「あれ、もしかしてまたイッちゃった?」
「よ、よく分からない……けど、身体がバラバラになって、指の時よりずっと……頭が、
真っ白になったような気がした……」
怜悧な美貌を涙や涎で汚しながら、クウルも何とか答える。
「入れる前から思ってたけど、ホント敏感な身体だね。こっちも犯りがいが出て来る」
「よ、よく分からないが、ユオンが悦んでくれるのなら、いい事なのだろう。ん、んっ、
はうぅっ……こ、こんなの、知識にない……聞いていた契りの儀式と、全然、違う……!」
ぬちゅ、ずっ、ずっ、ずぷ、ずちゅ……っ!
腰を突き入れる度に、クウルは敏感な反応を示す。
必死にしがみつく彼女をそのまま持ち上げ、ユオンは対面座位に移行した。
「これが、こっち式の子作りだよ。ほら、クウルもこのまま腰を振って」
「こ、こうでいいのだろうか……? ん、は、あ……あっ、あっ、あぁっ……!」
微かに膨らんだ乳房や乳首をユオンの胸板で擦りながら、クウルは懸命に腰を揺り動か
す。
「うん。そう、自分でももっと揺すって、オレの動きに合わせて一緒に気持ちのいい所を
探すんだ」
「わ、分かった。もっとやってみる……」
ユオンの突き上げと、クウルの律動が一致してくる。
それにつれて、2人共に性感が加速度的に高まってきていた。
「ん、あ、あ、はぁ……っ! すごい、こんな気持ちいい事、初めてだ……っ!」
「初めてなのにこんなにいらやしく腰を振って、クウルは本当にエッチだな」
「え、えっちでもいいから、ユオンも、もっともっといっぱい突いて、私を気持ちよくし
てくれ。私も頑張るから……キスもするし、ユオンも気持ちよく、する……っ!」
「うん。ほら、もっと足を絡めて密着して。恥ずかしいだろうけど、深く繋がるようにし
て、いやらしく腰を揺すってみて」
「私を辱めるのが好きなのだな。……いいとも。すごく恥ずかしいが……何故だ。どんど
ん気持ちよくなってきている……っ」
大胆に腰を振るい、そのたびに結合部から淫らな水音を奏でられる。それ自体がクウル
の快感を高めているのか、彼女の動きは時間が経つ事に積極性を増してきていた。
目の前で、快楽に蕩けた表情をして上下に揺れるクウルの身体。
その長い髪から覗く、尖った長耳にふと、ユオンは思いついた。、
「ところで森妖精ってのは、やっぱりここが弱かったりするのかな」
「ひぅんっ!」
はむ、と自分の唇でその耳を挟み込むと、クウルの声が跳ね上がった。
「あ、どうやら間違ってなかったみたいだね。ならもっと」
ハーモニカを吹くように唇を滑らせ、舌先で耳をなぞり上げる。
どろり、と重い愛液が下半身から溢れるのが伝わってくる。
クウルは腰を揺する余裕すらなく、耳から伝わる快感に身体を震わせるしかない。
「んんんっ……あ、あ、耳、ばっかり……されたら、んっ、は、あぁう……っ!!」
ビクッビクッと電流でも流れたように痙攣し、いとも容易くクウルは果ててしまった。
「またイッちゃった……みたいだね。そういう時は、ちゃんとイクって教えてね」
「はぁ……はぁ……い、いく……?」
トロンとした目で、クウルはユオンを見つめてきた。
そのまま愛情表現か、頬や唇、耳と所構わず情熱的なキスを繰り返してくる。
それに応えながら、ユオンもピストン運動を強めていく。
「ん……今みたいに、すごく気持ちよくなる事。いきそうになったら、ちゃんと教えるよ
うに」
腰を動かしつつ、改めて森妖精の耳を舐め上げる。
「わ、分かっ……ひぁっ……は、あ、あ、イク、イクぅ……っ!!」
イキ癖がついてしまったのか、今日何度目かの絶頂に、クウルはあっさりと達してしま
う。
「本当に耳が弱いんだなぁ。じゃあ、ここと一緒に責めたらどうなるんだろう」
短い喘ぎを繰り返すクウルの耳を舐めたまま、背中を指でなぞり上げる。
「こ、こんなの、されたら、っ、イキっぱなしになってしま、あーっ、あ、ぁ、あああぁ
ぁっ!!」
クウルのアクメと同時に、下半身を熱い飛沫が濡らすのを感じる。
どうやら、潮吹きまでするようになったらしい。
「……いい反応だなぁ。クタクタになるまで、イカせてあげる」
「あっ、あっ……んんんうぅっ!!」
それから7回、クウルはイカされた。
「大丈夫?」
本当にクタクタにされたクウルは、ユオンの肩に顎を乗せて、律動のままに身体を上下
に揺するしかない。
「だ、大丈夫……じゃない。こんな、恥をいっぱい晒して……嫌われないか心配だ……」
「全然オッケー。むしろご褒美だ。さて、オレもそろそろイクよ。クウルの子宮にたっぷ
り精液を仕込んであげる」
グンッと漲ったペニスで、これまでになく大きく出し入れを開始する。
愛液でびしょ濡れになった竿が外に出ては、蜜壺へと沈んでいく。
「ぅ、うん、欲しい……っ、は、ぅっ……ユオンの子供、産む、いっぱい産むからっ、は
、あっ、あぁ……注いで、お腹に子種、欲しい……っ!!」
ガクガクと肢体を揺すぶられ、クウルも最後の絶頂へと駆け上がっていく。
両足をユオンの腰に絡め、ガッチリとホールド。
本来の目的である子作りを果たすべく、男の子種を子宮が待ち受ける。
「あ、あ、あ、だめ、だめぇ……もう、イク、んっ、オマンコ、いっぱい突かれて、イク
ぅ……っ!!」
強烈なノックの末、子宮口に鈴口がめり込んだ。そしてそのまま大量の白濁液が吐き出
され、卵子目掛けて精子が殺到する。
会心の射精を遂げたユオンも、頭が真っ白にしながらアクメを迎えているクウルも、ど
ちらも共に、胎の中で小さな命が芽吹いたのを確信していた。
「っ……来てる……お腹に、子種がビュクビュクって流れてきてるのが、分かる……っ、
く、はあぁ……オチンポ震えてっ……気持ちいい……っ!」
ビュッビュッビュッと噴水のように迸る牡汁の熱さを感じながら、クウルは新たな涙を
流すのだった。
翌日、天幕の向こうがやけに騒々しかった。
さすがに、2人も目を覚ましてしまう。
「何だか、朝から大騒ぎだなぁ」
「うん。何だろう」
「クウルも分からないのか」
「万能じゃないからな」
2人は簡素なシャツだけ着ると、天幕の入り口から外の様子を伺った。
郷の者総出で、何やら作業をしているようだ。
ユオン達に気がついた族長が、指示を補佐の者に預け、駆け寄ってきた。
「2人とも! 新婚生活を満喫している所を悪いが、手伝え! 宴の用意だ!」
「2日続けて宴会とは豪気だな。そんなに祝われては、何だか申し訳ない気分になってし
まう」
「馬鹿な事を言っている場合ではないんだクウル。もうじき、仙女様が訪れるのだ」
「仙女?」
ユオンの頭に、雲に乗った道服姿の女性の絵が浮かぶ。ちなみに筆描き。
「この霊山の高地に住む、卓越した術を駆使する超越者達だ。山を治める剣牙虎の霊獣と
も、直に話をする。要するに超偉い人だな」
「要約しすぎだが、それで合っている」
クウルの説明に、族長も頷く。
なるほど、自分の想像からも外れていない。
ふむ、とクウルは自分の掌を、拳で打った。
「……となると、ちょうどいい。ユオン、仙女なら元の世界に戻る方法や、友達の行方も
分かるかもしれないぞ」
「何と畏れ多い事を言うんだ、クウル!? 仙女様を利用するつもりか!?」
族長が仰天した。
「駄目で元々だけど、頼んでみようと思う。機会があるなら、逃すべきではないだろう」
「……怖い物知らず過ぎるぞ、お前は」
「そうでもない。私でも怖いモノはある」
「饅頭とか?」
「ユオンの言う事は、時々分からない」
「うん、スルーしてくれていいよ。それで、クウルの怖いものって?」
「ユオンに嫌われるのが、この世で一番恐ろしい」
「…………」
「言われている方が、照れているぞクウル」
「そ、それにしても仙女様って、どんな人なんだろう。おっかない人じゃなきゃいいけど」
ユオンが話を切り替えると、族長が教えてくれた。
「ミトク様だ」
「誰……?」
クウルに聞いてみる。
「ミトク様といえば私も聞いた事がある。童女の姿をした仙女だな」
「ロリババアか! マニアックな!」
「うおぃっ、口に気を付けろ!? ババアとか言ったら、ぶっ飛ばされるかもしれないぞ!?」
この夫婦にはその内、天罰が下るかも知れない、と族長はブツブツ呟き始めた。
「う……き、気を付けるよ。はー……ここにヤマトの奴がいたら、大歓喜だろうなぁ」
はぐれた眼鏡の友人の顔を思いだし、ユオンは溜め息をついた。ユオンを超えるオタ方
面での傑物である。
「お前達の葛藤は自分達で片をつけてもらうとして、とにかく人手がいるんだ。とにかく
急いでくれ」
溜め息をつきながら肩を竦め、族長は自分の仕事に戻っていった。
「はいはい。じゃ、クウル着替えようか」
「うん」
頷き合い、2人は天幕に引っ込むのだった。
<おしまい>
昔こことか余所で書いたのと、色々微妙にリンク。
主人公が趣味全開なのは、スルーして下さい。
本当は古代遺産製ローターとか魔術文明バイブとか使いたかったのですが、
さすがにヒロインが初物なので自重しました。
GJ!
絶倫スレにも書かれた方ですかな?
ロリババアスレに続き、こちらでもGJ!
この展開で続きが無いなんて…;;
いや、ぜひ続きお願いしたい!その時は「使いたかった」モノ全開で!
あと一人はドコに飛ばされてるんだろう…
>>663 ありがとう、おかげで見つけました。
これから読んできますw
>>662 ロリババアスレ読んだ直後に覗いたら何というご褒美が… GJ!
年上巨乳より妖精だよな
>>667 同意。
ロリババならいいが年上はおかしい。
>>662 らりほーでわかった
宮廷魔術師ヨハンだな?
お久しぶりですお魚さん!
このスレで求められてるような素直クールってエロゲじゃあまり見ないね
話がすぐ終わるからとか?
複数ヒロインの中に素直クールがいると明らかに浮いてしまうから〜みたいな理由だったりして。
単独ヒロインものなら探せばありそう。
安価な物ならいくらでもあるな
フルプライスだとこんぶが頭ひとつ抜けてるイメージ
そういえば素直クールの方は大半が男性口調なのですが、俺としては素直クールでも
出来るだけ女性口調だったら良いなと思うのです。俺だけでしょうか、斯様に感じるのは?
男性口調だと簡潔さが先にくるから用いられやすいけれど確かに
女性口調の素直クールもいてもおかしくないねぇ。
ひょっとして素直クールで女性口調を使われると非常に萎えるとでもいうのだろうか……
まぁ少なくとも俺自身ではそうじゃ無いんだが、皆は其処ん所について如何なんだろう。
ここで最初に読んだのが「同級生型敬語系素直クール 」だった身としては素直クールでさえあれば即ち正義だ
男は結論を求めて、女は会話を求めるっていうのがあるから
やはり男口調の方が本能にも訴えるんじゃないだろうか。
女口調も一度見てみたいね。
あらあらうふふ口調でも素直クール書けるでしょ
一瞬、タカビーなお嬢様口調の素直クールというものを考えてしまったorz
クールと相反するな
背伸びではなく、自明の理で、かつそれだけの資質を備えた女性とかか?
或いは、高貴を突き抜けて神格化したキャラないけるかもしれないな
「今朝も妾への献身、誠に大義である。此のヨロズの国の大和もそなたの様な祭祀のお陰よのう」
「ふふ、謙遜するな。お主おは主が考えておる程、愛しき人間よ」
「仮に、この国とお主を秤に掛けた時にお主を、選びたくなるほどのな」
「そのような顔をするでない。妾は妾の務めを捨てることはない」
「仮にと言ってるであろう?妾を誰と思っているか」
「汝を愛することとこの地を護ること、その両方を為せずに何が守り神か」
「まったくお主は童っぱの頃より粗忽者よ…だが、その心が妾を心配してくれてのことだと良く分かっておる」
「なに心配ではなく愛だ、と?くくく…やはりお主は愛しいヒトだ。そして妾は幸せものだ。宝船の神に申し訳なくなるほどのな」
……すまん、これなんか違ったやま
685 :
クール感染:2011/06/05(日) 22:44:11.00 ID:af5Ezuo/
こいつは昨日転校してきた。俺の席とこいつの席は遠い、現在の自宅も遠い…はずだった。
でも、昔の家は隣同士だった。
家が隣同士だった頃はいつもあっけらかんとして、俺が何をしても笑っていたこいつ…。
「…何」
どうしてこんなに冷たい子に育ってしまったんだ…!
「な、なぁ、お前ってそんな性格だったっけ?」
まさか会えるとは思ってなかった。思ってなかったんだけどさぁ。なんというかその…
「…?」
そんな人を見透かすような目つきしないでください!昨日見たとき赤の他人かと思った。
「キミの名前って…し…篠木透子だよな…?」
「昨日から何回聞くの?その通りだって言ってるでしょ」
だよねー…。
学校の授業が終わり、眩しく夕陽が差し込む下足場に向かう廊下での話だった。
こいつは性格と目つきと身長以外は昔と殆ど変わらない。
「貴方もずいぶん変わったわね…すごく明るくなっちゃって」
「そうか?」
貴方?
「えぇ、昔は腕にいつも包帯巻いて一人で苦しんでたり大声あげたりすごくクールな口調だったのに」
「ぶっ…!!」
俺の黒歴史は、他人よりずば抜けて早かった
686 :
クール感染:2011/06/05(日) 22:56:18.59 ID:af5Ezuo/
「あ、あの時は俺も若かったんだよ!」
「今は?」
「今もピチピチじゃ!」
もちろん今はとっくに卒業している。
というより引っ越してこいつと離れてしまってから、俺の三文芝居につきあってくれる奴はいなくなったから自然にその病(?)は淘汰される訳で。
「そういえばなんだよ?『貴方』なんて」
「優くん、の方がいいの?」
「そっちの方が自然かもな」
「昨日来たばかりの転校生に優くんなんて呼ばれていいの?」
ぐっ…確かに、いくら元幼馴染であるとはいえ、こんな可愛い転校生に下の愛称で呼ばれた日には他の男子生徒達から体育倉庫に呼ばれかねない。
でも、懐かしさを一瞬だけ感じられた。まぁこんなに目つきが鋭くなって、性格まで鋭いけど。
「あーもう、お前が好きなように呼べ。他人みたいに接した方がいいなら苗字とかでいいし、そんなに俺とじゃれあいたいなら優くんでいい」
なーんて、引っ越して何年だと思ってんだ。じゃれあう訳ないから、まぁ苗字で…
「じゃ…優くん」
687 :
名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 23:08:24.87 ID:af5Ezuo/
「話、聞いてたか?」
「えぇ」
…まぁこいつにも多少のギャグセンスはあるっつーことか。可愛い奴め。
「じゃー俺もお前のこと苗字じゃなくて前みたいに透子って呼ぶからなー」
「そ」
「…うん」
下足場にはとっくについてたんだ。靴を履き替えて、俺達は校門を出た。
「そーいえば、お前は向こうでどうしてたんだ?中学とか」
なんとなく知りたい。小さい頃は天真爛漫を擬人化させたようなこいつが、今やこんなに大人しくて、言っちゃなんだが目つき悪いし。まさかイジメにあったのか?
「普通にしてた」
「普通ってなんだよ」
「私にもよくわからないわ。学校行った後帰って宿題して」
「友達は?」
「いなかったでしょうね、あの感じだと」
まどろっこしい。というより、不安すぎて焦ってしまう。こいつ本当に大丈夫なのか?まさか例の病じゃ…
「お前腕に包帯とかしてないだろうな」
「してないわ、あんな痛々しいの」
ぐっ…!!過去の自分を全否定された…!
688 :
クール感染:2011/06/05(日) 23:17:35.45 ID:af5Ezuo/
二人並んで歩く。俺の影はこいつの影より圧倒的に長い。あれ?
「こんな道、通ったっけな…」
そもそも俺の家はもっと近いぞ?もう30分は歩いてる。そうか。
「あれ!?お前の家行くの!?」
見下ろした先にあるクセっ毛少女に向かって聞いてみた
「貴方…いえ、優くんがついてきてるんでしょ」
「がっ!?」
気づかなかった…会話に完全に夢中になってたなー。
「そっか…悪いな。じゃ、俺はこれで」
「?」
え?
「来ないの?」
「へ?俺そんなこと言ったっけ?」
「優くん、ついてきてたから、家に来るのかと思って…」
「あ、あぁ。そういう解釈?」
なるほど、こいつの部屋か。ちょっと見てみたい気もするな
「じ、じゃあ、お邪魔してもいいかな?」
「どうぞ」
一旦離れた影は、また同じ方向に動き出した
689 :
名無しさん@ピンキー:2011/06/05(日) 23:28:57.57 ID:af5Ezuo/
それから5分ほど歩いた後だった。
「ここ」
「へ、へぇ…」
普通の家だ。豪邸来るか!?と身構えていたが、こいつの親父さんは普通に公務員してたっけ。
「入って」
「いいの?」
「入らないの?」
「お、お邪魔します」
ようやく慣れてきたこいつの淡々とした口調に応えつつ、俺は玄関で靴を脱いだ。
「あれ?お袋さんは?」
「町内にまだ挨拶で回ってるわ。昨日まで風邪だったから」
大変だなぁー。
「こっち。私の部屋。来て」
「あ、あぁ」
夕陽はもう沈みつつあり、窓の外ではもう蝙蝠が飛び交っている。近所の子供たちが遊ぶ声。やけに落ち着かない。
「ここ」
「お、おぉ…」
そこには机があった。ベッドがあった。カーテンもあった。タンスもあった。終わり。
「…少なくね?」
「何が?」
いくら引っ越し直後とはいえ年頃の女の子の部屋というわりにはちょっと…。
「寂しくないのか?もっと飾ったほうが…いや引っ越し直後だから仕方ないかな」
「私は、これがあるから大丈夫」
透子が持っていたのはぬいぐるみだった。昔俺があけたぬいぐるみ。
690 :
クール感染:2011/06/05(日) 23:36:18.58 ID:af5Ezuo/
「いつまで持ってんだよ。いや嬉しいけど」
「ずっと。これからも」
ぬいぐるみをあげた当初は、持ち運ぶのも大変だった。
だからむしろ邪魔かなって思ってたんだ。『これ、もういらないからやるよ。ぬいぐるみなんて俺には似合わないからなー』なんて格好つけて渡した。
こいつの7歳の誕生日だった。親から貰う100円を必死で貯めて買ったんだ。そうだった、思い出した
「まぁ、今の今までそうして大切にしてくれると嬉しいよ」
「…うん」
「ところで、聞きたかったんだけど…お前いつからそんな性格になっちまったんだ?その…聞きにくいけど…いじめとか…」
「いいえ」
首をふるふると降った。ぬいぐるみを抱きしめながら。
「カッコ…よかったから…」
ん?
691 :
クール感染:2011/06/05(日) 23:45:04.84 ID:af5Ezuo/
「優くん…すごくクールで、カッコよかった」
は、はいぃ!?
「そ、それに影響されてそんな性格になったとか言うなよな?」
「そうだけど?」
「言うなっていったろぉ!?」
あれはただの、そう、痛々しい病で…
「お前も痛々しいって言ってたろ?」
「うん、痛そうだったわ。あの傷もう治った?」
「あぁあああっ!!本っ当にこの子はもうっ!!」
天然か!?天然なのか!?昨日はあんなに冷たくて近寄りにくいくらいだったのに!
「私、あの時優くんとは真逆の性格だったし…優くんみたいになりたかったの」
「そっか…」
思春期の大元をそんなクールキャラで過ごしたら、あとはそのまましかないってことか…
「お前、そのクールが素なんだよな?」
「何が?」
あぁ、天然だな
「ぷ…あははははっ」
「どうして、笑うの?」
本当に可愛いなぁこいつは
692 :
クール感染:2011/06/05(日) 23:58:12.55 ID:af5Ezuo/
「優くん、ズルいわ」
「何が?」
「私がやっと追いついたと思ったら、今度は優くんが昔の私みたいに明るくなってる」
ま、まぁ中学時代はクラスの連中にさんざんいじられたからな、嫌でも治るさ
「仕方ないだろ…」
と言いかけたとき、透子が全体重をかけて俺によりかかってきた
「それでもズルいわ」
「へ?」
「優くん、あの頃みたいにクールじゃなくても…私…」
「透子?」
「優くんのこと、今も好き。」
「と、透子…」
「でも、私も変わらないと…優くんみたいにならないと…」
そっか、こいつは今まで俺の背中ばっかり見てきたのか。こんな情けない背中をなぁ。離れた後も、それを信じてひたすら突っ走ってきたのか、こいつ。
「でももう治らないわ。この性格…もっと人に優しくできる、優くんみたいな性格になれないわ」
「治す必要ないだろ」
「え?」
「お前はもう、俺の背中ばっかり見る必要ないさ。確かに昔の天真爛漫なお前も好きだったけど…
今のお前も大好きだ」
「…」
「ごほん!まぁお前が個人的に治したい性格なら話は別なんだけど…」
透子の腕のなかのぬいぐるみが落ちた。完全。完全に密着した。俺たちの体が。
693 :
名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 00:08:40.78 ID:af5Ezuo/
「いいのか?このベッド、買って間もないだろ…」
「…古いベッドがいいの?」
「なっ…」
自分の体重で押しつぶしてしまわないよう、かるくベッドの上で透子にのしかかる。心臓はバクバク。透子の目は昨日と同じく鋭く冷めたような目。
「優く、ん…」
でも、不思議な暖かさがそこにはあった。
「んっ?ん…ふっ…」
有無を言わさず口をつけてみる。舌が、舌が艶めかしく絡みあっている。透子は戸惑っている。わかる。それくらい
「ん…ぷはっ…はぁ…」
息苦しかったのか違うのか、透子の息は乱れ、顔は紅潮している。
「キス…初めてだったのか?」
「…違うわ」
違うのかよ!!誰だ!どこの馬の骨とファーストを交わしたんだ!
「初めては…優くんと。ぬいぐるみくれた時」
あぁ、その馬の骨か。
透子の新しい制服の襟に手をかけた
694 :
名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 00:26:47.07 ID:ENA6UB7Q
「ゆ、優?」
こいつの声は静かだった。ただ『くん』を忘れるほどに動揺はしてるらしい
「あぁ、その呼び方のほうがいいや。」
「ゆ、優…ぁ……」
下着を脱がしながら、控え目の双丘を撫でる。
「優…」
名前を呼ばれるたび、俺の脳からよくわからん興奮物質が発生し、メチャクチャにしてやりたい衝動に駆られる。
それを抑えながら一方の先端は左手、もう一方は舌でご奉仕させていただく。
「んっ…はっあっ…!?んくぅっ…」
もう透子の目は半開きになってしまっている。顔は真っ赤になって。手は俺の余った右手を両手で握って。
俺の左手が透子の上半身を離れた。向かう先は下半身。ショーツの中心部、まぁ下半身の中心部を布ごしに触る
「はっ!?」
あきらかに驚いた声だ。珍しい。いや昔はよく聞いたけどね。
「大丈夫、大丈夫だから」
ショーツがみるみる湿り気を帯びていく。内腿が俺の手を挟むように擦り付けられる。
「んっ…ひっ…」
なんでだ?なんでこう、虐げたくなるんだろうか
695 :
クール感染:2011/06/06(月) 00:40:47.23 ID:ENA6UB7Q
今度は布の隙に手をすべらし直に触る。
「ゃっ…」
なにをかくそう俺も童貞なので、少しでも拒否の声が入るとたじろいでしまう。
「優…キス…」
「あぁ」
その要求に、また俺は安心感を得て、下腹部を丹念に奉仕する
「んっ!?ふ、んっ…んぐっ…んはぁっ…んちゅっ…」
俺の指の動き一つ一つに反応し、一挙一動に電気が流れるように小刻みに身が跳ねている。
銀の糸を口から垂らしながら、息をするのが精一杯とでもいうように、両手は投げ出されていた。
そして、少し冒険して指を半分ほど入れたとき、急にその時がきた
「んっ!?ふぅう!?ん〜〜〜っ!!?」
透子は体を魚のように跳ねさせ、体を弓のように反らせた。目を白黒させながらその体勢を保ったあと、糸の切れた人形のようにその場にくずれおちた
「は、はぁっ、、っ!?ぁっ…ふぅうっふぅぅ…っ…」
「気持ちよかったのか?」
「よ…よく…わからない…わ…」
もう俺の方も限界だ…。
「透子…いい?」
「…えぇ…」
俺は自分のジッパーに手をかけた。
「透子ー!!今帰ったわよー!」
下の階から懐かしくもやかましい声が聞こえる
「あ、母さん帰ってきた」
おい
母フラグ回収ktkr
697 :
名無しさん@ピンキー:2011/06/06(月) 00:52:06.82 ID:ENA6UB7Q
大急ぎでズボンを履き、透子は服を着て、部屋から出た。
「あらー!優ちゃんたら身長こんなに伸びちゃってー!うちのオヤジ越えちゃったわねーたぶん!あ、それから優ちゃんのお母さんにコレよろしくって!それから」
「はい。えぇ…ははは。あはは。はい。ありがとうございます」
猛スピードで繰り出される言葉の数々に、俺は翻弄されるがままであった。強制中断だ。こんなのアリかよと心の中で涙を流しながら…。
袖口を見ると、透子がものすごく罰が悪いというか、申し訳なさそうな困り顔で俺の袖を掴んでいる。
「じゃ優ちゃん!お母さんとお父さんによろしくね!」
「…はい」
やっと終わった。何文字喋ってたんだこの人は。
「どうする?」
「んー、今日はこれでいいや。明日も早いしな。夜だし」
「でも…優く…優が…」
「いいのいいの!」
よくないけど
「お前の本当の気持ち聞けただけで十分だよ、今日のところはな」
「私も…嬉しい。優、本当の気持ち、今も聞きたい?」
「え?まぁ聞けるもんなら…」
「…優の家で、続きいい?」
「おい」
終わり
698 :
クール感染:2011/06/06(月) 00:53:44.01 ID:ENA6UB7Q
クール感染ひとまず終了です
読んでいただきありがとうございます
素直クールって難しいなー、一歩間違えればツンデレになっちまう…修行あるのみですね。ありがとうございました!
おつおつ
楽しく読ませてもらったぜい!
元々は優が元凶かw
いいな可愛いな
なるほど、これは続き物にしてぜひ読みたい
GJ!!
これはシリーズ化きぼんぬだろ
GJ
>クール感染ひとまず終了です
…ひとまず?ってことは続きがあるって期待していいんだよね?
よきね
なんで投下途中に中途半端な間隔があいてるの?
書きながら落としてるんだろ
テキストなりに纏めてからなら忍法帖ありでも間隔10分もかからん