仮面ライダー総合エロパロスレ10

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1名無しさん@ピンキー
「フィリップ本棚に入ってくれ。キーワードは純愛、陵辱、萌え…」
「なんでもありだね翔太郎。出たよ、検索の結果は…」
キュキュッ『eroparo』
「エロパロ?!私聞いてない!」

「それじゃ、みんなの作品まってるぜ!」
「ちなみにここはsage進行だよ。あとネタバレは前置きが無いとダメだってことも言わなきゃ」
「うっ…」
「やっぱりまだまだ詰めの甘い半熟卵・ハーフボイルドだね。」
「とにかく!お前の萌えを数えろ!」


*煽り・荒らしは放置&スルーしましょう
*あくまでも大人の為のスレです。
*作品投下後、数レスまたは半日後の作品投下のご協力をお願いします(作品が流れるのを防止するためetc.)。

前スレ
仮面ライダー総合エロパロスレ9
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1261742732/

過去ログ
アギト・龍騎・ブレイドでエロ萌えスレッド
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072235664/
仮面ライダー総合エロパロスレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111912561/
仮面ライダー総合エロパロスレ2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120647426/
仮面ライダー総合エロパロスレ3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156300360/
仮面ライダー総合エロパロスレ4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182222888/
仮面ライダー総合エロパロスレ5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201520775/
仮面ライダー総合エロパロスレ6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1236731605/
仮面ライダー総合エロパロスレ7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1248001193/
仮面ライダー総合エロパロスレ8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1252754971/
関連スレ
【バイク】仮面ライダーの擬人化でエロパロ【怪人】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249316616/

仮面ライダー総合エロパロ 保管庫
http://maskedriderero.blog53.fc2.com/
2名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 13:18:54 ID:Ya0a0IV4
「ねぇ、保管庫ってこれからは鍵がつくんだよね?ここでちゃんと説明しなくちゃだめじゃない?」
「よく気がついたね亜樹ちゃん!もちろんそちらも検索ずみだよ。保管庫の鍵は『sage』
 次に出てくる質問に答えれば、今までに投下された作品が閲覧できる。
 歴代ライダーの作品も揃ってるんだ。すごく興味深いよ」
「なぁ、ここのスレに関する情報は他にもあるのか?」
「明文化されてないけど、『お約束』という項目があるね。
    *作中にネタバレを含む場合は名前欄に明記するか前書きで説明する
    *雑談でネタバレを含む場合は警告+改行を入れる
 などが見つかったよ」
「ちょっと堅苦しいけど、みんなが楽しくいられるためには必要だってことね!
 それじゃあさっそく、いっくわよ〜〜〜!」
3名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 14:01:34 ID:6p72IQ7o
俺には作品は作れない、でも>>1を乙する事は出来る!
4名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 14:03:29 ID:hlyJxdu/
>>1っ乙!!」
5名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 17:51:26 ID:O2Z3WKyV
>>1乙がお前のゴールだ。
6名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 20:04:25 ID:ZDkYItJw
>>1乙を始めよう
7名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 22:17:05 ID:gYSaYS4h
お姉ちゃん、>>1乙の声を聞いて
8名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 09:10:23 ID:WhFhByBV
乙ストリィィィィム!!
9名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 10:57:53 ID:/uYfEp0P
おばあちゃんは言っていた…>>1
10名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 21:30:31 ID:fOTmXDHl
世間じゃそういうのをな>>1乙って言うんだよ

3巻のハードボイルド妄想日記よかった。亜樹子が従順なメイドだったらって
どんな妄想してるんだwご主人様とか言わせてるしwテラーの真似もウマすぎて噴いた
メイドコスで着衣プレイとかもありですね
フィリップと亜樹子が相変わらず仲良しなのもかわいかった。距離近いなー
11名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 02:25:22 ID:j2NVimYv
翔亜樹的にもフィリ亜樹的にもオイシイ映像をありがとう東映w


妄想日記が楽し過ぎてたまらんwww
12名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 02:45:37 ID:F5iZTH6n
「おまえさん」とおかみさんな亜樹子に呼ばれたいDreamもあるし、
翔太郎は実は惚れてるんだなこれはw
おやっさんの事もあるから無意識に自己欺瞞で気付いてないようだが
13名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 18:33:21 ID:yIPhi5Tm
なにわの>>1乙仮面

亜樹子も髪をおろすと大人っぽく女性らしく見えるな。
アレンジが変わるヘアスタイルも見てて楽しいけど
メイド姿の時とか4人で食事に行った時、髪をおろしてて「おっ」て思った。
普段の格好が動きやすさ重視の活発な感じだから
シックな感じの服装はいつもと違う新鮮な魅力がある。
14名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 20:36:59 ID:j6ITjs66
オレはツインテが好きかな
バードドーパントあたりの
15名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 21:07:42 ID:38VEtR3W
初期に着てたミニスカ+ニーソまた着てほしい
ショーパンとかミニスカにレギンスのスタイルばかりだからたまには脚が見たいw
あとたまには大人っぽい格好もいいな
16名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 21:37:11 ID:XdJ0wjQc
久々に見たメイド姿が可愛すぎて萌えた>DVD3巻
メガネ執事フィリップに
「ご主人様へのご奉仕の方法も知らないんですか?」
って、調教される電波まで受信してしまった自分は相当おかしいwww

そして、新スレ一番目の投下させて頂きます。
次の放送でもう使えなくなるかもしれないネタなので。
翔亜樹で初めてもので暗いので、甘いのが好きな方はスルーで。
亜樹子一人称でビギンズナイトネタバレあり。
会話重視にしたら無駄に長くなりました。すみません。
17翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:38:37 ID:XdJ0wjQc
それは空も街も凍えるような、だけどとても賑やかな季節に知った、真実。

「鳴海荘吉はもう死んだんだ!」

フィリップくんの叫びに、時間が止まった。
 お父さんが?
あたし、聞いてない。
そんなの聞いてないよ。

唐突に知った真実を、あたしは心に沈めた。


……目が覚めたら、まだ夜だった。
「は……」
寝汗が気持ち悪くて、ごろんとベッドの上で転がる。
……お父さんの夢を見ていた。
手を伸ばしても届かなくて、何度も呼んでも叫んでも振り返ってもくれなくて、あたしは一人残されて……。
 ぎゅっと目を閉じて、心の中のもやもやしたものを追い出す。
誰か、抱き締めて。あたしを一人にしないで。
そんな風に思う時、あたしの心に浮かぶのはお父さんじゃなくて翔太郎くんだ。
……いつごろからだろうか。翔太郎くんの優しさにめいっぱい甘えてみたいと思うようになったのは。
いかんせん、天邪鬼で気が強い性格だから、そんなの一度も表に出したことないけど。
「……シャワー、浴びてこよう」
 ベッドから抜け出すと、着替えの下着とシャツを手にシャワーを浴びに向かう。
熱い雨を頭から被ると、心の中にあるもやもやしたものが流されていくようだった。
「……翔太郎くん」
この街に来て出会った人。
優しくて、お人よしで、単純で、……お父さんを大好きな人。
最初はただ羨ましかったんだと思う。翔太郎くんの知っているお父さんを知りたくて、あたしはこの街に居ついた。
ふと気づいたら、あたしは翔太郎くんのことをよく考えるようになっていた。
お父さんとはまるで違う翔太郎くんばかり、見るようになっていた。
いつのまにか、翔太郎くんの中のお父さんを探さなくなって、代わりに翔太郎くん自身を探すようになっていって。
……うっかり、ホントにうっかり気づいたら好きになってた。
こんな簡単に恋って落ちるもの?って思うくらいに、簡単に。
……そうしたら、怖くなった。
いつか来る日を、あたしは恐れるようになっていた。
……それはいつ?
明日?
明後日?
……それまでに、あたしが欲しいものはたった一つ。
それが今夜だとしたら?
明日訪れるかもしれない「いつか」より早く、と思った時、シャワーを止めてあたしはこの後向かう先を決めた。
18翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:40:01 ID:XdJ0wjQc

 事務所のドアをそっと開けると、忍び込んでくる夜の光で足元は危なくない。
それから、翔太郎くんのアルコーヴベッドのカーテンが引かれていて、灯りが煌々と点っているのを確認できた。
そっと足音を立てないようにしてベッドの前まで来ると、息を吸い込んで、臆病な自分を無理やり押さえつけて殺した。
……今から必要なのは、引き返さない勇気。
「……翔太郎くん、起きてる?」
灯りがついてるから起きてるのは分かったけど、とりあえず声をかけてみる。
「亜樹子?」
「うん」
「どうしたんだよ。何か探しに来たのか?」
カーテンの向こうで翔太郎くんが起き上がるのが分かった。
この内側へ飛び込む勇気を奮い立たせる。
 ちょっとだけカーテンを開いて中を見ると、翔太郎くんが「長いお別れ」を手に持っているのが見えた。
それは彼のバイブルだ。
「あの、ね」
「何だよ」
「お願いがあるんだけど……」
「お願い?」
「……一緒に寝ていい?」
あたしの言葉に、翔太郎くんがたっぷり10秒は固まった。
その隙をついて、ベッドのカーテンを引いた内側に滑り込む。
まだ少し濡れた髪に被ったままのタオルが、冷たくて冷静になれる気がした。
ここで失敗しちゃいけない。
押し切らなきゃ。
「だめ、かな?」
「ちょちょちょ、ちょっと待て!おま……っ!」
「あんまり大声出しちゃダメだよ。フィリップくんが起きちゃう」
「ああ、そうだな……ってだから!問題はそこじゃなくて……!」
「……お父さんの夢を見たの」
あたしの唐突な反則の言葉に、翔太郎くんの声が止まる。
「……そしたら、一人が怖くなっちゃったの」
いつものあたしらしからぬ言葉に、翔太郎くんが困惑してるのが分かる。
「だから、その……ちょっと甘えてみたくなっちゃった……」
「……」
「だめ、かな?」
「……分かった」
翔太郎くんが体を壁際に寄せて、ベッドに空きを作ってくれる。
「ここ入れ」
「うん」
翔太郎くんの温もりが残るシーツに体を横たえてふと見ると、翔太郎くんが背中を向けていた。
「翔太郎くん?」
「おやすみ、亜樹子。とっとと寝ちまえ」
つっけんどんな言葉だけど、今夜は怒ったりしないよ。
覚悟決めて来たんだから。
そっと翔太郎くんの背中に指を触れさせると、ぴくっと反応が返って来た。
19翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:41:23 ID:XdJ0wjQc
「……狭いね」
「シングルだからな」
「落ちそうだよ」
「……じゃあ、落ちないように頑張れ」
「もう、そういう問題じゃないし」
「そういう問題だろ」
「……翔太郎くんにもうちょっとくっついたら落ちないと思う」
「……」
「くっついていい?」
「……好きにしろ」
「うん、好きにする」
背中に当てていた手のひらを翔太郎くんのおなかに回す。
ぴったりと体を寄せてあたしは目を閉じた。
「……好きにしてみた」
「……」
「……」
「……何、考えてる?亜樹子」
沈黙の後、少し低い翔太郎くんの声。
「……こっち向いてくれたら、話す」
一瞬躊躇った後、翔太郎くんがあたしのほうを向いた。
やっと、間近で見られた。
「……亜樹子、どういうつもりだ?」
「……この状況で分からない男って、むしろどうなの?」
「……あのな、冗談にしては性質が悪すぎだ。男のベッドに入ってきて、このまま何もないなんて思わないほど、おまえガキじゃねぇだろ」
「何もないなんて思ってないよ。むしろ何かあってほしくて来たんだから」
「……は?」
「……」
誰でもいいわけじゃない。
翔太郎くんじゃないといや。
「……翔太郎くん」
そっと手を伸ばして顔を近づけて、キスをした。
触れるだけのキスだった。
「……亜樹子」
「キスって、これだけじゃないよね」
「……」
「……だから、大人のキス、あたしに教えて?」
あたしの囁きに、翔太郎くんが目を見開いた。
「おま……」
「……あたしじゃ、だめかな?」
「……意味、分かって言ってんのか?」
「だから、分かってるしそのつもりだよ」
「あの、な……」
翔太郎くんが困ったようにあたしを見る。
「おまえは、おやっさんの娘で……大事な預かりものだ」
「うん……」
「だから、だな。俺にはその……おまえを守る義務があるんだ」
「分かってる」
「その、つまりだな……。こういう関係になるにはその……、何て言うか……」
「…きらい?」
「え?」
「あたしのこと、きらい?」
「き、嫌いなわけないだろーが!むしろ好きに決まって……」
「あたしも好き」
「え?」
「翔太郎くんが好き」
あたしの囁くような声に、翔太郎くんが息を飲むのが分かった。
「……もう、考えるのやめよ?」
あたしがそう言って強く抱きついて、翔太郎くんの手があたしの腰を抱き寄せるまで、あたしはただじっと待っていた。
20翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:42:27 ID:XdJ0wjQc

体をぴったり重ねるようにベッドに圧され、キスを繰り返す。
浅く入ってくる舌にどう応えていいのか分からなくて、戸惑っているとそっと絡められてびくっとする。
少しずつ、絡まってくる舌の動きが深く大胆になってきて、かなり息苦しい。
……こういう時って、どうやって息したらいいんだろう。
翔太郎くんが少し顔を傾けると、鼻で息をすればいいんだと分かって息をすると翔太郎くんが顔を離した。
「くすぐったい」
「え?え?何?」
「息をする時はもうちょっとゆっくりしろ」
「う、うん……」
何度もキスを重ねられて、馴染んでいく。
スッと、翔太郎くんの指があたしのうなじを撫でていく。
少しびくっとしたけど、イヤじゃない。
翔太郎くんの指先があたしに触れてると感じるだけで、顔が熱くなる。
「……大丈夫か?」
「うん……」
うなじを撫でていた指が鎖骨に降りて、なぞられると心臓の音まで聞こえてしまうんじゃないかと怖くなる。
……こんなに、緊張してるって気づかないで。
「……亜樹子」
「な、に?」
「その……おまえ、さ。初めて、だよな?」
「……うん」
「……やっぱ、な。……やめよう」
「え?」
翔太郎くんがため息をついて体を起こす。
困ったように頭を掻いて、あたしを見た。
「……今じゃなくてもいいじゃねぇかよ」
「……」
「何で、今夜なんだよ。……その、したくねぇっつたら嘘になるけど、でもなんか嫌だ」
「……」
「おまえが、無理してるみたいで嫌だ」
……無理、してるよ確かに。
だけど、無理でもしないとこんなこと、普段のあたしじゃ無理なんだよ。
覚悟を決めた今だから、なんだよ。
翔太郎くんに何かを悟られる前じゃないと、だめだった。
「……でも、したいもん」
「亜樹子」
「翔太郎くんとしたいの。やっぱり、胸とかお尻とかもっと大きくないとだめ?色気がないからそそられない?見た目中学生じゃ犯罪気分になる?」
あたしも体を起こして、壁に背をつける翔太郎くんに迫る。
「い、いや、そういうんじゃなくて……」
おまえが、無理してこんなことしてるのなら……と口篭る。
「……好きだからだよ」
「え?」
「翔太郎くんが大好きだからだよ。……じゃなかったら、こんな恥ずかしいことできないよ」
21翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:43:07 ID:XdJ0wjQc
翔太郎くんが、こんな風にいじらしくて健気な言葉に弱いって知ってるから、言えた。
あたしのキャラじゃないことは分かってたけど、目を見ないでいれば言えるものだ。
 ちゃんと分かってる。翔太郎くんはこんなギャップに弱くて、必死な女の子を突き放せる人じゃないって。
そして、あたしは今、こんなに冷静にしたたかなことを考えている。
翔太郎くんは優しいから、こんなあたしを絶対に拒まない。
 少し沈黙があって、翔太郎くんの両手があたしの背中を抱き寄せる。
大きくて優しい手だ。
「……分かった。ただし、ダメだと思ったらちゃんと言え。おまえに無理はさせたくない」
「うん」
顔を上げるとキスされた。
触れて、絡めて、何度か触れ合うと頭の後ろに手が添えられて、そのまま倒される。
真正面から翔太郎くんの顔を見て、今更だけどイケメンだったんだなぁ、なんて思う。
普段は三枚目だしハーフボイルドだし口うるさいけど、真面目な顔してたら改めて彼が整った顔をしていることに気づいた。
尤も、あたしが好きになったのは顔じゃなくて半熟で甘くてかっこつけで、だけど優しくて無茶ばかりする、そんな中身を持った彼だけど。
 プチン、と音がしてシャツのボタンが外される。
体を固くしてると、3つ目まで外したところで、翔太郎くんが鎖骨の下にキスを落としてきた。
「あ……ッ」
チリッと焦げ付くような熱を感じて思わず声が出た。
えっと……キ、キスマークってやつ、かな?
そこから波紋のように翔太郎くんの唇の余韻が肌全体に広がっていく。
その余韻を追いかけてると、シャツの裾から手が入り込んできた。
腰に触れて、おなかに触れて、その手の優しい熱にどきどきする。
……男の人に触られるの初めてなんだから当たり前なんだけど、どきどきするけど安心する。
きっと好きな人だから、だね。
「ん……ッ」
「亜樹子……」
そろそろとおなかを撫でていた手が腰を滑りあがって、あたしの胸にやんわりと触れる。
……大してないの見れば分かるだろうけど、触ってがっかりしないかな、なんて考えてるとシャツのボタンをもう片方の手で全部外されてハラリと前を開かれた。
「わ、わわっ」
「どうした?」
「え、えと……明かり、消して?」
ベッドを照らす灯りが煌々と眩しくて、全部見られてる恥ずかしさに顔を赤らめる。
「いやだ」
え?
「全部、見せろ。おまえも全部俺を見てろ。……今から俺たちがしようとしてるのは、お互いを全部見せ合うことだ。だから、隠すな」
「……」
「それがいやなら、ここでやめる」
「……そ、それはいや」
「じゃあ、かまわないな?」
「う、ん……」
少し強引な翔太郎くんに驚いたけど、考え直す。
覚えててほしいなら、見てもらうほうがいい。
あたしも覚えてたいから、翔太郎くんを見ていよう。
22翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:43:43 ID:XdJ0wjQc
 シャツを脱がされるとほとんど裸だ。
灯りの中に照らされる自分の体が心細い。
正直、まあその……そんな色気のある体じゃないって自覚はあるから、翔太郎くんがその気になるのかな、とか気になるし。
「えと……」
「何だ?」
「あんまり、その……いい体じゃないって自覚はあるんだけど、ね?」
「アホ」
翔太郎くんの指があたしのおでこを軽く弾く。
「……好きな女の裸見て、欲情しねぇ男はいねぇよ」
「へ?」
「あー、もう、だから、な。こういうことだ」
翔太郎くんがあたしの手を取って自分の胸につける。心臓の音が伝わってくる。
……すごく、早い。
「おまえ、いい女だよ」
「え?」
「今まで言ったことなかったけどな。ホント、最初はどうしようかと思った。やることなすことむちゃくちゃだし……ってまぁそれは今もか。えと、最初は困ったよ、おまえのこと」
「うん」
「だけど、おまえが来てからフィリップがさ、今までよりずっとガレージからよく出てくるようになったんだ」
「……」
ここでフィリップくんの名前が出てくるのがさすがに翔太郎くんだと思った。
二人が、どれだけ強い絆で結ばれてる運命共同体なのかあたしが一番よく知ってるから、だけど。
「アイツ、どんどん人間らしくなってきたって思う。それに、俺も……おまえがいてくれて良かったってどんどん思うようになってきて……いつからかな。おまえがいてくれるのが当たり前で、いてくれないと何だかイライラして……」
「……」
「家族みたいなもんかなと思ってたけど、ちょっと違う気がしてた。……自覚したのは、たぶんだけど最近だ」
「……」
「おまえが好きだって、その、だから、な。こういうことだってできたらいいなとか、正直思ってたし、ああ、もう俺は何言ってんだ」

……嬉しかった。
すごく嬉しくて、なんかもう叫びだしたいくらいだった。

「えへへ」
「何だよ」
「……あたしも大好き」
翔太郎くんの首に手を回して抱きつく。
今、きっと一番幸せだ。
 翔太郎くんが照れたように赤くなって、深いキスを重ねてきた。
少し慣れてきたみたいで、応え方がぎこちないながらも分かってきた。
彼もパジャマを脱いで、あたしも全部脱がされて、肌と肌が初めて触れ合う。
……想像してたより、なんだか、熱い。
他人の温度が、自分に重なるのはこんなに心地いいの?
「ん……ッ」
翔太郎くんがあたしの胸に両手を添えて優しく指を埋めてくる。
怖々とした優しい触れ方だけど、何ていうんだろう。
欲情、みたいな熱を感じて声が挙がった。
「ぁ……ぁん…ッ」
まるで自分の声じゃないみたいな、猫が鳴くような声。
うそ、こんな声出るんだ……。
恥ずかしくて顔を両手で覆うと、手の上に翔太郎くんがキスを落としてきた。
「珍しく可愛いことすんな」
「め、珍しいって何よぅ」
「いつもの気の強い亜樹子らしくないな、ってことだ」
「……そんな余裕ない」
小さな声で呟くと翔太郎くんがおかしそうに笑った。
そこ笑うとこ?
23翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:44:37 ID:XdJ0wjQc
「いいんじゃね?」
「何が?」
「こういう亜樹子見られて嬉しいってことだ」
「……」
「もっと……違う顔も見せてくれ」
おでこを手のひらで撫でられてその手の優しさに胸が疼く。
……やっぱり翔太郎くんはあたしよりずっと大人だね。
「ちゃんと、見ててね」
「おまえもな」
「うん」
こんなに幸せな時間があったんだ、と初めて知った。
好きな人をただ好きなだけで良くて、他に何も考えなくて良くて、ただ愛されることだけに酔う。
……これっきり、だから。
今夜だけは、翔太郎くんの気持ちに甘えて抱かれて、生まれて初めての経験をちゃんと感じよう。
 一度始めると、彼は遠慮しなかった。
もちろん、優しくはしてくれる。
大事に大事に触れて確かめて「大丈夫か?」と囁いてくれる。
手で、唇で、少しずつ彼が触れるあたしの肌が、今まで感じたことがないくらい温かなものに変わっていく気がする。
……融けそう。
「ん…ッ」
翔太郎くんの手も、唇も、すごく優しくて気持ちいい。
体の奥が熱くなってくるのが分かる。
……初めてなのに。それなのに、彼を受け入れようと準備している自分の体を感じる。
「あ……ッ!」
固く起き上がった乳首に歯を立てられて声が挙がった。
ビリッと貫かれるような感覚に背中がしなる。
「痛かったか?」
「痛く……はないけど、なんか、えっと……変、だった」
「変?」
「静電気が走ったみたいな感じ、した」
あたしの稚拙な言葉に翔太郎くんが何故か赤くなる。
……変なこと、言った?
「あーうん、分かった」
「何が分かったの?」
「……いや、その……」
「何よ、変な事ならちゃんと言ってよ。な、何も分からないんだからねっ!」
「うあ……つか、もうほんっと、たまんねぇんだけど、おまえ」
「へ?」
「今のが感じてるってことだよ!あああ、もう言わせるな!言ってる俺も恥ずかしい!」
「え?あ、えと…あ、これが、そうなんだ……」
言われてやっと気がついた。
そっか、今のが触れ合う「気持ちよさ」とはちょっと違う「感じてる」ってことなんだ……。
「……おまえな……。あんま、かわいいことばっかすんな。ホントにキレそうになる」
「怒ってる?」
「違う!だ、だからだなぁ。おまえ初めてなんだし、その……できるだけ優しくしなきゃって……」
「遠慮、してるの?」
「いや、そんなことは……」
「あのね、翔太郎くん」
「何だよ」
「大事に、優しくしてくれるのは嬉しいよ。……でも、我慢は、しないで」
24翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:45:07 ID:XdJ0wjQc
全部を知りたいの。
翔太郎くんの優しさだけじゃなくて、欲望とか激しさとか、そういう部分。
あたしの恋した人を、ちゃんと知って覚えておきたいから。
「亜樹子……」
「翔太郎くんのホントの顔、ちゃんと見せて?」
じっと見つめると、彼の瞳が少し変わった気がした。
熱が籠もったような目。
ああ、この目、知ってる。
彼が戦う時の、誰かを守ろうとする時の瞳にそっくりだ。
「……もう、ホントに最後までやめねぇからな」
囁かれた言葉の後に、彼の指先がぐっと力をこめて、あたしの胸を押しつぶすように確かめた。
心臓を掴まれたような圧迫感なのに、ゾワリとした気持ちよさに声が挙がる。
今度は、分かる。
これは感じてるから出ちゃう声なんだ。
「ふぁ……っぁ、あ……ッ」
翔太郎くんの背中に手を回すと、彼の体があたしの脚の間に割り込んできた。
その瞬間、感じる脚の内側に当たる固い感触に、体の奥が燃え上がる。
……繋がるって、どんな感じ?
それを知りたいと疼いてるあたしの体を感じる。
……こんな事、考えちゃうのって相手が翔太郎くんだからだね。
触れる手、肌、全部気持ちよくて感じて、あたしの体が変わっていく気がする。
「ん……ッ」
翔太郎くんの指が内腿をそろそろと撫でて付け根に触れたとき、今までにない緊張を感じた。
あ……触られちゃう、って羞恥と、それから恥ずかしいけど期待、みたいな……。
「……濡れてる」
甘い声にきつく目を閉じた。
分かってても恥ずかしくて仕方ない。
「や……んっ」
「脚が攣りそうだぞ。……力、抜け」
「ど、どうやって…?」
「……そっか、分からないんだよな」
小さく翔太郎くんが笑ったかと思うと、とたんに、体の芯に電流が走った。
「ひぁっ!?」
茂みの中に隠れてる赤い花芯に触れられてるって最初は分からなかった。
だけど翔太郎くんは遠慮しないで指先で摘んで捏ね回して、あたしから快楽を無理やり引き出していく。
追いつけない。
だけど、気持ちよくて体は悦んでて。
別の指が中に侵入してくるのを感じて、自分の中が翔太郎くんの指を締め付けるのを感じた。
……少し、痛いけどまだ平気。
それより無理やり引きずり出されていく気持ちよさのほうに意識を奪われる。
「あ、あぁ、や……っ!そこ…っ触っちゃ…ぁ…ぁあっ!」
何?何か、変。
熱くて、逃げられない。
震えが止まらなくて、怖くて翔太郎くんにしがみ付いた。
「ふぁ……ッやぁ、なんかぁ……ぁっ!」
火がついたみたい……!
「……イっていいぞ」
耳たぶを甘く噛まれて囁かれた瞬間、思考が、飛んだ。
25翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:46:27 ID:XdJ0wjQc
一瞬、気を失ってたみたい。
「大丈夫か、亜樹子」
「ん……」
心臓がどくどくしてる。
ああ、そっか……。今、何も考えれらなかった。体の奥が熱くて血が沸騰してるみたい。
「今の……」
今のが、その……そういうこと、なんだ。
「いい顔してたな」
「……ずるいっ」
「何が?」
「あたしだけなんてだめっ。翔太郎くんもその……気持ちよくならないと」
「……だな」
「あの、ね。大丈夫だから。翔太郎くんならいいんだからね。だから……ね?」
「……悪い、その俺は男だから……おまえの痛みを代わってやれないけど……」
「だめ。誰にも代わってほしくないもん。……翔太郎くんだから、きっと嬉しい」
あたしの言葉に翔太郎くんはキスを重ねてくる。そのキスに気を奪われた瞬間、浅く侵入してきたものを感じた。
「んんっ!?」
入り口をこじ開ける熱に驚く。
い、今更だけど……ホントに入るのかな。
「少しずつ、な」
「だい、じょ、ぶ……」
「無理はするなって言っただろ。……俺は平気だから。最後まで、もうやめられねぇから、少しでも……おまえに負担かけたくねぇんだよ」
「う、ん……っ」
ゆっくりと、少しずつ翔太郎くんが入ってくるのを感じる。
じっとしててもおかしくなるくらい、痛い。
だけどやめてほしくない。翔太郎くんを受け入れたい。
ただそれだけの気持ちが悲鳴を噛み殺す。
ふと涙で滲む目で翔太郎くんを見ると、どこか堪えているようなひどく切なげな顔をしてた。
だけどそれはひどく色っぽくて、……あたしの知らなかった翔太郎くんだった。
「……ッは……亜樹…子……ッ」
こんな声で名前を呼ばれたの、初めて。
と、力が抜けた瞬間、あたしの中で弾けるような痛みが走って初めて悲鳴を挙げた。
奥まで、届く、痛み。
「やぁぁぁぁぁ―――っ!」
痛くて、ううん、痛いなんてもんじゃない。
体を半分に引き裂かれるのかと思った。
「亜樹子ッ!?」
とっさに体を引こうとした翔太郎くんの腕を掴む。
冗談じゃない。ここでやめられてたまるもんか。
「だめっ!」
「だけどおまえ……」
「だめっ!さ、最後までするって約束したんだもんっ!」
こんな中途半端なことするために、精一杯の勇気を振り絞ったんじゃない。
今感じてるこの痛みを、あたしは絶対忘れない。絶対覚えてる。
だから、最後まで翔太郎くんが欲しい。
「分かったから、少し、じっとしてろ」
「……やめたりしない?」
「しない。……俺だって、おまえが欲しい」
「翔太郎くん……」
「わりぃ……。今、少し嬉しい」
「え……?」
「おまえの痛みが……俺のもんだって思うと、嬉しい。他の誰でもねぇ、俺だけのもんなんだな」
……彼の独占欲があたしも嬉しかった。
そうだ、あたしは今夜だけでいいから彼に独占されたくて、何より、あたしが、あたしだけが彼を独占したかったんだ…。
この痛みはその代償。
26翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:47:26 ID:XdJ0wjQc
「……その、ホントに大丈夫か?」
大丈夫なんかじゃない。
だけど、このままじっとしてるだけじゃ、あたしの目的は果たされない。
「……ゆ、っくり、して……?」
「ああ」
軽いキスを重ねた後、翔太郎くんが両手をあたしの頭の両脇に置いて、ぐい、と少しだけ腰を進めた。
瞬間、引きつるようなこじ開けるような痛みが喉の奥で悲鳴になって、だけど噛み砕いた。
だめ、まだだめ。
まだ、彼を全部受け取ってないんだから!
「亜樹子……」
繋がってる場所が焼けるよう。
だけど、本能だろう、体を守るようにじわりと熱が染み出しているのが分かる。
「翔太郎く……ん……っ」
両手を彼の背中に回して、思わず爪を立てた。引き寄せるように抱きついて、彼の耳元に言葉を紡ぐ。
「……すき」
精一杯の想いを、きっと二度と言えない想いを彼に。
「……ッ!」
「ぁ……ぁっ!」
彼の中で何かが弾けたのが分かった。
今までみたいに優しいだけじゃない、快楽を求める動きに、ただあたしは耐えて必死についていくだけ。
 正直、気持ち良さなんて全然ない。ただ痛いだけ。
……世の中の恋人同士って、みんなこんなことしてるんだなって、頭のどこかでちらっと思う。
こんなに痛くてどうしようもないのに、それなのにあたしの体はちゃんと彼の気持ちを受け止めて悦びに溢れてる。
痛くて痛くてどうしようもないけど、あたし、彼を感じようとしてる。
セックスの意味なんて今日まで知らなかったし、きっと今もちゃんとは分かってない。
……愛されてるって分かるのに、それなのに嬉しいだけじゃない自分が馬鹿だと思う。
だけど、こうすることであたしは覚悟ができる。
……翔太郎くんを傷つけるひどい女になれる。
「亜樹……子……ッ!」
掠れた翔太郎くんの声が熱い。
体の奥で感じる痛みが更に熱くなるのを感じて、あたしはとっさに翔太郎くんを深く引き寄せた。
「翔太郎くん……ッ!」
「……ッ!や、べ……ッだめだ……ッ!」
翔太郎くんの限界を本能的に感じ取って、あたしは彼を離したくなくてきつく抱きついた。
「亜樹子……ッ!」
「きて……ッ!」
彼の背中にきつく爪を立てて、肩に顔を埋めて。
「く……ッ!ご、め……ッ!うぁ……ッ!」
「あ、……ぁッ!」
体の奥深くで自分自身の熱の中に、違う熱が弾けて広がっていく感覚が満たしていく。
彼の吐き出したものを全部受け止めたのを感じて、一気に緊張感が抜けた。
27翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:49:11 ID:XdJ0wjQc
「は……ッ」
翔太郎くんから手を離してベッドに深く沈みこむと彼もあたしに圧し掛かってくる。
……まだ繋がったままで。
「……好きだ、亜樹子……」
息の全てを吐き出すように、耳元で囁いてくれた声。
涙が滲んだ。
それを見られたくなくて、翔太郎くんをまた抱き寄せる。
「あたしも好きだよ」
「……ああ」
「翔太郎くん、大好き」
少しだけ抱き合った後、翔太郎くんがゆっくりとあたしから離れる。
抜かれる感触も痛かったけど、耐えられないほどじゃなかった。
「……動けるか?」
「無理……」
「だよな。……シャワー連れて行こうか?」
「何で?」
「いやその……だな」
彼が言いたいことは分かってる。
……中で、しちゃったんだもんね。そういうこと、気にしちゃうから翔太郎くんなんだけど。
「……大丈夫だよ」
「……」
「大丈夫だから。……ちゃんと、受け止めたかったから」
返事の代わりにキスを重ねられた。
これが、最後のキスかな……。
そう思ったら、自分から舌を差し入れていた。翔太郎くんは一瞬びっくりしたみたいだったけど、応えるように舌を絡めてきて深いキスを交わす。
……大人のキス、覚えられたみたい。
「亜樹子」
「何?」
「……おまえ、こんなに可愛かったっけ?」

スパーーーーンッ!

反射的にスリッパで翔太郎くんをドついてた。どこから出したとか聞くな。
「失敬でしょ!」
「ああ、いつもの亜樹子だな」
「へ?」
「いつもと違う亜樹子ばかり見られて、嬉しかったけど、やっぱりいつもの亜樹子が一番好きだ」
「……翔太郎くん」
「……おまえが、好きだよ」
「……うん」
だけど、これもいつものあたしとはちょっと違うよ、翔太郎くん。
今夜だけは、朝までは恋することが嬉しいだけのあたしでいたいから。
だから、こんな風に笑って素直でいるの。
あたしの本当の目的と決意を知ったら、きっと翔太郎くんは怒るだろうから。
28翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:50:29 ID:XdJ0wjQc
「な、亜樹子」
「何?」
「今日はこのままここにいるだろ?」
「……朝まではね」
「だよな」
嬉しそうに翔太郎くんがあたしを抱き寄せる。
「っていうかさ、ほんとにその……わりぃ。途中からキレて夢中で……」
「ううん、そのほうが嬉しい。我慢するのなんて翔太郎くんらしくないし」
「でも……」
「ね……気持ち、良かった?」
「え?」
「あたしとして、気持ちよかった?」
その言葉にみるみる翔太郎くんが赤くなる。この正直者め。
「……それ、言わないとだめか?」
「言わなくても分かるけど、聞いてみるのがお約束かなぁって」
「あーうー……。えっと、その……すげぇ良かった。気持ちよすぎて、その……俺としては想ったより保たなかった、かな、とか」
「え?」
「あ、いや何でもないなんでもないっ!その、でもホントに大丈夫か?……俺、中で……」
「大丈夫だよ。……ホントに大丈夫だから」
するなら、全部欲しかったから、これでいいの。
ああ、終わっちゃったな。だけど、満たされてる。
 処理を済ませると、翔太郎くんが灯りを消した。
不意に訪れた暗闇だったけど、寄り添う人がいるから怖くない。
「翔太郎くん…」
「どした?」
「……腕枕してほしい」
「ん、分かった」
彼の腕に潜り込むように頭を寄せると、後頭部を優しい手のひらが撫でる。
「……おやすみ、亜樹子」
「おやすみなさい」
目を閉じて、彼の温度を感じてあたしは生まれて初めて誰かに抱かれて過ごす夜を心に刻んだ。
……翔太郎くんで良かった。
あたしは、君を、好きになって本当に良かった。


……目が覚めたとき、もう世界は白い光に溢れてた。
なんで、夜は終わるんだろう。
なんて考えてみたりして、間近にある寝顔を見て、思わず整った顔立ちの彼の鼻の頭にキスをして微笑んだ。
……うん、大丈夫。
あたし、幸せだった。
昨夜は、間違いなく風都一、幸せだった。
「……ありがとう」
大好きだよ、翔太郎くん。
他の誰でもない、翔太郎くんだからこんなにあたしは満たされてるんだ。
 眠った振りをして、翔太郎くんの胸に寄り添ってみた。
そろそろ彼が目覚める気配がしたから。
29翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:51:25 ID:XdJ0wjQc
「ん……」
前髪をくすぐる翔太郎くんの吐息を感じて、あたしは目をもう一度しっかりと閉じた。
きっと、たった一回きりの彼との朝をちゃんと覚えていたくて。
彼の肌の感触がほっぺに気持ちよくて、胸の上に置いた手のひらで彼の鼓動を感じて、一番彼と寄り添える、今、この瞬間を必死に心に刻む。
忘れない。
忘れない忘れない、絶対。
この先、誰が彼の腕に抱かれても、今この瞬間の翔太郎くんはあたしだけのものだ。
「……ん、あき、こ……?」
掠れたような声があたしの名前を呼ぶ。
ふわりと腕枕をしていてくれた手が、あたしの後頭部に触れたのが分かった。
……やっぱり、優しい手。
「……寝てんのか、ま、そうだよ、な」
ごそごそと少し翔太郎くんが動く気配がした。
……あ
不意に感じたのは、翔太郎くんの両腕に抱かれる心地良さ。
狭いベッドの中であたしを抱き寄せる裸の熱が心地いい。
「……亜樹子」
「……」
翔太郎くんに名前を呼ばれるの、好き。
あたしを認めてくれてるのが分かるから。
いつから、その響きがこんなに好きになったのか、もう今は思い出せない。
優しい唇がおでこに当たるのを感じた。それからあたしの髪を指に絡めて遊んでるのも分かった。
……まるであたしの感触を確かめてるみたいな、愛撫にも似た触れ方にドキドキする。
まだ目覚めるのが勿体無い気がして、翔太郎くんの動きを感覚で追う。
腕枕をしたまま手のひらで後頭部を撫でる手。
何度も髪やおでこにキスを落としてくれる唇。
あたしを起こさないように、小さな吐息で囁いてくれるあたしの名前。
……優しいな。
だけど、あたしは今からこの優しさを突き放さなきゃいけない。
ひどいこと、するよ。
ごめんね、翔太郎くん。本当に、ごめん……。
「……んん」
ゆっくりと目覚める振りをした。
「……翔太郎、くん……」
「わり、起こしたか?」
「ん……」
「まだ、寝てろ。早いし……」
ぐい、とあたしを抱き寄せて、髪に顔を埋めて囁いてくれる。
優しく労わってくれる手も声も、本当だ。
だからね、覚えてるよ。一生忘れないよ。
ありがとう。
30翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:53:17 ID:XdJ0wjQc
「……ううん、起きる」
まだ体中が痛い。
特に脚の間なんて、今まで経験したことのない痛みが残ってて、まだ翔太郎くんがあたしの中にいるみたいに感じる。
そっか……この痛みは女だけの悦びで特権なんだ。こんな痛み、好きな人だから許せるし嬉しいんだね。
「……ごめん、翔太郎くん」
「え?」
体を起こして翔太郎くんに背を向ける。
シャツを取り上げて羽織ると、彼との間に薄い壁ができた気がした。
「忘れよう」
「あき、こ……?」
「あたし、どうかしてた。ごめん、めちゃくちゃだね、こんなの」
「おい……」
「忘れちゃおう。……ゆうべのことは」
「……」
「その、責任とかそういうの感じないでね。重いし、困るし」
「……責任とかってどういう意味だよ」
「だから……わわっ!?」
何とか言葉を繋げようとしてたのに、手を引っ張られて後ろからきつく抱き締められて、もうどうしようもなくなった。
だけど、堪える。
ここで踏みとどまってみせる。
「……誰が、忘れるか」
「翔太郎……くん」
「おまえは……俺の……」
「……」
「俺の、大事な女だ」

……だから、ダメだよ。

あたしがこの街からいなくなれば、もう翔太郎くんはあたしを守らないですむんだから。
その日をやっと覚悟できたんだから。
「あたしは、そんなこと、望んでないよ」
「亜樹子」
「でももし翔太郎くんが、あたしを少しでも大事だと思ってくれてるのなら忘れて」
「……だから……ッ!」
「あたしも忘れるから。どうかしてた、こんなの」
嘘だよ、絶対忘れないよ。
翔太郎くんの声も、優しいキスも、熱い手も、初めての痛みと切なさと嬉しさも。
あたしだけをずっと見つめててくれた眼差しも。
あたしを好きだと言ってくれた優しい気持ちも。
一生忘れないよ。
これだけは、覚えてたいから。
いつか二度と会えなくなっても、君はあたしの初恋の人で、初めての人だから。
「……もうフィリップくんが起きてきちゃう。こんな姿見られるわけにはいかないんだからね。あたし、部屋に戻るから。
あとで三人分紅茶淹れるから、それまでに着替えておいてね。所長命令だから」
31翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:54:53 ID:XdJ0wjQc
翔太郎くんの腕が少し弛んだ瞬間、何とか抜け出して背を向けたまま事務所を出て自分の部屋に戻る。
「は……ッ」
ガクン、と崩れるようにドアを背にしてへたりこむ。
……大丈夫だよね、ちゃんと突き放せたよね。
このまま、上手に翔太郎くんを突き放していつか真実を知った時に、あたしはきっと翔太郎くんをこれ以上傷つけなくて済むよう、この街を出ていけるよね。
「……お父さん」
お父さん。
会いたかったよ、すごく会いたかった。
そのために、この街に来たの。
だけど、もう二度と会えないって知った時、あたしはお父さんの事じゃなくて翔太郎くんの気持ちを先に考えたの。
お父さんが死んだことより、お父さんに会えないあたしより、お父さんを亡くした翔太郎くんの心のことを考えちゃったの。
ひどい娘だね、あたし。
だけどね、目の前にいる翔太郎くんやフィリップくんのほうが、あの時あたしには何よりも大事だった。
だから、許してくれるよね?お父さんが認めた男だもんね、翔太郎くんは。
……だから、大丈夫だよね。
あたしがいなくなっても、お父さんの想いを継いで、翔太郎くんはちゃんと生きていけるよね。
 それからあたしは少しだけ泣いた。
絶対に、翔太郎くんの前で泣きたくなかったから。


 事務所のドアを開けると、翔太郎くんがネクタイを締めているところだった。
……窓から入ってくる心地良い朝の風が、部屋に籠もっていた昨夜の二人の匂いを連れ去ってくれていた。
「おはよ、翔太郎くん!」
「……はよ」
できるだけ元気に挨拶をすると、紅茶の葉を選ぶ。
今朝はアールグレイにしよう。
「亜樹子」
名前を呼ばれても視線を上げないで声だけで応える。
「何?」
「……俺さ」
「うん」
「俺、おまえのこと、好きだ」
「……」
分かってる。
だって、昨夜、泣きたくなるくらい聞いたもの。
「おまえも俺のこと、好きだと思ってる。そうじゃないなんて言うなよ?おまえは、好きでもない男とあんなこと出来る女じゃない」
「……」
「おまえがあんなことまでして、俺と……その、したって事を、俺は忘れないし、捨てない。俺がいいって言ったおまえは嘘じゃない。
だけど、今のお前を捕まえるには、気持ちだけじゃない、他に何か必要なんだろう?」
ああ、やっぱり探偵だね。
あたしの本当の気持ちを翔太郎くんは間違えない。
だから、あたしも否定しない。
「だったら、俺はそれを探す。……だから、忘れるなんて言わないでくれ」
「……忘れたほうがいいよ」
「……」
「あたし、さみしくてどうかしてたんだね。……翔太郎くんのことは大好きだよ。それは本当。
だけど、だからってあんな迫り方おかしいよ。最低だよ。……自己嫌悪なの。だから忘れて」
「亜樹子……」
「それに、仕事の事もあるもの。ここに、そういう感情持ち込んじゃいけないって思う。……お父さんなら、きっとそう言うよ」
僅かな沈黙。
翔太郎くんが一つ息をつくと、先に言葉を紡いだ。
32翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:55:57 ID:XdJ0wjQc
「亜樹子。俺、おまえに話さなきゃならないことがある」
その声が強くて、思わず翔太郎くんを見た。
真剣で、強い眼差し。
ああ、好きだな、と場違いだけど思ってしまう。
「うん。何?」
「……もう少し、時間が欲しい」
「時間?」
「ああ。……ちゃんと言える勇気が持てるまで、もう少し時間をくれ」
「そっか。分かった。翔太郎くんがそう言うならいいよ」
「亜樹子」
「翔太郎くんが言いたい時でいいから」
それがあたしたちの別れの時になるのなら。
未練かな。……もう少し先がいい。
「……」
「ね、翔太郎くん、フィリップくん起こしてきて。紅茶淹れておくから。ね?」
「……ああ」
ガレージへ向かうときにすれ違って、ふわりと翔太郎くんの香りがした。
瞬間、ぎゅう、と体の中心が反応する。
あたしの体の奥深くに残る彼の……を思い出して顔が火照る。
まだ生々しく残ってる痛みも、異物感も、あたしの肌に触れた彼の肌の熱も全部が愛しい。
……うん、やっぱり良かった。
あたしの初めての人が、翔太郎くんで良かった。
……大好きだから、せめて忘れられたくなくて。
傷つけた。ひどいことをして、彼を困惑させて突き放した。
傲慢で、最低で、非難されても仕方ないこと。
だけどね、決めたの。
いつか真実を翔太郎から聞いた時、どうしようもなく苦しくなって、あたしは、翔太郎くんを許せなくなるかもしれない。
その時、翔太郎くんの傍にいられるほど、きっとあたしは強くないけど、翔太郎くんを好きな気持ちは変わらないと思う。
だったら、あたしたちは物理的に離れてしまったほうがいい。
それなら、せめて覚えてたかったんだ、覚えてて欲しかったんだ。
あたしの体だけでもいいから、翔太郎くんの記憶の中に残れたらいい。
あたしも、初めてが翔太郎くんなら一生後悔しない、絶対にしないから。
お互いに残る方法を、あたしは他に思いつかなかった……。
馬鹿だなぁ。ほんっと、馬鹿。
……だけど、その時はあたし、ちゃんといなくなるから。
もう翔太郎くんと一緒にいないから。
あたしに許してもらえないことを、きっと翔太郎くんは受け入れようとするでしょう?
あたしはきっとそのことに身勝手にまた傷ついてしまって。それでも君が好きなんだよ、きっと。
そんなのいや。
翔太郎くんにはずっとまっすぐに歩いていって欲しい。
この街で、幸せになってほしい。
だからせめて、覚えててね。
思い出さなくていいから、忘れないでね。
鳴海亜樹子を、……少しだけでいいから、心の中にしまっておいてね。
33翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 21:57:58 ID:XdJ0wjQc
「おはよう、亜樹ちゃん」
フィリップくんの涼やかな声に振り返る。
「おはよ、フィリップくん…って、しょ、翔太郎くんっ?」
翔太郎くんの左頬に拳の痕。やったのはフィリップくんしかいなくて……。
「ちょ、何やってんの!?」
「気にすんな」
「そうそう。ちょっと翔太郎のほっぺにハエが止まっててね」
にこやかにフィリップくんが紅茶のカップを二つ取って、一つを翔太郎くんに回す。
「あのね、二人とも……」
「ね、亜樹ちゃん」
何か言い繕おうとしたあたしの言葉を、フィリップくんがばっさりと遮る。
「忘れないでね。僕らは何があっても、亜樹ちゃんが大事だし、君を傷つけるものは誰であっても許さない」
いつもの笑みの中に厳しい眼差し。彼は、時々こんな風に何もかもを分かっていて貫くような目をする。
「それはね、君自身も例外じゃない」
「え?」
「君を傷つけるのが、もし君自身なら、その原因は全力でどんな手段を使っても必ず排除する」
「フィリップ……くん?」
「それだけは覚えておいてもらえるかな。……誰であっても、君を傷つけるものを僕は、僕らは許さないから」
……何も考えられなくて、頷いた。
そっか、そうなんだ。じゃあ、きっとあたし、許してもらえないね。
「あたしもね」
「何?」
「あたしも、翔太郎くんとフィリップくんを傷つけるものは絶対に許さない。そう決めてるの」
それが、あたし自身であっても同じ事。
ねえフィリップくん。君ならきっと分かってくれるよね。
君にとって翔太郎くんがこの世で一番大事な相棒なのと同じくらい、あたしにとって翔太郎くんはこの世で一番大事な大好きな人だって。
「それが亜樹ちゃんの覚悟なんだね」
「そうよ」
「実に亜樹ちゃんらしい答えだね。……そんな君だから、飽きないし大好きだよ」
「あたしも、ちゃんと分かってくれるフィリップくんだから、信じてるし大事で大好きよ」
「……亜樹子」
「さて!それじゃ今日のお仕事始めましょうか!今日はねー。またダニーちゃんが逃げたって依頼があったのよね。
さ、翔太郎くん、探しに行って!」
ビシッと指を扉に突きつけると、翔太郎くんは少しだけ何かを言おうとして、でも何も言わないで帽子を手に事務所を出て行った。
その背中に、あたしはもう言葉にできない想いだけを、ただ向ける。

好きになって、ごめんね、翔太郎くん。傷つけて……ごめんね。

「フィリップくんも。ダニーちゃんの居場所の検索よろしくね」
「仕方ないな」
 こうして、いつもの日常がまた始まる。
いつか終わる日のために。
いつか訪れる、長い長いお別れの日のために。

あたしは、今日をこの街で生きる。

34翔亜樹※長い長いお別れ※:2010/04/23(金) 22:05:17 ID:XdJ0wjQc
ぎゃー!投下してみたら本当に長かった!すみませんでした!
一回、こういう暗いの書いてみたかったので書かせていただきました。
エロがぬるくてすみません。亜樹子がやたらメロウな女の子ですみません。

執事フィリップにお仕置きされてきますwww
35名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 23:02:22 ID:0i6Ik/AW
>>34
待てそれは褒美じゃないのか?w>フィリお仕置き

何はともあれGJ。
しみじみ良かった。亜樹子も女だもんな。
どういう形で荘吉の死を知ったのかすごい気になるけど、それまでにこういうのも
ありだと思った。
36名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 00:34:32 ID:0NLUoZlb
>>34
GJ!
亜樹子は意外とこういう話もハマるなぁ…
あと

>「そうそう。ちょっと翔太郎のほっぺにハエが止まっててね」

ここのフィリップ大好きだw
37名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 00:41:31 ID:X0VCiViK
>>34
GJ!切なくてよかったよー

>>35
亜樹子はビギンズナイトのときにフィリップが「鳴海荘吉は死んだんだ!」って言ったのを聞いただけだと思う。
おやっさんの死を直接伝えるのはもう少し先か、今週の放送じゃないのかな
38名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 02:59:24 ID:zlaQ0b76
>>1乙もうすぐW放送日だな・・翔亜樹たのしみだぁ・・
>>34GJ! あなたのおかげで余計に楽しめそうだよww 
39名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 16:50:15 ID:QCsykarx
やっと書けた照亜樹でエロなしです
ちょっと照亜樹←翔太郎風味

照井さんが
・ヘタレすぎる
・甘い、甘すぎる
ついでに翔太郎がちょっと可哀相

話が上手くつながってない気がするけど
それでもよろしければ読んでみてください

NGワードは「照井警視の休日」でお願いします
40照井警視の休日1:2010/04/24(土) 16:51:21 ID:QCsykarx
今日は久しぶりの非番
朝から溜まっていた洗濯物を片付け、部屋の掃除を済ませて
今はコーヒーを飲みつつニュースをチェックしていた
時刻はちょうど昼前
このコーヒーを飲み終えたら鳴海探偵社に顔を出そうか
今からなら所長達と昼食を取れるかもしれない
そんな事を考えていると

ピンポーン

チャイムが鳴るものの、心当たりが全く無い
仕事関係の人物なら署の方に来ても、自宅にまで押しかけたりはしないだろうし
プライベートで宅配便でも無いだろうし、当然訪ねてくる家族もいない
イタズラか?そう思って訝し気にドアの方を睨むと

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーーーーーン
ドンドンドンドンドンドンドンドン…
「竜くーん!おーい、竜くーーーーん!寝てるの〜?」

チャイム連打の上、ドアを叩きながら名前を連呼する声を聞いて慌ててドアを開けた
「所長、何をしている」
「あっ、竜くんおはよー。非番なのにもう起きてたんだ」
目の前には何の悪びれた様子もない鳴海探偵所所長、鳴海亜樹子の笑顔があった
「チャイム押しても返事が無いから、まだ寝てるのかと思ったよ」
寝ていると思われる人間を起こす為に
借金取りまがいの迷惑行為をされてはたまらないと思ったがこの際置いておこう
「なぜここの住所を知っている?」
鳴海探偵所のメンバーとはかなり打ち解けはしたものの、自宅の住所までは教えていない
フィリップに検索させたのか?
「おぉ〜っと、探偵の情報収集能力をなめないでよね?」
そう言って所長は「吐けやっ!」と書かれたスリッパをチラつかせている
……明日真倉刑事に一言言わねばならないようだ
「ところで所長、俺に何か用か?」
「そうそう、私、竜くんにお願いがあって来たの」
「わかった、中へ」
わざわざウチにまで来るような頼み事というのが気になり部屋へと上げることにした

「わ〜っ、竜くんの部屋ってキレイねー」
所長をリビングに通すと物珍しそうにキョロキョロと室内を見回し始めた
朝から掃除と洗濯を片付けておいて良かったと思う
「それで、聞きたいことと言うのはなんだ?」
コーヒーを出し、所長の座っているソファの隣りに座って話をきくと
不可解な答えが返ってきた
「私の名前」
「……何?」
自分が怪訝な表情を浮かべている事が容易に想像できる
所長が何を言いたいのか全く理解できない
「だ・か・ら、竜くんが、私の事を、名前で呼ぶのを聞きたいの」
何の冗談だと思ったが、真っ直ぐに俺を見つめる瞳を見る限りどうやら本人は本気のようだ
「まぁ、話を聞いて?」


所長から聞いた話を要約すると
所長の夢の中で俺とフィリップが所長と昔からの知り合いだったらしい
俺は所長のことを「亜樹ちゃん」と呼んでいて、それが中々気に入ったらしく
現実でも所長ではなく名前で読んで欲しいと思ったらしい
「あっ、別に亜樹子でもアッキーでも亜樹子姫でも良いんだけどね?」
小首を傾げて上目遣いで言う仕草は、確かに「所長」という肩書に似つかわしくない
可愛らしいものだった
41照井警視の休日2:2010/04/24(土) 16:51:57 ID:QCsykarx
――が、しかし
「無理だ」
特に亜樹子姫は
「即答っ!?なんでよっ?」
どう考えても無理だ
「俺に質問するな。所長は所長だ」
「むぅ〜。じゃあ竜くんは私を探偵事務所の所長としか見てくれてないんだ」
「そうだ」
そうでなければならない
だからあえてそっけなく言った
言った途端、ふくれっ面だった所長の顔に落胆の色が浮かんだがそれも仕方ない
「そう…なんだ……」
「あぁ、所長は仕事関係者だからな。それに…そうでなければ……」
「そうでなければ?…きゃっ!」
「…こうなる」
不思議そうに俺の顔をのぞき込んだ所長の手首を掴んで押し倒していた
「りゅっりゅりゅりゅりゅーくんっ!?」
ジタバタともがく手足をしっかりと押さえ込む
「いきなりこんな事するなんてっ、私聞いてない!」
忙しなく動かす視線から動揺が伺える
もしや、こうなる事を全く想像していなかったのだろうか?
だとしたら隙だらけだ、危険過ぎる
「……冗談だ」
あまりの無警戒振りに軽く頭痛を覚えつつ、所長から体を離した
「ちょっ…ちょっと竜くん!何?今の何!?」
「所長、少しは気を付けた方がいい。一人暮らしの男の部屋へのこのこ上がり込めばこういう事になる」
「こういう事って…」
「押し倒されて、そのまま犯される。他の男ならそうなっていたかもしれない」
あえてきつい言葉と強い口調で注意を促す
何かがあってからでは遅い
「で、でも竜くんはそんなことしなかったじゃない」
「だから他の男も大丈夫という保証は無い。大体、俺は所長に手を出すつもりはない」
ハッキリと言うと、所長が恐る恐る聞いてきた
「それは…私が仕事関係者だから?」
「そうだな」
所長から視線を外して言葉を続ける
「それに、俺は所長を傷つける」
「竜くんが?私を?なんで?」
「そんなに意外か?」
思わず苦笑が溢れる
「今日みたいに押さえられるとは限らない。所長が泣いても、止められないだろう」
それだけは避けたい。傷つけたくない。守りたい
成海亜樹子その人に対してなのか、彼女越しに見る妹の面影に対してなのかは分からない
それでも守りたいという気持ちだけは確かだった
「竜くん」
所長の両手が俺の頬に添えられて視線を合わせた状態で固定される
「あのね、傷つけたくないって気持ちはすごく嬉しいよ?
 でも大切にし過ぎてかえって相手を傷つけちゃう事ってあるんじゃないかな?」
「かえって傷つける…?」
「うん。さっき押し倒された時はスッゴク吃驚したけど…竜くんなら別に嫌じゃなかったから」
少々赤くなりながらも俺の目を見て言い切った所長の言葉に、今度はこちらが動揺する番だった
「……そう、なのか?」
さっきの反応は驚いただけっだったのか?
そういえば「いきなりこんな事するなんて」と言っていた気がする
いきなりじゃなければ問題なかったのか?いや、そういう問題ではないだろう
「そうなのっ!大体そうじゃなきゃあんな理由こじつけてまで竜君に会いに来たりしないよ」
真っ赤になって口を尖らせる所長を見て、やっと所長がここへ来た事情が飲み込めた
自分の鈍さに頭を抱えたくなったが、問題はそれよりもこれからどうするか、ということだ
42照井警視の休日3:2010/04/24(土) 16:53:28 ID:QCsykarx
「俺は、所長を傷つけたのか?」
「傷つけた。すっごーく傷つけた。これはもう慰謝料モノよぉ」
ニヤリと口元を歪めた所長の笑顔に、嫌な予感がする
「じゃあ俺はどうすればいい?」
「今日の竜君は非番なんだから、仕事は関係ないでしょ?だから私のことは所長じゃなくて亜樹子って呼んで」
「わかった」
それで気が済むのなら…と思った俺が甘かった
「で、デートしよう」
「デート?」
「そう。それなら竜君だって私のこと傷つける―とか気にしなくて良いし
 私も竜君と一緒にいられるし。まずサザンウィンド・アイランドパークに行って…
 あ、当然、全部竜くんの奢りね?今日のところはそれで許してあげる」
「…わかった」
俺の事を気にかけつつも自分の要求をしっかり主張する
そんな得意げに笑う目の前の少女に、俺は一生勝てないかもしれない
そんな気もするが、それも悪くないのかもしれない
「じゃあまずはサザンウィンド・アイランドパークね!」
「そうだな」
今日は平日だから比較的混雑もしていないだろう
そんな算段をしながら支度をしていると所長の携帯が鳴った
「あっ、翔太郎くんからだ。もしもしー?」
このタイミングで掛けてくる辺り、左翔太郎と言う男は本当に油断が出来ない相手だと思う
「代われ」
「へっ?あっ、ちょっと竜くん!」
牽制の意味も込めて所長から携帯を取り上げ、電話に出る
「左か」
『照井?お前、亜樹子と一緒なのか?』
「亜樹子は今取り込み中だ」
初めて口にする「亜樹子」と言う響きに照れ臭くなるが
隣にいた所長も驚いた表情で、顔を真っ赤にしていたのでこれもいいものだと思う
『取り込み中って何だよ?ってか今お前、亜樹子の事呼び捨てにしただろ?』
「俺に質問するな。…俺達は忙しい」
『っ!?照井、テメェ…!』
あまりにもわかり易く挑発に乗るので思わず笑いそうになるが、ここはぐっと堪える
「用が無いなら切るぞ」
『ちょっ…!おい、照井っ!待てよ、お…』
通話を切り、そのまま所長の携帯の電源をOFFにする
ついでに自分の携帯も左からの着信を拒否にしておく
「ちょっと竜くん、仕事だったらどうすんの?」
「2人に任せればいい」
ドーパント絡みの事件なら署から俺の所にも連絡が来るだろうし
それ以外の依頼ならフィリップがいるので問題ないだろう
「今はデートの方が大事だ。行くぞ、亜樹子」
「うぅ、そうきたか。でもまぁ、それもそうだよね」
そう言ってパタパタとついてくる足音に満足して口元が緩む
有意義な休日になりそうだと思いつつ俺は玄関のドアを開けた

以上
43照井警視の休日:2010/04/24(土) 17:02:09 ID:QCsykarx
照井さんの部屋に押しかけてくる亜樹子と亜樹子の携帯に掛かってきた
翔太郎からの電話を代わりに取る照井さんが書きたくて頑張ってみたら
最終的にこうなってました
ここまで照井さんがヘタレに成るはずじゃなかったのに…なぜだ?

ちょっとアクセルグランツァーくらって来ます
44名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 17:33:08 ID:o2HK8nLs
>>39
GJ!!!!
照井と亜樹子の「有意義な休日」夜の部も是非見てみたいw
>>39さん、素敵な萌えをありがとう。
45名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 23:28:36 ID:oytDtUGC
>>39
GJ!亜樹子呼びはロマンだよなあ。普段所長だから余計に
本編であったら軽く死ねる
もしかしてこれまで照亜樹はエロあり出てない?
やっぱり照井がDTっぽいのがまずいのかw
46名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 03:02:06 ID:CHcgc/5g
>>43
GJ!
いやいや、普段はあれだけガッチガチな人が
亜樹ちゃんの前でだけはヘタレになるのがたまらないんじゃないか!!
>>45
でも、所長呼びも何か青臭くて萌えるんだよねー
名前で呼びたいけど恥ずかしいけど他の男とは違う名前で呼びたいみたいな
47名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 08:52:19 ID:vQ61e0dY
今日の亜樹子は所長らしいと言うか「おやっさんの娘」って感じでよかったなぁ。
おやっさんが示した翔太郎との絆の始まりを、亜樹子がフィリップに思い出させるなんて、なんていい演出だ。
でもって弱った翔太郎に駆け寄って、傘をさしかけた亜樹子がやたら優しくて可愛くてときめいた。
やっぱりいい子だ。
予告で叫んでた、来週の、ジェラシー全開になりそうな亜樹子にも期待www
48名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 09:53:51 ID:UfCgppj/
あのときの元気のない翔太郎と亜樹子がすごいあってて最高だったなww
49名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 10:17:28 ID:z7/OXPC1
東映公式で照井が掴んでる誰かの脚って亜樹子のかな?
テレ朝公式の予告だと亜樹子が白いスニーカー履いてるんだけど…
こんな細かいところまで気になるほどここのところ照亜樹不足だw
50名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 10:35:49 ID:kK4JvfP9
照井が美人とイチャイチャしても特に怒らないが
左だと100%怒る所長
露骨ですな
51名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 10:45:34 ID:WBJ1Bg+8
翔太郎とフィリップが話を始めたときにスッと離れた亜樹子が格好よかった
結局おやっさんの死の真相は亜樹子に明かされなかったが
いつかその日が来るんだろうなぁ…楽しみでもあり恐くもあり…

今回の話の後、尾藤さんが翔太郎に
「鳴海の旦那の大事な娘を泣かすんじゃねえぞ」とか
ちょっと釘を刺してくれてたりすると嬉しい

あとヤキモチはヤキモチでもドスきかせて
「色 気 づ き や が っ て」…な亜樹子は本当最高だと思う
52名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 10:49:35 ID:ZWcNSail
>>50
照井はデレデレしないからじゃないの?
フィリップと翔太郎が若菜姫に夢中になってたら二人に突っ込んでたし
53名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 13:27:09 ID:HFaWn5yf
他人がどう思うかじゃなくて本人がどうするかが重要なんだな
つくづく漢らしい
54名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 13:58:29 ID:tNTGjJv9
「色気付きやがって」がツボだったので
翔亜樹ベースで亜樹子と照井の小ネタ


風都署超常犯罪対策課

今この部屋にいるのは2人
1人は黙々とデスクワークをこなすこの課の課長・照井竜
もう1人は照井のデスクの前に陣取り話し続けている鳴海探偵事務所の所長・鳴海亜樹子

既に亜樹子の翔太郎への愚痴話が始まって10分が経過しようとしていた


「あー、もうっ!腹立つわ――っ!」
「落ち着け、所長。…いつもの事だ」
「だから腹が立つんじゃない!ちょっと依頼人が美人だとすーぐデレデレしちゃって!」
「大体なぜ俺に愚痴る?フィリップに言えばいいだろう」
「だってフィリップくんに言っても『大丈夫。僕達にとって亜樹ちゃんは特別だから』って言って聞いてくれないんだもん」
照井には『特別』ならそれで良いんじゃないかと思えるが亜樹子にはそうではないらしい
「所長、俺も仕事中で愚痴を聞いてる暇はない」
「えぇ〜、いいでしょ?さっきから聞きながら仕事してるし」
「ふぅ…。所長」
照井は溜め息と共に顔を上げ、それまでずっと書類に落としていた視線を亜樹子に向けた
「なぁに…っ!?」
照井の唇が亜樹子の唇と重なる
驚いて固まる亜樹子を余所に照井は再び仕事を始めた
「もう少しで仕事が一段落する。その後で聞いてやるから暫く黙っていろ」
「えっ…ちょっ…黙ってろって黙ってられる訳無いでしょっ!何すんのよっ」
「もう一度口を塞がれたいか?」
照井が視線だけを亜樹子に向けて言うと、亜樹子は両手で口を隠して勢いよく顔を横に振った
もしかして愚痴を言う相手を間違えたのではないか―
今になって少し後悔し始めた亜樹子だった
55名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 16:31:42 ID:WgImvGn6
>>54
乙!照井ツンデレだなw

今日の所長は可愛かった
56名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 19:12:04 ID:QvV+Y6zT
>>54
仕事中におしかけ照亜樹かわいいなw
照井はDTばりばりの純情系でも、大人でクールな対応でもどっちもおいしい

しかしこの話の注意書きは
「翔亜樹ベースの亜樹子と照井の小ネタ」より
「翔←亜樹ベースの照亜樹小ネタ」
という方がいいかも?
57名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 19:37:41 ID:BXf8U9DR
先週発売されたイベントのDVDが届いたので、今日見たんだが
音だけじゃなくて映像まで見ると、噂の「左亜樹子」はかなり
たまらんものがあったwww何だあの二人、可愛すぎだ。
微妙にテンパってる二人が初々しくて見てるこっちが恥ずかしいわw
もう鳴海翔太郎でも、左亜樹子でもいいんじゃないかなwww
で、フィリップは養子縁組しちゃえばいい。
5854:2010/04/25(日) 19:47:29 ID:tNTGjJv9
>>56
> しかしこの話の注意書きは
> 「翔亜樹ベースの亜樹子と照井の小ネタ」より
> 「翔←亜樹ベースの照亜樹小ネタ」
> という方がいいかも?

言われてみればその通りですね!

保管庫管理人様、保管の際には
「翔←亜樹ベースの照亜樹小ネタ」
に訂正お願いしますm(_ _)m
59名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 19:50:55 ID:z7/OXPC1
>>57
あれって中の人のアドリブなんだろうか
それとも脚本通り?

フィリップと若菜姫は姉弟説が有力視されてるが
あれだけ露骨だと案外違ったりするかもしれないので
もし姉弟じゃなかったら期待したいところ
60名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 21:03:16 ID:6PGR9d1r
Wで明確に女子に好かれる描写がないのって今のところ翔太郎だけだよね。
フィリップは劇場版でエリザベスに好かれてたし、照井はリリィに好かれてたもんな。
61名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 21:06:28 ID:ZWcNSail
来週の依頼人がそうなるかも…
62名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 21:35:52 ID:7KH4HE+n
>>59
あれが中の人のアドリブだとしたら、本当に息がピッタリで素晴らしい。
時々目を合わせてはそらして、でもまた見て、の辺りがすごく翔亜樹ですありがとうございました。
「左亜樹子」って翔太郎から言い出したのに、亜樹子のツッコミがテンパってたのが可愛かったし。
「おまえがおやっさんの娘だから、傍においてるだけで〜」がツボに入ったわ。
この為だけでもDVD買ってよかったw

だけど、最近フィリ亜樹飢えなので、フィリ亜樹投下します。
今日の新フォーム登場で、今後亜樹子がフィリップの世話の必要がなくなったのが
ちょっと寂しかったので、甘めのフィリ亜樹で発散してみました。
キスだけで甘いです。

63きみがすき(フィリ亜樹)@:2010/04/25(日) 21:36:54 ID:7KH4HE+n
 フィリップがいつものように目を開けた時、やっぱりいつものように目の前に亜樹子がいた。
フィリップが目覚めたという事は、今日の戦いは終わったという事だ。
だから、亜樹子は頑張ったフィリップにいつもにこやかに労わりの言葉をかける。
「お疲れ様、フィリップくん」
「うん」
目が覚めたら亜樹子がいることはちゃんと分かっているけれど、やっぱりいると嬉しい。
(今日はちょっと疲れたな)
 亜樹子の膝枕は気持ちよくて心地良くて、離れがたい。
だから、つい頭を起こす前に彼女に話し掛けてしまうクセがついた。
「ね、亜樹ちゃん」
「ん?」
「最近、亜樹ちゃんのたこ焼き、食べてないなぁ、とか考えてたんだ」
「あーそうだっけ。そういえば最近作ってないわね」
「今日作ってよ」
「そうだね、翔太郎くんが帰ってきたら、三人で作ろうか」
料理に関しては、かなり壊滅的な腕前の亜樹子であったが、粉モノと紅茶に関してはかなりのものだ。
どうしてこう偏っているのか、フィリップにはいまいち、理解不可能だったが。
それが亜樹子なのだと思えばすんなりと受け入れられたけれど。
「それに、この間淹れてくれたアップルティー、すごくおいしかった。浅川麻衣の新作のアップルパイとぴったりだったよ」
「えへへ、あれねー。麻衣さんのお店でケーキセットで出してるの。たまに、紅茶の選定頼まれるのよ?」
「バイトかい?」
「一応ね。所長としては、収入のこともちゃんと考えなくちゃですから」
基本的に亜樹子はしっかり者なんだと、もう分かっている。
「浅川麻衣のケーキは美味しいよね。僕も好きだよ」
「最近、フィリップくんさ」
「うん、何?」
「好きなもの増えてきたね」
「そうだね。僕も自分でそう自覚してるよ」
「フィリップくんにも好きなものができたのが嬉しいな」
「うん、たこ焼きも紅茶も時代劇も好きになったよ」
今までのように純粋に興味だけではない「好き」という思いは、心を温かくするのだと知った。
「他には?」
「え?」
「他にフィリップくんの好きなものあったら教えて」
にこにこと笑う亜樹子の笑みに、フィリップも小さく微笑む。
「……花とか」
「うん」
「ケーキとか」
「うんうん」
「漫才も面白いね」
「でしょ?」
「亜樹ちゃんが一番最初に教えてくれたたこ焼きは、今では僕の好物だし」
「よし、今日も頑張って作る!」
「……亜樹ちゃんが教えてくれたもの、僕、全部好きかも」
そっと亜樹子に手を伸ばしてみる。
64きみがすき(フィリ亜樹)A:2010/04/25(日) 21:38:02 ID:7KH4HE+n

この少女が連れてきた世界は、フィリップをこじ開け、かっさらい、突き落とした。
そりゃもう知らなかった感情の奈落の底まで。
感情と言う名前の扉にカギがかかっていた少年は、そのカギを開けるではなく叩き壊されたのだ。

「後はね、亜樹ちゃん」
「え?」
「亜樹ちゃんが僕は好きだよ」
頭を起こすと、同じ高さで亜樹子の瞳を見つめる。
 こんな時、人はどうやって「好き」を伝えるんだっけ?
と考えて、フィリップはそのまま亜樹子の唇に自分の唇を重ねた。
一瞬、驚いたような亜樹子だったが、その優しい感触に逃げる気持ちが融けていく。
重ねるだけのキスをして、フィリップはにっこりと笑って亜樹子と自分の額を合わせた。
「亜樹ちゃんが大好きだよ」
「……えと、その……い、今のって」
「キスは、特別に好きな異性に示す愛情の証だと検索した。だから、亜樹ちゃんにしたかったんだ」
「と、特別……なんだ?」
「うん。亜樹ちゃんは、僕の特別。一緒にいたいし、ドキドキして嬉しくなるし、キスもしたくなるんだ」
 どこまでも素直なフィリップの言葉と気持ちに、亜樹子の胸もドキドキする。
翔太郎とは違う意味で、フィリップを守ってずっと一緒にいたいと思う。
彼の笑顔がずっとここにあればいいと思う。
(うん、あたし、フィリップくんのことやっぱり大好きだ)
「あたしも、ね」
「うん?」
「あたしも、フィリップくんが特別大好きだよ」
えへへ、と笑って真っ赤な亜樹子はひどく可愛らしくて、フィリップの胸に今までに感じたことのない感情が沸き起こった。
(亜樹ちゃんにもっと触れたい)
そして、思いと興味に素直に行動してしまうのがフィリップだった。
 もう一度唇を重ねると、やはり抵抗はない。
触れ合う温度が気持ちよくて、そっと亜樹子の背中を抱き寄せてみた。
固く冷たい金網の上で、お互いの温度の心地良さを確かめ合うように。
「亜樹ちゃん」
「は、はいっ」
「もっと触りたい」
「え?ええ?」
「亜樹ちゃんに触ってたい。だめかな?」
「えええええええっと!い、いきなりそういうのは……っ!」
「?触るだけっていきなりしちゃだめなことなの?」
きょとんとしているフィリップに、亜樹子は彼の背中をぽんぽんと叩いた。
「いきなりはしちゃいけないよ」
「そうなんだ」
「ね、フィリップくん」
「何?亜樹ちゃん」
「あたしもフィリップくんが大好きだよ」
「うん」
「もっともっと、フィリップくんの世界に「好き」を増やしてあげたい。すごく、そう思うよ」
65きみがすき(フィリ亜樹)B:2010/04/25(日) 21:39:25 ID:7KH4HE+n
亜樹子らしい言葉がとても優しくて嬉しくて、フィリップは亜樹子の背中を抱き締める自分の手に力をこめた。
「えっとね、今度一緒にどこか行こうか」
「どこに?」
「どこでもいいよ。フィリップくんと一緒ならどこでも」
「じゃあ、亜樹ちゃんの大好きなケーキでも食べに行く?」
「うん。デートしようね」
「デート?」
「そう」
「デートの全てを検索してからでいい?」
「検索はしちゃだめ」
「どうして?」
「二人で覚えていくの。だから、検索はだめ。分かった?」
検索をしなくても理解できるものが、この世にはあるのだと彼女は笑う。
「うん、分かった。じゃあ、僕と亜樹ちゃんと二人で覚えていこうね」
「約束ね」

きっとこれからも増えていく「好き」の中できっとずっと変わらないものがある。
それは目の前の彼女への暖かなこの気持ちだ。
翔太郎への信頼の気持ちとは違う、甘くて惑いそうになるもの。
若菜への想いとは違う、もっと確かで優しいもの。
鳴海亜樹子だから、この感情は生まれた。

「亜樹ちゃん。もう一回キスしていい?」
「へ?え、ええっと、……うん」
もう一度、軽く亜樹子に唇を重ねる。
華奢な背中を抱き寄せて、ガレージの向こうの気配を探る。
もうダブルドライバーは外しているけど、気配で分かる、相棒の帰宅。
(今、こっち来ないでよね、翔太郎。……ま、来てもいいけど邪魔はしないでよ)
なんて相棒にテレパシーを送りつつ、亜樹子の柔らかい唇を目を閉じて固い金網の上で堪能しようと決めた。

66きみがすき(フィリ亜樹):2010/04/25(日) 21:44:20 ID:7KH4HE+n
以上です。
普段は翔亜樹メインだけど、やっぱりフィリ亜樹も大好きだ。
照亜樹も大好きなので書いてみたいwwwが、照井だとどうやってエロまで持ち込めるか分からん。
いっそ誰か教えてくれwww
67名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 22:45:33 ID:q7Hi0AT/
>>66
うわあああああ何だこのかわいいカップルは!
GJGJGJ!!

何となくこの二人はこれ以上進まないで欲しいと思ってしまう
68名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 23:01:47 ID:R+Z5as7D
>>66
GJ!
まるで、小さな恋のメロディのような2人
次は、手を繋いでのデートめざして、フィリップ頑張れ〜!
69名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 00:13:00 ID:p31xYeqm
>>66
GJ!あまずっぺぇぇぇっっ!!
70名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 00:59:23 ID:5N3fiwFx
>>66
GJ!
甘い!カワイイ!!素敵だぁぁぁっ!!!




>照井だとどうやってエロまで持ち込めるか分からん。

確かに
大人な照井でもDT照井でもあんまり手を出す気がしないなぁ
でも見たいw
71名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 02:16:26 ID:ydX4IBEE
>54
GJ!
翔亜樹だと思って読んだら照亜樹だった、照亜樹好きの自分は勝ち組!

>66
GJ!!
たまらんかわいさだな、この2人は!!

自分も照亜樹書きかけて、どうしても照井がへたれてw押し倒せなくて筆折ったwww

思ったんだが、亜樹子が攻めの方がエロではしっくりくる・・・。
ベッドの上で下半身的に役に立たなくなってしまったw照井に
「ごめんね、竜くん。あたし、ほんとは初めてじゃないから・・・なんとかしてあげるね」
でご奉仕、というパターンなら浮かんだ。
でもそれって自分の求めてる照亜樹か、と思って筆を(以下略)
72名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 19:04:16 ID:m+WZwVoi
>>60
幼なじみの津村真理奈は?

しかし今度の依頼人はマジの山崎さんか
戦隊からのゲスト多いなぁ
73名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 19:38:08 ID:8RGahCrG
>>72
ああ、そういやあの人翔太郎に気がある感じだったな。

74名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 19:42:03 ID:6l0QJn/O
幼馴染がドーパントでした。のあれか
翔太郎もちょっと好きだったんかなと思った
しょっぱなから立ちかけたフラグがボッキリ折れる翔ちゃん残念すぎるw
75名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 22:16:23 ID:1JCJIDsI
フラグが立たないからこそ翔ちゃんだろうwww

イベントDVD自分も見たけど、亜樹子の中の人がおやっさんに
「抱っこされたい」
って言うのが可愛かった。
おやっさんと亜樹子のシーンも、回想でいいから見たいなー。
この先、翔ちゃんが亜樹子におやっさんの死の真実を告白するとき
そういう前振りがあると、色々萌えそう&燃えそうだ。
76名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 22:35:26 ID:6l0QJn/O
おやっさんと亜樹子のエピソードは見たいな
亜樹子がおやっさんがなぜ死んだのか知ったらどうなるんだろうな
翔太郎を責めることはないだろうけど逆に自分の存在が翔太郎に罪悪感抱かせてたと思ったりして
77名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 22:51:55 ID:0dGdIc3a
>自分の存在が翔太郎に罪悪感抱かせてたと
うわあああそれ萌える。
本スレで言ってた人いたけど、弱った亜樹子、見てみたいよね。
っていうか所長つよすぎー…ちょっと尊敬する。
78名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 00:07:39 ID:QLrZX8FA
>>77
普段あれだけ元気で強い子だと弱い部分も見てみたくなるな
翔太郎達の元を離れて大阪に帰ろうとする亜樹子を引き留めに行く翔太郎…とか萌えると思うんだ
最初はグズグズしぶってるけど照井やフィリップに説教されて動くと
79名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 01:50:37 ID:c7Oxb6Uo
ビギンズナイトの時に、ちょっとだけ涙ぐんだのは可愛かったな。
でもそれでも強くて、弱いって感じじゃなかったけど。

そろそろヒロインらしいピンチも見たいけど、所長の場合、スリッパで
ドーパント殴っちゃうくらいだから、普通のピンチにはならなそうだな。
だめだ、やっぱり所長最強すぎる。
所長が弱くなるとしたら、やっぱり本格的なおやっさん絡みを期待する
しかなさそうか。
80名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 12:07:47 ID:NhKVnBhy
本気で優しくされるとどうしていいかわからなくなって
「え!?あ、その。やんっ」
みたいに照れまくって着てるTシャツの裾で顔を隠して
チラッと見えたお腹に「わっ!」とか驚いてる翔照フィリの
頭を「こらーっ!見たなー!!」と顔を真っ赤にしながら
理不尽にスリッパでぶっ叩く所長であってほしい
81名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 15:21:06 ID:S0PtA8aN
フィリップが井坂に攻撃された時に泣いてたけど
小さな子供みたいなうわーん泣きなんだよな、亜樹子って
男三人衆が思い悩むと1人で抱えて沈むタイプだから
亜樹子が必然的に強く、引っ張り上げる要員になる必要があるのかも

でもおやっさんのことを打ち明けられた時、静かに涙をこぼしながら
少しはにかんで「話してくれてありがとう」とか言ったら
全俺の涙腺メモリがブレイクする自信がある
82名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 18:49:03 ID:JUJrJbqp
翔太郎がツインマキシマムで瀕死になった時は泣かなかったのにフィリップがウェザーに攻撃された時は泣く亜樹子w
83名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 19:35:56 ID:Lk0BgPsK
>>72
俺としてはそろそろボウケンイエローかメレ様を出して欲し
84名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 21:03:06 ID:iZFHx92E
>>82
翔太郎はバシバシ叩くあたり相当頑丈だと良く言えば信頼されてるんじゃないかなw
85名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 22:29:39 ID:2dkokId6
>>82
それって、ツインマキシマムの時は、翔太郎の手当てとか、
やる事いっぱいあって、泣いている間も無いけど、
フィリップの時は、当の本人が消えちゃって、
それに、翔太郎が側にいたから、泣けたんだと思った
86名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 22:45:22 ID:M2o+e7zN
>>76
一行目だけ読んでおやっさんと亜樹子のエ ロに見えた
さすがに死んでくる
87名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 22:46:57 ID:aHaGLzT8
今の流れなら言える!
すっかりタイミングを逃していたんだが>>17ーの翔亜樹はあまりにもGJだった。
普段あっけらかんとして皆の太陽的存在の亜樹子だけど
言っても20歳の女の子なので、弱ったり、悩んだりもしているはず。
特に父の死というあまりにも悲しい事実に向き合えるか、許せるか不安な気持ちと
翔太朗を憎からず思い始めている気持ちの
はざまで悩む所長というのは
あまりにも切ない。
そして萌える。
88名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 23:46:06 ID:2R7hl9/t
亜樹子の強さって、翔太郎とフィリップを心から信頼してるとこだと思うんだ。
中の人のインタビューで「二人は何があっても守ってくれると亜樹子は信じてる」
って言ってて、だからこそ父親の死の理由をこの先どう知るのかは気になるとこ。
そこで亜樹子の弱い面とか出されたら、>>81同様、全涙腺がメモリブレイクしそうだ。

で、イベントDVDネタありの翔亜樹小ネタ一個投下。
>>51
>今回の話の後、尾藤さんが翔太郎に
>「鳴海の旦那の大事な娘を泣かすんじゃねえぞ」とか
>ちょっと釘を刺してくれてたりすると嬉しい
でニラニラしてしまったので。
89名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 23:48:26 ID:2R7hl9/t
「おい、坊主」
「いや、だから俺には左翔太郎って名前があるんですが」
「まだ半人前にゃ坊主で十分だ。それより、あのお嬢ちゃんだがな」
尾藤さんが、林檎アメをフィリップに差し出す亜樹子を指差す。
「やっぱり親子だな。鳴海の旦那に似てる」
「……そうですね」
「おまえが守れよ」
「え?」
「鳴海の旦那の娘ってだけじゃなくてよ。おまえを大事に思ってるお嬢ちゃんをおまえが守らなきゃだろ」
「亜樹子が俺を、ですか?」
「お嬢ちゃんがこれを届けてくれた時、言ってたよ」
尾藤さんがクマの頭を撫でて笑う。

『安心しててください。お父さんが尾藤さんに残したもの、翔太郎くんはきっと見つけてくれますから』

「そう言って笑ってた。おまえのこと、本当に大事に思って信じてなきゃあそこで笑えないだろ」
俺は、はしゃぐ亜樹子に視線を向けた。
 あいつが何も聞かないのは、きっと俺から言い出すのを待ってるんだと分かる。
今回だって、俺のことばかり心配してだけど信じてくれて……。
それだけでも、信じられないくらい心が強い女で、やっぱりおやっさんに似てる。
そう思うと、俺のほうが守られている気がするんだ。
「おい」
「あ、はい」
「もし、あのお嬢ちゃんを泣かすような真似したら、俺が鳴海の旦那の代わりにおまえをブン殴るからそのつもりでいろよ」
「泣かせませんよ」
絶対に、泣かせない。
いつかおやっさんの死の真実を伝える時、亜樹子が流すであろう涙以外は決して一粒だって。
「いい覚悟だ」
ニヤリと笑って、尾藤さんが俺の肩をつつく。
「ああ、でももう一つ殴る理由が出来る日がくるかもな」
「?何ですか?」
「あのお嬢ちゃんを嫁にもらう時だ。その時は、花嫁の父の代理ってことでおまえをボコボコにしてやるよ」
「ちょ!何ですかそれ!」
「安心しろ、半殺し程度にしておいてやる」
「いや、だから……!」
「まあ、おまえが婿入りして鳴海姓になるなら、半殺しの半分くらいにしておくか」
「基準が分かりませんよ!」
ああ、もうどうしてそうなる!
などと焦りながら、ちらりと亜樹子を見る。
……でも、もし。
もし、いつかそうなる日が来たら。

俺、どっちでもいいかも、なんて考えたことは絶対誰にも言わない。
90名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 02:33:22 ID:sGiESNnu
>>89
GJ過ぎる……!!!!!

おやっさんに知れたら半殺しどころか、蹴り殺されるんだろうなぁ…
91名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 02:37:25 ID:y7jrWK91
左 亜樹子より鳴海 翔太郎の方が響きがいい気がする
ひだりもなるみも三文字だからあんまりかわらないけど
92名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 03:16:05 ID:xsgvkzRi
DVD見たけど、左亜樹子のくだり、
台本どおりかアドリブか、わかんなかった

アドリブだったら上手だな>翔太郎
93名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 03:58:01 ID:/5gqAXEI
会場に入ったときに入れてもらったって若菜姫がいってたからアドリブだと思う
94名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 05:05:57 ID:2KrQRKLm
台本があるにしてはぎこちない気もするし(正直一部gdgdだw)完全アドリブにしてはナチュラルすぎる気が
概要だけ決まってるとか?
95名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 05:30:31 ID:/5gqAXEI
事前にもしこんな質問してきたらって考えてたんじゃないかととも思うが・・・
ところで今回の話の後って絶対翔太郎風邪ひいてるよなww
96名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 07:52:23 ID:V0tlV6lx
>>87
分かる。いつも強い女の子が不安に揺れたり怖さを覚えたりってグッとくるよな。
いつか、翔太郎を許せなくなるかもしれない自分から逃げようとするのもありだと思う。
亜樹子の弱い部分もドラマパートでこの先期待。

イベントDVD見たけど、あれって中の人も完全に役で出てるから、二人ならこういう掛け合い
になるだろうなって感じで見てて面白かったし、心地良かった。
会場の冷やかしの声で、アドリブで続けたって感じしたな。
亜樹子のほうが若干ツッコミ弱いけど、照れてテンパってるかと思ったら萌えたw
97名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 20:10:35 ID:xsgvkzRi
翔太郎と亜樹子を見てると、シティ・ハンターのリョウ&香を思い出す。

…年寄りですまんw
98名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 20:43:55 ID:+DDN4vQG
>>97
本スレでもたまに言われてるけど最近は確かにそんなかんじだなw
翔太郎が依頼人にデレデレする→亜樹子のスリッパツッコミの流れがね
相棒・師匠の娘ってあたりや普段女扱いしてないけど本音では
憎からず思ってる(翔亜樹の場合は確定じゃないけど)ところとかも
翔亜樹は少年漫画の主人公とヒロインっぽいなと思う
99名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 21:40:48 ID:ImS5y/yM
なんでだろうか…ライダーと同じ局でなんかお前のやったことはお見通しなドラマ見てたら
亜樹子が「翔太郎くん…君のやったことは!すべてまるっとごりっとサイクロンお見通しだ!」
とか言ってるのを想像してしまった…なんで翔太郎に向けて言ってるんだ、よく分からない
100名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 22:17:55 ID:K9NcP88f
>>99
ベッドの下に隠してたAVを亜樹子が見つけて問い詰めてるような絵が浮かんだw

ついでにその後好奇心から一緒に観賞会→興奮してきて勢いでヤってしまう辺りまで浮かんだwww
101名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 23:15:33 ID:9vJO4NPK
>>99
ヒーローが同じ自己陶酔型で、ヒロインが同じ貧乳だかr…おっと、お茶の誘いがきたようだ。

DVD3巻の特典の執事フィリップが、やたらドSに見えて萌えてしまった。
で、小ネタ投下。
メガネと敬語と白手袋は絶対領域。異論は認める。
書いてて楽しかったwww

ヘッドドレスと髪の間をやんわりと撫でていた白手袋の指先が、柔らかな耳たぶに辿り着き、その感触を楽しむように撫で上げる。
後ろから抱きすくめた体は華奢で柔らかく、きっと舐めたら甘いのだろう。
「ひゃう……っ」
「いけませんね、この程度で感じてるようでは、ご主人様にご奉仕などとてもとても」
フィリップの嬲るような声は楽しんでいる。
「耳が弱いんですか?ああ、こちらも、かな?」
スカートの上から太腿を撫でると、ビクン、と震えた肢体がバランスを崩してフィリップの胸に寄りかかる。
「おっと」
亜樹子が倒れこんできて、ズレたメガネの位置を人差し指で押し上げて直し、僅かに赤い頬を斜め後ろから覗き込む。
いつもは気が強い彼女も、こうなってしまえばこっちのものだ。
「……ご主人様には内緒ですよ?」
「んぅ……んっ」
重ねた唇をこじ開けて、強引に絡ませた舌の熱を堪能しながら壁まで追い詰めて、がっちりと亜樹子の体を押さえ込む。
大胆にたくし上げたスカートの中に突っ込んだ手のひらで肌の感触を楽しみ、亜樹子の上気する頬に唇を寄せる。
「手袋が汚れてしまうな。まあ、仕方ないですね」
焼けるような場所に沈めた指先が濡れた音を立てて、亜樹子は切ない悲鳴を挙げて、目の前にある綺麗にノリの効いた襟を掴んだ。
見詰め合うメガネの奥の涼しい視線は、亜樹子の体を楽しんでいるのを隠さない。
「どうして欲しいか、ちゃんと言ってくれませんか?」
「……もっとっしてくださ……っ」
「メイドのクセにお強請りとは、まだまだ半人前ですね」
「だ、って……っ言えって……っ」
潤んだ瞳に欲情を覚えて、口角が上がる。
「……あとで、私のために紅茶を淹れて貰えますか?」
頷いた頭にキスを一つ落として、指を更に深く深くスカートの奥にねじ込んだ。
その熱は、甘く指先を楽しませる調べを奏で、ご主人様の知らない時間が濃密に続く。
102名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 11:54:05 ID:gei+5mxu
執事エロSだな!
ご主人様へのご奉仕を教えこまれて、執事に指示を出されながら、ご主人様に夜伽をご奉仕するメイド亜樹子とか読んでみてえ。
きっとご主人様は慌てそうだけどw
103名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 17:26:29 ID:W7fAzTLp
>>89
GJ!
尾藤さんの蹴りはパネェと思います。(中の人はザンキさんとよく共演)
104名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 18:48:05 ID:SnM/Kr2i
流れをメモリブレイクして士夏を投下しようと思ったら書き溜めが失踪した…

そういや、ここは百合(キバじゃない)ってアリなの?
105名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 18:58:33 ID:gJ9o7Vun
前にひよりと樹花のがあった気がする
106名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 20:13:08 ID:bDbT4NKF
>>89
GJ!
左亜樹子も鳴海翔太郎もいいじゃない!
でも前回冒頭の相関図、亜樹子が大家から現所長に変わってたから
『鳴海探偵事務所』を続けるなら、鳴海翔太郎が妥当かなw

>>101
教育、お仕置きは執事、メイドものの王道だな!王道万歳GJ!
正装なのにやってることは背徳的っていうのがいいね
やっぱり執事ップは強烈なS臭がするよなw
107名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 20:40:38 ID:2sHRZejF
>>101 執事ップ、小ネタで終わりなんてもったいない!
続けて下さいお願いします。
108名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 20:48:59 ID:CSMf8IZD
>>106
そういや、現所長の肩書きが亜樹子になってたな。
じゃあやっぱり、鳴海翔太郎でいいかもしれないwww
プロポーズは
「おまえの苗字を俺にくれ!」とかセンスのないのを希望www

>>104
その失踪した士夏を、頑張って探し出してくるんだw
それまで、ちょいと先にユウスケ×八代投下しておくから。

で、ユウスケ×八代を投下します。
ちょっと士夏風味もあり。エロはぬるめ。
109ヒマワリ ユウスケ×八代@:2010/04/29(木) 20:50:20 ID:CSMf8IZD
「あれー、これどうしたんですか?」
夏海が、テーブルに飾られたヒマワリを見つけて、嬉しそうな声を挙げた。
「あ、さっき、花屋さんの前通ったら綺麗だったからさ。衝動買いしちゃった」
「ユウスケが買ってきたんですか。へぇ」
「何だよ、夏海ちゃん」
「綺麗だなーって思って。いいですよねぇ、ヒマワリ」
「うん、俺、ヒマワリ大好きなんだ」
その花はあの人を思い出させる。
ユウスケの心の中で永遠に生きる、ただ一人の人。
「綺麗ですねぇ」
「うん」
「あ、私、今からケーキ買いに行こうと思ってたんです!帰ってきたら、ヒマワリ眺めながら、お茶しませんか?」
「いいね!じゃあ、俺、紅茶の用意してるよ」
「はい」
夏海の背中を見送って、ユウスケは窓を大きく開けた。
涼やかな風が吹き込んできて、ヒマワリを揺らし、その時、ユウスケは八代の声が聞こえた気がした。
「ヒマワリ、好きなの?」
「あはは、俺、花とか詳しくないですけど、でもヒマワリだけは好きなんです」
「ユウスケらしいわね。私も、ヒマワリは大好きよ」
「じゃあ、おそろいだ」
「そうね。でもヒマワリはね、好きだけじゃなくて、私の気持ちそのものでもあるの」
そう言って微笑んだあの人は、ヒマワリの花のように綺麗で強かった。
 初恋だった。
強くて凛々しくて、いつもまっすぐな八代藍という人に惹かれた。
だから、彼女の力になりたくて。
戦うことを、怖いとは思わなかった。
怖いのは、あなたがいない世界。
ただ、それだけだった。



 今日は少し手強かった。
戦うことにも少し慣れてはきたけど、やっぱり緊張もするし、気を抜くなんてできない。
そんな毎日の中で、ユウスケが少し大きな怪我をした。
「ユウスケ、大丈夫?」
ユウスケの、包帯を巻かれた頭に手を当てて、心配そうに瞳を曇らせる八代に、ユウスケは空元気で笑って見せた。
「大丈夫です。あねさんこそここしばらく、あんまり寝てないんでしょう?ちゃんと寝て、食べて、元気でいてくれないと」
「ユウスケ……」
「ほら、まだ勤務中でしょ?帰って帰って!俺なら平気ですから!」
ユウスケの笑顔に、一瞬顔を歪ませ、だが次の瞬間にはいつものクールビューティな笑みを浮かべ
「分かったわ。じゃあ私は戻るから、ユウスケ、大人しくしてるのよ」
と、ユウスケの額に綺麗な指先を当てる。
「分かりましたぁ。あ、でもグロンギが出たらすぐ連絡くださいね!絶対、俺に連絡してくれなきゃダメですからね!」
「はいはい。分かったから、ちゃんと寝てなさい」
窘められて、何だかそれが嬉しくて、素直にベッドに潜り込むと薬が効いてきたのか眠くなってきた。
八代の背中を見送ると、ユウスケはそのまま眠りに落ちた。
110ヒマワリ ユウスケ×八代A:2010/04/29(木) 20:51:08 ID:CSMf8IZD
 どれくらい眠っていただろう。
静かに目を覚ました時、ベッドの横に蹲るものを確認できた。
「あねさん……?」
顔が見えなくても分かる。
八代が、ベッドに寄りかかるようにして眠っているのだ。
時計を見れば、午前0時を過ぎていて、ついさっき帰ってきて自分の部屋に戻るでもなく自分の事を心配してこっちの部屋に来てくれて、

そのまま眠ってしまったのだろう。
スーツ姿のまま、髪も振り乱して。
(……あねさん)
そっと手を伸ばして、八代の頭を撫でてみる。
(小さいな……)
小さな頭は、ユウスケの手であればすっぽりと覆えそうなほどで。
(俺はあなたの支えになれてるのかな……)
ユウスケの戦う理由は世界平和だとか、そんなご大層なものではない。
ただ、八代のために。
八代が願う世界のために、戦うのだ。
(……大好きです、八代さん)
想いは、自分でも分からないほどに、深い。
「ん……」
不意に睫を震わせて、八代が目を覚ます。
「……ああ、寝ちゃってた?」
「あねさん、大丈夫ですか?ちゃんと寝てください」
「うん……。でも、今夜はいいわ」
八代が手を伸ばしてきて、ユウスケの頭を撫でる。
「今夜はユウスケのことが気になるから」
「俺はあねさんの健康のほうが気になります」
「けが人のくせに。いいから、寝なさいユウスケ」
「あねさんが寝てくれたら寝ます」
「言う事聞けないの?」
「聞けません」
「はぁ……」
不毛な言い合いに疲れたのか、八代が立ち上がってユウスケを見下ろす。
「分かったわ、じゃあ私も寝るからちゃんとユウスケも寝るのよ」
「はい」
「よろしい」
と、部屋を出て行くものと思った八代が、クローゼットから使っていない毛布を取り出しさっさとユウスケのいるベッドすぐ脇で毛布を被

ってごろんと寝転んだのだ。
「ちょ、ちょっと、あねさん!?」
「何?」
「な、何してるんですか!」
「何って、ユウスケが寝ろって言ったんでしょ?何か文句あるの?」
と、上半身を起こしてユウスケに向き合い、見上げるような形で唇を尖らせた表情はいつもの彼女より少し幼く見えて、ユウスケの胸に刺

さる。
「い、いや、あの俺は確かにそう言いましたけど、それはですね、ちゃんと自分の部屋に戻って寝てくださいって事で……」
「いいわよ、ここで。ほら、ユウスケも寝なさい」
「ああああのですねっ。俺だってその……っあの……っ」
冗談じゃない、手を伸ばせば触れられる位置に惚れた女がいて寝られるほど心臓も理性も強くない。
「えっとえっと、だめったらだめなんですっ!」
「どうして?」
「おおお俺が襲ったらどどどどうするんですかっ」
一瞬、沈黙して、八代が笑い転げる。
「あは、あはははは!ユウスケが?私を?やだ、その冗談面白い!」
「じょ、冗談って……」
「そんな傷だらけの体で何が出来るの。まったく、馬鹿なこと言ってないで寝なさい」
111ヒマワリ ユウスケ×八代A:2010/04/29(木) 20:52:07 ID:CSMf8IZD

馬鹿なこと?
この気持ちは馬鹿なことなのか?

瞬間的に、手に力が籠もった。
「え……?」
「傷だらけでも、あなたを抱けます」
八代が何か言う前に彼女の体をベッドに引きずりあげて、ユウスケはその腕に華奢な体を閉じ込めた。
「ユウスケ……?」
小さな声で名前を呼ばれて、ゴクン、と喉が鳴った。
「あなたがいけないんです。……俺があなたを好きなこと、ちゃんと知ってるくせに」
答えを聞く前にキスをした。
舌に噛み付かれたってかまうもんか。
「んん……ッ!?」
混乱してくぐもった声が八代の唇から零れ、ユウスケを興奮させる。
ほとんど本能的に八代の服の中に手を突っ込み、しっとりとした肌に手のひらを当ててまさぐると、八代がビクンと跳ねたのが分かった。

その、瞬間。
傷の痛みより深く後悔した。

「……すみませんっ!すみませんでした!」
 情けない、と思う以上に馬鹿なことをしたと思った。
この世界で一番守りたい人に何をしようとした?
「……すみません、もう何もしませんから。だから……俺を、いらないとだけは思わないで下さい。戦うことも今まで以上に頑張りますから、だから」
背中を向けて、必死で言葉を紡ぐ。

だから、嫌いにならないで下さい。
好きになってほしいなんていわないから、嫌いにだけは。

 ふわり、とユウスケの背中に八代の手が触れた。
「……ユウスケ」
「……」
「私があなたを嫌いになるわけないじゃない」
「……本当、ですか?」
「ちょっとびっくりしたけど、ね。……ええと、傷は平気?」
「大丈夫、です」
「そう、良かった。それじゃ……」
八代の手が後ろからユウスケの脚の間に触れた。
「へ?え?え?」
パジャマの上から触れた細い指先の感触に、ユウスケは素直に反応した。
「……私が、してあげる」
「ちょ……っ!あねさ……っ!」
「黙ってなさい。それから、キスはこうやってするの」
ユウスケを強引に振り向かせ、八代が甘いキスを重ねる。
「んん……っ」
「キスは、押し付けるだけじゃ痛いわ。……今のは痛くなかったでしょ?」
「は、い……」
「じゃあ……復習。今みたいなキス、して?」
潤んだ瞳で見上げてくる彼女は少女のようなのに、ユウスケ自身を刺激し続けている指先は娼婦のようだ。
ごくん、と息を飲んで誘われるまま唇を重ねた。
 何が起こってるのか、考える回路はもう途切れた。
唇を離して目の前の愛しい人の事だけ考える。
「……藍、さん」
「初めて名前を呼んでくれたわね」
「だ、だめですか?」
「馬鹿ね」
微笑んだ彼女がユウスケの肩に手を置いて引き寄せ、倒れこむ。
「もっと呼んで」
耳元で囁かれた声に、ユウスケの体が一気に熱くなった。
112ヒマワリ ユウスケ×八代C:2010/04/29(木) 20:52:43 ID:CSMf8IZD

「あ、ぁ……っいい……ユウスケ……ッ」
切なげに鳴く八代の声だけしか耳に入らない。
突き動かされるまま、無我夢中で繋がる体を味わって、襲ってくる快楽がいっそ怖い。
「あぅ……ンッ!」
「あねさ……ッ!」
「だめ…ッも、っと優しく……ッはげ、し……ッ」
八代の苦痛を訴える声に思わず動きを止める。
それでも繋がっている部分の熱に狂ってしまいそうだ。
「す、すみませ……。痛かったですか?」
「少し、ね。……若いんだから、勢いあるのは当然か」
汗に濡れた上気した頬で、八代が微笑む。
「……もう少し、ゆっくりして?」
「は、はい……」
今度はゆっくりと突いてみる。
すると、じわり、と八代から熱が溢れるのが分かった。
「ん……い、い……。感じ、る……」
甘く色付いた声に溶けそうだ。
「は……ッ藍さん……ッ」
グチュグチュと交じり合う音の滴りにユウスケは、このまま果ててしまってもいいとすら思った。
八代の甘い体に溺れて、おかしくなりそうだ。
「ん、ぁ……ッユウスケ……ッユウスケェ……ッ」
八代がユウスケに脚を絡めて、深く引き寄せる。
いつの間にか攻めも激しさを増していき、八代の切ない声も更に色付いたものになる。
「あねさん……ッ!俺……も、う……ッ!」
「いい、から……ッ!最後まで……いいから……ッ!」
ぷちん、と糸が切れて落ちたマリオネットのように、ユウスケは誘われるまま八代の中に精を放った。
「……」
絶頂に達した瞬間、何か八代が囁いた気がしたが、聞こえなかった。
熱い粘膜の中に全て放って、八代の上に倒れこむと、彼女も荒い息のままユウスケの頭を抱き締めた。
「……ユウスケ」
「は、い……」
「傷は、平気?」
「はい……大丈夫、です。でも……あねさん……」
「……大丈夫よ」
「……」
「ユウスケがいいなら、私はそれでいいの」
彼女は笑っていたのだろうか。
倒れこんだまま、その時の八代の顔をユウスケは見ることはなかった。


 呆れるくらい深い眠りから覚めた時、八代は隣にいなかった。
一瞬夢だったのかと思ったが、シーツに残る痕跡は生々しく現実だったのだとユウスケに教えてくれる。
(……あねさん)
 ふと、目に入ったのはサイドテーブルに置かれたヒマワリの花とカードだった。

『おはよう、ユウスケ。夜には戻るから大人しく寝てなさい。ヒマワリは私からの気持ち』

と綺麗な字で書かれていた。
(ほんとに、あっさりしてる人だよな)
あんなことまでしたのに。
(……あねさん、同情、だよな)
自分の苛立ちや気持ちを受け止めてくれただけだ。
だとしたら、せめて役に立とう。
今まで以上に役に立って、彼女を守って、彼女の笑顔を守ろう。
そうしたら、いつか彼女に愛してもらえるかもしれない。
そんな明日が来るなら、まだ自分は戦える。
 ヒマワリはただ揺れて、ユウスケを見つめているだけだ。
113ヒマワリ ユウスケ×八代D:2010/04/29(木) 20:54:50 ID:CSMf8IZD
「あ、夏海ちゃんおかえりー。士も一緒だったんだ?」
「そこで会っただけだ」
「あれ?おじいちゃんは?」
「キバーラとハーブ摘みに行っちゃったんだよー。お茶にしてからにしようって言ったんだけど」
「別にじいさんがいなくてもいいだろ」
 士がヒマワリにカメラを向けてシャッターを切る。
「あ、ねえ士くん。ヒマワリの花言葉って知ってますか?」
「花言葉?」
「はい。ヒマワリには「憧れ」って花言葉があるんですよ」
 憧れ、か。
ユウスケの瞳がヒマワリに重なるあの人を思い出す。
そうだ、憧れだった。
自分にとってのヒマワリのような人だった。
「おまえは、もっと深い意味を知らないらしいな」
ニヤリと士が笑い、夏海にカメラを向けてシャッターを切る。
背後に咲くヒマワリが夏海を彩るように風に揺れた。
「ヒマワリには「あなただけを見つけている」って言葉もあるんだよ」
「へぇ」
「ギリシャ神話で、太陽の神に恋をした女神がヒマワリになったって話があるんだよ。ヒマワリは言葉にできなかった恋を伝える花なんだ」

え?

士の言葉に、ユウスケの記憶の底からゆっくりと引きずり出されたものがあった。
「……士」
「どうした、ユウスケ」
「ヒマワリの花言葉、もう一度教えてくれ」
「あなただけを見つめている、だよ」
 士の声が、答えだ。
あの時、八代は何を言った?
何を伝えてくれた?

『でもヒマワリはね、好きだけじゃなくて、私の気持ちそのものでもあるの』
『ヒマワリは私からの気持ち』

息が、止まる。
(まさか……)
彼女も、自分を?

『好きよ、ユウスケ』

思い出した……!
たった一回だけ。
一回だけ、彼女の声が囁いてくれた。
「そう、か」
「ユウスケ?」
「……あねさんは、ちゃんと俺のこと……想ってくれてたんだ」
ユウスケの呟きに、士は言葉の続きを選べなかった。
分かるのだ。
ユウスケの事はちゃんと、士には。
ずっと一緒に戦ってきた仲間で、大事な親友なのだから。
「あ……あはははっ!あは、そうか…!そうだったんだ…!」
今頃、気づくなんて。
遅すぎたけど、だけど。
114ヒマワリ ユウスケ×八代E:2010/04/29(木) 20:55:57 ID:CSMf8IZD
「ユ、ユウスケ?」
ボロボロとユウスケの瞳から涙が零れる。
泣きながら笑っているユウスケに手を伸ばそうとした夏海の首筋を、後ろから士が引っ張った。
「な、何するんですか、士くん!」
「ほっとけ」
「え?だ、だってユウスケ泣いて……」
「うれし涙ってやつだ」
「うれし…涙?」
「夏みかん、ユウスケは今から八代とデートだ。邪魔するな。ほら、行くぞ」
「え、あ……」
そこで、やっと夏海も士の言葉の意味を汲み取り、頷いた。
 理由は分からないけど、今、ユウスケは八代を思い出して、何か掴んだのだ。
だとしたら、そんな幸せな時間を邪魔をするのは無粋というものだ。
「お茶はおじいちゃんとキバーラが帰ってきてからにしましょう。外に行きましょうか、士くん。花屋さんとかどうですか?」
「花屋に行って、俺を引き立てるような花なんてあるのか?」
「その意味の分からない自意識過剰は別にして、ほら、とっとと行きましょう」
 残されたユウスケは、笑みを浮かべ涙を流し、ヒマワリを見つめた。
素直じゃない年上の彼女が精一杯伝えてくれた、あの夜の想い。

あなただけを見つめている

言葉にできなかった想いも、憧れも、彼女は全て分かっていた。
その上で、ユウスケに応えようとしてくれていた。
先の未来を、約束しようとしてくれていた。
そうだ。
そうじゃなければ、あの夜、彼女が自分に体を許すわけがない。
同情や雰囲気でそんな事ができる人じゃない。
「八代さん……」
 もっと好きと言えば良かった。
何回も、何十回も、彼女が怒り出すまで囁けば良かった。
 いつか、自分の世界に帰る時がもし来たとしても、もうそこに八代はいない。
だから、いっそこのままずっと士たちと旅を続けるのもいいと思っていた。
だけど、きっとそれは少し違う。
八代が望んだこと。
ユウスケが笑って生きていける世界を作ること。
彼女もまた、平和だけのためではなく、ユウスケのために戦っていたのだ。
いつかユウスケを抱き合って、笑い合える世界がくると信じて。
(俺の、世界)
きっと八代はそこで、先にユウスケを待っていてくれるだろう。
ならば、辿り着こう。辿り着いて、きっともう一度彼女を誰よりも近くに思い出そう。
(八代さん……。俺、あなたを忘れません。ずっとずっと、あなたは俺の……憧れで、大事な人で……俺の初恋の人です)
「……いつかまた、会えますよね、……藍さん」
きっと、またいつか。
最愛の人に。
 ユウスケの頭を撫でるように揺れたヒマワリは、八代の手のように優しい。
今、分かった。
八代はずっとユウスケの傍にいた。
ずっとずっと、彼が寂しくなんかないように。
「……ありがとう……」
115ヒマワリ ユウスケ×八代F:2010/04/29(木) 20:56:43 ID:CSMf8IZD

「……」
「どうした、夏海」
「……ユウスケが幸せならいいなって……思ってたんです」
 青い空を見上げて、夏海はそこに八代の笑顔を見たような気がした。
ユウスケが何よりも守りたかったのは、きっとこの青空のように澄み切って、輝くひまわりのような強さを持っていた彼女。
守れなかった後悔をユウスケは忘れないだろうけど、八代への想いはきっとずっと後悔などないだろう。
もうユウスケの中で八代は永遠に生きていけるのだ。
恋は、強い。
他の何物にも代えがたいくらい、強い強い感情の花だから、枯れる事もない。
「大丈夫だ。あいつは、幸せだよ」
「はい」
「八代も、な」
「はい。……私、ユウスケが幸せでいてくれたら、それだけで嬉しいって思います」
「そうか」
「士くんもでしょ?」
「さあな」
素直ではない士の横顔を見上げて、夏海は微笑んだ。
彼が本当は誰よりも優しくて、ユウスケを大事に思っていることをちゃんと知っているから。
「私も、幸せです」
「ん?」
「士くんが一緒にいてくれたら、私、それだけでユウスケにも八代さんにも負けないくらい幸せです」
夏海の手が士の手を取り、細い指先が強い力で士を引っ張る。
きっとこうやって未来へ一緒に歩いていける。

大丈夫、私もユウスケと八代さんに負けないくらい、大事な人と幸せになる。

「だから、士くんも幸せでいてくださいね」
その笑顔に、士は苦笑した。


俺は、とっくに幸せだ。


なんて絶対に口にはしてやらない。


揺れるヒマワリが終わらない二つの恋を優しく優しく見つめていた。
この世界は、今日も晴れている。

END
116ヒマワリ ユウスケ×八代:2010/04/29(木) 21:01:28 ID:CSMf8IZD
基本、悲恋が好きなので八代とユウスケはツボです。
年下男が、憧れの女性のために頑張るとかたまらん。
初めてディケイド書いたけど楽しかったー。

>>104の士夏を楽しみにしてる!士夏飢えだー。
117名無しさん@ピンキー :2010/04/29(木) 21:52:12 ID:BMaPf5dU
ありがとう、ユウスケ×あねさん大好きだ。
悲恋は悲恋でいいんだけど、ふたりで生きて幸せになってほしかったなーって
今でも思う。
118117:2010/04/29(木) 22:10:32 ID:BMaPf5dU
連投ごめん。言葉足らずなんで。

本編の展開がああである以上悲恋は避けようがないし、悲恋だからこそ
このふたりが好きっていうのも自分自身あるんだけど、気持ちがこういう形で
伝わったことにほっとしてる。
いい作品を読ませてもらいました。ありがとう。

>>104の士夏も楽しみにしてる。
119名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 22:32:18 ID:25bG3RcA
>>116
GJ!
あまりの切なさに思わず涙が出た。
ユウスケ好きだから、マジで嬉しい。素晴らしい話をありがとう!
120名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 23:09:53 ID:jJJpKE2Z
GJ!!

ユウスケ×八代にさりげなく士夏を絡めてくるなんてなんてハイクオリティなんだ。

内容も描写も繊細ですごくよかった!

ありがとう!!

104の士夏も期待してる!
121名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 00:34:00 ID:tWnQV5JU
>>116
ありがとう。GJ過ぎて涙腺崩壊中。
122名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 09:10:44 ID:3oLv7+Df
痴漢や強姦など、地球上全ての性犯罪の記憶を宿したメモリその名もレイプメモリ(そのまんまな直球ネーミング)による犯罪が
囮なら任せて女の敵に目に物を見せてやると言っていたエリザベス達が翔太郎たちが近くに居ながら毒牙にかかり散ってしまい(2人的にはまだ死んでないわよ〜)
何かムカつくし同じ女として生かしておけないって理由で翔太郎たちに加勢した 冴子・若菜すら陵辱されてしまい
頼みの綱の所長も白昼堂々と電車内で痴漢・中だしされ見ないでーと翔太郎の目の前でイカされる

その後に結構、太くて上手いから欲しいと結託した女性陣の活躍で犯人は素直に捕まっとけば良かったのにって言いたくなる程の地獄を味わった上で照井さんに引き渡された(その間は絶えず喘ぎ声と犯人の絶叫と悲鳴)

犯人は女、怖い。女、怖いと繰り返すばかりでどうにもならなかったと言う
123名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 23:41:17 ID:fn//h1+3
>>122
SSにしてくれ!
124名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 01:06:42 ID:rlYqPyC/
女性陣全部じゃ無くてもいいけど、亜樹子の
陵辱ネタ(かつ、翔太郎マジ切れ)見たいっす〜
125名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 10:44:36 ID:x2uHWPN4
>>124
そういうの書いてたら、まさかの規制くらったよ。
126名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 11:51:06 ID:oy4TMavK
>>125
規制解けるの待ってます。期待。

今更だけと左亜樹子のあれ映像付きで見るとなおいいな
翔太郎が目キョロキョロさせてるのとか、たぶん撮影と違ってイベントだから
緊張のせいもあるんだろうけど亜樹子がうまいこと返せずに黙りがちなのがかえってよかった
いつか本編で左亜樹子並みの展開こないかな
127名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 23:08:13 ID:rlYqPyC/
>>126

翔太郎は芸暦が長いから、役のままアドリブ対応できてたけど、
亜希子はそうじゃ無いから、一瞬素になった後に役になってた。
が、それが逆に萌え要素だったw  つか、あの司会者は下手だ。
128名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 23:10:15 ID:rlYqPyC/
連投すまん。

司会者=若菜だから仕方ないんだけど、なだぎはプロなんだから
もうちょっとテンポ良くフォローして欲しかったな… ぐだぐだ過ぎ
129名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 02:03:06 ID:piNZqmvG
保管庫管理人様、毎度ご苦労様です。

携帯からパス制度の導入を確認しましたのですが、質問があります。
パス入れる→トップに入る→ページ下部の各作品まとめクリックすると
再びパス画面登場→パス入れる→再びトップ(ry
の無限ループになって、トップページ下部の各作品まとめから読む事が出来ません。
nextを押せばクウガから順に飛べるので、作品が読めないという事はないのですが、少し不便に感じました。
もし仕様でないのなら、修正して戴ければ幸いです。
130名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 02:40:14 ID:dDx+KZ3D
パスがわからない
思い当たるのやったけどダメだった    
131名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 05:27:42 ID:P7VKPrQR
>>130

>>2


まぁ、自分も間違えて年月日から入れて何回か弾かれたんだがw
132名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 06:45:30 ID:yiqYkuiY
>>2のパス入れてるのに弾かれる……
なんでだ orz
133名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 09:12:49 ID:zOkvPgKG
>>132
さあ、パスワードの文字数を数えろ

今日は翔太郎のデレッぷりにワラタ。所長も突っ込みつつ着いていくのが可愛かったし。おいしい亜樹子→翔太郎でしたありがとうございます。色々書きたくなるw
しかし、亜樹子がコーヒー淹れるのうまくなってるの照井さんレクチャーとかだと萌えるな。
134名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 09:13:57 ID:9GaSxvDF
所長にコーヒーの淹れ方を教えたのは竜くんということでよろしいか
翔太郎は尻彦妹にマジ惚れなんだろうか。フィリップもホワイトボードに恋愛とか書いてたし
翔亜樹的には複雑だな。面白くない所長はかわいいけど
135名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 09:22:21 ID:lWZb8asU
新たなジャンル翔雪の誕生か…
136名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 09:29:03 ID:jELpE0p7
そこは霧雪だろ
137名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 09:48:02 ID:P7VKPrQR
照井の掴んでた足は不動産屋のオッサンか……orz

「飲めない事もない」は照井的最大級の誉め言葉だと思うが
それに拗ねてる亜樹子カワイイよ、亜樹子w
138名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 10:03:59 ID:vjJdCOwv
>>137
照井のその発言にツンデレをみたw
翔太郎が尻子さんといいかんじになるなら照井と亜樹子ももうちょい近づけてほしいもんだ
139名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 11:02:46 ID:P7VKPrQR
コーヒーネタで浮かんだ照亜樹+フィリップ小ネタ




「竜くんに教えて貰った通りに淹れたのに……」
「僕としては照井竜に匹敵する美味しさだと思うんだが」
「ねぇ、竜くん。竜くんが淹れたコーヒーと何が違うの?」
「少し、足りない」
「足りないって、何が?」
「…………愛情」(ボソリ)
「えっ?よく聞こえなかったんだけど、今なんて言ったの?」
「……いや、何でもない」
「何でもなくないよ!教えてよ」
「俺に、質問するな」
「誤魔化したっ!」
「淹れた人間の感情によって味が変わる……実に興味深い」
「フィリップくん聞こえたの?何て言ってたの?教えてよー」
「亜樹ちゃんのコーヒーに足りないのはあ……」
「言うな――っ!」
140名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 11:54:22 ID:dDx+KZ3D
やっぱり弾かれる
なぜだ・・・・
141名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:04:23 ID:P7VKPrQR
>>140

>>2+質問の答えを入れてもダメ?
142名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:05:52 ID:F8IFnguq
特撮ニュータイプ立ち読みしてたら衝撃が走った。
…なんだ……とっ!?まさか…竜亜樹が…
ってなったぞw
143名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:16:39 ID:vjJdCOwv
>>142
なんぞ?

なんかの雑誌で園咲姉妹がライオンのジャケットみたいなポーズで載ってたのが可愛かった
翔太郎たちの中では誰が好み?という話題があって若菜姫の中の人は照井、冴子さんの中の人はフィリップと答えていた
若菜姫はフィリップにしようよwちなみに二人とも翔太郎はダメだそうで。優しいけど詰めが甘いから頼りないみたいなw
わかる気がするが翔ちゃんカワイソスw
144名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:18:37 ID:dDx+KZ3D
>>141
>>2の後に入れるものがあってるか微妙なの
0996とかじゃないの?
145名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:26:21 ID:71n27VI0
>>144
それじゃ年月日だ
月日で4文字にするんだ
146名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:34:41 ID:dDx+KZ3D
できたー

ありがとう

147名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 13:14:25 ID:9JCpMG4l
ホワイトボードに
亜希ちゃんは翔太郎が好き??

検索結果0件 ありえない

って書いてあって泣いた
148名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 13:27:57 ID:9GaSxvDF
>>147
それがっくりきたなwフィリップがそう思ってるというだけか
制作側としても「ありえない」なのか…

ホールに駆け付けた照井の「所長!無事か!?」「竜くん!翔太郎くんを止めて」
に異様に萌えてしまった。パペティアーの時駆け付けたのを思い出した
149名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 13:31:46 ID:6aofw7Qm
>>139
うおー何だこの可愛いやりとりGJ!
愛情は最高の調味料なんだぜ!コーヒーだけど!

>>147
フィリップのホワイトボードには
亜樹ちゃんは何故翔太郎を追いかけた?ヤキモチ?
みたいなのの他にも
亜樹ちゃん 翔太郎<お金
とも書かれてたらしいな
微妙なとこだねぇ…
とりあえず無自覚の可能性は含めず、の結果と思っておく
150名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 13:35:37 ID:9GaSxvDF
少なくとも本当に翔太郎<お金ってことは絶対にありえないよな。笑ったけど
フィリップの結論としては依頼料をもらいそこねると困るからみたいに締めくくってあった
色々考えたわりに亜樹子が口にしてた通りの結論じゃないかと思ったw
151名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 14:45:28 ID:9JCpMG4l
あ、でもよく考えたらフィリップが「人の心は検索できない」って言ってるから、
あくまで客観的データからフィリップがそう算出しただけか
152名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 14:53:30 ID:aGhoIm8H
>>151
検索出来ないことをあえて検索したのは
「検索結果0件 ありえない 」
って結論を出して自分が安心するためとかだと萌える
153名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 14:59:52 ID:uUA/EBfF
>>148
自分もそこでニヤニヤしたw
会場がライダー御乱心で大変な事になっているのに
亜樹ちゃんの無事を真っ先に気遣う照井さんかっこいいぜ!
普段は無愛想な男が、たまに見せる優しさがたまらんw
154名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 15:06:20 ID:vjJdCOwv
コーヒーにうるさい照井が飲めないことはないって褒めたようなもんだと思うんだ
「翔太郎くんを止めて」→「わかってる」の流れに萌えたよ
「竜くん!」「安心しろ。メモリブレイクだ!」並のツーカーぶりを感じる
やっぱり照井はなんだかんだで亜樹子に優しい気がしてしまうんだよな
155名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 15:12:03 ID:buyfAB0d
照井はもともと優しい男だからな
復讐のことさえなければ
最近は三人と絡んでその優しい部分が復活したんだろう
156名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 19:12:51 ID:vjJdCOwv
>>142
それもしかして東映ヒーローMAXって雑誌じゃない?
照井翔太郎フィリップの中の人(以下中の人略)の対談で照井が事務所に馴染んでるという話題に対し、
照「温もりが欲しい人なのかもしれない。あと所長との関係とか(笑)」フィ「そこ最近LOVEじゃダメって言われてるよね」翔「くっついても面白いと思うけど(笑)」と言ってたり、
亜樹子と若菜の対談で亜樹子が今照井LOVEってことになってるらしいので亜樹子は竜が好きなのかとPに聞いてみたら好きみたいだねと言われたとか
時期的にパペティアーのことだけではないと思うので今後何かあるのかと期待してしまうな…
兄妹愛とか憧れとかも言われてるんだけどね。そこは都合よく期待w
157名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 19:21:05 ID:P7VKPrQR
>>156
ちょっ…マジか!?明日買ってくる!

今日の放送といい、照亜樹的燃料が増えて嬉しいw
158名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 19:55:21 ID:aGhoIm8H
以下保管庫管理人様からのレス代筆します

 またまた規制中(PC・携帯ともに)のため、こちらから失礼致します。
 本スレ>>129氏のご指摘の件ですが、どうにもお借りしているサーバーの仕様のようです。
 対応策がないかヘルプなどを参照にいじっていますが、いまのところ良い対応策がなく手をこまねいている状況です。
 ここまで携帯で見難いのは、予想外の出来事の為、パスワード制自体をどうするか判断しなければならないのだろうかとも思っています。
 私個人の判断でパスワード制を導入した早々から、本当に申し訳なく思っております。
 ジャンルを考えると、あまりおおっぴろげに公開しない方がいいのでは、という考えから今回の判断に至っております。
 何か、良い案はないでしょうか?
 ご指導・ご意見・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

 方向性が決まるまでは、パスワード制をそのまま続行したいと思います。ご理解・ご協力、よろしくお願いいたします。

以上です
159名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 21:00:19 ID:zOkvPgKG
保管庫管理人様、いつも乙です。
自分はここに投下させて頂いている職人の一人なのですが、保管庫と同じサーバーで同じようにパスかけて運営してますが、自サイトを携帯で確認したところ、入り口一回のみで大丈夫なようです。なので、何か仕様があると思われます。
自分はパスを登録するところしかいじってませんので、テンプレート等の仕様かもしれません。
160名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 21:16:58 ID:prQKl5co
もう…東映ヒーローMAXと特撮ニュータイプとフィギュア王とてれびくんとテレビマガジンとヒーローマガジンの区別がつかなくなってきた…
ちょっと昨日をやり直してくる…
161名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 21:21:20 ID:piNZqmvG
>>158
了解しました、返答ありがとうございます。
これからも保管庫を楽しみにさせていただきます。
162名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 21:23:02 ID:9GaSxvDF
翔太郎の中の人はいいこと言うなwむしろLOVEでいいのに
亜樹子が気が多いとかコロコロ目移りすると言われてたんだけどそんなことないよな?
翔太郎はともかく亜樹子が不特定多数に気があるそぶりみせたことあったっけ?
163名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 21:54:25 ID:6aofw7Qm
亜樹子がデレてキャーキャー言うのは照井だが
照井がリリィにキスされても妬いた様子はなかった
翔太郎とはおやっさんのことで一番縁がありお互いヤキモチも妬いたことがあるが
翔太郎は最近依頼人によくデレデレし現在は雪絵のことで頭がいっぱい
亜樹子と一番接触してるのはフィリップ(くっつき、食べ合いっこ等)だが
フィリップは若菜に想いを寄せてる節があり、若菜も然り
しかし最近コンタクトはニアミスが続き気味、更に姉弟疑惑あり
照井は亜樹子に対して気遣いや冗談を言うほど打ち解けてるが
リリィともフラグらしきものが立っている

…こう書き出すと、昼ドラなみのドロドロ関係に見えるww
本人達は実にほのぼのと仲良くしてるのになぁw
164名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 22:18:01 ID:0pYazUEf
カップリング妄想をしようとすれば、どの組み合わせでもオイシイくせに、
どの繋がりも「家族愛に近い親愛」に変換できて和める。二重にオイシイです。
165名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 23:21:07 ID:piNZqmvG
ゲストのお姉さんは相変わらず美人揃いだなぁ…
今日のもべっぴんさんだった
166名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 23:34:30 ID:1FYSGBQa
>>162
亜樹子の場合は目移りとかよりその場で一番信頼できる人に頼ってる気がするな
167名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 00:39:39 ID:qIzpSy7T
雑誌やDVDのトーク見てると恋愛っぽくならないよう指示が入ってたり
役者自身も兄弟愛とか親子愛に近いみたいな言い方してるから公式的にはそのつもりなんだろうな
あるとすれば冴子関係とかフィリップと若菜がもし姉弟じゃなければちょっと可能性あるくらいか
あと翔太郎→霧絵とリリィ→照井も?まあ燃料になるシーンがあれば十分と思うことにする

Aを使ったサブタイでアクセルと亜樹子のダブルミーニング、これで決まりだ!
…と思ったら少女Aの回ですでに使われていたんだぜ
168167:2010/05/03(月) 00:41:11 ID:qIzpSy7T
霧絵ってなんだw雪絵だった
169名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 02:53:49 ID:igqqy1YH
保管庫の作品が読めないんですが、自分だけでしょうか?
パスを入れて一覧→パス入力画面への無限ループ状態です

他の方と違ってnextボタンからやっても、
各作品一覧→パス入力画面のループでやはり作品が読めないです


ちなみにauとSB両方で試しましたが無理でした
同じ現象の方いらっしゃいますか?
170名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 03:11:08 ID:ZL0Shw88
>>169
>>129
携帯でもちょっと上見ような
171名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 05:57:47 ID:4wNZT8Pi
うちのDoCoMoも読めない。

nextから入っても各ライダーの作品一覧までしか見られず、作品名を押したらパス入力を求められてトップに戻ってしまう。
172名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 11:02:51 ID:2TsvjxIC
>>170
129です。

auなんだけど、今確認したら>>171と同じ状況になった…
PCは規制中だけど、今から保管庫入り出来るか試してみる
173名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 12:51:22 ID:igqqy1YH
169です

129も読んでから書き込みしたんですが、理解してませんでした
それにわかりづらかったですね
171と同じ状態で作品集から選ぶと読めないという意味です
nextでずっと遡っては見れるみたいですが
これだと道程が長いですね…orz
174名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 19:13:32 ID:9Ug2OpzT
メモリーウォッシュとYesterday、どっちが高性能だろう?
175名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 22:28:41 ID:3sMu2Nzy
>>174
ここ的な使い方としては
昨日の晩行ったプレイを一人で再現するのかと思うと笑えるw
176名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 00:49:43 ID:D7Z+e1d6
昨日こっそり自分を慰めていたことを再現させて寸止めで解除、
そのまま本番へ
177名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:07:31 ID:7gPzv/k1
ファイズの映画の話で、人間が少ないならヤりまくって増やそうとかいう話ってないのかね
178名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:10:51 ID:xcg/VfhI
あの感じなら弱いオルフェ辺りは集団で襲うかもな
高確率で返り討ちな気もするが
179名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:13:56 ID:82rkDeK4
>>175
VIPのライダースレにて「あれラブホから出てきた女の子に打ち込めば良くね?」
180名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:25:26 ID:kBFdWy3W
所長がイエスタディドーパントに攻撃されたなら

突然誰もいない空間に向かって誰かと口喧嘩し始めた所長の姿を
呆然と見守るフィリップと照井
ぎゃーぎゃー喚いていた所長が何故かいきなり体を強張らせて
爪先立ちになり固まる
だがしばらくすると所長の見開いていた目がゆっくりと閉じて
「ん……」とかうっとりしたような甘い吐息を漏らしつつ
両脇にぶらりとぶら下がっていた手がためらいがちに上にあがり
誰かの首筋に腕をまわすような動きをする
その後、恥ずかしげにうつむいた所長が「ほぉっ」っと溜め息をついて
「翔太郎くん…ずるいよ……」なんて照れくさそうな顔で言ってる時に
当の翔太郎が事務所に戻ってきて、フィリップと照井が呆気に取られた
ような顔で所長と自分を見比べている姿に状況を理解し
「あーー!!き、昨日のぉぉ!!」とか叫びつつ顔を真っ赤にしながら
所長を抱きかかえて部屋の向こうに引きずっていく
みたいな感じで
181名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:26:27 ID:xcg/VfhI
>>179
それだと女性が一人でラブホに戻るだけかも知れないだろw
182名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:32:21 ID:00kBxU6B
>>180
素晴らしいな……
183名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:38:34 ID:82rkDeK4
>>180
鬼才あらわる

左の場合→フィリ照にライダーツインマキシマム
フィリの場合→その場で続きを求めてスリッパ攻撃
照の場合→絶望が自分のゴールだ
184名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 07:28:05 ID:afhezvwX
こんだけ携帯をはじくなら、パス外した方がいいと思うが。
185名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 12:06:38 ID:7V2XfDlF
<<184

禿同!!
読みたい時に読めないのはつらすぎる
186名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 18:04:19 ID:YSHt8ua9
会話をぶった切って申し訳ありませんが、DCD小説投下してもよろしいでしょうか?
187名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 18:34:30 ID:82rkDeK4
>>186
はやくしなさい
188名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 18:39:46 ID:YSHt8ua9
DCDの海×夏です。
冬の映画の空白の一ヶ月間にこんなことがあったらなあ・・・・と妄想していたら・・・(笑)
士×夏海前提で、海東が夏海を無理矢理襲ってます^^;

それでは、次から投下します。
189空白の一ヶ月1:2010/05/04(火) 18:44:39 ID:YSHt8ua9
あのライダー大戦の世界から士が姿を消して、二週間が過ぎた。
士がいなくなってから、皆で他の世界を周り彼を探したが、どの世界にも士の姿は見当たらなかった。
それから数日が経ち、今度はユウスケも「士を探しに行く」と写真館を出たきり連絡が途絶えてしまった。
結局、また夏海と栄次郎の二人だけの生活に戻ったのだ。





「……………」
静かな夜。夏海は士の部屋に来ていた。
主人を無くした部屋は想像していた以上に音が無い。

カツ………カツ………

寂しい静寂に靴の音だけ響いた。
士が使っていたテーブルを見る。その上にただ無造作に置いてある、主人を無くし使われなくなったマグカップ。そして、カメラ。
「士くん…………」
呟いて、カメラを手に取った。
たったの二週間しか経ってないのに、もう随分逢っていないような気がしていた。



士くん…………逢いたい………



今まで一緒に旅をした頃を思い出す。
我が儘で、自分勝手。好戦的で自分から敵を作るような事ばかりしていた士。
でも、本当は不器用なだけで、優しい人。
それがわかるまで時間が掛かったけれど。
今では一番大切な人。
だから、また、逢いたい。
そう、思えば思うだけ、心が凍えていく。自分の目の前から士がいなくなったのだと。
「つかさくん………」

逢いたい

逢いたい

逢いたい

その言葉しか知らないかのように、凍えてしまった心を支配していく。
夏海は、カメラをギュッと抱きしめた。
「俺の部屋でなにしてんだ。なつみかん」
「………っ……!?」
突然、暗闇に聞こえてくる声。
声がした方向を見ると、部屋のドアが開き、そこには長身のシルエット。
「士くん…!!」
夏海の顔がぱぁっと明るくなった。

190空白の一ヶ月2:2010/05/04(火) 18:47:00 ID:YSHt8ua9
士くん…

士くん…!!

やっと帰ってきてくれた…!!

嬉しい…!!


嬉しさで、瞳に涙が滲む。
「士く…………!」
「僕を士と間違えるなんて、随分と思い詰めているね?」
そのシルエットに笑顔で駆け寄り、縋り付こうとした時、その声が士と違うことに気付いて夏海の足がピタリと止まった。
「……大樹……さん……」
その姿が月明かりに照らされる。声の主はいつも士達の周りに纏わり付いていた海東だった。
「いなくなった奴の事を、まだ考えているのかい?」
部屋に足を踏み入れた海東は、壁にもたれていつもと同じ笑顔を浮かべている。それが、馬鹿にされている気がして夏海の癪に障った。
「大樹さんには関係ありません」
「冷たいね。一時でも士と一緒に戦った仲間なのに」
海東はクスリと鼻で笑い、夏海に近寄る。
「もう、士は帰ってこないよ。あんな奴の事は忘れたまえ」
「そんなことありません!!変なこと言わないで下さい!!」
「君の為に言っているんだよ?僕は」
今まであんなに士に執着していたくせに、相変わらず何を考えているかわからない。
この男は士を全く心配していないのか。そう思うと、夏海の苛立ちは一層高まった。
「大樹さんには関係ないじゃないですか!!もう帰ってください!!」
「嫌だよ。今日は士の大切な宝物を奪いに来たんだから」
「えっ…?どう言う……きゃ!!」
海東の言葉の意味がわからずに、尋ねている途中。いきなり腕を捕まれ、乱暴にベッドに投げ出された。
191空白の一ヶ月3:2010/05/04(火) 18:51:06 ID:YSHt8ua9
「意味は今から教えてあげるよ」
夏海が体制を整える前に、ベッドに乗り上がり細い腕を掴み押さえ付ける海東。この状況で、自分になにが起こるかわからないほど綺麗なつもりではない。夏海は、必死に海東の手を振りほどこうともがいたが、ぎりぎりと強く捕まれびくりともしなかった。
夏海の心が恐怖に支配される。
「い………いやっ!!やめて下さい!!」
「へぇ……なにされるかわかってるんだ……?」
「…………!!」
夏海の上で、不敵に笑う海東。


このままでは駄目!!早く逃げなきゃ…!!
士くん以外の人からこんなこと………!!


頭の中で、煩いくらいに警鐘が鳴っているのに、男と女の体力差は悲しいくらいに違い過ぎて。
「いやっ!!やめて!!どうしてこんなっ…!!」
「だから、言ってるだろ?士のお宝を奪いにきたっ……て」
「意味がわかりません!!」
「じゃあ、言い方を変えよう。士の大事な女を奪いにきた」
「……………!!」
「前から気になってたんだ……君が」
だから、今まで邪魔だったんだよね……あの二人。
今だにその腕から逃れようともがいている夏海に、海東はそう言って子供のように笑った。










「も……いやぁ……だい……き…さ……やめ……やめてぇ………」
「そんな事を言っても……君の身体はちゃんと僕を受け入れているよ?随分士に可愛がられていたみたいだね」
ほら………と、海東は夏海の中に収めた己の硬いそれを奥まで突き付ける。
「………っ!!」
途端、ぐちゅり……と、卑猥な水の音が響き、中が海東に絡み付いた。
夏海はその衝撃に背を反らし、涙を流して首を振った。
「君は最高のお宝だ。気持ち悦いよ…………夏海」
腰を揺らしながら耳元で熱く囁く海東の言葉が耳障りで、夏海は逃げるように顔を背けた。

192空白の一ヶ月4:2010/05/04(火) 18:53:06 ID:YSHt8ua9
海東は、激しく抵抗する夏海の腕を片手で掴み押さえ付けたまま、夏海の服を脱がしていった。
こんな時に笑いのツボを押されたくはない。まずはその危険な手を、剥ぎ取った夏海の服で堅く結び封じ込んだ。
それから、服も下着も全部剥ぎ取りじっくりと夏海の身体を鑑賞した。
想像以上に美しい身体だった。
無駄な脂肪が付いてない身体に、スラリと伸びた綺麗な手足。寝ていても、存在を失わない形のよい豊かな胸。
この身体が今から自分のモノになる。
そう思うとそれだけで身体に熱が篭る。
嫌がる白い肌に口づけ、豊満な胸を愛撫する。全身に一方的な愛撫を施した後、自分を非難する視線も拒絶の言葉も全部無視して固く閉じた足をこじ開け秘部を暴いた。
無理矢理犯したその身体は、思っていた通り男を知っている身体だった。
男を突き立てれば絡み付いて、引き抜けば離すまいと自分から吸い付いてくる。これ以上無いほど男を悦こばせる淫らな身体。
きっと、このベッドで何度も士に愛されたのだろう。
その場所で今、夏海をこの手で汚している。優越感と支配感に満たされて海東は口の端を緩ませた。


随分と躾られたものだ。士が傍から離さなかった訳も頷ける。


今まで感じたことの無いその感覚を楽しみながら、頭の片隅でそんなことを考えていた。





「ねえ、夏海。声出してよ」
海東が、耳元で囁いて来る。
「聞きたいんだ……君の声……」
無理矢理犯しているとは思えないくらい、優しく頬に触れて撫でてくる手。
「嫌なら僕を士だと思えば良いよ」
思えるはずが無い。こんな一方的な行為を強いられて。
ベッドの軋む音、繋がった場所から響く音。海東の熱い吐息も、優しい言葉も、すべてが耳障りでしかない。夏海はギリ……と唇を噛んで顔を背けた。
「強情だね……身体はこんなに喜んでいるのに……」
そう言って海東は、振動の度に揺れる胸を揉みしだき、硬く尖った先端を摘み上げる。
「…………っ!!」
強い刺激に目を見開く。声を上げることを辛うじて止めた口は、ぱくぱくと動いていた。


本当に強情な娘だな……


こんなに感じているのに。
きっと士には甘い声で喘いで、乱れて、必死になって縋り付いているのだろう。
そう思うと苛立ちにも似た感情が沸いて来るが、それを無理矢理押さえ込み、行為に没頭した。
厭らしく熱く濡れた中を、浅く、深く、犯し、豊満な胸を形が変わるまで揉む。その度に蜜が溢れ、海東をきつく締め付けて来た。
一度でも声が聞きたかったがもう、限界だ。
「はっ………もっ………イくっ……!!士の代わりに出してあげるから受け止めたまえ!!」
足を大きく広げさせ、さらに奥まで繋がるようにしてから細い腰を掴んで激しく突き立てた。
「いやっ!!いやぁ!!!お願い!やめてぇ!!」
せめてそれだけは嫌と、泣きながら哀願する夏海を無視して、動きを激しくしていく。早くこの熱くうねる中に欲望をぶちまけたい。
「いやっ!!いやぁ!!やめて!!!た…すけて…!!!士くんっ!!つかさくん!!!!」
「なつ…み……っ!!」
詰まるような声で名前を呼び、奥を貫くとそれが爆ぜて熱い欲が迸しった。
「きゃぁあっ!!!!」
勢いよく放たれるそれをダイレクトに感じて、夏海は悲鳴をあげた。

193空白の一ヶ月5:2010/05/04(火) 19:15:35 ID:YSHt8ua9
「また、来るよ夏海」
夏海の中に欲望を放ち、満足した海東は、脱力した夏海をそのままにして身なりを整えた。そして、まるでまた遊びに来るかのような軽い口調でそう言った。
「今度は優しくしてあげるよ。ま、君が抵抗しないなら……だけどね」
海東は汚れたままの夏海の身体を起こし、髪を優しく撫でてそのまま口付ける。
まるで、恋人にするような優しい………
「……痛っ…!!」
唇に鋭い痛みが走る。夏海が海東の唇を噛んだのだ。
海東は血が滲む唇を押さえた。
「私……あなたの事を絶対許しません!!出ていって!!早く出ていって下さい!!」
「怖いね。まぁ、いいよ。またね」
海東は肩を竦めて苦笑して、そのまま士の部屋を出ていった。



「つかさ……く…ん……」
再び誰もいなくなった部屋で、夏海は小さく呟いた。
士にしか許したことの無い身体を汚されてしまった。よりにもよって、このベッドで。士が何度も優しく抱いてくれたこの場所で。
「わた……し………」
自分の中から、海東の残骸が溢れてくる。その感覚がはっきりと伝わり涙が溢れた。

士くん………逢いたい…………

その笑顔がまた見たい。
前みたいに優しく名前を呼んで。抱きしめて。キスして。
この悪夢のような出来事を忘れさせてほしい。

なのに

あんなに嫌だったのに、あんなに一方的な海東の行為に、感じていた自分に絶望した。
気に障る優しさに錯覚を起こして、少しでも気を抜けば快楽に流され媚びた淫らな声が漏れそうで怖かった。
「士くん……士くん……士くん………つかさ………くん…………こわい……つかさくん……たすけて…………」
また海東は来るだろう。でも、どこにも逃げられない。逃げてもすぐ捕らえられてまた………
その時、自分がどうなるのかわからない。
ポタポタとシーツに涙が零れ、染みが出来る。夏海は、何度も愛しい男の名前を呼び、汚された肌に爪を立てた。
194空白の一ヶ月6:2010/05/04(火) 19:16:45 ID:YSHt8ua9
「痛ぁ……っ………容赦ないね………」
風が吹く中、ザクザクと足音だけが響く。海東は、噛まれて腫れた唇を押さえながら小さく呟いた。
「夏海…………」
遠慮無しに噛まれた唇がズキズキと痛む。
とうとう最後まで声も上げずに、ずっと士の名前を呼んでいた夏海。

欲しい。

あれが凄く欲しい。
士じゃなくて僕を見つめて、その腕を僕に差し出して欲しい。
そして、可愛い声で僕の名前を呼んで、微笑みかけて欲しい。
そしたらきっと、僕は今まで感じたことが無いくらい幸せになれる。

だけど、身体を奪った後、自分を見つめていた濡れた瞳は侮蔑に満ち、すべてを拒絶していた。
心が痛まなかった訳ではない。無理矢理奪って、傷付けて、それで、何を得られたのか………

でも

それでも、良い。憎しみでも自分を夏海の心に刻み込む事は出来た。

「ま、気長に行くさ………」

ひょうひょうと、強い風が吹く中、暗闇にその姿が消える。
いつのまにか月は雲に隠れ、雨が降りそうな空になっていた。
195名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 19:19:19 ID:YSHt8ua9
とりあえずこれでおわりです。
改行多くて読みづらくてすみません。

続きもあるのですが、どうしようかと迷ってます^^;
196名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 21:34:52 ID:7V2XfDlF
<<195

GJ!GJ!続きの士夏読ませてくれ!
197名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 21:42:58 ID:YSHt8ua9
<<196

ごめんなさい、続きも海夏なんです。
198名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 22:12:32 ID:7V2XfDlF
>>197

海夏でも読みたい!保管庫がなかなか開けない今職人様方の投下に期待!
199名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 23:20:53 ID:5h+suSmN
GJ
海東は初期の外道キャラが一番しっくりくる

ディケイドといえばHJ連載のストロンガーの世界で、夏海のいれるコーヒーを
士はマズいと言い(ところで夏海、“おいしい”コーヒーをいれてくれるじいさんはどこ行ったんだ?)
ユウスケが、俺は夏海ちゃんのコーヒーの方がおいしいよと言うのが何か萌えた。

保管庫、ウィルコムからだと直に繋いでも、モバジラ挟んでも
どちらでも見れます、と一応報告しておきます。
モバジラ噛ませると、行かないこともあるけど、
パスワード入れてから何度か更新したりガチャガチャしてると大丈夫でした
200名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 23:45:59 ID:82rkDeK4
>>195
おつおつ!
ディケイドでレイプ物となるとこうならざるを得ないし良かったよ!
201名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 00:12:27 ID:svwQKwpB
当方auだけど、無限ループ。
全然読めないです。

管理人さんには申し訳ないけど、前の形に戻してもらえると嬉しい。
202名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 00:45:30 ID:AeLfoe/V
GJGJ!!
夏海がこんな目にあってる時に士は電波人間と一緒にいてた
とかいう裏だったら
かなり救いようないカオスだな
203名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 05:21:44 ID:wPJYBDmh
パス何度も試してるけど弾かれる
調べれば一発で分かるものだし間違ってるはずはないと思うんだが…
204名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 06:12:46 ID:gX6nY8ts
自分も…パス合ってるはずなんだけど全然ダメだった
205名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 07:50:48 ID:tJ4Xvr8U
195です。
海夏の続きを・・・と思ったのですが、昨日とんでもない話を受信してしまって・・・・

海→夏←士の3Pのあとユ夏とか言う・・・・・・・・・

ただのエロ。
海夏士は三角関係じゃなくて恋人。
海と士で仲良く夏みかんを食べている。
なのでキャラ崩壊。


需要、ありますか・・・・・?
206名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 08:48:29 ID:svwQKwpB
>>205
いい加減いちいち聞くのうざい
207名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 10:52:47 ID:iCAkvYvJ
書いてくれるのに態度でかい>>206
208名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 11:07:52 ID:pzxdfsRI
いやでもいちいちお伺い立てる必要はないと思うよ。
ダメなんて誰も言わないだろうし。
206の言い方は悪すぎるが無駄レス消費だと嫌がる人がいても仕方ないかも。
209名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 12:08:16 ID:NeC13urG
>>205
SSスレでは投下のお伺いするのはご法度だぜ
投下したいと思ったら、堂々と身勝手に投下しなしあ。
それが一番よ
210名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 14:26:07 ID:NeC13urG
211名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 19:56:00 ID:5IBRxR4x
なんか久しぶりに来たらハンパないことになってるwww
>>195
GJ!!
>>205
お願いします。
212名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 20:56:59 ID:h/QILGPS
イエスタデイは行動リプレイの後昏睡状態になるから
翔太郎、フィリップ以外には恐くて使えないのが難点だなー

本スレで事務所に台所みたいな場所はあるのか?って話題になった時
翔太郎に料理を教わったり、フィリップと一緒に料理する亜樹子を想像した
翔太郎は簡単な料理なら結構できる気がするんだ
フィリップは興味が湧かないとしなさそうだし…
照井は家事一通り、完璧にできそう。料理も相当な腕で
でもきっと粉ものは亜樹子の方がうまい
食後のお茶、コーヒーも亜樹子担当だな
213名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 21:12:53 ID:waRVM1Ic
>>212
簡易キッチンはあったはず。翔太郎はチャーハンとかパスタくらいなら作れそうだ

照井は部屋綺麗そうだし料理も得意な気がするな
部屋グチャグチャでカップラーメンの容器が転がってる照井宅とか想像つかんw
でも生活の匂いはあんまりしない物の少ない部屋かもしれない
亜樹子が遊びに行ってそのたびに私物を増やしていけばいいと思う
214名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 21:46:31 ID:NeC13urG
>>213
なにその某地獄兄貴みたいな生活www

でも鳴海探偵事務所に来て以来の照井って人生楽しそうだよな
照亜樹とか抜きにしても良い傾向だと思う
215名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 22:19:36 ID:geesoWm9
>>212

確かに。照井の家は生活感なさそうだ。

そんな家に所長がクッキー手作りして押しかけてなんて電波はどうだろうか
216名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 22:27:54 ID:6i5ZIFDM
>>215
亜樹子のクッキーに照井の淹れたコーヒーでマッタリ

凄く幸せそうな照井が浮かぶがやっぱりエロに走らないw
217名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 22:39:05 ID:waRVM1Ic
照井さんは結婚するまで手は出さないくらいの古風な価値観な気がするw
>>215
例えパサパサで水気がないとか歯が折れそうなくらい固くても照井なら残さず食べてくれると思う
そして「腹痛が俺のゴールだ…」に
218名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 23:44:06 ID:lCVHQalE
そういう硬派な男の理性を融解させるのが
いい女の仕事だよな。なぁ所長。
219名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 23:50:34 ID:3UPjSMP7
照井の家に遊びに来た亜樹子が夕ごはんを作る。
照井はテーブルの上に並べられたその料理の山を見て思わず唸る。
「所長……これは?」
「だって!お料理の本に4人分の作り方しか載ってなかったんだもんっ!」
「……材料をすべて、半分にして作れば良かったのではないか?」
「そんな難しいことできないよー!」
何故それが難しいのか、照井にはさっぱり理解できない。

味はともかく、照井にとって久しぶりに「誰かと食べる食事」は楽しかった。
普段は独り、機械的に腹に詰め込むだけの食事。自分の部屋で誰かと食事を共に
するなど、この街に来てからは初めてだった。
それはとても楽しかった。
だが照井は楽しかったにも関わらず、笑顔を浮かべることが出来なかった。
こんな時にどんな顔をすれば良いのか。照井は思い出すことが出来なかった。

食事の後、二人は並んで皿を洗ったり後片付けをしている。
冗談を言う亜樹子。苦笑いする照井。そんな照井の顔を見てまた亜樹子がクスクス笑う。
ふと皿を拭いていた亜樹子の手が止まる。
「所長、どうした?」
照井の問いかけに、亜樹子は何故か頬を染めながらふるふると首を振る。
「んー、何でもないよっ」
亜樹子も「こんなふうにしてると、何か新婚夫婦になったみたいで、嬉しい」
そんな言葉を口にすることが出来なかった。

言えない、今は。
竜くんに、今の竜くんには。そんなことは言えない。

亜樹子のそんな様子を眺めながら、照井も皿を洗っていた手を止める。

「所長」
「へ!あ……なに?竜くん」
「俺にはやることがある。どうしても、やり遂げなければならないことが」
「え、あ……うん」
「俺がこの街に来た理由。出来るだけ、俺に出来るだけ早く、それを終わらせる」
「判ってる」
「それを終えたら……その、所長が良ければ」
「なに?」
「もう一度、メシを……作りに来て、くれないか?」
「竜くん……」
「その時は、たぶん。たぶん俺は……笑えると思う」

照井が再び、皿を洗い出す。照れ隠しの、わざと乱暴な手つきで。
そんな照井の姿を見て、亜樹子も心の中で小さな決意をする。
竜くん、あたしもね。あたしも。その時はちゃんと、言うからね。
そばにいられて嬉しいって。こうしてると夫婦になったみたいで嬉しいって。言うからね。
そして……今度はあたしが。竜くんがこの街にいる理由になるんだ。

二人はまた黙って後片付けを続ける。先程よりもほんの少し体と心の距離を縮めて。

一連のレスを読んでこんな電波を受信した。
220名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 23:56:07 ID:ip7j5roQ
そこはクッキーじゃなくてたこ焼き形スイーツでしょ

てかDVD3見たけど
翔太郎この先どんな妄想するんだろな…てか御父様の真似美味いwwww


4巻(バイオレンス&アームズ回)はもうなんの妄想か情報出てるけど
5〜8までに何やらせる気だろうな

5巻…バード&アイスエイジ回
6巻…トライセラトプス&ライアー回
7巻…ウェザー&ナイトメア回
8巻…ビーストとゾーン&イエスタディ回←現在ココ

さぁ翔太郎の妄想の予想を数えてみるかな…
221名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 00:02:20 ID:waRVM1Ic
>>219
GJすぎる!しかも泣ける
亜樹子も家族亡くしてるし二人で新しい家庭を作ればいいのに
亜樹子って母親は生きてるのかな。夢の世界だと父子家庭っぽかったけど
222名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 00:11:36 ID:S9EsJahq
>>220
5巻以降の妄想日記のタイトルネタバレあり




5巻はもしも竜が探偵だったら
6巻はもしも亜樹子がアイドルだったら
じゃなかったか?アイドル亜樹子楽しみだな
ハッピ着てオタ芸する照井とフィリップがいると予想
7巻はパペティアーとインビジブルじゃ?
223名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 00:25:09 ID:gsQ4YYDD
「亜樹子が」と「竜が」があるなら、
「フィリップが」も出てくるんじゃない?

個人的には、「もし翔太郎が関西人だったら」が見たいw
224名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 01:20:59 ID:GGyc4zVi
>>219
GJ!
照れながらももう一度って言った照井さんも亜樹子の決意も
とっても男前で素敵だな


でも照井さん、それ言っちゃうと死亡フラグだよw
225名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 03:03:08 ID:hveSYIkY
>>219

GJ!
電波を広げてくれてありがとう!硬派でよかった。
照亜樹は照が超絶sじゃないとなかなかエロには進まないなww
226名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 07:12:13 ID:f3tWyCTE
>>222
パペティアー&インビジブル巻は○○がマジシャンだったら、な気がする
亜樹子でリリィっぽい衣装を期待したいがマギー的オモシロ手品師になる予感w

ナイトメア収録巻のおまけは時代劇再びで
夫婦やフィリッ八のドタバタがもう一回見たい
それかなにわの美少女仮面
夫婦設定でも相棒設定でもおいしく頂けるぜ!
お姫様or王子様だったらってのもありそう
227名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 12:23:48 ID:3Ht3yl/F
ナイトメア回収録分では照井&フィリップに是非大阪での衣装を着て欲しいw
228名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 20:32:18 ID:ZjTlU9cl
パペティアー&インビジブル巻は、
あの一大仮装大会の衣装でやってくれないかと、期待している
無論、翔太郎は電波塔の道化師(被り物付き)でw
229空白の一ヶ月7:2010/05/06(木) 21:00:37 ID:8r2hAzDk
Wの話で盛り上がっているときに小説投下していきます。
>>194の続きです。
エロ少なめ。海夏です。

**********************

あの日、士の部屋で海東から凌辱したあの日から、海東は毎日来るようになっていた。
夜にふらりと現れて、有無を言わさず夏海を抱いて姿を消す海東。
そして、今日もまた……
「あっ……はっ……夏海、夏海……夏海……なつみ……なつみっ……!!」
「………ん……ぁ………はっ……あぁっ!!!」
夏海を蹂躙していた海東は限界を感じ、何度も夏海の名前を呼ぶ。その声は余裕が無い上に、とても切ない。
海東が熱い欲を放つと同時に、夏海も声を上げ反応するように果てた。





愛が交わらない情事の後、海東はベッドの上で裸の夏海を背中から抱きしめ、優しく髪を撫でていた。
夏海は何も言わない。ただ、したいようにさせているだけ。
どれだけ抵抗しても、哀願しても、どうせ犯されるのだ。もう、抵抗するだけ疲れるだけ。
「夏海……可愛い声、出すようになったね……」
「別に………もう、堪えるのも面倒になっただけです」
髪を撫でていた手がピタリと止まる。穏やかな笑顔も凍りついた。
「身体が欲しいならいくらでもあげます」


でも、心はあげません。私の心は…………


その先は言わせない、とばかりに口付ける海東。
夏海の口の中に舌をこじ入れて激しく絡ませる。
「んっ………」
やはり夏海は抵抗しない。
もう、いい。好きなようにすればいい。
そう思っているのが伝わって来る。
海東が唇を離すと、彼はほんの一瞬だけ寂しい顔を見せた。
「また、来るよ……」
初めて夏海を凌辱した時と同じ言葉を残し、海東は夏海の部屋を出た。
230空白の一ヶ月8:2010/05/06(木) 21:03:08 ID:8r2hAzDk
「くそっ!!!」
ガンッ………と、苛立ちをぶつけるように木を殴る。構い無しに傷付けられた拳からは血が滲んでた。
「なんで……あいつばかり!!」
何度も木を打ち付ける。その度に血が流れ、幹を汚していった。
「夏海、夏海…夏海…なつみ……なつみ……!!」
最初は、ただの興味本位だったのに。


欲しい


欲しい


欲しい


欲しい


夏海が欲しい。


今では海東の心をその思いだけが支配している。
でも、何度抱いても心ごと奪えない。
抱く度に人形のようになっていく夏海に心は渇いていくばかりで。
その度に、夏海の心に士がいることを思い知らされる。


士が憎い。
あんなに夏海の心に存在を残しておいて、どうして姿を消した。


どうすれば、どうすれば夏海は僕のものに……!


「な……つみ………」


わかっている。
わかっているんだ……
何をしても手に入らない。


でも……


「夏海……好きだ………」
いつしか、海東の頬に熱い雫が伝っていた。
231空白の一ヶ月9:2010/05/06(木) 21:08:02 ID:8r2hAzDk
海東が去った後、夏海はシャワーを浴びていた。
いつもより熱めのお湯が、海東の残した欲を流してくれる。
「…………っ……!!」
夏海の中から白濁が溢れ、内股を伝った。
初めて汚された日はその感覚で吐きそうになり、声を上げて泣いた夏海。今ではもう涙も出なくなった。
それもシャワーで洗い流し、鏡を覗き込む。その白い肌に海東が刻んだ朱い痕跡。
夏海はそれに触れた。
「………………だいき……さん………」
あの時から中一度も口にしてない名前を呟いて、目を伏せると長い睫毛が揺れた。
彼は気付いているのだろうか…?
夏海を抱いている時に、時折酷く悲しげな顔をすることを。切ないくらいに泣きそうな声で、夏海の名前を呼んでいることを。
夏海は気付いていた。そんな海東に、思わず手を伸ばしてしまいそうになっていた自分に。
「ちがうっ……違います!!あの人は酷い人です!!」
自分に言い聞かせるように叫び、必死に首を横に振る。
認めたくない。
海東に、自分を汚した男に、心を許し始めているなど。

士くん

士くん…………

早く戻ってきて………

そうじゃないと私…………

「つかさ……くん………私………こわい………」


ザアァ………


夏海の呟きと涙は誰の耳にも届かずに、シャワーの音に掻き消され流れていった。

********************

続きも書いてますが、冬の映画とリンクしてエロ皆無になりますので、ここでおしまいです。
では、書き逃げしまーす。
232名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 22:54:16 ID:/re5eDpm
>>231
乙乙
海東なかなか病んでるなぁw
233名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 23:59:34 ID:kJYu9rA5
ツボ過ぎる。果てしなくGJ!!
234名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 00:24:55 ID:UcuQ9Ga3
GJGJ!!
エロなくても続きみたい!
士と海東と夏海の三つ巴がみたい!
235名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 01:02:27 ID:AAJ54d7Z
パペティアーが入る巻は妄想日記もだけど対談の内容も楽しみだ
また恋愛じゃないとか言われてそうだけど

東映ヒーローMAXの記事読んでからwktkが止まらない
照井と亜樹子の中の人双方が話題にするくらいだから
亜樹子の照井LOVEっぷりや亜樹子をかわいがる照井が見られると思っていいのか
236名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 01:13:28 ID:3f4Xg28B
>>235
フツーに、フィリップが人形(少女装)だったりしてw
237名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 02:31:36 ID:0PnKy2Dp
照亜樹記事?で亜樹子の中の人の、亜樹子は照井をお父さんみたいに感じてるんじゃないかという意見に対して
でもフロッグで遊んだりしてゾッコンでしたねとツッコんだインタビュアーGJ
それにしてもお父さんってwせめてお兄ちゃんにしてやって
238名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 07:48:53 ID:YM2j4HrW
>>236
フィリップ「人形の声を聞いてー」

>>237
おやっさんマジ涙目w
239名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 16:25:54 ID:YM2j4HrW
こちら>>104、まだ士夏の書き溜めは発見出来ない
皆気をつけろ、PCは悪魔だ

って事で携帯で新たにちょいっと書いてみたから投下するぜ。
このスレのフィリップ共、キーワードは『士夏』『デート』『ガチエロなし』だ。
行くぜー×3!
240『悪魔の買い物』:2010/05/07(金) 16:28:18 ID:YM2j4HrW

世の中の連中はよく、自分の事を悪魔と呼ぶ。

確かにそうなのかも知れない。
なにせ自分には、昔の記憶が無いのだ。今は否定も肯定も出来るわけがない。
ただ間違いなく言える事は…今、自分の目の前にいるコイツは、間違いなく悪鬼羅刹の類いなのだろう。

「これと、これと…あと、これなんか可愛くないですか?」

雑貨店。夏海の白く細い指先が、棚の上にきちんと陳列された商品を次々と取ってゆく。
士は頭を抱えながら、ほんの一時間前の激しい戦いを思い出した。

「ファイナルアタックライドゥ…あーがりっ!」
「オレもっ!」

パシッと音をたてて、トランプの札が机の上に投げられる。
休日の昼下がり、ティータイムの暇潰しに始まった大富豪の3連戦は、士の都落ちによって幕を閉じた。

「やった、2勝目です!」
「2連勝とはいかなかったな、士!」
「ッ、冗談だろ…」
「1戦目と3戦目に勝ったから、優勝は夏海ちゃんかな?」
「じゃあ士くん!約束通り、今日1日は私の言うことを聞いて貰います!」
「何で俺なんだ!?最下位は無勝のユウスケだろうが」
「ユウスケは今からおじいちゃんと、配管の修理をするから免除です」
「そうそう!錆びてて水漏れが酷かったからなー」

鼻唄まじりに、ユウスケはその場を去る。
よく分からないうちにペナルティを負う羽目になった士は、とりあえず夏海の買い物に付き合わされることになった。

「あっ、このマグカップ可愛い!」

…まぁ、無邪気に食器選びを楽しむ夏海の姿も悪くない。ただ、

「もう、士くんも何か買ったらどうですか?」
「勘弁してくれ。財布への負担は極力軽くしたいんでな」
「あ、そうでした。士くんの奢りでしたね…」

ニヤニヤと妙な笑顔を隠しながら、夏海の視線は買い物に戻る。
この女…人の金だからって調子乗ってるな?
いつからこんなに意地悪くなったのかと訪ねたくもなったが、聞いたらきっとこう返すだろう。

「士くんだってものすごい意地悪じゃないですか!
 毎晩毎晩、いきなりふらっと部屋に来て…今日は私が上司ですっ!」

…ツケというものは、こういうときに回ってくるものかと、ひしひし感じた。
241『悪魔の買い物』:2010/05/07(金) 16:31:23 ID:YM2j4HrW

「ふぅ、今日はたくさん買い物しましたね!」
「悪魔め…俺の財布はボロボロだ」

すっかり日も暮れた夜の街、時計の短針は上を目指しはじめる。
大きな紙の手提げ袋をいくつも持ちながら、二人で光写真館への家路を歩く。近くにバス亭もあったが、夏海の希望で徒歩での帰宅になった。

「士くん、今日はありがとうございます!」
「限度を知れ夏みかん。なんで女の買い物はこうも長いんだ」
「良いじゃないですか。久しぶりだったし、こうやって二人で買い物行くのも、なかなか珍しいと思うんですけど?」

言われて気付く。世間ではこれをデートと呼ぶんじゃないか?

「おい夏みかん、これってひょっとして」
「あっ、野暮な事は言わない!まだ大富豪の罰ゲームは終わってませんよ?」

士の唇に指先を当てて、夏海はいたずらっぽく首をかしげる。

「今日が終わるまで、士くんは私の言いなりですから」

夜の暗がりの中。街行く車のライトが、夏海の姿を照らした。
ニット帽から流れる艶やかな黒い髪、細い脚を鮮やかに彩るニーハイ。
白磁の人形のように冷たく繊細な指先は、士の左手を優しく握る。

普段から愛しているはずなのに、その姿が、その感触が、急にいとおしくなった。

「士くん?聞いてますか」

夏海がそう言い終えないうちに、士は彼女の手を引いて、自分の左腕に抱き寄せる。
コツコツとヒールがアスファルトを鳴らし、バランスを崩した夏海が士にもたれかかる。
細く柔らかい体がすっぽりと収まり、ふわりと甘い香りがした。
242『悪魔の買い物』:2010/05/07(金) 16:35:20 ID:YM2j4HrW

「ちょっ…、」

文句を言おうと夏海が右を向くと、すでに視界に士の横顔があった。
頬に柔らかな感触がして、自分の置かれた状況をなかなか把握出来ない。

「もう、何がしたいんですか」
「見た通りだ」
「頬っぺたくっ付け合ってると喋りにくいです」
「なら喋んな」

荷物を持った士の右手が、夏海の腰に回される。
後ろから抱き締められた格好のまま、夏海はしばらく動くのをやめた。

「…歩けません」
「歩くな」
「ちょっと暑いです」
「もう夜だろ」

士の腕に力が込められ、紙袋ががさがさと揺れる。
冷えた夜風が肌を拭って、二人の体温を確かめさせた。

「うー」
「夏みかん」
「そのあだ名、止めてくださいって」
「夏海」
「何ですか」
「これってデートだよな」
「…言わせないでください」
「駄目だ」
「何で士くんが…あっ」

触れあっていた、頬と頬の感触がなくなる。

続いて唇が熱を感じて、夏海は反射的にまぶたを落とした。

「んー…」

味わうように、ゆっくりと唇を押し付ける。
甘くまろやかな、夏海の唇。
薄い口紅と唾液が潤滑油になって、次第に深く沈んでゆく。

「ふっ…ぅ」

夏海の口から、熱くなった息が漏れる。
互いに鼻をすり合わせ、唇を離さずに舌先を絡める。
口の中でよがる相手の感触が、士と夏海の頭を曇らせた。
243『悪魔の買い物』:2010/05/07(金) 16:43:15 ID:YM2j4HrW

「ん…?」

夏海の肩を抱いていた左腕が、ぐいっと彼女の頭の向きを変える。
士は互いの顔が正面を向くようにすると、夏海の口で絡んでいた舌を引っ込め、もう一度絡ませる。
舌先にたっぷりと唾液をつけて。

「んんっ…!?」

疲れるほどに舌を動かして、夏海の全てを堪能する。
口蓋を、舌を、歯を。
口紅が薄まるまで唇を重ねて、色白な顔が染め上がるのを観察する。
そして、強く目を瞑って、耳まで綺麗に紅くなった夏海に満足すると、顔を離した。

「っは、っ…ふぁ…」

つーっと細く引いた糸を、買い物袋を持った右手の甲で拭ってやる。
小動物のように縮こまって、士の左手をしっかりと握り締めていた夏海は、惚けた顔のまましばらく硬直していた。

「生きてるーか?それとも窒息しちまったか」
「つッ、士くんっ…時と場所って物があるでしょう!?」
「こういうのも、学生みたいで悪くないだろ」
「どこがですか、あんなキス初めてですよ!」
「ご希望とあらば、これから毎日してやろうか?今日はお前が偉いんだろ?」
「もうっ、最低ですっ…」

真っ赤な耳をニット帽に押し込んでうずくまる夏海に、士はそっと言葉を掛けた。

「…デートしたいなら、ちゃんと言えよ。どこへだって行ってやるからよ」
「はい…あ。いや!」
「?」
「そ、そうしなさい…っ」

…そうだった、今日はお前が上だったな。

「承知いたしました、夏みかん様。」
「…もうっ!」

全く、この女と過ごせる日々は楽しい。
押し付けられた荷物を上手にまとめると、士は先を歩く夏海の背を追っていった。

―終―
244『悪魔の買い物』:2010/05/07(金) 16:46:33 ID:YM2j4HrW
終わりー
メモリブレイクって怖いね

ちなみに脳内だと、士は帰宅後ユウスケに「士、なんか唇光ってない?」とか言われて激情態になるらしいです

それではまたー
245名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 18:46:31 ID:5zKig8t7
GJ!

いつもエロの濃いのが定番なカプだけに、こういう雰囲気がいい感じ
電車の中なのにニヤニヤしてしまったよ
ケータイからの投下おつです
246名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 23:26:40 ID:pnYufd6w
>>244
GJ!
あーまーいー
たまにはこんな日があってもいいなw

「書き溜めの士夏」という名のトレジャーの発見がんばってー
247名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 23:41:51 ID:TTqwneQF
いいタイミングに規制解除キター
士夏GJ!キスだけでも、雰囲気エロくて甘くてちょっと切ねー。
良い物読まさせていただきました
248名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 02:43:12 ID:qgvsFXTN
士夏GJGJ。この二人は砂糖菓子みたいに甘いのも似合うねえ。
249名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 04:03:26 ID:qgvsFXTN
晩酌しながら電波受信。
翔太郎と亜樹子は二人で飲んだりしないのかな。
意外と亜樹子が絡み酒で

「えへへ、ねえしょうたろうくんだっこ〜」
「なっ!ちょっ!おい、膝に乗るな!!」
「え〜いいじゃんケチ〜ねえだっこして〜」
「(・・クソッなんで今日に限ってミニスカ+ナマ足なんだ?こいつ俺のこと殺す気か、それとも腰に手ぇ
 回した瞬間サンタちゃん達あたりが『ドッキリ成功、このムッツリスケベ!』とか書いたプラカード持って
 出てくるってオチか?)」
「ねえしょうたろうくんてば〜」(おもむろにスリッパ装備。文字は「このヘタレ!」)
「うげっ!わーかった、わかったからその右手の緑の物体しまえ」
そしてちゃっかりしっかり亜樹子の腰に手回しつつ
「ほら、好きにしろ」
「わ〜いありがと〜(ギュっ!)」
翔太郎の胸元にほっぺスリスリしながら
「デへへ、しょうたろうくんだいすき〜」
「なっ!ああああのおおお・・おれもすき(最後もう小声)」
「ふにゃ、しょうたろうくんらいすき〜すぴ〜」
(・・って肝心なとこで寝てるし・・なんだかなこれ、俺はおやっさんに試されてるのか?)

てな感じで翔太郎限定で甘えてくれたらアクセルに「絶望がお前のゴールだ」くらっても無傷でいられる自信ある。

翔亜樹好きすぎてとうとう書いてしまった。後悔はしてないけど修行してまたくるよ。
 
250名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 07:09:31 ID:zoENfPCd
>>249

亜樹子も翔太郎もカワイイよ、久し振りの翔亜樹GJ!
251名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 07:20:41 ID:LLB4OXMN
>>249
試されて(?)いる翔太郎に同情しつつ、翔亜樹GJ!

サンタちゃんでなく、バットを手にしたフィリップ登場
と、思ったら、寝オチとはw
252名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 07:24:30 ID:rJ7eNtCe
最近は本編でのフィリ亜樹に飢えてる。
今思えば最初の頃が懐かしい…。
253名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 07:29:28 ID:UO4X+sx/
>>249
GJ!

亜樹子は確かに酔ったら絡み酒になりそうw
翔亜樹好きだから、是非また投下してくれ!待ってる!
254名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 08:58:49 ID:ARImRRz5
>>452
初期は確かに絡み多かったな。距離が近い近い
でも最近もナイトメア前編でフィリップがウェザーに攻撃されて亜樹子が泣きながら庇ったり
インビジブルでフィリップが亜樹子をさりげなく庇ったり腕を引いたりしてなかった?
自分はパペティアーがおいしすぎたがゆえに照亜樹日照りに苦しんでたが前回で補給できたw
会場混乱の中真っ先に亜樹子を心配する照井さんに萌えた
255名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 10:04:57 ID:XScevG9/
>>249
GJ!亜樹子は絶対ご陽気絡み酒だよな。
普段は気が強い所長に尻に敷かれている翔太郎が、こういう可愛さに焦りつつもくらっとしてるのがいい。

最近ずっと規制くらってるので、書き溜めばかりだ。エロじゃないのは自分のところでいいけど、エロはここで発散したいwww
256名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 14:39:56 ID:beVtwoEr
マックの着ボイス翔太郎とフィリップがあるなら照井と亜樹子バージョンもあればいいのに
亜樹子「行くよ竜くん、マックへ突撃〜!」
照井「ハッピーセットが俺のゴールだ」
とか。二人でてりやきバーガー食えばいい
257名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 15:08:13 ID:O8teCxOo
照井と亜樹子
てるいとあきこ
てるいあきこ
てるあき
てりやき

というわけですか
258名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 16:56:01 ID:wA/t8NXW
>>229 >>244 >>249
病みラブ、甘々キス、酔っ払いシチュだと…
何なんだ、ここ最近俺のツボを突きまくる豊作の嵐は…
仮面ライダー達によってエロパロの世界も破壊されてしまうのか?
これも全てディ(ry

照井ルーは九条刑事にリリーにチョチョウと相手に恵まれてて良いな
フィリップにも若菜姫がいるし

だからシュラウドさん、どうか翔太郎にも女の子を恵んであげてください…
259名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 17:04:14 ID:9hOqk/o6
>>258
照井さんが亜樹子を譲ればいいって気がしなくもないけど
照亜樹好きだからそれは困るw
260名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 17:07:36 ID:ARImRRz5
翔ちゃんは明日の放送で雪絵さんとフラグ立つかもしれないじゃないか。まあ逮捕はされるだろうけど
ゲストヒロインに恋しては振られるのが探偵ものとしては規定路線なのかもね
261名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 17:24:00 ID:beVtwoEr
人を襲ってる以上逮捕されるのは確実だもんな
それどころか下手すると死んでしまう可能性もなきにしもあらず…
翔太郎も今までの依頼人より惚れこんでるみたいだし、
霧彦の妹というところも運命的だしなかなかお似合いではあるんだが
262名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 18:52:30 ID:qgvsFXTN
もし死んでしまったらおやっさんじゃないけどそれこそ「永遠の人」になってしまう。
フィリ亜樹もてりやきも美味しく食べられるけど個人的には翔亜樹で決まってほしいから
ちょっとフクザツ・・。亜樹ちゃんといっしょにヤキモキしてるよ。
左亜樹子は夢じゃありませんように(笑)
263名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 19:04:12 ID:beVtwoEr
Yの悲劇だし雪絵死亡で悲恋風味なオチかもしれない
でも最終回に数年後出所した雪絵を迎えに行く翔ちゃんとかもそれはそれで萌える
翔雪もいいな。翔太郎は色気があって守ってあげたくなるタイプが好みらしい(中の人談)が雪絵のことなのかな
264海→夏←士1:2010/05/08(土) 19:43:08 ID:+MrfrYtB
ども、Wでは翔亜樹な>>231が通ります。
でも投下するのはDCD(笑)
空白〜のヤンデレ海東が可哀想になってきたので士さんと一緒に夏みかんを食べていただきました(笑)
いきなりエロから始まりエロで終わります。あ、後キャラ崩壊なんで嫌い方はスルーの方向で。
じゃあ、投下してもいいよね!!答えは聞いてない!!
*****************************

「あ………そ……いいぞ………なつみかん……うまくなったな………」
「夏海……夏海……いいっ……」
「あ………あん………つかさくんっ………だいきさぁんっ………」
薄暗い部屋に響くのは、ベッドの軋む音と、卑猥な水の音。
甘い女の声に重なる二人の男の吐息。
「んっ……んぅ……ふ…」
厭らしい音を立てて硬い肉棒を愛撫していた夏海は、後ろから与えられた快感に、思わず口を離してしまった。
「ふぁ………やぁ………もう………わたし………」
「ちゃんとしろよ、なつみかん」
士は、夏海の頭を掴んで自分のそれを捩込み再び奉仕させた。
「んっ………んぐ……っ…ふかひゃくぅん」
「あぁ………一緒にイこう……夏海!!」
夏海を後ろから抱いていた海東は、限界が近いらしく細い腰を掴んで激しく腰を打ち付けはじめた。
「あっ…!!ひぁん!!だいきさんっ!だいきさぁん!!すごいぃっ!!!!」
「なっ…!!ちょ!!まてよ海東!テメ…!!」
固い楔を奥まで打ち込まれて、さっき士に再び捩込まれたそれを完全に口から離して嬌声を上げる夏海。
「少し……待っていたまえ……士っ…!!すぐイく……から!!」
パンパンと、激しく肉のぶつかる音を立てながら夏海を追い詰めていく海東の言葉にチッと舌打ちをする。
「仕方ねぇな、早くしろよ」
士は、一人置いてきぼりにされて不満げな声を出した。
「夏海……夏海……!!好きだ……夏海!!なつ…みっ!!!」
「あっ…あぁん!!だいきさん!!ひゅきっ!!ひゃうんっ!!い……イっちゃう!!イっちゃいます!!!ああああああっ!!!!!!

!!!」
がくがくと夏海の膝が震えるほど激しく腰をぶつけたあと、ぴたりと動きが止まる。しばらくそのままでいた後に、緩く腰を何度か揺らし

た。
「はぁ………夏海……よかった………」
背中から、イってくたりとしている夏海の頬にキスをして、ずるりとそれを抜くとボタボタと白濁がシーツに零れる。それを見た士は、か

らかうように笑いながら口を開いた。
「おま……出し過ぎだろ。溜まってんの?毎日ヤってんのにさ」
「黙りたまえ、多くて困ることは一つも無いだろう?」
「まぁ、それはそうだな。さぁ、今度は俺の番だ。まだヤれるだろう?なつみかん」
海東から解放されて、くたりとシーツに横たわっている夏海を抱き起こす。イった余韻で今だぽぅ…っとしている表情が、士を煽った。
「はい………士くんの欲しいです」
「あ?なにが欲しいって?言ってみろ」
「士くんの…………お××ぽ……ほしいです」
「いいぜ。お前の好きな×××挿れて掻き回してやるよ」
「まったく君は………女の子にそんな事言わせて」
「煩い、黙れ海東。俺のモノに何を言わせようと俺の勝手だ。ほら、なつみかん。足開いておねだりしろよ」
「君だけのモノじゃない………て、言うかモノとか言うのはやめたまえ。……聞いてないね、君は………」
やれやれ……と、肩を竦める海東を尻目に、士は夏海に自分からねだる事を強要した。
夏海はにこっと微笑み言われた通りに士の前で足を開いた。
「つかさくぅん……私のいやらしいお×××に……かたくてふといの……ほしいです……ねえ、はやく……おねがいします……」
ここにまだ欲しいの………と、夏海が自分でそこを指で開いてみせる。海東の熱を全部受け止めた綺麗なピンク色の花びらからは、とろと

ろと白濁が漏れていた。
ごくり…………と、息を呑む音が二つ聞こえた。
265海→夏←士2:2010/05/08(土) 19:50:34 ID:+MrfrYtB
「本当……マジでエロい……お前」
その姿に興奮した士は夏海の手を掴んで仰向きに寝せると、愛撫も無しに海東の白濁が溢れているそこに、先程放っとかれて熱の行き場を

なくしていた男根をいきなりスブリと挿入した。
「きゃぁん!!つかさくん!!つかさくぅん!!すごぉい!!!」
「すげぇ……熱くてどろどろ……堪んねぇ……!!!」
海東のそれと、夏海の蜜が溢れ混ざり合い、最高の潤滑油になる。それに加え、淫らな肉壁がうねり、絡みついてくる。
士は、一心不乱に夏海の上で腰を振った。
「ねぇ、夏海。僕の……綺麗にしてくれる……?」
激しく揺さぶられている夏海の側で、口淫を要求する海東。
夏海の目の前に晒されたそれは、夏海の淫らな姿にすっかり元気を取り戻していた。
「はっ、勃ってやがる。なんだかんだ言ってなつみかんのエっロい姿見て興奮してんじゃねえか。紳士は口だけだな」
「煩い!君には関係ない。さぁ、夏海」
海東に促され、夏海は迷うことなく海東自身に纏わり付いた蜜と精液をペロペロと舐め取った後、ずっぽりとくわえこんだ。
「あ………はっ……すごいっ……気持ちいいよ……夏海……」
「すげえ、海東の舐め始めたら締まってきた。お前の口は上も下も厭らしいな……なつみかん」
「ん……んぐ……だいきさぁん………おっひいのぉ………おいひい………」
「聞いてねえし。まぁ、良い」
構わずに夏海の奥まで侵入していく士。
「んっ……ふぅ…んっ…」
士の動きが激しくなるとともに、海東への愛撫が疎かになっていく。
「も……いいよ、夏海。思う存分声を出したまえ」
僕は士の様な無茶はしない。
海東は、まだ硬いままのそれを引き抜いて、今まで自分達のそれを愛してくれた可憐な唇に軽くキスをした。
「ほら、海東も声が聞きたいんだと。存分に鳴いてやれ」
「あんっ!ひぁ……あっ!ああん!!士くん!!つかさくぅん!!ひゃぁん!だっ……出して!!なかでだしてぇ!!!!」
「なつみっ……!!」
限界まで上り詰めた士が夏海の中で爆ぜる。
士は、まだ全部出しきれていないそれを夏海から強引に引き抜いて、美しい裸体に精液をぶっかけた。

****************************
このあと、毎日うるさくてさすがに切れたユウスケが「いい加減にしろ!!」って乗り込んで、悪乗りした破壊者とこそ泥さんがユウスケに美味しい夏みかんを試食させる。
とかだったけど、ここまで書いてお腹イパーイ(笑)
多分、夏海は二人同時に告白されて「二人とも好きです・・・だからまだ選べません」とか言ったんだ。
そしたらいつの間にかこんな関係に(笑)

とりあえず、よかったな海東!!(笑)

それじゃあ、また来るよ。バキューン

266名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 22:42:09 ID:Gw3a14HS
内容はGJだが少し落ち着けw
267名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 22:47:59 ID:5q3Ii45p
(;^ω^)・・・。
268名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 22:52:24 ID:Hq72Qofj
今までの士夏海夏に
なかった作風だな
だがそれもGJ!
269名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 02:55:59 ID:Rmj2uJft
>>264

良いとは思うが全員飛んでるみたいだな
一瞬ルイズコピペにすら見えた
270名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 07:17:57 ID:S8Edjk4c
確かにGJだが落ち着け
271名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 08:42:09 ID:8IP6upBE
照井さんにまた新たなフラグが…
272名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 09:13:12 ID:FAsTPm5b
来週痴漢呼ばわりされた照井に亜樹子がどんな反応するのか楽しみすぎるw
照井回だし照亜樹こないかな…
273名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 09:15:34 ID:Rmj2uJft
>>271
これでこのスレ的には所長、リリー、九条に続き4人目とかもうね
だが年下か…そろそろシスコン疑惑出るなw>照井

一方翔太郎は雪絵さんとのフラグまで折られて…
274名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 09:59:15 ID:AKVkuEaM
基本的にwメンバーは女性に優しいので
フラグ自体は立ちやすかったりするのかもね
照井も妹に似てる子ならほっとけないだろうな

今週はフィリ亜樹的においしかったなー
一緒に逃げてた頃に比べると「下がって」と背に庇う姿は
かなり男前に成長してきたように見えるよ
久々に変身後のキャッチも見れたし
275名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:18:24 ID:QPZepm/1
照井はメイン張るたびにフラグ立てていってるな。しかし本命は亜樹子でお願いしたい
妹と重ねてるのは亜樹子かと思ってたがゲストの子か
逆に考えたら妹としてじゃなく亜樹子に優しい照井という見方もできると思うといける
276名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 12:38:13 ID:/JuT6L0h
今日は久々のフィリ亜樹で潤った。
フィリップが自然に亜樹子を背中に庇うのがたまらんかったわw
ラストのはしゃぐ亜樹子を困ったように見て、乾いた笑いを浮かべてたフィリップが人間くさくて良かった。ちょっと初期の録画見て、フィリ亜樹補給してくるwww

しかし本命は翔亜樹なので、ラストに向けて萌えが欲しいです、公式様。
277名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 19:57:50 ID:udB/ac2Y
翔亜樹はおやっさんについての告白という特大イベントが残ってるのでそちらに期待。
今日の「あきこぉ〜」も相変わらずの夫婦ぶりで笑いが噛み殺せなかったw

てか本当に頼みますよ公式様。翔太郎がフィリ照井と比べて亜樹子にツン気味なのは
三条さんが昔WJにいた人だからだとと信じてる。
278名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 20:26:47 ID:FAsTPm5b
照亜樹派としてはプロデューサーと中の人の言葉に期待したい
次はアクセル回だし長谷川なら、長谷川ならやってくれる
最終回で結婚式挙げろとは言わないからちょっとでもいいかんじになってくれないかな
フィリップと若菜の絡みもそろそろ見たい
279名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 21:33:22 ID:zodX8naW
まあライダーのヒロインは恋愛フラグをほのめかしても
後はご想像にお任せエンドが多いし
公式の燃料やここで、自分の萌えるものを見つけて
全ておいしく頂いておけばいいんじゃないかな!

ちなみに俺は翔亜樹フィリ亜樹照亜樹翔雪フィリ若照リリ他なんでも来いですよ!
280名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 23:45:16 ID:NKgIEP2j
りりいのマジシャン姿のままでの行為とかどなたか書いて下さいませんかのう

妄想するんだけど俺には無理だorz
281ありえないフィリ亜樹:2010/05/09(日) 23:53:27 ID:A5i+2jik
フィリ亜樹を書き逃げ 本編無関係及びキャラ崩壊気味なのでスルー推奨

*******************************

「亜樹ちゃん」
「なぁに?フィリップくん」
「おっぱいを見せてくれないか?」

「…めん!ごめん!フィリップくん!!起きてぇっ!生き返ってぇぇっ!」
「……あれ?僕は……どうしたんだい?気を失っ……っ痛ぅぅぅ」
「強く叩きすぎちゃったのぅ。お好み焼き作ろうと思ってフライパン持ってたから
思わず!ごめぇん…痛かった?ね、ね、だいじょうぶ!?」
「あぁ…たぶん、だいじょう、ぶ」
と、言いつつ後頭部のたんこぶを手で押さえてフィリップはぐらりとよろめき、
ソファへと倒れこむように腰を下ろした。
「あぁ。これは。今までで一番効いたよ、亜樹ちゃん」
「だって!急にあんな変なこと言うからぁっ!フィリップくんだって悪いんだよっ」
泣き顔になりつつ心配するべきか怒るべきか複雑な表情になっている亜樹子の
顔を見つめながら、フィリップはふぅ、と頭を振る。
「この痛みと衝撃度具合からするとフルスイングしたね亜樹ちゃん。だけど
ちゃんとフライパンの角じゃなくて底の平らな部分を使ったようだね、感心だ」
「もうっ。な、何なのよっ。何でいきなりあんなこと言うのよぅっ」

「これを見たことがあるかい?」
と、言いつつフィリップが取り出したのは、最近風都の一部で熱狂的なファンを
獲得している女性アイドル歌手の、いわゆるフィギュア人形だった。
「あ、これ。この子。えーっと、名前なんだっけ?」
「名前はどうでもいい。問題はこの造形だ」
フィリップは指先でその人形の乳房の部分をすりすりと撫でる。
「やぁん。フィリップくん、えっち」
「不思議だと思わないかい亜樹ちゃん。この人形の胸部は明らかにこのモデル
となった当人のものよりも大きく、豊かに造られている」
「うーん、まぁ。そうね」
「何故だ?何故そんな無意味なことを?これは当人に似せて造られるべき
人形ではないのかい?」
「えー、あたし判んないよそんなの。その方が男の子が喜ぶからでしょ?」
「そこなんだ!」
急に大声を上げて立ち上がったフィリップに驚き亜樹子は「きゃんっ!」と叫ぶ。
何やらぶつぶつ呟きながら部屋の中を行ったり来たりし始めたフィリップ。
「胸が大きい方が男が喜ぶ、という観念が常識のように世の中に浸透している。
これは何故なのか?僕にはそれが不思議だ。非常に興味深い」
言いながらフィリップは壁のボードに大きな文字で「巨乳」と書き込み、さらに
大きな丸でぐるぐる囲んで、亜樹子の方へくるりと振り向いた。
「世の中には亜樹ちゃんのように乳房の発育が未熟で気の毒な程に小さく
一般的には貧乳という呼ばれ方をしている女性達がいる。だが僕のように
その小さなおっぱいこそ愛らしい、と思うような男もいる。それはただ嗜好の
問題ではない。僕は亜樹ちゃんのことが大好きだから、大きさに関わらず
”亜樹ちゃんの”おっぱいが好きなんだ。ここから考えてみるに…」
282ありえないフィリ亜樹:2010/05/09(日) 23:54:08 ID:A5i+2jik
その後に続くフィリップの言葉は亜樹子は聞いていない。たった今彼が口にした
言葉に先程自分がフィリップをフライパンでぶっ叩いたのと同じくらいの衝撃を
受けている。
ちょ、ちょっと待って。いま。何か言った。フィリップくん何か言った!!
その言葉の前段、特に「貧乳」にははらわたが煮えくり返りいつの間にか右手が
スリッパを掴んでいるのだが、後段の「亜樹ちゃんのことが大好き」の言葉には
ぽわわんととろけるようなものを感じてドキンと高鳴った胸を左手が押さえている。

やだぁ。何なのよもうこんなどさくさ紛れにぃ…フィリップくんったらぁ…。
亜樹子の目にきらきらとした星が浮かぶ。うっとりとろんとした瞳で彼を見つめる。
その亜樹子にずい、とフィリップが顔を寄せてくる。
「というわけで、おっぱいを見せて欲しいんだ。絶対触らない。ただ見るだけだ」
「……うん。そうね。……おっぱい………。って。な、なんでぇぇ!!??」
やぁん!と腕で胸を隠すようにした亜樹子の顔をフィリップは真剣な瞳で見つめ
さらに顔を近づけてくる。
「人の心は変わるだろうか?僕の心は変わるだろうか?僕が亜樹ちゃんのその
実際の乳房を目にした時。僕の心はどう動くのか。その視覚から得られた情報で
僕のこの脳はそれをどう解釈し、判断するのか?」
フィリップの両手が亜樹子の手をそっと握る。
「僕の亜樹ちゃんに対する想いが変わらないかどうか、確かめたい」

い、言ってることめちゃくちゃだよぉぉぉぉっ!
亜樹子は頭の中が大混乱する。明らかに愛の告白なのだが。それにしても。
もうっ。告白とおっぱいはタイミング分けてよぅっ!何で同時に来るのさぁ。

…だけど相手はフィリップくんだし…。元からこういう男の子だし。
大好きって。言ってくれてるし。あたしも………だし。
あたしみたいな胸を「愛らしい」って。言ってくれたし。
絶対触らないって。約束してくれてるし。

いつの間にやら亜樹子は「見せてもいい」理由を自分に並べ立てている。
見せたいわけではないが、絶対に嫌かと言われれば実はそうでもない。
「ぜ、絶っっ対に触らない?ほんとに見るだけ?」
「約束する」
まっすぐに見つめてくるフィリップのその真剣な瞳。亜樹子の心はとろける。
「も、もぅ。もぉぉぉぉぉぉぉ!……ちょっと、だけだからね!?」
「うん!」

って、何であたしOKしちゃってんの!?あたしどうしちゃったの?なんで!?
恥ずかしさに心をジタバタ暴れさせながらも、期待に目を輝かせた子犬のような
顔をしているフィリップのその表情に、亜樹子はふにゃふにゃになる。
もうっ。なんでそんなにかわいい顔してるのよぅ。
しばらくぐずぐずしていたものの、フィリップに「亜樹ちゃん?」と促されて
亜樹子はついに覚悟を決めた。
283ありえないフィリ亜樹:2010/05/09(日) 23:54:46 ID:A5i+2jik
Tシャツの裾を両手でそろそろと持ち上げる。途中で指にブラをひっかける。
「うぅ…」と口をへの字に結んでぎゅっと目を閉じる。
もう、もう!いくわよ…見せるわよ。み、見せてやるわよぅ。あぁぁっ!もうっ!
「おりゃぁぁっ!!」
ペロン、とめくり上げて恥ずかしさに顔を背けた亜樹子の耳に、フィリップの
「ほぅ…」と感嘆したような嬉しそうな声。
「も、もういい?もういいでしょ!?」
「え、まだだよ。あぁ。亜樹ちゃん、やっぱり」
「ななななに?なにがやっぱりなのよぅっ!」
「とても、かわいい。思った通り。素敵だ」

どうしてそんなこと言うのよぅぅ。ふわぁぁん。
本人まるで自信がない部分を真正面から賞賛され、亜樹子はさらにとろとろに
されてしまう。
薄目を開けてフィリップを見る。彼は興味津々、絶賛と慕情の念と比類なき
探究心に溢れた瞳で自分の乳房を一心に凝視している。

あぁ。いや。見てるぅ。すごい目で見てるよぅ。もうやだぁ…。

亜樹子はもじもじしてきた。何やら恥ずかしさと嬉しさとはまた別の感情が
沸き起こり、何故か体の芯がじんわり熱くなってきた。こっそり、すりすりと
すり合わせた太腿の付け根にあるナイショの部分が何か言いたげな様子で
亜樹子の顔色を伺っている。

だ、だめっ。だめっ!!

好きな男に対し自ら服を捲り上げ見せている、というシチュエーション。そして
目の前で凝視されているという意識。それが亜樹子を妙な気分へと導く。
当人、本体の意思に関わらず例のナイショの部分が、何か言いたげどころか
「是非とも自分にもひとこと言わせてくださいいや言わせろ」と、己の存在を
主張し始めている。このまま何もせず放っておいたら本体の意思を無視して
「フィリップくん、あたしはここよ〜」などとと呼び込みを始めかねない勢いだ。

あ、もう。だめ。
亜樹子はすとん、とシャツの裾を下ろし、両手の先を太腿の間にきゅっと挟んだ。
「どうしたの?」
「もう…や」
「あ、の。もうちょっとだけ…だめかな?」
「…っちゃぅ」
「え?」
「……しくなっちゃうから、だめ」
「ごめん、何て?」
「もうっ!フィリップくんに触ってほしくなっちゃうから、だめぇっ!!」

「うわぁぁぁん!」と泣き出した亜樹子の姿に呆然としつつ、どうしたらいいか
判らずフィリップは所在なげにその場に立ち尽くした。
284ありえないフィリ亜樹:2010/05/09(日) 23:55:43 ID:A5i+2jik
数日後。
「え?あたしに?」
花屋が事務所に配達してきた、亜樹子宛ての大きな花束。
「わぁ……きれい。いい匂い」
亜樹子はうっとりとする。誰からだろう?と差出人の名前を見ると、そこには
たった一文字「P」とだけ書かれている。
P……?誰だろう。
花束を抱えてうきうきしながらも疑問を感じていると、いきなりガレージへの扉が
開いて、何やらよろめきながらフィリップが出てきた。
ここ数日、閉じこもり何かを検索し続けていたフィリップは頬がこけ鬼気せまる
形相になりよろよろしている。そのままがく、と椅子の背に手をかけ倒れ込んだ。
「わっ!フィリップくん!だいじょうぶ!?」
「終わったよ……亜樹ちゃん……すべて検索した」
「え?なに?」
「どうしても判らなかったんだ……あの時に亜樹ちゃんが言った言葉。あの、僕に
『触ってほしくなっちゃうから、だめ』の意味が。だが、ようやく判った」

フィリップはちら、と亜樹子が抱えている花束を見る。
「あぁ、届いたんだね。それが僕から亜樹ちゃんへの気持ちだ。まずはきちんと
段取りを踏むことから始めるべきだという結論を得たんだ。まずは愛の告白から」
「え、え?えぇっ!?これ、フィリップくんだったの?」
「亜樹ちゃんは僕ときちんとした関係性を結んでいない状態で触られることに対して
抵抗を感じていた。だけど僕に触ってほしいという欲求が生まれてしまった、だから
あの言葉につながった、という結論に達したのだが。合ってるだろうか?」
「そ、そんな!はっきり言わないでよぅっ!もうっ!」

だが亜樹子の照れる様子をフィリップは見ていない。目の前に広げた両手の指を
何やらわきわきと動かしながら目を爛々と輝かせている。
「検索し尽くした。愛撫を、女性が悦ぶ触れ方を、その全てを。いま、僕はそれを
試してみたくてたまらないよ……ぞくぞくするねぇ」
亜樹子は普段とまるで異なる様子のフィリップのその姿にひえぇと息を飲む。

「亜樹ちゃん」
「は、はいっ!」
「この間の続きを……いいかな?」

う、と言葉に詰まる。ちょ、ちょっと待って!怖い、こんなフィリップくん怖い、あたし、
何をされるの?いったいどんなことされちゃうの?やんやんやんっ!怖いよっ!

「亜樹ちゃん?」
「あ!あのね、フィリップくんっ!そのあの、それはね、やっぱり……」
「いいね?」
「あ……………。はい」

終わり
285名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:18:39 ID:4mqKU9Ub
GJ!
フィリップの迫り方に、リアルでビール吹いたwww
視姦されて、うっかりしっかりとろけてる亜樹子も実に良い。
検索完了した続きを、ぜひともお願いします。
286名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:25:49 ID:W1abylC6
>>281
リアルタイム遭遇!GJ!!
フィリップに視姦?される亜樹子の羞恥な感じが萌える
しかしフィリップの言動ワロタw
287名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:31:23 ID:YMo7QHkA
つ、続きは?続きはどこで見れますか!?
なにはともあれ超GJ!!
あんな鬼気迫る感じでフィリに迫られたらうんというしかないよねえ。
288名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:15:57 ID:LxehcR51
>>284
GJすぎ!可愛いしワロタ!
フィリップは検索したことは即出来るようだから(ダンスの回)今後が楽しみだな!
289名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 02:15:49 ID:UNBVkf69
GJ!
思わず、行け行けフィリップ、最後まで!と、声援を送ってしまいました
いったい、どんな検索をしたんだろうw
290名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 12:11:41 ID:cvn0qZeg
激しくGJwwwwフィwwリッwwwプwwwww
あー所長可愛い。たまらん
291妄想:2010/05/10(月) 17:45:02 ID:0UsfZZrh
大ショッカーのライダー討伐作戦、始動!

精巧に作られたヒロインたちの偽物に二股三股を掛けさせ、ライダー達を仲違いさせる!
愛と欲望のライダー大戦勃発だ!

アポロ「完璧な作戦なのだ…」
292名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 19:31:55 ID:bTXFA+bo
記憶喪失になった霧彦妹に翔太郎が度々会いに行くってのを思いついた。
そしてどんどん記憶思い出して…って感じの奴。
293名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 20:06:03 ID:kTcEVNqF
>>292
最初は拒絶するけどあの人のこと知ってる気がする…となるパターンですね
そしてだんだん翔太郎が来るのを心待ちにするようになると
王道っぽくて好きだな翔雪。翔太郎が雪絵に惚れてたのは事実みたいだし
フィリップいわく雪絵が翔太郎を好む確率は2%だそうだけど記憶を失う直前はもっとあったはずw
294名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 20:12:24 ID:ESx0A9eX
>>293
2%でも亜樹子が翔太郎を好きな可能性よりよっぽど高いw

ほのぼのにはならなそうだけど翔雪いいなぁ
295名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 21:02:30 ID:kTcEVNqF
>>294
確かにw
二人で猫の真似してたの時はほのぼのと言えなくもない
雪絵はかなり頭がいいし行動力もあるようだから
出所したら一緒に探偵業やってもいいかもしれない
296名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 21:16:49 ID:5v3tkc3D
照井とリリィはその後も会ってたりするんだろうか。
九条の所にはちょこちょこ面会しに行ってそうだが。
翔太郎もたまに真里奈に会いに行ったりしてるのかもな。
フィリップと亜樹子は2人で改めてもう一度ヘブンズトルネードを見に行ってあげてほしい。
今のフィリップなら好奇心だけじゃない目で見れるはず。

うん、事件解決後の付き合いを妄想するのは楽しいな。
297名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 00:18:35 ID:U6CjAJGA
照井はいつか復讐を遂げる日が来るんだろう
その後、どうするんだろうか
今は呪われた過去を振り切って単なる復讐鬼ではなくなってはいるものの
長い間自分の人生の最大の目的だったことを達成したら
その後、ぽっかりと心に穴が空いたような気分になるんだろうか
そのまま風都で仮面ライダーとしての活動を続けるのか
風都を翔太郎やフィリップに任せて、またどこかの街に帰っていくか
じっくりと考える日が来るんだろうな

照井が少し風の強い日の、夕暮れの河川敷とかに独り座り込んで
夕陽に照らされ風に髪を揺らしながら「これから」のことをぼんやり考えている時
突然現れた所長が、照井の隣に「よいしょ」って座り込んで
びっくりしている照井にも構わず、「んー」なんて幸せそうな顔で伸びをしながら
「いい風だよね」なんて、ぽつりと呟いて
そのまましばらく、二人は無言で、ただ風に吹かれていて

照井は心に空いた穴、それまでそこを埋めていた冷え冷えとした復讐心の代わりに
何故か、何かあたたかいものがそこを満たしていくのを感じて
それはまだ愛とか恋とかじゃなくて、ぼんやりとしたものなんだけれども
「守りたい」と思うものを見つけた気がして

照井が立ち上がって
所長が「あ、もう帰る?」って照井を見上げて微笑んで
照井が所長に手を差し伸べると、所長がその手を掴んで立ち上がって
何となくそのまま、二人は手をつないだままで
夕陽に照らされた道をのんびりと帰っていく

みたいな感じになったらいい
298名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 00:34:43 ID:9lJ9+ova
>>297
その情景を脳内再生余裕でした。照井みたいなタイプにこそ亜樹子のような子は必要だと思うんだよなあ
亜樹子に復讐終えて戻ってきた照井に向けて「おかえりなさい、竜くん」と言ってほしい
自分の脳内最終回では本庁に戻ることになった照井が探偵事務所に挨拶に来て、
寂しくなるね、としょんぼりしてる亜樹子にペンダントを渡し「また戻ってくるから
その時まで預かっていてくれ」とさりげなく売約済みの札を付けていくことになっているw
でも次回で女の子にペンダント渡してたな…妹がくれたものという妄想は当たってたが
ペンダント渡す妄想まで別の子で実現してしまうとは。見せていただけかもしれないが
299名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 02:50:15 ID:1t3TvXvg
竜「俺に菊門するな!」
冴子「さすが、先生を倒そうとしているだけあるわね。」
300名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 05:56:11 ID:Ui0gcsxk
最初照亜樹で書いてたけどせっかくなので
翔亜樹とフィリ亜樹も書いてみた小ネタ3連作
タイトルは同じだけどそれぞれ話は独立してます


タイトルは「もしも亜樹子が裸エプロンだったら」
「おい、亜樹子!ペット引き渡して来たぞ……って亜樹子ぉ?」
「お帰りなさい、翔太郎くん!ゴハンにする?お風呂にする?それともア・タ・シ?」
仕事を終え事務所に戻ってきた翔太郎を迎えたのは
フリフリのレースに彩られた真っ白なエプロンを身につけた…
もとい、エプロンのみを身につけた、所謂『裸エプロン』姿の亜樹子だった
「ちょっ…おまっ……なんて素晴らしぃ……じゃなくて!」
「えへへ〜、どう?似合う?似合う?」
くるりとその場で一回転する亜樹子
当然そうなるとエプロンの裾がふわりと舞い上がるわけで…
「だぁぁぁっ!回るんじゃねぇよ!」
「なによぉ、男のロマンだっていうから頑張ってみたのに……」
「確かに男のロマンだけどな…そんな格好して、来たのが俺じゃなかったらどうすんだよ!」
「いいじゃない、翔太郎くんだったんだし」
「良くねーよ!いいか、そーゆー格好はなぁ、俺と二人っきりの時だけにしろよっ!わかったか?」
「わかった。…ところで翔太郎くん」
「なんだよ」
「今まさに翔太郎くんと二人っきりなんだけど」
「そうかよ、二人っきり…へっ?フィリップは?」
「若菜姫がラジオで猛スピードで走る赤い無人バイクを見てみたいって言ってたから竜くんに頼んでみるって言って出て行っちゃった」
「でっでも、依頼人が来るかもしれないだろうがっ!」
「翔太郎くん、今何時だと思ってるの?」
時計を見ると既に夜更け近くで、依頼人が来そうな時間では無かった
「なんだよ…そういう事はもっと早く言えよ……」
照れ隠しに被っていた帽子で顔を扇ぐと、亜樹子が開いている左手を握ってもう一度訊いてきた
「翔太郎くん」
「なんだよ」
「ゴハンにする?お風呂にする?それともア・タ・シ?」
「……お前に決まってんだろうが」
そう言って亜樹子をお姫様抱っこでベッドまで運ぶとカーテンを閉め、二人の世界へと入っていった
「ねぇねぇ、フィリップくん」
「どうしたんだい、亜樹ちゃん?その格好は?」
ガレージにいた所に名前を呼ばれ、目を向けた先でフィリップが見たものは
フリフリのレースに彩られた真っ白なエプロンを身につけた…
もとい、エプロンのみを身につけた、所謂『裸エプロン』姿の亜樹子だった
「これはね、『裸エプロン』よ」
「裸エプロン?」
「そう、裸にエプロンだけを着けるから裸エプロン」
「僕の知る限りエプロンというものは主に体と衣服の前面を保護するために着る服であって全裸で着るべきのもではないんだが?」
「裸エプロンはね、男のロマンなのよ!」
「男のロマン?」
「そうよ!男の人はみんな裸エプロンに憧れているんだから!」
一体どこで仕入れた知識なのかはさっぱりわからないが
なぜか自信たっぷりに断言する亜樹子の言葉にフィリップの目が輝いた
「それは興味深い。検索を始めよう」
「えっ…ちょっとフィリップくん?」
この時になってやっと亜樹子は自分の発言の迂闊さに気がついた…が、時既に遅し
「キーワードは『裸エプロン』『男のロマン』『憧れ』だ」
「この格好で検索待ちなんて私、聞いてない!」
そんな亜樹子の言葉も届かない様子でホワイトボードには次々に
「新婚」「エロティシズム」「コスチュームプレイ」などの言葉が書き殴られていった

―数時間後
「裸エプロンの全てを検索した」
「そう、良かったね…クシュン!」
陽の当たらないガレージで数時間待つには流石に裸エプロンは寒かった
ソファの上で頭からすっぽり毛布にくるまった状態でも亜樹子の身体はすっかり冷えていた
「流石にまだこの時間には寒くなるからね…寒さに耐えられないのは明白だと検索結果にも出ている」
「だって、ずっと検索が終わるの待ってたんだもん…」
「そう、ずっと待たせた僕にも責任はある。だから…僕が温めてあげるよ」
「へっ?」
いつの間にか近づいてきたフィリップは亜樹子の隣に腰掛けて顔をのぞき込んでいた
「検索中に裸エプロンのまま身体を動かす方法が沢山見つかってね…」
「そ、そうなんだ」
亜樹子のくるまっている毛布をそっと剥ぎ取る
「いいだろ?」
「えっ、えっと…うん。温めてくれる?」
「もちろん」
ソファの上で二人の身体が一つに重なった
「所長、フィリップに検索を頼みたい……なっ、何をしているんだ、所長」
「いらっしゃい、竜くん!検索が先?それとも私が先?」
仕事の依頼をしに事務所にやってきた照井を迎えたのは
フリフリのレースに彩られた真っ白なエプロンを身につけた…
もとい、エプロンのみを身につけた、所謂『裸エプロン』姿の亜樹子だった
「バッ…バカなことを言ってないで早く服を着ろっ!」
「えぇ〜、裸エプロンは男のロマンだっていうから頑張ってみたのに……」
顔を真っ赤にして怒鳴る照井に、亜樹子は不満気に言った
「そんな尻が丸出しになってるだけのもののどこがロマンなんだ?」
「お尻だけじゃないもん!横乳だって…」
「……見えないな」
胸のサイズと縁取りのレースが仇となって亜樹子の横乳は全く見えなかった
「……竜くん」
「泣きそうな顔でこっちを見るな」
自分の努力を完全否定され、亜樹子はすっかりしょげ返ってしまった
「竜くん、喜んでくれるかなって思ったのに…」
「その気持だけで十分だ」
「でも……」
照井は亜樹子の頭にポンッと手を乗せるとクシャクシャと撫でて
更に言い募ろうとする亜樹子の言葉を遮った
「俺は、所長がいつもの笑顔で迎えてくれるのが一番嬉しい」
「……ホントに?」
「あぁ。わかったら早く服を着ろ。……風邪を引くぞ」
「うん」
ほんの少し、でも今できる照井の表情の中で
一番の優しい笑顔を浮かべながらの言葉に亜樹子にも笑顔が浮かんだ
「じゃあ着替えてくるから、ちょっと待っててね?」
いそいそと着替えに行く亜樹子の後ろ姿を見て照井がボソッと呟いた
「裸エプロン…くだらん。一枚づつ脱がせてこそ、だろうに」
その呟きも、その時の照井の表情も亜樹子はまだ知らない
304もしも亜樹子が裸エプロンだったら:2010/05/11(火) 06:09:06 ID:Ui0gcsxk
以上です

照井さんはやっぱりエロに持ち込めない……orz
逆になんでフィリ亜樹で持ち込めたのかも不思議

とりあえず3人分書いて翔亜樹が一番書きやすいのがよくわかったw
305名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 07:52:41 ID:MrOsQn/u
朝っぱらからニヤニヤが止まらん
306名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 07:57:43 ID:tDFzNMbG
>>301-303
gjgjgj!

華麗に三男子の特徴を捉らえている!エロトリロジーだなwww
307名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 09:59:21 ID:9I5mAGnA
>>303
GJでした。竜くんマジ紳士…と思ったらムッツリw
対照井の亜樹子は乙女度がアップする気がして可愛い
誰か照亜樹でエロの壁を破れる猛者はいないんだろうかw
308名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 12:44:08 ID:EnK2+6tQ
いいなあw>エロの壁
309名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 13:00:42 ID:pMJXFuMU
照井さんはあの硬派というかウブなとこが大好きなんだが、それが壁を高くしてるように思うw

でも頑張って書いてる最中なんだが、夢オチでも許される?www
って言うか夢オチ以外思い浮かばない。
これが翔亜樹だったらこんなに苦労してないのに、おのれ照井竜。でも好きだwww
310名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 17:45:46 ID:ruouqIVl
夢か……と思ったら正夢〜!?
的なオチとか大好きです
311名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 19:44:32 ID:pxmmlrzA
照亜樹エロがちっとも進まないので挫折しかけて
照リリィ書き始めたら照井さんったらリリィの衣装用の
網タイツを引き裂き始めた
なんだよこの差は
312名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 20:03:51 ID:Xp08ad1C
>>311
俺に質問するなといいながらむしゃぶりつく照井が容易に想像出来た
313名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 20:13:03 ID:tGqwW88L
>>311
オーケー、こちらの準備は常に万全だ。照リリ投下待ってる。

照リリは出会いからして少女マンガっぽくていいよな!
そしてタイツビリビリは浪漫だ。
314名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 20:13:32 ID:VtjdQMn3
リリィ相手だと誰にも止められないLeave all Behind なくせに
亜樹子が相手だとヘタレが俺のゴールだになる不思議



あー照亜樹のエロ書きてぇ!!!
315名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 20:15:28 ID:ukeFVx2d
ああ、照リリィはなぜだか簡単に想像できるw

積極的な彼女にのせられて、掌に転がされて、ノリノリになる
照井さんはきっと、きっかけさえあれば何でも容易く出来る男ッ!
316名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 20:40:28 ID:xbZ5oRa/
照リリは、リリィに押し倒されて、最中にキレて押し倒し返す照井が
がっつり妄想できるwww
照リリも大好物なので投下待ってる!!
317名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 21:13:32 ID:EnK2+6tQ
なんでこんなに照亜樹は難しいのか…妹立ち居地だから?
318名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 21:53:42 ID:XhCYIXcW
妹っぽいってのもあるし、なんか愛とか恋とか関係なく大事に思ってる感が強いのかも
ただ翔亜樹も最初はエロくならないって皆嘆いてたけど勇者の登場で一気に増えた感じ
がするから誰かが壁突破したら勢いよく増えるかもしれん。

そういえばこないだ士みかん海のドエロな3Pあったから(作者様GJ!)
これ翔亜樹フィリだったらどうなるか妄想してみたんだけど、せいぜい
亜樹子を真ん中に片方膝枕もう片方後ろから抱きつきみたいなものしか
浮かばなかったw

なんか悔しかったから今フィリ亜樹翔の3P同人誌読んでる。
319名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 22:08:20 ID:XhCYIXcW
言い忘れたけど
>>301〜GJ!!
本当にこの人たちこんな反応しそう。そして亜樹子はやりそう(笑)
320名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 22:30:18 ID:9lJ9+ova
>>318
愛とか恋とか関係なく大事に思う関係っていうのは公式的には全部そうだからな
照井のキャラによるところが大きいんじゃ?
リリィの場合は彼女自身が積極的というのがあるだろうし
ほのぼの路線もいいけどね。この板的には問題かもしれないけど
321名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 02:48:18 ID:e63qRQ+O
照井は真っ先に所長を心配してくれるのは物凄く萌えるんだが
エロまで持って行けと言われたら俺も難しい。
照井は身持ち硬そうだし上にあったように遅いでもしない限り
箍が外れなさそうだ。
読むなら何でも大好物なんだがなw
322名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 10:26:49 ID:opehEr+e
所長の誘いを、家族の復讐を終えるまではと振り切りそうだよな照井さんは
だからこそ、井坂先生打倒後に何かあってもおかしくないかな〜と思ってる
323名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 00:54:29 ID:5MSWkB/W
誰でも想像しやすいでしょうが、自分も照リリ書いてみたので数レスお借りして投下します。
タイトルは「とらわれたい」です。
324「とらわれたい」@照井×リリィ:2010/05/13(木) 00:57:09 ID:5MSWkB/W


これはいったい・・?

照井竜は自らの身に起こっている現状を理解しきれていなかった。

女がひとり。
自分の上に馬乗りになり、顔を覗き込んでにこにこしている。

「竜さん!やっと捕まえたわ」


話は少し前にさかのぼる。
さんさんと太陽が輝きを増す、ある日の午後。
風都署の「優秀な」刑事である照井竜は街の探偵事務所へ足を運んでいた。
目的は探偵の左側の方・・ではなく、自分と同じく優秀な頭脳を持ったフィリップに街で起こった事件のヒントとなる知恵を借りにいくこと。
まぁ、場合によっては所長の淹れた美味いんだかまずいんだかよくわからないコーヒーを飲んでやっても・・と頭の片隅で考えながら、事務所のドアを開ける。

「おう。どうした照井。このハードボイルド探偵、左翔太郎さんの力を借りたいって?」

トレードマークであるウインドスケール社製の帽子を手に歩み寄ってくる翔太郎には一瞥をくれただけで照井は真っ先に所長の元へ向かう。

325「とらわれたい」A照井×リリィ:2010/05/13(木) 00:59:24 ID:5MSWkB/W
「フィリップはいるか?」
「いらっしゃい竜くん。フィリップくんはねぇ、今朝からどうしても気になることがあるって。
お昼ご飯だけ持っていったんだけどね。あれは検索が終わるまでは出てこない感じだよぉ」
フィリップがいつものようにホワイトボードに向かっているであろう、ガレージの方に目をやる。

コーヒー淹れるねと準備をしにいく亜樹子の背中に砂時計はくれぐれも市販のものを使えよと翔太郎が声をかける。
たしかにこの間のように飲めたものじゃない代物を飲まされるのはごめんだ。

「最近いい表情するようになったな。なにかいいことでもあったか?」
くすっと思わず笑みをこぼした照井の珍しい表情に気づいた翔太郎がからかうように言う。
「・・!」
そんな素の顔を見られた気恥ずかしさにそっぽを向く。
326「とらわれたい」B照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:00:22 ID:5MSWkB/W
「まぁ、いいんじゃねぇの?刑事さんもちょっとは優しい顔見せる努力しないと犯罪者さんも怖くて逃げ続けちまうかもしれないしな」
翔太郎はそう言って亜樹子からコーヒーカップを受け取ってひとつを照井に渡す。
照井はまだ眉間に皺を寄せたままだが、その香りを楽しむと一息つくことができた。今日のはこの間のような悲惨なモノにはなってないようだ。


フィリップに頼みたい捜査の内容を翔太郎と亜樹子にも話し、フィリップにも伝えてほしいと言ったが、二人はこれから依頼人と外で会う約束があるという。
どうせフィリップはもうしばらくすれば出てくるだろうから待ってみればと言われ、気づけば事務所に一人きりになってしまった。
327「とらわれたい」C照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:01:04 ID:5MSWkB/W
捜査資料でも読みながら待つか、とパラパラと紙をめくる。

―――カチャ・・――

事務所のドアが突然開き、風と共に軽やかな声が降ってきた。
「こんにちは!!」


入ってきたのは「三流」マジシャンのリリィ白銀。
先日、井坂に手を加えられたインビジブルメモリから照井が救った女。


「竜さん!お久しぶりね。探偵さんたちは?いないの?」
「ああ。さっき所長と左は出かけたな。フィリップは中だ」
「そう・・。また新作のマジックができたから見てもらおうと思ってきたのに。実はね、たまにここへ来てマジックの出来を見てもらってるの」
328「とらわれたい」D照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:01:41 ID:5MSWkB/W
風のようにひらひらとなびく薄手の服を着て弾むような声で話すリリィ。
あのときの「お礼のキス」から一度も自分には会いにくるそぶりを見せなかったのに、ここにはよく来ているのか・・。そう思うと胸のどこかがチリッ・・と痛んだような気がした。そんな感情を自分は知らない。

「そうか。じゃあ、奴らが戻ってくるまでここで待っているといい。そんなに遅くはならないと言っていたぞ。俺は・・帰る」
「待って竜さん。私のマジック見てくれない?いいから座って座って」
「お、おい!」

なかば強引に腕を引っ張られ、ソファに座らされた。
少しは上達したんだろうな・・と文句を言いつつも乞われるがままリリィのマジックに付き合ってやることにする。
329「とらわれたい」E照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:02:12 ID:5MSWkB/W
3つ4つ新作だというマジックを披露されるがどれも詰めが甘いというかリリィらしいというか。あれ?おかしいなとかなんとかつぶやきながらも一生懸命自分に見せようとする彼女の姿に思わず笑みがこぼれる自分がいることにも気づく。
憎き家族の敵である井坂はいまだ倒せずにいるが、その井坂の魔の手から救った女のそんな姿を見ていることでその荒んだ心も少しは癒せるのかもしれない。

「じゃあ、これが最後ね。これはとっておき。私の一番の自信作なんだから。竜さん両手を出して」
リリィはそう言うと一本の鎖を手に取り、それを照井の両手に巻く。両端を握った照井の手をさらに自分の手で包むように握る。
「行くわね。1,2,3!」
その手を軽く上下に振る。
330「とらわれたい」F照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:02:49 ID:5MSWkB/W

瞬間。
両手を捕まれたまま胸のあたりを押され、ソファに倒される。


「竜さん!やっと捕まえたわ」


「これは、どういうことだ・・?」
自分の上にのしかかっておきながらにこにこしている女にうろたえながらもなんとか問いかける。
「ごめんなさい!竜さん。チャンスだと思ってしかけちゃった。ここにマジックの成果を見せに通ってたのもあなたに認めてもらいたかったから・・。竜さんに見せるために練習してたんだけど。久しぶりに会えて嬉しくて」

「自分のため」というフレーズに思わずドキッとしたがそんなことには惑わされない。とりあえずこの体勢はなんとかしたい。
「いいから、これを外して俺の上からどけろ!」
照井にとっては残念なことに成功してしまっていたマジックは照井の両手を完全にがっちりと結んでいた。
331「とらわれたい」G照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:03:21 ID:5MSWkB/W

「いやよ!離れない・・!」
そう言って唇を重ねてくる。
井坂への復讐に命を賭してきた照井にとっては慣れないその行為にどう抵抗していいかわからず不意打ちのキスになすすべもない。手も固定され、リリィにされるがままだ。

最初は唇、首筋、それから鎖骨・・順番にその柔らかく艶やかな唇を落としてくる。赤いレザージャケットの下にきている薄いシャツの下にも細くて白い腕が忍び込んでくる。
もはや「やめろ・・」という言葉にも力はない。

少し冷たい指が脇腹のラインをなぞる。
「・・っ」声にならない色気のある吐息をもらし、顔を背ける照井に手応えを感じ、その手はピッタリとしたレザーパンツにも伸びた。

332「とらわれたい」H照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:03:57 ID:5MSWkB/W
だが。
「もういい。」
「え・・やっぱり嫌だった?」

「今度は俺がやる。女にイニシアチブを取られるのは・・好きじゃない」
「え、えぇ・・?きゃぁっ!」

動いている間に外れてしまったらしい鎖は金音をたてて床に落ちた。照井は代わりにレザーパンツのポケットから手錠を取り出し、混乱しているリリィの手首にかける。

「やっぱりお前は三流マジシャンだな。でも・・それも悪くない」
ちゅ、とわざと音をたてるように、リリィが自分にしたのと同じ順番でキスをしていく。
形勢逆転。

「竜さん、好き。好きなの・・」
「ああ、知っている」

自分の首に腕を回して言葉をささやく相手を可愛いと思う。そんなことを思う余裕が自分にもまだあったのかと驚きもする。
333「とらわれたい」I照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:06:04 ID:5MSWkB/W
「竜さん、好き。好きなの・・」
「ああ、知っている」

自分の首に腕を回して言葉をささやく相手を可愛いと思う。そんなことを思う余裕が自分にもまだあったのかと驚きもする。

薄い服では隠しきれていない豊かな胸にも手を伸ばし、もみしだく。
「はぁっ・・あっ・・竜さん」
絶え間ないキスを体のあちこちに落としながら愛撫を繰り返す。その手を下の方へ進めようとして止める。
「竜さん?」
「俺でいいのか?」
命を助けてくれた、ということを恋だと勘違いしているなら。
そんな照井の躊躇いを見抜いたように、熱に潤んだ瞳をまっすぐ見つめてくるリリィ。
「竜さんがいいの。だからもう・・きて」
それならもう。遠慮はしない。
下着を剥ぎ取りすっかり潤みきっているそこへ手を伸ばす。

くちゅくちゅといやらしい音と時折リリィの吐く吐息だけがその空間に響く。
「んぁ・・あっ、はぁ・・竜さん、欲しいのっ」
「ああ・・」

照井は固くなった自身をリリィのそこへあてがうと、一気に貫いた。
「あぁ・・んっ!ぁ、はっ・・」
最初はゆっくり、どんどん速さを増していく注挿にリリィの体ががくがくと揺れる。
「竜さんっ・・もう、だめぇっ・・」
「ああ、俺も・・」
334「とらわれたい」J照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:07:22 ID:5MSWkB/W

薄い服では隠しきれていない豊かな胸にも手を伸ばし、もみしだく。
「はぁっ・・あっ・・竜さん」
絶え間ないキスを体のあちこちに落としながら愛撫を繰り返す。その手を下の方へ進めようとして止める。
「竜さん?」
「俺でいいのか?」
命を助けてくれた、ということを恋だと勘違いしているなら。
そんな照井の躊躇いを見抜いたように、熱に潤んだ瞳をまっすぐ見つめてくるリリィ。
「竜さんがいいの。だからもう・・きて」
それならもう。遠慮はしない。
下着を剥ぎ取りすっかり潤みきっているそこへ手を伸ばす。

くちゅくちゅといやらしい音と時折リリィの吐く吐息だけがその空間に響く。
「んぁ・・あっ、はぁ・・竜さん、欲しいのっ」
「ああ・・」

照井は固くなった自身をリリィのそこへあてがうと、一気に貫いた。
「あぁ・・んっ!ぁ、はっ・・」
最初はゆっくり、どんどん速さを増していく注挿にリリィの体ががくがくと揺れる。
「竜さんっ・・もう、だめぇっ・・」
「ああ、俺も・・」
335「とらわれたい」K照井×リリィ:2010/05/13(木) 01:08:05 ID:5MSWkB/W
さらさらとカーテンが揺れる。
さっきまでの熱い空気を外からの風が入れ替えてくれる。嫌いだったはずの風都の風が心地よく感じる。

竜さん、またねと来たときと同じように軽やかな足取りで帰っていった彼女の後ろ姿。
「こころが逮捕されちゃった」と言ってはいたものの、そんな彼女にしてやられ、とらわれたのはむしろ自分の方ではないかと悩んでしまう。捕まえるべき立場の自分がとらわれるなんて・・。それもまぁ、有りか。


その日、帰ってきた翔太郎は嗅ぎ覚えのあるリリィの香水の残り香と少し位置のずれたソファ、妙にうきうきして帰っていった照井に何かあったなと感じずにはいられなかったという。
336名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:10:05 ID:5MSWkB/W
思った以上にたくさん場所をお借りしてしまいもうしわけ・・
きっと翔太郎にリリィとのことを聞かれたら「俺に質問するな!」となるんでしょうな。
お目汚し失礼しました。
337名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:16:45 ID:5MSWkB/W
さらに重なってる部分もありました。脳内で修正お願いします。
寝ぼけてしまってるようだ。
エンジンブレードでマキシマムドライブされてくる。
338名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:21:00 ID:tiAKjiHL
リアルタイム遭遇!GJGJGJ!!
一緒に、ライダーツインマキシマムくらいたいくらいGJ!
リリィの健気さが萌えた、めちゃ萌えた。
探偵事務所に遊びに来てて自分が放置プレイされてたことに、少々ムカついてる照井がやたらツボったwww
リリィが可愛くてたまらんです。最高でしたー!
339名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 11:33:02 ID:YmcKGNOm
GJ!
ありがとう!照井もリリィもエロくていい。
手錠プレイも。
340名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 12:08:03 ID:rWdcXl77
>>336
おつおつ!
リリィはライダーに珍しく攻めてくる女の子だから書きやすいよな
堅物も一撃KOだぜ
341名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 19:45:15 ID:Qrj5SiUm
>>324GJGJ!
いいなあ、萌えるなあ照リリ。気のない振りして実は内心リリィさん
現れるの待ってたなんてなんてかわいいんだ。
最終回はこの二人の結婚式エンドがいいです。
342名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 20:58:51 ID:5RHN5Yzk
照リリGJ!

リリィかわいいよリリィ
343名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 21:12:54 ID:J5MmnJ1t
GJ!照リリGJ!
誰でも想像しやすいとは言うけれど、それを形にするというのはほんと大変な事ですよ
GJでした!

てか、この二人微笑ましいな
また本編にもリリィ出ないかなー
344名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 22:42:22 ID:kLnsVTzu
照リリGJ!
照井の優しさと強引さが良い!
捕らわれたのか、なんて考えてそれでもいいかとか思う辺りは、翔太郎たち
のいい影響っぽくて好きだ。
リリィはきっと本編ではないとこで、しょっちゅう風都署や鳴海探偵事務所
に照井を追っかけてきて、アプローチしてるんだろうなぁと思ったら可愛く
て萌えた。
リリィの再登場あったらいい燃料になりそうなんだけど、次はまた照井は別
の女の子とのフラグ立ちそうだしなぁ。
リリィのヤキモチも可愛いだろうけど。

とりあえず自分、最近翔亜樹飢えだったので小ネタのみ投下。
345翔亜樹小ネタ:2010/05/13(木) 22:44:00 ID:kLnsVTzu
サザンウインドのカフェテラスで今日も今日とて、女子会は行われている。
美味しいスイーツと、お茶があれば、女の子のおしゃべりは無敵だ。
「クィーンとエリザベスの髪って綺麗だねぇ」
亜樹子がため息混じりに、綺麗なクィーンとエリザベスの髪を凝視する。
「亜樹子だって綺麗じゃん。艶々だし」
「そうだよぅ」
「最近、痛んできてるんだ。乾燥してるのかなぁ」
と、亜樹子が指先で毛先を弄ぶ。
確かに、全体的に以前よりちょっと艶もなくてキューティクルも剥げているように思える。
「シャンプー変えたりした?」
「してないよぅ。ずっと同じの使ってるもん」
「んーじゃあ、何でだろ。乾燥ひどいからかなぁ」
と可愛らしくエリザベスが小首を傾げる。
「最近なんだよね、こうなったの。うー、しょっちゅうの美容院通いは財布に厳しいし」
エリザベスと亜樹子が、熱心に髪の手入れについて話してるのを黙って聞いていたクィーンがおもむろに立ち上がる。
「ごめん、ちょっと用事思い出した。先に帰るね」
「ええー、クィーン行っちゃうのー?」
「エリザベスのお守りよろしくね、亜樹子」
「お守りって何ようー!」
二人の声を背に、クィーンが向かったのはドラッグストアだった。



「はい、これ」
幸い、事務所に一人だった翔太郎に、クィーンがドラッグストアの紙袋を差し出す。
「……なんだ、これ」
「評判上々のヘアパック。すっごい効果あるわよ」
がさごそと袋の中から出してみると、女性タレントがCMをしている、結構有名なヘアパックだと翔太郎にも分かる。
「これ女モンだろ?俺にくれてどうしようってんだ」
「馬鹿ね、誰が翔ちゃんにあげるって言ったのよ、亜樹子によ」
「亜樹子?じゃあ、自分で渡せばいいだろ?」
「……ほんっと、翔ちゃんって鈍感と言うか、ロクでもないと言うか」
心底、呆れたため息がクィーンの形の良い唇から零れる。
「亜樹子、最近、髪の痛みがひどいって悩んでるのよ」
「そうなのか?」
「女の子にとって髪の痛みは重要事項よ。翔ちゃんのせいなんだから、翔ちゃんが責任取らなくちゃでしょ?これ渡して謝りなさい」
「俺のせい?何で?」
ああ、もう本当に、翔太郎に限らず、男というのはデリケートな問題に気づかないものなのか。
「……ちゃんと手入れしてるのに、あれだけ髪が痛む理由は一個だけよ。髪って摩擦に弱いんだからね。誰が亜樹子の髪にそういうことさ

せてるの?」
「……あ」
ここまで言われてやっと翔太郎もクィーンの言いたいことを悟り、頬を染める。
346翔亜樹小ネタ:2010/05/13(木) 22:46:36 ID:kLnsVTzu
「えと、つまり、そういうこと、か」
「そういうことよ。あれだけ急激に痛むってことは、よっぽど激しいのね。まさか毎日?」
「ちょ!違う!毎日じゃないし、ははは激しいとかじゃなくってなぁ!その、色々……」
「つまり、一回が濃厚なんだ」
「うああ、言うなぁー!」
この正直者、と思いつつクィーンは翔太郎に指を突きつけた。
「程々にしておきなさいよね。まあ、亜樹子もまだ髪が痛む理由には気づいてないみたいだけど」
「……えーっと、この場合、俺は礼を言うべきなのか?」
「そうよ、感謝してよね。まったく世話が焼けるわ、翔ちゃんも亜樹子も」
腕を組んで、ニヤリと意地悪な笑みをクィーンが浮かべる。
「ま、今ので、確信できたからいいわ。翔ちゃん、やっぱり亜樹子とそういう仲なんだ」
「てめ!カマかけたのか!」
「ハーフボイルドな翔ちゃんらしい引っかかり方だったわね」
あうう、と頭を抱えてよろける翔太郎を見ているのが楽しくてしょうがない。
「ま、それ渡してちゃんと亜樹子に説明しなさいね。あ、あたしからっていうのは内緒よ?」
「……言えるか」
と撃沈してしまった翔太郎を見て、
(さて、と。今度は亜樹子をどうやってからかおうかなぁ)
などと考えてしまう、クィーンだった。
さあ、お楽しみはまだまだこれからだ。


一レスで収まらなかった。
亜樹子の髪の痛みは翔ちゃんのせいwwwとか考えたら楽しかった。
クィーンにからかわれてる翔ちゃんは、書いてて楽しかったです。

347名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 23:31:38 ID:IVyNDX0b
久々の翔亜樹ありがとうありがとうGJ!
すごく萌えた!

だいぶ年下のはずのクイーンにからかわれる翔太郎のハーフボイルドさがいいな!
そして「髪が傷むほど」な内容を詳しく知りたいんですがどうすればいいですか
348名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 23:36:57 ID:Qrj5SiUm
GJ!萌え転がった。女子高生ののカマ掛けにあっさりひっかかる翔太郎単純すぎw
そして「一回が濃厚」内容が激しく気になります。
きっとフィリップが検索疲れで眠りこけたスキを突いての犯行ですね。
349名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 23:59:11 ID:IVyNDX0b
347です。翔亜樹久々でもないのに久々とか書いちまったよごめん
ちょっと井坂先生に診て貰ってくる…
350名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 04:59:02 ID:2a947xu7
久々に来たら素晴らしい小ネタが投下されてやがるww
351名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 07:23:53 ID:TMYx3gEK
うわっ!ラッキー!翔亜樹だ。
ありがとうございます。
朝っぱらから、つい検索しちゃいましたよ。
髪の痛みと〇。〇〇の関係。
ストレスが原因と言うのもあったけど、
これは違うしw
責任感じた翔太郎が亜樹子の髪を洗って
ヘアパックする場面をつい・・・想像。
良い〇。〇〇は美肌を作るって聞いたこと
ありますwww
352名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 08:23:32 ID:gz4TYHDt
>>345

gjgj!
妄想が先走る小ネタだった
濃厚な一回がぜひ読みたい翔亜樹もフィリ亜樹も照亜樹でもどんどん投下してくれ職人様!
353名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 08:30:52 ID:gz4TYHDt
>>345

gjgj!

妄想が膨らむ小ネタだった濃厚な一回が読みたい。
職人様お願いします。
354名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 15:18:01 ID:Z0CUvyvg
>>345

激しくGJ!!
できれば濃厚な一回をぜひ!!
355名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 17:49:41 ID:4vyYyUp3
同じく、濃厚な1回ぷりいず!
356ありえない照リリィ:2010/05/15(土) 01:08:55 ID:nK3btmru
照リリィを書き逃げ 本編無関係キャラ崩壊気味によりスルー推奨

***********************************

「なるほど……こんな単純なトリックなのか。これなら簡単にこの扉を施錠できる」
「そう。トリックは単純なほどいいの。これはマジックでも基本だよ」

とある密室殺人事件に対して照井のチームは捜査を開始していたが、照井の勘は
これはドーパント絡みではない、と告げていた。
だが犯人がどのように殺害現場を密室化したのかが判らない。照井はマジシャンの
リリィの元を訪れ、何かトリックによってそれが可能かどうかを尋ねてみた。
そしてリリィは、その方法をこうしてあっさりと見破ってみせたのだった。

「助かった。人間による仕業なら俺がこれ以上調べる必要はない。捜査を引き継げる。
忙しいところを煩わせて悪かった。世話になったな、リリィ」
手を振りマジックショーの控え室を出て行こうとする照井をリリィは慌てて呼び止めた。
「え!ねぇっ。もう帰っちゃうの?せっかく久しぶりに会いに来てくれたのにぃ」
リハーサルを控えているためマジシャンの衣装に着替えているリリィが照井の胸に
すがりついてくる。
「ねぇ……協力したんだからぁ。ごほうび、ちょうだい?」
照井の顔をうっとり、と言うよりも既に欲望に燃え盛った瞳で見上げてくるリリィ。
その腕を照井の首にまわし、「んー」と言いながら唇を近づけてくる。

照井はそんなリリィの体をひょい、と抱き上げ、マジック用の大きな箱の上に載せた。
「俺は忙しいんだ」
そのまま立ち去ろうとする照井に「あーん、やだやだぁっ」と叫び、リリィは網目模様の
ストッキングに包まれた脚を伸ばし照井の腰を強く挟み込んだ。
照井はやれやれと首を振る。「リハーサルがあるんじゃないのか?」
「あと1時間もあるもん。竜ちゃんがまたあの時みたいにすっごい速さでしてくれたら…
わぁ、3回?それとも4回くらいできちゃう?ふふっ」
さすがの照井も顔を紅くする。「あれは特別……だ。それと、竜ちゃんはよせ」
「ごめぇん。でもさ」
リリィは立ち上がり、また照井の胸にぴたりと寄り添ってきた。
唇を不満げに尖らせながら、指先で照井の胸元をくりくりとつつく。
「ずっと会えなくて、寂しかったんだもん」

リリィは照井の両手を掴み、開かせた手のひらを自分のお尻に添えさせる。
照井の手の上に重ねた自分の手をゆっくりと動かし、そのやわらかな感触を楽しませ
照井の欲望を昂ぶらせようとする。だがその尻は衣装のレオタードとストッキングに
包まれたままだ。
「あんもうっ。こんなの邪魔!」
「諦めろ。脱いでる時間は無いだろう」
ニヤリと笑う照井にむぅ、と眉を寄せたリリィだったが、何かを思いついたようにその瞳を
悪戯っぽく輝かせた。
357ありえない照リリィ:2010/05/15(土) 01:09:37 ID:nK3btmru
そして照井の耳元に唇を寄せ、淫らな声音で囁いてくる。
「破っちゃってよ。ね?」
「何だって!?」
「ストッキング……破って。そして、ちょっとずらせば……」
囁きながらリリィは自分自身の言葉に興奮してきたのか呼吸が荒くなってきた。
熱い息を照井の首筋や耳元に吹きかけながら繰り返しそこに唇を押し当てちろちろと
伸ばした舌先で舐めていく。
「そうすれば。ちゃんと、できるわ」
呆気に取られている照井の唇を、リリィは甘く貪り始めた。

俺はどうしてこの女が相手だとこうも調子が狂うのか。まるで言いなりだ。
先程リリィを載せた大きな箱の上にまたリリィを横たえ、照井は首を振りつつその長く
美しい脚を大きく開いた。
「……破ったら、困るだろう?リハーサルは?」
照井の指にレオタードに包まれたその脚の付け根の部分をゆっくりと撫でられ、リリィの
太腿が快感に震える。
「あん」と甘く切ない吐息を漏らしつつ、リリィは「だいじょうぶ」と呟く。
「リハーサルだし……履いてなくても……、あっ。そこ、いい……それに、こうすれば…」
一瞬、素早く背中に腕をまわしたリリィが握った手を体の横に上げた。
握りしめた指の間から小さく丸められたストッキングがぽろりとこぼれ出てくる。床に落ちる
までの間にそのストッキングはふわりと広がり、悩ましげにそこに転がった。
また呆気に取られている照井の顔を嬉しげに見つめつつ、リリィは新しいストッキングを
いくつもその手のひらから生み出し続けた。

「魔法だな……さすがだ」
照井はその見事な手技に感心する。
「ありがと。でも竜だって、マジシャンだよ。だって……」
再び指先での愛撫を始めた照井の頬に手を伸ばし愛しげに撫でながらリリィは呟く。
「だって、あたしをこんなに気持ちよ、く……あぁっ!竜っ!そこ……いい!」

リリィの望み通り、照井はストッキングの股の部分を爪と指でビリビリと切り裂いた。
「あぁ、なんか、あたし。すごくあたし。あぁぁ……どうしよ」
照井にされていることにリリィは興奮の絶頂だ。その身をくねらせつつ、もう一刻も早く
照井を迎え入れたくてたまらない、という様子を見せている。
ストッキングはさほど大きく破る必要はなく侵入可能な範囲で充分なのだが、照井はあえて
大きく、また複数の箇所を演出効果を狙って続けざまに引き裂いていく。
その効果はリリィにとっても照井にとっても絶大だった。引き裂かれた穴から覗くリリィの
太腿、その白い肌は妖しげに輝き照井の目を楽しませ、「破かれる」という行為自体に
リリィの心は熱く昂ぶりその体を激しく身悶えさせている。

一通り破り終えて、その大きく開いた脚の付け根を見て照井は苦笑いする。
やはり、着替えは必要だな。
その中心部は染み出してきたもので濡れて明らかに色が変わってしまっている。いかに
リハーサルとは言えどこれでは無理だろう。
だが自分のそんな様子にも気づかずリリィは甘く喘いでいる。
358ありえない照リリィ:2010/05/15(土) 01:10:30 ID:nK3btmru
手を後ろにつき、Mの字に大きく脚を拡げながらその美しい体が興奮に時折びくん、と
震える様子、切なげに寄せた眉、潤んだ目を閉じ頬を上気させ、「あぁ……」と浅く早く
息をついているその姿。
照井はこっそりと。俺はこれほど美しく、そして淫らで愛らしい女を見たことがない、と
少しばかり感嘆する。
リリィが目を開く。その瞳と唇で照井を求めている。
「竜……あぁ、うれしい。ねぇ、竜もうれしい?あたしと……うれしい?」
「あぁ。何故だろうな。正直言えば、嬉しい」
「竜、もう……大好き!」

照井はレオタードの中の下着ごとそれをぐい、とずらした。もうすっかり準備万端となって
熱く息づいているリリィのそこが露わになる。
「あん、竜。お願い、早く!」
「痛くないか?」
「だいじょうぶ、気にしないで…ねぇ竜、来て。楽しんで。あたしをいっぱい楽しんで、ね?」
「そうするつもりだ」
照井は革パンツを脱ぎ捨てる。剥き出しになった照井のそれを見たリリィが溜め息をつく。
息が荒い。もう待てない。自ら腰を上げ、リリィは叫ぶ。
「竜!来て!」
望み通り照井は一気に貫いた。リリィの絶叫が控え室に響き渡る。

さて、どうするべきか。
あまりにも時間が無い。捜査に協力してくれたリリィへの礼の意味も込めているため
もっとじっくりと時間をかけて彼女を楽しませたいところだが、そうも言ってられない。
照井は賭けに出る。リリィの奥深くまで挿し込んだものを一度引き抜き、その体を
くるりと裏返してこちらに背を向けさせた。
「なに?」
箱の上に手をつき振り返ったリリィの問いかけを聞き流し、照井は後ろから再びぐい、と
一気に深くまで挿入した。
「うあぁっ!」
快感に貫かれたリリィの上半身がガク、と箱の上に倒れこむ。照井の腕に支えられて
腰だけを高く突き出した姿で、リリィは照井に激しく責められ始めた。
「あぁっ!竜、いやだぁ。やだやだ、あたし竜の顔、見てたい!見てたいのにっ!」
何だかんだ言いながらもリリィの身体は快感にのたうち始める。衣装を着たままの姿で
ストッキングをびりびりと破られた姿で。後ろから容赦なく責められているこの状況。
リリィの身体はその被虐的な興奮に凄まじく昂ぶった。照井の狙い通り、どうやら
彼女も「襲われ、奪われる自分」の役割を楽しみ始めたようだ。
「お願い、やめて!だめっ。あぁ……そんな……いやぁっ!ひどいこと、しないでぇっ!」
少々わざとらしくも悲痛な声でリリィが叫び出す。だがその声は少々嬉しそうだ。
マジックは天才的だが、演技は今ひとつだな、と照井は苦笑いする。だがリリィはそんな
自分の科白と啜り泣く声で充分に感じている様子。
359ありえない照リリィ:2010/05/15(土) 01:11:50 ID:nK3btmru
こんなところを誰かに見られたら大変なことになるな。
人の目にこれがどう映るのかは明らかだ。しかも俺は警察だ。どんな騒ぎになるやら。
だが照井の方も少々この状況には心が躍っている。破れたストッキングの穴からリリィの
股間のやわらかな裂け目に出入りする自分の物にちらりと目を落とす。
非常に惜しいが、ともかく早く終わらせなければ。仕方ない。一気にいくぞ。
照井は手を伸ばし、これ以上声が漏れないようにとリリィの口を塞ぐ。ますます襲われて
いるようにしか見えない姿になりリリィの興奮と快感はさらに高まる。だが襲われ役の
はずが夢中になってしまったリリィは、照井の指を口に含んで舌を絡ませ始めた。
ぞく、と背筋に甘い疼きを感じた照井は、いよいよアクセルを全開にする。
フル・スルットル。

「んぐっ!!!!んー!!んぅーーー!!んーー!!」
リリィの喉からくぐもった叫びが漏れる。照井が突く激しさと自らも腰を振るリリィの動きに
より裂かれたストッキングの穴が膝のあたりまでビリビリと開き始めた。
照井に全開ハイスピードで攻められるのが大好きなリリィはあっという間に上りつめる。
「んっ、りゅ、竜っ!すごい、すご!……んぁっ、んっ、んんっ!んく、んんーーー!!」
再びしっかりと照井の手のひらに口を覆われたリリィの絶頂に至る叫びは押し殺された。
「ん、んんんんっ、んはぁっ!!」
びく、と激しく震えたリリィが背を反らせる。足が爪先までピン、と伸びる。
そしてガクガクと震え絶頂を迎えた後、「あぁ……」と力尽きたように倒れこんだ。
やや遅れて自分も達した後、照井はゆっくりとそれを引き抜く。
その一点のみで身体を支えられていたリリィはもう立っていることもできず、熱い吐息を
漏らしながら先程自分が床に撒き散らしたストッキングの中に崩れ落ちていった。

「ねぇ竜ちゃん。明日のショー、見に来てくれる?」
慌しく着替えながらリリィが尋ねてくる。まだ先程の余韻が残るその頬は紅潮しているが
表情はすっかり仕事に向かうマジシャンの顔だ。
照井はそんなリリィの切り替えの早さも気に入っている。
「その時間は無理だな……。仕事だ」
「もう、意地悪ぅ」
箱に腰かけた照井の横を通り抜けざまに、リリィはお尻を振ってぽむ、と照井の肩をつつく。
鏡の前で乱れた髪を直し始めたリリィを眺めつつ、照井は立ち上がる。
「だが夜なら空いている。俺達はいつも慌しいから、たまにはゆっくり過ごすか」
先程少々手荒に扱ってしまったことへの詫びの思い、また捜査協力へのきちんとした礼を
したいという意味も込めて照井はそう言った。あまり自分らしくない科白だが、と思いつつ。

リリィはその照井の言葉に顔をパッと輝かせながら振り向いた。
「ほんと?竜ちゃん………ほんと?あぁ、あたしすごく嬉しいっ!」
リリィがまた抱きついてくる。すりすりと照井の胸に頬を寄せる。
「あ、あぁ。公式に謝礼は出せないが。代わりに俺の自腹で食事でも……」
だが照井の言葉をリリィは聞いていない。その瞳がまた淫らに潤んでくる。
「ゆっくり……ふふっ。いっぱいできるのね。あんなすごいのを一晩中?わぁ、わぁ嬉しい!
あぁ、見せてあげる。竜ちゃんにだけ見せてあげる。あたしもまだ竜ちゃんにしてあげられる
こと、いっぱいあるんだから。すごいのよ……すごいの。あたしの身体のいろんなとこを
使って竜ちゃんいっぱい楽しませてあげる。竜ちゃん……もうっ寝かせないんだからっ」

いや、そういう意味じゃない。おいリリィ!
だが照井が叫ぼうとしたその口は。またリリィの熱いキスによって塞がれてしまった。

終わり
360名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 01:31:32 ID:74J2x/1T
GJ!
リリィがエロかわいくって好きだ!
それにしてもなんでこうリリィ相手だと遠慮無くやれるんだ照井さんw
361名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 01:54:58 ID:dE6OWPsQ
なんという…なんというGJ!
照リリはアダルティだけど笑いもありで、微笑ましいな
362名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 02:01:43 ID:ANTY0pvc
翔亜樹の濃厚エロお願いしてたら照リリの特濃エロがでてきたYO!
だがなんというGJ。
Hでカワイイリリィさんとそんな彼女になんだかんだでハマりつつある
照井さんは見てて2828が止まらない。大好きだ。
363名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 02:27:38 ID:gqTr/WXG
照リリいいよ!!最終回は翔亜樹と照リリでダブル結婚すればいいよ!!(Wなだけに)
フィリップ君は若菜姫と仲良くしててもらいしか・・・無い?(笑)

しかし、前書いていたDCD海夏がなかなか終わらぬぇ・・・・・
エロもぬぇ・・・誰が読むんだこんなの(笑)
364名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 06:57:37 ID:H5+GBoUL
GJGJ!
リリィはエロかわゆすなぁ
照さんが主導権を握ってるようで実はリリィに
転がされてる感じが実にいい
365名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 09:02:25 ID:XDtszVKG
gjgjgjgj!

リリイかわいいよリリイ
クールな照井じゃないとリリイのエロさについていけないな。
続きの夜も見たい!
366名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 09:29:56 ID:9a57I0Rm
照リリGJGJGJ!!
もうこの攻め合い、受け合いのリバっぷりがたまらん。
リリィのエロさは=可愛さと健気さだよなぁ、とニラニラしてしまったよ。
この前向きな気持ちが萌えるし、照井の流されつつもリリィに微妙に
デレてるのが大好きだ。
ぜひとも続きの夜をお願いいたします!!
367名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 19:32:01 ID:+r8CGcsI
リリィを受け入れられない自分には辛い…
368名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 19:43:14 ID:nW+075Bg
>>367
まぁ、ぶりっ子とかビッチって言われたら終わりなキャラでもあるよね
そこは演者のエロさでなんとか…
369名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 19:56:04 ID:8b8/HYRD
>>367
受け入れられないのは仕方ないけどさ。
でもここに書くのはいけないよ。
カプ論争はスレが荒れる原因になりやすいし、自分の萌えは他人の萎えって言葉もある。
リリィを好きな人もいるし、職人さんの作品が受け入れられないなら、スルーがここのルールでしょう。
370名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 20:09:31 ID:l1ufAmZy
同意。ここは荒れてほしくない。
371名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 20:44:29 ID:dRsK00Uk
>>367
辛いならブラウザを閉じて回線切って首を吊ってそしてもう二度とこのスレに戻ってくるな

>>368
それはキャラ擁護のフリした叩きだと受け取られても仕方のない発言なんだが

注意も的外れだし、荒れる以前にマナー最低だろ…信じられん
372名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:16:11 ID:/CAG0atq
はいそこまで
373名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:16:16 ID:DF86yzSA
雑談見てると翔亜樹と照亜樹ですでに不穏な空気は感じてたw
どっちも公式化することはありえないんだし不毛だな
374名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:23:43 ID:icgCKN0n
はい、じゃあ空気換えて投下いこうか。
竜綾で、本編数年後設定、綾は生きてること前提で。
375私の居場所、あなたの在り処:2010/05/15(土) 23:24:48 ID:icgCKN0n
竜綾※エロなし※

 綾の前に立つ男は、彼女の口元に笑みを浮かべさせた。
数年ぶりに会う男は、何だか少し変わった気がする。
「竜」
「出所おめでとう、と言うべきか?」
「じゃあ私は、ありがとう、と言うべきなのかしらね」
少し小首をかしげて伸びた髪を鬱陶しげに掻きあげる仕草には、まだ憂いが残っているようだ。
竜は、綾を見て次に言うべき言葉を捜したが、見つからないまま、先に綾が口を開いた。
「迎えに来てくれたの?」
「それ以外に、ここにいる理由があるのか?」
ヘルメットを綾に投げ、後ろに乗れ、と合図する。
話なんか後でいい。
今、ここにいる理由は彼女をあの街へ連れて帰るためなのだから。
 綾は一瞬だけ躊躇い、それでも彼の背中に触れたくてバイクの後ろに跨った。
「安全運転してよね」
「俺を誰だと思ってる」
「そうね、刑事さんでした」
綾は竜の背中に頭をつけ、目を閉じた。
あの街の風は今も優しいだろうか?
少なくとも、今こうやって竜の背中で感じる風は、とても優しい。



 相変わらずの街だ。
風が吹き、風車が回り、かつて自分の愛した男が最後の最後まで愛し続けた街。
あの頃は彼がこの街を愛してる事すら許せないと思っていたけれど、今は違う。
 今は、自分も風都を愛してる。
だからこそ、許されないことがあるとも思うのだ。
「いい部屋ね」
「寝に帰るだけだがな」
 スッキリと片付いた部屋には余計なものはなく、ただやたら凝ったコーヒーメーカーとレトロなミルが、彼がコーヒー好きであることを

主張する部屋だった。
テーブルを挟んで座ると、竜がマグカップを二つ手に持ってテーブルの前に戻って来た。
「これからどうするつもりだ?」
「……ロスへ戻ろうかと思ってるの」
竜に渡されたコーヒーで手のひらを温めながら、綾は揺れるコーヒーカップの表面がまるで自分の心のように感じた。
「もちろん、警察には戻れないわ。だから、ロスで探偵でもしようかな、と思って。美人探偵で評判になるかもよ?」
「……そうか」
「……この街にいるのは、まだ少し辛いの」
「……」
「居場所を自分から否定したせいね。自業自得だって分かってるけど」
「……君の居場所がロスにはあるのか?」
「分からないわ」
「……なら、この街にいればいい」
「竜?」
コーヒーカップに口をつけた竜が、まっすぐに綾を見る。
「君の居場所は、この街にもある。……思い出から、逃げるな」
「……そう、ね、私、逃げようとしてるのね」
376私の居場所、あなたの在り処:2010/05/15(土) 23:25:37 ID:icgCKN0n
 綾は、認めた。
悲しみや苦しみを忘れられない。
罪を償うことは、自分が楽になるためではないのだ。
だったら、逃げてしまいたくなるのは仕方ないではないか。
「逃げたいのね。……だけど、その前に、あなたに会いたかったの」
騙して傷つけたことを、ちゃんと謝りたかった、と綾が口にすると竜がゆっくりと頭を振る。
「あれはガイアメモリのせいだ。君のせいじゃない」
人の心を蝕み、狂わせるあの力から、綾が戻ってこられたのはある意味で奇跡だろう。
その、万に一つの奇跡を、彼女の強さを竜は今日まで信じていた。
復讐という、どうしようもない悲しみと狂おしさの痛みに共感できた相手だから。
「君は、ちゃんと戻ってきた」
「ええ。……あなたの声、覚えてる。私を救ってくれると言った言葉を、何故かしらね、あの私が私ではなかった狂気の中で、それだけは聞こえたの」
 まるで手を伸ばすように、心が聞こえた気がして。
そして、メモリブレイクの後、そのまま長い昏睡に落ち、目覚めたときにはガイアメモリの副作用か、しばらく記憶傷害になり、声を出せなくなっていた。
そんな自分が組織に消されずに済んだのは、竜のおかげだろう。
風都から離れた刑務所病院で守られ、存在そのものを隠されていたのだから。
「……すべて、終わったのね、もう」
「まだだ。この街に残るガイアメモリはまだ完全に全て排除したわけじゃない」
ミュージアム亡き今でも、街にはまだガイアメモリが残っている。
彼らのばら撒いた悪夢と悲しみは、まだ街に染み付いているのだ。
それを全てこの街から排除するのが、今の自分と翔太郎たちの役目だ。
「君にも、手伝って欲しい」
「え?」
「この街からガイアメモリをなくすために、君にも手伝ってもらえたらと思っていた」
「……償えるの?」
本当に、償える?
この街を傷つけた罪を。
「償える」
キッパリと言い切った竜の瞳は強い。
あの頃のような暗い強さではなく、まっすぐで優しい強さを秘めた眼だ。
ああ、そうだ、本当の彼はとても優しくて暖かいのだと知っている。
「……あなたは本当に優しいわね、竜」
ただ、この優しさと強さにどう応えていいのか分からなくて、綾は視線を落とした。
手の中のコーヒーカップが少し温くなっている。
「私……この街を守る資格があるのかしら?」
「……君はこの街が好きか?」
「好きよ。この街のこと、今は好きよ」
大切な人が愛した街、そして、自分を迎えに来てくれた男が守っている街。
「だから、資格があるのかと思うの。一度は壊そうとしたわ。壊れてしまえばいいと思ったわ。
……そんな女を、許してくれるかしら?」
377私の居場所、あなたの在り処:2010/05/15(土) 23:26:13 ID:icgCKN0n
「俺が許す」
「竜」
「左たちもだ。……君を許さないなんて、誰にも言わせない」
竜の視線に、綾の心臓が音を立てる。
生きている、と今更のように思い、彼に救われた命、体、心を感じる。
ならば、この命の使い方は、彼に決めてもらうのもいいかもしれない。
……むしろ、そうしてほしい。
「竜」
「何だ」
「あなたが、命令して」
「命令?」
「私に、生きろといって」
そして、傍にいろと。
そう言ってくれたら、返事はイエス以外ない。
「……九条綾」
「……」
「生きろ。この街で」
「……」
「自由に生きろ。これが俺の命令だ」
「イエス、竜」
ふっと微笑んで、温くなったコーヒーを口に含む。
何だろう、今、とてつもない大きなものから解放された気がした。
そして同時にとても大きな想いに触れたように思った。
「それじゃ早速、何か始めないとね」
「何か?」
「そうね。まずは仕事かな。探偵事務所…ってわけにはいかないわね。鳴海探偵事務所とライバルになってしまうもの。
それとも、あの事務所でお仕事させてもらおうかしら?」
「それもいいかもしれないな。君なら左より、優秀な探偵になれるだろう」
などと、翔太郎が聞いたら噛み付きそうな台詞を口にして竜と綾が笑みを交わす。
「それから、竜」
「何だ」
「私、あなたを好きになってもいいかしら」
「……直球だな」
「美点でしょう?」
「はしたないとも言うが」
「奥ゆかしい女性のほうが好みなの?残念だけど、私にそれは無理だわ」
「ああ、そのようだな」
「それじゃ、だめかしら?」
「男の顔色を伺って、自分を偽るような女はもっと嫌だがな」
「じゃあ、私はその点だけは、合格点をもらえそうね」
綾が竜に手を伸ばして、まるで宣戦布告のように、テーブル越しにキスを送る。
コーヒーの味がするキスだった。
「好きになってもいい、っていうのは少し違うわね。私、もうあなたが好きよ、竜」
たぶん、ずっと前から。
時折届く手紙や見舞いを重ねるほどに。
もう、恋をしていた。
今日、悲しみと痛みを超えて、やっと自覚した。
378私の居場所、あなたの在り処:2010/05/15(土) 23:26:56 ID:icgCKN0n

彼の在り処に私はなりたい。

「……私を、生かしてくれて、もう一度生きていく喜びを思い出させてくれてありがとう、竜」
「……」
「だから、私は生きるわ。あなたの命令通り、私らしく自由に強く」
「……君はやっぱり強いな」
「ええ」
「言い忘れた。俺は奥ゆかしい女じゃなくて、強い女が好みなんだ」
「最高ね」
今度は竜から送られたキスに、綾は目を閉じた。


ああ、やっと帰ってきた。
この街で待っていてくれた人の元へ。
何も言わず、ただ待っていてくれた優しい無骨な男の下へ。

「あなたが、私の居場所だわ、竜」


この喜びの日を、始まりにして二人の物語が始まる。


379私の居場所、あなたの在り処:2010/05/15(土) 23:31:05 ID:icgCKN0n
竜綾が書きたくなって書いてみた。
書きたくなって書いて投下して、誰か共感してくれたら嬉しい。
それだけの気持ちでここに投下しております。
380名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:36:18 ID:ANTY0pvc
少し殺伐としてきた空気の中投下ありがとうございます。
本当にこんな未来が来ればいいのにと思わずにはいられません。

それにしてもキスしかしてないのに二人に漂うアダルティな雰囲気はまさに
ハードボイルド。ガンバレ主役ww
381名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:39:43 ID:fVtnCzp9
竜綾GJ!
2人のかけ合いがすごく好きだ。じんわり沁みるね。
大人同士のやり取り最高です。
良い風をありがとう。
382名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:42:07 ID:K7iYXkGy
>>379

GJ!
凄く大人な雰囲気でカッコイイなぁ
素敵なお話ありがとうございます!
383名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:17:06 ID:1AtSwG3S
久しぶりに来たら何という俺好みの作品が…GJ!

保管庫のパスって年月日で8?
384名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:45:27 ID:xlfoCa2W
>>383
年月日じゃなくて、>>2と月日だ
385名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 02:56:13 ID:CgvMwVM2
なんというGJ!

シチュエーションは常に夜で霧がかかっていそうだったwww
きっとこの後は大人の濃密なエロが始まるんだろう。また続きを妄想してしまうような話をありがとう。
386名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 06:05:26 ID:1EXUG9NN
>>359
フェチ心をくすぐる照リリありがとう!!
俺はこんなのが読みたかった
かわいくてエロいリリィはほんと男のロマンだ
>>379
サスペンス劇場のラストシーンのような竜綾もGJ
387空白の一ヶ月:2010/05/16(日) 16:24:04 ID:AZC9isMl
どうも、落ち着いた>>264です(笑)
GJな照リリや照綾の後なのがあれですが、>>231の続きを投下します。
ただ、ヤンデレがどっか行って(普通の人になっちゃった^^;)、エロ皆無なのでスレ違いかも・・・・
と、ちょっと怖いのですが、前回読みたいとレス下さった方がいたので思い切って投下してみます。

次からいきまーす。
388空白の一ヶ月10:2010/05/16(日) 16:29:36 ID:AZC9isMl
士とユウスケが姿を消してから、とうとう一ヶ月が過ぎようとしていた。
相変わらず二人の消息も掴めずにいるまま過ぎていく日々。
そして、海東と夏海の関係も変わらず続いていた。


「こんな物あるからいけないんです!!」
ある日の光写真館。夏海は木で出来た小箱を手に、士とユウスケのマグカップを乱暴に投げ込んだ。
「あの二人のものは、全部処分します」
「本当に進歩が無いね、君は」
「…………っ……!!」
そんな時、突然姿を現した海東に身を硬くする夏海。
「僕はもう、あんな奴らのことなんて忘れてしまったよ」
そんな夏海に海東は、何もなかったかのように椅子に座り、栄次郎にコーヒーを頼んだ。
海東はいつもそうだ、毎晩夏海を蹂躙するのに昼間は何事もなかったかのように振る舞う。
栄次郎は部屋が遠いし夜は滅多に目覚めないから多分夜の事は知らない。だから、栄次郎の前で下手に騒げないとでも思っているのだろうか。毎晩あんな酷いことをしておいて。

そう、昨晩だって………

「夏海、どうしたんだい?」
栄次郎に声を掛けられて、意識を飛ばしていたことに気づく。夏海は小さく首を振り「これ、捨ててきます!」と写真館を出た。
海東も、「ごちそうさま、マスター」と、飲みかけのマグカップを置いて夏海の背中を追い掛けた。



写真館を出た夏海は河原に来ていた。
スチールの箱の中でぱちぱちと音を立てて、燃えて広がる火。夏海はその側にうずくまる。
捨てるだけでは駄目。
きっと取り戻したくなる。
だから、綺麗になくなるように燃やしてしまおう。
夏海は、写真の束を手にした。
「……………士くん…………」
「それ…………どうするんだい……?」
背中から声がする。海東だ。
「っ!!近寄らないでくださいっ!!」
夏海はその声に振り返り、慌てて立ち上がる。
「そんなに警戒しなくてもいい。こんな所で、君に何かをしようだなんて思わないから」
「信用できません!!」
夏海は後退り、一定の距離を保って首を振った。
随分嫌われたものだ。まあ、当たり前といえば当たり前だが。
「尤も、夏海が望むのなら、してあげても構わないけど……?」
「絶対に嫌です!それ以上私に近寄らないでください!!」
「わかったよ………それより、やっと士を忘れる気になったのかい……?」
「あなたには関係ありません」
「相変わらず冷たいね………」
会話は普通ではないが、海東と普通に話せているのが自分でも不思議で堪らない。
きっと、非日常的な日常に、感覚が麻痺しておかしくなっているんだと、そう思いこませて、夏海は写真館に溜まっていた士が撮った写真を一枚一枚、炎の中に落としていった。
389空白の一ヶ月11:2010/05/16(日) 16:34:10 ID:AZC9isMl
士が撮った、歪んだ世界が燃えていく。
「どうして………」
「…………?」
「どうして……士くんは写真を撮っていたんでしょうか………変な写真ばかりしか撮れないのに……」
「さぁ……そんな事、興味もないよ……」

こんな時にも士の事か……
忘れるつもりじゃなかったのか……?

「あいつは……自分で言うほど強くはないのさ……だから、ファインダー越しでしか世界と向き合えなかった………」

だから、君からも逃げた。

「でも……それでも……士くんは……」

もう良い、士の話しはたくさんだ……!

夏海の心の中にはまだ士がいる。それを今、また思い知らされる。
海東の中に言いようのない苛立ちが募る。その時、急に時空が歪みはじめた。
「あれは…………」
オーロラから現れたのは仮面ライダーJ。

Jが現れたということは、きっと小野寺くんと士も………

海東がハッとして夏海を見つめる。やはり同じ考えだったらしく、目を見開いてJを見ていた。
「あそこに………士くんが………!!」
言うよりも先に体が動いていた。
夏海は小箱を放り投げて、Jが現れた場所に向かい掛けだす。
「夏海……!!」

駄目だ!!
そこに行ったら………!!
今の士は君が知ってる士じゃない!!

その手を掴み、引き寄せてそう言いたかった。
だが、言っても自分の言うことなどこれっぽっちも聞きやしないだろう。
海東は何も言えないまま、夏海の背中を見つめていた。

士が帰ってきた………
だが、今の士はライダーをひたすら倒し渡る悪魔にって成り果ててしまっている。
そんな姿を見たら、きっと夏海は……

海東は爪の跡が付くほど拳を握り締め、唇を噛んだ。

*************************************

うーん……やっぱりキスもなしってどうなのでしょう・・・と(苦笑)
スレ違いですよね、すみません。


390名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 20:09:11 ID:Nr0vPn6H
今日のW見て、照井はどんだけフラグ立てるんだよwwwwって思った。
391名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 20:42:50 ID:26D02Va6
>>367GJありがとう。
自分も大してエロくないSS投下したことあるし、いいんじゃないかな。
どんな手を使っても夏海の心は盗み切れなかった海東切な萌え。

本当に照井はフラグ多すぎw今度こそ回収なるか・・。
392名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 21:30:29 ID:BHTzbI+A
井坂先生と冴子さんが、心中フラグが立ったみたいで来週がこええ。
393名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 21:39:17 ID:26D02Va6
ごめんなさい間違えました>>387GJ!!です。
どうしてよりによってこれと間違えた自分。ちょっとタブーお姉さまに
お仕置きされてきます・・。
394名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 21:52:55 ID:tJ9K03zn
照井周辺も色々あったはずなのに
気づけば井坂先生にばかり釘づけになってた
何だあの変態という名の紳士wガチすぎるww
そしてそんな先生にゾッコンな冴子がなんか可愛く見えてくるよ…

冴子と先生はアダルティック過剰で子供に見せちゃ駄目じゃね?と不安になるw
395名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 22:44:59 ID:uuBa0I5Q
>>394
同意。
井坂先生の振り切り方が、ガチであっちの世界過ぎる。
今まで、実は井坂先生もメモリの毒に侵されてると思ってた自分は浅すぎたw
あの人、本物の変態だったwww
次回、冴子さんが退場するとしたら、せめて霧彦さんを一瞬でいいから思い出してあげて欲しいよ。
396名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 02:02:10 ID:GqJs9+Nz
今回は、照井のシスコンっぷりを堪能させてもらったよ。
しかし、自分も井坂先生と冴子さんのアダルティっぷりに釘付けだった。
日曜朝8時からこれいいのか!?と普通思うよなwww
397名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 04:58:23 ID:U7XQGl6z
照井についていく所長と所長の質問に普通に答える照井に萌えた
あとは冒頭のスリッパで叩かれた後の「落ち着け、所長」がよかった
398名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 07:48:28 ID:43pE60Zb
>>397
スリッパで叩かれてなお動じない照井はすごいw何はともあれまず「所長」なんだなと萌えた
とりあえず来週も亜樹子が照井と一緒なのが嬉しい
399名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 11:30:18 ID:RM/1YN6A
俺、照井がウェザー倒したら照亜樹エロ書くんだ…
400名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 12:01:05 ID:dHtcBETP
>>399
楽しみにしてる


自分は照亜樹エロ書いてたら亜樹子泣かせちゃったよ
つか照井さんそれ犯罪……orz
401名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 12:10:52 ID:43pE60Zb
照井は亜樹子が泣いたら内心めちゃくちゃうろたえそうな気がするw
402名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 18:13:10 ID:GaEib283
こんばんは、こないだ酔っ払い亜樹子を投下した者です。
照亜樹ターンの中申し訳ありませんが翔亜樹投下させてもらいます。
あんまエロくない上に寸止めみたいなもんですがよろしかったらどうぞ。
地雷の方はスルーでお願いします。
403翔亜樹:2010/05/17(月) 18:14:33 ID:GaEib283
「うお〜い、今帰ったぞ亜樹子ぉ〜。ってあれ?おいフィリップ、亜樹子はどうした?」
「亜樹ちゃんなら事務所の備品とかの買い物に出かけたよ。『翔太郎君に荷物持ちさせる』ってさっきまで君を
 待ってたみたいだけど帰りが遅いから一人で行ったみたいだね」
「(早く帰らなくて正解だったぜ・・)」
「そんなことより翔太郎!君は亜樹ちゃんの胸が最近大きくなったのはなぜだか知ってるかい?」
「(ブホァッ!!)いきなり何言い出すんだフィリップ!コーヒー吹いたじゃねーか!」
「だから亜樹ちゃんの胸が最近大き・・」
「だあああ〜繰り返さんでいい!そうかあ?俺には相変わらずの大平原に見えるがな」
「(聞いちゃいねえ)不思議じゃないか翔太郎!女性の胸というのは十代前半の思春期あたりから膨らみ始め、二十歳ぐらいで
 成長が終わるらしいじゃないか。亜樹ちゃんは二十歳になったのにこの数カ月で確実に大きくなってるよ。
 これは興味深いねえ。フフフ・・早速検索しなくては」
「やめとけ」
「どうして止める?翔太郎」
「考えてもみろ、そんなの検索して壁やホワイトボードを胸やらバストやら成長やら女体の神秘で埋め尽くしてるのを
 亜樹子に見られたらスリッパで八つ裂きにされるうえに『フィリップ君なんてキライ!(プンッ)』
 なんてことになるぞ」
「そ、それは困る。わかった、検索は亜樹ちゃんのいないときにするよ」
「わかってねーじゃねーかっ!ったくコイツは・・。それにしてもよく気づいたな、
 そんな大きくなったってわけでもないのに」
「ああ、最近変身から目覚めると亜樹ちゃんの胸の中が多いんだ。疲れてるしそのまま昼寝させてもらってるよ。
 亜樹ちゃんの体は何処も気持ちいいけど胸の中が一番きもちいーね。いいニオイだし。
 ・・どうしたの翔太郎。眉間に二本も深いシワできてるよ」

「(無垢なツラしてなんてこと言いやがる)しばらく戦闘はファング中心でいくぞ」
「え〜、どうしてだい?色々効率悪いじゃないか」
「どうしてもこうしてもあるかっ!この野郎!!」
404翔亜樹2/3:2010/05/17(月) 18:17:10 ID:GaEib283
なんて会話をしてからのとある夜更け。月の明かりののみが差し込む事務所の小さなベッドで一組の男女が
熱い吐息をもらしていた。

男のしなやかでごつごつした指が背中から腕を回し服の上から女の胸の形を変えていく。
「相変わらず小せえ胸だな」
「んっ!やあ、あんっ!そ・・そう思うんなら触らなきゃいいじゃないの」
「何言ってんだ、こないだ『おっぱい大きくしたいから翔太郎君協力して』って言ったのお前だろ」
「言ったけど、あんっ。こんな風になるなんて私聞いてな・・やあん」
翔太郎の片方の手はそのままにもう片方が亜樹子のシャツをめくり上げ、おへその上を中心にその肌を撫でまわす。
「そういえばオマエフィリップを抱きしめたまんま昼寝させるなんてずいぶん甘やかすじゃねーか」
「だ、だってえ、フィリップ君にあんな顔でお願いされたら断れないよう」
「ふ〜ん。じゃあコレもあいつに頼めばよかったじゃないか」
おなかの中心をまるで亜樹子の中から何かを引きずり出すかのように上になぞり、そのままホックも外さずに
服ごと下着をたくしあげる。少しの愛撫で散々火照らされた部分が急に外気にさらされ、中心が固くなってゆくのが
見てとれた。思わずそこを刺激したくなる気持ちをグッと抑え、その下の方。ささやかだがまあるくカーブになっている部分を
複数の指でなぞる。まだまだ。もうちょっといじめたい。
「だ、だめだよう。フィリップ君にはたのめないよう。こんなこと」
かろうじて引っかかっていた服ははぎ取られ、上半身を裸にされてしまう。触れる場所は変えないまま
翔太郎の少し厚めな唇が亜樹子の白いうなじをなぞり耳元で低く囁く。
「どうして?」
「ひんっ!だあ、だあってえ。フィリップ君はこういうの頼みたい相手じゃないもん・・ひゃあ!」
「じゃあ俺は?」
言いながら亜樹子のうなじの背中に近い・・ちょうど服で隠れるギリギリのラインに唇を落とし
そのまま小さな花をひとつ咲かせる。
「ひゃっ!しょ しょうたろうくん?」
「言えよ。俺ならどうなんだ?」
ふたつ 花が咲く
「あああんっ!もう・・いじわるしないでぇ」
みっつ よっつと 花が増える。
いじわるなんかじゃない。ただ聞きたいだけだ。彼女の少し薄めの唇から、自分だけが特別だと。
「いいから言えよ。どうなんだ?」
「うう・・あん もう。だって・・私・・しょうたろうくんのことすきなんだも きゃあああん!!」
405翔亜樹3/3:2010/05/17(月) 18:19:47 ID:GaEib283
言い終わるか終らないかのうちに翔太郎の指が焦らしに焦らされ敏感になった桜色のつぼみにほんの少し力を入れて触れる。
痛みか快感か、どちらともつかない刺激に背中から貫かれる。まるで雷でも落ちたみたいで思わず悲鳴みたいな声が出た。
「なんだよ、素直に言えるんじゃん。普段からそうやってかわいくしてばいいのに」
翔太郎の手が亜樹子の胸を包み込み、先程服の上からそうしたように形を変えてゆく。男の大きな手では少し物足りない
ボリュームだが少しずつ確実に大きくなってるのがわかる。確かに、人並みにはまだちょっと遠いが、彼女に触れ、思うがまま
かわいくて甘い悲鳴を聞くことができるだけでも大きさなんて関係なく満たされる。
「(それに、いつものパターンだとそろそろだな)」
ちらりと太もものラインを覗いてみると、さっきから落ち着かなく内太ももをこすり合わせてる。きっともう大洪水だろう。

「うあっ!ああ・・ああんもう・・もう・・もうだめえ!」
「だめならもう終わりにするぞ」
そんな訳ないのはわかりきってるのにわざと聞いてみる。ついでに白い太ももに手を這わせてみる。
「イっ いや!やめちゃいやああん。あんっ!お願いしょうたろうくん、もっと・・もっとさわって」
「りょーかい」
余裕の口ぶりとは裏腹に、そのセリフを待ってましたと言わんばかりに背中を向けていた亜樹子を向かい合うようにひっくり返し、
足の間に自分の体を滑り込ませ唇にかみつくようにキスをする。口づける瞬間に見えた潤みきった大きな目がどうしようもなく翔太郎を誘う。
「どうしよう・・溺れちゃう・・」
キスの切れ間に亜樹子が息継ぎするように囁く。
(それはこっちのセリフだ・・)
自覚している。自分で思っているより深く彼女に溺れていると。そして、浮かび上がる気もないことを。
などと考えつつ翔太郎はもっともっと亜樹子を溺れさせるために手を動かした。 夜はまだ長い。
406名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 18:27:21 ID:GaEib283
以上です。一生ROMでいるつもりでしたが、あまりに翔亜樹に
ハマってしまったためこちら側に来てしまいました。でもエロはこのくらいが
自分の限界のようです。
ちなみに胸の成長のくだりは大体しかあってません。
大きな胸をより大きくする(士夏)のもいいですが小さな胸を少し大きくするのも
ロマンがあっていいと思います。

あ、あとフィリップが白いか黒いかは読んでいただいた方にお任せしますので
よろしくお願いします。ありがとうございました。
407名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 18:45:10 ID:RQb9qzlq
素晴らしい。フィリップとのやりとりも面白かった。どんどん翔亜樹書いてほしい。
408名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 19:30:29 ID:wyEBDwfV
ジュベタブマダー
409名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 19:52:42 ID:kk1UmC2Z
>>406
GJ!
ジェラシー全開な翔太郎好きだからニヤニヤしてしまったw
一生ROMるなんてもったいないからまた翔亜樹書いてくれ!
410名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 21:03:02 ID:Iq6xvjWn
>>406
翔亜樹GJ!可愛い!
自分の影響で女性らしくなってくなら翔太郎は内心かなり嬉しいだろうなぁw
未熟なものを育成していくのが楽しいんだよな!

よかったらまた投下してほしい!待ってるよー
411名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 23:14:19 ID:5XWd06oK
翔亜樹GJ!!
ジェラシーな翔太郎の言葉攻めがSくさくて好きだ!
亜樹子も可愛いし、あまえっこだしで萌えた。
世の中には貧乳萌えというジャンルもあることだし、手のひらで余るくらいの
大きさだから亜樹子はいいんだ!
412名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 08:20:47 ID:T42uzqSR
翔亜樹GJGJ!

萌えたわ〜。翔太郎の『亜樹子ぉ〜』がいい。
ROMるなんて言わずどんどん翔亜樹書いてくれ!!
413名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 19:59:46 ID:L5FidbOD
翔亜樹GJ!!
亜樹子がかわいくて乙女名色気があっていいな!
慣れてないけど溺れちゃうっていうのはたまらん。
もっと書いてください、お願いします。
できれば、亜樹子の見てないところで検索しまくってるフィリップも見たいwww

そんな自分は>>345
調子に乗って翔亜樹の「濃厚な一回」を書いてる最中だが、その前に前振り投下。
クィーンと亜樹子で小ネタ。
414345続き翔亜樹小ネタ:2010/05/18(火) 20:01:59 ID:L5FidbOD
「はい、これあげる」
と、クィーンが紙袋を亜樹子に差し出す。
「何これ?」
「見れば分かるわよ」
と言われ、素直に紙袋を開けた亜樹子は、一瞬にして茹でダコより真っ赤になる。
「ななななな何よ、これぇぇぇぇぇ!?」
「え、見て分かんない?コンドー……」
「ぎゃー!分かるから言わないでぇぇぇ!」
「どっちなのよ」
と、クィーンの突っ込みも聞こえていない状態の亜樹子だ。
「だだだだから、あたしが聞きたいのはっ!何であたしにこれを!?」
「いや、必要でしょ?」
「ひ、必要ってえっと、あの……」
「切らしても気づかなさそうなのが相手だと、自分で持っておくのが一番安全かなーと思ってプレゼント」
「でででででもっでもっ!こ、こんなに使うもんなの!?って、いや別にっ!使う予定はないけどっ!」
などと言ってる表情はうろたえまくりで、あせりまくりで、実に
(面白い……)
とクィーンをニヤニヤさせるには十分なテンパり具合だった。
確かに50個入り3箱は多すぎたか。まあ、使えば減るし問題はないだろう。
「ふぅん、じゃあ話は変わるけどさ。亜樹子、最近、髪の痛みはどう?」
「え、ええっと、だいぶましになってきた、かな」
「それは良かったわね。トリートメントが効いてるんじゃない?」
「そ、そうだと思う。あ、あの、クィーン、その、ね?こんなのくれるって事は……あの、えっと、し、知ってる、の?」
上目遣いで恥ずかしそうにクィーンを見つめてくる亜樹子はいつもの元気全開な女の子ではなくて、羞恥に染まる頬が可愛らしい恋する少女の顔だ。
「知ってるって?」
「えとえと、だ、だからぁ…」
「亜樹子、これ、いらない?いる?それとも、自分で買いに行く?」
「……いる」
認めた後、恥ずかしさの余りしゃがみこんでしまう亜樹子の前に、クィーンもしゃがみこむ。
翔太郎も大概、引っかかりやすい上に単純だが、亜樹子はそれに輪をかけて照れ屋らしい。
(うーん、ちょっとからかいすぎたかな)
翔太郎相手ならいくら言ってもからかっても苛めても平気なのだが、亜樹子相手だとそこはそれ、同性ならではの機微は分かってしまうわけで。
(ちょっと、罪滅ぼししちゃうか)
「ね、亜樹子、ごめん」
「え?」
「気づいてたよ、ごめん」
「クィーン……」
「翔ちゃんでしょ?」
「……うん」
小さく頷く亜樹子はひどく可愛らしかった。
415345続き翔亜樹小ネタ:2010/05/18(火) 20:02:29 ID:L5FidbOD
「い、いつから……気づいてたの?」
「ちょっと前かな。翔ちゃんにカマかけたら、あっさり自爆した」
「……後で殴る」
と、ドスの利いた声音は、殺気すらこもっているようだ。
「まあ、殴るのはやめておいてあげてよ。その代わり、いいこと教えてあげる」
「いいこと?」
「カマかけした後にね。翔ちゃんってば、逆切れしてあたしに何言ったと思う?」
「な、何?あああああたしのことなんか好きじゃないとかっ!?」
「逆。もー真逆。亜樹子が好きで好きでしょーがないって。だからそういう関係にもなったし、文句あるか、だって」
「え、ええええええ!?」
「あとは、いつか嫁さんにするんだ、とかねー。あたしじゃなくって本人に言えばいいのにね」
「うあ、うあぁぁぁぁ……」
何やら色んな処理能力を超えたらしく、亜樹子が更に頭を抱えてしゃがみこむ。むしろ床にのめりこむ勢いだ。
「で?亜樹子は?」
「あ、あたし?」
「翔ちゃん、本気だよ。もう、本気で亜樹子が好きで仕方ないんだよ」
「あ、あたしだって……あたしだって、好き、だもん」
「じゃあ、尚更、自分の事は大事にしなくちゃ。ま、翔ちゃんのことだから、もしできたらできたで大喜びしそうだけどね」
「そ、そうかな?」
「そうだよ。翔ちゃん、亜樹子のとこしか帰る場所ないんだから。あ、フィリップくんとはもちろん違う意味でね。
翔ちゃんに対して、亜樹子にしか出来ないことあるでしょ。翔ちゃんはそれに甘えたいんだよ」
それが帰る場所ってこと、と言うと亜樹子が感嘆の眼差しでクィーンを見つめる。
「……よく分かるね、クィーン」
「翔ちゃんとの付き合い自体は、亜樹子より長いしね。だから、ピンときたのかもね」
「翔太郎くんが、分かり易すぎなだけなんじゃ……」
「分かりやすいのが翔ちゃんじゃない。亜樹子に出会えてよかったね、って言ったら、真っ赤になってうろたえてたくらいだし」
「……うう、何か恥ずかしい……」
「安心して、亜樹子以外には喋ってないから」
 そりゃもう、こんな楽しいネタ、エリザベスにも勿体無くて話せない。
亜樹子の頭のてっぺんを、綺麗なネイルも完璧なクィーンの手のひらが撫でる。
彼女のほうが年上なのに、何だかお姉さんになった気分だ。
「ま、女同士でしか出来ない話もいっぱいあるだろうし、そういう時は翔ちゃんやフィリップくんじゃなくて、あたしらを選んでよね」
「……じゃあ、早速!」
「へ?」
「い、いっぱい聞きたいことあるのー!ああああたし、翔太郎くんしか知らないから、わかんないこといっぱいなのー!」
紙袋を両手で抱えて、クィーンに真っ赤な顔で、だが真剣な目で詰め寄ってくる亜樹子。
そんな亜樹子を目にして、クィーンが考えたことはと言えば……。

(さて、翔ちゃんをからかい倒すネタ、何個聞けるかなぁ)

という、暇つぶしに事欠かなくするための新たなお楽しみだった。
416345続き翔亜樹小ネタ:2010/05/18(火) 20:04:23 ID:L5FidbOD
前振り終わり。
じゃあ濃厚な一回を頑張ってくるwww
417名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 20:24:50 ID:TB8eiPUj
>416
リアタイ投下ktkr!GJ!
亜樹子がかわいすぎていじめたくなる気持ちも分かるw
そして濃厚な一回に期待してます!
418名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 20:42:38 ID:bpk6xln1
>>416
なんというGJ!!

このWの流れを振り切って、KY海夏を投下するとこだった!!阻止されたぞ!!よかったなみんな!!

亜樹ちゃんかわいすぐる・・・!よかった・・・!!いいもん見れた!!
後は濃厚な一回を・・・!!
419名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 21:02:41 ID:cpG8rnnw
>>416
GJ!超GJ!
からかいがいのある亜樹子カワイイなぁ
きっとクイーンは翔太郎も亜樹子も大好きなんだろうなw

濃厚な一回も楽しみにしてます!
420名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 21:11:07 ID:pFqhf1Oc
>>416
女の子同士のやり取りが可愛くてニヤニヤしちゃったよ!GJ!
クイーンの、年下なのにお姉さんぽい世話焼きなところがいいな
クイーンにちょっと斜め上な知識を教えられて実践しちゃう亜樹子、とかもありそう…

そして濃厚な一回、激しく楽しみにしてる!
421名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 21:12:02 ID:gQTHSLpx
>>416ありがとうございます。お待ちしてました!!
翔太郎のゾッコンぶりにこちらの赤面も止まりません。
二人は50個×3箱をどの位で使い切るんでしょうか(笑)
続きの濃厚な一回楽しみに待ってますね。

自分は>>403です。初めて書いたSSなので死ぬほどドキドキしましたが
楽しんでいただけたようでよかったです。また来ますね。皆様ありがとうございました。
もちろんフィリ亜樹も照亜樹もバッチコイでお待ちしております。
422名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 21:28:19 ID:T42uzqSR
>>416

おぉGGGJ!

翔太郎どんだけ亜樹子好きなんだwww
そして亜樹子もw
なんて素晴らしい小ネタなんだ。
好きでしょうがないのが交わる濃厚なSSお待ちしています。
423名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 21:48:51 ID:QQuBj+Pn
>>416
GJ!
亜樹子可愛いよ亜樹子
しかし一応二人とも大人なのに
女子高生にそっちの世話まで焼かれるってのはどうなんだww
424416:2010/05/18(火) 23:52:02 ID:L5FidbOD
書き忘れたw
濃厚なの頑張るけど、まだ煮込みが足りないので、投下は何日か先になります。
連続投下はしたくないし、自分も、もっと他の職人さんの読みたいw
もうすぐ映画のDVDが発売になるし、破壊的な士夏のナマのラブっぷりを、ゆっくりたっぷり堪能する週末になりそう。

>>421
また書いて下さい!
翔太郎のSな攻めっぷりが大好きだ!
425名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 06:43:18 ID:teIMh7vz
>>424
じっくり書いてくれw
全裸待機して待ってるwww

ところで、movie大戦2010を見たくて毎日レンタル屋に通ってるのだが、まだ借りられない…。
五本も入荷してるのに。
おのれディケイド!
426名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 11:50:58 ID:xlZqwT+V
>>424
ガッツリ煮込み待ってますwww

自分は週末、DVD4巻の妄想日記待ちです
427名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 17:53:39 ID:LlaT9RCG
照から翔へのターン変更か
どっちも好きだからバッチ来い
428名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 20:55:25 ID:DCM6TJ0a
どうも、引っ込みがつかなくなってきた>>389です。
このGJなWの流れを振り切って懲りもせずに続きを投下します。

しかし、ムービー大戦のレンタルが始まる前から書き始めたので、借りた今となると台詞はうろ覚え。内容は捏造しすぎで自分で吹いた(笑)
だけど海東の台詞はなんとなく覚えてたとかどんだけ海東好きなんだ自分(笑)

そんなわけで、内容めちゃくちゃ、士が夏海に酷いこといってる。
そんなのでも平気な方だけどうぞ〜^^

あ、これからちょこちょこタイトル変わります。
次はタイトル「再会」です。
では次から、振り切るぜ!KYが俺のゴールだ(苦笑)
429再会1:2010/05/19(水) 20:57:25 ID:DCM6TJ0a
士が夏海のいる世界に帰ってきた。
「士くんっ……!!」
夏海は、士がいるであろう場所までひたすらに走ていた。

士くん

士くん

士くん

士くん

やっと逢える……!!

夏海の心の中はそればかりだった。海東とのことや、他にも言いたいことや聞きたいことも沢山あった。
だが今はどうでもいい。
とにかく今は、一秒でも早く士の姿を見たかった。

でも

この一ヶ月で、士は変わり果ててしまっていた。
夏海がそこで見たのは、無慈悲なまでに仮面ライダーJを倒していく冷酷無比な士の姿。

それはそう。まるで―――



悪魔。



夏海は、再会したユウスケと闇雲に逃げ走り、辿り着いた廃線でユウスケの怪我を診た。応急処置だったが何もしないよりかはマシだ。
「ユウスケ……今まで、何があったんですか……?」
思いもしていなかった展開に、夏海は訳が解らなかった。


ライダー達を守っていた士くんがどうして………?
この一ヶ月で士くんに一体何が…………


「もう、あいつは俺達が知っている士じゃない」


あいつは………悪魔だ……!!


憎々しげに言ったユウスケの言葉が、夏海の心に突き刺さった。
「そんな………」
そんな言葉、信じたくなかった。だが、夏海も自分の目で見てしまった。士の非情な姿を。
全て何かの間違いであってほしい。
「あいつを……倒さないと……世界は破滅する!!」
「ユウスケ…………」
いろんな感情が入り交じっているのか、険しい顔をしてわなわなと震えるユウスケを、複雑な表情で見つめる夏海。そんな時、トンネルから愛らしい少女をつれた士が現れた。
それは、はあまりにも出来すぎている偶然だった。
「士……くん………」
いきなりの事で、名前しか呼べない夏海。
「なつみ」
表情を変えずにゆっくりと発したその声は、昔の面影など無く、とても冷たい物だった。
430再会2:2010/05/19(水) 21:00:13 ID:DCM6TJ0a
「私は逃げません!!」

『今は見逃してやる。だが、今度会ったときは倒す』と残し、立ち去ろうとする士。
士はやはり、変わり果ててしまっていた。冷たい瞳。冷たい声。こんな士は、知らない。
『今まではお仕着せでやることを決めていたが、今は自分で決める』と、世界の破壊者になることを受け入れていた。
夏海はその冷たい背中に叫び、士が振り向いた瞬間に、彼が愛用していたカメラのシャッターを切った。それを見て、士は夏海から乱暴に取り上げてそのまま投げ捨てた。
「―――っ!!」
思いもしなかった士の行動に、言葉も出せずに目を見開く夏海。
「カメラはもう必要ない……………夏海……おまえもな」
「………えっ……?」
まるで、要らなくなった玩具を手放すようにそう言って、士は少女を連れて立ち去った。
「…………………」
士が立ち去った後に呆然と立ち尽くす夏海。彼女は、士が発した言葉が理解できないでいた。いや、言葉は聞こえてはいたが、脳が理解することを拒否していたのだ。しばらくして、脳が士の言葉を理解してしまった時、膝から崩れ落ちるように地面に座り込んだ。
「いらない…………私が……?どうして……?どう……して…………」
信じられない、と言うふうに呟く夏海。

口が悪くてぶっきらぼうだったけど、時折優しい笑顔で「夏海」と名前を呼んでくれた士。
気持ちを言葉にすることは無かったけど、優しくキスをしていつも情熱的に抱いてくれた。
そんな士はもう、どこにもいないのだろうか……

「つかさくん………」
無意識のうちに涙が溢れる。
「つかさくん…………つかさくん………うそ………ですよね…………」
「夏海ちゃん………」
こんな時、何を言えば良いのか解らない。ユウスケは、どうすれば良いのか解らずに、悲しい表情をするだけだった。

「………………………」

廃線を見下ろす橋、その上に海東が佇んでいる。彼は、その一部始終をただ黙って見つめているだけだった。



とある廃ビル。
そこに士と少女………岬ユリコはいた。
カードにしてきたライダー達を何度も見ている士。士が、俺が存在を覚えててやるんだ、と言った後に『羨ましいな………』と少し悲しげな表情を見せた。
すると、カードを置き、冷たい表情でユリコに近寄る士。ユリコは少し戸惑った表情を見せ後ずさったが。
「ユ……ユリコには、士がいるもんね」
どことなく、無理をしているような笑顔でそう言った。
その、士が目を離していた隙に、無造作に置かれたカードを誰かが奪った。
それが解らない士じゃない。
「相変わらず泥棒か……海東」
ゆらりと振り返り、冷たい目で海東を見つめる士。海東はそんな視線をものともせずに、いつもの笑顔を見せて肩を竦めた。
「君にそんな顔は似合わないよ。楽しくやろうよ?昔みたいに」
「士のカードを返せ!!」
それを見て、カードを取り返すべく海東に詰め寄ったユリコ。
「岬ユリコか、君には興味はない。」
海東は、笑顔のままユリコの腕をかわし、やり過ごした。
「くそ、返せ!!」
「まぁ、君がここに存在していると言う事実には興味あるかな」
海東は身をかわし、カードを投げ上げ、難無くユリコの腕をすり抜けていく。
「何を訳の解らないことを!!」
士のカードを奪い返せなくてムキになるユリコ。
士は、変わらずにカードを餌にユリコを手玉に取っている海東の腕を掴んで、カードを奪い取った。
「行くぞ」
まるで、もう海東に関わりたくないと言うふうに、口早にそれだけユリコに言って立ち去ろうとする士。
その後ろ姿を見ながら、海東は拳を震わせた。
431再会3:2010/05/19(水) 21:01:47 ID:DCM6TJ0a
そんな死に損ないが夏海より大事だというのか……!!



「死人をペットにして楽しいか?士!!」
海東は、遠ざかっていく背中を見つめたまま叫んだ。
「お前……」
「おかしなことを言うな!!!」
二人立ち止まり、士が鋭い目で海東を見据える。だが、士が何かを言う前に、ユリコが海東に詰め寄った。
「僕が知る岬ユリコは、戦いの途中、蜂女の毒で死んだ」
「なんだよ………それ……じゃあ、私は……」
「君は……自分が死んだことに気づいてない」
非情な言葉に呆然とするユリコ。
「やめろ、海東!!」
士は、海東の腕を掴んで必死に叫ぶ。明らかに感情が表に出ていた。
「随分と必死じゃないか、士。その子がそんなに大事か」
士の豹変ぶりに、意味深な笑みを浮かべて首を傾げる海東。
それは、明らかに挑発。
「お前には関係ない!!」
乱暴に海東から腕を離して、士は一度ユリコを見た。
「こいつは昔の俺と同じだ!誰も自分を見てもらえない。自分の世界がない。だから、どこにもいられない。そこに、いて良いのかさえ……」
「だから、側において飼い馴らしてるって訳か………誰も自分を見てくれない……だと?良く言えるな」
海東は、笑顔を消して、鋭い目で士を射抜く。
「夏海の事はどうするつもりだ」
「夏海……?」
「あれだけ君だけを見ていたあの娘を……!!あの娘は……まだ君を……!!!」
「何だお前……あの女に惚れてんのか……?」
「……っ!!」
「どうした?図星か」
「君には関係ない!!」
今度は海東が、先の士と同じ台詞を感情的に叫んだ。完全に、立場が逆転してしまっていた。
「流石コソドロだな、女まで人のを欲しがるとはな」
くくっ…………と、喉の奥で明らかに馬鹿にするような笑み。そんな士の態度が、やけに腹立たしく感じた。
「あの女ならお前にくれてやる。ま……俺の食べ残しで良いなら……な」
「なっ………!!」
「コソドロと食べ残しの女か……お似合いじゃないか」
「お前っ……夏海を侮辱するのか!!」
士の言葉に頭に血が昇り、冷静さを欠いて乱暴に襟首を掴む。
「君はっ……!夏海をもう愛してないのか!!夏海は、あんなにっ……君をっ……!!」
「やめろっ!!士に何をする!!」
二人の間にユリコが割って入る。敵意に満ちた目で海東を見つめている。
士に手を出すものは敵。そう信じて疑わない瞳。
士への愛だけで存在しているのは明白だった。
「やめろ」
士はユリコを制して海東の腕を引きはがす。
「行くぞ」
それ以上、相手にすることもなく、士は海東に背を向けた。
「君の気持ちはわかった!だったら………夏海は僕がもらう!!」
遠ざかる背中に再び叫ぶ海東。
その表情にいつもの余裕の笑みは見られない。
これは、海東の宣戦布告だ。
士の足がピタリと止まる。
「好きにすればいいさ」
冷たい背中は振り向きもせずにそう言って、ユリコを連れて海東の前から消えた。
432名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 21:38:36 ID:DCM6TJ0a
なんかもう、このまま続けていいのやら・・・・(苦笑)

だ・・・だれか・・・・翔亜樹か照リリか照綾を・・・・!!

あ、でも、井坂×冴子おねーたまとか投下する猛者はいないかしら・・・?
433名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 21:51:33 ID:gsiy1ehz
GJです。できればこのまま海東にかっさらって欲しいですね。

個人的には井坂先生にそっち方面の欲望があるのかどうか疑問です(笑)
性欲がそのままドーパントLOVEになっているような方ですから。
434名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 21:56:26 ID:DCM6TJ0a
>>433
ありがとうございます。
最後どうなるかはまだ秘密・・・てか、最後まで投下したらとんでもない長さになる予感・・・・(苦笑)

あ、たしかにそうだ(笑)<井坂先生
ほんとにガチであれだな。あの先生は(笑)
435名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 22:36:50 ID:KL2pBKxL
GJGJ!!

自分もあの海士ユリのシーンは海東が夏海のことを

含ませてるように感じてたからこの設定好きだw


実は士も内心焦ってたりして・・・
436名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 22:07:28 ID:GaFV+mO3
ディケイドとダブル流れの中、ぶったぎりでモモハナ(モモコハナ)いきます。
エロはなし。ほのぼの路線。
437『Be Mine』モモ×コハナ:2010/05/20(木) 22:08:25 ID:GaFV+mO3
 ハナが地面にしゃがみこんで、何やらごそごそしているのを見つけたのはモモタロ
スだった。
「おい、腹でもいてぇのか?」
そして、こうやって無神経に声をかけてしまうのもモモタロスだった。
次いで正面から殴られるのも当然モモタロスだった。


「この乱暴女!」
「いきなり声をかけるモモがいけないんでしょ!」
「じゃあ、何か?遠くからおーい、とか呼んでから声かけろってのか?」
「そんなこと言ってんじゃないわよ!」
とぎゃんぎゃん言い合う光景は、デンライナーの中では実に見慣れた光景だ。
「はいはい、そのへんでやめとこうよ、先輩もハナさんも喉渇いたでしょ?」
とウラタロスが二人の間に割って入るが、二人の睨みあいはヒートアップするばかり
だ。
「こいつのせいでな!」
「あんたにだけは言われたくないわよ、バカモモ!」
と叫ぶと、ハナは目一杯あっかんべー、をして食堂車をバタバタと出て行った。
「……先輩」
「モモの字」
「モモタロスのばかぁ」
「な、なんだよ、おまえらみんなして」
モモタロスにじとーっとした視線を向ける、他のタロスたち。
「まぁ、先輩にハナさんの乙女心を分かれっていうのも、無理な話なんだけどね」
「しかし女を大事にせん男はいかんのう。気づかん男はもっといかん」
「どっちにしてもハナちゃんを怒らせたのモモタロスでしょ。だったら、モモタロス
がハナちゃんに謝ればいいでしょ?」
「そうだね、リュウタ」
「悪いことをしたら謝る。基本やな」
と、三人して進めていく会話に、モモタロスはまったくついていけない。
「おい!何なんだよ、おまえら!」
「先輩、いいからちゃんとハナさんに謝っておいでよ」
「そや。ハナは、今は成りこそちっこいけど、中身は年頃の娘なんやからな」
「ちゃんと謝ってこないと、良太郎に言いつけちゃうからね〜」
と、背中を押され、食堂車を追い出される。
(やれやれ、何だってんだよ……)
モモタロスからしたら、何故ハナがあんなに怒っているのかまったく見当もつかない
のだが、どうも自分以外は、責任の所在を計画に分かっているようだ。
(どこ行った、あの女)
デンライナーの中は意外に広い。
普段は全員食堂車にいることが多いが、他にもそれぞれお気に入りの場所があったり
する。
モモタロスは、ハナのお気に入りの場所へ、乱暴に足を向けた。
438『Be Mine』モモ×コハナ:2010/05/20(木) 22:09:33 ID:GaFV+mO3

 広がる風景は味気なく、不思議な色をしていて、砂が舞うだけの空間だ。
だが、この砂の一粒一粒が、どこかで誰かの時間に繋がっている。
もう失ってしまった時間の欠片が、ここには無数にあるのだ。
 ハナは、デンライナーの最後尾車両の更に最後尾の、バルコニーで風に吹かれてい
た。
お気に入りの場所に来れば、少しは落ち着くかと思ったのだが……。
(バカモモ…!バカモモバカモモ!)
いっそ呪いでもかけてやろうかと思うほどに、さっきのモモタロスにイライラする。
あの馬鹿のことだから、なーんにも考えていないことは分かっていたし、悪気なんて
欠片もないことだって知ってる。
(……分かってるわよ、モモは超絶に考えなしで馬鹿で、女の子の気持ちなんか、ま
ーったく気づかない史上最高の鈍感イマジンだってことくらい!)
これがウラタロスなら分かりすぎてて、それはそれで引くのだが。
(……それでも、何探してるんだ、くらい言って欲しかったのよ)
 気にして欲しかった、なんて悔しいから言えないけど。
はあ、とため息をついて手すりの向こうの風景に視線を向ける。
 小さくなってしまった体を意識するのはここで見る風景の視線の高さだ。
手すりに腰掛けて遠くを眺めるのが好きだったのに、この体じゃ背伸びして頭を手す
りの上に出すのが精一杯だ。
時間が、戻ってしまった。
大人だった体が子供に戻って、もう一度時間が進み始めた。
……もう一度、同じ自分になれるのだろうか。
ハナは、自分の小さな手のひらを見つめた。
(……私は、私に戻れるのかしら)
「おい、ハナクソ女」
「……って、少しはシリアスに悩ませなさいよ、このバカモモ!」
と、振り向きざま、見事なハナのアッパーがモモタロスに炸裂した。



「んで?」
「何よ」
「おまえ、何でそんなに不機嫌なんだよ」
並んで、砂の風景を見て、先にモモタロスが話を促す。
「……ほんっと、モモってモモよねぇ」
「何だよ、それ」
「私、結構シリアスに悩んでたんだけど、もう考えるのばかばかしくなっちゃった」
今度は重いものを全部吐き出すように息をつくと、ハナはモモタロスに向き直った。
「ごめん、モモ」
「は?な、何だよ、一体」
「さっき、いきなり殴ってごめん。ちょっとね、探し物してたのよ」
「探し物?何かあそこで落としたのか?」
「そうじゃないけど……。あのね、四ツ葉のクローバーが欲しかったの」
「クローバー?」
「うん」
「何だってそんなもんを?」
「お守りにほしかったの」
そう言うハナの表情は、幼さの中にも優しい大人びたものがあって、モモタロスを不
思議な気分にさせる。
439『Be Mine』モモ×コハナ:2010/05/20(木) 22:10:24 ID:GaFV+mO3
「自分の分も、もちろん欲しかったけど…」
「……」
「たくさん見つけてみんなにもあげたかったし、何よりあんたに、あげたかったの」
「俺ぇ?」
「そうよ。あんたが一番無茶するから、お守り代わりにって思ってたの。でも見つか
らなかったけどね」
「……」
「大人の体だったら、見つかったかしらね。もっと視界も広いし体力もあるし」
 ハナの言葉に、少し暗いものが混じるのが、さすがのモモタロスでも分かった。
(何だよ、そんなこと気にしてたのかよ)
「おい」
「何よ」
「おまえは、おまえだろ」
「……」
「それで何か問題あるのかよ」
「……私は、私?ハナもコハナも同じ?」
「訳、わかんねぇこと言ってんじゃねぇよ。ちっこくてもおまえはおまえだろ、この
乱暴女」
「……そっか、私は私、か」
きっと、自分はモモタロスにそう言って欲しかったのだ。
他の誰でもない、モモタロスに。
恋する相手に。
(クローバー、また探しに行こう。モモは絶対意味なんて気づかないけど、それでも
いいの)
ハナは、宣戦布告のつもりなのだから。
「モモ」
「何だよ」
「私が大人になったら、ちゃんと殴り合おうね」
「はぁ?」
「それまでにめいっぱい鍛えておくわ!」
「……お前、それ以上強くなってどうするつもりだ……」

簡単よ、大事な人を守る。
良太郎のように、心すら守れるような大人になる。
そして、あんたと向き合うの。
拳で分かり合う恋なんて、あんたとじゃなきゃきっとできないし、したくもないわ。

「ねえ、ちょっと、モモ」
「今度は何だよ」
「ちょっと抱き上げて、手すりに座らせてよ」
「はぁ?」
「ほらほら、早く!」
手を伸ばしてきたハナを抱き上げ、モモタロスは手すりに腰掛けさせると後ろからそ
の小さな体を支えた。
440『Be Mine』モモ×コハナ:2010/05/20(木) 22:10:52 ID:GaFV+mO3
 ああ、本当に子供の体になってしまったんだな、と今更ながら思うが、別にどうっ
てことはない。
また大人になっていくハナの傍にいればいいだけだ。
 彼女が子供になったことで、出会うはずのなかった時間のハナに出会えたのだと、
思う。
だとしたら、悪くない。
(また、一から始めてきゃいいだけなんだからな)
「……おい」
「……」
「返事しろよ、ハナクソ女」
「……名前呼んでくれたら、返事してあげてもいいわ」
「何だ、その上から目線」
「私の名前、ちゃんと呼んでよ」
少しだけ躊躇って、小さな小さな声で。
おかしなくらい小さくて優しい声が、風に乗ってハナの耳に届く。
「……ハナ」
その声を、刻む。
大人になってもきっと忘れない。
「何よ、バカモモ」
「おまえなぁ!」
 砂の舞う風景が、二人の視界に無限に広がる。
この無限の中で出会えた奇跡を、支える小さな体に、繋ぎとめてくれる無骨な手に感
じている二人だった。


「で?うまくやってた、リュウタ?」
「うん、なんかねーハナちゃん、嬉しそうに笑ってたよ」
「そうかそうか。なら大丈夫やな」
こちらは食堂車。
偵察に行っていたリュウタロスが戻ってきたのだ。
「ところで、キンちゃん例のものは?」
「バッチリや。良太郎が姉ちゃんに頼んでおいてくれたらしいな。常連の奴らがいっ
ぱい見つけてきてくれたらしいわ」
と、キンタロスがテーブルの上にカゴを置く。
「まあ、誰が見つけてきても問題はないよねぇ。しかし、良太郎、自分で見つけに行
かない辺りはよく分かってるね」
「良太郎に見つけられっこないじゃんー」
と、ひどい言われようだが、実際、目の前にあるたくさんの四つ葉のクローバーは、
さっき停車した時に良太郎が持ってきてくれたものだ。
441『Be Mine』モモ×コハナ:2010/05/20(木) 22:11:31 ID:GaFV+mO3
「ハナさんが欲しがってたって姉さんに言ったら、お客さんたちに頼んでおいてくれ
てたみたいなんだ」
と笑っていた。
「さて、もうちょっとしたら二人とも戻ってくると思うから、そうしたらこれ、ハナ
さんに先輩から渡させようか」
「ええー、モモタロスにぃ?」
「そやな」
「僕ー僕が渡したいー、ねー」
「リュウタにはまだ早いよ」
「何で?どうして?」
と騒ぐリュウタをキンタロスが宥め、その隙にウラタロスがこっそりカゴを隠す。
(先輩も、ハナさんも、きっと知らないだろうねぇ)
四つ葉のクローバーは幸福の象徴。
そして、花言葉は


『Be Mine』
――――― 私のものになって、私を想ってください



そんな優しい告白を、あの無骨で照れ屋で鈍感なモモタロスに訳も分からずにさせる
のが、ウラタロスは楽しみで、こっそりとほくそ笑んだ。


END
442『Be Mine』モモ×コハナ:2010/05/20(木) 22:18:14 ID:GaFV+mO3
久々に電王見たら、コハナの可愛さに萌え倒した。
拳で落ちる恋があってもいいじゃないwww
22日の電脳トリロジーゼロノス編も初日に行く予定だ。
侑斗×愛理な予告で萌え死ねたので、本編が楽しみすぎる。
443名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 22:26:46 ID:eVNQihls
俺に出来る最大のGJをこの作品に与えたいと考えます
コハナとモモかぁ、泣けるで!
444名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 22:47:59 ID:HbMbFttS
>>442
おぉぉぉぉGJ!
コハナかわいいなぁ
こんなに「殴り愛」って言葉が似合うのに
ほのぼのするカップルも珍しいw
そしてイイ趣味してるウラ大好きだw
トリロジー前に良い萌えをありがとう!
445名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 04:02:40 ID:lXFZk/RR
ああああああああ!!
俺の全身に滾る萌えが天まで届きそうだ!!!
モモ(コ)ハナ最高だーーー!!!!
機会があれば、またぜひ書いて下さいませ
446名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 18:42:57 ID:UGWck3BO
モモハナ、GJ!
殴り愛最高だ!
モモは、絶対にハナを殴ったりはしないけど、ハナには殴られても構わないんですね、分かります。
ウラ好きな自分には、イイ性格のウラの声が聞こえた気がしたwたまらんわw
まさか電王が投下されると思わなかった。
堪能しました、ありがとう。
447名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 23:00:57 ID:oIHL5XIS
モモハナ可愛いな!
久々に電王見たくなった。
モモって、なんだかんだ言って、ハナには弱かったんだよなぁwww

そして今日MOVIE大戦2010のブルーレイが届いたので初見したんだが、
士と夏海のメロドラマっぷりに萌えた…!
士が、夏海の事好きすぎて、悪魔の時の表情との落差が素晴らしい。
夏海も、士のことしか考えていないのがwww
もう、この先は旅と言う名の新婚旅行でいいんじゃないかなwww
ビギンズナイトも面白かった。
正直、翔太郎に惚れ直した。
いい奴、そしてかっこいい。必死で生きてる男はかっこいいよ。
これ見たら、後半戦のダブルがますます楽しみになってきたな。
448名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 05:10:42 ID:0Mml1OE9
なんかいろいろやっちまった感のある照亜樹できたんで投下します

・一応エロありだけど初めてエロ書いたから描写が微妙な気がする…
・最初強引というかレイプ紛いと言うか…亜樹子泣かせましたスンマセン
・そこまでやりながらヘタレな照井さん
・亜樹子ってこんな子だったっけ?

以上ご注意ください
NGワードは「Aの暴走」です
449Aの暴走:2010/05/22(土) 05:11:55 ID:0Mml1OE9
珍しく亜樹子から来て欲しいと連絡を受けて
鳴海探偵事務所を訪れた照井を待っていたのは衝撃の提案だった
「竜くん、SEXしよう」
突然の亜樹子の言葉に照井は一瞬思考が止まった
「……所長、今なんて言った」
「SEXしよ?」
「ばっ…馬鹿な事を言うなぁぁぁぁぁぁっ!」
昼下がりの鳴海探偵事務所に照井の叫び声が響いた
「こんな昼間っから何を言っている!大体、左やフィリップが…」
「大丈夫!2人にはお父さんの残したコテージの空気を入れ替えに行ってもらってるから」
「…用意周到だな」
「まぁね。ということで、しよ?」
「待て。……所長、何があった?」
「別にっ…何もないよ」
普段の亜樹子ならばまずしないであろう提案に照井は不信なものを感じたが
亜樹子は認めようとはしなかった
「所長」
訝し気にじっと亜樹子を見つめる照井の瞳に思わずたじろぐが
それでも亜樹子は照井の手を取って迫った
「いいでしょ?それとも……やっぱり、私じゃダメ?」
真っ直ぐに照井を見上げる瞳には不安の影が浮かんでいた
「何を言っているんだ、所長」
「ダメ?」
照井の手を握る亜樹子の手に力がこもる
暫しの沈黙、そして……
「わかった」
結局、このままでは埒があかないと折れたのは照井の方だった
亜樹子に引かれるまま奥のベッドへと向かうとそのまま座るよう促される
照井の隣に座った亜樹子は緊張のためか不安のためか
自分から誘ったにも関わらず小刻みに震えていた
「所長、無理をするな」
「むっ…無理なんてしてないよ?」
そう言う亜樹子の声は明らかに震えて裏返っていた
「所長……」
「……してないもん」
尚も疑わしげに見ている照井をなんとか誤魔化そうと早口で続ける
「わっ、私はっ!ただ竜くんとエッチしたいなぁって思っただけで」
「思っただけ?」
「別に他に深い意味があるわけじゃないしっ!」
「深い意味はない?」
亜樹子の言葉に明らかに照井の声が低くなったが
既に思考回路がテンパっていた亜樹子は自分の選んだ言葉の過ちにも
照井の様子の変化にも気づいていなかった
「そうそう、だから別に無理とかしてないし!」
「そうか…なら遠慮無くさせてもらう」
「へっ?きゃあっ!」
低く宣言すると同時に照井はベッドに亜樹子を押し倒しそのまま馬乗りの体勢になった
「竜くん!?」
豹変に付いて行けずに照井を見ると、そこにはただ怒りの色が浮かぶ瞳があるだけだった
照井は着ていたジャケットとシャツを脱ぎ捨てると
亜樹子の両手を頭上で一纏めに押さえ付け、着ている服を下着ごと一気に剥ぎ取り
空いている手で力任せに乳房を揉みしだいた
「やっ…竜くんっ!痛いっ!待ってっ!」
なんとか逃れようとするものの男の…しかも刑事で仮面ライダーである照井の力に
適うわけもなく、手に込められる力を強めさせただけに過ぎなかった
「やだっ!嫌っ!もうっ……やめっ……」
胸を揉み潰され、口に咥えられ、歯を立てられ……
亜樹子は涙ながらに悲鳴を上げることしか出来なかった
450Aの暴走:2010/05/22(土) 05:12:31 ID:0Mml1OE9
胸への刺激に気をとられ、それまで自分の腕を戒めていた照井の左手が
下半身へと伸びていることに気付いたのは既に下着まで剥ぎ取られた後だった
湿り気の薄い茂みに手が伸びると亜樹子は再び激しく抵抗し始めた
「嫌ぁっ!もぅ…やぁっ……りゅっ…くん……なんで……?」
「なんで?やりたいと言ったのは所長の方だったはずだ」
照井の低くどこか冷たい声に思わず身を竦める
「言った…けどっ……」
「深い意味も無いSEXをしたいなら、こういう形でも問題無いだろう?」
照井が何を言っているのか理解できず、自分の言葉を必死で思い返す

『わっ、私はっ!ただ竜くんとエッチしたいなぁって思っただけで』
『別に他に深い意味があるわけじゃないしっ!』

「あっ……」
「思い出したか?」
「ちがっ…あれは……違う……の……」
再び溢れる涙を隠そうと戒めを解かれた両腕で目を覆う
「竜くんが…好きだから……。でもっ……拒否られるのっ、怖くて…誤魔化そうって……」
「何で急にSEXをしようなんて言い出した?」
「昨日…翔太郎くんとっ…風都署にっ……行ったら…竜くん、リリィさんと一緒で……」
確かに前日、照井は署に押しかけてきたリリィに追い掛け回されていた
「翔太郎くん達が…いつ二人がくっつくか賭けし始めて…そんなのっ…やだから……」
嫉妬や独占欲という自分の中の醜い感情を照井には見せたくなかった
だから理由も言わずに強引に事に及ぼうとした結果が今泣いている自分の姿だと思うと
亜樹子は惨めでしかたなかった



「所長、そういう事は早く言った方が良い」
これまでと違う優しさを含んだ声と共に亜樹子の唇に柔らかなものが触れた
「へっ?」
急な事に何が起こったかわからず間抜けな声が漏れる
目を覆っていた腕をそっと外されると目の前には苦笑いをする照井の顔があった
「竜…くん?」
不思議そうな顔でキョトンとしている亜樹子を照井はぎゅっと抱きしめた
「どんな理由であれ、あんな言われ方をされては良い気はしない」
「あっ…のっ……ゴメン!」
「いや。本音を引き出す為とはいえ、こっちも少々やり過ぎた」
「あーっ、そうだよ!私、スッゴク泣いたのに全然止めてくれないんだもん!」
自分を抱き締める照井の温もりに安心したが、安心した分先程までの扱いに
怒りが込み上げてきて照井から身体を離し猛抗議した
「ホンットに怖かったんだからねっ!」
「そんなに怖かったか?」
「怖かった!竜くん、怒ってるけど理由わかんなかったし…んっ」
再び亜樹子の身体を引き寄せると、照井の唇が亜樹子の口を塞いで
まだ続きそうだった文句を飲み込んでいった
亜樹子の思考を溶かすような濃密な口付けに身体が熱くなり
そっと背中から脇腹にかけてを撫でられると、ゾクリと快感が走った
「所長…いいか?」
耳元で囁かれる甘く掠れた声に身体の芯が震える
「うん…でも、優しくしてくれる?」
「任せろ」
そして再び二人の唇が重なった
451Aの暴走:2010/05/22(土) 05:13:05 ID:0Mml1OE9
「あぁっ…ん……っ」
承諾はしたものの、先程まで感じていた恐怖感に再び襲われたらと
身体を固くしていた亜樹子だったが、さっきまでの性急で痛いだけのものとは違う
優しく、けれど昂ぶらせる愛撫に徐々に緊張も溶け
漏れる声の端々にも甘いものが含まれるようになっていた
照井も先程の暴行まがいの行為で亜樹子が抱いた恐怖を拭い去るために
ことさら丁寧に亜樹子の身体を解し快楽を与えることに集中していたが
そろそろ頃合いかと、手を秘所へと伸ばした
「いやっ!…あっ……」
拒絶の声と共に固く脚を閉ざした亜樹子の耳に宥める様に照井の声が囁いた
「所長、怖がらなくていい」
「…竜くん?」
「無理はしない。俺を信じろ」
「…ぅん、わかった」
亜樹子を安心させるために啄む様なキスを繰り返しながら
腰から太股にかけてをゆっくりと何度もなぞり、徐々に開かせていく
脚の間に身体を潜り込ませ閉じられないようにすると、そっと割れ目に指を這わせる
「やぁんっ!」
先程までと打って変わって十分に湿った感触と、同時に上がった甘い声に押されて
そのまま2度、3度と撫で上げ、愛液で濡れた指を花芯に滑らせてみる
「きゃぁぁぁっ」
いきなりの強い刺激に思い切り仰け反る亜樹子の姿に照井の口角が上がる
「大丈夫、みたいだな」
「だっ…だいじょっ…ぶじゃない……よぉ……あぁぁぁぁっ」
亜樹子が言い終わらないうちに新たな刺激が与えられ、指が中へと入り込む
「いっ…たぁ……」
「痛いか?」
「うん…ちょっとだけ」
「そうか」
亜樹子の負担にならないように差し入れた指を少しずつ動かして内側から解し
外側からも花芯を摩り、撫で上げていく
「あっっやぁっ…りゅぅっくぅん…あぁんッ」
次第に亜樹子の腰が揺れ始め、指を増やして少々強めにかき回しても
嬌声と共に受入れるまでになった
「竜…くんっ……なんか…きちゃうよぉっ」
「そのままイけばいい」
ダメ押しとばかりに花芯へと舌を這わせる
「やっ……っんあぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
元々敏感な所を更に敏感にさせた挙句の突然の生温かくヌルリとした感触に
耐えられるはずも無く、亜樹子は絶頂を迎えた


さて、と照井は暫し逡巡する
このまま最後まで…と、本能も身体も訴えているものの現状では直刺しになってしまう
避妊の準備も無しにそれはやめろと理性が必死で止めている
万一の場合、亜樹子が傷付く可能性があると思えば尚の事ブレーキは強くなる
……ついさっき泣かせた人間にそんな事を言える資格があるかどうかは別として

亜樹子の中から抜き出した指で唇をなぞり、わずかに開いた隙間から咥えさせる
おずおずと舌を絡めてくる姿に口で…とも思うが自分だけが良くても仕方ない
「竜くん?」
亜樹子が咥えていた指を外して呼びかけるが、照井は困ったような表情を浮かべるだけだった
困惑する亜樹子だったが、不意に何かに思い当たり枕の下をガサゴソと探り始めると
どうやら目当てのものがあったらしい
「竜くん、コレ」
そう言って少し恥ずかしそうに目の前に差し出された四角い袋に照井は思わず目を見張った
「…用意周到だな。……だが、よくやった所長」
「でしょ?ということで、しよ?」
無言で頷くと、照井は亜樹子から袋を受け取った
452Aの暴走:2010/05/22(土) 05:13:39 ID:0Mml1OE9
「ヒッ……」
亜樹子の秘所へと当てがわれた照井自身の
直接ではなくても伝わる熱さと圧力に思わず悲鳴が上がる
逃げる腰をしっかりと押さえ付けられ軽く擦り合わせられると
それだけでも快感が沸き起こり身体の奥から熱くなる
「所長…」
これから侵入してくる圧力への恐怖を覚えつつも、切なくすら感じる照井の声が
早く中で感じたい、一つになりたいという欲望の背中を押した
「うん……来て」
亜樹子の言葉と共に押し当てられていたものがゆっくりと亜樹子の中へと入っていった
「やぁぁぁぁぁっ…いっ…いたっ……………」
想像以上の痛さに呼吸が苦しくなる
「くっ……所長、大丈夫か?」
「うん……ダイジョブ」
なんとか笑顔を作ってみると少し楽になった気がした
「それに…結構ウレシイ……かも」
「っ……」
「竜くん?」
亜樹子の言葉になぜか顔を背けた照井にしっかりと抱きつかれ
ハッキリと確認できないものの、視界の隅に映る照井の耳が
真っ赤に染まっている気がして、亜樹子は照井の背中に回す腕にそっと力を込めた
「竜くん…大好きだよ」
「わかってる」
「……竜くんは?」
「…………」
答えの代わりに亜樹子の額に一つ、キスが落とされた


暴走しそうになるのを堪えつつ、少しずつ中を探るように動かす
気のせいか亜樹子の口から漏れる声が柔らかくなり始めた気がして
少しづつ動きを早くしていく
「りゅう…くんっ……」
「所長…もうそろそろ優しくするのも、限界……だ」
「いいよ。あたしは…ぁんっ…大丈夫…だから、無理……しないで?あぁっ…」
「くっ……」
健気な亜樹子の言葉に身体の奥の欲望という炎が更に増していくのがわかる
もはや激しくなる動きを照井自身でも止められる気がしない
「所長……」
「あっ…あっ…あんっ……りゅっ…くん……?」
事が終わった後に、本人は覚えていないかもしれない
ドサクサに紛れてとなじられるかもしれない
それでもちゃんと伝えておかなければならない事が一つあった
「好き…だ」
「っ!?えっ…やっ……あっあっ……」
照井の言葉が亜樹子の中のスイッチを押したように再び絶頂へと登りつめていく
「りゅうくん…私…また……」
「あぁ、俺も…一緒に……」
照井の腰の動きが更に加速する
「あっ…やぁっ……あんっあっ…あぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ」
「うっ…くぅっ……」
一際高い声と共に亜樹子は意識を手放し、照井は亜樹子の上へと倒れ込んだ
453Aの暴走:2010/05/22(土) 05:14:07 ID:0Mml1OE9
手早く後始末と身支度を整えた照井は、スヤスヤと寝息をたてる
亜樹子を見下ろすようにベッドに腰掛けた
寝ている亜樹子の髪をそっと撫でるが、身動ぎするものの起きる気配はない
いきなり飛ばし過ぎだと自分に対して呆れてしまう
このまましばらく寝顔を見ていたいと思うがいつ翔太郎達が戻ってくるかもしれない以上
早急に起こして着替させなければならない
「所長」
「ぅん…あと5分……」
「所長」
「……あと10分」
「そろそろ起きないと、罰金だな」
「なんでーっ!…ってあれ?竜くん?なんで…」
思わず飛び起きた亜樹子だったが寝ぼけているせいか状況を把握できていないようだった
何も言わずに照井が視線を亜樹子の身体の方に下げていくと亜樹子も視線を下げていき
自分の現在のあられも無い姿を確認すると数分前の出来事も思い出したようだった
「あっっ…れっ……そのっ、あのっ…」
「早く着替えろ。その間にコーヒーを入れておく」
照れて真っ赤になった亜樹子にそう言ってさっとカーテンを閉めると
コーヒーを淹れる準備を始める
「あのっ、竜くん!」
カーテン越しに亜樹子が照井を見つめる
「さっき言ってくれたことって…その……ホント?」
単なる睦言だったら…という不安が声に滲んでいる
「俺は…何とも思って無い相手とあんなことはしない」
ぶっきらぼうな、でも少し照れたような照井の声に自然と笑顔が浮かぶ
「早く着替えろ。…左達が帰ってきたらどうする」
「あっ、そうだった!」
慌てて着替え始める亜樹子の鼻孔をコーヒーの香りがくすぐった
454Aの暴走:2010/05/22(土) 05:19:58 ID:0Mml1OE9
以上です


エロって書くのに労力いるんですね……
何作も書ける方尊敬します
ここ半月ほどずっと書いててこれからトリロジー見に行くって日に
徹夜で仕上げって何やってるんだろう自分w
455名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:50:20 ID:KnI019ww
誰もが困難だと予想していた照亜樹エロへの道筋が開かれました
>454にはその心意気に激しく乙と言わせてもらう

しかし規制が凄いのか?このスレも含めてこの板自体が
数日前から動きが鈍い
避難所とかあるといいのにな
456名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:02:56 ID:joV+8txl
>>454
乙乙^^
さあ、これに続いて照亜樹の道が進むのかvv

確かに動きが鈍い……
SS投下していいものか迷う(笑)
457名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:04:36 ID:AULQHB09
今規制がすごいみたいだ。
しかもこれからも増えそう。
GJしたい人も、他の職人さんも巻き込まれ規制かも。
>>455
一応、エロパロ板の避難所あるよ。
ライダースレはないけど。
458名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:16:42 ID:KnI019ww
>457 板の避難所あるのか。知らなかった。サンクス。

実は自分も照亜樹書いてたが挫折した
で、何故か今は翔亜樹書いてる。明日の夜あたり投下できそうだが
規制されてないといいな
459名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 02:15:46 ID:f+DObiM/
今回初めてパソコンと携帯両方の規制食らってた…レスしたいのにできないのはキツかった orz
460名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 02:36:43 ID:joV+8txl
>>432です。
夜にトリロジー見てきたぜー!!
ネタバレはしないけど・・・・・ちょっとだけ・・・



なんか微妙に設定が・・・・?みたいなとこが引っかかったかなー?
でもなかなか面白かった!!
しかし、エピソードイエローの次回予告のほうがテンション上がった自分はいろいろ間違ってる(笑)

てなわけで、KYな海夏投下行きます!!
今回のタイトルは「別れ」です。
では、行くぜ行くぜ行くぜーーー!!
461別れ1:2010/05/23(日) 02:40:41 ID:joV+8txl
もう生き残っているライダーは、後僅かしかいなかった。
ユウスケは、残りライダー達を引き連れて士を潰そうと襲い掛かる。だが、悪魔は、襲い掛かってくるライダー達を容赦無く倒し、次々とカードにしていった。
そして、とうとう最後のライダーはクウガだけになった。

「悪魔を倒すためなら、俺は究極の闇にでもなってやる!!」

黒いオーラに覆われて、クウガの姿が変わっていく。それは、ライジングアルティメッドの力を発動させた、クウガの究極の姿だった。
しかし、その究極の力さえも、悪魔となったディケイドの圧倒的な力には叶わず、一方的に叩きのめされるクウガ。
なすすべがないユウスケは、桑形形態に変形して体当たりで攻撃する。ディケイドをそのまま捕らえて空へ翔けた。
「士……!お前一人では逝かせない……!!」
「ユウスケ……お前!!」
ユウスケは士と一緒に自爆するつもりだ。もう、これしかない。
炎に包まれて、空を翔けていく二人。
「あれは………ユウスケ……!」
二人の姿を、夏海が捕らえた。
その時。
「なつみちゃ〜ん」
「キバーラ」
「ディケイドを止められるのは君しかいないって、鳴滝様が言ってたでしょう〜?夏海ちゃんに私の力、貸してあげてもいいわよ?」
パタパタと小さい翼をはためかせながら、キバーラは夏海に言った。
「……………」

もしも……

もしも、ユウスケに何かあった時は……
私が……士くんを……!!

夏海は、ユウスケと士が翔けて行った方向を見つめて掛けだそうとする。

その時。

「夏海!!」
海東が手を掴み、夏海を引き止めた。
「……っ!!…大樹……さん」
「夏海、行くな!!」
いつになく必死な表情と声で夏海を引き止める海東。
でも、いつもの悲しい瞳はそのままで。
「離してください!!」
「夏海が行っても何にもならない!あいつはもう君の知ってる士じゃない!!わかってるだろう!!」
「でも!!誰かが士くんを止めないと…!!」
「だったら、僕が行く!!」
「いいえ。私が行きます。ううん……行かなきゃ……!!」
「駄目だ!!」
「大樹さんには関係ありません!!」
「そうだ、関係ない。でも」
海東は唇を噛み締めて、夏海の腕を引き寄せ細い身体を強く抱きしめた。
462別れ2:2010/05/23(日) 02:43:31 ID:joV+8txl
「僕は夏海がこれ以上傷付くのを見たくはない!!」
自分が夏海を一番傷付けた張本人のくせに。こんな台詞、言う資格などこれっぽっちもない。
そう思うが、言わずにはいられなかった。
「…………だいき……さん………」
海東の腕の中、夏海は身動き取れないままに気付いてしまった。
今まで冷たいと思っていた腕が、こんなにも暖かくて優しい。
離れなきゃいけない。この男は自分を傷付けて汚した酷い人だ。わかっているのに、心のどこかでこのままこの腕に甘えてしまいたい。と、そう、思っている自分がいる。

でも………

夏海は海東の胸に手を添えて、そっと押し離れる。そして、微笑んだ。
「なつ……み……?」
夏海を無理矢理奪ってから、初めて海東に見せた笑顔。いつか自分に向けられたら幸せになれると思っていたのに、こんなにも胸を締め付けられるなんて。
「ありがとうございます。でも………」
夏海は首を横に振り、海東の腕をやんわりと離して真っ直ぐに見つめた。
強い、決意を宿した瞳。
「私が………行かなきゃ……」
「夏……海…………」
「わたしは……」

やめろ……!!

「士くんを……」

やめろ……!
やめろ……!!
聞きたくない!!

「愛してる……から」
「…………………!!」
「だから……私が止めなきゃ……」
もう、何も言えなかった。
なにをどうしても夏海の心には士がいる。どれだけ奪っても、欲しいと足掻いても、夏海の心は士もので、士がどんなに変わってしまっても、変わらない。
それを、痛いくらい思い知らされた。
「…………………」
言葉も無く、俯き、ただ立ち尽くす海東に背を向けて歩み出す夏海。
「キバーラ」
呼ぶと、キバーラは夏海を追い飛んでいった。
「夏海…………」
取り残された海東は、遠ざかっていく背中を、止めることも追いかけることも出来ずにただ見つめていた。
「なつ……み……」
呟いて、ガクン、と地面に膝を付く。
「くそっ!!!!」
叫んで地面を殴る。
士は……いや、あの悪魔は、躊躇い無く夏海を倒すのだろう。
そんなのは嫌だ、と強く思うのに、それでも止められない自分が情けない。
だが、もし、反対に夏海が士を倒したら、夏海の心は一体…………!!

ポタ……

ポタポタ……

いつしか、海東の涙が何度も何度も地面に染みを作っていた。
463別れ3:2010/05/23(日) 02:50:27 ID:joV+8txl
クウガはディケイドを捕らえたまま空を翔けていた。自分の命に掛けてもディケイドを倒す。
それは、ユウスケの最後の手段だった。
ディケイドは必死に抵抗し、捕われたままクウガを攻撃していく。それにより無理矢理引き剥がされていく装甲。
二人はそのまま倉庫に追突した。


「はぁ………はぁ………はー…………あぁ……」
ディケイドはなんとか一命を取り留めていた。よろめきながらも、荒い息を吐き身体を起こす。その手には、クウガのカード。
とうとう、クウガまで倒されてしまった。
そこに、夏海がたどり着く。彼女が見たのは、クウガのカードを手にした悪魔の姿。
「……………!!」
あまりの状況に、夏海は士に叫んだ。
「酷いです……!!あんまりです!!」
「だったらどうした」
なんの感情もない声。もう、本当にあの頃の士ではなくなってしまっている。

だったら………

「私が……士くんを止めてみせます」
夏海は覚悟を決めた。
「キバーラ」
伏せ目がちに、その名を呼ぶ夏海は、声に応えてヒラヒラと飛んでくるキバーラを手にする。そして、ゆっくりと翳して唇を開いた。

「変身」

怒りで叫ぶわけでもなく、驚くほどただ静かに、ゆっくりとした声が響く。
キバーラからオーラが放たれ夏海の全身がハート型の光に包まれていく。その光から現れたのは、白い仮面ライダー。
「仮面ライダーキバーラ」
夏海は、そう名乗って士に戦いを挑んだ。




「たぁっ!!はっ!!」
キバーラは剣を振りディケイドを攻撃する。飛び散る火花。よろけるディケイド。
しかし、決定的なダメージを与えることはできず、腹に拳を受けてしまう。
ライドブッカーを構える悪魔。
「覚悟しろ……!!」
相手が夏海でも微塵の躊躇いもない。

私が倒さなければ。

私が!!

「うわあぁぁぁぁぁああっ!!!!」
キバーラは剣を翳して叫んだ。それはまるで、心の叫び。
そして、ディケイドに向かい剣の切っ先を向ける。決心した夏海の渾身の一撃。
ディケイドは、かわすでも反撃するでもなく立ち尽くし、その身に攻撃を受けた。その身体がキバーラの剣に貫かれ、変身が解ける。
士は、敢えて夏海の剣を受けたのだ。
「士……くん……」
夏海は、変身を解かし呆然と立ち尽くした。
464別れ4:2010/05/23(日) 02:54:21 ID:joV+8txl
「どうして………かわしてくれなかったんですか………?」
静かになった倉庫。
夏海は、倒れた士を膝に抱えていた。
倒す覚悟だったのに、本当は倒したくなどなかった。
「俺が……倒したライダー達を……お前が………覚えててくれ」
「私が…………?」
士は、ゆっくりとライダー達のカードを差し出した。
「受け取れ………」
夏海がカードを受け取ると、士はその震える指で夏海の下瞼をなぞる。それはまるで、涙を拭うような仕草。そのまま、優しい眼差しで夏海を見つめて大きな手で頬を包んだ。
優しい手。
夏海の、大好きな士の。
「俺は……戦う事でしか……ライダー達と向き合えなかった……」
「士くん……」
夏海の視界が次第に歪んでいく。
「なくなよ……」
士が、小さく笑ったような気がした。
「……俺を……倒すのが……お前でよかったよ…………」
それは、とても穏やかな声。
「なつみかん………」
ゆっくりと、懐かしむように、前のように夏海を呼ぶ名で呼んだ。
昔の、士だ。
やはり、士は変わってなどいなかった。
「つかさくん…………」
夏海がその手に自分の手を重ねる前に、頬を撫でいた手が力を失いパタリと落ちた。優しい瞳がゆっくりと閉じていく。
「士くん……士くん?士くん!!いやっ!!」
士の体を懸命に揺さぶるが、まるで反応がない。
そこに、あの後、夏海を倒されたくないと、その思いで夏海を追ってきた海東が駆け付けてきた。
だが、そこには倒れた士の姿―――
駄目だ!!
「死ぬな!!士!!!」
泣き腫らした瞳で、士の肩を抱える。
「君が死んだら……夏海は……!!夏海は……!!!!」
夏海よりも必死に、その身体を揺さぶる海東。彼自身、どうしてこんなに必死なのかわからなかった。
「士っ!!!」
だが、士は二度と、何も応えることはなかった。
その時、いきなりまばゆい光りに包まれて世界が変わる。
そこには士の姿はなく、二人の前には謎の青年―――紅渡が立っていた。
465別れ5:2010/05/23(日) 02:58:11 ID:joV+8txl
いきなり景色が変わり、まだ何が起こったかわからない二人に渡が声をかけた。
「仮面ライダーの物語は、時と共に消滅する運命でした」
渡が手を翳すとオーロラが現れ、他の世界が映る。

八代の墓前に立つユウスケ。
サガとイクサと再開するワタル。
音撃棒を手にするアスム。

それを見ている二人に渡は言った。ディケイドに倒され事で人の記憶に残り、ライダーの物語は永遠のものになった……と。

でも……

だったら……!!

「それじゃ、ディケイドの物語は……」
夏海の言葉に渡が口を開く。
「ディケイドの物語は……」
穏やかだった表情が、厳しくなる。
「ありません」
それは、非情な言葉。
「そんな……!!」
夏海が渡に言葉を紡いだその瞬間、再び光りに包まれて、気がついたらあの河原に二人立っていた。


夏海は、そこにそのまま置いていた箱の中からアルバムを取り出して、パラパラとめくってみる。ライダー達の世界がなくなり、真っ白になっていた写真。それが、以前のように、ハッキリと写し出されていた。
他の写真も、みんな。
「他のライダー達も蘇ったんだな……」
一緒に見ていた海東が呟く。
「でも……士だけが誰にも感謝されないまま死んでハッピーエンド………」
「…………………」
「美しいよ………けど………」

残酷すぎる……

海東の声が寂しい河原に虚しく響いた。
***************
エロも無いのにこんなの投下していいものか、いつも怖いんですが・・・^^;
でもやっと、自分の中で終わりが見えてきた!!
しかし、まだ士夏のちょこっとエロまで届かないーーーーー!!
こうなったら最後まで振り切るぜ!!
466名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 09:43:32 ID:HhpmBvsT
>>454
GJ!照亜樹かわいいよ照亜樹

今日のWで亜樹子が照井に手を広げて駆けよった時抱きつくかと思ったのにw
亜樹子に心配するなという照井がかっこよかった
467名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 09:50:30 ID:K1uyPg5u
ガイアメモリの力をセックスに応用して見ようトライアルメモリ編
超高速ピストンと連続射精に9・8秒後に所長・竜くん共々、ノックアウト状態になり実験続行不能に
468名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 09:51:05 ID:joV+8txl
今回のWでやっと井坂×冴子フラグが立ったのに・・・・!!

井坂死んだぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!

なんてことだ・・・・・・
469名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 09:58:06 ID:frH++9mD
どなたか、井坂&冴子の追悼エロお願いすます
470名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:07:18 ID:AULQHB09
井坂先生が死亡フラグ立てすぎなんだよー。
冴子さんは、悪女だけどさ、なんかこう可哀想になってきた…。
冴子さんが一番愛されたかったのは父で、愛されてないのを分かっていたのが
自分の「為」になる男を求めることへ繋がったのかな。
自分を愛してくれた男を手に掛け、今度は愛した男に死なれるとか。
園咲姉妹は男で堕ちていく展開なんだろうか。
次回の、若菜とフィリップも、やっと出会えるのは萌える展開だけど、若菜の
死亡フラグにならないといいな……。

あ、ちなみに今日のいいとこ取りはミック様だと思う。異論は認めるwww
471名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:14:23 ID:HhpmBvsT
>>470
助けるシーンで不覚にもミック×若菜に萌えたw
フィリ若の駆け落ちも楽しみだ。若菜姫死なないといいな
フィリップと姉弟じゃなければもっといい
DVDのトークで「もう少しで付き合い始める二人のような雰囲気で」と言われた、というのに萌えた
あと亜樹子はやっぱり竜くんのことが好きすぎると思う。手を振ったとことかかわいい
472名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:42:44 ID:v+Y+T2EJ
ミック×若菜、自分も萌えた。
若菜が「ミック!」って言った時、距離近すぎ。
来週のフィリップとの対面シーンも期待大だ。
しかし冴子は何て言うか、哀れと思ってしまう。何一つ思い通りにいかないもんな。
473名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:46:08 ID:69ph7Qe3
付き合う男が悉く死んじゃう冴子はいっそ百合に走れば……なんて思ってしまったw



先週、今週と照井さんのシスコンっぷりがよくわかったが
春子もなかなか重度のブラコンな気がして竜春とか言ってみるw
474名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:53:33 ID:K1uyPg5u
クレイドールメモリの特性上。怪人体になれれば死ぬ事は無いだろうとは思うけど
475名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 12:35:45 ID:zvwBOiP/
飛び降りた時ちょっと若菜を放り投げてるっぽかったもんな、ミックさんw

しかし照井の丸くなりっぷりが半端なかった
照井は凪ちゃんにはシスコン精神でこれからもニコニコ優しく接しそう
フィリ若も楽しみなんだが、何より先生とお姉様が…!

芽生えた瞬間に先生散華はお約束なんだが
添う人がいなくなったことでお姉様が独りになっちゃったのが悲しい
井坂×冴子いいよ井坂×冴子。今回はこの2人が最萌えだった
476名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 13:31:09 ID:3WEaFEGr
>>466
> 今日のWで亜樹子が照井に手を広げて駆けよった時抱きつくかと思ったのにw
いや場面転換の都合でカットされたけど実際は抱きついてたに違いない
そしてまた「落ち着け所長」と言ったに違いない

照井が10秒切る特訓スタートした時に小さくて振ってる所長も可愛かったw
477名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 15:51:22 ID:IGUzMmfs
今日は、いきなり竜凪で萌え上がってしまった。
先週はそうでもなかったのに、凪の必死で竜を信じる視線が健気でツボったようだ。
で、勢いだけで書き上げた小ネタ投下。
478名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 15:51:43 ID:IGUzMmfs
大きくなったら、お兄ちゃんのお嫁さんになるの。
そう言って笑っていた妹の笑顔は、今はもう永遠だ。

「刑事さん!」
パッと笑顔を見せて凪が竜に駆け寄ってくる。
「今日はお仕事は?」
「非番だ。君にせっかくもらった入園券を無駄にする必要もないから来てみた」
風都野鳥園で、こうやって時々凪を顔を合わせるようになってしばらくが経つ。
今日は凪も仕事も終わりなのか、私服だ。
「仕事が終わったのに申し訳ないが、君さえ良ければ園内を案内してもらえないか?」
「もちろんです」
ぐい、と凪に手を引っ張られ、竜の脳裏に春子の笑顔が鮮やかに蘇る。
『お兄ちゃん、こっちこっち!』
 いつも、明るくて優しくて、ブラコン気味だけどそれも竜には嬉しくて。
いつか手離さなければいけない時がきたら、きっととてつもなく寂しいだろうけど、春子
が幸せになれる人生なら喜ばしいと思っていた。
だが、もう春子には永遠に未来は来ない。
その苦しみを抱えている中、目の前の少女の未来は守れた。
代償行為であることを分かってはいたが、素直にそれが嬉しかった。
「刑事さん?」
ぼうっとしていたらしく、凪に顔を覗き込まれて我に返る。
「あ、ああ、すまない、何だ?」
「いえ」
少しはにかんだような笑みには、憂いはもうない。
「あの、私……今はもう何も怖くないです」
 あれだけの恐怖を味わい、父を失い、何もなくなってしまったと思った時、何も省みず
助けてくれた人。
「だから、もう、私に妹さんを重ねて守ろうとしなくていいんです」
「凪?」
「あなたはあなたのために、幸せになるために生きていいと思います」
「……」
「ご、ごめんなさい、生意気なこと言って……。だけど、思うんです。大事な人には幸せ
になってほしいって、誰だって思います」
 春子もだろうか。
今も、自分を思い、幸せを祈ってくれてるだろうか。
「私、あなたのこと、大事です。だから、幸せになってほしいです」
「そうか……」
だとしたら、目の前の少女も幸せにしたいと、ふと思った。
春子の代わりではなく、これからも「島本凪」として生きていく彼女を。
「凪」
「は、はい」
「俺も、君に幸せになってほしいと思う。妹の代わりではなく、君自身が」
「え……?」
「それまで、傍にいてもいいだろうか?」
竜の分かりにくい言葉の意味を少し考えて、それから凪は微笑んだ。
「できれば、ずっと傍にいて欲しいです」
少女の精一杯の言葉に、竜も笑った。
きっと心の中の春子も笑っている。
「妹の話を、聞いてくれるか?」
「はい」
どちらからともなく手を繋ぎ、天気のいい野鳥園を歩く。

今日からは、思い出す妹の言葉も、笑顔も、もう一人だけの思い出じゃなくなる。
479名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 16:18:26 ID:bv90fPSo
グググGJ!!
もうずっとずっと一緒にそばにいてあげればいい。
照リリも萌えるが照凪も萌えるなんて・・。どっちかなんて選べないので
両方おいしく頂きます。
480名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 16:30:20 ID:1XW6E3dZ
>>478
GJ!
あーーーーーーっ!もうっ!
かわいいなぁ、ちくしょう!
照井さんはどのフラグもオイシイから困る
いっそハーレム作っちゃえw
481名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 17:19:09 ID:K1uyPg5u
インビジブルのマジシャンが照井さんと凪が仲良く歩いてるのを見て
何なの、この女と食ってかかって来て2人が一触即発状態になり照井さん大弱りで翔太郎たちを頼るが
お前が巻いた種だ自分で何とかしろと拒否られ絶体絶命に
482名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 17:20:15 ID:FZVnul9i
所長のマネジ体質は殺人的かわいさ。

>449
照亜樹乙!!!!
483名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 17:40:10 ID:ZKOUl0/f
>>478
竜凪GJGJ!幸せオーラが溢れててたまらん!
あの後照井は凪の様子を見にマメに鳥園に通いそうだ。
照井の晴れやかな表情がこれまでなかったものだから、つい先を期待してしまう。
しかし照井は本当にモテモテだなぁ。さすがハードボイルド。
484名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 18:21:08 ID:ihAmAh/R
>>478
GJ!
ラストで子供達に囲まれて、ちょっぴりほのぼの
と、思っていたから、尚更嬉しい

2人をくっつけようと画策する子供達に、振り回されるっていうのもありかもw
485名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 18:47:07 ID:xoi0bvIg
GJっす!!
話が変わるが
電王トリロジーのムック読んでたら
エピソード・イエローの脚本の米村のインタビューで
最初はディケイド最終回直後〜ディケイド完結編までの物語やろうとしてたみたい。
最終回のラストでディエンドがディケイドを逃す為にわざと撃って
他のライダーを油断させるつもりだったと。
しかし、ディエンドの意図を見抜けなかった夏みかんがディケイドを庇って、脂肪
で、夏みかんを助ける為に時間を遡らなきゃいけない。
そこで電王が絡んでくるっていうような内容でシナリオも一回書いたけど
米村が「電王って過去に遡って、微妙に過去変えてるけど
自分の愛する人が死んだからって、過去に戻ってその人だけ助けちゃうってのは
やっちゃいけないんじゃないか?」って思って
会議で白倉に疑問をぶつけてみたら、白倉もその他スタッフを
米村と同じ気持ちだったのでボツになった。
ディケイドスレより引用。

これが実現されていたら、士夏祭りだったろうな。

486名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 19:11:20 ID:C1qeE9xG
>>485
自分で文句言って自分で滅茶苦茶にしてたら世話無いし
まずそこでまで電王優遇もどうかと思うし
そもそも予告でやったネタどのみちする気無いんだなとしか
487名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 19:21:02 ID:+nAJl83H
>>478
GJ!
しかし照井は3人もカップリング候補がいてすげえな。
488名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 19:35:33 ID:pv5GD6fy
4人では。照井ガール増えすぎw
489名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 19:44:50 ID:f+DObiM/
>>465
GJ!
冬映画は見れば見るほど士と夏海のメロドラマにしか見えなくなってくるから困るw
いくところまで徹底的に病みきれなかった海東には少々悲しい結果だが、その分男前度はあがったな
頑張ってラストまで振りきってくれ!
490名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 20:24:23 ID:+nAJl83H
>>488
すまん、亜樹子を忘れてた。
九条刑事、リリィ、凪しか入れてなかった。
491名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 20:26:22 ID:DlcD67tg
>>345です。
急遽、明日から出張になってしまったので、小ネタの続きの翔亜樹濃厚エロ投下。
ちょい長いです。
492小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:27:39 ID:DlcD67tg
「はい、俺の勝ち。ってことで、俺のいう事、何でも一つ聞くんだろ?」
と、亜樹子の持っていたジョーカーのトランプをこれ見よがしに奪って、ヒラヒラと振ってみせる翔太郎の笑顔を殴りたい。
「うううー!翔太郎くんごときに負けるなんて、屈辱……!」
「おまえ、失敬だぞ」
「だって、だってー!もう一回!ねえねえ、もう一回ー!」
ジタバタ悪あがきする亜樹子に対して、額に指を突きつける。
「諦めわりーぞ、亜樹子」
「うう……。じゃあ明日!」
「はいはい、明日リベンジな」
 ふと時計を見ると、もう随分遅い時間だ。
「フィリップは?」
「もう寝てるよ。トランプも誘ったんだけど、今日ヨガにハマったらしくて、実践してたら疲れたんだって」
「……次は、座禅とかにハマりそうだな」
「ありえる」
 トランプを片付けて、ふと亜樹子を振り返る。
コーヒーカップを片付けている横顔を見て、さらりと肩から零れ落ちる黒髪に欲情してしまった。
(……っていうか、いちいちなんでもない仕草でそそられる俺も俺なんだけど)
まあしかし、そそられてしまったのならそれに素直に行動してしまえ、と囁く自分もいるわけで。
「亜樹子、風呂は?」
「入るよ」
「じゃあ、さっきのいう事なんでも一つ聞くっての、さっそくしてもらうのはどうだ?」
「……一緒にお風呂は絶対いやだからね!何回言ったら分かるの!」
と真っ赤な顔をして睨んでくる。
まさか、そんなストレートな要求が通るわけがないと、翔太郎は経験則で分かっているのだが。
「分かってるって。おまえの髪、洗わせろ」
「へ?」
「水着、着てりゃいいだろ。おまえの髪、俺に洗わせろよ」
と、亜樹子からしたら、思ってもみなかった要求に思わず「うん」と頷いてしまっていた。


 とりあえず水着を着て、そーっとバスルームのドアを開けると、翔太郎がシャツの袖を捲くっているところだった。
馬鹿みたいだけど、その晒された肘から上の綺麗なラインの腕にドキンとしてしまう。
そんな亜樹子の気配を感じ、翔太郎はバスルームへを彼女を促した。
「もう風呂入ってるぞ」
「う、うん」
「っていうか、おまえ、水着それしか持ってねぇの?」
「悪かったわね」
ビキニを着る自信のない亜樹子には、ワンピース型が精一杯だ。
これだって、散々悩んで持っている中で一番可愛いのを選んだのに。
「ま、いっか。ほら、先に入れ」
「こっち見ちゃだめ!」
「はいはい」
素直に背を向けた翔太郎の後ろをすり抜け、亜樹子は急いで湯船に自分の体を沈めた。
(ううう、やっぱり恥ずかしい……)
 一応、そういう関係ではあるのだが、お風呂だけは何か別だ、恥ずかしくて沈みたくなる。
だが、一応約束だし、髪だけ洗ってもらえばいいわけだし。
「亜樹子、入るぞ」
「どどどどうぞっ!」
湯気が揺らめく中にシャツの袖とパンツの裾を捲り上げた翔太郎が入ってくる。
「ちょ、ちょっと待った、翔太郎くん!」
「何だよ」
「ネクタイ外して!」
「は?」
「いいから!」
亜樹子に言われるがままネクタイを外すと、渡せ、と手を伸ばされたものだから素直に渡す。
493小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:28:27 ID:DlcD67tg
「これで翔太郎くん、目隠し!」
「目隠しぃ?」
「見ちゃだめなの!だから目隠ししないと髪、洗わせてあげない!」
「……っていうか、おまえ水着だし、そもそもおまえの裸なんてもう何回見てると思って……」
「でもだめー!とにかくだめー!」
と、ネクタイを握り締めている亜樹子だ。
まあ、とりあえず埒が明かなくなりそうなので、素直に目隠しさせることにして湯船の傍に体を寄せる。
「おまえがしろよ。俺が自分でしたら、見えるようにするかもしれないぞ?」
とからかうように言うと、これまた厳重に亜樹子が翔太郎の視界を閉ざした。
「これでいいのか?」
「うん」
「じゃあ、ほら、頭だけこっち出せ。俺の手が届くところにしろよ。見えないんだから」
「……はい」
バスタブの端に後ろ向きに頭だけ出すと、翔太郎の手が触れる。
(わわ……!)
よく知っているはずの指の感触に、何故かドギマギしてしまう。
「おまえ、ホント髪綺麗だよな。触ってて気持ちいい」
「翔太郎くんがくれたヘアパックが効いてるんだよ、きっと」
「……あーうん。また買ってくる」
「ありがと」
まさかあれはクィーンからもらったものだとは言えず、翔太郎は亜樹子から手渡されたシャンプーを手に取り泡立てて、亜樹子の髪に馴染ませた。
長くて無骨で、だけど優しい指が亜樹子の頭皮に丁寧に馴染み、ゆっくりと優しく髪を洗ってくれる。
(ちょっと……気持ちいいかも)
美容院でシャンプーしてもらっている時に似ている。
だけど、ドキドキしてしまうのは相手が翔太郎だからだ。
長い髪の先から柔らかな頭皮まで丁寧に洗うと、指で梳くようにして泡を落としてやる。
「シャワー出してくれ。あ、水流はあまり強くするな」
「うん」
翔太郎にシャワーヘッドを渡すと少し弱いくらいの勢いで亜樹子の髪から泡が剥がれ落ちていく。
「何でそんなにゆっくりするの?」
「勢いよくやると、髪が痛むだろ」
「……そっか」
彼の気の使い方が、単純だけど嬉しくて口元に笑みが浮かぶ。
「あとはトリートメントだな」
「うん」
これまた、翔太郎の手のひらにトリートメントの柔らかな塊を落としてやると、大きな手がそれを馴染ませる。
(確かに、こういうのって女は大事だよなぁ)
 正直、まったく気づかなかったが、確かに亜樹子の綺麗で艶々した髪が痛んだのは自分のせいだし、だったら責任は取るべきだろう。
(それにしても俺、テンパって、クィーンにどこまで喋ったっけ?)
カマをかけられ、からかわれ、つい逆切れして何やら恥ずかしいことを盛大にクィーンに宣言してしまった気がする。
この先、どれだけからかわれるのかと考えると、心臓が痛くなり、覆水盆に返らず、という諺が身に沁みる。
「きもちいー……」
少々考え事をしていた意識が、風呂場に跳ね返るうっとりとした亜樹子の声に引き戻される。
視界が閉ざされているせいか、他の感覚が敏感になっているようだ。
「人に髪を洗ってもらうのって、やっぱり気持ちいいね」
「だろ?」
「これがババ抜きに負けた要求なんて、あたしのほうが勝ったみたいね」
 だったら、他の事で満たしてもらおうか。
トリートメントでまだ滑る指先を亜樹子の頬に滑らせ、そのまま顎を持ち上げて、もう何十回としているキスを真上から落とす。
翔太郎の顎に亜樹子の額が当たって、お互いの肌の近さを意識する。
「ん……っ!」
甘く押し付けてくる唇に、亜樹子はバスタブの中で硬直した。
翔太郎は、袖も髪も濡れるのも構わず、閉ざされた視界のせいで敏感になっている唇で、亜樹子を確かめる。
柔らかな感触は、お湯よりも気持ちよくお互いに染みていく。
「は……」
キスから解放された亜樹子の唇が切なげに喘いだ。
494小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:29:40 ID:DlcD67tg
「……キスしていいなんて、あたし言ってない」
「だめなのか?」
「……こんなとこでしちゃうのはだめなの……」
と答える声が、まるで誘うような甘さを含んでいるように聞こえたのは気のせいじゃないだろう、と勝手に結論付けて翔太郎はバスタブの中の亜樹子の顎をまた持ち上げて、さっきより深いキスを強請る。
「ん……ッも、翔太郎く……ッ」
「……口開けろ」
「んん……ッ!」
息苦しくなった亜樹子が口を開けると、翔太郎の舌が滑り込んでくる。
お湯が跳ねる音とは違う、濡れた音を二人の舌が奏でる。
ここまでしたら、後は押し切るだけだ。
バスタブに手を掛け、中に入ると、亜樹子の小さな体を抱き締めて、正面からキスを貪る。
視界が閉ざされていても、いや、閉ざされているからこそ触れる手も唇もいつもより深く亜樹子を感じていて、興奮してくる。
「ん……だ、めぇ……ッ」
甘い否定は、男を煽るだけだと、どうして気づかないのか。
「おまえ、それ誘ってるだろ」
「誘ってなんか……ッひゃう……ッ」
否定を続けようとした亜樹子の唇から、跳ね上がるような声が零れた。
翔太郎の大きな手のひらが、水着の上から亜樹子の胸を包み込むように触れ、指先に力をこめる。
ぴったりと肌に張り付いた水着の感触は、焦らされ感を煽り、手のひらの動きを強引にさせていく。
「あ、ふ……ッだめ……ぁ……ッあっ」
「こっちのほうがやりやすいな」
亜樹子の体を反転させ、自分の脚の上に乗せると背中に唇を這わせながら、手は前に回し、水着の上から両胸を好きなように弄り揉んで、その感触を楽しむ。
女の体の柔らかさと甘さを十分に教えてくれるその場所は、いつの間にか翔太郎の手に馴染みきっている。
「やぁん……ッ」
「少し、大きくなったか?」
「知らない……ッ!」
「ま、俺しか知らなくていいことだし」
柔らかな丸みを水着の上から存分に楽しみ、亜樹子の体が十分に火照ったことを確信して、自分に向き直らせた。
視界が閉ざされていることで過敏になっている他の器官が、亜樹子の気配を必要以上に感じ翔太郎の興奮を煽る。
「も……さ、最初からそのつもりだったんでしょ……ッ!」
「気づくのおせぇよ」
「こ、こんなとこ……やだぁ……っ、部屋、もどろ?」
したくない、とは言わないんだな、とクスッと笑うと腕を放した。
体をもう一度反転させると、亜樹子の手が、翔太郎の目隠しの戒めを解く。
 翔太郎は視界がクリアになったところで、今更のように、このシチュエーションに興奮した。
バスタブの中で抱き締めている濡れ髪で潤んだ瞳の亜樹子と、目の前にある水着の肩紐が外れてなだらかで白い肩のラインに欲情する。
揺れる波の中に見え隠れする水着の中身に直接触れたくてたまらない。
「ね……?翔太郎くん、あの、部屋戻ってから、その……しようよ」
「やだ」
「え?」
「今する」
そりゃできれば部屋に戻ってからも、もう一回お願いしたいところだが、今の亜樹子に欲情している以上、我慢はできないしする気もない。
白い肩に唇を落とすと、そのまま舌先を尖らせてうなじを舐め上げる。
どこまでも白く綺麗な肌を一箇所だけきつく吸い上げると、朱色の痕が刻まれ、亜樹子がぶるっと震えた。
「痕……つけちゃだめって、いつも言ってるのにぃ……」
「やだ。これは俺のモンって印だから、つけまくる」
「つけなくても翔太郎くんのものでしょ……っ」
「へ?」
「あ……」
亜樹子が自分の言葉に真っ赤になり、翔太郎の顔にも朱色が上る。
495小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:30:30 ID:DlcD67tg
「あーもう……おまえ、ほんっと俺を煽るの上手すぎ」
「……あ、あたしも、自分がこういうこと言えるなんて知らなかったもん……」
「俺のせい?」
「……そうだよ、翔太郎くんのせい!も、あたしがこんなにエッチになっちゃったの、ぜーんぶ翔太郎くんのせいなんだからねっ!」
濡れた手で、亜樹子が翔太郎の両頬を引っ張る。
「どれだけエッチになったって?ちゃんと、確認しないとな」
「ひゃ……ッ」
亜樹子の手からすんなり逃れ、水着の肩紐を強引に下ろし、お湯に直接触れた柔らかな肌に手を這わせる。
ささやかな丸みも愛おしい場所は、亜樹子にとってかなりのコンプレックスではあるようなのだが、大事なのは感度なので大きさはさして翔太郎にとっては問題ではない。
「んん……ッだめだって、ばぁ……ッ」
「何で?」
「はぅ…ッ」
なだらかな丸みのてっぺんの小振りの蕾を指の腹で擦ると、翔太郎の手の中でたちまち固く起き上がり指先を楽しませる。
元々、先ほど十分に刺激されて感じてしまっている場所だ。
素直に愛撫に応え、翔太郎を悦ばせるには十分な反応を返してくる。
「や……ッ擦っちゃ……はずかし……ッ」
だが、恥ずかしがるほどに色付く肌と過敏になる亜樹子の体は、してほしがっているようにしか感じない。
翔太郎は水着を風呂の中で一気に引きずりおろすと、亜樹子の体をバスタブの端に押し付けて、わざと音を立てて指先で楽しんでいた場所に舌を絡ませた。
まるで飴玉みたいな甘い蕾を舌先でつつき、絡め、舐めて音を立てて亜樹子の羞恥を更に煽る。
「ふぁ……ッ、き、もち、い……ッ」
亜樹子が翔太郎の頭を抱えて、甘い悲鳴を零す。
体の奥から染み出してくるような快楽は、翔太郎が触れるところから波紋を作りお湯に溶け、また亜樹子の肌を濡らす。
たっぷりと両手で柔らかな双丘の感触を楽しんだ後には、すでに亜樹子に抵抗と拒絶の気配は欠片もなく、しどけない色気が溢れる体を湯船の中で翔太郎に預けていた。
 もっと、ちゃんと見たい。
まだ体に残る水着に手を掛ける。
翔太郎の手はお湯の中で器用に亜樹子の水着を脱がせ、ビキニより脱がせにくいのがまたそそるな、などと倒錯した興奮を覚えていた。
「……脱がされちゃった……」
亜樹子が少し拗ねたように呟くと、濡れた前髪を掻き上げて、翔太郎が間近で微笑む。
「すげぇそそる」
「翔太郎くんのエッチ、スケベ!」
「その通り。だから今から滅茶苦茶やらしいことするからな」
「ええっ!あたし聞いてな……ッぁッ!」
耳たぶに歯を立てて、白い脚の間に体を割りいれ、濡れて重くなったジーパンの感触越しに、亜樹子の柔らかな肌を感じる。
「んん……ッ!」
小さな体が抱き寄せる翔太郎の手に敏感に反応する。
 もっと近くで。
もっと、ちゃんと触れたい。
「しょ、たろ…くんも脱いで、よ……」
「ん?」
「ちゃんと、触れ合いたいの……」
赤くなって潤んだ瞳で見上げてくる亜樹子に喉が鳴る。
実際、ジーパンの中で主張する自分自身が相当きつかったところだし、何とか濡れた服を全部脱ぎ捨てると、しっかりと両腕で亜樹子の体を抱き締める。
やっぱりこうやって、裸で触れ合うのが一番気持ちいい。
狭い風呂だが、温めのお湯の中でぴったりと重なる体はお互いを知り尽くしていて、それなのに求める欲求がやまない。
496小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:32:19 ID:DlcD67tg
翔太郎の手が亜樹子の背中を丁寧になぞると、素直にしなる背中にそろそろと手を下ろして、自分の腰の上に亜樹子の体を乗せると、腰の下の丸い膨らみを撫でて、そのまま脚の間に手を這わせる。
「あん……ッ!」
薄い茂みの中で指を蠢かせ、優しく探る。
「は……ッん、やぁん……ッ」
「ここ、触っていい?」
わざと敏感な場所には触れず、すでに熱く潤んでいる周辺を優しくなでとお湯が跳ねた。
「あぁ……ンッ!焦らすの……意地悪……ッ!」
「どうして欲しいのか言って欲しいだけなんだけど?」
柔らかく潤んだ柔肉はお湯の温度より尚熱く、翔太郎を疼かせる。
 もっと触れて、乱れた亜樹子が見たい。強請らせたい。
自分だけが知っている亜樹子をもっと確かめたい。
呆れるくらい深くて止まらない独占欲。
「翔太郎くん…ッ!も、意地悪、やぁ……ちゃんと、さわ、って……ッ」
潤んだ瞳で見上げてくる大きな瞳は、期待と欲情に濡れていて、翔太郎の頭を熱くする。
「よく言えました」
指先で茂みの中に隠れている敏感な膨らみを探り当てると、優しく撫でる。だが、それだけでも熱くなっている亜樹子には切ない声を挙げさせる刺激になる。
「あぁぁ…ッ!んぁ……ッも、っとぉ……ッ!」
腰を揺らして、水面に波を立てて愛撫を強請る声は可愛らしく、それでいて色気に溢れていて、いつもの元気で明るい亜樹子からは想像もつかないような、しどけない大人の女の、愛撫に応える表情を存分に翔太郎に見せる。
「もっと強く、がいい?」
「そ、ぉ……ッそこ、もどかしいのやぁ……ッ」
湯の中で、大胆にも亜樹子から脚を開く。
ゆらめく波が翔太郎の視界を邪魔するが、それが更に欲求を煽るものだから、探る指先に神経を集中させる。
「やぁ……んッ!あ、ぁ、あぁ……ッ!」
敏感すぎる花芯を擦り回され、逃げ場のない快楽が声になって亜樹子を高めていく。
「んぁ…ッ!あぁぁ…ッ!」
軽く達した亜樹子の声に、翔太郎は小さく笑い今度は外側で焦らしていた指を内側へと沈めた。
あっさりと翔太郎の指を受け入れた熱を溜めた場所は、もっと深くに、と蠢いて翔太郎の指を付け根まで飲み込んだ。
中で擦るように動かすと、甘い悲鳴が風呂場に響く。
「ん…ッぁあ……っ」
「すげ、熱い……」
「お湯、入っちゃうぅ……」
「こんだけ締めてりゃ大丈夫だろ」
「ば、かぁ……ッ」
本当はすぐにでも挿れてしまいたいところだが、これだけ明るい場所で最中の亜樹子を見るのは初めてで、正直もうちょっと堪能したい。
と、余裕めいた気持ちを翔太郎が持っていられたのはここまでだった。
「え?」
「……」
生暖かいお湯の中で亜樹子が手を伸ばしてきて、翔太郎自身に細い指を絡ませたのだ。
「ちょ……亜樹子?」
「……あたしも、する」
「するって……」
「あんまり、うまくできないけど……さ、させて、ね」
ぎこちない指が翔太郎に恐る恐る絡みついて、擦るように上下する。
「……ッ」
ゾクリとした感覚に眉を寄せる。
「ど、どうしたら、気持ちいい?」
「今、すげぇ、イイ……」
うまいとは言いがたい愛撫だったが、懸命な亜樹子の涙目の表情と柔らかな指の感触だけで十分に刺激的だ。
「ん……ッそ、こ……ッ」
先端を指の腹で擦るようにして刺激すると、翔太郎の息が荒くなる。
497小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:33:12 ID:DlcD67tg
「亜樹子……ッも、う……ッ」
限界を感じた翔太郎が、亜樹子を抱きかかえるようにして立ち上がる。
「まだ……だめ」
キスをしようとした翔太郎の唇に指を当てて、そのまま亜樹子は自分だけバスタブの中にしゃがみこむ。
「ちょ……ッ!?」

くちゅ……

甘く濡れた唾液に包まれて、一気に体が熱くなる。
「おま……ッ」
可愛らしいピンクの唇が自分のモノを咥えている。
その光景は、扇情的というだけでは表しきれない刺激的なもので、翔太郎は信じられないくらい自分の限界が近いことを意識した。
(嘘、だろ?や、べ……ッ)
「ん……ッんぅ……」
苦しげな吐息すら翔太郎を高ぶらせ、口内で膨張していく期待と欲望を抑えられない。
ぎこちない舌先がねっとりと絡まり、細い指が口内に収まらない部分を根元からやわやわと包み込んで全体を愛撫しようと必死だ。
時折、舌先を尖らせて先端をチロチロと舐める表情は必死だけど淫靡で、淫乱ささえ湛えていて、いつものセックスのとき以上に魅力的で翔太郎を高ぶらせる。
こんなことができる女だったなんて、今日、初めて知った。

……くちゅ、くちゃ……じゅぼ……ぴちゃ、ちゅ……

濡れた音が風呂場に響き、それがまた翔太郎の興奮を加速させる。
背中を駆け上がる痺れるような快感に、体が震えた。
(ヤバイ、出る……!)
「うぁ……ッ出る……ッ離れ、ろ、亜樹子……ッ」
「ん……ッい、い……よ……ッ」
亜樹子の苦しげな甘い誘いに、限界を超えた。
頭の奥で何かが弾け、それがそのままダイレクトに亜樹子に愛撫されている場所に繋がり、歯止めが効かないまま精を放つ。
「きゃう……ッ!?んん、ん……ッ!」
亜樹子の口の中に放つと、喉を鳴らして亜樹子がそれを飲み下し、受け止め切れなかったものが唇の端から零れ、白濁液が亜樹子の肌を流れた。
射精の後の気だるい気持ちよさにぐったりとした翔太郎が湯の中に沈むと、再び亜樹子が指を絡めてくる。
「……今度は、ちゃんと、あたしの中で感じて」
「ん……ッ」
放ったばかりだというのに、亜樹子の言葉と指の刺激でまた血が集まってくる。
「おまえ……さっきの……ッどこで覚えたんだよ……ッ」
「たまには……してあげたかったの……。だ、だからその……調べたりとか……」
尤も、やってみれば?と具体的な方法を亜樹子にレクチャーしたのはクィーンなのだが。
普段目にすることのない、女性向けの雑誌のセックスレクチャーに目を白黒させたが、とりあえず無駄にはならなかったようだ。
(あんな……翔太郎くんの表情、初めて見たし……)
男が感じている表情というのも、そそられるものなのだと知った。
それは何より、好きな男相手だからなのだけど。
 亜樹子からキスを強請ると、翔太郎は重ねた唇に残る苦味に、さっきまでこの唇が自分のモノを咥えていたのだと改めて感じ、愛おしくて深いキスを送る。
翔太郎は柔らかく蠢く亜樹子の指を感じながら、自分も亜樹子の脚の間に手を伸ばした。
先ほどより熱いのはきっと気のせいじゃない。
「あん……ッ」
「さっきより濡れてる。……俺にしながら感じてた?」
「知らな……ッんんぅ……ッ」
言葉で攻められるのに弱い亜樹子が、潤んだ瞳で翔太郎を見上げてくる。
「ね……もう、我慢できな……」
指だけじゃ足りない、もっと奥に疼いているものがあってそこに、欲しい。
「ん……俺も、挿れたい……」
亜樹子にキスを落とし、立ち上がらせると風呂場の壁に手をつけさせる。
翔太郎の顔が見えないことが少し怖かったが、それ以上に期待に体が疼いている。
「はぁ……んんッ」
亜樹子の期待を埋めるように、華奢な腰をしっかりと抱えて、柔らかく潤みきった場所へ一気に挿入する。
498小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:34:19 ID:DlcD67tg
「あ、ぁ…ッ!やぁ、すごいぃ……ッ!」
いつもより、大きいような……いや、それ以上に自分が感じすぎてしまっているような……。
よく分からない。だけど、気持ちいい。
最初は痛いだけで、我慢しか応える方法がなかったのに、今は違う。
それが何なのか、まだよく分からないのだけど。
「動くぞ。しっかり手ェ、ついてろ」
「う、ん……ッぁああッ!」
突き上げられ、奥まで抉られる気持ち良さに肢体が震え上がる。
交じり合って繋がって、擦られるたびに内側が翔太郎を離すまいと絡み付いていくのを感じ、亜樹子の背中をゾクゾクしたものが走っていく。
「あ、ぁ…ッん…ッ!ふぁ…ぁあ…ッ!翔太郎……く…ッ!」
切なく腰を揺らす亜樹子の表情は分からないが、濡れた綺麗な黒髪が背中に張り付いて光っているのがたまらなくそそる。
翔太郎は後ろから手を回し、亜樹子の柔らかな膨らみに手を伸ばした。
「きゃう…ッ!」
固く尖りきっている蕾を指先で乱暴に押しつぶすようにして愛撫すると、亜樹子が内側からぎゅう、と締め付けてくる。
その気持ちよさに一気に高まりそうになるが、堪えて、焦らすように浅く抜き差しを繰り返すと、亜樹子が強請るように腰を揺らした。
だが、そのまま応えず、代わりに胸を弄っていた片方の手を亜樹子と繋がっている場所に下ろすと、膨らんだ花芯に触れる。
「ぁあっ!」
体中のどこよりも刺激に弱い場所への愛撫に亜樹子が悲鳴を挙げた。
その瞬間、前触れもなくまた深くまで翔太郎が突き上げてきて、外と中から擦られて頭が白くなっていく。
「やぁぁ……ッ!も、立って、らんな……ッ!」
崩れ落ちそうになった亜樹子の体を抱きとめると、正面に向き直らせ、腰を抱きかかえて亜樹子の背中を壁に押し付けると、顔を見合わせて、もう一度深くまで突き入れた。
狂気のような痛みと快楽が、融けていく。
「ふぁ、あ……ッ!奥、あた、って……ッすご……っんぁっ!」
「……ッ!んん……ッ!亜樹子……すげ、あちぃ……」
ヤケドしてしまいそうなくらい、お互いが熱く、何より心が熱い。
愛おしい。
気が狂いそうなほど、抱き合う相手が愛おしくてたまらない。
「す、き……ッ翔太郎くん……ッ」
「俺、も……ッ好きだ、亜樹子……ッ!」
キスの合間に紡ぐ言葉は本能でしかないが、だからこそお互いに響く。
 本当に、どうしてこんなに惹かれるのか、欲しいのか、愛おしいのか。
それを知るには二人はまだ未熟だ。
だが、未熟であるからこそ、手放せないものの価値を知っている。

体を繋げて、心を繋げて、ただお互いが愛おしい。
愛おしいものは守り、決して手放してはいけないとこの腕で知った。

「あ、ぁ、あ…ッ!だめ…だめぇ……ッ!」
限界が近い。
奥のほうから、ビリビリと痺れるような締め付けがきつくなってきてることを感じ、翔太郎はそれに我慢せずに誘われた。
「やぁッ!イッ……ちゃい、そ……ッ!」
「俺、も……イキ、そ……ッ!」
「あ……ンンッ!しょ、たろ……くん……ッ!ぎゅってして……ッ!」
首筋に絡みつく華奢な亜樹子の腕に限界を感じ、翔太郎は深く彼女を抱きかかえた。
すでに髪に残っていたトリートメントは綺麗に流され、きっと乾かしたら艶々した黒髪に触れることができるだろう。
「あぁッ!あ、ぁあ……ッ!いやぁぁぁ……ッ!」
甲高い悲鳴が亜樹子の唇から響き、その瞬間、凄まじい勢いで締め付けられる。
499小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:36:27 ID:DlcD67tg
「く……ッ!」
思わず中で放ちそうになり慌てて引き抜いて放つと、亜樹子の白い腹を汚した。
絶頂からゆっくりと落ちてくる浮遊感にも似た感覚に、亜樹子がぐったりと翔太郎の腕に体を預けてきて、翔太郎も亜樹子を受け止めて、そのまま二人で狭いバスタブに沈み込んだ。
ザバッと勢い良く流れ出した湯は壁に当たり跳ね返る。
「は……大丈夫、か?亜樹子……」
「大丈夫じゃなぃぃぃ……」
情けない声で翔太郎にもたれかかったままの亜樹子に、翔太郎は笑ってその濡れた前髪を払ってキスを落とした。
余韻がお湯の中に融け、それからお互いに囁いた言葉は、他に誰も聞くものはいなかった。


 脱衣所でそれぞれにバスタオルで体を拭いて、パジャマを持ってきていなかったので翔太郎は腰に簡単にバスタオルを巻いて、亜樹子も自分の体にバスタオルを巻く。
「……ううう、どうしよ」
ポツリと亜樹子が呟いた一言が気になって、翔太郎が自分の髪を拭く手を止めて振り返った。
「ん?何が?」
「ななななななんでもないっ!」
「何でもあるって言ってるようなもんだぞ、それ。気になるだろ?」
亜樹子が翔太郎を振り返り、少し迷うような視線を翔太郎に向けた後、更に熟れたトマトのような顔になって口を開く。
「わ、笑わない?」
「だから何が?」
「変だって思わない?」
「いや、だから何が」
「うー……」
言葉を選んで、亜樹子が可愛らしい唇を開いた。
「えと、ね。あの……さ、さっきも、だったんだけど……あの、最近……ね」
「うん」
「あ、あたし、体がなんか変わってきたなぁって思ってたんだけど……」
彼に触れられて、抱かれて、馴染んできた自分の体の変化が何だったのか、今日分かってしまった。
「絶対笑っちゃ駄目だからね!」
「笑わないって。何だよ?」
「その、最近……エッチしてて、ね、何か変だなって……思ってたんだけど……さっきしたので、その……分かっちゃって……」
「うん」
「あたし、ね……してる時、中で感じるようになってきちゃった……みたい……」
「へ……?」
「きゃー!やー!もー何言わせるのよーーー!!」
照れ隠しに、手当たり次第に洗面所にあるものを翔太郎に投げつける亜樹子だったが、そんな台詞を聞いてキレない翔太郎ではない。
500小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:37:01 ID:DlcD67tg
「……亜樹子」
「ちょ、翔太郎くん、目が据わってるんだけど!っていうか、何で迫ってくるのよぅー!」
洗面台まで追い詰めて、亜樹子の腰に手を回す。
「もっかいする」
「は?」
「部屋に戻ってからと、今ここでとどっちがいい?」
「その二択の意味が分かんないー!」
「じゃあ、三択。もう一回風呂でヤってもいいけど」
「よよよよくないっ!よくないからっ!もう、今日はあたし無理ー!」
あれだけヤっといてまだできるとか、おまえは絶倫か!と突っ込みたいが、その前に唇を塞がれる。
「んん……ん……」
反論をうっかりキスで噛み砕かれ、亜樹子はぐったりと翔太郎の裸の胸に頭を預けた。
「……ベッドのほうが良さそうだな」
「……なんで、よ」
「今度こそ、お互い、足腰立たなくなりそうだから」
いや、もう今、十分に足がガクガクで、やばい感じなんですが。
翔太郎だって運動量は自分以上の筈なのに、まったくピンピンしてる辺りはさすが仮面ライダーと言うべきか、関係ないのか。
「じゃあ、行くぞ」
と、ひょい、と翔太郎が亜樹子を横抱きにする。
これはまずい、非常にまずいが、逃げるのは無理なことも亜樹子はよく知っている。
何より、正直言えばしたくないわけではない。単純に疲れているだけで。
だいたい、一回がしつこいのだ、翔太郎の場合。
尤も、比べる対象がないので良く分からないが、今度クィーンに聞いてみようと思う亜樹子だった。
「……今度はちゃんとつけてよね」
「え?」
「もう!分かってるでしょ!」
「ああ、もちろん。分かってるって。あ。でもまだあったっけ?」
「ちゃんとあるわよ」
「え?おまえ買ったの?」
「……もう、聞かないでよー!」
何だか、このペースでしてたら、クィーンにもらった50個入り3箱なんてあっという間になくなってしまうんじゃないだろうかと、とんでもないことを思いついてしまう。
(……さすがにそれはないと思いたい……)
のだが、何となくいやーな予感がする。
(明日のリベンジ勝ったら、当分エッチ禁止してやるー!)
などと決めている亜樹子とは逆に
(髪を傷めないようにヤるなら、亜樹子を上にすりゃ問題ないんだよな)
などと、実に前向きに外道なことを考えている翔太郎だった。

501小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:37:34 ID:DlcD67tg
おまけ
 さて、こちらは今回の事件(?)の主犯。
「さぁーてと。次は亜樹子に何を教えようかなー」
と、大人のおもちゃのカタログだの、最新の女性向けのセックス特集の雑誌だのを楽しげに吟味しているクィーンだった。
最近の女子校生の真の恐ろしさを、まだ翔太郎も亜樹子も知らない。
だが、おそらく、知らないことは幸いである。
502小ネタ続き※翔亜樹※:2010/05/23(日) 20:42:18 ID:DlcD67tg
以上です。
もうちょっと煮込もうと思ってたんだけど、出張行ったらテンションが下がりそうなので
ここで投下させて頂きました。
本当は、亜樹子の騎乗位まで書きたかったんだが。
とにかくエロく!と頑張ってたらやたら翔太郎がスケベに…www
まぁまだ若いし元気だよな!ということで。
オチもとりあえずクィーンにしたかったので、1レス別に頂きました。
ありがとうございました。スッキリしたwww
503名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 20:43:21 ID:joV+8txl
>>501
リアタイ投下ktkr!!!!
GJ過ぎる!!
翔ちゃんのSっぷりとか、亜樹ちゃんも可愛いし・・・!!

そして最強クィーンが恐ろしい!!!

また素敵な作品をまっている!!
504名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 21:00:08 ID:PZxp2xWL
>>502
GJ!エロかったし愛感じたし素晴らしい!!!
愛で女の子が溶かされてくのは良いねえ。
正反対なお天気先生ももっと見たかったがw
505名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 21:54:56 ID:GdqTT8+a
>>502
GJ!
エロいしカワイイしいいな!
それにお風呂場Hっていいよねw
ぜひ騎上位亜樹子も見てみたいです
506名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 22:49:20 ID:frH++9mD
GJ過ぎて眠れないw 風呂いいな〜
507名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 06:59:39 ID:0akikxjF
>>502
うおおおお!神キテター!
GJ過ぎて朝から萌え死ねる!
エロもがっつりだけど、ラブラブっぷりも濃厚で最高です!
愛あるHが一番萌えます、ホントたまらん。
出張から戻ってきたら、ぜひとも亜樹子の騎乗位書いて下さい。
508名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 09:48:07 ID:caW3IzBL
昨夜から何度読んだんだ、自分!!
本当にGJ!GJ!!GJ!!!
My萌えの洗髪がすごく良い!!!
ありがとう!ありがとう!ありがとう!!

昨日のW。美味しいところは照井に
もっていかれたけれど、ラストに
子供達に囲まれる彼を見守る翔亜樹に
ほのぼのさせられた。
509名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 10:11:26 ID:J0Ypt6TP
来週はゴスロリ大暴れで楽しみ
510名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 10:15:04 ID:Gdo6xcTL
ずっと照井の特訓を見守ってる亜樹子に萌えた
照亜樹もっと読みたい
511名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 10:18:15 ID:BCDwpw+k
>>502
Gッ…J!
彼が彼女の髪を洗うというシチュエーションがたまらんな!
翔太郎のがっつき具合がまさにハーフボイルド、だがそこがいい
そしてクwwwイーwwwwンwwwwwwいい仕事しすぎww
近頃の女子高生は進んでるからなぁw

出張お疲れ様です
疲れがとれたら是非また投下してくれ!

>>508
同意。顔を見合わせて笑う翔太郎と亜樹子は
一瞬だけどすごくいい雰囲気だった
512名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 12:16:23 ID:JdX6ZWVm
>>510
照井相手の亜樹子はきゃっきゃしててかわいいよな
シュラウドバンバン叩くほどすごく嬉しそうな亜樹子とか手を振っていってらっしゃいな亜樹子かわいい
長谷川脚本の亜樹子は竜くん大好き全開だから来週もちょっと期待してる
513名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:41:10 ID:8TQVxK8J
>>492GJGJGJ!もう何回言っても足りません。
素敵な翔亜樹ありがとうございます。心のから愛し合ってる二人は本当に 
いいですね。亜樹子には悪いですが翔太郎の攻めがちょっとしつこい原因の
何割かは彼のツボを突きすぎる亜樹子にあると思いますw
騎乗位編もぜひ読みたいです。待ってますね。

>>508>>511
私も最後の見つめあう二人に夫婦ぶりを垣間見ました。
こう言うシーンもっと増えないかな・・。
514名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:46:53 ID:8TQVxK8J
>>513です。間違えました
心のから→心の底から
でよろしくお願いします。
515名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 21:49:12 ID:hFDhjO9e
ところで映画のネタってもう投下してもいいんだろうか。
目欄+前書きにネタバレ明記したらいいかな。
誘いうけっぽくなって悪いんだけども教えてえろい人
516名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:04:23 ID:aM3AFY57
>>502
もう何もかも、ツボ過ぎて身悶えるwww
シャンプーに目隠しに風呂場Hに初フェラとか萌え死ねる
何より終わった後の二人の会話がかわいすぐる
ここが2ちゃんじゃなければ、個人的にがっつり語り合いたいくらいだwww
出張から帰ってきたらぜひまた書いてくれ!

>>515
もうセル版も発売したし、いいんじゃないかな?
ただ、前書きそのものにネタバレするとまだ見てない人は困るかも
目欄のみネタバレして前書きにはカプとNGワード指定して、数行
空けてから投下するとか。
517名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:09:55 ID:hFDhjO9e
ってやだ感想飛んでる!風呂えろいはぁはぁ書いてたのに。
ナイス擬音でした。風呂場だと響くんですよね、たまんねー。

>>516
ごめ、トリロジーの方なんだわ。
あまりにむらむらしたんでつい。
518名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:22:43 ID:aM3AFY57
>>517
風呂場に響く擬音がエロくていいよなwww
そしてごめんトリロジーのほうか
でも2週間しか公開しないしだったらやっぱり今投下するほうがいいんじゃないか?
ネタバレとNGワードは必須で
と自分は思う
519名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:33:00 ID:DgooJhkr
>>517
ネタバレ注意書き、タイトルにもNGワードでOKなんじゃないかな?
個人的にはぜひ書いて欲しい!
このタイミングだとまちがいなくあのカップルでしょう?
自分も数年ぶりに、むしろ当時以上に再燃中。ぜひ読みたいです!
520よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:41:02 ID:hFDhjO9e
ありがとうえろいひとたち。ていうかすげーな時間>>519
投下させてもらいます。
盛大にトリロジー赤のネタバレ。むらむらしてやった。反省はしていない。
侑斗×お姉ちゃんです。なんかポエミーな仕上がりになりますた。
あと念のためにもう一回、映画のネタバレなので未視聴の方は飛ばすなりタイトルNGに入れるなりして下さい。
行間はとりあえず少し空けます。
521よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:41:40 ID:hFDhjO9e



 ミルクディッパーの前で、バイクが止まる。
「……送ってくれて、ありがとう」
 彼女を知る人が見れば、恐らく驚くであろう淡白な調子で、愛理は小さく頭を下げた。
そんな彼女を見つめるのは桜井侑斗。彼は平常と然して変わらない仏頂面だった。
「いや。じゃ、俺はこれで」
 背中を向けた彼を、彼女は見送るつもりでいた。
「ま、待って」
 けれど、考えなく。愛理は目前の青年を引き止めていた。
袖を握る指の拘束は、弱弱しいのに抗えない。侑斗は苦笑を浮かべ、彼女に視線を合わせた。

「……また、コーヒー淹れてくれんの?」
「え、あ」
 瞳が揺れる。指を、そっと捕まえる。そのまま、彼女を自分の方へ引き寄せて、顔を隠した。
「ッ、さくらい、く」
「勝手だから」
 彼の唐突な行動と言葉に、愛理が戸惑った声で名を呼ぶ。
「?あの、桜井君?」
「今から、俺は勝手なことする。俺が悪い。だから、あんたは何も悪くない」
 腰に回された手が、彼女の身体をなぞった。
彼の言葉の意味を悟り、愛理は離れようと身を捩った。

「やめて。……そんなの、だめ」
 無骨な指が、不器用に這い回る。不慣れなのは明らかだった。
「知ってる。最初に言っただろ、俺が悪いって」
 それなのに、優しい。違うのに、変わらなくて、愛理の身体はもう少しも動けない。
522よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:42:40 ID:hFDhjO9e




「ん、……ぅ」
 触れる唇は、少しかさついていた。何度か啄むように触れて、それから舌が差し込まれる。
「っは……ん、ふぅ……っ」
 舌は熱かった。彼女のものと重ねられ、絡み付いて呼吸と思考を奪い取っていく。
「んん、んッ」
 頬に宛がわれた手のひらが、逃避を許さない。
「は……っ」
 キスが終わって、唇が離れる。ようやく酸素を取り戻し、愛理は荒い呼吸を繰り返した。

「……悪い」
 眉根を寄せて、詫びる侑斗。その顔を、見たくないと愛理は思った。
「え」
 再び、影がひとつになった。
爪先立ちになった彼女の感触に、侑斗の戸惑った声が小さく耳元で響いて消えた。

「ごめんなさい。桜井君。ごめんなさい……」
 今度は、彼女から。伸ばした腕が、彼に縋り付く。
今はその温もりだけが、あれば良かった。
523よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:43:42 ID:hFDhjO9e




 深夜の寝室は、ひんやりと静寂に満ちていた。シングルベッドがふたり分の重みに沈む。
侑斗は潤んだ瞳に映る自分から目を逸らした。
彼の目に映る部屋は、如何にも彼女らしいふんわりした雰囲気があった。
ひとつだけ、無くなった大切なものを除いて。

「桜井君……?」
 彼女の声に、我に返る。何でもないと口にしたけれど、きっと彼女には伝わってしまった。
何か話したげな唇に自分のものを押し付けて、黙らせる。
短く息を飲んだ愛理は、だがすぐに目を閉じた。

「ぁ……」
 離れた唇は、顎から首筋へ降りていく。鎖骨に強く口付ける。
白い肌に、赤く痕が散る。柔らかな感触に、侑斗は不覚にも泣きそうになった。
理由なんて、知らない。

「ひぁ、っん」
 涙腺を誤魔化し、彼女の身体にむしゃぶりつく。
邪魔な服を慣れないなりに脱がせて、改めて手を伸ばした。
女性特有の膨らみに手を掛けると、彼女が小さく身体を震わせた。
「わ、悪い、痛かった……か?」
「あ、ううん。大丈夫、ありがとう桜井君」
 焦った様子の彼を見て、固かった愛理の表情が綻ぶ。
釣られたように侑斗も口元を緩めた。

「その、ええっと。……触って、いいか」
 それから、ばつが悪そうな顔で尋ねられた彼女は、少しだけ含む苦いものを隠すように頷いた。
524よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:44:15 ID:hFDhjO9e




 乳房に指を埋める。やはり力加減が分からず、侑斗は沈むままにやわやわと揉んだ。
「……ぅ、ふぁ……ぁっ」
 次第に先端が隆起していくのを見て、指の腹で軽く擦ってみた。
「くぅ……う」

 彼女に痛がる素振りがないことに安堵して、今度は手だけでは自分が足りなくなってしまった。
「ぁっ、ひうっ」
 歯を立てて、舌を伸ばす。口内に含んで、その感触を味わう。
粘ついた唾液を塗して、吸い上げて。
散々弄ってから唇を離そうとして、侑斗は気付く。後頭部を押さえる手が、動きを遮っていることに。

「……っ」
「んぁ、あ、……ぁあ」
 つい、力が入ってしまったけれど。今の彼女には気にならなかったらしい。
青年は甘く漏れる声に酔いそうだと、もやの繋った頭で思う。
いっそ何もかもかなぐり捨てて、その甘さに溺れてしまいたいとも。
できるはずもない温い考え。だからこそ、今こうしているのかもしれないのだが。
頭を振った。考えが顔に出易い性質なのは、腹立たしいが知っていたから。
無理矢理頭から追い出して、行為に没頭した方がいい。彼はそう判断した。

 下腹部を伝い、指が落ちる。
「は……ぁ、はっ……」
 乱れた呼吸を感じながら、濡れたそこに触れた。
「ん、ぁ……」
 恐らく、いや間違いなく誰にも許していないのだろう、彼以外には。自分自身でさえ。
忘れていた女性の部分を、否応無く晒させしまった。
そんな罪悪感を覚えながらも、侑斗の内心はそれ以上に本能で埋め尽くされかけていた。

「はぁ、ん……ぃや……あぅ……ぁ」
 指を割れ目に添わせると、纏わりつく蜜に誘われるように内側へ入り込んだ。
「ひ、ああっ」
 愛理の身体が戦慄く。とろとろと甘く香る液体が、溢れてシーツに染みを作った。
太股に付いていた分を舐める。やはり甘かった。
525よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:48:30 ID:hFDhjO9e
綴り間違ってるけどもうこのまま投下するぜorz
改めましてEPISODE REDネタバレです。



 指を掻き回す。くちゅくちゅと水音が響いた。
「あ、っ、あんまり、広げないで……ゃ、ぁあ」
「悪い」
 既に指は三本、第二関節の辺りまで飲み込まれていた。
彼が少し動かすだけでも、快感が彼女の身体を走った。

「……ッあぁ……」
「う……あの、いい、かな」
 悶える表情に、漏れる声に。部屋を満たす熱に、彼も浮かされていく。
愛理は震えながら侑斗の手を取った。指を絡めて、薄く笑う。
返事は、それで充分だった。

「ひ……ぅ、くう……」
 指を引き抜いて、今度は男根を宛がう。
たっぷりと満ちた愛液を纏い、じゅるりと彼女の奥へ向かう。
「っふあ……」
 腰を沈める。愛理の中に、自分が居る。
その事実だけで、侑斗にとっては夢のようだった。

「ん」
 ぼんやりしていた彼の意識が、指先に向かう。
絡まった白い指が、自分を呼んでいた。当然その先にいるのは彼女。
視線が合って、まるで引き寄せられたみたいに。
ふたりの唇が重なり合う。

「……ふぅ……ん、あ……びくびく、してる」
 額をくっつけたまま、彼女は笑う。
「苦しくないか」
「ええ」
526よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:49:14 ID:hFDhjO9e




 会話が途切れる。
沈黙が嫌で、侑斗は身体を動かした。
「ん、ッく……ァふ……っ」
 中で、きゅうきゅう締め付けられる。
もっともっと、と言われているみたいで嬉しかった。

「ぁあ……っ」
 でも、駄目だった。

「……っ、なぁ」
 動きは止めず、彼女に声を掛けた。
喘ぎながらも愛理は彼を見上げてくる。
「んッ、っはぁ、……な、なぁに……?」
「名前、呼んで」
「え……?っきゃ、さ、さくらい、く」
「違う」

 侑斗は囁く。きっと、彼女を傷付けてしまうのに。
でも今は、今くらいは許して欲しい。
それだけ、望んで。
527よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:50:02 ID:hFDhjO9e




 そんな優しい顔で、そんなこと言わないで。
愛理はそう言いたかった、でも。
理性なんて、どうしようもなく脆くて。
「ゆ、うと……っゆうと、ゆうとぉ……っ」
一度口にした言葉は、留まることなく溢れて、止まらない。

 うわ言のように呼ぶ名前は、誰のものなんだろうか。
考えるのが怖くて、侑斗は一際強く自身を彼女に叩き付けた。
「うあッ、あぁ……うっ、ひぅうう……!」
 零れ落ちた涙は、彼女だけのものだったんだろうか。
気付かない振りをして、彼は涙を拭う。

「悪い、もう……ッ」
 繋がったまま、己の欲望を吐き出した。
「っ、ゆう……ぁあ、ひっく、うぁあぁぁ……ッ」
 溶けて、消えてしまいたい。そんなジレンマを抱えたまま。
528よぶこえ(episodo redネタバレ):2010/05/24(月) 22:51:15 ID:hFDhjO9e




 目を開ける。つい、寝てしまったらしい。
さすがに泊るわけには行かない。
身体を起こすと、目に入るのはやはり彼女だった。
既にパジャマを着て、寝入ってる姿を見るに彼女の方が先に目覚めたのだろう。
起こさないように手早く着替え、いざ部屋を出ようとした。

 最後に、一回だけ。愛理に近寄った。
髪を撫でる。それから、そっと顔を近づけて。

 バイクの走り出す音が、消えてからやっと目を開けた。
「……ごめんなさい、桜井君」
 彼の感触を、思い出すように自身を抱きしめる。
「ありがとう……」
 名前は、告げなかった。

 侑斗は空を見上げる。
瞬く星に、目を細めた。
「やっぱり過去も未来も、甘党なのは変わってねーよ」
 唇に残る、彼女の温もりに触れた。
529名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:56:44 ID:hFDhjO9e
終わりじゃああ!もうねー、誤字ないよねーってさらっと本文推敲しておいてもう、馬鹿です。
最初カタカナにしようとした名残なんです、言い訳過ぎる。
切ない感じにむらむらしてやったんだけども、やっぱ難しいね。
普段『夜のイクササイズに付き合いなさい』みたいなアホエロっぽい妄想してる奴なんで。
そろそろチラ裏っぽくなりそうなので終わります。ありがとうございました!
530名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 23:21:30 ID:GQ88qPmm
GJでした!!
名護さんファ…アンチとしては『夜のイクササイズに付き合いなさい』を楽し…検問したいですw
531名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 23:22:59 ID:aM3AFY57
>>529
GJGJ!!
侑斗が未来の自分に嫉妬してるのが好きだ!
この慣れない感がまた萌えるwww
自分も昨日RED見てきたとこだから分かるぜ、そのむらむら感!
あの二人はちゃんと幸せになるべきだと本当に思った
ところで、夜のイクササイズがものすごく気になるんだが、ぜひ
書いてもらえないだろうか。
何故なら名護さんは最高だから!
532名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 00:00:11 ID:EPRTmhkI
>>502 のらぶらぶもエロもホンットいい!
お風呂場H、すっごい書きたいけど煮詰まってなかったから、自分的にすっごく補完された!!ありがとう!!

で、自分は今、酔っ払いシチュで煮詰めちう。
がんばれ自分!
533名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 01:05:57 ID:TR/MS4AZ
>>502
もう、この夫婦としか思えないラブっぷりがたまらないw
エロもだけど、なんかこうすごく二人の声が聞こえるような感じで
会話の進め方が好きだ
オチまでしっかりつけてて、なんて安心して読める職人さんなんだ
といつも幸せに思ってる
ありがとう

>>529
GJ!
侑斗と愛理の切なさを思うときゅんとした
侑斗も桜井も同じ人間なのに、それぞれに愛理に届かない想いを
抱えてるのがたまらない
そして、753の夜のイクササイズが激しく気になりますw

頑張れ!>>532
酔っ払いシチュも王道だ!大好きだ!wktkして待ってる!
534名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 17:25:55 ID:1Ei+3zy1
ちょっと目を離したらラブラブエロエロな作品がいっぱいキテタ
職人さんたちGJ!

夜のイクササイズっていうのを読んで思わず
腰振りなさぁ〜い振りなさい。速くしなさい突きなさい!
止めなさい!止めなさい!精子の暴発止めなさい!
って753が喘ぎながら叫んでるが聞こえたw
ちょっと神に命還してくる
535名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 19:45:54 ID:YHWYDwDB
>>528
GJGJ!!
侑斗×愛理もいいよ!!
てか、>>534みたいなの読みたい!!
そんな自分は>>485のレス読んで「大樹当て馬かよ!!」とおもった>>465です(笑)
素敵作品が続く中、はたまた続きを投下していくぞーーーー!!
タイトルは「もう一度、再会」です。
536もう一度、再会:2010/05/25(火) 19:50:34 ID:YHWYDwDB
「士くんは……他のライダー達ばかりを撮ってきたから、自分の写真が一枚もないんです」
そう言った夏海は、驚くほど落ち着いていた。愛しい男を自ら倒したのに。海東も、夏海自身さえも不思議だと思ったが、理由は何となく

わかっていた。
「せめて……士くんの写真が……一枚でもあれば…………」
そうすればきっと、士は復活できる。確信に近い気持ちで夏海はパラパラとページをめくった。
その時、ふと、あの廃線でシャッターを切った時の士の姿を思い出した。士が投げ捨てて、そのままにしてしまっていたカメラ。
「…………あった!……ありました!!士くんの写真!」
夏海が海東にそう言った途端、何者かに攻撃を受ける。
「夏海っ!!」
海東は夏海を庇うように肩を抱き、攻撃をかわし走り出した。




海東は夏海の手を掴み、懸命に逃げていた。追い掛けているのはショッカー戦闘員。
とうとう、囲まれてしまい逃げ場がなくなってしまった。
「ったく、しつこいなぁ!!大ショッカー!!」
「違う!!」
その声がした方に視線を向ける。そこには、蜂女とゾル大佐。
「我々は新たなる秘密結社、スーパーショッカーなのだ!!」
そう、二人に攻撃を仕掛けたのは、スーパー死神博士とゾル大佐が幹部となり、新たに復活したスーパーショッカーだった。
海東は、迫って来る戦闘員達にディエンドライバーで応戦した。
「夏海は行きたまえ」
夏海と背中合わせになったまま、海東が夏海に言う。
「士の写真を、僕も見てみたい」
変な感じだ。士は恋敵なのに、いなくなった方が良いはずなのに、どうしてなのか、そう思ってしまった。
「大樹さん……」
「早く行きたまえ!!」
「はい!!」
夏海は、戦闘員達を振り切り、士が投げ捨てたカメラがある場所に向かい駆け出した。
だが、夏海の行く先を阻むように迫って来る戦闘員達。立ち惑う夏海を囲む戦闘員達の間をユウスケがバイクで割って入ってきた。
「夏海ちゃん!早く、士の写真を!!」
「はい!!」
海東とユウスケの二人に助けられ、やっとカメラを手にした夏海に、今度は蜂女が迫って来る。
もう助けは来ない。しかし、そこに現れたのはタックルに変身した岬ユリコだった。
537もう一度、再会:2010/05/25(火) 19:56:03 ID:YHWYDwDB
「この死に損ないが!!」
蜂女の攻撃をその身に敢えて受け、ウルトラサイクロンで蜂女を退かせたユリコ。
だが、その身体は次第に消えて―――

「士がユリコを見てくれた……ユリコは死んじゃったけど、居場所ができたよ」

そう、残して消滅した。
「居場所…………」
夏海は、壊れたカメラを手に、小さく呟いた。


写真館に戻った夏海は、フィルムを現像していた。
しかし。
「夏海ちゃん!フィルムは!?」
ユウスケの言葉に夏海が首を振る。やっと手に入れた士の写真は感光してしまっていた。
でも、これで諦めたくない。士の居場所ができたらきっと…………!!
「もう一回、焼いてみます」
夏海は、ユウスケに言った。


三人は、写真館の外で現像した士の写真を眺めていた。
輪郭がぼやけて上半身が写ってない写真。やはり、再び焼いてみても士の姿は写ってはいなかった。
夏海はその写真を、ジッと見つめる。
「士くんを覚えている人がいれば………士くんの居場所が出来るはずです」
「俺は……士の事を絶対に忘れない!!」
「忘れたくても、忘れられないさ……あの、憎らしい顔……」
「士くんは……ここにいます……」
そう言って、夏海が写真を掲げた。
「ここに………」

あなたの居場所は、ちゃんとここにあるから。
だから、帰ってきてください。
士くん……

ユウスケと海東も写真に手を添える。

その時。

空から光が降り注ぎ、次第に士の姿が綺麗に浮かび上がった。
「…………!!」
確かめるようにその写真を見ていた三人の目の前に、また新たな光が出現する。その光の向こうにはぼやけた輪郭。
その輪郭が、一歩一歩足を進め光を受ける。その度に、少しづつ姿が映し出された。

足元から、その身体が。

そして―――

最後の光を受けて、その顔が。

「…………!!」

士だ。

「士くん!!」

やっと、士が、帰ってきた。
夏海は、抱き着きたい衝動を押さえながら、笑顔で士の元に駆け寄った。
538戸惑い:2010/05/25(火) 19:58:48 ID:YHWYDwDB
タイトル変わります。
さて、かなりはしょりました(笑)
自分の貧困なボキャブラリーではこれが精一杯!!(笑)

*************************


士は蘇り、スーパーショッカーとの戦いは終わった。九つの世界のライダー達と、そしてWと共に戦い、敵を倒した。
そして、今。
写真館には前のように祖父がいて、ユウスケがいて。
夏海の傍には、愛しい士がいて。
やっと、夏海が望んでいた生活に戻った……いや、今から始まるのだ。新しい旅が。


その夜。
「なつみかん、あの時は……酷いこと言って悪かったな………」
士の部屋。再び主人が戻ってきた部屋。今、そこに士と夏海の二人きり。
夏海の美しい髪をさらさらと撫でる士。その表情は以前と同じくとても優しい。
夏海は首を横に振り、士を見つめた。
「もう、良いんです。士くんが帰ってきたから。それだけで私……」
嬉しい……!!
そう、伝える前に抱きしめられていた。
「士くん……?」
「夏海………」
そのまま、士は唇を重ねる。まるで、逢えなかった一ヶ月間を埋めるように。
「ん…………」
夏海の唇を啄み、吸い、角度を変えて愛していく優しい唇。
前もこうして夏海を愛してきた。
ずっと、待ち望んでいた、愛しい人の……

でも。

「……んぅっ………ふ……」
士は、舌を入れて夏海の舌を捕らえて丹念に唇と舌を愛する。その指は、首筋を伝い、鎖骨に触れて、夏海のパジャマのボタンに伸びてい

た。
「やっ………」
それを察して、夏海は士の唇を離して腕から逃れる。拒否された士は、露骨に怪訝な表情を見せた。
「なつみかん……?」
「駄目っ……です………わたし……っ!」
士から一歩後退り、首を横に振る。
「わたしっ…………」
「なつみかん……どうした………?」
言えない。
士のいない間に、海東から身体をいいようにされていたなんて。
いや、それだけじゃない。
士に触れられる事に抵抗を感じてるなんて。
それが、どうしてなのかわからない。
539戸惑い2:2010/05/25(火) 19:59:56 ID:YHWYDwDB
どうして………?わたし………

もう、これ以上は考えたくない。いや、考えてはいけない気がする。夏海は「ごめんなさい」と呟くように言った。
「海東………か………?」
「……っ!!」
目を見開く夏海。
「どう……して……」
「あいつ……俺に宣戦布告してきやがった。あいつに……なにかされたのか……?」
その言葉にビクンと反応する夏海。パジャマの胸元をぎゅっと掴んで俯いた。
「あいつ……まさかっ……」
士は、夏海の腕を掴んで、やや強引にボタンに手をかける。
「……やっ……!士くんっ……いやっ……!」
「いいから……見せてみろ」
弱々しく抵抗する夏海に、有無を言わさずボタンを外す士。その美しい、白い柔肌には無数に散らばった、所有物の証が残っていた。
「………………………」
つけたのは自分じゃない。それは、明らかに海東が残した痕跡。


あの野郎……派手に付けやがって……


士は長い指でそれに触れ、心の中で舌打ちをした。
「あの………ごめんなさい……わたし………」
「良いから、もう言うな」
「…………」
「安心しろ。俺が忘れさせてやる」
「……つかさ………くん……」
士は、自分じゃない、他の男が付けた痕跡に唇を寄せて強く吸う。
チリッとした痛みを感じて、夏海はやはり少しだけ胸が痛くなった。
「なつみ…………」
二人はそのまま、ベッドに沈んだ。
540戸惑い3:2010/05/25(火) 20:03:49 ID:YHWYDwDB
それから数日経った。
ある夜、夏海は自室のベッドに腰を掛けていた。
あれから毎晩、夏海は幾度となく士に抱かれていた。
士の唇も、指も、体温も、前よりも増して熱くて激しくて情熱的で。時には朝まで離してもらえない時もあった。
でも、前のように胸が熱くならない。与えられる熱に流されて、何もかもわからなくなって、士に縋り付くような事はなくなっていた。
それどころか、熱っぽく名前を呼ばれる度に、士じゃない男の顔がちらついてしまう。
どうしてなのか、士を愛してるはずなのに。
「………大樹………さん………」
そっと、その男の名を呟いた。
そう言えば、士が帰ってきてから一度も姿を見ていない。それまでは毎日顔を見せていたのに。
「……………………」
はぁ……と、小さく溜息をつく夏海。
どうして、こんなに海東の事が気になるだろう。彼は、自分の身体と心を傷付け踏みにじった酷い男なのに。
でも、時折見せていた悲しい瞳が忘れられないのも、行くなと抱きしめられた時の暖かい腕が忘れられないのも事実。

わからない。

わからない。

わからない。

わからない。

わからないことだらけだ。
海東が何を考えているのか。
どうして、士を心から受け入れられないのか。
自分は、一体どうなってしまったのか。
夏海が再び溜息をついたその時、ガチャリとドアノブが動いた。きっと、士だ。
「士くん……」
ドアに向かって声をかける夏海。しかし、返ってきた声は。
「君は、誰がきても士だと思うんだね?」
「……………!!」
「本当にあいつの事しか考えてないんだ……?」
夏海の部屋に入ってきたのは海東だった。

*************

さて、次から本気で海夏のターンなんだが、大丈夫なんだろうか・・・と不安になる・・・(苦笑)

541名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 20:28:09 ID:HF0c8XR0
イクササ〜イズ! 俺は正しい!
突いてッきなさ〜い! 子作り開始!

己を信じてぇ〜 セクササ〜イズ
542名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 20:51:23 ID:YHWYDwDB
753は最高です!!
543名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 20:55:58 ID:szbr8TB3
ここは投下が多いなー
544名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:07:47 ID:D+nszU8b
753の娘は名護美
545名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:22:40 ID:f048/Apo
名護は苗字だろ!w
546名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:49:18 ID:0zDIyp0w
だがありえないとは言い切れない。何故なら彼は名護だから。
547名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:02:50 ID:ahYPjoy4
「名護 名護美」なのか、「名護 美」なのか。
それが問題だ。
548名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:19:53 ID:onqwyWaF
自分の中では名護さんの娘はぼたんちゃんというイメージが有るのはなぜだろうw

>>540
本気の海夏楽しみにしてるよー
549名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:39:54 ID:o0+c3aFM
空気を読んで名護恵小ネタwww
結婚式前夜。
名護さんとめぐみんが好きすぐて勢いだけで書いた。後悔はしてない

 明日は結婚式、というところでさて、そろそろ休もうかと恵はベッドに入った。
時計は12時少し前を指している。
(とりあえず、無事に結婚式が終われば、あとは何とでもなるか)
と楽観的な恵だ。
慌しい数日間だったし、勢い良すぎるにも程があると自分でも思ったのだが後悔はないし、
これからもきっとしない。
だって、自分が選んだ男はこの世で尤も手のかかる飽きない男なのだから。
(今頃名護君、何してるかなー)
と、思った瞬間、枕元で携帯が鳴った。
光る画面を見てみると、名護の名前が映し出されていた。
「名護君?」
『まだ起きていたのか。何故寝ていない』
どう突っ込んでやろうかと口を開きかけた瞬間、先に名護の声がした。
『恵』
「何よ」
『一つ、聞かせなさい』
「はいはい、何?」
『……君は、俺でいいのか?』
と、彼らしからぬ問いかけに、毒舌を噤んだ。
「馬鹿」
『俺は馬鹿ではない!訂正しなさい!』
「馬鹿よ、馬鹿。ほんっと、名護君ってば大馬鹿」
思わず声を出して笑ってしまって、恵はベッドに上半身を起こした。
 妙なところで臆病でだけど尊大で、本当に手のかかる馬鹿な男だ。
だけど、それが愛おしい自分は、彼に輪をかけた馬鹿だろう。
「名護君じゃなきゃ嫌よ」
『……』
「分かってるくせに」
『……』
「明日、神様やみんなの前で盛大に誓ってやるわよ。覚悟してなさい」
『……君らしいな』
「そんな女に惚れたんでしょ」
『……そうだった』
「じゃあ、おやすみ名護君。明日、教会でね」
『ああ、おやすみ』
電話を切って、静かな夜が再び訪れる。
ああ、いつの間にか日付が変わっている。
彼の妻になる日が来た。
(一生、きっと、飽きないわ)
だが、二人の結婚式に乱入する未来からの訪問者と敵はすぐそこまできていた。
新郎新婦の初めての共同作業は、戦闘の場になる事を、まだ誰も知らない。
550名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:03:43 ID:ahYPjoy4
GJ!
「何故寝ていない」に盛大にフイタw
ああ…もう、二人ともかわいいなぁ
551名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:06:02 ID:4u4s+McV
めぐみんは最高です!
やはり名護さんは尻に敷かれる運命か。
>彼の妻になる日が来た。
ここやたらハマったW
552名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:18:54 ID:VFwdX9Mb
>>549
GJ!
前夜の携帯ほのぼの会話が、いかにもあの2人らしい
でもって、新郎新婦の初めての共同作業が、アレかwww
553名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 05:25:17 ID:KSGrDaTU
>>549
GJ!
名護さんの方がマリッジブルーかいw
会話している二人の姿が余裕で浮かんだよ
素敵な小ネタありがとう
554名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 09:36:22 ID:BNSVgndj
照井さんに恋に発展しそうな女性が多いのは
初登場のタイトルにI(愛)があるからだと言う説を唱えてみる
555名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 12:45:06 ID:KSGrDaTU
急に電波受信したので投下の照亜樹っぽいもの




「所長……」

それは突然の事だった
お昼に皆でたこ焼きを食べていると
照井が急に亜樹子に近づき、名前を呼ぶと
頬を両手でそっと挟んで顔を上に向けさせた
あまりにも突然過ぎてその場にいた翔太郎もフィリップも
照井の行動を唖然と見守るだけだった

「えっ…りゅっ、竜くん……そんないきなりなんて私聞いてない」

そう言いつつも目を閉じ、唇をつきだす亜樹子に
ふっ…と笑って親指で唇をなぞると照井が言った

「所長……青のりが付いてたぞ」
「……はぁっ?」

暫しの沈黙の後、室内に翔太郎の笑い声が響いた
「もぅっ…竜くんのバカ……。って翔太郎くん笑いすぎ!」
「今の行動の何が面白かったんだ、翔太郎?ねぇ、亜樹ちゃん?」

相変わらず賑やかな面々を見て笑いながら
照井は親指に付いた青のりを口にした
556名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 15:43:07 ID:w5pd0UpC
>>555
GJ。唇突き出す亜樹子は想像に容易いなw
亜樹子は竜くん竜くん積極的なわりにいざ迫られるとテンパりそうでかわいい
557名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 21:38:20 ID:o0+c3aFM
上のほうでのモモコハナ読んだ後、今日本屋に行ったら
発売されたばかりの仮面ライダーマガジンの表紙が、
モモタロスとコハナのツーショットで思わず2828した。
裏表紙もコハナに背中から抱きつかれてるとか、どれだけ
モモコハナ!
今日は羞恥心が…じゃなくて雨が邪魔して買えなかったけど
俺、明日仮面ライダーマガジン買って来るんだ…。
558名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 21:41:42 ID:ahYPjoy4
悪いね>>557
君の求めたお宝は、僕が根こそぎいただいて行くよ。
559名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:38:55 ID:9agpYcCC
お邪魔します。
写真館メンツ+士夏投下します。
560名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:43:24 ID:9agpYcCC

「士、夏海ちゃんが・・・!」

出かけていた士が夕方光家に帰ると、焦った様子のユウスケが駆け寄ってきた。

「どこにもいないんだ。栄次郎さんも知らないっていうし、それにキバーラもいない」
「・・・・・・なんだと?」

ユウスケの言葉、その内容に士は眉をひそめる。
夏海だけがいないのならまだしも、キバーラも一緒だということが士の不安を煽った。
士としてはキバーラを完全に信用していたわけではなかったが、どういう気まぐれか彼女は夏海に力を貸していたし、
更に言えば夏海のことを気に入ってもいた。
なので、まさか夏海に危害を加えはしないだろうと油断していたのだ。

「士、俺、どうしたらいいんだ・・・!?まさか夏海ちゃん・・・・・・」
「落ち着け」

もしかすると、同じ「最悪のケース」を考えていたのかもしれない。
鳴滝を裏切ったかに見えていたキバーラは、もしかすると鳴滝のもとに夏海を導いたのかもしれない―――そんな不安。

動揺して胸倉に両手で掴みかかろうとしてくるユウスケを宥めながら、士は考えを巡らせようとした。
が・・・・・・どうにも上手くいかない。
思っている以上に自分自身も動揺していることに気づき、士は舌打ちをする。

「クソ・・・」
「士・・・」

ユウスケが途方に暮れた瞳で見上げてくる。士は苛立たしげに自分の髪を手で掻き回すと、ずかずかと扉へ足を向けた。
―――と。

「ただいま〜」

玄関の扉が開く音がして、もうすっかり聞き慣れた声が呑気に響いた。

「あ、士くん、今帰りました。ユウスケも」

にこにこと笑う夏海の後ろには大樹。そして彼女の頭上ではキバーラがくるくると円を描きながら飛び回っている。

「キバーラ、おまっ・・・!夏海ちゃんをどこに連れていってたんだよ!!」
「あらぁ、人聞きが悪いわね。夏海ちゃんを連れ出したのはあたしじゃないわよ」

噛みつくユウスケにふんっと鼻を鳴らすと(多分鳴らしていた、ように見えた)キバーラは夏海の肩に降下した。
自分の肩にちょこんと乗り、ねぇ?と同意を求めてくる小さな相棒に夏海は頷く。
561名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:48:15 ID:9agpYcCC
「大樹さんに、大変なことになったからちょっと手伝ってほしいって言われて・・・キバーラとついて行ったら
いきなり戦場だったんです。びっくりしました」
「ね〜」
「いいじゃないか。僕はそれだけ君たちの力を買ってるってことだよ」
「海東!お前なぁ!!夏海ちゃんを騙して連れてったんだろ!」
「そうですよ、大樹さん。ひどいです」

・・・・・・つまるところ。
大樹は夏海とキバーラを騙して連れ出し、トレジャーハントの片棒を担がせていたということだ。
夏海はともかく、キバーラは絶対に大樹の思惑に気づいていただろうに・・・・・・ユウスケは渋面でこめかみ
を押さえた。
・・・・・・と、

「おい」

それまでずっと黙ったままだった士の声が唐突に空気を裂いて、やたらはっきりと部屋の中に響く。
ユウスケや夏海、キバーラ・・・・・・そして大樹が士の気配を感じてそちらに顔を向けた瞬間には、バキッと
鈍い音がして大樹の身体がよろめいていた。

「きゃあ!大樹さん・・・!!
 なにするんですか、士くんっ!!」

殴られた頬もそのままに、よろよろと床に座り込んだ大樹に夏海は駆け寄り膝を折ると、士を非難の目で
見上げた。

「なんで急にこんなこと・・・・・・ひどいです!」
「おまえは黙ってろ」

強い声でそれ以上の言葉をピシャリと封じられて、まるで大樹を労るように寄り添っていた夏海は、同じ
ように屈み込んでくる士を息を呑んで凝視した。


・・・・・・怒っている。
それも、かなり。


「海東・・・・・・次に同じ事をした時は、どうなるか覚えておくんだな」

大樹の胸倉をぐいっと掴み、まるで優しいとも言える声音で士はそう告げる。
声音は優しく思えても、その瞳はどこまでも冷たい。
唇を切ったのか、口の端に僅かに血を滲ませる大樹はじっ、と士から目を逸らさずに、でも彼の言葉に
答えることはしなかった。
562名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:55:32 ID:9agpYcCC

「おまえは来い」

ぐいっ、と士に手首を掴まれて、夏海は強制的に床から立ち上がらされる。
そのまま引っ張られるようにずんずんと歩かれて、たたらを踏んだ。

「ちょっとちょっとぉ〜〜、士くぅ〜ん・・・・・・キャッ!」

呆れ声のキバーラは夏海の肩に乗ったままだったが、士の手刀に荒っぽく払われた。
夏海の肩から無理矢理追い出され、目を回して落下した彼女は、慌てたユウスケの両手に受け止められて救われる。

「だっ、大樹さん、すみませんでした・・・!!本当に・・・・・・」

夏海の本当に申し訳なさそうな言葉と表情を最後に、二人の姿は扉の向こうに消えた。




「海東・・・・・・まずったな」

あーあ、と言わんばかりのユウスケの苦い言葉と表情。
大樹は座り込んでいた床から立ち上がると、口元をぐいっと拭って大げさに肩をすくめた。

「僕としたことが・・・・・・まさか士に殴られてしまうとは不覚だったな」
「そこかよ」

ユウスケが苦笑する。
さすがの大樹も、士がすぐ前に迫るまでその気配に微塵も気づいていなかった。
あれは、そう―――殺気と言ってもいい。
敵を確実に仕留めようとする、戦いに身を置く者の殺気だ。

「それにしても、士・・・・・・随分夏メロンにご執心なんだね」
「そうよ〜〜。今更遅いわよ、大樹さぁん♪夏海ちゃんが絡むと、士くんはとっても怖いわよぉ」
「ふぅん、そうなのか・・・・・・。ここまでだとは知らなかったな」

キバーラ、お前・・・・・・絶対に今の状況を面白がってるだろ。
こうなることを知ってて夏海ちゃんに何も言わなかっただろ・・・・・・。

なんかさっきから俺、この顔しかしてないなぁ・・・と思いながらユウスケは眉根を寄せた。
楽しいオモチャを見つけたように瞳を輝かせ不敵な笑みを浮かべる大樹に、
一体何を考えてるんだか、楽しんでるんだか、少しも分からないキバーラに、
どうにもいえない不安を感じて、深い深いため息をつきながら。
563名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 00:00:05 ID:9agpYcCC

一方。

「ちょっ、ちょっと、士くん・・・!」

士に引っ張られたままの夏海はよろけながら必死にその背中を追いかけていた。
向かっているのは多分、彼の部屋。

「待って下さい、ねえ・・・!大樹さんになんてことするんですか!」
「・・・・・・その名前、口にするんじゃねえよ」

士の部屋の中に連れ込まれ、鍵をかけられ、有無を言わさずベッドの上に押し倒される。
大きな身体が強引にのしかかってきて、あまりに急な展開に夏海は必死で両腕を突っ張って抵抗した。

「まっ、待って待って待って・・・!」
「海東の野郎に何かされてないか、今から確かめる。全部見せろ」
「な、何もされてません!大樹さんには・・・、だからっ・・・・・・」
「うるせぇ。その名前呼ぶなっつったろ。
 ・・・おまえは、俺の名前だけ呼んでろ」

やっていることは滅茶苦茶なくせに、見つめてくる瞳はあまりにも切なくて寂しい。

「・・・・・・。
 ・・・あんまり、心配させんな」

滅多に耳にすることのできない士の素直な言葉に、抵抗を見せていた夏海の全身から力が抜けた。
彼に対して甘いことは十分に自覚があるのだが、どうにもできない。

「夏海・・・・・・」

細められる目と名前を呼ぶ声があまりに優しくて、熱を帯びていたから。
だから―――それで夏海は完全に退路を失ってしまった。
564名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 00:07:11 ID:D5TLuroE

「んぅ・・・!!」

この人と繋がると、なにもかもが持っていかれる。
士を受け入れ、指先にまで満ちるぴりぴりとした快感を持て余しながら、夏海は必死に彼の背にしがみついた。
こうしていないと、自分がどうなってしまうかわからない。
ゆっくりと、味わうように腰を揺らしてくる士が動きながら頬や首筋に唇を押し当ててくる。

「・・・おまえに、こうできるのは俺だけだろ?」
「んっ、んっ」
「なぁ、そうだろ?」
「や・・・!!つ・・・かさ、く、」
「答えろよ、・・・夏海」

こくこくと頷くと同時、奥まで突き上げられて涙が散る。
揺さぶられながら、涙の滲んだ薄く目を開けると上からじっと見下ろす士が視界いっぱいに広がった。
満足そうに微笑んだ穏やかな顔、彼のこんな表情はきっと自分しか見たことがないという思いは、夏海に僅かな
優越感を与える。
だから・・・・・・だからいつも、許してしまうのだ。なにもかも。

「知ってるぞ・・・ここだろ?」
「ひあっ・・・あ!!」
「夏海・・・」

弱い部分を的確に責められて、ガクガクと身体が震える。
額にゆっくりと押し当てられる、少しかさついた彼の唇が熱い。
気持ちよさでいっぱいになって途切れ途切れになる意識の中で、繰り返し名前を囁く士の掠れた声だけが
夏海の耳に届いていた。




・・・・・・どれくらいの時間が経ったのだろうか?
士に情熱的に攻め抜かれて、夏海はぐったりとうつ伏せになっていた。
動くのがひどく億劫で、のろのろとした動作で枕を抱きしめる。
と、シャツを引っかけた士がベッドの端に腰掛けてきた。
大きな手に髪をゆっくりと撫でつけるようにされて、その安心感に夏海は目を閉じる。

別室にユウスケや大樹がいるから、最初は声が聞こえないか気になって気になって仕方がなかったのだが、途中から
そんなものどうでもよくなって・・・・・・・。
夏海が薄く目を開けて視線だけで士を見ると、彼が微笑む。

冷めたフリをするこの人の、秘められた熱さや優しさを知っている人間が、一体どれほど存在するというのだろう。

「おまえ・・・・・・もう二度と海東についていくなよ?」

それに・・・・・・実は相当嫉妬深いんですよね・・・・・・。
士が持つ意外な事実に、夏海はぼんやりと彼を見つめていた。

ごろん、と身体を仰向けにひっくり返されて、再び士がのしかかってくる。

「わかったか?」

しつこいくらいに確認してくる士の言葉への返事の代わりに、夏海は彼の首にぎゅっとしがみついた。
565名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 00:08:31 ID:D5TLuroE
ぬるいですが終わりです。
失礼いたしました。
566名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 00:49:56 ID:HAtchZBT
おのれディケイド!貴様、全くぬるくないじゃないかGJ!
嫉妬士と夏みかんが2828もんですGJ!
567名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 01:21:24 ID:ps+u5BCP
>>565
乙乙乙ッ!
妬きもやしとデレ夏みかん…たまらんなぁ
ゲi、いや海東さんも、せっかく夏みかん連れ出したんだから食べちゃえば良かっ(ry

相変わらずこのカプの破壊力はヤバいよな
568名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 09:22:04 ID:kFytNnz3
はな
569名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 09:23:14 ID:kFytNnz3
誤爆すまん
570名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 18:57:49 ID:1DhKyiXD
>>565 夏みかんカワエェ
GJでした。こういう感じ好きだ

また規制が激しいのかな?どこも人が少ないね
571名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:21:06 ID:iwt+/LEL
じゃあ、このまったりした流れの中、movie大戦2010の特典の、亜樹子の中の人のミニスカサンタに
萌えてほろ酔い気分の時に書いた小ネタ投下。

「どぁぁぁぁ!!!!!」
「もーうるさい!黙って!」
と、言われても、この状況で叫ばなかったら男じゃねぇぇぇ!!
 クリスマスの余韻も残る雪の降る夜。
久々に一人で飲んだ酒が美味くて、睡魔にあっさり誘われて、ぐっすり眠っていた。
 ふと、気づいたのは人の気配で、重い瞼を開けると何故か俺に亜樹子が圧し掛かっていた。
しかもがっつり腰をまたいで、ちょっと素晴らしすぎる体勢だぞ!
って、だからちがぁぁぁぁう!
「っていうか何だよ、その格好!」
「エリザベスとクィーンとお揃いなの。今日、二人とバイト行ったって言ったでしょー」
そういや、麻衣さんのところのケーキ屋の臨時バイト行くって言ってたな・・・。
 だからって何だ、その格好はー!
ミニスカサンタとかお約束すぎて、返ってびっくりするわー!
「翔太郎くんに見て欲しくて借りてきちゃった。どう?」
にこにこ笑いながら言われても、だな・・・。
うん、いや、その・・・可愛い、んだけど。
いやいやいや!そうじゃなくて!
「と、とりあえず下りろ!」
「何で?」
「何でって、その、おまえ・・・」
だから、その気になっちまうだろぉぉぉ!!
いや、むしろ、ほぼその気になりかけてるだろぉぉぉ!!
「クリスマスプレゼントだよ。だめ?」
「はぁ?」
「あ・た・しがクリスマスプレゼント」
・・・うん、つまり、そういうことか。
はいはい、分かった。
ほらほら、我慢しないでその気になれって言ってる女に、俺は結局負ける。
「包み紙は剥がしていいのか?」
「返さなきゃいけないから、破っちゃ駄目だよ」
「丁寧に剥がす」
「アイロン掛けもよろしくね」
「はいはい」
ぐい、と亜樹子を抱き寄せると、体を反転させてベッドに押し付けてキスを落とす。
ピンクのグロスが甘かった。
「翔太郎くん」
「ん?」
「メリークリスマス」
俺のサンタが笑って首筋に手を回してくる。
「メリークリスマス」
雪の音より、亜樹子の熱い吐息を聞きたくて、俺はその華奢な腕の中に甘えるように潜り込んだ。

572名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:23:59 ID:iwt+/LEL
あ、カプ表記忘れてた。翔亜樹でwww
573名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:29:49 ID:1RYB3A76
つ、続きは?・・続きは何処に行ったら読めますかっ!?
素敵すぎますありがとうございます。
本当に翔太郎君はどんな据え膳も美味しく頂く男ですね。
574名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:56:03 ID:RAM/4SG5
>>571

GJGJ!

はやく…はやくこの先を読ませてくれW

二人がイチャイチャしてる時にフィリップが普通に顔出しそうでいつもヒヤヒヤしちまうW
575名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:02:40 ID:dwEj6LVW
>571 GJ
ちゃんとアイロン掛けを了解する翔太郎がいい
それにしてもミニスカサンタ……実に興味深い

>571さんじゃなくて申し訳ないのですが、自分もこのまったりの隙に
翔亜樹を書き逃げさせていただきます
576ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:04:12 ID:dwEj6LVW
翔亜樹を書き逃げ。やたら長い(7レス消費)及び亜樹子ロストバージンな
話ですがエロ度はゼロなためスルー推奨
********************************

「わぁ……すごく、きれい」
何やら得意そうな顔の翔太郎が、後ろから亜樹子に声をかけてくる。
「な、言ったとおりだろ?このビルの屋上から観る夕暮れの風都は最高だぜ」
亜樹子はうっとりとする。空に広がる夕焼けとオレンジに照らされた街。その街に
ぽつぽつと灯り始めている街の灯。
わぁ、何かロマンチック。
「翔太郎くん。連れてきてくれてありがと。すっごくきれいだね」
にこにこと嬉しそうな顔の亜樹子を見て、翔太郎も満足げに笑った。
そのまま二人は手すりにもたれながら、しばらく夕焼けに見入っていた。

「あたしこの街に来てずいぶん経つけど、まだ知らない場所がいっぱいあるなぁ」
亜樹子は手すりにあごを乗せながら、ふぅと溜め息をつく。
「まだ1年も経ってないだろが。それに、これからも俺がいろんなとこに連れてって
やるさ。この街のことなら………」
翔太郎は気取って帽子を指でツン、と上げ、わざわざその場でくるりと回転しつつ
亜樹子に向かってポーズを決めた。
「俺に任せな、ベイビー」
「なーに気取っちゃってんのこのハーフボイルド」
呆れて笑う亜樹子に、翔太郎はチェッと舌打ちしながら苦笑い。
そしてまた亜樹子の横に並び手すりにもたれると、ふと空を見上げた。

「なぁ、亜樹子ぉ」
「なぁに?」
「おまえ、この街。好きか?」
「うん、好きだよ」
「そっか、安心したわ」
「どうしたの急に」
「いや、この街は……まぁ、いろいろあんだろ?危険なことも多いしな。おまえが
実は、本音じゃ嫌になっちまったりしてねぇかな、と。思ってさ」
「うーん。そりゃねぇ。怖いこともあるけど。でもさ、嫌いにはならないよ」
亜樹子も翔太郎と同様に手すりにもたれ、夕焼け空を見上げた。
「いいことも悪いこともあって。いい人もいて悪い人もいて。どの街もおんなじだよ。
でも今のあたしはこの街が好き。いちばん好き」
だって翔太郎くんがいる街だもん。と、亜樹子は心の中でこっそりと思う。

「そっか。俺はこの街……おまえにも好きになってほしかったから、さ」
二人は黙ったまま、ゆっくりと薄暗くなり始めた街の景色を眺める。
髪を揺らす夕暮れの風。沈む夕陽。街の灯り。心地良い沈黙。二人きりの場所。
あれ?何かいいムードっぽい感じ?……いやぁん。
亜樹子はちょっとドキドキする。気づかれぬように翔太郎をちらりと見ると、彼も
何やら不埒なことを考えているような様子でそわそわと複雑な表情を見せつつ、
乾いた唇を湿らすように何度も舌で舐めている。

わっ!わかりやすっ!キスする気まんまんじゃんっ!
亜樹子は呆れ返る。だが、ちょっぴり嬉しくもなる。
やだぁ、いま……キス、求められたら。あうぅ。抵抗……できないかも。
わぁ、どうしよどうしよ。
577名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:04:30 ID:1RYB3A76
>>575
どうぞどうぞ、楽しみに待ってますww
578ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:05:03 ID:WrnI4zno
「あ、亜樹子」
き、きた。きたきたきたっ。
ウォホンッ、とわざとらしく咳払いをした翔太郎が、また帽子をツンと上げながら
ずい、と亜樹子の近くに体を寄せてくる。
「おまえは俺が必ず守ってやる」
そう言って指先を亜樹子のあごに、すっと添える。
「だから安心しな。この街でおまえを泣かせる奴は。この俺が、許さねぇ……」
言葉の区切りごとにいちいち眉を上げたりニヒルな笑みを口元に浮かべたりしつつ
翔太郎は目を閉じる。そして亜樹子に唇を近づけた。

翔太郎がこれまで昼夜を問わずさんざんイメージトレーニングしてきた亜樹子との
キスシーン。とりあえず科白まではバッチリ決まった。
いま翔太郎の頭の中の亜樹子は「あぁん、翔太郎くぅん…」などとうっとりとした表情で
胸の前で手を組みながら目を閉じ、翔太郎の唇を待ち受けている。あと1秒も経たぬ
うちに二人の唇と唇が触れあい、亜樹子がぎゅっとしがみついてくるはずであった。

だがその妄想はスパーンッ!と響き渡る甲高い音と脳天の痛みで断ち切られた。
この音と痛みはもうすっかりお馴染みとなったいつものアレだ。
「な!何すんだよ亜樹子ぉっ!」
見ればやはりスリッパを手に持ち鼻息荒く仁王立ちになっている亜樹子の姿。
「なにやってんのよこの変態ハーフボイルド!あたしに何する気!?」
「何っておまえ!あ、その〜、なんだぁ。あれだよ。あー、つまり」
「あたしにキスするつもりだったんでしょ!このドスケベ!変態ぃぃっ!」
「あーーー!だってなぁっ。いまどう考えたってそういうムードだったろうがぁっ!」
「そんなのぜんっぜんカッコよくないっ!あーもうっ、がっかり!」

亜樹子はプンスカ怒りながら手すりにもたれ、また街の景色を眺めた。
なによ翔太郎くんのばかっ。せっかく、ちょっと。その気になったのに…もう。ばかぁ。

「がっかりって何だよ!あぁっ!渋くキメたつもりだったのになぁっーー!」
ブツブツ文句を言ってる翔太郎には目を向けないまま、亜樹子はぽつり、と呟いた。
「……そんなんじゃやだもん」
「え?」
「そんなのじゃなくて、ちゃんと翔太郎くんの言葉で言ってよ」
「え?亜樹子?」
亜樹子がうつむく。夕暮れの風が吹く。二人の髪が揺れる。
「……翔太郎くんの、素直な気持ちで言ってほしいんだよ」

夕焼けに照らされた亜樹子の横顔がほんのりと紅く染まってくる。
翔太郎はその横顔のかわいさに、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「亜樹子、あの……な」
またゴホン、と咳払いした翔太郎。彼もほんの少し頬が染まっている。
「俺、この街が好きで。で、おまえにも好きになってほしくて。その。だから、その。
おまえがずっと、これからもこの街にいてくれりゃいいな、って思ってて。えーっと」
亜樹子が顔を上げる。翔太郎を見つめてくる。
「だからその。つまり。あの要するに。あー、俺はおまえに。ずっと、その。あの。
……俺のそばにいてほしいかな、なんて」
579ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:06:25 ID:WrnI4zno
亜樹子の唇が震える。その目が潤んでくる。くすん、と鼻を鳴らしながら少し微笑む。
「うん、さっきのよりは。いいかな」
「亜樹子、あの」
「でもまだだめなんだからねっ。ちゃんと、ちゃんと言ってくれなきゃヤだからねっ」
「ちゃんと?え?」
「言ってくんなきゃ、キスさせないっ」

おいおい、と翔太郎は戸惑う。何を?何を言えって?キスさせろって言えばいいのか?
って。何で俺はこいつに「キスさせていただく」立場になってんだ。こんなはずじゃ…。

だがしたいものはしたいのだ。そしてこうなればちょっと意地でもある。
「亜樹子、あの。何を言えばいいんだ?」
「そ、そんなの自分で考えてよっ!ほら、その普通、あるでしょ?キスの前に言うことがっ」
「キスの前に?え?何だ?……歯ぁ磨いたか?……違うな。おまえとキスしたい、とか?」
「違う、ちがーう!そんなんじゃないっ。もっと簡単な言葉でー」
「簡単な言葉?あーーーもう判んねぇよっ!何だよ教えてくれよ!」
「何で判んないのよっ!もっと短くてストレートな言葉があるでしょ!」
「やらせろ、か?」
「ばかーーーーーーーっっっ!!!」

完全に頭に血が上った亜樹子は屋上の出口に向かってのしのし歩き始めた。
「もういいっ!あたし帰るっ!もうばかばかばか翔太郎くんのばかっ!」
「あ、おいっ!待てよ亜樹子っ!」
「いやっ、もう知らないっ」

あーっ!と額を押さえた翔太郎。だがこのまま亜樹子を帰すわけにはいかない。
追いかけ、その腕を掴む。振り向きスリッパを振り上げようとする亜樹子の手を押さえる。
そしてその肩を掴む。強く抱きしめる。その頭に手を添えて胸にぎゅっと押し当てる。
押し当てられた亜樹子の鼻が翔太郎の胸に勢いよく当たり潰れた。
「ひっ、ひたーいっ!」
「亜樹子!」
「何すんのよぅっ、もうっ!痛いじゃな……あっ!」

亜樹子は翔太郎に唇を重ねられた。
びくん、とその身体が震える。しばらく目を見開いたまま固まっていた亜樹子が
ゆっくりと目を閉じるのと同時に、握っていたスリッパがその手からぽとりと落ちた。

二人の唇が離れる。
亜樹子は耳まで真っ赤になる。翔太郎の顔が見られない。その胸に顔を埋める。
「……ずるいよ」
消え入りそうなほど小さな声で呟く亜樹子に、翔太郎も照れながら囁いてくる。
「亜樹子、その。俺……おまえが、好きだ」

もう……それだよぅ。何でそれをキスの前に言わないのよぅ。もう、ばかぁ。
そう思いながらも亜樹子は泣きたいくらい嬉しくなる。感動のあまり瞳に涙の粒が浮かぶ。
なので次に翔太郎が口にした言葉が一瞬理解できなかった。
「だから、その。おまえが欲しい」
「へ?」
亜樹子はようやく気づく。自分の下腹に押し当てられている翔太郎の股間。それはもう
互いの服越しにでも判るほど、かなり大変なことになっている。
「ひええぇぇぇぇっ!」
580ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:07:29 ID:WrnI4zno
「な、亜樹子?いいだろ?な?な?俺、もうおまえが欲しくて我慢できねぇっ!」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ!それはちょっといくら何でも気が早すぎ!そういうのは
あのね、いろいろとこう、段取りと駆け引きを重ねなきゃっ」
「そんな面倒なことやってらんねぇんだよっ!好きなんだよ!おまえが!」
「だってこんな!外で!ビルの屋上でぇっ!やだやだせめて翔太郎くんの部屋とか!」
「この街は俺の庭みたいなもんだっ!だから大丈夫だ問題ねぇっ!」
「何が大丈夫なのよあんた何言ってんの!それにあた、あたし初めてなんだからっ!
こんなその場の勢いみたいなのイヤだよそりゃ翔太郎くんにならあげてもいいかな
なんてちらっと思ったことはあったけどでもやっぱりもうちょっと時間を……!」

「それ、本当か?俺になら、って」
急に真顔になった翔太郎。亜樹子は思わず「うっ」と言葉に詰まる。
「俺、さっきも言ったけど。この街でおまえとずっと一緒に過ごしていきたい。これからも。
おまえを守って、おまえと生きていきたい。それは嘘じゃねぇ」
「翔太郎くん……」
「俺を、信じてくんねぇか?そりゃこんなのいきなりだって、おまえが驚くの判るけど。
俺は本気で、もう一刻も早く。おまえを俺の女にしたい。なってほしい」
「あ、でも。あの……その」
「信じてくれるか?」
亜樹子はしばらく口をあわあわさせていたが、その翔太郎の真剣な眼差しに心が溶けた。
「……信じる、よ」
翔太郎が微笑む。はにかんだようなその笑み。亜樹子は何故か「かわいい」と思う。
また優しく抱きしめられる。唇が重ねられる。
亜樹子は自分が翔太郎の望みを受け入れこの場で抱かれることを承諾してしまった
事実に激しく戸惑いながらも、そのキスのあまりの甘さに意識が遠のいていった。

床に敷いた翔太郎のスーツの上着。その上に亜樹子は体を横たえられる。
繰り返されるキス。亜樹子はうっとりとする。恥ずかしいが、うれしい。
めくり上げたスカートの奥、翔太郎の指がおずおずとした様子で亜樹子のパンツの
上からそこをそっと撫でる。その指は震えている。乱暴に扱って壊したり傷つけたり
することを怖れているかのようだ。
あぁ!やだぁ。そんな……触ってるぅ。翔太郎くんがあたしの……触ってる!わぁん。
恥ずかしさに気が狂いそうになる。くすぐったい。そして何故か切ない。
なんだろ、これ。何だか、不思議な気分……。
体から力が抜け頭がぼうっとしてきた時。翔太郎にパンツをするりと脱がされた。

「やぁっ!」
叫んだ亜樹子は思わず太腿に力を入れ、そこをぎゅっと閉じる。
「亜樹子。力、抜いてくれ」
「やだやだやだ!恥ずかしいもんっ!」
「そりゃ判るけどよ。だけど、な?だいじょうぶだから、な?」
「やだぁぁぁ!ならせめて電気、消してよぅっ!」
「無理言うなぁっ!ここ外だろうがぁ!」

だからこんなとこじゃやだって言ったのにぃ、ふぇぇぇんと手のひらで顔を覆って
いやいやと首を振り出した亜樹子。そのかわいらしい様子に何やらぞわぞわとした
ものを背筋に感じつつ、翔太郎はやや力を込めてその脚をぐい、と開いた。
そして有無を言わさず、その脚の間に顔を埋める。
581ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:08:35 ID:WrnI4zno
そこについに唇をつけられ、「あふ」と亜樹子の口から吐息が漏れる。
すごく恥ずかしい。なんかくすぐったい……あ、だめだよそんな。え?えっ、ええ?うわ。
うわぁぁぁぁ。やだぁぁ!なにこれぇぇ!
じわ、とそこから全身に伝わる快感。だがそれ以上に激しく感じるのは翔太郎にそこを
舐められはじめたことに対する羞恥と、その舌の動き方への何とも説明しようのない気分。

うわぁ。舐めてるんだ。翔太郎くんが、あたしのあそこ。うわ。うわうわ。うわぁぁ。
こんななんだ。こんな何か、うにゅうにゅ。あぅ。変な動き。やらしいよもう。やだぁ。
世の中の女の子達、みんなこんなことされてるの?……されてるんだよね。うぅ。みんな
よくこんなのがまんできるなぁ。こんな恥ずかしいこと、こんなやらし……。
あれこれ考えている途中で。翔太郎の舌先が、亜樹子の一番敏感な部分を抉った。
「ひゃぁっ!!」
思わず声が出た。快感、と言うのか何と言うのか。とにかく全身に衝撃が走った。
「あぁぁ……何でぇ?そこ、何で……?」
何でかは判っている。これまで自分でも触れてみたことはある。ちょっとだけ。こっそり。
あ、やだ。あれ……?気持ち、いい。うわぁ。ちょっと……やめ……て。
だが翔太郎はずっとそれを続ける。丁寧に優しく。舌を動かすごとにぴくん、ぴくんと
亜樹子の体が震えだしていることに翔太郎は狂喜している。もう夢中だ。
「だめぇ!翔太郎くんっ……だめだってば。あぁもうっ!あ、あぁ……あぅ!」

ちくしょう。ちくしょうちくしょう。
亜樹子の途切れ途切れのかわいい喘ぎ声。翔太郎の方も気が狂いそうになってきた。
我慢できない。もう少し続けたいが、もうこれ以上一刻の猶予も無い。
翔太郎は顔を上げ、ガバッと亜樹子の体へと覆いかぶさった。
「亜樹子ぉ!」
「きゃぁっ!」
「す、するからな!な、な?俺、俺俺。その、いいな?」
亜樹子は言葉に詰まる。いよいよだ。いよいよされちゃうんだ。あぁ、どうしよどうしよ。
「そんなこと聞かないでよ!あたしに、決めさせないでよぅっ!」
「う、あ。そうか。いや一応その………あぁ、判った!よしっ!」
翔太郎は心を決める。これは男として俺が責任を取ることだぜ。よし、よーし!
「いくぜ、亜樹子……あ、ちょっと待った」
何やらゴソゴソ音がする。ズボンや下着を脱いでいるのか、他に何かしているのか。
その音と脚を開かれたまま待たされているこの「間」が、亜樹子には妙に気恥ずかしい。
あぁもう!早くしてよぅ。恥ずかしいよ。あ。でもやっぱりまだだめ。まだ来ちゃだめ。
あぁぁぁ!どうしよどうしよ。うわぁぁん!

「よし、いくぞ!」
わぁぁぁぁぁ!来るぅぅぅぅ!
「亜樹子ぉ!」
な、なにぃぃぃぃっ!?
「好きだ」

「翔太郎くぅん……」
ふにゃ、ととろけてしまった亜樹子の心。その力の抜けた脚を翔太郎がさらに開く。
「もう、離さねぇからな」
覆いかぶさってきた翔太郎の声が顔の近くで聞こえる。亜樹子はうんうん、と頷く。
あぁ。もういいや。これでほんとに。うれしい……。
582ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:09:29 ID:WrnI4zno
あたし翔太郎くんのものになるんだ。やだ。誰かのものになる、なんて。そんなの
冗談じゃないってずっと思ってたのに。何でこんな……うれしいんだろ。
ぴと、とおそらく翔太郎の先端と思われるものがそこに当てられた。亜樹子はぎゅっと
身を強張らせる。あ、やっぱり怖い。でも。でもでも、でも!
翔太郎くん、来て!
その亜樹子の想いが届いたかのように、翔太郎は優しく、だが一気に突き入れてきた。

ぎゃぁぁぁぁ!!
嘘!うそうそうそ取り消し取り消し前言撤回!やっぱり来るなぁぁ!痛ぁぁぁいっ!
亜樹子は絶叫しかけた。まさかこれほど痛いとは。
あたし聞いてな……くはないけど。でもこんなに痛いなんて知らなかったよぉっ!!

だが痛みに耐えつつすー、はー、と深呼吸を繰り返すうちに、少々余裕が生まれてきた。
そこが。自分の身体が。翔太郎を受け入れ、それを包み込んでいる。それを感じる。
あぁ……翔太郎くんのが、ある。あたしの中に……入ってる……。
亜樹子の心に、ぐわ、と何やら泣きたいくらいの幸福感と嬉しさが沸き起こる。
翔太郎くんと。ひとつに、なれたぁ。う、うれしい……。
「うぅ……ぐすん。うっ……翔太郎くん……」
「亜樹子!だいじょうぶか?あ、やっぱ。痛ぇか?」
「痛いよ!!………でも、でも」
亜樹子は翔太郎の首に腕をまわし、きゅっと抱きしめた。
「うれしい、よぅ」

翔太郎の心にも亜樹子への愛しさが湧き起こり沸騰する。
「亜樹子ぉ!」
叫んだ翔太郎は動き出す。ぐい、と腰を突き上げると亜樹子がまた痛みに耐えるかの
ようにぎゅっと眉をひそめ、唇を噛み締めている。
亜樹子、かわいい。かわいい。おまえかわいい。あぁ、ほんと、かわいい!
うぉぉ、と盛り上がった翔太郎は後先考えず激しく動き出す。やわらかく、熱く、そして
潤った亜樹子の中のその感触。そこに包み込まれじんわりと締めつけられる快感。
そして何よりも、心の底から本気で惚れている亜樹子としている、という事実。
うわぁ!こりゃ、やばい!俺は、俺は……もう!

一方の亜樹子は痛みに耐えながらも、その心に翔太郎への愛しさがこみ上げている。
翔太郎くん、うれしい。うれしいよ……。
好きだよ。大好きだよぅ。ずっと好きだったんだよ。ねぇ、知って……。
あ。そうか。あたし、言ってない。翔太郎くんに伝えてない。あぁ、言わなきゃ。
翔太郎くん。あたしね、あたし……翔太郎くんのことね、あのね……!

「だいす……き!!」
言えた。ちゃんと、言えた……良かった……うわぁぁぁん。
くしゃ、と泣き顔になった亜樹子が翔太郎の体を抱き寄せる。翔太郎は亜樹子の耳元で
大声で叫んだ。
「好きだ、亜樹子!俺、おまえが本当に……あぁ、ちくしょう!好きで仕方ねぇっ!」
「あたし、も好きだよぅ……翔太郎くんっ……ほんとに、好きっ!」
二人はひし、と抱き合う。固く、強く。
翔太郎は上りつめる。もう限界だ。「うぁ。俺、もうだめだ!あぁっ!亜樹、子……!」

あぁ、終わるんだ。翔太郎くん、気持ち、いいんだね。
愛しい。翔太郎くんが愛しい。亜樹子は目の前で苦しげな表情を浮かべている翔太郎の
頬に手を伸ばし、そっと撫でる。
583ありえない翔亜樹:2010/05/28(金) 00:10:37 ID:WrnI4zno
まだ痛い。いつか自分も気持ちよくなれる日が来るんだろうか。
来るといいな。そうなったらいいな。一緒に、気持ちよくなれる日が来たらいいな。
激しく動いていた翔太郎の腰が急に止まり、そして口から妙な声を漏らした。
「あっ…くぁ」
びくん、とそれが中で震えるのが判る。そして何度も。激しく。
うわぁ……すごい。いま?翔太郎くん、今なの?これがそうなの?
ガク、と翔太郎が頭を垂れる。最後にもう一度ぶるる、と体を震わせ、亜樹子の体の上に
ぐったりと倒れこんでくる。亜樹子はその背中をとんとん、と優しく叩いた。
終わったんだね。あぁ……良かった。満足、してくれたんだぁ。

ぜいぜいと荒く息を吐いていた翔太郎が再び顔を上げる。
「亜樹子……」
「なぁに?」
涙目になった亜樹子を、翔太郎はまっすぐに見つめてきた。
「愛してる」

またくしゃ、と亜樹子の顔が歪む。目に大粒の涙が滲む。
だからそういう大事なことはする前に言いなさいよぅっ!もうっ……ばかばかぁ。
「あたしも……愛してるよぅ……翔太郎くんっ……うわぁぁぁん!」
しがみついて泣き出した亜樹子の背中を、今度は翔太郎がとんとん、と叩いた。


後始末を終え身支度を整えた後、亜樹子はまた翔太郎の胸に優しく抱かれている。
うぅ……まだちょっと、痛いなぁ……。あぁ、でも。風、気持ちいいな。
まだ熱が残る体を夜風が優しく冷ましていく。亜樹子はその心地良さを楽しむ。
ふと横を見ればいつの間にか陽が落ちた風都の街の灯り。見上げれば瞬く星。

あたしはこの街で。翔太郎くんに、抱かれた。翔太郎くんと結ばれた。
あたしと、翔太郎くんの街。
この街のことがもっと好きになる。もっと好きになれる。
翔太郎くんがいるから。これからも翔太郎くんとここで過ごしていけるから。

「そろそろ、帰るか?」
名残惜しそうな様子で、翔太郎が声をかけてくる。亜樹子ももう少しこのまま二人で
寄り添っていたかったが、コクンと頷く。
二人は見つめ合う。翔太郎が何かを言いかけている。
わぁ。また何かカッコつけてロマンチックなこと言おうとしてるわね、このハーフボイルド。
そう思いながらも亜樹子はその愛しい男の表情をうっとりと眺める。

「腹、減ったな」
「はぁ!?」
「いや、メシ食ってねぇだろ?俺たちまだ」
「ちょっとぉ!いま、すっっごくいい感じのムードだったじゃない!何なのよもうっ!」
「なんだよ!おまえさっき言ったろうが!俺の、その。素直な気持ちを言えって!」
「そーいう意味じゃなーーい!あーもうっやっぱり翔太郎くんそういうとこダメだわ!」

またぎゃんぎゃん言い合いながら二人は立ち上がる。
だが二人はどちらからともなく手を伸ばし、互いの手をぎゅっと、握り合った。

手をつないだまま、何だかんだ言い合いを続けつつ歩き出した二人の背中、その
つながった影を、風都の空に上った月が優しく照らしていた。

─終わり
584名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:17:00 ID:WrnI4zno
以上です。一回くらい翔亜樹を書いてみようか、と軽いノリで始めたのに
何故かこんなに長くなってしまった。失礼しました。では逃げます。
585名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:37:32 ID:oGMfAOuH
先程は流れぶった切ってしまって申し訳ありません。
で、エロ度はゼロってどこがですか?
そのつもりで読んだらあまりのイチャコラエロっぷりに油断してた分
悲鳴上げそうになりました。翔太郎ハードボイルドSモードも良いですが、
全力で好き好き大好き愛してるハーフボイルドモードの二人も良いですよね。
逃げるなんて言わずににまた戻ってきて書いてくださいお願いします。

ここ何日か海夏士夏翔亜樹等々豊作で自分禿萌えの連続です。作者様方GJです。
萌えが高じて、こないだの亜樹子豊胸大作戦(仮)の後日談を構想し始めそうな勢いです・・。
586名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:55:48 ID:ACFrNFZA
GJ!GJ!

GJしか言えない!ご飯が進む!
587名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 04:18:53 ID:xNnV12sL
>>584
GJGJGJGJGJ!!!!!
あああ、もう二人ともなんて可愛くてハーフボイルドで愛おしいんだ!
亜樹子の突っ込みと翔太郎のテンパリが、余裕で再生されるくらい
素晴らしかった、萌えた、転がった!!
初めてが青姦とか激しいな。そしてこの余裕のなさが二人らしい。
何より、突っ込みつつもちゃんと乙女思考で可愛い亜樹子が自分的に
たまらんかったわW
ありがとうございました。
逃げないでぜひまた書いてください。テンポのいい文章で読んでいて
とても気持ちいい。

で、やたら
>「やだぁぁぁ!ならせめて電気、消してよぅっ!」
>「無理言うなぁっ!ここ外だろうがぁ!」
がツボって、こんな時間だというのに笑ってしまったじゃないかW
588名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 08:44:01 ID:RZAEEK6E
>>584

GJ!GJすぎる!
二人のやり取りが完璧脳内再生された。

これは翔亜樹ビギンズナイトで認定だろう。
事務所に帰ってからも激しそうだWW
589名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 11:26:47 ID:lnOn7YBf
萌 え 死 ん だ
この二人って本当にこんなやり取りしそうな感じがして、
すごく入り込めた。いいなー幸せそうな二人
とにかく亜樹子が可愛い!キメきれない翔太郎もいい!
自分は「やらせろ、か?」「ばかーー!!」のとこが
最高にワラタwww
590名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 15:17:29 ID:jzP4inzI
ぐっじょ!
591名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 15:41:09 ID:qLXgITRt
昼寝してたら天道×亜樹子な夢を見た
もう所長がエロければなんでもいいのか俺
592名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 16:16:42 ID:yUUSaD4X
異端すぎるがおやっさん×亜樹子に萌える
亜樹子はファザコンっぽい気がする
593名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 19:15:05 ID:oGMfAOuH
>>591
天道×亜樹子とはまたレベルが高いww
ぜひその夢をカタチにしてください!
594名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 20:20:53 ID:my5IAub3
>>592
ハードボイルドの代名詞のおやっさんが、実の娘には
ちょっと甘くてお姫様扱いとかしてたら萌えるよね
一緒にいる時間は短かかったのに、夢の中の「お父ちゃん大好き!」っぷりは
一緒にいる時間におやっさんが亜樹子を可愛がってた証だと思う

師弟の絆もいいんだけど、父と娘の絡みも本編でやってくれないかなぁ
595名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 23:37:37 ID:zbJTx05I
週末だもんな、みんな日曜の本放送待ちだよね?

こっそりと投下していこうと思います532です、煮込み終了しました。
酔っ払い亜樹子の話がかわいかったので、酔っ払い翔太郎だったらどうなるか妄想してたら、どえらい可愛い話になった。
とりあえず、翔×亜樹と言うには、掛け算が逆な気がする感じなんだがどうだろうwww

あと、できあがってる二人前提ですが、この話ではやることやってませんです。
ひたすら甘々いちゃいちゃらぶらぶ。
そしてムダに長い。
コンパクトにまとめたかったけど、無理だった。というか省けるとこは省いた。
女の子を可愛く可愛く可愛く可愛く可愛く可愛く、とにかく可愛く書きたいので!!!!!
そんで、そのように書こうとすると、どうしても短くできんということが分かった。

やってねーのかよおい、という方はタイトルNGでよろしくお願いいたします。
596『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:38:30 ID:zbJTx05I
調査で出かけた翔太郎くんから『ちょっと遅くなる』って連絡があって、仕事はと聞いたらとりあえず解決って。
なんで遅くなるかは聞きそびれたけど、後ろが妙に賑やかで、ウオッチャマンのだみ声が聞こえた。居酒屋かどっかかなあ?
時計を見ると、まだそれほど遅い時間ではない。
さっきフィリップくんにごはん食べるか聞きにいったら寝ちゃってた。
またなんかにハマってたな…まったくもう、生活リズムなんかあったもんじゃないんだから。
むー、ひとりごはん寂しいんだけどなー。
あまりもの片付けのお好み焼き作って、一応フィリップくんの分も置いとく。
半熟探偵はまだ帰ってこない。

お風呂入っちゃおかな。

翔太郎くんは帰ってこないしフィリップくんはガレージで爆睡中だし、よしここは奮発するか!と、とっておきのバスバブルでゆっくりお風呂タイムを楽しむことにした。
リラックス効果のあるジャスミンの香りで、ふわふわの泡たっぷり、いーい匂いー♪
以前に翔太郎くんと外で調査中に、たまたま通りがかった雑貨屋さんで見つけて、気になって後で買いに行ったんだ。ローズとジャスミンとゆずと3種類の香りで、
バスオイルとボディソープとバスバブルがあって、散々迷った末にバスバブルを全種類とジャスミンのボディソープとバスオイルを買った。
買い物につきあってくれたくせに『……女はそういうの好きだよなぁ…』ってぼやいてたっけ。
うーるさーい。買い物30分やそこら待たせたくらいでぶつぶつ言うんじゃなーい。
後で「いい匂いだな」って喜ぶのは自分のくせに。
うん、いい匂い。
ジャスミンの香りに包まれながらボディケアも抜かりなく。
……あれ?
……も、もしかして。
胸、ちょっと大きくなったかなぁ…?
お、大きくなったんなら嬉しいけど…いやだって余りにプチサイズだし!
正直、色気なんか皆無な体って自覚はあるし、女子的にも、もうちょっとくらいはあってもいいんだけどなぁなんて思ってたし!
そういう意味であたしに触るひとは一人しかいないけど……でも、他の誰かと比べられたら絶対に負けるし!いや自信もって言うことじゃないんだけどね。負ける自信ある…くすん。
いいもん、サイズが重要なんじゃないもん。
大人っぽい、体のラインの出る服とか綺麗に着れないのは悔しいけど、うん、大きけりゃ良いってもんじゃなくて!
えーと、なにが重要かというと。なんだろ。

『そりゃなんつっても感じやすいとこが…っておい、殴るな!』

…う、なんか・・・・・・思い出しちゃったな。
小さい小さいって言うくせに、いつもしつこいくらいに触ってくるんだよね。
ちょっとなんか変な感じ。
もやもやというか、どきどきというか。
じんわりと体の奥から熱くなってくる。
…のぼせないうちに上がろっと。
597『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:39:34 ID:zbJTx05I

髪を乾かしてバスルームを出ると、翔太郎くんがちょうど帰ってきたとこに出くわした。
「わっびっくりしたっ!お、お帰り」
「おーーー、あーきこー、今帰ったー」
「お、遅かったねぇ。珍しいじゃない、外で飲んでくるなんて」
「あー、サンタちゃんの快気祝いって、誘われてさー」
「そっか、そーいえば…。もうよくなったんだ?」
「ああ、ぼちぼち仕事も始めてるってさ。はー、ペース速かったー。2軒目、断って正解……」

勢いよく水を飲んで大きく息をつく。
首にこぼれた落ちた水を無造作に手でぬぐう。
ボトルを持ったままふらふらとベッドに向かう。
ちょっといろいろ思い出してたせいか、翔太郎くんの動き一つ一つがやけに目に付く。
・・・・・・なんていうか、色っぽいなぁ。

何気ない仕草や表情に目を惹かれて、そのたびに、あたしこのひと好きなんだなぁと思う


「あ、そうだ、忘れないうちに領収書出しといてよね」
「あー、あーとでー」
「後でじゃ忘れるよっほらぁ」
多分いつもどおり、ベストの内ポケットに入れてるはず。
ところがベスト脱ごうともせずにベッドに転がってしまった。
「ちょっと翔太郎くんってば!もー、だめだって!」
靴も履きっぱだしタイも取ってないし、慌てて近寄った。
「ほらっ、そのまんま寝ないっ!ちょっと、勝手にもらうよ?」
うん、あくまで領収証回収が目的だし。
えーと内ポケットどこだ?んんん?右?左だっけ?
「ちょっと、どこに仕舞ったのよぉ…」
ごそごそ探ってると、翔太郎くんが小さく笑う気配がした。

顔を上げたら、色めいたまなざしに絡めとられて、動けなくなった。

「……いーなぁこゆのも」
ふう、と酔っ払いが甘い吐息をこぼした。


598『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:40:26 ID:zbJTx05I

「な、なななな、なによぅ!!!」
「…亜樹子から迫られてるみてー。けっこーいい感じ」
「……っ!こ、こ、この酔っ払ーいっ!!なに言ってんのっ!!!」
ぎゃーーーーーー!!
言われてみればそんな感じだし!!
勢いよく翔太郎くんの服から手を離す。
とりあえず一回は殴っといたけど…。
離したのに、今度は翔太郎くんの手があたしの手に触れた。
つかまれたわけでもなく、そっと指が触れただけなのに、……逃げられない。

長い指が手首をなぞって、手のひらから指に絡んできた。
「…なぁ、亜樹子ー」
「な、なっ、なによ……っ、あ」
思わず息を呑んだ。
絡んだ指が引き寄せられる。
「…ん、いー匂い。これ好き」

翔太郎くんが、ほやんと笑った。
……可愛い、なんて思ったのは内緒。
やってることは、いつも通りやらしいってば、こら!
ゆ、指にちゅーなんてするなあああああ!

「や、やぁん、ちょっとなにやってんのっ」
「んー、なにってー、キス」
「いやいやいやいやそれは分かるけどーーー!」
「亜樹子が、いーにおいさしてて、かわいーから」
……っ!
こーのー酔っ払い!
なんちゅー可愛いこと言ってくれちゃったりするかなぁもう!
「え、っと。あの、いい匂いする?」
「うん、いーにおい。あー亜樹子だーってわかるしー、俺の好きなー、亜樹子の匂い」
うわあん。
きゃーきゃーちょっと何これ。
かわいーとか好きとか、なにこの大盤振る舞い。
うあーやばいよ今きっとあたし顔赤い。
「え、っとね? いい匂いしてるの、好き?」
「……いーにおいも好きだけどー。亜樹子だから、…すき」

599『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:41:26 ID:zbJTx05I


引き寄せられた手首に、ちゅ、ってキスが。
ふわああああ。
やー、どうしよ、すんっっっごい破壊力。
年も上で経験値もずっと上で、いっつもあたしが翻弄されてばっかりのひと。
こんなにいっぱい好きって、言ってくれたことないもん。
うわーうわーかわいいー。
酔っ払ってるときって本音出ちゃうよね。
こんな可愛いとこあったんだ。
うふふ、このひとあたしのことこんな風に思ってくれてるんだ。
やーん、どうしよーーー。
嬉しーーーーーい。
嬉しい。嬉しい。嬉しいなー。
もうなにこれ、好きなひとにこんなこと言われてその気にならないわけないし!

「……ほんとに? 好き?」
「うん、好き。いー女だし、かわいーし」
つー、と手首から肘へ、舌でなぞられた。
声が漏れるのを抑えられない、快感。
「…あ……ッ、ひゃ、ぁん!」
「…そゆ声も好き。可愛くて、すき」
肘の内側のやらかいとこに強く吸い付かれて、その後やさしく舐められる感触に震えた。
あ、やだ。
うわーそんなとこ、感じるなんて、あたし知らないっ。
「あ、や、あ、そこ…、やっ、そんなとこ……」
「…どこも感じやすいのも好き。ちっさい胸も俺のもんだし」
「……ち、ちっちゃくて悪かったなあ、もう!」
「いーじゃん、それも込みで好きだしー、感じやすくて触り甲斐あるしー、育て甲斐あるしー」
いつの間にか体を引き寄せられてて、あたしは翔太郎くんの上に重なってた。
掠めるキスが下から。
頬っぺたの一番やらかいとこから、唇が触れてく。
だけど、それだけじゃ物足りなくって、自然に体が動いてしまう。
もっと、ちゃんとキスしてほしい。
くすりとあたしの下で笑んだひとの吐息が肌に触れて、それだけで感じる。
もともとなんか、ちょっとっていうかかなり、…『その気』になっちゃってたし。
翔太郎くんてばいつもにも増してやらしい触りかたするし。

あたしも触りたい、翔太郎くんに触りたい、いっぱいキスしたい。
ゆるゆると気だるげな吐息まじりの声が、下からあたしを煽る。

「なぁ、亜樹子」
「…んぅ…? なな、何?」

600『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:42:07 ID:zbJTx05I


「なぁ、脱がして?」

……うおぅ、まじすか!

「あ、たしが、脱がすの?」
「そ。出来るだろ?」
「や、そりゃえっと、でき、出来るけど・・・」
ベストの肩を落として、ちょっとてこずったけど、体の下から引き抜いてベッドの脇に落とした。
「…よく出来ました」
少し背中を浮かせて協力してくれた翔太郎くんが、下からちゃんとしたキスをくれた。
「んー…、ちょ、お酒くさいー」
「……や?」
「えー、っと、……いやじゃない……けど、やだ」
「どっちだよ」
笑う気配と鼓動が直に伝わる。
シャツのボタンは……ああ違う、その前にネクタイだ。
今日のは濃赤。ライトグレイのシャツと合っててカッコいいんだ。
えっと、どうやって解くんだろ。
ネクタイに手をかけてあたしが戸惑ったのが分かったのか、翔太郎くんが結び目に指をかけた。
「…こうやんだって。ここを、緩めて……」

赤い布を引っ張る指。

く、と少し喉が仰向いた。

ああ、顎から喉につながるラインが綺麗だなんて、思わず見とれた。
男の人を、可愛いとか綺麗なんて思うことがあるんだなぁ。
うん、好きだからだよね。
きれいだなあ。
あたしの、好きなひと。
大好き。
好きなひとを欲しいと思う、欲望が、そゆのって自分にもあるんだって、すっごく分かる。

酔っ払いめ。そんなのさっさと取っちゃってよ。
待ちきれないじゃない。
ちゅ、と唇にキスを落としたら。
息が出来ないくらい、強く抱きしめられた。
601『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:43:35 ID:zbJTx05I
大きな手が、あたしのパジャマの下に、直に素肌に触れてきて、肩甲骨の上を指でなぞった。
んー、それ好き。
きもちいー。
全身が、翔太郎くんを感じてる。

……。

動きが、止まった。

「……しょう、たろくん?」






「ぐー・・・・・・」



「・・・・・・は?」






「しょ、翔太郎くん?? ね、翔太郎くんってば!!」
肩を強くゆすってみる。
ちょっとちょっとちょっと?!





「すーーー……」

602『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:44:41 ID:zbJTx05I






……ああそう。そうですか。

ここは吼えるしかないよね。ていうか吼えていいよね?

こ、答えは聞いてないっ!



「こっ……のタイミングで寝るなぁああああああ!!!翔太郎くんの、ばかーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

ばかばかばかばか、もう知らないんだからね!
あーーーーーーーーーーもう!!!

半分ほどいたネクタイの赤、ベッドの下に落ちたベスト。
触りたくて触りたいひとのかけらが視界の端にうつる。
くすん、もーーーやだーーー。
すーすーと寝息が聞こえるのも腹立つしーーーーーーー!!!
ムーーーーカーーーーつーーーーくーーーーーーーー!!!!
好きだから怒ってんだからね!
覚えてろ!!






「……あ、そだ」
いーこと思いついた。


ばーかばーかばーか、好きだから怒ってんだからね!!
603『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:45:32 ID:zbJTx05I


二日酔い以外にありえない頭痛をこらえながら、それでも気分は悪くない。
酔っ払い状態で眠ったときに見る夢は、えらく現実味がないものだが、それにしても良い夢を見た気がする。
クラシックな剃刀をあてつつ、鏡にうつる自分の顔を見る限り、あざだの傷だのはない。
外で飲んだのは久しぶりで、かなり酔った記憶はあるが、まともな時間に帰宅してちゃんと自分の寝床で寝たはず。
絡んだり脱いだり吐いたりというような悪い酒癖はない。
……なのにいったい、なんなんだ。
今朝会った亜樹子のあの不自然なまでのシカトっぷりは。
鏡に向かって「俺、なんかしたっけ……?」とつぶやいたところで、理由がわかるはずもない。

「あ、おはよう翔太郎…っう、わ」
「…おー」
「さ、酒くさ……っ、二日酔い?」
寝起きサワヤカ(だがしかし髪はあちこち跳ねまくって顔にはなんかの文字が転写されてる、お前どこで寝てたんだ)な相棒が、思春期の娘さんみたいな反応で顔をしかめた。
「んー、いや、そこまでひどいわけじゃない、んだけどなー」
「二日酔いについてはすでに検索済みだ。濃い緑茶でタンニンを摂取するといい。匂い消しにも効くはず」
「はいはい、サンキュ。・・・・・・つか何じろじろ見てんだ?お前はまだ髭剃りなんか必要ねーだろ」
ごくわずか上から無遠慮な視線がつきささってくる。最近なんだかすくすく伸びてんな、こいつ。言っとくがほんの少し抜かれただけだ!
シェービングフォームをざっと洗い流し、フィリップに洗面台をゆずる。
「ほれ、さっさと顔洗って歯も磨け。その頭もなんとかしろ、…って母親か俺は」
「…それはどうした?虫刺されみたいだけど?・・・でもまだ蚊はいない時期だし、ダニやノミだったら僕や亜樹ちゃんにも被害が及ぶ可能性が高いから対策を練らないと」
「……へ?」
フィリップの視線をたどってみて俺は仰天した。
「な、なんじゃこりゃあああああああ!!!!」
シャワー浴びたときには気づかなかった。つーか、そんなとこ自分で見ねえだろ!
シャツの襟でかろうじて隠れる位置、鎖骨の左下に一つ赤く欝血した痕。
まだタイは締めてなくてボタン3つあけたままだったから、正面から見たフィリップは気づいたんだろう。
鏡に向き直ってよく見れば、そのすぐ下にももう一つ。さらに心臓の真上にも。
縦に3つ赤く並んだ、明らかにキスマーク。
こういうことをしそうな相手には一人しか心当たりがない、が……。

なんでこんなことになった?!
ちょっと待てと昨夜の俺に突っ込みたい。
なにやらかした??
違う違うちがう!やってないやってない!!

・・・・・・も、もしかして、逆の意味でとんでもないことやらかしてないか?
記憶を遡ろうにも酔っ払いの記憶なんてもん、曖昧な上に穴だらけで、よけいに混乱する。
ていうか、あれって、……イイ夢、じゃなくて。

「・・・・・・ちょ、っと、待てーーーーーーーーーーーー!!」



当分は恋人に触らせてもらえないことになりそうで怖い上に、きょとんと無垢な相棒の視線が逆に怖い今日この頃。
604『酔っ払い翔太郎』:2010/05/28(金) 23:47:06 ID:zbJTx05I

終わるし。

掛け算がやはり逆だったww
酔っ払ってるときって、つい色々と口がすべるよね、という話でして。

前スレで初投下して以降、自分的リミッターが外れたという自覚はある。
フィリ亜樹も好きで照亜樹もありありだ!でも一番好きなのは翔亜樹が好きだ!

ちなみに「クラシックな剃刀」はカッコつけじゃなく、電気シェーバー(フィリップス社製)が好奇心200%のフィリップの手によって
解剖&魔改造されたあげく使い物にならなくなったんで、それ以降、アナログに限ると決めた。安くなかったのに。
そして多分、フィリップは見当違いの検索にはまって、仕事どこじゃなくなるんだろう。仕事しろwww

とりあえず甘々いちゃらぶは気が済んだ。
あとは仲直りHだ!

605名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 00:00:11 ID:ky0Ad/ub
おおお!リアル投下に遭遇!ぐっじょぶ!エッチなくてもすごく楽しめた。こんな可愛らしい翔亜樹の話、読めて幸福だ〜!!
606名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 00:39:11 ID:EzbDwwL5
GJGJGJ!!>>604
亜樹子、可愛い可愛い可愛い!!
恋する乙女の傍若無人な可愛さがたまらん!!
だが、ツボったのは酔っ払い翔太郎だ!
このハーフボイルドがぁぁぁ!!好きだ!!
仲直りHを期待して待ってます!
607名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 00:56:54 ID:2kJcNxKn
寝るどころの騒ぎではなくなった、自分!
こんな夜更けに笑いが止まらない!
興奮して寝られない!!朝まで踊り捲くりたいほど
GJ!GJ!!GJ!!!
本当にありがとう!!!
608名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 03:06:12 ID:Ctl0tlLo
ディケイドWの流れの中恐縮ですが、龍騎の蓮×恵里投下します
最近龍騎見直して、蓮があまりに恵里のために一生懸命すぎて泣けたんだ…
エロはおろか恋愛SSを初めて書いたんで、気恥ずかしさから
エロ描写はかなり薄めです
609騎士:2010/05/29(土) 03:08:11 ID:Ctl0tlLo
「ね、明日どこかに行かない?」
カーテンの隙間から差し込む街の灯りが、うっすらと彼女の白い肌を浮かび上がらせている。
「デートよ。ね、二人で行こう。最近ずっと行ってないじゃない。」
「そうだな…遊園地にでも行くか?」
そう言った途端、わずかに恵里の表情が曇った。
『蓮が遊園地?似合わない!』と笑われるだろうと、わざと茶化したつもりだったのだが。
「どうした?」
「…遊園地は、やめよう。」
「嫌いなのか?」
「…まあ、ね。」
そう言ってうつむいた恵里の姿は、やけに弱弱しく見えた。
しかし、すぐに笑みを浮かべ顔を上げる。
「それよりツーリングがいいな。海とかどう?」
「…お前がそれでいいなら、そうしよう。」
「うん、約束ね。」
しばらく沈黙が続き、台所の方から低く聞こえる冷蔵庫の音だけが静かに響く。

その沈黙を最初に破ったのは、蓮だった。
「…理由、訊いて欲しいか?」
恵里は少し驚いたように蓮の顔を見上げる。
「訊かれたくないなら、俺は何も訊かない。」
その言葉に彼女はかすかに微笑んだ。
「ありがと。優しいね、蓮。」
再び、部屋に少しの沈黙が訪れる。

「…いなくなっちゃったんだ。私の両親。」
恵里は、ぽつりぽつりと話し始める。
「私、メリーゴーランドが好きでね。その日もいつもみたいにはしゃいでた。
いつもみたいにお父さんとお母さんに手を振って、メリーゴーランドが止まって…
私が戻ってきたら、二人とも居なかった。」
蓮は、黙って聞いている。
「どこへ行ってしまったのか、ずっと分からないの。そしてあれ以来、私はずっと一人だった。」
彼女はまたうつむき、唇をかみ締めるようにしてつぶやく。
610騎士:2010/05/29(土) 03:09:38 ID:Ctl0tlLo
「あの時の事を思い出すから…今はもう、メリーゴーランドは嫌いなの。バイクの方がいいよ。
蓮と、ずっと触れていられるもの。」
恵里の声が、少しずつ震え始める。
いつも気丈に振舞う彼女の、こんなにも辛そうな姿を見るのは初めてだった。
「だがもうお前は、一人じゃない。俺が居る。」
蓮はこの時、初めて知った。
あの明るい笑顔の裏にいつも彼女は、孤独を抱えていたのだ。
その辛さは蓮にも痛いほどよく分かる。
「…蓮、蓮はどこにも行かないでね。」
「…ああ。」
蓮は優しく彼女の肩を抱き寄せると、しっかりと抱きしめる。
直接触れ合う肌は先刻の余韻をまだ残しており、温かい。
「俺だって同じだ。お前を失うなんて、考えたくもない。」
どちらからともなく、唇を重ねる。
蓮はそのままゆっくりと恵里の身体を横たえた。

「…っあ…」

彼の唇が、指先が肌の上を滑る度に、彼女は切なげな声を上げる。
「…あっ、ん…あぁ…」
しかしその声は、快感による嬌声というよりも、寂しさを堪えきれない嗚咽だった。

彼とこうして身体を重ねている時でも、不安が心から離れない。
彼がどこかへ行ってしまうのではないかと、二度と会えなくなってしまうのではないかと、怖くて仕方がない。

寂しい。

「う…あぁ!れ、蓮…おねが…っ」
気付くと恵里の瞳から、涙が溢れていた。
「お願い…どこにも、行かないでね…蓮…」
その頬を伝う涙を拭い、蓮は再び優しく口付ける。
「…大丈夫だ。俺はどこにも行かない。お前を一人には、させない。」
しっかりとした口調で、蓮は答えた。
「お前こそ、いなくなるなよ。ずっと俺の側にいろ。」
蓮の表情が、かすかに歪む。
「ずっと、側にいてくれ。」
611騎士:2010/05/29(土) 03:10:42 ID:Ctl0tlLo
その時恵里は、まっすぐ目を見つめる蓮の目の奥に、自分と同じものを感じた。

ああ、そうか。
ぶっきらぼうで、無愛想で、敵ばかり作っているようなこの男に何故、惹かれたのか。
どうして彼をこんなに愛しいと思うのか、恵里はようやく分かったような気がした。

「蓮も、同じ…なんだね、私と。」
同じ、孤独を抱えた者同士。
今はお互い、ただ寂しさを埋めあうだけなのかもしれない。
それでも恵里は身体を繋がれる度に、少しずつ心が満たされていくのを感じた。
「ずっと一緒にいよう、恵里。」


「…ね、蓮。」
「何だ?」
「蓮って、騎士みたいね。」
その言葉に、蓮は思わず吹き出してしまう。
「どうした、突然。」
「いつも私の側に居てくれて、守ってくれるじゃない。
今もそう。一緒にいて、寂しさに押しつぶされそうになる私を、守ってくれる。」
「…馬じゃなく、バイクに乗った騎士がいるか?」
今度は恵里がふふっと笑った。
「それも何だかおかしいね。」
「馬鹿な事を言っていないで、もう寝るぞ。明日、海に行くんだろう?」
「そうね。おやすみ、蓮。」
「おやすみ、恵里。」



――――目覚めると、目の前には白い天井。
ずっと、夢を見ていたような気がする。

視線を横に向けると、白い壁に、蓮がもたれかかっているのが見えた。
今まで見た事も無いような、嬉しそうな表情で目を閉じる彼。
その顔はまるで安心しきって眠る子供のようで、恵里は思わず微笑んだ。

「…蓮、そんな所で寝てると、風邪引いちゃうよ。」
612騎士:2010/05/29(土) 03:14:48 ID:Ctl0tlLo
以上です
最終回後の世界では、蓮×恵里も真司×美穂も
ついでに北岡×令子さんも幸せになってればいいと思う!
613名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 03:37:12 ID:pMeG+MHf
さあ自分も翔亜樹書こうかなと思った矢先にこんな素晴らしい
投下があるなんて・・GJですありがとうございます!
亜樹子はとっても可愛いし、翔太郎は本音は相当亜樹子ラブですし、もう
二人が可愛過ぎてこっちがおかしくなりそうですww
おかげで自分そっちのけで読みふけってしまいました、今から頑張る。

ここ最近翔亜樹多くて翔亜樹大好きな自分ウハウハ。
あとは仲直りH全力待機で待ってます。
614名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 05:57:05 ID:f551Cac8
中の人のブログの写真見たらハイド×亜樹子もありに思えてきたw
そういやパペティアーの時はハイドが走れ亜樹子!とか言ってたような
615名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 07:48:34 ID:ZZDdMzqz
>>614
ハイドって誰かと思ったらゴセイジャーか。
616名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 09:36:49 ID:Lt/iR11f
うわぁぁ皆さんGJ!
エロ可愛い翔亜樹見るたびにニヤニヤしてしまうw

ちょうど龍馬伝で蓮の人が出てきて龍騎見たくなったところだから
蓮恵理もいいタイミングで読めて凄く嬉しい
617名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 10:31:49 ID:O0XxcsUW
ぬおおおおお!!龍騎キタ!!
なんかもう皆様GJ!!
さて、自分は朝っぱらから電波を受信したので落としていこうかと思う(笑)
タイトルは「なつみかんにネコミミが生えたら」でい(笑)
カプは士夏と海夏です。ユウスケは八代さんがいるからむり☆
では、次から^^
618なつみかんにネコミミが生えたら(士夏):2010/05/29(土) 10:34:53 ID:O0XxcsUW
やるか!!」
「あ、俺も士の趣味かと」
「小野寺くんもそう思ったのかい?気が合うね」
「お前ら……俺をどういうふうに見ているんだ」
がっちりと握手する二人に、士はこめかみに血管を浮かばせていた。
「もう!!私の事はほっといて下さい!!」
そう言う夏海の頭には、真っ白い毛の生えた、猫の耳がぴょこんと生えていた。そして、真っ白い尻尾も。
「はぁ……どうしてこんな物が………」
この耳、ちゃんと感情に繋がっているようで、困ったときはへにゃんと伏せてしまう。


きゅーーーーんっ!!!


ベタ過ぎる展開だが、ここにいる男共にはツボだったようで、同時にそんな音が聞こえてきそうだった。
「可愛いなあ……夏海ちゃん」
「うん、まさにお宝だ」
「や、まて!!ユウスケ、海東!!なつみかんは俺のだ!!」
二人の台詞に、士が嫉妬全開で夏海を背中から抱きしめて威嚇した。
そして、至近距離で夏海の頭のそれを見る。確かに、生えているようだ。
「しかし、すげぇなこれ。動くんだな………」
と、士が夏海の猫のほうの耳を触る。ふわふわしていてなかなか気持ちいい手触りだ。
「気持ちいいな……これ」
そう言って、よしよししてみたり、くすぐったり、下から撫でてみたり。
しばらくふわふわした柔らかい感触を楽しんでいたら夏海に変化が現れた。
「ん……あっ……あん……士くん……らめ……みみ……やぁん」
明らかに「あの時」の声をあげる夏海。士は、いきなりの夏海の変化に慌てた。
「ば……ばかっ!!変な声出すな!!」
「らって……士くんが……みみ……さわったからぁ……なんか……わたし」
はぁ……と息を吐いて、潤んだ目で見る夏海。どうやら、あの耳は性感帯だったようだ。
「つかさくぅん………」
甘い声で士を呼ぶ夏海。そこで、士の理性は切れた。
夏海をお姫様抱っこにして部屋を出て間もなく。制御させるつもりも、するつもりもないのだろう。夏海の甘ったるい声が聞こえてきた。
たまに、「耳はやらぁ」とか「尻尾そんなしちゃらめぇ」なんて声が聞こえてくる。一体、どんなプレイをしているのやら。





「欲しいな……あのお宝……」
「海東……お前、士から殺されるぞ」
「混ぜてくれないかなー?ねぇ、小野寺くんも思わないかい?」
「いや、まあ……そりゃあ出来れば………いやいやいやいや!!何言わせるんだ!!」
「だよね!!僕、頼んでみる」
「ばか!!!!!!」

*****
海東・・・・・(笑)
619なつみかんにネコミミが生えたら(士夏):2010/05/29(土) 10:37:08 ID:O0XxcsUW
ぎゃ!!なんで途中から!!ごめんなさい!!
**********

ある日の光写真館。士、ユウスケ、海東の三人は夏海に注目していた。
「なつみかん。お前にこんな趣味があったなんて、俺は知らなかったぞ」
「え……?これ、君が夏メロンにやらせてたんじゃないのかい?」
「やるか!!」
「あ、俺も士の趣味かと」

でした。ごめんなさい;;
620なつみかんにネコミミが生えたら(海夏):2010/05/29(土) 10:43:06 ID:O0XxcsUW
ある日の光写真館。士、ユウスケ、海東の三人は夏海に注目していた。
「なつみかん。お前にこんな趣味があったなんて、俺は知らなかったぞ。それとも、あいつの趣味か……?」
「え?これって……海東が……?」
「そうだ、あいつはすました顔して意外とマニアックだ。大体わかる」
「あ、わかるかも」
「ちょっ……君達は僕をどんな目で見ているのかな……?」
「「マニアックな性癖の持ち主」」
「なっ!!二人とも……!!」
仲良く口を揃えて言う二人に、海東は少し凹んでいた。
ダンっ!!とテーブルを叩く。
「最初に言っておく!!ぼーくーはマニアックじゃない!!」
なんだかキャラが変わってしまっている。海東はそう言うと、二人にビシッと指をさした。
「僕が起きた時にはもう夏海に耳が生えていた!!」
「なんでお前が起きた時になつみかんの耳を見れるんだよ」
「隣に寝ていたからね。可愛くて眺めてたらさ、こっちに帰って来るのが遅くなるんだよね……」
「ちっ……最近なつみかんが朝遅いと思ってたら……」
「へぇ〜………わざわざ連れ出してるんだ」
「君達に夏海の可愛い声を聞かせたくないからね」
「ちょ!!大樹さんやめてください!!」
昨夜、夏海を自分の世界に連れ込んで、しっぽりにゃんにゃ……げふげふ。
まあ、そんな普通は言わないあれこれをバラされて、真っ赤な顔で立ち上がり、大樹に言う夏海の頭には、真っ白い毛の生えた猫の耳がぴ

ょこんと生えていた。そして、真っ白い尻尾も。
ああ、いつの間にか話題が変わっていた。夏海は、ぷうと頬を膨らましてまた椅子に座る。
「もう……どうしてこんな物が………」
この耳、ちゃんと感情に繋がっているようで、困ったときはへにゃんと伏せてしまう。ちなみに、さっきはピンと立っていた。

きゅーーーーんっ!!!

ベタ過ぎる展開だが、困った顔でネコミミを伏せる姿はここにいる男共にはツボだったようで、同時にそんな音が聞こえてきそうだった。
「可愛いなあ……夏海ちゃん」
「ん……なつみかんのくせに生意気だ」
「ちょ……!!君達待ちたまえ!!夏海は僕のお宝なんだからな!!」
夏海をジロジロ見ている二人の台詞に、海東が嫉妬全開で夏海を背中から抱きしめてそう言う。
「しかしこれ、すごいよ。ほら、こうすると動くんだよ」
と、海東が夏海の猫のほうの耳を触る。ふわふわしていてなかなか気持ちいい手触りなのだ。それがぴこぴこ動く。
「気持ちいいだよ。これ。あ、でも、君達には触らせないよ?」
そう言って、よしよししてみたり、くすぐったり、下から撫でてみたり。
しばらくふわふわした柔らかい感触を楽しんでいたら夏海に変化が現れた。
「ん……あっ……もう…大樹さぁん」
明らかに「あの時」の声をあげる夏海。海東は、二人の前で夏海の口を塞いだ。
「だーめ、そんな声だしたら。ほら、二人とも見てる」
「やぁん……らって……大樹さんがぁ……」
はぁ……と息を吐いて、潤んだ目で見る夏海。この耳が性感帯だったのはもう既に知っていた。
「だいきさぁん……」
甘い声で海東を呼ぶ夏海。そこで、海東の理性は切れた。
「僕の世界に行こうか」
海東は、夏海をお姫様抱っこにして部屋を出ていく。きっと、誰もいないところでギシg(ry
一体、どんなプレイをするのやら。


「さっきのなつみかん……エロかったな……」
「や……まあ……そうだな」
「てか、自分の世界までいってヤりたいのか……あいつ……」
「まあ、独り占めしたいんだろ……」
「乱入してやろうか。二人で」
「や……やめとけって!!」

終われ(笑)
621なつみかんにネコミミが生えたら(海夏):2010/05/29(土) 10:45:00 ID:O0XxcsUW
1レス無駄に消費してしまった・・・・;;
そして、誤字がすごかった・・・・海東なまってるだよ(笑)
海夏の続きもあるが連続投下はどうだろうか・・・?
と、思うのでまた次の機会に(笑)
ところで、(本編の)海東はゲiという見解でよろしいようだな(笑)
多分スレが荒れると思うので、↑の発言はスルーでよろ!!
622名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 12:06:46 ID:IorThIrk
何と言う投下祭りwww
職人さんたち纏めてGJ!
の気持ちは本当なんだけど、>>1のお約束は守って欲しいかなと思うのだが。
623名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 12:13:55 ID:6+oplCf1
前から疑問だったんだけど時間開ける決まりって必要なの?
流れると言ってもdat落ち変換サイトとか使えば●なくても過去ログ読めるのに
624名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 12:51:48 ID:/ZWq9D2p
>>612蓮恵理いいなー
切ないなあこの二人!幸せになれよ!
625名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 13:16:32 ID:pMeG+MHf
龍騎終了から幾年月・・今になって蓮恵理読めるとは思いませんでした。
真司×美穂も北岡×令子も幸せになってほしかったです。

あとネコ耳夏みかんも可愛くていいですね。あんなのだされたら男衆は
イチコロですよね

ともかく二人ともGJです!
626名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 14:00:48 ID:O0XxcsUW
どもども、>>621っす。
時間の件ですが、すっかりうっかり時間を勘違いしてました・・・==;
今まではどうだったか・・・と不安になってみたり・・・
ちょっと大人しくしておこう(苦笑)
しかし、皆さん上手だなあ・・・自分のはダラダラ文章で好きではない(苦笑)
627名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 14:28:00 ID:zR/SOzST
(ノ∀`;)
628名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 14:57:51 ID:f551Cac8
前もそれとなく注意されてたのに全然わかってない
変に自分語りしたがる人増えたな
629名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 15:40:20 ID:fRIiaC+l
いえてる
630名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 19:01:56 ID:EzbDwwL5
>>623
時間というより、レス数のほうが問題になったんじゃなかったか?
投下後、すぐ投下が相次いで。
で、職人さんが萎えるとかで、それで時間を空けることで、次の投下をしやすく
するようにしようと。
過疎スレよりは、職人さんが豊富にいて萌える投下が多いのはいいことだけど、
ここは2ちゃん。
個人サイトじゃないって点を重視しようって、何スレか前で決めたはず。
631名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 19:26:07 ID:7avYll6J
>>626
とりあえず周りを見て雰囲気を把握した方がいいな
まず基本的に(苦笑)とか顔文字を使ってる人はいないだろ?
これは2全体にも言えることだが

あと、自分を卑下したり誘い受けみたいなことは嫌がられるから気をつけて
SSに限らず、書いたものを投下する前に何回か自分で読み返してみるのも大事だよ
632名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 22:38:02 ID:/EBk7NWM
スレが賑わうのはいいことだけど、難しい面もあるね。
職人してる側としては、同好の人たちに読んでもらえて楽しんでもらえたら嬉しい。
シンプルだけど、それだけだな。
自分のサイトで書くのとはまた違う楽しさがあるんだ、エロパロ板って。

じゃあ、とりあえず通りすがりにさらっと一つ投下していく。
出張時に通天閣の近くにご飯に行った時にナイトメア回のロケ場所に気づいて、2828しつつ考えてみた翔亜樹小ネタ。
翔太郎とフィリップで会話ネタ。
633名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 22:39:50 ID:/EBk7NWM
「ところで翔太郎」
「何だよ」
「君の夢の中でのことなんだけど」
「ああ、ナイトメアの時か。何だ?」
「夢の中で、亜樹ちゃんが君の奥さんだったのは、君の願望かい?」

ぶっっっっっ!!!

前触れもなく、さらっと言ってのける相棒恐るべし、と思いつつ吹いたコーヒーを片付けつつ、翔太郎はあーうーと唸った。
そうだ、意識を共有している以上、フィリップが覚えてて当然だった。
「ただの夢だろ。深い意味はねぇよ」
と、コーヒーを淹れなおしつつできるだけ平静を装ってみるが、心臓は正直だ。
実際、己の夢など欲望だだ漏れなのだし。
「だとしたら、亜樹ちゃんである必要はないだろう?なので、非常に興味深いと思ってね」
「興味深くなるなぁ!」
「だって、翔太郎」
「何だよ」
「君、亜樹ちゃんとセックスする仲だろ?だから、君たちは恋人同士でいいんだよね?」

げほぉぉぉぉっっっっ!!!

淹れなおしたコーヒーを、今度は目一杯むせこんでしまった。
「フィ、フィリップ!お、おま、おまえ……っ!」
「あれ?知られてないと思ってたの?本当は亜樹ちゃんに聞こうかと思ってたんだけど、今日はいないし」
「……亜樹子には聞くな、絶対聞くな。俺はまだ命が惜しい。ついでにおまえの命まで危険だ」
純粋に自分たちの関係に、興味があるのだろう。
そうだ、相棒はこういうヤツだ。
「……まあ、何と言うか……黙ってて悪かった」
「別に君たちがどういう関係でも、僕は構わないよ。それで、翔太郎が僕の相棒であることや、僕にとっての亜樹ちゃんの存在の大事さが変わるわけじゃないし」
「あー、うん、そうだな」
「だから、翔太郎。夢の中で亜樹ちゃんが君の奥さんだった理由を教えてよ」
結局そこに戻るか、と思いつつ翔太郎はため息をついた。
「その、気づいてんなら、今更かもだけど、ちゃんと言う」
「うん」
「俺はあいつのこと、その……好き、で、えっと、だな。その、おまえの言うとおりの関係で、だな。
一応、その……色々先の事も考えてるし、だな」
「うん、それで?」
「あいつとずっと一緒にいたいし、ここでずっとあいつとおまえと俺と、三人でいられたらいいなと思ってる。甘いか?」
「甘いね。ハーフボイルドな君らしいけど」
「甘くて結構。言っておくけどなー。おまえもいてくれなきゃ、俺はやだぞ。亜樹子も絶対そう言うだろうし」
「だろうね。亜樹ちゃんならそう言ってくれると僕も思うよ。だとしたら、僕は君たちの子供、かな?うーん、手のかかる両親だ」
「おまえなぁ!」
「でも分かったよ、翔太郎。やっぱり、君は亜樹ちゃんを大好きで奥さんにしたいんだ?」
「……あーそうだよ!っていうか絶対する!」
「やっぱりそうか。うん、納得したよ」
にこにこと笑うフィリップの笑顔がとても素直で、翔太郎はここに亜樹子がいないことをに、心からホッとした。
(あいつにバレたら殺される気がする……)
何せ、亜樹子の場合、照れがそのままスリッパを媒介にした攻撃力に転化するのだ。
こんな会話を聞かれたら、どんなことになるか……と思うだけで背筋を冷たいものが走る。
「フィリップ、今の話は、亜樹子には絶対言うなよ」
「分かってるよ」
何を検索してももう構わないから、どうかこの話題が亜樹子の耳にだけは入らないようにと祈る翔太郎だった。
634名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 22:40:31 ID:/EBk7NWM

……が。
(うわうわうわーーー!いやーーー!)
と心の中で絶叫しつつ、ガレージのドアの裏側でスリッパを握り締めてへたり込む亜樹子がいた。
フィリップに
「翔太郎の本音、聞かせてあげるからここで隠れて待っててね」
と言われ、素直に隠れたのだが。
 どうにここうにも、姫香にデレデレしていた翔太郎を思い出して面白くなかった亜樹子に、フィリップがこっそり今回の計画を持ちかけてくれたのだが、まさかここまで完璧に翔太郎が引っかかるとは。
いや、当然か。
あんな風にストレートに突っ込まれて、ごまかしたりとかできる男じゃないのは亜樹子だってよく知っている。
(ほんっと、翔太郎くんてばハーフボイルド!)
だけど、嬉しかった。彼の心をちゃんと聞けて、頬が熱くなる。
(あたしと翔太郎くんが両親でフィリップくんが子供かぁ。……悪く、ないかな)
本当の家族じゃなくても、心さえ本物なら、それはとても尊い絆だ。
そして自分たちにはその絆が確かにあると胸を張れる。
翔太郎の事はもちろん一番特別で、一番大好きだけど、フィリップのことも特別で大好きだ。
三人でいるととても幸せで、三人でいなくなる時なんて、もう想像もできない。
(……いつか、翔太郎くんの奥さんに、かぁ)
言葉にして考えて、心臓が素直に跳ね上がって、頭を抱えて更に真っ赤になる。
(ううう、もうもうもう、なんか分からないけど今すぐ翔太郎くんにスリッパで突っ込みたいー!)
とは思ったけど、次に二人きりなんかになったら、きっと思い出して叫んでしまう。
(とととととうぶん、翔太郎くんと二人になるのは避けなくちゃ!)
と、心に決めて実行して、亜樹子に話を聞かれていたとはまったく気づいていないキレた翔太郎に、無理やり迫り倒される数日後の事などまだ知らぬ亜樹子だった。
635名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 23:06:02 ID:pMeG+MHf
ありがとうございます、GJです。
なんという・・なんという自分の理想の三人の関係なんだ!
やっぱりあの夢は翔太郎の密かな願望だったと思います。
スリッパを我慢できない亜樹子が可愛いし。亜樹子を我慢できない翔太郎は
もっとかわいい。
そして今自分も翔亜樹書いてる最中なので、頃合い見計らって投下しに参ります。
636名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 01:18:31 ID:RwmBf0TJ
GJ!
フィリップwwwいい仕事www
翔亜樹ながらも、三人仲良しが鉄板なのがたまらない。
そして、亜樹子に無理やり迫り倒す翔太郎と、それをきっちり検索する
フィリップがぜひとも読みたいんですが。
637名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 06:21:11 ID:Wg0QhBqK
夢ネタきたー!あれ、翔太郎サイドもおいしいけど、何気に亜樹子サイドも美味いと個人的に思う。亜樹子にとって大好きなお父さんの位置に翔太郎が収まってたりとか、
微妙に両者の考えに違いはあるけど、どちらも大事な人の位置にいるのがいい
638名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 07:12:21 ID:Qclwnxqy
本編始まる前にぶは〜っと幸せな
気持ちになりました。
ありがとう!ありがとうございます!!
お世辞なくGJでございます!!
明後日から6月。
ジューンブライドだしな〜っ!
亜樹子のウェディングドレス姿を個人的に見てみたい!!!
639名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 07:49:01 ID:BS0DeOEI
ああっもう、可愛いなおまえらー!と転げ回りたくなるくらいGJ!
三人が幸せなら、もうそれでいいんじゃないかな!
そして自分も、迫り倒す翔ちゃんを全力で希望w
本当に>>634さんの書くSSがすごく好きでたまらん。
自分、他のスレも常駐してるけど、これだけ投下が多くて、しかもレベルの高いスレはなかなかないと思う。
読み手側だけど、スレ住人の一人として、ここをいいスレにしたいなと思うよ。
640名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 09:56:38 ID:VzV0wOzR
イナゴの女に足技で犯られたい
641名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 10:16:26 ID:T+MTG9Fd
今日は冒頭の夫婦漫才からフィリップと若菜のデートにドSイナゴ女まで美味しかったなあ
とはいえどんなCPでも美味しい
642名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 10:27:33 ID:6yfe8hnT
公式行ったら冴子さんがバスローブ姿だった
白スーツの男のキャラが何もわからないから今のうちにいっぱい妄想しとく
643名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 10:48:25 ID:E6BGbOIF
今日は久々の冒頭の夫婦漫才にまず笑い萌えた。
翔太郎と亜樹子の身長差が、自分にはやたらツボらしい。
翔太郎を見上げる、亜樹子のあの顔の角度がたまらないんだなwww
イナゴ女の漂うエロS臭もわくわくしたし、冴子様の堕ちっぷりも萌えた。
しかし一番滾ったのは、フィリ若のデートだ!
何だあの二人、予想妄想以上に可愛すぎだ!
あの距離で携帯で会話とか、それなんて少女マンガwww
若菜の死亡フラグが立たない事を、ひたすら祈る第三章の始まりだ…。
644名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 11:00:39 ID:xIzS9Ij2
雨の中、足を撃たれてうずくまる冴子に興奮した。
「始末する前に、何をしようが構わんと琉兵衛様に言われている」
と、マスカレイド達に輪姦される姿を想像したのは俺だけではないはずw
645名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 11:26:30 ID:kEzoz4Z8
イナゴさんがレギュラーだったら
また照井さんにフラグが立つとこだったのに…ちっ

それにしてもフィリ若かわいかったなぁ
それだけにあれは若菜姫の死亡フラグなのか闇落ちフラグと思うと
切ないシーンでもあるな
646Happy Wedding 1/2:2010/05/30(日) 12:37:53 ID:OYt0fYaH
照亜樹結婚式で小ネタ。翔太郎視点。
本スレの流れで滾ったのと明日から6月なので…


亜樹子の手が、そっと翔太郎の腕に乗せられる。
純白のドレスに身を包んだ亜樹子はこの上もなく綺麗で、翔太郎は思わず息を呑んだ。
お互いに目だけで言葉を交わし、浅く息を吸うと、豪奢な赤い絨毯の上に静かな一歩を踏み出す。

本来なら、自分ではなく亜樹子の隣にいたはずの人を思いながら、翔太郎は歩を進めた。
彼は今日、その人の代わりにこのバージンロードを歩いている。
傍で暮らすことは叶わなくても、荘吉はいつも亜樹子のことを想っていたに違いない。
今日この場にいたなら、誰よりも喜んだはずだった。

(俺が代理なんて、おこがましいかもしれねーけど……)

沈みかける心を奮い立たせ、翔太郎は顔を上げた。

今日までの日々は、けして平坦なものではなかった。
それでも三人で身を寄せ合い、心をつないでここまできた。
そして戦いの末にようやく勝ち得た平和は、今こうしてひとつの幸せに結びつこうとしている。
亜樹子と初めて出会った時のこと、一緒に笑いあった日々、ケンカして怒らせたこと…
ほんの数メートルの間では足りないほどの思い出が次々と脳裏をよぎった。
バージンロードは、このためにある道なのだと翔太郎は肌で感じていた。

「翔太郎くん、テンポずれてる」
「……うるせーよ」

小声で笑う亜樹子に思わず悪態をつく。少し鼻声になったのを悟られただろうか。
やがて終着点へと辿りついた翔太郎の目に、十字架の前に立つ新郎の姿が映った。
白いタキシードに身を包んだ男はまず亜樹子を、ついで翔太郎の方へと視線を移した。

「御苦労だったな左」
「……照井、そういやひとつ忘れてたぜ」

訝しがる照井に翔太郎はにやりと笑ってみせた。

「今日の俺はおやっさんの代理だ。大事な娘をさらってくんだからな。一発殴らせろ」
「ちょ!しょ、しょ、翔太郎くん!?ナニソレ!あ、あたし聞いてない!!」

唐突なその宣言に、さすがの照井も絶句する。
一方の亜樹子はというと、二人の間で視線を行き来させて、これ以上ないほどにうろたえていた。
しばらくの間があって、照井がゆっくりと口を開く。

「そうだな。見返りが彼女だと思えば安いものだ。どうせなら遠慮はするな」
「いい心がけじゃねーか。じゃ、歯ぁくいしばれよっと!」

言い終わるか終わらないかのうちに、翔太郎の拳が空を切って鳴った。重なるように亜樹子の絶叫が響く。
神聖なチャペルであわや大惨事かと思われたその時……
照井の頬の1センチ手前で、拳はぴたりと止まっていた。

「……何の真似だ左」
「気が変わった。今はやめとくぜ。その代わり、もしも亜樹子を泣かせやがったら遠慮なく殴りに行くぞ。…覚悟はいいな?」
「つまらない質問をするな。おまえの出番は永久にこない」

張りつめた空気が一気に霧散し、男たちは笑いあう。互いにしかわからない誓いを交わすように。
一方、一人取り残された亜樹子はわけもわからずおろおろするばかりった。
647Happy Wedding 2/2:2010/05/30(日) 12:39:36 ID:OYt0fYaH
式が終わり、退場する新郎新婦に集った仲間たちがライスシャワーを浴びせている。
クイーンとエリザベス、ウォッチャマンやサンタちゃん、風都署の二人、
他にも過去の事件にかかわった懐かしい面々がいて、ちょっとした同窓会状態だ。
そんな喧噪から少し離れたところで、翔太郎とフィリップはその光景を見守っていた。

「これから寂しくなるね、翔太郎」
「……ああ、まあな」
「照井竜を殴っておかなくてよかったのかい?…積もる恨みもあったろう?」
「なんだそれ。結婚式の日に新郎に血をみさせるわけにもいかねーだろうが」
「相変わらず素直じゃないね、君は」

見透かしたように笑うフィリップの言葉に、翔太郎は鼻を鳴らし、帽子のツバを下げた。
フィリップの言う通り、少しだけ、ほんの少しだけ、そういう気持ちがなかったとは言い切れない。
でも、それ以上に今日は最良の日なのだ。照井と亜樹子にとっても、翔太郎たちにとっても、そして天国の荘吉にとっても。

「ほら、ブーケトスが始まるみたいだ。行ってみよう翔太郎」
「やめとけよ、必死な女どもに巻き込まれるぞ」
「男性にはブロッコリーを投げるらしいよ。なぜブロッコリーなのか…実に興味深い」
「人の話を聞けって……」

その時、すでに周囲を覆っている人垣の向こうで、歓声が上がった。亜樹子がブーケを放り投げたのだ。
我先にと伸ばされるいくつもの手をものともせず、ブーケは空高く上がっていった。
……まるで空の向こうにいる誰かに見せるかのように。
眩しい青空の中にきらめくブーケを見上げながら、翔太郎はわずかに目をすがめた。


以上です。読んでくださった方ありがとうございました。
648名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 13:53:04 ID:WdKRGKXV
>>646
GJ!

>「つまらない質問をするな。おまえの出番は永久にこない」

こんな素敵なセリフを言える照井大好きだw


照亜樹好きだからかこの二人を複雑な心境で見守る
翔太郎っていうのも大好きなんでホントに良い話をありがとう

照亜樹の翔太郎は二人の娘と結婚すればいいのに……と言ってみる
649名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 14:08:53 ID:zclRMDcE
タブーメモリも失い途方にくれ恥を捨て翔太郎たちの元に逃れる冴子さん
何故か翔太郎と良い雰囲気になり翔太郎に春が。とか変な妄想したけど現状は無事でなにより
水落ちは生還の法則が悪役にまで反映されたのにはビックリだが
650名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 14:28:28 ID:Qclwnxqy
来週の予告でお父さん=翔太郎 お母さん=亜樹子、そして
息子がフィリップに見えた。
母親が止めるのも聞かずに恋人の待つ駅へ向かう息子。
それを見守る父親。
お茶の間ドラマか、Wは!
651名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 15:50:04 ID:ZqGU1x27
>>644
よう、俺www
あの冴子様は本気でそそるよなぁ。
強い女が追い詰められるのはゾクゾクするwww

しかし、今日の若菜はちょっと可哀想だった。
父に跡継ぎを無理強いされ、姉にはひどいことを言われ、フィリップに
すがりたい時には電話が繋がらず・・・。
唯一、橋の上のシーンだけが幸せだったよなぁ。
だけど、フィリップにガイアメモリのことを言われて、それも辛そうだった。
まだ今日の若菜のあれこれが死亡フラグか、闇落ちフラグか微妙に分からない
ところだが、幸せになって欲しいな。
せめて、冴子様とだけは分かり合って欲しい。
若菜、冴子様のこと、ちゃんと好きだよなぁ。その気持ちだけは通じて欲しい。
652名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 16:43:11 ID:VzV0wOzR
ヤサグレイドールか、AVアイドルに転身だな。
653名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 17:28:13 ID:zclRMDcE
冴子「私を誰だと思ってるの?」
マスカット軍団「組織の裏切り者だ!」

この流れで輪姦体制に入らない、マスカットは男じゃない
654名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 17:38:40 ID:WdKRGKXV
ヤツラが持ってたのは麻酔銃


……ってことは無いよなぁ、残念ながら
655名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 19:45:08 ID:8P5BN3nG
若菜に求愛してヌッ殺されたのが一人いたが、
あれ以降、マスカレイドメモリを支給される者は
去勢が義務付けられるようになったとかw
656名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 20:16:53 ID:lxfgPzhh
亜樹ちゃんと翔太郎は将来娘ができそうな気がする、不思議コメディーの主人公タイプの
なんかあのノリみてるとそんなイメージが来た



そしてバカップル共が朝からイチャコラしおってからにw
…フィリップと若菜姫に啓太郎と結花の姿が重なって朝から不安がすごい
657名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:04:16 ID:2pFrmmtS
誰もいない今のうちに照リリィ投下します
36話バレありなんで見てない人は注意です
658名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:06:07 ID:2pFrmmtS
「竜さん」

名前を呼ばれた気がして振り返ると、そこにリリィがいた
笑顔で駆け寄ってくる彼女の姿に笑顔が浮かぶ
自分からも歩み寄り、あと一歩で手が届く……
その瞬間、彼女の動きが凍りついた様に
……いや、文字通り『凍り付いて』止まる

「リリィっ!リリィっ!」

いつかの光景がオーバーラップする
足を踏み出そうとしても踏み出せず、触れることも叶わないまま彼女の名前を叫ぶ
その時、いきなり彼女の後ろに現れた『ヤツ』が彼女に手を伸ばす

「やめろっ!彼女に手を出すなっ!!!」

必死に手を伸ばすものの一歩の距離が遠く、届かない
そんな俺を笑いながら、『ヤツ』は彼女を粉々に砕いていった

「ぅわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

俺は…リリィを……
この世で最も大切な女を…護れなかった……

「君は誰も護れない」

『ヤツ』の愉快そうな声が響く
いつの間にかトライアルへと変身していた俺は急に動けるようになった足で
一歩踏み出すと同時に蹴りつける
そのまま何十発、何百発と叩き込むとぐにゃりと『ヤツ』の姿が揺らぐ

「これで終わったと思うな…」
「黙れっ!」
「お前らの運命も仕組まれていたんだ…あの……」
「何を…言っている……?」
「先に地獄で待ってるぞ」
「……っ!?」

掻き消える『ヤツ』の後ろに黒衣の女の姿が見えた
659名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:06:50 ID:2pFrmmtS
「……っ!?」

目が覚めるとそこはいつもの自分の部屋のベッドの上
いつもと違う事と言えば隣で寝ていた筈のリリィが
心配そうに覗き込んでいたくらいだ

「竜さん?」
「…何でもない」

尚も心配そうな表情の彼女を抱き寄せる

「心配しなくていい」

『ヤツ』はもういない
不安に思うことなど何も無い筈なのに、あんな夢をみたのは『ヤツ』の
…井坂の最期の言葉が引っ掛かっているからなのか?
リリィの温かさを感じながら囁いた言葉は
彼女を安心させる為なのか…それとも自分へ言い聞かせる為なのか…

「竜さん」
「どうした?」
「もう1回ヤろ?」
「なっ……何を言ってるんだお前は!?」

いきなりの提案に思わず声が大きくなる
散々乱れて沈むように眠ったのに……あれじゃ足りなかったのか?

「怒鳴んないでよぉ。嫌な事は、頭を空っぽにして忘れるのが一番なのよ?」

リリィらしい明るい笑顔に肩の力が抜ける
そうだった、彼女は誰かの為に無茶をするような女だった

「…お前はいつも空っぽだろう?」
「そんな事ないわよ?マジックと竜さんの事で一杯なんだから」
「そうか?」
「そうなの!…もぅ、竜さん意地悪なんだから」

拗ねてそっぽを向くリリィの首に唇を這わせる

「仕事は大丈夫なのか?」
「んっ…明日はOFFだから…あっ…大丈夫……」

そのまま彼女へと意識を集中させる
不安を振り切る為だけじゃない
大切なものを護る決意を新たにする為に
もう一度彼女の温もりを感じよう
660名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:11:50 ID:2pFrmmtS
タイトル入れ忘れた……orz
すいません、マジすいません

ちょっとトライアルに9.8秒ほど蹴られてきます
661名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:05:10 ID:h2YbSO4v
GJ!何というイチャラブ。
まだ過去を振り切れないことが多い照井を、リリィさんが身も心も使って
癒してあげればいい。
なんだかんだ言ってもリリィさんに甘える照井がかわいい。
662名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:10:51 ID:KqyqOOXs
GJGJGJ!!
リリィ可愛いよ、リリィ。
そして不安になってる照井が好きだ!
>「もう1回ヤろ?」
のあっけらかんとした言葉の中に、リリィらしい明るさと優しさがあってきゅんとした。
リリィはああいう性格だけど、実は結構ちゃんと大人の女だと思う。
だから自分からは何も聞かないけど、ちゃんと照井を労わってあげられるんだろうなぁ。
できれば、こういう時のリリィ側もぜひ読んでみたいです。
663名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:39:25 ID:MClv1jTF
GJ!リリィカワユス



歴代の傑作が見たくて何度も全裸でパスワードを入力してるのに見れない
年号て入れる?
664名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:41:44 ID:xHOFBGua
>>2を読んだらどうかな?
665名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:57:04 ID:VyqDR85P
>>660
GJ!リリィ可愛いよ、リリィ。
竜はリリィにだけは遠慮なく毒舌めいた事を言うけど、実は甘えてるという雰囲気で萌えたー!
何より、リリィ、竜の事好きすぎで可愛すぎる!
素晴らしかった!全力全裸でGJ!

>>663
ついでに、冷静に入力文字数も数えてみたらどうかな?
666名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 21:16:54 ID:h2YbSO4v
こんばんは>>403です。ここ最近の翔亜樹天国に刺激されてこないだの続きみたいなものを書いてしまいました。
そろそろ大丈夫かと思い投下します。
出来上がってみると翔亜樹のつもりが亜樹子総受けみたいになってる上に最近のフィリップとは別人みたくなってますが
ウェザー先生撃破前ってことでご勘弁下さい。5スレほどいただきます。
では、地雷の方スルーでお願いします。
667403続き@:2010/05/31(月) 21:21:07 ID:h2YbSO4v
今日も一仕事(戦闘)終えた風都を守る半分こ仮面ライダーの片割れはお気に入りの場所で目を覚ます。
「ただいま、亜樹ちゃん」
検索少年お気に入りの場所の持ち主はいつものように太陽のような笑顔で彼を迎える。
「おかえり〜、フィリップ君。今日のドーパントはどうだった?」
「大丈夫。幹部やウェザーも現れなかったし、ぼくたちだけで倒せたよ。
(ふあ〜)でも検索のしすぎで少し疲れてるみたい。亜樹ちゃん、いつもみたいにこのまま寝ていい?」
「えっ!大丈夫?それじゃ私どくからソファーで横になって休みなよ」
「ううん。ここがいい。ここが一番よく眠れるんだ」
そう言いながらフィリップは亜樹子の胸元に甘えるように頬擦りする。
「こっ、コラもう〜。もうここで眠っちゃだめなの〜」
ウルサイ奴がいるんだから。こんなとこ見られたらまた何されるかわかんない・・。
ここ最近のあれやこれやを思い出して亜樹子は一人赤くなったり青くなったり、ああ動悸も激しくなってきた。
「どうしたの亜樹ちゃん?心臓がものすごいバクバク言ってるよ」
「ななな何でもないの!ちょっと心臓に悪いこと考えちゃっただけよ、きき気にしないで!それよりほらっ、どきなさい」
「どうしてだい?もう僕のこと抱くの嫌?僕のこと嫌いになったのかい?」
「ごっ誤解を招く言い方するな〜!ばかねえ。フィリップ君のこと嫌いになるはずないじゃない。大好きよ」
思わずフィリップの頭をぎゅっと抱きしめる。予期せぬ告白に普段は妖しげな笑顔が多い少年が目を細め、小さな子供のように笑う。
「じゃあいいじゃないか。僕はここがいいんだ。眠るまででいいからお願い。そばにいて」
無垢な目でそんなふうに強請られたらさすがの亜樹子もこれ以上は言えない。結局、母性本能に負けてしまうのだ。
「ううう、もう、しょうがないなあ。眠るまでだからね」
まったく、若菜姫が見たら幻滅モンよ。
とっとと寝やがれと言わんばかりに優しく優しく、フィリップのふわふわした黒髪をなでる。
「ありがと・・亜樹ちゃん・・・だいすき・・・・」
「(ううっ、今日も負けた・・。やっぱりフィリップ君にあんな顔されたら逆らえないよう)」
浮かぶ出るコメントは嘆きだが、しっかり頭をなで、つやつやとした頬を突きつつおでこに一つキスを落とす。
なんだかんだで亜樹子はフィリップが可愛くて可愛くてしかたないのだ。
だが最近めんどくさい物件を抱えてしまったのも確かで。
「(翔太郎君が帰ってくるまでに何とかしなきゃ)」
色々あって結局昨日も良いようにされてしまった。確かに、フィリップとは違う意味で翔太郎のことは大好きだけども。一番大好きだけども。
近頃、自分がフィリップや照井竜。果ては真倉刑事と仲良くしてるだけで翔太郎の機嫌が悪くなる。
機嫌を直すのに文字通り亜樹子がカラダを張る羽目になった。自分はすぐ美人の依頼人にデレデレになるのに勝手な話だ。
(だからってあんな意地悪しなくたっていいじゃない・・)
まさかあのハーフボイルドがあんなふうになるなんて全然想像してなかった。
昨晩彼の指や声や唇その他諸々に散々蕩けさせられた記憶がよみがえる。それだけで亜樹子は体の中心にドロリとしたものが
流れていくのを感じた。
「(あんっ!ダメっ、こんな時に思い出すなんて〜。もう、翔太郎君のせいですっかりヘンなカラダになっちゃたよう〜)」
無意識に亜樹子はフィリップの頭を抱きしめていやいやをする。その瞬間がらんとしたガレージに居ないはずの男性の声が響いた。

668403続きA:2010/05/31(月) 21:24:56 ID:h2YbSO4v
所長・・。」
「ぎゃああああっ!って何だもう竜君か。おどかさないでよう。いらっしゃい、竜君」
いきなりの男性の声に亜樹子は天国で鬼に見つかったような悲鳴を上げたが、相手が照井とわかるとほっとした顔を浮かべ、笑顔で出迎えた。
「ちょっとフィリップに検索を頼みたくてな。事務所にだれもいなかったから勝手に上がってコーヒー入れさせてもらったぞ」
「それは全然構わないよ。いつもありがとう〜」
ニコニコと笑顔を浮かべ、亜樹子は照井からコーヒーを受け取りフィリップにこぼさぬよう静かに口づける。近頃の激しい毎日の中で
照井の入れる絶品コーヒーは亜樹子の癒しの一つとなっていた。
「それにしても所長、フィリップはいつもそんな感じなのか?」
事務所が静かだと思ってきてみたら、あのいつもふてぶてしい検索小僧が年相応な安らかな寝顔で所長の胸の中に納まっている。
対する所長も普段のお転婆な顔とは一転、母性あふれる表情で少年を抱きしめ頭を撫でている。二人の周りのオーラまで違ってて、
まあその、何ていうか二人の世界ってやつだ。
「(こりゃ左が見たら何て言うか・・)」
「うん。普段は膝枕なんだけどねえ。時々頼まれるの」
「ちょっと甘やかしすぎじゃないのか」
「ううっ!竜君まで翔太郎君とおんなじこと言う〜。あたしフィリップ君にお願いされたら断れないんだよねえ」
「やれやれ、左が妬くわけだ」
前々から思っていたが、左はかなり独占欲が強い。普段は全然そんなそぶりなど見せやしないのに、自分以外の男が彼女に触れようとすると
なんやかんやと理由をつけては引き剥がしにかかる。今のところ最重要要注意人物は自分らしい。まあ人形遣いの一件があったから当然と言えば当然か。
あの時は所長が自分にくっつくたびに、いつかトリガ―で打ってくるのではないかと思うほど殺気の込めた視線に射ぬかれ辟易したものだ。
「しょっ!しょしょ翔太郎君がやや妬くって・・いいいいやいやしょーたろーくんはかんけーないしー」
「嘘つくな所長。所長はあいつが好きなんだろう」
「すすすすきって、好きって・・いやほらそのあのねえ・・うん、まあ・・すきだけれども」
思わぬところから図星を刺され面白いくらい動揺している。
「そして左も所長が好きだしな」
「うへっ!?あわわわわ・・いやそんなことな・・ないとは言い切れないかもしれないけど うう〜」
真っ赤になって弱り切った顔の亜樹子は幼い顔がますます幼くなる。その顔が照井の今はもう見ぬ妹を思い出させ、思わず小さな亜樹子の頭をなでる。
「えっ!?りゅ 竜君?」
「安心しろ。俺は所長の味方だ」
我ながら支離滅裂なことを言っている。だが所長はわかってくれたらしい。ふにゃっとくすぐったそうに笑って告げる。
「ありがとう。私も竜君大好きだよ」
竜君に頭を撫でられてると遠い昔お父さんに頭を撫でてもらった時のことを思い出す。うっすらとした記憶しかないがきっとこんな感じだったんだろう。
「気持ちいいね。誰かに頭なでてもらうのって」
寝苦しいのか、フィリップ君の私に抱きつく腕が強くなった気がする。
「左だってこれくらいするだろう」
「してくれるけど、う〜んやっぱり竜君の方がいい」
だって翔太郎君が頭撫でてくれる時ってたいがい・・ゴニョゴニョする前かした後なんだもん。ってあーもーいやー!こんな時思い出すな私!
また昨日の記憶がフラッシュバックしてカラダが震えだす。あの半熟探偵いつが殴ろう。グーで。て言うか逃げたい、一週間ぐらいでいいから。
翔太郎君のこと考えるたびにこんなになってたらおかしくなってしまう・・。
「ねえ竜君。私のこと攫って一週間ばかりかくまう気ない?」
「残念だがそれは却下だ。俺はまだ馬に蹴られたくない」
きっともうすぐ帰って来るだろう。茶色い毛並みで外ハネの所長限定暴れ馬が。所長の提案は楽しそうだがこれ以上振り切る相手を増やすのも面倒だ。
「ケチ〜。味方だって言ったのに」
「いざって時は攫ってやるさ。客間が空いているからな」
むくれる所長が思いのほか可愛くて。頭を撫でていた手で思わずそのすべすべした頬を撫でた瞬間。

「何やってんだ、お前ら」
馬が帰ってきた。

669403続きB:2010/05/31(月) 21:28:37 ID:h2YbSO4v
「お・・おかえり〜しょうたろうくん」
今あまり声が震えなかった自分を心底ほめてやりたい。どうして?何にも私悪いことなんてしてないのになんで背中から大量の冷や汗がでるのっ?
まるでかくれんぼで本物の鬼に見つかったみたいだ。
「ただいま、亜樹子。なあ、おい、俺はどっからツッコめばいい?」
「へっ!?ツッコむ?」
「疲れて帰ってきたらフィリップが亜樹ちゃん大好きとか言いながらお前の胸でほっぺたスリスリしながら寝てるのと腰に抱きついてるのと
お前が俺が見たことない顔でフィリップのアタマ撫でておでこにキスして抱きしめて大好きって言ったのと、
照井の野郎が俺は味方だ〜なんていやらしいこと言いながらお前のアタマ撫でてお前が撫でられながらすげえイイ顔で翔太郎君より気持いいとか
私を攫って行ってとか攫ってやるとか竜君大好きとか言ったこととそこのムッツリ刑事が頭だけじゃ飽き足らずお前のほっぺたまで撫でまわしてるのと、
お前が二人に「大好き」って言ったことの何処からツッコめばいいんだ?」
「アンタっ!いつからいたのよ!!」
しかも文脈イロイロ間違ってるし。いや、決して間違っちゃいないが何かが違う。最初から聞いてた割に肝心のところスッパ抜けてるし。
思わず亜樹子は「このデバガメ野郎」と書いたスリッパをブン投げた。チッ、よけやがったか。
「なあ、亜樹子。どういうことだ?」
「ど どう言うことって?」
「ど・う・い・う・こ・と・だ。この状況は?」
あ、やっぱりってゆーかなんとゆーか、完っ全にに怒ってる。
「見ての通りだぞ。左」
「やかましい!性悪ムッツリデカ。人の許可なくソイツに触ってんじゃねーよ。てかいかげんその手どけやがれゴラ」
やれやれ、随分と頭に血が上っているな。左のままファングにでも変身しそうな勢いだ。どうやら元ヤンだったという刃野刑事の話は本当らしい。
しかたなく照井は最後にひと撫でして亜樹子の頬から手を離す。左の眉間のしわが濃くなった。

670403続きC:2010/05/31(月) 21:31:31 ID:h2YbSO4v
「ったく油断も隙もねーなお前ら。おい!亜樹子ぉ」
「はっ はい何でしょう!翔太郎君」
「今日も例のやつ、協力してやるからな。覚悟しとけよ」
「い いいいいいいやいやいいです!ほら今日は翔太郎君お疲れみたいだし〜。と言うかもうご協力いりません!」
冗談じゃない。今翔太郎君と二人っきりになったら何されるかわかんない。
それにさっきから自分のカラダがおかしい。ただでさえちらちらと思い出しては落ち着かなくなってるのに、
翔太郎君の顔を見た瞬間身体が沸騰したように熱くなった。目があったらもう駄目だ、腰のあたりが痺れてきた。
情けないが今日はパットが厚めのブラをつけてて良かったと心から思った。今彼にちょっとでも触れられたらきっとヘンな声が出る。
「(もう〜どうなっちゃったの私のカラダ!それもこれも翔太郎君の所為なんだから)」
こんな状態なのが彼にばれたら私恥ずかしさで死ねる。軽く死ねる。もう逃げたい。逃亡したい。どこかで一週間くらい色々冷やしたい。
竜君私をさらってくれないかな。今がいざって時じゃん。ねえ。
などと少しばかり自分の世界に飛んでいた間に敵は目の前だ。
「遠慮すんなよ。せっかく成果が出てきたってのに」
ひょいと亜樹子を米俵みたいに肩に抱きかかえた。ついでに腰にしがみついているフィリップを振り落とす。
「ひゃん!あん もう、フィリップ君起きちゃうじゃない。おろして〜」
「何言ってんだ、グースカ寝てんじゃねえか。それにいいのか?今の状態でおろして?」
翔太郎君が正義の味方とは思えない笑顔でこっちを見る。翔太郎君が触れた瞬間ピリッと全身に電流が走った。腰に力が入らない。
くやしいくやしい。真っ赤な顔で睨みつけるしかできないなんて。
「もう・・もう翔太郎君なんてキライ〜」
「嘘つけ、さっき好きって言ってたじゃねーか」
やっぱり肝心なとこ聞いてたんじゃないのこの野郎。
「ああでも今キライって言われて傷ついた。これからたっぷり慰めてもらおう」
「な・なによ白々しい。傷なんてミジンコたりともついてないくせに!ねえ竜く〜ん、た〜す〜け〜て〜」
「言ったろ、所長。俺はまだ馬に蹴られたくないって」
「そうそう。部外者は引っ込んでな」
「だが所長が本気で望んだら遠慮なく攫いに行くからな。覚悟しておけ」
「安心しろ。そんな日は一生来ねー」
「今!今がその日なの!りゅ〜く〜ん。おろせはなせコラ〜」
「はっはっはっ、何言ってんだいつも最終的にはお前が俺のこと離さな・・」
「黙れ半熟玉子!うう もう もうイヤ〜」
悲鳴を上げてジタバタ暴れる所長をものとせず左が階段を下り事務所に向かっていく。
どうやら帰りはここから外に出た方がよさそうだ。本格的に馬に蹴られる。
それにしても随分余裕のないことだ。誰がどこから見ても所長は左しか見てないというのに。
671403続きD:2010/05/31(月) 21:35:12 ID:h2YbSO4v
「よかったな、フィリップ。もうすぐお前に弟か妹が出来るかも知れないぞ」
「弟か妹?甥か姪の間違いじゃないのかい」
やっぱり起きていたか。左も右も本当にどうしようもないやつらだ。
「悪いがそのポジションは俺がもらう。いつから起きてた?」
「案外図々しいね、照井竜。せっかくの二人きりを誰かさんが悲鳴上げさせてまったくぶち壊しだよ」
「目覚めたんならとっとと起きてやれ。おかげで所長が災難だ」
「何言ってる。自分だって確信犯のくせに」
「ああ、おかげで面白いものが見れた。なんだかんだ言って左は所長にぞっこんだな。だが何かあったら攫って行くのは俺も本気だぞ。
 お前たち二人に全力で甘え倒されて所長が少しかわいそうだからな」
「その時は馬が二匹に増えるからね。せいぜい覚悟しておくがいいさ。ところで何の検索だったんだい?」
「いや、また明日出直す。こっちも別件の用があるからな」
「そういえば今日はリリィ白銀のステージがある日だっけ。キミも隅に置けないねえ」
「チケットを貰ったんだ、行かないわけにはいくまい。お前も来るか?」
「やめておくよ。僕も馬に蹴られるのは遠慮したい。それにこれから若菜さんにメールしてエリザベスに勉強教えなきゃいけない。
 どうやら進級がかかってるらしく、何個か情報代タダにするからって泣きつかれたんだ」
「(こいつも案外タチが悪いな・・)」
フィリップを見ているとあの二人に育てられる子供の行く末が不安になる。もしもの時は自分がなんとかしてやらなくては。
それにしてももうこんな時間か、そろそろ行かないとステージに遅れるな。ちょっとでも遅れるとリリィはむくれるからな。
それになぜだか今無性にリリィの顔が見たい。明日は非番だし、夕飯でもおごってやるとしよう。
「じゃあな、フィリップ」
「ああ、また明日、照井竜」
こうして成り行き上の共犯者はガレージから出ていった。スキップでもしそうな軽い足取りだったことに、本人はまだ気付いていないだろう。
「(弟か妹か・・亜樹ちゃんの子供ならどっちでもいいけど翔太郎似の男の子は勘弁してほしいな)」
これ以上ライバルが増えたら困る。でも今でも十分楽しいけど、家族が増えたらもっと楽しくなるだろう。
フィリップは噛み殺せない笑いを漏らしながら大事な人にメールをすべく、携帯を開いた。




以上です。
照亜樹はこんな距離でも面白いんじゃないかと思いました。
フィリップは自分の立ち位置利用しまくりですね。
今回は前よりエロ少なくてすみません。読んでくれた方ありがとうございました。
672名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 22:18:15 ID:pyU3Dv1X
>>667

G J す ぎ る!!

翔太郎こわいWW
どんだけ嫉妬深いんだ!

連れていかれてからとんでもない事になってるな亜樹子。
続きお願いします!!
673名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 22:43:33 ID:RWA40ZI9
>>671
何気にタチ悪いフィリップw
翔太郎はほんとにどれだけ潜んでいたんだ…
亜樹子に合掌w
674名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:13:48 ID:yyIc4+Fs
>>671
何ですかこのデキる感じの左さん。いいぞもっとやれ
ていうか隠密スキルハンパないwまぁ探偵には必要な能力だしな!

何だかんだ言いつつちゃっかり自分達も
それぞれ色々育んでるフィリップと照井にもニヤリとしたよ
鳴海探偵事務所+照井は良いファミリーだなぁ
675名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:01:08 ID:jd1bDzHN
GJ!!
翔ちゃん余裕なさ杉www
しかしそれが半熟で好きだ!
亜樹子が可哀想だけど、まあ見てる側は面白いよな、実際www
自分も続き希望。
昼間からあれこれ苛められる亜樹子が見たいwww
676名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 07:00:59 ID:m7FO9N0i
GJ!
フィリップが黒すぎるwwwwwwwww
これだけ亜樹子がモテたら心配だろうけど妬き過ぎだ翔太郎w
っていうか明らかに最重要要注意人物間違えてるよwww

大変だろうけど頑張れ亜樹子w
677名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 07:45:16 ID:VFU/DfCy
朝からwwwwww
GJGJGJ〜っ!!!
歩く風都の煩悩!風都の種馬!
「お父さん一体何教えてたんだろ? 
君は再教育してもらった方がいいと思うよ!」
探偵のイロハを教えてもらったのなら、
そりゃ、夜の方も・・・イロハを伝授。
よもや、まさか、その相手が自分の娘とは
スカルも思わなかったであろうけれど。
愛あるH。待ってる!!
678名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 09:03:39 ID:TKM89FuQ
>>653
あれみた時さ影山が頭をよぎったわ

影山って555じゃない方ね名前にてるけど
679名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:42:17 ID:kxNx+XrF


>>671さんが素晴らしすぎる!!!

朝から禿萌えてたら、「お父さん一体なに教えてきた」で電波受信したー。2レスいただきます。



ある平和な日の夜、事件は起こった。

「…いっ、っっってえ! …おい亜樹子!!!」
「……ぁ、ちょ、えええええ!だだだだ大丈夫?!」

翔太郎の右腕を鋭いなにかが切り裂き、裸の背に鈍い痛みが突き刺さった。

「ちょ、ちょっととりあえずその手離せって」
「あごめんっ」
ベッドサイドの小さな灯りでも、右上腕部の負傷は明らかだ。

今のふたりの状態はといえば、さんざんいちゃいちゃして触りあって体を繋げて、まさにクライマックスに二人向かってる最中だったのに。
ああもったいない。
ホントいいとこだったのに、すっかり盛り下がってしまった。

凶器の正体はわかっている。



今日の夕方のこと。

翔太郎が事務所に戻ったとき、真っ先に感じたのは薬品のような臭いだった。
「なんだ、このニオイ?!」と咄嗟に帽子で顔下半分を覆った。
だがしかし、目に入った光景とは言えば、どこの女子高放課後か、はたまたどこのサロンかと。
「あ、お帰り翔太郎くん」
「おっかえりなさ〜い翔ちゃ〜ん♪ねねねね見てっこれ!」
「お帰り〜い、ねえ見て見て、フィリップくんすっごいうまいの!」
「……なにやってんだ、って聞いたほうがいいのか?」
きらきらちかちか、その手は重くないのかと聞きたいクイーン&エリザベスを見れば一目瞭然だが、フィリップに手先を捕られて、しかもその手先を一身に見つめたままこっちを見もしない亜樹子を見ると話は別だ。
一応は、お前ら何やってんだ、顔近すぎだろとツッコんでおくべきかと逡巡する。
「なにって、ネイルアート。ほらっ見てこれ、すごくない?」
「そぉそー。すっごい上手なんだよぅ、フィリップくん手先器用なんだね〜え♪」
クイーンの爪はパープル系グラデーションが大人っぽく、ラインストーンやラメがちりばめられて、指を揃えるとまるで流れる天の川のように配置されている。
エリザベスの爪はローズカラー基調に、こちらはガーリーラブリーに、サイズいろいろのストーンを花のように配置して立体的だ。
たしかに、まったくそんなもんに興味関心のない男の素人目から見ても、よく出来てるなというのはわかる。
……重そうだなというのが真っ先にくる感想ではあるが(それを女子に言ってはいけないことくらいはわかってる)、何をやってるのかはとりあえず理解した。臭いの正体はリムーバーだ。
そして女子3人に囲まれてるハーレム状態にもかかわらず、自分の作業に一心不乱の少年が原因であることも理解した。
680名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:43:29 ID:kxNx+XrF

くるりんと亜樹子の体をひっくり返し、白い背中にキスを落す。
「やんっ! ちょっと、なにこれ、あたし聞いてない!」
「しがみつくなら枕にしとけ」

いつもの亜樹子の爪はたいてい短く切りそろえているし、派手なネイルをつけることもないから、流血沙汰にまでは到らなかっただけで、実は今までにも何度か腕や背に傷をつけられたことはあった。
せっかくイイ体勢に持ち込めたんだから、とりあえずそれは内緒にしておこうと決めて、柔らかい体を愛おしむ行為に没頭した。

背中の傷は男の恥、だがしかし、女の爪が刻む傷痕は別。それは男の勲章だ。



終わり。ぬるくてすみません。
男の勲章ってのはおやっさんの教えかね、とww
個人的にはネイルは見るのは好きだけど、取れそうで怖いんで触りたくないなww

681名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:47:21 ID:kxNx+XrF
うわあああ失敗したーーーーー

679の次はこれ!!


「……よし、これで完成だ」
「うわぁ、かっわいい!」
手先は器用なことは知っている相棒が、満足げな表情で顔を上げた。
「みてみて見て〜すご〜い」
フィリップの『やりきったぜ!』的な、どや顔に脱力しつつ。
爪先を試す眇めつしてる亜樹子に和みつつ。
「…だいったい、わかったけどな。あえて聞く。なにやってんだ?」
一応聞くのは間違ってないはずだし。
「ネイルアートだ。ほら見てくれ翔太郎、クイーンが星、エリザベスが花、亜樹ちゃんのは虹をテーマにしてみたんだ」
虹というからには全部の指の爪を塗り分けたんじゃなかろうなと一瞬思ったが、亜樹子がそろえて見せた指先を見て、なるほどと納得した。
水色、じゃないな、空色か。
さわやかなブルーをベースにした左の小指から右の小指まで、1色ずつ色を足してった完璧な虹のアーチが描かれていた。恐ろしく細かい。
クイーンたちと違ってそれほど伸ばしてない小指の小さな爪に、何色塗り分けてんだ、虹って七色じゃないのかというツッコミいれる隙も無い。
「おーー……、すげーなコレ。…スゴいのはわかったけどなんでまた」
「あーえっとね、大体わかると思うけどね? 例によって若菜姫のラジオの話題が、今日はネイルアートだったんだよね……それですっかりこの状態」
「ああ……なるほどね……。人畜無害なもんにハマっただけまだマシと思ったほうが、いいんだろうな…」
「さあ翔太郎、次は君の番だ!」
「は?! んなもんするか!!」
「安心したまえ、色をつけるわけじゃない。男性もネイルケアは必須、名刺交換などで手先を見られることが多いビジネスマンにとっては、丁寧なネイルケアをほどこすことでリラクゼーション効果も」
「わかったわかった!……わかったから、座れば良いんだろ座れば」



なんてことがあった。
ネイルアートというのはベースコートを塗った上に、色を塗ったり飾り付けたり、さらにそれを保護するトップコートも塗るものだ。
要するに、今の亜樹子の爪は、普段の爪よりはるかにがっちりと強固に、きれいに形を整えられた分さらに鋭くなっている。

「つー……うあーちょっとおい、これマジで痛えぞ……立派に凶器だな」
「ちょ、ちょちょちょと、えとえとえとごめん!!!どうしよ、だ、大丈夫?」
「……いやもう、痛いもんは痛いし、傷はしょうがねぇし。どうもこうもないだろ」
「や、えっとーー、でも……。ご、ごめん、ね?」
不安げに見上げる女の視線に、一瞬で許してしまう。
惚れた女が体の下から見上げてくるのに、くらっとこない男が居るのかと、小一時間は問い詰めたい。
「……おまえそれわかってねえだろ」
「うーー、だからごめんってばぁ…あーんもう、やっぱネイルなんてするんじゃなかったかなあ」
しかもやっぱりわかってないし。
「……いや、そのごめんはそれはそれで、とりあえず痛いのは、おいといて」
「いつものより塗り重ねてる分、頑丈になっちゃってんだね…気がつかなかったな…」
しゅんとしたのが妙に、と言うと怒りそうだが、かわいい。

「…よし、じゃあ今後は傷をつけないように鋭意努力する、ということで」
「う、うん…がんばる……、って、えええっ、ちょっとぉ!」
くるりんと亜樹子の体をひっくり返し、白い背中にキスを落す。
「やんっ! ちょっと、なにこれ、あたし聞いてない!」
「しがみつくなら枕にしとけ」

いつもの亜樹子の爪はたいてい短く切りそろえているし、派手なネイルをつけることもないから、流血沙汰にまでは到らなかっただけで、実は今までにも何度か腕や背に傷をつけられたことはあった。
せっかくイイ体勢に持ち込めたんだから、とりあえずそれは内緒にしておこうと決めて、柔らかい体を愛おしむ行為に没頭した。
682名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 22:00:04 ID:kxNx+XrF
あーすっげ悲しい。。。2レスとかいっときながら。
修行して出直します。
683名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 23:33:45 ID:brUpIYI2
GJ!翔太郎はずっとこのチャンスを待っていたに違いない。
おやっさん今頃あの世で翔太郎に伝授したこと後悔してるんだろうなあ。
シャワーの時翔太郎が背中の傷見ながら独り思い出し笑いとかしてたら
キモイけど萌える!!
684名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 00:10:24 ID:9UrtiMFy
GJ!
ネイルアートの芸が本当に細かい!
背中の女の爪痕や肩の噛み傷は男の勲章だ!
亜樹子の背中にキスで沸騰!!
こうなると、チェリーな亜樹子は翔太郎の
思いのままの体位にwwwww
お、おやっさ〜ん!!
「Nobody's Perfect」
685名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 00:13:12 ID:NBIDHTuj
>>682
GJ!
男の背中の爪痕は勲章だし、色っぽくて好きだ!
ネイルって、本当に頑丈なんだよなぁ。特にジェルとか凶器だしwww
でも枕にしがみついてたら亜樹子の表情が見えないけど、それでもいいのか翔太郎www
686名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 09:46:31 ID:IxrFX4Ts
>>683です。
自分の発言で妄想が膨らんでしまったので書いてみました翔亜樹です。
最後に映画ネタバレともとれる発言しているのでご注意ください。
687翔亜樹小ネタ:2010/06/02(水) 09:49:18 ID:IxrFX4Ts
朝日のけだるい朝、翔太郎は横で泥のように眠る女性の部屋からシャワーを浴びに出た。
昨晩の余韻ではっきりしない頭に熱いシャワーが気持いい。頭のてっぺんから汗を流しシャワーを背中に当てるとしみるような痛みがした。
「痛っ!なんだ?俺いつ背中にケガなんか・・」
不思議に思い背中を鏡で見てみると、そこには何本かの引っかき傷があった。自分にこんに傷を作れる人間は一人しかいない。
「(あっちゃ〜。昨日はちょっと激しすぎたか)」
不意に昨晩の濃密な時間が蘇る。
「あっ!やあん、もう、そこばっかいじっちゃヤダあ」
翔太郎の指が亜樹子の一番潤っている場所に潜り込む。ぐちゅぐちゅと音を鳴らすたびに亜樹子のカラダは跳ね上がる。
「じゃあ、どうして欲しい?言ってみろよ。お前の言うとおりしてやるから」
「ひゃうっ!やあ ん。おねが・・い・イジワルしないで 「ちょうだあい」」
「だ〜か〜ら〜。『どこに』、『どうして』欲しいんだ?」
亜樹子の中で暴れまわる指はそのままで、勤めて、冷静に亜樹子に尋ねる。たまには彼女から求められたいと思うのは
健全な男子の欲求だよな、うん。
「あん もう・・もう指だけじゃイヤ。しょうたろう君が来て・・しょうたろうくんので気持ちよくなりたいのお!!」
言うが早いか、翔太郎は亜樹子から指を離し、太ももを抱えて一気に貫く。亜樹子の中はとても熱く、散々指で蕩けさた場所だが、
今度は翔太郎が蕩けさせられそうだ。
「きゃあああああん!ああ!やあ・・もう、しょうたろうくん!しょうたろうくんっ!」
「くっ・・!いつもながらあちいな、ここは。どした?俺はここにいるぞ」
亜樹子が背中に手をまわして抱きついてきた。全身が密着できるのは気持ちいが、せっかくの亜樹子の顔が見れない。
ちょっと残念に思っていると耳元で甘く囁かれた。
「あん・・翔太郎君・・だいすき 大好きなのっ!だから・・あう!おねがいっ、もっとわたしのこと愛して・・」
そこから先はよく覚えていない。どうやら何本かキレてしまったようだ。もう何度のぼりつめさせたかわからない。最終的に亜樹子は
気絶に近い状態で眠ってしまった。自分にしがみつきながら何度も「大好き」を繰り返す亜樹子がかわいくて、愛しい。
「(まっ、オンナに付けられる背中のキズは勲章だっておやっさんも言ってたしな)」
でも今日はあんまりハードな仕事はしたくない。さて、そろそろ愛しの彼女を起こしに行くか。
鏡を見るとハードボイルドな探偵とは思えないにやけ顔の男と目があったが、見なかったことにしよう。



ちょっと映画ネタバレみたいなものです。注意してください。










もう・・公式がショックすぎて立ち直れない。
688翔亜樹小ネタ:2010/06/02(水) 10:47:36 ID:IxrFX4Ts
うわっ誤字発見!
自分にこんに傷を→自分にこんな傷を ですね。
動揺しすぎだ、自分。すみません。
689名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 11:28:07 ID:U8tGJPjo
例の件揉めそうだから先に言うけど好きな人もいるのはわかってほしい
690名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 11:57:57 ID:BO6f2e6F
>>688
GJ!
朝から1人でにやける翔太郎を想像してワロタw

そして夏映画ネタバレ注意。







気持ちは分からんでもないが、その2人が好きな人が
嫌な気持ちになりそうな発言はしちゃダメだな。

ひとまず、具体的なことは公開を待とう!
ほら、亜樹子の中の人も妄想は自由だ!って言ってたしww
691名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 12:19:48 ID:23I1/Ih8
ネタバレって何?自分で見に行くからヒントくれ
692名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 12:20:14 ID:Hxbo4fKZ
照井と亜樹子がくっつくんでしょ
693名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 12:38:23 ID:9UrtiMFy
GJ!!
昼間と夜の顔がまったく違う翔太郎が
素敵だ!
鏡に映る素の自分。ある意味、怖いwwwwwwww

夏の映画のネタバレ、ショックなのは皆同じ。
拍手喝さいしているヒトもいるのも分かる。
立場、立場があるから。
公式はあくまでも公式。
ただ、こちらでその二人が好きな人々がショックで
作品投稿をしなくなる方が嫌だし、残念・無念だ!
妄想は自由だから。
亜樹子もまだ20歳だし、たくさん恋をして
経験積んで、ラブ・アゲインになれば良い。
694名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 12:43:33 ID:xrvN3VAG
公式は公式でいいじゃないか。
自分の萌えまでは否定できん。
それに、好きカプがそっちの人もいるんだし、否定しあうようなことはやめようぜ。みんな大人だろ?
自分は、キバの時で耐性がついたわw
695名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:13:40 ID:G6weLhwD
ショックなのは皆同じとか言わないで欲しい。
照亜樹好きな人が来れなくなる……
696名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 14:33:24 ID:IxrFX4Ts
>>687です。
皆さん本当に申し訳ありません。照亜樹好きの方々を否定したり攻撃するつもりは全くなかったのですが、
大変冷静さに欠けたコメントをしてしまい、結果的に不快な気分にさせてしまいました。
自分もこの良スレを汚すのは嫌なので、萌えを補給してまた投下しに来ます。
亜樹子の幸せを祈って。
697名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 14:45:54 ID:PYHVJQqh
パペティアー回でそんな片鱗はあったし、
まだ成就するかどうかもわからんのでいいんじゃないか?
Wらしくギャグっぽく有耶無耶にされそうだが
698名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 14:56:26 ID:K1DVAm0e
むしろ照井さん死亡フラグになるんじゃないかとガクブルなんだがw

まぁ、どう転ぼうが翔亜樹も照亜樹もフィリ亜樹も好きだ――っ!
699名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 17:22:15 ID:8hNpoNO6
>>698
同意。
公式は公式、二次創作は二次創作で美味しいし何でも良いよ。
700名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 21:36:40 ID:NBIDHTuj
そうそう、公式は公式でおいしいし、二次創作は二次創作でおいしくいただけばいいだけwww
自分の萌えも他人の萌えも否定しない。
それがパロを楽しむ心意気www
って言うか、この程度で萎えるほどの萌えではないwww

じゃ、投下いきますか。
メインは亜樹子のお父さんラブ。
三人仲良しネタ。
701ぴかぴか※亜樹子メイン※:2010/06/02(水) 21:38:48 ID:NBIDHTuj
ぴかぴか光る遠い思い出。
それは、確かに愛されていた記憶。


「これ……」
春の日差しが柔らかく季節が変わったことを告げる頃だった。
 衣替えをしよう!とばかりに亜樹子が普段は見ることのない、クローゼットを開け、そこで見つけたのは黒いコートだった。
翔太郎のものではないのは大きさから明らかだ。
「……お父さん、のだ」
柔らかな手触りは質の良さを感じさせ、荘吉が好んだものを亜樹子に教えてくれる。
(お父さん……)
いつも、考えてる。
決して表に出すことはないけど、父のことを考えない日は亜樹子にはない。
朝起きた時、天気のいい空を見上げた時、誰のいない事務所で今は翔太郎が使っているデスクを見た時、ガレージのドアにかかる帽子を見た時。
全て、父を思う亜樹子の心に繋がる。
それがもう二度と会えない悲しみなのか、郷愁なのか、よく分からないままだけど。
「……お父さん」
コートに顔を埋めて深呼吸してみた。
古い香りがして、胸が疼き、遠い記憶を掘り起こして、心の欠片にある父の記憶を探る。
まだ小さかった自分を抱き上げて「亜樹子」と名前を呼んで優しく笑ってくれた日があった。
あれは随分と寒い日で、ああ、確かクリスマスツリーを飾っていた。
てっぺんにある星が欲しいと強請ると、抱き上げてくれて小さな手を伸ばすように言われた。
その後、どうしたっけ…?
と、考えてみても思い出せない。
「……これ、ちゃんとクリーニングに出しておこう」
父が二度と袖を通すことがないコートでも、抱き締めてくれた父を思い出せる気がして。



 クリーニングから返って来たコートを、さてどうしようかと考える。
もちろんしまうことはしまうのだが、果たしてどこにしまったものか。
元のクローゼットにでも、と考えたのだが、何となくもっと近くに置いておきたいと思ってしまった。
「おい、亜樹子ぉ、何やってんだ?」
翔太郎がガレージから出てきて、コートを抱えている亜樹子を見て声をかける。
「あ、翔太郎くん」
「……おまえ、それ、おやっさんのコートじゃねぇか」
さすがに目ざとく翔太郎が亜樹子が抱えているコートの持ち主に気づき、少しだけ、ほんの少しだけ瞳を揺らがせる。
「クリーニングに出したの。で、どこにしまおうかな、って考えてて……」
「あー、うん……」
「どこか、しまえるところないかな?翔太郎くん」
「おまえの部屋とか……は?」
「これしまえるほど余裕ないよ。あ、じゃあ、翔太郎くんの部屋は?」
寝るのは事務所だけど、翔太郎も一つ部屋を持っている。ほとんど、服と本で埋め尽くされているのだが。
「俺の部屋で、いいのか?」
「いいよ。お父さんのだもん。翔太郎くんの部屋ならいい」
亜樹子の笑みに少しだけ考えると、翔太郎は亜樹子を促した。
事務所の隣のドアを開けると、そこが翔太郎の部屋だ。
相変わらず、服と本の山で亜樹子は肩を竦めた。
「もー翔太郎くんもクリーニングに出さなきゃいけない服、結構あるんじゃない?」
「コート類くらいだろ。シャツとかは自分で洗えばいいし」
「今度まとめて出しておいでよね」
「はいはい」
荘吉のコートをハンガーにかけクローゼットにしまう。
「あれ?」
ふと、亜樹子の目に付いたのはクローゼットの奥深くにあった小さな箱だった。
702ぴかぴか※亜樹子メイン※
「翔太郎くん、あれ何?」
「あ、ん、確かあれは……」
手にとって少し考えて思い出す。
「……これ、おやっさんのだ」
「え?」
「大事なものだから、しまっといてくれって言われて預かったんだ」
「お父さんの……」
じっと見つめる亜樹子の視線に、翔太郎は箱を亜樹子に手渡した。
「おまえが持ってろよ」
「あたしが?」
「俺は預かってただけだからな。亜樹子が持ってるほうがいいと思うんだ」
「……じゃ、もらう」
翔太郎の手から小さな箱を受け取る。
「これ、中身、何かな?」
「俺も開けた事ないしな……」
「じゃ、開けてみようか?」
「え?」
「事務所に戻って開けてみようよ!」
と提案する亜樹子の笑顔に、翔太郎は思わず頷いていた。



「ふぅん、興味深いね」
ガレージから出てきたフィリップも小さな白い箱を面白そうに見つめる。
どうせなら三人で見よう!と亜樹子がフィリップをガレージから引っ張り出してきたのだ。
「じゃ、開けるね」
亜樹子の指先が小さな箱を開ける。
「これ……」
「星……?」
「ツリーの、だよな」
その中には手のひらくらいの大きさのツリーのてっぺんに飾る星が一つ、収まっていた。
古びた星はつつましく収まり、亜樹子は遠い記憶をその形に掘り起こす。

『お父さん!あれが欲しい!』
『あれ?』
『ツリーの星が欲しいの!』

それは遠い遠い、だけど確かな父との思い出。
「思い、だした……」
瞬間、亜樹子の瞳から大粒の涙が零れた。
「あ、亜樹子!?」
「亜樹ちゃん!?」
慌てた二人が亜樹子の顔を覗き込む。
「……大丈夫、大丈夫。これ、嬉し涙……だから」
手のひらにあるくすんだ星は軽くて、だけど重くて。
「……思い出した、思い出したんだ……あたし……」

『これ、お父さんにあげる!』
『え?』
『あのね、ツリーのお星さまはお願いを叶えてくれるの!だからお父さんにあげるの!』
小さな手で差し出したてっぺんの星を荘吉は受け取り、それから亜樹子に微笑みかけた。
『お願い事、か。そうだな、じゃあ叶ったらこれは亜樹子に返そう』
『うん!』

荘吉の願いは何だったのか分からないままだけど、だけどこの星はずっと荘吉の手にあった。
それだけで十分だ。
荘吉の心の中にちゃんと自分はいた。それだけで。