505 :
大人才人:2010/09/17(金) 06:20:53 ID:SQ+8nJiJ
投下終了なのね〜きゅい
では、大人才人タクティクスなのね〜
今回はキュルケなのね
「あっはっはっは。まさかモンモランシーが、あんな直接的な手段に出るとは思わなかったわ」
「いやぁ、本当に楽しいわ。ヴァリエールの伴侶が寝取られるのを見るのは、ツェルプストーの義務だからして、其を現在進行系で見れるのは最高ね」
「全く、ダーリンが私になびけば全部終らせるのに。ダーリンったらもう」
「でも、ミスタコルベールの炎も魅力なのよねぇ。勉強会で見た時、びっくりしちゃったわ。私でも、彼処迄制御無理だもの。しかも、他の系統も結構使えるのよね」
「やっぱり研究やってると、色々出来ないと駄目なのね。感心しちゃったわ」
有難うなのね〜
では今度の更新迄、しばしのお別れなのね〜
きゅいきゅい
今445KBか、次の投下次第で一杯だなぁ
今回ので40KB位使ったし
ちょっと投下量計算して来る
>>507 一瞬スレ間違えたかと思ったじゃねえかwww
510 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 22:45:24 ID:ZcPXrM3i
age
511 :
大人才人:2010/09/19(日) 23:48:36 ID:rc/mIcXB
イルククゥでシルフィードなのね〜きゅい
ちょっと遅くなったけど、今から投下開始するのね〜
では注意事項なのね〜
・才人年齢上昇
・他キャラも改変有り
・ラグドリアン湖の精霊の続き
・ルイズの攻撃?
・10レス前後予定。残り容量と相談有り
・30分以上投下無かった場合、多分寝落ち
では反映次第、投下開始なのね〜きゅいきゅい
「サイト、サイト〜」
「あぁ、もう、歩いてるのにじゃれつくな」
「だってだって、サイトが居るからイケナイの」
「じゃ、今日はどっかに泊まるわ」
「絶対駄目。サイトは、あたしの側に居なきゃ駄目なの」
「はぁ、解ったよ。ルイズ」
ガチャ
「ふう、着いた」
「サ イ ト」
「おわっ!?」
ドサッ
ルイズが才人に飛び付き、ベッドに倒される
「えっへっへ、二人っきりだね、サイト」
「ちょっと待て、落ち着け。村雨もデルフも持ちっぱなしだ」
「じゃあ、あたしが立掛けてアゲル」
「待て〜!!触るなぁ!!自分でやるから大丈夫」
才人が慌てて、二振りを立掛ける
「此で良いよねぇ。サイト、可愛いご主人様と二人っきりだよ。この前の続き……しよ?」
ルイズがベッドでスカートを捲り上げ、スケスケの下着を才人に見せ付ける
既にショーツは濡れており、太ももに少し垂れていた
その恥毛が無い無垢な三角地帯は、才人に生唾を飲み込ませるに、充分な破壊力を持っている
「昨日も思ったけど、ルイズって、生えてないんだな」
「ん〜?姉さまも、ちい姉さまも、お母様も生えてないよ〜」
「へ、家系?」
「んとね、貴族の淑女はね、そういう処理に時間をかけない為にね、初潮前に水魔法でね、首から下の体毛を生えなくしちゃうの。あたしも小さい頃はね、体毛あったの」
『そう言えば、モンモンもつるつるだったな。それでシエスタには、きちんと生えてたのか』
「その魔法って、ずっと効果有るの?」
「んっと、おっきな怪我とかしなきゃ、一回やっただけで、生えなくなるんだって」
「魔法版永久脱毛か」
「サイトは毛の有る女のコのが好き?」
「そんな事はない。ルイズのスベスベ肌は好きだよ」
「エヘヘ〜。サイト、これ、姉さまに貰った下着なの。サイトはこういうのは好き?」
いつの間にかスカートを脱いでる
「とっても大好きです」
「じゃあ、良いよね。サイト、この前の続き……しよ?」
「デルフ」
「あいよ」
「何か知恵無いか?」
「やっちまえば良いんじゃね?」
「お前なぁ」
「俺っちは、相棒がしがらみだらけになる方が面白いんでな」
「……お前に聞いた俺が馬鹿だった」
「もうサイト〜、ボロ剣よりあたしを見て」
見ると、ブラウスのボタンを全て外している
そのまま、才人にゆっくり近付いて来る
『マズイ、マズイ、マズイ、此の破壊力は、俺の理性を壊すのに充分すぐる』
才人はベッドの上で後ずさるが、上端に掛かり、ルイズがゆっくり上に乗る
「サイト、我慢しなくて良いんだよ?サイトはあたしのなんだから、サイトの全部はあたしが受け止めるの。だからねだからね、サイトはね、あたしをめちゃくちゃにして良いの」
「サイトのご主人様は可愛いくない?」
ルイズはその肌を才人に重ね、ジーンズの金具を外し、才人の股間を露出させる
ゆっくりと才人の上で身体をくねらせ、才人の性感を刺激し、抵抗の意思を削いでいく
才人は完全に勃起し、それに抵抗出来ない
「可愛いです、マイロード」
「どれ位可愛い?」
「押し倒したい位です、マイロード」
「押し倒してどうしたい?」
「獣の様に交わりたいです、マイロード」
「こぉの、ば・か・い・ぬ。世話がやけるんだから」
ルイズは才人の刀に自身の花弁を合わせ擦りながら、両手で才人の顔を寄せ口付けする
ルイズから舌を絡め、才人は其に舌を絡め、更にルイズの口腔を舐め刺激する
「ん、はぁ、サイトって本当に何でも上手よね。ね、どうすればサイトは興奮するの?ご主人様に教えなさい」
『くっ、駄目だ、我慢出来ない』
「ルイズ、こっちにお尻向けて、獣の様に四つん這いになって、顎をベッドに付けて」
「ん、こう?」
獣の様になり、顎をベッドに伏せ、膝立ちで尻をサイトに向ける
小柄な身体で有りながら、丸みを帯びた曲線と、スケスケなショーツから見えるルイズの花弁は、布に収まった状態でも割れ、其処から滴が染み、太ももに垂れる
その扇情的な光景を見、理性の箍がカチンと外れた音を、才人は聞いた
才人はゆっくりとルイズに触れ、ルイズはピクンと震える
「あん。あたしの馬鹿犬は、どういう風にするのかしら?」
才人はルイズのショーツを脱がし、直接花弁に口を付け、舌でなぞる
「あひっ」
ぬるり
「いひっ」
更に陰核に指をなぞらせ、剥き、軽く摘む
「あっあっあっあっ、駄目、強いの、もっと優しく、何か来ちゃうの、駄目駄目だめ、あぁ〜〜〜〜〜!!」
ビクンビクン
ルイズが絶頂に身体をのけぞるが、才人は構わず刺激を送り続ける
「やぁ、止ま、らな、いの、サ、イト、駄目、だめ、らめ〜〜!!」
暫く絶頂の痙攣をした後、ルイズは気を失った
「ふぅ、何とか切り抜けた」
「なんでぇ、やらねぇのか、相棒の相棒はやる気満々じゃねぇか」
「……いつか折っちゃる」
「お〜怖っ」
ルイズに毛布を被せ、一息つく才人
「此からずっとだと、絶対にやっちまうな。こりゃ本気でマズイ。寧ろ、寝ている間に襲われかねん」
「良いんじゃねぇの?」
「黙ってろ、デルフ」
「だってよ、俺っちも嬢ちゃん達と一緒の意見だもんよ」
「何がだよ」
「相棒は帰っちゃならねぇ」
「何?」
「その為に、しがらみだらけにならないと駄目なら、俺っちは嬢ちゃん達をけしかけるね。其こそ全員だ」
「剣の癖に使い手を裏切るのかよ」
「何言ってんだ。相棒が俺っちを置いて帰る方が、余程の裏切りだ」
「ぐっ」
「相棒が来てからよ、スゲー面白ぇんだよ。こんなに面白れぇのは、初代以来なんだよ。頼むぜ相棒。死ぬ迄此方に居てくれよ。相棒のガキ共見せてくれよ」
「……考えとく」
「頼むぜ、相棒」
コンコン
「才人さん、ミスヴァリエール。洗濯物をお届けに来ました」
「開いてるよ」
ガチャ
「失礼します」
シエスタの顔を見て、才人はピンとくる
「シエスタさん」
「何でしょう?才人さん」
「それ置いたら、ちょっと来て貰える?」
「はい」
シエスタが傍に来ると、ほっぺを両手でくにって摘む
「覗きの趣味は良くないなぁ。何処から?」
「ひょうひひにひっへ、ひひんれふか?」
「勿論」
「へっひなひょこりょかられふ」
「どう思った?」
「わたひもひへほひいれふ」
「メイドの嬢ちゃん、ガンガンいったれや」
「はひ、でるふひゃん」
才人はシエスタを摘んでた手を離し、頭をガシガシ掻く
「はぁぁ、周り全部敵だらけ」
「才人さんが、魅力有り過ぎるんです」
シエスタも才人の唇に唇を重ね、身体を預けた
* * *
夕食時、ルイズは才人の上に乗りそのまま夕食を取り、周囲を驚かせた
この場にタバサが居なかった事に、ギーシュ,モンモランシー,才人は胸を撫で下ろした
更にルイズの攻撃は続く
「サイトと一緒にお風呂に入るの」
「駄目。貴族は貴族のお風呂だろ?」
「じゃあ、サイトが作ったお風呂に一緒に入るの」
「あ〜シエスタ。助けてくれ」
「じゃあ、ミスヴァリエール。私と才人さんと三人で入りましょう」
「うん、サイトと一緒なら我慢する」
シエスタに事情を説明し、協力を取り付けたものの、何故か更に追い詰められている
「誰か、助けてくれ」
「相棒、諦めろ」
デルフはカタカタ笑った
「フレイム、毎度有難うな」
ノシノシ去るフレイム。キュルケに置いて行かれ、暇をしてるので、サイトはフレイムに風呂の火を頼んだ所である
鉈が無い為、薪は何時も、その場でデルフを使い割っている
村雨の方が短いので使い易いのだが、村雨を使うと切断面が濡れるので、薪割りには適さないのである
カコーンカコーンカコーン
「三人分ならこんなもんか」
「俺っちは、何時から鉈になったんだ?」
「その内、シャベルや包丁にもしてやる」
「相棒よう、一応人斬り包丁っつう誇りが、俺っちにも有るんだが?」
「慣れろ。人斬り以外で活用する方が、俺は好きなんだよ」
「相棒の誇りと俺っちの誇りじゃ、相要れないのは悲しいぞ、相棒」
此処で、声色を変えて才人が喋る
「やっぱりアタシ達、結婚するのは間違ってたみたい。別れましょう」
「そんな事言うない。俺っちの女房は相棒しか居ねえ。此からも二人三脚だ」
デルフが一際低い声で返す
「あはははは。才人さんにデルフさん。面白いやり取りしないで下さい」
シエスタは一人と一振りのやり取りを見、遂に吹き出す
「ねぇ、ミスヴァリエール」
「サイトと結婚するのはあたし。そんなボロ剣じゃない」
ぶっすぅと、ふて腐れるルイズ
「大丈夫ですよ、ミスヴァリエール。才人さんの何時もの冗談です。でも、才人さんのお嫁さんになるのは私ですからね」
「やる気?」
「何時でも」
「…喧嘩するなら、一緒に入らないぞ」
「「ごめんなさい」」
「はぁ、せっかく良い感じになったのに」
「相棒は苦労するねぇ」
「さてと、良い湯加減になったなっと」
デルフを使い、湯を混ぜる
「俺っちは混ぜ棒じゃねぇ!!」
「一番風呂じゃねぇか、デルフ」
「剣虐待で訴えてやる!!」
今度こそ二人共に笑った
「さてと、じゃ脱ぐか」
才人が二振りを立掛け、一気に脱ぐ
シエスタとルイズはそのままだ
「一緒に入るって言って、やっぱり恥ずかしいか?」
「違うの」
「違うんです」
「へ?」
「サイトが脱がせるの」
「サイトさんが脱がせて下さい」
「はい?」
「諦めろ、相棒」
「…みたいだな」
「じゃ、ルイズからな」
「うん」
何時もの如く手慣れた手つきで、マント、ブラウス、スカートを外し、片足ずつニーソックスをさっと脱がせる。すると、スケスケのショーツだけになる
「ミスヴァリエール。その、大胆な下着ですね」
「サイトがね、こういうの好きだって、褒めてくれたの」
「あぁ、もう。さっさと脱ぐ」
ぴちょ
ショーツと股間の間に糸が引く
「サイト〜。あたし綺麗?」
「綺麗だから大丈夫。自信持て。次シエスタね」
「はい」
「それじゃ、ちゃちゃっと」
バサッ
メイド服を脱がせ、下はズロウスと普通のソックス
豊かな胸がぷるんと揺れる
そのままソックスを脱がせ、ズロウスを脱がせる
股間には形良く整った黒い茂み
そして肌は、ルイズすら凌駕するキメの細かさでしっとりしている
「二人共脱いだね。それじゃ、身体洗って入ろうか」
二人共動かない
「…もしかして」
「サイトが洗って」
「才人さんが洗って下さい」
「…またですか」
「それじゃ、ルイズから。此処に座って」
「嫌」
「へ?」
「サイトが座って」
「何で?」
「良いから」
「あぁ」
才人が座るとルイズがその上に跨る
「洗って」
「……解りました、ご主人様」
ルイズは才人の上でご機嫌に髪を洗われ、身体を洗われる際に、才人の手を股間に導く
「沢山、洗って」
「手を誘導されると、洗えないんだけど?」
「此処を洗って欲しいの」
「あぁもう」
くちゅり
先程達してたせいか、才人の指の動きで直ぐに達する
「ひっ、ん〜〜〜」
くてりとなった身体を、才人はさっさと洗い湯で流し、湯船にルイズを沈める
「それじゃ才人さん、次は私ですね」
そのままシエスタもルイズの様に才人の上に跨る
「え〜と、シエスタさん?」
「三本目の手も使って下さいね」
ルイズで勃起した刀を、尻に撫で付けながらシエスタは言う
「はぁぁぁぁ」
頭を洗い身体を洗ってる間も、才人への刺激を止めないシエスタ
才人はしびれを切らし、シエスタの股間に手を伸ばす
「あ、は、ん」
陰核を剥き、執拗に刺激しながら、胸を揉み、唇を重ね、舌を重ねる
「ん〜、ん〜〜〜!!」
シエスタも絶頂し、才人に崩れ落ちる
才人は抱えてシエスタも沈めた
ようやく自分を洗う
「ふぅ、やっとだな」
「相棒、テク有るねぇ」
「知らんての」
「おかげで、どんどん相棒にハマってるみたいだぜ」
二人が、才人をとろけた顔で今か今かと待っている
「逃げる路は無いんかね」
「あったとしても、今はねぇな」
「…だろうな」
才人は洗った身体を湯船に沈めると、二人が横から絡みつく
「二人共」
「何ですか?」
「なあに?」
「節度を持ってくれ」
「旦那様相手なら良いんです」
「サイトはあたしのだから良いの」
「極楽って、地獄と紙一重なんだな」
才人は溜め息をついた
* * *
風呂から上がり、シエスタとは別れ、部屋に戻る
其処でルイズは当然の如く、着替えを要求する
勿論、薄いネグリジェと、正面が申し訳程度しかない紐パンである
才人は諦め、さっさと着替えさせた
自身は風呂場で替えた為、そのまま寝る姿勢に入る
ルイズは潤んだ目で、才人を見つめ、すがりつく
「サイト、今日ね、凄く良かったの」
「そうか」
「だからね、サイトはね、ずっと傍に居て欲しいの」
「そうか」
「サイトはね、帰って欲しく無いの」
「そうか」
「向こうに家族居るの?」
「一応な」
「結婚してるの?」
「さあな」
「結婚してても良いの」
「は?」
「此方に新しい家族作れば良いの。あたしがサイトの家族になるの」
「ちょっと」
「だからね、サイトは我慢しちゃ駄目なの」
「おい」
「サイトが我慢してるの、見たくないの」
「ルイズ?」
すうすう
才人の上で寝るルイズ
「全く、言いたい事一方的に言いやがって」
「相棒、ありゃ普段言えない嬢ちゃんの本心だな」
「だから、余計質悪いんじゃねぇか」
「揺らぐか、相棒」
「俺だって人間だ」
「それじゃ、もう一押しって所だな。もっと揺らげ、心を震わせろ」
「ガンダールヴには向かない人間だってのは、痛感してるわ」
「違えねぇ。此処まで感情抑えられちゃ、力なんざ発揮出来る訳ねぇ」
「全くだ、おやすみデルフ」
「おぅ」
* * *
翌朝、朝食を取り、予め頼んでおいた昼食を用意し、4人は一路ラグドリアン湖に向け、出発する
馬は3頭
モンモランシーとギーシュは一人乗り
才人とルイズが二人乗り
「あ〜ルイズ。ルイズのが乗馬上手いだろ。一人で乗ってくれよ」
「イヤ」
「馬も二人乗りだと、疲れるんだよ」
「イヤ」
頬をぷっくりさせて、首を振って断固拒否するルイズに、才人の方が折れた結果である
「才人、今は諦めないと」
「でも、馬が持たないんじゃないか?」
「いざとなったら、駅で乗り換えれば良いよ」
「駅?」
「馬を預かったり、貸し出ししてくれる所さ」
「あ、成程ね。鉄道の駅って、此が発祥なのか」
ふむふむと才人は一人納得する
「鉄道って何だい?才人」
「科学の一部だよ。連なる大きな馬車を、専用の道で通行する物さ。千人位は一度に運べる物が一度に多数走る」
「聞くだけじゃ、にわかに信じられないな。コルベール先生とのやり取りで、嘘は付いてないって、解るんだけど」
「俺も此方来てから、今迄住んでた所のが、幻じゃないかと勘違いしちまいそうだ」
「なら才人、此方を現実にしちゃいましょうよ」
「僕もモンモランシーに賛成だ」
「そうは言ってもだな」
「なんなら僕の所に来れば良いよ。君なら、兄上達も歓迎してくれるさ」
「サイトはヴァリエールに来るの。グラモンなんかにアゲナイ」
「…ルイズ、たまには才人を開放したらどうだい?」
「イヤ」
「ルイズ」
「ギーシュ、今のルイズには、何言っても無駄よ」
「そうだったね、じゃあ行こう」
ピシッ
手綱を軽く当て、三頭と4人は、一路ラグドリアン湖に向け、走り出した
* * *
キュルケとタバサは才人達と別れた後、荷物をまとめ、シルフィードで一路ガリアに飛び立った
「ねぇ、タバサ、ダーリンの前になると、表情豊かになるし、口数多くなるわね」
タバサは黙して本のページを捲っている
「ダーリンって確かに良いけど、何か無理してないかしら?」
「異邦人」
「もっと、気楽に行けば良いのに」
「今の価値観全て、魔法すら通用しない世界にただ一人」
「そんなの、発狂しちゃうわ」
「でも、優しい」
「其処が強がってんじゃない」
「違う、ハルケギニアに馴染むのを怖がってる」
「解るの?」
「…何時も優しいけど、寂しい」
「どうして解るの?」
「…最後の母様と、一緒だった」
「…そう」
シルフィードが、ラグドリアン湖畔のガリア領側の有る場所に降り立つ
門の所に有る紋章は、廃嫡の証として、×印が付いている
タバサが開門する前に扉が開き、一人の老執事が出迎える
「此はシャルロットお嬢様。お帰りなさいませ。此方の御婦人は?」
「友達」
「フォン=ツェルプストーですわ。ミスタ」
「何と、シャルロットお嬢様が、御学友を連れて来られるとは。このペルスラン、嬉しゅうございます」
「お母様は?」
「少々、何時もより酷うございますな」
「解った」
スタスタ入るタバサにキュルケは付いて行き、荷物はペルスランに預ける
「タバサ、シャルロットって」
「私の本名」
「そうなんだ」
タバサに応接室に通され
「此処で待っていて」
パタン
キュルケは一人残される
「まさか、こんなに訳有りとはね」
コンコン
「どうぞ」
「失礼致します」
ガチャ
先程の老執事が、茶器を持って、部屋に入って来る
「あの、メイドは?」
「おりませぬ。私と同じ位の料理人だけでしてな」
「…そう」
「此方に来られたと見て、シャルロットお嬢様から、話は伺っておりますでしょうか?」
ペルスラン自ら紅茶を入れ、茶器と菓子をキュルケに差し出す
「いえ、本名も初めて知った位よ」
「ミスツェルプストー、此方に来られたというからに、お嬢様からそれなりの信頼を得られた方と存じます」
「あら、そうかしら」
「ミスツェルプストー。貴女を見込んでお願いがあります。シャルロットお嬢様の支えになって頂けないかと」
「どういう事?」
「では、お話しましょう」
タバサがガリア王族である事
現国王ジョゼフにより、父シャルルが暗殺された事
シャルロットをかばう為、公夫人が自ら毒を飲み、心を狂わされた事
そして本人は、北花壇騎士として、12歳から汚れ仕事を負っている事
以前は朗らかな少女であったが、その苛烈な任務により、心を閉ざし無口になってしまった事
全てを聞いた時、キュルケは涙を流してるのに、気付かなかった
「それ、本当?」
「はい、全て起こった事にございます。門に廃嫡の証が有りましたでしょう?」
「そ、そうね」
「そういえば、さっき、生きてるのに最後の母様の笑顔が寂しいって」
「あぁ、シャルル様が帰らぬ日となった時の事だと思われます。翌日、夫人も薬で狂ってしまい」
「そうなの……」
「伏して御頼み申し上げます。どうか、シャルロット様のお力に」
「頭を上げて下さい、ミスタペルスラン。私で良ければ、幾らでも力にならせて頂きますわ」
「真ですか?本当に本当に」
「ですけど、最適な人物は私ではありません」
「何と?」
「現れたんですよ」
「誰がでしょう?」
「イーヴァルディの勇者がね」
キュルケはイタズラっぽく、ウィンクを返した
* * *
「タバサ、お母様の様子はどうだった?」
「これ読んで落ち着いて貰った」
タバサが持ってたのはイーヴァルディの勇者シリーズ。その人気作であり、歌劇になった、イーヴァルディと二人の王子だ
「イーヴァルディ朗読すると大人しくなる」「タバサの読書好きの原点かしら?」
コクリと頷く
「母様、良く読んで聞かせてくれた」
「また、取り戻せると良いわね」
其を聞き、タバサが目で訴える
「解ってるわよ。一番の人には、言わないから安心しなさい」
バサリ
「ホウ」
伝書梟が窓枠に止まる
タバサが其から書類を取り出し、目を通す
表情を雪風に戻し、屋敷から出る為、歩きだす
「ちょっと、タバサ。何処行くの?」
「任務」
「魔力回復しきってないでしょ?」
「……」
「もしかして、忘れてた?」
コクリ
「全く、そんなんじゃ返り討ちに合うわよ。今日は食べて寝ましょ。明日でも構わないんでしょ?」
コクリ
「じゃあ、明日は私と一緒に任務に出発だ」
「ガリア騎士の仕事」
「私がしたいから良いのよ」
「キュルケ」
「何?」
「有難う」
「何言ってるの。友達なら当然じゃない。今日は一緒に寝ましょ」
コクリ
タバサの帰宅で料理人が張り切り、豪勢な量の料理が並んだが、殆ど全てタバサが平らげ、料理人が感涙を流す
「シャルロットお嬢様の食べっぷり、料理人冥利につきます」
料理人自ら出て来て、ペルスランと共に、給仕をしてくれる
「所で、お嬢様方」
「何ですか、ミスタ」
「食前に妙な祈りを致しましたな」
「これ?先程言ったでしょう。イーヴァルディから教わったのよ」
「何と、真でしたか」
「えぇ、顔はまぁまぁって所だけど、とにかく面白い人なのよ。ねぇ、タバサ」
コクリと頷き、軽く頬を染める
「ほうほう、成程。お嬢様にも春が来ましたなぁ」
ペルスランは孫の成長を喜ぶ様に微笑む
「キュルケ」
「あら、ミスタの喜ぶ顔見れたんだから、良いじゃない」
「一本取られましたな。シャルロットお嬢様」
3人に笑いが溢れ、タバサは其に微笑みを返した
風呂に入り、ベッドに二人して潜り込む
キュルケは男物のシャツをボタン外した状態で下着は紐パン
タバサはネグリジェにシルクのショーツ
タバサは直ぐに寝付き、キュルケの豊満な胸に顔を埋める
「……母様」
「ああんもう、可愛い。私なら何があっても貴女の味方よ。シャルロット」
ちゅぱっ
「はへっ!?」
ちゅぱっ
「ちょ、ちょっとタバサ」
ちゅぱっ
「ちょ、吸わないで。何の夢見てるのよ。全く」
ちゅぱっ
「あはっ。もう何時まで吸ってるのかしら」
「……母様」
ちゅぱっ
「あん、もう。しゃあない、サービスだ。たんと吸え、このスケベ妹」
キュルケは朝になって後悔する事になる
* * *
タバサが目を覚ますと、褐色の豊満な乳房をくわえ込んだ状態でいる事が解る
自分が何をしたか記憶に無い、ただ幼い時の母に抱かれた夢を見てた気がする
乳首から唇を離し、キュルケを見る
キュルケは腕で顔を隠してる
「…キュルケ?」
「……やられた、やられた。乳首吸われただけで、三回もイかされた。人が寝ようとした時に限って、激しくしちゃって。何よ、このテクニシャン。本当に年下なの?信じらんない」
「…キュルケ?」
「あんなの毎回やられたら、私、そっちに行っちゃいそう。……あ、タバサ。おはよう、起きたの?」
「……何かした?」
「あぁ、良いのよ。気にしないで。良く眠れた?」
コクリ
「それじゃ、今日はさっさと朝食食べて、サクッと仕事終わらせて、とっとと学院に帰るわよ」
ちょっと隈を作ったキュルケは、気合いを入れて宣った
* * *
524 :
大人才人:2010/09/20(月) 00:26:58 ID:xhLPoRWH
投下終了なのね〜きゅい
では大人才人タクティクスなのね
今回はお姉様なのね〜きゅいきゅい
「………ルイズの首、落として良い?」
パラリ(本を捲る音)
お、お姉様?
「……」
パラリ
じょ、冗談よね?きゅ、きゅい
「…」
杖を振る
きゅ、きゅいきゅいきゅい
何でシルフィにお仕置きするのね〜?
ひ、酷いのね〜痛いのね〜
きゅいきゅい
何か今回改行引っ掛かりまくりますた
なので、細々になってます
>>524 >>525 GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJ!!!
ほしゅ
530 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 20:00:05 ID:qgoki5yR
age
531 :
大人才人:2010/09/23(木) 21:17:27 ID:E7XO5Sx7
イルククゥでシルフィードなのね〜
とうとうwikiが15000HIT突破で感謝なのね〜
そういえば、タクティクスはwiki反映無しで、大丈夫なのかしら〜?きゅいきゅい
では注意事項なのね〜
・才人年齢上昇
・ラグドリアン湖の精霊の続き
・10レス前後、残り容量と相談有
では反映後、投下開始なのね〜きゅい
馬が想像以上に疲れた為、才人の馬を駅で乗り継ぎ、ラグドリアン湖の最近の事情を聞く
どうも、湖水の水量が最近増えているらしく、周辺農民が困っているらしい
才人達は更に馬で走る
「此処が、ラグドリアン湖よ」
「デケエ湖だなぁ。琵琶湖位か?」
「琵琶湖って?」
「俺の国の湖さ。これ位有る」
「綺麗な所?」
「綺麗さなら、多分摩周湖や支笏湖のが上だな。でも、ラグドリアン湖は其より綺麗だ」
「良い所だろう、才人」
「あぁ、気に入った」
「何せ湖には、水の精霊が住んでるからね」
「へぇ、精霊迄住んでるのか。でも、此処迄綺麗だと納得だな」
「其でね、このラグドリアン湖の精霊の前で愛を誓うと、その二人は永遠に結ばれるって、言い伝えが有るのよ」
「へぇ、そうなのか。……何で皆、俺を見るんだ?」
「何でかしらね?」
「君の鈍感ぶりには、敬意を表するよ」
ルイズが其を見、サイトをキツク抱き締める
「えっと、何かした?」
「何もしてないから、イケナイのよ」
「理不尽だ」
「そう思うのは、君だけさ」
「さいですか」
才人は肩をすくめる
馬を木の幹に繋げ、湖畔迄歩く
「さってと。貴女の出番よロビン」
持って来たポーチの中から、使い魔である蛙のロビンを取り出し、自らの指に傷を付け、ロビンに塗る
「いいかしら、ロビン。古いお友達と連絡が取りたいの。水の精霊を見付けて、盟約の血に連なる者が話をしたいと告げて頂戴。解った?」
ロビンが頷きポチャンと、湖面に飛び込む
「さてと、後は精霊が呼び掛けに応じてくれるかどうかね」
「運任せか?」
「ええ。モンモランシ家って、昔はラグドリアン湖の水の精霊の交渉役の一族だったんだけど、何代か前のご先祖様が水の精霊怒らせちゃってね。今は別の人が管理してるの」
「へぇ、そうなのか。そりゃ望み薄だなぁ」
「そういう事」
「後は待つだけだし、ランチでも取ろうか」
「そうだな」
「才人と出掛けるって言ったから、量たっぷり持たされたよ」
「最近やたら腹減るんだよな」
「其だけの身体じゃねぇ。来た時より、格段に筋肉付いてないかい?」
「ん〜?そうか?良く解らんけど」
「とても良いと思うよ」
艶の有る表情をするギーシュ
才人は其を見、冷や汗を足らす
「あたしのサイトに色目使わないで」
ルイズは馬から降りた後も、ずっと抱きついたままである
「ルイズ、抱きついてて良いから、大人しくしてなさい。な」
「うん」
才人に顔を埋め、一人うっとりとしている
「ねぇ、才人。そのままでも構わないんじゃないかしら?」
「そうだね。前より切ない仕置き、減ったろう」
「激しい仕置きされてます。ありゃ、拷問だ」
二人は顔を見合わせた
早めの昼食を食べ、寛いでいるとロビンが帰って来た
「ロビンお帰り。どうだった?」
湖面に穴が空き、人が通れる通路が出来る
「良かった。話を聞いてくれるみたい」
「じゃ、行くか」
4人は立ち上がり、水の精霊の元に向かう
「湖面が煌めいて綺麗だなぁ」
「本当に素敵」
「ハルケギニアで、水中遊歩道に入れるとはね」
「才人の国は、水の中も歩けるのかい?」
「透明な筒の中を歩くんだよ」
「行きたくなって来ちゃった」
「僕もだよ」
「良い事ばかりじゃ無いぞ」
「何処も変わらないんじゃない?」
「そうだね」
「ハルケギニアには、日本が逆立ちしても、絶対に勝てないモノが有るから心配すんな」
「あら、何かしら?」
「魔法かな?」
「女のコが、皆可愛い事だ」
「……それ、凄い事?」
「凄い事だぞ。右見てら美少女。左見ても美女。歳を重ねても魅力が非常にある。おまけに、俺の国の最高レベルの男すら敵わない、美男子迄居るわ。俺なんざ並だもんよ」
「……才人、本気で言ってる?」
「おぅ、本気だぞ」
「一応褒めてるんだよね?」
「絶賛してるんだが」
「何か釈然としないのよね」
「容姿ばかりじゃねぇ」
「自然も綺麗だな」
「取って付けた様に言わないでよ」
「全くだ」
「そうか?」
「そうよ」
クスクスとモンモランシーが笑い、ギーシュと才人も其につられ笑う
「さてと、着いたわね」
「へぇ、此が水の精霊かぁ、人型なんだなぁ。しかも美女」
「僕らと、話易いカタチを取ってくれてるんだよ」
「え、そりゃ親切だな。ルイズ、水の精霊の前だ。礼儀正しくしよう」
「サイトと離れるの、イヤ」
「……駄目か」
「モンモランシー=マルガリタ=ラ=フェール=ド=モンモランシです。モンモランシ家の末裔として、呼び掛けに応じて下さった事、感謝致しますわ」
「良い。此方にも用が有る」
「あの、先に此方の話を聞いて頂けないでしょうか?」
「良かろう」
「ええと。精霊の涙を少し分けて頂けないでしょうか?」
精霊が先を促す
「此方におわす者の状態が、おわかりになりますでしょうか?」
「…我が力の影響を受けているな」
「其れを治す為に、分けて頂けないでしょうか?」
「我が力をどのように使うかは、我には興味が無い」
「ばっさりだな、おい」
「精霊と人間じゃ、価値観が違うもんなぁ」
「では、此方の用件を言って良いか?」
「…はい」
「アンドリバリの指輪を取り戻して欲しい」
「アンドリバリの指輪とは、何でしょうか?」
「我が力を凝縮した指輪で、我そのものである。精神操作や死体の操作等も出来る。以前に、我から人の子が強奪したのだ」
「其れは、どちらに有るのでしょうか?」
「知らぬ」
「其では、探し様が有りませんよ」
「そうなのだ。だから我自身で探す為に、湖の水量を増している」
「済まない。話に割り込んで、良いかい?」
「申せ」
「何で水量を増やすと、探せるんだ?」
「水は我そのものだからな。水が触れれば解るのだ」
「其ってつまり、世界全部水没させる気ですかね?」
「時間はかかるが、そうだ」
「…これ、凄く不味くね?」
「…僕もそう思う」
「モンモン、承けるしか無さそうだぞ?」
「そ、そうね」
「例の手の者が来たようだ。我に攻撃する意思を宿している。先ずは撃退して貰おう」
「質問ですが」
「何だ?」
「ご自身で戦わないのでしょうか?」
「相争うのは人の子の役目だろう。我には興味無い事だ」
「…駄目だこりゃ」
モンモランシーは完全に脱力してる
才人は其を見て、話を続ける
「条件付けて良いですかね?」
「申せ」
「人の子は、仕事を承ける時には、報酬を貰わないといけないんですよ。そうしないと、社会が成立しないんです」
「続けろ」
「とりあえず、今回来た連中は撃退しましょう。指輪を見付けた暁には、報酬として精霊の涙と、モンモランシ家の交渉役復活を要求します」
「良いだろう。但し、今来た者達を撃退してから応じよう」
「成程、腕前を見てからですか」
「そうだ」
「今、敵はどちらに居ます?」
「お前達と反対側から湖底を歩いている、二人だ」
「湖底だと力が出せないんで、敵事、陸に上げられますかね?」
「其くらいならば良かろう」
精霊は、4人に空気の層を設けたまま、一気に陸迄打ち上げる
「おわっ」
「ちょっと、激し過ぎ」
「勘弁してくれ」
陸に4人打ち上げられる
「あ〜参った。こんなに手荒いとはね。怪我はしてないか、皆」
「私は大丈夫」
「僕もだ」
「ルイズは?」
「サイトの腕の中なら大丈夫だもん」
「さいですか。さてと、向こうに飛ばされたみたいだが、相手の気配解るか?デルフ」
「相棒、幾ら何でも無茶言うない」
「そうか」
ジャケットのポケットからグローブを取り出し、はめる
今回は森の中、下手な動きは手を傷つけ、握れなくなる可能性が高い
「ギーシュ、モンモンには解るか?」
「土の中なら有る程度解るんだけど」
「私は水が繋がらないと」
「じゃあ、雨降らすか。ウォーターバレットかシールド、又はフォール」
「私、ドットよ」
「出来る範囲で良い、そうすれば、其処は確認出来る」
「成程ね。じゃあ、行くわよ」
「範囲は?」
「前方直径20メイル位。範囲広めるから攻撃能力無し」
「上等。頼む」
モンモランシーがルーンを詠唱し、前方に雨を降らせる
ボン
「あら、向こうから教えてくれたわ。バレットに殺傷力有りと思って、焼き払ったみたい」
「良し、行くぞ」
「駄目、サイト行っちゃ駄目」
「ルイズ、今からお仕事だ」
「駄目なの。サイトは、あたしの傍に居ないと駄目なの!!」
「あぁ、もう。ルイズは、俺のお手伝いしたいんじゃなかったのか?」
「お手伝いしたいの」
「じゃあ、今は離れてな、其がお手伝いだ。解った?」
「うぅ〜。イヤだけど解った」
「モンモン頼む。ギーシュ行くぞ」
「解った」
「任せて。ルイズ、私と待ちましょう」
「うん」
「あったぁ、湖底歩いてたら、陸に打ち上げられちゃったわ」
「…追い出された」
「堪らないわ、ん?バレット、ちっ」
キュルケはすかさずフレイムボールを詠唱し焼き払い、タバサが風を送り、火力を上げる
ボン
「威力無い」
「水使いの索敵?しまった、教えちゃった」
「タバサ、あれやるわ。人間相手なら最小で済む」
コクリと頷く
二人で同士に詠唱し、ファイアランスとジャベリンが浮かぶ
「ダーリン直伝よ」
音が鳴る方に向け、射出する
ドカン!!
「良し成功、次」
又、二本の槍が浮かぶ
ザザザザ
まだ音が鳴る
「ち、一発じゃやられないか。タバサ、方向指示」
杖で指す
「ファイエル!!」
ビュッ
ドカン!!
「次」
ザザザザ
「ああ、もう何なのよ?威力も範囲もトライアングル超えてるのに、何でやられないのよ。タバサ、方向合ってる?」
「合ってる」
「方向」
杖で差し示す
「ファイエル!!」
ドカン
周囲の木が次々爆風に巻き込まれ、薙ぎ倒される
「相手が速い、来る」
「ちっ、ダーリン居てくれたら楽勝なのに」
タバサがウィンディアイシクルを展開、キュルケはフレイムボールを複数作り出す
「喰らいなさい!!」
フレイムボールが広範囲に炸裂し、木々や下草が燃える
揺らぎを感知したタバサが、其処にウィンディアイシクルを叩き込む
「くっ」
手応えが無いのに気付き、アイスストームを放つ
ゴォッ!!
雪風にさらされ、延焼が消火される
「駄目、手応えが無い」
「くっそ、最悪だ。最後の一発」
キュルケがファイアランスを成型し、機を伺う
タバサはブレイドを展開し、突撃するタイミングを伺う
額には大量の汗、今迄でも、最悪クラスの強敵
此処に、あの剣士が居てくれれば
ザザザザ
「そこ!!」
ファイアランスが威力の半分も出さずに消える
「嘘!?」
ザッ
タバサがタイミングを合わせ、飛び出しブレイドを斬りつける
「峰だ峰」
「どわぁぁぁぁ!!」
キィィィ、カチン
ブレイドにデルフが干渉し、吸い込む
杖を斬らない様にとっさに峰打ちに握り返したが、何とか才人は間に合う
「タバサにキュルケか。何してんだ?」
タバサとキュルケは二人してすとんと腰を落とす
「こ、怖かった。腰抜けた」
「あ〜悪かった二人共。タバサ、大丈夫か?」
ふるふる
タバサは首を振り、一気に涙を浮かべる
「……剣向けた」
「ごめんって」
「剣向けた!!」
「悪かったって」
「貸し、二個目!!」
「はい」
才人は苦笑して、デルフを収める
「立てるか」
ふるふる首を振る、タバサ
「タバサほら」
タバサをお姫様抱っこをすると、身体が震えている。そのままタバサは首に手を回す
「…怖かった」
「ごめん」
「もう、駄目かと思った」
「ごめん」
「…居て欲しかった」
「ごめん」
「ちょっと、ダーリン」
「何だい、キュルケ」
「タバサと差別じゃないかしら。私も立てないの」
「ああ、ごめんごめん」
タバサを抱っこしたまま、キュルケの傍に座る
「悪かったよ、キュルケ」
「許さないんだから」
「ごめんって」
「これ位は良いでしょ?」
キュルケからキスをする
「賠償ね」
「高い支払いだな」
「次やったら、もっと酷いわよ」
「お〜怖っ」
「才人捕まえたかい?あれ?キュルケとタバサじゃないか?」
「ギーシュ、二人を呼んで来てくれ」
「解ったよ」
ウォーターバレットで大体の位置を掴んだ才人とギーシュは、一気に寄らず迂回して駆ける
「ギーシュ、無理すんなよ」
「あぁ、才人の動きには付いていけないからね。でも、ワルキューレを展開するよ。的を分散させる」
「お、助かる」
「おいで、ワルキューレ」
ワルキューレが複数出現し、その手に槍が持たれてる
「お、槍持たせたのか」
「いやいや、本来こちらが正式」
「手加減してくれてたんだな」
「素手だったじゃないか」
「…マジでお前凄いわ」
ザザザザ
移動で草と低木が鳴る
ワルキューレが展開し、更に進み、殿がギーシュである
其処に炎と氷の槍がワルキューレに突き立ち、派手に爆発し、ワルキューレ全てを巻き込む
「な、今のは?まさか」
「デルフ」
「ありゃ、相棒が提案した、水蒸気爆発だろ?」
「そうだ、そんな事やる奴居るのか?」
「ハルケギニアも広いからねぇ」
「ギーシュ、ついて来るな。あれ食らったら、一発でお陀仏だ」
「解ったよ。確かに僕じゃ、回避出来ない」
「デルフ行くぞ。指示しろ」
「あいよ、村雨は抜かんのかい?」
「こんな障害物だらけで、2刀出来るか」
「そうだねぃ」
一気に才人は駆ける
「相棒、来るぞ」
ドカン!!
「くぁぁ、熱い上に痛ぇ、吸えるか?」
「吸ってるから、その程度なんだが」
「じゃあ、そのまま頼む」
「おぅ」
更に木々の間を走り抜ける
「来るぞ相棒」
ヒュッ、ドカン!!
デルフを爆心に差し出し、被害を軽減する
「くぅぅ、グローブしといて良かったわ」
「相棒の考えは凶悪だねぇ。あれ、相当絞ってるぜ」
「敵に回すと洒落にならんな、使い手に興味出るわ」
「まさかねぇ」
「何か気付いたのか、デルフ」
「いんや、来るぞ、手当たり次第だ」
「何?」
フレイムボールが複数炸裂する
「でえぇぇ、洒落になんねぇ」
「相棒、前」
「くっ」
氷の矢を斬り払いながら、吸収する
「なんつう、コンビネーション」
「マズイ、アイスストームだ。暴風に巻き込まれる前に一気に走れ」
「糞っ。マジに洒落にならん」
両腕を顔の前で交差し、デルフで吸い込み突破する
「ファイアランスだ」
此を斬り払い、吸い込み、残り火が消える
「開けるぞ、イケる!!」
「峰だ峰」
「どわぁぁぁぁ!?」
才人の目の前に出たのはタバサである
「って、感じだな」
「ダーリンじゃなかったら、最初の一撃でケリ付いたじゃない」
「みたいだな、ま、デルフのおかげだ」
「…そんな事ない」
「そうか?」
「そうよ。ダーリンが的確な指示を出して無かったら、私達ギーシュを殺してたわ」
「確かに。正直、ワルドとやった時より生きた心地しなかったわ」
「それは此方の台詞よ。まだ震え止まらないわ」
「…私の最強の敵だった」
「タバサが言うんじゃ、余程よねぇ」
「そうなのか?」
「私達の中で、一番場数踏んでるのは、タバサよ」
「お褒めに預かり、光栄の至りって所かな?」
「一つ約束して」
「何だキュルケ」
「もう、剣を向けて欲しくない」
「俺だって、女のコに剣向けるなんざ、ご免だ」
「そういう所が良いのよねぇ」
キュルケがしなだれかかる
「ふぅ、タバサは大丈夫か?」
ふるふると首を振り、才人に引っ付いている
キュルケと同じく、震えが止まってない
「才人、連れて来たよ」
「サイト〜。…何で二人も、サイトにくっついてるの?」
「私も聞きたいわ」
「私達、腰抜けちゃったのよ」
「何で?」
「ダーリンを敵に回したから」
「そんなに?」
「貴女もやれば解るわよ、正に恐怖よ。あんなの二度とご免だわ」
タバサがコクコク頷く
「貴女達二人がかりで、才人に恐怖するのね。どんだけよ」
「皆揃った所で話を合わせるか。一体どうして、水の精霊を襲ったりしたんだ?」
「任務」
「タバサのガリア騎士の仕事なのよ。ラグドリアン湖の増水原因を絶てってね」
「だから水の精霊を襲ったのか。水の精霊はさ、探し物をする為に、増水してるんだと。んで、二人が奪った品の手の者だって言ったもんだから、此方は撃退を条件に精霊の涙をね」
「成程ね」
「タバサ、心当たり有るか?」
「…物は?」
「アンドリバリの指輪って奴らしい」
「…初耳」
「ふむ、降り出しか。って事は、誤解も有るんだな。タバサは増水が何とかなれば良いのか?」
コクリと頷く
「水の精霊さんよ。見てたかい?」
ザアァ
湖面に精霊が立つ
「見させて貰った」
「どうやら、精霊さんの誤解も有るみたいなんだが?」
「だが、そちらの方から奪って行ったぞ?」
「だからと言って、其に全員通じてる訳じゃ無いんだよ」
「そうか」
「誤解を認めるかい?」
「認めよう」
「そりゃ、良かった」
「でさ、改めて依頼を承けるからさ、増水するのも止めてくれないかな?」
「最初の条件と違う様だが?」
「私達の要望よ」
「ならば、お前達も我の要望を承けるが良い。さすれば、元に戻そう」
「良いわ、ね、タバサ」
コクリと頷く
「では、此処に居る全員が、我の依頼を承けると言う事で構わぬな」
「あぁ、構わない」
「では、アンドリバリの指輪を探して貰おう」
「期限は?」
「お前達の寿命が尽きる迄で良い。全員死ねば、また増水すれば良い」
「長い刻を生きる精霊は違うなぁ」
其処で、モンモランシーが思い切って話かける
「すいません、せめて精霊の涙だけは、何とかなりませんか?」
「…ふむ、其処の男。手袋を外して、我に手を見せろ」
「ん?ああ」
才人はグローブを外し、両手の表裏を見せる
「モンモランシの裔よ、受け取れ」
「は、はい」
ガラス瓶を差し出すと、それ一杯に精霊の涙が満たされる
「こんなに」
「面白いモノを見せてくれた褒美だ。このままでは、役割に支障が出よう」
「役割?」
「短い生を生きる人の子では、預かり知らぬ事だ」
「それは?」
「我らは大いなる意思と呼んでいる。其が何かは、我にも解らぬ」
「有難うございます」
「水は、増やした月日を費やして減らそう、其で構わぬな?」
「タバサ、良い?」
コクリと頷く
「では、次はアンドリバリの指輪を持って来るが良い」
水の精霊は湖底に帰って行った
「ふぅ、何とかなったな。タバサ、キュルケ大丈夫か」
「ん〜、出来れば、まだこのままが良いわぁ」
タバサも頷く
「流石に、三人に引っ付かれんのは、大変なんだけど」
モンモランシーが問答無用で治癒をかけ、二人をしゃんとさせる
「此で良いでしょ?」
「ちぇっ、邪魔が入った」
「……」
タバサは首にかじりついて、離さない
「タバサ、報告が有るんじゃなくて?」
「才人」
「何かな、タバサ」
「この杖、先祖伝来の杖。折らないでくれて、嬉しかった」
「それは良かった」
「また、学校で」
「あぁ、気をつけてな」
コクリと頷き、シルフィードを呼ぶ
二人はシルフィードに乗って飛び立った
「モンモン、此方も何とかなったな。上手くいって良かったわ。量的には足りるか?」
「充分よ。売って儲けられる位」
「そしたら帰るか。な、ルイズ」
「サイト、何で他の女ばかり見るの?あたしだけ見てくれないの?あたしは、こんなにサイトの事が好きなのに」
「そっか、そうだな。でも、何時までも夢心地じゃ居られないぞ?やる事有るんだろ?ルイズの夢は何だ?」
「んとね、サイトが隣に居てね、立派なメイジになるの。でね、お父様の後を継げる位、立派になりたいの」
「そうか、なら頑張らないとな」
「でもね、サイトが居ないと頑張れないの」
「解ったよ。俺の我が侭なご主人様。さぁ、帰るぞ」
「うん」
そんな才人達を少し離れて見る、ギーシュとモンモランシー
「ねぇ、ギーシュ」
「何だい、モンモランシー」
「良いの?」
「何がだい?」
「意地っ張り」
「惚れ薬飲まないと、本音も言えないルイズよりましだよ」
「あんたも大概よ」
「そうかい、さぁ、帰ろう」
* * *
学院に帰った時は既に日は落ちていた
帰りの工程は倍皆が疲労の為、倍の時間が掛ったのである
厩舎に馬を返した後、食事が有るか尋ねると、やっぱり無かったのだが、才人の得意業、厨房直接が炸裂し、皆、食事にありつけた
「どうしたい、我らの剣、早い帰りだな。シエスタから聞いたから、もうちょい時間かかるかと思ってたんだが。もう夕飯終わっちまったぞ」
「いやぁ、思ったより早く片付いちゃってさ。残り物で構わないから、皆に飯食わせてくれないか?」
「っておい、貴族の坊っちゃん嬢ちゃんじゃないか。こんな所で、食わせる訳にはいかねぇよ」
「あの、僕なら此処で良いですよ。軍人になれば、今までの様にはいかないでしょうし」
「何事も経験よね」
「サイトと一緒じゃなきゃ、嫌」
ニヤリとマルトーは笑う
「我らの剣と一緒だと、貴族様も変わっちまうのか。残り物で今から整える、ちっと待ってろ。空いてる奴、全員にワイン出してやれ」
「助かるよ、親父さん」
「何、それが俺の仕事だからな」
「流石、料理人」
「さてと、じゃあ俺も何か一品作るか」
スラリとデルフを抜く才人
「ま、待て、相棒。まさか俺っちで料理する積もりか?」
「うるせぇぞ、伝説の包丁。包丁らしい所見せてみろ。てめぇ、人すら斬ってねぇだろうが」
「い、嫌ぁぁぁぁ」
デルフの切ない声が、調理場に響いた
「あれ、デルフをからかってるわね」
「そうだね、しかもちゃんと使ってるんだけど」
「使い魔が凄いのか、才人が凄いのか」
「どっちだろうね〜」
「うっうっう、もうお嫁にいけない、責任取ってね」
「お前とは遊びの関係さ、将来なんて考えてない」
「ひ、酷い、騙したのね。こんなにあたしの身体、弄んだ癖に」
「へ、良かったぜ」
ガクリと席から崩れるモンモランシーとギーシュ
「何なんだあの二人は?」
「何時もあんな感じなのかしら?」
「我らの剣、止めてくれ、手元が狂うわ」
「あ、ごめん親父さん、デルフ」
「おぅ、済まん、おっちゃん」
「おし、待たせたな」
「此方もサラダ出来たぞっと、さぁ食おうぜ」
* * *
ぐずるルイズをシエスタに任せ、才人は一人風呂に入り、部屋に戻る
「サイト。何で一緒に居てくれないの?」
「ルイズが可愛い過ぎるから」
「可愛いあたしは嫌いなの?」
「そんな事無いよ」
「何でこっち見ながら言ってくれないの?」
『また、破壊力抜群な恰好しやがって』
スケスケのベビードールに同じく、スケスケのショーツ
昨日からのヘビーローテーションは、才人がくらくらする
「ルイズ、それ、シエスタが着せたのか?」
「ううん、あたしが着たの」
「はぁ、可愛いぞルイズ」
「サイト、一緒に寝よ。家族作ろ」
「嫌、其はだな」
「だって、そうしないと、サイトどっか行っちゃうもん。サイトは子供好き?」
「大好きだ」
「じゃ、サイトの赤ちゃん、沢山産むね」
「だけどな」
「あたしはもう結婚出来るよ。ワルドとサイト同い年でしょ?問題無いよ」
「待て、落ち着け」
「何で?落ち着いてるよ」
「あ〜ルイズは子供好きか?」
「好き。ちぃ姉さまみたいに接したいな」
「俺の事は?」
「大好き」
「赤ちゃんは?」
「サイトの赤ちゃん?うん、沢山産むね」
「だから待て、両親に何て言う積もりだ。使い魔と子供作ったなんて、言う積もりか?」
「サイトだったら大丈夫だもん。ちい姉さまだって、協力してくれるって言ってるもん」
「ちい姉さまって、いつ会ったんだ?」
「サイトが来る前から、手紙でやり取りしてるよ」
「まさか、昨日送った?」
「うん、さっき返事来たもん。孫見たら折れるから、頑張ってだって」
「…まさか、惚れ薬でいってるとは思ってねぇだろうしなぁ」
ガシガシ頭をかきながら溜め息をつく
「サイト、早く服脱いで」
「はぁ、解ったよ」
服を脱ぎ、シャツとパンツのみになるとルイズが絡み付く
「あ・た・し・の・ば・か・い・ぬ・あ・た・し・だ・け・の・い・ぬ」
首筋を舐め、腕を背中に回し、肌を重ね、太ももを才人の股間に擦り付け、身体をくねらせる
「我慢ばかりする嘘つき。他の女ばかり見る位なら、ご主人様に全部して」
「サイトがしたい事なら、全部あたしがされたいの」
ルイズが才人を押し倒し、才人はルイズを受け止める
「サイトは私の事、大事じゃ無いの?」
「大事だよ」
「サイトはあたしの事、好き?」
「好きだよ」
「女のコはね、好きな人には、えっちな事されたいんだよ」
ルイズがキスを求め、サイトが応じると同時に、ルイズの舌に何か乗せ、ルイズに飲み込ませる
舌を絡めると、途端に抱きつきが激しくなり、ルイズが股間を擦りつける
「ん〜〜〜〜〜」
軽くいったのだろう、身体がのけ反るのを必死に腕で離れない様にする
「ぷぁっ、今、何飲ませたの?」
ルイズは目をとろんとして、更に股間を擦り付ける
「ルイズが気持ち良くなる薬」
「やっとなのね、嬉しい……………すぅ」
「…気持ち良くお休み、ルイズ。明日には何時も通りだ」
「…相棒、眠り薬なんていつ用意した?」
「風呂帰りにモンモンにストック分けて貰った。今日徹夜で仕上げるとさ」
「香水の嬢ちゃん、そんなの迄持ってたのか」
「普通の作るの飽きてて、色々作ってたんだと」
「やっちまえば良かったのによ」
「うるせー。やるにしても正気の時だ」
「ほいほい、じゃ、その時に嬢ちゃんけしかけっからな」
「ぜってー折っちゃる。お休みだ、デルフ」
「おぅ」
ルイズをそのまま乗せた状態で、才人は目を閉じた
* * *
ドンドン
「相棒、客だぞ〜」
ドンドン
「起きろ〜」
ドンドン
「駄目だ。お〜い、二人共まだ寝てるぜ」
「入るわよ」
ガチャ
ルイズの部屋は、ロックが掛ってないので、直ぐに開く
「お〜、可愛い顔が台無しだな、嬢ちゃん」
「うるっさい、黙れボロ剣。やっと出来たのよ、才人起きなさい」
「お〜怖っ」
つかつか歩みより、才人の傍に行く
毛布を剥ぐと、才人の上ではルイズが寝ており、その恰好はモンモランシーに怒りを起こす
「才人が拷問って言ってたのは此か。ん〜と、してないわね。良し、許してあげないでもない」
「さて、殴るか水をぶっかけるか。水は駄目ね、薬にかかって成分変わったら駄目だわ」
薬を机に置き、深呼吸。才人の耳を摘み、耳元で怒鳴る
「起きろおぉぉぉ、出来たぞ!」
「うわぁぁぁぁ!!」
才人はベッドの上で跳ねる
「何だ何だ?何が起きた?」
「薬が出来たのよ」
「え?お、モンモンか。おはよう。凄い顔だな」
「徹夜はお肌に悪いのよ。良いからルイズ起こしてよ。してないでしょうね?」
「やらない為に、眠り薬分けて貰ったんじゃないか」
「ま、信用するわ。あんた本当に堅いもの。全く、ヴァリエールは侮れないわね。キュルケより凄いじゃない」
「淑女のたしなみって言ってたぞ?母親や姉妹から、貰ったって言ってたな」
「モンモランシでは、此処までしないわよ。母様から、こんなの貰った事無いわ」
「大貴族ってのも、大変なんだな」
「どちらかと言うと、ツェルプストーのせいかも」
「あぁ、先祖代々の正当なる寝取られだもんなぁ。そりゃ、気合い入るか」
「クス、そうね」
クスクスとモンモランシーは笑う
「そろそろ、起こしてよ」
「モンモンが起こさないのか?」
「今のルイズじゃ、多分サイトじゃないと反応しないわよ」
「そうだな。ルイズ、ルイズ、朝だぞ。起きろ」
才人が身体を揺すりながら耳元で囁くと、ルイズはピクンとした後、寝惚け眼で目を開ける
「ふにゃ、サイト?」
「おはよう、ルイズ」
「おはよう、サイト。何で子供作ってくれないの?」
「ルイズが先に寝ちゃったんだろ?」
「ん〜と、そうだった。朝早く起こしたのは何で?」
「子供作るんだろ?」
「作ってくれるの?」
「あぁ。モンモンが、子供出来易くなる薬、作ってくれたからね」
此処で、初めてモンモランシーに気付くルイズ
「モンモランシー、本当?」
目の下に隈を出し、こめかみをひくつかせ、更に青筋立てて、モンモランシーは応じる
「えぇ、そうよ。机の薬がそれよ」
「ありがとうモンモランシー。サイト、飲ませて」
「はいはい」
ルイズをベッドの上で座らせ、サイトは起き、机の上の薬を口に含み、ルイズを抱き寄せ、キスをし、薬を流し込む
こくんこくん
ルイズの小さな喉が薬を飲み込み暫くすると、ルイズの顔が紅くなり、目を見開く
才人は目を閉じており、其には気付かない
ルイズは左拳を握り込む、隙間は僅か10サント
ゴスッ!!
「くぁっ!?」
無防備な肝臓にクリーンヒットし、才人が身体をくの字に折り、ルイズと才人の間に隙間が出来る
ルイズは膝を立て、左拳をフックの構えから、一気に身体中のバネを使い、才人の顎を立ち上がりながら打ち抜く
ガッ!!
「アガッ」
一瞬浮いた才人は、そのままたたらを踏みながら後退、そしてルイズが床に立ち、頭が無限の軌道を描き、左右から拳を連打する
ガンガンガンガンガン、ガン!!
ドスン
才人は顔から床に叩き付けられた
「嘘、嘘、今までのは、全部うそなのぉぉぉぉぉ!!」
「・・・リバーブロー、ガゼルパンチ、デンプシーロールのが、絶対嘘だ」
才人は小さく呟き、そのまま失神する
「こうしちゃいらんない。早くちい姉さまに手紙書かなきゃ」
「結局こうなるのね、お二人さん」
「報われねぇなぁ、相棒」
* * *
547 :
大人才人:2010/09/23(木) 22:21:48 ID:E7XO5Sx7
投下終了なのね〜きゅい
丁度ギリギリなのね
大人才人タクティクスなのね
今回はキュルケなのね〜きゅい
「今回劇中描写で私達が腰抜けてたけど、メイジにとって、自身の魔法が全く通じないってのは、恐怖以外の何物でも無いのよね」
「オマケに私達はダーリン直伝のテクニックを、密かに練習して使える様にしたってのに、それすら最初以外通じなかったの。あれ威力下げても、スクウェアクラスの破壊力を出しながら、節約出来るスキルなのよ」
「其ほどだってのにダーリンには全く通用しないし、幾らデルフでも反則じゃないかしら?魔法吸収なんて、知らないわよ」
「そうそう、劇中のファイエルは、ゲルマニア訛りだから気にしないでね」
ありがとうなのね〜きゅいきゅい
それとスレ立ては誰かに、お願いするのね
携帯厨だとべっかんこ通したりして直リンは難しいからお願いしますなのね〜きゅいきゅい
いつもながらGJ
次スレたてられるかやってみる
どちらも乙乙
しかしこのレス番で次スレ行くんだからいいスレだよ多謝
スレ立て乙
>>547 GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
>>549乙なのね〜
埋めネタ
シルフィのちっちゃい冒険
「お姉さま、お姉さま。何でシルフィ喋っちゃ、駄目なのね?シルフィも、早く才人と喋りたいのね〜」
「…韻竜がばれると面倒だから駄目」
「才人はそんな事気にしないのね〜。こうなったら、才人に人間の姿で話かけるのね〜きゅいきゅい」
ぼかっ
「い、痛いのね、お姉さま。酷いのね〜」
「胸有るから駄目」
「お姉さまは、此から成長するのね〜きゅいきゅい。其よりも、お姉さま、シルフィ新ネタ出来たから、感想聞かせて欲しいのね」
シルフィードは一冊の薄い本をタバサに渡す
「此は?」
ぱらり
一気に紅くなる、タバサ
「どうなのね?」
「な、何で、才人とマルトー料理長とオールドオスマン?」
「才人総受けなのね〜きゅい」
「ラグース・ウォータル・デル・ウィンデ」
「ひ、ひ〜ど〜い〜の〜ね〜」
きゅいきゅ〜いと、手加減抜きのアイスストームで、空に打ち上げられたシルフィード
キランと彼方に飛んで星の様に煌めいた
そんなシルフィードを尻目に、読書に没頭するタバサ
「こ、此は、ちょっと、良い」
マダムバタフライの隣に置いておこうと、タバサは決意した
「才人、才人〜」
「おんや?見た事無いメイドだなぁ。青髪も珍しいし、タバサみたいだな」
「お姉さまの事、どう思ってるのね?」
「おいおい、一応初対面だろ?名前は?」
「イルククゥ」
「知らんっての」
「そんな事無いのね。何時も才人の作るご飯は美味しいのね〜きゅいきゅい」
「ちょっと待て、俺が飯食わせてる相手は、使い魔だけだっての。まさか、あまりに腹減って使い魔用の飯、ブン獲ってんじゃなかろうな?」
「う、実はそうなのね。シルフィのご飯は美味しいのね。其にスキュラが才人の子種欲しいって言ってたのね、きゅいきゅい」
「シルフィードのは図体でかいから飯取るな、アイツはまだ成長期なんだよ。解ったな?」
「解ったから離すのね〜きゅいきゅい」
「ったく」
そのまま厨房にシルフィードを放り込む才人
「親父さん悪い、この欠食メイドに飯食わせてやってくれ」
「きゅい」
バタン
才人の肩に手を置かれる
「誰、スキュラか?ちょっと待て、怪力で何処に連れて行く積もりだ?」
そのまま近くの茂みに連れ込まれる、才人
「や、やめ、触手プレイは止めてぇ〜〜!!」
「あ、スキュラが側に居たの、才人に言うの忘れてたのね〜きゅい」
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