1 :
名無しさん@ピンキー:
うわあああああ
スレ番号間違えたああああああorz
>恐竜は?
外骨格じゃないし
前スレ
>>840 で、その残った粘液と同化するんですねわかります
>前スレ恐竜
恐竜を復元シミュレーションしたら、脚がもたないらしいんだよな。
だから、当時は重力が弱かったんじゃないかとか言われている。
地球の自転が速かったとか。
>>1乙
実のトモダチの続き、ぼちぼち来ないですかなあ・・・
9 :
ギン:2009/08/15(土) 04:07:01 ID:1Us4esh1
・ジャンルはファンタジー物で書かせて頂きました。
注1)少々長くなってしまいました。
注2)文の途中に挿絵を数点ほど挟んでいますがイメージを大切にされる方は閲覧にご注意下さい。
注3)絵には簡単ながら断面図が有ります。
以上ご注意下さいますようお願いいたします。
1
魔法の明かりに照らされた洞窟内部は高さが2メートル幅が4メートルほど、圧迫感はあるがペルテの身長では問題なく立って歩ける。
曲がり角に来る度に慎重に先を確認しながら進む。この洞窟は枝道が無いが複雑に曲がりくねりながら奥へ続いている。
(・・・ここ人口の洞窟だ・・・前大戦の遺構かな?)
洞窟は高低差も無く完全にフラットに均されていて壁面は所々崩れて地がむき出しになっているが継ぎ目なく組み合わさった加工石で組まれている。高度な文明と技術が入っている証拠。
・・・あれから既に10ヶ月近くが経過していた。周辺の生息条件に合う地域や洞窟などを一つ一つ調査確認して偶然に見つけた洞窟の一つだった。
暫く道なりに進むと人工的な石組みが唐突に終わり、その先には自然のままの洞窟が広がっていた。
「ここで建設が放棄されたのかな・・・」
@
ttp://cgupload.dyndns.org/~upuser/up2/img/1250276039426.jpg ベルトで腰の後ろに回しているバックから、明かりの灯った木製のロッドを引き抜き石畳から土の地面に降りる。降りると石畳が丁度ペルテの腰ぐらいの高さになる。
(気がつかなかったら危なかったかも)
注意深く進みながらロッドの先端に灯された明かりをかざして奥の暗闇を確認する。
薄っすらと明かりが届くかどうかの暗闇に蠢くシルエットが見える。
(当たった!!居た!)
蠢くシルエットは何か重いものを引き擦る音を立てながら明かりの届く範囲にその身を晒した。
「えっ?!・・大きい・・・こんなになるなんて・・・」
恐怖に自然と足が後ろに下がる。明かりに照らし出されたワームの大きさは這っている状態でもペルテの股下までありそうだった。
素早く目線を回りに走らせてメスが居ないことを確認すると、腰のベルトを外してバックとロッドをそっと地面に置いた。
そしてポケットに入れたナイフの柄をあらためて確認すると。ペルテは賭けに出た。
「・・・んっ・・・こっち・・・」
ペルテは込み上がる恐怖に耐えミニスカートのサイドを捲くり白い下着に指をかけて震えながらも足元まで一気に引き下ろした。
そして左足続けて右足と下着を引き抜いてワームに背を向け四つんばいになり白い臀部をワームに晒す。
今一度スカートのポケットに忍ばせたナイフの柄を確認する。
このナイフには毒が仕込まれており飛び出し式の刃が深く食い込むと柄内に充填されている毒液が相手の体内に直接流れ込み絶命させる仕掛けが施されている。
10 :
ギン:2009/08/15(土) 04:09:45 ID:1Us4esh1
2
正面切って戦うにはワームの外皮はあまりにも硬くペルテに勝てる自信も見込みも無い。
ワームを確実に仕留めるには硬い外皮に覆われていない腹側を狙うしかない。
ギルドの護衛は頼まなかった。ワームの存在を何故知っていたかなど自分の身に起こった出来事を調べられてしまう可能性があったからだ。
何をされたかを語るのも記憶を覗かれるのも少女にとっては耐えられるものではない。
”本当に馬鹿なことをしている”とも思うのだが・・・あんな事を話せと?それこそ死んでも嫌だった。
その代わりに例え刺し違えてでも殺そうと誓った・・・確実に刃を通せる場所は腹部。ペルテだから知っている確実な場所。
約一年前の出来事・・・自分を犯す行為に没頭するオスの、そのゼラチン質だけで出来ているかの様な薄っすらと内臓が透けて見える腹部。
拘束されワームの動きに合わせて揺れる視界の中。駆け上がる頭が狂いそうな快感と、自身の喘ぐ嬌声を遠くに感じながら”綺麗だな・・・”と見つめ続けていた・・・
だからこれは賭けだった、まず一つ目はクリアした。もしメスがいれば拘束されて前回同様何も出来ずに犯されるだけ・・・でもメスはいない。
後ひとつは、メスの産卵が行われていない状況で女性を襲うかどうかだった。成長具合と時期的には産卵期に入っているはずだが・・・
ワームが近付いてくる地面を擦る音が徐々に大きくなってくる。
ペルテは恐怖に震え出す体を必死に抑えて、目をきつく閉じる。見れば逃げ出してしまうかもしれないからだ。
近づいてくる音が止まった。
(っ!!)
直ぐ真後ろにいる。心臓が飛び出すほどの恐怖感でもはや逃げ出すどころか動く事も出来ない。
次の瞬間体の半分を喰い千切られるか膣に性器を挿入されるか・・・正直どちらも嫌だが目的達成の為には後者でなければならない。
ワームは大きく上半身を立ち上げ何の感情を現さない目で身をすくめているペルテを見下ろす。正確にはその晒された白い下半身を。
半透明の体を波打たせて腹の下周辺の体組織が3つに別れて伸びる。その伸びて触手化した部分でペルテの尻と腰を左右からがっちりと抱え込んだ。
「ひっやぁっ?!・・あんっ!!・・・」
お尻と腰の左右に冷たい感触が伝わりがっちり押さえ込まれる。そして内側にある繊毛を蠢かしいきなりペルテの股間を愛撫しだした。
「ぃやっ!あっ!・・・やめっ!・・・ひぃぁっ!!」
これで最後の賭けもクリア出来た。が・・・ペルテにそのことを考えている余裕は無かった。
触手内側にびっしり生えている細い糸の様な極細触手で尿道、膣口、肛門までを刺激する。
さらにクリトリスを掻き出され腰が抜けるような気持ち良さが這い上がって来た。
「あっ!!やめっ!!そこッだめッ!あっ、あうぁ、やぁ!・・あ、あ!、はぁ、あぅ・・ち、ちから抜けちゃ・・・うぁ・・・」
多数の細い触手が代わる代わるクリトリスに巻きつき弄りだすと、早くも膣奥から愛液が溢れ出して股間を濡らす。
「あぁっ!あッ、きぃ、きもち・・いい・・うぁ・・・あ!・・もう・・ぬれてぇ・・る?・・あ、いっ?ぃぃいゃぁ!!」
ペルテの膣口にワームの生殖器が捻じ込む様に入ってくる。ブヨブヨした半透明のペニスが蟲の体重によって徐々にペルテの体内に侵入する。
「いっいぁぁぁぁぁ!!・・・あぁぁっ!・・ああぁぁー!!・・・」
11 :
ギン:2009/08/15(土) 04:12:53 ID:1Us4esh1
3
目を見開きおぞましい感触に耐える。
「・・・動かない、でぇ・・・だっ・・・だ・・めっ・・・」
蠢きながらお腹の奥に入ってくる。ワームの性器自体からも滑る体液が出てペルテが反射的に力もうとも一定のスピードで奥へと入ってくる。
「あん、あッ・・・ひぃッ!あっぁぁ!!」
(へ、変っ、こんな・・・に、感じるっ・・なん・・てぇ・・あたし、こんなにエッチじゃない、のに・・)
お腹の奥から送られてくる頭がおかしくなりそうな快感に全身を震えさせながら耐える。過去に幾度経験しても慣れることなど出来るものではない。
そしてワームの粘液には媚薬成分も含まれていて絶えず分泌されていた。
「いッ!・・・ハァ・・あ・・はァ・・・んぅ、あ、はぁ、うんっ、ぃやぁ、あ、あぅ、あっ、あっ」
額にびっしりと汗を浮かべお腹の中を這う気持ち悪い感覚と、その下腹部奥から直接頭の中に響く気持ち良いような期待感。二つの異なる感覚に気が狂いそうになりながらも震える腕を伸ばしスカートのポケットに忍ばせたナイフの柄を掴んだ。
(ま、不味い・・・あたまのな、か・・ち、チカチカして・・・おかしく・・なりそう)
ワームに気付かれないように四つん這いの体の下にナイフをゆっくりと持っていこうとした瞬間、ペルテの意志とは無関係に体が硬直した。
「あッ?!いやあああぁぁっ!!!」
ワームの生殖器がペルテの子宮口に届き、まるで舐める様にその場でぐにぐにと子宮口を弄りだす。
今まで耐えていたお臍の奥から伝わる気持ち良さ(気持ち悪さ)が意識の限界を超え体が浮くような感覚が襲ってきた。
「んっ!!・・・あっ!、あああぁぁーーッ!・・いゃッ!いゃぁぁーーーッ!!!」
快楽と拒絶が混ざった感情を叫ぶと我慢していた涙が高潮して赤く染まった頬を流れていく。
(うっ・・・やだぁ・・・いっちゃった・・・)
お腹の中に暖かい感触が広がった。
「え?!だ、出されてる? ・・・うあああぁぁーーッ!!」
出した精液をかき混ぜるようにゲル質のイボで表面を覆っている性器をペルテの膣内で円を描く様に動かしだす。
「いゃ、やめッ!!んあぅ、いぁ・・・だぁっ!あ、頭が・・変になるっ・・・んんぅ!!やぁだああぁぁぁぁ!!」
一度目の絶頂感が残っている状態の2度目の絶頂で頭の中が一瞬で熱くなり快感で意識が白く覆われた。
股間から勢い良く潮を吹き自分の内腿とワームの腹を濡らして地面に水溜りを作る。
「あっ、はぁ、はっ、はぁあぁ、あぁぁ・・・はぁ、あぁ・・・はぁ・・・」
荒い息遣いを繰り返す。もはや先刻まで自分が何をしようとしていたのか絶頂感に意識が持っていかれて考えられなくなっていた。
その気持ち良い余韻が残る意識に右手が何か硬いものを握っている感触が伝わる。
(・・・?・・あっ、ナイフ・・・だ・・・)
体の下で握っていたのはナイフだった、強烈な絶頂感のおかげで取り落とすどころか逆にきつく握り締めていた。
だがワームはペルテの行動などお構い無しに次の動作に入っていた。子宮口に密着したワームの性器先端部から幅2ミリに満たない管が伸びて子宮口内部に侵入した。
12 :
ギン:2009/08/15(土) 04:15:43 ID:1Us4esh1
4
「いっがっぁ?!うあぁぁぁぁっ!!おッ・・・おなかっ・・・あつぅ・・いッ!!」
侵入した触手が子宮内部を這いずり回りながら溜まっていく。
「いやぁっ!!こ、腰・・と、とけちゃう・・・あっ・・・もう・・・いやぁだぁーーーッ!!」
そして細触手先端から子宮内部に直接精液を流し込み始めた。
「あっ?!・・・んんーっ!!・・・はあッ・あッ・あッ・・・んあぅっ! ・・・いぃやぁぁっ!!!」
お腹の奥に吐き出される精液の感触に涙を流しながらいき続ける。
真っ白になった意識で全身を細かく痙攣させながら舌を突き出し唾液の糸を垂らしながら喘ぐ。
ペルテはナイフの柄を握り締めながら絶頂の余韻に身を震わす。全力で走った後のような荒い息遣いを繰り返し肩を上下させる。
後少し腕を伸ばせば収納刃の先端を蟲の腹部に突き立て刃から流れる毒で全ては終るはずだった。
だが、震える腕はそのあと少しが動かせない。いや、そもそも何かを考える為の思考が飛んでしまっていた。
ワームの口から細長い舌が垂れ下がり、絶頂で軽く朱がさし汗がにじむペルテの首筋に巻き付いた。
「あぁっ・・・んんっ!」
首筋を舌が這う感触にぞくぞくとした快感が背中に走る。
そしてペルテの顔前面に回り込んだ舌は突き出し喘ぐ度に唾液が滴り落ちるペルテの舌にも巻き付いた。
「うっ?!いぁっー・・・ゃあんっ!あはぁ、あっああっ・・・」
ねちゃねちゃと舌を絡ませ合い涙に滲む瞳を蕩けさせ焦点の合わない視線を彷徨わせる。絶頂感が引かない、ペルテは左右に大きく足を開いた状態で腰を前後に揺すっていた。
(こ、こし、止まんない・・よ・・・き、気持ち・・・良すぎ、る・・)
朦朧とした意識でも自分が腰を動かしているのは分かった。止めなきゃとも思うが、自分の体なのに止め方がよく分からない。
ワームの極細の精管は一本ではない更に2本、4本・・6本と最初に子宮内に入った分を含めて計7本が出現してペルテの子宮内部と膣内を這いずり回る。
「あんっ!ああああぁぁーーっ!いやぁ、あっ!こし、壊れちゃう・・・ぃあっ!あっ!あっ!あッ!・・・」
度重なる刺激の追加で絶頂感は収まるどころか込み上げてくる快楽の波で頭の中がぐちゃぐちゃになりながらも”次”が近いことが分かってしまう。
そしてワームがセラチン質の下腹部をペルテの股間を呑み込まんばかりに密着させて来た。お尻にひんやりとした重みが圧し掛かる。
「ひゃッあっ?!!・・・ぁあッ!ぃあぁっ!・・・いやだっ!!ぁんッ!・・・もういやぁああああぁぁぁーーーーーッ!!」
さすがに一本以上は子宮内部に入り込めない残りの精管6本は、膣内でのた打ち回りながら射精を開始する。
(いぁあああぁーーッ!!だめッ!!・・やめッ・・てッ!! ・・・きぃ、きちゃうッ!!!)
ペルテの体は弓反りになり硬直する。瞬間、意識の全てが白く染まった。洞窟内にペルテの絶叫が響き渡る。
A
ttp://cgupload.dyndns.org/~upuser/up2/img/1250275857297.jpg 「ひっぁあああぁあぁ?!あぁああぁーーーッ!!あぁぁあああぁぁーーーッ!!!」
一瞬にして意識が飛んだ。今までとは比較にならない。
13 :
ギン:2009/08/15(土) 04:17:25 ID:1Us4esh1
5
「・・・あぁっ、あ、はぁ、あぁ、はぁ、うぁ、あッっ、はぁ・・・はあ・・・うんぁ、ぅぁ・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
絶頂に達して意識が途絶えて・・・お腹の熱さで意識が引き戻されて覚醒した。
ペルテは過呼吸で肩を小刻みに上下させる、その股間からは膣内に入りきらない精液が多量に滴り落ちてさらに水溜りを大きくする。
涙と汗を垂れ流した顔を上げてほとんど泣いているような喘ぎ声を荒い息の間から漏らす。
「ぅう、ひぃッ、あ、あぁ、あ、あ、ぅあ、あ、ぇう、あ、・・・!!!!!!」
だが休ませてはもらえなかった。ワームの精管が動き始めたからだ。
(あああッ!!だ、だめっ、あたし・・、し、死んじゃう!!!)
咄嗟の恐怖心が快感と脱力感で震えることしか出来なかった腕を後方に力一杯押し込める。実際は5センチも動かしてなかっただろう。
ワームがペルテの股間に密着していなかったら多分届かなかった距離・・・だがそれで十分だった。
押し込めた腕に何か軽い手応えが返るとそれ以上の反動で仕掛けが作動して刃が深々とワームの腹に滑り込み毒液を送り込み始める。
それとほぼ同時だった、ワームは一瞬硬直したように動きを止めると。そのままゆっくりと横倒しになってガッシャと金属鎧を倒したかのような音と振動が洞窟内に反響した。
身をすくめたペルテは横に倒れたことに安堵した。この重量物が覆い被さってきたら圧死していたかもしれなかったからだ。
舌と首に絡まっていたワームの舌は倒れた時に抜けていた。そして四つん這いの格好から仰向けに倒れこみ乱れた呼吸を鎮める様に深呼吸を繰り返した。
(はぁ・・もう腕も足も・・・少しも動かせない・・・)
誰が見ているわけでもないが足に意識が向いたら急に恥ずかしさが込み上げてきた。仰向けで両足を左右に広く開脚したままだったのだ。
せめて足だけでも閉じようと痺れと虚脱感で言うことを聞かない体に意識を集中させる。だが左右の足を少し動かしただけで何かに阻まれて閉じられない。
(あっ、あれ??、足の間に?・・・お、お腹のなか・・・疼く・・・ッ?!)
じんじんと余韻の残る快感とは別の下腹部内の疼きに焦って何とか頭を上げて自分の下半身を確認すると・・・え?!・・一瞬何がどうなっているのか分からなかった。
ペルテの左横後方には壊れた置物のような黒々としたシルエットのワームが横たわっている。ゲル状の体も多量に殻から引き剥がされて散乱していた。
この状況で生きているはずはない。
「・・・ぇ??い、いやぁぁああっ!!・・抜けてぇッ、ああぁあぁぁ?!あ、あっ、いやっあぁぁぁーーッ!!」
突然細い触手がクリトリスに巻き付き腰から快感の波が上がってくる。
ワームの生殖器周りの体組織は他の部分より粘性と密度が高かった、体組織を破壊する毒液でもペルテの股間に張り付いた部分だけはそのまま残ったのだ。
「こ、こんなのいやぁ!!やだっ!お願いやめっ・・ぅんんッ!!許してぇーーッ!!いやゃーーーッ!!」
ただ泣き叫ぶ、もう終ったと安堵した心が踏み止まって耐えていた一線を壊してしまった。そこに洞窟に入ったときの気丈さは欠片もなかった。
年相応の少女が犯され媚薬によって与えられる快感と恐怖が混ざった瞳でただ泣き叫ぶ。
ワームの抜け殻に意思はない、ただ力尽きるまで生前に行っていた行為を反復しているに過ぎない。
14 :
ギン:2009/08/15(土) 04:19:33 ID:1Us4esh1
6
それも強力な毒によって終ろうとしていた。子宮内に入り込んだままの細い触手が力無くだが無茶苦茶に内部に溜まったままの精液を掻き回し、膣内のゲル状ペニスは細胞崩壊で溶けながらも無数のイボがある表面を波打たせて膣内全てに刺激を与えて回転する。
B
ttp://cgupload.dyndns.org/~upuser/up2/img/1250275953720.jpg 「あああぁーーーっ!!もッ、もう、許してッ!!・・ぃ、いくッ!!ひぃっ!!いやあああぁあっーーーッ!!」
溶けたゲルが精液の代わりに下腹部に溜まり温かな快感が脳にまで突き抜けた。
すでに絶頂感を堪えられないペルテの体ががくっと痙攣し再び背筋が反る。そしてブーツの中の足の指を丸めて快感の波が過ぎるまで震えながら耐える。
「・・・ハァ、ぅうう・・・ぁはっ・・はァ、ぃぁ、ハァ・・・」
既に”抜け殻”の動きは止まっていた。ペルテはどの風景も捉えていない瞳から大粒の涙が流れるままに、意味の無いうわ言を繰り返す・・・
どれぐらい経ったのだろうか、のろのろと気だるい体を起こして泣き濡れた瞳で見渡す。まだ魔法の明かりは点いていた。
その明かりに照らされたワームの大きな殻を視界に認めるとびっくと体をすくめてまだ良く動かない手足をばたつかせて後ろの壁際まで下がる。
股間の抜け殻はすでに消滅して水溜りを更に大きく広げていた。ただ膣内に入り込んだ細い触手がそのままだったので両手を使ってゆっくりと引き抜く・・っんん・・子宮口を抜ける際に微かな快感が腰に響く、そして膣口からも抜けてペルテはやっと安堵のため息をついた。
衣服を整えるため背後の壁に寄り掛かりながらもふらつく足に力を込め何とか立ちあがると、ペルテの股間から多量の精液と体液が混ざった液体が内腿を伝って流れ出し、地面にまで届いて染みを作る。
その感触に涙を流しながらバックとロッドを拾ってもつれそうになりながらも壁を伝い歩き続けた。一秒でもあの場所から離れたいという一心からだった。
--------------------------------------------------------------
あの後、体に目立っ変調は現れていない。
ペルテはモンスターの研究室に入るため魔道院に戻る準備をしていた。
モンスターに関しては民間伝承と個人研究がほとんどでギルドを含め今までこの手の総合研究はあまり行われていなかった。
だがこの5年間でモンスターによる人を襲う被害が急増。
中には伝承でしか伝えられていない種まで報告に上がっていた・・・
それを系統立てて分類整理する研究を行うのだ。
決断してからが早かった。恩師に連絡を取り自分も研究に加わりたいと伝えたのだった・・・
結果二つ返事で許可が出て来月から王都に戻ることになった。
ペルテがこの研究に関わる理由は一つ、自分の身に起こった被害を減らせる一助になればと言う気持からだ。
気分を変えるためにうーんと伸びをする。荷造りの為に屈んでいた背を伸ばし思う。
・・・必ずやり遂げよう・・・。
-END-
15 :
ギン:2009/08/15(土) 04:34:58 ID:1Us4esh1
えーと・・・以上です。
もし待っていて下さっている方がおられましたのなら、お待たせ致しました。すみません。
ほぼ一年以上リアルが忙しく去年の冬までには・・・と思っていましたら、冬どころか春越えて夏の終わりまでかかってしまいました。
文章にするとたったこれだけなんですけどね・・・まとまった時間が無いと書けないものですね・・・
今回でペルテは終わり?にしようと思います。次のキャラと絵はある程度出来てますので(絵は空いている僅かな時間でも描けるのですけどねw)文章のマンネリ化をどうしょうかとのた打ち回ろうかと思います・・・
gj!
絵も文も美味しくいただきました
>6
らしいね
自転周期も今とは違ってたみたい
1年が365日じゃなくてもっと少なく月も近かったらしい
これはいいものだGJ!
ペルテちゃんの人生に幸あれ
>>15 GJ!!
イラスト付きSS、すごく堪能しました。
ペルテちゃん触手に出会って人生変えられちゃったな
次回作にも期待しております
>ペルテがこの研究に関わる理由は一つ、自分の身に起こった被害を減らせる一助になればと言う気持からだ。
どの魔物がどんな風に女性へ被害を与えるか自分の体を使って研究するわけですね、わかります
2番の絵でペルテちゃんスカート穿いてないとか細かい矛盾点はあるけど、
エロかわいいペルテちゃんと死んでも女性をきっちり逝かせる紳士なワームが素敵な作品でした
GJでございます
>>15 GJ!すごい萌えました!
>>16 なんかの本で、「月は毎年3センチ、地球から遠ざかります」と書いてたよ
実際に起きたとある事件が触手怪物によるものだったなら…と考えて差し替えてみた
繁殖期につき発情中の触手が数度にわたり民家を襲い
当時の開拓民7名が妊娠、3名の行方不明者を出すという被害があった。
11月中旬のある夜明け頃、海から内陸へ30kmほど入った沢にある開拓村の
イワノフ家に巨大な触手が姿を現した。
飼い馬が驚いて暴れたため、その時の被害は収穫したトウモロコシだけであった。
この村は開拓の端緒にかかったばかりの土地でもあり
このような野生触手生物の襲来は珍しいものではなかった。
しかし、11月20日にふたたび触手が現れたため
馬への被害を懸念したイワノフ家の主人は、在所と隣村から2人のハンターを呼び
次男を加えた4人で待ち伏せた。
そして30日、三度現れた触手に鉄砲で撃ちかけたが、仕留めるには至らなかった。
翌朝、山方向へ続く足跡を追い血痕こそを確認できたもの、地吹雪のため
これ以上の追撃を断念した。
12月9日 イワノフ家の惨劇
秋から冬にかけて、開拓村では収穫した農作物を出荷する様々な作業に追われていた。
このような僻地ではそれらは人力に頼らざるを得ず、男たちは出払い気味になっていた。
まさにそのような時期の12月9日午前10時半頃、触手がイワノフ家の干しトウモロコシを狙って現れた。
この時、触手は勢い余って民家の壁を壊し、家人と遭遇した。
家屋の中にいたのは妻・マリューとイワノフ家に預けられていた小児・ジョナサンの二人だけ。
彼らの悲鳴が触手を刺激してしまい、ジョナサンは頭に噛み付かれて死亡。
マリューは燃える薪を投げるなどして必死に抵抗したものの絡み伏せられ
その場で犯されたあげく、森の中へと引きずられていった。
同日の昼、同家に寄宿していた伐採を仕事とするオドが飯を食べに戻り事件が発覚した。
川に架ける氷橋づくりに集まっていた村の男たちは知らせを受けて駆けつけ、
無残なイワノフ家の様子に衝撃を受けた。
村人は対応策を話し合うため、川下のミネストバーグ家へ集まった。
話し合いの末、グリアス・サリバンが役場と警察に連絡を、明景家の当主・アドリアが
ジョナサンの実家であるハミルトン家への連絡をそれぞれ取る役を受けた。
主人が家を留守にする両家の妻子は、ミネストバーグ家に集まり、オドも男手として同泊する手はずが取られた。
12月10日 捜索
早朝、グリアス・サリバンとアドリア・ミネストバーグは村を後にした。
残る男たちを中心に、討伐およびマリューの身柄を確保すべく
30人の捜索隊が結成され、彼らは森に入った。
150m程進んだあたりで、一行は触手と遭遇した。
襲い掛かる触手に鉄砲を持った5人が撃ち掛けたが、
手入れが行き届かなかったため銃撃できたのはたった1丁だけだった。
怒り狂う触手に捜索隊は散り散りとなったが、あっけなく触手が逃走に転じたため
彼らに被害は無かった。
改めてあたりを捜索した彼らは、トド松の根元にあった
白濁にまみれたマリューの衣服の残骸を発見した。
イワノフ家への再襲
この触手は人間のメスに種付けする味を覚えた為
再びやって来る触手の習性を知る村人は、武器を携えてイワノフ家の通夜に集まった。
そして日も暮れた夜8時頃、触手は再び現れた。
予想していたといえ現場はパニックに陥るも、なんとか一人の男が銃を撃ち
さらに300m程離れた隣家に待機していた50人の討伐隊が駆けつけた。
しかしその頃には触手は既に姿を消していた。
犠牲者が出なかったことに安堵した一同は、いったんミネストバーグ家に退避しようと
下流へ向かった。
ミネストバーグ家の惨劇
イワノフの騒動はミネストバーグ家にも伝わり、避難した女や子供らは
火を焚きつつ怯えながら過ごしていた。
護衛の者たちは近隣に食事に出かけており
さらにイワノフ家への触手出没の報を受けて出動していた。
葬儀の真っ最中だったイワノフ家から逃れた触手は
まさにこの守りのいない状態のミネストバーグ家に向かっていた。
背中に四男・ウィルヘムを背負いながら、討伐隊の夜食を準備していた
アドリア・ミネストバーグの妻・ヤヨは、土間で何かの物音を聞いた。
次いで起こった地響きにヤヨが声をあげたのとほぼ同時に
窓を破って触手が屋内に侵入して来た。
囲炉裏の大鍋がひっくり返されて炎は消え、混乱の中
ランプなどの灯かりも落ち、家の中は暗闇となった。
ヤヨは屋外へ逃げようとしたが恐怖のためにすがりついてきた次女・ユーミに足元を取られ
よろけたところに触手が襲い掛かり、背負っていたまだ赤ん坊のウィルヘルムに噛み付いた。
そのまま三人は触手の手元に引きずり込まれ、ヤヨは秘部を貫かれ膣内射精された。
その時、番として唯一家にいたオドが逃げようと戸口に走った姿に気を取られた触手は
母子を離し、この隙に乗じヤヨは子供たちを連れて逃亡に成功した。
追われたオドは物陰に隠れようとしたが叶わず、触手の爪を腰のあたりに受けた。
オドの悲鳴に触手は再度攻撃目標を変え、屋内に眼を向けた。
そこには未だ7人の女子供が取り残されていた。
触手はミネストバーグ家の三女・キリノとサリパン家の長女・ハンナの処女を一撃で貫通射精し
さらにサリバン家三女・イルミナに絡み付いて床に叩きつけた。
この様子に、筵に隠れていたグリアス・サリバンの妻・ティアが顔を出してしまい
彼女もまた触手の標的となってしまった。
迫る触手に妊娠中で身重のティアは、お腹の子だけはと命乞いをするも
当然の事ながら獣に訴えが通ずるはずも無く、無残にも穴という穴を犯され始めた。
川下に向かっていた討伐隊は、異様な雰囲気を察し急いだ。
そこへ犯され、股の間から化け物のザーメンを降れ流すヤヨがたどり着き
一同はミネストバーグ家で何が起こっているかを知った。
途中オドを保護し、討伐隊はミネストバーグ家を取り囲んだ。
しかし、暗闇となった屋内にはうかつに踏み込めない。
中からは、ティアと思われる女の呻き声。
そしてそれが聞こえなくなると、肉を咀嚼し骨を噛み砕く音が響く。
初潮前で種付けできない子供や、男の子を食べているようだった。
家に火をかける案も出たが、子供らの生存に望みをかけるヤヨが必死に反対した。
討伐隊は二手に分かれ、一方は入り口近くに銃を構えた10名を中心に配置し
残りは家の裏手に廻った。
そして空砲を合図に裏手の者が大声を上げて触手を脅かした。
驚いた触手は身重のティアとキリノ、ハンナとイルミナを絡め取ったまま
表で待つ男たちの前に現れた。
先頭にいた男が撃とうとしたが、またも不発。それどころか男が触手の前に居座る形になってしまい
他の者が撃ちかねている隙に、女4人を連れて触手はまたも姿を消した。
白樺の皮を松明にミネストバーグ家に入った者の眼に飛び込んできたのは
一面の血と無残に食いちぎられた三児の遺体であった。
討伐隊の多くは余りのむごたらしさにいたたまれず、戦争の経験者だけがその場に残った。
妊娠中だったティアの腹からは、子宮口を破られ胎児が引きずり出されていたが
不思議と触手が囓った様子は無く、その時には六ヶ月目の胎児は少し動いていたという。
しかし胎児も一時間後には死亡した。
村人は全員分教場へ避難した。
2日間で4人、胎児を含めると5人の命が奪われた。
対魔師と「女食い」
一方、家族に襲い掛かった悲劇を知る由も無いグリアス・サリバンは
役所と警察にイワノフ家の事件を報告し、宿を取った。
同じくアドリアミネストバーグはさらに足を伸ばし、道中噂を聞いたヒ
触手専門の名対魔師リア・ブランジュを訪ねていた。
リアは話を聞き、件の触手が以前自分を含め女三人を犯した「女食い」という異名を持つ
触手だと直感したという。
しかしその時、リアは犯された過去の恐怖からアドリアの依頼を断った。
仕方なくアドリアはここで一泊することにし、彼も自宅の惨状を知らぬまま床についた。
12月11日
アドリア・ミネストバーグとグリアス・サリバンは村に戻ってきた。
しかし、はるか下流の分教場に村人が集まっていることを訝り近づいた二人は
残してきた家族の受難を知るところとなった。
慟哭し、むすこを殺され妻や娘を犯され攫われたことに怒り狂う二人。
特にグリアスは残してきた家族の全てを失ったのである。
逃れたままの触手を放っては置けず、精鋭を絞り込んで組む決死隊に両名も志願した。
イワノフ家への再襲と同じく、触手はその習性からまた姿を表すと踏み
隊は昨夜のままに放置されたミネストバーグ家へ向かった。
一同は天井裏に忍び待ち伏せたが、その夜は徒労に終わった。
12月12日
触手出没の連絡は国の中央にもたらされ、近場の街警察の指導の下
討伐隊が組織される運びとなった。
近隣の村々から銃の供出と志願者を募集し、方々から人的協力も受けて結集した部隊は
夕刻には村に入った。街警察の討伐隊は、村で結成された決死隊の様子を確認しようと
ミネストバーグ家をめざしたが、途中下山する一同と出会い
触手は来なかったことを知らされた。
今後のことを考えれば、何としても退治しなければならないと討伐隊は検討を重ね
触手には同じ場所に獲物を求めにくる習性があることから
犠牲者の遺体を餌にして触手をおびき寄せるという策が提案された。
イワノフ、サリバン、ミネストバーグ三家の当主は様々な思いをかみ殺し
村のために、また犠牲者の復讐を果たすために苦渋の思いで承諾。
前代未聞の作戦が採用されることとなった。
その日のうちに作戦は実行に移された。
鉄砲の撃ち手は6名で編成。
彼らは居間に置かれた遺体が放つ死臭の中、補強した梁の上に張り込んで触手を待った。
夜、森の中から姿を現し近づいてきた触手に一同固唾を呑んで好機を待った。
しかし、家の寸前で触手は歩みを止めて中を警戒すると
そのまま元来た森へ引き返していった。
男たちはさらに待ち伏せたが、その後触手は現れず作戦は失敗に終わった。
12月13日
早朝、村に一人の女が到着した。
それは、一度は退治の依頼を断ったリア・ブランジュだった。
怖れる相手ではあったが、リアは「女食い」出現の報をどうしても無視することが出来ず
夜通しで山越えをしてまで駆けつけたのだった。
そして、ここに来る道中でリアが見た情報により村内を捜索した一行は
イワノフ家が三度荒らされているのを発見した。
越冬用に備蓄した食糧を食い荒らし、室内で執拗に暴れまわった形跡が見られた。
この日、村外からの応援と60丁もの鉄砲が届いたことに気を強くした街警察は
山狩りを実行に移し、同時に村への通路を確保するために中断していた川の氷橋作りも再開させた。
一方、触手は村人不在の家々を荒らし廻っていた。
飼われていた鶏を食い殺し、食べ物を荒らし
さらに、服や寝具などにイタズラをしていた。
中でも特徴的なことは、女が使っていた枕などに異様な程の執着を示していたことだった。
人間の女を幾人も犯して孕ませ、味を占めていたのだろう。
これを知ったリアは、件の触手がやはり「女食い」だとの確信を強く持った。
この被害に遭った家は8軒以上にのぼったが、山狩り隊や単独行動を取るリアも
触手を発見するには至らなかった。
しかしその暴れぶりからも「女食い」の行動は慎重さを欠き始めていた。
味を占めた獲物が見つからず、昼間にも拘らず大胆に人家に踏み込むなど
警戒心が薄れていた。
そして行動域が段々と下流まで伸びており、発見される危険性の高まりを認識出来ていなかった。
これを読み取った街警察は、氷橋を防衛線とし
ここに撃ち手を配置し警戒に当てた。
そして夜、橋で警備に就いていた一人が
対岸の切り株の影に不審を感じた。
本数を数えると明らかに1本多く、しかも微かに動いているものがある。
報告を受けた街警察が、人間かも知れないと大声で話しかけるも返答が無かった。
意を決し、命令のもと撃ち手が対岸や橋の上から銃を放った。
すると怪しい影は動き出し、闇に紛れて姿を消した。
やはり触手だったのだと、仕留めそこないを悔やむ声も上がったが
作戦に確かな手応えを感じ取っていた。
12月14日
空が白むのを待ち、対岸を調査した一行は
そこに触手の足跡と血痕を見つけた。
銃弾を受けていれば動きが鈍るはず。
雪が舞い始めた空模様を睨み、足跡を追えるうちにと急ぎ討伐隊を差し向ける決定が下された。
いち早く山に入ったのはリアだった。
歩みが遅くなりがちな集団行動を嫌う彼女は、また降雪が足跡を消してしまうことを恐れていた。
「女食い」の老練さを熟知していたリアは、追っ手を撹乱させる触手独特の足取りをことごとく見破り
慎重に風下に廻りこみながら、静かに標的に迫っていた。
触手はナラの木につかまり、体を休めていた。
その意識はふもとを登る討伐隊に向けられ、忍びつつ近づくリアの存在には全く気づいていない。
20mほどまで近づいたリアはハルニレの樹に一旦身を隠し、術を組み上げた。
そして凍てつく空気の中、術の発動音が響いた。
一発目の弾は「女食い」の心臓を正確に撃ちぬいた。
即座に次の詠唱に入り、すばやく放たれた二発目は頭部を射抜いた。
急ぎ駆けつけた討伐隊の男たちが見たものは
村を恐怖の底に叩き落した悪魔の屠られた姿だった。
しかし結局、連れ去られた五人の行方は今もわかっていないそうだ。
こんなの書いてみたいな
そうしろ
何の事件か分かっちゃったけど実際に起きた事だけにちょっとなぁ…
29 :
ギン:2009/08/17(月) 00:22:59 ID:uZxYlWIs
レスありがとうございます。次はまたしばらくかかると思いますが。頑張って投下したいと思います。
・・・何か希望のシチュとかありますかね?
>>29 ペルテに限らずファンタジーの世界は、どんなトイレがあるのか常々気になっています。
それも踏まえて、トイレから触手とかどうでしょうか?
>>29 三毛別事件、小説だと「羆嵐」だよね?
俺もこの前のトムラウシのスレで紹介されてこの前読んだ。
死亡ネタだけは痛々しいので削ってもらえるとありがたい。
>>29 虫続きだったので、久しぶりにスライム系を
>>29 ちょっとあなたの絵で異種和姦が見てみたい
異種和姦いいねえ。
有翼タイプのデーモンと空中セックスを。
クリ責めも忘れるなよ
>伊集院光…じゃなかったウガンダ…じゃなかった浮かんだ
このつまらないくだりはその書き込みに必要なの?
前スレに書き込もうと思ったらこっちに書いちゃったW
しかも前スレ容量オーバーで書き込めないとかWWWW
すまそWWW
年度が変わってからスレの主力メンバーがパタンといなくなっちゃったんでペルテの人の復活は素直に嬉しい。
そして年度が粘度と一発変換される俺は悲しい。
生命力だけの単細胞スライムじゃなくて、女の子の心をえぐるような事言ったりヤったりする人型スライム希望
スライム「ぷるぷる! ぼく悪いすらいむじゃないよ!」
女の子「!!」(可愛い……)
こういう風にえぐるの?
>>45 それは「えぐる」じゃなく「打つ」だろjk
スライム「ぷるぷる!ぼく善いすらいむじゃないよ!」
女の子「!!」(怖い……)
スライム「ぷるぷる!ぼくすらいむじゃないよ」
女の子「!!」(いやいや!スライムだろ!?じゃなかったら何なんだよ!)
スライム「今日は眠らせないぜマイハニー(CV:大塚明夫)」
女の子(あぁ…スライムなのにダンディー)
>>49 ちょ・・・そのCVは・・・
何の変哲もなく背景に溶け込んでいたダンボールから、
突如触手が出現。一言、「性欲を持て余す」
女の子「!」
やがて滴る愛液をなめて一言「うますぎる!」
「大佐、メインシャフトに進入した、指示を頼む」
荒巻大佐「首尾は上々のようだなスライム、よし、そのまま潜入、後退を繰り返し、
『奴隷化作戦』『拉致作戦』を実行、成功し次第、速やかに帰還せよ。
なお、これはいつも言うことだが、女性は1人たりとも殺してはならん。以上だ」
強力な蠢動能力と他人の子宮にダイブする能力を持つ
ムシカン・マンティス
一週間同じ体位で射精し続けることができる
精液狙撃主 スナイパー・ウェアウルフ
拘束の達人 ホクサイ・オクトパス
巨根のマーマン バルカン・ハンギョジン
愛撫の名手だけでなく
産卵のスペシャリストとしても知られる
テンタクル・オセロット
そして彼等を率いるのが
異種姦実戦部隊リーダー
リキッド・スライムだ
>>52 「スライム、まずは屋内にいる女たちから衣服と体液を調達するんだ」
お前ら好きだ
そしてゲーム化w
2ヶ月前に触手に目覚めた新入り触手なんですが、保管庫以外に
ここを読まねば触手とは名乗れない
ようなサイトてあります?
無いし、そういうこと言っちゃう時点でお前は触手にはなれない
>>58 >>59 僕が夏厨だからですか?
わかりました。俺はこのスレの粘着君としてこれから頑張ります
スライム「実はダム成金で温泉とプライベートビーチ付きの三億円の大豪邸を建てたんだ」
女の子「前からあなたの事が好きでした!」
数ヶ月後、干からびたスライムが発見され新妻が遺産を相続するのは別の物語である。
?「マザー!俺のマザー!マザーはどこだー!!」
退魔師少女「なんですかあの物体は?」
魔法少女「その昔、北は北海道、南は沖縄、更には香港まで闊歩していた触手界の重鎮だそうです」
超能力少女「なんか…重度のマザコンなんでしょうか…?」
>>1 新スレ乙です。
>>9 ギンさんGJ、久しぶりです。
次作品もお願いしますけど、
できればペルテさんの後がどうなったとかも知りたいです。
荒らしてやるからな覚悟しなてめえらぁ
>覚悟しなてめえらぁ
「覚悟してらめえぇ」に見えて息子共々反応してしまった
俺にもそう見えた
触手がおっきしたぉ
触手×強気は良いね。
>>70 こんなんじゃ、やめません
ありがとうござあみす
72 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 20:14:49 ID:nDRL9Rpy
保管庫あたりに雪男に連れ去られて山でHする小説なかった?
にたような板のやつかもだけど
>>71 個人のサイトをここで出したら、そのサイトに迷惑がかかるんだよ
君のアドレスが出会い系サイト業者にばらまかれる様なものだよ
だから容易に出す事はできないの
それとpinkじゃ粘着嵐なんて珍しくもないから、いちいち宣言しなくても大丈夫
ちゃんとpgrされてるよ
>>6 亀レスだけど、それは確か、80年代くらいの古い説だったと思う
その後、生体力学の研究が進んで、当時とは骨格の構造の違うシミュレーションがなされているはず
当時、Tレックスなんかが、
「これじゃ走るのは無理だから、のそのそゆっくり歩いて、他の動物の残飯の腐肉をあさっていたんじゃないか?」
みたいに言われ始めたんだけど、その後、捕食者だったらしき痕跡も相次いで見つかってる
とはいえ、完全な決着はもちろん付いてないんだろうけど
触手の世界でも、安全だと思って研究されていたヤツが、ある日突然、凶暴化して婦女子を襲い始めたりすることもあるしね
トラウマ分を薄めたバイオベース的な感じのも良さそう
>>75 同化吸収等トラウマ要素皆無で、女性を不老不死にして
永遠に犯し飼い続けるバイオベースなら認めるのだがw
>>74 屍肉しか食べないとか屍肉は決して食べないとかはいないんだってな。
同じように「自分はその触手の好みじゃ無いから大丈夫」と思って不用意に近づいたら犯された、というのもよく聞く。
同じように「自分は陵辱する側」だと思ってたドリアードがあっさりとホームレスに陵辱された、と言うのもよく聞く
最近のホームレスのレベルはパネェっスよ
そういや最近ローパーが痴女の群れに襲われて枯れ果てる事件も多いそうだ
媚薬の使いすぎは危険だな
>>76 ナツメのボスの本拠地が丁度エロバイオベース状態だったとオモ
ペースからするとヒロイン達がお世話になるのは相当先っぽいが
そうなんだよ、あれこそが理想的なエロバイオベースなのだ。
ボスの企みが、全世界のエロバイオベースハーレム化だったとしたら・・・
意外と紳士的じゃね?荒巻先生?
バイオベース、バイオベースってなんで今頃超電子がと思った俺が引き返しますよ
ドゴンッ!ボゴンッ!な異種和姦読みたい
・中世ファンタジー的世界観です
・陵辱要素を含みます
・猟奇的なものが苦手な方は、エピローグは御覧にならない方が良いと思われます
・なお、ep2は単なるおまけです。続きはありません
・少女剣士の手難 ep1
彼女は絶体絶命の窮地に立たされていた。
振り返る童顔は険しく、足取りは不安定で重く、見るからに満身創痍の様相だ。
陽は中天にあるものの、追う側にそんなことは関係ない。
ここは廃墟と化した街、相手は仲間を失った少女、そして……自分は化物だからだ。
「――きゃあっ!」
伸ばした触手が、少女の四肢を容易く捕らえた。
剣を抜く余裕もないほど、彼女は怯えきってしまっていたのだ。
「や……やめて…………」
懇願は空しくかき消えるだけだった。
怪物の顔と思われる部分が歪んだように見えた。
少女はといえば……悲鳴を上げる力すら残されておらず、澄んだ緑の瞳からは涙がこぼれていた。
これから遭う目を十分に理解できるのだろう。
ふいに、ひときわ鋭い一本の触手が少女の前に現れると、それは目にも止まらぬ速さで少女の身体に奔った。
すると、少女が着ていた衣服が裂かれ、肌には傷一つつかずに全裸にされているではないか。
「…………っ!!」
頬を濡らしながら、羞恥と恐怖で顔を赤らめ歯噛みする少女。
なんで……どうしてこんなことになっちゃったんだろう……?
問いかけても、答えなど返ってこない。
もはや彼女は、くもの巣に囚われた蝶々と変わらぬ存在。
ただただ自分が犯され、辱められた挙句、激痛に泣き叫びながら捕食されるのを待つしかない。
それは、文字通りの絶望――――
四肢を四方に伸ばされ、空中で宙吊りにされた少女が最初にみたものは、異様なまでにぬめった無数の黒い触手だった。
ふとめの中指ほどもあるそれは、不気味な音を立てながら、思い思いの場所にまとわりついてゆく。
首すじ、耳、ほお、顎、うなじ、肩、わき、太もも、へそ…………
「…………――ひぃいいっっ!!!」
全身にはしった異常な悪寒に、少女は激しくわななきながら悲鳴をあげた。
粘っこい感触の気持ち悪さに加えて、強い催淫効果もある。
処女であっても自慰の味を知っている彼女ならば、それに敏感に反応するのは当然だった。
そして、触手は待ちわびていたかのように、今度は程よい膨らみに二本の欲望を走らせた。
ピンクの突起にぬめった触手がぴとっと着地する。
「っっぃやあ、ン……!!」
すでに愉悦を帯びた少女のあえぎ声。
それから間もなく、黒の触手は吸盤のように変形し、ちゅく、ちゅく、と乳首を吸う淫らな音が響き始めた。
異様な恍惚感が少女に襲いかかる。
「ひゃっ! ……やっ、あっ、あん! きゃふ、んっ……や、やめへぇ!!」
その言葉とは裏腹に、少女の心は陶然としていた。
殺意を感じない触手に恐怖を覚えなくなると、脳の中は激しすぎる快感の炎に覆われてしまっていた。
声は完全に、自涜に及んでいる時しか出さなかった筈の艶かしい響きを帯びている。
「あぁん、はぁ、んんっ……いいっ……! ひゃぁっ、ンっ…………」
自ら求めるようによがってしまう少女。
欲望に溺れた雌へ成り下がる寸前で、微かに残る理性が彼女に呼びかけた。
私は犯しつくされた後、この怪物に喰われる。そんな相手にいい様にされるなんて嫌……!
しかしそんな想いも、絶対的な快さを前にして飲み込まれそうだった。
どうせ私が抵抗したところで敵いっこない。逃げられるハズもない……
「……っひ!??」
陰部に強烈な違和感をおぼえ、少女は恐るおそる下方をうかがった。
正視をはばかられる、太く粘り気のある黒触手が緑眼に映される。
それは、先端で三つに枝分かれしていて、さらにそれぞれが虫の肢の様なモノを無数に蠢かせていた――
「いやぁああ゛っっ!!!」
見た目の気持ち悪さに、少女は我に帰って絶叫した。
こんなモノが自分の身体に触れていたと考えると、精神に異常をきたしそうだった。
くちゅ、くちゅ、と耳に入ってくる淫猥な水音が、少女をすこしずつ快楽の波に溺れさせてゆく。
「ひいっ………………い…………やっ……んぅっ、あんっ……あっ!! あぁん! ひゃぁンっ!!」
少女の意志は、脆く儚いものだった。
秘処を奇形の触手によって穢されているというのに、だらしなく舌を出しよだれを垂らして悶えてしまう。
「あンっ! はぁッ! ひゃあ! くっ、ふ、んんんっ……あぅ、はンっ、あっあっやっきゃぁあんっ!!」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、といやらしい音が発されるたびに、少女の口からもまた淫らな響きがついて出る。
淫核・膣内・尻穴の三箇所を巧みに犯され、触手の粘液とも少女の愛液ともつかぬ欲望の元が、地面に向けて大量にほとばしっている。
実は既に絶頂を迎えていることに、少女自身は気づいていない。
異常な気持ちよさが継続しすぎて、性的感覚を倒錯させられてしまったのだ。
「ぅンっ、やぁっ、ひゃん! あふぅ……はぁんっ!! ――ふあっ!?」
欲望に溺れきった表情が、少し和らいだ。
攻めを一旦中断して四肢を拘束していた触手がうごき、少女の姿勢を無理矢理変えさせられたからだ。
両手を頭上にかかげ、上半身を屈めて尻をつき出す前傾姿勢……いわゆる後背位に適した格好だった。
「はぁっ…………!!」
頬を染めて舌なめずりしながら後方をうかがった少女の双眸に、正しく男性器を思わせる形状の赤黒い触手が映し出された。
が、それも一瞬のこと――
「――ひゃぁああっふぅぅうんんぅっっ……!!!」
ゆるやかに後ろの穴に侵入してきたそれは、異様な滑りを帯びていた。
しかも、どういうわけか微かに震動までしていて、中にいられるだけで激しすぎる甘い衝撃が少女を襲うのだった。
「あんっあっ! ひゃっ、んッ……うぅ、あぁぁっ!! きゃふぅぅう……っ!!!」
僅か数回ずぷずぷと出し入れされているだけで、少女はいとも容易く果ててしまった。
快楽によって生み出された透明の液体が、ピュッ、ピュッ、ピュッ、と一定間隔で放出されてゆく。
だが、触手はそんなことお構いなしに未だピストン運動を繰り返している。
「あぅっ、はっ、ん……あぁぁあん! ひゃぁぁんっ……出る、でちゃうぅ――あぁん!! あっあっあっあぁん!! やぁぁぁアんっ!!!」
十を数えぬうちに再び絶頂が訪れ、少女の身体を激しく痙攣させる。
脳内は愉悦によって焼き尽くされ、気を失いそうなくらいの心地よさを伴っている筈だが、それでも決して意識を手放そうとはしない。
いや、‘手放せない’のだ。
――と、再び四肢に絡まっている触手が動き出した。
今度少女がさせられた姿勢は、先刻と同様両手を頭上に拘束されての――M字開脚の格好だった。
羞恥などとっくに失せている少女には、それは新たな快楽を味わえるという餌でしかなかった。
彼女を待ちわびせることなく、あっという間に黒触手が一本、秘境に向けて迫り出した。
例によって虫の肢を無数に生やした先端が、すでに濡れそぼっている処に優しく触れ始めた。
「あ、ん……♪ あん……あぁん……あん……やん……あっ、あぁっ、はぁあん……! きもち、いいぃっ…………!!」
上下にうごめいて淫核をくにゅくにゅ刺激する様は、愛し合う男女間での前戯を思わせる。
少女の方もそれを愉しむようにリズムよく喘ぎ声を上げ、少しづつぴゅっぴゅっと愛液を漏らしながら、気持ちよさを堪能している。
しかし、それは長続きしなかった。
少女は双眸を閉ざしていたため、ソレの接近には全く気づかぬうちに――
「あん……はぁあん、あ――――が!!!」
何かを破る音とともに、悲痛なうめきが洩れた。
彼女の、未発達の恥部に挿されているのは……男性器の周りに小さな棘がびっしり備わっているような形状の、‘その怪物の性器’だった。
「あがぁあ、ハっ……ッ……ぎぃっ!!!」
処女膜を貫かれ、幼い秘陰の周囲に紅い花びらが舞った。
少女は、身体のなかに何かが植えつけられるのを感じ取った。
そう……怪物は自身の精を放っているのだ。
この少女を、子孫を残す媒介に選んだのだ。
「――――ぐごっ」
ようやく怪物の性器が抜かれると、奇異な苦鳴が少女の口から洩れた。
首がだらんと垂れ下がっているのを見るに、どうやら気を失ってしまったようだ。
すると用済みと判断したのか、怪物は四肢を拘束していた触手を解き、巨体に似合わぬ速さで何処かへ立ち去ってしまった。
- Epilogue -
少女には三人の仲間がいた。
彼女以外は男だったが、女というハンデをものともしない剣の冴えを有していたから、少女はパーティのリーダーを努めていた。
そんな彼らが、ひとつの街を潰した名も無き賞金首の怪物の情報を聞き、少女の決定で意気揚々と廃街へと向かった。
しかし、怪物は強かった。
仲間の魔術士・僧侶・弓使いが、文字通り一瞬で血祭りに上げられてしまった。
――人間の男に対しては圧倒的な力でねじ伏せるが、女に対してはその半分も力を発揮できない。
事前に調べていれば結果も違ったろうに、少女は仲間を失った上、惨状を目の当たりにした恐怖から無力な乙女になってしまったのだ。
怪物が去った後の廃街には誰も訪れず、また少女も暫くは意識を取り戻すことはなかった。
だが、彼女の体の中では着実に何かが繁殖し、新たな生命を次々に作り出していた。
そして、一週間後。
少女はようやく、意識を現実に引きずり戻された。
――――激痛によって。
腹部にこみあげる猛烈な痛みと、喉元から吐き出される血塊に。
少女は、双眸を大きく見開いた――――
「 !!!!!!」
絶望の叫びは、声にならなかった。
再び薄まりゆく意識の中、少女が最後に見たものは……自らの腹を食い破って蠢く、無数の蟲の姿だった――――――
BAD END
・少女剣士の手難 ep2
密林の山の中腹。
白昼の頃合いとあって、木々に遮られることなく侵入してきた陽光が、そこここを照らしつけている。
林道は人の手によってある程度拓かれているものの、今は魔物が最も活発に動きまわる時間帯。
あまり不用意に侵入すべきではないはずだが、そんな中でもある冒険者の一行が、ある目的を目指して道を闊歩していた。
「なあ……あれ、本当にやるのか?」
険相の魔術士が、隣の弓使いにひそひそと問いかける。
「…………僕に聞くな」
整った顔の向きも変えぬまま、弓使いの返答はそっけない。
魔術士はそんな彼に構わず話し続けた。
「だってさあ、失敗した時のことを考えるとコトだぜ? あいつがかわいそうだ」
「……やる前から失敗と決め付けるのか……お前は」
弓使いは依然として正面を向いたまま魔術士にしゃべり掛けている。
この対応に微かながら感情を逆撫でさせられた魔術士だが、意外にも(?)大仰な反応を見せたりはしなかった。
「そうは言ってねえよ。ただ、さすがのあいつもあの魔物相手に太刀打ち出来るかどうか、って考えなかったか? お前だって」
「……考えないと思うか?」
弓使いの男が、ようやく魔術士に視線を合わせてきた。
恐ろしいほどの美貌に相応しい鋭利な双眸が、魔術士を見つめた。
目を逸らしそうになるのを堪えて見つめ返し、魔術士は口を開き始める。
「いいや、おそらく俺よりは深く考えてそうだと思ったな。どうなんだ? お前さんの意見は」
弓使いは意味ありげな微笑をうかべた。
「お前は、やつより……リディアよりよっぽど話が分かるから助かる」
「そりゃ当然だ。俺は二十二、あいつは十六。経験ってものが異なりすぎる」
「そこだ、ラバン。……やつはなまじ剣の冴えが尋常じゃない故に、慢心している部分がある……自分でも気づかないほどの、小さな過信だが」
魔術士はわずかに顔を歪めた。
「それを叩きのめす為に、リアを人喰い花にぶつけるのか?」
「そうだ……むしろ、極めて丁度良い選択肢だろう? ……命を失わずに、心身ともに自分の無力さを思い知ることが可能なのだから……」
作戦の概要はこうだ。
人喰い花は、つぼみを閉じているとあらゆる魔法を無効化してしまう。矢も同様、効果は薄い。
つぼみを開き、触手を伸ばす瞬間に弱点をさらけ出すのだ。
ゆえに、剣士であるリディアが前線に出てつぼみを開かせ、その間に魔術や弓を打ち込んで屠るという寸法だ。
「……とはいえ、まだ敵わないと決まったわけではない。人喰い花に対応できるなら、それはそれで歓迎すべきことだ……」
「俺はそう願いたいね。いくらなんでも、いや少しは楽しみだが、やっぱりかわいそうだ」
「……お前の台詞は説得力に欠けるな」
「何言いやがる。お前だって楽しみな癖に」
「小娘の痴態に興味はない。…………そもそも、最中を眺められるわけではなかろう」
「ラバンさん、ロシーニさん、遅れてますよ」
先を行く美しい僧侶に呼びかけられ、二人は大分離されていることに気づいた。
「フレセちゃんが呼んでる。はやく行かないと」
「……。……男に‘ちゃん’はやめろ」
女ならいいのか――魔術士はそのつっこみをしまっておくことにした。
二人は走って、少女剣士と僧侶の所に足をはこんだ。
「……見えてきたわ」
可愛い少女剣士は背を向けながら言った。
視線の先およそ五十歩ほどは、木々のない開けた場所のようだった。
その中央に見えるのが…………
「……聞いたよりでけぇし、気持ちわりぃな」
魔術士がみなの気持ちを代弁した。
どれくらい大きいかといえば、都会の宿屋ほどの面積をくっているし、高さも大の大人五人分はありそうだ。
やけに赤いつぼみにはボツボツがついているし、周囲の葉っぱは黒い斑点が塗られていて、生理的におぞましく感じるのはある意味当然だった。
「……じゃあ、あたしは行くわ。援護は任せたわよ、みんな」
これから対峙する魔物の気味悪さにも、少女は全く怯んだ様子はなかった。
そんな彼女を見て、魔術士は少し楽しみだと思ってしまった……敵わなかった時の少女の姿が。
人喰い花は、人間の雌の快楽を好物とする。
つぼみの中に捕らえた少女を犯し、備わっている視覚と聴覚で淫らな反応を愉しむ。
それを糧に成長するのだが、意識を失ってしまうと男と同様、一瞬にして斬り刻まれ捕食される……
「お気をつけて……」
「無理すんなよ」
僧侶と魔術士がねぎらいの言葉をかける。
少女は振り向くことなく、ゆっくりと目標に近づいていった。
男三人も、彼女から十歩ほど距離を取り、徐々に魔物へと接近してゆく。
少女は、鼓動がドク、ドク、と高鳴るのを感じた。
眼前の魔物が強大であることを、本能的に察知しているのだと思う。
だが、恐れは‘したくない’。
相手が強ければ強いほど、自らの剣を磨くことにも、経験を積むことにもなるのだ。
困難から逃げてばかりでは得られるものは無い。
少女があと十歩ほどで開けた場所にでそうなので、魔術士と僧侶は立ち止まって詠唱を開始した。
弓使いはそのまま歩み続ける。
少女は腰に帯びた剣を抜き放った。
鉄製の刃厚剣(クレイモア)は昨日寄った街で購入したばかりで、淀みが一切ない。
スラリとした長い刀身と厚めの刃は、この華奢な娘には不釣合いに見えるが――
間もなく、少女は巨大な魔物の索敵範囲内に踏み入れようとしていた……………………
「――ハッ!」
刃厚剣を駆って陽が当たる草原に出た――その瞬間にもう人喰い花は動いている!
「っ!!」
少女の右側面から矢が三発同時に放たれそれは全て飛来中だった触手を撃ち落した!
「やぁあッ!!」
左方向からの触手二本は自らの剣で微塵に裂いた!
間を挟まず少女のはるか頭上を紅蓮の炎球が飛翔っ、それに対し天空から瞬速のいかずちが降り注ぎ――雷撃と火炎の合わせ術が魔物に炸裂したッ!
「「「「……っ!」」」」
四人は一つ数える間だけ驚いた。
魔物の周囲には大量の黒煙が上がったが、手応えが殆ど感じられなかったからだ。
だが、うろたえている暇などない。
少女剣士と弓使いは身構え、魔術士と僧侶は再び詠唱に入る。
しかし――――
「えっ!? ――きゃああぁっ!!」
「!? リディアッ!」
弓使いの眼の前で少女の身体が浮かび上がった――否、触手に捕らえられたのだ!
おそらく視界外から近付いて捕獲したのだろう。
滅茶苦茶な動きで、どんどん少女は遠ざかっていった。
弓を射れないのは自明だ。後方の仲間も詠唱している気配が無い。
少女の身体が人喰い花のつぼみにぱくんと飲み込まれた。
弓使いはため息をついて振り向き、険しい表情の仲間ふたりにこう告げた。
「…………作戦を練り直そう」
少女は例によって(?)、つぼみの中で四肢を拘束されていた。
そこはまさに『触手空間』だった。
どこを見渡しても触手・触手・触手……粘液によってぬめったでこぼこの赤い内壁から、大小長短問わずどす黒い無数の触手がうごめいている。
そして、少女の視界の最奥には……白き繭に包まれた‘核’らしきモノが、ドクン、ドクン、と強い脈動をうっている。
「ひっ……」
人喰い花の赤き空間に、少女の微かな悲鳴が反響する。
内部の気味悪さに反応したのではない――
少女の前に現れた触手の先端には、巨大な目玉が備えられている。
血走ったまなこが少女をねめつけているのだ。
これから起こりうることは重々承知していた。当然、覚悟もしていた。
なのに、実際自分がこの状況に置かれたとたん、少女は身体がガチガチに固まっているのに気づいた。
けれど、恐怖に打ち震える時間を、魔物は十分に与えてくれそうにもない。
「! …………っ!!」
自分の衣服に触れてきた触手どもを視認しても、少女は声を上げなかった。
恥辱に顔を赤くして歯噛みしているが、ふるまいは気丈そのものだった。
そういった感情もまた、この魔物の好物だ。
触手は、自然を感じさせる深緑色の衣服を脱がしにかかった。
「………………!」
少女は薄着なので、あっという間に胸をおおうさらし布と、大事なところを隠すだけの下着姿になる。
うつむき加減になって目を閉ざしているが、その様子からははっきりと羞恥と恐怖が嗅ぎ取れる。
巨大な目玉が薄くなって、いやらしくぎょろついた。
新たな触手が少女にせまってくる。
それぞれ胸と陰部に二本ずつ襲来し、胸にむかった趣を知らない触手はすぐに布さらしを破りとってしまった。
程よく膨らんだ形の良い双丘があらわになる。
だが、少女の反応は芳しくない。
かまうことなしに、二本の触手は容赦なく白い胸もとに巻きついた。
「っ………………」
それでも、強情な少女は反応しようとしなかった。
巨大な目玉はついに怒りの様相を呈し、僅かな殺意を帯び出した。
すると二本の触手が少女の下半身に伸び、瞬く間に下衣がやぶり取られてしまった。
秘処を晒された少女はぶるっと震え、さらに強く歯を噛み締める。
目玉の憤怒はしかし収まらず、触手二本はためらいなく少女の果実に触れ始めた。
「っ!! ……! くっ! ふっ……う゛…………ぅっ!!」
口に出したくない衝動が少女を襲い、抑えようとしても甘い途息となって口からもれてしまう。
触手の先端が紅い花芯を擦り、もう一つの触手は熟れた花窪に出し入れされる。
両手で顔を覆いたくなるほどいやらしい表情であることを、少女は自覚していた。
口元から涎が垂れてきて、下腹部からはぐちゅぐちゅと淫猥な水音が響いてきている。
このまま喘がないという欲望の抑制を続けると、発狂するか意識が飛ぶかしそうだった。
しかし、先に飛んだのは理性だった――
「ひゃぁ、ン……!!」
ささやかな、それでいてはっきりとした艶かしい声があふれ出た。
少女を眺めていた目玉がようやく、(目だけで)笑み崩れた。
一度声を発した少女は、悪い意味で吹っ切れてしまった。
「あっ! あん、あっやっはあんっ!! あぁぁあん……! ダメぇっ……」
触手が蠢くたび、少女の上の口から甘い響きが洩れ出て、下の口から少しづつ愛液がしたたり落ちてゆく。
少女の顔は情欲に染まっていた。
だらしなく開いた口から涎が垂れ、自らの痴態を薄く開いた双眸に映し、快感が身にしみる度に目をふさいで天をあおいだ。
触手の愛撫は、自らの指先で慰めるより何倍も快かった。
そして――少女の陰部から透明の液体がいきおいよく噴き出した。
「はぁぁあぁあああぅっっ!! ふぁああああぁぁぁっ、あああぁぁぁんっ――」
‘一回目の絶頂’で、悲鳴じみた悦びの声がひびき渡った。
果てたというのに攻めは収まる気配がなく、ビクビクとわななく少女をさらに鞭打つように突起と膣内への刺激を続けた。
継続する快感に身悶えしながら、少女は未だ噴霧のように愛液を飛び散らせている。
「ひゃん! はんっ! あぁっ……ぅん! んっ、あっ、いやあっ……ふぁあぁぅ……!!」
股を開かされ、両腕を頭上に拘束され、両乳房を締め上げられ、性器を徹底的に穢される……
そんな状況下で、声を上げないことなんて無理だわ……
もし、この化け物の攻めに耐え続けて、口を噤んだままでいたら気絶しちゃう。
そしたらあたし、食べられちゃうから……そう。生きるために、仕方なく喘いでるのよ
決して自分から気持ちよくなろうとしてるわけじゃ…………
「――あぁっっ!! あっはっやぁンっっ!! ひあぁぁあっ!! あぁあっきゃああぁぁー…………――!!!」
‘二回目の絶頂’が訪れ、触手が激しく出入りしている秘処から、ピュク、ピュク、とリズムよく愛液を放出しだした。
愉悦に塗られた表情で天をあおぎ、淫水を噴きだす瞬間ごとに「あぁん! はぁん!」と快楽を増幅させる喘ぎ声が少女の口から発される。
気が狂いそうな快感を味わっても、陵辱は終わる気配が無い。
彼女がどんなに嫌がろうと、恥辱に身を焦がそうと、触手に塗布された催淫効果が無理矢理快楽を引き起こしているのだ。
プライドが高く、意志も強い少女にとって、これは正しく屈辱でしかなかった。
同時に、こんな淫楽なぞに溺れ、自らよがって嬌声を発する自分が腹立たしくて……そんな思いが、緑の瞳から涙をこぼさせた……
――――同時刻。
外ではようやく、林中にいる三人が戦闘に移ろうとしているところだった。
「可哀想に……リアは今ごろぐちょぐちょに犯られてるんだろうな……」
言葉の内容とは裏腹に、魔術士のセリフは僅かに興奮している響きがあった。
僧侶は苦笑し弓使いは鼻をならしたが、次の瞬間には表情を引き締めている。
「やりますか」
「ああ……手はずどおりにな……」
二人に軽視されたようで面白くなかった魔術士だったが、軽く舌打ちしながらも僧侶に倣って詠唱を開始した。
「――行くぞっ!」
弓使いが草原に躍り出ると――その中央に座している気色悪い花が無数の触手を放ってきた!
それに対して彼が弓を引くとどういう仕組みなのか三本の矢が同時に放たれ襲い来る触手を撃ち落している!
尋常ではない光景だった。
飛来する触手の数も異常だったが、弓使いの腕の動きも――普段は感情を映さない表情さえも、常軌を逸しているように見えた。
全く息を乱すことなく高速の機械的な動きで放たれる矢が次々触手を貫いてゆく!
そして――三十秒もすると触手の攻撃は止んでいた。
すると、弓使いは弓を下ろして片手を上げた!
次の瞬間――人喰い花の周囲に狂嵐が発生し葉とつぼみ全体を切り刻んだ!
つぼみを開いている上触手を切らした魔物にはたまったものじゃなく根を張った草原の中央で悶え苦しんだ!
その間上空に何かが集束していることに魔物は気づいていない。
そして狂嵐が収まりを見せつつあるのと同時に――上空の何かが数多の光線となって人喰い花に降り注いだ!
それをまともに浴びた魔物はさらに暴れまわ――ろうとしたが不可能だった。
見れば、斑点の付いた葉っぱも、広がりきらないはなびらも、徐々にしなびていったからだ。
狂嵐は収まったが、十も数えるともう人喰い花の生命は‘寿命を迎え’……その身体さえも光の粒子となって天に昇っていった。
「……人々から邪な存在として蔑まれる魔物も、こうして見ると儚く綺麗なものですね……」
美しいおもてに憂うような微笑を湛えながら、金髪碧眼の僧侶は誰にともなく呟いた。
今度は傍にいた魔術士が苦笑する番だった。
「リアのことも心配してやって、フレセちゃん」
すでに弓使いが裸体の少女に駆け寄っていたが、魔術士には羨ましいと感じる余裕はあまりなかった。
「そうですね……」
いちおう応えるも、うっとりして空を見上げる僧侶をみて、魔術士は顔をおさえて独語したものだった。
「……ダメだこりゃ」
- Epilogue -
駆け寄ってくる弓使いに対し、両肩を抱いてへたり込んでいる少女は背を向けた――向けてしまった。
一矢まとわぬ姿だったから恥ずかしい、のではない。
助けてもらったのは事実だけど……恐らくロシーニは、敵わないと分かっていながらあたしを送り出したんだわ。
自分が‘売られた’ような気分になって、素直に彼の顔を見ることができなかったのだ。
そんな彼女に先ずバサッとかけられたのは、弓使いが身に付けている黒外套だった。
それでなんとなく振り向こうかと思ったが、振り向けなかった。
さっきから込み上げそうな感情が、本当に流れてしまいそうだったからだ。
「悪かった…………」
弓使いの台詞が決めてとなって、少女は本当に涙ぐんでしまった。
「僕が触手の接近に気付いていればお前をこんな目に遭わせずに済んだのにな……怖かったか?」
少女は背を向けたままうんうんと頷いた。
打ちのめされた時に限っては優しく接してくれる弓使いに、少女は好意を抱いていた。
「…………僕が付き添うから、今日はここで夜営をとろう。……体力の有り余っているラバンが喜んで見張ってくれるはずだ」
「ううん、いらない……だいじょ、ぶ…………」
「リディア」
へたり込んでいる少女の首に、男にしては頼りない細腕が回された。
肢体がガチガチに硬直してしまい、ついには頬を濡らした少女だった。
「僕は自分のためにお前と話したい。それに甘えさせてくれ」
この言葉が実際に意味する所はわからないが、少女は黙って首をかたむけた。
彼女にとっては、彼の今までの行いから、彼に全く下心がないという確信が持てるだけでも十分だった。
理解ある仲間に深く感謝し、またこんな自分のために色々と配慮してくれることに、少女はただただ嗚咽を洩らすばかりだった……
END
ちんこから涙出てきた
GJと言わせていただこう
ちんこから白い涙が
触手絡みの受難だから手難か……
GJ!
>>84 そのドゴンボゴンてのは
マンコに「ドゴン」と突っ込んで子宮が「ボゴン」てなることか
女の子はもうちょっと優しく扱ってやらんとすぐに死んでしまうぞ
腹ボコってダメなん?
>>106 「妊娠」っ意味で聴いてるなら、投下は問題無いだろうけど、俺は個人的にNG。妊婦萌えない。
>>107 妊婦じゃなくて大量の触手とか極太のヤツで腹がぼこぉ!ってなるやつだろ
個人的にはないけど、アイとか無理だけど
別にグロって程いやなわけじゃないなあ
つうか、個人的見解なんてどうでもよくて、スレ的には異種姦なら全く問題ないでしょ
妊婦も子宮ボコォも
イタリア在住の、現存する最古の腐女子に、殺されないことを祈って。
『まずは、触手の組織化が最も容易な軍事利用から考察を進めよう。
なぜ容易かと言うと“略奪”という餌をちらつかせる事によって、組織化の妥当性についての説得を潤滑に行えるからである。
世界で初めて触手を軍隊に組み込んだのは、アレクサンドロス三世(Aleksandros III Megas)であると言われる。
彼はギリシャのファランクスを女性のみで編制し、触手で兵士間の結びつきを強め隙間をなくした。
こうして創り出されたマケドニアファランクスは、強大な衝撃力を発揮し、瞬く間に世界を席巻したのである。
大王の軍は、触手を補助的な目的で利用していたが、もちろん触手を主力として用いた軍団もある。
触手のみで編制された軍団と言えば、カエサルの創設した(*1)第十軍団が真っ先に思い浮かぶ読者も多いだろう。
第十軍団は最精鋭とされ、カエサルの期待に応え続けた。彼女に最も多くの勝利をもたらしたのは触手たちであったのだ。
(*2)有名な凱旋式での一幕などトラブルも多かったが、初期の帝政ローマの成立に触手は大きな貢献を果たした。
少々大仰ではあるが“ヨーロッパを形作ったのはカエサルと触手”といっても過言ではない。
退役した触手たちには属州の境界近くの土地が与えられ、集落を作った。これが殖民都市(Colonia)である。
触手たちは周辺の敵対的な部族を襲って女たちを攫い、繁殖した。ローマは緩やかなエスニッククレンジングを行っていたのである。
当然、触手を重用していたのはローマだけではない。
古くからフェニキア人やギリシャ人は地中海の水先案内人として蛸型触手を用いていたし、([O]p.15)
象に触手を憑かせて自在に操り戦象部隊を編成した。また軍事的才能を駆使し、王にまでなった触手も居る。
エペイロス王及びマケドニア王であったピュロス(Pyrrhus Epirotes)の事である。
触手の性質を知り尽くしている彼はローマ軍を翻弄し、ローマ同盟都市を解体寸前にまで追いやった。(*2)
寄生型触手を用いた諜報活動も忘れてはならない。触手を憑かせた人間を用いた暗殺、情報収集、破壊工作は多くの国で常套手段だった。
大国は触手を憑かした要人を、支配下にある小国に送り込み傀儡としたのである。
ローマが積極的に影響下にある小国の王族を、留学生として受け入れていたのは、この目的のためであったとの説もある。([Zi]pp.480-501)
寄生型触手の侵食を防ぐ事は極めて困難であり、当時は治療法も確立されていなかった為、
指導者が取り憑かれた場合、多くが亡国の道を歩んだ。だが、いつの世にも例外は存在する。
触手の支配に打ち勝った、極めて稀有な事例として、紀元前四世紀ごろのシチリアを挙げよう。
・訳注
*1:ウェヌス(Venus)の生まれ変わりとまで言われた絶世の美女カエサルに忠誠を誓った第十軍団は、エピソードに事欠かない。
北アフリカでの戦いの前に、第十軍団は約束されていたカエサルの体を報酬として求めストライキを起こした。
属州から急ぎローマへ戻ったカエサルは触手たちに向かって、ただ一言、「何が望みか?」と問うた。
触手たちは露骨な要求は逆効果と考え、「退役を!自由を!」と口々に叫んだ。地鳴りが治まるのを待ってカエサルはこう言った。
「クイリーテス(市民)よ!君らは自由だ。どこへなりと行くがよい!」
本来ならば、コンミリーテス(戦友)と呼びかけるところを、よそよそしく市民諸君と呼ばれ、触手たちは困惑した。
だが、自由にと言われたので、その言葉に従い触手たちはカエサルの体を弄んだ。
カエサルの咄嗟の機転が軍団崩壊を未然に防いだのである。
*2:カエサルがポンペイウスとの戦いで凱旋したときの軍団兵の行進で、触手らは一斉に大声で、
その日のためにと決めておいたシュプレヒコールを唱和した。
それは「同胞たちよ、子供たちを隠せ。禿の触手狂いのお出ましだ!」というものであった。
それではあんまりではないかと、カエサルは抗議したのだが、カエサルと十二年間も苦楽をともにしてきたベテラン兵たちは、
敬愛する最高司令官の抗議でも聞き入れなかった。凱旋式に何を唱和しようとも、それは軍団兵の権利だというのである。
確かにそうでいい気になりがちの凱旋将軍の威光に水をかけるシュプレヒコールは、神々が凱旋将軍に嫉妬しないようにとの理由で、
ローマの凱旋式の伝統でもあった。人並み以上にユーモアのあるカエサルだけに、このときの抗議も、
いつものヒューマン・コメディの一例であったかと思われる、ただし、禿、というのだけは気にかかったらしい。
このころには触手との度重なる性交渉のせいで陰毛が生えなくなったことが、カエサルの、唯一の泣き所であったからだった。
元老院は、カエサルの十年間の独裁官就任を可決した際に、カエサルだけは特別に、
月桂冠の刺青を体の望む場所に入れることを許している、これはカエサルが大変に喜んで受けた栄誉だった。
下腹部に月桂冠の刺青を入れていれば、男性との性行為の際、陰毛が生えない真の理由を隠すことができたからである。
*3:ピュロス軍は繁殖のための女性を略奪によって現地調達していたが、触手慣れしているローマの女たちに骨抜きにされ、
脱走する触手が相次いだ。彼の軍勢は戦う毎に数を減らしたので、ピュロスは
「ローマに勝利する度に、我が軍勢は勝利から遠のく。」とぼやいたという。
慣用句「ピュロスの勝利」(Pyrrhic Victory)は「損害が大き過ぎて、意味の無い勝利」という意味である。
日本語で言えば「骨折り損のくたびれ儲け」と言ったところか。』
―――魔法学院図書館蔵書「触手概論(第五章:触手の飼育――人類と触手との共存へ向けて)」より
妹は触手の王に言う。
「偉大なる第一発言者よ……先程は私の不手際で危ない所を助けて頂き、ありがとうございました。」
王は、よいと短く答える。使命を忘れ淫魔と化した少女の口から、じゅぽんと場違いな音を立てて無造作に触手が引き抜かれた。
「んむむむむぅっ!?がはっ!げはっ!げほっ!!え゛ほっ!え゛ほっ、え゛ほ……」
咳き込む度に半開きの口から白い液体が零れる。お預けを食らった少女は信じられぬといった面持で、あうあう唇を戦慄かせた。
「ぇぁ……?あぁ……しぇいえひ……わらひの、しぇいえひ……」
少女は遠ざかる触手を切なげに見つめ手を伸ばす。その緩慢な動作からは、つい先程まで死闘を演じていた戦士の面影は微塵も感じられない。
大量の精液を孕みぽっこり膨らんだ腹を抱え、決して満たされる事のない渇きに突き動かされ、
貪欲に触手だけを求め続ける―――その浅ましき所業は、見る者全てに餓鬼道に堕ちた亡者を思わせた。
「まっへ……いかにゃいれ……しぇいえひ、もっろ、のましぇれ……ふぃにゅいぃぃいい〜♥!!」
膝を床についたままの姿勢で触手の方へにじり寄っていた少女が、突如形容し難い嬌声を上げる。
人の体はここまで曲がるのかと驚嘆するほどに海老反って、びくんびくんと大きく痙攣を始めた。
精液塗れの顔が、煩悶と、焦燥と、絶望と、恐怖と―――狂気を纏った愉悦に染まる。
「はふぅ〜♥こ、こりぇ、クりゅぅ……キひゃうぅ〜♥あ、あいえひ、しゅわりぇへ……しゅわりぇひゃりゃ……
はっひぃぃいい〜っ♥!キ、キた……キたぁ〜♥まりょ、まりょく、しゅわりぇ……はわわわわわわ♥」
少女の心を虜にした魔悦が急速に失われていく。
歪んだ思い人との哀しい離別。
「ら、らめ……らめぇぇええ〜!!じぇんぶ……じぇんぶ、すっひゃ、らめぇっ!!しぇ、しぇいえひ、にゃいかりゃ……
も、う……まりょく……にゃくにゃっひゃう……んっふぅぅ〜♥!いや……いやぁっ!!
もっろ……もっろ、しゅっへぇ〜♥わ、わらひ、しゅわりぇへにゃいと……らめ、らめにゃにょ……
うあぁ……おわっひゃうよぉ……じゅっと、しゅわれへ、いたいよぉ……お、おねがひ、しゅっへ……もっろ、しゅっへぇ〜♥
あ、あしょこ……もっろ、ぐちゃぐちゃにしへぇ〜♥!もっろ、もっろ、わらひをイキまくりゃしぇへぇぇええ〜っ♥!!」
狂気に支配された憐れな淫獣に手向けの一撃。
きゅっっぽんっ!
「くっひぃぃいい〜♥!!あっへぇぇええ〜♥!!」
一滴残らず愛液と魔力を吸い出したウツボカズラが力任せに引き剥がされる。がくんがくん……上半身が揺れた。
淫部に食らい付き、ずっと真空状態を保っていたのだ―――その衝撃は想像するに余りある。
事実、少女の恥丘はウツボカズラの口の形そのままに丸く膨らみ、レオタードを押し上げていた。
快感が強烈過ぎて言葉が見つからないのか、少女は顎が外れるほどに口を開いて、喉をひゅうひゅう鳴らすのみ。
「ぁ……ぅへ……ひぁ……」
ぐったり力を失って、顔面から固い床に突っ伏す少女。
がりがり石畳を引っ掻くグローブに包まれた細い指。
ぷるぷる震える高く突き上げられた張りのある尻。
くにゃり潰れて今にもはみ出そうな柔らかい乳。
しっとり白濁液に塗れ濡れそぼった碧の黒髪。
たぷたぷ揺れるはち切れんばかりの孕み腹。
ゆらゆら特大の絶頂の波にたゆたう意識。
抜け殻。
―――ああ、眠りたい……もう何もかも忘れて―――
「誰が寝ていいと言いました?」
「んぎぃぃいいいいっ!?」
どろどろに煮詰まった脳みそが掻き混ぜられる。喉を襲う圧迫感。足が宙を蹴る。自分を見上げる妹の無表情。
少女はようやく自身が触手によって、吊るし首にされている事に気付いた。首に巻きつく肉紐をめちゃめちゃに掻き毟る。
だが、魔力を失い無力な女と成り果てた魔法少女に、どんな抵抗ができようか?
「ぐ……ぁ……ぎ……」
少女の顔がみるみる鬱血する。虚しく空気を蹴っていた足から力が抜け、次第に抵抗が弱々しいものになっていく。
無駄な足掻きを続けていた指も一本、また一本と活動を停止する。最後までいじましく抵抗していた腕がだらりと落ちた、
「あ゛……ひ……イ゛っ……い゛ぃ゛」
しかし、罪深き少女に甘美な死への開放が与えられる事はない。忌まわしい禁呪によって、この此岸に縛り付けられているのだ。
恍惚とも苦悶とも取れる表情を浮かべて、少女は痙攣する足を淫蜜で濡らす。
―――悦んでいる……?
妹は苛立ち眉間にしわを寄せて、ぱちんと指を鳴らした。床から湧き出した触手が少女の手足に絡みつく。
無慈悲にも、そのまま下へ向けて引っ張った。
「ぁぐっ!!がぁっ……!ぃぎ……」
首を締め付けられ舌が押し出される。目は飛び出さんばかりに見開かれて、苦痛の涙を流す。そして、下も―――
じょろ……じょろじょろじょろ……
大量の水分を摂ったせいか、派手な失禁だった。恥も外聞もありはしない。少女は酸欠の脳で放尿を愉しんだ。
池を作った黄色い液体が白い湯気を上げる。姉の惨めな有様を見て妹がかぶりを振った。
「はぁ……埒が明かない。全く、こんなことされて悦ぶなんて……どういう神経してるんでしょう?」
「う゛あ゛……あ゛ぁ゛……ぅ゛……かはっ!!げほっ!げほっ!ごほごほ……はぁ……はぁ……はぁ……」
やっと少女の首から触手が取り払われる。本能に素直に従い、少女は深く息をした。
今更、生などに執着は無いが、これほど空気が美味しいと思ったことは無い。
臨死に耽溺し、蘇生に高揚す。冥府の河でカロンと遊ぶ。
少女は人目もはばからず、絶頂の余韻に浸っていた。
「あふぅ♥ふわぁ……♥」
浮遊感が持続する。否、本当に浮遊しているのだ。少女は両手両足を触手に囚われたまま、空中で十字磔にされていた。
毒々しいピンクの肉紐が手足にきつく巻きつき柔肌が肉惑的に絞られる。蜘蛛の罠に掛かり残酷な運命を待つだけの蝶が、そこに居た。
美しい蜘蛛が蝶の切り札だった武器を器用に足で跳ね上げ、ぱしっとキャッチする。
獲物を吟味するかのようにロッドの先端を、つぅ〜っと無様な腹の上を走らせた。
「ふふん……いい格好ですね。知ってます?大昔、淫売は石で打たれたそうですよ。
裁判なんてまどろっこしいことは止めにして、そうしてあげましょうか?
ああっ!でも、痛めつけられるのが好きな変態なんじゃあ、嬉しいだけですよね?
それなら……って聞いてないですよねぇ?」
少女は虚ろな眼で妹を見つめる。何の感情も感じられない―――ガラス細工の人形の目だ。
―――そう、壊すだけなら難しくない
その時、小さな影が涙で霞んだ視界の隅を横切った。
「あれ?この子は……」
妹の触手がリスに見えなくもない小動物を摘みあげる―――少女の使い魔は、スケベ根性剥き出しで主人の痴態を愉しもうとやってきたのだ。
よっぽど驚いたのだろう……手足をばたばたさせて、きゅいきゅい泣き喚く。妹は興味深げに、しげしげと見つめた。
「まだ生きてたんですね……うるさいし、とりあえず潰して……」
「やめろ!!」
びくっ!妹は虚を突かれ、使い魔を取り落とす。見た目に違わぬ素早い身のこなしで即座に身を隠した。
そろりと頭を上げた妹が見たのは、自分を睨め付ける姉の姿。
鳥肌が立つほどの苛烈な憤怒。妹はそれを思うさま全身で受け止め、歓喜した。
沸き立つ感情を抑え語り掛ける。
「ふ、ふふふふふ……お元気になられて何よりです。流石の色狂いもイキ飽きましたか?」
「黙れ!決してそいつには手を上げるな!もし、傷つければ、もはや妹とは思わぬぞ!」
―――そうだ……壊すだけじゃ、だめなんだ……
激昂する少女と狂喜する妹。ずっと噛み合わなかった歯車がくるくる廻る。
対照的な姉妹は初めて魂を露にして角付き合わせようとしていた。
「ふふんっ!変態の妹なんて、こっちから願い下げです。いつもいつも姉面が鬱陶しいなぁって思ってたんですよね♪
いい年をして妹離れできずに、無理矢理好意を押し付けて……」
「五月蝿い!!五月蝿い!!五月蝿い!!」
少女が大声で怒鳴った。大きな音で覆い隠してしまえば、不愉快な妹の言葉などなかった事にできると、信じているかのように。
少女の声だけが広い空間に虚しく響く。姉は生まれてこの方、『妹』を怒鳴りつけたことなどなかった。
反響する自身の取り乱した声が耳に入り、頭に昇った血が次第に冷めていくのを感じる。
少女は恥じ入っていた。
最愛の友が最愛の妹に殺されそうになる悪夢のような光景を目の当たりにして、我を取り戻し、同時に我を失った。
あの時、怒鳴っていなければ使い魔は縊り殺されていただろう。
それでも、少女は怒りにまかせて妹を叱りつけた浅慮を慙愧する。元はと言えば自分が悪いのだ。
懊悩する少女に対して、妹はどこ吹く風といった様子だ。いや、むしろこの状況を心底愉しんでいるように見える。
「うるさい?あっははははははは♪おもしろ〜い!あんなに激しく『イクイク』叫んでた人の言う事じゃありませんよね?」
「くっ!あ、あれは触手のせいで……」
痛いところを衝かれた。媚薬に狂わされていたとはいえ、先刻までの自分の痴態はしっかり覚えている。
色香に惑い、矜持を忘れ、勝利の可能性を棒に振った。
「なるほど……『触手のせい』ですか。ご自分は触手狂いの淫乱だと……」
「違う!!触手の出した媚薬だ!媚薬のせいで私は……」
そうだ、あの精液―――異常な味と匂い―――あんなものを口に挿れられれば誰だっておかしくなるに決まっている。
私は、触手とこいつの卑劣な罠にまんまと引っ掛かってしまった。全く間抜けな話だ。
「媚薬?ふうん……媚薬ってこれのことですか?」
「っ―――!!」
どくんっ!胸が高鳴った。妹が手に持っているソレ―――モウセンゴケ―――
こいつの媚薬のせいで、わ、私は、あんな……あんな、はしたない、真似を……
「やめ、やめろっ!そ、そいつを私に近づけるな!ああん♥に、匂いが……いぃ……だめっ!
卑劣な!こんなことをして恥ずかしいとは……はふぅん♥だ、だめぇ……これ以上は、おかしくなるから……
あぁ……し、舌が勝手にぃいい……涎、止まらないよぉ♥ひ、ひきょう……ひきょうものぉ♥」
触手は少女の鼻先に突きつけられたまま動こうとしない。少女は始め、息を止めて無視しようと無駄な抵抗を試みたのだが……
再び発情するのにさほど時間は掛からなかった。少女は触手に磔られたまま、切なそうに内腿を擦り合わせて身悶える。
恥知らずにも無意識に舌が伸びてしまうが、そうすると触手は引っ込んでしまう。これでは蛇の生殺しだ。
甘い匂いを嗅いでいるだけで子宮が熱くなる。なにもされていないのに愛液の分泌が止まらない。
「もう……だめ……イっ……」
少女が頤を上げ、敗北の絶叫を響かせんとした瞬間、触手があっさり離れて行った。
お預けを食らい、物欲しげな吐息を漏らす。
「あ……あぁ……そんな……ああ……」
体の疼きを残したまま遠ざかる触手を見つめる少女の瞳が暗く澱む。
なぜだ!なぜいつも邪魔をする!私は……私は、こんなにもお前のことを……
―――これは、媚薬なんかじゃありません―――
「えっ―――?」
妹の声で沈みかけた意識が表層まで浮上した。今、こいつはなんと言ったのだろう?
妹はにこにこ微笑んで少女を見つめている。
「くすっ……これはただの精液ですよ?媚薬効果なんかありません♪」
「ば、馬鹿なっ!!そんなことあるはずない!だって匂いが……味が……」
あんなに美味しいのにという言葉を、すんでのところで飲み込む。
「普通ですね。まあ、私は淫乱じゃありませんから細かい違いなんて分かりませんけど♪」
「おのれ謀るか!?ただの精液で、こんな風になる……わ、け……」
勢いよく飛び出した少女の言葉が次第に消え入りそうになる。黒い疑念が少女の心を覆い尽くす。
「ふふふ……気付きました?もし媚薬なら、なぜ私は何ともないんでしょうね?」
「それ……は……ぐう……」
少女の頬が朱に染まる。その通りだ……もはや、ぐうの音しか出ない。黙り込んでしまった少女に妹が追い討ちをかける。
「まあ、しかたないですよねぇ?淫乱にとって精液は媚薬と同じですものね♪
お腹をぱんぱんにするまで飲むほど精液好きなんですからしかたありませんよね♪」
「くぅ……」
俯いて恥らう少女の姿に興奮したのか、なんとなく妹の頬も紅い。
嗜虐心に任せて獲物を嬲る―――ロッドで面白半分に、カエルの様に膨れた少女の腹を突っついた。
「な、何を……ぁ゛っ……♥やめ……ぅ゛っ……♥き、気持ち……ぉ゛っ……♥」
「あはははははは♪面白〜い!圧す場所で音が違うなんて、まるで楽器みたい♪
じゃあ……思いっきり、ぶっ叩いたらどうなるのかなぁ〜?」
妹のふざけた口調が胃の腑から立ち昇る不快感に拍車をかける。内容が頭の中に入ってこない。
「…………ぇ?」
少女の中で本能が警鐘を鳴らす。濁った思考が焦点を結ばず、色んな感情が浮かんでは弾けた。
蒼ざめた少女の額に脂汗が伝う。やめろと叫ぶ制止の声は間に合わなかった。
妹のフルスイングは狙い違わず姉の孕み腹へ吸い込まれる。
「そぅ〜〜れっ!!!」
「うぐぅっ―――!!!!」
ぱっつんぱっつんの薄布に包まれた腹の表面が波打つ。胃を隙間なく満たす液体が不穏にうねる。もう、我慢できない……
「ぅ……うぅ……ううぅ……」
「あっはっはっはっは♪お腹がゴム鞠みたいに跳ねましたよ?笑えますね〜♪
ははっ♪本当に人間なんですかぁ?さあ!もう一回……ん?………………え゛?」
「うっぷ……うげぇぇええぇ〜!!」
凄まじい勢いで白濁液が逆流してくる。少女は口の端を引き締めて対抗したが、留める事ができたのは一瞬だった。下品な嗚咽。
ダムが決壊し、胃液に含まれるペプシンの効果で多少さらさらになった精液が、白い滝となって降り注ぐ。
女として、人として、失格にも程があるリバースは、腹を完全に空にするまで続いた。
「え゛ほっ!え゛ほっ!はぁ……はぁ……すっきりしたぁ〜♪」
顔は精液と汗で塗れ見苦しいものであったが、表情は実に晴れやかだった。
ずっと不快だった―――意識が朦朧としていたのは、なにも快楽の為だけではなかったのだ。
少女はただただ、酒を呑み過ぎて、あえなく戻した直後のような何ともいえない幸福感に酔いしれていた。
もちろん、足元から立ち昇るどす黒いオーラに気付く由もない。
「ずっと気持ち悪かったからな……はぁ、助かった。礼を……む?」
どこからか、『ゴゴゴゴゴ……』という低い地響きが聞こえてくる気がするようなしないような。
腕を拘束されているので、涙を拭うことができずぼやけたままだった視界が、ゆっくりゆっくりクリアになってくる。
姉が盛大に吐き出した精液塗れの妹。
「あっ…………」
―――こ れ は ま ず い―――
小さな肩が小刻みに震えている。とりあえず何か声をかけねば、と慌てふためいた少女の口から飛び出たのは、
少女自身が無かった事にしたくなるほど間の抜けたものだった。
「わ、悪くない……ぞ?妙に艶っぽくて……」
ぴきっ!
妹の肩が、びくっと大きく震える。ぴりぴりした殺気が少女の肌を伝う。
なんとかせねばと焦る少女は、墓穴の奥底でさらに墓穴を掘った。
「ほ、ほら!お前の服は白いし!肌も白いし!精液も白い!白の三乗だっ!!」
びきっ!!
俯いたままの妹の体が一瞬、触手の王より大きくなったような気がした。
あ、あれ?私は何を言っているんだ?急いでフォローせねば!
光の速さでフォローせねば!取り返しのつかぬ事になってしまう!
少女の悲痛な祈りを無視して、一触即発の空気にそぐわぬ能天気な野次が聞こえてきた。
赤熱する高炉に流し込まれるニトログリセリン。
「う〜ん……惜しい!超惜しい!」「そうだな。白いコスチュームに精液は映えない……」「いや、これはこれで悪くないぞ?」
「どっちにしろお仲間だしなぁ〜どうでもいいや……」「ドウデモイイ。ドウデモイイ。」「おっぱい!おっぱい!」
おのれ!色道の風情を解せぬ俗物どもめが!
卑怯でアワレで汚い触手―――バラバラにしても飽き足らぬ!
この世界の理を教えてやろう!
それは、私の妹は何をやっても世界一可愛いという事だ!!
さすがに妹は格が違うという事だ!!
「あんなの気にするんじゃないぞ!お前はエロい!可愛い!エロ可愛い!!エロと可愛さが両方備わり最強に見える!!」
ぶちっ!!!
おかしいな?周りが急に暗くなった気がする……太陽に雲が掛かったのだろうか?
私の判断に間違いはない。今のフォローは秋葉原の職質並みに完璧だったはずだ。
なのに、なぜ、寒気が、するの、だろう?
「んふ、ふふふ……うふふふふふふ……ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ……」
地を這うような低い笑い声が忍び寄る。あまりにキーが低すぎて少女は始め妹の声だと気付かなかった。
背筋にぞくりと怖気が走る。わけもわからず鳥肌が立った。
妹がゆっくり顔を上げる。にこぉ〜♪と愛嬌たっぷりに笑っている妹を見て、
姉はがくがく震えていた。
―――あ……めちゃめちゃ怒ってる―――
髪から滴る精液を拭いもせず、微動だにしない妹。能面の様に固まった笑顔がこれほど怖いとは思わなかった。
かちかち奥歯を鳴らしながらも、少女は勇気を振り絞って口を開く。
「あの……その……なんだ……要するに、だ……お前、風呂入ったほうがいいぞ?」
ウルサイ ダマレ
「はい。黙ります。」
全く抑揚のない平坦な重低音が飛びっきりの笑顔から発せられる様に、笑ってしまうほどの恐怖を覚える。
手も足も動かせはしないのに、少女はなぜか自分が『気をつけ』の姿勢を取っているという奇妙な感覚に陥った。
凍てつく冷気―――流石に触手たちも空気を読んだのか、議場は静寂に包まれている。
針を落とせば響くとはよく言ったものだ。実際、床にぽたりと落ちて弾けた冷や汗の音が、やけに大きく聞こえる。
嫌な膠着状態を打ち破ったのは、やはり妹だった。
「さて……」
小さく呟いたのを合図に妹の全身が眩しく輝き始める。少女は観念してはらはら涙を流した。。
―――ああ、私、死ぬな―――
ふっ……思えば儚い人生であった。もし、『吐かない人生』であったのならば、幕引きはもう少し後だったろう。
さようなら私。さようなら妹。さようなら友。さようなら治くん。さようなら東京ビッグサイト。
こんな仕事をしているのだ。いつかは刀折れ、矢尽きる時も来よう。戦いの中でしか生きられぬ愚か者の宿命だ。
それにしても『死因:妹の頭目掛けてリバース』とは、なんとも締まらぬ結末だった。
ふふふ……まったく即死イベントとは、どこに転がっているかわからぬものだな。
小さかった頃、「世界の半分をやろうか?」と問われて、即座にYesを選んだ時の事を思い出す。
あの時は、開いた口が塞がらなかった……子供の純真を弄ぶなど、万死に値する。
むぅ……なぜ、昔の思い出ばかり浮かんでくるのだろう?。
浮き浮きしながら新品の制服に袖を通す妹。その日の帰り道に転んで、えぐえぐ泣いていた。
勉強を見てやる時の申し訳なさそうな表情の妹。考え込んでいる隙に髪型を弄って遊んだ。
一緒に風呂に入って背中を流し合った日々。湯船に浸かる時の声がおじさんの様だと言われて、ちょっと傷ついた。
プールサイドで縮こまって恥らう妹。前の晩、こっそり一回り小さい水着とすり替えておいた。
どんより落ち込んで「私、太ったと思いますか?」とおずおず聞いてきた妹。食べてしまいたいほど可愛かった。
そ知らぬ顔で、少し痩せたんじゃないか?と答えたら、顔を輝かせてそそくさと部屋に戻った妹。
迂闊にもドアを開けたまま、鏡の前で腰をくねらせてポーズを取っていたから、迷わず録画しておいた。
喜ぶ妹、怒る妹、哀しむ妹、楽しむ妹、あんな妹、こんな妹、最新作の精液塗れの妹、何もかもみな萌え……じゃなくて懐かしい。
ああそうか、初めて見るが、これが走馬灯というものなのか。
テレビの改編期によくある手抜きの総集編っぽいが、いい編集だ、悪くない。
できればブルーレイディスクに焼いて売り捌きたい。むしろ私が買う。買い占める。あんな法律の事など知らん。
色々思うところはあるが、愛する我が妹の手に掛かって逝けるなら本望というものだ―――まあ、多少匂うのは、この際我慢しよう。
おお、父よ我が霊を御手に委ねます。
はぁ…………せめてハードディスクの中身は初期化しておきたかったよ。
少女が脳内でこの世に別れを告げている間に、妹はさっさと仕事を済ませていた。
光の中から姿を現した妹は―――
「あ、あれぇ?」
綺麗になっていた……と言っても醜美云々ではなく清潔にさっぱりとしていたのだ。
つまり、妹は変身を一旦解除して汚れを消し飛ばしたというわけだ。
少女の悲壮な覚悟は、予約購入するエロゲを決断する時の様に真剣なものだったが、同程度に不毛なものだった。
少女は、そっと溜め息を吐く。
「た、助かった……」
「くすくす……いいえ……まだまだ、これからですよ……」
思わず口を吐いて出た独り言に突然言葉を返され、少女の肩がびくっと震える。
本来なら集中していても聞き取れるかどうかという小さな声だったが、不思議と冷たく透き通った風を纏っていた。
まるで首下にナイフを突き付けられている様な気分だ。悲鳴を堪えて恐る恐る顔を上げる。
妹は少女に背を向け、触手の王に頭を垂れていた。低い轟音が空間を震わせる。
「新たに加わりし者の告発を受け、裁判を執り行なう。
この度は略式であるので、選出儀式無しにわしが裁判長を勤めるが、依存ある者は?」
普段ありえぬ協調性を示し、異議なしと声をそろえる触手たち。しばしの沈黙の後、妹は振り返り声を張り上げた。
今度は打って変わって甲高い大音量が議場に木霊する。。
「皆様方、長らくお待たせいたしました。全ての準備は、ここに整いました。これより審理に入ります!」
静まり返っていた議場が、轟々たる触手たちの歓喜に満たされる。妹は、しばらくざわめきが鎮まるのを待ってから続けた。
「裁判長閣下、並びに陪臣の方々へ申し上げます。私がこの場を借りて、証明したい事実は三つございます。
ひとつは、この者が淫乱であること。
ひとつは、この者が我々触手に対し妄執を抱いていること。
最後のひとつは、この者に第一発言者を殺害する気など始めからなかったこと……」
は?お前は何を言っているんだ?少女は唖然とした。
「即ち、この者は自身の欲望を満たすべく、我々に囚われる事を意図して第一発言者の御身に凶刃を突き立てたのです。
これは人の道に反するのみならず、太古より連綿と続く触手の伝統をも腐敗させる罪深き行為です。よって私は国法に従い……」
蚊帳の外に置かれたまま話を進められ、憤懣やるかたないといった風の少女。
ついに堪忍袋の緒が切れたのか、妹の口上を遮り大声で怒鳴った。
「おい!何を有ること無いこと勝手に言っておるのだ!?欲望?淫乱?わざと囚われただと?馬鹿も休み休み……ぐぁっ!?」
全身を襲う激痛で少女の言葉が強制的に中断される。両手両足を拘束していた触手が締め付けを強化し、外へ向けて引っ張ったのだ。
足が開かれ大の字の状態で固定される。全ての間接が脱臼しかねない程の剛力に少女は悶絶した。
魔力を失った今の少女はしょせん並の人間でしかない。僅かな抵抗も許されず無様に絶叫するのみ。
「いぎぃぃいい〜!!や、やめ……あっがぁぁああ〜!!」
どことなく色を含んだ悲鳴をバックに、朗々と告発は続く。しかし痛みが激しくて、少女の耳には妹の声が途切れ途切れにしか聞こえない。
「……よって……が妥当と判断し……また……であるといえましょう……故に私は……」
その間、たっぷりと悲鳴を搾り取られた少女は気絶することもできず、ぐったりうなだれた。
「……罪の適用を求めます。以上です。」
「ふむ……まず、被告に告げる。この場では不規則発言は認めない。厳正に対処するからそのつもりで……」
「ふ、ふざけ……あぁっ!!」
ぎりっ……再び触手が四肢を強く引き始める。哀れな女囚には口で抵抗する自由すら許されていなかった。
「くっ!わかっ……た……従う……」
茶番劇だ……裁判長が触手なら陪審員も触手、検事は触手ではないが少女を憎む妹であり、当然のように弁護士は居ない。
これは裁判とは名ばかりの自分を辱め嬲る為の時間なのだと改めて認識させられた。屈辱を噛み締める少女に、王が問いかける。
「よろしい。では、問おう。被告は告発内容を認め、罰を受けるか?」
「罰?罰だと……?世迷言を!私は魔法少女だ!魔法少女は人に仇成す魔物を殺す為の存在だ!!」
「なるほど。この者の申し立ては全て不当だと?」
「言うまでもない事だ!たとえ魔力を失い、手を失い、足を失っても、貴様らだけは殺してみせる!」
どうせ、何もせずとも弄ばれることに変わりはない。ならば、せいぜい足掻いて連中を掻き回してやろう。この生き地獄で暴れてやろう。
どうせ一度は捨てた命なのだ。万に一つ、何かの拍子に瓢箪から駒が飛び出さぬとも限らぬ―――
半ば達観した様子の少女ではあったが、最期まで希望を捨てるつもりはなかった。
「なかなか威勢のよいことだ……では、論証を始めよ。」
「はい。まずは皆様、これをご覧ください。」
妹がロッドを掲げる。やはりそう来たか……少女は悔しげに臍を噛む。ここに来て、嫌な予感は的中した。
わざわざ危険を冒してまで、敵の魔道具を持ち歩く理由など、そうは無い。
ロッドから放たれた光線は大理石の壁に像を結び、内部に保存されている記憶を映し出した。
スクリーンの上で少女が戦っていた。触手はもちろん、サイクロプスや大蜘蛛、オークにゴブリンにスライムに……
少女が経験してきた、ありとあらゆる戦闘の記録が再生される。おおっと触手たちの間から歓声が上がった。
華麗なコスチュームに身を包み、醜悪な怪物を蹴散らすその姿は、同じ立場の怪物の目から見ても美しく感じられたようだ。
「ご覧の通り、これは被告の持ち物です。このロッドを証拠物件のひとつとしたいのですが……」
「許可しよう。」
「ありがとうございます。では、さっそく……」
かくして恥辱の上映会が始まった。怪物に無様に敗北しぼろぼろになった少女が、スライムにコスチュームを溶かされて赤面し、
触手に乳首を舐められて潮を吹き、サイクロプスに秘裂を裂かれて泣き叫び、ゴブリンに不浄の穴を責められて悶絶し、
大蜘蛛に磔にされて恐怖に怯え、オークに精液塗れにされて陶然とした表情を浮かべ―――ありとあらゆる過去の陵辱が再現される。
憎い姉を思う存分辱めることができて、妹はさぞや満足かと思いきや、どういうわけか不満顔であった。
なぜならば、赤面して屈辱に顔を歪める筈であった当の少女が、自分の痴態を豪胆に真っ直ぐ見つめてポーカーフェイスを貫いているからだ。
妹はあからさまに蔑みの表情を作り、少女を詰った。
「ふん!流石に淫乱は違いますねぇ!こんな所見られて恥ずかしいとも思わないんですから!」
「妹よ、淫乱であるとはどのような人間を指すのか?」
へ?と間抜けな声を漏らす妹。いきなり変な質問を投げかけられて、意表を突かれたのだろう。
「被告のように色事しか頭に無い人の事ですが、何か?恥を恥とも知らず、常に恥ずかしい事をされることを望む、まさに被告の事です。」
「なるほど、そうか。ところで普通の女性は触手に犯されることを望むだろうか?」
何を馬鹿なという様子の妹に対して、少女は真顔だった。
「恥ずべき行為です、当たり前じゃないですか?当然、望まないに決まっています。淫乱の価値観と一緒にしないでください!」
「ほう……価値観が違うと。では、普通の人なら恥と感じて望まぬ事を望むのが、お前の言う淫乱なのだな?」
妹は苛立たしげに眉をひそめる。
「はぁ?他に意味の違う淫乱があるんですか?さっきから私を馬鹿にしてるんですか?」
「さて妹よ、もう一つ答えてもらいたい。それはお前が私をここに引っ張り出した理由に大きく関わる事についてだ。
さて……確かに私は触手に敗れ捕囚の辱めを受ける事もあるが、それは故意になのか、それともその積もりなしになのか?」
大真面目な口調―――その表情からは、全く考えが読めない。
「故意に、と敢えて私は主張する。はいはい、これでいいですか?」
馬鹿にしたように、姉の堅い口調を真似する妹。少女はおどけた口調で言った。
「驚いたな、我が妹よ。お前はそんなに若くて年上の私に物を教えてくれるほど賢明なのに、こんな単純な矛盾に気付かないとは!」
「な、何がです!?」
突然の姉の変容に毒気を抜かれた妹は、素で返事をしてしまう。少女はにやにや笑いながら続けた。
「まず排中律によって、私が『触手に犯される』事について、『恥ずかしく感じる』か、または『恥ずかしく感じない』かのいずれかだ。
もし、お前の言うところの『淫乱』である私が、恥ずかしく感じるのであれば、『淫乱』と価値観の違う普通の人は、
恥ずかしく感じないと言う事になる。となるとだ、これは普通の人が『触手に犯される』ことを恥と思い望まないという事実に反する。
ところが一方、もし私が恥ずかしく感じないのであれば、『恥ずかしい事をされる事を望む』のが『淫乱』であるとお前は言っていたのだから、
私が触手に捕まり犯されたのは望んだことではないという事になる。これは、私が『故意』に捕まったという主張に反する。」
妹は間抜けにぽかんと口を開けて絶句していたが、姉の口車に乗せられてはならじとばかりに言い返した。
「な、何を言って……被告は淫乱だから恥ずかしい事をされるのが好きで、だから、触手にわざと捕まって……え〜と、
普通は淫乱とは逆だから、恥ずかしくないと感じて、触手を捕まえて犯して……あ、あれ?」
混乱している―――注意深く聞けば、単なる詭弁だという事に気付いただろうが……
姉は磔のまま踏ん反り返って、勝ち誇った。
「従ってお前は両者いずれの場合においても嘘を吐いている事になるぞ?故に、私は淫乱でないか、若しくは故意ではなかったという事だな!」
「くっ!いつもいつも私を馬鹿にして!そういうところが大嫌いなんですっ!」
悔しげに歯噛みする妹を見て少女は不適に笑う。体が自由にならないからと言って、なにも触手どもの狙い通りに踊ってやる義理などない。
ならば、せいぜい場を掻き回してやれと、思いつきで滅茶苦茶な事をしゃべってみたが、予想以上の効果だった。
しめしめ……この調子で遊んでやろう。上手くすれば魔力が回復するまでの時間を稼げるやも知れぬと、少女が皮算用を始めたその時だった。
「なんです!?その顔は!?ふんっ!いい気でいられるのも、ここまでだって教えてあげますよ!」
妹が軽くロッドを振ると映像が切り替わる。激しい戦いと陰惨な陵辱の場面から、静止した場面……どこかの部屋だろうか。
漫画や雑誌、ビールの空き缶、空になったコンビニ弁当や菓子袋、脱ぎ散らかした下着に皺だらけのブラウス、埃を被った小さな鏡台、
壁には歪んだポスター、無骨な事務机、その上には高そうなパソコンと二頭身の可愛いフィギュアが、ちょこんと乗っかっている。
自堕落という表現を地でいくような女性の部屋―――
「んなっ!?」
少女の目が驚愕に大きく見開かれる。あれ?どこか見覚えが……というか自分の部屋だ!
てっきりムキになって反論してくるものだとばかり考えていたのだが、完全に想定外だった。
まさかこんな搦め手で来るとは……汚いなさすが妹きたない。
『らんらんるー♪らんらんるー♪めれとす♪りゅ〜こん♪あにゅ〜とす〜♪』
間抜けな鼻歌だ……録音された自分の声に違和感を感じるのは、骨伝導で鼓膜が震えた音を普段聞いているからだそうだが、
これは誰が聞いても間抜けだろうな。ははは……人の目が無いと、私はついやっちゃうんだ。
『おいしー♪おいしー♪どくにんじ〜ん♪いたいよ♪ぽんぽん♪ぽんぽんいたい〜♪
はっはっは!ついにねんがんのアペンドディスクをてにいれたぞ!!』
少女がフィギュアスケートの選手のように、くるくる回転しながらフェードインしてきた。
床に散らばるゴミを派手に蹴散らして机の前まで来ると、片足を高く上げてポーズを決める。
スカートの中身を全開にしたまま優雅に腕を伸ばし、ぽちっとパソコンの電源を入れた。
「待て!ちょっと待て!」
「なんですか?被告?」
スクリーン上の少女は恥ずかしいポーズのまま一時停止された。スクリーン前の少女は涙目で真っ赤になっている。
本物のスケート選手に勝るとも劣らぬプロポーションの少女が、薄汚い部屋で踊っている様はシュールとしか言いようが無い。
「何のつもりだ?いじめか?嫌がらせか?両方か?」
「は?何のことでしょうか?わけのわからない事を言う人はほっといて、先に進めましょう♪」
「ちょっっ!おまっっ!」
そして時は動き出す。だらだら変な汗を流す少女を尻目に、羞恥の上映会は再開された。
パソコンが起動するまでの間、手持ち無沙汰だったのか、少女は奇声を上げて無意味な演武を開始する。
『てぇい!えやっ!ほぁっ!はちゃあ〜!!』
鋭い拳を撃ち、強烈な蹴りを放つ―――常人ならば目で追うのがやっとの速度だが、超絶技巧の寸止めで部屋の物には傷ひとつない。
無駄な技術を駆使して無駄な体力を使う少女は、パソコンの起動音を合図に椅子に飛び乗った。
『我々は三カ月待った!!』
少女はもどかしげにディスクをセットすると、ヘッドホンを着ける。マウスのクリック音と少女の鼻息だけが辺りに響いた。
少女の頭で画面は見えないが、いかがわしいゲームをプレイしている事は間違いない。なんとなれば―――椅子がぎしぎし揺れているのだから。
「ああ、なるほど、こういうことか……」「コレは恥ずかしい!恥ずかしすぎる!」「いや、恥ずかしいというよりイタイだろ、コレ……」
「もし俺だったら、三年は行方をくらますな……」「イタイ……ハズカシイ……ワルクナイ……」「おっぱい!おっぱい!」
『はぁはぁ……はぁはぁ……はぁはぁ……』
荒い息と同調して、クリック音のペースが速くなる。現実の少女の心臓も、早鐘のように高鳴った。
「はい、この通り♪被告は一日に少なくとも10回はオナニーするそうです♪」
「おい、やめろ!馬鹿っ!やめろっ!お前、本当にやめろ!……というか私がやめろ!人間をやめろ!」
少女の悲痛な願いが天に通じたのか、スクリーンの少女は本当に動きを止めていた。
立ち上がり、なぜかしげしげとディスプレイを覗き込んでいる。スカートが捲れあがっているので、本来なら下着が丸見えなのだが、
ちょうど背もたれが邪魔になってこの視点からは見えない。ちっ!ちっ!という苛立たしげな舌打ちが議場に広がった。
『むぅ〜?テキスト……削られてないか……?』
少女が怪訝そうな声で呟く。なにやら、ゲームに不満があるらしい。クリックのカチカチうるさい音が、次第に大きく乱暴になっていく。
『む!むむむむ……むむむむむむむ!!』
まるで拾い食いして腹を下した子供のごとき珍妙な唸り声を上げ―――
『なんじゃこりゃあぁぁああ〜!!!』
ヘッドホンを放り投げて叫んだ。どうやらゲームは地雷だったらしい―――とその時。
こんこん
突然、ノックの音がした。少女は慌てふためき、ディスプレイの電源を消そうとして―――
『わっ!はわわわわわわわっっ!!』
ヘッドホンのコードが腕に絡まってプラグが抜けてしまった。スピーカーが大音量であられもない喘ぎ声を垂れ流す。
少女はしばらくの間、ムンクの絵そのままに固まっていたが、再度のノックに我を取り戻し音量を急いで絞った。
ほっと溜め息をひとつして、ドアの方へ向かおうと体を捻った瞬間―――
『ああ!わかったわかった!すぐに……がっ!!』
足の小指を机の脚にぶつけてしまった。短い悲鳴を上げたが、大した事はなかったようだ。
そのまま何事もなかったかのように少女はドアを開ける。
『やあ、こんにちは。何か私に用かな?』
少女は満面の笑みで快活に語りかけた。さり気なく、部屋の中を覗けないように位置取っている点は見逃せない。
『は、はい、あの……寮長先生がお呼びです……』
どことなく気弱そうな女子の声―――妹だ。
『そうかっ!知らせてくれてありがとう、妹よ!』
『それで……あの……さっきの……』
『ん?何かな?』
少女が全く表情を変えず明るい声で問いかける様は、なぜか非常に不気味だった。ならば実際に相対している妹の恐怖はいかばかりか?
似た者姉妹だな……という声がどこからともなく上がった。
『その……変な声が……』
『んん?よく聞こえないなっ!何かな?』
『だから……声……』
『声?何も異常はないぞっ?声帯は今日も快調だっ!オペラだって歌ってみせるっ!』
『………………いえ……何でもありません。失礼しました……』
『うんっ!!また後でっ!!』
ぱたん……とドアが閉まった。少女は遠ざかっていく妹の足音が、完全に聞こえなくなるまでじっくり待って―――
『くぅううぅ〜〜……ううぅ〜〜……』
足を抱えてゴミだらけの床を、ごろごろ転がった。どうやら、ずっと痛みを我慢していたらしい。なんだかとても切ない光景だ。
ごんっ!
今度は壁に思いっきり頭をぶつけた。少女は呻き声すら上げず、ただ頭を抱えて蹲っている。
自分の部屋で、独りのたうち回っている哀れな姿は見る者の涙を誘う。
「ああ……あるな。凄く悲しくなるよな……」「自分が情けなくて泣けてくるんだよな……」「自分が恥ずかしくなってくる……」
「なんて残酷な映像なんだ!俺たちにはこんな非道な真似、出来ないぜ!」「アルアル、アルアル……」「おっぱい!おっぱい!」
少女はすっくと立ちあがり手の甲で涙を拭うと、しょんぼり肩を落として呟いた。
『はぁ……しかたない。こうなったら、いつもので……』
そのまま少女はスカートのホックに手を掛け―――
「待て!待って!待ってくれぇ!……い、い、異議あり!異議ありっ!!」
「異議を認める。」
不満顔の妹は、ちっと舌打ちして映像を止めた。切羽詰った表情の姉は、こほんと咳払いして口を開く。
「よろしい。妹よ、では私はこれから弁明を行わねばならぬ。
そうしてお前がにわかに私に対して抱いている所の疑惑をお前から除き去る事を試みなければならぬ。
そうして私は我が弁明によって何らか相当の効果を収めん事を希望する者である。しかし私は、これは難事であると思う。
私はけっしてこのロッドの性質を誤測するものではない。いずれにもあれ、事実をして神の御意のままに成り行かしめよ。
とにかく私は良心に従い、そうして弁明しなければならない。私たちはまず出発点に帰り、
そうして私に対する誤解を喚起せる罪状は何であるかを問うことにしよう。それではお前が私を誹謗するところは何であるか。
私たちはまず、お前を普通の告発者とみなして、訴状を読み上げなければならぬ。
曰く、『私は淫乱であり、一日に少なくとも10回自慰をする。』とのことであるが、これは明らかに事実に反する。
10以上という数字はあくまで平均すればという意味であり、当然10を下回る日も存在するのである。
さらに、この数字は健康的な女性であれば、さほど多いものではなく、じゅうぶん標準の範囲内に含まれるといえるだろう。
むしろ10発程度なら誤射かもしれない。
次に『私が触手に執着している。』とのことであるが、これも事実に反する。
確かに私が買うゲームには触手が多く登場する。しかしこれは魔法少女モノと分類されるゲーム全般に見られる傾向であり、
私が触手に執心しているという批判は、刺身のパックを買う者を指して、刺身のつまが好物なのだと決め付けるようなものなのである。
確かに我が国に於いて、触手エロ、いわゆるテンタクルモノの歴史は古く、葛飾北斎の『蛸と海女』は広く知られる所である。
よって触手は成人向け漫画・アダルトアニメ・アダルトゲームにおいて定番の描写の一つであるので、
この辺の事情に詳しくないお前が、私のことを触手好きと誤解しても無理はなく、恥じ入る必要などない。
だが、真実は明らかにせねばならない。私はあくまで、これらのゲームを通じて触手を含めた怪物たちに対抗する戦術を研究していたのであり、
全く邪な情念など存在しないのである。また、近年のゲーム業界の自主規制により、陵辱モノは絶滅の危機に瀕しており、
近い将来、私の蒐集した資料には非常に貴重な付加価値が……」
「さて、皆さん♪続きを見ていきましょうか♪」
「無視かぁっ!!!」
残念な事に、少女の一世一代の弁明は妹に何の感銘も与えなかったようだ。スクリーン上の少女が活動を始めた。
スカートがはらりと落ち、デフォルメされたクマがプリントされた可愛い下着が衆目に曝される。正直、誰の目から見ても似合っていない。
少女はいそいそと椅子に座ると、マウスを操作して隠しフォルダを開いた。カーソルが踊る。
『これか?これか?こっちの方がいいか?』
矢継ぎ早にファイルがいくつか開かれた。少女はにやけて、和むなぁ、可愛いなぁ、などとぶつぶつ呟いている。
「ふふふ……何を見てるんでしょうね?さあ、拡大してみましょう♪」
「やめろ!後生だからやめろ!そんなこと誰も得をしないから!絶対不幸になるからっ!不幸の手紙65536通分だから!
もし、屈斜路湖のクッシーが生き残りが自分しか居ないということに気付いたらどうする!?可哀相だろ?知らない方がいいこともあるんだ!
この世には科学で説明できないこともあるんだ!あなたの知らない世界なんだ!ネットの海は広大なんだ!全てはプラズマで説明できるんだ!」
半分泣いている少女の訴えを無視して、ディスプレイが拡大される。そこに映し出されたものを見て、妹は絶句した。
「な゛っ―――!!」
なぜなら、画面の中で自分自身があられもない格好をして恥ずかしいポーズを取っていたのだから。
『う〜ん……どこもおかしくありません……よね……』
半裸の妹は呟いて鏡を覗き込んでいる。両手を頭の後ろで組んで胸を反らせたり、二の腕で胸を寄せてみたり、下から持ち上げてみたり……
下には初々しく慣れない手つきでブラを着ける中学生の妹が。その横では、小学生の頃の妹が膝を擦り剥いて泣いている。
他にもスクール水着の妹や体操着姿の妹、勉強中に居眠りして涎の池に突っ伏す妹、扇風機の前で、あ゛〜とやっている妹……
どこからどうみても隠し撮りのオンパレード―――その名も『哲学としての魔法少女;あらゆる時代の発展の記録』フォルダ。
『はぁはぁ……癒されるなぁ……萌えるなぁ……ふふっ♪妹萌えは人類が生み出した文化の極みだよ……
あぁっ!そんなに大胆にっ!まるで、見せ付けるようにっ!せくしーにっ!……ふっふっふ……我が妹ながら末恐ろしい……』
シスコンだ……へんたいだ……という囁き声が触手たちの間から巻き起こる。姉も妹も顔面蒼白だった。
姉の奥歯が、さっきからカチカチ鳴っている。妹のロッドを握る手は力が篭りすぎて、ぶるぶる痙攣している。
グローブで隠れて見えないが、血の気を失った指先は真っ白になっていることだろう。
びしぃっ!!!
凄まじい量の負の魔力が辺りに充満し、大理石の壁にヒビが入る。魔王ルシフェルも裸足で逃げ出す凄まじいプレッシャー。
姉は、がくがく震えている。
妹は、わなわな震えている。
「おい、被告。」
「はい、私は被告です。」
やさぐれた妹の口調に、恐怖でおかしくなった少女は中一英語の例文みたいな文法で返答した。
「説明しろ、被告。」
「はい、被告はあなたに説明します。」
こほんと咳払いをひとつ。
「我が妹よ。お前がロッドの映像からはたしていかなる印象を受けたか、それは私には分からない。
が、ロッドの映像はとにかく私をして殆ど私自身をさえ忘れさせた程であった、それほどの説得力を以って映像は語ったのである。
それにもかかわらずロッドは一言の真実をも語らなかったといってよかろう。少なくとも、幾分かの誤解をお前に与えたようだ。
しかも解釈の困難な映像を見て、触手どもが吐いた多くの虚言のうちで、なかんずく私を驚かしたひとつの事がある。
すなわち連中が私の事をシスコンと言ったことがそれである。なぜといえば、私が口を開いて自らシスコンでない事を示せば、
奴らの戯言は立ち所に実証によって私の覆す所となるべきにもかかわらず、なおこの言を為して自ら恥じなかったという事は、
彼らの最も無恥なる点と私には見えたからである。
もとより連中とは別様の意味に置いて私は一種のシスコンであることを認めてもよい。
今から申す通り、触手どもはほとんど一語も真実を語らなかったと言ってもいい位であるが、
これに反してお前は、私の口からは、全真相を聴くであろう。もとより、お前が私の口から聴くべきところは、
神かけて、麗句と美辞とを以って飾られた巧妙な演説ではない。それは無技巧に漏らさるる言葉である。
けだし私は私が語る所の正しきを信じている、従って我が実の妹といえどもそれ以外の事を期待してはいけない。
さて、その為にはまず『妹萌え』とは何か?という点についてはっきりさせておく必要があるだろう。
『妹萌え』とは最も古くから知られる『萌え属性』の一種であり、漫画・アニメ・ゲーム等のメディアで広く扱われてきた。
『萌え属性』とはこの場合、作品中に登場する様々な妹キャラから、
『姉を慕い、甘える妹』『自分ひとりでは何もできない妹』『自分の事をお姉ちゃんと呼ぶ妹』
等の萌えを喚起する本質的な部分を抜き出し、ラベリングした物と考えてよい。
これら『妹としての属性』そのものが大いに保護欲をくすぐり、私をして「妹萌え!」と言わしめるのである。
言わば、ここで私が言う『妹』とは一種の記号であり、実在の妹、すなわちお前とは別の存在なのである。
それに対し、『シスコン』とは実在の妹に対して劣情を覚える罪深い行為であり、私の『妹萌え』とは明らかに一線を画す。
もちろん、これらの言葉の定義は一意的ではなく、私と触手どもそれぞれ解釈が違う事はいうまでもない。
我々専門家にとっても、非常にデリケートな問題なのだ。故に一面的な情報に拠って結論を下す事は、全く以ってナンセンスな事なのである。
然るに、『シスコン』だの『へんたい』だの『近親姦萌え』だのといったレッテル張りは完全に的外れ―――という訳でもない事も無い様な、
気もするが、ここはあった事をマリアナ海溝に沈めてなかったことにしたいような、でも親しい人にはちょっとだけ開陳したいみたいな?
とにかく私の方があの触手どもよりは賢明である、なぜといえば、我々は、『シスコン』についても『妹萌え』についても
何も知っていまいと思われるが、しかし、奴らは何も知らないのに、何かを知っていると信じており、
これに反して私は、何も知りもしないが、知っているとも思っていないからで……」
ダ マ レ
「はい。黙ります。」
かくして姉妹は考える事を止めた。
触手たちは珍しく空気を読んだ。読まざるをえなかった。
耐え難い沈黙が流れる。
「…………………………」「…………………………」「…………………………」
「…………………………」「…………………………」「ぉっ……………………」
嫌な均衡状態を破ることができたのは―――少女としては口惜しい事この上無いが―――触手の王の貫禄のお陰であった。
王は月曜日の朝の気分並みに重い空気の中、コンクラーベの結果を告げる枢機卿を思わせる厳粛な口調で言う。
「ふむ、よい趣味だ。ただの隠し撮りでは少々弱いが、実の姉が撮ったという所がそそるではないか。」
「「ん゛な゛っ!!」」
少女のみならず触手たちも絶句した。重々しい声色と俗な内容、場合に寄ればそのギャップは笑いを誘ったかもしれない。
だが、今のこの場はカンボジアの地雷原に匹敵する。空気が読めないにも程があると、誰もが思った。
妹の肩が、ぴくりと動く―――案の定、核地雷が作動したのだ。
どんな僅かな刺激をも与えぬよう皆が息を殺す中、王はさほど気負う様子もなくあっさり口を開く。
からかう様に、おどける様に、重い声で。
。
「そこのお前……いや、被告よ。これが終わったら、わしにもコピーをよこせ。」
妹が、ゆらりと振り返った。ふらふら左右に揺れながら王の鎮座する議長席へ、かつーん、かつーんとヒールの歩みを響かせる。
「くふ……くふふふふふふ……」
反響し、どこから発せられているのか知れぬ不気味な音に総毛立つ少女。議場に溢れる触手たちも不安げに萎れている。
その空気が抜けるような音が笑みである事に気付いた時、少女の背筋は凍りついた。この笑い声を聞いたのは、これまでの生涯で二度だけ。
一度は風呂で、もう一度はプールで私が妹に……いや、やめとこう。思い出すのもおぞましい。
妹は王の眼前でロッドを振り上げている。輝く宝玉が、ぎらぎら殺気を放つ。殺る気だ……本気で殺る気だ……
少女は来る血の惨劇に備えて目を瞑った。触手たちは頑丈な机の下に隠れている。
―――だから、その後の凶事に気付いた者は、誰一人としていなかったのだ。
「躊躇うな。」
頭上からの低い囁きに、妹が動きを止めた。倦み疲れ、げっそりとやつれた顔を上げる。
「やれやれ、一度誓いを立てたそなたは、既に我が眷属なのだぞ。なにを躊躇う必要がある?」
「ふぇ?」
虚を突かれ、きょとんと首を傾げて泣き声の様な音を漏らした。その奇妙な音につられて少女が目を開ける。
少女がこちらに気付いたのを見止めて、王は姉妹にだけ聞こえる小さな声で静かに語りかけた。
魔が―――通り魔が妹の心の隙間を捉える。
「人でなくなった者に、人としての情け容赦は許されぬ。さあ、断罪せよ……その者に本当に見せたい物は他にあるのだろう?」
容赦……?情け……?本当に見せたい物……?断罪……?
こいつは何を寝ぼけた事を言っているんだろう?この見事なまでの虐殺っぷりが目に入らないのか。
無視してもよかったが、この酷い現状を打破できればなんでもいいかと考え、とりあえず噛み付いた。
「はっ!何を戯けたことをぬかすか!これ以上私のあんな事やこんな事を……
もとい、乙女の秘め事を貴様らの慰みものにされて堪るものか!もしこのまま続けるというなら、いっそ……」
「……そうですね。その通りです。」
妹の声があまりに小さかったので、もう少しで聞き逃す所だった。なぜかは分からぬがこれまでに数倍する悪寒が走る。
何か変なスイッチが入ったのだろうか?妹は鈍く輝く目を据わらせてロッドを振った。
「何を迷っていたのでしょうね……回りくどい真似をせず、初めからこうすればよかった……」
そこに映されたのは、白い泉に棲む黒い化生。
『わ、私……知って……たんだ……』
『私の、妹が……辛い目に、遭ってるのを……』
『見たんだ……ぼろぼろの体で……廊下に蹲って、泣いてた……』
『あの横顔が……瞼に焼きついて、離れなかった……凄く……凄く綺麗だったなぁ……あはっ、あはは……』
『わ、私は……その記憶が薄れる前に……苦痛に歪む顔が消えてしまう前に……じ、自分を慰めようとして、あいつの部屋に入ったんだ……』
―――な、に?―――
『あはっ♪あいつの下着で、オナニーするの……癖になってるん……だ。あ、あいつのことなら、何でも知ってる。
下着の色も、サイズも……あははっ♪あいつ、胸が先月より大きくなってた!あの衣装……気に入ってくれたかなぁ……』
―――な、ん、だ?―――
『何を使ってオナニーしてるのか、何時してるのか、どこでしてるのかも知ってる。だって、妹の部屋、あそこの匂いがするんだから。
した後はいつも匂うんだ。わ、私、その匂いが大好きで、嗅ぐと気持ちよくなった。オナニーしちゃうんだ……あはははははは♪』
―――なん、なんだ、これは?―――
『私は妹を愛しているんだ。大好きなんだ。食べてしまいたいんだ。できる事なら、この手で抱き締めて、離してやらない。泣き叫ぶまで……』
「……何か言いたい事、あります?」
妹がぼそっと呟く。
―――それは……少女がこれまでに経験してきた陵辱が児戯に思えてくる程の……淫獄の幕開けを告げる声であった―――
次回
「少女の弁明」後編
次々回
“エンディング”
乙
おお、続き光臨! 毎度毎度笑ったりドキドキさせられたりしております。
これは、なんというじらし。
たまりませんな。
しかし触手が肉体的行動をとっていないエロパロもまた珍しいw
>>111 あいかわらず変態ッ!!ディ、モールト!
そろそろ妹ヤバ気だ。
次回次々回、亜鉛呑んで待ち申す。
ところで、どくにんじんネタに大爆笑した人、俺以外にもいるんだろうか?
>>124 すさまじくGJ!
冒頭の、ななみのお婆さまがお読みになったら間違いなく発狂しそうな「傭兵(志願兵?)」ネタ
かなりお腹にきましたw
荒らしです皆さんこんにちは
とりあえず職人さんGJです!!
>>124 おいおい…この上まだエロさがエスカレートするのかよ…最高じゃないか
凌辱読みたい。
136 :
99:2009/08/31(月) 11:07:55 ID:wceMz8u4
続き(?)を書いてしまった……申し訳ありません。
ep3のエピローグは、猟奇的なものが苦手な方は見ないほうがよろしいかと……
・少女剣士の手難 ep3
彼らは薄暗い岩窟を、僧侶の《灯り》の聖魔法によって照らしつけながら進行していた。
もう半日は潜り続けているだろうか?
二回ほど休息を取りはしたが、水と食料は既存の半分を下回り、度重なる魔物との戦闘で体力気力ともに相当疲弊している。
「………………」
「………………」
「…………zzzz」
「……………………」
誰も一言も喋らない。
無駄な言動は体力の低下に繋がるだけだからだ。
洞窟内は暑かった。
全員が薄着なのは幸いだったが、それでも顔や上半身にじっとりと垂れてむれる汗は気持ち悪くてしょうがない。
人の手が入っていないから、当然足場も不安定だ。
各々が足元と正面を交互に見ながら列を成して歩んでいる。
だが、四人とも不快感を顔に出そうとはしなかった。
一人を除いて険しい無表情なのは傍目には異様に映るかもしれないが、状況からいってそれも致し方ないことといえるだろう。
もう少しで目標の物を手にすることが出来るだろう……みなの気持ちは同じだった。
やがてそれに応えるかのように、彼らの視界の最奥……薄闇のとばりが降りた空間に、小さな木の扉が飛びこんできた。
あまりにも唐突な出現である。
「……扉ね」
「……扉ですね」
「……扉……zzzz」
「……ああ。…………罠が無いか調べてくる」
仲間の妙な会話をあいまいに受け流し、美貌の青年はやや早足で扉に歩み寄った。
扉の一歩前で、彼は眼前に手をかざしたり、取っ手に矢を射たり、なにやらブツブツ呟いたりしていたが、やがて仲間の方を振り向いた。
「……この扉には問題ない。また、扉の向こうに魔物の気配もない。普通に開けて大丈夫だろう」
青年の言葉に、『灯り』に照らされた少女剣士と僧侶は無言で頷いた。
魔術士は半分寝ている為、反応がない。
いつもなら起こすところだが、彼とのやりとりは億劫だし、これから魔物と遭遇するわけでもないので、放っておくことにした。
弓使いは扉に向き直り、取っ手に刺さった矢を抜いて矢筒に戻した。
勘だが、この奥に目標のモノがある。
そんな気がした青年だった。
彼は茶色の取っ手を握りしめると、一息に押し開けた。
「――??」
刹那、弓使いを襲ったのは空虚な感覚だった。
赤い瞳には今まで歩んできた岩窟とは対照的な、真っ白で整っている、あまり広くはない四角い部屋が展開されていた。
――行き止まりか?
「おいおい……ここまできて何だよ、そりゃ」
すっかり眼が覚めた風の魔術士が、弓使いに次いで白い空間に入ってくる。
その時だった。
魔術士が小さな呻きを上げた。
「どうした……?」
「……話が違うじゃねぇかロッシ。いや一応違くはねぇか…………この空間、術の類が行使不可能になるみたいだぜ」
それを聞いた僧侶は足を止めた。少女剣士もだ。
――どういうことだ?
闇に落ちた岩窟にいる二人と、どういうわけか明るい白壁の部屋、にいる二人の視線がからみ合った。
「岩窟は一本道でした」
美しき僧侶が確信に満ちた口調で言った。
「そして、ここがヒュールト岩窟であることは間違いありません。書物に虚偽が記載されていなければの話ですが」
書物を疑っていては始まらないことを、この場にいる四人は知っている。
少年の言葉の後半は蛇足だが、それを除けば間違ったことは言っていない。
彼はさらにこう続ける。
「みなさん、書物の最後に何が記されていたか、覚えてらっしゃいますか?」
「『白の聖域で、犠牲を払うか、無傷で目的を達成するかは、冒険者の腕次第』……」と少女剣士。
「此処の事で相違無いだろう……」と弓使い。
「どう見ても‘聖域’じゃないけどな」
魔術士のどうでもいい一言が結論を締めくくった。
そして、恐らくみなの思考は一致していた。
それを最初に口にしたのは、可愛い面立ちの少女だった。
「術を封じられる空間なら、ラバンはそこから出たほうが良いわ。代わりにあたしが入って、ロシーニと二人で部屋を調べてみる」
「分かったぜ」
短く言葉を交わし、魔術士――ラバンは開いた扉を通って岩窟に戻った。
代わりに少女剣士が扉のむこうに足を踏み――――込んだ瞬間、なんとその姿が消失してしまった!
最初は何が起きたかわからず一瞬呆然としてしまった三人だったが、部屋の奥を見るなり一様に顔色が変わった。
「リアッ!!」
部屋に駆け込みながら叫ぶラバン。
他の二人は表面上取り乱していなかったが、魔術士が形相を変貌させたのも無理はない。
――突如出現した硝子の壁の向こうで、少女剣士が十字架に磔(はりつけ)にされていたからだ。
さらに驚くべきことに、左右の白壁に次々と黒い文字が浮かび上がってくるではないか。
僧侶は部屋に入ろうか迷ったが、様々なことを考慮して、留まった方が良いという結論に行き着いた。
「……ラバン、悪いが部屋から出てくれないか」
壁に刻まれてゆく文字を読みつつ、弓使い――ロシーニはあくまでおだやかに喋りかけた。
「んでだよっ!?」
「魔術を使えないお前にいてもらっても困る。……キフレセルと一緒に外で見張っていてほしい」
感情的には納得しかねたラバンだが、彼も全くの猪男というわけではない。
懸命に頭のなかを整理して、焦燥を浮かべながらも最後には首肯してみせた。
「分かった。そんかし任せたからな、ロッシ!」
「すまん……それと、リディアが嫌だろうから……」
「わーってるよ。扉は閉めときゃいんだろ?」
「……ああ、助かる」
素直に出て行くラバンに謝辞を示し、扉が閉まったのを確認してから、再び左右の壁を注視する。
彼は絶対に、正面に視線をうつそうとはしなかった。
少女剣士――リディアは極めて強い自尊心の持ち主だ。
こんな風に拘束されるだけでも屈辱なのに、それを仲間に見つめられるなんて耐えがたいに違いないだろうからだ。
「………………っ」
硝子の壁と白い壁に挟まれ磔られたリディアは不安でいっぱいだった。
最も良くない想像が彼女の頭の中をよぎる。
ロシーニが障害を解決できないことによって自分がこの中でいたぶられ、段々と弱っていった末に命を落とす……
絶対にいやだ。
見られる相手がロシーニだったのはせめてもの救いだ。
彼は少なくとも表面上は万事において冷静だし、普段はぶっきらぼうに見えるが仲間を慮れる度量を持っているからだ。
「………………ふむ……」
弓使いの青年は白壁に打ち込まれた黒字を解読しながら、無表情で首を傾げた。
『女人を連れぬ者は、白の聖域の先へは進めない。
しかし、白の聖域に侵入した女人は永遠に触手の餌食となり、果てると生命との別れを告げられる。
されど、白の聖域に侵入した男人は魔法を封じられた上で謎を掛けられる。
しかし、真を導けば女人は救われ、また道も開かれる。
されど、虚を弄せば女人は更なる快楽の地獄を味わうこととなろう。
――刻まれし問いに心の声で答えよ。
覚悟を決めた者のみが、第一歩を踏み込むことを許される……』
自分が最適任者ではないかと思いつつ、気を引き締めるのを忘れないロシーニ。
当然の事かもしれないが、文の中には肝心な事柄が綴られていないように見えるからだ。
だが、その事柄について考える許可は降りなかった。
『汝に問う。剣は斧に勝り、斧は槍に勝り、槍は剣に勝るが……弓が勝るものは何か? 十の内に最も適切な回答を述べよ』
心の声が、ロシーニの脳に直接話しかけてきた。
だが、もはやどういった仕組みなのかとか勘ぐっている場合じゃない。
――人の持つ武器には、相性がある。
人が造り、人が操るものだから、なんにでも通用する万能武器などない。
だが、それは刃を交えて戦うことを前提とした話だ。
剣でも槍でも斧でも、飛来する矢をさばくのは持つ者の技量に拠るものだ。
あえて言うなら剣が最もさばき易いだろうが、だからといってそれが「勝る」ことになるのか?
答えは「否」だ――ならば。
『術だ』
『誤謬』
やはりか――間違いを告げる声を即返され、青年は心でそう呟いた。
それにしても……時間が無さすぎる。
雑多な思考を整頓する暇が作れないのは、僕の力不足が廉だろう……?
そう‘思い込んだ’彼は、少女に背を向け、床に座り込んで瞑目した。
今は問題を解決する方法以外で頭を悩ませてはいけない。
問いに対し‘虚を弄した’ことで、リディアは辛い目に遭うだろう。
甘いかもしれないが、彼女のそういった姿を見せられては冷静な思考を保つことはできない。
次は‘真を導いて’みせる――強く思いながらも、彼は「最悪の事態にどんな行動を取るか」を忘れようとはしなかった。
「…………っ」
両手を左右に固定され、両足首を縛られて十字架に磔られたリディアは、突如眼の前に現れた二本の触手にビクッと反応した。
同時に、硝子の向こうのロシーニが自分に背を向けて座り込むのが見えた――気を遣ってくれたのだろうか?
リディアの小指ほども細く、妙に粘っている肌色の触手は、少女の童顔にゆっくりと‘手を伸ばした’。
何をするつもりな――
「――ぃっ!!」
ぞくっと走った悪寒に、リディアは一瞬視界を闇に染めて身震いした。
触手が触れたのは、両耳たぶである。
顔を動かして逃れようするが、全く意味を成さなかった。
まるで人の舌に舐められているかのような――実際に舐められたことはないけど――感触は、少女の想像以上に快い感覚をもたらしていた。
けれど……この程度ならまだ大丈夫。
いつかロシーニが‘真を導き’出して、あたしを解放してくれる筈よ……
硝子の向こうから左右の白壁に刻まれた文字を読み取っていた彼女は眼を閉じて、背を向けた青年を信じて待つ事にした。
『汝に問う。自然は聖に勝り、聖は邪に勝り、邪は自然に勝る……治癒が勝るものとは何か。十の内に最も適切な回答を述べよ』
果たして本当に正解があるのか、黒髪の青年は一瞬疑ったが、そんな考えは無駄でしかない。
――自然・聖・邪は、術の三すくみ。
そこに治癒術の入り込む余地などあるわけがない。
支離滅裂じゃないか――
『傷だ』
『誤謬』
ロシーニが二度目の‘虚を弄する’と、双眸を閉ざしたリディアの前に新たな触手が二本、出現した。
それは彼女の胸部に伸び、胸もとが開いた鮮やかな緑の民族服をはだけさせ――外部にさらされた脇に触れた。
「あっっ――!」
くすぐったさと気色悪さで、リディアはまたも身震いした。
耳たぶに加えて、今度は両脇を弄られている。
不快感ばかりかと思っていたが、何やら妙な気分になっている自分に気付いた。
ぞくぞくとわき上がる‘何か’を否定し、少女はふたたび祈った。
お願い、早く‘真を導き’出して……!
『汝に問う。銀は鋼に勝り、鋼は鉄に勝り、鉄は銅に勝る……硝子が勝るものとは何か。十の内に最も適切な回答を述べよ』
その流れで硝子に次ぐ脆さの硬質類だと?
そんなものは存在しない。
むろん、硬質類でなければ幾らでもある。
しかし――
『金だ』
『誤謬』
ロシーニが三度目の‘虚を弄する’と、眉間に皺を寄せ双眸を閉ざしたリディアの前に触手が二本、出現した。
それは、少女の程よい大きさの双丘に伸び、纏っているさらし布に引っ掛けられ――ビリビリと破り取られた。
「っ!! …………」
彼女は上半身をあらわにさせられても、少し顔を歪めるだけで特に大仰な反応はなかった。
だが次の瞬間、二本の触手はすぐさまリディアの胸を愛撫し始めた。
「ん――くぅっ!! っか…………はっっ、あっ……」
円を描くように膨らみの周りをなぞり、だんだんと紅い突起に接近し……最後にちょこんと触れて、また周囲からなぞる。
優しい弄り方かもしれないが、リディアの息遣いははっきりと荒くなっていた。
塗布された催淫液――女性の淫らさをむりやり呼びおこす――が彼女の感覚を少しづつ麻痺させているのだ。
自身の異変をある程度察してはいたものの、それでも彼女は否定し続けた。
あたしは……こんな誘惑に容易く侵されるほど弱くないわ。
だから、早く……早くあたしを解放して、ロシーニ……!
『汝に問う。悪魔は異形に勝り、異形は竜に勝り、竜は悪魔に勝る……人間が勝るものとは何か。十の内に最も適切な回答を述べよ』
ふざけるな――と心内で叫んだあと、ロシーニはぶんぶん首を振った。
何をしてるんだ……僕が焦ってどうする。
いつ、いかなる時も冷静に……それが僕の身上だろう。
言い聞かせる時点で危ういという自覚はある。
だが、彼は自分が思うほど強い人間ではなかった。
『魔物だ』
『誤謬』
ロシーニが四度目の‘虚を弄する’と、歯を食いしばって眼をふさいだリディアの前に触手が二本、出現した。
それは、ついにリディアの下半身に伸びる。
美しい太ももが一瞥出来る深い切れ込みが入った緑の民族服――それを無遠慮にめくり上げると、眼に毒な純白の下着が晒された。
もはやその程度で動じることはないリディアだったが、二本の触手が内股をなぞり出した瞬間――
「ひっっあぁンッ!!」
もはや我慢ならないといった様相で、リディアは悲鳴に近い嬌声を上げた。
耳たぶ・脇の下・胸もと・内股……どれも優しく愛撫されているだけなのに、彼女は股間に熱いものを感じてしまっていた。
淫らな声は先ほどの一声だけでなんとか留めたが、気を抜くと堰を切ったようにいやらしい響きがあふれてしまいそうだった。
「はぁはぁ……はぁっ! くっ、う゛っっあ゛っっ……がぁっっっ!!」
もの凄い形相である。
本来なら思い切り喘ぎたいところを、無理に無理を押して堪えているのだ。
刹那開いた視界に、黒外套を羽織ったロシーニの姿が映り、すぐに闇に覆われる。
早く……ロシーニッ!! 早くしないとあたし……っ!!!
『汝に問う。空は地に勝り、地は海に勝り、海は空に勝る……虚無が勝るものとは何か。十の内に最も適切な回答を述べよ』
ロシーニは、握りしめていた拳をついに地面に叩き付けた。
骨にひびが入り血が滲むほどだったが、怒りのあまり痛覚が失せてしまっていた。
とはいえ……彼は自分でも意外と思うほど、今の行動で頭が冷えたらしい。
歪んでいた顔が、不思議なほどにすっきりと落ち着いた。
しかし悲しいかな、落ち着いたからといって答えが解ったわけではない。
開き直った彼は、もはや直感で‘真を導き’出すしかなかった。
『実像だ』
『誤謬』
ロシーニが五度目の虚を弄すると、今にも叫び出しそうな表情のリディアの前に触手が二本、出現した。
それは……リディアの大切な処を覆い隠す、真っ白な下衣に伸びる。
両触手はまるで紳士のごとく、下衣の左右のすそに‘手’をかけ、緩やかに、スルスルと脱がしていった。
――下衣の底は、糸を引いていた。
幼い秘境にうっすら生えているかわいらしい草地は、既に光沢を帯びている。
それ程に、いま少女は愉悦の只中にいるのだ。
白い下着は太ももの付け根あたりにはかせたまま……内股をなぞっていた触手二本が、ぎゅっと閉じている両足を力づくで開かせる。
といっても開かせるのはごく僅かでいいのだ。
細い触手が、恥部を自由にもてあそべるくらいに解放すればそれで良い……
リディアの、成長途上の綺麗な性器が傍目にもはっきり見えるくらいに、くっ付いていた両足が僅かに離された。
彼女は、絶望の一歩手前の混沌とした感情に、絶叫しそうになった。
だが、その必要はなかった。
隙だらけの身体と精神……その諸悪の根源であるぐしょ濡れの聖域を、二本の触手が犯し始めたからだ――
「――――――ッッッ」
……驚くべきことに、リディアは声を上げなかった。
代わりに、大きく見開いた緑の瞳から徐々に光が失われていくように見えた。
そう……彼女は決断したのだ。
どんなに辱められようと、もはや関係ない。
気を失えさえずれば、快楽によって昇りつめることなど有り得ないのだから……
脳を支配せんとする邪欲を必死に追い払い、リディアは意識が飛ぶのを待った。
気持ちよさや、それに染まりたいという欲望と戦いながら、懸命に耐え続けた。
なのに…………。
なのに…………そうしようと思えば思うほど、何かに呼び起こされて完全に眠ることができない。
もう限界だ……。
誰か助けて……あたしを助けて……ううん、気を抜けば楽になれるよ…………
自分の中に潜む、悪魔のささやき。
それが、リディアを堕とす必殺の槍となって、彼女の秘密の場所をとろかした。
情欲を解放する嬌声が上がった――
「くっっは――――ふぁあぁあああんっ!!!」
もうガマンすることなんてない。
そうだ。ロシーニが悪いんだ。
ロシーニが早く‘真を導かない’せいで、あたしはこうなっちゃったんだよ……
リディアの淫核を虐め、膣内を行き来するぐちゅぐちゅという猥雑な濁音が発される。
その度に彼女は肢体を仰け反らせながら恍惚のあえぎを洩らし、表情も至高の快楽に塗りつぶされていった。
「はぅンッ! ぁあん!! きゃふん!! あぁんっあんっんっんっあンっ、ふぁああぁぁ……んんっ!!!」
「っ!!!」
ロシーニの耳に、極めて艶かしい声が送られくる。
なんとはなしに振り返ると――しまった、という後悔にかられながらも、あられのないリディアの姿に見入ってしまった。
触手は彼女のありとあらよる箇所を攻め立てていた。
身体をくねらせてよがるリディアの下腹部からは愛液がぽたぽたと落ち続け、じゅぷじゅぷと何か掻き立てられる淫音がこっちまで聞こえてくる。
「ぅうんっ!! んぁっ! あぁん!! そこ、気持ちいいよぉ!! んっ、やぁっ、アぁん、イきそ……っ!!」
――もうとっくに果てていなければおかしいほどの愛撫を、リディアは受けている。
催淫液と巧みな手技は強烈で、普段であれば二度三度昇りつめているくらいの快楽は味わっているだろう。
実際、彼女も早くイきたいと思っているのに、イけない。
ならば何故、未だ絶頂を迎えずに済んでいるのか――――触手が寸止めしているからだ。
「ダ……めぇぇ!! あぁンっ! ひゃぅん!! イっちゃうよぉ……!!」
『汝に問う。男は女に勝り、女は子供に勝り、子供は男に勝る……中性が勝るものとは何か――――』
リディアを視界に収めて心の声に耳を傾けながら、ロシーニは凄まじい歯ぎしりの所為で食いしばった口元からは血が流れていた。
凄惨な運命と、自らの歪んだ性癖に対しての憤りが頂点に達する寸前……
半ば自暴自棄になって、こう思った。
『有性だ』
『誤謬』
ロシーニが六度目の虚を弄すると、享楽に塗りつくされた表情のリディアの前に――周囲のものとは明らかに異なる触手が一本、出現した。
紫のソレは少女の手首ほどの太さがあり、先端はまるで……顔の無いヘビのようになっていて、口から長細い舌をシュルシュル出し入れしている。
それは……穢されている最中の、彼女の秘境へと伸びてゆく。
すると、面妖な事にそれまでリディアを犯していた触手二本が‘道’を開けた。
極限の攻めによってずぶ濡れの花の中央から、透きとおった蜜がボタボタ流れ落ちている。
――なんと、その流れ落ちている愛液を、紫ヘビが口に入れ飲み込んでいくではないか。
ヘビ触手は、したたり落ちる愛液の滝を登ってゆく。悦楽の源水で喉を潤おしながら、少しずつ、少しずつ滝つぼに向かっていった。
そして――――ぱきゅん、と。奇異な音が鳴った。
紫触手は、文字通りリディアの恥部に食いついていた。
そして――――先刻より、更に奇異な音が鳴り始めた。
「――っひやぁああああッッ!! す、すゴいぃぃはめへぇぇええぅっ!!」
リディアの双眸は白目を剥きそうだった。
塞がれていた頂上への階段をようやく開かれ、抑制されていた欲望が念願叶ったのだ。無理もなかった。
紫触手の口はリディアの秘陰に食いつき、ヘビの舌で淫核をくにゅくにゅ刺激している。
その音は、意外にも優しく控え目だった
それだけでもう絶頂間近なのは……周囲の触手どもとは比較にならない強さの催淫液が塗布されているからだ。
リディアの‘理性値’は、ゼロになった――
「あぁッ!!! ンぁっ!!! はァあンっッ!!! イくっイくッイくっっイくッッアァンっ!!! ――ひゃぁあああああああああンッ――!!!!」
じゅぷじゅぷ、じゅううぅぅ……最も淫らな水の音は、ヘビ触手がリディアの快楽絶頂の元を飲み込んでゆく音だった。
未だ舌で淫核を擦り上げながら、留まるところを知らない愛液をじゅくじゅくと吸い上げる。
「すごっあっ!! ひゅあっ!! でるっ♪ いっぱいでちゃっあンっ♪ アぁぁんっ♪ アんっあんっあぁんッ♪ イクぅううううぅんッッ♪♪」
気を失いそうな至高の快感をその身に味わいながら、リディアはなまめかしくあえぎ続けている。
今の彼女に、いつものしたたかで淡泊、凄腕の少女剣士リディアの面影は無い。
ただひたすら快楽に溺れ、本能のままに欲望をむさぼる獣の雌に成り下がってしまっていた。
「………………………………」
ロシーニは、下腹部の雄が自己主張しているのを感じながら、淫楽に満たされたリディアに頭を垂れている。
こんな時になっても、彼は自らのプライドにすがっていた。
いつ、どこで、どのようなことに遭おうと、平常心を保つこと……
だが、この状況で精神の均衡を保つには、もはや開き直るしかなかった。
眼の前に展開された現実を受け入れられるほど、彼は強くなかったのだ…………
――変化が起こった。
少女を犯していた触手が全て、風の様に消えうせてしまったのだ。
そのことに驚くより、二人は次に起こったことに、そろって血の気が失せた顔に変貌した。
- Epilogue -
少女の足元から、何かが少しづつ、上がって来る。
鮮やかすぎるほどの青い液体……――酸だ。
焦燥も顕に弓使いはすぐさまきびすを返し、扉を押し開け――――られない。
鍵をかけられたらしい。
「ラバン!! キフレセル!! 魔法をっ…………」
叫んでみて、彼はようやく異変に気付いた。
――この部屋、音が無い。
自分の声すら反響しない。吸音空間だったのだ。
彼は鬼気迫る形相でリディアを見た――
「――っぎゃああああああああああああああああああああああぁ!!!!!」
耳をつんざく悲鳴は、硝子越しでも十分に伝わってきた。
見れば、青い酸の水位が上がり、リディアの足に浸かっていた。
酸の中に浸かっている足から、赤い煙が立ちのぼっている……
「痛いイタイいたいぃぃぃぃぃイイイっ!!! 痛いよぉぉぉああああああああああ゛ぐうう゛う゛――――」
腰――――――へそ――――――胸――――――水位が上がるほどに、青かったはずの酸は赤くなってゆく。
それは人の身体など容易に溶かすことのできる、塩酸などとは比較にならないほどの強い猛毒だった。
涙を流し、激痛に悶え苦しむ少女の顔も、だんだんと生気が無くなってゆく……
彼女は、気力を振り絞って、涙に霞む視界を必死にこじ開けた。
せめて最後に、ロシーニの……かっこいい顔を見てから死にたい…………
しかし、望んだものを映すことはついぞ叶わなかった。
少女が密かに恋心を抱く弓使いは、自分に向かって悲壮感に溢れる土下座をしていたからだ。
「………………………………………………」
何も考えることが出来ないまま、酸が首元まで上がってきた。
リディアの意識は、志半ばで永遠に途絶えることとなった……………………
BAD END
・少女剣士の手難 ep4
レークの森には、中央の開けたところに大きな湖がある。
周囲に凶暴な魔物はおらず、澄んだ水は清潔なので、旅人が気軽に立ち寄って湯浴みをするのに使われていた。
今は陽が昇り始めたばかりで、いつもなら誰もいない時間帯。
それを見計らってか。
少女がひとり、大胆にも全くの裸身になって、浅い湖であどけなくも艶やかな肢体を清めていた。
湖のほとりの旭日が射している草地には、彼女のものと思われる深緑色の民族服と純白の下衣が、古木の物干し竿に吊るされている。
その下には小さめの麻袋と、一振りの長剣が置かれていた。
「ふぅ……。気持ちよかった……」
体を清め終えた少女は湖から出て、天日の当たる草の地面に横たわって身を乾かすことにした。
彼女は、剣士らしからぬ傷一つない身体の持ち主だ。
普通ならば地べたに直接横たわれば肌に悪く、かぶれたり虫につかれて痒くなったり良い事なしなのだが、少女にはそういったことは殆ど無縁だ。
生まれつき極めて恵まれた健康体を有しており、大きな怪我や疫病などで悩んだこともない。
さらに容姿端麗とあっては男が放っておくわけがないのだが、あいにく十六年の生涯で色恋とは未知の存在でしかなかった。
偉大な剣士の娘だった少女は、物心ついた時から剣を握っていた。
十の時に父を亡くしてからも、彼の遺書に記された遺志に従い、彼の弟子の下での修行を絶やすことはなかった。
だが少女は、父の弟子である四十がらみの男・ヴィクトールの事を心底嫌っていた。
腕は確かなのだが、常に自分の力量を誇示しなければ気が済まない傲慢な性格と、禁欲的という言葉とは正反対の行動は目を覆いたくなるほどだった。
酒と女に目が無く、買出しと偽って街に繰りだし、一週間以上帰ってこないことも珍しくはなかった。
そんなヴィクトールが三日前、少女が十六を迎えた日にこう切り出してきた。
「お前の剣の冴えも相当なものになってきたことだし、武者修行してこい」
少女はその一言に動揺を禁じ得なかった。
とはいえ、四年前に父の仇を討ってから剣の道を往くのに微かな疑念を抱くようになっていたのも事実だ。
迷いを断ち切るかの如く苦行に明け暮れていた少女は、しかし切り替え早くヴィクトールに従った。
それから三日を経たいま、彼女の心はあるひとつの事柄に捉われてしまっていた……
「ん…………そろそろかしら」
草地に寝転んで三十分ほどで全身が程よくかわくと、少女と同様かわいた衣服に着替えはじめた。
胸と股間をおおう純白の下衣。
やや胸元が開いた長袖の羽織と、深い切れ込みが入った脚衣は、共に自然を感じさせる深緑色だ。
腰のあたりには茶色の腰帯を巻き、同色の短靴を履いて着替えおわる。
「ふ……わぁぁぁ………………」
大きく伸びをして草地に座り込んだ少女のおもては、どこか陶然としているように見える。
――と、少女は何か思い立ったかのごとく、ふいに傍らの麻袋に手をのばした。
紐をといて中身を探り、取り出したのは厚めの本。
表紙からして色濃い内容だとうかがえるが、実際に中身は過激な春画を数多く載せた、いわゆる猥本である。
この書物が少女に与えた衝撃は深かった。
立ち寄った宿の一室でこの本を見たとき、興奮のあまり悲鳴を上げそうになったほどだ。
数分後には、生涯初の自慰行為に及んでいた。
うまくいかなかったものの、初めてあじわう快さにすっかり心奪われていた。
「…………………………はぁ」
寝転んで左手で項をめくる少女の顔には紅葉が散っている。
右手は……すでに股間に伸びていた。
特に彼女が気に入っているのは、自身とあまり変わらぬ齢の少女が自涜に及んでいる春画である。
隣には解説文がついていて、その通りに指を動かしたりして……
「……………………んん…………」
などと声を出してみるのがなんとも愉しい。
自覚は全くないが、少女の指使いは非常に巧みであった。
さらに濡れやすい体質も合わさって、絶頂まで導くのは比較的容易であるといえた。
――それが仇になるとは露とも知らずに。
「ん…………んぁっ………………は……」
脚衣の切れ込みの中に手を忍ばせ、白い下衣の上から敏感な部分を擦りあげる。
手首に捻りを効かせて中指を送り動かすさまは、すでに熟練味をにおわせている。
端から見たら、とてもじゃないが自慰を覚えてから三日とは信じられないだろう。
「あ……あふ、んっ…………くふっ………………うぅん!」
だんだんと呼吸が荒くなり手つきも激しくなってきたところで、少女はせっかく履いた下衣を脱いでしまった。
白布からやや糸を引きながら、少女の幼い果実が外気に晒される。
その実りきらない果物を、自らの指先でつつく。
「ンはぁっ……!」
なまめかしくあえぐ表情は、愉悦に染まっていた。
もう蜜が流れ出している花を、少女は右手の指をふんだんに使って弄くり回す。
ぬるぬると中を行き来し、時に花芯を擦り、無我夢中になって快感を求める。
「ん……は……んあ! ……っ……あふっ、くぅ…………あぁん!」
自分で快楽を得ようとする時は、指先に神経を集中しなければならないので声を上げる余裕はあまりない。
それでも彼女は、どちらかといえばかなり声を出すほうである。
――どちらにせよ、自慰に耽っている彼女が‘それら’の接近に勘付くことはなかっただろうが。
「ンっ! ぅうんっ! …………アはぁ、気持ち良いよぉ……」
くちゅくちゅと水音が聞こえるようになってきて、少女の気分もかなり昂ぶってきていた。
その時だった。
幸いにも異変を察したのは。
恍惚としながらも、少女はハッと双眸を見開いて起き上がり、周囲を見渡した――
「――っ!!!」
気付けば少女は下衣を履きなおし、猥本を麻袋に押し込んで傍らにある長剣を手にとっていた。
茂み、岩陰、木々の間、そこらじゅうから無数の魔物の視線を感じ、それが間もなく殺意を帯びた瞬間……。
それらは不気味な鳴き声を轟かせ、雪崩のように少女へ襲来した!
「くっ!!」
立ち上がって周囲を見回したものの、逃げ場は無い。
後ろ半分は湖、前半分は平らな草原とあっては、選択肢は限られてくる。
小さな魔物の軍勢の正体、それは触手カエルであった。
人間の雄の頭部ほどの身体をもつかれらは、人間の雌の愛液を好物としている。
危害こそ加えてこないものの、抵抗しなければ恥部に舌を伸ばし、それこそ干上がるまでイかせ続けて愛液をむさぼる。
それが眼前に数十匹…………
「…………」
ザンッ! と、無表情の少女が一番乗りを決めようとした触手カエルを一匹断ち切った。
触手カエルの軍勢は、仲間が殺されようが怯むことなどない。
少女は覚悟を決めた。
「――やぁぁああああああっ!!」
長剣をかかげ、自ら触手カエルの大群の只中に突っ込んだ!
卑猥な眼つきの魔物たちは、気味の悪い鳴き声を一層強めて口元から赤い触手を伸ばした!
――のわりに、実際少女に向かう触手は十程度だった。
これが少女の狙いだった。
本能のままに果実をいただこうとするから――仲間同士で触手をぶつけ合い、絡まり合い、目的のものにたどり着けないのだ。
少女は冷静に、向かい来る触手だけに剣を揮った。
とはいえ、それでもやはり数は多い。
多少取り逃して股間への到着を許してしまうこともあるが、致命傷(?)に遭う前になんとか断ち切っていた。
「…………ふぅっ!!」
秘処の疼きを感じながらも、少女は懸命に触手カエルどもを斬り捨ててゆく。
触手を断ち切るのは一時的に危険を回避するだけで、本体を殺さなければ埒があかない。
だがそこで、少女は絶望的な思いに捉われてしまった。
斬っても斬っても、小さな魔物どもは減る気配がないどころか、どんどん増殖しているようにすら思える。
疲弊と、焦燥と、劣情とが、一気に少女にのしかかってきた。
「くぁあああっっ!!!」
それでも、奇態な雄たけびを上げて走り、長剣を振り回す。
諦めることはしない。
視界が触手で埋まろうが剣を薙ぎ、秘処に何かを感じても耐え忍び、必死で退路を拓こうと試みる。
目指すは、レークの森の脱出だ。
外は彼ら(触手カエル)にとって環境の悪い荒野になっている。
そこまで行けば追ってはこれないはず……
「せっ、やっ!! はぁっ!! ふっ……え!?」
少女は疑念を発しながらひざを曲げた。
次いで、上体がガクッと崩れ落ちた。
剣の動きも停止し、草場にへたり込む。
それは一瞬だった。
少女自身はすぐに立ち上がろうとしたのだが――そこに魔物どもの触手が殺到した。
「――――っ!!!」
少女の整った面差しが嫌悪にひずみ、緑の双眸がくわっとひん剥かれる。
非常に都合の悪いことに、魔物達は須らく頭が弱いわけではなかったらしい。
片膝つきながら振りあげた両腕は拘束され、もはや下半身は触手まみれで分からないが両足首もしっかり巻きつけられている。
どういうことかと思った。
触手カエルの如き下位中の下位の魔物に、そんな頭脳が利せる筈がないじゃない――
「…………でぇぇえやっ!!」
気炎を吐いて拘束されたままの両腕を振り下ろし、両足を縛っている触手を断ち切った!
触手の束縛があっさり解けると自分の陰部を襲っている触手を滅多切りにした!
再び触手カエルの軍勢に向けて駆けだし、本体を撃破しながらの特攻を続ける。
疾走するあいだも後ろから服をぬがされ、尻穴に触手が侵入している。
前も同様、下衣をずらされて膣内への侵入を許してしまっている。
――関係ない。このまま無抵抗でやられてなるものか!
そんな鉄火ともいえる思いが、今の彼女を支えていた。
「はっ! ……くっ! あンっ……せえっ! ――えぅっ? ひゃあぁん!!!」
ふいに覚えた凄まじい恍惚感に、少女は先刻と同様ひざを曲げ――そうになってどうにか堪えた。
絶頂に導かれてしまった。
足を激しく動かしていたというのに、触手ときたら起用に秘処を探って攻めたててくるのだ。
強烈な快感におもわず視界を曇らせ、剣を握る手も緩んでしまう。
気力をふりしぼってなんとか立っていたものの、新たな快感がわきあがって来ると、少女は舌を出して嬌声を洩らしてしまう……
「あはぁ! あぅ、は、んっ…………いやぁンっ……!」
――何やってんのよ、あんたは?!
心の中でそんな声が反響するが、意志とは裏腹に少女は抵抗に移れない。
いつの間にかまた四肢を縛られていたからだ。
「きゃぁああああああっ!!」
喘ぎなのか絶叫なのか判別しにくい声をあげ、愉悦にそまった表情のまま長剣を振り下ろした。
だが、彼女の抗戦も最早ここまでのようだった。
剣をもった両腕を下方に突き出し、上半身をわずかに屈めた状態のまま少女は動かなくなってしまったのだ。
殺意を失くした少女は、触手カエルにとって格好の獲物と化した。
稚けない、しかし食べごろの果実に大量の触手が向かってきて、愛撫を加えるごとに出てくる果汁を我こそはと奪い合う。
何しろ三週間ぶりの餌なのだ。かれらが躍起になるのも当然だった。
「あはぁ……♪ あっ、あっ、あんっ……すごぃ……やぁあん♪ …………気持ちいいよぉっ」
心の奥底ではまだ、微抗しなきゃという意思が微かに残っていた。
だが、例によって(?)触手に塗布された催淫液が、その意思を曲げさせるのだ。
剣を杖代わりに突き立て、前屈みになってひたすら悦楽に身を任せる……
少女は、踏み入れてはいけない領域を侵してしまったのを自覚したうえで、痴態を演じた。
――なんと自ら身体をくずおれさせ、剣を手放して脚を開いたのだ。
心地よさを感じやすくするためだった。
「あんっ!! はん!! ひやあん!! いいっ、きもちいよぉ!! もっと欲しいよぉっ!!!」
ちゅくちゅく、ちゅくちゅく、と響くまとまりがない淫音は留まる所を知らず、少女の悦びの嬌声も大きくなってゆく。
ほど良く膨らんだ双丘を自ら揉みしだき、途切れることのない過激な愉楽を飽いることなく求め……
「――あっ、イくっ!! イっちゃう!! あっ、あぁんっ!! はぁぁああああんッ!!!」
口元に指をあてがって視界を闇に染め、心身を至高の快楽にゆだねてひたすら甘い、可愛いあえぎ声を洩らし続ける。
解放された秘境から噴き出す潮は、またたく間に触手が吸い取ってしまう。
もう何度昇りつめたのか、自分でも覚えていない。
それは麻薬と一緒だった。
際限の無い快楽に浸ることができるなら、自分が今まで築き上げてきたものすら投げ出してしまう。
拷問にかけられて吐かない人間がごく一握りなように、多くの欲望を容易く叶えられると聞いて拒める人間も稀有な存在なのだ。
年頃の少女が何度となく絶頂に案内されれば、それを全力で拒否しろと言うのは酷だとしかいえなかった。
――少女が完全に堕落する寸前。見計らったように‘それ’は介入した。
最初は明瞭な変化ではなかった。
だが‘それ’は、次第に少女にも察せるくらいに変容を帯びていた。
――触手の数が減っている。
やがて‘それ’は、気持ち良さそうな少女の瞳にもはっきりと映し出された。
――文字通り、矢が雨の様に降り注いでいる。
どこからともなく放たれた矢が、触手カエルを射抜いて絶命させている。
しかも可笑しなことに、この魔物どもは殺されゆく同胞に見向きもせず、射手を探そうともしない。
少女が迷い、触手カエルが未だ攻め続ける間にも、どんどん魔物の数は減ってゆく。
触手攻めが緩んだがゆえに催淫効果が弱まった所為で、ふと気付いた。
――四肢が動かせるじゃない。
思い立ったときには、彼女の本能の働きがすぐに傍らにある長剣を右手に握らせた。
逆手に持った剣をなぎ払うと、超至近距離で陰部を舐めていた十匹ほどの触手カエルの銅が斬り離される。
と同時に器用にも片手で正手に持ちかえ、まとわりつく触手を全て断ち切った。
少女は一瞬立ち尽くしそうになったが、迷いを振り切って魔物どもに剣を揮い始めた。
もう、殆ど片がついていた。
目に入る触手カエルの数は、残り二十程度だ。
そう視認した瞬間、矢の雨は止んだ。
少女は心内で射手に礼を述べ、未だに触手をのばしてくる愚かな魔物どもの掃討に向かった。
- Epilogue -
分かりにくいな
全ての触手カエルを殲滅し終えた後、射手は少女の眼の前に現れた。
周囲はすでに林中。
麻袋を置きっぱなしの湖からは大分離れてしまったが、今は後回しだ。
彼は、全身黒ずくめの狩人といった出で立ちをしていた。
いや、それよりもなによりも……少女は、真っ先にその美貌に目を奪われていた。
年の頃は二十前後で、妖しくも美しい面立ちはこの上なく整っていて、全く無駄がない。
彼に潜む闇を思わせる漆黒の髪……憂いと闘志を共存させた紅き双眸……
礼を言うのも忘れて青年の顔貌に魅入られていると、
「……大丈夫か?」
きわめてさり気なく気遣いの言葉がかけられた。
少女はどぎまぎしそうになったが抑えて、深々と頭を下げる。
「大丈夫です」
台詞を綴った後に気づいた。
衣服が――――
「っきゃああ!!」
「何をいまさら……」
射手の呟きは幸いにも、背を向けてあせる少女の耳に入らなかった。
「…………僕は後ろを向くから……早く直せ」
返答する余裕もなく、少女は青年の言うとおりに衣服の乱れを正した。
まる出しの胸と、脱いで太ももに降ろされてた下衣を見られた……最悪。
恥ずかしさでうつむく少女だが、そういえば先刻のものすごい痴態まで見られてたのかと思うと、それどころじゃなくなった。
顔から火を噴きそうになった。
「…………あの……」
「…………なんだ?」
「…………見てました?」
「…………何をだ?」
「…………えと………………――」
「矢を射る間は見ていた」
少女は顔を真っ赤にしてしどろもどろになった。
「……見ずに射れというのかお前は。……それとも通り過ぎた方が良かったのか」
「そんなこと……言葉に出来ないくらい感謝しています」
「感謝……か…………」
独語する射手の顔に、判るか判らないかくらいの曇りがよぎったように見えた少女だった。
「気にするな。……僕は助けたかったから助けただけで、別にお前のためにやったわけじゃない」
「でも、助けてもらったのは事実ですから。何か恩返ししないと気が済みません」
「いらんと言っている」
「ぜひ、一緒に行かせてください!」
「だから……なにっ?!」
頓狂な声が上がった。
口をあんぐりと開けて少女を凝視するさまは、この妖麗な青年にはあまり似合わない。
少女はちょっとした変顔を一瞥して、様々な意味合いでがっかりしてしまった。
「……そこまで驚くことないじゃないですか」
少女が言うと、かれはいきなり表情を正し、真に迫るような雰囲気で口を開きはじめた。
「……お前の旅の目的はなんだ?」
「修行です」「本当か?」
少女は即答したが、その即答以上に速く青年は再び訊いてきた。
何となく癪に障ったので、真面目くさった様相をつくろってこう言ってやった。
「じゃあ、修行です」
「………………じゃあ??」
「いやその、どうすれば信じてもらえるかなぁ、と」
「あのな…………」
痩身の青年はうつむいて額を押さえた。
「ふざけるのはやめろ」
「だって、何を言っても信じてもらえなさそうなんですもの」
「当然だ」
あきれた表情から一転、けろりとして悪びれることなく言った青年である。
「……それとも、お前は信じるか? 今の僕が復讐に駆られ、復讐に生かされている奴隷だと言って……お前は信じるのか?」
「信じますよ」
少女は両頬にかかる栗色の髪を揺らしながら、真剣にうなずいてみせた。
わずかに目を見張った青年を尻目に、少女は更にしゃべり続けた。
「あたしも復讐の念に追い立てられている時期がありましたから。父の無念に報いたのはだいぶ前ですが、後悔はありません」
「……………………」
「でも、もしも父が存命であったとしても、あたしはあなたの仰る事を信じたと思いますけどね」
「……………………」
「まだ信じられませんか?」
かれはふうとため息をついた。
「全く信じないとは言わん。……だが娘よ、そう容易く人を信じていてはいつか痛い目に遭うぞ」
「あたしは自分の判断で信じる人を決めているんですよ。あたしから見たあなたは、どうみても悪い人には見えませんけど?」
可愛い少女の言葉に、青年は目を閉じてくすっと笑った。
すこし呆気にとられた少女だったが、次の瞬間には彼女もつられて微笑んでいた。
「そうだな。僕も自らの酌量で判断したところ、お前は悪人ではないと見た。……ということにしておこう」
少女はあからさまに不満げな顔を向けたが、黒髪の青年はまたも嗤って言った。
「お前も共に来れば分かるさ…………名は?」
何げなく同伴を承諾された少女は、目を輝かせて青年に迫った。
「いいんですか?!」
「ああ……但し、使えないと判断したら置いていくぞ。それに、僕がいつ何をしても驚かない自信はあるか?
――無いならやめておけ。何かの間違いでお前の腹を大きくしてしまっても、僕に責任は取れん」
少女はあどけないおもてを紅潮させたが、さして堪えてはいないようだった。
「あなたはそんな人じゃないでしょう?」
「おまえは解ってないな……まあいい。僕の名はロシーニだ」
「……あたしはリディアっていいます」
「リディア…………」
双方とも、何やら思案げに首を傾げていた。
どうやらお互いに聞き覚えのある名前らしい。
しかし、青年は思惟を中断して少女に話しかけた。
「……互いの情報は道すがらの閑談に取っておこう。時間が勿体ない」
「そうですね…………その……」
「……なんだ?」
「これからもよろしくお願い致します」
少女の畏まった態度を鋭利な眼差しで見つめていた青年だったが、やがて淡々と話しはじめた。
「その堅苦しい喋りはやめろ。仲間なんだから、そんな恭しく接する必要はないだろう」
「でも…………」
「出来ないなら置いてくぞ」
断言した青年に、少女は大仰なため息をついた。
「……わかったわ。これでいいんでしょ?」
あまりに切り替えが速いので、青年は吹き出してしまった。
「あんたが言った癖に、何笑ってんのよ」
「……お前、案外肝が据わっているな」
「まあね。それにあたしだって、礼節とか作法とかあんまり得意じゃないのよ。こっちの方が性にあってるわ」
「そうか……いや、似合っているぞ」
青年はまだ笑みがおさまらないようだ。
微かに立腹していた少女だったが、同時に彼の美しさに目を惹かれてしまう自分に悔しくもなった。
「……時間が勿体ないわ。早く行きましょ」
「そうだな…………」
自分を置いてずかずか先に行ってしまう少女の後ろ姿を、青年は憂いを帯びた微笑を湛えながらながめた。
その完膚なき面差しには、複雑で哀しい感情が見え隠れしているかのようだった。
END
157 :
156:2009/08/31(月) 11:50:51 ID:wceMz8u4
>>153 ですよね……申し訳ありません。
自分で見直してそう思ったので、次からは手法を変えていきます
すまない、エピローグって書かれてたからもう終わりだと思って
特に何も考えない短絡的なレスで割り込んでしまった…申し訳ない
む?分岐じゃないのか??
とりあえず、いずれも文体は丁寧だしエロかったのでGJ。
ただ、白い部屋の方の「正解」とグッドエンドも見てみたかった。
GJ
ところで問題の答えがわからない。
たぶん問題の答えは全部同じと言うことなのだろうか。
これって答えないが正解なのか?
手難シリーズまとめ読みしたよー
リディア以外の男衆もちゃんとキャラ立ちしてていいメンバーだなぁ
ロッシーニが問題にキレる気持ちはよくわかったw答えわからねーww
ep1はいわゆる分岐かパラレル?リディア以外全員死んでリディア死亡エンドで
冷静と書いてスケベな弓使いさんが何回も思考した通り答えは 存在しない かね
もしそうなら下手に勘ぐっちゃう彼には一番向いてなかったわけだなww
僧侶さんとかが行ったらどうなったんだろう
魔術士は…別の問題でダメだ…w
>>136〜
GJしつつ…
ep3の『問い』、「真」知りたいわぁ。
問いの流れを見る限り、相反するモノは誤りなんだよなぁ。
男>女>子供>男みたいな感じで男>女、女<男ってなってないから。
問題のパターンに照らし合わせるなら、答えが一つだと思う事がそもミスリードで、
二つ以上用意して連環関係を作らなければいけないのか…
もしくは、問いの直前の連環関係がミスリードで読む必要が無いのでは?と考えたら…
ふと、「そのもの」が正解なのかな?と感じた。
「弓」には「弓」
「治癒」には「治癒」
「硝子」には「硝子」
「人間」には「人間」
「虚無」には「虚無」
「中性」には「中性」
…イメージ的には「治癒」だけはどうしてもしっくりこないなぁ…
後は、全ての問いの答えが共通して一つであるケース
これは皆さんおっしゃってる「答え無しもまた答えなり」位しか思いつかなかった…
さて!判定やいかに!?
…『誤謬』?
「考えたら負け」とか?
答えは無いんだけど、訊かれるとつい答えちゃうのが人間だから、正解は「十秒間何も考えない」とか。
いや妄想だけど。
168 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 00:27:18 ID:LNk4a0G0
あげ
剣槍斧でFEを思い出した
ep3にここまで反響があるとは予想だにしませんでした。
で、正解ですが…………皆さん仰ってますとおり、「‘真’など存在しない、ゆえに答えない(思わない)」ですね。
ロシーニは情報処理力と知識量には長けているんですが、意外に頭が固くて愚直なきらいがある。
一つだけ連環関係でない問題があったにも関わらず、スルー。
その問題で何か違和感を覚えなければ、そのままズルズルとありもしない‘真’を答え続けてしまうわけですね。
・今回、BAD END(猟奇的描写)はありません
・ep6が異様な長さになってしまったので、前後編にわけます
・少女剣士の手難 ep5
一行は海の近くの草原に夜営に適した場所を見つけ、天幕を張っていた。
周囲は完全に闇に包まれたわけではないものの、度重なる戦闘で疲弊していたため、すぐにも仮眠を取ることにした。
ややせまい天幕の中は覆いによって完全に二分されており、一方が男部屋、一方が少女の部屋と分かれている。
三時間毎に全員が交代で見張るきまりになっており、今天幕の外に起立しているのは中性的な面立ちの僧侶であった。
……そんな彼の労力を、中にいる男二人は無下にしていた。
「……ラバン、さっさと床に就いたらどうだ?」
美貌の青年がため息をつきながら話しかける相手は、にやにや顔でこちらを見つめている。
「いーや、おまえがアレを取り出すまで俺は起きてるぞ」
「……なんの話だ?」
「あくまでとぼけるつもりかな? ロッシ君」
齢の割りに老け顔の男の笑みは止むことがない。
険の帯びたその面立ちは精悍といえるものの、齢のころは二十代後半……見ようには三十路にも思えるのだが、実際は二十二歳である。
ラバンという名の彼の相手にうんざりしたのか、影のある美青年ロシーニは寝転びながら手を振った。
「僕は寝るぞ」
「うそこけ。寝れもしないくせに何言ってんだよ」
「………………」
その通りである。
ここ数日間、かれらは女にありついていない。
普段の行動を見ると信じられないが、ラバンは性欲の抑制がうまく、次の街で娼館に繰り出せば大丈夫という自信がある。
外にいる僧侶はもとより禁欲的な性質のため、こちらも問題ない。
しかし、いま寝転んでいる黒い格好の青年は違う。
プライドの高さゆえおくびにも出さないが、実は非常に強い性欲の持ち主なのだ。
なにげなく小さな青玉の首飾り(サファイア・ネックレス)を掛けているのも、理由のひとつは情欲を抑えるためである。
「無理すんなよ。おまえ今日、あの二人に見られないように――俺は見ちまったけど――股さすってたろ? 見れたもんじゃなかったぞ」
「…………ずれていた」
「はぁ?」
「少し具合が悪くてな……だから、位置を直した」
ラバンは眉間にしわを密集させてあんぐり顔になった。
「……なんだその顔は」
「――ってコラ! 俺がそんなんで誤魔化せると思ったか!」
「……さっきから何を話しているんだ?」
あくまで知らぬふりを決め込もうという腹らしい。
それならば、とラバンは強引な手を試みることにした。
「あのなロッシ。そこの覆い、実は《吸音》が掛かってんだよ」
「………………そうか」
顔色こそ変えないが、返答にずいぶん時間をかけたロシーニである。
ラバンはニヤッと笑った。
「ということは、こっちのやりとりは全く耳に入らねーっつーことだ。騒いでもリアには迷惑かかんねえ」
「ふむ」
「俺が用足しに行ってる間にさっさと抜け」
美青年の顔色がわずかに変貌した。
その表情には、ほんの少しの動揺と怒りが塗られているように見えた。
「…………眼を開けたまま寝るんじゃない!!」
寝言は寝て言え――と伝えたいらしい。
ラバンは理解っていながらそれをガン無視した。
「最後に女とよろしくやったなあ六日前だろ? で、次の街まで最低四日はかかるわな。お前は大丈夫だと思ってたんだろーけどよ」
「お前がしないのに僕だけできるか!」
………………………………
――一瞬、場の空気が寒波に見舞われた。
未だに無表情の青年だが、おそらくしまったと思ったに違いない。
「そんな理由か……あきれたぜ。リアに知られたくねえってならともかく、俺やフレセちゃんに隠しとおそうったってそーはいかねぇよ」
「……お前は平気なのか?」
ロシーニは、ほんの少し真面目そうに訊いた。
彼の様子を見て取ると、ラバンも真剣な表情で応えた。
「完全に平気じゃあねぇけどよ。我慢して溜め込んで、良い女相手に気持ちよ〜く出すことを思えば、そこまで苦行じゃねぇな。
ただ、これはあくまで俺の場合の話だ。お前みたいに性欲強いやつが我慢しすぎるとどうなるか、さすがに知ってんだろ?」
「あと四日だろう? 大丈夫だ。心配するな」
てこでも動きそうに無い美青年に、険相の男は「だ〜、もう!」と嘆きながら後頭部を掻いた。
「ったくしょうがねぇな……俺の秘蔵本を貸してやるから、三十分以内にとっとと出しやがれ!」
ラバンが言下に伸ばした腕は茶色の皮袋をとらえ、その中から乱暴に一冊の本を取り出した。
「あんまし汚すなよ!」
わめきながらその本を押し付けると、気分悪そうに顔をしかめて天幕を出ていってしまった。
出た後に自分が煽ったのが悪いと感じたラバンであったが、時既に遅し。
目つきの悪い男がロシーニに当て付けた本は、「熟女大全集」だった。
「…………………………使えん」
一言つぶやき、梳いた黒髪の青年は自分の皮袋に手を伸ばした。
ロシーニが取り出した本は、「えっちなおんなのこ13(さーてぃーん)」だった。
「…………ラバン、済まない……」
仲間に静かな詫びを入れたのち、彼はおずおずと黒い脚衣を脱ぎだした。
ロシーニが欲望を取り除こうともぞもぞし始めた、まさにその時だった。
リディアが用を足そうと天幕を出たのは。
出るのはラバンの方が若干速かったものの、キフレセルと世間話(?)に興じようとしたため鉢合わせになってしまった。
「あれ、リアもか。じゃ、先行っていいぜ」
「ううん、悪いわよ。ラバンが先に出たんでしょ?」
「や、ちょっとフレセちゃんと話したいことがあるから、お先どうぞ」
「そう? ありがと」
やんわり勧められれば断る理由はない。
リディアは軽く一礼し、早足で近くの森の中へと消えていった。
「……っふーぅ。危なかったな、フレセちゃん」
「ですね。……リディアさんのお耳には、あまり聞こえのいいお話ではありませんから」
そういうキフレセルの顔には微かに朱が差している。
ラバンが先刻の流れでこの女性と見紛う僧侶に下世話な話題を振ったのだが、彼にはそういった類の内容は刺激が強いようだ。
「ま、確かにそうだが…………大変だよな、人を好きになるってのは」
「………………」
腰まで流れる金髪の僧侶は気圧されたように押し黙った。
そして迷った。
この男にどこまで話していいものか。この男は自身をどう見ているのか。
少なくとも最も信用できる相手が、この最年長者の魔術士であることは疑いようがない。
だが、この問題は自らの手で解決すべきだと思っている。
反面、それについて悩んでいると知られているこの男相手に、少しでも打ち明けて心労を和らげるべきなのかとも思う。
「フレセちゃん……あんまり気負うなよ」
「………………」
誰にでもかけられそうな、慰めの言葉。
しかし、それを口に出すことが実際にはどれほど難しいか、少年は知っている。
いま自分が微かに心動かされたように、人は一言二言で精神が大きく揺らぐこともあるからだ。
「言いたくない――いや、言えないんだったら仕方ないさ。フレセちゃんは自分に厳しいものな」
「………………」
「でも、悩むのは良い事だ。若いうちはひたすら悩んで、考えて、壁にぶつかってずっこけて……そうした方が後々為になる」
ラバンさんも十分若いじゃないですか――と思ったキフレセルである。
何せ、十八の自分と四つしか違わないのだ。
人によって解釈は異なるだろうが、ほぼ同年代の彼に言われると違和感を禁じ得ない。
と同時に、この男がどんな過去を持っているのか、話を聞くたびに勘ぐらずにはいられない。
そんな彼の心境を察したのか、ラバンはちょっとした照れ笑いを浮かべながら口を開いた。
「俺は若い頃――まぁ今も若いんだが――に色々と経験しすぎたからな。中身もだが、顔にまでそれが出ちまって困る。
昔にくらべれば、今は本当に楽で愉しい毎日だ……。……っと、ごめん。自分語りしちまった」
「……いいえ、構いませんよ。ラバンさんのお話は飽きがきませんから」
こうして会話するだけでも、なんとなく心の落ち着きを実感できる少年だった。
普段はふざけているような物腰のこの魔術士には、不思議となんでも話したくなる柔和な雰囲気がかもされている。
だが、それに甘えるわけにはいかない。
今しがた彼が言ったように、これは自分で悩み結論を導き、自分で解決せねばならない問題だ。
キフレセルは、その意思が強固なものとなったのを実感した。
「……ありがとうございます、ラバンさん」
「え? いや良いよそんな、礼なんて言わなくても。俺何もしてない、ってかフレセちゃん、殆どしゃべってないじゃん」
「いいえ、本当にありがとうございます。なんだかスーッとしました」
「そうか? 俺なんかよければいつでも頼ってくれてい――」
魔術士の言葉が途切れた。
隣にいる僧侶も、澄んだ碧眼に小さく映った人影を見て動揺しかけた。
こちらに向かってくるリディアの足取りが、ひどく不安定で重々しい。
ただごとではない様子だ。
落ち着いて口を切ったのは、紫の瞳の男だった。
「フレセちゃん、リアんとこに行ってやってくれ。見たところ魔物に追われてるわけじゃなさそうだ。ロッシのやつは――寝てるから、俺がここに残る」
「分かりました!」
やっぱりこの人は頼りになる――そう感じながら、空色の法衣の僧侶は足を引きずっている少女剣士のもとへと駆け寄った。
「リディアさん、どうしました?! お怪我の具合は!?」
草原を走りながら呼びかけ、近付くにつれて彼は嫌な予感が大きくなっていった。
あの身体運びからして、おそらく彼女は魔物にやられたのではない。
――黄ヒルだ。
ここ一帯の林中に棲息する、変異種の蟲。
夜でも目立つほど明るい色だからよほどのことがなければ見落とさないはずだが……
ちゃんと始末したのだろうか。
「フレセくん……」
「身体を屈めて下さいリディアさん! ――黄ヒルにやられましたね?!」
僧侶が上体を受け止めた少女は、火照った顔でゆっくりと頷いた。
息づかいはきわめて荒く、あまり良い容態とはいえないが、黄ヒルの毒は非常に緩やかに進行するから幸い時間はある。
この毒に最適な治癒魔法をかける必要があったが……
キフレセルはふいに後方を振り返り、大きく息を吸い込んだ。
「――――ッらバンさーーーーーーーん!!!」
最初の一語が裏返ってしまったがどうでもいい。
僧侶の呼びかけを聞き入れた魔術士はすぐに二人の元にすっ飛んできた。
「どうしたフレセちゃん!」
おそらく今のはロッシにも聞こえたな――と案じたが顔には出さない。
「すいません、お耳を……」
よほど口にし難い内容らしく、僧侶はいつも以上に真剣な表情で魔術士に密談をもとめた。
すぐさま耳を貸した男の顔が、話を聞くにつれはっきりと険しくなってゆく。
全力で耳を疑いたくなる内容だったけども、かような事態に虚言を弄せるか、ちょっと考えれば理解ることのはずだった。
「わかったぜ。……頑張れよ二人とも!」
力強くねぎらうと、魔術士は来た時と同様にひた走り天幕に戻っていった。
「………………ふぅ……」
疾走する男の派手な赤外套。それを見つめる僧侶の顔色が、みるみるうちにやつれていく。
考えれば考えるほど疲れることのように思えたが、こうなってしまったものは仕方がない。
眼の前で、まどろむ意識をなんとか手繰り寄せている彼女を見れば、迷う必要などどこにもないはずなのだ。
「リディア、さん…………その……――ふ、服……を…………――ぬい………………っ」
キフレセルのか細い言葉は、少女の耳に全く届いていない。
彼は再度、勇気を搾り出してよびかけた。
「リディアさんっ」
「………………」
両頬にかかる栗色の髪をかすかに揺らしながら、身体を落とした少女は美しい少年を見上げた。
可愛らしいおもてに見つけられ少しドキッとしてしまう自分を、僧侶は懸命に戒める。
そんな場合じゃない……早く伝えないと……!
「あのっ……服をぬいでください」
今度ははっきり言えた。
が、リディアがえっという表情になるのは必然だった。
キフレセルは続きをつむぐ努力をしなければならない。
「その、これは少々難儀な治癒魔法をかけなければ抜けない毒なのです」
当然かもしれないが、前置きはスラスラ言えた。
僧侶は端整な面差しを真っ赤に染め、躊躇いつつも事実を述べようとする。
「えと………………実は……あの、あの……………………」
「服を脱げば、いいのね……?」
しびれを切らした少女が、喘鳴を洩らしつつもはっぱをかける様に言った。
少年は自己嫌悪に苛まれながら首肯した。
「は、はい……」
「全部、なの……?」
「……………………」
うつむいた少年の返事を待たずしてもう衣服を脱ぎ去ろうとしているリディア。
その表情は赤く染まっていたが、黄ヒルの毒に因るものか恥じらいに因るものか、或いはその両方かは僧侶には判別できなかった。
彼にとって、その問題は断崖のように高くそびえる絶壁に等しい。
十八年の生涯において、この少年の女性に関しての知識はほぼ全てが文字だけの書物に拠るものだった。
六歳から十五歳まで、キフレセルは異性とは全く無縁の修道院で暮らした。
後の三年間は彼自身が固く口をとざしているものの、その間も色とは無縁だったという。
しどろもどろになるのも無理はないのだが……
「……………………」
金色の髪の僧侶は、だんだんと外部にさらされる少女の肢体から、見てられないといった仕草で眼を逸らした。
しかし、最終的にはしっかりと直視しなければ治らない。
例えばリディアとキフレセルが男女の仲であったら、これはさしたる問題ではないどころか、むしろ双方とも嬉々として毒抜きをしただろう。
だがこの二人は処女であり、童貞なのだ。
事後に彼らの関係性が変貌を遂げないか、誰であれ案じたくなるのが必然というものだろう。
「脱いだ……わよ、フレセくん……」
はぁはぁと息を荒げながら、純緑の瞳の少女は両手で顔を覆っている僧侶に声をかけた。
彼の頭の中はさまざまな葛藤がとぐろを巻き、混沌をきわめていた。
要するに、それはとても淫猥な魔法なのである。
杖から放たれる触手である程度乳頭を吸う。
そして、後ろの穴だけを攻め立てて、五回連続で昇りつめさせる――ほぼイきっぱなしの状態だ。
その衝撃により毒が抜けるのだが…………
「フレセくんっ!!」
強く呼びかけられたキフレセルはハッとした。
かれは恐るおそる両手を下げ、リディアの顔だけを見るように視線を送った。
彼女の可愛らしいおもては火を噴かんばかりに真っ赤だった。
「……………………」
少女の覚悟を察した僧侶は、必死に迷いを取り払おうとした。
救命することに較べたら、‘それ’はどれだけ下らないことなのだろう?
恥じらいが何の役に立つというのだろう?
いまはそれらを一旦忘却し、眼の前の少女を助けるべきではないか……
彼は迷いを振り切って覚悟を決め、ためらいがちにも事実を伝えることにした。
「……リディアさん、実は――」
「言わないで……」
少年は台詞をさえぎられた。
少女はそれを聞きたくない様子だった。
「言わないで、いいから……あたしはじっとしてる、から……はやく、治癒魔法をっ…………」
「わかりました」
キフレセルははっきりと応じた。
半ばやけくそにならないと正気を保つのは難しそうな感じがした。
「……では、少しの間起立していただけますか?」
僧侶の言葉を受け入れ、少女はすぐさま立ち上がった。
彼は腰に帯びている霊樹の杖を手にとり…………ようやく、まともにリディアの肢体を見据えた。
それは、剣を手に戦う少女の身体とは到底思えなかった。
頼りなさを感じるほど華奢で、傷一つ無い肌はなめらかで、未成熟の、あどけなくもなまめかしい体の線。
少年は頬の紅潮を感じながらも、劣情を覚えない自身がおかしく思えた。
普段は彼女のふとももを眼に入れるだけで良からぬ考えがよぎり、夜は軽く一時間、下手すれば二時間以上も寝床のうえで悶えるのだ。
眠りに就かなければならないのに、猛る邪欲がなかなかそれを許そうとしない。
彼の精通は他と比較して遅かったものの、驚くべきことにそれ以降は一度しか自涜に及んだことはない。
六歳から十八歳まで女と無縁の生活だからこそそれは可能だったのだが……
十八になったばかりの頃にリディアと出会ってからというもの、彼は毎日のように迫り来る情欲と戦わなければならなかった。
しかも旅を通して、彼は初めて嫉妬と……恋愛感情をいうものを知る。
それが余計に彼を苦しめた。
普通の基準はあいまいなれど、年頃の少年ならば好きな少女を想って自慰に耽るのはけして珍しくない。
ところが、キフレセルはそれだけは絶対にしたくなかった――
結論からいえば、してしまったのだ。
少女と旅程をともにしておよそ三月をすぎたころ。
旅先の宿で、全員が一緒の部屋で眠っているにも関わらず、内に秘めた獣欲の猛りを目覚めさせてしまった。。
三時間以上もの間ベッドの上でもだえ、涎をたらしながらも必死に抑えつけようとしたのだが、いつしか自らの男を握り……――
一度擦り始めると、もう止まることはなかった。
その快感と、抜いてしまえば楽になれるという甘い誘惑に、彼は抗うことができなかった。
だが、いざ達した後に彼を襲ったのは、すさまじい悔恨の念だった。
自身に対する失望感。少女に対しての背徳感。焦燥感、虚脱感……さまざまな負の感情の隆起が少年にのしかかり、涙にくれさせた。
なぜ性欲などというものが存在するのかと、生物本来の生理的欲求を真っ向から否定したくなったほどだ。
「……………………」
そして今、使ってしまった少女の裸体を目の前にして、異常なくらい落ち着いている自分がいる。
なぜここまで冷静でいられるのか、自分でも不思議だった。
彼女を救わなければならない……その想いが欲望を忘却させているのかもしれなかった。
「……では……――失礼します!」
裸身を覆い隠さずに仁王立ちしている少女に鋭く言い放ち、少年は両手ににぎった杖に精神を集中した。
目まぐるしい速さで口が動き、治癒魔法の呪文をつむいでゆく。
すると杖の先端に白光が集束していき……治癒魔法を唱え終えると、にわかに何かが息づいた。
――透白色の触手だ。
身体(?)をくねくね揺らしながら、二本の触手が少女の方へむかう。
少女はそれを、壮絶なまでの無表情でみつめていた。
絶対に痴態を演じてなるものかという雰囲気が、はっきりし過ぎるほどにあらわれていた。
しかし、それが土台無理な相談であることも、なんとなく悟ってはいたのだが……
「…………っ!」
不気味にうねる触手に催しがたいなにかをおぼえ、少女は眼を閉じた。
その逃避行動はなんの意味もなかった――
「――いっ…………!」
触手の先端が、乳首の先端に触れる。
それは人の指先とおなじくらい柔らかい。
――触手の変形は一瞬だった。
白い先端は人の口のよう――というよりそのもの――に変化し、少女のそれを吸いはじめた。
「っ!! ……く……………………ふ…………!」
少女の身は確かな快さにふるえたが、けして声を出すまいと、小さな唇は埋まるほどに閉ざされている。
ちゅく、ちゅく、ちゅく……と、触手は双つの乳首を一定のリズムを乱すことなく音を立てて愉しんでいた。
「……………………〜〜」
女性と見紛うような美少年は、耳に入ってくる吸音や、好意を寄せている少女のつややかな途息に、耳を塞ぎたくて仕方なくなった。
眼を瞑っていられるのはせめてもの救いだが…………
「っ!! ……くっ…………んっ! …………あぁ……っ」
両手足を伸ばし仁王立ちしている少女の口から、ついに甘い声が洩れ出てくる。
しかし、きわめてささやかな声量なのだが、それでも二人は異なる意味合いで動揺せざるをえなかった。
(なんで乳首を吸われてるだけでこんなに感じちゃうんだろう…………どうしたらこういうコトに強くなれるのかな…………)
(彼女をもっと昂ぶらせなきゃいけない…………得心しがたくはありますが、今は余計なコトは考えずに…………!)
「ァ…………ふぅン!」
強く感じてしまう自分を呪いながらも、リディアは声を防げず、片方の手を口元にもってきてしまう。
弟のように思っているこの少年に自分の喘ぎ声を聞かれたくないからだが、むろんあまり意味を成すものではない。
ちゅく、ちゅくちゅくちゅく…………つーーっ――吸音から一転、白触手の舌が赤い突起を這いはじめると、
「ひゃふゥぅ…………んァぁんっ!!」
よほど気持ちよかったのか、いとけなく甘やかな声がかなでられた。
少年は、自分を必死に抑えながらも少女を頂に導かねばならない、その運命を投げ出したくなった。
断じて意志が弱いわけではないが、一瞬よぎってしまったのだ。
――これを‘ネタ’に、自分が……自分が…………
「…………っ!」
少年は瞑目しながらさらに表情を険しくゆがめ、あらぬ想像を吹き飛ばそうと必死だった。
――と。霊樹の杖の先端が赤い光をやどした。
もう乳頭は十分であるという証明だ。
少年は杖に念じて、二本の白い口を少女の双胸から離脱させ――触手は消失した。
「っ………………」
少女は攻めが終わった瞬間に脱力をおぼえ、くずおれそうになったが歯噛みしてなんとかこらえた。
まだただの前戯を終えただけ。本番はこれからなのだ――
(リディアさん……四つんばいになっていただけますか?)
え…………? と、少女は耳ではなく、その心の声を疑った。
(地面に手をついて、その……私にお尻をつき出していただかないと、コトが上手く運べません――申し訳ありません)
(あやまらなくていいわ)
リディアは思わず‘言い返して’いた。
(毒を抜くためにフレセくんがしてくれることを拒んだら、馬鹿なのはあたしの方よ)
(寛大なご了知、深謝致します)
自分でも不思議に思うのだが、キフレセルは心の声はとても堂々としていた。
「四つんばいになってお尻を向けて下さい」なんて、口に出すのにどれだけ四苦八苦するかは想像に難くない。
だが、実際に身体をはわせる少女をみて、少年は後悔しそうになった。
碧空のように澄み渡った瞳に、はっきりと映し出される少女の肛門。
僧侶は半秒ほど立ちくらみ、身体をふらつかせた。
が、そのおかげで気が引き締まった。
リディアさんを頂上まで運ぶ……絶対に!
形良い唇がまたもや目まぐるしく動き、呪文をつむいでゆく。
約六秒で詠唱を終えると、杖の先端から白光が生じ、にわかに何かが息づいた。
――透明色の触手だ。
が、先ほどのものとはどう見ても形状が異なる。
一言で表すと……男根である。
それも、小さいとはいえないイボがびっしりと屹立していて、リディアが見ようものなら喚声をあげるのは疑い様がない。
しかし、迷ったところでどうしようもない。
僧侶は深く念じて、その不気味な形の触手をあどけない肢体へ走らせた。
薄目を開けて、穴が間違っていないか確認する。
(っと……ここの穴で相違なかったでしょうか……?)
「フぅっ…………!!」
尻穴に触れたいやな感触が少女を身震いさせた。
(あの…………ここで大丈――)
(合ってるからっ! 早くして!)
(す、すいません!)
少女の心の声はあきらかに怒っていた。
客観視すれば気持ちはよく分かる。
けれど、このあと彼女が自分にどう接してくるかを考えると、少年は気が滅入りそうだった。
かれはもう‘何も言わず’にコトを済ませようと決心した。
「――っひぎ!!」
陰茎――いや、白い触手が少し挿入されただけで、痛烈な悲鳴がもれた。
キフレセルは容赦なく思念を送った。
太い触手がゆっくりと、少女の穴をずぶずぶ侵してゆく。
「うっっ………………ふムぅ…………――んハぁぅッ!!!」
最奥まで到達した瞬間、少女の口からは愉悦の嬌声が発されていた。
この触手は非常に柔らかいため、大した痛みを呼びおこさない。
そして、開発されていないはずなのに、リディアの恍惚の表情を見るとやけに良い具合に感じているようだ。
――淫事が鬨の声をあげた。
「んンっ!! ……っハぅ! く……う゛っッ! いやぁ!!」
ゆるやかに、少女の尻穴にずぷずぷ出入りを繰り返すさまは、文字通り後背位の様相だった。
否定の声をあげたリディアだが、カラダにわきあがる快感は誤魔化せず、しっかりと腰を振ってしまっている。
「あぁっ! ンッ! はぁっ! あぁん! やっ! だっ! めぇ! んはぁっ! きゃぁん!」
突かれるたびに洩れる声は、いかに本人が否認しようと、全てが悦びに満たされているようだった。
ずぷっ、ずぷっ、という音が段々と水気を帯び、ずちゃっ、ずちゃっ、という更に卑猥な響きに変わってゆく。
少年はもう早く終わらせることしか考え(られ)ず、思念を送ってピストン運動のペースを速くした。
――一秒間に四回である。
少女にとってはたまったものじゃなかった。
「んやッ!? あっ、もっ、ダめぇ!! イっくっ……――あぁンっ!! アんっ!! あんっ!! あっあっあっあっぁっぁー…………――――」
絶頂の瞬間。
それはあまりにも凄絶な快楽で、声が出せないほどだった。
ずちゅずちゅ鳴り響く音と大量の愛液がリディアの肛門からほとばしり、次いで、絶叫じみた嬌声まで聞こえてきた。
「はああぁぁぁぁぁぁんぅぅぅぅんっ、あっはっあっやっふぁぁぁぁんだめえぇぇぇッ!! ひゅっヒゅごあぁぁあぁぁぁぁあん!!!」
脳内は心地よさのみで焼き尽くされ、もう何か考える余力は残されていない。
口内に溜まった生唾さえ全てまきちらすように吐き出し、雌豹のごとく反り返った肢体は悦楽だけを求めてうごめき続けた。
「あっ……あひゃ♪ あッ、はぁっ、んぁ、ひゃやぁぁあああああぁん…………」
少女はいつのまにか三度目もの絶頂を迎えていた。
挿入される毎に(それも秒間四度も)透明の液体がぷしゃっと放たれるのを見るに、尋常ではない性の衝撃を受けているはずなのだ。
失神しないかどうかが心配になってきたキフレセルである――そんな事に気を配れる余裕があったのは面妖におもえたが。
「あァァぁあァァぁぁアア〜〜……ひゃぅぅぅぅゥンハぁアあアあアあァ〜〜っ……――――」
高低差のある喘ぎ声が波打つように繰り返され、まるで歌声のようだ。
イかされすぎて感覚が倒錯してしまったのかもしれない。
少女はもう自分から腰を動かせなくなっていたが、それでも攻めやらぬ触手が、同じく止まない淫水を噴かし続ける……
現実とは思えぬ享楽の時間は、ちょうど一分間を経てようやく終わりを告げた。
いきおいよく引き抜かれた触手には、ねっとりした液体がたっぷりと付着していた。
そして、異常な両の潮が炸裂した――
「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁあっっん…………ぅ――」
尻から噴水のように愛液を飛び散らせ、歓喜の悲鳴を上げた少女の瞳に光はなかった。
そして、間もなくうつ伏せに倒れた。
気を失ったのである。
にも関わらず、可愛らしい顔は先刻よりはっきりと血色が良くなっていた。
それに、幸せそうである。
「………………ふぅぅぅ……」
大儀を終えた少年は、霊樹の杖を放って地面に膝をついた。
顔中に汗が浮かんでおり、色んな意味で相当疲弊した様子だ。
だが、安堵の色が見えるのは、だれの眼にも明らかだった。
- Epilogue -
一行は無事に夜を明けた。
スズメのさえずりのもと、かれらは身支度を整えてまたも草原を往く。
修行、復讐、贖罪……目的は各々によって違う。
それでも彼らが共に行動できるのは何故か。
彼らの誰一人として、明瞭な回答を述べられる者はいないだろう。
「……なあ、フレセちゃん」
魔術士の男が、隣を歩む僧侶にひそひそと話しかける。
「な…………なんでしょう……?」
見ようには美少女のような僧侶は、後ずさりそうになりつつ応えた。
魔術士はその野生的なツラにとびきりの破顔を湛えて、美少年に耳打ちした。
「我慢できなそうだから、今夜は一緒に寝て――」
「結構です!!」
僧侶は顔を真っ赤にしながらも、魔術士の銀髪の生え際である額をぴしゃりと撥ねつけた。
そして最後尾に下がり、三人とは距離をとって独歩することにした。
「つれないねぇ……」
そんな彼の態度が心底嬉しそうに呟く魔術士であった。
そして今度は、前方でなにやら話し込んでいる二人に無遠慮に接近した。
ふたりともが自身の気配を察しているのを知っていながら、魔術士は並んで進行している弓使いと少女剣士の肩を手繰り寄せる。
「よぉうお二人さん! 何話してたんだよ?」
「別に…………お前には関係ないことだ」
「そ、そうよ。あっち行ってよ」
「つれないなあ。悩み事ならオジサンがなんでも聞いちゃうぞ?」
これには二人して小さく吹き出した。
「ラバンに言ったら……ねえ?」
「危険が危ないな」
「おいロッシ! すました顔して変なこと言ってんじゃねえ!」
四人が共に行動しはじめてわずか一ヶ月。
しかし彼らのやりとりは、それを感じさせないほどに和やかだった。
END
・少女剣士の手難 ep6
身体のあちこちに軋みを覚えながら、リディアは目を覚ました。
肢体には何一つまとわれていないが、身体の自由はきくらしい。
上体をゆっくりと起こし周囲を見回すと、そこが窓の無い独房であることを察した。
不思議なことに、最初によぎったのは仲間のことだ。
彼女が最後に視たのは、怒りをあらわに杖を振りかざすキフレセルの姿。
彼らは無事だろうか?
自分を助けて欲しいという思いよりも、自分の見落としが原因でかれらが命を落としていないかの方が心配だった。
「ようやく眼が覚めたかいのう……」
鉄格子の向こうから、邪な響きを含んだ老人の声が聞こえてくる。
硬い布の寝床から立ち上がり、少女は真っ直ぐに醜悪な老人の顔を睨めつけた。
「……これから従うべき主人にその様な態度を取るとは、感心せんなあ」
「従うですって?」
リディアは語気を強めて言い返した。
うっすらとした下地の生えた秘処を晒していようが、もはや関係ないといった手合いだった。
「あんな卑劣な手段で襲い掛かってきて、捕らえたあたしに黙って従え? はっ!! 世迷いごとを言わないでちょうだい!!」
あたしはあんたに屈服する気は毛頭ない――相手にもだが、自分にも言い聞かせる意味合いがあった。
だが、太った醜男の顔色は悪くなるばかりか、むしろ嬉々とした感情に塗られたようにみえた。
「ふひひ……そういう態度をどんどん続けるよう努力してくれるほど、わしの欲望がたくさん叶ってくれて嬉しいのじゃがな」
「あたしの仲間はどうしたの?!」
捕らえられた少女とは思えぬ口調は、捕囚である自覚がないのではと思わせるほど命令的だった。
そんな態度を見れば見るほど、老人は嘲るような様相へと移り変わってゆく。
「ふむ、あいつらか。取り逃がしはしたが……案ずるな。二重三重にも罠を巡らしたこの館に入ろうものなら、彼らはたちまち屍と化すじゃろう」
リディアはとりあえず胸を撫で下ろした。
みんな、助かったのね。本当に良かった……
老人は少女をみてニヤッと嗤い、肩越しに顎をしゃくりあげてからリディアに話しかけた。
「あー、お嬢さん。少々強引にきみを捕らえてしまったが、安心するといい。危害など一切加えるつもりはないのじゃからな」
「……………………」
少女はそっぽを向いて押し黙っている。
「毎日しっかりえ……食事はとらせよう。ただし、わしの言う事はきいてもらうぞ。とりあえず朝晩、‘かれ’と付き合って欲しい」
彼の後方から、なにやら不穏な足音が聞こえてきた。
思わず身震いしてから鉄格子の方を一瞥して、少女は大きく眼を剥いた。
触手人間。
少女はそれについて少しだけ知識があった。
その改造を受けた男は全身の至るところが欠損してしまい、人としての機能や意識が殆ど失われる。
さらに性欲も異常に増える、その代わりに魔物として強大な力を得ることができ、また「主人」と見なした人間には従順にふるまわせることも可能。
ここマクデーレン王国では触手改造は違法のはずだが、この男はそんな条約など糞喰らえとしか思っていなかった。
「このゼラッドはもう二週間も‘食べていない’のじゃ。きみが久しぶりの‘食事’というわ――」
「この下衆が!!!」
醜男の耳を、少女の一喝が貫きとおした。
呆然と見開いた邪な双眸が、リディアをぼうっと映し出している。
「おまえ、自分のしていることが解っているのか?! こんなモノを飼い、あたしにそんな事をさせて、ただで済むと思っているのか!!?」
少女本来の口調すらかなぐり捨て、感情を昂ぶらせてまくしたてた。
かつての師・ヴィクトールの事は確かに嫌いではあったが、剣の腕に関しては少なくとも認めていた。
だが、こういう救いようがない位に捻じ曲がった男は、彼女が最も嫌悪を抱くタイプなのだ。
今すぐに吹っ飛ばしてやりたいところだが…………絶対的な束縛がリディアにそれを許そうとはしなかった。
「ふっふっふっふ……」
老人は、低い声で笑った。
「くはは! あっはっはっはっは! こ、こりゃ面白い!!」
次いで、それは自然に人を蔑むような呵呵大笑へと移り変わっている。
少女は拳を握りしめて彼を睨みつけることしか出来ない。
「きみこそ、何か勘違いしているのではないかな? わしはいつだってきみに手を下すことができるのに、それをしないのは何故だか解っていないようじゃな」
多くの憤怒と僅かな羞恥とで顔を紅潮させているリディアを、老人は口元に嘲笑を浮かべながら眺めまわした。
それにしても……見れば見るほどうまそうな娘だ。
この気丈な小娘が徐々に快楽に慣らされ、淫楽に溺れてゆく様を眺めるのが本当に楽しみじゃわい……
歪んだ欲望を脳裏に浮かばせながら、老人は鉄格子の扉へと歩み寄る。
「――忠告しておくが、生身のお嬢さんじゃゼラッドには勝てぬぞ。すでに命を下してあるから、わしを張り倒したとて命を失うだけじゃ」
監禁されているわりに活きのいい少女は、それを聞いても顔色を変えていない。
格子の向こうで、老人が扉を開放するのをあくまで待ち伏せするつもりだ。
醜男はやれやれと呟くと、黒い服の胸もとから何やら棒状のものを取り出した。
少女はそれに見覚えこそなかったが、卑猥な行いに用いるものであることが容易に想像できる。
そして、そんな想像をする自分が少し嫌になった……
「悪いがお嬢さん。すこしだけ大人しくなってもらうじょ」
老人がおもむろに棒を振り上げ、少女が身構える。
抵抗が意味を成さないのは自覚していた。
それでも無抵抗でいられなかったのは少女のプライドに大きな傷がつくからだ。
だが、そういう態度をとればとるほど老人は悪辣な行為に興じてくる。
それもなんとなく分かってはいた。
しかし、かといって大人しくすることなど出来る筈が無い……
「――ぎっ!!」
リディアは‘それ’の飛来を目に入れることすら敵わなかった。
首にぐるぐる巻きにされているのは、やはり触手だった。
うねうねと動く触手の先っぽが、まるで生きているかのように少女の頬を突っついた。
「さあてお嬢さん、考え直してくれたかな? 今宵一晩、ゼラッドの相手をしてもらえるかのう」
リディアは首を絞める触手を両手で引き剥がそうとしながら、思いっきり悪態をついてやった。
「はっ…………そんなケダモノの相手をするくらいなら、死んだほうがましだわ! 言うまでも無く、あんたも同じよ!!」
「ほっほっほ……お嬢さん、うそはいけない」
少女は老人の言葉にハッとなった。
だが、本心を悟られるわけにはいかない。
必死に虚勢をはって老人に眼飛ばしてみせた。
「……確か、君の名前はリディア、だったかの? ではリディアちゃん。人間にとって大切なものはなんだと考えるかな?」
「………………」
少女に返答する余裕はない。
老人は微笑みながら口を開いた。
「――命、そして自尊心。なんとこの二つはほぼ同等の位置に並ぶものなんじゃよ。しかし、時と場合によって位置がすり替わるものでもある」
「………………」
「人は屈辱を味わうと、それを晴らそうと躍起になる。故に死ねない。つまりお嬢さん……きみはゼラッドに犯されても、彼とわしを殺さぬかぎり死のうとは思わない」
「………………」
「そして、犯されながらもこう思うわけじゃな。
――『こいつらに良い様にやられてるなんて思いたくない。思われたくもない。だから感じたくないし、感じてるとも思われたくない』」
「き……貴様ぁ!!」
もがきながら怒りをあらわにした少女の顔は、火を噴かんばかりに真っ赤になっていた。
「この人でなしが…………ぐあっ!!」
さらに強く首を絞められ、視界が薄くなってきた。
だが、核心をつかれてもリディアは自分の考えを曲げたくはなかった。
彼の言葉を認めて捨てばちになれば、いざ命を失おうという時必ず後悔すると思ったからだ。
「もう一度問うが、リディアちゃん……ゼラッドの相手をしてくれるかな?」
首に掛かる重圧にふるえてしばらく押し黙っていたが、やがて意を決したように口を開いた。
「……だれが、そんなものと…………」
「やれやれ……では、今日はこれで我慢してもらうしかないのう」
老人の言下に、少女の首を締めている触手の力が緩んだ。
かといって束縛は解けていない。
それどころか、その先端が下方へと動き出し……少女の秘部に達した!
「――っ!?」
「これは新作での。飢えや寒さに震える人間のように、ぶるぶる震動する触手ちゃんなんじゃ――ぽちっとな」
「きひぃっっ!!?」
強烈な衝撃に悲鳴を上げてそり返ったが、へたりこまないように足を強く踏み込んだ。
彼の言葉同様、リディアのそこに入った触手は異常に震えており、それが少女を否がおうにも反応させてしまう。
童顔の少女は触手の操者をキッと凝視した。
「おやおや……まだ『弱』で勘弁してやっておるのに……じゃあ『中』で、ぽちっとな」
「ひいあっ!!」
とんでもない衝撃がリディアに襲い掛かった。
自分ではそれを快感だと認めざるを得なかったが、あの薄汚い豚には決してそれを悟られてはいけない。
ヴヴヴヴヴヴヴヴ……しかしその震動は、少女の性感帯を強烈に刺激してやむことがない。
リディアは涎を垂らしそうになるのをなんとか飲み込み、太った老人をさらに強い眼光で射抜いた。
「ほお……。これは意外と……楽しみがいがありそうじゃ……『強』を、ぽちっとな」
「――ぐふうぅぅ!!!」
悲痛なまでのうめき声と共に、ぎゅうっと塞いだ瞼から涙が零れ落ちた。
下腹部を見やれば、感じていることの証明が次々と、頑なに閉ざした内股をつたっている。
傍目からながめても覚れるくらい、触手はぶるんぶるん揺れまくっていた。
泣いてしまったことで少女の自尊心の一部が欠落したが、それで堕ちる気は全くないはずだった。
「つ……つまんないわね。だ、大で……この程度なわけ…………」
「……………………っふぉおお」
老人は興奮に震えた。
何かが外れた瞬間でもあった。
「リディアちゃん……君は本当に、虐めがいがありそうじゃ。……だから今日はこれで終わりとしてあげよう――ぽちっとな」
「――ひぎゃっっあっっぐッ……っ…………ひゃがぁあッっ!!!」
『超』の震動を受けて瞬く間に絶頂にたどり着き、秘処から噴水のように愛液をほとばしらせた。
触手の束縛からは解放されたが、脳を焼き尽くすような激しい快楽で少女は倒れこんでしまった。
『超』を受けて達し、地面に横たわるまで。その間五つと数えていない。
彼女は身体をビクビク波うったあと、当然のように昏倒していた。
「あらら、やりすぎてしまったのう」
老人はけたたましくあざ笑ってから、ゼラッドに話しかけて獄舎から歩き去った。
――時を経て、少女は眼を覚ました。
鉄の地面は自身の体温でぬるくなっているので、裸身でも寒さはない。
けれど、それは本当に唐突で、虚しいことの様に思えた。
なぜなら、独房には窓一つなく、光も向こうの空間から僅かに射すばかりで、全くと言っていいほどの暗闇に覆われていたからだ。
格子の向こうには寝ている看守がいる。下手な真似は出来ない。
今は何時なのか。自分はどうなるのか。このまま恥辱に身が擦り減るのだけなのか……
考えれば考えるほど全身に悪寒を覚えるような気がする。
それでも考えずにはいられなかった。
可能ならば寝てしまいたかったが、次々とよぎる不安がそうさせてくれそうもない。
ガラガラガラ……ガラガラガラ……
「――っ」
不気味な物音に、少女はおもわず跳ね起きた。
何を思ったか、彼女は寝床に跳びのり、格子に背をむけてたぬき寝入りを決めこんだ。
次は何をされるのかと思うと、身体が震えてきた。
情けない。
あれだけ虚勢を張っておきながら、そのことで後悔する自分に腹が立つ。
あたしがもっと強ければ、こんなことにならなかったのに……
……カッカッカッカッカッ……カッ……………………
足音は鉄格子のまん前で止まったようにおもえた。
リディアはなんとなく、この足音の主があの豚のものではないと分かった。
しかし、仲間のものでもないだろう。
考えているうちに、新たな音が聞こえ始めていた。
……コトン、スーーーー……カッ…………カッカッカッカッカッ…………
「……………………」
足音が遠くなっていくと、リディアはゆっくりと寝返りをうった。
うつろな眼が捉えたのは、粗末な皿に置かれていたカビの生えかけたパンと、見るからに薄めすぎたスープだった。
両方とも食欲に煽られた小虫がぶんぶん飛びまわっていて、同様に空腹を覚えている少女の食欲を萎えさせた。
少女は断固として、それらを口に入れようとはしなかった。
あの豚がふたたび現れたのは、家畜のような食事が運ばれてきた、すぐ後だった。
おそらく三十分後くらいか。
とすると、さっきのが朝食で、今来てる豚とケダモノが朝の…………
「んんっ? どうしたいリディアちゃん、食事が減っていないじゃないか」
肥えた老人はいかにも残念そうにほざいた。
だが、寝そべってこちらを見据える少女の瞳に光が失われていないのを確認し、男の顔はしわだらけのまんじゅうの如く笑み崩れた。
「ま、食事はおいといて……リディアちゃん、ゼラッドとやってくれる気になったかな?」
「……………………」
少女は険しい表情のまま、頑として答えない。
これでは昨夜と同じである。
しかし老人は辛抱強く笑みを浮かべ、穏やかに切り出した。
「黙っているということは……やっと承認してくれる気になったんだね?!」
「……………………」
まるで聞こえていないのではと思いたくなるほど、少女はまるっきりの無反応である。
だが、男はもはや構っていられないとしたのか、鍵を取り出しながら鉄格子の扉に近付き、間もなく重く閉ざされた扉が開きはじめた……
カチャッ、ギィィィィ…………
「――愚かな」
「っ! ごぼっ!!」
少女は面食らった。
扉が開いて豚を蹴り倒す自分を想見していたのに、実際に腹部に蹴り入れられ倒れ伏したのは自分自身だ。
しかも走っていきおいよく当たりにいったものだから、威力を自ら増してしまっていた。
「が、はぁぁ…………」
「全くぅ、やんちゃがすぎるぞリディアちゃん」
あくまで柔らかい口調でしゃべる醜男を、少女は這いつくばりながらも睨めつけた。
――が、すでに部屋に入ってきた例のケダモノを見るなり、少女の顔色ははっきりと強張ったのである。
人型を保ってはいるが、所々が穿たれたように欠けている。
足の指・膝・性器・手の指・肘・胸・髪…………見える範囲で、それらの箇所から触手が蠢いている。
リディアは腹を押えながらも立ち上がった――時にはもう豚は独房を出ようとしていた。
ギィィィィ、ガシャン……カチャッ…………
「じゃあリディアちゃん、わしはここで見てるから、ちゃんと相手してやるんじゃぞ――‘抵抗しなければ’気持ちよくなるだけじゃからな」
「抵抗しなければ」をことさら強調して言われた。
そう言われると逆に抵抗したくなるが…………したところで敵うはずもなく、痛い目に遭うだけなのだ。
かといって無抵抗でやられるのもあの豚の思惑通りになるわけで…………
「がーーーーーー」
「ひっ……」
かなり間抜けた唸り声を発してきた触手人間だが、それでも怖いことにかわりはない。
だが、少女はゼラッドを鋭く見据えた。
ゆっくりと自分に近付いてくる、元はといえば人間だったろう彼から、少女は眼を離そうとはしない。
手をだらんと下げ、頭も微かにうつむいているゼラッドが二歩の位置に来ても、少女の緑眼は彼の顔を映したままだ。
暗灰色の肌や、眼球がどす黒く染まっているのを視認すると、改造を受けた彼がどんな苦痛に遭ったのかが容易に想像できるような気がした。
そうだ。あの豚が悪い。あの豚がいなければ、あなたもこんなことにならなかったのにね…………
気付くと、リディアは彼の頬に手を伸ばしていた。
つい先刻までケダモノ扱いだったことを忘れて、彼女は眼前の触手人間を…………
「――――うあ゛っ!!」
どうにかできる筈も無い。
ゼラッドの放った触手は瞬く間に少女を拘束していた。
髪から生えた触手が両腕を頭上でしばりあげ――何ゆえか、自分と少女の位置を入れ替えた。
恐らく、彼女の姿をよく見れるようにと老人が命を下したのだろう。
鉄格子を挟んで、太った老人と華奢な少女が正対した。
醜悪な笑みを浮かべる老人を、悔しげに歯噛みしながら睥睨する少女。
かれらの間は十歩に満たなかったが、その距離は十里以上にも感じられるほど、リディアにとっては果てしなく離れているような気がした。
と、ふいにゼラッドの手――触手ではない――が後ろから伸びてきて、少女の白い双丘を包みこんだ。
「…………!」
間もなく自分の胸を揉み始めた灰褐色の手を、少女は顔を赤くしながら見下ろした。
人間のそれとは若干異なるが、感触的には大して変わらない。
それでも少女は、不快感ばかりを表に出そうと努めた。
眼の前の豚にも、少しだけでいい。自分が味わう屈辱のうち百に一つでも味わわせたい。
「どうじゃ、うん? そんな気持ち悪そうな顔しとらんと、自分に正直になったほうが楽になれると思うんじゃがのう」
「正直?! これがあたしの正直な気持ちだ、豚が!!」
少女が脊髄反射で返した言葉は、今日初めて老人にかけられた言葉だった。
豚、豚、ブタ、ぶた……た………………
丸々した老人の脳内に、少女の言葉が何度も反響した。
彼の表情は、何故か非常に恍惚としているようだった。
「豚か…………おかしいのう。わしが豚でリディアちゃんが人間なら、いる位置が逆だと思うんじゃが……」
「くっ…………ぐぅっ!!」
新たな動きを見せたゼラッドの所為で、少女は老人に言葉を返す余裕はなかった。
――ゼラッドはもう、少女の陰部に触手を伸ばしていた。
両ひざを掴んだ触手が閉じようとする脚を強引に開かせ、ゼラッドの‘性器だった’触手が少女の性器にあてがわれているのだ。
リディアは緑の瞳を燃え上がらせて、迫り来る感覚を否定しながら異様な形相を老人に見せつけた。
しかし、それは全くなんの意味もなかった。
どころか、むしろ彼の顔はますます悦に浸ったようにとろけていた。
「うん? どうじゃ、気持ち良いんか? そんな良くないはずじゃがのぉ……何せ、‘普通の触手と違って’催淫液が塗られとらんのじゃからな」
普通の触手なら、すべからく催淫液が塗布されている。
中には強引に性的快楽を引っ張り出す「催感液」が塗布されている触手もあるが、この触手人間にはどちらも塗られていないようだ。
だが、少女にとってはもう誤魔化しようがなかった。
感じてしまっているという事実に関しては――
「――うん?? ずいぶん顔が赤くなってきとるのお……息遣いも艶かしいし……ひょっとして、気持ちいいのかの?」
「くっ…………ふっ…………ぅうんっ……!」
股を潜ったゼラッドの触手は少女の正面に回り、秘処の辺りを妖しく蠢いている。
その触手は、異様な形状をしていた。
口に出すことも、正視するのも憚れるほど、「気持ち悪い」などという言葉では表せない触手だった。
だから、少女はほんの少し一瞥しただけでもう見ようとはしなかった。
なのに――実際にその究極的な気持ち悪さの触手の愛撫は、ちょっとずつだがリディアに快楽を覚えさせるのだ。
少女の小さな淫核を攻めるのは、それ以上に小さい無数の‘肢’。
黒蟲がわさわさと自分の花芯を這い回っているような感覚……
「ひぃ………………ひゃァ…………ふぁあぅ…………」
癒されるような優しい心地よさは、少女の口から自然とかわいい途息を洩らさせていた。
いつしか視界にうつる老人の姿も不明瞭になっていき、涎を垂らしながら快感に支配されそうな自分に気付く。
――リディアは歯を食い縛った。
そして、涙ぐみそうだった双眸をカッと解放し、ニヤニヤと笑み崩れていた豚を血走ったまなこで凝視する。
「…………ほっ」
老人は一瞬目を見張ったが、すぐに元の余裕溢れる憫笑を湛えはじめた。
その絶対的な立場の差を痛感しても挫けるどころか、ますます想いを強くした少女だった。
この豚は必ず殺す。
それも、あっさりは殺さない。
自分がしてきたことを後悔するくらいに、惨たらしく嬲り殺してやる……
「――ひあァんっ!!」
少女は迫り来た衝撃に新たな嬌声を発した。
異様な形状の触手がとうとうなかに侵入したのだ。
それは快感だけではなかった。
彼女の成長中途の穴には、ゼラッドの‘性器’は大きすぎた。
「い……ぎ、いあ゛ッ…………あ゛はっ! ひやぁぁあっ!!」
歪んだ快楽と圧迫されるような痛みが同時に少女を苦しめ、見開かれた緑の瞳から涙をつたわせた。
無理に拡げられた膣は流血し、愛液と雑ざりあって混沌とした色の水が少女の足元にしたたってゆく。
少女は両頬に流れる栗色の髪を振り乱し、視界を闇に落として悲鳴を上げた。
「ぎゃ、あぁぁン……やぁ! 痛いィ、いたっあっイひぃ!! あふっ、は、ンあっ! うあァぁ……んッ……!!」
ずぷっ、ずぷっ、ずぷっ……出し入れされるごとに淫猥な濁音と、それに伴う少女の苦鳴が暗い独房に反響する。
自分の声がだんだんと色を成し、いやらしく染まっていくのに、少女は全く気付かなかった。
もはや足で立っていられるのが不思議なくらいだったが……しかし、彼女が‘頂に立つ’ことは老人の本意ではなかった。
「……………………ぽちっとな」
――少女はふと、ゼラッドのピストン運動が一気に速くなるのを察した。
いつの間にか両手が後ろに回されていたが、どうでもいい。
射精れるっ――!!!
「ひいっあっ!? …………――あはぁっ!! はあぁッ!! んぁあんっ!! くはぁぁぅ…………!!!」
ビュク、ビュク、ビュク、と波打ちながら精を放られるたびに、少女は悦びの声を出しながら仰け反った。
なんで…………なんであたし、こんな豚の前で思いっきりよがっちゃってるんだろう…………
それは本当に虚しい問いかけだったかもしれない。
人間の男相手に腰を振ったことはなくとも、触手相手に腰を振るのに、少女は慣れてしまっていた。
自ら舌を突き出して気持ちよくなろうとするのも、普段から催淫液を塗られて感覚をおかしくさせられている所為だった。
「――きゃぁンッ!!」
ゼラッドの太い性器が抜かれた瞬間も、少女はみだらに鳴くのをやめられなかった。
花弁から赤混じった白濁液が大量に流れ出すと、まるでそれを求めるかのように、自ら透白の池に身体を突っ伏した。
――激しい痛覚と‘達しない程度の快楽’が、リディアを失神させてしまったようだ。
「……あれえ…………まぁた寝ちゃったの……」
老人の独語には、おおよそ感情というものが欠落しているようだった。
「ふーーーーーーーー……」
ゼラッドが不気味な声を出した。
気を失った少女を見下ろす醜い面相は、なぜだか悲哀を感じさせる雰囲気があった。
――少女が監禁されてから五日目の朝。
これまでにリディアは、ゼラッドに八回、犯された。
そのどれもが、少女が痛みと快さを堪えたことによる失神という結末で締めくくられている。
リディアは非常に濡れやすい体質だった。
痛みへの堪え性は比類ないものなのだが、肉体的な快楽への耐性に関しては芳しい向上を見ない。悩みの種でもあった。
それでも少女は懸命に抗った。
あの豚に魂を売りたくない……淫楽に屈したくない……
そんな想いが彼女を支えていた。
だが、憐れにもリディアの自尊心は日に日に削られてゆくばかりだった。
毎回のように苦痛と快感を味わわされ、毎日二度もその様子を冷たい笑みを浮かべた豚に眺められるのだ。
これほどの屈辱を味わわされながらも生き続ける。
それが果たして身を結ぶのか……少女に葛藤を抱かせ、また精神をひどく疲弊させた。
しかも、少女は果てることを許されなかった。
毎回絶頂の一歩手前でゼラッドに中出しされるから、起きた後はいつもあそこに疼きを覚えるところから始まる。
自慰に耽ることはできない。
……わけではないが、最中にいきなり来訪者があったりすると、中断するのは困難を極める。
もちろん、プライドの問題もある。
ガラガラガラ……ガラガラガラ……
いつものように朝食が運ばれてくる。
リディアは三日目には、食欲に負けて虫の群がる餌にありついていた。
意地になって食べなければ本当に死んでしまう。
家畜扱いがどんなに屈辱だろうと、不衛生な食物だろうと、命には代えられない。
そして、咳き込みながらも口に入れるたび、誓うのだ。
いつかどっちが家畜なのか、絶対にあの豚に解らせてやる……!
どんなに精神が擦り減ろうと、少女は自身に立てた誓いを曲げたくはなかった。
「…………――!」
寝床に座って格子の向こうを眺めていたリディアの緑眼が、驚きの色を塗った。
朝食を運んできたのが、あの豚だったからだ。
「……むうん……? ……おや、リディアちゃん。眠くないのかね?」
優しい声音で話しかけてくる老人。
かれはその温和な物腰で相手を油断させ、隙を見せたところで一気に奈落へ突き落とすのが得手であり好きでもあるようだ。
リディアも表面上は全く心を許さないのだが、内面では何度か、彼の言動に心を揺らがされそうになったことがある。
それを鑑みると彼の台詞に耳を貸すのは得策ではない。
裸の少女は格子に背を向けて耳をふさいだ。
「つれないなあ。今日はせっかく違ったごちそうを、しかもわし直々に運んできたのに……」
少しだけ聞こえるが、あくまで動くつもりはない。
だが。
芳しい匂いが少女の小鼻を突き抜けた。
これは………………。
少女は、恐るおそる鉄格子にふり向いた。
――焼き菓子だ。
それだけじゃない。隣にあるカップに注がれてあるのは、間違いなく山羊の乳だろう。
いつもと違う意味でよだれを流してしまい、焦って口元をぬぐった。
「ほれ、食べなさい。年頃の女の子ならば、甘いものが好きと相場が決まっておろう?」
込み上げる何かを否定するように、少女は首を振った。
そして再び、格子に背を向けてしまった。
「これっ、言ったとおりにせんか。しないと…………――ゼラッドに捕食許可を降ろす」
台詞の後半の低い声は、少女の脊髄反射をあおるには十分な力がこもっていた。
表情に恐怖を浮かばせないように再度老人の方に向き直ると……バッと駆け出して、すぐにもごちそうを貪りはじめた。
「良い子じゃ…………」
犬食いする少女を見下ろし呟く醜男の顔には、何故だか薄い安堵の色がぬられたように思えた。
一分と経たぬ内に全てを平らげると、少女は刹那、肥えた老人の顔色を窺った。
彼はリディアに向かってニコッと微笑んだ。
眼を疑った少女だが――――耳はもっと疑った。
「オナニーしなさい」
はっきりとした表情の変化は気の毒なほど、少女の心情を物語っていた。
今、こいつはなんて言った?
自らを、豚の見ている前で慰めろと……?
「聞こえなかったのかな? オナニーしなさいと言ったんじゃ」
温和な様相と柔らかい口調が、若干堅くなったような気がした。
リディアは口を半開きにして、肥えた男をひたすら凝視した。
恐怖のあまりその対象から目を離せなくなる。よくあることだ。
何も考えられない。考えたくない。
どうすればいいのか、全く分からない。
――老人はいきなり怒りを爆発させた。
「オナニーしろといっとんじゃこの雌豚がぁっっ!!!」
リディアは得も言われぬ感情で顔が真っ赤になった。
今度のしわだらけのまんじゅうは、誰が見ても憤怒によって構成されている。
少女はそれに魅入られてしまったように、老人を視界に収めたまま瞬き一つできなかった。
彼女はまもなく、鉄格子の前でくずおれた。
様々な逡巡が、やつれても可愛らしい少女の頭を駆け巡る。
やだよ…………こんな奴の前で、そんなことしたくないよ……。
でも、しなきゃ…………しなきゃ何されるかわかんない、し……それに、さっきからずっと、あそこがムズムズして…………。
そ、そうだよ……ちょ、ちょっとくらいなら、いい、いいんじゃないの……?
だ、だってさ、やんなきゃ殺されちゃうし……死ぬのは嫌だよ……。
うん……仕方ないんだ。すればこいつの怒りも収まって、あたしは助かる……だから。ちょっとだけ……
――ほんの一瞬、「恥じらい」と「屈辱」という感覚が芽生えたが、少女はそれを吹き消した。
そうしなければ発狂しそうだったからだ。
「……おぉ」
さっきまでの怒りはなんだったのか――老人は丸顔にうっすら朱を差し、感嘆の声を発した。
鉄の床に座り込み、両足をM字に開いて恥部をさらした少女が、自らの指先で性器を刺激しはじめたからだ。
老人は当初、その強気な性格から自涜に及ぶのは得意ではないだろうと想像していたが――とんでもない。
毎日してるんじゃないかと勘ぐってしまうほど、その手つきは巧みなものだった。
間もなく、少女特有のいとけない途息が洩れだしはじめた。
「あっ…………あぁ、あん…………んぅ……」
紅くて小さな尖塔を擦り、濡れ始めた穴倉に二本指を挿入する。
たまに深く潜らせて奥の方で指先をうごめかす。
その都度、劣情を掻き立てる音が……にゅるにゅる……ちゅくちゅく……と鳴り、老人の耳を溶かそうとする。
それらが相当な速さで繰り返されているのだ。
想像だにしなかった少女の自慰行為の実態に、老人は興奮を禁じ得なかった。
やがてその体勢に飽いたのか、少女はよろよろと身体を動かし、両ひざを立てる体勢に移行した。
直角に近い角度にひらかれた股の中央から、ほんの少しづついやらしい液体をぽたぽた垂らしている。
一瞬でも見逃すまいと黒瞳を剥いた老人を尻目に、少女は再び秘処に手をあてがい、捻りを加えながら上下に動かしだした。
「あっ、あっ、……あぁ! んっ……くぅ、んあっ……ふぁぅっあぁん! はぁぁん……!!」
くちゃ、くちゃ……ぬちゃっぬちゃっ……じゅくじゅくじゅく……不規則に響く卑猥な粘水の音。
それに少女の悦楽染みた嬌声が重なり、独房に淫楽の旋律が奏でられる。
リディアは全てを忘れ、一心不乱に快楽を求めていた。
ほんの僅かに開いている視界には、自らが攻め立てている秘境とその指先が映されるのみだ。
――少女は絶頂が近くなったのを察し、また体勢を変えた。
四つんばいになって突き出した尻を、昂ぶりの極致にある老人に向け……ぐしょ濡れの股ぐらを、自らの手で穢しにかかった。
「アぁンッッ!! あぁっ! あんっ、あンッッ、うっあっンっはッやぁ!! はぅゥンっ…………ッ!!!」
立て続けに発せられるかわいらしい喘ぎ声。
中指が尻穴に出し入れされるのと一緒に滑るような猥音が生じるが、その速度は尋常ではない。
高速ピストン――文字通りそう形容されるべき速さで、少女は陰部を堕とそうとして…………
老人の眼が潮を噴く少女をとらえた――
「ひやアァァンッッ!!! アァッ!! アッアッ、ヤァッ、アァァッ!! だッ、ア、スゴぅッ、はアァァアン……――――」
くちゅくちゅっ、くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅ…………リディアのひときわ甲高い艶声と、未だ秘陰を探る水音はなかなか止まなかった。
透明の液体がめちゃくちゃに飛び散って辺りをしめらせ、それはあわや老人のところまで届きそうなほどだった。
ビクン、ビクン、と肢体をふるわせ、快さの余韻を味わう少女に、「イく」とか言ってる余裕などない。
その「イく」のを無理矢理留めさせられ、四日間も耐えてようやく自ら達せた気持ちよさは、正に夢見心地……頭の中が満たされた感じだった。
「あハァ……あっ、ンはッ…………はぁ、はぁ――んぅっ! はぁ、はぁ、ふぅン…………」
女の快楽絶頂の余韻は、男のそれとは比較にならない。
リディアも例外なく、今なお色塗られた声や途息を独房にまきちらしている。
そんな彼女に対し送られたのは…………醜い老人の拍手喝采だった。
「リディアちゃん、君は素晴らしい! 良いものを見させてもらったわい」
「んァ……っ……あァ、ハァ、ンッ……! はぁぁッ……はぁ……」
「君に褒美を約束しよう。何かは秘密じゃがな。フヒヒ…………」
全く嬉しくないし、反応もしたくない。
理性のたがを外して痴態を演じた後でも、やはり根底にある反逆の意志は捨てることができなかった。
それが自身を苦しめているのを、果たして少女は自覚しているのだろうか……
「ではな、リディアちゃん。今夜を楽しみにしておくように」
彼はそう言い残し、丸々肥えた身体をさするように獄舎を歩み去った。
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ……コツ………ツ………………
「……………………うっ……」
あの豚が立ち去った瞬間、少女はふいに込み上げた感情に、嗚咽を洩らさずにはいられなかった。
鉄の床に這いつくばって歯をガチガチ鳴らし、拳をぎゅうっと握りしめ、声を上げて泣きじゃくった。
(矛盾だ。自分からあの豚に屈従して自涜に及んだくせに、なんであたしは泣いてるのよ……)
自らの手で恥辱を受けたこと。自分が最も嫌悪する人間に屈服したこと。そして何より、その手段が肉欲であったこと……
彼女の誇りや自尊心が、音を立てて崩壊した瞬間だった。
心の奥底に眠る悪魔がささやいた。
――我慢することはない。このまま享楽に堕ちてしまえばいい。
どうせ抗することなど敵わないのだ。仲間が助けにくるとも限らないのだ。
耐えて、耐えて、ひたすら耐えたところで何を得られるというのだ?
奴らはお前の耐える姿を見て愉しんでいるんだぞ?
肢体を駆けめぐる快楽に抗い、頬を紅潮させながら自分をねめつけるお前を見て、嘲笑っているんだぞ?
耐え忍ぶことに何の意味がある?
どうせ敵わぬのなら、自分に素直になって欲情に身を任せれば良いではないか――
………………やめろっ!!
あの豚があたしに、何をしたと思ってる?!
卑劣な手段であたし達を襲い、こんな場所に拉致監禁したんだぞ!!
布一つ与えず、まともな食事も施されず、家畜のような扱いを受けているんだぞ!!
得体の知れないモノに身体を穢された挙句に、眼の前で自慰を強要させられたんだぞ!!
断じて許されることじゃない!!!
――何を言っているのだお前は?
それは家畜に対しての侮辱というものだろう。
家畜などとは比較にならぬ良待遇を恵まされておきながら、これ以上に何を望む?
言葉を交わされ、おまえの好物を悟って与えられ、情欲を満たすために男もあてがってくれるというのに――
やめろっ!!
もう……聞きたくない!!
あたしは偉大な剣士ギュスターヴの娘リディアなんだ!!
こんな屈辱を味わっておきながら、あの豚を許すわけにはいかないんだっ!!!
――だからどうしたというのだ?
今は剣を持たぬお前に、その事実が何をもたらすというのだ?
これからも永遠にここで暮らすお前に、剣士だったという過去が意味するものなどあるのか?
お前は奴隷なのだ。剣士ではない――
「――――うぁぁあああああああッ!!!!!」
リディアは絶望の叫びをあげながら、冷たい鉄の床に頭を打ち付けた。
――その衝撃で、彼女は気絶してしまった。
幾時間かを経て、リディアは眼を覚ましていた。
両ひざをかかえて寝床に座り込む少女の双眸は、ひどく虚ろだった。
精神をずたずたに打ちのめされ、望みを失った者特有の目色をしていた。
もう、何も考えたくなかった。
尊敬してやまなかった今は亡き父や、旅先で出会った明るい仲間達、憂いをまとった想い人……
彼らは少女の脳裏に陽炎のごとくよぎり、瞬く間に消え去ってしまう。
それを見て思うのだ。
お父さんも、ラバンやキフレセルも、ロシーニも……同じ目に遭ったら、あたしみたいになっちゃうんだろうな。
こんな扱いを受けて、平静を保っていられる人なんているわけ無いんだ……
――なんで?
なんであたし、こんな目に遭わなくちゃいけないの?
何も悪いことしなかったよね? 一生懸命修行したよね?
なのに、なんで……悪いことばっかりして、怠惰に生きてきたあの豚があたしを辱めるの?
なんで、苦行を重ねてるあたしより、あいつの方が良い目を見ているの?
この世に神さまはいないの………………
……ツ……コツ……コツ、コツ、コツ、コツ……
「ッ!!!」
少女はあわてて涙をぬぐい、鉄格子に背向けて寝ころんだ。
どうせ起こされるのだが、今はまともに相手をしたい気分じゃない。
何せあの豚に痴態を晒した後だ。
弱みにつけこんで何を求めてくるか知れたものではなかった。
「リーディアちゃん。寝たフリしたって駄目だぞぉ。約束どおりご褒美を持ってきてあげたんだから、おーきなさいっ」
いつにも増して上機嫌にやってきた老人。
だが彼が浮かれているのは最初だけ。
リディアに無視されればされるほど露骨に不機嫌になり、結局は要求をのまざるを得なくなる。
それを知悉していたから、少女は嫌々ながらも起き上がって格子に顔を向けることにした。
今の心情を悟られないよう彼女は必要以上に強張った表情を作って、しわだらけのまんじゅうに険眼をとばした。
「おお、こわぁい! そんな顔ばっかりしてると本当に怖い面相になっちゃうぞぉ」
無邪気に相好を崩している醜男の隣には、例によってわさわさ動く影が落ちている。
こんな時に彼の相手をしたら、自分の本性を曝け出してしまいそうだ。
――一度既に曝け出した癖に、あたしは何を考えてるんだろう……
「ところでリディアちゃん、今日のゼラッドは一味違うぞぉ。
なんとっ! ‘まら’を普通の形状にしたのだ! 挿入されても痛くないから、気持ち良さもひとし……うん?」
それを聞いても表情を変えない少女を見た老人は、疑念の声とともに丸顔を歪めた。
しまった――少女がそう思ったときにはもう遅かった。
「……リディアちゃん。ちょっときなさい」
優しい声音ではあるものの、あきらかに虫の居所が良くない様相だ。
少女はたじろぎながらも、彼の指示に従おうとはしなかった。
――瞬間湯沸かし器が働くのは必然だった。
「来いといっとんじゃこの雌豚がっ!! 殺すぞオラァッっ!!!」
醜い罵声が独房をつき抜け、獄舎内に何度も轟きわたった。
打ち抜かれたかのように身震いしたリディアは、何かに憑かれたように鉄格子に向かって歩きだした。
怖かったのは確かだが、行かなければもっと危険な目に遭いそうな予感がしたからだ。
少女は殴られるのを予測して歯を食いしばり、全身に力を入れながら格子の前に足を踏み出した。
怒りに染まった老人もまた少女に歩み寄り、二人は鉄の棒を挟んで一歩に満たない距離で向かい合った。
――彼の行動は意外なものだった。
「――っ!! あっ……」
形良い左胸が、老人のべたついた右手によって歪まさせられた。
かれは未だに憤懣な表情のままなので、少女は抵抗するわけにはいかなかった。
「雌豚にしては良い身体じゃのう、うん? 一体、幾人の獣がこの胸を味わったんかいのう」
「くっ…………はぁぁ……!」
屈辱を覚えながらも、口からは甘い途息をもらしてしまう。
老人の巧みな揉みほぐしに感じてしまうのを、少女は隠すことができなかった。
「うん? こっちはどうなんじゃ?」
「っ! ……あっ……やぁ!」
ありえないことに、陰部を少し弄られただけなのに濡れ始めていた。
無遠慮に膣内へ入ってくる指先は、乱暴にみえてしっかり快楽を掘り起こすすべを知っていた。
「はっ……あぁっ…………ふぁあっ!」
リディアは足を閉じることが出来なかった。
屈辱だと思っているはずなのに、許せないやつにやられているはずなのに、自ら大切な処を開いて新たな快さを求めてしまっている。
膝が笑ってガクガクふるえ、劣情をもよおす音がちゅくちゅくと聞こえはじめてくる。
すると、老人はようやく普段のにやにや顔を取り戻し、ねっとりした指を抜いたのだった。
「んぅっ!」
解放された瞬間の快感でおもわず涎が出てしまう。
愉悦に染まりそうなのを堪える少女だが、意味を成すかは疑問だった。
尾を引いた心地よさが身体を火照らせてしまい、口からとろけそうな息づかいが漏れでてくるからだ。
「はぁ、はぁ……はぁ…………んっ……」
「気持ちよかったかい? リディアちゃん…………」
忘我の境地に半分踏み込みながら、少女は老人を見つめる。
彼は来た時と同じような喜色満面でリディアを眺めていた。
少女は陶然とした面持ちで、こくんと頷いた。
「そうか! それは良かった。では、ゼラッドに存分に気持ちよくしてもらいなさい」
あたし、なにやってるんだろう……
自分の行動に疑問を抱きながら、実際にしたいことは出来ない。
というか、実際に何をしたらいいのか、考えることも出来ない……
キイィィィ…………ガシャン……ャン……ン……ッ……
牢の扉が閉まるときの絶望の音が、獄舎に何度も反響する。
ゼラッドが入ってきた。
リディアは後ずさった。
全く無意味な抵抗――ですらない――だったのは自明だ。
触手人間の暗灰色の身体のいずこからか同色の触手が伸び、生気を感じない瞳の少女を仰向けに寝かせた。
もう彼女に抵抗する気力は残されていない。
今まで毎日剣を振るって身体を動かし、きちんとした食事を摂っていたのが、急に幾日も途絶えたのだ。
彼女は精神だけでなく、体力も根こそぎ奪われてしまっていた。
「あ゛ーーーーーーーーー」
ゼラッドの間抜けた声が、暗黒の監房の中で耳障りに鳴りひびいた。
To be continued...
……「前編」を打ち忘れました。ごめんなさい
長すぎワラタ
リディア可愛いのう
ep5よかったよー
フレセが旅してる理由は贖罪?
リディアは触手運がありすぎだな。
しかし触手が出せる以上ロッシーニよりフレセとくっついた方が幸せな気がする。
しかしGJ
>>198 GJ
老人に弟子入りしたい。
女の子の罵詈雑言に興奮するとか、俺そっくりw
雑誌のタイトルの13が、「13歳」なのか「13巻」なのかが気になる。
13「歳」でロッシーニロリコン疑惑が浮かんだのは俺だけでいい
206 :
198:2009/09/07(月) 21:18:56 ID:hceo7623
名前欄に致命的ミスがああ――なんて、今ごろ気づいてしまった。
書き込まずにはいられませんで、申し訳ありませんでした。
ちなみに、ロシーニの呼んでいた本には、13歳をむかえた(ように見える)女の子の猥褻画がたくさん掲載されています
触手ものって対少女とか女剣士が多いよな。
熟女萌え人妻萌えのラバンと気があいそうな自分には、ちと寂しい。
確かリディアは最初ら辺で16とかラバンが言ってたから
ロッシーニ→16=ギリギリ守備範囲内外?
ラバン→熟女趣味
フレセ→女性関係禁止
…ってことで、結果的にリディアの処女はほぼ安全なのか
やはりバランスのいいパーティだw
>>203と同じくフレセはリディアとくっついてしまえばいいと思う。
スレ違いにもならんしw
冗談はさておき今回フレセのキャラがわかって面白かった。
葛藤・躊躇してるのが逆にエロい…。
モンスターから救出する展開とか今後あったら
彼の触手で中まで洗ってあげて欲しいwww
このパーティの目の前でリディアがおいしくいただかれてたらそれぞれの胸中は…
とか思ったらもうあったな。ロシーニ一人だけど。
FF4のリディアが犯される同人ならあったな
今更だけど触手は最強であり最弱であるって事に気付いた
斬られ燃やされ爆砕され浄化されで滅多打ち
でも一度、捕らえれば、身体だけでなく心と精神を陥落させ苗床に
男性もキャラが立ってるのがいいねこのシリーズ
一時スレが停滞してたけど最近は活気付いて嬉しい限り
でも心のどこかではまだ降魔六式委員会と粉砕天使の続きを待ってるんだ……
・今更ですが、陵辱・暴力・猟奇等、倒錯的な描写が多いのでお気をつけ下さい
・……のわりにエロ成分がかなり少なくなってしまい、本当に申し訳ない
・次回は再来週になります
・少女剣士の手難 ep6 後編
ある夜の森の中。
赤々と燃える焚き火を囲み、なにやら不穏な談合を行おうとしている男たちがいた。
各人とも見目映えており、有能そうな若者たちである。
魔術士の男の名はラバン。
足首付近まである派手な赤外套を対比になる青の布帯でしめ、脚衣と胴衣をこれまた鮮やかな紫にきこなした男は、自然魔法を生業としている割にしなやかで強靭な体躯を有していた。
翡翠(ジェード)を思わせる緑色のながい鉄靴と黒の皮手袋で手足をおおっているため、露出している部分は顔のみである。
それゆえ、彼と床をともにする女以外は、全身の至るところに刻まれている自然魔術の紋様を瞥見する機会はない。
短くとげとげしい銀髪と険のふかい紫の双眼を飾った顔だちはくっきりと精悍に見えるが、頬がややこけているためか、二十二という実年齢より七、八は上に感じられる。
耳に何げなく紅玉随の耳輪(カーネリアン・ピアス)を付けているのは、常に昂揚した気分を保ちたいかららしい。
彼は他の二人を軽く一瞥すると、用意していた口上を淡々と述べ始めた。
「いいか?
館には地下牢があって、そこにリディアが幽閉されてる。
通常なら館正面から入ってしか地下牢へ行けないはずだが……‘調べた’結果地下牢に直接通じる道があることがわかった。
恐らく地下牢にたどり着くこと自体は容易だろうが、監獄はけっこう広いらしい。
リディアはどこにいるか分からないし、看守もいれば、あのジジイもいるかもしれない。
リディアを連れ出す方法としては、看守の一人を捕らえて、騒がないように‘ちょっと’痛い目に遭ってもらうしかないな」
一息に言い終えた魔術士である。
「…………意外だな、ラバン。おまえの話術を持ってしても確たるものが得られないとは」
これに嘆息しながら応えたのは美貌の青年だった。
弓使いの彼の名はロシーニ。
かれは、都会を歩む女性すべてが振り返ってしまうのではと勘ぐりたくなるくらい、人間離れした妖麗さの顔貌をもっていた。
首の付け根あたりまで流れる黒髪は質良く梳かれており、紅玉(ルビー)のようにきらめく赤の双瞳は鋭利な刃のようにするどい。
そして、精巧にほられた彫像以上に整っているような面立ちだが、体つきの方は若干頼りない印象をうける。
ほぼ全身を漆黒の狩猟着が包んでいるからか、細い肢体が必要以上に華奢に見えるのかもしれない。
首には、小さめの青玉の首飾り(サファイア・ネックレス)をかけており、ラバンとは反対に落ち着きたいから身に付けているらしい。
しょっている弓が非常に独創的な雰囲気を漂わせているが……?
「口封じには相当気を配ってるみたいだからな、あの糞ジジイ。というか情報量としては十分だろ。これでも」
「私もそう思います」
魔術士に賛意をしめしたのは、女と見紛うほどに美しい顔だちの僧侶である。
少女……いや、僧侶の少年の名はキフレセル。
こちらも弓使いの青年に劣らぬ容姿をもち、タイプは違えど女人を悩ませることだけは間違いないだろう。
純金を溶かし込んだかのような黄金の髪が腰でゆれ、澄みわたった碧空を思わせる瞳は純粋な光を湛えている。
そして、彼の容姿は誰がどう見ても――それこそ百人中百人が言うだろう――女のものなのだが、創造神の気紛れか、付いているモノはしっかり付いている。
とはいえ、いま着ている空色(白にちかい水色)の法衣を脱ぎ去れば、彼も立派に少年の身体を有していることが理解るはずだ。
なお彼は聖魔法と治癒魔法を同時に扱うため、その媒体である聖典と杖を肌身離さず持ち歩いている。
「もう準備は過ぎるくらいにしました。それに、これ以上リディアさんを待たせる訳にはいきません」
声色はあくまで静かだが、そこには有無を言わさぬ迫力があった。
おそらく三人の中ではこの少年が最も彼女のことを案じたのではないだろうか。
彼は、リディアに並々ならぬ想いを抱いていた。
その事実は当人と弓使いには知られていないが、魔術士には知られている。
少女剣士がさらわれてからもう十日も経つ。
その間かれらはリディアを救出するために様々な準備に奔走してきた。
多くの兵とともに、不意打ちをかけるように襲ってきた老人は、邪術の使い手だった。
幻を見せたり、人の精神に入り込んだり、時間や重力を操ったり……そういったものを操るのが邪術だ。
精神を大きく疲弊するため、闇に取り込まれない強い心の持ち主、或いは無神経きわまる人間くらいしかまともに行使できない。
ラバンも一応心得はあるのだが、彼の生業はあくまで自然魔法。邪術は片手間にしか学んでいない。
三人は、奇襲をかけてきた集団がゲベダという老人とその配下だと特定するのに五日もかかった。
それは彼らが襲われた場所がゲベダの館から2レビス(徒歩で二日の距離)も離れていたのと、そもそもゲベダの館からして最寄の町メルキオルから5レビスも離れていたからだ。
ゆえに、彼らはできうる限り走って行動に移った。
メルキオルの町に着くと手分けして情報を収集し、特に体力と話術に優れたラバンがすさまじい早さで重要な事柄を割っていった。
ゲベダの人物像や過去の行い、館の内部構造にいたるまで可能な範囲で頭に叩きこんだ。
一領主にすぎないはずのゲベダが、巷では「闇の変態爺」と呼ばれてる通りロクでもない奴だということ。
いつのころからか邪術に手を染め、それに伴って妖しい研究に没頭しはじめたらしいこと。
妻を亡くしてからというもの、ゲベダの館周辺では若い娘が‘消えて’そのまま帰ってこない事件が相次いでいること。
けれど、王国の調査が入っても奴の館からは何も出てこないこと……
そして今、かれらがいるのはゲベダの館からおよそ半ガナ(徒歩で三十分の距離)ほど離れた森の中だ。
各々が異なる疲労の色を顔に塗っていたが、特に酷いのは弓使いロシーニである。
半開きの眼はときどき塞がるし、完全に眠り落ちそうになるのを起こす瞬間、打たれたかのようにビクンと頭をはねあげる。
魔術士と僧侶は、それぞれ違う意味で否定的な視線を送っていた。
「おいロッシ。さっさと強壮薬をのめ」
「……………………」
妖艶ささえ感じる眠そうな顔をもたげた青年は、黙ったままふところに手を忍ばせ、もぞもぞと時間をかけて毒々しい色の錠剤を取り出した。
すこしの間その薬をまじまじと見つめ、覚悟を決めたようにいきおいよく口に放った。
一瞬その不味さに顔を歪めたが、かれは再び眠そうな顔に戻った。
一分もすれば効果は出るだろう。
だるそうな青年の様子を険しい表情で見据えながら、魔術士の男が口を開いた。
「ロッシ。…………この十日間、何回ヤった」
これを訊かれても未だ反応がにぶい青年である。
彼がさっきから腰に掌をやってさすっているのを、男は見逃していなかった。
「十日間なら、せめて四、五回に留めとけ。それでもやり過ぎだが……自分でやるなら毎日でもいいけどよ」
「……おい」
ロシーニは低い声でラバンの言葉を制した。
不機嫌そうな声色には、先刻とことなり疲労した感じが全くなくなっていた。
「何故、お前がそこまで関与してくる。……お前には関係ないだろう」
「あるから言ってんだよ」
こちらも少し棘を含んだ声色になった。
僧侶キフレセルはかれらを、感情を押し殺した無表情で見守っている。
「女にしても薬にしても金が掛かんだろうが。それだけじゃない。ヤれば疲れるし、それを薬で補おうとすれば……」
あえて一旦言葉をきって、冷酷な様相を作ってから口をひらいた。
「――ツケがあとから回ってくる。薬に頼りすぎて、薬無しじゃ動けなくなったらどうすんだお前は?」
「僕は復讐に生きる身だ」
美青年は淡々と言い返した。
「それを成し遂げた後は、サラを娶って緩やかに過ごす。二つを叶えるのに多くの時間を必要としない」
「……………………」
話を聞いている二人はかれに怒りをぶつけたくなったが、おくびにも出さなかった。
ロシーニの方も、自分の発言が非常に我儘であり、利己的なものであるということは理解っていた。
そして、本当にこのままで良いとは全く思っていなかった。
ねじ曲がった自尊心の持ち主である彼は、仲間から自分の欠点や怠慢さを言いつのられ、認めるのが大嫌いなのである。
僧侶は横目で、焚き火でほのかに照らし出された弓使いの顔色をうかがっている。
少年はこの青年を嫌悪していた。
復讐に生きるといいながら薄弱な意志力、色情に対しての節操のなさ、腕が良いからといって修練の手を抜く懈怠(けたい)さ……
それに何より、その彼をリディアが好いているらしいのが一番納得いかなかった。
許婚(かどうかは定かではない)がいるくせに平気で娼婦と寝るのだから、少年が苦々しく思うのも当然といえば当然だった。
確かに彼は抜群の弓技の持ち主だし、凄まじい美形だし、博学多才だし、クールだし…………
そう考えると、気のせいか自分が勝てる要素が無いんじゃないかと思えてきたキフレセルである。
自分は体力ないし、女の子とか弟みたいだとか言われるし、女性経験ないし、修道院で学んだこと以外は浅識だし…………
やっぱり鬱屈としてしまったキフレセルである。
「とにかくだ」
魔術士は大きく息をつきながら言った。
「今夜に作戦を決行する。二人とも、覚悟はいいな?」
双方とも真剣にうなずいた。
いかに仲間を嫌おうと、使命と私情を交えるような真似はしないのがキフレセルという少年だった。
短い銀髪の男は二人を交互に見てからうんうんとうなずき、立ちあがって強く言い放った。
「じゃあ行こうか。囚われのお姫様を助けによ!」
リディアが監禁されて十日目の夜。
少女は身体も心もこの上ないほど痛めつけられ、寝そべって薄開いた眼は虚ろだったが、希望は捨てていなかった。
いつか仲間が助けに来てくれる。
このまま朽ち果てるのがあたしの運命であるわけがない……
信じるというよりは、逃避にちかいものがあった。
彼女はけして「あの豚」の前では絶望の表情を見せなかった。
自分の嫌悪する種の人間には感情をおさえる癖があった少女は、かつての師ヴィクトールの前でも常時落ち着き払っていた。
だが、この状況においてそれは余計に少女を苦しめるものでしかない。
まったく抵抗できないうえ、まともな食べ物を与えられず、毎日のように犯され、気に喰わなければ理不尽に暴力を振るわれ……
普通ここまでされれば屈して大人しくなったり、または発狂してもおかしくない。
今までこの館に連れて来られた年頃の娘は、どんなに長くとも一週間以内にはなんらかの形で精神に大きな変貌を遂げさせられていた。
ある者は淫楽に堕ち、ある者は幼児退行を起こし、またある者は自害し……
これから人生を謳歌しようかという少女が、いきなり絶望のどん底に突き落とされるのだ。
正気を保っていられる方がおかしいのかもしれない。
だが、リディアの自尊心の強さは並のものではなく、また仲間が救いだしてくれるという一抹の望みもある。
その二つだけが、少女の精神の均衡を保たせていたのだ。
そんな少女に届けられた訃報は、心を揺さぶるには十分過ぎるほどの力があった。
「リディアちゃん」
老人に話しかけられ、少女は寝返りをうって丸顔を見た。
以前なら無視したり睨みつけたりしていたところだが、それはできなくなっていた。
この豚の気性がどうにも理解できないからである。
最初はそういった態度がむしろ嬉しいとばかりに嗤っていたくせに、最近は逆に急に怒り出したりする(それも気紛れにだ)。
気が違っているのではないか――少女に対する辱めからしてあれだが――と本気で思ったこともある。
だが、どんなに理不尽な行動に出られても、基本的に反抗的な態度を崩さなかった。
完全に屈従したら、それは自分の精神の終わりを告げるものだと思っていた。
だから、犯されている最中でも睨めつけるか無表情を装ったりするよう努めたし、出来なければ心の中で反逆の言葉を繰り返し唱えていた。
だが、それも今夜以降は出来なくなるかもしれない…………
「実は……悪い知らせを届けにきたんじゃよ」
老人は声色、顔色ともにいつになく暗い。
それが演技かどうなのかは、考えるだけ無駄というものだ。
少女は反応を起こす余裕がなく、黙したまま続きを促した。
「実はのう、リディアちゃんの仲間が入ってきたんじゃ。捕まえたんじゃが、あいにく野郎には興味がなくてのう……殺してもうた。すまんのう」
――少女の反応はなかった。
情報を受け入れるまで時間がかかったのもあるが……受け入れても彼女にはにわかに信じられなかったからだ。
どうせ自分を絶望させるために虚言を吐いたんだろう……淡々とそう思うのみだった。
老人はため息をついた。
「やれやれ、信じられんか…………――彼らの死体をこれへ」
「……………………――っ!!?」
反応はだいぶ遅かった。
それでも、今度こそ少女は動いた。
動かざるを得なかった。
ガラガラガラガラガラ………………
ガクガク震えながら起き上がり、ゆっくり、ゆっくり、鉄格子の方へ顔を向ける。
――一瞬、少女の脳に昏倒しそうなくらいの衝撃がおそった。
よろめきながらもそれを耐えると、緑眼に再び現実が映し出されそうになって……すぐに霞んでしまった。
込みあがってきた涙が、視界をさえぎったのだ。
少女は涙を拭くことができない。
だが、拭かなくともある程度は見えてしまう。
今度は顔を逸らそうかと思った。
しかし叶わなかった。
その気力すら失せてしまったからだ。
「なんともまあ、きれいなご面相の若衆じゃのう、うん? 面食いだったんかリディアちゃんは。じゃがあいにくわしはイケメンが…………」
言葉を途切らせると、かれは微笑みを湛えたまま――――事切れている‘誰か’の顔に拳を叩き込んだ。
それも、何度と無く。
リディアの不明瞭な視界にも映されていた――ロシーニの顔がだんだん見れたものではなくなってゆくのが。
「やめて…………」
なんとはなしに呟いていた。
「やめてぇぇっ!!!」
硬い寝床を飛び出し、鉄格子を両手に握って懇願する。
すると、少女の願いが届いたのか、老人は笑ったまま手を止めた。
老人の手も、横たわった青年の顔も、血だらけだった。
「ごめんねぇリディアちゃん。わし嫌いなんじゃよ、こういう美男子は……でも、もうきれいじゃなくなっちゃったのう」
少女の双眼には、思いっきり破顔した老人の姿は全く映されていない。
引き台に乗せられたボロボロの仲間たち……しなやかな体躯の男や、美しい面立ちの少年。
それに、漆黒の髪が乱れた美貌の青年……かれらを順に映しては首を振る。
きわめて醜悪な笑みが、肥えた老人の顔を埋めつくした。
「あー、ゼラッド。リディアちゃんの相手をしてあげなさい」
「あ゛ーーーーーーーーーー」
間抜けた声も、次いで響いた錠前の音も、リディアの耳には入らなかった。
全てを投げ出したくなった。
もう救いの手が差し伸べられることはない。
なのに、このまま恥辱に生きるだけになんの意味があるのだろう…………
考えている間に、ゼラッドの触手が行為へとうながしていった。
少女はあお向けに寝かせられ、両脚を無造作に開かされた。
全くの無抵抗で未だに涙を溢れさせ、犯されることすらどうでもいいような様相。
瞳の焦点は、黒い天井のただ一点だけを捉えていた。
触手が秘部に入ってくると、違和感をおぼえた。
――声が出ない。
呼吸は可能だが、何か発音しようとしても、何かがつっかえて出てこない。
これは感情の問題ではなく、細工された触手の所為なのだが、今の彼女には分からなかった。
それに、異常なまでに気持ち良い。
無理矢理というわけでもなく、身体をかけめぐる確かな性的快楽は、リディアを自然と仰け反らせ、腰を振らせた。
泣きながらも愉悦の表情で舌を出し、声を出せないながらも口を開けて快感を求めようとした。
普段ならそのようにはならなかっただろうが、完全に心を折られた少女には淫楽に抗する力が残されていなかった。
――――だが。
老人の姿が、リディアの眼に飛び込んできた。
哀れむような蔑むような、邪悪に満たされた醜い冷笑で、彼は少女を眺めまわしていた。
そんな彼の顔色が愉快さを掻き消し、一瞬ぽかんとした。
少女は老人に凄絶なものを見せていた。
快感に抗い、声に出さずとも解るような殺気を噴き出し、全てに刃向かうような鬼気迫った表情が、太った老人の顔をつらぬいた。
彼はクスッと嘲笑した。
心のそこから卑下するような、それでいて満足げな笑みを湛えていた。
そしてふところから何やら棒状のものを取り出し、触手人間に向けた。
「ぽちっとな」
「ひぁんっ!! やっ、あっ、あん、やあぁぁん!!」
いとも容易く嬌声が出てきた。
くちゅ、くちゅ、くちゅ……緩やかに出入りを繰り返している触手の音が聞こえてくる。
攻めは抑え気味なくらいなのに異様に心地良いのを、リディアはごまかす事ができなかった。
「あっはぁっ!! あっあっんっふぅ、んあっ、やぁ、ひゃぁぁあん!! あぅっ、はっ、イ……く…………――」
声が出てからものの数秒で絶頂をむかえた。
触手が出入りするたびに透きとおった水が噴き、触手が突くたびに肢体がぶるっとわなないた。
あどけなくつややかな喘ぎ声が、少女の意志をはなれて次々と洩れ出てくる。
屈辱と絶望、そして快楽が総身に沁みわたり、リディアは両手で顔をおさえて涙を流した。
勝手に感じてしまう身と、勝手に出てくる淫らな鳴き声をにくみ、心の中で呪詛を吐いた。
胸中とは異なり、少女の腰は享楽を求めてうごめき続けていた…………
事後。
少女は白濁の液と自らの愛液にまみれ、奇異な姿勢のうつ伏せになって、虚ろな眼差しを格子の向こうへ送っていた。
老人はゼラッドを下がらせてから、残酷な宣言をした。
「今度からは言う事聞かなかったら、そのつどぶつからね」
少女の反応は無かった。
老人は笑顔のまま錠前を開け、独房の中に入ってきた。
「ぶつって言ってるじゃないか」
かれは満面の笑みを浮かべながらリディアの腹を蹴り上げた。
「う゛あっ…………」
ドフッ、と鈍い音に呻き声がひびく。
老人は嗤ったままだった。
「わかったかな? これからはちゃんと言う事を聞くんだよ」
少女は声もなく大粒の涙を流していた。
老人の言葉に応える気力などありはしなかった。
肥えた老人の顔に、更に醜悪な冷笑が湛えられた。
「おい、言う事を聞くんだよ雌豚」
「ぐあぅっ…………」
悲痛な呻きとともに血を吐き、少女は大きく仰け反った。
太った老人は容赦なく全力で蹴り上げているらしかった。
「おい、聞こえてんのか寝ブタ」
「が、はぁ…………」
意識が飛びそうな激痛。
過酷な修行で痛みやそれに伴う恐怖に慣れている少女だが、どちらかというと受けている屈辱による痛みの方が大きいのかもしれない。
「おい、なんとか言え淫売」
「お゛っっ…………」
泣きながら全身をのたくる少女の姿が、彼にとっては面白おかしくて仕方なかった。
反応が薄いのもあいまってか、痛めつけがいがあるとも感じていた。
そして気付いていた。
彼女は痛みにはそうそう屈しない者であるということは。
かれは依然として薄笑いながら、懐から棒状のなにかを取り出した。
黙ったままそれを振るうと、どす黒い触手があお向けになった少女へとはしった。
当然のように、その太い――男根のような触手は、ぐしょ濡れの秘部に到達した。
「っ…………!!」
リディアが僅かに顔色を変えたのを見逃さず、老人は大げさに失笑した。
かれは心のそこから愉しそうに、「ぽちっとな」とボタンを押した。
「――ひうっ!! う……あっ! くあっ! あん!! あン!! やっ、はっ、ひやぁあぁん!!!」
ずぷっ、ずぷっ、と出入りを繰り返す黒い陰茎と、もはや制御不可能な少女の喘ぎ声。
腰を振って悦楽を求めはじめた少女の面を見て、老人は侮蔑と嘲笑が混じった顔をむけた。
「いくら否定しても説得力がないのぅ……剣士だったかなんだか知らぬが、嫌と言いながら自らよがる娘御だったとは。失望したわい」
――いますぐ舌を噛み切って死にたい。
救かる希望もなく、誇りも名誉も踏み躙られるだけなのに、なぜ生きているのか……
その答えは単純なものだった。
(もっと気持ちよくなりたい)
心のどこかではそれを否定していたのかもしれない。
あるいは、未だどこかで、自分は高名な剣士の娘であり、剣の使い手なのだという意識があったのかもしれない。
またあるいは、どこぞの誰かが――ヴィクトールの顔がよぎったがすぐにかき消した――自分を助けてくれるというあらぬ妄想をいだいたのかもしれない。
だが普通に考えれば、このままここで過ごせば不衛生な環境と食事と生活によってだんだんと衰弱していき、死ぬまでにそう時間はかからない。
辱めを受ける期間が長いか短いかの違いしかない。
それなら…………いっそ享楽に身を委ねたほうがいいのではないか……?
少なくとも、性的快楽に浸っている間は全てを忘れられる。
至高の心地よさと恍惚感を味わうことができる。
激しい修練で剣を磨くよりも、魔物と対峙し続ける修行の旅をするよりも……毎日必ず快い感覚と気分を身に浸すことができる方が、何倍も楽なのではないか……?
そう思うと、自分が剣に打ち込んできたことが馬鹿らしく思えてきた。
必死にあがき苦しみ、父の仇討ちを達したことさえも否定したくなった……
なのに。
少女は消せなかった。
いくら淫辱をうけようと、嬲られようと、もう自分本来の生を全う出来なくなっても。
心の底から老人に屈服することも、誇り高い剣士であった自分を忘れることも出来なかった。
醜男は満足げだった。
半ば意識がない少女は舌をだらしなく突き出し、目玉は上半分がまぶたに隠れていた。
彼女は快感を覚えながら、力の無い嬌声を搾るように放ち続けていた。
「うっ――――!!」
獄舎の抜け道付近の見張りを担当していた看守は、気持ちよくまどろんでいたところに水をさされた。
ふいに口を塞がれたうえ、眼前にひらめいた短刀を見て震え上がる。
おかげで眼が覚めたがちっとも嬉しくないどころか、突如命の危機にさらされて恐慌しそうだった。
「騒いだら殺す。指示通り動かなければ殺す。逃げようとしたら殺す。わかったか?」
必死に首を縦に振る。
彼は殺意のこもった低い声に完全に気圧されていた。
「よし……おまえ、リディアという娘のことは知っているか」
彼は正直に、首を横に振った。
チッという舌打ちに次いで、再び質問が飛んでくる。
「……では、この獄舎に若い娘が監禁されているだろう」
一瞬の間のあと、彼はゆっくり傾首した。
その間、ようやく賊が一人ではないことに気付いた。
意味を成すかどうかは定かではなかったが。
「そこに案内しろ。そうすれば危害は加えない」
泣きそうになるのを堪え、とりあえずはこの賊どもの言う事に従うことにした。
小娘を逃す手引きをしたことがあのジジイにばれたら、おれは殺される…………
なんとかならぬものか、大人しくしながらも必死に思考をめぐらせた看守であった。
獄舎はそこまで広くはないようだった。
ところどころに燭台がかけられ、横幅は四人分の通路がのびて、いくつもの空独房が連なっていた。
二分ほどゆるやかに歩んだら、通路が左右に別れていた。
「それぞれ、先がどうなっているか教えろ」
「…………左が館へ通ずる道で、右が独房への道です。一番奥に娘がいるはず――」
「嘘だな」
「っ!?」
断言された看守は声にならない悲鳴を上げた。
確かに虚言だ。
だが、どのようにして分かり得たのか? 声色で?
馬鹿な。ありえない…………
「今からでも訂正すれば無かったことにしてやる。真をいえ」
看守の濁った双眸に映された銀色の刃がきらりと光った。
屈辱に耐え歯を食いしばったが、やはり命は惜しい。
仕方なくもすぐ事実を述べることにした。
「…………逆です。左が独房、右が館でした……」
「白々しいやつだ」
一行は左へと進路をとった。
いくつもの独房があるにしては、収容されている者は一人としていなかった。
‘彼’はそれを知っていた。
ここははるか昔、この王国で極刑か終身刑を課せられるほどの大罪を犯した罪人を収容していたところだ。
国が平定してからは使われなくなり、この館の主――ゲベダが眼をつけてこの上に館を建てた。
ゲベダの手に落ちた数多の娘の魂が、絶望のさなかで朽ち果てたことで成仏できず怨望の共鳴を響かせている。
それは‘彼’だけに聞こえていた。
仲間の少女がさらわれていなくとも、‘彼’のゲベダに対する憎しみは骨髄に達していたに違いない。
動悸の激しさを、‘彼’は必死に抑えようとしていた。
少女がいったいどのような眼に遭ったか。今どのような精神状態なのか。
考えるたびに胸がちくちくと痛んだ。
やがて、視界の最奥に壁が見えてきた。
看守は最後の独房に少女がいるといった。
「おい、鍵はどこにある」
「………………右胸です……」
もったいぶって言った看守のふところから鍵を抜き取ったのは、ひときわ大きな人影だった
そして、三人はとうとう少女がいるであろう独房にたどり着いたのである。
中は薄闇に覆われていて不明瞭だった。
ここ周辺だけ燭台の光が行き届かないからだ。
「……………………」
鍵を持った背高の男が扉へ進み出て……カシャン、と錠前の開く音がなった。
鉄格子の扉が、ギィィィィと耳障りな音を響かせて道をあける。
三人はお互い見つめ合ってうなずき、看守を拘束している男以外のふたりが独房内へと足を踏み入れていった。
そこには異臭がたちこめていた。
乱交現場――いや、そんな一言では喩えられないような異常な悪臭が、部屋の奥の方から放たれている。
まもなく、二人のうち小さい人影の右手から聖魔法に拠るあわい光が発された。
「………………――」
ふたりはともに似たような顔色になった。
感情の噴出を必死に堪えるような険しすぎるほどの無表情を、その少女に向けた。
その臭さはうつ伏せに眠っていたリディアのものだとわかった。
彼女の裸身には小虫がたかっている。
何日も水を浴びなかったことによる体臭と、おそらくろくな食物を与えられなかったことによる口臭。
そして…………度重なる辱めを受けたことによる淫臭。
臭いだけではない。
栗色の髪はめちゃくちゃに乱れているし、身体のあちこちには打撲の跡、特に腹部などは異様に赤く腫れ上がっている。
「……………………こんな…………」
小さい方の人影――キフレセルは、うなるような喘鳴を洩らした。
一体彼女が何をしたというのだろう? 何を思い、ゲベダとかいう男は彼女を陵辱したのだろう?
うつむき、ぶるぶるとふるえ、小さな左拳を握りしめる僧侶。
こんな仕打ちを受けた少女の屈辱を晴らさなければ、憤りは収まりそうになかった。
だが、大きい方の人影――ラバンは冷たい無表情のまま、ボロボロになったリディアに近付き、虫が飛んでいるやせ細った身体を無言で担ぎ上げた。
僧侶は魔術士の落ち着きはらった動きを見て、幾分か怒りをぶつけたくなった。
「その想い、忘れんなよ」
キフレセルははっとして、大きな男を見上げた。
気のせいだとは思うが、刹那、野生的な顔に凄絶な憤怒がよぎったように見えた。
生きていただけでも――ラバンは、一瞬でもそんな考えをよぎらせた自分にも業腹を立てた。
世の中には死ぬより辛いこともあるのだ。
「今の俺らだけじゃ奴に手を下せない。……キフレセル、時節は必ず来る。その時まで待て」
よく通る朗々とした声が、悲しげに少女を見つめる僧侶の耳にはいった。
魔術士のいう通りだ。
激情に任せてうごけば、ただ己が身を滅ぼすだけだ。
この聡い少年にかような事柄が理解できないわけがない。
「…………分かりました。急いでここを脱出しましょう」
不承不承ではあったものの、キフレセルはそれをなるべく出さないようにして首肯した。
そんな彼に、裸の少女をかかえた銀髪の男は不敵な微笑をよこした。
「良い子だ」
「………………」
子ども扱いはあまり好まないキフレセルだが(年齢的には十分子供だが)、この男に言われても不思議と腹が立たない。
どころか、むしろ照れくさいような嬉しさを感じてしまう。
そして気付くのだ。
彼と少し話しただけで、気持ちがだいぶ落ち着いていることを。
けれど、その気持ちは再び昂揚に駆られることとなる――
「おーーーい、交代の時間じゃぁ。何しとるぅーーー?!」
「ぞ、賊じゃぁ! 助勢を喚べろ゛――」
「な………………て、敵しゅげ――」
声主はそれぞれ奇異に言葉をとぎらせた。
「キフレセル、ラバン、追っ手が来る前に退くぞ!」
何故こうなってしまったのか、説明する暇も聞く暇もない。
二人はあわただしく独房を出て――血を流して倒れている看守をちらと見てから――先を走るロシーニに追随した。
まもなく曲がり角に来て、違和感をおぼえた。
けっこう大きな声が反響したはずだが、館から刺客が来る気配はない。
三人はそれぞれ異なる思考を重ねながらも、抜け道にむかって足を奔らせた。
抜け道にたどり着いても、追っ手はやはり来ないらしかった。
それでも彼らは進行の速度をゆるめず、狭く薄くらい通路を《灯り》で照らして出口へと走る。
ロシーニは嫌な予感がした。
このまますんなり帰してくれるはずがないと思った。
キフレセルはやや安堵した。
この調子なら追っ手が来てもどうにかなりそうだと思った。
――ラバンは覚悟を決めた。
「…………二人とも、落ち着いて聞いてくれ」
数分後。
抜け道を脱した四人は、真夜中の森で、松明をもった多数の刺客どもにかこまれていた。
そして、奇奇怪怪なダミ声がとどろき始めた。
「ふひゅひゅひゅひゅ……きゅあーっはっはっはっはっは!!」
愉快でしょうがないといった笑声である。
彼――ゲベダは一団の中央で、異様に長い樫杖の中腹をもって四人に目をそばだてていた。
肥えた肉体にまとった、だぼだぼ且つよれよれの黒ローブを地面にひきずりながら、さも満足げに宣言する。
「ましゃかここから逃れられると思ったのではあるまいな、諸君!
その娘はわしのオモチャじゃぞ。もうお前達なぞ死んだことになっとるから、連れ帰って目が覚めたら気が違っておるわい」
まあここで死ぬんじゃがな、と付け加えて再び大笑した。
とここで、今日はいつもの派手な赤外套ではなく、目立たぬ黒外套を羽織った男が前にすすみでた。
「おいジジイ。あんたのそばで‘もさもさ’してるソレはなんだ」
――触手人間。
暗灰色の全身から触手がうごめき、周囲の刺客はみなおぞましそうに引いている。
だが老人は嬉々として言った。
「触手人間――ゼラッドじゃ。知らんのか」
「それでこの娘に何をした」
「な………………何?」
老人はことさら訝しそうに疑念を発する。
自明の理じゃろうがと言いたげに首をもたげた。
「犯したにきまっとるじゃろうに! 良かったぞぅ……
最初は泣きながらも強気に反抗しとったくせに、最後は自ら舌を出して腰振っとるんじゃからな! お前達に連れ去られなければ幸せじゃったろうにのお」
僧侶の美しい顔が、みるみるうちに嫌悪と噴怨にゆがんでいく。
胸に当てた手に力がこもり、空色の法衣に無数の皺をつくった。
――背を向けたままの魔術士が僧侶の眼前に手のひらをかざさなければ、激昂に任せて取り返しのつかないことになっていたかもしれない。
「それは罪だ、ゲベダ伯。もし国に割れたらどうなるか、ご存知か?」
ラバンはあえて丁寧な口調で言の葉をつづった。
しかし、老人はこのやりとりに飽いたような手振りを見せて失笑した。
「割れることはない。何故なら、お前達三人はここで死ぬんじゃからな」
瞬く間に冷酷な表情にきりかえたゲベダは、右手を高々とつきあげた。
「娘御を残して、この野郎どもを殺せぃ!!」
「待った!!」
太った醜男と、彼に命を受けたばかりの刺客は、一様に女声が放たれたと思われる後方を振りかえった。
男女二つの人影が、周囲がやや開けたところに根を張っている、ひときわ目立つ大木の枝に立っている。
ぽかんとする老邪術士に、露出のおおい格好の女性は嬌笑を送ってみせた。
「ゲベダ伯、今のやりとりすべて‘盗らせて’もらったわ。これが国に割れたらあなたがどうなるか、わからないほど愚かじゃあないでしょう?」
「くふふふふふ…………」
ゲベダはふいに、顔を下に向けて不気味な笑いを響かせた。
周囲の兵は突如の急展開に未だうごくことができないでいる。
そんな彼らを、老人は容赦なく叱責した。
「なにしとるんじゃボンクラ共! さっさとあの二人とそっちの野郎どもを殺さんかい! 相手はたった五人じゃぞ!」
指令変更ならそう言えよ――とは誰も言えず、ゲベダ配下の兵は半分にわかれて少数の敵を襲い始めた。
老人も何かを握りしめての詠唱に移っている。
「あらあら……たった五十人程度でアタシ達の相手をしようなんて、やっぱり愚鈍なのね、フェル?」
「油断するな、レベッカ……来るぞ」
正体不明の男女ふたりは、それぞれの獲物を手にとって戦闘態勢をとった。
そして、リディアを伴った男三人は、こうなることを分かっていた様子だった。
「『三流星の弓』が渇望している……」ロシーニは見目鮮やかな緑の弓をかまえた。
「よくもリディアさんを……!」キフレセルは聖典をひらいて瞑目しながら諳んじはじめた。
「助勢感謝だぜ姉貴……」少女を抜け道の内部に横たわらせたラバンは懐から銀環を出し、自らの額に身に付けた――
五人と五十一人の闘いが幕を開けた。
人数的には相当不利な状況に変わりなかったが、それでも半数の兵を引き受けてくれる謎の男女の存在は頼もしかった。
露出の多い女性の方は魔術士らしく、短刀をもちながらも呪文を詠みあげている。
しかも二、三秒ほどで術が完成し、小規模の自然魔法が容赦なく刺客に浴びせられていった。
「くそ! あのアマ……ッ!」
そして、詠唱を妨害しようとすれば剣士風の男が刺客を待ち受けていた。
彼は先の湾曲した大剣の遣い手で、怪奇なる変幻自在の剣技の持ち主だった。
女性がしとめ損ねた敵のみを、受け身の戦法で斬りすててゆく。
一方、三人の男達も同様の戦法を取っていた。
キフレセルとロシーニが仕留め損ねた敵を、魔術士であるはずのラバンが格闘術でのしてゆく。
かれの体躯がいつも以上に頼もしく見えるのは気のせいではない。
額に装飾した『嗜狂力の銀環』が、彼の闘争心と身体能力を大きく高めてくれる所為である。
ロシーニが弓をつがえ放つと、一本の矢から一度に三本の矢が放たれ、複数の標的を射て悶えさせる。
キフレセルの聖魔法は詠唱に時間がかかるものの、ひとたび放たれればまばゆい稲妻が敵を討ち、戦意を挫かせた。
だが。
五十人の刺客はしょせん囮に過ぎなかった。
その場にいるほぼ全員が異変に気付いた。
老人はいなかった――ついでに触手人間も。
霧のように消えうせてしまったのである。
数少なくなった刺客の戦意が目に見えて喪失した。
「……手を引け」
剣士風の男が渋い声で忠告した。
「無益な殺傷は好まぬ」
三人の若者も説得に回っている。
だが、主人がいなくなったにも関わらず、かれらは武器を収めようとはしなかった。
ガチガチ震えながらも、悲鳴じみた喚声を上げて飛びかかってきたのだ。
その顔には狂気が塗られている。
「あのジジイの邪術か……!」
ラバンは、振り下ろされる剣の腹を殴りつけ吹っ飛ばすという離れ業をやってのけながら、忌々しげにつぶやいた。
多勢に無勢だったはずの闘いは、いつの間にか五分の人数になっていた。
そして間もなく、ゲベダ配下の刺客は全てが地に伏した。
謎の助っ人ふたりが、裸身の少女をともなった三人の若雄にあゆみよってくる。
魔術士は、弓使いと僧侶に手短な承認を得て、知り合いらしいかれらのもとへむかった。
男前の剣士と妖美な女魔術士は、ラバンと軽い抱擁をかわした後、私的な話しあいに興じはじめた。
その双眸には、普段と異なる純な光がきらめいていた。
「相変わらずだな、姉貴。それにフェルも」
「………………(コクッ)」
「アンタこそ変わりないみたいね、その‘チャラ男’ヅラは」
「……今回は借りを作ったからなんも言えねえ。いつか返すぜ」
「当たり前でしょ」
「ところで…………」
「あの子なら大丈夫よ――もちろん、‘魔術矯正’が必要ない、という意味合いでね。アンタ達がしっかり介抱したげなさい。……精神的にね」
「もちろんだ。ただ、あの糞ジジイを逃しちまったな」
「ラバン、時節は必ず来るものよ。もうゲベダは……ってなんで笑ってんのよ?」
「いや、すまん。俺も同じことを仲間に言ったのさ。姉弟ってのは似るもんなんだな」
「くすっ……――で、依然として戻る気はないのね」
「ああ。『風の隼』にいても何も見えてこねえ。やりたい事をやりたいんだ。だから……」
「それは身に染みて分かってるわよ。あれだけ暴れられたら、アタシも団長も否定しようとは思わないわ」
「すまん。…………ありがとよ、姉貴。それにフェルも」
「………………(コクッ)」
「どういたしまして。けど、アンタが最年長なんだろうから、あの三人をしっかり支えてあげなさい。――いくわよ、フェル」
「………………ああ……」
妖艶な姉とかつての戦友を見送った後、彼の瞳にはふたたび軽薄そうな光が宿ったのだった。
- Epilogue -
それから五日後。
冴え渡る青空のもとを、一行はかろやかな足取りで進行している。
リディアはすっかり心身ともに健常な少女にもどっていた。
彼女は初めて目を覚ました時、三人を見てもの凄い絶叫をあげた。
かれらが死んだものと思っていたからだが…………その事を考えると目覚しい回復ぶりといえる。
三人の、特にキフレセルの必死の励ましや介抱のおかげで、少女は鬱を早く取り去ることができたのだ――表面上は。
いま僧侶の眼前には、ロシーニと談笑しながらあゆむリディアの姿が映されていた。
少年の美しい顔は、まるでリディアの心労を移されたかのごとく暗い。
「……そんなに落ち込むなよ、フレセちゃん」
魔術士がいつもの調子で話しかけてきた。
僧侶をいたわるような微笑を湛えている。
「乙女心はうつろい易いもんなんだぜ」
「ベッドで付き添っている時はあれだけ私を求めてくれましたのに……」
誤解を与えかねない僧侶の発言に、魔術士は苦笑しつつも口を開いた。
「フレセちゃんにしか喋りたくないことがあるように、ロッシにしか喋りたくないこともある。
それに、リアはこの中でいっちゃん歳下の、しかも女だ。ああ見えて俺らには相当気を遣ってるはずさ。酷い仕打ちを受けたあとなのにな……」
「そう……ですよね。軽口でした」
僧侶は、思ってもいないのに平然とそんなセリフを口にする自分が嫌になった。
文字通りの軽口を吐いているのは自分ではないか。
少女が不安定な五日間、ずっとメルキオルの町に滞在していたのに、ロシーニはほとんど姿を見せなかった。
何をしていたか? 考えたくもない。
……実際どのように過ごしていたかはどうあれ、いま何食わぬ顔でリディアと会話を重ねている。
それが不快だった。気にくわなかった。
そして、そんな感情を持て余す自分がもっと嫌だった……
そんな心境を知ってか知らずか、今度は魔術士が軽口を叩く番だった。
「いいのさ。おまえさんが言いたいことは可能なかぎり受け止めてやっからよ。……そうだな、フレセちゃんもじきに俺を求める時が…………っておい」
台詞の途中で去ってしまうキフレセルに、届かない突っ込みを入れるラバン。
しかし僧侶のつれない態度を見ても、魔術士は気分が悪くならなかった。
彼に利用されているのではなく、頼りにされているということが、総身に沁みわたるくらいに認識できていたからである――
END
遠藤
>>215-230 ふぉおおー、GJ!
レベッカはラバンの姉か
フェルがしゃべらないのは呪いや生まれつきの類い?
ラバンはフレセとフラグを立てたいのかあくまで熟女趣味なのか…
連投すまん。書き忘れた
男性陣の服装や髪型とかについての描写もかなり気合い入ってるし
作者の想像するレギュラー4人組のイメージイラストとか欲しくなるなぁ
BAD ENDでえぐい死に方しては次回けろっと生き返ってる(?)リディアで
やまぎしくんを思い出したのは自分だけだろうか。
周りの男性陣に対する嗜虐性も発揮されていてS属性には堪えれんですな。
>>234 ホラーものとしては前半の方が面白いが、エロ的には路線変更後の
霊能力女教師のむちむちバディがたまらんあれですな。
やまぎし君のポジションを女の子にして何かパロディ作れないかね。
ゴミ箱にひそむ軟体少年と歪んだ絆を育んだり、トカゲの尻尾で
ひどい目に遭う女友達とか、滝で活け作りになっちゃう話を透明な
寄生生物に置き換えてみたり、ってこれは姉妹スレ向きか。
姉妹スレって?
241 :
239:2009/09/17(木) 13:14:59 ID:jkZRakcd
済まん、触手スレの兄弟分って意味だ。
怪物と人間の恋愛=オカルト娘スレor人外×人間スレ
怪物が女を食い殺す=捕食されちゃうスレ
……異種系も大概細分化し過ぎて、雑談一つ取っても
どこでやったらいいか迷うよなーと思う今日この頃。
ナツメは・・・ナツメはまだか
ナツメ……
作者が仕事忙しくなっちゃったのか、モチベが続かなくなったのか
理由は分からないけど帰ってきて欲しいな
盆に返らざる覆水を嘆くより、新しい神の降臨に期待しようじゃないか。
246 :
239:2009/09/20(日) 17:03:53 ID:UZWQwbbK
手前味噌ながら以前話した改変ネタをやろうとしたら原型
無くなった上に完全に別スレ向きになってしまったのだが、
ここで発言した話なんでこちらに投下。
異形化した少年と無気力な少女のまったりドライな一時。
エロ極薄だが神が来るまでの暇潰しになれば幸い。
NGワードはタイトルの「間隙にうずめるもの」で。
秋も深まり、朝夕に肌寒さを覚えるある日の夕暮れ時。
少女は居間のソファーに座り、気だるげな様子でテレビを眺めている。
半袖の白いブラウスに赤いリボン、色味を抑えた緑のスカートは学校の制服だろうか、黒髪を短く切り、目鼻立ちは決して悪くないが、両膝を立てた上に組んだ腕を乗せ、白いパンツと生白い太股が丸見えになった姿は、色気よりもだらしなさが先立つ。
からから、と、どこからか物音がした。
聞こえないのか、少女は振り向かない。
ずるずる、這いずる音。
やはり少女は振り向かない。
ひたひた、腕を這い上がるもの。
少女は一向に気にしない。
するする、背中に滑り込むもの。
「ただいま」
「お帰り」
耳元で聞こえた声に短く返事をし、少女は相変わらずテレビを見ている。
「それ、面白いかい?」
「別に。変えるのが面倒だから」
「ふぅん」
にゅっ、と脇からゴム紐のようなものが伸び出でて、カメレオンの舌のように前のテーブルのリモコンを取って引き寄せる。
その先には枯れ枝のような指が五本、ボタンをぷちぷちと押して画面を切り替えるが、どれも気に入らなかったのか、最初のチャンネルに戻し、横に置いた。
少女は溜め息をついて腕を外し、後ろにもたれ掛かる。
背中を支えるのはつるつるの合成革ではなく、生温かくごわごわした硬い皮。
「着替えないのかい」
「いい、洗い物が増えるから」
脇の下から二本の手が生え、上へ這い登る。
「ここでいいんだね?」
「いいけど、あんまり床は汚すなよ。掃除が面倒だから」
「無理だよ。君は感じやすいから」
尻の下に太い紐が二本滑り込み、風船のように膨らんで尻を浮かせる。
「キスをしてもいいかい?」
「変な味はしないだろうな」
「大丈夫。水でゆすいで来たから」
「……まぁいいか」
少女はようやくテレビから目を離し、声のする方を見た。
粘土か樹脂で作った下手糞な人型、と言えば近いだろうか。
いつの間にか少女とソファーの間に滑り込んでいたそれは、にゅっと首を長く伸ばし、粘土を張り合わせたような不恰好な顔を少女に近付けた。
その生物は、元はごく平凡な少年だった。
彼は気の弱さから同年の不良学生にいじめられ、誰にも助けを求められず、部屋の隅で小さく縮こまって震えていた。
小さく小さく、くしゃくしゃに折り畳んでもなお小さく。
そうしているうち、少年の体は粘土のようにぐにゃぐにゃになってしまった。
夢も希望も無い毎日だと思っていたが、思い返してみればそれなりに望むものがあり、それが当たり前過ぎて気付かなかったのだと思い知る。
「僕をこんな風にしたあいつらに仕返ししてやる」
少年は学校に忍び込み、機会を窺った。
不良達は、一人の少女を新たな標的にしていた。
少女は泣きも叫びもせず、理不尽な仕打ちをただ淡々と受け止めていた。
不思議に思い、彼女を見ていると、ふと彼女の目が少年の姿を捉えた。
彼女は少年の姿を見ても平然としていて、彼の身の上を聞くと手を差し出して言った。
「手伝ってやろうか」
なぜかと問えば「連中に絡まれるのが面倒だから」、ならなぜ抵抗しなかったかと問えば「無駄な事は初めからしない主義」と言った。
……それから一月後、不良学生が相次いで失踪した事が地元メディアで報じられ、少年は連続失踪事件の最初の失踪者に数えられた。
今度こそ生きる目的を失った少年に、少女はもう一度手を差し出した。
「行く当てが無いならうちに来なよ。父さんも母さんも仕事に明け暮れてて、私の所には一度も来た事が無いから、目的が見つかるまで休んでいけばいい」
考え方も環境も違うが、その感情の源を手繰れば同じ。
こうして少年は居場所を見付け、少女はそこに留まる理由を見付けた。
すっかり日も暮れて暗くなった部屋。
テレビは相変わらず芸人の馬鹿騒ぎを垂れ流し、少女は相変わらずそこに座っている。
ただ、物憂げな目は涙に潤み、半開きの唇からは熱い吐息を漏らしている。
ブラウスのボタンを全て外され、ブラジャーをたくし上げられた胸は、右は皮膜のように広がった左手が包み、左は肩越しに伸びた頭が熟れた桃を食むように吸っている。
パンツは腿の付根までずらされ、透明な液体に濡れた布の端から、ぷっくりと膨れた肉真珠を磨く指と、その下をずるずると出入りする赤黒い肉塊が垣間見える。
……共に暮らすようになってから、週末の夜になるとどちらからともなく相手を誘い、夜が明けるまで抱き合って過ごすようになった。
始めは些か激しかったそれは、次第にじっくりと噛み締めるようなものに変わった。
互いの隙間を埋め、温め合うこの関係を、一時でも長く味わっていたかったから。
「……」
緩やかだが泣き所を心得た愛撫に感極まった少女はきゅっと目を閉じ、縋る物を求めて彷徨う手が傍らにあったテレビのリモコンに触れた。
静寂と暗闇の中、切なげな吐息と妖しい水音は長く途切れる事は無かった。
249 :
239:2009/09/20(日) 17:16:31 ID:UZWQwbbK
投下終了。
原作知っている人は鼻で笑ってくれて構わんとですよ。
どこぞのスレでは「ぽっぷんぱー」と言うだけでそのスレのマスコットを召喚できるらしい。
……だからどうしたという話だが
>>251 偶然発した言葉が、召喚の呪文で、マスコットに犯される女の子の話ですね。
なまたさう
ろくご者め、なぜこんなところに潜んでおるのか。
疾くネタ師のスレに戻るがいい。
皮杯面か流核晶プレイを期待しているのだろう
へんでろぱ
,-―-、
/ ヽ
( (・)(・) )<ヨンダー?
ヽミ==彡'
ノリノリ川
Jリノリリ||リスレ
'リル' リリルト
'`|レリノ`'
兄者、神楽スキー兄者はまだか?!
あの人の桜野タズサ触手凌辱ネタを待ち続けて、はや×年…!
植物触手って何気に汎用性高くない?
女の子捕えて苗床にするなり、体乗っ取って操るなり、栄養分吸い取るなり色々出来るし
それに個人的にデカい花や木に取り込まれた女の子っていうのはそそられるモノがあると思うんだ
>>259 ギリシャ神話に、父親に惚れて、正体を隠して父親とヤった娘が
妊娠して家にいられず逃げた先の荒れ地で木になって
そのまま子供を産んだ話があるが・・・とりこまれるのとは違うな
ダフネはエロスの悪戯で、嫌いにされた奴に好かれて、犯されない様に木になった。
だが木を掘られてがったーい!!!
犯されない様に木になったが動けないのでマグロになった
触手樹の中に取り込まれて四肢拘束、種付けのための苗床になるってのはいいアイデアだと思ったけどな
デビルガンダムかぬーべの八番目の七不思議か
機械触手も良いよね。
なぜデジモンテイマーズがあがらない
そろそろ初恋の女の子が触手に寝取られる話が読みたくなってきた。
>>268 デ・リーパー×樹莉か。
ああいう呆けちゃってるのもいいな。
>>270 触手のとこでは正気だったけどな
当時次回予告であのシーンが出たときは実況がざわ…ざわ…となったのをよく覚えている
さっき部屋のドアに蜘蛛挟ん潰してしまった。
スライムや触手もこの方法で何匹か倒されている気がした。
石村ドアならクリーチャーも余裕で切断
朝アニメで触手といったら
マーの泥C思い出した
予告ではうねうねエロく動いてた触手が
規制でも入ったのか、本放送では動いてなかったような気がするw
それはおかしいぞ
触手は元々卑猥なだけの物ではないはずだ
20年ぐらい前は性器と見なされず修正すら入らなかったぐらいなんだし
読書の秋、スポーツの秋、蝕欲の秋
>>277 読書の秋:生物学、医学、精神学、女性の体など、
専門書を読破し女性の体にさらに詳しくなりましょう。
スポーツの秋:一種のスポーツと呼ばれた、
触手にとっては普通の行為はもちろんのこと、
強い女性を思うが侭にするための体力特訓も欠かせません。
食欲の秋:女性の愛液はもちろんですが、手篭めにした女性を
強要(心を許してくれた場合はお願い)して
作ってもらう料理もまた格別なものです。
触欲ってのは一度触手に襲われたけど助かった女性が、
もう一度触手に絡まれたくなって悶々とすることですよ
そして触手が普通に持つ本能でもあるわけですね。
それはもちろん、わかります。
しかし
>>278は、あえて、食欲、も付け加えてみました。
オニャノコ側からすれば上の口下の口後ろの口で触手を食べたくなる欲求かな
実りの秋:女性は我々触手に豊穣をもたらしてくれます。
(詳しくは語りません、紳士触手的に考えて)
実を結ぶのですね
主に女の子のお腹の中で
人間の女性は我々の餌となる液体も提供してくれるよね
このスレでは初めての投下となりますが、夢で見た内容をそのままSSにして見ました、では行きます。
286 :
暗黒世界にて:2009/09/28(月) 14:23:57 ID:Pljr5706
ここは、地球?
それとも他の惑星?
全裸でその未知なる世界に漂う私、ただ何故か解るのは、ここが邪悪なる洞窟世界、戦慄で慄然たる障気満ちる暗澹たる暗黒世界、私は、その世界の中心に居る。
その世界の中心に黒いモノリスがそそり立って居る、黒い幾何学的な造形の脈打つ塔の様なモノリスが何か血管の様なモノを浮き立たせて淫らに脈動し、邪悪なる宇宙的パワーを発して居る。
その足元には無数に蠢く悍ましい黒い塊がまるでモノリスを崇拝するかの様にグルグル蠢いて回り、淫らに冒涜的に触手を蠢かせて居るが、その彼等の触手の先に何か白い物が刺さって居た。
良く見るとそれは、恐怖と淫らな嬌声を上げる女達であった、一つの触手に一人の女達が秘所や口や不浄の穴を犯されて居る。
年齢国籍人種様々な女達が乳房を揺らし、触手を愛液塗れにしながらのたうって居る。
何て凄まじくて淫美過ぎる光景なのか、私の秘所もじわっと濡れてしまい、思わず手をあそこに持って居って、自慰をしたくなる程だ。
黒い肌の娘、白い肌の娘、黄色い肌の娘、様々な髪色
の女達が黒い塊の触手に犯されて淫らなる饗宴を演じて居る。
彼女達の乳首同様あそこを弄る私の乳首もまた脹らんで、しこり立つのを感じる。
その乳首を摘むと、痺れる様な快感が乳房全体から伝わり、指で奏でるあそこからの快楽波動とのハーモニーの相乗効果でイキそうになる。
不覚にも、彼女達とこの快楽を共有したいと思った時、恐れて居た事態が起こる。
いつの間にか黒い触手が私の脚に巻き付いて居た。
「ああッ!」
と自慰を止めて逃げようとするが時既に遅し、触手は力強く私を引き寄せて捕らえてしまう。
方々から来る無数の触手が私の身体を這い寄り蹂躙する。
触手の一本が私の口の中に入り、何か甘い液体を流し込む、たちまち意識が朦朧となり、快楽が増幅する。何か媚薬の様な効果があるようだ。
それも、かなり強力な媚薬効果が、これなしでは生きて行けなくなる程の。
逃げようにももう遅い、私はたちまち狂って快楽の虜になりつつある。
触手が私の小振りだが形の良い乳房を乳肉を優しく激しく捏ね回し、乳首を乳輪をなぶり捏ねて、くすぐり濡らす。
私のお腹や脇の下や足裏等
感じる全ての身体の箇所を犯し、蹂躙し冒涜し濡らしまくる。
ついに私の指以外誰も犯させなかった聖域に
続く
287 :
暗黒世界にて:2009/09/28(月) 14:25:32 ID:Pljr5706
触手が這い寄る。
触手が私の花弁をなぞり、繁みを溶かし取り、陰核をなぶり引っ張り捏ね回す。
ビクンビクンと私の身体が意思を無視して跳ね回る、既に秘所は愛液の洪水なのだが、触手は容赦無く可憐な花弁を開いて内部を蹂躙し始める。
触手のかなり細い部分が秘所内部の尿道口を犯して入り込む。
触手が私のわななく秘穴をなぶって秘洞内へ入り込み、律動しながら秘洞内のひだを擦り上げる、やがて子宮口をなぶって、子宮内部まで入り込み、子宮を蹂躙する。
外では、乳房が様々な形に変形し乳首がプルプル動き触手に絡めとられて、乳液を吹き上げる。
まだ出ない筈なのに何故か乳液が噴く不思議等考えられない程に私は思考を奪われて快楽に溺れて居た。
恐らく他の子達も似た様な状況だろう。
最早淫らな嬌声を上げるしかない狂った人形と化して。
ああ、私の可愛い脹らんでそそり立つ陰核が触手に、触手にぃ…ッッ!
ああああいあああはああああああああ〜〜〜ッッ!
ぶしゃ〜〜〜ッ!
私は触手に尿道と乳房や子宮内部や秘洞内他感じる全てを一気に弄られて、イッてしまった。
突っ込まれてる触手の隙間から尿や潮が吹き上がり、乳首からは、乳液が吹き上げる。
そして私は完全に狂う。
触手に犯されて淫らになった私は狂気に負けて、狂喜しながら触手を求めるだけの肉人形となる。
ああ、私もまたここにいる彼女達の中の一人となった。
弛んだアクメ顔をして乳液や愛液や涎や涙を垂れ流し淫らに身体を揺らすだけの快楽に溺れた肉人形として、黒いモノから生えた触手達の肉奴隷として……
意識が遠のく……ああ、神様……
―――日記は、ここで途切れた。
彼女が居た部屋には黴の様な据えた臭いが充満し、彼女が居た机や椅子には彼女の尿やぬるぬるした液体が大量に残されては居たが、彼女の姿はついに見つからなかった。
〜姦〜
如何でしたでしょうか?
お気に召して頂けると幸いです。
それではまた。
窓に!窓に!
はいよるこんとんてきでおもしろかったヌポー
かゆ…うま…
…
…乙…
フルートとか楽器で触手を操って、女体凌辱とかいいなあ。
楽器で触手操ろうとしてうっかり自分がヤられちゃうドジっ子とか萌える
触手を楽器にしようと奮闘するも、自分が捕まって調教されて喘ぎ声を出す楽器にされちゃう展開も萌える
>>295 触る場所や触り方で違う音が出るんですね。
・ep7のエピローグは猟奇的な結末なのでご注意ください
・ep8は陵辱要素が含まれておりますのでご注意ください
・少女剣士の手難 ep7
一行が満身創痍でヒュールト岩窟を脱し、晴れわたったモーへギ荒野の地をふむと、多数のモーへギ族にかこまれていた。
かれらは大分まえから待ち伏せしていた雰囲気であり、一行が目的を達したのがわかっている様子でもあった。
一様に口をつぐみ、また動きかねている冒険者四人に対し、長らしき一人の男が前にすすみでて口をひらいた。
「ぬしらはなんということをしてくれたのじゃ。
アンドゥリルはわれら一族を守護すべく安置されていた秘なるつるぎ。それを持ち去ってしまうとは、われらに滅びよというのか」
「…………………………」
少女一人と男三人の冒険者はみな同じような雰囲気で、感情を押し殺した無表情をくずさない。
誤算だったとは全員が思ったことだが、弓使いロシーニだけは怒りをも押し殺さねばならなかった。
――この老体、虚を弄している。
この老体は邪術に拠って、僕達が秘剣アンドゥリルを手に入れたのを‘視た’。
今までにも多くの冒険者をそそのかし、ヒュールト岩窟に赴かせて持ち去ろうとしたところを奪うつもりだったのだろう。
一体なんの驚異から守護するのか訊きたいところだが…………。
おそらく大人しく渡さねば、生かして帰さないつもりだろう。
さて、どうしたものか…………
青年が熟考していると、長は再び重々しく話しはじめた。
「それはこれと認めし者しか扱えぬ。
主たる者が持っていなければわが里は衰滅してしまうのじゃ。
ぬしらがアンドゥリルをどうしても望むというのであれば、『試練の祭壇』にて資格を試さねばならぬ」
ここでモーへギ一族を敵に回すのは得策ではない。
五百はくだらない戦士の集団相手に対抗しようとするのは、勇気ではなく無謀だ。
となれば、選択肢は試練を受けるか、大人しくアンドゥリルを譲渡するかのいずれかだろう。
三人の若者は、変わらぬ様相で少女剣士リディアの顔をうかがった。
「――その試練、受けましょう」
彼女のセリフに、僧侶キフレセルは卒倒しそうになった。
モーへギ族長は神妙にうなずいたが、少女の仲間三人は内心当惑していた。
魔術士ラバンなどは「本当にいいのか? 罠かもしれないぜ」と小声で忠告してみたが、少女の覚悟は変わらないようだ。
「あれだけ苦労して手に入れたのに、横取りされるなんてかなわないわ。それに、あたしは剣士だもの」
自分のプライドが多少傷つこうと、男はあっさり引き下がることにした。
剣士である彼女のそれの方がよほど高尚なものだと思ったからだ。
四人は、モーへギ族長と百ほどのモーへギ族戦士にともなわれ、『試練の祭壇』に案内された。
砂色の岩がピラミッドの形状のように積み重ねられ、頂には磔台のごとき十字の板がある。
標高はたかく、また晴天なので、荒野といえどその景色の眺望はどこか爽快なものがあった。
しかし、十字を見たリディアの心は曇天におおわれはじめた。
‘また’あの恐怖を味わわなければならないの――
「では、そちはわが同胞にしたがい、あの祭壇にくくられるがよい」
あの十字架が祭壇?
という思いは、面にも口に出さなかった。
リディアは大人しくモーへギ族戦士たちについて行き、指示通りに動いた。
(痛みに耐える試練でありますように……)
彼女の願いは、ある意味では正しいのかもしれない。
少女剣士――いや、少女が十字板にしばられると、族長はなにやらあやしげな呪文を諳んじはじめた。
三人の若者はそれぞれ複雑な心境をかかえながら、固唾をのんでそれを見守っていた。
すると、リディアの心境をそのまま映し出したかのような雨雲がみるみるうちに普天を覆い、周囲はまたたく間に薄闇につつまれた。
邪術であることは理解るが、その詳細までもは知りえない。
老体はものすごい面相をつくって、叫んだ。
「エレンディル! エレンディル! 剣神エレンディルよ!
彼の娘に試練を与えよ! そなたの剣に相応しき剣人か! 試したまえ! エレンディルよ!」
とどろく雷鳴。
それと同時に、刹那のうちに少女の衣服が微塵にきざまれた!
「………………っ!!!」
裸身になったリディアは羞恥と屈辱に歯をかみしめ、それを見守っていた仲間も異なる反応を見せたが、もはや止めることはできない。
次いで、十字の祭壇の両側から、何かが天にむかって伸びた。
――砂色の触手だ。
不気味にうねる双手が、少女が縛られている十字板にせまってきた。
それも、異様な速さで、唐突に…………リディアの乳頭に触れたのである。
「――っ!!!」
少女はさらに強く歯噛みし、眼を瞑った。
触手はいやらしく、しかしやさしく乳頭を弄りまわした。
「ふぅっ………………んんっ………………ひあぁ……っ!」
僧侶は、リディアが悶えるのを見てはいられなくなり、眼を逸らして自らの無力を悔やんだ。
悔やんでも仕様がないことかもしれなかったが、あの時自分がなんとしても止めていればこんなことにならなかった筈なのだ。
なんでも自分のせいにしようとするのが、この少年の良いとも悪いともいえる癖である。
「ひっ、うっ……あっ…………ひゃあ! あぅっ! くぅっ…………あぁぁん!!」
魔術士は、おかしい光景だ、と思った。
ただ――といってはなんだが――乳首を愛撫されているだけなのに、彼女の感じようときたら相当なものだ。
確かに触手は濡れていて、何かが塗布されているのかもしれないが……
と思考しているうちに、ちゅく、ちゅく、という吸音が聞こえてきた。
触手が紅い突起を吸いあげはじめたらしい。
「や……いやぁ! あぅ……だっ、やっ、はっ、んあ! あぁっ! ひあぁぁンっ!!」
ちゅくちゅく、ちゅくちゅく、といやらしく響く淫音と、それにともなうリディアの甘い鳴きごえに、弓使いは理性を保つのがむずかしくなってきた。
股間に手が伸びそうになるのをなんとかこらえ、冷静な面持ちはくずさないが、額には冷や汗が浮かんでいる。
何げなく少女の秘処に視線を移し――――本当に股間に手をあててしまった。
胸を攻められているだけなのに、あそこがはっきりと濡れていたからだ。
「あぅ、あん、はぁァん!! やだっ、でちゃっ、あっあっやだぁぁぁ……」
ついに、喘ぎ声に合わせて愛液をリズムよく噴かしだした。
少しずつではあるが、「あぅん! はぁん!」とよがるたびに小気味よく放水し、また秘めやかな肢体をびくっとふるわせた。
絶頂をむかえたわけではないため、やがてそれが終わっても触手の愛撫は止むことがなかった。
今度は乳首にまきつき、搾り上げていた――母乳を。
「あぁン!! ひゃあン!! はぁっふあぁっひゃぁぁあぁん!! スゴひよぉ……!! イっ! くっ! イっちゃう、よぉ……ッ!!!」
ピュクッピュクッ、と白液をふき出すそのつど、少女の顔は恍惚たる快感にゆがんでいた。
ありえないほどの気持ちよさなのに、何故か果てることはできない。
実は彼女自身が達さないように堪えていたからだが――もう限界だった。
「ッッ――――――――!!!!!」
絶頂の瞬間、少女は全身を反りかえらせて痙攣したが、声は無かった。
身体を強張らせる瞬間に花弁から、ピュッ、ピュッ、ピュッ、と潮が放たれる。
それが収まってようやくリディアは声を出すのを許された。
「ひぁぁ…………あぁん、あぁん、あぁん、きゃぁぁぁぅ…………んぁぁ……」
意識を手放さないのがやっとなくらいの快楽で、少女はよだれはおろか涙まで流していた。
そんな彼女を眺める男性陣の面差しは、そろって苦痛に歪んでいた――
- Epilogue -
「…………っっ!!!」
「ちぃ…………」
「くそ、俺としたことが…………」
三人とも異なる反応を見せ、僧侶キフレセルなどはすでに虫の息だ。
少女が絶頂を迎えたまさにその時、モーへギ族に矢を射られたのである。
彼らも油断していたわけではなかったが、まともに対応できる矢の数ではなかったし、なにより体力が尽きていて本来の運動能力を揮えなかったのだ。
「かの娘が資格無しと判った以上、そちらに用はない。そして、かの娘も同様……」
「やめてぇぇぇぇぇぇえッ!!!」
仲間の窮地をみた少女は気丈にも救命を懇願した。
しかし、それは一言で斬り捨てられた。
「――殺れ」
第二射が、まともに動けない三つの的に放たれた。
今度は完膚なきまでに頭部をつらぬき、全員が脳漿と血しぶきをまきちらして息絶えた。
「いやあああああぁぁあああ!!!!」
悲痛な絶叫が、砂色の高台に何度となくこだました。
しかし、三つと数えぬうちに少女の悲鳴はやんだ。
緑の瞳に映されたのは、先端に刃を飾った触手がうねうね躍っていた光景だった。
その奥では、モーへギ族長があるかどうかわからないくらいの微笑をたたえている。
リディアがなんらかの感情をもよおす前に、もう触手は閃いていた。
少女は激痛を覚えた。
それが両腕をそっくり断ち切られたものとわかり――
「ぎゃあああああぁぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛ーーーー!!!!!」
ふたたび絶叫をあげた。
大粒の涙がつぎつぎに頬をつたい、異常な形相で顔をふりまわした――のに、老体の笑みがまた眼に入ってしまった。
悲鳴をあげながらも、リディアはキッと強気な視線をモーへギ族長に送ったが、彼の顔色はまったく変わらなかった。
触手がまた閃いた。
今度は両肢をそっくり断ち切られていた――
「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! あ゛ッッあ゛ッッあ゛ぎゃがッッぐえ゛お゛あ゛ーーーーーーー――――――」
四肢からおかしいくらいに血を噴いて、壮絶に叫びながら、気を失えない自分を呪った。
苦痛に耐える修行を積んできた彼女は、これほどではないにせよ相当に痛覚を深くえぐったこともあるから、未だに意識を‘保ったままでいられる’のだ。
今のリディアにとっては地獄でしかなかったが。
そして、三度目の触手が閃き――――
少女の首に、一筋の黒線がなぞられた。
その筋はだんだんと赤い色に変わって……――真横に血をふき出した。
少女の顔に感情らしきものは塗られていなかった。
口からも瞳からも血を流して、可愛かった顔は唐突に、地面にむけてポトリと落ちた。
何で……あたし、試練を受けるなんて、言っちゃったのかな……。
いちどわたして、から……また、とりかえすほう、ほうをねれば……よかった、んじゃ……って、あれ?
あたひ…………しんだ、はす……なの……に、なんで…………かんが、えれれ………………
あ………………はん、か………………へむく…………なっ…………………………て………………………………――――――――――
BAD END
・少女剣士の手難 ep8
ガリアード迷宮・地下三階。
冒険者四人は、燭台の光によっててらされた焦げ茶色のややせまい通廊を、コツン、コツン、と音を立てながら進行していた。
少女剣士を先頭に、弓使い・僧侶・魔術士の順である。
見聞どおり魔物が少ない迷宮で、まだ二回しか魔物と闘っていない。
それゆえか、かれらは僅かに気が緩んでいたのかもしれなかった。
やがてかれらの行き先に、格子窓がそなえられた壁が見えてきた。
袋小路――行き止まりである。
それでもさらなる一歩を踏み出した少女に、異変が起こった。
全身が光の粒子になり、またたく間に消えてしまったのである。
「なっ………………」
三人は一瞬茫然と立ちつくしたが、床に描かれた魔法陣と、奥にみえる光景に眼をむいた。
かれらは魔法陣をよけつつ最奥の壁まで走り、格子窓をのぞき込んだ。
「あれは…………ミノタウロス!」僧侶が言った。
ミノタウロス。
獣人種のなかでも特に膂力に抜きんでた魔物だ。
人の背丈の倍はあるその体躯は筋骨たくましく、両の剛腕には巨大な戦斧(バトルアクス)をもっている。
頭部には雄牛の角を二本かざっており、両目には瞳孔がなく白一色だが、人間のそれよりもはるかに高い視力で標的をとらえるのだ。
当然、そんなバケモノ相手にリディア一人では勝ち目はない。
ならば魔法をといきたいところだが――
「フレセちゃん、この壁《抗魔》と《吸音》がかかってるぜ……」
「そんな……」
「何をしているんだおまえたちは! だったら早く引き返して別の道をさがせ! 僕は残って多少なりともあいつの援護をするから!」
弓使いの叱声がふたりの耳をしたたかに打った。
いささか感情を逆撫でさせられたが、今はそんな場合じゃない。
術士ふたりは慌てながら、ついぞ来た道をもどるはめになった。
リディアは、ただ一つの出入り口をふさいでいる獣人を見据えながら、焦げ茶色の壁に身体をもたれかけて思考をかさねていた。
……頭の上の格子窓から、目つきの悪い青年が覗いていることには気付いていない。
選択肢は、戦う・逃げる・時間を稼ぐのいずれか。
戦うは論外にしても、逃げるのはどうかな。
仮にこいつが出入り口から退いてその隙にここから脱せたとしても、逃げおおせることは出来ないわよね……
あたま沸騰したこいつが全速力で追っかけてきたら――――ううっ、考えただけでも怖気が走るわ。
じゃあ、みんなが来るまでこいつを刺激しないように、時間を稼ぐしかないわね…………
リディアと獣人がいる空間は、案外ひろびろとした円柱状の部屋だった。
至るところから血やら何やら、得体の知れない臭いがただよっている。
ミノタウロスはあぐらをかいて座り込み、顔をボリボリかいたり首をさすったりしながら、少女を品定めするように眺めまわしていた。
リディアは彼に眼を合わせないように様子を窺い、何かあっても動けるよう常に緊張感をたもった。
真正面からむかってこられたら敵う相手ではない。
どうにかのらくらと避わせたらな――とか思っていたら、獣人が傍らの戦斧を引っつかんだ!
「ッ!!!」
それはまさに一瞬。そして間一髪。
リディアがかわした戦斧の振りおろしが壁に強烈な亀裂を生じさせていた!
刃厚剣(クレイモア)を抜きはなった少女は戦慄をおぼえた!
ミノタウロスは斧を引っこ抜いて持ちなおし、少女に向きなおってニヤッと笑った!
彼はエモノを大きく振りかぶり、瞬速でなぎ払った斧が少女の身体を捉え――たように見えたがまたもや間一髪、刃厚剣で受け止めた!
しかし、力の差は歴然すぎた!
「ぐあぅっ!!!」
可愛いうめき声とともにリディアは派手にふっとび、焦げ茶色の岩壁に叩きつけられた。
骨の軋む音が耳にはいり、ああ……脊椎がいかれたかな……と淡々と振りかえる。
「ああ゛っ、う…………ぐぅぅ、あ゛っ……がはぁァ……」
地を這いつくばりながらも面をあげ、獣人を見据えようとする少女。
もう戦闘不能にちかい状態でも、彼女は妥協をゆるせる性格の持ち主ではなかった。
――と、なんとミノタウロスが嗤ったまま戦斧を投げ捨てた。
リディアは少々面食らったが、なんのことはない。
武器などなくても少女をひねるのは容易と判断したのだ。
嘗められたとわかっていても彼女の身体は恐怖にふるえたままで、悔しさに歯噛みし、それでも気力を奮いおこした。
リディアは立ち上がった、瞬間に鉄拳が飛んできた!
なんと身体を落としてかわしてのけた!
そして獣人の胸部にえぐるような突きを――――!!
「……………………ッ!!!」
少女剣士(と弓使い)の顔には驚愕がうかんでいた。
確かに心臓をつらぬくはずだった切っ先は、ミノタウロスの肉は全く傷つけることができなかったのだ。
彼は醜悪な笑みをたたえたまま、リディアの剣をつかみ、強引にとりあげて放りすてた。
少女は陶然と、その場に崩れおちた。
弓使いは顔を覆って、もと来た道を舞いもどった。
へたりこんだ少女の双眸が、だんだんと光を失ってゆく。
獣人は依然としてにやけたまま、リディアの身体に太い腕をのばした。
胸もとがひらいた純緑の羽織、その左右のすそを片手でむんずと握り、思いきり引っ張る。
帯をしていたがそれは瑣末なことで、絹でできた羽織はあっさりと引き裂かれた。
「…………!!」
程よく膨らんだ胸を覆う布さらしだけになった自分の上半身をみおろす少女は、抵抗する意思はなかった。
怖かったのはもちろんだが、この獣人はちょっとしたことでいとも簡単に癇癪を起こすのである。
抵抗されてむかついたので何となく首を捻ってやった、てな具合で殺されるのはたまったものではない。
栗色の髪を左右の頬にかけている少女は、絶望の表情で欲情した獣人をみあげた。
大の男の倍はあるであろう身長に、人間と比較にならない強靭な体躯。
はなから勝負はついていたとしか思えなかった。
「っ――!!!」
それは突然だった。
ミノタウロスが唇を奪ってきたのだ。
口が大きすぎて合わないが、彼はむきだしの肩をつかみながら、むりやり口内にぶっとい舌を挿入してくる。
「んっぅ…………んふっ、ン! ……んむ…………」
恋人同士であれば、接吻によって心地良さや感情の昂ぶりを得られたかもしれないが、相手は怪物である。
気色悪さと恐怖とが、リディアを支配するはずだった。
……上気した彼女のおもてをうかがうと、そういった様相にはみえないのだが。
獣人はちいさな口先を堪能しながら、手を動かして布さらしをずりおろした。というより、破りとった。
同時にリディアの唇から離れてやると、彼女はぷはぁっ、と甘い途息を発した。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…………はぅっ…………あぁ……っ」
きゅっと眼をつむって顔に朱を差しているところをみると、本当に怪物を相手にしているのか、疑問を呈したくなるところである。
怪物はそんなリディアの様子に笑い(っぱなし)ながら、雄牛の巨顔を下にもってくる。
あどけなさの残る双丘を見てよだれを垂らしながら、鼻息荒く無造作に、少女の乳頭を口に含んだ。
「あァっ……!!」
ひめやかな声が洩れた。
右の胸をちゅくちゅく吸われ、左の胸はおおきな手でもみほぐされる。
本来なら屈辱に歯を食いしばらなければならないのに、リディアの口は半開きになってしまっている。
「はっ、うっ……んあっ、あ…………あん……やぁっ!」
次々とつむぎ出される、恍惚のあえぎ声。
感じやすい体質だからといって、容易によがってしまう自分が情けなくなってくる。
だが少女の思いとは別に、この獣人の舌技が巧いのもまた事実だった。
「はぁ……アぁん! やっ、あぁ、はぁ……ひゃあぁぁっ…………!!」
口元に人差し指をあてて天をあおぎ、ちゅぷ、ちゅぷ、と啜られるつど、心赴くままに嬌声を上げる。
薄く開いたり、閉じたりする瞳は、うっとりした快感の色にそまっていた。
――と、ミノタウロスはふいに双乳への攻めを止めた。
そして、陶酔した様子の少女にかまわずその上体を押し倒した。
「きゃぁっ……」
背中を地面に叩きつけられ、ささやかな悲鳴が洩れる。
先の戦闘でうけた傷の所為で痛みはささやかどころではないのだが、リディアは痛みへの堪え性は相当なものなのだ。
性感への堪え性はあまりにも脆いのだが……
獣人の腕が、切れ込みの入ったひらひらした脚衣をめくり上げる。
さらされた純白の下着とそこから伸びるまばゆい生足をみた彼は、異常な量のよだれを吹きだしていた。
顎からぼたぼた涎水をたらしながら、ミノタウロスは無遠慮にリディアの股を開き、下衣にむけて剛腕をのばした。
「……っ! …………!!」
下着のすそに獣人の指がかかるのを感じ、少女は身じろぎした。
もとより抵抗する気力もないが、それでも怪物に秘部を触れられることには大いに抵抗がある。
だが彼女の意思に反して、彼の指はたやすく、するすると下衣の中に侵入してくる。
「いっ……!?」
獣欲のままに蠢く指は気兼ねすることなど知らず、唐突にリディアの秘陰に触れた。
それだけで済むはずもなく、ゆっくりとなかに挿入ってゆく。
「はっ……あっ……! や、ひやぁ…………あぁッ!!」
既にぬめっていた秘処に……触指がにゅるにゅると出し入れされ、肢体を小刻みにわななかせて艶やかに鳴く少女……。
彼の指は思ったよりずっと細く、そして柔らかかったため、少女のそれは造作なく受けいれることが可能だった。
「あぁ…………あんっ…………あン! アっ、あっ……だめっ、やぁ、あっあっあっ! あぁぁンぅっ!!」
白い下着ごしににゅちゅにゅちゅといやらしい水音が響き、同時に少女も淫らな甘声を洩らしてしまう。
我慢できなくなった獣人は息を荒げながら下着をぬがし、少女の股間に顔を近づけて舌をのばした。
「――ひあぁぁん!!!」
いきなり恥丘を舐めあげられ、少女はぞくぞくと打ち震えた。
そのまま舌による陰核愛撫は続き、さらに膣内を指で攻められ、理性が飛びそうなくらいの快楽が少女の全身にかけめぐる。
「あん!! あン!! あん!! あぁん!! あっあっあっあぅん!! やぁっいっ、イッちゃ、イッちゃうっ、イッちゃうよぉぉ……っ!!!」
本当に淫楽に溺れてしまったように、リディアは感じたままのよがり声をあげる。
くちゅくちゅくちゅ……じゅくじゅくじゅくじゅく…………
「あぁンッっ!!! イくッ!! イくッ!! イくッ!! あぁンッ………………――――!!!!」
少女の秘境から、絶頂の聖水がぷしゃっ、ぷしゃっ、と何度も噴き出された。
「あぁアん!!! あぁはぁッ!!! アあんっ!!! ひゃあぅん!!! はわぁンッ!!! あぁぁンっ……――――」
至高の愉楽をその身に味わうたび、リディアは身震いしながら悦びの淫声を響かせた。
そして、涙がこぼれる。
性感に弱いという自覚はあれど、怪物を相手にみだれてしまうのは過ぎる屈辱だ。
それにくわえ、否定できない畏怖と羞恥が快感を増幅させているのに、少女は気付いていないが――
「はぁっ……はぁっ……あぁっ……はぅっ……あはぁ…………――え……」
絶頂の余韻も醒めやらぬままリディアは身体をつかまれ、あっというまに四つんばいにさせられた。
もし仲間の助けがこなければ、どうなるかの想像はつく。
だが、抵抗はできなかった。
結局はこわいのだ。
痛みへの堪え性には自信があるくせに、抵抗すれば殴られるのが目に見えているから大人しくすることしかできない。
しかし、どんな酷い眼に遭おうと――むちゃくちゃに穢され怪物の種子を植えつけられることになっても――彼女は生きることを選んだのだ。
自尊心が深く削がれようと、誰がその選択を責めることができようか……
「ふわあぁぁっ……!!!」
地に伏して腕をくんだ格好の少女の肢体がぶるぶるわなないた。
突き出した尻穴に、ミノタウロスの指が侵入してきたのだ。
なにか確かめているのか、出し入れしたり、時には奥で指先をえぐりあげたりして……
「ひぁあッっ!! あン!! はっ!! やっ、だっ……ひゃぅっ!! またっ、イッちゃ、うぅぅっ……」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…………ぬぷっ――「にゃぁんっ!!!」
指攻めから解放された少女は猫のように鳴いた。
獣人の引き抜いた中指は、全体がぬらぬらした粘液につつまれていた。
かれは垂れ流しっぱなしのよだれを拭いもせず相好を崩し、むきだしの逸物の感触を確認しながら、扇情的な姿勢の少女に接近した。
リディアは後ろを向きたくなかった。
‘それ’がどれほどのものなのか想見するだけで身震いするのに、実際に見たら卒倒しそうな気がしたからだ。
彼女はミノタウロスのモノを、ありえない大きさの巨根だと思い込んでいる。
実際にはどうなのか――
「――っ!!」
肛門に‘それ’の先端があてがわれると、少女は眼をふさいで顔を伏した。
意外に小さい――と思った。
あくまで意外にであり、人間の男の誰もがこの獣人以上のモノは持ち合わせていないであろう大きさだった。
つまり、リディアのなかに入るには相応しくない、にも関わらず……
「ひっッ!! ぎぃ……いぃぃッ…………ぃはぁあ゛ッ!!!」
‘それ’はあっという間に最奥に到達した。
ドクドクと脈打つ肉棒の着弾点からは血が流れてきており、ごく僅かな快感を打ち消すほどの激痛がリディアを襲っていた。
かれはその姿勢のまま小休止した。
少女にとってはたまったものじゃなかった。
「いっっ……はっ、ああ゛っ…………う゛あぁっ……いた、い…………さけ、るう゛ぅ……」
ぎちぎちという音が聞こえてきそうなほど、リディアの肛門は拡張させられていた。
やがて獣人が動きをみせた。
ゆるやかにモノを引き抜きにかかり、だが先端は内部に留めたまま、再び挿入し……
「あ゛う゛っ!! ふっっ、あ゛っ……ひぅ゛っ!!! ひゃんッっ!! ひぎ……え゛っ!! や゛ッ、あぁ゛あ゛ッッ!!!」
大分ゆっくりとした後背位の様相だが、少女に気持ちよさそうな感じはなく、むしろその殆どが苦痛によって構成されていた。
まぶたを閉じた双眼から涙を流し、口中に溜まるばかりの唾が多くの涎となって漏れだし、歯を強く食いしばった様子からは、しかし痛み以外のものも察することができる。
突かれるたびに悲鳴を発して顔を持ちあげるリディアの表情は、快感を伴っているようにもみえるが。
「や゛う゛っッ!! ああ゛ッっ!! いだッッ!! やめ゛ッ!! ぎゃあぅッ!! ひ゛あ゛あぁア゛ッ!!!」
実際には本当に苦痛ばかりを受けているため、ようやくにして意識を繋ぎとめているのである。
発せられる声にしても凄絶な叫びばかりで、もはや自尊心や屈辱がどうのとかかんがみている場合ではないことは疑う余地はないはずなのである。
当の本人は今なお気にかけているのだが。
そんな彼女に対し憚ることなく、ミノタウロスは迫り来る欲望の猛りを感じて――
「――ひっ!! 熱っ……いや゛ぁッ!! だっ、出さなっ、い………………――っ!!!」
リディアはほんの一瞬気を失ったような感覚をおぼえながら、その身に精を放たれた。
ビュク、ビュク、ビュク、というにごった音とともに、ひとつになった身体がビクンと震動する。
人間とおなじ白濁の液体が、少女の小ぶりな尻にあふれ出していた。
「あ゛っ…………あぁっ……はぁあぁぁ……!!!」
面妖なことに、少女のおもては快感にひたっている様子である。
射精れたという事実が気分的な高揚感をおぼえさせ、それが快さにつながっているようだった。
しかし、心のすみでは別の考えに深慮していた。
これってもしかして、またフレセくんの‘あれ’をしなきゃ取り除けないのかな……
いや、取り除けるならまだいいか……そうじゃなかったらあたし、こいつの赤ちゃんを産まなきゃいけなくなるのよね……
「おい」
あまりにも唐突に、且つ自然にかけられた男の声に、ふたりそろって驚いた。
ミノタウロスは肉棒を抜いて、いまだにびゅくびゅくと放られる精液を少女にぶっかけながら、声の方にふり向いた。
リディアは地に伏して気を失った――フリをした。
魔術士はくろい右腕を標的にむかってぴんと伸ばすと――突然、獣人の全身が炎上した!
数瞬のけぞったが、なんと発火したままの身体で魔術士――と僧侶に突進してきた!
今度は瞑目している僧侶が右手に聖典を開いた状態で左手を伸ばした!
光る指先から微電流が生じ、それが極太の雷光線となって獣人の胸部をつらぬいた!
これはきわめて堪えたらしく全身をびりびりと震えさせたが、それでも彼は持ちこたえ再び突撃してきた!
『嗜狂力の銀環』を装備した魔術士は、冷静にミノタウロスに相対した!
落ち着きと動きの精彩をうしなっていた相手が鉄拳を繰りだすのを難なく避わし、同時に‘すね’を思いきり蹴りつけて転ばせた!
前のめりに伏した相手はくろこげになっていてすぐには起き上がれなかったが、魔術士は追撃を加えようとはせず僧侶のそばで待ち構えた!
やがて獣人は起き上がると、身構えた魔術士に全身をつかっての体当たりをぶちかまそうとした!
なんと魔術士は両手をうまく用いてそれを受け止めた!
よけることもできたが、後ろには詠唱中の僧侶がいるからだ!
鉄の地面をこすって後ずさり、両腕に激しいきしみを感じながらも、彼は闘争心を前面にだしてミノタウロスを押さえつけた!
相手は弱点である魔法を多く浴びていたため、力が半減していたのが巧を奏した!
そして、キフレセルは聖魔法を諳んじ終えた!
「……《聖十字の槍》!!」
ミノタウロスの両側面、そして頭上から聖なる光槍がひらめき、その巨躯をつらぬいて聖十字が刻まれた!
魔術士は相手の力が失したのを感じて退いた!
すると、かれの全身にひびが入ったように次々と光の筋が発されて――まるで水のように溶け出し光の粒子となって、それすらも中空に浮かんで消失した……
「酷い有様だな……」
うつ伏せに倒れているリディアをみとめたラバンが嘆くように呟いた。
キフレセルは正視することができないでいる。
仕方がないので、ラバンは自分から少女の容態を診てやることにした。
それにしても……と男がいつも奇異に思うのは、自分はロリコンではないのに、リディアだけは妙にドキドキさせられる点だ。
十六歳に対して劣情を抱くというと、やはりどちらかといえばロリコンを疑うのが彼の感覚なだけに、なかなか認めがたいものがある。
たしかにリディアはかわいいしスタイルもいいが、自分本来の性癖に気付いてからは自分より年下の異性には惹かれなくなっていたのだ。
それだけに、この子だけは特別な何かがある。そして、それが何かを突き止めたい。
そう感じていた魔術士なのであった。
リディアの怪我の具合は、脊椎が数本折られている以外は大したことがないものと判明した。
キフレセルの治癒魔法で時間をかければ治せる。彼は大変だろうが、頑張ってもらうしかない。
そして肝心なのは……こちらもやはりキフレセルに気張ってもらわねばならない。
彼には気の毒だろうが……一度やったこともあるのだし、ふたりとも‘細かいこと’は気にせずに取り掛かってくれればいいのだが……
ラバンは、部屋の片隅でもじもじしている美しい僧侶に視線を投げかけ、口を開いた。
「リアの怪我は、脊椎が数本いかれてる以外は大したことないみたいだな。おまえさんの治癒魔法で時間をかければ治すことが可能だ」
キフレセルは安堵の表情をうかべた。
ラバンは少し後ろ髪をひかれる思いにかられたが、遠慮なく告げることにした。
「それとな、実はリアの身体にやつの……ミノタウロスの種が付けられてるみたいなんだ」
「え…………」
僧侶の細面が一気にくもり、血の気が引いていった。
だがそんな少年に対し、男はあえて陽気さをよそおった口調でさとした。
「すでに一度やったことだろ? 今は恥ずかしいだのなんだの言ってる場合じゃないぜ。
それに…………あいつの身体、‘本来の意味でも’汚されちまってるからな。フレセちゃんの‘手’でしっかり綺麗にしてやるんだぞ」
キフレセルの顔が真っ赤になった。
次いで、ささやかな声量の罵言が口をついていた。
「……ラバンさんのばか」
魔術士は快活に破顔し――そこまで言えるなら安心だな、とは口に出さず――部屋の出口にむかいながら喋りだした。
「《吸音》をかけといてやるから安心していいぞ!」
僧侶はムッとしかけたが、すぐに気付いた。
あの男は最大限に気を利かせてくれているんだと。
腫れ物を触るように厳しく接されるより、ああやって多少軽く接されるほうがプレッシャーも和らぐ。
少なくともこの少年はそういう性格の持ち主だったので、彼は魔術士に対し心内で謝礼を述べた。
とはいえだ。
「ふぅ………………」
ため息をついたキフレセルの表情は冴えないものである。
かれは横たわっている少女の一歩手前まで足を運ぶと、霊樹の杖を両手にしっかと握り、呪文をそらんじ始めた。
五つほど数えると、リディアの背中に淡白い光が生じた。
それはおよそ十三分ほどつづき、リディアの脊椎は元通りの機能をとりもどした。
「ふうぅ……………………」
さっきより深いため息をつき、額にかかる金の前髪を払いのけながら汗をぬぐった。
どの系統でもそうだが、術の類は精神の疲労をともなうのである。
しかもこの後に待っていることを考えると、さらに疲れて目眩をおぼえるほどだ。
しかし、やらねばなるまい。
「私がリディアさんを救わなければ! 一体他に誰が救うというのですか!」
口にだすことで気合を入れてみたキフレセル。
そうすることで精神的に前向きになれる気がするから、戦闘時などはしょっちゅうぶつぶつと独語しているのだ。
淋しい少年である……
ところで、リディアのなかに根付いた種子をのぞくには、彼女の意識が覚めていなければならない。
おそるおそるといった感じで、キフレセルは少女を見下ろした。
彼女の肢体を目にするのは二度目だが、やはりうぶな彼のこと、堂々と正視するには至らない。
分かったのは、うつ伏せになって眠っている(?)少女が、そのあどけなくも美しい全身を白濁液によって穢されていたことだ。
どうやらガン――いや、その単語を出すのもはばかられるので止めておいた少年だが、とにかく顔にはかかっていないのはせめてもの救いだった。
「…………………………」
僧侶は、とりあえず周囲を見回してみた。
リディアがまとっていた衣服は…………みつけたものの、ビリビリに引き裂かれて地面に放られている。
とはいえ、実のところその服の原型を覚えていれば、治癒魔法によって易々と治すことができるのだ。
そして、少年は暗鬱な気持ちになった。
リディアの格好はあんがい肌の露出がおおいので、眼に毒だからという理由で彼は顔だけしか記憶になかったのだ(顔もある意味あぶないわけだが)。
服を再現することはできない…………
となれば、少女の裸身をかくす布地の選択肢は、頼りないといえどもひとつしかないではないか。
キフレセルが羽織っている、大きくて真っ白な外套だ。
……迷宮をさまよっている今は汚れが目立つが、もともとはそういう役割の外套である。
汚れた少女の身体にそれをかけてやった。
さて、これからどうするか――そう思った矢先であった。
「…………ちょっと」
「ひえっ?!」
少年は艶っぽい声をだしてとびあがった。
見れば、足と顔を露出したリディアが、顔を上向きにしてこちらを見すえているではないか。
キフレセルがどきまぎしているのを見兼ねて、少女は口をひらいた。
「フレセくん…………あたしにヘンなことしようとしたでしょう」
「………………は、はい……?」
何を言うのかと猜疑し、同時に畏れた。
「背中治してくれたあと、さっきからずっとそこで立ってたの、知ってるんだからね。なに考えてたのよ」
「わ、私は…………リディアさんをどう起こそ、いや服を、じゃなくてお救いしようかと……」
たどたどしく言葉をつむぐキフレセルをみて、リディアは明るく言った。
「なーんてね! 冗談よ、フレセくん。怖かった?」
――怖かった?
その台詞を聞いた少年は、この少女の本意に気付いてしまった。
怖い目に遭ったのはこの少女の方ではないか。
自分のプライドや恥ばかり気にしていて、彼女に対する気遣いができないなんて……
真っ先にかけよって包み込んであげるべきだったのではないかという自責の念に一瞬とらわれたが、想像してみると顔が赤くなっていたキフレセルだった。
しかし。
気が付くとかれは自ら、白い外套ごとリディアの身体をひしと抱擁していた。
「リディアさん、申し訳ありません……あなたの気持ちを慮ってあげられず、私は…………」
少女は身体がふるえ、目頭が熱くなるのを感じた。
外套をはねのけ、法衣を着ている少年に腕を回したくなる衝動を――――堪えた。
そして、彼の頼りない両肩に手をおいて、やさしく身体を離させた。
「……リ、リディア、さん?」
「フレセくん、ありがとう。助けてくれて、本当に感謝してるわ。でもあたし…………身ごもってるの」
「…………………………」
そんなこと知っています――
僧侶はどうにか、その思いを口にも顔にも出さずにすんだ。
彼の深刻そうな無表情をみて、リディアのほうはなんとか話題をそらせたと思ったに違いないが、実際には違う。
リディアは、好きな相手や信頼している相手ほど、自分本来の感情をみせる少女なのだ。
逆にいえば、嫌いな相手や信用ならない相手には、無難かつ社交的に接しようとする少女なのである。
つまり自分は、無関心などうでもいい存在なんですね――
一瞬そんな想いに満たされそうになり、すぐに考え直した。
これでは先刻くやんだことが無意味になるではないか。
キフレセルは自分に対してかなり無理しながらも、話すことにした。
「ええ……存じております。それを取り除くには、リディアさんの協力が必要で――」
僧侶は言葉をうしなった。
立ち上がった少女が自らの手で、外套を脱ぎさったのである。
「前みたいなコトするんでしょ? じゃあ早くあたしの身体、きれいにしてくれる?」
話がわかり、それに進めるのが速すぎるリディアの態度に、僧侶は微苦笑を禁じ得なかった。
恥ずかしくないのでしょうか……
「もうっ、フレセくんたら何もじもじしてるのよ。あたしより二つも上なんだから、こういう時はリードしてよね」
「…………申し訳ありません」
もはや平謝りするしかないキフレセルであった。
そして顔を上気させつつ自分も立ちあがって、眼前の少女相手に霊樹の杖をかかげ、瞑目して呪文を諳んじはじめた。
五つほど数えると杖の先端に白光がともり、にわかに何かが息づいた。
――透白色の触手である。
身体(?)をくねくね動かしながら少女に近付き、おもむろに右胸部を突っついた!
「あっ……!」
可愛いおもてに紅葉を散らし、甘やかな途息を発する少女。
僧侶は、ドキドキしてしまう自分を必死に戒めながら、精神を集中して気をおくった。
触手がしているのは、あくまで身体に付着した精子を拭き取ることだ。
けしてイヤらしい所業に走ろうとしているわけではないが、二人とも意識しないわけにはいかなかった。
理由は自明である。
若い男女だからだ。
触手は少女の全身を舐めまわすように這いまわり、各所に飛散した白い液体を吸い取ってゆく。
敏感な部分――わきの下や首すじ、お腹――に触れると少女は身体をくねらせ、ささやかだが色っぽい声を洩らす。
その度に僧侶は歯を食いしばらなければならなかった。
そして、触手はとうとうリディアの‘後ろの方の秘境’へと、その食指を伸ばし始めた。
言うまでもなく(?)、彼女は勝手に両の掌を地面について四つんばいに格好になっている。
例のブツを直接ぶち込まれた処なので、当然ながらもっとも汚れている少女の肛門は、きわめて容易にソレの侵入を許した。
「ひゃ! …………ひゅぁ、………………ふぁぁぅ……!!」
感触を確かめるようににゅるにゅると入ってくる触手には不快な感じは全くなく、むしろ快さのみが少女の感覚を駆けぬけていった。
すごいのは、それが本当にどんどん奥まで潜っていくことで…………
「はぅン……っ……あはっ、……ひぅえ…………あァんッ……」
それが子宮まで到達するまでそう時間は要さなかったものの、リディアの様子のなんと奇妙なこと。
感じているのかどうなのか、触手がもぐればもぐるほどに変な表情をつくり、声もあえぐというよりは裏返ったうめき声みたいな感じになっている。
そしてなんと、この触手は卵子に融合を試みようとしていた精子さえも吸い取ってしまった。南無。
あとはもう抜け出すだけである。
「はぁぁッ…………きぇえっ……ひょえっ……はぇえぅ…………」
「……………………」
キフレセルはリディアの奇声を聞いて安心していた。
これなら劣情に苛まれずに済む、と。
傍目にはおかしな光景でも本人にとっては死活問題だから、リディアが変な鳴き声を発するのは結果的に良かったといえるのかもしれない。
「だっッ……なんか、スごッッ…………で、デる…………デひゃうっ!!!」
「ッ!!!」
本当に唐突に、リディアはうしろからぷしゃああっ、と潮を噴き出した。
びしゃびしゃ音を立てて、地面と靴のあいだ辺りにかかってしまうそれを、キフレセルは避けることができない。
まだ触手を抜ききっていないからだ。
「はぁぁあん……ぁぁあぁアああァぁ……あっあっあぁ〜〜…………」
気持ちよさそうでいて控え目な嬌声をあげるリディアに、キフレセルはまた悩まされなければいけなくなった。
――触手がようやく尻穴から脱出し、消失した。
そして一向に収まる気配がない噴水に目をそむけ、少女から離れて全てが終わるのを待つ事にした。
「ひぅぅううぅゥん…………ひゃめえぇぇぇえェぇ…………あひィ……」
遠慮なしに妖しいあえぎを好き放題響かせたあと、愛液をおさめた少女は四つんばいを崩して地に伏した。
「………………………………」
僧侶はこれからどうするのか考えようとして、頭を抱えた。
どうしようもない気がしたからである――
- Epilogue -
「おい、リディアは無事か……?」
と弓使いが魔術士に話しかける頃、僧侶はミノタウロスがいた部屋で杖をかかえてうつむいていた。
険相の男はみぶりで美青年を制し、状況を説明する。
「まあ怪物は殺ったしリアも無事だったわけだが、フレセちゃんが服が再現できないみたいでな。
さすがに迷宮内を、素っ裸にマント羽織るカッコでうろつくわけにゃいかないだろうからな……」
「……なんだ、そんな事か」
ラバンはあきれ返った。
「そんな事っておめー、どう考えても大問題だろ」
「リディアの服装なら僕が描いた絵がある」
ラバンは驚愕をあらわにした。
「マ……マジでか」
「マジだ」
そう言うと、彼は手持ちの黒い皮袋に手をいれ、絵描き帳らしきものを取り出した。
ぱらぱらと項をめくり――魔術士の眼にはいかがわしい絵も映ったが見なかったことにした――やがてリディアの絵に到達した。
派手な服装の男はそれを受けとってみると、この身も心も真っ黒な(言い過ぎ)青年の才能に感嘆した。
切れ込みが入っている方の足を上げ、舞を踊っているようにつるぎを振るうリディアの勇姿が、そこには描かれていたのだ。
童顔なうえ胸もとが若干さびしいのと露出が多い点は、彼の趣味なのだろうが……
「すげえなお前。しかし、実物よりちょっとロリっぽい気がするんだが、思い過ごしか?」
「…………今はそんな事を言い合っている場合なのか……?」
「そうでしたぁ。……すぐ見せに行ってくるよ」
不穏な空気を察してその場から去った魔術士の選択は賢明である。
そして、妖麗な美貌を有する青年は、紅眼をとじて安堵のため息をついた。
「……あいつが十六で良かった。……もし三つ四つ下の齢であったならば………………」
弓使いはぶるっと戦慄いた。
「…………考えるのはよそう。あいつは十六……それで十分じゃないか」
自らに言い聞かせたあと、脳裏に浮かんだのは自身より二つ下の‘彼女’の存在だった。
あの十八とはおもえない顔に性格、それに身体…………考えるだけで口中に涎が溜まり、それを飲み込んだロシーニであった。
END
俺の口の中も涎でいっぱいです(^q^)
GJ!尻の穴からも身ごもれるリディアたんにウシチチな娘を産んでほしかったよ!
乙ー
リディアの変声に安心するフレセが何かいいw
あのパーティーは強いし
ep7でリディアが死ぬ前に考えた作戦だったら剣手に入れられただろうな…
315 :
311:2009/10/01(木) 08:11:54 ID:brJi4l6U
……もはや何の弁明も意味をなさない間違いを犯してしまいました。
いちおう規定年齢には達しているのに、中学生以下の性知識とは……
ただひたすら、本当に、心から申し訳ありませんでした
答え:ファンタジーの世界では何でもアリ
悪魔と俺 特盛りを買ってきたが、なんてやりたい放題な漫画なんだ…
MFはよくこんな漫画を拾ったな…あきらかにその他漫画とかから浮きすぎだろw
多分かのこん!とかの漫画版よりヤバい
触手で綺麗にする展開GJ
これいつかぽろっと言ったことあるからうれしい。
フレセはなんか、もっとこう…根性出せ!ww
服も正視できなかったり自信なかったりのキャラの立ち方はおいしいけど情けないw
変にすごい特技もってることが判明した弓使いは別の方向にキャラ立ちそうだ
ロッシーニの涎に「18とは思えない」って文読んでたら
故郷の婚約者は18歳ロリな気がしてきた…w
ああ、ロシーニ婚約者いたな!
てっきり18才のフレセたんを狙っているのかと思って
動揺しまくったぜ
323 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/02(金) 20:06:51 ID:GqZQdBu/
こんにちは!以前の嵐です!
あ あ あらし!
あ あ あらし!
ゲームセンター あーらーしー!
嵐の騎士トールギス
夏のあらし
ストームソーダー
翼竜迎撃
まさかこのスレでSDGFとゾイドを聞くとは
触手ゾイド
無印アニメでは最終回でヒロインが全身を触手に巻きつかれて丸呑みされる直前だったからな
あれそのままだったらヒロインはオーガノイドの内部でそらもう凄い事になってたろうな
黒井弘騎のゾイドジェネシスの同人誌でもヒロインがバイオゾイドのコクピットの内部に捕食されてたな
333 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 09:09:46 ID:Cd1ltqSy
エレメントハンターでも戦う少女が触手に巻きつかれてぱっくんされてたな
さすがNHKよい触手
しかもただ巻きつくんじゃなくて四肢引き伸ばしもしてたしな
あのギチギチ感に醍醐味を感じる俺の神作はシャーマニックプリンセス
伸ばしたまではいいけど、その後ドカーン('A`)
長野県の麻雀県予選大会会場に触手モンスターを解き放ちたい
走ってない魔法少女そろそろこないかなぁ
最近神楽スキー氏ってどうしてるん?
>>339 二次ドリの新刊でなかなかにてこずった模様
今週中には出る予定
てかあの人ってデビューしてからも投下ってしてたっけ?
けっこう良い絵師と組んでるよな、あの人。
>>340 確か、一回投下してる
仕事の影響受けてるせいでノリが少し違うかも
みたいな自虐的な前フリを見た記憶がある
商業の方はファンタジーとか戦国時代とかばっかだね
そろそろ現代物ってか変身ヒロイン物をやって貰いたい…
・注意事項は特にありません
・少女剣士の手難 ep9
その日ダレイオス山脈を闊歩していた一行は、運が悪かった。
雄性しか存在せぬかれらが人間の雌にきわめて飢えていて、何より数が多すぎたからだ。
四人の冒険者と十体ものサイクロプスは、およそ二十歩ほどの距離をあけてばったりと相対した。
サイクロプスは、人間の倍はある青い体躯に一つ目、小さな一角を有する怪力の獣人種である。
強さでいえばミノタウロスより下だが、凶暴性には勝らぬるも劣らぬものがある。
欲情している時のかれらの膂力は、時としてミノタウロスをも凌駕するほどだ。
ただし身体はもろいため、攻撃を受けさえしなければ危険な相手ではない。
場に居あわせた十四‘人’は、それぞれが敏速な反応をみせていた。
冒険者たちは刹那のうちに『尖塔の陣』を形成した。
先頭に少女剣士リディア、その後方に弓使いロシーニ、その両斜め後方に魔術士ラバンと僧侶キフレセルである。
そして、隊形もくそもなく向かってくる魔物どもを迎え撃った。
「はぁぁあッ!!」
リディアは『土神の剣』を岩地に突き立て砂塵の衝撃波を迅らせた!
先頭のサイクロプスは疾駆中途それをまともに喰らって仰け反ったところを閃いた茶色の刀身に首を刎ねられた!
さらに少女の横をかすめるように風をまとった三矢が奔りサイクロプス一体の頭部に突き立ち濃い緑の血と脳髄をまきちらした!
「……《紅蓮華》!!」
「……《聖十字の槍》!!」
術士ふたりが放った魔法は眼前に迫っていたサイクロプスを瞬く間に屠った!
それでも数の上での劣勢は否めない。
残った七体は、少女剣士に三体が、魔術士・僧侶にそれぞれ二体が襲いかかった!
リディアは一体だけに的を絞って突きを放ち、受け止めようとする掌すら突き破って首をつらぬいた!
しかし残った一体に腹を抉られ、そのまま崩れ落ちてしまう……
ロシーニは逃げ惑うキフレセルを追いかけるサイクロプス二体に照準を合わせ、つがえた一矢を三矢にしてはなった!
一本はずし他はそれぞれ一本ずつ頭部に命中したが、絶命させるには至らず動きは止まらない!
そのうち一体はロシーニに向き直って突撃してきて、もう一体はキフレセルの後頭部を殴りつけた!
僧侶の頭のシルエットが欠けて窪んだのを視界に映してしまったロシーニは、激しい憤りに歯軋りして弓を引きしぼった!
こちらに向かってきたサイクロプスに三矢を射て絶命させ、ふたたび矢をつがえようとしたが――遅かった……
彼のおもては凄まじい悲哀の念に満たされたが、それすら瞬く間に苦痛の色に塗りつぶされた!
リディアをしとめたサイクロプスが、後ろからロシーニの首をつかみ持ち上げたのだ!
彼が動かなくなるのには多くの時を要さなかった。
口角に泡がたまり、整った顔貌はかくんと傾いていた。
首の骨を折られたのである……
見れば、援護もなく二体のサイクロプスを相手にしていた魔術士も、血を流して地に伏していた……
――リディアたちは全滅した――
生き残ったサイクロプス四体は邪魔立てしようとする男三人を片付けると、満足げに咆哮した。
山脈の方々までに響きわたるほどのものだったが、少女の眼が覚めることはなかった。
そして四体は、うつ伏しているリディアを四方に囲み、股間のモノをそびえ立たせながらお互い顔を見あわせた。
中でも身体の大きいサイクロプスが少女のもとにしゃがみこみ、栗色の髪をひっぱって顔を上げさせ、頬をぱしぱし叩きはじめた。
はっきりいって相当な痛みだったので、リディアはすぐに意識をとりもどした。
分かったのは、自分が魔物に囲まれていることと、土神の剣が手元にないことだ。
衣類は全く変わりないものの、髪をつかまれているため逃げることすらかなわない。
――ふいに、閉じている口に何かがあてがわれた。
それはサイクロプスが有する、異様に大きな、青い陰茎だった。
かれらはこの様にしてそこらをうろつく人間の雌をとらえ、種子を植えつけることによって繁殖しているのである。
が、今の目的はとりあえず欲望を満たすことだった。
だが少女は、異常な悪臭をはなっている青い魔物のソレを、頑なに口に入れようとしなかった。
サイクロプスは唐突に、少女の腹に拳をめりこませた。
「う゛゛あ゛ッッ!! …………がぁ……」
一気に昇りつめてきた胃液が吐き出され、呼吸を困難にした。
地を這うようにうずくまる少女の悲痛なうめき声が、獣人たちの耳朶をうつ。
気を失わなかったのは――かれが意図的に手加減したからだった。
ひときわ大きなこのサイクロプスは、四体の中でも知性(と呼べるのか定かではないが)を併せ持っているのである。
かれは再びリディアの髪を引っ張り、その小さな口にはかわいそうなほど大きい肉棒をあてがった。
それでも彼女は強く歯を食いしばり、決してそれを受け入れようとはしない。
ドォッッ――――
「ぐ゛゛ッッ!!! …………」
激しく濁った苦鳴。
反響しそうなほどの打音は、少女の背中に握り拳がたたきつけられた音だ。
視界は生理的に出てくる涙で不明瞭になり、息苦しさにごほごほと咳き込みながら、呼吸器官を働かせようと必死にもがく。
青い獣人は容赦がない。
頬を濡らした少女の髪をみたび引っ張りあげ、半開きになった口に意地でも欲望を挿入ようとする。
また殴られる――――そんな考えをよぎらせた自分を戒めるように、リディアはぶんぶん首をふった。
だが、ぎゅっと眼をふさいだ彼女の予期に反して、拳は飛んでこなかった。
どころか、髪さえも離され拘束も解かれた。
しかし当然、少女には逃げるいとまなど与えられない。
かれ以外のサイクロプスが二体やってきて、あっというまに四肢をつかまれ拘束されてしまった。
今度はあお向けになったリディアに、大きな方と残った方のサイクロプスが胴体の側面にかがみこむと――緑の羽織をまたたく間に引き裂かれた!
少女は悔しげに顔をゆがめ、手足に力を入れて暴れようとした。
悲しいことに、ほとんどと言っていいほど四肢は動かせなかった。
そして白いさらしすらビリビリに破られ、形の良い乳房があらわになった。
さらに下方には太く青い腕が伸び、切れ込みの入った脚衣をもひきちぎられ――純白の下着すら取り去られてしまった!
全身に着ていたものが、十も数えぬうちに全て剥ぎ取られてしまったのだ。
作法も何もない、一方的な淫獄が幕をあけた。
サイクロプスたちは、いきなり三点を舐めはじめた。
両乳首と、陰核である。
一体は両手を拘束し、一体は太ももをつかみながら陰部に顔を伸ばし、二体は思いのままに乳頭を貪る。
「……く…………………………んッ……………………あぁ…………」
少女は必死に声を抑えようとした。
暴力を振るいながら犯されるものとばかり思っていたから逆に拍子抜けし、快感に対する防御が甘くなってしまっていた。
乳頭から、あるいは下方から、きゅぷきゅぷ、ちゅくちゅく、と舐め吸う淫音が聞こえてくる。
耳を塞ぎたくともかなわず、秘めやかな処と両乳首に走る感覚は、認めがたい心地よさをリディアに提供していった。
「ふくっ………………んあ…………ひゃっ、あっ…………………ぃあッ……!」
食いしばろうとする歯はむなしくゆるみ、その度に切ない鳴き声が洩れでてくる。
どうせならさっさと強姦して欲しい、とすら少女は思った。
そうした方がふっきれて思いきり抵抗できるからだ。
こういう風に徐々に淫楽に溺れさせられるのは、リディアにとってきわめて苦手であり、なによりこの上ない屈辱なのだ。
「くふ………………ぁん…………やぁ……! あっ…………はっ…………いやぁ!」
口から出た否定の語は本能的につむがれたものだが、半分は屈辱からくるものであっても、もう半分は愉悦からだった。
視界を闇におとし眉間をかるくゆがませて、官能的な表情で開いた口からは涎が垂れ、またいとけない嬌声がやむことはない。
サイクロプスの長細い紫色の舌によってクリトリスを突っつかれ、舐め上げ、そして吸われるのは、何か儚くもやさしい快さがあった。
ずっとこのまま舐められていたいと思ってしまいそうなほどの、麻薬的な快楽が少女をよがらせる。
「はんっ……あぁん……ひゃァ……! だめぇ……あぁっ…………あァぁッ、で、でちゃう……ッ!!」
少女の膣口からは愛液が漏れだしていた。
それに気付いたサイクロプスが指を入れると、リディアは大きな喘ぎ声をあげてのけぞり、同時に潮を噴かせた。
そのまま指によるピストン運動が続けられ、少女は平静など保てない気持ちよさを立て続けに与えられた。
「んぁっ、あっ、やァっ! あっ、あっ、あぁッ、あぁァァん!! ひやっ、んっ、あぁんっ、イキそう…………」
ぐちゅっぐちゅっ、にゅちゅにゅちゅにゅちゅ…………
出し入れされる指には粘水がねっとりとまとわりつき、新たに生み出される性の液体が秘処の周りにまきちらされる。
もう脳の中は恍惚に満たされ、何か考える余裕はなかった。
求めるでもなく否定するでもなく、強制的に身体を駆け抜ける官能に身を任せるしかなかった。
恥辱に身を焦がしながら犯されているという事実に涙を流した少女だったが、意味をなすものではなかった。
「あぁアあッッ!! す、すごッ、いぃぃッ!! ひィっはぁああんっ!! あぁん!! いっぱい出ちゃうよぉ……!!」
悦楽のあえぎ声を洩らし続けながらもイかせてもらえず、半永久的な絶頂寸前の気持ちよさでリディアは気が狂いそうだった。
舌が両乳首を、花芯をちゅくちゅくと弄び、指が秘陰をぐちゃぐちゃに攻めてもうぐしょ濡れだというのに、達するまでには至らない。
しかしリディアにそんなコトを考える余裕はなく、身動き取れぬままただひたすら喘ぎよがるしかない。
だが。それは本当に、唐突に訪れた――
「っひ!!? ――――イくっ、イくっ!! イくイくぅぅっ!! あんっ、はぁぁアああんッッ!!!」
果てさせられた少女は、異常な快楽によって卒倒しそうになるのをこらえながら、つややかな嬌声を放ち続けた。
魔物の長い舌はいまだにクリトリスを刺激し、さらには中指の出し入れが繰り返され、透きとおった液体がサイクロプスに噴き出される
「ひゃああぁんッ!!! すっすごやぁあぁ!!! だっやっめっひゃぅぅン!!! きもち……よすぎあぁぁあーッ!!!」
快楽絶頂も継続しすぎると拷問のごとくだ。
もはや苦悶にちかい表情のリディアは、流れ続ける涎と涙によって顔がぐしゃぐしゃになっていた。
もう何も考えられない。
脳のなかは荒淫の波にのみ込まれ、彼女はその奔流に身体を委ねながらも溺死しないようにするのが精一杯だった。
「や、やだああっ!!! ダメっもうダメぇ!!! し、しんじゃあっ、あンっ!! あンっ!! やっやめへぇぇッ……!!!」
いよいよ止めるよう懇願しはじめたリディアだったが、むろんそれでやめるサイクロプスではなかった。
全員が手や舌をはやめて快楽絶頂を強引につづけさせた。
もう一分ほどもイキっぱなしの少女は、依然として案じたくなる量の愛液を噴きだしている。
きれいな弧を描き、ときおり軌道が変わるその聖水の筋をとらえ、サイクロプスはうまそうに飲み込んでいた。
「アひィぃぃィィ…………いハぁぁッひあぁンっきゃぅアんッあッあッあッあッいやぁァぁあん…………」
あえぎ声がおかしくなってきた少女は、双瞳もイってしまっていた。
このままでは本当に意識を手放してしまう。
いや、むしろ気を失ったほうが楽になれるかも……
性的快楽を味わいながらもそう思ったのは、これが初めてかもしれなかった。
なのに――
まるで考えを見透かされたかのごとく、魔物たちの攻めはぴたりとやんでしまった。
さらには四肢の拘束すら解かれ、何を思ったか、四体のサイクロプスは少女から一歩退いた。
だが、いまのリディアにはかれらの行動に対して疑問を抱いたり、また自分が何か行動を起こす気にもなれなかった。
(離れた、か。今しかチャンスは無さそうだけど、果たして間に合うかね…………)
うつ伏せに倒れたままかれらを観察していたのは、魔術士ラバンである。
始めから敵わぬとみた男は、昏倒するように魔物の攻撃をもらった。
腹に受けた一撃で内臓がつぶれたかと憂えたが、普段から鍛錬していた所為で致命傷にならずに済んだ。
また、それきり追撃を受けなかったのも幸運だった。
尾をひく鈍痛は収まっていないものの、今はそんな事二の次三の次である。
しかし。
険を帯びた紫の瞳からは涙があふれ出ていた。
ロシーニとキフレセルが凄惨に殺されたことの衝撃は、彼が思っていた以上に大きかったのだ。
以前属していた組織で、ラバンは多くの仲間の死を見届けた。
当然その中には親しかった者もいたし、手を出した女もいたりした。
ちょっとした失敗で捕まり、凄惨な拷問を受けて絶望のなか息絶えた者もいた。
だからなのか。
彼は親しい仲間に死が訪れても、精神が大きくゆらぐことは無くなっていた。
組織をはなれ、リディア達の仲間に加わった当初も、別にこいつらが死んでも代わりはいるしな、くらいにしか思っていなかった。
だが彼らと時を重ねるにつれ、その考えが徐々に無くなり別の考えが芽生えたのを実感していた。
自分を認めてくれるこいつらを死なせたくない……主だった思いはそれだった。
最近その自己顕示欲が満たされなくなっていたが、彼らをうしなって気付かされた。
俺って幸せだったんだなあ、と……。
亡き者を悼むとともに、せめて二人が異なった意味であれ愛いたリディアを救うべきだと、ラバンは気持ちを切り替えようとした。
(未完成の召喚術――水氷の精霊イーサラグズ――一瞬でも、あれを喚び出せれば…………)
魔術士はうつ伏せになったまま眼をつぶり、精神を『自然魔術の境』に送って、こう呟きはじめた。
「イーサラグズ……イーサラグズ……イーサラグズ……」
返答はない。
体力が擦り減っていくのに焦燥を感じて、ラバンは必死に呼びかけた。
「イーサラグズ! イーサラグズ! 水氷の精よ! 我が呼び掛けに応じ給え!」
その空間で青いシルエットがぼんやりと浮かんだような気がしたが――すぐに消失した。
もの凄い脱力感が男をおそった。
だが、彼のなかの強烈な反骨心があおられ、挫けるどころか更に強く呼びかけていた。
「イーサラグズ! 水氷の精よ! 我、御身を呼び奉る! イーサラグズよ! 我を救け給え!」
ふたたび、青い人型のシルエットが浮かび、顔と思われる部分の双眸が具現化した――――
しかし、それきりだった。
ラバン‘だった’頭部は無惨に踏みつぶされ、脳漿とあかい血が砂色の岩地にいろどられた。
いくら本人が『自然魔術の境』に精神を置こうとも、肉体は現世にいる。
あれだけの大音声を発すれば遠巻きにいるサイクロプス達の耳朶をうつに決まっているのだ。
邪魔さえ入らなければイーサラグズを喚び出せるだろうという、いわば賭けだったのだが……結果は残酷なものだった。
サイクロプスが少女から離れた後にラバンが叫び出したのは、ただの偶然だ。
行為の最中ならば、或いは召喚も間に合ったかもしれない。
リディアは今度こそ絶望のおもいに囚われた。
死のうか、生きようか、本気で迷わなければならなかった。
「…………………………………………」
リディアは、魔物のものを突かれ、また魔物のものを咥えながらも全くの無表情で、虚無感に満たされた瞳が中空をさまよっていた。
四体のサイクロプスは、抵抗もしない反応もないリディアにやや辟易はしたが、口淫してくれるようになったことで寧ろ上機嫌になっていた。
自らかるく腰を振り、強引に口にいれられた臭物も抵抗なく舐めているのに、その顔には感情どころか生気すらかんじない。
彼女は生きることを選んだ、というよりは死のうという気力を失してしまっていた。
なにより、怖かった。
だから少女は捨て鉢になってしまった。
もうどうでもいい。めちゃくちゃに犯されたからって構いやしない……
「……………………っ…………ん…………」
ドク、ドク、と少女のなかに熱いものが放たれた。
中出しされたというのに、やはりほとんど反応がない。
緑の両眸はふつうに開いているし、口もやわらかに閉ざされていて、突かれる痛みも性的な気持ちよさも感じているようにはみえない。
犯し手が代わって、ふたたびリディアは欲望のはけ口にされた。
かれらの性欲は異常だった。
もう一時間近く輪姦ているというのに、射精のいきおいは留まる気配がない。
少女の全身はいまや白濁の液体にまみれていた。
これでは剣士としての矜持どころか、人といういきものが本来もつ自尊心を廃棄せねば、精神の均衡なぞ保てるわけがなかった。
この輪姦はおよそ二時間ほどつづいた。
その後、少女ははだかのままサイクロプスの住処に連れ去られた。
- Epilogue -
一週間後。
リディアは、魔物たちの前では感情の全てを無くし、しかし幼児退行することはなかったが、精神は完全にヤられてしまっていた。
今も、十ものサイクロプスに囲まれて、上下の口に肉棒を何度となくぶちこまれながらも、何の反応もない。
わりに、自然と腰を振っているし、滑らかな舌使いでサイクロプスに顔射されていたりする。
面妖な光景だった。
一ヵ月後。
少女の腹は大きくなっていた。
かれらはあまり妊婦を好まないらしく、少女が欲望をぶつけられる機会は極端に減った。
夜、サイクロプスの目につかぬところで、リディアはすすり泣いていた。
これが何を意味するのか。
それは最早、彼女にだけしか理解らず、苦しみを共有できる者は誰一人としていなかった。
二ヵ月後。
少女はサイクロプスの子を産み落とした。
自らの息子を見て、少女は失神してしまった。
その後日、彼女はすぐに輪姦れた。
リディアの相貌はやつれはて、本来のかわいさや艶やかさを失っていたが、サイクロプスにとっては瑣末なことだった。
三ヵ月後。
少女は二体目の魔物を産み落としたあと、命のともし火がのこり僅かであることを悟った。
結局、人間は来ても殺されるか逃げるかで、少女はすこしの望みすら断たれた気がして、いよいよ‘本当の意味で’発狂した。
サイクロプスの前で人形のごときふるまいであったのは、あくまで演技だったのだ。
彼女は大声でなにかを支離滅裂にわめきながら、サイクロプスの住処から逃げ出そうとした。
眼の前に立ちはだかった青い巨躯をみても、リディアは止まろうとはしなかった。
サイクロプスは哄い、リディアの首根っこをつかんでもちあげた。
じたばたもがく少女をながめつつ――突然、指で秘処を弄りはじめた。
「あっ…………! あぁぁ……!!」
苦しみながらの、悦びの声だった。
魔物がニヤニヤしながら指をうごかし、愛撫するうちにそこは段々と濡れてきて、いやらしいにゅぷ音が聞こえてきた。
少女は甘い鳴き声をだし、身をよじりつつも抵抗しなくなった。
指が遠慮なく膣のなかをさぐりだすと、ぐちゅぐちゅという音とともに愛液が散りはじめる。
少女は挿入られるたび「あん!! あん!! あん!!」と小気味よくあえぎ、せまりくる快感に全てを委ねた。
そして、サイクロプスの指が最奥までねじこまれると、唐突に絶頂を迎えた。
弓なりにのけ反った身体と快楽に塗りつくされた顔で、少女は恍惚の嬌声をあげている。
噴水のように透明の水がほとばしり、魔物のこぶしが粘液まみれになる中、リディアの呼吸は止まってしまっていた。
魔物が腕に力をいれすぎて、首の骨が折れてしまったのだ。
だが、うっとりした面はとても幸せそうに、その死を受け入れているようにも見えた――
BAD END
成程手難だわ、GJ!
投下されたら取り合えずGJとだけレスしておけばいいやという風潮
まあ頻繁に来られるみたいだし毎回gjするのもアレかね
エロシーンもうちょっと長くしてくれればな……
エロシーンはいいものだ。
特に女の子が感じまくって気持ちよさそうすぎる描写が沢山あると触手がビクンビクンする。
なんでもいいからからみつきたいニョロ
>>357 その想いを、作品にしてみないか、してみないか。
自分的にはちょうどいい長さだけどなぁ>エロシーン
手軽に読めるしちょいちょい新作がくるのも嬉しい
エロ以外に仲間同士の絆も好きだな
ラバンが逆転するかと思ったが失敗に終わったかー
バットエンドのパターンの男衆の容赦ない殺られ方はいっそ清々しいw
猟奇ないと書いてあったからグッドエンドで終わるのかと思ったらバッドエンドか(ノД`)
前から読んでたけどこういう平行世界の連載物もいいよなあ
最後のあたり囚われてから3ヶ月間飯とかどうしたんだろと考えた俺
TBSで女板サスケ?やるらしいんだけど、絶対にやらしい事考えるよね
触手ゾーンとか媚薬プールゾーンとかローション綱渡りとか・・・
やらしい事考えてるのは俺だけか・・・死んできます
高校生かお前さんはw まあ、ここの住人的にはとても正しい
>>361 未だこんな天才が世に出ずに隠れていようとは…
>>361 体力が尽きたらプールに落ちてしまいそこのミミズにヌチョヌチョにされた挙げ句に挑戦者が全滅するか誰かがゴールするまで十字架張り付けなアトラクションなら知ってる。
決勝まで勝ち残るのはムキムキのクリーチャーとか
決勝ぐらいになると視聴率が下がるとか
それなら風雲たけし城ぐらいに難易度ランクを落とせばいい
それなら鍛え抜かれた奴ばかりじゃなくても大丈夫なはず
無理矢理攫ってきて挑ませ、ゴールしないと帰れない
子持ちの女性はもちろん子供を人質に
国境の触手:触手の攻撃をかいくぐって坂・または壁を登る
触手でポン:触手に掴まり(捕まり)対岸まで
触手の館:掴まったらアウトなハニカム状の迷路
ジブラルタル触手海峡:飛んできた触手を膣に入れてわたる
触手池:ダミーの飛び石を踏んで落ちると、そこには無数の触手が
>>361 媚薬プール・ローション綱渡り等で知らず知らずに感じる身体にされて
見せ場の触手ゾーンでの陵辱の数々が必見の番組になりそうだよね
何この神アイデアの数々。
誰かこれらのアイデア使ってSS書いてほしいなw
>>369 描写しっかりやったらかなりの長編になるぞこれ
>>370 主役固定ではなく脱落者を主役にすればよくね?
入院費やバイトをクビになったり新しい技の取得の為の受講料やらで資金難のヒロインや退魔士、魔法少女が優勝賞金+プロモーションビデオ制作権を巡ってエロアスレチックス(地上波放送だが肝心なペナルティ部分はDVD)に挑む!
バトルロワイヤルみたく、シーンごとに視点人物切り替えて、
過去語りで肉付けやら状況説明して盛り上げたりな
これならシェアードワールドっぽく、複数の書き手が同じ題材で書けそう
みんなでぼくの考えたしょくしゅアトラクションを発表し合おうぜ
いい! いいぞこの流れ! ドンと来い!?
ウルトラ触手クイズ アップダウン触手ゲーム
間違えたら罰ゲーム
共通した世界観(現代物?異世界?)、場所(絶海の孤島とか)
それと背景となるストーリーをおおざっぱに決めればいけそうだな。
アトラクションとキャラクターはそれぞれの書き手が……って、なんかどんどん風呂敷が広がってくなあ
触手横断ウルトラクイズ
「入浴しながら、イきたいか〜!」
恥力・胆力・時の運
こんにちは!以前の嵐です
とりあえず、女性たちがどういういきさつでそのゲームに参加させられてるか、も
重要なファクターだと思わないか、思わないか。
淫獣にさらわれた女たちが、自由を目指してゲームに参加するのか、
普通のセックスに飽き足らず、更なる快楽を求めた女性たちが
>>381の掛け声に呼応して参戦するのか、
>>381 グアムの泥んこクイズが大変な事になりそうだ…。
まさに触手溜め。
どっちかというと、悲惨な動機から好きで参加しているわけじゃない人間もいるような
巨額報酬を謳うようなダークサイドのイベントであって欲しい。TV放送不可だしw
淫獣に負け囚われた魔法少女が触手達にある提案をされる
ゲームに勝てたら開放、勝てなかったら触手奴隷
次々と脱落してゆく仲間たち・・・
触手横断ウルトラクイズ
いいなこの流れw
「触手溜め」祭りを思い出したw
やっぱり通常は、囚われの魔法少女や一般人が、
開放目指してがんばるほうが萌えるよなあ。カイジ的にさw
綱渡りから触手貯めにおちてって「ああああああ〜〜っ!」
残された少女はソレを見てまた一つ
絶望にとらわれつつも、綱渡りを続けざるを得ない。
ってかんじでw
触手ダンジョンに挑む魔法少女が触手アスレチックに挑戦するも脱落して陵辱の流れとか
で、隙を見て脱走しようと再びアスレチックに挑むも今度は更にキツい陵辱地獄が待っていた、と
普通に魔界の門とかそれっぽいモノが開いて、馬鹿でかい触手の塊みたいな邪神っぽいモノが降臨して、
街が触手浸しになって、そこから逃げなきゃならない女性たちでもよくね?
触手黙示録カイジ
多額の借金や犯罪などで払いきれぬ負債を背負った少女たちが
地下触手施設に連れ出され強制慰安させられる毎日。
慰安を施すごとにこの施設独自の通貨、
ニョロカを貰い衣住娯楽をつないでいる状態。
(食は触手から栄養たっぷりの精液が最低限、
ニョロカ次第でまともな食にありつける)
主人公は、シャバに出る(30万ニョロカ)ためのゲームからスタートとなる。
カイジをもじって女名を考えてみたら、「カイ」を連想した。
触手ヒロインの金字塔。
>>381 恥力・胎力・時の運でお願いしたい
緊迫したざわざわざわってシーンが
緊縛でうねうねうねに代わる訳だね〜
ウネ…
ウネウネ……
ふむ、これらの意見をうまくまとめて書いてみたいものだ。
実はもう触手――いや着手し始めているんだが、
もし他にも取り掛かってる書き手の方がいるのであれば、 是非とも話し合いたい。
とりあえず今日の夜、アイデアの一端を貼ってみることにします
どうみてもネタなのにエロい
ふしぎ!
本人が満足するまで何度でも挑むことができるが、
2回目以降は触手の淫汁が肌等に作用して感度が上昇していて、
やればやるほど泥沼・・・というのがいいなぁ
あとありがちだが、絶対に負けられないモノを背負っているからこそ
堕ちたとき楽しいと思う。
>>398 定番の妹、親友、レズ恋人の誘拐&脅迫、一丁はいりましたー
でもね、触手黙示録カイと銘打って、
只管、触手奴隷という最底辺から這い上がろうとする主人公を描く、
でも十分いいとはおもうのよ。
仲間とかが出来、それらの脱落で十分他者堕ち絶望が味わえるぞw
そういえば某所に果て無き道程というオリジナルエロSSがあってな…
今でもたまにお世話になるほどのエロさだ。まあ触手はちょっとしか出てこないが
>>400 あれの続編まだかなーとずっと待ってる俺ガイル
サイトの更新自体止まってるが・・・
・特に注意事項はありません
・少女剣士の手難 ep10
少女剣士と弓使いの青年はベルガの街の市場にいた。
もう黄昏時なので人影はまばらだったから、屋外の衣屋で試着しても人目を気にせずにすむ頃合いである。
もっとも、並の胆力でないこのふたりには元から関係ないことのようだが……
「ねぇロシーニ、これなんかどうかな?」
少女剣士リディアは自分の身体に白いワンピースを重ねながら、目のまえの美青年――ロシーニに意見をもとめる。
彼はこころなしか整った面差しに朱を射し、それから少し顔をそむけて「……似合っている」と一言。
童顔を包みこむように栗色の髪を両頬にたらした少女は、そんな弓使いの青年の様子がかわいくて、小悪魔的な微笑をうかべた。
「あたしに着て欲しい?」
「………………ああ」
五分後には、少女は真っ白なかっこう、青年は(元からだが……)真っ黒なかっこうで、宵の街をねり歩いていた。
ロシーニは「街を出たら着替えるんだぞ」と忠告したものの、案外に刺激が強かったため、少女をなるべく視界に入れないようにしなければならなかった。
童貞でもないくせに情けない青年である。
「ロシーニぃ、今度はどこ行くー?」
少女に手を引っ張られている青年は、なんとか平静さを保ちながら答えた。
「……もう買い物は終えたと、先刻告げた」
「え? そうだっけ?」
「そうでなくても、もう大抵の店は閉まる時間帯だ。今日はここで泊まろう」
「その前にさぁ、ちょっと公園行こうよ」
青年は黙り込んでしまった。少女の意図が読めない。
「…………何故だ?」
「いいからっ! せっかく着たんだから、もうちょっと長く着させてよ」
青年は何も言いかえすことができず、少女にいざなわれるままに自然公園に向かうこととなった。
陽が沈んでも街灯がともるので、ベルガの街が暗闇におおわれることは無い。
殺風景なこの自然公園も街灯にてらされているが、子供の遊び場であることと住宅街から離れていることから、夜になると人は全くといっていいほど居なくなる。
「ふぅー……お昼に来たほうが良かったかな?」
「……………………」
「と、とりあえずベンチに座ろっか!」
「…………ああ」
ふたりはそこらにある木製のベンチに腰掛けた。
ロシーニの希望で、宿泊する時も夜営の時もそれぞれちがう部屋で眠りにつくので、こうしてたまに閑談する機会をもうけなければならなかった。
青年のほうは別に必要ないと思っているのだが、少女の方がそうはいかないらしい。
ともに行動しはじめて三週間と日が浅いから、不安になることも多いのだ。
触手アスレチックの変身ヒロイン及び魔法少女系統の王道パターンの発言
躊躇う又は自分を助けようとする仲間に私に構わず先に行って!
だが、今日リディアがロシーニを誘ったのは、今日こそ‘あの事’を問いただすぞという覚悟を秘めてのものだった。
「ねぇロシーニ。前から訊きたいと思ってたんだけど……」
「…………何だ?」
「…………ロシーニって……たまに花街に繰り出してるでしょ?」
何を言うのかと思った。
確かに宿で別々の部屋にはいったあと、こっそり娼家に出向いて遊女とふしどを共にすることはあるが……
青年は顔色をかえず、ゆっくりと頷いた。
実際、彼にとっては動揺する事柄でもないし、後ろめたいことでもなかったからだ。
「…………悪いか?」
「え? う、ううん、そうじゃなくってね……ってことは、彼女いないってことだよね?」
なんとなく彼女の意図が解ってしまった青年である。
同時に欲望のうずきも感じたが、これに乗るわけにはいかなかった。
いくら将来を誓いあった仲でも、離ればなれになってしまえば愛を確かめ合うことはできない。
だからサラ――ロシーニが将来を誓った少女は、遊郭で一夜かぎりの快楽を求めるのは笑顔で承諾してくれた。
もちろん、彼女もかなり無理をしていただろうが……
しかし、旅を共にするリディアと寝るとなると、話は大きく違ってくる。
どれほど長い期間一緒にいるか分からないのに一度そういう関係を持ってしまったら、ずるずると引きずってしまいかねない。
かといって、今ここで「いる」と言ってリディアとの関係がこじれるのも、青年としては歓迎すべき展開ではない。
選択肢が二つしかないと仮定すれば、えらぶべきは事実を告げる方だろう。
本能的な情欲に流されて「いない」と答え、リディアと身体を重ねるようなことがあれば、恐らく自分自身を許せなくなる。
サラに合わす顔がなくなる……
「……ねえってば、いないんでしょ?」
「………………」
「いる訳ないわよね。花街の女の子と寝ちゃってるんだもん」
タチが悪いな――と心底思ったロシーニである。
彼女がいたら、彼女以外の女とは絶対に関係を持ってはいけないのか?
それはあまりに視野が狭いのではないか?
男と女では性欲が比較にならないから娼婦が存在するということが、少女には理解しきれていないらしい。
「いないなら…………あたしとしても、問題ないわよね……」
青年はぎくりとして少女の表情をうかがった。
紅葉を散らしたあどけない面が自分にむけられていたので、目が合ってしまった。
心臓を突き刺されたような感覚がロシーニをおそった。
「だって、勿体ないじゃない? ……お金を払ってするより、あたしとした方がいいでしょ……?」
リディアに好意を持たれていると知らない青年は、今のセリフが本心か、と思った。
どちらにしても、このままではまずい。
いや、今からでも事実をいえば止められるはずだが…………。
ロシーニは、全身にまとっていた緊張感がほどけるのをさとった。
結局、こうなるのか……と、つくづく思う。
僕はなぜ、これほどに意志が弱いのか――
青年の右手が、ゆっくりと少女の顔に伸びていった。
少女は眼を瞑った。
間近で見ると、本当に良い造りをした顔立ちだと改めて思わされた。
きめこまやかな白い肌に、ぬけるような栗色の髪が良くにあう。
頬にかかっている髪を退けながら、少女の左頬を緩やかに撫でさすってやる。
そして、その小さな唇を奪おうと首をもたげて――――
「「――ッッ!!!」」
突如の轟音と悲鳴に、ふたりは重なりそうだった顔を離して飛びすさった。
街の南西――この公園からも近い区域で、なにか事件が発生したようだ。
青年は天をあおいで克己神を想い、口を切った。
「リディアっ!!」
「……うんっ!!」
双方頷きあい、それぞれ武器だけを持って現場へと足を駆った。
リディアは、さほど動きづらくもないし何より着替える暇もないので、純白のワンピースのまま長剣を手に走った。
公園を出て住宅街に踏みいれ、三棟も過ぎると――――おぞましい光景を眼にすることとなった。
ふたりとも言葉を失って立ちつくしていた。
赤黒い泥のような巨躯を有する不定形の怪物が、闇に落ちたベルガの街を蹂躙していたのだ。
建物はなぎ倒され、男は溶かされて命を奪われ、女は犯されて生気を奪われ……
――と、リディアの眼前にいた中年の男が触手にからまれ、空中へともっていかれた。
すでにシュウゥゥと音を立てて衣服が解け始めている。
「な、なにすああ゛あ゛あ゛がぎゃべれ………………――――」
奇異な悲鳴をあげた男は見る影もなくしなびて、五つと数えぬうちに絶息していた。
ロシーニは弓をつがえながら叫んだ。
「逃げろリディアッ!!」
呆然としていたリディアはようやく我に帰ったが、口上の内容に耳をうたがった。
ロシーニが放った三矢は不定形の怪物に命中し――――失くなってしまった。
眼を剥いているいとまはない。
ふたりに赤黒い触手が十数本も伸びてきたからだ!
位置関係からして、少女はかわすことなど不可能だったに違いない。
いまは長剣を持っている少女だが、はたして襲来した触手をどうにかできたか。
おそらく不可能であったに違いない――
「――ロシーニッッッ!!!!」
悲痛な絶叫がひびいた。
もの凄いいきおいで突き飛ばされた少女は無事だったが、青年は不定形に捕らわれてしまっていた。
「は、はやくにげれ……へ……………………――――」
リディアは再び絶叫しそうになったが、ショックのあまり声は全く出なくなっていた。
彼女は壮絶な表情で、無惨に息絶えた美青年のみる影もない容貌を緑の双眼にうつしたまま微動だにしない。
直立不動の両足は凍ったように地面に張り付いていて、茶色の土でできた地面が濡れて黒く変色していた。
失禁してしまったらしい。
そんな少女に対し、触手は容赦なかった。
無数の赤手が飛んできても、リディアは全く反応を示せず……あっというまに全身にからみ付かれてしまった。
「くっ……! うっ…………!!」
少女は泣きながらもがいたが、無駄な抵抗でしかなかった。
からみついてきたぬるぬるの触手は少女の衣服を溶かし、少女を全くの裸体にしていた。
いつのまにやら剣すら手放し、だんだんと力が抜けていくのを感じる。
この怪物『邪赤粘魔』は、人間の雌の生命力を活力源としているのだ。
それを吸い取るのには、特殊な方法と多少の時間がかかる。
「くふっ…………ぐすっ……ロシーニ…………」
四肢をのばされ、あられもない格好にさせられているのに、リディアは未だに死んだ青年を諦め切れないようだった。
現実のものと思いたくなかった。
彼がああなったのは自分のせいでもあるのだから、少女がはげしい後悔に苛まれるのも当然といえた。
「――――ひくッ?!!」
少女は異なうめき声を発した。
なぜか触手によって目隠しされ、同時に秘処に卒然と侵入してきたのは、赤黒く太い一本の触手だ。
犯されることを覚悟した少女だったが、迫ってきたのはなんとも言えない感覚だった。
「…………ひうッ?! ……はンっ!! ……ふあッッ!!」
じゅく、じゅく、じゅく、と吸音が鳴るとともに、触手の管を通して粘魔へ生命力が運ばれてゆく。
痛覚でも、快楽でも、疲労でもない奇怪な感覚が、生命力を啜られるたびに少女をわななかせた。
「きゃぅ!! んあぁ!! あぁん!! くふぅ……ひゃあッッ!!!」
涎を垂らしてなまめかしく喘ぐ姿は一見すると性的な心地よさを感じているように推察できるが、実際にはちがう。
勝手に出てきてしまうのだ。
みれば、触手がねじこまれたそこから愛液がぽたぽたと漏れ出てきているではないか。
「ひぃっ……いあ゛ッ!! あん!! あん!! ひゃあ!! あぁぁンっ!!」
少女の嬌声はいよいよ激しさを増してきた。
強制的に全身をかけめぐる異常な感覚が少女をよがらせ、じゅくじゅくと鳴るたびに身体がビクンビクンと大きく波打つ。
愛液がほとばしる量も相当なものになっていた。
「や゛、め゛……ひゃああ゛っ!! だぇ、いたいぃ!! ひやああぁあ!!」
ついにそれは、気持ちよさだけでなく苦痛をも伴った悲鳴になっていた。
触手によって覆われた双眸からは涙が流れ、全身のわななきと絶叫は常軌を逸している。
「ぎあッ!! あ゛ッ!! あ゛ッ!! やえ……ぎゃあぁぁあア!!
リディアの声には、もう快さはほとんど残されていない。
陰部から噴出しているのも、もはや愛液ではない。
――血だ。
処女幕を破られる血量などとは比較にならない血液が、少女のそこから大量にあふれ出している。
「も゛、だ……あ゛ぅ!! ひゃえぅ!! ンはああ゛ぁぁッ!!!」
彼女の声は完全に苦痛だけが支配しているように思えた。
一体触手が――粘魔が何をしているのか、内部で何が起きているのかは定かではない。
ただ明瞭なのは、‘生命力を吸い取られている’という事実だけだ。
そして……少女の秘境から、ぶしゃああっと痛烈な音をたて赤い液体が大量に噴出した
「――ッぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛ぁーーーーーーー!!!!」
顔をめちゃくちゃに振り回し、その凄まじい感覚――快楽でも痛覚でもない――が全身に駆け抜けるのを耐えた。
触手がうねうねと波打ちながら出し入れされるつど、ぶしゅ、ぶしゅ、といやな音を発しながら血が吹き出ている。
正体不明のそれがなんなのかは、当人ですら知りえないものだったが、様子からして身体に害を及ぼすものであることはまず間違いなかった。
その証拠に――リディアの肢体が、徐々に細くなってきている!
壮絶な表情の顔もはっきりとやつれはて、まさに生気を失ってゆく様子が傍目にも容易に理解できる。
「はぁぁっ……いや、あっ……あぅぅ…………」
声に力が無くなってくると、秘穴から吹き出す血液も大分収まってきた。
――出し抜けに、四肢の拘束がほどかれた。
地面にあおむけになった少女の瞳には光がなかったが、全身はいまだ激しくビクビクとふるえていた。
死後硬直がそうさせているのかもしれなかった。
- Epilogue -
リディアは、身体のところどころに鈍痛が走るのを感じながらも、意識があるのだとさとった。
しかも、しっかりした寝床のうえで、毛布をかけられて眠っていたらしいのだ。
馬鹿な。ありえない。
助かったという安堵はほとんどない。
夢だと思いたかったが、感覚があまりにはっきりしすぎているので、残念ながらそれはない。
リディアは思い切って眼を開けた。
純緑の双眸にゆっくりと、自然木の天井が描画されてゆく。
「……意識が戻られたようですね。よかった……」
なにやら優しい声音が耳に入ってくる。
少女はバッといきおいよく上体を起こした。
よかった、ちゃんと寝巻き着てる――と思いながら、声の主が誰なのかたしかめた。
リディアの寝床のかたわらに、‘彼女’はいた。
自分に負けないくらいの美少女がそこにいて、微かな憂いを感じさせる笑みをたたえている。
ほっそりした長身痩躯に空色の法衣をまとっていて、整った顔立ちに流れる金髪と純な碧眼が印象的だった。
その美少女の向こうに――――死んだはずのロシーニが眠っている。
やっぱり夢なのかとかあれこれ思考を重ねるまえに、美少女は口をひらいた。
「私はキフレセル。神に仕える者です。
偶然この街に滞在していたのですが、昨日の夜、『邪赤粘魔』という名の怪物が街を襲いました。
私が駆けつけたときには、既に多くの方の命はが奪われていて…………。
私はすぐに聖魔法を行使し、怪物を浄化させました。
そして、怪物の手にかかってしまった方々を見て回ったのですが……命の光を辛うじて灯していたのは、あなたがた二人だけでした……」
リディアの頭にはもろもろの疑問が浮かんで混沌としていた。
だが、まるで懺悔するかのように頭を垂れる美少女に強烈な違和感を覚えていたゆえか、あえてそれらは後回しにしようと努めた。
「……あなたが助けてくれたの?」
「……はい。私も不肖ながら神のしもべですから、治癒魔法を行使できます。ですが、生命を繋ぎとめられたのは――」
「あなた、男でしょう?」
‘美少女’の碧眼が大きく見開かれた。
「声色をつくってもわかるわ――雰囲気でね。
命を救ってくれたあなたには失礼だけど、男として話してくれる?」
美少女――いや、美少年ははっきりと身震いし、こみあげる何かを否定するように首を振って、口を切った。
「承知しました。代わりといってはなんですが……あなた方と旅程を共にさせていただいても宜しいでしょうか?」
「……え?」
リディアは緑玉[エメラルド]を思わせる瞳をしばたたかせた。
「私は明確な目的を持って旅をしていたのですが、一人では達成できそうにないものだったのです。だから、旅程を共に歩める、信頼できそうな方を捜していました」
嘘ではない。
だが少年は、本当に決め手となった肝心なわけについては述べなかった。
「ちょっと待って、信頼できると思った根拠を教えてくれるかしら? 少し話しただけなのに、信頼もヘチマもないと思うんだけど」
「……初めてだったのです。……男女問わず、私を男と指摘して下さった方は」
美少女のようなおもてにはほんのりと赤みがさしている。
「……それだけ?」
「私は、男性からは好色な眼で見られ、女性からは頼りない少女として扱われます。
女という先入観を一度持たれてしまったら、それを完全に取り除くのは非常に難しいのです。
その点、あなたは最初から私を男だと判別できていたではありませんか。嬉しく思いました」
本当に嬉しそうに話す僧侶をみて、少女は全く疑おうとはしなかった。
まだ若くて人生経験も浅いから、彼の本意を探ろうとするほどの考慮はできなかったのだ。
「随行させてはいただけませんでしょうか?」
「分かったわ。でも、あなたの目的を達成する為に行動することはできないと思う。それでもいいの?」
「構いません。幸い、時間には余裕がありますので。……本当にありがとうございます」
快諾して、その後間髪いれず釘を刺すところがいかにもリディアらしかった。
謝礼を述べられた少女は、ほんの少し顔をそむけて恥ずかしそうな顔をしている。
「……そういえば、名前を聞いてなかったわ。あたしはリディア」
「キフレセルと申します」
「キフレセル…………これからもよろしくね」
「……はい、リディアさん」
静かな空間で会話していた二人は、狸寝入りしていたロシーニの存在に気付かなかった。
そして、何ゆえそんなことをする必要があったのか。
それは彼にしか知りえるものではなかった……
END
410 :
あとがき:2009/10/12(月) 23:22:53 ID:o1u4NeOj
>>395は自分なのですが、思いのほか軽率な発言であったことをお詫びします。
趣向として複数の書き手が参加できれば良いという話でしたね。
この企画に一緒に取り掛かっていただける方が居りましたら、手を挙げて(レスして)いただけると助かります。
とりあえず、自分も皆さんの意見を十分取り入れた上で、ゆっくりと骨組みを創っていこうかと思います。
今回もGJを言わせていただいて、
ああ、あなたでしたか。
あなたに協力してもらえるなら、
いい「触手黙示録カイ」ができそうですw
うね…
うね…
うね…
もう一年近く小説を書いていないが、頑張れる気がする
お、俺はやる!やってみせる!
413 :
410:2009/10/13(火) 14:55:07 ID:l7K3vbU2
……自分の発言の所為でスレストさせてしまったようで申し訳ない。
>>412様、ありがとうございます。
しかし実のところ原作のカイジは未読でして(これから読みます)、それを差し引いても世界観構築にはとても時間がかかります。
そうですね……早くて二週間くらいでしょうか。
なので心赴くままに雑談に興じていただけると助かります。
ではまた後日
某エロ同人にあったネタだけど乳首とかクリとかお尻とか、局地的に責める部分を選ばせて、
5分間一度もイかなかったら勝ち、逆にイったら負けっていう勝負があったらいいな。
>>414 局所麻酔(反則)をして勝つつもりが気付いた相手側に逆手に取られ、麻酔と媚薬をすり替えられて……
なんてのを幻視した
ダーウィンが来た!で紹介されたメジロダコ。
巣である貝殻等を持ったまま移動する習性があるのだが、最近は海に沈んでいる壷や瓶を利用する個体が多いのだそうな。
で、それなら女性の胎を住家にするようになったタコがいてもいいんじゃね?とか思ったり。
メジロダコの大きさは握りこぶしぐらいだって話だからサイズ的にも無理ないし。
>>406 GJ〜
今回はフレセが仲間になった時の回想か
次はラバンが仲間になる話だとして、エロは何だろうw
>>406 >
> そんな少女に対し、触手は容赦なかった。
> 無数の赤手が飛んできても、リディアは全く反応を示せず……あっというまに全身にからみ付かれてしまった。
>
> 「くっ……! うっ…………!!」
>
> 少女は泣きながらもがいたが、無駄な抵抗でしかなかった。
> からみついてきたぬるぬるの触手は少女の衣服を溶かし、少女を全くの裸体にしていた。
> いつのまにやら剣すら手放し、だんだんと力が抜けていくのを感じる。
> この怪物『邪赤粘魔』は、人間の雌の生命力を活力源としているのだ。
> それを吸い取るのには、特殊な方法と多少の時間がかかる。
>
> 「くふっ…………ぐすっ……ロシーニ…………」
>
> 四肢をのばされ、あられもない格好にさせられているのに、リディアは未だに死んだ青年を諦め切れないようだった。
> 現実のものと思いたくなかった。
> 彼がああなったのは自分のせいでもあるのだから、少女がはげしい後悔に苛まれるのも当然といえた。
>
> 「――――ひくッ?!!」
>
> 少女は異なうめき声を発した。
> なぜか触手によって目隠しされ、同時に秘処に卒然と侵入してきたのは、赤黒く太
>>406精液出されず、あくまで手難で受難シリーズ結構好きだ。
ところで難って字を眺めると、これは雉じゃなかったかと頭が混乱するんだ。
>>420 雉の怪物というと、九頭雉鶏精くらいしか思い付かないなあ。
てか別に怪物って感じじゃ無いな。見た目人間だし。
原作だと、ロリな外見とそれに見合わぬエロテクで王を虜にしたらしいが。
魔法少女の続き読みてー!
キフレセルがそんな女の子みたいな顔してるなら
一度ぐらいはリディアと一緒に凌辱要員になってもいいのにと思う自分は男の娘スキー
男の娘が犯される話はここじゃ駄目だよ
そうだね
ふたなりだね
そろそろ天使さんたちの活躍も見たいです
そろそろ触手無双ってゲームがあっても良いと思うんだ
沢山のモブおにゃのこがいっせいに犯されてイカされる、
ソレはとてもすばらしいゲームだとは思うが
実現はかなーーーーーーーーり困難だろう。
なぜなら
原画氏が死ぬから、間違いなくw
ナツメが好きすぎて
「続きが書かれないなら俺が妄想を形にする!」
なんて考えて、ナツメ達とは別の都市で活躍しているエンジェルチームを書く三次創作を試みて数週間
文章力と創作力の欠如を思い知っただけでした
触手と女の子がツイスターゲーム
女の子の体で、触手がツイスターゲーム。
「触手を、左乳首に」とか。
>>427>>430 まあ、その…なんだ。ホントに申し訳ない。
年度変わってから異動+残業地獄の黄金コンボで、この半年殆ど手が回ってないッス。
そらもう手淫する時間も惜しいくらいに。
たまの休みに手ぇつけよとしても、設定に耽ったり過去の手直しやらで逃げ打ってる始末。
憧れの上京生活は、どうしてこうなった(AA略)状態。
牛歩戦術張りの遅筆と化してますが、まだ見放さずにいてくれてる奇特な御方は、どうかもうちょいお待ち下せえ…。
オナニーするヒマもないとは・・・
体だけは壊さぬよう願います。
体なくしては欲望がついてまいりませんw
出来るときに、復活を歓迎いたします。
いいのかい?ホイホイ待たせちまって?
俺はバスタードだって楽しみにしちまう男なんだぜ?
…でも、本棚をカルテばりに占拠してるベルセルクには正直迷ってる。
待つさ
H×Hだって待てるんだ
だから、諦めたり妥協したり無理に閉めたり…だけは避けて欲しいなぁ
慌てなくても急がなくても…
そうして溜め込んだリビドォで作品の質が上がるのですな
R.O.Dの続き待つのに少し疲れてきました…
似たようなところでF.S.S.(10年余裕)
魔界水滸伝とA君の戦争なんて続きは永遠に出ない・・・
441 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 21:24:13 ID:Eoe99sRh
こんにちは!以前の嵐です
442 :
手難の人:2009/10/18(日) 23:58:53 ID:87VraYp+
それを考慮すると漫画家は偉い。どんな形であれ完結させてるんだから。
吉田直氏は本当に気の毒。
ysknとながるんには猛省を促したい。
と、「触手淫魔録カイ」の本文が一行も進んでない癖に偉そうな講釈を垂れる私でありました……すいません。
今すぐデスクに向かいます。
シャアさんも無理せずだらだらと……あ、いや頑張ってくださいね
シャア!シャア!シャア!!
生存確認できてよかったー
ろくごスレの住人だったので1年2年は楽勝さ
漫画家の放置っぷりも大概だけどな
翡翠境奇譚
イグナクロス零号駅
リスティス
渦神風塵帖
ダーククリムゾン
幻超二のナルシス3
NAS−Oのエンジェルリップ
ストラグルバニー
どれも終わる理由なくただ怠惰のままにほったらかされている俺の夜のお友達だよ
生きていらっしゃった! やっぱり仕事が忙しかったんですね
どうか無理せず身体をいたわってください
星くず英雄伝を待ち続けて幾星霜
カイジとかアカギとかワシズとか読みながら頑張ってください
ヤマモトヨーコとタンシィング・ウィスパーズも混ぜてくれ
人外コブ…
ここまで小野主上と田中御大なし
富樫なら仕事しろ!になるとこだが、ホンマに仕事してる人はそら仕方無い罠。
俺も転勤した途端、エロゲ積みまくりなんで他人事に思えない。
投稿開始から2年も経つ訳だから、文章も大分変わって来てるだろうし、手直ししたくなるのも分かる。
どっかに第一話から投下し直してみるのも有りじゃね?
>>451 作者サイトによると、ヤマモトヨーコは一応書く気あるらしい。
文庫ではなく単行本になるかもしれないという話(脱稿後に決定)
但し、そう言い続けて幾年月……
ただの娘である千里の存在に心安らぐ
まあどなたさまも無理はなさらずに
作者に鞭打ってまで読んだんでは、楽しみは半減するからな
無理して書いたもんはだいたい文章に出るからなー
無理なく犯してこそ触手の自然体。
緊張でカチカチになって滑らかに動けない童貞触手とかw
ブラジャーが外せない時の異様な気まずさを味わうのだな。
>>433 ファイ○フライなんかも、彼方此方に投稿しながら進捗してるので、結構バージョン違いがあったりする。
ってか作品の息が投下先を上回ってしまうような傑物も稀に。
ねじり鉢巻で執筆作業にいそしむ触手
>>461 コスチュームの下にブラが有ったら触手で100叩き?
安価ミスと思われ
俺は誤爆に賭ける
だが「触手」のフレーズが入ってるぞ?
他の一般スレではあまり使うまい
時事ネタにしても少し古かったと反省
ナツメ達の何が良いって、助けに来る遅さだよな。
「あいどのーまいどのー」が蔓延る触手界で、被害者がガッツリ中出し、酷いときは妊娠してから駆けつけるという。
とりあえずでくの坊は消えた方がいいと思う
>>469 ヤツは全触手の宿敵だ
だが、それ以上にヤツが一時的に死んでた時に触手で二人を犯さなかった鬼夜叉童子は万死に値する
器具と普通の人型が相手ってアホか
普通は触手やモンスターで犯って孕ませるよな
亜衣麻衣3センチを汚して産ませて貶めたい
小説のアベにはがっかりした。
念力で触るだけって。
いや、エロかったけどさ。
しっかり犯った後に助けが来るって、凌辱をやり直せるからいいよね。
夜叉神先生は空気読める良い人だった
犯る側に問題があったが
475 :
名無しさん@ピンキー:2009/10/28(水) 16:28:03 ID:6l7ZNorC
鋼の竜にロリっ娘アイドルが竜姦されちゃう話マダー
3人の姫と騎士の続きが気になる
478 :
手難の人:2009/11/01(日) 02:46:37 ID:pkZZRWkK
極めて私的な事情により、手難シリーズにくわえ、落とす予定であった触手淫魔録カイの創作を断念しました。
本当に申し訳ないです…………
代わりといってはなんですが、手難シリーズと密接に関わっている長編SSに着手しておりまして、
それは推敲まで終えてから落とす所存ですので、凡そ三カ月、お待ちいただきたく思います。
もとより、「続けない」と言いながら勝手に続き(とすらいえないもの)を書き、今度は勝手に「書く」と言っておいて結局と書かない。
住民の方々には私の我が儘を黙認していただき、迷惑をかけたと思います。
恩返しではありませんが、物書き歴丸一年の集大成を此処に捧げ、筆を置く事に決めました。
最後に、皆様の思いに背信することになって、本当に、重ね重ね、申し訳ありませんでした
>>478 一年しか書いてないから筆が拙いんですアピールといい長々自分語りといい少しは空気読めよ。
自分の発言に責任取れないんだったら軽々しく引き受けんなよ。
三カ月とか提示すんなよどうせ無理なんだから。
裏切りまくってんだから少しはまともなの書けよほんとに。
まあはなから期待してないけどな。ナツメが待ち遠しい
どっちもくだらない。
そんな長文書けるならSSの一つでも落とせよ。
>>480 キッツいなお前さん
でもまあ俺もちょっと内心思ってたような事を代弁してはくれてるな
淫魔触手録カイとか書くって一人で盛り上がって、一人で断念して無理でしたとか独りよがりにも程があるだろうって思ったし
手難シリーズを糞とは言わんが偶々興味持てなかった俺みたいなヤツの中には似たような事を思う人がいると思うし
>>482 まぁオレもそんな風に思ってる
でも手難シリーズは好きだぜ!
俺は某スレも兼任してるんだが、どっちも途中で止まったSSの多いことorz
続き書きたいんだけど、作者と連絡取れないとかしょっちゅうだし。
むこうはひでぇ場合には職人追い出すのもいるから困る。
どうでもいいけど、「続き書きたいんだけど、作者と連絡取れない」って何だ
複数の作者で合作するようなスレ?
ていうか、他スレの愚痴をここで言われても困る
>>478 大丈夫。応援してるから
>>480あたりできっついこと書かれてるがまぁドンマイ
というか
>>480ってそもそも作者への愛がないよね。少しはまともなの書けとか何様?
気長に待つからがんばれ
>>486 ああ、
>>482の書き込みをした者だが、そういう応援をするのは忘れてたな
手難の人にも謝罪する。
貴方を追い出す意図は全く無いので、頑張って作品を書き上げて下さい。申し訳ありませんでした。
転職して間もない女性ほど触手や魔物の餌食になるのは居ないよね
慣れない武器。慣れないバトルスタイル。少ないMP(魔力)など様々な要素が触手や魔物に取って有利な条件になるから
しかしエクカリバーのSPでレベルそのままでロードに転職してた元女戦士の何気ない一振りで、
単なる血袋に変えられる危険があるので注意だ
レベル2パライズさえあればどんなヌルポな触手でも無双出きると聴いて受講料を払ったが
1分も保たないんだなこの麻痺
一分あれば十分だろjk
一分あれば十分、十分あれば百分
そんな軟弱触手たちにお勧めするのが
このエレクトニクッストレーニングセットだ!!
これを体に巻き付けて電源をONにするだけで
驚くべき触手パワーが手に入れられるぞ!!
では体験者のコメントを聞いてみよう!!
「こいつまじすげえっす!!1年前から始めたんですがもう魔法少女食いまくりっす」
「このエレクトニクッストレーニングセットの御蔭で魔法少女100彼女に出来ました」
「これ、トレーニングにも使えますが魔法少女の体に巻くと凄い拷問器具にも使えますよ」
電話番号 ???−???−????
※トレーニング、魔法少女の拘束以外の目的で本器具を使用し、
何らかの被害を被っても本社は一切の責任を持たない事をご了承ください。
「その手(?)を離せクリスマスツリー!」という台詞を連想した
ここってピクシブ使ってる人もいたのか…
挿し絵に使われてた触手エロ絵見てたらまたSS読みたくなってきたよ!
一分もあれば、自分の触手で拘束出来るだろ。
一分ありゃ口から媚薬含んだ粘液送り込んで抵抗できなくできるだろ
今、触安通いしてるんだけど
少ない触に対して触を求める人が多すぎな気がする
一件の触に20人も30人も求触者が群がってる
499 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 15:53:30 ID:+82h7IgE
あげ
人気の触は、膣、アナル、尿道、口、両耳の、七穴同時責め。
続いて、口からアナルに触を貫通させてズリズリする一本刺し。
閉まる、触安〜
しごくの中断
女をねら〜う卑猥影
触手の快楽守るため
『触禍あ゙』に改造された早乙女ミチルは改造人間である。
「ヤメなさいショッカー!! そんなに激しく出し入れされたって、ぜんぜん感じなっ……ふんん!? かんじないもん!!」
ニュル触家ー
首領がアフリカの暗黒宗教組織ニュルニョル団と自身の組織である触家ーを合併させ誕生した新組織。
触家ーを遥かに凌ぐ科学力と戦力を誇り、無用となった触家ーの戦闘員らを次々に粛清していった。
日本征服のためには陵辱、暴動、破壊の限りを尽くす恐るべき組織である。
シンボルマークは少女に触手が絡みついているマークに変更され、怪人もより強力な2種類以上の生物・物体を組み合わせた合成怪人となった。
粛清=触手隊員なら同化、女性隊員なら触手で奴隷化ですねわかります
女の子の快楽をエネルギーにして動く浮遊要塞!
>>505 西暦2XXX年
人類は地球に接近しつつある巨大なる脅威を発見した。
その名も、肉色彗星。
それは、惑星のようにも見えるが、生命体であった。
表面に、無数ともいえる、人間型の女性と思われる生命体を確認。
この彗星は、奇妙な方法で、自らを巨大化させ続けている。
人間型が住んでいる惑星を通るたびに生命体を吸収し、
男や他生命体は吸収して同化して己が肉体とし、
女は略取して快楽を与え続けて動力源とし、通り過ぎていくのだ。
残った惑星は、例外なく死の星と化していった。
そいつは、肉のうごめきと、女性の喘ぎ声を響かながら、
地球へ迫ろうとしていた。
なんという無茶すぎるSF!!
まさかSFで核ミサイルが正攻法で役立つ日が来るとは
危険なものはよける柔軟性くらいはもってます
ますます無茶が増えた!!
なんだか塊魂みたいだ
肉塊魂か
あれなんかすたっぷr(ry
なんか似たような話が過去に投下されてたような・・・
>>511 書いていて徐々に思い出してきた、あれか・・・
まあでも、あれはあくまで地球をスタート地点としてかかれたやつだし・・・
いいわけにしかならんorz
まあでも、未確認物体に誘拐され奴隷にされるシチュは、燃えてこないか?
ヤマトなのか、5thエレメントなのか、それとも他のなのかで印象がかなり違うなぁ
妖星ゴラスかも知れないよ
ヤマトのようにすれば、大量の女性をいけにえに出来る可能性が出てくる。
「唯一対抗できる手段は、宇宙を航行しつつ戦闘行動を起こせる戦艦しかなく、
その乗組員を募ったが、男性は、あの惑星に関わっただけで吸収されると恐れ
誰も志願しない。結果的に生還可能性の高いということで続々志願し選ばれていく。
かくして、大多数ともいえる女性と、唯一艦長として選ばれた男性で乗組員が構成され、
巨大戦艦は出発する。
戦いの中で1人また1人、時には数人、肉惑星に囚われゆっくりと奴隷にされていくさまを
見せ付けられる残された乗組員、そして艦長(ここでNTR要素wwww)
ジリ貧の消耗戦を強いられる戦艦、果たして戦いの行方は、地球の運命は・・・・
(まあ決まったようなモンですがw)」
こんなかんじ?
>>515だが
誤: 誰も志願しない。結果的に生還可能性の高いということで続々志願し選ばれていく。
正: 誰も志願しない。結果的に生還可能性の高いということで女性が続々志願し選ばれていく。
一応訂正orz
館長の恋人とかが捕らわれて肉の星で浣腸されるんですね
518 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 07:01:18 ID:IacP9GJB
わたしはだれだ
>>517 だれうま
そうそう。艦長の目の前で(またはスクリーンを通して)そうなるの。
触手スレはたまに面白いネタが投下されるな
流石だ
>>512 逆に考えるんだ
あれは第一話だったんだ
次は肉惑星と化した地球が他星を侵略するんだ・・・ニョロ
惑星規模は大きすぎだろう
インフレはほどほどにしないと身を滅ぼすぜ
じゃあ戦艦規模
目指すは隕石規模、小惑星規模、そして惑星規模
惑星規模のハーレム、そのロマンの為に、
戦艦規模女性ハーレム生命体が奮闘するお話。
塊魂の肉塊版でいいじゃん
転がって進んでどんどん女の子をくっつけて取り込んでいく
肉球って書くとちがうものになってしまうなぁ
肉球付きの触手は女受けする
>>525 それだと過去のあの作品になってしまうのが玉に瑕。
>>506 「くりぃむレモン:スター・トラップ」思い出した
ユニクニョロンに星ごと喰われる女性達。
人類とサイバニョロンの運命は「子宮体」を受け継ぐ「プライム」に託された……
532 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 18:07:15 ID:jG/k6ev0
こんにちは!以前の嵐です!
私にいい考えがある
チャーラララー、プイ
>>433 甚だ亀レスだが、時間が取れたらその設定とか、うp済み分の手直し入れた奴なんかも上げて欲しいッす。
かく言う自分も休日はバテバテで、完璧創作からは遠ざかってますが。
保守
今度ビッグサイトで触手の博覧会があるらしいぞ
いわゆる触博ってやつだ
>>537 当然、どう女の子を犯すのかの実演もやってるんですね。
触手のタタキ売り
一皿300円(催淫効果☆☆食後5時間運転禁止)
540 :
名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 23:41:04 ID:tXvueqIP
こんにちは!以前の嵐です!
コンパニオンの女の子が触手の実演をしてくれます
ああ、車の展示会とかで変身ヒロインみたいなシルエットの水着のコンパニオンが車体に
寝そべってたりするの見ながら妄想してたのが、まさにそれだな。
最新式触手機能付きトイレの実演もあるらしいよ。
日本人のトイレへのこだわりは凄いな。
腸内に侵入し吸い取り歯で砕く事で、硬い便で肛門が切れたり、下痢により粘膜を傷つく心配もいりません
尿道から膀胱に侵入し直接吸い取る事で残尿感ともおさらば
糞尿は人の体内から直接触手の体内に取り込まれ動力となる為節水節電になりトイレットペーパーもいりません
糞尿が外気に触れることも無いため匂いも気になりません
あれ普通に欲しいぞ
ちょwww俺ら男、男wwww
いや切れ痔なんよね
これなら肛門に負荷が掛からなくていいな―、と
未来人はみんな触手アナルに目覚めるのですね、分かります。
一部10代の間で触手の媚薬は合法ドラッグと流行し社会問題に
後に触手規正法が施行され、媚薬型からローション型へ触手の形態は移ることになる
>>546 イボ痔な俺もケツ拭くのが辛いから普通に欲しいぜ……
アナルは自己開発済みだからばっちこい
尻穴ほじられすぎて脱肛になるなよ
ミトコンドリア、ビフィズス菌に続き人類はスライムと共生し朝のトイレ渋滞の解消、宇宙での水の再循環100%を実現。
そして、人類は新たな一歩を踏み出す…
小松左京のSFを思い出した。
長距離航行を始めた宇宙船だが、用意された冷凍睡眠カプセルは全てダミー。
そして隠し部屋には古びた棺桶がひとつ置いたっきり。
で、乗組員が一人、また一人と消えていく。
最良の宇宙飛行士はバンパイアだって事で、バンパイアをこっそり潜ませて、
船内で飛行士を襲わせて全員バンパイアにさせるって計画だったが、
何も知らない一人の飛行士が反撃&全滅させて途方にくれるって内容だった。
SF吸血鬼は、何かに感染してなるってのが多いな。
FSの描く吸血鬼に見えた
サイバー系で触手物とかふと思い浮かんだ
電脳空間にインした女の子がウィルスの触手の餌食になってデータ吸い出されるとか
乳首からちゅうちゅうと過去の恥ずかしい記憶まで吸い出されて
ネットは広大だわ!
>>556 エロ漫画ではちょくちょく見るシチュだね
で、現実世界ではアバターとは正反対(アバターが黒髪お姉さん系なら実際はショートカットにスパッツな元気娘)が、
ヘッドマウントの下では涎垂らしてながら失禁して放心してるようなオチのヤツで
ヘッドマウントの下では涎垂らしてながら失禁して放心してるようなオバさんのヤツで
に見えた
>>560 それどころか精液垂れ流してビクンビクンしてるネカマ幻視して萎えた
ショタなら大丈夫だ
ガチホモマッチョだったりして・・・
(;´Д`)ハァハァ
まさに怪物
逆に陵辱触手ツールを操るモヒカンハッカーの方が美少女だったりして
ガパッって電脳空間にアクセスするポッドがスライドしたら平坦な肢体をボディースーツで包んだ黒髪おかっぱお嬢様が横たわってて、
「今日はどうでしたか?お嬢様」とかって紅茶淹れてるメイドにヘッドマウント外したがら、頬を桜色に染めてか細い声で
「…バカなネットポリスを狂わせてやりました…ヒャッハー…」
日本語でおk?
どっちかというとお前さんが
ニューロタングでおk
>>562 それが自分だったらと思うと地味に興奮した。スレ違いの気がするが。
今年は常連のローパー、夢魔、獣人が首位争いから転落
〜〜〜〜〜中略〜〜〜〜〜
中でもローパーはスライムに敗北し零落した。
〜〜〜〜〜中略〜〜〜〜〜
一方、弱体化した首位に変わり前年から力をつけて来た龍、不定形、虫、植物、両生類は大きく株を上げた。
触手白書より
電脳空間の怪物に精神を犯されるということならギリギリでスレ違いにならない…か?
>>574 仮想現実に五感まるごと入る様なゲームとかで、コンピューターウイルスに犯されるとか。
走ってない魔法少女マダー
>>575 アヴァロンの世界はゲーム内で死ぬとその激しいショックで嘔吐、放尿という醜態をさらす、つう設定があるんだが。
ゲーム内で、死ではなく・・・だったら・・・ねえw
ぬるぬる
鳩山
>>573 ローパーよりスライムの方が万能だからな。主に形が。
スライムローパー
今日、11月23日はいいにょろ耳の日
>>580 でもスライムって「固さ」という点ではローパーに勝てないニョロ……じゃなくて勝てないし、
実戦の強さはローパー>スライムだと思うんだニョ、じゃなくて思うんだよ。
まあスライム君はせいぜい前座や前戯役だよね。
>>583 グリーンスライムの恐ろしさを知らないな?
取り込んでよし、同化してよし、自身を触手に変形させて嬲るもよしのスライムさんに、
ローパーごときが勝てる訳ないだろjk
おまえら同士絡みあって楽しいか?
ローパー×スライムですかコノヤロー
絡むなら女体にだろJK
巨大イソギンチャク「俺もいるぞ」
モルボル「俺を忘れるとは無礼な」
メタルスライム「硬さはなんとかなります」
T-1000「・・・」
技はスライムだが見た目は触手に軍配が上がるな
食人花「スライムが」
エロ千年樹「一人調子こいてると聞いて」
芋虫「飛んで来ました」
肉壁「なめんなよコラ」
オーク「亜人も」
リザードマン「おにゃのこが」
ゴブリン「好きだってこと」
トロール「忘れるんじゃね」
ホクサイタコ「もちろん」
クラーケン「われら動物も」
ウェアウルフ「女犯す女犯す女犯す女犯す女犯す」
ワイバーン「フライングレイプ最高wwwwwwwww」
触手「なんでこんな過密地帯になってるニョロ…」
>>589 喋ればイケメン声なのに無口ですね>T-1000
下魔「我々も忘れないでほしいゲマ」
>触手「なんでこんな過密地帯になってるニョロ…」
それはもちろん混成部隊で女子修道院をいろんな意味で襲うフラグだろ?総力戦なんだよ
>>596 触手・怪物連合×シスターや孤児、ですね。素敵。
全寮制魔法女学院のクリスマスパーティーに対し触手独身寮は戦力を集結するも先陣争いで軍議は踊る
ハロウィンも裸で逃げ出す百鬼夜行ぶりですな
お菓子くれなきゃ犯しちゃうぞ、ですね、わかります。
いや、くれても犯すけど。
しかし、これだけの面々が雁首そろえて何故女の子たちを確保できぬニョロ?
それはこのスレには怪物ばかりで女の子が一人もいないからさ
今日は「いいニョロ」触手記念日
1126いいにょろ
貴女が「触手……イイですぅ」と言ったから、今日は触手記念日。
記念日ですので小話投下。設定とかいい加減です。
主人公は14歳なので小娘がお嫌いな方はスルーしてください。
【いいニョロ記念日】
「今日はお前は日没後に神殿に行ってはいけないよ」
「えええ!なんで?お姉ちゃんは行けるのになんであたしはダメなの!!」
「ダメなものはダメだ!!!」
「ずるいよお姉ちゃんだけ!!どうして?何の祭なの!?」
「う…むむ、と、とにかく11月26日の宵にはその年15歳になった娘以外は神殿に行ったらいかんと決まっ
てるんだ!掟を破ったらバチがあたるぞ!いいな!!」
父親から頭ごなしに命令されて、ミリアムはタコのように膨れた。
一つしか違わない姉のナタリーとはいつでも何でも一緒にしてきたのに。ナタリーよりもあたしの方が何でも上
手なのに。
一つ年上だってだけでナタリーばっかりずるい!!
ミリアムは自室に引きこもると布団をひっかぶって寝たフリをした。父親が途中で何度か様子を見にきた気配が
あったが知らんぷり。そしてナタリーを見送りに父親が出かけた気配がすると…ミリアムは家から抜け出した。
死んだママが使っていたストールをひっかぶって神殿への坂道を駆け上がる。
あんなに燈火が灯っている!絶対なにか楽しそうなことをやっているのに違いない!!
――あああん、うあああん、うああああ…
神殿に近づくにつれ、ミリアムはそれまで地鳴りのように聞こえた音が人々の声だということに気付いた。
何?あれは…
丘を登りきって神殿の正面に出ると、ミリアムの目には異様な光景が映った。。
神殿の正面庭にそそり立つ巨大な《生命の樹》の周囲で何かたくさんの白いものが蠢いている…あれは何?
更に近づいたミリアムはあっと息を呑んだ。
蠢く白いもの――それは女性の裸体だった。
《生命の樹》はいつものように老成した唯の樹木ではなく、無数の触手をぷるぷると震わせる緑の生命体に変化
を遂げていた。
ミリアムは一体何が起こっているのか確かめようと樹に近づいて――ナタリーを見つけた。
【いいニョロ記念日】つづき
ナタリーは樹の一番太い根にまたがり、白い裸身を震わせていた。
ミリアムの立っている場所からでも、ナタリーの乳房、そして下半身にぴったりとはりついて妖しく蠢く無数の
触手がはっきりと見えた。
「な…何よ、あれ…」
見ればナタリー以外の少女たちもみな同様に触手に嬲られ、悶え、喘いでいた。
ミリアムにもそれが苦痛によるものではないことははっきりとわかった。
中にはより強い快感を追い求めて腰を自ら揺らしている者もいる。ナタリーもその一人だった。
――あの恥ずかしがりやのナタリーが、口の端からだらしなく涎を流しながら腰を振り、唇からは甘い吐息の混
ざった喘ぎ声を振りまき、全身を汗で光らせている…。
ミリアムは目の前の光景が信じられずに呆然と立ち尽くしていた。
と、突然ミリアムは足元をすくわれ、同時に手足の自由を失った。
「な、きゃ!きゃあああ!」
いつのまにか伸びてきた触手にミリアムも取り込まれてしまったのだ。
触手は巧みにミリアムの衣服を剥ぎ取りながら、ミリアムの一番大切な部分へと手を伸ばしてきた。
「や!い、いや!ああ!ああああああ!」
触手は先端からぬるぬるとした半透明の粘液をしたたらせながらミリアムの股を割り、あっという間にミリアム
の膣前庭に達していた。
「うわああっ!助けて!怖いいいい!」
ミリアムにもその場所がとても大事な場所なんだということはわかっていた。時が満ちて神の祝福を受けるまで
は誰にも触らせてはいけないと――ああそうか、これが祝福なのか、あたしはまだ時が満ちていないのに…
触手はミリアムの股の中で100本以上に分岐し、それぞれがミリアムの敏感なところに張り付いて蠕動を始めた。
厚い包皮に包まれた肉芽に取り付いた触手は包皮を優しく剥いて柔らかいが執拗な刺激を肉芽に与えた。
「あ、はぁッ――あ…ふうッ…!」
幼いミリアムの身体が真っ赤に色づき、吐息に甘い芳香が混じり始めると…触手のうちの1本がミリアムの子宮
へと通じる隘路へと入り込み膨らみ、中で更に繊毛を生やして内壁を刺激し始めた。そしてまた1本が後門にも。
「んんんッ…!あ、はあああン…ッ!だ、だめええええ…!」
鋭い快感がミリアムの背中を駆け上がり脳裏に達し、大爆発を起した。
「あぅっ、あうぅ、ああッ、い、ひいいいいい…ッ!」
一際高く悲鳴を上げてミリアムは果てた。
だが触手はミリアムを離さない。ミリアムは呼吸も絶え絶えになりながら何度も絶頂に追い立てられた。
ミリアムの膣から分泌される大量の蜜を触手はじゅるじゅると音をたてて吸い上げた。
この祭でもたらされる大量の処女の蜜こそが《生命の樹》のエネルギー源なのであった。
その年も祭は大成功だった。
例年よりも少しだけ若い蜜をもたらした饗宴により《生命の樹》は青々と茂り、豊かな恵みを村にもたらしたと
いう。
======
投下終了。お目汚し失礼しました。それでは諸兄、いい触手記念日をお過ごしください。
すげー良かった!
乙です!
処女膜を傷つけずに二穴責めするなんて、なんという優しい触手。
ミリアムすごい気持ち良さそう。
でもこんな経験して、生身の男とのセックルで満足できるのかな…
>>606 GJ
>>608 掟を破った罰だな。
まだ若いのに触手を知ってしまったせいで、これからは物足りない性生活を送るわけだ。
>>606 GJ!
>>609 いや15歳になった村娘全員が祭に参加させられるわけだから、
その解釈だとミリアム以外の全員も罰を受けたことになってしまう。
ナタリーも自ら腰を振るぐらい感じ入ってるし
>>608 あれだ、15歳になった時以外も祭りをすればいいんだよ!
新婚の女性限定参加の祭りやその年出産した女性限定参加の祭りとかあれば、
男に満足できなくても祭りの参加目当てに女のほうから男を求めてくるよ
触手やスライムって女神さまとかの封印にも役立つよね
触手やスライムに犯させて定期的にエナジー吸収で弱らせれば
力を蓄えて封印破りなんて事も簡単には出来ないし
お前はそれでどれだけの触手やスライムが
ミイラにされたか知らないんだニョロ…
自由の女神を触手・スライム封印
ゴーストバスターズ2ですね
わかります
ペルソナ3の塔のアルカナに凄いのが居ると聞き公子で始めて調査した。
A:確かに塔だと納得した。
>>611 ぬ〜べ〜の映画かなんかで、鬼の手封印してる女の先生が、触手でエロい事されて、集中出来なくなって封印の力が弱まる、ってのあったな。
>>617 ゴッドハンド
マララギダイン
セクシーダンス
勝利の雄叫び
淀んだ空気
イノセントタック
吸魔
吸血
カードで遊んだらこうなった。
触手の首絞めはあくまで女性の抵抗力や武器を奪う為なんだよね。ただ絡み付くだけだと武器でバッサリと斬られたりで場合によっては意識を奪う事で優位になるから
遠のく意識とカランと足元に落ちる武器。女性が意識を取り戻す時は地獄の宴の幕開け
>>618 イノセントタックって「純潔のひだ」か……他のもなんか卑猥だ
技名つなげるだけで異種姦SSが作れそうだなw
女神封印ちょっといいかも
巨大モンスターなり魔神なりに取り込まれて延々と力を吸い取られつつ犯され続けるとか
触手の特権。失敗続きの女性幹部へのお仕置きで
憧れの上司を首領公認で犯す事が可能って面があるので
一流の悪の組織への所属希望は後を絶たない
>>622 女幹部「相変わらずミスばっかり……」
触手「も、申し訳ありませんっ!」
女幹部「罰を与える!一日私の膣内で反省してろ!」
触手「ひ、ひぇぇぇっ!?」
女幹部「フフッ…あっ……出ようとしたらっ…時間延長……くぅっ…するからなっ…」
どうしてこんな考えが
悪の組織のお仕置きと言うぐらいだから「もっとしてぇ……」なんて通り越して「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさ(ry」ってなる様な膣なんだろうな
>>625 女幹部「触手部屋でハードなお仕置きだと期待してたらモカモカ室+腋茶と言う斜め上のお仕置きでした。」
失敗のお仕置きとしてマッチョでうほっな人たちに触手を嬲られたにょろ
もう立ち直れないにょろ
透明人間ならぬ透明触手
要人誘拐からスゴ腕の魔法少女や女戦士の不意打ち陵辱まで幅広いニーズにお答えする万能触手の極み
敵対者は見えない恐怖に同士討ちや戦意喪失。そんな触手がなんと今なら1匹、19800円でお買い得
なんて嫌な夢みた
透明なら入れたら中見えるわけね
保管庫にある「小さいことはいいことだ」だな
触手使いの苛められっ子が苛めっ子に透明触手をけしかけて
男子に輪姦させられるように仕向けたりするエロ面白いSSだった
「輪姦されるように」だなw
日本語が不自由ですまんニョロ
輪姦「させられる」……?
「か、体が動かない!?」「どうしてっ!?」
「ふふふ、この触手に取り付かれたものは誰だろうと俺様の意のままになるのだ」
「なんてことを…!彼女達を離しなさい!」
「それはできん。なぜならこれから彼女たちにはお前を犯してもらうからだ」
ずるんッ!
「はぁうッ!?」「ヒィッ!」「あふっ!?」
「そのまたぐらに生えた触手ペニスでな!!」
こうですか?わかりません
触手が身体に入ってしまった女の子の小話を投下します。3分割。
【グレッチェン】
「グレッチェン、もう帰ったのかい?」
「う、うん!ちょっと疲れたから部屋にいるね!」
グレッチェンはコートと武具をクローゼットにかけると慌しく自室にかけこんだ。
どうしよう、あたしったら。
―――触手に切りつけてしまうなんて。
学校から帰っていつものように狩りにでかけたグレッチェンは、森で小さな触手にでくわした。
得意の弓で遠距離から迎撃して退散したものと甘く見ていたのだ。
背中を見せた隙に触手はグレッチェンに一気に襲いかかった。
ふいを突かれたグレッチェンは慌てて腰のナイフで触手に切りつけてしまったのだ。
――どうしよう、あんなに触手に切りつけてはいけないと教わっていたのに。
触手は切り捨てても死なない。
切り落とされた断端だけでも襲いかかってくるからかえって厄介になってしまうのだ。
弓矢を得手とするグレッチェンには触手との接近戦の経験が浅かったのが仇になった。
グレッチェンが切り落とした触手はシュッと縮むとグレッチェン目がけて飛んできて――グレッチェンの装備に
下から入り込んだ。
あっと思った瞬間にはもう手遅れだった。
下半身にズン、と違和感を感じたグレッチェンは、触手が体内に入り込んでしまったのを知った。
一体あたしはどうなるんだろう?
そう言えば神官さまが行ってなかったかしら。
昔、触手が口の中に入ってしまった狩人は三日三晩苦しんだあげくに狂い死んだって。
あああ!あたしまだ恋人もいないのに、まだ16歳なのに死ぬのなんていや!!
グレッチェンは自室のベッドで敷布をかぶると、そうっと違和感のあるあたりに指を走らせた。
おしっこの穴とお尻の穴の間に違和感がある…。
神官さまが「絶対他人に見せたりしてはいけないし、自分で触ったりしてもいけないよ」と言っていた例の穴が
ある場所だ。
グレッチェンはそうっと指でその場所を探ってみた。
指で入り口のあたりを押すと触手が奥に逃げたのか身体の奥でくすぐったい感触が湧き上がる。
「ひゃっ!」
指を戻すと、また元どおり。何もしなければ触手はおとなしくしている。
グレッチェンは違和感のある場所まで指を挿れようとしたが穴は狭くてとてもムリだ。
あとの頼みは、神官さまに祓ってもらうこと。
グレッチェンは渋々神官の館へと向かった。
聖職者とは言え男性である神官に相談するのは気が退けたがこの際仕方がない――。
神官はグレッチェンの蒼白な様子を見ると、すぐにグレッチェンを自室へと案内した。
「やれやれ、キミがこんな初歩的なミスを冒すとはね、それでどこに取り付いたって?」
「…ぁ…」
「何?聞こえないよ、どこ?見せてごらん?」
グレッチェンが真っ赤になりながら搾り出すように「股の大事な穴の中ですっ!」と告げると、今度は神官が
茹でタコのように真っ赤になる番だった。
「あ、いや…それは…では私ではなく尼僧の誰かに見させようかね、その方がいいだろう?」
「はい…」
グレッチェンが頷くと、その途端に身体の奥で触手がドクンと動いた。
「うああああっ!ぼ、神官さま!動きました…あ、あああ、痛い!」
一体何が起こったのか、それまで大人しくしていた触手はグレッチェンの胎内で突然暴れ始めた。
「おお、急にどうしたことか…」
「神官さまっ!怖い!ひいいい!助けて!!」
「む、仕方ない…グレッチェン、失礼するぞよ!」
神官が無骨な手でグレッチェンのスカートの中をまさぐると、触手はそれから逃げるようにグレッチェンの胎内
でくねり、突き上げ、こね回す。
「はああうっ!神官さまぁ…!助けてえ!」
「く、グレッチェン、動くでない――こ、この穴の中に入っているというのか?」
「そ、そうですぅぅ!ここ!ここです!早く!あああああッ…!」
グレッチェンは神官に道を示すべく必死で脚を広げ、両手で亀裂を押し広げるようにして触手が潜む穴を神官に
見せつけた。
――グレッチェンはただただ必死だっただけなのだ。
グレッチェンがもう少し男女の事について知る機会があれば、神官の目に今までとは違う色が浮かんだのに気が
付いただろうに。
「ひゃああっ…し、神官さま!な、なんだか変な感じなんです…!」
身体の奥を掻き混ぜられる感触に堪えかねたグレッチェンは、命が助かるためならどんなことでもしてもいいと
いう心境になっていた。
神官の指がグレッチェンの「大事な部分」を押し広げ、検分し、指を這わせる。
すると、徐々に腰から背中にかけて痺れるような不思議な感覚が――。
「グ、グレッチェン、私が今から触手を吸い出すからガマンするのだぞ!」
神官はそう言うや唇をグレッチェンの大事な部分に押し付け、手当たり次第に舐め回しはじめた。
「きゃ…!く、くすぐったいです…!」
「これ動くでない!もうすぐ…すぐじゃ…」
グレッチェンは神官が吸いだしてくれるのをひたすら待ったが、なぜか神官は吸うだけでなく舌を穴に差し入れ
たり大事な穴の近くにある突起を口に含んで舐めたりばかりするのだ。
グレッチェンは不思議な感覚に腰をもじもじさせたが神官にがっちり押さえられて身動きができない。
「ふおう…甘いのう…なんと芳しく甘美な肉芽じゃ――!」
奥を触手、入り口を神官の舌に同時に陵辱されては堪らない。
グレッチェンは訳のわからない奔流に飲み込まれ、そして――グレッチェンの頭の中で星が爆ぜた。
「ぁうう…ッ!あ、い、い、やあああああ――――」
********
グレッチェンは一瞬気を失っていたようだ。
気が付くと、神官はまだ頬を何かでテラテラと光らせながらグレッチェンの股間に吸い付いている。
「し、神官さま…今の…あれで触手は出ていったのでしょうか…?」
「む、ふむむっ、いや、まだ――」
「あ、あああ!神官さまッ!まだいます!まだ奥で動いて!!!はあああん!!!!」
「ぬ、ぬぅあんと強固な!こうなっては仕方がない!」
神官はそう言うと、しゅるりと音を立てて僧衣を脱ぎ捨ててグレッチェンの身体の上にのしかかった。
グレッチェンの股間に、何かがゴリゴリと押し入ってくる激痛が!
「痛い!!痛いです!神官さま!助けて!!!」
「くう、グレッチェンよ、今少しの辛抱じゃ…今私の聖なる棒で触手を…くううう!」
「ひ、ぎいいいいいい!!!!」
ぶつん、という音がグレッチェンの股間から響くと、神官は一層激しくグレッチェンにのしかかり凄まじいス
ピードで前後に動き始めた。
―――ああ、神官さまが触手退治のためになにか術を施してくださっている!あたしもこの身を裂かれるような
痛みにも圧迫感にも絶えなければ!
見ると、神官の顔は汗だらけで赤黒く変色して鬼のような形相だ。
あたしみたいな小娘のためにこんなに必死に――そう思ったグレッチェンは感激して神官の手をぎゅっと握りし
めた。
「お、おおうグレッチェン!」
「し、神官さま!お苦しいのですか!?」
「う、うむっ、苦しいのだ!だがもう少し…もう…あ、で、出るっ…!」
「出る?触手が出るのですか?神官さま!」
「お、おおう、おおおおお…」
神官はグレッチェンの身体の上で何度かびくんびくんと痙攣すると、ぐったりと崩折れた。
グレッチェンの身体から何かがずるり、と抜ける感触があった。
「神官さま!触手は!?」
「――残念ながら今出てきたのはまだ一部のようじゃ…もう一度やれば或るいは…」
「お願いします!あたし、何でもしますから!!」
「そ、そうか…?では――今度はうつ伏せになって、そう、もっと尻を後ろに突き出すように…」
「こ、こうですか!?」
「む、もっと高く、高く突き上げるのだ」
「えええ?こ…このくらい…?」
「ゴクリ…よかろう!行くぞグレッチェン!」
神官がグレッチェンの尻に手をかけると、ドスンという衝撃とともにグレッチェンの身体に楔が打ち下ろされた。
逃げ場を失った触手が中で暴れているのか、グレッチェンの身体の奥がざわざわと蠢く。
「ひゃッ…!し、神官さま!何かが奥に!」
「く…触手め、に、逃がさないぞ!」
「んんあ!!!ひああんっ!ああン!はあああン!」
「おおう、コリコリしやがってえええ!」
その日から、夜になるとグレッチェンは礼拝堂の地下室を訪れて「触手祓い」を施してもらうのが日課となった。
村人たちは毎晩のように地下から漏れ聞こえるグレッチェンのすすり泣きを耳にしては子どもたちに「だから触
手を切ってはいけないのだよ」と教え諭した。
だが半年ほど経ってグレッチェンの腹が丸く迫り出してくると、神官はグレッチェンを連れて何処かへと姿を消
した。
村人たちは祓い切れなかった触手の魔の手から村を守るための犠牲的行為だと神官の行為を讃え、村のはずれに
二人の名前を冠した記念塔を建立して永く村の守り神としたという――。 (完)
投下終了です。
おバカ娘が聖職者に道を踏み外される話を書いてみました。
ちなみに触手は神官側にも常ならぬ快感を与えています。
触手は切られた傷が回復するまでの1週間ほどをグレッチェンの胎内で過ごしますが、
「触手祓い」にうんざりして途中で抜け出し、森へと帰っていきました。
お目汚し、失礼いたしました。
ワロタ。グレッチェンと神官のキャラがいいね。
変身ヒロインや魔法少女が繁華街のど真ん中で
透明触手に犯されるのがいい。
前の穴も後ろの穴も中まで丸見え。
イクときのあそこの中の動きも丸見え。
そんな姿を野次馬にケータイカメラで撮影されちゃう。
>>638 なんだろう、この不思議な感情
それはそうとGJ
果てし無く触手が可哀想だにょろ…
>>638 >「おおう、コリコリしやがってえええ!」
なんかよくわからんがここで吹いたw
>>643 グレッチェンの中にいる触手からすれば、
せっかくきれいな女の子の中に入れたのに
おっさんの精液ぶっかけられるわけだからたまったもんじゃないだろうな…
すなわち、この触手はうまくつかえば
女を狙う男にとって格好の材料というわけですね。理解しました。
触手にとっちゃチンコにチンコ擦り付けられてるようなもんだもんな…
ウホッ、嫌過ぎるww
GJ!
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> 先端がこの様に開きまして…ほら!中に
なんだタンポンか
アプリケータ式タンポンの先端にはそそられるものがあるなw
しむらー、なまえなまえー
これはお恥ずかしいところをお目にかけましたw
斬死刃留ってどうなの?
モンスターの絵すごい力入ってるじゃないの!!
絶対に許さないよ
>>657 罰として斬死刃留のクソ短いエロシーンを補完するSSを書いてきなさい
オーケス王の王妃、ラーレルは黒鳥の森に独りで入り込んだ。白いドレスの裾が
森の土にあたっていることは気にもしなかった。
20歳になる今まで三回ぐらいしか足を踏み入れたことがない、不思議な森。
樹齢1000年を超える幾千の巨木が若き王妃を出迎えているようだった。
森の奥にある、一番好きな場所にたどりついたときには、高貴な王妃の額にも汗が光っていた。まったく波がたたない湖。
と、そのときラーレルの左足に何かが巻き付いた。「邪悪な蛇め」と巻き付いたものを腰の短剣で斬りつけようとしたが簡単にはね
返されてしまった。しかもそれは蛇ではなく粘膜でおおわれた太い触手であった。森の地面から伸びる怪力の触手に
格闘していると、数え切れない触手がものすごい速さで王妃の体に巻付いてきた。
「な、何よ、これ?」
幾千のぬめり光る触手ともみあっているうちに純白のドレスはラーレルからはぎとられ、彼女は白い肢体を触手にさらしていた。
首と胴体に巻き付いた触手は脈打ちながら、締め付ける力を強めていった。
・・・森の彼方から声が聞こえてきた。
「高貴な王妃のお前が勝つかオンナのお前が勝つか見せてもらうよ。魔獣よ、
情けはいらん。そのオンナの全て穴にお前の素晴らしさを教えておやり!」
その声は十年前、王家を追放されたセルナ姉さん?なぜこんなこんなことを?!聞き覚えのある声に驚く暇もなく、両の乳房に
巻き付いた触手が乱暴に動き始めた。太ももを撫で回していた左右の触手がラーレルの秘部ともうひとつの穴を撫で回しはじめた。
触手が潰されるかと思うくらい彼女の乳房を絞めつけたかと思うと、また放す卑猥な動きで彼女の理性はかき消され呼吸が乱れて
いるようだった。
>>661の続き
「ね、姉さんやめて・・ううっ!」
このままだといけないと、かすかに残る理性を振り絞ってラーレルはうめいた瞬間だった。先端を硬くした触手がブチュブチュと
不気味な音をたてて彼女の秘部に割り込んできた。王妃がビクっと反応した内壁めがけて、不気味に湯気をあげる細い触手が何本も
秘部を押し広げて入っていく。その敏感な内壁を触手たちがコリコリと引っかくように動くと尻の肉を痙攣させて王妃は悲鳴をあげた。
「ああ・いいっ・・ああっ!・アツイ・・ああっ!」
秘部に侵入した触手たちはグングンと己の温度を上げて、乳房を愛撫する触手と呼吸を合わせて動き始めた。触手たちにかきまわされる
快感からのがれようと必死で肢体をくねらせる。が、彼女の後ろの穴に別の触手がニュルニュルと入り込むと、ビーンッとラーレルは
体を弓のように反らせ、失神したかのように動かなくなった。秘部に入り込んでいる触手より、もっと多くの触手が王妃の後ろの穴に
細い頭を突っ込んで脈動をはじめる。王妃の穴からとめどもなく体液が溢れでてきているが、触手たちは王妃の体液を浴びながらも動きを
止めよとはしない。
「そこはやめてえ・・・だめえ・・・ああああああああ」
両手の自由を奪われたラーレルは執拗に二つの穴を攻められ続けられているのだが、頭を左右に振って髪を振り乱すしか
できない。両方の穴の敏感な場所を触手たちが同時にゴリゴリゴリっとこすった瞬間完全にラーレルはメスと化した。
「いいい、もっとおおお、はあああ、ひいいい、んあっあっ、ああああああっ!」
>>661→
>>660の続きのミス。すいません、あとで公開オナニーします。
>>661の続き
興奮してピンク色に充血した王妃の中で、夫のロドルフ王では味わったことのない強烈な快感の爆発が何度も繰り返された。
乱暴に締め付けられている王妃の乳首はビンッと勃起して、その興奮の頂点を示していた。やがて王妃の体液でベトベトになった触手たちが
王妃の穴から抜かれると、今度はぬめり光る王妃の二つの穴にイボだらけの極太の触手がメリメリと侵入を開始した。
「んああああああ、すごおおおいいいいいっ」
骨盤から真っ白なイナズマが頭を目指して走ってくるのがわかった。壮絶な絶頂の前ぶれを悟ったラーレルの呼吸がいっそう荒々しくなっていた。
「ラーレル、ごめんね。もうやめようか、どうする?」
肢体を触手の体液で光らせて、森の茂みで弄ばれる卑猥な妹・・・王妃を見下ろしながらセルナは言った。
「いやあああ、ぬいちゃいやあああ、イクウうううう、ひいいいいいい」
泣きながら懇願する王妃。自分の中をかき回す触手のイボが動いている!すごい!お尻の穴もこんなに・・・されたら、だめ、だめええ・・、
真っ白なイナズマが全身をバシーンと貫く・・・絶頂・・・くる・・くる・・きたああ・・・、
「あああ、んあああああ、いくうううううう!」
王妃は顔を歪ませ、顎を突き出し絶頂に達した。秘部にめりこんだ触手からお湯のように熱い白濁液がドクンドクンと
注ぎ込まれ、王妃の身体に入りきらない液が尻からしたたり落ちていた。
一年後ロドルフ大帝とラーレル王妃の間に二人の双子の男子が誕生した。
触手魔獣と王妃の子であるのは言うまでもない。
飛び入りの分際で、
途中、脱字あったりしてすいません。推敲してたら思索の糸が切れました。修行します。。。
完
孔明の策略により
>>665が触手モンスターに襲われることになりました
ちなみに
>>665は13〜18歳ぐらいの美少女です
13〜18って身体的にも精神的にも差が大きい気がする
>>673 だからこそ、各人の好き勝手な年齢で妄想して、って事じゃない?
怒りっぽくて嘘が嫌いなツンツン美少女ロロコちゃんか
セリスティーナ・ロココか
触手によるNTRは好物じゃ。もっとやれ
触手もただ犯す以外に何か性質を持っていてもいいんじゃないかって思う
魔法少女ものならエネルギー吸収とかそんな感じでさ
走ってない魔法少女マダー
青の触手は高速機動に特化していて秒間1200ピストンで瞬時の快楽堕ちを可能としたイェーガーモード。
赤の触手は切断能力に優れ、いかなる防御能力を持つ変身コスチュームでさえも切り裂いて、
その素肌に鮮やかな縦横の鞭痕を刻むリョナ専用なシュナイダー。
黄色の触手は砲撃戦用。様々な効果の粘液・気体を射出する事で拘束、催淫、目くらまし、と実は攻防一体に活躍する頼もしいモード。
莫大な量の触手一斉射精はただの一発でどんな魔法少女でも腹ボテに変えて、受精させるまさにトドメ専門の必殺フォーム、パンツァー。
この三種類を状況によって使い分けるチェンジング・テンタクル・システム、通称CTS
>>682 核は他の生物すら外付けオプションにしてしまうゼロですね、わかりません
単純に怒りで青いバイオ触手、悲しみで黄色いロボ触手に変身で
当然普段は黒いボディ、真っ赤な目
能力や記憶を吸収できる触手が
魔法少女型に変身するとかどうだろうか。
能力や記憶のお陰で姿が魔法少女になるどころか精神まで魔法少女になった触手
悪堕ちした「先輩」であり同時に自らの「母体」である女幹部に矛先を向けるのであった
何故か仮面ライダーカブトのワームを思い出した
ワーム(触手)に擬態された本物の女性は異世界に監禁され永遠に陵辱され
擬態したワーム(触手)は仲間を増やす為に暗躍
ゾイドとBLACKRXしか元ネタが分からない
ゾイド?と思った
僕たち触ミン、貴女だけについて行く
走る、遅う、戦う、脱がす、絡め取る
>>685 変身したところを知らない仲間に襲われるんですね
ムーピーのタマミを思い出した
魔法少女の触手・・・イヤ子か
>>688 そういやピクミンには敵キャラに「コマンマン」「オオマンマン」ってのがいたな
マンマン達に飛び掛る無数の触手……ゴクリ
>>694 アイテムに「欲棒」(解説:見ていると舐めたりむしゃぶりつきたくなる)ってのもあったなw
もうピクミンを卑猥な目でしか見られない
万能な赤
速攻の青
女の子の感じるポイントが判るけど体力の無い緑
力強い紫
そして、触れずに女の子を火照らし究極の快楽をもたらす黒
『そろそろけりをつけてしまおう。ドアが音をたてている。
何かにゅるにゅるした巨大なものが体をぶつけているかのような音を。
ドアを押し破ったところでわたしを見つけられはしない。いや、そんな! あの触手は何だ! 窓に! 窓に!』
攻略戦に於いて防衛線から疲弊し落伍したヒロインや魔法少女をよく見える所でニョロり
救出する為に突出した者から順に撃破しその穴から雪崩れ込み防衛線を崩壊させる!
これぞ友釣りホイホイの計であり戦隊ホイホイの計や弟子ホイホイの計と同じく
幾多の戦いで触手に勝利をもたらした。
強い幻覚作用を持つ花粉を巻き散らして
離れた場所から獲物の心を無防備にしてしまう
植物系触手の種を見つけたニョロ
今から大切に育てるニョロ
女の快楽を吸って花を咲かせる寄生植物。
蔓と根が触手のように身体を這い回りこねくり回す。
花の蜜はとても甘い。催淫効果があり、媚薬の材料になる。
女の快楽が強いほど、人数が多いほど花は大きく美しく咲く。
この花を咲かせることに心血を注いでいる金持ちも多い。
女性の容姿は特に問わない。個人の好み。
前スレで、花=性器を一生懸命女の子にアピールしてるのに、
全然意図が伝わらなくて普通に喜ばれてしまう触手というのがあって、
めっちゃ萌えてしまった。あまつさえ、無邪気に花をぶっちぎられてしまったり
したら悶えるわ。SとMは紙一重というが。
>>696 マメクリボーに「おマメクリクリ…じょわー」、NPCに「おじさんのきんのたまだからね!」
と言わせたり、任○堂は昔から全年齢向けゲームにエロネタをよく仕込んでるよ
オウガバトル…
それは置いといて主人や仲間がピンチでらめぇぇぇ!なのにニョロ達を回復する鬼畜な従者をなんとかするニョロ!
全く話が進まないニョロ
植物触手はやっぱ女の子を苗床として取り込んでこそだと思うんだ
妖怪植物なら退治しに来た巫女の霊力吸い上げて苗床化
巫女が来ると思って魔防ばっか鍛えてたらすぐやる課のお姉さんにチェーンソーでぶった切られたでござる
エロ漫画に、人間と共生する触手がいた。
お互いの排泄物が美味な食料になって、触手の繁殖には人間の女の子宮を借りる。
食料問題のために養殖していた触手の一部が逃げ出して
大量発生して大混乱ですねわかります
植物系触手の場合。催淫効果だけでなく眠り・麻痺・毒・混乱など状態異常のスペシャリストで
次々と状態異常に追い込みってパターンが王道だよね
戦士や武闘家は謎の脱力感や虚脱感に襲われマトモに戦えなくなり
賢者や僧侶、魔法使いは脱力感以外にも突然、喉が枯れ声を出せなくなり
逃げる事も抗う事も出来ない少女たちを取り囲む触手
植物触手に取り込まれてアルラウネ化する女の子
そしてそのアルラウネが女の子を襲って更に仲間を増やすとか
エレメントハンターは毎週触手
触
触弓触
触
如何して魔物の出るFEには触手系が居ないのだろう
テ〜ンタコエームブレム
て〜あらいシミュレーション
犯〜ってくる〜ぞと い〜やらしく
出したくなった〜ら ニュルニュル〜いれ〜ろ(いれろっ)
お〜ごれるメスは アナルにはめる〜
「こうげき」よりダメージの低い「とらえる」でうまく女ユニットに止めをさすと女ユニットを捕獲でき、
女ユニットを捕獲できれば苗床にして新しい触手を入手し味方を強化できるわけですね
つまりはランスシリーズの触手版か
最初はガンガン攻撃してHP削って、残り少なくなってきたら
手加減攻撃でチクチクと削り、残り10(瀕死状態)ぐらいになると捕縛できる
捕らえた女の子は巣作りドラゴンのような感じで自分の巣で楽しんだり
苗床にして強力なモンスターを生み出したりできる
調教して売却も可
大番長や大悪事みたいなのの触手版でもいい
捕らえて「こます」で女の子を自軍のユニットにできる
女の子毎に生産力に違いがあり、苗床に適しているのもいれば
戦わせた方がいい娘もいる
こませばこますほど親密な関係になれる
>>715 そ れ だ !
と言うわけで作ってくれそうな会社に企画書を送りつけるのだ!
アリスだったら一人オカマちゃんがいてそれに手出すとアッー!なバッドエンドがありそうだw
最近の触手はバステ系に頼りすぎる。
エロゲの英雄×魔王てどうだったん?
紹介記事見ると戦国ランスの魔物版ぽいけど
主人公とヒロイン達の絡みが基本だから、触手分・異種分だったら麻雀英雄×魔王のが高い
ストーリーは熱くて好き
クリスマスツリーだと思ったら全てドリアード
触手と女の子の純愛
クリスマスツリーだと思ったらウルトラセブンのパンドンだった
一方、宇宙ではネオしっと団の怪人ガマガエールが攻撃衛星を乗っ取り
独り身を怪人モテネーヨにしアベックを全ニョロする恐怖の作戦が遂行されていた!!
と言うネタを考えたが生かせず放置
友達以上&恋人未満なの初々しいカップル達を、片っ端から捕まえて無理やり
合体させていく少子化対策熱心なクリーチャーはなんとか考えられんものか・・・
デビルガンダムみたいに少子化対策の為に開発された機械の暴走でも面白い
機械触手は、見た目からして逞しいのが良い。
俺が生まれて初めて見た機械触手はゲームブックブームの時に出た実写の女優を使った探偵物のエロゲームブックだったな
アニマルタイフーンとかいう変身もののエロゲームブックもあったっけ
袋とじ部分があって、女性がメタルな蛇に絡まれる姿にドキドキしたもんだ
まあ今だと一瞥くれて鼻で笑うくらいお粗末な感じなんだが
任務中に山の中で雨に降られずぶ濡れの変身ヒロインの運が良ければ防空壕跡で冷えた体を温め休息を取れるだろう。
更に運の良い独り身で腹ペコの触手は寝床に飛び込んだ変身ヒロインを朝食兼嫁に出来るだろう。
週刊触手「本当にあったニョロイ話」読者投稿集
>>730 勿論、食べるのはヒロインの愛液だよな?
>>730 冬眠中のヘビ穴にカエルが冬眠に来るみたいなMTGのテキストが元ネタか?
とりあえず穴や下水道の休憩室みたいな
出口が一つしか無い所は出口をワニとかにふさがれたら積むので危険
実力者でも眠りマヒ毒で容易く餌食になる
のが最近のヒロイン事情なのも忘れてはならない
嫁ができるって書いてあるじゃないか
鎧はボロボロで傷だらけ明らかに戦で負けて逃げ延びて来た女性に
王女らしき小さい女の子もセット
ここまで来れば安心と安堵する二人
そんな展開は捨てれないよね
人間と触手の間に生まれた人間の女の子。
その女の子はファザコンでパパとのスキンシップが三度の飯より好きっつー話はないかね?
お、規制解除された
無い
退魔師と触手の間に生まれた男の子の話はあったけど、女の子の話はなかったな
というわけで>736がんばれ
>>736の書き方だと男が人間で女が触手って可能性も考えられるが
「うーん……」
まだ大学を出たばかりの新米教師、沢城千夏は、教員用トイレの扉の前で
ひとり唸っていた。
原因はひとつ、扉に貼り付けられた『使用禁止』の張り紙である。
放課後すぐのときは、たしかになかった。
これが昼間ならばすぐ別の女子トイレに向かうのだが、時計の短針は9時を
回っていて、同僚の姿はすでにない。
人気のない校舎は存外に不気味なものだった。
「やっぱりテスト作りなんて家でやればよかったかしら……」
肩まで伸びた淡い栗色の髪を手で弄りつつ、まだ幼い印象を残す猫目をしばたかせる。
……ここ、私立蘭央高校は古い伝統を持つ学校で、住宅街を見下ろす小高い丘の上に建っている。
都市部の喧騒からは隔絶されているものの、夜になれば野鳥の鳴き声までが鮮明に聞こえ、
若い女にはどうも不気味で仕方なかった。
「おしっこだし……流さなければ問題ない、かな」
千夏はジリジリとこみ上げてくる尿意に従い、ドアを開けた。
白々とした蛍光灯の明かりに照らされた女子トイレはいつもと変わらず清潔で、
なにも変わった様子はない。
千夏はホッと胸をなでおろし、個室に入る。
ガチャ
鍵をかける乾いた音が、妙に大きく聞こえた。
「ん……しょっ、と」
スカートとショーツを下ろし、多少蒸れた陰部を外気にさらすと、
心地よい開放感に身をゆだねた。
小水とともに息を大きく吐きながら、ふと自分の境涯を考えたりする。
大学の教育課程を修了したときに思い浮かべていた理想像には及ばないものの、
自分としてはそれなりによくやっていると思う。
机上と実地のギャップを少しずつ埋めながら、毎日を懸命に過ごしている。
つい先日まで学生であったこともあり、女子生徒の気持ちにはすぐに共感できた。
年頃の女の子たちが持つ悩みに相談に乗ったりすることも多い。
しかし蘭央高校は共学であり、もちろん男子生徒も存在する。
女子高、女子大育ちの千夏にとって、思春期の男性に囲まれた環境というのに、
いまだに馴染めないでいる。
(普段は女の子よりずっと子供なのに、たまに……あんな目をするのよね)
本当に些細なことだ。
落ちたチョークを拾う瞬間、階段を上っている途中、薄手のブラウスを着ているとき、
ふと視線を感じて振り向いてみると、男子が鋭い視線で食い入るようにこちらを見つめていたりする。
そのあとすぐに慌てて目をそらすものの、もし周囲に誰もいない、まったくの密室だったらと考えると、
背筋にぞわりとしたものが走るのだ。
そんな戸惑いを見透かされたのか、ある大人びた女子からは『先生はいい体してるんだから、
気をつけないと怖い目にあうよ』などと茶化された経験もある。
事実、千夏の肉体は同姓から見ても羨ましく、異性にとっては悩ましいほどのプロポーションだった。
すらり伸びた手足にキュッとくびれたウエスト、しかしながら胸や臀部といった女性を象徴する
部分にはたっぷりと柔肉が乗った、どこか西洋人じみた肢体なのだ。
男子生徒の間では生徒会長、神薙美鈴と双璧をなす、蘭央を代表する美女のひとりに数えられていた。
(ふう……若いのだから気持ちはわかるけど、あんな露骨に見られると……)
とうに放尿は終わっているのに、なぜか物思いにふけってしまった。
身持ちの硬い千夏だったが、さすがに処女ではない。
しかし大学時代に唯一付き合っていた男と上京を機に別れ、それからというもの、
セックスにはご無沙汰だった。
男性と違い、誰でも良いというわけにはいかなかったが、熟れきった肉体はどうしても『雄』に感応してしまう。
教壇に立ちながら、あろうことか机に座る男子の性器を想像してしまうこともあった。
やはりアレは肉体に比例して大きくなるのだろうか。
それとも小柄な生徒に不釣合いなほどたくましいペニスだったりするのだろうか……と。
「んくぅ……は、あぅん」
千夏は自分でも気づかぬ間に、豊かな乳肉に手を伸ばしていた。
手のひら全体で乳房をこね回しつつ指先でカリカリと乳首を引っかくようにすると背筋がピンとはねた。
「だめ……こんなところで、はぅっ」
おかしい。
オナニーは休みの前の日に定期的にやっていても、学校でこれほど催すようなことはなかった。
にも関わらずさっきまでの心細さがうそのように溶解し、敏感な肉体は己の指をさらに求める。
乳首はブラウス越しの刺激にさえすでに屈服しかけ、薄い布地を押し立てていた。
「あぅ! く……ふぅっ」
頬を高潮させ瑞々しい肌にうっすらと汗をにじませた千夏は教育者にあるまじき淫猥をまとっていた。
次第に、うっすらと脂の乗った大腿が左右に開き始め、指は自然と股間に導かれていく。
柔らかな秘裂に指を這わせた途端、千夏は白い喉を見せてのけぞった。
「だ、だめなのに……学校で、こんなこと……んっ…」
家でするよりもずっと強力な快感に、戸惑いよりも恐怖が先にたった。
皮膚を一枚べろりと剥いてしまったかのような鋭い感覚に、脳さえもとろけて、
あらぬ幻想を映し出す。
教室で、トイレで、グラウンドで、プールで、校舎のあらゆる場所で男子生徒に
輪姦される自分の姿が、そこにあった。
男たちは全員違う顔だ。
童貞を捨てようと千夏に覆いかぶさり、拙い腰使いでがむしゃらに突いてくる男。
手馴れた様子で千夏の片足を抱え上げ、弱いところをねぶるように責めてくる男。
ただ、どの妄想にも共通してしているのは喜悦に満ちた女の表情だった。
口からはだらしなくよだれを垂らし、目には涙を浮かべ、狂おしくあえぐ雌に、
次から次へと挑んでくる教え子たち。
10代の最も生殖機能に優れた男たちは、女教師の子宮を苗床さながらに子種を注ぎ込む。
「いいわっ…! きてっきてっ、もっと奥まで、突いてほしいのぉ!」
若い肉棒の代わりに自らの指で濡れそばった膣口を責めると、絶頂の予感が脳髄をしびれさせる。
やがて来るであろうクライマックスにこらえようとする女体の下で……便器に溜まった水がゆらりと波打った。
ズドッ ブリュッ ギュル…
「っう!……あぇ?」
悦楽を貪ることに夢中だった心身が未知の衝撃に一時停止する。
最初に思いついたのは、便意だった。
腸内に突然大便が出現したようなその感覚が、しかしまったくの錯覚であることにはすぐに気づいた。
「お…おしゅりのなか……はいって、る…?」
ギュプ! ズビュ…ヌチッ
「んっぁぁぁぁぁ……!」
千夏の朦朧とした問いに答えるかのように、腸内に進入した異物がうごめきだす。
途端に弛緩していた肉体がギュッと縮こまり、背は丸まって股はぴったりと閉ざされる。
正体不明の侵入者を排泄しようとする生理現象であったに違いないが、それでも
粘液にまみれたその物体は直腸を縦横無尽に暴れまわる。
「はぐぅ! おぉぉぉぉぉぉ……!」
括約筋の抵抗など意に介さずに千夏のアナルを蹂躙するナニか。
立ち上がろうとしてもとても力が入らず、倒れようとしても腸の内部から
ぐいぐい引っ張られるようで思うように体を動かせない。
しかも不幸なことに、先ほどまで昂ぶっていた性感までが肛門からの刺激に目を覚ましはじめた。
「はぅっ…なんで…おしりなんかでっ!」
もはや千夏本人には思考さえできなかった。
ただひたすら下腹部をかき乱される鈍い感覚に耐えながら、その火種が快楽中枢を
焦がしていくことに身を震わせていた。
異物は先端から崔淫効果のある体液を分泌しつつ、絶えずアナルを犯し続ける。
ビピュッ ジュップ グリュ!
「ふぎぃ! く……いぁぁぁぁッ」
人間がひとりとそうでないものが一体、甘美な不協和音を夜の校舎に響かせている。
そのうち音をあげたのは、むろん女のほうだった。
「も、もうだめ! いくわ! わたし、イってやるんだからぁ!」
わけもわからないまま、千夏は生物として最も安楽な選択を採った。
便座を手でがっしりと押さえ、されるがままを卒業してみずから腰を振りたくる。
はじめてのアナルを人外に奪われるという奇異な状況においてモラルや自制など
あろうはずがなかった。
犯したければ犯せばいい、こっちはこっちで楽しんでやる。
そんな自暴自棄な気持ちが千夏を狂わせていく。
「ふあッ! 硬くてぇ、熱くてぇ、とっても気持ちいいの〜!」
それが唯一の抵抗であるかのように、恋人相手にもしたことのない激しいグラインドで
侵入者を応対する。
しかし千夏は致命的なことを忘れていた。
白濁した本気汁を垂れ流す、もうひとつの肉穴の存在を……。
ヌプ…ずりゅずりゅ…コツ
「あ……」
アナルを陵辱するものとは別のナニかが瞬く間に女淫を貫き、子宮口に到達する。
腸よりも知覚神経に勝る膣が、圧倒的な質量と熱を誇るソレが脈動し、なにかを吐き出さんとするのがわかった。
「待っ…」
ビュルルルルル! ビシャッ
嘆願が口を突く前に、濃厚な粘液が子宮に放たれた。
下半身に熱が広がるよりも先に脳髄が沸騰した。
「……………………!!!!!!!」
全身の毛がゾワゾワと逆立つようなありえないほどの快美感。
膣が、そして開発されたてのアナルが悦びのあまり痙攣しながら異形の肉塊を締め上げる。
痴呆のように舌をだらしなく突き出し、焦点の合ってない目はこの世ならぬ彼岸を見つめているようだった。
「……はぁ、はぁ…ふぁ」
凄まじいまでのオーガズムが終わるのにたっぷり数分はかかった。
そのあいだ、女の双穴を占拠したままの異物はたまに胴震いするだけで、新たな動きは見せなかった。
疲れ果てた、というよりは、まるで征服者の余裕のように感じられた。
「……なんなのよ、いったい…」
いまだ夢遊病患者のような面持ちで、千夏はつぶやいた。
するともう一本、不気味な肉棒が股のあいだから顔を出し、もぞもぞと千夏の服の隙間に侵入してきた。
「ひっ…」
息を呑む女教師の下腹から臍、そして双乳の豊かな谷間を通り、触手が千夏の眼前に姿を現す。
生臭い異臭と表面に浮きだった幾筋もの血管、そして膨らんだ先端部分。
それを直視した瞬間、千夏の回線がプツンと切れた。
「あはは……そっか、オチンチン、だったんだあ」
すでに瞳に正気はなく、どこかやさしげな表情となる。
そしてなにを催促されるでもなく、やおら腕組みするように美巨乳を寄せてあげ、
ムッチリとした太ももでやんわりと触手を挟みゆっくりと体を上下する。
全身でおこなう『素股』だった。
千夏の動きに連動するように、下半身の触手もヌチヌチと蠢きだす。
「アハ! オマンコとおしりのほうも、また動いてくれるんだ……嬉しい」
触手の亀頭に頬擦りをし、キスまでしながら、女教師は夜の闇に堕ちて行った……。
以上です。
お目汚しすいませんでしたorz
とりあえずこれだけでも終われるし、続きも書けるようにしたつもりです。
これからも楽しい投稿お待ちしております〜ノシ
そ、その後先生はどうなったんだ…
気になって仕事が手に付かん
>>746 GJ
パイズリと素股をいっぺんに味わえるのいいな。
堕ちエンド!
痔エンド
体を持て余した女教師が堕ちるのはなんともエロいな…
GJ
身体ズリがエロくて良いな