1 :
名無しさん@ピンキー:
2 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 00:56:29 ID:jDmKNauG
ブリガンヌルポダイン
ブリガッンダインしつつ保守
ハーレーが好きだった。
後はキラードール
キラードールいいな
無表情なイリアをキャムデンあたりがこう、ネチネチと
保守
キャムデンは意外と善人だ保守
ヴィクトリアたんハァハァ
アルスターたんハァハァ
(CVのついてない)ユーラたんは貰った。
スレ立て乙
ソフィアの日記もお引越し
フィロのひとりごとも、もちろんいっしょ
戦力増強と再編のため、リスティノイスで召喚したモンスターの中に
見慣れないものが混じっていた
一見人型だが、蝙蝠のような羽を持ち、頭には2本の角、先の尖った尻尾まで生えている
顔つきや体型から見るに、女性型なのだろう。そこまではいい
問題は格好だ。黒革を纏っているのだが、手袋やブーツは肘膝に達するほど長いのに
胴体部分は殆ど下着のようなものだ。おまけに面積は極端に少ない
豊満な胸は肩紐すら無いトップでこれ見よがしに寄せ上げられ
ボトムはVの字に切れ上がって太股を見せつけ
尻尾の邪魔になるのか、お尻付近の生地は特に少なく紐状で、殆ど丸見えになっている
実にけしからん。神聖なる我が国の戦力として、相応しいとは言えない
「かわいい!あたしもこういうの欲しいな」小娘は黙れ
あまりに目に余るので、格好の改善を命令したのだが、一向にとりあわない
私の私服まで用意して、品の無い身体を覆い隠すよう言ったのに、寸法が合わないという
ついでに私の胸元を一瞥して鼻で笑いやがったので、思わず殴りそうになった
私は小さくない。お前が大き過ぎるんだ。僧服だと目立たないけど、魔女服だとすごいんだぞ
と言っても先日再仕官した女性士官の着痩せぶりにはこっちが驚いたのだけど
騒ぎを聞きつけてやって来たフィロに、まあまあととりなされた
角だの羽だの尻尾だの胸だの尻だのいろいろ出っ張ってると
確かに普通の服では窮屈だろうから、ある程度は仕方がないという
「一緒に戦うんだから、配下の子とは仲良くならなきゃ、ね」とにっこり笑うフィロ
モンスター相手に下手に出るのは私の主義ではないのだが
フィロの天使のような笑顔に癒されると、そんな気もしてくるから不思議だ
召喚される天使も、男顔ばかりでなく、こんなかわいい子だったらいいのに
そういえばマーマン(ry
さておき、フィロが笑顔で接しようとすると、あろうことかベノムが飛んで来た
こいつ暗黒魔法使いか! いやそんなことより、フィロが
フィロが犯され(訂正)毒に冒された。奴はそれを見てケラケラ笑っている
この阿婆擦れもう許さん! こっちが下手に出てればつけ上がりやがって!
まだ出てなかったような気もするが、そんなことはどうでもいい
フィロにメディカしてから、私はソーサレスの魔女服に着替えるために自室へ向かった
あの阿婆擦れ、目に物見せてくれる。やはりモンスターは躾が肝心なのだ
ちょっと前だったら愛の鞭で済んだのだが、もうそんな生温い物ではない
九尾の猫でビッシビシにしてやんよ
と意気込んで戻ったら
何故か壁には三又槍が突き刺さり、天井にはカーズの着弾痕
阿婆擦れは上も下も摺り下げられたあられもない格好で床に伸びて荒い息を上げており
フィロは一仕事終えたような爽やかな顔で額の汗を拭ってるところだった
「あ、ソフィアちゃん見て見て」ぐったりした肩を掴んで身体を起こす
見ると赤い首輪から下がった鈴が、豊満な胸に跳ね返って揺れている
「とっても似合うと思うの。この子も気に入ってくれたみたい」
その子の方は、肩を掴まれた際にビクッと身体を竦ませたものの
後は為すがままで、すっかり従順になってしまったようだ
いったい何があったのか激しく気になるが、何も聞かないことにした
フィロが退室するとき、耳元で
「弱点は尻尾の先よ。とっても敏感なのw」と囁いて行ったが
その子がまたビクッとしたので、やっぱり何も聞かないことにした
ソフィアの日記
ジュークスからリドニー要塞に侵攻した
我が国のハドリアンに匹敵するとも言われる大陸屈指の防御拠点である
・・・まあそのハドリアンも、最近では氷の華がアスティンまで出張って
周辺を荒らし回っているので、とんと防衛戦の機会も無いらしいのだが
この進軍からして困難を伴う堅牢な要塞の攻略が我々に任されたのは
我々が3人とも魔法主体の騎士であるのと、我々の部隊が、ロックを始め
ホーリーグリフやエンジェル、デーモン、フェアリーなど、航空戦力に富むからだ
橋を渡る前衛はドラゴン1匹と、あとは犬だけという効率の良さである
鈴を着けたデーモンにとってはこれが初陣となる。頑張れ悪魔っ娘
橋を渡り切った辺りで、背水の構えで布陣する
敵に察知されぬよう慎重に距離を取り、そこから一気に近づいて布陣を完了するというのが
氷の華直伝の電撃戦法である。後は群がって来た敵軍を範囲魔法の連発で一掃するだけだ
ところがここで誤算があった。敵軍東側にヒュドラが2匹も居たのだ
ジェノフロストやアイシクルクローの効きが薄く、ドラゴンの天敵となる青属性
おまけにHPも豊富で、倒すのに時間が掛かる。そして射程の長いブレス
吐かれる前に仕留めたかったが、敵部隊が群がる前に魔法を使い切るわけにはいかない
タイミングを計ってる間にユニコーンの回復魔法を使うはめになり、一抹の不安がよぎる
そこに恐るべき衝撃が襲い掛かった
帝国には、いい歳こいて魔獣の頭蓋骨を模った仮面を被り
デスナイトなどと名乗って喜んでいる、どうしようもない騎士が居るという
その上帝国四鬼将、しかも筆頭だそうである。四鬼将と言っても3人しか居ないようだが
世間ではそういう輩を、中二病とかいうらしい。どんな病か知らないが難儀なことだ
と噂には聞いていたのだが、本物はどうしようもないの次元が違った
一撃でホーリーグリフの体力を半分にされた。回復が追いつかず、一旦下げざるを得ない
開いた穴にロックを回すが、鉤爪が当たらず、手痛い反撃
それでもジェノフロスト4連発、とどめのつもりで悪魔っ娘のカーズまで叩き込んだのに
これが吃驚するほどダメージが少なくまだ生きてるっていうか自動回復ってなんですかそれ
倒しきれず回復期に入ってしまった。さすがに雲行きが怪しい
と思っていたら、なんとカーズをぶち当てられた。ヤバい。レクターにそれは非常にヤバい
更にヒュドラのブレスで薙ぎ払われ、堪らず尻餅をつく。水音が立った
水際で呆然と座り込む。ずぶ濡れのまま、冷たいと思う余裕すら無かった
ああ、負けるんだ。次にあの変な覆面に変な手裏剣投げつけられて、私、負けるんだ
仮面だの覆面だの、帝国って何、扮装趣味でも流行ってるんだろうか
そんな連中に私負けるんだ。最低。せめて可愛いおんなのこの手に掛かりたかったなあ
「ソフィアちゃん!立って!ソフィアちゃんの番!」フィロの叫び声で我に返った
身体が動く。まだ生きてる。え?どういうこと?私の方が先?
あ、さっきのジェノフロストでレベルが拮抗したんだわ
千載一遇のチャンス。エリアヒールで一気に回復する
悪魔っ娘が渾身のカーズでヒュドラを屠り、グリフも復帰する
もう覆面の1部隊では誰にも止めは刺せない。フィロと小娘が続く
配下を削られ、先に根負けしたのは帝国軍の方だった
足首を水に浸したまま、勝利を噛み締めていると
フィロと悪魔っ娘が左右から跳び付いて来て、3人揃って引っ繰り返るハメになった
フィロは大喜びだし、悪魔っ娘は仮面が怖かったと泣き喚くしで、起き上がる暇もない
水浸しの私達を、小娘がニヤニヤしながら見ている。やれやれ、洗濯が大変そうだが
水を吸った薄絹がフィロの肢体にぴったり張り付いて、眺めが大変宜しいので
たまにはこんなシチュエーションも・・・と、そこで漸く気付いた
深々とスリットの開いた私の僧服は、もっと大変なことになっていた
リドニーなんて大っ嫌いだ
投下乙
フィロ・・・・・恐ろしい子・・・
乙
続き楽しみにしてます!
ソフィアの日記
お風呂が無いとはどういうことだ
激戦の末リドニー要塞を確保したはいいものの、はっきり言ってここは人の住む処ではない
そもそも居住区という概念すら欠けているようだ
二段ベッドの並ぶ、仮眠室かと思った一部屋が、どうやら騎士の居室の全てらしい
厨房も無く、流しのある一室が洗面所兼食堂のつもりのようだ。トイレも一箇所
そして風呂が見当たらない。これはひどい。ひどすぎる
ジャイアントを2・3体回してもらって大改築してやろうかと思っていると
表を飛び回っていた小娘が、すこい物を見つけたと駆け戻って来た
小娘の先導で島縁まで歩くと、何やら岩に囲まれた小さな窪地がある
石造りの小さな水路で河と繋がっているようだ。今は水門が閉じてある
上流側の水路は途中で濾過装置と、暖炉?を経由するようで、暖炉の傍らには薪が積んである
これは・・・ひょっとして・・・河の水を引いて・・・熱する・・・
人工の露天風呂ではないか?!
湯船は3〜4人でも優に入れる広さだった
大河を眺め、流れる水音に包まれながらの入浴。何とも贅沢である
帝国にも中々、風情というものを解する人物が居るようだ
先の戦闘で、期せずして水浴びするはめになった我々だが
これでどうやら風邪を引かずに済みそうだ
そういえば、例の悪魔っ娘もずぶ濡れだっけ
統魔範囲内だったので呼んでみると、悪魔っ娘は即座に飛んで来た
本当に従順になったものだ。一緒に入るよう促すと、恥ずかしそうにモジモジし出した
普段から極端に露出度の高い格好のくせに、脱ぐのは恥ずかしいらしい
「女同士だから平気よ。ほらほら」小娘がカラダをくねらせて見せる
あんたが言っても説得力無い。全裸で脚を上げるのはやめなさい
「大丈夫、何もしないから。ね」フィロが笑顔を向ける。何故か余計に怯えるからやめて
結局、首輪一つの姿にした後、私が手を引いて湯に浸からせた
ほぅ、と気持ち良さそうな吐息を立てる悪魔っ娘
生まれて初めての露天風呂体験は気に入ってくれたようだ
湯船の中ほどにぺたんと座り込み、後ろ手をついて、羽でゆっくりと湯をかき混ぜ
そして我々3人の目の前に、大きな2つの膨らみがぷかぷか浮いている
思わずまじまじと見てしまう。気付いた悪魔っ娘が慌てて水面下に沈めようとするが
大きすぎる肉球は、はちきれんばかりに水を弾いて、自己主張をやめようとしない
正面に座っていた小娘が、にんまり微笑んだ。水面下からそぉっと両手を伸ばす
悪魔っ娘からは、自分の胸のせいで死角になっていたのだろう
いきなりきゅっと摘み上げた。吃驚する悪魔っ娘。小娘が体重を掛ける。響く鈴の音
きゃあきゃあ鳴く悪魔っ娘。急に前屈みになったので、今度はお尻が浮いてしまった
きゃはきゃは笑う性悪子猫。ええいやめんか
止めに入ったフィロが、小娘を擽り始めた。笑い声が悲鳴に変わる
羽と尻尾と手と足で盛大に水飛沫を立てた後、悪魔っ娘は私にしがみ付いてやっと落ち着いた
小娘のごめんなさい連呼を聞きながら、悪魔っ娘の頭をよしよしと撫でてやる
ぐすぐす言いながら私の胸元に頭をぐりぐり押し付けてくる。角があるのでちょっと痛い
しがみ付かせたまま、上体を後ろに倒してみた。こうすれば2人で胸まで浸かれる
それにしても大きいわね。脇の下から覗いてる。……あ、ちょっと赤くなってる
掌でお湯を孕ませるように柔らかく摩ってあげると、子犬のように鼻にかかった声で応える
とろんとした上目遣い。朱に染まる頬。……いかん、そんなつもりじゃ
「もう、反省なさい!あんなにいきなり!もっと優しくしなくちゃダメ!」
フィロ、それは論点がずれてると思う
ていうかどこ触ってるのあなた
乙です。
小娘はコルチナかな?
激しく乙!
ひょっとしてkakitameしてた?
>>16 そです
引き当てたのはランゲかもしれないw
>>17 いつもぶっつけです
ノルガルド滅ぼそうかと思ってたのに、いつの間にかファテシアが再仕官するという
てかいつの間にかフィロがすっかり恐ろしい子(ry
過去スレにこんなのがあったので再利用
前スレまでの登場人物
女王陛下(相思)⇔(相愛)粗野な山猿←(虎視眈々)色黒の蛮族←(漁夫の利)赤毛の優男
↑(健気さが堪らない天上人)
ソフィア(大好き。性的な意味で)⇔(せいてきって、な・あ・に?)フィロ
↑(両刀つまみ食い)
氷の華(愛棒)⇔(相棒)巨漢の修道僧
改めて見返すと、ガロンワンドってそんなに赤毛じゃないなあ
エクトールやバタルカスのがずっと赤い。ドリストやイリアも赤い
踊る小娘:在野仕官の奔放子猫。躾がなってない。皇帝に啖呵切ってびっくり
自称天才軍師:戦以外でばかり余人を超えた閃きを無駄に発揮。写真機の小型化とか
パーフェクト平凡:口煩い
西南の発明王:冷蔵庫や写真機など文明の利器を考案したらしいが、実用化は常に別の人物
白狼の右腕:氷の華にコナ掛けたらしい。恐れを知らねえ。おかげでいい迷惑だった(過去形)
白夜のツンデレ:レオニア北方ツンデレ自治領主候補、になったことも知らずに本人は退場
南の狂王、単細胞、太鼓持ち:経験値。おかげでエンチャントレスを修了。氷の華に感謝
僭称皇帝:嫁がレクター。いい趣味してたのね。目から鱗だわ。顔は黒いけど
嫁のレクター:絶世の美女。はいてないんでしょ、分かってるんだから
側室?:皇帝が第一夫人にかまけてるせいでオアズケくらってるものと推測してみる
生真面目な女性士官:鎧を脱いだらすごいんです。愛の鞭持ってエンチャントレス修行中
ソロン師:師匠は酒が入ると奥深いエロトークが飛び出すんだ
西国の鬼畜王子:世間知らずの若造。ものの価値を知らない餓鬼畜生、略して鬼畜王子
シラハの脳内回顧録
ハァハァ、あの紫お下げのジェノフロストが気持ち良くてイキそうだったぜ
向こうはこちらもレベルアップしてることに気づいてなかったみたいだが…
二発目は完全にわざと喰らったってもんよ
一発目を喰らった時にわかったんだぜ、あいつのフロスト系は鳥肌ものだってな
先に動かずにアナルに軽くパラライズかけてクナイをいれてみたが、
フロストがきた瞬間にクナイに冷気が伝わりそれが拙者の前立腺を刺激するゥ!そこに痺れるゥ!憧(ry
シラハどんなキャラだよww
これはひどいwww
軽くパラライズをかけておくところでフイタ
>>19 ソフィアはジェノフロ2発撃ってないぞw
ソフィアの日記
リドニー要塞は防衛に向いた拠点であるため、防衛部隊と交代することになった
私達のような成長株には、最前線で活躍してほしいという、陛下の御心だろう
ご自身もあのたおやかな御身で常に最前線に立ち続ける
陛下の健気さ気高さに報いるためにも、戦果と成長をもって応えねばならない
防衛部隊が到着。こちらも3人揃って僧服で出迎える
戦闘ではミスティック姿、自室ではもっと薄着で悩ましい肢体を見せるフィロも
こういうときはレクターの正装になる
おそらく、フィロの魔術師としての顔は、氷の華などごく少数の騎士にしか知られていない
故郷の教会など、フィロを僧籍一本伸ばしの敬虔な使徒だと思っているはずだ
魔術書を自室に並べ、カフェテラスなどでもあからさまに紐解いていた私とは
シスター達からの信頼度が違ったものだ
フィロのそういう、所謂「猫の被り方」は、ソロン師から学んだものだという
そんなこと私には教えてくれなかった。まあ教えてもらったところでしなかったろうが
というか、私には余計なことばかり遠慮なく教えてくれたような気もする
曰く、酒は百薬の長なり
大酒かっ喰らって大鼾で人のベッドを占領して風邪まで引かせた師の言である
抱き合って眠ればよかったのだと説教までされた。どこまで冗談か判らない。多分本気だ
曰く、健全なる精神は健全なる肉体として顕れる
人の入浴中に乱入してきて、洗ってやると称してあちこち触り放題した挙句
品評まで述べてくれた後に言い放った精神論である
くびれや盛り上がりや二の腕や脚線美の形状が、いったいどんな精神の顕れだというのか
そのためにあんな運動だのこんなマッサージだのというのも、本末転倒甚だしくはないか
本人は○十過ぎとは思えない美事な肉体美を見せ付けてご満悦なだけに腹が立つ
私だってもう4・5年もすればあれくらいの深い谷間に・・・
いやそもそも背丈からして違うんだから、格差が顕著でも当たり前なのよ
それに、お尻は絶対あんなにむっちりじゃない方が上品でいい
人生訓と称して、酔っ払いの夜伽噺を、正座でたっぷり聞かされたこともあった
フィロは終始きょとんとしつつ、何故か時折感心などしていたが
私は居た堪れなさすぎて熱まで出てきて失神しそうだった
そういえば、初めて飲まされたのもあの時だっけ
ガンガン痛む頭で、酔い潰れたフィロのおもらしを処理させられたのは忘れない
・・・あれ?させられたんだっけ?買ってでたんだっけ? よく覚えていない
次の日、二日酔いで寝込む私に、ケロっと元気なフィロが
「ねえねえソフィアちゃん、あの○○ってどういう意味?」といった質問を連発してくれて
うまく誤魔化すのに知恵熱が出たことは覚えているのだが
もちろんまともな教えの方が多かったし、それは確実に我々の糧となっているのだが
師のそっち方面の教えにまで感化されないよう
特に、くれぐれも純真無垢なフィロが染められることのないように
二人分頑張ったあの頃の私は、確かに輝いていたはずだ
そして今も目の前に、その努力と情熱の証が
神の惜しげもない愛に満ち溢れた清廉な姿でそこに在る
ああフィロ。あの師のいかがわしい熱波に攫われることなく、清らかなままのフィロ
あなたの澄み渡った美しさを目にする度に、私は自分を誉めてあげたい
と、私は確信している
たとえこういう、猫の被り方の巧さなどを目の当たりにして
ちょっと揺らいだりすることが、たまにはあったりしたとしても
そうですね
あなたの努力の甲斐もなくフィロは恐ろしい子に成長しましたよw
寧ろ努力の結果だったらどうしよう
ソフィアの日記
防衛部隊が連れて来たモンスターの中に、珍獣が居た
あれがトリトンか。初めて見た。どこの物好きがマーマン系など育てたのだろう
余計なことにばかり無駄な才能を発揮する自称天才の仕業だろうか
まさか、筋肉好きの某氷の華が、愛棒(訂正)相棒に物足りなさを感じて遂に・・・
なんだ、西南の国が南部戦線に出張って来たのを、氷の華が返り討ちにして捕獲したのか
在野仕官で騎士が増えたからといって、大陸屈指の双璧とも言われる戦力を態々分散し
攻勢に転じた挙句返り討ちなど、賢王の知略とやらも大したことはなさそうだ
トリトンは確かに、リドニー防衛には極めて有用なモンスターである
その能力は、まさに水を得た魚と呼ぶに相応しい。大きな戦力となってくれるだろう
たとえ連れてるのが、アルコール中毒更正中の病み上がり僧であろうとも
それにしても、だ。何故、よりによって
どうして召喚できるマーマン系は男性型ばかりなのだ
文献によると、水棲族の女性型はマーメイドと呼ばれる
文字通り、水も滴る美女ばかりであるという
しかも、暇さえあれば筋肉を誇示してポージングばかりしている魚頭などではなく
類稀なる美声によって荒波さえも安らげる、奇跡の歌姫達なのだそうである
そして、もちろん、問答無用の、一糸纏わぬ、全裸!
その奇跡の造形美は、見る者の心を、蕩けさせるも奮い立たせるも自在なほどだという
もちろん水地形にあっては、その露な肉体全体に、しとどな雫を纏うのだ
濡れ光るカラダ、肌理細やかで張りのある美肌に、尾を引いて滑り滴る清水の煌き
彼女らにこれ以上相応しい装束が他にあろうか。これぞ自然の摂理というものである
ああなのに、何故よりによってマーメイドの召喚術式が失伝しているのか
いったい古代の賢者たちは何をやっていたのか。つくづく残念なことである
だが失われたものはしょうがない。いつか私が研究を重ねて失われた式を解明し
自力で召喚陣を復刻してやる。そして歴史に名を遺す。それが私の密かな夢だ
などと考えながら申し送りを終え、リドニーを後にした
露天風呂については、報告の要無しとして、胸の裡に留めておいた
男はトリトンやヒュドラと一緒に河で泳げばよろしい
その発想があったか
ソロン師匠っててっきり男(じーさん)のイメージしかなかった
こうなると一気に印象が違うなw
ソロン師は「若さの秘訣は健全なエロ」とか有言実行してそうな人
ソフィアの日記
「じゃ、またねソフィアちゃん」フィロは笑顔で手を振った
ジュークスで目にした光景が信じられない。何かの間違いではないのか。ああ神よ
私が向かうのは北西のソレスタン。そこから西国への侵攻部隊に加わる
てっきりフィロも一緒だと思っていた
しかし
フィロが向かうのは遥か南方のアスティン。氷の華が守っている拠点である
小娘も一緒だ。6人の騎士が集合し、侵攻部隊と防衛部隊とに再編するのだという
私だけが別の任務を課せられた
解せない。腑に落ちない。納得いかない
何故私だけ除け者にされるのだ
いや、西方侵攻に回されるのはいい。そんなことより肝心なのは
何故フィロと引き離されなければならないのだ!
おそらくあのパーフェクト平凡あたりが
部隊のレベルを平均化して連続行動できるようにとか、下らないことを画策したのだろう
これだからあの中間管理職はダメなのだ。行動順だの何だの、そんな瑣末なことより
部隊内の信頼関係やチームワークの方が大事に決まってるではないか!
分かってない。全く分かってない
何もかもあの西国の鬼畜王子が悪いのだ
あの世間知らずが北方戦線で余計なことをしてくれなければ
今頃私はフィロと一緒に白夜姫の北方領統治の補佐に専念できていたものを
この怒りは全て西のハイエナ国にぶつけてやる。見てらっしゃい!
悪魔っ娘が心配そうに顔を覗き込む。憤りのあまり、足が止まっていたようだ
足が重い。昨年の、温泉目指してフィロと2人で山道を登ったときの軽さが嘘のようだ
それでも歩かなければ。これも任務だと納得するしかない
灰色の空、変わり映えしない白い景色。北方の春は遠い
手が悴む
息を吐きかけて温めてみても、身体の芯から冷えていくような寒々とした感覚は拭えない
その手を悪魔っ娘が握り締めた。そのまま自分の胸元へ持って行くと
私の手を下から差し込んで、包み込むように掻き抱く
冷たいだろうに、目を瞑ってじっと耐えている
温かい。心の中まで温まるようだ
ありがとう、と声を掛けると、目を潤ませて微笑んだ
この子は大切に育てようと思う
失意と決意を伴って、ソレスタンに到着した私だが
なんと、ソレスタンでは陛下が本陣を構えていらした
遂に私の実力が認められ、陛下が本陣に加えて下さったのだ
「あなたのレベルが一番近いの。よろしくね」任せてください陛下
え?ソーサレスですか? もちろんいけますとも。ええ喜んで
ああ神よ。この世は栄光で満ち満ちています
ちっ、山猿も一緒か
ソフィアの日記
えーと、あのですね、陛下
これは苦言というわけではないのですが
これから戦闘というときに、少女向け恋愛小説のようなやりとりは、その
いえ、こんな場でさえなければどんどん見せていただいて構わないというか
聞いてるだけで耳まで真っ赤というか、鼻血を堪えるのに必死というか
いいもの見せてもらったというか、寧ろご褒美なんですが
敵軍の目の前で君主自らそういうのはちょっとその、他国の目というかですね
いえ決して恥ずかしいとか他人のふりとかいうことではなく
まあそういうこと一切気にしない山猿は思い切り士気を鼓舞されたようですが
おかげで私んとこの悪魔っ娘も目が爛々です
瞳キラッキラのうるうるで、口元に握り拳2つ作ってキャーキャー言ってます
ああもう先行きますからねっ
そこの勘違い魔導師、口笛吹いてんじゃねえ。うちの陛下は見世物じゃない
私が先陣切って敵軍に肉薄する。前衛はホーリーグリフのみ。ガラ空きである
即座に陛下が続き、シルバードラゴンを配置する。前衛が一気に引き締まる
完璧な連携だ。勘違い魔導師の配下が襲い掛かるが、もう隙間には入り込めない
その隙間を、プロテックで守られた山猿が埋める
次のターン。敵の本隊が群がって来るが、混雑するばかりで遊兵が多い
全て、陛下と事前に協議しておいた作戦通りである
こうも完璧に嵌るとは。陛下のご慧眼はいかばかりか。敵は戦う前から負けている
今回の私の役目は、陛下の露払いである
ソーサレスの豊富なMPを費やしてのジェノフロスト2連発
悪魔っ娘もカーズでドラゴンのHPを削る
そして陛下がアークエンジェルとともに怒涛のホーリーワード3連発
戦場が平らげられ、陛下のレベルはあっという間に私を追い越した
これほどとは。先のご褒美は余裕の表れだったのか
勝敗は既に決した。一瞬で配下を壊滅させられた勘違い魔導師は瀕死で逃げ出し
山猿が我が物顔で残党を狩る。突出してまた戻って来るのはスキルのおかげか
老王と馬鹿息子は為すすべなく退却して行った
怨むなら鬼畜王子など受け入れた己らの浅慮を怨むがよい
勝利に沸く本陣が、今度はクエストの帰還報告でごった返す
自称頭脳はまた妙な物を拾って来たという。あんな羽何に使うんだ
あの変なエルフ誰?いつから居たの?兎に騙された?知らん
色黒の蛮族娘は野良ハイケンタウロスと一晩睨み合って捻じ伏せたらしい
陛下はその全てに労いのお言葉を掛けてくださる。何とお優しい方だろう
本当はご自身こそが、此度の多大な戦果の、最も称えられるべき功労者であらせられるのに
陛下、一生ついていきます
南方戦線の戦況報告も届いた
氷の華、フィロ、小娘の3人で、アスティンからブロセリアンデを攻め落としたそうだ
人選の組み合わせに不穏な何かを感じるが、気のせいだと思いたい
乙です。
クエストでウサギにだまされた報告が続く事があるよね。
クエスト要員の誰もが一度は受ける洗礼なのかなって思う。
きっと某てゐみたいなウサギなんだよ。しかもゆっくりの方
ソフィアの日記
待ちかねたぞ。お前が鬼畜王子だな
待ちかねたっていうか、こちらから攻め込んだのだけど
お前には、言いたい事が山程ある
でもどうせ言っても理解できないだろうから、この手でぶちのめしてやりたかったのよ
ジェノフロストで吹っ飛ばしてあげるから、おとなしく私の経験値になりなさい
調子に乗って剣を2本も持っちゃって、中二ったらないわ
なによ、顔見たらまだ子供じゃない。歳いくつ? え?本物の中二!? なら仕方ないか
ていうかなにその真摯な眼差し。子供のくせに。レベル一桁のくせに。鬼畜王子のくせに
そ、そんな澄んだ目で見たって疚しいことなんか無いんだから!
取り乱してる場合ではない。落ち着いて戦場を見渡すと、ものすごい美人が居た
ヴァルキリーが居るなんて聞いてない。しかもまたすごそうな槍を持っている
いやな思い出が頭を過ぎる。しかもヴァルキリーなら更に射程距離が長いはず
流星の、という異名まであるらしい。こんな強力な騎士がどうして西の国に与しているのか
もう一人のランサーも、少々年季は入っているものの、素材は決して悪くない
力強さとともに気品を兼ね備え、凜として主君を守っている
年上の頼もしい女性騎士を2人も侍らせて両手に花か鬼畜王子。う、羨ましくなんかないぞ
先節の戦闘とは逆に、今回は畏れ多くも陛下御自ら私の露払いをしてくださる
ハーロウ役のペガサスも、今回は私が連れている
これで2連発するジェノフロストをどちらもハーロウ付きで放てる
陛下の急成長の秘密は、これをホーリーワードの連唱で行ってきたからである
大陸中探しても陛下にしかできない偉業であろう
まあどこぞの賢王はジェノ魔法を1人で3発撃てる化け物らしいが
はっきり言って負ける気がしない戦いだが、しかし
あのバカでかいサラマンダーは、いくらなんでも1ターンでは削りきれない
流星のも、属性が魔法と完全にかち合ってしまうため、倒すのは無理っぽい
鬼畜王子はヒール役に徹するつもりらしく前に出て来ない。2本も持ってるその剣は飾りか
結局ザコしか平らげられなかったが、悪魔っ娘のレベルも上がったし、まあいいだろう
もし真正面からぶつかってたら、ブレスやディバインレイが飛んで来たところだし
このペースで経験を積めるなら、ソーサレスの修了もあっという間だ
と思っていたのだが、1レベル上がったところでレクターに戻るよう言われた
着替えてみると、MPがジェノフロスト2発分に達していることに気付いた
これならレクターの修行も捗るというものだ。陛下の聖なる心眼は何でもお見通しである
「セイントになったら、普段は僧服で居て、戦場には魔女服で向かってね」
・・・ええと、どこかで聞いたことのあるやり方のような気がするのですが
陛下、それ誰から教わったのですか
ソフィアの日記
悪魔っ娘が着けてる、鈴付き首輪
着けてるというか、フィロに付けられたのだが
この鈴は、統魔コストを抑える効果があるらしい
付けるまで使役できなかったのは、当時の私の統魔力では足りなかったからだろう
私が成長した今なら、外しても従うはずだ
別に陛下から、見た目がいかがわしいから外せなどと言われたわけではない
いかがわしい格好というなら、デーモンの格好自体がいかがわしいと言わざるを得ない
しかし陛下は、モンスターを見た目や属性で差別なさったりはしない
ただ、胸元で鈴が揺れていると、音につられて、つい目が行ってしまう
当然、悪魔っ娘の豊満すぎる胸が目に入ることになるのだが
陛下はその後、ご自分の胸元に目を落とし、小さく溜息をついてしまわれるのである
ああ、なんと切ない光景だろう。陛下が胸を痛めておられる
陛下、自信をお持ちください。女の胸は大きさより形です
陛下のお胸の類稀なる清らかな美しさは、至近で確認したこの私が
自信を持って保証させていただきます
水着越しながら触り心地も極上だったと、フィロも申しておりました
こんなお悩みで陛下を煩わせるわけにはいかない。私は鈴を外すことにした
最近すっかり私に懐いた悪魔っ娘は、私が呼ぶと、大喜びで腕に縋り付いて来る
肘のあたりが深い谷間に挟み込まれてしまう。陛下どころか、私でもこんな真似はできない
・・・ソロン師ならできるかも
師匠の胸はもっとずっと張りがあるので、挟まれてもこんなに気持ちよくないだろうけど
さておき、私の指が首輪に触れると、びくりと身体を竦ませた
何やら怖い思い出が呼び覚まされるらしい。潤んだ瞳で何かを訴えている
しかしここで引き下がるわけにはいかない
なるべく怖がらせないよう、よしよしと宥めながら、首輪の留金を外した
首輪を外された悪魔っ娘は、暴れたりはしなかった
まるで見知らぬ場所で目覚めたような、不思議そうな顔をした後
ゆっくりと満面の笑みを浮かべて、身体全体を私に密着させてきた
僧服のスリットを掻き分けて膝を差し込み、太腿同士も絡ませてくる
目付きがさっきまでと全然違う。これはいかん
引き離して、これからもおとなしくしているよう念を押す
悪魔っ娘は頷いたが、人差し指を咥えて身をくねらせながらだから、不満ではあるのだろう
さっきまでの彼女がやったなら、可愛らしい仕種に見えたはずだが
今は妖艶な美女がやってるせいで、容赦なく艶かしい
大丈夫だろうか。寧ろ逆効果だったのでは
という私の危惧は、的中した
陛下が次に目にした時、悪魔っ娘はウインクしながら両腕で胸を抱え上げて見せたのだ
むにゅん、と音がしそうなほどだった
申し訳ありません陛下。後できつく言っておきますから
乙!
僧服とか魔女服とかフォルセナ統一規格あるのかな。
クレリックからレクターにクラスチェンジしたのに青い僧服のままだったら
相手国から「小細工して卑怯!」って言われたり。
ノルガルドは丈の長い魔女服だけど、南方のイスカリオとかカーレオンのは
露出が激しい魔女服なんて言う地域特性あったらおもしろい。
レオニア国内の僧侶の正装には統一規格があることにしてます
僧侶全員が戦場に立つわけではないので、戦闘服的な装束はまた別になりますが
レオニアの場合はそれについても軍服のような正装として統一規格があり
戦場でも教会内でも、フィロ&ソフィアはお揃いの僧服になります
ソフィアの裾にスリット開いちゃってますが、教会に申請すれば替えはいくらでもあります
でも物を大切にするのが神の教えなのと、フィロの繕った服をソフィアが捨てるわけもなく
魔女装束はたぶんもっと緩くて、ローブであればデザインはお好みで、みたいな
でもミスティック系は薄絹の素材とアクセにフォルセナ統一の縛りがあるかも
ソフィアの日記
陛下の執務室に呼び出されてしまった
うう、いつか問い質されるのではないかと思っていたが、遂にお咎めか
ああ悪魔っ娘が無用の挑発などしなければこんな藪蛇にはならなかったろうに
陛下、このスリットはですね、違うんです。趣味で開けているのではありません
決して自慢の脚線美を魅せつけようとかではなく。ましてはいてないの自己主張でもなく
この間再仕官した女性士官、破いたのは彼女です。彼女に確認してみてください
いえやっぱり聞いちゃダメです。彼女は少々動転していましたのできっと記憶の混乱が
え?違う?
あ、いえ、何でもありません。忘れてください
これなんだけど、と陛下が取り出したのは、怪文書としか言いようがないものだった
「私はそういう方面には疎いのだけど、古代文字か魔法文字ではないかしらと思って」
それで私の出番というわけか。合点が行った。内心胸を撫で下ろす
なるほど、遠くの宮廷魔術師やパーフェクトなんたらに送るより、近くの私が見れば早い
迷惑だなんてとんでもない。任せてください。きっと解読してみせます
それにしても汚い字ね・・・誰が書いたのかしら
ん?
陛下、これ、たぶん現代語です。汚すぎて不明瞭だけど、なんとか読めるかも。ええと、
い、な、ず、ま、さ、く、せ、ん
・・・
陛下、これ誰から上奏されました?
ああやっぱり、自称天才軍師の献策ですか
いえ、これは私が責任持って内容を検討しておきますので。ええ。陛下は一切お気になさらず
丁度自室の暖炉の薪が心許なくなってきたところですし
ラwンwゲwボwルwグw
ランゲ様きたこれwww
ソフィアの日記
退室しようとしたら呼び止められた。まだ別件があるようだ
何だろう
・・・
あのう、まだ何か?
陛下は何やら言い難そうで、心なしかまばたきが増え、頬も赤らんでおられる
泳ぎ気味の目が幾度も向けられる、その視線の先にあるのは
スリットから大きく覗いた、私の脚
しまった。すっかり油断していた
言い訳をぐるぐる考えてると、陛下がとととっと私の横に寄ってらした
あら、どうしてこんなにお顔が近いのかしら。それにお耳が真っ赤です
陛下は声を顰めて、恐る恐る仰った
「あの、あのね? 本当なのかしら、その
……はいてないって」
なんだ、そんなこととっくにご存知ではないですか。レクター以上の女僧なら皆・・・
・・・
ご存知ない?
え? あれっ? 本当に?!
「ごめんなさい。私、ご宣託を賜るまでは、ごく普通の村娘だったから……」
えと、まあ、そうですね。ご自分で言っちゃうにはなんかあれですが
「僧服と階位の、外見と呼称は全部覚えたんだけど、その、中身までは……」
あー、そうだったんですね。・・・ん? ということは
「こんなこと誰にも聞けなくて」
これ、陛下にも極秘のことだったのでは・・・
「でも、ソフィアならきっと大丈夫と思って」
どういう意味ですかそれは私がはいてないってことですか。まあ実際はいてないのだけど
お咎めどころの騒ぎじゃない。絶体絶命の窮地に陥った気がする
ここで言葉一つ間違うだけで、洋々だったはずの前途を棒に振るか否かの正念場
下手をすると国教会自体が揺るがされるほどの事態に!?
どう答えたものか。どこまで応えたものか。ああ神よ、これもまた試練なのですか
……陛下は、どうしてそのことを?
「だって……」視線を逸らす。お顔が真っ赤っかだ。左手は口元に、右手はぎゅっと・・・
ん? どうしてソコを押さえておられに?
「私……」消え入りそうな声
・・・
ま
まさか
「この女王服で過ごすようになってから、ずっと……」
まさか、陛下、その御衣装
「ずっと気になってて……」
いつも一分の隙も無い厳重な重ね着で、夏場とか大変そうだとは思っていたけど、まさか
「だって公務でも、部屋着でも、用意される服はどれも……」
へ、部屋着もですか陛下
「着替えの時に侍女に聞いても、元々こういう服だから、って……」
まあ、侍女が女王の装束に口出しはできないでしょう
「ねえソフィア、そうなの? 皆こうなの?」
そう言って陛下は、厚手の外裾と薄手の中裾を両手で持って、おずおずと左右に捲って見せた
白い裾、その側面には、大きなスリットが隠されていた
青い靴の御美脚を包む純白レースのストッキングは腿までで、露な柔肌が裾陰に消えていた
「……ここまで、あるの」裾を離した陛下は、脇腹辺りの高さを手で示した
なるほどそれなら夏場でも通気性は良さそうだ、ってそうじゃない、それより
間違いない。陛下もそうなのだ。そうだったのだ。うわあい
陛下が両腕を益々お身体に密着させる。ぎゅうっ、と御身を庇うように
白いお肌がもう指先まで真っ赤っかである。先程ちらりと見せた腿も桜色に染まっていた
女王就任から今まで、誰にも相談できず、誰にも打ち明けられずに
ずっとお独りで煩悶なさっておられたのだろう。それを初めて私に打ち明けてくださったのだ
ここで陛下の御為になれずして何が臣下か。鼻血など出してる場合ではない
陛下、リオネッセ様
神の使徒は、神の教えを学び、神の御力を我が身に受けて、御業を代行するもの
神の御足元へとより近しく歩んだ者は、より大きな御力を我が身に直接受けられるよう
特に女僧は、それを遮ることのないように、余計なものは身に着けないのです
リオネッセ様は、神の国の女王として、神の大いなる御力を体現なさっておられます
その大きさを鑑みれば、女王装束は、その妨げにならぬよう
多くの工夫で形作られている、先人の知恵と信仰心の結晶であり
神の慈愛が宿るに相応しい至高のご衣裳と言えましょう
陛下に笑顔が戻った。ありがとうのお言葉が耳に染み入る。感激が胸に満ちる
そんなもったいない。私は臣下として当然のことをしたまでです
一生ついていきます、陛下
「そういうことだったのね。あなたの連れてるあの子もそうなのかしら。
私ったらてっきり……。ごめんなさいね」
すいませんほんとすいません。よく言って聞かせます。必ず
うわあいwww
つーか全員はいてないとかw
やったぁ、やったぁ!
乙
―――それは西アルメキア戦で三兄妹末っ子の紫髪を見た瞬間の出来事であった
シラハの白昼夢
おいおい
さっきから何ジロジロ見せつけながら見よるんか紫お下げども
女同士でイチャイチャやらしいのぉ〜
誰に見せつけてんか分かっとるんか
頭巾がダサい?(←フィロ)
覆面してハァハァ?(←ソフィア)
さっさとドロンしろだぁ?(←コルチナ)
もっともらしく
双子みたいな能書き垂れとるけど
おどれにそれをほざく資格があると思うとるんかい!
ハァハァ
(ジェノフロスト撃ってると勘違いした拙者の無能は棚にあげさせてもらって)
…聞くに堪えん理屈やろ
自分らが部屋やら風呂場やらで何をやってきたか
その胸に手ぇあてて聞いてみんかっ
それとも何か?
こっそりクナイを入れとったワシに…
気付いとったんか?
菊門に…
知っとるんか…
拙者の悦びを
間違いなくド変態な上に言葉まで酷いとかw
どこの言葉かすらわからんw 関西弁と広島弁が混ざってね?
フィロのひとりごと
ソフィアちゃん、今頃どうしてるかなあ……
寂しくて泣いてないかしら
ううん、陛下とご一緒なんだもの。大丈夫よね
ソフィアちゃん、こっちの方はもう夜でも暖かいのよ
シャーリンさんと一緒に3人でストレッチしてると、もう汗びっしょり
今、ベランダに出て涼んでるの。夜風がとってもいい気持ち
シャーリンさんもコルチナちゃんも、タンクトップがぴったり張り付いちゃってる
うふふ。きっと私もそうなんだろうなー
これから3人でシャワー浴びるの
ストレッチの後は、マッサージするといいんですって
発明王が電話を開発していたとしてこの内容をフィロがソフィアに話したとすると・・・w
なんつーかここのフィロの声のイメージは蒼井優みたいにちょっと息を混ぜた感じかな
フィロたんとリオたんは中の人同じだよね?
ゲーム内での話なら違うと思うよ
規制が解けなくても携帯で頑張るです
声優なら、フィロはミリアと同じかな?
リオネッセはノイエと同じよね
ソフィアは、ブランガーネ?
フィロのひとりごと
お湯の替わりに、薄めた香油を如雨露に入れて
うつ伏せになったコルチナちゃんに、ローションシャワー
それをシャーリンさんが、両手で丁寧に全身隅々まで塗り込んでく
コルチナちゃん、うっとりしてる。とっても気持ち良さそう
シャーリンさんが、かわいいお尻をゆっくり揉み解す
コルチナちゃんって、踊っても息一つ乱さないのに
シャーリンさんの指使いに合わせて、甘い吐息を漏らしてる
あらあら、シャーリンさん、その小指はどこを解してるのかしら?w
フィロのひとりごと
シャーリンさんてすごい。コルチナちゃんの弱いとこ、もう分かっちゃったの?
コルチナちゃん、お尻を浮かせてやんやんしてる
でも、それじゃあ逆に押し付けちゃってるんじゃないかしら
ほら、その隙間にシャーリンさんの手が滑り込んで、後ろと前から挟みうち
わぁ……すごい眺め
……あ、
これって、もしかして
シャーリンさんったらいけないひとね。わざとよく見えるようにしてるんだわ
フィロのひとりごと
シャーリンさんの指心地が滑らかになるように
頃合を見ながら、ローションシャワーを追加してあげる
膝まで立てて、すっかり上向きに突き出された、コルチナちゃんのお尻
うふふ,そんなんじゃ、シャワーが直撃しちゃうわよ?
思わずかわいい声を上げるコルチナちゃん。ゴメンネ、わざとじゃないのw
シャーリンさんが私に向かってこっそりウインク。指先でチョイチョイって誘う
そこにたっぷり掛けてあげると、
じっくり解れたそこに、
わ、
シャーリンさん、潜り込む指を、1本増やしちゃった
ソフィアに再開する頃にはフィロが一皮向けてそうな気がする
コルチナのクリちゃんの皮といっしょで…
フィロのひとりごと
コルチナちゃんの声音が一段高くなる
シャーリンさんはそれに合わせて、焦らず、じっくり、優しく、優しく、こね回す
2本の指を、揃えたり、互い違いにしたり
くの字に曲げて、角を擦り付けながら出し入れしたり
残りの指で、入口の周りもコチョコチョしてあげてる
とっても上手。見てるだけで溜息が出ちゃいそう
シャーリンさんが目配せする
見たら、くの字の角と角で、少しだけ隙間ができてたの
え?……そこに?
注いであげたら、コルチナちゃんの背中が、弓なりに反り返っちゃった
フィロのひとりごと
腕で這って逃げようとするコルチナちゃん
弓なりの背中を見てたら、いいこと思いついちゃった
シャワーの注ぎ口を右手で包んで、指先をお尻の谷間にあてて
ローションを塗しながら、反り返った敏感な背中に沿って、つぅーーっと
ふひゃぁぁん、て力が抜けちゃうコルチナちゃん。、肩も膝もプルプルしてる
うなじまで来たら、そのまま首や肩にたっぷり注いであげる
ローションが二の腕を伝って、腕も床も水浸し
もう這って逃げるどころじゃなくて、滑って崩れそうになるのを、支えるので精一杯
うふふ,大成功w
フィロのひとりごと
シャーリンさん、私もお手伝いするわね
つるつるの床に座り込んで、膝を揃えて
コルチナちゃんのお腹の下に、つるんと滑り込む
うふふw これでどこにも逃げられないでしょ?
ヌルヌルの背中を撫で回して、ローションをカラダの横へと滴らせ
それを両手で追いかける。コルチナちゃんがくすぐったがらないように、ゆっくりと
脇の下から脇腹までを往復しつつ、だんだんカラダの前面へ
すべすべのお腹を撫でながら、背中に覆い被さって
そのままカラダを抱きかかえるように両腕を回して
ふふw ドキドキしてる
そろそろ挿絵が必要だな
シラハ以外の
フィロのひとりごと
コルチナちゃんって、見た目は細いのに、触るとぷにぷに柔らかくて
お肌もすべすべで、撫でるととっても気持ちいいの
首の周りから内腿まで手を伸ばし、腕全体を使って満遍なく撫で回す
脇腹や脇の下に指を這わせると、擽ったそうに身を捩る
膨らみかけの柔らかなお胸を優しく包み込むと、ふぅん、と鼻にかかった吐息
あら? この、つんと尖った2つの突起は何かしらw
瑞々しく柔らかな感触の中、指に引っ掛かる固いしこり
それぞれ5本ずつの指で、っぴん、っぴん、順番に弾いてく
ぴくん、ぴくん、震えるカラダ
フィロのひとりごと
お胸を掬い上げるように、下から上へ撫で上げる
親指の横にしこりが当たる。そのままくにゅん、と押し倒す
しこりを柔肉に押し付けながら、ゆっくり通り過ぎると
ぷんっ、としこりが立ち上がって、今度は人差し指に当たる
そこを親指できゅっと挟み込んで、そのまま撫で上げる
きゅうっと引っ張られて、ぴちん、と逃げたしこりを、人差し指で柔肉に押し込んで
ぷんっ、と立ち上がって、きゅうっと挟んで、ぴちん、と逃げて、くにぃん、と押し付けて
小指がお胸を通り過ぎたら、今度は上から下へ
往復したら、もう一度
フィロ・・・恐ろしい子・・・・・
ノ ソフィア先生質問です
答えてくれるのは自称天才軍師さんでもいいですけど…
レオニアの女性陣で処女と非処女を教えてください。
あとよろしければ他国の女性騎士さまのことも…。
間違いなく非処女なのがシャーリン
相手は巨漢の愛棒さんです
間違いなく処女なのがリオネッセとソフィア
バーリンもたぶん未経験
微妙なのがコルチナで、踊り子時代に、夜のおねーさまに仕込まれた可能性大
少なくともお尻は開発済み。シャーリンも前後両方を攻め立ててます
問題は、恐ろしい子のフィロ
仕込んだのはきっとソロン師匠ですが、さて経験のほうはどうでしょう
非処女ならソフィアが気付いてるはずなので、ああ見えて一線は越えてなかったりして
シラハの(ry
拙者より踊り子のほうが…開発…されてるだと?…
ノンノンノン!ニンニンニン!チョンマゲチョンマゲチョンマゲマーチゴザルデゴザルデゴザルデゴザル
460でシラハ!炎帝刃!炎帝刃!水グモwwwww
シラハの乳首の感度はどのくらいか
教えてください
もうやだこのシラハ
シラハだけはないわ
フィロのひとりごと
ちっとも治らないしこりを、キュッって摘み上げて、クニクニしてあげる
コルチナちゃんが頭を振って喘ぎだす
でも、身体の凝りを取るためのマッサージなんだから
固くなったところは、念入りに解してあげなくちゃね♪
シャーリンさんのかき混ぜてるとこ、お汁の溢れるすごい音
その音がだんだん早くなっていくと
コルチナちゃんのカラダがガクガクしだして
切迫した喘ぎ声が、どんどん大きく高くなっていって
もう、声も出ないみたい
フィロのひとりごと
コルチナちゃんが、私の腕に縋りつく
お尻を引っ込めて、腰を突き出して、後ろに倒れそうなくらい反り返る
シャーリンさんが目配せしてる。うん、もう限界ね
縋りつかせたまま、腕をお腹のあたりに回して、抱きかかえて支えてあげる
目の前に、かわいく実った、コルチナちゃんのさくらんぼ
シャーリンさんといっしょに片方ずつ、いただきま〜すw
ぺろっと舐めて、ちゃぷちゃぷしゃぶって、こりっと挟んで、ちゅうって吸い込んで
吸い込みながら、舌の先でぴるぴる弾いて。うふ、おいしい
わ、シャーリンさんてば、下のお豆に同じ事してる
この子達…!
テクニシャン
フィロのひとりごと
仰向けでぐったり寝そべるコルチナちゃん
真っ赤な顔で、目はとろんとして、開きっぱなしの口は透明な糸を引いてる
荒い息に合わせて、お胸とお腹が上下してる
うふふ。いっぱい力んで、いっぱい喘いだものね
仕上げに、シャーリンさんと2人で
コルチナちゃんの額からつま先まで、たっぷり濃い目のローションを塗り込む
もうすっかり全身敏感になっちゃったコルチナちゃん
掌がどこを撫でても、びくりと竦んで裏声を上げ、一瞬呼吸が止まる
全身隅から隅まで解れたのを確かめて、はい終わり。お疲れ様w
え、えっ? わ、私の番ですか?
フィロのひとりごと
はぅう
シャーリンさんたら、ダメって言ってるのに続けるんだもん
思いっきり、漏らしちゃった……
シャーリンさんが、むしゃぶりついてる最中に……
ふとももの間にシャーリンさんの頭をぎゅぅぅって挟み込んだまま
カラダが全然いうことを聞かなくなっちゃって
だって、シャーリンさんの舌がいけないの。あんなに、あんなに
それで、そのまま……
……………………ごめんなさぁぃ
フィロのひとりごと
コルチナちゃんにお湯を注いでもらって、シャーリンさんの身体をすすぐ
シャーリンさん、ちっとも怒らずに、笑って許してくれたの
反応が新鮮でつい調子に乗ってしまった、ですって
なんていいひとなのかしら
寧ろ喜んでくれるソフィアちゃんには、敵わないけど
そうだわ
いっぱい解してくれたから
シャーリンさんにも、お返ししてあげなきゃいけないと思うの
コルチナちゃんもそう思うわよね?
コルチナじゃないけど
そう思うよ
思います!
ソフィアの日記
次はいよいよ西国の心臓部、キャメルフォード攻め
のはずだったのだが、あろうことかリドニー陥落の報が入った
トリトンやヒュドラまで連れていながら、防衛部隊は何をやっていたのかというと
周囲の拠点の防衛戦力が脆弱そうに見えたので、つい攻め落としに行ったら
カドベリーを落としてる間に、ログレスとファートから攻め入られて
まんまとリドニーを失陥したのだそうだ
一つ一つの拠点の戦力は低かったので、まさか攻め込んで来るとは思わなかったのだという
間の抜けた話だ。大部隊に囲まれているという自覚が無かったとは
これだから元アル中は使えない。指輪置いてクエストにでも行って来るがいい
どうせそうしないと孤立無援で攻め落とされるのを待つだけなのだ
山猿が俺が取り返すと息巻いている。陛下のおこぼれで経験値稼いでる身で調子に乗るな
そりゃ成長著しいのは認めざるを得ないけど。なにあの統魔力の詐欺的な伸び
山猿の言を受けて色黒まであたしも行くとか言い出した。あんたはクエスト行ってなさい
しかし本当にどうするべきか。西方侵攻を打ち切って北方を固めるべきか
暫しの沈黙の後、陛下は穏やかな微笑みを湛えて仰った
「いい機会ですから、この際北方は1拠点で押さえましょう」
マジっすか
「リスティノイスの部隊を回してジュークスさえ押さえておけば、ハンバーまでは来れません
最速で次々節にソレスタンで分断されますが、その頃には
本隊でエオルジアまで、アスティンからオルトルートまで戦線を伸ばして南方と連絡できます
その後再編し、西方領を破棄。再侵攻ルートを再設定しましょう
カエルセントの侵攻部隊は、ロージアンを無視してレティシュノート経由でザナスへ
分断したイスカリオの西側勢力を殲滅し
カーレオンを牽制して、アスティン部隊の侵攻ルートを確保します
次節から各部隊侵攻開始。アスティンへの防衛部隊派遣は次々節
それまでは各自クエストへ。以上です。質問はありますか?」
舌を巻くしかない戦略眼である
西国の封じ込め、帝国の撹乱、分断した南国の各個撃破、西南への牽制
補給線の維持にクエスト要員の確保まで考慮して立案されている。一分の隙も無い
クエスト帰りの騎士が皆アヒルにでもならない限り、上手くいくだろう
女王就任から1年余、陛下は不断の努力によって、確実に名君たる道を歩んでおられる
感嘆の溜息が場を満たす中、山猿が手を挙げた
「すまねえリオネッセ。よく分からなかったんで、もう一度言ってくれ」
この1年何をやってきたのだこの猿は
陛下、そこで苦笑しながら甘やかしちゃいけません。自分で考えろって突き放さないと
ああっ、そんなに顔を近づけながら陛下御自ら地図を指差して懇切丁寧に
陛下、そういうのはあまり公の場ではですね、ってもう2人だけの世界ですか
周りもなにほのぼのと見守ってるんだ。作戦会議中だぞ
いやまあ確かに和むけど。この国に生まれて良かったなあって思うけど
うわ、色黒が睨んでる。すっごく睨んでますって
まったくもう。やはり私がしっかりしなければ
ソフィアたん帰ってきた───!
ソフィアの日記
その他大勢がクエスト出立の準備に忙しい中、キャメルフォード攻略の準備に勤しむ
各騎士へのモンスターの割り振りの最適化や、装備アイテムの支給手続きなど
雑務で陛下のお手を煩わせるわけにはいかないし、山猿はこういう事には全く役に立たない
私がしっかりしなければ
特に、誰彼構わず艶っぽさを振り撒くようになってしまった悪魔っ娘には
自重というものを覚えるよう、今の内に釘を刺しておかねばなるまい
これ以上陛下の胸を徒に痛ましめることは、私が許さん
陛下の胸とかいたずらとか並べると思わず別のことを書いてしまいそうになるが
私が出向くと、悪魔っ娘は体をくねくねさせながら嬉しそうに出迎える
説教する間正座させようと思ったが、基本的に宙に浮いているため
揃えた膝に両手を置いたまま前屈みでふわふわするものだから
両腕に挟まれたたわわな果実が、目の前でもゆんもゆん揺れることになった
それでもめげずに説教を始めようとしたところで、その他大勢に中断された
色黒、何故まだクエストに出ていない
聞けば私に用があるのだという
「あ、あのさ、どうかな、これ……」
どうって・・・うわ何あなたその格好
こんな服どこで売ってるんだか、はたまた蛮族的には普通のデザインなのか
襟も袖も後ろの裾もあるのに、前だけごっそりカットされた上着
前で留めるには明らかに胴回りの足りない胴着は、臍下から胸元までVの字に開いている
胸がかろうじてはみ出してないのは、合わせ目を編み紐で括ってあるからだが
それは膨らみを強調するだけで、谷間から臍まで素肌が丸見えである
タイトスカートというより厚手のパレオに近い腰巻は、裾丈が極端に短く
日焼けした健康的な太腿を存分に曝け出している
普通に歩くだけでぱんつが見え隠れしそうだ
確かに弓使いとしては動き易い格好かもしれないが、はっきり言って露出狂にしか見えない
三文小説に登場する悪の秘密組織の女幹部じゃあるまいし、いったいどういうつもりなのか
「そろそろ出発だからさ、これからキルーフに『行ってくる』って挨拶してこうと思うんだ」
「あいつけっこうガキっぽいから、ほんとはおっぱいとか好きなんだぜ。へへ」
「なあ、これどうかな。ちょっとハデかな。でもソフィアならこれくらいいいと思うだろ?」
どういう意味だそれは私がはいてな(ry
なに?違う?
「だってその子、ソフィアが連れてる子だろ」
あああこれは違う。これは私のせいじゃない
こら悪魔っ娘、なに勝ち誇った顔でこっち見てるんだ
そんなポーズやめなさい。大手振って揺らすんじゃない。違うぞ、彼女は例外だ
「いやあ、てっきりカタブツだと思ってたけど、意外と話がわかるよな、ソフィアって」
だから違うってのに!
色黒のせいで説教が台無しだ。ほんとにもうどうしてくれよう
しかし一つだけ収穫があった
絶対に、何があろうと、山猿にだけは色目を使わないよう、特に今私にやってるような
後ろから抱き着いてもふもふ枕を押し付けたりなどしないよう、悪魔っ娘に厳命しておかねば
でないと陛下の溜息どころか、ディバインレイがこの子に誤爆しかねない、ような気がする
「で、どうだろうこれ。あいつ喜んでくれるかな」
私が知るもんですか。優男にでも相談しなさいよ
「あー、ガロンなら、鼻押さえながら無言で親指立てて グッ! って」
・・・もう勝手にしなさい
なんだかレオニアに住みたくなってきた
ソフィアのキャラが濃すぎて笑いが止まらない
バイデマギス「
>>76…わかる…わかるぜ、このド助平がッ!!ガーッハッハ!!」
キルーフかガロンなら
ガロンの方がかっこいいような気がする。
おとなしそうな(感じがする)所がバーリンには物足りないのか…
てゆーか
ガロン、ちんこでかそう。
鰤オパーイランキングがあったのにチンPランクはないのか
誰得…
ソフィアの日記
「け、けしからんッ!」
初対面でいきなりそれかこのおっさん
キャメルフォード戦。我が軍は北から河を越えて進軍せねばならない
リドニーやハンバーほどではないが、隙を見せずに布陣するには熟慮が必要である
手順を検討している私を尻目に、山猿は陛下と恒例の士気高揚イベントに勤しんでいる
ええい役に立たんやつ。あ、陛下はお気になさらず。私はもう慣れました。寧ろご褒美です
ところが、それに物申すやつが居る
鬼畜王子のお供で出て来た、いかにも堅物そうな、赤い鎧のおっさん
要は、一国の主が、戦場で敵軍と相対するというときに
臣下とイチャつくとは何事か、というようなことを言いたいらしい
至極もっともな話ではあるが、余計なお世話である
「ランス様、目の毒でございます」
なんだとこのやろう。お前らだって五十歩百歩じゃねえか
河を挟んで対峙。一気に橋を渡りきって布陣を整えてしまいたいところだが
いかんせん個体ごとの移動力には差がある。ことは慎重に運ばねば
それまでは、下手に交戦状態にならないよう距離を
「けッ、けしからあああんんッ!!」今度は何だ!?
見ると、鎧と同じくらい赤く茹で上がった顔のおっさんが、憤怒の形相でこちらを睨んでいる
なんで私が睨まれなければならんのだ
ん?こっちか?こっちに居るのは・・・あ、悪魔っ娘がもにゅもにゅしてる
違う、違うぞ。これは私のせいじゃない
あんたらだってデーモン召喚すれば同じことになるのよ、多分、きっと
何?そんなものを召喚するような拠点は無い? うちだって無いわよ!本国には!
「ランス様! 目の毒でございますッ!」それはさっきも聞いた
お子様王子はきょとんとしてるぞ。やっぱり余計なお世話じゃないのか
「おのれ色仕掛けで誑かそうとは卑怯千万!」人聞きの悪い事言うな!
こらちょっと、あなたもそろそろ自重しなさい。投げキスはやめなさいってば
この子、将来はチャームでも覚えるんじゃなかろうか
次のターン、茹で上がったおっさんが真っ先に突っ込んで来た。レベルが1番高いらしい
橋を渡ってから布陣するつもりが、河のこちら側で迎撃するはめになった
これではどちらが攻め入ったのだかわからない
「相手の突出を誘って各個撃破を狙うのね。良い手だわ、ソフィア」
心中複雑です。戦闘自体はこれで楽勝なのだが、どうせなら範囲魔法で一掃したかったなあ
「魔女め!成敗!」
な、何故分かった!? じゃない、失礼なこと言うな! でもなくて
何だ今のは!? 鎌鼬か?! こんなに離れているのに斬撃がとどくとは
僧服がザックリ裂けてしまった。単身切り込んで来るだけのことはあるようだ
「くッ……どこまでも破廉恥な!」
あんたが破いたんでしょうが!!
もう許さん。せっかくフィロが繕ってくれた大事な僧服を
こんなにしてくれた報いは経験値で贖わせてやるからそう思え!
喰らえフォールバーグ! やれ悪魔っ娘! うわ堅てえ。本当に嫌なおっさんね
勝つには勝ったが、まったくストレスの溜まる戦いだった
結局範囲攻撃魔法は断念し、単体攻撃と回復と祝福に専念して終わった
おかげで悪魔っ娘がアークデーモンに成長できたのが唯一の収穫か
魔獣の毛皮のビキニから、赤いツヤツヤのビキニに着替えて、より一層艶っぽさが増した
エナメルとかいう魔界の素材らしい。魔界もいい仕事をするものだ
領土? そんないつでも取れるものより、
フィロが繕ってくれた僧服の方が大事なのは明白ではないか
ごめんねフィロ。さすがにもう使えないわ。本物の露出狂になるわけにはいかないの
ほんとにもうどうしてくれようあのおっさん
鬼畜王子がものの価値を知らないのも、あの堅物の分からず屋のせいに違いない
今度会ったら絶対私の手でトドメを刺してやる
拠点を整備しながら情報を集めたところ
あのおっさんが三十路入りたてであると判明して驚いた
てっきりアラフィーだと思っていた。いくらなんでも老け過ぎだろう、常識的に考えて
× アラフィー
○ アラフォー
読み返しててもこれだよ! orz
>お前らだって五十歩百歩じゃねえか
クソワロタw
ソフィア腐り過ぎwww
うわ堅てえ。
にフイタ
>>84 フィフティってことじゃね?
×
○ <サンダー!!
人
わっかるかなぁ?わっかんねぇだろうなぁ…
おっさん破廉恥言い過ぎクソワロタ
>>87 バッテン出されると水被るんですね…
マルだと紙吹雪
ごく稀に金ダライ…。
あれ…違うの?
はやくリリスたんになぁれ〜
フィロのひとりごと
ソフィアちゃんからお手紙届いたの
南方が暖かいからって、薄着で寝たりしないように、ですって
寝冷えの心配だけでなく、フィロの寝姿はとても艶めかしくて素敵なので
某氷の誰かに寝込みを襲われたりするといけないからですって。くすっw
大丈夫よソフィアちゃん。シャーリンさんはそんなソロン師みたいなことはしないわ
コルチナちゃんも一緒に、3人でストレッチしたり
おフロで擽りっこしてから、すっかり仲良くなったのよ
……マッサージだったかしら?
フィロのひとりごと
私もコルチナちゃんも、シャーリンさんにいっぱい気持ち良くしてもらったから
お返しに、2人でいっぱい気持ち良くしてあげたの
2人とも、とても上手だぞって褒められちゃったw
シャーリンさんてすごいのよ
私達が2人掛かりであんなとこからこんなとこまで攻め立ててるのに
シャーリンさんも片手ずつで反撃してくるの
もう目の前は真っ白になってるはずなのに
指先だけ別の生き物みたいに動き続けるのよ
最後には、3人揃って同じ声を上げちゃった
あんなの初めて。ソフィアちゃんにも見せてあげたかったなあ
引き攣った顔が見えるなw
なんかフィロが天然キャラから淫乱キャラになってるような
保守る
フィロのひとりごと
ソフィアちゃん、ちょっと返信しすぎ
規制とかっていうののせいで日記が滞ってる反動なのは分かるけど
転送用魔法陣の乱用はよくないわ。本当は、私用で使っちゃダメなのよ
なのに、おのれ氷の淫乱食虫華、とか
シャーリンさんの毒牙に掛かる前に今すぐそこから超逃げて、とか
コルチナちゃんを囮にしてその隙に脱出、とか
さっきまでのは取り乱してたので無かったことに、とか
あのね、少し落ち着きましょ。言いたいことは、よく分かったから
それより鼻血
ごめんなさい、私も焦ってたみたい。途中で送っちゃった
ソフィアちゃん鼻血だいじょうぶ? 便箋に一滴付いてたわよ?
ティッシュも一緒に送るから、よかったら使ってね
それにしても、ソフィアちゃんて鼻血が出やすい体質みたいね。ちょっと心配
もしかして、おフロで長湯とかしてない?
夜更かしも、ほどほどにしなくちゃダメよ?
陛下のお側に居るんだから、しっかりね
じゃまた明日ね、ソフィアちゃん
私も、ストレッチが終わったらすぐ寝るから
おやすみー
ほ
キャッシュが更新されてなかったー
乙れす>フィロのひとりごと氏
ソフィアちゃん規制解除されたよ!!yatta!
ほす
hoshu
フィロのひとりごと
ソフィアちゃん返信しすぎ、って言ったら
定時連絡の追伸に、まとめて書いて送るようにしたのね
連絡事項より追伸の方が多くて笑っちゃった
まあ、陛下がお悩みなのね
……え? 胸?
あらあらうふふw リオネッセ様もお年頃ですものねw
そうねえ
シャーリンさんのマッサージなんだけど
コルチナちゃんが、なんだか最近ムネが膨らんできたかも、って喜んでたわ
ソフィアちゃんも知ってるわよね、あれ
リオネッセ様に、教えてさしあげるのはどうかしら
フィロのひとりごと
あのね、ソフィアちゃん
陛下のお胸がそのままで如何に魅力溢れるものか、ということや
氷の華自身のバストサイズから察するに効果の程には疑問符が付く、ことを
力説するのはいいけど、その後に
で、どうやって教えてさしあげればよいだろうか?
というので何ページも使うのは、どうかと思うの
口頭での説明だけではご理解し難い、というのは賛成よ
でも、いきなりリオネッセ様のお身体に直接、というのは
いくらなんでも急ぎすぎだと思うわ
分かり易さとご無礼との境界線について、随分葛藤したようだけど
リオネッセさま逃げて〜
フィロのひとりごと
やっぱりまずは、やって見せてさしあげるのが先だと思うの
ソフィアちゃんが自分でするのよ?
シャーリンさんに後ろから抱えられて揉み解された時みたいに
自分の手で自分の胸を揉みしだいてみせるの。リオネッセ様の目の前で
そうでなければ
そうだ。ソフィアちゃんの連れてる子に、悪魔ちゃんが居るでしょ?
あの娘の胸で練習するのはどうかしら
これなら、2人で片方ずつ揉み揉みしながら見比べられるわ
こんな女騎士達がいる国が大陸を統一したら…ゴクリ
仕官してきた女騎士はもれなく食べられます
今更だけど、最近のこれってひとりごとではないよなあ
フィロのひとりごと
ソフィアちゃんからの返信、もう追伸じゃなくて連絡本文に入れちゃってるのね
公式文書なのにいいのかしら、とも思うけど
今はソフィアちゃんが本隊の連絡作業を一手に引き受けてるみたいだし
気にしないでおこうっと
その手だけは絶対に使えない、ってどういう意味かしら
悪魔ちゃんじゃ大きすぎて参考にならないってことかしら
大きい方がいいと思って提案してみたんだけど
逆効果なら、仕方ないわね
じゃ、やっぱりソフィアちゃんが自分でってことで
110 :
名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 23:27:19 ID:hZnQwo0O
あーげー
フィロのひとりごと
ソフィアちゃんなら、寧ろご褒美とか言って喜んでくれると思ったのになー
想像しただけで鼻血が出ちゃうんじゃ、仕方ないわね。別の手を考えましょう
こうなるともう、他の子に協力してもらうしかないわね
ソフィアちゃんもリオネッセ様も、みんなでやれば恥ずかしくないでしょ?
そうねえ
バーリンちゃんなら引き受けてくれるんじゃないかしら
クエストから帰って来たら、頼んでみるといいわ
ほんとはファテシアさんが適役だと思うんだけど、今ソールズベリーだし
ノイエたんとエライネたんはどうしてますか?
国が滅んでも教会は健在なので
ノイエはミサで歌いつつ療養中
エライネは父の勤める教会でシチューの炊き出しをしています
フィロのひとりごと
うーん
人選に致命的な難がある、ですって
よく分からないけど、なんだか複雑な事情があるみたいね
あ!いいこと思いついたわw
思い切って、キルーフくんに頼むのはどうかしら
これが一番いい方法じゃない?
いろんな意味で、根本的な解決になるんじゃないかしら
2人は幼馴染だし
一緒に水遊びしたり、おフロだって入ったことあると思うの
だから、問題無いわよねw
フィロ悪い子やわ・・・w
フィロのひとりごと
言語道断、って大文字で書いてある
ソフィアちゃん、赤インクなんて持ってたのね
いい案だと思ったんだけどなあ
結局、今は見守ることにしたみたい
あらあら、今までの大騒ぎは何だったのかしら
しょうがないソフィアちゃんねえ
おもしろかったけど
完全に掌の上ww
規制か解除か不安定なので様子見、フィロのひとりごとすぺしゃる
夜はみんなでストレッチ、朝はみんなでジョギングするの
南は緑が豊かで、木漏れ日を浴びながら走るのはとってもいい気持ち
シャーリンさん、今日はどこまで行くの?
うう、はぐれちゃった。2人とも足が速いんだもん
シャーリンさーん、コルチナちゃーん、どこ行ったのー?
ていうか、ここどこ?
こっちかな、って歩いてたら、滝を見つけちゃった
汗びっしょりで、水浴びしたいなあと思いながら歩いてたからかしら
これも神様の思し召しね、きっとw
びっくりしたわ。大きな人食い鳥の死骸があるんだもの
……この傷、牙や爪じゃないわ。槍か何かで、見事に急所を貫いてる
いったい誰がやったのかしら
傍らに、返り血まみれの服と鎧が脱ぎ散らかされてる
変わった服ね。全身をぴったり覆う黒い服。これ肌着なのかしら。通気性悪そう
振り向いたら、槍を突きつけられてたの。穂先が前後に付いてる変わった槍
真っ赤な髪の女の子が真っ裸で立ってたわ。ずぶ濡れなのは、水浴びしてたのね
ぽたぽた落ちる水滴が朝日に煌いて、隠そうともしない抜群のスタイルを際立たせてる
きっと着痩せするタイプね。目付きさえ和らげれば、とびきりの美人になりそうなのになあ
あ、別にあなたの服を盗もうとしてたんじゃないの
血まみれだから洗ってあげようかと思って。水浴びのついでに
これは下着じゃなくて、タンクトップっていうトレーニングウェア
ジョギングしてただけで、森の中で身包み剥がされたわけじゃないのよ
……まあ、下着みたいなものだけど。体の線全部出ちゃうし
きっとシャーリンさんの趣味ね。ううんこっちの話
武器なんか持ってないわ。ホラ
何故脱ぐって、脱がなきゃ水浴びできないでしょ
私はフィロよ。よろしくね
滝の水は冷たくて、火照った体に直に浴びるととっても気持ちいい
ね、あれあなたが1人で仕留めたの? すごいわ
あ、ケガしてる。ちょっとじっとしててね。ダメよ治さなきゃ
はい終わり。もう痛くないでしょ? ええ、私僧侶なの
何をしているって、あんまり大きくてきれいな胸だから
ね、毎日揉んでると大きくなるってほんとかしら。聞いたことない?
うーん、やっぱりウソなのかなあ。シャーリンさんがね、毎日揉み揉みするの。こうやって
気持ちいいから別にいいんだけど。あ、シャーリンさんてね、うちの先輩
ううん、僧侶じゃないわ。教会でこんなことしてるわけじゃないのよ
気持ちいい? よくわからない? そうね、やっぱりローションがなくちゃ
ふーさっぱり。濯いだタンクトップは、歩いてるうちに乾くわね
…………あなたそれそのまま着るの?ほんとに洗ってあげなくていいの?時間無いの?
走って帰るの? ごめんね、私もうちょっとでアクセル掛けてあげられたんだけど
フライングももうちょっとなんだけど。今はこれ、はいプロテック。気をつけて帰ってね
僧侶はそんな魔法使えない? うふふ、CCして覚えたのよw
ええ、私は騎士よ。あ、来た来た。フェアリーちゃーん、こっちこっち。これで私も帰れるわ
槍を下ろして。あなたと闘う気はないわ……戦場以外ではね
それでも、やる? プロテックは魔法を防いではくれないわよ?
今は別の命令を受けている、ね。よかったw
ね、あなたの名前、聞かせてくれる?
イリア……。すてきな名前ね
きっと、あなたを大切に思う人が付けたのね
じゃあねイリアちゃん。戦場で会ったら、そのときはよろしくねw
イリア…だと…
狂王閣下はまだ健在だったか…。
しかし最近のフィロは怖いもの無しだな。
イリアktkrで嬉し泣き(´;ω;`)
念を入れて保守
もっぺん
フィロのひとりごと
夢にソフィアちゃんが出て来たの
雪景色の夜、スポットライトを浴びながら
白いフサフサな縁取りの、赤い服と帽子を纏って
ハンドベルを鳴らしながら、楽しそうに歌って踊ってたわ
もうすっかり春真っ盛りなのに、どうしてこんな夢見たのかしら
そのうち私の方を向いて、プレゼントだって言って
踊りながら、服をぽいぽい脱ぎ始めたの
最初からおへそ丸出しだったから、薄々そんな気がしてたんだけど
やっぱり下着は着けてなかったわ
服のことかと思ったら、ソフィアちゃん自身がプレゼントなんですって
目を瞑ってソフィアのサンタコスを妄想してみた
ワッフルワッフル!!!
フィロのひとりごと
こういうの、貰っちゃってもいいのかしら
私が迷ってると、すっぽんぽんのソフィアちゃんが、大丈夫って言うの
ソフィアちゃんが私へのプレゼントで
私がソフィアちゃんへのプレゼントなんですって。だから大丈夫、って
どういう意味かしら、と思ったら
いつの間にか、私もすっぽんぽんだったの
周りは雪なのに、ちっとも寒くないから、気が付かなかったわ
あー、プレゼントならすっぽんぽんよね、なんて
その時は納得したけど、今思えばおかしいわよね
おかしいかもしれませんが大歓迎ですw
乙・乙・乙・乙・乙
「あれ。ランス様だ」
キャメルフォード城内。 カルロータは大量の本を抱えて歩くランスを中庭で見かけた。
「ランス様ー!」
声を高く上げて手を振る。 といってもそれほど離れた距離でもないのだが。 カルロータに気付いたランスは律儀にわざわざ歩みを止め、カルロータが追いつくのを待ってくれた。
「何してるんです? その本なんですか」
歩みを再開させたまま口を開く。 ランスはずり落ちそうになった本の一部を、少し慌てて直しながら彼女に答える。
「これですか? これは次の勉強で使う本です」
「次の・・・って、それ全部?」
少し唖然として問いかけるカルロータに対し、少年は苦く笑う。
「ええ、自分でも少し多いかな、とは思っていたんですが・・・・・・あの、魔法使いの方が見ても、やっぱり多いんでしょうか?」
「え? えっと、そりゃ私の修行時代の時に比べたらそんなものだけど・・・・・・」
そこで少し口をつぐみ、彼女は遠い眼を見せる。 しかしすぐに嫌なことでも思い出しそうになったのか、ぶんぶんと頭を左右に振り、気を取り直して再びランスに向き直った。
「私のことはいいんです。 今の問題はランス様でしょう?
魔法が専門って訳でもないじゃない」
「あ、学ぶのは魔法だけじゃないんです。 フォルセナの歴史や文化、地理とか、あと算術に・・・・・・」
「あ、いいです。 もういいです。 それで、それをゲライントさんがやれって?」
「はい。『ランス様が王となられるには当然必要なものばかりです』、と」
「はぁー。ゲライントさんも、平和になってからそういうのはすればいいのに」
やがて、ふと気がついた様にカルロータが尋ねる。
「それで、お休みは? お休みの日はちゃんとあるのよね?」
「ええ、それは一週間に一度」
「何してるの?」
「・・・えっと、それは・・・本を読んだり、ゲライントに剣の練習を付き合ってもらったり・・・・・・とか」
「それじゃ普段していることと変わらないじゃない」
ある程度予測済みではあったらしいが、それでもやはり呆れた声を上げる。
「そりゃ王様になられる勉強としては必要なのかも知れないけれど。
それで、普段はそれだけの量の本を相手に授業を受けてるっていうんでしょう?」
「・・・本当はこれ、魔法だけに限っての本なんですけどね」
また苦笑を漏らしつつ、ついつい彼を実相を明かした。 しかしカルロータはとうとうそれで堪忍袋の緒を切らしたらしく、そこで唐突に声を張り上げた。
「ランス様ッ!」
「はいッ! あ、あの、ええと?」
「駄目です! 青春真っ盛りの青少年が、そんな生活送ってちゃ人生が灰色になっちゃいます。
たまにはもっとパーッと遊ばないと!」
「い、いえ、でも、これから授業ですし・・・・・・」
「そんなもの今日はサボッちゃって下さい。
さあ、ホラ、早く!」
「ええ、あの、ちょっと、カルロータさんってばっ!」
少女に半ば無理やり手を引かれて、少年は取り落としそうになる本を懸命に抑えながら連れ立ってキャメルフォード城内を走り出した。
彼は本を棚に戻しながら言った。
「・・・それで、これがなんでパーッと遊ぶことになるんですか?」
彼女はあれこれと本を物色しながら応えた。
「え。 だって、気分転換位にはなるでしょう?」
少年が今していることは、ある一つの資料室の整理。
なおかつ、そしてその作業は、本来カルロータが頼まれていた仕事であるらしいのだった。
「気分転換っていうか、これカルロータさんのお仕事のお手伝いのように見えるんですが・・・・・・」
「だから、それが気分転換なんじゃないですか。
それに、さすがに君主様の予定をスッポかさせて遊ばせる、では処罰されかねないの。
これなら『私が無理にお手伝いを頼んだんです』って言い訳も出来るし」
はあ、と少年は少し呆れ気に承諾する。 主動機としてはその通り自分の気晴らしをさせてくれているのだろうが、やはり良い様に使われている気もしなくはない。
手に広げていた本をパタン、と閉じ、カルロータは言った。
「良し。 これで、とりあえず終了、と。
ランス様も、後は自由に好きな本を読んでいいですよ」
「あ、はい」
改めて周りを見渡す。 見たところここは魔法使いや魔法の道具関連に関する資料室らしかった。
少年はその中から一つ、薬草関係の本を取り、パラパラとページをめくり始める。
興味が向きそうな辺りで手を止め、そのまま数ページ読み進んでいると、先ほどから静かにしていたカルロータがじっとこちらを見ているのに気が付いた。 どうやら自分自身は本を読まず、ランスを観察していたらしい。
「なんですか?」
「ん、ええとね、ランス様、そういう本が好きなんですか?」
「ええ、まあ、こっちの方はまだ・・・・・・それに、ここに出てくる果物とか、美味しそうなものもありますし」
「まあ。 でもそういう用途に使われる植物は、大抵そのまま服用すると毒になっちゃうんだけどね」
「ええ、まあ」
二人してそこで笑い合う。 やがてカルロータがふとしたように言った。
「楽しいですか? ランス様」
「え、はい?」
きょとんとしてランスが問い返す。
「あ、はい、楽しいと言えば楽しいですよ。
休日にしていることと変わりませんし、それに、授業をボイコットするというのも新鮮なので」
魔法使いの少女は少しだけ嬉しそうに笑う。
「それは何より。
そう言えば、お休みの日はいつもこんなことをしてるんだったっけ。
それで、ええと、せっかく楽しんでいるのに邪魔するみたいだけど、何か他にしていることはないの?
剣術の練習はもう聞いたけれど」
「えっと・・・他に・・・ですか」
そこで手を止めてランスは考え始める。
「お祭りに行ったり・・・とか。
その時位は城下に行くこともゲライントは許してくれますし」
「お祭りの無い日は?」
少しだけ容赦無く問いかけるカルロータに、何でここまで気になるんだろう、と内心首をひねりつつランスは考え込む。
「え・・・・・・と、後は他の騎士の方に会いに行ったりですね。
そのほかには特に無いかな」
そこでようやく彼女は少しばかり安心したような表情を見せる。
「そう、他の騎士の人とも交流を持ってるんだ。
・・・あ、でも、もう少し聞きますが、・・・例えば誰だったりします?」
ややプライベートに突っこんだ質問かな、と、少しばかり遠慮がちに問いかけるカルロータにランスは素直に応じた。
「例えば・・・そうですね、ゲライントを除けばアデリシアさん、エフィーリアさん、ローフォールさんとか・・・バタルカスさんや、
あ、ギルサスさんはいつも忙しくしてらっしゃるみたいですが・・・・・・あとは、メレアガントさんやグラウゼさんは会いに行っても、その、会えないことは多いですね」
「ああ、まあ、あの人達は複雑だから・・・。
けれど、今はそれよりランス様のことです。
その人達みんな、大人の人達ばかりじゃないですか」
「ええ・・・まあ」
もにょっと口ごもる。 実際、普段ランス自身もそのことについて考えたことがないでもない。 ログレスで暮らしていた頃はそれなりに学友もいたがそれも今は昔。 仇国に仕えているアーヴィンのこと等も思い出し、何となく昔の記憶に浸ることもあるが、
一国の君主になった今、その辺りの少年少女に混じってゆくわけにもそうそういかないし、まああまりその時間も無い。
「ランス様位の年齢なら、もっと同年代の友人と遊んだりするものでしょう?
お友達と釣りに行くとか、お芝居を観に行くとか、ちょっとは悪いことに誘われてみたりとか、可愛い女の子と恋愛するとか」
例を一つ挙げるごとにピン、と立てた人差し指を一つ一つ振って見せてゆくカルロータに、ランスは困ったように答えた。
「そんなことを言われても・・・・・・どうしろって言うんです?」
ふむ、と、彼女は首を捻るしぐさを見せる。
「そうねえ。 ランス様、本当に同年代の友人はいらっしゃらないんですか?」
「ええ・・・まあ。 近い年代っていったら、カルロータさん位のものですね」
「私だけっていうのもね。 仕事もあるし、違うお城に配属されちゃったりしたら、いつもいつも一緒に居てさしあげる訳にもいきません」
「困りましたねえ」
二人してうーんと首をかしげる。 実の所、この場合カルロータが一方的に問題提起しているだけであり、当のランスが付き合って悩む必要までも無いのだが、その辺りやはりこの少年は真面目というか人が良い。
やがてカルロータが、ふと何かに気付いたように呟きだした。
「ん? ・・・そうか、私が居るんだ・・・んー・・・んー・・・んん、そういうのもランス様には必要かも・・・・・・」
「・・・え、あの、・・・カルロータさん?」
何か怪しげな兆候でも感じとったのか訝しげに問いかけるランス。
やがて少女が口元に手をあて、少しだけ頬を染めて少年を悪戯っ気に見やると、まるで猫にそうだと認識された獲物よろしく彼は一歩後ずさる。
「ランス様、・・・あのですね、私と恋愛のさわりだけでも経験してみません?」
「え・・・・・・え、えっと、・・・れ、恋愛って、僕とカルロータさんがですか!?」
「ええ。・・・あの、嫌ですか? ほんのさわりだけ、デートとか、キスとかだけで良いんですが」
「デ、デートとかキスとかって、嫌とかそういうことではなくてですね、あの、そういうことは愛し合っている二人がすることだと思います!!」
少し拗ねたように少女は呟く。
「だって、このままじゃランス様の青春は、女の子とも付き合わずに終わっちゃいそうじゃない。
君主様がそんなだと、民としても困るの。
ランス様には、ちゃんと、民の心が分かる様な、豊かな人間性を養ってもらわないと」
「そ、そんなこと言われても・・・・・・だ、駄目なものは駄目ですッ!!」
「ねえ・・・・・・どうしてもいけませんか?」
答えずに椅子に座り直し、本を読み始める。 怒っているというより、答えていると不利だと思ったからだろう。
少女は諦めたように呟く。
「しょうがないなあ・・・まあ大体予想は付いていたけれど・・・・・・」
そう言いつつ、資料室と繋がっている隣室に向かっていった。
少しだけホッとしたランスが頭に入らないページを繰っていると、やがて少女が戻ってきた。
背後から告げる。
「ランス様。 こちらを向いて頂けますか」
・・・やや警戒しつつ、それでも少年が振り返ろうとして、
「な・・・・・・なんでしょ、うッ!?」
顔を少女に向けた途端、口にいくつかの何かを放り込まれる。 そう大きくはない。 ただしかなり苦い。
喉の奥まで押し込まれたそれを思わず飲み込んでしまった彼がしきりに咽る。
「な、何ですか今の!?」
「何って、ただのお薬ですよ。 体に害はありません」
「お薬って・・・・・・」
ありったけ咳き込み、やがてようやく彼が落ちついてきた頃を見計らい、カルロータはポツポツ呟きだした。
「あのですね。 えっと、そのままで良いから聞いて下さい。
私、ランス様のことは嫌いじゃないの。
君主としてまじめに頑張っていらっしゃる所や、みんなの幸せに気を配るような優しいところや、時には頑張り過ぎて危なっかしい所なんかも。何ていうか、すごく真っ直ぐで、面倒を見て差し上げたくなって。
ランス様は私のことは、嫌いですか?」
やや真剣に呟くカルロータに何となく警戒を憶えながら、ランスはようやく返した。
「それは、嫌いってわけじゃ勿論ありませんが・・・・・・」
そこまで言って頭を手で押さえる。 そこで初めて体の変調を自覚した。 何というか、体が熱い。
「あ、もしかしてもう効いていらっしゃいました?
さっきのお薬、媚薬だったんですけれど。
短時間で抜けるものを選んだ分、即効性も思いっ切り出ちゃったみたいですね」
その言葉を聞いたランスが驚いて顔を上げようとし、
「媚・・・・・・」
その機先をカルロータに制された。
彼女はランスのもう片方の手をとり、恭しく跪いて手の甲に口づける。
――――――普段なら少年の照れを呼ぶであろうその挙作は、敏感になり始めている彼の感覚と相まって妖しく少年の脳を揺らした。
「敬愛する君主様。
お嫌なのならば直ちにお止め致します。
理性が飛ぶ位の薬の分量は使っていないはずです。 だから今、改めてお聞きしますが、
・・・お嫌でしょうか?」
少女の眼が告げるものを感じ取ってしまい、それは少年の脳を熱く灼く。
やがていずれかの答えを少年が告げようと口を開いた時、
「・・・ランス様ーーーーッ!」
その場の雰囲気に合わない無骨な声が部屋の外から響いた。
「あら。 ゲライントさんね」
「・・・僕を探しに来たんだ。
・・・・・・まずいな。 こんな体じゃ外に出られない」
カルロータが意を得たとばかりにクスリと笑う。
「あらあらどうしましょう。 そのお薬、一時間位は抜けないんですが。
最も、然るべきことをすれば当然抜けるまでの時間は早まりますが・・・・・・」
・・・ややしてその意を飲みこんだランスが、やがて観念したように、カルロータに聞こえるか聞こえないか位の声で呟いた。
「・・・カルロータさんって、やっぱり魔女なんですね・・・・・・」
「そのままでいてくださいね」
椅子に座ったまま、ランスはその言葉が聞こえているのかいないのかボンヤリとしている。 その彼にカルロータはゆっくり顔を近づけた。
そこでようやくランスが反応を見せる。 普段では異常な位にまで近づけられた彼女の顔―――唇、に慌て、とっさに距離をとろうとするが媚薬で火照った頭では反応が間に合わず、あっさりと捕まってしまう。
「ん・・・・・・」
唇と唇を彼女は一方的に合わせ、少年の頭に手を添える。 それに唯ボウッとしているだけだった少年は、
「ンッ・・・・・・!?」
口腔内に、無遠慮に彼女の舌が進入してようやく反応を見せたが、それも彼女からの舌の愛撫が進むにつれ、されるがままに身を任せる。
やがて啄ばむ口を少女が離す。 その舌と少年の舌とがツウッと唾液の糸を引いた。
カルロータはそれを行儀良く指先で、自分の口元を拭きながら言った。
「如何でしたか?
初めてのキスのお味は」
敏感になっている感覚に手一杯の彼は答える。
「・・・・・・ハァッ、・・・なんていうか・・・、頭がボンヤリして・・・・・・」
ふむ、と少しだけカルロータは顔を曇らせて、
「あらら。 媚薬を使ったのはまずかったかなあ」
うーん、とあごに指を当て考え込む。
「・・・でもまあ、どうしようもないですし。
申し訳ありませんが続けますね」
少し微笑ってランスに再び手を伸ばした。
今度は流石にランスも反応する。
「・・・カ、カルロータさん、なにをするんですか・・・・・・ッ!!」
「何って言われましても。
こういうことをするのだと、最初からご承知頂いていた筈ですが」
制止しようとするランスの手に構わず、彼女は彼のズボンを脱がす。
下着までずらしたそこには、むき出しになり硬く膨れ上がった少年の「もの」があった。
流石に頬を紅く染め、ランス様のはこうなってるんだ、等と呟く。
罰の悪さにランスは身を引き、
「ちょ、ちょっとカルロータさん・・・、止めてください・・・・・・」
こちらも顔を真赤く染めて制止するが、少女は平気な顔で言った。
「あら。 それではお止めしても構いませんが、
・・・そのお体はどうするおつもりですか?」
言う言葉も見つからずランスは羞恥に俯く。少女はクスリと笑った。
「それでは、続けますね」
そうしてランスのものを手で扱きつつ、はむ、と先端部分だけを咥える。
「駄目です、汚いです・・・・・・そんな所・・・・・・」
敏感に反応したランスの言葉を最早聞かず、ただ彼女は少年のものを扱うことに専心する。
手で優しく包んで扱きつつ舌で尿道をほじくる。 あるいは指でカリ首、先端辺りを刺激しつつ横から棒を咥え、舌を使って愛撫する。
口奥深くは咥えないその奉仕に、先ほどからの媚薬と少女とのやり取りも相まって、少年は尚早に限界を迎えようとした。
「カ、カルロータさん、・・・出ま、すッ・・・・・・!!」
カルロータを汚すまいと身を再び引こうとする少年に、少女は構わず
「はい、どうぞ構わず」
少年のものを、初めて口腔奥深く咥え込んだ。
「うあ・・・・・・ッ!?」
少年がこらえようとする所に、少女はキュ、と最後の人吸いでダメ押しを図る。
背徳的な絶頂感の臨界に、少年は涙混じりに慌てて――――――少女の頭をより深く押さえつける衝動を感じながら――――――少女の口内から自身のものを引き抜こうとする。
しかし間に合わず、ちょうど少女の口内の真中でそれは撒き散らされた。
白く苦いそれを少女は素直に受け取る。
苦悶に似た吐息を漏らす少年のものを、少女は精の一滴も余さず綺麗になめ取った。
やがてその行為に一区切りをつけたカルロータは、改めてランスのものをしげしげと眺める。 見上げて見て取ったランスの表情を併せ、
「・・・ふむ。 まだお薬は抜けてはいないかな」
そう言いつつ、まだ硬く屹立しているランスのものをぼうっと眺める。 どうしたものか思案中なのだろう。
やがて彼女は何をするのか決めたらしく、自身の服に手をかけ静かに脱ぎ出す。 脱衣は少年の目の前で行われていたが、彼はもうさほど反応を見せなかった。媚薬で余裕が失われていたこともあるが、もうこの少女がすることに驚き慣れてきたこともあるのだろう。
下着のみになった少女は、豊かなその胸もまた何事でもないかのようにはだけ、椅子に座っているランスの前に膝を突いた。
「・・・それでは続けます。
あ、それと今言っておきますが、ランス様、その、精液をお出しになられる時はどうぞご遠慮しないで下さいね。
不用意に引き抜くと、却って後片付けが面倒になりますから」
「・・・はい」
行為を行うことに気が進まなくとも、少年も興奮していないわけではない。情欲をそそられる言葉の内容と相まって、少年は涙混じりに答える。
答えを確認してから、少女はそのままその胸で少年のものを包み込んだ。
「あ・・・・・・」
思わず口から声が漏れる。 少年にとってはまだ女性に触れた経験は無く、あまつさえ裸身を見たことも無い。
媚薬によって思考が倒錯してはいても、本来こういうことは刺激として強過ぎる。
その刺激さえ体に巡った媚薬は増幅させてしまい、与えられる情報量は彼の脳の処理速度を超えていた。
少女はそれにも構わず淀み無い動きで胸に添えられた手を動かし、少年のものを挟んで擦(す)る。
少女もまた、少年と同じく上気した表情を見せ始め、その行為に没頭するかのように、熱心に、丁寧に、心を懸けて少年のものを愛撫する。
最初の奉仕の時の様に、先端だけをくわえ、胸で擦ることを続けたまま舌で少年のものの先端を愛撫する。
咥えたものを一度離し、改めて目の前にある「もの」をゆっくりと眺め、やがて愛しそうに頬を擦る。
今度は咥えずに、舌のみを使って亀頭の側面をしっとりと愛撫する。
その様は、ともすれば本当に健気でいじらしくも見えないこともなく、――――――少年にとっては暴帝に仕える忠実な臣下のようにも見え、
「―――うーん。 やっぱりさっき出しただけあって、すぐには出てきませんねえ」
愛しむように口付けながら語るカルロータの言葉に、少年の思考は中断される。
それを知らずにカルロータは続けた。
「ランス様、―――気持ちはいいですか?
どんな風に感じていらっしゃいます?」
倒錯した幻影から夢が混じった実際に引き戻されたランスは、纏まらない頭を使って必死に回答する。
「・・・えっと、柔らかくって・・・・・・熱くて・・・・・・」
少女の感触を真実の通りに告げる。 彼がまだ何か言うことがありそうなのを察して、少女は愛撫を続けたまま少年の続きを待った。
「それから?」
「それから・・・・・・あの、とても女の子、で、・・・・・・」
頭に浮かんだことをそのまま形にする。 少女は構わずフフ、と笑って諒解し、
「そうですよー。
女の子に触れるって、こういうことなんです。
ちゃんと憶えていてくださいねー」
改めて仕切りなおすように再び本格的に愛撫を始めた。 少年も照れの段階を既に通り過ぎ、与えられる快楽に没頭し始めている。
一度言葉にすることで形を取った少女からの感触は、彼自身により密接する形で少年を性行為にのめりこませる一助となる。
終幕までが近いことを彼女はランスの様子から見て取り、何となくとりとめもないことを考え出した。
―――ランス様にはまだ早かったかなー。
ランス自身が乗り気ではなかったことは承知している。 自分が半ば無理やりに事態を進めたことも。 ランス様、やっぱりお嫌じゃなかったかな、と今更ながらに思いを覚え、罪滅ぼし未満のつもりでキュウ、と奉仕に力を込める。
少年が悦楽とも苦悶ともつかない声を上げた。
――――――でも、こういうことでもしなきゃ、ランス様は堅物だから、乗ってくれないし。
悪戯っ気に舌で先端を転がす。 いい声がした。 愛しくなってチュウ、と音を立てて吸い上げる。
・・・・・・やがて少年が限界に達する。 その様子を察した少女が、今度は何も言わず、胸で挟んだまま再び少年のものを深く咥えこんだ。
少年の脳内では既に理性と情欲が相撃ち散らす激しい火花で一杯になっている。 まだ続く刺激に堪えられず――――――しかしそれでも、必死で夢中にカルロータと自分の距離を離そうと、カルロータを遠くに押しやろうとする。
その瞬間、カルロータが 「引き抜かないように」 と注意したことがフラッシュバックされ、少女の頭にかけたその手には行き場が無くなってしまい、
「ああ・・・・・・!!」
一時的に狂った少年の頭は、その手に少女の頭を自分の内へと深く抑えつけさせた。
強引に少女を貪る少年にも、彼女はまた逆らわず、従順に少年の精を口腔深くに受ける。
・・・・・・やがて互いが落ち着くまで、二人はどちらもその体勢のまま自分の体を動かさなかった。
「・・・すみません」
羞恥に顔を真っ赤に染め、俯きながら彼は呟いた。
「いえいえどうぞー。 お気になさらず」
すでに身体周りの後始末を終え、衣服もきちんと整えたカルロータが部屋の後片付けをしつつ言った。
しかしふっ、と手を頬にあて、顔を赤らめて呟く。
「・・・でもランス様も、男の子だったんですねー」
その言葉を聞いたランスがますます身を縮こめて恥じ入る。
そんな様子を目にしたカルロータは、クスリと笑ってまた部屋の後片付けを始めた。
と、間も無く廊下に無骨な声が響き渡る。
「・・・・・・ランス様ーーーーーー! どこにおられますかーーー!」
少女はランスの方を向いて、
「ゲライントさんね。
ランス様、もうお体の方はいいですか?」
「・・・ええ、体の方はもう充分良いんですが、
・・・・・・その、心構えの方がまだ・・・・・・」
未だ顔を紅くしている少年が答える。 それに対して少女は、
「あら。
だったらひとまず、お水でも持ってきますね」
パタパタと隣室へ駆けてゆく。
もうすっかり、あの行為の跡を見せない、自分とはさほど歳が変わらないはずの少女に、「やっぱり魔女だなあ」とその後姿を眺めながら少年はそんな感想を抱いた。
アルサス加入直前っても216年1月ぐらいカー。
時期は215年5月とか、6月とか、結構早い時期でアルサス加入前、ってことで良いっす
拙腕失礼ー
乙乙乙!
深夜にたまたま来てびっくり&テラエロス!
カルロータたんハァハァ
リオネッセ「あらランゲボルグさん、どうされたのですか?」
ランゲボルグ「今日こそ私のイナズマ作戦について聞いていただきます!」
リオネッセ「そういうお話はパテルヌスさんやアスミットさんのいる所で・・・」
ランゲボルグ「いいえ、今日は作戦を実施し、陛下直々のご裁可をいただきます!」
リオネッセ「え、いったい何を・・・嫌ぁぁ」
ランゲボルグ「一つ、イナズマ作戦は不意を突くべし!」
リオネッセ「そ、そんな・・・ん、んーっ」
ランゲボルグ「むちゅーっ・・・んっ、はぁはぁ」
リオネッセ「んはっ、嫌っ、キルーフたすけ」
ランゲボルグ「あなたはいつもそうだ、何かあると私達大人よりあの若造を頼る!」
リオネッセ「え、いえ・・・」
ランゲボルグ「そんなに私は役に立たないのか!」
リオネッセ「そ、そんなことは・・・や、そこは」
ランゲボルグ「一つ、イナズマ作戦は情け容赦なく実施すべし!」
リオネッセ「そんなっ、そこ違、いたっ、いたいーっ!」
ランゲボルグ「ぐぐ締まるっ、ひ、一つ、イナズマ作戦は断固として最後まで貫通すべし!」
リオネッセ「いた、ぐ、ひぎゃあああああっー」
ランゲボルグ「う、出るっ、ひ、一つ、イナズマ作戦は迅速に収束させるべしっっっ!イクっ!!!!」
リオネッセ「・・・キルーフより早いのね・・・却下です」
なつい、これ最初にクエストに出した女性キャラが
キノコ食って剥かれるイベントにあって、絵を見せろと思った記憶がある。
つまりそれで書けと?
家のどっかにある公式ガイドを見つけたら自分で文は書いてもいい。
もうキャラの名前も出てこないし。
なんていったかな、北の銀英パロ国家のツン姫。
おまいらww
ドリストって狂王って呼ばれる割に女に関しては淡白だな。
イリアとかユーラとか居るのに手出しするような素振りが見られない。
食い飽きてるのか?
>>148 ギャロが無事かどうかを確かめてから結論を出そうな
ミレミラ勧誘する時に「綺麗なお嬢さん方」とか言ってる辺り
意外と女の子の扱いには紳士ではないかと思われる。
(だから)そして多分普通にモテる。
女色に関して淡白かどうかは知らんが。
151 :
150:2010/01/04(月) 23:53:39 ID:MAYeaIkE
補足するなら、「綺麗なお嬢さん方」と言うことを、
リップサービス、「女性にモテる手段」としてそれをするのなら、
彼の普段の行いでその上辺の装飾はそもそも台無しであるからそんなことをする必要は無い。
故にそれは彼の本心、本性に近いものとして行われていると思われ、然るに女性にモテると推測する。
そこまで真面目に語らなくても狂王がカッコイイのはわかるから大丈夫w
携帯まで規制されて投下できなかったフィロのひとりごと
降り積もったふかふかな綿雪を、裸足で踏みしめながら
手を取り合って、くるくる回る
ふわふわ舞い散る雪が、綿毛みたいに全身を撫でていく
あったかくて、ちょっとくすぐったい、不思議な感触
ぐっと引き寄せられて
そのまま押し倒されちゃった
綿雪が舞い上がって、2人のカラダに鏤められる
真っ暗闇のはずなのに、白い雪、白い身体
白く輝いて、とっても綺麗
まるで夢みたい
夢だったけど
154 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 05:09:34 ID:V4u+kqbl
乙&保守
県央とメリオットはコレナンテエロゲな設定になるけど
ずっと妹として暮らしてきた女の子と
ラブラブチュッチュするのは難しそうだ
>>155 相手のやる気にもよると思います
メリオットは時が来たらおにいちゃん押し倒します
「おにいちゃんじゃなきゃいや!」とか言って
三年寝太郎でも起きざるを得ない
焚き付けたのはシェラさん。自分の心情はぐっと堪えて暗躍します
後で雛壇が慰める
フィロのひとりごと
ソフィアちゃんに抱きしめられて
耳元で囁かれると
カラダがぽかぽか、アタマがふわふわして
宙に浮いてるみたい
と思ったら、本当に浮いてて
それとも沈んでたのかしら
真っ白な渦の中、抱き合って、流されながら
大好き、って言ったの
ソフィアちゃんが耳元で、大好きって言ったのよ
不思議ね。そんなこと、とっくにわかってたはずなのに
こころもからだもジーンと痺れて、嬉しくて、涙が溢れてくるの
あったかい涙が、いっぱい溢れてくるの
もつ&メリオットとシェラさんの「どっちがいいの!?」大会を幻視する
フィロのひとりごと
返事をしようとしたのに
ソフィアちゃんの唇が、私の口を塞いじゃうの
だから、言葉にするかわりに
せいいっぱい、蕩けるくらい、舌を絡め合うの
あったかい心、痺れる体、蕩けるような舌触り
頭の中まで蕩けそう
本当に、溶けちゃったのかも
体中、触れ合ってるところ、絡み合ってるところから、とろとろになって
ソフィアちゃんが私の中に
私がソフィアちゃんの中に
とろとろに蕩けて、そのまま混ざり合うような
混ざり合って、交わって、お互いの気持ちいいところ全部に染み渡っていくような
ソフィアちゃんとひとつになっていくような
とても、とても幸せな
そんな夢
クリスマスの夢から目を覚ましたら一月下半だったフィロ萌え
いやネタだが
意外と純情なフィロで切ないじゃないかw
フィロのひとりごと
目が覚めたら、明るい日差し。小鳥の声も楽しそう
いい夢見られて、気持ちもぽかぽか。心も体もホカホカしてる
今日はもうちょっとだけ、ベッドでぬくぬくしてようかなあ
なんて思ったのに
ああ、もう、どうして? やーん
すっかり目が冴えちゃった
急いで飛び起きて、急いで着替えて、急いでお洗濯しなくちゃ
できるだけ静かに。2人に気付かれないように
ばれませんように
もう、ソフィアちゃんのせいよ
今度会ったら、いっぱい、いーっぱいお返ししてあげるんだから
ソフィアの日記
フィロが恋しい
フィロのぬくもりが恋しい
フィロの声が、フィロの笑顔が恋しい
恋しさが、まるで禁断症状のように胸を苛む日々
ああ神よ、これもまた試練だと仰るのですか
フィロと一緒に居られるなら、どんな試練でも返り討ちなのに
一緒に居られないことが試練なんて、ひどすぎます。あんまりです
そんな日々を過ごしていたところ、夢にフィロが出て来た
夜明け前。見下ろせば一面の雪景色
故郷レオニアの山々が、藍色の空を背景に浮かび上がる
連なる稜線が、妙に艶かしい曲線を描いている。それが、
日の出とともに、むっくりと起き上がった
フィロだった
レオニアの大山脈の起伏は、フィロの完璧なボディラインで容創られていたのだ
この世に二つと無い、高く尊き不二の山並
見上げるほど大きなフィロは、一糸纏わぬ姿を
・・・山は服を着たりしないから、当然なのだが・・・
私に向かって無防備に晒しながら、座す不二山に相応しいおんなのこ座りをすると
生まれたての太陽を抱え上げ、厳かに一声、「初日の出ー♪」と宣言した
なんと有り難い光景だろう。感動で涙が止まらない
フィロの頭の周りには、羽を持つ2人の女性?が飛び回り、夜明けのラッパを吹いている
一方は黒髪、男女差をも超越できそうな物凄い美形で、6枚の黒い翼を持ち
すらりと伸びた美しい肢体に、ちゃんと出るとこの出た羨ましすぎる身体付きをしている
出るついでに股間にも何か見えた気もしたが、多分気のせいだろう
もう一方は金髪、美しさと可愛さを兼ね備えた都合の良すぎる美貌に
豊穣の女神の加護を受けたかような豊かな実りと見事な括れを併せ持ち
皮翼を羽ばたかせ、お尻から伸びた尻尾でバランスを取っている
どこかで見た顔な気がするが思い出せない。こんな美女が知り合いに居たろうか
神々しいまでに目出度気な眺めだが、しかしまだ何かが足りない気がする
そう思っていると、フィロが笑顔で「ソフィアちゃんナスビね」と言った
ああそうか、ナスビだ。うん
なんで?
「だってソフィアちゃん紫だから」
あ、そうだ。そうよね。うん、私はナスビ。これで全てが揃った
私というよく実ったナスビは、フィロの「来て」に吸い寄せられて、その懐に抱かれ
いつしか絡み合い始めた2人の美女に見守られながら
全身を撫でられ、頬擦りされて、つるんとした表面に、祝福の口付けを受ける
お尻にキスされた、のだと思う。それか太腿の内側か、下乳のふくらみだったかも
私はナスビだから、フィロのもっと奥の方へ埋没しようと思う
フィロに抱きしめられるままに、フィロの中に埋まって、フィロの奥へと
フィロに包まれて、温かくしっとりとしたフィロの裡を掻き分けて、奥へ、奥へ
私が蠢くたびに、フィロがきゅうっと力を込める。いつも私の指先にそうするように
フィロの鼓動が、息遣いが、わななきが、私の全てを包み込んで、私の全身に木霊する
私はナスビだから、指先ではとどかないところまで、じっくり掻き混ぜてあげられる
繊細な部分には傷一つつけぬまま、ゆっくり解きほぐして、更に奥、秘密の場所まで
フィロが私を受け入れてくれたから。フィロに求められたから
私はフィロの一番奥の、一番大切な場所を満たしてあげる
満たす喜びに震えて、満たされる悦びに包まれて
私はフィロと隙間無く繋がり、フィロの喜びそのものになる
そうして、身も心も蕩けてしまう・・・
神様、いい夢見せて頂いて感謝します
でも夢だなんてあんまりです
ていうかなんでナスビなんですか、いくら紫だからって
乙&保守
ナスビ笑ったwww
ナスビかわいいよナスビw
ソフィアの日記
ええい、ガァガァうるさい
節末のキャメルフォードである
本来ならクエストから帰還した騎士で賑わっているはずだったのだが
アヒルが大挙して帰って来るなど、誰が予想できただろう
そこらじゅう白い羽毛だらけだ。誰が掃除するんだ、これ
アヒルになっても騎士は騎士。部屋割りを決めねばならないのだが
誰が誰だか見分けがつかない。陛下も困惑しておられる
山猿の「とりあえずオスメスで分けりゃいいだろ」という意見は
嘴と鳴き声の猛抗議により却下された。まあ確認される方の身になれば無理も無い
それにしても、本来の計画では、帰還した騎士達の戦力を再編して
アスティン防衛に派遣するはずだったのだが、水の泡になってしまった
「仕方ないわ。レティシュノートの部隊に転進してもらいましょう」
フィロ達の部隊だ。アヒルどものせいでフィロの経験値が滞ることになるとは
これも元はと言えばリドニーを失陥した3バカトリオのせいだ
どいつだか判別できれば蹴っ飛ばしてやるのに、帰って来てるかどうかすら分からん
アヒルでは何もできないので、世話してやらねばならない
アヒルなど飼ったことがない。寝床作りからエサからトイレまで、懸案は山積みである
「鶏なら家に居たのだけど……。でも小屋に押し込めるわけにもいかないし……」
「グリフォン厩舎でいいんじゃねえか?」やめろ、食われる(?)
山猿がまた嘴で突かれまくる。懲りないやつだ
「手分けして、自室でお世話しましょう」そんな、陛下のお手を煩わせるわけにはいきません
それを聞いて山猿の方にそそくさと寄ってく1羽、その尾を銜えて留めようとする1羽
こいつら誰だか分かる気がする
そこに、自称天才軍師が一人無傷で帰って来た
彼はこの騒ぎを見回すと「ははぁ、また泉の精の仕業ですな」と訳知り顔で頷いた
彼が言うには、アヒル達は来節末には人間に戻れるそうで、それまでは
飼育小屋などで世話されるより、寧ろ屋外に放してくれた方が何かと都合がいいそうである
人語もある程度解せるので、名前を呼ばれれば返事くらいはできるし
統魔力も健在なので、モンスターに見張らせれば野生動物に襲われる心配も無いとのこと
さすがはアヒル経験随一のクエスト専門騎士。こういう知識だけは豊富である
幸いというべきか、キャメルフォードは河沿いにあり、水辺に事欠かない
トリトンやヒュドラといっしょにアヒルの群が泳いでいる様は、何ともシュールな光景だ
しかも皆、首に名札を下げている
点呼を取った際に個体と名前が判別できたので作っておいた。これで見分けがつく
不機嫌そうに泳ぐ1羽の尻を、1羽がずっと追いかけている
あの2羽はもう名札を見なくても誰だか分かる
先日などは、1羽の毛繕いを、もう1羽が手伝おうと嘴を突っ込んで邪険にされていた
邪険にした方は毛繕いが下手なせいで結局手伝わせていたが
今では獲った魚を分け合うくらいには進展できたようである
我々はこれからエオルジア攻略に出立するが
アヒルでいるうちに、できればもっと進展しておくといい
なんなら過ちの一つや二つあってくれてもいいんだぞ。アヒルなんだし遠慮は要らない
その方が色々な物事がうまくいくような気がする
頑張れ優男。陛下の御心の安んぜられるかは君の双肩にかかっているぞ
フィロのひとりごと
このまま進軍かと思ったら
アスティンまで戻って、防衛するんですって
せっかくエンジェルがCCしてホーリーワードを覚えたのに
おあずけだなんて、残念ね
エンジェルって中世的だけど
CCしてくと、だんだん性別を超越した感じの美貌になるみたい
見る角度によっては、とっても美人に見えるのよ
これならソフィアちゃんも気に入ると思うわ。1体どう?
一緒に2体並べてホーリーワードとか、強いんじゃないかしら
あ、でも実際は無性別だから、ソフィアちゃん的にはつまらないかも
つるっつるなのよね。つるっつる
ちゃんと捲って確かめたから、本当よ
おしりはとっても綺麗だったから、可愛がるとしたらそこかしら
フェアリーちゃんは、どう思う?
× 中世的
○ 中性的
ホーリーワードといえども、3部隊で5連発とかすると
マジでメテオ並に焦土と化すからこまる
ソフィアの日記
エオルジアへの進軍は、湖と森に挟まれた道を使う
陸上部隊だけだと混雑するところだが、そこそこの航空戦力を持つ我が国本隊に隙は無い
迎え撃つは、赤い鎧の自称剣聖と、リドニーで見た覆面のコスプレ男
赤い鎧は堅そうだからほっとこう。どうせ配下を蹴散らせば逃げていくだろう
覆面にはリドニーであわや倒されそうになった貸しがある
今回はきっちり屠ってやるからそう思え
もう一人、自信の欠片も無さそうな魔導師も居た気がするがどうでもいい
地形を利用して陣を張る
相手にティアマットでも居るなら湖は危険だが、今回はその心配も無い
覆面が先攻して来る。次のターン頭に赤鎧の部隊も群がる
よしよし。範囲魔法で一網打尽だ
やはり赤鎧には魔法の効き目が薄い
しかし覆面には陛下のホーリーワードが効果覿面である
黒属性など持っているからそんなことになるのだ。日陰者の己が身を嘆くがいい
さあ、喰らって吹き飛べジェノフロスト!
覆面が吹き飛んだ
正確に言えば、覆面コスプレの覆面部分が吹き飛んだ
何故か黄色い悲鳴が上がり、中から意外な面立ちが現れた
見てしまった
慌てて覆面を直しているが、私の目は誤魔化せない。耳もしっかり聞いた
「……見たな」もう男声である。しかし・・・
間違いない。こいつ、女だ
覆面はそれを隠すための策だったのだ
ごめんなさい、扮装趣味の変態コスプレ野郎とか日陰者とか言ってごめんなさい
なに?そんなこと聞いた覚えはない? しまった言ってはいなかったか。わあ藪蛇だ
「見たからには生かしてはおけぬ……」
ほんと申し訳ない。そんなつもりじゃなかったのだが
しかもまだ私の番なのよね。ジェノフロスト、もう1発あるのよね
いやほんと、申し訳ない
範囲内のモンスターをハーロウ付きで平らげながら、私はつらつらと考えた
情報によると彼は・・・彼女だが・・・はたしか、
ゼメキス暗殺のために雇われた暗殺集団の、唯一の生き残りで
それが何故か今では帝国の騎士として働いてるのよね
どうやって1人だけ生き延びたのかしら。どうして騎士になったのかしら
やっぱり、女だったからかなあ・・・
あっ、リドニーの手作り露天風呂って、もしかして彼女の秘密のお風呂場かしら
決めた
あなた、こっちに寝返りなさい。悪いようにはしないから
私が陛下に口添えしてあげるから
何?誰にも言うな? そんなこと言ってる場合じゃないでしょ
どんな目にあったか知らないけど、いつか絶対バレるわよ
そしたらそんなもんじゃ済まないかもしれないのよ
帝国なんて、女騎士といったら皇帝の嫁と妾と、あとは双子しか居ないんだから
妾とは誰だですって?あら違ったかしら。まあいいわ。とにかく、
あっ、逃げた! モンスターが1匹も居なくなったくらいで情けない!
ソリッドがあれば、1人だけ残してじっくり勧誘できたのに
1人逃げれば皆逃げるのが常である。魔導師なんて何もしてないぞ
最後に残った赤鎧は、私に一瞥くれながら「……他言致すな」と言い残して去って行った
知っているのかあのジジイ。さては何か関わってるな
帝国の裏事情は根が深そうだ
エオルジアの拠点整備の合間に、湖周辺も探ってみた
案の定、有った。手作り風味の露天風呂が
今度、陛下もお誘いしてみようと思う
ソフィアの日記
「まあ、こんなところに温泉があるなんて……」
お気に召していただけましたか、陛下
これこそがエオルジア湖畔の秘湯、白乳の湯でございます
そこの看板に書いてあるのですから間違いございません
「効能も書いてあるわ。……美肌に……豊乳…………えっ?」
どうかいたしましたか、陛下「あの、ええと、えっ?」
頬を赤らめ、握った両手を胸の前に並べて、もじもじと身を捩りながら
私が立てておいた看板を二度見する、その愛らしさが堪らない
おほん、陛下、
豊乳とは、女性にとって大切な部位である、胸部の健やかな発達を促す効果です
その効能は母性本能や女性らしい愛情の肉体的な発露であると云われておりまして
例えば子を産んだ母親のお乳の出が芳しくない場合などに湯治に使われるそうですが
未婚の女性にも将来的な発育余地を顕在させ得るまさに聖母の加護慈愛の女神の御業が
「まあ……まあ……まぁ……」
さあ早速いただきましょう、陛下!
「でも、あの……あの焼却炉のようなものは何かしら」
源泉が大変ぬるめのため、沸かし直せるようになっているのです
「火の番は誰が……」
私の配下の悪魔っ娘に命じて、護衛兼風呂焚き係をさせております
「本当に誰にも見られないかしら」
男子禁制、女性専用の秘湯です。ご安心ください
さあ、脱衣所はこちらです
さすがに
さすがに陛下にいきなり屋外で全裸を晒させるわけにはいかないので
お誘いした際、部屋着の下に水着を着込んでから行く、という陛下の言は
覆せるものではなかったが、私は転んでもただでは起きなかった
「あの、これ……やっぱり少し、その……」
今、陛下が身に付けておられるのは、私の見立てによる、至ってシンプルな
シンプルすぎて生地もごく薄く表面積も少々少な目の、白い清楚なビキニであった
・・・似合う。似合います。大変お似合いでございます、陛下
私もお揃いです。何も恥ずかしいことなどありません
陛下。温泉の効能を得るには、本当は素肌が一番なのです。賢人ソロンの教えにもあります
ましてここは美肌の湯。水着は邪道、せめて薄く小さくが鉄則ですよ
え、ビキニは初めてですか。偉いぞ私、よくやった!
「素敵……。まるで、空と湖に抱かれているみたい」
最初は恥ずかし気に全身を紅潮させていた陛下も
半ば白濁したすべすべの湯の中では、恥ずかしさも紛れるためか
元々透き通るような白い美肌を、今度は温もりで桜色に火照らせ、ご満悦のご様子である
風呂焚き娘に大量の牛乳を預けて、少しずつ混ぜさせたのが功を奏したようだ
「ソフィア、ありがとう。とっても……ええ、気に入ったわ」
リオネッセ様、私はその笑顔だけで満足です
ご褒美は既にたっぷり堪能させていただいております。現在進行形で
フィロ、これは浮気じゃないのよ。芸術鑑賞よ。忠誠と敬愛と信仰の表れなのよ
さて陛下、この湯は手の平で擦り込み、揉み込むと一層の効果がありましてですね・・・
・・・何だあれは
湖の遥か対岸から、水面を切り裂き水飛沫を蹴立てて
猛烈な勢いで迫る何かが真っ直ぐこちらにやって来る。何だ、あれは?
陛下、危険です。私の後ろへ。悪魔っ娘、牛乳飲んでないで陛下を守れ!
あれは・・・あれは・・・鳥?「まあ……アヒルだわ」あひるぅ?!
アヒルは露天風呂の目の前まで来ると、白い排水面を一際強く蹴り付けて跳び上がり
くるりと宙返りした途端、全裸の女に姿を変え、大の字で岩風呂に飛び込んだ
物凄い乳飛沫で視界が白濁する中、一際色黒な肉のかたまり
黒光りの筋肉、無駄に盛り上がった胸と尻、腹筋割れてるくせに括れた腰
「バ……バーリン?あなたなの?」唖然としていた陛下が気を取り直す
色黒の蛮族は、自分がぶち撒いたせいで半身浴となった湯船に行儀悪く胡坐をかくと
「いや〜、まいったまいった」と気の抜けた返事をしてのけた
私はずれた水着を直すのも忘れて呆気に取られるしかなかった
「だってさ、夜になると人間に戻っちゃうんだぜ、アヒルって」
な、
なにィ〜〜〜〜〜!!?
「男なら平気だろうけどさ、私は一応女なんだから、居られないよ、あんなとこ」
あンの自称天才軍師のアヒル頭め。頭の中身がアヒル並だから肝心な事を言い忘れるのだ!
「ガロンのやつは毎晩鼻血出すしさ」何やってるんだ優男
「今朝なんか目が覚めたら私に抱きついて寝てるしさ。木の上から蹴り落としてやったよ」
ほんと何やってんだ優男。てかあんたも木の上で寝るな。猿か
「まあ……まあ……まぁ……」ああ、陛下の目が点になっておられる
「あ、でもガロンが見つけたんだ。お湯を浴びてる間は元に戻るって」どこの呪泉峡だ
「だからずっとフロに入ってりゃいいんだけど、ほら、沸かす人が居なくてさ」
それで人の居るこっちまで走って来たのか、キャメルフォードから
「いや〜、まさかソフィアとリオネッ……陛下が、こんなところで露天風呂とはねえ」
うるさい。もう喋るな。あんたのおかげでいろいろ台無しだ
せっかくいろんなことが上手くいきそうだったのに。もうちょっとだったのに
あんただけは入っちゃいけなかったのに。いろんな意味で
見ろ。あんなに嬉しそうだった陛下が、私の背後で真っ赤になって縮こまってしまった
「デーモンっていいな、フロまで焚けるなんて便利だよ。ハイケンじゃ無理でさあ」
黙れ。いいからもうその下品な乳を仕舞え、さっさと
もうこれ以上悪い事は起こり得ないと思ってたのに
そこに緋色の「リオネッセーーーーー!!!」までもが足音を轟かせて駆け込んで来た
「どうした!?無事か!?何だあの水飛沫は!?……ん?」山猿の目が点になる音がする
申し訳ありません陛下。まさかこの世に女湯という字さえ読めない程のバカが居ようとは
私は振り向かなかった。背後と正面で息を呑む2つの声音が聞こえ
それは、斜め後ろからの勢いのいい噴出音を挟んだ後、2つの悲鳴に変わり
おそらくはディバインレイであろう炸裂音と、力任せにぶっ飛ばされる衝撃音
そして何かが遠い空で星になる音がして、私は何だか面倒になって目を閉じた
アヒルがガァガァ喚いている。湯から走り出たりするからだ
ていうか、見られたくないなら駆け寄るな。気持ちは分かるけど
ああもう湯船が真っ赤だ。汚いな
陛下、湖で一泳ぎして帰りましょう。ちょうど水着も着てることですし
もつ
言い忘れた GJ
>偉いぞ私、よくやった!
コーヒー噴いたwww
誰だよ本スレで独り占めとか言ってるのw
結構好みが分かれているところが面白いw
フィロのひとりごと
ソフィアちゃんから、極秘連絡事項ですって
……まあ、シラハさんって女性だったの? ……あー、あのおフロはそういうわけだったのね
……
でね、ソフィアちゃん
私はこれを持って来てくれたシャーリンさんに、どこまで説明すればいいのかしら
とりあえず、露天風呂についてはとても詳しく話さないといけないような
そんな雰囲気なんだけど
フィロのひとりごと
シャーリンさんったら、シラハさんに興味津々みたい
これはおもしろい、って言って、いろいろ考えてるの
きっと隠れ里には門外不出の秘湯あって、冬でも素裸で修行に励むのだろう
とか
男装に身をやつすには胸にさらしを巻かねばならないが
巻きっぱなしでは乳房に悪影響が出はしないか心配だ
とか
軍総帥(当時)の命を狙ってなお生き永らえているのは
総帥の妻、白狼の姉君の取り成しがあったのではないか
もしかすると、暗殺が失敗したのは、あのレクターの力もあったのでは?
とか
男装の女騎士、なところが共感しちゃうのかしら
それとも対抗意識かしら。是非一度刃を交えてみたい、ですって
属性不利なんじゃないかなあ
どのように刃を交えたいのかは敢えて聞かないことにしようw
182 :
名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 11:41:34 ID:FjOWYnYA
ここはイスカリオ。ノルガルドとの戦線になっている、とある城内。
「いよおノルガルドの姫さま。 テメェなんでここに呼ばれたかわかってんだろォなァ?」
男はイスカリオの狂王、ドリストである。 配下の騎士を脇に連れ、いつもと変わらぬ調子で凄みを効かせている。
彼が眼下に見据えるのは、鎖で縛られ、武装も解除させられた、白夜の女神、ブランガーネだった。
これから自分が受けるであろう暴虐を思って、唇は恐怖に蒼くなってはいたが、それでも狂王を気丈に睨み返す。
「・・・・・・狂王も地に堕ちたか。 よもや敗北した騎士を辱める趣味があろうとは。
下郎め」
吐き捨てるような語気で言い放つ。 しかし罵られた当の本人は一向に気にしない様子で自分の用件を切り出した。
「テメェになんぞ興味は無ェンだよ。
お前、うちの騎士から、大事なものをブンどっただろう。
返してもらわなきゃ困るンだが、テメェの持ち物の中にはねェし、ユーラにひん剥かせてみたが無かった。
ホラ、言いな、どこに隠した?」
・・・・・・確かに彼女はそれを知っている。 戦争の結果こそは敗北に終わったが、乱戦の中、彼女の弓は狂王の騎士、イリアに深手を負わせたのだ。
そのとき彼女が落としたものを、身につけていたアイテムかと思い拾ったのだがその時はどうということもないものにしか見えなかった。
敗戦の最中、逃げる途中でわざわざ持ち歩くことも無いと思い捨てたのだが、まさか、イスカリオ王自らが尋問するほど重要なものであったのか。
「・・・・・・知らぬ」
作戦機密文書? あるいは国家の隠し財産だろうか。 いずれにせよ素直に渡す手は無い。
彼女は顔を背けてしらばっくれた。
それを見てドリストは如何にも嬉しそうに笑う。
「そぉーか。 それじゃあしゃあねェ。
いっちょ楽しい時間の始まりと行くか」
ゴキゴキ手を鳴らして、本当に嬉しそうに、ドリストがブランガーネに近寄る。
彼女はそんな彼を蒼白になって見つめていた・・・・・・。
※※※ドリスト様のブランガーネ☆くすぐり☆小説、こんな感じで書こうと思うんだが予定は未定。※※※
プロテックかけて待ってる!
>>182 もうシチュエーションだけで俺のテンペストボウがすごくパワードです…
ハーロウかけて待ってる
何で絶対命中&経験値増なんだ
フィロのひとりごと
敵襲も無いアスティンに篭りきりで、鬱憤が溜まってたのかしら
シャーリンさんが、露天風呂を造るって言い出したの
北西にちょっとした湖があるから、そこに
リドニーやエオルジアでも可能なら、ここにも造れるだろうって
ソフィアちゃん、これって絶対あなたのせいよ
人手はどうするのか聞いたら
ストックにCCアイテム待ちのレベル10ジャイアントが居て
暇をもてあましてるから、それを使うんですって
ボイラーの火力は、ドラゴンのブレスで代用して
濾過装置は自作するから、ソフィアちゃんに詳しく聞くように、ですって
なんだかすっかりやる気みたい
ソフィアちゃん、あなたのせいなんだから、協力してくれるわよね?
いいえ、1人で抜け駆けして陛下とおフロをご一緒したバツよ
協力してくれないと、白乳の湯はソフィアちゃんのウソだったんですよって
陛下にばらしちゃうんだから
久々のフィロたん乙!
保守代わりのプロテック
フィロのひとりごと
ソフィアちゃん
病は気から、とか、何事も気の持ちよう、とか、確かに云うけど
気の持ちようで胸が大きくはならないと思うの
それじゃ陛下も、騙されたことに納得なさらないわ。きっと
観念して、濾過装置の解析お願いね
どうせ分解整備するんでしょう? バーリンちゃんが壊しちゃったから
早くしないと、シャーリンさんの鬱憤が
反動が大きくなりすぎて、隠し湯じゃ済まなくなりそうなの
中州に大浴場を造るのも良さそうだ、とか
それじゃ丸見えですって言ったら、では混浴にすればいい、とか
そういう問題じゃないのになあ
このままじゃ本気でやりかねないから
急いでね、ソフィアちゃん
フィロのひとりごと
大浴場にするには、濾過装置の大型化や大火力も必要になって
工事も長引いて大変ですよ、って
なんとか説得して、隠し湯と呼べる規模で落ち着いてもらったわ
外から丸見えの男女混浴なんて、いくらなんでもやりすぎだもの
シャーリンさんは誰かさんと一緒に入りたかったんでしょうけどね
近くの岩場から、ジャイアントの怪力で岩を砕いて持って来て
そのままじゃ使えないから、シャーリンさんがミラージュスピアで表面を削って整えて
ファテシアさんから貰った上等な槍を、そんなことに使っていいのかなあと思ったら
これも修行の内だ、ですって。それにしては随分楽しそうだったけど
磨いた大理石みたいにツルツルに仕上げて、隙間無く並べて
どうしよう、なんだか立派な湯殿ができちゃった
フィロのひとりごと
ソフィアちゃん知ってる?
ドラゴンのブレスって、無属性なのよ
でもね、CCすると赤属性が付いて、よく燃えるの
射程も伸びるしね
その長射程火炎ブレスをね
水の中に鼻先突っ込んで使えば
お風呂いっぱいの水も、あっという間にお湯になるだろうって
シャーリンさんは、そう思ってたみたいなんだけど
ねえソフィアちゃん
水蒸気爆発って、見たことある?
大惨事www
その条件下じゃ爆発には至らんだろw
ブレスによる攪拌の要素もある。
いやいや、4マス先まで減衰せずに達するほど集束された熱量の塊は相当なもんですぞ
5マス目で何故か残らず霧散するけどw
フィロのひとりごと
湯殿が丸々半分くらいふっとんじゃった
ブレスを吹いたファイアドレイクは、ひっくり返って目を回してるし
後でメディカしてあげたほうがいいかしら
ふっとんだ跡地には、赤熱した岩の塊。こんなの初めて見るわ
シャーリンさんがきまり悪そうにしてるところも、初めて見たわ
でも、岩を眺めてたシャーリンさん、にやっと笑って「これだ」って
コルチナちゃんに、桶と手酌を持って来るように言って
その場で服を脱ぎ始めたの
え?私も?
でも、おフロはふっとんじゃったのに、どうして脱ぐのかしら
ひゃー、自分で脱ぎますってば
フィロのひとりごと
3人とも裸になって、湯船だった岩の縁に並んで座る
目の前の真っ赤な岩のせいで、寒いどころか暑いくらい
その岩に、桶の水を手酌で掬って撒くと
あっという間に湯気になって、ふわあって吹き付けてくるの
……ちょっと気持ちいいかも
もう窪地の中はすごい熱気
座ってるだけで体の芯まで温まって、汗が吹き出ちゃう
こういうの、蒸し風呂っていうんですって
コルチナちゃんが、お水欲しいって言ったら
シャーリンさん、「ここにあるじゃないか」って
コルチナちゃんのおへそに溜まった水を、ちゅうって吸うの
くすぐったそうな悲鳴に、シャーリンさんの含み笑い
もう、すぐそういうことするんだから
サウナと言えば、同性愛者の溜まり場だからな…
いや、ハッテン場と言うべきか。
ところで196の時から気になってたんだが、もしかして
手酌ってのは柄杓(ひしゃく:水を汲む為の道具)の事なのか??
柄杓ってのは、打ち水の時に使われるイメージがあったり
もしくは神社の手水舎に逆さにして置いてあったりするイメージのある
いわゆるアレなんだが。
あ、そうか。手酌じゃ独り酒だw
そうだよ吉幾三
えーと、あれのつもりだったんです、何ていうんでしたっけ
湯船に洗面器を突っ込まなくてもいいように使う
逆手持ちするお湯掬い深おたま、みたいなお風呂道具。あれです、あれ
でも見返したら柄杓のほうが合ってますねw
フィロのひとりごと
いつの間にか、舐めあい合戦になっちゃった
ペロペロ舐めて、ちゅうちゅう吸って、滴る雫で水分補給
濡れてないところは舐めちゃダメ。くすぐったくて笑ったら負け
負けたら罰ゲーム。水を撒きに行って、たっぷり湯気を浴びてくること
……これってちょっとおかしくないかしら?
だって、これって一度負けたら、どんどん不利になるんじゃないかしら
さっきから私ばっかり負けっぱなしだし
もう体中湯気まみれ。これじゃどこでも舐め放題だわ
>>201 うむ ずばり湯桶だな
つーかさらっと舐め放題とか色に溺れるにも程があるだろ神官なのにww
203 :
名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 22:35:26 ID:gFfMJeld
>>202 ありがとう。ずっと勘違いしてたw
フィロが悪いんじゃないんだ。両刀つまみぐいの先輩騎士がいけないんだ。多分
フィロのひとりごと
あんまり負け続けだから、シャーリンさんがチャンスをくれるって
舐めるのは一箇所だけ、脇の下でも脇腹でも足の裏でもないところにしてあげるから
その間、声を出したり姿勢を崩したりせずに、我慢できれば勝ち、ですって
よーし、今度こそ
シャーリンさんの指定のとおりに、後ろ手を付いて
女の子座りして、太腿をぴったりくっつけてると
三角形の部分に、だんだん水分が溜まってきて
……ひょっとして、ここ舐めるんですか?
何故上がったし orz
フィロのひとりごと
なんだか、まな板の上の鯉っていうか
テーブルの上のお皿か何かになったような気分
まるで無防備で、これから何をされてもなすがまま
期待と不安で胸が震えて、それさえもみんな見られてる
逆上せちゃいそう。お願い早くして
とうとうシャーリンさんが直に口を付けてきた
でも、一気にちゅるちゅる啜ったりはしてくれないの
舌で奥までまさぐって、ぴちゃぴちゃ音をたてながら
ほんの少しずつ掬い取ってくだけ
これって絶対わざとよね。だって舌が往復するたびに
舌先が、一番敏感なところを掠めていくんだもの
これじゃいつまで経っても飲み終わらないわ
だってこれじゃあ
あとからあとから溜まってくんだもの
>>202 神官っつっても、中にはこういう神に仕えてるのも居るからな。侮れん。
>また、娼婦の守護者でもあり、その神殿では神聖娼婦が勤めを果たしていた。
イシュタルとかアフロディーテの神殿で働くとそういう事になる。
しかし、世界全体を見ても性愛の神は大抵女神の担当になってるってのは興味深いな。
レオニアも女王が治める国だし、きっとその類の女神を信奉してるんだろう。
ううん、知らないけど絶対そう!
…というか俺もうっかり思い込んでたが、よく考えたら
神官=純潔
ってのは、そもそもキリスト教だけの狭いイメージなんだよな。
日本も含めて、多神教観を持つ地域/時代じゃ性的神官の類は全く珍しいもんじゃない。
別にキリスト教徒でもないのにこんなに精神面で影響受けてたなんて、正直驚いた。
レオニアの神様は、性愛は範疇外だと思うなあ
ただ、それを嗜むことを罪であるともしてなくて、おおらかなんだと思う
神聖娼館は無いし、神官が娼婦やったりもしないけど
普通の娼館の職業娼婦のおねーさんが普通に信仰持ってたりとか
神官がえろいわけでもなくて、フィロの場合はたまたま周りにえろいひとが(ry
フィロのひとりごと
私としては、ずいぶん我慢したつもりなのよ?
でも、いつまで経っても終わってくれないし
そのうちコルチナちゃんまで痺れを切らして参戦してきて
胸の谷間に顔をうずめてちゅっちゅしてくるし
シャーリンさんの舌も、溜まった水そっちのけで底のほうまで割って入ってきて
源泉見つけたとか言いながら、浅く潜り込んできて、掻き混ぜたりまでしてくるし
そんなのずるい。我慢できるわけないじゃない
結局、身を捩っても声を出してもやめてくれなかったし
露骨にエロすぎwww
フィロのひとりごと
気が付いたらすっぽんぽんのまま、風通しのいい所で寝かされてて
騒がしくて目が覚めたみたい
そしたらね、向こうの方で、やっぱりすっぽんぽんのままの2人が
ファイアドレイクのブレスを止めさせようと、格闘してるとこだったの
そういえば、私の配下にして連れて来たんだっけ
私が気絶してる間に、あの子の気絶が解けて
私が寝ぼけたせいで、なんだかおかしなことになったみたい
味方同士は攻撃できないのに、ブレスは味方を巻き込めるから、止めるの大変よね
うーん、これって私のせいかしら
でも、私が気絶したのはあの2人のせいだし
気が遠くなりながら、絶対仕返ししてやるって思ったのも、あの2人のせいな気もするし
湯気もすっかり晴れて、周りから丸見えになっちゃってるけど
見る人も居ないし、居たってあの2人はあんまり気にしないわよね、きっと
いいから止めろ?あ、そうね、いけないいけない
結局、せっかくソフィアちゃんが教えてくれた濾過装置は
ドラゴンに踏み潰されてバラバラになっちゃったから
シャーリンさんの野望溢れる露天風呂建設計画も、これで頓挫になりそうね
でも、1回くらいはソフィアちゃんと一緒に入ってみたかったかなあ
そうすれば、とっても楽しく水分補給できそうなのに
蒸し風呂じゃ豊乳効果は謳えなさそうだから
陛下もご一緒にってわけには、いかないでしょうけどねw
両手でフィロとソフィアの頭を掴んで髪をクシャクシャしたい
掴むところは他にもあるだろう
ソフィアの日記
軍議は紛糾していた
西方と南方の戦線が無事に繋がり、全軍を自由に再編できるこの状況
これでやっとフィロと再会し、また戦場や戦場以外で手を取り合って
昼も夜も快進撃できるようになるのだと、期待に胸膨らませて席に着いたというのに
あろうことか、本隊はこのまま北進するとよいなどと、余計な提言をしたやつが居る
おのれパーフェクト平凡め
本来の計画では、北方はジュークス、南方はアスティンで防衛し
南の侵攻部隊がイスカリオを平らげる間、本隊がもう一度北方領を平定し直し
ソレスタンで西と南に分岐して、今度はオークニーまでも落とす、はずだったのだが
呼ばれてもいないのに、こういう会議に文書だけはきっちり送りつけてくる
パーフェクト平凡の言によると、帝国の北方戦力は微々たるもので
無防備な領土を食い荒らす力も然程無く、態々大部隊を派遣して足止めを図るよりは
エオルジアの本隊がこのまま北進、連戦しながらソレスタンを目指した方が
部隊の入れ替えも余計な移動の手間も無く、いろいろと効率が良いのだそうだ
ええい余計なことを。それではいつまで経っても私とフィロが合流できないではないか
しかも氷の華と小娘の2人が、イスカリオ攻略の間中フィロにべったりということになる
これ以上私のフィロにあんなことやこんなことを・・・ゆるさん、絶対に赦さん
特にあの小娘は、調教済みかと思うほどフィロに従順だったくせに
生意気にも反撃に転ずるとは、氷の華の悪影響に違いない
これ以上あの2人を一緒にしておくわけにはいかない
いや、2人一緒でも構わないが、フィロと一緒に置いてはおけない
氷の華には、北国から流れて来た女騎士でもあてがっておけばよいのだ
あてがうといえば、巨漢の修道僧は何をやっているのだ?
あっ、2人ともオルトルートじゃねえか。サボってんじゃないわよ
お前ら3人でアスティン防衛でもしてろ
騎士たちが、部隊の増援についてああでもないこうでもないと無駄な議論を重ねている
その大半が、クエストばかりでなくたまにはどこかに配属されたいという
身勝手な思惑によるものだ。そのためには配置部隊数が多い方がよいというわけだ
たとえ部隊数が増えても配属されるのは他の面子だろうに、ご苦労なことだ
特に、ここぞと熱弁揮ってるアヒル頭。常識的に考えてお前は絶対外される。諦めろ
とはいえ、パーフェクト平凡の案を退けて私の再編案を通すには
こいつらの部隊増援案も利用せねばならない。難儀なことだ
議論ばかりで一向にまとまる気配がないと思ったら、陛下が先程から何も仰らない
組んだ両手を額にあてて、じっと物思いに沈んで居られるご様子である
見かねてか、司教様が一時休憩を宣言した。クエスト要員たちがガヤガヤと退席していく
その物音に気付いたように陛下はふとお顔を上げて、そして溜息を吐かれた
やはり悩み事がおありなのだろう。決まっている、山猿と色黒、あの2人だ
そういえばあの2人が居ない。会議そっちのけでどこで油を売っているのだ?
まあ居ても役に立たないが
新鮮な空気を吸いに中庭に出てみると、あの2人が並んで歩いていた
こっ、こいつら、陛下に喧嘩売っているのではあるまいな
あわよくばぶち壊してやるつもりで、植え込みに隠れながら後をつける
こちらも何やら議論中のようだ。会議サボっておいていったい何を・・・?
「……面と向かって謝ればいいだろ、それくらい」
「だからよ、気まずいんだからしょうがねえだろ」
「ふーん、それで代わりにあたしに言伝のお願いってわけかい」
「だってよ、もうどんな顔して会ったらいいかわかんねえんだよ」
「陛下のハダカなんか見飽きてるくせに、今更だね」
「なっ……!!」
「素っ裸で水遊びとかしてたじゃないか」
「バ、バカいうな!そりゃガキんときのはなしだろ!」
ああそれで会議室に居なかったのかこの山猿は。陛下に会うのが気まずいらしい
女湯に突入までしておいてウブなものだ
「……あたしはいいのかよ」
「あん?」
「あたしと顔あわせるのは気まずくないのかって言ってんだ!このバカ!」
「な、なんだよいきなり」
「リオネッセは水着着てたろ。あたしは素っ裸だぞ!」
「あ、ん? そ、そりゃおめぇ」
「なんだよ、何とも思わないのかよ!?」
「いや、その……あれだ、今更っつうか」
「なッ……ンだとぉお!!」
山猿よ、それはさすがに通らんだろう
だが気持ちは分かる
桜色に染まった陛下の美肌を、肌も露わな三角ビキニの
しかも湯を吸って半ば透けかけた白布越しに目の当たりにしたとあっては
他のものなど目に入るまい
私の見立てだ。ありがたく思え
「おっぱい見たいなら、あたしの見りゃいいだろ!」
どうしてそうなった
「バ、バカヤロウ!俺は別に」
「キルーフが昔からおっぱい好きなの、みんな知ってるんだぞ!」
「て、てめえ!ひとをガキみたいにいうんじゃねえ!」
みんなというのは、陛下、色黒、優男のことか
・・・フィロもか?
「ねえ……あたしにしちゃいなよ。あたしの方がおっきいだろ?」
「……」
「あのときはちょっと急だったから、びっくりしてぶっとばしちゃっただけなんだよ」
「……」
「もう殴ったりしないからさ……」
「…………」
「…………」
「……すまねえバーリン、俺は」
「な、なーんてねっ、冗談に決まってるだろ!?」
「……すまねえ」
「……なに深刻な顔してんのさ……」
・・・
本当はもっと先までつけて行って、できれば最後まで見ていたかったのだが
そろそろ会議に戻らねばならなかったのと
先の茂みに先客が居て、私と同じく木の枝を2本持って擬態しながら
2人を追っているようだったので、断念することにした
まあ多分、あとはあの優男がなんとかするだろう
休憩後の軍議は、滞りなく終わった
山猿を含む新規部隊は、エオルジアからこのまま北上
陛下率いる本隊は、私の言を受けてアスティンへ
アスティンで部隊を再編、防衛部隊を残し、本隊はイスカリオ殲滅へと向かう
色黒その他は引き続きクエストへ
イスカリオ殲滅本隊は、陛下、私、そしてフィロの予定である
気持ちの整理がつかないときは、一旦距離を置くのも有効であろうし
神の鉄槌たる光の御柱を振るうのは、神の正義の行使に他ならず
決して羞恥の余りの照れ隠しではないし、ストレス解消のためでもない
この世には、神の鉄槌を喰らわせて然るべき輩が存在するのだから
私は陛下のお耳元でそう囁いただけで、決めたのは陛下ご自身である
やれやれ、これでやっと先へ進める。決めなければならないことは他にも山積みなのだ
まあクエスト要員の諸君には、少々悪いことをしたかな。アヒル頭以外
ソフィアの日記
ああ、もう、離したくない!
大所帯の本隊の移動には、それなりの手間がかかる
その手間を、私がほぼ1人で引き受けた
どんな大部隊だろうと、大陸の端から端までの遠距離であろうと
私の手に掛かれば、1節以内にきっちり送り届けてみせる
もたもたしてはいられない。フィロが待っているのだ
逸る心をおくびにも出さず、しかし一切の遅延も出さずに
ソールズベリーでの合流を経てなお、本隊は最速でアスティンに到着した
見たか私の底力
アスティンに駐屯していた3人と合流する
当然フィロも居る。久し振り、と声を掛け合う
胸中にどれほどの想いが渦巻いていようと、今は陛下の御前である
状況の報告と、今後の方針を軽く打ち合わせて解散する。本格的な編成会議は明日だ
寝室は当然のように相部屋である。私が入り、フィロも入り、扉を閉めたところで
私はフィロを抱きしめた
力いっぱい、ぎゅっと抱きしめた
言葉にならない
フィロと別れた雪野原で、身も心も凍えそうになったこと
陛下の下で、フィロが居なくても頑張ったこと
周りが頼りになるどころか、足を引っ張ってばかりでも、1人で頑張ったこと
せっかくフィロが繕ってくれた僧衣を、見た目四十路のおっさんに切り刻まれたこと
陛下の女王装束の中身、陛下のお胸のお悩み、陛下のビキニ初体験、陛下の色々なこと
氷の華や小娘と一緒にされたフィロが心配で心配で気が気じゃなかったこと
話したいことはいっぱいあったはずなのに、何一つ言葉にできない
今はただ、この温もりを離したくない。フィロのにおいで胸いっぱいになりたい
・・・あ、少し胸大きくなってない?
でも確かめるのは後でいい。今はいつまでもこうしていたい
フィロの腕が私の背中に回り、抱きしめ返してくれる
掌が私の頭を優しくポンポンと叩く
「おかえり、ソフィアちゃん」フィロの声が耳に染み入る
あれほど出て来なかった言葉が
「……ただいま」
涙と一緒に、自然に零れた
幸せは、世界中のどこでもなく、ここにある。ここにあるのだ
先に口づけしたのは、フィロの方だった
目の端、涙をちゅっと吸われた
濡れた唇に、今度は私が口づけた
胸を満たす感動が、例え言葉にならなくても
絡み合う舌が、きっと伝えてくれる
甘い吐息、甘く蕩ける蜜の味。夢中にならないわけがなかった
ノックの音も、失礼しますの声も、全く耳に入らない程
だから、物音にはっと振り向いたときには、とっくに扉は開いていて
目に入ったのは、目と口を見開いて、みるみる赤く染まる女騎士の顔
「しっ、しっ、失礼しましたっ!!」
慌てて扉を閉めようとして靴先を挟み、一頻りもがいた後、バタン!と閉める女騎士
ああ、相変わらずそそっかしいなあ
私は思考停止した頭で、ぼんやりとそんなことを思った
「ファテシアさんも相部屋よ。さっきの打ち合わせでそうなってたわ」
そうだったのか。私はフィロと同じ部屋かどうかだけしか耳に入ってなかったらしい
・・・だったらいかんだろう、こんなことしてちゃ
フィロも、知ってたのなら止めてくれないと
いやまあもしあのときの私が止められてたら、どうなってたことやら分からないけども
・・・あ、彼女をアスティン防衛に回したの私の案じゃん。なんという落とし穴
どうしよう、見られてしまった
情熱のままに唇を重ね、求め合うままに舌を絡ませる様を、ばっちり見られてしまった
もしかしたら、僧服の裾に割って入って、太腿絡ませ合ってるのまで見られたかも
うろたえるままの私。落ち着いたままのフィロ
「うふふ、どうしましょうか、ねw」
笑い事じゃない
どう誤魔化すか。どう言い訳するか。どう口止めするか。よりによってあの女騎士だ
「うーん、言い訳する必要、あるのかしら」
ああもう前途多難だ、全く
ソフィアの日記
室内に気まずい空気が流れる
女騎士と2人きり。フィロは入浴中である
あの後、恐る恐る扉を開けてこちらを覗う女騎士を招き入れ
「わ、私は隅で構いませんのでっ」などとベッドの割り当てを決め
「お、お先にどうぞ」でフィロが風呂へ行き、2人きりになったので
世間話でもしながら、それとなく先程の一件を何とかしようと試みたのだが
とにかく会話が続かない
魔術師修行の進捗具合を聞いても「は、はいっ、頑張ります!」
愛の鞭の使い心地を聞いても「お、おかげさまで……」
まともに目を合わせようとしない。こりゃダメだ。落ち着くまで間を置いた方がいいか
でもなるべく早く釘を刺しておかないと。彼女自身に喋る気が無くても
これだけ挙動不審だと、誰かに問い詰められないとも限らないのだ
脱衣所で物音がする。フィロが上がってしまったようだ
くそー、この女さえ居なければフィロと一緒に入れたのに。とんだおあずけだ
「ふーさっぱりした♪」フィロが出て来た
首にタオル一丁提げた格好で
予想外のご褒美に、自分の視線が釘付けになるのが分かる
瑞々しく水分を湛えて火照る珠の肌。その曲線美を伝って流れ落ちる雫の跡
すらりと伸びた脚は、踏み出すたびに魅惑の陰りをちらつかせ
やっぱり少しだけ豊かに膨らみを増したらしい胸は
頭の水気を拭き取ろうとする両腕の動きに合わせて、ふるふると柔らかそうに揺れている
私は内心だけでガッツポーズをとりながら、表面上はあくまで落ち着いたまま
目に入る光景を一瞬も逃さず記憶しようと、頭脳をフル回転させていた
心の片隅で警鐘が鳴っている。それが私に表面上の自重を促していた
しかしそれが何なのかを判断する余裕が、今の私にはない
ふるふる揺れる美味しそうな果実が、目の前まで迫ってきているのだ
フィロは席に掛けている私の前まで来ると、丸テーブルに屈んで手をついた
2つの果実が、両の二の腕にふにゅんと挟まれて
たわわな実りを確かめてほしがってるかのように、私の目前に差し出される
手を出さなかったのは、警鐘が大きくなったからだ
釘付けになっていた視線のピントがぶれて、私は視線をフィロの顔へと移す
頬を赤く上気させたフィロが私の顔を覗き込んでいる。と同時に
私の視界は警鐘の原因にやっと気付いた
唖然とした顔の女騎士が、フィロの裸体に釘付けになっていた
いかん。この状況はまずい
漸く警鐘に対応しようとし出した私の頭脳は、しかし
歓喜に躍る内心に邪魔され、動きが鈍い
「ソフィアちゃん、」今度はフィロの声が聴覚を満たす
頭脳がその先を言わせない方がいいと判断する。しかし内心が続きを聞きたがる
女騎士が視線を私に向ける。非常にまずい
「どうして入って来てくれなかったの? 背中流してくれると思ったのに」
私の視界の隅で、女騎士が固まった
今更「いいから何か着なさい」とか言っても手遅れよね、これ
乙乙!!
絶好調すぐるwww
やっと規制解けた・・・
ソフィアの日記
あーー、どーしよーかなーー
鼻の下まで湯船に浸かりながら、私は
これほど不毛な命題もそうはなかろうと思われる一件について、考えるふりをしていた
真面目に考えようと思っても、思考が続かないのだから仕方ない
だいたい、初心で生真面目な女騎士を如何に言いくるめれば
同性間で唾液を交換し合うような行為を、単なる挨拶程度と理解させ
全裸で入浴の同伴を求めるようなアプローチを
単なる昔馴染みの同僚への親愛の情にすぎないと見做させることができるか
などという命題に、真面目に取り組めという方が間違っているだろう
いっそ開き直って
フィロと私は深く愛し合っている者同士として当然の行為をしているだけであり
不純同性交遊でも快楽に溺れているわけでも神への冒涜でもないから他言は無用
無用なことを貴官はよもや他言しようなどとはするまいな?
とでも言い放つ方がマシな気すらしてくる
酒が入ったら本当に言ってしまいそうだ。今夜は晩酌も自粛せねばなるまい
再会を祝して、ついでにいつぞやの雪辱を果たすべく、とっておきの媚酒
もとい美酒を用意してあるのに。つくづく忌々しい
1人で長湯しても意味はない。さっさと湯船から出て体を洗ってしまうべきなのだが
フィロが背中を流してくれるわけでもないのだと思うと、今ひとつ出る気が起きない
もういっそ、本当にフィロが背中を流しに入って来てくれればいい
そうしたら私も開き直って、再会の悦びをたっぷり堪能した後
手を取り合って部屋に戻り、女騎士に向かって
他言無用で文句あるかと、胸を張って言い放ってやるのに
などと埒も無いことを考えていたら、浴室の硝子戸越しに、本当に人影が見えた
え、ちょ、ちょっと待って、心の準備が
半ばうろたえ、半ば歓喜して、浴槽の縁に両手をついて立ち上がりかけた私の前に
ノックの後、「失礼します」と入って来たのは
体にバスタオル1枚巻いて頬を赤らめた、生真面目そうな女騎士だった
私は、相変わらず着痩せするタイプなのねえ、などと思考を逃避させながら
笑顔で固まったまま、のろのろと湯船に浸かり直した
いったい
いったいどうしてこうなった
女騎士が私の背中を、柔らかなスポンジで一生懸命泡立てている
「お背中をお流しいたします」とのことなのだが
この女騎士が自主的に考え付いたとは、とてもじゃないが思えない
誰かに言われてのことだろう
・・・フィロしか居ないではないか。いったい何を吹き込んだのだろう
「あのう、」「は、はいっ!」不手際でも咎められると思ったのか、返事が上擦っている
「……フィロは?」「フィ、フィロさんは、その……就寝前の準備体操を」
ああストレッチか。・・・全裸で、だろうなあ。くそう、私の居ぬ間に事を進めるとは
じゃなくて、「フィロに言われたの?」居た堪れなくなったからだけではあるまい
「す、すみません。本来なら私の方から申し出るべきだったのですが」いやそれはどうだ
「相部屋での入浴時は背中を流し合って親交を深めるのが慣例とは知らず」・・・はい?
「私ったら、今まで大変な誤解を……。すみません、精一杯頑張ります」
何その物凄く都合のいい勘違い。フィロ、あなた彼女に何をどう説明したの?
まあ、本人が納得してるなら、いいか。生真面目にも程があるとも思うけど
・・・
ちょっと待て
今まで、って何だ?以前から何かあったのか?
「いえ、あの、その、」あからさまに動揺している気配。実に怪しい
「その……教官が」氷の華のことか
「拠点に配属された折、教官は背の高い修道僧の方と同室に」
あー・・・それは
「故国では、未婚の男女が同室など、考えられないことでしたので」そりゃあそうだろう
「まして、入浴までご一緒とは……」うわー、やりたい放題か氷の華
「私も背中を流しに来いと言われたのですが、その、……中で卒倒してしまって」
いきなりあれを見る羽目になればねえ。免疫無かったろうに、災難だったわね
「でも、フィロさんと先生のおかげで、やっと理解できました」
いやあ、理解というか、誤解してると思うわよ。言わないけど
てか先生って私のことか。鞭のか、鞭なのか
「先生……私、頑張ります」はらり、とタオルの落ちる音
続いて、スポンジで泡立てる音がする。しかし私の背中ではない
何してるんだろう?と思っていると、両肩を両手で掴まれた。素手である。スポンジは?
何故か深呼吸の気配。そして
「……ぇぃっ!」
むにゅん、と背中に何か大きくて柔らかな温かいものが押し付けられた
こ、これは
むにゅる、むにゅる、大きな2つのスポンジが、私の背中を行き来する
「んっ……ふっ……」艶かしく漏れる吐息が、首筋を擽る
え、なに?どうして?何故?
背中に柔らかな心地良さを感じながら、私の思考は混乱を極めた
え、えーと、何をなさってるんですか?
「教官が、実演して、見せてくださったんです、こうすると、いいと、くふっ……!」
あ、あの女、なんてことしやがる
「私は、んっ、特に、向いてるっ、ふっ、……と、仰って……はぅっ……!」
押し付けられたふくらみの中、押しつぶされる小さなしこり
「でも、やってみろと言われて、私、気が遠く……んっ……くっ……」
それが背中に擦り付けられて、だんだん硬く膨らんでいくのが分かる
「あぁ……ど……どうです、かっ……あっ……」
わかった、わかったから。気持ちいいから。じゃなくて
充分きれいになったから、そろそろいいわ。そのへんで
「はぁ……はぁ……任務、完了、ですね」任務じゃねえ。断じて
「次は、先生、お願いします」待てい
「私、ずっと疎ましかったんです。この胸、もっと小さくならないかって」
任務遂行を経て打ち解けたらしい女騎士が、湯船に浮かぶスポンジを抱えて言う
本当に着痩せするタイプよね。正直、ちょっと羨ましいわ・・・ちょっとだけ
・・・あなたそれ、氷の華にも言ってないでしょうね?
ああ、言ったのか。・・・いえ、何でもないわ。なるほどそれでかと思っただけ
それ、あまり人に言わない方がいいわよ
「はい、私間違ってました。大事なのは言葉より、スキンシップ、ですよね、先生」
うん、まあ、それも大事ではあるけれど
ということにしておくけれど。いろいろ丸く治めるために
でもその前に、もっと重要なのは、今のあなたの、その柔らかな、笑顔
「その笑顔を忘れなければ、人と接するのも、もっと上手くいくと思うわ」
「……最優先事項、ですか?」彼女は少し考えた後、何かを掴めたような表情になり
ご指導ありがとうございましたと、生真面目に頭を下げた
・・・本当の最優先事項は、フィロと私の件を他言しないこと、なんだけどね
ソフィアの日記
なんとか誤魔化せたようだと胸を撫で下ろしたものの
入浴から戻ると、真ん中にあったはずの私のベッドが角へ寄せられ
隣のフィロのベッドにぴったりくっつくよう並べられていた
「あ、ソフィアちゃんおかえりー♪」フィロが手招きする
ダブルベッドよろしく横向きに寝転がり、うつ伏せで頬杖をつきながら
肩甲骨から膝裏の上まで、横向きのタオルケットで覆われているが
剥き出しの肩や腋のあたりなどから察するまでもなく
タオルケットの艶かしい曲線が、その下の裸体を浮き彫りにしている
私の背後で、一緒に出た女騎士が微かに息を飲む音がした
ああ、もう、なに、これってまた一からやり直し?
なんだかもうどうでもよくなる自分が居る。いくらなんでもこれは誤魔化しようがない
というより、誤魔化そうとするよりも、目の前のベッドに飛び込む方が急務のような気が
「おっおおお休みなさいっ」女騎士が自分のベッドに引っ込もうとする。が、
「え?……えっ?」何故かうろたえる女騎士。見ると、枕が無い
ポンポン、フィロが枕を叩く音。ダブルベッドには、何故か枕が3つ並んでいた
「ファテシアさん真ん中ね」
・・・・・・なんですと?
つまり
「寝るまでおしゃべりしましょ♪」ということらしい
なんだ、そういうことか。それならまあ問題はない
フィロがすっぽんぽんなこと以外は
「し……失礼します…………ふゃっ」
タオルケットの中に招かれた生真面目が、フィロの裸体を目の当たりにして妙な声を上げる
くっ、何故この女がフィロの隣なんだ。もったいない
素肌のフィロの横に招かれておきながら、バスローブを脱ごうともせず
直立不動で仰向けに横たわる様はまるでマグロか何かのようだ
こんなものの価値の分からぬ女が私とフィロの間に割って入るとは
・・・まあいい。謙虚なことだと思っておこう。うん
私は、フィロの裸体をこれ以上猫に小判な生真面目の視線に晒さないよう
灯りを消して、ローブを脱いでベッドに潜り込んだ
視界が暗くなると、余計な羞恥心が薄れるのか、人は大胆になれるものらしい
あれほどいろいろ気恥ずかしげだった生真面目が、だんだん生き生きと喋り始めた
この人、周りに相手が居なかっただけで、実はおしゃべり好きなのではないだろうか
すっかり打ち解けて、くすくすとよく笑う。おまけに結構踏み込んで来る
「そうでしたか。本当にはいてないんですね。私びっくりしちゃって」とか
「ああ、やっぱりシャーリンさんの個人的趣味ですよねあれ。くすくすw」とか
「女の子同士のキスって見たの初めてで」とか、打って変わってノリノリにも程がある
「ええ心得てます。内緒ですよねw」まあ、話がわかるのは良いのだが
「私、騎士のくせに生物が苦手で……」
それで当時上官だった銀の騎士から、統魔の心得を記した手紙を貰ったのだという
しかし、そのことを教官である氷の華に話したところ
「お前は何も解っていない」と、ヘルハウンドとともに水辺に連れて行かれ
水遊びに興じるヘルハウンドを前にして「脱げ、って言うんです。いきなり」
夏の短い北国では、泳ぎの不得手な者が少なくないという
一糸纏わぬ姿で水に放り込まれた彼女は、ヘルハウンドに必死にしがみ付くことになった
水も怖ければ獣も怖い。パニック寸前の状態で、しかし犬は悠々と彼女を運んで泳いだ
氷の華も荒療治をするものだ。やはり胸の大きさで思うところがあったのだろう
「やっとの思いで泳ぎ着いたら、今度は「命の恩犬を洗ってやれ」と
石鹸を戴いたのですが、ブラシも手拭も無くて。……「素手でやれ」って言うんです
躊躇していたら、「どうした?さっきまでしがみ付いていた仲だろう」と」
おっかなびっくり洗い始めると、犬はおとなしく座ったまま、洗われるに任せてくれる
それどころか、わしゃわしゃ泡立てるにつれて、気持ち良さそうに鼻を鳴らし始め
「私もだんだんと、可愛いというか、楽しくなってきちゃいまして……w」
頃合を見て鬼教官が、「それでは日が暮れてしまうぞ」と言う。「全身を使え」
「それで、それで私……はぁ……w」溜息に艶が混じっている
「それで?それで?w」フィロが興味津々というふうに先を促す
「私、抱きついてしまったんです。あんなに怖かったはずなのに」「きゃw大胆ね」
ああそうだったのか。なんか慣れてると思ったのよね、そういえば。上手だったし
「こう、全身を擦り付けるように洗っていると、あちらからも体躯を摺り寄せてきて
なんだか、洗ってるのか洗われてるのか分からないような状況に」
よく躾けられた犬ねえ。氷の華の持ち犬なら納得というか
「はぁ……泡まみれの毛並みがあんなに気持ちいいものだなんて……」
・・・何か別の意味が混じってないか?
「うふふw本当に気持ち良さそう」フィロの腕がタオルケットの中を行き来している
バスローブ越しに女騎士の体をゆっくり撫でているらしい。くそう、羨ましい
その手が
「……!」「それから、どうしたの?」「そ、それから……っ!」
何事かと思ったら、フィロの手が女騎士のお腹のあたりで挙動を変えている
これはたぶん、ローブの帯を引っ張っているのだろう。解けるように
って何してるのあなた
暗闇で、フィロと目が合った
正確には、フィロの目配せと目が合った
私はなんとなくそれに乗ることにして、ローブの帯のもう片方の端を押さえた
フィロの手によって、帯がするすると解けてゆく
「あ、あのぅ……ああっ、あのっ……あっ……!」女騎士の声が切迫してゆく
「そ、れ、で、どうしたの?……w」「そ、sれでっ……あぁっ」はらり
解けてしまった。暗闇の中に、女騎士が摺り寄せている白い膝が浮かぶ
その白さがだんだん大きく浮かび上がってゆく。フィロがローブを引っ張っているのだ
「大丈夫。誰にも言わないわ。ナイショにするから、だから話して、ねw」
話さないとバラす、という意味にもとれるような気もするが、気のせいだろう
女騎士の方は、それどころではないというふうに身を捩っているが
動けば動くほどローブの合わせ目がはだけてしまうばかりで、そのうち諦めてしまった
「……その後……その後は……っっ」しゅるり。フィロ側のローブが完全に落ちたようだ
「気持ちよかった?」フィロがローブの裾の上に自分の体を乗せて押さえてしまう
「こんなふうに?」タオルケットの中で、フィロの掌が露わなお腹を撫で回す
「は、はい、その後……はぁっ」女騎士の片腕は、ローブで完全に覆われて使えない
「その後、教官が、よくできたぞ、と」残った片腕で、弱々しく抵抗するものの
「それこそが心得の極意だ、」まるで本気ではないだろう「そいつも喜んでいるぞ、と」
「うふふ、ワンちゃんも気持ちよかったでしょうね」むにゅん「ふぁっ!」
タオルケットがくっきり盛り上がった。フィロが下から持ち上げたのだ
「こんなに大きくて柔らかいんですものwふふっw」ふくらみがむにゅむにゅ形を変える
「ソフィアちゃんも気持ちよかったでしょ?」それは同意せざるを得ない
「あ……ありがとう、ございますっ……っ!」気のせいか、声が喜んでいるような
褒められたからか。それともひょっとして、気持ちいいのか、今
「それで、喜んだワンちゃんは、その後どうしたの?」「はぁ……それは……ぁ……」
興奮で息が荒い。それを宥めるかのように、フィロの掌が胸元から撫で下ろしてゆき
どこまで降ったものか、女騎士が白い喉を「くぅ……」と反らせるところまで
そこから胸元まで戻ってきて、谷間を通り抜けて顎の先まで指先を滑らせる
すっかり抵抗の素振りをなくした女騎士は、溜息混じりに話を続ける
「わ……私にじゃれついてきて、泡まみれの私の体を、……な、……な、」
フィロの手がローブのもう片側に潜り込み、ふくらみをふるふると震わせている
・・・もう、しょうがないなあ。私は自分側のローブを引っ剥がし、体で押さえた
「あぁっ……そんなぁ……」切なげな吐息にまで悦びが溢れている
フィロがここまでしてこうなのだから、風呂場で裸の付き合いを済ませた私なら
尚更問題ないだろう。なんだか本人も望んでるみたいだし
両腕を封じられた女騎士の上から、2人でタオルケットをじわじわ捲る
暗闇の中に白い裸体がゆっくりと浮かび上がり、呼吸に合わせて大きく上下している
興奮でしっとり汗ばんだ肌を、2人の掌が撫で回す。心臓の鼓動が掌に伝わる
フィロったら、指先が茂みに触れるところまで撫で下ろしてる
そのたびに、身動きのとれないカラダが、それでも精一杯反り返ろうとする
・・・彼女の言うとおりね。なんだか可愛くなってきたわ
フィロと2人で、もっともっと可愛がってあげたい気分
「泡まみれのカラダを、どうしたの?……w」フィロが彼女の耳元で囁く
息も絶え絶えの彼女は、やっとの思いで言葉を紡ぎ出す
「なっ……舐め始めたんです……体中、隅々まで、あっ!……」
こんなふうに?というフィロの呟きに合わせて
豊かなふくらみの頂点で震える蕾を、2人で1つずつ、口に含んだ
口の中で、外で、舌先で、唇で、ときには少しだけ歯を立てて、存分に可愛がる
一際反り返った後、すっかり脱力するまで、可愛い喘ぎは止まらなかった
素裸の3人が、1枚のタオルケットに包まれている。1人は既に寝息を立てている
「それで私、やっと気付いたんです」女騎士が呟く。すまんが私もいい加減眠い
「あのとき、グイン様から戴いた手紙、統魔の心得、あれは……」深い溜息。瞼が重い
「愛の営みの、お誘いだったのですわ。あぁ……私ったら、なんて馬鹿だったのかしら」
眠気が覚めた。なんでそうなる
「ああグイン様……私にあんなことやこんなことをご所望でしたなんて
せよと命じてくだされば、私はどんなことでも喜んで致しましたのに……」
えー?えー?違うと思うぞ。絶対違うと思うぞ
どちらかというと、氷の華の解釈の方が突拍子も無いというか
犬だって氷の華に調教されてるからああなんであって決して普通じゃないというか
フィロは・・・フィロはその・・・、確かに私も甘受したけど、私も、その・・・
・・・
ま、いいや。折角本人納得してるんだから、黙ってよっと。いい加減眠いし
おやすみフィロ。明日は隣同士になれますように・・・
ソフィアの日記
イスカリオ殲滅へ向かう本隊の再編、アスティン防衛部隊の再編
控えモンスターのクエスト要員への再編、ジュークス防衛部隊への周辺撹乱指令
首尾よくオークニーを攻め落とした山猿部隊への次の攻撃指令、等々
会議の議題は幾つもあったが、てきぱき片付いた
今日の陛下はいつにも増して冴え渡っておられる
周りの騎士たちも、引っ張られてきびきびと受け答えする
やはり会議はこうでなくては
本隊は、陛下、フィロ、そして私。感無量である。もう誰にも負ける気がしない
アスティン防衛及び機を見ての周辺撹乱は、氷の華、巨漢、生真面目
最もレベルの低い生真面目のエンチャントレス修了を、まずは最優先事項とする
・・・まだマスターしてなかったのか
まあまだ連れてる馬もユニコーンだし、ハーロウが足りないのだろう
会議を終え、部屋に戻ろうとしたところ、氷の華に呼び止められた
「まずは礼を言わねばならんな」アスティン防衛メンバーの件である
いえいえ、暴れ馬に手綱を握る乗り手とニンジンを付けただけですよ。言わないけど
「それと、ひとつ相談事があるのだが」生真面目な女騎士のことだという
彼女の育成については、先達である氷の華が直々に指導し
戦闘ノウハウから効率の良い経験値の稼ぎ方まで叩き込んで送り出した
・・・別のことも叩き込んだような気もするが、さておき
彼女の成長が、予想より遅れているらしい
「それで、送り出した後の彼女の戦いぶりを、同行した者に確認してみたのだが……」
どうも、氷の華の戦闘ノウハウを守っていないときがあるようなのだという
元々生真面目な性質だから、咎めれば改めるだろうし、氷の華の前では厳守するだろう
「しかし原因が分からぬ。分からぬままでは再発しかねない。そこでな」
今の内に同室の私が聞き出して、可能なら原因を取り除いてほしいという
「魔術師としての力量は、私より『先生』の方が上だからな」ニヤリと笑う
思わず張り倒してやりたくなるのをぐっと堪えて、善処します教官、と答えてやった
まんまと口車に乗せられたような気がしないでもない
「2人いっぺんに氷漬けにしちゃったw」「まあ、いやだわw」
部屋に戻ると、昨夜からすっかり打ち解けた女騎士が
フィロと2人でエンチャントレス談義に花を咲かせていた
「それでね、白夜ちゃんの撃った矢が、すごいのよ、結び目を射抜いたの」
「ブランガーネ様の弓の腕は、ノルガルド国内でも随一でしたもの」
「私の身体に傷一つつけずに、結び目だけ射抜くなんて、本当にすごかったわ」
私は額冠を弾き飛ばされて眩暈がしたものだ
「どこの結び目だったんですか?」
「ええ、丁度ここに、ローブのスリットからひもぱんつの結び目が覗いてて」
「ひっ……!?」あ、固まった
「ソフィアちゃんが穿かせてくれたのよ、ね」
いや、それは語弊がある。確かに紐を結ぶのを手伝いはしたが
「あ、あのっ、先生っ!」だから先生はやめろ
いきなり生真面目が駆け寄って来た。何だ何だ?
「あっ、あのっっ……!」顔が真っ赤だ。その顔を近づけて、耳打ちしようとする
「…………ぱんつの件ですが、」
何かと思ったら。まさかひもぱんに興味があるとか言わないでしょうね
「……はいてない、とは限らないということでしょうか?」
当たり前でしょ。レオニアの女性騎士を何だと思ってるの
・・・何?先生ははいてなかった? そ、それはあなたが破いたから
え?魔女装束でもはいてなかった? そ、それは・・・
ああなただってはいてるんでしょ!それでいいじゃない!
・・・
・・・はい?
はいてないの?
先生をお手本に?魔女はてっきりそういうものと?
ちょっと待て
つまりこの人は、私が鞭の指導をしてからというもの、穿かずに出撃していたのか
かつてのフィロじゃあるまいし。しかも天然でなく故意とは。いやこれもやはり天然か
魔女がはいてない状態で魔法を使うにはコツが要る。下手すると丸見えになるのだ
おそらく、ぶっつけ本番でいやというほど思い知ったことだろう
しかし氷の華は何も言わなかったに違いない。それどころか奨励すらしたのではないか
氷の華のもとから離れて後、戦い方に積極性が無くなったのは、このためだ
前線近くで丸見えになるのを恐れてのことというわけだ。く、くだらねえ
「なあに?2人でナイショ話?」収拾のつかない話にフィロが加わる
いや、収拾はつく。穿けば解決だろう。はいてないのは勘違いだ
「いえ、ですが、やはりぱんつは丸見えになるのでは……?」
そこまで面倒見れるかい。上手くなるまで、見られてもいい物でも穿きなさいよ
「まあ、そうだったのね。それならいい方法があるわ」もしもしフィロさん?
前言撤回。やっぱり収拾つかなくなる気がする
「あのう……これはどういう……?」生真面目が魔女装束に着替えて真っ赤になっている
フィロの指示である。スリットから白い太腿が覘いている。そしてもちろんはいてない
「ファテシアさんは、出撃までその格好で過ごすこと」「えええ!?」
「大丈夫。魔法を使う時と違って、普段なら捲れたりしないわ。
普段からはいてないで過ごせば、はいてないことに慣れるでしょう?
それで、出撃のときはぱんつはいて行くの。
そうすれば戦っても平気だし、万が一捲れても安心よ」
「そ、それは……」
「ソフィアちゃんだって、すごいスリットの僧服着て過ごしたのよ」
待て。それはどちらかというとフィロのせいというか
「えっちなおじさんに破かれても、魔法で反撃したのよ。はいてないのに」
おいぃ!?
「私……私、頑張ります!」
うわぁ、やる気出しちゃったよ
「先生、私やります。見ててください!」
先生はやめろってば
>前線近くで丸見えになるのを恐れてのことというわけだ。く、くだらねえ
くだらねぇwwwww
えっちなおじさんてゲライントかw
久しぶりに来てまとめて読んだんだけど相変わらず面白すぎるw
無理のない程度でいいからまた更新してもらえると嬉しい。GJ乙!
230 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 20:35:22 ID:Gf4CCiFP
救援age
231 :
名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 00:01:08 ID:Mnx9LnF7
お盆明けあげ
ソフィアの日記
カッ、カッ、カッ
軽快な靴音が廊下に響く
ヒールの高い靴を履き、背筋を伸ばし、豊かな胸を反らして、女魔術師が颯爽と歩いている
深いスリットの入ったローブは、身体の曲線美を忠実に見せつけ、眩しい太腿を覗かせる
自信に満ちた生真面目な表情は、真っ直ぐ前を向き、何の迷いも感じさせない
しかし注意深く観察すれば、頬のうっすらとした赤みと、瞳の微かな潤みに気づくだろう
上気している。人知れぬ内なる火照りを、彼女は奥深くに孕んでいる
無理もない。おくびにも出さないが、彼女は今、はいてないのだ
「先生、私やります。見ててください!」
その言葉から丸一日が過ぎた。彼女に二言は無かった。それどころか
彼女は私が僧服の下に上下とも下着を着けていないことをフィロから吹き込まれ
何を思ったか深く感動し、果敢にも実践に取り入れたのだ
おかげで、彼女のローブの胸元は、たわわな重みでより大きく開かれ
颯爽と歩むその1歩ごとに、2つのふくらみが小気味良くリズムを刻むこととなった
「……見事だな」会議室で耳にした氷の華の呟きには、感嘆や賞賛だけでなく
渦巻く何かを押し殺そうとするかのような、凍てつくような冷静さが混じっていた
何がですか教官?などと聞き返さなかったのは、我ながら懸命な判断だったと思う
というより、してやったりという思いとは裏腹に、私にも心当たりがあったのだ
ほんと何よあれ。着痩せしてたにも程があるでしょう
人目を引くこと甚だしいが、当の生真面目は実に堂々としたものである
あれほど羞恥に震えていた彼女が、いったいどういう心境の変化だろうか?
「ふふwうまくいったみたいね」フィロが囁く。実はこれも作戦の内であるという
「胸元に注目が集まれば、下の方には気付かれ難くなるでしょ?」
!?
「だから、わざと胸を強調してるのw」
なんという発想の転換。露出度の上昇が致命的な羞恥の回避に繋がるとは
加えて生真面目には、胸の大きさが悩みの種だったという過去がある
その胸が役に立つ、という状況は、彼女にとって救いであると同時に
某鬼教官に対しても、文字通り胸のすく思いであるだろう
・・・まあ、うまくいきすぎてて寧ろもう少々自重した方がよさそうでもあるが
その、ね、陛下もいらっしゃるんだから
そんな彼女だが、会議を終えて部屋に戻り、扉を閉めた途端
空気が抜けるような溜息を吐きながら、その場でへなへなと座り込んだ
どうやら随分気を張っていたらしい。緊張の糸が切れ、一気に脱力したようだ
「大丈夫?お疲れ様」唆した張本人が労う
「まだ……まだ胸がドキドキしてます」胸に手をあて、深呼吸する生真面目
胸というか・・・そこは心臓じゃなくて、胸の先っぽのような気が
たぶん、擦れすぎて痺れてしまったのだろう。私にも経験がないわけでもない
短時間でも充分強烈なアレを、日常的に耐えるとは、確かに大したものだ
「先生はこんな修行を何節も……あぁ……すごい」潤んだ瞳で私を見やる
いや修行というわけでは
それに私は、さすがに魔女のローブでそういうことをやっていたわけではない
というか、耐える内容を間違えてる気がする
「でも……」胸にあてていた手を、赤らめた頬に持って行き、彼女は呟いた
「少し、癖になりそうです……」
はにかむ彼女の呟きは、なんだか嬉しそうだった
でも絶対また何か勘違いしてると思う
本人喜んでるようだから、言わないけど
ソフィアの日記
魔法陣に、鞭の音が響く
魔女が振るう愛の鞭は、武器としてより、調教道具として優秀な装備である
新しく召喚されたモンスターが、鞭の音に従い、おとなしく整列する
その周りを2匹のフェンリルが、牧羊犬よろしく駆け回り、列の乱れを整える
生物に苦手意識を持っていた生真面目も、1人でここまでできるようになった
先生冥利に尽きないと言えば嘘になる。何であれ、生徒の成長は嬉しいものだ
飼犬を授け、統魔の心得を叩き込んだ教官も、ご満悦の様子である
それにしても、今日の鞭捌きは冴え渡っている。流石は戦士系というべきか
「それにしても」教官も気付いたようだ「激しい揺れだな」ちょっと待て
まあ確かに、鞭を振るたびに縦横無尽に揺れている。着けてないのだから揺れ放題だ
そうか。今は周りに我々とモンスターしか居ないから、人目を気にしていないのだ
それで鞭捌きに専念できている。その結果が鞭の冴えと、激しい揺れというわけだ
しかし反面、さぞや擦れていることだろう。よくもつものだと感心する
・・・もしかして
寧ろ、だからか?
だから余計に冴え渡っている、ということかもしれない
「ふぅ……。任務完了、ですわ」
召喚したモンスターをストックにきっちり並べ終えた生真面目が、爽やかな笑顔を見せる
額や二の腕もさることながら、胸元の汗が艶かしい。そこが最も運動した部分なのだろう
その胸元を押し広げる2つのふくらみは、先端が更に自己主張している
ただでさえ敏感な部分があれほど擦れてしまっては、当然の結果といえるだろう
しかし、彼女の笑顔には一片の曇りも無い。任務達成の喜びで輝いている
どうもこういう人であるらしい。与えられた任務を遂行することを喜びとするような
任務遂行や目標達成に伴う困難をも、寧ろ悦びとするような
で、最近の彼女が抱えていた困難といえば、あんなコトやこんなコトだったわけで
それが色々あったおかげで、彼女にとって克服すべき目標となった今
少しどころか、すっかり癖になってしまっているのではないだろうか
2匹のフェンリルも戻って来て、生真面目の後ろにちょこんと座って尻尾を振っている
生真面目が1匹の頭を撫でてやると、嬉しそうに目を細める。こうなるとただの犬である
ああそうか。生真面目の生真面目なとこ、何かに似てると思ったら、犬に似てるんだ
埒も無い考えを、頭を振って振り払う
しかし、ひょっとすると氷の華も、私と同じことを考えたのではないだろうか
それでヘルハウンドだった、とか。まあさすがに考えすぎか。・・・考えすぎよね?
はいてないし着けてないぽっちり魔女になでなでされて喜ぶ犬、という光景を前にして
埒も脈絡も無い考えに浸っていると
あぶれたもう1匹が、おいしそうな匂いでも嗅ぎつけたのか、鼻をふんふんし始めて
ぺろん、と生真面目のお尻を舐め上げた
瞬時に立ち竦む生真面目。ローブの裾は捲れ上がり、お尻が丸見えである
犬はそのまま太腿の間に舌を差し入れ、そこからお尻の谷間が尽きるところまで
ぴちゃぴちゃ音を立てながら、何度も何度も舐め上げる
「やっ!ひゃあっ!やめっ!やめなさいっ!!」慌てて制止しようともがく生真面目
いくら裸の付き合いを済ませた仲とはいえ
体中が過敏になっているであろうときに、いきなりこれでは堪るまい
それをもう1匹が首を傾げて見ていたのだが
どうも「今度はそういうことして遊ぶの?」あたりの結論に達したらしい
目の前でひらひら舞う前裾を、ぱくんと咥え、ぐいぐい引っ張り始めた
「キャーッ!やーッ!」魔法陣に黄色い声が響く
なんだなんだと騎士達が様子を見に来る。人だかりができてしまった
衆人環視の中、何とか前後の一方だけでも死守しようと、必死で裾を押さえる生真面目
ああ、どう見てもはいてないです。本当に有難う御座いました
鞭でぺちぺち抵抗するが、さっきまでの冴えはなく、寧ろ犬を喜ばせているような
「やあっ!ダメッ!そこはっ、ぁああッ!!」
そろそろ止めてやった方がいいのではあるまいか
「なに、微笑ましいものではないか」氷の華はくすくす笑う
「それに、高々フェンリル2体、自力で制御できなくてはな」
まあ、それはそうなんでしょうけどね
でも、あの犬たちがあんなところを舐めたがるのは、おそらく前の飼い主が
「さて、そろそろ助けてやるとしよう。これ以上騒ぎが拡がってもいかんしな」
翌朝、生真面目は朝食の時間になってもベッドから出て来なかった
しかし、本陣の出立時刻になると、魔女のローブで見送りに現れた
生真面目ながらどこか吹っ切れたような、自信に満ち溢れた顔
大きく開いたローブの胸元には、着けてないふくらみが重たく実り
腰まで切れ込んだスリットからすらりと伸びた白い太腿は、やっぱりはいてない
彼女はそのまま、氷の華の指揮下で防衛任務に就くという
「……大丈夫?」昨日あの場に居た指導的立場の者として、一応聞いてみた
「もう怖いものなどありませんから」
生真面目な女騎士の口から、きっぱりと、頼もしい返事が返って来た
235 :
名無しさん@ピンキー:2010/09/11(土) 16:00:39 ID:bXPTpGQo
>>232-234 _、_
( ,_ノ` ) n
 ̄ \ ( E) グッジョブ!!
フ /ヽ ヽ_//
こっちは私事
えーと、もうすぐSSが提出出来そうなんれすが現在規制中で書き込めません。
レス代行をしてもらうにもあんまり長いと迷惑がかかる、とのことなので
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1281407568/l50 などのtestスレや廃スレ、アプロダなどに一旦上げてから、このスレに書き込める人にとりに来てもらって
代わりに書き込んでもらったりしようと思うのでふが、
誰かお手すきの方いらっしゃいますでしょうか。
単純計算で
>>129-138の四倍以上分量があるのでその場合一気に
ブリガンダインスレッドに書き込むのかどうかも懸念所。
あるいは書き込んでくれる方がいらっしゃらなければ、
自分の規制が解除されるまでは 上げた場所のリンクを張るだけで済ましてもいいと思ってますー。
>>235 いつも乙であります!
>おくびにも出さないが、彼女は今、はいてないのだ
相変わらず爆笑しましたww
レスの役目ですが私でよろしければやりますがどうでしょうか?
分割しての投下の方がいいでしょうか?
237 :
235:2010/09/13(月) 09:40:21 ID:5shXbxjt
>>236 わはは。 私はソフィアの日記の人とは別の人れす。
氏が書いた
>>232-234の内では 自分は
>>234のフェンリルのシーンがエロくて良かったれすなー。
自分が書いたものにもたまたま似てるシーンがある所為か。
私のSSの件れすが、御申し出、感謝いたします。
概算50レス位になりかねず、あんまり連続してスレッドを占拠してもなんなので
3日〜一週間毎位に、一章ずつに分けた5〜10レス位を分割して書き込んでいただく、のが
比較的スレッドの迷惑にならないんじゃないかな、と思うのれすが。
けども書き込んで頂く方にそれでは負担がかかりそうなので、
もしなんでしたら、(加えて50レス分投下してもあまり迷惑にはならないんじゃないかと思えるようなら)
まとめて一回に、でも構いません。
それで非難が出た場合は、私の作品に付き、全て私が被りますー。
そんな感じでどうでしょうか。
>>237 >私はソフィアの日記の人とは別の人れす
すみません 別の方だとは解っていたのですがアンカーの場所を間違えました
レスですが頃合を見てコピペしますのでお願いします。
239 :
235:2010/09/14(火) 11:52:39 ID:ry92mG8c
エロパロ板は128文字×60行制限れすか。
20〜30レスですむかなー
非才ながら投下いきます
カツ、カツと石畳の上に靴の音が響く。
「こちらでございます。 例の娘は、この奥に」
「ああ」
イスカリオの太鼓持ち、キャムデンに先導されて歩くのは狂王ドリスト。 その後ろに忠臣アルスター、少女ユーラを引き連れて歩いている。
このとある城―――彼らが駐屯していて、他国との戦線が絡み合う―――の中、彼らはどこかへと向かっていた。
ドリストの脇後ろに位置するアルスターが主君を諌めに入る。
「陛下。 どうか今一度お考え直しを。
他国の騎士をこのように扱うなど・・・・・・」
一向に聞かずドリストは歩みを進める。
「ん〜〜〜〜〜? 捕虜をどう扱おうと構わんではないか。
元々戦場ッてのは生き死にの場所なんだ。
負けた奴がどうされようが、そいつァ勝った奴の自由だぜェ」
主君の横暴にもどこか慣れた様子でアルスターは諦め悪く食い下がる。
「しかし、他国の敗北した騎士には、それ以上の無用な危害は加えない、と、暗黙の了解としてどこの国との間でも守られております。
わが国が今それを破ってしまえば、他国が今度は我々にどのようなことをしてくるか・・・・・・」
「ガタガタ抜かすんじゃねェ。 それ程心配なら、戦争に負けなければ良いのだ。
それに、まだあの小娘に何をするとも決まったわけでもなし、そもそもアイツがすぐ吐けば良いだけの話だろうが。
オラ、先のことをグダグダ心配してねェで、とっとと案内しな」
不機嫌の矛先がこちらに向かってきたことに身をすくめつつ、キャムデンがやや早足になって先を急ぐ。
「はッ、もう、すぐでございます。
この通路を真っ直ぐ行きました、この、奥の扉に・・・・・・」
「フン」
一足先に到着したキャムデンが開けた扉から、ドリストが傲然と床を踏みしめて部屋に入る。
――――――暗い部屋。 そこに居る者に、不安感を与えることを目的として
意図的に少なくされた明かり(ランプ)。 幾つも壁から吊り下げられている鎖。
するはずの無いのに、その部屋の雰囲気だけでどうしても匂う気がする血の匂い。
但し、その部屋にあるべき様々な凶悪な道具は、事前に取り払われていた。
そんな部屋の中央に、ノルガルドの白夜の女神ブランガーネが居た。
その武装は既に外され、薄着である鎧下の衣服のみを着け、天井中央部から吊り下がっている鎖に両手首を縛られて高く頭の上に上げられている。 袖の無いシャツと短いズボンから伸びる肢体は白くしなやかで艶かしい。
その唇はこれから受ける暴虐を思ってか、やや恐怖に青ざめている。 しかしこの様な暗くほこりっぽい場所にあっても、なおその金糸の髪はくすみもせず、その下に輝く気丈な眼は、彼女が膝を突いて座り込んでいる状態からでも見上げて彼女への訪問者をにらみつけていた。
「ん〜〜〜〜。 良い眺めだなァ。
それはそうと、こんなトコで奇遇じゃねェか、ノルガルドのお姫様?」
シャアシャアとドリストが挨拶を述べる。
「・・・直ちにこの縛めを解け。
イスカリオの狂王も、とうとう地に堕ちたと見える。 他国の騎士をこのように辱める趣味があろうとは。
下衆め」
開口した真っ先に罵詈雑言を並べ立てるブランガーネに、ドリストはしかし喉の奥でクククと笑いを見せ、
「そうしてェのは山々なんだがな。 ちょっとばかりお前さんに聞きたいことがあるんだ」
その言葉にブランガーネは少し意外そうな顔を見せる。 想像していた成り行きとは少し違ったらしい。
「聞きたいこと?」
「なァに、ところでついこの前うちの騎士がテメェに世話になったそうじゃねェか。
で、そのときソイツは、ちょいと落としモンをしたらしィンだな。
どうだ。 心当たりねェか」
・・・・・・少しばかり顔を伏せて彼女は考え込む。
―――その「世話になった騎士」とは、狂王の騎士、イリアのことだろう。 確かに自分は彼女に乱戦の中、会心の一矢を報いて深手を負わせた。 その際、彼女は、確かに彼女の持ち物を一つ落とし、自分はそれを何かのアイテムかと思って拾ったのだが―――
考え込む様子を見せたブランガーネ(彼女)を見て、ドリストはニヤリと笑む。
「戦争の後、そこら一帯探させちゃ見たんだが見つからねェ。 ってことは、お前さんが持ってったにチゲェねェンだが、ユーラにひん剥かせてみた所で出てきやしねェ。
ホラ。 言いな。 どこに隠したかすぐに吐けば、今すぐにでも帰してやるぜェ?」
―――そう。 自分は確かにそれを拾ったのだ。
しかしその時は、それは全く価値の無い日用品にしか見えなかった。
よもや狂王自らが直々に取り調べに当たるとは、そこまで重要なものであったのか。
「―――知らぬ」
―――作戦機密文書? それとも国家の隠し財産のありかでも示しているのか。
いずれにしてもイスカリオにとってそこまで重要なものを、みすみす渡す手は無いと思い、彼女はそっぽを向いて否定した。
それを見たドリストが、「本当に嬉しそうに」ニヤリと笑う。
「ククククク。 それじゃあ仕方ねェ。
いっちょお楽しみの時間と行くかァ」
笑みを浮かべたまま、彼が一歩ブランガーネににじり寄る。
彼女は唯蒼白になって近付いてくる彼を見つめていた・・・・・・。
近付いてのブランガーネの表情の変化ぶりを見たドリストは、何かを思いついたように立ち止まる。
「ユーラ」
「あ、はいっ」
彼の遠く後ろで控えていたユーラが呼ばれると同時に小走りで主君の下に駆け寄る。
「これを口に噛ませてやれ」
「はい、ドリスト様」
彼に白い布を手渡されたユーラが、再び小走りで急いでブランガーネの下に駆け寄る。
にらみつけるブランガーネに構わず、彼女の背後から猿ぐつわをはめようとするが、しかしその前に一つ言葉を付け足した。
「・・・申し訳ありません、ブランガーネ様。
失礼致します」
謝りつつも作業を行う手は淀み無い。 狂王のすることならひどいことにはならない、と信頼しているのだろう。
しかしそんなことにはお構いなさそうにドリストが意地の悪そうに述べる。
「ん〜〜〜。
舌でもかまれたら面倒だからなァ」
作業をあらかた終えられた後でそう言ったのは、気付いた彼女がその時点で舌を噛まないようにする目的だろう。
事実そう言われた彼女は、ユーラの手作業を妨害しようと激しく頭を振ったが、「動いちゃダメです」とたしなめられつつキュ、と布を結び終えられてしまった。
ユーラが再び主君の後ろに控えた後に、今度は彼は
「アルスター。 あれを持ってこい」
と命じる。
ユーラと同じく後ろに控えていた彼が、眉の下がった浮かない顔で進み出る。
無駄だと思いつつではあろうが、それでも最後の努力を行う。
「・・・・・・陛下。 あの、やはりお止めになられた方が宜しいのでは・・・・・・」
「ごちゃごちゃ抜かしてねェでとっととよこせ」
はぁ、と気乗りのしなさそうな顔で、それでも手に携えていた、円状の束になった細長いものをドリストに手渡す。
ドリストがそれを持ち、ピュン、と一振りする。 と共にピシリ、と床で複数の音が鳴った。
それは鞭だった。 柄の先からしかし九叉に鞭の部分が分かれ、振るわれた相手に
相乗して打撃を与えるようになっている。 「九尾の猫」という、本来
女魔法使いが扱う武器だが、なお、しかし本来のそれにはないはずである、スパイクのような
刺々しい突起部が鞭の先端に取り付けられていた。 打撃力を増す仕組だろうか。
今鞭を振るう主であるドリストは、その先端部を気に入ったようだ。
「ん〜〜〜。 いい出来だぜアルスター」
取り付けたのは今はもう諦め顔をしている彼らしい。 鞭の振り回し具合が興に乗ったのか、ドリストはひとしきりに床に目がけて鞭を振り下ろす。 彼の得物の専門は、今なお彼が左肩に背負っている大鎌であるはずだが、鞭の扱いも中々に見事だ。
やがてとりあえず満足したのか、改めてブランガーネの方に向き直る。 彼女は鞭を目にしたことで、ややその身を後ろに引かせていた。 鞭打ちとは拷問の代表的な手法であり、そしてしばしば勘違いされるが拷問に耐えられる人間などほとんどいない。
ドリストはその顔に映る忌避の表情を認め、満足したように彼女に一歩歩み寄った。 少女が更に一歩分退く。 が、頭上高くに上げられている、鎖に縛られた手首の枷に邪魔されそれ以上は成し得ない。
「いい表情だ」
鞭をヒュ、と操りブランガーネの側の床を打つ。
猿ぐつわを噛まされている彼女は、唯じっとドリストをにらんだ。
「さて。 聞くのはこれで最後だ。
本当に、言うつもりは無ェンだな?」
顔をそむけて、少女はその答えとする。 もし口に枷をはめられていなければ、彼に向けて唾でも吐いていたかもしれない。
答えを目にした彼はニンマリと笑い、
「ならば仕方が無ェなァ」
――――――鞭の穂を少女の肌にヒタッと当てた。
絶妙な鞭捌きだった。 少女の露出している肌は首から上を別にすれば腕と肢、
それに胸元だけであるのにそれに不自由もせず鞭は少女に鮮烈な苦痛を与え続ける。
その穂先は九叉に分かれた各々が、それぞれ意思を持っているが如くに別々の動きを見せる。
鞭は少女に耐え難い刺激を残しながら、しかしなおかつ少女が壊れることのないような、
絶妙のさじ加減を加えて運用されていた。
「ん〜〜〜〜? オラオラ、どうした?
吐く気になったかァ?」
実に楽しげに狂王は鞭を振るっている。 と言っても相手は猿ぐつわを噛まされているのだから答えようがない。
本来戦いには無意味であるはずの、しかし見事なまでに練達したその手腕は見る者をしてこう言わしめた。
「・・・・・・あの、陛下、何をなさっておいでなのですか?」
「ん〜〜〜〜? 見て分からんか?」
「・・・・・・いえ、見ては分かるのですが・・・・・・」
「ん〜〜〜。 見ての通り、くすぐっているのだ」
ピシィ! と一つの穂先が床を叩き、代わりに別の穂先が宙を舞う。 それはブランガーネの、腕を高く上げられて露出している腋を的確に掠め、また一つ姫君は身をよじらせる。―――そう、白夜の女神は、ドリストの操るその鞭にくすぐられ続けていた。
彼は右手元の柄をくるり、と回転させる。 同時に鞭も回転し、
穂の先端に取り付けられた突起物―――恐らくはネコジャラシに似た植物の穂先―――が
姫の首元で回転する。 まるで不意打ちの刺激に、必死で逃れようと体を横に移動させるが
またしても手首の枷に阻まれる。 その間にもまた別の穂先が、少女の脇、太股(ふともも)、
足の裏をくすぐり、ビクン、と反応するがやはり逃げ場は無い。 九叉の触手は
まるで生き物のように姫の体を這い回り、間断無く四方八方からの責めを与えていた。
その間鞭の主人のドリストの左手は彼愛用の大鎌で塞がっており、
彼はこれを右手一本で全て行っていた。
「・・・・・・それにしても、このような鞭捌きをどこでお身に付けに?」
「ん〜〜〜? どうだ、見事だろう。
こんな時の為に密かに練習しておいたのだ」
はぁ、とキャムデンが(どんな時の為だろう)と思いつつも一応納得する。
彼が横を見ると、アルスターもやはり呆れている様だったがそれはキャムデンの呆れとは違い、アルスターはどこかドリストのすることを事前に知っているようだった。 ドリスト本人から聞かされてでもいたのだろう。
とすると、事のなり行きを意外に思っているのは狂王を最初から信頼していたユーラも除いて(まあ、陛下、凄いです等と述べていた)、キャムデン一人だけということになる。 いや、あるいは責められている当のブランガーネ本人が一番か。
改めてドリストの方を見れば、彼は一旦姫を責める手を休め、獲物を観察する体勢に入っていた。
・・・・・・白夜の女神は猿ぐつわに遮られながらも息を荒げ、一まず解放された今の内に必死で酸素を求めている。
初めは白磁のようだった姫の肌は、今は激しく暴れた所為で赤く染まっている。 肌を露出させた薄着で、咳き込みつつ、頭上の手枷に手首を支点にして体を預け、ひざまずいて喘ぐその姿はどこか艶めかしかった。
キャムデンがゴクン、と生唾を飲み込む。
「・・・・・・何と申しますか、こう・・・・・・」
そそるものがありますな、と続けつつ更に良く見ようと一歩進み、
しかしそれがゴウンと眼前で起こった風に遮られる。
その正体はドリストの大鎌だった。 それはキャムデンの眼前数ミリを正確に掠め、ジョリ、と彼御自慢の髭が少し削られてしまっている。
「―――俺様の玩具だ。 手ェ出すんじゃ無ェぞ」
「・・・は、はっ! 承知しました!!」
彼が慌てて一歩退く。 と共に床に突き立てられた大鎌も狂王の左肩に背負い直された。
「ん〜〜〜〜。 ユーラ。
苦しそうなお姫様を楽にしてやりな」
姫を眺めたままで彼が背後のユーラに命じる。
「あ、はいっ」
元気良く返事したユーラが再び姫君の元に駆け寄る。 今度はブランガーネは猿ぐつわを外している少女を相手にはせず、唯一心に憎い相手をにらんでいる。
当の相手はククククと笑い、
「ん〜〜〜。 いい面になったじゃねェか。
それで、話す気にでもなったかァ、お姫さま?」
その態度に憤懣を爆発させたブランガーネは彼に語気を叩きつけた。
「ッッッッ、この、不埒者がッ!!
自分のしたことを必ず覚えていろ、いつかこの報いを必ず思い知らせてくれるッ!!」
言われたドリスト自身はやはりどこ吹く数で姫に一歩にじり寄る。
「聞こえねェなァ」
それを目にしたブランガーネが、わずかに怯えつつ手首の枷に邪魔されながら身を退いて彼から少しでも遠ざかろうとする。
ドリストは構わず一歩ずつ近付きながら、
「戦に負けたヤツにいつかなんてものは無ェぜェ。
――――――どれ、今からそれをじっくりと体に刻みつけてやるかァ」
「―――来、来るなッ!!」
無論そんな言葉に彼が従うはずも無い。
一歩ずつジャリ、ジャリ、と足音を立てて彼は近付いてゆく。
枷と鎖をガチャガチャ鳴らせて逃れようとしつつ怯える姫を見、――――――彼がニンマリと浮かべた笑みは姫からすればこれからブレスを撃とうとするティアマットもかくやであった。
一本。二本。三本。 三本分の鞭が姫の首筋―――それも片側に集中して―――をくすぐっている。 姫君は必死で逃れようとしていたがそれは果たせず、その努力も甲斐なく首筋を縦横にネコジャラシが走り回っていた。
「・・・・・・!」
すでに彼女の口を縛る枷は無い。 今度はそれが逆に災いし、彼女は独力で声を漏らさないよう耐えなければならない。
声を出したところでそれ自体は誰も気にしないのだろうが、誇り高い彼女のこと、臆面も無く、しかも自らを弄んでいる相手の前で転がり悶えるのは抵抗があるのだろう。
ネコジャラシが姫君の首を、その筋に沿って微かになぞる。 ビクン、と敏感に反応した、既に限界一杯まで身を退かせている彼女のそこを、容赦なくそれぞれ独立した動きで三つの穂先は責めていた。
顎の裏、喉に沿って、胸元。 しばらくするごとに場所を変えながら、しかし一時に同じ箇所を執拗に。 嬲るように撫ぜ、軽く回転し、また彼女の首元で直に跳ねる。
顎にそって鞭が這った。 ドリストは鞭を巧みに操り、姫の細く白い、繊細な顎から
ネコジャラシを落とさないようにしながら、執拗に、かつ微かに輪郭をなぞってゆく。
涙を堪えて声を上げないよう必死で歯を食いしばっている姫が、
顎を振って鞭の穂先を払い落とす。 すぐ間髪入れずに別の鞭の穂先が跳ね、
聞き分けの無さの仕置のように彼女の顎裏を掠める。 思わぬ刺激に、ビクン、と
身を退かせる暇もあればこそ、顎の輪郭から胸元に振り落とされていた一本の穂先が
活動を始め弧を描く。 共に、新たに獲物の食い出のありそうな場を発見でもしたかのように、
二、三本の別の穂先が胸元に跳ねて食らいついた。
「・・・・・・うぁっ・・・・・・」
くぐもった苦悶は出してはいても、今までそうすることの無かった口がとうとう開いて悲鳴を上げる。 それにもドリストは構わず、変わらない調子で姫を慰み続ける。
「・・・嫌、やめてっ・・・・・・」
たまらずに彼女が言葉を口にする。 しかしドリストは相変わらず、
「ん〜〜〜。 ・・・・・・吐く気になったかァ?」
姫をいたぶる手を休めない。 ドリストからの問いかけに、・・・・・・悪いことに、姫は俯きながらも気丈にも首を横に振った。
ドリストはニヤリと笑い、
「そうか。 ――――――根性あるじゃねェか」
姫への最後の追い込みに入った。 ネコジャラシの動きがいっそう激しさを増す。
「・・・・・・ッ!」
ビクリ、と反応した姫が必死で声を上げまいとする。 口は既に開いているのだが喉は音を出さず、あまりにこらえようとしたせいで声を上げたくても上げられないように見えなくもない。
限界を見てとったドリストがニンマリ笑い、
「それじゃあ、いい声で鳴きな」
チェックメイトをかけるかのような手つきで手元の鞭を振った。
鞭の穂先の一つが跳ね、それは現在首筋から胸元ばかりをくすぐられ続けているブランガーネの露出した腋をシャリ、と掠め、
「ひゃう! あ、あはははは、う、あ、ははははははは!」
・・・・・・既に決壊寸前だった堰に、一つの小さな穴を開ける最後の一押しになった。
「あは、いや、やめ、あは、あははははは!」
ひきも切らずに笑い続けるブランガーネに、ドリストは上機嫌で責めを続ける。
上、上、下、下。 くすぐられる感覚が鈍るに従い、計ったかのように彼女の体の悪魔じみた理解度を持ってくすぐる場所は変えられる。
彼女の体の上を自在にネコジャラシが這い回る絶技と共に、その今までの責めに加えて今では無防備な腋が新たに獲物として開放されていた。 たまらずブランガーネは言葉を漏らす。
「うあは、や、いや、直ちにこの暴虐っを、く、あ、は、やめな、やめなさ、ッッッ・・・・・・!」
「ん〜〜〜〜。 聞こえンなァ。
肝心の言葉はどうしたァ?」
ひざまずいて喘ぐ彼女を見下ろすドリストから告げられたブランガーネは、しかし必死で首を横に振る。
それを見たドリストは、「そうか」、とさほど気にしない様子で呟き、さらに鞭を捌く手を休めない。
左、左、右、上。 姫が苦痛のあまりに、逃れようと体を振って片側の首筋と腋を狂王から遠ざければ、しかし鞭はいとも容易くもう片側の首筋や腋に跳び移り、またしなやかに走り移る。 縦横無尽に、蛇のように鞭は姫の体に相も変わらず地獄の快楽を与え続ける。
「あはははははは! あは、あはははは! く、ひっ、いや、あっ、っっははははは!」
最早外聞もなく姫は笑い転がる。 ちなみにその外聞の方はと言えば、
アルスターはいかにも渋い表情をしている。 恐らくここまでの仕打ちを
その国の姫君に行った後の、ノルガルドからの報復について考えているのだろう。
キャムデンはいささか呆然と目の前の情景を眺めているが、恐らくドリストの並外れた手腕に、
事態があまりにも劇的に表れているからだと思われる。
ユーラは「まあ、気持ち良さそう」などと呟いている。 もちろんその言葉を聞いた姫君が
殺意を抱いたのは言うまでもない。
しばらくあと、ひとしきりにドリストが姫をくすぐり終えた後で、ようやく彼はその手を休める。
・・・・・・姫の様子は、憔悴しきっている様を見せている。 全身が汗みずくになり、それと全身激しく暴れたせいで金糸の髪もまとまりなく振りほどかれている。 ようやく与えられた休息に、やはり姫は必死で酸素を求め、その体全体が荒々しく脈動していた。
「ク〜〜クックック。 どーだァ、お姫様。
イスカリオの歓迎はお気に召してくれたかな?」
・・・・・・ドリストの挑発混じりの言葉にも、姫は答えない。 相手にせず、相手に出きず酸素を求めることに余裕なく集中している。
ドリストはしばらくその様子を眺めた後、お構い無しに言葉を続ける。
「ん〜〜〜、そうか、それは何よりだ。
それで、気に入ってくれたところで、そろそろ吐く気になったかお姫様?」
・・・・・・この言葉には、いまだ激しく呼吸しながらブランガーネも顔を上げる。 金にこぼれる髪の間から鋭く眼光がギラリ、と光る。
「・・・・・・が、・・・ど、に・・・・・・ッ!!!」
至難になっている呼吸に、言葉を形作っている声は出され辛かったが、その語気は
それだけで充分に激しい拒否の意を含んでいた。 加えて、その眼光を見た者には、
その拒否の理由が情報を秘匿する利害だけでなく、彼女を嬲り者にした者への
敵愾心からだということも受け取られたかもしれない。
構わずにドリストはフン、と笑い、
「そうか。 それじゃあしょうがねェな。
―――アルスター。 あれを出せ」
「・・・・・・はっ」
やはり最早諦め顔のアルスターが、進み出て両手に捧げ持ったそれを恭しくドリストに向ける。 狂王は左手に持っていた愛用の大鎌の刃を床に置き、柄を脇に挟んで空いた左手で「それ」を受け取った。
「それ」を目にした姫の顔色が変わる。
「・・・・・・ヒッ・・・・・・!」
「――――――二本だ」
ピシィ、と、彼が左手を振ると共に、床を叩く乾いた音が鳴る。 その左手にはやはり右手のものと同じ、全く同じ改造を施された鞭が有った。
「・・・・・・ひ、い、・・・・・・」
「――――――ほんとに楽しいのはまだまだこれからだぜェ。
じっくり味わいな、お姫さま」
ニヤリ、と、やはり本当に嬉しそうに笑いながら、ドリストは一歩ずつジャリ、と近付いてゆく。
ブランガーネは唯それを怯えて見つめている。
「・・・・・・い、い、いやーーーーーー!」
・・・・・・悲鳴が城中に響く。 しかしやはりそれも、狂王の無道な行いを止める手助けとはならなかった・・・・・・。
今日はここまでー
拙腕失礼しました
乙ですー。こちらも投下
ソフィアの日記
進軍中だというのに足取りが軽い。心なしか、気持ちまで弾むようである
あるべきものが収まるべきところに収まっているという状況は
こんなにも心安らげるものなのか
ブロセリアンデに向けて進軍中。陛下を中心に、両翼を私とフィロが固める
配下は、かつて北国から奪ったシルバードラゴンを筆頭に
フェニックス、ホーリーグリフ、アークエンジェル、アークデーモン他多数を擁し
その上各々の騎士がフェアリーを連れている。紛れもなくレオニア本陣たる大部隊である
最早、僭称皇帝と賢王と狂王が束になって掛かって来たとしても負ける気がしない
いかん、慢心はよくない。大部隊だからこそ采配の手腕が問われよう
フィロと共に、陛下の御為に、一糸乱れぬ連携を見せるのだ
「やっほー、イリアちゃーん」
拠点を目前にして、気合充分で対峙したはずが、いきなり気が抜けた
フィロが敵軍の槍使いに向かって手を振っている
いつの間にあんな怪しげな女と知り合ったのだろう。あの珍妙な格好は君主の趣味か?
身体にぴったり張り付いた、通気性の悪そうな黒い光沢のスーツ
黄色いベストで申し訳程度に覆ってあるものの、胴体の凹凸がはっきり出ていて
あれでは裸エプロンとかいう変態装束と、然程変わらない
妙な形の兜を目深に被っているのは、さすがに恥ずかしいからかだろうか
南国は、この場には居ないが君主が君主だけに、騎士達も変態揃いで
実用性より派手さを重視した、道化紛いのふざけた装束の者が多いが
どうやら女性騎士といえども例外ではないらしい。強制されてるなら不幸なことだ
フィロが声を掛けたにもかかわらず、槍使いは無表情のままブツブツ呟いている
よく聞こえなかったが、何やら物騒なことを宣言していた気がする
しかも、こちらを睨む目付きは不穏当極まりなく、とても知り合いのようには見えない
フィロはといえば、返事が無いのもどこ吹く風で、やる気充分のようである
なんなんだ、いったい
フィロに確認しておきたいのだが、今日の布陣では陛下を挟んでいるため、聞きづらい
と、陛下も疑問に思われたようだ。フィロに何事か尋ねておられるご様子
フィロが答える
・・・
何故陛下が赤面なさるのだろう
フィロ、あなた陛下に何を申し上げたの?
裸エプロンがどうとか言ってないでしょうね?
なに?寧ろ裸で水浴び?ちょっとどういうことよそれ!
鷲掴みとか、揉むと大きくなるとか、色々気になる単語が聞こえたものの
詳しく問い質す前に戦端が開いてしまった。もやもやしたまま迎え撃つ
フォールバーグがとどきそうな距離に槍使いが来ている
見れば見るほど可愛げの無い忌々しい無表情だ。鷲掴みだと?この女がか?
・・・そういえば、フィロの胸が少し大きくなっていたのは
まさか、この女に揉みしだかれたということか!?
おのれ私がレクターでなかったら本当にフォールバーグをぶち当ててやるのに
今回はジェノフロストの予定なので、きっとこいつにはあまり効かない
しかもレジストまで使ってくる。つくづく忌々しい。せめて周りの連中は一掃してやる
後続のがっはっはめ、さっさと掛かって来んか。悩みの少なそうな顔しやがって
自分で書いてて「脳みその少なそうな」と誤読しそうになったが、強ち間違ってない
あと、チョビ髭も居た気がするがどうでもいい
次のターン。もしかしたら槍でも飛んで来るかとは思っていたが、甘かった
まさかカーズまで使えるとは。とことん忌々しい女だ。いったい何者だ?
しかも、さっきまでは私より遅かったはずの脳筋が、私より早く動いた
レベルが拮抗しているらしい。ドラゴンのブレスで薙ぎ倒され、リドニー戦を思い出した
ふつふつと怒りが湧いてくる。あのとき私は敗北を覚悟した。もうあのときの私ではない
先手取ったからって調子に乗りやがって。このツケはきっちり取り立ててやる
ていうかね、こっちは今それどころじゃないんだよ!!
勢い良く立ち上がり、フェアリーのリアクトを使ってのジェノフロスト2連発
更にフィロの2連発が続き、アークエンジェルもホーリーワードを重ねる
トドメに陛下のホーリーワードが戦場を平らげる。既に勝敗は決した
しかしまだ終わらない。陛下がリアクトを受ける。目の前には、配下を失った無表情
ああ陛下、一生ついて行きます
光の御柱は、邪悪なキラードールに負け惜しみの暇すら与えず、跡形も無く消し去った
まあ全治一節で首都に転送されただけだが、私の溜飲は充分下がった。素敵です、陛下
「胸? あー、イリアちゃん、大きかったわよね」
ええと、どうも話が噛み合ってないような
「でもね、触るととっても柔らかくて、弾力もあるのよ。あんなに大きいのに」
・・・どうやら私は早とちりしていたらしい
鷲掴みにしたのも、揉みしだいたのも、フィロの方のようだ
いったいどういう経緯でそんな状況になったのか、激しく気になったが
別れ際が一触即発だったと聞いて、そんなことは頭から吹っ飛んだ
あの女やはり危険だ。次に対峙するときも容赦はすまい
大体、裸エプロンのみならず、野外露出までするような女が、危険でないわけがない
フィロが真似したらどうするのだ、まったく
・・・もう手遅れのような気もするが
GJ
ういうい。 投下いきまっす
大体全角50文字×60行でいってみる
「とりあえず、ここまでだな。
随分と根性見せるじゃねェか」
ピシッ、という音とともに、ドリストが鞭を自らの手に手繰りなおす。 彼にしては本当に珍しく感心するよ
うな口ぶりで、しかし余裕気な表情で彼は眼下の姫君を眺めていた。 ・・・・・・その彼女の様子はといえばその髪
はこれ以上ないほどに振り乱され、まるで死んだかのように腕や体の力が抜けている。 そのくらいに余力の失
われた状態で、しかしようやく解放されて酸素を求めないわけにはいかないそのありさまはさながらボロきれの
ようだった。
「嫌いじゃあないぜェ、お前のような強情っ張りは。
褒美代わりにも〜〜〜〜ッと楽しませてやる。
・・・・・・ああ、その前に一応聞いとくが、勿論まだ話す気は無ェンだな?」
・・・・・・姫君にはいまだ応える気力は残っていなかった。 しかし拷問中のやり取りで、その反応が何を表すか
をドリストは既に了解していたのだろう。 構わずに言葉を続ける。
「――――――アルスター」
背後に控えている重臣の名を呼び何かの合図をする。 呼ばれた彼の方は、しかし仏頂面で、彼の主君に応え
た。
「・・・・・・あの、陛下・・・・・・」
「ん〜〜〜? どうした、とっとと連れてこねェか」
口ごもる彼に、主君が再度催促を行う。 しかしそれにもめげず、意を決してアルスターはドリストに忠諫を
行い始めた。
「・・・・・・陛下、やはりこのようなことはお止しになった方がよろしいかと存じます」
忠臣の反抗に、ドリストが彼に向き直る。
「―――アルスター。 テメェ、俺様に逆らう気か?
いいからとっとと連れてきやがれ」
主君のドスの効いた命令に半ば腰を退かせつつも、必死に踏みとどまって反論を行う。
「・・・・・・ノルガルドは確かに野心を秘めた虎狼の国。 しかし彼の国と言えど未だ無道な振る舞いをしたことは
ありません。 ここで我が国が他国の騎士を辱めたとなれば、その悪名は大陸全土に轟くでしょう。
ノルガルドからの恨みを買うのも得策ではありません。 陛下、どうか今一度お考え直しを・・・・・・」
その言葉を聞いた狂王は、脇に挟んでいた大鎌をクルッと回転させ、肩に担ぎ直す。
トン、トン、と大鎌で肩を叩きつつ、
「―――アルスター。 もう一度聞くが、テメェは俺様に逆らうッてンだな?
それならそれでもいいぜェ。 俺様が直々に連れてきて、お前もそのかばいたがってるお姫様と同じ目に会わ
せてやる」
アルスターの傍らのキャムデンがウヘェとして、「・・・男が責められる光景など見たくありませんな」と呟く。
アルスターは肩を落とし、
「・・・・・・分かりました。 直ちに連れて参ります」
諦めて部屋を退出した。 やはりここで拒んでも、結局君主を止められないと分かったからだろう。
フン、それで良いんだよ、とドリストは眺め送った後改めて姫君に向き直る。
見ると姫君の様子は、幾分かまだ疲労しているとは言っても少しは回復しているらしかった。 呼吸や体の律
動がやや落ち着いてきている。 しかし未だにドリスト達の方には顔を向けず、俯いて呼吸を整えていた。
「どーしたァ、もぅダウンかァ?
お楽しみの時間はまだまだこれからだぜェ?」
狂王の言葉に、姫が顔を上げる。 その瞳は相変わらず強い眼光を発し仇敵を睨んでいたが、同時にやや静か
なものにもなっていた。
その雰囲気のまま、彼女は狂王に問いかける。
「―――お前は何故このようなことをする。
本当に、このような辱めを行った我がノルガルドからの報復を恐れてはいないのか」
やはり静かな瞳だった。 ん〜〜、とドリストは変わらず肩をトン、トンとその大鎌で叩きながら、面白げに
見やって姫を真近に覗き込める位置まで移動する。
姫は体を腕に付いた鎖に預け、膝を突いていてその顔の位置は低い。 ドリストもまた膝を曲げ、中腰の姿勢
よりも深く体を沈めて姫と視線を合わせる。
子供が玩具を面白がるような目付きだった。 肩に大鎌を下げている、狂王と呼ばれるその男の無遠慮な視線
にも臆さず姫は気丈に睨み返す。
ドリストが告げる。
「――――――お嬢さん。 戦争ッてのは、待ったナシなんだ。
ドンパチやってる戦争相手に、『優しくして下さい』ッてな慈悲を乞うより、先に相手をぶっ潰した方が手っ
取り早いに決まってるだろうが、ん〜〜〜?」
――――――その考えには必ずしも賛成出来ない、とブランガーネは思う。 確かにそれはそうだが、しかし
だからといって買う必要も無い恨みを買い、自らリスクを増大させることもないはずだ。
それに何より――――――
「ノルガルドを愚弄するか。 それ程容易く潰せると思うな、道化。
それに何より、お前はわらわを敵に回して本当に後悔せぬのだな」
挑戦状のつもりで彼女はドリストを睨みすえて語気を叩きつける。
対するドリストは、
「ククククク。 嫌いじゃあないぜェ、そういうの。
いいぜ、受けて立ってやる。 次に戦場で会う時があれば楽しみにしてな」
そう言って本当に嬉しそうにニンマリ笑う。 人から殺意に近いものを向けられてなお喜ぶその様は常軌を逸
しており、あるいはこの男は通り名通り本当に狂っているのやも知れぬ、とブランガーネは僅かに気圧され後ず
さる。
ドリストはそこで興味を失ったようにすっくと立ち上がり、彼女に背を向けて歩き出す。
呟きつつ、
「―――だが、その前に―――」
先ほどまで居た辺り位に戻ると、ブランガーネの方をくるり、と振り返る。
「―――お楽しみの時間だ。
これに耐えられればの話だな、お姫さま」
その言葉を言い終えて残った静寂の中に、やがてコツ、コツ、という靴の音が響く。 部屋の外から近付いて
くるその音はハッ、ハッ、という息遣いらしき音が混じっている。 その音達は部屋入り口のドアの間近で止ま
り、そして靴音の主がギィッ、と音を立ててドアを開けた。
「―――連れて参りました」
アルスターの声が響く。 彼の左手には二本の手綱が握られており、それらはまだ部屋の外の通路の先の暗闇
に伸びている。 それらの先に繋がれているもの達が部屋の明かりの下に姿を現す。
・・・・・・黒っぽいシルエット。 闇の中からでも青白く光る眼。 大きく裂けた口は真紅く、牙が残酷に尖ってい
る。 四足で歩行している彼らは、自分達の本来の主を見つけ、狂喜して今にも飛びかかろうとするところをア
ルスターに必死に押さえられている。
――――――そこにいるのは、二頭のフェンリルだった。
「アルスター。 綱を離していいぜ」
・・・・・・はい、と最早諦めた風情で眉を落としたアルスターが、フェンリル達の首に繋がれている縄を解く。
解放された彼らは喜び勇んで主人であるドリストに飛びかかる。
子牛ほどの大きさもある彼らの突進を、空いている左手でいなし、じゃれつかせ、また頭を撫でつつドリスト
は姫君の方を向いた。
「どーだ。 可愛いだろう。 俺様の犬だ」
・・・姫君の方はと言えば、実の所彼女にはその狼達には面識が有った。 元より戦争の際に駆られるモンスター、
狂王の愛犬達も戦場に良く連れられている。 ・・・しかし、普段ならばフェンリルはおろかファイアドレイクやフ
ェニックスにも臆さぬ姫君だが、この時は勝手が違った。 今は体の自由を奪われた虜の身であり、武装も剥奪
されている。 その生臭い吐息に、より一層脅威を覚え、何をするつもりかとブランガーネは固唾を飲み込んだ。
ドリストはブランガーネに構わず、存分に愛狼達を可愛がっている。 程無くしてキリがついたのか、姫君の
方に再び向き直る。
「――――――さて。 覚悟は出来たか?」
「―――わらわを犬共の牙にかけさせる気か」
「いーや。 そんなことはしねェさ。
唯ホーンのちょっとコイツらにもお姫様を可愛がるのを手伝ってもらうだけだ」
今まで撫でていた狼の頭を、「行け」という言葉と共に一つ叩く。 とつい先ほどまでドリストにじゃれつい
ていたフェンリル達は、今度は姫へと目標を変えて猛然と突進した。
ガチャリと鎖を鳴らす身じろぎと共に、姫が眼をつぶって来襲に備える。 ・・・・・・と、しかし少し待っても予
期した衝撃も、身を裂く痛みもこない。 こわごわ瞳を少し開くと、
「―――ヒッ、」
彼女の間近に、巨大な黒い二つの毛玉があった。 どうやら途中で減速し、歩行に切り替えたらしい。 目の前
で彼女の肉体をスンスンと嗅いでいる。
必死で体を遠のかせようとするが彼女はやはり頭上の手枷に邪魔をされる。 その間に、もう一つの毛玉の方
は悠々と彼女の背後に回り、品定めをするように匂いを嗅ぐ。
「・・・・・・ッ、」
どうにも出来ずに、姫は唯体を固くしている。
やがて背後に回った一頭が、姫君の体の一部に狙いを定め、――――――その真っ赤な口を開け、
「―――ひゃうッ!?」
――――――姫君の足裏をベロン、と舐めた。
もう一方の前面の狼も攻勢を開始する。 腕が高く上げられて無防備な腋、および白い首筋に、鼻面を接触さ
せ、あるいはザラザラした舌で舐める。
「あは、いや、こら、何を、何をして・・・・・・ッ! やめろ、直ちに、やめなさ、いッ・・・・・・!!」
責められている部位をかばおうにも防ぐことすら出来ぬ。
かくして姫君は狂王ドリストの良く訓練された猟犬に、露出した肌を蹂躙され続けた。
「―――どうだ? いい気分だろう。
こんな歓待を受けたのはイスカリオの客としてはお前が初めてだ。
存分に楽しみな」
ドリストが喋っている間にも狼たちの責めは続いている。 一頭は首筋と腋、もう一頭は足裏に集中して。 間
断なく、容赦もなく姫君に快楽を与え続ける。
「・・・あ、はっ、お・・・前っ、犬共に、何をさせている・・・・・・ッ!!」
いささか今更だが当然の反応である。 キャムデンなど呆然としている。 ユーラも無邪気に手を叩いている。
(「わあ。 賢いのね、ガウキャップ、ルースカイウンド」) アルスターの肩はこれ以上落ちる余地などない。
そしてドリストはやはり余裕気に、また実に楽しそうに姫君に応えた。
「ん〜〜〜〜? 何をしているか、だと?
バカモノめッ、見て分からんのかァッ!!
ヤロー共、お嬢さんをもっと楽しませてやりなッ!!」
鞭を未だ持っていたら床を叩いていただろう。 ドリストの言葉に反応して、しかし二頭は責めをより繊細な
ものへと変える。
前方を責めていた一頭は舌の中央部ではなくより細い先端部で、今度は腋の方を集中して責める。 後ろの方
の一頭は、足裏のみへの責めから、ふくらはぎ、そして責めから逃れようとする膝裏に鼻先を突っ込むようにし
て舐め続ける。
「ぅぁッ・・・・・・! ふ、く、・・・・・・ぅ・・・・・・」
巧緻な狼達の責めに思わず姫君は逃れようと、肩を振り腋に付いた狼から少しでも距離を空けようとする。
だが手枷に制限された身ではそれも上手くはいかず、鼻先を腋から離されて不機嫌そうに鼻をスン、鳴らしたフ
ェンリルは何事も無かったかのように今度は姫の脇腹に照準を移す。 ザラリ、とまず味見をする程度に彼は一
嘗めし、
「ひゃうッ!?」
同時に、それに対して足の方に回っているもう一人のフェンリルが連携して、脚全体を舐めていた責めから舌
先で繊細に足裏を刺激する方法に責め方を変える。
「・・・っ・・・ひゃぅッ・・・・・・ぅぁッ・・・・・・は、・・・」
姫君の白く形の良い脚を狼が責める。 陶器の様に見えるその肌の上で彼の真紅い舌が一つ踊る度に、彼女の
脚は猫にいたぶられる獲物のように敏感に反応した。 ・・・・・・なお、そうとは言っても姫君も流石に戦場から戦
場へと疾駆する身、その足の裏は傍目に見える程柔らかくはない。 頻繁な行軍や旅にも耐えられるように固く
なった足の裏に、しかしそれでもフェンリルは苦にもせず思う様に鮮烈な快感を与え続ける。 彼らは明らかに
彼らの主である狂王に重密な訓練を受けていた。
その筋肉、腱、しわに沿ってフェンリルの舌は羽毛の様に、奉仕する従者の様に優しくすらある様で姫君の足
裏を愛撫してゆく。
「・・・・・・はっ・・・・・・もう、やめてッ・・・・・・」
彼女の口から懇願が漏れ始めるが、狼達は構わずその舌を間断無く動かし続ける。
かつて前方に付いていた、脇腹付近を舐めていた狼は今では首筋へと責める地点を移していた。 無論姫君は
拒んでいるのだがやはり上手くいかない。 肩と腕で首を守っても、その真傍に鼻先を近付けたフェンリルはそ
れをあっさり潜り抜けて舌を目的の箇所へと這入り込ませる。 ピチャ、ピチャと隙間に沿って彼の舌が動く。
彼女の肩と腕に阻まれたその刺激のか細さはむしろくすぐったさを誇示し、いっそ首筋を解放した方がマシでは
ないかと思わせるくらいであったが無論そういうわけにもいかない。
犬の熱い吐息が姫の首筋にかかる。 姫君は歯を食いしばってじっと耐えている。 目尻に涙をにじませている
のはくすぐったさに耐えているのか、それとも獣に肌を蹂躙されている屈辱からか。
狼の舌が踊る先は既に彼女のうなじに場所を変えている。 姫が意図的に防ぐことの出来ないその場所は、唯
姫の豊かな金の髪によってのみ護られていた。 彼は丁寧にそれをかきわけつつ、同じく繊細な舌使いで姫の首
筋をそっとなぞる。姫君はそれに唯じっと耐えていたが、やがて彼の舌が次第に下方へ移動し始めていることに
気付く。首筋、うなじ、背骨の脇を通って、肩甲骨にそう。
その先に有るものに思い当たった姫は、ギクリ、と身をすくませる。 だがそれでもどうにもしようがなく、
狼の舌は、姫の感度とは不似合いに無防備な、枷にこじ開けられているその腋をベロン、と舐め、
「・・・はぅっ・・・・・・!」
今まで微細な刺激に慣らされていたところに容赦の無い刺激を受けてビクン、と体を震わせた矢先、――――
――足側に付いていたフェンリルが舌の側面を使ってザラリ、と足裏を舐めた。
「・・・・・・いゃあッ・・・・・・!」
耐え切れなくなったのか姫君が思わずその足を激しく動かす。 ドン、と何かが衝突する音と共に、ギャン、
と小さな鳴き声。 我に返った姫君が足の方向を振り向くと、そちらの方に付いていたフェンリルが姫君から一
歩離れて、首をブルブル振っていた。 どうやら姫君の脚の動きに巻き込まれて鼻の辺りを打ったらしい。
「あ・・・・・・」
やや呆然としたようにブランガーネが呟く。 元々危害を加えられていたのは彼女の方であり、その論理でゆ
けば彼女が罪悪感を抱くことなど何ら無いはずだが、元々彼女は捕らわれの身。 反撃を試みるに何ら問題は無
いとしても、とりあえず今の所彼らが彼女を傷つけてはいない内から自分の方が狼達を傷つけてしまえば、彼ら
の主人であるドリストがどう動くか分からなかった。
ややおずおずと彼女はドリストに眼を向ける。
その様を眺めていた狂王はまだしばらく、首を振っているルースカイウンドを見ていたが、やがてゆっくりと
口を開いた。
「キャムデン」
唐突に名を呼ばれ、背後に控えていた彼は、途端背筋を伸ばして主君に応えた。
「は・・・・・・はッ!」
「ウイークネスをこの女にかけろ」
「は、はッ? ウイークネスでございますか? い、いえ、承知しましたッ!」
慌てて魔法使いが前に出る。 突飛と言えば確かに突飛な命令だった。 まあ姫の膂力を弱める目的ならそうで
もないかも知れない。
キャムデンが気合を入れるように一歩足を前に進め、呪文の詠唱を始める。 姫は唯身を固くし、出来る限り
集中して魔法に抵抗しようとしている。 何にせよドリストのやろうとしていることが姫にとってろくでもない
ことだというのが分かっているのだろう。
「ウイークネスッ!」
詠唱が終わり、力の有る声が部屋に響き渡る。 と同時に姫君の体に負荷がかかる。 どうやら姫君にとっては
悪いことに、呪文は無事に上手くいってしまったようだった。
ドリストが満足気に目を細める。
「いい仕事だ。 ・・・・・・さて」
下がっていた位置からドリストが一歩前に出る。 と同時にキャムデンが急いで元の場所に戻る。 ドリストは
彼の愛狼を見やった。
「ルースカイウンド。 もう平気か」
もう既にダメージから回復していた片一方の狼が、ウォン、と元気に一声鳴く。
「良い声だ。
それじゃあテメェらはお姫さまの両脇に付くんだ。 今度は蹴られないように気を付けな」
声と共に指示通りに狼達が動く。 最後の狂王の言葉は命令というより半ば以上皮肉なのだろう。 言葉を聞い
た姫君もキッとドリストを少し睨んだが、狼達はその言いつけにも忠実に従った。
回りこんできた狼達の鼻先が、姫の両脇の真近にまで迫る。 と、その時になってようやく姫君は気が付いた。
先程のウイークネスの効果は、対象の筋力を弱めると共に――――――防御力も、また下げる。
「・・・・・・い、いやッ、・・・やめろッ・・・・・・!」
身を振って狼達から逃れようと抵抗するが、元より拘束された身、逃れ切れるはずも無い。 獲物を襲う位置
と態勢に付き終えた所で、彼らの主から命令が下される。
「―――やれ」
姫の右腋に付いたフェンリルがスピスピ、と鼻を鳴らす。 唯でさえ敏感な彼女の腋肌は弱化魔法によりさら
に与えられる刺激に無防備になっており、狼の鼻息程度でさえ鮮烈にこそばゆさを彼女に誘発させる。 思わず
右腋から狼を遠ざけようと、彼女は身をひねるが今度は代わりに左腋が真傍で構えていたフェンリルの鼻先に当
たった。
少し湿った感触に、彼女が僅かに身じろぎするのも束の間、避けようとする彼女に鼻先を追走させていた右側
のフェンリルが、ブランガーネの目一杯開けられている腋をベロン、と舐めた。
「―――ひゃうッ!」
姫君の肌に電流が走る。 散々悶えさせられた先程より更に倍増している刺激にも構わず、フェンリルは尚も
攻勢を続ける。
「・・・ひゃ、あ、う、あ、やめ、やめてッ・・・・・・!」
もう声を抑えることすら出来ずに姫君は悶えるが、狼は責めるその舌を休めない。
その様をただ眺めている狂王は何も言葉をかけずにニンマリと笑う。
「・・・う、あ・・・・・・ッ」
苦しむように姫君が身をよじる。 唯でさえもはや限界に達しそうなところに、――――――左腋についてい
るフェンリルも彼女の肌の匂いを嗅ぎ出し、行動を開始しようとする素振りを見せた。
「・・・・・・・・・・・・!」
確実に駄目押しとなる追撃の予感に、姫君は涙混じりに必死で狼を振り払おうとする。 が、それも空し
く、・・・・・・左側の狼もついに彼女への攻勢を開始した。
時には舌先で繊細に、時には舌を大きく使って大振りに、ザラザラした彼らの舌は敏感過ぎる姫君の肌にビリ
ッとした刺激を脳まで突き抜けるほどに与え続ける。 それからどうにか逃れたくとも、手首にはめられた頭上
の枷は、彼女を逃れようも、防ぎようも無くさせていた。
悪魔じみた絶技達に彼女の堰がとうとう破れる。
「あはッ・・・あ、あは、は・・・・・・あはははははは!」
それはくすぐったさによる笑いというより、むしろ逃れようの無い快楽から逃れようとしての代償行為かも知
れなかった。 そこまで追い込まれている姫の状態にも関わらず、狼達はその舌で無慈悲に姫君を責めたてる。
大胆さと繊細さを合わせて使うその拷問は、なおかつ二人の狼同士の連携をもって運用されていた。 どうやら
彼らは別の片方が責める姫の反応を以って、どのように彼女を責めるかを適宜に決めているらしい。
片方が舌先を使って責め、姫を焦らすことを始めればもう一方もそんな時に大振りに攻めて姫に快楽を解放し
てやるような無粋なマネはせず、同調して繊細な責めに変える。 やがて姫がより鮮烈になっている感触に限界
に近付けば、片一方の狼のみがようやく制限を解いて大きく舌を動かし、姫に思い切り刺激を貪らせる。 彼女
が夢中になり、その苦悶に余念が無くなったところで新たに再びもう片側の狼が舌を大きく動かし始め、なお一
層のダメ押しを図る。
グイグイとフェンリルの一人が鼻面で強く姫君の腕を押し上げる。 既に充分姫の腋はこじ開けられているが、
それでもまだ不満らしい。 そのまま彼はベロン、と彼女の腋を嘗める、と、彼女は狼の熱い吐息にも同時に灼
かれることになった。 そのままフェンリルは姫の腋を貪り続ける。
「・・・ひっく・・・・・・おねが、い、・・・やめて・・・・・・」
姫の言葉には流石に懇願が混じり始めているが、やはりフェンリル達は責めることを止めない。
その様をずっと眺めていたドリストが肩をトン、と大鎌の柄で叩きつつ言った。
「どーしたァ、お姫様。
もう降参かァ?」
姫君は俯いたまま、笑声を交えてあえぎながら何も反応しない。 ひょっとすればドリストの言葉自体が聞こ
えていなかったのかもしれないが、姫君の挙動にはえずきや痙攣が少し混じり始めていた。 恐らく反応する余
裕が無いのだろう。
フン、と鼻を鳴らしてドリストは姫君に歩み寄った。と共に、フェンリル達も、舌を使うことはたまにに留め
て主に鼻を鳴らして肌を嗅ぐ程度の小休止に入る。
狂王は姫の間近まで来ると、姫の表情の高さに合わせて中腰でしゃがみこんだ。
「まだ言う気にはならねェか?
吐いちまえよ。 元々お前が持っていても価値は無ェモンだぜェ?」
その言葉には応え、ブランガーネはドリストを睨みつける。 ・・・・・・その距離ならば、彼女はドリストに唾を
吐きかけること位は出来たかも知れない。 だが、狂王は未だ彼女を傷つけてはいなかった。 狂王自身が彼女に
触れることすらしていなかった。 礼儀というにはややきわどいその線引きを守ったのか、彼女はただ眼光を向
けるだけに留めた。 ギン、とした、息も絶え絶えになっている今でさえ、澄んだ、眼。
それでドリストは、興味をもう失ったかのように鼻を再びフン、と鳴らし、立ち上がって姫から離れる。
「ガウキャップ。 ルースカイウンド」
後ろを向いたまま主が告げる。 狼達は姫を責める手を止めて狂王へと顔を向けた。
ドリストが振り向く。 その顔にはやはりニヤリ、とした笑みが浮かんでいる。
「遠慮は要らねェそうだ。
その通りにたっぷり可愛がってやりな」
ガウキャップが応じてウォン、と姫の真近で吠える。 ルースカイウンドはウウウウ、と獲物へ飛びかかる前
の逸る気持ちを抑えるように低く唸った後、片割れに続いてウォウ、と吠えた。
姫はどこか諦めの混じった気持ちでそれを聞く。
その視界を次第に占めてゆくのはやはり、神々をも呑みこむとされる巨狼の真赤く開かれた顎門だった。
今日はここまでー
これでも本文が長すぎます制限受けたから次は一行46文字位かな
拙腕失礼ー
ソフィアの日記
おかしい、何故2人部屋じゃないのだろう
陛下御自ら率いられる本隊に、一翼として加わってから数節
体よく山猿を追い出し、首尾よくフィロを引き入れて両翼を務め、敵国拠点を奪取し
陛下は個室に入られるのだから、当然我々は2人部屋になるものと、高を括っていたのだが
思わぬところにとんだ見落としがあった
クエスト帰還騎士の群。彼らは必ず陛下の居城に帰還する。本陣がどこへ動こうとも
必然的に、本陣拠点は毎節のようにクエスト騎士でいっぱいになり、相部屋を必要とする
我々のような若手の有望な騎士は、大き目の部屋を割り当てられる代わりに
クエスト騎士の皺寄せも引き受ける、というわけである
昔のように小さな部屋で、1つのベッドに2人で寄り添うような暮らしであれば
邪魔が入る余地も無かったのだろうが、こればかりは仕方がない
仕方がないのだが
何故よりによって色黒なのだろう
今、風呂場の方から聞こえてきてるのは、一番風呂を使っている色黒の鼻歌である
「バーリンちゃんたらご機嫌ね。何かいいことあったのかしら」
大体の察しはつく。どうせ優男関連だろう
色黒が山猿に振られた後、優男は相当うまいことやったらしい
クエスト出発はバラバラだったのに、どういうわけか2人揃って帰還して来た
結構なことだ。お前ら2人で相部屋してろ。そうすれば邪魔にならないのに
「いやあ、いい湯だったよ」上機嫌の色黒が出て来た
パンツ一丁、首に手拭引っ掛けて
全くこれだから蛮族は。女性らしい慎みというものがまるで無い
弓使いのくせに、邪魔にしかならないものをこれ見よがしに見せびらかしやがって
そんなことでレオニアの騎士が務まるのか。そんなだからいつまでもクエスト要員なのだ
「空いたから入りなよ、2人とも」
そ、それは2人一緒に入れということですか?ということですね?
てっきり色黒のせいで今日も一緒に入れないと思ってたけど
色黒公認で入っていいってことですね?それじゃお言葉に甘えて
「ソフィアちゃん、先に入ってて」
解せぬ
何故私はまた1人で湯に浸かっているのだろう
いや、答えは明白である。一緒に入っていいわけがない
「2人とも」とは「2人ともなんで入ろうとしないの?どっちでもいいから入ったら?」
ぐらいの意味だろう。それ以上の他意は無いのだ。馬鹿か私は
全く、とんだ早とちりのぬか喜びだ。・・・考えていても仕方がない。さっさと出よう
と、湯船の縁に手を掛けた矢先、ガラス戸が開いて、フィロが入って来た
・・・幸いなことに、逆上せたせいで幻覚を見てるのではなさそうだ
そうだ、フィロは「先に入ってて」と言ったのだ。何故気が付かなかったのか
「後から行くから」という意味に決まっているではないか。馬鹿だ私は
「お待たせw」そう言ってにっこり笑うフィロの笑顔は、太陽よりも眩かった
まるで夢のような心地である。フィロが私の全身を、柔らかく泡立てている
極上のスポンジで、決して力を入れず、優しく、柔らかく、でも隅々まで丹念に
「バーリンちゃんね、ガロンくんと付き合うことにしたんですって」
腕も片方ずつ抱えて、腋の下から指先まで、丁寧に
「ほんとはキルーフくんのことが、ずっと好きだったんだけど」
抱えられた二の腕に、胸のふくらみが押し付けられて
「キルーフくんが陛下のこと想ってるの、すっと前から知ってたし」
程好い弾力と、柔らかな温かさが伝わる。それだけで胸中に幸せが満ちる
「ガロンくんもバーリンちゃんのことがずっと好きだったって」
ああ、何節ぶりだろう。やっぱり少し大きくなってる。間違いなく。こいつめ
「ねえソフィアちゃん、聞いてる?」夢見心地の私の耳を、フィロの声が擽る
はいはい聞いてます。ちゃんと聞いてますよ。聞き惚れるくらいに
「ソフィアちゃんは、このこと知ってたの?」
うーん、そうねえ、なんとなーく、知ってたような。はっきり思い出せないけど
フィロが、私の胸を弄っている
いや、スポンジで泡立てているのだ。あくまで洗っているだけだ
でも、私の上体を横から抱きかかえるようにして
私の二の腕は、フィロの胸の谷間に柔らかく挟み込まれ
手首のあたりには、柔らかな茂みが押し付けられている
そんな体勢で、胸全体を柔らかく弄られながら、耳元で囁かれると
瞼が重くなって、そのまま天上まで登り詰めてしまいそうな、そんな心地になる
「陛下とキルーフくんのこと、やっと素直に応援できるようになったんですって」
天上の音楽とは、こんな心地だろうか。戻って来れなくなりそう・・・
「そのことが、すごく嬉しい、って」
撫で回していたスポンジが、お腹を通り過ぎて行く
「バーリンちゃん、とっても健気だと思うの。だから、ね」
自然と脚が開いてしまう
「応援してあげようと思うの。バーリンちゃん達のことも」
しゅくしゅく、しゅくしゅく、泡が立つ
「ソフィアちゃんも、そう思う?」
ああ・・・
「……ソフィアちゃん?」しゅくしゅく、しゅくしゅく
・・・ダメだ、瞼が開かない・・・頭が・・・白く・・・
「起きた?」
気が付いたらベッドの上で、隣にフィロが居た。既に灯りは落ちている
「逆上せちゃったみたいなの。そのまま寝てて。ごめんね、私のせいで」
そう言って、私の身体を撫で回す。今までずっとそうしていたようだ
どうやら同じベッドの、同じタオルの中で、お互い裸のままであるらしかった
えーと、身体がジンジンして、頭が回らないけど、これはまずいんじゃないだろうか
首だけ回して隣のベッドを見ると、もぬけの殻だった。色黒はどこへ・・・?
「バーリンちゃんはねー……フフっw」いたずらっぽく笑う
・・・まさか・・・! いかん。それはさすがにいかん。いくらなんでも本陣で
慌てて起きようとするが、頭を持ち上げただけで貧血に襲われた
その上「ダメよ、ちゃんと寝てなきゃ」フィロが押さえる。こ、こいつ
「もう、応援するって言ったじゃない」言ってない。承諾してない。記憶に無いぞ
・・・言ったっけ?頷いた?いやそれはその、、、 は、謀られた・・・
「うふふ、2人っきりだよ、ソフィアちゃんw」
ああ、そうか。そういうことになるんだっけ
まんまと嵌められたなあ。2人きりになれたら、今度こそ、
なんだっけ?
まあ、いいや
私は、フィロの温もりを体中に感じながら
逆上せて介抱される者らしく、目を閉じて身を任せることにした
「ククククク、楽しませてくれるじゃねェか。
ここまで持つとは正直思ってなかったぜェ」
その通りいかにも楽しそうにドリストが述べる。
―――フェンリルは既に下げられた。 随分と嬲りものにされたあとの姫君の様子はと言えば、時間は狼達の
攻勢が彼らの主に止められてから少し経っており姫君の呼吸はその時と比べ少しだけ安定している。 しかしそ
れでも彼女はなお酸素を激しく求めており、顔と体が涙と汗、狼の唾液にまみれたその姿でしかしそんな形振り
にも構えず必死で体を脈動させている。
「ユーラ。 体を拭いてやりな。
ついでに暇ならヒールでもかけてやれ」
「あ、はいっ」
ドリストからの命令に、少女は急いでブランガーネの元に駆けてゆく。 手持ちに準備良く手拭いを用意して
いた彼女は、ブランガーネの前にかがみ込んで顔、腕、腋、首を丁寧に拭いてゆくと共に回復魔法の詠唱を始め
る。
ドリストがそれを眺めつつ、腰に下げた革袋を手に取り、姫の前に投げてよこす。
「飲るか?
喉も渇いてるだろう」
ヒールをかけ終わったユーラが姫の前の水筒を手に取り、姫に差し出した。 どうぞ、と栓を開けるが、相手
は反応すら見せない。
「途中でぶっ倒れでもしたら俺様が困るからなァ。 ハァーハッハァ!」
自身は二本目の水筒を手にしてグビリ、と飲む。 その飲みっぷりからして何かの酒らしい。
ユーラが重ねて「どうぞ」、と差し出す。 ようやく姫が口をつける。 ユーラが袋を傾ける。
それはイスカリオ産の麦酒で、ドリスト仕様のかなり強いものであったが姫も北国の育ちだけありさほど気に
せず嚥下してゆく。 少しずつ、細やかにユーラは袋を傾けてゆき、やがて姫君が口を離して「もういい」と言
った。
ドリストも自分の水筒の栓を閉めつつ呟く。
「―――しかし遅ェなアルスターの野郎。
どれだけ手間取ってやがるンだ」
「―――はて陛下。 あのノロマめは何をしているのでしょう?
何をお命じになられたのですか?」
キャムデンがそう質問した時、丁度靴音と共にギィ、と扉を開け、フェンリル二人を元の場所へ帰しに行って
いたアルスターが戻ってきた。
「――――――連れて参りました」
彼が部屋に入ると共に、彼の背後にいた者も姿を現す。
――――――それは一人のマンイーターだった。
姫君には分かった。すぐに分かった。そのシュルシュルと蠢くマンイーターの触手を見ただけで、今までの経
験からドリストが何をやりたいのか明確に分かった。 それ故ヒ、と軽く悲鳴を漏らす。
ドリストはさほど不機嫌でもなくアルスターを迎える。
「遅かったじゃねェか。
さァ、そいつをこっちに渡しな」
「はい・・・・・・」
変わらず眉尻の下がった顔でアルスターはドリストにマンイーターの統魔を受け渡す。 今度は最早諦めたの
だろう。
引継ぎを終え、ドリストは姫君に改めて向かい直った。
「―――さて。 何をされるか分かってンだろうな?」
背後に充分知られた脅威が控えている分だけ、ドリストの唯でさえドスの効いた声にも迫力が増す。
先程散々味あわされた恐怖を前に、姫はやや蒼くなり、ズッ、と尻を擦って後退る。
ドリストはそのままの調子で続ける。
「―――なら、お前が何をするのかも分かってるだろう?」
彼が望む情報を迫る声。
拷問か、屈服かの二択に、ややもした後、姫は瞳を閉じ、
「―――好きにするが良い」
強くまた愚かしくも、吐いて楽になることを是としなかった。
クク、とドリストが笑う。 彼の内心はどうあれ、
「それじゃ、行ってこい」
そう命じて、彼はマンイーターを姫へとけしかけた。
マンイーターの二本の触手がじわり、と地面を這いずって姫に近寄る。 姫も出来る限り後退ってそれから離
れようとする。
まずマンイーターの触手が到達したのは姫君の脇腹だった。 さわ、と触診するように、味見をするように
はだけたすそからあくまで軽く肌を撫でる。 絹のようにしなやかで滑らかな肌触り。
「ひゃう!」
姫君が思わず小さく叫び、しかし触手達は気にもせずさわりと姫の体を順に移動してゆく。服を伝って、首筋、
顔、腋。 また、太股、膝裏、ふくらはぎ、足裏。 これまでされてきた責め程くすぐったくはないがどこか品定
めをするようなその触り方に、姫はどことなく嫌らしさを覚えて身をよじる。
やがて触手達は狙いを定めたようだった。 つい、と姫の体に沿って蔓の茎や先端を移動させ、その焦点を足
裏に絞る。
現在足を前に投げ出す形で姫は座り込んでいる。 その表面が晒されている足裏を、巨大花の触手は蔓先と茎
部を使ってさわさわと刺激してゆく。
彼花の蔓である触手は、植物だけあってその表面は滑らかなようでいて、かつ微細にささくれがある。 その
さわさわとした刺激に加え、先程の鞭もまた生きているような動きを見せたが今度の凶器は正真正銘生きている。
ドリストの鞭が肌の上を走り回る毛玉と言うなら、今責めている彼花、マンイーターが見せる触手の動きは身
をくねらせ、這いずり回る蛇だった。
くすぐったさにビクン、と反応した姫が、たまらず足裏を地面に伏せる。
しばらくマンイーターの触手達は名残惜しそうに足裏周りを逡巡していたが、やがて吹っ切りその蔓先はブラ
ンガーネの白く艶めかしい脚を這い伝って行く。
「・・・・・・ふぁッ・・・・・・!」
彼花が獲物に定めたのは、今度は太もものようだった。触手は脚部を上昇することをそこで止め、胴体を軽く
巻き付けつつ茎部の這いずる動きで姫君に刺激を与える。
時を刻む長い振り子のような緩やかな動き。 その触手の先端は鞭の穂、悪魔の尻尾のように微妙に膨らんで
おり、その部分は特に強く姫の太股の奥の部分をすりこする。 蔓全体に及ぶ微小な突起が姫を苛む。
「・・・・・・・・・・・・!!」
姫の肌の上でたわんでいた触手が一気に跳ねた。 弾けるような刺激を一気に姫に与えると共に、同時に触手
全体の動きが激しいものへと変わる。 その様はイカやタコのようなそれを思わせた。 触手がうねり、くねり、
姫の太股に絡みつく。
どこか卑猥でさえあるその動きに悶え、必死に耐えているその時、あることに気付いた姫がざっと血の気を顔
から引かせた。 触手の僅かに膨らんでいる先端。 その部分が、悪戯めいて太股のより奥の部分へと進む動きを
見せている。
「・・・いや、やめて・・・・・・!」
姫の制止にも触手は止まる素振りを見せない。 その先端が姫の短いズボンの上から脚を愛しむようにさする。
やがてとうとう、その部分はズボンの隙間から姫の股間部へと這入ってゆき――――――
「おっと。 そこまでだ、マンダバンディカ」
現在の主である、ドリストの命令と共に止まった。 同時に姫君の脚を這い登った軌跡そのまま、逆回しにし
て後退してゆく。
「悪いな。 ソイツは元々ヴィクトリアのでな、性格も似てきてやがるンだ」
さほど気にした風でも無さそうにドリストが呟く。 借りてきたモンスター故に、統魔することが比較的難し
いということもあるのだろう。
一応ドリストに止めてもらったブランガーネが彼をにらんで告げる。
「礼は言わぬぞ。
元々そなたの不始末だ」
それ以前にドリストは姫を現在加虐している身のはずだが、これは姫が慣れてきたというより一線を意図して
越えないドリストの配慮(?)に反応してのものかもしれない。
狂王はそれに関らずニィ、と笑う。
「ん〜〜、構わねェさ。
どの道これからタップリ泣いてもらうんだしな」
彼がパチリ、と指を鳴らす。 と、それを合図に少し退がっていたマンイーターが、再び姫に向かって触手を
進めた。
姫が息を詰めて耐えようとする。
・・・・・・まず触手が達したのは姫の首筋だった。 さわり、さわりと味わうように頬辺りにかけて撫でる。
加えて左の触手が姫の右大腿に達する。 先ほど良く可愛がった後味を楽しむようにさわさわ包み込むように
触れる。
ブランガーネが先程の恐怖や嫌悪感を思い出したか、呻き声と共に少し後退る。
それにも構わず足に付いた触手は愛撫を始めた。
締めつけるのではなく、網のように軽く姫君の脚をさする。 大腿全体にはり巡らせてまんべんなく。ただし
内腿、それも奥部には触れないように気を付けているようで、その辺りドリストの命令に効果が出ているのだと
思われる。 幾重にも脚を取りかこんだ触手が互い違いに回転するかのようにうねって肌を刺激する。 まるで羽
毛のように軽く。
姫君はその刺激にしばらく耐えていたが、やがて触手はしかし自ら姫の拘束を解いてゆく。 恐らく最初から
味見程度のつもりだったのだろう、縛めを解くと同時にまた自らも自由になった触手は、そうしてまた姫君の体
を伝って今度は腋へと移動した。
姫君の体がくゆる。 今なお右の触手の首筋への責めも続いており、左右の触手が上半身に集中していること
になる。 二つのくすぐられる距離はより近くなり、離れていた先程とは別の相乗効果を姫に与えている。
「く、・・・・・・はっ・・・・・・」
悶えつつ、首を横に振ろうとも軟体の触手は姫に絡み付いて離れない。 むしろ絡みつく度合はますます上が
り、接点から生まれるくすぐったさもより深みにはまり込んだ状態になる。
「いゃっ・・・・・・!」
拒んで外そうと姫がもがくが、やはり触手は外れない。 構わず彼らは姫に加虐を加え続けてゆく。
右の触手が姫の耳元を掠める。 微細なささくれがもたらす、シャリ、とした耳触り。 その先端がピチ、とま
るで魚の尾のように跳ねて姫に可愛く悲鳴を上げさせた。 彼は渦を巻くようにうねり、またその状態からほど
き、あるいは複雑に絡み合ってその動きの全てで姫に刺激を与えてゆく。 まるで姫と懇意であるかのように狎
れた動きで大きく姫の首に自身を伸ばし、遠慮もなく姫の白磁の肌を蹂躙し続けている。
片や左の触手はやはり腋付近を責めていた。 蔓の先端付近で何度か巻いてばねを作り、その側面で姫の肌を
擦っている。 そのばね状になった部分自体が伸縮し、揺れ動き、また新たに巻き数を増やしたりほどいたりす
ることで回転し、姫を苛んでゆくと同時にその先端部に繋がる胴体部がうねることで先端部を絶妙にコントロー
ルして前後左右に微少に揺らす。 そしてその胴体部自体でも、それは姫の脇腹に擦過を与えていた。 先端部を
揺り動かすその動きでそのまま彼女の肌を擦る。
「は、・・・・・・あ、・・・・・・あ・・・・・・」
巨大花の魔技に姫が悶える。 限界といえばとうの昔にもう通過しており、笑声を上げていないのは単にくす
ぐったさの質が違うからに過ぎなかった。 ――――――「ひゃう」、と触手の先端部で腋を強く擦られて声を
上げ、彼女の思考が一瞬途切れる。 ―――そもそも、この巨大花があの魔女のモンスターだというのも頷ける。
確かに性悪な所がそっくりだ。 そう告げられてからというもの、あのマンイーターの触手をくねらせる手がど
うにもとんがり帽子の魔女が高笑いをしている様を連想させるのが不思議だった。
―――と、彼女はそこでいったんとりとめの無い思考を止める。 自分の体が、どこか異変を起こしているこ
とに気付いた。
――――――これは、とその症状に思い当たって、いささか茫洋としていた意識をハッと覚醒させる。
触手が触れる度、ピリピリとした電気の流れるような刺激が加わる。 腕や足を試しに動かそうとしても同じ
感触が返ってきて、なおかつ動きや感度も鈍い。
――――――そう、マンイーターの触手は、高い毒性でもって獲物の体を麻痺させる。
「・・・・・・ゃッ、・・・・・・・・・・・・ぃゃっ・・・・・・・・・・・・!」
そう呂律もあまり回らなくなっている声を上げて、体を振って必死で抵抗するが逃れられるはずも無い。
ドリストが面白そうに言葉を掛けた。
「ん〜〜〜〜、毒が効いてきたようだな。
じゃじゃ馬娘もちょっとは大人しくなるッてかァ?」
ハァーハッハァ、と高笑う。 いつもなら姫はそのような態度をされれば反撃の言葉を叩きつけるところだが、
麻痺とマンイーターに責めたてられているのとでそれも出来ない。
ドリストが調子に乗ったまま言葉を続ける。
「何か言いたいことが有るなら今のうちに言っておいた方がいいぜェ?
何せこれから更に何言ってるか分かんなくなっちまうンだからなァ。
トイレはもう済ませたかァ?」
ク〜クック、と彼がいつもの調子で笑う。
彼の言葉はレディに対して臆面もないものであったが、要するにやはり「吐くなら今の内だ」、と選択を与え
ているのだろう。
姫はベ、と唾を地に吐き、いつものように拒絶した。
んーんー、と、ドリストもまたいつも通り面白そうに眺めている。
――――――彼らのそんなやりとりが交わされている間にも、マンイーターの姫を責める手は止まらない。
触手の先は首筋に、その胴は今度は姫の腋に。 左右共に同じ場所を責め、シンメトリーに、しかし微妙に動
きを変えて刺激を与える。 姫の体は痺れが始まっており、どれほど首を責められようともう阻害することさえ
出来ない。 そんな姫を嬲るように触手が姫の体をくすぐり続ける。
姫の体は本来痺れによって触覚が鈍り、むしろ触られる度にピリピリとした痛みが走り、それはくすぐったさ
や快楽といったものではないはずである。 実際触手が姫の体の上を滑る度に姫は軽い痛みに身もだえする。 し
かし、自分の毒の専門家であるマンイーターには自分が絡めた獲物の扱い方が分かっているのか、それともその
技を仕込んだマスターの手腕がよほど優秀だったのか、彼花はさほど獲物の状態を苦にもせず軽くさすり、刺し、
こすり、時にはきつく刺激を与えることで明らかに彼女に快楽を与えている。
右の触手がしゃらり、と姫の右肩を撫でる。 それだけで今の姫君には耐え難い苦悶だった。 そのまま触手は
肩から姫の腕にかけて、ぐるぐる何重にも巻きついてゆき、何らかの振動やそれ自体が動くことによって姫に擦
過が与えられると彼女は酩酊状態であるかのように甘い呂律の回らぬ声で高く鳴いた。
右腋を通った左の触手が後ろから姫の首筋を悪戯っ気に撫でた。 懸命に耐えると共に、一つ触手が擦れる度
に痺れに苛まれる姫の表情はどこか自身にしなだれかかる触手を受け入れるものになっている。 麻痺によって
抵抗する余力が無くなっているのかも知れない。 そのまま触手は首筋を掠めつつ、袖の無い姫のシャツの、開
かれた腋下の部分から、もぞもぞシャツの中へと這入ってゆく。
「あ・・・・・・? くぁ、ひゃん!」
無遠慮な侵入者に、しかしどうのしようもなく姫が悶える。 触手が現在擦っているのは、姫の体右側面――
―腋下―――肋骨―――脇腹。 その最下部まで到達した後は、折り返してそのまま再び脇腹を先端部で這い回
る。
「あ―――ひゃ、らめ・・・・・・!」
抵抗するように身をくゆらせる。 姫の左首筋の右触手が、まるでたしなめるように首元を掻いた。 姫が吐息
を漏らすと共にどこか陶然としている様に見えなくもない表情を浮かべる。
姫の腋下で触手がモゾモゾと動き出す。
「・・・・・・・・・・・・!」
もはや抗せず、じっと触手の与える快楽に耐える姫に、彼らは遠慮なく姫の体を貪り続ける。
右の触手はもう腕の拘束を外し、姫の左腋下を通って首を一巻き、二巻きした後にくるくる、と肩付近で蛇の
ように這い動く。
左の触手はそのまま姫の服下をモゾモゾ責める。 彼女の乳房には決して触れず、さりとて姫の体の左側面を
大きく使って蛇腹を形成し、触手を引き上げることで蛇腹を一つ減らしては触手の胴部全てを使って姫の肌を責
め上げ、また先端部が姫の脇腹を這い回ってはやはりそれに連動した胴部が全体に渡って刺激を与える。
――――――それは、姫の受けている感覚において、正に快楽の地獄だった。 本来姫君はそれに耐えられる
だけの意志の強さを持っている。 しかし先述の通り、彼女の体の麻痺がそれすら奪っているのだろう、唯でさ
え耐えるのが至難のその苦悶に、姫君は無抵抗にさえさせられてしまっている。 今の彼女において、撫ぜられ
ることは喜悦であり、擦られることは発情であり、締められることは服従であり、肌の上を這い回るそれは堕天
使の使いの長虫だった。 もはやなすがままに肌を触手達に貪らせている。
――――――と、その最中、ドリストが口を開いた。
「――――――いいぜ。 マンダバンディカ。
本格的にお姫様を楽しませてやれ」
――――――彼は何を言っているのだろう、と姫は良く回らない頭で考える。 これ以上なんて有るわけがな
い。 だって今でも限界だ。
これ以上されたら狂ってしまうか死んでしまう―――と認識しているが故に、姫の思考はその「それ以上」を
認識出来ない。 しかしそんな姫を他所にマンイーターは自身の巨大な花を大きく開く。 ・・・・・・その彼花の様子
を見ていた姫のとろんとした眼に、次第に絶望の色が差し始めた。
――――――その巨大花の中心、花弁の中から、先端の膨らんだ二本の巨大な触手がニュルニュルと伸び出す。
彼花のおしべだった。
姫の目の前の巨大花からそのおしべの触手が良くしないつつ徐々に姫へと距離を縮めてゆく。 姫はそれを最
早抵抗することも出来ずに見つめている。
現在なおも姫の上半身は蔓の二本の触手が責めている。 おしべの触手は空いている所を、ということなのか、
二本ともそれぞれ姫君の脚へと向かっている。
姫の体の麻痺は下半身にまで及んでおり、彼女の膝からは力が抜けている。 立たせてはいられないそれを、
姫は根性で最後の力を振り絞って自身の望む方向へ倒し、二本の脚を平行に横にすることであられもない格好に
なることを避けていた。 その白く艶めかしい脚に触手が近付く。 最初に触れたのは、平衡になっている脚の内
の上のもの、その左脚だった。 うにょん、と、やはりタコやイカを思わせる動きで肌を撫ぜる。
「・・・・・・・・・・・・!」
冷たくニュルンとした感触。 普段ならさほどくすぐったさを招くことのないであろうその感触は、体が麻痺
しているこの状況下において蔓とはまた異質の触感を醸しだす。 次いで巨大花の右側のおしべに続いて左側の
おしべも脚への接触を開始した。 右脚の太ももを撫でる。
「・・・・・・、――――――!?」
―――悶えかけた姫の、突然反応がビクン、と変わる。 明らかに異質な触感を受けたように見える。
マンイーターが何をしたのかは謎だった。 あるいはおしべ越しに今度は媚薬性の毒でも流し込んだか。
「―――ひや、ちょっ・・・・・・!」
突然与えられる刺激が増大し、危機感を覚えた姫がなけなしの余力を振るって抵抗する。
触手達は一瞬考えるように逡巡した後、まず右の蔓が動いて姫君の左腋をなだめるようにサリ、と掻く。 や
はり蔓の方から来る刺激も増大していることを確認して一層暴れる姫君に対し、今度は左の蔓が姫君の服の下か
ら出、顎下を通って姫の左耳後ろをシャリ、と撫でた。
ビクン、とした再度の姫の反応。 共にどこか恍惚とした表情を浮かべる。 反撃する力もそれで尽きたのかそ
れ以後大人しくなった姫君に対し、左触手、右触手共に拘束を解き、改めて触手達は姫の食事にかかった。
蔓の右触手はまず左腋。 胴体を使って姫の肌をぐいぐい責め、結果自然にチロチロ動く蔓先を姫の首筋に当
てて同時に責める。 左触手の方は、ぐい、と今度は姫の服下に、右脇腹のはだけた服すそから入った。 そのま
ま上昇し、今度は蔓先を腋の下に当てて集中して責める。 同時に服の右側面に入っている胴体をやはりたわま
せ、蔓先を連動させて肌を擦る。
おしべの触手達は先程と同じく脚に付いた。 右は姫の左太ももを上から嘗め、左は姫の二本の脚の隙間に自
らを差し込んで右ふくらはぎ、及び脛を柔らかく撫でる。
それぞれ独立した四種四様の動きに、最初は暴れていた姫も今は好きにされるままになっている。 未だオー
ドブル程度の刺激に、しかしやはり一撫でする度に短く声を上げて快楽をもたらす触手に身を委ねている様は、
やはり媚薬のような成分でも擦りこまれたかと思わせる。 右の蔓の触手が蔓先で姫の顎をクッと持ち上げた。
姫は熱く息を吐き、本人自身意識してかせずしてか、彼女はわずかにもどかしげに内ももを擦り合わせている。
右の蔓の触手が姫の首筋を意図的にくすぐる。 姫君は眼を固く閉じ、目尻に涙をにじませてそのくすぐった
さに甘く耐える。 そんな姫に対して意地悪く、触手は是非にでも姫に声を上げさせようと姫の顎裏を一掻き、
二掻き、三掻きと重ねて軽く蔓先で引っ掻く。 本人が耐えかねてか、それとも触手のそんな意図を汲み取った
のか、姫は口を開けて「ぅぁっ・・・・・・」と短く呻き声を上げた。 左の触手が褒美だとでも言うかのように姫の
後ろの首筋をそっと撫でた。
脚に付いていたおしべがいよいよ本格的な攻勢に入る。 右のおしべが上から、左のおしべが二つの脚の隙間
からそれぞれ姫君の左右の脚の、太ももの下側に先端を沿わせてそっと撫でる。
「ひゃぅうあ!?」
普段人間でさえまだ誰も触れることを許されない、その意味での秘部をそっとなぞり上げられ、姫君は呂律の
回らない声で思わず声を高く上げる。それにも触手達はまるで構わず、無遠慮に姫の太ももを愛撫し続ける。
一度。 二度。 三度。 四度。
もはや姫は放心状態で、一つ撫で上げられるたびにビクン、と体が反応する快楽に身を任せる。 その内触手
は姫も恐らく気づかぬままに、太ももを撫で上げることを続けながら姫の脚自体を少しずつ徐々に持ち上げてい
った。
やがて姫の脚が大きく開かれる。
「あ・・・・・・」
ことここに至って姫は自分の姿勢にようやく気付く。 しかし体は未だ麻痺して動かず、抵抗しようにもどう
しようもない状態だった。 自分自身があられも無い姿を晒していることに気が付いてすらいるのかいないのか、
ぼう、と姫は自分の格好を見下ろしている。
二本のおしべの攻勢は続く。 無論姫の上半身への蔓の攻勢も続いたままである。
双方のおしべが、その胴体部を使って姫の両内ももの側面を擦り始めた。 一つ擦る度に姫は耐え切れずに甘
い声を上げる。――――――もし姫に、そういうことをする恋人などが居たなら、そんな風に自身を征服しよう
とする快楽を無抵抗に、望んですら見えるかのように受け容れたのかもしれない。 もはや姫の脚が開かれてい
るのは触手がそう力を込めているからだけではないようにも見える。
今一つ手持ち無沙汰になったおしべの先端、右の一方が貪る場所を求めて服のシャツ下に、脇腹の左裾から這
入ってゆく。 姫は自身への征服者に、姿勢を変えて彼が入ることに支障の無いように裾の隙間を自ら大きくし
てやった。ニュル、という蔓とはまた違った脇腹には新鮮な触感が姫を襲う。 服中に既に入ったおしべは腋の
開口部までは突き抜けず、服下に先端まで留まったまま姫の脚部における内ももをさする動きで、また自身もく
ゆりつつ姫の肌を蹂躙し続ける。
首筋、左腋、右腋、左脇腹、右脇腹、そして左右の内もも。 体中を蹂躙されながら、姫の表情にはしかし忌
避は映ってはいなかった。 途切れなく喘ぎつつ、顔を紅らめ、むしろ与えられる快楽に従っているように見え
る。
蔓の右の触手が戯れのように姫の口の中へ己の先端を這入りこませた。 舌先に絡み付いてくるそれを、姫は
自身を貪らせるに任せて更に自らも僅かに舌を動かし、愛撫に応える。
姫のシャツの左裾からおしべの右の触手が引き抜かれた。 突然消えた一つの触感に、姫は物寂しげな、また
不審そうな表情を浮かべる。 としかし姫を休ませる間もなく、蔓の方の右の触手が腋側の開口部からシャツの
下に這入り込んで姫に苦悶の声を上げさせることになった。
二つのおしべがその胴体を内ももから離し、代わりに先端部を内もも、それも大腿部の奥部に当てる。
一瞬何かを危惧した姫は眼に涙をにじませ、しかし諦めたようにその両脚を更に僅かに開く。 しかしおしべ
達はドリストの命令を破らず、唯大腿の奥部で先端を擦りつけ続けるに留まった。
――――――何をしているのだろう、と姫は思う。 確かにその刺激は耐え難くは有る。 しかし彼らにはそう
しなくとも、触手全体を使って自分にもっと広面積にも刺激を与えることも出来るはずだ。 今でもその胴部は
自分のふくらはぎを撫でてはいるが、それはついでのおざなり程度で先程の刺激と比べると、先端が擦り続けて
いる刺激を含めても確かに縮小されていた。
この触手に限って妙なことをしている、と姫が疑問に思いつつぼうっと彼らを眺めていると、やがてその疑問
は無事解消された。
――――――触手の先端が擦りつけられている大腿。 その部分に、黄色い粉が薄く付着している。
――――――そう。 おしべとは雄性の生殖器。 ああ、こいつらは自分に受粉させているのか、と既に陵辱さ
れ切った頭でぼんやりと納得した。
汚されている、という実際に即した思いに、姫の体は今までの快楽とはまた違った熱さを帯びる。
――――――既に、自分の衣類は汗に塗れていて良かった、と心の底から思いながら、姫は触手を受け容れる
ようにまた僅かばかり脚を開いてやる。
姫の征服者は、それに応じて、今一度おしべの触手の全体部をうねらせ、礼を言うように姫の脚を優しく撫で
上げた。
今日はここまでー
拙腕失礼しました
次くらいが見せ場としてはラストになるかなー
ソフィアの日記
早朝の爽やかな空気が肺を満たす
木漏れ日の朝陽を浴びながら、フィロの後ろを走る
汗を吸ってぴったり張り付いた、殆ど下着のようなトレーニングウェアのボトムに
1/4程しか覆われていない、取れたての桃のようなお尻が、目の前で可愛らしく躍動している
人気の無い山道ながら、こんな格好で外を走ろうというのだから
氷の華も余計なことを仕込んでくれたものだ
まったく、これ以上フィロが着衣の露出度に無頓着になったらどうしてくれるのだ
確かに眺めはいいのだが、私までお揃いなんだから
昨夜、フィロの「介抱」に身も心も包まれながら眠りに落ちた私が、目覚めて目にしたのは
まだ薄暗い室内で、足の筋を伸ばすストレッチに勤しむ、ウェア姿のフィロだった
おはようの挨拶を交わすと、「ソフィアちゃんもジョギングする?」
フィロはそう言って、私の分のウェアを差し出した
ウェアだけ
下着は無い
やはりこのウェアはほぼ下着なのではないだろうか
そんな格好で、本陣の城門から出るわけにはいかない
静まり返った廊下を歩き、城の裏手に回る。モンスターの宿舎を抜けて、外へ出る
途中、私の配下の悪魔っ娘が、フィロのアークエンジェルに擦り寄っているのが見えた
男でも女でもどちらでもなくてもいいのか、お前は
天使の方は、豊満な肢体にも全く興味がないようで
悪魔っ娘が身体を摺り寄せてくるのを、煩そうにかわしたり押しのけたりしている
まあ放っておこう。何にせよ仲がいいのはいいことだ
羽と翼がわさわさするのを尻目に、私達は走りだした
それにしても、どこまで行くのだろう。フィロは見せたいものがあると言っていたが
胸の間に溜まった汗が、谷間を通って下乳から流れ出ていく
タンクトップはすっかり汗が滲んで、先端の形までくっきり浮かび上がらせている
おそらくフィロもそうだろう。・・・そろそろ並んで走ろうかしら
と思った矢先、急に視界が拓けた。水音がしていたのに気付く。滝だ
「着いたー。見て、ソフィアちゃん」フィロが両手を広げてくるりと回る
「私が見つけた秘密の場所。まだ誰にも言ってないのよ」
かつてフィロが迷い込んで、何故かあのキラードールと一緒に水浴びしたという滝である
話には聞いていたが、こんな所にあったとは
今、私はフィロと秘密を共有したのだ。その喜びが胸に染みた
「ねえ、水浴び、しよっ」フィロはそう言うと、早速タンクトップを脱ぎだした
野外だというのに躊躇がまるでない。やはり悪い癖がついてしまっているようだ
まあ、だからといって脱ぐな着ろという気もないのだが。水浴びなら仕方ないではないか
フィロの身体に弾ける滴、流れる雫が、朝陽に煌いて神の造形美を彩る
日の光の下で、こんなにまじまじとフィロの裸体を見るのは、随分久しぶりな気がする
相変わらず輝かんばかりに美しい。絶妙なバランスでしなやかに描かれた曲線美は
同じ女である私から見ても、思わず溜息が漏れる程だ
そしてその健康的な珠の肌に、弾け流れる清水の煌き
伝説のマーメイドもかくやと思わせる、神々しいまでの美しさで「わぷっ!」
「うふふ、なぁに見てるのかしら?」フィロが水流を掬って掛けてくる
見蕩れていたせいでまともに顔に受けてしまった。負けじと私も掛け返す
2人できゃあきゃあ笑いながら、まるで水の尽きない水鉄砲で撃ち合っているようだ
狙って胸に当てると、ぷるんぷるんとよく弾む。やはり以前より大きくなっている
忘れていた。これは問い質さねばなるまい。はぐらかすなら、カラダに直接聞くまでである
私は、フィロが身を捩って飛沫を避けたのを見計らい、後ろからがばっと捕まえた
フィロが笑い転げながら形だけの抵抗をする。構わず後ろから鷲掴みにする
なんてこと、もう少しで手に余るほどに成長しているではないか
やあんとかきゃあんとか喜ぶフィロに、どうしてここまで大きくなったのか問い詰める
もちろん両手も動かし続けて、言わないとこうだと攻め立てる
毎夜のマッサージをシャーリンさんに教えてもらった、とか
シャーリンさんにしてもらった、とか、おフロで皆でやってみた、とか
コルチナちゃんが触ってくる、とか、不穏当な発言が続いて
私もちょっと歯止めが利かなくなった。昨晩一方的にやられた鬱憤もある
存分に揉みしだいて声音が甘くなったところで、いきなり腋だのお腹だの擽ってやった
悲鳴をあげて逃れるフィロ。しかし振り向いた途端、その顔がはっと強張った
私の後ろで滝に割って入るような水音がしたかと思うと、次の瞬間
私は何者かに背後から抱きすくめられ、水流のベールの向こうへと引き摺り込まれた
首筋に突きつけられた両穂の槍の穂先
背後から私の胸を鷲掴みにする無礼千万な左腕
背中に当たる、冷え切った女体と、裏腹に激しい鼓動を伝える張りのある肉の塊
生真面目より大きいかも、などと埒も無い思いが浮かぶがそれどころではない
「イリアちゃん……どうして……!」激しい水音の向こうから、フィロの緊迫した声がする
間違いない。こいつはあのキラードールだ
陛下のディバインレイに全身を灼かれ、首都で静養しているはずのこいつが何故ここに?
無表情な低い声が耳元でブツブツ呟く。水音に紛れて聞き取り難い。もっとはっきり喋れ
・・・
何ィ?!お前がシャーリンかだとぉ!?
よりによってあの淫乱食虫華と間違えるとはどういうことだてめえ!
「違うのイリアちゃん、その子はソフィアちゃんっていうの!」
フィロ、こんなときに他己紹介はいいから
武器を捨てろ?見れば分かるでしょ。武器どころか素っ裸よ
と言っているのに聞く耳持たず、無表情は左手で私の胸元を弄り始めた
胸の谷間に暗器でも仕込んでいると思っているのだろうか
どこぞの暗殺者集団じゃあるまいし。まああの覆面なら仕込んでるかもしれないが
何しに来たって、それはフィロが、えと、その、・・・何だろう
とぼけてるわけじゃないわよ。ええい執拗に触るな気持ち悪い!
フィロが見ているというのに、無表情は私の胸を散々弄んだ挙句
大きさを確かめるように乱暴に握り潰すと、フン、と鼻を鳴らした
溶岩にも似た怒りが、胸中でグラグラ煮え立っていく
何故こんな奴にいいようにされねばならんのだ、しかもフィロの目の前で!
胸を調べ終えた無表情は、左手を今度は下の方へと伸ばし始めた
そこは・・・! 思わずその左手首を左手で掴んでしまう
すかさず穂先がクッと首に食い込み、フィロが声ならぬ悲鳴を上げる
動くなと、そんなことは分かっている。だがそこだけは絶対に許すことはできない
そこに触れていいのはフィロだけだ。他人の指でいいように掻き回されるわけにはいかない
しかもこいつは、奥まで調べるためなら、最も大事な部分を平気で破ってくるだろう
フィロの目の前で、それだけは絶対にさせない。絶対に。そのためなら
首に血が滲むのが分かる。フィロが透明なベールの向こうで半泣きになっている。私は
私は、掴んだ左手首を、自ら股間に押し当てた
無表情が穂先を緩める。しかしすぐに、ビクッと身を震わせた
私が右掌にヒールの光を込めて、彼女の股間を捉えたからだ
私を両腕で抱えている無表情は、腰を引いて逃れることができない
そして私は一か八かの賭けに勝った。この女、やっぱりそうだ
なによ、文句あるの?ただのヒールよ。それに先に触ってきたのはあなたの方でしょ
楽しませてくれるんでしょうね。そのつもりなんでしょ、言わなくても分かってるわよ
何故って、さっきからあなたが押し付けてきてるご自慢の胸だけどねえ
先っぽがいやらしくしこり立ってるのよ!違う?何が違うのかしら?誤魔化しても無駄よ
体中冷え切ってるくせに、どうしてそこだけ温かいのかしら?自分で弄ってたんでしょ
それだけ大きかったら、自分でしゃぶることだってできるんじゃないかしら?
ほうら、ここだってこんなにぬるぬるしてるじゃない。ふふ、温かいw
独りで滝の裏に隠れて、なにをしてたのかしらねえ?
やめろですって?ここはそうは言ってないわよ?嘘ついてるのはどっちの口かしら
どうしたの?おててがお留守になってるわよ?
本当は体中ガタガタで、立ってるのも辛いんでしょ?膝が震えてるわよ
そんなカラダでいったいどんなふうに楽しませてくれるのかしら
こうかしら?それともこう?こんなのはどう?あら、ここが弱いのね
まあ、こんなに物欲しそうにそそり立たせて、そんなに弄ってほしいのかしら?
うふふ、聞こえる?いやらしい音。可愛がってあげるわ。たっぷりとねw
無表情だったキラードールが、息も絶え絶えに顔を歪める
こうして見ると結構美人かもしれない。ぎゅっと寄せている眉根が悩ましい
それでも渾身の力を振り絞って穂先を突き上げようとする。しかし、遅かった
これだけ隙ができてしまっては、フィロの方が数段早い
ベールを突き破って飛び掛るフィロの指先から、電光石火の稲妻が迸り
・・・なんで私まで感電させるのよ。ていうか水場でサンダーはないでしょ
まあ確かに助かったけど。どうしようか、この娘
つまり、先客が居たのだ
彼女が滝の裏で誰にも邪魔されず、傷ついた身体を慰めていたところに
先日戦った私達が、乱入して来たということになる
素っ裸ではあったものの、それは彼女も同じこと。私達の闖入を襲撃と勘違いした彼女は
冷え切って中途半端に裡だけ火照る身体に鞭打って、健気にも私を人質に取ろうとしたのだ
少々、悪いことをしてしまったかもしれない
滝の裏は想像以上に広く、石造りのベッドまで据えられていた
破れた古着で作ったような、汚らしいタオルとシーツ、枕カバーまで揃いの柄で
どこかで見たことのあるような、黄色と赤の派手なストライプだ
枕元には、へたくそな手作りの人形。やはり同じ柄で、赤い大鎌まで持っている
キラードールの秘密の部屋というわけだ
そんなところで、まさかキラードールと並んで寝るはめになるとは
フィロは私の胸に縋ってひとしきり泣きじゃくった後
本当に大丈夫か確かめると言い張り、動けない私を大股開きにして
キラードールの目も憚らずに、大事なところを調べ始めた。ちょ、ちょっと
も、もうっ、無表情でしげしげ見てるんじゃないわよっ!向こう向きなさいよ!
うっ、羨ましいって何よ!仲がいいのは、否定しないけど
・・・本当はあなたも、可愛がってもらえるはずだったの?
負けて帰ったから怒られた?
ここはあなたの記憶の始まりの場所?狂王に拾われた、大切な思い出の場所・・・?
無表情でぽつりぽつり呟く彼女の思い出話は
キラードールの二つ名に似つかわしくない、捨てられた子犬のような切なげなものだった
どうやら、私が彼女を「可愛がって」しまったために、話す気になったらしい
その私は現在進行形でフィロに可愛がられているのだが・・・くっ・・・
ちょっと!いつまでしてるのよ!もう充分確かめたでしょ!恥ずかしいったら!
「うん、大丈夫」ちゅるん。ひうっ!や、やめなさいってば!
「ありがとう、イリアちゃん。ソフィアちゃんの大事なところ、傷つけずにいてくれて」
・・・お礼そこなの?
フィロを執拗な確認行動に駆り立てたのは、もしかしたら
嫉妬にも似た何かだったのかもしれない。私にも覚えがあった
フィロは私の秘所を昨夜に続いてじっくり堪能した後
可哀想なキラードールも一緒に可愛がってあげようとしたのだが
「私は、陛下のものだ」
彼女はそう言って、きっぱりと断った
それを聞いて、確かに私は安心したのだ。色んな意味で
滝の場所を口外しないことと、滝の裏には入らないこと
2つの約束を条件に、私達は滝で水浴びしてもよいことになった
南国を併合した暁には、ここも完全にレオニア領になるだろう
それでも私達は、この場所のことは秘密にしておくような気がする
そこに誰かの大切な思い出があるのなら、他者がほしいままにしてはいけない
レオニアが目指すのは統一であって、征服ではないのだ
帰り道のジョギング中に、そんなことを考えていると、フィロが話し掛けてきた
「ソフィアちゃんは、自分で自分の胸にちゅっちゅできるくらいの大きさが目標なの?」
私の考えはふっとんだ。あのねフィロ
「じゃあ、私がしてあげるね、マッサージ」よろしくお願いします
身体が軽い。今なら地の果てまででも走って行けそうだ
何か考えていたような気もするが、おそらく余計なことだったのだろう
明日のことを思い悩むより、まずは今夜のことである
・・・その前に、既に人が起き出しているであろう城内を
どうやってこっそり部屋まで帰るかという懸念もあるのだが
お二方とも乙です!
未だ麻痺の残る姫の体を、ユーラが細心の気遣いを払って慎重に拭いている。 しかしそれでもユーラが手ぬ
ぐいでそっと姫を撫でる度に、姫の体には微細に痛みが走った。
ドリストがそんなブランガーネに声をかける。
「どうだ? 姫さん。
ちぃっとは応えたか?
まァガキンチョにはまだまだ早過ぎたお楽しみだったかもなァ。
ク〜クックック!!」
余裕っぷりをかましまくって全くの遠慮無しに馬鹿笑う。 姫はやはり現在動くことは出来ない。
「ひはま、ほぶぉへれおれ、(貴様、覚えておれ、)
あおれかふぁらすほのむくひをおもひしらひれくれる(後で必ずこの報いを思い知らしてくれ
る)・・・・・・!!」
ろれつの未だ回らぬ舌で姫が凄む。 「まだ無理しちゃ駄目です」、と、姫君を拭いている最中のユーラが窘
めた。
やがてユーラが姫の身づくろいを終え、ヒールの詠唱に入る。 彼女はメディカも使えるのだが、ブランガー
ネの麻痺を治療することはドリストに前もって禁止されていた。
「元気が良くて何よりだ。
まァ最も、その元気がいつまで続くかは―――別だが」
ハッタリをたっぷりと効かせたその言葉に、姫がギクリと反応する。 戦場でも恐れを知らぬかの如き姫とは
言えど、ドリストが姫にどういうことをしたがっているかはもう姫君は充分過ぎるほどに思い知らされている。
そんなことはどこ吹く風でドリストは言った。
「ユーラ。 もう用事は済ませたか。
そろそろアルスターが帰ってくるぜェ」
「あっ、はい、今終わらせます!」
相も変わらず横暴な主君に元気良く返事する。 主君に絶対忠実な少女とは言え、しかしまだブランガーネの
体を拭く少女の手付きは相変わらず気配りに満ちていて、丁寧だった。
手際良く、体を拭くこととヒールをかけることのキリをみつくろって少女は作業を終える。
急いでユーラがドリストの背後の元の定位置に戻る。
姫は喋れず、ドリストもこれ以上そんな姫に言葉をかけることもせず、沈黙の時間がしばらく続いた後、やが
てまた扉の外から足音が響いてきた。 今度のものはアルスターであろうやや大柄の人間らしき足音が一つ分、
他の音は聞こえない。
「―――連れて参りました」
またいつもの様に声が響く。 いつもの様にアルスターの眉も下がっている。
――――――彼が今回背後に引き連れているのは、空を舞う数人の妖精だった。
彼女達が舞っている空間に、金の煌きと緑の煌きが入り乱れている。 統魔主(アルスター)から遠くへ離れ
ることは出来なくとも、それでも充分好き勝手に飛び回り、笑いさざめく。 彼女達が何を笑っているのかはし
らない。 間抜けな人間達をかも知れないし、あるいはまたハシが転がったようなことが起こったのかも知れな
い。 彼女達の振るまいは、気紛れであり、自儘であり、自分達のことしか興味が無いかのようであり、決して
人間には自分達の意図(プライバシー)を悟らせない。 しかしけれども、そんな状態でなお、確実に言えるこ
ととして彼女達は今度の獲物がそこで吊り下げられている姫であることを知っていた。 妖精というのは、概し
てそんな連中である。
「―――ひ、い」
姫君が怯えたような声を漏らす。 彼ら妖精は、戦場において単体ではさほどの脅威では有り得ない。
しかしこの場―――彼女を責めるこの場において―――ピンチ(つねる)にペック(穴を開ける)、パッチ
(継ぎ充てる)にガル(だます)にリック(なめる)にバッキー(跳ね上がる)、連中と言うのは、生まれつい
てのつねったり、くすぐったり、等の悪戯することにかけてのプロである。
「いいぜ。 アルスター。 こっちに渡しな」
今現在耳をつねられたり髪を彼女達に引っ張られたりしていたアルスターが、彼女達の統魔をドリストに受け
渡す。 と途端にアルスターを弄くっていた彼女達もアルスターから離れ、ドリストの周囲へ飛び交うようにな
った。 気紛れな飛行とお喋りは止むことは無かったが、ドリストが彼女達の悪戯の被害に全く会わない辺りは
やはり狂王の器なのだろう。
ドリストは改めて姫君に向き直る。
「――――――さて。 準備はいいか?
ショータイムの始まりだぜ、お姫さま」
ドスの聞いたドリストの声に、姫は身震いする。 普段は狂王を敵に回しても一歩も物怖じしない姫君だが、
この時ばかりは彼が背にしているものの迫力が違っていた。
死ぬ。 体の麻痺した、こんな状態でヤツらにくすぐられる羽目になったら、死ぬか死ぬより辛い目に会って
しまう。
「―――はふぁっは(分かった)。 はらす(話す)。
しょなはのしひたひじょうほうほほしえる(そなたの知りたい情報を教える)」
例えイスカリオの作戦機密であろうが、国家規模の金山であろうが、彼女の命が失われてまで彼らに渡さない
メリットは無い。 この時の彼女の判断は完全に正しい。 加えて死んでしまえば、それをノルガルドに持ち帰っ
て解読することも出来ないのである。
アルスターが愁眉を輝かせて姫に詰め寄る。
「おおっ!! 本当ですかっ!!」
ドリストは上機嫌で告げる。
「――――――聞こえねェなァ」
アルスターの動きが止まる。
「―――はに(何)?」
「そんなモゴモゴ喋られても、なに言ってるか分かんねェなァ。
キャムデン。 お前は分かったか?」
「―――いえ。 私めにもとんと」
恭しく拝礼しつつキャムデンが答える。
アルスターが、その主君の笑顔に、とてつもなく嫌な思い出達とセットの見覚えを感じながら、ドリストに詰
め寄る。
「―――そんな!? 私は確かに―――」
「確かにもなにも、聞いたと主張しているのはお前だけではないかアルスター。
二対一じゃア信じてはやれねェぜェ。 諦めな」
「―――ふはへるあ(ふざけるな)―――」
「―――そうだ! ユーラさん!
ユーラさんはちゃんとお聞きに―――」
――――――ゴスン、と言う音。 それと共に、ユーラに詰め寄りかけていたアルスターが気を失って倒れる。
たった今打撃として振るった大鎌を旋回させて元の肩の位置に戻しながらドリストが言った。
「―――さて。 つまんねェ邪魔が入ったが―――
待たせたな、ようやくお楽しみの時間だぜ、お姫さん」
彼が歩み寄ると共に、いかにも嬉々として背後の妖精たちが散開する。
姫はそれに真剣に怯えて曰く、
「―――やめ、らめて(駄目、やめて)ーーーー!!!」
―――当然ながら止める者は無く、かくしてイスカリオの夜は更けてゆく。
ヒュンヒュンと、彼女達は姫の周りを飛び交っている。 それは見ようによっては猫が獲物を襲う準備行動で
あるかのようにも見えた。 姫は僅かばかりにでも体を振って威嚇しようとしているが、やはり彼女達を留める
手段にはならない。
彼女達の編成は、フェアリー4にピクシー1。 それが出来たのならドリストは全員をフェアリーで構成して
いたのだろうが、流石にそこまでの数は居なかったらしい。その内の一人のフェアリーがまず最初に姫君に対し
て飛びかかる。 彼女の羽音は姫を掠め、そのまま飛び過ぎていった。
また別のフェアリーが、姫君の首筋へとそっと寄る。 ギ、と姫君は歯を硬くくいしばりながら、彼女の方向
に出来る限り肌を見せないようにして彼女に構える。
フフ、と姫の側に寄ったフェアリーはそんな姫に楽しそうに微笑いつつ、手にしている小さな羽ぼうきで、
―――姫の首筋をフュ、と撫でる。
ビクン、と、電撃的な衝撃。 彼女に対して身構えていたはずなのにまるで防御(ガード)など存在しないか
のように衝撃を与えてくる。 あらそういえば体が痺れてるんだっけ、ちょっとやりすぎちゃったかしら、とで
もいうようにそのフェアリーは「いっけなーい」と口もとを抑えて少しばかり反省する。
獲物の流した血の匂いに惹かれてまた別の妖精も動けない姫へ集まりだす。
ピクシーが実に可愛らしい姫君を慈しむように、彼女がくすぐられた反対側の首筋に軽くキスをする。 「あ、
ぅあ」、と、それだけで姫はゾクッと身悶えし、首を振って振り払おうとするがまるで彼女は離れない。
後ろに回っていた妖精が姫の足裏をシュ、と羽ぼうきで撫でた。
「きゃうあふ!?」、
姫君の足裏に電気が流れる。 ペロン、とその妖精は悪戯っ気に舌を出す。 続けて二度、ビクン、三度、ビク
ン、四度、と妖精(フェアリィ)がいとも軽く姫を撫でて大きな反応を彼女に与える。
一人のフェアリーは姫の脚に付いた。 妖精達に責められ続けて絶え間なく姫が反応を返している中、その震
える内ももに鼻(自身ごと)を近付けてスン、と匂いを嗅ぐ。 何か奇妙なものを感じたようだった。 続けて何
度も鼻を動かしてみるがまだわからない。
チロ、と舌を出してその部分を舐めてみる。
「ひくぁぅ!」
ああ、何だ花粉かと彼女は納得する。 大好物なのでそのまま舐め続ける。 姫のそこを刺身のツマに、刺激を
コントロールしつつチロ、チロと。
最後の一人は脇腹に付いた。 既に散々に悶えさせられている姫の反応に合わせ、慈しむようにそっと優しく
撫で上げる。
5人の妖精は気ままに羽を動かし、時に自分がくすぐる場所を変え、時に妖精達が集合して集中して特定の個
所をくすぐりながら、姫の喉で五重奏曲を奏で上げる。
「ん〜〜〜。 どうしたァ、随分と苦しそうではないか〜〜〜?」
動けない姫を嬲るようにドリストが楽しそうに嘲笑う。 罵倒の一つでも投げ返してやりたくとも、くすぐら
れる刺激で姫には手一杯だった。
更にニヤリ、と狂王が笑みを浮かべる。
「―――どうだ? 吐く気になったか?
さっさと言っちまった方が身の為だぜェ?」
「―――は、」
何を、言っているのだろう、と姫は余裕の無い頭でそれだけを何とか認識する。
この男は、先程わらわの申し出を蹴ったはずだ。 頭がおかしくでもなったのだろうか。 元からか。
駄目でもともと、彼女は何とかもう一度口に出してみようと、僅かな余力を傾けた。
「ひ、ふ(言、う)」
「ん〜〜〜? 聞こえンなァ〜〜〜?」
思い切り意地悪く狂王が聞き返す。 ん? と耳に手まで当てている。
―――この、外道。
「―――い、わきゃう、いひ、う、かあら(言うから)・・・・・・」
必死の思いで告げた言葉も、やはり狂王には届かない。
「ん〜〜〜。 やはり分からンな。
レディス、もう好きなだけ好きにしてやって良いぜ」
ャーーッ、と、歓声のさざめきが妖精達の間で起こる。 姫が悔しげに目尻に涙を溜めてドリストを見やる。
彼女達の晩餐が始まった。
妖精達は姫を連携して責める。 片方が責める首の側を姫がガードすればもう片方はその逆側の首、片方の腋
を責めることに姫が体を振ることで抵抗を見せればそのもう一方、そちらに集中している際に注意がおろそかに
なっている足裏を一人のフェアリーが責め、不意打ちの衝撃に姫が動きを止めた所で残りの4人がそれぞれたた
みかける。
地獄だった。 体の麻痺はそれなりに薄れてきており、それに伴う痛みは少なくなってきてはいるが妖精達は
それすらも見越して姫をくすぐりかける刺激の強弱を変える。 姫の体に苦痛はあれど、それは痛めつける目的
の苦痛ではない。 快楽を味あわせる際の苦痛であり、またあるものはその苦痛自体が快楽である。 前に責めて
いた鞭や狼や花にもその傾向は有ったが、プロである妖精にはそれはやはり顕著に現れている。
ピクシーが姫の太ももの上に乗る。 慈しむように、可愛がるように上へと脚をなぞり上げてゆく。 その行為
に姫は自分でも分からない危機感を覚えながら、じっと耐える。 やがてそのピクシーが面白がるような口調で
何かを囁いた。
「――――――」
小さくて聞きとれないはずであるその囁き声に、姫は何故か体をカッと熱く反応させ、
「―――嫌ぁッ!!」
とっさに拒絶するように体全体を大きく振る。
共に大きく振られた姫の髪が、一人の首付近に付いていたフェアリーを巻き込みそうになり、彼女はそれを慌
ててかろうじて避ける。
「―――なにすんのよ、もう!」
今度はちゃんと聞き取れた妖精の小さな言葉と共に、
「――――――!?」
姫に軽く、「本物」の電撃が走る。 妖精の反撃に伴う雷だった。
「―――あ―――」
どこかでシュウシュウと煙の立つような音がしている。 効果は抑えられていたらしく、姫の命に別状はない
ようだった。 しかし姫はやはりその後すぐには体を動かせず、そのことに舌なめずりをした妖精達が直ちに姫
を賞味にかかる。
一人は脇腹、一人は腋、一人は胸元、一人は二の腕。 各々それぞれが姫を責める中、先程反撃を行った妖精
は姫の耳に近い右の首元に付いた。
まだ先程の報復が済んではいないつもりなのか、眼を細めて首筋を羽ぼうきで撫でながら可愛がるように姫の
耳元で何かを囁きかける。 意地の悪い姉が出来の悪い妹に対するように愛情深く、一撫で、二撫で、三撫で、
抵抗出来ずにビクン、ビクンとその度反応を返す動けない姫に対して、彼女は満足しているようにクスリと笑っ
た。
一人のフェアリーが姫の真白い足裏に付いた。 やはりツイッ、と撫でる度に良い反応を姫はしてくれる。 普
段は彼女は足裏を撫でられるとすぐに地面に押し当て閉じてしまうのだが、今は雷のショックによって動けずい
いように嬲られるに任せてしまっている。 滅多にないごちそうに、もう二人のフェアリーがそこに集まってく
る。
右の足裏にフェアリーが二人、左の足裏にフェアリーが一人。 刺激の量は不均等になるが、彼らはそれ自体
を武器にして、一方の刺激に姫が悶えればもう片一方は追走するように、片一方の刺激にまた姫が夢中になれば
もう片一方は姫を更に快楽の洪水で飲み込むように、互いに連携して姫君を喜ばせる。
ピクシーが姫君の右腋を掠める。 クスクス笑いながらほうきを動かしチロチロ責める。 このピクシーは何ら
かの意図を持って動いているようだった。 決して乳房に触れるような無粋な真似はせず、しかしその真近につ
いて繊細に、緻密になぞってゆく。 姫君はその反応を見る所、やはり腋への刺激に弱い。 あるいはまだ性的な
方面には初心の姫だけに、やはり乳房に近いからしてその部分への刺激に羞恥があるのかもしれない。 果たし
てそれを知っているのか、そのピクシーはその推測において的確に、忠実に弱点を容赦なくなぞってゆく。
首筋についていたフェアリーが、ブーンと羽を細かく動かした。
「わひひゃう!」
その羽は姫君に、その振動そのものでもって刺激を与えた。 姫はおもわず顔を背けて首を遠ざけようとする。
だが効果はない。
―――実のところを言えば、それは姫の首左側面と顎下においてのことであり、姫がある程度首を激しく動か
せば、その妖精からの刺激ははね飛ばせるはずだった。 もう雷撃のショックによる痺れもそれほど強くはない。
にも関らず姫がそれをしなかったのは、再び跳ね飛ばしてしまえば―――また雷を落とされるかも知れない、と
いう恐怖によるものであった。 自身の調教が上手くいっていることを確認して満足したフェアリーは、姫の耳
そばによって姫に囁きかける。
「―――ねぇ―――もっと気持ち良くなりましょう? ――――私達に、身を任せて―――――――」
「あ―――は、」
フェアリーが何をしているのか、姫もすぐに気付く。 彼女達の攻撃には、相手を魅了する効果もまた伴う。
このままでは危険だと、今になって必死に首を振り振り払おうとするがフェアリーはしかし離されず、未だに姫
君に支障なく刺激を与え続けている。
「まだ早いか」、と、悪戯がバレた子供のように舌を出し、羽を動かしつつ今度は舌も使って姫の耳元を舐め
る。
「ああうぁ、」
再び顎先を激しく振ってフェアリーを振り払おうとする。 彼女はそれを上手くかわし、羽を飛翔することに
使う代わりに自由になったその手で、羽ぼうきを使って首元をくすぐりだした。 同僚が本格的に姫を捕食し出
したのを見て、他の妖精達もまた本格的に攻勢を開始する。
姫の腋に付いていたピクシーが、未だに姫の乳房付近を、今度は羽ぼうきを左右にシャワシャワ波立たせなが
ら激しく攻める。 加えてチロ、チロと、小さな妖精の更に小さな舌で以て姫の腋部を舐めることも始める。
その様は、幼気で、健気で、忠実な従者のようにも見えて、まるで姫に奉仕しているかのようだった。 しか
し逆に、しかし故に姫が与えられる快楽は凶悪で、ガシャン、ガシャンと手首に枷が付いていることにも構わず
姫は鎖が可動する限界にまで手を打ち付けて鎖を鳴らす。
その姫の反応に、他の妖精たちも集まってきた。 姫の右腋側は現在責め続けているピクシーに任せ、二人の
フェアリーが空いている姫の左腋側に付く。 ずっと責めていたピクシー程には姫の腋を責めることに慣れてい
ない彼女らは、ビクン、ビクンと今も反応を続ける姫に顔を見合わせ、どうしようか、と相談し合う。 やがて
とにかくやってみることに話が決まったのか、二人して羽ぼうきをフュ、と動かす。
「わきゃうッ!?」
しょっぱなから思いがけない大きな反応が返ってきて、妖精達は二人して顔を見合わせる。 やがて申し合わ
せたようにテヘ、と笑って舌を出し合ってから、改めて攻勢を開始した。 姫の現在の感度、受けている刺激に
配慮した、やや柔らかめの責め。
最後の一人のフェアリーはへそに付いた。 快楽としては他の四人が責めているおまけ程度に、しかしだから
こそメインの刺激を任される責任もなく気ままに、他の部分と比べればやや刺激を与えにくいへそを好きに楽し
む。 鼻歌交じりに羽根でくすぐりつつ、空いた左手で姫のへそを色々弄くって調査を開始した所、彼女は姫の
へそのごまにいきあたった。
もう、と姫のその身の手入れのおざなりさに少し怒った彼女は、羽ぼうきの柄側、やや硬い部分を使って柔ら
かく、しかし遠慮無しに深くまで差し入れて手入れにかかる。
「・・・・・・ぁっ・・・・・・!!」
現在の妖精における責めではあまり行われない、引っかくような刺激に、姫は思わず仰け反る。
その刺激に対して限界まで反応している姫に、耳もとでフェアリーがまた囁いた。
「―――あなたの秘密、知ってるわよ――――」
耳もとに口を付けてボソボソと囁かれる。 それ自体のこそばゆさに姫が耐えている中、フェアリーは姫のみ
に聞こえるよう、手でメガホンの形を作りその耳だけに直接声を送り込んだ。
「――――」
何を言われたのかは分からないが、姫が必死で否定する様に首を横にブンブン振る。
妖精は同じく、また追撃をかける。
「――――――」
それを聞いた姫の四肢から、ダラリ、と、力が抜ける。
妖精達は嬉しそうにクスリ、と笑い、姫への各所の責めに喜びを加えてまたとりかかった。 姫はそれに対し
抵抗しようとする素振りを見せるのだが、しかし変わらず力が入らないらしい。
魅了(チャーム)が成功したらしいことを見てとった耳元のフェアリーが、嬉しそうな、愛しそうな笑みを浮
かべて姫の耳そばにチュ、と口付けた。
彼女達の饗宴が始まる。
ある者は首筋、ある者は腋、ある者は脇腹、またある者は大腿。
本性を底まで全開にして、狂喜乱舞に思う存分姫の肌を貪り続ける妖精に、しかし姫は抵抗出来ず、むしろそ
の愛撫に応えるようにしてその身を捧げる。
「―――あ、いや――――――」
本来としての姫の意識はまだ残っているらしい。 それが興に乗ったのか、妖精達は一斉にさざめき笑う。
一人は首筋、顎の裏。 一人は左腋に付く。 一人は右の脇腹を擦り、一人は姫の左大腿。 残る一人は、気に
入ったのか、変わらずへそをいじくり回す。
首元に付いているフェアリーが食べに入った。 もうここは彼女にとってなじみの場所だった。 自身の色香で
堕とした少女を、愛で慰み者にするように、優しくそっと、満足そうに顎の裏を撫ぜてゆく。 「ひゃくくくく
ぅ」と姫が鳴く。
脇腹に付いているフェアリーがキュ、と姫の肌を噛む。 「キャあッ」とのけ反った姫にも構わず、舐め、撫
ぜ、さすり、あるいはその羽の鱗粉を擦り付けるように、ふわりと優しく撫で上げる。 ぼうっと恍惚の表情を
姫が浮かべるもつかの間、羽ぼうきの柄を使ってまたへそに付いているフェアリーが姫のへそを軽く突いた。
右腋のフェアリーは、玩具を乱暴に弄くり回す子供のように悪戯っ気な表情を浮かべて激しく腋の肌に羽ぼう
きを暴れ回らせる。 姫はそれにも短く断続的な喘ぎ声を上げながら肌をその妖精に任せて唯じっと涙を浮かべ
て耐えている。
今回の責めの、影の殊勲者はそのピクシーだっただろう。 彼女は姫の左大腿に付き、堕とした姫という自分
自身の仕事の成果に満足して、その果実、後味を舌の上で愉しむように穏やかな顔でゆっくり内ももを撫でてい
た。 興が向いて先に別の仲間が舐めていた場所を自分も味わってみる。 味わえたのは汗でのしょっぱさだけだ
った。 これもまあ、自分の仕事の成果かと納得し、舐めると共に姫が僅かに脚を開いてくれたことを利用して
羽ぼうきを隙間に差し込んで内ももを擦る。
―――姫は、既に妖精達に貪られるだけの餌だった。
「―――や、いや、やめてッ・・・・・・!」
本人自身がそうなっていることに危機感を感じながら、しかし体は抵抗するように動いてはくれない。
「・・・・・・・・・・・・!」
最早為す術も無く、妖精達に弄くられ、妖精達に快楽を与えられ続けながら、姫の嬌声は果てるともなく続い
てゆく。
――――――後どれくらい続くのだろう。
・・・・・・やがて姫がそう思った時、丁度同時に彼女の抵抗する自意識は闇に落ち、その口からは快楽を受け容れ
る笑声が漏れ始める。
「・・・・・・あ、は、あははははは、は・・・・・・・・・・・・」
・・・・・・それでもなお、妖精達の饗宴は終わるとも無しに続いてゆく・・・・・・・・・・・・。
今日はここまでッ
次でラスト、少しくすぐった後エピローグという流れになりまぁす
拙腕失礼しましたー
>283
乙です〜
ブランガーネたんがどうなるのか楽しみにしています。
ソフィアの日記
今思えば、上から羽織るものでも隠しておけばよかったのだ。モンスター宿舎あたりに
とはいっても、こんなに帰りが遅くなること自体、想定外ではあったわけだが
城に帰り着いたはいいものの、城内からは既に人の気配がする
フィロと2人で、フェンリルの檻の蔭から様子を窺う
こんな格好で人目につかぬよう、タイミングを計って行かねばならない、と
ひとが懸命に気配を探っているというのに、わさわさとうるさい連中が居る
悪魔っ娘が懲りずに天使に絡んでいるのだ。しかも先ほどより深みにはまっている
悪魔っ娘のあまりのしつこさに、天使は押しのけるのをすっかり諦めてしまったようで
悪魔っ娘はそれをいいことに、腕も脚も絡ませて抱きつくばかりか
羽衣の中にまで手を突っ込んで、何やら弄っている
一見、あまりにけしからんことをしているようにも見えるが
フィロの話によると、天使はつるっつるであるそうなので、そういう意味は無いようだ
確かに天使の方も、うっとうしげな表情ではあるものの、これといった反応はしておらず
問題ないといえば問題ないのかもしれない。羽と翼が擦れ合ってわさわさうるさい以外は
そのわさわさのせいで気付けなかった。まずい、人が来る
慌てて檻の蔭に隠れるが、この程度の格子など向こう側まで丸見えである
見られたら、終わる。神様、どうかバレませんように
耳元でフィロの息遣いがする。「ふふ、ドキドキするわね」笑い事じゃありません
宿舎に入って来たのは、最近仕官した新米騎士だ
確か、どこかの田舎の教会付属孤児院の出で、僧侶兼保育士をしていたという娘だ
ルーンの加護を受けていながら、戦場に出るのが怖くて士官を躊躇っていたのだが
クエスト専門騎士のアヒル頭が、偶然見つけてスカウトしたらしい
偶然見つけたというか、偶然助けてもらったというか
アヒル頭が何故かレンジャーになって徘徊していたところ
怪我人を見つけたのだが、大見得切って治そうとしたらヒールが使えなかった
それを彼女が偶然助けて事なきを得たそうだ。いったい何をやっているのだあのアヒル頭は
まあとにかく、戦いどころかモンスターを従えるのも初めての、素人同然の新米騎士だが
毎朝自分の配下におはようを言いに行ったりするあたり、面倒見はよさそうである
そのおかげで今、私達が大ピンチなわけだが
新米の足がフェンリルの檻の前で止まった。万事休すである
しかし新米が見ているのはこちら側ではなく、向こう側のようだ
向こう側には・・・
わさわさ、わさわさ
あー、それか。とんだものに助けられたものだ
新米は、物音に立ち止まって目を向けてはみたものの
目にした光景を理解するのに暫くかかったようだ。気付いてはっと立ち竦んでいる
「え? え?」混乱しつつも目は釘付けである。やだなあ
わさわさはといえば、折悪く、悪魔っ娘が天使は耳朶が弱いということを発見したようだ
天使の反応がうってかわって敏感になる。見てるこっちが恥ずかしい
新米がますます見入る。両手で顔を覆いながらも、指の間からしっかり見ているらしい
私達はその隙に、気付かれないよう城内へ入った
背後で「わあ……すごい」という新米の呟きが聞こえた
廊下を小走りの忍び足で急ぎながら、フィロはくすくす笑っている
「ソフィアちゃん、止めなくてよかったの?」そりゃ止めたいのは山々だったが
そうは言っても、あの場で制止したりしたら確実に気付かれるわけで
そもそもあの2人が囮にならなかったら、こっちが見つかっていたかもしれない
それを思えば、耳朶くらいは大目にみても仕方ない
「耳朶だけで済むかなあ」どういう意味ですか?
「エンジェルって、おしりも弱いの。悪魔ちゃんもそのうち気付くんじゃないかしら」
前言撤回、今すぐ戻って止めなければ「この格好で?」ああもう
ていうかフィロ、知ってて黙って見てたのか。おーのーれー
とにかく、部屋に辿り着きさえすれば何とかなる。私は逸る心を抑えて廊下を急いだ
見えた、あの扉だ。入って着替えて何食わぬ顔で速攻止めに行くぞ
なるべく音を立てずに扉を開け、素早く滑り込む。よし、誰にも見られなかった
ほっと胸を撫で下ろした私は、室内を見て固まってしまった
部屋の中には、着替え中の色黒が、こちらを見て固まっていた
すっかり忘れてた。一晩中居なかったくせに、よりによってこんな時にこれだよ
「……おはよ」色黒がやっと動き出す。「おはよw」フィロが返す。私は声も出ない
「……へぇ〜」私とフィロを見比べて目を細める色黒。何がへぇ〜だ
よく見ると、浅黒い肌が今朝は一際血色良く、つやつやしている
昨夜はたっぷりお楽しみだったのだろう
「お二人さん、朝っぱらから仲いいねぇ」お前が言うな、夜這い女
「ジョギングしてたの。バーリンちゃんもどう?」フィロがあっけらかんと誘う
「ジョギングねぇ?……遠慮しとくよ。な、ソフィア」にやにやしてやがるのがムカつく
見られた。見られてしまった。あああ。せめてこいつでよかったと思うべきか
あまりのショックで、悪魔っ娘を止めに行くのをすっかり忘れてしまった
なので、あれから新米がどんな光景を目にしたかは、定かではない
ただ、朝食の席の間中、彼女が頬を上気させながら、終始上の空だったのは確かである
色黒が先輩面で白々しく話し掛け、にやにやしているのが腹立たしい
会話の内容が気になったが、私はすぐに気にするのを止めた
この2人の会話に耳を欹てることほど馬鹿馬鹿しいこともない
「ソフィアちゃん、あの2人の声って」フィロ、それ以上はやめなさい
乙乙!
新米騎士はシェルーナかな?
ヒール使えないランゲ様ワロスw
ういー。
ラスト行きまっす
モデムか電話回線の調子がおかしいのでぶつ切れるかも知れませんがご容赦
ドリストが妖精達の攻勢をとめてから、姫が正気を取り戻すまでにしばらくかかった。
それ以後ずっと姫は口を開こうとしない。
「よう。 何か喋れよ。
舌が充分に回るようになったンだから使わねェと勿体ねェだろうが。
今ならブツの在り処も俺様が聞いてやれるぜェ?」
―――ギン、と。 相手を睨み殺すような視線。 やはり言葉は何も告げない。
この少女は、もう決してこの仇敵に屈服するまい。
ククククククク、とドリストは尚嬉しそうに笑う。
「元気そうで何よりだ。
それじゃあ、またどんな風に俺様が遊んでも平気だな?」
フイ、と激しく姫君は横を向く。 敵意を激しく表した行為ではあるが、逆に言えばそれだけ姫は激しくその
言葉に対して反発しなければならなかったということになる。
やはりそれは姫にとっては忌避の対象なのだろう、ドリストもそう思ってかやや穏やかな顔で言葉を繋ぐ。
「意地っぱりな姫さんだぜ、全く。
――――――だが、もう来たようだな」
姫がギ、と歯を噛んで俯く。 それには構わず、ドリストは扉の方を向いてアルスターを迎えた。
「――――――連れて参りました」
眉の下がった二人分の人間大のシルエットを連れて現れる。 それらは人間にしては本来ないはずのものが背
に付いており、その内一方はフワフワ浮いている。
――――――天使と悪魔の最上級クラス、ルシファーとリリスだった。
その個体は姫にも見覚えがあった。 一、二月ほど前の戦いは彼らの双発メテオを軍がかわし切れずに敗北し
たようなものだったのだ。 もっともその後のほとんど無意味な狂王の駄目押しメテオもあったが。
その威容に姫は僅かに身を正して構えながら、しかしこれまでの相手とは違い、くすぐることにならさほど―――特に妖精達と比べて―――恐ろしくは無いかと姫には思えた。 最も、ドリストが彼らの運用を、今までと
同じように扱えばの話だが。
彼らの姿を確認したドリストが、改めて姫に向き直る。
「さて―――覚悟は出来たか?」
その言葉に、姫君が再びそっぽを向く。 ドリストは満足気に、
「ユーラ」
後ろの少女の名を呼んだ。
肩透しを喰らった姫が意外そうにドリストを見る。
「あ、はいっ」
そんな状況にも関らず、ユーラが相変わらず元気に返事をする。 同時に狂王の元へと駆けていった。
「コイツらをお前が統魔しな。
お前がお姫様をもてなしてやるんだ」
先程姫君に対してしたのを同じやや穏やかな顔を向け、ドリストはユーラに彼らに二人の統魔を渡す。
ユーラは元気良く返事した。
「はいっ、分かりました!」
―――姫君には不審だった。 それは確かに、そのモンスターの内、ルシファーは本来彼女の統率しているモ
ンスターだ。 統魔の器に疑問は無いが、そもそもこの純真な少女自身がドリストが今からさせようとしている
ことについて致命的に向かないのではないかと思わせる。
ユーラが堕天使と大悪魔を引き連れ、ブランガーネの前に進み出る。
「それでは姫様、大それたことながら私がドリスト様の代役を勤めさせていただきます。
どこか至らないところがあればご遠慮なくお申しつけ下さい」
やはり到底これから姫君を嬲り者にする立場だとは思えないその発言に、毒気を抜かれたのが半分、呆然とす
るのが半分、「・・・あ、ああ」と、姫君は彼女の立場からしてもやや筋違いの発言をする。
姫君の返答に納得を得たユーラは、嬉しそうに、
「――――――それでは、始めますね」
―――本当に無邪気にニッコリと微笑った。
――――――その微笑みが、実の所大悪魔と堕天使―――それは本当は妖精達にも決して劣るわけではない
―――より恐ろしいものだと姫君が知るのはもっと後になってからのことである。
「えっと・・・・・・それじゃ、シャラーナ、
いきなり二人じゃ刺激がきつ過ぎるだろうから、
まずはあなたがお姫様を気持ち良くしてあげて」
ユーラの命令に、リリスが従順に進み出る。 ドリストは何も言わずに狼達、花、妖精達を従えていたが、ま
あこれは技術より性格の問題だろう。
姫はそれを見て、やはりこの少女は責め手としては甘(やさし)いな、と感想を抱く。 先程の妖精達は、最
初から五人がかりだった。 しかもこちらが麻痺していてなおだ。
金髪の妖姫がノルガルドの姫君の背後に回る。 姫の視界に映らなくなった悪魔をやや脅威に思いながら、姫
君は悪魔が何をするかを唯身構えて待つ。
――――――姫の背後真傍まで近付いた悪魔が、姫君の肌、上腕に、そっと手を伸ばす。
「はうッ!?」
予想もしない電撃が彼女を襲う。 リリスの手はさわさわしており、絹のようで、流石男であれ女であれ触れ
る者には極上の感触だった。 それに何か、悪魔特有の妖気が、リリスの手を通して姫君の肌に直接送り込まれ
る。
そのままリリスは手をさわさわと移動させ、上腕、下腕、そしてまた降りてきて上腕―――へと、やはりまた
妖技とも呼べる手つきでまんべんなく味わっていた。
――――――その全てに、姫君は危うく―――堕ちてしまいそうな実感を覚える。
「――――――やっぱり。 貴女、私たちを見くびっていたのね」
耳元でリリスが艶かしく囁く。 実際言葉の内容を認識しているどころではない。
それを見たユーラが実に嬉しそうに呟く。
「良かった。 気持ち良くなって下さっているんですね、姫様。
えーと、・・・・・・今度は、左手はそのままで、右手を脇腹に添えてあげて」
はい、とリリスが従順に命令を受諾し、腋に至りかけていた右手をそのまま脇腹へと持ってゆく。
「ーーーーっ!?」
再び極上の悦楽。 リリスの右手が脇腹の肌をさわ、と撫でるだけで痺れるような感覚が走る。 姫の反応から
それを確認したリリスが改めて手の動きを、ようやく、「くすぐる」ものへと変化させる。
―――それについては、もう何も言うまい。
一瞬気が遠くなりかけた姫が、しかし意識を引き戻され、早々にこらえ切れず嬌声を漏らし続ける。
「あは、いや、うゎは、・・・あは、あはははははは・・・・・・!」
それを確認したユーラがニッコリと微笑う。
「はい。 良いわよシャラーナ。 今度は左手も休めないで」
優しいながらも、どこか教官めいた口調。 それにブランガーネは違和感を覚えるが、今はそれどころではな
い。
リリスの左手が腋へと向かう。 それに姫は純粋な恐怖を覚えて、思わず叫んだ。
「・・・嫌、いやーッ!!」
「・・・・・・シャラーナ、ストップ」
と共にリリスがその手を止める。 ストップをかけたユーラが、どこか恐る恐る姫君に声をかけた。
「・・・・・・ええと、どこか、痛いところがありましたでしょうか?」
姫君が上気させたままの顔でユーラに叫ぶ。
「こやつを今すぐわらわから離せっ!!」
そう言われたユーラが僅かに困った顔をする。
「ええと・・・・・・そう言われましても・・・・・・
気持ちよくして差し上げる、というのが、ドリスト様からの御命令ですので、申し訳ありません」
本当に申し訳無さそうにユーラが腰から曲げて頭を下げる。 その様に、
――――――本当に邪気無くそう言うその様に、ブランガーネはゾッとしたものを感じて、一瞬言う言葉を見
失った。
その間隙に、再びユーラが命令を下す。
「はい、シャラーナ、続いて。
今度はあまり痛くしないように気をつけてあげてね」
実の所先程の指使いは全く痛みを伴うものではなかったのだが、それにも関らずリリスは従順に「はい」と素
直にうなずく。
再び彼女の右手が脇腹に回され、さわり、さわりと姫の肌を侵蝕してゆく。
悶え始めるのも束の間、今度はリリスの左手が、―――直に姫の左腋に触れた。
「――――――、あ、」
魂の抜けるような感覚。 その指は時には羽毛のように柔らかに、時には清流のように淀みなく、姫の肌を愛
撫し続ける。
同時に脇腹についていた右手が「くすぐる」ことを始めた。
ビクン、と、淫魔から意図して快楽を与えようと働きかけられるその行為は、肌を通して姫を抵抗のしようも
なく蝕んでいった。 姫がたまらず鳴き始める。
「あ、いや、やめ、やめて、死んじゃう、」
それを聞いたユーラが何となく困ったような顔をする。
「・・・・・・あの、痛くしてはないわよね? シャラーナ」
「はい、そのはずです」と淫魔が答える。 加えて曰く、
「あの、もう少し気持ち良くなされては如何でしょう?
姫もすぐに喜んで下さると思いますが」
淫魔らしく、姫の状態を良く分かっている。 姫はぼうっとした頭でそれを聞いている。
ユーラは頷き、
「・・・・・・そうね。 それじゃ、首筋を舐めてあげて、シャラーナ」
更に姫の脳を蕩かす一言を放った。 本能的に危機を感じて姫が逃れるのに身を浮かせようとするが、
「・・・・・・こうでしょうか?」
あっさりとユーラの命令に従ったシャラーナに捕まる。 姫の首筋を、その存在自体が淫猥な舌がツイ、と舐
める。
「あ――――――」
――――――それだけで、姫は何も考えられなくなった。 抵抗が止んだことを確認したユーラが頷き、
「―――そう。
もっと顎の輪郭から耳元を、舌先を使って、ゆっくり」
――――――ツイ、と、淫魔の舌先が糸を引く。 ビクン、と、姫の体が一瞬跳ねる。
それを見たリリスがクスリと笑う。
ドリストが実に何の気なく呟いた。
「―――あー、言っとくが、
あの妖精ども、あれを全部仕込んだのはユーラだぞ」
最早姫の頭は働いていない。 虚心になったその状態で、何となく致命的だと思われることが頭に入ってくる。
ユーラがドリストに向かい直ってやや恥ずかしそうに言った。
「あの子達は生まれつき他人を喜ばせることが上手ですから。
私も教えられたりしています」
ククク、とドリストは笑い、
「性格上だろォな。 人を『もてなす』ことにおいちゃ俺様も敵わねェかも知れねェ。
どれだけ抵抗しようが人を強制的に快楽に引き摺り込みやがるんだ。 性質悪ィぞ」
―――あの、それ程でも、無いです、と、少女は顔を真っ赤にして俯いてしまう。
しかしそんな主人の状態にも関らず、リリスはブランガーネへの責めを続けていた。
相変わらずの魔技。
姫はリリスに完全に体を預け切っており、その背にはふくよかな、女性であっても心地が良い柔らかくて暖か
いふくらみが当たっている。 赤子を抱く母親のように、リリスは姫を慈しんで快楽に導いてゆく。
まだ頬を紅らめているユーラが、それでも姫達の方向に向き直って呟いた。
「・・・・・・ちょっと早いけど、そろそろ良いかな」
「はい」
その意図を理解したリリスが、さわ、と、姫の胸を両手で柔らかく包み揉んだ。
「あ――――――」
――――――魂の悦楽。 未だ未開拓である姫の性器は、専門家中の専門家である淫魔の女王にフィ、と揉ま
れ、その快楽は至福の奈落の底へと堕とし込んでゆく。
ユーラがやはり何の邪気も無く訊ねる。
「ちゃんと堕とせた?」
フィ、フィ、と、シャラーナが二度三度胸を揉んで確認する。
「そのはずです」
ユーラは満足そうにニッコリ微笑み、
「それじゃ、ランセルリエル。
あなたのお披露目ね。 初舞台、頑張って」
は、と、御意を得たルシファーが姫の前に進み出る。
ドリストが再び付け足した。
「―――ああ、お姫さん。
そいつはユーラが、一から直に仕込んだ虎の子だ。
俺様もそいつの腕前を見るのは初めてなんでな、楽しませてもらうぜ」
姫君には、もうその死とほぼ同義の言葉は聞こえていない。
彼女の背後の淫魔が、姫の耳元で囁く。
「―――じっとしていて。
――――――すぐに、天国の庭で遊ばせてあげるわ」
――――堕天使の羽が開く。 その翼は黒く染まってもなお神々しく、見るものに後光をもってその姿を認識
させる。 翼の羽根一枚一枚が光にさざめく。
――――その羽が、姫へと向かって緩やかに進み始める。
天国と楽園を追われた天使と淫魔は、姫君を至福に導くものか、それとも堕落の道に誘うものか。
シャラーナが再び姫君の乳房を両の手で揉む。
クスリと笑って、
「――――貴女、もう何回達した?」
悪戯っ気に姫を慰む。
堕天使の羽が姫を包む。
「あ―――――」
最早誰が誰か区別も付かないほど前後不覚に陥った姫が、それでもその快楽を認識させられて至幸の声を上げ
る。
――――――堕天使の羽の一枚一枚が揺れさざめく。 それぞれ意思を持つかのごとくに姫の全身はくまなく
愛撫されてゆく。
その様は、堕天使というよりむしろ愛に満ちた慈母のようで。
前に堕天使、後ろに淫魔と、最凶の組み合わせに抱かれた姫君の意識は、抵抗のしようも無いままやがて間も
無く闇へと落ちていった。
「―――言わぬ」
ルシファーとリリス、彼らが意識を失った姫君をどれ程の間責め続けただろうか。 流石に姫の体力が限界に
達する頃を見計らって拷問を終え、目一杯にヒールをかけ続けて今にいたる。 あれほど快楽の渦に叩き込んで、
なおその姫の命には全く別状無かったというのがユーラの技の恐ろしさを物語る。 最も姫君が正気に戻るまで、
やはり格段な時間がかかったが。
今はその姫君が目を覚ました後、ドリストが再び姫に彼が求めるものについての尋問を行ったところだった。
「―――全く。 とことん強情な姫様だな。
もう一回拷問のフルコース喰らってみるか?」
クククク、とドリストが含み笑いを漏らす。 対してブランガーネは、
「どういうことをされようが、どんな風にわらわがなろうが、絶対に、貴様などには言わぬッッッ!!」
顔を紅潮までさせてドリストへ怒鳴る。 屈辱を味合わされたことによる意地だろう。
ドリストはそれを聞き、
「―――ほう。 それじゃあしゃあねェな」
案外アッサリ引き下がる。
ブランガーネはまた何かをする前兆だと思ったのか、ドリストに対し一歩身を退き身構える姿勢を見せる。
彼は構わず、彼の背後の騎士にたいして呼びかけた。
「――――――ユーラ」
「はいっ、ドリスト様っ」
狂王に対し盲目的に忠実な、従者の如き少女が駆けてくる。
ブランガーネは彼女を目にして、ビクン、と一つ体をすくませた。 あの少女の純真さが、どれだけ怖ろしい
ものであるか体に磨りこまれてしまったのだろう。
ドリストはそれにも構わずユーラに言った。
「――――やれ」
「はい。 ――――――チャームッ!」
「な・・・・・・・・・・・・」
意外過ぎる彼らの行動に反応が少し遅れる。
その差が敗因となり、魔法は無事姫君にかかってしまった。
効果は徐々に彼女を侵蝕してゆく。
「き、貴様・・・何のつもりだッ!!」
チャームの魔法は、かかった対象から理性を奪い術者の虜にする。
これから何が起こるかせめて知っておこうと、姫君はドリストに問い質す。
ドリストは当然のように姫君に応えた。
「何のつもりかだと?
馬鹿め、そんなことは決まっておるではないか。
――――――これからお前に俺様が知りたいことを答えてもらうのだ」
は、と、姫君の思考が一瞬止まって息が吐き出される。
確かにチャームの魔法は対象を傀儡にさせる。 聞きたいことを自白させることにも使えるだろう。
しかし、それなら何故、という、当然の疑問が残る。
それはアルスターが代弁した。
「・・・・・・あの、陛下。
それでは何故、最初からそうなさらなかったのですか?」
その問いに対しても当然のように彼は答える。 子供のように、心の底から嬉々とした表情を見せて。
「馬鹿め〜〜〜〜!
それでは俺様が楽しめンからに決まってるだろうがッッッ!!!」
――――――ガックリと、アルスターの膝が崩れ落ちる。
姫君においても、自分の中で何かがブチンと切れたような音を彼女は聞いたような気がした。
「こッッッッの、大道楽者の、大うつけの年中花見頭がぁーーーー!!!」
・・・・・・・・・・・・姫の叫びが城内に響く。しかしそこで姫は魔法の支配下に落ち、彼女の抵抗はあえなく途絶えた。
その後ブランガーネは無事無傷でノルガルドに返された。
ノルガルドの城中には姫がイスカリオで何をされたか心配する者も居たと言うが、姫は決して答えず、唯それ
以後、彼女が戦場でその相手の姿を見かけると、激高して斬りかかってゆく相手の数が一人増えたという。
あと、これはなんでもない、本当にささやかなイスカリオの日常の一コマとしての追記。
「イリア」
狂王が、彼の騎士の部屋へと入り、彼女に声を掛ける。
「―――陛下?」
彼女は深手を負っており、王都カエルセントにて療養中だった。 負傷の故か顔色も優れなく見える。 ベッド
から上半身を起こして彼を迎える。
「―――ほらよ。 お前の落としモンだ」
ドリストが無造作にイリアの元へそれを投げてよこす。 イリアはそれを見ると、信じられないように、そし
て大事に両手ですくい上げ、顔の高さにして眺めた。 血色の優れなかった顔には薔薇色が差している。
どうやら憂色の原因はこれだったらしい。
――――――それは、ドリストからイリアに、イリアが拾われた記念日に贈られた、どこにでもある木彫りの
ブローチのようなものだった。
イリアがドリストに訊ねる。
「―――あの、これを、どこで?」
「戦場の跡で見つけたってよ。
アルスターの野郎を、探し方が足りねェッて後でブン殴っとけ」
ブローチを本当に大事そうに握り締めて、イリアが呟く。
「―――あの、陛下、本当に、ありがとうございます・・・・・・!」
ベッドから立ち上がって礼を言おうとするイリアをドリストが制する。
「お前は良いから大人しく寝てろ。
とっととその怪我治して、俺様の為に戦場に立て。
今度はあの姫さんになンぞそンな傷負わされるんじゃねェぞ」
「―――はい」、と、大人しくイリアはベッドに戻る。 その代わりベッドの中から、もう一度ブローチを握り
しめて礼を言う。
「・・・・・・あの、陛下、もう一度――――――本当にありがとうございます」
「礼は良い。
但し今度は無くすな」
もう用は済んだのか、靴をコツコツ床に鳴らしてイリアに背を向け、部屋をそのまま退出してゆく。
手の中のブローチの感触を確かに感じながら、狂王の騎士は、「―――はい」、と、彼の言葉をちゃんと受け
取った。
――――――実に。 イスカリオの日常の一コマである。