年の差カップルにエロ萌え 4歳差

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1名無しさん@ピンキー

親父と少女、お姉さまと少年など、年の差万歳なエロと萌えを語るスレです。

職人様へ
特殊傾向は表記必須でお願いします。


初代スレ 年の差カップルにエロ萌え
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176813582/

2代目スレ  年の差カップルにエロ萌え 2歳差
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1194432193/

前スレ 年の差カップルにエロ萌え 3歳差
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214833826/l50

保管庫
ttp://wiki.livedoor.jp/toshinosa_moe/d/FrontPage
2名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 07:24:15 ID:kJ0nf4s8
          _人人人人人人人人人人人人人人人_
         >      ごらんの有様だよ!!!  <
           ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^
_______  _____  _______    ___  _____  _______
ヽ、     _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、   ノ    | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ  、  |
  ヽ  r ´           ヽ、ノ     'r ´           ヽ、ノ
   ´/==─-      -─==ヽ   /==─-      -─==ヽ
   /   /   /! i、 iヽ、 ヽ  ヽ / / /,人|  iヽヽ、   ヽ,  、i
  ノ / /   /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、  、 ヽ
/ / /| /(ヒ_]     ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_]     ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、
 ̄/ /iヽ,! '"   ,___,  "' i ヽ|     /ii""  ,___,   "" レ\ ヽ ヽ、
  '´i | |  !    ヽ _ン    ,' |     / 人.   ヽ _ン    | |´/ヽ! ̄
   |/| | ||ヽ、       ,イ|| |    // レヽ、       ,イ| |'V` '
    '"  ''  `ー--一 ´'"  ''   ´    ル` ー--─ ´ レ" |
3名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 09:00:47 ID:QF/mDQbM
>>1
4歳差か……学生だと、微妙にお兄ちゃん・お姉ちゃんを感じる差だな
4名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 09:28:11 ID:4uf674r8
だらしないお姉さんとか
5名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 09:59:38 ID:yAhlw7jT
小学校の頃は唯一同じ学校に同時期に通えるけど、
それ以外の時期はどれも一足遅かった感じの年齢差だな。
6名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 13:03:28 ID:Lb1bNiSS
そういうシチュエーション大好きなんだが
7名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:06:17 ID:vXXY52D+
30〜40くらいの真面目男が小中学生の少女のわがままに
ヤレヤレって感じでつきあってあげるシチュが好き

小中学生の少年が20〜30くらいのずぼらなおねーさんを
ヤレヤレって感じで家事とか世話するシチュが好き
8名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 22:32:14 ID:6Nn2RQg8
>>1乙!
自分は、お姉さん・おっさんが子供に「はいはい」って相手してあげる状態から
「いやいや、ありえないから。私・俺はショタロリじゃないはず!!」とか
「いつか、自分よりあの子も同じ年の子を好きなる…それが良い…はずだけど、ちょっと寂しいかな」
と悶々とするのが好きだな
しかし>>7が萌えるのもまた事実
9名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 13:07:42 ID:uj2id9US
>>1
 .        / ̄ ̄ ̄ \    こ、これは>>1乙じゃなくて
        /\  /    \   スーパーマンTシャツ裏返しに着ちゃっただけなんだから
        / _, ≡ 、_,   \  変な勘違いしないでよね!
       | ///(__人__) /// u |
       \           /
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
     /   < ̄ ̄ ̄>     |
     |  |    ̄>/   |   |
     |  |  / /    |   |
     |  |  /  <___/|   |
     |   | |______/|   |
10名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 18:45:16 ID:z6XxR/za
10
11名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 22:13:52 ID:NHLNJrwW
大人の女性が少年を見て「まだまだ子供ね」って思うシチュが好きだ。
12名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 00:19:37 ID:8yLCUNJ+
>>11
ところがそんな子供惹かれ戸惑ってしまうんですね、わかります。
13名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 00:45:32 ID:pQUXDc/t
なんだこのスレ
俺がいっぱい
14名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 00:57:53 ID:xk3fUYtR
愛を読むひとの20歳差設定にwktkが止まらん

不遇な女性と10代の少年とかドツボだ。
辛い目に遭わされながら、でも必死で耐えるお姉さんを見て、この人を守ってあげたいと思う少年
でも自分はまだ未成年で、無力で……みたいな青臭い葛藤とかマジで好きだ
お姉さんの方も本気になっちゃいけないとか思いつつ、真っ直ぐにぶつけられる想いに揺らぎまくったりしてたら最高だ。
なんだったっけ、どっかの漫画で旦那に放置されてる女性講師とその教え子の恋愛が描かれてて
「泣かないように必死でガマンしてるんだなって思ってさ。そんで好きになっちまったんだ」みたいなセリフがあって悶えた覚えがある
15名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 04:30:14 ID:p6g4fSMR
>>14
少年は思い余ってそのお姉さんを押し倒してしまうんです、わかります。
16名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:29:40 ID:fy6nh8dv
新スレ最初の作品投下に期待
17名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 09:40:17 ID:Nwt4TWAy
>>14

たぶん「ちょびっつ」
18名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 01:59:56 ID:0xN93gdV
何となく書いたものを投下
スレタイに倣って4歳差兄妹で
19名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:00:20 ID:0xN93gdV
「ただいまー」

俺はそう言いながら玄関のドアを閉め、鍵を確認する。

靴を脱ぎ家に上がろうとしていると、楓がぱたぱたと走ってきた。

「…おかえり、お兄ちゃん」

息を少しだけ荒げながら、迎えてくれる。綺麗な瞳が真っ直ぐにこちらを見つめている。

「ただいま」

そんな妹に少しドキドキしながら、俺はもう一度帰宅の言葉を言いなおした。

「…ちょっと待っててね、今ご飯の支度するから」

「ああ、頼む」

俺はそう言うと、手洗いとうがいのために洗面所へと向かった。

手洗いとうがいを済ませて居間へと入ると、テレビが動物番組を流していた。楓が先ほどまで見ていたのだろう。

俺は控えめな音量で流れるナレーションを聞き流しながら、隣接する食堂へと目を向けた。

楓が食卓に夕食を並べている。

「すまん、遅くなって」

俺は楓が料理を並べるのを手伝おうとするが、ふるふる、と横に振られた首の動きで制された。

「しょうがないよ、大学って忙しいんでしょ?」

「いや、それは人によるかな…」

もう時刻は午後9時だ。今日はたまたま調べ物があって遅くなってしまったが、こんなに帰宅が遅いのは俺には珍しい。

言いながら俺は大人しく席に着く。もう料理はあらかた並べられていた。

「美味しそうだな」

煮魚を中心とした和食のメニューに、自然と顔が綻んでしまう。

「うん、沢山あるよ」

そんな俺の様子と言葉に、楓はとても嬉しそうに微笑んだ。
20名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:00:49 ID:0xN93gdV
「いただきます」

用意されていた箸を手に、俺は静かに食事を始めた。

「………」

何故かもう食事を済ませているはずの楓も俺の向かいの席に腰を下ろしていた。じっと俺の食事の様子を見つめている。

楓はここ2、3年で急に大人びた。背も伸び、顔立ちからも幼さが消えた。というか凄い美人だ。

もともと凛とした外見の子ではあったが、その印象がさらに強まり今では一見すると大人の女性にしか見えない。

…俺より背高いし。ちなみに俺が170cm、楓が174cmだ。歳は4つも違うのに。

共に暮らしている俺としては、無邪気な内面は全く変わっていないのはよく分かっているのだが

自分よりも背の高い美人に食事中見つめられているというのには変わりなく、少し落ち着かない。

「なあ、楓…」

「…なに、お兄ちゃん?」

落ち着かない俺の様子に、不思議そうに首をかしげながら楓は聞き返す。

「その、俺を見てなくてもいいから…」

ほら、テレビ、見てたんだろう?と先ほど動物番組が流れていた居間に目をやる。

「…あ…うん…ごめんね」

そう言うと、楓は少し寂しげに席を立ち居間へと向かった。

「ありがとうな」

その背中に声をかけると、楓は振り返り微笑んだ。

大人びた顔に浮かんだ無邪気な微笑に、また俺の鼓動が跳ねる。

「ん」

俺は何かを誤魔化すように咳払いをすると、煮魚の解体に意識を集中した。


食事を終え、食器を片付けると、居間へと向かう。

楓はソファに腰掛けて、じっとテレビを見ていた。

テレビの画面の中では、サバンナでのんびりとシマウマが草を食んでいる。

俺が近づいても楓は全く気がつく様子がない。俺は楓の隣にそっと腰を下ろした。

「………あ、お兄ちゃん」

「おう」

「…言ってくれれば良かったのに」

そう言うと、楓は少し気まずそうに一度こちらに向けた顔をテレビのほうにまた向けなおす。

動物番組に夢中になって接近に気付かなかった自分が恥ずかしいのと、言ってくれれば私が食器を片付けたのにという二つの意味だろう。
21名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:01:22 ID:0xN93gdV
楓は何につけても俺の世話をしたがる。俺は何も言わず、無言で楓の頭を撫でた。

俺より少し背が高い楓の頭を撫でるのはちょっと難儀だ。

「んん……」

そうすると楓はくすぐったがるように、幸せそうに頭を俺の肩に倒してくる。そんな楓を見ているだけで、俺も幸せだった。

そんな風にしながら、俺たちはしばらく今日の夕食や、お互いの学校、両親についての話をする。

「いつ帰ってくるんだかな…」

父親も母親も健在なのだが、二人ともずっと帰ってきていない。

生活費の振込みはあるので、無事生きていることも、仕事をしていることも明白ではあるのだが…

二人とも俺がまだ中学に通っていた頃はまだ自重していたのだが、

俺が高校に、楓が中学に進学したとたん「家はお前たちに任せる」とばかりに飛び回っている。

そのせいでこの家では実質俺と楓の二人暮し状態がずっと続いていた。

すっかり家事の分担も、家の中での暗黙のルールも俺と楓二人だけのものとして完成してしまっている。

満腹になったせいか、肩越しに感じるぬくもりのせいか、俺は少し眠気を感じた。

話をしているうちに、テレビの中では二匹のサーバルが寄り添いあうようにして眠っていた。

煩わしい事など何も考えずに、ただ、素直に。

うらやましいな、なんてことを思いながら俺はうとうとする。


『どうして………?』


小さな女の子の声。なんだかとても懐かしい気がした。

ぷつん、とテレビの電源が落ちる音がする。…ん、と俺はうっすらと目を開けた。

「ねえ、お兄ちゃん………」

「ん………?」

横を向くと、楓が両手でちょこん、と俺の腕を抱いていた。柔らかく、大きな胸の感触を腕に感じる。

「…しよ」

目を少し潤ませながら、俺より少しだけ上からの目線で。もう何度目だろうか。

鼻を撫でるシャンプーの香りにも、間近で見る綺麗な二重の瞳にも、まるで俺は抗えない。

「………わかった」

なんだか気取った返事だな、と自分でも思ってしまう。もう少し気の利いた事をいえないものだろうか?

でも何度目でも、俺は未だにこういう空気に慣れることができないでいた。
22名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:01:45 ID:0xN93gdV
俺の腕を抱く楓の体温はぽかぽかと先程よりも温かい。いつの間にか風呂を済ませていたようだ。

「ああ、じゃあ、俺も風呂に…」

「…別にいいよ」

そう言うと、楓は俺の胸に頭を押し付ける。すう、と胸元で息を吸い込む気配がした。

「…お兄ちゃんの匂い、好き」

「…そうもいかないさ」

そう言うと、俺は胸からそっと楓の頭を離した。

「……ぶう」

少しだけ、楓は不満げだ。

俺はそんな楓の頭をそっと撫でる。

「部屋で、待っててくれ。な?」

「………うん」

楓は素直に頷くと、俺から離れ、とてとてとドアに向かう。

ちなみに、部屋というのは俺の部屋のことだ。これもいつの間にか出来上がった、二人の暗黙のルールの一つだった。

「…早く、来てね」

そう言うと、楓は何故か逃げるようにドアを閉めて居間を去った。

とたとたと階段を登る音がする。

「………」

まあ、とりあえず風呂に入ろう。俺も立ち上がると、電気ガスの確認をして居間を後にした。


俺は風呂場で冷水のシャワーを浴びていた。

いや、別に修行僧を気取るわけではないのだが、少し落ち着きたかったのだ。

だが実際には色々な部分が縮み上がるだけで精神的な安静は得られなかった。

水に打たれながら、思う。今までのことを。


『どうして………?』


あの声を聞いた時のことを。兄妹になった時のことを。俺と楓のことを。
23名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:02:16 ID:0xN93gdV
「母さんが出来るぞ、喜べ!」

5年前。当時中学2年だった俺に、父さんはそう言った。発言が唐突なのはいつもの事だったのだが、その内容には驚いた。

俺の知っている父親といえば、なんだか忙しい仕事についていて、自分の手一つで一人っ子の俺を育ててくれているが

その反面あまりにも豪快で、まあようするに常識ハズレな人だ。冒険野郎というか。

そんな父親に好きな女の人がいる、というのはかなり衝撃的だった。いやまあ一度は結婚したから俺が生まれているわけだが。

物心ついたときには俺の母親はもういなかった。だから母親というものにこだわりがあったわけでもなく、

俺は父さんの唐突極まりない再婚決定発言も素直に受け入れた。

…まあ、もう少し前から教えて欲しかったなとは心底思ったが。

その時に考えていたのは、優しい人だといいな、とか連れ後が一人いるらしいけど上手くやっていけるだろうか、とか。

父さんとは違いあまりにも凡夫な俺は、そんな人並みの発想の元、向こうの親子と会う日を迎えた。

義母さんになるという人は、穏やかで優しかったので、俺は安心した。

言動のそそここに破天荒な部分が伺えたので、父さんと合うのも何となく分かった。

そして、その義母さんになるという人が連れていた子が楓だった。

「よろしくね」

「………」

俺は懸命に気の良いお兄さんを装い声をかけたが、返事はまるでなく。

もう一つの懸念の方は見事に的中してしまった。

再婚して共に暮らすようになってからも、楓は俺とも、父さんとも必要最小限しか話はしなかった。

とても礼儀正しい子ではあり、無愛想というわけではなかったのだが、

10歳にして自分が周りと干渉する必要を最小限に抑える術を心得ている、そんな子だった。

あまりかまってあげられなかった、と義母さんが再婚当時に反省するように俺に呟いていたのを良く覚えている。

仲良くしてあげてね、とも。それは難しいと思ったが、できる範囲でお兄ちゃんになる、と俺は言った。

殆ど接触はなかったものの、俺が当時楓について知っていたのは二つ。

一つは「どうして」が口癖な事。その頃は家によくいた義母さんに、よく言っていた。

「どうして、空は青いの?」

「どうして、さいこんしたの?」

「どうして、お父さんはしななきゃいけなかったの?」

そしてもう一つは、鳥を飼っていて、その鳥をとても可愛がっていた事。

俺は楓の部屋には入れてもらえなかったが、さすがに共に暮らしている以上その存在は知っていた。
24名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:02:39 ID:0xN93gdV
『どうして………?』

そしてあれは……と、そこまで考えてハッとなる。

「…早く、来てね」

そうだった。楓が待っている。もう何分経っただろうか。

あまり待たせてはいけない。俺は体全体をもう一度確かめるように流すと、急いで風呂場を後にした。


「楓?」

「…いるよ」

ノックをして、自分の部屋に入る。なんとも不思議な感覚だった。

楓はパジャマに着替え、俺のベッドに腰掛けていた。

「…お兄ちゃんのお部屋なんだし、ノックなんていらないのに」

「そうもいかないさ」

「………」

俺がそう答えると、楓は何故か少し寂しそうな顔をした。

「…すまん、待ったか」

「ううん、全然…」

まるで台本のような会話をしながら、俺は楓にそっと口付けた。

自宅にいながらデート中のカップルのような会話をするという奇妙なシチュエーション。

だが、兄妹がこんなことをしているということの方が、よほどおかしいかもしれなかった。

「身体、冷たいよ……?」

俺の身体に触れてとても心配そうな声で呟く楓に、俺は少し申し訳なくなってしまう。

「い、いや大丈夫だ。さっき、少し水を浴びていたから」

「え……?」

どうして?と目で問いかける楓に、俺は答えを持っていなかった。

「………」

黙るしかない俺に、楓は優しく笑う。

「……じゃあ、私がお兄ちゃんをあっためてあげるね…」

そう言うと、今度は楓から口付けてきた。

「ん…ちゅ…んん…」

静かに、だが確かめるようにお互いの舌を絡ませる。
25名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:03:06 ID:0xN93gdV
いつでも楓の舌は積極的で、俺は防戦一方だ。

「ぷふぁ…ちゅ、えろ…ん…!」

楓は俺の口の中を、舌を、歯を、確かめるように舌で舐め回す。

俺もそれに応えるようにして舌を絡ませた。

「んん……」

しばらくして、どちらともなく口が離れる。つぅ、と唾液がお互いの口に橋を架けた。

「…おにいちゃん」

とろけきった楓の声に返事するように、俺は楓に軽く口付ける。

そして俺は細心の注意を払いながら、そっと楓の身体を倒した。

「…触れるぞ?」

俺の言葉に、楓はもどかしそうに頷く。

俺は音も立てず楓のパジャマのボタンを外していく。楓の息遣いと、空調の音だけが耳に届く。

可愛いピンクのフリルがあしらわれたブラが露になる。

そっと、ブラ越しに楓の胸を撫でた。

「あっ……」

恥ずかしそうに、楓が身をよじる。

「外すぞ?」

俺はそう尋ね、楓が頷くのを見てからそっと楓の背中に手を回した。

買えでも背を少し浮かして手伝ってくれる。ぷち、と音を立ててホックが外れた。

無防備にさらけ出された楓の大きな胸を、優しく揉みこんでいく。

「あっ、ん……うぅ…」

周りから徐々に中心に。親指で可愛い乳首をくりくりと弄る。

指に吸い付くような肌の感触も、どこまでも沈み込みそうな柔らかさも、とても心地いい。

俺は乳首を指で弄るのを止めて、今度はそこにそっと口付けた。

「ひゃっ!?」

舌で優しく撫でるように、飴を舐めるようにして愛撫する。

楓は胸が弱いらしく、こんな風にしているだけですぐに声がとろけだす。

「わぅ…やぁっ…あっ…!」

素直に声を上げる楓。悦んでくれている、とわかるのが俺は嬉しかった。
26名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:03:28 ID:0xN93gdV
そのまま、片手を楓の下腹部へと伸ばす。

「はぁ…ああ……」

楓は息を大きく、深くついている。触れたそこは、パジャマ越しでも分かるほどに濡れていた。

「脱がすぞ?」

「…うん」

腰を浮かしてもらい、楓の下半身からパジャマを引き抜く。

表れたブラとおそろいのピンクフリルのショーツも脱がして、楓の下半身は完全に裸になる。

そのまま俺は楓の太ももの間に頭を入れ、足を開かせる。

「えっ…」

艶やかに濃く生い茂った陰毛の下で、軽く開かれた秘裂が、とろとろと蜜をこぼしていた。

俺は指でそこを押し広げる。それと同時に、溢れ出た蜜が指を濡らした。

「…お、おにいちゃん……?」

綺麗なピンク色の内部は、誘うようにひくひくと蠢いている。

俺はすっとそこに口をつける。

「ああっ……!?」

じゅるじゅると、音を立てるようにして蜜をすすり、舌で秘裂を舐め上げる。

そして、上についている豆のような部分を唇でつまんだ。

「ひゃあっ!?」

その瞬間、楓は弾かれたように身体を跳ねる。

俺はそのまま、舌で味わうようにしてクリトリスを舐った。

「や、やあだっ、お兄ちゃん…っ!」

切羽詰った楓の声に、俺は愛撫を中断する。

「どうした?」

「イッちゃう……から……」

そこまで言うと、楓はふぅ、と息を吸い込む。

「……お、おにいちゃんの、おちんちん……入れて?」

「楓……」

「だ、だから!私が、したげる…ね…」

そう言うと、楓は身体を起こしかける。

「…いや、いいよ。大丈夫」
27名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:03:52 ID:0xN93gdV
俺はチャックに手を伸ばそうとする楓を手で制すと、俺は自分でモノを取り出した。

俺のモノは、楓とこうしているというだけでもう最大限に勃起していた。

「あ……」

それを見た楓は、少し固まる。

「えっと、コンドームを…」

確か机の引き出しの中にしまっておいたはずだ。

あらかじめ手元に持ってきておくべきだったな、と思いながら俺はベッドから腰を上げた。

「ま、待って、お兄ちゃん。今日、だいじょぶ、だから…」

「…そうもいかないさ」

そう言い、俺はそのまま立ち上がろうとして…

手を引かれたのを感じ、動きを止めた。

「………楓?」

「どうして………?」


『どうして………?』

一緒に暮らすようになって一年程が過ぎた頃、投げかけられた言葉。

楓が可愛がっていた鳥が、死んでしまった。

ただ泣き続ける楓に、俺はかける言葉も分からず。

ただ、庭にお墓を作るのを手伝ってやった。そして花屋で、綺麗な花を買って墓に供えてやる。

楓のことも、鳥のこともまるで分からない俺には出来るのはそれぐらいだった。

花を供えて、楓と一緒に、鳥のお墓に手を合わせて。

そして、楓が俺に言った言葉が、それだった。

「どうして………?」

言葉にはなっていなかったが、楓の言いたいことは分かった。

俺たちの父親と母親は惹かれあい、再婚したけれど。

俺と楓の間には何もない。ついこの前まで、それこそ完全に全くの赤の他人だったのだ。

血縁も、約束も、思い出さえもない。何故優しくするのか、明確な理屈は、どこにもなかった。

ただ、それでも俺は、俺なりの理屈を楓に告げた。

「………側に、いるんだしさ。だったら、助けてあげたいなって、仲良くしたいなって思うよ」

…まあ、中学二年生の理屈なんて、こんな物だった。
28名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:04:20 ID:0xN93gdV
そして、その日の晩ご飯の後で、恥ずかしそうに、照れくさそうに、かすかな声で投げかけられた言葉。

「………おにいちゃん」

それが、俺の心を決めた。


「いいんだよ…?」

手を引き寄せられる。背の高い楓がすがり付くように、かすかに誘うように、言った。

「お兄ちゃんは、私に何をしてもいいの」

「…私は、お兄ちゃんになら…何をされても、いいの」

「楓」

投げかけられる真摯な言葉に、俺は戸惑う。分かってしまう。そこに嘘偽りが何もないことが。

「…私は、お兄ちゃんが好き。三ヶ月前、勇気、出して…告白して。好きだって言ったら、お兄ちゃんもそうだって言ってくれて…」

俺は、空調の音が漂う自室で、この大きな妹の話をただ黙って聞いていた。

「でも、お兄ちゃんはずっと変わらなくて…私を求めることもしなくて、ずっと私は気遣われてて…」

楓は目を伏せた。

「だから、不安で……私は、お兄ちゃんにとって、ただ傷つけたくない「妹」なだけなんじゃないか、なんて、思っちゃって………」

俺は、楓の頭を手で抱いた。またこちらを向いた楓の顔。その目には、かすかに涙がにじんでいた。

俺と楓の間には、いつでもどこかもどかしい距離があった。

例えばそれは、血の繋がっていない兄妹という仲であったり、同じ学校に通えない年の差であったり、

頭を撫でる相手としては大人びすぎている楓の容姿であったり、包むようには抱きしめられない背の高さであったりした。

本当は誰よりも触れたかったのに。触れたくても触れられなくて。

だから、そのもどかしい距離を言い訳にして。それを、「触れてはいけない」にすり替えていた。

俺が飛び超えなくてはならなかったのに。楓の手を引いて、一緒に。

「え……?」

抱きしめていた。強く、強く。今まででは、考えられないほどに。

「好きだ、楓」

少しだけ上にある耳に囁く。

「ごめん。…ごめん、楓」

楓の手が、俺の身体に回される。ゆっくりと、楓の身体が俺に寄りかかった。

「…どうして、謝るの?謝ることなんて、何もないよ…」
29名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:04:49 ID:0xN93gdV
今度は楓が、少しだけ頭を下げて俺の耳元に口を当てる。

「ただ、したいように、して? 私を、求めて……」

俺は何も言わず、楓に口付けた。俺の方から激しく舌を絡ませる。

「んん…んっ、ちゅ…ちゅえろ……んんっ!」

俺が一方的に楓の口をむさぼり、そして、互いの口がもどかしそうに離れる。

楓はとても幸せそうに、微笑んだ。


「…お兄ちゃん、寝て」

「ああ」

こうして間近で座って向かい合うと、やはり楓のほうが俺より背が高いんだなあ、なんて事を実感させられてしまう。

すでに俺も楓も全ての服を脱いでいた。

「…なんでも、したげる」

そう言うと、楓はその長身をかしずくようにして俺のモノにちゅっ、と口付けた。

そのまま舌を伸ばすと、カリ首の部分を舌で撫でるようにゆっくりと一周させる。

「ん……れお…えお…ちゅ」

そしてその後は幹の部分を隙間なく舐めるように丹念に、丁寧に舌を上下させていく。

「れろ、ん…ちゅ、ちゅぷ、えおれお…」

楓は一通り舐め回すと、ぷは、と口を離す。そうすると、今度は愛しむように男性器にキスを繰り返す。

「ん、ちゅ、ちゅ…んん…ちゅぱっ」

愛されている、というのを肌で感じる行為に俺は酷く興奮してしまう。

「ん…ふふ…♪」

男性器へのキスを何回も繰り返し満足したのか、楓は満足げな笑みを浮かべる。

そして、今度は口を開き亀頭から俺のモノを口に収めていく。

「すぅ……んん……!」

しっとりとした唇が俺のモノを包み込んでいく。

「う…わぁ……」

そのまま楓は吸い上げながら頭を上下させる。その最中にも舌が絡むように動き、俺は腰がしびれるような快感を感じた。

「ちゅぷ、ちゅ…ん、ぱぁ、ん…っれろ、ちゅ」

楓はしばらくそれを続けていたが、あごが疲れたのか、楓は一度頭を引き上げた状態で止めて、カリ首へと舌を這わせる。
30名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:05:11 ID:0xN93gdV

「ちゅ、えろ……んむ…えろれお…」

強い吸引と、カリ首の返しをいじめる舌の動きに、まるでひどく痒いところを優しく掻かれたような快感を感じる。

「わっ、か、楓…!」

今にも出してしまいそうだ。ビクビクと蠢く俺のモノに、楓も射精の予兆を感じたのか舌の動きを止める。

「か、楓、出る、出ちゃうって……!」

「んむ…んっ、んっ!ちゅ、ちゅぱ…!」

だが、俺の言葉に楓は頭の動きを緩めるどころかさらに速くする。

「で、出る……!」

俺は温かくぬめる唇と舌で擦り上げられる快感に、たまらず射精してしまう。

「んんっ!んん…ちゅう…んぷ、ちゅ…」

俺の精液が、楓の口内を汚していく。だが、楓は決して口を離そうとしない。

それどころか、より一層強く吸引して俺の精液を吸い上げていく。

「む…ぷ…ごく、んんっ…!んっ」

俺は放出の快感に呆然としながら、ごくごくと精液を飲み下していく楓の喉の動きを見つめていた。

「ぱふぁ…はぁ…んっ、ごほ、けほっ!」

俺のものから口を離すと同時に楓はけほけほと咳き込んだ。

「お、おい、大丈夫か!」

俺は慌てて楓の肩に手を置く。

「んん……だいじょ、ぶ…えへへ…」

楓は照れくさそうに笑った。そして、俺の下腹部に視線をよこす。

視線の先では、俺のモノが未だ自己主張激しく屹立していた。

「いいよ、お兄ちゃん…」

それを見た楓は、自ら横たわると自分の股間に手をやり、人差し指と中指で自らの性器をそっと開いた。

ちゅぷ…と開かれた性器から愛液がこぼれる。

「わたしのおまんこ、好きなだけ使ってね……」

「楓…」

今日は大丈夫だから、と言う楓の言葉に抗うことはせず、俺はそのまま楓の膣内に自分のものを突き入れていく。

「んっ…あっ…!」

ゆっくりと、確実に楓の膣内を割り開き進んでいく。

煮えるように熱く、とろけたヒダヒダがぎゅっぎゅと抱きしめてくれる感触は入っていくだけでも最高に心地よかった。
31名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:06:15 ID:0xN93gdV
「いいよ、そのまま…そのままのおちんちんで、いいからっ…!」

そして俺は、コツンと壁にぶつかり最奥に到達する。

「あ、ああ…」

その感覚に、楓は身を震わせていた。

「お、お願い、お兄ちゃん…私の、おまんこ…っ、好きなだけ、味わって…♪」

俺は楓の言葉に、思わず表情を伺う。楓は祈るように、俺の目を見つめていた。

「…わかった」

俺は、そのまま腰を引き、思い切り突き入れた。

「あぐっ…!」

ズンと激しく突き入れられる感覚に楓は身を硬くする。

俺はそのまま楓の子宮の入り口に、先端をグリグリと押し付けた。

「ぐ、んん……」

そして、腰を激しく動かした。完全に、自分だけが気持ちよくなろうとする動きで。

「やっ、ああっ…!んっ!い、いいよっ…!お兄ちゃん、お願いっ…!!」

乱暴な動きに、楓の口からうめきと懇願が同時に漏れる。

俺は応えるように腰を突き入れていく。

「お、おっぱいもっ!いいから…好きにして、いいからっ!」

その言葉よりも早く、俺は握るようにして楓の胸を掴んだ。手形をつけるぐらい、強く。

「あ、ああっ…!い、いいよ…お兄ちゃんの、したいように、して…っ…!」

胸を握り、押し出された乳首を指先で潰すようにして弄る。

「ひゃっ!ん…あぐっ…!ああっ!」

乱暴な動きの中でも、時折快感のポイントに偶発的に触れるらしく、楓の声には嬌声が混ざる。

俺はその快感のポイントをカリ首のかえしの部分でひっかくようにして、グリグリと動かした。

「あっ!やぁっ…!そ、そこ、や、やらはぁっ…!」

あられもない声を上げる楓に、俺は口を重ねる。

「んんっ…!ふむっ、ちゅ…ちゅ、えろ……!」

腰の動きにも負けないほどに激しく、俺たちは舌を絡ませる。

やがて、俺はまた限界を感じた。ビクビクと楓の膣内で俺のモノが軽く痙攣する。

俺が腰を引こうとした瞬間、楓の脚が俺の腰に巻きついた。

長い脚でガッチリと腰を巻きつけられて、引く動きが制限される。
「か、楓っ…!」
32名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:06:45 ID:0xN93gdV
「いいよ、膣内に、膣内にっ、ちょうだい…!」

「お兄ちゃんの、せーえきっ、最高に、気持ちよくっ…!射精してっ…♪」

卑猥な言葉で誘われる以前に、俺は限界だった。

「…好き…好きぃっ!お兄ちゃん、大好きぃっ!!」

「ああ、俺も、俺も好きだっ…!好きだ、楓っ…!」

俺は腰を前後させながら、楓の膣内に射精していく。

楓の膣内も、俺のモノごと飲み込もうとするように蠢き、抱きしめてくれる。

俺はゆっくりと、深く、搾り出すように、楓の膣内を味わうように腰を動かしていた。

楓もそれに合わせて腰を動かしている。

そのまま、抜きもせずに俺たちは繋がり続けていた。

「……お兄ちゃん」

「…どうした?」

射精を終え俺は腰の動きを止めたが、楓はまだゆるゆると俺のモノを慰めるように軽く腰を動かしていた。

「………まだまだ、元気だね」

「………すまん」

金曜日の夜は長そうだった。


土曜日の朝。柔らかな朝の日差しに、俺は目を開いた。

「………?」

といっても、日はもうそれなりに高い。時計の時刻は8時30分を示していた。

…昨夜はやりすぎただろうか。つい先ほどまでの自分の姿を思い出し、俺は少しなんともいえない気分になりながら楓を探す。

この部屋にはいない。もう起きているのだろう。

姿の見当たらない楓を探して俺は居間へと降りた。階段を降りながら、両親のことを思う。

こういう関係のことも報告しなくてはいけない筈なのだが、両親は全く帰ってくる気配がない。

報告すること自体に、俺にためらいはもう存在しなかった。そしてそれは間違いなく俺の役目だ。

が、相手が消息不明ではどうしようもない。
33名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:07:07 ID:0xN93gdV
「………まあいいか」

俺はすぐに、これから楓と過ごす楽しい土日の事に頭を切り替えた。

居間に入ると、味噌汁の匂いが鼻に届く。

食堂では、楓が朝食を用意していた。

「あ、おはよう、お兄ちゃん…♪」

朝の食堂で、俺の妹はまるで天使のようだ。

「おはよう、楓」

「もうすぐ出来るから、待っててね」

「ああ…」

返事もそこそこに、俺は疑問を口にする。

「…なあ、楓」

「なあに、お兄ちゃん?」

「なんで、裸にエプロンなんだ…?」

すらっとした楓の均整の取れた体つきも、豊かに育った胸も丸分かりだ。

いつも楓が着用しているエプロン姿とのギャップに、俺は鼻血が出そうだった。

「…あ、へ、変…かな…」

少し不安げに、楓が口にする。

「最高だ」

俺は迷わず即答した。

「うん……♪」

そして、何に遮られることもなく。何もためらうこともなく。眩しい朝の光の中、俺たちは唇を重ねた。
34名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 02:10:07 ID:0xN93gdV
以上、>>19-33です。読んでくれた方、ありがとうございました
そういえばタイトルを考えてなかった…まあいいか
35名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:57:21 ID:pcIPM6A4
36名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 00:28:20 ID:2XU3eVTt
投下されてた
超乙
37名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:01:57 ID:QHX2wvqW
だれか渋いおっさんと若いお姉さんのえちー書いてください
38名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 14:36:55 ID:OHMRsCP+
何歳差がいいですか?
39名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 15:41:47 ID:/qVvsQus
いっそ1万歳くらいで
40名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 16:58:34 ID:BLxwpVJA
おっさん仙人?
41名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 22:51:32 ID:DI8EId7v
仙人なら凄いテク持ってそうだな
42名無しさん@ピンキー:2009/06/12(金) 23:51:54 ID:zc3RFrkd
>>41
ようじょ仙人がイケメン攫って
「わらわを満足させれば帰してやるぞよ」とか言って
赤玉出るまでおっきおっきさせ続けるんですね、分かります
43名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 00:17:47 ID:1I+CQzZs
仙人だけに性欲薄くて、業を煮やしたお姉さんが襲いかかるのがいい。

「いやいやいやいやマズいだろこれ、立場的にも心情的にも」
「なにもマズいことなどありません少佐。わたしは貴方に抱かれたいのです」
「落ち着け中尉」
「わたしは落ち着いていますが」
「そうだな、確かに落ち着いているな、腹立たしいぐらいに。俺のほうが動揺してるぐらいだ」
「その動揺は性的興奮と解釈してよろしいでしょうか?」
「よろしくない! まてまて年頃のむすめがそんなとこ触るもんじゃない!」
「少佐、生憎ですが年頃と言うにはわたしはトウが立ちすぎていますし、生娘でもありません。
 事後に責任を追及したりはいたしません。だから、お願いします…一度だけ、抱いてください」
「そういうことが言いたいんじゃなくってな。まあ逃げねぇから、そのどっかり下ろした腰をあげてくんねぇか」
「嫌です。少佐はお優しくて嘘つきですから、信用なりません」
「そうかい、じゃあ力づくだな」
「あっ!!」
「ハナっから女に組み敷かれるのは好みじゃねぇんだ。悪いな」
「……すみません」
「それにだな、どうせなら責任ぐらい取らせろってんだ……ったく、こっちが何のために我慢してきたか、知りゃしねぇんだから」
「少、佐?」
「もう一つ。押し倒す前に言うことがあるだろうが」
「……」
「ほれ。言ったら抱いてやる」
「あ、う……」
「ほれほれ。ちゃんと言ってみろ」
「……少佐……………………す、すき…です」
「よし、いい子だ。一度で終わると思うなよ」

あれ、仙人じゃない上にとんだラブコメになった。ごめん。
少佐40歳、中尉27歳ぐらい。
44名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 00:36:01 ID:YYHQ/+Ap
>>43
こ、こんちくしょう、俺を眠らせないつもりかー!!
可愛いよ萌えるよ最高だよハァハァ
45名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 00:38:21 ID:lOjkSQFn
わっふるわっふる
46名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 00:42:13 ID:2sdVNKer
こういうの!こういうの待ってたんだよ!!!!ε=(゚∀゚ )ムッハー
さぁ早く続きを書く作業に戻るんだわっふるわっふる
47名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 01:54:58 ID:b/szrBX4
ちょ、ピンポイントで萌えツボ突いてきやがったw
48名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 11:41:15 ID:YmHNIIge
>>43
うはwww萌えるwwww
49名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:20:04 ID:lrazjMXW
仙人か…確か20代の青年に見える云百歳の仙人と10歳の少女の師弟愛から恋愛になる少女漫画があったな…
最終的に女の子は大人になってからくっつくんだが、仙人の告白が
「100年前(少女11、2歳)から愛してます」
恐ろしい事に?周りには、はっぱをかける事はあっても、止める奴はいなかった良い話だった

ちなみにオマケ4コマで
少女「村に雨を!かわりに私を食べていいです!(生け贄的な意味で)」
仙人「いい心がけだ」ニヤリ
そして性的な意味で食われて幸せにend…
があったときは作者GJ!を心のなかで送ったものだ
50名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:59:09 ID:mLvzqdZy
>>49
それ読みてぇ
51名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 01:00:23 ID:0lbd9N6z
死がふたりを分かつまで
はここの住民的にどうなんよ?
52名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 01:13:04 ID:VNMKM6BO
>>51
俺は大好き
遥は完全に嫁さんだよね
53名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 03:07:40 ID:6MbFnzCi
>>49
『雲上楼閣綺談』かな
読んだのはもう何年も前だけど、文庫化されたみたいだし再読してみようかしらん
54名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 19:04:18 ID:7AQdLFSa
>>52
惜しむべきは遥がまだ法的に結婚できる年齢に達してないことだな
未来の旦那様って自分で言っちゃってるのにな
55名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 20:16:55 ID:lrazjMXW
>>53それです>>49肝心の題名入れ忘れた
10年前のなのに知ってる人がいて驚き嬉しい

>>51 ググってみた。かなり気になるな…大人×少女…ゴクリ
56名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 20:18:31 ID:+Nt1Uauh
ヤングガンガン
青年誌って事は、遥の濡れ場も期待できる訳ですね
57名無しさん@ピンキー:2009/06/19(金) 23:19:38 ID:EUzvBsBz
まあ一応本番OKとはいえ、YGはそこらの少年誌より健全に少年誌やってたりするから困る
いや、好きですけどね
58名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 01:27:07 ID:ei62PI1k
タイトルが結婚にまつわる言葉なあたり期待せざるを得ない
59名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 12:19:26 ID:ke1yrbyF
TOD2のロニとナナリーっていうキャラも実は結構な年の差だよね
…いや思っただけなんだ、流れぶった切ってごめんなさい
60名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 20:38:54 ID:l9ZjOggM
年の差カップルいいな
61名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 23:38:04 ID:rEgAAhF6
ゲーム中では意識しないが(ナナリーが来てるのは十年後の時間軸からなので)
本来の時間軸だと23歳と9歳だもんな
ゲーム終了時には悲しかったがこのスレ的にはむしろ終わってからが本番ということですね分かります
62名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:43:34 ID:gUf/WDMz
サムライ7のキクチヨとコマチはがっつり萌える。
あれ、同い年だっけw
63名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:49:42 ID:qMSUeiIJ
>>62
キクチヨはごっついけど確か年齢は高くないはず。でも同い年ってことはなかったと思う。
64名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:22:44 ID:Hthm61ZK
おっさんとそのおっさんを一途に慕う気弱でおとなしい人見知りな小学生女児って萌える
65名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 02:18:22 ID:3hDHD/34
俺リアル彼女との年の差が7歳差なんだ。

俺より年上なのにすっごい甘えてくるギャップがたまらんよ…!

66名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 12:28:00 ID:5DUi6lNR
お前が33の時に相手はもう40なのか……
67名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 20:16:23 ID:trODk44W
7歳差とは一番美味しく頂ける絶妙な差だな!!
68名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 23:03:31 ID:FpwnLhIi
>>67
ヤンとフレデリカですね!わかります
69名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 02:31:04 ID:TpSoNQNq
>>66

考えたらちょっと悲しくなったじゃまいか(´・ω・`)

けど年なんざ関係ないのだぁぁあ!


美味しく頂いたり頂かれたりしてますはい。
70名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 08:05:10 ID:OFgIfXF+
>>69
もげちまえw
71名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 22:40:32 ID:IVS6+dxA
は?なんなのコイツ?
せいぜい幸せな家庭築いて子供に恵まれて
最後まで精一杯奥さん愛して寿命で死ねよ。
72名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 23:24:21 ID:vVUedW9L
>>71
ツンデレ乙w
73名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 23:04:27 ID:A5swZPO6
>>71
おまえ可愛いな
74名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 19:53:52 ID:ZO3jIgag
異世界ものでよくある、身分を気にしない主人公(二十歳前後)に懐く王族や貴族の娘(十代前半)とか萌える



>>71
お前優しすぎ
75名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 20:34:23 ID:ts792jyJ
>>71の人気に嫉妬

おっさんと少女はいい。実にいい。個人的に30代半ばオサーンと10代半ばのおにゃのこがベスト。
加齢臭とかタバコの臭い気にするおっさんに慣れてるしこの匂いが好きだという少女とか
76名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 20:50:37 ID:53stMYRK
FEシリーズが歳の差カップル多くてよくお世話になるな。

>>75
自分の知ってる漫画で、サブキャラだけど100歳超えるオッサンとオヤジ大好きセクハラ少女が出てくるのがあるんだが。
77名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 21:06:14 ID:ts792jyJ
>>76
FEはガチだな。なんていうか初代から行き届いてる。
年の差萌えのインフラが既に整備されているというか。
マイナーだがアストールとウェンディの支援とかどきどきした。
関係ないがTSなんてもう、出てくるオヤジの数だけ年の差恋愛があるみたいなことになってたな

その永遠のオヤジとけしからんセクハラ娘についてkwsk
78名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 21:28:43 ID:53stMYRK
>>77
銀/の/クル/ースニ/クという連載中の漫画。
ギャグ要素が強めなので、あまり期待されるとがっかりするかも…。

書いてる途中で思い出したが、この漫画の作者はオヤジ・歳の差スキーであることは確実だと思う。
前作ではある年上の女性が好き過ぎて人妻キラーになった男キャラが出てきたり、小動物好きのヒゲおやじ×癒し系巨乳眼鏡娘の恋愛を描いていたりする。
79名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 22:35:55 ID:ND9B7b7I
おっさんと女の子なら初代スレにあったおっさん探偵と住み込み少女は良い雰囲気だった。
80名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 23:19:31 ID:MLeR2+NX
中学生の頃に読み漁ってた赤川次郎は(ry

今読み返すととんでもないエロ爺だなこの人
81名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 02:05:33 ID:2J/4eLj9
ハルシオンランチは見た目年の差だよな
ヒヨスの年齢わからんから実際のところは知らんが
毎回ヒロインに嘔吐させるとか恐ろしい設定だわ 沙/村…
82名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 14:16:44 ID:xJuEJjns
たった今唐突に、

萌えるおにいさん

って言葉を受信したんだが誰が発信したんだろう
83名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 14:36:31 ID:gN5CAyv1
>>82
おお。届いたか。オレだよ。

20代後半くらいの保護者とロウティーンの被保護者とか。
稼ぎはあって仕事はできる。職場での人望もある。
でも私生活では低血圧で、ドン臭くて、生活力ゼロでダメダメなおにいさん。
仕方ないわねって甲斐甲斐しく世話を焼く女の子。どっちが保護者だかわからない。

「ネクタイまがってる。ホラ醤油付いてるから口拭いて!」
「んー…お、サンキュ」
「もう……お兄ちゃん、私がいなくなったらどうするつもりなの?」
「いや……ずっと一緒にいるし問題ないだろ?」
「え? だ、だって、親代わりって成人するまでじゃ…」
「うん。それまでは親代わり。そのあとは、恋人」
「っ…!?」
「じゃ、行ってきまーす」
84名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 17:12:25 ID:lW4ufIqR
>>83
おい続きが受信できねえぞ
85名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 17:25:12 ID:JmGleV+4
>>83
大好きだ
86名無しさん@ピンキー:2009/06/26(金) 21:08:32 ID:BbS7SHUg
>>83
お前は俺を勃起させた
さあ続きを!!
87名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 01:04:38 ID:Y0Bav5Vn
みんなBPS観ればいい。


みさおおおお!!
88名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 01:42:22 ID:TbDDr/HO
まうまう
89少佐と中尉 1:2009/06/27(土) 02:01:41 ID:qMqc0Cb/
>>43を膨らましてみた。


 ベッドカバーをめくり上げて、真っ白なシーツの上に腰を掛ける。
 己の右手を、くちびるの上にそっと乗せてぺろりと人差し指を舐めた。
 ぞくり。官能的な期待が沸き上がり、熱っぽい息を吐いた。
 わたしはこれから、性欲を持て余した身体を慰めるべく、はしたなくも自慰行為に耽る予定である。

 身体に巻きつけたタオルをはらりとベッドに落とすと、首筋を撫で筋肉ばかり多く柔らかみに欠けた胸へと手を伸ばす。いつも、少佐がそうするように。
 ぐい、と乳房をしたから持ち上げるように掴んだ。
 少佐の手つきをそっくり真似てみるものの、わたしと少佐では指の太さも加える圧力も、てのひらの温かさも何もかもが違う。
 所詮、疑似体験でしかないのだが、わたしは手を止められない。
 こんな破廉恥な行為だって、あつくなりすぎた身体には必要なものなのだ。放っておけば眠れなくなるほど、熱を持て余しているわたしは、性欲が少々旺盛すぎるようだ。

 己の指先だと思ってしまうと興奮も半減をするので、両眼をきつく閉じ少佐に愛されているという精一杯の妄想に浸り、まだ柔らかなままの乳首をぎゅっとつまみあげた。
「あっ、少佐……!」
 高い声が漏れる。わたしに与えられた居住空間は一人部屋であり、ベッドを配置した壁の向こう側は幸いにも空き部屋であるから、騒音公害にはならない。
 入口までは距離があるから、多少の声音は外部に漏れたりはしないだろう。
「少…佐ぁ……んっ……」

 遠慮なく漏らした甘ったるい声に、羞恥と戸惑いと、妙な興奮を覚える。
 片方ではちっとも足りなくて、空いたほうの手も胸の前で交差させるように肌に触れ、爪の先ではじくように豆粒程度のサイズの乳首に刺激を与えた。

「あ、んっ! んん……!」

 単調な刺激ではすぐに身体が慣れてしまうので、柔らかとか、ふくよかといった表現からほど遠い残念な乳房も、パン生地をこねるように手のひらで愛撫を加えていく。
 ずくん、と自らの中心が脈打った。
 早く刺激がほしくて、腰がくねる。我慢できずに下肢へと手を伸ばした。

 少佐はもっと、気がふれてしまうほど執拗で粘着質な前戯を行う。
 いつも、わたしが音を上げるまで、悪くすると堪えきれずに泣き出すまで焦らす愛撫を続ける。
 ――エロ親父。
 毒づく胸の内とは裏腹に、わたしの身体はどうしようもないところまで追い詰められて、少佐の筋肉質な二の腕にすがりつくことになるのだ。

 少佐が触れる頃には、すでにどろどろに濡れているらしく、毎度のことなのに少佐はオーバーに驚いて見せる。ニヤけた表情がまたわたしの羞恥を煽るのだ。
 いたたまれなくなったわたしはとっさに足を閉じようとするが、屈強な少佐に力で叶うはずもなく、いともたやすく秘部を彼の眼前にさらけ出すハメになる。

 でも今日は、平素の少佐ほど丁寧な触り方をしたわけではないので、性器はまだ全くと言っていいほど潤っていなかった。
 下ろした右手を一旦引き揚げて、くちもとに運ぶ。
 舌を出して、固い人差し指を舐めた。濡れた指先でくちびるを撫でると、ぱくりとそれを咥えて前歯で甘噛みをした。
 捉えた人差し指を、舌の先でちろちろとくすぐる。
 鋭敏になった指先から、悪寒にも似た快楽が全身へと伝わり、足の先がぴくりと震えた。
 たっぷりと唾液が溜まった口内に中指も差し入れて、二本の指で舌を挟み、押しつぶし、口外へと追い出されてはまた押し入りを繰り返し、水分を乾いた肌に染み込ませていく。
90少佐と中尉 2:2009/06/27(土) 02:02:14 ID:qMqc0Cb/
 
 少佐との熱いキスを模倣したようなその愛撫に満足をして、わたしは濡れた指先をふたたび下肢へと這わせた。
 唾液の水分を借り、ぬるり、と指が肉壁の間をすべりぬける。
「ああっ」
 濡れた声とともに、上体がびくりと震えてくびを仰け反らせた。
 腹筋だけでは上半身を支え切れなくなり、胸に添えていた左腕をベッドに下ろし支えにする。

「ん……ん、あっ」
 性器への愛撫の手は止まらない。
 割れ目から溢れだした蜜が、指先の動きを助けてなめらかにする。
 目の前が白くなる。快楽のこと以外、何も考えられなくなる。
 一瞬だけ、まるで動物のような自分を愚かしく思ったが、すぐに直情的な官能に脳全体を支配されて、何もかもどうでもよくなってしまった。

 とろけた亀裂を割り裂き、鋭敏な尖りをむき出しに空気へと触れさせる。
 そこをぴん、と指先ではじくと、息の詰まるような清冽な快感が全身を駆け抜けた。
「ひ、ぁ! やっ……!」
 いや、と言ってみても快楽を与えているのは自分自身である。
 矛盾した言動にふと冷静になったが、もう一度そこへと触れると、本能が理性を食い荒してくれる。
「や、ん……だめ、だ、め……」
 あつい指先を想像する。
 少佐に触れられている錯覚を抱いたほうが、何倍も何倍も気持ちよくなれる。
 経験からそれを学んだわたしは、思うままに声を上げて快楽を貪った。

 剥き出した性器をさすり、つまはじくたびにどろりとした愛液が内部から分泌をされる。
 腰が逃げるようにくねり、膝や肘がびくびくと震えて制御がきかなくなる。
 快楽をやり過ごすため知らずに足を閉じようと動く膝を、必死で押しとどめた。
 少佐に、抑えつけられている妄想をたくましくすれば、割に容易いことではあった。
 そのうちに肘ががくんと折れて、しわのより始めたシーツに身を沈ませた。

 溶けてしまう。

 肩を清潔なシーツに擦りつけながら、そう思う。
 自慰のときだって性交のときだって、いっそ溶けてしまえたらといつも思うのに、実際に人の身体が溶けてしまうことなんてあるはずもなく。
 またその熱で脳が焼き切れてしまう、なんてこともない。ひどく残念だ。

「……くっ、んん!」
 空いた左手で、再び胸を揉みあげる。
 爪の先で、引っ掻くように乳首を摘まみながら、性器に触れていた方の指先を自分の内部へと侵入させた。
 複数個所への愛撫は、信じられないほどの快感を呼び起こす。少佐が教えてくれたのだ。
「しょうっ、さ……や、うんっ、ああ、少佐!」
 ゆっくりと侵入を果たしたわたしの膣内は、溶けたゼリーがまぶされたようにぬるぬるとしている。
 奥までたどり着く前に、くいと折り曲げて内壁をさすった。
「少……っ」
 ぐるりと内部をかきまわし、再び挿入を続ける。指一本をまるまると飲み込んだところでゆっくりと引き抜いて、またゆるゆるとした挿入を果たす。
 溢れた蜜が食指に絡んでぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てた。

「あ、あ、ああっ……」
 羞恥を刺激するその音を掻き消すように声を上げ、下肢をくねらせ衣擦れの音を立てるがそれらの響きすら官能の呼び水となり、ますます指を濡らすこととなる。

91少佐と中尉 3:2009/06/27(土) 02:02:45 ID:qMqc0Cb/
 もっと、もっと欲しい――。

 埋め込んだ指先は熱を感じるものの、わたしの細い指一本では満足な快楽が得られず、一旦抜き出して二本の指を挿入すべく入口に這わせる。

 が、差し込む直前で、あつく大きな手のひらがわたしの手首をぐいと掴みあげた。
「……もう、いい」
 突然、刺激を奪われた衝撃に両眼を見開く。
 与えられるはずだった快楽を受け損ねた膣口が、物欲しげにひくひくとうごめくのが判った。

 眉間にきつく皺を寄せ苦悶の表情を浮かべた少佐は、わたしの膝の間にその大きな体躯を収めると、胸に置かれたままだった左手首も少々乱暴に掴み、両腕をシーツに縫いとめた。
「……っ」
 握り込まれた手首が痛い。肉が足りず骨が圧迫される。
 だけどわたしは少々乱暴にされると、ますます興奮をしてしまうのだ。
 ドライな少佐に求められている実感を得られるからだ。

 少佐の、精悍な顔が迫ってくる。そのまま、乱暴にくちを塞がれた。
「んっ……ぅ、んんっ」
 荒々しく口内を這いまわる少佐の舌に懸命に応えるうちに、頭の中が真っ白に濁り、なにも考えられなくなる。

 少佐が自身をわたしの下肢に押し付けてくる。
 もっと、と刺激を欲して腰をくねらせた瞬間に、とつぜん熱い少佐自身がわたしの中に押し入ってきた。
「んんっ!」
 一気に最奥まで辿り着くと少佐は動きをぴたりと止めて、やっとわたしのくちびるを開放した。
「……っは、」
 生ぬるい空気が肺いっぱいに入り込んでくる。
 でも息を吸うたびに、結合部がひくりとうごめいてわたしの内部にいる少佐を意識させられて、切ない充足が身を走る。

 汗で張り付いた額を、少佐の手がそろりと撫でる。
 いつも、きれいだと褒めてくれる硬いばかりのサンディ・ブロンドを、少佐の指がそっと通り抜けた。
 ゆっくりと両眼を見開いた。少佐の、熱っぽい瞳がわたしをじっと覗き込んで捕えている。

「……少、佐」
 ひっそりと呼んだ声音は、みっともなく掠れ、なんとはなしに気恥かしくなる。
 少佐は、ん、とだけ短く答えると、熱のこもった眼をすうっと細めた。

「お前さん……俺の存在忘れてただろ」
「…………………………いえ、そんなことは」
「なんだその間は。肯定してるようなモンじゃねぇか」

 まあ、確かに。
 当てつけのように始めた自慰行為だが、ちょっと夢中になりすぎた自覚はある。
 しかしこの件に関しては少佐が悪いのだ。
 
92少佐と中尉 4:2009/06/27(土) 02:03:17 ID:qMqc0Cb/
 ほんの十五分ほどまえのことだ。

「そういえばお前さん、少佐を思い我が身を慰める日々を過ごし云々……って言ってたよな」

 シャワーのあと軽く髪を乾かし、少佐の待つベッドへいそいそと舞い戻ったわたしに掛けられた甘いはずのセリフは、そんな内容だった。

「……ええ、言いましたが」
 少佐を押し倒したはずが逆に押し倒されて、朝までかかって愛を確かめ合ったあの日、少佐に馬乗りになる少し前にそんなようなセリフをわたしは確かに吐いた。
 酒は少々入れたもののわたしも少佐も酔っていなかったし、わたしは少佐の優しさにつけ込むためのセリフを何通りも用意して来るべきチャンスに備えていた。
 前出のそれは用意したなかで、最も不要なセリフではあったけど、少佐の無反応ぐあいに多少焦っていたわたしは珍しく多弁になり、うっかりそのようなことを口にしてしまったのだ。
 わたし以上に動揺をしていた少佐が、そのような戯言を頭に入れているとはとうてい思えなかったので気に病むことはないと判断していたのだが、甘かったようだ。

「見せてくんねぇか」
「は?」
「だから、お前さんが我が身を慰めているところを」

 少佐はときどき、奇妙なものに性的興奮を覚えるようだ。それは往々にしてわたしの理解の範疇を超えている。
 一言二言は反論をしてみたものの、少佐の意志は変わらないようであった。こうなってしまうとわたしが折れるのが最善である。
 部下であり年下であり平和主義であり日和見であるので、少佐と諍いを起こすよりは、己がこの程度の恥辱を味わうほうがマシなのだ。
 多少ためらいはあったものの、自分のことは気にしなくていいからという少佐の一言がダメ押しとなり、わたしは自慰行為に励んだのだ。


「……お言葉ですが。ご自分のことは気にするなと仰ったのは少佐です」
「確かに言ったけどよ。俺が要求したのはショウであって、何も本気で耽ろとは言ってねぇんだよ」
 ショウ。
 頭のなかで疑問符が立ち並ぶ。
 またわたしの理解の範疇を超えた要求だ。

「ショウ、とは?」
 言葉に乱れた息がまじり、気恥かしい。冷静でない自分は嫌いなのだ。
「……だから、お前さんが、俺の視線を気にして恥じらったり、見られてるっつー辱めに不本意ながら興奮したり、俺の知らない性感帯を自分で見つけたりとか、そーゆーのが見てぇんだよ俺は」
「はぁ、」

 そういった少佐の主張を聞いていると、わたしの求める快感はとても即物的だと感じる。
 会えば速効でキスをしたいし、触れるだけのキスではすぐに物足りなくなる。太ももを撫でる暇があるのならもっとあついところに触れてほしいと思ってしまう。
 焦らされるのは、からかわれているようで好きではないし、いつも余裕かましている少佐が憎らしくなるときもある。
 その差異が産まれるのは、重ねてきた年齢の差のためなのか、生来の気質の違いなのか。
 時々判らなくなり、無性に寂しく虚しくなる。
 いつかわたしが少佐の今の年齢になったとき、理解ができるのだろうか。

「ったく一人で気持ちよくなりやがって……、……ッ!」

 じゃあ一緒に気持ちよくなってほしい。
 抗議をこめてぐっと下腹部に力を込めて少佐を締め付けた。
 眉根をきつく寄せて低く呻いたその声に、なんとも言えない充足を覚えた。

「……少佐、もう待てません…………はやく」
 手をのばして、少佐の筋張った首筋を撫でる。
 その、女にしてはたくましいわたしの手を取って、少佐はそっとくちびるを寄せた。
 指の背にあつい息がかかり、肩が震えた。
 こんな些細な刺激にも欲情をするわたしは、ひょっとして淫乱というやつなのか。
93少佐と中尉 5:2009/06/27(土) 02:04:40 ID:qMqc0Cb/
「エルヴィア。欲しいか」
「ほしい、です……」
「なにが欲しい。言ってみろ」

 ――エロ親父。

 いつもの罵り文句がのどもとまで浮かび上がる。いつもこうだ。
 わたしの、不要だったはずの女の部分を曝け出させようとする。

 あいにく直接的な卑猥な言葉なら、いくらでも言える。
 ――少佐の逞しいペニスで、わたくしめのいやらしいヴァギナを突いてください。
 一度よどみなくそう言ったら、少佐のモノが萎えてしまった。
 デカいなりと立派な息子をお持ちなのに、意外にデリケートである。

 少佐いわく、それは最終手段だから初期段階でテンプレート的にすらすらと言われると、我に返ってしまう、とのことだ。
 またわたしには理解のできない理屈であった。小説などを読みふけり懸命に勉強をしたというのに、報われなかったのである。非常に残念だ。

 その後少佐はわたしが意識的にせよ無意識にせよ可愛らしく振舞うとお悦びになる、と知った。
 でも、少佐が望む「可愛らしいエルヴィア」はどうにもあざとく思えてしまって苦手なのだ。
 自分にそういったことを求められても実に不毛であるので、諦めるか別の女性を探してくださいと進言をしたら、「普段クールなお前さんが俺の前だけで見せるっつー特別感がほしいんだ」と言われてしまった。
 実にややこしい趣向をお持ちだ。
 恋愛に慣れていそうな割に独身なのは、この辺が原因ではないかと勝手に想像してしまった。

「エルヴィア」
 少佐の、低い声が響いて脳内が揺さぶられる。
「……っ、しょう…さ…………お願い、します」
「なにが『お願い』なんだ? ん?」
「……もっと……」
「もっと…なんだ? ちゃんと言え、エルヴィア」

 もうだめだ。わたしが観念するよりほかはない。これ以上、強情も張っていられない。

 ぺろりと乾いたくちびるを舐め、軽く開く。細く息を吐く。その一挙一動を、少佐の熱のこもった瞳が観察をしている。わたしの身体が、どうしようもなく疼く。
「少、佐……おねがい、めちゃくちゃに、してくださいッ…………ああっ! んっ! ぅんんッ」
 わたしが言い終わらないうちに、少佐の律動が始まる。
 激しく揺さぶられて、ああ、やっとわたしは少佐を満足させることができたのかもしれない、と安堵した。

 若さだけが取り柄、というにはトウが立ちすぎた。なのに年齢にふさわしい目立つ特技も自信もない。
 感情を表に現すことが苦手で、他人の気持ちを慮ることも苦手で、総じて人づきあいや立ち回りが上手でないわたしをあるがまま受け入れながら、
自分でも知らなかったわたしを少佐は上手に引き出してしまう。
 たぶんそれは、両親と離れたときや、伯父のような軍人になると決めたときに、どこかへ置いてきてしまった自分なのだと思う。
 ずいぶんと屈折をしていて扱いづらいであろうわたしを、少佐はその大きな身体と心で丸ごと抱きしめてくれる。
 ただでさえ苦労をなさっている少佐に、またわたしという重い荷物を背負わせてしまったと心苦しくなる夜もあったりする。
 でもそんなわたしの不安さえ、快活な笑顔ですべて吹き飛ばしてしまう少佐の度量には素直に尊敬をしてしまう。
94少佐と中尉 6:2009/06/27(土) 02:06:05 ID:qMqc0Cb/
 少佐にせめてセックスの時ぐらいは何も考えずに欲望のまま動いてほしいと希っても、彼はわたしを追い詰めることに躍起になる。
 己の体力の減退に負い目を感じているのかもしれない、とは先日にやっと思い至った。
 たびたび口にする「俺ァもうおっさんだからよ」とは、冗談の混じっていない自虐なのだ。

「少っ、佐……!」
 律動が激しくなった。
 連れて行かれる、と思う。いつもそう感じる。
 どこに、なんて判らない。終わってしまえばなくなる焦燥だ。

 こらえようとしても、はしたない喘ぎ声を押さえられない。頭の中が白んでくる。
 邪魔な理性を、活性化した本能が食い荒らしてくれた。
 わたしは思うままに声をあげ、少佐に縋りついて官能を享受する。

 限界を超しても尚、少佐に攻められて敏感な部分を撫でさすられて全身をくまなく愛撫されて、また今日も酔ってもいないのに意識を飛ばしてしまった。



 ――自分の出演している如何わしいビデオを見せられているようだった。

 事後の少佐の言である。
 如何わしいビデオに出演したことがおありで? と聞き返したら少佐は黙ってしまった。
 また見当はずれなことを口にしてしまったか、と不安になったがすぐに少佐は、ねぇよ、心配すんなと言ってわたしの頭をなでてくれた。
 
 そんな心配をしたわけではないのだけど、面倒なので訂正はやめておいた。
 代りに身体を擦りよせて、分厚い胸に頬を寄せる。

「お」
 少佐が嬉しそうな声を上げる。
 セックスが絡まない密着がお好きな少佐はわたしよりもよっぽどロマンチストだ。

 あくびが漏れた。わたしのつむじの上で、少佐も大きなあくびを漏らす。
 明日は二人とも休暇である。
 心ゆくまで朝寝坊を楽しもうと決めて、わたしはそっと目を閉じた。
 心地よい疲労がすぐにわたしたちを眠りの世界へと連れて行ってくれた。




以上です。
95名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 02:27:44 ID:rHbbfacp
乙です。エルヴィア可愛いね
萌えたしドキドキした!
96名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 09:02:40 ID:vpEPMtY6
乙!
こういう自慰ネタっていつ本人が入ってくるかwktkしながら読んでるw
97名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 08:52:12 ID:9ChskHWB
女上司とかいいよね
98名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 20:57:04 ID:x6hXPl0b
ドMにはたまらない響きだな!>女上司
99名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 21:45:40 ID:X9QuTiyH
女上司ドS前提かよ!w

さいこうです。Sっ気のある女士官に悪戯される少年副官とか
100名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:23:55 ID:zMWzG8yO
ぎゃらくしーえんじぇるを思い出してしまった
101名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 00:10:01 ID:1POFEdmP
ドM女上司もいいな
会社ではパンツスーツ
家ではタンクトップ、ホットパンツ
102名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 00:21:53 ID:SPBoqgdQ
外ではドSっぽいけど実際はドMの女上司か、最高ですね。
103名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 01:25:18 ID:2yLi2Bjb
ドMからすればそれは残念でならぬ
どうぞどうぞと譲り合いになってしまう

…遠慮して譲り合う年の差カポーも可愛いな
104名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:56:56 ID:RUA/zECq
>>101
とある昔の少女マンガを思い出したw
相手は隠れドSだったが。
105名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:51:45 ID:/6YsJYa9
106名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 17:42:08 ID:TdGDa4tu
メガネありじゃないとね
107名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 16:56:51 ID:TMppjldX
こういうのとかどストライクだ
ttp://asiabiz.jp/newsasiabiz/photos/09021627.jpg
108名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 17:32:54 ID:prVB5/6h
>>107
握手しようぜ
109名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 20:38:06 ID:1toAiBU/
>>107
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
110名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 22:56:25 ID:0n7vSsa/
俺は105がドストライクだぜ。
足はもう少し太めがいいが
111名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 23:56:27 ID:0TLFOmgY
>>94
えらい萌えた。中尉可愛いよ中尉

俺の理想上司はインテグラでFAなんだぜ
処女貧乳色黒眼鏡たまらん
112名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 08:21:40 ID:iddNOxu4
>>111
お嬢への愛なら負けない。
113名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 21:52:18 ID:c8HXSZht
>>111
インテグラと言われるとソルティ・レイが思い浮かぶ
114名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 00:49:09 ID:7Y1Ieysj
年下の彼氏にいいようにされちゃうのとか最高だな
二人だけしかいないオフィスでHしたり
115名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 23:57:37 ID:vhSG29gN
あまり年に差はないが、学校の先輩と後輩も大好物
美人な先輩とちょっと頼りないけどかっこいい後輩とかもうね
116名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 20:45:18 ID:WWWk0r6B
○○先輩や○○先生という呼び方は永遠の年の差バイブル
117名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 23:04:59 ID:IBxTUBsj
医者と患者も王道だな
118名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 00:45:25 ID:3bXFc9JJ
年上の女上司に電話取らせて
スーツの上から体をじわじわと責める
119名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 17:43:54 ID:loR1JaQz
年上男→年下女の「くん」付け呼びが大好物
120名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 20:37:33 ID:rWt+DQ54
【登山】時に人間励まし 時におねだり ――ポチ・ポン・モモタロウの一家が山の案内犬 …埼玉・両神山
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1247177682/

これ、人間に置き換えて考えたら犯罪級にエロいな。すばらしい。
そういう目で見ると、母親のたたずまいもなんだか妙に色っぽいような。
121名無しさん@ピンキー:2009/07/11(土) 19:55:37 ID:WZZuTCGb
ポチンポだと!?って思った。そんだけ
122名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 16:08:20 ID:JZKCR97G
少年メイドとかいう漫画でそれっぽいのあったな。
名家のお嬢様なんだが、主人公の家の青年執事に惚れている。
まぁお嬢様のほうの一方的な片思いで、執事のほうは主人公曰く「娘を見る目」だそうだがw

ttp://www.akibaos.com/img/2009/06/01/20090601d09.jpg
↑の右がお嬢様で、左が執事。
「私、もう16ですわ」てのは執事の「大きくなりましたね」って台詞に対する返答。
やはり完全に娘扱いだわw
123名無しさん@ピンキー:2009/07/12(日) 17:51:50 ID:AOWIhoAT
男がメイドするマンガは基本的に狂ってる。とくにメイドinジャパン。
124名無しさん@ピンキー:2009/07/14(火) 14:56:54 ID:ESkyxEvS
最近、年の差の素晴らしさに目覚めた
取り敢えず、まとめサイトで紹介されていたおいしいコーヒーのいれ方を読んだ
死ぬほど面白かった、次はEDENを読もうと思う
125名無しさん@ピンキー:2009/07/14(火) 17:11:22 ID:4ZmbKffF
「サマーウォーズ」は女子の先輩と男子の後輩の年の差映画?
126名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 00:06:49 ID:0ByhZLR7
まとめサイトといえば、結構お世話になったんだが、
海賊の心臓だけはなんか違うと言いたいw

あと眠れる犬がどこにも無いorz
127名無しさん@ピンキー:2009/07/16(木) 13:38:09 ID:WouI1QRs
保守
128名無しさん@ピンキー:2009/07/19(日) 12:09:26 ID:bdJr7FAf
>>124
9秒くん誕生の瞬間にハァハァすること間違いなし
129名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 16:29:00 ID:bIwqxn+n
EDENはヘレナさんとミリアムのどちらにしようかで迷う

>>125
ちょっと観に行ってくる
130名無しさん@ピンキー:2009/07/22(水) 16:37:25 ID:4ahiIJfg
「宙のまにまに」も女子の先輩と男子の後輩の年の差アニメ
131名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 22:40:32 ID:AiNRtw63
大島弓子の綿の国星で
女子中学生と親ほど年の離れたオジサンの話があるんだけど知ってる人いるかな?

おとなりさん設定とか
バツイチで枯れかけのオジサンとか
オジサン大好きでガンガンアプローチする女子中学生とか
最高にツボ
132名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 17:43:52 ID:TLZn6oTc
今日ラジオのリスナー投稿で聞いた。
『海に行った→ナンパした→生徒だった(投稿者は教師)→エロ教師のレッテルはられたww』

これが何とかここに似合うものにならないかと妄想してるw
133名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 18:08:20 ID:a/lY8Zli
総一郎と茜

の続きがどうしても読みたい。

茜に萌え殺された。
134保守小ネタ 1/3:2009/07/24(金) 21:14:22 ID:oBYhlmKp
>>132
保守代わりに書いてみた。
こんな感じか?

*****

「20代の夏は、あと2回しか無いんだぞ!」

 酔った勢いでそう言った、悪友に連れて来られた夏の海。
 秋生まれの友人・坂本章介と、冬生まれの俺・細野純也は、現在28歳。
 中学時代からの縁は長々と続き、人生の半分以上を共にする仲だ。

 歳のせいか、回りの連中もそろそろ身を固めつつある中、久し振りに飲みに行った先で章介は、
「30歳になったら出来ないことって、何だと思う?」
 と、唐突に話を切り出した。
 詳しい話は割愛するが、「20代のうちしか出来ないこと」の一つに「海でのナンパ」が挙げられて。

 俺と章介は、揃って海に居ると言う訳だ。

 確かに、30歳を過ぎてまで、海でナンパをすると言うのは、かなり勇気が必要だ。
 20代と30代の、与える印象の違いは、結構大きい。

「純也、どうする?」
 似合わないサングラスを掛けた章介は、ぐるりと辺りを見回している。
 親子連れ。恋人同士。友人同士。
 海に来た人達を、こっそりと、それでもしっかりと品定めしつつ、俺も何気ない風を装った。
「あの二人なんかはどうだ?」
「パス。ギャルすぎ。いかにも、って感じ」
「じゃあ、あっちとか?」
「向こうが三人は厳しいだろ」
 照りつける太陽に眉をしかめ、俺は大きな溜息を吐いた。
 章介の好みのうるささは、こう言う時、厄介だと思う。

 成功するか否かは別として、そもそもナンパをするのが目的なんだから、多少ハードルが高くても良さそうなのに。
 章介としては、成功しなきゃナンパの意味が無いらしく、さっきから俺の示す人達に、あれこれ理由を付けては動こうとしない。

 だったら自分で決めろっての。

「あ、アレなんか良くね?」
 章介がピッと指をさした先に視線をやると、手に焼きそばを二つ持った女性が一人。
 歳の頃なら20代前半。目を惹くような美人じゃないが、ブスと言うほどでもない、綺麗と言うよりは可愛いと言った印象。
 セパレートの水着に身を包んだ彼女は、財布を小脇に抱え、俺達から少し離れた場所を歩いていた。
「彼氏居そうじゃね? 焼きそば二つとか」
「居たら男が付いてくだろ、普通」
 言われてみれば確かに。
 ナンパの危険性がある海で、自分の彼女に買い出しに行かせる男は、そう多くない。
135保守小ネタ 2/3:2009/07/24(金) 21:15:21 ID:oBYhlmKp
 俺だって、彼女と海に来たとしたら、彼女をフラフラと買い出しに行かせたりしない。
「よし、様子見てみるか」
 焼きそばを持って行く先に、男が居たら諦める。
 そう無言で言葉を交わした俺達は、人混みに紛れて、焼きそばの女性の後を追った。
 女性は俺達には気付かずに、焼きそばを落とさないよう、ゆっくりとした足取りで砂浜を歩く。
 その先に居たのは、女性よりも少しばかり若い女だった。
 女と言うよりも女の子と言った方が良さそうだったが、遠目からでは良く顔が見えない。
「うっし!」
 小声でガッツポーズをする章介。
 女性は、相手に焼きそばを渡すと、先に用意してあったらしいマットの上に、腰を下ろす。
 雰囲気からして姉妹のようで、二人は揃って焼きそばを食べ始めた。
「行くか」
「おう」
 ナンパは気合いとタイミング。
 相手が食事中だからと言って、躊躇してはいけない。
 サクサクと砂を踏みしめて、俺と章介は二人の元へと歩み寄った。
 まず話しかけるのは章介だ。
 接客業の章介の方が、こういうことに馴れている。
「君たち、良かったら飲み物買って来ようか?」
 女性達の横に立ち、話を切り出した章介に、女性は何事かと顔を上げた。
 妹らしき女の子の方は、ちらりとこちらを見ただけで、すぐにまた焼きそばに視線を落とす。

 色気よりも食い気、か。

「別に変な意味とかなくて。飲み物、持ってないみたいだからさ」
 にこやかに。スマートに。
 サングラスさえなけりゃ、営業スマイルが見えただろう。
「いえ、別に……大丈夫です」
 そう答えたのは、やはりと言うか、焼きそばを買ってきた女性の方だった。
 こういった事に馴れていないのか、断る声は遠慮がちだ。
「そう? いや〜、俺もコイツも、暇だから。可愛い人のパシリなんかしてみようかって。な?」
 軽い口調の章介に肩を叩かれ、俺もにっこりと笑って見せる。
 その時だ。
「……細野先生?」
 意外な言葉が耳に飛び込み、俺は思わず笑みを凍り付かせた。

 こんな馬鹿なことをしているが、俺の仕事はれっきとした高校教師。
 学校ならばいざ知らず、こんな場所で呼ばれる訳の無い名称に、背筋に嫌な汗が流れた。

 いったい誰が、と思いはしたが、いともあっさりと、その正体は判明した。
136保守小ネタ 3/3:2009/07/24(金) 21:16:30 ID:oBYhlmKp
「何してんですか…こんなトコで」
 女性の隣で焼きそばを食べていた筈の女の子が、俺を見上げて呆れた眼差しを向けていた。
「美結……?」
「純也?」
 女性と章介を間に挟み、俺と、教え子・飯村美結の視線がぶつかった。
「ナンパ?」
 眉を顰める飯村に、俺は弁解など出来るはずもなく。
「美結、知り合い?」
「担任の細野センセ、世界史担当」
「いやー、意外な関係だな! あ、俺、こいつの友達で坂本。よろしく〜」
「私、美結の姉の美咲です」
 冷や汗タラタラの俺を余所に、章介は懲りずに自己紹介。
 それに釣られたか、飯村のお姉さんも、章介と俺にペコリと頭を下げた。
「いやー、偶然ってあるもんだな。な、純也!」
 バシバシと俺の肩を叩いて笑う章介に、美咲さんはくすくすと笑った。
「本当ですね。良かったら、一緒にどうですか?」
 俺が妹の担任と知って、警戒心が溶けたんだろう。美咲さんは、座っていたマットを片手で示し、俺達に座るように促した。
 調子の良い章介は、ここぞとばかりに遠慮なくマットに座ったが、もちろん俺はそれどころじゃない。
 余りの成り行きに、章介に引っ張られるようにして座るのが精一杯。
 そんな俺に、飯村は何とも言えない眼差しを向けている。
「お邪魔しまっす。お二人なんすか?」
「はい、父も母も、余り来たがらなかったので」

 ああ……今は章介の気楽さ加減が羨ましい。

 人当たりの良い章介に、美咲さんが打ち解けるのも時間の問題だろう。
 章介からすれば、ナンパは成功なんだろうが。

「……エロ教師」
 ボソリと、焼きそばを食べながら呟いた飯村の言葉に、俺は弱々しく笑って見せることしか出来ず。

 8月も始まったばかりだと言うのに、来るべき新学期に思いを馳せて、憂鬱になった。



 教訓:ナンパは、しっかりと相手を確認してからにしましょう。
137名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 21:24:22 ID:aCUQAsfl
>>134乙です!
すごく和んだよ!
138名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 21:33:56 ID:MDLJsHTU
いい!
その後の二人が気になるナリ
139名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 23:48:46 ID:FgRgJigW
>>133
俺の予想だと、そろそろ○度目の○月で投下がくるはず…!!

>>134
ちょっと焼きそば買ってくる
140名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 04:37:48 ID:w/EQwWhD
>>139


私もたぶんそう思う(^o^)/

いや神様なら……きっと


1ヶ月に1回なんてキタら
もう萌え死んでこの世にいないかもな
141132:2009/07/25(土) 08:33:41 ID:BmvkAuPc
>>134
gj!!可愛いwありがとう!!!
まさか書いてもらえるとは。自分のショボい妄想以上だたよww

ちょっと情けない話だよなと思ったんで、すげー和みました。
学校始まってからどうなったんだろうなww
142名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 18:30:07 ID:w/EQwWhD
133ですが

aikoの瞳

が総一郎と茜

のような気がする


もう私は洗脳されてだめみたいorz
143名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 00:56:54 ID:SUO8Zmtl
>>134-136
GJ
男教師が女生徒を名前呼びって相当仲良くないとしなさそうだし
冷ややかな態度には嫉妬とかも込みなのかなと思うと夢が広がるw
144名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 22:17:04 ID:efL0kuoG
>>134-136
GJ!
ぜひこの後実際に歳の差カポーに発展するところを

>>143
ちょっと気になってた先生がナンパしてて
あー、そーゆー人だったんだーてな感じか
甘酸っぱくてよいな
145名無しさん@ピンキー:2009/07/27(月) 01:54:47 ID:/jjNYOc7
上げ
146名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 21:56:11 ID:RfavWWu6
>>136の続き気になる
147名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 23:14:46 ID:BO9GNbg/
お、久しぶりに来たら良作が
148名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 23:15:08 ID:BO9GNbg/
間違って上げてしまった
149名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 01:06:43 ID:ufVrKqV6
さげて!さげて先生!
150名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 02:21:30 ID:kgE0yVqe
>>131
それすごく気になるなぁ。
設定がことごとくツボにはまる…!
ちょっと探してみる。
151名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 12:31:09 ID:I9GEvp/H
大人っぽいお姉さんが可愛い下着つけてたらすごく興奮する
152名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 23:23:13 ID:B8WEdh4U
それは新鮮だな、興奮してきたぞ
153名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 08:05:54 ID:e84mkO/S
30代の血がつながってないおっさんと同居する10代のテンプレなツンデレ少女とか萌える
おっさんはガキとしか思ってなくて、ツンデレは好きだけど気付いてない…みたいな。

リナは振り返り、つん、と白い肩をそびやかしてみせる。
しかしその足取りはとても軽やかで、ふわりと広がる白いワンピースも真新しかった。
「あ、あのね。別に、あたしに友達がいないとか、そういうんじゃないんだからね?
仲の良い子は部活だったり習い事があったして忙しいから、だからおじさんを
誘ってみただけなんだから。変な誤解しないでよね」
「誰も何もいってないだろ」
「思ってそうだから言ってるの。一緒に出かけられて嬉しいとかってわけじゃないんだから」
そう言いながらも、リナはそっと片野の袖を掴んでくる。
「……でも、遊園地は嬉しいかな。ね、絶対お化け屋敷は行こうね。おじさんの怖がっている
かおみたいもん」
「いや、お前絶対泣いて夜中トイレ行けなくなると思うぞ。無理はしない方が……」
「あたしもう14歳だよ!?いつまでも子供じゃないんだからぁ」

ほいでツンデレ少女が結局お化け屋敷で泣き出して手なんかつないじゃって
夜中怖くて寝れなくなったから一緒に寝る事になって布団の中でツンデレ少女が
初めてデレ全開してキャミソール一枚で迫ってくる、そんなSSが読みたいお……
154名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 21:59:00 ID:5yZPukDr
もうプロットまで完成しているじゃないかw
さぁ、それをそのままSS化する作業に挑むんだ
155名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 23:03:54 ID:A18bnOCK
>>151
大人のお姉さんが女児用の下着っぽい可愛さの物を着てるを想像したら萌えた

>>153
そこまで書けたら充分続きもいける筈w
156名無しさん@ピンキー:2009/08/02(日) 23:55:20 ID:VnJrt2wO
普段はくまさんパンツみたいなのとかはいているんだが、
年下の男の子とデートする時は気合いを入れて年上らしく黒い下着をはいて…
…きたはずが、いつものくまさんパンツだったりするわけですね
157拒絶の理由 1/2:2009/08/03(月) 00:53:43 ID:hHbkOQp8

>女児っぽい可愛らしい下着
自分の頭に受信されたこんな電波を小ネタにしてみました。



「「プハッ!」」
 優子姉さんと重ねていた唇を放す。
そのまま姉さんの顔を僕は見つめる。
凛とした美貌は紅く染まりすっかり上気し、瞳を潤ませて僕のことを見つめている。
優子姉さんは僕の家のお隣に住む大学生だ。昔から5歳年下の僕を可愛がってくれていた。


 いつの頃からか優子姉さんに恋愛感情を持ち始めた僕。
今日は親戚の通夜のため両親が留守にし、代わりに優子姉さんが家を訪れた。
姉さんが作ったカレーライスはおいしかったし、その後2人で楽しくテレビゲームをしていた。
ふと横でコントローラを握る姉さんの横顔を見たとき、ぼくは我慢できなくなって彼女に抱きついてしまったのだ。
はじめは驚いていた姉さんだが、優しく僕の身体を抱き包んでくれた。
実は姉さんも僕に好意を持っていてくれていたという。
 そうして僕はファーストキスを姉さんに捧げた。


「ねえ、優子姉さん……そ、そのしていい?」
「えっ!?」
おずおずと姉さんに切り出す。
「してって……セックスのこと?」
「うん。」
「だめ、だめよ!?」
優子姉さんは慌てて拒否の声を出す。
「えっ……だ、だめなの?」
いいムードになっていたし、姉さんはさっきまで発情したように瞳を潤ませていたのにどうして?
「あっ、よ、良則、ゴムなんて持っていないでしょ?だからダメっ!」
愕然とした僕の顔を哀れに思ってくれたのか姉さんは慌ててフォローに入る。
「ご、ゴムなら持っているよ。保健の授業で使ったやつが余っているから!」
「えっ……ま、まずっ」
僕の答えを聞いた姉さんが唇を噛む。

「姉さん……僕のことが嫌いなの?」
そんな優子姉さんの表情を目にして僕の心に冷えた風が吹く。
「そ、そんなこと無いわ。でも今日はだめなの!」
「僕がこんなになっちゃっているのに?」
姉さんとのキスでビンビンに勃起してしまったペニスの、ズボンの上からでもわかる盛り上がりを示す。
「あっ……あぅ……で、でも……」
姉さんはそれを見るとオロオロと視線を彷徨わせて困った顔をする。
いつも大人びたしっかりとした表情を崩さない優子姉さんのそんな表情を目にして、僕の中のサドっ気が
さらにおちんちんを膨らませる。

「な、なら……ちょっと待ってて、わたし家に帰って着替えてくるからその後で……」
「そのままでもいいじゃん、普段着なんだから汚れちゃダメってことは無いでしょ!?」
姉さんは肩の肌をあらわにし、腿までの丈のカジュアルなワンピースを着ていた。
特に不都合のない服に見える。
「もう、姉さんは逃げるんでしょ!僕を置いて!」
「そ、そんなことないわ……でも、今は……」
困り顔でどうにか拒もうとする優子姉さん。
その姿に僕の欲望は破裂した!
「わっ!キャッ、や、やめなさい良則!」
姉さんの身体に飛び掛る。
158拒絶の理由 2/2:2009/08/03(月) 00:54:49 ID:hHbkOQp8

 僕より頭半分高い身長の優子姉さん、だが欲望に囚われた馬鹿力でそのまま押し倒す。
「や、やめて良則!ちょっと待ったらセックスしていいから今はダメなの!」
「うるさい、姉さん!」
姉さんの哀願を無視してそのままワンピースのスカート部分を引き上げる。
「いやぁっ!」
露わになった姉さんの下半身。
膝下の細さに比べてむっちりとした太腿、下着の上からでもわかる形の良いヒップ。
そして下着越しに黒い茂みが股の間から覗いている。
初めて見る女性の秘部にごくりと唾を飲んでしまう僕。
だがそれを覆う下着、下着が……

「だから……今はだめって言ったのに……グスッ」
姉さんは手で顔を覆ってしまう。

 女性の下着といえば「V」の形だと思っていたが姉さんがはいている下着は幅広の長方形で、まるでブリーフのように見えた。
メッシュの白い生地にキュートな青い星のマークが一面に散りばめられている可愛らしすぎるデザインだ。
色気も何も無い、ただ幼さのみが溢れていた。


「ね、姉さん、これって?」
あまりのことに優子姉さんの下半身を曝け出したまま僕は尋ねる。
「だ、だから…グスッ…だからダメって言ったのにぃ……」
姉さんは僕の前で始めて泣き顔を見せていた。
「今日暑いけど、メッシュの下着はこれしかなかったから……グスッ、まさかこんなことになるとは思わなくて……」
姉さんが涙を零すたびに僕の欲望も落ち着いていく。
代わりに僕の心を覆うのは罪悪感だ。
「ゆ、優子姉さん……ごめん。……でも、僕はぜんぜん気にしていないよ。……そ、そのギャップも可愛らしいし。」
フォローを付け加えてみるが姉さんの涙は止まらない。

「せ、せっかくの初めてなのに……こ、こんな下着でなんてっ……グスッ!」
「えっ……は、はじめて!?」
姉さんが口にした言葉を思わず聞き返す。
「そうよ……そうなのよぉ……」
「ね、姉さんって……処女なの?」
明るくて気の強い優子姉さん。美人だし、スタイルも良くててっきりたくさん彼氏がいるものだと思っていたのに……。
「初めてで使うパンツもちゃんと買ってあるのに……どうしてこうなっちゃうのよ……。むうっ!」
悲しげに顔を歪ませる姉さん。その唇にそっと口づけをする。

「ゴメンね姉さん……。僕、優子姉さんのことを考えずに自分だけ突っ走ちゃって……傷つけちゃってゴメンね……。」
唇を離してそう語りかけると姉さんもだいぶ落ち着いているようだった。
「その、せ、セックスはまた今度にしよう……僕も初めてだし、姉さんも初めてならちゃんと色々覚えなくちゃいけないし。
 ……それに姉さんの下着も、そ、その……勝負下着をはいて来て欲しいし……。」
「……あ、ありがとう良則……取り乱しちゃってごめんね。でも、わたしにとっても初めてはすごく大切なことだったから……。」
眼下の優子姉さんはニッコリと笑った。
その笑顔につられてお願いしてみる。
「ね、姉さん?」
「うん?なに?」
「こ、このまま抱き合っていいかな。」
「うん、いいよ。」
そういって床に仰向けに寝ている優子姉さんは腕を広げて僕を抱き寄せた。

 暑さを感じさせない、心地よい肌のぬくもりはとても気持がよかった。
159名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 19:15:33 ID:2KI6IBNg
>>157-158
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
たまんねええええええええええええええええええええええええええええ
160名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 21:56:11 ID:tDEsQHee
やべぇ…どちらかと言うと、おっさん×少女派の自分でも、これは萌えざるを得ない
GJ!お姉さんも少年もカワイイよ
161名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 21:38:12 ID:obewOfwB
>>157-158
わっふるわっふる
162名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 01:16:10 ID:KpQVelzE
うおおおお!
やっぱり大人のお姉さんは素晴らしいな…
強気なお姉さんがこんな可愛くなっちゃってもう
163153:2009/08/06(木) 16:19:08 ID:H+qpJFqX
ってなわけで思いつくまま書き殴ってみた。
注意書き:
クソ長い上に鳥肌レベルの甘酸っぱSS。乙女チックが駄目な人は向かないかも
生意気なおにゃのこが嫌いな人はスルーで
164三十路男とツンデレ少女1/17:2009/08/06(木) 16:21:04 ID:H+qpJFqX
リナは、鏡に向かって最後の点検をしている。
身に纏う白いワンピースは、先週友人達と買い物に行った際、散々迷った末にお小遣いを
はたいて買ったものだ。かっちりとした襟に、フレアのスカートが愛らしかった。袖無しの
袖から伸びる腕は白く華奢で、少女はそこにガラスのブレスレットを付ける。
同居する片野が先月の誕生日に買ってくれたものだ。こんな子供っぽいもの、とその時の
リナは頬を膨らませたが、付けてみるとそれは光に反射してキラキラと光り、
とても綺麗だ。
別に、片野と出かけるからお洒落をしている訳ではない。久しぶりに行く遊園地が
嬉しいからだ、と誰に言うわけでもなく一人ごちて、リナはその小さな桜色の唇に薄く
リップを付ける。甘いピンクのリップスティック。微笑んでみる。鏡の中には、いつもの
制服姿よりも、少しだけ大人っぽくなった少女がいた。
「こんなの見たら、おじさんなんて言うかなあ……」
思わず呟き、はっと口元を押さえた。これじゃあまるで、好きな人とデートに出かける
前みたいじゃないか。リナは傍にあったティッシュで慌てて口元を拭う。
「そうだよ。別に、デートとかじゃないんだから。へ、変にお洒落する事もないじゃん」
もう一度鏡を見る。そこには、白いワンピースを着たいつもの自分がいた。その事に
満足した少女は、もう一度笑う。
「あ、お弁当作んなきゃ。面倒だなあ、もう」
口振りとは裏腹に、リナは足取りも軽く駆けだした。
165三十路男とツンデレ少女2/17:2009/08/06(木) 16:24:09 ID:H+qpJFqX
紺野リナが、片野貴史と暮らしだしてもう一年が過ぎようとしている。
一年と少し前、リナは事故で両親を一度に亡くした。両親には身寄りが無かったため、
親戚の家に身を寄せる訳にも行かず、養護施設へ預けられそうになった時現れたのが
片野という男だった。リナには良く分からないが、亡くなった父と片野は師弟関係にあり、
片野にとって父は恩人だったらしい。30過ぎの独身である片野がどうやってリナを養子に
したのかは分からないが、とにかく当時13歳のリナと32歳の片野は一緒に暮らすように
なった。暮らしだした当時は、両親を亡くしたショックと見知らぬ男と過ごさねばならない
戸惑いで、部屋に閉じこもった事もある。だが片野は、傷心の少女に辛抱強く接した。
夜の街で補導され、泣きじゃくる少女の頭を何も言わず一晩中撫でていた事もあった。
意地っ張りなリナは、気の強い態度を崩さないものの、それでも少しずつ心を開いて
いった。そんな一年だった。いつしか朝食を一緒に取るようになり、片野の仕事が早く
終わった時には一緒に夕食を取るようになり、朝食を作って片野を起こしてやるように
なり……。今では、まるで本当の親子のように生活している。
ふと、鼻歌を歌いながらサンドイッチを作っていたリナの手が止まった。
でも、ここの所の私は少し変だ。前はそうでもなかったのに、最近おじさんに子供扱い
されると胸が不穏にざわめいてしまう。くたびれかけたおじさんのスーツに満員電車の
せいで口紅がついていたりすると無性に苛つく。同じ学校の男の子達――かつて、
好きになりかけた子もその中にはいたと言うのに―― と遊んでも、胸が全く高鳴ら
なくなった。何故だろう、前はそんな事無かったのに。その答えを、リナはまだ気付いて
いない。
「ん……お、早いな。おはよう、リナ」
後ろからドアが開く音がして、リナは満面の笑みで振り返る。
「違うよぉ。おじさんが遅いんだよ。もうお弁当も作り終わるとこなんだから。朝ごはん
テーブルの上に出てるから、早く食べてよね」
「張り切ってるなー。たかが遊園地で嬉しそうに」
大あくびをしながら、片野はぼりぼりと頭をかく。味噌汁をよそってやりながら、リナは
いつものように頬を膨らませる。
「別に嬉しくなんか無いよ。言ったじゃん、友達はみんな部活とか塾で忙しいって。だから
仕方なくおじさんを誘ったんだから。それにタダ券、今日までだし」
嘘だった。遊園地のタダ券があると自分が一言言えば、友人達は部活など適当な理由を
付けてサボり一緒に出かけてくれるだろう。でも、リナは友人達とよりも、片野と出かけた
かった。それは、無精がって休日は寝てばかりの片野を連れ出すためであり、いつも
養ってもらっている片野への感謝であり、そして、一番大きいのは肝心のリナが片野と――
「リナ、どうかしたか?顔赤いぞ」
気付くと、怪訝な顔をした片野の顔があった。リナはううん、と首を振り弁当の仕上げを
しようと台所に戻っていく。
166三十路男とツンデレ少女3/17:2009/08/06(木) 16:26:53 ID:H+qpJFqX
よほど嬉しいのか、リナは遊園地への道中でずっと喋り続けている。
「あのね、そこの遊園地はね、新しく水の上にジェットコースターが出来たんだって。
それでね、最後は水しぶきを上げながら……」
少女のいつ終わるとも知れないはしゃいだ声を聞きながら、片野は微笑んだ。仕事の
疲れが溜まっている休日に、こうして連れ出されるなど冗談じゃないと思っていたが、
こんな少女の笑顔を見れるのならそう悪くはないと思えてくる。一年前は、両親を亡くした
ショックで深く傷つき頑なに自分を拒んでいた少女だったが、今では何の屈託もなく笑い
かけてくれるようになった。その顔は14歳と言う年齢に相応しく愛らしい。少女と女が
混ざり合う危なっかしい魅力。恩師の娘であるリナに手心を加える気は全くないが、
それでも彼女は魅力的だ。後数年もしたら、道行く人々の目を強く惹きよせる娘に
なる事だろう。
「なによお」
ふと気付くと、リナが横目で片野を睨んでいた。今の自分の笑いが、生意気盛りの少女の
癪に障ったらしい。
「あ、あのね。別に、あたしに友達がいないとか、そういうんじゃないんだからね?仲の
良い子は部活だったり習い事があったして忙しいから、だからおじさんを誘ってみただけ
なんだから。変な誤解しないでよね」
朝と同じセリフを繰り返し、リナはつん、と白い肩をそびやかしてみせる。長い黒髪が
ふわりと甘く香って翻った。冷たく感じる口振りとは真逆に、少女の足取りはステップでも
踏みそうなくらい嬉しげで、ふわりと広がる可憐なワンピースも真新しい。今日のために
用意したのだろうか、と片野は一瞬自惚れ、まさか、とすぐに自分の考えをうち消した。
「変な誤解って何だよ。何もいってないだろ」
「思ってそうだから言ってるの。本当に、一緒に出かけられて嬉しいとかってわけじゃ
ないんだから」
そう言いながらも、リナはそっと歩みを揃え、片野のシャツの裾を掴んでくる。
「……でも、遊園地は嬉しいかな。ね、お化け屋敷も絶対行こうね。おじさんの怖がってる
顔見たいもん」
「いやぁ、お前絶対泣いて夜中トイレ行けなくなると思うけどなあ。無理はしない方が……」
片野のからかいの言葉に、リナの白い顔が朱に染まった。
「えー、おじさん何言ってるの?あたしもう14歳だよ!?いつまでも子供じゃないんだからぁ」
少女はむくれ、片野の傍をさっと離れてかけだした。清楚で大人しそうな外見に
似合わず、リナの口調はクソがつくほど生意気で気も強い。それは、初めて会った頃から
今も変わっていなかった。
「それより、早く入ろうよー。ほら、入り口まで競争。負けたらジュースおごりね」
その時、長い道の向こうに、賑やかな飾り付けを模した遊園地の入り口が、ぽっかりと
姿を見せた。
167三十路男とツンデレ少女4/17:2009/08/06(木) 16:29:36 ID:H+qpJFqX
遊園地は楽しかった。
リナと片野はいくつもアトラクションを回り、子供のように声を上げはしゃいだ。水の上を
走るジェットコースターも楽しかったし――真新しいワンピースは少々濡れてしまった
が――観覧車からの景色も良かった。お弁当も上手に出来て片野に褒められたし、
ゲームセンターでは一緒にプリクラも取った。元気の塊のようなリナに片野は引きず
られるようにしていたが、その表情はとても明るく楽しんでいるようだった。
二人で撮ったプリクラを携帯に貼ってから、リナは片野を振り返る。
「もう夕方だね。あと、回ってないのってどこだっけ」
手に持っていたパンフレットを広げる。
「んーと、ゾウさん観覧車はさすがに子供過ぎだし、ゴーカートはもうやったし……」
リナの目が、一点に目を留めた。
「あ、そう言えば、まだお化け屋敷入ってなかったよね。行かなきゃ」
それを聞いた片野は、面倒そうに頭をかいた。もううんざり、と言った表情でベンチに
座り、くしゃくしゃの煙草を取り出す。
「いや、俺はもう疲れた。いいから、そこは一人で行って来いよ」
「えー!?やだよぉ。おじさんの怖がってる様子が見たいからこそ、お化け屋敷に行くん
だからね」
紫煙を吐き出しながら、片野はリナをせせら笑う。
「……あのなあ。30半ばにもなろうっておっさんが、お化け屋敷で悲鳴上げるわけない
だろ。どう考えても気持ち悪いぞ、そんなの」
「だからこそ、見たいんだってば」
リナもふふん、と鼻で笑い返す。
「あっれえ?そんな事言って、おじさんもしかしたら怖いんだぁ。ね、そうなんでしょ?
だから行きたくないんだ。そりゃそうだよね〜、お化け怖がってるなんてあたしにばれ
ちゃったら、すっごい恥ずかしいもんね」
片野は小さく舌打ちすると、面白く無さそうに灰皿で煙草を潰す。リナは一人ほくそ笑む。
自分の挑発は、どうやら成功したらしい。
「……そこまで言うなら行ってやるさ。その代わり、お前も怖がるなよ。怖がったら夕飯
当番だからな」
「じゃあ、怖がらなかったらおじさんが夕食作るんだからね。あたしもう14だよ?あんな
子供騙し、怖がるわけないじゃん」
リナも不敵に笑い、片野に負けじと肩を張った。
168三十路男とツンデレ少女5/17:2009/08/06(木) 16:33:08 ID:H+qpJFqX
お化け屋敷は、外の暑さが嘘のようにひんやりとしていた。
片野はすたすた歩き、リナもその後ろを一歩一歩踏みしめるように進んでいく。
「ちょっ……ちょっと、おじさん。そんなに早く歩かないでよ」
「怖くないんじゃなかったのか?」
そのからかうような口調に、少女はいつもの意地っぱりな態度で返す。本当は、暗闇に
一歩足を踏み入れた時から、不安で胸が張り裂けそうだ。けれど、それを片野に悟られ
たくはなかった。
「べ、別に怖くなんかないよ。ただね、ほら。はぐれちゃったら困るし」
その瞬間、女の泣き声が聞こえてきて、リナは短い悲鳴を上げる。暗がりの向こうで、
片野が吹き出す声が聞こえた。
「……ぶぷっ。やっぱり怖いんじゃねえか」
「怖くないって言ってるでしょ!」
叫んだ途端、目の前に包帯でぐるぐる巻きにされ血をあちこちに付けた人形が飛び出した。
「やだあああああああああっ」
リナは泣き声を上げ、夢中で片野にしがみついた。がっしりとした肩に顔を埋め、ぶるぶる
と首を振る。片野の無骨な指がリナの肩に回され、とんとんと安心させるようにつつく。
「なに叫んでるんだよ。ただの人形だろ?」
「あっ……。えと……」
頬が、かあっと熱くなるのが分かった。もう言い逃れなど出来ないのに、リナはまだ
意地を張り続ける。
「い、今のはちょっとビックリしただけだもん。怖がってる訳じゃないもん」
そう言いながらも、少女の指は不安に震えながらさまよい、片野の手を探り当てる。
きゅっと、その指の一つを掴んだ。
「そうだよ。本当に、怖いんじゃないんだから」
リナは指に強く力を込め、片野の手を掴む。初めて握った男の手は熱く乾いていて、
少女の小さな胸は高鳴なった。その高鳴りは恐怖のためだけではないのだが、リナは
気付かぬ振りをする。
「ほら、早く行こう」
「ああ、そりゃ行くけどさ。けど……」
男はそこで言葉を切る。目の前にある片野の顔が、からかいのため歪むのが薄暗い中
でもはっきりと分かった。
「手をつないだままで、か?」
「……そうよ。悪い?」
「いや、俺は別に良いけど。全く、普段は生意気な癖に、こう言う時だけは子供なんだ
なあ、リナは」
「…………!」
リナは、頬だけではなく耳から首筋に至るまで熱くなった。悔しかった。それは、からかわ
れたから悔しかっただけではない。“子供なんだな”と、片野に言われた事。子供扱い
された事。何故かは分からないが、それが何よりも悔しかった。思わず目の縁が熱くなる。
無我夢中でその手をふりほどいて叫んだ。
「もういい加減にしてよ!だから、あたしはおじさんが思ってるような子供じゃないっていつもいつも言ってるじゃん!もういいよバカ。あたしだって一人で回れるもん」
新しく飛び出してきた血塗れのお化けを力一杯押しやり、少女は駆けだした。背中から、
待てよ、おい!と呼び止める片野の声がしたが、リナはますます歩みを早めた。
169153:2009/08/06(木) 16:34:58 ID:H+qpJFqX
か、改行間違えた……。
本当はこうでした。脳内訂正よろ。

「もういい加減にしてよ!だから、あたしはおじさんが思ってるような子供じゃないって
いつもいつも言ってるじゃん!もういいよバカ。あたしだって一人で回れるもん」

170三十路男とツンデレ少女6/17:2009/08/06(木) 16:37:19 ID:H+qpJFqX
「……ったく」
片野は、少女を追いかけるために早足で歩きながら、今日二度目の舌打ちをした。
「あのガキ、手間ばっかりかけさせて」
口ではそうは言いながらも、本当はリナの事がとても心配だった。彼女を引き取って
から一年、何とか上手くやってきたつもりだ。最近では随分心を開いてくれたように思う。
だが、時々片野には理解しがたい態度を取るようになったのも最近の事だ。子供扱い
すると妙に怒る。変に絡んだかと思えば、何でもない事で蕩けるような笑顔を見せたり
する。女性というのは複雑な心理をもつものだが、少女のそれだって全く変わらないと
片野はため息をついた。
「やれやれ」
と、その時だった。聞き覚えのある悲鳴が少し先で聞こえた。

「やだ、やだあっ!こっちこないでよおっ」
リナはうずくまり恐怖のあまり涙をぽたぽたと落とす。近づくな、と叫ばれても天井から
落ちてきた目玉が半分飛び出した人形は、なかなか上がろうとはしない。それをちらりと
見て、また悲鳴を上げる。
「やだ、怖いよ……。助けて、助けてよおじさん!お願い助けて!」
「リナ」
リナの肩を、力強い腕が包み込んだ。目を上げると、そこには片野の、無精髭を
生やした顔があった。リナは何のためらいもなく片野に抱きつく。その肩はとても広く、
リナを守ってくれる。
「もう、大丈夫だ」
「……うん」
リナは素直にうなずき、片野に抱えられるようにして立ち上がった。片野はしっかりと
リナの手を繋いだまま歩き出す。
「もう離さないから。一緒に行こう」
「うん」
「……その。さっきはからかって悪かったな」
「うん」
リナも、涙を拭いながら歩き出す。冷たい空間に、指を絡め、繋がった手だけが温かかった。
171三十路男とツンデレ少女7/17:2009/08/06(木) 16:40:55 ID:H+qpJFqX
結局、家に帰るまでその手は離れず、繋がれたままだった。
リナは、寝る前のお風呂に入りながら自分の手をじっと見つめている。
おじさんの手。あの時あたしを見つけて助けてくれた、優しい手。この手とずっと
繋がっていた、がっしりしてて節くれ立ってて浅黒くて、でもとても温かかった手。
「……そっか」
ちゃぽんと音を立てて、浴槽にもたれる。うなじの髪が一筋だけ垂れ、湯船に泳いだ。
「そういう事なんだ」
なんであの人の言葉や行動や仕草や態度の一つ一つに、いちいち苛々して嬉しくて
悔しくて胸が高鳴るのか、リナはやっと分かった。いや、気付いたと言うべきなのか。
にっこりと笑う。自分の手にキスをした。自分に近すぎて、だからこそ気持ちに気づけ
なかった人と、長い間絡まっていた手に。

昼間の遊園地で疲れきり睡眠を貪っていた片野は、ノックの音で目を覚ました。
「……あ?なんだ」
「あたし。ね、開けてよ」
片野は、寝ぼけた目を擦りながらドアを開ける。ドアを開けた瞬間、石けんの甘く
爽やかな香りがした。
「リナか。どうした?」
「あのね、怖くて寝れないの。おじさん、一緒に寝てもいいかな」
半分眠っている頭が、ぼんやりと昼間の出来事を再生する。闇の中で一人しゃがみ
こみ、泣いていた少女。よほど怖かったのだろう。
「別にいいけど、狭いぞ」
「いいの」
枕を抱え、リナは薄暗い部屋の中を進む。子供とは分かっていても異性と一緒に
寝ると言う行為に、片野の胸はかすかに高鳴った。だが一晩だけだ。どうと言う事も
ないだろう。
「……来いよ」
枕元の明かりを付けると先にベッドに転がり、片野は傍に立つ少女を見上げた。
しかし、リナは部屋のあちこちに視線を走らせるばかりでなかなか動こうとはしない。
「どうしたんだ?」
「ううん。あのね、あたし……その。えっとね」
そこで言葉を切り、少女が男の胸に飛び込んできた。どさりとベッドが軋み、少女の
甘い香りが片野の鼻腔を満たした。
172三十路男とツンデレ少女8/17:2009/08/06(木) 16:43:29 ID:H+qpJFqX
「な、なんだよ」
「えへへ。おーじさん」
戸惑う片野に、少女は更にしがみついてくる。さっきは部屋が暗くて分からなかったが、
こうして肌を密着させていると少女が薄着なのがはっきりと分かる。肩紐が外れかけた
薄いキャミソールに、太股も露わなショートパンツ。普段そういった格好で家の中を
うろうろされていた時は何の感慨も持たなかったが、ここまで触れ合っていては嫌でも
意識してしまう。下着を付けていないらしく、腕に押しつけられた胸の感触はぷっくりと
柔らかかった。中央にぽつりと硬い突起を確認した所で、片野の理性がむくりと動いた。
「……一緒に寝るのは良いが、あんまりくっつくな」
「なんで?」
目の前でぱっちりと目を見開くリナは、片野が知る限り一番可憐で愛らしい表情を
していた。大きな黒目がちの目を縁取る睫毛。バラ色の頬。少し尖らせた唇は薄桃色で、
白い歯がかすかに覗いている。駄目だ駄目だと頭の中で理性が喚いているが、その
耐え難い誘惑には勝てず片野は手を伸ばした。眉の下で切り揃えられた前髪を整えて
やり、頬に触れる。髪を撫でると、少女特有の甘酸っぱいような香りが濃く漂った。片野が
無意識のうちに抑えていた欲望を呼びさますような、直接官能に訴えかける匂い。
「おじさん……すきだよ」
触れていた唇から、リナの告白がこぼれた。その言葉に、片野は自分でも意外なほど
驚かなかった。こんな状況が、そうでもなければ成立しないものであり、そして、少女の
強気な言葉に隠されていた真意を、片野もどこかで気付いていたからかも知れない。
「あたしなんて、おじさんから見たら子供なのかもしれないけど。でもね、あたしは自分の
気持ちにやっと気付いたの。そうしたら、居ても立ってもいられなくて」
片野の腕の中で、リナは言葉を紡ぐ。片野の頭の中で、理性の声が一際高くなった。
駄目だ駄目だ。けれど、胸の下で瞳を潤ませる少女は今確かに女の姿をしていて。
いつのまにこんなに大人になったのか。初めてこの家に来た時には、ほんの子供にしか
思えなかったのに。ズキン、と下半身が痛いほど疼く。
「ね、おじさん。なんか言ってよ」
もう限界だった。少女に対しこの一年密かに押し殺していた情欲が、むっくりと頭をもたげ
咆哮する。片野は硬く目を瞑り、理性を押し殺した。駄目だ駄目だとオウム返しに繰り
返していた声は、それを待ちかねていたようにあっさりと消える。
自分の意志の弱さに笑いそうになりながら、少女の唇に自分の唇をそっと重ねた。初めて
触れるリナの唇はぐにゃりと柔らかく、どこまでも沈んでいきそうだった。それこそ、最後の
最後に残っていた、恩師に対する罪悪感ごと沈んでいく。
「やっぱりお前は子供だな。こう言う時はおじさんなんて呼ばないでくれ」
囁き、もう一度少女に口付けた。
173三十路男とツンデレ少女9/17:2009/08/06(木) 16:46:09 ID:H+qpJFqX
片野の腕の中で、リナは苦しげに呻いている。少し口を開け、少女の唇全体を吸うように
味わっていた片野はいったん口を離した。
「あ……。もしかして、嫌だったか?」
「やじゃないよぉ。びっくりしたけど」
「……けど、なんだ?」
片野は少女の顔中に唇を這わせる。頬、まぶた、額、耳の生え際、顎に至るまでキス
を繰り返した。
「ふふっ。嬉しいよ、すっごく」
一センチも離れていないリナの瞳と目があった。悪戯っぽい微笑み。数分前までは、
子供など趣味ではなかったはずの片野だが、少女が放つ危うい誘惑に抗う事はもはや
不可能だった。今一度覚悟を決める。
「目を、閉じろよ……」
「うん」
こんな素直な声をお化け屋敷の中でも聞いたなと思いながら、片野はまたリナの口
を塞ぐ。躊躇うことなく少女の唇を舌でこじ開け、小さな歯から歯茎を舐め回した。
かすかに開いている歯の隙間から口腔に侵入する。舌を動かし、少女の舌を探した。
口の奥で小さく縮こまっている舌に自分の舌を絡ませる。その舌は最初は怯えたように
逃げ回っていたが、段々とこちらに触れてくる。唾液をたっぷりと絡め、片野はなおも
少女に舌を絡ませていく。
「んっ……んふっ」
男の唾液を流し込まれたリナは、眉を寄せくぐもった声を上げた。片野はそれには
構わず、もっと深く少女と口づけたいと舌を突き出した。その舌をリナの小さな舌が
ちろりと舐め、そのリナの舌に片野が吸い付いていく。
「……んんっ。ん……」
長い長いキスの後、リナと片野は見つめあい、無言でもう一度唇を重ねる。さっきと
同じくらい濃厚な口づけをかわしながら、片野の手がリナの未成熟な身体に伸びた。
太い指が少女の華奢な首筋から鎖骨に降り、そしてささやかな胸の膨らみにまで
到達する。薄手のキャミソール越しに、小さな突起が屹立しているのがはっきりと分かった。
174三十路男とツンデレ少女10/17:2009/08/06(木) 16:48:10 ID:H+qpJFqX
「……小さいからって、笑っちゃ嫌なんだからね?」
唇を離し、リナは不安げに囁く。自信が無さそうにけぶる瞳が愛らしく、男は優しく笑う。
「そんな事しないよ」
片野は荒くなる息を抑えながら、半分ほど胸が覗けるキャミソールの中に手を
差し入れる。そうしながらも唇は耳元まで辿り着き、耳たぶを軽く噛んだ。耳の穴に
舌を入れ、そこにも唾液を絡ませる。
「ああっ!ひゃっ……やだぁ……いやっ」
リナはくすぐったそうに声を上げ、身をよじった。
「いやなのか?」
そう聞きながらも、片野の手は動きを止めなかった。薄い胸板の上に乗っている
かすかな脂肪を揉みしだき、唾液をたっぷり付けた舌を首筋へと滑らせる。
「そんな事無い、けど……くすぐったいよぉ……あっ、やだっ!やめて、や、きゃはははは」
少女は身をよじらせ、喉をのけぞらせて笑い声を立てた。その笑い声を喘ぎに変え
させたくて、片野はキャミソールを一気に引き上げる。ベッドスタンドの明かりに、少女の
上半身は全て晒された。
「やだあっ!見ないで……」
リナの高い笑い声が、あっという間に小さな悲鳴へと変わる。
柔らかな灯りに照らされる、殆ど膨らんでいないささやかな双丘。その滑らかな肌は
目を射るほど白く、唇と同じ桜色の突起が小さくぽつりと立っている。そこから臍まで続く
なだらかなラインはくびれと言うにはあまりに幼く、心細げに震えていた。
175三十路男とツンデレ少女11/17:2009/08/06(木) 16:51:27 ID:H+qpJFqX
「いやだよぉ……電気、消して……ううっ」
普段あれほど気の強い態度を見せていたリナは、今やすっかり片野の胸の下で
涙を滲ませ、哀願していた。そのしおらしい仕草に、片野の心は妖しくざわめく。
この少女をもっと泣かせてみたいと、悪魔の声がささやきかける。
「何だ、思ったより胸が小さいんだな。こんな身体で、人のベッドに潜り込んできたのか?」
さっきは笑わないと確かに言ったくせに、男の口の端は残酷に歪んだ。その笑いを
見て、リナは傷ついたように顔を背ける。そのあどけない目にたちまち大粒の涙が
浮かんだ。
「うっ……。ひどい……あたし、まだ14歳だし。そんなの仕方ないのに……ああっ」
しかし、その泣き声は途中で打ち切られた。片野はリナの言葉など耳に入らぬかの
ように聖域のような乳房の頂点に吸い付く。乱暴に舐め回し、時折軽く歯を立てながら
強い刺激を与える。
「やっ。ああん、いやっ……ああっ」
背中から脳天へと駆け上る切ない電流に、リナはたまらず甘い声を上げていく。
節くれ立った手に吸い付く、少女の白い肌。首筋から胸元にかけて、いくつもついた
唇の赤い鬱血の跡。その眺めはあまりに残酷だった。誰も足を踏み入れた事のない
雪原を踏み荒らしていくような乱暴な悦楽が片野の心に走り抜ける。
二つの乳首を舌で交互に愛撫し、そうしながらもリナの口の中に指を差し入れる。
少女は漏れる嬌声を抑えるようにその指に歯を立ててきた。指先に触れる、熱くて
小さくて滑らかなリナの舌。
「んっ……んくっ……んんんんっ」
少女は片野の下で身体をくねらせ、初めて味わう快感にためらいながらも身を
任せていた。その初々しい様に、片野はますます愛撫の手を強めていく。
176三十路男とツンデレ少女12/17:2009/08/06(木) 16:54:08 ID:H+qpJFqX
散々乳房を弄んでいた片野の手が、下半身へとするすると伸びていった。尻を覆う
ショートパンツに手をかけ、下ろそうとする。
「ひゃっ!やだ、やなの……」
これまでにない強い力で、リナの手が男の手を押さえてきた。潤んだ目で、まっすぐに
片野を見上げてくる。楽しみを中途半端に遮られ、男は顔を上げた。
「どうして」
「だって、汚いじゃん……ね、お願い。他はいいけど、そこだけはやなの」
「けどなあ、リナ。そこを使わないと何も出来ないんだが」
片野の言葉に、リナはえぇー、と小さく泣き声を上げた。本当に困惑しているのか、
整った眉根がきゅっ、と限界まで寄せられる。
「それは、わかってるよぉ。でもさ、あたしにも事情ってものが……あぁ、どうしよう。
じゃ、じゃあね?ちょっとだけなら、いいけど。でもね、言っとくけど、あのね。えっとね
……ああ、どうしよう。恥ずかしいよ」
リナは一人で頭を抱え、羞恥と苦悩に悶えていた。その様子は恥ずかしがってるだけ
でも無さそうで、片野は訝しく思う。
「ん?どうしたんだ」
「あのね、おしっことかで、漏らしてそうなったんじゃないの。そこだけ、誤解しないでね」
少女が言った言葉は唐突で、男は首を傾げた。
「どういう意味だ?」
「だ、だからぁ!あ、あの、ぱんつ……ちょっと、汚れちゃったんだけど。でもね、それは
おしっこが出ちゃったとか、そう言うんじゃなくて。その、おじさ……じゃなかった、えっと。
その、片野さんと」
おじさんと呼ぶな、と言われた事を思い出したのか、リナはかえって他人行儀な
呼び方をした。
「キスとか、胸とか触られてるうちに自然と汚れちゃっただけなの。だから、気に
しないでね?」
177三十路男とツンデレ少女13/17:2009/08/06(木) 16:56:29 ID:H+qpJFqX
あまりに無知で幼い告白だった。そんな事も知らないで、彼女は自分のベッドに
潜り込んできたのか。その無謀な大胆さに片野は少し笑う。だが、当のリナは真剣
そのもので、首筋まで赤くして恥ずかしさに耐えていた。腕を伸ばし、震える少女を
優しく抱きしめる。
「あのな。嫌だったら、無理しなくてもいいんだぞ。リナ」
「無理してないよ。でも……」
リナは即答するが、最後の言葉は喉の奥に引っかかってしまったようだった。片野は、
そんなリナの朱に染まった耳たぶにそっと囁いた。
「一つ、いい事を教えてやる。リナの下着を濡らしているのは、確かにおしっこじゃない。
それは――」
不意をつき、男の手は一気に少女の下着の中に侵入した。ささやかな茂みを抜け、
果実の入り口まで辿り着く。たしかに、そこはリナの言う通り下着まで湿らせそうな
ほどたっぷりと潤っていた。指でなぞり上げると、ちゅぷっ……と、粘着質な音が響く。
「やっ、あぁぁぁっ!恥ずかしいよぉ……」
指にからみつく粘液を、肉の裂け目から少しだけ飛び出している性感帯の集中している
突起へとなすりつけた。たちまち少女は腰を跳ねさせる。唇から漏れる声は、羞恥を
訴える声からはっきりと快感を伝える嬌声へと、たちまち変化した。
「だめっ……、そんな事したらあっ……。ん、んんっ、あっ、やだあっ、だめ、あ……」
溢れ出る蜜を繰り返し敏感な突起に撫でつけられる。ひたすらクリトリスを責められる
強烈な刺激に、少女の未成熟な性感はひとたまりもなかった。片野の腕の中で、
リナはあっけなく達していく。
「……ふっ、あふっ……。も、もう、やだ…やなのぉ……あ、あぁぁぁぁぁっ!」
悲鳴と共に、がくり、と首を折って軽い絶頂を味わうリナ。朦朧とした表情を浮かべる
彼女に、片野はさっきの言葉の続きを、赤く熱を持つ耳に吹き込んだ。
「リナが、大人になった証拠なんだ」
178三十路男とツンデレ少女14/17:2009/08/06(木) 16:59:06 ID:H+qpJFqX
片野は、少女をシーツの上に仰向けに寝かせた。ショートパンツも濡れたショーツも
とうに脱がせてあったので、リナは今や一糸まとわぬ全裸だった。ごく薄い茂みの下に
息づく秘裂に、自分のペニスをあてがう。ここまで来て今更かも知れないが、片野の心に
改めて迷いが走った。リナは恩師の娘で、ずっと一緒に暮らしてきた少女だ。そして
何よりまだ14歳なのだ。そんな子供を、二回り近く年の離れた自分が手にしても
良いのだろうか。そのためらいを、片野はそのまま口に出した。
「本当に、いいのか?」
「さっきまであんなにやらしいことしてた癖に、どうしてためらってるの?変なの。
あたしはもう大人だって、さっき言ったじゃん。だったら、おじ……じゃなかった、
片野さんが。って、これも変か。ね、なんて呼べばいいの?」
「何でもいいが、今さら片野さん、ってのはやめてくれ」
少女は一瞬迷ったが、「じゃあ、貴史くんでいい?」と片野を見上げる。まるで同級生に
対するような呼びかけだな、と片野は思ったが異論は挟まなかった。
「貴史くんに、本当の大人にして欲しいの。今、ちゃんとして欲しいの。もう子供扱い
されるのはいやなの。絶対いや」
「……そうか」
確かに、ほんの数十分前までは、片野はリナの事をただの子供としか思っていなかった。
リナも14歳、自分の少年時代を思い出すまでもなく難しい年頃だ。もしかしたら、片野の
悪気無い台詞に傷つく日々を送っていたのかも知れない。
「悪かったな」
片野は呟き、リナの髪をわしわしと撫でる。それにも苛立ったのか、少女は怒った
ような声を上げる。
「だからぁ、そういうのをやめてって言ってるの!もう、貴史くんてば全然分かってない」
「ああ、すまんすまん」
片野はまた少し笑うと、今度は少女の唇に口付けた。それは、子供ではなく、恋人と
しての謝罪の証だった。
179三十路男とツンデレ少女15/17:2009/08/06(木) 17:01:56 ID:H+qpJFqX
リナの口の中を執拗に舐め回しながら、片野はもう一度屹立しきったペニスを
少女のスリットにあてがった。ぬるり、と滑る感触。何度か亀頭でこするうちに、ぴたりと
膣口に照準が合わせられる。
「んふっ……」
敏感に反応してくる少女の肩を抑え、片野は少しずつ腰を動かし始める。リナの
くぐもった声が、苦痛を示すかのように一気に高くなった。
「んっ、んーーっ!んむっ……ふぐっ……。んんっ」
リナの中にもぐりこむ。強引に窮屈な壁を押し進むと、きつく締め上げられている片野の
先端が、そこだけ狭まっている肉の輪に当たった。片野は、ペニスでガリガリと容赦なく
そこを引っ掻き、ためらうことなく貫いていく。少女の秘奥に、永遠に刻まれる刻印。
リナは激しく首を振り男の唇から逃れると苦痛の声を上げた。
「……っ!やめて、もうやだ、痛い……!イタッ、いたぁ……だめえっ!」
そう言われても、今更止められるはずもない。それに、ゆっくりと処女を奪っては
余計に彼女を苦しめる事になる。片野は少女の腰を押さえつけると、一気に最深部まで
突き進んだ。
「あっ……。あ、ああああっ!いや、いやっ」
「痛いか?」
囁くと、「当たり前じゃん、バカ」と真っ赤に潤んだ目でこちらを睨みつけてくる。限界まで
足を開かされ、純潔を失おうと彼女の鼻っ柱は折れる事はなかった。しかし、そんな
虚勢も長くは持たない。片野が少しずつ腰を動かし始めると、「うっ……」っと、まるで
腹痛でも訴えるような低い呻きを漏らした。
「うぐっ……うっ……」
よほど痛いのだろうか、先ほどまであれほど赤く染まっていたリナの顔色は白く
なっていた。噴き出した汗で、切り揃えられた前髪はぺったりと貼り付けている。奥歯を
きりきりと噛みしめ、少女は破瓜の痛みに耐えていた。
「リナ……。ごめん」
謝罪の言葉を口にしながらも、片野は更に体重をかけ腰をぐっとくねらせる。結合が
より一層深まった。少女はたまらず泣き声を上げ、ぽろぽろと涙を零しながら片野の背に
爪を立てる。
180三十路男とツンデレ少女16/17:2009/08/06(木) 17:06:03 ID:H+qpJFqX
「もっ、もうやだ貴史くんっ……。謝るくらいなら、これ抜いてよぉっ……。あたし、
やっぱりまだ子供でいい。だからっ……」
こんな状況になってからそんな事を言われても、ここまで深く繋がり腰を動かそうと
していたところでやめられるわけがない。事実、こうしてじっとしている今でさえ
たっぷりと潤ったリナの体内はしなやかな弾力ときつい締め付けを持ち、四方八方から
片野を刺激して責め立てるのだ。今さら止めるなんて、生き地獄以外の何物でもない。
「すまん、後でなんだってする。けど、それだけは無理だ」
かわいそうな少女の顔をそれ以上見ていられなくて、片野はきつく目を閉じた。
申し訳ないと心の中で謝りつつ、欲望の赴くまま腰を小刻みにゆさぶってしまう。
壊れたレコーダーのように「いや」と「痛い」とだけ繰り返すリナをきつく抱きしめる。
陶器のように滑らかな肩を強く噛みしめる。荒い息もそのままに、ピストン運動を
ひたすら繰り返した。少女の膣内は幾重にもたわみ、深くまで侵入した際には
ペニスを誘い込むような締め付けを示し、入り口まで戻った際には押し返すような
弾力を見せる。その柔らかで温かで全てを包み込んでくる感触。
ああ、やはり彼女はもう子供ではない。あどけない外見の下でその身体は日々成長し、
密やかに女を磨いていたのだ。こんなにも自分を興奮させるほど。
「ぐっ……うぅ」
そのあまりの快感に、片野はうめき声を漏らす。気がつくと、昂りが限界を迎えて
いた。腰がぴったりと少女の足の間に押しつけられ、もっと奥まで行きたい、少女と
限界まで繋がりあって精を放ちたいと叫んでいる。ひたすら痛みに耐え、泣きじゃくって
いたリナも違和感を覚えたらしく顔を上げた。その濡れた顔に、新たな恐怖と
不安が走る。
「な、なに貴史くん……?あっ、やだっ!そんなに奥までしないで、これ痛い、
すごい痛いの!」
これで最後だから、もう少し我慢して欲しい。そう片野が告げる前に、主の意志など
無視したようにペニスが跳ね勝手に射精を始める。白濁した侵略者が、容赦なく
少女の未発達な子宮口へと叩きつけられた。既に鮮血に染まっていた粘膜を、
さらにどろどろに汚していく。
「やっ……や、やあぁぁぁぁっ!」
「くっ……。あ、出るっ……」
どくっ……どくっ……どくっ……。
まるで10代の少年のような、いつまでも後を引く絶頂に、片野は少女の身体に
しがみついて最後の快楽を貪った。
181三十路男とツンデレ少女17/17:2009/08/06(木) 17:13:25 ID:H+qpJFqX
「あぁ、痛かった。もう、本当に裂けるかと思ったんだからー」
リナは、自分の肩を抱き寄せる片野を軽く睨みつけた。後始末も終え、二人は裸の
まま抱き合って寝そべっている。不思議だ。さっきはあんなに痛くて辛くて自分を貫く
片野が怖くてたまらなかったのに、何故か今は全然怖くない。それどころか、本当に
申し訳なさそうにすまなかったと繰り返し呟く、二回り近く年の離れた片野が可愛くて
愛おしくてならないのはどうしてだろうか。
それはきっと。リナがまた一歩、大人になったからで。
「リナ。悪かったって言ってるじゃないか。本当にすまん。どう詫びれば良いか……」
「えぇ?どーしよっかなぁー」
怒りの気持ちなど全く湧いていないにもかかわらず、リナはわざともったいぶって
頬杖をついた。目の前の片野のほおをつん、とつつく。
「じゃあねぇ、とりあえず来月からあたしのお小遣いアップして?それと、毎日アイス
クリームが食べたいなぁ。あと、明日からの家事当番はぜーんぶ貴史くんでお願い。
それにね、これからは今日みたいに一緒にいろんなとこ行きたいな、最低週一以上で。
あとあと……」
「お前なあ!いい加減に……」
「なによお、こんな子供を傷つけておいて。文句あるの?」
リナがつん、と顔をそらせると、思った通り片野は沈黙した。そして、リナの思惑通りに
屈服の呻きを漏らす。
「いや……わかった」
がっくりと枕に顔を埋める片野の耳に、リナはそっと囁く。
「なーんてね、冗談じょーだん。あたし、嬉しかったよ?最後まで貴史くんから大人扱い
してもらって。……だいすきだよ、貴史くん」
枕からゆっくりと男の顔が上がる。どちらからともなく、唇が重ねられた。

     おしまい

ダラダラ書いてたらやたら長くなった。サーセン
書いてる途中で「あれ?これツンデレじゃなくただの生意気っ娘じゃね?」って気付いた
けどいいやもう。この板に投下したの久々だからペースが上手く掴めなかった。スマン
読んでくれた人、心から乙でした!

182名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 22:18:20 ID:Why0V+vR
GJ!(AAry
183名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 22:23:48 ID:B61AgjMd
GJ!
184名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 23:50:45 ID:p37ldDoE
リナかわゆす
GJ!
185名無しさん@ピンキー:2009/08/07(金) 20:55:35 ID:XHjfgEcy
>「あぁ、痛かった。もう、本当に裂けるかと思ったんだからー」

(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
186名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 23:34:13 ID:A1Vm+6Jf
ツンデレ少女…
なんと響きの良い言葉か
187名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 20:31:45 ID:KXGueW0y
三十路女とツンデレ少年でも構いませんよ!( ゚∀゚)
188名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 19:12:44 ID:EtOIE/j6
それも美味しく頂けます
189名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 00:21:46 ID:SXOrUD8j
EDEN読んだ
なんだこの鬱漫画、俺のヘレナさんが…
190名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 03:43:05 ID:ffV9D08t
>>189
残酷とは血が流れたりすることではなく、努力が報われず、善人が救われないことである。byシグルイの作者

EDENの作者はこの世に存在するあらゆる不幸を描こうとしているとしか思えんw
191名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 19:03:12 ID:6rtEPVRx
偉人の言葉かと思ったらシグルイの作者かよwwwwww
192名無しさん@ピンキー:2009/08/17(月) 13:23:20 ID:RFqdHrfv
>>49
亀だけどその四コマ文庫のほうには入ってないよね
文庫にしか収録されてない短編もあるしどっちとるか困るなぁ
193名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 00:06:50 ID:6/A0P7G0
>>192
>>49 だが、そうだったのか!文庫は確認してなかったが、4コマは入ってるとばかり思ってた。申し訳ない
てか、文庫限定の短編だ…と…
「好き好きっ」状態も好きだが、穏やかに静かに情熱を燃やして、じっくりねっぷりエロも素敵ダナー
194名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 22:52:19 ID:qzHHx8DF
サマーウォーズでエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249718833/
195名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 18:43:36 ID:Jr1A6jMD
20代半ばのお姉さんが処女とかたまりません
196名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 20:37:18 ID:bFXo2hhF
お相手は

1)こちらも初々しい、童貞高校生
2)年下が手ほどき、百戦錬磨な高校生
3)君は何もしなくて良いよ、40前の男前上司
4)離婚して出戻ってきた初恋の、30くらいの幼なじみ


他には!??
197ナンパ続編 1/4:2009/08/23(日) 23:11:38 ID:TCg5U6EM
保守ネタ
>>134-136の続き、エロ無し

*****

 この夏休み、悪友の坂本章介と二人で海に繰り出し、ナンパをかました相手が教え子の飯村と、彼女の姉・美咲さんだったことは、まだ記憶に新しい。
 ビクビクしながら迎えた登校日は、何事もなく終わり。新学期初日の今日、朝のHRが終わってすぐ、教室を出た俺に、飯村が声を掛けてきた。
「細野センセ」
 つやつや光る紙袋を片手に、階段の踊り場に立って、ちょちょいと俺を手招きしている。
「何だ」
「お姉ちゃんから、坂本さんへ預かり物」
 回りに人が居ないのを確かめて、飯村がずいっと俺に紙袋を差し出した。

 件のナンパのあと、章介と美咲さんは、たまに一緒に出掛ける仲にまで進展していた。
 こっちは、いつ他の生徒や教師に、ナンパの事をバラされるか、冷や冷やしているってのに。

「直接じゃ駄目なのか?」
「お姉ちゃん、今日から二ヶ月、仕事で北海道だから。坂本さん、来月誕生日なんでしょ?」
「そうだけど」
 美咲さんは、製薬会社に勤める研究員らしい。あちこちの研究所に出向するので、地元に戻れるのは年に数回。
 情報元は、飯村でなく章介だが。
「休みは取れないから、驚かせたいんだって。忘れる前に預かって」
 俺がなかなか受け取らない事にいらいらしているのか、飯村の口調は無愛想だ。

 高校1年のくせに、この態度は如何なもんか。

 もっとも、今の俺に強く出られる筈もなく、俺は渋々、無造作に差し出された紙袋を受け取った。
「じゃ、あとは宜しく」
「おう」
 くるりと踵を返した飯村は、教室に戻る為に階段を昇り始める。

 一回りも違う女子生徒に、パシリに使われるなんて情けないが、今はそれも致し方ない。
 『生徒をナンパしたエロ教師』なんて噂が立ったら、間違いなく懲免処分だ。
 最近は特に、その手のことには厳しいからな。

 ぼんやりと飯村の後ろ姿を見送っていると、不意に飯村がこちらを振り返った。
「先生、あの事なんだけど」
 もちろん、飯村が言う『あの事』なんて一つしかない。
 俺が一瞬眉をひきつらせたのには気付いたかどうか。飯村はニヤリとチェシャ猫みたいな笑顔を見せた。
「誰にも言わない代わりに、宿題の提出、ちょっと待ってくれない?」
「はあ?」
「まだなんだもん。それぐらい良いでしょ?」
 交換条件って訳か。
198ナンパ続編 2/4:2009/08/23(日) 23:13:15 ID:TCg5U6EM
 まあ、それぐらいなら誤魔化せない訳でもない。
 主任はあれやこれやと煩いだろうが、この際、背に腹は変えられない。
「分かった」
 ぴらぴらと空いた片手を振って了承を示すと、飯村は勝ち誇ったような笑顔で、今度こそ教室へと戻っていった。

 まったく、悪友の悪ノリに付き合ったせいで、とんだ二学期の始まりだ。
 坊主憎けりゃ袈裟まで憎いじゃないけれど、飯村から渡された紙袋が憎らしくて、俺は大きな溜息を吐いた。

 ****

 俺が担当する世界史の、長期休暇後の課題の提出は、毎回最初の授業日と決まっている。
 飯村のクラス――言い換えれば、俺のクラスとも言うが――は、新学期二日目がその最初の授業日に当たる。
 飯村は宣言通り未提出。
 休みぼけの治っていない他の生徒達は、気付いているのかいないのか。
 まあ、気付いて無い方が、首の掛かった俺としちゃあ、有り難いことこの上ない。
 主任には適当に誤魔化して、課題の添削を始めたのは、一日も終わりに近付いた、放課後の事だった。

 哀しいかな、我が校でのクーラーの使用は、午後六時までと決められている。
 職員室や、部活で使用されている特別教室なんかは、一部例外はあるが、俺が主に使用している社会科教員室は、無常にも、主任が帰宅すると同時に、主任自らクーラーのスイッチを切ってくれやがる。
 禿タヌキの罠としか思えないが、そこはそれ。円満な職場環境を維持するには、多少窮屈な想いをしても、我慢しなきゃならない事もある。
 無駄な争いは嫌いなのだ。

 あと二人分、課題の添削を済ませれば終わりと言う所で、主任はいつものようにクーラーのスイッチを切って、帰宅した。
 最初はそうでも無かったが、無風状態が続くにつれ、俺はじんわりと汗がにじむのを感じ始めていた。
 ペンを持つ手が僅かに滑る。
 額に汗、と言うほどでもないけれど、不快感は徐々に増す。
 他の先生が残っていれば、こっそりクーラーを付ける事もあるのだが、今部屋に居るのは俺一人。
 残る仕事の量も大した事がないので、俺は小さな舌打ちを鳴らして、とにかくさっさと終わらせようと、ひたすらにペンを走らせた。

 そんな時。
 小さなノックの音がして、俺は頭を上げた。
「どーぞー」
199ナンパ続編 3/4:2009/08/23(日) 23:14:15 ID:TCg5U6EM
 投げやりな俺の返答に、カラカラと扉が開かれる。
 そこに居たのは、鞄と紙切れを持った飯村だった。
「どしたよ、こんな時間に」
 昼間ならばいざ知らず、放課後も終わりに近いこんな時間、社会科教員質を訪れる生徒なんてまず居ない。
 部活を受け持っている先生は、大抵部活に向かっているし、そうでない先生だって、殆どが帰り支度を始めている時間だ。
 不思議に思う俺に、飯村は軽く室内を見渡してから、ズカズカと部屋に入ってきた。
「はい」
 無造作に差し出される。
「何」
「課題」
 単語に単語で返されて、俺は飯村が差し出したルーズリーフに視線を落とした。
「図書室で仕上げたから。居なかったら、明日で良いかな、とか思ってたんだけど」
 『中国・宋について(960〜1279)』と題されたルーズリーフには、漢字と平仮名と数字が羅列されている。
 今年の課題は、『自分の興味がある国・年代の出来事を、自分なりにまとめること』だったので、書かれている内容はさておき、真面目に課題に取り組んでくれたらしい。
 『クレオパトラとシーザー』だとか『ベルばらの時代背景』だとか『大航海時代』だとか。片仮名の多いレポートが殆どの中、飯村が持ってきた物は俺の興味を引いた。

 俺の大学時代の専攻が、中国史だったことも、理由の一つではあるが。

「ご苦労さん」
 薄っぺらい紙一枚。
 けれど、妙に親近感の湧くそれを受け取ると、飯村は小さな溜息を吐いた。
「センセ、残業?」
「もう終わる所だったんだが。誰かさんが、仕事を増やしてくれたお陰で、ちょっと伸びそうだな」
 わざと軽い皮肉を込めて言う。
 その言葉に、飯村は唇を尖らせた。
「だって……」

 おっと、しくったかな。

 何だかんだ言ってもまだ子ども。そんな相手に、大人気無かったかも知れない。
「冗談だよ。ありがとう」
 少しの罪悪感も手伝って、今度は素直に礼を言う。
 けれど飯村は、それもお気に召さなかったようで、唇を尖らせたまま、ぷいっと視線を反らした。
「別に、先生の為じゃないし。って言うか暑くない?」
 眉を寄せ、パタパタと手で仰ぐ飯村は、室内に視線を巡らせる。
 言われなきゃ思い出さなかったのに、飯村の言動で、俺はさっきまでの窮屈な空気を思い出し、大きな吐息を吐いた。
「クーラー切ってっからな。……今日は帰るか」
200ナンパ続編 4/4:2009/08/23(日) 23:16:44 ID:TCg5U6EM
 一端暑さを思い出したら、もうこの部屋に居るのも嫌になる。
 手早く帰り支度を始めた俺に、飯村は不機嫌そうな表情のまま、俺の方へと視線を戻した。
「帰るの? 仕事は?」
「家でやる。お前のレポートも、じっくり添削したいしな」
 正確には、密かな共通点を見つけた此奴のレポートを、本人の前で添削したくなかっただけなのだが。
 俺の発言を、言葉通りに取ったらしい飯村は、あからさまに顔をしかめた。
「先生、さっきから嫌味ばっか」
「そう言うな。ほら、お前も帰った帰った」
 纏めた荷物を片手に席を立つ。
 さっきからしかめっ面ばかりの飯村も、俺が促すと不承不承といった様子で、社会科教員室を出る。
 戸締まりは、一度職員室に声を掛ければ、管理作業員が行ってくれるので、俺が施錠する必要も無い。
「しかし、思ったより早かったな」
 並び歩く俺の呟きに、飯村は少し首を傾げた。
「レポート。明日になると思ってたんだけど」
「あ〜……殆ど出来てたんだけど。最後が、上手くまとまらなくって」
「成る程」
 廊下を曲がり、階段を下りる。
 生徒達の昇降口は、すぐに見えた。
「それじゃあ」
「ああ、気を付けて帰れよ」
 何となく。
 本当に何となく飯村を見送っていると、昇降口を出た所で、不意に飯村がこちらを振り返った。
「バイバイ」
 手のひらをヒラヒラとさせて、少しだけ笑みを浮かべて。
 俺が返事をする間もなく、飯村はまた前を向いて、校門に向かって歩き出す。
「……バイバイ、ねぇ」
 何だか今日は、飯村の色んな面を見たような気がする。
 ツンデレのような態度とか、密かな共通点とか、今の不意打ちのような挨拶とか。
 夏休みの、誰も知らない秘密を除けば、いつか知ったことなんだろうが。
 いやはや、年頃の女子ってのは、分からんもんだ。



*****

以上です
何となくエロが見えたので、それまでスレを借りたいと思います
201名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 23:19:39 ID:B5tDOaka
GJ!!!!!
個人的にすごくツボだ! エロが来るまで待ってる!
202名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 23:25:21 ID:k5q/abhb
おぉ、GJ!
これからどうエロまでいくのか楽しみにしてるよー!
203名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 01:08:24 ID:lNb6Zapx
>>200
GJ!
飯村さんかわいい! 続き待ってます!
204名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 00:23:45 ID:Kp6/pPTY
ナンパの続き超期待
205名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 07:22:37 ID:pNJ3vhaJ
>>175
GJ
206名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 05:59:20 ID:oHgG8mYr
流れぶった切ってすまない。

FORESTっていうちょっと昔のジャンプの読み切りに出てきたキャラなんだが、
カーティスっていう傭兵とそいつに引き取られたマリィっていう少女のその後が気になってしょうがない。
しばらく後に別の読み切りの脇役(+モブ)として何年後かのそいつららしき人物がちらっと登場してて、
なんで二人一緒に軍隊にいるのかとか、色々想像してしまうでおじゃる。
207名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 01:40:58 ID:TM2NAlyn
>>206
内水融のやつだっけ?
208名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 01:58:43 ID:zIuY0TS1
>>207
そうそう。
209名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 04:56:39 ID:p/j1BRmH
覚えてるわそれ>FOREST
モブ出演なんてしてたのか。

もう名前も忘れてしまったがあの盗賊(だったよな確か?)とマリィのやり取りとかすげぇ好きだったわ
それだけにラスト泣けたが・・・
210名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 23:36:54 ID:rFmBA2FA
おいらの茜は
まだでしょうか…
211名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 23:43:31 ID:C9DWOlO5
>>196
1番と2番で悩む、もう少し考える時間をくれ
212名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 11:34:18 ID:YBm/gwIe
>>196
3か4
213名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 16:30:04 ID:jS41GEHb
>>210
先生なら俺の膝枕で寝てるよ
214名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 17:28:24 ID:hNFjBW98
>>196
3かな
215名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 18:53:12 ID:nzPDFXez
>>213
残念、それは先生の残像だ
216名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 19:41:06 ID:8tzzu4o3
質量を持った残像だと…!?
217名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 11:20:05 ID:UqHIfv+m
>>213


半分でいいから
分けてくれ←
218名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 16:11:10 ID:uA2EK8nf
>>216
ガワしか無ぇw
219名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 22:47:16 ID:UqF2CS2s
年上の処女とか良いよね
220名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 23:21:21 ID:5geOXIeg
普段は大人の余裕を見せるお姉さんなのに、
いざ初体験となるとガチガチに緊張しちゃったりするわけか
221名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 23:51:49 ID:6mVi9UTO
222名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 07:22:25 ID:VZBxaXWS
大人の処女は辛いぞ?
その辛さを乗り越えられれば仕込みの春が到来するが
223名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 17:54:58 ID:dIU0fgzj
>>221 画像の詳細を!!
224少佐と中尉 6:2009/09/04(金) 23:43:38 ID:UL+Hy7S9
>>220
普段はバリキャリで弱みを見せないお姉さんなのに、
いざ初体験の時にガチガチに緊縛されちゃったりするわけだ
225名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 23:44:14 ID:UL+Hy7S9
あああああああ、名前欄忘れてください……。
226名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 00:02:57 ID:o/a7MGG6
忘れるのでこのスレ用のSSを是非
227名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 00:12:30 ID:/B5swqlU
>>225
笑った!!GJ!
228名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 00:12:53 ID:RYiPoDsm
「も、もしかして彼女とかいた?」
「さぁどうでしょう」

幼なじみ兼ずっと好きな人はとっくに大人だけど、自分の方がまだ学生っていう二人が

こんな会話したら…って考えるだけでにやけるのが悲しい
229名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 07:17:18 ID:o/a7MGG6
>>228
既に社会人の男とまだ生徒な女の幼馴染みか
男は男で学校でちょっかいを出されてないか気がきでないんですね。
230名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 10:22:22 ID:L5T9yueE
>>221
kwsk

>>222
その辛さがまたたまらなく愛しいのでござる
231名無しさん@ピンキー:2009/09/06(日) 18:03:41 ID:AsnpKEDL
レオンは年の差カップル?
232名無しさん@ピンキー:2009/09/06(日) 22:38:45 ID:7c9s3BzT
犯罪の一歩手前カップルです
233名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 02:01:10 ID:HHXv8+Ki
人を殺してるのに犯罪一歩手前とはこれいかに
234名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 09:43:34 ID:6iGQcc1H
直後だな
235名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 14:28:48 ID:pZm8V1Xz
実の娘のように育ててきた相手にドキドキしてしまって悩む堅物のおっさんに萌える
騎士とか軍人同士だとなおよし
236名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 14:35:00 ID:e5DFx167
何故かファントムのアインとキャルが頭に浮かんだ
237名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 17:56:04 ID:VrUxRmel
>>235
知り合いの娘とか妹で、今は部下とか良い。
238名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 21:26:13 ID:VKlHqlWd
ニヤニヤ
239名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 21:38:16 ID:OACVNEVO
TV版ハゲタカの、鷲津と記者が良い。
セーラー服の頃に家にやってくるようになったお兄さんみたいな人が
父の自殺の元凶になって、凄く憎みたいのに、その人も結局
歯車でしかなくて、憎むことも上手に出来ない、
そんな感じの葛藤がある関係が好きだ。
240名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 07:25:46 ID:1hS7XuFq
性欲に負け幼い美少女を犯してしまい自己嫌悪に苛まれるむさいおっさん
241名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 12:50:58 ID:bFrEeb/8
>>240
> 性欲に負け……むさいおっさん

スネーーーーーーークッ!
242名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 23:16:04 ID:seO9w4fY
おっさんと小さい女の子のカップリングは浪漫
243名無しさん@ピンキー:2009/09/11(金) 00:22:05 ID:AIeHWmuq
>>242
精一杯背伸びしてるちびっ子と振り回されるおっさんですねわかります
244名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 09:41:33 ID:cntlot69
圧縮回避保守
245名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 22:50:48 ID:MFnfZJ0t
近親物が好きだが、叔母と甥の場合叔母が若かったり色気たっぷりだったりするのに
叔父と姪だと加齢臭漂ってたり魅力のない鬼畜だったりすることが多すぎて困る
246名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 22:59:00 ID:yrx+GBGP
>>245
だがそれが良い
247名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 00:31:37 ID:N3XqklSq
ナディアのサンマリとか、フルハウスのおいたんと末っ子みたいな
可愛いのもいいと思う。つか好きだ
248名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 07:30:23 ID:fa5qeK4V
あの人は意外とお茶目なところもあるのよ
249名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 18:47:04 ID:SSG/5Twm
あの人を愛せるのはきっと私だけだから…
250名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 20:45:32 ID:IY189jy/
>>249
続きはヤンデレスレにどうぞ。
251名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 16:39:42 ID:/FRHb16a
>>250
ヤンデレなのか?
252名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 17:04:40 ID:gV80VneY
私にはあなたしかいないのよ…あなたにも、私しかいないわよね?

そうよね? だって私たち愛し合ってるんだもの。


こんな感じがヤンデレだと思うが
253名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 19:39:10 ID:aWfIKGck
もー! こんなにちらかして〜っ! 叔父さんったら、だらしないんだから。
こんな風じゃ女のひとに嫌がられるんだからね!?
だから、だから…あたしが大きくなるまで誰とも結婚したら、ダメなんだからね!

こういうことかと思った
254名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 19:41:08 ID:KGaxlhDt
>>253
世話好き、良いな。
255名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 23:42:25 ID:wZAVl/rO
>>252
悪くないな…(*´Д`)
256名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 00:00:56 ID:/FRHb16a
>>252
むしろ>>245が書いてるような鬼畜親父なんかを慕って付き従ってる
女の子が何でそんな屑野郎の言いなりなのって他人に咎められた時の科白だと
幸薄そうな女の子が哀しげな顔で言ってるのを想像すると萌える
257名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 00:10:24 ID:oxTGLEub
俺32歳で彼女19歳なんだがやっぱり世間的にみたらキモいかな?
258名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 01:18:01 ID:W/xdZ1O2
>>257
いいんじゃないか?
で、何処で出会った
259名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 01:50:02 ID:F0LlvGxY
>>257
男23歳で女10歳とかだとヤバいがそれ位の年齢になれば特になんとも
260名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 03:06:44 ID:8V0Xr3wD
>>257
さぁそれをSS風にしてここに書くんだ!
261名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 10:48:40 ID:oxTGLEub
>>257
すまん妄想でした
262名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 12:28:36 ID:+eewGRuq
じゃあ俺も二十歳行かない位の大人ぶってる娘と突き合いたい
263名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 12:35:59 ID:Dt3yKvoi
>>262
お前はどこを突かれるんだ。
264名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 19:05:15 ID:s8PcQxjn
へそ
265名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 18:14:38 ID:rxKxbpww
ほっぺた
266名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 20:14:32 ID:osXy2I8v
ハート
267名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 20:46:50 ID:vBRQ0bho
>>266
誰がうまい事言えと(ry
268名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:04:52 ID:cUsTjXJp
ちょっと聞きたいんだけど、
保管庫にある◆CoudB9M4c2さんの作品は「彼女が僕を堕とすまで」で、
まだ完結はしてないんですか?
269名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 22:05:33 ID:cUsTjXJp
すみません。sage忘れました
270名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 23:29:18 ID:O+TfKnKz
終わっていない
271名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 23:37:58 ID:FvJLW5FE
俺達の戦いはこれからだ!!
272名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 19:15:49 ID:6SnAwWZd
待っていれば、年下の女の子はいくらでも産まれる。
273名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 17:15:37 ID:zQK9TIPq
保健体育の知識しかなかったような女の子に
色々経験済みの大人が、知識だけじゃなくて実際に教え込むのが好き
274名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 18:06:54 ID:tKHQfLEP
>>273
実践教育好きです。
275名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 21:55:40 ID:vwIgD6zW
あのね、あたし、ニ、ニンシンしたかも…しれない…。
だって赤ちゃん出来ると、おっぱいかたくなるんだって友達が言ってたの。
あたしのおっぱいかたいんだもん……気のせいじゃないよ!
だってちくびも黒いし、大事なとこのナカ柔らかいし、最近なんだかキモチ悪いんだよ!?
…違うって言うならたしかめて。自分じゃよくわかんないんだもん…。


こうですか。セックスも知らない幼女の身体を撫でまわす行けないおじさんの出来上がりです。
276名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 00:08:13 ID:3S0VQ1Yd
いけないおじさんに悪戯されちゃう幼女ハァハァ
277名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 18:05:38 ID:b1trMvBz
>>276
「よく解らないけど気持ち良い事」をされて夢中になっちゃう幼女ハァハァ
278名無しさん@ピンキー:2009/09/30(水) 20:45:44 ID:R9CsXjWu
>>276-277
素敵過ぎる妄想だぜ
279名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 13:11:57 ID:loYAKNPK
このスレのデータベースにあった「眠れる犬」を読了
セーラ可愛いよセーラ
数年後には美しく成長してレオを益々悩ませるわけですね わかります
280名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 13:53:09 ID:ZD5P4efX
保護者のおっさんと、被保護者の少女っていいよな。
女の子が成長して日に日にかわいくなっていくものだから、おっさんとしては気が気じゃないっていう
281名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 16:59:39 ID:/7vmxS3t
ドラマとかで、好きな人が亡くなってその人の子どもを引き取って育ててたら、どんどん似てきちゃって性欲を抑えられない、ってあるな。
282名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 19:16:42 ID:BqVZNgF/
ホワイトアルバムの主人公とマネージャーを見て、このスレにやって来ました
283名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 03:07:02 ID:NdqxaZnp
ロクデナシの年下青年にいたされちゃう大人の女性最高
284名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 23:08:19 ID:+EwgFvjF
勿論、その年下青年は童貞で、大人の女性に筆おろしされるんだろうな?
285名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 03:38:08 ID:duX2qjiC
>>284
童貞だからこそ手加減を知らずにまるで捕まえた虫を玩具にする子供のように
熟れた女体を痛め付け蹂躙するのか
286名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 19:18:42 ID:Rj3cQpyN
>>284
無自覚責めですね。
287名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 07:31:36 ID:Pbyo0L2+
バツイチ男×娘の友達
288sage:2009/10/07(水) 22:15:26 ID:g/vYQidC
ttp://www13.ocn.ne.jp/~lyricism/main.html

↑長編の祭壇って小説がオヌヌメ
289288:2009/10/07(水) 22:18:28 ID:g/vYQidC
ごめん、sage間違えた
290名無しさん@ピンキー:2009/10/07(水) 22:57:50 ID:OaJeZLnW
普段は大人しいのに、エッチの時だけ性格が豹変する10代後半の男の子
普段は勝ち気で冷たいのに、エッチの時だけ性格が豹変する20代半ばのお姉さん
291名無しさん@ピンキー:2009/10/08(木) 08:40:05 ID:WUvDu/Pk
>>288
見た、読んだ、良かった
292名無しさん@ピンキー:2009/10/11(日) 20:28:19 ID:zcfS25kf
>>290
そのカップリングで是非投下を
293名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 09:50:27 ID:wHL+c+S3
年の差があってしかも少女の方が男より身長デカかったら萌える
294名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 18:48:52 ID:bcFz9Qb+
>>293
いいね。
見た目は同年代に見えるけど、女の子は大分年下とか好き。
295名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 23:01:56 ID:v/U4KpDc
昔りぼんでベイビーなんとかってマンガあった>>293-294みたいなやつ

なんだっけな
296名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 23:09:55 ID:uJ6hDHpA
ぉヴぇですね
297名無しさん@ピンキー:2009/10/13(火) 02:40:12 ID:0bhLYfCa
犬夜叉の殺生丸とりんは良い
298名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 00:02:14 ID:GkS+Rj82
>>295
椎名のベイビーLOVE?
あれは少女も背が高かったが、男はさらに高身長だった気が。
299名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 07:56:46 ID:rzMyb4bM
あー!!それそれ!!!w

確かに男は老け顔高身長だった…
300名無しさん@ピンキー:2009/10/14(水) 18:32:43 ID:1EwnSrDk
犬夜叉とかごめも、50は離れてるんだよな。
301名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 13:19:40 ID:lRwLGnEQ
>>297
母の許しは貰ったから、後はヤるだけですね。
302名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 21:55:38 ID:WoPD/yMo
殺生丸のセクロスはねちっこそう
りんの幼い肢体を蹂躙しつくして孕ませそうだ
303名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 23:15:27 ID:v//qJfSD
森薫の新作、乙嫁語り萌えまくった。
12歳の婿に嫁いだ20歳の嫁だよ。
嫁が乙女で、乙女で。
304名無しさん@ピンキー:2009/10/17(土) 23:24:55 ID:lwpvcmqB
>>303
買ってくる
305名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 11:23:02 ID:vfXsVDsM
306名無しさん@ピンキー:2009/10/18(日) 11:23:56 ID:vfXsVDsM
>>304
後悔しない。
ただし、まだだから悶々するが。
シルクロード萌えも堪能できるよ。
307教師と生徒 0:2009/10/20(火) 15:13:59 ID:k6WZWQCl
すみませんが、12レスいただいて、投下します。

一応、 男側 30歳前後 女子18歳
よくある教師生徒モノで、男性目線です。

内容が 甘め であるため、
お気に召さなかったり、スレの嗜好に合わないようでしたら、
すみませんが、スルーおねがいします。
308教師と生徒 1:2009/10/20(火) 15:14:24 ID:k6WZWQCl
                       
「で、そのコとは今どうなってんの?」
「やけに、聞いてくるねー。光ちゃんらしくないんじゃないの?」
「そうか? お前のほうが、らしくないんじゃね? 教え子に手ぇ出すなんて」
「だ〜か〜らぁ21才なのっ。そいで、高校の時に向こうから告ってきたわけだが……」
「卒業式以降にシたからセーフってわけ?」
「おいおい……在学中は手ぇ出すどころか、手も握らなかったんだぜ」
「浩二が? ふうん」
……そんなに清潔なお付き合いだったわけ? 

「な? 高校教師らしく、ちゃんと立場わきまえてんだから。それより光は……」
「おれの話はいいからさ。で、今は好き放題やってるのか、エロオヤジ」
「っだ、アホ! 人聞きの悪い……」
「だってよ、付き合って…えーと、2年?」 
「おぅ、それがどうした」
「教員養成大学出てさ、ン年、間違いなく出世のレールに乗ってるんだぜ、おれら」
「その言い方よせって、光」
「ハタチ過ぎ、ったって、教え子だろ…社会的にどうなの、それ」
「……結婚すんの。文句は言わせない、誰にも。おい、それより、お前もなんだろ、ん?」

そこまで聞いておれは、食っていたつくねを喉に詰まらせた。
「ぐほっ」
苦しい……死ぬっ。
「おい、大丈夫かよ、ひかるっ」
おれの背中をどんどんと叩いたりさすったりして、大学時代の親友は笑いを堪えている。
そういえば、つくねはこいつの好物だった。なんか、無性にムカつく。

「……光。おまえは、手ぇ、出したんだ……なあ、そうなんだろ」
痛いところを突かれて、すげえムカつく。親友らしく、ズケズケと続けて言う。
「生徒指導が厳しくて“カタブツ”のお前がねぇ……」
「るせえっ、出してねえ。お前こそ元教え子ヨメにして、なにが高校教師らしく、だよ」
残っていたグラスのビールを一気に飲み干す。
食道のあたりが、焼けたようにヒリヒリしてきた。
「へっ、この業界には、よくある話だろ――お、もう遅いぜ、光。出よう」
自嘲気味に笑って、浩二は席を立った。

――『文句は言わせない』か……。
違う学校で教員やってても、ずっと大学の時から変わらないと思っていた。
その浩二が、急に遠くに行ってしまったような気がした。
「今度の冬のボーナスの時はお前のおごりだからな。忘れんなよ」
浩二が笑って念を押すのを、了解、とうなずく。
明日がまだ金曜日なのを思い出しながら、浩二に続いて店を出た。

***

キーンコーン……。
今日の授業終了のチャイムが鳴り、生徒が勝手に帰りの支度を始める。
いつもの光景だ。
「おい!」
怒声でもないが、おれのひと声で一斉に動きを止める。いつもながら気分がいい。
「まだ終わってないだろ。月曜にいつもの復習の小テストやるから、ちゃんとやってこ
いよ。順位下から10番目までは授業後補習だ」
309教師と生徒 2:2009/10/20(火) 15:14:48 ID:k6WZWQCl
                  
期末テストは終わったばかりだ。げーッだの、ウソォだのとあちこちから声が上がる。
挨拶を終えて廊下に出ると、ざわつくさっきの教室の中から雄たけびが上がった。
「くたばれーっ、カタブツ!」
中島のヤツだな。毎度毎度律儀に吠えやがって。だからいつまでも補習の常連なんだぞ。

階段にさしかかると、上から声が掛った。
「物理の片桐せんせっ」
耳慣れた、少し甘えた響きを含んだ声。
「なんだ?」
振り向きもせずに、階段を降りながら返事をした。
「ねぇ」
「教室へ入れ」
「チリトリ取りに来たんだもん」
「……そうか」

階段を降り切って、廊下に出ずに階段下物置場へ直角に曲がる。
そこは掃除道具倉庫になっている。
ちょうど今からHRで、廊下の人影は教室へ引っ込んでいく。
だれの目にも触れないタイミングだ。
薄暗い階段下奥に入り、棚の上から整然と並ぶ真新しいチリトリを手に取った。

「ひかるちゃん」
後をついてきた津川マナは、おれの背後から腕を回して抱きついてきた。
「おいっ」
慌てて腕を引きはがそうとすると、今度はいきなりマナに頭を押さえこまれる。
華奢な体で、おれをせいいっぱい引き寄せて、顔を寄せてきた。

甘い、マナのにおい。
マナの体温。
頭のなかで別のおれが「止まれ」と叫んでるのに、おれは動けなかった。
狭い場所で、手は授業用具とチリトリで塞がっているから、マナを制止することもできない。
一瞬のことだった。
いや、言い訳だ。

俺のかさついた唇にやわらかな唇が重なる。
マナが両手でおれの頬を挟んで、顔を傾ける。
肩まで延びた髪が、さらさらと音を立て、髪の香りがふわりと立つ。
「ん……」と鼻にかかった声が耳に届く。
体がカッと熱くなる。

愛しい。胸にこみ上げてくる熱いものが、そのままあふれ出してきそうだ。
体中を駆け抜ける、電流のようなものを感じつつ、自制できている自分に苛立つほどだ。
この唇を食んでしまいたい。
可愛らしい唇に、舌を差し入れてしまいたい。
壁に押し付けて、思う存分マナの唇を吸い上げてしまいたい。

――あるまじき行為だ。なにやってんだ、おれ。

かろうじて触れるだけのキスで止め、やんわり体を引きはがす。
310教師と生徒 3:2009/10/20(火) 15:15:28 ID:k6WZWQCl
                   
「ふふふ!」
「学校じゃダメだって言って……」
「わかってる!」
「……ったく。ほれ、教室行け」
「だっていっつも忙しいって言って。最近二人きりになったことないじゃん」
ぷうっと頬をふくらませて、次の瞬間ぱっと花が咲いたような笑顔になる。
「次の日曜、テスト終わってるし、家、行っていい?」
「家は駄目だ。人に見られたらどうする。夏休みまで、待て」

マナは、急に険しい顔をして声をあげた。
「付き合い始めてから、遊園地行ったきりだよ? デートできないならせめて…」
「無事卒業できたら、って約束だろう?」
つとめて冷静に返答する。おれは教師でお前は生徒だし、ここは学校だ。
「変装していくから。家に、行くからね」
付き合い始めの頃、一度部屋に来たことはあった。
あの時は、何事もなくキスすらせずに家へ帰したっけ。
今は――。

「入れてやんねえ」
「なによぅ」
べーっと舌をだして、おれの手から新品のチリトリをひったくった。
「……久し振りだし、よかったでしょ?」
上目づかいにおれをのぞいて、にッと笑う。そして
「片桐先生、掃除道具、ありがとうございました」
の言葉を残して、倉庫から駈け出して行った。

熱い。
ため息交じりに、おれはネクタイを緩めながら、軽く頭を振った。
唇が触れる瞬間の、アイツの艶やかな瞳の色がよみがえった。
最近のアイツは大胆になってる気がする。
キス止まり。それ以上進ませないことに苛立ってる。
わかってる。でも……どうしようもないじゃないか。
教師と生徒。
その関係はせめて卒業するまでは維持させたいし、させなければならない。

別のおれが警告してくる。――引き返せ。今ならまだ間に合う――
深呼吸なのかため息なのか自分でもわからない一息をつき、マナの感触が残る唇をそっと手の甲で拭って、
倉庫を後にした。

*****

「片桐先生、いつもよくやっているねえ」
教務主任の黒岩先生につかまった。印刷機の前のおれにすり寄ってくるなよ。
逃げれねえ……嗚呼、せっかく昼食後の5時限目は空きなのに。
この時間に、来週分のプリント全部刷っとかないと、仕事になんねえ。

「来年は生徒指導部に、と君を推す声が多くあってね」
もう来年の校内人事かよ……生徒指導部か、出世コースだな。
「生徒会顧問もそろそろ後進に譲って。君の指導力を評価してるんだよ」
腹黒いなあ。教頭と結託して、どうせ主要ポストを学閥で固めようって魂胆だろ。
311教師と生徒 4:2009/10/20(火) 15:16:04 ID:k6WZWQCl
                        
仕方ないが、この1部刷り終わったら、退散するとしよう。

「いえいえ、自分はまだ……」
「良からぬ噂が立たないうちにね。君は案外女子に人気があるようだから」
「はあ」
「生徒会も、君目当てに立候補したりするのがいただろう、去年の津川マナとか」
動機はそうだったかもしれないが、マナは副会長として予想外にいい活躍をしてくれた。
「ああ、そうでしたね」
「今年もいたよな。生徒会執行部の女子はいつもいい娘が入るし、噂の種がごろごろ」

確かに、女子の中には鬱陶しいのもいる。
だけど不思議とマナは違ってた。1年生の時から何故か気になる存在だった。
生徒会任期中も、ずっとおれにまとわりついていた。
だが、いつも一生懸命まっすぐな気持ちでぶつかっていく姿に、男気すら感じたものだ。
おれへの気持ちも、まっすぐ、一途なものだった。
去年の前期の任期が終わって、しばらくして、おれはマナの気持ちを受け入れた――。

「君は無愛想だし厳しい指導ぶりで真面目だが、生徒と…というのはご法度だからね」
「ご心配なく。そんなバカなことをして、教員人生、終えたくありませんから」
ムカついて、多少語気が強くなったかもしれない。
「ああいや、片桐先生の女子の人気がうらやましくて、ついね。ははっははは……」
「期待してるよ」ぽんぽんっとお約束のように肩を叩いて、教務主任は去っていった。

そうだよ。出世なんてくそくらえだが、自分のクビをかけるほどのことはないんだ。
それに、これから受験なんだぜ? 
無事に卒業させてやりたい……おれは、教師なんだから。
だいたい、アイツの気持ちを受け入れたおれがどうかしてたんだ。
アイツだって同年の男子とだったら、堂々と高校生らしい恋愛ができるはずだ。
……卒業したら、おれのほうが捨てられんだろうな――傷は浅いうちのほうが、いい。
暗澹たる思いが重く胸に広がってくる。

校舎4階の理科実験室の後片付けに行く途中も、そんな考えが頭を堂々巡りしていた。

***

「カタブツのやつ、テスト終わったばっかなのにたくさん課題プリント出すんだもん」
「ウチらいじめるの、生きがいにしてるよね、ぜったい」
「まあまあ。さて、いつものように手分けしてやりますか」
「マナ、前向きだよね……カタブツのことになると」
「見た目イイ男なのはわかる。けど、物好きだよね、マナ……」
「1年の時一目ぼれして、カタブツ一筋なんて。マナならそこそこモテるのに…」
「なんとでも言ってよ。第一志望の学校に入って光ちゃんを見返してやるんだから」
「っあ、ひゃ……っ、でたぁ! マナ、後ろ、う・し・ろ!」

やっと気付いたようだな。でも、時すでに遅し。全部聞いてたぞ。
実験の後片付けを終えて、職員室に戻るところに連中に出くわしたわけだ。
みんな一斉に飛び上るようにして立ちあがった。
「志望大入るなら、手抜きせず課題を全部自分でやれ」
「はーいっ」
とりあえず返事をして、女子たちは、カバンを手にして慌てて散っていく。
312教師と生徒 5:2009/10/20(火) 15:16:32 ID:k6WZWQCl
                     

「津川、呑気にやってると、希望の大学入れないぞ」
「ウチの学校推薦でいけるから大丈夫だもん」
「何か悪さしたら、推薦はできないのはわかってるな?」
「わかってる」
おれらの関係バレたら、おしまいだぞ――視線でダメ押しすると、くるりとマナは背を向けた。

「先生は、迷惑……だよね。そうなんだよね?」
「え……」
もう一度こちらに向き直ったが、マナは苦しそうな顔で下を向いてしまった。
マナの友達は、もう階段のあたりに行ってしまっている。マナは小さな声で続けた。
「……今日、私、先生ん家に行くから。だからお願い……私のお願い、聞いて」
「なにを……」
「これから先、先生の迷惑にならないようにするから、だから」
「迷惑って、なんだよ。さっきから何言ってるんだ」

顔を上げたマナの瞳は、涙が一杯溜まり、溢れてぽろぽろとこぼれ落ちていった。
「今晩、光ちゃん家に泊めて欲しいの。そうしたら、自分で区切りつけるから」
「急に何を言ってるんだ、お前、正気か?……」
「一度きり、迷惑、かからないように……そしたら、ただの生徒の関係に戻るから」

ガンっと頭を思い切り殴られたような衝撃だ。冷静になろうとするが、言葉が続かない。
『高校生活の思い出づくり』とか、高校生のうちに済ましておきたいとか?
興味本位で、教師であるおれとヤりたいだけとか?
ぐるぐると、頭の中をそんなくだらないことが巡っていく。
そうではないらしいと、マナの真剣な表情をみればすぐにわかるのだが。
真意が分からず、つい口から出た言葉は、マナを傷つけるのに充分だった。

「……ヤるだけやったら、それでいいってことかよ」
マナは大きく目を開いて、そしてぎゅっと瞑った。
「ばかあ!」
「マ…津川!」
マナは、止める間もなく、廊下へ駆け出して行った。

違う、おれの言いたいことじゃない。何を言ってんだ? おれは。
マナは、あんなことを言うほど思い詰めていたのか?
別のおれが囁いてくる――ちょうどいいじゃないか。これで終りにできるだろう?――

程なく、持っていたプリントの束を、ぐしゃぐしゃに握りつぶしているのに気がついた。
情けないことに、おれはしばらく動けなかった。

*****

残っている仕事をやっつけている間も、マナの泣き顔がチラついて、気が急いた。
全てを放り出して、マナを追いかけたりするほど子供じゃない。
社会的職責を果たすのが最優先。自分のことはそれからだ。それが大人っていうモンだ。
……そう自分に言い聞かせていたが、イライラは募るばかりだ。
マナに思わず浴びせた言葉を思い出して、仕事が手につかなくなる。
313教師と生徒 6:2009/10/20(火) 15:24:46 ID:k6WZWQCl
              
「あのぅ、片桐先生、決裁に回すこの申請書、丸っと去年のままですよ」
え? 参考にと思ったヤツ、そのまま出しちまったか……。イージーミスだ。
「気がついてくれてありがとう、加藤先生。や〜、何やってんだか……」
彼は恐る恐る書類を戻しにきた。
にこやかに受け取ったつもりだが、おれはそうとう不機嫌な顔をしてるらしい。
「なにかありましたかぁ……片桐先生……」
「……いや……ちょっと頭痛がしててさ……」などと誤魔化す自分が情けない。
雑務ファイルを机に放ると、一緒にクラス担任をしてる新人が心配そうに顔を上げた。
せいいっぱい笑顔を作り、彼女に「悪いけど、お先」と声をかけ学校を飛び出した。

 *

「マナ! やっぱり…っ」
マンション3階の、おれの部屋のドアにもたれてうつむく人影が、ビクリと震えた。
「先生」
「とにかく、入れ」
こんな時にも人目を気にしてしまう、自分に腹が立つ。

バン!
重い扉が閉まると、外の騒音が遮断されて、シン…と静まり返る。
二人立てば狭い玄関で、振り向きざまマナを抱きしめた。
マナは無言で、腕の中にすっぽりおさまったままだ。

「………さっきは……言い過ぎた。悪かった」
「…………ううん……」
聞こえないほど小さい声で、おれの腕の中の頭が左右に振れる。
しばらくの沈黙の後、
「好きなの」
と、唐突にマナが言った。

「先生が好きなの。本当。でも、先生に迷惑がかかるなら、付き合うのやめる」
「……」
「……昨日、黒岩先生に、片桐先生を追いかけ回すのやめるように、って言われたの」
「はあ?」
「君らのせいで、変に誤解されると、先生の将来にキズがつく、って」
「……あのオヤジ」
バカか?! 生徒に向かって教師の言うことか?!

「くそっ。もう絶対アイツの言うこと聞かねえぞ。生徒会顧問も、辞めてやる」
「ダメ! ……先生、そういうのダメだよっ、もとはと言えば私のせいで……」
また、マナの澄んだ目から涙がこぼれ落ちた。それを見て、頭が冷えてきた。
「あ……マナ、違う、違うから」
慌てて、マナの柔らかな頬を両手で包んだ。

お……。この位置関係は、マズイ。
おれの胸ぐらいの背のマナが、下から潤んだ目で見上げる。
長い整った睫毛が1度瞬きをしたあと、まるでスローモーションのように閉じられた。
吸い寄せられるように、でもゆっくりとマナの唇に、自分の唇を重ねた。
マナとの関係を終わらせようとしていたことなんて、一瞬で忘れた。
本当は、手放したくない。
314教師と生徒 7:2009/10/20(火) 15:25:11 ID:k6WZWQCl
                 

「マナ……今日は帰れ。泊まりはダメだ。家にも電話しろ」
触れるだけで、唇を離して言うと、予想通りの答えが返ってきた。
「やだ、帰らない、先生…っ」
「門限10時だったな?」
「……おねがい……!」
おまえの気持は、揺らがないんだな。
「じゃ、9時になったら送っていく。……いいな」
「え……?」
9時まであと3時間弱だ。
腹を括るか……違うな。括るのは、首のほうだ。
……きっと、マナがおれを想うより、おれのほうがずっとマナを想っているんだろうな。

ぐっと腕を掴んで、部屋の中に引き入れた。
慌てて靴を脱ぎながら、おれの後についてくる。
そのまま寝室へ進んで、続いて入ってきたマナと向き合った。
ベッドに座るように促すと、おれもその横に腰かけた。

「おれがお前に手ぇだしたら、どんなことになるのかわかってんのか?」
「……」
「いくらお前が18歳でも、おれは間違いなくクビだ。お前も、学校にいられないぞ」
「あ……」
おれは、マナの頭を引き寄せ、自分の額をマナの額にくっつけた。

「なのに、お前はおれとヤレないなら別れると言いやがったな?」
「っ…それは……」
おれは、マナの目を見つめながら、ひとつ息をして一気に言った。
「おれは……このクビを賭ける覚悟をする。お前は、どうなんだ?」

お前らなんか、一回ヤったぐらいで、人生賭けるなんて思ってもいないんだろう。
バレたら終わり、そういう関係を結んだ時点で、おれは気付くべきだった。
教師である前に、おれはマナに惚れた、ただの男だってことを。
遅かれ早かれこんな時がくることを予想すべきだった。
『別れ』をきりだされて、無様に動揺するほど、マナが愛おしいなんて。

「わ、わたしも……」
マナは慌てて返事をして、まっすぐおれの目を覗き込んだ。
「いいんだな?」
こくん、とうなずいて今度はためらうように、おれの目を見つめる。
潤んだマナの瞳が、おれを誘うみたいに揺れた。
顔を少し傾けて、その唇に唇で触れ、一度離して、今度はそれを食んだ。

「んう……」
ためらわずに舌を差し入れ、マナの舌を誘う。
絡めあったまま口中から抜き去ると、マナの舌がおれを追いかけてきた。
すかさず舌先を食むと、マナが驚いたようにそれをひっこめた。
いつのまにか小さな後頭部に手を添え、片手で肩を掴んで逃れられないようにしていた。
なんども妄想して封印した、深いキス。マナが少し震える。
「怖いか? 怖いならちゃんと言え」
「……少、し。でも、先生となら、だいじょうぶ」
おれも……その言葉を飲みこむついでに、またマナの唇を塞ぐ。
315教師と生徒 8:2009/10/20(火) 15:26:12 ID:k6WZWQCl
              

「んあ……んむ…うん……」
キスをしながらブラウスを脱がせると、そっとベッドに倒した。
「んん! んっんっ……む…ふっ」
仰向けになったマナに覆いかぶさって、ちゅっ、じゅっ……と唾液を啜る音を立てると、
マナは抗うように呻いたので、ようやく唇を解放する。

マナの上で、ワイシャツやシャツをもどかしく脱ぎすてる。
ふと見ると、マナが手で顔を覆っていた。
「なんか、恥ずかしい……電気、消して……」
耳まで真っ赤にして……かわいいじゃないか。
おれまで顔が赤くなってきた気がする。
悟られないように、ベッドサイドの灯りだけ残して、部屋の照明を落とした。

照れ隠しに、マナの胸を少し強く掴んだ。
「あっ」
ブラの上からしこりを探すと、それはちゃんと主張してきているところだった。
「硬くなってる」
ブラを押し上げ、人差し指を潜らせて、直接先端に触れる。
マナがビクっと体を震わせて、息を弾ませる。
もう片方も同じように膨らみの下から、揉みあげる。

両方のブラを押し上げると、膨らみが歪んで飛び出した。
その状態で、両方を掴んで乳首を指でくりくりといじり回す。
「あ……ん…んあ」
スカートを穿いたまま、ブラから乳房をはみ出させた格好のマナ。
与えられる感触に、背中を浮かして、声を殺している。
まるで、無理やり犯しているような気分になり、慌ててブラをはずした。

制服の上からはわからなかったが、目の前にあるのは、まぎれもなく女の体だ。
なんだか照れてしまって、柔らかな膨らみの間に顔を埋めた。
「あっ……」
乳房の輪郭から舌を這わせて、つんと硬い頂をひと舐めする。
「は……あっ」
きれいなピンク色をしたそこを何度も舐め、歯を立てた。

「ああ! やっん……」
「これ、弱いんだな?」
舌先で突きながら、マナに聞くと、
「やん…知らな…っい」
怒ったような声が返ってきた。
それなら……果物にかぶりつくように口に含んで、吸ってみる。
マナの拙い嬌声があがる。
おれの唾液に塗れた乳房は、音をたてて、口中でどんな形にも変化しそうに柔らかい。

片手で脇を下へ向かって、ゆっくり撫でおろすと、マナが身を捩って敏感に反応する。
下腹部で止めて、今度は鳩尾のあたりから、人差し指と唇で体の中心を辿っていく。
「はああ……あ…あ……あ」
押し殺した喘ぎが、少しずつ大きくなっていくのを聞きながら、マナのギュッと閉じた
太ももへ降りていく。
316教師と生徒 9:2009/10/20(火) 15:26:35 ID:k6WZWQCl
                    
舌をそよがせて、太ももから膝小僧へ向かっていく。
「やあ……あ…っ」
閉じ目が少しゆるんだ隙に、パンティの上から、湿った窪みに指をくいこませた。

ビクッと大きく体が跳ねたマナの足の間に、体を滑り込ませる。
布の上から少し強く指を擦りつけると、じゅ…っと染みができるほどになっていた。
クロッチの両脇から両手の指を忍ばせると、そこはもう充分に潤っていた。
「すごい……」
おもわず、感嘆の声がでてしまう。
「やだ……すごくない…せんせ、もう……やぁ……」
音がわざと立つように指を蠢かせながら、秘裂に沿って上下に撫でた。
「ゃ…あ…ん、いやあ……ああ…あ」
「感度、良好」

マナが感じて、体を捩るのにあわせて、くるりとベッドにうつぶせにさせた。
両脇からパンティに、おれの両手を滑り込ませて、脱がせにかかった。
はあっはあっ…とマナの荒い息と一緒に、小さな肩が上下しているのを見て、
何故か無性にマナが愛おしくなる。
その肩から背中の窪みにキスを落としながら、尻の膨らみを撫でるように最後の着衣を取り去った。

うなじから腰の窪みまでキスを繰り返しながら、マナの秘所に手を伸ばす。
充分潤っているそこは、くちゅっと粘性のある音を立てて、おれの指を少し呑み込んだ。
「い……センセ、ゆび……いやっ、ああ……あ…や」
熱いぬかるみの中に、ゆっくり指を挿入していく。
「やめっ、これ、やめてぇ……や、いやっ」
「だめだ、やめない……痛いか?……お前の中、すごくキツイ……」

快感か恐怖か、小刻みに震えるうなじを舌先で辿り、耳たぶに舌を這わせていく。
マナのおそろしく狭い襞の奥を、慎重に探りながら、空いた手を胸へ伸ばす。
強く握って、優しく撫でて、掌に硬いしこりをこすりつけた。
「ふあ……っあ……ああん」
「胸、弱いんだな……こうされるのも、好きなんだ?」
「っああ!」
尖った蕾をきゅっ、と捻るように摘まむと、マナは一度頭を上げて、小さく叫んだ。

マナは、ベッドに顔を擦りつけ、シーツを握りしめて、快感に堪えているようだ。
柔らかく熱いマナの秘所にあるおれの指は、徐々に根元まで入り、すっかり蜜に塗れている。
掌までつたった滴に血の色が混じっているのに気付いた。
おれは、奇妙な安堵感と、罪悪感に襲われ、躊躇いながらも、指の動きを大きくした。
もっと、マナの感じて乱れるところが見たい。

「い…や、やあ……いっ」
時折奥にもぐらせ、蜜を指に絡ませてヌルみを使って花芽を探る。
リズミカルに突起を撫でると、びくびくッと体が跳ね、ぬちっ、ぬちっと音がしてくる。
「センセ…っ……痛ッ……あ…擦ら……ないでぇっ」
撫でていたが、うっかりエスカレートしたようだ。
「じゃ、こうしてやるから……」
317教師と生徒 10:2009/10/20(火) 15:27:11 ID:k6WZWQCl
                  

四つん這いのままの、マナの膝を開かせ、花のつぼみのような後ろのすぼまりを
舌で突くと「だめ!」と、マナが叫んだ。
腰だけを高く突き出したマナのそこに顔をもぐらせて、指と舌でぴちゃぴちゃと弄る。
ぷっくりした尻を鷲掴みし、貪るようにしていると、獣の交わりを想像して昂りを抑えきれない。
マナはびくびくと震えて「だめっ、だめぇ!」と何度も繰り返している。
再びマナの初めての証を認めて、愛しさがこみ上げる。
指で花芽をそっと撫で、蜜を吸い、秘所に舌を入れてかき回した。

さらに、足を持ち上げて、マナを仰向けに開き、そこに顔を埋めて舐め続けた。
花芽を舌で弾くように揺らしたり、蜜の湧き出るところを、存分に舐めて啜った。
「いやあっ、いやああ!」
狂ったようにマナが首を振っても、続けた。
抗うような嬌声をあげて、でも、マナは俺の頭をちゃんと押さえこんでいる。

素直すぎる反応に、自身の欲望に流されそうになる。
「はぁっは……ふ…あ……?」
顔をあげてマナを見ると、トロンと目を潤ませてやがる。
やばい……おれの気も知らないで。
「イキそうだった?」
そう聞くと、今にも泣きそうなエロガキは素直にうなづきやがった。
そして不意に、マナは俺に抱きついて、キスしてきた。
蜜だらけの舌を絡ませて、貪るようにキスする。

じゃ、イカせてやるよ。
おれの膝に座らせ、向き合った格好で、再び指を滑らせ、花芽を捉える。
親指でいじりながら、中指を蜜の湧き出る場所に忍ばせ、ゆっくり挿入した。
「ん――! むふっ、んん……ん――」
キスしたまま、おれにしがみつき、きつく目を閉じるマナが、たまらなくかわいい。
ぬちゃぬちゃと音がし始めたから、薬指も一緒に入れてみる。
「ああ!」
マナが、俺につかまったまま、背を反らせた。
まるで別の生き物のように絡みつく肉の壁が、指を押し返すみたいだ。

2本の指で、ざらつく場所をそっと擦る。
指の動きに合わせ、マナが声を上げる。
「何?! やあっ……そんな…あっ……うあ……」
ぐちゅ、ちゅぶっ……卑猥な音がマナの声に負けないくらい大きく響く。
上気した頬、髪を振り乱して登りつめるマナから、目が離せない。
「は……ああ……もっ…や……はっあぁ! せんせ…」
「名前で呼べよ……」
耳たぶに噛みつく。こんな時は、二人だけの時はせめて名前で呼んでくれ、マナ。
「ひか…るちゃ……っねがい! やめ……」

親指で真っ赤な花芽を、中指薬指はマナの中心を掻きまわして止まらない。
びくびくっとマナが体を震わせていく。
足の指がぐっと丸まり、マナが退け反る。
「マナ、マナ!」
夢中でマナの名を呼び、キスの代わりに、唇に舌を這わせた――。
318教師と生徒 11:2009/10/20(火) 15:27:42 ID:k6WZWQCl
                                         

「ほら、トロトロだ、マナ。おまえ……やらし過ぎ」
一気に快楽の極みに追いやられたマナは、はあはあと息を弾ませている。
マナの目の前で中指と薬指をかざして、糸を引くマナの愛液を見せてやる。
「やあ……。いじわる……」
横向きになって胎児スタイルで丸まったマナの内股から、透明の液体が垂れている。
「マナ……」

膝裏に手を伸ばすと、脱力したかのようなマナが、おれの視線を受けとめた。
「せんせ……一緒に…いきたいの……お願い」
されるがままの緩慢な動きなのに、目だけはまた強い光を帯びている。
「……痛いとか、苦しいとか、すぐに言えよ。できるだけ優しくするつもりだ……」
マナの足を大きく開きながら、濡れてキラキラと光るそこを凝視する。
一瞬頭の中をかすめた普段のマナの姿と、目の前のマナを重ねて、身震いした。
――あたま、おかしくなりそ。……もう、余裕なんてない。

胸の前に縮めていたマナの手を、おれの硬くなったそれに、触れさせる。
「これ、わかるよな?」
「あぁ……」
マナが深いため息をつくのが聞こえた。
マナの手の上から包みこむように握り、あてがって、先端でそっと上下に撫でる。
「んああっ」
すぐにマナが大きく喘ぎ、ぬちぬち……という音もぬちゃぬちゃと大きくなる。
掴んでいた二人の手までも、マナの愛液で濡れていく。

「先生の……あつい」
「マナのここも、熱いな。ほら、こんなに音、たてて」
「やらしーこと、言わないで…っ」
「悪かったな、どうせエロオヤジだよ、おれは。それに…」
両の膝裏に手を掛けてぐい、とそこを開く。
「いちばん、やらしいこと、ふたりでするんだぜ……これから」
窪みにぐっとあてがう。
「……力、抜けよ……いいか?」
「ん―――……!!」
おれが進むと、マナが息をのむのがわかった。

ぬちゅ……と音が聞こえる。ゆっくり腰を進める。
「……っく…や、あ……!」
手の甲を口に押し付けて、声を抑えようとしているマナの顔が苦痛に歪んでいく。
狭い。肉の襞に押し返されるように締め付けられる。
「や………やあっ……い…た……」
胸の蕾と、花芽をそれぞれ指で愛撫すると、マナが背中を浮かせ、身を捩った。
逃れるようなその動きは、かえっておれを引き込むように締め付けてくる。
誘うように蠢くその中は、被せたゴムごと融かすように熱い。
「せ……んせっ」
痛みを堪えてか、眼尻から涙がこぼれ落ちていく。

「痛い…よな……ごめん」
マナの涙を指ですくう。
「う……痛い、けど……光ちゃんが、私の中にいっぱ……い…嬉し…から」
319教師と生徒 12:2009/10/20(火) 15:30:19 ID:k6WZWQCl
                
涙の溜まった眼でおれを見上げるマナを、思わず抱きしめた。
「あッ……動い…て、いいよ。気持ち……よくなって……光ちゃ……」
「気持ちいいよ、すっげーいい……融けそうなくらい」
マナがおれの首に腕をまわす。
「……好きにして……めちゃくちゃに…して、お願い。……壊れちゃうくらいに……」
マナの体に埋めたものが、どくどくと強く脈を打ち始めた。
「先生のものに、なりたいの」
「マナ……」

言葉が続かず、マナの唇を塞いだ。そして、腰をゆっくり動かし始める。
「うう……」
マナが呻くが、もう、止まらない。律動を徐々に早くする。
唇を離して、マナの体の横に両腕をつき、体を起こした。
乱暴にならないようにしながら、大きく腰を引き、そして突き上げる。
「はっあああ!」
揺れるマナの胸にむしゃぶりついた。
「あああんっ」

体が跳ねる。おれの腕と肩に小さな爪が食い込んでいく。射精感が迫ってくる。
「ああっ……はあっ…っああん……せん……はっああん!」
マナの喘ぎに艶やかな嬌声が混じる。
「マナッ……マナ!」
瞬間、ぐっと突き入れた先で、欲望の塊が弾けた。

*****

「片桐、お前さあ…なんか、あったよねえ?」
浩二はグラスを凝視しながら急に聞いてきた。
「ん――? 何かって、なんだよ」
冬のボーナスが出たから、今度はおれのおごり。
教師始めてからずっと、こうしておれたちは年2回、飲みに行くことにしている。
お互い忙しいから、夏のボーナスの時から半年ぶりの再会。
「男子高校生っぽいから」
「はぁ?」
「……幸せ?」
「……う……あ、ああ」
唐突な質問に、素直に答えておいた。
「ふ、う、ん」
おもしろくなさそうな声の割には、顔は意地悪そうな笑みを浮かべている。
「エロオヤジ祝い」
カラン…とグラスをぶつけ、乾杯、と言う。
咄嗟に「なッ……お前も、だろっ」とうっかり返してしまった。

「……ま、まぁ、いろいろあるけど、隣にい〜い手本がいるから、心強いよ」
「手本て……おれは違うって言っただろ、光とは違うって――」
浩二の弁解を聞きながら、卒業まで残り3か月なんだ、とあらためて思い出していた。



===終===





ありがとうございました。
320名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 19:13:47 ID:2qU25h+K
>>315
GJ
321名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 23:28:05 ID:2AHeSk4V
>>307
いつの間にかキテタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!

熟読しますた、GJ!!
322名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 00:40:01 ID:8MLpHA27
GJ!

やはり教師と生徒の関係は最高だな
323名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 00:10:34 ID:8CK0SJzX
いいよね
324名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 22:55:56 ID:yiLLlwgY
俺20
嫁27

毎日毎朝、仕事行く前にフェラされてて苦痛に出なくなってもひたすらなんだよね
で一言
浮気しないでね

年上の女ってみんなそうなの?
325名無しさん@ピンキー:2009/10/24(土) 23:09:34 ID:tx6i/Jfr
(・∀・)ニヤニヤ
326名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 08:19:59 ID:NFbmPM+s
さぁ、その幸せをSS化する作業に戻るんだ!
苦痛?離婚したら幸せに気付くよ。
327名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 23:15:58 ID:YfnGfmNK
こんな夢を見た

親戚が集まった日に別の部屋で本を読んでいた。
そこに十代前半ぐらいの女の子がやってきた。
誰の子だったかな…と思いつつとりあえず「何して遊ぶ?」と聞いてみた。
と、次の瞬間、俺はベッドに寝ていて、目の前には裸になったその女の子が
布団をムササビのように広げて立っていた。
その女の子はそのまま覆い被さるように倒れ込み、布団から顔を出すと
俺の顔に手を添えて頬や口にちゅっちゅっとキスし始めた。
この後どうするのかな、と様子を見ていたが、ひたすらキスを繰り返すだけだった。
ああ、映画か何かの真似をしているのかな、と思い頭を撫でたところで目が覚めた。

起きてから、親戚の中にそんな女の子はいないということに気付いた。
328名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 01:38:04 ID:cpxUyzuV
ホラー映画化決定
329名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 08:40:41 ID:/Tisorb2
後日、伯父の葬式で彼の隠し子だというその少女を紹介され、親戚中のやっかいもの扱いされた少女を>>327が引き取るんだな。
330名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 08:48:12 ID:XOV5DzCf
なんといううさぎドロップ
331名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 23:24:16 ID:dBRxzTRz
大学受験を間近に控えた高校生の男の子と、
色恋沙汰など興味なしの勉強一筋で生きてきた
大学生のクールビューティーなお姉さん。

そんな2人の話しを思い付き、そこで俺は目が覚めた。
332名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 00:40:27 ID:D55l+G+/
書いてみたらいいじゃない!私、ずっと待ってるから!
333名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 22:34:33 ID:vu5sWztg
わたしも待ってるわ!
334名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 23:45:07 ID:Xa0vNwXy
私待つわ、いつまでも待つわ
335名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 18:33:34 ID:Sn5dFfB9
待ったってアンタと俺の年の差が縮まるわけじゃないでしょう
からかうのは止めてもらえませんか
336名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 20:08:28 ID:5ufOZLCM
からかってなんかないよ…!
そっちこそ、私が何言ったって、そうやってはぐらかして!
337名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 21:35:55 ID:z0j4WV72
>>336
はぐらかしてるのは、そっちだろ!
いつもいつも…
338名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 21:58:13 ID:bgL0YTdv
>>335>>336って恋人っていうより兄弟か親子に見えるねぇ」
「ちょっと>>337、声が大きいって。>>335>>336に聞こえたら後で怖いぜ?」
「ま、今日も定番の痴話喧嘩って事で。」
339名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 22:09:24 ID:RT+9qHDh
さぁ、早くその展開をSSにまとめる作業に戻るんだ
340名無しさん@ピンキー:2009/10/31(土) 11:57:54 ID:QuYfK4uT
テレビのなぞなぞであったな。
彼女のお父さんに
「娘の倍の歳の男になんかやれるか!」
と言われたらどうする?という問題。
歳の差は縮まらなくても、待ってれば倍じゃ無くなる。
341名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 19:04:13 ID:dX/6mZE1
どっかの国で111歳のジジイと17歳の少女が結婚したよ
342名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 23:29:35 ID:FUHWyIiH
遺産目当てすぎるだろwww
343名無しさん@ピンキー:2009/11/02(月) 23:52:34 ID:olvuNehT
ソマリアは結婚すると旦那の兄弟全てと肉体関係もつからあまり意味ない

セックスして子供を産むための道具だよ
344名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 14:42:48 ID:OVq2/UBY
昔テレビの三面記事番組で、爺さんと幼女が駆け落ちした事件紹介してたな。
345名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 22:26:42 ID:9aYjsSNW
姉さん、事件です
346名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 23:57:51 ID:zYPjAEGu
バリバリのキャリアウーマンのお姉さんと、
ちょっと頼りない印象の男の子のラブラブなSSまだー?
347名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 02:52:14 ID:sxFo0J+S
>>346
実に良いな
俺も投下を期待して待ちたい
348名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 04:14:00 ID:I1AZ+va3
>>346
実に良いな
私も投下を期待して待ちたい
349名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 08:02:33 ID:MVI617fl
つ 「植物図鑑」有川浩


歳の差とはちょと違うけどオヌヌメ
350名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 14:29:57 ID:0zsqBFUQ
確かにアレはおもしろいけどスレチな気がするw
351名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:35:36 ID:aJ4dptAj
>>331に触発されて書いてみたがエロまではたどり着かなかった。
352名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:36:52 ID:aJ4dptAj
 一目惚れ
それは産まれてから17年経った俺、進藤恵が産まれて初めて経験したことだった。
受験生の俺が通う図書館にいた美しい女性。
特別なお洒落をしているわけではない。
しかし俺が思わず見とれてしまったのは、彼女の整った顔立ちのためだ。
くっきりとした鼻筋、切れ長の漆黒の瞳。
切れのある動きが俺を釘付けた。
いつも難しそうな本を開いて勉強している。
 恐らく大学生だ。
大学受験を間近に控えた俺にとって、大学生というのは遠く感じた。
この時期の図書館は同じ受験生で混みがちだが、なるべく近い位置に座っていた。
もちろん名前は知らない。
声はかけられない。
ただ見るだけ。
それだけでも勉強の励みになっていた。

 ある日のことだ。
「あれ?」
図書館の入り口に貼られた一枚の紙。それには午前中の休館の旨が書いてあった。
「まいったな……」
一旦家に帰ろうか。でも時間がもったいない気がしてならない。
どうしようか悩んでいる時――
「図書館、やってないんですか?」
凛とした透き通るような声がした。
声の主を探して振り返るとあの女性がいた。
「な、なんか、午前中は休みみたいです。ほっ、本の整理とかで……」
突然の出来事に動揺が隠せない。
密かに思いを寄せる人が自分に話しかけてきたのだから当たり前だ。
しかし彼女はそんな俺の様子には気付かなかったらしい。
「そう」
一言だけ呟くと近くのベンチに座り、本を取り出した。
倣って俺もベンチで待つことにする。隣に座る度胸はない。
間二人分空けて座りカバンから参考書を取り出す。
 せっかくのチャンスは何も活かせそうにない。仕方のないことかもしれないが。
 一目惚れした相手がすぐ近くにいては勉強に身が入るわけない。
気分を落ち着かせるために俺は参考書をパタンと閉じた。
「君、受験生?」
一瞬耳を疑う。まさか彼女の方から声をかけてくるとは。
「こういう時まで切羽詰まって勉強しない方がいいよ。この時期こそ息抜きは必要だから」
黙って頷く俺を見ながら彼女は続けた。
「ごめんなさい、急に話しかけて。でも受験生はほっとけなくてね」
そう言うと彼女は小さく呟いた。
「それで私も一度失敗してるから……」
「失敗?」
「そう、浪人したの。だからもうおばさんよ」
「いえ、そんなことは……」
おばさんなんてとんでもない。
353名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:37:40 ID:aJ4dptAj
 それからは夢のような時間だった。
勉強や入試、そして大学のこと。俺の質問に彼女は丁寧に答えてくれた。
「そろそろ時間ね」
時が過ぎるのは早いものだ。
腕時計を見ながら彼女は立ち上がった。そろそろ開館する。
「あ、あの」
俺は一歩だけ踏み出し勇気を出した。
「俺、進藤恵っていいます。よかったら名前を聞かせてもらってもいいですか?」
彼女はキョトンとして俺を見ている。
「めぐみ?君、めぐみって言うの?恩恵の『恵』の字で一文字?」
男のくせに名前は恵。正直言ってあまり好きじゃない。
昔からからかわれてきたから。
まさかここでも言われるなんて。
しかし彼女次の一言で全てが吹き飛んだ。
「私も恵美っていうの、飯田恵美。私の場合は後ろに美しいが入るけど」
いつも澄ました顔をしていた彼女が僅かに浮かべる笑みは魅力的だった。
 その日からも俺は何かと彼女と話をするようになった。
さすがに館内にいる間は勉強に集中していたが、行き帰りに会話を重ねた。
そこで分かったのだが彼女の通う大学は俺が目指す所と同じ学校らしい。
なんとしてでも一緒の大学に行きたい。それが入試へのラストスパートの動力源だ。
 「じゃあ受験頑張って」
それが彼女の最後の言葉だった。
レポートを書くために図書館に来ていた彼女。それが終わった今もう来ない。
しかしそんなことを気にする余裕はなかった。
入試日はもう目の前に迫っている。
この時ばかりは彼女のことは頭の中になかったように思える。
 必死に勉強したかいがあって俺は志望校に無事合格した。
それにしても両親の喜びようは凄いものだ。俺よりも喜んでいた。
いや、俺だってとても嬉しかったけど。
彼女に伝えたい。
でも連絡先は知らない。
どうすればいい?
 なぜだかわからないが俺はあの図書館に向かっていた。行けば会える気がしたのだ。
「マジ……かよ」
扉に貼られる休館のお知らせ。
男の勘はあてにならないか……
がっくり肩を落としたその時、後ろから声がした。
「今日も休館?」
聞き覚えのある声。心地よいアルトボイス。
やはり彼女がいた。
「そう、みたいですね」
他愛のない返事をする俺。肝心の言葉が言い出せない。
くそっ、何してるんだ、俺。
『受かった』
ただそれだけなのに口から出ない。
助け舟は意外にも彼女が差し出した。
「そういえばうちの大学の結果、もう出たよね。結果聞いてもいい?」
354名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 19:38:21 ID:aJ4dptAj
 心が晴れた、すっきりした。
「受かりました」
あれほど引っかかっていた言葉がすんなり出てくる。
「そう、おめでとう」
彼女は初めて会話したあの時と同じで小さく笑みを浮かべた。
俺が一目惚れした彼女の綺麗な顔。
「飯田さん」
彼女の笑顔を見て俺は気が大きくなっていたんだと思う。
「好きなんです。俺と付き合ってもらえませんか?」
言った後で自責の念に駆られた。
彼女も困った顔をしていた。
「ごめんなさい。ずっと勉強一筋だったからそういうの興味がなくて」
それはそうだ。いきなり言われても困るに決まってる。
「でも」
大きなため息をつこうとした時、彼女が口を開いた。
「気持ちは嬉しい。だからそういうのに興味が出るように努力したいと思う」
「え?」
それはつまり……
「こんなおばさんでも、よろしく恵くん」
スッと差し出された手を俺はただ握り返す。
熱くなっていた俺にとって、彼女のひんやりした手は丁度よかった。

続くかどうかはわからない
355名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 21:34:05 ID:sxFo0J+S
>>351-354
投下乙
356名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 22:23:51 ID:4uroAnqk
>>351
続いてくれ!!!!!!!!
357名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 15:17:27 ID:lEPEzT8o
>>351-355
GJ!!
続きまだー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
358名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 21:02:50 ID:HMAPbp9d
おっさんと幼女の年の差カップルが萌える
359名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 17:08:28 ID:Opl7Wut4
>>358
おっさん×幼女、良いよね。
360名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 02:53:50 ID:+PPHp/vB
>>351
GJ!!続きも頼む

ところで>>197の続きマダー?
361名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 14:43:35 ID:r9NfCRHY
年の差ってどれくらいから?10歳位?
362名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 19:05:09 ID:ULNnWVZ7
1歳からでも構わないぞ。
学校の先輩と後輩とか。
俺は10歳差前後まで美味しく頂ける。
363名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 20:32:49 ID:DRqMCgch
俺の年齢なら下は15歳差まで大丈夫だ。
364名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 21:00:23 ID:z7OZSB8H
1歳差だろうが10万歳差だろうがかまわん
365名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 23:02:11 ID:J79MhpTj
10万歳差はすごいな。そうなると当然ロリババアですよね。(……当然?)
366名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 00:42:33 ID:gKEgGyS/
>>365
別に大人な雰囲気なお姉さんとかでもいける
後男のほうが10万歳とかでも
367名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 11:12:44 ID:qdpBu3j+
クーデレ中学生と三十路のオネエ教師
スイーツ(笑)な小学生と小学生とは思わず必死でアプローチする男子高校生
若く可愛い電波な嫁に苦労しながらもデレデレのツンデレ男

みたいな話が読みたい
368名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 15:49:09 ID:1M02RUwl
愛があれば歳の差なんて
369名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 23:32:26 ID:7AHmQe28
「〇〇さん、ここ学校なんだよ……あぁっ!」

「〇〇先生、だろ?」

「せ、せんせぇ、〇〇せんせ……や、ぁ……っ」

会話ならすぐ書けるが
そこに地の文つけるとなると大変なことに
370名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 22:58:50 ID:B/CCjqMD
>>369
あるあるwwww
しかし萌えた。


昨日「天使の恋」という大学講師(35)×女子高生(17)の映画を見てきたんだが、
元が携帯小説なもんで少々ぶっとんだところはあったがなかなか面白かった。

スイーツ臭が強いので男性にはあまりお勧めできないが
ある程度少女漫画を読みなれた人ならイケるかも。自分は終始ニヤニヤしてた。
371名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 07:30:17 ID:xflV7MiD
少女漫画か…、ハチクロとか好きだったな
大学生の男と足を怪我したデザイン事務所のお姉さん
あのカップルは好きだわ
372名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 08:17:32 ID:OW1fR9DT
小っちゃい先輩ハァハァ
373ナンパ続編 1/4:2009/11/13(金) 22:21:25 ID:3ZkY0of8
>>197-200の続編、エロ無し

*****

 夏休み、自分の生徒をナンパしてしまった後ろめたさはあったものの、二学期が始まると、何ともあっさりと平穏無事な日常が続いた。
 当事者である俺・細野純也と、飯村美結の間には、特別な関係が築かれることもなく。また、一学期と変わったこともなく。
 二学期当初は、多少なりともビクビクしながら過ごしては居たが、それも日々の忙しさに紛れて、いつの間にか消えていた。

 中間テストが終わり、文化祭の準備が始まってからも、それは変わりなかった。
 うちの高校は、二年が舞台発表、一・三年が展示や模擬店と、大まかな枠が決められている。
 俺の担任する一年D組も、お化け屋敷とは名ばかりの、それでも生徒達にとってはかなり気合いの入った準備が行われていた。

 準備期間は二週間。そのうち最後の一日は、丸々文化祭の準備に当てられる。
 随分と様変わりした教室内では、頼りになるクラス委員二名の指揮の元、生徒達は最後の飾り付けに東奔西走していた。
 俺も、初めての文化祭で右往左往している生徒達のため、心ばかりのジュースとお菓子の差し入れをしたり、飾り付けを手伝ったり。
 そうして迎えた文化祭初日。
 それはある意味、記念になる日だった。

 ****

 文化祭は、始まってしまえば、俺達教師に出る幕は無い。
 舞台発表のある明日は、外部からの来客もあるが、初日の今日はかなり暇。
 見回りやら清掃やらも、生徒会や風紀委員、文化委員に美化委員で分担しているから、受け持ちのクラスの様子を時折覗けば、あとはかなり自由な時間が確保される。
 午後になって、副担の相川先生と見回りを交代してからは、俺の仕事は更に暇になった。
 一応、教師達の間でも仕事はあったりするのだが、本格的に忙しくなるのは、毎年二日目だったりする。
 なので俺は、毎年恒例・野球部の名物カレーを購入すると、社会科教員室に引きこもることにした。

 建て前は、担任がフラフラしてちゃマズいから。
 本音は、昨日からの疲れが抜けきっていないので、軽く休憩する為。

 自分が年寄りだとは思いたくないけれど、一回り以上若い生徒達と比べれば、やっぱり歳を感じてしまう。
 カレーを食って、自販機で購入した茶を飲むと、昨日の疲れも手伝って、緩い睡魔が襲ってきた。
 幸い、室内は俺一人。少しぐらいうたた寝しても、誰に咎められるでもない。
374ナンパ続編 2/4:2009/11/13(金) 22:22:49 ID:3ZkY0of8
 椅子に寄りかかって目を閉じると、本格的に睡魔が襲う。
 このまま熟睡出来りゃ良いんだけど。
 そんな風に考えながら、心地よい眠りに誘われようとした時、遠くからノックの音が聞こえてきた。

 誰だよ、まったく。

「はーい、どーぞー」
 今にもくっつきそうだった瞼を無理矢理押し上げ、俺は背もたれから体を離す。
 俺の投げやりな返答に、扉を開けて入ってきたのは、フランクフルトを持った飯村だった。
「あ、居た居た」
「何だ、何かあったのか?」
 飯村に、特別変わった様子はない。
 むしろ、何処か嬉しそうにも見えるのは、俺の気のせいか?
「別に〜。相川センセと交代だって聞いたから、ここかな〜って」
 にこにこ笑いながら、飯村は俺の傍らに立つ。
「センセ、お昼は?」
「さっき食った。つか、何か用か?」
 見上げると、飯村はふるふると首を振って、にっこりと俺に笑いかけた。
「だから、別に」

 何なんだ、一体。

「まあ、座れ?」
 飯村の意図が皆目分からず、俺は内心首を傾げながらも、隣の席の椅子を引く。
 飯村は素直に腰を下ろすと、フランクフルトにかぶりついた。
「……クラスの方は?」
「うん、なかなか良好。五十嵐さん達が仕切ってるし、別に問題ないんじゃない?」
 頼りになるクラス委員の名前を出して、飯村はフランクフルトをもぐもぐ。
 そして沈黙。
 俺の方からは飯村に用事は無いし、特に話題も無い。
 飯村からアクションが無けりゃ尚更だ。

 つか、用事も無いのに何しに来たんだ、此奴?

「センセ、幾つ?」
「は?」
 唐突に、フランクフルトから俺に視線を移して、飯村が口を開いた。
「だから、歳。幾つ?」
「……28」
 真っ直ぐに俺を見つめる飯村の視線に気圧されて、俺は思わず呟いた。
「そっかー」
 ふむ、と品定めでもするかのように、ジロジロと俺を見た飯村は、またフランクフルトに視線を戻す。
 訳が分からず、俺は眉をひそめながら、机に置いていた茶のペットボトルを手に取った。
 蓋を開け、茶を一口。
 手持ち無沙汰で、片手でペットボトルを弄んでいると、またもや唐突に飯村が言った。

「私、今日、誕生日なんだよね」

 ……へー。

「あ、今、それがどうした、とか思ったでしょ?」
 食べ終えたフランクフルトの棒をくわえながら、飯村が横目で俺を見る。
「いや、別に」
375ナンパ続編 3/4:2009/11/13(金) 22:24:18 ID:3ZkY0of8
 確かに、「へー」とか思ったけども、飯村には大した違いは無かったようで、ゆらゆらと棒を揺らしながら、唇を軽く尖らせた。
「おめでとう、とか言わないの?」
「……おめでとう」

 無理矢理言わせて何が楽しい。

 疑問に思いはした物の、俺が素直にお祝いを言うと、飯村は満足そうに微笑んで、棒を足下のゴミ箱に放り込んだ。
「ありがと」
 回転式の椅子を巡らせ、俺に相対する姿勢を取る。
 真っ向から向き直られると、少し照れ臭いのは、飯村の表情が凄く穏やかなせいかも知れない。

 誰も居ない室内に二人きりだから、というのは、この際忘れておくことにする。
 過ちは夏の一回で懲り懲りだ。

「それで、センセに少しお願いがあって」
「ん?」
 ここに来て、ようやく飯村は用件を伝える気になったらしい。
 上目遣いに俺を見上げるその姿は、微妙に男心をくすぐられる。

 ……って、違うだろ俺!

「センセにしか頼めないの」

 何だ、その危険なフレーズは。

 言っておくが、俺に特別制服女子に萌える嗜好はない。
 人並みに制服女子は好きだし、その手のエロDVDも見たり世話になったりもする。
 が、あくまでも妄想の世界と割り切っているからであって、現実世界で教え子に手を出したいと思ったことは一度たりとて無い。
 無いったら無い。
 だが、今の飯村の言動は、その俺の危険な部分をつつくかのようで。

 いやいや、待てよ俺。
 本当に懲免とかなったら困るだろ。

 そんな俺の葛藤を知ってか知らずか、飯村はもじもじと気恥ずかしそうに俺を見つめ。


「水滸伝の資料、貸して欲しいの」


 …………え……っと?

 上目遣いも、恥ずかしそうな視線も、さっきと何一つ変わらない。
 つか、なんでそんなに恥ずかしそうなんだ、お前。

「……水滸伝の?」
「そう!」
 一度耳を通り抜けた単語を、無理矢理引っ張り戻して聞き返すと、飯村は力強く頷いた。
「自分で探すだけじゃ、なかなか見つからなくて。センセなら、世界史の担当だし、中国史も少しは資料持ってるかな〜って思って」

 少しはどころか、思いっきり持ってるけど。
 大学時代の資料をひっくり返せば、それこそ大量に出てくるとは思うけど。

「何で」
「だから、自力じゃ限界なんだって。三国志なら本屋に溢れてるけど、水滸伝ってなかなか無いんだもん」
「そうじゃなくて、何で水滸伝?」
「何でって……好きだから」
376ナンパ続編 4/5:2009/11/13(金) 22:26:04 ID:3ZkY0of8
 何とも単純明快な返答に、俺の肩から力が抜ける。
 むしろ、思いっきり脱力状態。
 思わず大きな溜息を吐いた俺に、飯村は何を思ったか、不安そうに眉を寄せた。
「あ、無理なら良いんだ。ただ、誕生日って口実に、ちょっと無茶言ってみただけだし」
 成る程。
 種を明かせば何てことは無い。
 自分が無茶振りしてるのを承知で、あの態度だったのなら頷ける。可愛くおねだりしてみれば、多少の無茶振りも冗談で済ませられるから。
 そう言うことだったんだろう。
「いや、無理でも無茶でも無いよ」
 苦笑混じりに顔を上げると、飯村は一瞬きょとんとした表情を浮かべた。
「参考になるかは分かんないけどな。貸してやるよ」
「ホント!?」
 俺の言葉に、飯村の表情が思いっきり晴れる。
 何とも単純。
 だが、その表情が余りにも嬉しそうだったので、俺は思わず、今まで自分一人の中に納めていたことを口にした。
「俺も好きだし。水滸伝」
「え、そうなの?」
「そう。大学ん時も中国史専攻だったし。そっちは三国志の影響だけど、水滸伝も好きだぞ」
「そうなんだ」
 密かな共通点を見つけた時、俺は内心、嬉しかったりしたのだが。
 飯村も俺と同じような感想を抱いたらしい。
 綻んだ表情が、何よりも雄弁にそれを物語っている。
「じゃあ、期待しちゃおうかな」
「やめい。プレッシャー掛かんだろ」
 文字通り、嬉しそうな飯村の言葉に、俺の頬が小さくひきつるが、飯村はそれすらも楽しそうで。
「冗談っ。じゃあ、お願いね」
「はいはい」
 念を押すように告げて立ち上がる。
 そんな飯村を見上げた俺は、さっきまでの睡魔が跡形もなく消え去っていることに気付いて、またも小さく苦笑した。
 単純なのは俺の方かも知れない。
377ナンパ続編 5/5:2009/11/13(金) 22:27:25 ID:3ZkY0of8
 そんな単純な俺に、飯村は不意に、見覚えのあるチェシャ猫のような笑みを見せた。
「良かった〜。エロ教師を体感するような真似になんなくて」
「……え」
「嘘。もう忘れた」

 いや、忘れてないだろ、ソレ。

「おま、それ……!」
「大丈夫、誰にも言ってないし、言わないよ」
 焦る俺を見下ろして、飯村はニヤニヤ。
 今後、此奴のチェシャ猫顔は、十二分に注意した方が良いに違いない。
「ほんとかよ」
「ホントだって」
 内心の焦りをひた隠し、俺はペットボトルの蓋を開ける。
 そんな俺の様子に、飯村はちょっとだけ眉尻を下げて、小さくポツリと呟いた。

 それは余りに小さくて、明確には聞き取れなかったけれど。

「え?」
「何でもない。じゃあね」
 聞き返そうと顔を上げれば、飯村はひらひらと片手を振って、社会科教員室を出て行く所だった。
 俺は馬鹿みたいに飯村の後ろ姿を見送るだけ。

 その耳の奥には、飯村の言葉が張り付いて。


『ちょっとだけ期待してたけど』


 聞き間違いじゃないなら、飯村はそう呟いてた。
 聞き間違いじゃないなら。

*****

以上です
ナンバリングミスは、気にしないで頂けると幸い
378名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 00:40:13 ID:vm75844S
投下キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
379名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 09:05:06 ID:tmYC/n+v
このシリーズはニヤニヤがとまらん!!ww
GJ!
380名無しさん@ピンキー:2009/11/14(土) 17:17:54 ID:YJgXMgmW
期待が高まる。
381名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 01:43:25 ID:CCWWU9RE
俺は生徒に欲情したりしないと必死に自己暗示してるが
既にその行動が負けフラグだなw
382名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:52:48 ID:CmKehiRE
あの有名な小笠原茜教師も生徒に欲情してしまったからな
383名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 13:51:03 ID:Zp4QSArQ
そーいちろーくん元気かな
384名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 20:02:52 ID:eQj70uHI
ドラマのおひとりさまが いい感じに王道で結構好きだw
385名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 21:39:14 ID:Mqw24UlE
そういちろうとあかねセンセイ
読みたいなあ〜
386名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 23:39:21 ID:6EtUmV7H
総一郎なら俺の隣りで寝てるよ。

>>384
詳細を。
387名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 23:46:05 ID:TDctgt+N
総一郎・・・なら・・・だと
うん気のせいだ、俺は何も見ていない聞いていない
388名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 09:02:52 ID:B2r3FYGz
>>387
そこは、じゃあ俺は茜先生、って言うところだろ〜っ!???
389名無しさん@ピンキー:2009/11/19(木) 23:08:12 ID:IbfDbwMe
>>386
アッー!
390名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 01:14:00 ID:tWB6qBxJ
今週のキディガーランドに年の差カップル
ああいうカップルはたまらんな
391名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 17:43:32 ID:adq6WJg9
ぽきゅーん
392名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 20:46:56 ID:2BbmEgnf
Q 10歳年下の大学生の彼氏をさらに成長させるには

「私の彼氏は10歳年下の現役大学生です。彼が中学生の時に出会いました。頭の回転の早い面白い男の子だと思って、
良い男に育ててみるかと見守ってきましたらそのうちにつきあってと懇願されて交際するようになり早6年。」

ttp://www.nikkeibp.co.jp/article/nba/20091118/196120/


何て良シチュ、うらやましい。
また回答者のコメントもすばらしいw

「この相談者だが、家庭教師か何かでこの年下ダーリンと知り合ったのかもしれないな。
学校の勉強を教える家庭教師から、女と人生を教える家庭教師にグレードアップしたわけだ。」
393名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 22:44:03 ID:tgVxcfSl
>>392
アニメ化決定!!
394名無しさん@ピンキー:2009/11/22(日) 06:16:23 ID:ILMNTP0l
>>392
おまえ、どんな萌えサイトかと覗いて見たらww
うむっ、でもこれ面白いな
395名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 22:22:06 ID:WOd+D36a
>>392
( ;∀;) イイハナシダナー
396名無しさん@ピンキー:2009/11/26(木) 19:25:00 ID:AWZLGlN4
自分とは10歳差のお姉さんか、うらやましいな!!!!!!!!
397三つ葉のクローバー 1/5:2009/11/26(木) 23:15:52 ID:+j5tCB9P
※エロ無し

* * *

 目の前にいる純白のウェディングドレスの彼女。
「似合う?」
「うん、綺麗だよ」
「本当?嬉しいー」
 今この場で一番輝いて、そして一番幸せな人間だ。綺麗で眩しくて当然だろ。
「幸せになれるかな?私」
「大丈夫だよ」
 きっと、きっと幸せになる。いや、なって貰わないと困る。
「ちょっと花嫁独り占めしてんじゃないわよ!」
 横から割り込んできた彼女の友人達がデジカメ片手にさっさと列を成し、俺はあっという間に隅っこに
追いやられてしまった。
「はーい、旦那様と並んでー。はいチーズ!」
 満面の笑みを浮かべて微笑む側に寄り添っているのは、俺――なんかじゃなく、俺の親友。

 今日、大学時代の友達カップルが結婚した。
 幸せそうな二人の姿をカメラと瞳に焼き付けて、俺は会場を後にした。


「ねえ!」
 建物を出た所で後ろから声を掛けられた。
 え、俺?
「なんだお前かー」
「なんだとはなんだ。あたしで悪かったわね!どうせお姉ちゃんのオトモダチだとでも思ってたんでしょ?
 残念でした!期待はずれ〜」
「る、るせー……」
 ああ、そうだよ。ちょっとは期待したさ。大体友達の結婚式っつうのはさ、俺みたいなさみしー独身
男にとっちゃあ貴重な出会いの場でもあるわけっすよ。
「久々に会ってそれかよ。……元気そうだな」
「まあね。そっちこそよくぞ生きておられた!」
 数年振りに会った、新婦の妹君。相変わらず憎い小娘だ。
「勝手に殺すな。……お前、幾つだっけ?」
「19」
 もうそんなになるのか。そういや短大行ったって聞いてる。
「もう帰っちゃうの?二次会は?」
「明日出張で朝早いんだよ。だから残念だけど」
「ああ、そりゃ残念だね。本当に残念だ。うんうん」
 ああ確かに残念だよ。だが強調すんな。ちくしょう、課長のバカ、鬼!!
398三つ葉のクローバー 2/5:2009/11/26(木) 23:16:33 ID:+j5tCB9P
「……イジめるなら帰るぞ」
「あ、待って待って。あたしも帰るから、駅まで一緒に行こ、ね!」
「えっ?ちょっとま……おいっ!?」
 ぱっとドレスの裾を翻らせると奥まで駆けていき、新婦と二、三言交わしてコートを手にまた走る。
忙しないヤツ。
 俺に向かって手を振る新郎に軽く手を振り返し、二人で一緒に外へ出た。


「親御さん達と一緒じゃなくて良いのか」
「あの人達は親同士で飲むみたいだから」
「……お前は行かないのか?二次会」
「だってお酒とか飲めないし、お姉ちゃん達の友達ばっかだしつまんないからいい」
 もったいない。行きたくても行けない奴がここにいるっつーのに。
「それにあたし、別にカレシ出会い狙いとか興味ないしね。誰かさんと違って」
 ああ?悪かったなぁ。
「若い娘が送らせてあげるってんだからいいじゃん。有り難く思いなさい」
「へーへー」
 よくゆーわ。でもまあ夜も更けたこんな時間に女の子1人で歩かせるわけにはいかない。
 実際すれ違う人達の視線がちょいちょい向けられてる。
 ふんわりとしたピンクのドレスに白のふわふわの短いやつ(ボレロ?とかいうんだっけか)羽織って、
かつんかつん音のする靴履いて。あーこういうの履く歳になったんかこいつ。
 街灯やビルの明かりに目元がきらきらと光って、なんつーかこう……。
 うおっ、いかんいかん!待て、早まるな。相手を良く見ろ。酔ってるか?俺。
「ねー」
「ん?な、何だよ」
 ずーっと前ばっかり見て歩いていた奴がいきなりこっちを向いたので、何故か慌てて視線を逸らした。
「ちょっと遠回りしていかない?」
「へ?」
「いいからさー」
「お、おいちょっ……」
 有無を言わさず、いきなり俺の手首を掴んで走り出す。
「ぎゃっ、腕、腕千切れるっ!!」
「だらしないなぁ、もう!それ位ガタガタ言うなってーの」
「だってこれ、重……うわぁちょっと割れ、割れたら縁起悪い!!」
 この重さと音から多分、引き出物は食器に違いない。

 俺の時にはカタログにでもするとしよう。

 ――その日が迎えられれば、だがな……。
399三つ葉のクローバー 3/5:2009/11/26(木) 23:17:15 ID:+j5tCB9P


 何本か筋を抜けると川沿いの道に出た。
 舗装された柵の側まで近付くと、街灯りにぼんやり光る水面を二人でしばし眺めた。
「ちょっと外れると静かでしょ?」
「だな」
 酔ってぽかぽかした頬に当たる風がちょっと気持ちいいかもしんない。

「なんかさ、ほんっと久しぶりだよね」
「そうだな」
「どれくらいかなー。……4、年?」
「あーそんなもんだな」
「なんか変わんないよね。大人って……そういうもん?」
「えぇ?変わっただろ!?こう、なんつうか大人の男としての魅力とかだなぁ……」
「ううん、全然。だって相変わらず彼女だっていないでしょ?」
 がくっ。
「くそぉ……」
「ふふん。図星だ。もてない君健在かぁ」
「んだよ。そっちはこんな時迎えに来てくれる彼氏位いないのかよ」
「いないよ」
「てめ。人のこ……」
「言えるもん」
 かつんとヒールを鳴らして、柵に寄りかかった体を腕を伸ばして支えている。
「彼氏なんかいらないもん」
「は?おいおい、見栄張んなって」
 おーお、強がっちゃって。
「あのね」
 ぐいっとこっちを覗き込むように顔を突き出してくる。おい、迫るな!
「あたしだって人並みに恋くらいするんだよ。女の子なんだから」
「へ、へぇ〜。女の子だったのぉ?あら知らなんだ。お兄さんびっくりだわ」
 うわぁ、屈めた胸元がちらちらと見えそうで見えない。め、目のほよ……いや、毒だ毒!
 おどけてこっちも前屈みになって、怪しくなってきた体の一部をどうにかこうにかごまかしてみた。
何やっとんじゃ俺。
「デリカシーないな。最悪。だからモテないんだよ!ちっとも成長してないじゃん」
「モテ……余計なお世話だ。このチビ!」
「はぁ?……言ったな!?」
「言ったがどうした」
 ぷーっと真っ赤な顔で膨れて睨んでやがるの。なんだ、成長してないのはそっちじゃんか。
400三つ葉のクローバー 4/5:2009/11/26(木) 23:18:07 ID:+j5tCB9P
「あたしにはそんなだったよね、いつも。……けど、大人の女の人にはオドオドきょろきょろしちゃって
 さ、ばっかみたい。かっこつけようとしてんの見え見えなんだよ」
「う、うるせ……」
 情けないが否定できない。
 昔から女の子が苦手だ。いや、嫌いなんじゃなくて、好きっすよ、ええ。好きすぎて逆に頭がこう……
緊張し過ぎて真っ白になるというか。極度のあがり症なんだ俺は。
「子供にキョドってたら変態だろーが!」
「あたし今は子供じゃないけど」
「お?……おお、そうだっけ?……あれ、でもお前には緊張しないけど」
 そりゃそうだわな。だって俺、こいつ中坊の頃から知ってる。まるっきりガキンチョだったから、
女の子だと思った事なんか無かった。

 ……いや、理由はそれだけじゃないけど。

「……お姉ちゃん、綺麗だった?」
 いきなりそんな事を口にしたかと思うと、ぷいと目を背けた。
「は?い、いきなり何を」
「あたしが知らないと思ってた?」
 へんな汗が流れた。
 そんな俺を困ったような呆れたような顔で眺めながら、ふっと小さく息をついて微笑む。
「わかってたんだよ、あたし。お姉ちゃんの事、ずっと……」
 そう呟くと俯いて踵を返し、階段を昇って植え込みの側にしゃがんだ。

「……ばれてないと思ってた?」
 背中越しに聞こえたその言葉に、もう埋まったと思った古傷か少しだけ疼いた気がした。
 何かを探るようにもぞもぞと動く丸い背中にそっと近寄ってみれば、
「あった!これあげるよ」
俺の手に乗せられたそれは四つ葉のクローバー。
「どうしろと」
「別に。何かいい事あるかもしんないじゃん。彼女できますようにーとか、さ」
「何だそれ。そんなんでできたら苦労しないっつうの。人の事より自分の心配しろよ」
 そう言って元あった手にそれを押し付けた。
401三つ葉のクローバー 5/5(終):2009/11/26(木) 23:19:13 ID:+j5tCB9P
「あたしはいいの。こういうもんに頼っても仕方ないってわかってるから」
「何だよそれ」
 また無理やり手元に返されたそれを眺めて唇を尖らせた。俺は神頼みでもしろってか。……そんなにダメな
男すか俺。イケメンではないがブサではないと思うんだが?なのに彼女いない歴=年齢24年。orz
「あたしは、彼氏が欲しいんじゃないんだ。恋がしたいの。恋愛はしたい」
「それって何が違うの」
「……好きな人と結ばれたい。それだけ」

 好きな人と結ばれたい。

 なんか頭を殴られたような気がした。

 好きな人は手が届かなかった。
 だからそれはとっくに諦めてたんだけど、他に替わる誰かを見つけようとしていた。
 それは恋をしたいという目的があって、そのために必要な誰かの存在がほしかったわけで。
 このチビのいうところの多分『出逢った人に恋をして結ばれる』のとは逆の意味を辿っていたわけだ。

「なぁ、チビ」
「やめてくれるその呼び方……なに?」
「お前好きなやついんの?」
 ふわふわの巻き髪が肩のあたりでゆれている。
「んな事聞いてどうすんの?」
「いや別に、なんとなく」
 昔は俺の胸元位までしか背が無かったから、チビと呼んでからかった。俺は背だけはモテ要素を備えている。
その俺の肩位まである今はこの呼び方は適当ではないかもしれない、とふと思う。
「いても教えないよ、せんちゃんには」
 俺の名字は千田。
「えー……ってあ!?」
「え?……ああっ!?何してんのばか〜勿体無い!!」
 うっかり落としたクローバーを慌てて拾ったが、葉っぱが3つになっていた。うあぁぁ!!
「ご利益が……」
「あーあ。ま、仕方ないね、やっは自力で頑張……」
「いや、案外あるかもしれんぞ」
「は?」
「とりあえずこれは持ち帰るとしよう。さ、そろそろ行くぞ」
「う、うん。あ、待ってよ!」

 早足で追っかけてくる彼女――の手を逆に今度は掴んで駅まで歩いた。

 無くした葉っぱの分だけ何かいい事があればいいがと思いながら。


 これが俺とチビ――知美の4年振りの再会だった。
402名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 00:50:39 ID:JBRZhzfR
>>397
GJ!
会話が面白いなあ
続きがあれば、ぜひ読んでみたいんだぜ
403名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 00:53:27 ID:yukwQMBL
>>397-401
つ、続きは!
404名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 01:32:46 ID:hfgW2uHq
>>397
GJ!
よし、続き行こう
405名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 10:33:57 ID:InC+shB3
F5をいくら押しても続きがまったく表示されない……
406名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 16:49:40 ID:7QFD2mbS
>>397
よし、エロ行ってみよう!
407名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 22:52:27 ID:7QyGtSDL
服を脱がせてもらいます
408名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 23:39:53 ID:yukwQMBL
全裸待機シフト!?
409名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 00:56:06 ID:QRACKSGl
年上のお姉さんに年甲斐のない格好をさせたい
410名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 17:23:50 ID:zsZ/AHx7
例えば………
411名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 19:02:59 ID:dnOESaRJ
巨乳に白い体育着着せて、ブルマは食い込み。
412名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 21:18:08 ID:OPiqxjMV
プライベートレッスン
http://renta.papy.co.jp/renta/sc/frm/item/3412/

■内容紹介■
バスケ部の侑介にプライベートを犠牲にして勉強を教える事になってしまった優等生の幸。
「バージンは面倒」とヒドイ言葉で次々と女の子を振る侑介は、大人っぽい女性が好みと幸にモーションをかけてくる……!!
ちょっとまって! 実は私、バージンなんですケド!? ゴーインなナマイキ後輩に心も身体も奪われちゃうよ〜!?
413名無しさん@ピンキー:2009/11/28(土) 23:13:19 ID:qdpKcaQ3
買ってきます
414名無しさん@ピンキー:2009/11/29(日) 04:51:36 ID:OUGLHGgZ
http://www.amazon.co.jp/dp/4773096810/

諏訪先生、3冊目のカルトコミックスです。今回のキーワードは(笑)高校、バージン、年上、リーマン、一途、といったところでございます。
トップバッターは「初心者(ビギナー)専用!!」“処女ってやっぱ重いわ”と言って振られたヒロイン×生物の教師でありバスケ部顧問のメガネをかけた伊藤先生。
先生の優しさがヒロインを癒やしていき…。いつしか先生のものになりたいと…。
「プライベート・レッスン」上記“ビギナー”のヒロインの元カレ藤本侑介(バスケ部)×ひょんな事がきっかけで勉強を教える事になった“幸先輩”。
2人の恋の駆け引きが中々楽しめました。「一途に恋など」、「DolceVita」は2部作です。
大谷可奈子16歳。高校生。×パパの会社の部下であり年上の超イケメン、リーマンの磯崎圭吾。
6つの時に“運命の人”に出会ってから一途街道まっしぐらのヒロイン。
16歳の年の差だけど!!ヒロインのパパとママは20歳の年の差だからと言って奮闘するヒロイン(笑)。
いろんな恋愛模様が展開される一冊。ぜひ手に取って読んでみて下さい。
415三つ葉のクローバー 2 1/6:2009/11/29(日) 23:40:33 ID:mjrM8ZHL
エロまでは暫く焦らし入りますかと
タイトルでNGを


* * *

 男の1人暮らしとはなんと不便なもんか。
 せっかくの土曜日にたまった洗濯物を干しながら、この後何の予定も無い我が身の虚しさを嘆く。
 アパートの窓から見下ろした通りには、いかにも高校生らしい若いカップルがいちゃいちゃと楽しげに
コンビニ袋なんか提げて歩いていやがる。
 ああ、若いっていいなあ、ちくしょう!
 いや、俺だってまだ24だ。決して年はくってはいまい。ええそうですよ、単に俺がモテないだけですよ。
 映画なんかだと、隣に美女が引っ越してきて、何かのきっかけで仲良くなって、お互いの部屋を行き来
したりなんかしちゃったりして……。

 ……。

 やめよう、虚しいだけだ。そもそもここに住んで6年になるが、このボロアパートには野郎ばっかりだ。
家賃が安いのと、何だかんだ言っても商店街は近いし今の職場にも通勤し易いので越すつもりも今の所無い。
 ……あとはあれだな、男女逆にして、女の人が窓から落としたハンカチなんかを通りがかった男が拾って……。
 などと性懲りもなくアホなお花畑空想を続けていたら、使い込んで傷んでいたのか軽く引っ張った拍子に
ピンチが外れ、はさみ損ねた洗濯物が落ちた。
 あああっ!お、俺の(いつか役に立つかもしれない)勝負パンツがあぁぁ〜!!(※要するに一番いいパンツ)
 しかも落ちた先を見てぎょっとした。ミニのパンツにブーツから覗く白いふ、太ももが……。ああああ、何で
こんな時に限って大家さんのおばちゃんでなく若いお姉ちゃんなんだろう。んな出会い成就するわけない。
神様のバカァ!!
 足元に落ちたパンツをしゃがんで拾うと、ゆっくり辺りを見回してから向けられた視線が俺と絡まる。
 しばし呆然とした後、その場で腹を抱えて爆笑してやがる。
 おいこら、パンツ振り回すな!!

 俺は慌てて部屋を飛び出した。
416三つ葉のクローバー 3 2/6:2009/11/29(日) 23:41:24 ID:mjrM8ZHL


「いや、まさか空から女の子じゃなくぱんつが降ってくるとは思わなんだわ」
 そうだったらどんなにいいかと思った時期がありますよ。つかもし降ってきた所で何がしたかったんだお前は。
「案外お洒落なぱんつ穿いてんのね」
「見えない所こそこだわるのが男ってもんなんだ。つか早く返せ!」
 玄関を開けようとした所で下はまだパンツだった事に気付いて、慌ててジャージを取りに戻った。それで
モタモタしてるうちにこいつがうちまでやって来てしまったというわけだ。
 とりあえずグ○ゼのブリーフは卒業しといて良かったぜ母ちゃん。ボクサー万歳!
「えー……と」
 パンツを受け取り、それからへんな間が流れた。
 彼女の後ろの通路を隣室の学生が通る。
「あ、ごめんなさい」
 邪魔にならぬようひょいっとよけた拍子に、ドアの外にあった体が内側にきた。
 ちらちらと俺と彼女を交互に見ながら向こうも頭を下げて通っていく。
 いきなり目の前まで来たサラサラの天使の輪の浮かぶ黒い髪のてっぺんに、何故か怯んで体が固まる。
「えっと、あ……とりあえず上がれば」
 こういう時どうすりゃいいのか、気の利いたこと一つ言えん自分が哀しい。とりあえず邪魔になるしな。
あと正直……周りの目がコワイ。
 この頃じゃ近所の出前の姉ちゃんしか出入りの無い女っ気の感じられないボロアパート。さっきの学生以外にも、
出入りの度に二度見する奴がいた。
「……いーの?」
「何、お前、遠慮してんの?」
「別に。する必要なんてなかったの忘れてた。そんだけ」
 お邪魔しま〜すと明るい間延びした声でさっさと脇をすり抜けて、知った様子で何の躊躇も無く狭い
台所を通り奥へ入っていく。
「……あぁ!!ちょ、チ」
 ブーツから抜いた白いすらっと伸びたハイソの脚に目をとられ、大事な事を忘れていた。

「……布団くらいあげなよ」
 だらしないなぁとぶつぶつ文句を言いながら、ほぼ万年床に近いせんべい布団を捲って隅によせている。
「はやくそれ干しちゃいなよ。あ、お茶淹れていい?」
「あ……うん」
 鼻歌を歌いながらやかんを火に掛けている。
 その背中を見ながら、俺は少しだけドアを開けたままの玄関を背に窓辺に向かった。
417三つ葉のクローバー 3 3/6:2009/11/29(日) 23:42:16 ID:mjrM8ZHL


 パンツを干して慌ててコタツの上を整えていると、急須を持った彼女――チビが立っていた。
「ねぇ、何に入れたらいいの?」
 おお、忘れてた。うちには俺の分しか湯飲みが無い。流しにはまだ洗ってないマグカップ等があるにはあったが、
どれもこれも渋抜きをし忘れたりして、何となく他人様に出すには気が引ける。いや、野郎にはどって事
無いんだろうが。
 一応、女の子だしな。
 考えあぐねた挙げ句、思い出して押し入れを開けた。


「へー、こういうのだったんだぁ」
 この間の結婚式の引き出物だ。
 ペアのコーヒーカップ。
 チビの姉は先日俺の親友と結婚した。こいつとはその時に実に4年振りの再会を果たしたわけだ。
「お前んとこには無いの?」
「ないよ。言ったらくれたみたいだけど、花束贈呈の時の記念品とかあったし」
「ふうん。……知子ちゃん元気?」
「元気だよ。なに、お義兄さんから聞いてないの?」
「んー、俺あれから忙しくて。こないだ連絡くれたから飲みに行く約束したけど、ちゃんと話せてなくてさ」
「……ふうん」
 伏し目がちにカップに口をつけ、小さく
「あちっ」
と呟いた。そういやこいつ、猫舌だったっけか。
「なんかさ、これに日本茶って合わないよね。コーヒーとかにすれば良かった」
 ピンクとブルーのペアのカップは、確かに緑茶と柿ピーには合わん。
 仕方ない。女の子なんかいらしたのは本当に久しぶりなわけで、そんな時のための備えは全く考えて
おりませんでした。
 この部屋に来た女と言えば、田舎の母ちゃんか、学生時代に友達の連れて来た彼女とその妹。知子ちゃんと
このチビ――知美だけだ。
 いつかこれを使う事があるんだろうか、等と少々キモい事を思いながら大事にしまい込んだペアカップを
こういう形で使う事になるとはなぁ。
「コーヒー切らしてんだ。日本人なら茶だろ、茶を飲め茶を」
「わー……じじくさ」
「ああ、じじぃで結構。ガキはミルクでも飲んどくがよい」
 むっとしながらふうふうと茶を吹く尖らせた唇は、ほんのりピンクに艶めいている。
418三つ葉のクローバー 4/6:2009/11/29(日) 23:43:03 ID:mjrM8ZHL
「なに?」
「あ?いや、別に……なんかこの前と感じ違うなーって」
 まずい。無意識にガン見しちまった。意味はないはずだ、意味は、うん。
「ああ、この前は美容院で全部やって貰ったから」
「美容院?」
「うん。メイクも髪もぜーんぶ」
 くるくるに巻かれていた髪と、キラキラした目元を思い出す。
「そうか。どうりでうまく化けてたわけだ、うん」
「何よそれ!褒めてんのけなしてんの!?」
「さぁどっちでしょ?少なくともその辺の男の1人や2人騙せるレベルだったんじゃねえの?」
 喋んなきゃの話だけどな。
「せんちゃんは?」
「ん?」
「せんちゃんは騙された?」
 口に放り込んだ柿ピーを噛まずに丸飲みしてむせた。
「ごほっ……!おま、殺す気か!?知るかそんなこと。あー……ぐるじい」
「ほらお茶。知らんがな。……ふうん」
「何だよ」
 受け取ったお茶を啜りながら聞く俺を、面白くなさそうに睨む。
「意味ないじゃん」
「は?」
「どんなに綺麗に着飾って可愛いと思われたとしても、その辺の男じゃ意味ないじゃん。……たった1人を
 振り向かせらんなきゃ、そんなのなんの足しにもなんないよ」
 この間と違って、巻かれてない髪は肩より少し下の位置で揺れてる。まつげの濃さも全然違う。
 ほっぺただけは、おんなじようにほんのりピンクに染まってるままの気がした。
「好きな人にだけ……綺麗だと言ってもらいたい。それでいい」
 俯くと同時にさらさらと肩から胸へ流れた髪に、思わず手が伸びた。
「……せんちゃん?」
「あ、いや、あの」
 慌ててひっこめた手のやり場に困って、ぐしゃぐしゃとチビの頭をかきまわした。
「ぎゃっ!?ちょ、やめてよバカ!うっわーサイテーなにこの喪男!!」
「うるせぇ。俺だっていないのにお前に男などいらぬ!」
「できないだけでしょ!!一緒にすんな」
「なーにをぉー」

 調子にのってつまんでやったほっぺは、ツルツルして柔らかかった。
419三つ葉のクローバー 2 5/6:2009/11/29(日) 23:44:19 ID:mjrM8ZHL
「お前、化粧してんの?」
 何気に目を落とした自分の指に、少しだけ薄い肌の色が移った。
「あ、ついちゃった?ごめん」
「いや、別に良いけどさ。……そっか」
「幾つになったと思ってんの?……あ、もうこんな時間だ」
「え?なんだ、昼飯位食ってけよ。良かったら、だけど」
「うーん。でもバイトあるからさぁ……」
「そっか」
 何でか自然と引き止めた。それをかわされてしまったとあって、気まずい気分が追っかけてくる。なんかまずい
なぁ、俺。
「ああ、いい俺がやる」
 チビを制して流しにカップを運ぶ。その後について部屋を出ようとする彼女の気配に、背中の空気の流れが
へんに変わった気がして落ち着かない。
 しゃりしゃりとしたバッグの生地の擦れた音が聞こえる。
「変わんないねぇ、この部屋」
「そっかぁ?」
 確かに。社会人になった今でもほとんど学生時代からのものを使い続けているから、本当に変わり映えの
ない部屋だと自分でも思う。
 模様替えも必要な程のスペースも無いしな。
 暫くじーっと台所から奥の部屋を眺めていたかと思うと、突然身を翻して本棚へ突進した。
「おっ!?うお、おいこら!何をする、やめろ!!」
「確かこの辺に……あったぁ!!」
「いやあぁぁぁ〜!!」
 じゃーん!とチビが得意げに差し出したるは……秘蔵の……A……V……。
「こんな物の在り方まで変わってないとは……恐るべし、喪男」
「か……勘弁して」
 本棚の前でいい大人がアワワ、それを見てAVを手に腹を抱えひーひー笑う小娘。俺は涙目。
「はいはい、ちゃんと元に戻しとくからね。泣かないの」
「……」
 だって別に、見られて困るような相手いないし、そこまでして隠す必要無かったし。なのに何この辱め?もうお婿に行けない。
「じゃ、もう行くね」
「おう」
 ご丁寧に元の場所に秘蔵の宝物を戻すと、ブーツを履いて軽く手を振る。
「なんか安心しちゃった。あんまり変わってないから。……部屋も、せんちゃんも、さ」
「そっかぁ?まあ、久しぶりだったもんな」
「また、きていい?」
「ん?うん。いいぞ」
「良かったぁ」
420三つ葉のクローバー 2 6/6:2009/11/29(日) 23:48:01 ID:mjrM8ZHL
 ほーっと息を吐くと、にっこりと笑った。でもそれは、さっきの弾けそうな無邪気なものではなく、
少しかげりを持ったはにかんだ微笑みだった。
「あ、そうだ、これ、持って来てたんだ。あげる」
 バッグの中からはい、と差し出されたものを手に取る。
「作ったの」
 それは栞だった。あの日の三つ葉のクローバーの。押し花にしたのか。
「ま、あの様子じゃそんな物の使い道なんかなさそうだけど」
 笑いを堪えたような目で、ニヤニヤと本棚と俺を交互に眺める。
「悪かったな……」
 ふふふとわざとらしく口に手を当て含み笑うと、ドアを開けて外に出た。
「いい事あるといいねぇ?」
「そう願いたいね」
「大丈夫。あたしが込めといてあげたから」
「……怨念じゃねえだろうなぁ?」
「失礼な!……じゃ、ね」
「おう、行ってこい。またな」
 一旦向けた背をまたくりっと戻しこっちを見た。一瞬丸くしたかに思えた目はまたいつもみたいにふにゃっと
細く、無くなって笑う。
「……行ってきます。またね!」
 おい、走るな。ボロいんだから、床が軋む!

 窓から覗くと、途中で振り向いて手を振り笑う。それにこっちも投げキッスで応えてやると、あからさまに
嫌な顔しやがった。失礼な!

 この前結局家まで送った。その時まだここに住んでいる話をして、また来いよと言った。半分社交辞令で
半分は違った。
 二十歳の頃。バイトを探していた俺に、親友の彼女が受験生だった妹の家庭教師を紹介して来た。
初めはこちらから出向いていただけだったのだが、そのうちその娘はしょっちゅううちにやって来る
のが普通になった。
 ケンカ友達として、単純に妹として可愛がっていた。
 だが、世間というのはどうしても一つの方向へとその考えを向けて行ってしまうものらしい。
 チビが高校に受かり、少しずつ生活が変わると共に何となく遠退いた足音を、それを幸いとして俺は
誰も訪ねて来なくなった部屋でこれまでを過ごしてきたのだ。

 4年振り――19になった知美は、確かにそこにいたのに。

 さっきとは違いきっちりと閉められた玄関のドアに、何とも言えない寂しい気分が俺を襲った気がした。

(続)




タイトルNGと言いながらナンバー振り間違えたがな…orz
とりあえずまだ服は脱がないで
そして吊ってくる…
421名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 01:30:33 ID:yMcLgZ0H
>>420
最高や!
エロへの期待が高まるぜ
422名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 05:26:25 ID:unITGqzu
続編来てた!
GJ!

焦らしプレイは大好きですwww
今後の展開も楽しみにしてます!
423名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 23:17:27 ID:QR8J8DiD
神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
424名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 23:16:16 ID:NQFrpGIg
wktk
425名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 18:10:40 ID:dhRaf7yR
おっさん×幼女
友達の娘とか、知り合いの娘とか。
426名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 22:31:46 ID:baTV5RAy
二人ともかわいいなあ
チビって知美を音読みしてるのかw
427名無しさん@ピンキー:2009/12/06(日) 22:32:38 ID:8GCSPcvn
胸がチビ(ry
428名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 18:07:37 ID:IGJTuvLF
>>427
だが、それがいい。
429名無しさん@ピンキー:2009/12/07(月) 22:16:04 ID:GCn6wP8f
>>427!後ろ後ろ!」
>>428さん何か仰いましたか?」
「(ガクガクブルブル)イエナニモイッテオリマセン」
430三つ葉のクローバー 3 1/7:2009/12/08(火) 21:08:42 ID:ku+YspUV
 預けてあった元は四つ葉の三つ葉のクローバーは、押し花の栞に姿を変えて俺のもとに戻ってきた。
 きしきしと古びたアパートの床を鳴らしながらやって来る、あの足音の主と共に。


「行けオラァ!お前なんぞに俺の前は走らせねぇぇ!!」
「うっわずる……ちょ、やだ、邪魔だってもうバカ!!」
「はっはっは!俺に勝とうなんざ百万年早いわぁ!!」
 外は木枯らしの吹く季節、出来ればコタツでぬくぬくしていたい。どこに出掛けるにしても金が掛かるし
面倒臭い。第一、それを屁とも思わない程行動を共にできる相手もいない。
 要するに、独り身の寂しさを冬のせいにして、寒さに八つ当たりしとるわけだったのだが。

 相変わらず土日はほとんど部屋に籠もってDVDやらゲームやらで時間を潰して過ごしているのだが、
以前と大きく違うのはそれを隣で一緒に行う奴が出来たという事だ。

 そんなこんなで、今日もチビと二人レーシングゲームなんぞに没頭している。
 こんなもん買ったの何年振りだろう。たまに男友達が来ても酒盛りに興じて雑魚寝、朝んなったら解散。
そんなだったから、1人でじっくり廃人寸前のRPGしかやってなかったし。
 ゲームとは単なる暇つぶしとは限らないもんなんだと、この歳になって知った。

「喉渇いた。コーヒー淹れていい?せんちゃんも」
「ん?ああ、頼む」
 あれから休みの時はこうしてチビは顔を出すようになった。だからこの前の事を思い出し、インスタントだが
コーヒーを買いに行った。
 目の前にコーヒーカップが2つ並ぶ。
 牛乳をたっぷり入れて色が薄くぬるくなったコーヒーの揺れるピンクのカップは、すっかりこいつ専用に
なってしまった。
 当然、ブルーの片割れは俺のぶんだ。砂糖もミルクの量も、俺が一度言ったとおりに入れて目の前に置かれる。
431三つ葉のクローバー 3 2/7:2009/12/08(火) 21:09:54 ID:ku+YspUV
「なに?」
「ん?ああ、いや、お前案外気が利くなと思って」
 今日は夕方バイトが終わってからうちにやって来たが、朝のうちにやって来る事もある。そういう日は
洗濯を手伝ってくれて(一度パンツ見られたからもう開き直ってる)、俺がその間に簡単な朝飯を食ったり
なんかしてるうちに時間は過ぎて、それじゃあとバイトに出掛けてゆく。
 お陰でだらだらと休みを過ごす事は叶わなくなった気がするものの、何となく身も周りも小綺麗に
なってきた気がする。なんかそれはそれで悪くない。

「あたしはこう見えて世話好きなんです。つうか、将来のためにもこういう事には慣れておいた方が
 役立つかと思って」
「しょ、将来!?」
「そ。将来」
「ななな何だよ……お前、何やるつもりなの?」
 何だ、何ドキドキしてんだ俺は。
「何って?」
「いや、だから、何かやりたい事とか」
「ああ、それはねぇ」
 コーヒーに口をつけて一息つくと、うっすらと口紅の色が移った。その跡をつい見て目が留まった。

「保母さん。ていうか、幼稚園の先生。小さい子好きだし」
「へ、へぇ……」
 そういや短大でそういった勉強してるとか聞いてたな、こいつの姉さん――親友の嫁さんに。
 ん?
「待て。それと俺の言った事が何の関係がある?」
 俺は子供か?おい。

「だってせんちゃん見てるとほっとけないんだもん。だからつい……母性本能くすぐるって言うか」
「えっ!?」
 ちょ、待て。待ってくれ。それって。

「バカな子程可愛いって言うじゃん?」

 妙な動揺を隠そうと平静を装って口をつけたカップは、その瞬間コーヒーにまみれた。
「んぶはっ……!?あち、あちっ!てめ、な、……ごほっ」
「ちょ、大丈夫!?もう何してんのよ〜」
 誰のせいだ誰の。
「もう……独り身男は世話が焼けるよね。絶対いい勝負してると思うんだけどな」
 何と比較してるのかは敢えて聞くまい。つうか俺こんなんばっか。
432三つ葉のクローバー 3 3/7:2009/12/08(火) 21:10:51 ID:ku+YspUV
 吹いたコーヒーを拭き取り、チビが台所に立って背を向けてるうちにズボンを履き替える。何という早業。
「洗ったげる。染みになるから」
 さっさと脱いだジャージを手洗いし、洗濯機に放り込む。一連の流れを見ながら残りのコーヒーを飲み干した。
「ああ手が掛かる坊やだ」
「るせぇ。子供に子供扱いされたかないわい。つうかお子様がお子様の面倒見れんのか?パパは心配だよ。
 ……園児がな」
「誰がパパだ!ていうか失礼だよね。いいもん別に。あたしにはそれ以外にもちゃんと夢があるんだから。
 そっちが叶えばいいんだ別に」
「ほぉ、聞こうじゃないか。言うてみぃ言うてみぃ」
「……笑わない?」
「お、おお。あ、まさか『お嫁さん』とか言うなよ?まっさかなー、言わないよなー?だって休みに
 寂しい独り身男の世話しかする事ないんだもんなー」
 思いっきり睨まれた。
 図星か。
「暇だからこれでフリスビーしよっか?……『秘書課のお姉さん凌辱社長室・連続時間外勤務』」
「……ごめんなさい」
 取り出された鬼の首を丁重に本棚の奥に戻した。

 時計を見ると結構な時間になっていた。もうそろそろ帰さなきゃならんな。
「もういいよ。サンキュー。あとは自分でやるから」
「そう?でももうすぐだから」
 脱水が終わるのを洗濯機の前に立って待っている。しかし腹減った。菓子は食ったが夕飯はまだだ。
冷蔵庫、何かあったっけ?……覗いてみて絶望的な気分に陥った。仕方ねぇ、出るか。
 上着を羽織りながら、ハンガーに濡れたズボンを引っ掛け干しているチビの横顔を盗み見る。なんか
鼻歌なんか歌ってやがるんだけど……楽しそうに見えるのは気のせいかな。だよな、多分。
「なぁ、チビ」
 途中で切れた鼻歌が何の曲だったのかは解らない。聞いた事ある気がするけど、何だっけ?

「付き合ってくんないか?」

 見開いた瞳は、じきに細く緩やかに微笑んだ。
433三つ葉のクローバー 3 4/7:2009/12/08(火) 21:11:45 ID:ku+YspUV


「本当にいいの?」
「いいよ」
「じゃあ遠慮なく。……いただきまーす」
 嬉しそうに両手を合わせる。その顔に俺の顔も思わずほころぶ。
 1人で済ませるのも味気ないのと、先程のと合わせたこの頃の世話焼きの礼も兼ねて飯に誘った。
「付き合ってってこういうコトだったのか……」
 バッグから取り出したくしゅくしゅのついたゴムみたいので髪を束ねると、ふうふうと懸命に息を
吹きかけながらラーメンと格闘している。
「何だよ……あ、もしかして期待した?」
「なわけないじゃん。あ、そっちこそ期待して欲しかった?」
「なな、なわけあるかアホ!」
 店員に頼んで小鉢を取って貰い、少しずつ麺を取っておいてやる。
「ほれ、こうしてやりゃ冷めるだろ?……んなお子様が本当にセンセイになんかなれるのかねぇ?」
「るさいな!……ふーんだ」
 睨みつけられ、わざとらしくニヤニヤと麺の乗った小鉢を目の前に突き出してやると、イーッと歯を
むき出しにしてひったくりやがった。
 そういう所が子供なんだよ!
 残念そうに聞こえたのは気のせいか。
 うん、気のせいだ、気のせい。何となくそれが寂しいような物足りない感じがするのも、気のせい。
「……ごめん」
「何が?」
 小鉢を手に少し冷めた麺を啜りつつ小首を傾げる。
「や、えっと……ほら、お洒落な店とかじゃなくてさ」
「なんだそんな事?」
 女の子と二人きりで食事なんて機会に恵まれた事のあまり無い俺には、そういう時の備えがない。結局、
送りついでに連れて来れたのは、オシャレとは程遠い近所のラーメン屋だった。
「女の子ってあんまりこういう店来ないかと思って」
「あーまぁねー……女の子同士だと入りにくい時もあるかな」
 だよなぁ。
「だから逆に連れて来て貰って嬉しいけどなぁ、あたし」
「えっマジ?」
「うん。ほら、カフェとかイタリアンだと女の子多いじゃない。でも牛丼屋とかちょっと入りにくい感じ。
 オシャレしてると特に、ね」
 そうなのか。
 ていうか意識してオシャレしてわざわざそういう店行くんだ。
434三つ葉のクローバー 3 5/7:2009/12/08(火) 21:12:36 ID:ku+YspUV
「もしかしてデートなんかするのか?お前」
 俺には『好きなやつがいても教えない』って言ったっけな。
「まあ、それなりにはね。あ、つっても友達が勝手に紹介してきたりとか、なんか呼び出されたりとか、
 そういうのだから」
「彼氏候補じゃん。もったいねえな」
 案外もてんだな、こいつ。
「でも……そういうのってつまんないよ?」
「何だ、男がブサイクだったとか?」 
「ううん」
 なんだとぅ!?贅沢なやつめ。オシャレなカフェでイケメンとデートなどお前にはもったいないわ!俺に譲れ。
いや、イケメンはいらんから変わりに……。

「だっていくら格好良くても、好きでもない人と何したって楽しくない。大事なのはさー、どんな店で
 何を食べるかってより、『誰と何を』食べるかじゃん?」

 ああ、またそんな事を言うかその口は。
 いつも思うんだが、どうしていちいちこいつはドキッとするような本来ならば当たり前過ぎて綺麗事に
取られかねんようなことをさらりと言うかね?
「せんちゃんて、そういう所わかってないよね。ていうか女の子はこうだ!とか、こうあるもんだ!
 とか決めつけてるっぽい。幻想持ちすぎなんじゃない?」
「……んな事」
「女の子だって色々あるんだよ。いつもオシャレしてると肩凝るし、えっちな話とかもする。それこそ
 男が引く位」
「……げ。やだなそれ」
「言うと思った」
 だからモテないんだよ、と小さい声で呟いた。

「……悪かったな。ほっとけ、チビのくせに」
「……その呼び方やめてってば」

 それから、わかってない、ってもう一度。蚊の鳴くような小さな声で。


 帰りはほぼ無言で家まで送った。
 その後コンビニに寄って明日の朝のパンと切らした牛乳を手にしていると、流れていた曲に耳を傾ける。
 ああ、これか。
 聞いた覚えがあるような気がしてずっと聴いていたら、なんだ、あいつが歌ってた鼻歌はこれか。

 そんな事を考えてたら、無意識にあいつの好きなジュースに手を出そうとしていてしまって苦笑いした。
435三つ葉のクローバー 3 6/7:2009/12/08(火) 21:13:22 ID:ku+YspUV


 約束はしなかった。
 だから今日はこのドアは開かないかもしれないと思いつつ、鍵を掛けたままぼんやりと日曜の遅い朝飯を食べる。
 あまり眠れなくてへんな時間に起きてしまった。

 ハタチの大学生の俺にとっては、5つも下の当時15歳の女子中学生など単なるバイト先の子供だった。
そして、『一番近くの大人な他人』という都合のいい人間だった筈だ。俺にとっても『可愛い』友達の
彼女の『妹』であり、少しばかり変わった友情としての認識くらいしか無かった。

 だが、本人達の思惑など関係無しに、周囲の目はそれを少しばかり不純なものと決めつけてしまう傾向にあり、
俺はそれに逆らってまでチビを受け入れられる程の力量も無く、そこまでの思い入れも無く――ただ彼女を
傷付けずにすむのであればという言い訳をしながら、その忠告に従い少しずつ距離を置いた。
 知っていたのに、年賀状すら書かなかった。

 どんなに近くにいても暫く会わなければ、いつの間にか会いには行けなくなってしまうものなのだ。
 だから、またあの足音が聞こえなくなる日が来るかもしれない。そう覚悟する事にした。

 なのに。

「ちょっと!いるんでしょ!?開けてよー!!」
 何なんだこの騒々しさは。やめれ、鍵が壊れる。つうか近所迷惑だ!
 慌てて鍵を開けると、勢い良く遠慮無しになだれ込んで来やがる。牛追い祭りの牛かお前は。
「晩御飯予定無いよね?だから今日はあたしがご馳走してやろう!シチュー好き?」
「あ、う、うん」
 シチューと聞いて、菓子パンだけでは少し物足りないと感じていた六分目の腹の虫が騒ぎ始める。
食いもんに釣られたみたいで情けなや。
「昨日……ごめんね」
「え?何が……いや、俺の方がそれなら」
「そっか……って、えっ?」
 互いに顔を見合わせて、それから同時に吹き出した。どっちが悪いとか、考えてみりゃどうでもいいような
気がしないでもない。

 いいや、もう。

 流しに立つチビからふんふんとあの鼻歌が能天気に耳に届くのを聴きつつ、こっそりとドアを開けに行った。

 本来こんな事に気を遣わなければならないような関係なのだ、俺達は。
436三つ葉のクローバー 3 7/7:2009/12/08(火) 21:15:41 ID:ku+YspUV
 あの頃はこんな簡単な事にも気が回らなくて、結果的に小さな友達を失わなくてはならなくなった。
 今となっては、それも仕方の無かった事なのだと振り返る気持ちの余裕もある。
 年端もゆかぬ女の子が男の部屋に入り浸るなど、誰がどう見てもよからぬ想像を抱くに違いない。
それをチビの両親にそれとなく諭され、極力俺からの接触を避けた。

 結果、受験が終わり、お役御免となると同時に理由あって姉――知子ちゃんとは切れた。

 そして、その妹の知美とも。

「ねぇ、せんちゃん」
 千田の『せん』と家庭教師の先生の『せん』ちゃん。

「なんだ?」
「何したのこれ!?汚なすぎる……」
 夜中に腹が減ってラーメン作ろうとして、何か知らんがうたた寝してふかして焦がした。
「あれだけ食べてまだ喰らう気だったの!?将来はメタボ決定だなこりゃ。これでハゲたら目も当てらんない」
「るせえよ。お前だってうるせえしわくちゃ婆になるんだろうさ。お互い様じゃんか」
「当たり前じゃんそんなの。……あたしだってずっと子供じゃないんだから」

 大人になれば、時間の流れは緩くなるのか。チビは最初、俺の事を変わらないなどと言ったが、同じ
時間が流れた間にも、驚く程に彼女は成長したような気がする。
 今なら、誰も二人を邪な想像などして咎めるような見方をする事は無いのだろう。

 変わらない物などありはしないのだ、きっとこの世には。

「昨日、美味しかった。ありがとう」
「だろ?また連れてってやるよ」
「本当?あ、でも今度は牛丼屋行ってみたいなー」
「マジで?じゃあ次はそっちにすっか。玉子つけてやろう!」
「やった!楽しみにしとく」

 俺はどうも色々考え過ぎて、チビの言う通り、女の子に幻想持ちすぎ故に寂しい独り身なのかもしれない。
 だが、こいつを見てると思う程すてたもんじゃないんじゃないかという気になる。

「食えるんだろうなぁ?」
「……全部入れたらお腹の中でシチューになるかなぁ?」
「ぎゃっ!?生のまま口にねじ込むな!!」
「なら早く鍋洗ってよ!」

 ――この関係を壊したくない。


 とりあえず、今は。


(続)


437名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 01:54:12 ID:yipYZq7z
投下乙!
チビが表面上の雰囲気とは裏腹に奥手なのはせんちゃんが姉を好きだった以外にも
せんちゃんが周囲を気にしてるのに感付いてるからか
438名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 16:59:53 ID:yrX60+10
自分が、相手と違って子どもなの気にしてる女の子いいな。
439名無しさん@ピンキー:2009/12/09(水) 23:00:33 ID:usXg0pWG
神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
440名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 03:34:18 ID:2ieO/K+E
今告白したらせんちゃんイチコロだろ
チビ頑張れ
441名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 15:00:29 ID:tjgXPfqT
W黒のCMが良い。
幼女→青年の妄想が湧く。
442名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 23:06:53 ID:/IHRGt5H
>>430-436
GJ!!
熟読しますた
443ナンパ続編 1/7:2009/12/14(月) 19:30:17 ID:fA4hJecI
>>373-377の続編、キスのみ

*****

「俺、結婚することにしたわ」

 一ヶ月振りに会った、腐れ縁の友人・坂本章介があっけらかんと言ったのは、11月も末になろうかと言う、ある夜の事だった。
「は?」
「や、だから、結婚――」
「誰と」
「美咲」
「はぁ!?」
 ビールを舐める手を止めて訊ねた俺は、章介の口から出てきた名前に、思わず目を見開いた。
 ナンパで知り合った、俺の教え子・飯村美結の姉と付き合っているのは知っている。
 一度に二人と付き合えるような、そんな器用な奴じゃないから、出てくる名前は当然と言えば当然だが、それでも驚きは隠せなかった。
「いつ」
「来年。四月ぐらいって話してるけど」
 章介は、突き出しの小鉢に箸を伸ばしながら、相変わらずへらへらと笑っている。
「そうか」
「おー」
 いやいや、意外。
 章介と美咲さんが知り合って、まだ三ヶ月。
 そこまで進展するような仲になっていたのも、章介の口から『結婚』なんて単語が出るのも、どちらもが意外で、俺は章介から視線を外してビールを飲んだ。
 内心、複雑なのは何故なんだろう。
 今までも何人か、友達から結婚の報告を受けたことはあるし、意外な相手とか意外な奴だったりしたこともあるんだが。
 一番の腐れ縁だった章介が、教え子の姉と結婚する、と言うのは、結構ショックかも知れない。

 ざわざわと居酒屋特有の喧噪が耳につく。
 俺は生中のジョッキを置くと、目線を上げて章介を見た。
「おめでとう」
「おー」
 けれど、めでたいことには変わりない。
 祝いの言葉を告げた俺に、章介は少し気恥ずかしそうに笑った。

 ****

 そんな報告を受けてから数日。
 放課後、社会科教員室で帰り支度をしていると、軽いノックの音が聞こえた。
「細野センセ、居ますか?」
「おう」
 その声に、俺は帰り支度の手を止めて、扉の方を振り返った。
 扉を開けたのは、日直だった飯村。
 同じく帰り支度をしていた、二年担当の澤村先生が、チラリと此方を見たが、飯村は気にする様子も無く、教員室に入ってきた。
「日誌、出来ました」
「お、ご苦労さん」
 薄っぺらい活動日誌を手に、飯村は何か言いたそうな表情で。それに気付いた俺は、ひとまず鞄を脇に寄せると、椅子に座り直して日誌に目を通した。
444ナンパ続編 2/7:2009/12/14(月) 19:31:35 ID:fA4hJecI
「お先です」
「はい、お疲れ様です」
 一応は、日常業務の体裁を保ちつつ、俺は澤村先生の声に、小さく会釈を返す。
 飯村も、ぺこりと小さく頭を下げると、澤村先生を見送った。

 主任は、今日は昼から出張。
 部屋に残ったのは、俺と飯村だけになった。

「……」
 飯村は、始終無言で、俺が日誌から顔を上げるのを待っているようだ。
 言いたい事があるなら、遠慮なんてしなくても良いのに。

 この季節、空模様は気紛れで、昼まではすっきりとした秋晴れだったにも関わらず、今は薄暗い雲に覆われている。
 そのせいか、明かりのついた社会科教員室も、心なしか薄暗く感じてしまう。
 何だか居心地が悪くなって、俺は一通り日誌に目を通すと、ゆっくりと顔を上げた。
「飯村、何かあったか?」
 俺の言葉に、飯村は一瞬目を見開き、俺から視線を外すと、唇を小さく尖らせた。
「……別に」
 意気消沈。
 今の飯村を例えるなら、そんな言葉がしっくり来る。
 けれど飯村は、俺から視線を外したまま、何でもない風を装った。
「そうか」
 日誌を置いて机の引き出しを開けるが、入っていたのはのど飴が数個。
 色気も何もありゃしない。
「ご苦労さん。もう良いぞ」
 のど飴を一つ取り出して、飯村に差し出す。
 飯村は、横目で俺の差し出したのど飴を見下ろすと、おずおずと言った風に飴を受け取った。

 包みを開けて、のど飴を口に放り込む。
 出来たゴミをゴミ箱へ捨てる飯村を眺めながら、俺は改めて飯村へと向き直った。

「美咲さん、結婚するらしいな」

 何気なく放った一言だったが、どうやら、それが引き金だったらしい。
 飯村はピクリと肩を揺らしたが、俺を見る事なく、無言で首を縦に振った。

 さっきまで静かだった室内に、バラバラと嫌な音が入り込む。
 とうとう降ってきたらしい。

「来年だっけ?」
「四月だって」
 仏頂面で、ぽつり。
 飯村は、俺の傍らで立ったままだったので、俺は隣の席の椅子を引いた。
 俺の動きの意味を察したらしい飯村は、やはり俺に視線を向けようとはしなかったが、存外素直に椅子に腰を下ろすと、深い溜息を吐いた。
「何だ、嫌なのか?」
「そう言う訳じゃないけど……」
 ガリ、と一際大きな音が聞こえたのは、飯村が飴を噛んだかららしい。
445ナンパ続編 3/7:2009/12/14(月) 19:32:54 ID:fA4hJecI
 飴は噛む物じゃなく、舐める物だろ。
「そうじゃないけど……何か……さ」
 言いにくそうに、口の中でもごもごと言葉を籠もらせる飯村は、ちらりと俺に視線を向けた。
「センセは、兄弟っている?」
「兄貴が一人。もう結婚もして、子どもも居るけど」
「寂しくなかった?」

 寂しい?

 首を捻り、兄貴の結婚当時の事を思い出す。
 が。

「別に。俺も家を出てたし、兄貴も家を出て十年近く経ってたし。そう言うのは無かったかな」
 別段、兄貴と不仲だった訳じゃないが、かと言って特別仲が良かった訳でも無い。
 結婚をすれば、今までのように家に帰ってくる頻度は減るだろうとは思ったが、俺自身も盆と正月ぐらいしか、家には帰ってなかったからお互い様。
 女兄弟と男兄弟じゃ、感覚も違うんだろうが。

「そっか」
 またもや小さく溜息を吐いた飯村に、掛ける言葉が見つからず、俺ものど飴を一つ取り出すと、かさかさと音を立てながら包みを開いた。
「寂しいか」
「……ぶっちゃけ、ね」
「仲、良さそうだったもんな」
「うん」

 美咲さんと会ったのは、あの夏休みの時、一回限り。
 けど、わざわざ妹と二人で海に遊びに行くぐらいだ。飯村との仲の良さは伺える。

「結婚したら、こっちに戻ってくるって言うし、今までよりは会う回数も増えるんだけど」
 苦笑にも似た表情で、飯村はガリガリと飴を噛み砕いた。
 俺は何とも言えず、のど飴を口に放り込むと、包みをくしゃくしゃと丸めて捨てた。
 大体の話は、章介から聞いている。
 だから、わざわざ飯村から聞き出さなくても、事情は理解出来る。
 出来るが。

 飯村の方は、そう簡単にはいかないようだ。

 何となく、勘だが。

「まあ、来年の話だし。今から寂しがったって、しょうがないけどね」
「手放しで喜べないのにか?」
「そう言う訳じゃないよ! ただ……」
 気持ちの整理が付かない。
 たぶん、そう言う事なんだろう。
 飯村は、言葉に迷うように、俺から視線を外して口のへの字に曲げたまま、指先で頬を掻いている。
 けれど、結局、上手い言葉が思いつかなかったのか、頬を掻く手を止めると、うらめしそうに俺を見つめた。
「センセには、分かんないよ」

 そりゃあ、そうだろう。
446ナンパ続編 4/7:2009/12/14(月) 19:34:16 ID:fA4hJecI

 俺は飯村じゃないし、美咲さんだって俺の姉じゃない。
 飯村の気持ちは、飯村にしか分からない。
「居なくなる訳じゃないのに、何か寂しい。それだけ」
「そっか」
「うん」
 雨音が響く室内で、飯村は、小さな声で呟いた。

 その瞬間、季節外れの雷鳴が、遠くから聞こえて来て、俺は窓の方を振り返った。
「げ……雷かよ」
 さっきから、やけに雨音が耳に付くと思ったら、どうやら一荒れしそうだ。
 早いところ学校を出るか、もしくは学校で雷が遠ざかるのを待つか、どちらかを選ばないと。駅までの道のりは結構遠い。

「飯村、そろそろ――」

 窓の外の様子を伺って、飯村に視線を戻した俺は、彼女の様子に一瞬言葉を失った。
「……飯村?」
 さっきまで、何て事無い様子だった飯村が、身を縮こまらせている。
 何があったのか戸惑っていると、二度目の雷鳴が聞こえ。
「ひっ!」
 飯村は、耳を押さえると、ぎゅっと体を強ばらせた。
「お前、雷苦手なのか?」
 意外と言っては失礼だが、意外な俺の質問に、飯村はこくこくと小さく頷いた。
「だ、駄目なの……雷」
 三度。
 徐々に近付く雷鳴に、今度こそ飯村は頭を抱えると、椅子に座ったまま、小さくうずくまった。
「大丈夫だって。落ちたりしねぇよ」
「わ……分かってるけど……」
 この恐がり方は尋常じゃない。
 何か、余程のトラウマでもあるんだろうが、今はそれを聞き出せるような状態でも無い。
「大丈夫。すぐに止むよ」
 小さく震える飯村を落ち着かせようと、根拠の無い事を口にしてみたりするが、飯村には効き目が無い。
 とっとと帰ろうと思っていたが、こんな飯村を放っておける筈もなく。
 俺は椅子ごと飯村に近付くと、子どもをあやすように、その頭をぽんぽんと叩いた。
 四度目。
 僅かに光を伴った雷鳴が室内に響く。
 通り雨にしちゃ、若干質が悪い。

「うー……」
 飯村の口から、うめき声にも似た声が漏れる。
 その声は、泣いているようにも聞こえて、俺は思わず苦笑した。
 いや、本人からすりゃ、笑い事じゃないんだろうけども。
 普段は可愛げの無い部分も多い飯村だが、弱ってる姿は、素直に可愛いと思える。
447ナンパ続編 5/7:2009/12/14(月) 19:35:06 ID:fA4hJecI

 五度目。
 バリバリと激しい雷鳴とその閃光に、飯村の体はいっそう堅くなった。
 俺は頭を撫でる手を止めると、もう一度、窓の方を振り返る。
 大きな雨粒は、幾筋も窓に流れを作り、遠目からでも、その激しさは確認出来た。

 こりゃ、朝まで降りそうだな。
 のんきにそんな事を考えていた俺だったが。

 ドンッ、と、六度目の激しい雷鳴が聞こえ。

「きゃあっ!!」
 不意に、俺は体に衝撃を受け、椅子から転げ落ちそうになった。
 慌てて体勢を立て直すと、さっきまで椅子に座っていた飯村が、ひっしと俺にしがみついている。
「お、おい……」
「やだぁ! も、怖いぃ……っ!」
 俺にしがみついた飯村は、半分泣きながら俺の胸に顔を埋める。

 トラウマだか何だか知らないが……この体勢は、ちょっとマズくないか?

 かと言って、突き放せるような状況じゃ無い。
 とにかく、飯村を落ち着かせよう。

 七度目の雷鳴に、飯村は更に強く俺にしがみつき。
 俺はと言うと、迷った末に、飯村の背に、自分の腕を回した。
 一応、そこにはこれっぽっちも下心は無い事を付け加えておく。

 背中を撫で、さっきと同じように子どもをあやすみたいに、とんとんと背中を叩いてやる。
 飯村は、俺のシャツを握ったまま、胸元に顔を埋めてはいたが、その呼吸は少し、落ち着きを取り戻し始めた。

 八度目。九度目。

 僅かに香るシャンプーの香りが、今の状況には何だか場違いのような気もするが。そんな事に気付く余裕がある自分に、ちょっとだけ情けなさを感じる。
 けれど、それは確かに飯村から香っていて。

 俺の腕の中で震える飯村は、どんな匂いを感じてるんだろうか。

 十……十一……。

 遠ざかる雷鳴を、いい加減数えるのも面倒になって来た。
 むしろ、腕の中の暖かさに、神経が向いて仕方ない。
 時折漏れる小さな声が弱々しくて。
 さっきまでの、寂しそうな飯村の姿も重なって、俺は知らず、抱きしめる腕に力を込めた。

 髪を撫で、しっかりと飯村を支えるように抱き直す。
 案外小さなその体は、俺の腕の中にすっぽりと収まり、無性に愛しさを感じる。

「せ……センセ…?」
 いつの間にか、雷鳴は遥か遠くへと去り、残るのは雨音だけ。
 ようやく落ち着いたらしい飯村は、今の状況に気付いたか、俺の胸から顔を上げた。
 まだ睫毛に、涙の跡が残っている。
448ナンパ続編 6/7:2009/12/14(月) 19:35:53 ID:fA4hJecI
「あの……」
 真っ赤に蒸気した頬は、泣いたせいなのか、はたまた今の体勢からくる照れのせいか。

 けど、そんなの、どっちでも良い。

「……お前、結構可愛いのな」
「はいぃ!?」
 俺の一言に、飯村は素っ頓狂な声を上げた。
「せ、センセ、何言ってんの!?」
 今度こそ、照れて真っ赤になった飯村は、慌てて俺から離れようとしたが。

 あぁ、もう良いや。
 可愛いと思った気持ちに嘘は無い。

「本心。可愛いよ」
 呟いて、抱きしめる腕に力を込めると、飯村はもごもごと口の中で何事かを呟きはした物の、それ以上、抵抗らしい抵抗を示す事は無かった。

 非常時のどさくさに紛れて、何やってんだかと思わないでも無いが、今更、そんな事を言ったって始まらない。
 吊り橋効果にも似た感情。
 だけど、考えてもみろ。
 俺と同じような状況で、同じような感情を抱かない男が、絶対居ないと言い切れるか?

 まあ、そんなの、俺の言い訳にしか過ぎないかも知れないが。

「センセ……」
「何」
「恥ずかしいんだけど」
「知らん」
「ちょっと!」
 抵抗はしない物の、悪足掻きのつもりか、可愛げの無い口調でぶつくさ文句を垂れる飯村だったが、きっぱりと言い切ると、頬を膨らませて俺を睨みつける。
「エロ教師!」
「抱きついてきたのはそっちだろ」
「あ、あれは……!」
 俺の言葉に、飯村は決まりが悪そうに視線を泳がせ、唇を尖らせた。
「だって……怖かったんだもん」
「そうですか」
 言葉とは裏腹に、飯村は俺のシャツを握る手に力を込めた。

 やっぱり飯村は、ツンデレかも知れない。

 そんな事を考えながら、飯村の顔を覗き込む。
 飯村は驚いたのか、反射的に俺から顔を逸らそうとしたが間に合わず、俺は唇を飯村の目尻に落とした。
449ナンパ続編 7/7:2009/12/14(月) 19:37:11 ID:fA4hJecI
 少し塩味のする目尻へのキス。
 肩を震わせた飯村の口から、ふっと吐息にも似た息がこぼれ落ち、今度はその唇に、俺は自分の唇を重ねた。

 柔らかくて、暖かい。

 啄むようなキスを繰り返す。
 これ以上熱くならないように、と自制と理性を総動員しながらも、しがみつく飯村が可愛くて、俺は何度も何度も唇を重ねた。

 やがて、ゆっくりと唇を離すと、飯村は閉じていた瞼を押し上げた。
 抱きしめていた腕を解放し、しがみついていた飯村を立ち上がらせる。
 体勢を整えた飯村は、俺の方を見ようともせず、ぐいと拳で口元を拭った。

 結構傷つくんだけど、それ。

 とは言え、いきなり担任に抱きしめられた上、キスまでされたとあっちゃ、生徒としては自然な反応かも知れない。
 強く出られる筈もなく、俺は苦笑するしか無かった。

 今度こそ、言い訳の仕様もない。

「……あめ」
「……?」
「マシだね」
 飯村の視線の先を追うと、さっきまであれほど降っていた雨が、弱々しい糸のようになっていた。
「そう、だな」
 ほんの一瞬、通り雨の間だけの、束の間の出来事。
 熱に浮かされたか。夢でも見たか。
 そんな風に思わないでも無かったが、俺の唇には、まだ飯村の唇の感触が残っている。
「…………センセ」
「ん?」
「私……嫌じゃないよ」
「……え?」
 何が、と問い返そうと飯村の方を振り返ると、飯村は頬を赤らめながら、少しだけ困ったような表情で笑った。
「びっくりしたけど……センセの事、嫌いじゃないから」

 むしろ、好きだし。

 付け足された言葉は、雷のような衝撃で。今度こそ俺は、飯村に対して、はっきりと明確に、好意を抱く自分を自覚した。

*****

今回はここまで
エロまでの道のりが長くて申し訳ない
450名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 00:28:57 ID:TdwIhP9i
GJ

焦らしプレイ大歓迎ッスww
451名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 00:48:30 ID:hrRfNMhp
なるほど、こうやって徐々に女の子と仲良くなっていけばいいのか…。
452名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 09:18:25 ID:GZsy2KWO
>>449
弱ってるところを狙うとか、この淫行教師が!GJ
エロに期待
453名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 12:14:59 ID:jSWWV+Ns
…おっきした
454名無しさん@ピンキー:2009/12/15(火) 16:07:34 ID:qzDVa/8m
心の隙を狙う淫行教師の汚さに感動した!
455名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 00:15:42 ID:ru58SxKS
みんな誉めてるのにヒドイ言い種ww

でも同感。そしてGJ。
456名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 00:47:21 ID:5r9UrFZP
だって淫行教師だもの犯罪だよね
もっと犯れという事ですが
457名無しさん@ピンキー:2009/12/16(水) 20:49:16 ID:b8swoyLs
通報しますた
458名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 00:27:02 ID:hKCSm+ck
警官は飯村の従姉妹で23歳ですた
459名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 18:54:12 ID:tcuXzYLL
これは続きを期待せざるを得ないな
GJ
460名無しさん@ピンキー:2009/12/17(木) 21:09:06 ID:bwUcAUu/
淫行教師に犯されて純潔を儚く散らす予定の飯村さんが可愛い過ぎる
461名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 02:22:03 ID:TCNf7h1r
GJ。この一文に全ての思いを込めよう。
そして続きはまだかね?
462名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 23:54:17 ID:OXE9/hz8
投下が増えて嬉しいぞ
463名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 19:58:12 ID:4uroAnqk
俺の息子が持ちません
464名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 21:54:04 ID:tjRRm8IN
ワシの愚息もじゃ
465名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 16:12:17 ID:xGBVQiSH
>>464
お爺さん。お盛んですね。
466名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 23:07:37 ID:tbKr54zz
お爺ちゃんと可愛らしい幼女か
467名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 17:46:34 ID:zpkGSPAO
爺×幼女、萌える。
468名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 17:48:05 ID:KAoIk51P
ばばぁ結婚してくれ!!
469名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 17:53:14 ID:tt+Jt1R9
>>468
ロリババアスレだろw
470名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 20:53:28 ID:LPAgT5KK
32歳ですっげえ美人とかだったら、ババァ結婚してくれ!
471名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 09:05:48 ID:pOeYKEc5
なんで32歳とか具体的なんだw
472名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 12:53:12 ID:eas1p5+b
>>470は32未満という事だ。
473名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 15:44:31 ID:BFC/N6LZ
サンタさんに年上のクールビューティーな
お姉さんをプレゼントして下さいって頼んできた
474名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 23:35:11 ID:Q/6640rh
>>473
まだ間に合うかな?
小笠原先生でもいいかな?
475名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 23:39:33 ID:1xefyaA0
32歳は決してばばあじゃないだろ!
476名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 03:03:24 ID:x1jF82bp
ここ版権キャラもアリ?
477名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 04:40:11 ID:rAMvKYhV
>>476
版権ものは基本個別スレに投下した方が良いんじゃないかな?
専用スレが無かったとき用のスレッドもあるみたいだし…
478タイトル「とらムス!」あらすじのみ:2009/12/25(金) 07:28:45 ID:NH/X4XGx
某甘えスレのネタを引用してあらすじだけ起こしてみる。

12年間思い人(虎・当時37)と引き離されてきた虎娘(25)と、その思い人が純粋な人間種との間につくったハーフの男の子(12)。
二人は、男の子が通う小学校の担任と生徒という関係で出会う。
12年前のあの人に似た男の子に、発情しっぱなしの虎娘。

ある日男の子が学校で熱を出して倒れたところを介抱し、彼の家まで送り届けてやったとき、とうとう理性のタガは外れてしまう。
男の子もろともにしゃぶりつくすかのような勢いの虎娘。
そんな中、男の子の超絶・絶倫因子が目覚め、虎娘への逆襲が始まるのだった。
479名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 16:48:00 ID:kcdTs7Z+
サンタさん!美少女をください!
480名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 17:15:03 ID:mkQZlMho
>>476-477
別に良いんじゃないか?
版権キャラで投下されまくりのシチュスレもあるし
481名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 18:43:30 ID:5hlssDeQ
なんてキャラか書き込むんだ。さぁ早く
482名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 18:44:21 ID:x+1VzDRn
>>476
アリかナシかと言われればナシではないが
元ネタを知らない人が多くてGJが少なくても泣かない
これが約束できればよし
483名無しさん@ピンキー:2009/12/25(金) 23:56:10 ID:5QmtEfPV
>>474
 ∧_∧         ハ,,ハ   オコトワリシマス。
 ( ・ω・)=つ≡つ 〃( ゚ω゚ ) ミ ,,ハ
 (っ ≡つ=つ ( ゚ω゚ )  O( ゚ω゚ ) ヒュンヒュン
 /   ) ババババ Oヽ(    )〃ノO "
 ( / ̄∪         ∪∪
484三つ葉のクローバー 4 1/7:2009/12/26(土) 06:19:03 ID:IdAJ4DwL
「せんちゃん、何が好き?」
 コタツの真ん中に置かれた鍋から、湯気とともにいい匂いが狭い部屋に漂う。
「ちくわと……大根」
「わかった。はいどうぞ」
 取り皿によそって目の前に置かれたあつあつのおでんに、空きっ腹の中に流れ込んだビールが余計に早く
染み渡る気がする。

 この頃はこうして、休日に晩飯を食べる事も増えた。メニューはと言えば、カレーとか肉じゃが、パスタ等、要するに
鍋1つあれば出来るようなもんが多い。なにせ、うちにはそれ程気の利いた調理器具は揃っていない。
それに、多めに作って保たせておける場合もあるし、正直助かる。
 気が付けば掃除、洗濯、炊事と随分と世話を焼いて貰い(焼かれてるという気もする)、何かこいつと
一緒にいるのが普通になりつつあるような気がする。
 それはそれで悪くはないと思うんだけど。


「そういうの、カノジョって言わない?」

 会社の昼休み、同期のやつと飯食ってる時にふとチビ――知美の話をした。話したというと打ち明けた
みたいだが、休みはどうたらこうたら、そんな流れだったと思う。
 隠す程の事も無いしな。やましさなんぞ欠片も無い。
「だって、飯作らせて、家事やって貰って、一緒に遊んでるんだろ?」
「まあ、そうかな……?」
 いや、でも遊んでるはともかく『作らせて』はない。頼んだわけでもないしな。
「うわ、やだねぇこの男は!なんつう贅沢な……女の敵だ敵!!可愛い短大生が小汚い独身サラリーマンの
 部屋で世話焼いてくれるんだぞ!?これ以上の幸せあるか。何なら俺にくれ、替われ」
「いや、くれっつわれても……」
 はいどうぞ、つうわけにもいかんしな。つうか、あいつはそもそも俺のもんなんかじゃない。大体、
俺が二十歳んときあいつ中学生だったんだぞ?
「それがどうした。19と24じゃ別におかしくなかろう。……前者なら犯罪の匂いがするがな」

 だよなぁ。
 やっぱりそういうもんなんだ。
485三つ葉のクローバー 4 2/7:2009/12/26(土) 06:19:51 ID:IdAJ4DwL
 社会に出てみれば、年齢差というものは案外気にはならないものだ。ただ、入社何年目というのは結構大きい。
それはまだ俺が2年目のペーペーだからかもしれないけど。
 学生時代は尚更。浪人なんざザラにいるから年齢そのものは大して気にはならなかったような気がするが、
学年が1つ違えば、先輩後輩の差はかなりでかい。ましてや、立場が違えば尚更。

 当時中学生と大学生なら確かに見た目犯罪的だわな。

 今はともかく。


「ねぇ、クリスマスどうすんの?」
「クリスマス?何それおいしいの?…………仕事ですが何か?」
「そっか、平日だもんね」
 今日は朝からやって来て、コタツでぬくぬくと丸まってやがる。これからバイトに行くらしい。
「ま、その前にせっかくの土曜に寝間着でゴロゴロしてる人にそれを聞くのは酷だったかしらん?」
 ほっとけ。てか、本当なら休みくらい朝寝したいんじゃ大人は。それを叩き起こして着替える間も与えず
上がり込んで来るのはどこの誰だ、誰のせいだ。

 とは言え、こうしてコーヒーを飲んで落ち着いてる間に溜まった洗濯物は片付き、無駄に過ごすだけの
休みにはハリが出来てきたのはこいつのお陰かもしれん。
 実際、これまでの生活は不健康極まりないしな。

「そういうお嬢ちゃんはどうなのかね?そんな事言うくらいなんだから、聖夜の誘いなんざ掃いて捨てる
 程あるんだろうねぇ」
「……無くもないけど」
「えっ!?」
 思わずコタツに乗っけてた顎を浮かせ背筋を伸ばした。
「何その反応……失礼だよ!」
「いや、あの、ふうん。そう。で……?」
「で?って、何」
「いや、どうすんのかなって。せっかくだし……」
 むっと睨まれてちょっと怯んだ。俺何か悪い事言ったか?
「……せんちゃんは?」
「ん?」
「せんちゃんはどう思う?」
 俯き加減に困ったような顔をしてるくせに、怒ったような拗ねたような目を向けて睨んでくる。
486三つ葉のクローバー 4 3/7:2009/12/26(土) 06:20:56 ID:IdAJ4DwL
「えぇ?俺なら……そうだなあ、可愛い子だったら考えちゃうなぁ。ていうかイブに一人っきりって
 悲しーぜ!?」
「……そこなんだ」
 はぁ、とついた溜め息が重くのしかかる。なんか完全に呆れて憐れみをもを通り越したトーンだなこりゃ。
ってだから何で俺が気にせにゃならん。
「この時期になると必死で恋人作ろうとするヒトいるよね。せんちゃんもそういうクチか」
「……悪かったな」
 毎年この時期になると駆け込み合コンに励み、見事撃沈していた。ガチガチにあがってしまうヘタレな
根性か、彼女いない歴24年=年齢の焦りがまる見えなのか。
「恋人がいるって事にそんなに意味がある日なのかなぁ?」
「というと?」
「その日のための相手ってそんなに必要?」
 いい具合に冷めたであろう日本茶の入ったピンクのカップを手に呟く。いつも思うんだが、このカップに
茶は合わん。

「その日に限らずとも、『この人と過ごしたい』って相手がいる事に意味があると思う。クリスマスに
 一緒にいたいんじゃなく、一緒にいるための恋人なら、あたしはいらない」

 耳が痛い。毎年チビのような事を口にしつつも、本心ではいつも寂しい独り寝にぐちぐちと……要は単なる
負け惜しみだったわけだ。

「ま、今年もその様子じゃ予定は白紙だね。仕方無い。帰りに売れ残りで良ければケーキ貰って来てあげるから……」
「いらね」
 完全に見下された気がした。こんな言い種いつもの事だと思いながらそれにどことなくイラっときて、
ついきつめの物言いをしてしまった。
 ばつが悪くなって逸らした視界の端に、ハッと引いたチビの顔が入る。
 でももう遅い。
「生憎だけど俺にもその日合コンの誘いがあるんだわ。だからそれは自分で食ってくれ」
「えっ……仕事だってゆったじゃん」
「一日中働いてるわけじゃないからな。それに俺はそうでもしなきゃ恋愛なんて縁が無いもんでね。
 お前みたいに贅沢いってらんないんだよ、どーせ」
487三つ葉のクローバー 4 4/7:2009/12/26(土) 06:22:01 ID:IdAJ4DwL
 しょうもない意地で売り言葉に買い言葉以上の返しをしてしまった。それに気付いた時には、チビは
俺に背を向けてバッグを手に部屋を出る所だった。
「バイト行くから」
「……うん」
 いつもみたいに『行ってこい』が口に出せない。だからやる気があんのかないのかよくわからん『行って
きまーす』も聞こえない。

「せんちゃん。あたしどうしたらいいの?」

 靴を履いて振り返る彼女を、コタツから出る気力も無く眺める。

「あたしも、カレシとか作ろうとした方がいいの?」

 それは誘ってきたという男の話か。
「……それは自分で決める事だろ」
 テレビに顔を向けた。今どんな顔してるのか見る事が出来ない。どんな顔していいのかわからない。

「……お菓子の靴」

「えっ?」
 小さく呟いたチビの言葉に反射的に首を捻った。

「何でもない」

 なんだっけ?クリスマスによくあるアレだよな。でもそれだけじゃ無くてなんかあったような気がする
んだけど、何だっけ?
 どうしても引っかかるのに思い出せない。
 そんな俺に痺れを切らしたのか、ふうと息吐き肩を落としてチビは出て行った。
「なんでこうなるかなぁ……」
 誰にともなく、ぽつり呟いて。


* * *

 合コンの予定なんか本当は無かった。
 同期にチビの話をしたせいで、誘われ損ねちまったわけだ。
 おまけに、この師走の忙しい時期に風邪引いて寝込んじまった。
 しかもイブだぜぇ!?こんな日に、病院帰りに寄ったコンビニで買ったレトルトのお粥って……ああ、泣きたひ。
 そういや、チビ、あいつケーキ屋で働いてたんだっけ。売れ残ったら持ってくるとか言ってたな。
 もし、あれっぽっちの憎まれ口に子供以下の見栄やら意地やら張り返さなけりゃ、今頃もしかしたら
あいつの帰りを待ちながら、少しはましな気分でいたのかもしれん。

 ああ、病人はやだね、気が弱くなっちゃって。

 だから慣れた筈の染みだらけの天井眺めながらの独り寝が、寂しいと思えてしまうのかもしれない、と
白紙の予定の手帳の欄と挟んだクローバーの栞を想って目を瞑った。
488三つ葉のクローバー 4 5/7:2009/12/26(土) 06:22:50 ID:IdAJ4DwL


 コンコン、と控え目にドアを叩く音がして目が覚めた。
 結構寝ちゃったんだな。それまではまだ外は明るかった筈なのに、外は勿論部屋の中も真っ暗だ。
 ゆっくり体を起こしてみるが、薬が効いたのかぐっすり眠ったお陰でかなり楽に感じる。
 電気を点けると、コン、と1回小さく鳴って止まった。

 まさか、な。

 そう頭に言い聞かせてもどこかで解っていた。
 ドアを開けると、真っ赤なほっぺで俯き気味に箱を抱えたあいつが――チビが立っていた。

「具合、悪いの?」
 真っ先に顔を見て言ったのがそれか。
「だってここ、ほら」
 額を指さす。ああ、熱冷ましシート。貼ったの忘れてた。
「あのね……やっぱり、せんちゃんと食べよっかな、って思ったんだけど。……無理だよね、その様子だと」
 確かに空きっ腹にケーキはキツいかもしれん。特に今はな。
 でもそんな事どうでもいい気がした。
「とーにーかーく!いいから、寝て。熱どうなの。ご飯は?」
「熱は……多分朝よりはまし」
 飯と聞いた途端腹が鳴った。薬のために昼前にお粥食っただけだもんな。
「しょうがないヒトだなぁ。あたしがやるから病人は寝て」
 鈍い音にぷっと吹き出して、ずかずか遠慮なしに上がり込んできた。
 昨日の事を考えると、今日はそのまま回れ右してしまうんじゃないかと、少しだけ不安が過ぎった。何故かは
よく解らないんだけど、チビの普段通りの軽いふてぶてしさが何だかとても嬉しいと感じた。
 寝転がった枕元に座ると、額のシートを剥がされ手を乗せられた。冷たくて気持ちいいけど、外は
寒かったんだろうなぁ。
「熱そんなに高くないね。良かった良かった。お粥作るよ。食べられるよね?」
「う、うん」
 前屈みになった胸元がちとヤバい。こんな時にそんなピッタリしたニットなんか着やがって……あ、寝てるのに
一部が起立しそうで非常にヤバいっす。
「残り冷蔵庫入れとくね」
 新しいシートを貼って、開けかけの箱を手に立つ。それを横目にチラ見しつつ、良からぬ体の変化を
妨げるため必死に下らない事を考え続けた。
489三つ葉のクローバー 4 6/7:2009/12/26(土) 06:23:47 ID:IdAJ4DwL

 ごくごく普通のお粥がこんなに有り難く思えるとは。弱った体に優しい柔らかさが染み渡る。
「残念だったね」
「何が?」
「だって合コン」
 ああ、そうか。会社休んでるんだもんな。
「いいんだ別に」
「ふーん。強がっちゃって……と言いたい所だけど、何か本当にどうでも良さげ」
「まあな」
 元々つまらない意地でかました嘘だ。それを心底残念がって見せる程の演技力は、俺には無い。
「お前は結局バイトだけか」
「わかってるくせにそういう事言う?」
 だよな。じゃなきゃわざわざお疲れの所こんなむさ苦しい場に来るわけが無い。しかもこんな日に。
「しっかり働いて来たよ。ミニスカサンタ、寒いんだよねアレ。可愛いんだけどさ」
 なんですと!?
「サンタ?」
「そう、サンタ。タイツ履いてても寒いしさー、何か変な奴とかジロジロ見るしさー」
 だろうな。俺だってガン見するかもしれん。が、断じて変な奴ではない。一緒にされては困る。何が
違うのか?と聞かれてもそれは考えるな。感じてくれ。

「せんちゃん……ちょっとは見たいと思う?」

 空になってて良かった。あやうく布団の上に茶碗を落とす所だった。何だか良からぬ考えを見抜かれて
しまったみたいで妙に焦る。んなわきゃーないんだが。
「おっ、お前のコスプレ見ても萌えん」
「ふうん……」
 嘘です。多分。何ゆえこいつ相手に想像巡らし焦るのか。解らん。何故だ。

「さて、帰るか。ちゃんと寝てね。明日は会社行けそうだね」
 手早く洗い物を済ませると玄関に立った。
「いいのに。寝てて」
「いや、もうかなりいいし」
 チビを追って布団から這い出た。本当にかなり気分はいい。
「今日はここで。じゃ、ね」
「あ、ああ……その、すまんな」
「ううん」
 もっと気の利いた事や優しい言葉を掛けてやりたいと思っているのに、そんな気持ちばかりが先走って
うまく声にならないでいる。何なんだろう、これ。

 ドアは今日はきっちりと閉められていた。病人に気を遣っての事か、それとも。

「あたしじゃダメ、か」
「え?」
「……何でもない」

 バイバイ、と出て行く。


 ことさらに明るい声を弾けさせて。
490三つ葉のクローバー 4 7/7:2009/12/26(土) 06:24:50 ID:IdAJ4DwL
* * *

 翌日は普段通り会社に行き、普段通り仕事をして、普段通りアパートに帰る。
 朝飯代わりに食べたケーキの残り以外何も無い冷蔵庫を思い出して立ち寄ったコンビニで、レジ横の
ワゴンに積まれた物に目を留めた。


『ほら、約束は?今学期の成績が良かったらプレゼントくれるっていったじゃん!』
『え〜そうでしたっけ?……うそうそ、ほれっ!有り難く受け取るが良い』
『え〜これぇ!?』
『お子様にはこれが一番だ。不満なら持って帰』
『い、いらないとは言ってないじゃん!せっかくだから貰ってあげるよ』
『いるんじゃん。ヨシヨシ、くれてやろう』
『ちょっと〜!?頭ぐしゃぐしゃになるってば!!』


 記憶の底からゆっくりと、そしてはっきり浮かび上がった場面に自然と笑みがこぼれて、優しい気持ちになる。
 迷わず手に取りレジに向かった。


 翌朝はいつもの土曜日より早く目が覚めた。
 何となく気分が良くて、張り切って洗濯を済ませると布団を上げて掃除までしてしまった。
 着替えを済ませると片付いた部屋と合わせて爽やかな気持ちになる。なんと単純な男か。
 そろそろ賑やかな奴が姿を見せる頃か。朝飯を食べ待つ事にする。
 昨日のコンビニの食パンをトーストして、一緒に買ったそれをコタツに置いて眺めながらカップを手にした。

『ありがとね、せんちゃん』

 仏頂面で、でもちょっとだけ緩んだ口元がはっきりと思い出される。
 家庭教師の成果が出ればプレゼントをやると言った。だが、一人っ子の俺が妹みたいな女の子にやるもの
なんか思い付かなくて、近所のスーパーで急いで買ったものだった。

「遅いな、あいつ」

 今日は終わってから来るのかもしれない。そしたら、これを渡してやろう。
 それから、もっとちゃんと昨日の礼を言って、それから、お揃いのカップでコーヒー飲もう。
 それから、それから。

 これからの事を色々と考えながら、値引きシール跡付きのお菓子の靴を眺めて過ごした。


 でも、


 その日も、次の日も、




 知美がこれを受け取りに来る事は無かった。


(続)
491名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 11:07:32 ID:HDWzDnk8
うお〜GJ!

続きが気になる〜〜〜!!!
492名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 13:58:00 ID:4FDds2jG
GJ!

この展開は次への期待を膨らませる
ジリジリしながら待ってるよ
493名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 15:29:50 ID:3ak3bogY
>>488
遂に見捨てられやがったザマアw
ミニスカサンタのチビハァハァ
494名無しさん@ピンキー:2009/12/26(土) 22:38:50 ID:9UgKlzQQ
せんちゃんですら鍋を囲む相手がいるというのに、俺ときたら…。
495名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 01:39:38 ID:xGFrb70u
せんちゃんザマァと嫉妬全開のレスを付けたくなる気持ちはわかる
だってチビはこの後身も心もせんちゃんの汚い欲望で犯されるんだぜ多分!
496名無しさん@ピンキー:2010/01/05(火) 04:07:33 ID:yallgAS9
保守
497名無しさん@ピンキー:2010/01/09(土) 00:02:23 ID:Jgk0Eu0B
保守
498二人のめぐみ:2010/01/09(土) 22:43:26 ID:BRNWdleE
やっと規制とけたか。>>352-354の続き
タイトル付けました。エロ未到達

 恵美さんと付き合い出してから2ヶ月が経った。
付き合うと言っても一緒にお昼を食べたりするくらいだ。
大してメールもしない。しかも送るのはいつも俺から。
キスは愚か手すら繋いだこともない。そもそもまともなデートをしていない。
理由はいくつかあった。
一つは恵美さんに未だ男と付き合う感覚がないということ。
一つは恵美さんが勉強熱心で忙しいということ。
そして最後に俺の経済面、俺の方が後輩なので多く払うのが難しい。
何かと払わせている現状。
このまま上手く行くんだろうか?不安に駆られることも少なくなかった。
 俺達はいつものように食堂で昼休みを過ごしていた。
「何で恵美さんはサークルに入らなかったの?」
「そうね……あまり興味深いサークルがなかったからかな」
俺達の大学はそこまで大きくない。そのためサークルの数も決して多くなかった。
恵美さんに合うようなサークルがないのも頷ける。
「恵くんは何で入らなかったの?」
覗き込むように俺に視線を合わせる。
入学して気づかされたが恵美さんは本当に綺麗な人だ。両肩より下のよく手入れされたセミロングの髪がまた素敵で。
特に切れ長の瞳はずっと見ていると吸い込まれそうになる。
「恵美さんと少しでも一緒にいたいからですよ」
我ながら恥ずかしい。でもこうして少しでも俺を好きになってもらわないといけない。
一方通行だけは嫌だった。
「嬉しいな。でも――」
トントンと恵美さんは自分の唇の端を指で叩いた。
「ケチャップ付いてるよ」
今回も彼女の方が一枚上手だった。
三年生の彼女は一浪している。現役で早生まれの俺と比べると四歳差だ。
年齢差は当然出てくる。思ったよりも大きな差だった。
今みたいに軽くあしらわれることも少なくない。
恵美さんは俺のことをどう思っているんだろうか。弟か、ただの後輩か。それとも――

「ところで恵美さん、今週の日曜日は暇?」
俺の質問に恵美さんは手帳を開いた。
「予定はないよ」
「だったら一緒に出かけません?」
「いいけど、どこに?」
「どこがいいですか?」
「恵くんが誘ってるんだから好きな場所で」
これでは話が進まない。
俺は恵美さんとデート出来れば場所はどこでもいいのだ。
一体どこがいい?
恵美さんは騒がしいのが嫌いだからなるべく静かな場所。
この時期に人気のない所といったら。
「海とか……?」
499二人のめぐみ:2010/01/09(土) 22:45:50 ID:BRNWdleE
突然のことに恵美さんは目をパチパチさせていた。
「まだ泳げないけど?」
「まぁ…そうですけど…」
だって他に良いところが思い付かないのだから。
よくよく考えたら俺と恵美さんには共通点がない。
ただ同じ『めぐみ』というだけ。
同級生からも本当に付き合っているのかとからかわれた。
「いいよ」
「え?」
「だから海、行こう」
あっさりとした回答。これでいいのかとは思うがいつものことだ。
恵美さんはあまり感情を表に出すようなタイプではなかった。
だからこそ稀に見せる微笑みが魅力的なのだが。
「本当にいいんですか?」
「うん、だって惠くんが決めたんだから。私そういう場所よく知らないし」
図書館はもう懲り懲りでしょ?と恵美さんは続けた。
言うとおり図書館は受験勉強で去年さんざん通った。しばらくは立ち寄りたくない。
恵美さんと出会いの場所でもだ。
「レジャースポットはクラスの子と行きなよ。同い年の方が楽しいから」
また、そういうことを言う。
なんで恵美さんが年齢を気にしなければならない?
俺よりもずっと大人で、羨ましいのに。気にするのは俺の方だ。
「どうしたの?」
「いや、なんでも」
複雑な顔を浮かべるしかなかった。
 春の海は人気がない。潮干狩りの出来ない海なら尚更だ。
波は規則的、だけど毎回違う音色を奏でている。
俺たちは波止場に腰掛け、静かに耳を傾けていた。
「静かだね」
「そうですね」
「でも私はこの方が好きかな」
相も変わらず淡々と話す。
本当はどう思っているのか、俺にはまだわからない。
「…………」
「………」
黙って二人で海を見つめる。果たして二人が見ているのは同じ海なのか。
特に会話をするわけでもない。
ただじっと波の動きを眺めていた。
 「恵くん」
恵美さんが話しかけてきたのは日が傾き始めた時だった。
その切れ長の瞳で僕を捉えながら。夕日に照らされた彼女は本当に綺麗だった。
「前に私言ったよね。恋愛に興味が出るように努力するって」
俺は黙って頷いた。
「ごめんね、まだ私にはよくわからない。」
なんとなく、なんとなくだがそう言う気がしていた。
だからだろうか?思ったよりダメージは少なかった。
「でも私、恵くんといると落ち着くし安心する。もっと一緒にいたいとも思う」
俺の心臓はバクバクと音を立てている。それこそ破裂しそうなくらい。
そんな俺の様子見てか分からないが恵美さんは微笑を浮かべた。
500二人のめぐみ:2010/01/09(土) 22:48:14 ID:BRNWdleE
「多分、これが好きってことなんだよ」
――好き
彼女に初めて言われた言葉。
彼女が初めて自分の心を口にした言葉。
たった一言がこんなにも心に染みるとは想像もつかなかった。
いつも顔色を変えない恵美さんの頬が朱色に染まっていたのは、夕日のせいじゃないだろう。
沈みかけた日に照らされ空は薄紫色になっていた。
「もちろん、俺は好きですから、恵美さんのこと」
やっとの思いで言葉を紡ぐ。
「じゃあこれで私たちは相思相愛というわけだ」
ワザとらしく説明口調をする恵美さんに俺は思わず笑みをこぼした。
 「そろそろ帰りましょうか?もう暗いですし」
日は完全に暮れ辺りは暗くなっている。波はいたって穏やかだ。
歩きだそうとしたその時、腕を掴まれた。
「恵くん、せっかくだからもう少しだけいようよ」
真剣な眼差しが本心からの言葉だと物語っていた。
「久しぶりに来たけど海はいいね」
「俺も久しぶりですよ」
「へえ、もっと遊んでるかと思った」
「俺は遊び人じゃありません」
妙な勘違いをされている。
「俺の、初恋の人は恵美さんですから」
好意を寄せる人はいたが真に好きになるのは初めてだ。
「嬉しいな、ありがとう」
恵美さんは優しく微笑んでいた。
「じょ、冗談じゃ、ありませ――」
慌てて振り向いた俺の唇を柔らかい何かが塞いだ。
時が止まる。
つい今まで聞こえていた周りの音も聞こえない。
何が起きたのか理解するのに時間がかかった。
自分の身に起きたことを把握し頭が真っ白になる。
「私も恵くんが初恋の人だよ」
思考が回復した俺が目にしたのは、優しく笑いかける恵美さんの姿だった。


おわり

エロへの道が見えてきたのでまた投下に来ると思います。
501名無しさん@ピンキー:2010/01/13(水) 23:18:08 ID:Dab42H44
ふっふっふ、今日も年の差カップルが来るまで保守v「ジュfcr7

ぐぐぐぐぐGJっす!
502名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 19:08:58 ID:WLE2cmCN
保守
503名無しさん@ピンキー:2010/01/24(日) 02:46:41 ID:wltqObOA
hoしゅう
504名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 22:52:17 ID:eZ/0zf2h
ほしゅ
505三つ葉のクローバー 5 1/8:2010/01/27(水) 22:07:01 ID:gPeF+e5P
 1人で過ごした週末が明け、今年最後の出勤を終えた。すぐ年末年始休暇でゆっくりと休めるというのに、
すごく疲れている気がする。だるい。
 異様に長く感じた1日を終える頃、久々に誘いのメールがあった。


「新婚生活は楽しいか?どうよ初めての正月を迎える気分は」
 今年結婚したばかりの男。俺の親友。相手は大学で知り合った同い年の24歳。そしてそれはチビ――知美の姉。
 式の後互いに忙しくてなかなか会えず、やっと今日こうして飲む事ができた。
「まあやっと落ち着いて来たって感じだな。お前もそろそろどうよ」
「どうって……俺はまだまだ」
「何言ってんの。つってもまだ学生だから焦るこたぁないわな」
「学……おま、それは、ちょ」
「最近いい感じらしいじゃん」
「いや、それは……って何でお前が」
「ん?いや、式ん時知美ちゃん家まで送ったろ。その報告は受けてるよ。俺も知子も、お義父さん達もな」
 げ。
 まあこいつの事だ。あの後チビから聞き出したんだろう。
 気を回し過ぎだろ。第一仮にも(義)妹だぞ?手近で済ませていいんかい。つかそんなに心配掛けてますか俺。
「お前なら安心して任せられるしな。義理とは言え大事な妹だ。勿論、知子もそうだと思う」
「俺なんざそんな大した男じゃねえぞ。それにチビの気持ちだって……。あいつは俺にとっても妹
 みたいなもんだし」
 だからそんな風に見た覚えは一度だって無かったのに。
 初めて、鍵を掛けずにおいておいた開かないドアを、ただひたすら待った。
 それを望んでいた事に今になって気が付いたのに。

「それにあくまで友達ってやつだし」
「友達、か。いいよな、友達って」
 ふと何かを思い出すように目を細めると残りのビールを飲み干し、新しいジョッキを頼むと肘を付く。
506三つ葉のクローバー 5 2/8:2010/01/27(水) 22:08:07 ID:gPeF+e5P
 満タンのジョッキで喉を少し潤すと、一息ついた。それを見ながら飲んだ俺のビールは少しぬるい気がして、
残りを飲み干すと新しいのを頼んだ。

「……俺は知ってたよ、千」
 こいつはチビと違って『ちゃん』抜きで呼ぶ。野郎だとキモイだけだから別にいいんだが。

「知ってたよ。あの子の気持ちも、お前の……気持ちも」
「……何を」
「ずっと知ってた。解ってた。だからお前は知子と会わなくなったし、そのせいで知美ちゃんとも切れちまった。
 ていうか、あの娘がお前に会えなくなった」
「いや、それは」
「ああ、それだけじゃないさ。けど、全く無関係じゃ無いと思う。……悔やんだよ。好きになんかならなきゃ
 良かったって。ずっとバイト仲間でいれば、あんな形で終わる事になんかならなかったかもなってな。
 だけど、やっぱりどうしようも無かったんだよ。あの時俺には知子が必要だったんだから」

 懐かしくも苦い味が蘇って来るのは、舌の上を流れ込む液体のせいだろうか。
 今夜の酒は、ちょっとばかり喉に痛い。

 同じ大学で仲が良かったこいつが連れて来たバイト先の女の子。それが、知子ちゃんだった。
 妹だったチビと知り合ったのもそれが縁。親友の彼女とその受験生の妹の家庭教師。
 それがあっての友達という関係だった。それで良かった。
 だけど、チビの受験が終わる頃、こいつと彼女はちょっとした擦れ違いが重なったせいで別れてしまった。
 だから、親友を介しての間柄であった彼女との交友関係はあっさりと切れ、受験後役目を終えたチビと俺との
付き合いも終わるのは当然だった。
 中学生の女の子と大学生男の友情なんか、そうそう続きはしないのが自然だろう。

 それから数年。卒業後再会してよりを戻した親友達カップルは無事結ばれた。
 元々、嫌いで別れたわけではなかった二人だから、それを知った時は本心から喜んだ。

 ほんの少しだけ、親友の美しい恋人の存在に胸が痛まなかったかと言われれば答えに迷わなくも無かったが、
何より幸せになって欲しかった。
 それを叶えてやろうというのがこいつなら尚更、ただそれを願うばかりだ。
507三つ葉のクローバー 3/8:2010/01/27(水) 22:09:18 ID:gPeF+e5P
「あの娘がお前に会いにくくなったのは、親が隠れてお前を咎めたからだけじゃない。……ああ、お前はあの娘に
 内緒にしてたみたいだけど、勘の良い娘だからな。それに、俺達のせいだ」
「違うだろ、それは」
「俺だって気付いてたんだ。お前の気持ちを知りながらそれを気付かないふりして。あの娘がそれに気付かない
 わけないだろう?お前を一番見てたんだからさ。知子と俺が別れて、お前も知子と切れて、あの娘も受験が
 終われば会う口実を失った」

 全てはあの時一度終わってしまっていたのだ。
 チビが俺に会いに来なく――来れなくなったのは、きっかけが失くなっただけでなく立場の壁の存在を知って
いたからだったのだ。

「今なら、あの頃どうしていたら知子を失わなくて済んだかとかわからなくも無いけど、そのお陰であいつが
 俺にとってどれだけ大切だったかわかるんだ。だから、絶対幸せにする。してみせる。だから千」
 今なら。
「俺が言えた義理じゃ無いけどさ。壊してもまた造りゃいいんだよ。思い切れ。幸せになれ、お前」

 壊す事を恐れなければ、今ならまだ、間に合うんだろうか。


 居酒屋の前で別れて駅に向かう。
「逃げるな、幸せになれ、か」
 ヘタレな俺には耳に痛い言葉だ。

 好きだと言ってダメだったら、そこでもう終わり。何も無かったような顔をして、それまでのように振る舞う
のは無理だ。それが怖くていつも逃げてた。見てるだけで終わった恋は数え切れない程になり、なのに独りは
辛くて、最初から恋愛するのを決めるための出会いを求めては、ダメじゃんなんて言い訳する。

 それでも今、恋がしたい。
 彼女が欲しいんじゃなくて、ただ1人見つけた相手と。

 でも、俺があいつをこれまであの頃のままの関係でいようとして扱っていたように、あいつにとって俺も
単なる懐かしい年上の兄ちゃんであったとしたら?

 ――いつまでも同じじゃ無いのは俺もなのにな。

 上げていた自分の変わらないバカさをその棚から下ろせば楽になるんだ。
 苦笑いしつつ、脇のホテル街へよろよろとおぼつかない足を向けるカップルとすれ違う。
 その瞬間目を見張ると振り返り、女のほうの腕を掴んだ。
508三つ葉のクローバー 5 4/8:2010/01/27(水) 22:10:07 ID:gPeF+e5P
「お前何してんだよ!?」
 とっさに掴んだ腕は、俺の剣幕に一瞬強張り引っ張り返されそうになる。が、力がうまく入らないのか
すぐにだらんと弛む。

 間違いであって欲しかった。でも、それは空しく俺の願いを打ち砕いて現実となって突き刺さる。

「あれぇ?せんちゃんじゃ〜ん。何してんのぉ?」

 へらへらと染まったほっぺを弛ませて、掴んだ腕をぶんぶん降った。反対側は、連れの、勿論俺の知らない
――男が握ってる。

「何じゃねぇよ!お前一体……」
「デートよ、デート!見てわかんない?まあせんちゃんには関係ないんだしいいじゃん」
「良かねーよ!お前……酔ってるだろ?」
 ころころとよく笑う。ふにゃけた目尻の下がり具合も見た目はいつものチビだ。けど、違う。ふわふわと
した足取りは、酔っ払いのそれだ。だからこんなの本当の笑顔なんかじゃない。
「えぇ?わかるぅ?大丈夫だよぉ〜これっ位」
「大丈夫なもんか!!帰るぞ」
「ちょ……やだ、帰んない。離してよ!!」
「ダメだ。ほら送ってやるから、な?」

「離せよあんた。嫌っつってんじゃん。大体何の権利があってジャマすんの?あんたこのコの何だよ」
 俺達のやり取りに割って入って来たのは、チビのもう片っぽの手を握ってる男だ。若いな、学生か。髪茶色っ!

「カレシ?じゃないよな、いないって聞いてたし。だったら放っといてよ。心配しなくてもちゃんと面倒見るからさ」
 面倒って。明らかにお前が向かってたのはそこのちょっと眩しいお城じゃないか?何を見る気だ!
「俺は……俺はこの娘の」
 この娘の、何だろ?ぼんやりした目つきで、でもはっきりと俺を見上げるチビの顔を見る。何て言えば。

「……兄、貴」
「もっとうまい嘘つけば?お姉ちゃんしかいないって言ってたよね、知美ちゃん?」
 そこまで知ってんのか。つうかなれなれしいな、こいつ。
「……嘘じゃないよ」
「え?何笑えないんだけどその冗談」
「お姉ちゃん結婚したから出来たの。ごめんなさいお兄ちゃん」
 調子いいな、おい。まあいいか。

「じゃ、そういう事で。行くぞ」
 呆気に取られた顔の男を放置してチビを連れて歩き出した。
509三つ葉のクローバー 5 5/8:2010/01/27(水) 22:10:58 ID:gPeF+e5P


 さてとりあえずこれからどうすっか。
 さっきの男(チビとバイト先が近く、前から声を掛けられてたらしい)を追っ払って彼女の手を引き
駅へ向かう。再会した日もこんなだったな。酔ってんのはこいつだが。ていうか、おい。
「何でこんな事になってんだ。何考えてんだお前は!」
「何よぉ〜。いいじゃん。あたしが誰とナニしたってさぁ、せんちゃんには関係な」
「あほか!大体お前未成年だろうが。こんな酔わせてしかもホ、ホテ……とにかくロクな男じゃないぞ!」
「それはぁ、あたしがハタチってゆったから〜。いいじゃん、あたしだって飲みたい時があるのよぉ……」
「……お前、あいつの事好きなのか?」
 酔ったテンションからか、ぶんぶんと振りほどかんばかりの勢いで振っていた繋いだ手を、ふっと止め
その場に立ち尽くして俺を見上げる。

「……なれたかもしんないじゃん」
「え?」
「今は好きじゃなくたって、これからそうなるかもしれないじゃない。だからこれからはそういう誘いとか、
 合コンとかも行ってみよっかなって」
「何だよそれ……」
 何だよそれはよ。お前が言ったんだろ?彼氏が欲しいとか、恋をするために誰かとじゃなくて、好きな奴とって。
「嘘だろ?」
「なんで。せんちゃんと同じじゃん」
 それは、確かに俺はずっとそんなふうだったかもしれないけど。
「だったら何で大人しく俺について来た。本当はそこまでのつもり無かったんだろ?」
「それは……」
 どっかで逃げ出したかったんじゃないのか。意地張りやがって。
 関係ないとかいいじゃんとか、何滅茶苦茶な事してんだよ。
「せっかく面白い嘘付くからノってあげただけじゃん。何あれ願望?」
「あのなー。下手に知り合いだとか彼氏のフリするよりも、身内の方が相手はヤバいと思うだろ?」
 何考えとるんだ。
「酔い醒ましてとにかく一緒に帰……あ、こら!?」
「じゃ、ここで醒まそ。ね?」

 いきなり回れ右すると、1つ通り過ぎかけた路地を曲がって走り出す。繋いだ手を振りほどく事も出来ずに
引きずられるように連れて来られたのは、さっきとはまた別のキラキラした看板のある例の建物の前だった。
510三つ葉のクローバー 6/8:2010/01/27(水) 22:11:50 ID:gPeF+e5P
「ばばばバカ!なな何言ってんの?もうこれだから酔っ払いは……はい、駅はこっち」
「えぇ〜行こうよぉ。寒いしぃ。このままじゃ帰っても親にバレるぅ〜」
「なら送ってやるから知子ちゃんとこ泊めて貰え。話してやるから」
 ちっとは怒られるかもしれないが、悪いようにはしないだろう。今なら逆の路線のこいつの義兄に追いつける
かとも思ったが、電話が繋がらない。地下に入ったか。念のため知子ちゃんにも掛けてみたが、出ない。風呂とか?

 しゃあない、うちにひとまず連れて行って休ませて送ろう。また親御さんに睨まれるかもしれないが、仕方無い。
「何よぉ?女の子に恥かかせる気〜」
「やかましいわぃ。ほれ早く、あまり遅くなるとタクシー捕まんなくなるから」

 ぐいぐいと有無を言わせず繋いだ手を引いて歩いた。周りのしなだれ寄り添うカップル達が嫌でも目について、
背中と手のひらに変な汗が流れる。何意識してんだ俺はよ。
「どうせ入った事なんかないからでしょ?童貞クンだからって気にしなくていいのに」
「どどど童貞じゃねえし!」
 (夢でなら)ヤッた事あるし。
「かっ勝手に決めんなよ。おと、大人を見くびるんじゃない」
「……嘘」
 驚きの目で俺を見る。
「彼女、いたりした事あったんだ……」
「あ?ああ、あったり前だろ。何年経ってると思ってんだ。俺にだって色事の1つくらい」
「……だよね。そう……だよね」
 弱々しく呟きながら、繋いだ手はそのままに俯きポテポテとした感じに子供みたいな歩調で歩く。
 もしやそんなにショックか?俺に経験あったら悪いんか。
 実際は素人童貞という名のアレでも無い。立派な天然モノだが、いちいち彼女いない年齢歴更新中の
申告なんざして来なかったしな。
「お前は大事にしろよ。女の子なんだから」
「……そうとも限らないけどね」
「えっ!?」

 嘘だろ、それこそ。そりゃ俺と違ってそれなりに……でも……。
 頭をぶち抜かれたようなショックだった。

 急に足が重い。酔いが一気に醒めたようで、背中に冷たい何かが走った。
511三つ葉のクローバー 7/8:2010/01/27(水) 22:12:35 ID:gPeF+e5P


 駅近くでタクシーを拾い俺のアパートまで帰った。その間、ほとんど口を開かずに窓ばかり眺めて過ごした。
顔もまともに見られずに、シートの上で触れた指の感触にさえ心が砕けそうになる。

 着くとすぐチビに水を飲ませてコタツに横にならせた。
「大丈夫か?」
 しゃがんでぽやんとした顔を覗き込むと、半開きの唇でふっと吐いた息に思わずドキッとした。
「せんちゃん……」
「な、何だよ」
 畳についていた腕のスーツの袖口をそっと摘んでくる。
「経験、あるんだよね?」
「お?……おお」
 夢でな。

「じゃ、しよ?」

 あの日よりも少し控え目に光る瞼を瞑って震える声で囁いたその言葉に耳を疑った。

「な……あほか!酔っぱらいが何言うか。っとにガキンチョが酒なんか呷るから」
「ガキじゃないよ」
「ガキだよ」
 無茶しやがって、危なっかしいったらありゃしねえ。今俺がどんな気持ちでいると思っとるんだこいつは。
無防備極まりない。それがわからないってんなら充分ガキだ。

「だったら、試してみる?」

 思わずごくりと唾を飲み込んだ。
 見上げてくる潤んだ瞳と濡れた口紅の色の残る唇に、一瞬色んなものがぶっ飛びかけた。危ねえ。
「……お前じゃ役不足だ」
「役不足かぁ」
 袖から指を離すと、ごろんと背を向けて寝返りを打った。

「頑張ったんだけどなぁ……」
 心なしか鼻声になる。
「やっぱりお姉ちゃんには適わない、か」
「そんなんじゃねえよ」
 何言い出すんだ。
「だって、せんちゃんにとってあたしはいつまでも15のままじゃん。でも後1年であの頃のお姉ちゃんと
 同じ歳になるんだよ?それでもまだ追い付けないの?やっぱりそれだけじゃちゃんと見て貰えないの!?」

 絶句した。俺がずっと何気に口にしてきた事がそこまでチビの心を痛めさせてきたのか。だけど、それは
決してチビを誰かと比べてきたからじゃない。
「何を頑張ってもお姉ちゃんの妹だからで、出来なきゃ妹なのに――いつもそう言われて来た。だから
 お姉ちゃんが嫌いだった。でも、せんちゃんは『お前の力だ』って、あたしを認めてくれた。見てくれた」
512三つ葉のクローバー 8/8:2010/01/27(水) 22:13:17 ID:gPeF+e5P
 ――だから嬉しかった。

 そう呟いて静かになった。恐々覗き込むと、微かな寝息が聞こえてくる。寝ちまったんか、おい。
「人の気も知らんと……」
 コタツからはみ出た部分にとりあえずコートを掛ける。Vネックの胸元が目の毒だ。
 こんな状況じゃなかったら、何の迷いもなくお城のベッドに一直線だったっつうの!なんせ童貞っすから。
据え膳食わずして何で居られるんか、お前相手にどんだけ我慢してると思ってるか、わかってくれよ
この酔っ払いが!

 あの日くれた四つ葉の欠けた一枚の葉は、綺麗さっぱり思い出に流れた過去の淡い片想いや憧れなのかも
しれない。もう時間は戻っては来ないし、今更あの頃のチビに会う事はない。だけど、俺はそれでも今の
彼女をちゃんと見てやろうとしなかった。多分、逃げたんだ。臆病者の俺はきっと友達という言葉に甘えて、
年の差を言い訳にして。

 まっすぐ見つめる事が出来なくて、変わってく気持ちを認めるのが怖かった。それが今はっきりわかる。
 なのに何でここまでこじらせちまったんだろ。ごめん。


 少しして知子ちゃんから電話があった。どうやら駅まで旦那を迎えに出て、その移動中に掛けた俺の着信に
気付かなかったらしい。事情を説明するとすぐうちまで旦那ごと車を回してくれた。

 チビを連れて家まで俺も一緒に行きはしたが、『ちょっとふざけて飲んだらしいから叱らないでやって欲しい』
などと言うくらいのフォローしか出来なかった。知子ちゃんが俺が介抱したと説明してくれたお陰か、
疑わしい目で見られる事は避けられたが、おやじさんの複雑な視線に胸が痛む。
 そもそも、チビがこんな事したのは俺のせいだ。

 ――俺が彼女を傷付けたから。

 おふくろさんに連れられて家に入るのを見届けて、また知子ちゃんらにアパートまで送って貰う。
ありがとうと言われて、何だか俺も複雑だった。

 さっきまで横たわっていた姿に、あの頃同じようにセーラー服で無防備に寝転がっていたチビを重ねてみる。
 もう、あんなふうにそれを単に微笑ましいと思う事はできない。

 迷った末に一言だけメールを送る。

『役不足の意味わかってないだろ?』


 返事は来るだろうか。


(続)
513名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 22:30:07 ID:gPeF+e5P
>>508
降った→振った
あとタイトルナンバー抜けてる…ごめんなさい
514名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 23:11:53 ID:ov0atRwG
規制が解けた瞬間に感想を書ける幸せ

GJでした!
いつまでも続きを待ってます

全裸で
515名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 05:31:54 ID:twQTy4BM
>>498-500
GJ!!
なるほど、これが好きっていうことなのか…。
めぐみさん最高だな(*´Д`)ハァハァ

>>505-512
GJ!!
かく言う私も童貞でね。
Vネックは目の毒だ。
516名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 11:11:26 ID:O7dv+ZU3
続き待ってるよ
先が気になる。面白い
517名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 17:26:53 ID:atCYZ57w
せんちゃんがんばれ!!!
518名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 01:00:17 ID:vSoVlFtL
良いね、GJ

某スレの36歳と20歳も萌え
519名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 14:30:29 ID:TzSOwmnH
ババァ結婚してくれ!!
520名無しさん@ピンキー:2010/01/30(土) 15:25:09 ID:oraO4BXk
またお前かw
521名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 00:29:20 ID:HmYkoPwa
>>518
某スレkwsk
522名無しさん@ピンキー:2010/01/31(日) 23:59:56 ID:2IpWOKZh
おにゃのこ
523ナンパ続編 1/5:2010/02/02(火) 14:29:34 ID:hCXtm21D
>>443-449の続き
エロなし

以下投下

*****
 飯村の雷嫌いは筋金入り。
 そのトラウマは、小学生の頃の夏休みのプール開放の時に起因している、と、ぽつぽつと飯村が話し出した。
 プールの最中の通り雨で、プールサイドに上がった瞬間、プールに雷が落ちたらしい。
 幸い怪我人も無く、飯村も無事だったらしいのだが、間近に落ちた雷は五年以上が経過した今も、飯村にとって酷い恐怖の対象だそうだ。

 その話を聞いた瞬間、俺は自分のしでかした事に、深い後悔の念を抱いた。
 事情を知らなかったとは言え、半分は不可抗力、半分はその場の勢いで、雷に怯える飯村を抱きしめ、あまつさえ彼女の唇を奪ったのだ。
 もしも飯村が、その後俺に告白しなければ……考えるだに恐ろしい。
 良くて懲免、悪くて執行猶予付きの犯罪者。
 まあ、一回り以上年下の娘に、恋心を抱いた時点で、軽く犯罪者になりそうではあるが。


 弱々しい笑みを浮かべた飯村の話を聞き終えた時には、雨はもう小雨になっていた。
 壁に掛けられた時計は、午後六時近くを指し示している。
 そろそろ、クラブ指導に向かった他の先生が戻ってくる頃だ。

「飯村」
「うん?」
 やけに喉が乾く。
 誰か来やしないかと内心冷や冷やしながらも、立ち尽くしていた飯村を見上げ、俺はゆっくりと口を開いた。
「謝る気は無いけど……今日は、もう帰れ。……俺も、ちょっと頭冷やさないと駄目だわ」
 その場の勢いに乗じた行為もだが、飯村の告白にせよ、それに衝撃を受けて自覚した想いにせよ、簡単に口に出来る話じゃない。
 夏のナンパ以上に、これは大きな問題だ。
 共犯者も居なけりゃ、弁解の余地も無い。それどころか、誰かに知られれば間違いなく教委に呼び出しを食らう。
 俺の首だけじゃない。飯村の将来にも関わる話な訳で。
 だからこそ、軽々しく話す事なんて出来ない。
524ナンパ続編 2/5:2010/02/02(火) 14:30:26 ID:hCXtm21D
 飯村も、俺の言葉を予想はしていたのか、少しだけ寂しそうな表情を浮かべはしたが、やがて小さく頷いた。
「うん。……それじゃあ」
「ああ、気を付けて帰れよ」
 俺に背を向けて、扉を開く。
 その姿がやけに小さく見えて、気付けば俺は、その背中に向けて声を掛けていた。
「飯村っ」
 振り返る。
「お前の気持ちが嬉しいのは、ほんとだから。そこは勘違いすんなよ」

 ちゃんと言ってやれれば、どんなに楽か。
 けれど、世間体ってのは厄介で、時には言論の自由すらをも奪ってしまう。
 だから遠回しに。でも、自分の気持ちには正直に。

 ちゃんと伝わったかは定かじゃないが、飯村はちょっとだけ目を瞬かせると、口許を綻ばせた。
「ありがと。じゃね」
「おう」
 カラカラと、来た時同様の軽い音を立てて、飯村の姿が扉の向こうに消える。

 それがどうにも切なくて、やりきれなくて、俺は小さな溜息を溢した。

 ****

 家に帰ってからも、風呂に入っても、俺の頭の中は飯村の事でいっぱいだった。
 やるせない。
 一言で表すならば、その表現がしっくりくる。
 抱き締めた時の温もりや、重ねた唇の柔らかさが思い出されて、その度に胸の奥がしくしく痛む。

 よりにもよって教え子にと思いはすれど、自覚してしまった愛しさを振り払う事も出来ず、結局俺は、眠れぬ夜を過ごす羽目になった。

 翌日も、その次の日も、気付けば飯村を目で追っている自分が居て、俺はなるべく飯村と顔を合わさないよう、精一杯の理性を総動員した。
 ちゃんと話をしなければ、とも思うのだが、二人きりになるチャンスが無い。
 もしかすると、このまま夏の時と同様に何事も無かったかのような日々を送れるんじゃないかと淡い期待を抱いたが。
 一度自覚してしまった恋心は、日を追うごとに俺を悩ませた。

 そうこうするうちに十二月に入り、期末試験やら何やらで、諸々のことがうやむやのままに終わりそうになったある日。
 昼休みの僅かな時間、学食から社会科教員室へと戻る俺に飯村が声を掛けた。

「センセ」
「っ……おう」
 聞き慣れた心地よいソプラノ。
 一瞬の動揺を押し殺して振り向くと、飯村はちょいちょいと手招きをした。
 その顔は、いつもと何ら変わりない生徒の顔。
 だから俺も教師面の下にくすぶり続ける恋心を押し込めて、わざとゆったりとした足取りで飯村の方へ歩み寄った。
525ナンパ続編 3/5:2010/02/02(火) 14:31:23 ID:hCXtm21D
「どうした」
「前に借りた本、持ってきたんだけど」
 おっと、忘れてた。
 文化祭以降、飯村との約束通り何度か水滸伝の資料を貸してやっていたが、例の事があってから、飯村との接触をなるべく避けていたために、俺の頭の中からはすっかりその事が消えていた。
「そっか。悪いな」
「ううん。後で持ってっても良い?」
「え……」
 別にやましい事をしてるつもりはない。
 つもりはないが……心の奥底にやましい気持ちがないと言えば嘘になる。
 二人きりで会うと決まった訳でもないのに。
 思わず口ごもった俺に、飯村は苦笑を浮かべて肩を竦めた。
「テスト用紙あさろうって気はないから安心してよ」
「お……おう」
 俺の戸惑いを感じ取ったらしい飯村は、冗談めかして言うと小さな笑みをこぼした。
「じゃあ、後で」
「……分かった」
 教師と生徒。
 あくまでその立場を変えないよう、気を利かしてくれたのは飯村で。
 俺はと言うと、手に余る感情と世間の目を気にするばかりで、結局何もしてやれず。
 ひらひらと手を振って教室に戻る飯村を見つめ、ただ黙って拳を握りしめた。

 ****

 放課後、飯村は約束通り本を持ってくると、すぐに社会科教員室を立ち去った。
 他の先生の目もあってか、その姿はいっそ潔いぐらいにあっさりとしていた。
 もう少しだけ、ちょっとは違う話も出来れば……なんて思っちゃいたが、来週から試験期間に入るとあっては、それも適わない。
 仕方のない事とは言え、内心残念に思う自分が居る。
 このままじゃ駄目なのは分かってる。
 飯村の気持ちに応えるにせよ、自分の気持ちを伝えるにせよ、早い方が良いに決まってる。
 けどその前に教師と生徒の関係がある以上、それを崩すようなことがあってはならない。
「どうすんだよ……」
 もやもやを抱えて呟きながら、俺は飯村から戻ってきた本をぱらぱらとめくった。
 その時、ひらりと舞う紙切れが一枚。
 風に浮いたそれは小さなメモで、ページの隙間から俺の机にふわりと落ちる。
 何か挟みっぱなしだったか? と手に取ると、そこには見覚えのある字で英数字が並んでいた。

 これって……。

「細野先生」
「はいっ!?」
 突然声を掛けられて、慌てて手の中のメモを握り潰す。
 振り返ると澤村先生が立っていた。
「冬休みの課題の件で、相川先生が相談があるって」
「あ、すみません」
526ナンパ続編 4/4:2010/02/02(火) 14:33:24 ID:hCXtm21D
「いえ、さっき職員室で聞いたんで、今ならまだ居るんじゃないですかね」
「分かりました、行ってきます」
 業務連絡、業務連絡。
 俺はなるべく自然な風を装って社会科教員室を出る。
 扉を閉めると握りつぶしたメモを開き、ゆっくりと皺を伸ばした。

【legend-of-waterside@――――】

 直訳すれば、水辺の伝説。
 @以降は携帯のドメイン。

「どんだけ水滸伝が好きなんだよ、アイツ」
 思わず苦笑が漏れる。
 こんなメールアドレス、アイツ以外に考えられない。
 そっと指先で文字をなぞると、本を貸してやった時の飯村の笑顔を思い出した。

 わざわざ本にメモを残す辺り、飯村も飯村で思うところがあるんだろう。
 俺がわざと遠ざけている事に気付いて、それでも何とか繋がりを持とうとしたに違いない。
 いじらしい所があるじゃないか。
「っと、職員室職員室」
 俺は綺麗にメモを畳むと、それをしっかりとズボンのポケットに仕舞って、足早に職員室へ向かった。

 ****

【件名:ありがとな
 本文:メアド、確かに受け取った。
 つか、ちゃんと話せなくて悪い。
 期末が終わったら時間取るから、ちゃんと勉強するように

 細野】


【件名:Re.ありがとな
 本文:気付いて良かった。
 心配しなくても、勉強はちゃんとしてますよー(・ε・)
 先生は気にせず、ちゃんと仕事するよーに!
 *MIYU*】

*****

 今回はここまで
 ナンバリングが計算違いだった事に最後になって気付いた…orz
527名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 15:49:03 ID:AiaJM0s7
うおおおおおおお!
続きが気になる!GJ!
528名無しさん@ピンキー:2010/02/03(水) 01:55:42 ID:1lGlLFIl
この淫行教師め、GJだ!!
529名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 14:53:06 ID:7TRVrAdt
いつまでガマン出来るか楽しみだ〜
530名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 13:52:30 ID:Zo2IFnvE
531名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 21:58:21 ID:9OEnDpI3
>>523-526
GJ!!
532ナンパ続編 1/7:2010/02/07(日) 22:08:38 ID:j9AOgcq5
>>523-526の続き
キスのみ

以下投下

*****

【件名:猫
 本文:すずの寝顔
 きもかわ(*´ω`*)】

 メールの着信に携帯を開くと、飯村からの写メだった。
 飯村が飼っているぶっさいくな三毛猫の人生を苦悩するかのような寝顔に、俺は思わず頬を緩めた。

 飯村からメアドを受け取ってから、毎日二往復程度の遣り取りが日課になっていた。
 その殆どが、二・三行の他愛もない話ばかり。宿題が面倒だとか、晩ご飯が好物のオムライスだったとか。
 そんな何気ないやり取りが俺の密かな楽しみになってることに、飯村は気付いているんだろうか。

 最近の飯村からのメールは三回に一回は猫の写メが添付されている。
 お陰で俺の携帯のデータフォルダには、順調に猫の写真が増えていた。猫派としては嬉しい限り。
 だけど返信をしようとボタンを押し掛けて、俺はふとその手を止めた。

 結局、飯村とはまだきちんと話が出来ていない。
 明日には終業式だし、明後日から二週間は冬休み。
 ずるずると先延ばしにしたって何も良い事なんてない。こんな日常的な遣り取りでうやむやにしてしまうのは失礼だ。
 いい加減腹をくくった方が良いかも知れない。

 壁に掛かる時計を見ると、そろそろ家を出ないと学校に間に合わない時刻。
 俺は慌ててメールを打つと、携帯を鞄の中に放り込んだ。

 ****

 放課後、と言っても昼を少し過ぎた時間。
 人気のない社会科準備室で、俺は落ち着きなく携帯を弄んでいた。
 朝、飯村にメールを打ってからと言うもの、返事を見るのが怖くて電源は切ったまま。
 勢いのままに打ったメールの内容は、『放課後、社会科準備室に来て欲しい』と言う用件だけの代物。
 朝もさっきもHRの時の飯村の様子からは、俺のメールをどう思ったのかは伺い知る事が出来なかった。

 正直な所、朝から緊張が解けない。
 言葉を選んで話す余裕は、まだある。
 だけど飯村を目の前にしたら……余裕が吹き飛ぶ自信もある。
 情けない話ではあるが。

 手中の携帯は俺が電源を切っている事もあって、未だ沈黙している。
 無論返信が来ている確証もないが、俺はどうしても、電源を入れる勇気が持てなかった。
 携帯のフリップを閉じたり開いたり。真っ黒な画面は俺の顔しか映さない。
533ナンパ続編 2/7:2010/02/07(日) 22:09:27 ID:j9AOgcq5
 そんな事を繰り返していると、不意にカラカラと扉が開いた。
 顔を出した飯村は一度きょろきょろと廊下を見回して、社会科準備室に入ってきた。
「誰か居るか?」
 携帯をズボンのポケットに仕舞いながら歩み寄る。
 飯村が首を横に振ったので、俺は小さく安堵の吐息を漏らした。
 一応。念のため。誰かに知られたら言い訳もし辛い。
 俺は飯村の隣に立つと、飯村が後ろ手に扉を閉めたのを確認して、腕を伸ばして内側から扉の鍵を閉めた。
 準備室の鍵は俺がくすねてきたから、マスターキーでもなきゃ開けられる心配もない。
 もっとも、終業式目前でろくに授業もない今じゃこんな所に足を運ぶ奴もいないだろうが。
 俺が鍵を閉めたのを見た飯村は僅かに緊張した面持ちで。そんな彼女を安心させてやりたくて俺は飯村の頭をぽんっと叩いた。
「別に取って食いやしねえよ」
「思ってないけど、そんな事」
 心の中を見透かされたとでも思ったか、飯村は唇を尖らせた。
「そっか」

 準備室の中は資料棚と教材の入った段ボールが置かれている。
 広さの割にあまり物がないけれど、もちろん椅子や机もないので、俺は窓の下の壁にもたれるようにして座った。
 俺の後を付いてきた飯村も、それにならってかぺたりと腰を下ろす。
 年に数回しか掃除をしない部屋だが、一応年末と言うこともあってか、今日は比較的床も綺麗だ。
「えーと……な」
 さて、どう話を切り出したものか。
 二人きりになるのはあの雨の日以来。
 俺は妙な緊張感に視線をさまよわせながら口を開いた。
 ありがたい事に、飯村はスカートの裾を気にしているらしく俺の方を見ていない。
「一応、こないだの事……に、ついてだけど」
 話し辛い。
 心を決めたとは言え俺の声は頼りなく、嫌でも言葉がつっかえる。

 しっかりしろ俺。

「ちゃんと話さなきゃとは思ってたんだ」
「……うん」
 視界の端で飯村が頷いたのが見えた。
 隣に座った飯村は、両の拳を膝に置いて少し首を傾げて俺を見上げていた。
 その真っ直ぐな視線がどうにも痛い。
「いまさら謝るのも変だし……かと言ってうやむやなのも、さ。冬休みを挟んだら、ますます言い辛くなるから」
「うん」
 俺の言葉の一つ一つに、飯村は素直に頷く。
「私も、先生に謝らなきゃいけないと思ってた」
「え?」
 思わぬ同意に、俺の言葉が一瞬途切れる。
534ナンパ続編 3/7:2010/02/07(日) 22:10:28 ID:j9AOgcq5

 いやいや待てよ。そもそもは俺がやらかした事が問題なんであって、飯村が謝るって……何でだ?

 そんな俺の疑問をよそに、飯村は困ったような笑顔を浮かべた。
「結局のところ、自分の気持ちを押しつけてばっかでさ。センセの気持ちなんて、これっぽっちも考えてなかった。だから……謝らなきゃって」
 俺を見上げる飯村の眼差しは外れない。
 こいつもこいつで精一杯、色んな事を考えてたんだと、今になってようやく分かる。
 でも謝罪を受け入れるのかと言われれば話は別だ。
「いや、謝られると俺が困る」
「けど」
「好きな相手に自分の気持ちを知ってて欲しかった。そうだろ?」
 確認を込めた問い掛けに、飯村は考えるように眉を寄せる。
「そう……だけど」
「そりゃあ、答えを迫られたりしちゃ俺も困るけどさ。言ったろ? お前の気持ちが嬉しかったのはほんとだから、って」
 例えあの時に自覚した想いだとしても。好きな相手に想われてると知って、嫌な気持ちになんてなる訳がない。
 ただ、先にやらかした問題と俺自身の中で決着を付けなきゃならない問題が、俺の悩みの種なんであって、そこで飯村が謝るのはお門違いってもんだ。
「でもさ、メールとか」
「良いから。それも気にすんな。つか俺の話を先にさせてくれ」
 それでも尚、何か言いたげな飯村の言葉を遮って、俺はがりがりと頭を掻いた。
 飯村は不満そうに唇を尖らせはしたものの、やがて小さく頷いた。
「俺だって……そうなんだよ」
 何が、と飯村の視線が問いかける。
「俺も、好きな相手には自分の気持ちを知ってて欲しいと思うから。だから、ちゃんと言うけど」
 頭を掻いていた手を下ろし、居住まいを正す。
 ふうっと大きく息を吐いて飯村を見下ろすと、飯村は不可解な、それでいてどこか緊張した面持ちで俺を見上げた。
「俺もお前が好きだ」
 意外な事に、飯村の顔を見たら、存外素直に言葉が出た。
 こんなに簡単な事だったのかと自分でもびっくりだ。
「……へ?」
 素っ頓狂な声は飯村の口からこぼれた。
 大きく見開いた目を瞬かせ、呆気にとられたような間抜けな顔。
 そんな飯村の表情に思わず頬が緩む。
「自覚したのはやらかした後だから……その点についちゃ謝る。伝えるのに時間が掛かった事も」
「ああ……うん」
535ナンパ続編 4/7:2010/02/07(日) 22:11:20 ID:j9AOgcq5
「お前のメールも正直嬉しかったよ。迷惑どころか、楽しみだった。だから、お前が謝る必要なんてどこにもない」
 苦笑混じりに告げた言葉は本心だ。
 照れくささは多少あるが。
 飯村の表情は相変わらず呆けている。けれど、ゆっくりと耳が赤くなって――やがて顔中が見事にピンク色に染まった。
「嬉しくないのか?」
 顔を傾げて目線を合わす。
 俺の問いかけに飯村はぱちぱちと瞬きを繰り返し、それから首を左右に振った。
「う……ううんっ。何か……うわぁ……」
 何が「うわぁ」だ。
 飯村は両手で口元を覆い隠して顔を伏せる。大きく深呼吸を繰り返す様子からすると、どうやら俺の告白に動揺したらしい。
「うわぁ……マズい」
「何がだよ」
 ぼそぼそ呟いた声が聞こえ、今度こそ俺は苦い笑み。
「や、何か……今日、帰り道に事故って死ぬんじゃないかってぐらい嬉しすぎる」
「この程度で死ぬかよ」
「死ぬかもしんないじゃない」
 まったく……縁起でもない。
 なかなか顔を上げない飯村に、少しだけ悪戯心が芽生える。
 目の前には俯いた飯村のつむじ。そこを人差し指でぎゅっと押してやると、飯村は「ひゃっ!」と叫んで、弾かれたように頭を上げた。
「な、何っ!?」
「ちょうど良い位置にあったから」
「ちょっとぉ!」
 頭に手をやった飯村が、小さな子のように頬を膨らませ俺を睨みつける。
 けれど、その反応に俺が喉の奥で笑うと、やがて飯村もぷっと小さく吹き出した。
「もう、痛いよセンセ」
「悪い悪い」
 密やかに笑い合う。
 それが凄く心地良い。
「けどさ」
 ひとしきり笑った後、そう切り出したのは俺だ。
「何?」
「告っても、そう簡単じゃないよな」
「あー……うん、そだね」

 たぶん、飯村も気付いてたんだろう。
 俺と飯村の間には、どうしたって越えられない壁があるって事に。

「センセと生徒、だもんね。一方的に好きな方が……まだ良かったのかな」
 寂しそうに笑う飯村は、俺の様子を伺うようにチラリとこちらを見上げた。
「それもどうかと思うけど。まあ同じ学校に居る以上、どっか行ったりとか普通に付き合うって事は出来ないだろうから……」
「うん」
 今、こうして二人きりで居られるのが特別で。だからこそ、特別な時間は誰かに知られちゃいけない。
 二人の間にあるのは、そう言った類の代物だ。
536ナンパ続編 5/7:2010/02/07(日) 22:12:21 ID:j9AOgcq5
「大丈夫、分かってる。ちょっと……寂しいけどさ」
 冗談めかして言いはしたが、きっとそれが飯村の本心なんだろう。
 俺だって同じ気持ちなんだから。
 だから、せめてそれを伝えてやりたくて、俺は口を開き掛け――上手く言葉に出来る自信もなくて、飯村の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。
「電話なら大丈夫だから。番号、教えとく」
「良いの?」
「メールじゃなく、声が聞きたくなる時だってあるだろ?」
 飯村の髪は少し猫っ毛なんだろうか。
 柔らかくて俺の指にふわふわと絡まる。
 肩まで無造作に下ろされた髪を指で弄びながら言うと、飯村は少し考えたあと、ゆっくりと首を振った。
「やっぱ良い。声聞いたら、会いたくなるもん。……今の距離が限界ギリギリ。そうでしょ?」
 何かを確認するように、飯村が俺を見上げる。
 その言葉に、俺は思わず手を止めると、まじまじと飯村を見返した。

 何て顔してんだ、此奴。

 真っ直ぐで、迷いのない瞳。
 なのに何処か不安の色が浮かんでいて、それを隠すみたいに口が一文字に結ばれている。

 こんな顔されて……どうしろってんだ。
 言葉の裏が簡単に読める表情なのに、飯村が余りにも真っ直ぐに俺を見つめるから、俺は中途半端だった手を伸ばして飯村の肩を抱き寄せた。
「せ、センセ!?」
 おかしな話だ。
 飯村との距離はこんなに近いのに。俺達の間にあるモノはいっぱいあって、そのどれもが、越えられない壁になって立ちはだかっている。
「……悔しいな」
「え? な、何が……」
 思わず漏れた本音に、飯村はもぞもぞと俺の腕の中で顔を上げた。
 聞き返されはしたけれど、もちろん答える気はない。
 答えたって、壁がなくなる訳じゃない。
 その代わり、俺は両腕でしっかりと飯村を抱き締めると、その暖かさを覚えようと目を閉じた。
537ナンパ続編 6/7:2010/02/07(日) 22:13:21 ID:j9AOgcq5
「じゃあ、せめて充電。明後日から二週間、会えなくなるから」
 担任教師と教え子。
 今のところ最大の壁。その利点は、ほぼ毎日会える所。
 メリットは大きいがデメリットも大きいなんて皮肉なもんだ。
 飯村の髪に頬を寄せて呟くと、飯村は少し戸惑ったみたいだったが、やがておずおずと俺の背中に自分の腕を回してきた。
「距離、近すぎ」
「今日ぐらい良いだろ。人が勇気を振り絞って告ったんだから」
「……そっか。私の時もそうだったもんね」
「そうそう」
 まああの時は、半分不可抗力ってヤツだけど、敢えて言うまい。
「じゃあ、これもお返し」

 お返し?

 「何の事だ」と聞き返そうと目を開けた瞬間、唇に柔らかな感触が触れた。
 たどたどしくて、控え目だけど、それは間違いなく飯村が顔を寄せて来た結果。
 目を丸くする俺の前で、飯村は顔を真っ赤にしながら、それでもニヤリとチェシャ猫じみた笑みを浮かべた。
「これで同じ」
「……っ!」
 な……んだ、ソレ。

 つか、人が精一杯我慢してるってのに、そんなのアリか――っ!?

 言葉を失う俺は顔に血が昇るのを自覚する。
 が、飯村は俺の胸中なんて意に介する事もなく、にぃっと笑って俺の腕から離れた。
「充電終了。そろそろ出ないと」
「あ……あぁ」
 名残惜しそうな表情なのに、立ち上がる姿はいっそ潔い。
 さっきと言い今と言い、何で此奴はこんなにアンバランスなんだ。
 それに翻弄される俺も大概だとは思うが。
「私、先に出るね。誰かに見つかってもマズいし」
「……そうだな」
 スカートの裾をぱしぱしとはたく。
 その姿を見上げつつ、俺は気持ちを切り替えようと小さな深呼吸を一つ。
「気を付けて帰れよ。……『片付け、付き合わせて悪いな』」
 俺の言葉に、飯村は一瞬きょとんとしたが。すぐにその意味を理解したようで、くすりと小さく笑った。
「どう致しまして。じゃあね」
「おう」
538ナンパ続編 7/7:2010/02/07(日) 22:14:42 ID:j9AOgcq5
 幾分ゆっくりとした足取りで飯村が部屋を出るのを見送って、俺も今更ながら腰を上げる。

 取り合えず一つ。
 俺の中で整理を付けなきゃならない事は終わった訳だが。

「……ひっでぇ……。純真な教師を弄ぶか、ふつー」
 あの不意打ちはないだろ。
 一瞬、理性が飛びそうになったっつの。
「俺、このままで大丈夫か……?」
 下手に充電なんかしなきゃ良かった。
 抱き締めた体も、触れた髪も、忘れようったって忘れられない。
 ぐるりと首を回して腰に手をやる。
 その時ズボンのポケットに入れっぱなしだった携帯の感触に、その存在を思い出して、俺はゆっくりと携帯を引き抜いた。
「……」
 朝から沈黙させたままの電源を入れ、溜まっていたメールを受信。
 その中に、飯村からの返事が無かった事に安堵と少しの寂しさを覚えながら、俺は携帯をパチンと閉じた。

*****

今回はここまで
バレンタイン目前に年末の話かよって突っ込みは無しの方向で
539名無しさん@ピンキー:2010/02/08(月) 00:16:29 ID:NNhhawt7
投下されてた〜〜〜

いつの話でもいいんですGJ!

頑張れ、淫行教師GJ!ww
540名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 18:37:00 ID:CjBezD7/
いいぞいいぞ淫行教師!!もっとやれ
541名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 11:46:15 ID:OQrg8nc2
やっちまえよ淫行教師さんよぉ〜
542名無しさん@ピンキー:2010/02/10(水) 13:39:57 ID:hb98/pIT
GJ!!楽しみに待ってます!!!
543名無しさん@ピンキー:2010/02/11(木) 23:22:17 ID:5X43mLDr
>>532-538
GJ!!
544名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 00:02:37 ID:cLf7vPNr
バレンタインデー年の差スペシャルSSの投下はまだかね?
545名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 22:27:05 ID:8UxprLjo
「ただいまー。はー、疲れた」
「おかえりなさい。はい、逆チョコ」
受け取った亜由美さんの顔が引きつってる。
「どうしたの?」
「…手作りなんて、当てつけ?私が料理もお菓子も全然ダメなのに。
慎ちゃん、なんでもさらっとできちゃうし…」
うう、そんなジト目で見なくても。
普段は人が思わず振り返るようなクールビューティなのに、こういう時は弱い女性になるんだもん。
「そんなわけないじゃん、純粋に俺の気持ちだってば」
「嬉しいけど…手作りなんか先に出されたら、霞んじゃうじゃんか、バカ」
コートのポケットから、きれいにラッピングされた箱が。
「これ…ありがと」
心から嬉しくて、ぎゅっと亜由美さんを抱き締めた。
「…亜由美さんは、料理とかお菓子作りとか、できなくてもいいよ。
彼女でいてくれるだけで、嬉しいもん」
「…恥ずかしいよ」
そう言ってる亜由美さんの顔は、街中でデートしてる時の綺麗な感じとはちょっと違って、本当にかわいい。
「あ、そうだ」
「?」
テーブルの皿の上からチョコレートをひとつつまんで、唇に挟む。
「はい、口移し」
「…バカ」
そう言いながら唇を重ねてくる亜由美さんの目は、すっかり潤んでいた―
546ナンパ続編 番外バレンタイン 1/12:2010/02/14(日) 23:01:28 ID:6i1cVj0A
>>545
GJ!!
投下しようと思ってたら、綺麗なお姉さんの可愛い姿に萌え殺されたんだぜ
女が年上ってギャップ萌えもあって良いよな

即投下で申し訳ないが、バレンタインなので許して欲しい……

>>532-538の続き、のような番外編
バレンタインなので女子目線
キスのみ

以下投下

*****

 今年のバレンタインは日曜日。
 と言っても、そもそも私には関係ない。
 一応、お互いに想いを伝え合った人は居るけれど、それは決して知られちゃいけない間柄。
 親にも、お姉ちゃんにも、友達にも、私の好きな人の事も私を好きな人の事も、これっぽっちも口にしていないから、周りからすれば私は所謂独り身ってヤツだ。




「ほら、浮かれてないで、名前呼ばれた奴から取りに来ーい」
 バレンタインを目前に控えた金曜日の放課後。
 教壇に立った担任兼世界史教師の細野センセの声に、クラスメイト達はざわつきを押し殺そうともしない。
 すでにチョコを渡した子。もらった子。今からあげる子。もらう子。
 中にはもらえない子も居るかも知れないし、私のように渡さない子も居るだろう。
「渡瀬ぇ」
「はーい」
「原村ぁ」
「はぁい」
 プリントを渡す順番は順不同。
 センセ曰く、その方が緊張感があるだろ、って事らしいけど。そもそもHRに、授業に使ったプリントを返すってのが、何かの間違いだと私は思う。
「辺見ぃ」
「……んー?」
「返事ぃ」
「へーい」
 名前を呼ぶのと同じように、センセは辺見君に呼びかける。
 その韻の踏み方に、教室の隅から笑い声が聞こえた。

 入学当初から、センセが口喧しいぐらいに言ってる事の一つが返事だった。

『挨拶と返事さえ出来れば、社会に出ても何とかなる。反対に、どれだけ仕事が出来ても、この二つが出来ない奴は俺みたいにろくな大人にならねえぞ』

 冗談混じりに告げられて、最初は何の事か分からなかった私達。
 でも、高校に入ってバイトを始めた子達の中では、いち早くセンセの言葉の意味を理解し始めた人が居たのも事実。
 そしてその子達の話を聞いているうちに、ウチのクラスでは暗黙の了解のように、名前を呼ばれたら返事をするのが当たり前になっていた。
 もっとも辺見君みたいに、わざとセンセをからかう人も居るけれど、これはもう恒例行事みたいなもんだ。
「お前、いつになったら返事すんだよ」
547ナンパ続編 番外バレンタイン 2/12:2010/02/14(日) 23:02:19 ID:6i1cVj0A
「えー、だって純ちゃん、無理矢理にでも言わせんじゃん」
「当たり前だろが。お前だけだぞ、いまだに返事しないの」
 笑い混じりに告げながら、センセは辺見君にプリントを渡す。
 受け取った辺見君も、同じように笑いながら大袈裟に肩を竦めた。
「俺、耳が遠いんだよねー」
「どこの爺さんだよ。ほれ、席戻れ」
「うぃっす」
 親しげなやりとり。けど、何処かでちゃんと線引きはされてるらしく、辺見君は楽しそうに笑いながら席に戻る。
 辺見君もセンセの言ってた『挨拶と返事』を実感したうちの一人だからこそ、二人はこうして笑い合えるのかも知れない。
 そんな事をぼんやりと考えながら、私は机に頬杖を突いて、見るともなくセンセを眺めた。

 なんだかんだ言いながら、センセは大人だ。
 私の想い人で想われ人は、目の前に立つ細野センセ。
 ありふれたマンガみたいな関係だけど、マンガみたいに隠れてエッチな事をしたりとか、そう言う展開は一切無い。……キスはしたけど。二回だけ。
 私達の繋がりは互いのメールアドレスと連絡網の電話番号だけ。
 あくまでも教師と生徒を保っていて、そもそも付き合ってすらいないのが現状だ。
 寂しくないと言えば嘘だけど、辺見君のように、親しくても生徒にはちゃんと線引きをするセンセだからこそ、私は自分から付き合うに至る流れを遮った。
 大人なセンセが相手だからこそ、足手まといになりたくない。

「飯村ぁ」
 順次名前を呼ばれて皆がプリントを受け取っていく。
 その一番最後が私だった。
「はーい」
 いつものように返事をして席を立つ。
 皆はそれぞれの事に集中していて、私達に注意を払っている人は少なかった。
「ここ、ちゃんと確認しとけよ」
「はーい」
 センセが指で示した先を軽く目で追いながら生返事。
 いつもの事。そう思って案外綺麗なセンセの字を確認すると、そこにあったのは意外な文章だった。

【日曜、俺の誕生日だから】

 ……。

「へ?」
「へ? じゃない。ほれ、さっさと戻る」
「あー……うん」
 何なの、コレ。
 て言うか聞いてないし。

 誕生日だから、って――『だから』じゃないでしょ!

 一気に混乱が押し寄せて、私はただただ目を丸くするばかり。
 正直、そのあとのHRも、何があったか覚えていないぐらいだった。

548ナンパ続編 番外バレンタイン 3/12:2010/02/14(日) 23:03:13 ID:6i1cVj0A
 ****

【件名:有り得ないから!
 本文:センセ酷すぎっ! あの不意打ちはないでしょ(;ω;)
 心臓止まるかと思ったよ!(`Д´#)ノ】

 帰宅途中に勢いに任せて打ったメールを送信して、私はベッドに携帯を叩きつけた。
 有り得ない。有り得なさすぎ。
 つか、何のためのメールよ!?
「前もって言ってよ、そう言う事はっ!」
 悔し紛れに枕を殴って天井を仰ぎ見る。
 その時、視界の端に携帯のランプが点滅したのが見えて、私はのろのろと携帯を取り上げた。
 確認するとセンセからの返信で、その内容に私はますますイライラを募らせた。

【件名:悪い
 本文:そう怒るなって。ただ、言い忘れてたなーと思ったら、驚かせてみたくなった。
 不意打ちはお互い様だ(笑)】

「うっわ、さいてー」
 勝ち誇ったようなセンセの顔が脳裏に浮かぶ。
 それがまた無性に悔しくて、私は携帯を放り投げると、制服が皺になるのも気にせずにベッドに寝転がった。
「エロ教師のくせに……乙女心を弄ぶか」
 ぶつぶつとそんな事を呟いてみるけど、気分は一向に晴れない。
 その理由は、ちゃんと分かってる。

 自分には無関係な行事だと思ってたバレンタインが、よりにもよってセンセの誕生日だった事。それが一番の動揺の原因だ。
 センセが教えてくれてなかった事も腹が立つっちゃ腹が立つけど、のほほんとお気楽に構えていた自分自身にも腹が立つ。

「くっそー、センセの馬鹿ぁ……っ!」
 足をバタバタさせて八つ当たり。
 でも、いつまでも八つ当たってても仕方ない。
 こうなったら、センセにも心臓が止まる思いをさせてやらないと気が済まないとか考える辺り、私の性格はひねくれてると思う。
 けれど、思い立ったら実行に移さないと気が済まないのも、私の性分だったりして。
 勢い良く起きあがったその時、部屋をノックする音が聞こえた。

 ****

 日曜日。
 一枚のメモと携帯をテーブルに、私は駅前のドーナツ屋に居た。
 メモに書かれたのは電話番号。
 人であふれる駅前で誕生日プレゼントを購入し、一息ついた後の事だ。


 あの日、部屋をノックしたのはお姉ちゃんだった。
 四月に結婚を控えたお姉ちゃんは、一月の終わりからこっちに戻ってきていた。
 義兄になる坂本さんは、センセの昔からの友達で。
549ナンパ続編 番外バレンタイン 4/12:2010/02/14(日) 23:04:27 ID:6i1cVj0A
 そのことに思い至った瞬間、今日の計画は迷う事なく組み立てられた。


「よしっ」
 お気に入りの紅茶のドーナツを食べ終えメモから顔を上げる。
 我ながら大胆なことをしてると思う。
 でも、今更後には引けないし。何よりセンセの驚く顔が見たい。
 携帯を取り上げ、少し緊張混じりにメモに書かれた電話番号を、一つ一つ確認しながら押していく。
 通話ボタンを押すと、きっちり五回のコール音のあと、向こうに電話が繋がった。
『もしもし』
 聞き慣れた声。
 ああ、やっぱこの声好きだなぁ、なんて事を考えながら、私は大きく息を吸った。
「センセ?」
『……え?』
「飯村です。飯村美結」
『……え、ちょ、な…』
 電話越しでも先生が動揺したのが分かる。
『何で、番号――』
「坂本さんに聞いちゃった」
『……あんにゃろ』
 チッと舌打ちまでが聞こえて、思わず私の顔に笑みが浮かぶ。
 ざまあみろ。
「今、暇?」
『……暇だけど』
「だったら、どこかで会えない?」
『え……?』
「今日だけ特別。言ったでしょ? 声を聞いたら会いたくなるって」
 だから電話番号を教えてくれると言った時、私は自分から断った。
 声だけじゃ足りない。会いたい。顔が見たい。
 会ったら会ったで抱きつきたいとか触って欲しいとか思うけど、今のところは自制心が勝っている。
 センセはどうか知らないけど。
『お前、今どこだ?』
「駅前」
『あー……そっか。誰かに見つかるとヤバいな』
 少し考えるように間を置いたあと、センセは意外な事を口にした。
『お前、金あるか?』
「お金?」
 あると言えばある。バイトをしてない高校生のお小遣いなんて知れてるけれど、チョコと誕生日プレゼントを買ってもまだ半分ぐらいは残ってる。
 けど、センセの言う金額がいくらなのかは分からないし。
 そう思って携帯を肩に挟んで鞄から財布を取り出していると、耳元からセンセの声が聞こえた。
『千円もありゃ十分だ。こっち来い』
「こっち……って」
『俺がそっちに行く方がマズいだろ、校区なんだし。それとも金がないのか?』
「う、ううん! 千円ぐらいなら充分あるっ」
 慌てて携帯を持ち直すと、電話の向こうでセンセが笑い含みの吐息を吐いた。
『なら、俺も今から用意するから……30分後ぐらいか』
 そう言って、四つ離れた駅の名前を告げる。
550ナンパ続編 番外バレンタイン 5/12:2010/02/14(日) 23:05:35 ID:6i1cVj0A
『駅前に噴水があるから、そこで待ち合わせな』
「うん、分かった」
『じゃ、また後で』
「はーい」
 プツリと電話が切れ、携帯を切って鞄に仕舞う。
 そうしている間にも、私の頬は緩んでくる。

 センセとは毎日のように顔を合わせている。
 けど、こんな風に休日に会うのは、それこそ夏の海での一回限り。
 あの時はまだ、センセの事をこんな風に想ってなかったから気にならなかったけど。

「うわぁ……幸せだぁ」
 単純と言えば単純。二人きりになる事すら難しい私達にとって、これほど嬉しい事はない。
 でも、センセをびっくりさせるのが今日の目的。
 一つ目の課題はクリアしたし、次の作戦も気を抜かないようにしないと。
「よしっ」
 鞄の中から財布を取り出し、誕生日プレゼントを確認。
 残ったカフェオレを飲み干して、私はドーナツ屋を出た。

 ****

 待ち合わせ場所に到着すると、センセは先に待っていた。
 パーカーにジーンズのラフな私服姿。普段はシャツにスラックスが多いから、何だか新鮮。
「待った?」
「いや、今来たとこ」
 走り寄った私に気付いたセンセは、ひらりと片手を振って見せた。
 まるで恋人同士みたいなやりとりに、思わず頬が緩みそうになる。
 けど、それをセンセに気取られたくなくて、私は顔の筋肉を引き締めた。
「しっかし、マジでびっくりした。電話してくるなんて思わなかったし」
「センセが悪いんだよ。あんなもの書いて寄越すから」
 眉尻を下げて言うセンセに、私はわざと唇を尖らせる。
 本音を言えば、もうそんなに怒ってないけれど。
 でもセンセは、私の様子にますます苦い笑みを浮かべると、ぽんっと私の頭に手を置いた。
「分かったから機嫌直せって」
 くしゃくしゃと頭を撫でる手は優しい。
 ちょっとがさつだとも思うけど、こうして触れられるのは嫌いじゃない。
「折角だから、どっか行くか。立ち話もなんだしさ」
「うん」
 最後にもう一度、私の頭を軽く叩いたセンセの言葉に、私は表情を戻して頷いて見せた。
「けど」
 先に立って歩き出そうとしたセンセに声を掛ける。
「出来れば人の少ない所、の方が……」
 幸い、学校からは少し離れている。
 でも万が一、誰かに見つかったら。
 それはセンセも思ってたんだろう。私の言葉に動揺した風でもなく「そうだな」と小さく頷いた。
551ナンパ続編 番外バレンタイン 6/12:2010/02/14(日) 23:06:29 ID:6i1cVj0A
「なら、ちょっと歩くけど」
「ん」
 そう言って、ほんの一瞬センセの手が私に向かって差し出された。
 けれどそれは、本当に一瞬の事で。センセの手はすぐにパーカーのポケットに突っ込まれた。

 その事が少し寂しかったりもするけれど、これが今の私のセンセの距離だから仕方ない。

 他愛もない話をしながら歩くこと約10分。
 着いた先は、住宅街の真ん中にある小さなカフェだった。
「こんちはー」
 普段のセンセからは想像も出来なかったけれど、慣れた様子でお店の中に声を掛ける所からすると、それなりに回数を重ねてるお店らしい。
 何か意外だ。
「お、細野君。珍しいね〜、一人じゃないんだ」
 カウンターと、テーブル席が二組の小さなお店。
 センセの声に奥から顔を出したのは、私のお父さんぐらいの年頃の、髭面のおじさんだった。
「バレンタインすから。マスター、ホットね」
「あいよ」
 背の高いカウンターの椅子に腰を下ろしながらセンセが言う。
 日曜だけど、他にお客さんは居ない。確かに人は少ないみたいだ。
 カウンターの奥には色んなお酒のボトルが並んでいるから、夜にはバーになるのかも。
 その雰囲気が物珍しくてきょろきょろしていると、髭の店長さんはにこやかに笑いながら、私に声を掛けてきた。
「彼女は? 何にする?」
「あ、じゃあレモンティーを」
「あいよ」
 深い意味は無いはずなのに『彼女』の単語に胸が弾む。
 ちらりとセンセの様子を伺うと、センセは特に気にした様子はない。
「マスター、ユリちゃんは?」
「夜の仕込みで家だよ。バレンタインだから、チョコのサービスをしようかって話があってね」
「え、マスターからすか?」
「俺が渡してどうすんだよ、カミさんからに決まってんだろ」
 センセの隣に腰を下ろす間にも、二人は楽しそうに会話をしている。
 何処かで見たような光景だなぁ、と思ったけど、その正体はすぐに分かった。
 普段のセンセと辺見君だ。
 そのまま、マスターとセンセに当てはめるとしっくり来る。
 その事がまた、私の中に優越感を覚えさせる。

 学校じゃ誰も知らないんだろうな、こんなセンセ。

 何となく嬉しくなって笑っていると、カウンターの向こうから店長さんが顔を上げた。
「それに俺が渡さなくても、細野君はもらえんだろ、そっちの可愛い彼女から」
「え……あー……」
552ナンパ続編 番外バレンタイン 7/12:2010/02/14(日) 23:07:57 ID:6i1cVj0A
 ニヤリ。そんな擬音が聞こえてきそうな店長さんの声に、センセは不意に口ごもった。
「まあ……たぶん。……だよな?」
 って、いきなりコッチに振らない。
 センセの戸惑いが移ったみたいで、こっちまで恥ずかしくなってくる。
「あるけど。一応」
 一応どころか、しっかりばっちり用意してるけどね。
 流石に手作りは、お母さんやお姉ちゃんにバレるかも知れないから無理だったけど、誕生日プレゼントと一緒に用意したチョコは、鞄の中で今か今かと出番を待っている。
「……あるんだ」
「そりゃ、バレンタインだし」
 ボソボソと呟いた声は我ながら可愛げがない。もしかすると怒ってるように聞こえたかも知れない。
 でもセンセは片手で口元を覆うと、何故か私から視線を外して、「うわぁ」とか何とか呟いている。
 その動揺具合が面白くて、私はわざとセンセににっこり笑いかけた。
「誕生日プレゼントも用意したよ?」
「マジで?」
「マジで」
 頷きで肯定して見せれば、センセはカウンターに肘を突いて、今度は完全に顔を覆って俯いてしまった。
「……お前、不意打ちクィーンだな」
「何、その称号」
 くぐもった声は聞き取り辛かった。ただ決して、手放しで誉められてるとは思えなくて。

 むしろ蔑称に聞こえるんだけど。

 ぶすくれた私と顔を上げないセンセの間で沈黙が流れる。
 その沈黙を破ったのは店長さんだった。
「はい、ホットとレモンティーね」
「あ、ああ」
「ありがとうございます」
 真っ白なコーヒーカップと青い縁取りのティーカップが目の前に置かれる。
 櫛形に切られたレモンの小皿を置いた店長さんは、無言でコーヒーをすするセンセと、砂糖の瓶を引き寄せた私を交互に見比べ、私に顔を向けた。
「彼女、細野君こう見えて甘党だから。あと手料理にも弱いから、今から練習しとくと良いよ」

「ちょ、マスターっ!」
 いかにも楽しそうに笑う店長さんに、狼狽も露わなセンセが声を上げる。
 センセの顔は耳まで真っ赤だ。
 何だろう……凄く面白い。
「照れるな照れるな。俺、カミさんに電話してくっから。細野君、店の中でやらしー事しちゃ駄目だよ」
「しませんよっ!」
 明らかにからかっている店長さんは、のっそりと此方に回って来ると、携帯を片手に、センセの抗議の声も何処吹く風。そのままぴらぴらと手を振って、お店の外へと出て行った。
553ナンパ続編 番外バレンタイン 8/12:2010/02/14(日) 23:09:35 ID:6i1cVj0A

 もしかして――気を利かせてくれたのかな。

 ふとそんな事を考えながらセンセを見ると、センセは拗ねた子どもみたいな顔付きで、ガラス越しに店長さんを軽く睨みつけていた。
「……ぷっ」
 思いもよらなかったセンセの一面。
 それに思わず吹き出すと、センセは拗ねた表情のまま私に視線を向け、それからコーヒーカップに手を伸ばした。
「センセ、おかしー」
「……連れて来るんじゃなかった」
 堪えきれずくすくす笑う私に、センセはますます苦い顔。
 本当に子どもみたいだ。
「良いじゃん。私、嬉しいよ?」
 こんなセンセが見られるなんて、むしろ嬉しいって言うより楽しいけど。それを言ったらますます拗ねそうだから止めておこう。
「面白い人だね、店長さん」
「まあ……悪い人じゃないけど。つか笑うな」
 なかなか笑いの収まらない私を見て、コーヒーを啜ったセンセは、ふぅ、と大きく息を吐いた。
「それより……用意してんだよな?」
「あ、うん」
 センセの言葉に私は笑いを漏らしながら、センセに背中を向ける形で慌てて鞄の中に手を伸ばした。
 青い包みはチョコレート。それより一回り大きな白い箱は誕生日プレゼント。
「はい」
 二つを重ねて差し出すと、センセはようやく機嫌を直したらしく、カップを戻してそれを受け取った。
「さんきゅ。開けて良いか?」
「どーぞ」
 私が頷いたのを見て、センセはまずチョコの包みを開いた。
 それなりに悩んだ末に選んだチョコは、少しお酒の効いたトリュフチョコ。
 さっきの店長さんの言葉は嘘じゃなかったようで、包みを開いた瞬間センセは嬉しそうに頬を緩めた。
「お、美味そう」
 一粒。摘んで口の中に放り込む。
 もぐもぐと口を動かすセンセの様子を伺っていると、センセはもう一粒チョコを摘んだ。
「美味しい?」
 別に自分で作った訳じゃないけれど、この時期お店に並ぶチョコは、普段じゃ食べられない物だから。気になって声を掛けると、センセは口角を上げて私の口元にチョコを差し出した。
「え?」
「食ったら分かる」

 いや、まあ、そりゃあそうなんだろうけど――。

 いたずらっ子みたいな表情で差し出されたチョコに、思わず戸惑う。
 一瞬の戸惑いがセンセにも伝わったのか、センセは勝ち誇ったような表情で。
 でもここで引くのも癪だ。
 今日は私が驚かせるって決めたんだから。
 そう考えたら自然に、チョコを持つセンセの手首を掴んでいた。
554ナンパ続編 番外バレンタイン 9/12:2010/02/14(日) 23:11:10 ID:6i1cVj0A
 顔を寄せ、センセの指先からチョコを食べる。
「……おいし」
 案外柔らかいチョコが口の中で解けるようにして溶けていくと、オレンジリキュールの香りとチョコの甘さが口の中に残った。
「ごちそうさま」
 ついでにセンセの指先に付いたココアの粉をぺろりと舐めると、センセの手首から手を離す。センセはびっくりしたらしく、身動き一つしないまま目を大きく見開いていた。
「そっちも開けてみて?」
 硬直したみたいに動かないセンセに、今度はこっちがいたずらっ子になった気分。
 そんな想いに満足感を抱きつつ、誕生日プレゼントを目で示すと、センセは「ああ」とか「うん」とか言いながら、チョコの包みをカウンターに置いた。
 箱と同じ白いリボンがするりと解かれ、センセの両手が蓋を持ち上げる。
 中から覗いたのは薄いブルーのドレスシャツ。
「これ……」
「これなら、普段でも使えるでしょ? サイズも、たぶん大丈夫なはず」
 身に着ける物を贈るのは、その人を束縛したい想いから来るものだって話がある。
 もちろん、そんな深い意味が無い場合も多いんだけどさ。
 好きな人に身に着ける物を贈る場合は、少なからず束縛したいって想いがあると思う。
 一介の女子高生のお小遣いじゃ、プレゼント出来る物も限られてるし、むしろ時計や靴なんかは高すぎて、今の私とセンセの距離じゃ不釣り合い。
 それに普段からノータイにシャツのセンセだから、これなら特別誰かに意識される事もないはずだ。
「センセ?」
 センセは箱の中身を見つめたまま動かない。
 趣味に合わなかったのかと不安に思いつつ顔を覗き込むと、意外な事にセンセは泣きそうな顔で笑っていた。
「せん――」
「ありがとな」
 小さな小さな感謝の言葉。
 顔を上げたセンセは私に視線を合わせ、本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。
 その顔があまりにも嬉しそうだったから。今度は私が言葉を失った。
「大事にさせてもらう」
「あ……うん」
 そっと箱の蓋を閉じ、青い包みと白い箱を重ねて戻す。
「値段じゃないんだな、こういうの」
 重ねたプレゼントを見つめながらセンセがぽつりと呟いた。
「なんか……上手く言えないけど。これを選んでるお前とか想像したら、めちゃくちゃ嬉しくなった」
「そ……んな、全然大した物じゃないし。大袈裟だよ、センセ」
 そんな風に言われるなんて思わなかった。
555ナンパ続編 番外バレンタイン 10/12:2010/02/14(日) 23:12:19 ID:6i1cVj0A
 むしろセンセを驚かせたいって気持ちの方が大きかったから……そう言われると、どうして良いのか分からない。
 無性に照れ臭くなって、私は慌ててセンセから視線を外すと、ティーカップに手を伸ばす。
 けれどカップを手にする前に、私の手はセンセの大きな手に包み込まれた。
「けど、好きな奴から貰えるのって、やっぱ嬉しい」
 ありがとう、ともう一度呟くセンセの顔は、やっぱり嬉しそうで。
 握られた手の大きさに。その暖かさに。穏やかな声に。顔を赤くする私を見たセンセは、ちらりと私の後ろを気にして、それからゆっくりと私に口付けを落とした。
 優しく唇が重ねられ息が止まる。
 暖かな舌が唇を這う感触に思わず口を引き結んだけれど、センセの舌は唇の隙間からするりと侵入を果たす。
 それに応える事もままならず、私は強く目を閉じてセンセにされるがまま。
 唇を柔らかく噛まれ、拳を作る私の手を、センセはあくまで優しくしっかりと握りしめる。

 チョコの味が残るキスは、すごくすごく甘かった。

 その甘さに酔いそうになった頃、センセは名残惜しそうに唇を離した。
 もう一度、私の背後に目をやったセンセにつられ、私もお店の出入り口を振り返る。
 店長さんはガラスの向こうで、こちらに背を向け何やら楽しそうに笑っていた。
 その事に少し安心していると、今度はセンセの方から意外な言葉が飛び出した。
「……付き合うか」
「え……?」
 振り向くと、センセは私の手を恋人繋ぎに握り直し、しれっとした顔付きで。
「今の中途半端な距離って、正直かなり嫌なんだけど」
 まだ顔に血が昇っている私を視線だけで見下ろして、反対側の手にコーヒーカップを持ち上げた。
「そ……う?」
 本音を言えば私だって嫌だけど。
 でも、教師と生徒って立場がある以上、越えちゃいけない一線があるのも確か。
 さっきのキスだって、こうして手を握ってる事だって、有り得ない距離だ。
 今日は特別な日。バレンタインで誕生日。だから、特別なんであって、これが特別じゃなくなったら……自制出来る自信は私にはない。
556ナンパ続編 番外バレンタイン 11/12:2010/02/14(日) 23:13:13 ID:6i1cVj0A
 だから敢えて否定も肯定もしない私に、コーヒーを飲み干したセンセは、困ったように眉を寄せた。
「むしろ我慢する方が嫌っつか……。二人の時ぐらいは、こう言う距離で居たいんだよ、俺は」
 そう言って、私の手を自分の足に乗せ、その分、私とセンセの距離は近くなる。
「嫌なら、手、離すぞ」
「あ、それ脅し」
「何とでも言え。――返事は?」
 痛いぐらいに握られた手は、拒否する事を拒んでいるよう。
 ここで即答出来れば可愛いんだろうけど――残念ながら私はそこまで素直じゃない。
 だから代わりに、紅茶を一息に飲み干して、センセの手を強く握り返した。
「電話する前に、メールしてくれる?」
「ああ」
「会えなくても、文句言わない?」
「それはこっちの台詞」
 大人なセンセは、子どもな私の言葉に、いちいち素直に頷いてくれる。
 それが少し悔しくて。でも、それ以上に嬉しくて。
 私はセンセに寄り添うと、にぃっと笑ってセンセを見上げた。
「海でナンパは?」
「……二度としない」
 私の言葉に、センセはぐっと押し黙り、それから苦い笑みを浮かべた。
「なら良しっ」
 センセの返答に満足して私が笑みを深くした、ちょうどその時、背後で扉の開く音が聞こえた。
「おっ、らぶらぶだねー、お二人さん」
 からかうような店長さんの言葉に、私は思わず身を引こうとする。
 けれど。
「バレンタインすから。電話、もう良いんすか?」
 しれっとした顔付きのセンセは、私の手を握り締めたまま、通り過ぎる店長さんに至って普通に声を掛けた。
「ああ。細野君、あんま見せつけんなよ?」
「普通でしょ、これぐらいは」
「言うねえ」
 握った手を店長さんに見せびらかすもんだから、私は内心恥ずかしくて仕方ない。
 カウンターの奥に戻る店長さんは、そんな私とセンセの様子に、ニヤリと笑って口を開いた。
「その様子だと、上手く行ってるみたいだな」
「お陰様で」
「おいおい、ちょっとは照れろ。からかい甲斐のないヤツだな」
557ナンパ続編 番外バレンタイン 11/12:2010/02/14(日) 23:15:48 ID:6i1cVj0A
「ヤですよ。つか、人を玩具にしすぎなんすよ、マスターは」
「そんな事ぁねえ。細野君の反応が面白いから、ついついからかいたくなっちまうんだよ」
「俺は面白くないんすけど」

 ……やっぱり面白い。

 目の前の遣り取りに再び笑いがこみ上げる。
 そんな私に気付いたか、センセと店長さんは、二人して私に視線を向けた。
「ほら、細野君が面白すぎるから」
「違いますって。お前も笑うな」
「ご……ごめん」
 ニヤニヤ笑う店長さんと、少しむくれたセンセに、私はなかなか笑いをおさめる事が出来ない。

 これからもこんな距離でセンセを見られると思うと、その嬉しさも重なって、お店を出るまでずっと、私はくすくすと笑っていた。



 余談ではあるけれど、センセは早速月曜に私が贈った誕生日プレゼントを身に着けて来て。
 その事についニヤニヤしてしまったのは、ここだけの話だ。

*****

以上です
女の子だって色々大変、と言うお話

次回からはまた淫行教師目線で進めますので、今しばらくお付き合いをお願いしますノシ
558名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 23:19:30 ID:7Jl9ftf+
リアールターイムぐっじょーぶ!
559名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 23:30:50 ID:8UxprLjo
>>546
GJです。
生徒視線もまたほのぼのとしていいですね。

>>545の私のものは続きません。
やっつけで書いたので。今は反省している。
560名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 06:00:22 ID:qA+1phWT
ナンパ野郎の分際でバレンタインデーだと!
GJだ!

>>559
ん、よく聞こえなかったんだが。
当然、ホワイトデーに亜由美さんからの
逆お返し編もあるんだよな。
期待しているぞ。
561名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 07:28:27 ID:jy8mzDP5
年に何度も誕生日があるんじゃねえだろうなぁ…おい
と思ったのは俺だけか?
二度とナンパすんなよ!GJだ
562名無しさん@ピンキー:2010/02/15(月) 16:25:38 ID:8TlpvzTj
>>557
gjです!!すごくニヤニヤしてしまったw
563名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 00:40:58 ID:cSZz+W7U
ビジネスジャンプのソムリエールに年の差カップルが出てた
564三つ葉のクローバー 6 1/8:2010/02/17(水) 10:57:58 ID:CgSzgYOI
 明日で今年も終わる。

 一昨日の夜あいつに送ったメールに対する返事は
『迷惑かけてごめん。ありがと』
だった。その一言以来あいつの言葉を貰っていない。
 俺からもどう返していいかわからず今に至る。


 年越しの買い出しのため、暇なのもあって普段は行かないショッピングセンターまで車を出した。
平日でも子供が多い。冬休みだしな。
 あとは家族連れか、売り場によってはカップルもいたりする。
 あんなだったら外の寒さなどどうでも良いと思えるんだろうか、と彼氏の上着のポケットに手を入れて
微笑んでる女の子を見て思う。……う、うらやましくなんかないんだからねっ!!
 あーやってらんねえ。そばでも買って早く帰るか。酒も箱買いしよう、車だし。

「千田君!?」
 食品売り場を出た所で掛けられた声に振り返る。
「ああ、やっぱり」
「と、知子ちゃん!?」
「時間ある?」

 一昨日の礼にお茶をと言われて、フードコートのコーヒーショップに入った。


「この前はごめんね。本当にありがとう、迷惑掛けて……」
「いや、俺は何も」
「ううん。千田君じゃなかったらどうなってたかと思う。やっぱりあのコの事安心して任せられるのは貴方よね。
 だからって甘やかしちゃダメよ。っとに未成年のくせに飲酒なんて!」
「甘やかしてはない……ていうか俺なんか本当にそんな」
「ううん。千田君が庇って宥めてくれたお陰で、親も今回はそれ程きつくは叱らなかったのよ。……大事に
 してるのね」
 そんな。
 ぐだぐだといい加減に扱ってきたからあんな風に。ガキ扱いをし続ける事で、俺は自分の気持ちの変化から
目を背けたんだ。逃げた、言うなれば卑怯者だ。
「ねぇ。それ、年越しの?」
「ああ、うん。今年は田舎帰んないからね」
 そろそろ良い話は無いのかと煩い親元に手ぶらじゃ帰れないし、何よりそんな気になれない。夏に
帰ったばかりだしいいや。
「そうなの?……私も母も下戸だから似ちゃったのね、知美。本当なら一緒に来るはずだったんでしょ?」
 俺の足下の買い物の荷物を見ている。
565三つ葉のクローバー 6 2/8:2010/02/17(水) 10:58:51 ID:CgSzgYOI
「いや、そんな予定ないよ」
 連絡も無い。
 再び足音は途絶えた。もしかしたらこのままかもしれない。いつも約束なんかしなかった。だから、
いつまたそうなってもおかしくはなかった。
「ああ、そうかもね」
「何か知ってる!?」
 思わず身を乗り出した俺に怯んで身を竦める彼女を見て、我に返った。
「あ……ごめん」
「いえ、別にいいけど。大丈夫よそんなに心配しなくたって。ただの二日酔いだから。昨日電話してみたけど
 会話するのも辛いみたい。ごめんね、その分じゃお礼すらしてないのね」
「メールは一応……ならいいんだ、うん」
 シカトされてるわけじゃないのかもとわかったら、少しホッとしたのか頬が弛んでしまった。それを
知子ちゃんに見られて、くすりと笑う仕草に照れくささを感じカップに口をつけごまかした。
「てっきり貴方と過ごすものだと思ったのに。違うのかー」
「何で?」
「だって、この頃ずっと会ってるって聞いてたから。イヴの日も予定は?って聞いたら『今年は出掛ける』
 って。だから年末もてっきり」
 それはあの茶髪野郎の事ではないのか?
「毎週末バイト以外に出掛けるようになったから、もしかしたら……ってうちの親も思ってたみたいなのよ。
 色気より食い気なあのコが随分変わった。結婚式以降、すすんで料理とか手伝うようになったっていうし。
 私はそんなじゃなかったから、わかり易いのよ」
「そうなの?」
「うん。私結婚が決まってから慌てて花嫁修行したクチだから今大変。だからかもね」
「意外だな……」
「あーよく言われるのよね。でも私そういうの全然だめな女で。知美のほうが良い子だった。だからかな、
 貴方のお陰で随分変わったわ、あのコ、明るくなったもの」
「チ……知美……ちゃんは元々明るい娘だったと思うけど?」
 俺の記憶の、そして再会してからの彼女はずっとそんな印象だと心には刻み込まれている。
 知子ちゃんが人目を引く薔薇や百合なら、彼女はしっかりと地に根を張る素朴で小さな、でもどこか心が
和むような。

 緑色のクローバーの葉の中にぽつんと埋もれる白いやつ、あれなんだっけ。
566三つ葉のクローバー 6 3/8:2010/02/17(水) 10:59:36 ID:CgSzgYOI
「私は割と単純で直結型でね、知美はそのせいか慎重でどちらかと言うと目立たない子だったの。だからなのか
 自分を抑えてる所があって、けど芯はしっかりしてるから黙って堪えて頑張るタイプなのよね。それが
 私と違うのよ。泣き言一つ言わないで……だからかな、一時期口をあまり聞いてくれなくなったりしたの。
 歳が離れてるのもあるんだろうけど。だから千田君と凄く仲良くなったのには驚いたわ」

 俺もそれを聞いて驚いた。

『お姉ちゃんが嫌いだった』

 だった、というからにはその時受験や思春期特有の何らかだったのだろうが。華やかで出来の良い姉に対する
嫉妬や反抗心があったのかもしれない。
 もし俺に対して皆が思うようにチビが心を許して甘えていたのだとしたら、それはあいつを『知子ちゃんの妹』
ではなく『知美』というただの女の子として扱ったからに過ぎない。
 もっとも、俺はそこに隠されていた複雑な女の子心なんざ想像すら出来ない、ただの鈍感野郎だった
だけなんだが。
「ごめんね」
 何が?と言おうとして合わさった視線を慌てて逸らして俯いた。
 相変わらずダメだ俺は。女の子と話をしてるというそれだけの事で、全身に緊張が走る。まともに顔を
合わせられるのは男か、異性ならガキんちょか母ちゃんという情けなさ。

 チビだけは平気だった。それは多分、あの頃の幼い彼女への意識が大きかったからで。

「あのコが貴方に懐いていて、それに気を回しすぎたうちの親が……。勿論私や彼はそんな心配はいらないって
 わかってたけど、私達が別れちゃったりしたから――だから、知美も本当は貴方に会いたいのを我慢したのよね。
 あのコ、高校行ってそれなりに楽しくやってはいたみたいだけど、それでもやっぱりどこか居場所を
 失くしてたように思う。それを奪ったのは私達だもの」
 あいつもそう言ったな。一緒に肩を並べた親友、そしてこのひとの旦那になった男。

 チビからその居場所を奪ったとしたら、それはそうするしかなかったとはいえ、周りの流れに従って
それを選んだ俺――成人したばかりの非力な当時の自分だってそうだ。
567三つ葉のクローバー 6 4/8:2010/02/17(水) 11:00:27 ID:CgSzgYOI
 今ならそんなものは、つまらない心配だと笑って片付けられるのだろうに。

「知子ちゃんが気に病む事ないよ。あいつも、親御さんだって当然だろうし」 

 誰のせいでもない。
 何よりも今、俺が。

「千田君……」
「あの娘を大事にしてやりたいのに、うまくいかないんだ、俺。だから何だかみんなにも申し訳ない気がして」

 逃げ腰になってしまうから。
 うまくいかなくなるのが怖くて、それで楽しい時間を壊してしまったらと考えると惜しくて。

「大事にしてくれてるじゃない。大丈夫。そこまで想ってくれてるなら、私は姉として友達として――
 貴方を信用できる」
「知子ちゃん……」
「だから千田君も幸せになって。それから」

 ――妹をお願いね。

 ゆっくり上げた顔を向けると、幸せを願ったかつての憧れのひとの満ち足りた笑顔がそこにはあった。

 フードコートの前でじゃあと背を向けかけると、まだ買い物をするという彼女が別れ際に俺を呼び止めた。
「ああ、そうそう。うちの両親ね、知美が高校入ってからは、大晦日から元旦にかけて夫婦で旅行行くの」
「へえ、それはそれは。円満でいいね」
「そうなのよ。で、今年は私もいないわけじゃない?心配だからうちに来なさいって言ってるんだけど、
『お邪魔だから〜』なんて変な気回してね。でも1人で留守番させるのはやっぱり心配だから」
「はぁ」
「……アリバイならいつでもオッケーって事、覚えといてね?」
 そうですか。それはそれは……。

 ……。

 ……はい?

「じゃあね」
 手を振り歩いていくのを見送って、ようやく意味が呑み込めた。
 人の言葉に縛られて、背中を押されて、尻叩かれて。自分からは何も出来ないで、誰かの――チビの優しさや
勇気に応えるどころか甘えてばかりで。
 俺超情けねぇ。


 そら、恋人なんか出来るわけないわな。
568三つ葉のクローバー 6 5/8:2010/02/17(水) 11:01:34 ID:CgSzgYOI
 部屋に帰ってから窓を拭き、トイレや風呂等をできる限り綺麗にした。やっとこさ大掃除だ。大した広さも
あるまいに、つい捨て損ねた雑誌やアルバムなどという『落とし穴』にハマりつつあったせいで、終わった
頃には結構な時間になっていた(世話になってクタクタのエロ本も泣く泣く処分した)。
 久しぶりに干し、新しいシーツを掛けた布団に横になると、疲れが出たのかすぐに瞼は重くなる。


『ねぇせんちゃん、ここわかんない』
『どれどれ?……っておい、せんちゃんゆーな。先生と呼べ先生と』
『だって言いにくいんだもん。“千”田“先”生だからせんちゃんでいいじゃん。そっちこそチビチビ言うの
 やめてよ』
『あれっ?お前の名前そう読むんじゃないの?ほら見た目まんまじゃん』
『知美だよと・も・み!音読みすんな!!すごいこじつけじゃん』


 夢か。
 まだ中学生のあいつと、大学生の俺。ああやってからかって頭をわしわししてやると怒るのが面白くて。
まるで子供のじゃれあいだった。でもそれが楽しかった。勿論、邪な企みなど全く持ってはいなかった。
 でも大切だった。子供だと思っていたから素直な自分が出せた。

 ぼんやり開けた寝起きの目に映る、部屋の隅のお菓子の赤い靴。

『この人と過ごしたいって相手がいる事に意味があると思う』
 誘いなんか断れって言えば良かった。

『大事なのはさー、どんな店で 何を食べるかってより、“誰と何を”食べるかじゃん?』
 空腹を満たすだけの飯は、誰かと過ごす時間の楽しさを知った。

『幻想持ちすぎなんじゃない?』
 知子ちゃんのような綺麗な娘を恋人にした奴を皆と羨んだ。

『どんなに綺麗に着飾って可愛いと思われたとしても』
『たった1人を振り向かせらんなきゃ』
『好きな人にだけ……綺麗だと言ってもらいたい』
 知子ちゃんがどんな格好してたのか、どんな顔で話してたのかろくに思い出せもしないくせに、チビの
目尻にそって垂れた薄い眉や、拗ねて尖った口元は瞼の裏に焼き付いて離れない。再会した日のあの見事な
変わりようも。

『あたしじゃダメ、か』

 側に今、居てくれるとしたら、それは誰でもいいわけじゃない。

 それが答えだ。
569三つ葉のクローバー 6 6/8:2010/02/17(水) 11:02:41 ID:CgSzgYOI
* * *

 今年最後の日、意を決してとある場所へ向かう。
 車を停めると携帯を取り出し、薄暗くなった辺りを見回しながら耳にあてる。二階のまだ灯りの点かない
窓を見上げていると呼び出し音が切れた。
『……もしもし』
「よう。お、俺だけど、あの……元気か?」
『はぁ、生きてるよ』
 何言ってんだか俺は。違うだろう!そんなしょうもない挨拶しか出てこんのかこの引き出しは。
「あの……二日酔いどう?」
『お陰さまで』
 ああ、ダメだ会話が続かない。電話じゃだめだなやっぱ。顔が見えなきゃ平気かと思ったが、言葉がうまく
繋がらない。伝えたいものはきっとたくさんあるのに、声にならない。
「……ちょっと出て来れないか?」
 顔が見たい。
「話したい事があるんだ」
 ちゃんと直に伝えたい。
『……わかった。待ってて』

 白い息を眺めながら寒さに身を小さくしていると、ペタペタとしたサンダル履きの足音が近付いてくる。
 俯き加減にぺこんと頭を軽く下げると、俺の横に並んで車にもたれた。一応洗車したてだけど、服汚れんかな。
 白のパーカーとグレーのゆるいパンツ、二つに結わえた髪。家ではこんな感じか。すっぴんだからかな、
昔とおんなじじゃん。
「こないだはごめん。それと、ありがと」
「ああ、うん。いや、大丈夫か?その……色々と」
「うん。あんまし怒られなかったし。せんちゃんのお陰だからって……お姉ちゃん、言ってた」
「そっか」
 ピンクの靴下、なんかごつい。暖かそうだけど、上着も羽織らんと寒くないか?お、くしゃみした。ほれみぃ。
「乗れ」
 とりあえず促し助手席に座らせた。
 さて、どうしたもんか。ハンドルにもたれて言葉をあれこれ考える。
「ねえ」
「ん」
「こないだの、メールなんだけど。意味調べてみたんだけど、……意味は解ったけど、よくわかんない」
 メール?……ああ、あれか。

『役不足』

「どう取ればいいの、あれ」
「どうって、そのまんまだよ。お前は俺には、その、言うなれば勿体ないというか。もっといいのがいただろ、って」
570三つ葉のクローバー 6 7/8:2010/02/17(水) 11:03:26 ID:CgSzgYOI
「そう」
 パンツの膝をぎゅっと摘んでくすっと笑った。おお、通じたか。
「よくわかりました」
「そら良かった」
「年末、田舎帰んないの?」
「あ、うん」
「そうかー。じゃ、家でのんびり過ごすんだ?」
「まあな。だからさ、その……良か」
「あ、もう行かなきゃ!ごめんあたし出掛けるから」
「……へ?お、おいっ」
 思わず焦って、車から出ようとするチビの肩を掴んだ。
「なに?あたし着替えて出るんだけど」
「どこにっ?知子ちゃんとこか?なら行かないって言ったんじゃ」
「……違うよ。つか何で知ってんのよそれ」
「昨日外でばったり……いや、そんな事より待て話を」
「話なんかこれ以上何すんの?もういいじゃん!ほっといてよ……っ!!」
「ほっとけるかよ!バカ!!」
 ドアを開けようとする手を手首を掴んで止めた。

 弾かれたように振り向いたチビの、涙を浮かべた目に息を呑み、勢いにまかせて抱き締めた。

「何で、こうなるんだよ」
「せ……」
「こないだの奴か?」
「違う……」
「ああ、もうそんなんどうでもいい。けど、もう嫌だ。行くなよチビ。行かないでくれよ、他の奴んとこなんか」
 やべえ、泣きそうだ俺。きめぇ。でももし、このまま黙って行かせてしまったら、

もうこいつとは

本当に会えなくなる気がして。

「……どうして?」
 耳元にあるチビの唇から震える声が届く。
「あたしの事振ったんじゃなかったの?」
「へっ!?なんで、いつぅ?」
「だって、ふつー『君は俺には勿体ない』なんて、お断りの常套句じゃん。あれってそういう意味なんじゃないの?」
「えええぇぇ!?」
 言われてみてば、あれは相手を傷付けないための断り文句だとしても違和感はないわな。つうかさっき
言ったあれはまさにそう取られても仕方が無いかもしれんという事に気が付いて、顔から血の気が引いた。
これだから童貞は。

「ち、ちげー……」
「ほんと?」
「ああ」

 背中にきゅうと回された両腕のきつく暖かい感触がして、今度は多分赤くなってるんだろうなと、しまりの
ない顔を想像して笑えた。
571三つ葉のクローバー 6 8/8:2010/02/17(水) 11:07:42 ID:CgSzgYOI
「こないだの男の子……前から色々誘われてたんだけどね?」
「うん」
「……あの後ちゃんと断った。どんなに相手にされなくても、やっぱり、好きでもない人に逃げるなんて
 良くないよね?」 あの、酔いつぶれた日の事かな。
「ほんとは出かけるとかも嘘。言い訳。どこも……行かない」
「……なんでうち、来なくなった?連絡だって」
「だって!できるわけないじゃん!!あんな……事……やらかしといて、どうして今更」
「俺待ってたよ」
 チビの温もりに応えるつもりで、自分からも精一杯の力で小さな背中を抱きしめ返す。

「ほんとは、ずっとお前の事待ってた。あの部屋で、お前が居てくれる事がどんなに……」

 意気地無しなのもその通りなんだけど。
「俺、お前の事大事にしたいんだ。したかったんだよ本当は」
 だからあのままヤっちゃうなんてできるわけなかった。
 したとしても、きっと自分を許せなかった。

『彼氏が欲しいんじゃないんだ』
「誰でもいいわけじゃない」

『恋がしたいの』
「お前と付き合いたい」

 また失いかけて初めてやっと素直に認める事が出来た。
「あたしの事……好きなの?」
「……お前でないとダメなんだ。俺はお前が」
 喉がくっと熱くなる。言葉を飲み込みかけて、それを堪え、ゆっくり吐き出した。

「好きなんだ」

 どきどきする。まじで心臓口から出そう。

 腕の中で泣いてる、この想いの塊をどうしても手に入れたい、失くしたくないと思った。

「あたし……あの頃は自分の気持ちも良くはわからなくて、でも、きっと。だって今も昔も、会えなくなるのが
 一番辛い」
「俺も。俺も辛い。だからもし1つだけ何かやるって誰かに言われたらその時は」
 それが他には替えられない誰かという存在だから。

『……好きな人と結ばれたい』
「お前が欲しいって言うよ……」


 濡れた目を細めて俺を見上げると、それをゆっくりと閉じた。
 何も言えず、考えず、ただただ吸い寄せられるように唇を合わせ押し当てる。

 初めてのキスはしょっぱくて、ちょっとだけ息苦しかったけど。


 二度とは戻らない瞬間を、絶対忘れまいと思った。


* * *

まだ年末しかも続く
572名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 11:32:55 ID:LzaVkTeA
おおおおリアルタイム遭遇GJ!!
よくやったせんちゃん
これは次回期待
573名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 19:18:32 ID:0ueRRanC
うはwチビ可愛いwww
次回のせんちゃんに期待しよう
574名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 19:51:24 ID:DAomrADB
うぉぉぉぉ!!!せんちゃんGJ!
頑張ったご褒美にエロい良いことが待ってる!!
575名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 23:08:27 ID:TO0CIR8H
GJGJ!!
むしろGOD JOBなんだぜ!

うおぉ、続きが気になって辛抱たまらん…!
576名無しさん@ピンキー:2010/02/18(木) 00:22:56 ID:tsirunfZ
知美ちゃんは24年物の童貞の穢れた欲望の餌食にされるのか…ゴクリ
俺ワクワクしてきたよ!
せんちゃんを信じてるから存分にやってくれ!
577名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 10:55:59 ID:Rmbcdqyu
          ∧_∧
        ⊂(´・ω・`)つ-、
      ///   /_/:::::/
      |:::|/⊂ヽノ|:::| /」   2人のめぐみの続きはまだかね。
    / ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/|
  /______/| |
  | |----------| |
578名無しさん@ピンキー:2010/02/21(日) 23:45:18 ID:BLMpxwsc
最近親父(60)が再婚した
相手は27歳…しかも妊娠させやがった…
俺(30)なんて居ない歴30年だぞ!
チキショー…
579名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 01:22:16 ID:7Nu17aKi
>>578
親父さんかっけーw
580名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 15:39:52 ID:oC6O3Zjs
め〜てるの気持ち…
581名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 20:40:19 ID:IWrxdWOy
淫行教師の続きまだ〜??
582名無しさん@ピンキー:2010/02/25(木) 13:44:46 ID:ap5qNAf6
投下期待
583三つ葉のクローバー 7 1/8:2010/02/26(金) 16:19:20 ID:3iPi+qVR
 押し当てていた唇をゆっくり離すと、ふっと息を吐いた。ガチガチに緊張してたせいもあったんだろうが、
異常に心臓の音が早く感じるのは酸欠になったのもあるかもしれん。
「ドキドキしてるね?」
 胸元に抱えたチビに聴かれるのがかなり恥ずかしい事に今更気付いたが、胸に顔を押し付けたまま動かない。
「何だよ。顔あげろよ」
「ヤダ。だって」
 つむじしか見えてない頭の柔らかな黒い髪が、喉元とか顎にこすれてこそばゆいんだけど。
 思い切ってくいっとチビの肩を掴んで、惜しみながらも体を離した。
「あ……」
「だからヤだったのに……」
 覗きこんでみれば、真っ赤っかに染まったほっぺは、涙でぐじゅぐじゅに濡れている。
「もう、変な顔してんだから見ないでよ!」
「なーにを今更」
「な……っ」

 そういう憎まれ口ばっか叩いてる普段のお前よか何倍も可愛げがあるわい。

 またチビが俯こうとするのを顔を近づけて阻止した。鼻と鼻が軽くぶつかる。
 唇を突き出すと、ちょんと軽く触れた。そのまままた顔ごと押してみると、さっきよりスムーズにチビの
それと合わさる。
 触れては離し、また離し、何度も繰り返すうちに少しずつ柔らかい感触を楽しめる余裕が出てきた。なんつうか、
いわゆるレモンの味なんか全然しないんだけど、考えてみりゃ人生初めてのチューなわけでさ。
 やべえ、なんかやめたくないんだけど。バクバク騒いでた心臓がようやく落ち着いてきた頃、長く触れ合った
のを最後にしてやっと離す事が出来た。これがキスの魔力か。
「んぶっ!?」
 もっかいだけ……と近付けた顔を思いっ切り押し返された。
「だぁめ!」
「何で!?」
「だって一応外だし。見られたら」
「ああ、そっか、うん」
 恥ずかしかっただけか。嫌がられてるわけじゃなかったんだ。なら良かった。いや、マジで。
「せんちゃんてキス魔だったんだ」
「キスだけにチュー毒……なんつって」
「……さむっ!!」
 おいどこ行くんだ。外の方が暖かいとでも言うんか?おいこら待て、俺が悪うございました。
584三つ葉のクローバー 7 2/8:2010/02/26(金) 16:21:02 ID:3iPi+qVR
「いつまでここにいる気?」
「いつまでって……」
 とっとと帰れってか?おい。冷てえぇ!!
「とりあえずー場所変えない?」
「お、おう。そうだな、どこ行く?」
 ここじゃいつまでもイチャイ……ゲフンゲフン、ゆっくり話も出来んわな。
「聞くまでもなくない?一体何をしに来たわけ」
 何って。ああ、それは、そうか、そうだ。
「お嬢様お迎えにあがりました。つうわけでうちで一緒に年越しませんか?。そばもあるし、掃除もしたし」
 何より渡したい物もある。
「それだけ?」
 まだ足りんのか!?……ああ、わかって言ってやがるなこいつは。言えってか?ああ、言えばいいんだろ
ちくしょう。そんなにじっと見るんじゃない、待つな。
「……一緒にいたいんだよ、お前と」
「うん。わかった」
 あー恥ずかしかった。なんか変な汗出てくるんだけど、人の気も知らんとくすくす笑ってやがる。俺のトレーナー
の胸んとことか多分意味もなく弄り倒したり……か、可愛いじゃねえか、くそっ。


 気持ちが通じた安心感なのか、バッグ1つ抱えてニヤニヤと助手席に座るチビの横顔を信号待ちの度に
盗み見ると、こっちまで勝手にニヤケてきやがる。つい数十分前までの不安いっぱいの空気が嘘のようだ。
 この信号、ちょっと長いんだよな。そこから色々考えてるうちに欲が出て、もう少しだけ近づきたくなった。

 膝に抱えた荷物の上の手に自分の左手をそっと伸ばし、乗せた。
 一瞬だけぱっとこっちに向けた顔は、驚いたのが丸わかりな目をしたけれど、開いたそれはすぐ垂れた
細いへにゃへにゃに変化して、その下のほっぺも緩んだ口元も薔薇色っつうの?なんかもう、ああ、いいや何でも。
 やべえ、車じゃ、運転中じゃなかったら。そんな余裕なんか無いんだけど、でも触れた手の確かな感触は幸せで。
 ああ、いっぺんやってみたかったんだよなこういうの。
「信号、変わっちゃった……」
 チビの一言でその時間はあっさり終わってしまった。
 けど、小さく拗ねたチビの言い方につい笑みが浮かんで、離した手は無事にアパートに向かうために
しっかと運動に集中する事に決めた。
585三つ葉のクローバー 7 3/8:2010/02/26(金) 16:22:54 ID:3iPi+qVR
* * *

 コーヒーを淹れてコタツに座る。
「これ、遅くなっちゃったけど」
 すっかり時期の外れたお菓子の靴を渡すと、ちょっと驚き戸惑ってぎゅっと胸に抱きかかえた。
「お子様じゃないっつうの……」
 いらねえのかよ!とツッこみかけて、出した手をほっぺにあてた。
「……泣くなよ、バカ」
「だって」

 ――覚えてなんかないと思った、って。

「……これからは、ずっと買ってやるよ」
 いくらだって買ってやる。
 しょっぱく濡れた自分の指先を眺め、それから黙って靴を抱くチビを俺が抱き締める。
 こいつ案外よく泣くやつだなぁ。
「ごめんねせんちゃん」
「なにが」
「あたしって結構湿っぽい奴なんだよね。そんでね、諦め悪いんだ」
「……構わねえよ」
 そんなの全然構わない。むしろそれで良かった。その方が有り難い。

 だってさ。

「これ飲んだらおそば作るね」
「いいよ、たまには俺の腕を見せてやる」
「やりたいの」
 腕を解くと靴を台の上に置いてカップを手にする。

「もうこれ使えなくなると思ったから……」

 本来ならどうってことの無い単なる引き出物だったペアのカップは、いつの間にか特別な意味のある物
に変わった。二人でこれを使う事、一緒にいるという事が当たり前でいて大切な時間なんだ。
それがよくわかった。
 だからあのままあっさり見捨てられずに済んでマジ良かった、俺。いやほんとそんなの困る。これはもうお前のだし。
「俺お前が居なくなると困る。だからそんな事」
「困るって何が?」
「えーとだから、物好きな世話焼きが居なくなると色々となんつーかその」
「ふーん。へー」
 首を傾げてほっぺを膨らし唇を尖らす。あ、目つきが怪しい。つうかほっぺつつきてぇ……チューしてぇ……
いや、じゃなくてだな。

「寂しいよ、お前がいないと」

 俺も相当諦めが悪いから、きっとチビを手に入れられなかったら今までの片想い以上に引きずったに違いない。
「苦しかったよ、ずっと」
「……今は?」
「ちょっと楽」
「何でちょっとなの」
「恋とは苦しいものなのだよ」
「……クさっ」

 ……。

 可愛いけど可愛くない。それでもやっぱり俺にはこいつしかいない気がする。
586三つ葉のクローバー 7 4/8:2010/02/26(金) 16:25:47 ID:3iPi+qVR
 コーヒーを飲んだ後、流しに立つチビの後ろ姿を眺めながらコタツに入ってた。
「なんか不思議だなぁ」
「何が?」
「ここでこうやってそばなんか茹でてんのが。だってもう最後だと思ったんだ。この前あんな事……」
「この前?」
 ぼんやりと頭を巡らせると、最後にここに来た日のやり取りが浮かぶ。

 見上げてくる潤んだ瞳。
 酔っ払ってなのかそれとも――ピンクに色づいたほっぺ、濡れた唇。

『試してみる?』

 袖口を摘んできた、微かに震えた指。

 俺に合わす顔が無いと思ってたんだろうか。

「そーゆー事言うなよ」
 淋しいじゃんか。
「ん……」
 何度となく目にしてきた流しに立つ後ろ姿を見てるうちに、ただこうしてぼけっとしてるだけの時間が
非常に勿体無い気がしてきた。
 今までとは違う。もうこいつ、彼女なんだよな?俺の。
 こんなふうに飯作って貰ったりすんのに憧れた。
 だからいいよな?
「せん……ちゃん?」
 立ち上がり、チビを背中から思い切って抱き締める。鼻に届く髪の匂いが不思議に甘くて柔らかい。
 車の中で真正面から包み込んだ時とは違って、菜箸を持ったまま動く事の出来ないチビをまさに『捕まえて』
るって感じがする。
「……あ、危ないよ?」
「ちょっと位平気だろ。てか、嫌?」
 箸を持った方の手は忙しなく鍋を掻き回しながら、空いた手はチビの前に組まれた俺の手にそっと重ねられる。
 ふるふると首を振ったのを確認して、抱き締める腕にぎゅうと力を込めると、背を丸めて顔を寄せた。
 チビのほっぺに俺のほっぺが当たる。ぷにぷにして、髪とはまた違う良い匂いは化粧か?つか柔らけぇ。
 思わず首筋に鼻を埋めた。うぉぉ、何とも言えんこの感じ……何か変態ぽい気もするが。
「や……ちょっと」
 微かに震えて肩を竦めるチビの声が、何かちょっと色っぽい気がする。
「だめだよ」
 くんかくんか。
「だめだってば」
 もうちょっと。
「ああもう!ほんとにだめだってば!!邪魔っ!!」
「ふぉ!?」
 肘鉄喰らわされ、悶絶。
「あ……ごめん。だって危ないから。大人しく待ってて、わかった?」
「あぃ……」
 束の間の幸せをザルにあげたそばに奪われ、すごすごとコタツに戻った。
587三つ葉のクローバー 7 5/8:2010/02/26(金) 16:27:38 ID:3iPi+qVR
 二人で夕飯を食べ、片付けが終わった後コタツに並んでテレビを観る。
 狭いし、チビが笑う度にぱしぱし腕や肩を叩いて寄ってくるから痛いし重い。けどなんか、うん。
「あ、もうこんな時間かぁ」
 その声にふと時計を見る。普段ならそろそろ帰り支度をしなくちゃならない。けど今夜は。
「このままで良いんだよな?」
「……うん」
 返事をした途端俯いて黙り込んだチビを、肩をぐいと抱いて引き寄せた。
 今夜はこのまま帰さなくていいんだ。だからもう少しだけと言わず、こうして側にいる事ができる。
 一晩中、ずっと。
 俺の考えてる事がわかってしまったのか、チビの体がきゅっと固くなった気がして、抱いた手に思わず
力が入る。いや、だから固くなったのか。どっちが先かわからないけど、多分二人の考えてる事は同じだ。
 どうしよう、こんな時俺がもっと手慣れた男だったなら、何かとスムーズにコトを運べるのだろうに、
皆無と言っていい経験値の無さが恨めしい。
 肩から離した手でくしゃくしゃと頭を撫でると、
「もうっ」
と拗ねた声をあげてその手をぺちりと叩いた。
「てっ!なんだよ良い子良い子してやってんのに」
 何となくちょっかい掛けたくなる。怒らせるってわかってるのに余計な事してでも構いたい。ほっときたくない。
 これって、いわゆる愛玩動物に近い気もするんだけど(口にだしたらまた怒るだろうな)、あながち間違い
でも無いんじゃないか。
 独りきりは辛いけど、ずっと誰かと居続けるのも疲れるもんだと思う。特に俺みたいな緊張しいの格好付けには、
きっと女の子と運良く付き合えても長くはもたなかっただろう。
 だけどそんな俺に気負いなく付き合ってくれたチビは、自然と自分をさらけ出す事の出来る数少ない相手で
あり、一番失いたくない存在であると言い切れる。
 会わなかったこの数日の間に出たその答えは、きっと間違ってはいないと思う。
「ああもう、頭が爆発してる〜っ」
「風呂入れば同じじゃん」
「そういう問題じゃない!バカ」

 不満の残る声を聞きながら湯を張りに立った。
588三つ葉のクローバー 7 6/8:2010/02/26(金) 16:29:52 ID:3iPi+qVR
 チビを先に入るように促して、部屋から居なくなった所で慌てて家捜しを始めた。
「たしか……この辺に……あったぁ!」
 押し入れの奥に押し込んであったブツを取り出す。エロDVDのような目に遭ってはならぬ、とチビの目の
届かぬ所に押し込んでおいたもんだ。無事で良かったぜ、そして長らく待たせたなと思わず頬ずりした。
うん、我ながらキモイ。
 しかしこれまでに思い余って捨てちゃったりしなくて良かったぜ。なんせ腐るもんじゃ無いからな……。

 ……。

 ……腐っとるがな。

「あのさー、ちょっと買い忘れたもんあるからコンビニ行ってくるわ」
 脱衣場の仕切りカーテン越しに声を掛けながらダウンを羽織る。
「え?じゃあ待って、あたしも行くよ」
「いい!いいから、その、すぐ、すぐ帰るし。寒いから」
 ごそごそと脱ぎかけた服を着る気配に慌てて制止をかけ、靴を履いて部屋を飛び出した。
 ポケットの中に揺れ動く小さな箱のツメの甘さを嘆きながら。


 チビを振り切ってやって来たコンビニでとりあえず牛乳を手に取ると、意を決して目的の棚の前に立つ。
 いよいよだぜ……。ごくりと喉が鳴る。
 これまで何度も手にする事なく素通りして来たそれに手を伸ばした。

「あ、いたいた、何買うの?」
「うわぁ!?」

 危うく落としそうになった牛乳パックを抱えて振り返る。
「失礼だなぁ。そんなに驚かなくてもいいでしょ?あたしはお化けかっ」
 居るはずのない人間が突然現れたらびっくりするだろうが!つかお化けより質が悪……いや、後が恐いから言うまい。
「おおお、お前何で、風呂入って待っとけって」
「メイク落とし忘れた。ついでだから他も買っとこうっと」
 手にしたカゴには、カラフルな小瓶やチューブが放り込まれていく。
「目当てのエロ本は見つかった?」
「今わざわざ買うかんなもん!」
 つうかお前がいたら買えねえんだよぉ!!
「ふーん。先に済ませるね」
 おお、そうしてくれ。つか何だその菓子の量は。さっき食い尽くしたサンタの靴の中身の立場は?
 気にはなるが敢えて聞くまい。
589三つ葉のクローバー 7 7/8:2010/02/26(金) 16:31:27 ID:3iPi+qVR
 会計を済ませてまた俺のもとに戻って来る。
「何だ?」
「んー」
 ガサガサと大きな割には軽そうな袋を揺らしながら、もじもじと俯く。
「表で待ってるからさー」
「うん」
「さっさと要るものだけ買えば?」
 そう言うと俺の手から何となく持っていた洗顔チューブを引ったくり、棚に戻して走って行った。
 ……バレてーら。
 ガラス越しに見える丸まった背中、寒そうだな。
 いつまでも迷って待たせちゃ可哀想だもんな。思い切って目の前の箱に手を伸ばし、まあそれなりに
確認をしてレジに向かう。
 機械的に仕事をこなすバイトの兄ちゃんに、実際客のカゴの中身なんぞどうだっていいんだろうなと
思わなくも無いんだけどさ。
 けど、こんなもん彼女を横に並べて買ったりしたら生々しくてちょっとアレかなーとか。
 しょうもない心配だってわかってるんだけど、慣れないせいなのかやっぱり気にしてしまう。
 別に悪い事してるわけじゃないんだけどな。
 それはいわゆる下心というものを後ろめたく感じてるせいなのかもな。

 表に出るとチビの先を歩いた。こんな暗い夜道を1人で歩きやがって、バカが。
「電話しろよお前。何かあったらどうすんだよ。危ないだろうが」
「大丈夫。鍵なら掛けてきたから、ほら」
 コタツの上にあったよと目の前で揺らして見せる。いや、そういう意味でなく。
「だってせんちゃんじゃわかんないでしょ?」
「何で。つか、石鹸で洗えばいいじゃん」
「出来るか!やっぱりわかってないじゃん。これだから女っ気の無い男は」
「へーへーすんませんね」
 確かに違いなんかわからん。言いたい事言いやがってからに。

「ねーせんちゃん。寒いんだけど」
「そらそうだろ。今夜は冷え込むらしいぞ」
「だからぁ!……わかんないかなぁ、もう」
「あ?」
 くいくいと背中を引っ張られて振り向けば、いつもは小生意気な小娘が俺の上着の裾を摘んでは、寒さのせいか
また別の理由なのか真っ赤な顔して付いて来る。
590三つ葉のクローバー 7 8/8:2010/02/26(金) 16:33:11 ID:3iPi+qVR
 あ、そうか。
 チビの買い物袋を自分のと一緒に片手で持つと、空いたほうの手で彼女の手を握った。
「へへっ」
「何だよ」
 わかりやすっ!てか、これって俺がやりたかった事じゃん。へらへらと笑ってぶんぶんと繋いだ手を振る。
 この前酔っ払ってた時と同じじゃないか。素面だよな、おい?何このテンション。つうか知子ちゃん、
貴女の妹も相当単純ですよ?
 そのまま俺のポケットに突っ込んで、互いの指を絡めた。
「暖かいね」
「うん」
 本当だ。繋いだ瞬間もそう感じた気がするけど、しっかりと収まった温もりはまた格別に思える。
「……幸せ」
 うぐっ!
 こんなタイミングでそういう事言うなよ。ひ、卑怯だっ!
 菓子袋で軽さの割にかさばるチビの買い物袋と対照的に小さな俺の袋の中で、牛乳パックに寄り添った
小箱がカサカサと揺れている。
 それに託したエロ心が何となく後ろめたさに痛んでしまうじゃないか。
「ね、それさぁ。この前は無かったの?」
「へっ?な、何の事っすか」
「白々しー。まあいいけど……。だから、手、出さなかったの?それとも……」
 酔っ払って迫った、あの夜か。
「まともじゃないってわかってるのに手出せねえよ」
「……引いた?」
「いや。そりゃビビったけどさ」
 お兄さんはやせ我慢を通すのに精一杯だったのよ。
 だから、3年程放置していた『男のたしなみ』の事などすっかり忘れてたさ。
「お前こそ、その、幻滅ぅ〜とかこのエロ親父サイテーとか」
「AV見つけられといて何を今更」
 ……そうでした。
「それにさ。何だかんだ言っても大事にしてくれてるよね?あたしの事。この前も……今も」
 それは本当にそうなんだけど、それを壊してしまいそうな衝動に襲われかけてるのも事実で。
「そういうとこ、やっぱり大人なんだと思う」
 そうあるためにドアを開けたままで部屋に招いていた。
「だから、大丈夫……」
「……」

 いつか役に立つかもと買うだけ買ってみたものの、日の目を見ぬままコンビニの入口のゴミ箱に葬られた物と
入れ替わりに手に入れたそれは、どうやら使う事を許されたらしい。


 ――後で合鍵を渡そう。

 そう思い、風呂場へ消えるチビを見ながら後ろ手に鍵を掛けた。
591名無しさん@ピンキー:2010/02/26(金) 19:30:45 ID:MiPEVNrr
GJ一番乗り!

せんちゃんの初々しさに鼻血ぶーww
期待が募るぜ
592名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 00:12:32 ID:a0HedV0V
せんちゃんが思春期のエロ野郎みたいで可愛いwwww
まぁ童貞だもんね仕方ないよね!
593名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 09:11:16 ID:3mAX2qgO
ちょ、せんちゃんに萌えちまった!!www
良いなー、初々しいカップル。
594名無しさん@ピンキー:2010/02/27(土) 23:15:03 ID:BdsKHzou
>>583-590
GJ、また逮捕に近付いたお
595名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 17:55:05 ID:ohKw/dAa
>>594
この年齢ならもう大丈夫だ!!
596名無しさん@ピンキー:2010/02/28(日) 23:32:49 ID:Ahga9PG8
変態でドSの小○○笠原茜先生ですら、
浅尾○総一○郎が18歳になるまで我慢したからな。
597名無しさん@ピンキー:2010/03/02(火) 19:22:59 ID:SRmKqpMs
あさおw元気かな
598名無しさん@ピンキー:2010/03/03(水) 23:53:59 ID:0CroeZEu
心配だよアサオ&先生
599名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 00:09:08 ID:3CXHoMJk
私は、34歳の×イチ子持ちの
親父です^^:
娘は今中1なんだけど
 
娘の友達と恋しちゃった><
 
出会いはチャットだったんだけど
すごく仲良くなって
写メとかも交換したりしてたんだけど
 
ある日、娘がその子を家に連れてきて
ビックリしました。
 
その子は
ぜんぜんおkみたいなのですが
 
娘にバレたら、どんな顔されるんだろうw
でもその友達とは、娘にばれないように
こっそり会っています。
 
肉体関係をもってしまったら
犯罪になってしまうんで
我慢していますが
 
その子はまだ処女なのですが
最近、急に求めてきました
 
もう我慢の限界です><
どうしよう・・・ 

600名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 09:49:00 ID:gfsjyX0A
>>596
伏せ字になってねぇよw
601名無しさん@ピンキー:2010/03/04(木) 22:13:18 ID:nDxF5RAX
>>600
ほんとだ!!浅尾の文字に夢中で気づかなかったww

せんちゃんもヘタレがんばれw
602名無しさん@ピンキー:2010/03/05(金) 18:55:35 ID:/Vx65+vv
おまえらなら分かってくれるはず

ブリーチの夜一さんと一護の組み合わせは最高だよな
603名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 04:58:37 ID:gA+msYW8
何歳差だよw
604名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 07:10:36 ID:GwMQwRSY
保管庫更新乙

読み返すと、続きが気になるネタって結構あるのな
605名無しさん@ピンキー:2010/03/06(土) 23:12:23 ID:gA+msYW8
早くも5スレ目の欄まで準備万端でワロタ
606名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 02:21:40 ID:VWE9fFz0
>>604
おっさん探偵と住み込み少女の続きが気になる
607三つ葉のクローバー 8 1/12:2010/03/08(月) 16:21:45 ID:ryCp49L8
やっとというか、いきなりというかエロ


* * *

 一組しか無い布団の上で、向かい合い座ってキスをした。
 素肌の上に羽織った俺のパーカー。
 見慣れたそれを不思議な気持ちで眺め、震える指でファスナーを摘んで下ろした。
 真ん中にリボンが付いたフリフリのブラジャー。可愛いのしてんだな、とか思いながら緊張のあまり喉が
渇いて、唾をごくりと飲み込んだ。
 その間チビは何も言わず、黙って唇を噛んで俯いたまま。
 嫌だなんて言わない。けど、広げて肩から脱がせようとした途端に、
「……やっ」
と呟いて身を竦めた。
 あ、うぁ、えっとどうしよう。やっぱ本当は嫌なのかな?
 いやよいやよもすきのうち、でいいのかな?でも気が変わったなんて言われたら?俺、どうしていいかわかんない。
 中途半端なかたちでストップしたままオロオロし、悩む。
 嫌われたくない、こいつに。
「あ……やっぱやめ……」
 何とか喉の奥から絞り出した諦めの言葉に、ぶんぶんと首を振り
「ううん!」
と慌てた声で返してくる。
 でもなぁ。
「……恥ずかしいんだもん」
 うん。でも脱がなきゃアレだし、見たいし。
 思い切ってそのまま押し倒してパーカーを捲った。
「あ……」
 はだけた肩が震えて漏れた声が色っぽい。それだけなのにもう俺、パンツの中ががっちがちになってる。
 胸の上に置かれた手を払うともう一回ブラジャーを眺めた。つか、外したいんだけど、どうやればいいのか
良くわからない。
 躰の下に手を差し込んで背中を探る。ついと引っ張れば金具の手応えがあるものの、やればやるほど外れる
気配がなくて焦る。やばい、早くも詰まった?
「……待って」
 言われて背中から手を抜くと、まだ通していたままの袖から腕を抜き、躰を捻って横を向いた。
 オレンジ色の豆電球の灯りをたよりにホックを外す。なる程こうなってるんだ、わかれば簡単じゃん。
 チビの背中に敷かれた服を抜きブラと一緒に脇へ放り投げると、自分もシャツを脱ぎ捨て覆い被さった。
608三つ葉のクローバー 8 2/12:2010/03/08(月) 16:22:39 ID:ryCp49L8
 ふわっと広がる長い髪を撫でながらキスをした。
 ほんの少し唇を突き出して啄むような、なんか小鳥みたいなキス。初めてのやつはただ押し当てただけだった
けど、それじゃこんな柔らかいのを楽しめやしない。
 てか、たった1日でどんだけ〜。やりすぎだろ、明らかに。
 でもいい。唇だけでこんなに気持ちいいなら、これ以上のコトしたら俺、どうなるんだろう?
 チビの素足の太ももに当たるムスコさんは痛い程張りつめてる。下はまだスウェット越しなのに。
 耳元にずらした唇をあてると、んっ、と小さなため息がこぼれた。竦めた首筋に鼻を埋めると、くすくすと
囁くような笑い声。
 何だよ。くすぐったいのか?
 嫌かと聞けば、んーんと首を振る。
 そうかと耳たぶを軽く噛んでみたら、きゃっと小声をあげて俺にしがみつく。
 ――まさか、感じてる?
 舌を出して耳の後ろから首筋を舐めてみると、ふうっと息を漏らしてのけぞった。
 ぎゅっとしがみつく力が一瞬強くなる。
 くっ付いた裸の胸と胸が暖かいのと、柔らかくつぶれた感触がふわふわとして気持ちいい。乳首が擦れて
なんかこう……ちょっと変な感じもするけど。
「な、さっきシャンプーも買った?」
「ううん。ここんちの借りたよ」
「ふーん」
 ああ、やっぱりいい匂いがする。首筋に押し付けた鼻から思いっきり息を吸い込む。
 何でだろう?同じやつ使ってる筈なのに、数倍いい匂いがするじゃん。俺じゃこんなになんないぞ。それで
どこ触っても柔らかくてすべすべしてて、ああ、女の子って全身が気持ちいい。ずっと撫で回していたいと思う。
 少しだけ力を入れながら首筋に吸い付いた。
 キスマークとかって、どれくらいで付くんだろ?加減がわからんと考えつつ肩や腕、太ももへと手を這わす。
 ううっと押し殺すような声がして顔を見ると、唇を噛んで躰を震わせてる。
 そんな様子から俺の頭に一抹の不安がよぎった。
「……あの、さ」
「あ……な、なに?」
「うん、えっと」
 どうしよう。聞いたら引くかな?けど、やっぱりそうだったら困るし。
609三つ葉のクローバー 8 3/12:2010/03/08(月) 16:23:33 ID:ryCp49L8
「あんまり気持ち良くない?」
「はぁ!?ちょっ……そういうコト聞かないでよ……」
「や、でもお前の嫌な事したくないし」
 俺は既にかなり気持ちいい思いしてるんだけどさ。
「声とかあんまり……」
「それは、だって!恥ずかしいから……そんな変な声出せない……」
 へ?そうなん?
「隣とか、聞こえちゃったらやだし」
「……ばかだなぁ」
 壁は確かに薄いが、大丈夫だろ少しくらい。つうか、もじもじして口元押さえてやんの。可愛いじゃんか。
しかも、それに気を取られてるせいで、お……おっぱいが!
 じっくり見る余裕もどこへやら、丸見えのそれに手を乗せた。おお、柔らけぇ。
「あ、ん……っ」
 なんて声出すんだ。いいぞもっと出せ。
 手のひらで包むようにしてみると、膨らんだ部分がイイ感じに収まる。それをふにふに指を動かせば、
おお、揉める。おっぱいってこんな感じかぁ……。
 本やDVDだとゆっさゆさして揉むのも激しくひと苦労、て印象だったんだけど、多分それは、俺が
きょぬーを選んでいたせいだろう。ああそうさ、俺はおっぱいが好きだ!
 つうか男はみんな好きだろう。しかし見れば見るほど、触れば触るほど夢中になる。何これ。
「やだ……あんまり見ないでよ……」
「えっ?なんで」
「なんでって……」
 だって見たいんだもの。じっくりそれこそ端から端まで……電気点けたら……うーん。なんせ初めてナマで
見る女の子のカラダなわけで。
「……綺麗なのに」
「!?……う、うっそ」
「へ?」
「だってせんちゃ……やだ、そんな事言うなんて」
 変か?まあ確かに俺、普段なら絶対言えない。けど、
「本当だって」
今なら何でも言える、かもしんない。何か酔ってるみたいな、こう……すごくふわふわして気分が軽い。
ハイになる――みたいな。
「なんか可愛い」
「……もう、やだぁ」
 うわぁ、自分で自分がきめぇ。けど、すんなりと出た言葉は本心だ。照れて拗ねて俺の首に腕を廻して
「キス、して?」
なんてねだってすり寄ってくるこいつはまじで可愛い。
610三つ葉のクローバー 8 4/12:2010/03/08(月) 16:24:29 ID:ryCp49L8
 合わせた唇から、んっと色っぽい声が零れた。その少しだけ開いたとこにちょっと舌を突き出してみる。
 あ、嫌だったかな。やわやわの唇がきゅっと固くなった。と思ったら、ふわっと緩んで、差し込んだ舌を
少しずつ、恐る恐る吸ってくる。
 これっていわゆるディープキスってやつだろうか。加減がわからなくて口の周りがびしょ濡れになりながら、
夢中になって舌を絡めた。
 ああもうどうしよう、頭がぼうっとしてうまく働かない。
 はあはあと息を切らしながらやっとこさ唇を離すと、そのままおっぱいにかぶりつく。
 想像よりも(してましたよ、ええ)小さくて柔らかいと思った乳首は、吸い付いて舌でどうこうするうちに
どんどん固くなってきた。
 反対側の胸を包んだ手のひらで揺すりながら中指の腹で撫でてみると、少し遅れて同じように形を変えた。
「勃った……?」
「は……ん」
 慌てて口を塞ごうとしたチビの手を掴んで、枕に押さえつけて阻止する。させるか。
 んんんっ!と閉じた唇から苦しそうに声を我慢する。だからいいって言ってんのにな。
 両腕をきっちり押さえ込んだまま乳首をくわえて転がす。ちっちゃな飴みたいに舌の上に乗せるとコリコリする。
 背中を仰け反らせて、さっきよりも小さくて甲高い声をあげながら躰を震わせる。ほれ、可愛い声出るじゃんか。
 おっぱいだって、ペタじゃないけど巨乳に憧れてた俺からするとどっちかってーとちっぱ……ゲフンゲフン、
いえ何でも。いや、触ると充分いい感じだし。
 散々見てお世話になったAVのお姉ちゃん達はもっとヨガって、あんあん言って乱れてたけど、アレって
やっぱり大げさなんだな。いや、鵜呑みにしてたわけじゃないけど。でもやっぱりちと不安。
 もっと触ればわかるんだろうか。
 どきどきしながら手を下へと伸ばす。
611三つ葉のクローバー 8 5/12:2010/03/08(月) 16:25:16 ID:ryCp49L8
 つるつると生地が滑る。指がつっと何かに引っ掛かって、見るとフリルが付いてちょっと光沢のある、可愛い
パンツ。ブラとお揃いか?
「勝負パンツか……?」
「そーゆー事言わない!ばかっ」
 いてっ!頭をグーで小突かれた。でも色っぽいじゃねえか、くそう。

 脚の間に手を差し込むと、ピクッと太ももが震えた。
 そうっと恐る恐る下着の上から股の所を撫でてみる。湿って貼り付くような感触に一気に鼻息が荒くなった。
「脱がすぞ?」
「……ん」
 ぎゅっと目を瞑り、俺が下着の端に指を掛けて引っ張るに合わせて尻が浮く。
 するりと滑って膝まで下ろした所でちらりと目を向けると、ぱっと手でそこを隠された。
 押さえて膝を開こうにも下着がジャマをする。それを足首から引き抜いて、脚の間に割って入った。
「手、どけて」
 困ったようにおどおどと見上げてくる。何だろう、こいつこんなだったっけ?普段のふてぶてしさはどこいった、
おい。
「……チビ?」
 またぎゅっと目を瞑る。そう呼んでも怒んないのな。
 おっぱいに触れながらそっとキスした。ふうともらす溜め息が熱くて、時々混じる声がえっちい。うん、たまらん。
 だけど、コトが進むほどにそれとは別の反応が気になってきた。
「本当にやっちゃっていいの?」
「……えっ?」
 どこを触っても、吸ったり舐めてみたり、キスするだけでも悶えて、抱きついて応えてくれる。直にはまだ
触れてないそこも、ちゃんと感じてくれてたんだとわかって少しほっとした。だけど、あれだ。何ていうか、
柔らかな躰のどこかが頑なにそれを拒否してるような気がして、

何ていうか、怖い。

「やだったら言うよ。ていうかこんな恥ずかしい事簡単には出来ないよ」
 ああ、うん、そりゃまあ。
「そんだけ?」
「そんだけって、他に何かある?」
「や、その……俺下手なのかな、って」
「はあ!?何それっ」
 うわ、しまった。余計な事をついこの口は。
 さっき聞くなって言われたばっかりじゃん。
 枕に顔を埋めてしまった。ああ、怒ってるぅ〜!?
612三つ葉のクローバー 8 6/12:2010/03/08(月) 16:26:12 ID:ryCp49L8
 暫く沈黙が続く。これには耐えられん。
「あの、さ」
「……」
「俺な、お前が初めてのカノジョなわけよ」
 ぴくっと肩が震えた。背中、白くて綺麗だな。
「だからこんなの初めてだから、色々我慢させてるんじゃないかとか……」
「うそっ!?」
 がばっと顔をあげて振り返る。おお、乳が。重力ってすげえ。
「彼女いたって」
「あー見栄っつうか意地っつうか嘘です。すまん」
 無防備になったおっぱいに気を取られて、ハア!?ってぽかんとした顔の八の字眉が徐々に吊り上がってきた
のに気付くのが一歩遅かった。
「だ〜ま〜し〜た〜な〜!!」
「ごめ、すま、ごめんなさいっ!」
 こめかみににグーでぐりぐり右から左から痛い。しかしそのせいで無防備になったそれが目の前に。
「いい眺めだ……」
「?……!?すけべっ!!」
 慌てて両胸を隠す。うーん惜しい。……何だか今後の上下関係が見えたような気もするが。ま、いいか。

「あのね、あたしも謝んなきゃなんない」
 落ち着いた所でチビはそう言って、ごめんと頭を下げた。
「あたしも嘘ついてました」
「えっ?」
 何をだ。今までの事を思い返して見るが、何も思い当たらない。
「あたしー、この前せんちゃんに迫ったじゃん?」
 ああ、酒の勢いでな。
「あの時『女の子だから大事にしろ』とかゆったじゃん?」
 うん。言った。けどそれは返ってきた一言に一瞬にして心が凍り付いて、心臓をじわりと締めつけられる
苦しさを産んだ。それは多分。
「嫉妬したんだよねあたし。悔しかったの」
 うん、俺も。
「結婚式の日ね、せんちゃんに会って、『ああ、変わんないな』って思うと同時に、あたしの気持ちもこう、胸
 がね……くーって感じで」
 合わせた両手のひらとその向こうに見える胸をついガン見して、軽く睨まれる。こんな時にすまんねエロで。
「……精一杯強がって大人ぶって、彼女いないんでしょーなんてわかったような口聞いてカマかけたつもり
 だったの。ちょっと大人ぶって『彼氏いらない』って偉そうにして、半分は本当だけど、あとの半分はね、
『一番好きな人とはきっと結ばれない』って諦めてた強がりだった。だから、まだ独りって聞いて心の中じゃ
 万歳してた、ほんとは」
613三つ葉のクローバー 8 7/12:2010/03/08(月) 16:27:05 ID:ryCp49L8
 再会したあの時にはもう始まっていたんだ。
 本当は俺だって眩しくてどきどきして、とっくに心は奪われてた。今ならそれがわかる。
「だからショックでさ。仕方ないんだよね、歳5つも違うし、4年近く会わなかったんだから。大人なんだし
 色々あるのが普通なんだってわかってた筈なのに……って。だからどうせあたしの事見てくれないなら、
 最初で最後、ぶつかってみようと思った。もし、あたしが初めてじゃないって言ったら……気を遣う事も
 ないかもって」
「ばか……」
 涙声になる彼女を抱きしめて背中を撫でた。バカだよ、んな事考えたお前も、言わせた俺も。
「初めてするから、あんまり優しく出来ないかもしれないけど、大事にするから」
「うん」
「本当に俺でいいわけ?」
 場所もこんな、壁の薄いボロアパートのせんべい布団の上でさ。こんなだったらいっそ、こないだみたく
ラブホ位連れてってやった方が良かったんじゃないかなぁ?なんて今になって思う。
「嫌だったら全力で拒否るに決まってるじゃん!」
 おお、お前ならそうだな。初めてチビから押し付けてきた唇を啄みながら、起こしていた躰を押し倒す。
 どこでより誰と、が大事なんだよ。うん。
「そりゃ、いきなり外でとかはさすがにヤだけどさ」
「俺も嫌だそりゃ」
 そこまで変態じゃねえし。
「ねえ聞いていい?」
「ん?」
 唇をつつき合いながら胸を揉む。ああ、やっぱりいいな。
「ブラ外したのって初めて?」
「当たり前だ」
 キスもした事なかったのに。
「ホックの時に気付くべきだったよね、あたしも。緊張してたから」
「……今は?」
 つんつんした乳首をちょっと摘んでみる。
「あ……し、して……る……や、んっ」
 震える声が、さっきまでの威勢の良さを消してしまった。再び愛撫を始めると、ふたりとも言葉を交わさなくなる。
 片方に吸い付いて両胸を弄ると、甘く可愛い子猫の鳴き声が頭の上から降り注ぐ。さっきはあんなに
恥ずかしがったくせに。
614三つ葉のクローバー 8 8/12:2010/03/08(月) 16:28:01 ID:ryCp49L8
 ああもう我慢出来ない。
 散々味わったおっぱいを名残惜しく見下ろしながら、ついにそこに手を伸ばす。
 ちょっと薄いように感じる柔らかい毛を指で撫で回す。ここか、といよいよごくんと唾を飲み込んでその下に
指をあてた。
 その途端またさっきみたいに、きゅっと目と口を瞑って顔を背けるチビに
「大丈夫だから」
と自分でも『何がだよ』と突っ込みたくなる位な、イッパイイッパイな言葉しか出て来ない。
 ちっちゃな声で弱々しく
「いや……」
と首を振るチビに一瞬だけ戸惑ったが、大丈夫な方の『嫌』だと判断する位の理性は
残っていたみたいだ。
 脚を広げて指を差し込んでみる。結構深く裂けてるんだな。筋にそってちょっと動かすと、ヌルッと滑る
感触がした。さっきの布越しに感じたのと違って、引っかからず面白いようにスルスルと指が動く。 が、初めての女の子を鑑賞できるのもこれまでだ。
 もうやべえ、鼻血出そう。色々ともつんだろうか俺。
「あっ……」
 ぷくんと飛び出た小さな粒に触ると、これまでで一番の反応があった。これか、これってあの?
 恥ずかしそうに必死で押さえた口から、それでも我慢しきれずにもれて聞こえてくる声に、全身の血が
逆流するような熱さをおぼえる。
 指を少し速く動かすと、それだけ呼吸が、声が小刻みに速くなっていく。
「んぁっ……あっ……んっ……んん、ん……あっ!?んっ」
 両手を枕にそれぞれ押し付けるようにして掴み、口から引っぺがしてキスする。
 唇を塞ぎながらまたそれに中指を擦り付けてから離すと、
「――ああああっっ!?」
一層高く泣いた。頭を何回か小突かれて、肩をぱしぱした叩かれて、それでも反らした背中と
突き出た胸に痛みを忘れてくらいつく。
 うわぁ、出るときゃ出るんだそんな声。画面の中でしか見たことの無かった無修正のそこに、恐る恐る
指を抜き差ししてみる。んっ、と眉を寄せて首に腕を廻してくる。
 ゆっくり、ゆっくり――焦っちゃだめだと言い聞かせてみるのに、もう無理だ。
 限界を感じて、慌ただしく枕元を探った。
615三つ葉のクローバー 8 9/12:2010/03/08(月) 16:29:21 ID:ryCp49L8
「せんちゃん……?」
 悪いな、も、無理。返事をする余裕も無い。やっとの思いでスウェットを脱ぎ捨て、震える手で箱を開け
袋を破るとパンツを何とかずり落ろす。
 慎重に、慎重に。さっきこっそり練習した通りにブツに被せてそこにあてがう。
 えっと、どこだっけ?さっきはすんなり見つかった筈の場所に肝心のもんがうまく入らない。
 無理に入れようとしてつるんと滑る。くそっ、落ち着け。
 握ってもう一度、確認しながらゆっくりつつく。ぐっ、と引っかかる感じがして、少しだけ中に進むと
呻き声がして、チビの躰がずりっと動いた。
「力抜いてみ」
 こういう時エロ漫画なんかでよくある台詞を、とりあえず言ってみる。
「ん、わかっ……るけど……っ」
 充分濡れてる筈なのに、思ったより狭くて堅くてうまく入らない。何度か頑張ってみたものの、ほぐれる
どころか逆に押し返されて締め出されてるみたいだ。
 ああ、泣くなよもう。
 気ばかり焦って鼻息が荒くなる。
 それを感じ取ったのか、涙をごしごしと擦り腰に手を廻すと
「ごめん」
としがみついてくる。
「だいじょぶ。だから、して……」
 涙声で深呼吸して目を閉じる。
 それでちょっと頭が冷えた。
 ――俺、何してんだろ。腰にある手も、よく見りゃ脚だって微かに震えてる。突っ込もうとしてる俺だって
引っかかって痛いし、怖いし、緊張してるんだ。腹にぶつかる勢いで突っ張ってるこんなもん、無理やり
入れられるこいつの方がもっと痛いし、怖くて当たり前だよな。
「……ごめんな」
 初めて同士なんだから仕方ないよな。なのに焦って苛々して本当に悪かった。
「ちゃんとできるかわかんないけど頑張るから」
「……うん」
 本当はやめようか?って言えたらいいんだけど、ちょっと無理。ごめん。
 中途半端に脱いだパンツをちゃんと取る。うぁ、恥ずかしい、見るな。いや俺は見ないとわかんないから
いいんだよ。
 が、枕元に放ったそれを見た途端、チビの態度が一変した。
616三つ葉のクローバー 8 10/12:2010/03/08(月) 16:30:50 ID:ryCp49L8
 いきなりぷっと吹いて、それからまじまじと手に取りパンツを眺める。おい。
「お前何をこんな時に」
「せんちゃん。これってさ、お気に入りだったりする?」
「あ?ああ、まあ」
「そっか〜。……ふふっ。……ぷっ」
「ん?」
 それから両手を口に当てて体を震わせると、
「あははっ」
と笑い出した。おい何だいきなり。つか、ぱしぱし叩くな。痛ぇっつうの。
「あ、ごめん。だってさ〜。これ勝負パンツだったんだねぇ」
「……悪いか」
 ああそうだよ。一番のお気にの黒いボクサー、ここぞという今持ってきたわけだが。それが何か?
「あのまま飛んでかなくて良かったねぇ?」
「?……あっ!」
 二度目に会った日。
 こいつがこの部屋に来るきっかけになったあの日。飛ばして拾われた洗濯物、覚えてたんかこれ。
「お前だって可愛いパンツ穿いてんじゃんかよ」
「あれはっ……もう、いいじゃん!」
「お互い様」
 くそう。えっちする前にパンツ見やがって。お前のも後でじっくり見てやる!
「勝負には勝てそう?」
「どうだろうな」
 甘いムードはどこ行った。
 しかしそのおかげで、ガッチガチの緊張がいい具合に緩んだのらしい。
「ごめんね。も、平気」
「ほんと?」
「ん……だから、来て」
 両手を広げて俺を待ってくれる。
 試合再開。
 もう一度、今度は落ち着いて、ゆっくりと、優しく焦らずと言い聞かせてそこを探りそっとあてがう。
 先っぽがぐぐっとねじ込まれた所で躰を沈めると、背中に廻してきた両腕に力がこもってくる。
 あ、気持ちいい。全部入れたらどうなるんだろう。動かしたら……ああもう、悪いな、限界突破――腰を
ぐっと突いた。
 悲鳴にも似た短い声があがって、背中に鋭い痛みが走り、俺も思わず歯を食いしばった。
「あ、ごめ」
「いいよばか。気にすんな」
 これ位、涙ポロポロ流して頑張ってるお前に比べりゃどうってこたぁない、筈。外しかけた手を背中に
戻させて動き再開。
 試合は制したが、勝負は多分お前の勝ちだ。
 だってもう、俺もたんかもしれん。
617三つ葉のクローバー 8 11/12:2010/03/08(月) 16:32:03 ID:ryCp49L8
 腰を押し引き、あれを抜き差しする度に呻き声がする。苦しそうに、痛いんだろうなぁ……可哀想にと
良心がチクチク痛む。だって既に俺はもう気持ち良くて仕方がない。ああ、今更止せと言われても絶対無理。
 酷い事してる。痛いイタイと泣く女の子に乗っかって腰振ってるなんて、正気の沙汰とは思えない。
でも終わんないしな。
「……っ」
 絞り出すように呼びかけられて、動く下半身は別物のまま耳だけを寄せる。
「ん……ちゃ」
「ん?」
 あ、やべ、イキそう。にちゃにちゃとゴムの滑る音がする。
「……き。好き」
 俺も。
 そう返してやりたいのに口を開く余裕も無い。必死にキスだけを繰り返す。
 頭の中が白くなる。お腹がぴったりとくっ付いて、その重さを気遣う余裕も無く、出るものを最後の一滴も
残すまいと、夢中で腰を押し付けた。

「……終わった?」
「あ、うん」
 放心状態にあった俺をその声が現実に引き戻した。ほんの数秒にしか満たない時間だったんだろうが、
長い時間気を失った気がする。てかぶっ飛び過ぎだろ、俺。
 くたっと力尽きて伸びたゴムの先に透けて見える白いもんに、うっすら朱が被る。
 思った程出ないもんだな、色々あるんだろうけど。でも、ティッシュに付いたその跡に、やはりこれでは
痛いんだろうなと胸も痛む。なんせ男は血に弱い。
「ごめんな」
「なんで謝るの?」
「だってさ」
 処理の終わった物を放り込んだゴミ箱に何となく目がいく。
「悪い事したわけじゃないでしょ?」
「そりゃそうだけど」
「だったらいいじゃん。あたし達なかよくしただけでしょ?」
 うん。悪いどころかイイコトだ。
「だったら謝るの禁止ね!わかった?」
「……ひゃい」
 むにむにとほっぺをつねられる。
「だったらよろしい。これからもなかよくしようね?」
 なかよく……おお、望むところだ。
「はひ……喜んで!」
 俺のムスコも喜んでるぞ。
「居酒屋か!」
 引っ張る力が強くなった気が。
「い……いたひ……」
 時計は零時を回っていた。新年早々、いきなり尻に敷かれてる俺は何なんだろう。

 でも……幸せだ。
618三つ葉のクローバー 8 12/12:2010/03/08(月) 16:33:09 ID:ryCp49L8


 甘いふわふわした髪の匂いと、鼻に当たるくすぐったさに目が覚めた。
 いい感じに重い腕の中にある、口をぽかんと開けて寝ているチビの無防備な寝顔に、笑いたいのを必死に堪える。
 い、いいよな?
 そっとおでこに掛かる前髪を分けて口づけた。
 愛おしさがじわじわと湧いてくる。
 もし、あのままこの手を離していたのなら、運良く出会えたとしても、友達には戻れなかった。
 思ったよりもぽっかり空いた心の穴は大きく深すぎて、きっと他の何かや誰かじゃそれを埋める事は
出来なかっただろう。
「……チビ」
 長年呼んできたけど、もうこいつはそうするには大人になり過ぎたよ。誰だチビなんて付けたのは!
いや、そう呼んだのもオンナにしたのも俺なんだけどさ。
 こいつには数学の公式や、国語の文法とか色々教えてはきたけれど、もっと大事なことを俺は教えて
貰った気がする。
「……み」
 今まで一度もちゃんと呼ばなかった。
「……知美」
 もう一度だけ呼んでそっと頭を撫でた。
「なに……昇さん」
 ん?……なぜ俺の本名を。
「えっ!い、いつからっ!?」
「ん?……でこちゅーの後かな?」
 うああぁぁぁ!!
 くすくすと、それからニヤニヤ小悪魔みたいな目をして笑う。あああ、何かすげぇ恥ずかしいよぉ!ひいぃ。
穴があったら入れ……じゃねぇ、入りてえぇ!!
「好きだよ……せんちゃん」
 反則だ。そんな笑顔でせまられたら、もう。ああ、でもな。
 もう一度元気になったムスコを宥めつつ、ムラムラしながら幸せな二度寝をキメた。


* * *

「ねぇ、初めてが姫はじめってどうなの」
 ぶはっ!またかよ。つか知るか、ったく、俺はそんな言葉は教えてないぞ。
「めでたいって事でいいんじゃね?」
「ふーん。ね、その甘酒ちょっとちょうだい」
「だめ!お前に酒なんぞ恐いわ。ココアで我慢しろ」
 けち!と膨れて先に行ってしまったチビを慌てて追っかける。
「待てよ!ほれ、賽銭投げに行くぞ。帰ったら雑煮食おうな」
 餅みたいにふくれたほっぺをつついてやると、拗ねながらも笑うこいつが好きです。
 今年も来年もずっと一緒がいいから、神様、そこんとこよろしく。

 入れる餅の数を考えながら、手を繋いでアパートに帰った。
619名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 19:06:06 ID:ws2oDJMX
うおおおお、GJGJ!!!!
甘さと幸せな空気に禿げ萌えた!!
620名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 19:11:07 ID:CcfkVlh+
超GJ!
ニヤニヤが止まらない
621名無しさん@ピンキー:2010/03/08(月) 19:25:54 ID:RdtIZMZn
せんちゃんが遂に犯った
622名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 01:41:31 ID:hs6+fueM
ありがとうほんとありがとう

20代の初めてがこんなに萌えるとはおもわなんだw
やはりせんちゃんだからなのかほんとGJ!

ぜひ…慣れる過程もヤってほしい!
623名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 08:20:08 ID:wh/YWJ69
せんちゃん頑張ったなぁw

激しくGJ
624名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 20:24:10 ID:BKDjbyYv
童貞の生き様
625名無しさん@ピンキー:2010/03/10(水) 20:39:41 ID:GHA72z1B
童貞の生き様吹いたw
626 ◆0dkG3bxwhI :2010/03/12(金) 07:10:07 ID:HX23qjRF
細切れですが投下します
627私の夢は… ◆0dkG3bxwhI :2010/03/12(金) 07:20:05 ID:HX23qjRF
陽が傾きすっかり茜色に染まった校庭には部活動らしき生徒がちらほらと残っている。

グラウンドからは野球部であろう金属バットの甲高い音。教室棟からはメロディアスな木管楽器の音色。
校舎の奥まった位置に配された美術準備室では、それぞれの部活動に励む生徒の様子は直に目にすることはないが、美術部員の帰った教室はしんと静まりかえり、殊更遠くで聞こえる音を耳が拾ってしまう。
遠くで響いていたアルトサックスの音色が跳ねるように調子が変わった。
この美しい音色にただぼんやりと耳を傾けていられればいいのに。


藤村寛人は古びたイスを軋ませどっかりと腰を下ろした。
30代も半ばで独身。恋人はおろか女友達さえいない。けれども仕方のない事だと割り切っていた。
教師という仕事に誇りを持っているし時間も労力も注ぎこんできた。自惚れかもしれないが担任をしている生徒にも保護者にも信頼してもらっている。
トラブルの類いは一通り経験してきた。対処も手慣れたものになりつつある。
不器用ながらも真摯に応じてきたことが結果に繋がったのだろう。


だが更なるトラブルは呼びもしないのに唐突に訪れるものだ。
デスクの上には問題の一枚の用紙。

(一体、どうしたもんかね……)
628 ◆0dkG3bxwhI :2010/03/12(金) 07:21:58 ID:HX23qjRF
眉間に皺を刻み深く溜め息をつく。
つい癖で上着のポケットを漁ろうとして再び溜め息。
禁煙も2ヶ月目だと言うのにこういう時の口寂しさにはまだ慣れずにいることに苦笑する。


用紙の氏名欄に目を落とす。
『綾瀬もも』
元気で明るいクラスのムードメーカー的存在の少女だ。
授業態度は真面目だし提出物はきちんとすませる。数学の成績は誉められたものではないが副教化は得意。特に音楽と体育は優秀。
これと言って問題の無い生徒である。本来ならば呼び出す必要も無いのだが、今回は事情が違った。


ふと廊下から軽快な靴音が近づいてくる。
そういえば耳馴染みのいい木管楽器の音色は止んでいた。

からりと準備室の戸が開かれる。

「失礼しまーす」

そこからひょっこりと小柄なショートボブが頭を覗かせた。

「おお、来たか」
「遅くなっちゃった!ごめんね先生」
綾瀬は申し訳なさそうに手のひらを合わせる。
「部活に励むのはいいことだよ」
藤村も美術部の顧問があるので大して待たされてもいないし、何か夢中になることがあるのは好ましい。
綾瀬はそういう面でもとても真面目だ。

「それで本題なんだが」

綾瀬に隣のパイプ椅子をすすめ、座らせた。

「オマエ……進路希望用紙書き直しだ」
629 ◆0dkG3bxwhI :2010/03/12(金) 07:23:13 ID:HX23qjRF
藤村の言葉が理解できないのか綾瀬は大きな眼をぱちぱち瞬きさせる。
ワンテンポおくれてすっとんきょうな声を上げた。

「ええーっ、どーして!?」

(どうしてと俺の方が聞きたいさ…)
ひどく驚いた様子の彼女に深く息をつきぴらぴらの用事で頭をはたく。


「担任をからかうのもいいかげんにしろよッ」


『進路希望調査』と題されたそこには、女の子特有の可愛らしい丸文字で『藤村先生のお嫁さん』と第一第二第三希望の欄を全て使用し記入されていた。


それを目にしても綾瀬は心外だとも言うかのようにくちびるを尖らせる。
「だって女の子は16歳で結婚できるって、社会の授業でいってたもん。卒業したらすぐに16歳だもん」
「そういう問題じゃない。そもそも結婚には双方の合意が必要だ」
「じゃあせんせー合意して?」
「だからからかうのもいい加減にしろよと」


(……こいつは、小学生か…)


「からかってない!真剣です。本気です。マジです!」

630 ◆0dkG3bxwhI :2010/03/12(金) 07:26:02 ID:HX23qjRF
続きます
短くてすみません

これからの展開は迷ってます…
エロ書いたことないのであったとしてもエロくない予想…
631名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 08:48:16 ID:FhsrLDXm
進路希望お嫁さんwwwwwww

またすごい女生徒が現れたな、期待している
632名無しさん@ピンキー:2010/03/12(金) 17:25:15 ID:vZ9KntYc
進路希望お嫁さんはベタだが素晴らしい
633名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 04:29:01 ID:pjQv5K0f
卒業したらすぐに16歳ということは…女子中学生だと…?GJ!続きに期待
634名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 14:11:03 ID:vExjkZLX
明日はホワイトデーなわけだが。
淫行教師が飯村に何あげるのかキニナルナー
635名無しさん@ピンキー:2010/03/13(土) 23:07:36 ID:Z9YDyMk8
明日は年上のお姉さんや年下の美少女に、世の男共が
特性ホワイトチョコをぶっかけるSSが投下されるはず。
636名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 00:10:55 ID:z1VZYv95
「なんでうまくいかないかな…」
私はつくづくセンスがないらしい。
慎ちゃんに触発されてお菓子作りを始めてから、これで3回目の失敗。
シュークリーム、そのリベンジのシュークリームにも失敗、そして今回のチーズケーキ。
「ただいまー」
「あ、お、おかえりなさい」
「なんか焦げ臭いよ」
ギクリ。
慌ててオーブンの蓋を閉めたが、やっぱり遅かったらしい。
「ほら、やっぱり…これ、チーズケーキ、の予定だった?」
「うん…バレンタインに手作りもらったんだもん、頑張りたいよ、私も」
これは年上のささやかなプライド。
彼氏の前では飾らず気取らない私でいられるけど、やっぱりデキる優しいお姉さんでもありたいのです。
「亜由美さんたら…こんなことしてくれなくてもいいのに。
はい、ホワイトデーのマシュマロ」
「なんで先に出すかなあ…ありがと」
お菓子作ってたってわかるなら、ちょっとは空気読んでほしいな。
慎ちゃんよ、社会人ならそれくらいは必要だぞ。
…ちょっと、いたずらしてみよっと。
「開けてもいい?」
「いいよ」
包みを開けて、中に入ってた袋からマシュマロをひとつ取り出すと。
「慎ちゃん」
「なに…わっ」
驚いた慎ちゃんの口に、マシュマロが挟まれてる。
それを、口移しで半分こして食べちゃう私。
突然のことに顔を赤くしてる慎ちゃん、かーわいい!
…なんて思ってる自分も十分恥ずかしかったりする。それは内緒。
「ねえ、もうひとつ、ホワイトデーのお返し、いいかな」
「な、なに?」
ぎゅっと慎ちゃんに抱き付いた私は、上目づかいでこう言った。
「今夜は、私のこと離しちゃヤだよ?」
精一杯の甘えに、少し照れくさそうな慎ちゃんの腕が抱き締めてくれた。
637545:2010/03/14(日) 00:12:38 ID:z1VZYv95
なんとなく>>545の1ヶ月後を書いてしまいました。
皆さんの期待に沿うものではないかもしれませんが、とりあえずホワイトデー投下。

今度こそ続きませんw
638名無しさん@ピンキー:2010/03/14(日) 09:37:46 ID:uF5zwQVp
口移しキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

続かない…、だと…?
639名無しさん@ピンキー:2010/03/16(火) 23:07:39 ID:NG7YSz6Y
>>637
今夜は私のことを離さないでねの詳細について、SSで詳しくお願いします
640名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 02:00:44 ID:guxeZOiT
>>636
むしろ続きが気になるよ先生!
641名無しさん@ピンキー:2010/03/17(水) 20:50:55 ID:5N69xlzH
やはり年上のお姉さんは料理下手に限る。
642名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 10:56:03 ID:F84QhcZl
いやいや家事が得意なベタ甘世話焼きおねえさんも良いぞ
643名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 20:40:37 ID:0UC1hXxr
25歳のお姉さんと12歳の少年が出会って少年がお姉さんに一目惚れするもお姉さんはもう結婚しててしかもお腹に子供までいて少年絶望
その15年後お姉さん似のちょっと生意気な娘と大人になった元少年のラブコメ


という啓示が
一粒で二度おいしい?
644名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 20:57:12 ID:R5QEH8rt
そんな折、街中で偶然、初恋のお姉さんと運命の再開を果たす少年
初恋と今の恋の狭間で揺れる少年の葛藤を描く話題作、地上波初放送!!

でも15年後じゃ、お姉さん40歳だな…
6〜7年後の設定ならいけるか
645名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 22:12:18 ID:YRGfPwgZ
なあに、美容に気をつけてるならその年齢でもまだまだイケる

あとは元少年が親子丼を敢行すればいい
646名無しさん@ピンキー:2010/03/19(金) 22:52:14 ID:5YRLVtZS
無骨一辺倒の下級騎士のおっさん50歳と
おっさんに命を助けられた元気娘14歳とか妄想した

お姉さんモノは確かに良いが
娘っ子に振り回されるおっさんも良いなぁ
647名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 01:35:42 ID:EqxQwX1i
>>646
世界でいちばんNGな恋というエロゲをやってみるとよい
648名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 02:45:00 ID:U8JjCaCg
>>643
憧れのおねいさんは既に既婚で子持ちだがその子供の女の子も自分好みでって話は大好き

>>646
王道だな
だがそれが良い
649名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 22:24:33 ID:DkSdjscs
年下の彼氏に合わせようと
色々頑張ってるお姉さんが好き
650名無しさん@ピンキー:2010/03/20(土) 22:24:45 ID:672Ws2X/
>>643
          ∧_∧
        ⊂(´・ω・`)つ-、
      ///   /_/:::::/
      |:::|/⊂ヽノ|:::| /」  君、そのSSの投下はいつ頃になるのかね。
    / ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/|
  /______/| |
  | |----------| |
651名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 18:21:27 ID:Z+1Qhyao
>>649
そういうのが年の差萌えの醍醐味だよな!
652名無しさん@ピンキー:2010/03/21(日) 23:44:04 ID:lnVkUo2s
キャラクターに年齢設定がないからスレチかも知れないが
NエーチKの天気予報の春ちゃんと冬将軍に萌えてしょうがない
653名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 00:08:17 ID:ZRqduyne
>>652
ナカーマw
654名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 09:50:44 ID:SgEoUD5j
知ってるわそれwwww
最初見た時昨今のエヌエッチケーぱねぇwwwwって思った
655名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 15:17:42 ID:p8S06u6e
浅尾はなにをあげたんだ?

新しいハンドクリームかな?
656名無しさん@ピンキー:2010/03/22(月) 15:45:06 ID:+yUdp2zX
1日だけなんでも言う事を聞きます券
657名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 00:08:09 ID:hPQMNDPV
最近作品投下がなくて切ない夜をすごしておる(・ω・`)
658名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 04:35:23 ID:2KGIo5W7
>>657
奇遇ですね私もです。
659名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 14:21:21 ID:HZ4f3kZ1
春ちゃんて少女というより女性に見える
660名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 17:18:23 ID:cTxqUBbh
三つ葉のクローバーの番外編でチビ目線です
NGワードは「チビとせんちゃん」でお願いします
661チビとせんちゃん 1/13:2010/03/23(火) 17:19:07 ID:cTxqUBbh
「知美、彼が今日から勉強見てくれる先生よ」
「せ、千田昇です。よろしく」
 のっぽのノボルくんか。何だか冴えないおのぼりさんって感じ。
「……よろしく」
 促されて渋々下げた頭を上げる前に、隠れて舌を出した。
「じゃあよろしくお願いします」
「うん。力になれたらいいんだけどね」
 そう言ってあたしを見て笑った。


 中3の夏休みが終わり、親が成績の伸び悩むあたしに悩み、大学2年のお姉ちゃんに頼んで友達を連れて来させるようになった。
 といってもその目的はあたしの家庭教師をさせる事。知らない人間よりは知った人間の方が良いという、ただ単純に
それだけの理由らしい。まあ、家に、それも一応年頃の娘と2人きりで部屋にこもらせるわけだから。
 当のあたしはというと、相手はどんな人間だろうとどうだって良かった。皆同じだったのだ。この時も、何人目かの脱落者が
現れた位にしか思っていなかった。


 予想に反して、彼は全く辞める気配を見せなかった。

「ねえ、お姉ちゃん、言っとくけど彼氏いるよ?」
 それは1ヶ月程経ってからの事だ。
 それまでの家庭教師達は皆、初めはそれはそれは真面目に教えてくれはしたが、そのうち、この事実に打ちのめされ
次々替わっていった。
 勿論、その事は承知の上だったのだろうが、あわよくば……と安易に引き受けたものの、結局は自分の点数はおろか
あたしのテストの点数を稼ぐ事すら叶わず脱落して行った。
 それだけ愛される姉を持ったあたしは、いつも途中で投げ出され、その妹というだけの理由で利用されたに過ぎなかった。
 だが、彼は違った。

「そんなの知ってるよ。だってそいつ俺の親友だからね」

 そう言って笑って、でも少しだけ切なそうな顔をした。
「なんで引き受けたの?」
「頼まれたから」
「……辞めてもいいのに」
「なんで?」
「だってさ、やってみてわかったでしょ?それ程デキも良くないし、幾ら貰ってんのか知らないけど、ワリが合わないん
 じゃないの?」
 あのひとの妹なのに。
662チビとせんちゃん 2/13:2010/03/23(火) 17:20:01 ID:cTxqUBbh
「デキがよけりゃ家庭教師なんていらんだろう?それを良くするために俺がいるんだし」
 それに、とあたしをまっすぐ見て真顔で呟いた。

「知子ちゃんは知子ちゃん、君は君。得手不得手とか点の伸び方だって違って当たり前だろうが。だから一緒に頑張ろうぜ、な?」
 頭に乗っかってきた暖かい大きな男の人の手に、ちょっとドキッとした。そんな事最近じゃお父さんにもされてない。
「……頑張ったらなんかくれる?」
「待て待て、そんな理由で……」
 渋い顔して言いかけたのを飲み込んだのか、ぐっと詰まってせき込むと、うん、と頷いて向き直った。
「よし。じゃあ期末テストの頑張り次第じゃ何かプレゼント考えてやる。ちょうどクリスマスだしな」
「ほんと!?」
「おお」
 頭をわしわしと撫で回され、一瞬むっとして睨むつもりで見たその顔に
「約束な」
と浮かんだ笑みが、あたしの瞳から険を消した。
 その時カッと火照った頬の正体が何なのかはわからず、戸惑ったのを見破られるのが何故か怖くて慌てて手を払いのけた。
 考えてみれば、そんな心配はするだけ無駄な鈍感喪男だったんだけども。
「子供じゃない!もう頭ぐしゃぐしゃ」
「ああ、悪い悪い。じゃあ早速やってみ、まずこれからな、おチビちゃん」
 それまではどうせすぐ辞めるのだから、と全くやる気を見せなかったあたしが反応したのが余程嬉しかったらしい。
「ねぇせんちゃん、ここわかんない」
「どれどれ?……っておい、せんちゃんゆーな。先生と呼べ先生と」
「だって言いにくいんだもん。“千”田“先”生だからせんちゃんでいいじゃん。そっちこそチビチビ言うのやめてよ」
「あれっ?お前の名前そう読むんじゃないの?ほら見た目まんまじゃん」
「知美だよと・も・み!音読みすんな!!すごいこじつけじゃん」
 つかお前って。
「馴れ馴れしい……」
「あ、悪いつい。俺きょうだいいないからさ、妹とか欲しかったんだよなぁ」
663チビとせんちゃん 3/13:2010/03/23(火) 17:20:42 ID:cTxqUBbh
 妹、という言葉に緩みかけた心の紐がきゅっと締まる音を聞いた気がした。
「ふーん。お兄ちゃんか」
 いても良かったな、と思う事はあったけれど、どちらかというと妹や弟が欲しかった。
「ん?何だ?何なら先生が嫌ならお兄様とお呼」
「それは嫌」
 凹んでるよ、おい。
「……呼んで欲しかったら頑張りなよ」

 それでせいぜい点数稼ぎなよ。

「ははぁ、さてはツンデレだな?よし遠慮せず存分に甘えるがいい」
「……遠慮しとく」

 生意気で可愛げのない小娘だと思った事だろう。
 だけどあたしには、それしか彼と向かい合っていられる術がなかった。

 結果的に一番長く続いたこの冴えない家庭教師こそが、これまでの誰より深く、苦しい想いを抱えていたのかもしれないという
事実に気付いてしまったのは、役目を終え、『姉の恋人の友』という繋がりを断ち切られた後だった。


* * *

 躰を揺らす度に古い畳がミシッと音を立てる。
 何度も通って見慣れた筈の部屋は、少し角度を変えるとこんなにも違うものなのか、と新鮮な違和感を覚えながらも、
それを味わおうとする前に別の刺激に意識が持っていかれる。
 背中にある捩れたシーツの冷たさがふっと無くなって、ひんやりとした空気のそれに触れて少し震えた。
 だけど寒さを訴える前に優しい温もりがぴったりと重ねられて、背中からぎゅっと抱きしめられる。

「……ち、び」

 耳元で囁きながら、大きな手はあたしの胸を包んで揺さぶるように弄ぶ。
「それ……やだってば」
「そっか……じゃあ」
 つつっと突き出た乳首の先を指で押されて、ぞくんと痺れが走って鳥肌が立った。
「違……やぁんっ」
「何が?……じゃ、どこ」
「んもうっ……や、あ、あぁ……」
 横倒しになった体の目の前にある本棚の、一番下の段が少しずつぼやけて見えてくる。
664チビとせんちゃん 4/13:2010/03/23(火) 17:21:28 ID:cTxqUBbh
 シーツをひっつかみながら、枕に顔を埋めて声を押し殺す。そんな事はお構いなしに、その手は背中から太ももへと
自由に動いて撫で回してくる。
「なぁ」
「えっ?」
 下着の中に入り込んだ手が、お尻の丸みを確かめるようにするすると上下している。時々指先がむにゅむにゅするのが
くすぐったい。
「パンツ脱がしていい?」
「え……いいけど……」
「よし」
 仰向けに寝かし直され腰を少し浮かすと、下ろされた布は持ち上げられた太ももを通り、足下までたどり着く。
 それを脱ごうとする前に、また体は横にくるっと倒された。
「えっ?ちょ……」
「いいから」
 下になった方の足だけ曲げて引き抜かれると、下着の引っ掛かった脚をぐいと持ち上げられた。
「やぁっ!?」
 慌てて閉じようとしたのに間に合わなくて、膝を立ててねじ込まれてきた彼の脚に乗っかった状態のまま開かれた躰の中心に
指が分け入ってくる。
 その時、テレビボードのガラス戸に映る自分の姿が目に入って、探ってくる手を掴んで止めた。
「いや……」
 恥ずかしい。
 そういうコトをしてるのはわかってるけど、でも。
 背後から羽交い締めにされて、脚を広げる自分と目があって平気でいられる程の開き直りは、できそうにない。
「恥ずかしい事ないだろ?いつもしてんのに」
 蠢く指が僅かにちゅっと濡れた音を立てたのを聞いた。
「……じゃあせめて、パンツ穿かして」
「汚れるからやだって言うじゃん。何、着衣とかいうのがいいのか?」
「そうじゃ、なくて……」
 見なきゃいいだけなんだけど、ダメだと思えば思うほど目線はそこへ釘付けになっちゃう。ちらっと後ろに視線を送って
振り向こうとすると、首を伸ばして覆い被さってきた顔は、ニッコリしながらキスをくれた。
 気付いてないんだ……。
 諦めて閉じた瞼の裏に、ビクッと衝撃が走る。
665チビとせんちゃん 5/13:2010/03/23(火) 17:22:15 ID:cTxqUBbh
「エロいなー」
 引っ掛かった足首のくしゅくしゅの布を見て呟く。ていうかわざとでしょ、それ。エロ写真の見過ぎだ。ったく。
 えへへなんてスケベがかった笑いをしながら吸い付いてくる首筋がくすぐったくて、身を捩ってちょっと肘でつついて
反撃してみる。
「いてっ!軽く脇に来たぞおい」
「ふんっ」
 胸にまわしてきた手をこしょこしょと動かして揉む。身を縮めると首筋に吸い付き、耳元に息を吹きかけられて仰け反った。
「きゃ……」
「お返し」
 こんなふざけ半分の愛撫に硬くなった膨らみの先を、摘んでぐりぐりと転がして歓んでる。
 初めての夜は、何をされるのにも恥ずかしさから黙ってやり過ごす事で精一杯だったのに、信じられない。慣れっていうのは
あるもんだ。今は平気でいられるわけではないけれど。
 腕枕されながら横になり、空いた手のほうは忙しなくあたしの全身を許す限り撫で回して離さない。
 のしかかられて組み敷かれてる時よりも、捕まえられてる感が強い。
 あたしの頭を撫でてぐしゃぐしゃに乱れさせた大きな暖かい手は、今は触れると声をあげずにはいられなくなるところを
狙ってきて、これまで味わった事のなかった感覚を次々と引き出されていく。
 それは本人も愉しそうで、あたしの見せるそれぞれの反応を嬉しがっては色々と試みようとしてくる。ていうかやっぱり
24年モノの鬱憤から来てる?
「舐めちゃだめ?」
「いや!!」
「ちぇっ……」
 勘弁してよ、それはまだ!だって
「あっ……」
「こんなに濡れてるのに」
そうやって、指だけでくちゅくちゅと音を立てて、触られてるせいだというのも堪え難い恥ずかしさだというのに、見られるのが
わかっててオッケーできるわけないじゃん!
 一番感じるところを擦られて、泣きそうな程切ない息を漏らさずにいられないのに、そんなコトされたらどうなっちゃうん
だろう、あたし。
 そう思うと怖い。
666チビとせんちゃん  6/13:2010/03/23(火) 17:23:27 ID:cTxqUBbh
 自分の指を噛むようにして抑えた声は、中心からの蜜が溢れてくるのを感じる毎にのみ込むのが辛くなり、言葉にも出来ない
ような甲高い音となって喉の奥から漏れる。
「く、ぅぁ……んっ」
「イキそう?」
 それはまだ、良くわからない。多分、近いところまでは行っているのだろうけど、まだ自分を保てていると思っていられる
なら違うのかもしれない。なんせまだそういう行為を覚えて日が浅いし。
 けれど、じんじんと痺れるような気持ち良さが強くなってきて、その余りの勢いに怖くなって首を振った。
「や――だめっ!?」
 全身をびりびりと電気が走る。押さえて止めようとした彼の手を掴もうとして、気持ちとは反対にそこに押し当てたまま、
爪先が釣る程脚が引っ張られるような感覚を味わった。
「……っぁ……やぁ……はぁっ……」
 首筋にざらりとした舌が当てられ、やぁっと悲鳴をあげて仰け反った。
「も、無理……だめ」
「そっか……」
 ぎゅうっと抱きしめられて、鼻先を舐めた跡に埋めて呟く。
「そっかぁ」
 小さくても嬉しさを隠せないその声に、ぐったりとした躰を預けながら頬を緩めた。

 背中の温もりが消え、脱力した躰を仰向けに転がす。
 視界の隅に、お尻のあたりにあった堅い塊が準備を終えようとしているのをとらえた。
 いつも思うんだけど、この間は何とかならないのかなぁ?気になるけど、見ると『しっしっ』なんて猫の子の気分に
されるんで見ないフリしてるけど、みんなどうしてるんだろう。
 着けてあげる?多分ムリ。全力で逃げそう。何が今更恥ずかしいんだかわかんないんだけど、まあそれはお互い様という事か。
 つらつらとそういう事を考えてると、腕を引っ張られて起こされた。
「こっちおいで」
とあぐらを掻いてる膝の上をぽんと叩く。
 ぼうっとしていた頭が徐々に持ち直してきて、言わんとする事に気が付いた時には、開いた脚の中心にゴム付きのモノが
あてがわれて擦りつけられている。
667チビとせんちゃん 7/13:2010/03/23(火) 17:24:19 ID:cTxqUBbh
「これで!?」
「そ」
 脚をがばっと開いて抱きつくと、なんかこう……。
「……サルみたい」
 ぶっ!と吹き出して頭の後ろをぐしゃぐしゃとされる。
「お前……こういう時にそういう事言うかぁ!?」
 ほら、と促されて力を抜くと、串刺しにされていく感覚に脚が震えて、しがみつく腕に力が入る。
「んぁ……」
 圧迫感に息が詰まる。
「ちょっと痛……」
「いきなりはやっぱ無理だったか?ごめん」
「ん、でも……慣れてきた。動くのは待ってくれる?」
「ん」
 初めての時に比べたら大分こなれてきたけれど、深々と貫かれるのは、まだそこに馴染むのに時間が掛かる。
 いきなり上に乗っかるよりは、こうして密着して支えて貰えるぶん、楽かなとは思えるけど。
 背中の手がなぞるに合わせて溜め息が零れる。それを掬い取るように、開きかけた唇は舌の絡まるキスに塞がれて逃げ場を失う。
 とっくにそんなものは残っていないんだけど。
 ちょっとの間、抱き合ったまんまでキスしたり、頭を撫でて貰ったりして落ち着くのを待って貰い、
「いいよ」
と言ったのを合図に再開する。
 ゆらゆらと腰が揺れ動くと、微かに畳の軋みと共に棚がカタカタと小さな音を立てる。
「んっ」
 しっかりと強く抱きかかえてくれた手が、お尻の辺りに下りてきて、くっと掴み上げられるような感覚に思わず出そうに
なった声を堪えるために首筋に唇を押し付けた。
 それに被せるように呻き声を漏らすと、同じように向こうもあたしのそこに熱い吐息を吹きかけ吸い付く。
 深々と差し込まれたそれが、繋がった躰の真ん中で頭を突き上げ暴れてる。
 そんなふうにしておいて、何度か擦りつけるように掴んだお尻を揺すり、
「も……だめかも」
と弱音を吐いてくる。
 背中に腕を廻して支えながらあたしを仰向けにして、うまく繋がったまま上にのしかかってくる。
 そのまま膝を押し曲げられて、開いた脚の間で動くと、切なそうに息を吐きながら腰を押し付けた。
668チビとせんちゃん 8/13:2010/03/23(火) 17:25:04 ID:cTxqUBbh
「うぁ……まだイキたくない……っ」
 そう言ってるくせに腰はどんどん速く動かされるし、息は荒いし。でも、やめられちゃ困るの。
「だ……め、や、やめちゃ……いやっ」
 浅い所で抜き差しされる度に、じんわりと擦れて頭の中がどんどん真っ白な世界に近づいていく。
「――ああっ!?」
 いきなりぐい!と深いところに押し込まれて、引かれる動きに合わせて脚が震えた。
「やぁ……出しちゃいや……」
 そのまま、そこから出てっちゃいや。
「わかっ……るよ……けど……」
 太ももの付け根を抑えるように置かれていた彼の手が、あたしの脇にきて自身の躰を支えてまた動く。
「も……イ、く……ごめ……」
 耳元に寄せてきた口から途切れ途切れに言葉を発すると、ふうっと呻いて力の抜けた躰を預けてきた。
 じんじんと疼く下半身はそのままに重なったままじゃ、はっきりいって苦しい以外の何物でも無いんだけど、
「ごめん〜……ちょっと……だけ……」
なんて気の抜けた声で甘えられたら、悪い気しないじゃない?


* * *

「じゃあもう知美は誘えないねー。あんたの事話したら『会ってみたい』って子もいたのに」
「ごめんね」
「ううん、しゃーないよ。でも知らなかった!いつの間にそんなヒトできたのよ〜。しかも大人じゃん、イイな〜。
 そりゃ学生なんてコドモ相手にできないよね」
「いや……そうでもないよ?」
「またまたぁ!じゃ、他のコに声掛けてみるわ。初恋のヒトに宜しく」
 彼女はそういうと学食で暇をつぶしてる子達に片っ端から声を掛けている。
「初恋ねぇ……」
 改めて言われると、何か凄く恥ずかしいんですけど。いや、考えてみればその通りなんだけどね、なんかとんでもなく
美化してそうに思えるんですけど。
 短大に入ってから、やたらと男の子の出会いを意識した集まりみたいのが増えて、そういうのがちょっと苦手なあたしは
辟易していた。正直、付き合い上渋々参加していただけに過ぎない。
『引きずってる相手がいる』からなんていうのは、断りの理由にはならない。逆にそれなら尚更、と変なお節介気分で余計な
セッティングの場が増えただけだった。
669チビとせんちゃん 9/13:2010/03/23(火) 17:25:49 ID:cTxqUBbh
 要は面白がってるだけなんだよね、悪気はないの。ただ、愛だの恋だのばっかりのあの独特の世界があたしは苦手だったのだ。
 まぁ、これで本当にその煩わしさから解放されたわけだけども。
 だけど、本来なら幸せ一杯なはずのこの時期に、あたしは密かに不安の種を胸の中に抱えている。

 ――昨夜。事後の余韻が消え去る前に体を離され、時計を見るなり
『そろそろ帰れ』
と追い立てるように服を渡された。
『もうちょいいいじゃん……』
『ダメ。遅くなると心配するだろ?明日は学校も仕事もあるし』
『電話するから、泊まっちゃだめ?ご飯作ったげる』
『ダメだって。……無理言うなよ』
『けち!』
 何とでも言え、と背中を向けたまま呟かれて、もう後は何も言えなかった。
 車の中で交わしたおやすみのキスさえも、唇が触れてる間ですら見えない何かに阻まれている気がした。
 二人で居るときはあんなに優しい空気に包まれてるのに、ひとりになると、それらが全て夢だったのかと思える程に掻き消えて、
淋しさだけが胸をつき抜けていく。
 そりゃ、相手は社会人だし。やっぱり学生のそれとは色々違って当然なんだろうけど。
 まあ、働く前に色事の余韻を残したままってのはマズいけどさ。だったらお姉ちゃんみたいな新婚さんはどーなるわけ?
 部屋に居てほしいとか、一緒にお茶を飲みたい、ずっとこうしていたい……と包まれた温もりはきっと嘘じゃないって
信じたいのに。やっぱり惚れたが負けなの?にしても冷たいと思うんだけど、言葉とか。
 せんちゃんが気の利かない鈍感喪男なのは知ってるから、甘い台詞なんか期待はしてない。ヘタレでむっつりなのも解ってる。
 あたしが好きならそれでいいじゃんって思ってる、けど、せんちゃんの心の中が見えない事実にもやもやして胸がつかえる。

 ――両想いって切なくなくなる恋だと思ってた。

 これじゃ片想いと変わらない。それともあたしが子供なだけ?

 そんなあたしの気を知らずにいるであろう『恋人』は、突然会おうかなどと気楽なメールを寄越してきた。
670チビとせんちゃん 10/13:2010/03/23(火) 17:26:52 ID:cTxqUBbh
* * *

 最寄り駅前まで来て、通りの向こうに見えるガラス張りの店内にせんちゃんの姿を探した。
「いないなぁ……?」
 さっき着いたメールを貰った筈なのに???――まさか、と視線をずらしてみれば、ああ、やっぱり。
 この寒いのに、通りに面した外のテーブルで携帯を握り締めて小さくなってやんの、もう!多分、その理由はそれだけじゃ
ないと思うけど。
 ちょっと脅かしてやれ、なんて電話を掛けたら、握った携帯がぶるったのにびびって慌ててる。てか、出なさいよ。
「もしもし、せんちゃん?もうちょっとかかるかもー」
『あぁ!?ちょ……ざけんなお前っ』
 早くしろよなんて無愛想な声でぶっつり切られた。……何よぉ、その態度。やっぱ冷たくない?
 考えたくないけど、これが他の女の子だったり、もしも、もしもだけど――お姉ちゃんだったりしたら、こんなつっけんどんな
言い方するんだろうか。
 やっぱり、あたし、15の頃から何も変われてないのかもしれない。
 オンナになったからといって、必ずしも相応に扱われるとは限らないんだ。
 なんかムカつくなぁ。人の気も知らないで、ほんっと呑気に手帳なんか眺めて、なにニヤついてんのよ。携帯、
使い終わったなら置け!
 植え込みに隠れつつ近づいて、後ろに回るとそっから『だーれだ!』なんて驚かしてやる――つもりだったのに。
「えっ……」
「!?……うわ、びっくりした!なんだよお前はっ!!」
 その前に覗き込んだ手元のものを見て思わず声が出た。失敗した。で、振り向いたヤツに怒られた。
「趣味が悪い!」
 はいはいごめんなさい。
「もう、トイレいってくっからな。っとに寒いのに待たすから」
 知らないよ。だったら中にいりゃいいじゃん。
「何よ。こんな季節に憧れの待ち合わせシチュなんか試すからでしょ」
 慣れない場所にびびってキョロキョロしてたくせに。
「……」
 図星か。もう一つの理由、確定。
「あれ?置いてくの?」
「もういらん」
 大事そうに握り締めていた筈の携帯をテーブルに置いてくのを見て、ちょっと泣きかけたのは……内緒。
671チビとせんちゃん 11/13:2010/03/23(火) 17:27:52 ID:cTxqUBbh


 少しだけあの後中でお茶を飲みながら話をして、今、こうしてせんちゃんちに向かって歩いてる。
「今日はこのまま車出すから。……泊めたりはできないぞ」
「わかってるよ。お母さんにご飯いらないって言ってないし」
「えらく聞き分けがいいな今日は。よし良い子良い子」
「……そのかわり、どっかで遊びに行っていい?」
 土日までもたないよ。せんちゃん成分不足――なんて言ったら、らしくないって引かれるかな。うん、やめよう。
「ていうか頭撫でないでよ」
「悪い悪い。……ほれ」
 差し出された手にあたしの手を乗せると、むぎゅむぎゅ握りながら先を行く。ちょっと痛いよ。
「お前歩くの遅くね?」
「そっちが速いんだよ!」
 優しくしてよ。
「普通だろ?ああそうか俺は脚が長」
「それはない」
 速攻かよ!とツッコむものの、反応の薄いあたしに空振りしたのが堪えたのか。むーっとむくれた顔を向けた。
「なに拗ねてんだよ」
「別に」
 あっそ、と大股で進まれたもんだから、ちょっとした歩道の段差に躓きかけてよろけた。
「おっと、大丈……」
 慌ててあたしを支えて半ば抱き締めるような形のまま、戸惑った顔をして覗き込んで動きを止めた。
「こけるとこだった!せんちゃんが急ぐから」
「だからお前がゆっくり過ぎるんだって」
「そんなに早くアパートに着きたい?」
 だったら待ち合わせなんかしなきゃ良かったのに。
「そんなに早く帰らせたい?」
「……は?」
 うわ、やば。
 どうしよう。引かれた、完全に引かれた。だって泣きそうだあたし。
「お前なぁ……」
 きょろきょろと辺りを見渡して人気の無いのを確認すると、ぎゅうっと抱き締め、頭をぽんと叩くと体を離した。
 本当に一瞬で、何も無かったかのように手を繋ぎ直す。あっという間の出来事に滲みかけた涙も止まった。
「バカ。俺だってゆっくり手繋いで歩きたいんだよ。けど、そしたらお前を家に帰すのが遅くなる。だったら早く帰って
 少しでもいちゃいちゃしたい所だけど、そしたら……帰したくなくなっちまうから」
「嘘……」
「……あんまりそんな可愛い我が儘言うなよ。チューすっぞ」
 耳まで真っ赤にして、鼻啜って何言ってんのよ。
672チビとせんちゃん 12/13:2010/03/23(火) 17:28:45 ID:cTxqUBbh
「だったら泊めてくれたらいいのに」
「お前、親御さんに何て言う気だ?」
「何てって……友達んとことか、お姉ちゃんとこ」
「……正直に俺んとこ泊まるなんて言えないだろ?」
「そりゃ……でも、お姉ちゃんもあたし位の時に外泊なんて良くあったよ?だから大丈夫……と思う……けど」
「けど、やっぱり不安だろ。言わなくてもわかるだろうし、かと言って本当の事言うのは躊躇う。だからってその度に嘘つくのは
 気が引けるだろ?お前はそういう奴だ」
 さっきより心なしかゆっくりに感じる歩調で、ぽつりぽつり言葉を確実にあたしの耳に届けるように話しているのがわかる。
「俺な、お前が初めての彼女だ。お前もそうだって言ったけどさ。だからちゃんと大事にしていきたいと思ってる。でも、
 ……それだけじゃない」
 足を止めると、軽く咳払いをして、前を向いたまま暫くの沈黙の後。

「……それでお終いにする気、無いから」

 それだけ言うと、あたしが聞き返す前にまたさっさと歩き始める。

 あたし、知ってた。
 あたしが懐いて周りをうろちょろしていた事でお父さん達が変な心配をして、こっそりせんちゃんが釘を刺されたりした事。
 15のあたしは今よりもっと幼くて、そういうのに全然気が回らなかった。だから、ちっとも迷惑がらずに許してくれてたのを
いい事に、我が物顔でアパートに出入りして甘えていた。年頃だとか世間の目なんて全然考えてもみなくて。
 でもせんちゃんは優しかったから、あたしには何も言ってはくれなかった。だからあたしから少しずつ会いに行くのを止めた。
 もうあんなふうに、好きなひとを諦めるのは嫌だ。


 今さえ良ければそれでいい――そういう恋じゃないんだ。

 多分、言っているのはそういう意味なんだろう。
 あたしに嘘をつかせて、後ろめたい気持ちで逢瀬を重ねることを良しとしていないのだ。
 言葉は足りなくて、時々それにイライラしちゃうこともあるけど、それはあたしが子供なだけなのかもしれない。
 やっぱり、優しいひとだと思う。
673チビとせんちゃん 13/13:2010/03/23(火) 17:32:16 ID:cTxqUBbh
「早く帰そうと思うなら、何で呼び出したりしたの?」
「……チビ」
「何?」
 やめてよ、って言うのは今はやめとこ。
「俺もお前に会いたいな、って、考えたりするって思わん?」
 4年近く経てばもう、女の「子」じゃなくなれると思ってた。
「ただこうやってほんの少しでも、顔見られりゃ嬉しいな、明日から頑張れるなって思っちゃったんだよ。勝手言ってすまん」
 幼いあたしの頭をくしゃくしゃに撫でた。それは、想いを確かめ合う時は優しく梳くように動き、今は強くあたしを捕まえて
前に進む。込められた想いはその時々で違うけれど、その手はいつも大きくて温かい。
 やっぱりせんちゃんはオトナだ。あたしは自分の気持ちばかり先走って甘えてた気がする。いつだってそれを当たり前に
思ってたあたしはやっぱりコドモだ。本当は何も変わってないんじゃないかな。
「……な、チビ」
「ん?」
「俺が何で合い鍵渡したかわかるか?」
「さあ」
「俺だって甘えたいんだよ」
 アパートが見えてきた所でまた足を止める。
「土日だけなら俺がいるから必要ないじゃん」
「だね」
「でもそれ以外なら?大体俺の方が遅く帰ると思うんだわ」
「あっ……」
「だから、たまには週の半ばに元気の補給させて欲しかったりとかするんだよ」
 本当はちょっと気づいてた。こっそり見たテーブルの上の手帳に挟んであった、三つ葉のクローバーの栞、手放した携帯。
 ニヤけながら眺めてたのは多分、栞の裏に貼ってあった、二人で初めて撮ったプリクラ。大事に持ってた携帯がいらないと
言ったのは、あたしからの連絡を待つ必要が無くなったから。自惚れなんかじゃなかったんだ。
「30分だけ上がってく?」
「30分?」
「……それ以上だと押し倒したくなるし」
「えっち!」
 ハイ、と頭を掻き掻き顔を朱くした。
「明後日、来ていい?バイト無いからご飯作ったげる」
「マジ?じゃオムライスがいいな」
「子供じゃん」

 仕方ないから、ケチャップでおっきなハートマークをプレゼントしてあげよう。
 なんて考えながら、広い背中を眺めて階段を昇った。


* * *

本編もう少しだけ続きます
規制きついのかな…
他のが読みたいんだ!早く解除!!
674名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 17:52:17 ID:W9LmbCEL
ああもうっ G―――J!!
675名無しさん@ピンキー:2010/03/23(火) 20:22:18 ID:hPQMNDPV
うおおおおおおせんちゃーーーん!!!

てっきりこの前ので終わってしまったのかとしょんぼりしてたから嬉しすぎる
全裸で続き待ってるわ

676名無しさん@ピンキー:2010/03/24(水) 03:24:53 ID:2H2qcNqQ
部屋の合い鍵キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
677名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 01:53:27 ID:z9pOD4gA
うぁーチビ可愛い過ぎる
常に姉と比較されて姉への何とも言えない感情を抱えてたり、こういう娘さん最高だよね
しかし初恋がせんちゃんとか奥手っぷりもぷりてぃだね
こんな純粋で傷付きやすい娘さんを誑かした挙句、手篭めにするなんてせんちゃんは悪い男だ!!!
678名無しさん@ピンキー:2010/03/25(木) 21:51:06 ID:xURW86np
>>660-673
GJ、おっきした!
679名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 00:16:17 ID:hiRlKanI
年頃の女の子は、可愛いと綺麗
どっちが嬉しいのかな?
680名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 02:01:47 ID:ovsH59yg
>>679


好きな人から言われりゃどっちでも良いんじゃね?
681名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 07:48:15 ID:AjjLFs14
MGS新作のスネークとパズに禿萌。無骨なおっさんと純真なロリ…MGSスレがあるのかな(´・ω・`)
682名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 10:13:52 ID:4jXBlnKQ
>>679

年頃がいくつかにもよるし、相手がいくつかにもよるかと。

10代で年上から可愛いって言われたら、嬉しい反面で子ども扱いって思いそう

20代とかで年下から、だと迷うとこかもなぁ。


いくつでも難しいよな…
683名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 15:21:07 ID:JDh66XTc
たぶんどっちも嬉しいけどキレイ>可愛い
カワイイはいろんなニュアンスあるし。
684名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 17:51:12 ID:G+JPtX4p
>>679
綺麗な人には可愛いって言って可愛い人には綺麗って言うの
685名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 18:48:57 ID:PX6pplMB
>>681
落ちたみたいだね>MGSスレ
PWで盛り上がってそうなら立ててみるか、追い出し系スレに書いてみるのもいいんじゃないかな
後「パス」じゃね?
686名無しさん@ピンキー:2010/03/26(金) 23:29:37 ID:MNIw/pNl
>>679
因みに俺は「童貞なのね」ってババァに言われるのが嬉しい。
687名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 02:06:02 ID:rSa5NvFO
綺麗なババアにまだ童貞なの、本当に不様ねぇって呆れられながら言われたい
同じ科白を可愛らしいロリっ娘からも言われたい
そしてそんな二人と致したい
688名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 23:56:28 ID:i+JtolOv
ババァ結婚してくれ!!
689名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 17:46:00 ID:a5DD1Y//
だが断る
690名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 18:48:09 ID:SOPZnwIt
と断った年上美女をレイプして無理矢理肉体だけの関係へ
691名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 09:09:55 ID:6BjtGDep
このまんががすごい!っていうから
娚の一生 というのを読んだら
51歳男と30半ばの女の話で萌え死んだ
今日つづき買ってくる
692名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 20:53:27 ID:SKKs0F3m
せんちゃんのチビへの性的ないたずらマダー?
693名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 14:39:58 ID:0ynt+yWg
淫行教師のホワイトデーマダーチン(ry
694名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 23:19:35 ID:vcuRtMuR
二人のめぐみの交尾まだー?
695名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 22:54:03 ID:NVOqgQwt
最近は暖かくなってきたから毎晩全裸で待っててもそれほど辛くないな
696名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 23:00:14 ID:empROZL/
皆さん全裸待機モードか
697名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 10:41:38 ID:JAnX9k1+
俺の弟は14歳なんだが
その弟の彼女が21歳の女子大生…
しかも春休みになってから「勉強教えてもらう」
って言ってほぼ毎日彼女の家行ってるし…
これヤってるって判断で良い?
698名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 11:47:38 ID:JnqJNsiX
馬鹿野郎
保健の勉強に決まってるだろ!
699名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 15:27:15 ID:0vd5R3PL
>>697
オナニー覚えたての猿のように犯ってるんじゃね?
てかあんたの弟はどこでそのお姉さんと知り合ったんだ…
700名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 22:31:25 ID:JAnX9k1+
二人共有難う。
そうか、やっぱり猿のごとくSEX三昧かな…
>>699
友達の姉の友達らしい。

ところで今度のGWに彼女の家に泊まるとか
言ってんだけど(勿論勉強教えてもらう為に)…
兄兼保護者としてどうすれば…スレ違いでごめん
701名無しさん@ピンキー:2010/04/03(土) 03:18:15 ID:w+fwl6+X
>>700
晩はお楽しみになるんでしょうねって送り出す
そうか友達の姉の友達か
702名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 23:29:40 ID:PVQ9OgsO
家庭教師のお姉さんと高校生の男の子のSSが読めると聞いて
703加奈子先生       1/8:2010/04/06(火) 07:17:54 ID:xporO3Ig

僕はよく13にしては大人びていると言われる。
優しいし、落ち着いているし、思慮深い、などだ。
僕自身は別にそうは思わないけれども、もしそうだとするなら、多分両親が遊び人なせいだ。
30半ばにしてまだ新婚気分らしく、しょっちゅう学校のある僕を置いて海外に行く。
自分で炊事洗濯をしなければならないと、幼稚園児でさえ落ち着いてくるものだ。
そんな僕は周りから特別扱いされる事が多い。
僕もそれに慣れていた。
でも新任教師の加奈子先生がじっと見つめてきた時、僕は少しどきりとした。

加奈子先生は多分お嬢様だと思う。
身のこなしや丁寧な話し方が、やはりお嬢様である母と似通っているからだ。
「さようなら。気をつけて帰ってね。」
生徒1人1人に丁寧にお辞儀をして見送っている。
微笑ましいけれど、何だか不安にも思えてしまう。それぐらいお嬢様だ。
「新藤くんも、気をつけてね。」
最後まで教室に残っている僕に、加奈子先生はとてもいい笑顔をくれた。
何だかやっぱり、僕には特別優しいみたいだ。

そんな加奈子先生はある日、思いつめたような顔で僕に相談を持ちかけてきた。
「嫌ならいいのよ、気にしないでね。」
しつこくそう断ってくるが、僕は相談を受ける事に決めていた。
心配だったからだ。
問題児は絡まれたか、揃って頑固な教師陣に虐められたか。
おっとりした加奈子先生を見ているとそれら全てが不安要素になる。
でも、先生の相談はもっととんでもない事だった。

「あのね、これから先生のする事を、見ていて欲しいの。」
704加奈子先生      2/8:2010/04/06(火) 07:20:00 ID:xporO3Ig

加奈子先生は広間のような自室に僕を招いた。
そして恥ずかしそうにスカートと下着を脱ぎ去ると、茂みの中のクリトリスに触れたのだ。
「オナニー……?」
僕は訊ねる。耳年増な僕はそれが何なのか知っていた。
まぁ今時の中学生はみんな知識が豊富だけれども。
「さすがは新藤くん、こんな事まで……。」
加奈子先生は驚いたような、でも安心したような表情を作る。

それから先生はゆっくりと身の上を話し始めた。

加奈子先生はやはりかなりのお嬢様らしい。
今いる豪邸も先生が1人暮らしをする際に執事メイド付きで与えられたものだそうだ。
幼い頃から母の躾けが厳しかったと先生は言った。
それは異常なもので、なんと自慰行為すら母親の監視の下で行わされたらしい。
妙な自慰癖がつかないように、だそうだ。

加奈子先生は性に目覚めた13歳の頃から9年間、母親の前で自慰をした。
大学を卒業して教員免許を取り、ようやくそれから開放されたものの、
結局その母親の行為が娘の性癖を歪めてしまった。
『人に見られながらでないと自慰ができない』という風に。

それから加奈子先生は、自慰を見守ってくれる相手選びに大層悩んだ。
ネットで募集するのは相手の素性がわからず恐ろしい。
他の教員にお願いするなどとてもできない。
悩みに悩んでいたところ、僕に出会ったんだそうだ。
705加奈子先生      3/8:2010/04/06(火) 07:20:53 ID:xporO3Ig

「はじめて見た時から、不思議な印象だったの。
 優しそうで、賢そうで、子供なのにすごく落ち着いてる。
 新藤くんの顔を見ていると、とても安心するの。
 13歳の子にこんな所を見せてしまうのは、とてもいけない事だと解ってる。
 でも私、もうおかしくなっちゃってるの。」

加奈子先生は話しながらクリトリスを撫で回していた。
よほどの期間我慢していたのか、次々に液が溢れてくる。
クリトリスも気持ち良さそうに尖っている。
父が母を抱いていた時と同じだ。そんな時母はとても幸せそうにしていた。
なら、加奈子先生も幸せになっているのだろう。

「いいよ。先生」
僕は言った。
「僕の前で好きなだけオナニーして。大丈夫」
加奈子先生はその僕の言葉に目を見開いて、嬉しそうに笑った。
そうなるだろうとは思っていたけれども、何だか少しこそばゆい。

僕は黙って加奈子先生の自慰を見守った。
クリトリスの皮のあたりを指先でゆっくりと撫で回している。
母のしていた事に比べれば随分と控えめだ。
あそこからの液もかなり出ているし、もどかしくないのだろうか。
「ねぇ先生、あそこには指入れないの?」
僕が聞くと、快感に浸っていた先生が首を傾げる。
「……?
 でもここは、殿方しか触ってはいけないのではないの?」
やれやれ。そんな知識では今時の中学生にからかわれる。

「僕は殿方だから大丈夫だよ」
僕はそう言って加奈子先生のあそこに指を入れた。
「あ、あ、新藤くん!」
加奈子先生が僕の手を掴むけれども、僕が笑うとおずおずと手を引っ込めた。
706加奈子先生      4/8:2010/04/06(火) 07:22:09 ID:xporO3Ig

さて、しかし手を入れたところで、流石の僕だってそこからは未経験だ。
文字通り手探りでやるしかない。
あそこの中に指を入れると、中は暖かく潤んでいた。
さらに指を入れると結構強い締め付けが来る。
「よく締まるね、先生。」
僕は褒めるつもりで言った。でも加奈子先生はやっぱり不思議そうだ。
「しまる?中が塞がっているの……?」
どうも『閉まる』だと勘違いしているらしい。
「違うよ。男の人のペニスをよく締め付けそうだ、ってこと。」
僕が細くすると、加奈子先生の顔がみるみる赤くなっていく。
「え、ぺ、ペニス!?そ、それって殿方のあそこで、それがそこにって言う事は、
 ええとあ、あの子供を、」
「うん、子供を作ることだね」
僕は言い聞かせるように言った。ちょっと生意気かもしれない。
加奈子先生は真っ赤な顔で俯いた。
僕があそこの中でくりくりと指を動かすと、少し声を上げて反応する。
「うん、よく締まる。」
僕は言った。

「…………そ、その、締まるっていうのは、男の人にとって良い事なの?」
やがて加奈子先生がぼそぼそと聞いてくる。
僕は答えた。
「僕はまだ知らないけど、普通はよく締まるほど気持ち良いって聞くよ」
「それじゃあ、私のそこも、良いのかな?」
「うん。多分すごくね」
僕は正直に言う。加奈子先生は少し黙って、その後うふふ、と嬉しそうに笑った。
僕にはその笑顔がとても愛らしく見えた。

「ねぇ、新藤くん」
先生が僕の顔を見下ろして言う。
「なに?」
「……私におちんちん、入れてくれないかな。」
先生はひどく真剣な顔だ。僕は笑って答えた。
いいよ、と。
707加奈子先生      5/8:2010/04/06(火) 07:25:36 ID:xporO3Ig

僕だって男だ、若くて綺麗な先生のあそこを触る間に、物はすっかり膨張していた。
「ふわ、すごい……」
トランクスを脱いだ瞬間に先生が顔を覆う。
凄いといわれる程じゃない、大人に比べればまだまだだ。
でも、女の人の始めてとしてはちょうど良いサイズかもしれない。
「ねぇ先生、これ……舐めてもらえるかな。」
僕はあそこを先生の鼻先に突きつけた。
ローションなどの潤滑剤がないので唾を代用するしかないからだ。

ちょっと引かれるかな、と思ったが、逆に先生は目を輝かせる。
「あっ、お口で奉仕するのね。フェチラオだったかしら、知っているわ!」
見知った事があってよほど嬉しかったんだろう、顔の前に手を合わせて大はしゃぎだ。
名前は間違っているけれどもとても言えない。

「では、しっ、失礼します」
加奈子先生は正座に直り、僕を見上げた後で丁寧に包皮を剥いた。
何だか初々しすぎる。
嗜虐心をそそるというのか、相手が横暴な男だと酷い目に遭いそうだ。
先生は僕の物を両手で挟み、ゆっくりと先に舌を這わせる。
「あ、あっ」
思わず声が出てしまった。粘膜に舌が触れるのは想像以上に気持ち良い。
先生はしばらく先を舐めた後、躊躇いがちに口内へ呑み込んでいく。
あそこの先が柔らかい輪っかに包まれるようだ。
たまらない。
口内へすべて飲み込んだ後、先生はゆっくりと頭を前後させる。
あそこの傘と幹部分を歯茎の微妙な硬さが往復して、追い討ちをかけるように先を舌がくるむ。
それが何度も何度も繰り返される。
けっして上手いわけではない。恐らくどこかで目にした事を真似ているだけだ。
でも先生の柔らかな唇はとても魅力的だった。

「…ひもひい?」
先生は1度口を離して聞いた。
入れたままでは品がないと思ったらしいけれど、どうせ唾液塗れで喋れていない。
「うん、気持ちいい。」
僕は答えた。本心だ。
さらに何度か唇で扱かれた時、玉袋の辺りが痺れる感覚に襲われる。
「せ、先生やめて!」
僕は先生にストップをかけた。まさに射精する寸前だ。
我ながらよく我慢できたと思う。
「……! お、おしょまつさまれした。」
加奈子先生は事態を理解し、口元を拭いながら言った。
なんて可愛いんだ、せっかくギリギリで耐えたものが噴き出しになる。
708加奈子先生      6/8:2010/04/06(火) 07:26:30 ID:xporO3Ig

僕は先生をベッドに寝かせ、大きく脚を開かせてのし掛かった。
いわゆる正常位だ。
初めての子はバックスタイルの方が痛くないわよ、と母に言われていたが、
加奈子先生が顔を見ながらしたいと譲らないからだ。
「そ、それじゃ先生、いくよ。」
唾液で十分に濡れた逸物を加奈子先生のあそこに宛がう。
先生のそこも十分に潤っている。
「うん。もし痛かったら、直ぐにやめていいのよ?」
加奈子先生が僕の顔を撫でていった。
年上として心配してくれてるんだろうけど、それは先生の方だよと内心で笑う。
「じゃ、本当にいくね。」
僕はそう言って先生のあそこに固い物を沈めこんだ。
先生がきつく目を瞑る。
少しずつ沈めると、僕の物はきつい熱さに包まれる。
僕は気持ちいいけれど、相手がどうかわからない。僕の無知ゆえだ。
「先生、痛い?」
僕が聞くと、先生は口の端を無理に押し上げて笑みを作る。
本当は痛いのだろう。ごめんね、と僕は心の中で謝った。

慎重に腰を進める。そして半分ほどが入った頃だろうか。
「んいぃぃっ!!!」
急に先生が甲高い声を上げた。処女を失ったのだ。
それまで苦しげながらも笑みを作っていた顔が皺を刻む。
ピンク色の唇に歯を立ててしまっている。僕の好きな顔がこんなにも。
血の気が下りた。
709加奈子先生      7/8:2010/04/06(火) 07:29:13 ID:xporO3Ig

「だ、大丈夫?先生、大丈夫っっ!?」
大丈夫な筈がないのにそんな事を叫んでしまう。
身体の下で年上の女性を傷つけてしまった、
それに気が動転する。
何がクールだ、何が知的だ。所詮はガキじゃないか。
このひとの初めての相手が大人だったら、こんな事にならなかったかもしれないのに。
僕は知らない間に泣いてしまっていた。
涙が頬を伝い落ちる。
「ごめんなさい、ごめんあさいっっ……!!」
繋がったまま先生に頭を下げる。
すると、繋がる前と同じようにふいに頬が撫でられた。

「……こら、新藤くん。なぁに泣いてるの?」
顔を上げると、視界には加奈子先生の優しい笑顔があった。
いい笑顔だ。僕の涙もつられて止まる。
「よし。泣きやんだね」
先生は笑ってそう言った。それは立派な教師の顔だった。
僕の背中に何かが駆け巡る。
「先生、う、動いてもいいですか?」
なぜか敬語になってしまっていた。
「いいよ、新藤くん。」
先生がそういうや否や、僕は先生の中に腰を沈み込ませる。
加奈子先生と繋がっている、今さらながらにそう実感してしまい、今にも出そうになっていた。
「ん、ん、ん!」
先生は僕が腰を押し付けるたびに息を弾ませ、僕を抱きしめた。
僕は先生の柔らかな身体に包まれながら腰をふかく打ちつけ、打ちつけ、目を瞑る。
あそこの中を凄まじい熱さが駆けた。
その熱さは加奈子先生の中へどくどくと注がれていく。
妊娠の元だから止めなければいけないのに、先生の膣内が気持ちよすぎて止められない。
先生が、好きすぎて。
710加奈子先生      8/8:2010/04/06(火) 07:30:09 ID:xporO3Ig

よくやく全てを注ぎきった瞬間、鼻が通って先生のいい香りがした。
表現したいけれどとても無理だ。
名残惜しくて、繋がったままもう一度先生の身体を抱きしめる。
先生が笑った。何だかひどく恥ずかしい。
腰をひくつかせながらゆっくりと萎んだ物を抜く。
大量の白濁が先生の初物の証と混ざって桃色になって流れ出す。
僕はまた申し訳ない気分になった。
けれどもそこでゴメンと言ってはかえって先生に失礼になる。
だから僕は、
「 ――ありがとう。」
言おうと思ったんだけれども、先生に先を越されてしまった。
「お、おしょまつさまれした」
僕は赤くなってもごもごと呟く。
すると先生が頭を撫でてくれ、それがひどく嬉しかった。

僕はよく13にしては大人びていると言われる。
けれども僕は、やっぱり子供だ。


                      < おわり >
711名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 16:47:34 ID:RBnGKgvh
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
加奈子先生いいいいいいいいいいいいいいいいい
俺のオナニーも見て下さいいいいいいいいいいいいいいい

GJ!!
712名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 04:32:57 ID:SGtztB+8
>>703-710
GJ、フェチラオ吹いたwwwwwww
713名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 21:53:47 ID:Rl6+9G4F
遅ればせながらGJ
続きもみてみたい
714名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 23:16:56 ID:q9L31bSV
お嬢様先生!
715名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 01:04:07 ID:rPIZgXZ6
3夜連続でやってるフジのドラマのつるちゃんと房子って年の差じゃね
716名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 17:58:37 ID:ZscEbJUI
年の差だけどそっち行った!??w
どうしてもつるちゃんとエロが繋がらないんだ…

どちらかと言うとおにづかさんとまさこのが!!
717名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 23:24:23 ID:dE/xy/sP
俺がパイレーツオブカリビアンを見ている間に、そんなことがあったのか…。
718三つ葉のクローバー 9 1/15:2010/04/14(水) 20:44:07 ID:dLtm39m3
何だかバカップル話に
タイトルでNGお願いします

* * *


 予定のあるバレンタインは生まれて初めてだった。
 毎年この日になると、朝からいらぬ気苦労と妄想に支配され、普段の十倍疲労して帰宅した所へ、母ちゃんからの同情チョコに
トドメを刺されるという非充っぷり。そりゃもう清々しいったら。なんと健全だったんだろう僕。
 でも今年はそんな惨めな2月14日とは遂におさらばだ!なんたってリア充ほやほやだもの。
 事務や得意先のおばちゃん>お姉ちゃん比重の僅かな義理チョコに慰めを求めなくとも良いわけよ。
 しかも日曜日ときた。当然デートの後はお楽しみ……のつもりだったわけだが。

 うん、ちゃんと貰った。チョコのシフォンケーキ。
 お揃いのカップでいつものようにコーヒー淹れて、コタツでまったり。
 ええ、そりゃもう美味しく頂きましたよ。なんせ『カノジョ』からのお手製愛情スイーツですから!
 毎年カレンダーから消えて欲しい日その1(その2はあの神聖なる御方の誕生日であらせられる)がこんなに待ち遠しかった
のは初めての経験だ。
 でもってホワイトデーというイベントをこれまた初めてまともに迎えるわけなのだが、これが非常に頭が痛い。
 いや、痛いのはそれだけじゃ済まない。
 義理チョコの義理返し、これは毎年軽くなる財布と共に虚しさが半端なく膨らみ上がるとんでもなく無駄な代物だと思って
いたんだが、今年はチビが用意すると言ってくれたから助かった。ケーキ屋のバイトだから安くなるんかな。いや、もちろん
代金は払うぞ。
 で、問題は本命の方なんだが、今の俺の最大の悩みなんだなこれが。
 いや、嬉しい悩み事だと思いますよ?ええ。毎年義理の挨拶事に見合った、もしくは多少の色が付いた品物をケチだと思われない
程度の見栄で選りすぐらなけりゃならん程大変な事はない。
 それに比べりゃ、愛に糸目はつけ……ないつもりだが。
 ええ、美味しく頂けましたよ。ましたとも。

 その日、まではね。
719三つ葉のクローバー 9 2/15:2010/04/14(水) 20:45:12 ID:dLtm39m3
* * *

「お帰り、せんちゃん」
 普段なら仕事から帰っても1人、待っててくれる家族なんていない独身男。
「……ただいま」
 今朝敷きっぱなしのまま出てったはずの布団は隅に丸めて寄せてあった。
 干してった洗濯物は部屋の中に取り込まれて、コタツに座りながらそれを畳むチビ――「彼女」の知美がいる。
 今日は木曜日。
 ボロアパートに見合ったドラ○エの――もとい合い鍵を渡してから、平日にもこうして顔を出してくれるようになった。
「ご飯炊いといたよ。豚汁作ったの、食べる?」
「本当?あ、でも、後でいいや」
 コートとジャケットを脱いでコタツに丸まる。
「お腹空いてないの?」
「いや」
「ならいいけど……」
 ワイシャツを脱ぐのもだるくて、ネクタイを弛めながら台に顎を乗せて溜め息をついた。
「やっぱり変」
 向かい側にあった体が真横にきて、ぴったりと寄り添った。
「熱でもある?なんか疲れてそう」
 額に当てられたその手を包んで離し、それからぎゅっと握った。
「どうしたの?」
 柔らかいチビの手の温もりを自分のそれで包みながら、戸惑う彼女を見つめ返した。
「……お前はどうなんだ?」
「えっ?なにが」
「だってここんとこ調子悪そうだったから」
「ああ、もう大丈夫だよ。へーき。それよりせんちゃんの方が具合悪いんじゃないの?また風邪?」
「俺は平気だよ。ちょっと疲れてるだけ」
「そ。なら、いいけど。無理しちゃダメだよ」
 にっこりと、でもどことなく心配の残る顔で覗き込んでくるのが嬉しくて愛おしい。
 握った手を離して頭を撫でると
「もうっ」
と不平を漏らすけど。
「ああ、そうだ。あれ持ってきたよ」
 ひょいと腕を伸ばすと隅にあった紙袋を引き寄せ、渡される。
「明日じゃないと渡せないでしょ?今年は日曜だからね」
 ホワイトデーのお返しにと用意してくれたらしいクッキーが、ラッピングされて幾つも入っていた。
「……ありがとな」
 心遣いに感謝しつつ、申し訳なさも同時に湧き上がってくるのを感じずにはいられなくて、チビをぎゅっと抱き寄せた。
720三つ葉のクローバー 9 3/15:2010/04/14(水) 20:46:06 ID:dLtm39m3
「やっぱ変」
「何でだ」
「せんちゃんが謙虚で素直過ぎる」
 ひでえな、おい。俺が礼のひとつも言えないような男だとでも言うのか。
「俺のは無いんか」
「無いよ。ていうか逆でしょ。何であたしがあげなきゃなんないのよ」
 ですな。確かに。
「わかっとるわい。あ、で、その事なんだけどな。間に合わないだろうからちょっと待ってくれる?」
「え?……そりゃいいけど。何で?そんなに気遣わなくていいよ。ホワイトデーなんかバレンタインのおまけでしょ」
 イベントだからとそれなりに楽しんではいるものの、それ自体に力を入れてるわけじゃないんだよなこいつは。
 俺を喜ばせたいだけなんだよ要は。そこに意味があるという考え方はこいつらしい。
「うん、そうかもしれないけどさ……やっぱそういうわけにはいかないじゃん」
 初めてのホワイトデー、それ以外にも大事な意味があるそのことに、やはりきちんとしてやりたいと思う。
 こういう時、5年も先に生まれたくせに、スキルも無く無駄に歳を重ねただけの自分を情けなく思わずにいられない。
「ああ、給料日前?いいよ気にしなくても」
「いや、そうじゃないんだ。金はある」
 おお、自分で言っといて何だが、俺かっけー。
「あらそうですか。はいはいお金持ちお金持ち」
 なんだその棒読みは。おい、その目は?ポストの貯金箱がどうした。悪かったな小銭ばっかで。
「あのな、その……俺ここ出ようかと思ってんだよ」
「ここってアパート引っ越すの?何でっ!?」
「……狭いし」
「せんちゃん1人なら充分じゃん。それに立地条件も悪くないからって」
「そうなんだけどさ。1人じゃなくなるととてもじゃないけど住むのは無理だろう?」
「えっ……」
 俺の言葉に、その意味を探ろうと眉を寄せて考えを巡らせる顔をした。
「どういうこと?」
「だから、一緒に住むなら広いとこ行かなきゃ」
「誰と?」
「誰って」
 本気で言ってんのか?――ああ、そうだな。ぽかんと困ったような、出した課題が解けなくて今にも頭をかきむしりそうな、
あの頃と同じ顔してやがる。
 簡単な練習問題はすらすら解けるのに、ちょっと回りくどい文章問題はすぐ詰まる癖があったんだこいつは。
721三つ葉のクローバー 9 4/15:2010/04/14(水) 20:47:10 ID:dLtm39m3
 はっきり答えなきゃわかんないか。すうと息を吸い込み、深くゆっくり吐き出したその勢いで言葉を押し出した。

「けっ……結婚してくれって言ってんだよっ!!」

 しーん。
 おい、なんか言ってくれ。
 突然の申し入れに人形のように固まったチビは、徐々にその目を丸くすると
「えっ……ええぇっ!?」
と裏返った奇妙な声をあげた。
「なっ……せんちゃん何言っ……そんな……あたしまだ」
「ダメか?ていうか俺とじゃやっぱり無理なのかな……」
「ううん。そんな事ない!でもなんで?」
「なんでって……」
「あたしまだ学生だけど?」
「うん、わかってる」
 だからすまないと思ってるよ。
「俺なりに精一杯考えたんだ」
 結果、やっぱりこうすべきだと思った。そうしたいと考えた。
「せんちゃんはそれでいいの?早過ぎるとか思わない?」
「いや、思わない」
 むしろ遅すぎる位だ。
「……後悔するかもしれないよ」
「なんで」
「だって、せんちゃんあたしとしか付き合った事ないんでしょ?女のあたしはともかく……男なんだからもっと色々楽しみたい
 とか思うかもしれないじゃない。まだ若いんだしさ。後からもっといい娘が出てくるかも……しれないよ?」
「……なんだよそれ」
 さすがにこれは気分悪い。
 確かに俺は、世間からすればまだぺーぺーだし、24という年齢はまだまだ遊び盛りだと言える頃合いだろう。
 けれどそれが何だ。一通り学業をこなして、一応社会人としてそれなりに責任を果たしているつもりだ。
 だからそれを言うならチビの方だ。まだ学生としての使命も残っているし、成人にも達していない。本当にこれからの人間だ。
 色んな可能性を秘めた未来を、自分が摘み取ってしまうかもしれないという現状に躊躇していないわけじゃない。
「もういい。……ダメならはっきりそう言ってくれよ」
 俺が必ずしも幸せにしてやれる保証なんかどこにも無いんだ。それどころか、俺を選んだ事を後悔させるかもしれない。
 そう考えると強くは押せない――断られたら諦めるしかないんだから。
722三つ葉のクローバー  9 5/15:2010/04/14(水) 20:48:24 ID:dLtm39m3
「待ってよ!なんでそうなるの?あたし……断るなんて言ってない」
「だって、すげぇ回りくどい事言うし」
「それは、だって。いきなりだったから。でも……」
 俯き気味に首を傾げて、それからちょっと口元を弛ませる。
「……それが本気なら、嬉しいかも」
「かも、って何だ。かもって」
「実感ないんだもん。だからちょっと位大目に見てよ」
「あー、そりゃいいけど。じゃあ、返事は」
「……何年掛かって、そういうセリフ言わせたと思ってんのよ」
 いきなり首に腕を廻してきたかと思うと、
「これが返事」
と抱き付かれ唇を奪われた。
「母ち……俺の両親にも会ってくれる?」
「うん。もちろん。あの、うちの方は?」
「ん。頑張る」
 ぶん殴られるかもしんないけどな。
「大丈夫だよ。そんなに堅くなんなくても。ただ、卒業はしろって言われるだろうけどそれは仕方無いよね」
「いや、無理だろ。間に合わない」
 だからすまないと思う。お前にも、御両親にも。
「間に合わないって……ちょっと待って。やっぱり変。せんちゃん何か隠してる?」
「何をだ。どっちかっつうとお前だろうが。まあいいや。で、いつだ?」
「は?」
「いつ産まれるんだ」
 目が点になったチビの肩を掴んで、真っ正面から覗き込む。
「……誰が?産まれるってなに」
「もういいじゃん。隠すなよ。何も心配しなくていいから。俺頑張るよ」

 この子のために。
 そう想いを込めてチビのお腹を撫でた。

「……ちょっと待ったぁ!!」
「うわっ!?何すんだ!あ、そうかまだ安定期じゃないから」
「違う!ていうか安定期って何!?その前になんか勘違いしてない!?」
「へっ?な、何を」
「おかしいと思ったよ。いきなりプ、プロポーズするなんて!言っとくけどあたし、妊娠なんかしてないからねっ!?」
「……えっ?」
 立ち上がり仁王立ちになったチビに見下ろされ、真っ赤な顔で睨まれる。
「そりゃ最近太り気味かもとは思ったよ?でもいくらなんでもそこまでじゃないでしょ!?何それこわいその思い込み」
 空っぽだと告げられた腹を見て、一気に力が抜けた。
723三つ葉のクローバー 9 6/15:2010/04/14(水) 20:49:14 ID:dLtm39m3


「で、何でそういう話になってるわけ?」
「いや、その、あの。だってお前ここんとこずっと気分悪いとか調子良くなさそうだったし」

 そもそもそれは、先月のバレンタインの日から始まっていた。
 貰ったケーキは美味しく頂いた。でもそのあと頂く予定の贈り主はおあずけを食ってしまいました。
 というのも、気分が悪いと青ーい顔で告げられたら、そりゃ大変だと思うわけで。心配ですぐに家まで送り届けた。
 が、その翌週は風邪をこじらせたらしく会いに来ては貰えなかった。俺からも行けないしな。
 久々に淋しく週末を過ごしたと思えば、俺はその翌週は休日を跨いで出張。
 やっと会えると待ち望んだ次の休みは、またチビの不調により流れてしまった。
 だからまともにひと月会っていなかった。その間、あまりにも長く続く(気がした)それにふとある事を思い付く。

「それが……に、妊……娠?」
「違うの?」
 最近職場で妊娠した人妻女子社員がいるから、なんかてっきり。余りにも似てる気がして。
「つわりでずっと具合が悪いのかと」
「んなわけないでしょ!?だいたいさー、ちゃんと避妊してるじゃない」
 まあそうなんだけど。でもあれって百パーセントじゃないって言うじゃん。
「じゃー何なんだよ。風邪引いたのは納得するけど、いくらなんでも多すぎないか?体壊しすぎじゃんか」
「……笑わない?」
 もじもじと上目遣いに見つめられて、こんな時にちょっと可愛いと思ってしまった。やべ、鎮まれ分身。
「バレンタインのやつ自分で作ったんだけどさ、シフォンケーキって初めてだったのね」
 うん、知ってる。でも美味かった。
「だから何度か失敗しちゃって、崩れたりしたのは勿体ないから出来るだけ自分で処理を……」
「はぁ!?」
 つまりそれは食い過ぎという。何そのオチ。
「他は?」
「単に風邪で熱。その次はね、ちょっと……その……女の子の……」
「あ、ああ、そう」
「ね?だから、そういう心配無かったんだよ」
 悪い事が重なる時はあるもんだ。つまり単純に運が悪かった時期なだけといった所だったのか。
724三つ葉のクローバー 9 7/15:2010/04/14(水) 20:50:24 ID:dLtm39m3
「あたしが言えずに悩んでると思ったの?」
 そりゃまあ。実際、学生の身、それもまだ十代なら先を考えて悩みもするだろう。まして付き合って日も浅い、こんな頼り無い
若造が相手じゃな。
「……ちゃんと話すよ。もし、そんな事になったとしたら」
「本当に?」
「うん。だって、現にせんちゃん真剣に考えてくれたよね?あたし、信じてるもん。ヘタレだけど卑怯な真似は絶対しないって。
 それに……好きなひとの子供なら」
「俺なんかよりいい男いっぱいいるぞ?」
 さっき言われたセリフをそのまま返してみた。
 やっとこ出来た彼女を、即結婚なんかに結びつけて考えるような童貞(だった)野郎に捕まっていいんかい。
「だったらとっくにせんちゃんなんか忘れてたよ。でもあたしは憶えてた。だからこれからもそのつもりだから」
 胸元に顔を埋めて囁いた言葉に、目頭が熱くなる。
「……今更逃がさないから、覚悟してよね」
 これまで想ってくれた時間ごと、大事にしたいと思うよ。

 俺にとってこいつよりいい女なんかきっと、いない。
 こいつ程、惚れて惚れさせてくれる女も。

 今度はこっちから、ぷにぷにのほっぺを摘んでから両手で挟んでキスした。
 少し開き気味の柔らかい唇を俺ので軽く挟み込む。ずらした鼻から「んっ」と短い声が吐息に混じって抜ける。

 俺の事を『信じてる』と言ってくれた。なのにその俺自身はどうだ。
 もしかしたら本当は愛想を尽かされたのじゃないかと疑い、焦った。挙げ句考えすぎて先走り、勝手に妄想を膨らませて
(この辺りがまだ童貞臭い)呆れさせた。
 大体、俺の事が嫌になったとしたら、避けるような回りくどいことなんかしないではっきり告げるだろう。
 ちょっと考えりゃわかるのに、一体どこを見てるんだろうな俺は。
 会わない間にすっかり大人になってしまった。教科書片手に口喧嘩してたようなちっこい女の子に求婚するようになるなんて、
あの頃は全く想像だにしなかった。

 今は、そんな昔が夢だったのではないのかと思える程に、目の前の彼女を愛している。
 嵌って、捕まって、しがみついて離すまいと。
725三つ葉のクローバー 9 8/15:2010/04/14(水) 20:51:19 ID:dLtm39m3
 1ヶ月振りにゆっくりと腕の中の躰を確かめる。
 ああ、なんか和むなぁ。本当なら淋しく慰めてきたムスコを可愛がってやりたいとこなんだが……まあいいや。
 後ろ向きにさせ、膝に乗せて抱っこした。なんか子守みたいだが、ただこうしていちゃいちゃしてるだけでも充分満足ですよ。
「……あっ」
 チビのお尻がもぞもぞと動いて、困った顔で振り向く。
「えっち」
「すまん……」
 だってほら、1ヶ月だから。それにこの角度だとちょうどいい具合にむ……胸……があぁぁっ!
 セーターの襟ぐりが広くて、ばっちりブラの色どころか柄まで見えますぜ。
「……いいよ?しても」
「ん〜……でもいいや。ゆっくりしようぜ」
 そりゃシたいけどさ、ここんとこ仕事も詰んでたし、心身共にお疲れでね。こうしてくんかくんかしてるだけでも安心できて
嬉しいよ。
「……じゃあ、ね、せんちゃん」
「んあ?」
 くんくんと髪の匂いにうっとりしつつ、首筋に鼻を埋める。ああ、しゃーわせ。
「このままじゃ辛いでしょ?だから……」
 なのにするりと腕の中から抜け出す。

「してあげる」

 そう言ってベルトに手を掛けた。
「おま……なにを、うわっ!?」
 ちゃっちゃと下げられたパンツからぴょんとおっきしたサオがカオを覗かせる。
「お尻浮かして」
 はい、と言われるままにそうするとズボンを脱がされる。
「シワになるし」
 そうっすね。気が利くなぁとハンガーに引っ掛ける背中を見ながら、さてパンツはどうしようと既に臨戦態勢にあるこやつに悩む。
 いや、さあどうぞって感じで気が引けるのよ。
「痛かったりしたら言ってね」
「ん……けど」
「いいの。せんちゃん、あたしの事凄く大切にしてくれてるし。だからあたしも。それとも……女の子からこういうのは嫌?」
「そんな事……じゃあ、お願いします」
 はい、と半ケツ状態まで下げたパンツの中から出したそれを手で恐々と撫でてくる。
 緊張するなあ。だってするのもされるのも初めてなんだ、俺ら。まさかチビから言ってくれるなんて思わなかったけど、嫌だ
なんてとんでもない!
726三つ葉のクローバー 9 9/15:2010/04/14(水) 20:52:11 ID:dLtm39m3
 指先でそっと包むと頭の方をナデナデさする。おお、ピクピク喜んで跳ねるはねる。
「なんか可愛いねぇ」
 えっ。
「あれ?ちょっと凹んだ?」
 ああ、それはね、褒め言葉としては微妙なんだよ……。
「あ、また元気。素直で単純で子供みたいだねぇ。はいお利口さん」
 ああ、そういう意味ね。確かにそうだわな、ムスコって言うくらいだから。そんな風に撫でて擦られたらもう……。
 しかしお利口さんはないだろう、赤ちゃんか俺(ら)は。幼児プレイってこの延長かしら。
 ネバネバした汁がじわじわと染み出て指を濡らし、くちゅくちゅと音を立てる。ああ、濡れてる……恥ずかしい。いやん。
 その指先を口紅の残る唇がそっと呑み込む。
「……しょっぱい」
 微妙な表情を浮かべながらまた上目遣いに俺を見る。
 ぺろっと残りの指を舐める仕草に背中から腰へとぞくぞくするものが走った。と同時にまた先から何かが溢れ出す。
「手じゃ間に合わないね……」
 膝を立て四つん這いになると、俺に向けた頭を下げて股間に顔を近付けた。
 髪で隠れて見えないその場所に熱い息が掛かる。
 指でそっと包まれた感触の後に、ぬるりとした温かい柔らかなものが先っぽを滑った。
「……ぅあっ」
 びくっと背中が震えて、同時にそれが同じように跳ねたのがわかった。
「きゃっ!?」
 慌てて顔を上げ、ほっぺを押さえたチビと目が合って、恥ずかしさと気まずさから互いに真っ赤になった。
「元気だね」
「ごめん」
「お父さんにもぶたれた事ないのに〜」
「本当にすんません……」
 なんてこったい。初ビンタが俺のもんですか。
「あの、どうしたら良いとかあったら言ってね?顔に出されんのは嫌だけど」
「しねえわ!……何でそんな事を」
 さぁ?としらばっくれて苦笑いする。さてはお前、こっそり俺のお宝を観たな。
 やっとの思いで24年間守り抜いた童貞を貰われただけで有り難いのに、んな鬼畜な真似できるか。
 邪魔なのか耳にかかる髪をかき上げるのを見てまたドキッとした。
727三つ葉のクローバー 9 10/15:2010/04/14(水) 20:53:05 ID:dLtm39m3
 上下する度に黒い髪がさらさらと揺れて、合間に見える唇からくわえられた俺のが見える。
 擦るように合わせて懸命に動く指が、呑み込む口元から少しずつ溢れて流れて来る雫に濡れて光る。
 それはどちらのものか判らないけど、それでも、その先の穴を舌先で吸い舐められると、じゅわりと先走るものが溢れ出て
いくのはわかる。
 裏側を舐め上げ、また先をくわえ直すと白い歯の間から綺麗な舌が見えた。その動きに目が釘付けになる。
 清潔にしてはいるつもりだけど、キレイですと胸張って言えるような代物じゃない。そんなものをこんなふうに可愛がって
くれるなんて、嬉しいような、でも何か申し訳ないような。
 ちょっとしたそんな罪悪感が頭をよぎった瞬間、何ともいえない快感が背筋を走った。
「……やば、で、出る……!!」
 引き離そうとしたつもりで差し出した筈の手は、達してしまうのに間に合わず頭を掴んだ状態で止まってしまった。
「……んっ!?んん」
「わ、すま……」
 眉をひそめながらも吐き出すのを我慢してそれをくわえたままのチビを見て、慌ててティッシュを探した。
「大丈夫か!?ごめん、マジでごめんっ!」
 零さないようにゆっくりと口を押さえてそれを引き抜くのを待って、手を伸ばしてティッシュを掴んだ。
「ほら……飲まなくていいから!本当にいいからな!?ほれ、出せ」
 山ほど引き抜いて渡した紙の上にどろっとしたものが流れ出た。うわ、濃っ!!
「苦い……」
 そうだろう。口直しにと冷蔵庫を漁ってコーラを出してやった。
「これを欲しがるヒトって強者だね」
 まあ、美味しいごっくんとか、唇の端から白い液がつうっと……なんてのはあっちの世界の話なんだなとリアルに認識。
 ファンタジーすげえ。
「……気持ち良かった?」
「うん」
 ていうか聞かんでもわかるだろ?盛大にイきましたがな、俺。
 でもやっぱり何か物足りない。
 すげえ気持ち良かったんだけど、それだけじゃ満たされない何かがまだ残ってる。
728三つ葉のクローバー 9 11/15:2010/04/14(水) 20:54:04 ID:dLtm39m3
「せんちゃん?」
 飲みかけの缶を置いてチビを押し倒した。
 こんな短いスカート履きやがって、襲われたらどうすんだ全く。
 しかもオーバーニーにナマ足だとう!?けしからん、実にけしからん!ちょっと暖かくなったからってなんだこの露出は。
 ああもう、少し捲るとパンツが丸見えじゃないか。
「ぎゃあ!離して。中見ちゃいや!!」
「なんでだ」
 押さえた手をよけて覗き込む。
「おお、いちご柄」
 いつものえっちいやつとは違う意味で可愛いねえ。
「だからやだって……あ、笑ってる!?」
 思わず弛んだ俺の口元を見て、焦りと怒りの入り混じったような抗議の声を出す。
「いや、それもだけどな」
 のしかかってその躰を組み敷くと、下着の上から手を突っ込んだ。
「ひゃっ!?」
「これ」
 指先を感じた滑りに任せて動かすと
「いゃっ……ぁんっ」
と胸を突き出して喘ぐ。
「俺まだなんもしてなかったのに……」
 股の所に広がる染みがその中身の様子を教えてくれたわけだ。
 気持ち良い思いをさせて貰ったのは俺だけだと思うんだけど。
「……興奮した?」
「まさかっ……!」
「んじゃなんでこんななってんの」
「知らないっ……」
 指先をばらばらに動かしてやると、首をぶんぶん振って顔を真っ赤にする。
「だ――だめだよっ!こんな時間からっ……聞こえちゃうよぉっ」
「大丈夫。多分留守」
 隣の学生は今頃はいつもバイトで居ない筈。だからへーき。角部屋で良かったぜ。なんせ壁薄いからなー。
「ダメ?」
「……もうっ」
 拗ねて顔を半分覆って睨む。怖くないよ、残念でした。
 パンツから指を抜いてセーターを中のキャミごとたくし上げると、さっき上から拝ませて頂いたブラが覗く。
「……うぉ!?」
 ない、ホックがないっ!!背中に廻し入れた手を必死でばたばたと動かして探るが、ある筈のもんがない。これじゃ愛しの
ちっ……もとい、おっぱいが揉んだり撫でたりあんなコトできないじゃないかあぁ!!
729三つ葉のクローバー 9 12/15:2010/04/14(水) 20:55:11 ID:dLtm39m3
「……前」
「えっ?」
 促されて胸の中心に目を落とすと、ブラの真ん中に光る金具がある。飾りじゃなかったんか、これ。
「外せる?」
 こんなんちょろいちょろ……。
 あり?
 何これ。引っかけてるだけじゃ無かったの?ちょっと引っ張った位じゃ外れなくて、焦って摘んで指が滑る。
「……降参?」
 くすくすと笑って頬を染める。くそう、バカにすんな。あ、いや、ごめんなさい、おっぱい見たいです。外してくらさい。
「こうするの」
と自らそれを弄って外して見せる。そうか、はいはいもうわかりました。
「……自分で外すの恥ずかしいんだからね!」
 二つに分かれたカップの下から、ぷるんと白い膨らみが零れた。うお、これは良い。
「俺に脱がせて欲しいのか?じゃあ」
 お望み通りにしてやるぞ、とパンツを脱がせて開いた脚の間に入り込むと、小さく尖った乳首に吸い付いた。
 柔らかいものの先にあるピンクの飴粒をぺろぺろ舌で味わいながら、剥き出しになった躰の真ん中をぐちゅぐちゅ音をたてて弄る。
「んやぁっ……あっ……あっ……」
 大丈夫と吹き込んだからか、さっきよりも大胆になった気がする。
 ちゅうちゅうとおっぱいを吸う俺の頭を良い子良い子するように撫でながら引き寄せておいて、スカートの捲れ上がった下半身は
どんどん指が濡れて滑るに合わせてじわじわと開き気味になっていく。
 恥ずかしいって言ってたくせになぁ……。
 口を離して体を起こすと、力が抜けた太ももをしっかりと押さえたまま、白い脚の間に頭を埋めた。
「!!――いやあああっ!?」
 散々これまで拒否されまくった事を遂に押し通した。
 深い裂け目の間からは、溢れ出る程の液が垂れて流れてる。
「いやあっ!!やだ、だめっ!本当に見ちゃだめ……」
「でも、ほら」
 指の間で糸を引く程滴る雫を、手を翳して見せつけると、真っ赤になった顔を覆って
「知らないっ!ばかっ!!へ、へんたいっ」
と顔を背けた。
 それを見て、何故か笑いがこみ上げてくる。なに、俺意外とSなわけ?
730三つ葉のクローバー 9 13/15:2010/04/14(水) 20:56:12 ID:dLtm39m3
 ピンクに濡れる裂け目の上にちょんと覗く突起に舌先をあててつついてみると、小さく
「あっ」
と、消え入りそうな溜め息混じりの声が聞こえた。
 躰を捻って何とか逃げようとするのを、脚の付け根を押さえてさっきよりも強く舐める。
「ん……っばかっ……」
 精一杯抵抗してるつもりなんだろうけど、弱々しい声はぞくぞくする程甘くて、さっき発射し終えた俺のものはまた復活して
きてパンツが冷たくなってきた。ヤバい。
 ここに挿れたいなぁ。
 ピクピク波打つ秘裂にすぼめた舌を出し入れする。どっと溢れ出たものはもうどちらのか判らない。
「んっ……はぁ……あぁ……」
 もう赦して貰おうか、そう思った時。
「やぁ……そこっ……い……い……んっ」
「!?」
 悦んでるんだ。
 一気に血が頭に昇った。
 夢中になって愛液を啜りながら、俺のと同じ様に勃起したものを舌で味わうように包み、舐め上げて吸う。

「赦……してぇぇ!!」
 息をするのも忘れる位それに没頭していたと気付いたのは、涙で濡れた朱い顔を晒した彼女を、肩で息切り見下ろした時だった。
「……っく」
 震える両の手のひらで頬と口を押さえて目を背けた。ああ、ヤりすぎたかな?
「汚いから……やだって」
「んな事ないよ」
「だっ……て」
「……お前、俺のもそう思った?」
 はっと見開いた目をこっちに向けて首を振る。溜まった涙を指で拭うと、口を尖らせて見上げながら睨む。
「綺麗だったよ」
「なっ……AVの見過ぎじゃないの、ばかっ!!」
 うっ。痛いトコロをっ!
「……いいじゃん。好きな女のなら色々シたくて当然じゃないの?さっきはあんなにエロい声出したくせにさ」
「そ……それは」
 わざと大袈裟に指を動かして音を聞かせてやる。
「さっきより凄い濡れてる、ほら」
「いやっ!……や、やめっ……あぁっ」
「気持ちいいって言ったの可愛かった」
 くっと堪えた喉から音が漏れる。
「せんちゃん……エロいだけじゃなくて意地悪になった……」
 ああ、可愛い。可愛い過ぎてイジメたい。大事にしたい気持ちとめちゃくちゃにしたいのとが入り交じって迷う。困る。
731三つ葉のクローバー 9 14/15:2010/04/14(水) 20:57:08 ID:dLtm39m3
「……て」
「え?」
 そろそろ焦らしという技を覚えたいもんだ、とちょっと余裕らしきものが見えてきたと思ったのに。
「せ……ちゃんの……いれ……て?」
 ……一瞬で崩れ去る。そんなうるうるした目でおねだりされたら……ねえ?恐るべし、チビの一声。
 人生で初めておかわりしたコンドームの箱を開ける。時間と体力さえ許せば使い切る位の勢いだぞ今。
 邪魔なネクタイを解いて投げると、ワイシャツを着たまま覆い被さる。
 少し沈めただけで、先っぽだけなのにすげー気持ちいい。なんかいつもより滑りも締まりも良くないか?
 たくしたセーターからちらちら覗くおっぱいがまた堪らなくエロい。ぽっちを指の腹で撫でてやると、揺すった腰の動きに
併せてぎゅっとそこが締められる。
 うぁぁ、もうだめです神様お許しを。
 もうちょいこう……エロ甘ご主人様気分を味わいたかったんだけどなぁ。

 願い虚しく、あっという間に腰がトロける様な感動を味わった。
 レベルアップにはほど遠いようだ……。


* * *

 コタツに下半身だけを突っ込んだ形で横になり、腕枕をしてくっついた。
「なんか犯された後みたい……」
 人聞きの悪い。まあパンツ脱いだだけで即××致してしまいましたからな。乱れた着衣をもそもそと直す。
 ああ、いい眺めだったのに。
「……ちょ、やだ足!こそばいっ!!もう、すね毛スリ寄せてくんな!!」
 蹴られた。ひでぇ。仕返しに尻撫でたら大人しくなった。よしよし。
「ひゃっ」
 かわええ。膨らむほっぺに密かに萌え。
「も〜……今度やったらガムテ貼るぞ!」
 ……こわっ。こいつならヤりかねん。逆らわずにいるのが賢いだろう。
 ごめんなさいねと抱き寄せつつ、柔らかな温もりに余韻を楽しむ。ああ、いいなあこういうの。
 1ヶ月振りのあれは勿論気持ちが良いけれど、それ抜きにしてもこうしていちゃいちゃちゅっちゅだらだらすんのも。
 内容はともあれ、二人で一緒にいる時間を大切に過ごすには変わりはないと思う。
 互いを幸せにしたいという気持ちがそこにある限り。
732三つ葉のクローバー 9 15/15:2010/04/14(水) 21:01:11 ID:dLtm39m3
「なあ、チビ。さっきの話だけど、うちの親にはいずれ話をするつもりなんだ。だからお前さえ良ければ、本当に俺の覚悟は
 出来てるから」
「……あたし、重いよ?」
「ん?ケーキの食い過ぎか?」
「じゃなくて!……こら、腹揉むなっ!!また蹴るぞ」
「ぷにぷに気持ち良い〜♪」


* * *


「おはよ、起きてる?」
「うーっす」
 土曜日の朝。前の日に同僚と飲みすぎた。てか飲まされた。布団から顔だけ出して返事する。
「わっ。酒臭っ!二日酔い?」
「腹減った……」
「あ、食欲あるんだ。まだ時間あるから何か作ろうか?」
「……みそ汁飲みたい」
 呆れながらも洗濯機をセットして流しに立つ。嬉しいなあ、こういうの。今までなら眠い目擦りながらコンビニか近くの定食屋だ。
 こんな事話したらまた『惚気だ、自慢だ!』って罵られるんだろうなぁ……昨夜みたいに。そもそもこのザマはそっからきてるし。
「チビ」
「なんでしょう」
 もう怒る気もしないという、それでも多少の不機嫌さを残した声が返る。
「昨日のホワイトデーのやつさ、俺の無いの?」
「……だから何であたしがあげなきゃ」
「俺だって食いたかったな、あれ」


『あたし、重いよ?』
 ――その意味が解ったのは、昨日の昼休みになってからだった。

「……ごめんね。余計な事して」
「いや。けど他のやつだけなんて狡くね?」
 ニッと笑うと、チビは少し困った顔をして肩越しに俺をちらちらと見た。
「俺、手製のクッキーって食った事無いんだ」
 だからわからなかった。渡したお姉さん(プラスおば様)達にそう言われるまで気付かなかった。女とスイーツの事は女だな。
 そんな牽制しなくても、義理以上のお気持ちは貰った覚えなんぞありませんよ。だったらとっくに脱ど(ry
 まあそれで飲み屋で小一時間なんとやら。
「やっぱ引っ越し、考えなくちゃな……」
「え?」
「いや。クッキー待ってるから宜しく」
「高いよ」
 笑いながら昨日の朝顔を合わせた隣室の学生の赤面を思い出す。

 ――バイトの時間が変わってたって言ったら小一時間じゃ済まないだろな……。

 次からの誘い方に密かに酔いの残る頭を悩ませた。


* * *

季節外れネタでスマソ
もう少しお付き合いお願いします
733名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 22:06:22 ID:wmT07rhg
GJです!!
これなんてバカップル?w
734名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 17:01:46 ID:VUc/Ol6/
チビえろおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!!!!
735名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 17:27:44 ID:+9ctwnSN
チビは本当に尽くす女だなぁ
俺の嫁にしたいぜ……せんちゃんには勿体無い!!
736名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 23:37:10 ID:OmgGigf5
>>718-734
生足にオーバーニーだと…?

ウッ!!

…ふぅ
737名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 02:52:56 ID:Mw9eUC2e
GJ
738名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 18:44:46 ID:rS/UMK7V
隣の学生さん可哀想ww

GJでした!
739名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 23:12:25 ID:rDhTihXF
隣の学生にも年の差彼女があてがわれる展開が!!
740名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 08:44:31 ID:3Ap1++1d
それは酔っぱらったOLのおねぃさんですか
それとも幼馴染みの中学生ですか
741名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 18:15:31 ID:m+CseknA
>>740
OLのおねぃさんと幼馴染みの中学生女子が隣の学生さんを巡り修羅場展開
742名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 23:37:32 ID:4NzvNnEC
自分の両親が男年上で30歳差の年の差夫婦だということに最近気付いた
743名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 01:27:06 ID:kd+gq9Cn
>>742
気付くの遅すぎだろw
744名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 02:31:59 ID:wT1dRXV/
>>742
お前の年齢が気になるwww
745名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 02:33:29 ID:UXGTGgWW
>>742
ご両親のなれそめkwsk
746名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 10:48:21 ID:7+rM84MS
そういや小学校のときの友達の両親が年の差カップルだったな
爺ちゃんかと思ったら父ちゃんだった
747名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 11:01:23 ID:DDx0AZam
父が息子の嫁に産ませたのが俺だった
748名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 16:33:52 ID:iPKK+zVZ
残り10kbだな
749名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 07:25:08 ID:wTbJbw9B
容量が残り少ないようなので新スレ立てました。

年の差カップルにエロ萌え 5歳差
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1272234202/
750742:2010/04/26(月) 16:31:23 ID:t/oStIJP
遅くなったが>>745
友づてに出会い芸術家タイプの父の生き様に惹かれ、やがて異性として惹かれる
母側の親とほぼ同い年で反対されたが既に腹に居た俺のおかげでゴールイン
萌えポインツ@父の母に出会うまで結婚経歴なし
萌えポインツA母が小さいので結構身長差あり
>>744 自分の両親を萌えとして見られるようになってしまった年齢
751名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 17:45:48 ID:zk8ZkqGk
>>750
しかし30歳差って半端無いな
御母堂が16で子供産んでも父は46
752名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 22:06:50 ID:t/oStIJP
自分妊娠時父69です・・・
753名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 22:22:18 ID:t/oStIJP
あ、あと微々たる違いだけど正確には33歳差ですたw
754名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 21:56:00 ID:+hpCsNPn
すごいなそれ
755名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 04:15:08 ID:+oaQW2ul
>>753
母者も意外に高年齢やったのね
しかしスゲー良い年の取り方かもしれんなぁ
756名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 08:47:22 ID:K6GkeU6h
自ら萌えポインツとしてあげてるあたりワロタ
757名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 21:01:44 ID:MHa2Nhxc
フジテレビで「恋人は13歳、禁断の恋に落ちた女教師」だってよ!
758名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 04:03:53 ID:h3egDsCL
759名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 20:33:57 ID:kmFLBBjI
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                     _rz⊥rz,_ Y } {{  }} /::{VV`ト、 <{
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                      |l`下≪ }} \/:>'  / }| ||   ||              l、
                      || || ∨:、   ` / ̄`ヽ./ ノ  リ  ||             |ハ
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                 rJj ||   ', /:》=彡.      ∨了              | l|
                 }}   リ _}/::/   ハ        ∨丁了               / |
                ノ' x< ̄,/::/   {{ハ      ∨ 厂 ̄了          / l |
                </ 》、,/::/    }} l'.      ∨\ ≪、         〈  | |
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    Yl  〉           _/ /ィ´ /          `ヽ\戊| ∧     / W
    j}|l /         // /_,.イト廴__          }、 ,{ 心\,}.    , ′W
.   〃|l l         /ィ/ /   jリ      ¨  ー:、       Y  _ \ , '′ W
   《/l|l |     〆   / /             '.       \'´   , '′ lW
    Y|l !        /¨V               '.      ∨, '′ ィlW
     Y|l 丶    __,/ ./                ':,     ,. '′  x≪》'′
     Y|l  \_ノW /                 ヽ  '′  ,x:彡≫' |
     Y|     》'  /   /\_    _ . -‐ '′   x≦三>く_ノ
      Y| }>-x/  /\/      ̄ ̄       ,x≦竺三才   ヽ        ___
        《|l l|  /  厶                x≦竺三三三才'\  ,rz_}l\     // ̄ヽ
      Yリ  》 /¨¨}}x.       x≦竺三三三三才''"´    \}  \夊=x/,. '     !
       X  〃 《 ≪三三竺竺三三三三三才''"´            \  }/ィ'{ {/     |
          辻彡′    ̄ ̄¨¨¨¨¨¨ ̄ ̄                  | /   ノ{     /
                                             W    ノ─--、/
                                            └マ / く_‐-x'¨´
                                               ∨{  〉─〉
                                            `'<{__/
760名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 21:01:38 ID:h3egDsCL
>>759
そのAAはどなた?
761名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 22:32:03 ID:LE9XyiQ0
アグネス・チャン
762名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 17:04:31 ID:Wz3GXn2+
  ∧∧ ∩
 ( ´∀`)/ ∧∧ ∩
⊂   ノ  ( ´∀`)/
 (つ ノ  ⊂   ノ  ∧∧ ∩
  (ノ    (つ ノ  ( ´∀`)/
        (ノ   ⊂   ノ
             (つ ノ  ∧∧ ∩
             (ノ  ( ´∀`)/
                _| つ/ヽ-、_
              / └-(____/
               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                  <⌒/ヽ___
                /<_/____/
                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                              ハ_ハ   
                           ハ_ハ   ('(゚∀゚∩  
                  ハ_ハ   ('(゚∀゚ )   ヽ  〈
                  ('(゚∀゚ )  ヽ   ⊃   ヽヽ_)
          ∩ ハ_ハ ヽ   ⊃   ヽ と)
           ',(゚∀゚ )  ヽ と)    ヽ)
           ヽ   ⊃   ヽ)
       ∩ ∧∧  ヽ と)
      ',( ゚∀゚ )  ヽ)  
  _, -ー´\と |_
  \____)-┘ \
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
763名無しさん@ピンキー
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☆☆ヽ☆l /☆ /☆☆_,,,☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ヽ \,_☆☆
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☆☆ .l/ i--''☆ ∨☆☆☆☆/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ☆☆☆☆☆☆☆ l☆/☆☆ ☆☆☆
☆☆/  /☆☆☆l☆ /☆☆|  見ろ!!この見事な紅葉を!!  |☆☆☆☆☆☆☆☆ヽ ∨☆☆☆ ☆☆☆
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☆/  /☆//''---''☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆ )ノ☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆ヽ☆☆☆ヽ ヽ☆ l  l☆// _ノ
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   / ☆☆☆☆☆ヽ☆☆☆☆☆☆     γ O    O ヽ/ `)    ヽ   !.   |    本  .| / ☆ ☆
  /     ☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆    i*  厂|     i   ノ ヽ-‐‐/    l ノ.  綺 当  | ☆☆☆☆
  /      ☆☆☆☆☆☆ ☆☆     i、   厂~|  ,/⌒iノ    ヽ_/    ノ ~|  麗 に  | ☆ ☆☆
  l           ☆☆☆ ☆☆     _,.>     '"   ノヽ、_       _,イ   |  モ    |☆☆☆
. l              ☆☆☆☆ (´__,,        /ヽヽ..-:    -=ニ_.    |  ナ     |
. /               ☆☆☆      /       〈  ヽ、          ヽ  |  │   .|