キモ姉&キモウトの小説を書こう!part35

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1名無しさん@ピンキー
ここは、キモ姉&キモウトの小説を書いて投稿するためのスレッドです。

○キモ姉&キモウトの小説やネタやプロットは大歓迎です。
愛しいお兄ちゃん又は弟くんに欲情してしまったキモ姉又はキモウトによる
尋常ではない独占欲から・・ライバルの泥棒猫を抹殺するまでの

お兄ちゃん、どいてそいつ殺せない!! とハードなネタまで・・。

主にキモ姉&キモウトの常識外の行動を扱うSSスレです。

■関連サイト

キモ姉&キモウトの小説を書こう第二保管庫@ ウィキ
http://www7.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1.html

キモ姉&キモウト小説まとめサイト
http://matomeya.web.fc2.com/

■前スレ
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part34
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1294127830/

■お約束
 ・sage進行でお願いします。
 ・荒らしはスルーしましょう。
  削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
  削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
 ・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
 ・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。

■投稿のお約束
 ・名前欄にはなるべく作品タイトルを。
 ・長編になる場合は見分けやすくするためトリップ使用推奨。
 ・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
 ・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
 ・作品はできるだけ完結させるようにしてください。

SSスレのお約束
・指摘するなら誤字脱字
・展開に口出しするな
・嫌いな作品なら見るな。飛ばせ
・荒らしはスルー!荒らしに構う人も荒らしです!!
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書いてね
・過剰なクレクレは考え物
・スレは作品を評価する場ではありません
2狂依存 96:2011/02/13(日) 03:31:28 ID:y5Q5tFo0
スレの容量を超えてすみません

「そうだよ。別に良いよね」
見なかった事にしよう、うん。
それがあの二人の為でもあるだろうし、私の為でもあるよね。
そうだ、今日の事は忘れよう。
いずれ麻由ちゃんの方から話す事もあるかもしれないしね。
「さ、テレビでも見るか」
でも……
大輝君があの時、私に送った視線。
あれは、確かに私に助けを求めてるような感じだった。
そう言えば、今日も麻由ちゃんが来てから急に様子がおかしくなった様な気がする……。
本当にあの二人って愛し合ってるんだろうか?
そうでなければ、麻由ちゃんがそばにいた時、弟さんがあんな辛そうな表情するとは思えないし……。
ラブホテルに入った時も麻由ちゃんから、引っ張って半ば強引に連れ込んだような感じだった。
このまま本当に見て見ぬ振りをしちゃって良いのかな……?
「……」

次の日―――
いつもの様に電車から降り、駅の改札を抜ける。
やっぱり、今日も足取りは重い。
昨日はホテルから帰った後もまた麻由お姉ちゃんとセックスしてしまい、その反動で今日も体はくたくただ。
体育の授業なんかも正直辛かったし、このままだと体がもたない。
でも麻由お姉ちゃんを見ただけで心も体も麻由お姉ちゃんを欲しくなっちゃって止められなくなってしまう。
我慢しようとすると麻由お姉ちゃんの方から誘ってくるし……。
「大輝君」
「!?」
背後から急に声をかけられたので振り返ってみると、一条さんがいた。
「あ、えと……こんにちは」
「うん、こんにちは。大輝君は学校の帰り?」
「あ、はい……」
何だろう……?
まるで僕を待ってたみたいな感じだけど……。
「そっか。いつもこのぐらいの時間に帰ってくるのかな?」
「え……ああ、そうですね……今日は7限まで授業があったのでいつもはもう少し早いですけど……」
「ふーん、大変だね。私は今バイトが終わった所なんだ。これから、何か用事あるかな?」
「え?ああ、特に無いですけど」
「本当?じゃあ、ちょっと私に付き合ってくれるかな。そんなに時間は取らせないから……」
「ええ。別に良いですけど……」
一体、何なんだ?

「あ、好きなの頼んで良いよ。私が奢るから」
「は、はい。ありがとうございます」
一条さんと一緒に駅前にあるファーストフード店に立ち寄り、コーヒーとフライドポテトを注文する。
本当に何の用なんだろう……?
「今日は急にごめんね。あ、体調の方は大丈夫かな?昨日ちょっと辛そうだったけど……」
「あ、はい。もう大丈夫です」
いや、全然大丈夫では無いんだけどね。
「良かったあ。あ、どんどん食べて。足りなかったらまた好きなの注文して良いから」
「はい、いただきます……」
言われるがままにフライドポテトを頬張り、コーヒーを口にする。
「ねえ、大輝君ってさ……今は麻由ちゃんと二人で暮らしてるんだよね?」
「はい」
「麻由ちゃんと仲良くやってる?」
「え?ええ、まあ何とか……」
仲良くやってると言われればやってるけど、普通じゃないんだよな……。
「そっかあ、でも家の事とか大変じゃない?」
「家事とかは姉がやってくれてるんです。僕も手伝うって言ってるんですけど、『受験なんだから勉強に集中しなさい』って言われて……」
まあ、実際言われたし嘘はついてないよね。
3狂依存 97:2011/02/13(日) 03:32:08 ID:y5Q5tFo0
「へえ……麻由ちゃん偉いなあ。弟の為にそこまでしてくれるお姉ちゃんなんて中々いなんじゃないかな」
「そ、そうですかね……」
結構きわどい突っ込みだな……。
確かにあそこまでする姉なんてそうはいないだろうし。
「あのさ……ちょっと怒るかもしれないけど……その……いいかな……?」
「何ですか?」
「昨日さ……麻由ちゃんと、その……えと……」
「はい?」
「み、見ちゃったんだよね……その、二人が……入る所……」
「え?」
見た?
何を……まさか!?
「あ、あの!悪気はなかったんだ!でも、何か気になっちゃって……それで……」
「その……えっと……」
まさかラブホテルに入るところを見られてたなんて……。
「べ、別に何かしようって訳じゃないのよ、うん。ただ、ちょっと驚いて……」
そうだよな……。
姉弟であんな所に入ってるのを見たら、誰でも腰を抜かすぐらい驚くよな……。
「ねえ、大輝君は麻由ちゃんの事好き?」
「え……それは、まあ……」
「その……何て言うか……それは姉としてではなくて……女性として?」
「そ、それは……」

もちろん好きです―――
そう即答出来なかった。
僕は本当に麻由お姉ちゃんの事を心から愛しているのだろうか?
ただ、麻由お姉ちゃんの体に溺れているだけじゃないのか―――
今の状況はそうとしか説明出来ない様な気がして……。

「えっと、その……」
「ご、ごめんね!無理に答えなくてもいいから!でも……」
「何ていうか、その……昨日ちょっと様子がおかしかった様な気がしたから、気になって……」
「……」
「私の勘違いだったら、ごめんね。昨日、麻由ちゃんが大輝君を連れて帰った時、大輝君が私の方を見て何か困ってる様な顔をしてた気がしたのが凄く気になっちゃって……」
「あ……」
そう言えばあの時、助けを求めて一瞬振り返った様な気が……。
どうしよう?
正直に話せば何か解決するのだろうか?
「その……何ていうか……」
「いいよ。言いたく無かったら無理に言わなくても。おせっかいだと思ったのなら、昨日の事は見なかったことにするから……もちろん、誰にも言ったりしないよ」
「……」
「あ、やっぱり余計なお世話だったよね。本当にごめん!今日の事は忘れて、無かった事に……」
「あ、待ってください!」
一条さんが立ち上がって、立ち去ろうとしたので慌てて制止する。
やっぱり、少しでも誰かに聞いて欲しい。
そう思ったから――

「よくわからないんです……姉の事は好きと言えば間違いなく好きです。僕の面倒も本当に見てくれて、それは本当に感謝しています」
「でも……正直な所、姉とこんな関係を続けるのが怖いんです。自分がどうにかなってしまいそうで……」
「だから、何度も止めようって言ったんです。物凄く勝手な話だってのはわかってるんですけど……でも姉は今の関係を続ける事に何の抵抗も無いみたいで……」
今まで誰にも言えなかった気持ちを少しづつ口に出す。
自分でも勝手な言い分だと思う。
でも誰かに聞いてもらう事で少しは楽になれればと思って……。
「最近は姉の姿を見ただけで、興奮して止められなくなってしまうんです。姉も全然嫌がらないから、そのままずるずると関係を持ってしまって……」
「……」
少し、頬を赤らめながらも真剣な顔をして僕の悩みを聞いてくれる。
もしかしたら、興味本位で聞いてるのかも知れないけど、例えそうでも聞いてもらえるだけ本当に有難かった。
4狂依存 98:2011/02/13(日) 03:32:56 ID:y5Q5tFo0
「怖いんです……姉の事が……姉がこうなったのは、僕の責任かもしれないけど、今は一緒に家にいるだけで……」
「その……麻由ちゃんとはいつから、そういう関係に?」
「両親が海外赴任してからですから、まだ数ヶ月ぐらいです。両親が海外赴任した日に姉から告白されて……最初は断ったんですけど、それでも言い寄ってきて結局我慢しきれずに……」
「そっか……」
「あの、ま……姉のせいでは無いんです。僕は生まれた時からずっとお姉ちゃん子でずっと姉のそばに付きまっとっていて、それで迷惑かけいて……」
恥ずかしかったけど、昔の事も簡潔に話す。
いつから、麻由お姉ちゃんがあんな風になってしまったのか。
僕が麻由お姉ちゃんに
「う、うーん……でも、それって大輝君のせいだけでは無いんじゃないかな。それで麻由ちゃんがそんな風になるってのは、ちょっと信じられないというか……」
「それは……そうかもしれませんけど……」
一条さんもかなり答えあぐねている様だった。
「うん、でも事情は大体わかったよ。本当にありがとう。いきなり声かけたのに、そこまで話してくれて」
「いえ……僕の方こそ。誰にも相談できなくてどうしようって悩んでたんです。ちゃんと話を聞いてくれて本当にありがとうございました」
「い、いえ!私の方こそ急に問い詰める様な事したのに何もアドバイス出来る様な事が言えなくて本当にごめんなさい……あ、そうだ……」
「良かったら、携帯の番号とメアド交換しようか。何か困った事がいつでも相談に乗ってあげるからさ……」
「え?あ、はい……」
ポケットから携帯電話を取り出し、赤外線を使って番号とメアドを交換する。
つか、女の人とこうやって番号とメアド交換するの初めてじゃないか?
今まで女子とはあまり仲良くしてこなかったからな……。
「あの……そろそろ帰らないと姉も心配すると思うので……」
「え?ああ!もうこんな時間か。随分と話しこんじゃったね。じゃあ、そろそろ帰ろうか」
「あ、はい」

「今日は付き合ってくれて、本当にありがとう。何かあったらいつでも気軽に連絡してね。出来る限り力になるから」
「いえ。僕の方こそ今日はご馳走様でした。こういう機会でもなければ、誰にも相談出来なかったでしょうし……」
「あら。二人ともこんな所で何してるのかしら?」
「――!?」
店から出てすぐ背後から聞き覚えのある声がしたので、振り返ってみるとそこには……。
「ま、麻由ちゃん!?」
「こんばんは。ふふ……一体どうしたの?昨日と言い、今日と言い私の知らない間に随分と親しくなったみたいだけど」
「い、いや……あの……」
口では笑ってるが、目が完全に笑っていない……。
その凍りつくような視線に縛られ、僕も一条さんも動けずにいた。
「えと……たまたまそこの店でお茶してたら、弟さんと会って、それでちょっと一緒に話し込んじゃって……」
「う、うん……そうなんだ……ちょっとお腹が空いたからそこで何か食べようとしたら、偶然会って……」
一条さんが一瞬僕に視線を送ったのを合図に、口裏を合わせてごまかす。
「へえ……40分前に二人が一緒にそこの店に入ったのを見たのは私の気のせいだったのかしら……」
「え……?」
ま、まさか……。
全部見てたのか!?
「あ、あの……」
「あら……二人の邪魔しちゃ悪いなって思って気を使ってあげたのよ。随分と熱心に話し込んでたみたいだったけど、一体二人で何を話していたの……?」
呆然としている僕達を尻目に麻由お姉ちゃんが徐々に近づいてくる。
「どうしたのよ……?二人で私に嘘をついてまで、隠し通さなきゃいけないぐらい悪い事でも話してたの?」
「あ、あのね!麻由ちゃん。実は……」
がちゃっ!
「二人で携帯の番号まで交換し合っちゃったりしてさ」
「ちょっ……!何を……」
麻由お姉ちゃんは一条さんのバッグの外ポケットに入っていた携帯電話を取り出して、手に持って高くあげてアドレスに登録されていた僕の番号とメアドを削除する。
「本当……妬けちゃうぐらい仲が良くなっちゃって……」
虚ろな目をして微笑みながら、携帯電話を一条さんに渡す。
何かに憑りつかれたみたいな、異常な様子に二人とも固まって声が出せない。
「私たちの邪魔しないって信じてるからね……」
「……!」
「じゃあ、またね」
麻由お姉ちゃんは一条さんの耳元でそう囁き、僕の手を引いてこの場を立ち去る。
その場からしばらく動かなかった。
5狂依存 99:2011/02/13(日) 03:33:38 ID:y5Q5tFo0
「ねえ……あなた……お姉ちゃんに携帯電話ちょっと貸してくれない……」
家に帰る途中、麻由お姉ちゃんは僕の腕を組んで甘えるような声でおねだりしてくる。
「何で……?」
「わかってるんでしょう?沙耶の携帯の番号なんてあなたに必要は無いわ。だか早くう……」
ここで削除されたら、いざと言う時あの人と連絡が取りにくくなるのでかなり困る。
今の所、相談出来そうな人が一条さんぐらいしかいないし……。
「渡してくれないとお……ここでキスしちゃうわよ……」
「わ、わっかたよ!」
麻由お姉ちゃんだったら、こんな人通りの多い所でも平気でやりかねないので渋々携帯を渡す。
またいつか会う機会はあるだろうし……。
「良い子ね……そうだ……明日から私が学校まで車で送り迎えしてあげる。そうすれば、電車やバスで行くより早く着くんじゃないかしら」
「いいよ!定期代だって無駄になるし、そんなの恥ずかしいよ」
姉に送り迎えしてもらうなんて見られたら、変な目で見られるじゃないか……。
「じゃあ、もうあの子と会わないって誓ってくれる?」
「そんな約束できる訳無いだろ。あの近くに住んでるなら、偶然会う事だってあるんだろうし……」
「ふーん……そんなに沙耶の事気に入ったんだ……」
「そんな事言ってないでしょ。いいからもう離れてよ……」
強引に腕を振りほどき、麻由お姉ちゃんより先に早歩きをして家路に着く。
麻由お姉ちゃんは家に帰るまでムスっとした表情で黙って僕の後に付いていった。

「ただいま……んっ……」
「ん、んふっ……ん、んんっ……ちゅっ、むちゅ……」
麻由お姉ちゃんは家に入ったらすぐ僕に抱きついて、キスをしてきた。
「ん、んふっ、むふっ、ちゅっ……んちゅっ、んふっ、ちゅるっ、ちゅっ……」
僕を壁に押し付け、股間を太股で擦りつけながら、いつも以上についばむ様にキスする。
そのキスがもたらす快感で段々頭がとろけてくる様な感覚に陥る。
「ん、ちゅぅ、ちゅっ、んちゅっ……感じちゃったみたいね……早くお姉ちゃん犯してえ……ちゅ……」
「あのね、麻由お姉ちゃん。今日は……んっ…!」
「ん、ちゅっ、ん、んちゅっ……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ……」
今日の事を話そうとすると、それを阻止するようにまたキスをして口を塞ぐ。
「ちゅっ、むちゅっ……ん、んちゅっ……はぁ……沙耶と何を話していたかなんてもうどうでも良いわ。このおち○ぽを私のおまんこのぶち込んでえ……」
「そうだ……今日、新しい下着買ったのよ……ほら……」
麻由お姉ちゃんがTシャツとジーンズを脱いで、その下着を披露する。
それは胸を完全に露出させ、黒のガーターベルトとシースルを着けたとても直視出来ない様な刺激的な物であった。
「ふふ……ほら、ちゃんと見なさい。淫乱お姉ちゃんのスケベな下着姿をたっぷりと堪能して……」
「いいから、早く服を着て。今日はもう疲れたし、麻由お姉ちゃんとはしばらくそういう事はしたく……」
「まだ変な事を言うのね……」
「え?」
がばっ!
麻由お姉ちゃんは目を逸らして拒否した僕を突然押し倒し、制服のズボンを脱がして跨る。
「『麻由お姉ちゃんセックス依存症』に改善の兆しがほんの少しだけあるみたいね。私が看病してちゃんと悪化させないと」
「ちょっと!訳のわからない事言わないで……」
「ほら、大好きなお姉ちゃんのおっぱいよ。しっかり揉みなさい」
僕の手を胸に当てて、強引に揉ませる。
「最近、ブラがちょっときつくて……あなたに揉まれまくったせいで大きくなっちゃったみたい……だから、もっと揉んで大きくしてえ…」
「麻由お姉ちゃん、もう止め……」
「ふふ……ちゅっ、ちゅっ、ちゅ……」
ワイシャツのボタンを外して下着を引ん剥き、上半身を裸にし、僕の胸やお腹にあちこちキスしてくる。
麻由お姉ちゃんの唇が体に触れる度にその快楽で体がビクビクと震えてしまう。
「ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、んちゅっ、ちゅるっ、ちゅっ……」
「ちゅっ、ちゅっ……今度はおち○ぽの番よ……ん、んふっ、ちゅるっ、ちゅっ、ちゅるっ……」
上半身を一通りキスし終えたら、肉棒を口に咥え始めフェラを始める。
口の中で舌と粘液を巧みに絡ませ、竿を吸い付きながら、徐々に膨張させていく。
あまりの快楽に力が抜け、頭の中がチカチカしてきた。
つか、また上手くなってる気が……。
「ちゅっ、んちゅっ、ちゅるっ……ん、んちゅっ、ちゅっ、むちゅっ……さあ、お姉ちゃんのおまんこで気持ち良くしてあげるからね……ん、んああああぁぁぁぁっっ!!」
ち○ぽを膣穴に当て、一気に腰を沈めて挿入する。
この膣の中に挿入される時の感触が堪らない……。
6狂依存 100 :2011/02/13(日) 03:34:36 ID:y5Q5tFo0
「あんっ!はふっ……あん!さあ……お姉ちゃんの子宮にたっぷりと出してもらうわよ……はんっ!あんっ!」
麻由お姉ちゃんは中に入ってる肉棒を回転させる様に腰を動かし、いやらしく踊る。
その淫らな踊りと膣の中で締め付けられ、グリグリと肉棒が擦れ合う時の快楽であっと言う間に絶頂寸前に陥る。
「はんっ!あんっ、あっ、はああんっっ!!見て……弟のちんぽを嵌めてヨガっている変態お姉ちゃんを……はんっ、あああっっ!!」
麻由お姉ちゃんが狂った様な目をして淫猥な言葉を吐き、腰をガンガン押し付けてくる。
そんな狂気に踊らされた様な姉の姿を見て一瞬悲しくなってきた……。
「麻由お姉ちゃん……どうしてこんな……」
「ふふ…そうよ、あなたの大好きな麻由お姉ちゃんは狂ったの……大好きな実の弟のち○ぽハメて大喜びする淫乱変態女になったのよお……はんっ!あっ……」
「はんっ、あっ……イクっ……あんっ、もうイクっ……あんっ!はっ、あああんっっ!!」
姉の痴態を見て一瞬芽生えた感情は、膣の中がもたらす快楽でかき消され、もう爆発寸前になる。
その快楽に呼応するかの様に、僕も自然に腰を動かすようになっていた。
「さあ……出してえ……あんっ、はっ!お姉ちゃんのおまんこにどぴゅどぴゅって精液だしまくってえええ!!」
麻由お姉ちゃんは僕を逃がさない様に手をがっちり握りながら、腰を叩きつけるスピードを速め更に乱れる。
もう駄目……。
「はんっ!あんっっ!!イッちゃう……イッちゃ……あっ、はんっ、あああああぁぁぁぁっっっ!!!」
どぴゅっっ!!どぴゅるるるっっ!!!
麻由お姉ちゃんの中で思いっきり射精する。
結局また中で出しちゃった……。
「はあああんっ!!はんっ……はああああぁぁっっ……」
「くすくす……見てえ……弟に中出しされて、喜んでいるお姉ちゃんの姿……本当に変態だわ……」
「麻由お姉ちゃん……そんな姿見て本当に僕が喜ぶと思ってるの……?」
そんな姉の痴態など見たくも無い。
「あら……お姉ちゃんの淫らな様を見て興奮してた癖に何を言ってるのかしら……」

「これは、まだまだ悪化させる必要有りね……待っててね。快楽とういう毒をいっぱい注入してそんな事すら考えられなくしてあげる……」
「ちょっと、もう……」
「だーめ♪今日はまだまだやるわよ。あなたのおち○ぽもまだまだ元気なんだしね……」
麻由お姉ちゃんは再び肉棒を膣壁で締め付け、腰を振り始める。
「あんっ!さあ……もっと、もっと腰を突き上げてえ……あんっ!はああんっっ!!」
「ふふふ……あなたと繋がっている……愛し合っている……これが狂った麻由お姉ちゃんの一番の幸せなのよ……あっ、はああんっっ!」
麻由お姉ちゃんが僕の上で再びガンガン押し付け、淫らな言葉を吐きながら踊り狂う。
その踊りは僕の精が尽き果てるまで何時間も続いた。
「はんっ!!あんっ、中に……また中に出してええっっっ!!」

「う……」
あまりに出し過ぎたせいか、尿道も痛い……。
あの後、麻由お姉ちゃんに何回中出しされただろう……。
僕は横になってただけが、それでも疲れ果ててしまった。
何時間も腰を振ってた筈の麻由お姉ちゃんは平気な顔をしてたけど……。
「早く着替えないと……んっ?」
制服のズボンの後ろのポケットから、ハンカチを取り出すと一枚の紙切れがポケットから落ちて来た。
なんだろう……?
7狂依存 101:2011/02/13(日) 03:35:14 ID:y5Q5tFo0
『何かあったらここに連絡して下さい』
という一文の下に小さな文字で携帯電話の番号とメールアドレス、そして「サヤ」とカタカナで書かれていた。

まさか――
麻由お姉ちゃんは今シャワーを浴びている。
かけるなら、今しかない。
トゥルルルルル
ガチャッ
「もしもし……」
「あ!大輝君?良かったあ……気がついてくれたんだね!」
電話をかけると一条さんが嬉しそうな声を出して電話にでた。
「やっぱり、一条さんのだったんですか。いつの間にポケットにあんな物を?」
携帯を両手で持ち小声で話す。
「大輝君と一緒に店を出る時、後ろからこっそり入れておいたんだ。万が一って事を考えてね。あ、ごめんね、勝手にこんな事して……」
「あ、いえ……」
用意が良いと言うか何と言うか……。
つか、万が一ってどんな事態を想定してたんだ?
「へへ、この携帯はこの前買ったばかりのプリペイド式の携帯なんだ。まだ家の電話番号しかアドレスに登録してないの。あ、もちろん麻由ちゃんもこの携帯の事知らないよ」
「は、はあ……」
「さっきは麻由ちゃんに番号とメアド削除されちゃったけど、これでお互い連絡が取れる様になったね。やっぱり大輝君も消されちゃった?」
「ええ、あの後取り上げられてやられましたよ」
「そっかあ……麻由ちゃんは今、どうしてるかな?」
「今、お風呂に入ってますよ。そろそろ出てくると思うんですけど……」
「あ、じゃあもう切るね。私と電話してるのバレたら色々まずそうだしさ……アドレスに登録する時も出来れば私の名前使わないでくれるかな?見られたら変な誤解されちゃいそうだし……」
「そうですね……はい、そうしときます」
証拠は無いけど、僕の携帯の履歴とか絶対チェックしてそうだしな……。
「じゃあ、今日はこれで……何かあったら気軽に電話してきてね。暇な時はいつでも話し相手になってあげるよ。この携帯はしばらく大輝君との専用にしておくからさ」
「はは……はい、わかりました」
「それじゃあね」

「ふぅ……」
まさか一条さんがこんな物仕込んでいたなんてな……。
でも、これでいつでもあの人と連絡が取れる様になった。
メモに書いてあったメアドに空メールを送り、携帯の電話帳に登録する。
名前どうするかな……実在の奴じゃないと見られた時、怪しまれそうだし……。
そうだ、バスケ部の後輩の名でも使わせてもらうか。
実際、後輩のも何人か登録してあるから、新たに登録されても怪しまれないだろう……多分……。
誰にしようかな……よし、あいつにするか。
大して親しくしてた訳でも無い奴だが、ちょっと名前を借りさせてもらうぞ。
何だか少し心強くなってきたな……。
今まで誰にも相談できずに悩んでた分、こうやって事情を知った人に相談できる様になっただけでも本当にありがたい話だ。
何とかこれをきっかけに麻由お姉ちゃんとの関係が良い方向に変わると良いんだけど……。
そんな淡い期待を抱いてベッドに仰向けになった。
8代行:2011/02/13(日) 03:35:47 ID:y5Q5tFo0
◆ wBXWEIFqSA 2011/02/10(木) 01:25:59 ID:uwAXgwXI

以上です。
9名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 03:38:49 ID:bmVy7g1b
作者様並びに投下代理人様GJでした!
一条さんがどう仕掛けてくるかwktk
10名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 07:03:01 ID:caN+CZEJ
うっひょー投下きてた!
GJです!
11名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 11:33:03 ID:xvxRn3QT
狂依存GJーー!!
そして規制のなか代理投下乙!

姉に捕食されてる大輝を
お助けガール一条沙耶が救うのか?
それとも泥棒猫化?
はたまた麻由お姉ちゃんに
排除されるのか?
次話大注目!
12名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 13:45:18 ID:pN4ytxMq
ええぞ!ええぞ
13名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 15:34:12 ID:olrWiCJU
Gjでした!
とうとう泥棒猫の魔の手がきたのか
14名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 20:57:16 ID:0Ix6kvN3
代理乙、投稿GJ!
ついにバレたか・・・次回も期待!
15名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 23:56:35 ID:olrWiCJU
泥棒猫幼馴染の嫌がらせ
。姉と何時も一緒にいると『姉離れしなよ。お姉さんは自分の時間ないでしょ。』
姉に彼氏がいないと『美人だからすぐ彼氏ができるわよ』
16名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 03:00:08 ID:uzh7Twzr
GJ!
相変わらずのエロさとキモさで我が息子も喜んでおられる

しかし前スレ500レスも行かずに容量オーバーしたのか…
17名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 04:03:34 ID:/hacAD1d
Yスレの荒らし野郎がこのスレにこないことを切に願うぜ
18名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 05:45:16 ID:m+Ok3cAl
前スレ早かったよなー
そしていいキモ姉GJと代理投下乙でした!

常識の外にいるキモ姉相手だと一般人の泥棒猫は基本押され気味になるけど
一条さんの抜け目なさなら対抗できそうかな
19名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 15:15:32 ID:WbYAIokh
tesuto
20名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 01:52:29 ID:fPzFMKlQ
ええぞ!ええぞ!
21名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 01:59:59 ID:xL5Vh06e
期待が高まりますな。一条さんと身体の関係をもとうものならやられる勢い。
22名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 09:01:44 ID:Wo2Rph5v
規制かぁ…
23名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 11:46:38 ID:mlG4htPG
ふぅ……
24名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 13:19:19 ID:yxtxMWWl
夜投下あるかな?
ワクワク
25名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 17:41:22 ID:vTzVvbm5
バレンタインネタがなくてサミシス
26名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 18:51:35 ID:I/zyKjkm
ええぞ!ええぞ!
27名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 18:55:54 ID:gLUSMkKh
バレンタインデーなんてなかった
28名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 19:16:46 ID:dwi8kbLt
キモ姉妹のチョコなんてイラネってことじゃね?
で、意中の兄弟は泥棒猫のチョコをもらって喜んでいる、と。
29名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 20:51:42 ID:Wo2Rph5v
最近は良作がいっぱいきて胸がホクホク言ってる。
30二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:15:28 ID:EJo1tDaN
こんばんわ。
表題について投下いたします。
今回は短編です。
31二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:16:29 ID:EJo1tDaN
放課後のファーストフード店で俺たちは向かい合わせに座り、
気付けばもう1時間近くぐだぐだと終わりも始まりもしない話を続けている。

「明日、×××へデートに行こうよ」
学校指定のブレザーを着た少女が、ポテトを摘みながら聞く。
彼女もまた人形のように整った顔をしている。
けれど、その豊かに変わる表情が彼女に人間らしさを彩っている。
「おい、何がデートだ。
 また俺を荷物持ちにする気か?」
「むー、こんなに可愛い女の子と一緒にデートできるんだよ。
 なんでそんな顔するかなー?」
「いや、デートじゃなくてただのパシリにする積りだろう、それ」
そう答えると、我が愚妹、神楽 日右(かぐら ひう)は恨めしげにじっとこちらを見る。
「ああ、まあ、偶には終わらない買い物ってのも楽しいかもな」
「やったー」
日右は嬉しさ一杯という声を上げながら笑う。
それをその声を聞いていると俺も嬉しくなってくる。
そういう笑い方だ。
32二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:16:57 ID:EJo1tDaN
「何がやった、なんですか?」
その声を聞く度に、頭が痛くなってうんざりする。
嫌々後ろを振り向くと、
そこにはやはり学校指定のブレザーを着た少女が立っている。
彼女もまた人形のように整った顔をしている。
端的に言えば俺の前に居る日右に瓜二つだ
それはそうだ、こいつは神楽 左月(かぐら さつき)、日右の一卵性の双子の姉なのだから。
だが、左月と日右の区別は簡単だ。
左月は本当の人形の様に表情が無く、硝子のような目をしている。
「兄さん、こんな品の無い場所で何をしているんですか?」
「……何だって良いだろ、お前に」
「そういう訳にはならないわ。
 私には神楽家の息女としての義務があるのだから」
左月が日右に視線を移す。
「それに、日右も少しは立場を弁えなさい。
 役立たずの癖に、私達の家名に泥を塗るつもり?」
日右が今にも泣きだしそうな顔になる。
「いい加減にしろよ、よく自分の妹にそんな事が言えるな、
 お前は何様のつもりなんだよ?」
「私は神楽 左月、それなりに価値のある人間よ。
 兄さんこそいい加減にして欲しいわ。 
 それなんかと比べられるなんてそれだけでも屈辱だわ」
そう言って、左月が不愉快そうに日右から目を離した。
まるで、こんなものを見ていたら、体が穢れるとでも言うように。
「兄さんには、神楽家の次期当主としての自覚が足りてないわね」
そう言って俺に視線を向ける。
人間らしい感情を何も読み取れない、気持ちの悪い目だ。
正に、俺たちの誇るべき神楽家、そのものだな。
33二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:17:30 ID:EJo1tDaN
俺の家は旧家という奴で、ちょっとした名士だ。
そして、未だに旧家としての格なんていうふざけた考えを
本気で持っている連中が揃っている。
左月と日右もそんな格とやらを維持する為に連れてこられた。
うちの家には昔からある偏執的な伝統の為がある。
他の名家の姉妹を養女として迎え、育て上げ、
より神楽家に相応しいと認められたものを当主に娶らせる。
つまり、俺の嫁という事だ。
残ったもう一人は、俺とその嫁の下女として生きる。
そんないかれた風習が21世紀の現代にまで続いているんだ。
考えただけで反吐が出る。

更に反吐の出る話だが、俺の妻はほぼ左月で決定している。
教養、思考、立ち振る舞い
どれを取っても神楽家を継ぐ者として申し分無し。
代々の伴侶の中でも最良なんだそうだ。

ふざけやがって。

一方で日右は俺の家族達からは半ば見捨てられてる。
曰く、無能、感情的、軽佻浮薄。
尤も、俺の目から見ればそれは暖かい人間らしいというだけの話だ。
そんな人間にはあそこは辛過ぎる。
実際に、俺といる時はあんなに明るい日右が、
一歩家に入れば、死んだ魚のような目でいつも俯いている。
34二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:18:57 ID:EJo1tDaN

早く帰りなさい、淡々とそう言って左月は帰って行った。

正直に言おう。
俺は左月が嫌いだ。
あいつは傲慢で、尊大で、冷徹。
まさに神楽家そのものというような性格に育ってしまった。
特に、日右が見限られてからはよりそうなるように強く仕向けられた。
ある意味では左月は一番の被害者なのかもしれない。
それでも、俺はあんな奴は好きになれないし、
ましてや結婚なんて絶対にごめんだ。
誰がこんな屑のような家とその象徴のような女に縛られるものか。
あと一年、高校を卒業したら俺はこの神楽家を出て行く。
それから、その時には……。

「なあ、日右?」
「どうしたのー、兄さん?」
「明日のデートの時にちょっとだけ大事な話があるんだけどな?」
35二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:19:22 ID:EJo1tDaN
***************************************

♪〜♪〜〜♪〜

私は自分の部屋で喜びを抑え切れなくなっていた。
兄さんとデートかー、うふふふ。
それに、兄さんの言いたい大事な事って何かしら?
ひょっとして告白とか、愛の逃避行とか?
きゃー!! きゃー!!兄さんってば強引すぎるよー!!
その時、ノックも無しに扉が開かれて、アイツが部屋に入ってくる。
「あれ、なんの用なの、左・月・お・姉・さ・ん?」
ぴくり、とアイツの眉毛が動く。
「日右、交換の時間よ」
それから、不機嫌そうに懐中時計を私に突きつける。
時刻はちょうど24時だ。
「えー、私は日右だよー、何を言っているの、姉さん?」
「いつまでもふざけていると、左月としてあなたを罰するわ。
 下女が正妻に刃向うつもり?」
硝子の様な目が私を威圧する。
「はあ、分かったよ……。
 ……これで、良いかしら」
私は目の前のアイツを睨み付ける。
まるで、人形の顔にはめられた硝子のような目で。
「ええ、それで良いわ、明日のあなたは左月、私は日右……。
 ……さ、じゃー、明日はデートなんだから早く寝ないとね。
 それじゃ、お休み、お・姉・さ・ん?」
そう言ってアイツがにやにやと笑う。
悔しい、兄さんにデートを取り付けたのは私なのに。
私、神楽 左月は唇を噛んだ。
私とアイツは双子だ。
けれど、どちらが左月で、どちらが日右なのかは私達にも分からない。
そう言うよりも左月も日右も存在していないと言った方が正しい。
なぜなら、私たちは一日交替で入れ替わっているからだ。

36二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:19:49 ID:EJo1tDaN
これを始めたのは、兄さんと出会ってから1年位たった時だ。
私たちは兄さんと共に暮らす中で心から兄さんに惹かれていった。
兄さんを伴侶とする為に必死で神楽家に相応しい人間になろうと努力した。
けれど、兄さんはそんな神楽家としての私達を快く思っていない事に気付いた。
それから、神楽家の求める姿と遠い妹が兄さんの理想だとも知った。
そこで私たちは悩んだ。
兄さんの妻にはなりたいけれど、兄さんに愛されもしたい。
そんな矛盾した問題に頭を悩ませていた時に一つの答えを私たちは同時に思いついた。
そうだ、それなら二つの自分がいればいいのだと。
そして、その為にあいつが利用できると気付いた。
まず、兄さんの理想である日右を作り出す。
そうすれば、毎日、兄さんに愛される喜びを味わう事が出来る。
そして、一方で神楽家の理想としての左月も必要だ。
後は兄さんと結ばれるタイミングでアイツを出し抜いて、
結ばれてからは私が左月になり続ければ良い。
37二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:20:12 ID:EJo1tDaN
ただ、最近はそう簡単には行かないようになってしまったようだ。
兄さんはかくしている積りだろうが、この神楽家を出ようとしているは明らかだ。
そして、その時には当然、日右を連れて行く。
もし、兄さんがそれを成功させるならば、私は日右でなければいけない。
けれど、もしも兄さんの脱出が神楽家の人間に阻止されてしまえば、
その時には絶対に私は左月でなければならない。
そして、当然、その事はアイツだって気付いている。
38二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:20:58 ID:EJo1tDaN
けれど、勝つのは当然私なのだ。
アイツなんかに兄さんを得る資格なんて無い。
同じ遺伝子だが、いや、だからこそ、私はアイツが憎い。
兄さんが愛しているのは日右であった時の私で、
兄さんの妻に相応しいと認められたのも左月であった時の私なんだ。
アイツはただ、私と入れ替わってそのお零れに預かっているに過ぎない。
だというのに、さっきの態度と言い、頭にくる。
まるで、自分が兄さんに愛され、手にする資格を持っているような顔をしやがって。

ぎりり、私はまた歯を食いしばった。

まあ、良いわ。
どうせ最後に笑うのは私なのだから。
さ、今の私は神楽 左月。
だから、左月として神楽家に恥じない行動をしなければ。
まずはお父様方に、あの役立たずが身の程を知らずに明日、兄さんを連れ出そうとしている事。
兄さんが神楽家の当主として、好ましくない事を考えている可能性がある事。
ちゃんと報告しなくちゃいけないわ。

くす、せいぜい楽しみな夢だけでも見れると良いわね、神楽 日右。
39二人で一人の話:2011/02/17(木) 03:22:10 ID:EJo1tDaN
以上です、ありがとうございました。
今後何かを書く時も「〜〜人の話」という題を使うと思います。
その時は宜しくお願い致します。
40名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 05:05:29 ID:6fSGhp1w
うぉおお楽しみです
面白かった
41名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 13:09:57 ID:dTCkgGq1
GJ、面白そうな設定だ
42名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 23:32:18 ID:xdbLxaNy
面白いです。
妹が許嫁か、なるほどそんなのも有るのか。
43名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 17:32:39 ID:kECtPk6q
キモウトとひきこもり兄Yの代理投下をします。
44キモウトとひきこもり兄Y:2011/02/18(金) 17:33:00 ID:kECtPk6q
(一人side)

隣に桜がスヤスヤと寝ている。寝顔は幸せそうに見える。
ベットから起きて桜の代わりに朝食を作りたいが、桜がガッチリと身体をくっつけているので起きたくても起きれない。
でも桜の寝顔を見るに体調は良さそうだから今朝飯を作りにいかなくてもいいか。

桜の頭を撫でる。桜は犬のようにフルフルとして喜んでいる顔になった。
かわいい寝顔だと本当に思う。そうそう見られないから今のうちに焼き付けておこう。
普段からこのくらいかわいい顔しているともっといいと思うんだけどな〜。

(桜side)

ここはどこでしょうか……?
夢……なのでしょうか?
夢にしてはこんなに意識があることはめったに無いのに。

何故だかとっても落ち着きます。居心地が良い空間。
心が安心と充実感に満たされていきます。
あぁ気持ちいい……。兄さんに触れているときのようです。
兄さんの匂いがしてきました。大好きな匂いです。いつまでもこうして感じていたいです。

そう、いつまでも……。

視界が明るくなってきました。

「桜おはよう、朝だよ。」
あれ……? 私より先に兄さんが起きていることなんてないのに……。
「ぅ……うぅ……にい…さん…?」
そうだ、早く起きて兄さんのご飯を作らないと。それにお買い物が……。
「寝ぼけてる桜なんて珍しいな、桜〜お前の兄さんだぞ〜。」
「わたしのにいさん……あっ! に、兄さん!!!?」

寝ている体をいきなり起こし、自分でも驚くくらいの声で喋ってしまいました。
「やっと目が覚めたか〜。それに桜、いきなり大きな声出したら驚くじゃないか。」
兄さんはちょっと驚いたのか、私にゲンコツを構えると頭の方に近づけてきました。
私は思わず目を塞ぐと兄さんはコツンと優しく、まるで小さい子供を叩くようにおでこを叩きました。
「すみません兄さん……。その、兄さんと一緒に寝ていたのを忘れていたので、は、恥ずかしかったんです……。」
俯きながら謝ると兄さんは『大丈夫だよ。桜が可愛いからちょっとからかっただけだよ。』と頭を撫でながら言ってくれました。
兄さんに可愛いと言われると嬉しいです。

「桜、体の具合はどうだ?」
「大丈夫だと思います。だから一緒にお買い物にいきたいです。」
私がそう言うと兄さんはちょっと考えているようで、決心したのか『無理はするなよ?』と言って一緒に行くことになりました。
兄さんとデートが出来ます。すごく嬉しいです。
45キモウトとひきこもり兄Y:2011/02/18(金) 17:33:35 ID:kECtPk6q
台所に行ったら兄さんが料理を作ろうとしていたのですが心配なので兄さんには私のお手伝いしてもらいます。
兄さんが傷つくことはダメなんです。だから私が兄さんを守るんです。それが兄さんの最高の幸せなんですから。
「兄さん、猫手じゃないと指切っちゃいます。」
後ろに回って手を直す。胸を当てていることに兄さん気づいてくれてますか? 私まだ小さいですけど兄さんが大きいほうがいいなら大きくなるように努力しますよ。
「桜、ちょっと体くっつきすぎだよっ!!?」
「そうですか? あ、包丁を持っているときはよそ見したら危ないですよ。落ち着いてください兄さん。」

兄さんすごく顔が赤くなってます。妹の胸で興奮する変態兄さん。でも私は変態兄さんでもいいです。
兄さんがえっちなのは分かっていますしそれを受け入れられないような器の小さい女ではありません。。

ご飯をテーブルへ運ぶ。兄さんと二人で作った朝ご飯です。

「兄さん、今日はどこへいくんですか?」
「とりあえずショピングセンターでいいか?」
「私は別に大丈夫ですよ。」
「ははは、悪いな。あんまりオシャレとかそういうの詳しくないからさ。」

電車にのって20分くらいの街。この町とは違っていて都会そのものです。
街は喧騒溢れていて私は好きになれません。兄さんもそういう人ごみは苦手なので滅多にいきません。
ですが夏休みの時のあのイベントよりは断然マシだと思います……。
それに兄さんと一緒なら大丈夫です。

「桜、人が多いところ苦手そうだもんな。昔はよくあの街で迷子になってたから母さんとよく探したよ。」
箸を持っている手を止めて兄さんが言いました。私の顔から読み取ったのでしょうか。心が通じている証拠ですね。
「そうだったんですか?はじめて知りました。幾つくらいの頃ですか?」
「そうだな〜たぶん俺が7歳、いや6歳くらいの頃だったかな。桜すごく泣いていたよ『おかあさん〜!!おにいちゃん〜!!』って。」
「でもいつもすぐ見つかるから桜が急いでこっち戻ってくるんだ。あのときの顔はすごく可愛いかったよ。」
「そうですか……。」
「あ、勘違いするなよ。今でも十分可愛いからな。」
兄さんが手を伸ばして頭を撫でてくれました。
兄さんはちょっと間抜けさんです。でもちょっと間抜けさんなほうが可愛いです。
「ぁ……兄さん恥ずかしいです……。」
「そっか……ごめんな。確かにいつまでも子供扱いするのは良くないな。悪かったよ桜、次からはしないからさ。」
「あ、はい……。」

素直になれないからこんなことになってしまいます。
兄さんをこれ以上壊したくないから本当のことを言えない。拒絶されたくないから言わない。
だからこうして兄さんが離れていってしまう。イヤなはずなのに。ずっと一緒にいたいのに……。
46キモウトとひきこもり兄X:2011/02/18(金) 17:34:52 ID:kECtPk6q
(一人side)

服を着替える。とりあえず今ある服で何とか形にはなったと思う。
桜を呼んでパッパと目的地へ行く。
桜の顔はちょっと暗い感じがした。まだ体調がよくなさそうだから早めに帰るようにしておこう。

途中の電車で桜と軽くおしゃべり、どんな服を買うかあんまり決めていなかったから桜に相談してみたら
『兄さんならなんでも似合います。』と言われた。
なかなか複雑だがプラスに捉えたほうが良いのだろう。

電車を降りてポチポチと二人で歩いている。思うのだがこの人の多さはどうにかならないのか。
すぐにでもこの人ごみを抜けて建物の中に入ろうと足が早くなる。

「兄さん! ちょっと早いです。」

桜が後ろから手を掴んで動きを止める。振り向くと顔は少し赤くなっていて呼吸も荒い。
早歩き程度だと思ったが桜にはきつかったみたいだ。

「ごめん桜。ちょっと休むか?」
「ハァハァ……大丈夫です……。もう少しですから行きましょう。」

再び足を進めていく。今度はゆっくりと歩いた。

桜の言うとおり建物はすぐ近くなのでさっさと入ることにした。
そしてエスカレーターで上がってお目当ての服が売っている場所へ来た。
店内はおしゃれな店員と男達が多く、桜と共に入ると視線が一気にこちらに向いてしまった。
近くにいた店員が早速こっちに向かってきた。

「お客様、今日は何をお求めで?」
「えぇっと、ジーンズと上に羽織るようなもの探してます。」
「かしこまりました。それではあちらの方にお目当ての品物があると思いますのでごゆっくりどうぞ。」

内心すごくびびっていたけど桜の前で恥はかきたくなかったからなんとか抑えられたみたいだ。
背中に冷や汗が流れてきた……みっともないな。

「兄さんこれ似合うと思いますよ。どうですか?」
桜が手にとったのはどうやらセーターで、色も目立つようなものではなかった。
「よさそうだな、じゃあ買うか。」

こんな感じで服やらズボンやらを買っていってレジで会計を済ませに行った。
ちなみに我が家は桜が財布を預かっているので桜が払うことになっている。

「お二人ともお似合いのカップルですね。」
「へ!?」
レジ打ちをしている女性店員がいきなり言い出したので桜の横にいる俺は思わず声を出してしまった。
「あれお客様カップルじゃないんですか?」
「い、いや兄妹ですよ!!」
「そうでしたか申し訳ございません。それにしても仲が良いですね〜私なんて弟とはすごく仲悪いですよ〜。」
「私は兄さんのこと好きですよ。」
「さ、桜!!? 変なこと言わないの!!」


何を買ったのか忘れるくらいの出来事だった。

「桜〜さっきみたいにあんまり変なこと言って俺を驚かせないでくれよ〜?」
「すみません兄さん♪」
言葉とは裏腹に桜の顔は楽しそうだ。
建物から出て近くのベンチでアイスを食べながら次の行き先を決めようとしている。
ペロペロとちっちゃい舌でアイスを舐めている桜は小動物みたいだ。
47キモウトとひきこもり兄X:2011/02/18(金) 17:35:54 ID:kECtPk6q
「行きたいところあるか?」
「私は特に無いです。兄さんはあるんですか?」
「いや俺ももうここに用はないよ。人が多いと疲れちゃうし、桜も病み上がりだからな。もう帰ろっか?」
「はいそうしましょう。あ、帰りにスーパーに寄っていいですか? 多分家の食材を切らしているので買わないといけないです。」
「そっか、なら手伝わないとな。じゃあアイス食べ終わったら帰ろうな。」
「はい兄さん。」

(桜side)

今日は兄さんに女として意識されるためにちょっと積極的にしすぎかもしれません。
今も兄さんと手を繋いでスーパーへ向かっている最中です。
さっきの店員さんのように知らない人から見たらカップルと思われてるはずです。
こうしていれば兄さんに邪魔な女はつかないですし私も幸せです。
あぁ兄さんともっといろんなコトしたいです。

晩ご飯は何を作りましょうか?
兄さんに聞いたら『そうだな〜。美味しい物がいいな。』と言われました。
普通なら結構難しい答えです。でも兄さんの好みなら知ってますからあとは季節の食材に合うようにすればいいだけです。

スーパーの中は少し寒いです。だから兄さんにくっついてもおかしくありません。
兄さんの顔を見るとちょっと困った顔をしていますが嬉しそうにも見えます。やっぱり兄さんは私のことが大好きなんですよね?
妹だから気持ちを素直にできないだけですよね? 大丈夫ですよ兄さん。私も兄さんのこと大好きです。私は兄さんだけのものです。

今日はほんとうに楽しいです。兄さんデート、一日中一緒にいられる。そうだ、晩ご飯は兄さんの好きな魚の煮付けにしましょう。
カゴを持って野菜コーナーを通り、お魚を見ようと思ったら

「桜〜? あれ瀬里朱だよな……?」

兄さんが突然嫌な言葉を言いました。兄さんの視線の先には忌々しい女がいました。
場所を見るにお肉でも漁っているのでしょう。
どうやらあの女も気づいたようで兄さんに向かってきました。嫌だ、私の兄さんに近寄るな。

「兄さん、もう帰りましょう。会計は私が先にすませておきますから兄さんは先に帰ってください。」
急いで兄さんをあいつから遠ざけようと思って言ったのですが

「かずとぉ〜〜〜!!!」むぎゅぅぅ

どうやら遅かったようです。さっきまで楽しかったのにこの女のせいで台無しです。
しかも兄さんに抱きつくなんて……あとで洋服をちゃんと洗ってあの女の臭いを消さなきゃいけません。

「一人〜こんなところで君を見つけるとは思わなかったよ。そうだ! 今日はうちでご飯でもどうだ? 味の方は保証するぞ。」
「い、いや……そうだな……材料買っちゃうところだし……桜に悪いから遠慮するよ。」
「そうか残念だ。じゃあ明日はどうだ?」
「伊吹さん! 兄さんが困ってます。そういうのやめてください。」
「桜ちゃんもいたのか。すまない確かにこういう所ではしゃぐのは一人に悪いな。」

私は本当にこの女を好きになれません。兄さんとの関わりを足しても大嫌いです。
今はまだ見逃しているだけで、これからも許嫁なんてふざけたことを言っていたら消すことにしないといけません。

「一人、月曜から同じ学校だな。楽しみにしているぞ。」
「え……? 瀬里朱も同じ高校なの?」
「一人にあうためだけ日本に帰ってきたんだからな。当然同じ学校に通いたいじゃないか。」
「そ、そうなのか……?」
「一人は何組なんだ?」
「い、いやぁ……ちょっと……。」

あの女は兄さんが留年を繰り返していたことは流石に知らなかったようです。
でも兄さんを困らせていることにはかわりありません。
やはり害虫は駆除しないと兄さんを傷つけることになるので早いうちに行動に移しておきましょう。
48キモウトとひきこもり兄X:2011/02/18(金) 17:37:09 ID:kECtPk6q
「兄さん、こんな所でずっと立ち話も周りの人に迷惑ですからまた今度にしませんか?」
「そうだな……。瀬里朱、それじゃあ月曜日に話の続きでも。」

兄さんはあの女に挨拶していたみたいですけど私は絶対にしません。
兄さんに頼まれない限り意地でもしたくありません。
だれが私の兄さんを奪おうとする女に挨拶をしなくてはいけないのでしょうか。
(瀬里朱side)

家に帰る。床は冷たく、寂しさが部屋中に漂っている。
冷蔵庫に買ったものをしまってベッドに寝転ぶ。

私は桜ちゃんに嫌われているようだ。
さっきも顔も見ずに先に帰っていってしまっていたし、やはり嫌われているのだろう。
仲良くしていたいとは思う。君の妹なのだから君のようなものだ。
それに、いずれ義理の妹になるのだから仲が良いことに越したことはない。
しかし桜ちゃんが私を嫌っているようでは到底不可能だな……。

ため息が自然とでてしまう……。
君の前では絶対に見せられないな……。

桜ちゃんのことを知ったのはついこの前の日本に戻ってきてからのことだ。
君の家に行ってみたら可愛らしい女の子がいて驚いてしまった。
彼女でも作ったのかと思ってしまったがすぐに妹ということが分かったので杞憂に終わったよ。

でも私達の邪魔になるのなら……。
ふと頭に思い浮かんだ。桜ちゃんがいなければ君といますぐにでも暮らせているだろう。
"君の妹"その存在が厄介だ。

だが、いつの間に君に妹がいたのだろうか……。

少なくとも私が小さい頃にはいなかった。
私が妊娠に気付いていなかっただけなのかもしれないな。
その当時は"妊娠"なんて言葉も知らなかったわけだから見逃していても普通だろう。

そうだ、こんなこと暗いことを考えているよりいいことがあるじゃないか。
明日から一人と同じ学校だ。クラスを聞けなかったら明日こそは聞かないと。
嫌いな食べ物とかも聞いておこう。毎日朝昼晩ご飯を作ってあげるんだからな。妻として当然のことだ。
進路も決まっているのだろうから同じ大学にいけるようにしておかないといけない。
せっかくこっちに戻ってきたのに大学で悪い虫がついてしまっては困るからな。

次の日

おかしい、一人がどのクラスにもいない。
同じ学年だからすぐ見つかるはずだと思ったのだが……。
もう昼休みだ。一緒にご飯を食べようと思ってもみつからければ意味がない。
仕方ない、人に聞くか。

「すまない、紅瀬一人という人を知っているか?」
「え、伊吹さん紅瀬くんと知り合いなの?」
「あぁそうだ。で、どこのクラスにいるかわかるかな?」
「一年のクラスにいるとはきいてるけど、えぇっと……8組だったけかな〜?」
「なんだって!!? 一人は三年生じゃないのか!?」
「うん、入学して早々になんでかは知らないけど学校に来なくなっちゃったかららしいよ。だから今は妹さんと同じ学年なんだって。」
「そうなのか……。教えてくれてありがとう。」
「ううん、別にいいよ〜。あの兄妹は有名人だから皆それなりに知ってるんだよ。」
「有名なのか、なぜだ?」
「だって兄妹二人ともかっこいい、かわいいからだよ〜。妹さんなんてすごい人気らしいよ。
もちろん紅瀬くんもまた学校に来るようになったから上がってきてるらしいけど。」
「そういうことか。ありがとう、この恩は必ず返すよ。それじゃ。」
「えぇ!? そんな、別に……って、もういなくなっちゃった。」
49キモウトとひきこもり兄Y :2011/02/18(金) 17:37:50 ID:kECtPk6q
(一人side)

お昼のチャイムとともにいくつか机をくっつけて昼飯の準備。
メンバーは俺、桜、麻奈ちゃん、紗耶ちゃんの四人。たまには男仲間とも食べるが基本はこんな感じになっている。
弁当の中身はまだ教えてもらっていないがいつものように美味しい物なんだろうと期待していた。

桜は兄の俺から見てもハイスペック妹だと思う。掃除洗濯はもちろんのこと、料理から勉強もできるし運動もそれなりだと聞いた。
ただ桜にも弱点はある。一つは機械関係の操作、ほかは最近になってわかったのだが俺が言うと桜は俺が言った内容をちゃんとをするようだ。
すなわち、俺自身が桜の弱点と言えるのではないだろうか。
昨日のこともあるしちょっとブラコン気味になっている桜を兄離れさせるべくこの昼休みで試してみようと思う。

「兄さん、これ今日のお弁当です。はいどうぞ。」
「ありがとう桜。」
「一人くんはいつも桜のお弁当で羨ましいですよ〜。」
「まったく兄妹でイチャついて……。」
「私が弁当を作る係なんですからイチャついてなんかいませんよ。紗耶がそういうのに敏感なんじゃないですか?」
「桜〜〜!!」
「まぁまぁ紗耶ちゃんも落ち着いて!」

紗耶ちゃんは毒舌キャラ+ツッコミ役とわかったのもここ最近。
麻奈ちゃんは仲裁役で桜と紗耶ちゃんの間に入ることが多い。
まだ一週間程度しか通っていないがこの三人とは面白いほど息が合うと実感している。

「桜、明日は購買ですませるから弁当は作らなくていいからな。」
「え……あ、はい。わかりました……。」

意を決して言ってみたが桜は一瞬『え、兄さんなんて言ったんですか?』と言わんばかりの表情をしたあと間をあけて
やっぱり残念そうな顔をした。
ごめんな桜、これもお前のためなんだ。

「あの、兄さん。お弁当が美味しくないからですか……?」

桜が思いもよらないことを言ったので皆が慌てている。
質問に肯定してしまったらそれこそ家を飛び出すんじゃないかというほど真剣な顔だ。
ここが家だったら優しい言葉をかけることもできたが学校でやってしまうと桜のブラコンがよりひどくなるかもしれないので迂闊にはかけれない。
桜がじっと俺を見つめている。『兄さん、どうなんですか……? やっぱり美味しくないんですか……?』と言っているような気がした。

「桜〜そんなことないよ〜。一人くんいつも美味しそうに食べてたじゃないですか〜!!」
麻奈ちゃんが察してすぐに声をかけたのでそれに続いて俺も言った。
「そうだぞ、桜のご飯美味しいぞ。不味くなんかないんだからな。もっと自身持っていいんだぞ?」
「桜は料理得意じゃないの? 一人さんにも理由があるんだろうし思いつめちゃダメじゃない。」
「はい……すみませんでした。兄さん、麻奈、紗耶ごめんなさい。」

実際に桜の弁当は美味しいし、不味いことなどありえないのでありのままの気持ちを伝えたつもりだ。
紗耶ちゃんはちょっときついことを言っていた気もするがそんなことも言える関係ということだから紗耶ちゃんなりの優しさなのだろう。
50キモウトとひきこもり兄Y :2011/02/18(金) 17:39:17 ID:kECtPk6q
それからもパクパクと食べ進め、弁当もだいぶ減ってきた。

ガラッ!!!!!
突然廊下側から大きな音がしたので振り向くと

「ここか一人は!!!?」キョロキョロ
「せ、瀬里朱!!」

俺を見つけた瀬里朱はダダダッと勢い良く俺に飛び込み
「かあああずっっとおぉぉおおおお!!」むぎゅぅぅぅ

ダイビング抱きつきになった。
椅子に座っている俺目がけて飛び込んでくるのはかなり危ないんじゃないかと思って心配したが瀬里朱は無事だった。
それよりも体勢を崩した俺のほうが弁当を落としそうだ。

「せ、せりす!! 弁当落ち、ちゃうから……。」
「あ、あぁ!! すまない一人!!」

素早く身を離してくれたおかげで弁当を落とさずにすんだ。
ここで落としていたら確実に桜がさっきよりもしょぼくれてしまうし家ですごく気まずい状態になってしまうので回避できてよかった。

「伊吹さん!!! ぶつかって怪我でもしたらどうするんですか!? もうすこし考えてから行動してください!」

桜はいつもより大きな声を出し。席から立ち上がり瀬里朱の前まできている。
そしてクラスメイトの新しい一面を見た男子たちが驚いていた。

「私は大丈夫だぞ?」
この一言が余計に桜を怒らせてしまったようで
『違います!! 兄さんが怪我をしたらどうするんですか!!!』と激しいツッコミをいれた。

「さ、桜落ち着いて!!! ほら兄さんはこのとおり元気だぞ!!?」
桜と瀬里朱の間に入った。桜の目を見て話す。

「ほら大丈夫だろ? 安心していいんだからな。ほらよしよし。」
この際どう思われようが関係ないので桜の頭を撫でて落ち着かせる。
「ぁ……兄さん……。」
後ろを向いて瀬里朱を見る。ポカーンとした顔でこちらをみていた。奥からも黄色い声が聞こえたような気もしたがもう諦めようと思う。
「瀬里朱、話があるなら後にしてもらえないかな?」
「今じゃダメなのか?」
「あぁ……それじゃあちょっとまって。」
桜の方に向きなおしてみるとクラス全員からの視線がきていた。騒ぎを聞きつけて他の学年の人達もいるみたいだ。
「桜、ちょっと瀬里朱と話があるから待っていてくれ。すぐ戻るからさ。」
「はい……わかりました兄さん。」


瀬里朱side

一人に連れられてきたところは人気の少ない場所だった。さっきのところではなぜダメなのだろうか。

「なぁ一人、どうして君は一年の中に混じっているんだ。答えてくれないか?」
「それはだな……。」
「どうしたんだ一人。私には言えないのか?」
「留年を繰り返しちゃってさ……本当なら退学の扱いなんだけどもなんとかなったんだ。」
「っ!!! 本当だったのか。一人はそんなに頭が悪いのか? なら私が教えるぞ、いや教えさせてくれないか。心配するな、私は頭が良いんだぞ。」
「そうじゃなくて、学校休んでいた時期があってさ……これ以上は言いたくないんだ、ごめん。」
「それはさっき聞いたんだ。でも私は君のことがもっと知りたい。大丈夫だ、君のことはどんなことがあっても受け止めれる。私は君の嫁だ、私の前では素直になっていいん

だ。」
51キモウトとひきこもり兄Y:2011/02/18(金) 17:40:02 ID:kECtPk6q
「違うんだ瀬里朱、そうじゃないんだ。話して瀬里朱を失望させたくない……。」
「まだだめか……ならいい。すまない一人、もう教室に帰る。」
「あ、あぁじゃあな瀬里朱。」

一人とわかれてからほんの数十分だと思った。だがもうとっくに下校時間を過ぎていた。
さっきまで何をしていたのかも忘れてしまった。
なぜだ一人、なぜ私に教えてくれないんだ。私は君さえいてくれればいいんだ、君だけでいいんだ。それなのにだめなのか一人……。

できればしたくはなかったが君が教えてくれないなら仕方ない。
携帯電話をだして電話をかける。
「すまない私だ。調べてほしいものがある。わかったらこっちに連絡をくれ。」
「はいわかりましたお嬢様。どんな内容でしょうか?」
「紅瀬一人について調べてくれ、些細なことでもいいからわかったことは全てだ。」

用件を言ってすぐ切る。私と君のこれからのことだ、今は許してくれ一人。
頼りたくないものに頼るのは嫌なものだな。

薬品企業社長の娘として生まれ、上流階級にあり続けることを決められていた。それが嫌だった。
だから自力で登り上がろうとした。君と一緒に暮らせるのを夢見て。
そして権力も地位も財もすべて私の力で勝ち取った。周りからは天才などと呼ばれたが私は違う。
君がいたから、君と暮らしたかっただけだからだ。

しかし相変わらず家に頼らないといけないとはな。だがそれもあと少しだろう。

家に帰った。今思うと生活感が足りてないな。
一人が来たときにがっかりさせてしまうだろうからそれまでにはある程度用意しておくか。

パソコンを確認したら一件メールが届いていた。流石だな、と思ってしまった。
早速内容を見たら事細かく君のことについて書いてあった。
君の好きなもの……君の趣味……身長、体重、どこから手に入れたのだろうと思うものばかりだった。
本文の途中に気になることが書いてあった。

「中学校三年生2学期より学校に来なくなるようになる。理由はいじめを受けたのからとのこと。」

そういうことか……。やはり君は私が守らないといけないんだ。
52名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 17:40:42 ID:kECtPk6q
223 名前: キモウトとひきこもり兄Y 2011/02/17(木) 02:09:44 ID:3hEu+ADY
以上です。 
名前欄のところが一部XになってますがYの間違いです。

224 名前: キモウトとひきこもり兄Y 2011/02/17(木) 20:48:27 ID:3hEu+ADY
すみません 一部表現がおかしいところがありました


「中学校三年生2学期より学校に来なくなるようになる。理由はいじめを受けたのからとのこと。」☓
「中学校三年生2学期より学校に来なくなる。理由はいじめを受けたからとのこと。」○

です すみませんでした
53名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 23:32:20 ID:wP6L+76Z
作者さん、代理投下の方、共にGJです!
いよいよお嬢様が動きだして目が離せない展開になってきましたね。
次回も楽しみに待っています。
54名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 00:42:42 ID:HfivwWjW
半年以上間が空いている作品は除外して、今現在続いてる作品ってどれぐらいあるんだ?

たまに知らない名前の作品が来るからあれ?ってなる
55名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 07:16:30 ID:APCo08h/
>>54その意外性が良いんじゃないか‥‥
56名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 13:09:35 ID:W4t8lTJ5
GJ!次回も期待
57名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 15:42:10 ID:HfivwWjW
>>54-55
なんか話噛み合ってないぞ?
てゆうか人少なすぎだろw
58名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 15:54:49 ID:VSoDjvew
こまけぇこたぁいいんだよ!
59名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 18:40:09 ID:iQMsWmSr
たまに知らない名前の作品=良作
60三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:14:35.97 ID:Utwj/Hme
三つの鎖 31 後編です。

※以下注意
 血のつながらない自称姉あり
 エロ無し
 流血表現あり

投下します
61三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:14:57.62 ID:Utwj/Hme
 兄さんと二人の食卓。
 今日もお母さんもお父さんもいない。
 思えば今まで兄さんと二人きりの食卓は多かった。
 でも何かを話した記憶はほとんど無い。
 兄さんが柔道に夢中だったころは兄さんは食べるだけ食べてすぐに寝ていた。
 柔道を辞めてすぐのころの兄さんは私に一生懸命話しかけてくれたけど、私が無視するうちに何も話さなくなった。
 でも、どちらも掛け替えのない大切な時間だった。
 私が兄さんと一緒にいられる時間。
 兄さんが夏美と結婚するとこの時間も無くなる。
 私じゃなくて兄さんは夏美と一緒に食卓に座ることになる。
 「梓?」
 兄さんが心配そうに私を見ていた。
 「どうした?さっきから箸が止まっているけど」
 兄さんの言葉に怒りが込み上がる。
 「分かっているでしょ」
 私がこれだけ悩んでいるのは兄さんのせいなのに。
 他人事のような兄さんの言い草に腹が立つ。
 それと同時に切なくなる。
 兄さんにとって私は何なの。
 ただの妹でしかないの。
 傍にすらいてくれないの。
 視界がにじむ。目頭が熱くなる。
 兄さんと離れたくない。いなくなって欲しくない。
 傍にいて欲しい。優しくしてほしい。
 私を好きになって欲しい。愛してほしい。
 涙が頬を伝う。兄さんは何も言わない。悲しそうに見つめるだけ。
 私はこんなにも兄さんを好きなのに、兄さんは応えてくれない。
 「兄さん。お願い。傍にいて」
 涙がとめどなく溢れる。
 「私、兄さんを好きなの。兄さんが傍にいなくなるなんて耐えられない」
 兄さんは黙って首を横に振る。
 「梓の気持ちには応えられない」
 そう言って兄さんは食卓を立つ。
 食器をまとめて台所に消える兄さん。
 その左手の薬指で銀の指輪が鈍い光を放っている。

 次の日もお母さんもお父さんも朝早くに仕事に出かけていった。
 特にお父さんは忙しそうだった。
 夏美のお父さんの事件は、もう新聞にもニュースにも出てこない。
 それでも警察官のお父さんは忙しそうに働いている。
 家の中には私と兄さんだけ。
 兄さんは何も言わない。
 手を伸ばせば触れられる距離。
 それなのに兄さんを遠く感じる。
 それとも私と兄さんにはこれだけの距離があるのだろうか。
 いえ。距離と言うより溝。
 深くて広い溝。
 兄さんが遠い。

 兄さんと何も話せないまま学校につき授業が始まる。
 授業の内容が頭に全く入って来ない。
 気がつけばお昼休みが始まっていた。
 夏美がお弁当を持って教室を出ていく。
 きっと兄さんと一緒に食べるのだろう。
 ついて行く気力すら湧かない。
 だって、追いかけても兄さんは遠すぎる。
 触れるぐらいの距離にいても遠い。
 どこまで近づけばいいのだろう。
 兄さんに触れていてもまだ遠い。
 それ以上兄さんに近づくにはどうすればいいのだろう。
62三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:15:46.03 ID:Utwj/Hme
 触れる距離より近づくにはどうすればいいのだろう。
 兄さんの心に触れるにはどうすればいいのだろう。
 分からない。触れる距離よりも近くいるなんて出来る気がしない。
 夏美は違う。例え兄さんの傍にいなくても兄さんの心の中にいる。
 私も兄さんの心に触れたい。
 でもどうすればいいか分からない。
 兄さんに触れていてもキスしていてもキスさせていても兄さんは遠くにいる。
 どれだけ近くても兄さんの心に触れることができない。
 兄さんの心臓を掴めば心に触れたことになるのだろうか。
 私は一人で兄さんの作ったお弁当を食べた。
 同じお弁当を、兄さんは食べている。
 私じゃなくて、夏美と一緒に食べている。

 授業が終わりクラスメイト達は帰り始める。
 私は久しぶりに屋上に出た。
 強い日差しが肌を焼く。
 雲ひとつない空。広がる蒼穹。
 見下ろせば、多くの生徒が校門を出ている。
 その中に兄さんと夏美がいた。
 まだ教師の目があるから手をつないだりはしていない。
 それでも二人の距離で恋人だと分かる。
 友達よりも幼馴染よりも妹よりも近い距離。
 仲睦まじい二人。
 強烈な感情がこみあげてくる。
 怒りなのか、悲しみなのか、妬みなのか、憎しみなのか、絶望なのか分からない。
 分かりたくもない。

 私は家に戻った。
 家には誰もいない。
 お父さんとお母さんはお仕事。
 兄さんは夏美と一緒。
 汗が頬を伝う。
 首筋が熱い。
 最近、私はポニーテールにしない。
 そのまま背中におろしているだけ。
 兄さんはこっちの髪形の方が好きだから。
 昔、兄さんが春子の髪に見惚れていたのを今でも覚えている。
 一度だけ春子と同じ髪型にした事がある。兄さんは何も言ってこなかった。首筋が熱いのもあって、私はポニーテールに戻した。
 今はポニーテールじゃなくてそのまま背中におろしている。
 少しでも兄さんの好みに近づきたいから。
 キッチンに行きアイスティーを飲む。
 一息ついて制服の上からエプロンをつけ家事を行う。
 制服のままなのは何となく。着替える気力も起きなかった。
 干してある布団をたたみ洗濯物を取り込む。
 ワイシャツはアイロンをかけてからたたむ。
 お父さんのワイシャツ。お母さんのワイシャツ。
 兄さんのワイシャツ。
 アイロン台に置くために手で広げる。
 大きなワイシャツ。兄さんの大きな背中が脳裏に浮かぶ。
 気がつけば私は兄さんのワイシャツを抱きしめていた。
 兄さんの匂いが微かにした。

 洗濯物をたたんでから晩ご飯の準備をする。
 今日は暑いから刺身にしよう。
 季節のお魚とお味噌汁、おかずを少々。
 丁寧に作ったけど、準備はすぐに終わった。
 ラップをして冷蔵庫に入れる。
 もうやる事は無い。
 兄さんはまだ帰って来ない。
 制服を着替えよう。私はエプロンを外し階段を上った。
63三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:16:13.14 ID:Utwj/Hme
 途中、兄さんの部屋の前を通る。
 思わず立ち止まってしまった。
 兄さんの部屋。
 さっきアイロンをかけた洗濯物を片づける際にも入った。
 兄さんの匂いに満ちていた。
 兄さんの部屋へのドアのノブを掴む。
 私は兄さんの部屋に再び入った。
 ベッドの上に兄さんのワイシャツが置いてある。
 さっきアイロンがけしたワイシャツ。
 私は一枚手にして広げた。
 大きなワイシャツ。
 私はワイシャツを抱きしめた。
 兄さんの香りが微かにする。
 ベッドに腰掛けワイシャツに顔をうずめる。
 何度も深呼吸する。
 兄さんの匂いに頭がくらくらする。
 会いたい。抱きしめたい。抱きしめて欲しい。
 何でなの。何で私の傍にいてくれないの。
 私はこんなにも兄さんを好きなのに。
 兄さんの事を考えるだけで気が狂いそうになるのに。
 ねえ兄さん。
 寂しいよ。切ないよ。
 私は兄さんを好き。
 でも兄さんは私を好きになってくれない。
 どうすれば兄さんは私を好きになってくれるの。
 何で夏美を好きなの。
 皺ができるのにもかかわらずワイシャツをきつく抱きしめてしまう。
 抱きしめたワイシャツは兄さんの匂いがするけど、それだけ。
 温かくも逞しくもない。
 兄さんの腕の中にいるのは私じゃなくて夏美。
 目頭が熱くなる。涙がこぼれてワイシャツを濡らす。
 兄さん。お願いだから早く帰ってきて。
 私、兄さんがいないと駄目。
 兄さんが他の女の傍にいるだけで気が狂いそうになる。
 私は兄さんのワイシャツの襟を口に含んだ。
 兄さんの味はしない。洗剤の味が微かにするだけ。

 会いたい。
 もう耐えられない。
 私はふらつく足取りで兄さんの部屋を出た。
 階段を下り靴をはく。家を出ると見覚えのある人が村田の家から出てきた。
 村田のおばさんだ。タクシーに乗ろうとしている。
 私に気がついたおばさんはほほ笑んだ。
 「あら梓ちゃん。こんばんは。どこに行くの?」
 「兄さんを迎えに」
 邪魔しないで。
 「そう。おばさんね、お仕事のトラブルがあって今からお仕事なの。行ってくるね」
 そう言っておばさんはタクシーに乗り込み去っていった。
 村田の家。春子のいる家。
 春子は何で耐えられるの。
 私と同じで兄さんを好きじゃないの。
 それとも、もう諦めたの。
 忘れることができたの。
 あれだけの事をしてまで兄さんを手に入れようとしていたのに、何で春子は何もしていないの。
 足に温かい感触。
 シロが私を見上げていた。
 つぶらな黒い瞳で、心配そうに私を見つめる。
 私はシロと視線を合わせた。
 「シロ。私、どうすればいいの。分からないよ」
 シロは何も言わない。
64三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:16:49.26 ID:Utwj/Hme
 「私がどれだけ兄さんを好きでも、兄さんは応えてくれない。私の傍にいてくれない。今もそう。他の女の傍にいる。
 兄さんが夏美に惚れているのは分かってる。私の気持ちに応えてくれないのも分かってる。でもね、それでも好きなの。兄さんを愛している。
 でもね、もう耐えられない。苦しいの。兄さんが応えてくれないのが。兄さんが私の傍にいてくれないのが」
 視界がにじむ。涙が頬を伝って地面に落ちる。
 シロは心配そうに私に体を摺り寄せる。私はシロを抱きしめた。
 「胸が痛いよ。気が狂いそう。ねえシロ。どうすればこの気持ちから解放されるの。分からないわ。どうして春子は我慢できているの」
 シロは慰めるように私の顔を舐める。シロの首輪についた鎖が微かに音を立てる。
 「私、兄さんの傍にいたかった。でも私と兄さんは兄妹だから、いつかは離ればなれになる。だから私は兄さんを傍に縛り付けた。兄さんを騙して、罪悪感に付け込んで、私の傍に縛り付けた。
 まっすぐに気持ちを伝えるのが怖くて仕方が無かった。だって、私は兄さんの妹だもの。血のつながった妹が兄さんを好きなんて、気持ち悪いに決まっている。
 でも、兄さんは私を気持ち悪がらなかった。私の気持ちを知っても、優しかった。
 すごく嬉しかった。でも、今はそれが辛い。
 だって、兄さんは優しい。私の事を大切に考えてくれてる。
 だから私の気持ちに応えない。不誠実な事は、絶対にしない」
 シロが私の頬を舐める。鎖が微かに音を立てる。
 私は兄さんを罪悪感と言う幻の鎖で縛りつけた。
 でも、鎖に縛られているのは私なのかもしれない。兄さんへの恋慕と言う鎖。
 兄さんは私の鎖を振りほどいた。
 私は今でも兄さんへの想いに縛られている。
 私だけじゃない。春子もそう。兄さんへの恋慕と言う鎖に縛られ続けた。恋に狂った女の末路。私の哀れな姉。
 最初、春子が何であんな事をしたのか不思議で仕方が無かった。
 春子は兄さんを大切にしていた。大切にすると言うのは、無責任に甘やかす事じゃない。言わないといけない時は厳しく接していた。
 それなのに、兄さんを犯し脅迫した。兄さんだけじゃなく夏美も巻き込む形で。
 何でそんな事をしたのか、出来たのか、私には分からなかった。
 でも今なら分かる。
 兄さんが憎かったのだろう。
 どんなに好きでも振り向いてくれない兄さんを憎くなったのだろう。
 好きなのに愛しているのに、憎んでしまう。
 きっとそうに違いない。
 だって今の私もそうだもの。
 兄さんを愛している。でも同じぐらい憎んでいる。
 どれだけ愛しても兄さんは振り向いてくれない。
 愛と憎しみが同時に成立する。決して矛盾しない。
 どれだけ憎くても愛する事を止めることはできない。
 この矛盾と苦しみを春子も抱えている。
 「シロ。私、春子と話してみる」
 シロは私を見上げる。どこか心配そうに。
 「私も春子も同じ悩みを抱えている。話せば、少しは気持ちが楽になるかもしれない」
 こんな悩み他の誰にも話せない。
 話せるのは春子だけ。
 結局、何があっても春子は私のお姉ちゃんなのだろう。
 兄さんと同じ。どれだけ憎くても嫌いになる事は出来ない。
 立ち上がろうとした私の袖をシロが噛む。
 まるで行っちゃダメと言うかのように。
 「どうして?行っちゃダメなの?」
 シロは私の袖を噛んだまま微かに頷く。
 「何で?春子はいるでしょ?」
 シロは何も言わない。それでも行っちゃダメという気持ちは伝わってくる。
 まさか。
 春子、兄さんと一緒にいるの。
 また脅迫して兄さんと寝ているの。
 全身の血液が沸騰するような感覚。
 私はシロを振り払い村田の家に入った。
 後ろからシロの吠える声が聞こえた。
 靴を脱ぎ階段を上り春子の部屋の前に立つ。
 私はドアに耳を寄せた。
 微かに春子の声が聞こえてくる。
 押し殺したような喘ぎ声。
 怒りに頭が沸騰する。
 よくも。私の兄さんを再び穢したな。
 春子。殺してやる。
65三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:17:20.32 ID:Utwj/Hme
 私はドアを開けた。
 兄さんはいなかった。
 春子はパソコンの椅子に座ってスカートの奥に手を忍ばせていた。
 驚いた表情の春子。その表情が恐怖にそまる。
 電源のついたパソコンには動画が映っていた。
 裸の男女が絡み合う動画。
 荒々しく春子を犯している兄さん。
 パソコンのスピーカーから春子の喘ぎ声が聞こえてくる。
 春子が何か言った気がした。

 梓ちゃんが部屋に入ってきた時、私は凍りつくしかなかった。
 お母さんが出かけてから私はパソコンに保管された動画を閲覧し一人自分を慰めていた。
 これが初めてじゃない。幸一くんとエッチすることが無くなってから幸一くんが私を犯す動画を見ながら自分を慰めてきた。
 幸一くんが私を抱く動画。
 私が幸一くんを脅迫した材料。
 削除しないとと思っていても削除できなかったデータ。
 私を荒々しく犯す幸一くん。
 動画の私は脅えているのに悦んでいる。
 心の通わないエッチでも幸一くんに抱かれるのは嬉しかった。気持ち良かった。
 少なくとも抱かれている瞬間は私を女の子として見てくれた。
 梓ちゃんは無表情に私と動画を見つめている。
 その瞳が形容しがたい光を放っている。
 「あ、梓ちゃん?」
 私の呼び声に梓ちゃんは何も言わない。
 動画は終わりに近づく。私は押さえつけ腰を振る幸一くん。身を捩りながらも嬌声をあげる私。幸一くんは達して私の中に出す。剛直を抜かれた私の膣の入り口から白い精液がこぼれる。
 梓ちゃんは無言で近づき、私を押しのけてマウスを手にした。開かれたフォルダをディスプレイに映す。
 盗撮した動画は三つ。加原の家のお風呂で幸一くんを犯した時と、幸一くんが夏美ちゃんの初めてを奪った時と、この部屋で私と寝た時。
 梓ちゃんは何も言わずに時系列順に整理されたファイルを開いた。
 最初は私が幸一くんを犯した動画。
 設定がうまくいってなくて画質の荒い動画。
 それでも私が幸一くんに跨り腰を振っている姿は分かる。
 必死に身を捩りやめてと懇願する幸一くん。
 私はそんな幸一くんを犯し中に出させた。
 梓ちゃんは何も言わない。
 次に幸一くんが夏美ちゃんを抱いた映像。
 夏美ちゃんを気遣い優しく抱く幸一くん。
 健気に初めての痛みに耐える夏美ちゃん。
 幸せそうな二人。心を通わせるエッチ。
 梓ちゃんは何も言わない。
 次のファイル。
 私が幸一くんを脅してこの部屋で寝た映像。
 乱暴に私を抱く幸一くん。
 ただ体を重ねただけ。
 梓ちゃんは何も言わない。
 何も言わないで映像を最後まで見続けた。
 私に背を向けている梓ちゃんがどんな表情をしているのか分からない。
 身じろぎもせず終了した画面を見続ける梓ちゃん。
 痛いほどの静寂。
 梓ちゃんは何も言わない。石像のように動かない。
 静寂は突然破られた。
 ディスプレイを思い切り殴り飛ばす梓ちゃん。
 何度も何度もディスプレイを殴る。
 部屋に響く破壊の音。
 画像が消えディスプレイがボロボロになる。
 梓ちゃんはキーボードを掴みパソコン本体を思い切りたたいた。
 破片を散らしキーボードがばらばらになる。
 パソコン本体を持ち上げ床に叩きつける梓ちゃん。
 耳に障る大きな音と共にパソコンはばらばらになる。
 肩で息をする梓ちゃん。その頬を涙が伝う。
 梓ちゃんは声も立てずに泣いている。両手からは血が流れる。
66三つの鎖 31 後編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/02/19(土) 21:18:46.00 ID:Utwj/Hme
 私は何もできなかった。恐怖に震えるしかなかった。
 外でシロの吠える鳴き声が響く。
 「…よくも」
 絞り出すような梓ちゃんの声。
 「よくも兄さんを…!!」
 私を睨みつける梓ちゃん。
 爆発しそうな激情が込められた視線。
 恐怖に全身が泡立つ。
 次の瞬間、私は投げられ背中から地面に叩きつけられていた。
 何が起きたかすら分からなかった。
 ただ叩きつけられた痛みと苦しみだけが頭に焼きつく。
 痛みと衝撃に悲鳴すら出ない。
 「よくも!!よくも兄さんを!!」
 頬に鋭い痛みが走る。
 馬乗りになり私を殴る梓ちゃん。
 必死に抵抗するも何もできない。
 「殺してやる!!よくも私の兄さんを穢したな!!許せない!!殺してやる!!」
 悪鬼のような形相で私を見下ろし殴る梓ちゃん。
 泣いているのか怒り狂っているのか。それすらも分からない表情。
 投げられた衝撃に息がつまり声が出ない。
 血まみれの梓ちゃんの拳が私を何度も殴りつける。
 痛みと苦しみと恐怖が私を支配する。
 必死に身を捩るけど梓ちゃんをはねのけることはできない。
 殺される。
 脳裏に浮かぶのは愛しい人。
 助けて。
 助けて幸一くん。
 来るはずがない。幸一くんは夏美ちゃんの傍にいる。
 それなのに願ってしまう。
 顔に熱い液体がぽたりと落ちる。
 梓ちゃんの涙と血。
 それが私の涙と混ざり頬を伝う。
 誰かの声が聞こえた気がした。
 私にのしかかる梓ちゃんの体重が消える。
 誰かが私を抱き起こす。
 逞しい腕に抱きかかえられる。温かい感触が私を包む。
 梓ちゃんの悲鳴じみた叫びが聞こえる。
 私は痛む顔をあげた。
 視界は涙で滲んで良く見えない。
 それでも誰がいるかははっきりと分かった。
 幸一くんがいた。
 幸一くんが私を抱きかかえていた。


投下終わりです。読んでくださった方に感謝します。
ありがとうございました。
HPで登場人物人気投票を行っていますので、よろしければご協力お願いします。

ttp://threechain.x.fc2.com/
67名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 21:45:46.27 ID:Rhiazmn/
一番槍GJ
68名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 21:51:10.01 ID:1IFR6hXN
やっぱり春子は気持ち悪いな(良い意味で)
感情表現が上手すぎる、作者様GJです。


この調子で翼をください投下こないかな
69名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 23:55:02.43 ID:lZBt8diN
GJのついでに宣伝するのはどうかと思うんだ
70名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 01:40:47.33 ID:UInaT3AN
GJ
ここで登場しちゃ春子諦められなくなる・・・
71名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 02:51:42.37 ID:rVff0YAh
春子より梓だな‥‥
彼女は悲しいほどにキモウトだ‥‥
純粋な迄にキモウトだ‥‥
だから美しい
そして儚い
72名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 07:11:00.44 ID:0M/sDOWj
>>71
感想がイケメンすぎて惚れた
73名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 07:19:45.58 ID:xSPnc+DR
幸一の登場タイミングは良かったのか悪かったのかわからんな。
いや、下手すりゃ春子はマジで殺されてたかもしれないんだから
その点に関してはナイスタイミングなんだけど、せっかく他の男
に目が行きかけてた春子を惚れ直させてしまうということに関し
てはバッドタイミングじゃないかこれ?
春子の命は長らえたが幸一の平穏は遠のいたな……。
74名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 09:51:16.28 ID:djUjcK/X
まあタイトルが3つの鎖だしな・・・

解かれる事はなさそうな・・・
75 ◆wBXWEIFqSA :2011/02/20(日) 16:35:48.77 ID:LcXzRLnY
こんにちは
>>7の続きを投下します。
エロ有りです。
76狂依存 102:2011/02/20(日) 16:36:12.19 ID:LcXzRLnY
昼休み――
中庭を歩いてる途中、携帯の着信音が鳴ったので電話に出る。
早速、一条さんから電話が来た。
「はい」
「大輝君。ちょっと良いかな?」
「ええ」
「実は今日、麻由ちゃんと一緒に夕飯を食べに行く約束をしたんだ。その時、麻由ちゃんと大輝くんとの事を話そうと思うんだけど、良いかな?」
「ええ、良いですよ」
「良かった。じゃあ、何とか麻由ちゃんを説得してみせるから。上手くいくかはわからないけど……」
まだ知り合って間もない僕の為にここまでしてくれるなんて……。
本当に良い人なんだな。
「それじゃあ、お願いします」
「うん、任せて」
頼れる人がいるというだけでこんなにも心強い気持ちになるなんだな。
一条さんの好意を無にしないため僕も頑張らないと。

隣町にある二人で良く行くイタリア料理のレストランの玄関の近くで、麻由ちゃんを待つ。
「そろそろ、約束の時間なんだけど……」
時間に遅れるような子ではないのだが、まだ来ない。
もうちょっと待って来なかったら、電話でも……
「ごめん、待った?」
「あ、麻由ちゃん。ううん、時間ピッタリだよ」
「良かった。弟の夕飯作ってたら、遅くなっちゃって。じゃあ、入りましょうか」

「ええと、何にしようかな……」
「それにしても、麻由ちゃん偉いね。こんな時でもちゃんと弟さんのご飯作ってあげるなんて」
「別に大したことじゃないわよ。お母さんから大輝の面倒見るよう頼まれてるんだし、それに……」
「私の夫でもあるんだしね」
「――!!」
平然とした口調でとんでもない事を口にした麻由ちゃんに一瞬言葉を失う。
自分の弟の事を『夫』だなんて……
「あら?あの子から聞いてなかったの?私と大輝は今、男と女として愛し合って夫婦になってるの。まだそういう関係になって2、3ヵ月ぐらいだけどね」
呆然としている私を尻目に嬉しそうな顔をして信じられない様な事を次々と口にする。
冗談にしても笑えないよ……。
「ふ、夫婦て……二人は姉弟なんじゃないの……?」
「戸籍上はそうなってるみたいね。でもそんなのたいした事では無いわ。姉弟だって男と女なんだから、愛し合うことに何も問題はないでしょ」
「も、問題はないって……周りの人は必ずしもそうは見ないんじゃないかな……」
「別に関係無いわ。周りから理解されなくたって、私達は毎日愛し合ってるという現実があるんだもの。ふふ……昨日だって何度も私の中で出しちゃって……」
「ちょ、ちょっと麻由ちゃん……!」
慌てて辺りを見回して誰かに聞かれていないか確認する。
幸い平日で時間も少し遅いせいか、客は少なく私達の周りにお客さんはいなかった。
人前でこんな恥ずかしい事を口にするような子じゃなかったのに……。
「今まで黙ってごめんなさい。隠すつもりはなかったけどあの子が恥ずかしがってね。今度改めて紹介するわ。まだ沙耶以外の人には誰にも知られていないから、紹介するのはあなたが初めてよ」
「あ、あのね!麻由ちゃん。実は私、一昨日二人がその……ホテルに入る所見ちゃったんだ……」
「勝手に後をつける様な事をしてごめんね。でも、何で私が二人の後をつけたのかわかるかな?私と別れる時、大輝君がちょっと辛そうな顔してたのが気になってそれで……」
「ええ、辛かったでしょうね。私とエッチな事したくてしたくて仕方が無かったんだから……くすくす……それだけ私の事を愛しているって事よ」
何処か虚ろな目をしながら、恍惚そうな顔をして恥ずかしい事を呟く。
正直今の麻由ちゃんはちょっと怖い……。
「ええ?普通に辛そうな顔をしてたけど……」
「あの子は恥ずかしがり屋だから、人によってはそう見えちゃうのかもね。でも私達は間違いなく愛し合ってるわ」
「それって本当かな……?」
「何よ?」
「大輝君凄く悩んでたみたいだったよ。自分が本当に麻由ちゃんの事好きなのかとか、麻由ちゃんがどうしてこうなったんだろうかとか……」
「ちょっと強引に聞き出しちゃったかも知れないけど、それでも今まであまり面識の無い私にも話すぐらい麻由ちゃんとの事悩んでたってことだよ。だから、少しは弟さんの言う事にも耳を傾けて……」
「私の事が好きすぎて悩んでいるのよ。これ以上、私の虜になったら幸せすぎてどうにかなりそうって考えてるんでしょうね。ふふ……本当可愛いんだから……」
は、話が全然噛み合わない……。
麻由ちゃん本気で頭がおかしくなったんじゃないの?
こんな状態の麻由ちゃんに毎日迫られてる大輝君の心労は一体どれほどの物なのだろうか?
私だったら死にたくなるかも……。
77狂依存 103:2011/02/20(日) 16:36:44.93 ID:LcXzRLnY
「大輝君はこのまま関係を続けたら自分がどうにかなっちゃいそうで怖いって言ってたんだよ。嫌だって言っても無理に迫ってきてるみたいな事言ってた。そういうのは良くないと思うんだ」
「あの子ったら照れ屋だから遠慮してるのよ。でも本心では私と愛し合うのを望んでいるの。だから少し強引な事もしてるけど、あの子は私の事を心から愛している。断言していいわ」
自分がやっている事に間違いなどないと言わんばかりの態度で堂々と言う麻由ちゃん。
本当にそんな関係で良いと思ってるの?
「私もね二人が本当に愛し合っているのなら、応援してあげても良いと思ってるんだよ。でも大輝君の様子を見てたらそうは思えなくて……だから、昨日もわざわざ大輝君に直接聞いて……」
「なら応援なんかしなくて良いわ。私達の愛は誰にも邪魔することなんて出来ないんだしね」
「いや、私は二人の為を考えて言ってるんだよ。別れろなんて言わないから、少しは弟さんが悩んでいる事ぐらいわかってあげて……」
「ここのカルボナーラ、本当に美味しいわよね。今度ウチの夫も連れてこようかしら……」
「ちょっと、麻由ちゃん話を聞いて……」
「すみません。サラダとコーンスープを追加して……」

その後、麻由ちゃんは食べ終わるまでずっと私の言う事を無視し続けていた。
今の麻由ちゃんは見てて本当に怖い。
何か根の深い闇に染まっている様な気がして……。

「ごちそうさま。今日は誘ってくれてありがとう。またね」
「麻由ちゃん。本当に今のままの関係で良いなんて思ってないよね……?」
「思ってるけど何か?何を言っても私の気持ちは変わらないから。それじゃあ」
麻由ちゃんは店を出たらすぐに帰ってしまった。
結局最後まで私の言うことなど全く受け付けてはくれなかった。
大輝君へ申し訳ない気持ちを抱きながら、私も家路についた。

夕飯を食べ、風呂から上がってくつろいでいたら一条さんから電話がかってきた。
早速今日の報告かな?
「はい」
「大輝君?えっと今日の事なんだけど……」
一条さんが今日の事について話す。
予想していた通り、麻由お姉ちゃんは一条さんの言う事に全く耳を傾ける様子はなかったみたいだ。
やっぱり駄目だったか……。
「本当にごめんね……でもまた麻由ちゃんを説得する機会を作るから」
「いえ、今日は本当にありがとうございます。でも無理にやらなくても良いですよ。やっぱりこれは僕と姉さんの二人でちゃんと解決しないといけない事ですし」
だからあまり一条さんに甘える訳にもいかない。
何よりあまり深入りさせ過ぎると今の麻由お姉ちゃんは何をするかわかったもんじゃない。
一条さんに何か危害を加える様な事をしかねないし……。
「ううん。今の麻由ちゃんは私も放っておけないよ。何ていうかちょっと怖い感じがして……」
そりゃ、そう思うよな……。
「ねえ……他に誰か相談できる相手とかいないかな?ご両親は今海外にいるんだよね?」
「はい。うーん……他に相談できそうな人か……」
はっきり言って誰かに相談できる様な事じゃない。
こうして一条さんと麻由お姉ちゃんと話しているのだって、たまたま一緒にホテルに入る所を見られたっていう不測の事態がきっかけな訳だし。
というか、あの光景を一条さん以外の人に見られたらどうなってただろう?
考えたら少しゾッとしてきた……。
「すみません……ちょっと思いつかないです。ちょっと話しにくい事なんで……」
「そうだよねえ……うん、わかった。また私が何とかしてみるからさ」
「はい。それではまた……」

ピンポーン
「あ、今帰ってきたみたいなんでこれで」
「うん。それじゃあね。また何かあったらいつでも電話してね」
「はい、今日は本当にありがとうございました」
電話切った後、念のため着信履歴も消し玄関に向かう。

「おかえり……んっ!」
「ん、んんっ……んふうっ……ちゅっ、ちゅっ……」
麻由お姉ちゃんは玄関を開けたらすぐ僕に抱きついてキスしてきた。
ちょっと息が……
「ん、んく……んちゅっ……はあっ……ただいま……今日は遅くなってごめんね。その代わり今日は目一杯ご奉仕してあげるから……ちゅっ……」
「今日はもう遅いから良いよ……」
「遠慮なんかしちゃだめよ。お姉ちゃんがいなくて寂しかったんでしょう……さあ、私の部屋に行きましょうか」
78狂依存 104:2011/02/20(日) 16:38:29.95 ID:LcXzRLnY
相変わらず僕の言うことなど無視して自分の部屋へと強引に引っ張っる。
麻由お姉ちゃんと手をつないだだけで胸が高鳴って欲情で体が蝕んでいく。
また今日も麻由お姉ちゃんと気を失うまでやる事になるのか……。

「さあ、そこに座って。今日は遅くなったお詫びにたくさん気持ちよくしてあげるからね……ん、ちゅ…」
麻由お姉ちゃんは僕をベッドに座らせて、服を全部脱いで跪いて僕の足を舐め始めた。
足の指一本、一本を汚れを落とすように丁寧に舐める。
「ん、ちゅ、ぺろっ……ん、れろ……ちゅっ、ちゅっ……れろっ、ぺろ……」
指を舐め終わったら、足の裏からかかとまでくまなく舌でなぞったり、キスして満遍なく舐め回す。
柔らかい唇と舌先でなぞられる感触がとても心地良い…。
「ん、んくっ……れろっ、ちゅっ、ふふ……気持ち良いですか?ご主人様……ふふふ……ちゅる、れろ、んふっ……」
「うん、とっても気持ち良いよ……」
「ああん……お褒めの言葉を頂き光栄ですわ……それだけでイっちゃいそう……したくなったら、いつでも押し倒して犯してえ……ちゅっ、んちゅ……」
麻由お姉ちゃんは艶かしい声をあげながら軽く悶え、もう片方の足も同じように舐める。
僕に服従しているみたいな感じが何とも言えない興奮を誘う。
「ん、んちゅっ……ちゅっ、れろ……ちゅっ、んちゅっ、ちゅう……きゃんっ」
早くも我慢できなくなり、麻由お姉ちゃんを床に押し倒して胸をまさぐる。
こんな焦らしプレイそんなに長く耐えられない。
「ああんっ……もう我慢できなくなっちゃったのね……いいわよ……いつもみたいに気の済むまで私を犯してえ……はあああんっっ……」
左手で片方の乳房を揉みしだきながら、もう片方の乳首を思いっきり吸い付く。
何度揉んでも、何度吸っても本当に最高のおっぱいだ……
「あんっ!やああんっ!そんなに……あっ!ひゃああああんっっ!!」
麻由お姉ちゃんも体をくねらせながら、嬉しそうに嬌声をあげる。
その仕草がとてもいやらしく感じて、更に欲情をかき立てる。
「はんっ!やあああっっ!!いいわよ……もっと……もっといっぱい吸ってええぇぇ……あんっ!はふっ!」
軽く噛んだり、舐めたり、キスしたりして本能の赴くままに麻由お姉ちゃんのおっぱいを貪る。
麻由お姉ちゃんはその度に体をビクビク振るわせ、いやらしく踊る様に体をくねらせる。
「あああんっ!!いあっ……あんっ!ねえ……もう片方のおっぱいも吸ってえ……あっ!やんっ!はあああああぁぁぁっっ……!」
リクエストに答えもう片方の乳首をに吸い付き、今度は右手で乳房を揉みしだく。
麻由お姉ちゃんもさっきと同じように体をくねらせ喜び、喘ぎ声を上げる。
「あああんっ!いやんっ……はっ……もっと強くう……あんっ!やっ……はああああっっ!!」
そろそろここを気持ち良くしてもらうかな……。
既にかなり勃起していた肉棒を出し、麻由お姉ちゃんの口に近づける。
「ふふ……お姉ちゃんのお口まんこでイキたいのね……いいわよ……そこに座って……」

僕を床に座らせ麻由お姉ちゃんは四つん這いの体勢になってち○ぽを咥える。
「んふっ……ちゅっ、んちゅっ……ちゅるっ、ちゅっ……れろっ……ちゅっ、ちゅるっ、ぺろ、んふっ……」
口内で唾液と舌を絡ませながら、極上の快楽を肉棒に与える。
時にはちゅうちゅう吸い付いたり、ウラスジの部分を舌で焦らす様にしたりして刺激を与え続ける。
麻由お姉ちゃんどんどんフェラが上手くなっていってないか?
あまりの気持ち良さで頭も体も溶けそうだ……。
「ん、んちゅっ、ちゅるっ、ちゅるっ……ん、んちゅうっ……ぺろっ、んくっ……」
そんな僕の気持ちなど知ってか知らずか、麻由お姉ちゃんは肉棒をがっちりと手で抑え、しゃぶるスピードを一気に速めてきた。
ち○ぽがバキュームに吸われる様な勢いで一気に吸い付かれ、凄まじい快楽に襲われる。
そのあまりの快楽で肉棒は早くも絶頂寸前に追い込まれた。
「ん、んちゅっ、ちゅるっ……ちゅっ、ちゅるっ、んちゅうっ……ちゅるっ、ちゅっ……」
麻由お姉ちゃんも一気にラストスパートをかける。
もうイク……
「ん、んちゅっ、ちゅる、ちゅぷ、ん、ん、んん……んちゅっ、れろっ、むちゅう……」
びゅくっ!!びゅくるるるるっっっ!!!
早くも絶頂に達した肉棒は麻由お姉ちゃんの口の中に容赦なく精液を流し込む。
この口の中で達したときの満足感は本当に堪らない。
「ん、んん……ん、んふ……ごくっ……ご馳走様。ふふ……もちろんまだまだ終わらないわよね……ちゅる、ぺろ……」
精液を飲み込んだ麻由お姉ちゃんは亀頭にこびりついていた残りかすを舐め取り、再び催促してくる。
79狂依存 105:2011/02/20(日) 16:40:03.44 ID:LcXzRLnY
まだだ……まだとても収まりそうに無い……。
もっともっと麻由お姉ちゃんが欲しい。
「そうよ……もっと私を求めて……容赦なく犯しまくってえ……ちゅっ、ちゅぷ……」
「……」
「んちゅっ、ちゅぱっ、ん、んふ……あんっ!もう……ほらあ、早くお姉ちゃんのおまんこにちんぽぶち込みなさい……」
麻由お姉ちゃんを押し倒して、足を広げ膣穴に肉棒を当てる。
目を細めながら、嬉しそうにおねだりする麻由お姉ちゃんを見て一頭がはじけ飛び、一気に挿入する。
「はんっ……!ああああぁぁぁぁぁ……あんっ!はんっ!いやんっ……はっ!あんっ……」
挿入したらすぐ麻由お姉ちゃんの足を抑えて、腰をがむしゃらに動かす。
もっと、もっとこの膣の中でもたらされる快楽を永遠に味わいたい……。
「あっ、あああっっ!!あんっ、はんっ……そんな……やんっ!もっと突いてえ……はっ!ああんっ!!」
麻由お姉ちゃんもガッチリと肉棒を中で締め付け腰を揺り動かし、この快楽を堪能している。
そのいやらしく嬌声を上げ、悶え狂うその姿は更なる欲情をかきたて、腰を揺り動かすスピードを自然と速める。
「いやっ……あんっ!いいわ!もっと……あんっ!もっと、お姉ちゃん犯しまくってえ!好きなだけ犯しまくってええ!!」
このぎゅうっと膣壁に締め付けられる感触と擦れあう時の快楽……本当に頭がおかしくなるぐらい気持ち良い……
「あんっ!はんっ……もうイクっ……あんっ!中に思いっきり……はああああんっ!!」
麻由お姉ちゃんのお腹の辺りを手で抑えて一気にラストスパートをかける。
もう頭の中はイク事しか考えていない。
「あんっ!はんっ……あっ、やんっ……イクっ……あっ、はんっ、やっ…あっ、あああっっ!!」
「(もう出る……)」
「はっ……やんっ……イクっ……イっちゃう……!!あんっ、あっ……はああああああぁぁぁぁっっ!!」
どぴゅっっ!!!どぴゅるるるるっっ!!!
姉と同時に僕も絶頂に達し、精液を子宮に叩き込む。
麻由お姉ちゃんは僕の手を握って、中でがっちりと肉棒を締め付けて受け入れる。
しっかりと孕ませろてねと言わんばかりに……。
「あんっ……はんっ……はあああぁぁぁ……」
出し終わったら、しばらく二人で手を握りながら余韻に浸る。
「くすくす……今日もお姉ちゃんの中でこんなに出しちゃって……やっぱり私の事が大好きなんじゃない……」
「それは……」
好きなのは確かだけど……でも……
「ほうら……今度は後ろからやってえ……変態お姉ちゃんのおまんこ、まだまだエッチな気分でいっぱいなのお……」
「……」
「ほらほら、早くう……あっ!はああああぁぁんっ!!そうよ……もっともっと犯してえ……あんっ!」
四つん這いになって割れ目を広げながらおねだりした麻由お姉ちゃんのおまんこにすかさずぶち込み腰を動かす。
もうこうなると気を失うまで止める事ができない。
「あっ!はんっ!あんっ……あっ、はっ、あああああんっっ!!もっと突いてえ!あんっ!イタっ!」
腰を動かしながら麻由お姉ちゃんのお尻を思わず叩く。
最初は痛がっていたようだが次第にそれは喘ぎ声に変わっていった。
「あんっ!やんっ……もっと……もっと、お姉ちゃんぶってえ……淫乱ど変態お姉ちゃんにお仕置きしてえ!!」
そんな姉の痴態に更に興奮しどんどん腰を動かす。
結局今日も僕の精が完全に尽きるまでセックスに興じてしまった。

翌日―――
家に帰った直後、早速麻由ちゃんに電話をかける。
もちろん用件は麻由ちゃんと大輝君との事だ。
「はい」
「あ、麻由ちゃん?ちょっと良いかな?」
「何?」
「実はさ……今週の金土日と家の両親が家を空けてていないんだ。良かったら麻由ちゃんウチに泊まりに来ない?」
「え……?そうね……」
家に泊める目的はただ遊ぶ為ではなく麻由ちゃんと二人でじっくり話し合う事。
そして、麻由ちゃんと大輝君を1日か2日か引き離して一人で自分を見つめ直す機会を与える事だった。
麻由ちゃんを見ただけで止められなくなるというのなら、しばらく麻由ちゃんから離してあげないといけない。
もちろん、この事は今日の昼に事前に大輝君にも話して了承を得ている。
「ううん……悪いけどそんなに家を空けるのはちょっとね……」
「何か外せない用事でもあるの?」
「家事とかもあるし何より弟の面倒も見てやらないといけないし。悪いけど無理。他の人を誘って」
「そんな事言わないでさ。一人でいるのも寂しいし、少しは骨休みでもしないと体がもたないよ」
「ふーん……そういう事か……」
「そういう事って?」
80狂依存 106:2011/02/20(日) 16:41:04.99 ID:LcXzRLnY
「私達の邪魔しないでって言ったわよね?友達の夫婦仲に茶々入れるのはそんなに楽しい?」
う……流石に勘付かれたか。
ていうか、夫婦って……。
「別に邪魔なんかするつもりはないよ。ただ二人で夜通しパーっと遊びたいなって思って……」
「これ以上私達夫婦の邪魔しないでくれる?用件はそれだけ?なら切るわよ」
「あの……!泊りが無理なら今週の土日二人でどっか遊びに行かない?見たい映画が……」
「あ、そう。他を当たってちょうだい。じゃあね」
ブツン
「もしもし?もう……」
切れちゃったか……。

うーん、どうしよう?
何とか二人を離す機会を与えてあげたいんだけど……。
これ以上麻由ちゃんとの関係を続けさせるのは二人にとっても良くないと思うし……。
できるだけすぐに二人を離す機会を与えてあげないといけない。
麻由ちゃんを泊めるのが駄目となると……。
「麻由ちゃんが駄目なら弟さんを……」
いやいや流石に不味い気が……。
「……」
でも……チャンスかもしれないね。

放課後――
掃除当番も終わり、帰り支度をしている途中に一条さんから電話が来た。
今日は何の用だろう?
「はい」
「もしもし大輝君?今大丈夫かな?」
「ええ。今日は何ですか?」
「実は今さ……」
「はい……ええ!?」

電話を切った後、学校の裏門を出て近くに止めてある軽自動車へと向かう。
「あ、こっちだよ」
「一条さん。今日はどうしたんですか?わざわざ学校にまで来て……」
「うん、ちょっと直接話したい事があってね。さ、乗って。送ってくから」
「は、はあ……」
言われるがままに車の助手席へと乗り込む。
余程大事な話でもあるのだろうか……?

「それにしても良く僕の行ってる学校がわかりましたね」
「そりゃあ、カーナビ使えばすぐわかるよ」
「いや、まあそうですけど……」
あれ?僕、一条さんに行ってる学校の名前話した事あったかな?
ああ、麻由お姉ちゃんから聞いたのかも知れないな。
「それで今日は何の用なんですか?」
「うん、実はさ昨日麻由ちゃんにウチに泊まりに来ないかって誘ったじゃない?でも断られちゃって……」
「ああ……」
やっぱり麻由お姉ちゃんはすぐに一条さんの意図を見抜いて断ったみたいだ。
昨日何も言わなかったからもしかしたらと思ったけどやはりか……。
「それから麻由ちゃんをどうやって大輝君からしばらく離す機会を与えられるかなって考えてたんだけど何か良い方法はないかな?」
「え……?ああ、そうですね……」
「姉さんじゃなくて僕が誰か友達の家にでも泊まれば良いと思うんですけど……うーん……」
かと言って今急に押しかけて泊めてくれとも言いにくいしな。
何より今は皆受験で大変な時期だし……。
「上手くいかないよね……あ、何か音楽でもかける?この曲私好きなんだけど……」
「は、はあ……」
それからしばらく一条さんと雑談をしてながら車の中で過ごした。
まさかそんな用件でわざわざ学校まで迎えに来たわけじゃないよな……?
81狂依存 107:2011/02/20(日) 16:41:51.47 ID:LcXzRLnY
「ねえ、大輝君」
「何ですか?」
「良かったらウチに来ない?二人でお茶でもしながら今後の事とかゆっくり話し合いたいしさ……」
「はい……えええ!?」
僕の家の近くにまで来た時、急に一条さんが家に来ないかと誘ってきた。
「ちょっと……流石にまずいんじゃないんですか?親御さんに見られたら……」
「昨日言ったでしょ。今日から日曜までウチの両親は出かけていないの。だから家には私しかいないから平気だよ」
「でも……」
「大輝君の家だと麻由ちゃんがいるし、何処か店に行ってもこの前みたいに麻由ちゃんが見張ってるかもしれないよ。だからゆっくり話をしたかったらウチが一番安全だと思うんだ」
「は、はあ……」
それはそうかもしれないけど……。
でも女の人の家に上がるのは少し緊張するというか、何とういうか……。
それに、麻由お姉ちゃんに見られたら殺されかねないし……
「駄目かな?ちょっとお茶をご馳走するだけだからさ……だから……」
「う、うーん……じゃあ、はい。わかりました」
「本当?良かったあ!」
一条さんは僕が了承すると本当に嬉しそうな声を上げて喜ぶ。
そんなに僕が家に来るのが嬉しいのだろうか?

「じゃあ、上がって」
「お邪魔します」
一条さんの家は塀に囲まれて庭も広く、中々大きくて立派な家であった。
駅前の一等地にこれだけの家と土地を持ってるなんて実は結構お嬢様なのか?

「はい、どうぞ」
「あ、いただきます」
リビングに招かれ、一条さんが紅茶を頂く。
家よりも全然広くて綺麗なリビングだなあ……。
「あのさ……大輝君って麻由ちゃんとどういう関係になりたいのかな?」
「え?どういう関係って……?」
「その……やっぱり、恋人同士になりたいとか考えてるのかな?それとも普通の姉弟になりたいって思ってるの?」
「あ……」
そうだよな。
まずはそこをはっきりさせないといけない。
「えっと……とにかく今の関係は何とかしないと思ってるんです。このままじゃ僕や姉さんの為にもならないと思うんで……」
「麻由ちゃんと恋人同士にはなりたいとは思ってないの?」
「それは……正直良くわからないです。ただ仲良く過ごせればそれで良いと思っているんで……」
今は恋人同士とも言えない、本当に体だけの異常な関係でしかない。
麻由お姉ちゃんはそれで良いと思ってるみたいだけど……。
「それは……普通の仲の良い姉弟になりたいって思ってるって事で良いのかな?」
「そうですね……はい」
正直に言えば、ちゃんと恋人同士になりたいと思ってない訳ではない。
でもやっぱり姉弟でそんな関係になってはいけないし、許される物ではない。
「(仕方ないよね……)」
「そっか……でも麻由ちゃんと一緒にいたら、その……止められなくなって悩んでいるって事だよね?」
「はい」
「なるほどね……」

「ねえ、大輝君」
一条さんはしばらく考え込んだ後、口を開く。
「はい」
「良かったら、今日ウチに泊まっていかない?」
「……はい?」
「だから、麻由ちゃんと一緒に家にいたらエッチな事したくて止められなくなちゃうんでしょ?だったら、それを我慢する為に今日家に泊まっていかない?」
「えええ!?急にそんな事言われても……」
女の人の家に、しかも二人っきりで一晩過ごすなんて……。
いやどう考えてもまずいだろ。
「留守中に男を連れ込んで泊めたなんて親にバレたら大変な事になるんじゃないんですか?流石にちょっと……」
「そんな心配しなくて良いって。お父さん達は明後日の夜まで帰ってこないし、お母さん中『いい年何だからいい加減、男の一人でも連れてきなさい』言ってるんだよ。だから大丈夫」
82狂依存 108:2011/02/20(日) 16:42:47.31 ID:LcXzRLnY
いやいや、そういう問題ではなくてだな……。
何か間違いがあったら、大変な事になっちゃうし……。
「早く今の麻由ちゃんとの関係を何とかしたいんでしょ?だったら今日が良い機会だよ。明日は休みなんでしょ?」
「そうですけど……」
実はウチの学校は土曜も普通に授業があるのだが、明日は先週の文化祭の代休でたまたま休みなのだ。
まさかその事知ってた訳じゃないよな?
「一晩お互い離れてじっくりと考える良い機会じゃない。だから……ね?」
「……わかりました。そこまで言うなら」
まあ一晩だけなら……。
「本当?やったあ!じゃあ早速麻由ちゃんに電話して」
「ええ?今からですか!?」
「うん。麻由ちゃんが大輝君の夕飯の準備をする前にした方が良いでしょ。だから早く」
「わ、わかりました……」
一条さんに急かされて慌てて携帯電話を取り出し、麻由お姉ちゃんに電話をかける。
気のせいか今日の一条さんは少し変な気がするな……。

トゥルルルルル
「……もしもし」
「あ、あの僕だけど。実は……今、友達の家に遊びに来てるんだけどさ……」
う、緊張してきた。何とか上手く誤魔化せるかな?
「その……明日ちょうど休みだから今日泊まっていかないかって誘われてるんだ。だから……」
「友達って誰……?」
だ、誰の家に泊まってる事にしよう?
何とか後で口裏合わせる様に頼んでおかないと……。
「貸して……私の家だよ」
「って……いいっ!!?」
一条さんが僕から携帯を取り上げ、麻由お姉ちゃんにあっさり話してしまった。
「ちょっと!何考えてるんですか?」
「下手に嘘をつくくらいなら正直に言った方が良いよ。……実はね今日大輝君を家にお招きしてウチに泊めることにしたんだ。明日休みだし良いよね?」
「あんた馬鹿じゃないの?私がそんな事了承するとでも思った?今から迎えに行くからさっさとウチの大輝を返しなさい」
「駄目だよ。今日はウチに泊めて二人がちゃんとお互いの関係を考え直した方が良いと思ってね。大輝君ともちゃんと話し合って決めたんだ」
「ふざけないで!女の家に、しかも二人っきりで一晩外泊なんてあの子の保護者としても容認できないわ!」
「その大輝君の保護者は毎日大輝君に何をしているのかな?それでその子が悩んでいるとしたら大人としても見過ごせないよ。だから一晩だけ……」
「そんな屁理屈なんか聞いてないわよ!とにかく私の男をすぐ返しなさい!!」
電話越しからも麻由お姉ちゃんの怒声がはっきりと聞こえてくる。
その声を聞くたびに恐怖を感じるのだが、一条さんは怯む事無く平然とした顔で麻由お姉ちゃんと話しを続けている。
可愛い顔して肝の座った女性なんだな……。
って感心してる場合じゃない!

「あの……代わって下さい。もしもし?僕だけど」
「ああ……あなた……わかってるわ。そこの女に騙されて連れ込まれたのね。待ってて、今お姉ちゃんが助けに行くから」
「いや、そうじゃなくてさ。やっぱりさ……僕も麻由お姉ちゃんとの関係はどうかと思ってるんだ。だから一晩これからの事を考えた方が良いと思って……」
「そこにいる雌犬にそう唆されたのね。わかったわ。今すぐ駆けつけてその雌犬をやっつけてあげるから」
雌犬ってそんな言い方は無いんじゃ……。
「そういう訳じゃないって。だから……ね?今夜はお互い頭を冷やして、それからちゃんと話し合おう」
「あなたこそ、早く目を覚まして……今そっちに行くから……」
ああ……当然こうなるよな……。
麻由お姉ちゃんが女子の家に外泊なんて認める訳ないのわかりきったことなのに。
「代わって。……もしもし。じゃあそういう事だから。今日は大輝君は家に泊める事にするね。あ、もし麻由ちゃんが来ても家には入れないから。それじゃ」
「ちょっ、待ち……」
一条さんは一方的に電話を切り、そのまま携帯の電源も切ってしまった。
「ふう……これで良しっと。はい。勝手にしゃべったりしてごめんね」
「な、何考えてるんですか?あんな正直に全部話しちゃうなんて……」
そんな事したら怒らせるだけなのに……。
「下手に誤魔化すよりよっぽど良いと思うよ。それに正直に話してやれば麻由ちゃんも頭を冷やしてわかってくれると思うし」
いやいや、どう見ても逆に沸騰させてるだけじゃないのか。
「このまま引き下がる姉さんじゃないですよ。家にまで来たらどうするつもりですか?」
「戸締りしっかりして入れなければ大丈夫だよ。それに家は警備会社と契約してるから、万一塀を飛び越えたりして無理に侵入しようとしたら、警備会社の人がすぐ飛んでくるよ。だから安心して」
そうは言ってもなあ……。
83狂依存 109:2011/02/20(日) 16:43:40.32 ID:LcXzRLnY
「さ、部屋に案内するよ。ゆっくりとくつろいでってね。」
釈然としないまま、一条さんに客間に案内される。
本当に大丈夫なんだろうか……?

「何か夕飯食べたいものとかあるかな?何でも言って」
「いえ、特には……」
「そっか。じゃあ、何にしようかな……」
僕を客間に案内し夕飯のリクエストを聞いた後、一条さんは台所へと向かった。
「はあ……」
何か面倒な事になっちゃいそうだなあ。
今日の一条さんはやたらと強引というか何と言うか……。
理由は何であれ、あんな可愛い女性と二人っきりで一晩過ごすなんて……
「嫌でも意識はしちゃうよ……」
ましてや麻由お姉ちゃんと毎日やりまくってるせいで最近は理性も緩みきってるし、何か間違いを起こす可能性もないとは言い切れない。
いや、一条さんは僕達のこと心配してやってくれてるんだ。
だから変な下心を持たないようにしないと……。
「あ……」
携帯の電源を入れたらすぐ、麻由お姉ちゃんから電話がかかってきた。
やっぱり簡単には引き下がらないよな。
「はい」
「あなたあ……お願い、早く帰って来てえ……一晩もあなたの顔が見れないなんて耐えられないわ……」
「耐えられないって……今までだって修学旅行や部活の合宿とかで何日も顔を合わせなかった事はあったじゃないか」
「あの頃とはもう違うのよ!今の私はあなたのち○ぽを毎日ハメなきゃ生きていけない体なの!だから、早く来てえ……」
そういうのを治す為に今日は別々に過ごすって言ってるのに……。
「あなたもお姉ちゃんの体が欲しいんでしょう?美味しいご飯と美味しいお姉ちゃんが家で寂しくあなたを待ってるわ……さあ、早く……」
「と、とにかく今日はここで一晩泊まらせてもらうから……明日の朝には帰ってくるから、だから……ね?」
「無理よ……明日の朝にはお姉ちゃん寂しくて死んでるかもしれないわ。私を見殺しにしないでえ……」
そんなアホな話があるか!これ以上話を続けても埒があかないな……。
「お願いだから一晩だけ我慢して。それが僕達の為なんだから。もう切るね」
「あん…待って…」

「ふう……」
ごめんね、麻由お姉ちゃん。
一晩だけの辛抱だからさ……。
「でも大丈夫かな……」
まさか家に押しかけて火つけたりしないだろうな?
いや、流石にそこまではしないか。
やる事ないし学校の課題でもやるか……。

「あの……どうかな?」
「ん……うん、美味しいですよ」
「本当?麻由ちゃんほど上手くはないと思うけど……」
「いえ!一条さんの料理もとっても美味しいですよ」
麻由お姉ちゃんより美味いかどうかはともかく実際かなり美味しい。
「えへへ……いっぱいあるからどんどん食べてね」
一条さんも本当に嬉しそうにしている。
これは残せないよな……。

「……やっぱり男の子なんだね。本当にたくさん食べちゃって」
「そ、そうですか?僕より食べる人なんてたくさんいますけど」
実際バスケ部や他の運動部の友達と比べたら僕はむしろ少食の部類に入るぐらいだ。
それでもお母さんには食べすぎだって言われてたけど。
「大輝君ってバスケ部だったんだよね。カッコいいなあ。もしかしてレギュラーだったの」
「ええ、まあ一応」
「すごーい!やっぱり麻由ちゃんの弟さんだから運動も出来るんだね」
「いや、大した事ないですよ。そんなに強い部でもなかったから部員も少なかったですし、運動神経もそんなに良い方ではないですよ」
思い起こせば特別弱い訳でもなかったが強いという程でも無い、ごく平凡なチームだったな……。
「そんな事ないよ。私は運動あまり得意じゃないし、運動部に入った経験ないからそういう男子憧れちゃうなあ。やっぱりモテたんじゃないの?」
「いえ、全然……小中の頃はさっぱりでしたし、今は男子校ですから女子と仲良くする機会も無いですし」
84狂依存 110:2011/02/20(日) 16:44:27.24 ID:LcXzRLnY
まあ、あんなに公然と姉にベタベタとストーキングしてたら嫌がられるわな……。
中学の時もまだその時の印象が残っていたせいか女子から少し避けられてた。
「本当?信じられないなあ。あ、私も中学と高校は私立の女子校だったんだよ。麻由ちゃんも高校は女子校だったんだよね」
「ええ。麻……姉さんは結構モテたみたいですけどね」
まあ、あの容姿なら男は放っておかないだろう。
「そうだよね……麻由ちゃん本当、綺麗でスタイルも良くて羨ましいなあ」
そう言えば高校時代は女子からも何度か告白されたとか小耳に挟んだ事がある。
女性から見ても憧れるもんなだろうな……。

「あの……そう言えば、一条さんと付き合ってる人とかいないんですか?」
「ええ?ど、どうして?」
「いや……もしいたら僕を泊めてる事が知られたら、まずい事になるんじゃないかと思って……」
というか、これ結構大事な事だよな。
自分の彼女が家に他の男を連れ込んで泊めていたなんて知ったら、怒られるぐらいでは済まないと思うんだけど。
人によっては僕殺されかねないかも……。
「い、いないよお!いたら大輝君を泊めたりなんかしないって」
「本当ですか?」
こんな可愛い人に男がいないなんて、ちょっと信じられないなあ。
一条さんは麻由お姉ちゃんと同い年なのだが、幼い顔立ちをしているせいか実年齢よりかなり下に見える。
下手すると童顔と言われてる僕より年下に見えるぐらいだ。
「むう……その目……私の事、子供っぽいとか思ってるんでしょう?」
「ええ?そんな事は……」
やばっ、顔に出ていたか。
「今でもたまに中学生に間違われちゃう事があるんだよ。本当失礼しちゃうんだから……」
「はは……本当ですか?」
頬を赤らめてムスっとした表情がなんか可愛い……。
「ああ、また小馬鹿にした様な目で見てるな。本当、酷いんだから……」
「あ……」
手を伸ばして醤油を取ろうとしたら、同じく醤油を取ろうと手を伸ばした一条さんの手が偶然にも触れた。
「あ、どうぞ、どうぞ!」
「あ、すみません……」
慌てて手を放した一条さんは顔を赤くしながら、そのまま俯いてしまった。

何だろう、この甘酸っぱい雰囲気は……。
こんな雰囲気で食事したの始めてじゃないか?
麻由お姉ちゃんと二人で食事してる時とはまた違った感じだし……。
こうして家族以外の女性が作った手料理を食べるのなんて滅多に無いことだし。
「あ、お茶飲む?」
「はい、いただきます……」
何となく話し辛い雰囲気になってしまい、そのまま二人とも食べ終わるまで黙っていた。
麻由お姉ちゃんはちゃんとご飯食べているのかな……?
そんな事をぼんやり考えながら時はこの甘酸っぱい時は過ぎていった。
85狂依存 111:2011/02/20(日) 16:45:21.87 ID:LcXzRLnY
「むう……またか……」
洗い物をしてる途中、また携帯の着信音が鳴った。もちろん麻由ちゃんからだ。
今まで無視してたけどそろそろ出るか……。
「はい」
「今すぐ返したら今日の事は水に流してあげるわ。だから、私の大輝を早く家に帰して」
「駄目だよ。今日は家で預かるって決めたんだから。麻由ちゃんも今日は一人で少し頭を冷やして」
「あんた何様のつもりなの?友達の夫婦仲を切り裂くような真似をして……場合によっては本気で殺すわよ」
「もう、少しは落ち着いて。これを機会に二人の関係を見直さないと駄目だよ」
「愛する夫が女の家に拉致されたなんて聞いて落ち着いてられるわけないでしょ!!いいから、早く返せ!!」
麻由ちゃんの怒鳴り声で鼓膜がツーンと響く。
「そんな大声出したって大輝君は返さないよ。こうなったのは麻由ちゃんにも責任はあるんだからね」
「責任って何よ?私達は夫婦なんだから、毎日愛し合う義務があるわ。それを果たすのが私の責任よ!」
また訳のわからない事を言って……。
やっぱり、話すだけ無駄か。
「とにかく今日一日だけ我慢して。麻由ちゃんも大輝君にわがまま押し付けちゃ駄目なんだから」
「殺してやる……」
「え?」
「私の大輝に手を出すような事したら、あんたを殺す。絶対に殺す!殺してやるっっっ!!!」
ぶつ!
悪霊の様な怨念の篭った叫び声をあげながら、一方的に電話切ってしまった。
「もう……本当麻由ちゃんったら、心配性だな」
そう心の中で苦笑しながら洗い物を続けた。

「あ、大輝君お風呂出たとこ?」
「はい」
「じゃあ、私が入っちゃうね」
洗い物を終え、先にお風呂に入れてた大輝君のすぐ後に私も入る。

「さっきの麻由ちゃん本当に怒ってたなあ」
まあ、好きな人が女の家に泊まっているなんて聞いて穏やかな気分でいられないのはわかる。
でも普通お姉ちゃんだったら、弟に彼女とかが出来たら喜ぶ物なんじゃないかな?
人によっては多少嫉妬はするかもしれないけど。
それにしてもいつも強気で冷静な麻由ちゃんがあんな狼狽しちゃうなんて。
「流石の麻由ちゃんも私が学校まで直接迎えに来るとは思わなかっただろうなあ」
一年半前初めて麻由ちゃんの家に行った時、トイレに行く途中でちょうど部活から帰ってきた大輝君と廊下でばったり会った。
それが彼との初めての出会いだった。
すれ違ってちょっと挨拶しただけだったが、その時大輝君が持っていた部活で使っていたと思われるバッグにローマ字で学校名のロゴが入っていたのをはっきりと今でも覚えていた。
まさかこんな所で役に立つとは思わなかったけど。
これって運命なのかもしれないね。

「ところで大輝君は大丈夫かな?」
毎日麻由ちゃんとセックスして抜け出せないなんて言ってたから、大輝君も今頃麻由ちゃんとセックスしたくて体が疼いてたりしてるんじゃないろうか?
でも、大丈夫だよね。
だって……。
「今日は私が麻由ちゃんの代わりをしてあげるんだから」
もちろんこれからもずっと……ね。ふふふ……。
86 ◆wBXWEIFqSA :2011/02/20(日) 16:46:23.93 ID:LcXzRLnY
以上です。
前回、投下を代行してくれた方ありがとうございます。
87名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 17:11:53.16 ID:djUjcK/X
普通だと思った友達が普通じゃなかったでござる
88名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 17:29:54.43 ID:iAYEHJ0/
GJ、結局彼の運命は捕食されることなんですね
89名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 19:03:43.50 ID:ErRz0ngi
>>86
投下乙
これは嵐のヨカン!
90名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 19:06:54.79 ID:rVff0YAh
GJーー!!

なんという病んだ展開‥‥‥
一条沙耶はお助けガールでは無く
監禁泥棒猫だったとは

次回狂依存キモ姉対略奪泥棒猫!?
それともお約束のへたれ主人公大輝の覚醒化‥ハーレムの道?

はたまた‥‥血みどろの修羅場か!?

91名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 20:04:47.39 ID:4l3qugbH
>>86
GJ!

結局美味しくいただかれる運命なのね… 大輝もげr…もとい生`
92名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 20:42:40.21 ID:M8ywKc1e
>>86
GJ!
いい感じにドロドロしてきましたな
93『きっと、壊れてる』第16話:2011/02/21(月) 01:01:30.80 ID:GzSQKQNq
こんばんは。『きっと、壊れてる』第16話投下します。
94『きっと、壊れてる』第16話(1/10):2011/02/21(月) 01:03:31.98 ID:GzSQKQNq
次第に現代へと近付いて来る夢も、おそらく今日で最後か。
俺は今、夢想とも現実とも捉えられる実態のない心理世界の中にいる。
茜の膝の上で……否、茜の中で得る睡眠は、ある種モルヒネのような依存性を保持しており、
俺にとっては唯一現実を見ないで済む籠だった。
世の中が廻り続ける中で、もう少しだけ観る事が許された甘美な海の中を泳ぐ。

「おにーちゃん」
大学の夏休みの課題が一段落し、そろそろ晩御飯の準備でも手伝おうかという時だった。
後方よりまだ幼さが残る声で呼ばれた俺は、椅子に寄り掛かったまま振り向いた。
動きやすいように、と母さんが以前購入したオーバーオールを着た楓が、扉の陰からちょこんと上半身を出している。
頭の方を見ると最近やっと肩まで伸びた髪を両サイドで縛っており、左の束の方が少し太くバランスが歪なのが不器用な楓らしかった。

「どうした? また男の子とケンカしたのか?」
楓は小学校6年生となり背が急速に伸び始め、最近は体付きも徐々に女性らしくなってきた。
同級生の男児とケンカし、暴力でも振るわれたら危ないのではないか。
「違うよ。そんな子供みたいな事もうしてない」
馬鹿馬鹿しいといった顔で手を左右に振った楓は、
鼻水を啜りながらこちらに駆け寄り、腕を引っ張った。
ほのかに女性特有の甘い匂いが鼻を擽る。
その香りが回していた扇風機の風邪に遮られると、俺は立ち上がり楓を見下ろした。

「何だよ?」
「おねーちゃん具合が悪いから、薬買ってきて」
「茜が? 風邪か?」
思い起こせば確かに朝、茜は少し体調が悪そうに見えた。
よく着目しなければ気付かないほど僅少な差異だったが、時間経過と共に悪化したのだろうか。
幸い学生の俺達は今、夏休み真只中で次の日を気にする必要はあまりないが、
昨日から今日に掛けて両親が1泊2日の旅行に出掛けており、深夜まで不在だ。
茜が頼れるのは兄である俺か、俺の腕を引っ張る頼りないツインテイルの少女だけだった。

「多分。部屋で横になってる。『兄さんは?』って呆けたみたいに繰り返してるよ」
「そうか、わかった。ひとっ走り行ってくる。楓は出前を頼め、俺カツ丼な。伝染ると面倒だから茜に近付くなよ」
「わかったぁ。おねーちゃんのは?」
「俺がおかゆ作るから、俺とお前のだけ頼んでくれ」
「らじゃー」
普段凛とした人間が病床に着くと、やけに心配になってくる。
風邪薬程度も常備していない母の事を恨みながらも、俺はタンスを開け、上着を取り出した。

「という事で、楓は今日お布団持って来て、お兄ちゃんの部屋で寝るから」
楓は当然といわんばかりの眼差しを俺に向けると、横にあった俺の臭いが染み付いたベッドに、プールへと飛び込むように体を投げた。
「父さんと母さんが今日帰るの深夜になるから、あっちの寝室のベッド使ったらどうだ? 父さんは自動的にリビングのソファになるけどな」
父と母の寝室を指差し、俺は首を傾げた。
楓が最近「1人部屋が欲しい」と喚いていたのも思い出したからだった。

「1人で寝るの怖い」
枕に顔を埋めながら、さりげなく本音を暴露する楓を見た俺は体の力が抜けそうになった。
楓に反抗期という物はないのだろうか、というよりも他の娘さん達よりも成長が遅いのか。
12歳になっても甘ったれなのはさほど変わらない。

「……仕方がない奴だな。じゃあ、ちょっと薬買ってくるからな。すぐ帰るけど火とガスを使う時は……」
「わかってるよぉ〜」
泳ぐかのように足をバタバタさせ返事をする楓を見ながら、俺は自室の扉を開け玄関へと向かった。
帰って来る頃には寝ていそうだ。
人のベッドだと妙に寝付きが良い姫君にため息をつき、俺は日が暮れかけている街を駆けた。
95『きっと、壊れてる』第16話(2/10):2011/02/21(月) 01:05:32.50 ID:GzSQKQNq
「よう、どうだ? 喋るのが辛かったら頷くだけで良い」
切れ長の目が開いている。
眠ってはいないようだ。
「大丈夫。さっき少し寝たら楽になった」
茜はいつもよりさらにか細い声を出すと、俺の方を一瞥した。

「楓は?」
「薬買いに行く時予想した通り、俺のベッドで勝手に寝てる。この2段ベッドが寝心地悪いんじゃないのか?」
普段は「眠れない」とぼやき、夜遅くまで漫画を読んでいる楓が、
俺のベッドだとあっさり眠りにつく事がいつも不思議だった。
「ふふっ、あの子らしい。ゴホッ……ゴホッ……」
茜は仰向けに寝た状態のまま咳きこんだ、口元からひゅうと呼吸音が聞こえた。

「おかゆ、作ってきた」
俺は持って来たお盆を近くにあった楓の学習机の上に置くと、
鍋からおかゆを少量、茜の茶碗へと取り分けた。

毎度思う事だが、食欲を微塵も誘う事がない料理だ。
病人には丁度良いのかもしれない。
「ありがとう。梅干しこの間買っておいて良かった」
真っ白な表面の上に存在感を主張する梅干しが気に入ったようだ。
茜は、体を起こすと俺から茶碗を受け取り、蓮華で小鳥の餌かと思うほど少量の米を掬う。
そして息を何度か吹きかけた後、口の中に入れた。
「美味しい」
「おかゆに美味しいも何もないだろ」
「あるわ」
せいぜい具が美味しいとかその程度のレベルだろうと思っていた俺は、
茜が言うと妙に説得力があると感じ、押し黙った。

そして、茜が思ったよりも元気そうなため、この後どうするか考える。
PCを触りたいが、物音で楓を起こすのが可哀想なので自室はあまり居る気になれない。
とはいえ、このままこの部屋で過ごすのもおかしな話だ。
リビングでテレビでも見るのが適当か。

「兄さん、お願いがあるの」
「何だ? おかわりか? 病人特権だ、何でも言えよ」
「うん、ありがとう。お湯とタオルを持って来て欲しいの」
何でもない頼みだが、普段自分の事は何でもやってしまう茜にしては珍しい。
俺は快く承ると、とても全部は食べられそうにないおかゆが入った鍋を回収し、洗面所へと向かった。

呆気にとられるとはまさに今の状況の事だろう。
「兄さん、体を拭いて」
自分の目と耳を同時に疑うのは、生まれて初めてだった。
お湯を溜めた風呂桶と、体を拭くタオルを持ち俺が部屋に入ると、
茜はこちらに背を向け、水色のパジャマを脱ぎ綺麗に折りたたんだ後、枕の横に置いた。

下着は付けていない。
カーテンを閉め切った薄暗い部屋に茜の白い上半身が露わになった。
「お、おい……冗談言うなよ」
半裸の茜は、俺が拭きやすいように少し前屈みになっている。
「何でもしてくれるんでしょう? 楓は寝ているし、兄さんしかいないのよ」
後ろ姿から茜の表情は読み取れない。
ただその冷静な声は、茜が本気である事を示している。
肩甲骨が美しく浮き出ている、そしてその白い肌に映えた真黒の髪は、生きているように艶やかさを保っていた。
「じゃ……じゃあ、拭くわ」
あまり拒絶するのも、意識しているようで不格好だ。
病人の体を拭くだけだと自分に言い聞かせると、俺はタオルをお湯に付け、よく絞った。
水分が残っていると、風邪を悪化させるかもしれない。
俺は力強くタオルを絞ると、割れ物を扱う様に茜の背中に押し当てた。
96『きっと、壊れてる』第16話(3/10):2011/02/21(月) 01:07:32.99 ID:GzSQKQNq
茜のきめ細かい白い肌を間近で見ると、傷一つない宝石を連想させる。
細胞の一つ一つがこの美しい体を造り上げているのだと思うと、
生物の神秘さえ感じた。

「……兄さんが高校1年の時の夏に、駅前の喫茶店で仲良さそうに喋っていた女の子は誰?」
肩峰から右肘にかけて拭き終わった時だった。
茜の唐突な質問に、俺は思わず体を拭く手を止めた。
「えっ? なんだよ、急に」
「別に。黙っているのも退屈でしょう? ただの世間話」
タオルを一端お湯に付け、再び絞る。
「……クラスの女子だ。何回か遊んだ事がある」
確か、友達でいた方が楽しさそうだと理由で、付き合うまでには至らなかった子だ。
それがどうしたというのか。

「知っているわ」
「じゃあ聞くなよ。というか、なんで知ってんだよそんな事」
「……当時、兄さんと同じクラスに佐藤さんっていたでしょう? 街で偶然会った時、色々教えてくれたのよ」
佐藤……確か大人しいタイプの女子だった気がするが、意外に噂話好きなのか。
それよりも茜と知り合いだったとは知らなかった。

「じゃあ次、去年の学園祭で一緒に校内を回っていた子は誰?」
口調を変えず茜は淡々と言葉を続ける。
兄の男女関係に興味があるのか、ただの暇潰しなのか。

「……名前は忘れた。クラスも別でほとんど話した事のない子だった」
声を掛けられた時、特に用事もなかった為一緒に行動する事にしたのを微かに憶えている。
だが、結局彼女とはその日以来喋っていない。
何のために自分に声を掛けたのかは、もう知る由もない。
「賀集由里果さんと言うのよ。図書委員で一緒になった事があるの」
「だから、知ってんなら聞くなって」
質問の主旨がわからず、俺は苛立ちを声にした。
茜は聞いているのか、微動だにしないまま背中を預けている。
「あまり気にしないで? ただの世間話だから……ゴホッ! ゴホッ!」
「おい……大丈夫か?」
薄い背中が弱々しく揺れた。
透き通る様なきめ細かい肌が、震えている。
俺には冷房が効いていないこの部屋は暑くてたまらないが、茜は寒いのか。
「……大丈夫。薬を飲んだからかしら、大分楽にはなってるから」
「なら、いいけど。辛いようならすぐ言えよ?」
「うん。それよりも汗をかいたから念入りに拭いて」
「……あぁ」
微妙な空気が二人を包み、時間がゆっくりと流れている。
楓に見られでもしたら面倒な事になると思いながらも、
茜の肌に吸い寄せられ、じっくりと手を動かす自分が俺は不思議だった。

「ねぇ、兄さん。背中はもういいわ。今度は前をお願い」
「怒るぞ、茜」
予想を超越する茜の言葉に驚愕し、怒気を含めた声で叫んだ。
風邪で寝込んでいる妹の上半身を隅から隅まで拭く兄など聞いた事がない。

「別に前も後ろも同じでしょう。私はそんなに凹凸もないから」
冗談のつもりなのか、全くと言っていいほど笑えないセリフを吐くと、
茜は体を反転させ振り向き、上半身の前面を俺の前にすべてさらけ出した。

「おい!」
「五月蠅いから大声を出さないで」

薄暗い部屋の中に無表情の茜の瞳が一点光っているように見える。
どういうつもりなのか、そもそも体を起こせるほどに回復しているのなら、
タオルで上半身を拭くぐらい自分でできるのではないかと疑問が生じた。
97『きっと、壊れてる』第16話(4/10):2011/02/21(月) 01:09:33.59 ID:GzSQKQNq
「シャレにならないだろ?」
「えぇ、本気だもの。早くして、寒いのよ」
めずらしく我儘を言い、心なしかこちらを睨む半裸の妹に俺は驚いた。
茜は滅多に主張しない代わりに、一度自分の主張を示すとテコでも動かない。
1秒でも早く茜の体を拭き終わる事が、この場から離れる唯一の手段だった。

「……わかったよ……じゃ、じゃあ拭くから」
思わず声が嗄れた俺は、茜の顔の下に自然と目線が向いてしまう事に気付く。
二つの白いなだらかな砂丘の上に、それぞれ薄赤色した頂が付いていた。
視線をどこへやったらいいのかわからず、ベッドの脇にあったセイウチのぬいぐるみを見た。

「ふふっ、別に横を向いたまま拭かなくてもいいじゃない。この子よりはスタイル良いと思うのだけど」
セイウチを頭から掴むと、茜は自分の背面へとそれを隠した。
逃げ道を隠され、俺にはもう視線を預ける先が見当たらなかった。
「ちゃ、茶かすなよ」
「でも不思議ね、小さい頃はよく二人でお風呂に入ったのにね」
「……ははっ、懐かしいな。茜は風呂嫌いだったもんな。毎度風呂の時間になると隠れているのを探して、連れて行ったっけ」
気を利かしてくれたのか、茜が子供の頃の話を振ると、俺は懐かしさで少しだけ羞恥心が薄くなった。
幼き茜の姿と視線の前の茜が両方の瞳に重なって映し出される。
「ふふっ、そうね。当時の私はお風呂と海は繋がっていて、栓を開けると鮫が出てくると思っていたからね」
郷愁の記憶に想いを馳せ、目の前の妹を正々堂々と直視する。
楓や異性の同級生には感じない、得体の知れない感情が自分の中で湧き上がってくるのを俺は必死で抑えた。

「……兄さんは……私に対して、いつもどこか遠慮しているのね」
もう少しで茜の上半身を拭き終わる頃か。
いつの間にか俯いている茜は、前触れもない独り言のように呟いた。
「遠慮なんてしてないよ」
「してる。私がどれだけ我儘を言っても、許してくれる。楓には本気で叱るのに」
楓はハッキリ言って叱りやすい。
行動が単調なので、叱り方が明確なのだ。
逆に茜の行動は謎を含み、心理的にどう考えているのかが俺には理解できないため、
注意するにも躊躇してしまうのが理由の一つだ。
そして、最大の理由は俺自身認めたくない、認めてはいけないものだった。
「それは、楓と違ってお前は怒られるような事をしないからだろう?」
「ううん、違う」
それ以上は言及しないで欲しい。
きっと、ボロが出てしまうから。

「ここで……さっきの続き。今、兄さんには好きな人がいるの?」
胸が破裂しそうな程締め付けられるのは、茜の裸を見ているからではなく、
茜の顔がすぐそこにあるからだ。

「茜」
「何?」
「もう拭き終わった」
俺は今どんな顔をしているのか。
きっと両親の喧嘩を目の当たりにしているような、
行き場のないもどかしさを顔全体で表現しているに違いない。

「……悲しそうな顔」
俺の頬を撫でる茜の手を握り締め、このまま許される事のない駆け落ちでもしようかと考えた。
当然そんな事をする勇ましさもなければ甲斐性もない。
この異常な感情は俺の心の最深層に封じ込め、日々を平凡に生きるのがすべての意味で適切な判断なのだと、自分に言い聞かせた。

「そんな事ないよ」
無理やり笑顔を作り、茜に笑いかけた。
顔の筋肉が抵抗し、口角を下げようとする。
それでも笑う事が俺の責任だと思った。
98『きっと、壊れてる』第16話(5/10):2011/02/21(月) 01:11:34.36 ID:GzSQKQNq
「私がこの世界で一番兄さんの事、詳しいのよ」
そんな努力も虚しく、茜は真剣な顔付きで「馬鹿にしないで」と俺を叱る様に語尾を強めた。
すべてお見通しという意味か。
それはそうだろう。
思えば俺の異端な癖も知っているのは茜一人、匙を投げる事無く慰め、
一緒に痛みを分かち合ってくれるのもこの世で茜一人だ。
このまま打ち明けてしまえば楽になれるのか。

君に恋をし、気恥ずかしくて顔を直視できない。
嫌われたくなくて、会話するにも無難な事しか話せない、と。

「茜? 居るの?」
その時、後方にある扉が静かに開いた。

扉の方向とは逆を向いている俺の背中の毛が、全身を駆け巡るかのように逆立った。
慌てるように振り向く。
暗がりでよく顔が見えない、いやそもそも見る必要はない。
この状況は家族の誰に見られたとて反応は同じだ。

「茜? ……浩介! あなた何をしているの!」
穏やかな母の表情が、暗礁に乗り上げたように一瞬にしてパニックに陥る。
腕を掴まれ、ベッドから引きづり降ろされた俺は、無言のまま振り返り茜を見た。

スタンドの光に照らされた茜は微笑み、深い眼差しを俺に向けたままだった─。


時計の針が進むチッチッという音が、俺の心臓の音と重なっている。
重苦しいという言葉がこれ以上相応しい場面はなかった。
食卓の向かいには父と母。
隣に茜がいる事が俺にとっての唯一の救いになっていた。
「で、浩介は夜中に風邪をひいて寝込んでいる妹の薄暗い部屋で、何をしていたの?」
眠っている楓を除く全員、4人分のお茶を入れ各々の前にそれを置くと、母は天井を見上げながら話を切り出した。
おそらく、状況が整理できていないのだろう。
それはそうだ、俺が逆の立場だったら声すら発せないかもしれない。

半ば無理やり体を拭かされた、とありのまま話せば、俺はもちろん茜もおそらく叱られる事になるだろう。
兄妹とは言え、無理やり男に体を拭かせる女が何処にいるのだ、お前は頭がおかしいのか、と追及されるに決まっている。
実際に風邪をひいている茜に、すべてを被らせるのか。
いや、ここは俺がすべて被れば良い。
性の対象と見ていた、という誤解だけは解かなければいけないが、
茜以外の家族からしばらく白い目で見られる程度だ、構いはしない。

「……茜は歩けない程、衰弱していた。けど、汗をかいていて、あのまま放っておいたら間違いなく悪化すると思ったんだよ」
予想より、声を張れる事が出来た。
こういう時、もぞもぞと喋る方が逆に疑いを深める事になる。
父と母の思考を読み、言い訳を考える。

「楓にやってもらえばいいじゃない」
「あいつは既に寝てたから。それに伝染りでもしたら面倒だろ。俺は融通効くし」
今も実際に眠っているのだから筋が通る言い訳だ。
今回ばかりは楓の自由気ままな家での過ごし方に感謝した。
「……茜は意識あったの?」
「えぇ、あったわ」
「なのに浩介に体を拭いてもらう事にしたの?」
「えぇ」
どうやら、茜は俺の策を理解してくれたようだ。
それでいい。破滅の美などと格好を付けるつもりは更々ないが、軽蔑される人間など少ない方が良いに決まっている。

「呆れた。浩介、あんたちょっと茜にベッタリ過ぎよ。あなた達は兄妹なの。世間ではあんな事、兄妹が……いえ、恋人でもマナー違反よ」
正論だ。あくまで看病だと割り切れる程、人間の欲は生易しい物ではない。
99『きっと、壊れてる』第16話(6/10):2011/02/21(月) 01:14:20.13 ID:GzSQKQNq
「茜も。もう良い歳なんだから体を見せるのは、将来愛した人だけになさい」
「俺も軽率だったよ。もう二度としないと誓う」
母の文言が説教の終わりへと向かっている事に気付いた。
ものの5分程度か、意外にも早く終わった事に安堵し、俺はまだ熱いお茶が入ったカップに手を伸ばした。

「じゃあ、この件はもう良いわね? 茜は早く寝なさいよ」
父と母の顔の険しさが緩和され、家族会議の幕が降ろされようとしていた時だった。

「一つ、いいかしら」
席に座ったままの茜は、病人とは思えない程に背筋を伸ばしていた。
俺らが他に言うべき事はない。
反省した態度を見せればこの場から逃れる事が出来るのに、これ以上何を言うのか。

「何だ? 言ってみろ」
空気が再び張りつめた。
無理もない。俺ですら茜の雰囲気に異質さを感じていた。
具合が悪いのではなかったのか、茜は数秒間無言のまま両親を見つめると、
その綺麗な形をした口からゆっくりと言葉を紡ぎ始めた。

「私、父さんと母さんが好きよ。尊敬しているし、この家に生まれて本当に良かったと思ってる」
「何だ? いきなり」
父が呆気にとられた顔をしているのも気にせず、茜は続けた。
「感情表現が苦手な私でも兄さんや楓と同じように接してくれて、いつも感謝してる。本当にありがとう」
「……当たり前だろう。自分の子を差別するような人間が存在するのなら、その人間がおかしい」
寡黙な父が照れくさそうに、けれど本気の言葉で答えている。
もし俺が父の立場だったら、娘にこんな事を言われれば涙を流して喜ぶかもしれない。

「ただね、そんな父さんと母さんだからこそ……許せないのよ」
人間が唱える言葉という物は不思議だ。
舌をうねらせ、喉から声という伝達機能を出すだけで、場の空気を幾度もなく反転させる事が出来る。

「……何がだ?」
見た事もない父の形相に恐れおののいた俺は、何か爆発物に着火させようとしている茜を止めようと横を向いた。
しかし、一瞬でそれは無駄な行動に終わる。
黙っていろ。
そう言いたいのか、まるで俺がここで止めに入るのを予想していたかのように茜は冷たく無機質な瞳で俺を迎え撃った。
「私の邪魔をしないで」
「邪魔?」
茜の気持ちが昂っている。
映画のワンシーンのように茜の横顔や仕草は美しかった。
せめて、心の中だけでも男として茜より先に言おうと思った。
「せっかくだから、父さんと母さんにも聞いてほしくて」
「茜……おなた……」

……俺は茜を愛している。
「私は兄さんを男性として愛しているわ」

茜の瞳は深く、黒く、吸い込まれそうだった。
いや、俺は既に茜に取り込まれていて、内側から自分を傍観しているだけなのかもしれない。
もう二度と退出する事のない茜の瞳の中に、自分の魂を持って──。


楓が眠っているため部屋に閉じこもるわけにもいかず、街灯が寂しく光る暗い道を当てもなく彷徨った。
閑散としており、昼とは違った印象を持つ地元の商店街を抜けて、大きな公園に出る。
何をしたらいのかわからず、俺はベンチに座り両手で顔を覆った。
「よかったわね夏で。野宿しても凍死する心配はないわ」
「何でそんなに余裕なんだ、お前は」
遠足でもしているつもりなのか、珍しく茜は微笑んでいる。
「お前、風邪引いているんだろう。こんな所にいちゃだめだ」
顔色は良さそうだが、再発が怖い。
100『きっと、壊れてる』第16話(7/10):2011/02/21(月) 01:16:20.48 ID:GzSQKQNq
「大丈夫。兄さんを放って自分だけ寝ているわけにもいかないし」
「……そんな事はどうでも良いよ」
「でも野宿は嫌ね。今夜だけでもどこかへ泊まりましょう」

家を飛び出した時と同じ様に、暗い空の下を当てもなく、ゆっくりと歩いた。
あんな事があった直後にもかかわらず……いや、あんな事があった直後だからこそなのか、
俺の腕には茜の腕がしっかりと組まれ、人の体温の暖かさを俺に伝えていた。
大学の友人の家にでもしばらく泊めてもらおうかと考えたが、
茜の事を考えるとそういうわけにもいかない。俺はどうするべきなのか。

「あの……さ」
「さっきの、本気か?」
もしかしたら、茜のたちの悪い冗談なのかもしれない。
「冗談だと思う?」
そんなわけはない。愚問に自分でも呆れ果てた。
「いや」
「ふふっ、でしょう? さぁ、行きましょう」
「何処へ?」
「二人っきりになれる所。今後の事も話し合わないと」
俺の腕を引き、茜は軽やかな足取りを見せた。
俺はこの時初めて、茜の風邪が仮病だという事に気付いた。

シャワー室に視線を移すと、裸体である茜の影が生々しく動いていた。
俺はダブルベットの端っこに腰を掛けると、そのまま背中をベッドの方に投げ出した。
鼻を擽る寝具の匂いと、目の前に広がる白い天井模様が、いつもと違う事に違和感を覚える。
それは自分と茜との関係が変った事を示しているかのようだった。
「お待たせ」
髪を濡らした茜が、脱衣所から出てきた。黒いワンピースが妙に艶めかしい。
ホテルに備え付きの趣味の悪い浴衣ではなく、自分の服をもう一度着直したようだ。
「待っていたのかな、俺は」
寝転んだまま、茜の方へ顔を向け自虐的な笑みを浮かべると、俺はそのまま目を閉じた。
この現実が今も自分達にとって、どれほどの不利益を被るかはわからない。
拒否しようと思えば、茜の手を解き、駆け、今まで自分が存在していた世界へと戻る事が出来たのかもしれない。
しかし、今ここにいるという事は、俺自身が茜との関係に変化を望んでいたという事に違いなかった。

「兄さん」
吐息がかかる風を鼻に感じて目を開けると、茜の瞳が俺の視界一杯に広がっていた。
ダブルベッドの上で寝転がり向かい合う二人の間には、もう何も障壁はない。
少し舌の先を伸ばせば、茜の小振りの唇へと届く距離だ。
「こんな時でもクールなんだな」
皮肉ではなく、純粋にそう感じ、思わず笑みが零れた。
あまり変化のない表情でも手に取るように茜の感情がわかる。
「そんな事ないわ。心臓が破裂しそう」
手を俺の体の後ろ側に回し、茜は体を押し付けてきた。
痩せている割に、体中に当たる肉感が心地良い。

「兄さん」
吐息なのか、問いかけなのかわからない程小さい、茜の声がした。
「違う女性と、キスはしたことあるの?」
「……あるよ」
以前交際した女性と何度かした事がある。
色気の欠片もない、学生らしいキスだった。

「兄さん」
少し声がか細くなった気がした。
俺の胸に顔を埋める茜の頭からは、目眩がするほどの良い匂いがする。
「違う女性の、胸やお尻は触った事あるの?」
「……あるよ」
カラオケ店で、キスの勢いで触った事がある。
女性の肉体の柔らかさに驚いたのを今でも覚えている。
101『きっと、壊れてる』第16話(8/10):2011/02/21(月) 01:18:22.21 ID:GzSQKQNq
「……じゃあ、それ以上の事はしたことがあるの?」
「……ないよ」
茜の真意はわからない。
ただ今夜だけはすべて赤裸々に話そうと思った。

「……そう」
一言呟くと、茜は俺の身体から手を離し、自分の着ているワンピースを脱ぐと、
几帳面に畳んだ後、枕元にそれを置いた。
電気スタンドの淡い光が、白い下着姿の茜の美しさを演出した。
そしてその白い下着をも躊躇なく脱ぎ捨て、生まれたままの姿になる。
人生で見た事がないほど傷一つない美しい体だった。

しかし、再び抱きついてくるのかと思いきや、茜は壁際にあったソファまで歩き腰を下ろした。
「兄さん」
座ったまま足をソファに上げ一瞬躊躇すると、茜はそのまま左右に足を広げた。

「舐めて」
無表情でそう言い放つ茜の瞳に、俺は身動きが取れなかった。
初めて見る女性の秘部は、肉の色と陰毛とが絡み合い混沌とした様子だ。

「舐めなさい。兄さんは自らの意思で私の此処を舌で突き、汁を啜るの」
命令される事でしか存在を維持できない屍のように、俺は起き上がり茜の前まで歩き、そして跪く。
茜の股間の割れ目は、ひくひくと俺を手招いているかのように呼吸していた。
恐る恐る舌を口から出し、そのまま先端で突く。
……少し酸味の強い味がした。
以前同級生の男が、臭いが強くてとても舐められたものではない、となぜか自慢気に話しているのを聞いた事がある。
確かに良い匂いでないが、拒絶するほどのものでもない。
俺は、一舐め毎に味を確かめながら、犬のように妹の秘部を夢中で舐めた。

舌の根元が痺れ、休憩がてら顔を上げると、俺が弄り始めてからも一言も声を発さなかった茜の顔が視界に映る。
茜は無表情のままこちらを見降ろし、そしてゆっくりと手を伸ばして俺の髪を撫でた。
「疲れたの?」
「舌の感覚が、狂ってきた」
茜の愛液だろうか、蜘蛛の巣のようにねっとりと俺の舌に纏わりつく、糸のような液体は。
味は最早わからない。
不思議な義務感だけが俺の口周辺にある筋肉を動かしていた。

「兄さん……体が寒くなってきたの。抱いて」
茜の言う『抱いて』という言葉は、ただ俺の両腕で抱き締める事を指してはいなかった。
俺は茜の頭と両足を横から両腕で持ち上げると、ベッドまで運びそっと降ろした。
乳房を肉の細胞一つ一つ確かめるように触る。
初めて茜の口から「ンッ」と嬌声が漏れた。
本能なのだろう。
早く挿れたい、と俺の下半身が悲鳴を上げている。
未体験にもかかわらず、茜の膣はきっと気持ちが良いと確信していた。

俺が我慢できずに茜の体を自分の方へ引き寄せると、シーツを右手で掴んだまま、茜が口を開いた。
「私達、契りを結ぶのね」
「契り?」
大層な単語が出てきて、俺は思わず笑いそうになった。
しかし、茜の目が少しも笑っていない事に気付き、顔を引き締める。

「そう、契り。私は一時の感情になんて流されない」
「知ってるよ」
「ここでこうしてあなたと目合っているのは、私とあなたが選択した世界。帰る事はできないわ」

父さんや母さん、それに楓の顔が俺達の周りを囲んでいるホテルの白い壁に浮かび上がった気がした。
俺は今取り返しのつかない事を、茜の言うように自分の意思で行おうとしているのだ。
体は既存の物と同じでも、精神は別人となり、実の妹を抱く。
その覚悟を茜は俺に求めているという事が理解できた。
102『きっと、壊れてる』第16話(9/10):2011/02/21(月) 01:20:22.35 ID:GzSQKQNq
「ふふっ、怖くなった? 今ならまだ、なかった事にしてあげる」
これが高校生の創る表情なのか。
茜はすべてを計算し尽くしたような妖艶な笑みを浮かべると、両手を俺の首の後ろに回した。
「どうするの?」
「……もう帰る場所なんてねえよ」
茜に揺れている心の隙間を突かれ、半ばヤケになった俺は自分の下半身をぶっきらぼうに茜の膣へと押し込んだ。
腰を動かすと、茜の膣の内側と自分の棒の外側が摩擦で擦れ、快感を生み出す。
しばらくぎこちない腰の反復運動を繰り返すと、茜にとっても今日が初めてだったという事に俺は気付いた。

「悪い、挿れた時痛かったか?」
慌てて茜の顔を覗き込む。
「痛かった。今もすごく痛いわ」
茜の表情にあまり感情の推移は感じられなかった。
実際の女性はあまり声を出さず表情も変えない物なのだな、と首を傾げ続きを始める。

「……んっ……んっ」
腰の動きにも慣れ始め、血が今まで以上に下半身に集まって来ると、少なからず茜の様子にも変化が生じた。
吐息が上で腰を振る俺の耳にまで届き、腕を掴む小さい掌は徐々に掴む力を強めていく。
俺は思わず半開きになった茜の口に自分の舌をねじ込んだ。
ジュルジュルと音を立てて茜の舌を吸うと、お返しと言わんばかりに茜も俺の舌を吸う。
何もかもが初めてのはずなのに、俺達はお互いの希望が手に取るようにわかっていた。
「んっ……兄さん。ありがとう」
吐息に織り交ぜ、なぜか茜は感謝の言葉を呟いた。
それに続く様に自然と表情も緩む。

「別に感謝されるような事なんてしてないだろ」
それを証拠に俺は今も腰を動かし続ける。
体が火照り、もう自分では制御できない程、俺の下半身は茜を求めていた。
「……ハァッ……ハァ……兄さん、気持ち良い?」
余程、俺は夢中になっている顔をしているのか。
辛そうに顔を歪めながらも、俺の頬を撫でると、茜は少しだけ微笑む。
「……んっんっ」
漏れた声を聞き逃さず、俺は茜が少しでも艶やかな反応をする角度で、自分の肉棒を突いた。
挿入した時に比べれば、茜も幾分かは気持ちが良さそうだ。

しかし、俺の方が限界に近かった。
より快感を得る為に茜の腰を両手で固定し、腰の回転を早める。
「茜、俺イきそうなんだ」
「膣に出して。私ピルを飲んでいるから」
どこへ出したらいいのか判断がつかなかった俺に、茜は心を読んだように的確に指示を出した。
ピルに副作用の危険がある事ぐらいは俺も知っている。
そんな物をいつ手に入れ、いつ飲んだのだと疑問がいくらでも捻り出される。
それでも、茜が膣に出せと言うのなら、そこへ出そうと思った。

「うっ……」
階段から一気に滑り落ちたような浮揚感と、森羅万象のあらゆる快感を俺の体の中に集めたような刺激が、
腹の上から尿道を通り、茜の膣へと飛び込んで行った。
俺が思わず震えると、右手でシーツを目一杯掴んだ茜も、目を瞑り声を振り絞っているのがわかった。
「やぁっ……クッ……くぅぅぅぅっぅぅ! ……ハァ……ハァ」

ラブホテルの一室、見慣れない光景の中で、俺と茜は禁忌を破り、獣のように息を荒げ、
事が終わってもなお、お互いを離すまいとしてどちらからともなく、体を抱き締めた。

「素敵な夜ね」

俺の腕の中で近年一番の笑顔を見せた茜は、
本当に血の繋がらない最愛の女性のように俺の目には映った──。
103『きっと、壊れてる』第16話(10/10):2011/02/21(月) 01:22:23.20 ID:GzSQKQNq
実家を離れてから約6年間住んでいる、見慣れた自室の風景が視界に広がっている。
早朝、浩介は目覚めると、枕が少し湿っている事に気付いた。
指で目の周りを擦ると少し濡れている。
何の夢をみていたかは既に忘れていたが、茜と楓がそれぞれ笑っていたのを断片的に覚えていた。
楓の笑顔が心からの笑顔ではないと考えると、まだ涙腺の奥から涙が溢れそうだった。

「おはよう」
扉の方から声がして、浩介は体を起こした。
エプロンを身に着けた茜が部屋の入口に立ち、こちらを覗いている。
「おはよう……楓は?」
「朝ご飯を食べてるわ」
まだ家にいるようだ。
ここ1週間楓とはろくに話をしていない。
捕まえるなら今か。

「楓、ちょっといいか?」
即座に着替えた浩介は、まだ食卓で朝食を食べていた楓に声を掛けた。
「何? あんまり時間ないんだけど?」
茜の手前、仮の姿で接する楓だったが、声からして不機嫌だ。
やはり、この間の夜の事が気に食わないのか、目も親の敵を見るように不快感が前面に押し出されていた。

「そろそろ、夏休みも終わりだろ。今日ぐらい3人で夕飯食べないか?」
「……考えておく」
楓はそう言うと、そして浩介の耳元で「玉置美佐とはもうすぐ終わり」と囁き、
風を切るかのように玄関へと駆けて行った。

「そろそろ、夏も終わりなのね」
コーヒーが入ったマグカップを片手に、キッチンから出てきた茜は呟いた。
「寂しいか? 楓も帰っちゃうもんな」
この夏に楓が起こした行動は、すべて自分の胸の内に留めておこう。
無駄に家族の間で波風を立てる必要はない。
浩介は兄として、楓の成長を見守る腹を決めていた。

「いいえ、嬉しいの。暑いのってどうしても苦手だわ」

どこからかチリンと風鈴の音色が聞こえた気がした。

第17話へ続く
104『きっと、壊れてる』第16話:2011/02/21(月) 01:24:31.94 ID:GzSQKQNq
以上です。ラストまで後2話か3話なので、もう少しだけお付き合い願います。
では、ありがとうございました。
105名無しさん@ピンキー:2011/02/21(月) 02:53:30.88 ID:UwRXYxVW
GJ
兄さんもずっと茜だけだったんだな
106名無しさん@ピンキー:2011/02/21(月) 04:58:47.95 ID:e4gtPurH
GJ
兄さんもだったのか・・・
107名無しさん@ピンキー:2011/02/21(月) 23:11:28.88 ID:A7Mmhie0
GJ
あと2、3話ですか・・・頑張ってください!
108名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 00:59:53.44 ID:EQOaPBgl
まとめから来た
HとIの隙間がすっげえ良かった。
GJ
109名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 01:31:55.95 ID:K/095qfT
>>104
自分のなかではかなりのお気に入りです
なので、いつか終わりがくるとは思ってはいましたけど実際あと二、三話ぐらいってなると無性にさみしくなってきますね…

切ないながらも残りの話も期待してます。頑張ってください!
110名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 07:08:04.30 ID:2w6MSw5o
保管庫更新乙です
111名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 08:26:15.34 ID:8YGNT/On
このスレ保管庫見る人いっぱい居るんだな。
112名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 17:33:27.89 ID:FQM1UhPN
セックスしたい
113名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 18:40:04.87 ID:5+q1pNux
いちおうこのスレのpart1からdat保存してあるけど見直すのめんどいし保管庫ありがたい
114名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 18:43:46.70 ID:76tbn+E9
>>112
家に帰ってお前の姉をファックしていいぞ!
115名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 20:41:34.38 ID:y3bLUe7E
姉妹とセックスするくらいならオナホ使うわ
116名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 21:32:44.78 ID:YH9sLxdb
家に帰ると玄関にブツ切りにされた>115のオナホが……………
117名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 22:32:50.40 ID:i89WTMGj
時代はオナホ常着
118名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 22:36:17.81 ID:x5tPiJCt
そういや妹が最近催眠術を勉強してるらしい
もうすぐマスターできるから待っててねとか言ってた
一体なにに使うんだか


せいぜい人の迷惑にならんことを祈る
119名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 22:44:15.50 ID:tRB3/Pqv
>>118
逃げて!俺がかわってやる!
120名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 16:28:24.79 ID:jRmrud0T
姉萌えの兄に対してキモ姉っぽく振る舞うキモウトってのはどうだろうか
121名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 03:50:39 ID:TR0dnGKr
>>120
これまたむつかしい題材を…
大人っぽく振る舞うキモウトだとクールキャラに落ち着いちゃいそうで難しいな
122名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 04:57:38 ID:tsf59nvN
>>120
生き別れで初めてあって姉だと嘘をつくのはどう?
123名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 13:29:49 ID:ZyQu9FVZ
狂依存の続き待ってます
124名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 14:18:56 ID:+YspwcqW
あー、兄もしくは弟を毎晩昏睡逆レイプしつつ日中は普通のブラコン姉妹の振りしてる
キモ姉キモウトが欲しいなー
125名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 14:41:00 ID:pz5+gmid
>>124
つキモートコントロール
正確には昏睡じゃないけど。
126名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 16:15:30 ID:jrvyIm8i
兄や弟がMCや催眠とか精神操作されるSSが読みたいな
最近反抗的になってきた弟をお姉ちゃんだいすきのシスコンにしたり、女の子として見てくれない兄貴を操り人形にして結ばれたり
127名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 00:22:21 ID:wYBgM+M4
人妻萌えの兄のため
16になったら偽装結婚しようと目論む
努力が斜め上の方向にいってるキモウト
128代理投下 ◆j3gvf0a2hI :2011/02/25(金) 22:43:43 ID:N6rID74y
225 : ◆ wBXWEIFqSA 2011/02/23(水) 19:45:09 ID:IssWOBdw

こんばんは。
規制中なので、こちらに狂依存14話を投下します。
※姉以外とのエロ有りです。
129狂依存 112:2011/02/25(金) 22:44:46 ID:N6rID74y
お風呂から上がった後、客間でテレビを見ていたらまた麻由お姉ちゃんから電話がかかってきた。
これで何回目だろう……。
「はい」
いつまでも無視する訳にもいかないので、仕方なく出る。
「はあっ……はあっ……あなた……助けてえ、とても苦しいの……」
「え!?ど、どうしたの!?」
電話に出たら、麻由お姉ちゃんが本当に苦しそうに息を切らしていた。
まさか何か病気にでも……。
「はあ……お姉ちゃんのおまんこ、あなたのち○ぽが欲しくてうずうずして苦しいの
…だから、早く帰ってお姉ちゃんを助けてえ……」
「……」
一瞬でも心配した僕が馬鹿だった……。
「お願いだから一晩だけ我慢して。そのぐらい我慢出来ない様じゃ、この先生きていけないじゃないか」
「はあ……あんっ!無理よ……早く私のおまんこにあなたのおち○ぽぶち込んでこの疼きを沈めてえ……さっきからオナニーしても全然収まらないの……だから早く!」
もう馬鹿らしくなってきた。
さっさと切るか……。
「じゃあ、もう切るから……」
「あんっ!待ってえ……もっと声聞かせて、お姉ちゃん安心させてえ……はんぅ……」
「もういい加減にしてよ。一晩だけ……一晩だけだから……」
本当は一晩だけじゃなくて、ずっと我慢しなきゃいけないんだけど、今はそれで宥めるしかない。
「そんな事言って、あなただってお姉ちゃんと今すぐセックスしたいんでしょう……?なら遠慮する事ないじゃない……」
「それは……」
「ほら、思い出して……あなたが大好きな麻由お姉ちゃんの体を……おっぱいを……おまんこを犯してる時の快楽を……」
麻由お姉ちゃんの体……おっぱい……。
「お姉ちゃんのおっぱいにち○ぽ挟みたいでしょう……大好きな麻由お姉ちゃんにフェラして欲しいでしょう……いいわよ……好きなだけしてあげるから……」
麻由お姉ちゃんの一言、一言でその時の快楽がどんどん頭に思い浮かんでくる。
「お姉ちゃんのお口に……おまんこに……おち○ぽをぐちゅぐちゅ咥えた時の事を思い出して……とっても気持ち良かったでしょう……」
本当に気持ち良いよ……。
だからもっとして欲しい。もっと麻由お姉ちゃんの体が欲しい。
「(駄目だ!駄目だ!こんな事に惑わされてどうするんだ!)」
「はあ……はんっ!あああんっ……お姉ちゃんいつでもおまんこ開いて待ってるわ……だから、早く帰って来てえ……」
「ごめん……それは出来ないよ。本当に今日一日我慢して少しこれからの事を考えて」
「はあ……あんっ!帰って来ないとお……沙耶がどうなっても知らないわよ……あんっ!」
「え?どういう事?」
「お姉ちゃんね……今、沙耶に対する嫉妬と憎しみで頭がおかしくなりそうなの……このままだとあの子に何するかわからないわ……」
「なっ――!?」
「でも、あなたがこのまますぐ帰って来たら沙耶の事も全部許しちゃうわ……だから、早く帰ってきてお姉ちゃんとセックスしましょう……それで全てが丸く収まるのよ……」
ど、どうしよう?
今の麻由お姉ちゃんだと本当に一条さんに何か危害を加えかねないし……。
「そうよ……だから、早く帰ってきてえ……お姉ちゃん、おまんこ開いて待ってるから……だから、早く来てね……」
プツン
「もしもし。もしもし?」

切っちゃった……。
どうする?
単なる脅しかもしれないけど、今の麻由お姉ちゃんの様子だと本当に何かしでかすかもしれないし……。
時間は……まだ10時前か。
やっぱり、ここは帰った方がいいかもしれないな……。
「大輝君」
「はい!?」
振り返ると、もうお風呂から出てきたのか一条さんが僕の後ろにいた。
130狂依存 113:2011/02/25(金) 22:45:32 ID:N6rID74y
「どうしたの?麻由ちゃんから電話が来てたみたいだったけど」
「あ、はい」
「麻由ちゃん何か言ってた?」
「いえ、あの……早く帰って来いってうるさくって……」
「そっかあ、さっき私にも電話が来たけど『早く帰せ』って凄く怒ってたんだよね。何かあったら殺すとかまで言ってきてたし」
やっぱり一条さんにも脅しをかけてきてたみたいだな。
でも本当にやりかねないし、やっぱり今日は……。
「ねえ、他に何か言ってなかった?」
「はい?いえ別に」
「ふーん……本当かな……」
一条さんが座り込みながら無邪気な顔をして僕に近づいてくる。
今の一条さんはお風呂上りだからか、タンクトップとショートパンツというかなり露出の高い目のやり場に少し困る格好をしている。
乾き切ってない髪も妙に色っぽい。
こうして見ると麻由お姉ちゃん程じゃないけど、結構胸もあるし、ウェストも細くて中々スタイルも良い。
麻由お姉ちゃんの代わりにこの女でも良いか……。
「(って!何考えてんだよ!駄目に決まってる!)」
「ねえ……教えてよ……麻由ちゃんとどんな事話してたの……?」
「ちょっと……別に何も無いですって……!」
一条さんが甘える様な声を出して、四つん這いの態勢で徐々に近づいてくる。
「あれえ……何でそんなに慌てているのかなあ……?もしかして、言えない様な恥ずかしい事でも話していたのかな?」
な、何だ?様子が少しおかしい気がするけど……。
まさか、誘ってる訳じゃないよな?
「もう……何か変な事言われたのなら遠慮なく私に相談して。ほらあ……」
まずい……。
このままだと変な気を起こしかねないし、早く帰らないと麻由お姉ちゃんが一条さんに何をするかわからない。
「あの……!僕、今日はやっぱり……」
「そうだ!大輝君、良かったら私の部屋に来ない?一緒にトランプでもして遊ぼうよ」
「ええ?いや、あの……今日は……」
「ほら、早く行こう」
家に帰ると言いかけると、それを阻止するかの如く強引に手を引っ張られ、一条さんの部屋へと連れて行かれる。
こんなに強引な性格だったのか……?

「へへ……ほら、入って」
「お、お邪魔します……」
カチャ
一条さんの部屋はぬいぐるみもたくさんあり、麻由お姉ちゃんの部屋とはまた違った、女の子らしい部屋だった。
つか、麻由お姉ちゃん以外の女の子の部屋に入るの初めてなんじゃないか?
「はい、どうぞ」
「いたただきます……」
何故か既に用意してあったジュースとお菓子を頂く。
初めからこの部屋に僕を招くつもりで……?
「ええと……トランプは……あれ?確かこの辺にあった気が……」
131狂依存 114:2011/02/25(金) 22:46:25 ID:N6rID74y
へへ……これで良しっと……。
もう逃げられないよ、大輝君。
これから、お姉さんがじっくりと料理してあげるからね♪
そうだなあ……11時まで待ってあげるか。
それまでに私を襲わなかったら、私が襲うから。
「ごめんね。ちょっと見つからなくて……」
「いえ……良いですけど」
大輝君は少し緊張しているみたいだな。
もしかして、麻由ちゃん以外の女の子の部屋に入るのは初めてだったりするのかな?
私も男の子を部屋に連れてくるの初めてだから、一緒だね。
「ねえ、大輝君」
「はい」
「麻由ちゃんと本当に毎日エッチな事してるの?」
「ぶっ!な、何ですか急に……」
「ちょっと、女の子として興味があってね。麻由ちゃんって本当にスタイル良くて肌も綺麗だよね。あんなお姉ちゃんいるなんて羨ましいなあ」
「え、いや……はい……」
麻由ちゃんの事を思い出して、段々と赤面しだしたみたいだね。
本当可愛いんだから。
「ほら。私、去年麻由ちゃんと一緒にスキー行ったじゃない。その時一緒に温泉に入ったんだけど本当に大きくて形も良い胸でびっくりしたんだよね」
「あのおっぱいを毎日揉んだりしてるのかな?」
「何なんですか、一体?そんな事聞いて……」
流石に怪訝そうな顔して私に尋ねてきた。
「あ、ごめんね。麻由ちゃんとエッチしてる時の事を思い出しても大輝君がそういう気分になるのを耐えられるかなって質問したんだけど……」
「え、ああ……そうですか」
「麻由ちゃんとちゃんとした姉弟になる為には、麻由ちゃんの事を考えてもエッチな気分にならない様にしないといけないと思うんだ。だからそれに耐えられる訓練をしようと思ってね」
「は、はい……わかりました」
納得出来た様な、出来ない様な微妙な顔をしながらも了承する。
もちろん、耐えられる訓練なんてのは嘘。
本当の目的は麻由ちゃんの事を思い出せて、大輝君を発情させて私を襲わせること。
どんな理由であれ、向こうから襲ってきたという既成事実を作れば、それを口実に押しの弱い大輝君を私がどうにでも出来る。
ま、耐えられても11時になったら、どの道私の初めての相手になるんだけどね。
「じゃあ……はい、これ見て」
「これは……」
「麻由ちゃんと温水プールに行った時の写真だよ。この水着姿可愛いでしょ」
「そ、そうですね……」
大輝君は顔を赤くしながらもこの写真をじっと見る。
姉の水着の写真をそんなにじろじろ見るなんて、余程麻由ちゃんの事が好きなんだろう。
「そんなに顔を赤くしないの。この水着の下も毎日見ているんでしょ?」
「そ、そうですけど……」
「麻由ちゃんと毎日裸で抱き合ってセックスしたら、確かに止められなくなっちゃうかもしれないね。でも、麻由ちゃんはお姉ちゃんなんだから……」
「は、はい……」
そう煽ると、大輝君の息遣いが荒くなってきた。
順調に発情してきているみたいだね。
「この麻由ちゃんのおっぱいや麻由ちゃんの綺麗な肌を毎日触れるのは、本当に気持ち良いんだろうね」
大輝君に近づき、肩に手をかけて耳元で囁く。
「ほら、私を麻由ちゃんだと思って……今、ここに大好きな麻由ちゃんがいたら、襲っちゃうのかな……」
「えっと……」
大輝君は顔を赤くしながら、黙って俯いてる。
股間に目をむけるとかなり膨らんできたみたいだ。
132狂依存 115:2011/02/25(金) 22:47:03 ID:N6rID74y
「ねえ……大輝……私をいつもの様に襲って……気持ち良くなろう……」
「ええ!?ちょっと、何言ってるんですか?」
「何って、いつも麻由ちゃんにこう迫られてるんでしょ?だったら、耐えなくちゃ」
「そ、それは……」
「ほら……どうしたの……?早くお姉ちゃんを犯してえ……」
上半身を指でなぞりながら、誘惑を続ける。
必死で耐えてるその姿が本当に可愛い。
「あ、あの……」
「ん……どうしたの?」
「僕、もう帰ります!やっぱり迷惑はかけられないし……それじゃあ」
大輝君はとうとう耐えられなくなったのか、慌ててこの部屋を出ようとする。
でも、逃げられないよ。
「あ、あれ……?開かない……」
「ごめんね。私、部屋に入る時はいつも鍵を閉めてるんだ。親が勝手に入ってこないようにね」
「ええ!?早く開けて下さいよ!」
「うん……あれ?鍵は何処に閉まったかな……確かここに閉まった筈だけど……」
机の中を見て、探すフリをする。
「ごめんね。鍵、失くしちゃったみたい。だから出られないや」
「はあ?ちょっと、どうするんですか?」
もちろん、失くしたなんてのは嘘。
ちゃんとわかる所に閉まってあるし、スペアキーも部屋にある。
「ここで一晩過ごすしかないね。朝になったらベランダから降りれば良いけど、今やったら防犯センサーが作動して、警備員が来て面倒な事になっちゃうよ」
「そ、そんな……」
口からデマカセを並べて、大輝君を引き止める。
「そんな事より、訓練の続きをやるよ。一晩ぐらい耐えなくちゃ、麻由ちゃんと普通の姉弟になれないよ。さ、座って」
「そんな場合じゃ……」
「いいから、やるの。ほら……」
強引にベッドに座らせ、再び大輝君の誘惑を始める。
君の選択肢は2つに1つ。
私を食べるか、私に食べられるか。
これだけだよ。

「ほうら……何を遠慮しているの……?いつもの様にお姉ちゃんを押し倒してえ……」
一条さんは後ろから抱きつき、胸を押し当て、本物の麻由お姉ちゃんみたいに耳元で囁いてくる。
その一言、一言で麻由お姉ちゃんとの淫らな情事が頭に思い出されていく。
「もう、何をやってるの……早くう……」
一条さんは僕の股間に手を伸ばして、既に勃起しかかってた肉棒の辺りをさすってきた。
「ちょっと……!これは、やり過ぎじゃ……」
「何言ってるの?麻由ちゃんとはもっと凄い事してるんでしょ。このぐらいは我慢できる様にしなくちゃ……」
「で、でも……」
「でも何もありません。ほら……こんなに勃起させちゃって……早くお姉ちゃんのエッチなおまんこに、ぶち込んでよ……」
まるで見てきたかの様に、本物の麻由お姉ちゃんが言ってる事と同じような事を言って誘惑してくる。
もう限界……。
「ふふ……こんなに顔を赤くしちゃって……大好きなお姉ちゃんと早くしたいんでしょ?だったら、我慢は良くないよ……ちゅっ……」

「……っ!!」
頬に軽くキスをされた瞬間、頭の中で何かがはじけた。
この女でも良いか――
133狂依存 116:2011/02/25(金) 22:48:05 ID:N6rID74y
「ほら……どうしたの……?きゃっ!!」
一条さんをベッドに押し倒し、胸を曝け出して、揉みしだく。
麻由お姉ちゃん程大きくはないけど、適度に張りもあって触り心地も良い。
「はんっ……!やああんっ……そんな強くしないで……きゃっ、あああっ……」
最初は驚いていた一条さんだったが、抵抗する素振りも見せず、むしろ嬉しそうにされるがままにされてる。
何だよ……。
この人も麻由お姉ちゃんと同じだったのか……。
良い人だと思ったのに。
「はふっ……!やああっ……!乳首……あんっ!引っ張らないでえ……やんっ……」
乳首を思いっきり引っ張り、指で擦ったりして、好きな様に弄ぶ。
少し苦しそうにしてるが、遠慮することは何も無い。
だって、向こうから誘ってきたんだから……。
「はあんっ!やっ……はっ、あんっ!あああああぁぁぁっっっ!!」
一条さんの股間に手を伸ばし、割れ目に指をかけ思いっきり引っ掻き回す。
指を動かす度に大きな喘ぎ声をあげ、体をビクつかせる。
「やあっ……もっと優しくし……あんっ!!はっ……やああああっっ!!」
愛液が飛び散る量が中で動かす度にどんどん増えていき、それに応じて一条さんの嬌声も大きくなっていく。
こんなに乱暴にされて、そんなに気持ち良いのか?
「あああんっっ!やっ、はあふっ!はああっ……あんっ!あああ……ん、んふっ、むちゅっ、んちゅ、ちゅっ……」
喘ぎ声を止める為、キスをして口を塞ぐ。
指を出して、一条さんの顔を両手で抑えて、唇を乱暴に押し付ける。
「ん、んふっ……ん、んちゅっ……ちゅ、ちゅっ、ちゅっ……」
一条さんも僕の頭を抑えて、ついばむ様に唇を押し付けて、舌まで入れてきた。
「んふ、れろ、れろっ……ん、んちゅっ、ちゅっ、れろ……ん、むちゅっ……ちゅっ、むちゅ……」
夢中で舌を絡ませ合い、二人の口の周りは唾液でベトベトになってしまった。
可愛い顔して麻由お姉ちゃんの勝るとも劣らない、乱れっぷり。
なら、滅茶苦茶に犯してやろう。
「ちゅっ、んちゅっ、ん、んん……はあっ……はあっ……」

ようやく口を離し、肉棒を出して、一条さんのショートパンツを剥ぎ取って、股を開く。
「はあ……はあ……良いよ、早く来て……」
言われなくてもやってやる。
足を抑え、既に勃起したち○ぽを、濡れている割れ目に当てる。
「はんっ……ん、んん……ん、ん……はっ!あっ、いやあああああぁぁぁぁっっっ!!!」

「―――っ!!!」
ああ、大輝……。
遂に沙耶とやってしまったのね……。
自慰をしながら、直感的に確信した。
わかるわ……だって、あの子と私は心で繋がってるのだもの……。
「良いのよ……あなたは悪くない……何も悪くないのよ……」
悪いのは全部沙耶。
全部その薄汚いメス犬が悪いの……。
「殺してやる……」
友達だと思ってたのに、良くも私の夫を……!
許さない……絶対に許さない!!
134狂依存 117:2011/02/25(金) 22:48:56 ID:N6rID74y
「はあ……やああ……い、痛い……あんっ、はああんっ……」
「……え?」
やけに痛そうな顔をしているので、見てみると、結合部から血が滲み出ている。
初めてだったのか……。
「はあっ……良いよ……動いて……大丈夫だから、はんっ……」
「一条さん……」
「いや……沙耶って呼んで……」
「行くよ……沙耶さん……」
「あんっ……はああああっっ!!はんっ、あんっ!!」
言われるがままに腰を動かし、突きまくる。
一条さんの初めてを奪ったというのが言い知れぬ興奮を招き、がむしゃらに腰を動かしまくる。
「あんっ!!はんっ……!やんっ……!はっ、ああああっっ!!あんっ……やんっ、あんっ!」
初めてだからか、子宮を突かれる度に苦しそうな顔をするが、その顔が逆に欲情を駆り立てた。
もっと……もっと犯してやる……。
「はああんっ!!あんっ、いや……そんな激しく……やんっ!はっ、あああああんんっっ!!」
最初は痛がってた一条さんも次第に感じてきたのか、徐々に肉棒を締め付けを始め、腰も動かしてきた。
それに呼応して一気にピストンを速めて絶頂へと導く。
「ああんっっ!!やっ、はんっ……はんっ!あんっ……はあ……これが、セックス……ん、んああああっっ!!」
「大輝……好き……好きよ……私と付き合ってえ……あんっ、はあんっ!!あっ、ああああんっっ!!」
その言葉で頭は真っ白になり、何も考えられなくなった。
もう、出る……。
「はんっ……イっちゃう……!あっ、あああっっ!!イクっ……あんっ!イクうう……!!」
一条さんは中で一気に締め付けをきつくし、中で受け入れる準備を整える。
妊娠なんて頭に無い。
「はあんっ……!いいよ……中に思いっきり……はんっ!中に……あっ、あああああぁぁぁぁんっっ!!」
一条さんは僕を逃がさないように僕の手をがっちり握り、ラストスパートをかける。
そんなに出して欲しかったら、出してやる。
「あんっ!!いあっ、イクっ……あんっ!もうイッ……やっ、はあああああああああぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
びゅくっっ!!!びゅくるるるるっっ!!!!
遂に中で達し、子宮に向けて思いっきり射精する。
初めてを奪ったという高揚感からか、いつも以上に勢い良く射精し、どんどん中に叩き込む。
「はあああぁぁっ………はふっ……はああぁぁ……」

ようやく出し終わり、肉棒を抜いたら、一気に疲労が出てきてその場で倒れこむ。
一条さんも倒れこんだ僕を受け入れ、抱きしめて余韻に浸る。
「はあ……はあ……とっても良かったよ……大輝……ありがとう…ちゅっ……」
甘える様な瞳で僕にお礼を言い、軽くキスする。
微妙に頬を赤らめ、妙に色っぽい蕩ける様な表情が、再び欲情を駆り立てた。
「はあ……はあ……ちゅっ……ん、んん!んふっ……!んちゅっ、ちゅっ……」
沙耶さんがまたキスしてきたと同時に思いっきり唇を押し付け、再びディープキスを始める。
まだまだ、こんな物では足りない。
だって、麻由お姉ちゃんとのセックスはこれぐらいでは終わらないんだから。
「ん、ちゅっ……!ん、んっ……ん、んふっ……ん、んん……!」
唇と舌を絡め合いながら、沙耶さんの乳房を思いっきり撫で回し、乳首も指で擦る。
その度に体をビクつかせ、喘ぎ声を漏らす。
「ん、んんふっ……!ん、ちゅっ……ちゅるっ、むちゅっ…ちゅっ、ぷはあっ……」
135狂依存 118:2011/02/25(金) 22:49:41 ID:N6rID74y
口を離したら、沙耶さんの体を起こし、肉棒を口に近づける。
「ほら……今度は口でやって……」
「ええ……?うん……ん……ちゅっ、ちゅっ、ちゅるっ……れろっ……ん、んふっ……」
亀頭を軽くキスした後、舌で舐めてから慎重に咥える。
初めてなせいか、かなり舌使いもゆっくりとしたものだった。
「ん、ちゅっ、ちゅるっ……ちゅっ、ちゅっ……ちゅるっ、ちゅっ……ん、んくっ……」
沙耶さんの頭を少し乱暴に掴み、もっと早くやるよう催促する。
こんな扱いをされても、嫌がる素振りも見せず、それに応えてスロートを速めてきた。
麻由お姉ちゃん程では無いが、初めてにしては上手いと思う。
「ちゅるっ、ちゅっ……ちゅっ、ちゅるっ……ちゅうっ……ちゅるっ、ちゅぷ……」
時折歯を立てられながらも、舌と粘液を絡み合う時の快楽で徐々に絶頂に近づく。
このまま口に出してやろう。
「ん、ちゅるっ、ちゅっ……ちゅるっ、ちゅう……ちゅっ、ちゅるっ……ちゅっ……」
沙耶さんもラストスパートをかけ、舌使いを速め、肉棒に吸い付く。
「(もう出る……)」
「ちゅっ、ちゅるっ……ちゅっ、ちゅるっ……ちゅっ、ちゅるっ……ちゅ、れろ……」
どぴゅっっ!!!どぴゅるるるるるっっ!!
口の中で思いっきり射精し、頭をしっかり抑えて喉の奥に精液を叩き込む。
沙耶さんも指で竿を抑えながら、しっかり咥えて飲み込んでいる。

「ん、んん……ん、んん……はあっ……ゲホっ……」
あまり美味しくはないのだろう、少し苦しそうな顔をしている。
だけど、まだまだ収まりがつかない。
せっかく信頼していたのに、裏切られた様な感じが麻由お姉ちゃんの時以上の凶暴な欲情を湧き立たせていた。
「はあっ……はあっ……あんっ!ちょっと、何を……」
沙耶さんを四つん這いにし、再びち○ぽを膣穴に当てがう。
「ええ!?ちょっと、まだやるの……?あっ、ああああぁぁぁぁんっっ!!!」
有無を言わさず挿入し、腰を押さえつけピストンを開始する。
「はあんっ!!やんっ……もう許して……はっ、はあああんっ!!やんっ、はっ!」
涙目になってる沙耶さんの子宮を後ろから乱暴に突き、犯しまくる。
もうほとんど発情した猿の如く、腰をパンパンと振り、この快楽を堪能する。
こんな女どうにでもなってしまえ……。
そう思いながら、子宮を肉棒で突きまくった。
「はっ!やっ……ああんっっ!!あんっ、はんっ……!あっ、はんっ……!ああああぁぁぁっっ!!」
「やんっ!イクっ……また……イクっ……はっ、はっ、はああああああぁぁぁぁっっ!!」
その後も様々な体位で沙耶さんとセックスを続け、二人が気を失うまで続けた。
まるで鬱憤を晴らすかの様に……。

「ん……」
朝か……。
何だか、体がだるい……。
そうだ……昨夜も麻由お姉ちゃんと……いや。
「―――っ!!ここは!?」
僕の部屋でも麻由お姉ちゃんの部屋でも無い!
そうだ……昨日は……。
一条さんの家に泊まるって事になって、それで……。
一条さんは!?いない……。
慌てて部屋を出て、一条さんを探す。
昨夜のあれは……まさか……まさか……!
136狂依存 119:2011/02/25(金) 22:50:23 ID:N6rID74y
「あっ、起きたんだ」
「あ……お、おはようございます」
一条さんは一階の台所で朝食の用意をしていた。
「もうすぐ朝御飯出来るから、座って待っててね」
「は、はい……」
特に変わった様子は無い。
昨夜のあれは夢だったのかな……?
いや、そうであってくれ。
「はい、どうぞ」
「あ、いただきます……」
一条さんが用意した朝御飯を食べる。
「美味しい?」
「はい、とっても美味しいですよ」
「良かった……そうだ……はい、あーん」
「へ?」
一条さんが僕の隣に座り、箸でオカズの目玉焼きをつまんで僕に食べさせようとしてきた。
「あ、あの……何を?」
「もう……私が食べさせてあげるって言ってるの。ほら大輝、あーん、して」
大輝?今まで『大輝君』って呼んでなかったっけ?
「え、えっと……恥ずかしいのでちょっと……」
「もう、何が恥ずかしいのよ……昨夜はもっと恥ずかしくて凄い事してたのに……」
「ゆ、昨夜って……?」
まさか……。
「本当に凄かったよ……大輝ったら、私が許してって言っても容赦なくやっちゃってさ……ちょっと怖かったけど、今は思い出しただけで体が火照ってきちゃう……」
顔を赤くしながら嬉しそうに語り、一条さんが僕の腕を組んで、胸を押し当ててくる。
それで昨夜の事が夢で無いと確信し、自分がした事の重大さに気づいてきた。
僕は何て事を……。
麻由お姉ちゃんに明日からどんな顔をして会えば良いんだ?
経緯はどうあれ、麻由お姉ちゃんを裏切る様な事をしてしまった……。
「あっ、あ……」
段々と顔が青ざめていく。
「ふふ……どうしたの、そんな顔して……折角、二人が結ばれて恋人同士になったのに……」
恋人同士……?
何を言ってるんだ……?
「ねえ、二人の初デートは何処にしようか?私、前から見たい映画があったんだけど良かったら、明日にでも一緒に行かない?」
「あ、そうだ……この前、麻由ちゃんと一緒に行ったレストランにも行こうか。値段の割りはとっても美味しいんだよ。私の奢りで良いから今度食べに行こうか」
「い、一条さん……昨夜の事はその……」
何て言えば良い?
謝っただけで済む様な話ではない。
勢いで取り返しのつかない事をしてしまったじゃないか……。
「もう……何が『一条さん』よ……『沙耶』って呼んでって言ったでしょ。呼び捨てでも構わないし、敬語も使わなくて良いから……」
「い、いや……あの……」
何て弁解すれば良い?
あそこまで酷い事したら、言い逃れが出来るわけ無い。
でも、一条さんも僕を閉じ込める様な事をしてた訳だし……。
「えと……部屋の鍵は見つかったんですか……?」
「ん?ああ、机の下に落ちてたよ。ごめんね……でも……」

「おかげで、こうして二人が恋人同士になれたんだから良かったじゃない」
137狂依存 120:2011/02/25(金) 22:51:15 ID:N6rID74y
朝食を食べ終わったら、すぐに制服に着替え帰り支度をする。
早くこの家から、この現実から逃れたかった。
「ねえ……本当に帰っちゃうの?」
「当たり前ですよ。朝になったら帰るって言ったじゃないですか」
「お願い……もう一泊してこうよ……明日まで親もいないんだしさ……」
「これ以上、迷惑はかけられません。いいから離して下さい」
「むう……嫌だ。もう一日泊まるって言うまで、離さないもんね」
膨れた顔をしながら、腕にがっちりとしがみつき、意地でも引きとめようとする。
最初はお茶飲むだけって話だったのに何でこんな事に……。
「帰ったら、麻由ちゃんとセックスしちゃうんでしょ……麻由ちゃんとはいつでも出来るんだから、こういう時に出来るだけ一緒にいて彼女を安心させてよ」
「一条さん……お願いですから、今日は帰して下さい。それに彼女って……」
「また『一条さん』って……『沙耶』って呼ばないと絶対家から出さないからね」
ああ、もう……ここまで面倒な人だったとは……。
「わかりました。沙耶さん、いい加減離して下さい。とりあえず今日は家に帰って、これからの事は後で考えさせてください」
「これからの事って何?二人の式の予定とか?そっか……大輝が高校卒業したらすぐ籍だけでも入れちゃおうか!」
「ちょっと、あんまりふざけないで下さい。姉の事とかもありますし……」
「麻由ちゃんの事だったら、しばらくは目を瞑ってあげるよ。本当はすぐ別れて欲しいけど今すぐってのは難しいだろうし、説得にも時間かかりそうだからね。」
説得させるなんて不可能だってのは一条さん自身も身を持って体験してるはずじゃ……。
「もう、離して下さい。昨日の事だったら、謝ります。謝っただけで済まないのはわかってますけど、とりあえず付き合うかどうかについての返事は少し待ってください」
本心を言えばお断りしたいのだが、事情が事情だけにそうもいかない。
一条さんも僕を部屋に閉じ込めて、煽る様な事をした訳だから、少しぐらいは待ってくれても良いはずだ……多分。

「本当にごめんなさい……でも、お願いです……少し頭を整理する時間を下さい……お願いします……」
「むう……じゃあ、キスして」
「はい?」
「キスしてよ。昨日、散々したんだから別に良いでしょ」
うう……何か同じ様な事が以前にもあった気が……。
でも、とりあえず帰らないといけないし……。
「わかりました。本当にこれで帰りますよ。良いですね?」
「いいから、早くう」
一条さんが目を瞑り、待ち構える。
「(隠し撮りとかしてないよな……?)」
辺りを確認し、そっと一条さんの唇に触れる。
「ん……んん!?」
「ん、んくっ……ちゅっ、ちゅぷっ、んちゅっ、むちゅっ、れろっ、ちゅっ……んんっ!」
触れると同時に、急に頭を抑えて唇を強く押し付け、舌も絡めてディープキスをしてきた。
ちょっと、息が……。
「ん、んちゅっ……ちゅっ、んちゅっ……ちゅっ、んちゅっ……はあっ……」
「ねえ……昨夜の続き……しよ」
「……帰ります。お邪魔しました!」
「あんっ……待ってよ…」
尚もしがみつく腕を強引に振り切って、玄関から出た。

一条さんの家を出た後、思いっきり走って帰宅する。
とにかくこの現実から逃れたい。
そんな一心で息が切れるまで走り続けた。
138代理投下 ◆j3gvf0a2hI :2011/02/25(金) 22:51:55 ID:N6rID74y
以上です。
139名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 23:32:30 ID:fzqJxw9M
>>138
代理投稿お疲れ様です。

ますます面白くなる狂依存。
140名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 23:39:56 ID:4jJx98Kd
>>138
作者さんも代理人さんもGJです!
特大地雷を踏んだ大輝の明日はどっちか
141名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 23:56:05 ID:ZTX7pJVG
>>138
代理乙

沙耶さんオワタ
142名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 00:38:35 ID:kgeSBglh

GJ
代理投下乙

夢が分かったのは麻由お姉ちゃんが実は大輝の心を読んでいたのか‥‥
一条沙耶はビッチ系泥棒猫みたいなので
麻由お姉ちゃんに抹殺されるフラグが立ったな‥‥‥
合掌
チーーン!!
143名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 04:44:47 ID:JckxaoVV
うっひょー
狂依存来てたGJです!
144名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 20:19:17.84 ID:jOpJKB5k
代理乙

投稿GJ!
145名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 22:17:59.29 ID:Z9rWcR+u
>な、何だ?様子が少しおかしい気がするけど……。
>こんなに強引な性格だったのか……?
大輝は周囲の女性を自分に依存させる体質持ちだった、って話な気がしてきた
146名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 00:27:06.60 ID:JqSy8KIm
キモ双子はもっと増えてもいい
147名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 08:37:54.64 ID:VugPuKBE
久しぶりに来たら知らない作品がいっぱいだ。
なにから見ようか迷う
148名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 16:30:14.60 ID:MRaFrk7r
これはキモにカウントされるのか?
http://www.kandeli.com/companion_detail.php?companion_cd=836
149名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 23:26:56.93 ID:VugPuKBE
人すくな…
150名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 01:30:06.41 ID:6ts+dweR
>>148
閲覧注意 こんなん貼るなクソ
151名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 07:27:48.22 ID:yvuupXtZ
なんで閲覧注意なんて曖昧な言い方するんだ?
デリヘルの広告だから見るなと書いちゃいけないのか。
152名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 21:41:46.21 ID:8Wi+vn0h
最近投下少なぁい
153名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 22:52:17.60 ID:10CMoYl8
規制なのか反応が以前より少ない気がするな
作者さん達のモチベも上がらないんじゃない
154名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 10:14:16.74 ID:jmYSTpGN
ヤンデレスレは終わりかけてるしな
155名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 11:39:13.87 ID:6sYgSbUK
キモウトだって終わりかけてるジャンルだろ
世の中にキモい妹なんていないんだぜ?
お兄ちゃんにとって妹は永遠の恋人なんだから

さあ、お兄ちゃん
2ちゃんねるなんて見てないで
早くパンツを脱いでちょうだい
156代理投下 ◆j3gvf0a2hI :2011/03/02(水) 15:14:07.51 ID:7/qq4o/m
236 名前: 名無しさん@chs 2011/03/01(火) 15:38:41 ID:wfgmCZoE

就活の気分転換に書いたものを投下します
VRMMOものなのでSFやファンタジーにキモウトは合わないと感じる方は回避して下さい
157黒い百合:2011/03/02(水) 15:15:21.60 ID:7/qq4o/m
『DLTB』と呼ばれる3年前に発売され、日本で爆発的にヒットした意識を仮想世界に繋げることで、仮想世界で自身が作成したキャラクターになって遊ぶ
オンライン・ネットゲームがある。
空想と言われていたが現実のものとなったせいか、今では総プレイヤーの数が600万を超えていると言われている。
このゲームをプレイした人間は町並みやフィールド、モンスターやNPCなどがあまりにもリアル過ぎて現実と区別が出来ないと口々に言う。
このゲームの名前である『DLTB』はおそらく何かの略称であると考えられるが、何の略称かは公式でも明らかとなっていない。
英単語が四つからなる文章の頭文字をくっ付けたのだろうが誰にも分からなかった。
このゲームは未だに完成していないため度々アップデートが行われていて、プレイヤーの限界Lvは70までしかない。
さらに公式において職業は初級職から始まり、中級職、上級職、最上級職、ハイエンドがあると公表されているがLv70のプレイヤーでも中級職までである。
そのことから鑑みてもLvの最大上限が最低でも100、最大でいくつまでになるのかはまだ予想が出来ていない状況だ。
故にアップデートが進めばさらにプレイヤーの数が増えることが見込まれている。
多くのプレイヤーが存在している『DLTB』だが、都内に住んでいる浅倉 悠もその多くのプレイヤーの一人だ。

悠の家族構成は父、母、妹、悠の4人家族であるが現在は高校を卒業した後、働いて一人暮らしをしている。
悠は家族、特に一つ違いの妹と離れたいがために、誰にも告げずに故郷から去っていった。
上記のことから分かる通り、悠と妹の仲は傍目から見ても悪く見える。
悠自身も妹に勉強でも運動でも、あらゆる分野において負けていて、馬鹿にされていること妹を快く思っていない。
妹に叩きのめされて、周りから妹と比べられて精神が疲弊しきっている状態で出会ったのがこの『DLTB』である。
妹はゲームなど類はやらないタイプだし、悠自身もゲームをやらないタイプだったので気分転換にやろうと考えたのが高校2年のときだ。
品切れが続出する中、発売日に予約してやり始めてから早3年、妹は両親のそんな下らないものはやるな、と言う苦言を華麗に無視して、嵌りに嵌ってプレイを続けた結果、
最早古参組みの廃クラスの一人である悠だった。
そして仕事から帰宅して、明日から3連休の悠は早速『DLTB』を起動する。
意識が仮想世界に繋げられて、悠は自身の作成したキャラクターであるトモ〈Tomo〉になり、中世のヨーロッパのような町並みが目に映った。
『DLTB』の中には複数の都市や町が存在しており、ある都市を拠点に登録すると、ログイン時に登録した都市から始まる。
そして悠が今いる大都市カオミカは悠の拠点であった。
悠のキャラクターの性別は男性であり、どういう仕組みか分からないが『DLTB』ではネカマやネナベが出来ない使用である。
因みに名前は名だけの名前と、名と性の名前があり、凝っている人は性まで付けて面倒な人は名前だけと言うのが大体だ。
悠のキャラクターであるトモはLv70で職業はアサシンにしている。
なぜアサシンかというとダンジョンやフィールドで敵を警戒出来て、盗賊よりも攻撃的な職業だからだ。
周りは友人など一緒に始めたりしてパーティーを組んでいるが、一人で始めた悠は性格的なものもありソロが基本的である。
そのため索敵と攻撃が両立出来るアサシンは便利だったし、魔法を主力とする後衛でなくても初級魔法ならどんな職業で使えるためアサシンはソロの悠にとっては理想の
職業だった。
しかしパーティーなどでは特化した職業同士が組んだ方が強い上、ソロが圧倒的に少ないためアサシンは人気のない職業のの一つである。
158黒い百合:2011/03/02(水) 15:16:10.92 ID:7/qq4o/m
悠の家族構成は父、母、妹、悠の4人家族であるが現在は高校を卒業した後、働いて一人暮らしをしている。
悠は家族、特に一つ違いの妹と離れたいがために、誰にも告げずに故郷から去っていった。
上記のことから分かる通り、悠と妹の仲は傍目から見ても悪く見える。
悠自身も妹に勉強でも運動でも、あらゆる分野において負けていて、馬鹿にされていること妹を快く思っていない。
妹に叩きのめされて、周りから妹と比べられて精神が疲弊しきっている状態で出会ったのがこの『DLTB』である。
妹はゲームなど類はやらないタイプだし、悠自身もゲームをやらないタイプだったので気分転換にやろうと考えたのが高校2年のときだ。
品切れが続出する中、発売日に予約してやり始めてから早3年、妹は両親のそんな下らないものはやるな、と言う苦言を華麗に無視して、嵌りに嵌ってプレイを続けた結果、
最早古参組みの廃クラスの一人である悠だった。
そして仕事から帰宅して、明日から3連休の悠は早速『DLTB』を起動する。
意識が仮想世界に繋げられて、悠は自身の作成したキャラクターであるトモ〈Tomo〉になり、中世のヨーロッパのような町並みが目に映った。
『DLTB』の中には複数の都市や町が存在しており、ある都市を拠点に登録すると、ログイン時に登録した都市から始まる。
そして悠が今いる大都市カオミカは悠の拠点であった。
悠のキャラクターの性別は男性であり、どういう仕組みか分からないが『DLTB』ではネカマやネナベが出来ない使用である。
因みに名前は名だけの名前と、名と性の名前があり、凝っている人は性まで付けて面倒な人は名前だけと言うのが大体だ。
悠のキャラクターであるトモはLv70で職業はアサシンにしている。
なぜアサシンかというとダンジョンやフィールドで敵を警戒出来て、盗賊よりも攻撃的な職業だからだ。
周りは友人など一緒に始めたりしてパーティーを組んでいるが、一人で始めた悠は性格的なものもありソロが基本的である。
そのため索敵と攻撃が両立出来るアサシンは便利だったし、魔法を主力とする後衛でなくても初級魔法ならどんな職業で使えるためアサシンはソロの悠にとっては理想の
職業だった。
しかしパーティーなどでは特化した職業同士が組んだ方が強い上、ソロが圧倒的に少ないためアサシンは人気のない職業のの一つである。
159黒い百合:2011/03/02(水) 15:17:47.89 ID:7/qq4o/m
悠はリアル過ぎる町並みを歩いていると、見知った二人が居た。
「アキラとジュン、昨日ぶり。二人ともやっぱりログインしていたんだな、相変わらずログインするのが早すぎるよ」
悠がそう呼び掛けるとアキラとジュンよ呼ばれた二人が振り返る。
「昨日ぶりトモ。トモだって十分早いじゃないか。人のこと言えないよ」
先に返事を返したのは悠にアキラと呼ばれた、黒い髪の毛を肩まで伸ばして眼鏡を掛けている青年だ。
彼の職業は中級職で最も一般的なナイトで、Lvは現在の上限である70に到達している。
「おっすトモ。そうだぞ。自分のことを棚に上げておいて何言ってるんだか」
アキラに続く形で挨拶を返したのがジュンと呼ばれたパラディンの青年だ。
彼の容姿は中二病を具現化したような銀髪でオッドアイという色々とアレなものだ。
しかし言動は至って真面目なものなので、おそらくネタであろうと悠は確信している。
悠がこの二人と知り合ったのは当時の最難間のダンジョンに挑戦するときに、一人ではクリア出来ないので臨時のパーティーを募集した頃からの付き合いだ。
アキラとジュンも悠と同じソロプレイヤーであり、同じダンジョンを挑戦しようとしていたため渡り舟だったのだろう。
その後、基本的には三人ともソロで活動しているが、こうして出会うと挨拶する関係になり、たまにパーティーを組むような間柄になった。
「これでも早く仕事が終わった方なんだぞ。それにしてもいつもならこの時間なら外に居るのに、こうして駄弁っているのは珍しいな。何を話してたの?」
「それは決まってんじゃん。明日のアップデートの話だよ。」
「そうそう。しかも明日のアップデートは今までにない大規模なものになるって話だからな。」
どうやら二人が話していたのはアップデートのことだった
今回のアップデートは情報によると、上級職が解禁されて、Lvの上限も大幅に上がり、様々なマップが開放されるとのことだ。
悠自身も非常に楽しみにしており、明日のアップデートされる18:00前からログインするつもりでいる。
「やっぱりアップデートのことは話題になってるのか。二人も勿論アップデート前からログインして徹夜でやるつもりなんだろ」
「というか三連休の初日にアップデートするなんて、思う存分楽しんでくださいということだと思うけど」
「廃人としては当たり前すぎるな」
確かに当たり前だが、別段廃人ではなくても当てはまると悠は考える。
160黒い百合:2011/03/02(水) 15:18:27.11 ID:7/qq4o/m
ログインしている時にアップデートするのは危険じゃないかという声もあるが、過去2回ともログインしていても大丈夫であったし、メーカーも安全を保障しているので、
九割以上のプレイヤーはアップデート直後から遊ぶため18:00前からログインするだろう。
「アキラとジュンはこれからどうするんだ?俺はこれから前に言ったレアアイテムのドロップするまで狩るつもりだけど」
「まだやるのかよ、あれ。あれは天然記念物クラスだぞ」
「そうだよ。まだ発見数も三桁入ってないという話だし、諦めたら?」
「それの方が賢いかも知れないけど、どうしても欲しいからな。そう簡単には諦めるつもりはないぞ」
この『DLTB』では職業で覚えられる魔法の他に、モンスターが極稀に落とす系統外魔法の覚えるための魔法書がある。
悠が欲しがっているのもモンスターが落とす系統外の魔法書だ。
「いくら言っても無駄そうだな。とりあえず頑張れよ、トモ」
「気のない激励をありがとう。じゃあな、明日にでもまた会おう」
悠は二人に別れを告げて歩き出し、アキラとジュンも挨拶をして見送った。

* * *

悠が今居るのは五番街道と言われているフィールドだ。
非常に在り来たりだが、現在『DLTB』の中でもトップクラスの難易度を誇る場所である。
しかも、不思議なこと奥には行き止まりがあるだけで、ボスも居ないし宝箱も存在しない。
隠しダンジョンがあるのではないかと様々なことを試して見たが、結果は芳しくなかったので、アップデートをすれば先が出来るのではないかというのが一般的な見解だ。
悠が欲しがっているアイテムを落とすモンスターはスライムLv20と言うモンスターだ。
『DLTB』では基本モンスターとそのフィールド特有のモンスターで構成されている。
フィールド特有のモンスターはそのフィールドでしか現れないのだが、基本モンスターはどこにでも現れる。
同種の基本モンスターの違いはLvである。
基本モンスターはLvが5あがること色が変わり攻撃方法が増えたり変わったり様々な変化が起き、最初は如何に弱いモンスターであろうと、Lvが高くなると結構油断で
きなくなる。
難易度が高いフィールドであればあるほどLvの高い基本モンスターが現れ、現在悠が戦っているスライムLv20も高Lvの基本モンスターだ。
このスライムLv20の特徴は物理攻撃無効である。
故に基本的には弱点属性の攻撃魔法か、エンチャントと付加した物理攻撃が対処方となる。
悠はアサシンであるため有効な攻撃魔法を撃てないので、エンチャントを付加するアイテムを使い攻撃している。
しかも、ここに来る前に大量にエンチャントを付加するアイテムを購入しているので、かなり長持ちするはずだ。
この『DLTB』の戦闘はターン制ではなくリアルタイムでの戦闘が行われる。
しかし、HPやMPの他に攻撃や魔法を行うことで減少するAPがある。
APは効果の高い攻撃や魔法を行えば多く減少し、効果の低いものに対しては少量しか減少しない。
しかもAPが切れるとペナルティとして、少なくない時間攻撃や魔法の使用が不可能になるため、自然回復やAP回復アイテムで小まめに調整しなければならない。
気分としては有名な某狩りゲーをリアルにして、魔法などファンタジー要素を加えたものが近い。
しかもフィールドの特性やモンスターの特技により、モンスターが際限なく出現することもあり、そんな有難くないことまでもリアルだったりする。
さらに言うと、どんな攻撃も必中という概念はなく、それなりのホーミングはあるものの、ホーミングが強い攻撃ほど威力が低くなる。
故に効率的に攻撃が出来るかはプレイヤーの腕に掛かっている。
161黒い百合:2011/03/02(水) 15:19:29.24 ID:7/qq4o/m
今、悠の目の前には5体のスライムLv20と犬を大きくしたようなモンスターのガルムが2体居る。
ガルムがその鋭い牙で噛み付こうと襲い掛かり、スライムLv20は非属性の中級魔法のフレイムレインを放つ。
悠はアサシン特有の素早さを使い、ガルムの噛み付きを交わし、小さな火の玉が大量に降ってくるフレイムレインの効果範囲を抜ける。
そして悠は2体のガルムに近づいて、攻撃後の隙を付いて持っている大きな鎌で攻撃する。
悠の攻撃を受けたガルムは余りのダメージの高さによろめいてしまう。
その隙を逃さず悠は連続で大鎌で切り付けると2体のガルムの霞のように消えた。
本来のアサシンは攻撃力は高くないため、こんなに早くガルムを倒すのは不可能だが、悠はソロなので攻撃よりのパラメータに育てている。
さらに悠はアサシンの武器は基本的にダガーなどの短剣などだが、アサシンが唯一使える攻撃力の高い大鎌を愛用している。
大鎌は形状などから非常に熟練度が上がり難いと評判の武器で、しかもナイトやパラディンが使える大剣や長槍より攻撃力が低く、愛用しているプレイヤーは少数だ。
悠は大鎌を一目見たときから使いたい考え、最初は熟練度が上がり難い為、攻撃が当たらないことを我慢しながら使い続けた結果、今ではかなりの熟練を見せている。
しかも悠のもっている大鎌〈ブラックサイズ〉は、とあるアンデッドのボスが落とすレアで非常に攻撃力が高い。
なので、悠はソロでも十分な攻撃力を手に入れている。
しかしその反面、アサシン特有の一撃必殺などのスキルを保有していないため、悠の育て方が一概に正しいとは言えない。
ガルムを倒した悠はスライムLv20との距離が開いて、周りにモンスターがいないのを確認し、APが回復するのを待つ。
APが回復したらアサシンのスキルである気配遮断を使いスライムLv20達の後ろに回り、スライムLv20が気づいていないことを確認して、大鎌の範囲攻撃のスキルである
“弧月”を放つ。
その攻撃でスライムLv20達は悠に気付き、自身のバネを用いて突進をしてくる。
162黒い百合:2011/03/02(水) 15:20:06.72 ID:7/qq4o/m
しかし悠はあっさり攻撃を避けて、返しの刃でHPが減っているスライムLv20をどんどん狩って行き、やがて一匹残らず消えていった。
因みにモンスターは撃破して落とすお金は自動に自身の財布に入っているいく仕組みだ。
パーティーの際はメンバーの誰が倒してもパーティーが指定した財布にお金が行く。
悠は消えていくスライムLv20を眺めつつ、目的のアイテムが出現しないかを眺めているが、出現する様子は一切ない。
その様子に悠はため息を吐き一人ごちる。
「今日だけで500匹くらい狩ってるのになぁ……通算ならどれだけ狩ってるのだろうか。『DLTB』には物欲センサーが存在しているじゃないかと疑うよ」
しかし悠がそう呟くのも仕方がないだろう。
悠はすでにスライムLv20だけでも1万匹は最低倒している。愚痴の一つは吐きたくもなる。
しかし、あれからエンチャントのアイテムが尽きるまで狩ったが目的のアイテムは出ることはなかった。

* * *

悠は目的のアイテムが出なかったこともあり、大都市カオミカ歩く足取りはどことなく重い。
見る人が見ればどこか暗いオーラ纏っているようにも見えるだろう。
そんな悠に声を掛ける二人が居た。
「何そんな暗い顔してんのよ。そんなんじゃ幸せ寄ってきても自主的に去っていっちゃうよ」
「そうですよぉトモさん。どんな時でも笑顔が一番です」
その声の方に振り向くと比較的友好関係があるギルドに所属している、ネトゲ仲間の女性二人が居た。
「あ、ラピスさんにライトさん、久しぶり」
悠はとりあえず暗い顔と言われたことを置き、当たり障りのない挨拶をする。
悠にラピスと呼ばれた女性は薄桃色の長い髪の毛をストレートに流した、切れ長の目の強い印象を受ける美人とも言える女性だ。
彼女の職業は女性としては少ない狂戦士であり、彼女の背丈と同じ位の長さの巨大な大剣が一際目を引く。
もう一人のライトと呼ばれた女性はソバージュが掛かった綺麗な金髪で、少し垂れ目気味のどことなくおっとりとした印象の女性だ。
彼女の職業は神官であり、悠は彼女のおっとりとした性格かぴったりな職業だと思っている。
二人とも此処、大都市カオミカに拠点を置くトップギルドの一つであるExtraと呼ばれているギルドのメンバーだ。
正直、悠としては何が特別なのかは分からないが、どうでもよいことなので突っ込まないでいる。
「未だに欲しいアイテムが出ないから落ち込むなと言われても無理です。正直、物欲センサーの存在しているじゃないか考えるぐらい」
「あ、まだあのアイテム出てないんだ。ここまで来たら諦めるか交換も視野に入れておいた方がいいんじゃない」
ラピスにアキラとジュンと似たようなことを言われて、悠はさらに気が滅入ってしまう。
悠は、どうしても欲しいが、諦めることも視野に入れるぐらい目に見えて意気消沈していた。
あまりのへこみっぷりにラピスとライトは慌てて話題の変更を試みる。
「そういえばぁトモさん。私たちのギルドに入ってくれることを考えてくれましたかぁ」
「そうそう、ギルドに入った方が色々と便利なんだから。トモだったらいつでも歓迎するよ」
悠は心の中で又かとため息を吐く。
ギルドへの勧誘は結構頻繁に行われていて、悠はその度断っている。
ラピスやライトも誘ってもまず断られると分かっているが、何度もアプローチをしていて、挨拶代わりみたいなものになっていた。
「その話はいつも通り断らせて貰うよ。今のところ加入すつ必要性があんまり見当たらないからね」
その言葉に二人は残念そうに見えない顔で「残念(です)」と答える。
うまく会話の変更が出来たのか、三人は明日のアップデートやら他のギルドの情報など、取り留めのない会話をしていく。
そして悠は結構時間が経っているため、別れの会話を切り出した。
「そろそろいい時間だし、明日のアップデートに備えて落ちるよ」
「そうだね。私たちもそろそろ切り上げようと思ってたから、落ちるとするね」
「それでは皆さん、さよなら〜」
そうして三人はログアウトしていく。
悠は目を開けると見慣れた自室が見え、窓から綺麗な満月が部屋を照らしていた。
眠気を襲ってくるのを堪え、きびきびと布団に向かい、そのまま潜る
どうやら相当眠かったらしく、布団に入って数十秒で深い眠りについてしまった。

* * *

翌日、悠が目を覚ましたのは昼の12時を少し過ぎた頃である。
十分に睡眠が取れたのかその意識ははっきりしていて、今日は徹夜でやっても大丈夫だと悠は思った。
163黒い百合:2011/03/02(水) 15:21:38.38 ID:7/qq4o/m
とりあえず洗面台で顔を洗い、コンビニで買ったおにぎりを三つほど食べて、部屋に戻ると携帯に電話が掛かっていた。
ディスプレイを見ると仕事の同僚の名前が表示されており、悠は電話を繋いだ。
『おはよう。もう目が覚めているんだね。感心感心』
「と言っても目を覚ましたのはついさっきなんだけどね」
聞こえてきたのは若い女性の声である。
彼女の名前は真鏡名 晴香(まじきな はるか)と言い、悠が仕事場で一番仲の良い関係だ。
晴香も『DLTB』をやっており、彼女は悠も知っているラピスである。
入社してからお互い緊張していて、隣同士であったため話を掛けたの二人の初対面だ。
その関係から顔を合わすと何かと話すようになり、互いに「DLTB」やっていることを話、今のような関係にまでなった。
「それでどうしたの?アップデートまでそんな時間はないけど」
『あ、うん。実はね、お願いがあるんだけど、……いい?』
晴香はどことなく言いにくそうに言葉を濁し、悠に尋ねてくる。
「用件にもよるけど構わないよ」
『その、ね。アップデートまで時間があるからこれから二人で会わない?』
どう見てもデートのお誘いなのだが、悠はお出掛けのお誘いだと暢気に考えている。
しかし悠は、これからどうしても外せない用事があった。
「ごめん、今日はこれから区役所の方に行って、色々と手続きしないといけないんだ」
『そう、なんだ。無理言ってごめんね』
「謝ることはないよ。でも折角誘ってくれたんだから晴香が良かったら、明日か明後日のどちらかに出掛ける?」
晴香の気落ちした様子に、悠は内心慌てて誘った。
すると晴香の気落ちした様子がどこへやら、食いつくように返事を返した。
『本当に!?それじゃ明後日にお出掛けに行こう!?絶対だからね!?』
「了解しました!」
晴香のあまりの剣幕に悠は背筋を伸ばし、敬礼しながら返答する。
そして晴香は再度念を押し、会話が終了したので電話を切った。
164黒い百合:2011/03/02(水) 15:23:33.95 ID:7/qq4o/m
悠が区役所に行って帰ってくる頃には、もうアップデートの30分を切っていた。
アップデート前にはどうしてもログインしたい悠は、急いでシャワーを浴びてログインする。
それが功を奏したのか、ぎりぎりアップデートの10分前にログインすることが出来た悠はこれからの予定を考える。
とりあえず新しいマップに行きたい悠は、五番街道を目指すことにした。
前々から行き止まりである五番街道は、アップデートしたらかなりの可能性で先が出来ると考えられている。
方針が決まった悠は早速五番街道の方に足を向けた。
そして、時間がアップデートである18:00になった瞬間、足元で激しい地震が起き、悠は突如気持ち悪くなってその場で蹲ってしまった。
そのまま一分ほど蹲っていると、いつの間にか地震が収まり、頭がおかしくなりそうな気持ち悪さは消えた。
今までアップデートしても何も問題なかったのに、今回の異常に不思議に思う悠。
悠は何か非常に拙い異変が起きているのではないかと考えていると、操作端末に連絡が届いた。
操作端末とはiPad位の大きさの装備変更、フレンド登録、登録した人との連絡、アイテムを入れる大きな袋や財布の代わりなど様々用途に使う端末だ。
画面を見てみるとそこにはアキラのフルネームである〈Akira Kisaragi〉の文字が見える。
先ほどの頭に過ぎったことや、今までない異常の連続に不安になりながらもアキラと端末を繋いだ。
そして、その不安は現実のものとなる。
「アキラ、一体どうしたんだ?」
『どうしたもこうしたもないよ。ログアウトが出来なくなった。つまり僕たちは『DLTB』の中に閉じ込められたんだと思う』
あまりのことに悠は呆然としてしまうが、慌てて気を取り戻し操作端末のログアウトボタンを探す。
そしてログアウトボタンが存在しないことに気づいて、アキラの言ったことを信じなくてはならなかった。
「原因は?やっぱりあの地震みたいなのが原因なのか?」
『おそらくね……システムの方に何か問題が発生したんじゃないかと思うけどまだ何も言えないね。何があるか分からないから今は動かないほうがいいよ』
「確かにな……」
そしてそこまで言って悠は今、自分はまずい状況にいることに気がついた。
それはすでに五番街道に入り口に入ってしまったことである。
もしアキラの言ったことが正しくて閉じ込められたのだとしたら、自身が死んだら生き返らないでそのまま死んでしまう可能性があるからだ。
悠は慌ててアキラに事情を話し端末を切ることにした。
「アキラ悪い!今、俺は五番街道にいるからもう切る!」
『っ!分かった!早く逃げて』
そして端末を切り、逃げようとしたがすでに遅かった。
なぜなら悠の目の前にガルム10頭の群れが現れたからだ。
悠の背中に嫌な汗が流れる。
今まではゲームだったから気軽に出来ていたが、アキラの考えからすると自身は浅倉 悠ではなくトモとして、実際にこの場所に立っていることになる。
つまり目の前の存在と命を掛けた戦いを行わなければならないのだ。
ガルム達がうなり声を上げて近づいてくると同時に、悠は自身の武器である大鎌〈ブラックサイズ〉取り出す。
そして五頭のガルム達は悠に襲い掛かって来た。
咄嗟に避けて距離をとり、気配遮断を使おうとして気配遮断がうまく使えないことに気づく。
まるでゲームでの戦いではなく実際の戦いであるかのように。
ガルムはそんな悠の戸惑いを待ってくれることもなく、残った五頭が鋭い牙で噛み付こうとする。
165黒い百合:2011/03/02(水) 15:24:43.93 ID:7/qq4o/m
慌ててガルムの攻撃を避けて、すれ違うガルムに切りつけるが、攻撃が当たらなかった。
どうやらスキルだけではなく通常の攻撃もうまく出来ないようだ。
「(何が起きているんだ!?もしかしたら『DLTB』が現実化したからゲームと現実は違うと言うことなのか!?)」
あまりの事態に混乱してしまいながらもガルムの攻撃を避けていくが、遂に悠は囲まれてしまう。
「万事休すか……」
ガルム達がじりじりと近づいてくる。
ゲームなら問題ないのに実際にやるのでは違うもんだなと考え、ふと頭の中に気配遮断や大鎌スキルの使い方があるのが分かった。
そのことに気づき思考していくと、悠はある事実に気がついた。
今の自分は浅倉 悠にしてはありえないほど身体能力が高いと言う事実に。
「(つまりこの体はトモであり、意識は俺と言うことで実際とのギャップが起きているのか?どこかで見たような知識だけあって経験が無い状態なのだろうか?)」
悠は一か八かで自身が浅倉 悠ではなくトモであると強く念じ、思い込もうとする。
そしてガルム達が一斉に襲い掛かってくると同時に、大鎌スキルである自身を中心に半径数メートルに渡って攻撃する“月閃”を放った。
どこかぎこちなさを残すそれはガルム達の命を残さず刈り取り、ガルム達は霞のように消えていった。
悠は直ちに道を引き返して、五番街道から脱出することで、何とか助かることに成功した。

* * *

安全な所にたどりついた悠はその場で大の字に転がる。
悠は、耳元に心臓があるのではないかと言うほど動機が激しく、喉も渇ききって限界だった。
大の字に寝転がってから数分たって落ち着き、ようやく悠はは生き残れたことを実感し、先ほどの戦闘のことを振り返る。
まず今の悠は知識だけがあり、経験がない状態だと言うことが正しいことが分かった。
これからは弱い敵で、どんどん慣れる必要が出来た。
そしてガルム達は死体が残らずに消えて、お金が情報端末に入ってることが確認出来た。
悠にとってはこれは非常に有難く、もし死体が残っていればここまで平静としてられなかったであろう。
「というか、何で俺は逃げなかったんだろうか。やっぱり動揺してて気づかなかったのかな」
悠は今更ながら戦わず、さっさと逃げれば良かったのではないかと気づいたが、決して無駄じゃない経験が出来たので良しとした。
いつまでも寝転がっているわけにいかず、悠は立ち上がり自身の拠点である都市に帰ろうと振り向くと、一人の少女の姿が目に飛び込んだ。
その少女は悠と同じ位の年で、髪も目も服も、そして長い髪を纏めているリボンも白く、それは幻想的なほど美しかった。
とりあえず悠は目の前の女性に挨拶をして様子を見ることにする。
「こんにちは。こんなところでどうしたんですか?」
「いえ、ただ遠くの景色を見ていただけです」
目の前の少女のそっけない態度に困惑して、悠はその困惑を誤魔化す様に右手を右耳に当てる。
すると少女は軽く目を見開く。
その様子に悠は疑問を抱き、率直に少女に問いかけた。
「どうしたんですか?何かありました?」
「…………いえ、何でもありません。それでは私はこれで失礼致します。」
少女はそう言うと拠点にワープするアイテムを使い、その場から消えていった。
悠はその少女の態度に良く分からないものを覚えたが、情報端末に誰から連絡が届いた。
画面を見てみるとどうやらラピスからの連絡で、その場で繋ぐ。
「よ、どうしたの?」
『よ、どうしたのじゃない!心配したんだから!』
するとラピスの怒鳴り声が聞こえて、思わず悠は仰け反る。
『トモに繋がらないからアキラに連絡してみたら、もしかしたら五番街道で戦闘になったかもしれない、て言うから本当に心配したんだから……』
どうやらラピスは悠の安否を気遣っていたようだ。
心底心配したラピスの様子に悠は色々と心配掛けたことに気がつき、素直に謝ることにした。
「ごめん。確かに戦闘になったけど無事だったから大丈夫だよ」
『本当に良かった。あ、今私たちのギルメン集まってんだけど、トモも来る?』
「いや、今回の戦闘で相当疲れたから今日は休むことにする。」
悠はラピスのギルドで色々情報を集めたかったが、精神的にかなり疲れているのですぐにでも休みたかった。
『そんなんだ。それじゃあ、私たち多分明日も居るだろうから起きたら尋ねてね。じゃあね』
「了解。それじゃあ、また明日」
そしてラピスとの連絡を切ると、悠は拠点にワープするアイテムを使い大都市カオミカに戻った。
166黒い百合:2011/03/02(水) 15:27:18.45 ID:7/qq4o/m
ワープすると見慣れた町並みが見えて、悠はほっと安心させる。
そして町に踏み入れると、先ほど分かれた全身白い少女が立っていた。
「先ほど振りです。お願いがあるのですが、少しよろしいでしょうか?」
「あ、うん。構わないけど」
先ほどまでと違い、どこか明るい様子で声を掛けてくる。
素っ気ない態度で分かれた少女とは余りにも違いが有り過ぎて、悠は困惑を覚えながらも返事を返す。
「実は私、この『DLTB』を始めたのは最近でして、まだLvが低いんです。ですから私が強くなるまででいいです。お礼は出世払いになると思いますが、私と一緒に居てくれませんか?」
「……話は分かったけど何で俺なの。他の人でも構わないと思うけど?」
悠は余りに突然な話に驚きつつ、一番最初に思った疑問を投げつける。
それはこの都市は非常に大きく、またアップデート前までらLvがカンストしているプレイヤーが多いな中、なぜ自分なのかと。
「それはあなたなら信用できるからです。知っていますか?こうして閉じ込められ、様々なことがリアルなった所為か外でレイプされる女性が現れたんです。
他の人は信用できませんが、先ほど話したあなたなら大丈夫だと信用できるんです」
お願いします、と少女は深く深く頭を下げる。
それに対して悠はレイプされた女性のが現れたことにショックを受け、そしてこの少女が自分に保護をお願いするのかが分かった。
確かに悠自身そんなことをするつもりは無いから、少女の見る目は確かなのだろう。
しかし、この少女を保護することは悠にとってはマイナスが大きすぎるので、断るのが賢い生き方であろう。
だが、こうして真摯に頭を下げてお願いする少女を見て助けてあげたいと思うのも事実である。
しばし考えて悠は結論を出した。
167黒い百合:2011/03/02(水) 15:27:53.46 ID:7/qq4o/m
「……分かった。保護すればいいんだね?」
そして保護することを少女に告げると笑顔で「ありがとうございます」と頭を下げてくる。
その笑顔が綺麗で、内心ドキドキしたのは悠だけの秘密だ。
「とりあえずフレンド登録するから端末を出して」
「分かりました」
互いの操作端末で自分たちの情報を送信して、悠には少女の、少女には悠の情報が届いた。
そして悠は自分の端末に届いた情報眺めて、少女の名前である〈Lily・White〉の文字を見て僅かに顔を顰めてしまう。
それを見たリリィは悠に疑問を投げかける。
「私の名前に何かありましたか?」
「あ、ごめん。実は俺には妹が居るんだけど、仲は良くなくて妹も俺のこと嫌ってるんだよ。それで妹の名前が花の百合という名前で、Lilyて花の百合のことだから
妹のことを思い出しちゃったんだ。」
「…………そうなんですか。実は私にも兄が居るんですよ。私のとって、とても大好きで大切な兄が。名前はリョウと言うんですけど」
悠はリリーに兄が居ると言われて、もしかしたらリリィは百合かも知れないと考えたが、百合は自分のことを嫌ってるはずだし、名前も違うから勘違いのようだ。
「とりあえずこれからよろしくな。悪いんだけど今日はかなり疲れる出来事があって、早く宿で寝たいから解散しよう。また明日」
「そうなのですか?分かりました。早く部屋に向かいましょう」
「……待て。何で付いて来ようとしてるのか」
悠はあたかも自然に付いて来ようとするリリィを見咎める。
第一、リリィ自身が男にレイプされるのがいやだから保護を求めているのに、悠は同じ部屋に行ったら駄目だろうと考える。
そんな考えを読みとったのか、リリィ極自然に告げる。
「私、言いましたよね。トモさんなら信頼できると。それに守って貰うなら近くに居た方が何かと便利ですよ」
「いやいや!町に居る限りは犯罪はまず起きないから!」
実際問題、本当に事件は起こらない。なぜならどんな小さい犯罪が起こってもその場に警備兵が忽然と現れ、犯罪者を撲滅していくのである。
前にとあるトップギルド10人が故意的に犯罪を起こし、警備兵と戦ったがあっという間に殲滅されたらしい。
悠はそのことを伝えてもリリィは自身の態度を崩さなかった。
「それでも来るまでに時間は少しは掛かりますよね?その間に何をされるか分かりません。トモさん私に一人で恐怖に怯えていろと言うのですね」
悠は本当にリリーが怯えるのか疑問に思ったが、どうせ誤魔化されると思い違う形で反撃する。
「……もし俺が君を襲ったらどうするつもり」
「トモさんになら構いませんよ。それにそういうこと言う人は襲いません」
「……」
もうどうにでもなれと歩き出す悠。
その後、悠はせめて部屋だけは別々にしようと試みるも、あっさりとリリーに逆に説得されてしまい同じ部屋に泊まることになる。

夜中、回りも寝静まった時、一つの影が動いた。リリーだ。
リリーは静かに悠のベットまで近づき、潜り込み、抱きついた。
そして小さく囁く。
「絶対離しませんから。だからずっと一緒に居てくださいね」
168代理投下 ◆j3gvf0a2hI :2011/03/02(水) 15:28:33.24 ID:7/qq4o/m
243 名前: 名無しさん@chs 2011/03/01(火) 15:57:48 ID:wfgmCZoE

以上で投下を終了します
本スレが相変わらず規制されていたのでこちらに投下させていただきました
お手数ですが、本スレの方に代理投下をしていただけないでしょうか
よろしくお願いします

尚、本作は中途半端な終わり方ですが、短編としてこれで終了させていただきます
ですが、就活が早めに終わりましたら、また続きを投下させていただきますのでご了承くださいませ
169代理投下 ◆j3gvf0a2hI :2011/03/02(水) 15:30:38.41 ID:7/qq4o/m
すいません>>158はミスです
改行エラー回避のため分割した際コピペをミスりました
170名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 20:47:44.02 ID:gmLxmHZs
これは期待!
先書きになる話だし、キャラもいいですね
是非完結まで頑張ってください
171名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 23:09:24.52 ID:ZsV0VGff
いつか 「おいすー^^」とか出てきそうだな…
172名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 23:15:11.09 ID:fu61qYaw
>>169
老婆心ながら、「てにをは」だけでも投下前に見直した方がいいぜ
とは言え楽しく読ませてもらった
続き期待して待ってるからな
173名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 00:28:56.94 ID:mQQlCU7i
久しぶりに来た

>>104
超亀レスだがGJ
もう少しで終わりなのか。最後はなんとなく読めてきたけど、ドンでん返しもありそうでワクワクする
とりあえず、完結させてくれる事に感謝

>>169
代理&投下乙
期待してます
174名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 02:02:05.04 ID:sr+U9c8Q
誤字が結構目立つけど、すっげー面白かった
色々と期待
175 ◆wBXWEIFqSA :2011/03/03(木) 19:50:56.97 ID:3ilm152J
こんばんは
>>137の続きを投下します。
※姉以外とのエロ有りです。
176狂依存 121:2011/03/03(木) 19:51:30.51 ID:3ilm152J
「麻由お姉ちゃん、怒ってるだろうな……」
家の前で立ち尽くし、ぼんやりとそんな事を考える。
玄関に入った途端、刺されたしないよな……?
いや、されても仕方の無い事はしてしまった。
なら、覚悟を決めるか。
ピンポーン

「ただいま……」
「あなた……!」
麻由お姉ちゃんは僕を玄関に入れるなり、急に抱きついてきた。
「おかえりなさい、あなた……ああ、こんなに汚れちゃって……お風呂沸いてるから、すぐに入って。お姉ちゃんが綺麗にしてあげるから……」
「あの……麻由お姉ちゃん……昨日は……」
「良いのよ……全部わかってるわ……あなたは全然悪くないでしょ。さあ、お風呂に行きましょう」
僕を慰めるように抱きしめ、お風呂へと引っ張って行く。
麻由お姉ちゃんに抱きしめられてこんなに安心したのいつ以来だろう……?
とにかく、今はこの温もりが本当にありがたかった。

「さあ……綺麗にしてあげるからね……ん、んふっ、ちゅっ……」
一緒に風呂に入り、シャワーを浴びながらキスを始める。
「ん、んっ……ちゅっ、んんっ……はあっ……」
「麻由お姉ちゃん、ごめんなさい……本当にごめんなさい……」
「良いの……あなたは悪くないって言ったでしょう。だから、何も気にしなくて良いわ」
「でも……」
「なら、今日一日お姉ちゃんを思いっきり抱いて。それで昨夜の事を忘れてちょうだい。後は私が何とかしてあげるから……」
「麻由お姉ちゃん……!」
麻由お姉ちゃんを思いっきり抱きしめて、夢中でキスをする。
今はこの姉の優しさにただ甘えたかった。
「ん、んちゅっ、ちゅっ、ちゅうっ……ちゅっ、むちゅっ……はあっ……あんっ!そうよ……もっと…もっとお姉ちゃんに甘えて……もっと犯してえ……」
麻由お姉ちゃんの体をひたすら抱いて貪り尽くし、味わう。
麻由お姉ちゃんのおっぱい、口、膣中、あらゆる所を堪能した。
「ああんっ!やんっ……いいわよ……もっと、もっと突いて……あんっ!」
一条さんには悪いけど……やっぱり、麻由お姉ちゃんの体のほうが抱き心地は良い。
この体は簡単に手放せそうに無い。
だから……ごめんなさい。

「はあああんっっ!やんっ……中に……中に出してえええっっ!!お姉ちゃん、孕ませてえっっ!!!」
そのまま今日は日が暮れるまで、僕は麻由お姉ちゃんと肌を重ね合わせた。
お互いの愛を念入りに確かめ合うように……。

数日後――
大輝が学校に行ってる間に、沙耶を家に呼び出す。
もちろん、用件はこの前の事だ。
あの泥棒猫め……どうしてくれようか……。
本当だったら殺してやりたい所だが、沙耶に酷い事はしないでくれと大輝に泣いて頼まれたので、仕方なく今日は出来るだけ穏便に話を進める事にする。
私の理性が持てばの話だけど。

「お邪魔しまーす」
沙耶が何食わぬ顔して家に上がって来た。
このメス犬が……人の夫を盗み食いしといて、よくも抜け抜けと……。
「もうすぐ、夏休みも終わっちゃうね。麻由ちゃんはもうレポートは終わらせた?」
「そんな話をするために呼び出した訳じゃないって、わかってるんでしょう?よくそんなご機嫌な顔して、私の前に出られるわね」
「えへへ……わかっちゃった……?だって……」
「遂に私にも彼氏が出来たんだもん。麻由ちゃんの弟さんと付き合う事になったから、これからもよろしくね」
こいつ……!良くも私の前で堂々とそんな事言えるわね!
以前はとても可愛らしいと思ってた屈託の無い笑顔は、今や憎悪の対象でしかなかった。
「はあ?頭おかしいんじゃないの?あの子はあんたの事なんか、好きでも何でもないの。わかってるはずでしょ」
「もう……大好きな弟さん取られて、嫉妬しちゃう気持ちはわかるけど、お姉ちゃんならちゃんと祝福しないと駄目だよ。でも、この際はっきり言うね」
「麻由ちゃん、大輝と別れて。そして私と大輝の交際を認めて」
177狂依存 122:2011/03/03(木) 19:52:06.75 ID:3ilm152J
「ぷっ……はっ、はははははっっ!!はーははっ、はっ、はは……」
沙耶がそう口にし、しばしの沈黙の後、思わず吹き出した。
これは面白い!冗談にしても悪質過ぎて、逆に笑いが止まらないわ!
「はっははは……ねえ、沙耶……私が今、何考えてるかわかる?」
「ん?何?」
「あんたをどうやって、殺そうかなって……その事で私の頭の中はいっぱいなの。今ここであんたを絞め殺しても良いんだけど、それだと返って慈悲を与える事になるから、出来るだけ苦痛を与えて、合法的に殺す方法を考えてるわ」
「これからは、道を歩く時は気をつけた方が良いわよ。少しでも長生きしたければね……」
沙耶のレモンティーに砂糖を大量に入れながら、畳み掛ける様に話す。
この砂糖が毒薬だったら、どれだけ良かった事か!
「酷いなあ……麻由ちゃん……私達は近い将来義理の姉妹になるんだから、そんな物騒な事言わないでよ。私は麻由ちゃんとも仲良くしたいと思ってるんだから」
「本当に頭おかしいんじゃないの?何処の馬鹿が人の男を監禁して盗み食いした泥棒と仲良くすると思ってるのよ」
「泥棒?盗み食い?私は飼い主に虐められて困ってたわんちゃんを保護してあげただけだよ。本当なら、このまま私がずっと引き取るべきなんだけど、飼い主の事情も考慮して、とりあえずお家には帰してあげたけどね」
この女……私を怒らせるのを楽しんでるのか?
「虐める?私達は夫婦として愛し合ってただけ。あの子が照れ屋だから、正直にさせようとしただけよ。今回の事で大輝も私への愛を再確認したみたいだから、その事には感謝してるけどね」
「そうやって、麻由ちゃんが一方的に自分の気持ちを押し付けて虐めるから、わんちゃんが私に助けを求めたんじゃない……」

「言い訳に聞こえちゃうかもしれないけど、最初は本当にこんな事するつもりはなかったんだよ。純粋に二人の事を心配してやってたんだ。でもね……」
「麻由ちゃんに泊まりに来ないかって誘って断られたじゃない?その時、思ったんだ……『麻由ちゃんじゃなくて、大輝を家に泊めたらどうなるんだろう』ってね」
「そしたら、急にいてもたってもいられなくなって……次の日、大輝の学校に迎えに行ったんだ……何か運命みたいな物を感じっちゃって……」
頬を赤らめながら、うっとりとした笑顔で話す。
何が運命よ、気持ち悪い。
元々、夢見がちな所は少しあるなとは思ってたけど、ここまでイカレていたなんてね。
「くすくす……残念だったね、麻由ちゃん。あの時、私の誘いを断らなければこんな事にならなかったかもしれないのに……」
こいつ誰だ……?
少なくとも私の知ってる沙耶はこんな邪悪な笑みをする様な子ではない。
「はん?運命?色仕掛けで一回寝たぐらいで何言ってるの?もうすぐ大輝にボロ雑巾の様に捨てられる運命とやらに、そんなに夢見るなんて、頭の可哀想な女ね」
「あの子が一番愛してるのは私よ。昨日だって、一昨日だって何度も愛し合った。大輝の心の中心には常に私がいる。あんたなんか只の姉の友達としか思ってないわ。もう友達じゃないけどね」
「それは、どうかな……?ちゃんと大輝に麻由ちゃんとどういう関係になりたいのかって聞いたんだよ。そしたら『麻由ちゃんとは普通の姉弟になりたい』って言ったんだ」
「それを聞いて、私が頂いても何も問題は無いねって思ったわけ。だってお互い恋人同士になりたいって思ってないんだし」
大輝が奥手なのを言い事に下らない言質を取りやがって……
「だから……麻由ちゃんに対して罪悪感とか全然感じてないの。むしろ凄く幸せな気分……でも、確かに高校生の弟さんをいきなり部屋に泊めたのは良くなかったかもね。それは謝るよ」
「ごめんなさい。『麻由お義姉ちゃん』」
バチャッ!!
「あつっ!もう……何するの……」
その一言で完全にブチ切れ、飲みかけてた紅茶を沙耶の顔にぶっかけた。
拳銃でもあれば撃ち殺していただろう。
「その程度で済んだ事に感謝するのね。さっさと私の視界から消えて頂戴」
「うう……じゃあ、またね。ごちそうさまでした」

何でこんな事に……。
まさか沙耶が私の大輝にこんな事するなんて夢にも思わなかった。
好意を持ってた様な素振りは見せていたから、少し警戒してはいたけど、あそこまでやるとは想像も出来なかった。
沙耶とは大学に入ってから知り合ったので、まだそれ程長い付き合いではない。
それでも、大学では一番仲の良い友達だった。
あの子のちょっと幼さの残る可愛らしい笑顔は、少しきつい顔をしてると言われてる私から見てちょっとした憧れでもあった。

178狂依存 123:2011/03/03(木) 19:52:54.19 ID:3ilm152J
初めて見た時は中学生がキャンパスに迷い込んだのかと本気で思ったわ。
そんな可愛らしくて、礼儀正しかったあの子が何故あんなになってしまったの?
「私のせいで……?」
先週、駅前で沙耶と大輝が楽しそうに話していたのを見た時、無性に嫉妬心が湧いて来て思わず話しかけてしまった。
別にあの子達が変な関係にあると疑ってた訳では無い。
でも、大して面識も無かった沙耶と大輝があんなに楽しそうに話してるのを見たら、何だか凄く悔しくて……。
だって最近、私と話している時はあんな笑顔見せてくれないんだもん。
お姉ちゃん、それが悔しくて、寂しくて……。
あの時、私が話しかけなければこんな事には……。

いや、過ぎた事をあまり振り返っても仕方が無い。
これからどうするか考えねば。
今みたいな関係はやっぱり良くないのかな……?
大輝を強引に肉欲で繋ぎ止めて、私に依存させるような関係は変えた方が……。
「なーんてね」
馬鹿馬鹿しい。大輝に生涯尽くして、体も何もかも捧げると決めたじゃない。
あの子だって私の事を心から愛しているし、私とのセックスも楽しんでいる。
お姉ちゃんに甘えて、エッチな事して、死ぬまでずっと一緒にいる事をあの子も心底望んでいるじゃない。
私から離れる様な事をしたら、寂しくて絶対に泣いちゃうわ。
『やっぱり、麻由お姉ちゃんの事が大好き。ずっと一緒にいて』ってね。
大丈夫よ……ずっとそばにいてあげるから。
「お姉ちゃんはあなたの事何でもわかるんだからね」
それより、沙耶のことだ。
あの女は大輝にこっぴどく振ってもらって、ボロボロに傷ついた所をあざ笑いながら、なぶり殺すのが一番良いかもね。
遠慮する事はない。ボロ雑巾になるまで犯して、ゴミの様に捨ててしまいなさい。
後は私が始末してやるから。

「あーあ、ちょっと顔を火傷しちゃったかもしれない」
麻由ちゃんてば、本当酷い事するなあ。
でも、あんなに煽る様な事言ってこの程度で済んだのは運が良かったのかもしれない。
刺される覚悟もしてたけど、きっと大輝が麻由ちゃんに私に暴力は振るうなと言ってくれたのだろう。
「やっぱり、私達って愛し合ってるんだね」
いや、それでも大輝はまだ麻由ちゃんの事が一番好きなのかもしれない。
でも、どんなに愛し合っていても二人は姉弟。
どんなに頑張っても結婚出来ないし、堂々と付き合う事など出来ない。
その点、私はそんな心配しなくても良いんだしね。
いざとなったら、既成事実を付けて強引にでも結婚に持っていけば良い。

それにしても不思議……。
この前、麻由ちゃんと食事に行ったときは麻由ちゃんの事、凄く怖く感じたけど、今は全然怖くない。
「きっと、大輝から愛を貰って強くなったんだね」
ありがとう、大輝。
私もあなたにたくさん愛を与えて、麻由ちゃんの呪縛から解放してあげるからね。

「またか……」
休み時間になると、何回も一条さんからメールが来る。
返信するのも面倒なので無視しているのだが、それでもしつこく送ってくる。
授業終わるまで電源切っとこう。

「はあ……やっと終わったか……いいっ?」
帰りのHRも終わり、鞄の中にしまってあった携帯電話の電源を入れ、メールをチェックすると一条さんからのメールが何十件も溜まっていた。
メールの内容も『今、何してるの?』とか『彼女からの愛のメールを無視するな』とか、どうでも良い内容ばかりだし。
もう、ほとんど嫌がらせに思えてきたよ……。
「ん?どうした?」
「あ、いや……スパムが何十件も着ててさ……まいったなあって……」
「ああ……俺も最近多いんだよな……ったく、何度配信停止のメールしてもきやがるし」
「はは……」
ただのスパムだったら、どれだけ気が楽な事だったか……。
と思ったら、また着信音がなった。しつこすぎるよ
また、しばらく切っとこう。
179狂依存 124:2011/03/03(木) 19:53:34.80 ID:3ilm152J
「うわ……早速か……」
駅のホームでようやく一人になった時、携帯の電源を入れるとすぐまた着信音が鳴る。
今度は出ておくか……。
「はい」
「やっと、繋がった。もう……何で、出ないのよ」
「ウチの学校、校内で堂々と携帯使うのまずいんですよ。下手に見つかると没収されちゃいますし」
「嘘。この前は普通に出てたじゃん。昼休みにも全然出なかったし、メールも無視するし」
「あの時はちゃんと用事があった電話でしたし、人目のつかない所にいたからですよ。それに今日の昼休みは時間いっぱいまで友達と一緒に外でサッカーやってたので、気づかなくて……」
サッカーをやってたのは嘘ではないが、意図的に無視してたんだけどね。
「もう……彼女からの電話やメールは何よりも最優先しなきゃ、駄目でしょ」
「あのですね……僕、い……沙耶さんと付き合うって言いましたっけ?返事を少し、待ってくれって言った筈ですけど……」
「言ったでしょ。あの夜、私が付き合ってって告白して、うんっ、て頷いたじゃない……二人で激しく腰を動かしながらさ……」
あの夜?告白?
えっと……そんな事あったっけか……あっ……!
「い、いや……あれは、その……」
確かに言われたけど、頷いた覚えはないんだが……。
「あの後、大輝ったら私と夜遅くまであんな事やこんな事しちゃってさ……思い出しただけで、もう体が疼いちゃう……今度会った時もまたやろうね……」
「わ、わかりました。あの時の事は謝ります。つい、勢いでやっちゃったんで……だから、今度会った時、また改めて返事するという事で……」
「あ!そう言えば今度の日曜、暇?暇だよね。一緒にデートしようよ。見たい映画があるって言ったよね?それ見に行こう」
「ええ?えっと……」
どうする?いや、ちゃんと話をする良い機会か。
麻由お姉ちゃんを何とかしないといけないけど、ちゃんと断りの返事をするって説明すれば納得するだろう。多分……
「わかりました。僕も沙耶さんに話したいことがあるので」
「本当?じゃあ、10時に駅前で待ち合わせね。何着てこっかなあ……」

「ん、んちゅっ……ん、んふっ……ん、んん……」
「あのね、麻由お姉ちゃん。実は今日、沙耶さんにデートしないかって誘われたんだけど……」
家に帰って後、自室で麻由お姉ちゃんにパイズリして貰いながら、今日沙耶さんにデートに誘われた事を話す。
姉にパイスリしてもらいながら他の女性の事を話すなんて、傍から見たら、何とも奇妙な光景に見えるだろうな……。
「あんっ……お姉ちゃんの前であの女の名前出さないでえ……気が狂いそうになるわ」
「ごめんね……でも、今度会った時、ちゃんと断ろうと思うんだ。本当に一条さんとの関係も終わりにしようと思う。だから……」
「ん、んくっ……ちゅっ、ちゅっ……あんな女、適当にモテ遊んでさっさと犯り捨てちゃえば良いわ……あんな出来の悪い、使い捨てオナホールなんか……」
「あ、あのね……だから、麻由お姉ちゃんも一条さんの事、あまり怒らないでやってくれるかな……あれは僕も悪いんだし、話せばわかってくれると思うから……」
許してやってくれとまでは、気軽に言えない。
僕が麻由お姉ちゃんの立場なら、やっぱり簡単には許せないと思うから。
「そんな事より、今はお姉ちゃんとのエッチを楽しみましょう……ほら……ん、んちゅっ……ん、んん……」
麻由お姉ちゃんは乳房を擦るスピードを早め、舌先で亀頭を刺激し、肉棒を絶頂へと導く。
柔らかい乳房に挟まれ、擦られる快楽は本当に頭と心がおかしくなりそうなぐらい、気持ち良い。
「ん、んん……ちゅっ……ちゅっ、んんふ……ほら……早く出しなさい……ん、ちゅるっ」
肉棒を乳房で押し付けたり、ぐりぐりさせながら巧みに刺激し更に舌で舐めまわす。
姉がもたらす快楽で早くも絶頂寸前に陥った。
「ん、んん…んちゅっ、ちゅるっ、ん、んん……ちゅるっ、ちゅっ、ちゅるっ……」
びゅくっっ!!びゅくっ!びゅぅるるるるっっ!!!
麻由お姉ちゃんの口に中で思いっきり出し、麻由お姉ちゃんもしっかりと咥えて飲み込む。
本当に毎日やってもらっても飽きない……。
「ん、んん……んくっ……ん、ごくっ……」

「ふふ……まだまだ終わらせないわよ……ちゅっ、ちゅるっ、んちゅっ……さあ、横になって……」
「ん……んん……ふっ!あっ、はああああぁぁぁっっ!!」
麻由お姉ちゃんは僕を仰向けに寝かせ、跨り自分から入れて腰を振る。
肉棒を中でがっちりと締め付けながら、ガンガン腰を押し当てる。
180狂依存 125:2011/03/03(木) 19:54:08.60 ID:3ilm152J
「あんっ!あああっっ!!やんっ、はっ……ほら……お姉ちゃんのおっぱい揉んでえ……!はんっ!」
麻由お姉ちゃんは積極的に腰を振り、僕の手を胸に当て揉ませながら揺れ動く。
腰が動く度に揺れ動く乳房がたまらなくいやらしく、欲情を湧き立てる。
「やんっ!はああんっ!!あっ……!もっと……もっと突き上げてえええ……!!はっ、はああああぁぁっっ!!」
僕が腰を突き上げると麻由お姉ちゃんは更に淫らに踊り、嬌声を上げヨガリ狂う。
その様子を見てるだけで、イってしまいそうだ……。
「はんっ!!やっ……!あっ……イクっ……イクっ……!!あっ、はあんっ!!やっ、はあああっっ!!!」
もう出る……。
どぴゅっっ!!!どぴゅるるるるっっ!!!
「はあ……あっ、はああ……あっ、ああああぁぁぁぁっっ……」
一気に絶頂に達し、肉棒を突き上げながら、中に思いっきり精液を吐き出す。
麻由お姉ちゃんも中でがっちりと締め付け、しっかりと受け止めている。
やっぱり、麻由お姉ちゃんとのセックスは最高だ……。

日曜日―――
「あの……麻由お姉ちゃん、そろそろ時間だから出たいんだけど……」
「ん、んちゅっ、ちゅっ……駄目よ……他の女とデートなんてやっぱり嫌だわ」
「もう約束しちゃったし、ちゃんと会って断らないといけないから……だからそろそろ放してよ」
麻由お姉ちゃんは朝からずっと僕に抱きついて離れようとしない。
気持ちはわかるけど、そろそろ行かせてくれ……。
「あの子に何を言っても無駄よ。今の沙耶は普通じゃないわ。断ったってすぐ引き下がらないわよ」
確かにそんな感じはするけど、でも……。
「そんな事ないよ。ちゃんと話せばわかってくれると思うから……だから……」
「約束なんかすっぽかしちゃえばいいじゃない。あの子の事だから家にまで迎えに来るだろうから、その時にお姉ちゃんが始末してあげるわ」
始末って何をする気だよ……それじゃ、余計行かないとまずいじゃないか。
「とにかく、もう行くよ。ちゃんと断るから……」
「もう……わかったわ。沙耶を廃人になるまでボロカスに犯してさっさと帰ってきてね」
何、とんでもない事を言ってるんだか……。
「じゃ、じゃあ行ってくるから」
麻由お姉ちゃんを振り切って、家を出る。
頼むから上手くいってくれよ……。
「あん……待って……」

「まだ来ないな……」
もう約束の時間を10分程過ぎているがまだ来ない。
そろそろ来ない様なら、電話でも……。
「ごめん、まった?」
と思ったら、ようやく来た。
「いえ……今来た所ですから」
「本当にごめんね。何着てくか迷っちゃって……どうかな?」
「え、ええ……良く似合ってますよ……」
「本当?へへ……この日の為にわざわざ買ったんだよ」
お世辞抜きで思わず見とれてしまうぐらい、本当に可愛い。
嬉しそうな幼さの残る笑顔が更に可愛さを引き立ててる。
「それじゃあ、早速行こうか。へへ……二人の初デートだね」
沙耶さんは恋人らしく、がっちりと僕の腕を組み、僕を引っ張って行く。
その可愛らしい笑顔を見て、本当に彼女にしても良いかなと一瞬思ってしまった。
「(いや、駄目だ……ちゃんと断らないと)」
麻由お姉ちゃんの事もあるんだし。

「あ、あの……あまりくっつかないで貰えますか?」
「何で?彼女なんだから腕くらい組むのは当たり前じゃん。照れなくてもいいのに」
「いや、だから別に付き合ってる訳じゃ……」
「ほら、早く行かないと始まっちゃうよ」
「ちょっと……」
有無を言わさず強引に僕の腕を引っ張り、映画館へと入っていく。
まあ……折角だし、映画ぐらいならいいか……。
181狂依存 126:2011/03/03(木) 19:54:44.44 ID:3ilm152J
「面白かったね。はい、クレープ」
「ありがとうございます」
映画を見終わった後、近くの公園に行き、沙耶さんがクレープを買って持ってきてくれた。
「あれ?沙耶さんはいらないんですか?」
「何言ってるの?一緒に食べるに決まってるじゃん。はむ……はい、今度は大輝が食べて」
僕の持ってるクレープを一口かぶりつき、僕の口に持っていく。
「ええ?あの……ちょっと恥ずかしいですし」
「何言ってるの?彼女との間接キスを恥ずかしがる理由が何処にあるのよ?ほら、早く食べて」
「わ、わかりました……」
「ああ!何処食べてるのよ。ちゃんと私が食べた部分に口を付けなきゃ駄目でしょ」
仕方なく沙耶さんが口を付けてない部分を口にしたが、沙耶さんはそれを見逃さず、すぐ不満を漏らす。
「もう、貸して……はぐ……」
僕の持ってるクレープを取り上げると、クレープを紙袋から出してしゃぶりつき、満遍なく舐め回して再び僕に渡す。
まさか、これを食えと……?
「へへ……彼女の愛の篭ったクレープだよ。これで何処から食べても間接キス出来るね」
「いや……沙耶さんが全部食べて良いですから……」
「ん?そっか……口移しで食べさせて欲しいんだ。じゃあ……」
「わかりました!食べますよ!」
こんな所でそんな恥ずかしい事されたら、たまらん。
「もう……何が恥ずかしいのよ……これからもっと恥ずかしい事するのに……」
「あの……沙耶さん。この前の返事なんですけど……」
「ねえ、大輝は私と最初に会ったと時の事は覚えてる?」
「はい?何ですか突然?」
「私が麻由ちゃんと大輝の家に遊びに行った時、偶然廊下でバッタリと大輝に会ったんだよね。その時、優しそうでタイプだなあって思ったんだ。最初はちょっと気になってたぐらいだと思ったけど、今思うとあの感じは運命を予感させていたんだね」
「は、はあ……」
まさか初めて会ったときから、そんな感情を抱かれていたとは思わなかった。
沙耶さんと初めて出会ったのは、正確な時期は覚えてはいないが、1年の3学期頃だったと思う。
確か部活から帰ってきた時に、ちょうど家に遊びに来ていた沙耶さんとバッタリ会って軽く挨拶を交わした。
ただそれだけで、その後特に会話も交流も何もなく、次に会ったのもこの前の夏休みに沙耶さんが家に来た時だ。
「大輝は私と出会った時、何かそういうの感じなかった?」
「えっと……すみません、良く覚えてないです」
申し訳ないが、少なくとも麻由お姉ちゃんの事を相談するまで、沙耶さんに対して何か特別な感情を抱いたという事はない。
何人かいる姉の友達の一人。それだけだった。
麻由お姉ちゃんのプレゼントを買いに来た時や、先週駅前でバッタリ会った時に話した時は話しやすくて感じの良い女性だなとは思ったけど。
「麻由ちゃんに『弟さんに彼女いるの?』って聞いたら、『いる』って答えたから、それで諦めかけてたけど、今は恋人同士にまでなっちゃうなんてね……やっぱりあの予感は運命だったんだよ」
「いや、あのですね……ですから、恋人同士では……」
「ねえ、次は何処に行こうか?買い物にでも行く?それとも、カラオケにでも行こうか?」
「ちょっと、僕の話を最後まで聞いてくださいよ。この前の返事をさせて下さい。僕は沙耶さんとは……」
「麻由ちゃんとの事だったら、しばらく関係を続けても良いって言ったよね。その上で付き合ってるんだよ。何が不満なのかな?」
「沙耶さんの事は嫌いではないですよ。姉さんの事、相談に乗ってくれて色々してくれたのは感謝しています。でも、あれから考えたんです。やっぱり僕は姉さんの事……」
「もう……あの晩あんなに愛し合って、私の身も心も全部大輝の物になったんだよ。だから、何があってももう離れない。私と麻由ちゃんの二人の彼女がいると思ってくれて良いから……」
僕が断りの返事をしようとすると、それを遮る様に沙耶さんが抱きついてしゃべる。
意地でも最後までしゃべらせないつもりらしい。
本気でこんな事言ってるのか?
ほんの1ヶ月前までほとんど面識もなかったし、先々週に駅前で会った時も僕に好意を寄せてる素振りなど微塵も見せてなかったのに……。
「だからね……今日は私とのデートを楽しもう……大輝が行きたい所なら何処でも付き合うし、欲しいものがあるなら何でも買ってあげるから……ね?」
沙耶さんは僕に寄り添い、甘えるような顔で迫ってくる。
二人と付き合うことにすれば良いという、沙耶さんの甘い口車に思わず頷きそうになってしまうが、そんな関係がいつまでも続くわけがない。
182狂依存 127:2011/03/03(木) 19:55:17.22 ID:3ilm152J
僕から付き合っても良いという言質を取る為に言ってるだけなんだろう。
「沙耶さんが良くたって、姉さんがそんな関係許す訳ないじゃないですか。いい加減、わかって下さい。僕はあなたと付き合う気はありません」
「大輝は自分の立場、わかってるの……?」
「え?」
「実のお姉ちゃんと毎日淫らな事する関係にあるなんて、そんな事が周囲にバレたらどうなるかわかってるのかな?」
「な……!?」
「どうしようかな……この事がバレたら大変な事になるよね。学校に知れたら退学になっちゃうかもしれないよ。もうすぐ卒業なのに……」
「ちょっと……冗談は……」
「冗談じゃないよ。私は何があっても大輝から離れないって決めたんだから、その為には手段を選ばないつもり。もし、麻由ちゃんの事バレそうになったら私と付き合ってる事にして隠れ蓑にすれば良いじゃない。だから……」
ああ、もう……!話せばわかると思ったのに、まさか脅迫までしてくるなんて!
出かける前に、麻由お姉ちゃんが説得するだけ無駄って言ってた通りだったとは……。
「早く、デートの続きしよう……何処に行きたい?特に希望がなければ買い物に付き合ってもらうけど……」
つい、この前まで麻由お姉ちゃんの事で悩んでいた事を相談に乗ってくれた人が、今は一番の悩みの種になってしまった。
自業自得の面もあるけど、沙耶さんがこんな事になるなんて想像も出来なかったよ……。
「ほら……早く行こう……まだまだ時間はたっぷりあるんだから……」
本当にどうする?
こんな事はしたくなかったけど、仕方ないか。

「ほら……きゃっ……!」
「ちょっと、何処に行くの?」
沙耶さんの手を引っ張り、ある場所に連れて行く。
とにかくこれで呆れさせて、僕から手を引いてもらうしかないか。

「ええ?もう、ここに入るの?まだ早いんじゃ……」
「いいから、行きますよ」
「あん、もう……」
強引にホテルに連れ込み、部屋へと押し込む。
沙耶さんを部屋に入れたら、すぐにベッドに押し倒して、服を剥ぎ取る。
麻由お姉ちゃんの言ってた様にさっさとヤリ捨てて帰ってしまおう。
そうでもしないと帰してくれなさそうだし。
「ああんっ……もう……もっと強く揉んでえ……やんっ……!」
強引に連れ込んだのにこんなに嬉しそうにして……女って皆、こんななのかと思ってしまうじゃないか。
どうする?やっぱり、このまま帰ってしまうかな……。
「ほら……手を止めないの……ん、んん……」
沙耶さんは僕に抱きついて、キスを繰り返してきた。
これじゃあ、麻由お姉ちゃんが二人に増えたみたいだよ……。
「ん、んん……ちゅっ、んちゅっ、ちゅ……んちゅっ、ちゅっ……」
唇を丁寧に押し付け、優しくついばむ様にキスする。
その甘ったるいキスは思わず頭が蕩けそうになるぐらい気持ちよかった。
「ちゅっ、んんっ……ちゅっ、ちゅ……ねえ……早く私を無茶苦茶に犯してえ……麻由ちゃんより激しくやってくれると嬉しいなあ……」
しょうがない、適当にやってさっさと帰るか……。

「あんっ……こんなに元気にさせちゃって……胸でしごいて欲しいんだね。うん、頑張るよ。ん、んん……」
肉棒を沙耶さんの胸に突き出し、乳房に挟ませパイズリさせる。
「ん、んん……ん……どう……?気持ち良い……?」
初めてだからか、ぎこちない感じはあるがそんな一生懸命な姿が何だか可愛く思えた。
程よく大きくて、張りのある乳房にゆっくりと擦られながら徐々に膨張していく。
でも、まだまだ刺激が足りないな……。
「ん、ん……やっ!!何……?あああんっっ!!」
沙耶さんの乳房に手をかけ強く揉みしだき、お手伝いする。
少し痛がってるようだが、そんな事はどうでも良い。
少しでも嫌がる事をして幻滅してくれれば良し、そうでなければ好きにやらせてもらうだけだ。
「あんっ!!そんなに強くしちゃだめ……あっ……!はあああんっっ!!!」
肉棒を乳房で強く押し付け、更に刺激を与える。
ついでに乳首も指で擦ったり、抓ったりして弄びその度に沙耶さんは体をビクつかせて悶える。
柔らかい乳房にグリグリと擦りつけられ、どんどん絶頂へと近づく。
「あっ……やっ……はんっ……もっと優しく……やんっ!あああっっ!!」
沙耶さんも乳房を揉む力を強め、更に快楽を与える。
183狂依存 128:2011/03/03(木) 19:55:52.51 ID:3ilm152J
このまま、出して……いや……。
「あんっ、ん、んん……はんっ……!え……?あっ、は、ひゃああああぁぁぁんっっ!!」
乳房に挟まれてたち○ぽを引き抜き、沙耶さんの足を広げ、一気に中に挿入する。
いきなりのことで沙耶さんも驚いたのか、悲鳴に近い喘ぎ声をあげ、苦しそうな表情を見せる。
でも、お構いなしにガンガン腰を押し当て、子宮を突く。
だって滅茶苦茶に犯してくれと言ったんだから。
「はひっ……!あんっ、駄目っ……あっ、はあんっ!やんっ……!はっ、あんっ……はああああぁぁっっ……!!」
沙耶さんも段々出来上がってきたのか、中で締め付け始めて腰を振り始める。
「あっ!やんっ、はんっ……!あああっっ!!そんな……もっと優しくし……やっ!はっ、ああああっっ!!」
結合部から徐々に愛液が飛び散らせながらいやらしく腰を振り、嬌声を上げヨガリ狂う。
沙耶さんの胸を手でグイグイ押し付けながら、ピストンのスピードを速める。
「はあんっ!やっ……おっぱい、そんなに……やっ、ああんっ!もっと……もっと滅茶苦茶に突きまくってえ……はんっ!」
もうすっかりその気になったのか、ひたすら悶えてヨガリ声を出すだけになってる。
そうだ……こんな女、好きな様に犯してしまえば良い。
そんな気持ちで腰を動かしまくった。
そろそろ出る……。
「はっ……やんっ!!あっ、イクっ……あんっ!もっと……あっ、あああっっ!!イクっ、イクううううっっ!!!」
「やんっ!!はっ、やっ!あんっ、はっ……んあっ!イクっ……はっ!あああああぁぁぁぁっっっ!!!」
どぴゅっっ!!どぴゅるるるるっっ!!

沙耶さんの中で思いっきり射精し、子宮に叩き込む。
射精と同時に肉棒をしっかりと子宮の奥深くまで突き入れて、丹念に精液を注入する。
「はああんっ……大輝の精液、私の中にいっぱい……あんっ……」
沙耶さんもしっかりと締め付けて、子宮に流れ込む精液を受け止めている。
妊娠したら、どうしようとか言うのは何故か頭になかった。
だって、ただ沙耶さんを滅茶苦茶にしたかっただけだから……。

「はああああんっっ……はっ、はふ……きゃっ……!ちょっと、何……?」
「あんっ!そんなに引っ張らないで……やああん……」
まだ余韻に浸っている沙耶さんの手を強引に引っ張り、バスルームへと押し込み、シャワーを流す。
まだまだ、やり足りない。
「ちょっと、あつ……はふっ……ん、んふっ…ちゅっ……んちゅ……」
シャワーを浴びながら、乱暴にキスを始め、ひたすら唇を押し付ける。
沙耶さんも負けじと抱きついて、舌を入れて口の中で絡め合わせてきた。
「ん、んちゅっ……ん、んふっ……ちゅっ、んふうっ……れろ、れろ……ちゅっ、ちゅう……」
「ん、んふっ……はぁっ……良いよ……好きなだけ私の体を犯してえ……ひゃんっ……ああああっっ!!」
壁に手をつかせ、お尻を突き出させた格好にし、ボディーソープをたっぷりかけたスポンジで思いっきり体を擦る。
胸、お尻、太股、股間と本能の赴くままにスポンジでゴシゴシ擦り、沙耶さんの体を蹂躙する。
「ひああっっ!!ひゃんっ……!そんなに激しく……あっ、そこ…やっ!あああぁぁぁっっ!!」
沙耶さんは体を擦られる度に悲鳴にも似たあえぎ声をあげ、体をくねらせる。
特に太股のあたりが感じるのか、そこを重点的に擦ると更に嬌声が大きくなった。
「あんっ……!ひあああっっ!!あんっ……!そこ、もっと……あああああぁぁぁぁんっっ!!!」
沙耶さんの淫らに悶える姿を見て、再び勃起してきた肉棒を膣穴に当て、挿入する。
お望み通り、好きなだけ犯してやろう。
「あっ……ひゃんっ!もうそんなに大きく……はっ、やああんっっ!!あっ、はあんっ!」
手で腰を押さえ、バンバン子宮を突き、この快楽を楽しむ。
「あんっ!はっ……!!あんっ!やっ、ああああっっ!!もっと、激しく……やんっ!は、はあああぁぁぁぁっっ!!」
沙耶さんとの膣の中は十分気持ち良いが、それでもやっぱり麻由お姉ちゃんのと比べると少し物足りなさを感じる。
やっぱり、僕の体は麻由お姉ちゃんの体が一番合ってるのかもしれない。
「はんっ!!やんっ!すごっ……こんなの……あんっ、頭おかしくなっちゃ……やっ、はっ……あああああっっ!!」
そう思いながらも、腰を振っていく内に沙耶さんの中でもたらされる快楽で肉棒は爆発寸前に陥った。
ここで思いっきり出して、終わりにするか……。
「あんっ!やっ……!また激しく……あっ、やんっ、はうっ……はっ、ああっ、やんっ……あっ、はああっっ……」
腰をがっちり抑えてピストンを速め、ラストスパートをかけて絶頂へと導く。
184狂依存 129:2011/03/03(木) 19:56:41.64 ID:3ilm152J
沙耶さんも締め付けを強くし、再び受け入れる態勢を整えてきたようだ。
「はんっ!やああんっ!やっ、はんっ……んあ、もう……イクっ……はっ……ひゃんっ、あああああああぁぁぁぁっっっ!!!」
びゅくっっ!!!びゅくるるるるっっ!!!!
再び沙耶さんの中で絶頂に達し、思いっきり熱くたぎった精液を子宮に叩き込む。
妊娠しても知るものか。
そんな気持ちで思いっきり沙耶さんの中に流し込んだ。
「はんっ……やっ……ああああああああんっっ……はぁ……はぁ……」
「……」

出し終わった後、余韻に浸っている沙耶さんを尻目にシャワーを軽く流し、さっさとバスルームから出て体を拭き、着替える。
今日はこのまま沙耶さんを置いて、すぐに帰る事にした。
「(沙耶さんはまだシャワーを浴びてるみたいだな……)」
まだバスルームに居た沙耶さんに気づかれない様に、そっと部屋を出て走って家路に着く。
こんな酷い別れ方して正直心が痛むが、これで沙耶さんが僕に幻滅して付きまとうのを止めてくれたらと期待して、敢えてこういう行動を取った。
「(一条さん、本当にごめんなさい)」
ほとぼりが冷めたら、ちゃんと謝りますから。

「あ、お帰りなさい」
「ただいま、麻由お姉ちゃん」
「ちょっと、良い?ん……」
「な、何……?」
家に帰り、麻由お姉ちゃんが出迎えると、僕に抱きついてきた。
何だろう……?匂いを嗅いでるみたいだけど。
「石鹸の匂いが少しする所を見ると、あの女とホテルでやったみたいね。お姉ちゃんの言った通りだったでしょ?あいつに何言っても駄目だって。会ったら今日みたいに犯り捨てでもしない限り、あいつは離れないわよ」
「ええ?いや、その……」
何で匂いだけでそこまでわかっちゃうかな……。
「隠さなくても良いわよ。私がそうしろって言ったんだから、あの女とセックスした事に関しては怒ってはいないわ。でも、これから出来るだけ二人っきりでは会わないで」
「ごめんなさい……」
「それより、これからどうするかよ。こんな事で引き下がる女じゃないってのはわかるわよね?どんどんあなたに付きまとってくるわよ」
「じゃあ、どうすれば……?」
「あの女が死ねば、全ては解決するわ。お姉ちゃんがあなたに付きまとうメス犬を処分してあげる」
「は……?」
「だから、お姉ちゃんがあの女を殺してあげるわ。そうすればあなたに付きまとう女はいなくなるでしょ。私、あの女を殺したくて殺したくて仕方ないの」
「冗談でもそんな馬鹿な事は言わないでくれ!」
「他に方法はないわよ。説得したって止めはしないし、このままじゃもっと酷い目に合わされるわ。だから……」
麻由お姉ちゃんは、冗談とも本気とも思えない口調で僕にそう迫ってくる。
冗談じゃない!そんな事、どんな理由があってもやらせる訳にはいかないよ。
「もし万が一、そんな事やったら麻由お姉ちゃんとは本気で縁を切るからね。お願いだからそんな物騒な事言わないでくれ」
「ああん……あんな薄汚くて醜いメスにも情けをかけちゃうなんて、優しいのね。でもそれ以外方法がないのよ。お姉ちゃん、あの女にあなたを取られたくないのよ……」
「情けとかそういう問題じゃないでしょ。とにかくそんな物騒な事、二度と言わないでね」
不満そうな顔をしている麻由お姉ちゃんを振り切って、自分の部屋へと行く。
ポケットにしまってた携帯の履歴を見ると、何回も沙耶さんから電話やメールが来てた。
「はあ……しばらく着信拒否しておくか……」
溜息をつきながら、つい最近まで救いの神とまで思ってた携帯の番号を着信拒否に登録する。
こうやって冷たい態度を取っていれば、いずれ諦めてくれる……と、いいな……。
185狂依存 130:2011/03/03(木) 19:57:14.89 ID:3ilm152J
翌朝――
電車から降り、学校の最寄駅の改札を出て、バス停へと向かう。
学校までは、この駅からバスで15分ほどかかる。
まだ時間が少しあるな……。
コンビニに行って、コーヒーでも買うか。

コーヒーを買う前に、今週号の……っ!?
「大輝♪えへへ……偶然だね」
「なっ……!何で……!?」
何で沙耶さんがこんな所に……?
まるで僕を待っていたかの様にコンビニの入り口の近くに沙耶さんが立っていた。
「もう……昨日は黙って帰っちゃて酷いじゃない……その後、電話もメールも無視しちゃうし、着信拒否までしちゃうなんて……」
「いや、あの……」
「へへ……でも、昨日は凄く楽しかったよ。大輝ったら、また凄く激しくしちゃって……ますます大輝の虜になっちゃった……」
甘えるような声を出して僕に擦り寄って来てくる。
「ねえ……もしかしたら、私が愛想つかして嫌いになったとか心配しちゃった?大丈夫だよ。あの位で嫌いになるなんて有り得ないし、逆に大輝への愛が燃え上がっちゃった……」
う、嘘だろ……?
あんな事されたら、普通怒ると思ったのに。
「ちょっと、沙耶さん……離れて下さい……!」
こんな所、知り合いに見られたらどう言い訳すれば……
「どうして?大輝の学校って別に男女交際禁止じゃないんだから、見られたって別に良いじゃん。むしろ、こんな可愛い年上の彼女がいるなんて皆に自慢できるよ」
「そういう問題じゃないですよ!恥ずかしいですから、離れてください。こんな所まで何の用なんですか?」
「ああ……はい、これ。マドレーヌ焼いたから大輝にと思って。食後のデザートにでも食べてね」
「あ、はあ……ありがとうございます。でも、何でこんな所で……?」
「だってえ……ここ何日か向こうの駅まで麻由お義姉ちゃんが大輝の後、つけてきてたから声かけられなかったんだもん。だから、先回りしてここまで来たんだよ」
「ええ!?ま……姉さんが僕の後を付けていたって……?」
全然気がつかなかった……。
ん……?今、『麻由お姉ちゃん』って言わなかったか?
「お義姉ちゃん、本当に嫉妬深くて困っちゃうよね。余程弟の事が大好きなんだろうな……あんな綺麗なちょっと妬けちゃうかも……」
「あ、あの……お姉ちゃんって?」
「ん?麻由ちゃんの事に決まってるじゃない。もうすぐ私と大輝は結婚するんだから、そうなったら麻由ちゃんと私は義理の姉妹になるでしょ。だから今の内にそう呼んでおこうと思って」
「は、はああ?」
何を言ってるんだ、この人は……?
「ふふ……でも、そういう障害があった方がむしろ面白くていいかもしれないね。私もお義姉ちゃんに認めてもらうよう頑張るからさ」
「……」
「それじゃあ、もう行くね。あ……」
「私とエッチな事したくなったら、いつでも電話してね。待ってるから……」
沙耶さんは呆然としている僕にそう呟いて、立ち去っていった。

今日の沙耶さんの目――
それは麻由お姉ちゃんと同じ狂気の色に染まっているように見えた。
186 ◆wBXWEIFqSA :2011/03/03(木) 19:58:01.58 ID:3ilm152J
以上です。
前回、投下を代行してくれた方ありがとうございました
187名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 20:21:49.71 ID:bDIlopgh
作品名の後ろに121とか書いてるから121回も投稿してんのかと思ったわ。
188名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 22:33:00.98 ID:VY5toOWQ
GJーー!!
大輝の周りはいかれた女ばかり……
今の所麻由お姉ちゃんが一歩リードで
一条沙耶には抹殺フラグが立っているが
もし沙耶に子供が先に出来たら……

大輝の明日に乾杯
189名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 22:45:41.50 ID:3s4X2rvb
>>186
GJです!
沙耶さんこえぇ…
190名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 23:13:41.61 ID:aD4dhA2a
GJ!ヤリ逃げとはえげつないw
191名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 00:25:23.20 ID:jWCHwmT2
GJ、沙耶さんの今後の動きが気になる
192名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 07:22:22.44 ID:u+8ge058
GJだ

麻由と沙耶も凄いが大輝も何気に性豪&鬼畜w
193名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 16:25:24.07 ID:i9TE3pp4
大輝少し脅されたくらいでやるとは・・・

散々姉を犯しといてやっぱり姉弟だから無理→姉の友人とヤっちゃうそれもヤリ逃げとかどういうことなの・・・
194 ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:00:58.87 ID:KKrkdgre
狂もうと投下させて頂きます。
195狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:01:40.97 ID:KKrkdgre
深夜ふと目が覚める事がある。
これは俺だけじゃないはず。
特に楽しい夢を見ている時に限って何故か良い所で目を覚ます。
夢食いバクの嫌がらせだとしても、もう少し待ってほしいものだ。
そんな時、また同じ夢を見ようと眠りにつく事に必死になって逆に何時間も寝れないのは俺だけだろうか?

今もその状態なのだけど…。

「……(なにやってんだよ…)」
俺は今、別の理由で寝られなくなっていた。
確かに俺は楽しい夢を見ていたはず…だけど今はもう思い出せない。
まぁ、それは当たり前の事…普段なら必死になって夢を思い出すように頭の中から夢の記憶を探すのだが…今の俺はそんな些細なことに頭が回らなくなっていた。

何故かと言うと…。


「…はぁんっ…お兄ちッゃ…はぁ、はぁっ…あっ」
真後ろで悩ましい声をあげ、俺の耳に吐息を吹き掛けている人物がいるのだ。
まぁ…この家に居るのは俺以外に血の繋がった妹しか居ない訳で…。
と言うか間違いなく由奈だろう…。
そりゃたまにおかしな事をする妹だと思っていた…そんな妹だけど血の繋がった可愛い妹だからと大目に見てきたが…流石にこれはダメだろ…。
196狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:02:35.39 ID:KKrkdgre
「はぁ、あっダメッ…ッ…んッ…」
俺の寝間着をギュッと握ると、一際大きくビクつくのが背中越しに分かった。
あまり考えたくは無いが…まぁそういう事だろう。

「はぁ、はぁ……ふぅ…」
一段落ついたのか布団の中でモゾモゾすると、俺の頬にキスを落として部屋を出ていった。

「はぁ…マジかよ」
由奈が部屋に戻るのを確認すると、ため息を吐きベッドから起き上がり頭を抱え込んだ。
ここまで来ると本格的に由奈の事が分からなくなってきた。
由奈いったい何がしたいのだろうか…。
俺が何か間違いを犯したのか?
ちゃんと由奈と話し合うべきなのだろうか…。
誰かに相談できればいいのだけど…。

「あ…そう言えば零菜から携帯番号の紙を…」
ふと零菜の紙切れの存在を思い出した。
確かポケットの中に入れたままだったけど……。

「零菜かぁ…」
零菜の顔を頭に浮かべてみる。
冷たい表情しか思い浮かべられない…。
正直零菜とは顔を会わせたり話したりするのは避けたい。
多分向こうも同じ考えなはず…。
だが同じ名字を持つ人間としてほっておけないのだろう…“篠崎”という古くから力のある名字を持つ人間としては…。
197狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:03:16.03 ID:KKrkdgre
「はぁ…めんどくさいなぁ……冷たッ!」
ベッドに倒れ込み枕に顔を埋めると、頬に冷たい水のようなモノが当たった。
何かと思い手で触って確認すると、枕の真ん中辺りがじんわりと湿り気を帯びていた。

先ほどの行為の最中、由奈が何度か俺の首筋に鼻を押し当てていたのでその時だろう……すぐに由奈の唾液だと分かった。

「ったく…せめて拭いていってくれよ」
枕を裏返し、再度頭を乗せる。
こんな状態で眠れる訳が無いが、朝までこうしていればいつの間にか眠っているかも知れない。
そう思い目を閉じた。


次の日の朝、俺は由奈を見送った後零菜へと電話した。
朝といっても昼前の11時頃だ。
悩みに悩んだ末零菜に相談する事にしたのだ。


『もしもし?』

「もしもし…俺だけど…」

『どちら様でしょうか?』

「…勇哉だけど」

『あら、珍しいわね?どうしたの?』

「いや…番号教えてもらったから電話したんだけどさ」

『あぁ…本当に電話してくるとはね…』
クスクスと零菜の笑い声が聞こえてきた。
やはり面白半分だったのか…。
だから嫌だったんだ。

「……やっぱりいいわ、仕事頑張って」
話を強制的に終わらせ受話器を置いた。
198狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:03:56.55 ID:KKrkdgre
零菜との会話はやっぱりイライラする。
基本、人を見下したあの態度が気に食わない。
まぁ、育った環境が環境なだけに仕方のないことなのだろうけど…。
その環境から逃げた俺が口を挟める事では無いから余計にイライラするのかも知れない。

そんなことを考えながらリビングにある椅子に腰掛けていると、普段鳴らない電話が鳴り響いた。
十中八九零菜か由奈だろう…。
まぁ、確率的には由奈の方が高い。

無視しようと思ったのだが、由奈の場合無視すると後が面倒なので仕方なく電話に出る事にした。

「もしもし?」

『突然電話してきて、一方的に切るなんてどういう神経してるの?』
どうやらハズレを引いたようだ…。

「あぁ、悪かったな。人を逆撫でするほど忙しそうだったから電話を切らせて貰ったんだ…対応を間違えたか?」
此方も嫌味たっぷりの返事を返してやる。

『偉そうに、落ちこぼれの分際で口だけはいっちょまえになったのね?』

「挑発してるつもりか?……もういい。お前との会話は疲れる。やっぱりお前に電話したのは間違いだったな。
勝手に父さん達に媚び売ってろ…んじゃな」
199狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:04:39.47 ID:KKrkdgre
言い終わった後に少し言い過ぎたかと思ったが、俺に言われてどうこうなる人間でもないだろう…そう思い直しまた電話を切ろうとした。


「……待ちなさいよ。言いたい事言って逃げるつもり?いいわ…今偶然貴方の家の近くに居るから話をしましょう。貴方が私に電話をしてきた内容も気になるし。それじゃ、また後で」

「おっおい!待てよ!」
俺の言葉を聞かずに電話は切れてしまった。

まさか…本当に家に来るのか?
それはマズイ…何がマズイって俺の精神的にかなりマズイ。
零菜と一対一で話すなんて身が持たない。

そんなことを考えながらアタフタしていると、インターホンの音が家の中に響いた。

「まさか……零菜?いや……流石に早すぎるだろ…た、宅配かな?」
零菜との電話が終わってまだ5分ほどしか経っていない。
そんなに早く来る訳が無い。
そう自分に言い聞かせながら、リビングにあるモニターで玄関前を確認する。




「……勘弁してくれよおい…」
玄関前に立っていたのは間違いなく双子である妹の零菜だった。
カメラに向かって笑顔で小さく手を振っている。
此方も苦笑いいっぱいで弱々しく手を振り返すが、向こう側に見える訳が無い。
200狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:05:25.80 ID:KKrkdgre
まだ5分しか経っていないのに心の準備すらできていない俺が零菜の対応を出来るのだろうか?
いや、絶対に無理だ。

「……居留守使うか…いや、でも5分前まで家に居るってバレてるしなぁ…あぁマジでどうしよ〜!」

モニター前でウロウロしながらどうするか悩んでいると、またインターホンの音が鳴った。
今度は三回連続で…。
再度モニターに目を向けて見る。

何故か零菜の顔がカメラにアップで映っていた…。
他の人には綺麗な顔が画面一面に映るのだから喜ばしいことなのかもしれないが、俺には“憂鬱”という言葉しか頭に浮かばなかった。

「はぁ……ん?」
アップになった零菜の口が小さく動いた。
何か言葉を口にしてるようだ…。



「…あ…け…て?開けて?………あぁ、もうダメだ!居留守バレてる!」
頭を抱えてフローリングに転がる。
零菜と二人で話し?何を話せばいいんだ?由奈のこと?いや、本当に由奈の事を零菜に話していいのだろうか?
由奈の事が零菜から父さんに伝わりでもしたら…。

「ダメだ…零菜に言えない…」
地面に転がり続けている間にまたインターホンが鳴った。
今度はイラつき気味に四回…。

「はいはい、お兄ちゃんが出ますよ!」
201狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:06:01.80 ID:KKrkdgre
自棄になり、そのまま玄関に向かう。
お茶を飲ませて帰らせば大丈夫だろう…。
電話の内容は些細な事だから忘れてくれと言えば良い…まぁ、些細な事では無いのだけど。
とにかく適当に零菜の話を合わせて帰ってもらう。

それでいこう…。


「開けるって!何回も鳴らすなよ!」
俺が玄関に到着する間際にまたインターホンに指を持っていく姿が玄関の硝子越しに見えたので、その前に扉を開けてやった。

「遅かったわね、待ちくたびれたわよ?」
微笑みながら玄関前に立つ零菜を見て、あぁやっぱりモデルなんだなぁと一瞬思ってしまった。
美人はやはり何処にいても美人なのだ。
黒い髪が風に揺れている……風すらも背景にしている。

「……家の中に入れてもらってもいいかしら?」
細い目で俺の目を直視すると、手に持っている紙袋を持ち上げて見せた。
紙袋の隙間から小さなカップがいくつか見えた。
食べ物だろうか?

「あ…あぁ、悪かった。どうぞ」
何故双子の妹に見とれなければいけないのか…頭から雑念を振り払い零菜をリビングに通した。
202狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:06:35.22 ID:KKrkdgre
リビングのソファーに座らせお茶をだすと、紙袋からカップを取り出しテーブルの上に起き出した。

「これ…プリン?」

「えぇ…私が作ったのよ?よかったら食べて」
テーブルに置いたプリンを一つ俺の前まで滑らせると、丁寧にカップのふたを外してくれた。
一つ一つの仕草が女性らしい…教育が行き届いているのだろう。
紙袋からプラスチックのスプーンを俺に差し出してきたので、それを掴み無言でプリンを食べてみた。

「……美味しい…」
自然と言葉が漏れてしまった。
腹立つ事に店に出しても問題無いぐらい美味しかったのだ。

「ふふっ、ありがとう。それじゃ残りは冷蔵庫に入れておくから」
立ち上がりプリンの入った袋を掴むと、冷蔵庫に向かって歩きだした。

「さて……どうするかな」
これで零菜に帰ってもらえると一番有難いのだが、そんな訳にもいかないだろう…。

「それで?電話の内容だけど。あれはなんだったの?」
いつの間にか零菜が冷蔵庫にプリンを入れてソファーに戻って来ていた。

「いや…あれは言い過ぎたよ…悪かった」
ここは謝っといたほうがいいだろう…。
頭を下げて零菜に謝罪した。
203狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:07:11.69 ID:KKrkdgre
「そんな事じゃなくて…貴方何か用事があって私に電話してきたのでしょう?」
頭上から呆れたようなため息が聞こえてきた。
やはり、話はすり替えられないか…。

「いや、ほら…零菜言ってただろ?電話してきなさいって…なんであんな事言ったのかなぁって…」
自分でも目が泳いでるのが分かった。
何故か零菜と対面すると目を合わせられない…多分殆どの人がそうだと思うがあの目を前にして直視できる人は少ないんじゃないだろうか?


「ふ〜ん…まぁいいわ…私が電話した理由…それは由奈の事よ」
信用していないのか興味無いのか鼻で小さく笑うと、俺が入れたお茶に少し口をつけた。

「由奈の事って?」
零菜の口からでた由奈の名前に昨夜の事を思い出し、背筋が震えた。

「あの子ももう二十歳を過ぎているでしょ?そろそろいい人を見つけないとダメだと思うの」
確かに…由奈は二十歳を過ぎて彼氏すらいない…それは俺も同じだ。
それに零菜だって結婚していない。
順番からして、まず俺や零菜から家庭を持つべきじゃないのだろうか?

「お前だって結婚してないだろ?まず自分からじゃないのか?」
思っていることをそのまま口にだした。
204狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:08:28.93 ID:KKrkdgre
俺が言えた事じゃ無いがお互い二十歳半ば…。
零菜は彼氏ぐらいなら居るかも知れないが、それを父が許すのだろうか?
篠崎家の血に見知らぬ血を混ぜる事を極端に嫌うあの父が…。





「あら…私は婚約者がいるのよ?」

「え……はっ?」
婚約者?なんだ婚約者って?
零菜から出た“婚約者”という言葉に思考がストップしてしまった。
当たり前のように出た婚約者と言う言葉…。

零菜に目を向けて見ると、なに食わぬ顔でお茶を飲んでいた。

「こ、婚約者って…お前確か仕事が忙しいからって…」

「婚約は昨日決まったことだから」
昨日?零菜が家に訪れたのが一昨日…そんな一日で話が進む事なのか?

「ちょっ、待ってくれ…頭の整理をするから」
他人事なのに、何故自分がこんなにも焦っているのか分からなかった。

「もう決まってる事なのよ?それに此処に来る時も送ってもらったの。今も家前の道で待ってくださってるから私も早く戻らないと」
お茶を飲み干し、テーブルの上にカップを置くと、カバンを掴み立ち上がる。

「ちょっ、待てって」

「それじゃ、またね」
俺の言葉を無視してリビングから出ていくと、靴を履きそのまま家から出ていってしまった。
205狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:09:30.12 ID:KKrkdgre
慌てて俺も靴を履き後を追う。
何故こんなに零菜を引き留めようと必死になっているのだろうか?
家から出ていってくれるのだから好都合なはずなのに…。


――零菜の言うように、玄関前の道路には高級車が一台停車していた。
真っ黒な外車…車には詳しく無いが、多分数千万するだろう。
どんなヤツが乗っているのだろうか?
零菜が助手席に乗る間際、運転席が見える様に身体をずらし覗き込んでみた。

「遅かったね零菜ちゃん。それじゃ行こうか?」
運転席に座っていた男性を見て身体に鳥肌が立った。


――髪は薄く、腹が自分の膝に乗るほど太っており、脂ぎった顔に嫌らしい目付き…。
明らかに40才越えているその男に俺は一目見て生理的に受け付けないと判断した。

「ごめんなさい。兄と少し話があって…」
零菜も笑顔でその男に話しかけている。
俺には見せたことないような笑顔で…。

「いいよ、零菜ちゃんの為なら何時間でも待つから。今日は夜まで大丈夫なんだろ?」
嫌らしい目付きで零菜の胸をじろじろと見つめている。

「はい…父には伝えてありますから」
俺がいても関係無いのか、別の意味で耳が痛くなるような会話を話し出した。
206狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:10:06.48 ID:KKrkdgre
流石に生々しい会話を見ているのが嫌になり、車に背を向けて玄関に向かった。
アホらしい…なんで俺が苛つかなきゃいけないのだ。
零菜が誰と結婚しようが関係無い…どうせあの父が連れてきた男なのだろう。
あれが零菜に相応しい相手なら勝手にすればいい。
もしあれが由奈の相手なら、考え直せと必死になったかも知れないが零菜の事なんて俺には関係無い。

「優哉」
玄関の扉を開けた時、後ろから声が掛けられた。

「日曜日、昼の十二時に○○駅に来なさい。遅れないでね」
それだけ言うと、脂ぎったオッサンと共に零菜は帰っていった。

「なんだよアイツ…誰が行くか」
やはり零菜と会ったのは間違いだった…アイツと会話するとストレスが溜まる。

「はぁ…もう一度寝るか…」
どっと疲れた頭でこれ以上考える事は難しく、そのままリビングに戻りソファーの上で眠ってしまった…。




――この日、本来の俺なら絶対にしないミスを犯していた。
207狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:10:43.65 ID:KKrkdgre

「う〜ん……ぐッ、ぁあ!?」
突然気持ちよく寝ていた俺の腹部に鈍い痛みが襲った。
驚き、起き上がる為に上半身を持ち上げようとするが腹部になにか乗っていて動かせなかった。
何か確認する為に薄目を開けて確認する。
真っ暗な部屋…何時間眠っていたのだろうか?
時計を探すがこんな暗くては見えない…それより早く上に乗ってる物体を確かめないと…。
そう思い腹部に目を向ける。
窓から射し込む月明かりに照らされて人のシルエットが写し出されていた。

「だ、誰だ!」
俺の上に乗っているのは人間。
身の危険を感じた俺は右手を人影に伸ばし突き飛ばそうとした。
しかし寝ている状態で手を突き出してもまったく力が入らなかった。
それに触った感触だが、多分女…。

「どけって…言ってるだろ!」
なんとかもがいて抜け出そうとするが、寝起きなのもあり上手く身体が動かせなかった。

このままじゃ危ない…上に乗っかっている人影は右手に大きな何かを持っているのだ。
もし何かの武器なら――。





「……お兄ちゃん」

「このっ……え?お兄ちゃん?」
小さく呟いた聞き覚えのある声に、抵抗する手が止まった。

「お前……由奈…か?」
208狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:11:17.67 ID:KKrkdgre
震える手で頬に触れてみる。
触っただけじゃ分からないが、声で由奈だと分かった。

「おまえビックリするだろ!」
妹なりの悪ふざけなのだろうが、流石に心臓が破裂するかと思った。
由奈を横にずらし、立ち上がろうとする…が由奈が移動する気配が無い。

「どうした?何かあっッ!?」
突然由奈が肘で俺の首をソファーに押し付けときた。

「なにするんだッゴホッゴホッ!」
由奈の肘を両手で掴み押し退ける。
喉を押さえてソファーからフローリングに落ちると、蒸せるように咳をした。

「お兄ちゃん…これなに?」
精気の無い声でそう問い掛けると、フローリングに勢いよく叩きつけた。
グチャッと潰れる音と共にフローリングに何かが飛び散った。

それを手で触り確認する……やっとそれが何か確認できた。




――零菜が置いていったプリンだ。

「お兄ちゃん私が居ない時にあの女入れたでしょ!?なんでそんな勝手なことするの!!!」
そう怒鳴り付けると、勢いよく俺の上にのし掛かってきた。

「お兄ちゃん、私の言ったこと分からなかったの!?しかもこんな紙まで!」
後ろから俺の首に腕を回しグイッと持ち上げると、小さな紙を目の前に見せつけてきた。
209狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:12:03.59 ID:KKrkdgre
小さな紙には「由奈ちゃんと食べてください。零菜」と書かれていた。

「仕方ないだろ!?妹なんだから追い返す訳にもいかないし!(あのバカ余計な事を!!)」
思い出したく無い零菜の顔を頭に浮かべ、罵倒する。
しかし今はそれどころじゃない。由奈をなんとかしなければ。

「妹は私でしょ!?いい加減にしないと本当に怒るわよ!」
耳元で怒鳴り髪を掴むと強引に由奈の目と俺の目が合うように顔を持ち上げられた。

「落ち着けって…勝手に家に入れたのは悪かったよ」
ここはちゃんと謝った方がいいだろう。
零菜にも謝ったが…俺は基本妹に頭が上がらないのだ。

「お兄ちゃんの妹は?」

「は?」

「お兄ちゃんの妹は誰って聞いてるのよ!!」
イラついたように力強く髪を引っ張ると、うつ伏せから仰向けにひっくり返された。

「痛いって!お前だよお前!妹はお前だ由奈!!!」

「はぁ…はぁ…お兄ちゃん…食べたの?」
息を整えた由奈が、耳元に口を近づけてきた。
この流れはヤバい…。

「食べて無いよ…零菜が一つ食べてたけど、俺は由奈と一緒に食べようと思ってたから」
多分由奈はゴミ箱に入っている食べ終わったカップの存在に気がついているのだろう…。
210狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:12:55.87 ID:KKrkdgre
だから俺に問い掛けているのだ。
ここで俺が食ったと言えば多分またトイレに連れていこうとする…。
あんなこと今後一切真っ平ごめんだ。

「そう、分かった…信用する」

「はぁ…ありがとう…」
髪から由奈の手が放れ、フローリングに頭を付ける事ができた。
首を痛めたかもしれないが、なんとか生き延びることができた…。
しかし何故由奈ここまで過剰に反応するのだろうか?
零菜だって家族なのに……まぁ、俺も人に言えた事ではないが。

「って、おい…」
話し合い?は終わったはず…なのだが由奈が俺の上から退く気配を見せない。
それどころか、俺に身体を擦り寄せてきた。

「そろそろ退いてくれるか?腹減ったし」

「お兄ちゃんさぁ…私これでも我慢してるんだよ?」
俺の言葉を無視しスーツを脱ぎ捨てると、今度は俺の服に手を掛けてきた。

「由奈…マジで止めろ」
由奈の手を掴み睨み付ける。
これ以上すれば兄妹ではいられない。




「ふふ…お兄ちゃん昨日起きてたでしょ?」

「な、おまえッ!?」
俺が起きてるのを気づいてあんなことしてたのか…。
目を見開く俺の顔を満面の笑みで見下ろすと、マーキングするように俺の足を股に挟み込んだ。
211狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:14:11.64 ID:KKrkdgre
「……今度あの女がこの家を訪れたら、車の後ろにくくりつけて引きずり回してあげる。
お兄ちゃんには特等席で後部座席に座ってもらうから。

……ふふっ…なんてね…冗談よ冗談……でも…本当に冗談になればいいね…」
耳についた口を動かしそう呟くと、俺の首筋に痛いぐらい吸い付いてきた。

「んっちゅっ…ふぅ…お兄ちゃんが私のモノって証…」
見えないが、首筋には丸く赤い痣がついてることだろう…。
それで満足したのか、由奈は俺の手を掴み立ち上がると俺をソファーに座らせ鼻歌混じりにキッチンへと向かった。

零菜の存在が由奈の狂気を加速させていく。
やはり零菜とは関わらないほうが良さそうだ…。
212 ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/04(金) 17:14:33.42 ID:KKrkdgre
ありがとうございました、投下終了します。
213名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 20:50:51.53 ID:ByiENNsF
いい妹たちですね。ムッハー
214名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 22:52:50.21 ID:6ajbrlYm
今回も素晴らしいキモウトっぷりでした!
続きも期待してますので頑張ってください。
215名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 23:36:00.16 ID:4IgebP5C
投下乙

とりあえず零菜はこのまま婚約者と結婚してください
216名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 23:41:34.49 ID:2dw5Wlf0
クールな不思議妹零菜
とキモウトの由奈
二人共タイプが違うが狂もうと何だろう
確か前回泥棒猫キャラも出てたし零菜がどういう役回りをするのか‥‥


217名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 02:31:00.84 ID:rJPjJgu9
GJ
次回も楽しみにしています
218名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 05:02:47.20 ID:m7VocEQC
gj!
219名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 17:47:58.81 ID:BnjcNeR4
>>169
これ短編だったのね。

すごい面白かったから続きを密かに期待してます。
220名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 21:59:23.44 ID:0uSQ7Rpl
妹I妹シリーズとか久々にこないかな‥‥
221名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 02:26:23.60 ID:c2gt2IS1
贖罪がよみたい…
222名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 20:09:40.77 ID:1LY0HtNz
このスレのせいで血のつながってる者同士が愛し合うのが普通のことだと思うようになってしまった
223名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 22:35:15.34 ID:/6QY8+ss
>>222
きわめて普通のことじゃないか、うん。
224名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 01:19:49.59 ID:V/D3mLlx
血の繋がってない他人と愛し合う方が異常だよ。
225名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 02:52:44.18 ID:JLjricwl
妹「血の繋がってない他人と愛し合う方が異常だよ。」

兄「だよね? だよね? 実姉モノ最高ー!!」
226名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 03:11:12.69 ID:Sbp7sK8d
>>222は実妹持ちとみた
227名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 04:12:36.10 ID:V/D3mLlx
生まれた時から一緒にいる姉ちゃん。
弟の事は何でも知ってる。弟の為なら何でもしてくれる。
弟を汚そうとする害虫も消毒してくれる。
結婚なんて離婚すれば他人だけど姉弟の絆は決して切れない。
つまり嫁より姉の方が大切。

妄想垂れ流してすいませんでした。
228名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 08:12:55.37 ID:W5SSXhEo
>>227
いや、嫁は大事だろう。
だって弟のお嫁さんはお姉ちゃんと決まっているんだから。
229名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 11:48:55.60 ID:n/wsS9St
230名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 12:57:35.94 ID:BNUZoggF
姉の教育の結果何故か妹とくっついてしまいキモ姉涙目オチ
231名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 13:55:19.88 ID:4t04bGca
ところで、このスレで姉妹百合はアリなんだろうか、と質問
232名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 15:04:29.89 ID:/58YbKDh
>>231
百合は別のスレでやれって言われた。
ふたなりキモ姉妹が泥棒猫をちょめちょめするようなやつとかも。
233名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 19:05:06.66 ID:gJ6C7tmH
>>231
俺は大好物なんだが、このスレでは「姉妹が」「兄弟に」「異常な程の」
愛を抱くというのが唯一の縛りだそうだ。
逆に言えばこれさえクリアすれば人外だろうがSFだろうがファンタジーだろうがOK。
保管庫に(多分)一つだけ百合姉妹があるが、縛りが確認される前の作品。
234名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 22:18:07.65 ID:V/D3mLlx
キモ姉から毎日迫られうんざりする弟。
幼馴染と付き合いだす弟だったがデート中思い出すのは姉の事ばかり。
事あるごとに姉と幼馴染をくらべてしまう弟。
姉と離れ初めて姉の愛の深さに気付き
姉以外に自分の事をこんなに愛してくれる人は居ないと確信する。
その日の内姉に告白して姉弟は結ばれる。
幼馴染は振られめでたしめでたし。
235名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 23:50:16.93 ID:BNUZoggF
という姉の妄想小説を読んでドン引きする弟
236名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 01:05:30.26 ID:UQo4xO8x
その背後から
「みぃぃたぁぁなぁぁっ…」
という姉の声が
237名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 13:50:26.84 ID:PnIaYcmr
親の浮気により離婚する両親、十数年後後輩とラブコメする主人公、なんやかんやあって後輩が腹違いの妹だと発覚
迂曲苦節あって好きなもの仕方ない精神で交際を続ける主人公
しかし、主人公も後輩と同じ浮気相手の子で腹違いどころか実の兄妹だと知り……
という電波を受信した
238名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 17:43:35.66 ID:Q9ZiZOZr
とんでもない親だなあ
239名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 22:49:39.18 ID:UQo4xO8x
既に禁断の一線を踏み越えた以上、腹違いか両親とも同じかなど
些細な問題でしかない!!
240名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 23:06:06.87 ID:HbSSiFfV
そもそも他人同士でも障害児が産まれる可能性は十分あるわけで近親だから産まれるってワケではないよね、とわけわからんこという俺は一人っ子
241名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 23:07:27.61 ID:mxLMnW43
誰か投稿しろー
242名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 23:48:15.01 ID:MGcBftzN
狂依存の投下裸で待ってたら見事に風邪引きました
243名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 00:41:08.16 ID:wkU3OVEm
それは危険だ。兄弟が寝込めば姉妹はやりたい放題じゃないか。
最悪の場合某桃太郎みたく肉布団で看病されるかもしれんぞ。
244名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 02:32:23.56 ID:QK77zVVc
狂依存がラブプラスの寧々さんとマナカで再生される
245名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 02:48:11.96 ID:pDIfzppQ
キモウトきも姉だらけのラブプラスキボンヌ
246名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 02:54:35.91 ID:TajtgkQ1
>>245アネプラスやってるのを実姉に見られてしまい
そんなに一緒に居たいならと監禁されてしまう。
ここまで読んだ。
247名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 06:50:46.95 ID:pDIfzppQ
ヒロインを攻略するんじゃなくてヒロインが攻略しに来るゲームだったような気がするから>ラブプラス

キモスレにはピッタリ
248名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 09:33:53.86 ID:QK77zVVc
姉・双子・妹が主人公を攻略せんと猛アタック。猛アタックに辟易している主人公の相談にのりながらも裏で主人公を少しずつ追い詰める幼なじみとクラスの委員長……………やべ鼻血が
249名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 09:42:01.10 ID:6S0ZE/OH
>>248
従姉妹と担任の先生も忘れるなよ
250名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 12:17:30.34 ID:yUQas0yf
近親戦隊ソウカンジャー思い出した
251名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 01:48:50.99 ID:jlBJ2DBI
つなぎに短いのを。キモさ控えめ箸休め。
252Heartspeaks:2011/03/11(金) 01:50:45.03 ID:jlBJ2DBI
食卓を囲んだ兄と妹と母は、淡々と夕食の焼き魚をつついていた。父は今夜も仕事で遅い。
まばらな会話の隙間を、テレビの芸人グルメ番組が独り賑やかに埋めている。

「お兄ちゃん、醤油取って」
高校受験を目前に控えた妹の鳩子が言った。
「ん」
大学1年の兄・鷹司が醤油差しをつまんで手渡す。
二人の指先が軽く触れた。

「ごちそうさま」
鳩子は魚の身も米粒も残さず綺麗に食べ終えると、重ねた食器を手に席を立った。
「お粗末さま。お風呂沸かすから入っちゃいなさい」
「うん」
「勉強も大事だけど、食べた後くらいは休憩しなさいよ」
「うん」
食後は直ちに部屋に戻って机に向かう、そんな習慣が始まってもう長い。

勉強机の一番上の引き出しから分厚いシステム手帳を取り出し、参考書やノートの上にどんと広げる。
『靴下』『背中かゆい』『駅のホーム』『鏡に変顔』……
ダイアリーには既に多くの書き込みがあったが、なぜかその殆どは単語、もしくは短い文の断片だった。
鳩子はペンを握り、今日の日付のついた枠に素早く書き込んだ。

『しょうゆ 指』

(うあああぁぁぁ!! 私……私お兄ちゃんに醤油取ってもらったあぁぁ!!!
 愚妹のリクエストに即返! 超反応! ノータイムで醤油だよ! 何なのあれ神様? 仏様? お兄様?
 もしかしてひょっとして、お願いしたら何でも私の思いのままに動いてくれるの? くれるのかなぁ? ぐふ、ぐふふふふ……。
 いくぜお兄ちゃんスイッチ、さしすせその「し」! 醤油! 違う、しは塩だ! 醤油はせ!
 それでそれでああああぁ、指が指が指と指が触ったの! 触ったのおおおぉ! お兄ちゃんこの人痴漢です! 私は痴女です!
 はうぅたまんないぃ、もっと触ったり転がしたりつねったり潰したり千切り取ったり抉り出したりしてほしいよぉ。
 でも今は軽く触られるだけで十分。時間はまだまだたっぷりあるもん。あと4か月しかない地上アナログ放送とは違うもん。
 あぁ、触られたところが熱い……ジンジンして血が集まって、まるで強い力で吸われてるみたい……。ていうか吸ってるの私だ……。
 駄目だろ私こんなに吸ったら内出血しちゃう。でも美味しくてやめられないよ……お兄ちゃんの味は黄金の味だよ……。
 ほら焼肉食べたくなってきたじゃない。おばあちゃん御飯はさっき食べたでしょ。あぁん嫁子さんのいけず。
 いいもん今夜は特別にお兄ちゃんの爪ひとかけらと髪の毛1本、封切ってお祝いしちゃうんだから。
 まめにゴミ出しする人だからゲットの隙が少ないんだよねー。レア物はこんなおめでたい日にこそ味わわなくちゃ! レッツパーリィ!!)

「もともと口数の少ない子だけど、最近特に愛想がなくなったわねぇ」
「試験来週だし、そりゃピリピリもするって」
鷹司は笑って答えた。
「あと、そろそろ家族と距離を置きたい年頃なんじゃねーの」
「そんなもんかしら」

253名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 04:51:07.50 ID:5eaItETR
>>252
キモウトはアメリカ合衆国大統領乙
254名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 07:25:32.06 ID:pDIRTPj5
>>252

こういうの凄え好きww

GJっ
255名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 10:56:43.59 ID:ZuDUQXq/
>>452
(*`・ω・´)b
256名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 12:39:29.52 ID:bqNZ7hlK
>>452に期待だな
257名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 12:59:34.52 ID:paklfcKW
>>252
これは将来が楽しみな妹さんGJ!

頑張れ>>452
258名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 23:34:36.58 ID:bqNZ7hlK
地震、皆は大丈夫だった?
259名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 23:53:13.99 ID:5eaItETR
>>258
なぁに、姉が守ってくれたから問題ない@渋谷
会社に泊まって夜を越す男女も多いはず
260名無しさん@ピンキー:2011/03/11(金) 23:55:17.00 ID:kvO7D9dy
地震で帰れない弟。会社には美人の同僚がいる。
姉の胸中やいかに…
261名無しさん@ピンキー:2011/03/12(土) 01:09:47.16 ID:NBM90q/N
>>258
三国無双の呂布のテーマ聞いてた時に地震来たお
262三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:51:00.47 ID:jYjLVp+X
三つの鎖 32 前編です

※以下注意
  流血表現あり
  地のつながらない自称姉あり

投下します
263三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:51:17.60 ID:jYjLVp+X
三つの鎖 32

 授業が終わり、生徒でごった返す靴箱を出たところに夏美ちゃんはいた。
 僕に気がついた夏美ちゃんが笑顔で手をふってくれた。
 急いで靴を履き替え、人をかき分けて夏美ちゃんの傍による。
 「待たせてごめん」
 「いえ、私も今来たところです」
 二人で並んで学校を出る。
 「お兄さん、大きいですからすぐに分かりました。私は小さいですから、ちょっと羨ましいです」
 そう言ってにっこり笑う夏美ちゃん。笑顔がまぶしい。
 二人で並んで他愛もない事を話しながらゆっくり歩く。
 目的地は夏美ちゃんの家。
 お邪魔すると約束していた。
 夏美ちゃんの小さな手が僕の手を握る。
 僕はそっと握り返した。

 夏美ちゃんの家で二人でご飯を作る。僕は肉じゃがの作り方を教えた。
 悪戦苦闘しながらも夏美ちゃんは何とか作り上げた。
 二人で味見する。味は悪くなかった。
 以前より確実に上達している。
 「いつかお兄さんにおいしいって言わせます」
 そう言って夏美ちゃんは微笑んだ。
 影のない明るい笑顔。笑いかけられるだけで泣きそうな気持ちになる。
 胸に湧き上がる不安。
 僕はこの笑顔を守れるのだろうか。
 「お兄さん?」
 不思議そうに僕を見上げる夏美ちゃん。左手の薬指で銀の指輪が鈍い光を放っている。
 気がつけば僕は夏美ちゃんを抱きしめた。
 腕を背中に回し抱きしめる。
 小さな背中。
 夏美ちゃんは何も言わずに抱きしめられるがままでいてくれた。
 自分が何をしているか漸く気がついた。
 「ご、ごめん」
 手を離そうとしたところを夏美ちゃんの手がそっと押さえる。
 夏美ちゃんも僕の背中に腕をまわして抱きしめてくれた。
 それだけの事で信じられないほど安心してしまう。
 「お兄さん。大丈夫ですか?」
 心配そうに僕を見上げる夏美ちゃん。
 「大丈夫だよ。ありがとう」
 夏美ちゃんの頭をそっと抱きしめる。
 「お兄さん、何だか不安そうです」
 夏美ちゃんの言葉が胸に突き刺さる。
 脳裏に浮かぶのは春子と梓。
 「本当に大丈夫ですか?」
 大丈夫、ではない。
 二人きりのとき、梓は泣いている。
 僕の事を好きといい、夏美ちゃんと別れてと言う。
 春子もそう。今日も話を聞いてくれなかった。
 僕が夏美ちゃんにプロポーズした事を、どうしても聞いてくれない。
 「お兄さん?」
 不安そうに僕を見上げる夏美ちゃん。
 僕は抱きしめる腕にわずかに力を込めた。
 「大丈夫」
 家族の絆と夏美ちゃんとの絆のどちらかを選ばなくてはいけないなら、僕は夏美ちゃんとの絆を選ぶ。
 例え梓と春子との絆を失っても。
 「お兄さん。少し痛いです」
 微かに身じろぎする夏美ちゃん。
 僕は慌てて腕を離した。
 「ごめん」
 「いえ。大丈夫です」
264三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:51:52.76 ID:jYjLVp+X
 夏美ちゃんはまっすぐに僕を見上げた。
 信じられないほど澄んだ瞳が僕を射抜く。
 胸が苦しい。
 たくさんの事を隠している。
 どれも言えない。
 言えば夏美ちゃんを悲しませる。
 いつまで黙らなくてはいけないのだろう。
 夏美ちゃんと一緒にいる限り、秘密にしなければいけない。
 それが辛い。
 「お兄さん?」
 不安そうに僕を見上げる夏美ちゃん。
 澄んだ瞳に僕が映る。
 いつも通りの無表情だけど、微かに辛そうな顔。
 「何でもないよ」
 僕は無理やり笑顔を作った。
 絶対に知られてはいけない。
 僕は夏美ちゃんから視線を外した。
 夏美ちゃんの澄んだ瞳に見つめられるのを耐えられなかった。
 「お兄さん」
 頬に柔らかくて温かい感触。
 夏美ちゃんが僕の頬に手を添えていた。
 精いっぱい背伸びして僕の頬を撫でてくれる。
 「言いたくないなら何も聞きません。私、お兄さんを信じています。でも、黙っているのが辛いなら、遠慮しないでください」
 どこまでも澄んだ瞳。
 夏美ちゃんの手に僕の手を重ねる。
 絶対に守る。例え何があっても。どんな手段を用いても。
 「お兄さん。お時間は大丈夫ですか?」
 僕は時計を見た。そろそろ帰らないといけない時間。
 今日は梓が食事当番の日。きっと、今頃梓は晩御飯を作ってくれている。
 遅れるわけにはいかない。
 「そうだね。申し訳ないけどそろそろ帰るよ」
 名残惜しい。もっと夏美ちゃんと一緒にいたい。
 でも、今は帰らなくてはいけない。
 夏美ちゃんはくすりと笑った。
 「夏美ちゃん?どうしたの?」
 「お兄さん、すごく寂しそうな顔をしています」
 顔が熱くなる。
 そんなに寂しそうな表情をしていたのだろうか。
 「私も寂しいです」
 笑いながらそう言う夏美ちゃん。全然そんな風に見えない。
 「玄関まで送ります」
 そう言って夏美ちゃんは立ち上がって僕の鞄を手にした。
 「僕が持つよ」
 「これぐらいさせてください」
 そんなやり取りをしながら玄関で靴を履いた。
 「どうぞ」
 「ありがとう」
 夏美ちゃんから鞄を受け取る。
 うつむく夏美ちゃん。どんな表情をしているのか、よく分からない。
 「あの」
 小さな声が僕に囁く。
 「その、目を閉じて少しかがんでくれますか」
 頬が熱くなるのが自分でも分かった。
 言われるままに目を閉じ少しかがむ。
 唇に暖かくて柔らかい感触。
 熱い何かが僕の唇をゆっくりと撫でる。
 夏美ちゃんの背中に腕を回し抱きしめる。
 そのまま抱き合う。
 どれぐらいそうしていたのだろう。しばらくして、僕たちは離れた。
 目を開けると恥ずかしそうに頬を染める夏美ちゃんが目に映る。
265三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:52:27.42 ID:jYjLVp+X
 愛おしい。思わず抱きしめそうになったのを我慢した。
 「お兄さん。今日は来てくれてありがとうございます。嬉しかったです」
 「僕も会えて嬉しかった」
 夏美ちゃんと視線が合う。恥ずかしそうな夏美ちゃん。
 頬が熱くなる。僕は視線を逸らした。
 「帰るよ。これ以上いたら、帰られなくなっちゃう」
 僕は夏美ちゃんに背を向けた。
 「さようなら。また明日」
 「はい。さようなら」
 僕は夏美ちゃんのマンションを出た。
 きっと梓は待っている。誰もいない夕方の道を早足に歩いた。
 鞄を持っていない手が心細い。
 夏美ちゃんの笑顔が脳裏に浮かぶ。
 微かに胸が痛む。
 僕は夏美ちゃんにたくさんの事を隠している。
 春子の事。梓の事。
 梓が、夏美ちゃんのお父さんを殺した事。
 その事を隠したまま夏美ちゃんと付き合って、結婚を申し込んだ。
 夏美ちゃんがそのことを知ったらどうなるのだろう。
 きっと嫌われる。婚約も解消になるに違いない。
 それも仕方が無い。それだけの事を僕は隠している。
 もう気がついている。夏美ちゃんと添い遂げる事はできない。
 夏美ちゃんとの結婚式を思い浮かべる事ができない。
 結婚式に梓や春子がいるのを想像できない。
 きっと僕と夏美ちゃんは別れる。
 警察は無能ではない。いずれ梓の凶行が明るみになる。
 でも、その日までは。
 夏美ちゃんのそばにいたい。
 不意に僕は笑ってしまった。春子の言うとおりだ。僕は夏美ちゃんを大切にするより、自分自身の願いを優先している。
 本当に夏美ちゃんを大切に思うなら、結婚を申し込んだりしてはいけない。
 別れるときに夏美ちゃんをより一層悲しませるだけ。
 確かに春子は僕のお姉さんだった。僕よりも僕のことを知っていた。
 春子は泣いているのだろうか。
 夏美ちゃんのマンションから僕の自宅までそれほど遠くない。
 僕の自宅の隣。春子の家。
 物心がついたときから何度もお邪魔した。
 僕と梓と春子の三人で数え切れないぐらい遊んだ。
 寂しい時や辛い時、春子はそばにいてくれた。
 何も言わずに抱きしめてくれた。
 そんな時間は、もう戻らない。
 春子の家が見えてくる。
 僕は眉をひそめた。
 物音が聞こえる。鎖を乱暴に引っ張るジャラジャラとした音。
 足音を殺して春子の家の門に近づく。
 夜でも分かる黒い影が蠢いている。
 シロだ。必死になって自分の鎖を外そうとしている。
 どういうことだろう。シロは賢くておとなしい。暴れたりするなんて無い。
 僕に気がついたのか、シロはくるりと僕のほうを振り向いた。何かを伝えるように僕にほえる。
 「どうした?」
 僕の質問にシロは僕の家を見上げた。
 視線の先。梓の部屋。明かりはついていない。
 リビングで料理を作って僕を待っているのだろうか。
 「梓がどうかしたの?」
 次にシロは春子の家を見上げた。
 視線の先。春子の部屋。明かりはついている。
 鳥肌が立つ。
 「梓が春子と一緒にいる?」
 シロは頷いた。
 「そして今よくない状況になっている?」
 シロは頷いた。
266三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:53:10.00 ID:jYjLVp+X
 僕は走り出した。
 春子の家の玄関に鍵はかかっていなかった。
 見覚えのある靴。
 梓の靴。
 僕は乱暴に靴を脱ぎ捨て階段を駆け上がった。
 何かを殴りつける音と共に梓の叫びが聞こえる。
 春子の部屋の扉を開けた。
 部屋の中はぐちゃぐちゃになっていた。
 そこに梓と春子がいた。
 梓は春子にまたがり春子を殴りつけていた。
 泣きながら殴りつけていた。
 ピクリとも動かない春子。
 「春子!!」
 僕は梓に体当たりした。
 梓は簡単に吹き飛ばされた。
 春子を抱きかかえる。信じられないほど軽い。
 春子の顔はほとんど脹れていなかった。ただ、どこからか血が流れていて白い頬が血で汚れていた。
 「春子!!しっかりして!!」
 僕の呼び声に春子は薄っすらと目を開けた。朦朧とした視線で僕を見上げる。
 「・・・こう・・・いち・・・くん・・・なの・・・?」
 喋るたびに辛そうに表情を歪める春子。
 「無理に喋らなくていい」
 春子は微かに頷いた。
 「兄さん。そこをどいて」
 震える声が僕に話しかける。
 梓がゆっくりと起き上がり僕と春子を見下ろした。
 「その女を離して」
 僕は首を横に振った。
 梓は唇を噛み締めて僕に一歩近づいた。
 「梓。何でこんな事を」
 梓の視線が春子を射抜く。信じられないほど冷たく暗い視線。
 それでも先ほどの狂乱が嘘のように梓は落ち着いていた。
 「その女が私たち兄妹を裏切ったからよ」
 怒りと憎しみに顔をゆがめ梓は吐き捨てるかのように言った。
 分からない。春子は梓に知られたといっていた。そのことで梓は春子に暴力を振るった。
 それが今になって突然春子に暴力を振るう理由はいったい何なのか。
 「理解できないって顔をしているわね」
 梓は春子を睨み付けた。春子はただ震えていた。
 「教えてあげるわ」
 「梓ちゃん。お願い」
 春子は震える声で懇願する。
 「その女はね、兄さんとの情事を撮影した動画を見ながら一人でしてたのよ」
 みるみる春子は蒼白になる。
 僕は春子の机を見た。ごなごなになったパソコンにディスプレイ。
 「浅ましい。許せない。汚らわしい。私の兄さんを穢すだけでは飽き足らず、そんな事に使うなんて」
 梓は吐き捨てるかのように言った。
 「兄さん。その女を離して」
 僕は首を横に振った。
 梓が拳を握り締めたのが分かった。その手は血まみれだった。
 次の瞬間、頭に衝撃が走った。
 スカートがはためき梓の細く白い素足が見えた。
 梓に蹴られたと、蹴られた後に気がついた。
 「どいて」
 無表情に梓はそう言った。
 春子は震えて僕にしがみつく。その表情は恐怖に歪んでいた。
 僕は首を横に振った。
 「どかないなら、夏美を殺すわ」
 なんでもないかのように梓はそう告げた。
 「夏美がどうなってもいいの?」
 心臓の鼓動がでたらめに聞こえる。
267三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:53:35.28 ID:jYjLVp+X
 梓は本気なのか。
 本気でそう言っているのか。
 「兄さんは婚約者を見捨てるの?」
 笑いながらそう言う梓。信じられないほど嬉しそうな笑顔。
 「分かっているでしょ?私なら簡単にできるわ。父と子、二人水入らずにしてあげるのもいいかもしれないわよ」
 梓の言葉に体が震える。
 禍々しい言葉。そしてその言葉を平然と話す梓。
 「でも一人だけこの世に残すのは可哀想ね。やっぱり両親といたいだろうし」
 梓は僕を見下ろして笑った。
 僕は春子を抱きしめたまま震えるしかなかった。春子のぬくもりが遠く感じる。
 「ねえ。どうなの?」
 梓が一歩僕に近づく。逃げ場所は無い。逃げる事もできない。
 僕は歯を食いしばって梓を見上げた。
 「断る」
 脅しに屈してはいけない。
 梓の瞳が奇妙な光を放つ。
 「そう言うと思った。兄さんはお人よしだもの」
 微笑む梓。その笑顔に鳥肌が立つ。
 「別にいいわよ。先に夏美を殺して、その後に春子を殺せばいいだけだもの」
 僕の腕の中の春子の震えが、少し大きくなった気がした。
 梓は僕たちを見下ろしながら笑った。
 「ねえ兄さん。このままだと春子も夏美も死ぬのよ?だったら夏美ぐらい助けたいと思わないの?」
 梓は屈んで僕の頬を撫でた。以前、梓が噛み千切った頬。傷は治ったはずなのに、鈍い痛みが走った。
 「ねえ。どうなの?」
 梓の顔が近い。
 嬉しそうに微笑む梓。
 僕を掴む春子の手に力がこもった気がした。
 「断る」
 「なんで?」
 不思議そうに梓は尋ねた。
 本当に不思議そうに。心底理解できていないかの様子。
 「ここで春子を渡しても、後で夏美ちゃんを殺せる」
 ここで春子を渡せば、少なくとも今は夏美ちゃんの命は助かるかもしれない。でも、どうなるかは梓次第。
 逆も同じ。春子を渡さなければ、少なくとも今は春子の命は助かるかもしれない。でも、それもどこまで続くかは梓次第。
 結局、脅しに耐えても屈服しても同じ。二人の命が危険にさらされる事に違いは無い。
 どちらでも同じなら、今この瞬間を守る。
 梓は僕を見下ろし続けた。僕は視線をそらさなかった。
 沈黙を破ったのは梓だった。
 「結局、兄さんは私のことをそう思っているんだ」
 その声は悲しげだった。
 梓は無表情に僕たちを見下ろしている。無表情そうに見えて、僅かに悲しみが混ざっている。どこかで見た事のある表情。それなのに、どこで見たのか思い出せない。
 胸が痛い。理由も分からないのに。
 「いいよ。私が兄さんを手に入れるには、まともな方法じゃ無理なのね」
 そう言って梓は笑った。笑っているのに、泣いているように見えた。
 「兄さん。私、夏美を殺すわ」
 梓は笑顔のまま告げた。
 「春子も殺す。兄さんに近づく女は、全員殺す」
 梓は一歩下がった。
 僕と梓に距離ができる。起き上がり、手を伸ばせば届く距離。
 その距離で、梓は僕を見下ろした。
 「そうすれば、兄さんに他の女は近づかない。兄さんも、他の女に近づかない。そうすれば、兄さんのそばにいる女は私だけになる。兄さんは私だけを見てくれる」
 梓は笑っていた。とても悲しそうに笑っていた。
 きっと梓も理解している。そんな事をしても、梓と僕が男女の仲になる事は無い。
 僕と梓は、永遠に兄と妹なのを。
 「梓。馬鹿なことはやめるんだ。そんな事をしても、僕は梓のものにならない」
 「いいよ。兄さんが私のものにならなくても。少なくとも、兄さんは他の女のところに行ったりしないわ。兄さんは優しいもの。私が他の女に危害を加える可能性があるなら、兄さんは他の女に近づいたりしない」
 「いずれ警察に捕まる」
 「そうかもしれない。でも、それまでは兄さんのそばにいられる」
そう言って梓は僕を見下ろした。
 真剣な瞳に強い感情を宿して、僕を見つめる。
268三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:54:15.88 ID:jYjLVp+X
 「兄さん。これが最後よ」
 梓の求めていることは、大体想像がついた。
 「他の女に近づかないで。私のものにならなくてもいい。そばにいて。そばにいさせて」
 拒否すれば、僕と梓は敵対するしかないことも理解していた。
 それでも、僕の応えは決まっていた。
 「断る」
 梓は無表情に僕を見下ろした。
 無表情なのに、泣いているように見えた。
 「そう」
 それだけ口にして、梓は部屋を出て行った。
 夏美ちゃんを殺しに行くのだろう。
 「春子。行ってくる」
 僕は春子をそっと離して立ち上がろうとしたけど、春子は僕を離さなかった。
 「春子?」
 春子は泣いていた。涙をぽろぽろこぼしていた。
 「こ、幸一くん。わ、わたし、わたし・・・」
 泣きながら何かを言おうとする春子。恐怖に怯える春子を見ていると、胸が痛む。
 でも、行かなくちゃ。僕は春子の手をそっとほどいた。
 「ごめん。行かなくちゃ。戸締りをしっかりして」
 梓が夏美ちゃんを殺してしまう前に。
 僕は春子に背を向けて走った。
 「幸一くん!!」
 後ろから春子の呼び声が聞こえたけど、僕は振り向かなかった。
 階段を降り靴を履き家を飛び出す。
 シロのほえる声が後ろから聞こえた。
 走りながら携帯電話を取り出し、夏美ちゃんに電話をかける。
 電話はすぐにつながった。
 『お兄さんですか?こんばんは』
 のんびりとした夏美ちゃんの声。
 「夏美ちゃん。よく聞いて欲しい」
 『はい』
 僕の声に緊迫した状況を感じたのか、夏美ちゃんの返事は真剣だった。
 「今すぐに戸締りをしっかり閉めて。梓が訪ねて来るかもしれないけど、絶対に家に入れちゃだめ」
 『・・・お兄さん』
 「理由はまた今度話す。突然変なこと言われて戸惑うかもしれないけど、今は言うとおりにして欲しい」
 『いえ。実はついさっき梓から電話がありました』
 夏美ちゃんの言葉に心臓が止まるかと思った。
 「梓は今そこにいる?」
 『いえ。いないです』
 僕は立ち止まって吸い込みすぎた息を吐いた。良かった。
 「それで、梓は何て?」
 『もしお兄さんから連絡があれば、待っているって伝えて欲しいと言っていました』
 梓からの伝言。待っている。
 どこで?
 『梓と何かあったのですか?』
 心配そうな夏美ちゃんの声。
 「・・・ごめん。今は話せない」
 今は、なのか?
 いつなら話せる?
 『分かりました』
 夏美ちゃんの凛とした声が突き刺さる。
 『気にしないでください。私、お兄さんを信じています』
 僕は夏美ちゃんの信頼に値する男ではない。
 いずれ夏美ちゃんを不幸にするかもしれない。
 それでも離れられない。
 春子のいうとおり。僕は、夏美ちゃんを大切にするより、自分自身の願望を優先させている。
 『・・・お兄さん?』
 気遣わしげな夏美ちゃんの声。
 僕は夏美ちゃんといる事を選んだ。
 ならば、もう迷ってはいけない。
269三つの鎖 32 前編 ◆tgTIsAaCTij7 :2011/03/12(土) 12:55:33.02 ID:jYjLVp+X
 「なんでもない。ありがとう」
 『いえ。もし何か困った事があれば、遠慮しないでください』
 「ありがとう。おやすみ」
 『おやすみなさい』
 電話は切れた。僕はそのままの姿勢で動けなかった。

投下終わりです。
読んでくださった方に感謝します。ありがとうございました。
HPで登場人物の人気投票を行っています。
執筆の参考にしますので、よろしければご協力ください。

ttp://threechain.x.fc2.com/
270名無しさん@ピンキー:2011/03/12(土) 13:41:55.49 ID:NBM90q/N
GJJJJJJJJJJJJJJJJJJ
271名無しさん@ピンキー:2011/03/12(土) 15:31:28.85 ID:zPlh7tCA

悲しき(北斗の拳ふうに)女梓!
怯える春子!
良妻化の夏美!
決断の幸一!
この四角関係の決着は惨劇か!悲劇か!
はたまた‥‥‥
272名無しさん@ピンキー:2011/03/12(土) 22:23:35.42 ID:brB1HFJo
gj。読んでる最中にも緊急地震速報が止まない
273名無しさん@ピンキー:2011/03/13(日) 00:43:15.55 ID:WDWJ0CCv
頑な?な幸一の心の真意は
梓春からの鎖を解き放ち夏美という
オアシスに避難したいという事なのか‥‥‥

一方梓の心は荒れ果てた街並みのように
悲哀と偽悪的な自棄に満ち溢れている
彼女の心の復興(救済)は有るのか

274名無しさん@ピンキー:2011/03/13(日) 23:11:24.15 ID:7hJcWaBW
ここって長いわりにはそんなにレスつかないんだな
275名無しさん@ピンキー:2011/03/14(月) 02:56:09.95 ID:WiEJnfdS
関東と特に東北地方は
原発で大変なことに成ってるな
スレの同士の諸君の安否は
心配な所ではある
無事で少しでも余裕がでたら
是非カキコして欲しい
またキモ姉妹のssで
語り合いたいぜ


276名無しさん@ピンキー:2011/03/14(月) 16:47:19.61 ID:+iV/6MXI
>>269
相変わらずいい仕事してるぜ梓……。
277名無しさん@ピンキー:2011/03/15(火) 00:31:44.12 ID:5frix9DO
妹ーIー妹シリーズそろそろこないかな‥‥‥
278名無しさん@ピンキー:2011/03/15(火) 22:19:12.08 ID:MqpHhGxl
読み手も書き手も大丈夫なのか?

いなくなるなんてやめてくれよ

またおまえらと語りたいんだよ


279幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:19:02.37 ID:DXeFv0IA
お久しぶりです、こんばんは。
表題について投下いたします。
280幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:19:27.98 ID:DXeFv0IA

もしも、人生で一か所しか喫茶店に入れなくなるとすれば?

そう尋ねられたら俺はこの黒猫亭を迷わず選ぶだろう。
落ち着いた暖色のインテリアで纏められ、
丁寧に入れられた紅茶の良い香りが漂う。
そして、広くもなく狭くもない。
ただソファに腰かけているだけで安らぐ、そんな素晴らしい店だ。

「はい、あーん」

甘い声を出しながら向かいに座った少女がフォークを俺の目の前に突き出した。
俺はフォーク先にあるケーキを貰おうと上体をずらす。
その動きに合わせて、じゃらり、と鈍い金属音が響いた。
けれど、その音に違和感を感じる者はおらず、
俺たちを目に留めようとさえされなかった。

うん、何でかって言うとだな、
目の前のマイ幼馴染が鬼子母神の如き、
素敵スマイルをサーブしてくれているお蔭でな、
他のお客さんが入店をご遠慮されているんだ。
だから、俺達だけの貸切状態。
ウェイターさんは何故か奥に引っ込んだまま帰って来ないしね。
281幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:19:47.28 ID:DXeFv0IA
うん、ついでに言うと何でこうなっているかっていうのは、
簡単に言えば俺の浮気が原因らしいんだ。
いや、浮気してないよ。
ちょっと、後輩の悩み事相談に乗ってただけなんだ。
なぜかあの子妙に瞳が潤んでたけど、妙に熱っぽかったけど、
絶対に手を出す気なんてなかったよ、本当に。
俺は沙紀一筋だし、何より命だって惜しいから。
それで今回もいつもの様にとりあえず美術室に隠れていた訳だったんだ。
そうしたらとある先生にフランスに留学でもしてほとぼりを冷ませばって言われて、
言われるままに海外で二週間くらい逃亡してたら本気で沙紀がキレちゃってさ。
ほら、そこのニュースでやってるでしょ?
フランスの某大学が全壊、テロの疑いって。
あれ、俺の幼馴染なんだよねー。
まあ、この程度ならいつもの事だし、
幸い死者は出なかったから問題ないけど。
ただ、一つやばいのは今回は俺が沙紀から逃げきれないって事かな。
いやー、参ったね。
いつもならここら辺で親友と書いてバディと読むナイスガイが助けに来てくれるんだけど、
最近付き合いが悪いっていうか、そもそも、外に出ているのを見た事が無くて。
あれだな、相棒という翼を失った今の俺は正に片翼の妖精。
最早、舞うべき空は無く、
妖精は重力という鎖(とついでに本物の鎖)に縛られる、って訳なんですよ。
あっはっはっはっは……。
あれだね、人間本当にヤバくなるとテンションが上がるって本当なんだねー。
282幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:20:12.60 ID:DXeFv0IA
「……けーい君、どうしたのかなー?
 はい、あーーーん、シテ?」
そう言って、つんつん、とフォークに刺したケーキで可愛らしく俺の頬を突く。
うん、頬から流れる赤い何かはストロベリーソースであって、
決してケーキを貫通したフォークのせいじゃないからな。
「あのさ、この後は、やっぱりお仕置きかな?」
まあ、沙紀と俺のこの関係はもう一種の様式美みたいなもので、
いつもなら俺が死なない程度にお仕置きを受けて終わりなのだが。
「うん、可哀想だけど、
 やっぱりこういうけじめって大事だと私思うナー。
 逃げたりなんかしたら、ダメダヨ?」
それから、俺の顔を覗き込む。
人間の持ちうる全ての負の感情を煮込んて濁りきった瞳を避けるように、
思わず目を逸らす。
「いや、そういう訳じゃなくって、
 その前にちょっとだけ寄り道をしたいなー、とかさ?」
「ダーメ」
今回はそれとは別にやりたい、いや、しないといけない事があった。
「ちょっとだけ友達に忘れ物を渡すだけなんだけどなー?」
「ダーメ」
ちらり、と沙紀の横にある小さな箱に目を移す。
沙紀も横目で一瞬それを見る。
「な、頼むよ、逃げたりなんてしないからさ?」
もう一度、沙紀の顔をしっかりと見据えながら頼む。
「……ごめんね、圭君のしたい事はわかるよ。
 でも、それは駄目なの」
沙紀は、空いた俺の口にすっ、と優しくケーキを放り込んだ。
283幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:22:04.85 ID:DXeFv0IA
*********************************************

ではこちらをお確かめください、
とそれを渡しつつも店員さんは怪訝そうな顔をしている。

「おかげで助かったよ、二人とも。
 こんな注文でも作ってくれる店を教えてくれて」
「ちょっと割高だけどな」
「気にはならないさ。
 そこはこの前貰った賞の賞金があるから大丈夫だよ。
 給料3ヵ月分とは行かないけど」
「ね、良いお店でしょ。
 ここは職人さんの腕が良いから、
 どんなオーダーだって聞いてくれるんだよ。
 私達もここで作ったの」
ほら、と沙紀が自慢げに薬指に光る指輪を見せる。
因みに俺達のも特注品で、厳密には俺の方だけがなんだが、
リングの内側に指の先へ向かって細かな棘が入っている。
だから抜けないんだ、これ、抜こうとすると肉が削げる。
肉は削げるんだけど、抜けない……。
うん、まあ、その、これも一つの愛の形だよな。
大丈夫、俺、頑張る、男の子だから泣かない。
「だからね、陽君の注文ぐらい朝飯前だよ」
「とはいえ、注文した時はえっ? って顔をされたな」
そう言って陽が苦笑する。
「ま、それは仕方ないだろ。
 いくら特注品とはいってもこんな注文を受けたのは多分初めてだろうし」
俺は視線を陽の手に落とした。
あいつの手の平に載っている作成途中のそれは一見すると普通の指輪だ。
けれど、これほど異様な指輪もそうそう無い代物だった。
寸分違わずに揃えて作られたそのエンゲージリングは、
3つで一組になっているのだから。
284幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:22:31.71 ID:DXeFv0IA
「でも良いじゃない。
 それが陽君が選んだ未来なんでしょ?」
「ああ、そうだ。
 俺は決めたんだ、これが俺が真剣に考えて出した二人への答えだ」
「ふふ、良ければ聞かせてくれないかな? その答え」
「もちろんだ、是非聞いてくれ。
 沙紀と圭のお蔭なんだからな」
陽は俺達を胸を張り、息を吸う。
そして、その先の言葉を堂々と言い切った。
「俺はシルフと結婚して、雪風と不倫する!!」
途端、時間が凍った。
30かそこらの瞳が一斉にこちらへ集中する。
音の消えた店内でクラシックのBGMだけが機械的に流れる。
ちゃきん、という金属音が沈黙を破る。
もちろん、刀の鯉口を切った我が幼馴染だ。
「あのねー、うん、陽君の言いたい事は分かるよー。
 分かるけどねー、もうちょっと別の言い方が出来ないかなー?
 言葉ってとーっても大事なんだよー。
 私ね、不倫とか、浮気とかそういう不誠実な言葉が嫌いで、
 つい耳にしちゃうとお口ごと叩き切りたくなっちゃうんだー、うふふふふ」
「お、おう、悪い、悪気は無いんだ」
陽が引きつった笑みを顔に張り付けながら答える。
「当たり前だよー、悪気なんてあったらー、
 ・・・・・・ナマスニスルゾ、オマエ?」
幽鬼の如き表情を浮かべて、陽の顔に刀の切先を突きつける。
瞳は腐った血のように濁っていた。
というか、このままだと沙紀が思い出しヤンをしかねない。
勘弁してくれ、矛先は俺なんだぞ。



285幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:23:10.11 ID:DXeFv0IA
俺はこの状況を打破するため、全力でドロップキックを陽にかました。
ぐへっ、という声を上げて陽が吹っ飛びゴロゴロと床を転がる。
それを見た沙紀がまあ許すか、とでもいうように刀を鞘に戻した。
そして、時間が再び動き出す。
「この馬鹿!!
 結婚前からシルフちゃんを未亡人にする所だったじゃねえか!?」
「すまん、反省してる……」
「あのな、陽、それをそのまま言ったりしないよな?
 そんな事したら間違いなく、雪風に笑顔で刺されて、
 あの子に涙目で首を圧し折られるぞ?」
「大丈夫だ、俺のシルフと雪風はそんな事、絶対にしない」
陽が元気に立ち上がり、自信満々に答える。
それを聞いた俺はなんだか頭が痛くなってきた。
頭を押さえてるあたり沙紀も同様なのだろう。
「それで、どうしてこういう結論になったのか聞かせてくれないかな?
 ……もちろん、言葉をオブラードに包んでね、五重くらいにネ」
「あ、ああ、言葉は大事だからな、本当に悪かった。
 ちゃんと話すよ。
 沙紀達に言われてからずっと悩んだんだ。
 俺たちが一番幸せになる方法を
 それで俺達の今までの事も何回も思い返したよ。
 それで、その、すごく自惚れてるけど、
 二人ともずっと俺と一緒に居られる事が幸せなんだとしか思えなくなってきた。
 だから、より離れられなくなる為により深い関係を結びたい。
 そして、それさえ叶うのならばどんな形でも構わないって、
 シルフも雪風も思っていたし、これからもそう思い続けるだろうなって」
少し躊躇ってから、ぼそりと陽が付け加えた。
「そう考えてみると色々と今までの俺たちの関係も変わって見えたよ。
 多分、俺達がずっと普通に見える兄妹で居られたのも、
 家族だからじゃなくて、
 そうすれば俺と一緒に居られるからだったのかも知れないな……」
そう言った時、少しだけ陽の顔は寂しそうだった。
それから、その寂しさを振り切るようにして、また言葉を続ける。 
「それに俺は二人の為だけにこんな事を言う訳じゃない。
 半分以上は自分の為だ。
 俺は二人の事が誰よりも好きだ。
 俺にはシルフが居ないと俺は何もできないし、何も楽しくない。
 シルフと一緒に居て、シルフの為に頑張って、
 そうしている時が俺にとって幸せな時なんだ。
 それに雪風だって、あいつは血の繋がった妹だが、
 俺にとって理想のパートナーそのもので、
 どんな時でも雪風さえ居てくれれば安心できる。
 そういう女の子なんだ。
 俺は雪風に甘えているのが一番安らぐんだ。
 雪風以外の誰かじゃ絶対に、例えシルフであっても、
 あんなに心地良い気持にはなれないよ。
 だからそんな子は誰にも渡したくなんてない、
 絶対に俺だけのものにしたい」
286幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:24:08.16 ID:DXeFv0IA
「だから、俺はシルフも雪風も自分のものにするんだ!!」
陽の真剣な表情を見ればそれがあいつの偽りの無い本心だと確信できる。
尤も、その内容は余りにも身勝手で、
まともな人間ならば狂っていると陽を非難せざるを得ないだろう。
「陽君の言った事って、
 家族としても恋人としても最低だね」
陽にそう言った沙紀は本気で咎める様子でもなく、
むしろ、俺からは嬉しさを隠しきれないようにすら見えた。
「間違ってるかな?」
「そんなのは間違ってる、って俺たちが言っても曲げないんだろ?」
「ああ」
「なら、それが一番正しい答えだよ。
 だって、雪風やあの子の事を一番良く知っている陽君が、
 誰よりも悩んで出した答えなんだもの」
「俺もそう思うよ。
 絶対に上手くいくさ」
「ありがとうな、二人とも」
陽は手に持っていた3つの指輪を大切そうに店員に渡して店の出口に向かう。
そんな陽に沙紀が声を掛けた。
「ねえ、陽君、最後にもう一つ教えてくれないかな。
 私たちが来た時にあったあの絵っていったい何処なの?」
「ああ、あれは俺達が小さい時に見つけた劇場跡だよ。
 俺と雪風とシルフだけの秘密の場所で、いろんな思い出があるんだ。
 おれの大事な人が初めて笑ってくれたのも、
 自分がその人の事を愛してるって気づけたのも、あそこで。
 それから、もう一人の大事な人と二人で見つけた場所でもあるんだ。 
 だから、俺はあそこでプロポーズをしたいって思う」


雪風とシルフの二人に”誰よりも愛している、ずっと一緒に居てくれ”って。


俺たちにそう答える陽は、照れくさそうに笑っていた。
287幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:57:33.40 ID:DXeFv0IA
********************************************

沙紀があの指輪の入った箱を撫でる。
何故ここにあるのかというと店から連絡があったからだ。
もう完成してから随分経つのにずっと取りに来ない、
連絡をしようとしても電話が繋がらないから俺達から渡してくれないか、と。
何かがおかしいと思った。
けれど、俺の浮気疑惑が直後に浮かんでしまい。
そのまま有耶無耶になってしまっていた。

「……陽の言っていた事は、
 雪風とシルフちゃんには許せない答えだったのか?」
「うーん、違うと思うな。
 陽君に愛されて結ばれるっていうのなら、
 あの子も雪風もどんな条件だって受け入れるもの」
「でも、それは二人に聞いた訳じゃないだろ?」
「でも、もし満足できなかったら、
 どうして二人は今、陽君を共有してるの?
 結果的には何も変わっていないよ」
「あ……」
驚きの声を上げる俺を見て、
沙紀は悲しそうな顔になった。
「……ごめんね、圭君には内緒にしてたけど、
 私、雪風に一回電話で問い詰めたの。
 そうしたら本当の事を話してくれたわ。
 陽君は事故じゃなくて、
 あの子が手を掛けたんだって雪風は言ってた」
それから、沙紀は彼女が聞いた全部を話してくれた。
雪風がシルフちゃんに何をしたのか、どうしてシルフちゃんは陽を襲ったのか。
それから雪風はどうしてこんな事をしたのか。
そして、全てを聞き終えた後で、
最後にもうこれ以上関わらないで欲しいと沙紀は言われたらしい。
”私達は私達だけで幸せなのだから”邪魔をしないで、と。
「雪風は私や圭君に調べまわされるのが嫌みたい」
「……それで、陽の答えの事は、何か言っていたのか?」
「”兄さんは私をずっと妹にするつもりだったの、そんなのは許さない。”
 そう言ってたよ」
「それじゃあ、あいつは……」
「多分、言えなかったんだね、陽君……」
沙紀が居た堪れない様子で視線を俺からティーカップに移す。
まるで後ろめたい事を隠そうとするように見えた。
「じゃ、じゃあ、今すぐにでも伝えに行こう。
 あの時の陽は二人に渡したかった物があった事をさ。
 そうすれば、陽の本当の気持ちを知れば全部解決するだろ」
「でも、もう雪風もあの子も聞こうとなんてしくれないよ?
 多分、きっと私達と会おうともしてくれないと思う」

288幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:57:57.96 ID:DXeFv0IA
「だったら、無理にでも押しかけよう」
「駄目、そんなことしたら絶対あの子と喧嘩になるよ」
「大丈夫だ。
 シルフちゃんは確かにかなり怖いが、
 沙紀と俺だったらどうにか抑えつけられる」
「でも、私達も無傷じゃ済まないと思わないかな?
 あの子、陽君の為だったら何も躊躇しないのは知ってるでしょ?」
様子がおかしい、こんなに煮え切らない態度を取っている沙紀なんて初めてだ。
いつもだったら雪風との電話の直後に、駆け出しているだろう。
なのに、沙紀は今日までずっと雪風の事を俺にさえ隠していた。
そして、この言い振りからは恐らく本当に何もしていないに違いない。
「沙紀、どうしたんだよ?
 いつものお前らしくないだろ?」
「だって、そんな事しても無駄だよ……」
「無駄って!?」
思わず声が荒がる。
それに怯えたように、小さな声で沙紀が返事をする。
俯いている彼女の表情は分からなかった。
「ごめんなさい。
 でも、私は意味も無い事で怪我をしたくないし、
 圭君を傷付けたりしたくないの……」
「いつからそんなに冷たくなったんだよ!?
 俺の幼馴染の沙紀は、正義感が強くて、お節介焼きで、
 困っている奴を見捨てられなくて、一途過ぎて、
 こんな冷たい事は絶対に言わなかったじゃないか!?」  
「それは、圭君の買い被り過ぎだよ……」
「そんな訳ない、俺の知ってる沙紀は「私だって、本当は何とかしてあげたいよ」
沙紀は俯いたまま、答えた。
「でも、今更、陽君の腕も声も戻らないよ、何も変わらないじゃない?」
「だからって、何も知らないままだったら、
 陽が報われないじゃないか!?」
「それでも知った方が良い事なの?
 陽君はちゃんと二人へ答える事が出来た筈で、
 そうすればもっと二人が望んでいた未来があって、
 それを二人とも自分の手で壊しちゃったって教えてもらう事が幸せなのかな?
 それに、それを知らされた二人を見て、陽君は嬉しいの?」
「え?」
「二人とも好きな人を取り戻せない位に壊して、それが幸せだって本気で思えるのかな。
 きっと、陽君を無理に繋ぎとめるか失うかの選択しか無いって考えちゃったんだと思う。
 そして、その選択を自らでやり遂げたって信じているから、だから、
 自分達は幸せなんだって、思い込もうとしているんだと思う。
 なのに、そんなのは全部無意味だったって私達に言われたら、
 そしたら、雪風とあの子はどうすれば良いの?」
「それは……」
「私には分からないわ。
 ねえ、圭君、教えて。
 私はどうすれば良いのか本当に分からないの。
 どうしようか?」
沙紀が顔を上げて救いを求めるように俺を見つめる。
考えても考えても分からない、苦しい、助けて。
そういう苦痛を伴った顔をしていた。
「……ごめん」
「私も、ごめんね」
俺も沙紀もそれ以上に何かを言う事はできなかった。
289幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:58:18.35 ID:DXeFv0IA
沈黙が漂う中でぼんやりとあいつらの姿を思い出していた。
思えば思うほど分からなくなった、
あいつらはいつも一緒で分かり合っているように見えた。
一体、どうしてこんな事になるまで追い詰められたのだろう。
「どうして、こんな事になっちゃたんだろうな?」
「どうして、だろうね」
沙紀が音も無くティーカップを口元に運ぶ。
こくりと喉を鳴らしてお茶を飲みこむ。
それから、言い辛そうにまた口を開いた。
「ただ、一つだけ分かるのは、
 ……雪風を最後に追い詰めたのはあの絵だったみたい。
 あの場所はあの子が雪風から兄さんを奪った場所だって、言ってたから。
 その時の雪風の声、すごく悔しそうだった」
「けど、陽はそんな積りじゃなかったんだよな?」
「だからって、それは陽君じゃないと分からないよ」
「そうだけど……」
「そう、だからだよ。
 難しいよね、どんなに仲が良くても、
 同じ場所に居ても、思う事って少しだけ違うから」
「じゃあ、雪風や陽でさえ、
 あんなにお互いの事を信頼していて分かり合っていたのに、
 それでも駄目だったって沙紀は思うのか?」
「うん、私はそう思うよ。
 だって、二人は別人なんだもの。
 でも、そういうのに陽君は鈍感だからね。
 いつも雪風がそっと支えてくれていたから。
 それで、雪風なら何も言わないでも、
 自分の事を分かって貰えるって甘えてたんだと思うの。 
 それで、あの絵だってちゃんと雪風なら分かってくれる。
 そう信じて疑わなかったんじゃないかな?」
290幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:58:59.72 ID:DXeFv0IA
つまり、もしも陽が雪風の気持ちを汲み取って上げられれば、
いや、大体あんな絵なんかに頼らないでちゃんと自分の言葉で直接雪風に言えば、
それだけでこんな事にはならなかったはずなのに。
陽はいつもそうだ、難しい事ばかり考えすぎて、
大事なものを見落としてばかりじゃないか。
「……あいつ、やっぱり大馬鹿だよ。
 なんで、ちゃんと二人に言えば良かっただけじゃないか。
 どうしてそれが出来なかったんだよ?」
「ううん、陽君は馬鹿なんかじゃないわ。
 きっと、怖かったんだと思うよ。
「怖かった?」
「自分の気持ちをあの子と雪風に言うのが、
 もしも、二人に拒否されたら怖いって」
拒否されるのが怖い、それはあいつには余りにも似合わなさ過ぎる。
あの店先で堂々と不倫を宣言するような奴で、
それでなくたって、あいつは良くも悪くも自分のする事を信じていた。
その陽が自分の気持ちを伝えるのが怖かった?
「圭君、好きな人に、
 自分の想いを伝えるのってとっても勇気がいる事なの。
 絶対に大丈夫だって自信があるのに、それでも言葉を紡げない。
 きっとたくさん悩んだんだって私は思うよ。
 だから、陽君もそうするしかできなかったの」
291幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 03:59:27.74 ID:DXeFv0IA
俺の顔に浮かぶ疑問を読み取ったのだろう、
沙紀は困り顔で笑いながら教えてくれた。
「そういう事なのか。
 何となく、分かったよ」
「それに、もし陽君が馬鹿ならあの子も、雪風だって馬鹿だよ」
沙紀の声のトーンが少しだけ上がった。
口調もここに居ない二人を責めるように早まる。
「あの子も、雪風も陽君の心を何でも知ってるつもりで、
 自分たちは陽君にとって何の価値もないって勝手に思い込んで、
 それを陽君に確かめようともしないで陽君を失う事に怯えて……」
そこまで言って言葉が途切れる。
やり場の無い怒りがあって、
けれど、それをどこにも吐き出せない。
沙紀は辛そうだった。
「……あの子も雪風も、
 それで、陽君を失う位だったら、
 全部壊して陽君を縛り付けようって思ったんだね? 
 それが幸せなんだって自分を自分で騙してる。
 その気持ちって、理解は出来るけど私には絶対に共感できないよ。
 だって……そんな事しても…幸せに……なれない……よね」
それ以上、俺に見られたくなかったのだろう。
沙紀は顔を伏せてしまった。
沙紀が今何を考えているのかは分からない、
けれど、どうして泣いているのかは分かる。

292幸せな2人の話 補足・上:2011/03/16(水) 04:01:27.98 ID:DXeFv0IA
以上です、ありがとうございました。
最後の下の部分は短いですが、
次回投下させていただきます。
失礼いたします。

293名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 04:20:31.78 ID:FQDENDOI
乙です
ずっと待ってました
楽しみにしてます
294名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 04:36:05.66 ID:tPHAeL1k
マジGJ
295名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 11:32:26.13 ID:CIByUEJF
GJ!
296名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 13:28:39.10 ID:AFysZL36
GJ、下も楽しみにしてます
297名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 15:40:37.09 ID:piPakZ9U
狂依存性はまだですか?
298名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 16:59:32.33 ID:dmi0TogB
催促すんな
299正反対の兄妹を書いてる人:2011/03/16(水) 20:11:48.58 ID:LpIxLVCR
お久しぶりです、正反対の兄妹を書いてる人です。
地震に合われた方、諦めずに頑張って下さい。
wikiにて正反対の兄妹の1話を加筆修正し、2話を投稿しましたのでよろしければ見て下さい。
300狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:20:10.06 ID:AhoYJT4S
狂もうと投下します。
301狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:20:28.37 ID:AhoYJT4S
「遅い…遅すぎる…」
腕時計に視線を落とし、小さく呟いた。
周りに居るカップルがちらっと此方へ目を向けてきたが、何事もの無かったようにまたイチャイチャと抱き合う。
他人が隣に居ようが居まいが関係無いようだ…。

「はぁ…(外でいちゃつくなよアホども…)」
ため息を吐き、周りを軽く見渡した。

――俺が今居るのは都内にある大きな駅の前。
噴水が水を吹き、その周りにベンチが備え付けられている。
ここは有名な恋人同士の待ち合わせ場所として数多くのカップルに使われており、今も軽く見渡すだけで十組のカップルがベンチに腰掛け愛を育んでいるのだ。
まぁ、そんな桃色空気が溢れだすこの場所に俺みたいなヤツの方が場違だと言うことは分かっているのだが…実は俺も待ち合わせでこの場所に来ているのだ。
待ち合わせ相手が彼女なら嬉しいのだが、生憎俺には彼女なんて人物は存在しない。
じゃあ、誰を待っているのかと言うと――。



「お待たせ。遅くなってごめんなさいね?」
噴水前の道路に黒塗りの高級車が横付けされると、助手席から見知った女性が姿を現した。
黒い髪に真っ白なワンピースが良く似合っている…。

「遅い…一時間待ったんだけど?」
302狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:31:42.75 ID:AhoYJT4S
眉を潜めベンチから立ち上がると、その女性にゆっくりと近づいた。

「妹の遅刻ぐらい寛大に流せないのかしら?」
黒い髪を人差し指で掻き分け、ニコッと微笑むと俺の腕に手を回してきた。
そう俺が待っていたのは双子の妹になる零菜だ。

「な、なんだよ…」
由奈なら笑って返せるが零菜が悪ふざけすると薄気味悪さが際立つ…。
零菜の手を腕から放し、車の中へと視線を向けた。


「こんにちは、お兄さん」

「こんにちは…えっと…お名前の方は(油ハゲさんですか?似合ってますね)」
笑顔で返し、口に出さず毒づいた。

「私の名前は田島 光作って言うんだ。ちょっとした会社の社長をやっていてね」
ニヤニヤと何を先ほどからニヤついているのだろうか?暑苦しいのだから勘弁してほしい。

「はは…社長さんですか。凄いですね〜(光作って…親は未来が見えたんだな。
光を作るような人物になるようにってか?親御さん光作さんは光間違いをしているようですよ…てゆうか社長とか知らないし)」

「それほどでも無いよ」
顔にはそれほどでもあると書いているが…言わない方が良いだろう。

「優哉…貴方に仕事を紹介してあげるわ」
突然零菜が意味不明な言葉を発した。
303狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:32:49.37 ID:AhoYJT4S
いや、意味は分かるのだが突然の出来事に頭が上手く回らないのだ。

「なんで?前に言わなかったっけ?叔父さんの紹介は悪いけど断ってくれy「今度は叔父さん関係ないわよ?私が紹介してあげるって言ってるの」
俺の言葉を遮り、めんどくさそうにため息を吐いた。
ため息を吐きたいのはこっちだ…なぜ零菜の紹介をウケなければいけないのだ?
まぁ、零菜に来いと言われてノコノコ来た俺が言える事ではないのだが零菜の紹介って部分が腑に落ちない。
そもそも本当は零菜と会うつもりなど、まったく無かったのだ。
だが、この数日で由奈の行動が明らかに過激化しているので仕方なく何かの解決に繋がるかもと零菜と話し合いに来たのだ。

「紹介ってなんの仕事を紹介してくれるんだ?」
しかしもう会ってしまったのだ…ここで逃げたら後々何を言われるか分かったもんじゃない…。
話だけ聞いて後々電話で断れば…。

「私についてきて。光作さん…お願いできますか?」
零菜の微笑みに田島の顔が溶けたように緩んだ。

「あぁ、零菜ちゃんのお願いなら全然大丈夫だよ?だから今日こそ…」

「ふふ…光作さんったら。婚約しているのだからもう少し我慢してください。そしたら……ね?」
304狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:37:27.77 ID:AhoYJT4S
零菜が田島の頬に触れる。田島の顔がより一層緩んだ。

「れ、零菜ちゃん…」
ゴクッと唾を飲み込み、お返しとでも言わんばかりに田島が零菜の頬へと手を伸ばした。



「ん?なんだね?」
何故か分からない…何故か分からないが、無意識のうちに田島の手が零菜に触れる瞬間、田島の腕を掴んでいた――。

「いや…妹の立場を分かってやってもらえないですか?こんな場所で男と…なんて事が世間に知れ渡ったら業界的にも大問題ですし、当主である父の面汚しにも繋がるので」
思ってもないことをベラベラと口にだす。

田島も“父の面汚し”と言う言葉に反応したのだろう…一瞬で顔が青ざめた。

「そ、そうだな。年上の私がしっかりしなくてはな…」

「ふふ…慌てなくても、どうせ結婚するのですから。私は貴方のモノですよ」
田島の耳に口を近づけそう呟くと、先ほどの鬱陶しい田島の顔がまた再発した。
しかし、零菜な本当にコイツの事が好きなのだろうか?
疑問しか頭に浮かばない…。


「光作さんも忙しいんだから、早く乗りなさい」
それだけ言うと零菜はさっさと助手席に戻ってしまった…。
明らかに俺と田島の扱いが全然違う。

零菜は本当に惚れているようだ…。
305狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:37:58.50 ID:AhoYJT4S
「はぁ…もうどうにでもなれよ…」
頭を掻き再度大きなため息を吐き捨てると、車の後部座席へと乗り込んだ――。




※※※※※※※※


「……何してるのよお兄ちゃん」
携帯に耳を当てながら、独り言を呟く。
今私が居るのは会社にある社員食堂…社員達が昼になると昼食を食べに訪れる食堂だ。
まぁ、殆どの人は家から弁当を持参している人が多いので、この食堂を使う人は数少ない。
だから、私の独り言は食堂に響くのだ…。
周りで食事をしている同僚が数人此方へ目を向けてきた。
軽く頭を下げて、また携帯に視線を落とす。

「はぁ…イライラする……あっ…」

また独り言…。

最近私は独り言がやたら多くなっていた。

とくに物事が私の思い通りにならない時は、一人で声を荒げる時だってある。
まぁ、私が感情的になるのはお兄ちゃんの事しかあり得ないのだけど…。
今私が電話をしているのも、兄が居るはずの私の家。

「……」
本来ならお兄ちゃんが数秒で出てくれるのだが……何故か何度かけても電話の呼び出し音しか聞こえてこない。

「早く出てよッ」
苛立ちが高まり、親指を口にもっていく。
これも私の悪い癖だ…苛立つと親指の爪を噛む癖がある。
306狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:38:31.17 ID:AhoYJT4S
だから私の左親指の爪は、歪に欠けているのだ。
お兄ちゃんから辞めなさいって言われてるけど…今はそんなことまで頭が回らない。

これで何度目だろうか?
目の前にあるラーメンが完全に伸びてしまっている。
お兄ちゃんと電話しながら昼食をとるのが日課なのに…。
こんな事なら早くお兄ちゃんの携帯買いに行っとけばよかった。

「……まさか…」
ふと脳裏に姉である零菜の顔が浮かんだ。
数日前、突然私とお兄ちゃんの前に姿を現した零菜。
何を考えているのか分からないけど、お兄ちゃんと私を引き離そうとしているのが分かった。
昔からなんでもそつなくこなす零菜…見た目も相まって家族や親戚からは常にチヤホヤされていたのを覚えている。
だから双子と言うだけでいつもお兄ちゃんは零菜と比べられ非難を受け続けていた…。
篠崎家からお兄ちゃんを追い出したのは他の誰でも無い零菜なのだ。
お兄ちゃんが家を出ていった当初私は零菜を強く恨んだが、今となってはあの家から引き離してくれた零菜に感謝しているぐらいだ。
だけど…もしまたお兄ちゃんをどうにかしようと思ってるなら……私は潰しにかかるだろう。
私が家族だと思ってるいるのは兄ちゃんだけなのだから…。
307狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:39:06.78 ID:AhoYJT4S
まぁ、お兄ちゃんにも零菜を絶対に家に入れるなって強く言い聞かせたから大丈夫だと思うけど…。

「ってもう昼休憩時間無いじゃない……はぁ、お兄ちゃんには帰ってから説教すればいっか…」
零菜の顔を頭から消し去ると、仕方なく携帯を閉じラーメンをそのまま残して食堂を後にした。




※※※※※※※※


「零菜…お前は何を考えているんだよ?てゆうか此処どこだ?」
一時間ほど車を走らせ、到着した場所は市内にあるマンション前。
見る限りかなり家賃が高そうなマンションだ。

「何を考えているかって?別に特別な事は考えていないわよ。此処の最上階に私の部屋があるの。」
助手席から降りてくると、マンションを見上げて手をかざした。

「スゲーなおまえ…」
零菜と同じようにマンションを見上げてみる。
悔しいが、零菜が少し羨ましく思ってしまった。
多分このマンションの最上階なら軽く町を見渡せるはず…。
たまに由奈と引っ越すなら町を見渡せる場所が良いなと冗談混じりに話すことがあるのだが、零菜は当たり前の様に町を見渡しているのだろう。
見ているモノが既に違うのだ…。
308狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:39:42.69 ID:AhoYJT4S
「零菜ちゃん…これからどうするの?」
田島が運転席から降りてくると、俺を押し退け零菜の隣に並んだ。
ぶつかった肩を押さえて田島を睨むが、俺に眼中が無いようだ。

「そうですね…今日は兄と話があるので光作さんはお仕事に戻ってください」

「いや、会社は社員が働いているから全然問題ないよ?零菜ちゃんさえよければ、私も零菜ちゃんの家にy「ごめんなさい…ほら、私には同居人がいますから。それに父から結婚するまで絶対に異性を部屋に入れるなとキツく言われているので」
零菜が深々と田島に頭を下げる。

「そうですか…そうですよね。いや…ははっ、申し訳ない。それではまた此方から電話するよ」

「はい、待ってます」

渋々運転席に戻ると、零菜に手を振りマンションの駐車場から出ていった。

「はぁ……んで?こんな場所まで連れてきていったい何の用だよ?」
田島の車を零菜が見送るのを待った後、零菜の背後に近づき話しかけた。
田島の車に手を振っていた零菜が此方へ振り向き、俺の顔に視線を向けてくる。
零菜の目…やはりこの目は慣れない…。
俺の場合は尚更だ。

「な、なんだよ…」
一歩後退りし、何を言われるのかと身構える。
309狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:42:14.64 ID:AhoYJT4S
「私の部屋に行きましょう…話はそれからでも良いでしょ?」
それだけ言うと、そのまま俺の横を通り過ぎてマンションの入口へと入っていってしまった。
この場所に留まる訳にもいかず、急いで零菜の後を追いかける。

オートロックの鍵を開け、エレベーターに乗り込む。
最上階である30階まで到着するのに、俺の精神力は大幅に削られていった。
エレベーターの密室で零菜と無言のまま数分も一緒に居たのだ…胃に穴が空かなかっただけでも儲けものかもしれない。

そんな感じで精神的苦痛を味わいながらやっとの思いで零菜の部屋がある最上階へと到着した。
エレベーターを出て通路を歩いていくと、篠崎 零菜とかかれた表札が視界に入ってきた。
今更ながら本当にこんな場所に住んでいるんだと再度感心する。

「そう言えば…お前同居人が居るって言ってなかったから?」
先ほど田島が部屋へ上がり込もうとしている時そんなことを言っていた気がする。

「優哉の話はしてあるから大丈夫よ。はい、どうぞ」
玄関の鍵を開け、中へ入るように急かす。
同居人って…零菜の仕事仲間だろうか?だとすると有名なモデルさん……。

「何をにやけてるのよ変態…」

「だ、誰が変態だ!」
310狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:42:44.73 ID:AhoYJT4S
俺に冷たい視線を投げ掛ける零菜から逃げるように部屋へと入らせてもらった。
あまり零菜の前で変な事を考えない方がいいかもしれない…。

「本当に大きいな…」
部屋の中へと入ると、廊下を進み奥にあるリビングへと通された。
まぁ、ぱっと見流石金持ち…って感じの部屋だ。
流石にシャンデリアとかはぶら下がっていないが、リビングに到着するまで六つの扉があった。
何処が部屋で何処が風呂かなんて分からないが、一人暮らしするには持て余す程の部屋だと言うことは一目瞭然。
同居人が居るらしいがそれでも使われていない部屋は多そうだ。

「そこのソファーに座って」
零菜が指差す大きなテレビの前にある四人掛けのソファーに腰掛けた。

「んで…同居している人はどこ?」
リビングに居ない所を見ると、先ほど見た部屋のどれかに居ると思うのだが…。
零菜もリビングに居ない事を不思議に思ったのかキョロキョロと周りを見渡し居ない事を確認すると、リビングから出ていった。

「……てゆうか同居人関係無いんだった…」
零菜の話を聞くだけなんだから、別に同居人と顔を会わせる必要なんて無いんだ。
それを伝えようとソファーから立ち上がる……。
311狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:43:10.74 ID:AhoYJT4S

「ん?なんだっ、うぉッ!!?」
背後から聞こえた物音に気を取られ中腰のまま後ろに振り返る――振り返った瞬間、後ろから何かに飛び付かれた。

「な、なんだ!?このっ放せよ!」
俺の背中にのし掛かかり、首に腕が巻き付く。

「ふっふっふ……静かにしろ…お前が騒げばあの小娘がどうなるか…」

「ぐっ!?」
耳元で囁く悪魔の言葉に背筋が凍りついた。

零菜はムカつく…だけど…だけど俺の妹なのだ。

「零菜逃げろ!!」
リビングの外に居るであろう零菜に聞こえるように叫んだ。

零菜には絶対に危害を加えさせない。

「はぁ…はぁ…兄ちゃんいいヤツだなぁ?後ろからヤっちゃうよ?マジで?」

「え゛?」
今度は違う意味で背筋が凍りついた。
コイツ何考えてるんだ?頭がおかしいのか?
いや、それよりコイツ…かなり軽い。
それに背中に感じる大きさから察するに、子供なみの小柄体系。

てゆうか子供?
声もやたら幼い感じだが…。

「あら…もう仲良くなったのね?」
リビングの扉から姿を現した零菜が、小さく微笑み此方へ歩み寄ってきた。

「仲良くなった?何を……はっ?」

「貴方の背中に引っ付いてる子…その子が同居人よ?」
312狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:43:58.73 ID:AhoYJT4S
零菜が首を傾げ俺の後ろに視線を向けた。
つられて俺も零菜の視線を追うように後ろを振り向く…。



「よう、ビビりくん」
満面の笑みで人差し指を伸ばして俺の頬をつつくと、勢いよく飛び降り俺の前へと場所を移動した。
零菜とは違う大きなオレンジ色の瞳……日焼けした肌に元気を全面に押し出した短い髪の毛…ボーイッシュって言葉がそのまま当てはまる女の子が俺の前に立っていた。

「キミが…零菜の同居人?」

「そうだよ?零菜から僕の事聞いてねーの?僕はあんたの事知ってるよ、零菜のお兄ちゃんだろ?」
ぱちくりとした目が興味津々といった感じで輝いている。

「あぁ…そうだけど。おい、零菜…事情をだな…」
女の子から目を放し、麗奈に分かりやすく疑問の視線を送ってやった。
こんな小さな子が同居人?
間違いなく訳ありなのだろうが……何故か物凄く嫌な予感がする…。

「この子は降崎 空(ふざき そら)。学校の休みを使って私の家に遊びに来ているの」
俺の不安を知ってか知らずか、零菜が女の子の自己紹介をはじめた。

名前は降崎 空 他県の中学校に通う13才中学一年生。
好きな食べ物はちらし寿司。
嫌いな食べ物は納豆。
趣味は演歌を聞く事。
313狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:44:32.48 ID:AhoYJT4S
聞いてもいない事を次々と話す空に軽く頭が痛くなってきた。

「分かった…分かったから空ちゃん…ちょっと零菜と話をさせてもらっていいかな?」
機嫌良く話を進める空ちゃんの話を遮る。
まず話を整理しないと…。

「…兄ちゃん…僕が女って分かるの?」
空ちゃんが驚いたように目を見開き、俺を見上げている。

「え?分かるよ。どっからどうみても女の子でしょ」
流石に女の子を男と見間違えるほど目は腐っていない。
不思議な事を聞く子だ…。

「ふふ…よかったわね空。それじゃ話をしましょうか?まず貴方の仕事の話だけど――」
それから二時間ほど零菜と話し合いをした。
大半は俺の仕事の事でなんでも零菜の仕事を手伝ってほしいそうだ。
仕事を紹介してくれると言っていたので就職先でも紹介してくれるのかと思っていたのだが…ただのバイトのようだ。

そして最後に空の話をされた…。

「――って事なのよ…他言無用だからお願いね……って優哉?」

「……」

「おい零菜……兄ちゃん気絶してんじゃねーか?」



まぁ、結果から言うと……妹がもう一人できました。
314狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:44:57.90 ID:AhoYJT4S
なんでも父が他の女とやらかしたようで、その子供なのだと…。

「ふ〜ん…あの父がねぇ…」
世間体をなにより気にするあの堅物が不倫…。
しかも子供を作らせていたなんて…。

「優哉…嬉しそうね?笑ってるわよ貴方」
零菜に顔を指差し指摘された。
自分でも笑っている事に気がつかなかった…父自ら篠崎家に亀裂を入れた事に喜びを隠せなかったのだ。

「ははっ、僕が妹になるのがそんなに嬉しいのか?ったく本当にしょうがねー兄ちゃんだなぁ」
俺の笑みを勘違いした空ちゃんが俺の尻を力強くバシバシッと叩く。

「あぁ…そうだね。嬉しいよ」
空ちゃんの頭を軽く撫でた後、零菜に目を向ける。
俺の視線に目を反らす事なく零菜が見返してくる…がその目は少し苛立ちを見せていた。

「その目辞めなさい…私に何か言いたい事でもあるの?」

「いや、流石双子だなって……なんか知らないけどお前の感情が手に取るように分かるよ」
不出来な父の自慢が零菜なのだ。
零菜には俺の考えが読める…だから今俺が考えている事も零菜に伝わるはず。

「私の感情が分かる?ふふ…まぁいいわ…別に貴方に何を思われても蚊に刺された程度だから…父が不出来なら息子も……ね?」
315狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:45:22.71 ID:AhoYJT4S
「……」
やっぱり零菜と口喧嘩をするものでは無い…。
最終的には目を反らしたのはやはり俺のほうだった。




「ふふ――そんな貴方でも……そんな不出来な兄でも私は愛しているのよ?」

「はっ?おまえ何突然言ってッ…」
睨み付けるように反らした目を再度零菜に向ける。

その瞬間身体が金縛りにあったように動かなくなった――。


なんだコイツ?
今まで感じた事のないような生暖かいものを感じる。
唐突に発せられたあり得ない零菜の言葉に引っかかるのではなく、零菜の生暖かい目にすべての意識を持っていかれたのだ。

「も、もう今日は帰るわ…由奈が帰って来る前に帰らなきゃ」
動かない身体を無理矢理動かしソファーから立ち上がると、零菜の横を通り抜け足早に部屋を後にした。
316狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:45:50.73 ID:AhoYJT4S
エレベーターに乗り込み、早く閉じるようにボタンを連打する。
こんなことをしても閉じるスピードが早まる訳では無いが、零菜の目の届かない場所に移動しろと俺の中にある警戒音が酷く鳴り響いているのだ

開いた扉の奥から見える零菜の顔……目を反らしたくても反らせなかった…。
歪んだ零菜の笑顔が目を反らすこと許さない…。


「はぁ…はぁッ…なんだ…これ」
おかしい…今まで零菜と会話していてもこんなことにならなかったのに…。
頬を伝う汗…間違いなく冷や汗だ。

エレベーターが閉まりゆっくりと下に降りていく。
零菜の顔が見えなくなった瞬間、俺はその場に倒れ込んだ。
317 ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/16(水) 21:46:10.26 ID:AhoYJT4S
ありがとうございました、投下終了です。
318名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 21:51:13.63 ID:J55pATLT
リアルタイムGJ!

まさかの新妹………続きwktk
319名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 23:09:30.45 ID:Ak6Vjcp8
続きが超気になるなぁ
320名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 00:02:13.18 ID:BLZUckQY
やばひ、由奈から零菜に鞍替えしてしまいそうだ
零菜ちゃんGJ過ぎです
321名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 00:20:28.70 ID:l6/nRESy
GJ、零菜の動きが気になるな
322名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 07:00:15.28 ID:MpqBJsoS
分かりやすいキモウト由奈対真綿で首を絞めるように追い込む知謀のキモウト零菜
修羅場は必至か‥‥
323名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 10:03:21.24 ID:BrE5H6TW
324名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 16:55:45.33 ID:M7Sgslw4
正反対な兄妹が更新されただと・・・?
これからの展開に期待だわー
325 ◆wBXWEIFqSA :2011/03/17(木) 17:38:06.44 ID:5EEmA9b/
こんばんは。
>>185の続きを投下します。
※姉以外とのエロ有りです。
326狂依存 131:2011/03/17(木) 17:38:36.11 ID:5EEmA9b/
「そう……あのメス豚がそんな事を……」
学校から帰ったら、早速麻由お姉ちゃんに今朝の事を話す。
ちょっと前までは沙耶さんに麻由お姉ちゃんの事を相談していたのに、今は沙耶さんの事を麻由お姉ちゃんに相談する事態になってしまった。
こんな事になるなんて本当、世の中何が起こるかわからないよな……。
「あのメスの事は何とも思って無いんでしょ?」
「何ともって言うか……嫌いでは無いし、正直に言えば嬉しく無い事も無いんだけど……やっぱり付き合うとかそういう気にはなれないというか……」
「そうね……あなたは私の事を一番、愛しているんだから、あんな変質者なんか眼中に無いわよねえ」
「はは……」
さも当然の如く、そんな事を言ってしまう麻由お姉ちゃんに思わず苦笑してしまう。
まあ、麻由お姉ちゃんの事が好きなのは確かだから良いけど。
「前にも言ったけど、あの子は完全に狂ってるわ。もう何を言っても聞きはしないわよ」
「でも、何とか止めさせる方法を考えないと……このままじゃ沙耶さんの為にもならないよ」
少なくとも、沙耶さんと付き合う気は今は無い。
あんな事しておいて理不尽だとは思うが、麻由お姉ちゃんの事もあるし、こんな半端な気持ちで付き合う事は出来ない。
というか、あれって下手すると刺されても文句言えない様な事だよな……。
やるだけやって、黙って逃げちゃうとか……僕が沙耶さんの立場なら、絶対相手の事嫌いになってる。
しかもホテル代まで払わせちゃったし……。
「だから、お姉ちゃんが始末してあげるって言ったでしょう。大丈夫、全部私がやってあげるから」
「だから、そんな事は言わないでって言ったでしょう。それこそ人生が台無しになっちゃうじゃないか」
「私の我慢が限界に来てるのよ……お姉ちゃんが全部やれば、いざとなってもあなたは罪を負う事は無いわ」
「あの子が弟に付きまとっているのに我慢出来なくなってやってしまいましたとか言って、反省してる振りすれば酌量が認められて、すぐに出られると思うから……」
「もう二度と言わないでって言っただろ!とにかくそんなの何があっても絶対に駄目!」
殺人なんかしたら、僕も麻由お姉ちゃんも一生後ろ指刺されて生きる事になっちゃうじゃないか。
「もう……でも、あの子を黙らせる方法なんか無いわよ。完全に狂ってるし」
だからって、殺しなんか駄目に決まってるでしょうが……。
「ねえ……ちょっと聞きたいんけど、沙耶さんは『私と麻由お姉ちゃんの二人と付き合う事にすれば良いじゃない』って言ってたんだ。だから……」
「そんなの嘘に決まってるわ。そうやって甘い言葉であなたを騙して、既成事実を作ってデキ婚に持ってくつもりよ。それにあの女と一緒に付き合うなんて絶対に嫌よ」
「うん……そうだよね……」
まあ、当然と言えば当然か。
もしかしたら、麻由お姉ちゃんが沙耶さんの提案を許してくれるかなと変な期待をしちゃったけど……。
そんなの嫌に決まってるよな。
僕だって麻由お姉ちゃんを他の男と分けるなんて絶対にしたくない。
「そうねえ……あのメス豚の事は玩具だと思いなさい」
「は?」
「あの女は出来の悪いオナホールよ。そう思って好きなだけ弄んだ上で捨ててしまえば良いわ。何も遠慮する事は無い。向こうからしつこく迫ってきたんだから」
「玩具って、いくら何でもそんな……」
「どうしてよ?あなたが断ってもヤリ逃げしても言い寄って来てるんじゃない。だったらボロボロになるまで犯してポイしてやれば良いわ」
いや、全然アドバイスになってないんですけど……。
「良いのよ。もうあんな女、友達とは思って無いし、人間とも思って無いわ。あいつはただの薄汚いオナホール。そう思って」
「でも……」
「でもじゃないわ。そうしなさい。玩具扱いすれば流石のあの子もあなたに幻滅して、付きまとうのを止めるわ」
「いや、玩具扱いって言われてもいくら何でもそんな酷い扱いは……」
「良いじゃない。玩具だと思いなさいよ。愛なんか与えてやる事は無いわ。そんな事よりお姉ちゃんとしましょう……」
「え、ちょっと……ん……」
麻由お姉ちゃんが抱きついて来てキスしてきて、今日もそのまま体を重ね合わせた。
やっぱり沙耶さんより、麻由お姉ちゃんの体の方が良い……。

「へへ……また会ったね」
翌日、学校からの帰りに、駅の改札を抜けたらまた沙耶さんが待っていた。
「今日は何の様なんですか?」
「もう……何よ、その少し嫌そうな顔は。昨日のマドレーヌは食べてくれた?」
「え……ああ、はい。美味しかったですよ。ありがとうございました」
「本当?よかったあ。じゃあまた何か作ってあげるからね」
327狂依存 132:2011/03/17(木) 17:39:12.42 ID:5EEmA9b/
昨日貰ったマドレーヌは実際美味しかったので、素直にそう答えると沙耶さんも嬉しそうな顔を見せる。
こうして見るとやっぱり可愛いよなあ……。
「もう……いくら可愛いからって、そんなに見とれないで。これからその可愛い彼女と色々するんだから……」
「色々って何する気ですか……」
「もちろん、今日は私を食べて貰うよ。今日は両親の帰りが遅くなるから、これから私の家に来て私をご馳走してあげるからね」
こんな所でそんな恥ずかしい事を嬉しそうに堂々と言わないで欲しいんだが……。
「遠慮しておきます。気持ちは嬉しいですけど、僕は沙耶さんとは付き合う事はできません。一昨日あんなに酷い事をしたのに、どうして付きまとうんですか?」
「そっかあ、じゃあ大輝の家に行って麻由ちゃんと3人でやろうか。私はそれでも全然良いよ」
人の話、全然聞いて無い……
「とにかく、もうあなたと付き合う気はありません。それじゃあ……」
「へえ……そういう事言うんだ……麻由ちゃんとの事、どうしようかな……」
また言ってきたか……。
だが、もうその手には乗らない。
「好きにすれば良いじゃ無いですか……言っても証拠がなければ、誰も信じないですよ」
少なくとも僕と麻由お姉ちゃんは外で公然とイチャつく様な事は一切していない。
この前、沙耶さんにホテルに入る所を見られてしまったが、あれも一応、麻由お姉ちゃんは人目がつかない所を見計らって僕と腕を組んできた。
こうして考えると麻由お姉ちゃんは麻由お姉ちゃんなりに僕に気を遣ってくれてたんだな。
「ふーん……強気だね。でも一昨日の事はどうかなあ。私をホテルに強引に連れこんでヤルだけやって逃げちゃったよね……」
うっ……!しまった……。
「えと、あれは沙耶さんだって……」
「私が何?女の子を犯した挙げ句、置いてけぼりにするなんて最低だよね。あの後、ホテル代も私が払ったんだよ。凄く傷ついちゃったなあ……誰かに言っちゃおうかな……」
「傷ついちゃったって、昨日怒って無いって言ったじゃないですか。ホテル代なら払いますから……」
「ホテル代だけで済むと思ってるの?私が泣いて、この事を周囲に言い触らしたらみんな私の言う事信じるよ。大輝が私を置いて帰ったのは事実なんだから、そっちは言い訳出来ないんだからね」
「え、えっと……」
ああ……そうだよなあ……こうなっちゃうよなあ……。
何であの時、この事が考えつかなかったのか……。
「あは♪怒っちゃった?でも冗談じゃないよ。このまま私に付き合わないって言うならそうするから」
どうしよう……?
あれで嫌われて諦めてくれるかと思ったのに、完全に自爆したじゃないか……。
「ほら、行こう。この前みたいに好きなだけヤってそのまま逃げても良いから……どうせその後も逃がすつもりはないし」
沙耶さんが僕の手を引っ張り、そのまま連れて行く。
もうここまで言うなら、本当に麻由お姉ちゃんが言ったみたいにしてやろうかな……。

「ほら、早く入って……きゃっ」
沙耶さんの家に入ったら、すぐに壁に押し倒し胸やお尻を触りまくる。
そこまで言うなら、こっちも好きにやらせて貰いますよ。
「やああん……そんなにがっつかないで、もっと優しくしてえ……やっ、ああっっ!」
ブラを乱暴に剥ぎ取って、胸を好きな様になぶる。
程好く大きくて、張のある乳房を鷲掴みにしにして強く揉みしだく。
「はああぁぁっっ!やっ……!はんっ、あっ……やんっ、ひああっ!!もっと優しくし……ああああぁぁぁぁっっっっ!!」
少し痛がる様子を見せると、すかさず乳首をつねって更に痛みを与える。
「いたああっっ!!お願い、止め……あっ、いあっ……いたっ、ひあああああぁぁぁっ……!!」
流石に苦悶の声をあげ、止める様に懇願するが、止めてやる必要は無い。
沙耶さんが好きにして良いって言ったんだから。
「はんっっ!!いやんっ……もう、いやっ……ああああぁぁっっ……ん、んふっ……ちゅ、んん……」
悲鳴を止める為、キスをして口を塞ぐ。
唇をがむしゃらに押し付け、舌で沙耶さんの唇を舐め回す。
沙耶さんの事など一切、考えず自分がしたい様に唇をなぶる。
「んっ、んちゅっ……ちゅぷっ、ちゅっ、ん、んん!!ん、んふっっ……ちゅ、れろっ、んちゅっ……」
最初はされるがままにされてた沙耶さんも次第に積極的に舌を絡めてくる様になった。
僕も沙耶さんの胸を弄りながら、舌を口の中に入れて絡め合わせる。
そのキスで肉棒も段々勃起してきた。
そろそろ入れるか……。
「ふっ……ん、んちゅっ、んふ……ちゅっ、ちゅぷっ……ん、んん……はぁっ……きゃっ!」
328狂依存 133:2011/03/17(木) 17:40:04.55 ID:5EEmA9b/
唇を離したらすぐに沙耶さんを廊下に押し倒し、ジーンズと下着を引きずり下ろして股を開かせる。
沙耶さんのおまんこは感じていたのか既に濡れていた。
「あああんっ……もう、入れちゃうの?やっ、あふっ、きゃあああああぁぁんっっ!!」
少し不満そうだったので、膣穴に指を突っ込み中を引っ掻き回してやる。
中で爪を少し立てながら、痒い所を掻く様に指を動かす。
「はああっっ……!いあっ、駄目っ、そこっ……ああっっ!!はんっ!!やあんっ、はっ、ああああぁぁぁっっ!!!」
中にあるザラザラした部分を擦ると沙耶さんは更に大きな喘ぎ声を上げ、体をよじらす。
愛液が飛び散る量も多くなり、中に入れた指はびっちょりと濡れていた。
「はああんっ!!やっ、イクっ……!はんっ、あっ……やあんっ、ひあっ!あっ、やああああっっ!!」
沙耶さんのヨガる姿を見て、ち○ぽもかなり勃起してきたので、そろそろ入れる事にする。
「ひっ……!あっ、はああんっ、あっ、ああああああぁぁぁっっっ!!」
沙耶さんの足を思いっきり開き、肉棒を濡れていた割れ目に当て一気に挿入する。
既にびちょびちょに濡れていたからか、肉棒はスムーズに中に入った。
「はあっ!ひゃんっ……!!あっ、やんっ……あっ、はあああぁぁぁっっ!!」
乱暴に腰を動かして子宮を突きまくり、沙耶さんを犯しまくる。
沙耶さんも既に感じていたからか、中でしっかりと締め付け腰を振る。
濡れている膣壁が肉棒と絡まり合って激しく擦れ合い、今まで以上の快楽をもたらしていく。
「ひあっ!!あんっ……いいよ……はんっ、ああっ!はん、あっ!やんっ……はっ、はああああぁぁぁぁ!」
沙耶さんも子宮を突かれる度に腰を振り巻くってヨガリ狂い、その快楽を堪能する。
本当に麻由お姉ちゃんに勝るとも劣らない淫れっぷり。
このまま性欲処理の玩具にでもしてやろうかな……
「はあんっ!!やっ、ああああっ……!はんっ、良いよ……沙耶を……沙耶をあなた専属の肉便器にしてえ……!はっ、あああっっ!!」
僕の考えていた事がわかっていたのか、沙耶さんは淫猥な言葉を吐いて更に淫らに腰を振る。
その言葉ですっかり頭の中が弾けとび、ピストンを速め一気に肉棒を絶頂へと導く。
「はああんっっ!!いあっ……もう、イク……はふっ!やんっ、もうイッちゃう……あっ、はあっ……いああっ!!」
「お願いっ……中に……はんっ!中に思いっ切り出してええ……!はんっ、ああああぁぁぁっっ!!」
ラストスパートをかけると沙耶さんは締め付けをきつくし、喘ぎながら、中出しを懇願してくる。
その言葉で肉棒は一気に爆発寸前になった。
「はんっ、いやああっ!!あっ、はあん!!いや、中に……中に……はっ、あああああああああああっっっ!!」
「(中には出さないよ……)」
どびゅっっ!!びゅくるるるるるるっっっ!!」
射精寸前になって肉棒を抜き、沙耶さんの上半身にぶっかける。
脱ぎかかってた衣服にもたっぷりと白濁液をかけ、丹念に沙耶さんを汚していく。
「はっ……!いやあああん………あっ、はあああっっ……」
少し残念そうな顔をしながらも沙耶さんは精液を体でしっかりと受け止め、余韻に浸る。
白濁液にまみれた体が妙に色っぽく感じた。

「あああん……中に出して欲しかったのに……ほら……今度はちゃんと子宮に注ぎこんでね……」
沙耶さんは股を開いておまんこを指で拡げておねだりする……。
でも……
「やっぱり、麻由お姉ちゃんの方が良いや……」
「え?」
肉棒をしまい、服を整えてそう言い残した後、すぐに玄関を出て帰宅する。
「ちょっと……!」
沙耶さんが何か言いかけたが無視して走って家を出た。

「はあ……はあ……」
走って自宅近くの公園まで来た後、少し足を止め休憩する。
「やっぱり……駄目だ……」
虚しい。
沙耶さんの事は可愛いと思うし、嫌いではない。
沙耶さんとのセックスもやってる時は気持ち良い。
でも……。
この終わった後の虚しさは何だ?
麻由お姉ちゃんとのセックスは何度やっても飽きる事は無いし、一度やったら止まらなくなるし、終わった後も満足感が残る。
でも沙耶さんとのセックスはそんな満足感も中毒性も無い。
やってる時は気持ち良いけど、終わった後はただ言い知れない虚しさが残るだけだ。
オナニーして射精し終わった様な虚しさに似ていた。
「こんな関係はやっぱり嫌だ……」
僕の為にも沙耶さんの為にもならない。
329狂依存 134:2011/03/17(木) 17:40:39.96 ID:5EEmA9b/
どうにかして終わりにしたい。
だって沙耶さんの事を愛してはいないんだから。

「こんな所で何をしているの?」
「!?」
麻由お姉ちゃん……。
「ほら……もう遅いから、早く帰るわよ。夕飯、もうすぐ出来るしそれに……」
「あなたの体の虚しさをお姉ちゃんが解消してあげるから……」
「え……?」
「さっ、行くわよ」
麻由お姉ちゃんは僕の手を引き家へと連れて行く。
早く帰って、麻由お姉ちゃんを抱きたい。
頭の中はそれしかなかった。

「ただいま……きゃっ!あああん……♪」
家に入って玄関の鍵を閉めたらすぐに麻由お姉ちゃんを押し倒し、おっぱいをまさぐる。
やっぱり麻由お姉ちゃんのおっぱいが一番良い……。
ブラを剥ぎ取って、乳房を露にし、直に揉みしだく。
この大きさ、柔らかさ。沙耶さんのとは段違いだ。
「ああん……もっと強くう……あっ、はあああん……」
麻由お姉ちゃんも嬉しそうに体をくねらせながら、軽く喘ぐ。
その様子がとてもいやらしく、更なる欲情を誘う。
「はああっ!あん……あなた、ちょっと待って……」
「何?ん……」
乳首をしゃぶろうとすると、麻由お姉ちゃんはポケットからウェットティッシュを取り出し、僕の口を丁寧に拭く。
「これで良し。ごめんなさい。お姉ちゃん、あのメス犬と間接キスしたくは無いの」
「そっか……」
まあ仕方ないか。
「ほら、早く続きをして……はっ!はああああぁぁぁっっっ!!」
麻由お姉ちゃんが催促し終わる前に乳首に思いっ切り吸い付く。
突然の事で驚いたのか、大きな声を上げるが構わず続ける。
乳首を吸いながら、乳房を揉みしだき、思う存分味合う。
「はうああっっ!!あっ、はっ!あん、あっ、はんっ、やああああっっ!!」
乳首を思いっ切り吸い付いたり、甘噛みし、麻由お姉ちゃんを愛撫する。
「はんっ、あっ!やんっ……はっ、あああっっ……ん、んちゅう……」
乳首を吸うのを止めたら、すぐに麻由お姉ちゃんにキスして喘ぎ声をとめる。
お互い、唇を押し付け合いながら舌を口内で絡める。
「ん、んふ……ちゅっ、んちゅっ……ちゅっ、んちゅ……ちゅる、れろっ、むちゅう……」
唇や舌を吸い合わせながら、お互いこの快楽を堪能する。
口の周りは既に唾液でベトベトになっていた。
「ん、ちゅっ……ちゅぷっ……ん、んんっ……ちゅっ、んん、むちゅっ……」
キスがもたらす蕩ける様な快楽でち○ぽは既に勃起していた。
そろそろかな……
「ん、ちゅぷっ、んちゅっ、ちゅっ、んふ……はあ……」

口を離したらすぐ麻由お姉ちゃんを押し倒して、股を開き、肉棒を取り出す。
早く麻由お姉ちゃんと一つになりたい……。
「ああんっ……ほらあ……早くお姉ちゃんのエロまんこにぶちこんでえ……はっ!あっ……はあああああぁぁぁぁっっっ!!!」
膣口を開いておねだりしたら、すかさずち○ぽを挿入し、腰を振り始める。
この麻由お姉ちゃんの中で肉棒が締め付けられ、肉ヒダが絡みつく感触……。
やっぱり沙耶さんのとは、全然違った。
「はんっ!!やああん……!!あっ、あんっ……もっと……はああああああっっ!!」
麻由お姉ちゃんの子宮をぐいぐいとかき回す様に、押し付け、この肉ヒダが擦れ合う感触を楽しむ。
さっきの沙耶さんと同じ様なシチュエーションでやっているが、もたらされる快楽は全く違った。
やっぱり、麻由お姉ちゃんの中が一番良い……。
「はくっ……!やんっ、はあ……あっ、いやあああああああん……はん、イク……あっ!駄目……あっ、やあああ!!」
締め付けを強くし、腰を動かすスピードを速め、肉棒を絶頂へと導く。
それに連動する様に僕も子宮を突くスピードを自然に速めていく。
その締め付けで肉棒は早くも爆発寸前に陥った。
330狂依存 135:2011/03/17(木) 17:41:11.89 ID:5EEmA9b/
「はんっ……やああんっっ!!あんっ、はっ!やんっ、はん、はぐ……!はっ、イクっ……イクうううっっっ!!」
太股を押さえつけて、ピストンを速めラストスパートをかける。
「(沙耶さんと同じ様にかてやるか……)」
「はんっ、やっ、はっ……あんっ、いあ!あんっ、イクっ……やっ、あふっ、あんっ!は、ああああああああぁぁぁっっっ!!」
どぴゅっっ!!びゅくるるるるるっっっ!!
射精寸前になって肉棒を抜き、さっきの沙耶さんの様に思いっ切り体にかける。
あっという間に麻由お姉ちゃんの体は白濁液に染まって汚されていった。
「はああああん……あんっ………精液、いっぱい体に……あんっ……」
麻由お姉ちゃんの体を汚しているという感覚が言い知れぬ爽快感をもたらす。
白濁液で染まった体も綺麗に思えた。
「はあああっ……ふふ、こんなにいっぱいかけちゃって……お姉ちゃんで気持ち良くなってくれて嬉しいわ……」
「あの……麻由お姉ちゃん……」
「ええ……わかってるわ……ほら……」

「今度は後ろから、お姉ちゃん犯してね……」
僕がお願いを言う前に、麻由お姉ちゃんは四つん這いになってお尻を突きだし、あそこを指で開いておねだりする。
「ん、んん……あっ!ああああああああぁぁぁっっ………!!」
もちろんすぐにち○ぽを挿入して、後ろから子宮を突きまくる。
麻由お姉ちゃんの体は一度やったら、止められなくなる位気持ち良い……
やっぱり、沙耶さんとは全然違うや。
「はんっ!!あっ、いいわ……もっと……!あっ、はんっ!や、あっ、ああああっっ!!」

「あ、麻由、しばらくぶりー」
「ああ、しばらくぶり。元気してた?」
「まあね」
大学に行き、同じゼミの友人達としばらくぶりに顔を合わせる。
皆、特に変わり無い様だった。
「夏休み、どっかに遊びに行った?」
「ううん、特には……」
「皆、お久しぶり〜」
「っ!?」
「あ、沙耶〜。お久しぶり」
そうだ……。
私はこの忌々しいメス猫と同じゼミに所属している。
もう単位は大分取ってあるから、ほとんど授業は無いし、後期は沙耶と違う科目を取っているが、ゼミは通年科目なので嫌でも顔を合わせなくてはいけない。
週1とは言え、こいつと顔を合わせなくてはいけないなんて耐えられないわ。
「麻由ちゃん、どうしたの?何か元気無さそうだけど?」
「ん、ああ、別に何でも無いわよ」
わざとらしく声をかけやがって……。
本当に殺してやりたい気分だわ。

授業が終わった後、お手洗いに行き髪型を少し整えると、沙耶がついてきた。
「麻由ちゃん、本当その髪型似合ってるよねえ。でも前の髪型も私は……」
「……」
バタン!
「ちょっと、麻由ちゃん?ん!!ぐえ………!」
沙耶をトイレの個室に押し込み、右手で首を絞め、壁に押し付ける。
「昨日は災難だったわね。好きな男にヤリ逃げされた気分はどうかしら?」
「ん!!ぐあ………げほっ!……もう、大輝ったら酷いんだよ。一回やっただけですぐ帰っちゃって……あの後、麻由ちゃんとやったんでしょ?良いな……あぐっ!」
沙耶に話をさせる為、一度緩めた手を再び絞め始める。
本当にこのまま絞め殺してやりたい。
「ええ。帰ったらすぐに私を襲ってやったわ。何度もね……あの子は私の体が一番だって言ったわ」
「残念だったわね。あの子はあんたの事なんか暇潰しの玩具としか思って無いわ。私がそうしろって言ったんだけどね」
「ぐええ……!ごほっ……羨ましいなあ、麻由ちゃん。大輝と毎日出来て……彼女である私は毎日出来ないのに……ぐあ……」
本当に懲りない女ね……。
痛ぶられて感じる趣味でもあるのかしら?
「精々、大輝に良い様に弄ばれる事ね。ボロ雑巾になって捨てられた時に、殺してやるから」
「んぎ……ごほっ!もう麻由ちゃんったら……共通の彼氏を持つ同士、仲良くしよう。大輝も喜ぶよ。年上の可愛い彼女が二人もいるなんて」
331狂依存 136:2011/03/17(木) 17:41:42.81 ID:5EEmA9b/
ドスっ!!
「ぐあっ……!」
沙耶のお腹にパンチを食らわせ、沙耶もその場で苦しそうにうずくまる。
「わかったでしょう?あんたを殺すのはいつでも出来るの。もう謝っても許す気は無いから、そのつもりでいて」
「でも、あんたのおかげで大輝は私にすがる様になって、私への愛が深まったからその事には感謝してるわ。じゃあね。哀れな玩具さん」
バタン
うずくまる沙耶を置いてトイレから出る。
殺さなかった事に感謝するが良い。

学校帰りに沙耶さんにメールで呼び出され、近所の公園へと向かう。
ちょうど良い機会だから、ちゃんと話をつけないとな。
「あ、大輝!こっちだよ」
沙耶さんが公園のベンチで手を振り、僕を招く。
「へへ……来てくれて、嬉しいな……」
「ちょっと……くっつかないで下さい」
僕が横に座ると嬉しいそうに腕を組んで甘えてくる。
昨日、あんな事したのに何故平気な顔をしてられるのだろう?
「昨日は酷いじゃない。一回やっただけで帰っちゃって……本当、大輝ってヤリ逃げが好きだよね。これもプレイの一貫のつもり?」
「沙耶さん、もう止めましょう。こんな関係、僕も辛いんですよ。好きでも無い人と付き合ったりするのは嫌なんです」
「あんだけ、やっといて今更何言ってるのよ。もう私の身も心も全部大輝の物になったから、責任取って」
「はっきり、言います。僕はあなたより、姉さんの事が好きなんです。体にしてもそうです」
「頑張って麻由ちゃんみたいに気持ち良くさせてあげるから……また今日も一緒にしよう……」
僕の話を聞いていないのか、体を擦り寄らせ甘えてくる。
「また玩具みたいに犯してヤリ逃げしても良いからあ……ね……ちゅ……」
「沙耶さん……どうしてそこまで僕に付きまとうんですか?」
「え?大輝が好きだからに決まってるじゃん。だから早くう……ちゅ……」
さも、当然の如くそう言い放ち、頬へのキスを繰り返す。
「あの……本当に僕の事好きなんですか?からかってる訳では無いですよね?」
「当たり前じゃん。世界で一番大好きだよ。何言ってるの?」
「いや……その……いつからですか?」
「最初会った時から、気になってたって言ったでしょう。でも本格的に好きになったのは家に泊めた日からかな」
「私の部屋に泊めて……そして大輝が私を抱いて初めてを奪ってからはもう完全にゾッコン。今は寝ても覚めても大輝の事ばかり考えてるよ」
「は、はあ……」
正直な話、全く理解出来ない。
だって、ここまで好かれる様な事など何度思い返しても何もしていない。
麻由お姉ちゃんは話を聞いて一応理解は出来たが、沙耶さんはさっぱりだ。
「あの……じゃあ、この前姉のプレゼント買った時に会った頃はどう思ってましたか?」
「ん?そうねえ……可愛い友達の弟さんぐらいだったかなあ。お義姉ちゃんに彼女いるって聞かされて、諦めていたからね」
やっぱり、あの頃はまだ好意を抱いていなかったのか……。
だって『彼女へのプレゼントじゃないの?』とか茶化す様な事まで言ってたからな。
それが、どうしてこんな事に……?
「人を好きになるのに、そんな深い理由が必要かなあ?一目惚れなんてのも世の中にはあるんだよ」
「いや、でも……」
「じゃあ、大輝はどうして麻由ちゃんの事好きなの?実のお姉ちゃんを好きになるなんて普通じゃないじゃない」
「そ、それは……」
確かに理由を聞かれると、どう答えて良いのやら……
生まれた時からずっと好きでしたとしか言い様が無いんだよな。
「そんな事より、早く昨日の続きしよう……何でもしてあげるからあ……」
「……」

「きゃっ!!ん……ん、んちゅっ、ちゅっ……ちゅ、んふ……」
「あんっ!おっぱいでしごいて欲しいんだね。良いよ……早く出して……」
沙耶さんを人目のつかない物陰に連れていき、キスをした後、乳房を引きずり出して、パイズリを命じる。
「ん、んん……ちゅっ、ちゅっ、んふ……どうかな……?お義姉ちゃんとどっちが良い?」
「……姉の方が良いです……」
「そっか……でも、お義姉ちゃんに負けない位気持ち良く出来る様に頑張るからね。ん、ん……」
麻由お姉ちゃんよりややボリュームの足りない乳房で肉棒を擦り、舌先で亀頭を舐めながら、そう答える。
本当を言うとかなり気持ち良いのだが、麻由お姉ちゃんの快楽にはまだ及ばない。
「ん、んん……こうかな……ちゅっ、ちゅっ……ん、んちゅ……」
それでも必死に僕を気持ち良くさせようと頑張る沙耶さんの姿を見ると、何だか胸が少し熱くなっていく。
332狂依存 137:2011/03/17(木) 17:42:13.07 ID:5EEmA9b/
乳房で少しきつく擦られ、巧みにキスをされながら、段々と肉棒は膨張してきた。
「あんっ……おち〇ぽがビクビクって震えて来てる……可愛い……ちゅ、ちゅる……」
乳房に挟まれた快楽で震えたち○ぽの先端に嬉しそうにキスし更に刺激を与える。
先端にキスされる度に更に肉棒は脈動し、先走り液が滲み出ていく。
「ん、んふ……ちゅっ、んちゅ、ちゅる……ん、好きな時に出して良いからね……ん……」
柔らかい乳房に挟まれて徐々に絶頂寸前に追い込まれ、更に沙耶さんの健気な様子が欲情を駆り立てていった。
このまま口の中に思いっ切り出してやるか……
「ん、んぐっ……!ちゅっ、ちゅる、ちゅっ、ちゅる……んちゅ……」
沙耶さんの頭を押さえつけ、肉棒をしっかりくわえさせ、中に吐き出す準備をさせる。
もちろんその間も肉棒を乳房で更に擦らせる手を緩めさせない。
「ん、んちゅっ……ちゅる、んくっ……ちゅっ……んぐ、ちゅる、ちゅ……」
先端をしゃぶるスピードを速めて一気に絶頂へと追い込まれる。
もう出る……
「ん、ちゅるっ、んちゅ、んく、ちゅ、ちゅるっ……ん、んちゅ……」
びゅくっ!!びゅくるるっっ!
沙耶さんの口の中で思いっ切り射精し、精液を叩き込む。
沙耶さんもしっかりと口でくわえて、精液を飲み込んでいる。
「ん、んぐ……ん、んん……ゴクっ……」
「ふふ……こんなに一杯出してくれて嬉しいよ……まだ、終わらないよね?ちゅ、ちゅ……」
先端にこびりついていた残りカスを舐めとり、艶しげな目で更におねだりする。

「ちゅ、ちゅ……やん……!」
その様子を見て、再び興奮してきたので沙耶さんを四つん這いにし、ショーツを引き摺り下ろして足を開かせる。
「やああん……早く沙耶のおまんこにぶち込んでえ……はっ、んぐ……はああああぁぁぁぁっっ!!」
すかさずち〇ぽをぶち込みお尻を押さえつけ、ピストンを始める。
さっさと終わらせて、帰るか……
「やああんっ、はっ、はふ……!はん、あっ!やんっ、ああっ!ん、んぐ……!」
喘ぎ声が大きいので手で口を塞がせ、止めさせる。
だが腰を動かす度に声が少し漏れてきていた。
「ん、んぐ……ん、んん……ん!ん、んぐ……」
必死に声を抑えてる沙耶さんにお構い無く、バンバン子宮を突いて、この快楽を堪能する。
声を抑えてるのを妨害するようにお尻をつねったりして、わざと声を出させようと色々弄ぶ。
必死に耐えてる沙耶さんのいじらしさは、膣の中を犯している肉棒を更に熱くたぎらせていった。
「ん、んん!!ん、あぐ……!ん、んぐ……!ん、んん……」
結合部からは動かす度にどんどん愛液が周囲に飛び散り、沙耶さんも連動して腰を動かしていく。
膣壁でぎゅっと肉棒を締め付けを更に厳しくして、段々と絶頂へと導こうとする。
今日は何が何でも中に出して欲しいみたいだ。
「ん、んあ……ん、んぐ……ふん!ん、んん!!んく……!ん、んんっ!!」
腰を抑えて、一気にラストスパートをかけ沙耶さんをイカせる。
お望み通り中に出してやろう……。
「ん、んんっ!!ん、んぐう……ん、あん……ん、んは……んあ……ん、んんっっっ!!」
どぴゅっっ!!どぴゅるるるるるっっっ!!
中に思いっ切り射精し精液を流し込む。
沙耶さんも満足そうな表情をして後ろから子宮に流し込まられ精液を受け止めている。
「あっ……はあああああぁぁぁぁん……ふぅ……ふぅ……」
射精し終わったら、すぐに肉棒を抜き、沙耶さんのポケットからハンカチを取り出してそれで残りカスを拭き、肉棒をしまう。
「あああんっ……待ってえ……もう一回、もう一回だけやろうよ……」
息を上げながら、更に迫ってくる沙耶さんに肉棒を拭いたハンカチを放り投げ、黙ってその場を立ち去る。
少し文句を言ってた沙耶さんを無視し何も考える事もなく、ただ虚しさを抱えながら家路に着いた。

「大輝〜、こっち、こっち〜」
「へへ……今日は大輝の方から誘って来てくれて本当に嬉しいなあ……さっ、早く入ろう♪」
沙耶さんをラブホテルの前に呼び出し、中に入る。

「へへ……そうだ、ケーキ買って来たんだ。私が食べさせてあげるよ。はい、あーん……」
沙耶さんがプラスチックのフォークでケーキを摘まみ、持って行く。
「……」
333狂依存 138:2011/03/17(木) 17:43:10.67 ID:5EEmA9b/
「どうしたの?食べないの?あ、口移しで食べさせてあげようか。はぐ……」
僕が黙ってると、沙耶さんは摘まんだケーキを口に含んで、僕の口に近付ける。
「んー……ん!!ん、んふっ!!」
沙耶さんを押し倒し、口を猛烈な勢いで押しつけて、キスを始める。
「ん……んあっ……!!んふう……ちゅっ、んちゅう……ん、んぐ……」
口に含んでたケーキを舌で沙耶さんの口にぐいぐい押しつけて、口内を蹂躙し胸を鷲掴みにしてまさぐる。
沙耶さんも負けじと僕に抱きついて、唇を押し付け、舌を絡め合う。
「ん、んちゅっ、ん……んちゅう、れろ、れろ、ちゅぷ……」
口を離したらすぐ服を剥ぎ取り、あちこちを舐め回して愛撫する。
「ああん……!そこっ、ダメ!いや、はふ!ああっっ!!」
乳首や太股などあちこち舌で舐め回し、沙耶さんの体を味わう。
その度に嬉しそうに体を捩らせ、嬌声を上げて楽しんでいる。
そんな様子を見ると怒りに似た感情が湧いて来て、更に滅茶苦茶に犯したくなる衝動に駆られた。
「あああっっ!!そこ……やんっ……ねえ、沙耶の体でケーキ食べてえ……」
沙耶さんがショートケーキを体に載せて、クリームをあちこちに塗り、イチゴを口にくわえて待ち構える。
それに応えて、乳房に塗られたクリームをしゃぶり、くわえられたイチゴを口移しで戴く。
「んあああ……やんっ……ちゅっ、ちゅぷ……むちゅ、んちゅ……れろ……」
イチゴを口に含んだら、沙耶さんの唇についばむ様にキスをし、舌で舐め回す。
沙耶さんも積極的に舌を絡めてイチゴを味わっていた。
「はあああん……ねえ、沙耶にもケーキ食べさせてよ……」
甘える様な仕草でおねだりを始め、口を開く。
そんなに欲しかったら食べさせてやろう。
「へへ……あーん……ん?んんっ!んぐう……!!」
開いた口にショートケーキを丸ごと詰め込んで、ぐいぐい押し込む。
沙耶さんも苦しそうにもがき、口の周りはケーキのクリームでベトベトになったが構わず押し込み続ける。
「ぐほ……!ちょっと……止めて……んっ……んふいいああああぁぁぁぁっっ!!」
口の外に溢れたスポンジやクリームも中にぐいぐい詰め込んで食べさせてやる。
強引に詰め込まれ、苦しそうにしてる沙耶さんに構わず、足を開いてち○ぽを挿入し犯し始めた。
こんな女、滅茶苦茶に壊してやれ。
そんな気持ちで腰を動かし、沙耶さんを犯しまくった。
「ふっ……ふぐ…!あんっ、いやあああっっ!!やん、はぐ……あっ、はあああああっ!」
流石に苦しそうに声をあげるが、お構いなしに腰を動かし続けて、沙耶さんを陵辱する。
「はああっっ!!あんっ……凄い……やっ、あっ、はあああぁぁぁぁっ!!」
こんなに乱暴にされてるにも関わらず、一切抵抗もしないでされるがままにされ、喘ぎ声を上げて喜ぶ。
何でだ?何でこんな扱いをされてるのに嫌がらない?
「はああ……あっ、はんっっ!!あんっ!やっ……!ああっ!!あん……やっ、あがっ!!あんっ!!」
これでもか、これでもかと言うぐらい思いっ切り子宮を突いて、沙耶さんを乱暴に犯す。
その度に苦しそうな顔をして悲鳴に似た喘ぎ声を上げて、体をビクつかせる。
「あんっ!!あんっ!!やっ、もっと……もっと、滅茶苦茶に突いてえ……沙耶の体をぶっ壊してえ!!」
だが中でがっちりと肉棒を締め付けて、体を淫らに捩らせ、顔を赤くしながら、淫猥な言葉を吐きまくる。
この女、おかしい。
こんな愛の無いセックスで感じてるなんて……。
「はああんっっ!!大輝……好き……大好き……大好きいいっっ!!あんっ、はふ、あっ、あああっっ!!」
止めてくれ。
何が大好きだ。僕は沙耶さんを愛してはいない。
だから、こんな乱暴に犯している。
大好きだなんて冗談は止めてくれ。
「はんっ!!あ、イク……!もう、イクっ!!あんっ、やっ……!イクっ……あっ、はああああっっ!」
沙耶さんは僕の腕を掴んで、腰を振り、肉棒の締め付けを更に強くし、達しようとする。
その様子を見て、肉棒は爆発寸前になった。
「はんっ!!やっ、あっ!あんっ!いああっっ!!やんっ、イク……はふっ、イクう……!」
「大輝……愛してる……だから、中に……中に思いっ切りぶちまけてえ…!あっ、はぐっ!」
愛してるなんて言わないでくれ。
僕は麻由お姉ちゃんが好きなんだ。
「はあんっ!!イク……はんっ、イク!やんっ、はああん!!イっちゃう!!あ、あああああああぁぁぁぁっっ!!」
どぴゅっっ!!どぴゅるるるるっっ!!
沙耶さんの中で思いっ切りぶちまけ、肉棒を押し込み、子宮の奥深くに注入する。
334狂依存 139:2011/03/17(木) 17:43:53.55 ID:5EEmA9b/
沙耶さんも腕を掴み、締め付けてしっかりと受け入れる。
「あああん……!大輝の精液、子宮にいっぱい……はああああんっ……」
「はあ……はあ……私の中でこんなに出してくれて嬉しい……もう一生離さないからね……」
「満足なんですか、これで……?」
「え?」
「何度でも言います。僕は沙耶さんの事は愛してません。僕が愛してるのは姉さん……三船麻由です」
「うん……麻由ちゃんの事が好きなのはわかってるよ」
「なら、何でそんなに嬉しいんですか?自分の事を好きでもない男にこんな扱いされて、抱かれて満足なんですか!?」
少なくとも僕なら我慢出来ない。
自分の事を見ず他の男を見てる女性とするなんて嫌だ。
「満足だよ……だって私は大輝の事を好きなんだもん。好きな人に抱かれて嬉しく無いわけないじゃない」
「どうして、そこまで……」
わからない。
そこまで好意を寄せられる理由がわからない。
「私が満足してるんだから大輝は気にしないで、好きな時に好きなだけ、私とセックスしていいんだからね。後……」
沙耶さんは起き上がって、僕に抱きつき、顔を近づける。
「今日の事でますます大輝の事を好きになっちゃった……私、誓うよ」
「私、一条沙耶は生涯、あなたを愛し続け、従う事を誓います。あなたの望む事なら何でもするし、どんな事でも受け入れます……」
言い終わると軽くキスをし、更に抱きついてきた。
「ねえ……続きしよう……乱暴にされてますます体に火がついちゃった……」
「嫌だ……」
「え?あ、ちょっと!」

怖くなり慌てて着替えて、急いで部屋を出る。

逃げたい―――
沙耶さんから、とにかく逃がれたい。
こんな訳のわからない愛は受け入れたくない。
理由がわからない分、麻由お姉ちゃんよりずっと怖い。
そんな思いでホテルから逃げ出す様に出た。
「はあ……はあ……」
「ふふ……お困りの様ね……」
「え?」
走り疲れて肩を落としてると声がしたので、顔を上げてみると麻由お姉ちゃんがいた。
「ふふ……やるじゃない。沙耶をあそこまで狂わせちゃうなんて……それだけ、あなたが魅力的という事かしら……」
「いや……あの……」
「ねえ……私が何とかしてあげようか?お姉ちゃんがあの女から、あなたを守ってあげるわ」
麻由お姉ちゃんが何やら、不敵な笑みを浮かべて救いの手を差し出す。
正直、嫌な予感がかなりするんだが、どうしよう……?
「大丈夫よ。悪い様にはしないわ。愛する人が困ってるのに黙って見過ごせないもん」
「でも……」
「じゃあ、あなたは私が変な男に付きまとわれて困ってたら、黙ってられる?」
「そ、それは……」
ちょっと、想像してみる。
う……確かに場合によっては相手を殺してるかもしれん……。
でも、麻由お姉ちゃんは昔から男にしつこく言い寄られても、実力行使で排除してたからな。
まあ、しつこく言い寄って実力行使で排除されてた男ってのは主に僕だったが……。
子供の頃はお邪魔虫を抹殺する気満々だったけど、そういう機会が無くて少し寂しかった気がするよ。
「さあ……帰りましょう。ほら、あの女が来ちゃったわよ……」
「へ……?」
335狂依存 140:2011/03/17(木) 17:44:19.67 ID:5EEmA9b/
「もう……大輝ったら……また、逃げちゃって……あっ、麻由ちゃん……」
嘘?もう追い付いたの……?
「ねえ……麻由ちゃん、これから3人でエッチしない?大輝も絶対に喜ぶから……」
「行くわよ。早く帰って夕飯にしましょう」
「あん……待ってえ……大輝はしたいよね?私と麻由ちゃんの3人でさ」
いきなり、何を馬鹿な事を言ってるんだこの人は……?
「さ、行くわよ……」
「待ってえ……」
ドスっ!!
「いた……!」
しつこく迫ってくる沙耶さんの弁慶の泣き所に麻由お姉ちゃんが蹴りを入れた。
「ちょっと!やりすぎじゃ……」
「やりすぎも何も無いわ。手加減はしてあるから、大丈夫よ」
麻由お姉ちゃんは苦しそうにうずくまる沙耶さんを置いて僕を引っ張り家に帰る。
ごめんなさい、後で謝りますから。

「間もなく、回送電車が通過します。黄色い線の内側にてお待ち下さい」
大学の帰りにホームの最前列で、次の電車を待つ。
さてと……今日は午後から、どうしようかな……
バンっ!!
「きゃっ!?」
ガタンゴトン……!
「……っ!?」
電車が通過しようとした時に、後ろから誰かに押されて倒れこみ、危うく転落して轢かれる所だった。
今、誰かに突き飛ばされた……?
周囲を見回したが、周りは私を心配そうに見つめる人が何人かいるが、それらしき不審者はいない。
気のせいか……?

さっきのは、本当に気のせいなのか?
いや、確かに誰かに後ろから突き飛ばされた。
一体、誰が……?
「って、考えるまでもないか……」
カンっっ、コロン!!
「……っ!!」
ビルの建築現場を通りかかった所、上から大きなハンマーが落ちてきたので間一髪の所で避けた。
今は雨が降ってるからか、建築工事現場には誰もいない。
「麻由ちゃんか……」
いや、流石に今のは断定出来ないが、麻由ちゃんの仕業だとしてもおかしくはない。
私を狙う動機はあるんだから。
「くすくす……そうか、私の大輝への愛が本物かどうか試してるんだね」
良いよ、麻由ちゃん。必ず乗り越えて見せるからね……。
336 ◆wBXWEIFqSA :2011/03/17(木) 17:44:47.15 ID:5EEmA9b/
以上です。
ありがとうございました。
337名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 19:48:36.86 ID:QtE0DEnv
gjです 
たまんねぇなおい
338名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 21:29:53.07 ID:rePkh3P1
GJ
果たして沙耶さんは報われるのだろうか
339名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 23:13:23.23 ID:Q8kB6kRz
G J !

言動がまんまメンヘラになってるなw
このままだとどっちが先に「妊娠した」っていうかで勝負決まりそうだ
340名無しさん@ピンキー:2011/03/17(木) 23:40:23.36 ID:E6IqM7qa
>>336
GJです!

沙耶さんが病み過ぎてて麻由お姉ちゃんがまともに見えてきた
341名無しさん@ピンキー:2011/03/18(金) 00:09:21.16 ID:DZLX5kpp
いかれた女ばかりだ‥‥
麻由姉ちゃんは正真正銘のキモ姉で
弟依存症
沙耶は自分の世界に酔っている
正真正銘の基地害
ヤンデレVS基地害の構図
342名無しさん@ピンキー:2011/03/18(金) 08:25:27.38 ID:mJbXWaVo
Gj!
お姉ちゃんが妊娠したらどうなるのか?
343名無しさん@ピンキー:2011/03/18(金) 10:37:44.20 ID:XCAwNnCU
ガチファイトでナイスボート
344名無しさん@ピンキー:2011/03/19(土) 17:53:14.13 ID:0lnbvQmF
http://www.cellworks.co.jp/all-time/kisei/main.html
みんな姉妹に幻想抱きすぎだよ、現実はここに出てくるような妹が関の山だってのに。
345名無しさん@ピンキー:2011/03/19(土) 18:31:32.81 ID:4HTlJ1/4
>>344
下手な宣伝はいいから黙ってろ、な
346キモウトの朝? 1/2:2011/03/19(土) 18:47:26.47 ID:bnSL2Ks9
コンコン
「失礼いたします。お兄様」
まだ夜の帳が覚めて間もない頃。時刻にして午前5時。
「…お兄様…」
また今日も、私は許されざる遊戯に耽る。
「むぅ…んぅ…」
ベッドの上で、安らかな寝顔を浮かべる最愛の兄。

きゅんっ♪

その表情を見ていると、私の心の奥で燻っていたものに灯がつきそうになる。
「お兄様…っ!」
兄のベッドにもぐりこみ、兄の身体を力いっぱい抱きしめる。
「…ぅ…ぐ…」
胸が圧迫されたからか、やや苦しそうな寝顔を浮かべるお兄様。
が、申し訳ありませんお兄様。あなたの愚かな妹は、もはや我慢と言うものができなくなっています。
「お兄様っ!」
「んぅっ!?」
お兄様の両頬を押さえて唇を重ねる。
「んっ…」
「むぐぅっ!?」
だけでなく、舌をねじ込み唾棄を啜り、歯茎、頬の内側と、咥内の全てを蹂躙する。
「んぐ…ぷはっ」
「はぁ…はぁ…」
ここまでされて起きない兄に感心すると同時に、これだけのことをしているのに、未だ兄を離さない眠りの深さに嫉妬を抱く。
「すみませんお兄様。こと私は、お兄様に関しては辛抱という言葉の意味を知りません」
まぶたに閉ざされたままのお兄様の顔を見つめながら、思いの丈を吐き出す。
「お兄様。私はお兄様が好きです。愛しています。お兄様さえいれば、他に何も要りません。お兄様さえ傍にいてくだされば、私は何も望みません。学校も、友人も、両親すら要りません。お兄様は私の全てです。お兄様だけが私の生きる理由なのです」
毎朝毎朝、お兄様に繰り返し聞かせてきた言葉。私がこの思いに気付いて以来、いえ、恐らくは生まれた時から、物心つく前からお兄様に抱いてきた感情。
「お兄様。愛しています。ですから私を愛してください。私をお兄様のものにしてください。心も、身体も、魂すらも、全てをお兄様に捧げます。ですから私を愛してください。私を、私だけを愛してください。私の心に、身体に、魂に、私をの全てにお兄様を刻んでください」
道を踏み外した言葉であることは理解している。これが本来、妹という存在が、兄に対して抱いてはいけない感情だということもだ。
でも、止まれない。止まらない。留めたくはない。
「お兄様。私を愛してください。妹としてではなく、一人の女として。あなたの傍にいるべき女性として。あなたを生涯支え続ける伴侶として、私を求めてください」
なぜ私はお兄様と繋がれないのだろう。なぜ私はお兄様の心に触れられないのだろう?
もどかしい。感情ばかりが溢れ返って、今にも胸が張り裂けそうだ。
「お兄様。愛しています。愛しています。愛しています。愛しています。愛して…」
壊れたラジオのように、同じ言葉を呟く。何度伝えても足りない。何度言葉にしても尚足りない。

…と、

チャンチャンチャン〜♪

347キモウトの朝? 2/2:2011/03/19(土) 18:49:59.43 ID:bnSL2Ks9
「…チッ」
あらはしたない。私ともあろうものが。
お兄様への愛の告白を遮ったのは、小さなオルゴールの音。
昨年私の誕生日に、お兄様がプレゼントしてくださった、腕時計に内蔵されたアラーム音だ。
例えどれだけ騒がしかろうと、例えどれだけ離れていようと、この音だけは決して聞き逃したりはしない。
が、今だけは、私とお兄様を引き裂く悪魔の音色…
「…口惜しいです。お兄様…」
お兄様の唇にもう一度キスをすると、私はお兄様の布団から抜け出し、身なりを整える。
「す〜…は〜…す〜…は〜…」
深呼吸して息を整える。私は妹。お兄様の…いえ、兄さんの妹…
「兄さんの妹兄さんの妹兄さんの妹…よし!」



「兄さん。起きなさい。朝ですよ?」
「むにゃ…?」
「起きなさい兄さん。もう6時を過ぎていますよ?朝練に遅れるのではないのですか?」
「むぅ…あと5ふん…」

ぷちっ♪

「とっとおきろこのダメ兄貴ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」
「おぉぅ!?何だ!?地震!?雷!?火事!?親父!?」

ごめんなさいお兄様。暫く。もう暫くだけ、あなたの妹でいさせてください。
せめて、私の本性をあなたが知る、その時までは…



保守
348名無しさん@ピンキー:2011/03/19(土) 20:27:08.82 ID:FtND9V52
ないす保守ねた。
349名無しさん@ピンキー:2011/03/19(土) 22:34:42.66 ID:mfEicohp
>>344
俺、お前みたいヤツのこと何て言うかしってる。
たしかチンカスって言うんだろ?
350名無しさん@ピンキー:2011/03/19(土) 23:54:19.97 ID:uZ+iWyyz
>>349おいおい‥‥‥
嵐に構うとYスレの二の舞になるぞ‥‥
351名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 01:59:17.52 ID:Dq8OY+DZ
弟の前を下着だけで横切ったりして
弟からレイプさせるように仕向けるキモ姉。
352名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 02:38:05.25 ID:nh801UwQ
キモ姉の運転する長距離トラックの後部座席(寝台部分)に繋がれてる弟
SAやPAのトイレ以外は降ろしてもらえず、トラックということで脱出不可
もちろん毎晩襲われる


353名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 08:19:26.69 ID:+99a9325
だがしかしトイレに行ってる間妹と
密かに脱出の計画を立てていることを姉は知らない…
354名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 16:15:11.21 ID:ww93oPGB
Yスレのポケモン黒じゃないが、キモ家族なブイズという電波を受信した

電:長男。隠れシスコン、ブラコンな苦労人
水:長女。クーデレ風キモ姉
炎:次男。水と氷に溺愛されて、念以外の妹に対して若干シスコン
悪:三男。念の双子の兄。念に対人関係を断たれがち
念:次女。悪の双子の妹。悪以外どうでも良いと思ってるが、悪に関わらない限り妹は大事にしている
氷:三女。ツンデレ風キモウト
草:四女。電と炎にブラコンだけど普通の妹
普:末っ子。電が好きな幼女。今はまだ普通だがキモ姉たちを見て育ってきたのでキモウト化しつつある

大家族なキモ家族を想像してたら、なぜかブイズがしっくり来た
355名無しさん@ピンキー:2011/03/20(日) 17:39:18.42 ID:gVptF8Az
普はお母さんポジが良かった。実兄と夫婦設定で。
356名無しさん@ピンキー:2011/03/21(月) 12:54:51.86 ID:ZuxjKBPJ
弟が結婚できなさそううなので自分が嫁になってあげる優しい姉。
357名無しさん@ピンキー:2011/03/21(月) 13:18:15.35 ID:4ef+4IrB
弟が恋人ができたとか妄言を吐くので真実を教えてあげる優しい姉
358名無しさん@ピンキー:2011/03/21(月) 17:11:23.18 ID:5vDyoocj
弟が本当に恋人を作ったので殺しに行く姉
359名無しさん@ピンキー:2011/03/21(月) 17:15:11.86 ID:CHeL0J7z
>>358
殺しに行く途中段差に躓いてかすり傷を負い大泣きする姉。
360名無しさん@ピンキー:2011/03/21(月) 18:01:32.61 ID:5vDyoocj
>>359
罠だと気付かず助けに行く弟
361名無しさん@ピンキー:2011/03/21(月) 20:58:31.10 ID:XMJ8sMGi
>>360罠だと気づき助けに行く妹
362名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 00:56:51.54 ID:KYlMGCUY
弟の赤ちゃんを妊娠するのは嫌だけど両親が初孫を抱きたいと言うので
シブシブ弟の子を妊娠する親孝行な姉。
弟は子供は要らないとワガママを言うのでベッドに縛り付けました。
363幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:28:23.18 ID:QIcezTTP
こんばんは、表題のとおり投下いたします。
※終わり方は2通りあります。
364幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:28:46.36 ID:QIcezTTP
俺はこんな沙紀を見たくなんてなかった。
けれど俺には何もできない。
陽たちを救う事もできないし、
沙紀の悲しみを和らげることもできない。
「なあ、辛いんだったら、一緒に泣いてくれないか。
 俺も泣きたいんだ、悲しくてしょうがない。
 だから、こっちに来てくれないかな?」
できる事は一緒にここで泣く位しかないけど、
それでも沙紀にとって少しでも救いになりたい。
「……ありがとう」
沙紀が俺の隣の席へ移る。
体が軋むような痛みを感じる、沙紀は俺の体を強く抱きしめた。
そのまま沈み込むように俺の胸に顔を埋める。
「圭君は……どこにも行かないでね」
俺がここにいる事を確かめるように怯えた声で沙紀が尋ねる。
「ああ、俺はもう沙紀を置いて何処にも行ったりしないよ」
「怖いよ、圭君はいつもいなくなっちゃうから……」
「ごめんな、でも、誰よりも…好きだよ……沙紀……」
「私も……大好き……だよ」
かちり、という鍵の外れる音がして、
俺の体を縛る鎖が落ちた。
「だから……もう…圭君に……お仕置きなんて……言わないわ……。
 ずっと……圭君に……そう言って……欲しかったの…」
沙紀は泣いた、とても弱弱しかった。
その姿を見た俺は目が覚めるようだった。
最後に沙紀に好きだって言えたのは何時だろう?
そうだ、俺はそれが言いにくくて、
沙紀もそう言って欲しいのに言えなかったんだな。
それで、嫉妬した沙紀から逃げて、捕まって。
そういう気楽な関係をずるずると続けてしまったんだっけ。
たった一言で片付くはずだったのに、ずっと。
なんだ、俺達も陽達の事を馬鹿だなんて言えないじゃないか。
「…ごめんな……もう…沙紀から離れたり…なんて……しない」
沙紀は答えない、代わりに押し込むように頭を押し付ける。
そこから先は言葉にならなかった。
俺達は泣いた。
それでも俺たち二人は幸せだった。
だってこうやって自分の気持ちを交し合えたのだから。
けれど、陽や雪風やシルフちゃんはもう泣く事すらできない。
幸せなつもりだから気付く事ができないんだ。
本当はあんなのが幸せなはずないのに。
そう考えると胸の中から悲しみが込み上げてくる。
きっと沙紀も同じなのだろう。
365幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:30:02.30 ID:QIcezTTP
*************************************

「s……ぃ…る…f…、sぇ……t…ぅ…k……a」

体の奥から絞り出すようにして空気を吐き出す。
空気の抜ける音に混じった、微かなノイズが耳に入る。
壊れてしまった喉はもう二度とまともな音を出せないだろう。
それでも何とか、舌を捩じって、口の開きを何度も直して、
それを繰り返す中で、言葉のような音が漏れるようになった。
出せる音はほんの僅かな種類だけ。
それでも何かを伝えられるかもしれないって期待していた。
もしも、それを聞こうとしてくれればの話だったけど。

そうだな、今日だって何も伝える事は出来なかったよ。
366幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:30:42.79 ID:QIcezTTP

「―――――――――――」

「うん、分かってる。 
 お兄ちゃんは今、嬉しいんだよね。
 だって私もそうだもの
 私も、お兄ちゃんも、姉さんもここにいる。
 それが一番私にとって幸せな事」

「―――――――――――」

「うん、私も兄さんの事、愛してる」

シルフはいつものように嬉しそうに答えた。

「―――――――――――」

「ふふ、兄さんは本当に諦めてくれないんだね。
 どんなに頑張っても、もう声は出ないんじゃないかな?」

「―――――――――――」

「良いよ、そうやって音を出す位は許してあげるよ。
 くすくす、けど、私には兄さんが何を伝えたいのか全然分からないわ。
 ふふ、だって、兄さんはと〜っても幸せなんだよ?
 大好きな恋人が幸せで、大切な、……ただの妹も幸せなの。
 それが兄さんの幸せだよね?
 だから、兄さんはもう何もしなくて良いの。
 そうすれば、受け入れればもっと幸せになれるわ、くすくす。
 ね、そうしようよ? 兄さん」

雪風に優しく抱き留められた。
まるで、そうしないと俺が溶けて無くなるかのように。
367幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:31:41.27 ID:QIcezTTP
毎日がこの繰り返しだった。
それが今日で何度目だったのか?
いや、そもそもあの日から何日たったのかも分からない。

……もう一度だけ、どんな奇跡でもいいから、
声を取り戻せないかな?
それが駄目なら、体が動いてくれないか?
そうすれば、伝えたい事もしたい事も、たくさんあるのに。

例えば、俺の胸元に顔を埋めるようにして、
満足そうな顔で眠っている大切な人に

「最近、俺のあげた櫛を大事そうに見ながらよく笑っているよな。
 困っているとき程笑う癖、やっぱり直らないのか。
 いつも言えなかったけど、
 その癖は直した方が良いってずっと思っていたんだ。
 そうしないとお前が悩んでいるんだって誰も気付けないからさ。
 でも、今何をして欲しいのかは分かるよ」

それで、その櫛で雪風の髪を梳いてあげたい。
雪風は昔から俺に頼みごとのできない奴だから。

例えば、俺に背中からぴったりと体を付け、
心地良さそうな寝息を立てている大切な人に

「お前は素直すぎるよ。
 シルフはシルフなんだから、
 心まで俺や雪風に合わせようなんてしちゃ駄目なんだ。
 だから、自分を騙して、信じ込んだりなんてしないでくれ。
 ……本当に幸せなんだったら、
 どうして今、俺の体が壊れそうになる位に強く抱きしめるんだ?
 そんな事をしなくても大丈夫だよ。
 絶対に何処にも行かないって約束しただろ。 
 シルフは俺の大事なお嫁さんなんだぞ」

それから、頭を撫でてあげたい。
シルフ、いつも物足りなそうに頭を俺に擦り付けるから。

それから、あと……、それも……
ああ、駄目だ。
たった一度だけの奇跡じゃ足りないな。
他にもまだまだたくさんあるんだ。
なのに、どうして思い通りになってくれないんだよ?

368幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:32:43.54 ID:QIcezTTP
誰よりも近くに居るのに想いが伝えられない。
ほんのちょっとだけで良いのに体一つ思い通りに動いてくれない。
たったそれだけの事なのにそれが日を追う毎に辛く、重くなっていった。
それでその辛さに段々耐えられなくなってきているんだと思う。
……最近、よく夢を見るんだ。
その夢はいつも同じ夢で寸分も違わない。
俺も、シルフも雪風もまだずっと小さかった時の事でさ。
三人で夜にあの場所に行くんだ。
それで、先に扉の前に着いた雪風は笑ってて、
シルフはおどおどしながら俺の方を見ていて。
二人とも少し遅れて歩いている俺に手を振っていてくれる。
それを何度も見るんだ。
俺もそこに早く行きたいんだけど、
二人へ近づくにつれて、
このまま行ってしまったら心が折れて戻れないような気がして、
心だけをそこに置いてきてしまうんじゃないかって怖くなるんだ。
それで迷っているうちに目が覚めてしまう。

けど、もしまた同じ夢を見たら、
今度は少しだけ行ってみようかなって思う。
大丈夫、だよな?
別に行ったからってただの夢なんだ。
ちゃんと俺はここに居るんだ。
シルフや雪風との約束を忘れていないから大丈夫だよな?
俺はもうどこにも行かない。
だから、目が覚めるまで、ちょっとだけ夢を見るだけなんだ。

ゆっくりと瞼を閉じて、
それから、眠りに落ちる前にもう一度、
二人に伝えたかった事を思い出した。



シルフ セツカ イママデモ コレカラモ アイシテル


369幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:33:24.83 ID:QIcezTTP
******************************************

満点の星空が眩しい位に明るい。
そして、光の中で白い劇場は浮かび上がるように建っていた。
その扉の前で二人は待ってくれていた。
黒い髪の少女は笑っていて、
白い髪の少女は少しだけ不安そうに少年の方を見つめていた。
少年は立ち止まったままポケットに手を入れた。
その中にはちゃんと大事な指輪が入っている。
それに満足した少年は二人に向けて駆け出した。

きっと少年は幸せなんだろう。
だって、伝えたい想いも、渡したい物も、


夢の中なら叶うのだから。

370幸せな2人の話 補足・下(終わりA):2011/03/22(火) 02:34:06.63 ID:QIcezTTP
制限に掛かりそうですので、少し時間を置いて、
もう一つを投下いたします。
371幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 02:58:15.27 ID:QIcezTTP
もう一つを投下いたします。

また、一点先ほどの修正があります、失礼しました。
×「うん、私も兄さんの事、愛してる」
○「うん、私もお兄ちゃんの事、愛してる」
372幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 02:58:47.34 ID:QIcezTTP
*********************************************

「沙紀、あのさ……」
だから、俺はこんな沙紀を見たくなんてない。
「ごめんね、圭君、今は聞きたくないの」
それでも、俺には今すぐに言いたい事がある。
「お前の事が大好きだ、誰よりも。
 俺は沙紀の側を絶対に離れたりしないからな」
「えっ……」
沙紀が顔を上げる。
涙も拭かないままで呆然としていた。
「どうして、なの?
 今までそんな事言ってくれなかったのに」
「だから、だよ。
 陽たちの事を考えたらどうしても言いたくなったんだ。
 愛してる、俺は沙紀とずっと一緒に居たい」
驚きの表情のままだった沙紀が、
ふわりと穏やかな笑顔になった。
「……ありがとう、圭君。
 えっと、だから、動かないでくれるかな?」
言うや否や、沙紀が正に目にも止まらぬ速さで抜刀し、
気付いた時には俺の目の前に刃先が振り下ろされていた。
373幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 02:59:12.75 ID:QIcezTTP
じゃらり、じゃり、じゃらりと鎖が寸断された床に落ちる。
だが、俺の体には傷の一つも付いていない。
これは、どういうつもりなんだろう?
「だって、必要が無いもの」
沙紀は俺の疑問を先読みするように言った。
「……圭君が他の女の子と居ると圭君が離れて行きそうで怖かったの。
 だから、圭君の気持ちを私へ釘付けにしないとって、
 自分でも押えきれなくなっちゃうんだ。
俺は苦笑した。
沙紀の、嫉妬深い、
という控えめ過ぎる言葉が無性におかしかった。
「知ってるよ。
 ただ、もうちょっと手心を加えてくれると嬉しいな」
「安心して、もうそんな事しないから。
 だって、圭君が今言ってくれたでしょ?
 絶対に私から離れないって」
「ああ、けど、それだけで良いのか?
 その、俺が言うのも難だけど、ただの口約束だよ?」
「大丈夫だよ。
 圭君は私に言った約束は絶対に破らないわ。
 だから、もう圭君を縛る必要なんて私には無いよ」
「それだけ?」
「うん、それだけ」
「じゃあ、今までのお仕置きは……」
そう俺が言うと沙紀は顔を赤らめた。
「ふふ、馬鹿らしいよね。
 私も雪風達の事、全然責められないね」
顔を見合わせた時、俺も、沙紀も涙を流していた。
それはお互いの想いが通じ合う事の嬉しさなのか、
それとも、陽や雪風や、シルフちゃんに対してなのか。
何の為の涙なのか分からなかった。
「沙紀、泣いてるよ」
「くす、圭君こそ」
沙紀は俺から顔を逸らしながらハンカチで顔を拭った。
本当に単純なんだな、ただちょっと言葉を伝えるだけで良かったんだ。
それだけで幸せになれる。
374幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 02:59:41.61 ID:QIcezTTP
俺と沙紀は幸せなんだ。
こうやって二人で言葉や想いを伝えあえるのだから。

じゃあ、それがもうできないんだとしたら?
じゃあ、陽や、雪風や、シルフちゃんは、やっぱり、不幸なんだろうな。

三人の事を考えてしまうと、また目が熱くなった。
それを沙紀から隠そうとして手で顔を覆う。
「だめだよー、圭君。
 折角、約束してくれたのにそんな泣き顔になっちゃ」
そっと沙紀の手が俺の顔を持ち上げる。
沙紀はもう泣いていなかった、代わりに笑顔があった。
それから俺に言った、行こう、と。
「? 行くって、どこへ?」
「雪風の所」
「え、だって今更、無駄なんだろ?」
「気が変わったんだ。
 やっぱり、気持ちは伝わった方が良いの。
 ……その方がずっと幸せだって、今分かったから。
 ありがとう、圭君」
「本当に良いのか?
 上手く行くなんて分からないし、
 シルフちゃんと喧嘩になるんだぞ?」
「大丈夫だよ、陽君が諦めてなければ絶対に上手く行くって!!
 陽君には伝えたい事があるんだから。
 それに、圭君は私と一緒に居てくれるんだよね?」
「ああ、約束する」
「だから、絶対に大丈夫!!」 

そう言って沙紀は駆け出した。
左手に物騒な刀を、右手に転びそうな俺の手を握って。
375幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 03:00:08.13 ID:QIcezTTP
********************************************

……今日も行かなかった。
夢の中でシルフも雪風も残念そうな顔をしてたな。
二人の居る所の手前までは行ったんだけど。
けど、それでも俺が本当に幸せにしたいのは夢の中の二人じゃない。
そう心に誓ってなんとかあと一歩の所で踏み留まれた。
ただ、あと何回我慢できるのかは自分でも分からないけど。

イイカゲンニシテヨ!! 
ナンナノ、ナンノツモリナノ!!
ワタシノイバショヲモウトラナイデ
オネガイダカラヤメテ……

はぁ、でも、結局、
今日だって本当の二人には伝えられないんだろうな……。

オ、アキラダ
ア、アキラクンダ

オ、オニイチャン!?
ガン!
ア、ウ、ヒキョウ……
ゴン! ゴン!! ゴン!!! ゴン!!!! ゴン!!!!!
……バタン
エ、チョット、シルフチャン!! ッテ、アッ!!
ゴン
パタ……

……? 何だ?
さっきから下でドタン、ドタンと凄い音がしてるんだが?

不審に思っていると間もなく勢い良く部屋のドアが開き、
ドサドサと人型の何かが乱暴に放り込まれた。

って、え、これシルフと雪風か!?

何が何だか分からない状況に思考が追い付かない。
すると、きゅう〜、と目を回して床に伏せる二人の後ろから、
久しく顔を見ていなかった二人の幼馴染が慌ただしく現れた、
虎かライオンと喧嘩をしたのかというぐらいにボロボロな姿で。
圭はずるずると右足を引きずっていて右腕も折れているっぽいし、
沙紀の方は自慢の刀が半分くらいの所で折られている。
けれど自分の傷を気に留める様子もなく二人は部屋に入ってきて、
てきぱきと気絶しているシルフと雪風を床に押さえつけた。

「やっほー、圭(くん)」

……一体どうしたんだ、お前ら?

「幸せの押し売りに来たぞー(よー)!!」

俺は沙紀と圭から目を背けた。
もう、幸せなんて言葉はうんざりだ。
376幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 03:01:23.40 ID:QIcezTTP
いい加減にしてくれよ。
何なんだよ、幸せ、幸せって。
もう良いだろ。
シルフも雪風もこれで良いって言うなら、
これ以上邪魔なんてしないでくれよ。

「あれ、どうしたの?
 どうして黙ってるのかなー?」
 
煩いな、知ってるんだろ?
俺はもう喋れないんだよ。
……こいつら、本当に何をしに来たのだろう?
今更、何が出来るっていうん……痛っ!?
何か四角い物を圭からぶつけられた。
箱だった、俺の顔にぶつかって地面に落ちる。

「良いから、さっさと受け取れ。
 それで、早く渡してやれよ、この馬鹿!!」

落ちた衝撃で箱が開いた。
その中には、あの指輪が、あった。

「何のつもりなの!? 放してよ!!」

雪風の声に呆然と指輪を見ていた俺は我に帰った。
圭に押さえつけられている雪風が沙紀に向かって叫んでいた。
同様に沙紀に押さえつけられているシルフは黙って床を見つめている。
「だーめ、陽君は二人に伝えたい事があると思うの。
 だから今、それをちゃーんと言ってもらおうねー」
「止めろ!!」
それを聞いた雪風が激昂して怒鳴った。
まるで沙紀を喰い殺さんばかりの必死の形相だった。
「嫌、私は聞きたくなんて、ない……」
シルフが弱く呟く。
昔みたいに怯えていて、目は涙で潤んでいる。
「ね、本当にこれで二人が幸せだと思うの?」
377幸せな2人の話 補足・下(終わりB):2011/03/22(火) 03:02:58.49 ID:QIcezTTP

違う、こんなのは幸せなんかじゃない。
 
「思わないよね。
 なら、陽君は言わないといけない事があるんじゃないのかなー?
 今ならきっと伝わるよ。
 それでも、そのまま黙っているつもりなの?」
沙紀が厳しい視線で俺を責めたてる。

ありがとう、沙紀。
今なら雪風もシルフもちゃんと聞いてくれるってのに、
こんな時に黙ってなんていたら駄目だよな。

「それとも、本当に何にも出来ないなんて訳じゃないだろうな?」
圭が挑発をするような口調で言った。

大丈夫だ。
何度も何度も練習したんだ。
だから、絶対に言える。

息を大きく吸って、全身に力を溜める。

「止めて…お兄ちゃん……」
「兄さん、言わないで!!」
シルフと雪風の声が聞こえた。

俺は、言った。



シルフ セツカ イママデモ コレカラモ アイシテル


以上で完結とします。

何とか終える事が出来て一安心と思ってる反面、
初めての長編でしたので終えるのを自分では名残惜しく感じています。
そして、この話を読んで楽しんで頂けた方がいたのならとても嬉しく存じます。
こういう物は読んでくれる方が居ればこそだと思います。
ありがとうございます。

最後に、できればどちらの終わり方が好みか教えていただければ、
参考になりありがたいです。

次に話を作るとしたら余裕尺癪な妹が常勝する話をと考えています。

失礼いたします、今まで本当にありがとうございました。
379名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 03:23:36.19 ID:BNzkBscj
GJ乙
380名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 05:52:53.90 ID:rFcJYD3y
GJ!
面白かったです、完結お疲れ様でした
個人的にはBパートの方で、且つ主人公の言葉受けた後の2人の反応とか幸せになった後まで見たかったかな
Aの方だったら22話で完結の方が雪風KOEEEで、自分的には気持ちいい終わり方だったかも
バッドエンド決まってから、2人は本当は自分達の幸せを疑ってるとか、兄の未練とか描写されるとちょい後味悪いかなーと感じました
381名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 08:23:13.58 ID:La2qE9zF
乙でした。
こういう終わり方のほうが個人的に好き。
すっきりしたので潔く停電生活に入れる
382名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 08:33:33.20 ID:umQHaqna
GJ!!
本当に長きに渡る連載お疲れ様でした
毎回毎回楽しんで読ませていただきました


保管庫で1から読み直します
383名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 10:00:21.87 ID:Dpi1DqUf
完結お疲れ様でした
>>380さんと同意見です
どういう反応を二人がするか見てみたいなぁ、と
384名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 17:55:33.68 ID:Zo0aZjZ1
GJ
長い間お疲れ様でした

Bの方が好きだと思うけど妹達の反応は前の話で出た通りなのかな…
385名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 23:30:55.46 ID:IZQSjhwX
ここって保管庫更新遅いな
386名無しさん@ピンキー:2011/03/22(火) 23:39:50.10 ID:xRmHkwLj
>>385
保管庫はwikiだから誰でもできるんだぜ
387名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 00:04:48.12 ID:/GZ9E1IQ
言い出したやつが………わかってるな?
388名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 01:44:02.23 ID:/Ug2ustY
短いの投下します。シーズン終わったけど頑張れ受験生。
389Heartspeaks 教えてお兄ちゃん:2011/03/23(水) 01:45:18.73 ID:/Ug2ustY
その夜、鳩子は数学の問題集を手に、兄・鷹司の部屋を訪ねていた。

「この辺が7.5cm、この角とこの角が1対2」
鷹司はガラスのテーブルにルーズリーフを1枚敷き、書き写した問題図に次々と数字を補っていく。
斜め向かいに座った鳩子がその様子をじっと見守る。

「ここまでは来れたけど、その先の持って行き方が分からない、と」
「うん」
「これは……はーん、そうか」
シャープペンをくるっと回して鷹司が言った。
「こっからここに補助線を引く。で、こっからここにも引く。交点を、えーとF、Gと来てるから、点Hとする」
「………」
「で、BHPの面積。Pはここから出発して、こことここでスピードが変わるだろ。だから場合を3つに分けて……」

正答を記したルーズリーフを胸に抱いて、兄の部屋のドアの前で鳩子は佇む。
(解いた……速攻だったよオイ。そのうちノーベル賞とか獲るんじゃないかなあの人。はあぁ惚れ直しちゃうぅ。
 なんてったってあの補助線2本引き! 2丁補助線クイックドロー!! 三つ数えて振り向く間もなく撃ち抜かれました!!
 あぁぁ補助線いいなぁ補助線。私もお兄ちゃんに補助線引かれたいよー。『お前の頂点Hだな』って言われたいよおー!!
 それでそれで、2つの小円O,Pに外接したり、さ、三角形QPRをQPぁRしてもいいよ? いやむしろしなさい! 求めなさい!!)

(でもねお兄ちゃん。私はお兄ちゃんに謝らなければならない事があるのです。
 実は私……あの問題解けてました! 解法分かってました! 交わるとか接するとか言わせたくてわざと分かんないふりして持ち込みました!!
 うあああ今頃になってすごい罪悪感があぁぁ!! 私お兄ちゃんを試した! なんて罰当たりな真似を! バレたら絶対嫌われるうぅぅ!!
 ごめんなさい、お兄ちゃんごめんなさい! どんなおしおきでも受けます! 満貫払いでも営業停止処分でも喜んで受けます!!
 だから……私のこと、嫌いにならないでぇ……)

そのとき不意に、背後でガチャッとドアが開いた。
(ぬふあうえおやゆよわほへーーーーー!!!!!)
「お、まだ居た」

「……なに?」
「さっきの問題な」
半開きのドアの向こうから鷹司は言った。
「多分、寺高の数学は、あそこまでややこしいのは出してこない」
「………」
「まぁ直前だしな。あれもこれもって気になるのは分かるけど、もうあんまり手を広げない方がいいぞ」
「……うん」
「基礎の復習でもして、楽に構えてろ。お前なら大丈夫だよ」

自室に戻り、震える手でシステム手帳に『大丈夫』と書き殴ると、鳩子はベッドに横たわった。

(はぁぁぁぁぁ!!! 優しい!! お兄ちゃん優しすぎるうぅぅぅ!!! そんなに優しくされたらいろんな液体が止まらないよ!!
 自分を試そうとした邪悪な妹に返すいたわり!! 略して試しわり! チェストー!! 私もう真っ二つ! 割れ目が大変なことになってる!!
 そうだよね寺高であんな面倒な問題出ないよね! おさらいしながら試験日待ってる時期だよね! さすがです全面的に同意ですお兄ちゃん!
 気が合うよね私達! 運命感じるよね! もう結婚しちゃえばいいんじゃないかな!!
 『お前なら大丈夫』……『大丈夫』……『大丈夫』!! ウワアァァァ!! そうなんだ私大丈夫なんだ! こんな変態でも大丈夫なんだ!
 夜這いかけても大丈夫なんだ!! ちっくしょう全裸にリボンだけ巻いてドア蹴破っちゃうぞオルアアアアァァ!!!)

「淡々と受験の追い込み、か」
軽く伸びをして天井を見上げながら、鷹司は独り呟いた。
「……ほんと、真面目なやつだよな。雑念なんかとは無縁っつーか」

390名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 01:48:27.30 ID:fn9tmtTT
>>389
今更だが、接点tの萌え方を教えられた気がするぜ乙
391名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 02:15:40.57 ID:n2hbsb3n
>>390
この点は出ねえよぉ
392名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 02:16:50.04 ID:ziJRBamR
GJ!内心キモウトも良いな…

>>390
最早、接点t=この点は出ねぇよぉ!だわw
393名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 02:52:18.98 ID:2rvDuifF
>>390
GJ!
頭はいいのに残念な妹だなw

ところでベクトルの問題だったのかな?
394393:2011/03/23(水) 03:57:08.31 ID:2rvDuifF
×→>>390
○→>>389
だった。ゴメン
395名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 06:52:52.99 ID:tFgZjCnv
> チェストー!! 私もう真っ二つ!!

かわいいwwwwww
396名無しさん@ピンキー:2011/03/23(水) 19:06:06.84 ID:wRirhvdj
>>378
完結GJ!
次回作も期待してます
397名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 01:03:42.18 ID:fiV48H0e
姉弟で結婚して良い様に法律変えて欲しい。
妹は結婚できないままでもいいや。
398名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 02:21:01.50 ID:3SmV0Bk4
>>378
クソワロタwww
399名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 06:31:46.73 ID:zOiI0FUP
>>397
そして5日後に死体で見つかるfiV48H0eなのであった
400名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 13:16:24.70 ID:UBfJ9z58
3つの鎖の夏美はどうも好きになれんなあw
主人公が何か一番好きになれんが。春子とくっついて欲しいw
ただの個人の意見だった
401名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 13:48:05.65 ID:OEf43ljw
作者のサイトでやれ
402名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 21:47:18.46 ID:W2xUEput
保管庫更新感謝です。
403名無しさん@ピンキー:2011/03/26(土) 23:40:01.05 ID:hGGbsFPa
>>400夏美派がレスを読むと荒れる元だし・止・め・ろ

後キャラクターの応援は投下後か作者のサイトか保管庫の掲示板でやれ!

404名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 05:48:09.20 ID:vfqHgAJi
狂依存見てるとあまりにも報われない弟と彼女(仮)   少し泣けそう
405名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 12:49:06.49 ID:HshMPXQO
所で素朴な質問…

兄貴や弟の配偶者。要するに義理の姉や妹はスレチに成るのかな?

406名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 13:34:32.41 ID:zLrZ0Bpi
その手の作品は保管庫にも多分ないよね、養子とかの義姉妹はよく見かけるよね
好きな男が過去にいたって言う設定はこの手のスレでもたまに見かけるけど
ただ奇をてらうってだけならもっとふさわしい投下先はあると思う
407名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 13:35:59.62 ID:H1qufl5I
>>405
それは誰に対してヤンデレしてるんだ?
配偶者に対してヤンデレしてるなら視点が違うだけで明確にヤンデレスレ。

キモ姉、キモウトってのは要するにヤンデレ性をもった家族(姉妹)のことではあるんだけど、
語源を考えると、ヤンデレかつインセストタブーを容易く乗り越えようとすることを「キモい」と言ってるんであって
間にインセストタブーが無ければただのヤンデレ。

兄弟の配偶者となるとやっぱり単純にヤンデレだという気がするな。
例えばその人と性交渉をもっても、それは単に不倫で不貞な関係ではあっても、
結局は他人とのセックスな訳だし、インセストを含まない。
また、人生全てをストーキングしていた様な異常性を含まないし。
>>1に書いてあるような泥棒猫という言葉にも説得力が生まれない訳で。

互いにインセスト的意識があれば義理でも「キモい」訳だけれど、
両親の再婚等の理由で生まれた義理じゃなくて、
兄弟の配偶者となると単純にさ、小さい頃から会ってた訳でもない相手に
心の底からインセストを感じるか?という問題が大きく横たわっていると思う。
そりゃ兄弟に対する申し訳なさではあってもインセストじゃないだろという気がする。
408名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 13:42:43.68 ID:zLrZ0Bpi
>>407
2段落目から終わり自分が思ったことまるまる書いてある
書きたかったけど文章力がなくってかけなかったんだよ…

さっきの書き込みも少し日本語おかしいしキモウトに慰めてもらってくる
409名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 17:06:37.16 ID:vP+3usFy
ここはあちらのスレの人も多いから仕方ないけど
ヤンデレるのはキモ姉妹の生態の一側面でしかない気もする
インセストタブーが欠かせないのは同意

ところで死んだ姉が毎夜毎晩早くこっちに来いと誘いかけてくるのはどうだろう
夢の中を色んな意味でおかされて段々と引きずられていく弟とか
410名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 18:22:27.42 ID:vIXkF8sH
>>409
さぁ早いとこその妄想を文章にだな
411名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 18:26:13.77 ID:lvZfGWG4
嫉妬スレの転帰予報は義理でもキモ姉、キモウト物としても面白かった
最後の年末に来てくれたのは嬉しかった
412名無しさん@ピンキー:2011/03/27(日) 21:02:27.81 ID:oY2XV30c
>>409
逆にインセストタブーだけだったら姉スレ妹スレでもいいと思うんだけど、どうなんだろうね。
創作の中の世界だから、近親相姦だけだったらそう異常ということもないだろうし、インセストタブーからもう一段階突き抜けたものが必要な気がするけどね。
413 ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 14:53:47.22 ID:vGThuI8z
投下します。
拙い文章です。そして、義理もの。
義理ものが嫌いな方は読み飛ばしてください。
414義理兄妹 1  ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 14:56:15.90 ID:vGThuI8z
「お兄ちゃんのばか!!」
「ご、ごめん。ホントに今月はきついんだよ」
「でも、あのとき来月には買ってくれるっていった」
「うーん、わかった、じゃあ、今日のご飯はサキちゃんの好きなオムライスにしよう」
「!ほんと!・・・いや、だまされなよ、買ってくれるっていったもん」
「だーかーらー、それは無理なんだよ。それ以外。」
「・・・・・・わかった。じゃあ、さびしいとき一緒に寝てくれる?」
「サキちゃん、もうすぐ小学生だよ」
「だって、寂しいんだもん」
「はあー。寂しいときだけだよ」
「うん♪」
量の少ない、小さなポニーテールを揺らしながら、自分の手を取って家路につく笑顔の少女。つないだ手を元気よくふりながら鼻歌を歌っていた・・・

ガタンゴトガタンゴ・・・プシュー
「終点、◎×駅。お忘れ物のないようご注意ください。本日のご乗車ありがとうございます」
えええ!!寝過した・・・サキちゃんに叱られるなあ、はあ。そもそも、帰りが少し遅れただけで怒りすぎだよね。前は早く帰ってこなかった罰だとかいって日曜は外にだしてくれなかったし・・・
ピピピピピピピ
来た。この着信はとると確実に耳元で火を噴きますよね。うん。無視して早く帰ろっと・・・
415義理兄妹 1  ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 14:59:17.19 ID:vGThuI8z
・・・と思って帰ってきた三十分前の自分を殴りたい。ああ、36のおっさん
が17の娘さんに怒られてるってのは笑える場面だ。いや、俺が当事者
なんで、全く笑えないがね、はは。というか、正座きつい。
「全く、お兄ちゃんはなんでそんなに寝過しが多いのよ。
一体、何回目?多すぎて数えきれないわよね」
「いやいや、寝過し程度でキレすぎだよ。」
「毎回毎回、一生懸命作った食事が冷めていくのを見る虚しさがわかる?」
「はい、ごめんなさい。もうなにも言いません。」
大分、委縮した俺を見て、サキちゃんは一つ溜息をもらした。
スッと通った鼻筋、黒曜石のような瞳、若干、茶色がかった
色の髪、白い肌、後、何て言ったってプロポージョン、特に
足の綺麗さなんて国宝級です。兄としてはうれしい限りです。
しかし、心配なことが一つ。サキちゃんには彼氏がいないらしい。
確かに、兄としては大事に育てた妹がお嫁にいくのは悲しいけど、それ以上
に幸せになってくれたという喜びがあるわけで、兄はサキちゃんの
今後が心配なんだよね。
「あのさ、サキちゃん」
「なによ。」
「・・・彼氏できた?」
416義理兄妹 1  ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 15:00:41.36 ID:vGThuI8z
「!!なんでお兄ちゃんにそんなこと言われなきゃなんないのよ。だいたい、そういうナイーブなとこ聞く?ほんっとにデリカシーがないよ。」
「違うよ。心配なんだよ。だから、ほら」
そう言いながら、差し出したのは地元の遊園地のペアチケットだ。
「なによ!わたしから、男を誘えっていうの?そんな、媚びた様な真似できないわよ」
「いや、でもさ、最近は肉食系女子ってのが流行ってるらしいし、ひとつ積極的になるのもいいんじゃないかと」
「・・・間に合ってるわよ」
417義理兄妹 1  ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 15:01:43.75 ID:vGThuI8z
間に合っている?
間に合っている→必要ない→満足している→彼氏がいる!!
「うわー!どうしよう、どうしよう。お祝いは何がいいのかな?赤飯炊くべき?」
「??なにを勘違いしてるの」
「だって彼氏できたんでしょ」
「・・・もういい!!おやすみ!!!」
鼓膜が痛い。叫ばなくてもいいんじゃないかな。顔を真っ赤にしてサキちゃんは二階に上がっていってしまった。どうしよう、やっぱり女の子は難しいなあ。なにがいけなかったのかな。鼓膜いたい。
418義理兄妹 1  ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 15:03:29.24 ID:vGThuI8z
猛省のなか、風呂に入り、布団のなかでうつらうつらしていると
ノックの音が聞こえてきた。サキちゃんが来たみたいだ。
「どうぞ」というと、枕をもったサキちゃんがゆっくりとした
動作で、暗闇のなか、入ってきた。
「あのさ、えっと、その・・・一緒に寝てもいい?」
「お嬢さん、御歳は?」
「17よ!!なによ、約束したじゃない」
「いやはや、あの頃は小さかったしね」
「もういい!!」
暗くて顔の色は解らないが、おそらく怒りで真っ赤なのだろう。
やばい、これ以上、怒らせては、明日の弁当が人参パラダイスと化す。
サキちゃんをからかうのは面白いが、人参はその楽しさを帳消しにする力がある。
「待って。なにも聞かないから。」
「・・・一緒に寝てもいいの?」
「バッチコーイ」
「・・・おじゃまします」
小ボケには付き合ってくれないらしい。ヤベー、相当怒らせてるよね。
反省、反省っと。
「すっごい寂しいことがあったんだ。」
「うん、知ってる。サキちゃんがこうするのって寂しい時だけだもんね」
「・・・・・・アリガト」
それ以後は会話はなかった。サキちゃんの肩と枕の隙間に片腕を通して、
もう片腕はサキちゃんの脇の下を通して、背中と後頭部を包み込む。
小さなころから二人で寝るときはこの格好だったなと思いながら眠りに落ちて行った。
419 ◆Xaq9.y7Ff2 :2011/03/28(月) 15:05:23.23 ID:vGThuI8z
投下終了
読んでくださった方
ありがとうございます。
420名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 17:42:03.82 ID:YzbHZGDZ
これはこれで好きだが……キモくないな。
むしろかわいい。
421名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 18:22:49.11 ID:m0ACCZDB
>>419

GJ!
可愛いなぁ〜
凄い和んだよ

さて、ここからどう病むか楽しみだ
422名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 21:58:48.84 ID:C48mklnK
主人公36っていままでで一番年長じゃね?
36歳なりの対処に期待
423名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 22:02:16.32 ID:eKjjpWb1
確かに可愛いな、これはこれでアリ
でも病み分が足りないな
424名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 22:27:26.05 ID:YpjOBdxv
柔らかい文章で読みやすいと思いました
続きもきたいしてます
425名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 22:36:22.23 ID:yjZjmfy3
いやいや
続き期待してるぜブラザー
426名無しさん@ピンキー:2011/03/28(月) 22:40:15.00 ID:01vht3/m
今日、Amazonから「イビツ」1巻が届いて読んだら、余りの萌えにおっきしちゃった

2巻も一緒に頼みゃ良かった
427名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 00:34:17.99 ID:EgdOwjd6
>>426
で、キモウト展開を期待してみたら、konozamaだ

・・・読んでないけど
428名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 09:48:37.03 ID:+wQZEEOe
不謹慎かも知れないけど、被災地では戸籍の確認が困難だから自己申告に近いかたちにするみたいだけど、これを悪用するキモ姉キモウトがいるんじゃないかと妄想が


淫獣の群れってもう完結したんかな?
429名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 13:02:53.37 ID:3cqU9o31
戸籍なんて物にこだわってるのは半人前のキモ姉キモウト。
430名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 13:52:26.21 ID:+wQZEEOe
アメリカのアラバマ州 だと近親相姦による結婚は合法らしいんだけど、どうなんだろうな。
431名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 15:18:00.04 ID:n5ykh8hu
最近友人に空の境界を勧められ、名前だけは聞いたことあるなーと思いつつ何気なくwiki見てたら
主人公のお兄ちゃん大好き実妹がいると知ってちょっと興味が湧いてきた
432名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 15:35:19.89 ID:+wQZEEOe
鮮花は結ばれるためにわざわざ養子に行ったりする健気なコ
433名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 20:33:02.74 ID:V2x6XzUy
Yスレの作品で妹は最初次男にベタ惚れキモウト状態で長男に冷たい態度
だったが幼い頃の記憶を違って覚えていて、本当に小さい頃から自分を助けてくれたのは長男だった、という長編作品が有ったが、当スレでは男兄弟が複数出てくる作品は無いな
まあ。男兄弟を複数出すより妹、姉って感じの方がウケは良いんだろうけど…
使い方次第では面白いとフと思った。

434名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 20:42:30.90 ID:aIM0Ikvy
翼をくださいが該当するね、2か月止まってるけど…
あの作品弟の動きも気になるし結構楽しみ

あとヤンデレスレと嫉妬スレ辺りは派生元みたいな感じだし伏せなくてもいいんじゃない?
435ログ謝:2011/03/29(火) 21:15:26.45 ID:Rl2rVina
すれちだがヤンデレスレががががが
436名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 21:32:19.96 ID:9B38TCZT
>>429
同好の士と戸籍を交換して結婚してしまうというネタがどこかにあったような…
437名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 21:33:24.57 ID:S5FdN9t1
>>430
mjd!?
理想都市だな。
438名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 21:51:19.14 ID:9B38TCZT
>>437
このスレ的には、スウェーデンも良いかも知れないぞ。
条件はあるが、異母または異父であれば兄弟でも結婚できる。
439名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 22:26:25.15 ID:SAUBViDn
投下待ってます
440狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:34:26.00 ID:IgxcIWs6
狂もうと投下します。
441狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:34:49.41 ID:IgxcIWs6
昔からお兄ちゃんは私だけを守ってくれた。
別に私が周りに疎まれていた訳では無い。
母や父も私には甘かったし、親戚も優しかった気がする。
勿論零菜もチヤホヤされて育った側の人間…だけどお兄ちゃんは違った。
小さい時から完璧な零菜とは違い、お兄ちゃんあまり目立たない子供だった。
それでも普通の人よりは勉強もできるし運動神経も良い方だろう。
だけど何事も完璧にこなす零菜が双子の妹というだけでお兄ちゃんは不出来な兄と決めつけられてきたのだ。

――同じ血…同じ顔…同じ日に産まれてきたのにどうしてお前は違うんだ――

毎日お兄ちゃんに重石の如く痛め続けてきた呪文。
ずっとお兄ちゃんは辛いのを我慢して…それでも笑って表情を誤魔化して…。
お兄ちゃんが一人になった時にみせる“孤独”が私の胸を締め付けた。
なんでお兄ちゃんが?いつも優しい私のお兄ちゃんがなんでそんなに悲しそうな顔するの?

お兄ちゃんの悲しみが私の幼心に広がっていくのが分かった。
幼い頃は何故お兄ちゃんが貶されるかなんて理解する事はできなかったが、成長するにつれて“汚れた世界”を見渡せるようになった。
そしてお兄ちゃんの苦しみを理解したのだ。
442狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:35:10.23 ID:IgxcIWs6
お兄ちゃんの苦しみを理解した後、私の悲しみが憎悪に変わるまでそう時間はかからなかった。
すべて零菜が居るから…零菜が居るからお兄ちゃんが傷ついているのだと。
だからお兄ちゃんが家を出ていった時、寂しさもあったがこれでやっとお兄ちゃんが救われると心の底で小さく喜んだ。
高校卒業後、すぐにお兄ちゃんを追いかければ良いだけ…理由をつけてお兄ちゃんが住む家に上がり込めば同棲だって出来る。
妹が実家を出て一人暮らしの兄を頼る…その図を作ればお兄ちゃんは絶対に私を迎え入れてくれる。

――お兄ちゃんは絶対に私を“守る”のだ。

それが妹である私の特権であり、逆に私がお兄ちゃんを守る力にもなる。
お兄ちゃんの妹は私だけ――お兄ちゃんの理解者は私だけ――お兄ちゃんの家族はワタシだけ。


そう…ワタシだけなはずなのに…。
443狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:35:38.00 ID:IgxcIWs6

「美味い!こんな美味しいハンバーグは近年稀だ!」
私が作ったハンバーグを満面の笑みを浮かべ口に押し込んでいる女の子。

初めて見た時は女の子か男の子か区別がつかなかったけど、お兄ちゃんがこの子を空ちゃんと言っていたので女の子だと分かった。

別に悪い意味で区別がつかない訳では無い。
ボーイッシュな雰囲気が全面的に押し出されているので、美形な男子と言われても納得してしまうと言うことだ。
多分男の子からも女の子からもモテるだろう。

「そっか。由奈が作る料理はなんでも美味いからな」
空ちゃんの隣に座るお兄ちゃんが自分が作ったかのように喜んだ。

「ありがと。そう言ってくれると毎日作ってる甲斐があるわね」

「おう!ぼくが美味いって言うぐらいだから喜んでいい!」
ハンバーグのソースがついた箸を私に向けて高らかに声をあげる空ちゃん。
それを瞬時に張り付けた笑顔で流し、お兄ちゃんに目を向けた。
私の視線に気がついたお兄ちゃんは私の目から避けるように目を反らした。



「はぁ……(この子なんなのよ…)」
ため息を吐き捨て、隣に居る空ちゃんへと目を流す。
444狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:36:21.91 ID:IgxcIWs6
今日は日曜日…いつもならお兄ちゃんと二人で映画見てイチャイチャしたり、手を繋いでデートしたりお兄ちゃんのパンツに鼻擦り付けながら自分を慰めたり(これは毎日だけど…)私の癒し日になるはずだったのだが…。

今日の昼12時――突然我が家に見知らぬ女の子が訪ねてきたのだ。
それがこの子…降崎 空ちゃん13才。
見た目はまだ小学生じゃないかと間違えるぐらい幼さが残っているのだが立派な中学生だそうだ。

突然やってきた小さな訪問者に意味が分からず、玄関前に立つ女の子に何か用事?と問い掛けると「ここ兄ちゃんの家?」とだけ聞き返してきたのだ。

兄の知り合いにしては歳が離れすぎているので少し不安になりながらもお兄ちゃんに知り合いか聞いてみると、慌てたように空ちゃんと外に出て行こうとしたのだ。
流石に見過ごせず難色を示す兄と空ちゃんを無理矢理リビングに入れて今に至るのだが…。

「ねぇ、お兄ちゃん…そろそろ空ちゃんとどういう関係か教えてくれない?」
空ちゃんとお兄ちゃんが食事を終えるのを待ち、お兄ちゃんに問い掛けた。
お兄ちゃんに限って小さな女の子に手を出すような事は無いと思うのだけど…。
445狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:37:54.30 ID:IgxcIWs6
「ぼくと兄ちゃんの関係?そりゃ…一言では表せない関係ってヤツかな」
空ちゃんの言葉に私の手が震えた。

「誤解を招く言い方するなよ!由奈、俺と空ちゃんは変な関係なんかじゃないからな!?」
焦ったように否定する姿がどれだけ嘘臭いかお兄ちゃんは分からないのだろうか?
まぁ、お兄ちゃんがそう言うのだから本当なのだろう。

しかもこの空ちゃんって子…やたらお兄ちゃんにベタベタ触って…。

「お、おい…怒るなって。後でちゃんと事情を話すからさ…」
怒る?顔に出ていたのだろうか?
笑顔を保っていたつもりなのだけど…。

「まぁ、いいわ…お兄ちゃんご飯食べたなら早く服着替えてきたら?洋服はいつも通り机の上に置いてるから」

「分かった、着替えてくるよ」


「あっ、兄ちゃん食器ちゃんと流し台に置かなきゃダメだろ!」
椅子から立ち上がりリビングから出ていこうとするお兄ちゃんに空ちゃんが食器を指差し指摘する。
良くできた子だ…多分母親の教育が行き届いているのだろう。
だが、ここは私とお兄ちゃんの家。

他人のルールなんて無用なのだ。

「そ、そうだな…悪い悪い」
居心地悪そうに頭を掻くと、食器に手を掛け持っていこうとした。
446狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:38:24.82 ID:IgxcIWs6
「待って…大丈夫よ私の仕事だからお兄ちゃんは早く服を着替えてきて」
お兄ちゃんの手を掴みそれを阻止する。
お兄ちゃんの世話は私がする。
二人暮らしを始めてからの決まり事なのだ。
絶対に誰にもさせない…。

「で、でも…」

「いいから、いいから」
お兄ちゃんの背中を押してリビングから退場させた。
お兄ちゃんをリビングから追い出した後、すぐにテーブルへと腰掛けた。
お兄ちゃんが服を着替え終わるのが5分ほど…早くしなければ。

「な、なぁ…由奈姉ちゃん何してんの?」
目の前に座る空ちゃんが恐る恐ると言った感じで話しかけてきた。

「何してるって…何が?」
今は空ちゃんの相手をしている暇は無いのに…。

「いや…なんで由奈姉ちゃんの食器から兄ちゃんの食器にオカズ移してるの?」
不思議そうに首を傾げ此方を見ている。

「なんでって?こうしたほうが美味しいからに決まってるじゃない」
早くしないとお兄ちゃんが降りてきてしまう…。
オカズをすべてお兄ちゃんが使った食器に移し変えると、早速お兄ちゃんの箸を掴みオカズを口に運んだ。

「んふふ…美味しい…」
やっぱりお兄ちゃんが使った後の食器で食べるご飯は格別だ。
447狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:38:50.24 ID:IgxcIWs6
日曜日、週一回の私の楽しみの一つ。
お兄ちゃんが居る前ですると怒られるので隙をついてしかできないが、お兄ちゃんと共有しているというだけで私の空腹は満たされていく。
いつもならこの後お兄ちゃんの箸と歯ブラシと昨日お兄ちゃんが履いていたパンツを使ってオナニーするのだけど、邪魔な事に思春期真っ只中の女の子が目の前に居るのだ…。

「……な、なんで兄ちゃんのヤツ使うんだ?」

「なんでってお兄ちゃんを愛してるからだけど?あっ、まだ空ちゃんには早いかもね」
先ほどから何をオロオロしているのだろうか?
他人の家にきて落ち着かない?なら早く帰ればいいのに…そうすればお兄ちゃんと二人っきりでイチャイチャ絡み合って…それからそれから…。





「変態だぁーーー!!!」
突然空ちゃんが大声をあげて椅子から飛び降りた。
変態?私が?人の家に勝手に上がり込んで何様?
これだから子供は嫌い…常識を知らないから。

「はぁ…もういいや。分かったから早く帰りなさいよ。お兄ちゃんとどういう関係か知らないけど…お兄ちゃんに近づいたら女の子でも張り倒すわよ?」
何処の子か知らないけど、そろそろ私も我慢の限界だ。
448狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:39:37.05 ID:IgxcIWs6
私はお兄ちゃんとの時間を潰されるのが一番嫌いなのだ。
最近、お兄ちゃんにまとわりつくチンパンジーに苛立ちを覚えているというのに零菜も出てきて…。


「変態の癖に高圧的!変態は影で生きる生物なんだぞ!?おまえはただの変態じゃないのか!」

「はぁ?空ちゃんいい加減にしないと、素っ裸で外に放り出すわよ?」
箸をテーブルの上に置き椅子から立ち上がる。
真っ裸にはしないが、もう出ていったもらおう…休みまでわざわざ他人の相手なんかしてられない。

「うわぁぁぁあッ!!兄ちゃん助けてぇ!!高圧的な変態に襲われッわわわれッ、れ」

「あ、待ちなさい!お兄ちゃんに告げ口するつもり!?許さない!お兄ちゃんが怒ったら構ってくれなくなるでしょ!!」
ガクガク震える足を引きずりリビングから出ていこうとする空ちゃんの前に立ちはだかる。

「ひぃぃぃぃぃいッ!?ぼ、ぼくはッ兄ちゃんの妹なんだぞ!?兄ちゃんに言えば怒ってくッれむっ!?」
叫ぶ空ちゃんの口を押さえ込み、フローリングに押し付けた。

今なんて言ったのこの子?
お兄ちゃんの妹?
笑えない…全然笑えない。
449狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:40:17.89 ID:IgxcIWs6
「あのね?逆撫でする冗談は辞めたほうがいいよ?特に私は子供でも容赦しないから…分かった?分かったなら頭を縦に振りなさい」
私の声に反応し、空ちゃんが頭をコクコクと動かし二度頷いた。

「分かってくれたならいいの…私、物分かりがいい子は好きだから」
空ちゃんの口から手を放し、立ち上がる。
早くご飯を食べないといけないのに…こんな事をしているとお兄ちゃんがリビングに戻って……。




「由奈…おまえ何してんだ?」
真後ろから聞こえてくるお兄ちゃんの声…。

後ろを振り向かなくても分かる――これは間違いなく怒ってる時の声だ…。



※※※※※※※※



「そうなんですよ!だから私が何とかしたいんです!!」
勢いよくベッドから立ち上がり大声をあげる。
夜中なら近所迷惑になるかもしれないが、今はまだ16時。
16時でも独り言で大声を張り上げていたら近所関係無しに迷惑…どころか病院に連れていかれるかもしれないが今は電話中。

しかも相手はあのトップモデルの篠崎 零菜さん。
本当に偶然と奇跡が重なって出会えたと私は思っている。
しかも電話番号の交換までしてくれた。
450狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:40:42.95 ID:IgxcIWs6
しかし、電話番号を交換したとしても零菜さんはモデル…私から電話することができず番号を毎日見ていると、突然今日零菜さんから電話が掛かってきたのだ。
見間違いじゃないかと何度も見返したが間違いなく零菜さんの番号が表示されていた。

電話の内容は何気ない日常会話。
今は休憩時間らしく、暇ができたので電話をしてきてくれたとのこと。
忙しい中わざわざ零菜さんから電話をしてくれたのだが、突然のことで話す材料を用意しておらず、情けない事に零菜さんからの話しにただ笑いながら聞いてることしかできなかった。
そんな感じで零菜さんの話を30分ほど聞いていると、電話番号を交換したあの日の話になった。
初めは他人に話していいのか迷ったが、まったく関係無い麗美さんだからこそ話せる内容だと判断し、優くんと由奈ちゃんの相談をさせてもらった。
勿論優くんの素性は伏せ、友達からの相談として零菜さんに話した。
話の内容に驚かれると思っていたのだが、そんなことは無く零菜さんは親切に相談に乗ってくれた。
そして相談していくにつれ、私もいつの間にか自分の感情を剥き出しにして零菜さんに話していたのだ。
451狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:41:09.15 ID:IgxcIWs6
なんとか優くんを助けてあげたいこと…由奈ちゃんに間違っている事を自覚してほしいこと…。
気付けば零菜さんにすべてを話していた。

『ふふ、本当にその男の子のこと好きなのね…』

「いや、まぁ……ははっ…はい…」
別に隠しても仕方ない。
麗美さんなら問題無いだろう…。

「あっ、そうだ!麗美さんって兄妹居るんですか?」
麗美さんの名字は優くんと同じ。そんな偶然ある訳無いと思うのだけど一応…。

『兄妹?初めて会った時に言わなかったっけ?兄と妹が二人居るわ』

「あっ、そうでした!ごめんなさいっ!」
そういえば言っていた気がする…夢のような時間だったのであまり覚えていないのだ。

『あっ、ごめんね?休憩終わっちゃった。また電話するわ』

「あ、そうですか……分かりました。それではまた…」
電話を切り、ベッドに放り投げる。
麗美さんの兄妹…。
でも、優くんとはやっぱり関係無いみたい…確か麗美さんは私や優くんと同い年。
それに今思い出した事だが、優くん本人が妹は由奈ちゃん一人しか居ないと言っていた。

優くんと顔が少し似ているけど、やはり思い過ごしのようだ。
てゆうかそんな偶然続く訳が無い。
452狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:41:42.17 ID:IgxcIWs6
「ん…メール?」
投げた携帯が青い光でピカピカ点滅している。
あの光の色はメールが届いた時に光る色。

再度携帯を掴み中を確認すると、知らないアドレスが表示されていた。
メールの内容を確認してみる。


『今さっき電話したのにメールでごめんね?

さっきの話だけど、薫ちゃんが強引にでも引き剥がせばいいんじゃない?
多分、そういう関係は他人が間に入らないと改善されないんじゃないかな?
一度薫ちゃんからその男の子をデートに誘ってみたらいいよ。それで薫ちゃんの気持ちを伝えてあげなよ。
お節介でごめんね?でも応援してるから頑張ってね』
文を何度も読み返し、確認する。

「これって、麗美さんだよ…ね…」
わざわざ忙しい中メールしてまで相談に乗ってくれるなんて…。
麗美さんの言う通り、私が何とかしないといけない。

「よ〜し!さっそく優くんに電話しなきゃ!」
麗美さんの言葉に勇気づけられた私は早速優くんを誘うべく優くんの携帯にメールを送った。

「よし……あっ、零菜さんにもメールしなきゃ!」
先ほど送られてきたアドレスにメールを返す。



「これでOK…って、あれ?そう言えば……私零菜さんにアドレス教えたっけ?」
453狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:42:10.49 ID:IgxcIWs6
ふと、零菜さんのアドレスを見て疑問に思った。
記憶を遡り思い出してみるが、教えた記憶は無い。

「ま…いっか!優くんとデートかぁ…ふふっ楽しみだな」
多分零菜さんと初めて会った時にでも教えていたのだろう…。
つまらない疑問を頭から消し去ると、優くんからの返事を待つことにした。





※※※※※※※※


「……」
携帯を閉じテーブルに乗せる。
私は電話は苦手だ……苦痛さえ感じている。

電話が苦手と言うより会話が苦手と言ったほうがいいかもしれない。
とくに他人の場合は…。

ため息を吐き捨てテーブルの上にある小さなティーカップを掴み口に持っていく…私の愛用しているティーカップ。
四年ほど前に父から誕生日に貰ったプレゼントだ。
他にも誕生日になるといろいろなモノが届けられる。
どれも高価なモノばかりで、必ず手紙が添えられている。
手紙の内容は…まぁ、見飽きた殺し文句の羅列だ。
綺麗だ…愛してる…お付き合いしてください。
正直飽き飽きしている。
自分に自身があるのか、自分撮りの写真を添えるファンも多い。
そういった手紙はすべて読まずに捨てる事にしている。
貰ったモノも知り合いに流している。
454狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:42:32.92 ID:IgxcIWs6
仕事柄、プライベートを貰ったもので身を飾ると滑稽に映るからだ。

「零菜さん、そろそろ大丈夫ですか?」
私の元に小柄な女性が歩み寄ってきた。
眼鏡を掛け、髪を後ろに縛りスーツを着こなす女性…名前は…忘れた。

別に覚えなくていい。
覚える必要が無い…。

「貴女…明日から違うモデルの子についてね」

「へっ?」
唐突に発せられた私の言葉に顔をひきつらせている。

「私のマネージャーは違う子にするから。だから貴女は違うモデルの子について。話はそれだけ、さようなら」
手のひらをヒラヒラとなびかせ消えるように急かすと、オドオドとスタジオから姿を消した。
これで何人目だろうか?もう覚えていないが、軽く二桁は超えているだろう。
別に要領が悪いとか合わないとかでは無い。

単純に同じ顔を見ていると飽きてくるのだ。
だから飽きたら捨て飽きたら捨ての繰り返し、誰も私に歯向かわないから余計に腹が立つ。
ヘラヘラと人の顔色を伺ってはペコペコと…唯一私に反抗するのは血を分けた双子の兄だけ。
そう…私より劣ってるあの“不出来”な兄だけなのだ――。
455狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:44:45.41 ID:IgxcIWs6
「……」
優哉の顔を頭に浮かべたら腹が立ってきた。
テーブルから携帯を雑に取り優哉の元に電話をかける。
今頃は空が家の空気を歪めているころだろう。
見知らぬ“妹”が家に突然上がり込んできたのだから、由奈が黙って見ていられる訳が無い。

「……」
数コール鳴らしてみたが、電話に出る気配を見せない。
仕方なく電話を切る。

まぁ、いい…空を迎えに行った時にでも話せばいい。
どうせ電話しても由奈が出て優哉に繋がないだろうし…。


「ふふ…今度はどんな歪んだ表情を見せてくれるのかしらね?あの“兄妹”は」

――私の暇潰し……それは言葉通り目標を“潰す”ことだった。
456狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/29(火) 23:48:22.71 ID:IgxcIWs6
ありがとうございました、投下終了です。
初っぱな短編気分で狂もうとって名前をつけたせいで姉をだせないw
だから姉みたいな妹、零菜に行き着きました。

今度書く時は皆が引くほどのキモ姉モノを書きたいですね。
それでは。
457名無しさん@ピンキー:2011/03/29(火) 23:49:46.13 ID:SRI5X0Nl
乙。まさか帰宅中に投下に出会えるとは。
458 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2011/03/30(水) 01:13:34.69 ID:b8TwAmsn
GJ!!
だが、一つだけ言わせてくれ


零菜シネ
459名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 01:24:18.36 ID:jUEml/No
零奈の裏の顔が見れた話だったな
これから優哉と由奈にどんな行動を起こすのか
続きも楽しみに待ってます!
460名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 02:31:57.07 ID:AXJrxejU
>>456
GJでした
零菜ちゃんKOEEEEE
次回投下も全裸で待ってます

>>431
ググったら月姫の人が原作か
劇場版アニメ?をチラッと拝見したところなかなか面白そうだった
461名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 03:18:48.88 ID:JRd4p3DU
>>433
タイトル教えてくれ
462 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2011/03/30(水) 03:47:01.26 ID:b8TwAmsn
>>461
ヤンデレ家族と傍観者の兄だと思ふ
463名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 07:08:44.15 ID:qmpxv4AA
>>456乙かれ様…え?終わりなの…
零菜は歪んだキモウトだったんだなぁ…
クールな彼女の奥底の心情が暴発した姿も見たいので出来れば充電して続きをよろしく

>>461あの作品は軽妙なタッチで好きだった

464名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 10:50:09.00 ID:scAnFDU1
>>456
GJ!
これで終わりじゃないよな?
465名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 14:47:10.47 ID:DEN8apPH
零菜は結局おっさんと結婚したの?
466名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 16:28:31.61 ID:b7mkY1do
婚約じゃない?
性格的に婚前交渉はしないだろうし「使える」から付き合ってるんじゃないかと脳内補完してる
467名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 17:11:06.55 ID:5vcfAeFn
しかしまぁ完全に「敵」な妹ってのもレアだな
468名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 18:28:04.19 ID:3qUFxhtE
>>467
「敵」って、兄にとって、ってこと?
それならそんなに珍しくもないんじゃない?
どれが、と聞かれるとぱっとは出てこないけど。
469名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 19:45:19.69 ID:5vcfAeFn
>>468
このスレだとそういう敵対行動も、大本はユガんだ好意が元凶なことが多いんだけど
零菜は単純な悪意や害意からやってるように見えたからさ
470名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 21:41:27.48 ID:DEN8apPH
>>466
やっぱりその辺書かれてないから脳内補完しかないよね
その辺もちゃんと書いて欲しかったなぁ
471 ◆ou.3Y1vhqc :2011/03/30(水) 21:52:06.96 ID:H0Gn85gz
ごめんなさい。
俺の書き方が誤解を招いたみたいです。
狂もうとが終わった後、次書くモノは姉ものがいいなって書きたかっただけなんです…申し訳ない。
狂もうとはまだ続きます。
てゆうか次の投下分はもう書き終わってるんですけどねw
一応日にち開けて投下させてもらいます。
それでは。
472名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 23:01:22.44 ID:b8TwAmsn
>>467
>――私の暇潰し……それは言葉通り目標を“潰す”ことだった。

まあここだけ読むと、愛情というより本当に蚊を潰す位にしか思ってなさそうだしな
473郁斗!それキモ姉フラグや!:2011/03/30(水) 23:38:08.96 ID:SmrDkf2G
狂もうとの方GJです!
恐ろしさもそうだがキモウトたちの愛情に毎度鳥肌が立ちます

素晴らしいSSの後に投下するのはすごいプレッシャーですがひとつ稚作を投下させていただきます
表題は「郁斗!それキモ姉フラグや!」です

「僕と付き合ってください」
何かが私に向かって騒音を出している
ああ、鬱陶しいなぁ
私は耳障りな騒音を聞き流しながら、屋上からいっくんを見下ろす
豆粒がいっぱい紛れてて邪魔だけど、私はお姉ちゃんだから、いっくんを豆粒から見つけ出すくらい容易い
昔は一緒に帰ってたのに、照れくさいのかいつからかいっくんはお姉ちゃんと帰りたがらなくなった
これは、それ以来続けている行為だ
いつもならまっすぐ帰るいっくんが、今日は中庭に寄り道しているのが見えた
寄り道なんかして、いけないんだ
帰ったら、寄り道なんかしたらダメだよって、注意しなきゃ
いっくんは『何』かに話しかけているみたいだった
何をやってるんだろう?
周りの雑音を消して、耳を澄ます
お姉ちゃんだから、雑音の中から遠くのいっくんの声を聞くなんて簡単だ
「好きです!付き合ってください!!」
いっくんは不思議なことを『何』かに向かって言っていた

スキデスツキアッテクダサイ

変な言葉だ、いっくんらしくない
外のバイキンのせいで、おかしくなってしまったんだろうか
いっくんは私みたいに身体が丈夫じゃないから、心配だ
心の中でもう一度、反芻する

スキデスツキアッテクダサイ

すごく、不安になる言葉だった
その日は、よく眠れなかった



474郁斗!それキモ姉フラグや!:2011/03/30(水) 23:39:14.96 ID:SmrDkf2G
「はぁ・・・はぁ・・・」
ゆっくりと、慎重に
少しでも手元が狂えば、俺に未来はない
全身の神経を己が腕に集中させ、作業に集中する
「おい、郁斗(いくと)のヤツ、何でカッター使うだけであんなプルプル振るえてんだ?」
「ハァハァ言ってるし・・・キモっ」
外野がうるさいが集中力を欠いてはいけないっ
もう少し、もう少しだ
この面倒な厚紙をあと何センチも切れば真っ二つ、それで俺の仕事は終わり
晴れて自由だ
が、そこで気を抜いたのがまずかった
「ッ・・・」
指に、ちくりとした痛み
見ると、厚紙に添えていた左手の人差し指に小さな細く赤い線が一本、刻まれていた
「う・・・」
状況を理解するのに数秒
「うわあああああああああああああああっ!!!」
俺は絶叫した
「おい、今度は指ちょっと切っただけでヒスり始めたぞ」
「大袈裟だな」
「キモ・・・」
更に外野から痛烈な台詞が飛ぶが、俺はそれどころではない
奴等は知らないのだ、この後に襲い来る恐怖を
「何処か・・・何処か隠れる場所は・・・」
必死に辺りを見渡し、たまたま目に入った教室の掃除用具入れのロッカーに飛び込む
「おい、郁斗?なんというか・・・大丈夫か?」
見かねた友人の一人がロッカーに籠もった俺に声をかける
その台詞には心配よりも憐れみの方が多く含まれているように思えた
「頼む、もしこの教室に誰かが来ても、ここに俺がいることを言わないでくれないk「いっくぅうううううんっ!!!!」
ロッカーの扉越しに俺が言い終わるか終わらないかのうちに、廊下からものすごい勢いで誰かが教室に走りこんできた
「いっくん大丈夫!?ケガはどこ!?お姉ちゃんがお薬と絆創膏と包帯とギプスを持ってきたからもう大丈夫だよ!?」
長い髪を靡かせて現れたのはまさに美少女
容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能と漫画やゲームでしか聞かないような冗談みたいなスペックを持つ、俺の実の姉
が、そのブラコンは最早変態の域に到達し、弟の俺としては気持ち悪い限りだ
「いっくん何処なの!?早くしないと傷口からバイキンが入って死んじゃうよ!!」
教室のやつらは突然の闖入者にただ唖然としている
「いっくん・・・こんなに呼んでも出てこないなんて、きっと怪我して動けないんだ・・・」
まずい、ここに居てもいずれ見つかってしまう
「今見つけてあげるね!くんくん・・・いっくんの匂いがする・・・こっちかなぁ」
どうやら文字通り嗅ぎつかれたらしい、というかどんな嗅覚だよ
がちゃり、とロッカーが開けられ______
「あはっいっくん発見!」
俺は、捕らえられてしまったのだった
475郁斗!それキモ姉フラグや!:2011/03/30(水) 23:39:49.39 ID:SmrDkf2G
その日の夜
「はい、あ〜ん♪」
「・・・・・」
両腕が使えないいっくんの代わりに、ご飯を運ぶ
いっくんのお口にご飯を運べるなんて、不謹慎だけど、すごく嬉しい
「何処の世界にちょっと指切っただけで両腕ギプスで固める奴が居るんだよ・・・」
いっくんはちょっと拗ねちゃったみたいだけど、大事が無くて本当によかった
「だっていっくんが心配なんだもん」
「いやこれ心配とかそういうレベルじゃねえって」
「えへへ、だって」
かわいいいっくんを守るためなら、これくらいはできないとお姉ちゃん失格だよ
外の悪いバイキンが入ったらいっくんが病気になっちゃうし
そう思っていたら、いっくんが突然大きな声を出した
「いい加減鬱陶しいんだよ!!へらへらしやがって!!」
「え・・・・・・・・・?」
私はびっくりして、言葉を失ってしまった
いっくんがこんな大きい声を出すなんて、はじめてだったから
いっくんははっとして「ごめん・・・」と何故か謝った
なんでいっくんは謝ったんだろう?
ウットウシイって言ったから?
でも、ウットウシイって何?よくわからない
あ、わかった
いっくんお野菜に嫌いなニンジンが入ってるから誤魔化そうとしてるんだ
「もうっ、いっくん!ニンジンが入ってるからってそうやって誤魔化そうとして〜」
「あのなぁ・・・ニンジン嫌いだったのなんていつの話だよ・・・」
しぶしぶ、といった感じでお野菜を食べるいっくん
すっごくすっごくかわいい
だけど、心配になる
昨日や今日、いや最近か
いっくんはさっきのように訳のわからない言葉をよく口走るようになってきた
『外』に毒されている証拠だ
私は不安を感じている
いっくんはちゃんとわかってるのかな?
お姉ちゃんがいないとダメなんだって
お姉ちゃんだけがいっくんを独り占めしていいんだって
お姉ちゃんだけがいっくんの味方で、お姉ちゃんだけがいっくんの家族で、お姉ちゃんだけがいっくんのお嫁さんで____
「おい姉貴!」
「えっ?あ・・・ごめんね、お姉ちゃんボーっとしてたよ」
「別にいいけどさ、食わせるなら早く飯食わせてくれよ」
「うん、えへへ」
大丈夫だよね?いっくんは私を裏切らないもの
ずーっと前に約束したもんね、他の誰が約束するよりもずっと前に
いっくんは、いつまでもずっとお姉ちゃんだけが大好きなんだもんね

476郁斗!それキモ姉フラグや!:2011/03/30(水) 23:40:28.83 ID:SmrDkf2G
自室で休んでいると、急に携帯が鳴った
急いで出ると、待ちわびた声が聞こえた
『ごめんね。返事、一日も待たせちゃって』
「いや、いいんだ。大事なことだし」
手が震えて、自分がすごく緊張しているのがわかる
「ほんとに?俺とでいいのか?」
『いいのかって、郁斗くんが言ってくれたんじゃない』
どきどきと胸が高鳴る
「じゃ、じゃあ・・・俺たち」
『うん、よろしくね。彼氏さん』
俺は、飛び上がって喜んだ
今まで姉貴に振り回されてばかりだったけど、やっとツキが回ってきたみたいだ
いつもより、少し早めに布団に入る
明日から、振り回されてばかりだった俺の生活は、きっと素晴らしいものになるだろう
いい機会だし、姉貴にも彼女ができたことを知らせようか
きっと弟離れのいい切っ掛けになるに違いない
俺は、これから起こるだろう楽しい出来事を想像しながら目を閉じた


以上です、失礼しました
477名無しさん@ピンキー:2011/03/30(水) 23:52:13.61 ID:AXJrxejU
>>476
それキモ姉フラグやない…死亡フラグや
ということでGJでした
478名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 00:00:12.78 ID:wL9AiLin
Gjでした。
最初からキモ姉じゃないですか。
479名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 04:40:32.11 ID:Dkgg6FAO
>>476
すばらしい!
480名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 10:25:46.09 ID:2rbwzMA2
>>476
GJ!

>>477
ワロタw
481名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 17:23:55.51 ID:9pb29slI
>>476
次作期待
482名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 17:48:35.83 ID:VvVELIF0
>>476
これは良いキモ姉ごちそうさまでした
彼女逃げてー
48335-252:2011/03/31(木) 20:32:02.93 ID:qdUu/rn0
短いのいきます。なんかもう円満兄妹で申し訳ないっす。
484Heartspeaks 膝上にSis(1/2):2011/03/31(木) 20:33:01.18 ID:qdUu/rn0
「ただいま」
鳩子がドアを閉める音に、鷹司が居間から顔をのぞかせた。
「おー、お帰り」
足早に玄関まで出てくると、笑顔で妹を迎え入れる。
「合格、おめでとう」
「……ありがとう」

「お母さんは?」
「さっき買い物行った。喜んでたぞー。……紅茶でいいか?」
「うん」
「一緒に受けた子はどうだったよ」
「7人中3人」
「そうか。じゃあ外でパーッと騒ぐ訳にもいかんわな」
「友達でお祝い会兼残念会、そのうちするけどね」

(それに今日は家がいいの。お兄ちゃんの顔を見るのが何よりのお祝いなの。喜びや肉欲を分かち合いたいの。
 第一報もお兄ちゃんの携帯に入れたかったけど、血涙呑んで家電にかけたさ! 自重の日々は終わりなきエンドレス!)

斜め向かいのソファに座って紅茶を啜る。いつもの位置だった。
「鳩子なら受かるとは思ってたけどな。最後の方は根詰めてたから別の意味で心配だったよ」
「そう?」
(ううぅ〜やっぱりお兄ちゃん優しいよ。嫁になって一生ついていきたい。死んでも憑いていきたい。
 けど受かると思ってたってマジで? 私が一番信じられないんだけど。毎晩悶えてばっかりで全然勉強しなかったよ?
 受験ナメてますね私。もう受からなかった人に土下座だね。そこをお兄ちゃんが後ろから思いっきり凌辱だね。ふひ、ふひひ)

「やー。合格祝いに何か買ってやらないとなぁ」
「え、そんな、いいよ」
「遠慮すんなよ。鳩子の好きな物でいいぞ。辞書とか万年筆とかそういうのは大人がくれるだろうし」
鳩子は目を伏せて紅茶を一口飲むと、ためらいがちに切り出した。
「えっと……。物、じゃないけど」
「ん?」
「今、お願いしても、いい……?」

「お、おう。どうしたいきなり?」
「凄く……変なお願いなんだけど」
「何だ? 言ってみ」
いつの間にか鳩子は立ち上がっていた。胸の前で両手を固く握り、言葉を絞り出す。

「……抱っこ……してほしい……」
485Heartspeaks 膝上にSis(2/2):2011/03/31(木) 20:33:48.58 ID:qdUu/rn0
「……へ?」
「ううん、今のなし! 取り消し。空耳。春の幻。ごめんキモいこと言って。なんでもないから」
「いや、アリだぞ?」
一瞬あっけに取られた鷹司だったが、すぐに微笑んでそう答えた。
「うわ懐かしい。10年ぶりくらいか? 眠たいときや弱ってるときはよくせがんできたよなー」
ソファに浅く掛け直して膝を揃え、てしてしと軽く叩く。
「ほら。おいで」
「いいの……?」
「ああ」
鳩子は恐る恐る近付くと、鷹司の膝へと横向きに、慎重に腰を下ろした。

(きゃーっ!! きゃーっ!! ウギャーーッ!!! やっちゃった、私やっちゃったよ!!!
 膝の上! お兄ちゃんの膝の上!! 膝膝膝膝膝膝ピザピザピザピザ! じゃあこれは? 膝っ! 引っ掛からないよーだ!
 ああ……ここは天国? それともヘブン? 勇気汁を振り絞った甲斐がありました……。私もう死んでもいい……。
 つーか今死にそうです! 鼻血出ちゃう!! 鼻血とか耳血とかぶちまけて飛んじゃいますうぅぅ!!
 お兄ちゃんの全身を返り血に染めるは妹の本懐! 我が生涯に一片の悔いなし!! えっちょっと待って悔いなら沢山……ぐふっ)

「平気だと思ってても、気が抜けたらドッと来るよな」
膝に座った妹の身体を、鷹司は静かに引き寄せた。肩に凭れかからせ、その髪に軽く手を添える。
「お疲れさん。頑張ったな」

(だだだ抱っこキターーー!!! なでなでキタアアァァーーーーッ!!!
 ちょ、ほんと死んじゃう!! 脳みそ沸騰しちゃう!! 鼻脳とか耳脳とかぶちまけて全て溶かし無残に飛び散っちゃうーっ!!
 お兄ちゃんの全身を返り脳に染めて、幸せの絶頂で鳩子は逝きます……。生まれ変わってもまたお兄ちゃんの妹になりたい……。
 というわけでお父さんお母さんナルハヤでヨロ。ほら最近は40代前半もそう珍しくないっていうし……ぐふっ)

(……お兄ちゃん、私がこんなこと頼んだのは、受験疲れのせいだと思ってるんだよね。
 計画通りだけど。騙されてくれなきゃ困るけど。実は私疲れてないの。空気と水とお兄ちゃんだけで500年くらい動けるの。
 このお願いはずっと前から決めてたこと。志望校合格したらお兄ちゃんに抱っこしてもらうって。自分へのご褒美なのです。
 ろくに勉強してないけど受かったからご褒美。ひどいね! ニンジン泥棒だね! お兄ちゃんのおにんじんおいしいよぉ!!
 むしろお願い自体が清水の舞台からスカイハイ過ぎて入試よりよっぽど緊張しました! もう死ぬかと!! 今も死にそうだけど!!
 ああこのままお兄ちゃんの膝に寄生しちゃいたい! 人面疽? いや……そうだ、膝小僧! 私お兄ちゃんの膝小僧になる!
 今は娘だけど立派な小僧になってみせます! 卒業旅行はモロッコだ!!)

しばらく石のように動かなかった鳩子が、鷹司の腕をすり抜け、音もなく立ち上がる。

「いいのか?」
「うん。……ごめんね、変なこと頼んで」
「全然」
鷹司は首を振った。
「合格祝い、考えとけよ? 今のは別にお祝いじゃないから。普通だから」
「! ……わかった。ありがと」
鳩子はそう言って笑った。着替えてくるねと告げて、軽い足取りで居間を出て行く。

「……あんな笑顔も、久しぶりに見たな」
冷めた紅茶を、鷹司は美味そうに飲み干した。

486名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 20:54:42.10 ID:F+SnMpRt
>空気と水とお兄ちゃんだけで500年くらい動けるの。
超エコロジー機関ワロタ
毎度毎度笑わせてもらってる。超乙
487名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 21:34:08.90 ID:0Iqp4ZPf
可愛いなぁ。
488名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 21:35:01.83 ID:rCuG/Gel
>>485
GJです!
しかしこの妹内心では兄の童貞をリクエストしたかったんだろうなぁ。
489名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 23:12:27.78 ID:4/PTEgoW
狂もうとがこれからも続くようで安心した。
全裸で待機してます!
490名無しさん@ピンキー:2011/03/31(木) 23:52:56.98 ID:q5ZtZUS0
純白のウェディングドレスを着たキモ姉に無理矢理結婚式をさせられたい。
491 ◆wBXWEIFqSA :2011/04/01(金) 03:48:16.00 ID:ZdAnoz+q
こんばんは
>>335の続きを投下します。エロ有りです
492狂依存 141:2011/04/01(金) 03:48:36.70 ID:ZdAnoz+q
電車から降りた所、携帯がまた鳴ったので、いい加減出る事にする。
もちろん、相手は沙耶さんだ。
「はい……」
「もう……何で今日は中々出なかったのよ。彼女からの電話は最優先で出てって言ったでしょう」
「今日は課外授業に出てたんで遅くなったんです。一応、受験生なんですから」
「あっ、そうか……ねえ、何処の大学受けるの?もしかして私と同じ大学とか!?」
そう思ってるなら、尚更邪魔しないで欲しいんだが……。
つか、この人も麻由お姉ちゃんと同じ大学って事は何気に頭が良いんだよな。
「で、何の用なんですか?今日はもう付き合いませんよ」
「用が無くちゃ電話しちゃいけない訳?女の子はいつでも、彼氏と話をしたいものなんだよ」
「切りますね……」
「ああんっ!待って!本当に用はあるんだ。実はさ……」

「ええ?不審者につけられてる?」
「そうなの……最近、変な視線を感じていて凄く怖くて……昨日、帰りに振り向いたら誰か男の人が隠れて見てた様な気がして……」
「そうですか……警察には言ったんですか?」
「警察に言ってもこんなのすぐに対処してくれないよ。私の気のせいかもしれないし……」
うーん……確かにそうかもしれないけど……。
「お願い、大輝。沙耶を守って……大輝以外の男に汚されるのは嫌なの……だから、助けて……」
何やらわざとらしい口調でお願いしてきたので、この話は本当なのかと一瞬疑ったが、聞いた以上は放っておくわけにはいくまい。
「わかりました。今、何処にいますか?」
「今、駅前のファーストフード店の中にいるの……店の前まで来たら、電話して」
「はい。すぐ、行きますので」
電話を切り、急いで沙耶さんを迎えに行く。
その不審者に刺されたりしたらどうしよう、なんて考えが頭をよぎるが、とにかく今は沙耶さんの所に急ごう。

「あ……良かったあ…!来てくれたんだね。流石は私の彼氏」
「そういう事じゃないでしょ。今はその変な視線は感じませんか?」
「うん……早く、行こう」
「ちょっと……腕を組まないで下さい」
「何でえ?二人が愛し合ってある所を見せつけてやれば、不審者も諦めて付きまとわなくなるんじゃない?」
「性質の悪いストーカーだったら、却って刺激しちゃうじゃないですか。とにかく離れて下さい」
「むう……」
腕を強引に振りほどき、沙耶さんも渋々、僕から離れる。
「じゃあ、行きますよ」
「うん……」
……
………。
「あの、どうしたんですか?」
何故か沙耶さんが、中々歩かない。
「どうして、私の後ろに立ってるの?ちゃんと並んで歩こうよ」
「え?だって、僕が後ろに歩いていれば、万が一背後から襲われても、沙耶さんを庇えるじゃないですか」
「そうかもしれないけど、恋人同士ならちゃんと並んで歩こうよ」
「あのですね……恋人同士じゃないですし、今日は不審者につけられてるって言うから、沙耶さんの護衛に来たんですよ。何かあった時困りますから、言う事を聞いて下さい」
「うう……わかったよ」
まだ納得はしていない様だったが、ようやく歩き始めた。
不審者の話、本当なんだろうな……?

歩いて5分程経つが、今のところ、不審者らしき人は見掛けないし、気配も感じない。
正直、不審者の話が本当ならいざと言う時、沙耶さんを守りきれる自信はあまり無い。
喧嘩だって強い訳でも無いし、武道の経験も無い。
バスケはどう考えても護身術に役立つ様なスポーツではないしな。
まあ万が一の時は盾になって逃がすまでの時間稼ぎだけでもするしかないか。
「そう言えば、姉さんに蹴られた所は大丈夫ですか?」
「え?ああ、もう大丈夫だよ」
「良かった。あの時は本当にごめんなさい。姉さんにもきつく言っておきましたから」
つもりだけどね。
「うん……ありがとう。やっぱり優しいね」
あんな事されて、良く僕が優しいなんて言える物だ。
「でも、沙耶さんもあまり姉さんを怒らせる様な事は言わないで下さいね。姉が本気になったら、僕でも止められる自信はありませんから」
493狂依存 142:2011/04/01(金) 03:49:13.92 ID:ZdAnoz+q
はっきり言って、麻由お姉ちゃんは並みの男子より握力も腕力も強い。
並以下の腕力しかない僕一人ではどうにもならない。
「くすくす……そうだよね。この前、街中でしつこくナンパされた時にも足踏んづけて撃退してたし」
本当、気の強い姉だこと……。
昔はその強気な麻由お姉ちゃんに一番しつこく言い寄って、その度に撃退されてたけど、されればされる程、益々好きになっていった。
「あっ、もう着きましたよ」
そんな話をしている間にもう沙耶さんの家に着いた。
沙耶さんの家は駅から歩いて10分程度で着く。
何度見ても大きな家だよなあ……。
「うん、ありがとう。何か変な気配とか感じなかったかな?」
「いえ、特には」
一応、辺りを見回してみるが、不審な人物は見当たらない。
今日はいなかったのかな?
「それじゃあ、今日はこれで……」
「ねえ、家で夕飯食べてかない?大輝をお父さんとお母さんに紹介しようと思うんだけど」
何、さりげなくとんでもない事言ってるんだこの人は……。
「今日は沙耶さんを家まで送ってあげただけです。それ以上の事をするつもりはありません」
「遠慮なんかしないで……頑張ってご馳走作るし、親公認でお付き合いした方がこの先、付き合いやすいじゃん」
「馬鹿な事言わないで、早く中に入って下さい。不審者が何処かで見てるかもしれませんよ」
沙耶さんを追い払う様に半ば強引に家に入るように促す。
「もう……じゃあ、お別れのキスして」
「沙耶さんとはもうそういう事をするつもりはありません。今日みたいに困った事があれば力になりますが、あなたとお付き合いする気はありません。では……」
「あっ、待ってよ……」

そう言い残し、引き留め様とする沙耶さんを無視して一方的に立ち去る。
もう、沙耶さんとはキスとかエッチな事は絶対にしない。
乱暴にしても、逆効果なのが良くわかったから、これからは出来るだけ冷たく接する事にした。
とにかく、僕の事を嫌いになって付きまとうのを止めさせないといけない。
今のままでは僕の為にも、沙耶さんの為にもならないんだから。

「ねえ、麻由お姉ちゃん。実は今日さ……」
帰宅してすぐ、麻由お姉ちゃんに今日の事を話す。
何か不審者に関して、心当たりがあるかどうか……。
「と、言う訳何だけど、何か心当たりみたいなのはあるかな?以前にもそんな事があったかどうかとか……」
家に帰ったら、早速今日の事を麻由お姉ちゃんに相談する。
変な男につけられてるというのが本当なら、麻由お姉ちゃんも何か心当たりがあるかもしれないしな。
「さあね……あんな女の事なんか、もうどうでも良いわ。その不審者とやらの好きにさせれば良いじゃない」
「どうして、そんな事言うの?色々あったけど、麻由お姉ちゃんの友達でしょう。だったら助けてあげなよ」
「もう友達でも何でも無いわよ、あんな屑女。むしろ不審者に協力してやりたい気分だわ。あなたもあの女の事は放っておきなさい」
「駄目だよ、そんなの……沙耶さんにしつこく付きまとってた男とか、本当に心当たり無いの?」
「ねえ……もし、その沙耶に付きまとっている奴が私だったら、どうする?」
「は?」
いきなり、何を言ってるんだ?
「沙耶を付けねらって、殺そうとしてるのが私だったらどうするかって聞いてるのよ。お姉ちゃんの事嫌いになっちゃう?」
「なっ……」
まさか、麻由お姉ちゃんが……?
いや、考えてみれば沙耶さんに対して一番そういう事をやりそうなのは麻由お姉ちゃんだ。
沙耶さんを付けねらう動機も十分にある。
でも、男って言ってた気がするけど……。
「考えたくもないけど、もしそうなら二度とやらないでね。本当に嫌いになるよ」
「本当にそうなるかしら?」
「え?」
「もし、私が沙耶を殺しても私を嫌いになるなんて有り得ないわ。大輝も私もお互い離れることが出来ない体になってるんだから……」
僕の後ろから抱きつき、耳元に軽くキスしながら囁く。
「ねえ……お姉ちゃんの何処が一番好き?」
「何処って……それは……」
「体が一番好きなんでしょう……私とセックスしてるときが一番幸せなんでしょう……」
麻由お姉ちゃんは僕の手を自分の胸に当てて、強引に揉ませる。
そんな事されたら、また……。
494狂依存 143:2011/04/01(金) 03:50:07.83 ID:ZdAnoz+q
「うん……麻由お姉ちゃんの体も好きだよ……でも、もし沙耶さんに変な事したらもう麻由お姉ちゃんとは付き合わないからね」
「強がっちゃって……そういう所も可愛いわ……ちゅっ…」
「お願いだから……沙耶さんとは付き合う気も無いし、もう二度とエッチな事もしたりしないって約束するから……だから、もう関わらないであげて……ん……」
「ん、んふっ……ちゅっ、ちゅるっ……ちゅ、んちゅっ……」
麻由お姉ちゃんは僕を押し倒して、キスをして口を塞いだ。
「ん、んん……んふ……こんなに大きくしちゃって……早くしましょう……」
「麻由お姉ちゃん、お願いだから……気持ちはわかるけど、絶対に変な事はしないって約束して……」
「ああん……ほら、おっぱいで気持ちよくしてあげるから……」
麻由お姉ちゃんは僕の肉棒を引き摺り出して、乳房で挟み込む。
「ちょっと、ちゃんと約束して……んっ……!」
「ん、んん……そんな事、今はどうでもいいわ……ん、んちゅ……ん、んふ……」
肉棒を挟み込んだ乳房を巧みに動かし、先端を口に咥えてしゃぶり始めた。
これをやられると気持ち良すぎて、何も考えられなくなっちゃう……。
「ん、んちゅっ……ちゅるっ、ちゅっ……んふ……ちゅる、ふふ……あの女よりずっと気持ち良いでしょ……ん、んちゅ……」
麻由お姉ちゃんは亀頭にキスしながら、滲み出てくる先走り液を舐め取る。
実際、沙耶さんにされるよりずっと気持ち良い。
乳房のボリュームも質感も擦られた時の刺激も段違いの快楽。
このまま、麻由お姉ちゃんに身も心も取り込まれてしまいそうだ……。
「ん、んん……ちゅっ、ちゅるっ、ちゅぷ……ん、んちゅっ、ちゅ……さあ、早くお姉ちゃんにぶっかけなさい……それとも中で出しちゃう?好きにしていいわよ……」
肉棒を乳房でゆっくり持ち上げる様に揺り動かし、徐々に絶頂に追い込んでいく。
何度やられても頭がおかしくなるぐらい気持ち良い。
「んふ……ちゅっ、ちゅる……ちゅっ、ふふふ……どんどんおかしくしてあげるわ。私とセックスする以外考えられなくなるぐらいにね……ちゅっ、んちゅ……」
麻由お姉ちゃんは挑発するような目線で僕を見ながら、乳房を擦るスピードを速める。
もう我慢の限界……。
「ん、んふっ……ちゅっ、ちゅるっ……あんっ!」
麻由お姉ちゃんを押し倒して、股を開き、既に爆発寸前の肉棒を挿入する。
「あああん……早く、お姉ちゃんのおまんこにその熱くたぎったおち○ぽぶち込んでえ……あっ、は、はああああぁぁぁぁぁんっっっ!!」
お望み通り、既に濡れていた麻由お姉ちゃんの中にぶち込み、すかさず腰を動かす。
麻由お姉ちゃんもしっかり締め付けて、腰を振る。
麻由お姉ちゃんの中の締め付けや絡みつく肉ヒダが擦れあう感触もやっぱり沙耶さんより気持ち良い……。
「あんっ!はっ、あっ!はあああんっっ!!そうよ……もっと突いて!私を犯して気持ちよくなる事だけを考えてえ……!やんっ!はっ、はふっ……」
その言葉で更に興奮し、子宮を突くスピードを速める。
もっと……もっと麻由お姉ちゃんで気持ちよくなりたい……。
「あんっ!はん……いいわ……その調子よ!あの女の事なんか何も考えないで……大好きな麻由お姉ちゃんの事だけ考えて……!やんっ、はんっ!はっ、はああああぁぁぁっっ!!」
更に締め付けを厳しくして嬌声を大きくし、ヨガリ狂う。
「はんっ!イク……!イッちゃう……あんっ!もっと……もっと、激しく突きまくってえ!あんっ、はふっ……あっ、あああっっ!!」
麻由お姉ちゃんの足を押さえつけて、一気にラストスパートをかける。
もうここまで来たら、イク事しか考えられない。
「はんっ、あっ!やんっ!あっ、ああああっっ!!やんっ、いいわよ……中に……中にぶちまけてえ……!あんっ、やんっ!!あっ、はああああぁぁぁぁっっっ!!」
麻由お姉ちゃんも腰を淫らに動かして、絶頂寸前に陥っている。
もう限界……。
「あんっ!はふっ……あんっ!やっ……はぅ……あっ!はぐ……あっ、イク!あっ、はあああああぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
どぴゅっっ!!どぴゅるるるるっっっ!!!
麻由お姉ちゃんの中にぶちまけ、子宮に肉棒をぐいぐい押し込む。
やっぱり、麻由お姉ちゃんの中で達したこの瞬間が一番気持ち良い……。
「はあああぁぁぁぁぁぁんっっ……またこんなに出しちゃって……そんなにお姉ちゃんを孕ませたいのね……あんっ……」
495狂依存 144:2011/04/01(金) 03:52:02.74 ID:ZdAnoz+q
これだけ出したばかりなのにまだ肉棒は麻由お姉ちゃんの中で収まりがつかないようだった。
まだまだしたい……。
「ふふ……まだまだし足りないのね……あのメスよりずっと気持ち良いんでしょう……さあ……もっと麻由お姉ちゃんを犯しなさい……あっ!!」
「あああんっっ!!やんっ……そうよ!大好きな麻由お姉ちゃんを思う存分嬲っていいのよ……!あんっ!はふっ、ああああっっ!!」
麻由お姉ちゃんのおっぱいを鷲?みにして揉みながら二回戦を始める。
もっと、もっと麻由お姉ちゃんと気持ちよくなりたい。
「あんっ!はああんっっ!!そこ……やあああんっっ……あんっ!はっ……あっ、はああああっっっ!!!」
本能の赴くままに腰を動かし、麻由お姉ちゃんを犯しまくる。
僕と麻由お姉ちゃんはこのまま夜まで抱き合い、淫らな夜を過ごした。

部屋で勉強している最中に沙耶さんから電話がかかってきた。
本来であれば無視したい所だが、今は不審者の件もあるのでそうはいかない。
まずは犯人が麻由お姉ちゃんかどうかを確かめないと。
「はい」
「あっ、大輝。へへへ……今回はすぐに出たね。私からの電話楽しみに待っていたんでしょ」
「違いますよ。ちょうど沙耶さんに話したい事があったんで。あの、不審者の事なんですけど、沙耶さんに付きまとっている人って本当に男なんですか?」
「え?ううん……良くわからなかったな……男の様な気もしたし、女の様な気もしたし……」
何だか要領の得ない答えだな……。
この話やっぱり、本当なのだろうか?
「でも、何で?もしかして、誰か心当たりでもあるのかな?」
「え……あ、いや……」
どうする?
正直に麻由お姉ちゃんが怪しいって言っちゃおうか?
「あったら、教えて欲しいな……さっきは言わなかったけど、昨日、ホームで電車を待ってる時に突き飛ばされた気がして、凄く怖くて……」
「えええ!?ちょっと、それ本当ですか?」
「うん……危うく転落して電車に轢かれる所だったんだよ。でも、その時は周りを見ても怪しい人はいなかったから、もしかしたら誰かが偶然ぶつかっただけかもしれないけど……」
もし、その話が本当ならこれはただの変質者の仕業ではない。
沙耶さんを殺そうとしている人間。
僕のすぐ身近にいる。
「だから、外に出るのも凄く怖いの。まだ大学にもいかないといけないし、バイトもあるから、ずっと家に篭ってるわけにはいかないし……それに両親も仕事が忙しくて中々家にいなくて……近所に頼れる友達もいないの……だから、頼れるのは大輝しかいないの」
「そうですか……でも、僕だって学校もありますし、四六時中沙耶さんについていられるわけじゃんないですよ」
大学は高校までと違って自分で時間割を組めるらしいから、始業時間も一定ではないし、何より僕の通ってる学校と麻由お姉ちゃんと沙耶さんが通ってる大学はまったく逆方向で距離もかなり離れてるから、一緒に送り迎え出来るのも駅までだ。
麻由お姉ちゃんに僕がずっとついていれば……いや、まだ確定した訳ではないし……。
とにかく事態は一刻の猶予もない。
早く何とか犯人をつきとめないと……。
「沙耶、とっても怖い……だけど、大輝がそばについてれば大丈夫だよ。だから、沙耶を守って……」
こういうわざとらしい口調で話すのを見ると、さほど緊迫感は感じてないように思えるが、だからと言って放ってはおけない。
頼られた以上は何とかしないと。
「わかりました。僕に出来ることなら、何でもします。じゃあ、明日は……」
「本当?じゃあ、明日は4時半に駅の改札の前で待ってるから。それじゃあ」
ブツン
「ええ?ちょっと、もしもし?」
切れちゃった……。
何か嬉しそうな声をしてたけど、やっぱり嘘だったとか……。
まあ、とりあえず明日会って確かめてみるか。

「大輝〜〜。こっち、こっち」
沙耶さんが待ち合わせ場所で手を振り、僕を招く。
随分と嬉しそうにしているけど、今日は何も無かったのかな?
「えへへ、来てくれて嬉しい。やっぱり沙耶の彼氏は最高だね」
「ちょっと、腕を組まないで下さい。今日は何か変わったことはありませんでしたか?」
「うーん……特には無いかな。でもやっぱり怖いから、しばらく私のそばにいて……」
沙耶さんは頬ずりしながら、猫みたいに甘えてくる。
「恥ずかしいですから、止めて下さい。とりあえず今日も家まで送りますから……」
「そんな事より、私と久しぶりにしようよ。恋人同士何だからしたいときにして良いんだよ」
496狂依存 145:2011/04/01(金) 03:53:06.18 ID:ZdAnoz+q
「今日はそんなつもりで来たんじゃないんですよ。もう沙耶さんとはそういう事はしないって言ったじゃないですか」
「ええ〜〜?昨日何でもするって言ったじゃん。沙耶、今とっても怖くて心が押し潰されそうなの……でも、大輝が私を愛を分けてくれれば、元気になれるかもしれない。だから、お願い……」
「そんなつもりで言ったわけじゃないってわかってるはずでしょう。とにかく早く行きますよ」
「もう……」
わざとらしく不満そうな顔をしながらも沙耶さんは僕について行く。
本当に、いちいち疲れる人だ……。

「あの……沙耶さん」
「何?」
「この前、駅のホームから後ろから突き落とされそうになったっていうのは本当何ですか?」
「うん、本当だよ……最前列で電車を待ってたとき、後ろからバンって押されて転落して轢かれそうになったんだよ。今、物凄く怖いの」
沙耶さんはまた僕の腕をがっちり組んで、わざとらしく甘えるような声を出して頬ずりする。
「だったら、警察かご両親に相談した方が良いんじゃないんですか?もしくはしばらく外出を控えるとか……」
「大学だってまだ授業は残ってるし、就活だってもうすぐあるんだから、外に出ないわけにはいかないよ。それに今は大輝が一番頼れるの。だって、私の彼氏なんだし」
いや、彼氏じゃないし……。
「だから、僕だって一日中沙耶さんのそばについてられる訳じゃないって言ったじゃないですか。それに犯人だって誰だか……」
……いや待てよ。
もし、麻由お姉ちゃんが犯人でその事に沙耶さんが気づいているというなら僕に頼るのも当然かも……。
「あの……もしですよ。沙耶さんを付けねらってる犯人が麻……姉さんだったらどうします?」
「え?何で麻由ちゃんの名前が出てくるの?」
「いや、だって……」
どうする?いや、正直に言った方が良いか。
「あのですね……姉さん、最近ずっと沙耶さんの事をその……許せないって言ってるんです。だから、もしかしたら……」
「うん……麻由ちゃん、この前会ったときも私の事、殺すって脅してきたのは確かだよ。でも、麻由ちゃんが本当にそんな事するなんて思えないよ。だって私の友達だし」
「ええ?いや、そうかもしれないですけど……」
つか、沙耶さんは今でも麻由お姉ちゃんが友達だと思ってるのか?
「自分のお姉ちゃんを疑うのは良くないよ。それに良く思い出してみると、やっぱり男だった気がするなあ……」
「本当ですか?」
「うん……麻由ちゃんじゃないから安心して。きっと痴漢かストーカーか何かだよ。最近この辺りにも変質者が出てるから注意しろって話も聞いたし。でも今は麻由ちゃんは頼りにくいし、彼氏に守ってもらいたいから、できるだけ沙耶のそばにいて……」
うーん……だとしたら、どうすれば良いのか?
麻由お姉ちゃんが犯人だったら、僕が麻由お姉ちゃんを監視するなり、止めさせる様説得するなり出来るけど、本当に変質者だとすると、これは警察とかに言った方が良い気がするが……。
「あ、もう着いたね」
「え?」
そうこうしている内に、もう沙耶さんの家に着いてしまった。
とりあえず今日もここまでは何事もなかったか。
「それじゃあ、今日はこれで」
ふと家の門柱を見るとCMで良く見かける警備会社のステッカーが目に入る。
沙耶さんの家は警備会社と契約しているので、家の中に入れて戸締りさえしっかりすればもう安全だ。
「あん……待ってよ。家に上がって、おやつがわりに沙耶を食べてって……。今日は両親も仕事で遅くなるからさ」
「変な事言わないで下さい。沙耶さんとはもう、そういう事はしないって言いましたよね。用がないならこれで帰ります。では……」
ぐい
帰ろうとすると沙耶さんが僕の袖をがっちり掴んで、僕を引き留める。
「沙耶さん……僕をあまり困らせないで下さい。僕はあなたと付き合う気はないって言ってるじゃないですか」
「そっちになくたって、沙耶はもう大輝なしじゃ生きていけない体になったの。だから責任取って」
「勝手な事言わないで下さいよ。大体、沙耶さんが……」
「勝手な事言ってるのはそっちじゃない。もう私は大輝と5回もやったんだよ。大輝の方から私をホテルに連れ込んでやった事もあるよね。散々私の体を抱いといて、付き合う気はありません?ふざけてるのは大輝の方じゃない」
「そ、それは……」
「良いよ。このまま付き合わないっていうならここで大声出してやるから。防犯センサーを反応させて警備会社を呼んで、大事にしてやるからね」
「わ、わかりました!じゃあ、とりあえずお邪魔させてもらいますから……」
497狂依存 146:2011/04/01(金) 03:54:01.32 ID:ZdAnoz+q
ただでさえ、こんな路上でこんな事言い合うのは恥ずかしい事この上ないって言うのに、そんな面倒な事をされたら堪らん。
「わかればいいんだよ。それじゃあ、入って」

「人の男を脅迫するなんて、良い度胸してるじゃないの」
「え?」
沙耶さんの家の門をくぐろうとしたら、背後から突然聞きなれた声がしたので振り向くとそこには……。
「え?ど、どうして……」
何で麻由お姉ちゃんがここに……?
「あ、麻由ちゃん。どうしたの?」
「どうしたの?じゃないわよ。これ以上あんたに勝手な事はさせないわ。さ、帰るわよ」
麻由お姉ちゃんが僕の手を引いて、連れ帰ろうとすると沙耶さんは僕の腕をがっちり掴んで引き留める。
「駄目だよ。今日は私が先に予約したんだから。麻由ちゃんは後でいくらでも出来るんだから、ちょっとぐらい我慢してくれても良いじゃない」
「沙耶さん!いい加減にして下さい。今日はもう……」
「そう……わかったわ。じゃあ、私もお邪魔させて貰うわよ」
「ええ?」
「ほら、入るわよ」
バタン
麻由お姉ちゃんは僕の手を離すと、僕と沙耶さんを強引に門の中に押し込み、そのまま沙耶さんの家に入り込む。

「ちょっと、何考えてるの?」
「あら?あなたたちが中で変な事しないように見張ってあげようとしてるのよ。保護者として姉として当然の措置じゃない」
「いや、でも勝手に入るのは……」
「へへ……良いよ。麻由ちゃんも中に入って」
沙耶さんは全く気にしてる様子も見せず、僕たちを家の中に招き入れる。
この人も一体何を考えてるんだが……。

「じゃあ、ちょっとお茶入れてくるからね」
僕達を沙耶さんの部屋に招き入れた後、沙耶さんは台所にお茶を入れに行く。
麻由お姉ちゃんは何を考えてるのか、感情を押し殺したような表情をしてじっと黙っている。
「えと……沙耶さんの家って随分と大きいよね。もしかしてかなりのお嬢様なのかな」
「両親がどっかの大企業の重役をしてるらしいけど、詳しいことは知らないわ。元々、人の家の事なんて大して興味も無いし」
「そ、そう……」
う……何だこの重々しい空気は?
このまま何事もなく終わってくれると良いけど……。

「お待たせー」
「あ、どうも……って!?」
一体何を考えているのか、沙耶さんはエプロンの下に下着のみという格好でお茶を運んできた。
「ちょっと、何て格好してるんですか?」
「え?これから大輝とエッチな事するんだから当然じゃん。ほら、この下着可愛いでしょ。この前買ったばかりなんだよ」
何の恥ずかし気も無くエプロンを捲って、下着を披露する。
麻由お姉ちゃんだって見てるのに何やってるんだ……。
「ちゃんと服を着てください。姉だって見てるんですから」
「そっか……大輝は麻由ちゃんと3人でやりたいんだね。ふふ……本当にエッチなんだから……」
「ちょっ……馬鹿な事言わないで下さい」
恐る恐る麻由お姉ちゃんを見ると、麻由お姉ちゃんは何事もなかったかのように沙耶さんが運んできた紅茶に砂糖を入れてかき混ぜていた。
「さっきも言った様に今日は沙耶さんとはするつもりはないし、何より姉さんだっているんですよ。これ以上変な事言って僕を困らせないで下さい」
「あ、そうだ!大輝に見せたい物があるんだ。ちょっと待ってて」
「あ、ちょっと……」
相変わらず都合の悪い話になると全く聞く素振りも見せない。
何かこういう所、麻由お姉ちゃんに似てる気がするな……。
「へへ……はい」
何か書類の様な物を持ってきて僕に手渡したので広げて見てみる。
「……何なんですかこれは?」
「見てわからない?婚姻届だよ。大輝の住所と本籍、生年月日とご両親の名前、それで合ってるよね?後は大輝は未成年だからご両親の同意が必要になるけど」度帰ってきたらちゃんと挨拶したいな」
「もういい加減にして下さい。こんなふざけた事して何になるんですか!」
僕の本籍や誕生日なんていつの間に調べたんだ……?
「そっか……指輪が無いと駄目か……。でも籍だけでも入れて色々落ち着いてきたら、改めて式を挙げるってのも良いかもしれないね」
「人の話を聞いてください!今日はそんな話をするために来たんじゃ無いんです!今までの事なら謝りますから、だから……」
498狂依存 147:2011/04/01(金) 03:54:31.80 ID:ZdAnoz+q
「まだ謝ったぐらいで済むと思ってるんだ。もう絶対に許さないよ。沙耶は大輝と結婚するって決めたの。あれだけの事をされたんだから、もう大輝以外の男性のお嫁にはいけないもん。だからどうせするなら、早い方が良いじゃない」
「それは……その……」
これ言い訳できないけど、でも……。
「麻由ちゃんとは姉弟だからどんな事があっても結婚できないけど、私となら何の障害もなく出来る……ううん、子供が出来たらしないといけないんだよ。他に選択肢なんかないんだからね」
「ちょっと……!沙耶さん……」
慌てて麻由お姉ちゃんに目線を向けると、麻由お姉ちゃんは腕を組み少し俯きながら、不気味なオーラを出しながら黙って聞いている。
頼むから麻由お姉ちゃんの前でそんな恐ろしい事を堂々と言わないでくれ……。
「麻由ちゃんもそう思うでしょ?何回も私の事を抱いておいて、今更止めろなんて酷いよね」
「……」
麻由お姉ちゃんは表情一つ変えず、沈黙を守ってる。
「さあ、早く私としよう……麻由ちゃんと3人でやってもいいからさ……」
「ちょっと、沙耶さん……」
四つん這いの体勢で僕に近づき、体を擦り寄らせて誘ってきた。
間違っても麻由お姉ちゃんの前では出来ないので、早く突き放さないと……。

「言いたい事はそれだけ?」
「え?」
沈黙を守っていた麻由お姉ちゃんが、ようやく口を開き、立ち上がって沙耶さんの目の前に立ちはだかる。
「あんたの言いたい事はそれだけかって聞いてるんだけど?」
「うん、それだけだよ。私は大輝と結婚して麻由ちゃんの義理の妹になるの。大丈夫、麻由ちゃんから大輝を奪うような事はしないよ。大輝が望むなら、私も麻由ちゃんと同じ大輝の奥さんになるから。二人で大輝を生涯愛し合って支え合おう」
「そう……」
ドンっ!!
「きゃっ!!」
「麻由お姉ちゃん!!」
四つん這いになってる沙耶さんのお腹に蹴りを入れて、蹲って沙耶さんを仰向けにして首を絞める。
「そんな下らない戯言があんたの遺言になるなんて、実に馬鹿げた人生だったわね。本当何の為に生まれてきたのかしら……」
「がっ……あがっ……!!」
「麻由お姉ちゃん、何やってるんだよ!!早く離してあげて!!」
「動かないで!」
ドスっ!
「!!」
僕が制止しようとすると麻由お姉ちゃんはナイフを沙耶さんの顔の横に思いっきり突き刺す。
「ねえ、沙耶……今から警備員を呼んでここまで来るのにどのくらいかかるかしら?10分?5分?この前センサーが誤作動した時、7,8分で来たって言ったわよね……」
「あんたを殺すのは一瞬で出来るのよ……二回も警告を与えたのに、まだ大輝に言い寄ってるんだから覚悟は出来てる筈よね……」
「麻由お姉ちゃん!お願いだから馬鹿な真似は止めて!沙耶さんには危害を加えないでって言ったじゃないか!」
「ぐ……げほっ!うん……沙耶は大輝と別れるぐらいなら死ぬもん。ううん、死んでも幽霊になって大輝のそばにずっといる……だから、ここで私を殺しても私を大輝から引き離す事なんて出来ないんだからね」
「あ、そ。じゃあここで死ねよ」
「麻由お姉ちゃん!!」
慌ててナイフを突き刺そうと振り上げた腕を両手で掴む。
「もしやったら、このまま警察に突き出して麻由お姉ちゃんとは完全に縁を切るよ!どうして僕の言う事聞いてくれないの!?」
「うるさいわよ……」
ドカッ!!
「大輝!!」
麻由お姉ちゃんは沙耶さんの首を締めていたもう片方の手を放して、僕の顔面を思いっきり後ろから殴り、突き飛ばした。
「ぐあ……」
「麻由ちゃん!!どうして大輝にそんな酷い事をするの!?私はともかく大輝に暴力振るったら絶対に許さないんだから……がっ……!」
「お生憎様。私達の愛はこの程度では微塵も揺らぐ事は無いの。だって大輝は私の全てを愛してるんだから……」
麻由お姉ちゃんは再び沙耶さんの首を締め始める。
「言っとくけど、私はあんたが大輝をどれだけ愛してるかとか、あんたの愛が本物かどうかなんて事に全然興味は無いの。あんたの事は私達の前にブンブン飛んでいる薄汚い害虫としか思ってないわ」
「だから、あんたを殺すのも腕にたかってる蚊を叩き潰すぐらいの事ぐらいにしか思ってないの。あんた蚊に愛されて嬉しい?嬉しい訳ないわよね……」
「がっ……あが……」
「麻由お姉ちゃん、お願いだから止めて……何でも言うこと聞くから、沙耶さんを許してあげて……お願いだから……」
痛みで必死で堪えながら、麻由お姉ちゃんにしがみつき必死で懇願する。
何が何でも麻由お姉ちゃんに人殺しなんかさせる訳にはいかない。
499狂依存 148:2011/04/01(金) 04:03:36.88 ID:ZdAnoz+q
「そう……じゃあ、お姉ちゃんの言うことを聞いたらこの場は見逃してやるわ」
麻由お姉ちゃんは首を絞めてた手を一旦離して、沙耶さん後ろからを抱き起こし、顔にナイフを突きつけた。
「まずお姉ちゃんに携帯電話を渡しなさい。そこから投げて。妙な真似するんじゃないわよ」
「わかった……」
携帯電話をポケットから取り出し、言われた通り投げる。
「良い子よ……次は私のバッグに縄と口枷があるから、それを取り出しなさい」
「縄……?」
「さっさとやりなさい!」
「う、うん!やるから、怒鳴らないで!」
言われた通り、麻由お姉ちゃんのバッグの中を見てみると確かに縄と口枷が入っていたので取り出す。
一体、何をするつもりなんだ……?
「ふふ……さあ、その縄で沙耶の手と足を縛って身動きでない様にして、口枷を嵌めなさい。ちゃんと言う事聞かないとお姉ちゃんが殺人犯になっちゃうわよ」
「うん……」
言われた通り、沙耶さんを腕を後手にして縛る。
その間も麻由お姉ちゃんは沙耶さんの顔にナイフを当てて僕を身動き出来ない様に威嚇している。
「いた……」
「す、すみません……」
人を縛った事なんてないから、どうやって良いかわからず思わずきつく締め付けてしまった。
流石の沙耶さんもかなり怯えた表情をして固まっている。
絶対に助けてあげますから、少し辛抱して下さい……。

「終わったよ……」
沙耶さんの手足を縛った後、言われた通り沙耶さんの口に口枷を嵌める。
「沙耶さん、本当にごめんなさい……でも必ず……」
「誰がしゃべって良いって言ったの!」
バンっ!!
「あがっ!」
「ん、んん!!」
沙耶さんに謝ると麻由お姉ちゃんは僕の足をかかとで思いっきり踏みつける。
突然襲われた激痛に思わずかがみこんでしまった。

「ふふ……じゃあ、早速やりましょうか。あんたはそこでしっかり見てなさい。私達がどれだけ愛し合ってるかをね……」
麻由お姉ちゃんは服を脱ぎ始め、下着姿になって僕の前に立つ。
これは、この前買った下着だったっけ……。
「大輝はこのエッチな下着がとても気に入ってくれてるみたいね。もうこんなにおちん○ん勃起させて……」
「ちょっと、止め……」
僕のズボンを引きずり下ろして、肉棒を露出させ嬉しそうに囁く。
こんな状況でも麻由お姉ちゃんに欲情しちゃうなんて……。
「どう?あんたのガキっぽい下着姿見ても何も感じなかったけど、私の下着姿にはこんなに興奮してるのよ。これだけでも大輝が私の事を愛してくれてる何よりの証……」
「この子は暴力を振るったり、嘘をついたり、脅迫したりする悪い悪い麻由お姉ちゃんの事も大好きなの……私のあらゆるもの全てを愛してくれてるのよ……ちゅっ……んちゅっ、んふうっ……」
僕に抱きつき、舐め回すように丁寧にキスをする。
「ん、むちゅ……ん、んちゅっ……ちゅっ、むふっ……ん、れろ……ちゅぷ……」
ゆっくりと唇を吸い、舌を入れて口内で丁寧に絡ませていく。
麻由お姉ちゃんのキスがもたらす快楽で段々頭が蕩けてきた……。
「ちゅっ……ん、んちゅっ……さあ、いつもの様にお姉ちゃんとセックスしましょう……」
「ねえ、もう帰ろう……ここでこんな事して……いたっっ!!!」
「もう一度言うわよ。いつもの様にお姉ちゃんとセックスしましょう」
僕の耳を思いっきり抓り、耳たぶが引きちぎられるんじゃないかという位の激痛が走る。
「わかった!やるから!だから早く放して!」
「さっさと素直になれば良いのよ。ほら、そこのベッドでやるわよ」

「さあ、大好きな麻由お姉ちゃんのおっぱいよ……早く揉んでえ……あんっ……そうよ……はああぁぁんっ……!」
ベッドで仰向けになった麻由お姉ちゃんのおっぱいに手を当て、渋々揉む。
麻由お姉ちゃんは感じているのか、わざとらしく喘ぎ声を挙げて体を捩じらす。
「はああんっ、やん……もっと強く揉んでえ……乳首もいじってえ……はんっ!そう……お姉ちゃんのおっぱいを壊すぐらいの勢いで揉むのよ……はっ!はあんっ……!」
言われるがままに乳房を揉みほぐし、乳首も指で弄って愛撫を続ける。
こんな状況でやって本当に嬉しいの……?
500狂依存 149:2011/04/01(金) 04:04:26.47 ID:ZdAnoz+q
「あんっ……!はん……もちろんよ……あなたとのセックスはどんな状況でやっても嬉しいわ……ほら、今度はおっぱいも吸って……はっ、はあああんっ……いいわ……あんっ」
麻由お姉ちゃんの乳首に吸い付くと、僕の頭を押さえ顔を乳房に密着させる。
この柔らかくて豊満な乳房はいつ味わっても、本当に心地良くて頭がボーっとしてきてしまう。
「はあんっ!やんっ……もっとおっぱい全体を味わってえ……あんっ!ひゃあ……あんっ!やっ、はふっ……あああああぁぁぁんっっ!」
「はんっ……ああんっ……ん、むちゅっ……ちゅるっ、ん、ぶちゅうっ……ん、んちゅ、ちゅっ、ちゅっ……」
僕の顔を持ち上げ、再びキスを始めて舌を絡ませ合わせる。
麻由お姉ちゃんのキス……とっても気持ち良い……。
「ん、ちゅるっ、ちゅっ、ぶちゅっ……ちゅっ、んん……ちゅっ、んふ……はぁ……こんなにおち○ぽ大きくしちゃって……さあ……早くその熱くたぎったち○ぽをお姉ちゃんのまんこにぶち込んでえ……」

「ああんっ……さあ、一気に犯してえ……あっ、はふっ……あっ、ああああああぁぁぁぁっっ!!!」
もう欲情で頭がいっぱいになり、麻由お姉ちゃんの股を開いて、花びらに肉棒を当てて一気に挿入する。
こうなると、頭の中は麻由お姉ちゃんを犯して気持ち良くなる事しか考えられない。
「はああんっ!!そうよ……!もっと、もっと子宮突いてえ……あんっ!お姉ちゃんを犯す事だけ考えてえっっ!!あんっ、はあああんっっ!!!」
麻由お姉ちゃんの足を持ち上げ、がむしゃらに腰を振り子宮を思いっきり突く。
この肉ヒダが擦れあう感触と締め付けられた時の快楽は本当に堪らない。
もっと、もっと味わいたい……。
「あんっ!!そうよ……いっぱい、味わって……お姉ちゃんのまんこ好きなだけ犯しまくってえええっっ!!あっ、はふっ……あああああぁぁぁっ!!」
麻由お姉ちゃんはいつも以上に肉棒をきつく締め付け、腰を振りヨガリ狂う。
その締め付けと淫らな様が更に欲情を掻き立て、腰を振るスピードをどんどん速める。
「ああんっ!!はんっ……そこ……あんっ!!やっ、はああっっ……あんっ、やあああんっっ!!あんっ……激しすぎる……あっ、あああっっ!!」
「麻由お姉ちゃん……」
「あんっ!!イキそうなのね……いいわよ……好きな時にぶちまけてえ……あんっ!!あっ、はああんっ、やあああんっっ!!」
一気にラストスパートをかけて子宮を突きまくり、麻由お姉ちゃんも更に締め付けを厳しくしてきた。
無我夢中で腰を振りまくり、肉棒はもう爆発寸前に追い詰められた。
「あんっ、はあああんっ!!やっ……あんっ、イクっ……あんっ!!イっちゃう……あっ、はあっ、はあんっっ!!」
「さあ……早くお姉ちゃんの子宮に……早く頂戴……はっ、やんっ……!やっ、あっ……あうっ、あっ、はああああああぁぁぁぁっっ!!!」
びゅくっっ!!!びゅくるるるるるっっっ!!!
麻由お姉ちゃんの中で思いっきりぶちまけ、いつもの様に子宮に流し込む。
この中で出す瞬間の爽快感と快楽は口では表現できないほどだ……。
「あああああんっっ……はんっ……こんなにいっぱい……あんっ、はあああぁぁぁっっ……」
「ふふ……こんなに出して嬉しいわ……ん、んちゅっ……ちゅっ……」
射精と同時に倒れこみ、麻由お姉ちゃんと肌を重ね合わせて軽くキスをして余韻に浸る。

「どうかしら?これで私達がどれだけ愛し合ってるかわかったでしょ」
「え?」
麻由お姉ちゃんがふいに誰かに話かけたので見てみると、沙耶さんが縛られた状態で床にうずくまってるのが目に入った。
麻由お姉ちゃんとのセックスに夢中ですっかり忘れていた……。
「ふふ……口ではあんたの事を心配してる素振りをしてたけど一度私を抱き始めたら、もうあんたの事は頭からすっ飛んで私とのセックスに没頭してたでしょ……大輝は私の全てを愛しているの……他の女なんか眼中に入らないくらいにね……」
「ん……んん……」
沙耶さんは目にうっすらと涙を浮かべながら、悲しそうな顔をしてじっと見ている。
そうだ、今のうちに……。
麻由お姉ちゃんの手を振りほどいて、身なりを整えた後すぐ沙耶さんの所に駆け寄り、縄をほどく。
「う……ぷはあっ……げほっ……」
「沙耶さん、大丈夫ですか?」
「うん……ありがとう……」
ドスッ!!
「ぐあっ!!」
口枷を外してすぐ麻由お姉ちゃんは沙耶さんの体を蹴り飛ばした。
「おい!!何するんだよ!!」
「こうしないと、この女私達を追いかけてくるかも知れないじゃない。ほらさっさと帰るわよ」
僕の手を強引に引っ張り、苦しそうにうずくまる沙耶さんを置いて部屋を出て帰宅する。
ごめんなさい……。
501狂依存 150:2011/04/01(金) 04:05:06.07 ID:ZdAnoz+q
「ただいま。さ、夕飯の支度しないと……」
「ちょっと、待ってよ」
「何?」
「何?じゃないだろ。どうして沙耶さんにあんな酷い事したの?沙耶さんに危害を加える様な真似はするなって言ったよね」
家に着いた後、すぐ麻由お姉ちゃんを捕まえて今日の事を問い詰める。
いや、聞きたいのは今日の事だけじゃない。
「もしかして、沙耶さんに付きまとってた不審者って麻由お姉ちゃんだったの?駅のホームから突き飛ばしたって言うのも麻由お姉ちゃんの仕業なんだな?」
「……」
「おい!ちゃんと答えろよ!!」
麻由お姉ちゃんが何食わぬ顔をして無視してるのを見て思わず激昂する。
「ああん……良いわ…その目。怒ってるあなたも素敵よ……」
「なっ……!ふざけないでちゃんと答えろよ!!」
「ええ。私に決まってるじゃない。あの子は何故か言わなかったけど他にも建築現場からハンマーをあの女の頭上に落としてやったわ。悪運はやたら強い女よね……」
なっ!?そんな事までやってたのか!?
「その怒りに震えてる目、最高よ……さあ、早くこれで悪いお姉ちゃんにお仕置きして……」
バッグから縄と口枷を取り出し、床に置く。
「その縄でお姉ちゃんを縛って、思う存分私を嬲って犯して……その怒りを全てお姉ちゃんにぶつけてちょうだい……鞭や蝋燭も私の部屋にあるから、それで麻由お姉ちゃんを痛ぶってえ……」
恍惚な表情で僕に迫ってくる、麻由お姉ちゃん。
どうしてこんな女になっちゃたの……?
「ああんっ……早く……きゃんっ!」
「今日はずっと部屋で一人になりたいから、絶対に入ってこないで。夕飯もいらない。しばらく麻由お姉ちゃんの顔も見たくないから!」
麻由お姉ちゃんを突き飛ばし、部屋に篭る。
もう今の麻由お姉ちゃんとは話もしたくない。

ベッドに横になり沙耶さんの事を思い返す。
今、どんな気持ちでいるんだろう……?そうだ、電話して謝らないと……あっ……。
携帯は麻由お姉ちゃんに預けたまんまだった……。
「はあ……」
これからどうしよう?
沙耶さんとは流石にもうこれで終わりかな……。
少なくとも、これ以上麻由お姉ちゃんに勝手な事はさせないようにしないと。
横になって色々考えていく内に次第に眠気が出てきて、意識を失う。
今日の事が夢であったらどれだけ良かったか……。

「ん、んちゅっ……ちゅっ、んく……」
ん……何だ……?――っ!?
何か妙な感触がしたので起き上がって見てみると麻由お姉ちゃんがパイズリをしてち○ぽをしゃぶっていた。
「な、なにやってるんだよ?入ってくるなって言っただろ……あっ……」
「ふふ……何が入ってくるなよ。お姉ちゃんのおっぱいでち○ぽしごかれてこんなに感じてる癖に……はむ……ちゅっ……」
麻由お姉ちゃんはそれが何だといわんばかりの態度で肉棒を乳房で挟みながら、先端をしゃぶりパイズリを続ける。
「ん、んちゅっ……ふふ……こんなに硬くしちゃって……そんなに私の事が好きなのね……ちゅっ、んちゅっ……」
麻由お姉ちゃんの乳房が擦れあう感触がもたらす快楽で完全に力が抜け、抵抗する気力を失う。
「くすくす……さっきの怒りはどうしたのかしら……?お姉ちゃんにパイズリされたぐらいで気が抜けちゃったの?ちゅっ、んん……ふふ……さあ、お姉ちゃんのおまんこで気持ち良くしてあげるわ……」
「ちょっ、待って……」
「ええ、今すぐ入れてあげるからね……ふっ、はんっ……ああああああぁぁぁぁぁっっ!!」
僕に跨って、肉棒を握り膣穴に当てたら一気に体を沈みこませて挿入し腰を動かす。
こうして今夜も精が尽きるまで麻由お姉ちゃんのされるがままにされてしまった。
「はんっ!!やんっ……さあ……今夜もガンガンやるわよ……あんなもんじゃまだまだ足りないんだからね……あっ、あああんっっ!!」
「ほら……ちゃんと腰突き上げなさい……はんっ!!そうよ……あっ、はああああぁぁんっっ!!ふふ……まだまだいくわよ……あっ、はああああっっ!!」
502 ◆wBXWEIFqSA :2011/04/01(金) 04:05:51.86 ID:ZdAnoz+q
以上です。
ありがとうございました。
503名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 04:33:02.26 ID:0z/VNGjT
>>502
GJでした
こいつらの体力が計り知れないなw
504名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 07:22:49.85 ID:mEgXtAzI
GJーー!!
メンヘラ女沙耶もキモ姉麻由の狂気には勝てないか?
血線間近!?今後の展開に期待…

後大輝は何気に変態タフネス化しているw
505名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 11:41:57.05 ID:WcFXJBlm
エイプリルフールなんだから
「姉さん愛してる、嘘だけど。」
って言ってくる。
506名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 11:51:33.62 ID:7MRYr8ge
というネタのSSをください
507名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 14:44:51.53 ID:xgNM57/8
本当はやっちゃいけないことなんだろうけど、ぬか喜びって引っ掛けた時に相手の反応が面白いよね。
508名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 15:54:49.97 ID:l25BIL7J
>>502
GJです!
さりげなくSM道具一式を揃えている麻由お姉ちゃんに吹いた
509名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 17:42:14.47 ID:i/iq89zT
GJ!
これは麻由が嫌われるフラグか?
510名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 19:54:42.71 ID:Dj9lGngG
>>505
嘘だけどを語尾に付けるということは、嘘だということが嘘になるということか。
511名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 23:28:44.39 ID:vl4a0G+C
>>506
「姉さん、愛してる」
「えっ... 」

姉さんに愛の告白をしてみた。すると、姉さんは驚きながら涙を目に貯め始めた。俺はそれに構わず続けた。
「返事待ってるから」
そして、すぐに自分の部屋に戻った。

(やり過ぎだったかな...?まぁ姉さんもいい歳だし今日が何の日かわかってるだろ)
俺はさして気にすることもなく日課の格ゲーを始めることにした。

そして日が変わった頃、ノックの音が部屋に響いた。
「どーぞ」
姉さんが部屋に入ってきた。

「あのね、弟くんに告白されて凄く嬉しかった。今まで夢に見ていたことが起こるなんて。私も弟くんのことを愛してる。私と付き合ってください。」

やべ、すっかり忘れてた!しかも真剣に受け入れられてるじゃねーか...

めんどくさいなぁと思いつつもとりあえず真実を告げることにした。
「姉さん、今日は何月何日でしょう?」
「4月1日... あっ、まさか」
「エイプリルフールでーす。残念!」
「ひどい、ひどすぎるよ... 私は今までこんなに苦しい思いしてきて、ようやく報われたと思ったのに。許さない。絶対に許さないんだから」

そう言い残して、姉さんは部屋から出ていった。もう高校生なんだからエイプリルフールくらい疑えよな。

とりあえず眠くなってきたので、そのままベッドに潜り込み、意識を手放すことにした。

体に重さを感じ目が覚めた。んー、なんか重いなぁと思いつつも起きることにした。
(ん?体が動かないぞ?)
自分の体が拘束されてることに気付いた。そして姉さんが俺の上で頬擦りしてることにも。

「おはよ♪きちんと責任とってもらうからね」

そして姉さんは俺の上着に手を掛けた。




512名無しさん@ピンキー:2011/04/01(金) 23:35:53.89 ID:ds3/czsr
>>502
毎度GJ

「籠の中」みたいに2人孕んで終わりな気がしてきたw
513名無しさん@ピンキー:2011/04/02(土) 17:56:58.28 ID:JjB4kw9j
そろそろ次スレの季節かな
514名無しさん@ピンキー:2011/04/02(土) 19:43:34.74 ID:LjzmhRGT
どんな季節だ
515名無しさん@ピンキー:2011/04/02(土) 23:32:19.93 ID:4qGws6P/
太陽の季節。キモ姉妹都条例に基づいて規制されるよ!
516名無しさん@ピンキー:2011/04/02(土) 23:49:15.06 ID:E8gUYr57
都知事「姉妹の懐妊は、彼女たちの気持ちに答えなかった兄への天罰であり、私個人の考えでは結ばれて祝福されるに足りる関係だと認識している。」
517名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 03:14:11.27 ID:Gs518JC/
翼をください続かないかなぁ

かなり好きなのに…
518名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 11:22:19.80 ID:LSMvnnH+
歪みねぇな
519名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 14:06:14.67 ID:n/jbNU8D
あと16KB
長編一話分にはちょっと足りないかな
520名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 20:24:00.61 ID:vr+rnCD4
何となく思い付いたのは奴隷や恋人では無く主人公の人形に成りたいキモウト?
究極的に自主性が無く考えるのは主人公の命令を実行する時だけ。
キモく無いしチラ裏でゴメン
521名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 21:45:21.87 ID:ILQxcg/f
兄(弟)と結ばれたい!っていうか兄(弟)に弄んで欲しい!ってこと?
522名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 21:52:36.86 ID:yqF8pDzV
転生恋生とかきっと壊れてるが地震後音沙汰なしで地味に心配な件
523名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 22:36:34.77 ID:AKzdVtTI
>>522
この時期はアレだろ?異動とかで忙しいんだよきっと
うんきっとそう
524名無しさん@ピンキー:2011/04/03(日) 23:52:44.15 ID:vr+rnCD4
>>521
id変わるから言う、主人公の言う通りにする事が何よりの喜びな感じ
525名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 11:51:15.35 ID:bRtpjYBd
頼む!作者返事してくれ!
526名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 12:42:08.34 ID:OCrj9kLz
次スレこそ桔梗の剣が来ると信じてる

寸止めすぎんだよ!
527名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 13:09:52.52 ID:4kKit9Vb
次スレかね
528名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 14:05:27.98 ID:KHkfi+lz
だな
10k切ったら立てるか
529名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 14:12:55.76 ID:HmkqxhCH
>>525

あまり作者が返事をする事は無いと思う。停止する時はどの作者も行き成りだし
530名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 14:23:23.58 ID:GEZKX3xo
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part36
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1301894528/

さすがに残り10k切ったら、というのは遅いと思ったので立ててきたよお姉ちゃん
531名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 15:39:15.23 ID:AOtHsTtw
キモ姉とキモウトの前で他の女とイチャイチャしてみたい
532名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 16:07:24.46 ID:nLR+XX56
うめ
533名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 16:50:38.48 ID:bRtpjYBd
534名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 18:20:35.60 ID:q3o9mPTp
ume
535名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 19:08:35.46 ID:/cIpcO1a
うめを変換したら熟女と出てきた件について
何事だGoogle日本語入力
536名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 20:26:04.21 ID:bk75Wu82
>>531
そのキモ姉妹がNTR属性を持ち合わせていることを祈るばかりですね
537名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 23:25:38.48 ID:M8GiD2ua
俺の妹が昨日の真夜中に俺のタンスを漁ってた件
538名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 23:31:22.38 ID:3s5xPk3R
kwsk
539名無しさん@ピンキー:2011/04/04(月) 23:47:12.08 ID:It6IaiMR
>>537の妹がこんなに可愛いキモウトなはずがない
540名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 01:55:55.05 ID:ziSBrSjU
>>536

弟を寝とられて悔しい。でも感じちゃう。ビクンビクン。
そのあとは泥棒猫を殺して仲直りエッチか。
541名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 02:02:18.32 ID:5sBXlfqb
殺すのか?
542名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 07:02:11.50 ID:dmQfFXMV
「お姉ちゃんのほうがいいよね」っていいながら3P希望
543名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 15:39:42.87 ID:2uI8TM2+
「あははっNTRって最高でしょ?」
って言いながら彼女を他の男に寝取らせてパンパンされる恋人の姿を兄or弟に見せつけつつ自分は兄or弟と合体するキモ姉妹希望
544名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 20:00:52.23 ID:Ii8+GYJt
>>543
そして助けてほしければと婚姻届を差し出すキモ姉妹

「頼む!!もう彼女だけでもやめさせてくれ!!」
「だったら、お兄ちゃん(弟くん)がやらなくちゃけないことわかるよね♪」
スッ
「!!」
「ここにサインしてくれたら、考えてあげようかなぁ♪」
「わ、分かった!!書くから!!」
カリカリ
「良かったね。最後にお兄ちゃん(弟くん)は彼女を助けたんだよ!よしよし。
これで悔いはもうないね♪」
ナデナデ
「うっ、ううっ」
なぜだろう涙が止まらない。
「じゃあお兄ちゃん(弟くん)、お願いして♪」
「えっ?」
「もう。『えっ?』じゃないでしょ?お兄ちゃん(弟くん)がどうしてもって言うから私は結婚してあげるんだよ。ほらっ、『ここにサインしてください!僕と結婚してください!』って頼まなきゃ。私は別にいいんだよ?それでいいなら・・・」
確かにその婚姻届には一人分しかサインされていない
「待ってくれ!!言うよ!!言うから!!」
どうしてこうなったのだろう。
あの日僕はグデングデンに酔っていて、妹(姉)に水を貰って飲んだ後、
寝ようとしたらなぜか急激にムラムラしてきてしまった。次の日気付いたら僕は裸、
そして目の前には裸の妹(姉)が赤白い液体にまみれたまま横たわっていた。
その次の日から妹(姉)の復讐劇が始まった。大学やサークルには行かせてもらえなかったし、
というかまず家から出してもらえず携帯も取り上げられた。僕が普通の生活をするのを許せなかったのだろう。
それから数日が過ぎたある日、妹(姉)が買い物に行っていていない日に彼女から電話が家電にきた。
どうやら心配してくれて、彼女の家で話をしないか。ということだった。せこい僕は不覚にも喜んで行ってしまった。
彼女は小学生の頃からずっと好きで、あの事件の三日前にようやく付き合えたのだ。ついでにまだデートもセックスもなにもしていない。
そうすると僕の初めては妹(姉)ということになる。ずぅっと憧れだったから、初めてでなくとも構わない。
許されるならそうゆうこともしてはみたいが・・・

その時間は夢のようだった。
なんで大学やサークルに行けないのかとか携帯の件の理由は適当に答えておいた。
まぁ、大学は私立のマンモス大学だからあまり合わないし、サークルはバイトで忙しい。携帯は洗濯してしまって壊れたなどとなかなか苦しかったが・・・

ピンポーン

「あっ、私でてくるね」
気付いたらもう妹(姉)が帰って来る時間が過ぎてる!!まずい、早く帰らないと!!
「悪い、もう僕帰るわ。こんどまた連絡するか・・・ら・・」
そこには、妹(姉)と・・・・・・・

「僕とけ・・・けっこ・・・ん・・・」
「うんうん♪もっとハッキリいってよ♪早く早く♪」
僕はそして妹(姉)に・・・


すまない、書いた後裸で外を駆け回りたくなった。
ちょっくら走って来る。
545名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 20:01:05.85 ID:Ii8+GYJt
>>543
そして助けてほしければと婚姻届を差し出すキモ姉妹

「頼む!!もう彼女だけでもやめさせてくれ!!」
「だったら、お兄ちゃん(弟くん)がやらなくちゃけないことわかるよね♪」
スッ
「!!」
「ここにサインしてくれたら、考えてあげようかなぁ♪」
「わ、分かった!!書くから!!」
カリカリ
「良かったね。最後にお兄ちゃん(弟くん)は彼女を助けたんだよ!よしよし。
これで悔いはもうないね♪」
ナデナデ
「うっ、ううっ」
なぜだろう涙が止まらない。
「じゃあお兄ちゃん(弟くん)、お願いして♪」
「えっ?」
「もう。『えっ?』じゃないでしょ?お兄ちゃん(弟くん)がどうしてもって言うから私は結婚してあげるんだよ。ほらっ、『ここにサインしてください!僕と結婚してください!』って頼まなきゃ。私は別にいいんだよ?それでいいなら・・・」
確かにその婚姻届には一人分しかサインされていない
「待ってくれ!!言うよ!!言うから!!」
どうしてこうなったのだろう。
あの日僕はグデングデンに酔っていて、妹(姉)に水を貰って飲んだ後、
寝ようとしたらなぜか急激にムラムラしてきてしまった。次の日気付いたら僕は裸、
そして目の前には裸の妹(姉)が赤白い液体にまみれたまま横たわっていた。
その次の日から妹(姉)の復讐劇が始まった。大学やサークルには行かせてもらえなかったし、
というかまず家から出してもらえず携帯も取り上げられた。僕が普通の生活をするのを許せなかったのだろう。
それから数日が過ぎたある日、妹(姉)が買い物に行っていていない日に彼女から電話が家電にきた。
どうやら心配してくれて、彼女の家で話をしないか。ということだった。せこい僕は不覚にも喜んで行ってしまった。
彼女は小学生の頃からずっと好きで、あの事件の三日前にようやく付き合えたのだ。ついでにまだデートもセックスもなにもしていない。
そうすると僕の初めては妹(姉)ということになる。ずぅっと憧れだったから、初めてでなくとも構わない。
許されるならそうゆうこともしてはみたいが・・・

その時間は夢のようだった。
なんで大学やサークルに行けないのかとか携帯の件の理由は適当に答えておいた。
まぁ、大学は私立のマンモス大学だからあまり合わないし、サークルはバイトで忙しい。携帯は洗濯してしまって壊れたなどとなかなか苦しかったが・・・

ピンポーン

「あっ、私でてくるね」
気付いたらもう妹(姉)が帰って来る時間が過ぎてる!!まずい、早く帰らないと!!
「悪い、もう僕帰るわ。こんどまた連絡するか・・・ら・・」
そこには、妹(姉)と・・・・・・・

「僕とけ・・・けっこ・・・ん・・・」
「うんうん♪もっとハッキリいってよ♪早く早く♪」
僕はそして妹(姉)に・・・


すまない、書いた後裸で外を駆け回りたくなった。
ちょっくら走って来る。
546名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 20:03:10.15 ID:Ii8+GYJt
ごめん変なの書いて、さらにミスった。
547名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 20:07:20.77 ID:jeBQSOuG
GJ
彼女の家を把握してるなんてさすがキモウト(姉)っ…
548名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 21:59:46.38 ID:Gy1n/wQu
GJ
さあ裸で走ってすっきりしたところで続編執筆といこうか
549名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 22:26:59.88 ID:2/dbAKPf
姉か妹かは気になるから適当でいい、統一してくれw
550名無しさん@ピンキー:2011/04/05(火) 23:56:36.75 ID:2uI8TM2+
まさかほんとにやってくれるとは思わんかったw
GJ!
551名無しさん@ピンキー:2011/04/06(水) 09:19:30.70 ID:E29vPgBq
スレチだが埋め代わりに

理想郷の18禁板に最近投下された兄妹ものがオチは微妙だったけど依存+幼児退行とかあってなかなかキモイ妹だった
552名無しさん@ピンキー:2011/04/06(水) 14:35:25.01 ID:M3GMF0U5
ほうほう
553名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 00:05:50.64 ID:EsXBVu/h
監禁
554名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 02:35:25.46 ID:rW7bol/1
けたたましいサイレンの音で僕は目覚めた。
横たわる僕を、姉が見下ろしていた。
スピーカー越しに声が聞こえる。
「それではコンクリートを流し込むからね」

「姉ちゃん、ここどこ?」
「起きたのね。ここはね、私達の新しい部屋よ。空気孔以外、完全に地上と隔離されている地下室なの」
「え?」
「なかなか被験者が見つからなくて困ってたんだって。報酬だって高額だから願ったり叶ったりだったわ」
「そんなこと勝手に決めないでよ!僕は嫌だからね」
「ふふ。もう遅いわよ。そこの窓を見てみなさい。」

地上から流し込まれるコンクリート。
それに伴い、部屋に注がれる太陽の光も次第に細くなっていった。

「外部との連絡も取れないからね。これで半年間二人きりよ」

姉はにたりと顔を歪めた。
555名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 06:49:22.04 ID:SxlbPlgQ
))551
検索してもわからない
URLを貼ってくれまいか
556名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 10:30:18.92 ID:f7KrwSgq
>>555
昨日までは読めたんだがもう消えてるみたい
1話完結の短編は数日で消すことにしてるとか作者が言ってたから多分それで

>>554
姉は一緒にコンクリ詰めにならないの?
557名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 12:51:28.75 ID:MuWI5DtX
>>556
私達二人きりって言ってるよ
558名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 14:18:33.65 ID:tivORu3A
>>556
埋めたのは壁かも
559名無しさん@ピンキー:2011/04/07(木) 23:04:04.63 ID:f7KrwSgq
ああ、スピーカーから姉の声が聞こえるのかと思ってしまった
二人して部屋に閉じ込められたわけか…
560名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 07:31:26.46 ID:bI7fN5y5
満員電車で妹とすし詰め密着しちゃったらどうなる?
561名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 08:46:45.87 ID:Qc7IRJzy
猫被りモードだったら臭いとか体温とか堪能されるだけ
暴走モードだったらズボンの中に手を入れられたりとかするんじゃね
562名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 13:31:55.89 ID:2w0hh66w
暴走モードはデンドロでやってたね
563名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 16:47:42.89 ID:b06MINaI
花言葉デンドロビウム?だったけ

周知のように略すしw
564名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 18:38:57.25 ID:E8DQYVM8
やはりクール系キモウトはオツなものであるな^^
もちろん元気系キモウトも良いものだ…

クールキモ姉ってほとんど見かけないような
565名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 18:54:05.95 ID:cQTXQyAM
弟に迫って嫌われるキモ姉は2流。
1流のキモ姉は弟が赤ちゃんの頃から教育してる。
566名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 19:19:52.19 ID:RV9UAL0q
>>565
そういう主人公を教育するってやつよく見るけど、本当に書かれたことあるのかな?

もしそういう作品知ってたら教えて欲しいのですが。
567名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 19:20:06.97 ID:DfuB4L2f
キモ姉は甘姉系が多い感じ
568名無しさん@ピンキー:2011/04/08(金) 23:30:04.30 ID:cQTXQyAM
>>556

産まれた時から教育は長編の姉妹間作戦にあった。

幼馴染に大事な話が有ると呼び出して告白されると
期待してる幼馴染に実姉と結婚するんだと言って絶望させたい。
姉のかませ犬にされる幼馴染が見たい。
569556:2011/04/09(土) 16:03:49.15 ID:9O9ecp6k
>>568
俺かい?
ちなみに上の消えた話のキモウトは兄貴が育ててた

幼なじみのかませ犬にされるキモ姉もみたいな
いつもキモ姉妹大勝利じゃなくてもいいのよ?
570埋めネタ キモウト語録
「リリィさんの…匂いがする。体中に、ついてる…未亜の、匂いを、つけたはずなのに…
 リリィの…匂いがするッ! お兄ちゃんの体中から、あの女の匂いがするよッ!! 」
(当真 未亜 『Duel Savior』)
キモウトが現在の意味で使われる契機となった名言。
「あの女の匂いがする」はその後もあちこちで使われおり、キモウトの代名詞ともなっています。
「10年前から、お兄ちゃんでオナニーしてたよ?」
(当真 未亜 『Duel Savior』)
あんた何歳ですか。
未亜はあれで結構いい妹なんですが、こういうところがキモウトと呼ばれる所以でしょうね。
「レッツ背徳」
(小鳥遊 夜々 『Clover Point』)
間違いなく妹史に残る名言。
汎用性の高いセリフなので、積極的に使っていきましょう。
「あの程度の女からなら、いつでも兄を取り戻せる」
(高城 七七 『カルタグラ〜ツキ狂イノ病〜』)
これまた妹史に残る名言。
いつ兄を奪われるか戦々恐々としている他のキモウト達とは違い、余裕綽々です。
兄が他のヒロインとくっついても平気そうな妹は、内心こう思っているはずですよ。
「突き飛ばしたっていう人にも、突き飛ばすなりの理由があったんじゃないかな」
(広瀬 優衣 『Sentinel』)
ヒロインの一人が車道に突き飛ばされたときのコメント。
もちろんやったのはこの娘。白々しい物言いが中々恐ろしいです。
「クロは死んじゃったけど……これでいいんだよ……
 これでお兄ちゃん、もっとわたしと一緒にいられるもんね……ね?」
(簸川 樹里 『腐り姫』)
飼い犬殺しは『ピアノ』でもあるのですが、そちらは妹が証拠隠滅して兄にバレないよう工夫しているのに対し、
樹理は隠す気まったくなしである意味潔いですw
真実を知っていても兄は自分を愛するだろう、という自信のあらわれでしょうか。
「知らなかったよ。天国って地獄の底にあるんだね」
(香月 ちはや 『鎖-クサリ-』)
船内での殺し合いという極限状況で兄との幸せを掴んだちはやの名言。
快楽殺人鬼と、自分の保身しか考えないクズどもの中
ちはやと主人公の真実の愛がただただ輝いて見えます。
「あのね。お兄ちゃんが女の子とつきあうなんてありえないんだよっ?
 そうでないとわたし嫌なのっ!」
(錘木 ゆうろ 『イヌミミバーサク』)
うほっ。腐女子的な意味ではありません、念のため。