仮面ライダー総合エロパロスレ14

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1名無しさん@ピンキー
「仮面ライダーのエロパロが読みたいだと? なんだ、ここの連中の欲望は!」
「ふぅん、純愛、陵辱、萌えに燃え、か。面白いね」
「素敵じゃない。その哀しいまでの欲望……解放なさい」
「おれ、sageる〜」
「いいか、ネタバレには前置きを忘れるな! 注意書きも状況に応じて使え」
「規制で困った時は避難所の利用もあり、ってね」
「つまらないことで争うなんて哀しいことよ。スルーして」
「おれ、まもる〜」
「チッ」
「ふぅ」
「いい子ね、みんな」
「いいこ〜」


「過去の作品を読みたいと言うおまえには感心した。パスのヒントを教えてやろう。
俺がこの手に掴んできたのはsageだけじゃなくてな。
保管庫の更新は2010年6月で止まってるってことだ」
「色んなとこ回ってきたけど、楽して読めるエロパロがないのはどこも一緒だな!」


*避難所・保管庫・過去ログは>>2
*不快な書き込みや好きでない話題はスルー、あくまでも大人の為のスレです
*ねたバレは前書き警告+空白改行をする
*属性注意書きやカップリングは前書きか名前欄に明記推奨
*他の人の作品投下後、数レスまたは半日待ってからの
 作品投下をお願いします(作品が流れるのを防止するためetc.)
*次スレは>980か容量480KB、作品投下も同じタイミングで中断して次スレへ
前スレ 仮面ライダー総合エロパロスレ13
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1295151571/
2名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 00:33:39.28 ID:vujGS2BT
仮面ライダー総合@エロパロ避難所(規制時の投下もこちら)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/2964/1283698635/

保管庫
ttp://maskedriderero.blog53.fc2.com/
*パスはsage、と保管庫参照
「現行」とは2010年6月当時の現行TV作品のこと
環境により閲覧できないことがあります



過去ログ
アギト・龍騎・ブレイドでエロ萌えスレッド
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072235664/
仮面ライダー総合エロパロスレ
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111912561/
仮面ライダー総合エロパロスレ2
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120647426/
仮面ライダー総合エロパロスレ3
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156300360/
仮面ライダー総合エロパロスレ4
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182222888/
仮面ライダー総合エロパロスレ5
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201520775/
仮面ライダー総合エロパロスレ6
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1236731605/
仮面ライダー総合エロパロスレ7
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1248001193/
仮面ライダー総合エロパロスレ8
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1252754971/
仮面ライダー総合エロパロスレ9
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1261742732/
仮面ライダー総合エロパロスレ10
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1271823444/
仮面ライダー総合エロパロスレ11
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1275482906/
仮面ライダー総合エロパロスレ12
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1285122685/


関連スレ
【バイク】仮面ライダーの擬人化でエロパロ【怪人】
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249316616/

仮面ライダー総合エロパロ 保管庫
ttp://maskedriderero.blog53.fc2.com/
3名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 00:37:22.17 ID:vujGS2BT
以上、テンプレ終了
不備または追加等ありましたらよろしくお願いします
4名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 00:48:21.02 ID:vujGS2BT
って書いてるそばから、過去ログ一覧に前スレの13入れ忘れた……
ちょっくらプトティラに氷漬けにされてくる orz
5名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 02:24:42.89 ID:q5JnhZp2
>>1
乙っ!
日曜日のオーズも楽しみだ〜!
6小さな魚 0/1:2011/05/06(金) 06:57:48.20 ID:5sLn6LEd
>>1
スレ立て乙!
前スレは1にあるから問題ないよ。


保守がてら投下。
エロなし信吾×比奈、近親相姦ネタが苦手な人はスルー願います。
7小さな魚 1/1:2011/05/06(金) 07:00:59.66 ID:5sLn6LEd
 愛しい者が近づく気配に彼は目を覚ました。
 警戒の必要がまるでない相手、この世の誰よりも心を許している相手に対しては慌てて飛び起きる必要もない。
 リビングのソファに躯を沈めての心地よい転寝をもう少し楽しんでいたくて、信吾は目を閉じたままでいた。
「……お兄ちゃん」
 妹が小さな声で彼を呼ぶ。
 消え入りそうなそのかすかな囁きは信吾を起こす為ではなく、このまま目を覚まさずにいてくれと願うように聴こえた。
 どうか深い深い眠りの中にいてくれと、強く――切なく。
 だから彼は目を開けることが出来なかった。
 たった今彼女の声で目を覚ました、そんな振りをすることが最善の行動だと理解していながら、動くことが出来なかった
のは魔が差したとしか言いようがない。
 足音を忍ばせて更に彼女は信吾に近づく。
 長い髪のさらりとこぼれる音。
 吐息が信吾の口唇に落ちる。
 彼女が何をしようとしているのかを悟り、寝顔を崩すことこそしないものの彼は激しく動揺し狼狽えた。
 兄妹であるふたりにとって、それは許されないことだ。
 このまま信吾が寝た振りを続ければ、表面上、何もなかったように過ごすことは出来る。
 その代わり、妹はこの先ずっと自分を責めて苦しみ続けるだろう。
 彼女にいらぬ重荷を背負わせることは断じて出来ない。
 彼女を止めるのは兄である自分の役目だ。
 たとえ、これまでの兄妹の関係を永遠に壊してしまうとしても。
 その心ごと突き飛ばしてでも彼女を止めなければと、一瞬の逡巡の後に彼は決意を固める。
 だが、信吾が動くよりも早く、彼女の口唇は彼に触れることなく離れた。
 絶望に震える吐息だけを残して離れ、それでも抑えきれない想いを宥めるように信吾の額にそっと押し当てられる
哀しげなぬくもり。
 ため息が落ちる。
 ――お兄ちゃん……。
 空気を揺らす、声にならない呼びかけ。
 好き、と言う心からの囁きを、信吾は確かに聴いた。

 妹が重い足取りで信吾から離れて行った少し後。
 彼女が落ち着き、自分に対して平静を装う余裕が持てる頃を見計らって、信吾は大きく伸びをしながら躯を起こした。
「あ、起きた?」
 キッチンで夕食の仕度をしていた比奈が明るい笑顔で振り返る。
「よく寝てたね。仕事、忙しいの?」
「ん。まぁね」
「あんまり無理しないでね。刑事は躯が資本でしょ。お兄ちゃんはもっと自分を大事にしなきゃ駄目だよ」
「はいはい、判ってます。いい匂いだな。今日のメシ、なんだ?」
「ふふ。今日の夕食はお兄ちゃんの好物の――」
 ごく当たり前の会話を交わしながら、信吾の胸は痛んだ。
 屈託のない様子で健気に笑う比奈がいじらしく、そして誰よりも愛しい。
 叶うなら、この腕を伸ばしたかった。
 抱きしめて、好きだと囁きたかった。
 自分も同じ想いだと伝えたかった。
 そうすれば、秘めた想いを抱え続ける苦痛からは比奈を救ってやれる。
 だが同時にもっと重い罪を背負わせると判っていて、どうしてそんな真似が出来るだろう。
 重ね合った想いに歯止めがきかなくなれば、ふたり今以上に苦しくなるだけだ。
 幾度となく葛藤を繰り返し出した筈の答えなのに、想いの深さゆえに容易く揺らいで信吾を苛む。
 それでも彼はその度に己の心の弱さを叱咤し、荊の鎖で自らの心を幾重にも戒めることを選んだ。
 ただ、比奈の為に。
 彼女に道を踏み外させない為に。
 比奈への想いを捨て去ることが出来ればどんなに楽だっただろう。
 それが出来ない以上、信吾に残された道はただひとつ。
 何も言うまい。決して告げまい。
 比奈の想いに気づかぬ振りを押し通し、自分の想いを比奈に隠し続けること。
 それが信吾に出来る唯一の愛し方だった。
8名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 17:04:09.00 ID:JcwRSl5D
>>7
おお、ドキッとした
GJ
9名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 02:23:06.90 ID:7IG06nX7
>>6
おつでした
絶対に結ばれてはいけない両片思い…せつねぇ
10名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 02:33:51.77 ID:gSO2u9+8
お兄ちゃんも比奈も切ねぇ……GJ!
11名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 01:06:14.92 ID:FlebP0lY
保守
12名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 10:34:53.07 ID:yov59s1B
後藤さんのひなちゃん呼びに萌えた
13名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 13:30:12.24 ID:9857q8IU
後藤×比奈を誰か書いてくだせぇ...
14名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 19:17:14.60 ID:0vo1+F+M
>>7

信比奈乙です!切ねぇ…だがそこがいいなこの二人……
15名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 02:35:49.59 ID:W/yRddrz
どうも、前スレ674です
間があきましたが、前スレ>>675の続きを投下させていただきます
連載ウゼェとか妄想厨イラネな方は力いっぱいスルーしてください


以下、注意書きです
・DCD士(大首領)×夏海で過去捏造パラレル
・エロ少なめ
・続き物4話目(順番:他スレ→前スレ>>538>>674
・NGワードは「Solitude」でお願いします
16Solitude 1:2011/05/10(火) 02:36:15.34 ID:W/yRddrz
 ある日突然、幸運が舞い込んだ。

 なんてことはない、ごく普通の女の姿をしたその幸運は、原因が解明できなかったカードのブランク化
を解除し、次元移動によるドライバーのエラーを解消した。おかげで滞っていた大ショッカーの世界征服
計画は、一気に駒を進めることになった。
「お疲れ様です、士さん」
 バックルの稼働実験を終えた士がオーロラを潜り城へ戻ると、月影が深々と頭を下げて出迎えた。その
後ろで待つ科学者達を一瞥し、士は通りすがりにバックルとカードを一人の研究員に渡した。その胸にあ
るスタッフタグには、『結城』と書かれている。
「カードの解放に問題は?」
 素早く手にしたカードを広げた結城が尋ねると、士は鼻で軽く笑った。
「9枚のカード全部にカメンライドできたし、今回は一度も暴走しなかったぞ?よかったな、問題が片付
いて」
 雁首そろえて今まで何をしてたのか。士が言外にそう嘲ると、プライドの高い研究員たちが僅かに頬を
引きつらせた。その様子を冷やかに横目で見た士は、興味など微塵もないと敷き詰められた赤い絨毯の上
を歩きだした。
「士さん!精密検査がまだ」
「なんともねぇよ、今回はな」
 そんな面倒は御免だと、士は耳の横のあたりで軽く指を振り、さっさと絨毯を進んだ。そのまま玉座へ
と戻ると、誰もいない部屋の中で一人階段に腰を下ろしていた海東が、手にしたノートパソコンから顔を
上げる。
「やあ、士。思ったよりも早かったね」
「ただの稼働実験に、今まで時間がかかりすぎただけだ」
「言ってくれるね。あれでも、ラボのスタッフは寸暇を惜しんでプログラミングしてるんだけど?」
「頭数だけ揃ってても、結果が出ないんじゃ意味はねぇ」
「だろうね。君には結果が全てだ」
 作業をしていたウィンドウを閉じたのか、海東は膝の上のノートパソコンを閉じた。その前に立った士
は、腕を組んだまま海東の顔を見下ろすと、無表情のまま尋ねた。
「それで?」
「君はいつも言葉が足りないね。全く、主語ぐらい入れてくれないと、何を答えたらいいのか分からない
じゃないか」
 そう言いながらも、海東は何枚かの紙がクリップされたボードを士へと差し出した。
「結果はオールクリア。彼女は別にオルフェノクでもなければファンガイアでもない、正真正銘の人間だ」
「だろうな。ま、赤い血のワームかアンデッドでもいりゃ、話は変わってくるだろうけどな」
「遺伝子も隅々まで調べたが、何から何まで普通の人間だったよ。尤も、潜在的な能力のほうはラボに連
れて行かないと分からないけどね」
「はっ!あいつらに事の真相を言ってみろ。あっという間にバラバラにされて、脳細胞の一つまで、残ら
ず標本にされるのがオチだ」
17Solitude 2:2011/05/10(火) 02:36:38.88 ID:W/yRddrz
 狂気にも近い研究心を持つ部下の行動を予測し、士は冷たく言い放った。それを聞いた海東が、僅かに
片方の眉を動かす。が、あえて何も言わず、士は行き詰っていた事態を好転させた女のことを思い返した。
 ディケイドを知っていた、自分と同じように世界を渡る力を持つ謎の女。数日前にこの部屋に突然現れ、
見ず知らずの赤の他人を助ける為に体を開いたその馬鹿な女は、何故か触れただけでカードにカメンライ
ドの力を与えた。しかしどれだけ問い詰めても、女はその素性を一言も言おうとはしなかった。
 快楽という名の暴力で徹底的に追い詰めて得られた収穫は、『ツカサ』という、自分と同じ名を持つ恋
人がいるということだけ。
 他の男の名を呼び、そいつに貰ったモノらしきペンダントを握り締めながら何度も体の下で果てる姿に、
無性に腹が立った。だから、気を失っている間にそのペンダントを引きちぎり、二度と男のところへ戻れ
ないように白い肌にDCDの刻印を刻んだ。
 何の目的でここへ来たのか、来歴は何一つ分からないままだが、今のところ手放すつもりは毛頭ない。
「あれは俺のモノだ。ラボの連中にくれてやる気はねぇ」
「君が一人の人間に執着するなんて珍しいね、士。僕はずっと、君は小夜くん以外の人間はどうでもいいん
だとばかり思っていたよ」
 海東の言葉は静かだが、どこか棘がある。その気配を察した士は、にぃ、と冷酷な瞳を細めた。
「何だ、妬いてるのか?かまってほしきゃ、混ぜてやっても構わないぞ」
「君のそう言う所が嫌いだと言っている。いつまでも僕が君の言うことを聞いていると思ったら、大間違い
だ」
 ぎり、と音がしそうな激しさで睨みつけてくる海東の視線に、士は何故か楽しそうに唇を歪めた。その余
裕癪癪な態度が余計に気に入らなかったのか、海東は左手を右腕の上腕部へ当てると、服の上から爪を立て
た。
「覚えておきたまえ!僕は絶対に、君の思い通りにはならない」
「その意気だ、と言いたいところが、その印がある限りあいつもお前も俺のモノだ」
「たかが刺青を一つ入れたぐらいで、支配者ぶらないでくれたまえ!」
「寝首を掻きたきゃ、いつでも来いよ。もちろん、返り討ちにしてやるけどな」
 咽喉の奥で低く嗤う士の姿を、海東は憎悪の眼差しで見つめた。その冷たい炎のような視線を背に受けな
がら、士は私室へと繋がる螺旋階段に足をかけた。
「そういえば、あいつに関して何か分かったのか?」
「……相変わらず、ナツミと言う名前以外は何も話さないし、分からないままだよ。脅してもすかしても宥
めても、頑として口を割らなかった」
 あんな頑固な女は初めてだとぼやく海東の言葉に、士は密かに苛立ちを覚えた。奈津美なのか夏美なのか
は知らないが、別に個体を識別する記号は『ナツミ』という単語が一つあればそれで足りる。だが、できれ
ばそのツカサという男の方は潰しておきたかったが、大ショッカーの情報網でも分からないのでは仕方ない。
 まあ、あの体ではもう二度と前の男の元に戻ることはできないだろうと、士は早々に意識を切り替えると、
神経質そうに爪を軽く噛む海東の姿を見やった。
「で、お前もそろそろ気が済んだか?」
「何がだい?」
「とぼけるなよ。何が気に入らないのか知らねぇが、お前、あいつのこと目の仇にしてたろ?」
 冷静を装った海東の瞳に、一瞬だけ動揺が走ったのを士は見逃さなかった。しかし他人の、それもお気に
入りの玩具にすぎない側近の心情など知ったことではないと、士は軽く鼻先で笑った。
「お前があいつに何をしたのかなんて、俺は別に興味ねぇからな。だが、尋問程度なら味見もいいが、壊す
のはナシだ。わかったな?」
18Solitude 3:2011/05/10(火) 02:37:02.86 ID:W/yRddrz
 憎々しげな瞳を向ける海東に釘を刺し、ステップに足を乗せる。動揺を顔に出したのは一瞬で、海東は即
座にいつものポーカーフェイスを取り戻すと、深い溜息を吐きだした。そして、階段を上る士の背に向かい、
冷静な声を投げつける。
「待ちたまえ。現時点での各世界への侵略状況や世界を繋ぐ橋の維持について、まだ報告が残っている」
「そんなもの、月影にしろ。俺は知ったこっちゃねぇ」
「まったく、アバウトにも程があるね。これじゃ、どっちが組織のトップだかわからないよ?」
 先ほどまでのものとは全く違った意味で冷たく言い放つ海東の言葉には耳を貸さず、士はさっさと階上に
あるプライベートフロアへと移動した。基本的に、このフロアには執事でもある月影と、玩具兼側近である
海東以外は、大幹部ですら立ち入ることは許していない。あとは精々メイドが入るぐらいだが、メイド達は
基本的に戦闘員と同じ存在であり、個々の意思はない。その為、士は戦闘員やメイド達のことを、路傍の石
程度の認識しかしていなかった。
 当然ながら、遊びで抱く相手を連れこんだことなど一度もない。
 しかし今、その完全なるプライベート空間である部屋の中には、一羽の小鳥が閉じ込めてある。偶然手に
入れた幸運の小鳥だが、捕えてからそろそろ1週間近くなる。同じ相手を何度も抱くことは今までなかった
が、何故かナツミに関しては未だに飽きる気配を感じなかった。
 尤も、海東という例外的な先例があるのだから、固執すること自体は珍しくないのかもしれないと、士は
珍しく興味が長続きしている自分をそう分析した。
 生体認証でロックされた扉を開け、中へと踏み込むと、一人掛けのソファに体を沈めたナツミが、物憂げ
な眼差しで窓の外を見つめていた。すでにその胸にDCDの印を刻んではあるが、逃走を防ぐためにも服を
着ることは許してはいない。質のよい下着類と、寒さ避けのガウンだけを与えたナツミの姿は、高級娼婦の
それに近かった。
「待たせたな」
 扉の開く気配に気付き、視線をあげたナツミの側に近付いた士は、細い顎を掴んで引き寄せると無遠慮に
唇を割った。もはや逃げることを諦めたのか、ナツミはさしたる抵抗を示すこともなく、されるがままにな
っている。
 素直に口づけに応じるナツミを見下ろし、士は唇の端を吊り上げた。
「なんだ、今日は随分と大人しいじゃないか」
「他の世界へ実験に行ったって、だ…海東さんに聞きました。他のライダー達と、戦ってきたんですか?」
「血の匂いは嫌いか?」
 意地の悪い言葉で返答を誤魔化すと、何故かナツミは酷く悲しげな目をした。非難というよりは、むしろ
心配するようなその視線に居た堪れなくなり、士は軽く息をつくとナツミの体を離した。
「ただのカードとバックルの性能テストだ。まだ実践レベルじゃねぇよ」
「え?」
「確かにディケイドに変身はできるが、まだ安定はしてねぇ。世界を移動しただけで、あっというまにエラ
ーの連発だ。お前がカードに触ったおかげで、ようやくまともに動くレベルになったっていう、お粗末な代
物だ」
「そう、なんですか?」
「そういうこった。分かったらさっさと風呂入れろ」
 そう言って顎をしゃくると、ナツミはどこか安心したように小さく微笑み、言われた通りに浴室の準備を
始めた。
19Solitude 4:2011/05/10(火) 02:37:27.65 ID:W/yRddrz
 隷属はしないくせに、要求は飲む。全くもって妙な女だと、訝しみながら軽く溜息をついた拍子に、全身
のいたるところに不自然な痛みが走る。カードのブランク化が解除されてからこっち、連日のように長時間
の稼働実験を続けているせいで、さすがに体が鉛のように重くなっている。
 暴走はしなくなったとはいえ、まだまだディケイドのシステムは改良の余地がある。だが、見方を変えれ
ばまだまだ伸び代があるということでもある。士はそこかしこに残っているであろう青痣を確認することも
せず、疲労と寝不足からくる欠伸を一つ噛み殺すと、無言で立ち上がり身に着けていたものを脱ぎ捨てた。
 熱いシャワーを浴びて、一発ぐらい抜けば頭もすっきりするだろう。
 ナツミが出てきたところを捕え、もう一度浴室へと押し戻す。まだ下着を着たままだったが、構わずにシ
ャワーのコックを捻ると、あっという間に二人とも濡れ鼠になった。
「早くしろ」
 短く命令すると、ナツミは慣れた手つきでボディーソープを泡立て、丁寧に士の体を洗い始めた。この部
屋に監禁した翌日あたりに気まぐれで命じてみたところ、それが思いのほか心地よかったため、以来ここで
シャワーを浴びる時はナツミに体を洗わせている。こんなことをさせたのも、やはりナツミが初めてだが、
どうしてそんな気分になったのかは自分でもわからなかった。
 正面に回ったナツミが、そこらじゅうにある痣の一つを指でそっとなぞる。
「なかなか消えませんね……」
「あれだけ不安定なモノを使ってるんだ。消えるわけねぇだろ」
「ディケイドの変身って、そんなに体に負担がかかるものなんですか?」
「言っただろ、ようやくマシになったレベルだって。暴走なんざ日常茶飯事だ」
「それなら、せめてもう少し改良できるまで待てないんですか?」
 気遣う気配を隠そうともせず、ナツミが真っ直ぐに士の顔を見上げる。その視線の居心地の悪さに耐えき
れず、士は誤魔化すようにナツミの体を浴室の壁に押しつけた。すっかり濡れてしまった下着の隙間から、
するりと指を忍び込ませる。
 そこに伝わる感触を確認し、士はわざと人の悪い笑みを浮かべた。
「一人でちゃんと出来てるな」
「………っっ!!」
 途端に、心配に顔を曇らせていた夏海の頬が赤く染まる。羞恥心から顔を背けるナツミの横顔を堪能しな
がら、士は貼りついていた下着を落とし隠すもののなくなったそこを手で包みこんだ。
「こんな格好、もう他の野郎には見せらんねぇよなぁ?」
「やっ……つか、さ」
「いい眺めだぜ?」
 つるりとした感触を指先に伝えてくる柔らかい丘には、本来あるべき茂みがない。コトの最中に前の男の
名を呼んだ罰として、士が全て剃り落としたのだ。恥辱に涙を滲ませるナツミを組み敷き、以後二度と他の
名を呼ぶなと体だけでなく心までをもねじ伏せた。
 そして、自分のことは『士』と呼ぶように命じ、ナツミはその命令に大人しく従っている。
「どうして…?」
 どうして、嗜虐的な行為を強いるのか。どうして、自分を選んだのか。たった一言とはいえ、そこに込め
られた疑問は多々たるだろうが、そのどれにも応える意思のない士は、鼻先で軽く笑うとナツミの言葉を聞
き流した。
「さあな」
「あっ……!?」
20Solitude 5:2011/05/10(火) 02:37:47.52 ID:W/yRddrz
 まだ泡が残っている体を密着させ、すっかり勃ち上がったモノを白い脚の間へ押しこむ。泡と湯で濡れた
花弁に自身を擦りつけ、擬似的な行為で羞恥心を煽ると、予想通りナツミは耳の縁まで真っ赤に染めた。し
かし、与える刺激に女の部分は敏感に反応を示しているらしく、だんだんと滑りが良くなってくる。
 僅かに呼吸が乱れてきたナツミの片脚を抱え大きく開かせると、蜜を湛え始めていたそこはいとも簡単に
猛った欲望を飲み込んだ。
「ふぁっ……あ、ああっ」
 前戯など何一つ施さぬまま、滾る欲望のままに白い体を貪る。冷たい壁に爪を立て、必死に律動に耐える
ナツミの態度とは反対に、その体は貪欲なまでに快楽を貪ろうとしているらしく、士自身へといやらしく吸
いついてくる。その心地よさに、無意識のうちに唇の端に笑みが浮かんだが、同時に不可解な苛立ちも生ま
れる。
 最初こそ激しく抵抗したものの、今ではすっかり従順になったナツミの瞳は、どこか暗く沈んだままだっ
た。だが、自分の意思と言うものを放棄しているわけでもなく、さりとて海東のように、大人しく命令に従
う素ぶりの影で憎しみを募らせているという様子でもない。そのくせ、過剰なまでの心配や気遣いはしてく
るのだから、隷属や屈服というよりは自ら望んで側にいるとしか思えない。
 あるいは、心理学でいう所のストックホルム症候群ってやつか。
「くそっ……」
 この苛立ちは、単に疲労からきてるものだ。
 士はそう自分を納得させると、ひたすらその行為に没頭した。甘く濡れた声を上げる体を思うままに蹂躙
し、仰け反る咽喉に軽く歯を立てるようにして唇を這わせると、獰猛な快楽に精神が高揚する。愛撫など施
さなくても、ナツミのそこは十分な潤いを湛えて士を咥え込んでいる。淫らに吸いついてくる奥へと誘われ
るまま、士は昂ぶる気持ちをぶちまけた。
 崩れ落ちかけた体を反転させ、浴槽に縋らせた所をすかさず背後から貫く。
「あっ……あん!あふ……っ、くぅ、んんっ!!」
 浴槽の縁におしつけるように、細い肩を押さえこむ。もう片方の手で腰を確りと引き寄せ、一切の抵抗を
封じた士は、ただ欲望のままにナツミの体を突き上げた。
 逃げるはずがないと分かっていても、これはもう癖のようなものだった。
「はっ…」
 荒く早い呼吸の合間に、短い声が混じり、ナツミの甘い声と絡まって浴室の中に響き渡る。しかし快楽に
蕩けきった瞳で喘ぐナツミの顔は、やはり酷く悲しげなままだった。どれだけ抱こうとも、決定的な何かが
手に入らないもどかしさに、士はナツミの腕を掴んで上体を大きく逸らさせた。
「痛っ…!やっ、士……」
 苦痛を訴えるナツミの声に、士はようやく慣れ親しんだ感覚を取り戻した気がした。そう、セックスは雄
の本能を満たすゲームにすぎない。獲物を力で手に入れてこそ、その快感はより大きいものになるのだ。
 士は拘束を解くことを懇願する唇に指を押しこみ、口腔を荒く嬲った。
「甘えたことぬかしてんじゃねぇよ。お前はただ、そうやって大人しく脚を開いてればいいんだ」
「ぅんっ、ん!ふぁ……あ、ああ!!」
 暴力にも等しい行為で濡れた内部を抉り、一方的に快楽を貪り食う。蹂躙される苦痛からか、ナツミの瞳
にうっすらと涙が浮かぶのを見て、士は何故か胸のあたりが苦しくなった。その苦痛を排除しようとしてい
るのか、常よりも加虐的な衝動がこみ上げてくる。
「イク、ぞ………っっ!!」
「あ……っっ!?」
21Solitude 6:2011/05/10(火) 02:38:10.83 ID:W/yRddrz
 まだナツミが達していないのを承知で、自分だけ快楽を極める。背筋を駆けあがった欲望が迸る寸前に自
身を引き抜き、物足りなそうな声を上げたナツミの顔へ向け精を吐き出した。まさかそんな仕打ちを受ける
とは思ってもいなかったのか、反射的に硬く結ばれたナツミの瞳から一筋の涙が零れおちる。その口元へと
欲と愛液に濡れたモノを押しつけ、綺麗に舐め取ることを強制すると、夏海は涙を含んだ睫毛を薄く持ち上
げ素直に舌を這わせた。
 白濁した欲に穢れた白い肌で事後の奉仕をする姿に、歪んだ征服欲が満たされたのはほんの一瞬のことで、
士は全身を覆い始めた虚無感から無言でナツミに背を向けた。
 バスローブを引っかけペットボトルの水を一本開けると、体だけは単純な解放感で若干軽くなった気がし
た。しかしそれとは逆に、頭の芯はどこか痺れたように麻痺していて、鈍い痛みがこめかみの辺りを締め付
ける。だが、じわじわと感情を蝕んでいく不快感の正体を突き詰めることは、士のプライドが許さなかった。
 空になったボトルをゴミ箱へと放り投げ、ベッドの上に転がっていると、顔と髪を洗い終えて出てきたナ
ツミが乾いたタオルで水滴を拭い始めた。
 あれほどの仕打ちをした相手に、何でここまで世話をやけるのか。士にはナツミの行動がさっぱり理解で
きなかったが、振り払うのも面倒になり好きなようにさせていた。
 今までの相手は、コトが終わった後は側に気配を感じるのも鬱陶しかったが、そう言った意味でもナツミ
はイレギュラーだった。
「酷い顔してます。少し休んだほうがいいですよ?」
「そんな暇はねぇ」
「ダメです。1時間……いえ、せめて30分でもいいから寝て下さい。目の下がクマで真っ黒です」
「煩ぇな、お前は俺の母親か?つけ上げんじゃねぇぞ」
 本気で苛立ちを覚えて凄んでみたが、それ以上にナツミの目は真剣だった。組織の人間の上辺だけの心配
とも、小夜の縋るような心配とも違うその目に、士は何故かおぼろげとなっている母親の面影を思い出した。
 なにがどうなったのかは分からないが、ナツミが心の底から自分を案じていることは疑いようもない。今
まで死んだ両親以外にそんな態度を取られたことがない士は、どう対処していいかわからなくなり、結局咽
喉まで出かかった怒声を飲み込み視線を外すことで逃げた。
「………30分だけだからな」
 ごろりと背を向け、目を閉じて寝たフリをする。どうせ他人がいる場所で眠れるはずがないのだから、た
だ転がってるだけでこの居心地の悪いやり取りを終わりにできるなら、それに越したことはない。
 何故かはわからないが、ナツミが相手だと調子が狂って仕方がない。気まぐれで囲っただけの相手に翻弄
されている事実が気に食わず、士は深々と溜息を吐きだした。


 やがて意識がふつりと途切れ、深い闇の中に薄れかけた遠い日の思い出がいくつも浮かんでは、儚く消え
ていった。


 今では思い出すことすらしなくなった記憶が、何故脳裏をよぎったのか。その疑問とともに目を開けると、
いつの間にか周囲は斜陽によって仄かに赤く染まっていた。
「!?」
 時間の経過感覚がおかしいことに気づき、弾かれたように体を起こすと、その拍子に体の上にかけられて
いた布団がバサリと音を立てた。
22versus:2011/05/10(火) 03:05:06.59 ID:W/yRddrz
なんか、いろんな警告くらって投下できなくなった……
とりあえず避難所に全文投下しておきます、スマソ orz
23名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 03:09:12.01 ID:W/yRddrz
>>22>>15です
違うSSのタイトルが入ってました、すいません
24Solitude 7:2011/05/10(火) 18:29:08.78 ID:hQQuTgyj
「あ、目が覚めました?」
 驚きに跳ね起きた士とは対照的に、ソファで本を読んでいたナツミはゆったりとした動きで顔を上げ、何
事もなかったかのように穏やかな声をかけた。
 シャワーを浴び、ベッドの上に転がったのは、確か昼を回って間もない頃の筈だった。しかし今の光線の
具合から考えれば、時刻は夕方へさしかかっていることは疑いようもない。いくら疲れていたとはい、まさ
か自分が他人の前で熟睡するなど考えてもみなかった士は、すっかり乾いてしまった髪をぐしゃりと握り潰
した。
 誰かが部屋の扉を開けただけでもすぐに目が覚めるのに、何故ナツミがいるこの部屋で眠れたのか。全く
もってあり得ない事態に士が静かに混乱している間も、ナツミはワゴンに乗せられた電子ケトルを傾け、ご
く自然な動きでコーヒーを入れている。やがて目の前に出されたマグカップを、士は混乱のまま素直に受け
取り口へと運んだ。
 これもまた不思議なことに、何も言っていないにも関わらずちゃんと士の好みに合わせた甘さになってい
る。
「確かに疲れてる時は、甘いものをとったほうがいいですけど……でも、お砂糖はもう少し減らしたほうが
いいですよ?」
 そう言うナツミのほうは、どうやらブラック派らしく、ミクルも何も入れていない。思ったよりも、コー
ヒーを入れるのは上手いらしいが、そもそもどうして自分がコーヒー党であることを知っていたのか。たま
たまナツミ自身がコーヒー好きなだけかもしれないが、それにしても何から何まで誂えたような出来である。
 流石にその日はすぐに屋敷へと帰ったものの、士はこの異変を甘んじて受けている自分に腹の底から疑問
を覚えた。ナツミに関しては、本当に一から十まで異例尽くしである。
 しかし、と士は確実に動揺を見せる自分の感情を叱咤し、大首領としての己に意識を集中させた。
 バックルとカードの安定化が図られたのであれば、その次の段階である強化態の開発も飛躍的に進む。先
月まではまだ構想段階だったコンプリートフォームの研究開発は、すでに基本プログラムを組み上げるとこ
ろまで来ているのだから、たかが女一人にかまけている場合ではない。そうは思うのだが、何故か足は自然
とナツミの居る部屋へと向いてしまう。
 昼は開発と実験とトレーニングにあけくれ、夜が更けてからはナツミの体を弄ぶような日々を繰り返すう
ちに、士はますます自分自身が分からなくなった。
 快楽という力で追い詰め啼き声を上げさせていると、何かを探すようにいつもナツミの腕が宙を彷徨う。
今までそうしてきたように、その手首を掴んでシーツに縫い止めるのだが、そうすると一瞬だけ深い悲しみ
がその瞳に浮かぶのが謎だった。その謎を残したまま体を重ねる度に、より強くナツミが欲しくなる自分の
感情が理解できず、その苛立ちを衝動へすり替えさらに激しく凌辱する。
 気がつけば、今までのように目に付いた行きずりの誰かを抱こうという気分は、欠片もなくなっていた。
「くっそ……何だってんだ」
 いつものように欲望のまま白い肌を蹂躙した後、シャワーを浴びながら士は鋭く舌を打った。
 今まで何人もの相手を抱いてきた。その中にはナツミよりももっと見目のいい女もいたし、男女を問わず
ソコの具合の良さだけは極上の相手だって何人もいた。容姿は確かに平均以上ではあるものの、ずば抜けて
いいというわけでもないはずなのに、何故こうも一人の女に気を取られるのか。今まで自分の中に不可視な
感情などなかっただけに、余計に士はこの状況が納得いかなかった。
 バスローブを羽織りベッドに戻った士は、絶頂の果てに意識を手放したナツミの姿を見下ろし、冷酷な眼
差しを浮かべた。
 不要な奴は、排除すればいい。
25Solitude 8:2011/05/10(火) 18:32:06.02 ID:hQQuTgyj
 自分にしては結構な時間興味が持ったほうだが、そろそろ潮時なのかもしれない。これ以上自分のペース
を乱されるのは御免だと、士は無言で腕を伸ばし、無防備に晒されたナツミの細い咽喉に掌を当てた。
 士にとって、小夜と自分以外の全ての人間は全て他人であり、使い捨ての道具にすぎない。そして、道具
はあくまでも使うものであって、決して振り回されてはいけないのだ。
 組織を裏切った者や、抵抗する者に対し制裁を加える時と同じように、なんの感慨も浮かべない氷の表情
でゆっくりと咽喉を握る指に力を込めていく。肌にかけられる圧力によって血流を遮られ、掌に伝わる拍動
が回数を増やすはずだった。

 しかし、力を込めた指先に感じたのは、今にも消えそうなほどに弱々しい脈拍だった。

「おい……ナツミ?」
 思わず咽喉にかけていた手を離し、むき出しの肩を掴んで体を揺さぶる。しかし、ついさっきまで欲に染
まり熱を帯びていたその肌は、すっかり冷え切っていた。
 今しがたまで自らの手で殺そうとしていたことなど忘れ、士は思わずその体を抱き上げると大きく揺さぶ
った。
「起きろ、ナツミ!聞こえるか?」
 しかしいくら体を揺らし、何度も頬を叩いても、ナツミの瞼はピクリともしない。それどころか、その肌
は一秒ごとに色を失い、鼓動はさらに弱くなっていく。桜色から紫色に変わり始めた唇が震え、そこから溜
息と共に小さな声が零れたのを、すかさず耳を寄せて聞き取る。
「待って…いかない、で……」
 すう、と眦から涙が一つ滑り落ち、みるみるうちにその体から力が失われる。抱きしめた体から、急速に
命の気配が失われていく感覚に、士の意識は冷たく冴え渡った。このままでは、間違いなくナツミは死ぬ。
自分の手の中からお気に入りの道具が奪い取られる感覚に、逆に士の中で怒りが迸った。
 絶対に死なせはしないと、そう心の中で決めた士は、薄い上掛けをかけただけのナツミの体を抱きあげた。
医療スタッフと研究所の連中を全員叩き起こしてでも、こいつの命を繋ぎ止めさせる。そう思いナツミを強
く抱きしめた瞬間、不意に自らの心臓が大きく胸を打った。
「……っっ!」
 痛いぐらいの強さで脈を打つ心臓に、一瞬息だけが詰まる。すると、何故かナツミと自分を包みこむよう
にして、何かが温かく満ちていく気配を感じた。
「何だ……?」
 訳も分からないまま、思わず周囲を見渡してみるが、室内には誰もいるはずがない。一体何が起こったの
かと腕の中のナツミを見下ろすと、さっきまで紙のように白かった肌に赤味が戻りはじめていた。恐る恐る
その首に指を当ててみると、トクン、と肌を打つ感覚がある。
 ゆっくりと、穏やかながらも力強く打つその拍動は、士自身の心臓の動きと全く同じ速度で脈打っており、
士はまるでナツミと自分が一つの命を分けあっているような、なんとも言えない不思議な感覚を覚えた。
「おい……」
 困惑を隠そうともせず、いつになく弱々しい声で士が呼びかけると、それまで硬く閉ざされていた薄い瞼
がふるりと震えた。
26Solitude 9:2011/05/10(火) 18:36:09.72 ID:hQQuTgyj
「……士?」
 ぼんやりとした瞳が士の姿を捕え、確かめるように名を呼ぶ。そして、今にも泣きだしそうな瞳に笑みを
浮かべたナツミは、そのまま士の背に両腕を回すと、安心したように再び眠りに落ちていった。今まで妹以
外の誰かが、こんな風に自分の側で安堵して穏やかに眠ることなどあるはずもないと思っていた士は、呆然
とした面持ちのままナツミを抱きしめた。
 その日を境に、士はナツミに行動の自由を許した。
 奪い取ったペンダントの代わりに、DCDのロゴの入ったペンダントをかけさせ、胸元に覗く刺青と共に
所有権を主張しておく。首周りを隠す長い髪を切るのはもったいなかったので、一つにまとめさせた。さら
に丈の短いレザージャケットとショートパンツに、マゼンタのニーハイソックスを合わせた姿は、一目で士
の囲う女だと分かるようになっており、必然的に組織内での行動権が確立される。突然大首領の横に現れた
ナツミの姿に、組織の幹部達は軽く眉を顰めただけで何も言おうとはしなかった。もちろん、その内の一人
が小さな声で『色狂いのガキ』と嘲ったことに気付かないわけではなかったが、
それに関しては寛大な心で見逃してやった。
 そして逃げ出そうと思えばいつでも逃げ出せる状況だというのに、ナツミは何故か士の与えたあの部屋へ
と必ず戻った。
 海東とナツミと、お気に入りの側付きを侍らせた士の時間は、さらに加速度を増していく。ディケイドの
システムは飛躍的に改良され、強化態の開発はついに試作段階へと突入した。各世界を繋ぐ橋を安定させ、
同時に組織に属する者以外は使用できないようにもした。順風満帆という言葉がこれ以上ないほど似合う状
況に、士はいつになく満足していた。
 ただ一つ、ナツミの顔から憂いが消えないことを除いて。
「新しい世界を見つけたぞ」
 ある日、士は海東とナツミを連れ、新しく橋をかけた世界へと渡った。オーロラの向こうで、部下達が必
死になって橋を維持しようと動き回っていたが、構わずに見つけたばかりの世界を見下ろす。岩肌がむき出
しになった山に囲まれてはいるが、地面には青草が生い茂り、遠くを流れるせせらぎと野鳥の声だけが響く
なんとも穏やかな場所だった。
「ここは何の世界だい、士?」
 データの解析をするかのように周囲を見渡した海東の問いに、士は軽く首をかしげた。
「さあな。今のところライダーはいないみたいだが、これから生まれるのか、それともとっくに死んだか」
「前者ならともかく、後者だとしたら別に君が出る必要はないだろう?」
「ライダーの力がどこかに残ってたら面倒だ。確実に芽は潰しとかねぇとな」
 海東と征服の計画を話し合う横で、ナツミはやはり物憂げな眼差しで周囲を見渡していた。しかし、何か
に気付いたのか僅かにその顔色が変わる。
 間違いなく怯えの色を浮かべたその表情に気づき、士は眉を顰めた。
「どうした、ナツミ?」
「また、ここ……?どうして…」
 カタカタと肩を震わせ、慄く様に呟いたナツミの呟きを、士だけでなく海東も訝しむ。すると、それとな
く周囲を警戒していた三人の脚元が、突然大きく震えた。
「士、あれを見ろっ!」
 大きな揺れに立っていられず、それぞれが地面に手や膝をつく。驚きの声と共に前方を指差した海東につ
られ士が顔を上げると、世界を超える時に浮かぶオーロラと似た銀白色の光が揺らめいていた。
「何だ……山が、消える?」
27Solitude 10:2011/05/10(火) 18:39:47.65 ID:hQQuTgyj
 上空から布がふわりと落ちるように、ゆっくりと降下をするその光が触れた側から、見上げるほど大きな
岩山が塵となって消えていく。にわかには信じがたい光景に目を瞠っていると、傍らにいたナツミが突然大
きな声を上げた。
「危ない!!」
 直後、細い腕で力いっぱい突き飛ばされる。バランスを崩した士が地面に体を転がすのと、たった今いた
その場所を裂く様にして銀色の光が地面に走るのは、殆ど同時だった。
 士とは反対側に倒れていたナツミが体を起こすのが、その歪んだ銀の光の向こうに見えた。
「これは……次元の壁?」
 息を飲みその壁を見上げる海東の呟きを背に、士は苛立たしげに舌を打つと体を起こし、目の前に立ちは
だかる壁へと手を伸ばした。しかし、いつもならば容易に突き抜けることができるそのオーロラは、どうい
うわけか鋼鉄の壁のように士を拒んだ。
「下がってろ、ナツミ」
 間を隔てる壁を打ち破ろうと、士はライドブッカーをガンモードに変えトリガーを引いた。しかし、壁は
強固なまでに干渉を拒んでいるらしく、撃ち出したエネルギー弾は壁の前に尽く霧散した。
「ちっ…!おい、ナツミ!!先に元の世界に戻れ!」
 苛立ちと共に壁に拳を叩きつけそう怒鳴ると、ナツミは大きく首を振って叫んだ。
「無理です!滅びの現象で次元が歪んでて、別の世界には繋げません!!」
「滅びの現象?何だ、それは」
 首だけを捻り海東に問いかけるが、やはり何も知らないのか、海東もまた首を横に振るだけだった。直後
に地面が再び揺れ、いたるところで山や木々が消えていく。一刻の猶予もないことを察した士は、生まれて
初めて冷や汗が浮かぶような焦燥感を覚えた。
「とにかく、早くここを出るぞ!」
 世界を超える時と同じ要領で意識を集中させ、壁に掌をつく。凄まじい反発力がそこから湧き上がるのが
分かったが、士はそれを意思の力で押し返した。しかし、質は同じはずなのに全く制御できないそれに、焦
りはますます大きくなるばかりだった。
「くそっ!一体何だってんだ!!」
 どうにもこのオーロラを超えることができないと悟ったのか、地面にうずくまっていたナツミがそっと壁
に手を添え、首を小さく横に振った。同じように、どうあがいても壊せない壁を前に怒りを滾らせた士は、
膝をつき視線の高さを揃えると壁越しに掌を合わせた。
 銀色に揺らめくオーロラの向こうで、ナツミが悲しみと慈愛に満ちた笑みをゆったりと浮かべる。
「私のことは構わないで……早く元の世界へ戻って下さい」
「ふざけるな!お前は俺のモノだ、こんな場所に置いていけるか!!」
「大丈夫。私達は、またすぐに会えます」
 意味のわからないことを呟いたナツミの声は、自らの運命を全てを受け入れたかのように酷く穏やかで、
それが士は尚更気にくわなかった。何一つ自分の思い通りにならにこの事態に、無意識のうちに奥歯を噛み
しめる。
 揺れはますます酷くなり、周囲のモノは殆どが塵と化して消えようとしていた。
「もう無理だ、士!」
「離せ!」
 肩を掴んだ海東の腕を振り払い、士は思いっきり次元の壁を殴りつけた。骨まで響く振動が、これが現実
であることを否応なく証明する。怒りで拳を震わせる士を見つめ、ナツミは儚げで美しい笑みを浮かべた。
28Solitude 11:2011/05/10(火) 18:43:07.07 ID:hQQuTgyj
「あなたがこれから出る旅は、とても辛くて長いものになります。だけど、決して諦めないで下さい」
「何の話だ?」
「どうか、世界を救って下さい……お願いします」
 ナツミの願いに、士は思わず言葉を失った。世界を救ってやる。内心に秘めてきたその思いは、今まで誰
にも言ったことはない。
 ライダーの存在があるが故に、世界は滅びへと向かっていると知り、全てのライダーの頂点に立つ為ディ
ケイドへ変身することを選んだ。いずれ用が済めば組織から放逐されることを薄々と感じつつ、あえて大首
領という地位についたのも、消滅するよりは支配の方が遥かにマシだと思ったからだ。
 それこそ小夜や月影にすら話したことはないというのに、何故ナツミはそんなことを言うのだろうか。
「俺は、世界を支配する悪魔だ。征服はしても、救うつもりなんてねぇ」
「いいえ、私は信じています。あなたは悪魔なんかじゃありません」
 わざと悪ぶって言いきった士の言葉を、ナツミははっきりと否定し、初めて見るようなとびっきりの笑顔
を見せた。その姿をただ茫然と見つめる士の前で、半透明だった次元の壁が一瞬にして不透明なモノへと変
わる。姿はおろか、声すらも聞こえなくなったその場所を何度も叩き、士は腹の底から絶叫した。
「ナツミ……駄目だナツミ!!戻れ!」
「来るんだ、士!」
 半狂乱に近い声でナツミを呼ぶ士を強引に引き寄せ、海東が壊れかけた橋を通り元の世界へ戻った瞬間、
一つの世界が消滅した。


 それが、大ショッカーが初めて確認した『世界の終わり』だった。


「………以上のことから、それぞれの世界が引き合い消滅すると言う、最悪の事態が起こってしまったも
のと思われます」
 淡々とした月影の報告を玉座で黙って聞いていた士は、感情の動きを一切見せない瞳で階段の下に並ぶ
幹部達の姿を見渡した。
「大体わかった。つまり、ライダーの存在が互いの世界を引き寄せ衝突すると、あの滅びの現象とやらが
起きてそれぞれの世界が消滅するということか」
「御意」
「なら、話は早い。さっさとライダー共を潰して、全ての世界を征服する。手に入れる前に消えられちゃ、
かなわないからな」
「恐れながら、ディケイドライバーとライドブッカーに関しては、完成したと言っても宜しいかと存じま
す。強化態であるコンプリートフォームの開発も、最終段階へと入っておりますれば……」
「細かいことはどうでもいい。さっさと仕上げろ」
 後の報告はもういいと、地獄大使の言葉を遮り軽く腕を振って人を払う。粛々と去ってゆく幹部達の背
を無言で見下ろしていた士は、ただ一人残った海東へと声をかけた。
「それで?」
「だから、何時になったら君は主語というものをつけてくれるんだい?」
 いつかと同じようなやり取りに溜息をついた海東が、階段下から士を見上げた。
「あの世界は完全に消滅したし、僕と君以外あの世界から橋を渡って出た人間はいない。君の言いつけの
とおり、大ショッカーの渡れる世界はくまなく探したが、何処にも彼女の姿はなかったよ」
 いい加減に諦めろと言外に突きつける海東の言葉に、士は無表情のまま肘かけを掴んだ指に力を込めた。
暗く思いつめた瞳を上げ、次元の狭間で揺れ動く数多の世界を睨む士に、海東もまた軽く肩を竦めると広
間を後にする。
 がらんとした玉座の間に一人残った士は、ゆっくりと、しかし確実に距離を縮め続ける世界の姿を見つ
めながら、ナツミが残した言葉を思い返した。
「いいだろう……世界は必ず、俺が救ってやる。それが、俺とお前とのたった一つの約束だ」
 ナツミ、と小さくその名を口の中で呼んだ士の目から、一粒の涙が零れおちた。
29名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 18:46:51.29 ID:hQQuTgyj
以上ですが、ここで終わらせると自分が鬱になるので続きます
読んでくれた人、ありがとう

あと、当初の予定だった「破壊者激情態 vs 大首領」は、展開に行き詰ったため途中で没にしました
忍法帳が回復したらこっそり供養しておきます……
30名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 18:49:35.78 ID:hQQuTgyj
避難所からの代理投下ここまで。


忍法帖巻物 - いきいき Wiki
http://info.2ch.net/wiki/index.php?%C7%A6%CB%A1%C4%A1%B4%AC%CA%AA#v4c2a863
*連投時の待機秒数
*1レスに書き込めるバイト数
*5分間に書き込める合計バイト数
*スレ立て権  がレベルによって制限されています<ALL
31名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 23:50:50.19 ID:ZYbGf5Eb
うまいっ!!読みふけってしまったよ!!
大首領様は結城にも手を出してそうだなあ…


続きが気になります。
また読ませてください!
32名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 09:24:31.76 ID:4EOUd7b5
亀で申し訳ない。
>>12
に激しく同意。
後藤さんは比奈ちゃんのこと、「君」とか名前では呼ばない or 呼ぶとしても「泉さん」とかかなと思っていたので、
「比奈ちゃん」と呼ぶとは…!うっかりキュンときた。
映比奈が好きだけど、今後は後比奈も期待。
33名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 12:17:30.35 ID:y20fhCRS
>>29
GJ&代理投下乙

自分もSS書きだが、嫉妬するくらい面白かった!!
続き、楽しみにしてる
34名無しさん@ピンキー:2011/05/13(金) 12:59:50.33 ID:/MBKGM2y
梅の花
35名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 06:27:29.04 ID:x0AubwsM
痴漢グリードVS比奈ちゃん。的確に敏感な箇所を探り当て突かれ自慢の怪力が生かせずイかされボロボロに
36名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 16:02:49.39 ID:DtuQzCqn
遅くなりましたが>>1乙!

士夏投下します。短め。
NGはDCD士夏「Invisible Strings」でお願いします。
37DCD士夏「Invisible Strings」:2011/05/14(土) 16:04:47.99 ID:DtuQzCqn
今日は曇りか、と何となく諦めの気持ちで二度寝するベッドの上。
目覚めた瞬間、無意識の癖で夏海を探すと、その姿はすぐ傍らにあった。
床に座り込んでベッドの側面に背を預け、何やら一心に揺れる長い髪。

独特の匂いが鼻をつく。一体何だ?薄い背中越しに手元を覗き込むと、発生元の液体が小さな爪に伸ばされ、寸分の狂いもなく鮮やかな色を咲かせたところだった。
蓋と一体になった刷毛。とろりと零れ落ちそうな先端の一滴。
こんな厄介そうなもの、よく簡単に扱ったものだ。案外やってみたら簡単なのかも知れないが、端から用はないからど今日は曇りか、と何となく諦めの気持ちで二度寝するベッドの上。
目覚めた瞬間、無意識の癖で夏海を探すと、その姿はすぐ傍らにあった。
床に座り込んでベッドの側面に背を預け、何やら一心に揺れる長い髪。

独特の匂いが鼻をつく。一体何だ?薄い背中越しに手元を覗き込むと、発生元の液体が小さな爪に伸ばされ、寸分の狂いもなく鮮やかな色を咲かせたところだった。
蓋と一体になった刷毛。とろりと零れ落ちそうな先端の一滴。
こんな厄介そうなもの、よく簡単に扱ったものだ。案外やってみたら簡単なのかも知れないが、端から用はないからどうなのかは分からない。

「夏みかんのくせに、そんな芸当が出来るとはな」
「私だってお洒落くらいします」
士なりの感嘆に気付かない夏海は、顔を上げることなく拗ねた声で返して来た。

士は床に下り、夏海を囲むようにベッドとの隙間を縫って背後に座った。
二の腕に絡む長い髪。くすぐったいので束にし、華奢な肩に集めて引っ掛ける。
「触らないで下さい、手元が狂うので」
先に釘を刺されて一瞬むっとしたが、ひとまず呑み込んで両手のひらを仰向けにして床に置いた。
38DCD士夏「Invisible Strings」:2011/05/14(土) 16:06:04.11 ID:DtuQzCqn
薄いピンク色のマニキュアが爪の先を彩るまで、それほど時間はかからなかった。
巧く行ったのか、夏海は満足げに指先に息を吹きかける。
「終わりか?」
「まだトップコートを塗るんですけど、しっかり乾かしてからじゃないと剥げちゃうので」
風を含ませるように舞う指先に、窓からの光が反射してきらきらと瞬いた。

小瓶の蓋が閉じられれば薬品臭からは解放され、残るのは一番近くにある甘い香り。
それを吸い込むべく、夏海の髪に鼻を埋めながら首筋をかすめると、ぴくりと一瞬身体が反応した。

「やめて下さいってば、やり直しになっちゃう」
「ふーん?」
なるほど、マニキュアというのは塗るのは一瞬でも、乾くまでには時間を要するものらしい。
納得しながら、服から覗く胸の谷間へと誘われる指先。

「ひゃ!」
突然肌を捏ねられ、夏海はおよそ色気のない悲鳴を上げる。
構うことなくふくらみをなぞり、先端に実った果実を柔らかく摘み上げた。
「ちょ、士く、…あっ」
普段なら容赦ない攻撃を繰り出す親指も、今は空中に留まったまま身体を捩るのみ。
首筋の薄い皮膚を寄せるように噛み付き、手のひらで胸を揉んでは絶妙の加減で先端を刺激して。

「――乾いたか?」
「…え、」
突然、一切の動きを止めて傍観の構えに入る士。
「もう一回、何だかを塗るって言ったろ」
怪訝そうにしながらも、促された夏海はさっきとは別の小瓶を手に取る。

「変な事、しませんか?」
「あぁ」
半信半疑だったが、この状態では液が零れて汚れる可能性が高く、士にとっても得などないことは明らか。
ようやく納得し、夏海はトップコートを塗り始めた。

動く度に、白い首筋に絹の糸のように髪が零れ落ちて映える。
塗り終えたのを確かめて、士は夏海の腹をぐいと強く引いた。
素早く部屋着の紐を解き、下着の中に忍ばせる右手。
「何するんですか!」
抗議にも構わず表面を撫で、半ば強引に腿を開かせた。

指先でそっとなぞると、先程の僅かな愛撫が効果を滲ませているのを知る。
蜜を絡めながらより深い侵入を試みると、探り当てた蕾を小刻みに弄んだ。
「や、ぁんっ」
易々と仕掛けて来る士を止めたい一方、とにかくマニキュアを乾かさねばという妙な義務感に駆られる夏海。
相反する感情に、両手は見えない鎖に繋がれているかのように宙を彷徨い、行き場をなくしていた。
39DCD士夏「Invisible Strings」:2011/05/14(土) 16:10:25.85 ID:DtuQzCqn
「私が触れないって知ってて、」
当たり前だ。俺に背中を取らせた時点でお前の負けなんだよ、諦めろ。
「うそ…つき、…っ!」
「何処がだ。約束通り何もしなかっただろ、塗ってる間はな」
甘く震える肩に顎を乗せ、もう片方の手を裾から這い上がらせた。
晒される二つのふくらみは夏海の動きに応じてふるりと揺れ、否が応でも欲望が高まる。

「んっ…あぁ、あ」
「早いな、興奮してんのか?奥、すげぇぬるぬるだ」
耳元で煽り、指を挿し込んで軽く揺らすと、熱い潤みで蕩け出す内壁。
長い指先を擦り合わせ、溢れた蜜を見せ付けた。
「やっ、」
拒絶しながらも、執拗に敏感な蕾を嬲る士を止める事なく身を任せて来る。
釣り合わない言動は、いかにも意地っ張りで気真面目な夏海らしい。

士はその手を口に含み、舌で探った。
艶めいた感触。マニキュアは、どうやらきれいに乾いたようだ。
「もういいな、」
聞き返す間を与えずに身体を反転させ、ベッドの淵に胸を押し付ける恰好を取らせる。

「きゃ、!」
素早く下着を引き下ろすと、既に抑えが利かないほど勃ち上がった自身を宛がった。
「ん、ぁっ」
充分潤っているにも関わらず、夏海の中は軽く反発しながら撥ね返す。
本人同様手がかかる、と苦笑しながら、宥めるように腰を撫で、ゆっくりと侵入を試みた。

「あ、…はんッ、」
じわじわと呑み込まれ、収まった瞬間に荒く刻み出す動きに、解放を求めて響く甘い声。
「だ、め…、んぁっ…!」
清楚さと色気を併せ持つピンクの指先が、衝撃に耐えるように強くシーツ握り締めた。
肩に腕を絡め、顔を上向かせて噛み付くように唇を奪う。
40DCD士夏「Invisible Strings」:2011/05/14(土) 16:13:14.63 ID:DtuQzCqn
「士く、っ…お願い、やさし、く…!」
切々とした訴えを、士は快楽のままに黙殺した。
身を乗り出して夏海の手を縫い付け、上体を預ける。
軽く啄み深く抉る、めちゃくちゃなキスで乱しながら、胎内に更なる揺さぶりをかけた。
ギリギリまで引いた腰を再び強く叩き付けると、反らされた夏海の背中が、妖艶な猫の仕種で士を誘惑する。

「あぁっ!は、あ…あん!」
繋がって擦れる水音、空中に弾ける吐息と汗の粒。
真空を滑り下り、沈む手前でまた浮き上がった。
高く砕けて消えかける意識に、抗いようもなく押し寄せる快感を知る。

「い、…あ、あぁ、ん、あぁぁっ!」
「…ッ、」
荒い呼吸を重ね合わせ、呼応する心臓の音と体温を置き去りにして。

「な、つみ――!」
白く弾ける感覚と同時に、士は自分自身の生の証を注ぎ込んだ。


「晴れてたんだな、いつの間に」
「そうですよ。折角出掛けようと思ってたのに」
呆れ顔は、シャワーを浴びねばならず予定が狂った、とでも言いたげだ。

「まだ時間あるだろ」
言い訳ともつかない早口で返し、士は片手で夏海を捕まえて唇を重ねる。
「…もう!」
照れる彼女の声は、いつも決まって拗ねた色。

この先どれだけ共に旅をし、想い合ったとしても、自分達が全く同じ生き物になることなどあり得ない。
だが触れ合った途端、それぞれ異なる筈の驚きと歓びは融合し、新しい命になって沁み渡り始める。
それまで欠けていたと気付きもしなかったパーツが噛み合い、違う生き物として一つになれる感覚。その奇跡。

ツンとそびえる鼻を摘むと、ばさりとタオルが押し付けられた。
「頭冷やして来て下さいっ」
究極の恥ずかしさと言わんばかりの横顔。
堪えきれない笑みを漏らしながら、士はバスルームに向かった。


<終>
41名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 19:44:44.36 ID:2x244G6n
>>35
なるほど、痴漢したいって欲望のヤミーか
42名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 21:22:06.12 ID:HAjSplD6
>>36GJ
意地悪しかできない士に付き合ってくれる夏みかんカワユス
43名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 02:06:12.16 ID:odD7jC/7
>>36
GJ!!
自発的なソフトSM状態な夏海が、なんともエロくてイイ
なんかいろいろと滾った、ありがとう!
44名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 08:49:37.28 ID:BxbK/x7r
大変だ
来週刑事さんが
45名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 08:54:55.68 ID:fiF/sWKs
来週は泉兄妹のターンっぽいね
46名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 10:12:49.45 ID:BxbK/x7r
アンクが比奈庇ってたぞ
あそこからどうやって刑事さん復活展開に・・・
というかアンクどうしたんだ
大ダメージ食らったのか?単に分離したのか?
47名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 12:44:53.24 ID:VWP7Tq3Y
来週、期待せざるを得ない!
久々に兄妹がくるか!
48名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 16:09:38.36 ID:BxbK/x7r
兄泣いてたな・・・
49名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 21:06:01.50 ID:YNZMa2qm
>>46
>アンクが比奈庇ってたぞ

あれ既にお兄ちゃんだったりするんかな
左手でヤミー殴ってるし、右腕置き去りって感じの動きに見える
アンクのダメージと比奈のピンチが重なって、いても立ってもいられずお兄ちゃん復活とか?
50名無しさん@ピンキー:2011/05/16(月) 19:36:14.15 ID:Iy4iLHrO
あああ本当だわざわざ左腕で・・・
右腕の包帯を来週まで引っぱるかはわからないけど、
あれは一体・・・!
51名無しさん@ピンキー:2011/05/16(月) 23:12:43.04 ID:lB/YPUj2
前スレ埋まって書き込めなかったのでこっちで。

>795投下おつー!我が道を行くアンクさん流石です
52名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 01:39:35.82 ID:4GqpG3b7
ごめん今気づいたんで今さらだけど
>>36 GJ!こいつら本当にリア充過ぎてウラヤマ畜生w
SMチックで萌えた、サンキューありがとー!
5315:2011/05/17(火) 04:40:49.36 ID:6iUzGXds
再びお邪魔します
忍法帳が多少回復したので投下させてください

以下、注意書きです
・DCD士×夏海で過去捏造パラレル
・エロ少なめ
・続き物5話目(順番:他スレ→前スレ>>538→前スレ>>674>>15
・NGワードは「BEYOND THE TIME」でお願いします
54BEYOND THE TIME 1:2011/05/17(火) 04:42:01.44 ID:6iUzGXds
 上も下もない、どこまでもまっ白な空間の中に士はいた。
 ゆっくりと視線を廻らせると、何もなかったその空間に絵を描く様に、ポジフィルムが螺旋を描いて現れる。
柱を形作るように、あるいは球体を形作るように、次々と音もなく現れるフィルムによって次第に純白だった
世界に色彩が溢れだす。
 何かの台に乗せられているかのように、中空に浮かぶ瓶詰めのフィルムの一つに手を伸ばすと、そこにはい
つか見た光景が連なっていた。


 ああ、これはクウガの世界でユウスケと一緒にグロンギと戦った時の記憶だ。


 その瞬間、鏡のように澄み切っていた記憶の水面に、フィルムという形で切り取られた思い出が一滴の滴と
なって落ち、そこから波紋が広がっていった。たった一瞬の出来事ではあるが、その瞬間を核としてそれに連
なる時間が脳の奥に静かに溢れていく。
 また別のフィルムの入った瓶に触れてみると、今度は響鬼の世界で鬼達と力を合わせて魔化魍を倒した時の
記憶が溢れだした。
 一つ、また一つと、フィルムに触れることでそこに切り取られた記憶を基に断片的な思い出が蘇る。そうや
って少しずつ空虚だった頭蓋の中が満たされてゆく感覚は、決して不快なものではなかった。まるで無声映画
を見ているようだと思いながら、士は9本の瓶から視線を上げ周囲を見渡した。
 足元に現れた四角いキューブを持ち上げると、水でも入っているのか、1フレームずつ切り取られたフィル
ムがその中でくるくると踊った。よく見ると、色鮮やかなフィルムの中に何枚かモノクロのポジフィルムが混
じっていることに気づき、士はキューブを何度も揺らして中身を確かめた。
「小夜……?」
 ゆらりと浮かぶモノクロフィルムの一つに写っているのは、妹である小夜の姿だった。最後に会ったときよ
りも明らかに幼いが、その面影は間違いなく妹のそれである。ぬいぐるみを抱きしめ、涙の痕をはっきりと残
した脹れっ面で拗ねているが、これはいつの記憶だろうか。そう思った瞬間、やはり他のフィルムを手に取っ
た時と同じように過ぎ去った時間の記憶が蘇る。


 そうだ。あれはまだ、両親が生きていた頃の記憶だ。


 誕生日の夜、急な仕事が入って父親の帰りが遅くなると知った小夜が部屋に閉じこもったのを、必死にな
って宥めすかした。幼い子供特有の、些細な出来事に対する激しい癇癪で拗ねてしまった妹を宥めるのは、い
つも自分の役目だった。
55BEYOND THE TIME 2:2011/05/17(火) 04:44:20.96 ID:6iUzGXds
 完全に失っていたと思っていた遠い日の思い出と共に、士の中で幼かった自分の姿が蘇る。10になるかな
らないかで死別したとはいえ、両親と過ごした時間は確かにあったのだ。なんてことはない日常の記憶ばかり
だが、確かにそれもまた一つの幸福の形だったのだと、今ならばそう思うことができる。
 視線をあげ周りを見渡すと、いつの間にか無数のフィルムによって周囲は埋め尽くされていた。
 しかし士は、そこに何か大切なものが欠けている気がしてならなかった。小夜のことも、大ショッカーのこ
とも覚えているが、その時の感情や会話は思い出せない。白と黒で映しだされたこのモノクロのフィルムのよ
うに、古い記憶は尽く生彩を欠いている。それがある時点を境に途切れ、極彩色に彩られた南国の風景のよう
に鮮やかな記憶が連なり始める。旅の最中で出会い共に戦ってきた仲間達の記憶は、それこそ交わした会話の
一言一句まではっきりと思い出すことができる。
 だけど、どれだけ探してもカラーとモノクロのフィルムを繋ぐ部分がないのだ。
「俺は、何のために……?」
 世界を救ってやる。そんな約束を、誰かと交わしたような気がするが、それは誰だったのだろう。フィルム
の森の中をさまよい欠けた部分を探しているうちに、士は林立するフィルムの柱の向こうで一人佇む女性の姿
に気付いた。手にしたガラス瓶を見つめ顔を俯けているが、長い髪がその横顔を覆っていて表情まではわから
ない。だが、その身に纏う白いドレスは泥にまみれ、あちこち破れていることはわかった。
 導かれるかのようにゆっくりと士が近寄ると、その女性は手にした瓶を緩やかな動きで頭上へ掲げた。
「夏海……?」
 横顔を覆っていた髪が流れ、煤で汚れた顔が露わになると、それはやはり夏海だった。泥まみれの手で掲げ
られた瓶の中には、一本のフィルムが入っている。それこそが探していたものだと直感で感じ、士は思わず右
手を伸ばしかけた。

 その瞬間、夏海の手がガラス瓶を地面へと叩きつけた。

「………っっ!!」
 同時に、まるで頭を鈍器で殴りつけられたかのような衝撃に襲われ、士の体はゆっくりと傾いでいった。激
しく揺らぐ意識へと向かい、堰を切ったようにありとあらゆる記憶がうねりとなって押し寄せる。モノクロの
世界が色を取り戻し、ある一点を境に隔てられていた過去と現在の自分が融合を始めたのが士にも分かった。
 くるくると回り続ける無数のフィルムの向こうで、夏海が微笑む姿が見える。
「夏海……」
56BEYOND THE TIME 3:2011/05/17(火) 04:45:51.30 ID:6iUzGXds
 そうだ。あれは夏海の世界で、最初に会った時の姿だ。自分の名前以外何も思い出せないのに、何故か夏海
の姿を見て、ひどく安心したことを覚えている。やっと見つけたと、あの時そう思ったのは何故だったのか。
地面に倒れ込んだ士がぼんやりとその姿を見つめていると、ニットキャップを被って微笑む夏海の姿がすぅと
かき消えた。
 それと入れ替わるように、背を向けて立つ別の夏海の姿が現れる。
 それが夏海であることは間違いはないと、揺るぎない確信はある。しかし、いつも下ろしたままの髪は高く
結いあげられ、僅かに除くその横顔は酷く物憂げだった。何より、マゼンタと黒のツートンカラーのジャケッ
トに、否応なく疑問がわき上がる。大ショッカー時代、自分が着ていたジャケットと同じデザインのそれを、
何故夏海が着ているのか。地面に転がったまま鈍い痛みを訴える頭で必死に考えていると、どこか見覚えのあ
る、けれど記憶には残っていない姿をした夏海が緩々とした動きで顔を動かした。
 視線が絡まった瞬間、儚げな笑みを浮かべた夏海の唇が動くのと同時に、まったく同じ音が記憶の中で再生
される。
「『どうか、世界を救って下さい』」



 その言葉が引き金となり、士の中でついに寸断されていた時間の流れが繋がった。



「……かさ!」
 ゆっくりと士が瞼を押し上げると、無機質な天井に煌々と光る蛍光灯の寒々しい光が飛び込んできた。妙な
息苦しさを覚え、思わず眉をしかめつつ心配そうな顔で覗きこんでくるユウスケの顔を見る。どうやら酸素を
吸入されているらしいことに気づいた士が腕を上げると、指先につけられたモニタリング用の器具が軽いエラ
ー音を上げた。
 煩わしさからそれらを外そうとする手を、ユウスケが止める。
「馬鹿、まだ動いちゃ駄目だ」
「ユウス、ケ……俺、は………?」
「俺が聞きたいよ。お前も夏海ちゃんも出てったっきりなかなか帰って来ないと思ってたら、良太郎君とモモ
タロスが突然気絶したお前を連れて来たんだ。何か、時間の歪みがどうとか言ってたけど、俺にはよくわから
なかった。とにかく尋常な状態じゃなかったから、栄次郎さんと二人でお前を病院へ担ぎ込んで入院させたん
だ。それから1週間、ずっと意識不明のままだったんだぞ?」
「一週間……そりゃ、背中が軋むわけだ」
 体の節々が上げる痛みの原因を知り、士が小さく舌を打つ。そして、ユウスケの制止も聞かずに体を起こす
と、口元を覆うマスクを引きはがした。
57BEYOND THE TIME 4:2011/05/17(火) 04:47:24.96 ID:6iUzGXds
「ユウスケ、医者を呼べ。管が邪魔だ」
「無理だって!もう少し……」
「夏海を探しに行く」
 多少ふらつきは残っているが、確りとした声で士が断言すると、ユウスケが諦めたように肩を落した。しば
らくして驚き顔で駆けつけた看護師や医師の苦言を突っ撥ね、士は強引にカテーテルや点滴などのチューブ類
を外させた。
「……ったく、これだけ計器まみれにされたのは久々だぜ」
 点滴の留置の痕を摩りながら士がぼやいていると、甲斐甲斐しく退院の世話を焼いていたユウスケが首をか
しげた。
「何だよ、お前入院でもしたことあるのか?」
「まあな」
 ベッドの上で膝を立て靴下を履きながら、士が面白くもなさそうな声で呟く。疑問は残ったらしいが、あえ
てそれ以上突っ込まないことにしたのか、ユウスケは再び紙袋に色々な物を詰め込む作業を再開した。しばら
くごそごそという物音だけが響いていたが、やがてユウスケは士に背を向けたままひと際大きな溜息をつくと、
がっくりと肩を落して呟いた。
「夏海ちゃんのことは、キバーラはもちろん、ワタルやアスム君達も探してくれてる。だけど、まだ手掛かり
すらみつからないんだ………」
 悔しさを堪えているのか、ユウスケの手の中で紙袋がくしゃりと握りつぶされる。懺悔にも近いその言葉を
聞きながら、士は治療のために外されていたペンダントを手に取りじっと見つめた。
「夏海は生きてる」
「でも!」
「あの時、俺と夏海の周りだけ次元が歪んで別々の世界に飛ばされた。夏海の世界で滅びの現象が起きた時と
同じだ」
「夏海ちゃんの……?でも、どうして別の次元に飛ばされたって分かるんだよ」
「俺を誰だと思ってる?」
 小さな音を立てる銀の鎖を首にかけながら、自信に満ちた声で士が断言すると、ユウスケが呆れたように溜
息をついた。
「ホント、お前のその自信がどっから来るのか不思議でならないよ」
「俺にはお前の自信の無さのほうが不思議だ」
「ほっとけ」
 ばっさりと切り捨てる士の言葉に、ユウスケが不満げに唇を曲げた。皮靴に足を突っ込み、椅子の背にかけ
てあったコートに士が手を伸ばそうとしたその時、個室の扉がガラリと開けられる。
58BEYOND THE TIME 5:2011/05/17(火) 04:49:08.12 ID:6iUzGXds
「海東!?どうしたんだ、突然」
 壁に背を預け冷やかな顔で立つ海東の姿に、事情など何も知らないユウスケがきょとんとした顔をする。夏
海をレイプされてからこっち、士は海東の消息を追うことすらしなかったし、海東の方も士達の前に姿を見せ
ることはなかったのだからユウスケが驚くのも無理はない。
 しかし士は、どこまでも冷静な瞳で海東の姿を見ていた。
「ようやく寝首を掻く気になったか?」
 記憶の糸を辿った士が、いつかと同じような台詞を投げつけると、海東の目が冷たく細められた。
「やっとミッシングリンクを見つけたみたいだね、大首領様」
「お前のやり方がまどろっこしいだけだ」
「全部君が一方的に忘れていただけだろう?人のせいにしないでくれたまえ」
 そう言うと、海東は勢いをつけて体を起こし、士の前に立った。ベッドに腰を下ろした士を見下ろす瞳には、
やはり憎しみと怒りと苦痛が滲んでいるが、かつてその奥で冷たい炎のように揺らいでいた殺意はすっかりな
くなっている。
 ようやく海東との関係に決着をつける時が来たのだと、士はあえて無防備なままで問いを口にした。
「俺を殺すんじゃなかったのか?」
「前にも言ったはずだ、僕は君の思い通りにはならないと。何時までも僕を縛っておけると思ったら、大間違
いだ」
「今の俺には、殺す価値もないか?」
「その通りだよ、士」
 一時は部下でもあった二人に全く同じことを言われ、士は無意識のうちに自嘲の笑みを浮かべた。
「ったく、お前も結城も好き勝手言ってくれるぜ」
「それこそ、自業自得というやつさ。それに、君を裁くのは僕の役目じゃない」
「………分かってる」
 海東の言葉に、士はゆっくりと瞼を落すと、深く呼吸を吸いこんだ。過去にも未来にも、自分を裁いてくれ
るのはたった一人だけなのだと、全ての時間が繋がった今だからこそ士は強く実感していた。
 そのうちにふと一つの疑問に行き当たり、士は僅かに眉根を寄せながら海東を見上げた。
「そういや、お前……最初からあいつのこと分かってたのか?」
「僕があの時、一体どれだけの人数を連れてきたと思ってるんだい?君の相手なんて、いちいち覚えていられ
るわけないだろう」
 それこそ本気で呆れたように答えながら、海東は僅かに視線を逸らすと、ややして軽い溜息をついた。
「まあ、流石に彼女の名前と顔ぐらいは覚えてたけどね。僕も最初は、夏海が君の記憶をどうにかしたのかと
思ってたけど、少し話せば全くの別人だってことはすぐに分かる。だから、あれは別の世界の夏海だったと思
っていたのに、まさかこんなことになるなんてね。流石の僕にも予測がつかなかったよ」
59BEYOND THE TIME 6:2011/05/17(火) 04:53:05.85 ID:6iUzGXds
「それでも、多少の心当たりはあったってことか……これでやっとわかったぜ。お前が大ショッカーやスーパ
ーショッカーから夏海を守った理由ってやつが、な」
「別に、夏メロンには何の義理もなかったけど、彼女には借りを作ったままだったからね。成り行き上ってや
つさ」
 海東が借りを作るなど、そうそうあることではない。その違和感に考えをめぐらせた士は、やがて一つの結
論へと辿りつき、苦虫を一気に何匹も噛み潰したような渋面を浮かべた。
「………まさか、ディエンドライバーの情報源はあいつか?」
「そのまさかさ。もっとも、はっきりと何処に何があるとは言わなかったけどね。それでも、ディケイドとは
別の力をいつか手に入れられるって教えてくれたのは、間違いなく彼女だ」
「あいつ……俺には一言も先のことなんて言わなかったくせに」
 苦々しげに呟いた士が小さく舌を打つ横で、自分のほうが若干優位に立っていた事実を知った海東が口元だ
けで小さく嗤った。完全に置いてけぼりを食らっているユウスケの問いかけるような視線を無視し、士は首に
かけたペンダントを握り締め、深く息を吐きだした。
「とにかく、これでやっと全てが繋がる。この環を閉じなけりゃ、俺達の物語は先に進まねぇんだ」
「士……?」
 巧妙に隠した覚悟を敏感に感じ取ったのか、ユウスケが困ったように眉を寄せた。その顔を見た士は、音を
立ててコートを羽織ると、ユウスケの肩からストラップごとカメラを抜き取り、真剣な眼差しを浮かべた。
「お前等は先に写真館に帰ってろ。キバーラ達にも、もういいと言っとけ」
「おい!どこに行く気だ、士!?」
「決まってるだろ。夏海の所だ」
 コートの裾を翻し、頭の横で軽く手を振った士は、海東とユウスケの姿を振りかえることもせず病室を後に
した。そのままオーロラを潜り、次元の狭間でじっと目を凝らす。幾つもの世界がぐるぐると周囲を回り、そ
こに仲間達の姿が浮かんでは消えていく。以前、電王の力を追って時間を超えた時と同じように、神経を研ぎ
澄まして探す気配の行方を求めるその胸裏には、理屈など不要の確信が一つだけあった。
 同じ命を共有しているのだから、何を間違っても夏海を見失う筈がないと。
「…………そこか」
 幾つもの世界の陰に、すでに消えてしまった世界の名残を見つけた士は、その一点に意識を集中させた。単
純に世界を超えるのとはわけが違い、時間を超え失われた世界へ至る道を開くのは非常に難しい。それでも士
は、道が開けることを微塵も疑ってはいなかった。
60BEYOND THE TIME 8:2011/05/17(火) 04:56:16.09 ID:6iUzGXds
「あなたの側を通り過ぎた人は、誰一人あなたの玩具じゃありません……あんなことをされて、平気な人なん
て誰もいなかったのに………」
 深い悲しみを湛えた瞳のまま、夏海は静かに士の顔を見つめると、その手の中にある罪状を一つずつ並べた
てた。それを聞く士の心は、不思議なくらい穏やかだった。
 全ての破壊者となったあの時と同じように、夏海だけが自分の罪と真正面から向き合い、裁いてくれる。こ
のまま拒絶され捨てられたとしても、文句なんて言えるはずもないし、もう一度夏海に殺されるならばむしろ
本望といってもいい。
 決して自暴自棄になったわけでもなければ、悲壮感に駆られたわけでもない。迷いのない心で、士は真剣に
そう思った。
「俺は大ショッカーの大首領として教育されてきたし、自分でもそれを受け入れて生きてきた。人間として最
低な奴だってのは百も承知だ」
 全ては夏海の思うままにと、士は静かな声で突きつけられた罪を認めた。
「…………私、は…私達は、あの時の士くんにとって何だったんですか?」
 夏海はついに俯くと、ジャケットの上から左胸を押さえ、涙を堪えるようにして声を震わせた。その手の下
に刻んだ罪の重さに、士は震える吐息を細く吐き出した。
「……………何に対しても興味が長続きしない俺が、珍しく手元に置いておきたいと思った、とっておきの玩
具だった」
「………っっ」
 惨酷な真実を認めた士の目の下で、夏海が体を硬くした。さらさらと流れる心地よい風が、二人の間を隔て
るように吹き抜ける。判決を待つ間、士は酷く冷静な頭でようやく繋がった時間を思い返した。
 ナツミが消えた後、まず海東が極秘裏に開発されていたディエンドライバーを奪って遁走した。いつまでも
思い通りにはならないと前々から宣言していたし、こうなることは予測済みであったと、怒り狂う幹部達の苦
言を聞き流し士は海東を放置した。そしてコンプリートフォームの完成を待たずに、士もまた、まるで二人の
後を追うかのようにライダー討伐の旅へと出た。
 途中で再び滅びの現象に巻き込まれ記憶とバックルを失ったが、その自分がどうして夏海の世界へと辿りつ
いていたのかは、士自身にはなんとなく予測がついていた。次元と時間の歪みに飲み込まれ、文字通り生死の
境を彷徨う中にあってなお自分は夏海の行方を探し求め、そしてきっと見つけたのだ。
 ライダー討伐と銘打った旅のもう一つの目的をようやく思い出し、士は腹の底からこみ上げてくる失笑を唇
の端で噛み殺した。
61BEYOND THE TIME 9:2011/05/17(火) 04:58:25.28 ID:6iUzGXds
 夏海が不完全だったディケイドライバーとライダーカードに力を与えたことと、失ったバックルをも見つけ
たことに対し、何故という疑問は長くあった。だが、今にして思えばそれは分け与えた自分の命の中に、完成
体となったディケイドとしての力と記憶が含まれていて、不完全だったバックルの方がそれに反応した可能性
が高い。
 つまり、同じ命を共有するこの夏海の存在こそが、ディケイドの物語を紡ぐ上で最も重要な鍵であり、同時
に終わることのない永遠の輪を完成させる必要不可欠な要素だったのだ。


 そうして自分達は、廻り続ける運命の輪の中で何度でも同じ事を繰り返す。


「俺を殺すか?」
 見えざる手が施す采配の一部を理解した士は、自分達に与えられた運命を恨むこともなく、ありのままに受
け入れた。そして、発した士自身でも驚くほど穏やかな声で、静かに夏海に最後の決断を迫る。
 夏海は顔を伏せたまま、自らを抱きしめるようにして肩を抱いていた指先を、ジャケットへと強く食い込ま
せた。
「…………いつか大ショッカーに裏切られるって、思ったことはなかったんですか?」
「用が済めば消されるだろうってのは、ガキの頃からなんとなくわかってた」
「じゃあ、どうして大首領なんかになったんですか?どうして、ライダー討伐になんか……」
「消滅よりは征服の方がマシだったからな。それにお前との約束を守るには、それしか思い浮かばなかった」
 ぽたり、と透明な雫が一つ夏海の足元の草の上に弾けた。
「………最後にもう一つだけ聞かせて下さい。私があの城にいた間も、やっぱり他の人と関係してたんですか?」
「最初に言ったろ?お前が俺を満足させられたら、他の奴は見逃してやるって。お前が来てからは、誰もあっ
ちの部屋に連れ込んでねぇよ」
 それだけは、士にとって揺るぎない真実だった。ナツミを手に入れてからは、もう他の誰かを抱く気分には
ならなかったし、その存在を失った後はそれまでの悪行が嘘だったかのように、色事に対しなんの食指も動か
なくなっていた。
 細く長い溜息が深々と吐き出される気配に、士は静かに瞼を落した。与えられる判決は、甘んじて受け入れ
ようと、言い渡される決別の言葉を待つ。
 その頬を、夏海の細い指がふわりと包みこんだ。
62BEYOND THE TIME 10:2011/05/17(火) 05:00:41.22 ID:6iUzGXds
「……?」
 てっきり平手の一発でもくるかと思っていた士は、予想外の感触に思わず目を開けた。すると、夏海は今に
も泣き出しそうな瞳で、じっと士の瞳を見上げていた。
「お願いですから、もう二度と、自分の命を粗末にするようなことはしないで下さい」
「なつ、み?」
「大ショッカーの城の中にいて、士くんがどれだけ孤独だったのか、少しだけ分かった気がしました。誰も士
くんのことなんて見てないし、心配もしてない。士くんがどれだけ怪我をしても疲れて倒れても、顔色一つ変
えない人ばっかり………士くんも、自分のことなんて全然気にしてなくて、私がどれだけ心配してもちっとも
分かってくれませんでした」
 ぽろぽろと大粒の涙を静かに溢れさせながら、夏海は懸命に士の顔を見つめ続けていた。
「確かに、士くんがしてきたことは許されることじゃありませんし、目を逸らしてもいけません。でも、この
後さらに多くの人が大ショッカーのせいで傷ついて苦しむって分かっていても、それでも私は士くんの方がず
っと大事だったんです………士くんが裁かれるっていうのなら、私も同罪です」
「お前……」
 いつかと同じ、あの物憂げで透き通るような悲しい笑みを浮かべた夏海を前に、士は言葉も忘れただ茫然と
その告白を聞いていた。
「だから、もう一人で全部抱え込むのは止めて下さい」
 涙を流したまま、両腕を背に回し力いっぱい抱きついてきた夏海を受け止め、士はようやく過去に残してき
た謎の答えを知った。
 あの悲しげな瞳と彷徨う腕は、他の誰でもなく当時の士を案じ、求めていたものだったのだ。
「いいのか……?俺は極悪非道の大首領で、世界を破壊する悪魔だぞ」
「どんなに酷いことをしてきてても、士くんはやっぱり士くんでしたし、私の気持ちも変わりませんでした。
それに、私の命はとっくの昔に士くんのものです………こんな印なんて、最初から必要なかったんです」
「夏海」
「私じゃ、士くんの帰る場所になれませんか?」
 殆ど条件反射の如く夏海の体を抱き返しながら、士は眩暈がするような気恥ずかしさと、それを上回る嬉し
さに襲われた。拒絶と断罪の言葉の代わりに与えられた夏海の想いは、殆ど逆プロポーズに近いもので、まさ
かそんな台詞を言われるなどとは、これっぽっちも思っていなかったのだ。
 背に縋る細い両腕と、肩口にそっとすり寄せられる柔らかい頬の感触に、士は自分がようやく大ショッカー
の呪縛から解き放たれたことを実感した。
63BEYOND THE TIME 11:2011/05/17(火) 05:03:32.05 ID:6iUzGXds
「それこそ今さらだ。お前が居る場所が、俺の世界だ」
 ただ一人の妹を背に隠し、戦いと刹那的な快楽に身を任せ、頽廃的な道を一人で歩き続けるしかなかった自
分を、夏海が光の中へと導き出してくれた。紆余曲折などという言葉では片づけられない、数奇な運命を辿っ
た末にようやく辿りついたその場所で、士はついに比翼の翼を手に入れた悦びに素直に浸った。
「お前のおかげで、俺はようやく生きる意味ってヤツが分かった。あの時お前が来なかったら、俺はそのまま
本当の悪魔になっていた……ありがとな」
「士く…」
 続く言葉を、士は唇で封じた。千の言葉よりも、雄弁に思いを伝える術があることを、どちらも知っている。
深く重ねた唇を割り、舌を絡ませ、吐息に混ぜた愛しさをその上に溶かす。欲ではなく、情を交わす穏やかで
激しい口づけに共に溺れた。
「っ……つか、さく…」
「夏海……」
 酸素を求め喘ぐ唇を追い、何度も重ねては求めあう。すっかり力を失った体を抱きしめその場に膝をつくと、
潤みきった瞳が困ったように見上げてきて、士は自分の理性が呆気なく崩れ去るのを黙認した。
「士くん?」
「………駄目だ、やっぱ我慢できそうにねぇ」
「え…?って、え!こ、こんな場所で……!?」
 ショートジャケットの襟を押しのけ、細い鎖骨に唇を這わせる。そこに明確な意図を感じ取った夏海が、あ
からさまに狼狽えた。
 澄み切った空に響く鳥の声には確かに士も後ろめたさを覚えたが、堰を切った感情は止められそうになかっ
た。
「やっ……恥ずかしいですってば、士くん!」
 抗議するかのように胸を押してくる手を捕え、その指先を軽く食む。ぴくり、と小さく震える肌の上に視線
を這わせながら、確か外というのはいただけないなと士も内心で溜息をついた。
 しかし、このままお預け状態で写真館に帰るのも、ほとんど生殺しに近い。数秒の間に考えをめぐらせた士
は、夏海の腰に腕を添えて立たせるのと同時に、オーロラを潜った。
 それまでの日の眩しさから一転し、少し肌寒さを残す空気が場所の違いを物語る。ぐるりと首をめぐらせ目
を見開く夏海を余所に、士はさっさと鍵を開けると玄関扉を押した。
「ここって……」
 かつん、と靴音が響くエントランスの天井を見上げる夏海の後ろで、士は玄関の扉に再び鍵をかけた。夏海
がここを訪れるのはこれで2度目になるが、士にしてみれば久しぶりに自宅に戻っただけで、無駄な感慨にふ
ける必要もなかった。
64BEYOND THE TIME 12:2011/05/17(火) 05:07:41.39 ID:6iUzGXds
「手は入れてある。空家にはしてねぇよ」
「でも、小夜ちゃんは?」
「定期的に帰ってきちゃいるみたいだが、どこにいるのかは知らねぇ。ま、気ままな旅暮らしが性に会うって
のは、俺もあいつも一緒だな」
 セキュリティシステムを解除し、屋敷を使用可能な状態へ戻す。明かりとりの天窓から差し込む光に目を細
める夏海の体を横抱きに浚い、士は何も告げずに階段を上ってある一室を目指した。似たような扉の中の一枚
に手をかけその中へと足を踏み入れると、夏海が目を瞬かせながら尋ねた。
「………もしかして、士くんの部屋…ですか?」
「ああ」
 物珍しいのかきょろきょろと室内を見渡す夏海を下ろし、士はカーテンを開け空気を入れ替えた。ベッドカ
バーを取り外すと流石に多少の埃が舞ったが、開放した窓から流れ込む山の空気がすぐにそれらを外へ追い出
す。
 作り自体は他の部屋と似たようなものだが、それでも多少の私物はあるし、一応自分の部屋という安心感は
ある。その感覚に、本当に全ての時間が繋がったのだという実感を覚えた士は、窓から見える景色に一瞬だけ
目を細めた。
 その横に立った夏海が、扉から少しだけバルコニーに身を乗り出し、感心するかのように溜息をつく。
「………前にも思ったんですけど、本当に立派なお屋敷ですよね」
「無駄にデカいだけだ」
「確かに、お掃除は大変そうですけど」
 お前は主婦かと内心で突っ込みつつ、士は夏海の肩に腕を回し、背後から抱きしめた。
「今じゃ別荘って感じだけどな。俺の家は、もうここじゃない」
「それって……」
「言ったろ、お前が居る場所が俺の世界だって。俺が帰りたいのは、お前達がいるあの写真館だ」
 夏海ほど素直に告げることはできないが、士なりに返事を返す。その意味を酌み取ったのか、真っ赤に染ま
った耳元に唇をよせ軽く噛むと、恥じらいと僅かな期待に夏海の体が震えた。
「士……くん」
「どっちでもいい。好きな方で呼べ」
 士にとっては過去の話でも、夏海にとってはまさについ先ほどまでの話だったせいか、呼び方に困ったよう
にあとから君づけをされる。ようやく過去の自分を認めることができた士は、小さく笑うと細い首筋に甘く吸
い付いた。
65BEYOND THE TIME 13:2011/05/17(火) 05:09:07.70 ID:6iUzGXds
 見える場所に痕をつけられた気配を察した夏海が、困惑の眼差しを浮かべる。
「あっ……」
「今更、だろ?」
 独占欲を滲ませた声で耳元で囁くと、夏海は頬を染め恥ずかしさに瞳を閉じた。そこに過去の自分が残した
痕があったからとは口が裂けても言えない士は、以外に嫉妬深い自分の本性に密かに苦笑した。
 バルコニーから部屋の中へと夏海を引き戻し、窓を閉める。その背を窓に押しつけるようにして唇を重ねよ
り深く求めると、胸元に添えられていた手がゆるゆると士の首に巻きついてきた。
「んっ……」
 キスをしたまま、指をジャケットの下へと滑らせる。ビスチェの上から手を添え膨らみを軽く押し上げると、
縋りつく腕により力が込められた。
「夏海……」
 唇をずらし、首から華奢な鎖骨、そして胸元へと舌を這わせる。白い肌に鮮やかに浮かぶ所有の証に微かな
罪悪感を覚えるが、それを上回る暗い喜びが士の胸の奥にじわりと滲み出す。心も体も、その全てを手に入れ
自分へと縛りつけてしまいたいと望む気持ちは、どう言いつくろっても誤魔化しようがない。
 ずっと目を逸らし続けていたその願望が満たされた悦びに、士の背筋がぞくぞくと震えた。
 すっかり弛緩した体を抱きあげ、ベッドの端へと腰を下ろさせる。士の身長に合わせて作らせた少し大きめ
のベッドが、夏海の体重を受けて小さく軋んだ。
「あ……っ、ふ……」
 ジャケットを肩から落とし、ビスチェをずり下げて柔らかな膨らみを開放すると、随分と刺激的な姿になっ
た。もっとも、脱がせることを前提に着せていたものなのだから当然の結果であり、士は過去の自分の好みに
ある意味感心した。
 俺はどれだけこいつに溺れてるんだと、意識の片隅で自らを嘲ると共に、視覚的な刺激に純粋に興奮を覚え
る。
「やっぱエロいな、これ」
「そういう格好……んっ!させた、の…士くんじゃ………は、あっ」
 喘ぎの混じった抗議をされても、より一層煽られるばかりで全然効果はない。柔らかな膨らみを持ち上げ、
淡く色づく蕾を指の腹で転がすと、可愛らしいそれはすぐに愛撫に反応し硬さを帯びた。指だけでなく口に含
み堪能していると、無意識の行動なのか細い腕に頭を抱き寄せられる。
 脳裏をよぎる過去の記憶の中で、伸ばしかけては躊躇い、寂しげにシーツの上を彷徨っていた腕が、今は素
直に絡みついてくる。たったそれだけの差なのに、している行為は同じでも満たされるものが圧倒的に違うこ
とが、士には不思議でならなかった。
6653:2011/05/17(火) 05:23:14.81 ID:5TXYCSk0
またしても連投規制に引っかかりました…
半日ぐらいしたら出直してきます orz
67名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 07:41:26.38 ID:pl9qMb3B
続きキター!!
そして7が抜けてるー!!
6853:2011/05/17(火) 08:30:49.34 ID:6iUzGXds
うわぁ、本当だ……ちゃんとリロードしてチェックしてたのに orz
とりあえず、抜けてた7を落とします

>>67
指摘ありがとう
気づかなかったよ…
69BEYOND THE TIME 7:2011/05/17(火) 08:32:04.67 ID:6iUzGXds
 すると突然、士を拒絶するように不透明なオーロラが周囲を取り囲んだ。目の前に立ちはだかる濁った銀色
の壁に手をつき、深呼吸を一つ吐き出す。接触を拒み反発してくるオーロラの向こうに、探す相手がいること
は分かっていた。
「邪魔だ!」
 裂帛の気合で叫ぶと同時に、腕だけをディケイドの装甲で包み、力いっぱい肘打ちを叩き込む。分厚いガラ
スが砕けるようにオーロラが吹き飛び、解けて消えようとする世界の断末魔の悲鳴が響き渡る。
 開けた視界の先に、自らを閉じ込める次元の壁に体を預け、瞳を閉ざし穏やかに微笑む夏海の姿があった。
「夏海!」
 地面に座り込むその体を引き寄せ、深く抱きしめる。夏海が驚いて顔を上げるよりも早く、オーロラの中へ
と引き込んだまさにその瞬間、一つの世界が音を立てて消滅する気配があった。助けられなかった世界があっ
たことに僅かに胸が痛んだが、全ては終わったことだと意識を切り替え、士は一息に元の時間へと跳んだ。
「士くん……?」
 時間と世界を超えたせいか、僅かに季節がずれたらしく、二人で出掛けた時は蕾だったはずの桜はすでに葉
桜へと変わっている。蒸し暑さすら覚えるどこかの森の片隅で、士は腕の中で呆然と自分の姿を見上げてくる
夏海の顔をじっと見つめた。
「お前はあの時言ったよな、世界を救ってくれって。俺は、その約束を守れたか?」
 全てを思い出したのだと、あえて仔細を口にせずとも、その一言だけで全て分かってくれるはず。そう思い
士が静かに問いかけると、夏海は驚いたように目を見開いた。
 例え誰に憎まれても、世界を消滅から救う。その為にライダー討伐の旅に出ることを、ナツミを失ったと思
ったあの日に士は心に決めていた。唯一の家族である小夜を守りたいという気持ちはもちろんあったが、何よ
りそれがナツミとのたった一つの約束だったからだ。
 長い長い時を経て、ようやく犯した罪とその贖いに対し判決の時がくる。士は断罪を待つ死刑囚のように、
じっと夏海の言葉を待った。
「………大ショッカーのせいで、たくさんの人が死にました」
「ああ、知ってる」
「恥ずかしいことも、ひどいことも、いっぱいされました」
「それも分かってる」
「沢山の人を気まぐれで傷つけてきたのも……」
「全部本当のことだ。色々な奴を隠しアジトの部屋に攫ってきたが、顔なんて一人も覚えてないし、それこそ
お前にも言えないような事もさんざんしてきた」
7053:2011/05/17(火) 08:37:11.56 ID:6iUzGXds
前回の投下に続き、不手際ばかりですいません
改めて1から再投下というのも考えたのですが
全部で19になる予定なのでこのまま続行させてください

読みにくければ、後で避難所かどこかに改めて落とします
本当にスマソ orz
71BEYOND THE TIME 14:2011/05/17(火) 08:41:09.64 ID:6iUzGXds
 愛しさと独占欲と、質の全く違う情愛が同時に満たされる心地よさに、士は無心で夏海の肌に溺れた。
「はっ…ぁ、ふぅ……んんっ」
 細い腰を抱きしめ、消えることのないマゼンタの刻印を舌先でなぞりながら、空いた手で服を脱がせている
と、士の中にちょっとした悪戯心が湧き上がってきた。
 幼少時より周囲に傅かれてきたせいか、そんな考えが浮かんだこと自体に自分でも少々驚きを覚える。が、
たまにはこういうのも悪くはないと床の上に膝をつくと、士はソックスから抜いた夏海の足へと唇を寄せ薄い
甲に舌を這わせた。
「つ……士くん!?」
 驚きのあまり逃げようとする足首をがっしりとつかみ、士は無言のままその指先を一本ずつ口に含んだ。ぴ
ちゃり、と濡れた音を立てて舌が這う感覚に何かを感じたのか、士の手の中で細い足が幾度も震える。
「やっ……だ、めで……す……ぁんっ!」
 足首から膝までねっとりと舐め上げると、夏海の指がシーツを強く握りしめた。足なんて精々太股ぐらいし
か愛撫したことはなかったが、意外と敏感な場所だったのかと、士は夏海の反応をじっくりと確かめつつ新し
い弱点を暴き立てる楽しさを堪能した。
 もう片方の足も、同じように時間をかけ余すことなく愛撫を施し、最後にウエストに手をかけショートパン
ツとショーツを一気に引き下ろす。息も絶え絶えといった様子の夏海が、その瞬間だけ恥じらうように身をよ
じったが、その理由はすぐに士の目の前に晒された。
 綺麗に手入れされた恥丘へ唇を寄せ、覆うものなどなにもないそこへ軽く息を吹きかけると、夏海の体が小
さく震えた。
「相変わらず感じやすいな、お前」
「誰の、せいで、す……」
 大ショッカー時代にあれだけ激しく凌辱したにもかかわらず、未だに恥じらいが抜けきらないのか、夏海が
ほんのりと目の縁を赤く染めた瞳で士を睨み返してきた。しかし、快楽に蕩けきったその表情は妖艶としかい
いようがなく、士の腰のあたりに燻ぶる劣情がざわりと蠢いた。
 誘われるままに露わとなった花びらを舌でかきわけ、その奥にあるものを探る。すでに十分な蜜を湛えてい
たそこは、僅かな刺激にも敏感に応じてきた。
 ようやく与えられた直接的な愛撫に、夏海の腰が淫らに揺れる。その痴態をじっくりと見つめながら、士は
秘裂のすぐ脇にある小さなホクロを舌先でつついた。右足の付け根にあるこのホクロは、おそらく夏海本人す
ら知らない。知っているのは自分と、そして今となっては非常に気にくわないが、壊さない程度ならば抱いて
も構わないと許可した海東の二人だけだ。
72BEYOND THE TIME 15:2011/05/17(火) 08:43:39.59 ID:6iUzGXds
 自業自得とはいえ、胸の奥に燻ぶる苛立ちはやはりどうにもし難い。士は自らへの怒りを押し殺しつつ、指
と舌とで夏海を高みへと押し上げる行為に没頭した。
「だめ、ぇ…そんな………あ、ああ」
「いいぜ、思いっきりイケよ」
「やぁ…っあ、あああ!」
 大きく揺れる腰を押さえ、快楽の頂きへと容赦なく追い上げると、ひと際高い声と共に夏海の体が硬直した。
打ち上げられた魚のように何度も体を跳ねさせ、押し寄せる快楽にただ喘ぐ姿は、哀れな生贄の姿にも似てい
る。
 自分などに捕まらなければもっとマシな人生を送れただろうにと、士はほんの少しだけ憐憫の情を覚えたが、
それはすぐに夏海を求める気持ちに押しつぶされた。愛する女を手に入れた悦びを知ってしまった今、もう一
度孤独の闇の中を一人で歩き続けろと言われても、絶対に無理だ。
 ぐったりと弛緩した体をシーツの上へと下ろし、荒い息に大きく上下する胸元へと唇を落とす。そのまま圧
し掛かり先を求めようとすると、ぐい、と夏海の手が胸のあたりを押し返した。
「服…脱いで下さい…」
 確かに、一糸纏わぬ姿である夏海に対し、士の方はといえばコートを脱いだだけである。本心としては脱ぐ
時間すら惜しいところだが、動きにくいことこの上ないのは違いないと、士も素直に服を脱ぎ捨てる。もちろ
ん、財布の中に仕込んであるゴムを抜き取ることも忘れてはいなかった。
 全て脱ぎさったところで改めて覆いかぶさると、夏海は嬉しそうな笑みを浮かべて士へと抱きついてきた。
「士くん……」
 愛しげに名を呼びすり寄ってくる夏海を深く抱きしめると、士は体の奥底から吐き出すようにして深く長い
溜息をついた。
「お前が世界と一緒に消えたあの日から、ずっと探してた……やっと見つけた」
「私も………もう二度と、士くんには会えないと思ってました」
 それ以上、二人の間に言葉は不要だった。時間と心の隔たりを埋めるかのごとく、ただひたすらに互いの熱
を与えあい、湧き上がる快楽を全身で享受する。青かった頃の独りよがりで暴力的な欲望とは全く違う、愛し
さからくる情欲に追い立てられるままに、夏海を激しく求める。打ち寄せる快楽の波に溺れ、救いを求めて彷
徨う細い指を確りと握りしめると、夏海の瞳に愉悦とは別の涙が滲んだ。
 心と体が繋がり、何ものにも例えがたい至福の瞬間が訪れる。
73BEYOND THE TIME 16:2011/05/17(火) 08:47:11.85 ID:6iUzGXds
「士…つか、さ………あ、ああああっっ!!」
「夏、海………っっ!!」
 忘我の境地で夏海が口にしたのは、過去の士が強制的に求めた呼び方だった。あれほど非道な行為を強いた
というのに、夏海は全てを知って尚自分を求めてくれている。過去がどうであれ士は士なのだと、その言葉に
偽りがないことを何よりも雄弁に証明する夏海の声に、士は深い喜びに打ち震えながら全ての愛欲を解き放っ
た。

 ぐったりと弛緩した体を重ねている間、繋いだ指先が解かれることはなかった。

「………悪かったな」
 情事の後の心地よい気だるさに浸りながら、士は暴君であった頃の自分が刻んだ一方的な独占欲の証を指で
なぞった。抜けるような白い肌に鮮やかに浮かび上がるライダーズクレストは、焼くことでもしなければ一生
消えることはない。絶対的な隷属を強いるその刻印を、何故か夏海は士の指ごと掌で優しく包みこんだ。
「確かに、最初にこれを見た時はとても悲しくなりましたけど、今は違います。それに……」
「それに?」
 怒るどころか、むしろ申し訳なさそうな声で呟かれた言葉の先を士が促すと、夏海はその指先を士の腹部へ
と滑らせ、眉尻を僅かに下げた。
「先に痕をつけたのは、私の方です」
 細い指がなぞったのは、キバーラのサーベルが士の体を貫いた時についた傷だった。塵となって消えた体が
再び実体を伴って戻った時、自戒の念の証のように何故かこの傷も残っていた。肌を重ねるようになって初め
てその事実を知った時、夏海が酷く落ち込んでいたことを思い出した士は、同じように夏海の指ごとその傷跡
を押さえた。
「俺のは自業自得ってやつだ。ま、お互い様っていえば、確かにそうかもしれねぇな」
 ふ、と目元を緩めた士は、悲しげな瞳をした夏海の上へと身を乗り出し、掌で包みこむようにして頬を撫で
た。
「要するに俺はお前のもので、これはその証拠ってことだ。だから、そんな顔するな」
「士くん……」
「これでイーブンだからな、遠慮なく独占させてもらうぞ」
 そう言って小さく笑った士に、夏海もまた頬を微かに染めながら、嬉しそうに頷いた。微笑みと共に絡みあ
った視線に引き寄せられ、どちらからともなく唇を重ねる。甘い声が再び部屋の中に響き渡るまで、さしたる
時間はかからなかった。
74BEYOND THE TIME 17:2011/05/17(火) 08:50:20.80 ID:6iUzGXds
「士!!夏海ちゃん!」
「夏海ちゃ〜〜ん!よかった、無事だったのね〜〜〜〜〜!!」
 離れていた時間を十分に取り戻した二人が写真館へ戻ると、キバーラとユウスケがほぼ同時に飛び込んで来
て、それを受け止め損ねた士は危うく床へと倒れるところだった。わんわん泣くキバーラをどうにか夏海が宥
める横で、本気で心配していたらしいユウスケに首を絞められた士は、意識を落す一歩手前まで追い込まれた。
「おお、お帰り」
 玄関先で一頻り騒ぎ立てた3人と一匹がスタジオ兼リビングへと戻ると、栄次郎はいつもと同じ飄々とした
笑みを浮かべ、孫娘と居候の帰還を受け入れた。ユウスケに言わせれば、二人が出かけた日から数えてもう1
カ月以上も経っているらしく、よく見ればユウスケや栄次郎の格好は士の記憶にあるものよりも薄くなってい
た。
「ようやくお戻りかい、お二人さん」
 無事帰宅したことを喜ぶユウスケとは対照的に、全く動じる気配のない声がキッチンから響き、士と夏海は
ほぼ同時に後ろを振り返った。そこにはやはりというべきか、一人悠然とコーヒーを飲む海東の姿があり、自
然と夏海の表情は硬いものへとかわった。
 微妙に纏う空気が変わったことに、ユウスケが困惑の色を浮かべる。
「夏海ちゃん?」
「おい、夏海」
 カツカツとヒールの音を響かせた夏海が、無言で海東の前へと立つ。羽織っている士のコートの下に見える
大ショッカーのネックレスと、ジャケットの影に隠れる左胸の辺りへ素早く視線を走らせた海東の右腕を、夏
海がそっと指で押さえた。
「…………ここにあるものを、知っています」
「だろうね。僕も、君のここにあるものを知っている」
 トントン、と自分の左胸を親指で軽く叩いた海東は、珍しく真剣な顔で夏海の目を見つめていた。
「それで、君の答えはでたのかい?」
「大樹さんは、どうなんですか?」
「僕は君ほど甘くはない。いつまでもあんな奴に縛られてたまるものか」
 そう言って軽い溜息をついた海東は、やおら袖をまくりあげると、右腕の上腕部を夏海の前へと突き出した。
そこには銃創のようなケロイド状の傷跡があるだけで、かつて刻まれていたであろうものは跡形もなくなって
いた。
「僕が殺したかった男は、もうどこにもいない。まあ、物忘れが激しくて口も態度も大きいままのくせに、相
変わらず君にベタ惚れしてる元悪魔なら、そこに一人いるけどね」
「海東、てめぇ……!」
 あまりにも的を得た海東の表現に瞬間的に怒りの沸点を超えた士の横で、ユウスケとキバーラが我慢できな
いとでもいったように同時に噴き出した。
75BEYOND THE TIME 18:2011/05/17(火) 08:53:13.38 ID:6iUzGXds
「くっ……くくっ…ベタ惚れって、そりゃそうだけど…」
「ヘタレな悪魔……まぁ、確かにそう言えるわよねぇ〜」
 ゲラゲラと声を上げて笑い出しそうな二人を尻目に、ずかずかとキッチンへ踏み込んだ士は、大きな音を立
てて海東の前に両手をついた。
「てめぇ、やっぱ一度きっちりケリつけるか?」
「何を怒ってるんだい?僕はただ、ありのままを的確に表現しただけじゃないか」
「ざけんな!大体、お前だって似たりよったりだろ!?」
「君に言われたくないなぁ。それに、夏海には借りはあっても、君には貸ししかないはずだよ」
「んなもん、この間の件で全部チャラにきまってんだろ」
 目くそ鼻くそ状態で子供じみたにらみ合いをする士と海東のやりとりを、間に挟まれた夏海は不自然なくら
い冷静な眼差しで見ていた。だが、いい加減に堪忍袋の緒が切れたのか、夏海は盛大な溜息を一つ落して顔を
上げると、今にも変身しかねない二人をきつく睨んだ。
「士くん、大樹さん!!」
「何だよ!」
「何だい?」
 首だけで振り返り、取り込み中だとほぼ同時に付け加えかけた二人の首筋に、夏海の必殺技が問答無用で炸
裂した。


「光家秘伝、笑いのツボ!」


「あはははははははは!!!な、夏海!っは、あはははっ、いきなり何しやがる!!?」
「ははははは!ひ、酷いな夏メロン、あはははははは!」
 全くの無防備だったのか、綺麗にきまった笑いのツボに、海東と士の顔が怒りと笑いという相反するもので
器用に歪んだ。しかも、どうやらいつもよりもさらに強烈に効いたらしく、首と脇腹を押さえて身を捩り笑い
転げる二人の姿は、もはや拷問にあっていると言っても過言ではない。容赦のない制裁に、逆にぴたりと笑い
を止めたユウスケとキバーラの前で、腕を組んだ夏海が笑いまくる男二人を女帝さながらの風格で見下ろして
いた。
「とりあえず、今回はこれで許してあげます。二人とも、もう二度とあんなことしないで下さいね」
「わ、わかった!!わかったから!あははっ、はははっっ!!」
「つ、士はともかく、何で僕まで……っ!ははははは!」
 いつもより明らかに長く効いていた秘伝のツボがようやくおさまり、文字通り息も絶え絶えとなった士と海
東がそれぞれ机と椅子にぐったりと凭れかかる。ゼイゼイと荒い息を吐く海東に、夏海は深い溜息を一つ吐き
出すと、じっとその目を見つめた。
76BEYOND THE TIME 19:2011/05/17(火) 08:55:36.68 ID:6iUzGXds
「それから、これから出かける時と帰ってくる時は、ちゃんと声をかけて下さい。それが、家のルールです」
「は……?」
「じゃあ、私は着替えてきます。あ、おじいちゃん。今日のご飯は大樹さんと士くんが作ってくれるそうです」
「おお、そうかい?じゃあ、たまにはお願いしようかね」
 にっこりと満面の笑みを浮かべた夏海の発言に、栄次郎がおっとりと同意を示す。当然寝耳に水な士と海東
は、揃って目をむいて抗議した。
「は!?おい、夏海!お前どさくさまぎれに何言い出すんだ!!?」
「何でそうなるのか、さっぱりわからないよ!?」
「仲間同士、ちゃんと助け合わないといけませんよ?じゃあ、よろしくお願いしますね」
 口々に苦情を言いたてる二人の姿などどこ吹く風で、夏海は嬉々として私室へと向かった。廊下に消えた背
を黙って見送ったユウスケが、事情が分からないなりにも一つの結論に辿りついたらしく、不思議そうな顔で
海東の姿を見た。
「なんかよくわからないけど……よかったな、海東。夏海ちゃんのお許しが出たぞ」
「よくなんかない。何で僕が」
「ようするに、お前もこの家の一員だってこった。ついに根なし草返上だな、諦めろ」
 何がどういいのかわからないと反論しかけた海東の言葉を、士の一言が遮った。その言葉から、夏海の言っ
たことの意味を十分に理解した海東が、まさしく呆気にとられたかのように目を丸くする。
「あ〜あ、ディケイドだけじゃなくディエンドまでここに来るの〜?全く、夏海ちゃんも栄ちゃんも、人がい
いにも程があるわよ」
「まあそう言うなって。なんたって、俺達は仲間なんだしさ」
 げんなりとするキバーラを宥めるユウスケも、趣味のちぎり絵を続ける栄次郎も、居候がもう一人増えたに
も関わらず顔色一つ変えない。突然家族として迎え入れられ一人呆然としているその姿に、海東もまたようや
く過去の呪縛から解き放たれたことを、士はなんとなくではあるが察することができた。
 わだかまりが全て消えるにはまだ時間がかかるだろうが、これ以上拘る必要もない。
「とにかく、これで本当に昔のことはナシだ。それと、夏海にはもう手を出すんじゃねぇぞ」
「勝手に決めないでくれたまえ。僕の行き先は、僕だけが決められる」
「残念だな、ここじゃ誰もあいつにゃ逆らえねぇんだよ」
 本心からではない拒絶の言葉に士がそう返すと、ユウスケとキバーラと栄次郎も同意を示すかのように、揃
って首を縦に振った。
 絡まっていた運命の糸が解け、再び時間が動き出す気配に、士は小さな窓の向こうに広がる青空を見上げ目
を細めた。未来はまだ決まってはいない、けれどきっと自分達で変えていくことはできる。
「さて、次の世界はどんなところだろうな」
 どんな世界も、仲間達と一緒ならばきっと悪くない。目の前に広がる無限の可能性に目を細め、士はこれか
ら始まる新しい物語を記すべくファインダーを覗きこむと、静かにシャッターを切った。
77名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 09:00:48.53 ID:6iUzGXds
以上で完結です
なんかもう、いろいろとすいません
最後まで付き合ってくださった方、本当にありがとうございました
78名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 09:04:21.49 ID:4GqpG3b7
リアルタイムGJ!
つかもうGJって言葉では言い表せないくらい物凄く感動してる…どうすりゃいいんだこの気持ち。
すごく壮大な愛憎時間巨編にただただ圧倒されました。もう士夏これ正伝でいい本当に素敵。
素晴らしい作品をありがとう!心からありがとう!二人を幸せにしてくれてありがとう!!
79名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 12:52:15.57 ID:ekVXN3Ly
>>77
GJ!!!!!!GJ!GJ!
ホントにこれ本編に取り込んで貰いたいくらい面白かった!!!
二人が幸せになってよかったし、海東も仲間に入れてもらってよかったww
欲を言えば、一話目の海東自殺未遂の後どんな経緯でああなったのか知りたいww
て、クレクレすまん
とにもかくにも最高だった!!最後にもう一つGJ!!!!!!
80名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 13:14:10.99 ID:hoPB0BS+
士夏つまらん
81名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 17:25:44.19 ID:M2cRP983
すっげー今更だけど、Wのテレビ版全話見たんだわ。




どうして照井さんと所長が結婚したのかさっぱりだわ…特に照井さん。
これ映画の方見たら分かるかな?いつもレンタル探すんだけど、置いて無いんだよ
82名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 18:12:23.77 ID:vXA+fuuV
やっぱ士夏はいいなあ!本当毎回GJ!!
毎回毎回楽しみにしてます。ありがとう!
83名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 18:58:12.61 ID:UX7IHOJ/
>>77
完結おつ!


>>81
「運命のガイアメモリ」が、お互い意識してるけど交際はしてない感じ
「CORE メッセージforダブル」「Vシネアクセル」が新婚さんだけど、
 ・すでにフラグ立ってたがこの事件でさらに距離が縮まった
 ・すでに妻(夫)大好きだがこの事件でさらに深まった
という話で『お互い好きになっていく過程』の描写はあまりない。
恋愛を重視していない幼児少年向け作品ではよくあること。
84名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 19:57:52.66 ID:pl9qMb3B
>>77
こんなアナザーストーリーもあり得るなあ…
面白かったです。読ませてくれてありがとう。

全部まとめて本で読みたいと思ったよ。
85名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 00:28:27.99 ID:7igRr87e
>>84
俺もこれ、本で読んでみたいと思った!!
すげえなぁ……うまいなぁ……

感動した!!
86名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 01:08:07.62 ID:/ri8PGrT
>>83
テレビ版の後いきなりVシネ見たから照井さんのデレっぷりに面食らったが、なるほど書かれてなかったのな
ちなみにあの二人はお人形回が一番好きだわ。
87名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 01:26:05.30 ID:Kn0S4OvG
そういや名護恵もいきなりな感じでびっくりしたな。どこでフラグ立ったっけ?
あの◯時!じゃ氷川さんと禿もフラグ立っちまうw
88名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 01:52:17.95 ID:9W/lQtZZ
名護恵→二人で特訓、チェックメイトフォー撃破、イクサ使用権の攻防

照亜樹→トライアル特訓、ジーン回のキスシーンネタ

自分の中では、一応こういうフラグらしきものは立ってる
でも、この程度なら翔太郎とかフィリップにもフラグ立てられそうなんだよなぁ…
渡は深央さんと大牙との三角関係が本気すぎて、恵みんとはフラグの気配すら感じなかったがw


そういやキバって、メインヒロインは誰だったんだろう
やっぱりクイーンの二人か?
89名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 02:44:34.99 ID:RYsT1q1N
>>77
俺も本で読みたいかも
同人誌とかにしてまとめてくれたら絶対買う
90名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 07:54:06.12 ID:Fz4MriFU
自分もテレビ版を見てる最中だが、翔亜樹熱が再燃してたまらん。

神はおりませんか
91名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 10:14:50.08 ID:pZMrZSLo
パラレルだったら翔亜樹も有りだな
92名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 18:14:38.32 ID:PSXv3s72
名護×めぐみんは、9話で
恵が定食屋に名護を連れてく→飾らない普段の自分を見せる→玉砕
にうっかり萌えかけたけど考えすぎだったw
恋愛は薄いけど、カフェや神社でのドタバタ仲良しぶりは楽しい
 後日、キバファイナルステージとディケイドファイナルステージで
名護夫婦描写があったのはびっくりした
93名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 00:37:44.98 ID:Lsmnndwy
翔太郎→おやっさんの娘なので無条件に庇護対象(恋愛対象外)
フィリップ→そもそも恋愛に学術的な意味以外で興味を持つことがあるのか

というような理由で事務所内のフラグは立たなかったのかと思ってた
まぁ「家族」と言い切っちゃったからにはそのコミュニティの中でカップル成立は難しいわな
どうやったって残り一人が余り者みたいになるし
94名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 03:40:50.54 ID:1uKLses6
士夏、感動しました!!いいもの読ませてくれてありがとう。本当にありがとう!! またちがうストーリーを思いついたらぜひまた読ませてください。
95名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 15:16:20.83 ID:qIQOhI7d
↑超感動したそのままの勢いで書き込んだらへんな日本語になっちゃった。すいません。
96名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 15:27:38.72 ID:TDBVtXsc
一応公式のキャラ紹介で名護さんはめぐみんがタイプ(でも仲は良くないw)って書いてある
あとはイクサ関連のやり取りでお互いを認めあいつつ、恵も恵で
渡に名護さんがタイプなんじゃないかと指摘されて意識するような描写もあった
渡と深央程ハッキリじゃないけど、フラグと取れるようなものは
私的には結構ばらまかれてたなぁ(デートではない、おみくじなど)
自分が序盤から名護めぐ好きだから余計そう感じたんだと思うけどw
途中名護さんが初恋経験したり普段の仲が悪い二人だから、
サラッと見てるだけならそう思わないのかも
97名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 15:48:10.37 ID:+wWme+NO
>>96
最近キバ見始めて名護恵のケンカップルぶりに萌えてる自分には超嬉しい情報だw
まだ全然頭の方なので名護さんがガチガチ真面目キャラだけど、
後半徐々に崩れて行くって聴いたからこれからどうなって行くのか楽しみ。
98名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 00:53:52.91 ID:xmcQRpzl
>>93
確かに
でもそれならそれでフラグは立たないと思ってたから照井さんとフラグ立てたときはたまげたなあw

二次創作ならなんでも好きだけどなー
99名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 00:54:50.06 ID:xmcQRpzl
ああ最後の一文なんか公式否定に見えるな
二次創作なら色々見れて更に美味しいよねって意味ね
100名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 01:08:30.16 ID:A0euMFqz
>>97
フィルターかけて見れば最初から最後までおいしい二人だと思うw
なんたって同僚だからね、絡みが多いのは確か
101名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:45:23.97 ID:CjJgLbP4
結局40周年は観に行けなかったが、何故か変な妄想が頭をよぎったのでちょいと文章にしてみた
悪の組織が結託したなら、裏でこんなことをしててもおかしくはないと思うんだが……


****************


「あ〜〜、もう!あの変態野郎、いい加減にしろっての!!」
「恵さん!」
 ガン、とドアをけ破るように入ってきた恵の罵声に、部屋の中に居た女達が一斉に顔を上げる。
それも一人二人ではない。まるでどこぞのクラブの控室のように、何人もの女達が一つの部屋に
閉じ込められている。その中で、今にも泣きだしそうな顔で駆け寄ってきた静香の頭を撫で、恵
は安心させようとでもするように明るく笑った。
「大丈夫よ、静香ちゃん」
「でも……」
「いつものことじゃない。こんなの大したことないって」
 そう言って笑った恵の肌には、縄で擦れた傷跡や何かで打たれたような跡がそこかしこに残っ
ている。手当はされているとはいえ、年頃の女の肌にはあまりにも不似合いな傷跡に、ソファに
座っていたひよりが眉をひそめた。
「また、あいつ?」
「そ、あの悪趣味なサディスト野郎よ。ったく、毎度毎度のご指名本っ当にありがたすぎて、涙
が出るわ」
「あいつ、縛る殴るは当たり前なんだよね……でも、僕がされたのよりもっと酷いよ。何で恵に
ばっかり」
「あ〜、多分あたしの性格が大きいんじゃない?生意気な女を叩きのめすのが楽しいとか……っ
つう!」
 静香の肩を抱くようにしてソファへと腰を下ろした恵は、どこかを強く打っているのか、短い
声を上げ片眉を跳ねあげた。その前にコーヒーを置いた愛理が、悲しそうに眉を下げる。
「せっかく傷が治ったばっかりだったのに……せめて、あともう一週間ぐらい間をおいてくれた
ら、恵ちゃんも無理しなくてすんだのにね」
「ありがと。でも、きっとわざとやってんのよ、あいつ。いっつも怪我が治りかけた頃に来ちゃ、
また違う傷をつくってくれるんだもん」
 心からの苛立ちを見せながらも、愛理の入れてくれたコーヒーに手を伸ばした恵は、周りを見
渡して渋い顔をした。
「………ちょっと、真理ちゃん。夏海ちゃんと小夜ちゃんどうしたのよ?確か今日は、あんた達
は免除の日だったはずよ」
「それが、恵さんが連れて行かれた後、シャドームーンが来て……」
 きつい口調で恵に尋ねられた真理は、疲れ切った顔で答えた。その返答を最後まで聞くよりも
先に、恵の顔に怒りが浮かぶ。
102名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:46:13.28 ID:CjJgLbP4
「あんの野郎、また小夜ちゃん連れてったのね!?しかも夏海ちゃんまでなんて……あの子は昨
日、一晩中アポロガイストに嬲りものにされてボロボロだったじゃないのよ!」
「私もそう言ったんだけど、でも、無理やり連れて行かれちゃったのよ!」
 バン、と机に手をついた真理の声は、半ば叫び声にも近い。そのやり取りをじっと聞いていた
ハナは、膝の上で組んだ手を強く握りしめた。その隣で、ソファの背もたれに体を預けきって天
井を見上げていた樹花が、深い溜息をついた。
「もっと悪い知らせもあるよ。ここに戻ってくる時に聞いちゃったんだけど、今日の夜、大首領
が来るんだって。だからシャドームーンが帰ったら、全員準備させるって言ってた」
「またアレやるの!!?あたし、聞いてない!」
 がしゃん、とカップとトレーをぶつけるようにテーブルの上に置いた亜樹子が、悲痛な声を上
げた。亜樹子の叫びを聞いた樹花も、ソファの上で両膝を抱き寄せ顔を突っ伏した。
「この前は、香須美さんと真魚さんと桜子さんだったよね……私もあれだけはやだなぁ」
「それに、栞さんは熱があるんだよ!?それなのに、あんなコトさせるつもりなの!!?」
 亜樹子の怒りの声に、静香が真っ青な顔で首を小さく振った。
「………やるしかないよ。だって、私達が少しでも抵抗したら、ライダー達に他の人たちが殺さ
れちゃうんだよ?」
 それだけは絶対に嫌だと、静香が下唇を噛みしめる。誰もが同じ思いに押しつぶされていると、
ふと真理が遠い目で窓の外を見た。何かを待つようなその瞳に、それまで黙って話を聞いていた
ハナが声をかける。
「どうしたの?真理さん」
「……あのね、誰かがきっと助けに来てくれるって、ふっとそんな気がしたの」
「誰か……?」
「うん。誰かは分からないけど、きっとショッカーを倒して私達をこの地獄から助けてくれる人
が来る、って………そんなことあるわけないのに、おかしいよね」
 自分でも信じられないのか、真理が泣き笑いのような顔をする。それを聞いた亜樹子も、テー
ブルの上に飛び散ったコーヒーをじっと見つめ、ぽつりと呟いた。
「あたしもずっと、そんな感じがしてた……誰かは思い出せないけど、何があってもきっと助け
に来てくれる人がいた気がするの」
「………僕も、誰かを忘れてる気がする。でも、おかしい話だな。だって僕達は、ショッカーに
差し出された生贄だ。危険を考えずに助けに来たって、そいつにはなんの得にもならない」
「ひよりちゃんの言うとおりよ。第一、ライダーなんて悪魔がいる限り、誰もショッカーには叶
うはずないじゃないの」
103名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:50:02.96 ID:CjJgLbP4
 忌々しげにそう言い捨てた恵の言葉に、ハナは耐えきれないと言ったように強く瞼を閉ざすと、
爪が食い込むぐらい強く両手を握りしめた。一度は幼い姿に変わった体も、この異変のせいか再
び元の姿へと戻っている。しかしこの状況では、それは不幸としかいいようがなかった。


 この城へ集められた女達は皆、ショッカーの幹部達に弄りものにされる奴隷なのだ。


「…………ったく、みんな何やってんのよ!」
 ぽとり、と透明な雫が長い睫毛を伝い、手の上で弾ける。他の誰にも聞こえないような小さな
声で、ハナはただ一人失われた時間に想いを馳せ心からの願いを呟いた。
「早く助けに来なさいよ、馬鹿モモ………っっ!!」
 長い髪の毛で隠したハナの頬を、幾筋もの涙が濡らす。しかし、その涙を止める指は未だ戦い
の最中にあり、その他の女達の悲しみを拭うべき者達に至っては、その影の一つすら見つけるこ
とはできなかった。



***************


sageそこねた、スマソ orz
とりあえず、DCDとシャドームーンは因縁対決したらしいから、小夜と夏海を嬲らせてみた
しかし完走したのは電王・キバ・DCD・Wだけなんで、他のヒロインと悪役が分からない……
亜樹子だと照井絡みで井坂先生あたりがよさそうなんだが、映画には何のドーパントが出てたんだろう
104名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:35:02.89 ID:aZQkVlXe
>>103おつ!
いたぶられてもくじけないヒロイン達逞しいな
105名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 06:13:42.03 ID:987rT+PF
乙!

もし俺がショッカー側ならハナさんいたぶりたい
そして電王ライダーズに袋叩きにされるんだ…
106名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 09:43:29.03 ID:/1qrCjOM
乙です!

映画に出てたドーパントだと寺パパとユートピアだから
亜樹子との絡みはあんまり浮かばないなぁ…
井坂先生の場合は亜樹子を風都ドーパントにしてから色々ヤってるかもしれんw
107名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 11:17:49.76 ID:987rT+PF
メズール様復活キタ-(゚∀゚)-!
やったー!
108名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 11:25:10.08 ID:3adn4o/x
お兄さんも復活だね
取り合えずメズールとロストアンクの絡みが早く見たい!見たい!!見たいぃ!!!
109名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 11:32:00.25 ID:Dro9RGCh
>>101
乙&GJ!
ありがとう!さり気なくモモ×華があり萌え転がった!あの二人は未だに大好物だ!

今日のオーズのアンク体でのお兄ちゃん発言に萌え撃沈した!
二人纏めてヒナちゃんを可愛がれば良いよ!
110名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 12:05:32.86 ID:0s1KGQBx
今日の過去の泉兄妹の会話で萌えたのは俺だけだろうか。
「俺を喜ばせてみろ」とか
111名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 13:07:18.88 ID:987rT+PF
>>110
どう考えてもフェラ要求にしか見えなかったわwww
112名無しさん@ピンキー:2011/05/23(月) 19:18:27.63 ID:DLsMFpoe
>>101
ネタバレになるが、映画で2号ライダーが最後にちょろっとしか出てきてなかったのは、きっとヒロインズを助けに行ってたに違いない!
113名無しさん@ピンキー:2011/05/23(月) 19:43:46.85 ID:DTaO8mbS
なるほど!!伊達さん筆頭でヒロインちゃんたちを救出したんだな!!
しかし、照井とかは怒り爆発じゃなかろうか
114名無しさん@ピンキー:2011/05/23(月) 21:45:53.00 ID:f2l/MKtW
怒り爆発で大変なことになってそうな人:草加、名護さん、照井
(天道を止めるのに)大変なことになってそうな人:加賀美
115名無しさん@ピンキー:2011/05/23(月) 22:30:03.11 ID:BUKj7nFh
侑斗「ゼロライナーで1分前に行って助けてきたぜ!」

ヒロインピンチなら剥かれる1分前、陵辱なら中出しされる1分前で
116名無しさん@ピンキー:2011/05/23(月) 22:44:08.23 ID:DTaO8mbS
>>114
士も怒り爆発で海東が止め………るはずがないなww
なんか続き読みたいなぁ………
>>101さん、書いてみない?
117名無しさん@ピンキー:2011/05/23(月) 23:10:56.41 ID:v0ggnp2Z
>>114
恋人や妻や未来の娘を連れて行かれてる人達ばっかりだからみんな大暴れして
ちょっと寂しい氷川さんと伊達さんが唖然として取り残されてる姿が浮かんだ

>>114
その3人の場合サイドバッシャーとかユンボとかガンナーたんみたいな
高火力武器持ってるから尚更危険だw
そして真理だけは助け出された後もある意味危険な気がする
たっくん早く来てーwww
118名無しさん@ピンキー:2011/05/24(火) 01:18:37.69 ID:5vf5QSZA
>>117
おかしなギャグな光景しか思いつかないww
119名無しさん@ピンキー:2011/05/24(火) 09:24:43.08 ID:pXI8cEN9
>>117
ユンボw
でも正式な名前あったはずだと思ったけど、自分もショベルカーとしか出てこないわww


そして真理については、二号ライダーよりもホースオルフェノクに来てもらった方が安心できる気がするのは何故だろう
120名無しさん@ピンキー:2011/05/24(火) 19:39:33.37 ID:v/avmJvc
>>117
パワードイクサーなwww
121名無しさん@ピンキー:2011/05/28(土) 17:41:07.16 ID:SmU2wfgQ
>>119
木場カイザでいいじゃない。変身してたし。
122名無しさん@ピンキー:2011/05/28(土) 19:32:28.42 ID:w+NKVm+i
草加「僕が助けに行くのに文句があるって解釈でいいのかなぁ?」
123名無しさん@ピンキー:2011/05/28(土) 19:32:53.33 ID:w+NKVm+i
あ、一人称間違えた
124名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 08:51:19.22 ID:pBseTPMD
「…もう少し、一緒に居て」
ありがとう!ありがとう!
何か、久々に萌えたぎった!
でも、お兄ちゃん完全復活も楽しみだ!
125名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 11:29:09.41 ID:beDptsIl
メズール様復活キター
相変わらずガメルと仲良しで萌えた
新しい衣装も可愛いぜ
126名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 11:55:24.69 ID:kcQBbM5S
ガメル×メズールが見たいぜ・・・
127名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 12:04:33.16 ID:EbYkiX16
>>125
相変わらず、ガメルには優しかったなw>メズール
128名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 14:33:54.27 ID:tYY2v6iA
復活メズール様が最高すぎた上に病み比奈ちゃんがエロかった
にしてもカザリが充実していってるのにウヴァさん…
129名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 19:51:15.06 ID:spPz0GyU
真木とグリード軍団が揃って外出したら、宝石店やブティックでメズールが動かなくなっちゃって
店員さんがいそいそとオススメしにやってきたり

店員「可愛らしいお嬢様ですね。こちらなどいかがですか、お父様?」
真木「いや、私は……」
メズ「(ニヤリ)パパ。これ買って?」
真木「パ……!?」
メズ「いいでょ? ねぇ、パ、パ?」
カザ「買ってあげなよ、パパ(ニヤニヤ)」
ガメ「ぱぱー」
ロス「……パパ(棒)」
真木「(……一刻も早く世界に良き週末を……!!)」


来週からは伊達も混ざって更にひどいことに

伊達「パパ、一億一億ー!!(笑)」
真木「ヤーメーロー!!」
130名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 20:07:58.76 ID:AiSP+5iF
>>129
次回予告の伊達さん移籍にオロオロしてた気持ちが
吹っ飛んだじゃまいかwwwwGJ
131名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 20:55:48.62 ID:8jNM28h9
>>125
本当に仲良くて萌えるよねあの二人。
「ごめん、痛かった?」とかかわいかった。
132名無しさん@ピンキー:2011/05/29(日) 22:25:54.16 ID:tzpwuG/N
一人で頑張ってるウヴァさんが不憫で不憫でww
133名無しさん@ピンキー:2011/05/30(月) 16:49:23.57 ID:Y2HIGxlb
>>129
何これ萌える
134名無しさん@ピンキー:2011/06/01(水) 20:45:05.96 ID:sZqfQwUw
OOOは味方側にも敵側にも萌えがいっぱいで良いね!
135名無しさん@ピンキー:2011/06/02(木) 14:46:30.90 ID:cEt8UUVI
>>129
千代子さんがママやってあげればいいよもうwww
136名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 20:46:19.69 ID:sxzYmrI2
なんか寂しいな…
忍法帳のせい?
137名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 23:02:28.80 ID:YAumkbIs
>>136サキュバススレで遊んでるだけですよw
138名無しさん@ピンキー:2011/06/03(金) 23:48:25.40 ID:saV021AB
>>136
セルメダルが足りないんだよ…
誰か投下してくれ
139名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 01:18:02.14 ID:n0mDsZKo
俺はアクセルなブースターが足りないよ…
Vシネようやく見れたのにこれじゃ振り切れないよ…
140名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 10:51:06.40 ID:hpICV36V
>>139
そういう時こそ自家発電ですよ。
141名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 13:45:33.10 ID:SOTSzQh4
アンクが完全体になって兄ちゃんに擬態すれば雛ちゃんはW兄ちゃんで
楽しく暮らせるんじゃないかと想像。でも、アイス代が大変かw
142名無しさん@ピンキー:2011/06/04(土) 20:19:17.00 ID:9erdsWHA
>>141
アンク(ロスト)の方が勝ったらすごい甘えん坊の兄ちゃんになりそうだなww
143氷の上に立つように 0/4:2011/06/04(土) 23:34:37.57 ID:T1pLBVf/
メズールと真木であれこれ。エロなし。
規制に引っかかったら避難所に移動します。
144氷の上に立つように 1/4:2011/06/04(土) 23:36:48.89 ID:T1pLBVf/
「せ・ん・せ」
 甘い囁きと共に少女が男の背後に忍び寄る。
 呼びかけられた男は手許の文庫本に目を落としたまま振り向こうともしない。
 少女は構わず、男の背にしなだれかかるようにして後ろからべったりと抱きついた。
「遊びましょ?」
 小さな口をあどけなく開け、男の耳たぶを軽く噛む。
 弾みでずれた眼鏡のつるを直しながら、男がようやく口を開いた。
「どいてください。肩が凝って迷惑です」
 真木は少女ではなく、腕に乗せた人形に向かって煩わしげに告げる。
「……つまらない男ね」
 色気のない台詞で誘惑を切り捨てる男に、メズールは不満も露わにその幼い顔をしかめた。
「こんなに若くて綺麗な女の子がそばにいるのに、何も感じないなんて、あなた不能?」
「貴女が非常に魅力的な女性であることは否定しませんが、残念ながら私の守備範囲からは
大きく外れていると言わざるを得ません。そういったお誘いは背中にある程度のふくらみが
当たるようになってからにして頂きたいものですね」
「あら、むっつり?」
 おまえの体型では欲情しないと断言されたメズールは、一瞬きょとんと目を丸くする。
 男の意外な物言いを面白がり、くすくすと笑いながら相手の顔を覗き込むが、真木は
わずかにも動揺することなく読書に耽るばかりだ。
 メズールは冷ややかに目を細めると、真木の腕の人形を鷲掴みにして無造作に取り上げた。
 本をめくっていた真木の手が突然止まる。
 ぎぎき、と音がしそうなぎこちない動きで人形がいた場所を見やり、そこに何もないと
いう現実を認めた真木は両目を大きく見開きがくがくと震え出した。
 更に首を捻じ曲げて振り返り、背後に立つメズールに初めて視線を向ける。
 恐慌をきたしたその顔にいつもの冷然とした表情はない。
「かえ、か、かえしな、さい」
「いやよ」
 悪戯を仕掛けた子供のように無邪気に笑い、メズールは軽い足取りで後ろに下がる。
 人形を取り戻そうと真木がメズールに向かって両手を伸ばす。
 メズールはふらつきながら立ち上がった真木に脚払いを掛け、体勢を崩した相手の腹に
容赦のない蹴りを叩き込んだ。
145氷の上に立つように 2/4:2011/06/04(土) 23:40:15.60 ID:T1pLBVf/
「が……っ!」
 呻いて膝をつく男を楽しげに見下ろす。
「カザリの言った通りね。このお人形がそんなに大事? 生身の女よりも?」
 おどけて訊ねながら、メズールはすらりと伸びた艶かしい輝きを放つ脚を真木に向かって
突き出した。
 俯いた真木の頭のすぐ前でひらひらと動かし、傲慢に命じる。
「キスして。先生」
 真木の肩がびくりと強張った。
「ちゃんと出来たら、この子は返してあげる」
 やさしい声音でさぁ、と促すと真木がのろのろと顔を上げる。
 頼るものを失い、助けを求めるように情けなく顔を歪めた真木のその表情に、メズールは
言いようもなく心が沸き立つのを感じた。
 真木の両手が震えながらメズールの脚へと伸びる。
 男の手が自分に触れるまでの、その刹那の時間が永遠のように長く感じられたのは
メズールだけではなく男も同様だっただろう。
 男の躊躇いをまるで焦らされているように感じ、それすらもメズールは楽しんだ。
 節くれだった神経質そうな男の指が恐る恐るといったようにメズールの脚に触れる。
 ふくらはぎと靴の底に手を添え、男が黒い靴の先にゆっくりとくちづけた。
 その光景にメズールはほぅ……と官能のため息を漏らす。
「……いい子ね」
 メズールは名残惜しさを覚えながらも真木から脚を引きその場にしゃがみこんだ。
 にっこりと微笑みながら人形を差し出す。
「はい。よく出来たご褒美」
 がば、と真木がひったくるようにして人形をメズールの手から取り返す。
 胸に抱え込んだ人形をぎゅっと抱きしめ、また躯を震わせながら何事かをぶつぶつと
呟く男をメズールは興味深げに見つめた。
「可愛いわ、先生」
 服従させた――とそう思った相手の頬を慈しむようにそっと撫でる。
 青褪めた真木の顔が嫌悪に歪み、メズールが支配者の快感を覚えた瞬間。
 真木の双眸が紫に光った。
 メズールははっと息を飲む。
146氷の上に立つように 3/4:2011/06/04(土) 23:44:11.12 ID:T1pLBVf/
 真木の躯を紫のオーラが取り巻く。
 ビリビリと痺れるように全身が総毛立ち、危険を察知したメズールが身を引くよりも早く、真木から
放たれた強烈な気が彼女の小柄な躯を吹き飛ばした。
「きゃあっ!!」
 受身を取ることも叶わずに部屋の壁へとその身を叩きつけられる。
 ずるりと落ちた床に強か躯をぶつけ、メズールは低く呻いた。
 衝撃に眩む頭を片手で支えながら、状況を把握しようと必死に顔を上げる。
 白く霞む視界の中心に真木がいた。
 胸の高さに上げた腕に人形を乗せ、冷酷とも言うべき平素の冷静さを取り戻した真木が
こちらを見ている。
 メズールを見下ろしている。
 男の瞳はまだ紫に染まったままだ。
 不吉な、異様なその色。
 それは紫のメダルで変化したオーズと同じ気配を漂わせていた。
 人でもなく、グリードもなく、その境界に立つ不可思議な生き物。
 あぁ、とメズールはまた嘆息する。
 熱いとも冷たいとも判別のつかない、触れた途端に身を灼き切られそうな烈しさと
決して触れることの出来ない虚無を併せ持った男の気に、彼女は抗いようもなく魅了されていた。
 群れを成して崖からその身を躍らせる獣のように、燃え盛る炎の中に自ら飛び込む虫のように。

 真木を中心に揺らめく陽炎が音もなく周囲を侵食する。
 凄まじいまでの威圧感にメズールは逃げることも出来ず――逃げる気もなく――、乱れた
髪の間から誘うように男を見上げた。
「……私を……どうするつもり……?」
 これまでに味わったことのない恐怖と、それを上回る興奮と期待に身を昂ぶらせながら
男に問いかける。
 先程とは逆転したふたりの視線が束の間絡み合い、そして男の瞳から禍々しい光が
消えるのをメズールは見た。
 同時に部屋中を満たしていた異質な気も唐突にかき消える。
 真木の視線がメズールから外れた。
147氷の上に立つように 4/4:2011/06/04(土) 23:50:07.52 ID:T1pLBVf/
「何も――しませんよ」
 真木は人形を見つめ、抑揚のない声で言った。
 守備範囲ではないと申し上げたでしょう、と素っ気なく少女に背を向ける。
「貴女も少しは怖い思いをして懲りたでしょう。今後は、必要以上に私に近づくことはやめて頂くように」
「お断りするわ」
 前髪を妖艶にかき上げながらメズールは笑った。
「懲りるだなんて、そんなものがグリードにあると思って? 欲望の前にそんなものは無意味だわ」
「火傷をしてから火の熱さを知っても遅いのですよ」
 無感情だった真木の横顔にほんのかすかな揺らぎが走る。
「それはあなたの体験談かしら?」
 深く追求する気もなくただ言葉を継ぎ、メズールは秋波を送るように男を見る。
「あなたがオーズと同じくらい危険だということは判る。でも、危険じゃない男なんて面白くないわ」
 メズールの言葉に真木が迷惑この上ないと言わんばかりに眉をひそめた。
 メズールは新しい遊びを見つけた喜びに顔をほころばせながら、まだ痛みの残る躯を
静かに起こして立ち上がる。
「安心して。今日のところは引いておくわ。折角復活出来たのに、またばらばらにされたんじゃ
たまらないもの」
 陽気に笑い、真木との距離を保ったままドアに向かって歩き出す。
 真木の気が変わって突然攻撃されることを心の何処かで恐れながら、また、やはり何処かに
それを願う気持ちがあることを不思議に思いながら。
 ドアに辿り着いたメズールは振り返り、涼しげな笑みを真木に向けた。
「それじゃ、またね。今度はゆっくり遊びましょう、ドクター」
 遠ざかる足音に真木はやれやれとため息を落とす。
「困った人ですね」
 小さく呟き椅子に腰を下ろすと、真木は何事もなかったように読書を再開した。
148名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 00:20:47.67 ID:KDlsUObf
>144 リアタイ遭遇でGJ!

真木メズとは。なんという意外な組み合わせ。
悪戯心が混ざった好奇心と破滅への欲望が混ざり合った
メズールが何とも言えんです
149名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 01:17:15.24 ID:Z/nJIibh
まさかのカップリング!
いいよいいよー真木博士とメズール様がこんなGJな化学反応を起こすなんて・・・
これから意識してみてしまいそうだw
150名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 01:18:07.69 ID:GOy1gd9I
うわ、うわあああ!
なんて卑怯な!(*´Д`)ハァハァ
151名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 08:52:51.58 ID:8TFPcjpv
>>143
GJ!何か卑猥な雰囲気で良いな!
そして、今日、早速絡んでくれた訳だが。その後で見ても良い感じです!

アン雛の絡みも久々にあったし、ガメルとメズールのやり取りも可愛かった!
今日のオーズはネタ豊富でウハウハだな!
152名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 10:10:05.63 ID:bieCGhPR
>>103
女達の会話が途切れどれくらいの時間が経っただろうか。突如部屋の一角の壁が轟音と共に崩れ落ちた。
崩れ落ちた壁が巻き上げる粉塵の向こうに人影を女達が認めた時、ハナは言いようのない衝動に駆られていた。
『えっ?あれって……』見覚えのある人影から、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
153名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 10:15:55.85 ID:QTKG4P8j
今日も結構萌えたな。
ドクターを坊や扱いして指でなぞるメズールとかそれに嫉妬するガメルとか
154名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 10:36:26.72 ID:bieCGhPR
>>152
「へっ、壁も門番もたいしたことねぇな」
「もっとスマートにやらないと人質の女性が怪我をしますよ、先輩」
「みんな、もう大丈夫やでぇ!安心しいや!」
「あっ?お姉ちゃんだ!大丈夫?お姉ちゃん!」
突如現れた4人に女達は悲鳴をあげたが、ハナは咄嗟に女達を安心させるべく大きく叫んだ。
「大丈夫っ!あいつらは味方だよ!助けにきてくれたんだから安心して!わかった?!」
155名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 10:53:13.06 ID:GKrirM0H
投下するなら>>1くらい読もうよ…
156101:2011/06/05(日) 12:16:27.20 ID:oGNsrVhO
>>152>>154
あれ?いつのまにか続いてる??
まあいいんだけど…



忍法帳ダウン&PCリカバリーでダメージ受けて投下自粛中の101です
書きためた駄文は全部吹っ飛び、当然囚われヒロインズの続き(書きかけ)も消えました
というわけで、リレー小説でもなんでも好きにしてください orz

今から過去ログ漁って、今まで投下した士夏小説の回収作業に入ります
こんなんなら、さっさと全部ピクシブに上げておくんだった……
157名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 12:24:03.82 ID:GKrirM0H
>>156
そうか続編は違う人だったのかすまんかった。

だがちょっとストップ、支部にカプ小説投下するのは待った方がいい。
同人板のスレでは支部にカプ絵、カプ小説投下に対し否定的な人がとにかく多い。
折角の名作も場所を間違えれば無駄に叩かれる可能性も高まってもったいないよ。
158101=156:2011/06/05(日) 12:33:13.98 ID:oGNsrVhO
>>157
警告ありがとうございます
今のところ、目立ったトラブルには巻き込まれていないので安心してました
とりあえずバックアップ代わりに使っているので、あとで制限でもかけてみます


それにしても、過去ログ漁るのって結構大変だ……保管庫管理人さんの苦労がしのばれる orz
159名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 12:33:40.92 ID:odD89DmC
自己責任
好きにすりゃいい
ここでわざわざ「ここじゃない他の場所に投下する」なんて言う奴なんか知らんわ
160名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 13:00:00.38 ID:DiOGBmjA
ここだって余裕で検索に引っかかる場所なのに何言ってるんだか・・・
161名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 13:13:56.53 ID:KDlsUObf
今日のグリード一家のシーン、真木とメズールの絡みが
>144の真木メズに近い感じでニヤニヤした
ガメルがほっぺたふくらませてジェラ嫉妬ぉぉぉになってるのもかわええ

冒頭のアン比奈が何やら謎めいてて、何だ何だ?って感じ
比奈ちゃんはアンクにいっぱい栄養とらせて精つけてどうするつもりだ
162名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 14:04:47.99 ID:Z/nJIibh
>>161
検索うんぬんは関係なくね?
>>157は「ピクシブは風当たりが強いから投下場所として向いてないんじゃない?」
>>159は「このスレに投下しないのにわざわざ語りに来る誘い受けうざい」
と言ってるだけだと思う。

それはそれとして現在機能してる保管庫がないのは惜しいね
163名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 14:15:20.77 ID:pG40hQsl
>ピクシブは風当たりが強いから投下場所として向いてないんじゃない?

だったらあそこは何のためにあるんだろうな。

んなこと言ってっから書き手が去ってくんだよ
164名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 14:23:03.71 ID:FSgxULf+
同人的な話になるが、特撮は古くからいる人が多いから新しい風土が受け入れられにくいのかも。

ピクシブは登録制だし二次創作ありきな場所だから個人的にはそれほど問題ないと思うが、
昔から検索避けとか完璧にやって来た人にとっては手軽過ぎて受け入れがたいのかもしれない。

携帯サイトも未だに敬遠されてるけど、検索避けもそれなりに出来るみたいしツールの一つとしては
別に構わないと思うんだが…こればっかりはローカルルールの受け取り方によるし、
倫理観とかも個々に異なって来るから難しいところだな。
165名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 14:37:03.34 ID:Z/nJIibh
>>163
何を言いたいかいまいちよく分からないんだけど、
作品の傾向とかランキングとかを見るに、少なくともピクシブは特撮同人のためにあるわけじゃないと思うぞ

今流行のタイガーアンドバニーとかまどかとか、そういうのだったら向こうに投下したほうが多くの人に評価される機会も多いかもしれないけど
向こうは埋もれやすい上に特撮同人で盛り上がってるわけでもないし匿名といえど個別アカウントでの投下だから叩かれたら面倒だし
ピクシブで特撮カプってだけで嫌がる層もいる、
だとしたらこっちのが後腐れなくていいんじゃない?とかそういう意見なのでは。
勿論どっちをえらぼうが自由なわけだが。
166名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 17:28:01.81 ID:bieCGhPR
>>154
だが、女達はすぐにはハナの言葉に安堵の表情を浮かべることはできなかった。
ハナは女達の不安の原因が即理解できたので、言葉だけではなく自ら4人に近づき行動を起こすことで女達の不安を払拭しようとした。
「あんた達、その姿って…」ハナの第一声にブルー系塗装の仮面を被った者が質問に応じた。
「あちこちの時間の良太郎に事情を話して変身してもらったのさ。1人よりは4人の方が心強いでしょ?ハナさん♪」
167名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 22:57:04.79 ID:d6hSr6Lo
>>166
>>1に書いてあることを守ってください
168名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 23:42:29.76 ID:coXNw9BA
このスレ、漫画のスピリッツもネタにして良いの?

169名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 23:52:20.11 ID:bieCGhPR
>>167
ご忠告しかと承りました。
>>1のルールに従わずに勝手な真似を致し、結果皆様に多大なご不快とご迷惑をお掛け致しましたこと、
心からお詫び申し上げます。何卒お許し頂きますようお願い申し上げます。
なお、こちらへは今後はお邪魔致しません。失礼致しました。
170名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 00:06:39.09 ID:OxTsH7tc
何で謝るくらいなら>>1くらい読めないのかなあ・・・
171名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 00:14:37.97 ID:gCrtEXYh
もうええやん
172名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 02:10:01.99 ID:/AyUS3H/
よくない!
173名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 13:09:30.95 ID:sZjXl4WD
結局何がしたかったんだろう……

>>144
遅くなったがGJ!
真木メズは考え付かなかったが、なんだか背徳的なエロさが漂ってていいな
次回が違った意味で楽しみになってきた
174名無しさん@ピンキー:2011/06/07(火) 12:54:44.50 ID:EaZT3PHq
なんか、このパターンで去ってく奴は皆痛いな
まあ、流石に注意書きもしない奴は初めて見たが



この前の真木メズなんかよかった!!!
最初は違和感バリバリだったのに、メズ人間体はなかなかエロくなったなぁ
はそれに嫉妬するガメルもなんかよかったww
175くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:05:34.03 ID:T7geelts
この雰囲気で出すのはすげー忍びないんだが、>>101さんがリレーしていいのよって言ってくれたからちょっくら欲望を解放してみた。not>>152
でも普段ROMってる人間だから、誤字脱字キャラ違いはすんません。

とりあえず亜希子主観の照井×亜希子オンリー
前半にエロ入れようかと思ったけど俺の豆腐メンタルじゃ無理でした。
176くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:07:44.36 ID:T7geelts
あ、あと書き忘れてたけどエロ抜いたせいで中途半端なところから始まります。ダメだったら名前欄ごとNGしてくれ
177くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:12:57.48 ID:T7geelts
血と埃の舞う臭いにあたしは瞳を開いた。

本来なら下卑た笑いであたしを弄るショッカー共や幹部は全て倒されていて、薄暗い室内にはただ一人だけ、いつもは見ない人影があった。
鮮やかな深紅のボディに青のモノアイ。今まで見たことのないタイプだったけれど、間違いない。
「仮面…ライダー…」

紅いライダーが振り向きグッとこちらを睨む。そのモノアイと目があった。あってしまった。
あたしの存在を確認したそのライダーは、一直線に向かってくる。
カツカツと無機質な足音に一瞬にして全身が痙攣して、普段はよく喋るほうだと自負している喉でさえ短い悲鳴をあげるので精いっぱいだった。

なぜ仮面ライダーが仲間であるショッカーを倒したのかは分からない。分かりたくもない。
どちらにしてもこの後の運命はこいつに殺されるか…もしくはこいつに嬲られるかのどちらかだから。
それでもと繋がれた手首を動かすけれど、手錠はガシャガシャと鈍い金属音を出すだけだった。
178くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:17:27.17 ID:T7geelts
そうこうしてる間にあの紅い仮面ライダーが目の前まで迫っていた。大振りのブレードをこちらに向ける。
答えは前者だった。

いずれはこうなるだろうと予想してた。予想はしていた。けど、こんなのひどいじゃない。
花も恥じらう20歳だってのに、幼いころ分かれたお父さんにまだ花嫁姿も見せていないのに、ショッカーに弄りものにされた結末がこんなにあっけないなんて…
『……あのね、誰かがきっと助けに来てくれるって、ふっとそんな気がしたの』
前に真理さんが言っていたことを思い出す。今更だ。あたし自身が分かっていたけれど、それでも縋りたかった。


「……けて」

−たすけて−

「助けて…!」

−   !−
179くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:20:34.77 ID:T7geelts
それはあっけなかった。
ガシャンっと軽い音がしたと思うと窮屈だった手首が急に解放された。
そこを中心に身体を支えていたのと、目をつむっていたままだったのとで派手に尻もちをついてしまう。
「いだっ!!」とこの場にふさわしくないコミカルな叫び声になってしまったのは、やはりあたしというべき?…っと今はそんな場合じゃない。

状況を確認するため室内を見回すと床のショッカー共と天井に申し訳ない程度に残っている手錠の残骸。そして先ほどの仮面ライダー一人だけだった。
緩んだ緊張の糸を再びきつく結び直す…。けれど、目の前のライダーは何事もないように変身を解き、入れ替わりにその中から男の人が出てきた。
その前に、仮面ライダーって人間だったの!?あたし聞いてない!!
180くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:24:15.34 ID:T7geelts
ガッと舞い上がった砂埃の音で、あわてて意識を現実に戻し、次いで男の姿を確認する。
変身姿を思い出すような深紅のライダージャケットに、整えられた褐色の髪から覗く精悍なその眼。
怒りと悲しみと…そして喜びとが綯交ぜになったようなその瞳に、見入ったまま動けなくなる。
頭の中では逃げるべきだと分かっていたのに、逃げられなかった。逃げたくなかった。


『あたしもずっと、そんな感じがしてた……誰かは思い出せないけど、何があってもきっと助けに来てくれる人がいた気がするの』
先日の自分の言葉を反芻する。あの時、コーヒーカップの底にぼんやりと思い描いていた誰か…

改めて、ぐっと前を見据える。
コーヒーの薄い膜に浮かんだ誰かが、こちらに手を差し伸べてくれた。
その手を取り、立ち上がる。そうだ。あたしは、この人を知っている。
181くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:28:30.76 ID:T7geelts
「…所長。」
名前で呼んでくれないだなんて他愛無いことで喧嘩になったことも、すぐ最近のことのようだった。

「遅くなって、すまない。君を守ると言っていたのに…」
結婚式の当日、ドライバーを奪ったままいなくなったあたしを、追いかけてきてくれた。
『俺は仮面ライダーをやめられない…君を守るためにも』あの時、確かにあたしの眼を見てそう誓ってくれた。

「りゅー…くん…?」
そうだ。彼の名前は…照井竜。超常犯罪捜査課の刑事で、あたしの夫。
そして、あの街を…風都を守る仮面ライダー。アクセル。

「竜くんっ…!」
お父さんを訪ねに風都を訪れたこと、そこにいたハーフボイルドの探偵と地球の本棚を持つ魔少年。
その二人と、それに竜くんとドーパントを追っていたあの日々が、せきを切ったように流れてくる。
“仮面ライダー”その言葉の本当の意味が。

「竜くん!!竜くん!!」
「所長…!!」
お互いに呼び合って、抱き締める。どうしてこんなに温かい腕を忘れていたのか。どうしてあんなに“仮面ライダー”を恐れていたのか。
そんなこともどうでもよくなるくらいに、ただ夢中でキスをした。
竜くんが、そしてあたしが、今ここで、こうやって、二人抱きあえるのを確認するために。
182くずヤミー ◆Ji/dW0B162 :2011/06/08(水) 02:35:35.41 ID:T7geelts
以上!スレ汚しすんませんでした。妄想を解放するのって凄い大変なんだなー。改めて職人尊敬するわー。
あと、今週の嫉妬ガメル良かったね。
183名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 17:34:56.35 ID:VCdtan+5
>>182
乙&GJ!
久々に見た照井さんが「復讐が俺のゴールだ」状態なら、そりゃ怯えても仕方ないだろうな
そしてこの後再会した風都ライダーズに、まずはスリッパ一発ずつかましてくれそうだw
184名無しさん@ピンキー:2011/06/08(水) 17:56:26.38 ID:ZLHifJDa
>>182
乙!
前半のエロも読みたかったが無いおかげで亜樹子が直前で助かったのか
いろいろされた後なのか好きな方で妄想できるな

同じ新婚でも名護めぐは助けに来るのが遅い、遅くないでケンカしながら
2人イクサで周りのショッカー戦闘員倒してそうな気がするw
185名無しさん@ピンキー:2011/06/09(木) 01:53:31.84 ID:6WneLY/A
泣いた
186名無しさん@ピンキー:2011/06/09(木) 14:07:15.97 ID:/5Y96iQH
過去作ですが、投下します。
555で、巧×真理
タイトル、NGワードは『Want to live with you』でダメな方はスルーお願いします。

規制とか忍法帖とかよくわからんが、途中で切れたらごめんなさい。
187Want to live with you -1:2011/06/09(木) 14:12:26.02 ID:/5Y96iQH
ぐにゃり、と視界が歪む。
途端に、天地が逆転したように回転し、足元がおぼつかない。
揺れているのはこの世界なのか自分なのかも解らないまま、支えを探して伸ばした手は空を
切るだけで、そのまま前に倒れこんだ。
激しい耳鳴りとめまいに意識が遠のくを感じる。

だめだ、ここで倒れたら。
あいつらに心配かける―――。

大切な人たちを思い出し、強い意志で持ちこたえる。
吹き出た汗をぬぐい、目の前のテーブルの端を掴んでなんとか立ち上がった。
手を着いたテーブルの上にあるのはクリーニングを終えた真っ白なワイシャツ。
しかし、自分が触れたせいで薄黒く汚れてしまった。

掌から、さらさらと零れ落ちる灰。
この身体はいつまで持つだろうか。

***


「たっくんこれ。頼まれてたやつ」

啓太郎が小さな鍵束を差し出した。
「ああ」
「今日から入れるって」
短いながらも、啓太郎の言葉には何時もの快活さは感じられず、いまだ戸惑いが隠せない様
子が伝わってくる。
巧の視線から眼をそらしながらも、意を決したように言い寄る。
「でも、どうして?ここを出ていくなんてさ。借りた部屋だってそんなに遠くないじゃない。
店の仕事も続けるんなら何も出て行かなくたって……」
「悪い。だいぶ前から決めてたんだよ。それより面倒かけちまってごめんな。未成年だとこ
ういうの、ややこしくてな」

巧が菊地家を出て一人で暮らす、と言い出したとき、当然ながら啓太郎は激しくうろたえた。
未成年の巧が賃貸契約を交わすのは手間らしく、代わりに啓太郎名義で借りて欲しいと申し
出てきたのだ。
家賃はちゃんと自分が払うからどうしても頼むと、らしくないほどに頭を下げられ、押し問
答の末しぶしぶ承諾したのだが、
当初はクリーニング店も辞めて別の仕事を探すとまで言っていたのを、巧の性格で新しいと
ころで働くのは無理だ、と失礼なやりとりもあり、
仕事だけは今までどおりクリーニング店のあまり頼りにならない戦力として残ることになっ
ている。
188Want to live with you -2:2011/06/09(木) 14:16:52.45 ID:/5Y96iQH

「そんなことより、真理ちゃんにはちゃんと話した?」
その名を聞いて、今度は巧が眼を逸らす。
「言う必要はない。たいした事じゃねーし。俺がいなくても別に関係ないだろ」
「そんな訳ないじゃん!」
言い募ろうとする啓太郎を無視して巧は踵を返し、階段を上りかける。
「荷物まとめてくる。どうせたいした量じゃないし」
まだ言い足りないらしい啓太郎のやりきれない表情を背に、巧はのろのろと階上に消えた。


***


「ただいま」
夕方、美容院の仕事から帰宅した真理は玄関を開けてすぐに、いつもと違う空気を感じて戸
惑った。
いつもあるもの、当然のようにあったものの気配が感じられない。
完成したはずのパズルのピースが、いつの間にかひとつ抜け落ちてしまったような違和感。

巧の気配が消えた家。
散歩とか買い物とか、そんな気軽な外出ではない。
たった1年の、けれど濃密な関わりの中で家族以上の絆で結ばれた3人だからこそ、真理はそ
のことを敏感に感じ取った。
「啓太郎、巧は?なんかあったの?」
「出て行った」
キッチンで食事の支度中だった啓太郎が、真理を見ずにつぶやく。
予期した通りの返答に、しかし受けた衝撃は予想以上だった。

この3人が離れることなんてきっと、ずっとない。
否、巧が離れていくなどとは思いもしなかった。
自分に何も言わずに。
血の気が引いていく。手足の先が冷たくなって、震えてくるのがわかった。

「なん……で?」
「俺にはわかんないんだよ。急に他所に部屋を借りてくれなんて言い出して……」
啓太郎は既に涙声だ。
「俺には絶対話してくれないんだよ。真理ちゃんにも黙ったままで……
でもこんなの、絶対ダメだよ。だから、これ」
啓太郎が真理に一枚のメモ紙を差し出す。
真理は何も言わず、それを握りしめて駆け出した。
189Want to live with you -3:2011/06/09(木) 14:22:04.74 ID:/5Y96iQH

***


がらんとした部屋。
今まで住んでいた菊地家とは比べ物にならないほど狭いワンルームだが、とてつもなく広く
感じる。
冷たい空気に一つ咳をすると、何もない部屋にその音が異様なほど反響して寒さと寂しさを
助長させた。
築年数は古いが、鉄筋の造りの良い建物を選んでくれたようだ。
自分には少々贅沢なようだが、そう長く住む訳ではない。
ボストンバッグ一つの荷物を無造作に床に投げやり、一人旅のころ愛用していた寝袋を広げ
て、巧は横になった。
ふと横を向くと、目に入る紺色のボストンバッグ。
思えばこれが始まりだったな、とこの1年の出来事に思いを馳せる。
同じバッグを持った女と出会い、バカみたいに取り違いを繰り返し、いつの間にか一緒にい
た。
無理やり、なし崩し的に望みもしない争いに巻き込まれて、守ってやってるつもりだったの
に、自分の存在を守ってくれていたのは実は彼女だったのかもしれない。
巻き込まれたのは戦いの日々だけではない。望んでも手に入らなかった、望んではいけない
と思っていた温かな絆。その中心にも否応なく放り込まれていた。
心地良くて、手放したくなかった。いつまでもあの家に、彼女の側に居たかった。
けれど……。

バッグを遮るように手を翳す。
バッグと掌、交互に視線を移すと、どちらか一方の輪郭がぼやけて見える。

ふいに、インターフォンの音が響いて我に返る。
引越し早々なんだよ、と訝しく思いつつも、男一人だし、取られるもんもないし、などとさ
して深く考えずに扉を開けた。

***


あっさり開いた扉に、真理は一瞬身を硬くしたが、すぐに求めていた人物を認めて安堵の息
を吐いた。
「巧」
「お前……何だよ。啓太郎か……あのバカ」
巧は心底うっとおしいといった表情をすると、軽く舌打してすぐに真理に背を向けた。
「巧、なんで」
真理は巧の背に詰め寄りながら玄関先に入り込み、後ろ手でドアを閉める。
「出て行くなんて……何でよ」
当然、納得できずにここに来たのだろう。怒りでいっぱいで怒鳴られるかと思えば、力なく
呟く真理。
そんな彼女を直視できず、巧は背をむけたまま項垂れ、溜息を吐いた。
190Want to live with you -4:2011/06/09(木) 14:29:33.31 ID:/5Y96iQH
「ほっとけよ」
「無理だよ……そんなの」
真理は少し落ち着いて部屋を見渡す。
もともと備え付けられた玄関の電灯だけで、まだ部屋には照明器具もない。
暗い室内。何も無い、暮しの色が何一つない冷たい空気。
巧のことだからおそらく、生活の道具がこれ以上増えることもないだろう。
こんな寂しいところで一人で暮らしていけるはずがない。一人になんてさせられない。
「あたしたち、結構うまくやってたじゃん。なのになんで出て行くの?ね、帰ろうよ」
巧はひとつ大きく息を吐くと、意を決したように真理の方を向いた。
「俺に家族ごっこは無理だ。ずっと一人だったしな。一人の方が気楽なんだよ。お前のおせ
っかいも沢山だ」
極力冷たく言い放ったつもりだった。
けれど真理は真っ直ぐ巧の方を見たまま動じない。

「嘘」
「嘘じゃねーよ」
「バカ。どんだけ一緒にいたと思ってんのよ。あたしも啓太郎も、巧のことちゃんと解るん
だよ」
「どんだけって、たった1年ぐらいじゃねーかよ」
「それでも、解る!」
真理は真っ直ぐに巧の眼を見据えて言い切った。
最初こそ落ち着いて話し合おうと決めていたろうに、いつもの問い詰めるようなきつい口調
に戻っている。
「ね、巧お願い。一緒に帰ろ。巧はもう一人なんて無理だよ。なんかあったんなら話して」
苛ついた様子で巧の服の袖を掴んで問いただす真理に巧の思考も苛立ち始める。
「うるさい。黙れって」
乱暴に真理の手を振り払うと、巧は自分の掌をじっと見つめ、意を決したようにそれを真理
の方へ向けた。

「わかってねーよ、お前。これ。見てみろよ」

途端に真理の瞳が大きく見開かれ、息を飲む音が聞こえた。
黒く煤けた巧の掌。所々ひび割れ、そのひび割れからぱらぱらと白いものが零れ落ちている。
それは、真理にとっては見慣れたものだった。
この1年に渡って彼女らが戦ってきた異形の怪物が、滅びる時に同じように灰と化して崩れ去
るのを何度も見て来た。
敵だけではない。幼馴染みが、先生が、そしておそらく、再会の叶わなかった義父もそうや
って崩れて消えた。
戦いが終わった今となっては、何処か夢の中の出来事のような、現実味のない現象。
それが今、目の前の彼の身にも起ろうとしている。
191Want to live with you -5:2011/06/09(木) 14:34:38.45 ID:/5Y96iQH

いや、決して想定外の事ではなかった。
このところの巧の異変には薄々感づいていたのだ。
けれど、気付かないふりをしてきた。自分のために。
大切な人をこれ以上失うのが怖い、自分の気持ちを奮い立たせるために考えないようにして
いたのだ。
それでも、目の前の現実を突きつけられて、真理の中に確固とした思いが湧き上がる。
「……だったら尚更、一人になんてさせられないよ!こんな寂しい所で一人で消えようなん
て。そんなのダメ。絶対」
「わかんねーのかよお前!見られたくないんだ……。弱ってくとこも、崩れて、死んじまう
とこも!」
怒りか悲しみか、やり場のない感情に巧の怒号が響き渡る。
「それでも一緒にいたいんだよ!あたしじゃダメ?あたし、巧の力になれない?」
大きな瞳に溢れるものを湛えながら、精一杯の想いを声に乗せる。
「巧と離れたくないの。巧の、支えになりたい……!」
「うるさいっつてんだろ!」

突然、真理の身体がふわりと、暖かい腕に包まれた。
言い募ろうとした唇が、柔らかく塞がれる。
驚いて、けれど心地良い感触に自然に瞼が閉じられていく。
しばらくして唇を離した巧がひどく辛そうに目を眇めて真理の肩に頭を乗せて呟いた。

「好きなんだよ。お前が」

搾り出すような苦しげな巧の声を聞いて、真理の両目からこみ上げていたものが溢れ出した。
彼の背中に両腕を回し、包み込むように抱き締めながら真理が応える。
「うん。うん……。あたしも、巧が好き。だから……」
震える巧の背中を優しく擦りながら真理は呟いた。

「だから、一緒に生きていこう」
192Want to live with you -6:2011/06/09(木) 14:39:56.59 ID:/5Y96iQH

***

一度想いを口にすれば、それが決壊の合図となってそれまで抑えていたものが溢れ出す。
互いが同じように想いあっていたと解れば尚更。
顔を上げて、二人は何度も唇を重ねあった。
抑え切れない想いとともに、強く互いを求め合うように貪る、初めての激しさを真理は必死
で受け止めていた。
「んっ……ぁ……ん」
呼吸を求めてわずかに唇をずらせば、今まで発したことのない甘い嬌声が零れ落ち、口中で
絡まる舌の水音と相まって神経が昂っていくのがわかる。
感じたことのない熱が頭の奥から湧き上がり、身体の中心が潤い、力なく崩れていく。
「やっ……」
自分の中から湧き上がる初めての感情が恐くて、思わず顔を逸らして小さく呟くと、我に返
った巧が戸惑いの表情を見せた。
「ごめん。嫌……だよな」
「ううん。そうじゃない、嫌、じゃなくて」
それ以上は自分の口からは言えなかった。
けれど、きっと巧には伝わっただろう。
「怖い……けど、」
囁くように呟いて、真理は巧にその身を預けた。

巧は真理を抱き上げ、フローリングの床に無造作に敷かれた寝袋の上に横たえた。
何度も口付け、その柔らかさを堪能しながら、ゆっくりと衣服を剥ぎ取り、自分も着ていた
ものを脱ぎ捨てた。
その間中きつく目を瞑って身を硬くしていた真理だったが、素肌で抱き合う温かさに、漸く
少し力を抜いて巧の背中に腕を回す。
「巧、あったかい……」
「俺も正直オンナノコってどう扱っていいかよくわかんねーんだ……だから、先に謝っとく。
ごめん」
「なんで?」
「手加減できそうもない」
巧が悪戯っぽく笑う。
ここに来て、はじめて見せてくれた笑顔にそれだけでうれしくなった真理は、巧の後頭部に
腕を回すとその顔を引き寄せて自ら口付けた。
「あたし、大丈夫。巧になら、何されても平気」
「バカ。んな事言われたらほんとに何するかわかんねーぞ」
照れたようにそう言うと、巧は真理の白い首筋に甘く噛み付いた。
193Want to live with you -7:2011/06/09(木) 14:44:44.08 ID:/5Y96iQH

「あ、ぁ……はっ、あぁっ……」
身体中、巧の唇と指が触れてない部分は無いほどじっくり愛撫されて、必死で噛み殺してい
た嬌声がほとばしる。
指で暴かれ、舌で攻められ、襲い来る甘い痺れに何度もびくびくと身体が反り返る。
とろとろに溢れ出た愛液が内腿を濡らし、足を擦り合わせてもがく度に粘着質な水音を響か
せた。
「はぁ、はぁ、……たく、みっ……」
「真理、痛いとか嫌だとか、思ったらすぐ言えよ」
「嫌って言ったら……止めるの?」
「無理だな」
「バカっ……」
再度にやりと微笑んだ巧の笑顔がうれしくて、真理もいつもの悪態を返した。

「…………っ!」
十分に潤っていたがやはり、何者も受け入れたことのないそこは、奥へ進もうとすればする
ほど反発して締め付ける。
身体を真っ二つに割られるような痛みと熱さに、真理はきつく眼を瞑り、掠れた悲鳴はその
細い喉を痛めつけた。
「痛い、よな……」
真理を労いながらも、少しずつ自身を押し進める度に齎される途方もない快楽に、巧は動き
を止める事ができずに戸惑う。
ようやく全てを収めて、気遣わしげに覗き込む巧に、真理の唇が震えるのが見えた。
「だい、じょうぶ……」
やっとの思いで言葉を紡いだ真理が、薄っすらと目を開けて巧を見上げる。
「巧は、もっと……痛い思いして、ずっと……戦ってきたんだから……だから、
いいよ、もう……我慢しなくても……」
はらはらと両目から雫を零しながら、けれど精一杯の笑顔を見せて、絡み付けた指先に力を
込めた。
「それに、嫌じゃないから……。すごく、幸せだから……」
真理の言葉に答える代わりに優しく口付けて、巧はゆっくりと動き出した。
194Want to live with you -8:2011/06/09(木) 14:50:29.77 ID:/5Y96iQH

***

「痛い……」
真理がうらめしそうに巧をじろりと見上げた。
「直後に言うセリフかぁ?色気ねえなぁ」
「だって!痛いものは痛いんだからしょうがないじゃん!」
「どこが痛いんだよ?言ってみろよ」
「巧のバカ!!」
とたんに真っ赤に頬を染めて、真理の細い腕が、力なく巧の胸元をたたく。
色気のないセリフも、本当は彼女なりの照れ隠しだったのだろう。
「痛くて歩けねーのか」
「……うん」
「じゃ、泊まってくか」
「うん」
呟いて巧の胸に顔を埋めた真理の後頭部に、温かい掌がそっと触れた。

安心し切って巧の腕の中に身を預け、うとうととまどろむ真理。
白い肌のあちこちに、薄闇でもはっきりわかるほどの赤い痕が散らばっている。
それが目に入るたび、ついさっきまでこの愛しい女とひとつになっていた事を思い出し、巧
は顔が火照るのを自覚した。
彼女の髪を撫で、これまで感じたことのない安らぎに包まれながらも、相反する恐怖と焦り
の感情が渦巻いているのもまた事実で、
複雑に絡みあう感情をもてあまし、かける言葉も見つからない。
ただ、何も言わず髪を撫で続ける。
「あ!!」
「なんだよ?!」
突然、静かな空気が真理の素っ頓狂な声で壊された。
「どうしよう!啓太郎になんも連絡してない!無断外泊!心配してるかも……」
「あー、あいつなら大丈夫だ」
先刻、受信に気付いたメールを開いてみれば啓太郎からで、『真理ちゃんがそっち行くから、
よろしく!!』
と、やたらハートマークだらけの浮かれた文字が並んでいた。
あいつ、解ってたんだな、と巧は苦笑した。

「ねえ」
「ん?」
「ね、さっきの、もう一回言って。……あたしのこと好きって、もう一回言って?」
「……バカ。んな事何回も言えっか」
「ケチ」
ぷうと頬を膨らませた真理の横顔が可愛くて、めったに見せない柔らかな笑みを浮かべた巧
は、だがすぐにふっと表情に陰を落とした。
訝しげに除きこむ真理の眼差しから隠れるように、彼女の頭をそっと胸の中に抱き込む。
何かを堪えるようにきつく抱き締められて、真理の鼓動が速まる。

「好きだ」
「うん」
「ごめんな」
「ううん」

巧が何故謝るのか。
その意味が解るから、泣きそうになるのを堪えて真理は短く応えた。


195名無しさん@ピンキー:2011/06/09(木) 14:58:14.08 ID:/5Y96iQH
以上です。
読んで下さった方ありがとうございました。
196名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/09(木) 21:16:45.62 ID:s+CiWkyo
>>195
全力でGJ!!
切なすぎて、目から何かが落ちてきて止まらねぇ………
そして啓太郎のハートまみれなメールにワラタww
197名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/09(木) 21:19:23.58 ID:KcsJrAkc
>>195
ありがとう。平成で一番好きなライダーで、一番好きなふたりだ。
少しでも長く一緒にいられるといいのにな。
そして啓太郎が最高ですw
198名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/09(木) 21:45:59.01 ID:dOV7QJdH
>>195
うわGJすぎる!ありがとう!
巧らしいし真理らしいし、すごく切なくてよかった
啓太郎空気読みすぎナイスw
199名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/11(土) 23:17:23.60 ID:Z0+NX518
ここ人減った?盛り下がってるよね・・・
200名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/11(土) 23:52:51.99 ID:ppqUxAIt
忍法帖のせいにしとけばいいさ
201名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 00:11:41.73 ID:Nch0YOP9
その前の大規制で大分過疎った印象はあった
忍法帖のこともあるし、減っても仕方ないだろう

しかし住人の数も気になるが、職人って今何人ぐらい残ってるんだろうな…
202名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 00:12:45.00 ID:0cmp3OXg
エロ無しでいいなら投下できないこともないけどエロありは難しくて途中まで書いて放置だよ
需要もなさそうだし書き上がったころに投下しにくるつもり。
203名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 00:55:26.33 ID:LgNfFymq
需要に関しては難しいとこだよなー
投下する以上、書きたい物を書けただけで十分って訳には気持ち的にいかない部分もあってしかるべきだし…
やっぱり何かしら反応が欲しいのが人間だからね
本当は恐れずに気軽に投下できればいいんだろうけど作品数も増えてなかなかそれだけじゃ勇気が出ないこともある
戦隊スレの方では過去作品の萌えカプ語ってて結構盛り上がってたけど映画のタイミングもあるからかな
204名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 01:34:28.02 ID:u4QOubtW
>>195
おおおお!久々の巧真理!Gj
しっかし啓太郎はどのSSでも100パーで空気読みすぎw
205名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 01:50:00.59 ID:lBS9C8Ll
>>203
ディケイドも終わっちまったしなー…
とは言うものの俺はWからの新参なんだけどね。
こないだようやく電王全部見終わったんだが、ここの住人のおすすめって何?
206名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 08:46:11.07 ID:NI1hx0w/
>>205
ストーリーで言うならクウガ
カップリング萌えで言うなら…全部かな?
207名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 09:56:18.58 ID:JQY2fvRs
昼ドライダーの異名をとるキバは、バトルより恋愛の比重が高くて好みが別れるかな…自分は大好きだけどw
しかし何故かカブトは途中で挫折したマイノリティなんで、あんま参考にならないかもしれん
208名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 10:08:43.07 ID:aabAXGOf
>>205
ちょっと上にも作品あるけどこのスレは良く555を話題にしてるから是非見て欲しいかな

個人的に好きなのは龍騎と剣
209伊達と里中 1/1:2011/06/12(日) 11:55:59.71 ID:kvlZy2Bk
仲人鴻上のお陰でなんか降ってきたので伊達と里中で小ネタ。続かない。



 屈強な男の肉体を、女のしなやかな腕がベッドへと押し倒す。
 緩やかにカールした髪の毛先が、男の肌に落ちて悪戯っぽくくすぐった。
「あー……あのさ、里中ちゃん?」
「はい、なんですか?」
「里中ちゃんって、俺のことがタイプだったりしたわけ?」
 少々困惑しながら、伊達は自分にのしかかった里中を見上げる。
 里中は長い髪を耳にかき上げると、屈託なく笑った。
「いえ、別に?」
「じゃあ、何で俺、アンタに押し倒されてるのかな」
「男としてはタイプでもなんでもないですけど。生き方はちょっとタイプかなって」
「生き方?」
「でっかく稼いで、でっかく使う。素敵ですよね。たった一回の手術の為に一億、ってちょっとない使い方」
 答えた里中の表情に、彼女にしては珍しくほんの少し陰が差す。
 声のトーンを落として彼女は続けた。
「失敗したら、本当に一瞬で消えちゃうのに」
「……ちょっとやなこと、あっさり言うね」
 伊達は苦笑いを里中に返す。
 言霊という言葉もある。不吉なことはあまり口にしてもらいたくないが、彼女に悪意がないことが判るから、
怒る気にはなれなかった。
 彼女は案じている。
 彼女なりに、伊達の身を。その命を。
「だから、餞別です」
 里中は再び笑うと、伊達の口唇にくちづけを落とした。
 やわらかなぬくもりが伊達を誘う。
 里中は伊達の手を取り、自分の胸許へと力強く押し当てた。
「伊達さん。楽しみましょ?」
 布越しにも伝わる魅力的な弾力、命の鼓動が、生きてくれと伊達に訴えかける。
 どんなに危険な手術だろうと耐え抜いて、必ず無事に帰って来てくれと。
210名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 15:19:16.99 ID:vDB3D5Jn
>>209
乙!あのいきなりの仲介に戸惑う二人が可愛かった。
伊達さん元気になって戻って来て欲しいよな。

>>205
自分はディケイド士夏が最強にハマったカプかな、保管庫の作品数も多いから楽しめるし。
人外が苦手でなければモモハナもお薦め、って電王は観たのかごめん。
キバも見応えあって好きだけど脚本家的にドンデン返しを覚悟してないと
辛いから特定カプにハマり過ぎないよう毎週必死だったw
その分75めぐの結末はかなり幸せだったなースピンオフやって欲しいなあ。
211名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 16:33:12.20 ID:ODRidf1/
藤林丈司
212名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 19:47:33.78 ID:0cmp3OXg
>>205
俺は士夏にはまりまくったから好きだけど、ディケイドは他のライダー見てからのほうが楽しめるかもしれん
話もしっかりしてるしヒロインが可愛いんだったらアギト
アギトは漢の中の漢小沢さんがいるのもおすすめポイントだw
もし205が職人さんだったら葦原さんを幸せにしてあげて欲しい
213名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/12(日) 23:05:05.32 ID:91jV8k0N
カプ目線で見るなら555の巧真理が好きだな。
劇場版なんかすっかりできあがってるし。
214名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/13(月) 11:09:51.15 ID:2tRdzFF5
>>205
小沢さんは確かに漢の中の漢ですが、生殖的には女ですのでw
というわけで自分もアギトおすすめ!あと555も
215名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/13(月) 19:51:17.83 ID:5nCyjtAA
昔、ジャーク将軍と恋に落ちる小沢姐さんの出てくるSSがあったなあ
あれはなかなか切なかった
216名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/13(月) 20:45:20.25 ID:xe99QC5f
>>215
ライダーロワだっけ?
あれは明日夢アレだけどそこも含めて結構好きだったなー
217名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 01:24:31.32 ID:kyIKzvoy
>>209
乙。まさか伊達さんのエロパロがくるとは思ってなんだw

>>206-214
555がいち押しって事でいいんかな?
アギト、クウガ、龍騎、キバってところか?
ディケイドは最後の楽しみとして置いておくとしてw
218名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 11:21:48.28 ID:4K21scj0
>>217
555は最初イラッとくるところがあるかもしれないけど、
とにかく8話が神回なのでそこまでは見て欲しい
キバは人にもよるけど最初かなり我慢しないとならんかも
名護さんが壊れてくるとグッと面白くなるw
219名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 14:08:51.64 ID:8/1UpCr1
キバ後半の面白さは異常だった。
当時、1週間が待ち遠しくて待ち遠しくてw
最終回も最高だった。

555は劇場版単体でも話が独立してて面白い。
まず劇場版からでもいいんでない?
220名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 18:15:22.49 ID:LJ7H6cp0
DCDも面白いっちゃ面白いが、オリジナルが好きだった人はキャストやストーリーが違うってことで離れた人もいるみたいだぞ

俺は話は好きだったがな。最終回はgdgdだったがww
221名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 18:57:06.64 ID:9JU3fGTr
>>220
まあ10周年記念作品ってことでオリジナルキャスト再びって期待が高まるのは仕方ないしな・・・
元々の作品に思い入れがあればこそ頭ではリマジと分かっていても心で許容するのは難しいものだろう。

とはいえDCDを切っ掛けに過去作品を見直して惚れた人も多いはことは事実で、いい効果はもちろんあったと思う。
ちなみに自分は理由もよく説明できないくらいDCDが好きすぎる人間だw
キャラも話も好きだしカプ的にもたまらんかった。たまにはああいうのがあってもいいと思う。

ちなみに遡って見たキバも大好きだ。出合えて良かった作品だよ、スルーしたままでいなくて良かった。
音ゆりが切なくて泣けて仕方ない・・・音也とくっついてからのゆりはメチャかわいくて溶けたよ。
222名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 19:45:28.92 ID:EgxL2XLG
>>220
まあ、九つの世界は平行世界としてみればおもしろかったけどな。
キバ編とファイズ編とカブト編は最高だったし
223名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 20:47:03.44 ID:waDgvANO
>>221
ナカーマ
恋をしてだんだん綺麗になっていくゆりがかわいくてかわいくてのう…
224名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/14(火) 22:06:03.85 ID:Hei3y6R+
555の映画が面白いのは>>219に同意だが、あの大ネタ先に見るのはどうかとw
まあそれも考え方だけどなー。
225名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/15(水) 01:10:18.27 ID:PoFIzvkD
しかし555に関してはDCDで見事にネタバレしてるしなぁ……
自分はDCDでライダーデビューだったから、パラロス先に観ても動じなかったけどw
226名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/15(水) 07:28:41.62 ID:C2dOmv85
>224
555はリアルタイムじゃないんだけど、
当時あちこちの劇場が静まり返ったと聞くとその場にいたかったなあと裏山しい。
今のオーズでは、この前の映画でバース変身解除して現れた人に
「…え?」「お?」と、戸惑いの声が上がりまくったのと同じ事態なんだろうなあ。
227名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/15(水) 09:06:30.02 ID:K42sCo70
>>226
パラロスは劇中でも静まり返ってたもんなあ

555世界の怪人はどういう存在か、その中でのマンション組の立ち位置とかは
やっぱり本編をある程度見てからの方がわかりやすいし
更に言うなら隠しゲストでニヤッと出来るから
過去ライダー(555劇場版なら龍騎)を見ておくのもおすすめしたいし
まあ要は好きなように見るのが一番いいんだな!

555劇場版はファンも一緒にみんなで作りました!感が凄く出てて大好きだ
228名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 08:14:47.87 ID:T1Q2CW0K
ノマカプで中々カプ数豊富なのが響鬼だと思う。女の子が皆、超が付く程可愛いと自分は思っている。
個人的に、響鬼×かすみと風師弟が最強に好きだ!
ストーリー的には、好き嫌い分かれるかもしれんが。
229名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/16(木) 19:39:14.39 ID:jXzmnAf/
響鬼は前半だけ好きだが、明日夢とモッチーで色々想像してたわ

230名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 19:05:19.09 ID:LssSXw9j
後半もいい萌えあったよ。
あきらモッチー明日夢で3P妄想はみんなしたよね…?
231名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 19:50:56.20 ID:xNDzGqbG
>>230
当然した。
他には音撃管を届けにいく途中、クグツの邪気に当てられて倒れこむあきらのIF妄想とか。
あのシーンはそれをスルーするなんてもったいない! 連れ去れよ!
そんでもってあきらに怪しげな液体を注入しろよ! と内心クグツさんを応援してしまった。
232名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 21:03:55.90 ID:gBDBv+j1
そういや暴走した魔化魍があきら見てもなにもしなかったことあったな
233名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/18(土) 22:08:37.41 ID:pwtO2Zvv
個人的にヒビキさんとみどりさんが好きだなあ
後半のやり取りとか和むわー
234名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/19(日) 01:03:04.79 ID:UWXNQbJy
>>168遅レスだが、仮面ライダーは全部ここでおkです。
SS内容に適した他のスレに投下しても構いません。
235名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/19(日) 08:12:16.32 ID:kUfkS5Vy
しかし、投下減ったな
萌え不足か?それとも忍法帖とやらのせいか?
236名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/19(日) 23:04:06.61 ID:KHuJoiLs
きっと忍法帖のせい。
長文投下も無理なんだよね。
職人さんたち待ってるよ〜。
237名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 00:23:54.57 ID:eHF7dPpq
とりあえず毎日覗きに来てるROM専もいるんだがねー。忍法帳ってそんな厄介なのか

>>227
とりあえず8話まで見たが巧真理もいいんだが啓太郎と結花ちゃんが気になる…
あの絶対報われそうもない感じがたまらねー…






あとバジンさんとバジンさんとバジンさんw
238名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 03:59:06.71 ID:O8NTEOay
555時点じゃドジっ子バジンたん、DCD登場したら紳士なバジンさん!
…って、扱い微妙に変わったからなあw

啓ちゃんと結花はかなり投げっ放しにされた挙句のアレだから…覚悟しておけとしか。
そこを上手く行間埋めるのが職人だとは思うが。
劇場版では別カプ成立だし。
239名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 19:08:19.18 ID:LOulfpM/
ディケイドの555の世界も結構好きだわ。
240名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 21:58:42.97 ID:5ove4HHK
いきなりだが、本編であまり絡まない俗に言う有り得ない組み合わせに萌えてしまった場合、どうすれば良いんだろう……?

保管庫にもみあたらない……
241名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 22:19:12.56 ID:LAH7dtCW
>>240
つ自家発電
242名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/20(月) 23:15:04.20 ID:F0EWUssI
アンクにまだお兄ちゃんと一緒にいてあげてと言った比奈ちゃんの心理が未だに分からず悶々としている
ただ単にオーズとお兄ちゃんの現状考えてのことなのかなんかアンクに特別な感情でも芽生えたのかと
後者ですか後者ですよね?ニヤニヤ
243名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 00:08:21.98 ID:IrYgS+Ck
>>242
むしろ本人すらどちらか分からないとか?
244名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 19:24:45.87 ID:2O0XtnzT
>>233
ヒビみどいいよね
幼なじみでつかず離れずなとこが好き
245名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 19:57:31.68 ID:SFIv4PEa
現行じゃなくてすみませんがSS投下させて頂きます。
DCD士夏で、士がヤンデレで前半は鬼畜風味です。

忍法帖のレベルが低いので、万一規制がかかったら避難所に移動します。
NGはDCD士夏「天国の扉」でお願いします。
246DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 19:59:32.41 ID:SFIv4PEa
伸ばした手が受け入れられたのは、いくつめの眠れぬ夜だっただろう。
何の経験もなかった夏海。好きとも嫌いとも言わぬまま及んだ行為に、彼女は一体何を思ったのか。

疑念はありながらも、それを確かめる勇気などないまま来てしまった。
自分は破壊者だ。
そうじゃない、などと戯言を言う女には、それを思い知らせてやるまで。
破壊者だから、彼女のことも壊す。それだけのこと。

「う、んっ…あ……!」
「早くしろよ。萎えちまうだろ」
大きく開かせた足の根元に鎮座し、観察するように夏海を見下ろす。
俺の要求のままに指で自らの肉芽を嬲り、彼女は懸命に内部からの潤いを引き出そうとしていた。
その上に数滴の唾液を垂らしてやると、滑りが増して指の動きが速まる。徐々にポイントを掴んだのか、開き始める奥がなまめかしい紅色を見せつけて俺を煽った。
硬い猛りを維持するように自分のモノを扱く。先走りで濡れた指を夏海の口内に押し込むと、快楽と苦痛に寄せられる眉根。
ふ、と嗤い、俺は指を引き抜いて下の口に潜り込ませた。
「んぅっ」
状態を確かめる。濡れていなければこっちも痛いからその予防に過ぎないが、もうそこそこ平気そうだ。
入口で軽く揺らし、少しずつ深く呑み込ませて行く。絞り取るようなきつさを通ってギリギリまで引き抜くと、今度は一気に根元まで押し込んで動き始めた。
「く…っ、ん、ぅんっ!」
夏海の声は苦しみに近い。完全に燃え上がっていないことを承知で、無理矢理に打ち込んでいるのだから当然のこと。
だがそれでいい。これはただの排出作業なのだから、愛情を感じさせる必要なんて全くない。
どれだけ心が醒めていたとしても、揺さぶれば身体は反射的に防衛を始める。勝手に濡れるし、受け入れざるを得なくなる。その一瞬の波に呑まれ、吐き出してしまえればそれでいい。
煩わしいキスや愛撫、そんなものを必要としない機械的なセックスは、悪魔と言われる俺にふさわしいものかも知れなかった。
247DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:00:19.29 ID:SFIv4PEa
欲望のままに腰を叩き付けると、肉のぶつかり合う音が響く。
「は…!」
蜜が少なさゆえに硬いが、その分蠢くかたちに誘われるままに、俺は夏海の奥へと欲望を吐き出した。
乱れた呼吸と心音を整えるように身体を沈ませる。夏海も荒い呼吸のまま、だが抱きしめて来ることはしない。俺がさせないからだ。
面倒なやりとりは不要。誰かの腕に拘束されるなんて、嫌悪感しか感じられそうになかった。
ぬくもりに包まれたままのモノに、再び血が集まる感覚。
どこまでも貪欲なそれは、全て冷えきっている俺から唯一乖離している部分で、誘惑されるままに再び動き出す。
「え!?…ん、あぁっ」
困惑した夏海の声。手のひらで口を覆って黙らせ、吐き出したもので滑りを増した内側を暴いて行った。
呼吸が浅くなったせいか、きゅうきゅうと絞るような刺激が加わって先程よりも遥かに具合が好い。
これが天然で出来るようになれば淫乱そのもの。鍛え方次第で開発されそうな要素も過分にある。
自分の為だけの玩具を作るのも悪くはないが、何も相手はこいつでなくても構わない筈だから、結局はその場限りの思いつきに過ぎないのだが。

二度目の絶頂は、随分と時間を経てやって来た。ぶるりと腰が震え、四肢が弛緩する。
抗いようのない無力感に、死を連想する一瞬。
快感と表裏一体の絶望に暫時漂い、俺は苦しみにも似た呻き声を発して身を投げ出した。
傍らで夏海が動き出す気配を感じ、果てたばかりのモノが新たなぬくもりに包まれる。
ゆっくりと全体を舐められ、最後に先端で舌が躍る感覚。
後処理まで完璧に覚え込ませたことに満足しながら、俺は重たい疲労感に誘われて意識を手離した。
248DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:01:06.99 ID:SFIv4PEa
目覚めると、室内は闇に満ちていた。
しまった。寝てしまうなんて大失態だ。
睡眠に得なんて一つもない。見る夢は大概不快なものばかりだし、目覚めれば現実に引き戻されたことを知って絶望する。

身を起こすと、裸のままの身体に掛けられていた毛布が落ちた。
カーテンの隙間から洩れる一条の月明かりが、部屋の主が今ここにいないことを知らせる。
(2時、か)
時計を戻し、散らばった服を身に付けた。喉の渇きを覚えてリビングに降りると、奥に人の気配を感じる。
「何してんだ、お前」
「あ、…いえ。別に」
カウチに上半身を横たえていた夏海が、虚ろに操作していた携帯を閉ざして起き上がる。
どうしてこんな所にいるのか。まるで避難するかのように縮こまる姿に募る苛立ち。
水のボトルを掴んで戻った自室は、開いたままのカーテンのせいかやけに冴え冴えとしていた。眩い白さも、決して俺を塗り替えてくれはしないが。

夏海に手を出す。それが危険なことだと、分かっていない筈はなかった。
旅をする者同士であり、同居人でもある女。この写真館を拠点にして9つの世界を回る以上、物理的に離れることは不可能なのを承知で、敢えて冒したリスク。
とても冒険などとは言えない愚行を、何故夏海は抵抗することなく受け入れるのか。
「……。」
心は少しも晴れない。欲望を吐き出した直後の解放感が消えれば、あとは澱が重く残り続けるのみ。

隣の部屋のドアが開き、僅かに響いて来る物音。
ベッドに腰掛け、壁の向こうを見通すように振り返る。
あんなやり方では、抱き合っているなんてとても言えない。
ある意味風俗以下の扱いをしておきながら、何故夏海の存在が傍にあるというだけで、こんなにも救われた気になってしまうのだろうか。
コン、と僅かに壁を叩いてみると、一瞬息を詰めたように静まる気配。
自分が起こした変化が届いたらしいことに息をついた直後、俺ははっとなって拳を握り直した。
――何をしてるんだ、一体。
行き場のない焦燥と憤りに、噛み締めた唇は血の味がした。
249DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:02:07.01 ID:SFIv4PEa
「あ、やっと起きて来た」
「おはようございます、士くん」
階下の物音を聞きながらぼんやりと過ごし、昼近くにリビングに降りて行った俺は、いつも通りユウスケと夏海に迎えられた。
陽気な挨拶、笑顔、話振り。何も知らないユウスケはともかく、あんなことがあった直後でも夏海が少しも変わらぬ対応をして来ることに、違和感を抱かなくなったのはいつからだろう。
警戒されてしかるべきなのに、少しもそんな素振りを見せない。もしかしたら、とんだ食わせ者なのではないかとすら思わせる頑強さ。

冷えた朝食を温め直しもせず食べていると、ダイニングの仕切りを越えて聞こえて来る声。
夏海達はキバーラを交えてカードゲームに興じているらしく、流れが変わる度に所謂ポーカーフェイスとは程遠い反応を示してはしゃぐ。
椅子を傾けてひっそりと覗き込むと、飛び込んで来たのは夏海の零れんばかりの笑顔だった。
ユウスケとの隙間は、今にも触れそうに近い。時折ツッコミの体で肩のあたりに触れるのは、果たしてわざとか無意識か。
ギリ…と奥歯が鳴ったのが分かった。放り投げた箸が床を跳ねる。
どす黒い雲が広がり、胸の奥を陰で塗り替えた。鼓動が耳の奥で唸りを上げ、嵐のように襲いかかって来る。
許せない。ただそれだけを思った。

俺の方を見もせず、影響すら被りもしないで笑っている夏海。
傷ですらなかったことにしようとする、その強さが許せなかった。

憤怒に包まれて、心に巣食う闇を見つめる。
記憶にない過去、俺は日々こんな感情を抱いていたのではないか。そのくらい慣れ親しんだ感覚があって、やはり碌な人間ではなさそうだと自嘲する。
だが、それがどうしたと言うのか。むしろ誇りですらある、俺は「悪魔」なのだから。
「ふは、はははっ…」
ひっそりと笑う。そうだ、これだ。この感情こそが、きっと何よりも俺にふさわしい。
250DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:03:57.11 ID:SFIv4PEa
その夜から毎晩、俺は夏海の部屋に忍び込んだ。
愛撫すらなく、ただ楔を打ち込むように身体を貫く。
いっそ再生出来ないくらい傷付けばいい、誰の所にも行けなくなるくらいに。
逃げ出すことの無意味さを理解し、俺の傍でだけ呼吸をしていればいい。
仲間も光も、愛なんてものも必要ない。
ただ欲を満たし、膨らませる為のツールがあれば充分だ。

だが、事はそう上手くは運ばなかった。
日が昇ってまた新たな朝が来れば、夏海は普通に俺に接し、話しかけて来る。時には笑いのツボを仕掛けて来たりもする。
日常を日常のまま生きて行こうとする女の姿勢に、俺は困惑した。
何故だ。何故こいつは傷付かない。泣かない、壊れない?

それどころか、癒えない痕を残すように犯す度に、俺の方が夏海に取り込まれそうになってしまう。
声を上げないよう、懸命に噛み締める唇。それをキスで解き、打ち揚げられた魚のように跳ねる身体を抱きしめたいと望みすらする。
その感情は、実質の敗北に近かった。
一つも思い通りにならない女。そいつから逃れられずにいる自分。
こうなったら、手足を奪ってしまおうか。いや、それでは望むエンディングは得られない。
いっそ殺してしまいたかった。夏海を、そして自分自身を。

「――んんっ、…つ、かさ、く…ッ…!」
「もうイッたのか?優しくされない方が感じるなんて、信じられない淫乱だな」
短い間隔で腰を使い、達して締め付けを増した夏海を蹂躙する。
自分の発した精が蜜と混ざって溢れ、心地悪さとぬくもりがないまぜになって俺を追い立てた。
何度も何度も身体を繋げ、その度に心の隙間が広がって吹きつける凍えそうな風。
251DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:05:32.80 ID:SFIv4PEa
目が開いて初めて、自分が眠っていたことを知る。畜生、またか。舌打ちしながらベッドを見遣ると、予想通り夏海の姿はなかった。
月明かりまでもがいつかの夜に似ている。
それならばと、俺はあの時の行動をなぞってみることにした。運命に嵌められるくらいなら、自ら逆方向に拓いてやるまでだ。

階段を下りる。リビングに夏海はおらず、いきなり見失ったゴール。
勿論トイレにも風呂場にもいない。鍵を開けて写真館の扉の外も覗いてみたが、一向に見付けられない。
「…夏海?」
一瞬にして怖気が走って毛穴が開き、胸の奥がざわつき始める。
うるさい、黙れ。静まれ。
大したことじゃない。何度もそう呟くが、落ち着かない足はあちこちを動き回る。心と体が乖離し、今にもバラバラに砕けてしまいそうだった。

夜の魔力は、根拠のない不安をかき立てる。
このままあいつを見付けられず、たった独りこの場に立つことになってしまったら。
走り回っても穴を掘っても、二度と会えない。
空を切り裂いて消えて行く宇宙船のような存在だったとしたら、確かに残っているこの感覚をどう消せばいいのか。

――怖い。

震えた瞬間、何の前触れもなしにリビングの扉が開いた。
ヘブンズ・ドア。そんな単語が自然に浮かび、奇跡を見るように俺は目を上げる。
「士くん?どうしたんですか?」
「お前、何処に…」
「目が冴えてしまって、キバーラと散歩してたんです」
ガールズトークしてたのよねー、と傍を飛ぶコウモリに、笑って頷き返す夏海。
身体の中心で怒りが生まれ、全身に走り出すのを感じた。
その勢いをぶつけるように、俺はキバーラを握り締める。咄嗟のことにモゴモゴ言いながら噛みつかれたが、鈍い痛みを押し殺して床の隅に放り投げた。
「ち、ちょっと、何やってるんですか!」
目を回して気を失うキバーラを拾い上げようとする夏海の腕を掴んだ。
「きゃっ!」
殴ってやりたい。そう思いながら振り上げた拳は空中でぴたりと止まる。強く閉じられた瞳が開くのを待たず、俺は両腕で彼女の肩を包み込んだ。
252DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:07:15.41 ID:SFIv4PEa
「ふざけるな…」
身体を屈めて首筋に顔を埋め、苦しがらせてやりたくて力いっぱい抱きしめる。
「士くん…?」
不思議そうな声。だが戸惑いは感じられず、少しも乱せない現実を感じてまた苛立った。
「どうして、泣いてるんですか?」
「――うるさい」
言うに事欠いてそれか。俺が泣く訳がないだろう、世界の破壊者で、悪魔であるこの俺が。
「…やっと、ぶつけてくれた」
と、安堵にも似た声で夏海が呟いた。

「淋しいって、身体ではずっと伝えてくれてたのに。気付いてないんだろうなって思ってました。当たりでしょう?」
淋しい、だと?
「私だけに縋ってくれるなら、それで良かった。あなたの器になりたかったから、私も気付かないふりをしていました。…ごめんなさい」
何なんだこいつは、一体何を言っているんだ。

身体の脇から上がって来た腕が、背中に巻き付けられた。強く篭るぬくもり。動けなくなる。
「何度でも言います、あなたは破壊者なんかじゃない。それを分かってもらえるまで、何度でも抱かれるつもりでした。私はあなたが好きだから、どれだけ手荒に扱われても、横暴なことをされても平気です」
凛とした声に、頭を殴られたような衝撃が走った。
信じられない。衝動を全て理解し、どんな痛みも羞恥も覚悟の上で俺に抱かれていたなんて。
いや、抱かれていたのは俺の方か。決して触れさせなかった腕には頼らず、まっさらな心だけで。

「嘘でも開き直りでもありませんよ。その証拠に、」
腕の力を緩めず、夏海は僅かに首を動かして俺を見た。
「私は、ちっとも壊れてなんかいないでしょう?」
「――。」
瞬間、心が聞こえぬ悲鳴を上げた。
胸が軋むように痛み、愚かな俺に制裁を加える。
253DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:08:08.02 ID:SFIv4PEa
夏海の方から重ねられた唇は、少し冷たくて柔らかかった。
舌がぎこちなく口内を探り始め、何処で覚えたのかと明らかな嫉妬が過る。
それを知らせるように、俺は彼女の唇の奥に忍び込む。激しく吸い、舐めて噛みつくと、逃しきれなかった呼吸が鼻を抜けた。
「…ん、…」
一頻り味わって離すと、夏海は恥ずかしそうに目を伏せる。
何故か俺までつられて視線を彷徨わせてしまい、互いに居場所なく立ち尽くした。
既にあれだけのことをしているのに、こんな初歩的なことで互いに照れてしまうなんて。
微妙な空気を振り切るように、俺は夏海の手を引いてリビングを横切る。
蹴破る勢いで自室のドアを開いて鍵を閉め、細い身体をベッドに押し倒した。
片手でシャツを脱ぎ、肘をついて半身を起こした状態の真上にのしかかる。
「つ、かさ…くん?」
何故今更震えた声を上げるのかと思ったが、考えてみればこうして手を付いた距離で顔を見下ろしたことなんてなかった。
いつもさっさと服を脱がせ、触れたとしても下半身のみ。胸ですらまともに触ったことがないなんて、いかに異常なことをしていたのかが分かると言うもの。

「抱いてやる、今度はきちんと」
「きちんと、って」
「全部触らせろ。…俺のもんだ」
初めて自分から重ねた唇は、しっとりと甘い目眩を連れて来た。知らない所をなくすように舌で舐め、絡めて捏ね回す。
「…っ!」
篭って消える喘ぎに、一度離して軽く淡く啄んでやる。
唾液と吐息が混ざり合い、湿度を増した唇がくっつき合って吸い寄せられ、途切れない柔らかさ。
「はぁっ…」
「気持ちいいのか?」
「…ん、」
夏海は、シーツに擦り付けるように腰を揺らした。
俺の方にも、さっきからぴりぴりとした痺れが断続的に走っている。同じものを共有出来ているような気がした。
254DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:09:13.01 ID:SFIv4PEa
頬を撫でて髪を梳くと、優しい香りが漂う。耳を甘噛みしながら吸い込むように鼻先を埋め、徐々にずらして首筋と鎖骨に吸い付いた。
「あ、んっ」
たったそれだけのことに敏感に反応する夏海に、思わず笑ってしまうと。
「こんな…優しいの、変…です…っ」
言い訳めいた早口が、いよいよ愉快でたまらない。
「優しくない方がいいのか?」
「…慣れて、ないから…」
「慣れろ。力抜いて、良い時は声出せ。それだけだ」
今までの所業をあっという間に嘘にする、勝手な言い分だと自分でも思うが、こういう風にしたいのだから仕方がない。
やり方こそ対極だが、結局何もかも俺の我儘であることに変わりはないが。

Tシャツとタンクトップを脱がせると、たわわという表現がぴったりな二つのふくらみが目を楽しませる。
「前から思ってたけど、実はいい形してるよな…」
今までも脱がせてはいたが、触れたことはなかった。勿体無いことをしていた分を取り戻すかのように、両手で包み込んで指を動かす。
「や…、ん、はずか、し…!」
「もっとやらしいこといっぱいしといて、何言ってんだ」
そうか、こんなことが恥ずかしいのかと不思議に思いながら、右の突起に吸い付いた。
「ひゃっ!」
ぺろりと舐めて転がすと、そこは忽ち硬くなる。こんな形だったのか、と改めて実感しながら、味わうように更に吸った。
「あ、ん…あ、はっ…」
手の甲を口に当て、夏海は眉根を寄せたまま腰を捩る。手を掴んで外させ、軽く唇を落とした。
「聞かせろ」
指を含み、舌を腕の付け根まで這わせる。つるりとした腋を一瞬舐めると、くすぐったいのか身体が跳ねた。
両手首を右手でまとめて掴み、左手で胸の先端を弄りながら反対側の側面に口付けて身体のラインを辿る。
「んんんっ…!」
硬くした舌で臍の奥を探ると、夏海は困ったように唇を引き結んで喉声を響かせた。
こんなに感じやすい女だったのか、としみじみ思う。
今までされたことがないのでくすぐったさが強いようだが、くすぐったい箇所はイコール性感帯だ。
そのうち全身隈なく感じるようになって、何処に触っても喘ぎ声を上げるようになるだろう。最高に楽しい。
255DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:10:31.41 ID:SFIv4PEa
パジャマ代わりのズボンに手をかけ、下着と共に剥ぎ取ると、唯一見知った秘所が露わになる。
茂みを撫でると指が柔らかく沈み、するりと割れ目の奥に誘われた。
構造や感触を確かめるようにゆっくりと動かすと、あたたかなぬめりが絡み付いて来る。
指の腹で肉芽を穏やかにそそのかし始めると、夏海は首を振ってシーツを掴んだ。
「や、そこ…あぁんっ」
「触られるの嫌か?なら自分でするか」
「いやっ」
動きを止めると同時に、力の篭った太腿ががっしりと俺の手を呼び止める。
「だめ。士くん、して……!」
「――ッ、」
“して”と来たか。参った。今のはちょっと腰に来た。
「お前なぁ…」
どこまで天然で、どこまでが計算尽くなんだ。何だか悔しくなって、大きく足を開かせて身を屈めた。
「ひっ…あんッ」
既に溢れ始めている蜜を掬い上げて蕾に塗し、吸い付くように唇を押し付ける。
円を描いて揺らし、味わうように舌を押し付けて舐めながら奥に差し込むと、夏海は間断なく甘い声を上げた。
「すっげーエロいな…ぐしょぐしょだ」
「んっ、はっ、あ…あ、」
指では、どんな風にしたものかまだ掴みきれていないから、探るような動きで奥へと滑らせる。
濡れた襞に咥え込まれる感触は、今までになかったもの。
「はん、う、あぁ…!」
ぴくぴくと断続的に身を震わせる夏海。艶めいているのに、何処か小さな子供みたいに頼りなくもある姿に、愛しさが心の奥底から溢れて来た。
本数を増やした指で中を刺激しながら、赤く硬くなった蕾に吸い付くと、俺の背中にも走る甘い感覚。
愛撫している筈なのに、されているのと同じくらい気持ちがいい。
夏海の喘ぎ声、甘い吐息、ちゅくちゅくと響く水音。

これが本当のセックスか、と思った。
高めることで高められ、相手の歓びが自分の歓びになる。それを返すことで、また新たな好奇心と快感が育って行く。
興奮が高まる。荒くなる呼吸を止められず、酸欠のような状態に襲われながら甘い蜜を吸う。
「い、い…っ、あ、はぁっ…!」
内側が強く収縮したと同時に、夏海は身体を強張らせた。腰を浮かせて制止した後、糸の切れた操り人形のように四肢がシーツの上で砕ける。
256DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:11:40.26 ID:SFIv4PEa
「は、…っ、あ…」
乱れた呼吸のまま、うっすらと目を開いて微笑む。
恥ずかしそうに充足感を表す唇に噛み付きながら、俺は手早く自らの下半身から衣服を取り去った。
「…します、か?」
夏海の手が、真っ直ぐ天を突いたモノを握る。数回扱かれる感触を楽しんでから、今度でいい、と解いた。
「――挿れたい」
耳元で囁くと、真っ赤に染まる肌。本当に今更だ、初々しさのポイントが何処にあるのか全然分からない。

濡れそぼった谷間に先端を押し付け、ゆっくりと探るように潜り始めた。
蕩けそうな熱が少しずつ全体に広がり、俺の形そのままに襞が収縮してその形状を変えて行く。
「ッ…お前、ちょっと緩めろ…!」
「ちから…入れてない、ですっ…」
これはまずいな。こいつ、こんなに良かったか?
まとわりつく肉の壁、奥へ奥へと誘う淫靡さ。すぐにでもイカされてしまいそうにぬるついた感触を、奥歯を噛み締めて必死に耐える。
肩と言わず背中と言わず、あちこちに汗の粒が滲むのを感じた。
夏海に、その身体に、俺を覚えさせたい。ずっと忘れないでいて欲しい。
何処か刹那的に過った想いを消し去りたくて、俺は動き始めた。

「あ、あぁ、はっ…ん、あ!」
哀しい。淋しい。夏海。夏海。
上体を倒し、豊かな胸を潰すように密着する。唇を重ねて舌を繋げ、隙間を全て埋めるようにかき抱いた。
「な、つみ」
気が付けば、狂った玩具のように名前を呼び続けていた。
夏海。夏海。夏海。
「士くん…」
ぎゅうと締め付ける俺の腕の檻を破り、夏海が手を伸ばした。
それが首の後ろに絡むと、虚ろに空いた穴が埋まったように思えて動揺が鎮まる。
「――大丈夫」
小さな確信に、動きを止めて彼女を見下ろした。

「あなたは…弱さをちゃんと知ってるから。強くなれます。きっと」
ふわりと送られる微笑みに安堵して、俺はひと際大きく足を開かせると、全体重をかける勢いで腰を叩きつける。
「ん、あ、あぁぁっ」
苦しめてる、でも止められない。
嬉しくて有難くて、尊くて、そして…心底愛しくて。
「士…く、…あ、あぁぁっ…!」
「夏海、――ッ!」
最後の瞬間、腕に力を込める夏海。
それに受け止められるように、俺は甘えた仕種で高みに昇った。
257DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:12:32.00 ID:SFIv4PEa
「…おはようございます」
「ん、」
どうにか答えて、だが顔は上げられなかった。それは向こうも同じのようで、微妙な間が空く。
白くまっさらな早朝の空気の中、裸のまま身を寄せ合っているのはまるで拷問のように照れくさかった。

「これ、もらってもいいですか?」
ベッドサイドに置いてあったペットボトルを引き寄せ、顔が見えない角度で飲む夏海。
肌寒さもあるだろうが、胸元まで布団を引き上げて必死に隠れようとしている姿が妙に可笑しくなり、長い髪の先を弄んだ。
「燃えたな…」
数時間も経っていないが、ひどく昔のことのような気がして口にする。と、彼女は親指を構えて振り返った。顔が真っ赤だ。
「怒ることないだろ、すげぇ良かったって誉めてんだ」
「嘘ばっかり」
「お前は違ったか?」
「…そんなこと、ないですけど」
くぐもる声を聞きながら、起き上がって軽く伸びをした。
「こっち向け」
顎に指をかけて促すと、少し恐れるように顔を上げる。

「ねぇ。また、寝てもいいですか?」
「んんん?」
突然の問いに、不可思議な声を出してしまう。
「こんな風に、士くんと一緒にいたことなかったから。…嬉しいんです。だから、」
「――。」
言葉を失い、じっと見つめた。俺は相当素直じゃない、それを嫌と言うほど実感する。
「…いいです、もう」
諦めたように離れる夏海に手を伸ばし、肩を斜め後ろから抱え込んだ。
258DCD士夏「天国の扉」:2011/06/21(火) 20:13:23.02 ID:SFIv4PEa
「何て言ったらいいか、分かんねぇんだよ」
じわじわと沁み出して来る、こんな幸せには慣れていない。怖くて逃げ出したくなる。
いっそ冷たく蹴っ飛ばしてしまった方が楽なくらいだとすら思うが、もう殻に閉じ篭るのは御免だ。
「だが、…うん。結構歓んでるって、分かれ」
「じゃあ、」
キスして、という求めには、どうにか応じることが出来た。それだけでも充分な努力ではないか、完全に自画自賛だが。

「後でキバーラに謝って下さいね、何も悪いことしてないのに可哀想です」
「分かった分かった。とりあえず寝るぞ、まだ起きるには早い」
腕を差し出してやると、夏海はそっと頭を乗せて来た。
顔を近付けて頬を寄せ、唇で何度となく触れると、身体の中心に火がついて安らぎに包まれる。

眠ることを嫌い、目覚めることを恐れていた俺が、そんなことを考えもしない朝を迎えていることが不思議でならなかった。
失ったままの記憶の向こうに、一体どんな真実があるのか。
一瞬で深い闇に引き込まれてしまう危険性は、未だに変わらないのかも知れない。
だが、壊してしまおうとした俺に、壊れないことで想いを貫いた夏海がいる限り、困難も越えられそうな気がする。
「大丈夫」。かけられた言葉を胸に、これからも共に世界を旅して行く。

次に起きたら、もう一度抱いてやる。
柔らかな夏海の寝息に引き寄せられ、俺は瞼を閉じた。


<終>
259名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 20:49:11.83 ID:kC4hC2j/
GJJJJ!!いつ呼んでも士夏はいいなあ!
何があっても士を受け入れてくれる夏みかんはいいなあ
キバーラとのガールズトークが気になるw
260名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/21(火) 22:47:39.07 ID:Qb9cBNjA
GJ!
前半の士がいい具合に病んでるけど救われてよかったよ
何があっても士を信じる夏海が可愛かった、ごちそうさま!

しかし、キバーラがあまりにも不幸すぎて思わずワラタww
261名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 06:42:35.36 ID:IMEfIbux
GJ!もしかして初恋か士?w
ああいうタイプが人好きになると何が何だか分かんなくなって
こんな風に病んでもおかしくない気がする。加減が分かんなくなるって言うか。
病むくらい夏みかんが好きだってことで萌えました。
262名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 12:45:35.36 ID:nsXkoFk5
GJ!(大好きな士夏なのに愛が…愛がないよぉ…)と読みすすめたら、
後半〜ラストで あ り が と う !!! となりました。とても素敵な士夏でした。
263名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 14:48:49.66 ID:vthZ9/0r
グッジョブ!萌えた
夏みかんの包容力無限大だな
264名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/22(水) 17:30:42.02 ID:IXMIrMrI
>>242
亀だが、あと4日すればそこら辺に関して本編でもちゃんと言及されるみたいなので自分も待機してる

最後は完全体アンクと比奈で何かやりとりがあると信じてる
265名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/24(金) 11:52:41.11 ID:E/noyoDe
2週間もアン比奈展開あるかも?というエサをちらつかせて
待たされているので限界が近い
あと2日か…
266名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/24(金) 14:22:05.12 ID:8EBNdrNS
亀ですまんが、上で話題になってた555をレンタルしてきたら見事にツボだった件
8話の見事な展開にマジ涙目だった
巧真理も気になるが、たしかに啓太郎と結花も気になる……


そして、ドジッ子バジンタンの意味がようやくわかった
ディケイドの紳士なバジンさんを先に見てたから、誤射に思わずフイタww
267名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/24(金) 18:51:57.24 ID:KcW51sDw
巧もキレて蹴った程だからなwww
268名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/25(土) 13:56:58.22 ID:xJZCPDbz
暇つぶしに「○○がいま欲しい三つのもの」ってのをやってたら、こんな結果が出た

・野上良太郎→姉、栄光、下着
・乾巧→金、恋愛、せっくす
・小野寺ユウスケ→情熱、涼しさ、愛
・門矢士→幸せ、美声、大人の玩具

士と巧で盛大にワラタw
こいつら、どこまでもエロパロ向きなのかww
269名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/25(土) 14:16:36.37 ID:IG6Ck9L+
巧www士www
お前らジンジンやー!
270名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/25(土) 19:40:05.31 ID:uDc4uJek
>>268
良太郎が姉ってのがまた的確だなwww
271名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 11:44:12.27 ID:RDs8r6k3
アン雛展開に期待してしまう。
お互い、ドアを挟んで相手の言葉を聞いているとかニヤニヤする。
272名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 11:56:27.00 ID:yjUTB3Uw
今日も萌えポイント色々あったな。
メズールがドクターの事気にいったりとか
273名無しさん@秘密の花園:2011/06/26(日) 15:52:11.79 ID:NUvMGnKf
後藤×里中フラグ立ったかな?
274名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 16:57:31.33 ID:tgMmCpZ5
里中女史の、ゴスロリ逆レイプを全裸待機して待ってます。
相手は誰でも楽しそうだ。
275名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 19:36:59.01 ID:c8eJOTE2
後藤さんと里中君くっつくのかなあ
276名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 20:09:27.22 ID:yjUTB3Uw
里中さんはなんか普通に男性経験ありそうだな
277名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 20:10:00.96 ID:lJm1qxhO
ここに来てOPのフラグ回収とは・・・胸熱
東映公式の次回の画像に鳥肌が立った
アンクと比奈がまたあの場面の再現を・・・!
278名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/26(日) 23:24:10.24 ID:7V92yqcX
>>277
ロストに取り込まれた後だったりしたら熱すぎて死ぬ自信がある


オーズを倒そうとする完全体アンクに比奈ちゃんが抱きついて「お願い思い出して!!」と訴える
ロストが「邪魔だよ!!」って左の翼で弾こうとするけど右の翼が邪魔する……とかね
279名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/27(月) 11:19:08.57 ID:J0L7Og+f
来週のオーズ、アンクが比奈ちゃんの首絞めして
アンクが「くそっ何故だ、何故殺せないんだ!」
って展開に期待している

比奈ちゃんがああいったのは映司のためかなあとも思ったけど
アンクに対しての気まずそうな感じから
やっぱりアンクに何か特別な想いがあるんじゃないかと妄想してしまう
恋ではないのかもしれないけど
280名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/27(月) 18:13:15.96 ID:nNZw2hJm
>>279
絞め殺そうとする右手を止める左手か
281名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/27(月) 19:51:00.83 ID:3BesNcJU
>>279
全文激しく同意
にしても誕生パーティーとかときめくじゃないか・・・
282名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 11:33:43.03 ID:YigNPbh4
あの誕生日プレゼントは、兄の為なんだろうけど、アンク用に別に
アイスを用意してあげたりしてるのかな?バレンタインの時の様に。
エイジにやったみたく、食べかけを雛ちゃんの口に押し込んでみたり。
妄想は広がるぜ!
283名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 14:58:24.88 ID:B4MYJ464
逆に比奈ちゃんの食べかけアイスを口に押し込まれるアンクとか
なんなら口移しでとか
口移しの後「おいし?」と聞かれて顔まっ赤にしたりとか
何とか「溶けかけてるだろうが!」とか文句言ったら
「アンクも溶かしたげよっか?」とか言われて意味わかんなくて混乱したりとか
284アン×比奈 小ネタ 1/1:2011/06/28(火) 22:36:32.46 ID:CdJ2YWbn
このアン比奈の流れに萌えた。


「もうっ! またアイスばっかり食べて!!」
 授業を終えてクスクシエに出勤した比奈の目に飛び込んできたのは、カウンター席で
アイスキャンディーを頬張るアンクの姿だった。
 その周りには既に食べ終えたアイスの袋や棒が散らばっている。
 映司と知世子が買出しに出かけて留守なのをいいことに、アイスキャンディーの大人食い
という彼にとってこの上なく贅沢な至福の時を味わっていたらしい。
 比奈は散乱したゴミを手早く片付けると、仁王立ちでアンクをキッと睨みつけた。
「アイスばっかり食べないでよ。おなか壊すでしょ!? 躯冷やしすぎるのも良くないんだからね!」
 アンクは最後の一本となったアイスキャンディーを大事そうにくわえたまま、そんな比奈を
面白そうにニヤニヤと笑いながら見上げている。
「人間と一緒にするな。そんなにやわじゃない」
「そんなこと言って。しょっちゅう怪我したり、メダル取られて弱ったりしてるのにまだ懲りないの?
いくら鳥頭だからって少しは学習したらどうなの」
「……うるさい」
 アンクは顔をしかめてぷいと横を向くと、ガリ、と大きな音を立ててアイスにかじりついた。
「だから、食べ過ぎ!」
 比奈はアンクの手から勢いよくアイスを奪い取る。
 比奈が来るまでの間に気の済むだけ食べていたのか、アンクは比奈からそれを取り返そうとはせず、
カウンターに背中を預けて拗ねたように息をついた。
 子供のようなアンクを見下ろし、比奈もまた呆れて小さくため息をつく。
「……もう。どうしてそんなにアイスが好きなの。他にも美味しい食べ物、たくさんあるでしょ?」
「ない。これが一番美味い」
「……あるのに。もっと甘くて美味しいもの」
「あぁ?」
 そんなものあるかと言いたげに顔を上げたアンクの目の前で、比奈は手にしたアイスに歯を立てた。
 しゃり、と涼しげな音を立てながら一口、もう一口。
 それから怪訝な顔をしたアンクに向き直ると、彼の肩に両手を置いてそっと顔を近づけた。
 目を伏せて、口唇を触れ合わせる。
 お互いの口の中に残る、氷菓の程よい冷たさと甘さが舌に絡まる。
 口唇を離し、比奈ははにかむように微笑んだ。
「……ね?」
 アイスよりも甘くて美味しいもの。
 あるでしょ? と眼差しで問いかける比奈にアンクは目を細め、不敵な笑みを浮かべた。
「……まぁ、そういうことにしてやってもいい」
「素直じゃないんだから」
 くすくすと笑う比奈の手をアンクが掴み、ぐいと手許へ引き寄せる。
 アンクの胸の中に抱き締められた比奈の耳許に笑いを含んだ囁きが落ちる。
「覚悟するんだな。たっぷり喰ってやる」
「……残さないでよ」
 恥ずかしげに頬を染め、それでも強気な瞳で見上げる比奈の頬に手を添えながら、
アンクはアイスよりも何よりも甘く美味しい彼のご馳走に、いただきますのキスをした。
285名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/28(火) 23:05:53.20 ID:HSihAbvA
>>284

GJ!!!
できればアンクがどんなふうに比奈を頂いたのかkwsk!!
286名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 03:06:40.92 ID:T6kObuPb
好きなのは克己だけど、自分から「抱いて」なんて言えない
けど身体は疼いちゃってしょうがないから
「ちょっと付き合って」とビッチぶって賢を誘うレイカ
(剛三は面倒くさそう、京水は無理だから)
で、実は賢はかなりアレでした、みたいなのを…
287名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 07:48:12.06 ID:+m7n6o4d
>>286
NEVER良いよね
288名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 10:17:23.96 ID:dG5+jXCO
>>284 アン比奈GJ!
やっぱこの二人はこうじゃなきゃ
289名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 10:48:31.10 ID:WylMeaNe
DC版は翔太郎とレイカがよかったな。生きている時に出会えたらいいかんじになったかも
相性はよさそうだ
290名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 11:52:05.87 ID:tesJN1Jz
>>284
アン比奈分補充ありがとうございます!!スバラシイッ!!


NEVERは体が冷たいんだよね、確か…
体温を求めちゃうよねw
291名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 12:40:41.51 ID:4pvrHqBS
>>289
過去ログにあった翔レイカは実にエロかった。
翔太郎が本編よりハードボイルドだったなw
292名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 15:12:33.06 ID:frWhD783
>>284
GJ!やっぱりアン比奈最高っす!
これからアイスの美味しい季節だしね!
最近OPのあれは、兄ちゃんもアンクも纏めて抱締める!比奈ちゃんって意味に見てる。
293名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/29(水) 17:35:28.48 ID:vq1n6xrY
>>286
リターンズで掘り下げあるといいんだけどね。トリガーは仲間の事どう思ってるか一番わからん人だったし、照井が加勢するのマシンガンで邪魔した辺りやっぱり仲間意識はあるんだろうけど
294名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/06/30(木) 18:52:58.71 ID:f4Lzrs6i
賢の本命はプロフェッサーマリア
295名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/01(金) 06:53:56.83 ID:m2gmM1Iv
>>292
何だその解釈萌える・・・
296名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/01(金) 11:24:59.11 ID:PCXPU1xo
比奈ちゃん、「右側」を抱きしめてるよね
297名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/01(金) 11:56:41.40 ID:ki0rovKE
>>286
賢さんがいろいろ…アレ……ゴクリ
誰か、誰かワタシの欲望を解放させてぇ
賢さんいいよね。高丘の、を見てど真ん中ストレート。

保管庫のアギトみて、北条×小沢に萌えた。
北条さんってファイズのあの人といい、「器の小さい男やらしたらナンバー1」
だと思うんだけど。
保管庫の北条さんって、こう器の小ささはちゃんと残しつつ、でもちょっとかっこいい感じでよかった。
未完なのが残念。
298名無しさん@ピンキー:2011/07/01(金) 18:52:02.79 ID:v95S5Mys
予告のアンクが比奈の首を絞めてるシーンが気になって気になって
「俺のアイス返せ」とかそんなのならいいのに
299名無しさん@ピンキー:2011/07/01(金) 22:13:34.51 ID:YSgL23Xm
>297
いろいろアレ…どM、素人童貞、銃器萌、ヤッてる時だけよく喋る、淫語強要…

これぐらいしか思いつかん
300名無しさん@ピンキー:2011/07/02(土) 16:56:29.59 ID:dK6wtbSy
隠語強要は普段は性欲薄そうな奴に言わせたくなる
301名無しさん@ピンキー:2011/07/02(土) 21:28:36.63 ID:InTzH96L
啓太郎とかか
302名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 09:19:45.93 ID:vuID4P11
比奈ちゃんがアンクの手当てをした
比奈ちゃんがアンクに抵抗しなかった
アンクが比奈ちゃんを殺せなかった
比奈ちゃんがアンクの誕生を祝った
アンクが比奈ちゃんのプレゼントを受け取った
しかも嬉しそうに中を見ようとした
比奈ちゃんがアンクの手を掴んだ
アンクが比奈ちゃんの手を握り返した

お祝いのプレゼントが開けられないままお別れというのが切なすぎる…
アンクに関しては不安でしょうがないけど、アン比奈的には萌えがてんこ盛りだった
河原のシーン、アングル的に比奈ちゃんがアンクを見つけて嬉しそうに駆け寄ってきたように見えたし
公式によると、アンクが比奈ちゃんの手を握ったのはタカメダルを隠し渡す為だけど
アンクが自分の欠片を比奈ちゃんに託したということにすっごい萌える
303名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 09:46:47.53 ID:Et4URvLs
>>302
数ヶ月前は「メダルを渡せ!!」って鎖プレイしてたのにねぇ……
304名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 13:44:08.73 ID:GN3sDnS6
>>302
読んでて泣きそうになった
20話の逆か・・・
今となっては切なすぎて来週はOPのあれを直視できそうにない
305名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 19:25:30.79 ID:TCKHLXVi
今週は本当にアン比奈的に萌えがてんこ盛りで最高でした!
プレゼント受け取る所とか、もうどうしてくれようかと!
比奈ちゃんの嬉しそうな顔で一週間過ごせそうだ!
306名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 19:28:51.01 ID:AUHHzd9d
後藤さんと里中君のコンビが何気によい。
里中君って会長のお手つきなんだろと疑ってたがどうも違うみたいだね。
307名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 20:15:00.72 ID:HIHQFmNX
最後の展開が衝撃的だったけど、今日はアン比奈良かったぜ!

308名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 22:30:30.54 ID:d4p1CbVQ
後藤くんと里中さんは二人のエロパロ読んで以来、オーズのなかで一番萌えるカップルだなー
309名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 22:44:54.87 ID:w73JShzC
あったっけ?ごとさと
見落としてたかな
310名無しさん@ピンキー:2011/07/03(日) 23:09:08.77 ID:0bvkiAiT
多分、余所のスレだ
俺、そこで読んだことある
311名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 00:03:41.27 ID:Vxkm1xTB
鳥ヤミーとの戦い後、正午前。鴻上ファウンデーションいつもの部屋にて。

後藤「なあ里中。そろそろ機嫌を直してくれないか」
里中「急がせたくせに、たった5%ですか?」
後藤「わかってくれ。俺も生活が苦しいんだ」
里中「本当に5パー?」
後藤「いや、ぶっちゃけラトラーター強すぎて俺達あんまり関係なk」
里中「5・パ・ー!?」
後藤「…………。7.5%ならどうだ?」
里中「7.5ぉ?」
後藤「これが目一杯だ。わかってくれ。俺も生活が苦しいんだ」
里中「それ、さっきも聞きました。仕方ないですねぇ。ただしそれプラス」
後藤「プラス、なんだ?」
里中「私にキスしてください」
後藤「キスか。…………え」
里中「知りませんでした?昔から私、後藤さんのことが好きだったんですよ?」
後藤「え、あ、う?い、いやいやいや、おおおおおおい、おいおい?え、嘘、は、へ?」
里中「だから……今は会長もいないし、ね?」
後藤「ま、ままままままま待て待て待て待ってお願い顔が近い近い近い近い」
里中「目、つぶってください。ん……」
後藤「あ、あ………」

ゲシッ!

後藤「おぶっ!?」
里中「……はぁ。嘘に決まってるじゃないですか。そんなに慌てなくても……ねぇ」
後藤「う、嘘?」
里中「私が後藤さんに惚れる?ある訳ないじゃないですか」
後藤「…………」
里中「それにしてもさっきのキョドり方。ちょっと引きまーす。」
後藤「ぐっ……!?」
里中「フフン。ま、面白いものが見れて良かったです。あ、お昼の時間ですね。それじゃ」

カツカツカツ……

後藤「伊達さん!俺は!俺はぁああああ!!」


美人秘書に振り回される後藤さんの明日はどっちだ?


真木「後藤君に良き終わりが訪れん事を」
後藤「………どっから入ってきた」
312名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 01:46:24.97 ID:uavXsAWH
>>311おつ!真木博士自重w
文句言いながらも従来の3倍早く駆けつけた里中君は素晴らしかったな
313名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 14:30:54.72 ID:crM6FZU4
>>311
色っぽい展開になるかと思ったらオチww
GJ!
314名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 15:25:37.33 ID:7fH+omHo
>>311 おっつー

他スレのごとさとってどこ?読みたい
315名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 17:18:07.96 ID:jxloVBoP
確かお焚きあげに
316名無しさん@ピンキー:2011/07/04(月) 19:27:34.65 ID:rtNQYJSd
うん、お焚き上げの1だな

他にも色々あったぞ
317名無しさん@ピンキー:2011/07/05(火) 10:40:55.32 ID:W3bLRu1q
比奈ちゃんがアンクのメダルを抱くように握りしめて
「アンク…」って言ってくれたら最高

でもその瞬間「いってぇ!!」ってウヴァさんのよーに
アンクの声でメダルがしゃべる場面まで浮かんでしまった
自分の妄想力が悲しい…w
318名無しさん@ピンキー:2011/07/05(火) 12:10:33.06 ID:HJ3Z6/Kl
ヒナちゃんが本気出したらコアメダル壊れちゃうなw
319名無しさん@ピンキー:2011/07/05(火) 15:41:13.75 ID:RaQyZNmg
>>317
それすごくいいな
実際アンクの精神は残されたタカメダルに宿ってるのかもしれないと思うと
例のシーンの持つ重みが・・・
320名無しさん@ピンキー:2011/07/06(水) 01:29:45.04 ID:KS57R5O8
全裸でメダルを胸からおなかにころころ転がしたり
谷間に挟んでみたり乳首にぺったり貼り付けたりくりくりしたり
パンツの中に潜り込ませたりしてる比奈ちゃんなど
想像してはいけない雰囲気だな
321名無しさん@ピンキー:2011/07/06(水) 12:39:35.53 ID:OzKBjOlr
自分としては意識のあるタカメダルが「誕生日の礼だ」と
比奈ちゃんにもぐりこんでイイコトしてあげる展開を希望
322名無しさん@ピンキー:2011/07/06(水) 21:14:28.44 ID:eogoivW/
避難所より転載させていただきます

*******************

書き込めないのでこちらに失礼します。
キバを完走し、音也×ゆりの悲恋カプが好き過ぎるあまり淋しくて書いてしまった。
音也死後のゆりの独白です。


「もうすぐ、雨は止む」。
それが、あの男があたしに残してくれた最後の言葉だった。

お前は笑顔が一番よく似合ってる、だなんて白々しいにも程がある。散々怒らせて泣かせたのは何処のバカだ、バカバカ、音也のバカ。浮気者!
――なんてな。
本当は分かってるんだ。あれは「浮気」じゃなく、一世一代の「本気」だったんだってこと。

とても好きだった。
もし行くなと、絶対に別れないと言ったら、恐らくあいつはあたしの傍にいてくれたような気がする。
真夜に心を留め、ブラッディー・ローズを哀しく鳴らしながらも、あたしに微笑みかけてくれる筈。
だからこそ、幸せを願うしかなかった。
あたしは自分の意志で手を離し、あいつを見送ることが出来た。
それは誇りだし、良かったと思ってる。今までずっと、一度も後悔をしたことなんかない。

人が聞いたら笑うだろう、バカはお前だって。
或いは偽善者と罵られるかも知れない。身を引いたところで、苦しみが減る訳ではないのだから。
実際、未来から来たって言うあいつの息子にも焚きつけられたし。まったく、天然で無神経なところは親子そっくりで呆れてしまう。
でもあたしには、しがみついて諦める運命より、焼き付くような痛みを抱くことの方が大事だった。
音也のくれるものなら、どんなものだってそれが一番素敵だと思ったんだ。

「音也、」
ありがとう。あたしと出会ってくれて。
この世で見つけて、器用なふりして不器用に、苦しいくらい迷いなく愛してくれて。

「あったかかったよ…」
最後の瞬間まで、大切なものの守り方を、愛する術を教えてもらった。
あんたを、更には、ここから先を生きて行くあたし自身のことを。

もしいつか、ここではない世界で再び出会うことがあったら、訊いてみたいことがある。

豪雨。降り注ぐ痛いほどの雨粒。
軽やかなステップと共に、木々に紛れた赤い傘の向こう。

音也。

あの時、虹は見えていた?


<終>



******************

以上で全部です
323名無しさん@ピンキー:2011/07/06(水) 21:43:34.91 ID:YzxG0aR1
>>322
転載乙
そして、何と言うGJ!!
ゆりが物凄くいい女過ぎる!!

324名無しさん@ピンキー:2011/07/07(木) 10:45:40.17 ID:vJoMrltU
>>322
すごくイイ!!
読んでて涙出てきた…GJ!
325ありふれた恋の歌 0/5:2011/07/07(木) 21:27:27.83 ID:oeOuZt98
アンク×比奈、投下します。
41話の内容に多少触れた部分がありますので、ネタバレが駄目な方はご注意ください。
326ありふれた恋の歌 1/5:2011/07/07(木) 21:29:31.67 ID:oeOuZt98
 ふと目を覚ますと、いつからそうしていたのかアンクは比奈の隣で躯を起こし、自分の右腕をじっと見つめていた。
 赤い異形の腕。グリードの腕、彼の本体。
 その手のひらに握り締めた緋色のメダルを彼は睨みつけている。
 何処か遠くに想いを馳せる、そんな眼をして。
 何を考えているのだろう。
 奪われた自分のメダルと肉体、新たな人格を宿し彼と対立することとなったもう一人のアンク、彼の心を占めるのは
それらへの執着だろうか。
 近寄りがたささえ漂わせたアンクの真剣な横顔を見つめ、比奈は少しの淋しさを覚えた。
 ――私を見て。
 アンクがメダルや、自己の存在について激しい執着を持っていることは知っている。
 けれど、ふたりきりでいる時だけは、せめて。
 ――お願い、私を見て。
 メダルに対する執着の、何百分の、何万分の一の興味でもいいから。
 比奈はのそ、と躯を躯を起こした。
 気づいたアンクが首を傾け比奈を見る。
 比奈はアンクの背中から彼の肩に手を回し、左の肩にこつんと自分の額を押し当てた。
「なんだ?」
 アンクが彼にしては穏やかな声で問い、左腕でくしゃりと比奈の頭を撫でる。
 比奈は顔を上げ、アンクの頬にそっとキスをした。
 更に見上げたままでいると、アンクは比奈の頭に置いていた手を頬へとずらし、彼女の口唇にくちづけを落とす。
「足りないのか?」
 冷やかすように笑いながら、アンクは指の背で比奈の喉を軽く撫で上げた。
 猫にするようなその仕草にぞくりと身を震わせ、比奈は薄く目を閉じる。
 快楽が欲しいわけではないが、アンクに触れ、そして触れられることは好きだ。
「……うん」
 アンクお得意の揶揄に敢えて素直に頷く。
 足りない。
 どんな触れ合っても、少しも足りない。
 アンクへと向かうこの想いはまるで伝え足りない。
 そして、アンクの比奈への感情はもっと感じ足りない。
 もしかしたらそんなものは比奈の錯覚であって、本当は欠片さえもないのではないかと不安になるほど。
 もっと感じさせて。
 それがひと時の夢まぼろしでも構わない。
 アンクから比奈へと向かう確かな何か、それが欲しい。
 肌を重ねることでしかそれを感じることが出来ないのなら、この身が壊れるほどきつく抱きしめてと、
比奈は自分からアンクにくちづけをねだり、裸の躯を彼にすり寄せる。
327ありふれた恋の歌 2/5:2011/07/07(木) 21:34:17.96 ID:oeOuZt98
 いつにない比奈の反応にアンクは少し怪訝な顔をしたものの、すぐに不敵な笑みを浮かべ比奈の躯を
抱えてベッドに転がった。
「欲望に忠実で結構なことだ」
 囁き、比奈の髪を撫でながら口唇を重ねる。
 音を立て啄ばむようにくちづけを繰り返し、熱の鎮まった躯にもう一度始まりを告げる。
 比奈はアンクの背に両腕を回しぎゅっと彼にしがみついた。
 アンクの口唇が頬や首筋をなぞる。
 大きな手のひらが胸許に覆いかぶさり、そのやわらかなふくらみを揉みしだいた。
「あぁ……」
 比奈は甘い吐息をもらす。
 熱を持ち、少しずつ汗ばむ肌。
 アンクの手が動く度に形を変え、乳房が張りつめてゆくのが判る。
 固く尖った先端をアンクが指先で転がしながら、一方を口に含んで舌で弄ぶ。
 爪の先で軽く引っかかれ、あるいは舐めしゃぶりきつく吸われて痺れるような感覚が躯中を走り抜けた。
「ん……!」
 無意識に身をよじりアンクの愛撫から逃れようとするがアンクはそれを許してくれない。
 指と口唇、その位置を入れ替えて更に比奈を責め立てる。
 喘ぎ、首を打ち振って強くなる快感に耐えながら、比奈は目を開けてアンクの姿を探した。
 涙で潤みぼやけた視界の中で、自分の胸許に顔を埋めた男が見える。
 目を閉じて比奈の肌を味わっているその様子に、比奈は心の底から喜びを覚えた。
 こんなにも無防備に自分を求めてくる彼が愛しい。
 欲しいならあげる。
 私を全部あげる。
 この欲望が、彼の餌になれればいいと思う。
 比奈はアンクの背に預けていた手をゆるりと持ち上げ、翼の形をした金の髪に差し入れた。
 すべらかなそれを梳くように撫でるとアンクが顔を上げて比奈を見つめた。
 乱れた前髪の間から覗く双眸は、いつもの燃えるような激しさを湛えながら強い欲望の色を刷いて比奈を射抜く。
 男の色香にあてられたようにくらくらと目が眩み、比奈は赤く濡れた口唇から切なげな吐息を零した。
「アンク……好き……」
 夢見心地に呟けばそれを聴きとめてアンクが笑う。
 愉しげな、無邪気とさえ呼べるようなその笑みに比奈の胸は熱く高鳴った。
 アンクの指が比奈の脚の間へと忍び込む。
 一度悦びを与えられたその場所は少し撫でられただけですぐに反応し、アンクの指が動く度に淫らな
水音を立て始めた。
 それを面白がるようにアンクの指の動きが早くなる。
 躯の芯がかっと熱くなり、比奈はふるふると首を振った。
「や、だ……や……、やぁ……」
 アンクが指を止め、比奈の顔を覗き込む。
「……おまえは少しも慣れないな。そんなに恥ずかしがることか?」
328ありふれた恋の歌 3/5:2011/07/07(木) 21:38:50.31 ID:oeOuZt98
「だ、だって……!」
 熱に赤く染まった頬を涙と汗で濡らしながら比奈はアンクを睨んだ。
 アンクは比奈と、透明な体液が絡まる指先を交互に眺める。
「ただの欲望の印だ。人間の躯がそういうふうに出来てる、それだけのことだろう」
 意地悪ではなく、本気でそう思い不思議がっている顔だ。
「理屈じゃないのっ。恥ずかしいものは恥ずかしいんだってば!」
 顔を真っ赤にしながら比奈は叫ぶ。
 アンクにとって比奈の心理が理解不能なのは彼が男だからか、グリードだからか。
「判らん」
 アンクが言い、比奈はうー、と小さく唸って横を向いた。
 面倒くさいと思われただろうか。
 鬱陶しがられて突き放されてしまうなら、もっと我慢すれば良かったとわずかな後悔に襲われる。
「――が」
 指先についたものをぺろりと舐めながらアンクが笑った。
「おまえはその方がいい」
「……え?」
「そのままでいろ」
 短く命じ、アンクが比奈の耳にかぷりと歯を立てる。
「あ……っ」
 くすぐったさに首をすくめる比奈の頬に左手を添え、アンクは仔猫がじゃれつくように幾度も比奈の耳朶を甘噛みした。
 その間にもアンクの右手は再び比奈の中心に潜り込み、その花弁をやわらかくかき乱し始める。
 噛まれた耳に気を取られているからか、中心から生まれる水音も先程よりは聞こえない。
 比奈はアンクの手をぎゅっと握り、アンクから与えられる刺激の通りに小さく声を上げた。
 すると、アンクの指の動きが少し強くなったような気がする。
 本当は、音も声も、乱れた自分の浅ましい姿のすべてがどうでもいいのだ。
 アンクの目に、それが醜く映らないのなら。
 アンクがそれを、許してくれるなら。
 中に入り込んだ指が探るように内側に触れる。
 抜き差しを繰り返し、指の数を増やして内側から比奈の躯を溶かしてゆく。
 堪えようもなくただ掠れた喘ぎだけが比奈の口からこぼれ、それがアンクの欲望にも火をつけるのか、
かすかに乱れた熱い吐息が比奈の耳許に落ちた。
 比奈の背筋をぞくぞくとした快感が走る。
 アンクが自分に興奮している、それがたまらなく嬉しく、比奈はアンクの首をかき抱いて引き寄せた。
「……んっ、あ……アンク……おねが、い……」
 膝をアンクの腰にぶつけるようにして、自分から彼を誘う。
329ありふれた恋の歌 4/5:2011/07/07(木) 21:47:00.16 ID:oeOuZt98
 求める比奈を、アンクは決して厭わない。
 そう、確信があった。
 比奈の中からアンクが指をゆっくりと引き抜く。
 馴染んだそれが離れる物足りなさに思わず声が漏れそうになって、比奈はきゅっと口唇を噛みしめた。
 けれど、お見通しと言わんばかりに見下ろすアンクと目が合い、紅潮した頬に羞恥から更に血が昇る。
「比奈」
 喉を鳴らしてアンクが笑った。
「……可愛いな」
 嘲笑ではない、屈託のない笑顔に比奈は驚き、大きく目を見開く。
 それから、胸の中があたたかく満たされていくのを感じながら、やわらかな微笑みをアンクに返した。
 中心にアンクが宛がわれる。
 張り詰めて硬くなったそれが比奈を欲しがるアンクの心の証のようで、比奈の躯は彼を受け入れる為に
自然に開いた。
 灼熱が比奈を貫く。
「あぁ……ん……っ!!」
 華奢な背を弓なりに逸らし、比奈はその熱を、快楽を、アンクを、全身で必死に受け止めた。
 甘い衝撃に躯が慣れるのを待つ間もなく、アンクが激しく腰を打ちつけ比奈の奥深くへと身を進める。
「あ、あ……アンク……アンク……っ!!」
 名を呼んで抱き寄せた男の首にしがみつけば、大きな手が背中に回り、逃がすまいとするかのように
きつく抱きしめられた。
 深く突き上げられる度に中が緊張してアンクの存在を強く感じる。
 もっと感じたい。
 もっと感じて欲しい。
 泣き出したくなるようなじれったさともどかしさにどうしていいか判らなくなる。
「アンク……アンク、好き……す、き……好き……」
 乱れた呼吸の合間からこぼれるのはアンクの名と好きと言う呟きだけ。
 アンクの息遣いが荒くなる。
 内側に感じるアンクの存在がより大きくなって速度を増す。
 快楽に押し上げられて昇りつめ、一瞬息が止まると同時に比奈の視界は白く眩んだ。
 遅れて小さく呻いたアンクが欲望を吐き出す。
 アンクの頬に流れた汗が顎の先から比奈の肌の上へと、ぽつりと落ちた。
 脱力し、比奈の上に覆い被さってきたアンクの躯を、比奈は思うように動かせない腕でそれでもしっかりと抱きしめる。
 その重みが心地よい。
「……アンク……好き……」
 掠れた声で囁けば、知ってると返る。
 比奈は微笑み、今この時が永遠に続けばいいと願った。
330ありふれた恋の歌 5/5:2011/07/07(木) 21:51:49.46 ID:oeOuZt98

 手のひらの中の赤いメダルを、比奈は瞬きもせずに見つめる。
 もうひとりのアンクに取り込まれる直前、アンクが比奈に残したもの、それが今、彼女の手の中にある。
 以前にもこうして、アンクのメダルを手にしたことがあった。
 あの時アンクは、躍起になって比奈からそれを取り戻そうとした。
 結局根負けし、メダルを握り締めた比奈の手を包み込みながら囁いたアンクの声が、耳の奥で鮮やかに甦る。
 ――失くすなよ。
「……アンク……!!」
 比奈の瞳から大粒の涙が溢れ、零れ落ちた。
 信じてくれたの?
 私のこと、信じてくれたの?
 映司くんと同じくらい、信じてくれてるの?
 信じて、このメダルを託してくれたと言うのか。
 比奈ならば、映司と共にメダルを守り抜き、そしてアンクを取り戻すとそう信じて、比奈の手にこのメダルを
預けたと言うのか。
 彼の欠片、命とも言うべきアンクのメダルを。
 何も言葉にならず、比奈はメダルを握り締めて首を打ち振った。
 比奈が望んだものが、欲しかったものが手の中にある。
 確かにアンクから与えられたもの、託されたもの。
 アンクからの信頼、そして、それ以上の――。
 嬉しい。けれど哀しい。
 だってあなたがいない。
 こんなに哀しくなるなら、何もいらなかった。
 ただアンクがそばにいてくれればそれだけで良かった。
 ――こんなのは嫌。
 ――このまま逢えなくなるなんて、そんなのは絶対に嫌!
 比奈は両手でメダルをしっかりと握り締める。
 またアンクの声が聴こえる。
 不機嫌で腹立たしげな、あの声。
 ――失くすなよ。
 その声に比奈は誓う。
 失くさない。
 絶対に失くさない。誰からも何からも守り抜いて、必ずアンクを取り戻してみせる。
 もう一度、何度でも、彼に触れて、抱きしめて、好きだと囁いて――。
 あの時のように、自分の手からアンクにメダルを返すのだ。
 今度は笑顔で、お帰りなさいと彼を出迎えて。
 けれど今は――今だけはまだ。
 喜びと哀しみ、嬉しさと淋しさ、複雑に絡み合ったアンクへの想いに溢れる涙を抑えることも出来ず
彼の欠片を胸にきつく握り締め、子供のように比奈は泣いた。
331名無しさん@ピンキー:2011/07/07(木) 23:09:34.64 ID:9qoKsn6w
なんか神キテタ――(゚∀゚)―(。A。)―(゚∀゚)―(。A。)―(゚∀゚)――――!!!


アン比奈最高だよアン比奈
332名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 11:05:12.41 ID:rcy+u5AR
>>330
昼間っから泣かされたー!!!
100万回のGJを叫ぶぜ!
333名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 12:33:30.72 ID:lteYyN+z
>>330
ありがとうーーーー!!!
317を書き込んだ者だがきっと誰かが書いてくれるって信じてた…
「失くすなよ」よすぎる…
本当にありがとう!!神!!

334名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 23:40:03.82 ID:Weuo9WHi
>>330
GJ!
比奈もアンクも切なすぐる………
しかし胸熱になったそのそばから、うっかり本気で握りしめたらメダルにひびが入って焦る比奈ちゃんnとか想像してしまったw


すばらしいアン比奈の後で非常に恐縮ですが、流れ豚切りで自分も投下させていただきます
トリロジー赤→40th記念映画のその後で、侑斗×愛理の脳内補完に挑戦したものの
力及ばずエロには至りませんでした………しかもタロスズのインパクト強すぎて、人間レギュラー陣の口調とか忘れてるし orz
NGワードは「侑愛」「鵲橋」でお願いします
335侑愛 / 鵲橋 1:2011/07/08(金) 23:45:12.98 ID:Weuo9WHi
 天より滴り落ちる雫が、アスファルトの上で小さく弾ける。雨だれの囁きは幾重にも重なり、夜の沈黙
とは異なる静寂を街へと齎す。人通りも絶え雨音だけが響く街の一角に、その店はあった。
 ミルクディッパーと掲げられたその小さなカフェの中、テーブルよりも一段高い場所に飾られた小さな
望遠鏡を、店の女主人である愛理はじっと見つめていた。自身が構える店であるにも関わらず、愛理はま
るで初めてそれ見つけたかのように訝しげなまなざしを向けている。
 無表情にも近いその顔の奥で、困惑と戸惑いが溢れていることは、傍目にも十分見てとれた。
 しばらくの間そうして望遠鏡を眺めていた愛理の背後で、不意に扉をあける音が小さく響いた。休日の
札を掲げた扉を開け入ってくるような無粋な来訪者の姿を確認すべく、ゆったりとした動きで愛理が視線
をそちらへ動かすと、そこには白いライダースに身を包んだ一人の青年が立っていた。
 しかし青年は扉の前で立ち止まったまま、何かを堪えるような悲痛な面持ちでじっと愛理の顔を見つめ
ている。その姿を無言のまま見詰めていた愛理は、不意に何かにひらめいたのか、はっとしたように顔を
あげた。
「………桜井、くん?」
 自らの記憶を懸命に探った末に、ようやく思い当たる名前を見つけたのだろう。愛理が自信のない弱々
しい声で問いかけると、桜井と呼ばれた青年は一瞬ではあるが、泣き顔にも似た表情を浮かべた。
「ああ……俺がわかるのか?」
「当たり前でしょう?でも、不思議ね……ほんのちょっと前まで、私、桜井くんのことを忘れていた気が
するの」
 そう言って頬に手を添え首を小さく傾げた愛理は、すぐに何かに思い当たったのか細い眉を下げると、
未だ悲しげな表情で立ちすくむ青年の姿を見つめ、震える吐息を吐きだした。
「………また、時間の流れが変わったのね?」
 返答は、無言の肯定だった。愛理はゆっくりと眼を閉じると、深く長い溜息を吐きだし自身の体を抱き
しめた。小刻みに震える肩に手を伸ばしかけた青年は、途中でその手を止めると、思い直したように腕を
戻す。
 その姿を見た愛理の瞳に、一瞬ではあるが、深い悲しみが顔を覗かせた。
「大丈夫だ。時間の流れは、ちゃんと元に戻った。野上も無事だし、あんたと桜井が守った時間もそのま
ま残ってる」
「でも、まだ今と繋がってはいない……そうなのね?」
 返答は、またしても無言。ただし今度のそれは、肯定というよりも動揺といったほうが正しかった。愛
理は目の前の青年から望遠鏡へと視線を戻すと、遠くを見つめるようにふっと眼を細めた。
「桜井くんも、本当はわかっているんでしょう?私と侑斗が守りたかったあの時間と今を繋ぐためには、
まず桜井くんが過去の私と出会わなきゃいけないって」
「………俺はただ、あんたのことが」
 その先を続けようとした青年の言葉を、愛理はすっと手を上げて止めた。そしてわずかに顔を俯けると、
ゆっくりと息を吸い込み、震える声で小さく呟いた。
336侑愛 / 鵲橋 2:2011/07/08(金) 23:46:39.16 ID:Weuo9WHi
「それでも、今の私にとってはあの人が侑斗なの……桜井くんとは、違うの」
「わかってる、これは俺の一方的な感情だ。あんたに無理やり押し付けようなんて思ってない」
 それは、二人の間で何度も交わされたやり取りであり、決して答えの出ない問いでもあった。
 青年は確かに若き日の桜井侑斗であるが、かつて愛理と将来を誓いあった桜井侑斗その人ではない。望
む結末を得られないことを承知の上で、それでも青年は愛理と同じ場所にいることを選び、陰ながらもず
っと守ってくれてきた。そんな静かながらも激しい青年の想いを、愛理は朱唇を噛みしめるようにして拒
み続けてきた。 
 主を無くした望遠鏡に在りし日の恋人の姿が重なり、愛理の瞳は深い悲しみに沈んだ。
「………もう、私は大丈夫。だから桜井くんも、自分の時間に帰っていいのよ」
「嫌だ、と言ったら?」
「それでも、ずっと言い続けるだけ……元の時間に戻って、私たちの絆をもう一度繋いで欲しいって」
 視線を逸らしたまま呟いたその言葉に、何がしかの違和感を覚えたのか、桜井がわずかに首を捻った。
その様子を気配だけで感じながら、愛理は望遠鏡から眼を離さないままに、胸の前で静かに両手を組んだ。
それはまるで、神に赦しを乞う告解にも似た仕草で、離れた場所から見詰めていた桜井の顔にはますます
深い疑問の色が浮かんでいた。
「私は良ちゃんと違って、全部を覚えてはいられないから、もし桜井くんが元の時間に戻って昔の私と出
会えば、今の私の記憶も全て変わってしまう。そうすれば、消えてしまった侑斗のことも、全部忘れてし
まう……だから、桜井くんはずっと今の時間に留まってくれている。そうすれば、私はずっと侑斗の思い
出を抱いたままでいられるから」
 そうよね、と問いかけるように顔を動かした愛理の瞳に映ったのは、返答を拒み両の拳を強く握り締め
たひどく辛そうな青年の姿だった。千の言葉よりもはるかに雄弁なその姿に、愛理は少しだけ相好を崩す
と、ありがとう、と密やかな声で呟いた。
「でもね、せっかく桜井くんが気を使ってくれたのに、私の記憶は消えていくばかりなの……本当のこと
を言うとね、私はもう侑斗の顔も、声すらも思い出せないのよ」
「え……?」
 愛理が初めて口にした告白の内容に、青年がわずかに動揺した。悲しみを宿した笑みを浮かべた愛理は、
ひたと桜井の顔を見つめると静かに告白を続けた。
「侑斗の顔は帽子に隠れてしまって見えないし、会話の内容は思い出せても、声はもう桜井くんの声しか
わからないの……かすかに残った思い出とこの望遠鏡だけが、私の知る侑斗の形見。だけど、もうすぐき
っとその思い出も忘れてしまうわ。だから……」
 一度足元へ視線を落とし、強く瞼を閉ざす。深く長い吐息に決意を乗せた愛理は、静かに顔を上げると、
強い瞳で青年の顔を見つめた。
「だから、侑斗を覚えたままの私を、時間の流れの中に沈めて欲しいの。何もかも忘れるその前に、せめ
て侑斗を愛したこの気持ちだけは、一緒に時間の彼方へ送ってあげたいから」
 懇願とも決意ともつかぬ愛理の言葉に、青年の顔がはっきりとした苦悶に歪んだ。苦痛を隠しきれない
青年の姿に、愛理もまた自らの胸に深い傷を刻みこむ。互いに相手を思うがゆえに傷つけあってしまう、
ヤマアラシのジレンマに苦しみながらも、愛理は決して自らが発した言葉を撤回しようとはしなかった。
337侑愛 / 鵲橋 3:2011/07/08(金) 23:48:29.50 ID:Weuo9WHi
「ごめんね、桜井くん。ひどいこと言ってるって、わかってる。けど………」
「いや、あんたの言ってることは正しい。俺は桜井の過去ではあるけど、あんたの知ってる桜井は俺の未
来じゃない。あんたの愛した桜井侑斗は、あの桜井ただ一人だ」
「じゃあ……」
「それでも、俺はそういうあんただからこそ守りたかった……桜井を愛したままでもいいから、俺を見て
ほしかったんだ」
 血を吐くような青年の告白に、愛理の瞳からまた一つ透明な滴がこぼれおちた。一つ、また一つと音も
なく溢れる涙をぬぐおうと、ためらいがちに伸ばされた青年の指は、やはり頬に触れる直前で凍りついた
ように固まってしまった。
 決して無理に触れようとはしない青年の指に、愛理は自らの指をそっと絡めると、その大きな掌へと頬
を寄せた。
「たとえ記憶は変わっても、私たちはきっと同じ時間を手に入れられる。だから、あなたは自分の時間を
歩いて。そしてもう一度、ここで会いましょう」
「それでも俺は、今のあんたのことを忘れられないと思う」
「大丈夫。きっと過去の私は今の私に勝って、あなたの心を奪ってみせるから」
 そうしてしばらくの間、言葉もなくじっと互いの瞳を見つめあう。短くも長い沈黙の後、先に動いたの
は愛理のほうだった。
 逡巡から抜け出せずにいる青年の唇に、触れるだけの口づけを一つ落とし、触れ合う吐息の中へそっと
囁く。
「いつかもう一度ここで、キスをしましょう………今度はあなたの時間の中で」
「ああ………俺は必ずあんたとここに戻ってくる。約束だ」
 誓いと別れを兼ねて交わす口づけは、ただ一晩だけかかるかささぎ橋での逢瀬の如く儚い。それでも、
若い桜井が手に委ねたたった一つの思い出は、再び流れを変える時間をもう一度この場所へと導く標とな
ってくれるだろう。
 少なくとも、今の愛理にはそう信じる他に未来を手に入れる術はなかった。
「さようなら……侑斗」
 それは、どちらの桜井への手向けた言葉だったのか、それは愛理自身にもわからなかった。ただ、確実
に消えゆく記憶を悼む追懐の言葉であることだけは間違いなかった。
 長い苦しみの末にようやく触れることができた指を離し、愛理は閉ざされた扉の向こうに響く汽笛の音
にもう一度別れの言葉を捧げた。




 もう一度、この場所で会えることを信じて。




338侑愛 / 鵲橋 4:2011/07/08(金) 23:50:23.92 ID:Weuo9WHi
********************



「全く、今回は散々だったよ」
「ごめんね、何もできなくて……でも、僕たちがこうして元の時間に戻れたのも、幸太郎とモモタロスの
おかげだよ。ありがとう」
「それはもういいって。それに、爺ちゃんが元に戻れて本当によかったよ。あのまま、ずっとちっちゃい
まんまだったらどうしようかと思ってた」
 はは、と小さく笑った良太郎と共にデンライナーの扉の前に立った幸太郎は、軽い溜息をついた。
「今度の件で、ゼロノスのパスはオーナーが回収。ハナさんも元の時間に戻されちゃったし、ここもずい
ぶん寂しくなるね」
「仕方ないよ。僕だって、本当はずいぶん前に電王のパスを返さなきゃいけなかったんだし、ハナさんや
侑斗だってちゃんと自分の時間があるんだから」
 取り留めのない会話をする間にも、空気の抜ける音と共にデンライナーの扉が開く。ショッカーに支配
され混乱していた時間が戻ったことを確認するために、ミルクディッパーへと戻ろうとしていた二人は、
砂地の先にある扉に手をかけたところでどちらからともなく動きを止めた。
「なあ、爺ちゃん………愛理さん、大丈夫かな?」
「姉さんは特異点じゃないから、変えられた時間の中で何があったか覚えてないと思う。それに、僕もハ
ナさんも元の姿に戻れたんだし、なによりハナさんが居た元の未来に時間が繋がったんだから、きっと姉
さんも大丈夫だよ」
「だといいんだけど……」
 極度の不幸体質の二人で組んでいるせいか、幸太郎は不安がぬぐえないままの様子だったが、意を決し
て手をかけた扉を押した。カランカランという聞きなれた音と共に扉が開き、隙間から様子を窺うように
して顔をのぞかせた二人は、綺麗に整えられたミルクディッパーの様子を確認するのと同時に安堵のため
息をついた。
 そのまま店内に体を滑り込ませると、カウンター越しにコーヒーを入れていた愛理が顔をあげ、にっこ
りとほほ笑む。
「あら、良ちゃん。おかえりなさい」
「ただいま、姉さん」
「ちょっと待ってね。今、コーヒー達が最後の仕事をしてるから」
 そう言ってドリップケトルを傾ける愛理に、良太郎と幸太郎は互いに視線を合わせ小さく頷いた。確か
に時間は戻ったのだと、そう確信しかけた良太郎の顔が、次の瞬間一気に凍りつく。
「爺ちゃん?」
 何を見て顔色を変えたのかと幸太郎が振り返ると、いつも望遠鏡が置かれていたそこにはかわいらしい
クマのぬいぐるみが3体飾られていた。それが何を意味するのか理解しかねる幸太郎の横を駆け抜け、良
太郎はカウンターに大きく手をつくと、いつにない険しさで愛理に詰め寄った。
「姉さん、望遠鏡は!?あの望遠鏡はどうしちゃったの!!!?」
「どうしたの、良ちゃん?あれなら、この間下げたじゃない」
「下げた!?どうして!!」
 そのままカウンター越しに身を乗り出しそうな良太郎の肩を、幸太郎が思わずつかんだ。
339侑愛 / 鵲橋 5:2011/07/08(金) 23:51:41.10 ID:Weuo9WHi
「ちょ、爺ちゃん落ち着いて!!店の飾りぐらい、変ったっておかしくは……」
「駄目だよ!あれは、あの望遠鏡は……!!」


「望遠鏡なら、上にあるぞ」


 血相を変えた良太郎を諭すかのように、落ち着いた声が店内に響く。カウンターの奥から聞こえたその
声の主を探し顔を上げた二人の前に、どこか見覚えのある、だけど初めて会うはずの男が立っていた。見
たところ、愛理よりもいくつか上らしい。落ち着きを感じさせるその風体は、青年と呼ぶには少々失礼に
あたる年代のように思われた。
 上から下まで、まじまじとその姿を凝視していた良太郎が、信じられないというように眼を瞬かせる。
「………桜井さ、ん?」
「桜井?あの消えたはずの??」
「勝手に人を消すんじゃねえ!ったく、そういうところは相変わらずだな、幸太郎」
 カリカリと首の後ろを掻いた男は、愛理の隣りへくると慣れた手つきでネルドリップを受けとった。愛
理もまた、ごく自然な動作で男へとそれを渡す。
「侑斗も飲む?」
「ああ。いつものやつな」
「はいはい。でも、最初はミルクと砂糖を入れないで飲んでね?」
 そう言って愛理が手を伸ばしたビンに張られたラベルには、侑斗スペシャルと書かれていた。全く事態
を理解できず、茫然と成り行きを見守っている良太郎と幸太郎に、その男、つまり桜井侑斗はにやりと笑
ってみせた。
「な〜に変な顔してんだ、野上。言っておくが、俺は幽霊でもなきゃあっちの桜井でもないぜ」
「まさか、侑斗……なの?」
 カウンターの奥からフロアへと出てきた侑斗は、柱に背を預けるとしてやったりとでも言わんばかりの
満面の笑みを浮かべた。
「当たり前だろ?っていっても、野上達にしてみれば数時間前に別れたばっかだし、驚かれても当然だな」
「侑斗……侑斗〜〜〜〜〜!!!」
 ダダ、と音を立てて駆け寄った良太郎は、侑斗へと思いっきり飛びついた。さすがに予想外の反応だっ
たのか、良太郎を受け止め損ねた侑斗はそのまま盛大に床へと転んだ。
「の〜が〜み〜〜!!!」
 上体を起こした侑斗は、自分の上に乗っかっている良太郎の首根っこをつかんでこめかみをひきつらせ
た。あっけにとられる幸太郎をよそに、良太郎は半べそをかく寸前のまま侑斗にしがみついていた。
「よかった……姉さんも侑斗も無事で、本当によかった………」
「あらあら、良ちゃんは本当に侑斗と仲がいいわね」
 一人のほほんとコーヒーを入れていた愛理の、どこかピントのずれた発言が二人の頭上に降りかかる。
その様子から、逆に今の愛理の中ではこの様子が日常茶飯事の出来事であることが容易に窺えた。
「えっと、俺にも状況を教えて欲しいんだけど」
「ああ、ごめん。侑斗と姉さんのこと、教えてなかったっけ?」
「漠然となら聞いてるけど……」
 それにしたって、この状況を理解するほどではないと言外に訴える幸太郎の声に、またしても別の声が
かぶさった。
「何やってるんだ、侑斗?さわいじゃ駄目だって、あれほど言ったじゃ………」


「「デネブ!!?」」


 まさかの第三者の登場に、良太郎と幸太郎の声が見事にシンクロする。そろって片手をあげ指をさすそ
の先で、デネブは相変わらずの陽気さで大きく手を振った。
340侑愛 / 鵲橋 6:2011/07/08(金) 23:53:54.77 ID:Weuo9WHi
「お〜、野上じゃないか!それに幸太郎も!!よく帰ってきたな〜」
「ってか、お前こそ何してんだよ!!さっさと上に戻れ!」
「え〜?だって、侑斗達が下で騒ぐから起きちゃったんだよ」
 そう言って布の塊を覗き込んだデネブに、カウンターに3人分のコーヒーを置いた愛理が近づき、一緒
に覗き込んだ。
「あら、今日はずいぶん御機嫌ね」
「そうなんだ、さっきは珍しく泣かずにパチッと眼を覚ましたんだよ。きっと、野上の声が聞こえたから
かもしれない」
 くすくすと笑いながら会話を交わした愛理は、デネブからその布の塊を受け取ると、文字通り聖母の笑
みの如き頬笑みを浮かべた。
「はいはい、おじちゃんにおはようのご挨拶をしましょうね」
「そうだな。今の二人とは初対面だし、ちゃ〜んと顔を見せてやらないとな」
 愛理と侑斗の言葉に、良太郎と幸太郎が怪訝そうに眉を寄せる。カウンター越しに愛理から布の塊を受
け取った侑斗は、今まで二人が見たことがないような極上の笑みと共に振り返ると、誇らしげに胸を張っ
た。
「俺たちの娘だ。もちろん、誰だかわかるよな?」
「え?え〜っと……」
 そう尋ねられたところで、当然答えなど知るはずもない幸太郎は、バツがわるそうに視線を明後日の方
向へと彷徨わせた。一方の良太郎は、侑斗の腕の中であどけない笑みを浮かべる乳児の姿に、みるみるう
ちに双眸から涙をあふれさせた。
「もちろん、知ってるよ………やっと会えたね、ハナさん」
「え!?ハナって、あのハナさん!!?ちょっと、俺にもわかるように説明してよ!」
「あ〜もう、面倒な奴だな。オーナーにでも聞け」
「なんだよ、その投げやりな態度!!」
 不満たらたらな幸太郎の言葉を右から左へと聞き流し、侑斗は良太郎の腕の中にハナを抱かせると、そ
の頭をぽんぽんと軽く叩いた。
「これで、全ての時間は繋がった。過去も、未来も、桜井とあの時間の愛理が守りたかったものは全部残
ったんだ」
「ハナさんの時間が戻ったって、こういうことだったんだね………」
「ああ。失ったものも多いし、大変なことも山ほどあったけど、俺達はこうしてもう一度ここに戻ってこ
れた。俺達が勝ち取った時間だ、もう他の奴らに好きにはさせない」
 力強い侑斗の言葉に、愛理が穏やかに微笑み、デネブがうんうんと嬉しそうに頷く。良太郎の腕の中で
小さな眼を精一杯見開いていた小さなハナも、やがて花がこぼれるように愛らしい声を上げ笑い、その声
につられるように良太郎や幸太郎の顔にも笑みが浮かぶ。


 穏やかで小さい、けれども何物にも代えがたい至上の幸福に包まれたミルクディッパーの上を、デンラ
イナーが祝福と共に時間の彼方へと駆け抜けていった。
341名無しさん@ピンキー:2011/07/08(金) 23:58:30.76 ID:Weuo9WHi
以上です
幸太郎が侑斗を呼ぶ時と、侑斗が愛理さんを呼ぶ時の表現が本気でわかりませんでした……
読んでくれた方、ありがとうございます
342名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 00:51:41.78 ID:JZhC2TFn
>>341
……おい、目から汁が止まらないぞ
GJ!!
343名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 01:23:28.60 ID:XEFA1XLb
GJ!
こういうのが読みたかったから、すごく嬉しかった
344名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 02:30:37.80 ID:iulUCPxo
なんか、俺の電王がやっと補完された気がする…GJ!
345名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 02:54:20.30 ID:tyA9EPH4
GJ!ちょうど七夕…の次の日だしw
こういう電王を待ってた!
346名無しさん@ピンキー:2011/07/09(土) 15:09:25.04 ID:HYhqPoUM
GJ…!!
そうだよ、望んだ結末はまさにこれなんだよ!!

ありがとう
やっと電王が完結したよ
347名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 03:05:14.75 ID:k1fIhHUM
うおぉ、涙がすげぇボロボロ出る
348名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 17:59:48.93 ID:fxOVihm9
来るか?来るか?!映比奈!!
349名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 18:22:49.28 ID:J7QRZKNp
今日の000はお兄ちゃんと雛が新婚夫婦のようだったな
350名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 20:04:49.12 ID:T1CtOvLe
映比奈でエロマンチックなSS希望
351名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 20:08:56.25 ID:TixgPf92
兄ちゃんと比奈ちゃんも結構好きだな。
352名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 20:08:59.27 ID:ZbIThmeu
亀ですまない
こんな侑愛を待ってた、1年以上待って諦めかけてた・・・
愛理さんの記憶のこととか今年の映画との連動とかGJだ
本当にありがとう
桜井家+デネブに幸あれ



今週の泉兄妹めっちゃ和んだ・・・
タカコアを胸元で握り締める比奈が切ない
個人的にアン比奈も映比奈もいけるんだが、
これで映司にまで手が届かない存在になられちゃ辛いだろ・・・
どうなるんだ・・・
353名無しさん@秘密の花園:2011/07/10(日) 20:18:37.52 ID:ee7nppUZ
東映公式の来週のあらすじの画像
後里がくっついててちょっと萌えた
354名無しさん@ピンキー:2011/07/10(日) 21:20:54.32 ID:vy61ljIO
比奈がアンクの心配したり、映司が比奈の手を引いて逃げたり比奈が映司の心配したり
どっちにも美味しかったけど、泉兄妹のラブラブ新婚っぷりが堪らん
比奈ちゃんの信吾への抱きつきも以前より密着度がアップしててニヤニヤ


信「映司くんも沢山食べて」
映「はい」
信「ん。比奈」
比「はい、お醤油」
映「(あれで判るんだ。やっぱり仲がいいんだなぁ)」
比「やだ、お兄ちゃん、ほっぺたにご飯ついてる」
信「ん? どこ?」
比「ここだってば」
映「(本当に仲いい……って、ええ? 口で取ったぁ!?)」
信「ありがと、比奈」
映「(え、今度は何!? お返しのキス!?)」
比「映司くん、美味しくなかった……?」
映「……ああ、いや、あんまり美味しいからびっくりしちゃって」

映「駄目だ、このふたりは巻き込めない……!!(リア充爆発しろ的な意味で)」
355名無しさん@ピンキー:2011/07/11(月) 01:36:49.85 ID:JCjSRKbf
伊達さん絡みの幸せエチーが書きたいけど、やっぱり相手はユミさんかな…

手術のための渡航前日、伊達さんがユミさんをいきなり訪ねて、
「なんだかんだ心細くってな、ハハハ…人の温もりが欲しい、抱いていいか…?」
で、ピロートークで
「俺の手術が成功したら、婚約してくれないか?」
(俺のために毎日おでんを作ってくれないか、でも可)

みたいなとこまでは妄想したけど、文章にするって難しいですね。
356名無しさん@ピンキー:2011/07/11(月) 02:25:18.95 ID:ODHszX3n
>>354
原作が深刻展開でちょっとへこんでたのが治ったw乙
357名無しさん@ピンキー:2011/07/11(月) 08:58:11.52 ID:ldg+VS8M
>>354
GJ!
朝からアロエヨーグルト噴いたw
きっと、エイジを見送った後、兄ちゃんは比奈ちゃんを後ろから抱締めてるな。
写真と良いエプロンと良い、けしからん兄妹だw
358名無しさん@ピンキー:2011/07/11(月) 10:25:08.36 ID:xtnTCmsk
このスレには神しかいない…!!
みんなありがとう大好きだ


ところで、比奈ちゃんのプレゼントって結局なんだったのかな
359名無しさん@ピンキー:2011/07/11(月) 13:15:11.73 ID:pC5GpLCw
靖子の事だからここぞというタイミングで
中身出して来てくれると信じている
360名無しさん@ピンキー:2011/07/11(月) 21:03:17.07 ID:AXRfMh96
>>355
「俺のためにおでんを〜」ベタだけどいいな!
完治したんならぜひまた会ってほしい二人だ


お兄ちゃんが帰ってきて1年ぶりに一人じゃなくなった我が家
嬉しいはずなのにアンクの安否や映司の不可解な表情のことを思うと夜不安で眠れなくなる比奈
そんな妹を案じつつ、一年の長さを実感してちょっとだけ切ない気分になる兄
兄にアンクの記憶があるって・・・2度の首絞めとか鎖縛りとかどう思ってるのかkwsk
361名無しさん@ピンキー:2011/07/12(火) 13:19:23.47 ID:Ao3tdXMf
アンクと比奈ちゃんが色々やっちゃったのを覚えてるお兄ちゃん…
映司が帰った後いったいどんな展開がwktk
362名無しさん@ピンキー:2011/07/12(火) 15:14:57.69 ID:X+MITvPc
ディケイドから入った新参だけど(しかも先月w)、士夏に惚れまくった自分は次どのライダーを見ればいいかおすすめ教えて下さい。
ちなみにライダー知識はほぼゼロ(ディケイドでわずかにプラスになった程度)。
363名無しさん@ピンキー:2011/07/12(火) 15:56:03.64 ID:ZwwgJGQR
おすすめを聞くのがいけないとまでは思ってないけど、せめてレスの前後は読もうよ
似たような質問があって、そこに色々返レスあったじゃないか
364名無しさん@ピンキー:2011/07/12(火) 20:30:03.48 ID:uKXoKoG1
>>362
どのカップルもおいしいかと。違った魅力があってホント好きだな。
つかなつ好きだと、カブトとかCPおいしいかもしれないな〜
365名無しさん@ピンキー:2011/07/12(火) 22:41:16.41 ID:o5MbQKv6
>>357
後ろから比奈ちゃんを抱きしめるお兄ちゃんいいな!
てことで妄想したら、ラブラブ新婚カップルににわかに暗雲が


 兄の手が置かれた肩が熱い。
 玄関のドアが閉まった瞬間、比奈は後ろに立つ信吾から抱きしめられていた。
 信吾の両腕がやさしく比奈を包み込む。
 背中にあたたかなぬくもり、ひなたのような懐かしい兄の匂い、何よりも安心出来る筈だったその場所。
 けれど今、比奈は酷く緊張していた。
 どくどくと早鐘を打つ心臓は兄との再会を喜んでのものではなく、比奈はそんな自分を嫌悪しながら
今この時が早く過ぎ去ってくれることを願う。
「比奈」
 信吾が比奈の肩に顔を埋める。
「淋しかったよ。ずっと、比奈に触れたかった。こうして、比奈を抱きしめたくて仕方がなかった」
「お兄ちゃん……」
 私も、そう言おうとして言えず、比奈は乱れそうになる呼吸を必死で整えた。
「……今日は疲れたでしょ? 早く休んで。私、後片付けして……」
「比奈」
 耳許に囁きが落ちる。
「彼はそんなに良かった?」
 ごく何気ない調子で囁かれたその言葉に、比奈は凍りついた。
 信吾の言葉の意味することが正しく理解出来る。理解出来てしまう。
「言ったろ? 全部知ってるって」
 信吾が言った。
 悲しげな、何処か壊れたような笑いを含んだ声で。
「全部……知ってる」
「お兄ちゃ……」
 比奈は青褪め震える口唇で呆然と呟く。
 手足の感覚がなくなる。目の前が真っ暗になる。
「駄目だよ、比奈」
 崩れ落ちそうになる比奈の身体を、信吾が強い力できつく抱きしめた。
 比奈は無意識に兄の腕に縋りつく。
「比奈は俺のものだ。他の男になんか――渡さない」
 低く囁かれた信吾の昏い声を、比奈は遠のき掛ける意識の中で確かに聴いた。
366名無しさん@ピンキー:2011/07/12(火) 23:14:49.69 ID:GcOjgkrO
個人的に、ビジュアル・エロさ共に士夏を越えるカップルはいないと思ってる。

自分もディケイドから見始めて、ディケイドをより理解するために9つの世界を巡り、気づいたら立派なオタになっていた。


おのれディケイド。ありがとう。
367名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 01:48:36.61 ID:dhWQyEM6
>>366
2行目と3行目で盛大にフイタw

自分はまだ旅の途中だが、クウガと剣と555とOOOの世界を同時に巡ってるせいで設定ごちゃまぜ状態だ啓太郎と小太郎の名前が似てるせいで、この間どっちがどっ!ちか本気でわからなくなった
剣と555の世界が融合してしまうとは……おのれディケイド!
368名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 02:03:20.00 ID:dhWQyEM6
367なんだけど、なんか変換ミスや改行ミスを連発したうえに
後半書いたつもりのレスも消えてた……連投スマソ orz

>>365
乙!
そして鷹(腕)と兄とで雛の取り合いになるんですね、わかります
泉家の隣が空き部屋だったら、ぜひ入居して壁に聞き耳を立てたいww
369名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 12:41:22.79 ID:nuHfbzMV
>>362
ディケイドから入ったんなら気になった世界から巡ったらいいんじゃない?
明るいのが好きか暗いのが好きかもわからないから
もう少し好みの傾向を書いてくれればオススメしやすいんだけど

>>367
そんなにいっぺんに世界巡ったらいかんよw
それも全部橘さんってやつのせいなんだとかなっちゃうだろww



比奈ちゃんはアンクと兄にいっぺんに可愛がってもらえばいいよ〜
370名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 15:35:20.40 ID:41Lqi1rg
一般的な評価は低いみたいだけど、自分はキバ好きだよ
ドラマがよく練られてて、毎週楽しみだった

>>369
それこそ、某錬金術マンガのグリードみたいに交互にだな
371名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 16:55:31.37 ID:bpjEUbI2
>>365
GJ!
自分357なんだが、その展開有り得るなと思っていたw
という事は、アンクがどんな風に比奈ちゃんの事を想っていたかも
兄ちゃんにはバレバレなんだな!
やっぱり此所は平和的にアンクと兄ちゃんで仲良く比奈ちゃんを可愛がれば良い。
372名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 19:27:43.21 ID:kMD4oaAU
伊達さん×優美さんに挑戦してるけど、エロ描写が上手くいかずなかなか進まない…
書きあげられたら落とすけど、期待せずに待ってくれ
373名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 20:04:04.20 ID:ygkj8ea/
>>372
伊達さんが外国に治療しに旅立つ前に、優美さんの病室を訪れ…

お互いの愛を再確認

その時、ヤミー出現!!

伊達さん、最後の仮面ライダーバース

病室へ帰還

ギシアン

翌日、爽やかに旅立つ伊達さん

その飛び立つ飛行機を病室から見つめ、一人涙する優美

と、ここまで妄想したら力尽きた
おのれ、ディケイドォォォ!!!!!
374名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 22:06:50.12 ID:MGV9LGf4
>>371
>という事は、アンクがどんな風に比奈ちゃんの事を想っていたかも
>兄ちゃんにはバレバレなんだな!

泉兄妹と腕アンクのほのぼのスリーショットが目に浮かぶw
腕アンクと比奈が憎まれ口を叩き合うのをにこにこしながら見ていたと思ったら
「アンク、口ではそんなこと言ってるけど」と、アンクの比奈への想いをあっさり暴露する天然系お兄ちゃん。
恥ずかしさにのた打ち回る腕アンク。
「そんなわけあるか!!」と絶叫しながら、仕返しにと信吾の度を越したシスコンっぷりを暴露するものの、
本当のことだし悪いとも恥ずかしいとも思ってないので信吾は動じない。
比奈は「やだ、お兄ちゃんってばもう」と嬉しそうに笑うしで、異様な敗北感に打ちのめされる腕アンク。
脱力してふらふら宙を漂っていると比奈にぎゅっとされたりキスされたり、またぎゃーぎゃー喚く腕アンクと比奈を
微笑ましく見守る信吾。以下エンドレス。

アン比奈、信比奈のどっちかもしくは両方が一線越えてたら泥沼だけど、両方がプラトニックだった場合、
信吾が比奈への叶わぬ想いをグリードのアンクに託す、なんてのもいい。
完全態になったアンクが泉家に居候すればいいよ。比奈ちゃんの中の人もそんなこと言ってたし。
信吾とアンクの間で、ふたりと腕を組んで幸せそうに笑う比奈が余裕で脳内再生できる。
375名無しさん@ピンキー:2011/07/13(水) 23:45:33.66 ID:VAgv3oRV
アン比奈はグリード態の完全体アンク(腕アンクの声と性格の)のほうが好き…見たいかなあ
アンクがロスト追い出して完全復活するかまだ分からんけど人間の女の子と怪人のイチャイチャが見たいよ
電王のイマジンどもとハナ(コハナ)さんやナオミのやりとりニヤニヤなごなごしながら見てた
マイナー?
376名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 01:10:43.57 ID:mBqUkVMb
>>365
禁断の愛やら寝取られ好きとしてはGJ過ぎる!ありがとう!
黒兄黒アンクに翻弄されるエロい比奈イイヨイイヨ
377名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 04:03:18.31 ID:LR0DKrGt
作品問わないんだけど、てれびくんDVDとかスピンオフとかってカプ者にはクルものある?
子供&一般大衆向けだしさすがに無理か
378名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 05:44:46.86 ID:Koc300Ru
テレビくんDVDは女子出る方が少ないイメージだな。
主にフォーム紹介→カオス展開って感じだし。
女子は出るには出るけど。

スピンオフはネットのはわからんけど、電王やWのスピンオフVシネマとか映画はカプ萌え要素充分にあると想う。
電王エピ赤はラブストーリーだし、Wアクセル編は照井さんのフラグ乱立だし。

スピンオフってそういう意味で聞いたんじゃなかったらスマン

>>365
GJ!信比奈とアン比奈たまらん!
ほのぼののいいが一線越えてドロドロするのも萌える。
379名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 11:56:15.44 ID:wgnDoA41
>>375
人外で禁断の関係…萌える
380名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 12:12:11.77 ID:an+0Lo27
>>378
Vシネはアクセルもエターナルも良かったわ
葵ちゃんも縛らレイカさんもミーナも良いがやっぱり俺は亜希子が好きだ!
381名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 12:33:03.68 ID:A+7kD/Yl
>>377
確かディケイドので士夏の新婚風景が…
夏みかんお手製の朝食食べる時の二人のやり取りがどう見ても新婚さん
好きなものだけ食べる士に注意するエプロン姿の夏みかん(*´Д`)
382名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 13:41:28.42 ID:v0RI5qfg
>>381
その食事シーンといい、あのDVDは士夏、ユ夏、海夏と全方位でおいしかったな……
スピンオフとテレビくんは、いい意味で4人がはじけてて大好きだww
383名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 15:02:21.97 ID:dDLE5HxV
>>375
>>379
ウルフオルフェノク×真理とか?
384名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 16:04:56.10 ID:/aRgTCkD
ウルエフェノク×真里やスコルピオワーム×ミサキーヌにすごい萌える
けど、それを文章化する才能が無いのは悔しい…
385名無しさん@ピンキー:2011/07/14(木) 19:34:24.42 ID:FazZsYqG
あいつらそういうことするときは人間体になりそうだからね。怪人のままだとしてもなんか理由付けが必要かもな
386僕は帰る きっと帰る 1/2:2011/07/14(木) 23:36:30.25 ID:/C0HQIkQ
気が早過ぎる気もするけど、アンク復活ネタでアン×比奈。
エロくなくてごめん。



 ひらり、と、何か赤いものが比奈の目の前をよぎった。
 反射的に広げた手の上に落ちたのは、色鮮やかな一枚の赤い羽根。
 見覚えのあるその羽根に、比奈の心臓がどくんと大きく音を立てる。
 顔を上げると、抜けるような青い空にも無数の赤い羽根が見えた。
 それは鳥の群れのように、疎らに、けれど途切れることなく遠くの空まで続いている。
 比奈は駆け出した。
 何も考えず、空に描かれた赤い道の指し示す場所へとただ急ぐ。
 息を切らしながら必死に、その手に赤い羽根を握り締めて。
 人ごみをくぐり抜け、見慣れた街中と見知らぬ街中を越えて、ようやく辿り着いたのは
打ち捨てられたような寂れた教会だった。
 壁はくすみ、建物の周囲には雑草が深く生い茂っている。
 比奈はもう一度空を見上げた。
 赤い影は、この先にはもう、ない。
 比奈は覚悟を決め、しっかりとした足取りでかつては美しかっただろう石畳の上を進む。
 入口の前に立ち、古びた気の扉を両手で押してみるとそれは鍵も壊れているらしく、
軋んだ音を立てながらゆっくりと開いた。
 中は思ったよりも明るい。
 屋根に穴が開いているのだろう、天使の梯子のように幾筋もの光が差し込み、
降り積もった埃をきらきらと反射させている。
 比奈は少し緊張しながら、慎重に足を踏み入れた。
 足音が意外に高く響く。
 祭壇に向かって通路を半ばまで進んだ時、頭上で大きな羽音がした。
 比奈は顔を上げる。
 そこに、赤い鳥がいた。
 燃えるように赤い翼を持った、巨大な鳥が。
 炎をまとった翼を広げ、赤い異形がゆっくりと降りてくる。
 人に似た形をした、けれど人ではない生き物。
 猛禽の頭を持ったそれは祭壇の前に音もなく降り立つと、睨みつけるように比奈を見つめた。
 比奈は息を飲み、まっすぐに異形を見つめ返す。
 異形は比奈を見据えたまま動かない。
「アンク……?」
 恐る恐る、比奈は異形に呼びかける。
387僕は帰る きっと帰る 2/2:2011/07/14(木) 23:40:38.32 ID:/C0HQIkQ
 それがアンクの本来の姿だということを比奈は知っていた。
 その右腕は懐かしく、胸が痛くなる程に恋しい。
 だが、以前比奈がその姿を目の当たりにした時には、そこにアンクの心はなかった。
 それはアンクの姿をしながら比奈を知らない、比奈の知らないアンクだった。
 では、今は――?
 祈るような気持ちで、比奈は相手の答えを待つ。
 少しの間を置いて、アンクの口許が静かに動いた。
 ああ、と聴こえたその低い声は、紛れもなくアンクのものだった。
 比奈がよく知る、もう一度だけでもいいから聴きたいと願ったアンクの声だった。
 喜びのあまり比奈は声も出ない。
 涙を浮かべた比奈を見据え、アンクが静かに問う。
「俺が怖いか」
 抑揚のない声は、自分に都合の良い答えを一切期待してはいなかった。
 ――ああ。
 比奈は知る。
 彼の恐れを、諦めを。
 己の真の姿を比奈が受け入れることはないと、アンクはそう思っている。
 比奈は首を振った。
 くしゃりと顔を歪め、アンクに向かって両腕を伸ばす。
 見えない棘の境界を踏み越えて、比奈はアンクの許へとその足を踏み出した。
 グリードのその姿が全く恐ろしくないと言えば嘘になる。
 けれど、もう二度と逢えないかもしれないと思った、愛しい男がそこにいるのだ。
 求め続けた自らの肉体を取り戻して、そこにいるのだ。
 兄ではない、彼自身の躯で、そこに。
 アンクがアンクであるならば、どんな姿でも構わなかった。
 許されない恋であることに変わりはなくとも、もうなんの後ろめたさを覚える必要もない。
 比奈はひとつの迷いもなく、アンクの胸の中へと飛び込んだ。
 もう二度と彼がいなくならないように、両腕を彼の背中に回してぎゅっと抱きしめる。
「お帰りなさい。アンク。お帰りなさい……!!」
 あたたかかった。
 これがあなたの躯。
 少しも怖くなんてない。
 込み上げる愛しさに、比奈はアンクの胸にきつくその身をすり寄せる。
 頭の上で、小さく呼吸を繰り返す音がした。
 驚き、戸惑うアンクの気配。
 しばらくして、そろそろとアンクの腕が比奈の背中に回される。
 ただいま、と彼らしくもなく素直な言葉が耳を打ち、比奈は安堵に目を閉じた。
388名無しさん@ピンキー:2011/07/15(金) 02:14:59.13 ID:IqT967pk
>>386-387
GJ!
人外とヒロインの抱擁を想像するだけで萌える!
本当、無事に帰って来て欲しいよな、比奈ちゃんの元に。
389名無しさん@ピンキー:2011/07/15(金) 13:16:03.72 ID:AMQ3SKjC
>>386-387
GJ!GJ!GJ!!
もうこれが本編でいいよ〜〜
390名無しさん@ピンキー:2011/07/15(金) 13:21:53.64 ID:CSNRH/9H
光射す朽ちた教会で再会とかロマンチックすぎるだろ…ぜひ原作で見たい光景。GJ!
391名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 00:44:28.39 ID:BzzE5v6B
>>386-387 GJです
自分が理想としていたアンクと比奈の再会の様子そのものでした
素晴らしい話をありがとうございます
アンクの早期帰還を期待
392名無しさん@ピンキー:2011/07/16(土) 02:32:24.96 ID:nUZK31ox
>>377だけど教えてくれた人ありがとう!
まずは中古屋でディケイドてれびくんDVD探す旅に出るよ。
夏みかん総受けなんて最高だ!
見つかるといいなあ
393名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 03:07:27.06 ID:0Miv8JZF
>>377遅ればせながら
ネタバレ有、萌え解釈には個人差があります



【てれびくん全サDVD】
電王:特になし
キバ:女性は出ない。音也が「俺が戦うのは全世界の女性の為!」と熱弁するけど
 想定しているのは真夜とゆりなのは萌えるかも
ディケイド:>>381-382 の通り4人が仲良くドタバタするので士夏ユ夏海夏どれでも。
 士が夏海の頬をぷにぷに、士のキス顔
ダブル:恋愛要素は特になくTV準拠、亜樹子がウエイトレス服&セーラー服
オーズ(申込書付てれびくん8月号発売中):
 東映公式によると映司とアンクと比奈が踊る&比奈が女教師扮装

【スピンオフネットムービー】
キバ:名護さんとじゃれ合う恵、渡を守る静香、メイド姿で音也に「あ〜ん」する恵とゆり
ディケイド:4人が仲良くドタバタするので士夏ユ夏海夏どれでも
ダブル:妻大好きな霧彦、冴子君大好きな井坂、先生大好きな冴子、加頭VS霧彦修羅場

【公式イベント】
電王ファイナルステージ:女性が芝居に出ない
キバファイナルステージ:名護イクサ×恵イクサ、特典映像で過去キング×真夜
十年祭:ミュージカルで士×夏海
 トークショーで遊佐(というかウラタロス)が夏海にちょっかい出す→士がイライラ
 戸谷「(士が夏海を)食べてみたの?」とまぎらわしい発言
ディケイドファイナルステージ:ないけど、しいて言えば名護イクサが恵らしき人に言及
電王クライマックスツアー:女性が芝居にもトークショーにも出ない
ダブルファイナルステージ:霧彦マスカレイド・冴子ナスカ・井坂・ユートピア4人で修羅場
 トークショー内寸劇で照井×亜樹子
394名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 07:19:48.27 ID:mi0k4W7P
Wの超バトルDVDは亜樹子と照井の丼が同じ発想なことに萌えたな
アクセルでの暴走具合といい似た者夫婦なんだなと思って
休みの日は二人でW丼とアクセル丼作ってればいいのにと思った
395名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 10:08:41.81 ID:tKJt+Jj+
良い映比奈回だったが、それ以上に後藤里中が何かキタ
396名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 11:18:02.08 ID:9Vx6/G3V
>>393
Wのファイナルステージは最後に幕が下りる前アクセルが亜樹子を抱きしめてるぞ
公演によってはキスしてるようにも見えたらしい

里中と後藤さんなんかいいコンビになってきてて萌える
後藤さんも里中の扱いが少しだけわかってきてるというかw
397名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 12:00:00.37 ID:GQd3ic4s
なんか可愛いエプロンつけて里中さん家の家事をやる羽目になってる後藤さんの姿が浮かぶ
398名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 12:12:39.75 ID:tnReFb/C
なんかもう、映司と比奈ちゃんくっつきそうだなww
後藤さんと里中さんも良かったが
399名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 14:05:32.98 ID:NPj7rDvk
今更ながらアン雛萌え発動。
心は別人で体はお兄ちゃん…とか背徳感がタマランw
雛ちゃんのその辺の心の葛藤が知りたい。
400名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 19:38:29.18 ID:rQMjsVsJ
今日は映雛が痛々しくて・・・でも映司の手を雛ちゃんが掴んだとこはグッときたわ
映司が聖人すぎて妄想し辛いんだけど二人は幸せになってほしい
401名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:39:46.96 ID:P8vsOGF3
もう皆が幸せになれる道はないのか…
映比奈的にもアン比奈的にも真木知世的にも先の運命を思うと辛い
安心してられるのは後里くらいだ
402名無しさん@ピンキー:2011/07/17(日) 20:59:17.27 ID:lK8bq4W/
お兄ちゃん二人と一緒に暮らせば幸せじゃないかな!と馬鹿な妄想してたらこうなった
シリアスなんてかけらもないし色々と酷くてスマン



「お、お兄ちゃんが二人……?」

比奈は現在の状況にぽかんと二人の泉信吾を見る。
当然片方がアンクなのはわかっている。でも、外見だけならば兄が二人なのだ。
幼いころからずっと共に過ごしてきた『泉信吾』と、一年間を迷惑かけられながらも共に過ごした『アンク』。
外見だけならばごくごく似ている。

「俺は泉信吾じゃなくてアンクだ!」
「わかってるけど、でも外見はお兄ちゃんでしょ。……わあ、お兄ちゃんが二人……」

ふらふらと惹かれるように二人の信吾へと近づいた。
元来、比奈はブラコンだ。友人たちに突っ込まれる程度にはブラコンだ。
兄が大好きだし、その兄が二人、なんて。
ぱっと、アンクの手をつかんだ。訝しげにこちらを見下ろすアンクを真摯な目で見つめる。

「ねえアンク、うちで一緒に暮らそう?」
「「はあ!?」」

映司とアンクの声が重なった。
比奈は背を向けているから気づかないが、信吾は呆れたように笑っている。

「私、お兄ちゃんが二人いたらいいなってずっと思ってたの!」
「おい、俺はお前の兄貴じゃねえぞ!」
「でも外見はお兄ちゃんでしょ!アンクだったら本当のお兄ちゃんじゃないから恋もできるし!」

アンクは引きつった笑みで泉信吾を見る。信吾は肩をすくめてみせた。

「お兄ちゃんのことが大好きだけど兄妹だから恋はできないって思ってたの。
 でもアンクはお兄ちゃんじゃないでしょ?だから一緒に暮らそう?」
「どこが“だから”だ!」
「比奈ちゃん、ちょっとむちゃくちゃじゃない……?」
「だってアンクこのままだと行くところないでしょう?」

う、とアンクは詰まる。実際現在のアンクと映司に帰る場所はない。
比奈は振り返った。視線の先に居るのは兄。

「いいでしょう、お兄ちゃん?ちゃんと面倒も見るから!」
「俺はお前のペットか!」
「比奈は本当に俺の顔が好きだなあ」
「顔だけじゃないよ、お兄ちゃんの全部が好き。だからお兄ちゃんの格好をしたアンクも大好きなの」
「だめだこの兄妹話通じてねえぞ……」

アンクが助けを求めるように映司を見る。映司も肩をすくめた。
403名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 01:31:56.47 ID:bORTk2rk
>>402
本編が鬱展開すぎて落ち気味だったから…
笑いとほのぼのをありがとう!

てゆか刑事さんwww
404名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 03:49:51.26 ID:CNJAwnAg
アンキロサウルスヤミー撃破後……

後藤「里中。さっきはどうして来てくれなかった?」
里中「寒そうだったんで」
後藤「………」
里中「私がいないおかげで後藤さん目立てましたね。ブレストキャノンシュー、って。良かったじゃないですか」
後藤「確かに初ヤミー撃破だった。じゃない。そんな事はどうでもいい。しかし、どうしていつもそうクールなんだ?」
里中「前にもいいましたけど、ビジネスですから」
後藤「本当に、何というか……。そういえば、お前の笑顔を俺は見た事がない」
里中「何言ってるんです? 今回の出勤の時に笑いましたよね?」
後藤「違う。あんな勝ち誇ったフッ…みたいな笑いじゃない。声を出して笑った所だ。お前、笑えるのか?」
里中「当り前じゃないですか。わざわざ後藤さんに見せるものじゃないですけど」
後藤「里中の……大笑い……」

シュッ…チャリーン…
405名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 03:51:02.87 ID:CNJAwnAg
里中「後藤さーん? どうしたんですかー?」
後藤「…………見たい」
里中「は?」
後藤「里中、君の笑顔が見てみたい」
里中「……ちょっと引きまーす」
後藤「見せてくれ」
里中「イヤです」
後藤「どうしてもか?」
里中「どうしてもです」
後藤「………」
里中「………」
後藤「……里中」
里中「何ですか?」
後藤「俺は俺の欲望を解放したいと思う」
里中「寝言は寝てから言った方がいいと思います。あ、そろそろ今日の業務終了時間」
後藤「うおおおおおおおおおおお!!」
里中「えっ!?」

ガシッ!!
406名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 03:52:14.67 ID:CNJAwnAg
里中「ちょ、後藤さん、何?」
後藤「はっはっは! 後藤さん里中君より弱いじゃーん、などとよく言われているが、単純な力勝負ならやはり俺に分があるな!」
里中「後藤さん! 急に、どう、したんですか? 離して、くだ、さいっ!」
後藤「どうもしていない! 俺は気になった事はとことん追求しないと気が済まない! それだけだ!」
里中「くっ…! こ、鴻上会長に言いつけますよ?」
後藤「会長ならこう言うだろう! 『さらに一皮むけた後藤君!ハッピ!ハッピ!ハッピバースデイ!』とな! 覚悟しろ、里中!」
里中「覚悟って何をする気……きゃあっ!?」

コチョコチョコチョ…

里中「いやっ、くすぐらないで!」
後藤「いくらお茶の間の皆さんを虜にする無敵超人のお前と言えど、俺のこのショベルアームにはかなうまい!」
里中「くっ、あふっ、うっ……」
後藤「さあ、笑いたいという欲望を無理に抑え込む必要はない! 笑え! 笑うんだ里中!」
里中「やめて、ふふっ、くくくっ……」
後藤「むう、なかなかにしぶといな。さすがは里中だ。だが、俺はあきらめんぞ!これならどうだ!?」
里中「あうっ! ひゃああっ!? ま、待って! そこは、そこはダメっ!」
後藤「なるほど、ここが弱点だな? 敵の弱点を突くのは基本中の基本だ! 引き続き連続攻撃に入る!」
里中「あんっ! ああああっ! やめてっ、あうっ、あん、あんっ! ひぃ……」
後藤「ここをこうすれば効果があるというのも、成人男子用マニュアルで読んだことがある!」
里中「ひぃあ、くぅっ、はぁん! やめっ、くうっ、ひあっ!」
後藤「よし、そろそろトドメに入る時だ! スキャニングチャージ! うなれ、俺のドリルアーーーーーム!!」

グリグリグリグリ…
407名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 03:53:31.64 ID:CNJAwnAg
里中「あっ、ダメ! あっ、あっ、あっ! あーーーっはははははは!!」
後藤「おおおおおお! ついに、ついに夢にまで見た里中の満面の笑顔が!」
里中「あんっ! ああっ! やめてっ! あははははは! あーっはははははは!!」
後藤「うおおおおおおお! 可愛い! 可愛いぞ里中! 映像を皆さんにお届け出来ないのが残念で仕方がない!」
里中「いやあああああっはっはっは! きゃははははは! やめてぇ!」
後藤「よし! 隙を逃さず追撃に移る! セルバースト! 再びショベルアーム、フルパワー!」

コチョコチョコチョ…

里中「いやあああああああっ! ひーっひひひひひひ! 死んじゃうぅ!」
後藤「大丈夫だ! 安心しろ! 死ぬことはない! 俺は引き際は心得ている男だ!」
里中「ひぎぃ! いやぁ! あう! あんっ! はぐっ! あああああっ!」
後藤「うぉ! 里中。今さらだが、なかなかにお尻のヴォリュームがあるな」
里中「やめて! いひひひひひ! きゃはははは! ひぎいひひひひひひ!」
後藤「だが、そんなに俺のシンボルに押し付けないでくれ。フルバーストしてしまう可能性が7割だ」
里中「あっ! あっ!ああん! いやああ! ひぃぃぃぃ!」
後藤「そうだ、もっとだ! もっと見せてくれ里中! 君の笑いを! 心からの笑顔を!」
里中「いやぁぁっ! やめて! やめてやめてやめてぇ! もうやだぁ! きゃあっはっはっはぁ!」
後藤「ああ、里中! 俺は、俺は!」
里中「もうやめてぇぇぇぇぇぇ! 助けて! 後藤さん助けてぇぇぇぇ!!」
408名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 03:54:42.85 ID:CNJAwnAg
シーン…………

後藤「……………あ………?」
里中「後藤……さん? う……けほけほけほっ!」
後藤「俺は、何を……?」
里中「グリードの……仕業?」
後藤「ん……うおっ里中!? この体勢は、何が、どうしたんだ!?」
里中「ホッ。……コホン。暑苦しいんで、そろそろ離れてもらえます?」
後藤「あ! す、すまん!」

バッ!

後藤「さ、里中……。俺は一体、どうしたんだ?」
里中「何も覚えてないんですか?」
後藤「ああ。……ただ、何かとんでもないことを君にしてしまったような気が……」
里中「後藤さんが立ちくらみを起こして転びそうになったから、しょうがなく私が支えただけです」
後藤「……それは、本当か?」
里中「何で私が後藤さんのためにいちいち面倒な嘘をつかないといけないんですか?」
後藤「あ、ああ……。そうだな。そうだったのか。ありがとう、里中。」
里中「別に。あ、でもせっかくなんで」

ゲシッ!

後藤「うおっ!? お、おい! どうしていきなり蹴るんだ?」
409名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 03:56:07.00 ID:CNJAwnAg
里中「後藤さんのせいで定時過ぎちゃったんで、そのお礼です。それじゃ」
後藤「…………。待て、里中」
里中「何か? 私早く帰りたいんですけど」
後藤「言おうかどうしようか迷ったんだが……一応な」
里中「だから何ですか?」
後藤「今の蹴りの時に見えてしまったんだが、下着が濡れていた」
里中「っ!?」
後藤「風邪をひかないように、早く帰って着替えた方が良い。って、おい、ちょ、待って」

バキッ!ドシャッ!ズギャッ!ガツッ!ゴリッ!ギュイーーン!!



メズール人間態「ふふっ。なかなか面白い見世物だったわねぇ、カザリ」
 カザリ人間態「ふぅ。残念だけど、僕には君の趣味が理解できないよ」
メズール人間態「あら、そうかしら? 普段ツンケンしてる女の子が我を忘れる姿って、素敵じゃなぁい?」
 カザリ人間態「…………」
メズール人間態「カザリ?」
 カザリ人間態「それってもしかして、君にも当てはまるんじゃないかなぁ(ニヤリ)」
メズール人間態「え? ……ちょっと待ちなさいカザリ。そんな手つきで近づいてこないで!」
 カザリ人間態「僕も見てみたくなったよ、君の満面のえ・が・お」
メズール人間態「ちょ、やめ、やめて! きゃあああああああっ!!」

その後、後藤さんとメズールがどうなったかは御想像におまかせします。

おしまい
410名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 15:23:41.22 ID:eR+Z2DpM
>>409

なんか漫画チックだなw

今更だが42話みた
何この鬱回…映司が比奈ちゃん残して失踪しそうで怖い
411名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 17:33:35.71 ID:Ch5yspWZ
>>404
後藤さんが振り切れとるwGJww
412名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 20:04:18.38 ID:yYvzNJDz
>>401
ガメズルもなんか見ててつらかったわ
ガメルのプレゼント速攻で捨てるメズール
413名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 20:10:43.04 ID:eR+Z2DpM
>>412
あれは食事の良さがわからないからだよな?
ガメルに愛想尽かしたとかだったら…
414名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 20:13:34.11 ID:jKjp+9dy
>>413
そうだと思いたいな…
415名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 22:09:32.44 ID:Urw6tONR
ままごとしてて、子どもに泥団子貰った時のお母さんのようだった>メズール
416名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 22:30:21.82 ID:nQYLlFLR
メズールの「フッ」は味覚含め濁った感覚しかない自分に対する苛立ちでしょ
そんな葛藤に気づきもしないガメルの無邪気さ無神経さを憎しみつつ愛する感じ
「沢山食べていいのよ」とも言ってたし、幸せそうなガメルの姿に救われてる処もあるんじゃないかな
417名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 22:48:36.58 ID:nQYLlFLR
42話で馬鹿妄想。


 ばらばらに飛び散ったセルメダルが、一枚の赤いメダルに引き寄せられるようにして集まり出す。
 それはまず赤い腕を形成し、それから見慣れた人の形を取って比奈たちの前に姿を現した。
「アンク……!!」
 それがグリードでなく、今まで通り兄の姿をかたどったものであることに驚きつつも、
比奈はアンクの復活を素直に喜ぶ。
 アンクを助ける為に、自らを顧みることなく戦った映司の想いが報われたと思った。
 この先の未来に、希望が見えた気がした。
 今すぐにもアンクを抱きしめたい。
 ぎゅっと抱きしめて、大きな声でお帰りなさいと伝えたい。
 しかし、アンクは映司に礼のようなものを言っただけで、じっと彼を見つめる比奈には目もくれず
その向こうにいる信吾に品定めするような視線を向けた。
「あとは……」
「アンク!!」
 映司が必死な様子で叫ぶ。
 それさえ無視して信吾へと歩み寄るアンクの姿に比奈はあっけなく怒りを爆発させた。
 映司から離れ、アンクの首を抱え込むようにして後ろからしがみつく。
「アンク!!」
「うわっ!?」
 身長差の所為で首を絞められる恰好になったアンクが呻いた。
「何だ、比奈、離せ!」
「何だじゃないでしょ! こんなに心配かけといて! 私と映司くん素通りしてお兄ちゃんのところに
行くってどういうつもり!?」
「はぁ!?」
「ただいまとか、心配かけてごめんなさいとか、先に言うことあるでしょ、いっぱい!!」
「いててて、離せ、馬鹿! 今それどころじゃ……!」
「ふにゅーーーー!」
 比奈に絞められアンクがじたばたともがく。
 そんなふたりの姿を呆然と眺める映司のそばに信吾が近づいてきた。
「映司くん、大丈夫か?」
「え、ええ、なんとか……。それよりあの、比奈ちゃんとアンク……」
「比奈の奴、アンクが戻ってきたのがよっぽど嬉しいんだな」
「え」
 映司が驚いて顔を上げると、信吾はにこにこしながら妹と自分と同じ姿をしたグリードの様子を見つめている。
「兄としては複雑だけど、仲が良さそうで安心したよ」
「はぁ……」
 映司は複雑な表情で相槌を打った。
 仲が良さそうというそんな言葉で片付けていいのかなぁ、と素朴な疑問が湧き上がる。
 ――今、なんか、ぐきって嫌な音が聞こえたような気がするけど……。
 妹の元気な姿を見るだけで幸せそうな信吾を見ていると、映司は何も言えなくなった。
 それに確かに、比奈は楽しそうに見える。
 アンクも苦しそうながら満更でもないように――見えないこともない。
 今のアンクはメダルで出来ていることだし、比奈の怪力でもそれほど酷い事態にはならないだろう。
 気を取り直して映司は言った。
「そうですね」
 比奈の気が済んで落ち着いたら、アンクにアイスを買ってやろう。
 みんなでアイスを食べながら、その先のことはまたあとで考えればいいかと思いながら映司は笑った。
418名無しさん@ピンキー:2011/07/18(月) 23:20:46.71 ID:PmmBQjLB
>>417GJwww名護む&ワロタ
419417:2011/07/18(月) 23:34:20.36 ID:nQYLlFLR
しまった、グリードのアンクにアイスやっても嫌がらせにしかならんよな……
見た目がお兄ちゃんだから味覚ある気になっちゃったよorz
420名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 21:47:36.62 ID:/nc7v+r0
最近ようやく映比奈が報われてきて嬉しい限りです

映司の五感が失われていくのが怖くて、触れたり抱きしめたりして映司の感覚を確かめる比奈ちゃんとか妄想した
映司の頭を胸元で抱きしめて、「私の心臓の音、聞こえる…?」「大丈夫、ちゃんと聞こえる。比奈ちゃんの温もりも、全部感じるから」
みたいなさ
421377:2011/07/19(火) 21:52:49.31 ID:UzazTFxR
>>393
うわーーあんた神だ!
もう全部見ることに決めたよ。萌えとは別にかなり楽しく過ごせそうだ。
ありがとう!こんなに詳しく本当にありがとう!
遅レスになってしまって申し訳ない。
422名無しさん@ピンキー:2011/07/19(火) 22:22:39.27 ID:9KOb+CSE
映司「比奈ちゃん、ありがとう」

やめて死亡フラグにしか見えない(´;ω;`)
423名無しさん@ピンキー:2011/07/20(水) 02:39:59.56 ID:dtjT5pGS
映比奈職人さんカモーン!
424名無しさん@ピンキー:2011/07/20(水) 02:54:09.19 ID:r94pRL2Y
>>423
さあ書いてくれ!全裸で待ってる!
425名無しさん@ピンキー:2011/07/20(水) 21:01:42.24 ID:iYZ5T/hm
>>423を俺たちに都合のいい書き手にしちゃいけない!
426名無しさん@ピンキー:2011/07/21(木) 11:05:50.18 ID:p38yOPeN
人間の体使って初めて人間の感覚がわかってアイスにハマったってことは
…性欲にハマってもおかしくないよな!w
427名無しさん@ピンキー:2011/07/21(木) 18:24:21.11 ID:jfeJkwkJ
>>426
アンクも確か兄の記憶を共用してたから、もし、兄が比奈ちゃんの事を
妹以上に想っていたらアンクは間違なくなく比奈ちゃんに言い寄ってるよね。
初めて知る快楽にハマるアンクと結ばれる事が一生叶わない兄との
行為に溺れる比奈ちゃんか…背徳感たっぷりですね。
428名無しさん@ピンキー:2011/07/21(木) 19:10:19.28 ID:2GKBjtnt
>>426
それは思った。
五感があいまいにしか感じられなかったのに、
強い性的な快感を知ってしまったら抜け出せなくなるような気がする…。
雛は兄と結ばれるため、アンク(の体)を利用し、
アンクは快楽を得るために比奈を利用する…。

何か後ろ暗くてイイ!つか、アン比奈は全体的に退廃的な匂いがする。

まあ、ラブラブなアンクと比奈も好きだけど。
429名無しさん@ピンキー:2011/07/21(木) 21:20:26.90 ID:zZwPfZFo
アンクが「ふぅ…」と言いながら
ベッドに横たわって気を失いかけている比奈の体の上から起き上がり
アイスでも食べようと三歩あるいた瞬間にたった今終えたことを忘れて
振り返って比奈の横たわる裸体を見てぐび、と喉を鳴らして
「わっ!やだアンクまた?ね、ちょっと待ってねぇちょっとそんなきゃぁ!」
とか大騒ぎしている比奈の上に再びのしかかるエンドレスナイト
430名無しさん@ピンキー:2011/07/21(木) 21:51:18.07 ID:gfeFwdXB
エロパロ得な設定に思えてきた…
いいな五感
431名無しさん@ピンキー:2011/07/22(金) 00:04:56.31 ID:1CpVUrok
>>429
三歩進んで忘れるなんてなんて鳥頭w
432名無しさん@ピンキー:2011/07/22(金) 01:31:11.98 ID:lLAlxH5g
アンクちゃんマジ鶏
433名無しさん@ピンキー:2011/07/22(金) 12:01:37.74 ID:eD097ZD5
子供の頃に映画で見たZOのグロさがトラウマでライダーシリーズに苦手意識持ってたんだが最近オーズを見始めた。
アン比奈求めてこのスレにやってきたんだが、どうしてもっと早くにハマらなかったのか…。
ここの士夏読んでDCDも見始めたんだが面白いな!
434名無しさん@ピンキー:2011/07/22(金) 20:05:10.70 ID:TgRDAiXv
>>420
放映開始当初から映比奈が好きな自分には、このところの展開はご褒美です。
ホント‘やっと’って感じ。報われてきてスゲー嬉しい〜

>映司の五感が失われていくのが怖くて、触れたり抱きしめたりして映司の感覚を確かめる比奈ちゃん
何それ素敵!
435名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 00:29:09.79 ID:6q3OvwYJ
>>433
同じ。
フレプリ目当てで起きたついでに、オーズ1話を観て、その後も何回か観てたのに
ハマったのは最近>アン比奈

きっかけは
「もう少しお兄ちゃんの体にいていいよ。」
で、
「あれ、最初の頃めっちゃ嫌ってたよな…。何があったんだ?」
と興味を持ち、誕生日プレゼントを比奈がアンクにあげたのを観て
「もしかして、異性としてちょっと好きなんじゃ?」
と気になって仕方なくなった。

以前からアンクを異性として気にしてるような気はしてたけど、
「アンク」のためにプレゼントを用意したのは普通に好意があるように思う。

ケンカップル、おいしいです。全てが萌える。
436名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 00:34:03.72 ID:YPEzDceS
>>434
映比奈良いよな!
比奈ちゃんはパワー以外は素晴らしいヒロインだし
もうキツいかもしれんが映司には幸せになってほしい



それにたまには主役xヒロインがあっても良いじゃない
DCDくらいしか無いじゃない…
437名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 00:45:59.46 ID:gtWLF15B
平成単車全部見たがカプ的にはどうしても士夏に戻って来てしまうんだ・・・おのれディケイドぉぉぉ!!!
438名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 00:48:33.70 ID:gfwL3XwZ
比奈(HINA)を逆から読むとANIH(兄エッチ)なんだよ
439名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 00:51:12.06 ID:Rq9xnnlD
主役×ヒロインだと未だに劇場版の巧と真理が好きだ!
一途に巧を想い続ける真理とその期待に答える巧が最高だ!
440名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 01:01:38.68 ID:sAT6UnFd
自分はCSのテレ朝チャンネルで久々に555見始めて、また巧真理熱が戻ってきたとこだわw
巧真理的には555本編の後半からも中々悶える
途中から木場への好意も、草加の心配もよそに巧ばっか気にしてる真理
当たり前の展開だけど萌えられずにはいられなかった
441名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/07/23(土) 01:07:55.15 ID:LZIabxBN
どの作品にもそれぞれ好きなカップリングはあるけど、いまだに巧と真理より
惚れた組み合わせがないんだよなー。もう全部がつぼなんだあのふたりw
442名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 01:10:07.03 ID:oEi7TKO/
おっと…
名護さんめぐみんという、最強ラヴラヴバカップルのことも忘れないでもらおうか…
443名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 01:15:53.13 ID:BPe9I12m
>>442
結婚式のキス後の753のドヤ顔は315に忘れられんな!
あの時点で初キス、その後喧嘩しながらドタバタ初夜だったに違いないと信じてるんだぜ
444名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 01:32:34.55 ID:NLVvgOnc
確かあのキスってアドリブなんだよね?
あのにやけっぷりはハンパなかったけどw
445名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 02:21:25.44 ID:YPEzDceS
>>444
めぐみんの中の人のな!
だから753のあのニヤケ面は半分マジだったりする
446名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 02:29:05.01 ID:BPe9I12m
キス自体は、撮影当日に監督からの要請で急遽決まった。
「恵らしくさっぱりしたキスを」と言われたが、頬だと横から撮ってるカメラに映らない。
だが唇まっしぐらはさすがにまずい…と考えた挙げ句の中間地点(唇寄り)だったそうな。
名護さんの中の人はまさかそこに来るとは思っておらず、咄嗟に訳が分からなくなったが
撮影を止める訳には行かないので全力でニヤけてみたのだと言ってたが80%素だなあれはw
447名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 07:14:27.18 ID:+pjS5nHq
>>439
>>440
>>441
お前らと巧真理についてじっくりねっとり語り合いたいよ
448名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 07:59:23.98 ID:Yu1zuZuS
いつの間にか、好きなカプを叫ぶスレになっとるw
巧真理と士夏が大好きな自分も便乗して叫びたくなるなwwもちろん名護恵・映雛・アン雛・海夏・侑愛とかの他カプも皆好きだし
今までにない、意外な組み合わせのカプも是非見てみたい

という訳で、職人さんは遠慮なくガンガン投下して下さい、お願いします
449名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 10:22:30.22 ID:Dlq+i71G
今の比奈の心境を思うと辛いな
やっと助けられたアンクはやはり人間との敵対を避けられない存在で
せっかく回復したばかりの兄をまた拉致ってしまうみたいだし
どうにか手を掴めた映司もまた戦いをやめることができずボロボロになっていくし
全部裏目だなんて酷い状況だ…
40話見返すと映司とアンクの対立を比奈がどんな想いで見るのか切なくなる
450名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 12:20:20.89 ID:nqefxSOC
好きカプ叫びに、便乗します





か……海夏が好きです!
451名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 13:08:47.43 ID:KUNjV65E
映比奈のストレート王道な「カップル!!」って感じもいいし
アン比奈のちょっとビターで切ない関係も捨てがたい
でも今は後藤里中が一番好きかも
尻に敷かれつつ頑張ってる後藤さんも何だかんだ言いつつ二人で出撃する時は
いちいち着飾る里中ちゃん萌え
早い出撃を頼まれた夜は5%どころじゃない割増サービスをねだってるに違いない
452名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 14:23:51.79 ID:N5zsCCh1
巧真理自分も好きだがその傍で悶々としてるだろう草加も好き
453名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 16:32:42.67 ID:2rp2rYOh
なんだなんだ海夏好きは今までいったいどこに隠れてたんだよ
海東の夏海呼びが好きだ
士に対する当てこすり満々な「夏メロン」もいいけど、大ショッカー映画で
呼び捨ててくれた時には心臓が止まるかと思った
454名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 17:39:36.17 ID:axF4Vd5Y
ここでは需要なさそうだけど、照井夫婦が好きだ
まあだいたいアクセルから入ったせいなんだけどなw
455名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 18:24:51.74 ID:nqefxSOC
>>453
一度、お前とじっくりゆっくりしっかり
語り合いたい
456名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 18:32:04.92 ID:ZKaHqGVB
>>452
同意
ベルトを地面に叩きつけて慟哭するシーンを見て好きになったな草加→真理
小説じゃ外道だけどTVの草加は多分何だかんだで
真理を力ずくでどうこうなんて出来ないんじゃないかなあ
終盤はもう真理を守るだけでいいと思い始めてる気がする

以前ふと真理がオルフェノクの記号に適合しちゃってたら
オルフェノクを憎む草加はどうするだろうって考えたことがあるんだけど
ひとしきり悩んだ後あっさりラキクロ入りとかして
人間とオルフェノクの狭間で悩む真理が粛正を受けないように
うまいこと取り計らうんだろうなって結論に至った
迷うこともあるけど結局全て真理前提で生きてる草加いいよ草加
457名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 22:08:34.99 ID:N5zsCCh1
>>456
草加は基本的には一途なんだけどその前には復讐のためとはいえ真理を見捨てたり、自分を否定した真理に平手打ちくらわしたりした(どっちも後で悔いてたけど)不安定な所もあったわけで
でも戦いや花形との会話を経て最終的には愛に殉死するくらいになったのはすごくいい
こんな感じでTV版では文句なしなんだが小説はなぁ…
ちなみに劇場版での草加は東映ヒーローネットの役者インタビュー見て大好きになりました

後もし草加がオルフェノク化したらどうかとはよく考えたが真理がそうなった場合は思ったことなかったな
TV版でもちょっとだけ「もしそうなったら」な描写がされてたからそういうIFもみてみたい

生きて幸せになれない宿命を背負ってただけに最初は似たようなキャラだった名護さんがハッピーエンドを迎えたのは嬉しかった
あの夫婦はかわいいすぎる
458名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 22:09:27.91 ID:N5zsCCh1
うわうっかりsage忘れたすまん
459名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 22:24:04.05 ID:xQTDmKi4
>>438
やめぇろ!ww

アン比奈スキーだが、OPの後ろから縋り付く姿に
1年たとうとするいまだに毎週萌えたぎってしまう…
救いのある結末になるといいな…
460名無しさん@ピンキー:2011/07/23(土) 22:28:41.64 ID:jn5V6j1D
>>454
自分も好きだよ

名護夫妻の公私共にパートナーな関係も好きだが
照井夫妻のお互い相手を振り回し振り回されてる感じも好きだ


結論
夫婦っていいよね
461名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 00:09:26.07 ID:XEIhQVEd
>>453
俺も、海東の夏海呼びがたまらん好きだ
この前、夏映画のDC版見たんだが、二人で逃げるときに肩抱いたり手繋いだりしてて物凄い萌えた

ついでに、冬映画のパンフについてたメイキングDVDの、海東の中の人が夏海の中の人に手を差し出してるのもにやにやした

結局、手繋がなかったみたいだがな
462名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 00:25:54.29 ID:4/oeTox4
DCD冬映画話に便乗、士夏ネタになってしまうが申し訳ない。

士が夏海に刺されて倒れてるシーン、夏海の手って士の体支えてたりするのかな?
もうちょっとがっちり膝に乗せて抱いてくれても良かったのになー、そして近くで撮って欲しい!って思ってしまったw
ああいった展開や、意外と動揺しない夏海には賛否あるかも知れないが、自分は女性としての強さを感じたよ。
きっと全て終わった後には熱く求め合っているに違いない。
463名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 00:41:52.11 ID:aioiMZ6d
>>459
あのOPはネ申過ぎるからなw

あのシーンのせいで、OPを飛ばさずに毎回観てはニヤニヤしてるw
アンクの「エッ。」みたいな戸惑う表情がイイ!

しかし、アンクが最後消失してしまう気がしてならない…。

「消えないで!アンク!!」と叫ぶ比奈。
消えるアンク。
そして比奈の元に残される、赤のコアメダル。それもいつしか風と消えて…。

欝EDしか思いつかんw
つか、最初から別れ(と悲恋)が約束されてる2人だなぁと思うと切ない。
464名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 01:06:05.67 ID:c+KJIXqX
冬映画はクランクアップのシーンが海東と夏海のシーンだったせいか
メイキングとかを見てると、海東と夏海の中の人のツーショットが多い気がする
二人で背中合わせに立ちながら、そろってカメラ目線でピースしてる写真もあるしなw

>>462
萌えとは別の話になるが、確かあのシーンでは士の頭を夏海の手で支えていたっていう話を
士の中の人がどこかでしていたような気がする
特殊なカメラで撮影していたから、二人とも動けなくて大変だったらしい
士夏な自分としては、どうしてそこで膝枕をしないのかと画面に向かって文句を言いたかったw
465名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 02:45:49.93 ID:GoZvzG5v
好きなCPか…。
バルバ←ゴオマ。
芦原×亜紀、水城×理沙、小沢×尾室。
神崎兄妹(特に劇場版)
劇場版海棠×結花
霧彦×冴子


マイナーと思われる姐さん×尾室ん以外死に別ればかりなのがなんとも。残ったほうも結局、芦原以外全員死んどるし。
この中で死後ネタ見てみたいのは園咲夫妻。冴子姉さまがコンプレックス昇華した後なら尻彦にも希望があるはずさ!
466名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 07:26:32.84 ID:+TUyJMab
>>460
ビンタ喰らっても、メモリ取られても怒らないあたり、照井は案外ゾッコンだったりするからな…


あと、中の人ネタになるがアクセルメイキングで照井の誕生日祝ってるときに亜希子にほっぺチューしようとしてるとことか、もうどうにかなるかと思った…!
467名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 07:56:57.06 ID:GwwYxI5c
照井夫婦は似た者夫婦だな。アクセルではどっちもやること無茶苦茶でワラタ
照井は不器用だからはっきり言葉や態度に出すのは苦手なんだろうけどかなりベタ惚れなんだろうなと。かわいい夫婦だ
中の人やプロデューサーたちの言う子育て編が観てみたいもんだ

>>466
メイキング観てると中の人たちも仲良くてかわいいな
COREのメイキングで照井の中の人が所長の中の人に抱き着こうとしつつ遠慮気味だった時、翔太郎の中の人にいっとけよ!と押されてたのに萌えた
468名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 08:55:31.36 ID:gQuRM6Qr
比奈ちゃん、あんな思いつめた表情で「アンク……」なんて呟かれると
アンクとの心中妄想しか浮かばなくて困る

アンクの右手を取ってうっすら涙を浮かべながら、「……ね、一緒に行くから」と微笑む比奈ちゃんとかもうね!
アンクの羽根が綺麗過ぎて、両腕と羽根とで比奈ちゃんをしっかり抱きしめるアンクにも萌える
469名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 09:12:39.10 ID:sNXo2Swp
最高の映比奈をありがとう東映
嬉しすぎて朝っぱらからウヴァさん復活しちゃったよ

手作り弁当の味を説明する比奈ちゃんとか健気すぎる
いいなぁ
470名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 09:28:48.74 ID:mh3XhzAe
映比奈たまらんかった、ずっと応援してた甲斐があった!前作に続いて結婚話来い!
COREといい星座ネットムービーといい地味に結婚ネタあるんだけど本編じゃやらないフラグなんだろうかorz
471名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 15:28:07.69 ID:8EHUsir1
アン比奈一辺倒だったが映比奈もいいな…(´;ω;`)
お弁当の味をひとつひとつ説明する比奈ちゃん健気すぎんだろ
472名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 18:18:29.02 ID:1/gL7uy/
>>454
自分も照井夫婦が一番好きだよ
473名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 18:58:27.21 ID:nSEpWfDe
>>465
ちょっと一緒に飲みに行こうぜ!
自分も海堂×結花と霧彦×冴子、水城×理沙好きだ!
水城の死を背負ってまで戦う理由だとかそういうのを妄想すると滾るよ
霧彦×冴子も好きだったんだけど冴子さんのその後の男性遍歴がな……w
474名無しさん@ピンキー:2011/07/24(日) 23:49:40.73 ID:nNy5i7TQ
エターナル面白かった……














レイカ、克巳、ミーナの切ない関係がとても興味深い
475名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 06:39:41.11 ID:ly2/JMxJ
映司は弁当と一緒に比奈ちゃんも食べちゃえばいいのに(´・ω・`)
476名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 09:55:54.31 ID:bkWC+a6J
映司君の感覚が鈍りきらないうちに自分の事を…
て感じに比奈ちゃんから迫ればなんとかなる、か、な?
477名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 14:05:16.16 ID:YNqV8UTQ
>>449
そこで後比奈ですよ。と言ってみる。

自分 >>434 だが、映比奈は勿論、後比奈も好きだ。
だって、後藤さんが比奈のこと「比奈ちゃん」って呼ぶもんだから、
うっかり嵌っちゃった…
後藤さん、里中さんのこと「里中」って苗字呼びだし
まさか女の子を下の名で呼ぶなんて思わないもの。
比奈ちゃんのことは、てっきり「泉さん」と呼ぶんだろうと思ってたもの。
なのに「ちゃん」付けで、キュンときた。
(しっかし、後藤さんが「比奈ちゃん」呼びをしたこの回は
映二が紫メダルに操られ暴走した話であり、映比奈が熱く
後比奈に覚醒(めざ)め、映比奈キター!!と歓喜するという
自分には大変オイシイ回だった。)

映比奈は付き合い始めたらほのぼのラブいちゃカップルになりそうだけど、
今後の展開を考えると両片想いで終わりそうな悪寒。
映二は比奈ちゃんの前から消えてしまいそうなんで、
何年か経って、後藤さんと比奈ちゃんがケコーンは個人的にアリだ。

だが、後里というか里後もイケる。
出動の度に、着替えたり、化粧直ししたり
…里中さんは後藤さんとデート気分なんじゃないかと
勝手に妄想する可哀想な脳味噌。

自分は
里中→後藤→比奈→←映二
にトキメいている。
478名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 16:02:16.88 ID:YNqV8UTQ
>>477 訂正

×映二
○映司
479名無しさん@ピンキー:2011/07/25(月) 16:22:51.58 ID:jEvGUChR
自分も海堂×結花好きだ
自家発電してみたが灯下管制敷かれてしまい
途中で止まっちまったよ
480名無しさん@ピンキー:2011/07/26(火) 01:55:31.24 ID:lAahL1S3
>>476で単発ネタ!



・深夜、あの河原

映司「うう……ん?」 ガサガサ

比奈「映司君、起きてる…?」

映司「比奈ちゃん…どうしたの、こんな時間に」

比奈「え、映司君がいなくなっちゃう気がして!お弁当だけじゃ、不安になって」

映司「え…?」

比奈「このままメダルがなくならないなら、映司君は映司君じゃなくなっちゃうから
   私、映司君に忘れられたくて、その…!」

映司「比奈ちゃry」

比奈「ふ、ふにゅー!」

飛びかかった比奈の体を、半身を起こした映司が受け止める。
二人は抱き合ったそのままに、草むらをゴロリと転がって止まった。
柔らかな髪の香りが、すでに少し弱まった映司の嗅覚に触れる。

比奈「んん、映司君…」

映司の胸に顔を埋める比奈。
シャツ越しに触れる彼女の体温が、映司の心を温めていく。

映司「あ…っと」

肩に触れようとして、映司は自分の手のひらを見る。いつ異形と化すかわからない、悪魔を含んだ体。
…それでも。

比奈「いなく…ならないで」

映司「…うん」

映司はためらいがちに腕を回して、比奈を自分に刻みこむ事を始めた。



これくらいしろ映司ィー!
481名無しさん@ピンキー:2011/07/26(火) 12:42:21.87 ID:zXgrpl9I
>>480GJ!二人とも真面目で誠実なのに河原で青カンとか
メダルが熱くなるな……
最後の叫びがアンクに聞こえたがw

腕だけグリード化しちゃっても比奈なら愛おしそうに優しくさすってくれそうだ…
482名無しさん@ピンキー:2011/07/26(火) 23:20:39.66 ID:dQ0TDXEm
>>480
GJ!比奈ちゃんがけなげだな…可愛い
でもふにゅー!でちょっと吹いたw
483名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 04:34:22.90 ID:ZryRAX/R
>>480の最後の行見て、映比奈に萌えるアンクというのも悪くない気がしてきた
もちろん逆もしかり。
てか何故か信吾が、アン比奈も映比奈も眺めて楽しむタイプに見えてきたwww
484名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 18:43:00.27 ID:SfiWACwL
最近アン比奈にハマって、1話から順に借りて観てるんだけど、
最初の頃って比奈ちゃんってアンクにめちゃめちゃ冷たかったのね…。

まあ、自分の大好きな兄の体を口の悪い乱暴な腕に乗っ取られて優しくできるわけないかw
特に9話くらいの、アイス取り上げ→鶏肉定食の比奈ちゃんの豹変っぷりと
アンクの表情には笑わせて(萌えさせて)もらった。
ヒドスw
485名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 21:09:49.29 ID:y+Samh69
東映チャンネルで昨日今日あたりが
比奈ちゃん拉致・鎖緊縛・バレンタイン・ラブコンボのあたりで
アン比奈者としてニヤニヤが止まらなくそして哀しいorz

でもきっと比奈ちゃんなら…アン比奈的にも映比奈的にも
きっと救いの手を差し延べてくれるはずと信じてる(´;ω;`)
486名無しさん@ピンキー:2011/07/28(木) 22:28:03.30 ID:ZryRAX/R
>>484
比奈ちゃんこそこのスレの¨都合のいい神様¨だなwww
487名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 12:40:05.25 ID:/jkJHGM5
失礼します。先日の雑談で萌えを新たにしたので士夏SS投下させて下さい。
直接エロ描写なし、雰囲気のみでぬるめです。

NGはDCD士夏「silent noise」でお願いします。
488DCD士夏「silent noise」:2011/07/30(土) 12:45:25.92 ID:/jkJHGM5
嵐の訪れを告げる豪雨。
びしょ濡れになった身体をシャワーで温めた後、当たり前のように二人してベッドにもつれ込んだ。

椅子の背に掛けたジーンズの上、柔らかな素材の服(名称は知らない)が花のように咲く。
さっきまでそれを纏っていた身体から発される香りは、体温が高まる度に濃さを増して行った。
薔薇の石鹸の独特の甘ったるさは、こんなうらぶれた空間に女がいるという事実を知らせて切なくさせる。

真鍮のベッド。その上には硬いマットと、何とも頼りない羽根枕が一つ。
眠るのに最適な環境とは言い難いが、ブランケットは信じられないくらい柔らかくてあたたかいという不条理。

――サァァ――。
砂嵐のように吹き荒れる雨。
反して、カーテンの隙間からは薄明るいままの空の欠片が入り込み、未だ終わりきれていない黄昏を伝えていた。
深夜より、暗闇よりも切ない。
これから訪れる夜の手前、それでも世界を照らそうと足掻き続ける光に身を沈めるしかないなんて。

飼い猫を探す子供の、何処までも遠くへ届きそうな高い声。
遅くまで帰ってこない不良娘の奔放さと、女との待ち合わせに向かう為、いそいそと階段を下りて行く青年の足音。
独特の訛りのある会話も、今は音楽のように耳を滑って行くだけ。

軒に溜まった雨水が、アスファルトに零れて爆ぜた。
「ん、…あ……!」
薄闇に白く浮かび上がる肌と、汗が気化して冷える身体が促す覚醒。
だが、中心の疼きと熱と欲求はそれ以上に高まり、快楽以外のものの侵入を許さなかった。

夏海のぬくもり。味わう甘い汗。
長い髪はゆるやかにシーツに広がり、少しずつかたちを崩す。
雨にかき消されそうになる瞬間、すすり泣くようなか細い吐息が、彼の肌だけに証を残した。
確かにここにいるのに、どれだけ抱いても逃げられてしまいそうな気がして怖くなって、何度も飽くことなく重なり続ける。

489DCD士夏「silent noise」:2011/07/30(土) 12:48:31.07 ID:/jkJHGM5
いくつもの笑い声、家族の生活。
果てしなく明るく、愉快で安心な街の中、ここだけが神の作り出した罪の象徴の場であるかのようで。

所詮、自分達は独りぼっち同士に過ぎない。
そして、確かなものを掴めずにいる存在だから、こうして肌を合わせること以外では心を結ぶ手段を持てないでいる。
それが、たとえどれだけ幼く刹那的な行為かを理解していたとしても。

大人になるとは、いかに深い孤独に身を沈めていたのかに気付いた時、初めて果たせることなのかも知れない。
迷いですら糧にし、生きて行く決意。
それを抱ける瞬間まで、夏海はこうして傍にいてくれるだろうか?

「――ッ!」
肩に喰い込む小さな爪、その痛み。
雨の匂いと昇り損ねた太陽の哀しみを吹き飛ばすように、嵐はやって来る。
この瞬間を焼き付けたまま、いっそ全てが止まってしまえばいいのに。

荒く息をつきながら、もう少ししたらラジオをつけよう、と思った。
風雨の足跡を追いかけ、我が物にしようとする奴らを嗤ってやる為に。

異世界、見知らぬ街角で過ごす灰色の時間。
互いの体温で支え合うことで、どうにか保つ「個」の部分。
だが、たとえ燃え尽きる為だけに生まれた屑星だとしても、別に構いはしなかった。

「士くん…」

漆黒の中、ただ一条の光。
夏海の声が導く限り、胸の奥の歓びが途切れることはない。


<終>

490名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 17:55:54.97 ID:XH18UQos
>>487グッジョブ!
夏海大好きなのに「好きだ」とか「そばに居てくれ」とか言えなくて
「ヤらせろ」で済ませてるな……
491名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 19:39:25.23 ID:NbeyjFG2
士程「ヤらせろ」が似合う奴もいないな
492名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 08:57:09.29 ID:xKlOMf28
カザリさよなら…
493名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 09:02:00.15 ID:hOUFOpoo
比奈ちゃんと対峙してしてる時&決別宣言された時のアンクの表情があぁぁ
494名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 09:34:31.01 ID:b3SrSvEh
>>487
GJ!
夏海に甘えすぎだろ、士w


同じ俺様系ってことでふと天道を思い出したが
天道の場合、完全上から目線で「抱いてやろう」ってとこかw
495名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 09:37:58.87 ID:NngNcB+e
立場的に、倫理的に(兄の体のままの)アンクと比奈が結ばれる事がないのが
分かっていて萌えてたんだけど、あまりにも今の展開がキツ過ぎる…。

でも、アンクにとって英司や比奈の存在って大したものじゃなかったんだろうか…。
それとも多少は辛かったりするんだろうか…。
496名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 10:28:03.26 ID:57a4W788
http://i.imgur.com/JtMh5.jpg

立ちション上手そう
497名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 17:49:44.44 ID:zUaOfDK6
>>495
「グリードなんだよ!」も「おまえ達じゃない」も強がりに見えたけどなぁ
取れない葡萄なんて美味しくないよ的な
完全態になれて尚且つ映司、比奈との関係も変わらないならそれに越したことはないんだろうと思う

アンクと比奈が真剣な表情で睨み合ってるだけでも萌えた
「欲しいものって」「おまえ」かと一瞬思ってどきどきしたw
比奈ちゃんの決別宣言は、逆にアンクと比奈の間にある何かが見える感じでこれも切なくも萌える
498名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 20:28:13.72 ID:rmBwAhuM
>>497
今日の回はタイトル通り「人の欲」ってのをかなり前面に出してたからあのシーンでアンクが「欲しいものはお前らじゃない」って言った後に
比奈が「私は…アンクが欲しい!」って言ったらどうしようかとハラハラしてしまったわw
499名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 21:13:31.11 ID:tDsWfPbE
500名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 22:01:43.19 ID:pwBpHUOy
「(1番ほしいものは)お前達じゃない」という言い回しから複雑な感情を感じた
並外れた強欲だったら普通全部俺のものだ!となりそうな所をあえて「お前らなんていらない」か…
逆に一旦グリードとしてありえないはずのものを
ほしがってしまったことを自認してるような言い方だと思った
比奈を殺ろうとしたのも、まるで何かを振り切るようでな…

比奈は刑事さん取り戻せるんだろうか…
言葉の上ではああなのに、実行してしまったら
互いにすごく苦しみそうな感じがひしひしと伝わってきて辛い
501名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 00:14:08.14 ID:Oa70BePv
誰も何も言ってないのに「欲しいのはお前達じゃない!!」って、
確かに自分に言い聞かせてるようにも聞こえる。

「私は、英司君とお兄ちゃんを助ける!」と比奈の決意の選択を聞いた時、
結構ショックっだったのかなぁとかも思う。

何かブウ編のベジータ思い出したw
「俺は残忍で冷酷なサイヤ人に戻りたかったんだー!!」
502名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 02:25:29.58 ID:NNic90lp
カザリも「自分の居場所」に固執していたみたいだし、
メズールの、一途に自分を想ってくれるガメルに対する執着とか考えると、
最終的にグリードの欲しいものが、愛情になるんじゃないかと思ってしまう。
でも、「欲望」を元に作られているから、欲するものが愛情だと、
みんな気付けずに終わってしまいそうで怖いなぁ。

アンクも、本当はひなや映司に甘えたいんじゃないだろうか。
必要とされたいんじゃないだろうか、と。
でも、グリードだから甘え方が分からないんだよね(;д;)

死にたくなくて、またバラバラになりたくなくて、不安でしかたないアンクに、
ふとした事でひなちゃんを抱き締める機会があって、
人間に憑依して始めて実感する人の温もりに、戸惑いつつも惹かれてる話が読みたいです!
503名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 10:19:59.38 ID:RZY/Us5n
アンクってきっと比奈ちゃんのこと信頼してた?よね。しかもかなり。
その場で渡せるのが比奈ちゃんしかいなかったってのもあるかもだけど
自分の分身ともいえる鷹のメダルを託すくらいには。
アンクがロストに完全に吸収されれば、結果的にお兄ちゃんの体は解放されるってわかってるはずの比奈ちゃんに。

たしかに「もう少しお兄ちゃんと一緒にいて」?みたいなことをいってたけど
だからってそれがアンクを助ける理由になるとは限らないのに
自分が生き残るための手段のひとつに比奈を選んだって、すごいことだとおもう。
それだけ「比奈なら自分を捨てない」ってある意味信じてたわけだから。

だから今回比奈ちゃんがアンクを切り捨てることを選んだ時
予想できたはずのその答えにあんな切なげ、というか怒り、というか悲しげ?な表情を浮かべたのかな?って思ったり。

自分で書いてて意味わかんないんだけども
504名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 12:42:50.97 ID:apC2bh90
映司比奈後藤のお出かけ、楽しそうだったけど
後藤さんが財布見てた辺り、また自腹切ってたのかと思いちょっとワロタwww

後藤さんハブるわけじゃないけど
バイト代あるんだし、良かったら映比奈でデートしてほしかった
映司が比奈ちゃんを欲しがればメダルも…
505名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 14:49:29.42 ID:ddGcKLCm
>>503
たった一月前のタカコアのエピソードを思い出すだけでこんなに切なくなるとは……
映司や兄がいなくなってもアンクがいなくなっても比奈ちゃん辛いだろうな
これから最終回までの展開が怖い
506名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 19:59:45.85 ID:Oa70BePv
グリードって自分が欲するばかりで、「欲される(必要とされる)」事はほとんど無くて、
利害が一致して協力しても裏をかかれたり、裏切られたりばかりで、
兄を通して注がれる比奈(や英司、店長)の愛情に戸惑いながらも、
結構心地よさを感じてたんじゃないかなぁと思う>アンク

「必要とされる」って自己を存在せしめる為の最たるものだし。
その比奈が自分を切った。
「アンク」ではなく「兄」の存在を選んだ。
つまり、アンクは完全体(なれるかどうかは不明)になるしかもう…。

先生、ハッピーエンドへの道が見当たりません><
507名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 21:19:35.63 ID:/0zcFph1
それでも比奈ちゃんなら…比奈ちゃんならなんとかしてくれる…(´;ω;`)
「お前らじゃない」と言いつつあの泣きそうな表情ったら
508名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 21:27:37.22 ID:Vzce//Dl
比奈ちゃんの「お兄ちゃんと映司くんを助ける」は、そう言うようにアンクが仕向けた感じもするなぁ
どうしても拭いきれない比奈たちへの未練を断ち切る為に、わざと比奈に自分を切らせた感じ
比奈のあの言葉は、「お兄ちゃんと映司」とアンクが同じくらい大事って言うように聴こえて切ない

「おまえらなんかいるか、バーカ!!」「何よ、こっちだってあんたなんかいらないんだからねっ!!」
なツンデレ同士の痴話喧嘩と思えばちょっと和む


ところで比奈ちゃんの中の人のDVDに、ベッドの上で無数の赤い花びらと戯れるシーンがあって
花びらじゃなくて赤い羽根だったら……とついついアン比奈妄想してしまう
509名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 22:16:56.61 ID:xR2YOuAQ
ガメルとメズールが可愛くて仕方がない
510名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 00:41:10.61 ID:CEPqYKr3
このスレでも話題に出た、ディケイドとキバ(とゴーオン)のネットムービーが
YouTubeで期間限定公式無料配信…だと…本編無料とは太っ腹な……
511名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 07:44:44.50 ID:ljrLSe3f
>>509
あの二人は癒されるよね
512名無しさん@ピンキー:2011/08/02(火) 22:33:11.88 ID:GxYuHPaZ
雑誌の紹介でも「比奈は兄とアンク、どちらか選ぶ事ができず苦悩する」
みたいな事が書かれていて、比奈ちゃんの中で刑事さんとアンクが
同じとはいかないまでも、とても大切な存在になっていた事に驚き。

アンクの中でもそうだったらいいなと思う。
513名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 17:45:26.75 ID:bT40nFPd
今週の展開を見て、OPの布越しにアンクに抱き付く比奈ちゃんを良い様に
解釈してしまう自分はつくづくアン比奈が好きだと思った。
果たして、あれはどう言う意味があるのか、残り少ない話数で解決するのか。
どう言う展開になろうとも妄想は自由だけどね!
514名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 23:03:10.39 ID:vfLNjarS
今となっては
比奈|アンク
   ↑(赤い布)超えられない人間とグリードの壁
の表現にしか見えないのが悲しい    
515名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 23:30:37.88 ID:K4UT73sm
今までライダーのOPに大した意味は無かったし、
好きなように妄想するよろし
516名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 23:45:51.88 ID:ImTQ/c2C
OPに大した意味はなくとも、ディケイドのバイク2ケツとファイズの散髪シーンは未だに自分の中で神シーンだ
517名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 00:17:10.73 ID:DMBIy4+e
アン比奈、なにをとってもネガティブな方にしか考えられないけど、その悲しさに萌えてしまう
やっぱ人外と女子は好きだわ
越えられない壁が高ければ高い程なんとやら
518名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 00:23:27.54 ID:DMBIy4+e
>>516
DCDは見てないもんだから何とも言えないけど、無条件で男女の2ケツはたまらん
555はパラロスで散髪直後のシーンがあったからOPの件もあって二度美味しい


連レスごめん
519名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 00:26:10.92 ID:LfFMRcHR
>>515
電王のOPとかなかなか意味深だったぞ
偶然だけどw
520名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 00:35:25.24 ID:40z3UbdH
>>519
電王のOPは意味深に見えて実は意味が無いのかと思ってた…
どんなのだったっけ?
オーズOPの砂漠に意味があったのには驚いたw
521名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 00:46:50.88 ID:JHIwk2f+
アギトも意味深だったよな
小沢さんに銃つきつける氷川さんにwktkしたもんだ
522名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 04:10:43.83 ID:djmhqNDG
男女の2ケツといえばファイズだな…
免停の巧が真理の後ろに無理やり乗って、抱っこするみたいにハンドル握って
足を踏んづけるシーンたまらん。

「ちょっとやめてよ!●●テイのくせに!」「痛っ!」
セリフもなんかwww
523名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 14:55:24.99 ID:LfFMRcHR
>>520
ハナの持つバースデ−ケーキが床に落ちて崩れる→ゼロノスによるハナの誕生の消滅
良太郎を軸に背中合わせの愛理とハナ→実は親子

偶然だけどw
524名無しさん@ピンキー:2011/08/04(木) 15:25:29.01 ID:IJk1iAch
>>522
正しくは「免●●」とわかってながら、普通に「ドウ●●」と読んでしまったw
525名無しさん@ピンキー:2011/08/05(金) 20:43:33.59 ID:LAV5n3FI
>>514
あの赤い布があるのとないのとでは、切なさが違うね。

あれ、布がなかったら比奈が直接抱きついてる事になって、
中身は別人だとしても男女の関係に見えてしまいかねないから、
その辺も配慮したのかなぁとか思ってたw

アン比奈はギリギリ兄弟愛に見える描写をしてるから、
さじ加減が上手いなと思う。
526名無しさん@ピンキー:2011/08/05(金) 23:46:54.40 ID:sLurHhEx
今更アギトを見てるんだが真魚ちゃんが可愛すぎて翔一爆発しろ

あと地味に芦原×真魚ちゃんを推しておく。芦原さんが真魚ちゃんを「君」って呼ぶのに萌える…
527名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 07:42:09.12 ID:V/OXvbzw
>>526
あの、一応言っとくけど、涼は「葦原」な。芦原じゃアギトの世界のショウイチだ
528名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 08:17:30.51 ID:0iqOpv1A
更にすまんがショウイチさんは「芦河」な
529名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 11:32:27.30 ID:V/OXvbzw
>>528
そうだったww涼と氷川さんの名前足してたんだったな
530名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 12:15:38.97 ID:2qwi+5W0
このスレの住人の記憶まで破壊してしまうとは…おのれディケイド!
531名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 12:57:36.08 ID:HbfMpWrp
映画見てきた
ラスト…たまらん
532名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 13:54:11.00 ID:Zka1UwKi
今回の映画ラストはアン比奈、映比奈好きには素晴らしいプレゼントでした…!
今の展開が展開だけに本当に嬉しかった。
533名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 16:21:31.35 ID:ZFug9qbp
映画見てきたよ!
一応ネタバレ注意。







上様出るとか聞いて不安だったがかなり良かった
戦闘も萌えも素晴らしいッ!!!

映画そのものはハッキリ言ってアン比奈推しかな…
アン比奈好きな人にはヤバい
でも映比奈派も満遍なくあったよ!
もう比奈ちゃんはどっちともくっ付けばいいと思う

映画のテーマが家族愛みたいなもんだったからゲストキャラ達では萌えづらいかも
グリード、特にガメズルは出るだけ程度…ってかガメルがwww
534名無しさん@ピンキー:2011/08/06(土) 19:04:09.05 ID:V/OXvbzw
マジか。MOVIE大戦COREのOOOがちょっと合わなくて不安だったが、
今年の作品は見に行こうかな
535名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 00:22:28.48 ID:QiRK6oT7
冬映画は新作の方がやっぱ微妙になるかもしれんな
ビギンズナイトは秀作だったが
536名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 05:54:44.28 ID:rBpcxI/j
おはよう
夜になったら映画もう一回見てくる!
なんかもう比奈ちゃんが可愛いすぎて眠れない

>>534
個人的にはCOREの映比奈ほどの破壊力は無かったけど
このスレ内ではそれなりに評判良さそうな気がする
ただ、主役三人以外のカプはちょっと出番が…かな

全体的に映司にスポット当たってて楽しめたよ
アンク重視でちょっと暗い最近の本編と比べても、話の明るさが初期っぽいしバランスとれてる感じ
とにかく劇場で悶えてやってください
537名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 08:40:57.33 ID:b3DhdKbq
移動中なので実況だけ見てたんだが



ガメル切ない
538名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 08:58:29.20 ID:h6+soTFO
あああメダルケース…
あれは踏み付けようでなく避けたと信じたい
あと予告のアンクの表情がやばい
「どっちかは戻ってこれるかもなぁ」ってお兄ちゃんかアンクかってことかな?
映画のラストで束の間幸せになれたのに…。°(°´Д`°)°。
539名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 09:09:18.26 ID:rBpcxI/j
メズール様ああああああああああああ
540名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 12:35:35.57 ID:x2n1uTqD
ごっこ遊びでない本物の愛情か…
なんか捉えようによってはエロいな
541名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 20:22:18.94 ID:A26PYQG8
ガメルかわいそうに…メズールも良いキャラだったから消えて残念だったなぁ。

話は変わるが、人間の性交を見てそれをマネしようとするメズールってのを妄想した
「なるほど、あれが人を愛するって事なのね…」みたいな感じで

542名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 21:46:26.84 ID:ovrzLpfO
映画行って来た。
以下ネタバレ注意。







英「アンク、比奈ちゃんの左手空いてるよ!」
ア「ああ?」
比「エッ、い、いいよ、英司君。」

で、まあアンクが手繋ぐ訳ないか…と残念に思ってたら、まさかのラスト!
ぶっきらぼうな彼氏が、可愛い彼女の手を引いて歩いてるようにしか見えんw
鎖プレイを超えるアン比奈萌えさせて頂きました。
ニヤニヤが止まらなくてヤバかった。

でもちゃんと兄と妹の家族愛にも見えるし、マジGJ!
話も普通に面白いし、つか、上様強すぎww
543名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 22:13:10.38 ID:d1j0MrLy
>>541
とりあえず体験談はアンクに訊いてみたらどうだろう


「ねぇ、アンク。人間の身体で愛し合うってどんな感じ? 気持ちよかった?」
「あぁ?」
 欲望への興味のついで、と言ったメズールの問い掛けにアンクは眉をひそめた。
 メズールが楽しげに微笑む。
「折角人間の身体が手に入ったんだもの。あなたが試さない筈がないわ」
「くだらん」
 アンクは短く吐き捨て横を向いたが、メズールはそんな彼の肩に手を置き背中にそっと寄りかかった。
 その時の記憶を呼び覚まそうと、アンクの頬を小さな手の甲で軽く撫で上げ、耳許で甘く囁く。
「オーズの坊やと一緒に女の子がいるじゃない」
 ――比奈。
 アンクはわずかに頬を強張らせた。
 その面影が鮮やかに胸をよぎるのはメズールの言葉の為ではない。
 捨て去ろうとして、けれどどうしても消えることなくアンクの中にとどまり続けるその存在。
 ――比奈。
「すぐそばに獲物がいるのよ。あなたのことだもの。食べちゃったんでしょう?」
 立ち入られたくない部分に触れられにわかに機嫌を悪くしたアンクには素知らぬ振りで、メズールは尚も問う。
 アンクは振り返りメズールを睨みつけた。
「……ね。どうだったの……?」
 メズールがあどけなく首を傾げる。
 彼女も必死なのだ。
 艶然とした笑みを浮かべ、余裕のあるように装ってはいるが、真の愛情と言う感情を彼女は知らない。
 知らぬが故に求めずにいられないそれを手に入れようともがいている。
 淫靡な微笑で誘うようにアンクを見つめるメズールの、その艶やかな黒髪がさらりと揺れた。
 それが今ここにはいない少女のそれに一瞬重なり、アンクは益々嫌な気持ちになる。
「は」
 俯き、大きく息を吐いてアンクは笑い出した。
「やっぱりおまえはグリードだな」
「どういう意味?」
 アンクの嘲笑にメズールがきつくアンクを見返す。
「それは他人に話すことじゃないんだよ。そんなことも判らないようじゃ、おまえは何も手に入れられないな」
 アンクはメズールの手を払いのけると、背を向けたまま彼女にひらひらと手を振ってみせた。
「……何よ、えらそうに」
 メズールは悔しさにぎゅっと手を握り締める。
「すぐに手に入れてみせるわ。私はグリードだもの。メダルを揃えて、欲しいものはちゃんと手に入れるやるから!」
 何処か悲痛な声で叫び、メズールが駆け出してゆく。
「……鬱陶しい」
 アンクは低く呟くと、自らの右腕をぼんやりと見つめながら酷く疲れた様子でため息をついた。
544名無しさん@ピンキー:2011/08/07(日) 23:53:01.52 ID:QiRK6oT7
俺もネタバレしてみる














比奈と手を繋ぐシーンだが、ちゃんとグリードの腕の方だったからかなり萌えた
アンク的にはアイスに釣られて……
なんだろうが、でもちょっとくらいは比奈の事を考えてくれたんだと思いたい
545名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 02:00:04.74 ID:+J5QtZiw
>>543
おおGJ
切ないな
しかしこの二人ずっと気になってたから最後に会話があって嬉しい
546名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 08:24:24.64 ID:pGq37xxp
>>543
朝からムラムラした。
GJ!
547名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 14:00:41.34 ID:FHPlpY45
>>543
アンク「じゃあお前を食ってやろうか」
548名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 15:36:38.58 ID:aojpNxLm
ものすごい勢いで海に飛び込んで泳いでるメズールを捕まえる鳥アンクの動画ください
549名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 17:35:00.22 ID:Q+MdJjuk
尾室「小沢さんにも…穴はあるんだよな……」
550名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 17:49:39.72 ID:z6tvLm4s
小沢「あんただって穴ぐらいは開いてるでしょ」
551名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 18:44:43.80 ID:qtyF17IY
オムロンがひと夏の経験か……胸熱
552名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 20:39:59.15 ID:9bwi79EG
映画見て来た。ラストシーン、目から汁が・・・
ネットムービーといい、公式がここまで期待させるなら
バッドエンドにはならんと信じたい。

次回予告のアンクのせりふ、
比奈ちゃんに向けてのものだったら萌える。
映司と最終決戦の前にお別れいいに来た的な。
553名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 21:24:56.77 ID:1Jnssn3u
萌え的には映画よさげだなー。比奈とアンクの手繋ぎが楽しみだ


アンクとメズールの会話シーン見てたら、ふたりが兄妹っぽく思えてきた
系統違うけどふたりともエキゾチックな雰囲気だし
歳の離れた妹を馬鹿可愛がりするお兄ちゃんアンクと、普段は大人びてるけどアンクにだけは
べったり甘えん坊な妹メズールとか、ありえないけど見てみたい

で、時々泉兄妹とダブルデート
それぞれの兄と妹には素直なのに、トレードすると何故かぎゃんぎゃん険悪なアンクと比奈
人見知りと緊張で大人しくなっちゃうメズールと、そんなメズールの頭をやさしくぽんぽんして
穏やかに笑いかける信吾とかを想像するとなんかめちゃ萌える
554名無しさん@ピンキー:2011/08/08(月) 21:55:04.76 ID:9bwi79EG
アン比奈プラス映司で7レス投下します。
44話、対グリード戦を終えて
映司が比奈ちゃんを家に送ってきた設定。
45話見る前に書いたのでいろいろ齟齬があるけどスルーして下さい。

NGワードはtriangleで。
555triangle1:2011/08/08(月) 21:56:31.92 ID:9bwi79EG
「ただいまー」
誰に言うでもなく習慣としてつぶやきながら比奈がドアを開け、首をかしげる。
「あれ? 電気ついてる。出るとき消し忘れたっけ?」
「お邪魔しまーす」
続いて入ってきた映司を「待ってて」と手で制し、何かの予感を胸に比奈は廊下を走りリビングのドアを開けた。
誰もいないはずの部屋で、男がこちらを見ていた。
ダイニングテーブルに肘を付き、片膝を立てて浅く腰掛ける見慣れたポーズ。金の髪、少しかしげた首と、強いまなざし。
「アンク、どうして……」
「比奈ちゃん、どうしたの、大丈夫? 俺、やっぱりここで帰ろうか?」
玄関からの映司の声に、アンクがゾッとするような冷たい笑みを浮かべた。
「お揃いとは好都合。ちょうどあいつにも用事があったんでな。手間が省けた」
その表情に、アンクが兄の体を返しに来たのではないか、映司と戦うことをやめたのではないかという一瞬の期待は砕け散った。
“もう欲ばらない。お兄ちゃんと映司君を守る”と決意した気持ちは嘘ではないけれど、敵対すると決めたらためらわずに戦う映司のように、割り切ることが比奈にはできない。
……できるわけがない。
人ではないものであることも、兄の体を通じて結ばれることの罪深さも承知の上で、それでも恋し、求めた相手なのだから。
けれど、もう私はぶれない。一番大事なものを間違えない。比奈は後ろ手でドアを閉め、自らの決意を示すように大きく手を広げてアンクの行く手をふさいだ。
556triangle2:2011/08/08(月) 21:58:15.86 ID:9bwi79EG
「そこをどけ」
ゆっくりと近づいてくるアンクに、比奈は映司に聞こえないよう小声で答える。
「いや。映司君には手を出させない。そのお兄ちゃんの体で映司君を傷つけることも許さないから」
「ほう」
比奈の目の前に立ったアンクは異形の右手を掲げてにやりと笑った。
「ならば力尽くでどかすだけだ」
自分に向けて伸ばされた赤い右手に、またいつかのように首を捕まれるかと比奈は反射的に身をすくめる。けれどその手は頬に添えられ、もう片方の手は比奈の手首をつかんだ。目を見開いた比奈に顔を寄せ、アンクが囁いた。
「人間の体を取り戻したからおまえに会いに来たのに、冷たいな。」
「な、……」
低く響くその声に、頭がしびれる。
アンクの左手は比奈の手首を離れ、胸から腰にゆっくりとすべりおりていく。その熱も、声も、匂いも、毎夜求め合った頃のままだ。それはたった数週間前のことなのに、もう遙か昔のように感じられる。息苦しいような懐かしさに、比奈の目に涙がにじんだ。
「取り戻したんじゃなくて、勝手に盗っていったんじゃない」
「わかるだろう? 俺は人間の体が欲しい。おまえだってそれを望んでいるはずだ。この体で、また俺に抱かれることを」
「そんな」
「それとも、俺はもう用済みか? お邪魔したようで悪かったな」
「!」
ちがう、という言葉はかすれて声にならなかった。アンクの唇が頬をかすめる。見上げると、暗い光をたたえたアンクの瞳は比奈の後ろのドアを見つめていた。
「俺は俺の欲望を叶える。誰にも邪魔はさせない。だが」
ついでだ。おまえの欲望も、叶えてやろう。
そう呟いたように聞こえたけれど、それを聞き返す前にアンクの体が大きくしなり、吹き付ける突風に悲鳴を上げて比奈が倒れるのと映司が駆け込んでくるのは同時だった。

557triangle3:2011/08/08(月) 21:59:27.36 ID:9bwi79EG
「比奈ちゃん! 今何が」
「よう、映司。元気そうだな。あれだけの攻撃をくらってピンピンしているとは、ちょっとの間にずいぶん人間離れしたもんだ」
「アンク!」
アンクは赤い翼を大きく広げ、不敵な笑みを浮かべる。それを睨み付けながら、映司は膝をついて比奈を抱き起こした。
「比奈ちゃん、大丈夫?」
「映司君、逃げて。駄目、戦わないで」
必死ですがりつく比奈の手を引き離し、映司は比奈をかばうようにアンクの前に立ちはだかった。
「何をしに来た、アンク」
「ここはこいつの家だ。自分の家に帰ってきて何が悪い」
人を食った笑いを浮かべ、アンクは自分の胸を指さす。
「ああ、もちろん悪くないさ。じゃあ、さっさと信吾さんの体を置いて、おまえはおまえの居場所に帰れよ」
映司の言葉に、ほんの一瞬、傷ついたような表情を浮かべたのは比奈の錯覚だったのか。
リビングを吹き荒れる深紅の羽吹雪に映司と比奈が思わず目をつぶり、再び目を開いた映司の目の前には、右腕がそこだけ別の生き物のように奇妙に上がったアンクの姿があった。
「その言葉、後悔するなよ」
にやりと笑うと、ドサリ、と音を立てて信吾の体が崩れ落ちる。
「え?」
とまどいつつも信吾を抱き起こそうと駆け寄る映司の首を、今は腕だけとなったアンクが鷲づかみにし、宙へと持ち上げた。
「う、ぐ……」
映司が必死にふりほどこうとするものの、コアを増やしたアンクの力は強大で、生身の人間には太刀打ちできない。息がうまく吸えず、徐々に意識が薄れていく。
「アンク、やめて」
比奈の悲鳴に、どこからともなくアンクの声が響く。
「そう騒ぐな。殺しはしない。こいつの体ごと紫のメダルを頂戴するだけだ」
「駄目! そんなの」
「比奈、ちゃ、……い、から、逃げ、うっ」
ようやくそれだけを呟いて、映司は意識を手放した。

558triangle4:2011/08/08(月) 22:00:38.46 ID:9bwi79EG
次に映司が気づいたとき、目の前に飛び込んできたのは、下着をむき出しにしたあられもない姿でベッドに押さえ込まれ、もがく比奈の姿だった。
(ええっ!)
慌てて抱き起こそうとするが、体が動かない。
いや、そもそも比奈を押さえつけているのがほかでもない、自分の手だと理解するまでしばらくかかった。自分の意志とは関係なく動く肉体に、最初は何かの術で操られているのかと思ったが、
「こいつの体ごと紫のメダルを頂戴するだけだ」
意識を失う前に聞いたアンクの言葉を思い出し、ようやく映司は思い当たった。
(俺の体にアンクがとりついてるんだ)
アンクが一度消滅したとき、信吾が「彼を通してすべて感じていた」といった言葉がよみがえる。落ち着いて意識を集中させてみればたしかに、映像だけでなく、音も、匂いも、触覚も、アンクが今映司の体を通じて感じているすべてが流れ込んできた。そしてそれは……
(え、ちょ、うわっ)
自分の体が今まさに暴れる比奈を押し倒している一部始終をリアルに感じることであり、その状況に映司は慌てた。せめて扇情的な比奈の姿から目をそらせようとするものの、アンクが見ているすべては直接映司の意識に流れ込んでくるのであり、逃げ場がない。
中の映司があたふたしている間にも、アンクは比奈を押さえつけ、首に、肩にかみつくような口づけを落とし、下着を取り去ろうと胸に手を伸ばしていた。
559triangle5:2011/08/08(月) 22:02:29.96 ID:9bwi79EG
「いやっ、アンク、やめて」
泣きながら抵抗する比奈の声に、改めてアンクが比奈に何をしようとしているのか気づかされ、映司の頭にカッと血が上った。
(アンク、おまえ、何てことを!)
映司の心に浮かんだのは、かつて自分が訪れた異国の地で、敵兵に、暴徒に、なすすべもなく蹂躙されていた女性達の姿だ。
(こんな形で比奈ちゃんを傷つけるなんて、どういうつもりなんだよ。
それも俺の体を使って。何考えてるんだ!)
なんとか体を取り返そう、せめて動きを封じようとしてみるが、どうにもならない。感覚は流れ込んできても、意識の共有はできないらしく、アンクの考えていることもわからない。かつてアンクが信吾にしていたという記憶の検索もこちらからはできないようだ。
「いやだ、こんなの嫌。やめて……」
顔を背け、ぽろぽろと涙をこぼす比奈に、映司の胸がドクンと音を立てた。
(いや、ちがう。だって俺今心臓ないし。じゃあ、これはアンクの?)
アンクは身を起こし、比奈の顔を見据えた。
「何を今更、そう嫌がることがある。俺は俺だ、いつもの通り楽しめばいい。それとも、兄貴の体でなければ嫌なのか? フン、倒錯的なことだな」
アンクに似た、しかしアンクとは違う声が比奈を嬲る。異形の右手が比奈の髪を絡め取る。
(何? 今、何て……)
「それとも、映司に“見られている”のが嫌か? 気にすることはない。せいぜい見せつけてやれ。おまえに対する欲望が強まればこいつのグリード可も少しはましになるかもしれないぞ」
「アンク、まさかそのために」
「……どうでもいい。俺は俺の要望を満たすだけだ」
押さえ込むように口づけたアンクの舌が、比奈の口腔内を縦横に犯す。その手はなめらかな肌を楽しむように比奈の上を動き回り、やがて比奈の荒い息に熱のこもった吐息がまじりはじめた。
「だいぶグリード化が進んでるな、味覚がおかしい」
呟いたアンクの声に、比奈が反応する。
「そうなの? やっぱり映司君……」
「なんだ、余裕だな。まだ無駄口がきけるのか」
不機嫌に呟いて、アンクが比奈に覆い被さった。

560triangle6:2011/08/08(月) 22:06:49.44 ID:9bwi79EG
その肌のあらゆる箇所を、漏らされる声のすべてを、表情を、一滴たりとも逃すまいと味わい尽くすような愛撫。
映司もこれまで、好意を抱いた相手と体を重ねたことはある。けれどそのどれとも、この行為は違っていた。
相手の存在すべてを感じたい、自分のすべてを刻みつけたいという強烈な欲求、これを“欲望”というのなら、なるほど今までの自分には欲望などなかったのだろう。この欲望の強さは、アンクがグリードだからなのか、それとも……
「アンク、アンク」
あえぐように比奈が呼ぶたび、
堅くつぶっていたその瞳が自分を見て、驚いたようににそらされるたび、
ドクン、心臓が鳴る。
映司にも覚えのある胸の痛み。それだけが、映司にアンクの思いを伝えてきた。
(アンク、おまえ比奈ちゃんのことを……)
映司の意識に、先ほどのアンクの言葉がよみがえる。
信吾の体を使ってアンクと比奈が関係を持っていたなどとうてい信じられないが、この状況を見る限り本当なのだろう。
たとえアンクが比奈に恋をしていたとしても、常識人であり、兄を誰より大切に思う比奈がそれを受け入れるはずがない。比奈を求めるアンクが無理矢理関係を結んだのだと考えるのが自然だ。
けれど、今自分の目の前でアンクを呼び、背にすがりつき、口づけを受ける比奈の姿は、ただ状況に流され快楽におぼれているだけには見えなかった。比奈もまたアンクに恋をしているのだと、鈍い映司にもわかる。
だからだろうか、信吾がアンクを憎まないのは。彼もまた、愛し合う二人の姿をこうして眺めて、何かを感じていたのだろうか。
慣れた手つきでベッドサイドの引き出しから避妊具を取り出し、アンクが比奈の中に入り動き出すと、その後は映司も流れ込む快楽の奔流に飲み込まれ、何も考えられなくなった。
ただ、見たことのない表情でアンクを見つめる比奈の瞳に、「私が映司君を守る」と告げたその声が自分ではなくアンクを呼ぶことに、今は無いはずの心臓が音を立てて痛む。
(俺を呼んで欲しい)
(俺を求めて欲しい)
映司の中に小さな、だが確かな欲望が芽生えたとともに、紫色に光るメダルがその体をすり抜けて落ちていった。
561triangle7:2011/08/08(月) 22:07:34.17 ID:9bwi79EG
疲れ果て、比奈と重なりあったまま眠る映司の体から、赤い腕が浮かび上がり、銀のメダルが集まってきたかと思うと一瞬にしてそれは“アンク”の姿に変わった。
ベッドサイドに立ったアンクが、穏やかな顔で眠る二人を見下ろす。赤いノイズの入った視界には、比奈の頬を伝う涙は入ってこない。手を伸ばし比奈の髪に触れるが、その感触も香りも、今は感じられない。
「俺はグリードだ」
押し殺したように呟くと、アンクは床に落ちた紫のメダルを拾い、深紅の翼を広げて窓から飛び去っていった。
562名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 00:32:20.62 ID:G6NR5RoO
>>554
GJ!!
△関係の見事な解決方法?をありがとう
でも切ないなあ…切ない

予告で何か比奈ちゃんと何か話してる時のアンクの表情がもうね…
最終回、どうなっちゃうんだろうなあ
563名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 02:12:21.78 ID:lBX4gAtx
>>554おつ!これは泣ける……
564名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 02:54:38.87 ID:XLEqoiD8
>>554 乙!
もう三人で結婚しちゃえよ!(;д;)ブワッ
565名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 06:24:51.52 ID:dAylDqZ4
>>564
映画の比奈ちゃんにマジでそれ言いたいわ
作品違うけどホント比奈ちゃん逆アルト状態
566名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 07:31:44.25 ID:zMI3Uxnd
>>554
超GJ!です。
何か三人の心情が良いなあ。

比奈ちゃんは、もう兄ちゃんとアンクとエイジと皆仲良く暮らせば良いんだ!
567名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 19:47:43.75 ID:G6NR5RoO
次週テレ朝公式によるとアンクはひとりクスクシエに向かい
(最後に人間の味覚で味わおうと?)アイスを食べるらしいが
当然比奈ちゃんにもお別れを告げるんだろうな
荒々しく食い散らかすんでなく限りなく優しく静かに…とかなら…と今から悶えてる
568名無しさん@ピンキー:2011/08/09(火) 22:51:09.43 ID:qE8SK9Nz
>>554
GJ!GJ!GJ!
映画での三人手繋ぎスリショ見た後だと余計に切な萌えだぁぁぁ

寝苦しい熱帯夜に神作品をありがとう!!
569名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 01:21:42.25 ID:g9KIzwWY
>>554
神が光臨しておられた…!!!
ありがたや、ありがたや…


みんな、映画もいいけど、ネット版の比奈ちゃん編も萌えるよ!
お兄ちゃん目線でデートって…
というかお兄ちゃんと待ち合わせてデートってどんな兄妹なの!
まったくけしからんwww
570名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 02:29:03.06 ID:kE78t7WY
ネット版の比奈ちゃんとデートはけしからんよな!
いくらアイスが条件でも、比奈ちゃんへの好意がなければ
アンクが「兄ちゃんのフリしてデート☆」は引き受けない気がするんだよなwww
色んな意味で禿げ萌えた
571554:2011/08/10(水) 05:46:08.69 ID:ULffSGkf
皆様レスサンクス。
自分で書いておきながら、目をさましたお兄ちゃんとマッパの映司・比奈が
どうその場を納めるのか心配なんだぜ…

以下、映画ネタバレ

「比奈ちゃんの左手空いてるよ」からのラスト手繋ぎには萌え転がった。
そして三人の手繋ぎには本編がああである今、涙…
アン比奈萌えの自分だけど、子どもを挟んで比奈ちゃんと手を繋いで嬉しそうな映司見てると
比奈ちゃんと結婚して、温かい家庭の幸せを知って欲しいなと思ってしまうよ。
義兄も理解ある人だし。で、アンクはペットとして飼うw
572名無しさん@ピンキー:2011/08/10(水) 09:37:47.55 ID:SBEltCrC
>>571
ペットかよw気難しくて飼い難そうだな

確かに映画ラストは反則だよね…でもパンフのインタビューを見ると
「何かを考えた行動ではなくアイスを持ち出されたからそうする」って…身も蓋も無いw
573名無しさん@ピンキー:2011/08/11(木) 18:02:42.29 ID:KAcduhuF
ガメズル好きには先週が辛すぎた…
ここのところ毎週次の回見るのが怖い…
ガメルも映司もアンクも比奈も真木もどうなっちゃうんだ
知世子さんと真木がまた会えたらいいが、無理かな…
安心して見ていられるのは後藤さんと里中君ぐらいだ
574名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 02:43:15.04 ID:zM++1CEZ
>>573
ガメズル好きはここにもいるw あれはせつなかったねえ。
というわけで、ガメズルで投下。
575「私を満たして」(その1):2011/08/12(金) 02:44:34.32 ID:zM++1CEZ
メズールはよろめきながら、路地を逃げていた。
先ほどの戦闘でオーズから受けたダメージは、かなり深刻なものだった。
感覚でわかる。自分のメインのコアメダルにひびが入っているのだ。
ふらつく体から、セルメダルが次々こぼれ落ち、アスファルトで渇いた音を立てる。
頭がグラグラする。全身から力が抜けていく。

「はあっ……はあっ……うっ!…」
足がもつれて転ぶ。怪人態から人間態である少女の姿に変わった。
そういえば真木が言っていた。
「カザリは自分自身であるコアメダルを破壊されたため、消滅した。」と。
自分ももうすぐ同じ運命をたどるというのか。
「嫌よ、そんなの嫌!……やっと…完全体になれたのに!……
まだ何も……味わっていないわ……このまま消えるなんて嫌……!」

「メズールぅ――!!」
その彼女の悲痛な声を聞きつけたかのように、聞き覚えのある叫び声がした。
ガメルだ。人間態の青年の姿で走ってきた彼は、メズールを抱き起こした。
「メズール、しっかりしろ!ほら、おかしあげる。だからげんきだす!」
ガメルはズボンのポケットから駄菓子を取り出して、メズールに与えようとする。
だがメズールは力なく首を振った。
「駄目よ、ガメル……『ごっこ』は終わりって言ったでしょう……」
「『ごっこ』ってなに!?おれ、わからない!」
メズールは苦笑した。この子はどこまでも純粋で無邪気だ。
もっとこの子に触れていたかった……。

「ねえ…ガメル……私の最後のお願い……聞いてくれる……?」
「さいごなんていうな!おれ、なんでもするからしっかりしろ!」
「私を……抱いて…………私の心を…満たして……」

人間の愛の形である行為・セックス。前々から興味があることではあった。
しかしメダル争奪戦にかまけ、実行する機会がなかった。
だがもう時間がない。こうしている間にも、体からセルメダルがどんどんこぼれていく。
消える前にどうしても味わっておきたい……。
576「私を満たして」(その2):2011/08/12(金) 02:46:19.05 ID:zM++1CEZ
「わかった、どうすればいい?」
「まず……私の真似をして、服を脱いで……」
メズールの着ている服は、元々人間の少女の姿を真似て擬態したものだ。
自分の意思で外見は自由に変えられる。
「んっ……」
混濁しつつある意識を集中し、服を着ていない人間の姿をイメージした。
表面のセルメダルがざわざわと変化し、メズールは裸身へと変わった。
適度に膨らんだ乳房。すらりとした長い足。淡淡としたアンダーヘア。
ガメルも見よう見まねで、筋骨隆々とした男らしい裸の姿になる。

「上手よ、よくできたわ……」
「うん、うん、つぎは?」
「私を愛撫して……全身を撫で回すの……優しくね……」
「わかった!」
ガメルは不器用な手つきでメズールを愛撫し始めた。
愛撫の意味もわからない、ただ全身をさすっているようなものだったが、
その無骨な手が乳房や秘部など、敏感な部分を通る度に、
メズールは甘い吐息を漏らした。
「あっ……んん……」

グリードと人間の五感は違う。人間が感じる美しさ・匂い・音・味などを、
グリードはそのままの形で感じることができない。
だが、触覚だけはかろうじて人間のものに近かった。
ガメルの不器用な愛撫でも、メズールの快楽中枢は刺激された。
(気持ち……いい……)
乳首が勃ち、全身がうっすらと汗ばんでくる。今までに味わったことのない感覚だった。


「もう…いいわ………さあ、あなたのモノを……私に……入れて……」
「モノって、どれだ?」
「これよ……」
メズールはガメルの巨根に手を添えた。自ら足を広げ、股間に導いていく。
そして膣口にあてがったが、いかんせん入り口が狭い。入らない。
「ガメル……そのまま押し込んで……遠慮しなくていいから……」
「こ、こうか?」
ガメルは腰をぐっと前進させた。明らかにサイズ違いのものが入っていく。
「くっ!……つ……あっ……!」
秘部が裂けるような痛みだ。だがメズールには、それすらも快感となっていた。
(これが……人間の……セックス……)
「だいじょうぶか、メズール?いたそうだぞ」
「構わないわ……そのまま……一気に……」
「う、うん!」
ガメルは心配そうにしながらも、メズールを貫通した。
「くぅぅっ!」
メズールは歯を食いしばった。
577「私を満たして」(その3):2011/08/12(金) 02:47:50.60 ID:zM++1CEZ
痛みが治まると、今度は股間からゾクゾクするような感覚が伝わってきた。
「ああっ!……ふぅぅ…んっ…」
「メズール、だいじょうぶか?きもちいいのか?すこし、かおいろよくなった」
「大丈夫よ……そのまま、腰を動かすの……」
「えーと、こうかな?」
ガメルには力の調節などわからない。腰を引くと、思い切り突き出した。
「はううっ!」
そのたくましい男性自身は、メズールの子宮の奥まで貫いた。
「そ、そうよ、その調子で……」
「わかった、メズール、もっとげんきになる!」

「はうっ!んく、ぐっ!あううっ!」
メズールの人間態である10代半ばの少女の体。ガメルの強烈なピストン運動は、
その小柄な肉体を荒波のように翻弄した。
しかし、悲鳴に近い呻き声をあげながらも、
メズールの肉体はかつてない悦楽に打ち震えていた。
(なに、何なの、この感覚…気持ちいい…体がとろけそう…)
下腹部を突き上げられる度に、そこから頭まで貫くような衝撃が走る。
呻き声はいつしか、甘い歓びに満ちたメロディーに変わっていた。
「あっ!……はうぅ……い、いい…っ……あんっ…!」

そのメズールの変化はガメルにも伝わっていた。
「メズール、きもちいいのか、げんきになったか?」
「うんっ、うんっ!もっと、もっと頂戴、ガメル!」
メズールはガメルの頭を抱き寄せ、唇を貪った。
両脚をガメルの腰にぎゅっと絡ませる。
「な、なんだか、おれもきもちよくなってきた、ふしぎだぁ」
ガメルも快感を感じてきたらしい。
「そうよ、それでいいのよ!…もう『ごっこ』なんかじゃないわ!」
肉欲だけではない。メズールはガメルがたまらなく愛おしくなっていた。
体が一つにつながり、お互いを求め合う。それだけなら誰とでもできる。
しかし、単なる子供のように思っていたガメルが、たくましい男として
自分を抱き締めている事実が、メズールにはうれしかった。

そして快楽の波に溺れながらも、メズールの意識の一部は、
自分の体から落ちていくセルメダルの勢いが、激しくなっているのも冷静に感じていた。
もう滝のようにセルメダルが流れ落ちる。そして体が淡い光を放ち始めた。
(ああ、私はもう終わるんだ……消えてしまうのね……)
しかし後悔はなかった。この最高の瞬間のまま消滅するのなら悔いはない。
グリードとして生を受け、わけもわからぬまま欲望に突き動かされ、走り続けてきたが、
最後の最後に求めていたものを手に入れられた気がする。

「ガメル、ガメルぅ!私、私…いっ…ちゃうっ!」
「め、メズール!おれも、なんか…きた!でそう…!」
メズールはガメルをひしと抱き締めた。ガメルもそれに応える。
そして二人は絶頂を迎えた。
「あっ!あっ!あ――――――――っ!!」
絶叫と共にメズールの意識は遠のいてゆく。
578「私を満たして」(その4):2011/08/12(金) 02:50:24.28 ID:zM++1CEZ
どれくらい時間が経ったのだろうか。メズールは意識を取り戻した。
手をかざしてみた。人間の手だ。まだ人間態の姿のままらしい。
そして、まだ肉体は存在しているのも確かのようだ。
(一体どういうことなの…もう消滅したと思ったのに…)
周りを見ると、高さは1メートルはあろうかという、山のようなセルメダルに埋もれていることに気づく。
これだけのセルメダルを失えば、肉体の形を保つのも困難なはずだが…?

すぐ側にはガメルも倒れていた。暢気にいびきをかいている。
苦笑しながら、ガメルを揺り起こそうとしたメズールの裸身を、そよ風が撫でる。
メズールは軽く身震いした。
「寒いわね………」
呟いた彼女は、自分の発した言葉に違和感を覚えた。
寒い、だって? 今まで寒さなど感じたことなどなかったはずなのに…。
異変はそれだけではなかった。体が妙に頼りない。自分の体ではないような感じだ。
それに、やけに太陽の光がまぶしい。空とは、こんな鮮やかな色だっただろうか?

「ほう、これは驚きました。」
驚いたといいつつ、その台詞の主の口調には全く感情の抑揚がなかった。
メズールは慌てて振り向く。こんな話し方をする人間は一人しかいない。もちろん真木だった。
いつもの不気味な人形を左肩に乗せ、悠然と近づいてくる。
「ガメル、起きなさい、ガメル!」
メズールが揺さぶると、ガメルはようやく目を覚ました。
「うーん…よくねた……おはよう、メズール」
「おはようじゃないわ、しっかりして!」
「えー……あ、おまえ!」
さしものガメルも、油断ならない真木の姿を見て、眠気も吹き飛んだようだ。
セルメダルに埋もれた二人は、半身だけ起こしながら身構えた。

「そんなに焦らなくてもよいのですよ。私は君達と戦う気はありません。
厳密に言えば、君達の方が戦うことができなくなっているのですがね。」
「ど、どういうことよ!?」
困惑するメズールを尻目に、二人から3メートルほどのところまで近づいた真木は、
膝をついて、セルメダルの山の麓あたりから、何かを拾い始めた。
メズールの顔が青ざめる。自分のコアメダルだ。ガメルのメダルも拾っているらしい。
「か、返しなさいっ!私のメダル!」
血相を変えた彼女は、メダルに埋もれていた下半身を無理やりひきずり出し、
裸身のまま、真木に走り寄った。手を伸ばしてメダルを奪おうとするが、真木はすっと立ち上がり、
その突進をかわした。つんのめったメズールはばったり倒れる。
「め、メズールっ!」
呆気に取られていたガメルもセルメダルから脱出し、彼女を抱き起こした。
悔しそうに真木をにらみつけるメズール、それをかばいながら
憤りの表情を見せるガメルに対しても、真木の表情も口調も何一つ変わらなかった。
その代わりに、全てを見透かしたかのように、瞳が一瞬紫に光った。
579「私を満たして」(その5):2011/08/12(金) 02:52:47.89 ID:zM++1CEZ
「説明しましょう。元々グリードとは、古代の錬金術師が10枚のコアメダルを作り、
そこから1枚抜くことにより、その空白を埋めたいという欲望が発生し、生まれたものです。
君達二人は9枚のコアメダルを揃え、グリードとしては完全体になりました。
そこへ、10枚目のメダルの代わりとなるものを与えたら、一体どうなるのか?」
真木の口調はあくまで機械的だったが、二人は魅入られたように聞き入っていた。

「例えば愛情。グリードには最も縁が無い感情…。それを10枚目のメダルの代わりにしたら?
私もいろいろ仮説を立ててきましたが、それがたった今、君達二人が立証してくれました。
セルメダルの塊という『物』から『生命』への進化、これが答えです。
もうおわかりでしょう、君達は人間になったのですよ。」


メズールもガメルも、呆気に取られていた。人間になっただって?にわかには信じられなかった。
しかし、先程からの体の変調を考えれば、そう解釈するしかないのも事実であった。
「鴻上会長ならきっとこう言ったでしょう…。」
真木は一息つくと、目をむいて突如叫んだ。
「『ハッピィーっ!バァァァスデイっ!!』………とね。」
たじろぐ二人をよそに、真木は元のテンションに戻り、淡々と続けた。
「人間に変わった君達の体は、もうセルメダルを必要としません。その大量のメダルが証拠です。
そして当然、コアメダルも必要なくなりました。これは私がいただいておきましょう。」
真木は、拾ったメズールとガメルのメダルをスーツのポケットに収めた。
「私からの説明は以上です。もう君達に用はありません。どこへでも好きなところへ行きなさい。
欲望に追い立てられるグリードではなく、人間として平凡な幸せを求めるのもいいでしょう。
……まあ、それも私が世界を終わらせるまでのわずかな間でしょうが。」
一方的に話し終えた真木は、くるりと踵を返して立ち去ってゆく。
左肩の人形は相変わらず無気味な無表情だったが、二人に対して手を振っているようにも見えた。


真木が去っても、二人の間にはしばらく沈黙が続いていた。ようやくガメルが口を開く。
「えーと……よくわからなかったけど…、おれたち、にんげんになった、ってこと?」
「そう…みたいね…。」
メズールは困惑しきっていた。だが、不思議と暗い気持ちにはならなかった。
さっきのような悦びを味わえるなら、人間の体も悪くはない。
それにもう、メダルを集める為に血眼になる必要もなくなったのだ。
メズールはガメルの手を、そっと握った。
「ねえ、ガメル。私がこの姿のままでも、ずっと一緒にいてくれる?」
ガメルも目を輝かせて、彼女の手を握り返した。
「あたりまえ!、おれ、メズールのことずっとまもる!」
「うふ、ありがと…。」
メズールは微笑んだ。

問題は山積みだ。さし当たってこの路地から裸のまま出るわけにはいかない。
出たとしても、どこで寝泊りすればいい?食事は?
しかし、そんなことすらちっぽけな悩みに思えるほど、メズールの心は晴れ晴れとしていた。
(そうよ、ガメルと一緒なら何とかなるわ、きっと生きていける…。)
路地から見上げる青空は、昨日までとは全く違う色合いで、鮮やかに澄み渡っていた。

(END)
580名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 02:53:44.78 ID:zM++1CEZ
以上。次回はメズール復活のために、ガメルに男を見せて欲しいと願う今日この頃。
581名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 03:06:38.56 ID:PPBUH+HZ
投下GJ!
2人には終末でなく始まりが訪れたか……
582名無しさん@ピンキー:2011/08/12(金) 03:15:21.55 ID:yohweSAt
GJ!
人体がメダルの代わりになるって事なら、この展開もありえなくないしな
アンクが目指す先はこうなりたいってことなんだろうか

オーズのキャラには幸せになって欲しいわ…
583名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 08:21:16.43 ID:pJEiiB1c
リュウタ(の中の人)が結婚したらしいな
良太郎のお姉ちゃんに祝われて式場でしょんぼりするリュウタ
584名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 08:35:11.87 ID:Jlsvg8ll
ガメズルも見納め…
そしてアン比奈また大勝利かよ
585名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 08:36:55.43 ID:b9zapHG6
ガメルの最期に涙が止まらん。
これから仕事なのにどうしよう。
586名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 08:57:23.21 ID:QtTpUVzF
テレ朝公式、知世子さんぐ具ぐぐGJ!
クスクシエのシーンに涙が。°(°´Д`°)°。
587アンク×比奈 1/1:2011/08/14(日) 13:30:21.46 ID:M1a/bRKZ
46話ネタ。萌え苦しいので吐き出し。


 比奈が困った顔で俺を見つめる。
 この躯を寄越せと言う俺の欲望が拒絶されることは判っていた。
 どうしようもなく判り切っていた。
 それは比奈の願いとはあまりにも相容れない。
“私は、お兄ちゃんと映司くんを助ける”
 比奈はきっぱりとそう言ったのだ。
 比奈が助けたいと願うその中に、俺はいない。
 いない。

 比奈がゆっくりと首を横に振る。
 今にも泣き出しそうに顔を歪めて、その口唇を震わせながら。
「……駄目。あげられない」
 最初から知っていた答え。
 何故か少し安心した。
 それでいい。
 比奈はそれでいい。
 出逢った時からずっと、比奈は信吾を求めていたのだから。
 俺の腕の中で微笑みながら俺を好きだと囁く間も、比奈が信吾の身を案じ続けていたことを俺は知っている。
 それが俺の知っている比奈だ。
 だから――それでいい。

 手を伸ばす。
 頬に掛かる髪を指先ですくうように触れると、比奈がびくんと顔を上げた。
 涙に濡れた瞳で俺を見る。
 何度も見た、見てきた、切なげに揺れるまっすぐな瞳。
 それを綺麗だと感じるのは、この躯が人間のものだからか。
 俺は身を屈めて、指で触れたのとは反対側の比奈の頬に口唇を寄せた。
 比奈は逃げない。
 鼻先をすり合わせて、口唇にもキスをする。
 比奈と目が合う。
 相変わらず比奈は困った顔をしている。
 そんな顔ばかりさせていたと思うとなんだか可笑しくなって、俺の頬は勝手に緩んだ。
 比奈はますます泣きそうになっている。

 ここに来る前から知っていた。
 比奈の答えも、それでも止められない自分の欲望も。
 俺はただ、比奈に逢いたかったのだ。
 比奈の顔が見たかった。
 ただひとりの、俺の女。
 ずっと、見ていたかった、美しいもの。
 俺の躯で、俺の命で。

 多分これが最後になるだろうと思いながら、俺は比奈を抱きしめた。
588名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 16:12:33.51 ID:F8pRf+Y/
GJ GJ!
クスクシエのシーン、体が兄妹でさえなければ
あの流れは絶対キスシーンだろと思ってた。
冒頭から次週予告までアン比奈も映司もガメルも切なすぎて・・・

次週、映司も慎吾もアンクも助けると覚悟を決めた比奈ちゃんが何をするのか気になる。
森のシーンに繋がるのかな。
1自分の体を提供すると申し出る
2策は無いがとりあえずその気持ちをアンクに伝える
ぐらいしか思い付かない。
自分も愛されていたことを知り満足した途端、命が宿り・・・
みたいな奇跡は起きないのか。
昔から、人外を人間に戻せるのはお姫さまのキスが定番なんだし。

589名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 16:57:46.62 ID:QtTpUVzF
>>587
GJ!(´;ω;`)
590名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 18:01:49.27 ID:PFlxJX1E
>>587
GJ!切ないなあ…

完全体アンクの口は…
まあ色々な妄想が出来ると思う事にした
591名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 19:07:20.69 ID:EtEXt3Xl
>>589 >>590
その発想すごくいいな
嘴かと思ってたら

今のアンクならメダルの器になっても
人襲わないし犠牲者出さずに五感を手に入れられる気がするんだが
甘いかな…
592名無しさん@ピンキー:2011/08/14(日) 19:45:17.02 ID:QtTpUVzF
>>588
別スレで比奈ちゃんがアンクにセル入れさせて
「お兄ちゃんもアンクも救いたい」欲望から
アンクの形をしたヤミーを生み出して
それにアンクが憑けばいいんじゃね?とあって
その手があったかとちょっと思った
でもヤミーも所詮棒のないアイスだしなあ
なんとかならないかねえ…
593名無しさん@ピンキー:2011/08/15(月) 10:19:55.44 ID:KaxZoGLn
完全体アンクって唇あるのか…
キスくらいなら出来るのね
594名無しさん@ピンキー:2011/08/15(月) 12:04:30.52 ID:UDuiYPmf
完全体アンクが比奈にオラオラ言いながら攻めるSSください
知世子さんにぎゅってされて「あふぅ、やっぱり世界は終わらなくていいかも」と
改心してしまう真木のSSでもいいです
595名無しさん@ピンキー:2011/08/15(月) 20:29:28.07 ID:t0c9A+7R
>>594
後者を読んでみたい
596名無しさん@ピンキー:2011/08/16(火) 01:40:38.51 ID:5FAxD4bx
アンク、メダルケースをジッと見てたよね…
あれも「ありがとう」の言葉とともに比奈ちゃんからもらったから
きっとアンクにとって特別なものなんだよね…
597名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 21:10:52.69 ID:fdqjYqvg
映画見てきた。小さいシアターだけど満席だったよ!
ややバレなので改行




噂通りアン比奈ごちそうさまです。あんながっつりやってくれると思わんかった
しかし、「お兄ちゃんは平気だった」ということは、「子供じゃない」と否定しつつも
信吾と比奈は日常的にあれをやってたと思われるわけで、信比奈的にも非常に美味しいです
アンクの「鈍感」発言はヤキモチだったらいいな
598名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 21:26:21.46 ID:RbMVIesD
あれ?ここ映画のネタバレOK?
599名無しさん@ピンキー:2011/08/17(水) 22:51:24.32 ID:jli7KQuG
>>598
少なくともディケイドの頃から改行でバレはあったような
600名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 17:23:56.96 ID:7uvBsakL
様々な神の投下してくれたアン比奈SS見て思ったんだが
比奈目線からでなくアンクの中のお兄ちゃん目線ならどうなるんだろう…と鬼畜な発想が
601名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 19:39:50.97 ID:nSiFrtxZ
ヤってる話でお兄ちゃん目線だともういろんな意味で複雑だろうなと思った
んで改行









というかヤってなくても映画ので十分、お兄ちゃんどんな気分かと!
最初に手繋ぎ振られた時の照れ?も、映司も繋いじゃうとこも可愛いかった
602名無しさん@ピンキー:2011/08/18(木) 20:50:58.74 ID:IDoI+fDt
嫁持ち2号ライダー同士が夫婦生活について悩み相談し合う夢を見たw
忘れないうちに書こうかと思ったがWをきちんと見てなくて照井のキャラ把握出来てないので断念…
603名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 00:57:43.03 ID:JvOGtZgJ
>>602
今すぐDVDを借りに行くんだ!
604名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 09:41:44.34 ID:XhN5ReMY
アンク完全体が登場したわけだが
果たしてアンクは見た目がお兄ちゃんでなくなっても比奈ちゃんに愛してもらえるか否か

それを確かめたくて…って感じで怪人態のままクスクシエに行ってほしい
605名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 12:38:57.11 ID:4GTg5Yg0
>>604
着ぐるみと勘違いした知世子さんに普通に対応されて戸惑うアンクが浮かんで消えないw
606名無しさん@ピンキー:2011/08/19(金) 21:33:51.17 ID:XhN5ReMY
>>605
アンク「お前怖くないのか」
知世子さん「なにがー?それにしてもよく出来てるわねぇ!」ナデナデ
アンク「触んな」
607名無しさん@ピンキー:2011/08/20(土) 01:50:06.92 ID:MDk3QQOi
アンクも「この体、よこせ」じゃなく「その体、よこせ」なら
比奈ちゃんの「だめ・・・あげられない」も「だめ・・・あげられない(///)」な
感じになったかもしれんのに
608名無しさん@ピンキー:2011/08/20(土) 06:45:19.31 ID:2lKoUw/n
>>605>>606
ほのぼのアン知世が本命の俺に
何よりのご褒美をありがとう
609名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 08:41:47.75 ID:Z9MjzDXm
ああああアンク…
610名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 10:19:56.63 ID:0zChm8SY
>>606
今さら開眼してしまったではないか。どうしてくれる。
611名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 13:17:54.35 ID:UiYtFL5H
アンクは満足して賢者モードなのか…
612名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 14:25:38.31 ID:vqarqQjA
知世子さんの言った事を意訳すると…

「比奈ちゃん、ハーレム作っちゃいなさい!」

ということ?
613名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 19:19:12.25 ID:6eOFbuNq
昨日映画見た。
今の展開が結構きついだけに和んだよ。3人で手つなぐシーンに萌えた
614名無しさん@ピンキー:2011/08/21(日) 22:11:31.07 ID:Y5jKkeBO
ラスボスは比奈ちゃんだな

全てを終えて旅立とうとする映司とアンクをふんにゅうしてむぎゅうする
勝てる気しないはず
615名無しさん@ピンキー:2011/08/23(火) 00:11:04.41 ID:x1ruSA29
過去のアン比奈作品が読みたくて、●導入したのに過去スレ12以前が見れない…。
ショック過ぎる。

明日ようやく関西地方が本放送に追いつく(2話遅れ)
正直この時期、放送がないのは辛かった…。
ネタバレ嫌でここも見れないし。

アン比奈要素がある事を願ってる!
616名無しさん@ピンキー:2011/08/23(火) 21:51:06.32 ID:k7CbnVkd
>>615
関西組さん乙でした

比奈ちゃんがキーになるのは知世子さんとのやり取りで確実として…どうなるんだろうな
1・映司かアンクが比奈ちゃんにメダルを入れて…
2・比奈ちゃんが一枚残されたタカコアを涙ながらに握りしめる
3・まさかのお兄ちゃんと共存エンド
4・その時不思議なことが
617名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 00:23:01.59 ID:xcF/DBS+
>>616
>2・比奈ちゃんが一枚残されたタカコアを涙ながらに握りしめる
>握りしめる

某勇次郎の如く、圧縮してタカコアのヒビを塞ぐんですね
618名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 07:12:30.45 ID:jNpRNqHj
>>602
俺も関西組だから今更反応するが、

結婚前の時期に「子供ができた」と大喜びする亜希子と
「デキ婚なんて認めないからな」とつっかかってくる翔太郎に
「俺に質問をするな」と言いつつ、冷や汗ダラダラしてる照井と
検索してただの生理不順と知っておきながらあえて黙ってるフィリップ

が見えたw翔太郎はおやっさんポジションになりたい小姑w
619名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 08:28:46.60 ID:4iuTrwkE
>>617
花山さんじゃね?
比奈ちゃん「まだやるかい」
620名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 11:09:06.55 ID:vjmvTcKx
ビデオ見たやっと追いついた。。。
日曜日来るのこわい。でも来ないのもこわい。

OPのアン比奈のとこの布はグリードの「感覚が鈍い」の複線(または暗喩?)だったのか、とか思ったりする今日この頃。
(グリード勢ぞろいシーンにも出てくるし、ある意味グリードの象徴というか)

だからアンクを抱きしめるのはあの布越しじゃないとダメというか、グリードのアンクじゃないと抱きしめられないというか
いざ布(グリードの象徴?)を取ったらそこには誰もいませんでした。。。

とか勝手に妄想して勝手にうあああってなってた。


621名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 21:06:58.52 ID:sYEIUC2V
藤林丈司は裏切り者
622名無しさん@ピンキー:2011/08/25(木) 16:23:09.46 ID:K0Gnlxup
アンクが比奈に森の木陰でどんじゃらほいするSSください
623名無しさん@ピンキー:2011/08/25(木) 17:11:59.50 ID:gGuG1OH5
今日、仮面ライダーエターナル見たけど、克己とレイカはやっぱ良い感じだなと思った
624名無しさん@ピンキー:2011/08/25(木) 17:22:13.35 ID:Aejj3sge
>>623
??「私の方が、オッパイ大きいわっ! 私の方が!オッパイ大きいわーっ!!」
625名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 09:09:32.89 ID:1tJjNMCU
京水www
626名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 17:57:40.81 ID:OanPoJVf
因みにあの中で一番おっぱい大きいのは剛三
627名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 18:31:57.32 ID:sTfHZmhX
その二人のどっちのおっぱいを選ぶかは克己ちゃん次第だろう
628名無しさん@ピンキー:2011/08/26(金) 19:57:30.91 ID:Wodt39lY
>>627
克己ちゃんはエターナルだろw
そして翔太郎がジョーカー。
629名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 05:31:48.90 ID:ctlpCqoY
>>622
次回アンクがどうなるのか気になって、こんなんしか出ませんでしたorz
二日後には、このスレの皆でハッピーなエロ妄想に浸れることを祈る。

47話パラレル
アン比奈風味。
NGワードはsweet painで
630sweet pain1:2011/08/27(土) 05:33:34.57 ID:ctlpCqoY
「俺が死ぬと思うのか」
俺の問いに比奈が発した返事は
「だって、今そう言ったじゃない!」
ひどく的外れなものだった。
胸の奥からこみ上げてくる妙な衝動。
可笑しい、腹立たしい、苦しい、……愛しい。
この女の中では、俺は生きているのか。
――ならばいい。
望んだものは何一つ手に入らなかったはずのメダルでできたこの体、
そのメダルも大半がこぼれ落ちたスカスカのこの体の中に
なぜか満たされていくものがあるのを俺は感じる。
631sweet pain2:2011/08/27(土) 05:35:08.11 ID:ctlpCqoY
思わず笑った俺を、比奈が悲痛な表情で見上げてくる。
その目を見ているとせっかく満たされていた気分が揺らぎ、それが嫌で俺は比奈に背を向けて足早に歩き出した。
「心配するなと言っただろう。この体は返してやる」
「ちがう! アンク、私」
「まあ、消える前にあいつの暴走はどうにかする。多少は痛むかもしれないがそれぐらい我慢しろ」
「だからそうじゃなくて」
小走りについてきた比奈が、相変わらずの怪力で俺の右手を思い切り掴んだ。
「おい、気をつけろ。ただでさえ壊れかけて……」
怒鳴りながら振り向いた俺が見たものは、比奈の目に浮かぶ涙だった。
「何を――」
泣く必要がある。
「アンク、嫌だ、死なないで。あなたも死なないで」
比奈の言葉に、胸がざわつく。
やめろ、かき乱すな。
「帰ろう、アンク。映司君もあなたも、何とかなる方法がきっとあるよ。みんなで考えれば何かいい方法が……」
800年かけてようやく手にした“満足”がこぼれ落ちてしまう。
もっと、もっと。
鬱陶しい、馬鹿馬鹿しい、あの店での暮らしも
甘い、冷たい、痛い、暖かい、初めて味わうすべての感覚も
俺の名を呼ぶ、お前の声、映司の声
もっと、もっと――
632sweet pain3:2011/08/27(土) 05:36:33.12 ID:ctlpCqoY
「!」
気がつけば、この手で比奈を抱きしめていた。
「アンク」
「人間の体で、味わっていないものが、まだたくさんある」
「う、うん。だから帰って――」
温かな体を引き離し、とまどいに目を見開いているその瞳に、唇を寄せる。
「えっ」
ビクン、と身を固くする比奈の反応が可笑しくて、俺は笑った。
「しょっぱいな」
「そ、そうだよ。涙には塩分が」
「もっと甘いものがいい」
衝動のままに囁くと、比奈は小さく身動ぎし、そしてきつく瞳を閉じた。
今度は唇を重ねようとゆっくりと顔を近づけ――
寸前、“体”が動かなくなり、小さく舌打ちをして俺は比奈の体を押しやった。
「え? アンク……」
「お前の兄貴が、これ以上は許さないそうだ」
吐き捨てた俺の言葉に、
「え、お兄ちゃん、え? キャー」
兄貴が「見ている」ことを思い出したのか、比奈は顔を真っ赤にしてうずくまった。
それを見ながら、また、自分の中が満たされていくのを感じる。
なぜだ。
欲望は、一向に叶っていないのに。
その体を抱きしめて、口づけて、何もかも自分のものにしてしまいたいという飢えはそのままに、なぜ満足することができる。
この体が人間だからか、それとも自分に残された時間があとわずかだからなのか。
――映司、お前ならわかるのか。
633sweet pain4:2011/08/27(土) 05:37:41.50 ID:ctlpCqoY
グリードの力がぶつかり合う気配に、俺ははじかれたように顔を上げた。
行かなくては。俺の最後の欲望を叶えるために。
「アンク、どこに行くの」
歩き出した俺に、比奈がすがりつく。
「戻る。俺がついてないと相当やばいだろ、あの使える馬鹿は」
比奈は立ち止まり、振り絞るような声で叫んだ。
「絶対帰ってきてよ、アンクも、映司君も」
そんな約束はできない。
だが、もし帰って来れたなら。
自分自身の命で、体で、お前と向き合えることがあるのなら。
叶わないとわかりきった望みは不思議と甘美で、それを味わいながら、俺は羽を広げて空へと飛び立った。
634名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 12:36:02.97 ID:e5rJAk4W
>>633
GJ!!
衝動のまま抱きしめるアンクも、必死に止めるお兄ちゃんもイイ!!
アンクの中でどう思っているのやら……


とにかく明日、なんとかイイ方向で終わってくれる事を祈る
きっと靖子がなんとかしてくれる

てか、「続きは劇場……」とかはないよな
635名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 13:26:42.43 ID:DJ0+l1Wz
>>633
全力でGJ!
いろんな意味で切なすぎる……
明日が来るのが怖いが、心を静かにして待つ覚悟ができたよ

>>634
それはない………と思いたいけど、可能性がゼロじゃないのが怖いな
636名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 17:31:16.31 ID:wZmM5kKz
>>634
あんだけディケイドで叩かれたし大丈夫だとおもうよ



637名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 21:48:41.45 ID:HoO7Ifrj
>>633
つ 【パンツにくるんだGJ】
泣ける(´;ω;`)
638名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 22:03:49.18 ID:Zs4RGNCz
少々気が早いが、フォーゼはカップリングし放題じゃん
女子生徒とか先生とかたくさんいるし
639名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 22:23:47.14 ID:aLXJocmO
こんな時にホント色々な意味で申し訳ないが
アンク×メズールって需要ありますかね?ここ
640名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 23:27:07.82 ID:XnnGGtVK
聞くくらいなら投下したらどうかねッ里中くんッ

ということでカモーン
641名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 23:32:29.45 ID:FCSwFA1b
どうも。それでは!
真木邸のアンクと女子高生メズールのエロい会話に不覚にも妄想してしまった
…ので、以下に投下予定

*ご注意
・アン比奈前提
・でもアンクがうっかりきっちりメズールと最後までいたします
・人間体

ダメな人はスルーしてください。
NG 真木邸にて(アンク×メズール)
642名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 23:36:48.24 ID:1Up+M6B5
>>629
GJです、エロ無しなのにエロスが漂う……
643名無しさん@ピンキー:2011/08/27(土) 23:38:16.98 ID:1Up+M6B5
>>641ゴメン続けてくれ
6441 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/27(土) 23:39:24.81 ID:FCSwFA1b
甘く艶めいた声が上から落ちてきて、なぜだか少し癪に障ったようにアンクは顔を上げる。
「ねえ、教えてよ」
純白のシーツで覆われたソファの上で物思うような彼に近寄り、再び問う。
「愛し合うってどういう感じなの?」
目の前のメズールは艶かしい唇をそっと開いて微笑む。
まるで女王のように見下ろされて、人間の普通の男ならゾクッとするだろう。
微笑んではいるものの命令されているような錯覚を起こしそうな口調だ。
この彼女・・・メズールが瑞々しい肉体だとしても、
それは本当に血の通った肉体では無く、その感覚は人間よりも鈍く、
グリードの中では愛情という名の感情を最も受けそうな美少女の姿であっても、
実際ガメルにあれほど慕われていても…、人間が言う愛を理解できない…はず。
彼女は紛れも無くアンクと同じ怪物だ。
しかしこの流れる黒い髪に手を伸ばして触れてみると、その違いは決して普通の人間には分からないだろう。
見るものをはっとさせるような美貌、その表情、仕草、
こんなに人間のフリをしていても決して得られることの無いものを彼女は欲しがっている。
残酷な事実にアンクの心は沈んだ。
6452 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/27(土) 23:45:59.27 ID:FCSwFA1b
例えば人間の体で男がするように愛してみたとして、メズールに何か変化が訪れるのだろうか。
ふとアンクは思う。

彼自身はこの人間の男の体を通して確実に変わった。
長い眠りから醒めるまでメズールの問う愛など知る由も無かった。
グリードという個体にあり得ないはずの感情を教えたのはたった一人の人間の女だ。
始めは甘美な誘惑に酔いもしたが次第に胸を締めつけられるような苦しさを知り、
彼は人知れず心の奥底で喘いでいた。

我に返り、さらり、と音がしそうな長い黒い髪に焦点を合わせると、どこかその女とメズールが重なって見えた。
アンクは長く垂らした漆黒の一房の先端を腕を伸ばして手にとり引っ張って引き寄せる。
するとメズールは膝を折って彼へ唇を寄せた。
その口角が上がっているのを彼は見ていた。
…相変わらずの笑みだな。
と、アンクは思いながら彼女と唇を合わせた。800年前にも人間の真似事をして、そうしてみたように。
6463 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/27(土) 23:49:10.85 ID:FCSwFA1b
目を細めて彼女が問う。
「人間の愛しい、っていう気持ち少し分かった?」
メズールはアンクの隣に腰を降ろし体を摺り寄せた。
教えてやる、と唇の動きだけで伝えると、
彼はさらさら流れる黒髪を右手で弄びつつ、彼女の細い首筋に左手を当てて先ほどより深いキスをする。
まるで彼女の全てを飲み込むように。
頬を優しく撫で、何度も角度を変えながら赤い唇の中に舌を這わせながらそれを繰り返す。
髪を弄んでいた手はいつしか彼女の背中をしっかりと抱きとめていた。
半分は本気で半分はからかうつもりで誘ったのに、メズールはアンクの様子に戸惑いを覚えた。
彼の口付けは、その吐息は今までとは何か違う熱を持っている。

唇をはずれると頬に額に優しくアンクの唇が触れてきた。
瞳を開けて彼を窺うと、アンクはじっと目を閉じている。
彼はメズールの両頬を手のひらで挟むと、再び彼女の口腔内を舌で愛撫し始めた。
メズールは思い出したように細い両腕を伸ばし自分より幾分か広いアンクの両肩にそっと添えた。
何だか分からないが、アンクの様子にメズールは魅了されている。
はああっ、と濡れた唇を離した瞬間、メズールが息を深く吸う。
「ああ、もっと…」
吐息とともに耳元で囁かれ、アンクは微笑むメズールをそっとソファの上に押し倒した。
6474 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/27(土) 23:54:31.85 ID:FCSwFA1b
今までのアンクには想像できないような繊細な仕草で彼女の衣服を一つずつ取り払って行く。
薄い色の下着のみになった彼女は、アンクの腰に腕を回しシャツを捲り上げて指で背中にそっと触れた。
「ねえ…」
「何だ」
「人間のその体で女と愛し合ったりしたの?」
彼は無言で温かい唇をメズールの柔らかな肌に滑らせていく。
「今までのあなた、こんな風にしなかったわ」
シャツの下に指をもぐりこませ、メズールはアンクの唇の動きをトレースするように指を滑らせた。
アンクはやはり無言のまま彼女の肌に口付けながらふっくらとした胸を覆う下着の肩紐を指でずらし、その露になった部分に唇を移動させた。
弾力のある乳房を鷲掴みにされて彼女は遠慮がちに喘いだ。
「ねえ…」
頂を口で強く吸われる。
「アンク、答えて…」
「喋るな」
低い声で一言、突き放すように言われてメズールは押し黙った。
再び、沈黙のままお互いの呼吸だけが辺りに空虚に響く。
いつの間にか残った腰の周りの下着一枚を彼の手のひらが器用に押し下げて、
メズールの足の付け根の柔らかい部分に長い指が添えられた。
6485 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/27(土) 23:58:49.22 ID:FCSwFA1b
既に濡れたクレバスにそっと指を入れて内側を擦るとクッと締めつけられる感覚があった。
「ああ…アンク」
メズールは我慢できない、といった表情で下着を自分で取り去る。
とうとう黒いソックスのみになった淫靡な肢体。
自らをさらけ出すように、メズールは足を開き彼の指をさらに奥へと招き入れた。
肉体の快楽もぼんやりとしか分からないはずのメズールが、アンクの指の動きに呼応してまるで誘う娼婦のように啼く。
彼女は潤んだ瞳でアンクを見つめた。
― もっと、もっと愛して。
目を薄く開いたアンクの額に浮かぶ汗。彼の視線がメズールの全てに囚われているようで彼女は悦んだ。
彼の体は興奮している。
メズールは嬉しそうにアンクの体に腕を回す。
ふとアンクが手のひらで額を拭った。
「あち…」
体温が上がったのだろう、人間の体はこういう時不便だわね、とメズールが見つめる中で、彼は体を起こすと着ていた上着とシャツを脱ぎ捨てた。
ついでにベルトを片手で器用にはずし、ぴんと上を向いた自身を取り出す。
深い溜息とともにアンクはソファに腕を突いてメズールを見下ろすと、
「入れるぞ」
確認を取るなんて、あなたらしくないわね、と声に出さずにメズールは頷いた。
6496 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/28(日) 00:02:15.04 ID:FCSwFA1b
そこで初めて笑みのようなものを浮かべ、アンクは彼女の黒いソックスを穿いた両足を割いて圧し掛かる。
ソックスの上から長い指を滑らせ、やがてメズールの太ももを片方の手が撫でると同時に二人は繋がった。
お互いの荒い吐息が部屋に響く。
水音を立てる結合部をメズールが嬉しそうに眺める。
― 愛されているのね私は。もっと、もっと…
そんなメズールにゆっくりと出し入れしていたアンクはメズールのあごを上に向かせると再び喘ぎながら深く口付ける。
ん、んん、とメズールは呻く。
とても長い口付け。
彼に飲み込まれてしまいそうだ。
やっとのことでアンクから唇を外すと、メズールは大きく息を吸い込んだ。
「アンク…」
ふと、彼が止まる。

声が違う。
触れる肌も、匂いも違う。
解っている、滑稽なほどに解っている。

今まで見たことの無いアンクの表情にメズールは目を見張った。
苦しい。
メズールを通してさらに遠くを見つめている彼の瞳がそう語っている。
なぜ?苦しいのか?
つい先ほどアンクに「物足りなさそうな顔」、とは言ったが。
名のつけようがない感情を表した目の前の男の顔にメズールは釘付けになる。
6507 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/28(日) 00:05:30.56 ID:FCSwFA1b


そんな驚きの表情のメズールの瞳にやっと焦点が合うと、アンクは長い睫毛をふせて彼女の細い腕を掴んだ。
「アンク、あなた…」
あなたは愛しいという感情を知ってるのね。

アンクに人間の体で愛してみて欲しいという欲望を持ったのは彼女の方だ。
少しでも人間に近づいたアンクから知りたかった。
しかし、直感的にその胸の内を悟ったメズールはなぜか全身を打ち砕かれたような気分に襲われた。
絶望か、落胆か。嫉妬か。
メズールの心の中を察知する気配もなく、アンクは再び同じ動作に没頭する。
荒い呼吸と共に、体を貪られていく。
男の低い呻き声と共にメズールも鈍い感覚の中で嬌声を上げ始める。

でも、きっと今、私はこの体を確かに愛されているのだろう。

…おそらくアンクが愛している誰かの代わりに。
6518 真木邸にて(アンク×メズール):2011/08/28(日) 00:07:34.47 ID:FCSwFA1b
次第に激しくなっていく交わりの中で、彼女は頭の中で呟いた。
もう少し人間と触れ合ってみれば、私にも解るかしら?
― でも今更だわ。
あなたのようにできるとは限らないし。

メズールの腰を掴んでアンクが低く大きく呻いた。
数秒硬直したかと思えた後、脱力したように頭をメズールの胸の上に垂れた。
アンクの汗が肌の上に落ちた。
― 性交の「終わり」だ。
アンクは肩で息をしながら、メズールから離れる。
メズールは急に何かを失ったような気がしてソファの白いシーツを自分の胸へ引き寄せた。
欲望が多少叶えられたはずなのにどこか物足りない気分だ。

否、欲しかったものは永遠にアンクからは手に入れられない事を悟った。

彼女は耐えられずに横たわったままソファの背の方へと体を向けた。
アンクはしばらく溜息をついて静かにしていたが、やがて自身を服の中に納めながら力なく立ち上がった。
その瞳は虚ろだった。
そしてソファの側に脱ぎ捨てた自分の衣服を拾うと横たわるメズールを顧みた。
「…悪かったな」
自分が床へと落とした彼女のブラウスをふわりとメズールの体へかけてやる。

謝罪の言葉に目を見開くメズールの顔を既に背を向けたアンクが見ることは無かった。

終わり
652名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 00:09:39.76 ID:q70VYnRU
はい。ごめんなさい。以上です。

メズールごめん!
653名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 01:24:52.35 ID:WaK0D8/g
裸ソックスのメズール様ー!
アン比奈前提の切ない設定もエロかった……、GJ
654名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 05:45:51.54 ID:0DFS8CDG
乙乙!
最近の展開激しすぎてメズール様が亡くなった事すら遠い昔に感じる…(´;ω;`)

うわぁぁオーズ最終回だよぉぉぉ!
655名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 06:08:10.15 ID:76Jx0oaY
GJでした

ああ終わってしまう…orz
656名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 08:20:58.83 ID:68TcMbDU
ウヴァさん最終回が終始小物で終わったwwwww
657名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 08:51:45.28 ID:0DFS8CDG
アンクううううう
658名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 09:16:38.03 ID:uw3H83an
あああ………アンク!!
しかし、きっといつか復活してほしい!!

659名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 09:19:19.19 ID:Nrkq0CB4
3人が手をつないだとこでもう涙腺崩壊してた。エロパロ本編共に楽しませてもらったよおおお

660名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 09:29:39.99 ID:NC7TlTc0
3人で手繋ぎ…よかったなぁ。
アンクは冬で復活すればいいよフラグなんだろそうなんだろ…!!
あとやっぱ泉兄妹はほほえましい。
とにかく本当に1年間お疲れ様でした!

フォーゼは幼馴染みに期待かな。弦ちゃん呼びかわいい。
661名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 09:36:37.40 ID:YTSzc/Uc
映司が旅先でなにか接着剤になるものを見つけてきて、比奈ちゃんが「ふんにゅ」っと圧着するんだと信じてる。
てか比奈ちゃんとこにメダルの半分が落ちてきてたの見て圧着エンドだと思ったのに。
662名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 10:00:06.59 ID:Z+L26+9A
>>661
映司が手にしたメダルと比奈ちゃんが拾ったメダルでアンク復活だと信じてたよorz

過去話見直して萌えを探し拾う旅に出かけようと思うが、しばらくは見返すのもつらい……
663名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 10:18:06.32 ID:wH/bmrCS
比奈ちゃんが割れたメダル拾うシーンで
OP思い出してウルッときた
664名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 13:02:33.28 ID:76Jx0oaY
自分の脳内では47と48話の間にごく当たり前のように>>629さんのSSのような情景が挟まっている…
665名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 15:57:36.40 ID:qYtFvA5b
>>664同意!
てか皆言ってるけど何らかの方法でメダルくっつけるって信じてた・・
666名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 18:39:12.20 ID:W44E/8tm
上空から落ちてくる映司を比奈がどすこい!とお姫様抱っこで受け止めるのかと冷や冷やしながら見たw
667名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 20:00:38.36 ID:68TcMbDU
>>666
よう俺
668名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 20:06:04.23 ID:NfKiXTkR
アンク復活はムービー大戦に期待かな…とにかく今回は切なかったわ…
またアンクと比奈ちゃんの絡みがあると信じている
669名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 21:39:23.32 ID:ilJN45Qt
後藤さんと里中さんの絡みも冬に期待していいですか…。
後藤さんの最終回のデレに、不覚にも萌え転がった。
670名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 22:46:44.24 ID:URB6oapH
本日は覚悟できてたのに色々と衝撃的で昼ご飯が喉を通らなかったよ。

アンクと比奈ちゃんとの会話のところ。
弱り気味のアンクが比奈ちゃん呼び捨てにするところで萌えた。
671名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 23:30:22.70 ID:Z+L26+9A
アン比奈的には、メダルが壊れかけてることをアンクと比奈で秘密にするとこにちょっと萌えた
比奈ちゃんにはつらい秘密だと思うけど、アンクの意を察して話を合わせるのがいじらしくて泣ける


公式カプが成立しなかったのはエロパロ的にはやさしい最終回だけど、アンクだけは切ないなぁ
672名無しさん@ピンキー:2011/08/28(日) 23:59:25.22 ID:7IFdQELA
そういえば主要キャラに全く恋愛が絡まなかったのって、オーズくらいじゃね?
673名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 01:37:29.41 ID:Por1e9U3
>>666
「知世子さん!空から映司くんが!」
674名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 03:20:15.16 ID:epuz1kzO
>>673パズー自重w
675名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 05:23:08.37 ID:gE6SlfeF
フォーゼの必殺技が精巣圏キックだということで
676名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 07:49:49.15 ID:0QQWbKL/
>>672
確かクウガもなかった気がするが
677名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 11:38:25.52 ID:qvmBl7wr
>>670
えっ呼び捨てしてた?今朝2回目見たけどわからなかった…
また見直してくる


比奈ちゃんの中の人のブログを見て、後比奈もなかなか…と覚醒したw
比奈ちゃんには優しい後藤さんとか萌える
お兄ちゃんと後藤さんが仕事でコンビ組んで家に後藤さん呼んで一緒にごはん
…までは見えた
678名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 16:00:04.48 ID:2ZmnQsIZ
アンクは結局44話の比奈ちゃんの願い「お兄ちゃんと映司くんを守る」を叶えてあげて消えたんだなあ…(´;ω;`)

最後の最後、比奈ちゃんに向けた笑顔が哀しい
679名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 21:56:15.22 ID:61QdETCG
呼び捨てはちょっと前にもなかったっけ?
興奮して書き込もうかと思ったけど、初めてかどうか分からなくてやめてしまったw
680名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 22:02:43.71 ID:CRl6vIb5
呼び捨ては前もあったね
っていうか名前呼ぶ事自体がちょっとレア
681名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 22:03:35.40 ID:ZYaF9LLk
>>670 さん
すみません・・・3人でアイス食べてる場面で、アンクが
「黙ってろ、いいな」と言ってるのを「黙ってろ、・・・比奈」
と聞こえてしまったらしい。
アン比奈好きすぎて脳内が妄想的補正かかってる状態かもしれん。

前の日寝てないから(仕事ですが)だと自分でとりあえず思い込むことにしておきます!
682名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 22:05:07.18 ID:ZYaF9LLk
さらにごめんなさい。
670じゃなかった >>677 さんだった

お、落ち着け自分…!
683名無しさん@ピンキー:2011/08/29(月) 22:15:29.25 ID:ZYaF9LLk
それで連投してすまないが、いとしのメズール様について。

擬態が黒髪の長い女性だったのは、彼女が母性に特に惹かれていたからで、
聖母マリアとかをイメージしてたら切ない。
男女の性愛が一時的なものと客観的に分かっていて、
母性愛とか永久的なものをどうしても理解したかったのかなと思った。
ガメルを子供のように可愛がっていたし、彼女が最後に球体に取り込んだ人々も親子ばっかりだったような。
真木邸でアンクに色々聞こうとしていたのは彼が男女の愛を理解しているかどうか、
興味があったためだったら・・・と思うと、すごく萌え上がる。
それに母性に興味が集中するまで色々と体を使って試してみたりしたと思うんだ彼女…。
684名無しさん@ピンキー:2011/08/30(火) 11:01:23.76 ID:8QnGa6oQ
>>681
ああ、あそこは確かに一瞬そう聞こえたけどすぐ違うと気づいてしまった…
気づかないほうが幸せでいられたのにw


目の前で本人に向かって「比奈」って言ったことなかった気がするのでちょっと書き出してみた

「それに比奈のヤツもだ!人間のくせになんだあの力は!」
「お前が死ねば、結局、比奈もこの体も助けられない」
「比奈のヤツを見て勘違いしてるんなら言っとくが、アレは特別だ」
「比奈のヤツがどう言おうと関係あるか」
「お前も比奈も、俺はいつでもつぶせる」

最後の首絞めのときは目の前で言ったけど、
映司に向けてのセリフだからなあ…
他にありましたっけ

最期の比奈ちゃんの前に出た幻のときに一言、
「比奈」
って言ってたらテレビの前で悶え死んだかもしれない
685名無しさん@ピンキー:2011/08/30(火) 11:32:43.07 ID:zbUrMJOD
>>680
何回か「比奈」って言ってた気がするけどな…
たいていは「おまえ」だったけど
686名無しさん@ピンキー:2011/08/30(火) 12:22:27.22 ID:A8N8v02X
>>684
>一言、「比奈」って言ってたらテレビの前で悶え死んだ

うちの痴情デジタルでは確かその音声が入ってた気がするが…

あの微笑に名前呼びが被さったら…うわああああたまらん萌えるあああ
687名無しさん@ピンキー:2011/08/30(火) 20:46:04.19 ID:QfuEky7l
アンクはきっと画面に映らないところで比奈比奈と呼びまくってたんだよ
人前で面と向かって「比奈」と呼ぼうものなら、二人きりであれこれいちゃいちゃしてる時の
比奈ちゃんのはにかんだ笑顔とか、ほんのり薄紅色に染まった肌とか、甘く切ない吐息とか
色々思い出しちゃってやばいから必死に自重してたんだよ!

とはいえ、やはり最後のあのやわらかな微笑みで「比奈」と呼びかけるアンクは見たかった
DVD最終巻は特別編集版つけてくれんかな
688名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 00:18:06.98 ID:V8VdAAgy
明日仕事早いのに、今更ながらアンクネタで思いついてしまった

投下予定
注意
・設定無視のアホです
・30話でアンクが800年前の王様のお話する場面です
・このとき比奈ちゃんとか後藤さんとかいたかどうか忘れました
・800年前の王様がどこの国の人を想定しているかはどうぞご自由に
689サルタン気分になりたい 1:2011/08/31(水) 00:20:57.69 ID:V8VdAAgy
「クスクシエ」の一角。
伊達が渡したセルメダルを右手で飲み込んだアンクは800年ほど前の出来事を出来る限り簡潔に話していた。
「で、」
興味ありげに伊達が続ける。
「王様の生活って、やっぱり贅沢三昧だった?」
アンクはちらり、と伊達を見上げてから無表情に答える。
「ああ、朝晩構わず宴会三昧、夜は後宮の女が・・・」
ええーっ、という顔の映司その他一同。
「確か数百人いたな、その王様が余計な気を利かせて…」
チッとアンクは舌打ちをして思い出したように続ける。
「ある夜、王がどうしても来い、というんで寝室に行ったら廊下に女が一ダース」
「い、一ダース!!!」
がば!とアンクに詰め寄る男達。
「で!どうしたの?お前!」
アンクは黙って右手を差し出す。
「…メダル」
「は、はいっ!」
条件反射でセルメダルを一枚アンクに渡してしまう伊達を半ば呆れ顔の映司が見つめる。
「寝室に入ったらまず6人ほどの全裸の女が待ち構えていてなァ、」
ごくり、と喉を鳴らす音が聞こえそうに静まり返るクスクシエ。
遠くで知世子が厨房で立てる音が響くのみ。
「あのときの女は胸が妙にデカかったのがいたな」
「どのくらい…?」
後藤(いつの間にか側にいた)が真剣な表情で尋ねる。
「ん、少なくとも比奈の10倍はあったな」
「― !!!」
「あっちの国の女は色白が多かったな。比奈と同じく乳首は・・・」
「「ち、ちょっと待てい!」」
伊達と映司が見事にハモる。
口をパクパクさせる後藤。
「いいか!言うなよ!それ以上言うなよ!」
映司が鬼気迫る物凄い剣幕でアンクの顔面に迫る。
「・・・乳首以外の話をお願いします」
チャリン、とアンクの差し出す右手の上に再びメダルが落ちる。
「伊達さん!」叫ぶ映司。
「うむ、続きをどうぞ」と、何事も無いかのように促す伊達。
その先気になるし、まあ、いいかと映司も気を取り直して再び黙ってアンクを見つめた。
再びアンクが遠い目をして話し出す。
「・・・その女らが手に色々持ってて、いちいち聞くんだ。」
はぁ?
という顔の一同。
690サルタン気分になりたい 2:2011/08/31(水) 00:23:11.76 ID:V8VdAAgy
vvv
アンクの目の前に出されたのは数々の不思議な道具。
「何だこれ?」
危険物でも触るかのように、指でつついて見る。
「これは、目隠しです。視覚を奪うことにより云々・・・」
「これは、ボールギャグというもので、女性の口に云々…」
「これは、電動こけしというもので、女性の下の穴に入れて云々・・・」
「これは、ろうそくとムチです」「…どうやって使うんだ」
「これは、コスプレ用衣装です、看護婦、セーラー服、OL服、云々」「…だから、どうやって使う」
「これは、団鬼六先生の小説です。檸檬夫人、花と蛇、etc、etc」「…!!」
人間の性にとても付いていけないアンクは、面倒くささから全て却下した。
「はい、次!」
アンクはベッドの上でうんざりしながら次の女を待った。

「次は妙に太った女で、デブ専の趣向があった場合にと用意してくれたらしい」
思いっきり糸目になった伊達と相変わらず真剣な表情で聞く後藤。
そして、聞きたくないけど聞きたいそぶりの映司。
「物凄く重たかったので却下した。」
(一応乗せてみたんだ…)
と心の中で一同呟く。
その重量で潰されそうになったことを思い出して、はあ、と溜息をついたアンク。
「次は三姉妹だったな、なぜかおにいちゃんと呼んで来てうっとうしいから却下した」
眼鏡っ子、三つ編み、ショートカットの制服を来た数オクターブ高い声ではしゃぐ彼女達を思い出し、
アンクはげんなりした表情をみせた。
(それは今思うとやってなくて正解のプレイだな)
伊達と映司が心の中でうなずく。
「次が、そうだな…その国の絶世の美女と呼ばれていた女らしくって」
キター!と目を輝かせる男達。
「メダル!」
「はいっ!」
アンクの右手におまけ、といわんばかりに3、4枚のメダルが落ちる。
少しアンクは間を置いてから口を開く。
「趣向が不明だった…」
691サルタン気分になりたい 3:2011/08/31(水) 00:25:23.98 ID:V8VdAAgy
vvv

800年前のアンクの目の前にいた絶世の美女とやらは一番初めの女性集団と同様に小道具を持っていた。
「縛ってください!」
「ハァ?」
差し出されたのは数メートルほどのぐるぐる巻かれた荒縄。
女はアンクの目の前にばっっとそれを突きつけるように懇願した。
「私を縛ってくださいーッ!!」
絶叫が豪華な部屋にこだまする。
この女も相当不可解だがとりあえずノルマをこなさなければならない。
アンクはしぶしぶ荒縄を手に取った。

vvv

アンクの話を聞いている一同はあんぐりと口をあけたまま見つめてくる。
「あーだこーだと一番時間がかかったな…亀甲縛りとやらを伝授された。緊縛師の免許をその時取得して・・・」
ふと、何かを思い出したように続ける。
「この間、初歩の部類だが少し役にたったからまあよしとしよう」
はい?誰に?どういう風に役立てたの?と映司が具体的に聞こうとしたとき。

「なにやってるんですか」
どわあ!と一同が驚いて振り向き、同じくビクッとして顔を上げるアンク。
いつの間にか側に立っている女性、そう、…比奈がにこやかな顔で笑った。
「…アンク、「何」がこの間「役に立った」ですって?????」
うふ、と首をかしげて笑う。

数百年前も今も人間の女は謎めいている。恐怖すら感じるほどに。
すーっと数メートル瞬間移動して逃げてしまった男達に
たった一人取り残されたアンクの背をなぜか妙に冷たい汗が伝った。

…終
692サルタン気分になりたい 3:2011/08/31(水) 00:29:32.47 ID:V8VdAAgy
以上っす

アンクの800年前の人間擬態はマッチョ系のへんな髪形の奴だったらおもろい

693名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 02:24:30.49 ID:Y/Thh38c
男たちの猥談も面白いなwwwwwwwwwwwww
伊達さんの食いつきっぷりに笑ったwGJ!
694名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 02:41:45.08 ID:VbmnkesW
800年前から愛読される団鬼六先生スゲエエエエエ
前書きに偽りないなwワロタ
695名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 07:39:50.26 ID:OFQHoGLG
食事はしばらくタコ糸でぐるぐる巻きの鶏チャーシューだな
696名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 20:01:42.10 ID:D0fdnF8p
ちょ、男子自重www
5103メモとってそうだ。なんか和んだ。ありがトン


>687
比奈、と呼ぼうとするたびに、
「世界一かわいい俺の」という接頭辞を付けようとする兄ちゃんの声が
頭の中でうるさいんで
名前を呼ばないようにしてる…
という妄想が降って来た。
697名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 21:16:17.59 ID:rGewAtDD
比奈ちゃんの乳首をヤツがなんで知っているかどうかについてはスルーかw
698名無しさん@ピンキー:2011/08/31(水) 21:51:32.07 ID:EU/NjFUV
ほら記憶を漁ったとかさ、それとも
…ちょっとメダル稼いでくる!
699名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 01:07:02.90 ID:cXB2jykV
>>698
◆<その欲望、解放しろ!
700名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 14:15:37.49 ID:qGiulATo
>>699 どこにおるん ウヴァさん・・・

何かつらつらーっと思い出してみたんだけど、
映司ってなんとなくアンク×比奈に萌えてる感じがする
映画のあの描写といい、プレゼントの場面といい…
兄ちゃん思いの比奈に対するサービスなのかもしれんが
アンクが人外だから何もないだろと安心しきっていたのか
でも人間の感覚を持ってしまったた奴にとっては
実はものすごく残酷だったんじゃないかと
つまりアンクは比奈へ普通に異性としての感情を芽生えさせてしまったんではないかなあと
比奈の首絞めも、「欲しいのはおまえらじゃない」発言も
決して結ばれる事がないことに気が付いた上での、自分を隠した精一杯の態度だったとしたら

・・・って妄想して今更ながら大好物であることを再確認
イイネ!最強ツンデレ!!
701名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 19:13:10.68 ID:eouuCPCa
映画2回目いってきたが、時期的に
人間関係がTV終盤と違うのがそれはそれで萌える……
さて、TV1話から見返す作業に戻るか……
702名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 20:54:32.45 ID:pHdCTLia
>>700
なにそれ萌える
それを誰か文章に!!
703名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 21:42:27.93 ID:ygXdx4kP
>>700

> 映司ってなんとなくアンク×比奈に萌えてる感じがする

それちょっと思った。萌えっつーと語弊がある気もするけど。
映司の感覚ではアンク(の身体)は比奈の兄、二人が兄妹という意識が強くあって
比奈には、形だけでも信吾とのコミュニケーションを取らせてやりたい、甘えさせてやりたい、
アンクには、信吾のように比奈にやさしくしてやって欲しいって気持ちなんだろうけど

当人同士の心は赤の他人で、片や欲望の名を持つ怪物、片や多感な年頃の重度のブラコンと
フラグ立ちまくり、身体が兄妹だからこそ近づき過ぎれば危険っつー発想が皆無なんだな
さすがは自称恋愛オンチの映司らしいって気もする
それが普通でこっちがエロパロ脳なだけかもしれんが、映画のあれは
アンクと比奈に道を踏み外させたいのかとつっこまずにはいられんかった

「比奈ちゃんには逆らえないなぁ」のニヤニヤ映司と「真っ先に喰ってやる」のやりとりが懐かしい
704名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 22:11:05.50 ID:ZjFbelZX
つかニチアサだから描けないだけで
アン比奈間には絶対関係があったはずだと思うのは自分がエロパロ脳だからだろうか
そういうことがなければ説明のつかんシーンが多過ぎる…
705名無しさん@ピンキー:2011/09/01(木) 22:37:07.15 ID:UXeAD1/W
某所でアイス食ったうまかったの場面の後に
そのままラブシーン突入して比奈を屋根裏に引きずり込むアン比奈のSS見て
卒倒しそうになった…
なんだろう この敗北感…あのシチュをここでやらずに他所で!
なんていうかそういうか、あああ!
706名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 00:28:01.51 ID:OdFCTw5E
>>704
テレ東深夜枠でやったら凄くカオスになってたと思う
各回の欲望なんかもディープになったりしてさ
と言うか題材からして深夜枠でやった方が好き勝手できそうだっただろうなオーズ
707映比奈時々アンク:2011/09/02(金) 00:35:00.89 ID:vVq1GUoU
映比奈で、二人がアンク大好きネタ投下行きます。
最終回、映司旅立ち前。


 月が綺麗だ。
開け放たれた窓から忍び込む灯りだけで、十分にお互いの姿は確かめられた。
「手を繋いでて、くれる?」
 恐る恐る差し出された、映司の大きくて優しい強い手のひらを、比奈は躊躇わず繋いだ。
アンクが救った、映司の手。
繋がれた手のひらの中でかしゃりと、アンクの壊れたメダルが音を立てる。
 全部、終わった。
終わった後で、映司に残っていたものはたくさんあって、だから、少し弱音を吐きたくなったのだ。
 願ってしまえば、欲しいものはたくさんあった。
だから、少し、怖いのだ。こんな欲望は、比奈を傷つけないだろうかと。
「俺、気持ち悪くない?」
映司が、不安そうに比奈を見上げる。
 こんな顔も出来る人だったんだ。
比奈は映司の手とアンクのメダルを握りつぶさないように、少しだけ指先に力をこめた。
そして、ベッドに腰掛ける映司と視線の高さを合わせるように、膝を折った。
「気持ち悪くなんかないよ。映司くんは映司くんだもの」
「……比奈ちゃん」
「いっぱいいっぱい、お疲れ様。……映司くん」
手のひらを重ねたまま、比奈が映司の胸に頭をつける。
 兄以外の誰かに安らぎを感じたのは初めてかもしれない。
それは映司も同じで、ただ守ることだけを願っていた比奈に、今は守られている自分を感じる。
自分が守られることは、罪悪だと思っていた。
だけど、今は違う。
守られることは、幸せなことだ。
「映司、くん、あのね」
「うん?」
「……お兄ちゃんにね、今日は帰らないかも、って言ってきたの」
「え?」
「そしたら、映司くんのとこなら許す、って」
「信吾さんが…?」
「……お兄ちゃんには、分かっちゃってたんだね。でも私、映司くんとどうしても話したかった。
今日は、絶対に映司くんの傍にいたかった」
「……俺も、かもしれない」
アンクのことを、誰よりも誰よりも分かり合えるのは、比奈だから。
そして比奈が持ってきてくれたアンクのメダルの半分を見て、アンクといた日々を、ただただ大切だと思った。
だから、失ってしまったことを寂しく思い、反面、幸福だとも思う。
不思議な、感情だ。
この感情の名前を知りたくて、映司は、決意を比奈に告げた。
708映比奈時々アンク:2011/09/02(金) 00:35:53.77 ID:vVq1GUoU
「比奈ちゃん…。俺、また旅に出ようと思う」
「……うん」
「全部終わったら、行こうって少し前から考えてた。今度は、守るためだけじゃない。
いろんな人たちと力を合わせるために、行こうって思う。
……アンクをつれて。そうしたら、俺とあいつが出会った意味が、もっと分かる気がするんだ」
「映司くんの答えは、それなんだね」
「うん」
「じゃあ、私、待ってる」
「え?」
「映司くんに着いていくのは、無理だけど、私も私の夢のために頑張って、それで映司くんを待ってる。駄目かな?」
「だ、だめじゃないけど、えっと、それ、あの……」
「映司くんが、好きだから、待ってる。……映司くんが、大好き」
はにかむように微笑んで、それでも恐れないで映司への気持ちを比奈が素直に口にする。
「本当に、映司くんが大好きよ」
「も、もういいよ、もう分かったから、比奈ちゃん」
顔を赤くして慌てる映司に、比奈がクスクスと笑ってしなだれかかる。
「ほんとに分かった?」
「わ、分かった。えっと、あの……」
「映司くんは、私の事、好き?嫌い?」
「す、好きに決まって……!」
「好き?本当に?ちゃんと言って」
「……比奈ちゃん、時々、大胆だね」
「この場で大胆にならなかったら、いつなるの?」
「……ちょっと、待って。こいつに、聞かせるの?」
映司が少し笑って二人の手のひらの間で音を立てるメダルの存在を教えると、比奈も、「あ」と口を開ける。
「ちょっと、遠慮してもらおっか」
「うん……」
映司がメダルを大事に大事に、メダルケースに戻す。
ここにあるメダルはもうこれだけだが、映司にも比奈にも、大事な一枚だ。
「さて、と」
映司が息を大きく吸い込んで、比奈の手を取る。
「俺、比奈ちゃんのこと、好きだよ」
「映司くん」
「どこが、とか聞かないでね。全部だから」
「……うん」
「比奈ちゃんがいてくれて、俺もアンクも救われた。
俺にとって、比奈ちゃんはこの世で一番大事な女の子で、一番、甘えたい、女の子なんだ」
「私、映司くんを甘えさせてあげられる?」
「ずっと、そうさせてもらってきたよ。でも、もうちょっとだけ、いいかな?……独り占め、していいかな?」
「それも、映司くんの欲望?」
「うん」
「……私も、もうちょっと、映司くんを独り占め、したい」
「していいよ……」
抱きしめあうと、お互いの温もりに確かに触れてお互いの欲望が刺激しあう。
 人間だから、男と女だから。
恋をしてるから。
「……今、俺、後で信吾さんに殴られそうなこと、考えてる」
「それ、悪いことなの?」
「どうかな。……悪いこと、考えてるかも。俺も、男だし」
耳元で囁かれる映司の声の色付きに、比奈の体が反応する。
「比奈ちゃん」
「……今日は、帰らないって言ったよね。お兄ちゃんも知ってるんだから、いっそ殴られちゃうのもいいんじゃない?」
「そうだね、それもいいかもね」
そのまま映司の腕に体を預けると、比奈は目を閉じた。
709映比奈時々アンク:2011/09/02(金) 00:36:29.14 ID:vVq1GUoU

「ふ……ッ」
「比奈ちゃん、可愛い」
白い膨らみの上を映司の手が這い、指が沈み、形を変える。
固く尖った先端を、ちゅ、と音を立てて吸い上げると、びくん、と震える体が愛おしさを増していく。
比奈の体の横に手を付いてゆっくりと己を推し進めると、比奈の顔が歪み、だが必死で堪えるいじらしさに、比奈に強いている痛みを嫌で

も感じるが、自分だから耐えてくれているのだと思うと、たまらなくなる。
「ん、ぁ…ッね、わ、たし……平気、だから……」
「だめ、だよ…。比奈ちゃん、俺が、平気じゃ、ない……」
比奈の頬に手を添えて、額を合わせて比奈の瞳を覗き込む。
「ちゃんと、優しくさせてよ……」
「映司、く……」
 腕の中で色付き、男を知っていく肌に溺れて行く心地良さに、映司は理性を失いそうになる。
自らがグリード化していくのとはまるで違う、理性を手放すことの気持ちよさ。
だが、それだけではいけない。
比奈が許してくれたことの大きさを、もっと大事にしなくては。
「もっと、力抜いて、俺にしがみついてて……」
「映司くんを、抱き潰しちゃう……」
「大丈夫……比奈ちゃんは、そんなことしないよ……」
汗の滴らせて映司が微笑む。
 ああ、そうだ、どんな時も大丈夫だからと笑う人で、その優しさにずっと甘えてきて守られてきた。
だから、守ってあげたい。
ちゃんと、彼も幸せであるように。
「比奈ちゃん、ちょっと…動いて、いい?」
「ん……」
比奈が、こくんと頷いて、映司の背中に手を回すと、映司が比奈の体を深く抱きこむように脚を大きく開かせ、己の猛ぶりを最後まで比奈

の中に沈め、はぁ、と息をついた。
「大丈夫…?」
「うん…いたい、けど…だいじょ、ぶ……。映司くん、が……いる、の、分かる……から……」
痛みの中にある、確かな映司の熱に、この熱を受け入れられる体でよかったと、感じたことのない悦びが湧き上がる。
「きて、いっぱい……」
「…ッ」
「私を、あなたで、満たして……」
比奈の艶めいた囁きに、映司の欲望が、今度こそ猛り狂った。
「比奈ちゃん……ッ!」
繋いだ手だけは、それでも離れなかったけど。

710映比奈時々アンク:2011/09/02(金) 00:36:59.99 ID:vVq1GUoU

 壊れた赤いメダルを月明かりに翳す。
メダルの塊でしかない、と自らを嘲笑していたアンクが、最後の最後に満たされたことを、映司も比奈も知っていた。
「アンクのやつ、俺と比奈ちゃんのところにちゃんと、戻ってきたんだな」
「うん」
「あいつ、最後の最後で素直だった」
「うん、私にも、アンク、会いに来たよ。……笑ってた」
「そっか」
「あのね、私、悲しくないの。寂しくもない。だってアンク、笑ってたから」
「……」
「だけど、映司くんは寂しそうだね」
「……俺が?」
「うん。ね、映司くん。大丈夫、またいつか私たちアンクに会えるよ。それも欲望、でしょ?」
「比奈ちゃん……」
「映司くん、変わったね。気持ちを、ちゃんと分かるように表に出すようになったもの。
誰かを気遣ったりするときだけ必死だった映司くんじゃなくなった」
「……」
「映司くんの寂しさ、私は少し嬉しい」
比奈が映司を真っ直ぐに見て優しく微笑む。
彼の心の隙間が「感情」で埋まっていく確かな音を聞いた気がして。
「アンクなら、しっかりしろ、って怒鳴りそうだけどね」
「そうだね。言われそうだな」
「だから、私がアンクの分まで映司くんを怒ったり励ましたり優しくする。それが、私のやりたいことなの」
「比奈ちゃん……」
「映司くんが、大事」
「……」
「映司くんが、世界のどこにいても、大事。だから、私が待ってること、忘れないでね」
「……うん」
映司が比奈の肩を抱き寄せる。
「……帰ってきたら、おかえりなさいって言うから」
「そしたら俺、ただいまって言うよ」
「アンクも連れて帰ってきてね」
「そうだね。あいつも一緒に、きっと」
「アイス用意して、待ってる」
映司に寄り添って、比奈は心の中でアンクに語りかける。
(アンク、ありがとう)
大事な人を、帰してくれて、守ってくれて。
最後の最後に、比奈の前に帰ってきて微笑んだアンクを見つけたとき、分かった。
映司はここに帰ってくるから、おまえがちゃんと出迎えてやれと伝えにきたのだ。
(だから、今度はアンク。あなたが映司くんと一緒に帰ってきてね)
そうしたら、きっともっと映司も自分も幸せだろう。
アンクはどうだか分からないけど、だったら、映司と二人で力ずくで、アンクにも幸せを教えてしまえばいいのだ。
「比奈ちゃん」
「何?」
「ありがとう」


俺に、たくさんのものをくれて。


嬉しいと泣きたくなるなんて初めて知ったよ、と映司が比奈の顔を覗き込んで呟く。
繋いだ手を離す事はしないまま、一つのベッドの中で寄り添って、夜明けまでの僅かな時間を幸福だけで満たす。
 この世界の終わりを拒否して、戦って、手に入れたものを、離さないと映司も比奈も決めた。
そして、いつかまたこの手をアンクと繋ぐのだと、二人で決めた欲望を携えて、明日がやってくる。

711映比奈時々アンク:2011/09/02(金) 00:40:24.67 ID:vVq1GUoU
以上っす。
エロ度低めだって先に書くの忘れてた、すみません。
映司と比奈のところに、アンクはとっとと帰ってくるといいよwww
それで映司もアンクも、比奈ちゃんに幸せに抱き潰してもらえ。
冬映画に今から期待。
712名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 01:36:27.43 ID:quHRdOCX
GJ
本当に映司が話してるみたいだったよ…
713名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 01:59:24.70 ID:OG/qNy3m
うぉぉ、これは悶える…GJGJ

やっぱり比奈ちゃん可愛いな
映司とアンクをしっかり繋ぐ良いヒロインだった
なんか来週からオーズが無いなんて信じたくない…(´;ω;`)
714名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 02:28:14.59 ID:Uzhf3+E9
エロパロスレで、初めて泣いた。
GJ!GJ!
715名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 02:31:01.76 ID:dQNIK6dc
ふおおおGJ……!!
本編でありそう……映比奈かわいいなぁ……


>>705
そ、その小説は一体どこで!?
個人サイトかな……
716名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 02:49:24.30 ID:uGd3RD/p
GJすぎて言葉が出ないぜ
旅から帰ってきたらもっと欲望を解放していいのよ

映司アンクはさっさと比奈ちゃんに幸せににしてもらいなさい!
717名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 06:07:35.19 ID:PUUPOAfx
まじに子供番組でなかったら、アンクと比奈ちゃんは絶対やっちゃってるよね
718名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 07:41:58.13 ID:xAo2VGJW
グリードだから人間に欲情なんかするのかとか思ったけど兄ちゃんの体で味覚とかあるんだったら性欲も普通にあるだろうからな

719名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 08:52:36.32 ID:oFFui7gF
その発想は盲点だったな>味覚があれば性欲も〜
ということは、知識としては知ってたけど初めて体感する性的欲求に
実は一人でイライラもやもやしてたかもしれないのかw
720名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 09:38:51.43 ID:OYrTX+10
むしろ比奈に対してはプラトニックであって悶えてて欲しい気もする
前にあったアンメズみたいに別の個体に対してはやることやってる…みたいな
堂々と比奈ちゃんと接近できる映司がうらやましかったんだろーなー
「ムカつくんだよ!」
の海辺での一連のセリフ流れをいいように捉えてみて萌えた
721名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 10:44:03.17 ID:YERRmKjC
>>720
うんうん、せいぜいちゅーかちゅー寸前止まりってのもいいな!
いい雰囲気になると映司が「アンク〜ちょっとお店手伝って〜」とかずかずか屋根裏に上ってきて…
「なんだよいきなり〜何するんだよ〜アンク〜」
無言で映司に腹パンや蹴りを入れ続けるアンク
部屋を出る時振り返って比奈ちゃんに一言
「…待っとけよ!」
722名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 11:45:29.20 ID:9UX/ZbLj
「3分間抱っこしてくれたらアイス一本あげるから」と、嫌がるアンクを説得して
彼にぎゅってされて「うふ」とか幸せそうな顔してる比奈に「チッ」と舌打ちして
3分たって名残惜しそうに離れようとする比奈の体をまたぎゅって抱きしめて
「え?」って顔してる比奈に「おまけだ」とアイス1本で2本か3本分くらいの
抱っこをサービスしてしまうツンデレアンクさんとか
723名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 12:27:31.39 ID:r1qje6xi
「アンク、アイスあげるから私が何しても嫌がらずにただ立ってて」
「あぁ?」
ぎゅっと正面からアンクを抱きしめる比奈ちゃん(ちゃんと手加減)
「……くすん。お兄ちゃん……」
(なんなんだ、コイツ。なんかやわらかいものが当たってるし…
だが、嫌な感覚ではないな…)
「もういいだろ」
「ぐすっ……延長お願いします」
「チッ…アイスもう1本追加だ」

…抱っこじゃないな。サーセンw
724名無しさん@ピンキー:2011/09/02(金) 20:32:55.26 ID:rxJgddin
延長わろた
二人とも可愛い
725片恋の唄 0/3:2011/09/02(金) 22:47:26.67 ID:MOFEKagx
投下します。
アンク→比奈で超プラトニック。

>>702
書いてみた。お気に召さなかったらごめん。

>>700
ネタお借りしました。勝手にごめん&萌えをありがとう。
726片恋の唄 1/3:2011/09/02(金) 22:49:46.30 ID:MOFEKagx
 小さなノックに続いて屋根裏部屋のドアが開いた。
 誰が入ってきたのかは気配で判る。
 いつもの場所で横になっていたアンクは狸寝入りを決め込もうとした。
 が、「アンク」と甘い声でやわらかく名を呼ばれるのに躯が勝手に反応する。
 なんだ、と無愛想に答える自分の声を聞きながら、アンクは内心で舌打ちした。
 ――なんで俺が。
 ちらりと比奈を見る。
 比奈はアンクを見上げて人懐っこく微笑んだ。
「……ね。あれ、やって? ……いつもの」

 ――なんで俺が。
 アンクは眉間に皺を寄せて渋面を作る。
 だが、断ると言うより先にまたしても躯が動いて比奈へとその右腕を伸ばしていた。
 手のひらを下にして比奈の小さな頭の上に乗せる。
 そして、二度三度髪の上を滑らせるようにして動かす、ただそれだけ。
 たったそれだけのことなのに、比奈は幸せそうに目を閉じ、満ち足りたような笑みを口許に浮かべる。
 判らない。
 比奈が何故そんなにも嬉しそうな様子を見せるのか、まるで判らない。理解出来ない。
 しかし、比奈はこれがいたくお気に入りらしく、最初にしてやって以来時折こうしてアンクにねだりに
くるようになった。
 近頃はその頻度が高くなってきた気がする。

 事の始まりは映司とのやりとりだった。
 比奈にやさしくしてやれとあの馬鹿があまりにもしつこかったものだから、やればいいんだろうと半ば
自棄を起こしその場で比奈を呼びつけたものの、何よとこちらも不機嫌に睨みつけてくる比奈を相手に
アンクはしばし固まった。
 やさしく、などこれまでにしたこともなければしたいと思ったこともない行為なので、どうすればいいのか
まるで思いつかない。
 仕方なく探った信吾の記憶から浮かんできたのが、頭を撫でるという仕草だった。
 迷うことなく実践したのは、比奈が嫌がるに違いないと踏んだからだ。
 信吾ではない、大事な兄の躯を奪った化物として比奈に憎まれている自分がこんな真似をしても、
比奈は怒るだけだろうとアンクは思った。
 その様子を映司にも見せて、ほら見ろと高笑いをしてやるつもりだったのに。
727片恋の唄 2/3:2011/09/02(金) 22:51:56.33 ID:MOFEKagx
 比奈は怒らなかった。
 そのただでさえ大きな瞳を更に大きく見開いて、ただただ驚いたようにアンクを見つめてから、俯き、
そして小さく微笑った。
 その喜びがこちらにまで伝わって来る程に、素直に嬉しそうに。
 当てが外れた。
 そんな比奈の態度を馬鹿にすることすら思いつかず、アンクは言葉もなくただ比奈を見つめるばかりだった。
 ――また、してくれる?
 甘えるようにそう言って潤んだ瞳を向けてきた比奈を、何故拒絶することが出来なかったのだろう。
 やれば出来るじゃんと映司にばしばし叩かれた肩の痛みすら感じることなく。
 
 うっとりと目を閉じたままの比奈を見つめ、アンクはその顔を苦しげに歪ませた。
 いつからだろう、こうして比奈の頭を撫でていると別の衝動が込み上げてくる。
 もっと触れたい。
 その艶やかな黒い髪に指を絡ませ、その白くやわらかそうな頬を手のひらで包みたい。
 花のような果実のような、比奈のその口唇に自分の口唇を――。
 比奈の頭を撫でていたアンクの手は無意識に下へと降りて、その指先が比奈の頬に触れるかどうかの刹那、
比奈がぱっと目を開いた。
 はっと我に返ったアンクは咄嗟に比奈から手を引く。
「ありがとう、アンク」
 比奈は何も気づかなかった様子でアンクに感謝を告げると、ぱたぱたと軽い足取りで部屋を出て行った。
 ひとりになったアンクは深く、重いため息をつく。
 ――……なんで俺が。
 口の中が苦い。
 比奈に対する衝動、その感情がなんなのか、アンクには判っていた。
 認めたくはない。
 グリードである自分にそんな感情があるとも思えなかったが、自分は確かに比奈に惹かれている。
 もしかしたらそれはこの躯の持ち主が元々持っていた愛情であり、アンクはそれをなぞり自分の
感情のように錯覚しているだけかもしれない。
 だが、あの小さなやわらかい生き物をこの腕に抱きしめ、傷つけることなくただ自分の、
自分だけのものにしたいという欲望はアンクの中に間違いなく存在していた。
 比奈が欲しい。
 欲しい――……。
728片恋の唄 3/3:2011/09/02(金) 22:55:48.98 ID:MOFEKagx
 アンクはぎり、と口唇を噛み締めた。
 拳を作り、持て余した感情のままに壁を殴りつける。
 知りたくなかった。
 こんな欲望は欲しくなかった。
 遠く輝く星に手を伸ばす子供のように、決して手に入る筈のないものを望んでどうなるというのか。
「なんで俺が……」 
 振り絞るように呟いた時、比奈と入れ違いに映司が部屋に入ってきた。
 映司はにこにこと上機嫌でアンクに声を掛ける。
「比奈ちゃん来てただろ。おまえ、ちゃんとやさしくしてやった?」
 答えず、アンクは無言でソファから飛び降りた。
「刑事さんの躯借りてるんだから、それくら」
 皆まで言わせず、赤い右手で映司の口許を掴んで強引に黙らせる。
「うるさい」
 アンクは怒りを込めて映司を睨みつけた。
 こいつの所為だ。
 こいつがつまらないことを言い出しさえしなければ、俺は何も知らずに済んだ。
 こんな痛みを、知らずに済んだ。
 ――何もかもこいつの。
 湧き上がる苛立ちに任せて映司の腹に容赦なく拳を叩き込む。
「い……っ!」
 腹を抱えて痛みに耐える映司を残し、アンクは振り向くことなく屋根裏部屋を後にした。
「なんだよ、いきなり!! 乱暴だぞ、おまえ!」
 訳が判らないと言った様子で映司が叫んでいる。
「馬鹿が」
 アンクは吐き捨て、アイスでも食べて気を紛らわせようと足早に階段を降りた。
 フロアの手前で比奈の姿が目に入り、無意識に足が止まる。
 忙しさをものともせず楽しげに動き回る比奈はアンクの視線に気づくこともない。

 比奈。

 遠く輝く星のように、どれほど欲しても手に入れることは永遠に叶わないもの。
 だからこそ、どうしようもなく焦がれてしまうもの。
 その愛しい魂。

 俺はいらない。
 アンクはゆるりと首を振る。
「比奈なんか……いらない」
 呟く声に力はなく、その言葉が嘘だと言うことを誰よりもアンク自身が知っていた。
729702:2011/09/02(金) 23:04:23.35 ID:cpWRVTMX
>>728
ひぃいいぃぃ!!!!!!
GJ!!!!も、ももも萌える!!!!
映司め……!ありがとう!!!

そして、アンク!頑張って比奈ちゃんを頂いてください

萌える話しをどうもありがとう
730名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 00:23:21.43 ID:I1fvHfVm
いやんwかわいいww
GJ!!
731名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 01:34:58.37 ID:i42N4r2u
これは良いわー…
初恋ってこんなもんだよね
732名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 09:03:20.84 ID:Gih6jHp4
>>728
ぐぐGJ!
昔なんかのまんがで「相手の手が触れただけで舞い上がっちゃうような気持ち解るか?」
みたいな台詞があったけどそれを思い出した

そんな心境の中「グリードも恋ってする〜?エヘヘ」なんてきかれたら
そらバケツかぶせたくもなるわw
733名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 09:43:12.10 ID:91xhh3OD
GJ!
これで中のお兄ちゃんが、初恋の甘酸っぱさにもだえつつ、
妹に手をだすなぁ〜!と、なっていたところまで想像してしまったw
734名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 11:17:45.19 ID:k+ZBpAXm
うわぁ〜甘酸っぱいわぁ〜
つくづくグリードの設定は「このスレにとって得」だなぁ
735名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 12:55:24.43 ID:hegoCTz4
千代子さんの気分だなw
「うふふ、アンクちゃんたら(・∀・)ニヤニヤ」みたいな。
頑張れ!アンク!
736名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 15:53:14.81 ID:/vHsiwqW
カップリングなしのエロが読みたい書きたい
737名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 16:16:52.53 ID:UrYMW9yA
明日からフォーゼか…

この流れに便乗して、
エロはチラリズム程度、何がしたかったのか自分でもよく分からないSSがあるんだが
投下しておく、いや、投下させてくださいお願いします
比奈がアンクにもえもえしてる話
まああれだ、もう腹いっぱいだァの人はスルーしておいてください。

NGワード アンクの災難
738アンクの災難 1:2011/09/03(土) 16:18:26.91 ID:UrYMW9yA
ヤミー撃破!と、相変わらず派手に潰したなあという風に映司が変身を解く。
事の一連を少し離れた場所から文字通り高みの見物をしてたアンクは彼の元へ歩いて行った。
だいぶこのパターンが定着したな…という頃だ。

「大丈夫、比奈ちゃん?」
ああ、そうだ。こいつもいたっけな。
比奈に気が付いたようにアンクは足を止めたが、自らの異変に首をかしげた。
「…?」
比奈が服のホコリを払って映司の元へと駆け寄る。
「映司くん!」
二人が無事を確認し合うと、アンクの方を見てぎょっとする。
「オエエエエー!」
「ぎゃー!」「きゃー!」

アイスをあれほど食べても腹一つ下さなかったアンクが思いっきり嘔吐していた。
739アンクの災難 2:2011/09/03(土) 16:20:28.84 ID:UrYMW9yA
そして数分後。
アンクはベンチに腰掛けさせられていた。
醜態をさらしたことに多少落ち込んでいるのだろうか、青白い顔で大人しくしている。
「昨日と今朝は何食わせた?」
アンクの額に手を当てた伊達が映司達に医者の顔で尋ねる。
「クスクシエの…鶏料理です」と映司。
「私も食べているので食中毒ではないと思います」と比奈。
「ふうん、じゃ、たぶん風邪だろ。ウィルス性の。最近流行ってるらしい、胃に来るやつだ。」
伊達はそういうと比奈から受け取ったメモにペンを走らせた。
「お兄さん体弱かった?」
水で濡らしたハンカチを絞りながら比奈が答える。
「いいえ、昔は年に1回ほど高熱を出す事はありましたが、最近は…」
そしてアンクの口元をハンカチで拭ってやる。
顔を背けようとする彼のあごをぐっと掴んで。
「じゃ、市販薬、これとかこれ飲ませて寝せとけば治るよ、熱が下がらなかったら…」
伊達がメモに書いた数種類の薬品名を比奈に見せて説明する。
比奈はうんうん、とうなずきながらメモを受け取る。
「おい、妙なもの食わないからな!」
というそばからうぐっと吐き気から口を押さえるアンク。
「…ひどいな」
伊達は困ったような顔をした。
「早く家に連れて帰ってやれ、可哀想だ」
誰が、可哀想だって、ああ?
涙目で3人を睨み付けるが何かとてつもなく逆効果だったようだ。
比奈が目をうるうるとさせる。映司も瞳を潤ませているようだ。
なんだよ、こいつら…、とアンクが理解に苦しんでいると、
「ちゃんと体調管理してよ!お兄ちゃんの体なんだから!」
「アンク、帰ろう。オレが悪かった、オレが…いつも、」
おい映司、お前何かオレにしてたのか?!
「…タカばっかり使って」
…全く本当にそれは関係ねェ!
とも言えず、3人に抱えられるようにして(実はほとんど比奈一人の力だったが)
彼は今、泉家の布団の上にいるという状態になっていた。
740アンクの災難 3:2011/09/03(土) 16:24:47.70 ID:UrYMW9yA
アンクの上半身の酸味臭のある服を脱がせると、伊達が沈黙の後に呟く。
「お兄さん…筋肉質なのね」
「あ、お兄ちゃんは一応普段鍛えてて…」
「刑事さん、意外と色白だよね」
「下は自分で着替えてくれない?興味ないから」「…オエ!」
「はい、洗面器!」「新しいパンツ持ってるよ、使う?」「…いらん!」
「すみませんが、皆さん部屋を出てくれませんか。一応兄の着替えなんで…」
先ほど伊達に病気であると診断されたせいもあるかもしれない。
確かに頭も痛くてフラフラする。彼は軽く眩暈を起こしながら下を履き替えた。
触れる比奈の手を振り払う事も出来ず、彼女に抱きかかえられるようにして横にされる。
やはりアイスと引き換えにこの病が治るまで体に憑くなんて条件呑むんじゃなかった、
と後悔する。よく考えてみれば今はアイスなんて食べる気さえしないのだから。
再度訪れる胸のムカつきを何とか押さえ込むと悪態をつきながら体を捩る。
そして、無理やり目を閉じた。

横たわるアンクを悲しそうな顔で見た比奈はそっと部屋を出て行った。
弱々しい彼を見るのがつらい。彼が憑いていなければ、こんな状態だ。
…信吾も途端に死んでしまうのではと思ってしまう。
比奈にはアンクが信吾の代わりにウィルスと戦って苦しんでいるように思えた。
映司が提案した、たったアイス2本と引き換えに信吾の体から絶対離れない事、
を約束した健気さ(?)に彼女は胸が締めつけられるようだった。
「何かあったら呼んでね」「一人で無理するなよ?何かあればすぐ連絡していいよ」
映司も伊達も優しく笑い比奈を気遣ってくれる。彼女はただ嬉しさに頷くだけだった。
バイトのために映司は帰宅し、伊達も同じく去ることになった。
扉の向こうの二つの背中を見送った後、比奈は急に心細くなるのを感じていた。

アンクは体温計のアラームの耳障りな音に顔を顰めた。
本当に苦しいのにたった「アイス2本」でなぜ信吾の体から離れないのか自分でも不思議だが、
普段アンクにきつく当たる比奈があれこれと気を使い、心配そうな表情を見せるのは中々興味深い。
映司のあの悲しそうな顔も今まで見たことが無かった。
…どうせ、この体自体が心配なのだろうが。
体温計の表示を見た比奈が顔を曇らせる。
「お願いだから、」
冷たいタオルを額に乗せられて、その心地よさに溜息をつく。
「ねえ薬、飲んでよ…」
比奈は懇願する。
こんな風にお願いされるのも悪くない。彼は沈黙を決め込んだ。
比奈は何度かそんなことを言い続けたが、やがて諦めたようにその場を去って行った。
741アンクの災難 4:2011/09/03(土) 16:29:03.66 ID:UrYMW9yA
― そして数時間経過。

リビングの時計が申し訳程度の小さなアラームで時刻を教えた。
比奈は手元の作業を止めて、そっとアンクの眠る部屋の引き戸を開く。
「アンク・・・」
彼は切ない息を漏らして眠っている。
比奈は音を立てないようにアンクの枕元に膝を付くと、その顔を眺めた。
こうやってぐったりしている彼を見ると、どこか憎めない怪物でもある。
右手の擬態はとうに解かれていたが、手に取って見るとどぎついくらいのツヤが消えている。
ごめんね、アンク。
と比奈は心の中で謝った。
お兄ちゃん、と、じいっとアンクを見ていると彼女は不思議な感覚に囚われ始めた。
これ、お兄ちゃん??
…確かに信吾の顔だ。
だが、長い睫毛を伏せて唇を開いて息をする彼を見ると、全く別の生き物を見ている気になってくる。
信吾であって信吾でない。確かにアンクに憑依されているわけで当然だが…。
その時、彼が吐息を漏らして顔を背けると、頭に乗せた濡れタオルがぽろり、と落ちた。
それを手に取りそっとはだけた胸元と首筋を拭いてやるとアンクは低く呻く。
ドキッとして比奈はアンクの顔を見つめた。
彼はハァっ、と再び苦しそうに息を漏らし眉間に皺を寄せた。
え、ええーっ、と比奈が目を見張る。
確かに信吾はハンサムだ。だが、アンクが取り憑いてからこんな付加には気づいていなかった。
薄暗く漏れる蛍光灯に照らされた青白い顔。濡れた額にかかる金髪も濡れていた。
そっと髪を梳いてやると広い額がむき出しになった。
瞳を縁取る睫毛の端に水滴がついて光る。なぜか比奈は眠り姫を連想する。
― きれい・・・
とその言葉を胸の中で言うと彼女は自分の持った感想にただただ驚愕した。
視線を落とした先にあった首筋から胸元までの肌になぜかドキドキと心臓が早鐘を打つ。
比奈は初めてそこに全く違う青年の姿を見た気がした。

熱を出す、ああ、こういう感覚なんだな。
もう二度と味わいたくない感覚だ・・・
ふと、誰かの顔が近くにあるような錯覚を覚える。
― 比奈か
夢に出てにまでうるさく言われるのかと思って彼はうんざりする。
だが、彼女は何も言わずに、
何も言わずに…

742アンクの災難 5:2011/09/03(土) 16:36:52.00 ID:UrYMW9yA
ふと目を覚ます。どのくらい眠ったのか。
薄明かりの元、良く目を凝らして枕元をみると水差しとコップ。錠剤が包まれていたあの銀色のシートが置いてあった。
「…これが薬か」
伊達が嫌な感じのするコレを取り出して比奈に手渡していた。なるべく早く飲ませておけ、と言ってたっけ。
アンクは珍しいものを見るようにそれを手に取りしげしげと眺めた。
でも、ちょっと待て、この錠剤二つ減っているよな。飲んでないよな、オレ。
…まさか無意識のうちに飲まされたとでも言うのか。
だいたいどうやって意識がない人間に薬なんて飲ませることができるのか。
しばらく薬のシートをぴらぴらさせながら思案していた後、彼は起き上がり静かなリビングに出る。
机の上に散らばる無数の衣切れと裁縫道具、ノート類等々。比奈が学校の課題でもやっていたのだろう。
ふらつく足取りで見慣れているけど見慣れないような不思議な感覚で彼は周囲を見渡した。
ふと、写真立てを見つける。
兄妹が仲良く笑う姿を見て、アンクは小さく舌打ちをする。
全く楽しそうで何よりだな。軟弱な体め。今日は大迷惑だ。
カーテンの外を見ると暗闇の中、いくつかの街灯が遠くに見える。今何時だ?と時計を見ると日付が替わっていた。
つまり、今は深夜。あと数時間で夜も明けるということだ。
人の気配が全くしない部屋を通り抜けて、アンクは比奈の姿を探した。
もう大丈夫・・・かもしれない。多少ふらつきはするが、吐き気は無い。

― 早く衣服を返してもらって自分の「巣」へ戻ろう。
いつヤミーが出てくるかわからないしな。で、比奈はどこだ?
・・・ああ、ここにいんのか。
「おい・・・」
と、何度か声をかけても返事が無い。舌打ちをしてアンクはガッと折り戸を開いた。
「お・・・」「イヤアアア!」
まさに絹を裂くような、叫び声と共に彼の顔面に洗面器が飛んできた。
避ける間もなく鈍い音を立てて彼の頭が後ろに倒れる。
「…ッ、何すんだオマエ!」「何するのよう!変態!」

そう、入浴中の比奈が生まれたままの姿で目の前にいた。
743アンクの災難 6:2011/09/03(土) 16:39:27.78 ID:UrYMW9yA
いいじゃないか、お前の兄貴の体なんだから風呂場に行っても。
別に見たくて見たわけじゃない、いや、全然見てない!それなのに顔面を洗面器で殴られた。
声をかけても返事をしなかったから扉を開けただけだ!
なのに、何だ、この状況は!!
それだけを一度に何とか比奈に言うと、彼女に支えられようやく体を起こす。
額に直撃だった。オマケにパジャマも濡れてしまった。
「ふざけるなよ…!」
アンクはしりもちをついた格好になりながら比奈を睨み付けてやる。
比奈はバスタオルを巻いて一応隠すところを隠しているが、逆に強調されたふくよかな胸の谷間、
目に強烈な白い肌にアンクは魅入ってしまう。
髪の滴が彼の服をさらに濡らす。
柔らかくも大胆に染み入るそれは、彼の心を侵食し始めた何かを表すようだった。
比奈は謝りながらアンクの額に申し訳なさそうに手を伸ばす。
赤い唇が開いて何事か告げたが、彼の耳には入ってこない。

信吾の記憶にある比奈とだいぶ感覚が違う。
もう彼女は子供じゃない、うるさいだけの娘じゃない。
アンクは初めて人間の男の感覚で彼女を見た。
― こいつは、こいつはもう、「女」だ。
「…でも、熱は下がったみたいね、よかった」
額に出来たこぶを撫でながら彼女は少し笑った。
自分でも訳が分からないままにその白い腕を掴むと、彼女は小さく息を止めて彼の瞳を見つめた。

時が止まったように二人が押し黙る。

バカだな、とアンクの頭のどこかで誰かが嘲笑する。
お前が入る隙なんてあるものか。
信吾の声か、自分の声か。
兄の体を持った怪物としか思われていないんだぞ。

床についた方の手の二人の指がふと触れ合った。
「…比奈」
どこか掠れたような、低く静かな声。それは乙女の心を突き刺すには十分すぎるほどだった。
途端、比奈の目がまあるくなったかと思うと、彼女は逃げるようにその場を去っていく。
耳まで赤面して。
アンクは床に手を突いた格好のまま、呆然とその姿を追った。

― 何か、確かな手ごたえがあったような気がする。

今日一日で色々と身の回りで彼が欲しかったもののいくつかを少しだけ
…彼は得る事ができたような気がした。

おわり★
744名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 16:41:13.15 ID:UrYMW9yA
以上でした。お目汚し失礼!
純粋な気持ちを思い出してしまって当初想定していたものと全く違うものになったアルヨ…
745名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 17:18:33.04 ID:6FI9Ako8
ぎゃあああかわいいいGJ!!!
アン比奈かわいいなぁ!!!
ありがとう!!!
746名無しさん@ピンキー:2011/09/03(土) 21:36:11.44 ID:Gih6jHp4
可愛い(*´∀`*)GJ!ニヨニヨしてしまったよ
なにげにあほの子な映司にもワロタw
747名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 00:44:27.25 ID:bGWaj5Cu
癒されるー!!みなさんありがとう!
一時期全然投下が無かったのがウソのような連続SSで幸せだ
748名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 02:24:07.16 ID:4Id4pfXh
>>737GJ
人間の五感を得た代わりに
物理的にも精神的にも弱点ができたアンクちゃんテラ災難w
749名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 05:19:59.67 ID:xj/VNsvD
プラトニックアン比奈の流れに酔った勢いでの初SSです。4レスです。
46話ベース捏造気味、エロ微塵もなしです
NGは「My dear babybird」
750My dear babybird 1:2011/09/04(日) 05:21:09.68 ID:xj/VNsvD
知世子に頼まれた買出しを終え、クスクシエの扉を開けた比奈は
誰もいないはずの店内に人影を認め思わず息を飲んだ。
(…どうして)
扉から差し込む光が薄暗い店内を照らすより早く、比奈にはその背中の主が誰か判ってしまっていた。
「…戻ってきてくれたの?」
比奈はやっとの思いで声を搾り出す。
その声を受けてもしばらく身動きせずにいたアンクだが、
やがてゆっくりと視線を比奈に向け、椅子を立ち歩を進め、手にしていたアイスを比奈の前に差し出した。
「これ、食いに来た」
比奈はアンクの唐突な挙動に虚を突かれ、真意を図りかね、頷くことしか出来なかった。
「…うん」
「美味かった」
「…うん」
「それから」
アンクは言葉を続けた。
「やり残してたことがあったんでな」
751My dear babybird 2:2011/09/04(日) 05:22:35.45 ID:xj/VNsvD
「ずっと考えていた…完全復活したその時には」
アンクはゆっくりと赤い腕を掲げ、舐めるように視線を絡めるいつもの仕草をとり
鋭い眼光で彼女を見つめて低く呟いた。
「…お前を真っ先に食ってやる、と、な」
「えっ」
右腕が鋭く比奈に突き付けられた。
アンクの視線に射抜かれ、比奈は身動きをとることはもちろん声を上げることさえできなかった。
(アンク…!)
反射的に彼女はきゅっと目を閉じ、身を固く竦めた。
次の瞬間、比奈は背中に温かく柔らかな感触がもたらされたのを感じた。
まるで親鳥が大切な卵を守るかのように、限りなく優しく、ふわりと比奈の身体はアンクの両腕に包まれていた。
752My dear babybird 3:2011/09/04(日) 05:24:24.03 ID:xj/VNsvD
「…!」
目を開き、おずおずと見上げた比奈の視線の先にあったのは
先程までの貫くような鋭さは失せ、代わりに憂いた色を帯びたアンクの穏やかな瞳と微かな笑みだった。
「…比奈」
掠れた声でアンクは比奈の名を呼び、抱く腕にほんの僅かに力を込めた。
胸に押し当てられる恰好になった比奈の耳にはやや速い胸の鼓動が、
黒く長い和毛には彼の頬の感触と息遣いが伝わってきた。
それだけで比奈にはアンクの思いが流れ込んでくるのを感じた。
これから彼が何をしようとしているのか。何を望んでいるのか。
同時に、自分の望みにも。
あの時、もう少しここに居て欲しい、と言ったのは、ただの時間の積み重ねだけなどではなく――
753My dear babybird 4:2011/09/04(日) 05:27:17.45 ID:xj/VNsvD
どれだけの間そうしていたのだろうか、
「――が」
アンクが静かに口を開いた。
「…お前にはあの時のコアの恩があるからな」
比奈の脳裏に、「偽物」に吸収される瞬間、アンクから托されたコアメダルと強く握り締められた掌の感触が蘇った。
「だから」
比奈の瞼に、柔らかな羽毛が微かに触れるような口づけがそっと落とされた。
「今日は味見だけだ」
アンクはふっと息を吐き、ゆっくりと比奈を抱く腕を緩め、身体を離し、扉を押し開けた。
「だめ…!」
比奈はアンクを追い、その背中に縋り付いた。
(行かないで)
声にならない叫びの代わりに、比奈の瞳からぽろぽろと大粒の涙が零れて落ちた。
「…比奈」
アンクは取り縋る比奈の腕と、自らの想いを振り払うように美しい両翼を翻した。
翼の先が比奈の涙を拭うかのように優しくさらりと頬を掠める。
「――もしも俺が戻って来たら、その時は――」
アンクは肩越しに比奈にいつもの不敵にも見える笑みを見せた。
「今度こそ、お前を食ってやる」
そう呟くと、アンクは中空を見据え、大きく翼をはためかせ、
一迅の風と無数の赤い羽を残し、飛び去って行った。
754名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 05:36:55.40 ID:iHANwkHM
>>749
朝早くにGJです!!!!
755名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 05:39:07.57 ID:xj/VNsvD
以上です、お目汚し失礼いたしました
欲望を解放するのって勇気がいるものですねorz

9話の「あの女食ってやる!」の台詞から生まれたヤミー話でした。
欲望の名を持ちつつアイスしか食わなかったアンクさんマジ紳士

しかしここ1年の習慣でこんな早くから目が覚めてしまったよ…
756名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 07:39:56.84 ID:mthQU8DN
プラトニックテラ萌える。
皆様ごちそうさまです。

便乗投下。
後日談、全くの妄想、エロなしポエムなので嫌な方はスルーよろしく。
自分なりにアンク復活までの理屈を付けないと、どうしてもオーズが終わらなくてさ・・・
>707さん
「ただいま」
同じことを考えてる人がいて嬉しかった。

映比奈 後里設定。5レスかります。NGはbirthdayで
757birthdai1:2011/09/04(日) 07:40:44.03 ID:mthQU8DN
あれから5年。
映司くんはあいかわらず世界を飛び回り、途上国や紛争地帯の子どもたちに教育機会を確保する活動に尽力している。
時が経つにつれ、どんどんいきいき,晴ればれとした表情になっていく映司くん。
きっとこれが本来の彼なんだろう。そういえば、なんだか知世子さんに似てきたかも。
お兄ちゃんは警視庁に復職し、相変わらず忙しい毎日のようだ。
私が家を出たあとは不規則な生活が心配だったけど、
今の彼女とつきあいだしてからはごはんもちゃんと食べてるようで一安心。
とても優しいしっかりした人で、・・・寂しい気持ちもあるけど、でもお兄ちゃんが幸せそうで嬉しい。
次の異動をきっかけに、結婚するんじゃないかな。
そうそう、結婚といえば、後藤さんと里中さんが3年前に結婚した。
噂では後藤さんからの熱烈なアプローチの末のゴールインだったらしく、
ちょっと意外な気もするけど、今もラブラブで微笑ましい。
披露宴には鴻上会長渾身の巨大ウエディングケーキがそびえ立ち、話題をさらっていた。
二次会はクスクシエで久しぶりにみんなが集まり、大盛り上がりだった。
結婚式のとき、里中さんは妊娠5ヶ月。
「後藤ちゃーん。お父さん、そんなワイルドな戦法教えてないけどなー」
とさんざん後藤さんをからかっていた伊達さんは、その後産まれた二人の娘さんになぜかメロメロ。
帰国するたびに大量のお菓子やらオモチャやらお土産をもってくるので、
「甘やかさないでください」
と後藤さんに叱られているとか。
クスクシエと知世子さんは、何も変わらない。
5年前と変わらず若々しい知世子さん。でも浮いた話は何も聞かない。
ーー店内には今も、真木博士の人形が大切に飾られている。
758birthday2:2011/09/04(日) 07:41:25.72 ID:mthQU8DN
そして私は学校の卒業を待ってパリに渡り、沢口さんのアトリエで働いている。
仕事に追われながらも勉強することは山ほど有り、目の回るような忙しさだけど
夢だった世界で過ごす毎日はとても充実している。
今日は仕事は休み。
久しぶりの大掃除をして、市場に買い出しに行って、ようやく料理を作り終えたその時
ピンポーン
ベルが鳴った。
「いらっしゃい」
ドアを開ければ
「比奈ちゃーん、ただいまー。会いたかった!」
3ヶ月ぶりの映司くんが、大きく腕を広げて私を抱きしめる。
「おかえり、映司くん。お腹空いてるでしょ。ご飯できてるよ」
「ほんと? 嬉しいな」
私たちは顔を見合わせて笑い、いつものようにキスを交わした。
映司くんと恋人同士になってから、1年半が経つ。
世界を飛び回る彼と仕事に追われる私。数ヶ月に1度しか会えないし、将来の約束も何もない。
けれどふたりの関係が変わったときから、映司くんはうちに来るときには
「ただいま」
と言うようになった。それを
「おかえり」
と迎え入れる度に、暖かいものが胸に広がる。
759birthday3:2011/09/04(日) 07:42:01.26 ID:mthQU8DN
食事を終えて一息つき、お茶をいれながら私は映司くんに声をかけた。
「映司くん。メールで言ってたことなんだけど」
「そう! これこれ、見てよ」
ごそごそとズボンから取り出したのは、いつものようにパンツに来るんだアンクのコアメダル。
メダルを取って、そっと手に乗せる。
二つのかけらが、ヒビはそのままに一つにくっついている。
おそるおそるつまみ上げ、透かして見たけれどヒビの部分がどうなっているのかはよくわからなかった。
「ほんとにくっついてる。これ、接着剤とか付けてないんだよね?」
「うん、そう。ある日突然こうなってたんだ。特別なことは何にもしてないよ」
「誰かのいたずらとかはない? 映司くんが見てない間に・・・とか」
「それはないと思う。風呂以外は肌身離さず身につけてるし」
「じゃあ・・・」
映司くんの顔を見る。彼は真剣な顔でうなずいた。
「これは俺の想像なんだけど
コアメダルには完全になろうとする意志があって、それがグリードを生み出したってアンクが言ってた。
このメダルも、半分に割れた状態から完全になろうとしてくっついたんじゃないかな。
だからきっと、この先何年、ひょっとしたら何十年かかかるかもしれないけど
いつか必ずメダルは元に戻って、アンクは帰ってくるよ」
いつの間にか涙があふれて頬を伝っていた。言葉が何も出ず、私は無言で何度もうなずく。
そんな私の頭に優しく手を乗せ、映司くんは微笑んだ。
「そのとき、アンクがどんな姿かはわからないけどーーメダルのまま動いたりしゃべったりは、さすがにないか。
また腕だけか、グリードの姿か、人間の姿になれるのか。
鴻上さんからセルメダルもらっといて本当によかったよ」
760birthday4:2011/09/04(日) 07:42:30.69 ID:mthQU8DN
真木博士との戦いで、鴻上ファウンデーションにあったセルメダルは全て失われてしまった。
でも真木博士の屋敷に少し残っていて、研究用にそれを回収しようとしていた鴻上会長に映司くんが頼み込んで譲ってもらったのだ。
アンクは絶対に帰ってくる。自分がその方法を見つけ出す。
そのときセルメダルがなければ困るからと。
「復活することが、あいつの望みかどうかはわからない。
ひょっとしたら、グリードとして生き返っても苦しいだけかもしれない。
だったら、今度はあいつに命を与える方法だって俺が見つけ出す。
俺も、比奈ちゃんも、アンクにもう一度会いたいんです」
映司くんの言葉に
「その欲望、素晴らしい!」
と会長は快諾してくれたそうだ。
メダルはほんの一部だけ映司くんが持ち歩き、残りはクスクシエの屋根裏でアンクの帰りを待っている。
あのとき渡せなかった誕生日プレゼントと一緒に。
761birthday5:2011/09/04(日) 07:43:03.35 ID:mthQU8DN
私は涙をぬぐうと、私の髪をなでる映司くんの手を取って自分の手を重ねた。
「アイス、たくさん用意しておかなくちゃね」
「そうだね。なんなら、時々俺の体を貸してもいいよ。あいつも人間の体で味わいたいだろうしさ」
「夜だけとか、週末だけとか?」
「そうそう。あっ、でもでも」
突然映司くんは真顔になって、私の肩をつかんだ。
「もしそうなっても、俺の意識が無い間に、比奈ちゃんアンクと浮気しちゃだめだよ」
「え? やだ、何言ってるのよ!」
驚いたあまり力一杯映司くんの肩を叩いてしまい、彼は
「うっ」
と呻いてうずくまった。
「きゃー、大丈夫? ごめんなさい。映司くんが変なこと言うから・・・」
「いやー、だってさー」
顔をしかめて肩を押さえ、そしてちょっと複雑な表情で呟く。
「俺鈍いから当時は全然気がついてなかったけどさ、今から思い出すと、比奈ちゃんとアンクってちょっといい雰囲気じゃなかった? なんか妬けるっていうか・・・」
「そんなことないよ。私首締められたりしたし」
「本当?」
「ほんと、ほんと」
「ならよかった」
映司くんは私の頬に軽くキスをして、にっこり笑った。
「それにしてもさ、いつか俺たちの子どもが産まれたらその子は不思議に思うだろうね。
お父さんとお母さんがいつも話してるアンクって誰だろうって」
「そうだね」
さらっとすごいことを言うので、ちょっとドキドキしてうなずく。
「そうしたら、映司くんはなんて説明するの?」
「そうだなー。お父さんとお母さんの大事な仲間で、今は遠くにいるけどいつか必ず会える、もしかしたら一緒に暮らすかも。そのときはーー」
「そのときは?」
「アイスを全部食べられないように気をつけろ! って」
私たちは顔を見合わせ、声を上げて笑った。
笑いすぎて、涙が出てくる。それを隠すように、映司くんを抱きしめる。
あの頃のアンクに対する気持ちが恋だったのかどうか、自分でもわからない。
一つの言葉で名付けてしまうには、私たちの関係は複雑すぎたから。
けれど、その手を取らずにいられなかった、生きていてほしいと思った、それだけは確かなことだ。
今、映司くんの手を取って、一緒に生きていきたいと思っているのと同じぐらいに。
この笑顔も、アンク、あなたが自分の命をかけて守ってくれた。
今度は私たちがあなたを守る番。
だからーー絶対に戻ってきて。

涙ににじむ目の端で、赤いメダルがほんのりと光った気がした。
762名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 07:49:22.26 ID:mthQU8DN
スレ汚し失礼しました。
さ、フォーゼ見てくるか! 素敵な萌えがありますように。
763名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 08:34:00.34 ID:FcnwQc4N
やっぱり女子高生はええのぅ
764名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 08:41:55.12 ID:2WGcZFxr
主人公とヒロインが幼馴染みだとは予想外で嬉しいwww
でもこの二人だとエロ書きにくそうだな……。
765名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 08:54:25.71 ID:+0KudWQw
>>756

>>1
*他の人の作品投下後、数レスまたは半日待ってからの
 作品投下をお願いします(作品が流れるのを防止するためetc.)

気持ちは判るけどマナーは守ろうよ
766名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 08:55:17.24 ID:CUSS0iv5
フォーゼ見てキタ-(゚∀゚)-!
ヒロインがメズール様っぽくて可愛いな
チア部のビッチもオタのゴスも美人だったし

今年もこのスレの世話になれそうだ
767名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 08:56:42.54 ID:4mWgff4W
今回も三人組体制っぽい?
三人組って構成好きだから嬉しいわww1話からニヤニヤできたし今後に期待
拳コツン可愛すぎるだろ

エロパロ的にはあのヘアバンドだかしてたチャラ男が動かしやすそうな気がした
768名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 08:57:58.40 ID:4Id4pfXh
>>755GJ食ってやる発言エロかったよねぇ

>>762ほのぼの後日談おつ、冬映画まで気を強く持てそうだ
769名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 09:37:36.23 ID:FcnwQc4N
>>767
ビッチ組+アメフト部で乱交パーティーですね、分かります



…『リア充爆発しろ』と学校中からドーパントだのヤミーだの生まれそうだが…
770名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 09:42:38.58 ID:cIButBc6
フォーゼおもしろそうだね。
また素晴らしいカップリングがたくさん出来そうだ
771756:2011/09/04(日) 09:53:30.58 ID:mthQU8DN
>>765
ごめん、ちゃんと1見てなかった。 >>749さん、申し訳ありません。
772名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 09:55:14.64 ID:MXJvoe4z
弦ちゃんがクイーンにロケットをブチ込む話が読みたい
773名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 10:00:59.33 ID:cIButBc6
弦太郎も結構扱いにくそうなキャラだなぁ…
映司と一緒で女襲うなんて絶対なさそう。
774名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 10:27:05.24 ID:CUSS0iv5
>>773
なら襲わせればいい
775名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 10:30:00.44 ID:MXJvoe4z
>>773
セクダチになる!でいいんじゃね?
776名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 11:43:52.02 ID:4wSbj/LJ
何故か、股間にそそり立つ棒がある怪人にチア部襲撃→弦ちゃんが救う→チア部クイーン直々にお礼として乱交
なパターンが浮かんだ。割って入ろうとした幼なじみは既に他のチア部が監禁・調教の最中
777名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 12:05:28.92 ID:pnfssdek
1話から、アメフト部に代わる代わる襲われるヒロインキター!と思ったが違ったようだ

幼馴染みかわいいです
778 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 :2011/09/04(日) 12:32:24.97 ID:Q9dabLN2
虚弱くんは早漏で出したあとに「なんで俺はこんな体に生まれたんだ!」ってなる
779名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 15:02:52.12 ID:lAUyW1y5
>>767
OP見た感じあのチャラ男君は仲間になるっぽいからチャンスは無限のさらに上だと思うぜ?
弦太郎は翔太郎を暑苦しくした感じだからここでは映司より動かしやすいんじゃないかな
780名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 15:38:32.74 ID:fKEOnlv2
>>773
弦太郎は「据え膳食わなきゃ、漢じゃねえっ!」みたいなところがありそうだからむしろエロパロ向きかと思った

個人的には賢吾、ユウキ、弦太郎の三角関係とか気になる。
教室を出ていく賢吾を慣れた感じでフォローするユウキにまず萌えて
その後倒れた賢吾より、ベルトを持って行ってしまった幼馴染を追いかけてサポートしちゃうところで
なんか勝手に受信したw

「久しぶりに再会した幼馴染はなんか気に食わない男と仲良くなってた」
「仲の良かった同級生に突然幼馴染だという変な男が現れた」
って学園ラブコメでありそうな感じだしw
ライダーだから男二人の友情がメインになるんだろうが、
青春と言ったら恋もありだと思うんだよな〜
781名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 17:01:42.23 ID:FcnwQc4N
>>776
何故か、股間にそそり立つ棒がある怪人にアメフト部襲撃→弦ちゃんが救う→アメフト部キング直々にお礼としてアッー!

な展開もあるという事か!?
782名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 20:12:08.10 ID:cIButBc6
>>781
やめてくれwwww
783名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 21:02:38.43 ID:uXnXyMWX
今観た
賢吾とユウキが気になるな
784名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 21:05:40.59 ID:MXJvoe4z
「中は駄目だよ」
785名無しさん@ピンキー:2011/09/04(日) 23:24:42.56 ID:Bmnez1Y9
>>757
遅レスだけどGJ!アンク大好きなラブラブ映比奈たまらん

フォーゼは思った以上に幼馴染組がキター!可愛い二人
公式の『賢吾が唯一心を許す協力者』の一文にも萌える、まぁ仲間としてなんだろうけど
淫れた学園生活期待
786名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 03:41:00.11 ID:lM/lbADt
>>778

おいしいなあ。
787名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 04:40:03.41 ID:lM/lbADt
鬱屈してる賢吾とそれを慰めるユウキかな。
788名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 05:00:50.16 ID:srT8DiCs
ユウキは弦ちゃんの筆下ろしに協力してくれそう
789名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 08:08:23.36 ID:sQGlzB6u
アメフト部にレイプされるヒロインという定番を妄想
790名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 08:32:11.89 ID:3TEA09K9
ヒロインが可愛くて可愛くてもだもだしてしまう
幼馴染と仲良しキャッキャしててくれたらいいよ
791名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 10:30:32.13 ID:nu4+XBHn
仮面ライダー部の女性率の高さを見ると
後半にあるであろう秘密基地が怪人に襲撃&壊滅なネタで
ヒロイン達が捕まって輪姦されるなシチュも期待したい
792 忍法帖【Lv=15,xxxPT】 :2011/09/05(月) 10:38:41.87 ID:IOouXvLl
ユウキは騎乗位が得意
793名無しさん@ピンキー:2011/09/05(月) 18:29:55.93 ID:GmG+XUMe
オーズが終わってorz状態から、一週間を経て、ようやっと少〜し気持ちが落ち着いてきたので、一言。

映司が生きてて良かった…

もうさ、終盤の映司は観てられなかったんだよっ!
<幸せにならなきゃいけんよゼッタイ>と思ってました。
フラグが立ちまくってて恐かったんだからっホント…!

良かった…映司、生きてて良かった。
比奈ちゃんと幸せになれよ!!
794名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 00:01:17.71 ID:AZI0ZroZ
やっとフォーゼの一話を見た。
三角関係に期待だな。
ヒロインとの距離感がどっちも面白くて、二話以降が楽しみだ。
学園ものということで、やはり制服でのプレイは基本だと思います。
795名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 01:25:10.71 ID:dZRJKmIk
げんちゃんが「よしセックスしようぜ!」と
教室でユウキを押し倒して
でもユウキは処女で
テンパりながらもげんちゃんを受け入れる

そんなラブラブなエロが読みたいです…
796名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 01:47:53.14 ID:wSaIcZSA
「うおおおユウキのブラックホールに吸い込まれるー」
「黒くないっ」
797名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 05:09:18.90 ID:vCdd6/J3
そういや伊達さんのエロパロってあんま見なかったな
やっぱり男らしすぎたんだろうか
798名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 06:27:33.31 ID:tgx7ak0f
>>797
絡めそうな相手はいるんだけどな。
あの同僚だった人とか
799名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 08:35:36.89 ID:5p5ALdNy
>>798
悪いが医者の兄ちゃんしか浮かばんw
さくらさんの事だよな?
800名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 16:10:15.30 ID:/f9JQ/Au
本編中でフラグを爽やかに回避したし
弱みもないしで、エロに絡めにくいんだよな
まあ、軽いのに硬派なとこがかっこいいんだが
801名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 16:25:19.81 ID:tgx7ak0f
>>799
そうそう。さくらさんだ
名前が出てこなくてさ…
802名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 17:38:34.92 ID:mE46hDb4
>>799-801
漢字表記で佐倉優美さんと書くらしい(Wiki参照)

映司「ユミっ!?」
比奈「ヤ・ミ・ーっ!!」

の流れは笑ったよ
そういえばあの回は、やたらアンクと比奈がやたら仲良かったなぁ
803 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2011/09/06(火) 17:52:49.34 ID:CoesgY8G
ユウキ「chinpo on...」
804名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 18:00:33.42 ID:0mrjyaHM
>>803
弦ちゃん、私のレバーを引いて!
805 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2011/09/06(火) 19:03:10.11 ID:CoesgY8G
>>804
すっごい…!///
806名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 23:50:25.54 ID:uYnfGwe5
初仮面ライダーですっかりDCDの士夏に嵌ってしまった。
というか仮面ライダーってこんなに恋愛要素満載な事にビックリしている。
リアルタイムで見て、ここで色んな萌えネタを吐き出したかったw



807名無しさん@ピンキー:2011/09/06(火) 23:59:36.21 ID:Uf8nUQdF
士夏はいろいろとエロいw
1話からして二人乗りだとか毎回本当に萌えてたわ
見れるならハイパーバトルDVDも見ると萌えるよ!
808名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 00:06:09.45 ID:DBz5x7S1
>>807
ハイパーバトルDVDとは?
そのまんまで探せば見つかりますか?
いちおここの過去ログ読んで、テレビくんの全プレDVDまでは制覇して見たんだけどまだ他にあったのか…
809名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 00:14:25.36 ID:AvrjgPAq
>>808
ごめんてれびくんの全プレDVDで合ってるw
ハイパーバトルビデオて言われてた頃の癖でそう書いてただけだw

ファイズのハイパーバトルビデオは笑っていいのか萌えていいのか未だにわからん
「巧オルフェノクよー」と巧頼ってて萌えるんだけどあれだからなー
810名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 00:19:39.39 ID:DBz5x7S1
>>809
了解です!ありがとうございます!

テレビくん今日見た所ですが、なかなか夏みかんの出題にならずにかなりイライラしたわ!でもほっぺツンツンにかなり萌えたw
811名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 01:07:52.82 ID:cqb46pWJ
自分はオーズでハマってクウガからレンタルしてきて、見てるところだ。
555まで見終わった。
巧と真里は良いな…。なんかこう、じわじわと胸にくる二人だな…。
812名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 01:21:28.46 ID:kOuRhJ0U
>>811
各ライダーの劇場版もセットにしてる?
ここでもパラロスはよく出てるけど、やっぱり昇天もの
ラストからED流れるあたりなんかは鳥肌立ちまくりで泣きそうになったわ
813名無しさん@自治スレで設定変更議論中:2011/09/07(水) 02:04:58.61 ID:kI08JM1R
>>811
ようこそ555へ。
平成も作品数増えたけど、いまだに最愛は巧真理だなー。
それぞれ好きカプはあるんだけどね。

>>812
パラロスは作品自体が大好きなんだけど、巧真理好きとしても
たまらん。いろんな意味で井上節でもあるけどw
814名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 02:36:55.77 ID:kOuRhJ0U
>>813
パラロスの井上って“綺麗”な井上だよねw
いつもがどうとか言うつもりはないけど、照れとかひねくれがなくて
直球と言うか、だからどの視点からでも胸熱になる>パラロス

815名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 05:17:38.63 ID:O55Kd5xI
うん、巧真理はいいな。大好きだ。
816名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 09:38:25.06 ID:xX8ShtZv
???「巧はオルフェノクだろ?」
817名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 10:46:26.62 ID:SBJXomXQ

818名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 11:05:45.18 ID:SBJXomXQ
パスがどうしてもわかんない
誰か教えてください
819名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 12:47:45.28 ID:jpilLxD1
オルフェノクって心臓ないんだっけ
使徒再生は心臓燃えてたけどオリジナルは自己覚醒だから残ってるのかな

死体のイメージからオルフェノクの体は灰色らしいけど
胸に手をあてても鼓動が感じられないのは寂しいよなあ…
820名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 12:50:40.96 ID:Bn1Hc5Lo
よく555本スレでも巧と真理の関係について言われてたけど、
「本編は仲間!恋愛じゃないよ」って主張してる人でさえ「パラロスはデキてる」
認識だったのが面白かったw
パラロスいいよなー
あの後の二人を妄想してしまう
821名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 20:50:10.90 ID:a9/fV97s
新規が来て色々あってパラロスの巧真理に行きつく
って流れは何回目だろうか

ところでフォーゼはエロネタが多くて嬉しい
エロメインの作品がまた増えると良いな
822名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 21:07:59.17 ID:+pPvZv6F
>>810
ほっぺツンツン最強に萌えるよね!
自分もなかなか辿り着けなくて(今でもw)悔しかった分、やっと見られた時はリアルで悶絶して転げ回った。
エプロンした新妻夏みかんも可愛いし、パインやメロンにはキスしたりしてるくせに
みかんにはわざとそっけなくする解答選択画面の士にもハハハこやつめってなるw

十年祭のトークでの「取り返して来い」や「(夏みかんを)食べてみたの?」もオイシイし、ディケイドは本当萌えの宝庫です。
823名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 22:19:47.64 ID:0ZVBXs+m
>>822
ランダムと言いつつ、なぜか海東とユウスケの出題が多いような気がする。

迷路、クイズ、ヒーロー塾の選択画面でも、小さいけどクイズの窓でも士夏はイチャイチャしてて思わず前の方で見てしまう。夏みかんが士にめちゃくちゃベタベタしてていいw
824名無しさん@ピンキー:2011/09/07(水) 22:44:18.71 ID:xX8ShtZv
実は♀のタツロットも居て、仮面ライダーキバーラは『エンプレスフォーム』に変身が可能

…そう思っていた時期が、俺にもありました…
825名無しさん@ピンキー :2011/09/07(水) 23:02:33.21 ID:kI08JM1R
>>814
だなw<綺麗な井上
今週は!板や個人サイトでもその単語が飛び交ってたわ。
ゲスト一本や映画くらいの尺だと直球にならざるを得ないってのも
あるのかもな。
826名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 04:21:24.25 ID:kudwnDLB
ちょっとしたDCD士夏の流れに歓喜して一気書き。
少々粗いですがお許し下さい。

NGはDCD士夏「Eyes On Me」でお願いします。
827DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:21:52.43 ID:kudwnDLB
ぱさ、とシャツが脱ぎ捨てられた。
何だか見ていられなくて、夏海は露になった士の背中から目を反らす。
自身は既に素肌をシーツに包んだ状態で、生け贄のようにベッドに放り込まれていた。
固く薄い布地を懸命に引っ張り上げて胸元を隠し、最後の意地を振り絞って座り込む。
だが、士はそんな行動を意にも介さず、金属音と共にベルトを外してボトムを脱ぎ捨てた。
男の素足なんてそう見られるものじゃない。トラディショナルなスタイルを好む彼のものとなれば、余計に高まる特別感。

「なに緊張してんだ?」
何度もしておいて今更だと、士は身を固くする夏海を鼻で嗤った。
「別に、そんな」
答える声が震えている、それが悔しくて俯くと。
「意外とウブだよな、お前」
夏海の膝をシーツ越しに開き、士は隙間に身体を捩じ込んで来た。
一気に詰まった距離が、やがて完全になくなる。不意打ちのように頬から始まるキス。触れられた箇所が熱くてくすぐったくて、魅惑的でたまらない。
思わず、シーツごと胸の前で拳を握った。

「観念しろ」
「きゃっ」
身体をひっくり返され、露にされる背中。
同時に、下から上へとなぞるように背骨を舐められ、夏海は喉の奥で哭きながら震えた。
「お前の弱いとこなんて、全部お見通しなんだよ」
後ろから耳たぶを甘噛みされ、上半身の浮いた隙間を縫って容赦なく手が入り込んで来る。
「ココとか」
「んぁっ、は…!」
胸の先端をくりくりと摘まれた途端、衝撃を纏った嬌声が迸って止まらなくなった。
指先が唇を割り、舌をつついて嬲る。つい噛んでしまいそうになりながら吸い付くと、エロいな、という士の呟きが耳に入った。
呆れた風を装ってはいるが、語尾は甘く掠れている。息が荒く弾み出し、彼の興奮が高まっているのが分かった。
――キスしたい。
夏海の理性を溶かすのは与えられる快楽より、案外士自身の素直な反応なのかも知れない。
828DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:22:26.87 ID:kudwnDLB
夏海に戒めを解くことを許すと、ボリュームのある胸が天を向き、士は首筋を強く引き寄せられて唇を奪われた。
「んっ、」
僅かに戸惑うが、求められるのは悪くなかった。
夏海の顔の横に肘をつき、囲むように髪に指を差し込んで梳きながら、したいように口内を凌辱されてやる。拙い口づけではあるが、欲しいという気持ちを素直に示されれば満足しない訳がない。
士も少しずつ舌を動かし始め、粘膜の深い触れ合いを楽しむ。くちゅくちゅと音がして、下も上も同じだな、などと思う余裕すら残しながら。
「…なつみ、」
我知らず唇の隙間で囁きながら、きゅっと切なげに寄せられる眉に、彼女の昂りを見る。

「なぁ。お前も、一人でシたりすんのか?」
「…え?」
艶めいたムードに似つかわしくない問いに、夏海は頓狂な声を発した。
「俺がいない間、どうしてたんだ」
下腹をそっと撫で、柔らかな茂みの上で指を踊らせる。
割れ目に沿って軽く抜き差しすると、巧みな寸止めに夏海は身を捩った。
「何も…してませ、」
「きれいさっぱり忘れてたのか、ひでぇ女だな」
「そう、じゃ…なく!」
心で想うことが精一杯で、身体の記憶を辿るまでには至らなかったか。どうやら教育する時間が足りなかったらしいと、訳もなく悔しくなる不思議。
829DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:22:54.60 ID:kudwnDLB
質問と中途半端な愛撫の間で彷徨い、夏海はもどかしさに頬を染める。
ただでさえよく分からないのに、一体何を企んでいるのかいないのか、この男は本当に謎だ。
行為の最中であれば、歓びを返したいと素直に思える。
だが、こういった試され方に順応する方法を見付けきれていない今の夏海は、想いを表現する方法を持てずにいた。

結果、気持ちは定まらずテンションは下がって行く。
身体は熱いのに、心の中心がひどく冷たく乖離する感覚。
「…馬鹿にしてるんでしょう?」
「してねぇよ」
きょとんとした顔で否定する士を、探るようにじっと見つめた。
彼もまた、夏海を透かすように見下ろして来る。
瞬間、睨み合いのような状態になった。

「怒るなって」
「怒ってません」
こんなにも顔を近付け、裸の身体を寄せ合って尚、知り得ないことがある。
永遠の平行線を哀しいことだとは思わない。それは、男と女が生まれつき背負っている宿命みたいなものだから。

哀しいかな、満たされる感覚はすぐにリセットされてしまう。だから出来る限り注ぎ続けていて欲しいだけだ。愛情を、執着心までも。
だが、そんなことを望むのは自分だけなのだろうと夏海は哀しくなった。

彼の余裕が、私にもあればいいのに。
常に手を触れ、抱かれていないと不安になる。そんな愚かで弱い人間でいたくなんかないのに。
830DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:23:16.40 ID:kudwnDLB
何だか熱が引いてしまった。
力尽くでねじ伏せるような場面でもないから、士は唇を尖らせて身を剥がし、夏海の横に転がろうとして、その顔が哀しげに歪むのを見てしまった。
「…あの時は、欲情してる暇なんかなかったよな」
取り繕うでもなく、自分にとっての事実を呟く。さりげなく肘に頭を乗せて覗き込もうとすると、素早く背を向けられてしまったが。

ライダー大戦の世界。
戦いと死、そして生と性は、抗いがたく繋がっていると感じた時間でもあった。
戦闘の高揚感は性欲にも似ている。
鎮める間もなく続く興奮状態では、誘惑されれば滅茶苦茶に抱いて溺れていた可能性は否定出来ないが、きっと心は冷え切っていたに違いない。
夏海の面影を探し、恋焦がれている自分を思い知りたくなどなかったから、初めからつまらない行為には及ばなかった。
大首領時代の自分からは考えられない変化に、出会いとは恐ろしいと思わずにいられない。

「あなたの傍には、ユリコちゃんがいましたしね」
と、ツンと肩をそびやかすようにしながら放たれたひと言に、何事かと眉をしかめた。
「ユリコ?」
それは、ライダー側の人間のくせに自分を慕い、心を許して甘えて来た不思議な少女の名。
彼女は確かに存在していた。だが、「生きて」いた訳じゃない。
触られはしても士の方から手を伸ばすことは一切なかったし、それをしたいと思ったこともなかった。
なのに何故、ここでユリコの名前が出されるのか。
突飛過ぎてついて行けない頭を回転させ、士は一つの可能性に思い至る。

黙して語らない背中を見ているとリアリティが増して来て、呆れるより先に可笑しさでいっぱいになった。
ふは、ははっ…声を殺して笑うと、振り返ろうとしてやめた夏海は、決まり悪そうに布団を耳まで引き上げながら離れて行く。

「おっまえ、」
勘弁しろよ、本当に。

「…かわいーな」

拗ねて黙る、あまりの不器用さがたまらなくなった。強引に布地を剥ぎ取ると、士は再び露になる身体に乗り上げて上向かせる。
「んっ!」
噛み付くようなキスをして、一気に煽った。
夏海を、自分自身を。
831DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:23:41.27 ID:kudwnDLB
「可愛くねぇことばっか言いがって、お仕置きだ」
さっき「可愛い」と聞いたのは幻だったのか。すっかりいつもの上から目線を取り戻して、士は夏海の足を抱え上げた。
「えっ!?やっ、ッ!」
入口に熱い塊を感じたかと思ったら、躊躇いもなく中に押し入られる。
まだ大した愛撫を受けていなかったそこは悲鳴を上げるように軋み、拒もうとして更に締め付けを増した。
「はっ…」
ここまでになると、士の方も痛い筈だ。快感どころじゃない、お互いに。
苦しげな呼吸を聞きながら、目の端に反射的な涙を滲ませた夏海は、懸命に息を吐いて力を抜こうとする。
「初めてプレイだな、これ」
軽口を飛ばす余裕なんてないだろうに、敢えてシニカルに笑ってみせる彼に、不思議な愛しさが溢れ出す。
横暴で暴君で痛みしかない抱き方なのに、それでも構わないとすら思えてしまった。

喉の奥で唸りながらシーツを掴み、少しずつ与えられ始める律動に耐える夏海。
身体の奥に、自分とは違う熱がある。確かに彼がいると実感した瞬間、止めどなく蜜が溢れ出すのを感じ取る。
身を守り、高めて行くぬくもりに呆然としながら身を委ねると、遅れを取り戻すかのように押し寄せる快感の渦に息が止まりそうになった。

「つ、かさ…くっ…」
いたい、と思わず言ってしまった。何故だろう、痛くなんてないのに。もう今は、ただ心地好いばかりなのに。
「当たり前だろ、痛くしてんだ…」
嘘だ。いつの間にかうんと優しく、浅く宥めるように抜き差しを繰り返して、夏海をぐずぐずにとろかせ始めたくせに。
無愛想ですぐに悪ぶる男が、実は見知らぬ他人の為に身を捧げ、何の利害も求めず戦ってしまうような人間だと知っている以上、可愛げのない言葉も夏海にとっては愛すべきものでしかない。

「痛く、ない…です」
「どっちだ」
苦笑する顔が、甘く切なく歪んだ。
「…どっちも」
手を伸ばすと、快楽に彩られた深い溜息が、夏海の胸に火をつける。
832DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:24:10.47 ID:kudwnDLB
きつくて苦しくて、だが何処までもあたたかい内部に自らの芯を包み込まれ、士は気が狂わんばかりの快感に襲われていた。
「は、ッあ…!」
情けない声を出していると分かっていても、止める余裕がない。
甘い攻め口は、まるで彼女の復讐のようだ。
どれだけ冷たく傷付けていたか、快感という名の苦痛で思い知らされる。だがそれでいい。
むしろそれがいいと思うなんて、自分はマゾだったのか。知らなかった。

足を抱え上げて肩に乗せ、より深くまで繋がった。
「あ、あぁぁ!ん…はぁ、あっ!」
貪る勢いで腰を打ち付ける度に、根本まで滴って絡む夏海の甘い蜜。
ぐちゅぐちゅとなまめかしい音を響かせて擦れ合う粘膜の熱さに、士は近付く限界を感じた。
「やべ、…ッ!」
「んぁ、私、も…つ、かさ…くっ…あぁぁっ!」

瞬間、突っ張って宙に浮いた夏海の四肢が、どさりとベッドの上に落ちて脱力した。
「ふ…っあ、」
浅い呼吸とは裏腹に、締め付けながら蠢く内側に、士は己の精を注ぎ込む。
激しい鼓動に合わせた吐精はなかなか止まず、夏海を残らず汚す感覚に新たな興奮を覚えた。

繋がったまま、重量に従って身体の力を抜く。全体重をかけられて重いだろうに、夏海は文句一つ言わず士を受け止めた。
腕が横腹をかすめ、肩甲骨の上の辺りを撫でるように抱きしめられる。
「怒っていいぞ」
「何に?」
「お前がムカついてること全てに」
今なら聞いてやるとばかりに、肩口に顔を埋めたまま覚悟を決めた。
何せ、あれだけ毎日口うるさいんだ。怒りの対象なんて、数え切れなくあるだろう。

「…いいです。ないから…何も」
意外な答えと共に、肩に感じる鈍い違和感。ちゅう、と音がして、痕を付けられたのだと分かった。
が、次の瞬間加減なく立てられた歯には、さすがに反射的に息が止まる程の痛みを感じて眉をしかめる。
「これで、許してあげます」
赤い痕と、その艶にそぐわないくっきりとした歯形。
「やりやがったな」
肩を上げて確かめ、士は苦笑いするしかなかった。

手のひらで頭を掴んで包み込むと、耳に、髪の生え際にと唇を落として行く。
未だ沈めたままのモノに再び血液が集まり始め、少しずつ取り戻す頑強さのまま前触れもなく腰を送ると、ぐぷりと狭い場所がかき回される音が響いた。
「えっ、…ま、さか…」
「当たり」
抜かずにもう一度。驚愕の事実に畏怖しながらも、忽ち敏感に火照り出す夏海の身体。
「ん、っあ…あぁぁ!」
「すげぇイイ、お前」
「ッ…ほん、と…?」
嘘を言ってどうするとばかりに、荒々しく奥を突いた。粘性のある液体が胎内で空気と混ざり合い、行き場のない音が高まる。

ひとつになるということの意味を実感し、迷宮に嵌ることも厭わない瞬間。こんな気持ちを、皆知っているのだろうか。
少なくとも、こいつと共有するのは自分だけだが。

蜜と混ざり合った体液が律動によって零れ出し、自らの根本を濡らす。
やるせない冷たさを広げるように腰を動かして探る士は、やがて2度目の絶頂を迎える。
一拍遅れて昇りつめた夏海は、満たされた呼吸と共に彼の肩に縋り付いた。
833DCD士夏「Eyes On Me」:2011/09/08(木) 04:24:33.44 ID:kudwnDLB
傍らでマグカップを傾ける士。
夏海はふぅ、と息を吹きかけて中身を冷ましにかかるが、なかなか飲めないのは熱さのせいではなかった。

信じられないことにキッチンに立ち、彼が淹れてくれたホットミルク。レンジで温めただけではあるが、たとえ気紛れでも手間を厭わないその気持ちが心底嬉しくて、簡単になくしてしまいたくなかったのだ。

「おい、消すぞ」
だが、そんな乙女心を知ってか知らずか、士は返事も待たずに室内の照明を落としてしまう。
「士くん」
「ん、」
「もう少し、喋っててもらえませんか?」
「喋る?」
ベッドサイドの明かりを灯そうかと思ったが、月明かりが射し込むことに気付いたので目が慣れるのを待つことにした。もう後は眠るだけなのだし。
「もうちょっとだけ、聞いてたいんです。…声を」
最後のひとしずくを大事に飲み干して、夏海も彼の隣に身を横たえた。

「何だ、昔々ある所に、とか言えばいいのか?面倒だな」
見えはしないが、思いもかけない無茶振りに渋面を作っているのが分かる。
眠そうだ。ゆえに頭が回らないのか、妙に素直でもある。
たまにはそんな士もいい。と言うかどんな彼だっていい、夏海にとっては。
最早病気だと思いつつも、そこまでの愛に出会えたことが誇らしくもあった。

「…夏みかん」
「はい」
「――夏海、」
それ以外の言葉はなかった。
まるで手のひらで包み込むように、士は静かに声を発するのみ。

じきに、彼は眠ってしまった。ゆっくりと堕ちて行く軌跡に、浮かべる安堵の笑み。
「分かってるんですね」

名前を呼ばれる。ただそれだけで、夏海はこんなにも幸せな気持ちになれる。
強引で頑固で、アクも個性も人一倍強い。だがその裏側に、隠しようのない繊細さを湛えている彼を、どうして忘れることが出来ようか。

「おやすみなさい、士くん」
穏やかに囁いて、夏海は片眉の上にあるほくろの上に、そっと唇を落とした。


〈終〉
834名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 05:19:37.83 ID:VljJXZXY
ほわああああ
グッジョブですーー!
835名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 09:11:18.52 ID:tiZmnBqV
朝から何かが激しく滾った………GJ!!
ちょいと他カプへ浮気してたが、基本は士夏だってことを痛感したよ、ありがとう!
ついでに、タイトルに盛大に反応した自分は所詮FF厨 orz
836名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 09:45:55.60 ID:xzS1CDTH
やっぱり士夏最高!!!
GJです!!
ムービー対戦の後はこうなる事が容易に想像できる二人だった。もやしがやらかした事は、妻夏海がきっちり責任を取る!みたいな。
837名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 19:25:29.28 ID:eK2NGo4/
士夏GJ!ディケイドは半年ちょいの放送期間だったけど一年放送だったら、どれだけ士夏ネタが増えてただろうと思う。 <br> <br> ところでそろそろ次スレ立てる頃かな?
838名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 22:36:14.72 ID:yizyI1EA
>>797
伊達×優美を書いてるんだけど、なかなかまとまらなくて挫折しかけてる…
839名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 22:44:39.46 ID:4diqmXEk
>>838
頑張れ!超頑張れ!いつまでも待ってるから!
840名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 22:59:02.23 ID:HpCrKd+x
月だと重力少ないから面白いプレイが出来そうだよね
変な体躯でやってみるとか
プカプカ浮いてる体液を食べるとか
841名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 23:32:43.15 ID:Tgtsd2br
>>840
肉体滅ぶけどいいか?
842名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 23:54:24.45 ID:8iWgsCdF
>>838
同じく待ってるので頼む!
録画見返したら、伊達さんのあまりのかっこよさにやられた回だった…。
何故、放送時に気づかなかったんだ自分!
843名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 01:30:21.17 ID:1ZflcucV
酒に酔った勢いでアホなの書いてみたので投下する予定です。
*ご注意!
・オーズのお兄さんとアンクです(801じゃないよ!)
・カプなしエロのつもりがエロくない…。
・何か自分で書いてて落ち込みそうになりました。
・あまり推敲してないんで、誤字脱字とかあるかもしれません。
・お兄さんのキャラ崩壊が許せない人はスルー推奨。NG「さまよえる赤い腕」で
844さまよえる赤い腕 その1:2011/09/09(金) 01:34:11.62 ID:1ZflcucV
信吾が目を覚ますと、その視界に入ったのは見慣れぬ天井だった。
がば!と跳ね起きて周囲を見渡す。
「…ここは?」
真木博士の自宅である広い屋敷の一部屋に横になって眠っていたらしい。
あたりは既に薄暗く、日が翳ってきている。
部屋の片隅に置いてあった年代モノかと思えるような時計を見て、彼は今が17時過ぎであるということを知った。
そっと部屋を出て屋敷から離れ、一目散に駆け出す。
信吾が感じる限り、ここは怪物の巣窟だ。
アンクに憑依されているときのおぼろげな感触で危険を察知し、その場所から一刻も早くと逃げ出した。

信吾は息を切らしてようやく懐かしい自宅のマンションに帰ってくる。
扉の前で立ち止まってから、ああ!そうだ、カギが無い!と愕然としてしまった…が、
「やっぱりここに帰ってきたか」
と後ろから、ふてぶてしい声がした。
ぎょっとして振り向くと、そこには赤い右腕。
「アンク!」
アンクは「カギ、開けといたぞ」
と言うと、さっさと扉を開く。
信吾は訳が分からずアンクと部屋に入った。
「比奈は?」
「バイトだろ」
つい先ほどまで身体を共有していた二人。特に何も遠慮する事は無い間柄という不思議な関係になってしまっている。
信吾は安堵のため息を漏らし、リビングを見渡した。
先日アンクの首絞めで記憶をなくしてから久しぶりの自宅だ。
思い出したように首を擦りながら信吾は尋ねた。
「…君は何をしにここへ来たんだ?」
「お前の身体をもらいに」
と右腕は悪気もなく答える。
845さまよえる赤い腕 その2:2011/09/09(金) 01:35:43.30 ID:1ZflcucV
「ちょ、冗談じゃない!」
信吾はふと、思い出したように続けた。
「だいたい君は、何でオレの身体にそんなに執着するんだ、前から言いたかったけど…」
ぎろりん、と信吾がアンクを睨み付ける。
「君は…比奈に気があるな!比奈に近づくためにオレの身体で…」
「ハァア?!」
ぴっとアンクを指差すと信吾は続けた。
「知ってるんだぞ!この間も比奈の胸の谷間を見てただろ!この前は比奈のうなじに目が言ってただろ!そしてその前はお尻を見て太もも見て!」
多少動揺したアンクだが、冷静に返す。
「悪いが、オレの性癖はなあ!お前の影響が大きいんだよ!!!」
信吾がへ?という顔をする。
「お前、多少ロリ入ってるだろ!中学生の時の比奈の写真、机の奥底に大事にしまってるんじゃねーよ!」
顔を赤くして信吾が言い返した。
「な、何で知ってる…!かかわいいじゃないか!あの頃の比奈は本当にかわいくて!」
「フン、このシスコンが!机の中は要注意だぞ、いつ比奈に…」
アンクの続ける言葉も聞かず、どたばたと信吾は自室に戻り、自分の机の引き出しを開く。
アンクが彼の後ろから机を覗き込む。
奥底にひっそりと仕舞われた笑顔の比奈の写真を確認すると、信吾の顔が緩む。
「だから、机の中は注意だと言ってろうが!」
信吾はふと心辺りがあるかのように青ざめた。
「…君はっ、まさか…!」
アンクが返答する前に、信吾は彼に背を向けてガサゴソと心あたりのある机の奥底を探す。
つい使いそびれていたその微妙な色合いの小箱を取り出して枚数をチェックする…。
「減ってない!」
「アホか!わざわざ家によその女連れ込むか!」
安堵してから、信吾は生まれて初めて貞操の危機を感じた。
さっと自分の胸を抱いてアンクを恐る恐る見つめた。
「もしかしてオレの身体で見知らぬ女とヤッたのか…!?」
「…お前刑事だろう。後々面倒だろ、そんなことしたら…」
アンクははあ、と溜息をついた。
信吾はそんなアンクの様子を見ていて思う。
おそらく机のヤバイ物たちは勿論、パソコンの履歴もお見通しだろう。
変なサイトに接続されてたらどうしよう、ダウンロードされてたらどうしよう。
変なDVDが増えてたらどうしよう!
それより、比奈にはまだ手を出していないのは良かった…、彼も比奈はかわいいと思ってるんだな、
ヤバイヤバイ!絶対手を出さないように言っておかなくちゃ…
― でも、まさか、グリードの彼に性欲があるとは知らなかった。
ん?性欲…?
「そういえば、君はなんでオレの身体から離れてたんだ?」
「ああ。そうだな。それは、最近ムラムラっと来るのが抑えられなくてな…」
信吾は尋ねる。
「右腕だけで出来るのかい?」
「…お前アホだろう」
呆れたようなアンクが続けて話した内容はというと…。
846さまよえる赤い腕 その3:2011/09/09(金) 01:46:02.61 ID:1ZflcucV
渋谷の何とか坂に立ち並ぶラブホテルのちょっと古風な一つ。
わくわくして待つベッド上の中年の男(47歳)に、浮遊していた右腕アンクはエイッ!と当身を喰らわせ気絶させる。
難なく彼はその男に獲り憑くと、シャワーの音に耳を傾けた。
ああ、相手は風呂に入っているのか。結構なことだ。
この身体はヤニ臭くてあまり好ましくないが、やれることさえやれればいいさ。
とアンク(が憑依した男)は、ふとテーブルの上に目をやった。
そこには二枚の細長い包みのお菓子…。

「う、うなぎパイ?!今時そんなの置いてるラブホがあるわけないだろう!」
信吾が声を上げる。
「いや、あったんだなそれが」

…風呂から出てきた女が見たのはうなぎパイを頬張る金髪の中年男。
「あら…」
彼女は目を丸くしてじっとそれを見る。
自分の上司が何だか雰囲気が変わっているように見える…。
女はOLだった。上司のこの男は妻子持ち。つまりこのカップルは不倫中。
二枚目を平らげたアンクはふと女を見ると黙って手招きをする。
女は特に気を止める事もなく男の腕の中へ入っていった。

「なんでバレないんだ!」
「薄暗かったしなあ。盛っているヤツらには外見なんてどーでもいいんだろ」
「…で、どうしたの?」
アンクは少し考えてからぼそぼそと言う。
「お前の身体に慣れてたからな…ちょっと動きすぎて、息が苦しくなって、」
…コトの最中にアンクが憑依している男の呼吸が急に苦しくなった。
何だかフラフラする…。
異常を察知したアンクはすっと憑依した体から抜けると、はるか頭上から彼らの様子を眺めた。
ググッと胸を押さえて女の上に男は倒れこみ、動かなくなる。
「キャー!」
女は悲鳴を上げて男の下から逃れようともがいていた。

「ま、さっかっ…腹上死…させたのか?」
信吾は青ざめながら言う。アンクはぶんぶん、と首、もとい手首を振って否定する。
「いいや、救急車来たし大丈夫だろう」
大丈夫じゃないかも…と信吾は見知らぬ男になぜか謝りたい気分になった。
彼はいつの間にか座り込み、アンクも信吾の目線の上で続けて語る。
847さまよえる赤い腕 その4:2011/09/09(金) 01:51:18.12 ID:1ZflcucV
「あとは歌舞伎町でな…」
ちょっとエロい雰囲気の店舗。バスローブで待っている目立たない風采の男(30歳)にヤッ!と頭上からアンクは一撃する。
瞬間的にアンクは彼に憑依した。

「その男は会社でさんざん嫌な事があってな、明日辞職届けを出すつもりでいたらしい。」
「へえ」
「なけなしの金を持ってお姉さんに偽りの愛でいいから貰おうってやってきたんだ」
信吾は思わず涙が出そうになる。
「…可哀相になあ」
風俗に行く右腕って何なんだろう?と頭の片隅に思いながら、信吾は話を促した。

個室に入ったアンクは色々とサービスをしてもらう。
目下の奉仕している女性を眺めると、その作業は何処となく事務的に見え、…何となく気分が乗らない。
「おいっ、お前!」
ハイッ?と顔を上げる女性。
「愛って何だ?!教えろ!」
「ええ??」
目が点になっている女性の前に全裸で仁王立ちになるアンク。
「体で愛を教えてみろー!」
アンクは女性の胸をがしっつと抱きしめた。

「…君、ちょっと面白がってやったでしょ」
「いいや、その男の記憶を辿れば辿るほど不憫でな…」
アンクはふふん、と鼻息を漏らすと自信ありげに言う。
「おかげでその嬢から電話番号を聞かれたぞ!」

信吾の目が点になる。何をやったんだ、この右腕…。
848さまよえる赤い腕 その5:2011/09/09(金) 01:55:51.34 ID:1ZflcucV
「で、次は新横浜だ」
「…行動範囲広いね、君」

ブティックホテルが立ち並ぶ通りを歩くスーツ姿の男(28歳)と若い女。彼女は比奈よりも少し年下…だ。
数時間前までは制服を着ていたのだろう。流行の少女らしい衣服を身につけている。
赤い右腕はちょいちょいと男のスーツの後ろの襟をつつく。
「?!」
となって振り向く男性。
次の瞬間、アンクは彼の腹にトウッ!と当て身を喰らわせる。
男はうぐう、と腹を抱えてしゃがみ込み、そのまま意識を失った。
「え?あれ?どうしたんですかー?」
振り返った女子高生が声をかけたときには男はしゃき!と立ち上がっている。
何だか、髪の毛の色とヘアスタイルが変わっているが…。
「ああ何でもない」
アンク(が憑依した男)は何でもなかったかのように女子高生の手を引いて歩いて行った。

「それって援交じゃないのかー!!!君は君ってヤツは…!」
ガンガン!と床に頭をたたきつけて、言葉通り打ちのめされる信吾。
「ハ、うらやましがるな」
「羨ましいなんて羨ましいなんて!」
信吾はぶんぶんと首を振って否定する。比奈よりも年下の女となんて!と複雑な心境でアンクを眺めた。
「人間の欲望なんてそんなもんだ…」

アンクはその女子高生から洋服やらアクセサリーやらを「買って買ってv」と可愛くせがまれた男の記憶を読んだ。
そして、この男は下心を隠して彼女を呼び出していたことを知る。
さらに悪いことに彼女は男にこのままホテルに連れ込まれそうになっている事に気が付いていない。
何となく腹が立ったアンクはキッとした表情で少女の方を向く。
「…おいっ!早くやらせろ!」
これ以上ストレートな表現は無いほどの言葉をアンクは彼女に告げた。
「え!?」
「ここは、男と女が性交する場所だろう!」
と、瞠目する彼女の腕を掴んで目の前のブティックホテルの受付へ連れ込む。
「え、え、イヤー!」
「あ?何がイヤだ?それが目的だろうが」
アンクは女子高生の肩を掴んで顔を近づけた。
「だって、だって、デートだけだって…」
「初対面の女と金払ってデートだけ!なんて、そんな男がいると思うのか」
アンクはつらつらと説教を始めた。
「だいたい、お前は動機が不純だ!ラクして金貰って、初対面の男に色々買って貰って、何がイヤー!だ!!」
とうとう泣き出す女子高生。
慌てたアンクは、おい泣くな!と言いながら彼女をしぶしぶと近くの公園まで連れて行く。
849さまよえる赤い腕 その6(end):2011/09/09(金) 01:58:27.50 ID:1ZflcucV
「…それで、どうしたの?」
「あまり泣かれるんで、缶コーヒー買ってやった」
「・・・」
女子高生は泣く泣くアンクが手渡す缶コーヒーを受け取り、ごめんなさい、と呟いた。

信吾はニコニコとアンクを見つめた。
「イイヤツだな!君!見直したよ!」
アンクはぷいっと横を向くとチッ!と舌打ちする。
ちょっと照れているのかな、可愛いなコイツ…と信吾が思っている矢先、
「でもなあ」
とアンクは不満そうに言う。
「…人間に憑依して、やることやっても全く改善されないんだよな」
「はい?」
「お前の性欲…物凄いんだな」
信吾は口をあんぐり開けて目をぱちぱちさせた。
そしてしばらくしてから、「君ねえ…」と口を開いた。
「オレの身体が溜まってるのに、他のヤツの身体使ったって効果ないの当たり前じゃないか!!」
アンクはしばらく固まっていたが、ポン!と手を打った。(片手だけで…)

「ああ!なるほど!そうか!結局お前の身体でムラムラ解消しないとダメってことか!」
「そうだよ!」
と、次の瞬間、アンクは信吾に飛びかかり、グイグイと首を締め上げた。
ちょっと待て!アンク!と信吾が声も出せずにいるとアンクは楽しそうに言う。
「大丈夫だ、お前の嗜好も入れてやる。楽しもうぜ…」
…そんな声を聞きながら信吾は意識を失っていった。

数時間後、信吾に憑依したいつもの姿のアンクは真木の屋敷へ戻ってきていた。
彼は雑誌を読みふけっているメズールに真っ直ぐに近づき声をかける。

「ちょっと部屋に来てくれないか…」
アンクは訝しげに彼を見上げるメズールの手を取って優しく笑ってみせた。

おわり
850名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 03:15:12.75 ID:8koWWHs5
ダメだ、この右腕wwww手におえねぇwww
メズール様とのその後もkwsk
851名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 03:36:38.40 ID:0Nd4I+3W
>>841
秘密基地の中って意味だろ
852名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 04:08:59.09 ID:i9HZbh6n
>>843こんな時間にリアルでワロタ。腕だけアンクの性生活とか
信吾と猥談とかその発想はなかったwww


次スレテンプレ用に小ネタとかあればお早めに!
2ch DAT落ちスレ ミラー変換機 ver.12
http://mirrorhenkan.g.ribbon.to/
も書いておいたらどうだろう。
853名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 08:08:38.10 ID:XYjaonf2
朝からワロタGJ

このシンゴ駄目すぎるwww
854名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 10:14:21.85 ID:62ueF7e5
>>843すごい面白かった!ワロタww

明日オーズファイナルイベント行ってくるぜーー!
5月は比奈ちゃん見れなかったから生アン比奈超楽しみ
855名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 11:35:34.15 ID:9HRJh598
>>843
GJ!
午後から出社する前にと開いたら、ワロタw
お兄ちゃんをここまで翻弄する右腕って書くと、
ちょっとアレなのに、実態はこれか〜!

この会話にもし、映司が加わったら、どうなるんだろう……
856名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 19:52:17.90 ID:D2AFlQ3i
>>843
テラGJwww
しかしお前の嗜好も入れてやるでメズール様てwwwww
857名無しさん@ピンキー:2011/09/09(金) 22:37:25.72 ID:Xz0TsvDD
>>850

その後、メズールたんにダメだしされて信吾と反省会。

腕ア「信吾!コレを使え!…加○鷹の超絶技巧ゴールドフィ・・・」
信「オレのカードでそんなの借りてくるなああああ!!!」
858名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 00:41:44.88 ID:NTcpUU/y
………このアンクなら、このアンクならお兄ちゃんと共存出来るw
859名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 01:29:31.52 ID:jgztphYs
次スレの煽りはやっぱりフォーゼ?
860名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 02:44:52.03 ID:EKQbNneF
>>859
ユウキ「弦ちゃん弦ちゃん!スレが始まっちゃうよ!」とか?
861名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 03:07:42.78 ID:m9JefoXy
ハマったのが7月下旬で、DVDリリースと10話程度あいてたから、
間の話数を一挙放送で埋めるためにスカパー東映チャンネルに入った俺、参上!

色々あって、ようやく今日最終話まで観る事ができた。
何か、アンク自身は満足して死んで(?)、映司と比奈ちゃんも「ありがとう」って
一見大団円なんだろうけど、(復活フラグ?はあるものの)観てるこっちは凄い切なかった…。
アニメやゲームでもよくあるパターンなんだろうけど、何度体験しても辛い。

比奈ちゃんはお兄ちゃんと幸せに暮らしていくだろうけど、アンクの事もいつまでも覚えていて欲しいなぁ。
皆にも。

アン比奈的には終盤

「お前と比奈はいつでも殺せる!」
とかいいつつ、殺せないアンク。情が移りすぎてて無理ぽ。

「私は、お兄ちゃんと映司君を守る!!」
決意のアンクを切る宣言。アンク、内心結構ショック?観ているこっちもショック。

「この体、俺によこせ。」
「…駄目、あげられない…。」
アンクにもいて欲しい、でもお兄ちゃんの体は渡せない。どうしようもない葛藤。
比奈ちゃんの嗚咽が切なすぎて、もらい泣き。

「…この体なら大丈夫だ。」
「…アンクの事、聞いたんだけど。」
最初はお兄ちゃんの体「だけ」を心配してたのに、
最後にはアンク自身を心配する比奈ちゃん…。

に萌えた。まさか、終盤であんなに絡みがあるとは思わず。
心は別人でも体は兄妹だし、番組的に結ばれる事は絶対ない&最後にはアンクは出て行く
ことは分かっていたけど、それでもアン比奈に出会えて最高でした!

でも、きっとまた腕だけ復活して、たまにお兄ちゃんを乗っ取ってアイス食べるであろう事を信じてる!

あと、終盤を8月にもってくるのはやめてくれよな!(高校野球で2話遅れ)

862 忍法帖【Lv=17,xxxPT】 :2011/09/10(土) 07:27:08.16 ID:veaq8OzK
賢吾→ユウキ→弦太朗→美羽←→大文字さん?
野座間ちゃんとJKの正反対タイプのカップルはありうるのかなぁ、フォーゼ
弦ちゃんは美羽みたいな分かりやすい高飛車美人がタイプなのか
863名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 18:42:29.85 ID:YaTyBVD1
おバカな右腕クソワロタw
864名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 20:25:29.14 ID:ecQuv6o4
アンクと信吾の猥談ワラタwww
信吾の冷静なツッコミたまらんわ。

そろそろ、容量限界か?
次スレのテンプレはフォーゼが妥当だが、まだキャラが掴みきれないな。
誰かネタある?
865名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 21:45:37.34 ID:FBPWIKse
最近エロ無しのカップリング語りみたいなのが増えてきたけど
エロパロスレ的にはなんかちがうと思うんだよね。
新スレ立てるんだし、エロパロスレとは別にカップリングスレ
新しく作ってエロ無しの語りだけっていうのはそっちに移るって
いうことはできないかな。
866名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 22:14:55.91 ID:Fbw1xHBE
その雑談から話を書く人がいる以上このままの形式でもいいと思うよ
っていうかカップリングスレできた頃からだいたいこんなかんじだった覚えがあるけどw
867名無しさん@ピンキー:2011/09/10(土) 23:07:52.79 ID:JcNyMILG
こんな状態でスレ分けたりしたら今まで以上に過疎ると思うぞ

ただでもそんなに人多くないのに。
868名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 00:04:54.37 ID:/BdZfJIM
過疎っちゃうか
エロパロって需要なくなってきてるのかな
なんか寂しい
869名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 00:36:41.60 ID:B9oVJJQ9
特撮NL自体が前から人口多いわけじゃないから今に始まったことじゃなくね?

エロ無しの語りも今に始まったわけじゃないから別に
そこから萌えが広がって盛り上がることだってあるじゃない?
870名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 00:41:35.87 ID:OdYQgjN6
エロパロ板自体が過疎ってるのもあるしな。
前に確かライダーの別スレあったけど落ちたし。
スレが保たれてるって点では、雑談込みでありだと思う。
ここの住人、全員が職人でもないんだし、マターリ続けていければいいんじゃないかな。
871名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 08:34:06.35 ID:v0moxfoz
ユウキと弦ちゃんが、本気で秘密基地でヤり始めると思った

宇宙服か…うん、そうだよね…
872名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 08:58:36.61 ID:gnAP7sBw
ユウキが脱ぎ始めてたとき、ゲンちゃんニヤついてたwww

公式が病気じゃなくて、公式の変態だよ!
873名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 09:00:20.74 ID:wkHEPNnq
二話目にしてこんなサービスシーンとか、
心の準備が……
874名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 09:20:21.50 ID:yoszYXQ4
ああいう場面で恥ずかしがったり止めようとかしないで
「むふ…♪」ってなるのが男というより男子って感じだなw
875名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 10:37:44.33 ID:2RnJDn42
ゴス娘「ファッキングして如月君が童貞だってわかったの」
876名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 10:44:16.92 ID:JNjFrHJ8
公式がエロ過ぎるってどういうことなの・・・
877名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 10:46:09.53 ID:wkHEPNnq
>>875
さっそく喰われたw
878名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 11:44:05.05 ID:XPoVPnsq
前に「弦太郎は女とか襲わなさそう」とか言ったけどそんなことはなかったな。
やっぱり彼も男か。
879名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 12:07:52.15 ID:GAzG59VU
>>876
そりゃあ特板でつけられた監督の通り名が
坂本終身名誉エロ監督ですからwww

で、さよならジュピターのアレはいつくるんだろうワクワク
880名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 12:37:55.29 ID:vZy3/Krt
幼馴染み可愛いなヤバイ
881名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 12:39:59.86 ID:54V/m558
容量の限界が近い。いま490KBくらい
882名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 13:30:19.01 ID:7vTqIc1G
避難所にオーズでのテンプレ置いてきた

新スレ立つまで避難所に移動しないか?
883名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 17:52:32.16 ID:4bfEQ9SB
某板じゃないが公式が最大手すぎるwww
朝っぱらから誘い文句とかエロすぎだろ!
884名無しさん@ピンキー:2011/09/11(日) 20:21:53.39 ID:qlosizGg
次スレ用意できたぞ

仮面ライダー総合エロパロスレ15
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1315739597/
885名無しさん@ピンキー:2011/09/12(月) 11:54:53.02 ID:GJsIddFm
てす
886名無しさん@ピンキー:2011/09/14(水) 00:19:42.61 ID:23hWTJoP
こっちはまだ書けるのかな
887名無しさん@ピンキー:2011/09/15(木) 13:40:55.83 ID:vPMswGuH
888名無しさん@ピンキー:2011/09/16(金) 02:55:34.75 ID:cTg/d1+7
>>884おつ!
889名無しさん@ピンキー:2011/09/21(水) 12:38:36.16 ID:WuWLDYr2
ヒナちゃんの
890名無しさん@ピンキー:2011/09/22(木) 12:26:46.12 ID:LbsJ6b8i
やわらかく濡れた舌先が、おそるおそる、といった様子で。
彼の股間でズキズキと痛いほどに脈打っているその物に向かって伸びる。
彼女はそこに顔を近づける。唇と頬に熱を感じる。
その物から放射される熱。凄まじい熱。欲望の熱。
目をぎゅっと閉じている彼女にもその熱が判る。彼がどれだけ欲しがっているか、
それが判る。それを感じる。

なんか、やっぱり。こわいよ。
でも、してあげたい。気持ちよくしてあげたい。

二つの相反する感情が心の中で渦巻く。彼女は意を決したようにもう一度強く
目を閉じて、己に向かって小さく頷くと。
そろそろと、もう一度。その熱く昂ぶっている物にそっと舌を伸ばした。

そしてヒナはついに
891名無しさん@ピンキー:2011/09/22(木) 20:52:10.48 ID:keN02kZm
ガンバライドの会員ページでひっそり照井×亜樹子が主張されてた
http://f.mjmj.be/Lx89b10cWA/
バンダイ自重w &埋め
892名無しさん@ピンキー:2011/09/24(土) 02:30:47.02 ID:5zH9Yr50
愛されてるな照井夫妻。イエローシグナルのソフビの紹介ページも公式が病気だった。箱もご祝儀袋風だし
あの夫婦は見てて和む。夫婦のくせに初々しいし
893名無しさん@ピンキー:2011/09/25(日) 17:32:59.82 ID:K2ZKLR8E
ここじゃ人気ないみたいだけど、照井夫婦好きだぜ。
どっちも独占欲高いところとか
894名無しさん@ピンキー:2011/09/26(月) 22:26:08.62 ID:PE/TXX6U
うめておくか
895名無しさん@ピンキー:2011/09/28(水) 01:47:42.44 ID:H+d5GlhI
梅ネタもとむ
896名無しさん@ピンキー:2011/10/04(火) 21:38:32.59 ID:ZxQK5gWW
信吾の日記:
赤い右腕と某ツ○ヤに行くことに。
よせというのに、18禁のれんの向こう側に行こうというので仕方なく同行。
素人っぽいのがいいというので、一緒に探すはめに。
女子高生の高が校になっているとか、熟女系も気になるとか、杉本彩の花と蛇2を探せとか、
割とうるさい。
案の定、近くにいたオッサンに変な目で見られたっつーの。
こっち見んな、職質してやろか、おい。
と言いかねない状態のヤツを必死で押さえ込むのに一苦労。
897名無しさん@ピンキー:2011/10/04(火) 23:03:49.29 ID:u8UYK8Cj
腕自重しろ!
898名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 14:55:42.08 ID:V6fbRtuu
>>896
信吾さん乙w
899名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 18:16:34.49 ID:f2s4Y1N7
信吾の日記:
ショウウィンドウの定点観察の課題とかで比奈に連れられて街へ出ることに。
前回ひたすら退屈だったのでアンクに代わる事にする。
ふと気が付くと比奈の友達に囲まれて大変なことになってた。
面倒なときばっかりオレに交代するなよな。
それに、右手見ると比奈とカップル繋ぎしてやがった!
どこで覚えた!絶対わ・ざ・とだろ!
確かにオレは兄貴らしくしてやれと言ったよ?手繋ぎくらいは拒否するなって笑ってやったよ!
だけどな!!
ああフクザツな心境だ。
900名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 19:48:28.14 ID:TfBvmULX
いいぞ腕!もっとやれw
901名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 19:59:00.00 ID:cTs0SKJ5
>>893
照井夫婦人気ないの?
放送中〜冬映画の時は結構盛り上がってた気がするんだけどなあ
902名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 21:57:45.19 ID:mAk2IqB8
>>899面倒になったら身体の持ち主に交代してトンズラ、って
初期のイマジンみたいな無責任な事しやがってw
903名無しさん@ピンキー:2011/10/05(水) 23:55:01.56 ID:gCOLaErM
信吾の日記:
眠い。
なのに、一斉取締りの応援だとかいって狩り出されてるし。
対象が風俗店関係だったからか、どうやらアンクが勝手に捜査に参加すると手を上げたらしい。
眠いーオレは眠いんだよー。
入手した電子ファイルを解析している奴のパソコンをふと見ると
ゴトウシンタロウという名が目に入る。
常連客名簿か。どこかで聞いたな、これは刑事のカンだ、覚えておこう。
明日起きてから調べること!
あとくれぐれも右腕に注意しておかなくっちゃ。勝手に捜査に参加するなって。
とにかくもう寝よう。
904名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 08:57:18.86 ID:rOxhUQmD
後藤ちゃん何をした???w
905名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 21:13:08.58 ID:jZGZq3EN
>>901
今、他のネタ続いてご無沙汰だからそう思い込んだとか
後は公式展開的にネタ切れとか?
906名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 21:35:48.89 ID:ETFz0SIW
信吾の日記:
あの後藤さんが潜入捜査しているとは思わなかった!よく本名使ったよな。
二枚目だし店員でもモテそうだな。ソープ嬢と仲良くなったりしたんだろうか。
右腕はオレが羨ましがっていると思っているらしく、今度やれよと言う。
そんなん簡単に回ってくるわけないだろ!
そういえば比奈と映司くんと一緒に遊びに行ったこともあるらしい。
その話を教えると、あいつはムッツリだから気をつけろと言う。
確かにムッツリスケベっぽい顔してるよな。気をつけよう。
907名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 22:20:03.14 ID:pRkm8bBy
>>901 てりやきは結構人気あったと思うぞ
ここに上がらない、もしくは上がっても
スルーされてるのが人気ないんじゃないか?
908名無しさん@ピンキー:2011/10/06(木) 23:49:32.45 ID:yHwBsqmw
翔亜樹が一時期、毎日投下があったくらいの勢いだったな
照亜樹はみんなが「エロ書くのが難しい」って言ってたような
909名無しさん@ピンキー:2011/10/07(金) 13:27:54.15 ID:dKuZQawo
>>906
後藤くん一体何を!?
910名無しさん@ピンキー:2011/10/07(金) 19:31:21.98 ID:GpugDAn6
>>908
それでも公式が動いてから一気に逆転なイメージだな
公式カップル化以後は他の所長受けあまり見なかった気する
照井攻めはリリーら女性ゲストキャラとたまにあったか?
911名無しさん@ピンキー:2011/10/08(土) 00:25:53.91 ID:IGeXdviR
(翔太郎が亜樹子と結婚すれば鳴海姓を継げるな
 おやっさんの忘れ形見と恋に落ちたりしたらロマンチック!)
そんなふうに考えていた時期が僕にもありました

今でも「スカルが存命しているパラレルワールド(MOVIE大戦2010参照)
 で亜樹子と結ばれたかもしれない」
「原作のその後、新たな出会いに恵まれたかもしれない」
と勝手に思っている
912名無しさん@ピンキー:2011/10/08(土) 00:31:02.10 ID:BBb+rRPi
照亜樹は夫婦(ふうふ)って感じ
翔亜樹は夫婦(めおと)って感じ

よく判らんがどっちの一緒にいる時の空気感も好きだったし
翔亜樹が結ばれたパラレルな未来もあっていいと思う
913名無しさん@ピンキー:2011/10/09(日) 03:05:32.13 ID:jYNmEhaw
二次創作だし何でも美味しいよ
公式は公式
二次は二次
エロパロなんだし何でもありだよ
914名無しさん@ピンキー:2011/10/10(月) 00:11:36.21 ID:6UgQUW3U
冬映画も盛りだくさんみたいだなぁ……
このスレにとっての萌えエピがありますように!
915名無しさん@ピンキー:2011/10/11(火) 21:13:51.44 ID:+D/jbW4h
!板の最終回直前あたりのWスレで、
翔太郎はあんなでかいコブ付きじゃ一生結婚できないだろ
→若菜姫とくっつきゃいいんじゃね?嫁の弟と同居だったら普通だし

みたいな流れになってて「なるほど」と思った
本性バレして幻滅した後も変わらず姫呼びの翔太郎と
フィリップには全力デレなのにその相棒には舌打ちツンな若菜姫が
フィリップ消滅後、寄り添って生きていくのもいい…
そんなふうに考えていた時期が僕にもありました
916名無しさん@ピンキー:2011/10/13(木) 02:00:30.74 ID:VuhEPt7H
次スレのガワ萌え雑談で言い忘れたが
海外版龍騎ことドラゴンナイトのスペシャルイベントに
仮面ライダー×人間シチュがあったな。やはり公式が病気なようだ
917名無しさん@ピンキー:2011/10/16(日) 00:12:53.99 ID:20Jca/Pv
信吾の日記コネー。

しかし、何気にエロ厨と化しとる>アンク
918名無しさん@ピンキー
欲望から生まれ欲望に生きたアンク君の本領発揮だよ里中くん!素晴らしい!