4
乙でした!
363名無しさん@ピンキー:2012/03/29(木) 21:20:34.46 ID:TFEUPM3S
乙です!

続き楽しみにしてます
36464-285:2012/04/09(月) 01:11:59.98 ID:QpDzvU0R
「みずたまりのほとり ゆたか視点」(3日目・後編)を投下します。

・11レス前後使用予定
・時間軸でみなみ視点の3日目後半(エピローグ直前まで)に対応
・みなみ視点とクロスするシーンで、大きな流れは同じですが
 細かい言い回しなどを所々変えてます
365みずたまりのほとり ゆたか視点 25:2012/04/09(月) 01:13:45.31 ID:QpDzvU0R
…でも、みなみちゃんの顔色はおしっこを我慢していたときと同じぐらい悪くて、
その上…どこか痛いのを我慢しているように見えました。

「みなみちゃん…どこか痛いの?」

「…う、うん。おなかが…ちょっと」

ちょっとには、見えませんでした。

「もしかして…膀胱、傷めちゃったのかも…」

私よりずっと意志の強いみなみちゃんが、歩けなくなるほど我慢したのです。
膀胱にかかった負担は私の場合とは比べ物にならなかったはずです。

「そうかもしれない…でも、どうでもいいから…」

「どうでもいいって、そんな…!」

「え…。あ…ごめん、大丈夫だから、って言いたかった」

そう言って微笑んで見せるみなみちゃんは、大丈夫になんて見えませんでした。
話をするのも辛そうで、本当に保健室に行って休んだ方がいいぐらい…
それどころか…今すぐ病院に行かなきゃいけない状態にだって見えました。

「…みなみちゃん」

なのに私は、みなみちゃんに本当のことを聞きたい気持ちを抑えられませんでした。

「教室から出た時、みんなが話してたの聞こえたんだけど…。
 5時間目から…もしかしたらもっと前からずっと我慢してたみたいだって。
 …本当なの?」

「…うん」

みなみちゃんは少しためらってから、肯定しました。

「どうして?」

「………」

みなみちゃんは何も言いませんでした。
それは、私の『どうして?』が聞こえなかったからじゃなくて、
理由がなかったからでもなくて、私が悲しむような理由だから言えないのです。

「みなみちゃん…みんなの前でおもらしするつもりだったんだね。
 私がしちゃったからって…同じようにって…」
366みずたまりのほとり ゆたか視点 26:2012/04/09(月) 01:16:15.84 ID:QpDzvU0R
みなみちゃんは…さっきより長い間ためらって…そっと肯きました。
さっきの悲しみと、理不尽な怒りが心の中にまた燃え上がって…。

「……ばかあっ!」

気が付いたら叫んでいて、みなみちゃんがびくっと体を震わせました。

「みなみちゃんまでおもらししたって、何にもならない!
 私がしちゃったことは消えないよ!
 私と同じように傷付く人が、もう一人増えちゃうだけだよ!」

「でも……でも……」

弱々しいみなみちゃんの声。

「私は…ゆたかに…おもらしさせて…傷付けた…だから…。
 私も…同じように傷付けば…ゆたかが…少しは…」

「みなみちゃんが傷付いたらどうだっていうの?
 もっともっと悲しくなるだけだよ!
 みなみちゃんが傷付くのなんか見たくない!
 そんなの、想像するだけでも悲しくなっちゃうよ…!」

悲しみと理不尽な怒りに突き動かされ、一方的にまくし立てる私。

「………」

みなみちゃんはおびえたように黙り込んでしまいました。
私の中の怒りはしぼんで、悲しみだけが残りました。

「みなみちゃん…。みなみちゃんがおもらしして傷付いたら…
 仲間ができて嬉しいって、私が喜ぶと思ったの?
 みなみちゃんが、私と同じところまで落ちてきたらいいって…
 そんなこと考えてるって、思ってたの?」

それでも…声のトーンが落ちただけで、私は止まりませんでした。
残った悲しみだけでも、私を突き動かし続けるのには十分だったのです。

「………」

みなみちゃんは、何も言わないで黙っているだけでした。
でも、その追い詰められた表情は、言葉と同じようにはっきり告げていました。
『否定できない』…と。

そのとき…やっと分かりました。
教室で、私が立ち上がる前、みなみちゃんが視線で訴えていたことが何なのか。
あのときみなみちゃんが、私に何をしてほしかったのか。

「みなみちゃん…教室で私が立ち上がる前に伝えようとしてたことって…。
 一昨日の仕返しにおもらしさせて、ってことだったんだね?
 おもらしのことでみなみちゃんを恨んでて、仕返ししたがってるって…
 私のこと、そんな自分勝手で意地悪な人だって…思ってたの?」
367みずたまりのほとり ゆたか視点 27:2012/04/09(月) 01:18:01.68 ID:QpDzvU0R
「………」

みなみちゃんは、黙っているだけでした。

「みなみちゃん…どうして何も言ってくれないの?
 違うんだったら、違うって言ってよ…」

「………」

みなみちゃんは、それでも黙っていました。
『違う!そんなわけない…!』って言いたそうに見えました。
でも、声にして言わないのは…やっぱり否定できないということです。
みなみちゃんの中で…私はそういう子だったのです。

「そうなんだ…私のこと…そんな風に思ってたんだ…。
 ひどい…ひどいよ…みなみちゃん…」

涙が浮かんできて…下を向いた、一呼吸の後。

……ぽたっ。

足元で、涙の雫が弾けました。
…私の涙は、まだあふれていないのに。

「え…」

顔を上げると…同じように下を向いていたみなみちゃんの瞳から
二粒目の涙が落ちていって…。

……ぽたっ。

足元で、同じ音を立てて弾けました。

「みなみちゃん!?」

私の驚いた声に、みなみちゃんは顔を上げました。
顔を上げたことで、またあふれた涙は、すぐに落ちないで頬を伝いました。

「え…」

みなみちゃんは手でさっと目の辺りを拭って…。
また、涙が伝って…。

「……!」

みなみちゃんはそのとき初めて、自分が泣いているのに気付いたのでしょう。

目をぎゅっと閉じて…。
閉じた目から、また涙がこぼれて…。

「……っ!」

両手で顔を押さえて…。
それでも、押さえた手から涙がこぼれ落ちていきました…。
368みずたまりのほとり ゆたか視点 28:2012/04/09(月) 01:19:44.33 ID:QpDzvU0R
「みなみちゃん…」

(泣かせちゃった…みなみちゃんが泣くなんて、どれだけ傷付いたんだろう…)

『私』の声で、みなみちゃんを泣かせてしまったことを今頃になって自覚しました。

「みなみちゃん…あ…あの…ご…ごめん…私…言い過ぎた…」

(今さら何言ってるの?口から出した言葉は戻せないよ)

『私』の声に同意したかのようなタイミングで、
みなみちゃんが顔を押さえたまま、無言で首を横に振りました…。

(ほら、『今さら謝っても遅いよ!』って言いたいんだよ、きっと)

「みなみちゃん…そんなつもりじゃなかったんだよぉ…」

(どういうつもりだったの!言ってみてよ!)

『私』の声が今までで一番冷たく、そして強く頭の中に響きました。

「………」

何も…言えませんでした。

(…どうして言えないか、教えてあげる。
 私がしたのはただのいじめだって、認めたくないからだよ。
 みなみちゃんが弱ってて抵抗できないから、調子に乗って泣くまでいじめただけ。
 学校でいじめられるっておびえてずる休みまでしたくせに、
 抵抗できない相手がいたらいじめっ子に早変わり…勝手すぎだよ)

そんな…そんなつもりじゃなかったんだってば…。
みなみちゃんが無茶なことしたのが悲しかったから…。
みなみちゃんに変な風に思われてたのが悲しかったから…。

(無茶なことさせたのも、変な風に思わせたのも、私じゃないの?
 もっと早くみなみちゃんに本当のこと教えてたら、
 みなみちゃん、おもらししようとなんてしなかったんじゃないの?
 支えようとした手を振り払われて、顔見たくないって言われて、
 待ってて話しかけようとしても口もきかずに逃げられて、
 それでも恨まれてるって思わない方が変じゃないの?)

そこまで言って、不意に『私』は、言葉を切りました。
聞こえるのは、みなみちゃんのかすかな嗚咽と、涙が足元で弾ける音だけ。
私は…自分でそうさせたことなのに、みなみちゃんを責めて泣かせてしまった。
そのことを噛み締め、絶望が心を覆い始めて…、
それを待っていたように『私』は言葉を続けます…。

(…最後に残ってた希望、自分で壊しちゃった。
 ずっと見捨てないでくれてたみなみちゃんの心まで踏みにじって…
 もう味方になってくれる人なんていない。本当に一人ぼっち。
 あの夢、やっぱり本当になった…というより、自分で本当にしたんだよ)
369みずたまりのほとり ゆたか視点 29:2012/04/09(月) 01:21:36.10 ID:QpDzvU0R
もう…もういいよ…わかった…わかったから……。

絶望に呑み込まれて…私自身のこと、消したいぐらい嫌になって…
みんなの前から消えてしまおうって…駆け出そうとした、そのとき。
みなみちゃんが顔から手を離して…涙できらきら輝く瞳と視線が合いました。

「違う…違うの…」

え…?

「ゆたかのせいで…泣いたんじゃないの…」

みなみちゃんは、涙が止まらないまま喋り始めました。

「どうして…泣いてるのか…自分でも…分からないの…。
 私…泣きたいなんて思ってない…。
 頭…真っ白になって…気が付いたら…涙が出てて…止まって…くれないの…」

その声は震えて途切れ途切れだけど、涙声じゃなくてはっきり聞き取れました。
泣いていても、完全には自制を失っていないのです。

「ゆたかの…言う通りだよ…おもらしさせたこと…もう…消せない…。
 せめて…ゆたかが…立ち直るきっかけ…作りたかった…。
 そうできたら…私は…どうなってもよかった…。
 なのに…私のしたことは…ゆたかの気持ち…考えないで…また悲しませただけで…、
 今度は…泣き出して…困らせてる…。ばかだよね…訳…分からないよね…。
 全部…私が自分でまいた種で…泣く資格なんか…ないのに…」

みなみちゃんが、喋れば喋るほど辛くなっているのが分かりました。
涙がもっといっぱい出てきて…体が小刻みに震えて…。
それでも感情を懸命に抑えて、喋り続けるみなみちゃん。

「私……本当に……ばかだ……。
 どんどん……頭……真っ白になって……何も……考えられない……。
 もう……どうしたらいいのか……分からない……分からないよぉ……!」

『分からないよぉ……!』でとうとう涙声になって…、
みなみちゃんはそれっきり何も喋れなくなりました。

みなみちゃんを泣かせたのは…やっぱり、私でした。
みなみちゃんはあのときからずっと、
どうしたらいいのか分からなくて泣きたいのを抑え付けてきて、
今、とうとう抑え切れなくなったのです。
そして…どうしたらいいか分からなくさせていたのは、私なのだから。

みなみちゃんが今言ったことは、みんな逆。
みなみちゃんの気持ちを考えないで、ずっと悲しませ、困らせ続けたのは私。
ばかで、訳が分からないことばかりしてたのは私。
全部の種をまいたのも、私だったのです…。
370みずたまりのほとり ゆたか視点 30:2012/04/09(月) 01:25:21.68 ID:QpDzvU0R
みなみちゃんへの罪悪感はさらに大きくなって、胸がずきずき痛みました。
なのに、さっきのような駆け出したい衝動はもう起きませんでした。
心が落ち着いて…というより、目の前のみなみちゃんに心を奪われてしまって
余計なことが考えられませんでした。

泣いているみなみちゃんは…そのぐらい綺麗だったのです。
きらきら輝く涙は、流れ落ちて宝石に変わってる…。
足元に視線を向けたとき、半分ぐらい本気でそう思っていました。

…もちろん、足元にあったのは、小さな水たまりだけでした。
でも、それはただの水たまりじゃなく、みなみちゃんの心が溶け込んでいて、
私の嫌な心も優しく溶かしていく、魔法の水たまりでした。

みなみちゃんに言葉をかけることも、涙を拭いてあげることも忘れて、
私は、少しずつ大きくなり続ける水たまりのほとりで立ち尽くしていました…。

どのぐらいの時間が経ったのか…。
みなみちゃんの涙が止まって…私はようやく我に返りました。
すぐにハンカチを出して、みなみちゃんの涙を拭きました。

「みなみちゃん…ごめんね。ずっと誤解させたままでいて…」

言わなきゃいけなかったこと、ようやく言えました。

「あのとき…おもらししたの、みなみちゃんが触ったからじゃない。
 あの時にはもう、少しもれてて、スカート濡れちゃってた。
 あのとき、私が言ってたのは、動いたらもれちゃうって意味じゃなく、
 動いたらもらしたおしっこが見られちゃう、って意味だった…。
 みなみちゃんが来なくたって、あのまま全部もらしてた。
 みなみちゃんが責任を感じる必要なんて、全然なかったんだよ…」

「………」

みなみちゃんは私の顔を見て、嘘じゃないことを分かってくれたようでした。
でも、みなみちゃんは首を横に振って…、

「私は保健委員なのに、ゆたかの事、注意してなかった。
 ちゃんと休み時間にトイレ行ってるかな、おしっこしたくないかな、って
 いつも注意してなきゃいけなかった。
 授業中におしっこしたそうな素振りを見せたら、すぐに気付いて
 連れ出してあげなきゃいけなかった…」

…真顔で、そう言ったのです。
371みずたまりのほとり ゆたか視点 31:2012/04/09(月) 01:27:41.43 ID:QpDzvU0R
☆☆☆☆☆☆☆

休み時間に、みなみちゃんが来て…。

「ゆたか…おしっこない?」

「ないよぉ。お昼休みに行ったもん」

「でも、お昼にカフェオレ飲んだし…行っておいた方がいいと思う」

「大丈夫だよぉ」

そして、授業中…

「…んっ」

ぎゅっ。

「…んん…」

もじもじ…。

私がそわそわし出すと、みなみちゃんがすぐに立ち上がって…。

「ゆたか、行こう」

「うん…」

私はみなみちゃんに連れられて教室を出て、小走りにお手洗いに向かいます…。
すっきりしてお手洗いから出ると、みなみちゃんが待っていました。

「…ほら、さっき休み時間に行っておいた方がよかった」

「うん…ありがとう、連れ出してくれて…」

みなみちゃんは微笑みました。

「私がいつも注意してる。ゆたかは、おしっこの心配なんかしなくていい…」

☆☆☆☆☆☆☆

……ぼんっ。

頭から煙が出て、そんな想像を振り払いました…。

「う〜〜……」

私は、真っ赤になって、変な声を出してしまいました。
ちょっとだけいいかもと思ってしまった自分が、すごく恥ずかしいです。
でも、みなみちゃんに真顔で言われたら、何だか心がほわほわして、
怒ろうとしても、ぷーってふくれるだけになっちゃって…。

「あのね〜、みなみちゃん…。
 私、おしっこしたくても言えない赤ちゃんじゃないんだよ…?
 そこまでいつも注意されてたら、すごく恥ずかしいんだけど…」
372みずたまりのほとり ゆたか視点 32:2012/04/09(月) 01:30:01.87 ID:QpDzvU0R
「そ…そうかな…?」

みなみちゃんの声の調子も、何だか和らいでいました。

(一昨日『おしっこしたい』って言えないでおもらししたのは誰だっけ…)

『私』がそうつぶやいた気がしましたが、スルーできました。
そのぐらい、ほわほわしていたのです…。

「そうだよっ!もうっ!今回のことだって、
 私が自分で言ってトイレ行かせてもらえばよかっただけだよっ!
 みなみちゃんに責任なんか全然ない!
 みなみちゃん、私のこと、子ども扱いしすぎだよぉ!」

「ご、ごめん…」

何だか雰囲気が和んでしまって…。
このまま笑い合って終われたらって、思いました。
でも、そんなわけにもいきません。

「昨日の夜、お姉ちゃんから聞いた…。
 みなみちゃんが自分のせいだって誤解して思い詰めてたってこと」

私は話を戻しました。

「違うんだよ、って伝えなきゃって思って、今日、学校に来たのに…
 みなみちゃんを見たとたんに逃げて…もっと誤解させちゃった。
 その後だって…みなみちゃんのところにいけば話せたのに、
 夢と同じようにいじめられるのが怖くて、休み時間は誰もいない所に逃げて…
 先生がいればいじめられないと思って、授業の時だけ戻って…
 そんなこと、繰り返してた…」

「夢?」

「一昨日の夜、見たの…。
 おもらしのことでみんなにいじめられて…
 最後にみなみちゃんにも嫌われて…一人ぼっちになっちゃう夢。
 きっとほんとになるんだって…ずっとおびえてた…」

「………」

みなみちゃんは少しの間の後、安心したように微笑みました。

「夢は…夢だよ。本当になる場合もあるけど…間違っている場合だってある。
 その夢で、絶対に間違ってる所、一つ、すぐに言える。
 …私は、ゆたかの事、嫌いになったりなんかしない。
 ゆたかの事、ずっと好きなままだよ。今も、これからも」
373みずたまりのほとり ゆたか視点 33:2012/04/09(月) 01:32:08.68 ID:QpDzvU0R
「あ……」

一瞬だけ、幸せに包まれそうになりましたが…。
その幸せは、すぐに悲しみへとひっくり返りました。

自分勝手で、弱虫で、みなみちゃんの優しさも踏みにじった私。
みなみちゃんに好きって言ってもらう資格なんかないから…。

……でも。
みなみちゃんの微笑みは、私の勝手さ、弱さ、それに今したこと、
全てを受け入れてくれていて…
『これ以上、何も悲しまなくていいんだよ』と告げてくれていたのです。

悲しみが…幸せにまたひっくり返って…。
今度こそ、幸せに包み込まれて…また涙が浮かんできました。
一昨日から何度も流してきた涙とは、違う涙。
あの時からずっと忘れていた笑顔が、戻ってくるのを感じました。

「みなみちゃん…ありがとう…。
 私…どんなにいじめられたって、負けないで頑張っていける…。
 みなみちゃんが見捨てないでいてくれる…それだけでいい…」

「…ゆたか」

みなみちゃんは、首を横に振りました。

「私だけじゃない。ひよりだって、他の人だって、みんなゆたかの事を心配してる。
 ゆたかをいじめるのは…ゆたかだけだよ」

「え…」

「おもらしのことで自分を責めたり、自分がいじめられるって想像したり…、
 そうやって、自分で自分のこと、いじめてる。
 もし他の誰かがおもらししたって、ゆたかはそんな風にいじめたりしないよね。
 それと同じように…ゆたか自身のこともいじめないであげて。
 私や他の人に優しいのと同じように…自分にも優しくしてあげたらいい…。
 それで、もう、ゆたかをいじめる人はいない…」

「………」

みなみちゃんの言葉が、胸に染み込んできました。

(…みなみちゃんの言いたいこと、分かるね?
 みなみちゃんが言ってるのは、今、このときだけの話じゃないよ)
 
『私』が言いました。
その声は、みなみちゃんの声と変わらないぐらい温かくなっていました。
374みずたまりのほとり ゆたか視点 34:2012/04/09(月) 01:34:36.08 ID:QpDzvU0R
『私』は、私自身。
『私』があの夜からずっと冷たかったのは、
私が自分のことを嫌になっていたのに呼応していただけ。

今は、もう違います。

(みんなから今回のことの記憶を消せるわけじゃない。
 だから、これから先、今回のことを話題にされることはきっとある。
 軽い気持ちでからかわれることだってあるかもしれない。
 だからって、またすぐさっきまでの私に戻っちゃだめ…ってことだよ)

「…うん。分かった」

私は、はっきりと言いました。
それは、みなみちゃんへの言葉でもあり、『私』への言葉でもありました。

(…よし。もう大丈夫。元通りの私に戻ったよ)

『私』が、去った…いえ、私の中に戻っていったのを感じました。

元に戻れたっていうのを実感して…、
みなみちゃんがくれた幸せが、今は包むだけじゃなく
心の中までいっぱいに染み込んでいました。

「ありがとう…みなみちゃん。本当に…」

私はみなみちゃんの手を取って、ありったけの想いを込めて言いました。
本当はぎゅ〜って抱きつきたかったけど…自重しました。

しばらくそうしていて…
ふと、みなみちゃんの顔色がさっきより良くなっているのに気付きました。

「みなみちゃん…おなか痛いの、大丈夫?」

「…うん。本当は、さっきまで破れてるみたいに痛かったけど…。
 今はもう和らいだ。ゆたかが…治してくれた」

「私が…?」

「ゆたかが本当の笑顔になってくれて…手を取ってくれて…
 すごく幸せで…痛いのが飛んで行っちゃった…」

照れたようにそう言うみなみちゃんは、こぼれるような笑顔でした。
今の私も、こんな素敵な笑顔になれてるのかな…。
37564-285:2012/04/09(月) 01:37:08.87 ID:QpDzvU0R
ゆたか視点の三日目後半は以上です。
後はエピローグだけですが今回はここまで…。
376名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 01:39:09.01 ID:WEHlRfys
乙です!
377名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 21:16:00.28 ID:y3XUKO17
>>375
GJ
37864-285:2012/04/11(水) 01:21:00.81 ID:lYxTp2/A
「みずたまりのほとり ゆたか視点」(エピローグ)を投下します。

・4レス前後使用予定
379みずたまりのほとり ゆたか視点 エピローグ1:2012/04/11(水) 01:23:32.26 ID:lYxTp2/A
………

教室を出てから、とても長い時間を過ごしたように感じましたが、
まだ教室を出たときと同じ、6時間目の授業中でした。

「教室、戻ろうか」

「うん」

私とみなみちゃんは教室に向かって歩き出しました。

「…今まで見たことないみなみちゃん、いっぱい見ちゃった」

今まで知らなかったみなみちゃんの魅力を、いっぱい知ることができました。
そのきっかけは、授業中におもらししちゃったこと。
そう考えると…おもらしって案外いいものかも、ってちょっとだけ思えてきて…
さすがにそれはない、と思い直しました…。

「……呆れた、よね」

「…え?」

「おもらししそうになったり…泣いたり…みっともないとこばかり見せちゃった…」

みなみちゃんは自嘲するようにため息をつきました…。

「そんなことないよっ!
 おもらししそうだった時のみなみちゃん、ずるいって思うぐらいかわいかった!
 震えてた体も、切ない表情も、私を見つめてた瞳も、何もかも全部!
 だから、あのとき……」

…私の言葉は、そこでいきなり途切れました。
『このままおもらしするの見たい、ってちょっとだけ思っちゃった』なんて、
いくらなんでも言えません…。

「…とにかく、みっともなくなんかなかった!呆れるなんてとんでもないよ!」」

「………」

みなみちゃんは真っ赤になってしまいました…。

「泣いてる時だって、すごく綺麗だった!
 私みたいにわーわー泣くんじゃなくて、自制を失ってなくて、静かで、大人で…、
 涙を拭いてあげるのも忘れて、涙が止まるまで黙って見惚れちゃった…。
 涙も宝石みたいにきらきら輝いてて…流れ落ちて本当に宝石に変わってるって
 半分ぐらい本気でそう思っちゃった…。
 綺麗な人は泣いたって綺麗で…それどころか流した涙まで綺麗なんだなぁ…って
 羨ましくなっちゃった…」

「………………」
380みずたまりのほとり ゆたか視点 エピローグ2:2012/04/11(水) 01:25:40.10 ID:lYxTp2/A
私が感じたことをありのまま伝えれば伝えるほど、
みなみちゃんはどんどん恥ずかしそうになって…。
教室に着く頃には、今にも頭から蒸気を吹いて倒れてしまいそうでした…。

教室のドアを開けると…。
みんながみなみちゃんを一目見るなり、気の毒そうに話し始めました。

「生脚になってる…ってことは…」

「いや、タイツは朝からはいてなかったよ」

「でも、この表情は…」

「うん、それに目も…」

「苦しくて涙出たとかのレベルじゃない…思いっきり泣いた後…」

「だめだったんだね…」

「あの状態じゃしょうがないよな…」

「むしろ、あの状態まで耐えた上に少しでも歩けたことがすごいよ…」

みんなが口々にそんな事を言いました。

「……?」

みなみちゃんと私は、教室の入口に立ったままで顔を見合わせました。
みんなの言っている意味が分かりません。
みなみちゃんにも分からないようです。

「あちゃー…その様子だと間に合わんかったようやな」

状況を悟るきっかけになったのは、黒井先生の言葉でした。

「え…」

「まー、気ぃ落とすな。おもらしなんて大した失敗やないって。
 泣くだけ泣いたんやろ?もう忘れーな」

おしっこが限界寸前の状態で教室を出ていったみなみちゃん。
そして…戻ってきたみなみちゃんの、真っ赤に泣き腫らした目。
今にも倒れてしまいそうなほどの恥ずかしさを湛えた表情。

みなみちゃんは、間に合わずにおもらしして泣いてしまった。

他の人から見たら、そう誤解されても仕方ない状況だったのです…。
381みずたまりのほとり ゆたか視点 エピローグ3:2012/04/11(水) 01:27:33.96 ID:lYxTp2/A
「え、え、ちょっと…」

慌ててみなみちゃんを見ると…、
苦笑しながら、『まあ、別にいいや』という感じでため息をついています。
誤解を解く気はないようです…。

「ち、違うよ!」

そんなの、だめだよ!
誤解、絶対に解かなきゃ…!

「泣いたのはそんな理由じゃないよ!
 みなみちゃん、おもらしなんかしてない!」

どうしよう…どうやったらおもらししてないって証明できるの…?

…そうだ。
私がおもらししたときはスカートがびちょびちょになっちゃった。だから…。

「ほら、スカートだって全然濡れてない!」

私は、みなみちゃんのスカートを掴んでみんなに示しました。

「ほら、横も!後ろも!こっち側も!」

私はみなみちゃんの体を90度ずつ回転させて、
スカートがどこも濡れてない事をみんなにはっきりと示しました。

「…ね!濡れてなかったでしょ?」

みんなを見回しましたが…納得したようには見えませんでした。
後になって考えれば、私の突然の行動に驚いてそれどころじゃなかったのでしょう。
でも、納得した様子が見えないことに私はもっと焦ってしまって…。

…どうして?
どうしてみんな納得してくれないの?
382みずたまりのほとり ゆたか視点 エピローグ4:2012/04/11(水) 01:29:32.59 ID:lYxTp2/A
……分かった!

私のときにスカートがびちょびちょになったのは、椅子に座ったままもらしたからで、
そうじゃない状態でもらしたら、スカートが濡れるとは限らない。
だから、スカートが濡れてなくたって中のパンツはびちょびちょなんじゃないかって
疑ってるんだ!

だったら、こうすれば!

「ほら、スカートの中だって濡れてない…!」

ばさっ。

私は、みなみちゃんのスカートを思いっきりまくり上げました。
みなみちゃんは、少しももらしてないって、確認したって言ってました。
だから、これで完全に証明できるはず…。

「………」

…気が付くと、教室の中が凍り付いていました。

「あ……」

自分がしたことの意味に気付いて…私はみなみちゃんのスカートを離しました。

…でも、遅すぎました。

凍り付いた教室の中で、誰かが、ある色の名前をつぶやきました。
私は夢中だったので見てなくて、断定はできないけど…、
状況からして、それはみなみちゃんのパンツの色を描写したもの。
つまり、みんなにばっちり見えてしまったということ…。

しゅー………ぼん。

みなみちゃんの頭から蒸気が出て…。

……ぱたっ。

みなみちゃんは、気を失ってしまいました…。

「きゃあああ!みなみちゃあああん!」

パニックになる私。さらに…。

たぱたぱたぱ…。

教室の中から、何か流れ落ちる音がし始めて…、

「うわー、こっちもやばい!」

「血が!血が止まんないぞー!」

すでにパニックだった私には、誰に何が起きたのか分かりませんでしたが…
それが起きたのは、明らかに私が今したことが原因です…。

あああぁぁぁ、私、どうしたらいいの……?

(おわり)
38364-285:2012/04/11(水) 01:33:19.89 ID:lYxTp2/A
以上でゆたか視点は完結です。
お付き合い下さりありがとうございました。

なお、エピローグ部分で増えた謎はひより視点で解明されます…。
384名無しさん@ピンキー:2012/04/11(水) 01:33:57.27 ID:nrKpgmkV
乙です!
ひより視点も楽しみに待ってます!
38564-285:2012/05/02(水) 01:03:02.84 ID:u9g3RWby
「みずたまりのほとり ひより視点」(1日目)を投下します。

・基本的な注意事項はみなみ視点・ゆたか視点に準拠
・ひよりも話が進むにつれて壊れてきます(みなみ・ゆたかとは別の意味で)
・時間軸でみなみ視点・ゆたか視点の1日目に相当
・8レス前後使用予定
386みずたまりのほとり ひより視点 1:2012/05/02(水) 01:04:54.78 ID:u9g3RWby
授業中…みなみちゃんが不意に立ち上がった。

「先生…小早川さんの具合が悪そうです。保健室に連れて行きます」

見ると、ゆーちゃんは確かに顔色が悪く、がたがた震えていた。
さすがみなみちゃん。ゆーちゃんのこと、よく注意してる。

みなみちゃんが近づくと、ゆーちゃんは首を振った。

「だめ…行けない…」

「無理しちゃだめ」

「だめなの…動けないの…」

「歩けないほど辛いの?だったら抱っこしてあげる…だから、行こう」

…私の脳内に、0.05秒でお姫様抱っこの図が完成する。
すでに手が走って、ノートにラフを描き始めていた。

「だめ…触らないで…」

恥ずかしいのか、首を振っていやいやをするゆーちゃん。
大丈夫!何も恥ずかしいことないから!早くお姫様抱っこされて見せて!

「やめて!動いたら…!」

ゆーちゃんの声に構わず、みなみちゃんは手を伸ばす。いいよいいよー!

みなみちゃんの手が触れた瞬間…。

「おしっこがぁ!!」

「!?」

みなみちゃんはすぐに手を離した。
…でも、手遅れだった。

ぽたっ…ぽたっ…ちょろろろ……しゃあああああぁぁ……。

ゆーちゃんが座っている椅子の下に、あったかそうな液体が流れ落ち始めた。

「うわあああんっ!」

ゆーちゃんは机に泣き伏してしまった。
それでもおしっこは止まらず、椅子の下に水たまりになっていく…。

「……」

私は魂を奪われたように、大きくなっていく水たまりを見続けた…。
387みずたまりのほとり ひより視点 2:2012/05/02(水) 01:06:50.15 ID:u9g3RWby
「……」

みなみちゃんもまた、魂を奪われたようにその場に立ち尽くしていた。

「ぐすっ…えぐっ…みない…で…」

ゆーちゃんが顔を伏せたまま言った。
みなみちゃんは慌てて目をそらし、自分の席に戻った。
やがて、おしっこは止まったけど…。

「ひっく……うぅぅ……えぐっ……うえぇぇん……」

ゆーちゃんは濡れた椅子に座ったまま、いつまでも泣き続けた…。
みなみちゃんがまた立ち上がり、ゆーちゃんの所に行った。

「保健室…行こう。着替えなきゃ、風邪ひいちゃう…」

「……ぐすっ…」

ゆーちゃんがよろめきながら立ち上がった。
みなみちゃんが支えようと手を伸ばすと…、

ぱしっ!

ゆーちゃんはその手を払いのけて、一人で走って教室を出て行ってしまった。

「………」

みなみちゃんは、払いのけられた手をもう片方の手でそっと押さえた。
一瞬だけ浮かんだ、悲痛な表情。
みなみちゃんがどれだけの痛みを感じていたか…私には想像もできない。

…それでも、みなみちゃんは次の瞬間には気を取り直していた。
自分の席に戻らず、掃除用具入れに向かってバケツと雑巾を数枚取ってきた。
みなみちゃんは、おしっこの後始末をするつもりなんだ…。

雑巾を水たまりの上に置いて、吸わせて、バケツに絞る。
水たまりはとても大きくて、一回では吸い取りきれない。
また雑巾を水たまりの中に置いて…バケツに絞る。
一片のためらいもなく、素手でその作業を繰り返すみなみちゃん。
みなみちゃんは優しい人だって…改めてそう思った。

どきどきして、みなみちゃんから目が離せなかった。
そのどきどきが何によるものか、自分でも理解できなかった。

「…んぐっ」

無意識のうちに、私は音を立てて唾を飲み込んでいた。
それを聞いたみなみちゃんが、ふと手を止めた。

「…見てる必要は、ないと思う」

みなみちゃんは、振り向かずにそうつぶやいた。
その声は怒っていたわけじゃなく、むしろ穏やかで…
…ものすごく冷たかった。
388みずたまりのほとり ひより視点 3:2012/05/02(水) 01:08:53.15 ID:u9g3RWby
「!!」

それは私にピンポイントで向けられた言葉だと思って、慌てて目をそらした。
…でも、周りを見ると、他の人も同じようにたった今慌てて目をそらした様子だった。
見ていたのは私だけじゃなくって、みなみちゃんの言葉も私だけじゃなく
周りの全員に向けられたものだったらしい。

視線がそれたのを確認し、みなみちゃんが後始末を再開した。
でも、その後も私は気付かれないようにちらちらと見てしまった…。

みなみちゃんはおしっこを吸い取り終わると、バケツを持って出て行った。
バケツに水を汲んで戻ってきて、床と椅子の上を雑巾で丁寧に水拭きし始めた。
その頃にはまた、元のようにみんなの視線が集まっていたけど、
みなみちゃんはもう気にする様子もなく淡々と後始末を続けた。

みなみちゃんは、自分が好奇の視線に晒されるのなんてどうでもよかったんだ。
さっきの意思表示は、ただゆーちゃんの気持ちだけを考えて、
おしっこの水たまりが人目に晒されないようにしたかった…そういうこと。

みなみちゃんは水拭きを終えると、作業の完璧さを確認するように
自らゆーちゃんの席に座り、机の上に残っていた涙の跡をハンカチで拭いた。
再び立ち上がり、雑巾とバケツを洗ってきて元の場所に戻し、
落としたペンケースを拾いに立っただけのように平然と自分の席に戻った。

みなみちゃんが席に戻っても、パニックの余韻は消えなかった。
そんな中、『何を騒いでるのか分からない…』というように
一人平然とした表情のみなみちゃん。

…でも、いつもみなみちゃんを観察している私には分かっていた。
みなみちゃんがいつもと変わらないその表情の下でずっと、
泣き出しそうなほどの動揺を懸命に押し隠していたことを…。
389みずたまりのほとり ひより視点 4:2012/05/02(水) 01:10:40.45 ID:u9g3RWby
☆☆☆☆☆☆☆

みなみは、授業中におもらしをしてしまったゆたかを保健室に連れてきました。
他の生徒はおらず、ふゆき先生もどこかに出ていて、保健室は空でした。

ふゆき先生がいなくても、今は特に困ることはありませんでした。
むしろ、好都合だったと言えるでしょう。

保健委員であるみなみは、どこに何の備品があるかをすっかり心得ていました。
みなみは手早く棚の中からタオルと体育着のショートパンツを取り出し、
奥のカーテンで仕切られた空間にゆたかを導きました。

「はい…これ。下着はないから直接はくしかないけど、
 今はいてるのはすぐに洗濯して乾かすから…それまで少し我慢して」

みなみはタオルと着替えをゆたかに渡そうとしましたが…、

「ひっく…ひっく…ぐす……」

ゆたかはスカートを掴んだまま泣きじゃくるだけで、受け取ろうとしません。

(私が目の前にいるせいで、動きづらいんだね…)

そう思ったみなみは、

「…ここに置くね。向こう側で待ってる。
 脱いだものは洗濯機で洗うから、このかごに入れて出して」

手近のかごをゆたかに示し、タオルと着替えを傍らのベッドに置いて
カーテンの外に出ようとしました。

「やだ…」

ゆたかが呟きました。

「え?」

「いっちゃ…やだ…」

涙声で聞き取りにくいですが、ゆたかは確かにそう言っていました。

「ゆたか、着替えるんだから、外に出てた方が…」

「ひとりにしちゃ…やだあぁ…!」

教室にいたときのように、また大声で泣き出しそうになるゆたか。

「わわわ、分かった…。じゃ、後ろ向いてるから…着替えて」

みなみはゆたかに背を向け、着替えるのを待ちました…。
390みずたまりのほとり ひより視点 5:2012/05/02(水) 01:12:37.44 ID:u9g3RWby
………

いつまで経っても、着替えが始まる気配がありません。
ゆたかが動いている気配がまったくないのです。

「ゆたか…そっち、見ていい?」

「…うん」

みなみは振り向きました。

やはり状況は、みなみが後ろを向く前とまったく変わっていませんでした。
ゆたかは着替えを手に取ろうともせず、スカートを掴んだまま泣いているだけです。

「ゆたか…どうして着替えないの?」

みなみは困った様子で言いましたが、ゆたかは泣き続けるだけでした。

「そのままじゃ、風邪ひいちゃうよ…」

それでも、ゆたかは何もしようとしません…。

一体、ゆたかはどうしたのでしょう。
まるで、泣くことしかできない赤ちゃんです。
おもらしのショックで精神が退行してしまったのでしょうか…。

「………」

みなみは少し考え込んだ後…、

「ゆたか…自分で着替えないなら…私が脱がせて、着替えさせちゃうよ?」

わざと意地悪な調子で言いました。
もちろん、本気じゃありませんでした。
こう言えば、びっくりして着替えを始めてくれるだろうと思っての言葉でした。

…しかし。

「…うん…きがえさせて…みなみちゃん」

ゆたかはその言葉を待っていたかのように、顔を赤らめてそう答えたのです。

「!?」

「きがえさせて…みなみちゃん」

凍り付いたみなみに、ゆたかは繰り返しました。

「…ゆたか。何言ってるか…分かってる?」

「わかってる…」

「着替えさせるって…ことは…その…スカートも…下着も…
 私の手で…脱がせちゃうってこと…」

動揺で途切れ途切れになるみなみの声。

「うん…いいよ」

ゆたかは…どう見ても、どう聞いても本気で言っていました。
391みずたまりのほとり ひより視点 6:2012/05/02(水) 01:15:30.53 ID:u9g3RWby
「赤ちゃんのおむつ替えるのと…同じようなこと…しちゃうんだよ?
 脚とかも…拭かなきゃいけないし…
 脱いだ状態の…見ちゃうかも…しれないよ…?」

「いいよ…わたし…おもらししちゃう…あかちゃんだから…」

ゆたかは照れてはいましたが…間違いなく本気でした。

(どうしよう……)

みなみは困り果ててしまいました。

「…くしゅん!」

ゆたかがくしゃみをしました。

「うぇぇ…つめたいよぉ…さむいよぉ…みなみちゃん…はやくきがえさせてよぉ…」

ゆたかが身震いしました。
風邪をひいてしまう前兆かもしれません。

(これ以上、ゆたかをこのままの状態にはしておけない…)

「分かった…着替えさせるよ…」

意を決したみなみは、ゆたかのそばにそっと座りました。

(スカートはこのままにしておいて、下着を脱がせて、脚とかを拭いて、
 ショートパンツをはかせて、最後にスカートを脱がせる…)

手順はすぐにまとまりました。
スカートもびちょびちょなので早く脱いだ方がいいのですが、
スカートで隠していないと、下着を脱がせたり拭いたりするのは不可能です。
隠してなくても、ゆたかはいいかもしれません。…たぶん、いいのでしょう。
でも…みなみの方が耐えられません。

「このまま下着、脱がせるから…スカートめくれないように、そのまま掴んでて」

「…うん」

下着を脱がせるには、ゆたかのスカートの中に手を突っ込まなければいけません。
緊張で手が震えます…。

「…んくっ」

思わず音を立てて唾を飲み込んでしまい…、
変な意味に取られてしまったかも、と思って慌てるみなみ。

でも、ゆたかは何事もなかったようにみなみを見つめていました。
気付かなかったのか、気付いたけど変な意味には取らなかったのか、
もしかしたら…変な意味に取った上でそれを喜んで受け入れたのか。

…どれだとしても…今はどうでもいいことです。
みなみは深呼吸をした後、手をそっとゆたかのスカートの中に……
392みずたまりのほとり ひより視点 7:2012/05/02(水) 01:17:15.88 ID:u9g3RWby
☆☆☆☆☆☆☆

「…うわあああああ!」

シャープペンを片手に頭を抱える私。
学校から帰って、部屋で今日のあの出来事を思い出していて…
気が付いたら、ノート十数ページにわたってこんなネームが描き連なっていた。

…この後はもちろん、パンツを脱がせ終わって拭いてあげてるうちに
二人とも変な気持ちになって、そのままなし崩しに…。

「だああああああ!」

続きを描き始めようとする手を、もう一方の手で必死に押さえ込んだ。

「自重しろ…自重しろ…何をネタにしてるんだ私…!」

あの出来事を茶化すつもりなんか絶対にない。
腐った目で見なくたって、おもらしして泣いてたゆーちゃんは
保健室に連れてってお着替えさせてあげたくなるほどかわいかった。
そして、懸命にフォローしようとしていたみなみちゃんも
健気で優しくて魅力的だった。
だから物書きとして、純粋に二人の魅力を作品にしたいと思ったからで…。

「……はぁ」

私はため息をついて、ネームを書き連ねたノートを引き出しの最奥に封印した。
どんな理屈を並べたって、あの出来事を漫画のネタにするのは許されない。
少なくとも、時間が過ぎて、笑って話せるようになるまでは…。

…でも、目に焼きついていたゆーちゃんのおもらしシーンをイラストに一枚描くまで
むらむらして眠ることができなかった。

ああ…私、今日のことで何かに目覚めてしまったのかもしれない…。
39364-285:2012/05/02(水) 01:19:24.01 ID:u9g3RWby
ひより視点の1日目は以上です。
もしかするとこのスレに最後まで収まらないかも…?
394名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 02:51:17.98 ID:7zYe0I1K
かがみの尿道にカテーテル挿して
ガラスコップに溜まった琥珀水を見せる恥辱プレイ
395名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 10:52:24.62 ID:NFw4OtPl
金環日食の暗がりで輪姦されるかがみん
39664-285:2012/05/10(木) 00:36:31.09 ID:MfN9HP8/
「みずたまりのほとり ひより視点」(2日目・前編)を投下します。

・7レス前後使用予定
・時間軸でみなみ視点の2日目前半(朝〜6時間目開始直前)に対応
・ゆたかは登場しません
397みずたまりのほとり ひより視点 8:2012/05/10(木) 00:38:17.18 ID:MfN9HP8/
朝になった。
昨日の夜と違って、気分はすっきりしていた。
たぶん、ネームやイラストに描いたことによって、
心に溜まっていた何かがある程度発散できたのだろう。
これなら、ゆーちゃんとみなみちゃんに普段通り接することができそう。
安心しながら、身支度をして家を出た。

でも…。
通学途中で、不意にかすかな不安が胸に浮かんだ。
その不安は、根拠も分からないのに少しずつ大きくなっていった。

…この不安の正体は、何?
あの出来事をネタにいろいろ描いたのがばれないか、ってこと?

そうじゃない。
あれが他の人、特にゆーちゃんやみなみちゃんにばれたら大変なのは事実だけど、
不安なのはそんなことじゃない。

…結局、不安の原因は分からないまま学校に着いた。
教室に入っても、みなみちゃんとゆーちゃんはいなかった。

普段だったらそんなの、いちいち心配することじゃない。
私が二人より先に着いたってだけのこと。珍しいことじゃない。
もうすぐ、いつものようにバス停で合流して、二人で一緒に来るはず。
頭ではそう分かっているのに、さっきから抱いてる不安が、大きくなった。

………

二人が、来ない。

………

がらっ。

HR開始のチャイムが鳴る直前、みなみちゃんが教室に入ってきた。
みなみちゃんは…一人だった。

「おはよう、岩崎さん…」

私は不安を抑えながら声をかけた。

「…おはよう」

みなみちゃんは、無理して笑顔を作って答えた。

「あの…小早川さんは…?」

みなみちゃんが一人で来たこと自体が明白な答えなのに、尋ねずにはいられなかった。

「……来なかった」

みなみちゃんの無理した笑顔はあっさり消え、悲しみと不安がその表情を覆った。

「………」

私も、みなみちゃんも、それっきり何も言えなかった。
398みずたまりのほとり ひより視点 9:2012/05/10(木) 00:40:22.29 ID:MfN9HP8/
さっきから感じていた不安の正体が、分かった。
そして、その不安はもう現実のものになっていた。

ゆーちゃんは昨日の出来事で、学校に来られないぐらい落ち込んじゃったんだ…。

朝のHRが始まった。
先生から、ゆーちゃんは風邪で休みだと告げられた。
風邪は本当なのかもしれない。濡れたままでしばらく泣いてたし、
帰るまではお風呂で温まることもできなかっただろうから。
でも…

「ほんとは、昨日のあれが原因だろうね…」

教室のどこかから、そんな声が上がった。
それは勝手な想像に過ぎないけど…誰もが同じ事を思っていた。

「すっごい泣いてたもんね…」

「立ち直るまでしばらく休んじゃうのかな…」

「立ち直るったって…一日や二日じゃ無理そう…」

「もしかしたら、このままもう学校やめちゃったり…」

出てくる見解はどんどん暗くなる。

みなみちゃんの表情は、それらを聞くたびに深く沈み込んでいった。
自分のせいでこうなったんだって、責任を感じているのに違いなかった…。

「そこまで落ち込まなくてもいいのにな…」

誰かがそう言って、教室が同意の空気に包まれた。

そう。ゆーちゃんは落ち込む必要なんかない。
おもらしなんて萌えイベントの一つにすぎない。
非18禁の作品でも普通にある。泉先輩も某萌えドリルでやっちゃうらしいし…。
もし私がしちゃって5分や10分で立ち直れるかって言われたら困るけど、
とにかく、二度と立ち直れないような失敗じゃない。
おもらしのことでゆーちゃんをいじめるような雰囲気もない。
みんな、ゆーちゃんのことを心配してる。
ゆーちゃんが元気に学校に来たら、それで元通りになる…。

それに、みなみちゃんも責任を感じる必要なんかない。
あのとき…結果としては、みなみちゃんが触ったことが
ゆーちゃんにとどめを刺してしまったのかもしれない。
でも、みなみちゃんのしたことはあの状況では当然のこと。
あんな苦しそうなゆーちゃんを放っておけるわけ、絶対にない。
それに、触られただけでもらしちゃうような状態まで行っちゃったら
トイレまで歩くどころか、立つことだって無理だったはず。
みなみちゃんが何もしなかったとしても、結末はきっと同じだった。
ゆーちゃんがまだ動けるうちに気付いてあげられなかった、
という意味での責任なら、あるかもしれない。
でも、それはみなみちゃんだけじゃなく私にだって言えることで、
みなみちゃんだけが一人で背負い込むことじゃない…。
399みずたまりのほとり ひより視点 10:2012/05/10(木) 00:42:31.89 ID:MfN9HP8/
………

1時間目の授業が終わると、みなみちゃんは三年生の教室の方に向かっていった。
泉先輩にゆーちゃんのことを聞きに行くのだろう。
一緒に行きたいと思ったけど、みなみちゃんの雰囲気は何だか近寄りにくくて
そのまま見送ってしまった。

教室で待っていて…また、一つの不安がよぎった。
ゆーちゃんが、みなみちゃんの手を払いのけたことを思い出したから。

…あれは、私の目には、恥ずかしくて反射的にやってしまったことに見えた。
でも、絶対にそうだっていう根拠はどこにもない。
もしゆーちゃんが、おもらししたのをみなみちゃんのせいだって考えてて、
それをそのまま泉先輩に伝えていたら…。
泉先輩は、みなみちゃんを責めるかもしれない。

…ううん、大丈夫。
泉先輩はそこまで単純で短気な人じゃない。
もしゆーちゃんがそんな風に伝えてたとしても、
みなみちゃんの言い分もちゃんと聞こうとするはず…。

…でも、待って。
そうなったとき、みなみちゃんはまともに弁解できるだろうか?
どう考えても…無理だ。
それどころか、聞かれる前に自分のせいだって言ってしまいそう。
そして、みなみちゃん本人からそう聞けば、泉先輩だってそうだと信じて…。

…がたっ。

心配が大きくなって、今からでも行こうと立ち上がった。
…でも、そのとき、当のみなみちゃんが戻ってきた。

私の心配は、ただの取り越し苦労だった。
みなみちゃんは、泉先輩と話したことで胸のつかえが少しだけ取れたように見えた。
…ただ、みなみちゃんが今も自分を責め、思い詰めているのは変わりなかった。

私はすぐみなみちゃんに話しかけた。

「泉先輩に聞いてきたんだね。小早川さんのこと」

「…うん」
400みずたまりのほとり ひより視点 11:2012/05/10(木) 00:44:09.14 ID:MfN9HP8/
「やっぱり…あのこと?」

「…うん。今朝も、ベッドから出られないぐらい落ち込んでたって…」

「そう…」

「………」

会話が途切れた。

「あのね…」

今朝から、みなみちゃんに言おうと思っていたこと。
今こそ、言うとき。

「…岩崎さんが責任を感じることなんて、ないと思う」

「………」

みなみちゃんは、黙ったまま。

「あのときの小早川さん…本当に苦しそうだったもの。
 抱っこしてでもすぐ保健室に連れて行こうって、誰だって思うよ。
 あのとき岩崎さんがしたことは、間違ってなんかない。
 それに…もし岩崎さんが何もしなくたって、あんな状態になってたんじゃ
 トイレに行くの、結局は無理だったと思う。
 岩崎さんのせいだなんて、誰も思ってないよ…きっと、小早川さんも」

「……ありがとう」

みなみちゃんは微笑んで見せた。

「何だか、気持ちが楽になったよ」

…みなみちゃんは、気持ちを隠すのは上手なのに、嘘をつくのは下手すぎた。
401みずたまりのほとり ひより視点 12:2012/05/10(木) 00:47:25.16 ID:MfN9HP8/
………

お昼が過ぎて、5時間目の授業の最中。

…ぞくっ。

「う…」

突然、おなかに嫌な感覚が走った。

…おしっこ。

しまった…いろいろ考えっぱなしでトイレに行くの忘れてた。
一瞬、ゆーちゃんと同じ運命を辿る自分のイメージが頭に浮かぶ…。

いかんいかん、危ない危ない。
素数を数えて落ち着こう。
i、2i、3i、4i、5i…。
待て待て、それは虚数だ。

頭の中でそんなやりとりをしてるうちに、意識がおしっこから離れて落ち着いた。
あと10年…は無理だけど、10分は戦える。
問題は…授業がまだ20分あること。

おしっこを我慢し続けられる時間をnとする。
私はおしっこを1秒我慢できる。当たり前。つまりn=1が成り立つ。。
そしておしっこをk秒我慢できる、つまりn=kが成り立つと仮定する。
そこからさらに1秒ぐらいは我慢できるはずだから…n=k+1も成り立つ。
したがって、nは全ての自然数で成り立つ。
だから、私はおしっこをいつまでも我慢し続けられる…。

数学の時間に習った理論の応用で、何とか気分を楽にしようとしていると…。

…ぶるっ。

…ん?今、みなみちゃんの体が震えたような…。
気のせいかな…。

ぎゅっ…。

「!」

みなみちゃん、今度は思いっきり脚を閉じた。
そして…そわそわ落ち着かなくなった。

もしかして…みなみちゃんも…おしっこ?
そういえば、今日はみなみちゃんがトイレ行ったの、一度も見てない。
私と同じように、ゆーちゃんのことを考えてて忘れてたのかも…。

…やがて、みなみちゃんのそわそわは収まった。
落ち着いたみたい…よかった。
402みずたまりのほとり ひより視点 13:2012/05/10(木) 00:49:17.06 ID:MfN9HP8/
それにしても…みなみちゃんがあんなに焦っちゃってるの、初めて見た。
普段のクールさとのギャップがたまらない…。

…気が付くと、私の左手は既に、さっきのそわそわしてたみなみちゃんを
ラフ画にしてノートに記録していた。
これを見たら…みなみちゃん、さすがに怒るだろうな。

  おしっこ我慢の仕草には どこか危うくて切なそうで
  これから何か始まる? 期待してみたいほど…

…頭の中に、歌の断片のようなものが浮かんた。
どうしたんだ私。落ち着け。
期待してみたいって、何をよ…。

………

ずっとどきどきしながら見ていたけど、みなみちゃんはその後
事態が悪化する様子もなく、5時間目の授業は無事に終わった。

…休み時間になって、数分経った。
直ちにトイレに行くものと思っていたのに、
みなみちゃんは席から動く気配がまったくない。

みなみちゃん、トイレ行きたくないのかな?
さっきの授業中のそわそわは、私の気のせいだった?
思い返してみても、とてもそうは思えないけど…。

私はみなみちゃんに近づき、小声で話しかけた。

「ちょっと失礼なこと聞いても…いいかな?」

みなみちゃんは困った様子で、でも覚悟はしてたというようにうなずいた。

「さっきの授業中から、トイレ行きたそうに見えるんだけど…気のせい?」

「…気のせいじゃない。行きたい…」

やっぱり、そうだった。

「そわそわしてたの…他の人にもばれてたかな?」

「ううん、大丈夫だと思う。そんなに長くはそわそわしてなかったし…。
 実は、さっきの授業中に私も行きたくなっちゃって。
 たまたま同じ状態だったから気付けたんだと思う」

みなみちゃんは少しだけ安心したようだった。

「そんなわけで、今から行くけど…よかったら一緒にどうかな?」

私がそう言うと、みなみちゃんは首を横に振った。

「行かない。私、このままで次の授業を受ける」
403みずたまりのほとり ひより視点 14:2012/05/10(木) 00:52:41.12 ID:MfN9HP8/
「え…?」

私は思わず当惑を声に出してしまった。

「………」

みなみちゃんは、それ以上言葉を付け加える気がなさそうだった。
どうしてなのか、詳しく聞きたい…。
…と、思ったんだけど…。

ずきゅぅぅん!

「はうっ!?」

おなかの内側から、全身に電撃が走った。
…そうだよ!みなみちゃんに気を取られて忘れてたけど、
私もおしっこ、かなり危険になってたんだった!

「分かった…じゃあまた後で」

私は何とかそれだけ言って、反転してトイレにダッシュした。
みなみちゃん、びっくりしたかも。

廊下は無事に駆け抜けたけど、トイレがいっぱいだった。
さらに、二人も並んでいた…。

すぐにおしっこできないというショックで、余計に尿意が煽られる。
頭の中がおしっこでいっぱいになって、時間の感覚がおかしくなる。
1秒が、1分に感じる。
0.5秒が、10分に感じる。
0.1秒が、1時間に感じる。

個室が一つ空いて、前の人は一人になった。
でも、そこからがまた長かった。

もう、出るところをぎゅーっと押さえてなきゃいけなかった。
おなかから下がしびれて、感覚がない。
力を入れすぎて、押さえた手までしびれてくる。
膝ががくがく震える。
苦しくて、涙が浮かんできた…。

「ううぅぅ……」

「あ、あの…次が空いたら先に入っていいよ」

前の人が見かねて順番を譲ってくれた。
でも、あと一つがなかなか空かない…。

0.05秒が、10時間に感じる…。
1ミリ秒が、1日に感じる…。
一瞬が、永遠になる…。
404みずたまりのほとり ひより視点 15:2012/05/10(木) 00:56:19.63 ID:MfN9HP8/
理性が、吹っ飛びかける。

泣き出して、その辺のドアを乱打して『早く出てよー!』って叫び出しそうだった。
それか、もうパンツ下ろしてその場でしちゃいそうだった。
…幸い、そのどちらかを実行する前に、目の前の個室が空いた。

………

じゃあああああ……。

済ませて、水を流した。
まさに間一髪のセーフだった。

うぅ…危なかったぁ。
並んでる間の痴態を思い出して、耳まで真っ赤になる。
みなみちゃんが一緒に来てなくて、本当によかった…。

学校でここまでおしっこに追い詰められたのは初めてだった。
昨日のゆーちゃんの苦しみを、私も少しは共有できたのかな…。

少しぐらいもれててもおかしくなかったけど、被害はゼロだった。
スカートの押さえていた部分がもみくちゃになってたけど、
引っ張ったり手でプレスしたりしてみたら、なんとか直った。

スカートのもみくちゃが直った頃には、もう休み時間は残り1分ぐらいだった。
手を洗ってトイレから戻ると、みなみちゃんは変わらず席に座っていた。
トイレに行く気配は全くない。行こうにももう時間はなかったけど…。

みなみちゃん…どうしてトイレに行かなかったんだろう。
行きたいって、認めていたのに。
さっきの私ほど差し迫ってないんだとしても、別に我慢する必要なんて…。

チャイムが鳴った。
次は、6時間目。
昨日の…あの出来事が起きたのと同じ時間。

もしかして…同じ時間におしっこを我慢することで、
みなみちゃんも、昨日のゆーちゃんの苦しみを共有しようとしているの?
40564-285:2012/05/10(木) 00:57:43.12 ID:MfN9HP8/
2日目前編は以上です。
今回はここまでです。
406名無しさん@ピンキー:2012/05/10(木) 01:43:39.94 ID:DgNFaGZT
岩崎みなみの無乳を揉んで吸って美乳にするスレ
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/campus/1336500705/
407名無しさん@ピンキー:2012/05/12(土) 11:39:39.50 ID:jv2Hhcjf
百合に過剰反応してスレから追い出そうとするやつって
どこにでも居るけどこのスレは大丈夫だったの?

百合好きなのに荒れるせいで好きな作品で百合れないのが辛い・・・
408名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 04:47:55.13 ID:fr/xZMaS
澪ちゃん、ちゃんと歌おうよ     ダメダメダメ!絶対!
             -――‐-      ___        ____
              / : : : : : /: ヽ: \  /::::::::::::::::::::`丶  r-=7´ : : : : : : \
           /: : : : : |: : |==:ハ: : :∨::::::::::/::∧::::::::::::::ヽ {:/T: : : : : : : : : : :ヽ
         {/: : : : : |: : |=:/´N ∨:::/:: /∨ Vヘ:::::j:::::| |{/| : |/ : : : : : : :/:}
           ,′:〉: : (l: : l? 0´i: :| イ:: /○   ○∨:| :| |:}_| : |) : : : : : : { 君が代歌うだけで何でそんな反応なんだよ!?
            レ{:/: : : : |: : ∨'" 〈: 厶i:::リ U    U { ::|:/ lノ│: |: :/: : : : : :
          厶-ヘ 八: : :{.  ノ/  |:人  r'⌒) /::/  |ヽ|: :ハ : : : : :xヘ〉
              /  ̄ ̄ ̄∨ /|::::::}>r--yイ|:::|^ヽ ∨  ̄\∧/\
           /          ヾ  |:::/ |_>く_/ |:::|  ∨         〉
             /     __   \V >〈〈_∧〉〉 |:::| /   /    l/
          ′    r∠ \__〉\</レ' / |::〈   /\ _   |


409名無しさん@ピンキー:2012/05/16(水) 18:14:52.86 ID:+eolpVTf
>>407
1にOKって書いてあるから
いないんじゃね
410名無しさん@ピンキー:2012/05/16(水) 18:35:36.80 ID:1moi+oGB
>>407
よく知らないけど、このスレは元々百合厨が立てたスレじゃないのかな?
最初から百合がメインだったのだから、追い出されるはずがない。
411名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 23:48:18.57 ID:gIdUd6T5
>>407
保管庫を見て傾向を見てきたら?
412名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 02:35:04.12 ID:p8fMQid9
>>405
乙です!
ひよりんかわいいよひよりん
413名無しさん@ピンキー:2012/05/23(水) 07:01:57.25 ID:CCLj0Art
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
死ねチョンコロ死ねチョンコロ死ねチョンコロ
414名無しさん@ピンキー:2012/05/23(水) 09:30:39.63 ID:nUTyt9xP
>>409
書いてあっても叩きにくるんだぜ、あいつら
415名無しさん@ピンキー:2012/05/25(金) 08:28:32.02 ID:eHmeHv5Z
チョンコロ半島って中国にぶら下がってるインポの短小包茎祖チンにしか見えん
まさに中国の属国、奴隷にふさわしい形だ
416名無しさん@ピンキー:2012/07/07(土) 03:15:24.90 ID:4GSIc+de
続きこないかな〜
417名無しさん@ピンキー:2012/07/07(土) 08:02:53.83 ID:VB5qR42o
>>415
ちんこといえば北欧の3国ほどふさわしいものはない
ノルウェー、スェーデン、フィンランド
41864-285:2012/07/07(土) 23:01:18.60 ID:DHon7z+F
>>416
音沙汰なしですみません…。
先月からずっと規制で続きが投稿できない状態です。
なお、現在はひより視点の2日目後半が完成して3日目の下書きの途中です。
419名無しさん@ピンキー
>>418
返信ありがとうございます!規制とは…
急かしたようでしたらすみません。続き楽しみにしてますね!