戦隊シリーズ総合カップルスレ9

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1名無しさん@ピンキー
こちらは戦隊シリーズの総合カップルスレです。
現在放映中の『侍戦隊シンケンジャー』、前年度放映の『炎神戦隊ゴーオンジャー』等々、

戦隊作品のカップルについて マターリと語って行きましょう。
煽り・荒らしはスルー推奨。他カプ批判もNG。みんなで幸せハイウェイまっしぐらに行きましょう。

【ネタバレについて】
特撮板本スレに準じ、放映日当日・映画公開終了までのネタバレは控えてください。
もしスレ住人からの要望により、映画等のネタバレを投下する場合、
投下前にネタバレであることを明記し、NGワード用タイトルをつけること。
バレを見たくない人はあぼん推奨。
2名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 18:25:30 ID:RDf6Iqy6
前スレ
戦隊シリーズ総合カップルスレ 8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1223385863/

過去スレ
戦隊シリーズ総合カップルスレ 7(dat落ち)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207095178/
戦隊シリーズ総合カップルスレ 6 (dat落ち)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187689343/
戦隊シリーズ総合カップルスレ 5 (dat落ち)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176541347/
戦隊シリーズ総合カップルスレ 4(dat落ち)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161010229/
戦隊シリーズ総合カップルスレ 3(dat落ち)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1142719752/
戦隊シリーズ総合カップルスレ 2 (dat落ち)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1114938210/
戦隊シリーズ総合カップルスレ (dat落ち)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1105953664/
【S.P.D】デカレンジャー総合カップルスレ【S.E.X】(dat落ち)
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1080011602/

戦隊シリーズ総合カップルスレ保管庫

戦隊シリーズ総合保管庫
ttp://sentaieroparo.blog100.fc2.com/

地球署の図書館
ttp://tfb.fc2web.com/index.html
保管庫の避難所
PC版 ttp://spdlib2.h.fc2.com/index.htm
携帯版 ttp://spdlib2.h.fc2.com/i/index.htm
3名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 21:50:21 ID:qzAqiB1u
4名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 22:49:26 ID:5veEYZt5
一乙奏上!
5名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 10:50:57 ID:4b3UiKHU
殿が遊園地に行かないのは、
皆と一線を置くことの他に
単に乗り物がダメなんじゃなかろうか…。

黄の純粋な瞳にほだされ遊園地に連れて行かれ、緑や青の手前いろいろヤセ我慢の殿。
本来なら帰った後で爺に本音を漏らすところを、
遊園地で桃に見抜かれ、ムギュ。
「もうっ、情けないんだから。助けてあげたくなっちゃうじゃない」
その際の殿の表情は皆さま脳内で其々のお楽しみください。

真剣いいわ〜。
6名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 12:36:59 ID:fc+1jEay
殿は桃にムギュされても、青のような勘違いはしないだろうなあ。
7名無しさん@ピンキー[sage]:2009/03/17(火) 13:41:59 ID:Xix9NtW9
以前緑黄赤を書いた者です。
エロパロなんでエロを書きたいんですが…
緑黄か赤黄かどっちがいいですか??
どっちも好きなんで選べません…!
8名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 13:57:36 ID:DISgBLWF
緑がまだエロには絡んでないので緑黄でヨロ
9名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 15:51:28 ID:3ui5K3a1
どっちも読んでみたいけど
個人的には赤黄がいいな〜
10名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 17:01:57 ID:s+j9/F/1
両方書けばイインダヨ!

どちらでもおいしく頂けます。
11名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 19:25:18 ID:LUJtsdea
両方書けばいいに賛成!w
12名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 20:01:33 ID:7Dz2dIz/
まずは前スレ使いきろうや
13名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 20:43:00 ID:0a3yo9OR

緑と桃と青の3Pとか読んでみたい

緑と桃がシてるのを青が偶然見ちゃって緑が青を挑発してそのまま…みたいな
14名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 01:05:32 ID:ASdjB1XI
前スレ791
GJ!!!!
怖くても強がってドつぼにハマる殿と
桃の弱気センサーが高性能すぎて萌えたw
さらには純粋な黄が追い打ちをかけるとか遊園地は
殿にとって受難の地だな
15名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 03:53:21 ID:dKQkVX2+
前スレ>>791、GJGJGJ!
母性溢れてるのに異様に漢らしい桃にぬふぁーwww
殿黄と殿桃両方楽しめた!GJ!
16名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 06:11:50 ID:Sb8WrYb7
前スレ>>791
かなりGJ!萌え萌えで目が覚めて幸せすぐる!
全員がイキイキとしながら、殿桃のほんのりさ加減が絶妙でホント素敵だ。ありがとう!

あと、一週間ぶりに来たので今更だが前スレ>>738の殿桃エロSSもGJ!
朝から切な過ぎて胸が痛いぞ、どうしてくれるんだ・・・

更に>>1乙!今スレも宝の山になりますように!
興奮のあまりまとめレススマソ
17名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 12:40:25 ID:dhHugso7
いやぁ、シンケンは元作品のキャラが
この時期としては珍しいほどしっかり立ってる上に、
スレに神が降臨してるから、すげぇのが当たり前に出てきて
怖いくらいだな。

前スレ>>791 GJ!
18名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 23:43:22 ID:VIIUVAyL
>シンケンは元作品のキャラが
>この時期としては珍しいほどしっかり立ってる上に

>この時期としては珍しいほどしっかり立ってる上に

神を称えるのはいいんだが作品信者の言動は痛々しい
19名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 00:02:40 ID:CdrsJ1/u
キャラ立ちはともかく、
まだ5話なのにフラグ見えやすいなあとは思う。
2話は赤黄、4話は青桃、6話は緑黄(予測)で、8話も(ネタバレ)だし。
今のところ隅数回は男キャラと女キャラの2人メインで進んでる気がする。
男女2人メインだと自然と絡みが多くなるから嬉しい。

そのうち、赤桃→青黄→緑桃、で12話までにカプオールコンプしたりしてw
20名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 00:25:08 ID:WXkkodPx
>>18
禿同
「現行」じゃなくて「総合」ということを忘れないでほしい罠

21名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 00:33:21 ID:roJ/4LWw
マターリいきましょうよ。
オトナの板なんですからw
22名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 01:05:05 ID:1EaNmbB/
GJコールはいいとしても、真剣の感想やカプ萌えやクレクレ だけ のレスが続くと、
過疎ってる訳じゃないんだから、控えめにしてほしいなと思う。
真剣はリアルタイムの強みに加えて、素でカプ萌えに美味しい作りになってるんだから
黙っててもこの先豊作間違いないのに、放送からろくにしないうちに
「この真剣カプで投下希望」「こういうシチュの真剣SSマダー?」は、他作品出づらくなるから
もう少しこらえるか、稚拙でもいい、本能赴くまま自分で書こうよと。
23名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 06:05:16 ID:2hDNDtM7
前スレの>791GJ。
殿桃が好きなだけに堪能させていただきました。
24名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 07:56:33 ID:UiE0RxsS
>>22
同意。
自分は暫く現行作品を離れてて、真剣で久々に視聴始めた身なので、両方の気持ちが分かる。
このスレが、現行も過去作も同時に楽しめる場であることを忘れちゃいけないよな。
長いシリーズだからツボに入る作品はそれぞれだけど、スレの発展の為に、みんなで良い盛り上げ方をして行きたいね。
25名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 10:30:19 ID:WXkkodPx
>自分は暫く現行作品を離れてて、真剣で久々に視聴始めた身なので

>>24に限らず、前スレから、こういう書き方続いてヘコんでいる。
そのしばらく離れた現行戦隊が好きな住民のことも考えて。お願い。
26名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 10:45:38 ID:yL7Z7cda
>>25
同意

一応総合スレということも(他年度が好きな人もいる)心の片隅においておいてクレ
!板や数字板の作品本スレではどんだけ真剣マンセーしようとかまわないから。
2724:2009/03/19(木) 13:25:20 ID:UiE0RxsS
>>25-26
今まで自分の都合で離れていたのが、今年たまたま戻って来たというだけで、何ら他作品を
貶したりするつもりはなかったんだが…余計なことを書いて傷つけたなら申し訳ない。
重ねて言うが、全ての作品を否定などしないし、真剣を殊更にマンセーもしない。
ただ皆で楽しめればと思っています。
とはいえ、言葉遣いに間違いと蛇足が過ぎたとは思う。傷つけてしまって本当にすみませんでした。
28名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 13:34:02 ID:yL7Z7cda
>>27
そか
こちらこそ早とちりしてすまんかったです
29名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 19:20:05 ID:gN+wQMMn
和解おめ。

稚拙でおまけにエロ無しだけど緑黄書いてみたんだ。
投下してもいいかな?
30名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 21:08:28 ID:vmlDI1Dd
待ってた!!
31真剣 緑黄1:2009/03/19(木) 22:04:39 ID:gN+wQMMn
投下します。
真剣緑黄でエロ無し短めです。
ことはの京都弁が偽物臭さ満開です。
未熟な文章ですが、お付き合い頂ければ幸いです。




眠る前の穏やかな時間。
千明の部屋に訪問者が現れた。

「千明ー…起きてる?」
「…ことはか?」
「うん。入ってもええ?」

短く返事をすると、そろそろと扉を開けてことはが部屋に入ってきた。
暖かくなってはきたが、隙間から差し込む夜風はまだ冷たいようだ。
外から帰ってきたばかりのような羽織りを着ていて、手にはビニール袋をぶら下げている。

「こんな時間にどうした?」
「これ、買うてきたの。良かったら食べて」

と袋を差し出すことはに座布団をすすめると、千明はそれを受け取り中身を取り出した。

「…おでん?」

それはコンビニでよく見かける、普通のおでんだった。
器には大根やこんにゃく、竹輪など色々と詰まっていて、食欲をそそる匂いが立ち上る。

「何でまた?」
「うち、今初めてコンビニ行ってきたんよ」
「………はぁ!?」

都会の、物だらけの環境で育った千明は驚かずにはいられなかった。
山の中に住んでいたとは聞いていたけれど…。

「でな、色んな物があったんやわ。可愛いお菓子とか、本とか飲み物もぎょうさんあってな」

にこにこしながら語ることは。
ちょっとした冒険気分を味わって少し興奮しているようだ。
頬もほんのり紅潮していて、まるで子供のように可愛らしい。
32真剣 緑黄2:2009/03/19(木) 22:07:21 ID:gN+wQMMn
「おでん見つけた時、何や千明を思い出してん。前、美味しそうに食べとったやん?」
「…わざわざ俺に?」

すると、ことはは少しはにかんだように笑って。

「千明の食べてる時の顔、好きなんよ。見とるとうちも幸せになるんや」

千明は、自分の顔が赤くなっていくのを感じた。
照れたような笑顔が可愛くて。
悟られないように少し笑うと、袋の中の箸を手にとった。

「…サンキュ。じゃあ、いただきまーす」

一口かぶりつくと、ほんのり甘くて優しい味が口の中に広がる。

「おいしい?」
「マジうめえ。やっぱおでん最高。ことはも一緒に食おうぜ」
「ほんま?うちたまごがええ!」

一膳しかない箸を二人で使いながら、千明の胸は高鳴り続けていた。

(やべぇ…間接キスだ)

こんなことでドキドキするなんて、と思う。
人並みに恋愛はしてきたし、それなりの事も経験済だけれど。
この気持ちを、何と呼べばいいだろうか?

(まだわからねぇ…でも)

「うん、やっぱ千明、笑ってるのが一番似合うわ」
「……お前の方が似合うっつの」
「え?」
「何でもねーよ!」

おでんを頬張りながらことはの笑顔に目を向ける。
こうして笑ってくれるなら、自分もいつも笑っていよう。
こうして笑ってくれるなら、何でもしてやりたい。

まだ名前をつけられないこの気持ちを抱いて、千明は残ったおでんのスープを飲み干した。


終わり。


以上です。
お目汚し失礼しました。
読み難かったらすみません。
33名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 23:16:47 ID:PNtKHVa3
リアルタイムで職人きてたー!
ほんわかな緑黄でよかったですっ
34名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 00:14:31 ID:heSYlvOi
>>31
GJ!!
ことはの可愛さに萌えたよ!
これでストック使いきり、ガイアーク艶笑小噺。
せっかくだから外道衆(無)とジャカンジャ(微エロ)も、一つずつ改変作ってみました。

【外道衆編】
薄皮太夫に惚れこんだドウコクは、朝な夕なと暇さえあれば言い寄ってくる。
しつこさにうんざりした太夫は、小野小町と深草少将の故事に習ってこう言った。
「そんなにわちきが欲しいのかい。なら、百夜が来たら叶えてやるよ」
九十九夜目に死ね=おととい来やがれと言う意味なのだが、ドウコクは大喜びで引き下がり、
そしてシタリを呼びつけた。
「嬉しいじゃねえか、やっと太夫に俺の気持ちが通じたぜ! 必ず百夜に約束だ!
 …ところで、十三夜や十五夜なら知ってるが、百夜ってのはどんな月なんだ?」

【ジャカンジャ編】
あるとき、風紀の乱れをうれいたサーガインは、特別の貞操帯を作ってウェンディーヌと
フラビージョに付けさせてみた。
コトに及ぼうとすると、穴がいきなり締まってナニをはさまれ大怪我するこの恐ろしいシロモノに、
三日もするとマゲラッパに至るまでセンチピード内の男という男が被害を受け、ナニが無事なのは
そもそも規格外のタウ・ザント様と、そして意外にもサタラクラだけだった。
「ほう、少し見直したぞサタラクラ!」
サタラクラは無言だった。舌を大怪我していたので。
36ガイアークジョーク艶笑蛮+1/3:2009/03/20(金) 12:09:29 ID:qaDBJLTm
「負けがこんでるせいか、最近夜も眠れなくて困るゾヨ…」
「では、眠れない夜は15分おきに、わらわにキスすればいいでおじゃる」
「それで眠れるゾヨか!?」
「眠れないでおじゃる。でも、起きてるのは楽しくなるでおじゃるよ」

あるとき、大人のオモチャに興味を持ったケガレシアは、同性の配下のシャワーバンキに相談してみた。
「そうですわねえ。害地目型は短いけど太く、害気目型は細いけど長く、
害水目型は並だけど振動がスゴいですシャワー」
アドバイスを参考に、店に行ったケガレシアは店員に言った。
「害地水気スペシャル目型を所望するでおじゃる」

今週の伝言板
「今週はキタさんと。ヨゴちゃんまたねでおじゃる」
次の週の伝言板
「今週はヨゴちゃんと。キタさんまたねでおじゃる」
さらに次の週の伝言板
「今週は二人で。ケガちゃんゴメンねゾヨ、ナリ」

とある人生相談への投稿
「それなりの地位にある独身男性ですゾヨ。
 みなに慕われている、魅力いっぱいの同僚女性とひとつ屋根の下に暮らしてますゾヨ。
 彼女はがんばりやで、愛嬌があって、気が強いところもまた可愛らしく、何より胸が大きい。
 苦しいときは支えあい、つらいときは励ましあい、楽しいときは朝まで飲みあかす仲。
 いっそ結婚すべきではと思い始めたのですが、どうでしょうゾヨか?」
回答
「結婚したら、今の彼女が存在しなくなるのでオススメできません」
37ガイアークジョーク艶笑蛮+2/3:2009/03/20(金) 12:11:49 ID:qaDBJLTm
あるとき、キレイズキーがヨゴシュタイン坊やのおもりをしていた。
「キレイズキー、今日はなにをして遊ぶナリ?」
「はっ。では、兵隊ごっこなどはいかがでありますか?」
「それはどんな遊びナリ?」
「まず、そこらの家に押し入って主人を殴り倒し、金目のものを洗いざらい奪って、それから女房と娘を…」

次元破壊の旅に出た総裏大臣ヨゴシマクリタインが、拠点内の様子を見てまわった。
キレイズキーは、横に穴の空いた大きな樽の前に総裏を案内して説明した。
「ムラムラして我慢できなくなったら、これを使っているであります」
その夜、さっそく総裏が試してみるとなんとも具合が良く、大変な満足が得られた。
翌日、すっかりお気に召した総裏はキレイズキーに確認した。
「アレは、いつでも使っていいナリナ?」
「はっ。火曜日の午前中以外は、ご自由にお使いください」
「なぜ、その時間帯はダメナリナ?」
「その時間帯は、閣下があの中に入られる番だからであります」

とあるワールドで、ヨゴシマクリタインが破壊したばかりの街跡を見回っていると、キレイズキーが尋ねた。
「閣下、娼館も視察されるでありますか?」
総裏はその質問に面食らった。
「どこにそんなものがあるナリナ?」
翌日の地元新聞の見出し
【ガイアークの総裏大臣、廃墟で「売春宿はどこだ!」と発言!!】
38ガイアークジョーク艶笑蛮+3/3:2009/03/20(金) 12:13:54 ID:qaDBJLTm
あるとき、ケガレシアはふと疑問に思ってヨゴシュタインに尋ねた。
「赤ちゃんは、どうしたらできるでおじゃるか?」
ヨゴシュタインはうろたえて、本当のことが言えず適当にごまかした。
「汚れた土でキャベツを育てると、その中に入ってるナリ」
次に、ケガレシアはキタネイダスにも同じことを尋ねた。
キタネイダスもうろたえて、本当のことが言えず適当にごまかした。
「空を煤煙で汚すと、機械仕掛けのコウノトリが運んでくるゾヨ」
ケガレシアは二人が自分に嘘をつくとは思わなかったので、素直にその言葉を信じ、
その夜の日記にこう書いた。
【驚いたことに、害地目と害気目には性行為が存在していなかったでおじゃる。】

ケガレシアが初めて体を許した相手は、ニゴールだった。
最初は大変痛かったが、じきに慣れて普通に感じるようになった。
その後、ニゴールと破局してからは一人で過ごしてきたが、ある夜酔った勢いで盛り上がり、
キタネイダスとベッドになだれ込んだ。
ところがキタネイダスは彼女の体を逆にし、さらに違うところにつっこんで、しかもやたら痛い。
あまりのことに思わず泣き出したケガレシアを見て、キタネイダスは驚きうろたえた。
「ご、ゴメンねゾヨ! ケガちゃんが処女だとは思わなかったゾヨ!」
そしてようやくケガレシアは、「逆」なのはニゴールのほうだったと悟った。

ある日、範人が波打ち際を歩いていると、壊れた蛮機族の部品が転がっていたので、気の毒に思い埋めてやった。
その夜、範人の夢枕を訪ねる者があり、「誰?」と聞くと「汚」と答える。
「わらわはケガレシアでおじゃる。ヘルガイユで殺され、海に没したわらわの部品をおぬしが拾ってくれた。
 せめてものお礼に、今宵の伽の相手をつとめさせてたもれ」
こうして範人は、夜明けまで大変気持ちいい時間を過ごした。
さて、これを聞いた軍平もさっそくあちこち探し、壊れた蛮機族の部品を見つけて埋めてやった。
その夜、軍平の夢枕を訪ねる者があり、「誰だ?」と聞くと「汚」と答える。
「我はヨゴシュタインナリ」
驚愕する軍平に、ヨゴシュタインいわく
「ゴーオンレッドに破れ、山野に散った我の部品をおぬしが拾ってくれた。
 せめてものお礼に、今宵の伽の相手をつとめあげるナリ!」
39名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 23:16:31 ID:do+yaoM2
外道衆微妙にうけるwww

明後日からは緑黄が爆発するかな
40名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 12:00:24 ID:QzAH1BGS

ぶーぶー最近黄ばっかりだよな
嫌いじゃないけど桃の方が好きだからちと寂しい
41名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 12:01:04 ID:QzAH1BGS

ぶーぶー最近黄ばっかりだよな
黄嫌いじゃないけど桃の方が好きだからちと寂しい
42名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 12:21:52 ID:uxMx7i7l
緑黄かわいいよね。
明日が楽しみ!
43名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 13:38:31 ID:OHO6IP9q
早く8話見てー!
殿桃が俺の頭の中で暴走してるよ
44名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 15:32:18 ID:++IL+tQg
真剣青桃投下させていただきます。
エロなしですが、よろしくお願い致します。
45真剣青桃 「その日まで」:2009/03/21(土) 15:33:54 ID:++IL+tQg
もう、どれ位こうしているのだろう…
布団の中で寝返りを打ちながら、茉子はさっきからそんなことを考えていた。
時刻はとっくに深夜をまわり、屋敷内はしんと静まり返っている。
灯りを落とした自室の中は薄闇につつまれ、時計の秒針の音だけが微かに響いていた。
いつもならとうに眠りについているこの時間に、茉子はどうしても眠れないでいたのだ。
(戦いのあとはいつもこう…)
体はくたくたに疲れきっているのに、どうにも神経が張りつめて、心がざわついている。
そうして眠りにつけないまま、何時間もこうやって暗闇の中で目を瞑り続けていた。
眠ろうとすればするほど、目蓋の裏に様々なことが浮かび上がってきて心は益々揺れ動く。

仲間達のこと。
外道衆との戦いのこと。
置いて来てしまった色々なこと。
これからのこと。

この間は流ノ介に、夢はまた拾えばいい、なんて偉そうなことを言ってしまったけど、
正直まだ自分自身そこまで達観できていないような気がしている。
あれは自分に言い聞かせていた言葉なのかもしれない。
ずっとずっとそう言う風に育てられて、いつかは戦いに身を投じるのだと思ってきた。
でもこの21世紀に、殿様の許に馳せ参じて人間にあらざる者と戦うなんて本当にあるのか、ともどこかで思っていたのだ。
今はそれが現実になった。それに向かって行くしかないのだ。
自分は強くなれるだろうか。
丈瑠のように全てを受け入れて。
ことはのようにただ純粋に。
千明のように自分を失わずに。
…そして流ノ介のように一途に。
弱っている人を見ると助けたくなるなんて、自分が弱いことの裏返しなだけじゃないか。
自分は弱くなんてない、強い人間なんだ、それを自分に言い聞かせるためだけの詭弁。
本当に強いのは私じゃない…
46真剣青桃 「その日まで」:2009/03/21(土) 15:35:11 ID:++IL+tQg
(こんなことばかり考えてちゃいけない)
薄闇の中で目を開いて、じっと天井を見つめる。
(この間は、流ノ介に悪いことしちゃったかな…)
抱きしめて、お弁当を作って、寄り添って眠って…
自分の行動をよくよく考えて見れば、何とも思っていない相手にするようなことではない。
流ノ介が勘違いするのは当たり前だ。
(勘違い?…本当に?あたしは流ノ介にどう思ってほしかったの?)
本当に流ノ介に対して何の思いもなかったのか。
まっすぐに気持ちを表わしてきた流ノ介。
ただそれが照れくさかっただけじゃないのか。
「うざい」なんて言わなければ良かった…
益々目は冴え、眠ることなんて到底できそうにない。
気のせいか室内の空気も、茉子の気分のように澱んでいるように感じる。
「…これはもうダメだ」
軽く溜息を一つついて、茉子はゆっくりと寝床の上に起き上がった。
外の空気でも吸えば気分も少しは晴れるだろうか。
このまま布団の中にいても、良いことは一つもなさそうだ。
思い切ってパジャマの上にカーディガンを羽織り、そっと部屋を抜け出した。

初春の深夜、まだまだ空気は冷たい。
庭に出るとその冷たい空気が頬を刺した。
(気持ち良い…)
夜空には明るく月が照り、静まり返った庭を浮かび上がらせていた。
大きく深呼吸すると、今までの気分が嘘のように晴れてくるような気がした。
庭の真ん中に立ってじっと月を見上げていると、何だか色々考え込んでいた自分が馬鹿らしく思えてくる。
きっと、これからも自分は大丈夫。きっと。
「…茉子?」
急に呼びかけられて、茉子は飛び上がるほど驚いた。
「なんだ…流ノ介か…」
見ると、これもパジャマに上着を引っ掛けた姿の流ノ介が、庭木の下に立って不思議そうに茉子を見ていた。
ぼんやりと立ち尽くす姿を見られていたと思うと、茉子は顔がカッと熱くなるのを感じた。
「茉子も眠れないのか?」
流ノ介がこちらに歩み寄りながらそう尋ねた。
(歌舞伎役者って言ってたけど、なるほど…)
背筋を伸ばして立つ流ノ介に、茉子は変な所で納得してしまった。
「茉子も、って流ノ介も眠れないの?」
何だか気恥ずかしくて、思わず視線をそらしながらそう茉子は答えた。
「色々考えていたら眠れなくなってしまってな、気晴らしにここに出てきたんだ」
「わたしもそう。ダメだね、こんなんじゃ。
余計なことばっかり考えちゃってさ。自分がすごく弱い人間なんじゃないかとか、そんなことばっかり」
一気にまくし立て顔をあげると、じっとこちらを見つめていた流ノ介と目が合った。
47真剣青桃 「その日まで」:2009/03/21(土) 15:35:53 ID:++IL+tQg
「茉子は…、茉子は弱くなんかないと私は思う。
あの時の茉子の言葉に、私はどれだけ勇気付けられたか分からない。
私が今ここにこうしていられるのも、茉子のお陰かもしれないなあ…」
照れくさそうにそうつぶやいた流ノ介の横顔が、急に眩しく思えた。
「私は、強くなりたい。もっともっと強く。
…今日私たちが遊び呆けている間に、殿は一人で鍛錬をしておられた。
殿のために全てを捨ててきたつもりでも、私はまだその覚悟が足りないのかもしれない。
強くなりたい、殿のように真摯でありたい。
茉子のように、人を勇気付けられる存在でありたい」
それは茉子にとって何より嬉しい言葉だった。涙が込みあげてくるのが抑え切れない。
自分を肯定されることが、こんなに嬉しいとは思わなかった。
そしてそれが流ノ介から発せられた言葉だからこそ、こんなにも心を揺さぶるのだと茉子はその時はっきりと気づいた。
「…流ノ介、ありがとう」
そう言うのが精一杯だった。
一方、突然泣き出した茉子を見て、流ノ介は明らかに動揺した様子だった。
その顔が可笑しくて、そして愛おしくて、茉子は自分の行動を止めることができなかった。
流ノ介に一歩近付き正面から背中に手をまわすと、その胸に顔をぎゅっと押し付ける。
流ノ介の胸からは、かすかに石鹸と汗の匂いがした。
「ま、茉子…」
驚いたような流ノ介の声が聞こえたが、そのまま顔を上げずに手に一層力を込めた。
流ノ介の手が茉子の肩にまわされた。心臓が、茉子の耳のすぐそばで脈打っているのが聞こえる。
暖かい流ノ介の胸の中で、ずっとこうしていられたら…そう思った。
「茉子!」
突然、強い力で引き剥がされた。ひどく驚いて目を上げると真剣な顔の流ノ介の顔があった。
「…流ノ介?」
「茉子…、止めてくれないか…
同情や憐れみなら、こんなことはしないでくれ…。
また勘違いしてしまいそうになるから、もう…
時に優しさは残酷なものだと思い知らされる。
お願いだから、止めてくれ」
茉子から目をそらし、流ノ介は苦しげに声を絞り出した。
そう、あの時は同情だったのかもしれない。
同じ様に夢を置いて来てしまった者同士として、流ノ介を慰めて自分も納得したかった。
でも、今は?
今は違う。そうじゃない。
全身で流ノ介の存在を確めたかった。
流ノ介に触れたかった。
それが今の気持ちだ。
(流ノ介のことなんて、何も知らない。
流ノ介だってわたしのこと全然知らないだろう。
でも今は、そんなことはどうだって良い)
自分自身の気持ちに正直になりたい。
48名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 15:36:19 ID:n6E8iPLw
なんか…真剣マンセーな方々のために、数字板みたいに
「現行」専用スレ立てたくなってきたわ。
そしたら存分にカプ認定と感想羅列とネタバレとクレクレと
投下が満たされて、いいんじゃないか?
49真剣青桃 「その日まで」:2009/03/21(土) 15:36:35 ID:++IL+tQg

「勘違いじゃ…ないと思うよ。」
恥しくてたまらないけど、真っ直ぐに流ノ介の目を見つめて言った。
驚きに目を見開いて、言葉も発せずにいる流ノ介の胸に再び体を預ける。
「あの時はうざいなんて言ってごめん。
ほんとは、嬉しかった…」
流ノ介の腕が背中にまわされ、痛いぐらいに抱きしめられた。
「茉子…」
「ん?」
「ありがとう…」
流ノ介の手が茉子の髪に優しく触れる。
それがとても心地良くて、思わず笑みがこぼれた。
そっと茉子は手をのばし、流ノ介の頬に指を這わせる。
夜の空気に晒されながらも、流ノ介の頬は熱を持ったように熱い。
その熱さに茉子は少し驚いた。
(わたしの顔もこんなに熱くなってるんだろうか)
視線と視線が出会って、どちらからともなく顔が近付きゆっくりと唇が触れ合った。
流ノ介の唇は頬より更に熱く、そこに触れた自分の唇が溶けていってしまいそうだ。
舌が唇を割り、茉子の口の中に入り込んでくる。荒々しいその動きに少し恐くなって、茉子は必死に流ノ介にしがみついた。
茉子の頭に添えられた流ノ介の手に力がこもり、舌の動きは一層激しくなる。
茉子も遠慮がちに、やがて流ノ介と同じ様に激しく舌を絡ませた。
どれぐらいそうしてお互いの唇を貪っていたか分からない。
あっという間の気もするし、ずい分長い時間だったようにも思う。
流ノ介の手が茉子のパジャマの裾から差し入れられ、素肌の背中を優しく撫でる。
口付けは既に唇を離れ、流ノ介の唇は茉子の首筋や鎖骨を這い回っている。
「…っ!」
零れ落ちそうになる甘い声を茉子は必死に噛み殺し、その代わりに流ノ介の背にまわした手に力をこめる。
心臓の鼓動で胸が破れそうだ。
こんなにも幸せなことって、あるだろうか。
50真剣青桃 「その日まで」:2009/03/21(土) 15:37:39 ID:++IL+tQg
不意に、流ノ介の手が止まり唇が離れた。
茉子は一気に不安に突き落とされた気がして、思わず声をあげた。
「流ノ介?…どうしたの?」
流ノ介は茉子から体を離すと、苦しげに言った。
「ごめん、やめよう…」
「…どう、して?わたしのこと、やっぱり許せ…ない、の?」
さっきまでの幸福が、嘘みたいに体中が冷たくなった。
涙があふれそうになる。
言葉が震えた。
「違う!」
慌てたように流ノ介が真剣な声を上げた。
「違うよ…
このまま、茉子のことをオレだけの物にしてしまえたら、どんなにか良いだろう。
でも今は戦いの最中で、私も茉子もそこから目を逸らしてはいけないんだ。
私は、殿への忠誠と戦いから自分の心が離れることが恐ろしい。
もし今茉子に夢中になってしまったら…
自分を保っていけるという確固たる自信がないんだ。
茉子…本当にすまない…」
正直、茉子は呆気にとられてしまった。でも、この生真面目なところが流ノ介らしい。
こういう流ノ介だからこそ、魅かれたのだから。
うな垂れる流ノ介に精一杯明るい声で話しかける。
「分かった、そうだよね。
今は戦いが一番大事、わたしにも、流ノ介にも。
…でも、いつか戦いが終わったら…」
「戦いが終わったら…?」
「その時は、今日の続きをしよう。
そしてわたしだけを見るって約束して。ずっとわたしだけを見るって。
それまでは仲間として、今まで通り」
「約束する、絶対に。
いつか戦いが終わる日まで」

約束のキスを最後に一度だけして、茉子は部屋に戻った。
この戦いがいつ終わるのかなんて誰にも分からない。
でも少なくとも茉子にとって戦うための目的ができたのだ。
御仕着せの忠義ではなく、定められた義務でもなく、自分自身のための目的が。
夜明けまではあと数時間。布団にそっと身を横たえ、目をつむる。
今度は眠れそうな気がする。
流ノ介にも安らかな眠りが訪れるように祈りながら、茉子は眠りに落ちていった。
51名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 15:38:39 ID:++IL+tQg
以上です。
なんか最後死亡フラグみたいですね。
52名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 15:40:43 ID:n6E8iPLw
うわ、これは職人さんに心から謝る。
割り込み申し訳なかった。
53名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 20:07:19 ID:wvWfzWqt
>>52
いい加減にして欲しいのはあなたのほうです。
職人さんの邪魔をしてまで嫌味を書きこむなんて。
スレの流れをおかしくしているのはあなたです。
これ以後は慎みのある言動を希望します。
54名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 20:58:44 ID:piDjmo+Q
棘のある言い方して雰囲気悪くするのもどうかと思うが。
マターリ行こうぜ、マターリ

>>35
またもやGJ!
外道衆のドウコクさんがそれっぽくて笑ったw
ニゴールはまさしく変態。
15分おきに〜って奴は、ヨゴ様いなくなった後のガイアーク思い出してしんみりしちまったい…
またストック溜まるのを楽しみに待ってる!w

>>44
これは良い死亡フラg(ry
流ノ介が殿を守って討ち死にしそうとか思ったw
実は弱い茉子イイヨイイヨー
GJでした!
55名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 22:51:35 ID:LhPjLUn/
>>53
自己紹介乙
56名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 23:00:03 ID:hAPN2orQ
今年が特別進行が早いだけなんだから、現行専用スレなんて慣習作ったら来年以降両方過疎って共倒れだ
57名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 00:41:34 ID:ImL+7QvB
シンケン専用隔離スレでいいじゃん
来年の現行は普通に総合スレで
58名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 01:02:31 ID:bpvbvaH3
役所じゃないけどさ、一度前例作っちゃうと統合の基準とかでまた話し合わなきゃならなくなって、
レス無駄に消費して職人さんが投下しづらくなるんじゃない?
職人さんを大事に、燃料になる萌え語りを適度に織り交ぜつつやって行くこれまでの流れを再度立て直そうよ。
現行語りが進むのはある程度は仕方ない、毎週燃料の宝庫なんだから。
けど、そっちはなるべく控え目にしてもらう方向で、歩み寄って行くのはどうだろうか。
つか、隔離だの何だのは排除っぽくて悲しいよ…普通にさ。
59名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 01:17:38 ID:NMDt+fuR
>>58
心から同意だなぁ。
毎年現行作品が盛り上がって、今があるんだから。
隔離とかいうのはさびしいよね。
来年も燃料たっぷり戦隊だったらまた隔離するの?って話になっちゃうよ。
この頃スレが盛り上がりを見せているから、これを機会に良い方向に進んでいきたいよ。
職人さんの投下の多さに嬉しくてたまらんこの頃だし。
歩み寄りの手始めに、くれくれの催促のやりすぎは控えるとか配慮してもらえるとありがたいな。
またーりまたーり、戦隊を楽しもうよ。
60名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 08:08:59 ID:gcmKCrXq
緑黄かわいいよ緑黄
緑は外見蒼太さんぽいのに中身は完全真墨だなw
61名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 08:34:39 ID:s23OaV23
緑黄めっさかわええ
62名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 08:44:20 ID:WjmN27EM
ラストの殿と桃がなんかよい感じだった
63名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 11:21:53 ID:JAbgvtrM

緑黄はCPでも良いけど兄妹かなぁ…と思ってしまった
緑は弟気質だからことはが妹みたいになって嬉しいんじゃないかなー…とか思ったり
64名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 16:19:43 ID:0gd2qvo2
お前、びしょびしょじゃんww

緑黄かわいいよ緑黄

ファザコンなんだ?wのちょっとSな青←桃も萌える。
殿桃も気になるけど!
65名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 19:17:59 ID:boT+YnS+
今、今日のみた。
ラストの殿桃いいね〜
桃は殿を絶対気にしてる。殿の素を一番最初に知りそうだな。
66名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 22:00:17 ID:+DOgNxpZ
桃に「そういうことだ」という殿が渋かったな〜
大人の恋愛フラグを感じた。

「いくらお前でも怒るぜ」のドウコク大将が微妙にエロい声だったのもニヤニヤしたw
67名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 23:16:13 ID:LxxK8v1y
殿桃は雰囲気が大人で色気があって凄くドキドキする。
68名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 23:32:31 ID:WhRRjjqj
偽装結婚での殿桃の会話が想像できんwww
花嫁姿の桃を見て一瞬我を忘れるなんてシーンがあったらたまらんw
殿にはドキドキしてもらわないと。

69名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 23:46:31 ID:Cv9tlNcr
なんとなく関係性がボウケンに似てる>殿桃
まぁ、あっちと違うのは建前上の上下関係って点か。
後、さくら姐さんの忠誠度(親愛度?)が最初からMAXだった。
シンケンは1年かけてあがってくんだろーか?
70名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 23:47:05 ID:VNvxusjS
71今は強くなる:2009/03/23(月) 00:26:34 ID:QR7Xo+Nz
流れ切って申し訳無いですが、
真剣赤黄投下させていただきます。
エロ無しです。
しばらくお付き合いください。
72今は強くなる:2009/03/23(月) 00:27:19 ID:QR7Xo+Nz
夜、布団の中で今日の戦いを思い、丈瑠は心をざわめかせていた。

ーうそつきー

そう下道衆に言われた時、持ちこたえることが出来なかった自分。
すかさず「とのさまはうそつきなんかやないー」とことはに言われた言葉は
今も丈瑠の胸につきささったままだ。

誰にも触れられたくない事がある、と茉子にいった自分。
流ノ介を庇う言葉にも思われただろうが、あれは自分に対する擁護だった。

自分自身がまだ自信を持てぬまま始まった戦い。
そんな自分に忠義を尽くし、それぞれが自分達の生活を捨てて仕えてくれている。
当然、それまで侍の修行などしてこなかった4人にはまだ力量が足りない。
絶対的な力で皆を引っ張る立場の自分が、実はいっぱいいっぱいの状態だ。
必死で努力し、じいに助けてもらって何とかやっている日々。

情けない…

丈瑠は寝間を抜け出し、中庭に出た。

上弦の月が美しい春の夜。冴え冴えとした笛の音色が響き渡る。
先客か、と縁側に腰を下ろし、邪魔をしないようにその美しい音色に聞き入った。

丈瑠にとってことはは不思議な存在だった。

皆それぞれが自分達のやるべき事を頭では解っていても、
過去を断ち切る事など簡単には出来ない。
それぞれが苦しみ、その中から自分達の居場所を再確認していた。

だが、ことはは違った。
ことはには最初から迷いが無い。
全てを受け入れ、流れに身を任せる。
いつでも真っ直ぐに、疑うこと無くその信頼は自分に向けられる。
自分が求めれば、ことははどんな事でもするだろう。
例え自分の命が危険にさらされるとしても。
73今は強くなる:2009/03/23(月) 00:27:52 ID:QR7Xo+Nz
心地よかった音色が突然止んだ。

「あっ殿様。すみません。うるさかったですか」

丈瑠に気づいたことはが慌てて詫びる。本当にどうしようという顔をする。
最近、そんなことはを愛しく思う自分に丈瑠は気づいていた。
少し微笑んでいる自分に驚きすら感じる。

「いや、俺も眠れなくてここへ来た。気にするな」
「殿様でも眠られへん事なんてあるんですか」
「そりゃあ、たまにはあるさ」
「そうなんかぁ…でも殿様、私が言えるような事でもないですけど
いっつも自分に厳しくて稽古ばっかりしてはるから、たまには休んでください。
私なんか頼りなくてアテにならへんと思うけど、黒子さんと協力して何とか頑張りますから
なんでも言うて下さいね」

心配そうに覗き込む瞳は一点の曇りも無く丈瑠に注がれている。
黒目がちな瞳は無垢に輝き、白い肌にかかる柔らかな黒髪が春の風に揺れる。
勝手に手が動いて、思わずことはの頬を触りそうになる。
はっと我に返り、丈瑠はその手を強く握り締めた。

「風が冷たくなってきた。風邪を引くぞ。もう休め」
「はい…殿様は?」
「俺はもう少し風に当っていく。明日の稽古も厳しいぞ。早く寝ろ」

丈瑠がぶっきらぼうに目を逸らして言うと
おやすみなさい、とぺこりと頭を下げ、ことはは部屋に戻っていった。

俺は今一体何をしようとした…。

一人残った丈瑠は、ことはに触れ、抱きしめてしまいたかった自分に気づき呆然とした。
はだしで地面に降り、竹刀を構える。

ずっとひとりだった。18代目だから、当主だから、全てを背負うのは当たり前の事。
幼い頃からそう教えられ、そう生きる事を義務付けられていた。
今でもその思いに一分の揺らぎも無い。
ことははそんな自分を無条件で受け入れてくれる。信頼し、委ねてくれる。自分の命さえも。

今は強くなる、それだけだ。

丈瑠は力強く竹刀を下ろしながら、
硬く閉ざされていた心にすこし春の風が吹き抜けていくのを感じていた。

74名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 01:01:05 ID:pmW6WqV2
>>71
キャラのバランス感が超好みだ!
純粋なことはと、背負うものがありつつもネガティブにはならない殿が凄く良かった。
GJ〜!
75名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 03:05:27 ID:DXUqZkUa
GJ!
こういうの良いな!
76名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 00:30:55 ID:c3Av7Nyo
流れ豚切りで大変失礼します、真剣殿桃投下します。
6話のラストから連想した、エロなし&色気なしな話です。すみません…。
77真剣殿桃「真実の残像」:2009/03/24(火) 00:32:25 ID:c3Av7Nyo
『嘘つきも?』

吹く河風が、草の匂いを運んで来た。
問いかけられて見下ろすと、風になびく長い黒髪。
注がれる眼差しは責めるでもなく、否定するでもない、不思議な色をしていた。
特別思いやりもしなければ、笑う訳でもない。
彼女は程好い距離を保ちながら、俺を、俺自身の決意を、決して潰さない。

どれだけの興味を抱かれているのかは解らない。もしかしたら、何も思っていないのかも知れないが。
尊重か無関心か。俺が欲しいのは一体どちらなのか、それすらも。
――解らない。

「きゃっ!」
短い悲鳴に、我に返った。
顔を上げると、いつも以上に根を詰めた修行をしていた為、休憩を命じた筈のことはが地面に転がっていた。
「ちょっと、大丈夫?」
どうやら躓いたらしい彼女を助け起こし、汚れた肩を軽く払ってやる姿。
「茉子ちゃん、ありがとう。ほんまうちってドジやな、恥ずかしいわ」

「怪我はないのか、こと…」
「お前、手ぇ擦りむいてるぞ!消毒だ消毒!」
暑苦しくもそつのない身のこなしの流ノ介を突き飛ばし、一もニもない勢いで駆け寄った千明は、ことはを抱き上げて屋敷へ向かった。
「あ、あの、千明。うち大丈夫や、歩けるから…」
「見えないとこに傷があるかも知れないだろ!いいから掴まってろ」
心中は異なるだろうが、揃って耳朶まで真っ赤にした二人が廊下を抜けて行く。
「わ、私が何をした!千明、大体お前はだな、」
その後を、ひと言説教をしなければ気が済まない様子の流ノ介が、バタバタと追いかけて。

我知らず、ふっと口元が緩んだ。すぐにハッとなり、俺は居住まいを正す。
一瞬得た安堵感。その奇妙な感じを吹き飛ばすべく、竹刀を取って立ち上がった。
78真剣殿桃「真実の残像」:2009/03/24(火) 00:34:19 ID:c3Av7Nyo
と、一人残った女がしゃがみ込む。見ると、その手には笛があった。
「大事に持ってるのね」
ことはのもの。転んだ拍子に落としたに違いない。
「あの子はきっと、初めから捨てたりしないんだろうな…」
独りごちる声。一体何のことだか解らなかったが、問う気はなかった。

その時、ゆったりとした春の風が吹く。
袴が纏わり、前髪が跳ねて視界が明瞭さを増した。
あの夕暮れの河辺のように、長い黒髪が風に流れる。
そして、それとは対照的な白い頬が、すぐ目の前にあった。
「――。」

凛とした顎のライン。
意志の強さを感じさせる瞳を何処となく柔らかく伏せて、ことはの笛を見つめていた。
「でも、きっと壊れない」
呟きと共に、彼女は同意を求めるようにこちらを向く。

「もしかしたら、あたしたち以上に…強いのかもね」
咄嗟に、返す言葉が見つからなかった。
再び視線が反らされる。初めから答えなど期待していなかったという風に。

嘘つき。外道衆に言われた言葉が蘇った。
それはいつか、俺を滅ぼしかねないほどのダメージになるということは、とうに分かっていた。
そう、とても危ういと。
だが、俺はこうでしかいられない。
対角が「真実」ではない「嘘」を抱えて、それでも立っているのはプライド故か、それともただの見栄か。
79真剣殿桃「真実の残像」:2009/03/24(火) 00:35:28 ID:c3Av7Nyo
恐らく目の前の女は、それを知っている。
俺もまた、知られていることに気づいている。
殊更に敬わず、反発するでもないのに、決して流されている訳でもない。
ある種の達観は、女だからこその勘の良さか。
「…いや、」

違う。
こいつだからだ。

何も知らない。その内面も、素顔も。
だが、何となく解る気がする。
意識ではなく、例えて言うなら「手触り」のような、説明のつかない感覚で。

「これ、渡して来る。ついでにちょっと休憩。…そっちは?」
黙って首を振ると、彼女は目で頷きながら歩き出した。
と、一瞬心に引っ掛かるものを感じて、俺は顔を上げる。

「……。」
そう言えば、名前を呼びかけたことなどなかった。だから、声を出すのは止めた。
浮かされそうになった気持ちが鎮まって行き、いつもの位置に落ち着く気配。

足に力を込め、地面を踏みつけながら背を向けた。
構えた竹刀の先に、黒と白のコントラストが浮かぶ。
不可思議な残像。心の迷い。
それらを断ち切らんと、俺は腕を振り下ろした。


<終>
80名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:13:39 ID:qbPDEOg5
>>76
本編にありそうで凄くドキドキしました!
まさに理想の殿桃!GJです!!!!
81名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:57:44 ID:kidORCXU
>>76
GJ!
殿桃の距離感好きだ

緑黄好きの自分は過保護な緑→黄もかわいいと思ってしまった
82名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 11:33:32 ID:NdXVYVpZ
>>76
本編でのあのシーン大好きだから、
距離感保ったままの大人の空気で良かった!
GJ!緑黄にもニヤニヤしてしまったw
83名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 02:40:48 ID:RQhSfikF
失礼します。
真剣赤桃投下します。
エロはありません。
タイトルNGワードでお願いします。
84真剣赤桃 「月下剣影」:2009/03/25(水) 02:41:54 ID:RQhSfikF

 ことはが肩を落としている。
表向きは相変わらず明るく柔和ないつものことはだが、茉子には彼女の沈んだ心が見える。
放っておけず、茉子は財布から千円札を2枚出しながら千明に頼んだ。
「お団子でもおでんでもいいから、ことはが喜びそうなおやつを買ってきて欲しいの。千明や流之介の分ももちろん買ってきていいから」
千明は庭の奥の方で稽古に励むはかま姿のことはを振り返り、無言のまま数度首を縦に動かした。
「姐さん、ことはの話し何でもいいから聞いてやってくんねぇかな。女同士の方がいいってことあるだろうし」
茉子は微笑んだ。
「いいとこあるじゃん、千明」
「うるせえよ。ま、姐さんが自分で団子こしらえ始めなくてよかったよ」
「なんですってぇ?」
「なんでもないッス。じゃ行ってくるわ」
「お願いね」


 料理は不得手だが、お茶くらいは淹れることができる茉子である。
ことはの奏でる笛の音に導かれながら、千明の用意してくれた可愛らしい3色団子とお茶を盆にのせて縁側に足を向けた。
ことはは縁側にいた。
「ことは、おやつにしない?」
「茉子ちゃん」
笛を唇から離して、にっこりすることはの隣に腰をおろし、間に盆をおいた。
「わぁ、可愛いおだんごや」
「千明が買ってきてくれたのよ」
「うち、千明のおやつ好きやねん」
茶碗にお茶を注ぎながら、茉子は言った。
「ことは、この間のアヤカシの言ったことが気になる?」
お団子を手にしたことはは、こくりと頷いた。
「うちのことはええねん。アホでものろまでもほんまのことやし。でも、殿さまのことうそつきってゆうたのが・・・どうしても」
「気になる、か。成程」
「殿さまはうそつきなんかやない」
言って、ことはは団子をぱくり。
それを見届けて茉子はお茶を一口。しまった熱すぎた。
あちちと、唇を押さえながら茉子は苦笑い。
「お茶、もう少し冷めてから飲んでね、ことは。あのね、うそにもいろんな嘘があるのよ。悪い心からつく嘘、良い心からつく嘘。自分のためにつく嘘、誰かのためにつく嘘。つかなくてもいい嘘、つかなければならない嘘・・・とか?」
お団子をもぐもぐさせながら、ことはは無言で茉子を見る。
「だから・・・たとえ丈留が嘘つきだとしても、ことはがそんなに怒らなくてもいいと思うよ。たぶん・・・あいつのついている嘘が何かはわからないけど、悪い心の嘘じゃないと思うから」
それとも、と茉子は続けた。
「丈留がうそつきだったら、ことはは嫌いになるの?」
茉子の言葉に、ことはは慌てて首を横に振った。振りすぎた拍子に団子にむせたらしい激しくむせ込む。茉子は慌ててことはの背をさすり、お茶を手渡した。
勧められるままにお茶に口をつけたことはだが、今度は熱さにむせかえる。
「こ、ことは、大丈夫?!」
「うん、へいき・・・うちほんまに・・・」
茉子はことはの唇に指をあてて言葉を遮り、悪戯っぽく微笑んだ。
「その先を言うと、また千明に叱られるわよ」
泣いている心を無意識にも隠して笑うことは。
あなたは気がついててないだろうけれど、それも嘘の一つ。
けなげさから生まれた、やさしいやさしい、嘘。
「・・・茉子ちゃん、うれしいけどどないしたん?」
突如ムギュと茉子に抱きしめられ、団子と茶碗を片手ずつに持ったまま、ぽつねんと問うことはであった。
85真剣赤桃 「月下剣影」:2009/03/25(水) 02:43:14 ID:RQhSfikF
 一生独身
と言われた時のダメージが並ではなかったことが、我ながら口惜しい。
茉子は思わず拳を握り、固く握りしめていた。
「こんなことで寝付けないなんて、我ながら修業が足りないわ」
天井を睨んでいても仕方がないので、茉子は布団から出ることにした。
パジャマに上着を羽織り、部屋の外に出る。
廊下を足を忍ばせて歩き、庭に出た。
夜風は思っていたより冷たくなく、火照り気味の茉子の頬を冷やすのに丁度良かった。
このまま、頭も冷やしてしまおう。
「一生独身・・・余計なお世話よ」
知られたくないことや触れられたくないことなら、人間誰しもあるはず。
耳の傍で乱れた髪を押さえながら、茉子は目をわずかに見開いた。
庭に先客がいたのだ。
蕾も固い桜の下に、丈留がいた。
寝間着の姿で両手を組んで立っていた。
桜を見るわけでもなくその目は空を見ている。
彼の見ている先を目で追うと明るい月があった。
そんな丈留の姿を見つめ、茉子はふと自問する。
戦いを終えた帰り道、河原を歩きながら・・・なぜ、私は丈留にあんなことを言ってしまったのか。

「嘘つきも?」
「そういうことだ」

あの時、丈留は表情一つ変えず、肯定した。
それは暗に・・・触れてくれるなということだろう。
放っておけばいい。
もろい壊れ物にわざわざ手を伸ばせば、触れても触れられても怪我をする。
月下に立つ丈留の姿がもろい壊れ物そのもののように思え、茉子はそのまま立ち去ろうとした。
触れてはいけないと思った。
けれど、侍は人の気配に敏感だ。
丈留が振り返る。
ドキリと心の臓が一度強く打った。
丈留はいつものように醒めた目付きで茉子を見て、低い声で言った。
「何をしている」
「・・・そっちこそ」
丈留は答えずに茉子から目をそらした。
立ち去るタイミングを失い、茉子はゆっくりと丈留に歩み寄った。
86真剣赤桃 「月下剣影」:2009/03/25(水) 02:46:41 ID:RQhSfikF
「きれいな月よね」
「ああ」
「眠れなかったのよ。丈留も?」
「・・・考え事をしていた」
「考え事。ふーん・・・殿様だものね、いろいろ考えることあるよね」
丈留の目がわずかに伏せられ、口元が笑みを帯びる。
返事の代わりにしては上等だと茉子も微笑み返した。
「嘘をつかなきゃならなかったり、大変よね」
何気なく突いて出た言葉が、失言だったとすぐに気がついた。
思わず口元に手をあてると同時に突然、両肩を強く掴まれ、茉子は痛みに顔をゆがませた。
男の腕は茉子の身体をそのまま引き寄せる。
ふらつくようになってしまった足取りを立て直すかのように、茉子は腕を伸ばし丈留の胸に手のひらをついた。
それが抗うことになったわけでもなく、丈留は尚も茉子の身体を引き寄せた。
そしてゆっくりと茉子の耳元で言った。
「同情や憐れみを喜ぶ人間ばかりだと思うな」
茉子は目前にある丈留の目をきつく睨んだ。
「同情や憐れみ?」
「そうだ。お前の自己満足に付き合わされるのはごめんだ。気安く語るな、俺を見透かしたようなことを言うな」
「嘘つきって言われたくないのは。私達をだましてるから?殿様の良心の呵責ってわけ?!」
「黙れ!」
掴まれた肩への力が強くなったかと思うと、ふっと緩められた。
再び丈留の口元が近づいてくる。
それは耳元を過ぎて茉子の首筋に触れた。
「や、やめてよ」
肩を掴んでいた手が脇の腹を滑り茉子の背を捉える。
「丈留!!」
周囲を気にして茉子は押さえた声で呼んだが、彼の手が唇が止まることはなかった。襟元のボタンが一つ二つと外され、背から襟をひかれれば、鎖骨があらわになる。そこに口づけられた時、全身が身震いした。
必死で腕を張り押し返しても、抗うことにすらならないなんて。
「俺を見透かすな・・・わかったか」
そんな声の後、丈留が離れていく気配がした。
茉子は無意識に丈留の背と頭に腕を回し、引き寄せていた。
声が泣いているように聞こえたのだ。
茉子に頭を抱え込まれた状態で、丈留が呟く。
「茉子・・・お前なぁ・・・」
全然わかってないな。男ってのは・・・!
「うるさいわね、おとなしくしてよ」
先ほどの丈留の力なら茉子の抱擁など振りほどくのはたやすいだろうに、丈留はため息をついたまま動かない。
87真剣赤桃 「月下剣影」:2009/03/25(水) 02:48:01 ID:RQhSfikF
「心臓の音、聞こえない?」
静かに茉子は語りかけた。
漆黒の髪に触れ優しく彼の背を撫ぜて。
「こうしているとね、落ち着くの。赤ちゃんも大人も」
「・・・」
「同情や憐れみなんて誰も感じちゃいないわ」
「易い同情が傷を深くすることもある」
「そうかもしれないけど・・・易いつもりはないよ」
別に、あなたの作っている壁をぶち壊そうなんて物騒なことを考えているわけじゃない。あなたの嘘がどんなものか無理に知ろうなんて思わない。
「じゃ、これはなんだ」
言われて茉子はくすりと笑った。
殿様を家臣が抱きしめている。
確かに奇妙な構図だ。
「俺が怖くないのか」
「怖くない・・・だって」
「・・・何だ」
「本気で私をどうこうしようなんて思ってなかったでしょ」
そこで再び丈留が大きく息をついた。
「そろそろ、放せ」
「落ち着いた?」
「落ち着くか。こんなところ黒子やジイに見つかりでもしたら」
ブツクサ言いながら、顔をあげた丈留は襟元をただす。
その顔はいつもの愛想のない彼そのものだった。
「謝らないぞ」
「私だって」
まだ眠くはなかったが、茉子は欠伸をするふりをした。
「眠くなってきたから、部屋に戻るわ」
丈留が不貞腐れているような顔をしている。
そんな顔を初めて見たので、興味深かったがあまり触れないことにした。
胸元のボタンを止めてしまえば、何もなかったと同じことよ。
「おやすみ」
「ああ」
歩き始めてすぐ、茉子は足を止めた。
「丈留」
丈留が茉子を見る。
「嘘つきって嘘を吐くって書くんだよね」
目を閉じて思い浮かぶのは。
血を吐くような想いで嘘を重ねている丈留の姿。
それが真実かはわからない。
けれど、見えてしまったものは仕方がない。
「嘘つき、嫌いじゃないよ」
今度こそ、部屋に戻るために歩きだした。
背に丈留の視線を感じながら。
「・・・一生独身」
丈留のつぶやきが耳に飛び込んできて、茉子は思わず足を止めた。
わずかに殺意を込めながら振り返ると、愛想の欠片もないはずの殿様が笑っていた。
その笑顔になぜか赤面してしまった。
その焦りからか茉子は声を一段高く張り上げた。
「余計なお世話よ!!」
そうして、闊歩しながら丈留から離れた。

夜風に沈められたはずの頬の火照りが蘇っていた。


<終わり>
88名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 02:49:04 ID:RQhSfikF
以上です。
お付き合いありがとうございました。
89名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 18:25:19 ID:vkN909W4
>>83

かなりGJ!ほんまにありがとう
黄と桃の会話に癒されました。
黄カワユスw
桃の抱き癖萌えw
桃の禁忌<一生独身>に触れても笑顔で許される殿www
90名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 18:38:27 ID:HT3N2Rxr
>>83
や、やばいっす!殿桃悶えました…
黄と桃の会話も可愛くて凄く好きだぁああGJ!!!!!!
91名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 21:51:14 ID:N8hFwNjb
>>83
GJ!黄桃可愛いな。
ただ、青は流[ノ]介なのでご留意頂けると有り難い。
92名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 22:47:59 ID:W67eSBgm
なんか凄いニヤニヤしたwwwwGJ!wwwww
93名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 00:26:48 ID:gvIkz75S
やばい
殿黄派だったのにこのままじゃ
94名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 01:18:01 ID:ucgPRbxV
>>83
GJ!
殿桃も黄桃もカワユス
緑の気遣いにも萌えた
95名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 15:52:12 ID:leovKZYK
殿もうちょっとキツイ御仕置きしてもよかったかなwww
96名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 00:31:59 ID:dvMT/HYS
真剣赤黄投下します。
今はまだエロなしです。すみません…。
97真剣赤黄「もう誰も…」:2009/03/27(金) 00:33:10 ID:dvMT/HYS
シンケンジャーは今日も下道衆との戦いに明け暮れていた。
山中での戦いになった5人は、視界の悪い生い茂った木々の中で苦戦していた。
既に日没近く、辺りは薄暗くなっていく。
次第に散りじりになっていく仲間達を案じ、丈瑠は焦りを感じていた。
雑魚ながらどんどん敵の数が増えていき、千明がじりじりと追い詰められていくのが見えた。うしろは断崖、後がない。寸での所で丈瑠は千明の身代わりとなり、敵の刃を受ける。
「丈瑠!」
「日没が近い、一旦引くぞ」
そう指示を飛ばした時、真上に殺気を感じた丈瑠は咄嗟に千明を突き飛ばした。
次の瞬間、鋭い痛みが左肩を掠める。後向きに落ちていく感覚。誰かの手が丈瑠の腕を掴むのが解る。
「殿―っ!!」
「ことはー-っ!!」
遥か頭上で流ノ助と千明の絶叫が聞こえた。そして丈瑠は冷たい流れの中に飲みこまれていく自分を感じていた…。

98真剣赤黄「もう誰も…」:2009/03/27(金) 00:34:09 ID:dvMT/HYS
丈瑠が目を覚ましたのは粗末な山小屋だった。
「つっ…」
起きあがろうとすると、左肩に鋭い痛みを感じる。
「あっ殿様、気がつかれましたか」
振り向いたことはが安堵の表情で丈瑠を見つめた。
「ここは…?」
「多分猟師さんか何かの休憩場所とちがうでしょうか」
ことはは何かの草を石でとんとん叩きながら言った。
「お前、どうして…」
「さ、出来た」
ことはは木の葉っぱに先ほどの潰した草を塗りつけ、丈瑠の肩にそっと当てた。
「これ、お姉ちゃんに教えてもらった薬草です。傷に効くんです」
「お前まで巻き添えにしたのか」
「違います。うち、自分で飛び込んだんです。殿様が危ない、と思って」
ことはは笑顔で答えた。
「無茶はするな」
「無茶じゃありません。殿様が千明を庇って、肩を切られて谷に落ちたんです。
あの時流さんも茉子ちゃんも離れていたし、千明は無理やった。
一緒に落ちることが出来たのはうちだけやったんです。流さんかて、よくやった
思てるはずやわ」
「千明は半狂乱だな」
丈瑠は屋敷で心配しているじいや流ノ助達の事を思い、ため息をついた。
夜が明ければ助けも来るだろう。今夜一晩ここで過ごすしかあるまい。
改めて周囲を観察する。囲炉裏には火が炊かれ、部屋に張られているロープにかかっているのは…
「なっなんだ!!!何故俺の服が!!!」
そこに掛けられているのは丈瑠の服一式…なんと下着までが干されている。
「殿様、川に落ちたんですよ!?春やとゆうても冷えます。濡れたままおったら
体温奪われて死んでしまいます。ただでさえ傷から出血してるのに!!」
確認するまでもなく、毛布の中の自分は全裸である。
「おまえが…」
「緊急事態でしたから、ご無礼お許し下さい」
ことはは悪びれる風も無くぺこりと頭を下げた。
そういうことはもなにやら毛布を体に巻きつけたへんてこりんな格好をしている。
ふと見上げると、ことはの服一式…下着までも…も同じく干されていた…。
「…」
予定外の状況に、普段はクールな丈瑠も動揺していた。頭がくらくらして吐き気までする…。いや、これは出血のせいで少し血圧が下がっているのかもしれない。
丈瑠は力なく横になった。
99真剣赤黄「もう誰も…」:2009/03/27(金) 00:34:51 ID:dvMT/HYS
「殿さま…?」
「疲れた、少し休む…」
そう言って丈瑠は目を閉じたが、丈瑠の唇が青ざめているのにことはは気づいていた。
そっと丈瑠の手に触れる。
「どうしよう…すごい冷たい…」
殿様にもしもの事があったら、そう思うと胸が張り裂けそうになる。
何としても丈瑠を守らねば。
「体温が下がったら一番いいのは人肌で暖めること」
昔、姉に聞いたことを思い出した。そうや、その手がある。
ことはは体に巻いていた毛布をとると丈瑠の上にかけ、そっと丈瑠の隣に体を滑り込ませた。そして傷に触れぬよう、そっと、だかしっかりと丈瑠の胸に手をまわす。
丈瑠の体は冷たかった。
死なんといてください、殿様…。
そう願いながら必死に丈瑠の体を摩った。華奢な風に見えて意外に逞しい胸、引き締まった腰、広い背中…。
ふと、丈瑠が目を開ける。
「ことは…」
「殿様、こうしたら暖かいでしょ。大丈夫、すぐに楽になりますから」
「嫁入り前の娘がすることではないぞ…」
弱弱しく言う丈瑠にことはは微笑んだ。
「うちは嫁には行きません。うちには笛と剣しかない。シンケンジャーしか無いんです。
ずっとシンケンジャーとして、殿様の傍にいます」
暖かなことはの体、きめが細かく弾力のある白い肌を思い、丈瑠の心は波立った。
男と女の事に関しては、元服の折にじいの計らいにより作法は経験済みである。
だが今はそんな欲望より、ことはの小さな、だが熱い体が自分の腕の中にある安堵、愛しさが丈瑠の心を満たしていた。
「殿様の心臓の音が聞こえます」
何時の間にか丈瑠の胸に顔を埋めていたことはが呟く。
「殿様が無事でほんとに良かった」
口付けてしまおうか、と丈瑠は思った。だが、すぐにことはの安らかな寝息が聞こえて、
それは諦めた。ことはは今自分の腕の中にいる。今はそれだけで充分だった。
丈瑠は目を閉じた。
暖かなことはの手を握りながら、丈瑠は深い眠りの中に落ちていった。
100真剣赤黄「もう誰も…」:2009/03/27(金) 00:35:38 ID:dvMT/HYS
丈瑠が目を覚ました時、ことははいなかった。枕元には丈瑠の服がきちんと畳まれて置いてある。肩の傷はシーツを裂いて作った包帯で手当てされていた。
着替えを済ませ外にでると、静寂の中に川の流れだけが響き渡る。
ことはの気配は無い。
丈瑠は耳を済ませた。
昨日の下道衆の残党がまだ辺りにいるかもしれない。
ことはの身を案じ、丈瑠に冷たい汗が流れた。
もう、誰も失いたくない…・
嫌な予感が丈瑠の脳裏をよぎる。
自分の大切な物はいつも奪われる。あの時の様に。
背中に矢を幾つも受けながら、最後の力を振り絞って自分にシンケンレッドを託した父上。
流れた沢山の血、放たれた炎、失った大切な人たち、そして二度と戻ることは無かった温もり…
「とのさまー!!」
固まったままの丈瑠の前にことはが駆けて来た。背中には風呂敷を背負っている。
「殿様、朝ご飯に木の実を採ってきましたよ。それに川で魚も!」
嬉しそうなことはの笑顔。丈瑠は黙ったまま強く引き寄せ抱きしめた。
「殿様!?」
ことはの小さな顔を手で包み込み、口づける。
ことはの可愛らしい唇の隙間から、焦れた丈瑠の舌がことはを求める。堰を切ったような激情に揺さぶられながら、やがてことはも丈瑠に応えるように求め合った。お互いを貪る様に。あどけないことはの中にこんな女が隠れていたことを、丈瑠は驚きながらも、尚も求め続ける。
息も出来ないほどの口づけが暫く続き、ことはは倒れこむ様に丈瑠の胸の中に納まった。
「殿様、お腹すいたでしょ。今、うちが朝ご飯を作りますから」
「もう二度と、黙っていなくなるな」
鋭く見詰める丈瑠の瞳にことはは黙って頷く。丈瑠は暫くことはを強く抱きしめていた。

「千明が心配しているな」
「流さんも、もしかしたら泣いているかも」
どちらからともなく微笑む。
「飯を食ったら、出発する」

いつもの丈瑠。いつもの殿様だ。
どうしたらいいかなんてわからへんけど、とことはは思った。
殿様の求める事はうちの求める事や。
それが何なのかいつかわかる日が来るのかな。

目まぐるしく過ぎていく戦いの日々の中にも、少女から少し大人に近づくことがの姿があった。

101名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 00:43:41 ID:r/chn8hW
殿黄! 殿黄!
リアルタイム遭遇で大興奮でした!
職人さんGJ!

ことはが献身的過ぎてもう…vそのまま嫁になれ!
102名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 00:55:56 ID:vxtfUau5
殿黄GJ!
103名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 01:35:38 ID:khZnHUxg
萌 え 死 ぬ か と 思 っ た 。

黄に対する殿の理性はチョモランマだなと思っていたら…
キスでチョモランマ氷解した!
天然と色っぽさが同居することはと、
裸イベントはスルーできたのにトラウマ刺激されてつい手を出してしまう殿が良かった!
職人さんGJでしたー!
104名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 12:04:45 ID:rpOe+/Pi
殿黄超GJ…!
色っぽかった
接吻だけで血圧上がったの久しぶり!
戦いの中のその流れで…っていう展開にも
緊迫感あってお上手でした
ぜひまた次もお願いします!

あと>>103のチョモランマ吹いたw
105名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 12:33:19 ID:TOO6xg3W
日替わり定食みたいな勢いでSS投下が続くなあ、よいことだ。

>>102
sageなら半角でヨロ。
106名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 19:55:21 ID:Z8C319bU
従順わんこで無防備天然な黄に弱い殿黄も、クール同士で色っぽい殿桃も
どっちも魅力的でイイヨイイヨー!
殿おいしいなーw
107名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 08:51:42 ID:SjdcKhuA
失礼します。真剣緑黄投下します。
エロまで行ってません。行く勇気がありませんでした。
初めて書いたSSなので、無意識にどこかで読んだフレーズが混じっている
恐怖がぬぐえませんが、よろしくお願いします。

タイトルは『春黄抄』。
お好きでない方はNGワード指定をお願いします。
108春黄抄1:2009/03/28(土) 08:53:21 ID:SjdcKhuA
「何でお前がこんなとこにいるわけ?」
千明は目の前にいることはに思わず言ってのけた。

夜更け。小腹がすいて眠れなくなった千明は、台所に恒例の夜食漁りに出かけた。
そして自室に戻ったら……部屋の前の廊下にお盆を持ったことはがいた。

「今日はお月様がきれいやろ?このお屋敷で一番お月様が綺麗なところがここなんよ。
 で、目の前の部屋の千明に何も言わんでお月見いうのも変やし。
 一緒に食べへん?黒子はんに昼間のうちにお菓子買ってきてもらったんや」

いや、今食べてきたのでおなかいっぱいです。
いりません……などというデリカシーの欠片もない言葉は食いしん坊千明には無い。
ありがたくご相伴に預かることにした。


「こっちの空は大きいなあ。うちの田舎は山の中やから見えるお空はほんの少しやわ」
「そんなもんなのか?」
「そうやで。夜遅くお月さんが出て、あっという間に山肌に消えてしまう。
 それはそれはさびしいもんや」
「ここ、無駄に広いからな」

無邪気に月を眺めることはを、千明は黒子が調達してきた道明寺を口に頬張りながら見詰める。
最初はなんだこの天然田舎娘と思ったことも事実だ。
でも、それがことはの生来の資質である優しさ、素直さから来たものであることを知るにつれ。
そうでいながら芯の強さを知るにつれ。
彼女の笑顔をずっと探している自分に気がついた。
理由は判ってる。でもそれを単純な単語にしたくない。
無理に理由をつける必要はないじゃないか。
109春黄抄2:2009/03/28(土) 08:54:53 ID:SjdcKhuA
しかし。
ことはの代わりに例の姉ちゃんが召集されていたら、どうなっていたんだろう。
その光景を想像して……激しく首を振る。
ごめんだ。年増は好みじゃない。
シンケンイエローはことはじゃなきゃダメだ。俺の好きなことはじゃなきゃ。
俺とことはとアイツとねーさんと流ノ介。
この5人だからパーティとしてやっていけるんだ。
この面子が入れ替わったら、それは違う。別のパーティだ。
千明は強く思う。このままでいてほしいと。


「千明?」
突然首を振り、そのまま押し黙った千明を訝しがり、ことはがこちらを見つめている。
その大きな眼に取り込まれそうだ。
いや、もう取り込まれているのかも。
全てを飲み込んで包んでくれそうなその心に。


ふと、おかしな所に目が行った。
「ことは、口元に餡子ついてんぞ」
「え、嘘?嫌やわぁ」
「もう、子供みたいな食べ方すんなよ。ほら、取ってやるよ」
右手の親指をことはの口元にあて、餡子を落とす。
その途中で……手が止まった。
嬉しそうな、それでいて恥ずかしそうな表情をしていたことはが千明を見上げる。


ことはに言葉を返すことなく、そのまま千明は唇を重ねた。


どれくらいの時間、そのままでいたのか。
ただ唇を重ねるだけのキス。
自身の思いがけない臆病さがそれ以上先に進むことを拒む。
ことはは動かない。少なくとも拒否はされない。
妙に嬉しかった。


唇を離したのは千明の側だった。
思わずやったことの大胆さとその先に進めなかったことの小心さに嫌気が差す。
一方。ことはといえば。
「千明……千明……」
たった今まで男の唇が重ねられていた自分の口元を両手で押さえ、
ただ相手の名前を繰り返すのみ。
そのまま目元にうっすらと涙が滲んできてすらいる。
まずったか?
わずかに罪悪感。
しかし、次に出てきた言葉は、天然娘の面目躍如だった。
「千明、お酒飲んでるやろ! お酒の匂いがするやないの!」

110春黄抄3:2009/03/28(土) 08:56:16 ID:SjdcKhuA
「はぁ?お前このシチュエーションでそんなことにこだわるわけ?」
「当たり前や! 千明まだ未成年やろ? まだお酒飲んじゃあかんやろ!」
「うるせーな、酒とタバコは二十歳で止めるもんなんだよ!」
「それおかしい。絶対におかしい。」
「おかしくねーよ! 酒くらいみんなやってるって! そんなんあり?」
「だいたいお酒なんてどこから手に入れてきたの!?
 殿様も流さんも飲まはる人じゃないのに!」
「ジジイの晩酌用に黒子ちゃんが台所に隠してんだよ!
 少しくらい貰ったってバチあたんねーだろ!」

あまりの身勝手な千明の論理に憤然としたことはがお盆を抱えて立ち上がる。
「大体お酒に酔った勢いで女の子にキスってところが最低や!
 もう少し真面目にやってほしいわ!」
そう千明に言い残すと、パタパタと走りさって行った。


「……別に酔っていたからキスしたわけじゃないんだけれどな」
ことはの立ち去った廊下の方向を見ながら、呟く。
ことはが好きだから。
でもそれを素直に言葉に載せられないから。
だから。
だから。
でも……。

思わず笑いが止まらない。
実は怖かった。
あのまま拒否されたらどうしよう。避けられたらどうしよう。
そういう結末が待っていたら明日からどの面下げてことはの前に顔を出せる?
本当は心の底にそういう不安を抱えていた。
長い長いキスの間、そんなことばかり考えてぐるぐる回っていた。
でも、彼女は『酔っ払いの悪戯』という解釈で終わらせた。
俺の気持ちにはこれっぽっちも気付いていなかった。
大丈夫だ。明日からまたいつもの関係に戻れる。
しばらくはそれでいい。
ことはが俺の気持ちに気が付いてくれるまでは。

そして本当の気持ちをいつか告げよう。
あの時のキスは本気だったって。
決して悪戯なんかではなかったって。
111名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 08:57:24 ID:SjdcKhuA
以上です。
千明の発言に社会的に不穏当な発言があったことをお詫びします。
112名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 09:29:36 ID:P5s84/wa
GJ!!


朝イチでこんな緑黄遭遇できるとは!

千明が意外と純情少年で可愛い…

以前まではそんな事なくて、相手がことはだからなんだろなぁ〜と妄想。
113名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 16:19:14 ID:OBvYUxw+
緑と黄色は青春ぽくて可愛いなー、ニヤニヤした!GJ!
114名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 19:14:09 ID:+nKplomD
青桃って人気ないのかな
自分的にはツボなんだけどここでは少ないんだね
115名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 20:56:38 ID:g/0n1ax2
自分も好きだが残念ながら文才がない
116名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 21:44:56 ID:HY9IcFqP
>>111
緑黄GJ!ニヤニヤがとまらんな〜
この甘酸っぱい感じ、かわいすぎる!
まだまだ幼さが残っている二人だから、進展遅そうだなw
117真剣殿黄:2009/03/28(土) 22:14:31 ID:KdKn0Iq7
とんでも設定での殿黄を投下します。タイトルは「白い願望」で。
118真剣殿黄「白い願望」:2009/03/28(土) 22:15:31 ID:KdKn0Iq7
彦馬が蔵の中から見つけてきたそれは、半透明な握り拳程の大きさの白い玉。
「何だ、これは?」
丈留が問うかが、何に使うものなのか、彦馬も知らなかった。
「なんですか、それ?」
そこへたまたま通りがかったことはも、丈留と同じ問いを投げかけた。
「なんですかなあ……私もこのようなものはまったく存じませんで」
桐の箱に入ったそれを触らぬよう彦馬は大事に持っていたが、好奇心にそそられてか、丈留とことはがほぼ同時に触れた


「あ――」
「え――?」
驚きの言葉を上げる間もなく、二人の姿がその場から消えた。まるで玉に吸い込まれてでもしたように。
「と、殿! ことは!」
驚愕しつつも、箱を取り落とすことなく、彦馬は玉に向って二人の名を呼んだ。
応えは返ってこない。玉は青白く妖しい光を放ち始めていた……。


「ここは……」
真っ白な世界。どちらを向いてもただただ白い。視界の中で色のあるものというと……。
「と、殿様!!」
ことはの叫び声に丈留は振り返る。
「きゃっ!」
己が手で顔を覆い、しゃがみこむことはを見て、丈留は自分とことはの状態に気付いた。
二人とも産まれたままの姿でこの白い空間に佇んでいる。
寒くはない、といって熱いわけでもない。
しかし、一糸纏わぬこの姿はなんとも心許なかった。
「ことは」
ことはに背を向けるようにして、丈留は名を呼んだ。
この空間にいるのは、先ほどの玉に同時に触れた二人だけ。どんな作用かわからぬが、あの玉が原因であるのには違いあ

るまい。
「は……はい……」
消え入りそうな声でことはが返事をした。
「何故こんなことになったのかはわからんが……その……たぶん、『あやかし』などには関わりはなさそうだ。ここから

出る方法は考えねばならんが、あまり心配はするな。俺がなんとかする」
こんな時でも、丈留は気丈に振舞おうとした。
「はい……でも……」
「なんだ?」
「あの……は、恥ずかしいです……こんなかっこで……」
丈留に見られまいとしてか、ことはは自分の身体をぎゅっと抱き締め小さくなっている。
その肩が震えてくるのに、丈留は気がついた。
「寒いのか?」
「寒いわけやないですけど……」
やはり、恥ずかしさが先に立っているらしい。
丈留とて恥ずかしさがまったくないと言えば嘘になるが、それよりもこの状況を把握しようという意識の方が強かった。
わけのわからない世界に二人きりで放り出されて、ここで離れ離れになるわけにはいかない。
身を縮めることはの背から近寄り、丈留は後ろからそっとことはに触れた。
119真剣殿黄「白い願望」2:2009/03/28(土) 22:16:12 ID:KdKn0Iq7
「あ……っ」
ことはが小さく叫んだ。
そのままことはを立たせ、前を向かせて丈留はことはをすっぽりと自分の懐へと抱きすくめる。
「と、殿様……」
「こうしていれば、お互いの身体は見えないだろう?」
確かに見えはしない。見えはしないが。
よかれと思ってしたものの、同時に、お互いの全身を感じあってしまうこととなってしまった。
ことはの、白く柔らかい肌、控えめながら存在を主張している二つの膨らみ……丈留はそれらを直に感じて一瞬戸惑った


しかし、他に方法はあるまい――そうは思ったものの、一度自覚してしまったらもうどうしようもなかった。
ことはも、言葉には出さないが丈留の裸身を肌で感じているだろう。
密着している部分が次第に熱を帯びてくる。
意識するまいと思えば思うほど、相手の肌の温もりを、柔らかい感触を感じてしまう。
抱き締めたことはからは、なにやら良い香りまでするような気がしてきた。
自分が今抱いているのは、同じシンケンジャーとして戦う侍の一人。
だが、まだあどけなさの残る、愛らしい女の子でもあるのだ。
そして自分は『殿』という立場ではあっても、今は一人の男でしかなかった。
「ことは……」
名を呼ぶ声が、かすかに掠れているのに丈留は気付いていた。
「殿……様……」
ことはの声に、これまで聞いたことのないような甘さが滲んでいるような気がした。
「ことは――」
思わず、丈留はことはの顎に手をかけ、顔を上げさせていた。
ほんのり上気したことはの顔。幼さの中にたまらない色気が含まれている。
「ことは……」
自分の声もまた低く、甘くなっている。
どちらからともなく、二人のくちびるが重なっていた。
「あ……ふ……んん……」
長く、深いくちづけ。
いつまでも続くかと思われたそれは、丈留が自分の身体の一部の変化を如実に感じた時に途切れた。
「あ……殿様……」
「殿様ではない――」
「え?」
「名を呼べ。俺の名を」
「そんな……無理です……」
消え入りそうな声でことは答える。
しかし丈留は抱き締める腕の力を更に強くしながら、ことはに己が名を呼ぶことを強要した。
「丈……留さ……ま……」
「様もいらない」
泣きそうになりながら、ことはは丈留の名を呼ぶ。
「丈留……さ……ん」
再び丈留のくちびるが噛み付くようにことはのそれに押し付けられた。
殿様でもない、家臣でもない。
今は侍ですらない――ただ、ことはが欲しい。
120真剣殿黄「白い願望」3:2009/03/28(土) 22:16:51 ID:KdKn0Iq7
白い世界に、絡み合う二つの身体。
ひたすら欲望に突き動かされるように求め合う丈留とことはの姿だけがそこにある。
「ことは――ことは――!」
「丈留さん――丈……留さん――!」
昂まる官能がただ一点に向って登り詰めていく。
二人同時に頂点に達したその時――――


「殿! ことは!」
彦馬の呼ぶ声が聞こえた。
丈留とことはは、玉に吸い込まれる前と同じ服装で、突然彦馬の前に姿を現した。
「一時はどうなることかと思いましたぞ。よかった、本当によかった」
彦馬は単純に二人が戻ってこられたことを喜んでいる。
その二人は。
丈留とことはは、呆然としていた。
今しがたまで激しく抱き合っていたことが嘘のように、何もかもが元通り。
だが、身体に、心には残っている。
先ほどまでの官能が残り香のように。
「うち……うち……どないしょう……」
ことはの頬には涙が一筋。
「殿様――すみません、ほんまに、すみません!」
そう言って、駆け足でこの場を去って行った。
『殿様』。
また元の呼び方に戻っていた。
丈留はそのことに、寂しさと苛立ちを感じていた。
あんなにも互いを曝け出し、一つになっていたのに……。


数日後。
彦馬があの玉についての文献を探し出し、丈留に報告をしてきた。
「どうやら、あの玉には同時に触れた者達の願望を見せる力が宿っているようですな。一体何の役に立つものやらしれま

せんが」
志葉家にはそんな不思議な代物まで伝えられてきたのか。
不思議ではあるが、丈留の体験したことは、つまり「己の中に潜む願望」というわけなのだ。
丈留は愕然としていた。
ことはを抱き、『殿様』ではなく名を呼ばせる――それが自分の願望か。
ことはも同じなのだとすれば――自分が何も持たぬただの男であることが彼女の願望なのか。
尋ねるわけにはいくまい。また尋ねたところでことは答えまい。
殿でもなく、家臣でもなく。侍でもなく。
ただ――男と女として。
愛し合うこと――それが、二人の秘めた願望なのか。
外道衆との戦いの日々にそれは邪魔なものでしかあるまい。
だが。
何時の日か。
戦いに決着がつき、二人とも無事に生き延びることができたなら、あるいは――。
願望は現実となる日が来るやも知れぬ。
ふと、丈留はその日を待ちわびる己をどこかに感じていた。
121真剣殿黄「白い願望」:2009/03/28(土) 22:18:05 ID:KdKn0Iq7
お粗末様でした。
122名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 23:42:56 ID:sTEGRV7Q
超GJ!
恐るべし志葉家w
123名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 23:55:59 ID:JrIhenqa
殿黄感服GJ…!

えらいこっちゃ…
眠れんくなった…
ありがとう…!
もし続きがあったら見せてくれな?
124名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 00:22:04 ID:R9SMNkKP
>>114
自分も青桃好きだよ。
でも文才g(ry
あとデレる桃様が想像しにくいw

>>117
なんというエロ専用空間w
志葉家って結構なんでもアリなイメージだなw
GJ!
125小ネタ真剣殿黄:2009/03/29(日) 01:10:40 ID:R2oUkeCE
殿様とは言え、志葉丈留も年頃の健康な男子である。

「ああっ殿様……!」
自分より遥かに小柄な白い肉体が腕の中でうねる。
己自身で突き動かす度、甘い悲鳴が耳をくすぐる。
「殿様……ああ……!」
ことはの可愛い面差しが快楽に歪む。
それすらも愛おしい。
欲望が抑えられない。
思うがさま、この少女の身体を蹂躙したくて堪らない。
「ことは…ことは……」
名を呼びながら、丈留はことはの中に精を放った。

自己嫌悪。またやってしまった。
下半身に感じる己の醜い慾の徴。
じいにも黒子達にも知られぬよう下着を始末しなければ。
それにしても、何故いつも相手はことはなのだろう。
このままでは、まともにことはの顔を見ることができない。
なんとかしなければ……。


「うち、殿様に嫌われてるんやろか……」
何も知らないことはは、最近殿様が自分を避けるように視線をそらすことに悩んでいた。
126名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 12:17:29 ID:fPqs50cd
>>117
すばらしい!GJ!

>>124
書道フォンも折紙も、誰が作ったか知らんが人知を越えたオーバーテクノロジーだからな。
土蔵からどんなとんでもアイテムが出てきてもおかしくはないなw

>>125
「うそつき」www
GJ
127名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 12:40:19 ID:oHA21hS5

黄はどうしても妹にしか見えないんだよな…

俺はマイナーだけど緑桃が好きだ!
というより桃総受けが大好きなんだ!

あ…いや、たた゛主張したかっただけなんだけども
ゴメン(´д`)
128名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 13:50:01 ID:WU4T9di8
殿桃好きなんだが次回予告の最後変身後青桃二人なんだよな。考え込んでるっぽい殿が気になった
129名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 17:22:49 ID:1/KzefBI
>>128
んじゃ
青→桃への気持ちを知っているから
桃→赤への気持ちを受け入れられず
苦悩する赤な感じ?
切ない三角関係萌ゆる!
130名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 19:10:11 ID:fEBmnGAe
>>129
それ凄く萌えた…

桃→赤なんだけど、弱ってる青を放っておけない桃
結局そこに付け込むしかない青ってのも萌えます。
131名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 19:38:07 ID:n+03ZX49
桃の弱点につけこむとは青も腹黒いなwww
来週はマジ楽しみ。とうとう殿桃フラグ確立か
132名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 19:42:18 ID:sJnJL22W
青は「自分が情けない…!」と自己嫌悪しながらズルズル行くタイプと見た
戦いが終わるまでは考えちゃいけないことだと、
皆が決意しながらも絆とその他色々なモノが芽生えていく過程が楽しみでござる
133名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 23:50:36 ID:luGiPDvh
殿黄フラグはいつになったら確立するんだー!
待ってるんだけどなあ。
134名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 00:40:12 ID:KGgfzU0P
>>133
まだ1クールも終了してないんだ。
ここで萌えを補給しながら一緒に正座して待とうぜ。

って自分で書いててびっくりだ。
そうだよ、まだ7話しか経ってないのになんでこんなに熱いんだw
135名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 00:55:57 ID:TOdZbcej
むしろ黄は緑と良い雰囲気になりつつあるという。
136名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 16:22:20 ID:ls5Y5Tgj
>>135
あの組み合わせは兄妹にしか見えない気もするがw
黄はともかく、緑は妹とは違う思いを抱いててもおかしくはないな、
と思う自分もかなりこのスレに毒されている今日この頃w
137名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 16:52:00 ID:6BUFQpc/
遠回しに緑黄はないって言われてるみたいで何か引っ掛かるな
138名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 17:47:36 ID:vI9Aedij
まあまあwマターリいこうぜ
139名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 17:51:25 ID:fmzrOd1Z
流れ切ってしまってすみません、真剣殿桃投下します。
キャラ的にも内容的にも、かなりありえねー!な感じで進んでしまいますが、至らない点をご指導頂ければ幸いです。
NGは、真剣殿桃「夢湯殿」でお願いします。
140真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:52:18 ID:fmzrOd1Z
「あれ?」
風呂に入るべく廊下に出ると、ことはの部屋の襖が僅かに開いていることに気がついた。
声をかけようとして、茉子は息を呑む。
「…っ…!」
くぐもった呼吸がいやに耳について、ドキリとさせられたから。

「…ちあ、き」
「ことは、ちゃんと息吐け」
「ん、でも…どきどきして、上手く出来んよ…」
千明の指が、二つに結んだことはの髪をくるくると弄んでいた。
その手は一瞬迷った後、若々しく晒された太腿の上に落ちた。
かと思えば、きちんと正坐したことはには似つかわしくないほどに、妖艶さを開花させる動きを見せ始めて。

「千明。…もっと…キス、して…?」

その求めに招かれて、千明の影が彼女をすっぽりと覆い尽くす。
何度となく重なっては離れ、角度を変えては深まる唇。
襖を隔てた茉子は、妙な緊張感で足から崩れ落ちそうになる。
が、すんでのところで再び意識を取り戻し、これ以上見てはいけないと、慌てて踵を返して歩き出した。

「び、びっくりした…」
何とか声を絞り出し、現実感を取り戻しながら浴室の扉に手をかけ、反射的に大きく開くと。
「わっ」
驚く声が跳ね返り、ぼんやりと顔を上げてみれば、目前で丈瑠が固まっていた。
まさかこんな無礼をされるとは、とでも言いたげな、衝撃以外の何物も纏わない表情で。
141真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:52:52 ID:fmzrOd1Z
「え。あ、…!?」
「使用中の札は、下りていた筈だぞ」
全く見えていなかった。明らかに非はこちら側にあるが、詰問されてしまった後では、素直に謝れないのが茉子の性格。
「そ、そっちこそ。侍なんだから、開く直前に気づいて阻止すればいいでしょ!」
「俺は服を脱いでいたんだ、手の出しようがないだろう」

そう言われて、改めて認識した。
トップスを脱ぎ尽くした丈瑠は、上半身裸。ボトムはベルトを緩めた状態で、下着が覗いていて。
「き、きゃ…、――!」
「待て、叫ぶな!人が来たらややこしいことになる」
掌で口を塞がれ、そのまま脱衣所内に引っ張り込まれ、扉が閉まる。

息を潜め、周囲を窺う丈瑠。
さりげなく腕の中に抱き込まれてしまった茉子は、叫びたい気持ちと息苦しさと理性の狭間で揺れ動いていた。
「…大丈夫そうだな」
やがて緩む力。
全てが嘘だったかのようにあっさりと解放された後も、肩に、背中に感じた熱は引くことなく、茉子の動きを封じ続ける。

「おい」
うっすらと額に汗を滲ませた茉子に向けて、丈瑠は声をかけた。
「おい、お前」
気遣いを悟られないよう、敢えてぶっきらぼうな物言いをしながら顔を覗き込む。
腫れ上がったかの如く、真っ赤に染まった頬。見て取れる初々しさは、何の冗談かと訝しみながら。

茉子はおそるおそる顔を上げ、彼を見つめ返した。
神経質さを漂わせながら、穏やかさを懸命に隠そうとしているように黒い瞳。
長めに伸ばされた前髪は、服を脱いだせいか少し乱れている。
肩にも胸にも程良いバランスで筋肉が付き、女の自分とは明らかに違う、確かな身体つきを見せつけていて。
142真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:53:25 ID:fmzrOd1Z
知らず知らずのうちに、視線は唇、その一点を捉えていた。
薄く引き締まったそれは、一体どんな感触なんだろう。
もし触れたら、あたしをどんな風に酔わせてくれるんだろう。
「…た、」
夢心地で名前を紡ぐ直前、両肩を掴まれ、扉に向き合う形で背を向かされた。
「出て行け。風呂に入る」
冷たい言い方に心が軋み、同時に感じる腹立たしさ。そもそも連れ込んだのは誰なのかと。
「あ、あたしだって入りたい」
「順番守れ」
「こっちが先だったわよ!」
そう、多分。ことはの部屋の前で、思わぬ足止めを食わなければ。

「随分食い下がるな。さもなくば一緒に入るしかないぞ?」
子供のような応酬の隙を突くように、背後でばさりと衣服が束ねられ、浴室へと続く引き戸が閉まった。
「ちょ、ずるいッ!」
擦り硝子の向こうに浮かぶシルエットは、当然のことながら全裸。ざぶんと豪快な音がして、湯が溢れ出すのが分かった。

ここに自分がいたままでも、物の数にも入らないというあしらい方が、実に憎たらしい。
男女の差がある以上仕方がないにしても、見られても何のダメージにも至らないということが悔しい。
茉子は考える。もし今襲われたところで丈瑠の戦闘能力は変わるまいが、一瞬動揺くらいはするかも知れない。
「……。」

頭をよぎったのは、イタズラのような思いつき。
さすがにそれはどうかと思う反面、踊らされたままで終わるのは女が廃ると言うもの。
結局、何だかんだと理由を求め、理屈で片づけたがっているだけなのかも知れないが。
本音を必死で抑え込みながら、茉子はトップスの裾に手をかけた。
143真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:53:55 ID:fmzrOd1Z
人の目玉とは、かくも丸くなるものなのか。
声も出せないほどの衝撃に満たされた丈瑠の表情に、内心ほくそ笑みながら羞恥を噛み殺して、茉子は手桶に湯を汲んだ。
急いでいたせいか、毛先を上手く纏めきれなかった。肩にかけた湯で濡れ、背中に貼りつく後れ毛にも構わず身を清める。
「端っこに寄って」
早口で言うと、丈瑠は困ったように目を反らしながら従った。思わぬ事態に、行動と感情がリンクしていないのかも知れない。
手拭いで身体を隠し、茉子は湯船に身を沈めて行く。
目を閉じてはいるが、全身で茉子を探っているかのような丈瑠の様子に、満更でもない気分に陥りながら。

肌の色が透けない乳白色の湯すらも、自分の味方をしてくれているような気になる。
ちょうど男と対角の位置に寄り掛かって、熱くも温くもない絶妙な温度を堪能。
「…どういうつもりだ」
やがて、腹の底から恨み事を吐くような声が響いた。

「譲り合う気がないなら、こうするしかないじゃない。第一、そっちが言い出したことよ?」
そう、あくまで自分はその提案に乗っただけ。その立ち位置が、茉子の気をいつも以上に強くしていた。
「そんなのが理由になるか!はしたないことをするな。嫁入り前だろうが、何を考えてるんだお前は!」
怒鳴りつけられても、今更どうしろと言うのか。

「…見たくせに、裸」
いちかばちかで鎌をかけてみると、丈瑠は一瞬言葉に詰まった。否定出来ないところがあったらしい。
「あたしがはしたないなら、丈瑠はふしだらじゃないの?」
改めて自分の行動の大胆さを知らされて羞恥に襲われかけたが、茉子は強気を崩さない。
丈瑠は、しばらく睨むようなきつい視線を向けていたが、やがてそれを緩め、開き直ったように湯船に肩まで沈んだ。

「これだけは守れ。今夜限り、他言無用だ」
「勿論よ。お互いの為にね」
144真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:54:53 ID:fmzrOd1Z
一般家庭のそれよりは大きな風呂だが、大人二人が入ればさすがに狭い。
丈瑠の足が軽く当たる度に、茉子はつい反射的に身を引き締めてしまう。

「ねぇ、変なこと訊くけど」
「そう思うなら訊くな」
「…こんな状況で、今更隠すものもないでしょ」
そりゃそうだ、と言いたげな吐息に促され、茉子は続けた。
「殿様って、その…いないの?大奥とか、側室とか言われる人」
「お前、今西暦何年だと思ってるんだ。そんな習慣が残っていて堪るか」
そりゃそうだ、の吐息が、今度は茉子の側から洩れた。

「じゃあもしかして、異性とお風呂に入ったりするのって…」
「子供の頃以来だ。第一風呂なんて、自分のペースで入るのが一番快適だろ」
目を反らしたまま答え、丈瑠は鬱陶しそうに前髪をかき上げた。額が覗くと、あどけなさとセクシーさが不思議な融合を見せる。

「で?」
「え?」
「お前は、こういうことに慣れているのかと訊いたんだ。随分躊躇なくやってのけたが…」
茉子の頬に、カッと赤みが差した。
それは、恥とも怒りとも取れる変化。

「そう思うなら、思えばいいじゃない」
顔を俯かせ、伏せるように身体を傾けると、湯色にも負けないほど白く、華奢な肩が露わになる。
それは、逆上せそうな熱と相俟って、丈瑠の目を眩ませた。

「思ってなどいない。ただ、…安心した」

自分でも驚くほど素直な心情を吐き出してしまったら、それが行動にまで表れる。
丈瑠は手を伸ばし、ほつれた茉子の髪を掬い上げ、うなじをくすぐった。
145真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:56:16 ID:fmzrOd1Z
「な、何!?」
驚きの声を上げると同時に、丈瑠の片腕が腰に回り、軽々と引き寄せられてしまった。
水中とは言え、質量を無視したその力の差に、茉子は呆然とする。

ちゅっと音を立てて、耳の後ろに唇が触れた。
「やっ…!」
抵抗する間もなく、掌が茉子の胸を包み込む。
湯に漂い、温められた膨らみは実に柔らかく、自ら求めるように丈瑠の指に絡んで来るかのようだ。
「冗談やめて、丈瑠!」
「本当に、慣れてないんだな」
耳元で低く囁き、舌が首筋を這った。肩に歯を立てられ、そのまま吸われる。
「あ…や、ぁ…っ」
胸の先端を指先で転がされ、どうしようもなく切ない心地好さが、茉子の背中を駆け上がった。

頼りなく揺れる腰を支えていた丈瑠の手が、導かれるように足の間に収まる。
それがどういうことか分かっていたが、抵抗する気が起きないのが不思議だった。
「た、丈瑠。だめ…」
堪える自信がないから。どうなってしまうか分からないから。そんな形ばかりの抵抗は、あっさりと看破された。
丈瑠の指先が、まるで計ったように敏感な蕾を捕える。

「ん、ふ…ぅ、あんっ」
忽ちぬるりと絡みつく、湯とは違うぬくもり。それを塗りつけるように、丈瑠は今にも咲き誇らんばかりに大きく育つ蕾を嬲り続けた。
「や、…なんで、こんな…!」
「今更、隠すものなんてないんだろう?」
先程の茉子の言葉をわざとらしく使いながらも、丈瑠の愛撫が止むことはない。
146真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:57:01 ID:fmzrOd1Z
胸を揉む彼の手が、茉子が身体を揺らす度に湯船から覗く。
自分とは異なる肌の色と質、骨張った造り。
この場でそんな対比を見せつけられること自体が信じられないが、これは茉子自身が招いた事態。
そして恐らく、無意識のうちに望んでいた夢のかけら。
戸惑ってはいるが、きっと身体は正直に歓んでいる。
だからこんなにもすんなりと、恥ずかしさよりも強く丈瑠を求め、受け入れているに違いない。

「あ…」
さっきから、腰の下で徐々に増していた異物感。それを一際強く感じた時、喘ぎとは別の声が出た。
背後を手探りすると、大きく勃ち上がったそれを見つける。
「ね、これって…」
包み込んで問いかけてみれば、丈瑠は忽ち切なく甘い吐息を洩らした。
やり方が分からないなりに、窪みと張りのある先端部分を、触れるか触れないかぎりぎりの柔らかさで刺激すると、丈瑠は逃げ場を失ったように茉子の肩口に唇を寄せる。

「んっ、ふ、…っ!」
同時に、まるで入口をこじ開けるように、茉子の奥に向けて丈瑠の指が押し入って来た。
ゴツゴツと節張った感触を、内部から知らしめるような動き。
一方で負けじと丈瑠のものを探り、少しでも多くの快感を与えられるよう、茉子は懸命になって。
「く、ッ…!」
顔は見えないが、彼はきっと血が滲むほど力を込めて、唇を噛んだ筈だ。プライドを支える為に。

その時ふと、ほんの少し、何かが足りない気がした。
快感は溢れそうなほどに満ちているのに、底が抜けた器のように溜まらない感じ。
「丈瑠…」
茉子は上半身を捻り、彼の方を向かんとする。
視界に入るのは、唇。
キス。ひっそりとしたその要求を、丈瑠はまるで盗み聞いたかのように悟るが、その場は応えずに逃した。
そうとは知らず、魚のように快感に身を震わせながら焦れる茉子が、幻のように美しかったから。
147真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:57:35 ID:fmzrOd1Z
ほんのりと染まった肌と、何処か痛々しくさえある首筋の痕跡は、赤と桃のコントラスト。
自分たちの纏う色は、場面次第でこんなにも艶かしいものになりうるのかと、丈瑠はぼんやりと思う。
それは、他ならぬ茉子とだからこそ感じられる危うさだということは、胸が痛くなるほどの歓びだった。

茉子が唇を噛む。苦しげに潤んだ瞳が、呪縛からの解放を乞う。
素直に言えない自分を厭うが、そんな感情では丈瑠には届かない。
「た…」
あの時、ことはが千明に求めた行為。それを何故、同じように言葉で発することが出来ないのか。
「け、る…」
足りないピースをかき集めるように、必死で名前を呼んだ。
すると、身体の奥に沈んでいた丈瑠の指が動きを速め、壊れそうなくらいに掻き乱して来る。
「あんっ!や、あぁぁっ…!」

何かが剥がれ落ちる。
茉子の中に潜む、固く鋭く、尖った感情が。
まるで卵の殻のように壊れ、砕けた中心に残っていたものは、まっさらな想いだけ。

「たけ、る。…き。」
何を言っているんだろう。もう自分にも解らない。
「好…き。丈瑠、たける…!」

激しく頭を振っていたせいか、解けてしまった黒髪が、暗幕のように零れ落ちた。
茉子の素顔が隠される。それを阻止すべく、丈瑠は顎を掴むと、荒々しく唇を重ねた。
素早く舌を捩じ込み、彼女のそれと絡ませる。
「んっ、ふ…んぅ」
くぐもった声が唇を震わせ、丈瑠へと流れ込んで来る。同時に茉子の手が巧みな愛撫を刻み、丈瑠から新たな吐息を引き出した。
ちゃぷちゃぷと踊る水面。それすらも官能を煽る効果音となり、二人を高めて止まない。

やがて茉子の身体が、一本の棒のように硬直した。
次の瞬間、絶望にも似た切ない溜息と共に、ぐったりと弛緩する四肢。
重くなった身体を胸で受け止めながら、丈瑠は素早く頬に、耳に髪に、愛しげにキスを落とした。

荒く息をしながら、茉子は悪いことを見つかった子供のように丈瑠を振り返る。
が、彼は何も言わずに彼女を見つめ返した後、貪るようにその唇に吸いついた。
乱れた呼吸にも構わない、傍若無人な振る舞い。
それを照れ隠しだと思ってしまうのは、茉子の勝手な願望に過ぎないのだろうか?
148真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:58:12 ID:fmzrOd1Z
「出るぞ」
「え…?」
手を引かれて、湯船から引っ張り出された。脱衣所に踏み入った途端、足元にふらつきを覚える。
涼しさがそれを紛らわせてくれる間に、丈瑠はてきぱきと自分と茉子の身体を拭き、水滴を払い落とした。
「着ろ」
肩からかけられた浴衣は、丈瑠の匂いがした。

先程脱ぎ捨てたボトムを履き、彼は茉子に向き直る。
「恐らく大丈夫だろうが、万一黒子や爺に会ったら、巧く誤魔化せよ」
「誤魔化すって、一体何を…」
茉子の声に、丈瑠は得意のしかめっ面を見せた。そんな愚問は心外だとでも言うように。

「最後までする気がないなら、このまま自分の部屋に戻るがいい」
羽織っただけの浴衣の前を併せ、軽く帯を締めてくれる丈瑠の手つきは慣れたもので、改めて自分との身分や格の違いを思い知らされる。

このまま進めば、いずれ途方もなく傷つくことになるに違いない。
明日よりも確かな未来、自分はいつか絶対に、丈瑠を失う日が来るのだから。
二度と立ち上がれないくらい、深く重い哀しみに襲われるかも知れない。とても怖い。

だが、茉子には自信があった。
その時には、彼が遺した傷も痛みも、全てが宝物に変わる。
だから、笑って立っていられる筈だと。

丈瑠に愛されることで、叶う魔法。
もう今は、赤い靴を履かされた踊り子のように、彼の為に舞い続けるだけ。
だから。
「…連れて行って」
あなたの世界へ。その腕の中へ。

震えながら伸ばした手。
しっかりと握り締め、壊れそうなほどに籠る丈瑠の指先の力が、泣きそうなほど痛くていとおしいと茉子は思った。


<終>
149真剣殿桃「夢湯殿」:2009/03/30(月) 17:59:41 ID:fmzrOd1Z
以上です。
「緑黄要素あり」と記載するのを忘れてしまいました。
申し訳ありませんでした。
150名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 20:29:29 ID:shN2aS0L
G!J!
むはーツンツンからデレに変わる茉子、可愛すぎる!
こっそりしっかり仲良しwな千明とことはにも萌えました!
151名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 20:55:30 ID:uz29q0ok
勢いで最後までやっちゃわない殿は紳士だな〜w
殿桃は意地の張り合いとデレの艶っぽさが好きだ。GJ!
152名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 23:03:30 ID:wEQdmlAH
殿桃GJ!艶っぽさと切なさが入り混じっててたまらん!
そして、冒頭の緑黄もたまらなく良かった…!
ぜひぜひ番外編で読んでみたいです。
153名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 00:00:59 ID:07yKhjOA
殿桃GJ!悶え死ぬ〜ぅぅ…
自分のツボにかなりハマりました!
殿の自室での 御乱心ぶりをぜひ拝見したいです!ぜひ続きを!
154名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 00:30:41 ID:5jC04xmD
殿桃サイコー!GJ!GJ!
続編希望
155名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 00:48:07 ID:H4ppdhtl
頬骨女と絡ませられる赤が可哀想
156名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 00:51:02 ID:NHvI/BtA
>>155
ヤボなこと言うもんじゃござんせんよ…
157名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:11:42 ID:H4ppdhtl
>>156
うるせえよ巨顔ヲタ
158名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:19:18 ID:s2FKsRsG
_,._
(゚д゚)……?
159名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:25:28 ID:ZP91nlDS
最近、真剣ネタばっかでつまらん
160名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:32:43 ID:5jC04xmD
ここでのキャラの中傷はやめろよ。
やるんならシンケンアンチスレに行け
161名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:38:22 ID:H4ppdhtl
坂下千里子の劣化版みたいな女はいらない
162名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:40:36 ID:NHvI/BtA
とりあえず無粋な事をほざくIDは専ブラで透明あぼーん推奨
163名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 08:42:07 ID:D7wL4Odp
出たな下道衆
164名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 09:17:29 ID:H4ppdhtl
まあピンクは頬が出っ張ってるし
165名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 10:50:05 ID:Wm3Smn1p
緑桃書こうとしたが思いつかず断念した
166名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 20:04:01 ID:nLJB1YD9
>>165
断念するなよ!
俺のために頑張ってくれ!
167名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 20:47:12 ID:5jC04xmD
緑桃ネタは思いつくんだけど文才が・・・
168名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 21:14:18 ID:/DNvrVTt
>>167
すげえな。本編であまり絡まないからネタすら思い付かないわ
ちなみにどんな感じのネタ?
169名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 22:11:08 ID:5/l4WtUU
緑桃いいな! 自分も好きだ。
あの「ねーさん」呼びがたまらん。
緑桃回が楽しみだ。
桃が緑にどんなデレを見せてくれるのか、今からwkwkする。
殿桃は来週やるし、後は緑桃と殿黄だな!
殿黄も楽しみだ。
男連中も後は青と緑の回があれば、まんべんなくまわったことになるのかな?
真剣はどの組み合わせでも楽しめていいな。
170名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 08:11:46 ID:Vbtn6RAl
青黄な回ってあったっけ?
171名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 12:02:18 ID:T+iSyvp+
青黄回もそう言えばまだか!
172名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 12:11:44 ID:JHfQelI8
青黄もちょいちょい絡みあって萌えるよね
黄が出した石が青の足に落ちたりとか、こないだの「流さんありがとう」とか
なんだかほのぼの可愛くて和む
早く青黄回も見たいー
173真剣殿黄「笑顔」:2009/04/01(水) 15:52:59 ID:rKEsNhpU
真剣殿黄です。エロなし。タイトルは「笑顔」で。
174真剣殿黄「笑顔」1:2009/04/01(水) 15:54:27 ID:rKEsNhpU
ことはが縁側をぽてぽてと歩いていたら、向かい側に丈瑠が座っているのが見えた。
胡坐を組んで目を瞑っている。
――瞑想してはんのやろか?
――お邪魔したらあかんやろなあ。
――せやけど、ちょっとお話しとかしたいなあ。
逡巡した挙句、せっかく一人でいるところを見つけたのだからこの機会に殿様と少しでも親しくしてみたい、と思い切って話しかけることにした。
「殿様?」
そんなに大きな声で呼んだわけではないが、丈瑠は目を開いた。
「なんだ?」
「そっち、行ってもかまいませんか?」
「ああ」
短いが拒絶ではない言葉が返ってきて、ことはは嬉しくなった。
足早に縁側を丈瑠のいる側へと向かい。
「きゃーっ」
急ぐ気持ちがありすぎたのか、ことはは思いっきり足を滑らせた。
――こける!
と、思った。
実際そうだったのだが、不思議と身体の何処にも痛みがない。
「あれ?」
ことはは自分を何かが包んでいることに気が付いた。
「あ……あああああ、ととととととと殿様!!」
自分を包むモノ――それが丈瑠であるとわかったのは数秒後。認識するのに時間がかかってしまった。
まさか殿様が自分の下敷きになってくれているなどとは、想像もできないことだったから。
「まったく、お前は目が離せないな……」
溜め息まじりにそういう丈瑠の目はしかし優しかった。
「ごめんなさい……うち、ほんまそそっかしくて……」
「まあいいさ。お前のドジにはもう慣れた」
笑い混じりに言う丈瑠に。
「あ、殿様、笑ろてくれはった!」
175真剣殿黄「笑顔」2:2009/04/01(水) 15:55:16 ID:rKEsNhpU
「え?」
「殿様、あんまり笑ろたとこ見せてくれはらへんから……なんや嬉しい」
そういうことは自身も満面の笑みで。
「うち、殿様の笑ろた顔、めっちゃ好きです、ほんまに、ほんまに好きなんです」
心なしか、丈瑠の顔が羞恥に赤くなっているのにもことはは気付いていない。
「そ、そうなのか」
「はい! もっと笑ろてくれはれへんかなーって、いつも思うてます」
そんな会話は、実は丈瑠の上にことはが乗っかかったままなされていたのだが。
ふいに丈瑠が身を起こし、両の手がことはをふわりと抱き締めた。
「じゃあ、お前がもっと俺を笑わせてくれ。そうしたら、幾らでも笑ってやる」
――殿様?
丈瑠の声が耳元で囁くように低く甘く響く。
ようやく、今の状況を把握したことはが、顔を真っ赤にして慌てた。
――うち、どないしょう。殿様の上に乗っかったり、それにこんな……。
ことはの小さな身体は丈瑠の腕にすっぽりと納まっている。
身じろぎするのもおこがましくて、ことはは腕の中で縮こまってしまった。
「どうした?」
丈瑠の声がからかうように上から降ってくる。
「と……殿様……」
――どうしたらええのか、わかりません。
ことはを抱き締める腕の力がきゅっと強くなる。
心臓が爆発するかと思うようなドキドキ。
「ことは」
名を呼ばれて、恐るおそる顔をあげれば、そこには微笑む殿様の優しい眼差し。
「俺も――」
「なんですか?」
「好きだぞ――お前の笑顔」
――今、なんて?
「だから、笑っていろ。お前はいつも」
――うちの笑ろた顔、好きやって言うてくれはった?
「はい! うち、なんぼでも笑います! それで殿様が喜んでくれはるんやったら」
嬉しくて嬉しくて。
自然に笑顔になってしまう。
やがて丈瑠の顔がどんどん近づいてくる。
くちびるが重なって、きつく抱き締められて、ようやくことはは気が付いた。
――殿様に……キス……されてる……
驚いて、目を見開いて。
しかし、くちびるを撫ぜるように重ねられ、吸われ、次第に深くなっていくくちづけに、ことはの意識は朦朧となり、いつしか目も閉じていた。
――殿様。
――大好き。
――殿様のぜんぶが大好きや、うち……。
――笑顔だけやのうて……ぜんぶが……好き……。
言葉にしなくても、その思いが伝わればいいのに。
長い長いくちづけの間、ことははずっと心の中でそう呟いていた。
丈瑠もまた、同じように思いを込めてくちづけていることなど、知るよしもなく。
176真剣殿黄「笑顔」:2009/04/01(水) 15:56:28 ID:rKEsNhpU
ほのぼのを目指してたのに、ついつい……。
失礼しました!
177名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 20:13:52 ID:T+iSyvp+
そこはかとなくエロい感じでいい!
やっぱり殿黄いいなあ。
178名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 20:59:33 ID:ti9FaGow
殿黄最高!
やっぱりこの二人が好き
179真剣緑桃:2009/04/01(水) 22:04:26 ID:rKEsNhpU
初書き、緑桃。NGワードは「火遊び」で。
180真剣緑桃「火遊び」1:2009/04/01(水) 22:05:14 ID:rKEsNhpU
「ねえ千明〜、ことは知らない?」
「うわっ!!!!」
無造作に襖を開けた茉子の目に映ったのは、背中を向けて俯いて座っている千明の姿。
そしてその叫び声は外道衆でも出たかと言わんばかり。
「何? どうしたの?」
「ネネネネネネネーさん! 来んなよ、来んなって!!」
そう言われたら余計に興味が湧いてしまうではないか。
茉子は完全に部屋に足を踏み入れ、後ろ手で襖を閉めた。
部屋の中に入ってみれば、何やら独特な匂いが籠っているのが知れた。
千明はますます片隅へと後ろ姿のまま逃げている。
「な〜にやってたのかなあ?」
「だから! 来んなっつってんだろ!」
千明の焦り具合、立ち込める匂い、そして辺りに散らばるティッシュ……これでわからぬはずはない。少なくとも茉子には。ことはあたりはなんのことやらかも知れないが。
「ち〜あ〜きっ」
意地悪な気持ちが沸き起こり、茉子は後ろから千明に抱きついた。
「ネーさん!」
取り繕いようもなくなった千明は涙目になっていること必然だ。
「なによう、千明も健全な男の子ってことなだけじゃない。気にしない気にしない」
「気にするよ!」
半泣きになっている千明が可愛くて、茉子はますます身体を密着させる。茉子の長い髪が千明の目前に垂れ下がる。
「ねえ……一人でやっててもつまらなくない?」
甘ったるい声で千明の耳を擽る。
181真剣緑桃「火遊び」2:2009/04/01(水) 22:06:45 ID:rKEsNhpU
何故そんな気になったのか、茉子にもよくわからない。
なんだか千明がたまらなく可愛く思えたせいかも知れない。
体重をかけ、茉子は千明にのしかかるようにして、二人で畳に横たわった。
目を丸くしてただただ驚いている千明の唇を自分のそれで塞ぐ。
何度も角度を変え、口付けた。
舌を入れると、千明もそれに応えてくるようになる。
「あ……ふ……ん」
「ネ……さん……」
「うん……千明……上手いよ……」
キスをしながら、千明の服を脱がしていく。
千明の手も、おそるおそる茉子の服へと伸びていった。
ブラを外すのがもどかしかったのか、押し上げただけで千明は茉子の膨らみを両手で揉み始める。
「あん……千明……」
茉子の手は、半分上げられたズボンのファスナーを完全に下ろし、下着の上から千明のモノを摩った。
半ば勃ち上がっていた千明のそれはますます息を吹き返す。
「ネーさん……ネーさん……」
うわ言のように茉子を呼びながら、千明は茉子の身体を弄る。
手で、舌で、唇で、互いに相手を弄りながら、昂まりあっていく。
完全に下着を下ろさせ、茉子は硬く勃ち上がった千明を手にし、口に含んだ。
「あ……う……」
舌で嘗め回し、時折吸う。
その度に千明の口から溜め息のような声が漏れた。
「も……ダメ……ネー……さん――」
千明が茉子の口中に放った。
茉子はそれを美味しそうに飲み下す。
「ふふっ、千明の味……自分で確かめてみる?」
白いモノで汚れた唇を千明に押し付ける。
そのまま再び深い口付け。
千明の手がいつの間にか茉子の下着にかかり、白い肌を晒させた。
茉子の秘部はすっかり潤んでいる。
滴りが千明の手に落ちんばかりだ。
「そこ……触って、千明」
言われるままに千明は茉子の潤みの中へと手を伸ばす。
「あ――」
茂みをかきわけ、一番敏感な部分に潤みを塗してこね回す。
茉子の内側から、快感がふつふつと湧き上がってくる。
「ん……いい……千明……いいよお……」
指を一本、茉子の中へとすべらせる。行きつ戻りつする度に茉子の声が艶を増していった。
「もう……来て……」
上に乗った茉子の腰を掴み、千明は自分のモノへと茉子を降ろしていく。
「あ、あ、あああああ――」
ずじゅ、と湿った音を立てて千明のモノは茉子の内部へと完全に埋まった。
「あん……あん……あああん」
下から突き上げると、茉子は長い髪を振り乱しながら快感に酔った。
「いい……ああん、千明……いい……!」
「ネーさん、ネーさん……俺も……めっちゃいい……」
千明は欲望のままに茉子の胸を両手で掴みながら、ずんずんと突き上げる。
「あああ――も、だめ……千明、あたし……イク……イッちゃう――!」
「俺も――」
グン、と大きく身体が揺らぎ、茉子の全身が力なく千明に降りかかってきた。
182真剣緑桃「火遊び」3:2009/04/01(水) 22:07:30 ID:rKEsNhpU
「ネーさん……なんで俺なんかとさあ」
ぐったりと横になりながら、千明は茉子に話しかけた。
「んー、わかんない」
茉子も気だるい声で答えにならない応えを返した。
「わかんないでンなことすっかあ?」
「まー、千明が可愛かったから……かな?」
「なんだよ、子供扱いして」
「まだまだお子ちゃまじゃない、千明は」
「なんだとー」
じゃあお子ちゃまじゃないところを見せてやろうじゃん、と千明は今度は自分が茉子にのしかかっていった。
「え……千明、ちょっと……」
「ふーんだ。俺はお子ちゃまな分、体力は有り余ってるもんね。ネーさんには、こうなったらとことん付き合ってもらうから」
「えええー」
悪戯心から発した危ない遊びは、千明に火をつけてしまったらしい。

明くる朝、稽古に遅れてきた二人は完全な寝不足状態に陥っていた――。
183真剣緑桃「火遊び」:2009/04/01(水) 22:08:57 ID:rKEsNhpU
緑桃というより、桃緑みたいになってしまいました。
精進します。
でも、書いててなんか、この二人がえらい気に入ってしまった。
また書きたいと思います。
184名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:25:15 ID:+IeIaLdU
ヤバい緑桃もいい!
GJ!!
185名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:35:40 ID:ghVpaV0j
ネーさん呼びたまらん!
GJ!
186名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:39:06 ID:8VEBMeic
>>180の「ネネネネーサン」がディケイドのベルト声で再生された(´A` )
187名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 08:56:39 ID:ghVpaV0j
>>186
笑かすなー!
自分までそう再生されちったじゃないかw
188名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 13:24:34 ID:EitUQH1y
ネーさんの姉属性というか母性というかいいですねぇ。
茉子がネーさんでことはが妹だったらもうw

そして>>186
ダメだ自分もなってしまったwww
189真剣緑桃「静」:2009/04/02(木) 21:31:58 ID:5f2BTCiW
真剣緑桃のお初話です。
NGワードは「静」でお願いします。
190真剣緑桃「静」:2009/04/02(木) 21:33:12 ID:5f2BTCiW
たまの休日。今日は茉子と千明は二人で買い物に出かけていた。
「休みの度に流ノ介に全員そろって親睦を深めようなんて言われてちゃ、ロクに買い物もできやしないもんねえ。今日は千明と二人だけでよかった」
「ホントに俺でよかったのか? 姐さんは流ノ介と二人の方がよかったんじゃねーの?」
茉子の荷物も持ちながら、千明が言った。
「なんで? あたしが流ノ介と?」
意外そうに茉子は千明の顔を見た。
「いや、だって……姐さんは流ノ介が好きなのかと思ってさ」
「な、なんでそうなるのよ! あたしが流ノ介を? ありえないって!」
ブンブン首を振って茉子は否定した。
「そうなの? なんか前にさ、やけに流ノ介に優しかった時あったじゃん」
「あの時はあの時、弱ってる相手に優しくするのは当然っていうだけのこと。特別な意味なんてないわよ」
「そうなんだ……」
何故かホッとした表情で千明は荷物を抱えなおした。
「千明こそ、ことはと一緒の方がよかったんじゃないの?」
抱えなおした荷物を取り落としそうになる。
「なんで!」
「だってあんたいつもことはの事気にしてるじゃない」
「あれは! あいつが鈍臭くて見てらんねーつうか……まあ、妹みたいなもんつうか」
「本当かなあ?」
「本当だって。第一、俺の好みはもっとこう……大人っぽくて、色っぽいタイプなんだし」
「へえ、そうなんだ。知らなかった」
「俺は姐さんの方が……」
その声は小さ過ぎて茉子には聞こえなかった。

「ただいまーって、あれ? みんなまだ帰ってないんだ」
茉子達が帰宅した時には他の三人はおろか日下部までまだ出かけたままのようだった。
荷物を降ろし、自分の部屋へ戻ろうとする千明に茉子は声をかけた。
「ねえ、みんなまだみたいだし、このままあたしの部屋でお茶でもしない?」
「いいけど……」
黒子の用意したお茶を部屋へ持ってきてもらうと、茉子はショドウホンを取り出し、襖に向って字を書く。
『静』
途端に外の音がまったく部屋に入ってこなくなる。
「姐さん、何それ」
「せっかくのお休みなんだしさ、誰にも邪魔されたくないじゃない? 静かにお茶飲みたいなって思って」
「それってさ、中の音も外に聞こえなくなんのかな?」
「たぶんそうじゃない?」
「なんか……ちょっとやべー感じ……」
「何が?」
「いや、なんでもないなんでもない」
千明の目が、お茶の飲む茉子の唇や投げ出した脚を行ったり来たりする。
そんな視線には気づかずに、茉子は座布団の上ですっかりくつろいでいた。
「千明とこうして二人っきりっていうのも、珍しいよね。っていうか、だいたい四人でつるんでる感じだもんね、あたし達」
「うん……」
「でもあれよねー、丈瑠。彼だけは未だにあたし達と一線引いてるっていうか、本心を見せないでいて。ちょっと癪に障るわよね」
「姐さんは、丈瑠のこと、気になるんだ」
「気になるっていうかさあ……隠されると知りたくなる感じ?」
「それって、気になってるってことじゃん」
「そうかなあ。千明こそ、なんでそこに引っかかんのよ」
「俺は――、その……俺のことは……どうなんだよ、姐さん。どう思ってんの」
「あんたのこと?」
191真剣緑桃「静」2:2009/04/02(木) 21:35:00 ID:5f2BTCiW
ふーん、と一息ついて、茉子は応える。
「可愛い、って感じかな」
「可愛い?」
「うん、なんか可愛い。年下だし、弟みたいなもんかな」
「弟……」
「じゃあ、ダメなの?」
「ダメ――ダメだ、そんなの」
千明の真剣な表情に茉子は一瞬ひるんだ。
「ま、まあ千明も男だもんね、可愛いって言われて嬉しいわけないわよね」
「そうじゃなくて!」
千明の手が茉子の腕を掴む。
その力の強さに茉子は驚いた。
「俺は――今はまだまだだけど、そのうち絶対丈瑠を超えてやる。もちろん流ノ介にだって負けない。だから……」
ゴクリ、と唾を飲み込む音がした。
「だから……俺を『男』として見てくれよ」
「千明……」
「俺は、姐さんが……あんたが……好きなんだ」
突然の告白に、茉子はただ驚くしかなかった。
千明は掴んだままの腕をぐいと引き寄せ、茉子を抱き締める。
「ちょっ……千明……」
「好きだ、好きだ、好きだ」
好きという言葉を何度も叫びながら、千明はぎゅうぎゅうと抱き締める力を強めていく。
息苦しくなりながらも、茉子は千明を抱き返した。
「千明……」
千明と共に茉子は背中から後ろに倒れる。
茉子の長い髪が畳の上に広がった。
千明は見下ろすように茉子の顔の左右に手をついた。
「姐さん……俺、本気だから」
下から茉子の手が伸び、千明の両頬を包む。
「馬鹿千明……そんな目されたら……惚れちゃうじゃない」
「姐さん……?」
「わかったから。あんたの気持ち。それから」
「それから?」
「あたしの気持ちも――」
茉子は少し身を起こし、顔を千明へと近づけた。
チュッ……
小さく音を立てて、茉子の唇が千明のそれから離れる。
千明の目が大きく見開かれた。
「あたしも……好きみたい。千明のこと。今まで気が付かなかったけど」
「姐……さん」
「ごめんね、苦しい思いさせちゃって」
「んなこと……なんでもねえよ……」
改めて、千明は茉子の身体を今度は優しく抱いた。
192真剣緑桃「静」3:2009/04/02(木) 21:37:08 ID:5f2BTCiW
最初は啄ばむようなキスから。
唇から頬、額、目尻、それから耳にも。
再び唇に戻ると今度は深いキスを。
舌で歯列を割り、口腔を思う様弄りつくす。
溢れた唾液が口元から垂れ落ちれば、掬うようにして舐め取った。
「ち……あき……」
呼吸が苦しくなって茉子が助けを求める。
千明はそのまま茉子の首筋に顔をずらしていった。
きつく吸うと、茉子の喘ぐような声が洩れる。
首筋から胸元へと甘い痛みを与えていくと、茉子は自分の手で着ているものを肌蹴させた。
二つの膨らみは千明の手によってその形を歪ませる。
頂きに吸い付き、舌で蕾を転がす。もう片方は指で捏ねるように愛撫を施した。
「ああ……ん……」
茉子の声がどんどん甘く切なくなっていく。
衣類をすべて剥ぎ取れば、茉子の真っ白な肌が真珠のように輝いて見えた。
「姐さん……」
千明も同じように素肌を晒し、茉子のその美しい肢体へと手足を絡ませていく。
そこかしこに千明の唇の跡を散らしていけば、茉子は白い身体を妖しくくねらせる。
「あ……ちあ……き……ああ……んん」
内腿から中心へと舌を這わせていけば、嬌声は一層高くなる。
「ふぁ……あああん」
そこはもう潤みを滴らせていた。
舌で小さな蕾を探しあて、潤みをまぶすようにしながら舐め上げる。
「あ――っ、ちあ……きっ……あああ――」
そっと指を一本潤みの奥へと忍ばせるが。
「きっつ……」
「あん……いたっ……」
痛みを訴える声が頭上からした。
「もしかして――姐さん、初めて?」
失礼とは思いつつ、千明は問うてみた。
「初めてに……決まってんでしょ……お嫁に行くまでとっておくつもりだったんだから……」
少し涙声になっているような気がした。
「ごめん……姐さん――でも、もう止まんねえ」
だから。
「俺が、絶対、姐さんを嫁さんにするから――だから、許してよ」
「許すも許さないも……ないでしょ……これは、あたしの意志でやってんだから――」
茉子の手が千明の髪をくしゃくしゃと掻き混ぜる。
「あんたにあげるって……決めたんだから……」
「姐さん――」
愛おしさが込み上げて、千明は茉子の中心に口付ける。
193真剣緑桃「静」4:2009/04/02(木) 21:38:16 ID:5f2BTCiW
「あ……ん」
指の数を増やし、少しずつ慣らしていく。
それでも入り口は狭かったが、千明はもう我慢の限界を向かえつつあった。
「姐さん……入れるよ。痛いかもしれないけど……」
「いいから、来て――」
その声に促され、千明は自分自身を茉子の中へとゆっくり押し進めていった。
「あ、つ――あ、あ、あ、ああっ」
「姐……さん!」
狭くきついそこを、千明は茉子をいたわりながら通っていく。
すべてが収まった時、二人して、大きく息を吐いていた。
「姐さん……好きだ……愛してる」
「あたしも……千明」
痛みに耐えながら、茉子は応える。
しばらくそのまま抱き合って互いの気持ちを全身で確かめ合った。
「動いても……いいわよ、千明」
「うん……ごめん」
少しずつ、千明が腰を動かし始めた。
「あ……う……っつ……」
痛みを拡散させるために、茉子の感じるところを愛撫しながら千明は自分の欲望を愛する者にぶつけていく。
「ん……あん……なんか……来る……感じ……」
「気持ちいい?」
「わかんない……でも、痛いんじゃないのが……あ、あん」
「姐さん……姐さん……」
「ああん……なんだか……変……あたし……変……なの」
「姐さん……」
「あ、ああ、あああああ」
痛みと綯い交ぜになった快楽に茉子は戸惑っていた。
髪を振り乱すたび、汗が飛び散る。
「千明――なんか来る――ああん、千明ぃ――」
「姐さん――」
茉子が初めての頂点に達した時、千明も欲望を解き放っていた。

隣には気を失うように眠る茉子。
初めての証しは既に拭い去ってある。
ふいに外部の物音が聞こえだした。
文字力が効力を失ったのだろう。
だが、千明はそんなことに意識を向けられるほどには余裕はなかった。
愛する者を手に入れた喜びに胸がいっぱいになっていたから。
「ずっと……ずっと、好きだぜ、姐さん」
194真剣緑桃「静」:2009/04/02(木) 21:39:08 ID:5f2BTCiW
終わりです。
文章力の足りない点はお許しを〜。
195名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 01:29:15 ID:QmsDG3xT
428 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 00:28:33 ID:H6iirZ4gO
勃起盛りの千明タン


429 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 00:29:33 ID:H6iirZ4gO
あー 千明レイプしたい! 可愛い過ぎる!


430 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 00:52:47 ID:MqspnHfiO
千明はどうしてこんなに可愛いのかな^^?


431 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 06:45:10 ID:HclpwNH9O
敵にむちゃくちゃに犯られる千明が見たいw


432 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 07:40:27 ID:HclpwNH9O
所有したいw


433 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 10:38:58 ID:MqspnHfiO
千明は俺の嫁^^
196名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 01:30:24 ID:QmsDG3xT
437 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 15:20:49 ID:H6iirZ4gO
チアキのチンポ皮むいてあげたい

451 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 21:40:22 ID:H6iirZ4gO
可愛いチアキ 中だししたい

453 :名無しより愛をこめて:2009/03/30(月) 23:53:28 ID:H6iirZ4gO
千明の体臭クンクン

457 :名無しより愛をこめて:2009/03/31(火) 13:58:01 ID:g5MdH9+gO
チアキのチンポ噛み切って食べたい!


458 :名無しより愛をこめて:2009/03/31(火) 15:37:52 ID:g5MdH9+gO
腑破に犯される千明
197名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 01:33:00 ID:QmsDG3xT
483 :名無しより愛をこめて:2009/04/01(水) 17:45:51 ID:KgeRrJAyO
千明四つん這いにさせて無理矢理犯したい

370 :名無しより愛をこめて:2009/03/27(金) 21:46:21 ID:daoZi6YOO
チアキのマンコ犯したい


371 :名無しより愛をこめて:2009/03/27(金) 22:02:13 ID:R7V/g2wvO
勝吾くん今、ルパン×コナンSP観てるかな?


372 :名無しより愛をこめて:2009/03/27(金) 22:32:59 ID:L2AEoW1m0
勝吾クンは今、桃李×勝吾の愛の営みで忙しいです。


373 :名無しより愛をこめて:2009/03/27(金) 22:54:53 ID:ZaneihPoO
↑夜は素直なのかなw?

385 :名無しより愛をこめて:2009/03/28(土) 10:25:43 ID:BGqO6pUHO
チアキのアナルに生で挿入したい


386 :名無しより愛をこめて:2009/03/28(土) 10:37:49 ID:IXRjbwij0
エロそうな顔してるよね〜。絶対調教しがいがあるよ。


387 :名無しより愛をこめて:2009/03/28(土) 10:45:42 ID:CztULZHuO
身体もエロそう

320 :名無しより愛をこめて:2009/03/25(水) 12:45:16 ID:31oxnyAI0
泊まりのロケとかの時に、レッド役の桃李くんと一緒にお風呂入ってほしい。

二人ともお互いの裸にドキッとして、そのままの勢いでお風呂エッチしちゃえばいいと思う。

198名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 05:10:54 ID:+vfc9HIC
あと3日で殿桃の燃料が投下されるW
今から楽しみすぎてテンションがあがりっぱなしだ…ま、リアルタイムでは見れないけどな。夜勤のおかげで
199名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 08:50:26 ID:RnN5qKu9
>>189
緑桃GJ!
千明がヌゲー可愛いな!
初めてな姐さんも可愛い!
200名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 09:22:09 ID:uz1tZ2eR
頬骨女とヤラされる千明カワイソス
201名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 13:23:12 ID:RnN5qKu9
変なのが湧いてるようだな。
202真剣青・緑桃「偽り」:2009/04/03(金) 14:52:06 ID:5GqII98t
青桃な緑桃です。
タイトルは「偽り」
お嫌な方はNGワードよろしくです。
203真剣青・緑桃「偽り」1:2009/04/03(金) 14:53:23 ID:5GqII98t
「千明……千明……」
女の声だけが部屋に響いている。男は無言のままひたすら腰を動かしていた。
自分の胸を掴みながら、女はなおも艶めいた声を上げ続けた。
「もっと……もっとよ、千明……あああ、そうもっと来て……」
「いい……いいの……ああん、いい……」
「千明、もっと強く……あっあっ、そうそれ、いい……」
「あああ、イッちゃう――もうイッちゃいそう――千明も、千明も一緒に」
「イク……! イク――イッちゃううう……!」

一つ布団の中で千明と――茉子が互いの四肢を絡ませながら一休みしていた。
「千明……今日もよかったよ。すごく」
「……そう」
千明は茉子の言葉に曖昧に応えただけだった。
「何? なんか機嫌悪そう。あたし、よくなかった?」
「そんなことねーよ。すげえ気持ちよかったし……」
「だよねー。今日の千明、いつもより激しかったもん」
「でも……」
薄暗い中でも、千明の浮かない顔が見て取れる。
「でも、何?」
「いいのかな……俺達、こんなことしてて」
「外道衆との戦いや稽古に支障がなきゃ別に個人の自由でしょ」
「そういう意味じゃなくて」
「じゃあ、どういう意味?」
千明が黙る。
「なんで黙るのよ。言いたいことがあるならサッサと言ったら?」
「ねえさんさあ……俺のこと、別に好きでも何でもないだろ?」
茉子の顔色がサッと変わる。
「そんなこと……。あたし、好きよ千明のこと……」
「違うだろ、ねえさんが好きな男は他にいるだろ」
「なんでそんなこと言うのよ。あたしとやるの、嫌になった?」
「やるのはヤじゃねーけど。心がこっちにないの知っててヤってるのって、なんか空しいつーか」
「だから! なんでそんなこと言うのよ!」
茉子の語気が荒くなる。
やはり図星ということか。
204真剣青・緑桃「偽り」2:2009/04/03(金) 14:55:12 ID:5GqII98t
最初は茉子から誘いをかけてきた。「好きよ」と言われて嬉しくて、その日のうちに関係を持った。余程のことが無い限りその関係は毎晩のように続いていた。
だが、日々の生活の中で、千明は気づいてしまった。
茉子の心は自分にはない――。
茉子の視線は気がつけば他の男を追っていた。
「流ノ介――が、好きなんだろ、ほんとは」
「……!」
茉子が息を飲む。
「俺はさあ、ねえさんが好きだから……つい見ちまうんだよな。そしたらねえさんのことなんか自然にわかってきたっていうか。
 ねえさん、周りには気づかれてないと思ってるかもしんねーけど、めっちゃ流ノ介のこと気にしてるの、わかる。時々すげえ切ない目で見てるよ、あいつのこと」
「千明……」
「なあ、なんであいつに言わねーの、好きだって。俺にはあんなに簡単に言ったくせに」
「……ごめん」
「本気だから? だから言えねえってやつ?」
無言なのが肯定の証しか。
「もう止めようぜ、自分を誤魔化すのなんかさ。自分に正直になれよ、な」
「無理よ……」
縋りつくように、茉子は千明に抱きついた。
「なんで」
「だって……誤解させるくらい優しくして、その後邪険にして。でもいつの間にかホントに好きになってました――なんて。今更言えないよ」
子供が怪我をした、あの事件の時のことを言っているのか。
確かにその気になった流ノ介を「ウザイ」の一言で切り捨てたのは茉子の方だった。
だが、流ノ介はあの時のことなど忘れたかのように、自然に茉子と接している。
「気にしてねーんじゃねーの、流ノ介はさ」
「そんなことわかんないじゃない!」
「言ってみなきゃ、それこそわかんねーだろ」
「駄目……言えない……」
茉子が千明の胸に顔を埋める。
千明の身体の奥で再び何かが蠢き始めた。
「やめろよ、ねえさん。俺にこれ以上嘘の片棒かつがせんなよ」
このままでいたら、もう一度茉子を抱いてしまう。燻る官能の火が千明の中で暴れ出す前に。
「もう、今日で最後にしよう。俺、もうねえさんを抱かねーから」
抱きたいけど――身体だけ繋いだって意味は無い。
「だからねえさん。勇気出せよ」
「千明……」
「俺だってホント言うとさ、勇気いったんだぜ……せっかくねえさんとこんな関係になれたのに。自分から壊すようなこと言うのってさ」
好きだからこそ、偽りの関係を続けさせたくない。本当の幸福を掴んでほしい。例え自分の心は痛んでも。
「ありがと……千明」
茉子の目から涙の滴が落ちていった。
「うん……勇気、出してみる」
涙をそのままに、茉子は言った。
「本当にありがと。千明……」

翌日。
まだ誰も稽古に出ていない庭に茉子は立っていた。
「あれ? ずいぶん早いね」
声がして、茉子の心臓は跳ね上がる。
振り返れば、稽古着に身を包んだ流ノ介の姿。凛として涼やかな彼の姿は、最近いっそう凛々しさを増している。
「あの……」
「おはよう。他のみんなはまだ? 私も今日はなんだかいつもより早く目が覚めてしまってね」
「流ノ介」
「何?」
もっと後で言うつもりだったけど。他の誰かが今にも姿を現すかも知れないけれど。
今言わなければいけない気がした。
「あのね。流ノ介、あたし……あのね――――」
205名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 14:56:58 ID:5GqII98t
以上です。
緑、ちょっと可哀相だったかなあ。
緑桃、好きなんですけどね。
206名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 15:04:00 ID:IZtoaCaU
ここ最近緑桃祭りだな!
どっちの職人さんもGJGJ!エロごちでしたー!
207名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 15:37:54 ID:RnN5qKu9
おー緑切ねー。こういうのもいいな。
208真剣緑桃:2009/04/03(金) 18:13:59 ID:5GqII98t
真剣緑桃「弱気センサー」投下します。
NGワードよろしくお願いします。
209真剣緑桃「弱気センサー」1:2009/04/03(金) 18:15:45 ID:5GqII98t
茉子が千明の部屋の前を通ると、襖が少し開いていて中の様子が見えた。
薄暗い中、千明と思しき人物が俯いて膝を抱えている。
「どうしたの千明、灯りもつけないで」
応えは返ってこなかった。
心配になって部屋に足を踏み入れる。
電気をつけ、襖を完全に閉めた。
「なに? 落ち込んでるの?」
「わかってんだったら、放っておいてくれよ」
低い声で千明が言う。
途端に茉子の中の弱気センサーがビリビリと反応する。
「放っておけるわけないじゃない。ねえ、どうしたのよ」
茉子の手が優しく千明の髪を撫でる。
しばらくはそうしていただろうか。やがて千明がぽつりぽつりと話し始めた。

丈瑠を超えると決心したはいいものの、今はまだことはにさえ劣る自分の力。
頑張ろうと必死になっている最中、流ノ介が新しい折神を使いこなし成長した。
自分はいったいいつになったらみんなに追いつけるのか、追い越せるのか。
考え出したら――なんだかどんどん落ち込んでしまったのだ、と。

「もう、千明ったら」
茉子は思わず千明の頭を抱えてギューっと抱き締めてしまう。
「うわっ、ね、ねーさん!」
千明の顔は茉子の胸に思いっきり押し付けられている。膨らみの柔らかさに狼狽していた。
「千明、あんたは頑張ってるわよ。ホント、すごく頑張ってる。あたし、よーくわかってるから!」
だから、落ち込まないで――そう言いながらも、千明をギュウギュウと自分の胸に押し付ける。
「ねーさ……く、苦しい……」
呼吸困難に陥りながら、千明が精一杯の抗議の声を上げた。
「あ、ごめーん、つい。あたし直ぐやっちゃうのよねー」
千明はぜいぜいと息を整えていた。
「こ、これかよ……流ノ介がやられたのって……」
千明は以前の出来事をふと思い出していた。
茉子の弱気センサーとは、男にとって恐ろしいものがある、と思った。
「ねーさんさあ。それ、気をつけた方がいいぜ。絶対男は誤解すっから」
「誤解?」
全然わかっていないようだ。
「弱ってる時にんなことされたら、『こいつは俺に惚れてる』って思っちまうってこと!」
「やだ、なにそれ。いくらなんでもそんなわけないじゃない」
「そんなわけ、ある」
落ち込んでいた千明の心に暗い火が灯り始めたことに、茉子はまだ気付いていない。
「ねーさんは、身を以って知った方がいいと思うぜ」
言うが早いか、千明は茉子をその場に押し倒した。
「キャッ、なに、千明っ」
「慰めてよ……落ち込んでる俺をさ……」
「え? ええ?」
驚く茉子の口を塞ぐ。
210真剣緑桃「弱気センサー」2:2009/04/03(金) 18:16:20 ID:5GqII98t
「んーんんー!」
舌を噛まれないよう気をつけながら、千明はキスの深さを増していった。
歯列をなぞり、茉子の舌を捕らえて絡ませる。
「あ…ふ……ん」
次第に茉子の抵抗の力が弱まっていく。
それとともに、茉子の方もキスに応え始めた。
着ているものをたくし上げ、茉子の胸を鷲掴みにする。捏ね上げるように揉めば、茉子が吐息を漏らす。
千明の手はやがてもっと下へと伸ばされ、下着の中まで侵入していった。
「ここ、もうびしょびしょだぜ、ねーさん」
耳元で囁く。
「やだ……やめて」
「自分で確かめてみるかい?」
愛液に塗れた指を見えるように茉子の前へ差し出す。
「やん……っ」
首を振るたびに茉子の長い髪も同時に揺れる。
下着ごと衣服を取り除き、茉子の下半身を晒した。
ひやりとした感覚に茉子の身体がぶるりと震える。
全身を犬のように舐めまわし、甘噛みすれば、茉子はもう完全に千明の手に落ちていた。
内腿を広げ、千明は茉子の快楽の粒に武者振りつく。
「ああ――んっ」
茉子が甘さの混じった叫びを小さく上げた。
粒を舌で捏ね、千明は指を蜜壷へと滑りこませる。
一本、二本と本数を増やしながら、茉子の感じる部分を探し出す。
「ああん……ああ、ああああ――あ、あ――!」
一番感じるところを見つけたようだった。
そこを重点的に攻めながら、千明は茉子の蜜壷を掻き回す。
「いやあん……ああん……あああ」
もう髪を振り乱して茉子は快感に溺れている。
「あ、あああ、ああん……ああ――!!」
茉子は一瞬身体を硬直させたかと思うと、ぐったりと脱力した。
「軽くイッたって感じ? じゃあ、次は俺の番ね」
千明は自分の前をくつろがせると、既にいきり立ったソレを大きくひろげさせた茉子の中心へと埋めていく。
「あ……うん……はあぁ……」
「ねーさん、わかる? 俺がねーさんの中に入るの」
「あん……わかる……ちあ……きが……来てる……ん……」
「行くぜ……」
ズンズンと千明は腰を打ち付ける。ひと打ちごとに茉子の身体が揺れた。
「あっ、あっ、あっ――あん」
静かな部屋に、二人の肌が打ち付けあう音と茉子の嬌声だけが響いていた。


「な、わかったろ。ねーさんのアレはやばいってこと」
散々茉子を喘がせ、何度も高みに押し上げては息も絶え絶えにさせた千明は、しれっと言った。二人ともまだ全裸のままだ。
「バカ……千明の……バカ」
睨みつける目も快楽の余韻に潤んだままでは迫力がない。
「だからさ。他の男にやっちゃ駄目だ。俺だけにしときなよ」
「なにそれ」
「時々さ、やろうよ。俺きっとこれからも落ち込んだりすると思うし。そん時はねーさんが慰めて」
にんまり笑って千明は茉子の裸身を抱き寄せた。
「時々――だけだからね」
茉子は、小さくそう応えた。
211真剣緑桃:2009/04/03(金) 18:17:10 ID:5GqII98t
緑救済?SSでした。
212名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 18:25:28 ID:RnN5qKu9
新作緑桃ktkr!
緑桃祭だなー。職人さんありがとう!
213名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 01:04:10 ID:SN1QoaJE

うは、緑桃萌えるわー
214名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 01:27:20 ID:8mvN1Xcq
怒涛の緑桃祭ですなw
215名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 16:40:51 ID:szb4usVn
緑桃萌える!
原作でまだコレという接点が無いのに、これだけ萌えられるってすごい!
なんちゅーか盲点だったって感じ。
この先あるだろう緑桃回がめちゃくちゃ楽しみになった。
216名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 18:34:14 ID:1y/6cqOY
明日になればたぶん赤桃祭りになるだろうから、今のうちに緑桃に萌えておく。
このCPかなりいいんじゃね?
桃が素直に自分をだせるのは緑な気がしてきた。
年下だけど、緑しっかりしてるしな。
緑桃回が自分も楽しみだ。
どんな話になるのかなー。
緑桃回でも胸にむぎゅ、はあるのだろうか?
あったら、ここのSS思い出してしまいそうだw
217名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 19:54:27 ID:uLP/EzLJ
緑桃いい!
すごく萌える。
どの作品もGJ!
218名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 08:58:24 ID:IjdPZHqX
花嫁衣装の青と桃のなんちゃってレズプレイなる電波を受信し申した
219名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 09:09:50 ID:z8KUSyZ9
赤桃回かと思ったらそうでもなかったぜ!

自分は新幹部×薄皮太夫で御大将の愛人のNTRを受信してしまった…
敵の攻撃から守って腕を取って引かせる辺りでなんかキタ
220名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 10:06:27 ID:x+nuMwsO
今回は薄皮太夫関連がおいしかったな
新幹部は勿論自分はジイさんの「お前は太夫に甘いねぇ」の台詞にもグッときた
悪役側の紅一点ていいよなあ
221名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 10:26:22 ID:XRXWTHn1
オレ的にはアバンの式のシーンで殿をチラ見する桃が実は…と勝手な妄想を。
あと殿が初めて茉子の名前呼んだのも何気に新鮮だった
222名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 10:33:11 ID:3MF6uqqF
殿にケーキ屋へ行こうと誘う黄がめっさ可愛かった。
それに応える殿も自然な感じでいい。
やっぱりこの二人の醸し出す空気がすごく好きだ。
223名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 12:08:13 ID:+Io/kHsu
殿は黄に乞われたら断れなさそうだ。
なんちゅーか、そういう雰囲気がある。あの二人には。
224名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 12:12:53 ID:StdWV69E
ってか、黄に乞われて断れる奴などいない
225名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 12:31:56 ID:+Io/kHsu
それもそうだな。自分も断れない、きっと。
それだけ黄は可愛いということか。
226名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 18:58:34 ID:3MF6uqqF
黄は可愛いよなー。それに優しい。
桃と黄の会話もいいよなー。
桃は青との方が並んだ時に綺麗だと思った。
でも緑桃も捨てがたいんだよなあ。
227名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 19:02:34 ID:0fzisuBi
殿桃が爆発すると思ったんだけどな〜。
もうちょっと桃を意識してもいいと思うな殿。とくに式場で。
228名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 20:11:51 ID:tCc7XGRA
殿は徹底的に真面目だな。普通だったらもっと花嫁役を意識するんだろうけど。
自分も桃は青との並びの方が似合いだと思った。
殿は黄との方が雰囲気が良い。
229名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 22:48:45 ID:VtKcwurr
甘え上手な黄色と甘やかし上手な桃の
百合も見たいとか言ってみる
だって、桃にうっとりしている黄色が可愛かったんだ!
230名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 23:25:11 ID:s8UeefPV
青黄はまだマイナーかな?
黄の「うち、みんなで遊園地行きたい!」発言に肩ガシッてしたり、青が黄を甘やかしてる場面はさりげなく多い気がす
231名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 02:28:32 ID:NSphvC1E
夜中にこっそり投下してみる
流れ無視してすみません

真剣殿黄「思慕世迷言」
エロなしです

お嫌な人はNGお願いします
232真剣殿黄「思慕世迷言」1:2009/04/06(月) 02:29:40 ID:NSphvC1E

「茉子ちゃん、キレイ〜」

偽装とはいえ、目の前で行われている挙式にことはは思わずつぶやく。
外道衆をおびき寄せるためのものだとは分かっていてもキョロキョロ周りを見てしまう。
純白のウエディングドレス。
光輝くステンドグラス。
厳かに響く神父の声。

(やっぱりお嫁さんは女の子の夢や。うちもいつかは…)

侍とはいえことはも女の子、こういったものに憧れはあった。
しかし戦いと修行の日々のことはには縁遠い。
こういった機会などそうそうあるものではない、そう思ったことはは目に焼き付けておこうともう一度、二人を見た。
233真剣殿黄「思慕世迷言」2:2009/04/06(月) 02:30:56 ID:NSphvC1E
チクリ、と胸の辺りに痛みが走る。
丈瑠の隣に寄り添う茉子の姿。
先程までは何とも思わなかったのになんだか胸がザワザワする。
ことはは不思議そうに自分の胸を押さえた。
しかし胸はザワついたまま、シクシクと痛む。

「…?おい、ことは。どした?」

はしゃいでいたはずの隣人の様子の変化に千明が気づく。
ことはは心配をかけまいと笑顔を作って答えた。

「なんでもない」

「なんでもないって感じじゃねーけど…大丈夫か?」

心配そうな千明の顔にことはは平気だということをアピールする。

「朝ご飯食べ過ぎたんかな?ちょっとココが痛むんよ」

ぎゅっと胸を押さえることはの表情に千明は息を飲む。
大丈夫や、と笑って前を向いたことはのその切ない視線の先にあるものに千明は気づく。

「お前、それ…」

手のかかる妹分にその胸の痛みの正体を教えようと千明が口を開いた時、
教会には不釣り合いな音が鳴り響く。
日下部から作戦が失敗したことが告げられた。
234真剣殿黄「思慕世迷言」3:2009/04/06(月) 02:32:49 ID:NSphvC1E

戦いの後、帰路につく4人の姿を丈瑠は眺めながら歩く。
今日も誰も傷つかなかったことに一人安堵の息を吐く。
目の前で落ち込む茉子とそれを慰めることはの姿に思わず頬が緩む。
しまった、と思ったがそれを茉子に見られてしまったようだ。
ムッとした表情の後にニヤリと意地が悪そうに笑う茉子。
なにかと茉子は探るような目をする。
気が緩んで失態を犯すとは、と自嘲しつつ丈瑠はため息をついた。
235真剣殿黄「思慕世迷言」4:2009/04/06(月) 02:33:55 ID:NSphvC1E

「殿様、ケーキ屋さんに寄ってもええですか?」

急に視界いっぱいにことはの笑顔が飛び込んできた。
呆気に取られた丈瑠は思わず了承してしまった。

「殿様とどこかに出かけるの初めてや」

嬉しそうにそう言うことはの笑顔に丈瑠の心がザワつく。
距離を置こうと思うのに近付きたくなる。
当主として、戦士として、必要のない感情が自分の中に芽生え始めているのを丈瑠は感じていた。
もし今、戦いが起きていなかったら自分は…

「なにを世迷い言を…」

丈瑠は一瞬考えてしまったことに頭を振ると、遠くではしゃぐ流ノ介達に駆け寄った。


236名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 02:35:16 ID:NSphvC1E
以上です

お目汚し失礼しました
妄想しすぎですみません
237名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 07:57:09 ID:Bdht/x5E
妄想上等!
GJ!
やっぱり殿黄いいなあ〜。
もっともっと妄想してください!
238名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 11:02:26 ID:3iaRJ4uJ
殿黄最高!
GJでした!
殿を見上げる黄って、たまらなく可愛いよね〜。
239名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 01:41:48 ID:t9YhprSZ
8話の太夫回っぷりにメーターが振り切れて、
需要薄そうですがドウコク×太夫SSを書いてしまいました。
エロ無しですが宜しくお願いします。

駄目な方はNGワード「かたみの袖」で設定して下さい。
あと、一応怪人体を念頭にしてますがそこまでkwsk書いてないので
怪人体が駄目な方は脳内で人間体フィルター設定お願いします。
240真剣ドウコク×太夫「かたみの袖」1/4:2009/04/07(火) 01:43:24 ID:t9YhprSZ
 三途の川に浮かぶ破れ船。その中の薄暗い一室に、三味線の弦を張る薄皮太夫の姿があった。
 シンケンジャーに邪魔をされ、腑破十臓によって半ば無理やり隙間に連れ来られ六門船に帰ってきた太夫は、酷く機嫌を損ねて戻ったきり口も利かずに奥へと篭っていたのだった。
 それを見兼ねたか、あるいは無い知恵で機嫌を取ろうと考えたのか――愚かにも、一匹のナナシが太夫の元へと進み出で、その手に捧げたのは先刻まで太夫が紡いでいたもの。
 しかし今では、逃げ惑う花嫁に踏まれ、床の塵に塗れ、引き千切られ無残な姿となった打ち掛けの片身の袖であった。

 激昂した太夫にこの役立たず共と罵られ、さんざ打ち据えられたナナシがほうほうの体で逃げ出した後は、他のナナシ連中も誰も寄り付こうとせず、太夫は独り、左手に袖を握り締めながらうち震えていた。
 「あ、 あ、あ……」
 そっと、震える手で袖に触れる。恐ろしいものに触っているような、けれど慈しむような丁寧さで、かつては眩いほどに白かった薄絹を撫でる。
 それも今は薄汚れ、青白い指がなぞった金の扇の刺繍は綻び、絶望で紡いだ糸は断ち切られている。
 その手がわなないているのは、シンケンジャーへの怒り、憎しみ、怨嗟…しかしそれ以上に、嬲られたような痛切な哀しみのせいだった。

「、美しい――この世に一つとない、美しい打ち掛けになるはずだったものを――!」

 この打ち掛けを纏えばまた、昔のように、すべてが自分の思うままになるのだと。
 花嫁たちの絶望と、何よりも己の一念、願いを織り込んで、手ずから作っていたというのに――今自分の手元に残ったのは、そのよすがにさえならない無残な形見の袖一つ。
 けれどもそれを手放して、醜いものと捨て置くこともできず――抱くように胸に布を押し当てていると、室の入り口から低い声が掛かった。

「太夫。それが例の打ち掛けか」

 振り返ると、戸口にゆらりと巨きな赤黒い影が立つ。
241真剣ドウコク×太夫「かたみの袖」2/4:2009/04/07(火) 01:44:31 ID:t9YhprSZ
「ドウコク…」

 その姿に、打ち掛けを作る為ナナシ連中を率いて隙間を渡ろうとした時の会話が思い起こされる。

『花嫁たちの絶望で、とっておきの打ち掛けを作るのさ。アヤカシ共に見せてやる為にね。
あの者たちの目が飛び出るような、世にも美しい打ち掛けと、それを纏ったわちきを――』

 ドウコクは太夫に甘い。それを聞いても、勝手な行動を咎める訳でもなく鷹揚に頷いた。ただ…

『できあがって、アヤカシ共に見せるだけじゃあ、つまらねぇがなぁ…』

「俺にも、見せてみな」

 見送り時にドウコクがそう望んでいたものを、しかし太夫は弱弱しく首を横に振って断った。

「駄目だったよ――あの忌々しいシンケンジャーのせいでね」
「何。じゃ、お前のその抱えてるのはなんだってんだ」

 そう言われ、袖を抱きしめている腕が震える。

「これには、もう…」

 なんの価値もない。そう呟こうとしたが、声にならない。言葉の消えたまま俯いていると、ドウコクは膝を付き、ずいと手を差し出してきた。

「良いから見せろ。なぁ、太夫」

 甘いような、しかしドスの効いた声で囁かれ、知らず唇を噛んだ。有無を言わせぬその空気に渋々と腕を解き、乱れた絹を渡す。

「そんなに見たければ、見れば良い。こんなものでもね」

 ドウコクはそれを受け取ると手にとってとっくりと眺め、
そして、燃した。
242真剣ドウコク×太夫「かたみの袖」3/4:2009/04/07(火) 01:45:33 ID:t9YhprSZ
「ドウコク…!?」

 一瞬にしてドウコクの手の内で炎が燃え上がる。太夫が飛び起きてその腕に縋り付いた時は既に、袖は業火によって跡形も無く燃やし尽くされた後だった。煤けた塵だけがドウコクの手のひらに残る。

「何故燃やした!」

 いかつい肩に掴みかかるようにして責めると、逆にその手首を強い力で掴み返された。

「何…?!」

 身を捩って離れようとすると、ぐっと引き寄せられて思わずその胸に倒れこむ。すかさず腰に手が回され、太夫の美しく細い顎は右手でぐいと掬い上げられた。

「太夫…お前、美しいものが好きなんだろう。だったらこんな襤褸切れに、未練なんざ残してくれるな」

 言葉と共に、滑らかな青い唇にドウコクの指が伸びる。下唇がなぞられ、震える口から覗いた艶めかしい白い歯列に指が押し当てられた。ゆっくりと高い背が屈むと、紅い牙が、太夫の歯に押し当てたドウコク自身の指に触れる。

「それに、そんな打ち掛けなんざ着なくたって、お前は充分…」

 美しいぜ、と。

 囁いた口の動きが指ごしに伝わり、甘い言葉が歯列を、唇を、脳を犯していく――。
 ふっと一瞬にして力が抜け、腰が砕けそうになった。ドウコクの腕によって支えられていなければ、本当に崩れ落ちていたかもしれない。眩暈のようなものに襲われ、目を瞑る。
 腕の中で大人しくなった太夫を見て、唇と牙との合間にあったドウコクの指が、ゆっくりと外された。

 …しかし次の瞬間、太夫は身を翻してドウコクの腕の中から抜け出していた。

「言われなくとも…そんなことは、とうに承知」

 ゆっくりと後ずさり、床に置かれていた三味線と撥を拾う。べん、と一度掻き鳴らすと、先ほどまでの萎れた姿はかき消え、三味線を抱えた平素と変わらぬ薄皮太夫が立っていた。

「いつかはアヤカシ共も、そのことを分かる時が来る」

 そう言うと、太夫は肩をそびやかし、踵を返して戸口からつかつかと出て行った。

243真剣ドウコク×太夫「かたみの袖」4/4:2009/04/07(火) 01:46:44 ID:t9YhprSZ
「つれねぇなぁ…」

 独り残されごちるドウコクの元に、程なくしてシタリがひょっこりと顔を覗かせた。

「まったく、太夫にも困ったもんだね」

 長い頭を振り振りそう嘆くと、触手のような髭をいきなりむんずと掴まれる。

「うわわ何するんだい!ドウコクおやめ、痛い痛い!痛いよ!」
「なんだお前、いつの間に烏賊から出歯亀に成り下がりやがった」
「何の話だい?!あたしはただ、機嫌の悪い太夫に甲板からこっちに追い払われただけで…あだだだ!」

 その弁解を聞き手を離すと、反動でシタリがどでんと床に無様に転がる。

「あ、い、だ〜…」
「何言って追い出されたんだ?お前は」
「何って…もう、目障りだとかなんとか酷い言われようだよ。すぐに臍を曲げるんだから…あんなに気位の高い女は、他に居ないよ」

 よいしょと身体を起こし、掴まれた髭を痛そうにさするシタリに、ドウコクは口の端を歪めて笑ってみせた。

「なに…可愛いもんだ。いい女は、あれくらい矜持がなきゃあいけねぇよ」
「物好きだねぇ、お前さんも…」

 手に負えない大将と、その大将の囲う手の掛かる女を思って、シタリは自分のこれまでと、これからするであろう苦労の両方を脳裏に描いて溜息を吐いた。

 
 シタリを追い払い独りになった甲板で、赤い水と霧の向こうにおぼろげに見える三途の川原を、太夫はじっと見つめていた。
 されこうべと石が累々と広がるその先は、かつては、太夫が居た世界に繋がっていた。
 
 昔、まだ太夫が人間であった頃…誰もが太夫にひれ伏し、太夫の美しさを褒め称えないものは居なかった。その中で太夫は独り、多くの者の愛を手玉に取りながら、誰一人愛さずに生きてきたのだ。
 そしてその残酷な生き方を、誇りに思っていた――死して尚。

 それが今はどうだ。周りの醜いアヤカシ共、シンケンジャー、あまりに多くの痴れ者共に見くびられ、身が引き千切られるかのような思いをしているのに――たった一人の男の言葉に、囚われてしまいそうになる。

 触れられた箇所を確かめるかのように、自らの指で口に触れる。しかしそれを振り払うかのように、首を振って脳裏の面影をもかき消した。
 今はただ、怒りとだけを纏えば良い。そして更なる人間共の絶望を求めるのだ。
 
「今に…今に見ているが良い」

 独りそう呟く後ろ姿は、恐ろしいまでに美しかった。


 <了> 
244名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 01:49:18 ID:t9YhprSZ
以上です。

ドウコクと太夫の関係はストレートに愛人でもエロいけど、
ウン百年お互いに生殺し状態でもそれはそれでエロいなとか思った結果の全然エロなしですみません。

それでは、お目汚し失礼致しました。
245名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 02:04:06 ID:4Mc83ZoT
>>244
GJGJGJ!
個人的に太夫がお気に入りなのでヤラれましたよ〜
いやあエロいです。ストイックで最高!
246名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 04:44:01 ID:Vq1kvOtp
>>244
GJ。
惚れたぜドウコクさん!
247名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 23:34:08 ID:fqGDDZQY
ドウコクと十臓と太夫の三角関係ってのも興味あるなあ〜。
248名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 23:39:56 ID:G5kuV2so
まとめサイトの更新無いね(´・ω・`)
年末の神赤銀SSとか保存し損なったからまた読みたいんだが。

シンケン盛り上がりの中、今だに金銀引きずってる俺…。
249名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 23:47:59 ID:Z6DUMGM/
あの轟音赤銀・金黄ライター氏は神だったな
展開の面白さ・萌えだけでなく、キャラクターの口調の再現度が半端なかった
マジで役者の声で台詞が聞こえそうだったもんな
250名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 01:25:33 ID:e6H5Xpr2
>>248
自分は金銀好きすぎて、まだ真剣でCP萌できないw
というかどれもしっくりこない。
まだまだこれからだし夏頃まで様子見だなー。

だが、今回の太夫絡みは禿萌えたw外道衆側もこれから楽しみだ。
251名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 08:50:48 ID:3NIJcr/V
自分は今でも轟音青黄が好きだけど、それとは別腹で真剣殿黄にめちゃくちゃはまってる。
殿黄好きだ〜。
早く本編で殿黄回が見たい。
252名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 11:02:34 ID:Y4GdmuvE
ベクトルは違うけど、見ていてほのぼのするカプだよね>轟音青黄と真剣殿黄
253名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 11:22:08 ID:qyrWRmxH
いやでも轟音青黄で殿黄にはまってる人けっこういるよ…

何となくわからないでもない
254名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 12:38:29 ID:frr4bduN
轟音青黄のカプ厨がマジウザかった。
殿黄にはまってるなら程々にしてくれよな。
255名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 12:40:17 ID:FGli//xh
こんにちは。あたしはカウガール。
AAとして成り上がるため、スレを巡る旅をしています。
    __
  ヽ|__|ノ    モォ
  ||‘‐‘||レ   _)_, ―‐ 、
  /(Y (ヽ_ /・ ヽ     ̄ヽ
  ∠_ゝ  ` ^ヽ ノ.::::::__( ノヽ
   _/ヽ      /ヽ ̄ ̄/ヽ
256名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 12:54:36 ID:v2/Ay8fU
金黄から殿黄ならなんとなく分かるけど、
轟音青黄だと共通点分からないな。
ハマってる人じゃないと分からないのかも知れないけど。

どっちも人気ありそうってくらいか。
pixiv見てても殿黄イラスト多いし。
この前R18のランキングでランクインしてた太夫の凄いエロ絵の方が気になったけどw
257名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 16:42:02 ID:mY2ZmFGj
赤銀から殿桃に乗り移ったよ俺は。
258名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 18:13:29 ID:oPkESm1h
つーか、pixivで妄想カプ絵とか描くの本気で自粛して欲しい・・・
男女だからとか注意文あるからいいってもんじゃないんだぜ・・・
まぁここで言っても仕方ないけどさ・・・


そんな自分はいまだに激の紫黄が一番萌える。
259名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 23:45:04 ID:qyrWRmxH
轟音黄→真剣黄はまあ普通
轟音青→真剣赤は175腐女子傾向
もちろんそうじゃない人の方が多いだろうけどね
260名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:12:30 ID:nq7wMVrW
庇護欲的な関係で共通してる気がする
青黄と殿黄
261名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:24:17 ID:JfuxlAFv
>>254
自分の好きじゃないカプ厨はウザいものだよ。
262名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:36:38 ID:4SlX9peB
殿はともかく、轟音青が黄を庇護していた記憶がない
父親ぶってた赤の方がよほど庇護欲ありっぽいぞ
263名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:53:46 ID:r0yrX5mR
自分の場合は、轟音は黄の「連カッコイイ!」って台詞が二度ほどあったせいで、
(あらあらこの子は青のことが好きなのね)
と思い青黄に。
真剣の場合は二話で
(あらあらこの子は殿のことが好きなのね)
と思い殿黄になった。
どうも、まあ勝手な思い込みなんだけど、女の子に感情移入してカプはまりしてるみたい。
ちなみに轟音赤黄と真剣緑黄は、
(あらあら兄妹みたいで可愛いわね)
って感じ。
264名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 01:24:19 ID:c/PWEBDp
>>257
自分もそのクチ。
赤銀とか殿桃にはツンデレを期待してしまう。
似たような理由でドウコク×太夫も好き。太夫はツンデレ。

ところでドウコク×太夫って長いな。なんて略せば良いんだろう。
265名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 01:30:20 ID:4SlX9peB
胴体とか?(ドウタじゃゴロ悪いから)

ツンデレといえばタイムの赤桃が懐かしいな
ボウケンの桃も過去ではツンツンだったけど
本編では既に赤には完全デレだったのが惜しい

266名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 01:43:37 ID:c/PWEBDp
血と皮の結果が胴体?w
面白いけど普通に血皮でも良いかなと思った。
十臓とだったら腑皮とか。
シタリ相手には骨皮……スネ(ry
267名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 09:08:25 ID:+3vuRgqV
>>248
誤爆スレにて
268名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 12:40:18 ID:r0yrX5mR
轟音赤銀も好きだったが、その要素は今真剣青桃に行ってる。
269名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 15:35:46 ID:4SlX9peB
だめんずウォーカーかw
270名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 09:38:49 ID:aQCw9LJR
頬骨女とヤラされる真剣男子メンバーカワイソス
271名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 14:16:19 ID:mqu90xwd
刑事で緑桃、魔法で金青、激で黒緑、轟音で青黄、真剣で殿黄……共通点は何だろう?
272名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 16:19:00 ID:vp/vcKHM
男キャラ萌えが基準になってるんじゃない?
273名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 16:58:46 ID:dnPLEa2Y
激は黒緑とか黄受けもいいけどジャン×アリスに萌える
お嬢さまはゲストキャラなのが本当にもったいない
274名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 18:08:58 ID:OVQH7vcd
自分は未だに、ジャン×なつめに萌え燃えしている!
なつめが、今のままでも萌えるけど、ジャンが修業から帰って来た時、
成長したなつめに驚きながらときめく展開も、超萌える!
275名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 23:30:47 ID:Oa6C3j/7
ジャンなつはいいよな。
ゴーゲキの誕生日同じにしちゃえ発言は、
結婚記念日も同じにするフラグですね、分かります!としか思えなかったw

ジャンに戸籍があるかどうかは分からないから、籍入れられるかは分かんないけどな。
獣源郷近くの村生まれらしいが、あそこが日本かどうかも怪しいし……。
276名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 06:07:30 ID:pJshzytB
流れ豚切り失礼します、真剣SS投下します。
殿桃風味オールキャラで、コメディ要素あり・エロなしです。
キャラ崩壊気味ですが、何卒お許しください。
NGは、真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」でお願いします。
277真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」:2009/04/11(土) 06:07:55 ID:pJshzytB
「殿!」
そろそろ夕食時。それを分かっている以上、呼びに来させて黒子を煩わすこともあるまいと、早々に自室を出た丈瑠の元に、流ノ介が近づいて来た。
その音もない流麗な動きとは裏腹に、妙に切羽詰まった表情を不審に思い、足を止める。
「殿、お逃げ下さい」
「何だ、突然。鈴の音は聞こえなかったぞ」
外道衆が出現した訳ではない。第一、それならば逃げることなど出来ない身の上。
なのに何故流ノ介が、行く手を阻む勢いで迫って来るのか分からなかった。

「ですから、つまり。その…とにかく、今日の夕飯は危険です!召し上がってはなりません!」
短く、鋭い声の向こう側で、爆発音が響く。と同時に、千明の悲鳴。
何事かと、咄嗟に流ノ介を押し退けて走り出した丈瑠は、台所でことはを相手に、えへへと笑う茉子に面喰う。
「茉子ちゃん、ほんまに凄いわ。こんな魔法みたいなこと出来るなんて」
「失敗したかと思って焦ったけど、何とかなったわねー」

エプロン姿。傍らにはまな板と、何故かシンケンマル。前にも見たような気がする光景…。
「いやあの。何とも、どうともなってないって、姐さん…」
羨望の眼差しのことはの横で、無駄に得意げな茉子に、小声で突っ込みつつ噎せる千明が何とも哀れだった。
278真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」:2009/04/11(土) 06:08:29 ID:pJshzytB
結局各自に卓が用意され、いつも通り丈瑠を上座に坐すことになってしまった。
「だからお逃げ下さいと言ったんです!」
声を潜め、流ノ介が恨めし気に突っ込んで来るが、最早後の祭り。
丈瑠は複雑な心境で頷き、目前の器を見る。
…何なんだ、これは…。

凄まじいインパクトの塊に、屑のような焦げのような薬味のような、とにかく微妙なものが浮かんでいる。
それらが元は一体何だったのか、全く見当もつかないところが恐ろしい。
「どうぞ、召し上がれー」
それでも、上機嫌で薦めて来る茉子を前に、拒否など出来ようか。

「茉子ちゃん、ほかほかで優しい感じや」
何物をも恐れず受け入れる、無邪気過ぎることは。
「いや、そりゃこんだけ湯気出てりゃ、熱いくらいだろって…」
千明は中身を冷ますふりをして、どうにか食すタイミングを逃せないものかと悪あがきを続ける。
「どう、どう?」
決して自信たっぷりと言う訳ではないのに、独特の勢いで押す茉子。
「う、うんっ。実に個性的だぞ、茉子!」
流ノ介は顔を引き攣らせながらも、以前と同様に律義に味わって、彼らしい気遣いを見せた。
279真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」:2009/04/11(土) 06:09:05 ID:pJshzytB
と、パシッと箸が置かれる。その厳しい音に、全員が顔を上げて。

「――不味い!」

禁断のひと言を放ったのは、誰あろう君主・丈瑠だった。

「と、殿。あの…」
逃げろとそそのかしたにも関わらず、茉子と丈瑠を見比べて慌て始める流ノ介。
「殿様さっすが〜」
「そんな…何言うてはるんですか、殿様」
いつになく持ち上げた言い方をする千明と、立場を越えて窘めんとすることは。だが、丈瑠はそれを一蹴する。
「不味いものは不味いんだ。茉子、お前は何を見てこれを作ったんだ?」
「なっ…!…何にも、見てないわよ。独学だもの…」
あまりの衝撃か、怒ることも忘れて答える茉子の声は、段々と小さくなって行く。

「せめて基礎を身につけろ。好き勝手やるのはそれからだろう」
「あの、その、もう…」
やけに厳しく当たる丈瑠の袖を引きながら、茉子を見遣る流ノ介。
正直、いつ彼女が爆発してしまうかを危惧していたのだが、一向にその気配はなかった。
280真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」:2009/04/11(土) 06:09:40 ID:pJshzytB
代わりに俯いたまま、茉子は部屋を出て行く。
流ノ介は、流れる黒髪の隙間から、ほんの一瞬涙の雫が見えたような錯覚を抱いた。
心から敬い、慕う「殿」という存在の丈瑠。
その彼にこんな形で叱責を受けたら、きっと自分は崩れてしまいそうになるだろうと思うと、まるで我が事のように胸が軋みを上げた。
「と、殿…」

「殿様!うち、生意気かも知れませんが、すみません。けど、あんな風に言わはったら傷つきます。茉子ちゃん、一生懸命頑張ってたのに、可哀想です…」
空気を察したようにやって来て、料理の皿を下げて行く黒子たち。うち一人の耳に何事か囁いて、丈瑠は膳に残った主食を粛々と口に運び始めた。
「食事は黙ってしろ」

精一杯の反論をシャットアウトされて、今にも泣き出しかねない顔になることは。
その肩を励ますように叩いてやりながら、千明は珍しく何も言わずに従った。
促すような、何かを求めるような視線を丈瑠に向けた流ノ介も、無言のままそれを却下された気分に陥る。
「……。」
結局、誰もその頑強な空気を壊すことなど出来ず、君主の命に従うしかなかった。
281真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」:2009/04/11(土) 06:10:12 ID:pJshzytB
溜息を一つついてから、丈瑠は庭に出た。
部屋にはいなかった。だが外出した形跡がなければ、屋敷内で佇める場所はここしかない筈だ。

大輪の桜も、散り行く時を迎えていた。
哀しいまでに白い花びらが、緩やかな風に乗って零れ落ちて行く。
だが見上げる彼女の瞳は、その儚い色を映してはいなかった。
見上げて尚、空よりも遠くを見つめる横顔を引き留めんと、丈瑠はわざと音を立てて近づく。

はっとして、茉子は固まった。その眼前に、丁寧に閉じられた冊子を差し出す。
「なに…」
「志葉家に、代々伝わる料理書だ。かつら剥きのやり方から書いてある。これでしっかり勉強しろ」
身体に端が刺さらんばかりに押しつけると、強引さに根負けした茉子は、それを受け取りながら言う。
「大事なものなんじゃ…」
「当たり前だろ、さっさと覚えて返せ。一応家宝だ、爺がうるさいからな」

何とも間の抜けたお節介。きょとんとしながらも、茉子は心底困った顔をして。
「…さっき。ごめん」
小さな謝罪の声。妙に殊勝に響くそれに、丈瑠は顔を上げる。
「俺は優しくないらしい。だが少なくとも、偽りか本心か分からない賞賛を受けるほど不本意なことはないと、知っているつもりだ」

「たとえ偽りでも、皆は悪くない。気を遣ってくれただけなんだから」
「それだけでもないようだぞ。ことはは、本気でお前を褒めている。それは優しさより、もっと深い気持ちだろうからな」
おかしなものだ、と茉子は思った。
この男が、そんな気持ちの汲み方をするなんて。
282真剣殿桃風味「デンジャラス・クッキング」:2009/04/11(土) 06:10:45 ID:pJshzytB
「自己弁護に聞こえるかも知れないが、闇雲にケチをつけたつもりはない。お前なら、もっと上手くなれると信じてるから…」
「あぁもうっ。いいわよ、らしくないこと言わなくても!構われ過ぎるのって駄目なのよ、あたし!」

益々滑らかになりそうな丈瑠の言葉を遮って、茉子は毛先をぐしゃぐしゃと弄りながら背を向けた。
いつになく優しい言葉が居心地悪い、それ以前におぞましいとでも言うように、自らの肩を抱く。
丈瑠は密かに笑いながら、素っ気無くあろうとする茉子の頭を軽く小突いた。

「料理は取ってある。黒子に伝えてあるから、味つけを教わって明日もう一度出せ」
「ちょ、もうあんたね、それって結構デリカシーないわよ!?」

つい力いっぱい悪態をつきながらも、茉子は何とも言えない歓びを隠せないでいた。
もう一度、挑むチャンスを与えてもらえた。
正直過ぎる否定の言葉に傷つけられたとしても、思いやりと信頼があってのことなら、歩み寄って行ける。
きっとこれからも、どんな時も。

「…大事なことを忘れていた。シンケンマルは使用禁止だからな」
「えぇっ!あれ切れ味最高なのに?」
「剣を何だと思ってる。ちゃんと包丁を使え」
屋敷に戻る丈瑠の背中が、薄紅の嵐に霞む。
茉子はそれを追いかけながら、志葉家の家宝を胸にしっかりと抱きしめた。


<終>
283名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 16:36:18 ID:7rMAhO2Z
ぐっじょ!苦労性な青ワロス
桃になついてる黄に萌えた!うまいなー
284名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 18:23:05 ID:asymdhS4
乙です
やっぱり殿桃いいね

特に志葉家の料理指南書を渡すところ
その時点で「嫁に来い」って言ってるようなもんですよw
285名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 07:41:21 ID:9XXLiWQP
「普段しないことをさせてこその操り」……素晴らしいですヒトミダマさん!
って、このネタはピンチSSスレ向けか?
286名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 11:39:33 ID:/QvVRu4x
今回はCP萌えあまり無かったな。ま、殿桃好きのオレとしては殿のごめんの後の茉子の表情がなんか微妙萌えだった
287名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 11:44:59 ID:mFj9CzGt
流ノ介が目覚めた時に、ことはだけアップになっていたのが萌えた。
288名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 19:25:44 ID:kAx4N+HB
茉子のダメ男センサーが高性能すぎて吹いた
ラストの青を宥めてる茉子が嬉しそうだ
289名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 00:03:34 ID:nAYid2Qx
桃が「よしよし」としてたのに萌えた。
御大将・太夫による「太夫が世話になったな」と「世話になってなど・・・!」も萌えたが、
十臓によるNTR展開にならなさそうだったことに予想以上にショックを受けていた自分に気づいた。

太夫かわいいよ太夫…
290名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 00:22:56 ID:7lbG7cpY
>>276
料理下手に萌。
志葉家の料理本を一刻も早くマスターし
殿の元へ本当に嫁に行ってもらいたいw
>>248
赤銀金黄職人殿のホムペを偶然発見。
保管庫に収録されていない過去作品が読めて感動した。
だがホムペを開設したなら、
スレへの投下はないだろうと寂しくなった…。
291名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 07:47:08 ID:K4+y778c
>>290
>>267読んでないだろw
本当に職人さんが好きなら気遣い出来るようになれ
危険なジャンルなんだから
292名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 23:18:40 ID:fF4lJSqb
背面座位で処女喪失して泣きながらも悶える真剣黄



という妄想が止まりません
293名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 02:45:45 ID:+Z4K3Afx
お相手が誰かによってヒロピン向けになるなw
294名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 08:08:06 ID:MyMTeWdl
黄の中の人のブログで「はじめてのことがあり、不安だった。監督と相談しながら
無事終えた」というという一文を見て、「殿か千明とのキスシーンか!?」と
普通に考えた自分は立派にここの住人だなあw
295名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 12:56:35 ID:88vIopSg
>>294
「初めてのコトがあり」
…そうかそうか、今日は御赤飯だな!
296名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 18:19:06 ID:P40Kr93C
>>293
そこで洗脳青ですよ……と言ってみたかったが
仕事中いくら考えてもトラウマティックな展開にしかならなかったので止めた。

カプであれコンビであれ、やっぱりあの二人には
殿さま大好き天然ちゃんズとしてほのぼのしてて欲しいよ。
297名無しさん@ピンキー:2009/04/14(火) 20:28:52 ID:F6Z6akCs
ほのぼのいいよね
でも、黄色がかわいすぎて殿さま暴走

とかも見てみたい気がする
298名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 01:18:11 ID:O/iZ6AN3
天然ちゃんズで妄想

「流さん、知っていたら教えて欲しいんやけど、ふぇらちおって何です?」
「はて?生憎私も知らないな。それは誰から聞いた言葉だい?」
「ラジオで、男の人が女の人にされて嬉しい事ゆーてたんですけど、何だろうって思って。」
「嬉しい事か〜。頼りにされるとか、褒められる事だろうか?」


「姐さん、あれマジで言ってるんだろうか?」
「さあ?っていうか、千明、何で私に聞くのよ。」

なんか青ってそういう知識がごっそり抜けていそうな気がする。
天然ズがそれぞれ緑桃に実地で教えてもらうか
天然同士なんか流れでいたしてしまったとか
妄想は出来るんだが、文字に出来ない orz
299名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 15:33:05 ID:E1NRDFji
なんかブロスとかで今後のあらすじ読んだら13話で殿桃要素ありか?!と期待してしまっている。
300名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 16:18:54 ID:hNspl8Cm
最近殿桃が少なくて寂しい
301名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 20:01:23 ID:fJPtRk6I
>>299
殿桃好きとしてとても気になるがネタバレは無しでよろしく!
予告が流れたら盛り上がろう!

来そうで来ないよなー殿桃要素
先々週だが、獅子折神が亀折神運んで来ただけで喜んでたよw
302名無しさん@ピンキー:2009/04/16(木) 23:31:43 ID:akl2pcrQ
ネタばれは勘弁してくれ。
殿黄好きとしたら、そのばれだけでどん底に落ち込んだ。
303名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 00:05:29 ID:ZLTiIr1E
ネタバレは確かに良くないが、こんな確定情報でもない程度の予測でどん底とか、どんだけ心弱いんだよ
304名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 00:07:53 ID:sWRjUj+V
緑黄派には関係ない話だ
305名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 00:41:27 ID:3WDM8gIm
真剣殿黄のカプ厨がマジウザい。
殿黄にはまってるなら程々にしてくれよな。
306名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 00:54:47 ID:zEaIgrNM
カップリングで険悪になるのは良くないよ
好きなカップリングの時に喜んで他はスルーでいいじゃまいか
307名無しさん@ピンキー:2009/04/17(金) 11:26:52 ID:XdkunjJZ
>>305
>>1
>煽り・荒らしはスルー推奨。他カプ批判もNG。みんなで幸せハイウェイまっしぐらに行きましょう。

でこの話は終わりと言うことで。

あと>>302については>>303に同意。
まだ放映される前から不確定の予想でどん底になってどうするのかと。
308名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 07:48:51 ID:Upzb5ZpZ
まあとにかくネタばれはいかんわな。
それと、>>302は大袈裟にしても、緑桃な自分もいい気分はしなかったよ。
って言うか、緑桃回は何時になったら来るんだ〜!
309名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 09:05:47 ID:8nTsEweD
殿桃だろうが殿黄だろうが緑桃だろうが、自分の好きカプ以外の
フラグ話されたらモニョるのは当然だと思う。
けど、「自分○○モノだけど」なんて聞いてもいない前提持ち出して、
わざわざ落ち込んだだのいい気分しないだの書く必要もなくない?
あまりにフラグ話が過剰過ぎるならともかく、指摘する奴もいい加減しつこい。
310名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 10:49:38 ID:EcTx0Drm
2ch慣れしていない新規も増えたってことでしょ。
誰も注意してないけど、>>285も放送時間内の書き込みは実況スレだよ。
311名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 11:19:02 ID:qE7SvG48
>>309
同意。
確かにちょっとのことぐらいで「自分○○モノだけど」って前提だして
いちいち指摘してくるのはしつこいし、荒れるもとになってる。
312名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 14:30:47 ID:iDAjWTbF

職人さん待ち

313名無しさん@ピンキー:2009/04/18(土) 23:10:05 ID:6wRdvg3J
314名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 02:24:12 ID:f9ihg+51
>>313
大好きなんだよ、この二人w
今日の回は予告からして千明メインなんで、何らかの絡みを期待
315名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 10:55:58 ID:iRzLcnoY
>>313
光の速さで保存した

今年度の戦隊は余すところなくいいわぁ〜
去年の緑黄は同級生っぽい感じで好きだった
今年は幼なじみな感じで好き
ただ今日一番の萌えどころはアバンではなく殿と獅子折神の戯れだけどな!
316名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 11:22:02 ID:IVBKaysx
>>315
たしかにW
獅子折神欲しくなった。
茉子やことはが見たらキュンとかするのか…
317名無しさん@ピンキー:2009/04/19(日) 22:10:39 ID:/3BDXfQD
>>239-234
遅レスだけどGJ!!!
普段の高飛車な態度から一転、か弱そうな太夫エロ過ぎる
無理矢理致すことも出来そうなのに口説きにかかる御大将もいいねぇ
318名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 04:15:48 ID:KNkm6sLc
>>313
かわいい
319名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 17:19:13 ID:IbGmUpKJ
緑黄は公式CPだよなー。これからどんなエピが来るか、めちゃくちゃ楽しみ。安心してられるって楽でいいな。
320名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 17:35:32 ID:IbGmUpKJ
他のCPの人には悪いけど、公式に勝るもの無しと思う。
今年は勝組でよかったよ。
321名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 18:35:22 ID:s9laq79y
カップルな訳じゃないから、公式CPと断言しちゃ駄目だよ
他CPの人への配慮は忘れずに

でもコンビ描写・セット扱いの多さは嬉しいなw
今週も、アバンの黄からの「1人で修行」報告に
緑が立ち直った後の駆け寄り→腕スリスリと、可愛いこと可愛いこと
322名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 18:42:58 ID:PrvhDGSe
>>319-320
まだ10話までの時点で、公式CPも何もないと思うが…。
毎年戦隊を見ていると、男女CPは1年通して見ないとわからない、と痛感
させられるので、今の時点ではどのCPが公式とは言い切れないかと(追加の
戦士も加われば、また関係性も変わってくるかもしれないし)。
まして「勝組」と言い切ってしまうのは、他のCPの人の神経を逆撫でする事
になるだろうし、控えた方が良いと思う。

個人的に緑黄自体は、ここまでの仲の良い兄妹的な感じのままでもCPでも
どちらでも萌えられるだけに、緑黄を持ち上げて、他CPを下に見る見方が
あると居たたまれないよ…。
323名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:17:38 ID:IbGmUpKJ
でも本編見ていたら、緑黄をくっつけようとしてるのは明らかでしょ。
まだ二人が恋愛感情だと気付いて無いだけで。
324名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:24:42 ID:+ZgZwbMP
>>323
エロパロは基本妄想で、そこが醍醐味なんだと思う
あまり無粋なことは言うもんじゃないよ
そりゃ緑黄は自分も大好きだが、他人に不快感を与えるような発言は自重してるよ
325名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:36:50 ID:YztZohym
荒らしにマジレスカッコワルイ
326名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:38:09 ID:IbGmUpKJ
801なら確かに妄想が醍醐味だと言えるけど、本編で本当にくっつく可能性がある男女CPはまたちょっと違うのでは?
やっぱり本編でCPになったもん勝ちだと思う。
実際、緑黄者は内心は自分と同じ気分なんじゃないの? 公式CP、楽でしょ気分が。
327名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:59:36 ID:YztZohym
ID何個も用意して、一人学級会の自演乙
328名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 19:59:38 ID:+ZgZwbMP
>>325
スマン
329名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 20:01:29 ID:YztZohym
あいやこっちこそすまん

ということで新たな話題ドゾー↓
330名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 20:07:47 ID:IbGmUpKJ
荒らしじゃないし、自演でもない。
真面目に主張してるだけなんだけど。
331名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 21:07:20 ID:5KAiIlz1
主張するなら、荒らし言語じゃなく作品でよろしく。
つーか、万一今後どんでん返しがあったらアンタ滅茶苦茶恥ずかしいぞw
332名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 21:30:31 ID:Bt6EhT5F
790 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/05(日) 02:14:12 ID:HiG66508
どう考えても俺らの方が異常性癖なのに、カップルスレの盛り上がり方が気持ち悪く感じる。

793 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/05(日) 12:15:09 ID:dem63hiD
>>790
それは分かる
向こうは女性だから趣味や感性が合わないのは仕方ないけど
それに付随する馴れ合いとかさり気ない牽制や主張の応酬がきもい
表向き仲良く共存しているように見えて内心「こんな作品より私が好きなカップル書けよ」
とでも言いたげなレスがあふれている
職人さんを労うより自己主張や押しつけも多いし見ていて胸焼けした

814 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/07(火) 23:10:54 ID:PLbMyWQ+
>>793
女性だから、と何故断定するのかわからんが概ね同意。
住人の男女比が近年入れ替わってる気がする。

一番たまらんのは、エロパロ板に立ってるスレなのに
エロなしSSがここ数年でアホみたいに増えたことだ。
エロなしは他所でやって欲しいよ、まったく。
何よりもエロを求めて来てるのに。
・・・と便乗して愚痴スマン。
333名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 21:46:05 ID:7EypmxCe
顔の落書き仲良し姉妹な桃&黄には和んだ
前回のケーキ屋ではしゃぐ4人+赤といい、兄弟姉妹みたいでいいな
334名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 22:53:58 ID:Jb/xiobG
桃と黄の顔ふきふきは可愛かったなーw
なんか青兄桃姉緑弟黄妹で、赤は父で爺もいる、という…w
335名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 22:55:52 ID:IbGmUpKJ
どんでん返しと言ってる時点で、緑黄が公式CPだと認めてるようなもんじゃん。
336名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:31:48 ID:30Xjd9kf
よーし、流れ変えようか。
各自、最萌CPを3つまで。
337名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:38:26 ID:30Xjd9kf
って話題ふるだけじゃあれなんで

最萌
電磁黒黄・冒険青風・ 激獣黒緑
338名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:41:57 ID:Xi20mqq8
>>336
敵キャラと味方女子の恋愛が好きなので
十臓が桃or黄に惚れてくれないかと思ってる
恋に狂う外道衆が見たい
339名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:53:06 ID:9cKEpeDw
>>338
個人的にはめっちゃ好きシチュだっ
だけど職人泣かせな設定だぜ〜
だけど萌えるのは否定できないwwww
338にGJするぜ!
340名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 23:53:53 ID:PrvhDGSe
>>336
自分も便乗。

最萌
電子赤桃・救急赤と総監令嬢・冒険赤桃
341名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:00:09 ID:SxT1jSB4
冒険青黄・魔法黄青・デカ緑黄
342名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:08:30 ID:w4nrzlYG
激獣黒緑・炎神キタケガ・真剣ドウ太夫…

どう見ても女幹部フェチです、本当に(ry
343名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:26:03 ID:eS+hRa1r
忍風鍬七・刑事青桃・魔法黄桃

クールヘタレな男と無邪気に元気な女の子の組み合わせが自分的に最強。
3つじゃなくなってくるが、冒険黒黄とか爆竜白白も好きだ。
344名無しさん@ピンキー :2009/04/21(火) 00:44:13 ID:H2bgMrGm
高速赤桃、冒険赤桃。
三つ目が選べないくらいたくさんあるんで、あえて二つ。
345名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:55:21 ID:RKqmwY6R
電撃赤白・未来赤桃・冒険蒼桃かな〜。
他にも色々あるけど、絞るならこの3つ。
346名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 00:58:18 ID:Tvv+lTsT
刑事青黄・轟音青黄・冒険青黄…も好きですが、青風が好き。
あ、4つになっちゃったw
347名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 01:03:14 ID:EaJ2KYWQ
時間赤桃、冒険青桃、真剣緑黄

統一性はゼロ。でも好きなんだ
348名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 01:08:24 ID:ZVfZD8Qe
高速赤桃・轟音赤黄・真剣緑黄
が好きです
349名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 02:07:06 ID:ZNXQhOzC
魔法金青・冒険青黄・真剣殿黄

男キャラが女キャラより大人、というのがツボらしい事に今気付いた。
350名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 05:17:36 ID:xcRarURR
冒険赤桃・冒険青黄・真剣緑黄

お兄ちゃん属性があるのは自覚してます。
351名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 06:08:41 ID:trV+d9Cv
冒険赤桃。高速赤桃。電子赤桃。ってかオレ赤桃ばっかりだW
352名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 06:36:19 ID:yKoNKBOk
三つではないけど…

冒険黒黄、真剣緑黄

どう見てもわかりやすいです。本当に(ry
ツンデレ×素直かわいいよ、かわいいよー(*´Д`)
353名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 07:47:53 ID:Btd3RRwR
刑事犬鳥、冒険赤桃、激獣黒緑

〜〜バカ一代とそれを支える頭脳or一途さんが好きらしい
354名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 08:03:24 ID:Ihk6Wo28
激走赤ゾン、忍風紺青(+牛w)、轟音金銀。

天然彼女と苦労性彼氏の組み合わせがツボらしい。
轟音金銀は相思相愛過ぎて見てるだけで幸せ。
355名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 10:10:41 ID:FIZGiJdr
冒険赤桃、轟音赤銀、轟音緑黄。


真剣は殿黄か緑黄で悩んでる・・・。
356名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 10:39:20 ID:v4MvYkf/
刑事青桃、魔法金青、獣拳黒緑

男がリードしてるのがツボなのかな…
357名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 11:22:33 ID:6JYHRoMV
冒険黒黄・青風、獣拳黒緑かな

意外に青風好きがいて嬉しいw
358名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 12:18:30 ID:WtTs8AV4
忍風鍬七 魔法黄桃
冒険銀桃

男⇒⇒⇒⇒女カプが好きなんだな…orz
359名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 14:34:40 ID:sr3ej0QK
電磁青桃、忍風青青、魔法黒白
3つ目だけ明らかに毛色が違うな。でも好きなんだ。
360名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 14:49:21 ID:nBVKNebX
冒険銀黄、激黒緑、轟音金黄

本編でラブラブなCPは安心して好きになれるけど
妄想はご自由にどうぞ、な本編だとちょっとマイナーなCPが好みみたい
361名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 16:28:05 ID:thafpJST
刑事青黄、魔法金青、獣拳黒緑

…若干落ち着いた組み合わせが好きみたいです。
362名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 20:47:43 ID:XAoTO/ju
近年の戦隊だと
冒険黒黄、獣拳黒緑、轟音金銀
クールな(またはクール振ってる)男が乱されたり、デレるのが好きなのかな

でも真剣は緑黄w
363名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 22:09:20 ID:1mE7r8lI
刑事青桃、魔法黄桃、獣拳黒緑

真剣だと青桃か緑黄かな。
他にもありすぎてかなり迷った…!
364名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 22:41:51 ID:L84hpJSx
ダントツで冒険赤桃で電磁黒黄、刑事青黄と犬鳥

真剣は赤黄と青桃かな〜

ってぜんぜん絞れなかった〜
365名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 22:52:42 ID:Qvw8BY6p
時間赤桃、刑事緑桃、冒険赤桃

冒険も久しぶりに読みたいなぁ〜
366366:2009/04/21(火) 23:18:35 ID:Tvv+lTsT
豚切りすみません。
wikiで保管庫を作りました。
ただ、相当な量なので、これを一人でやるのは相当キツいです。
ページだけ、最新の「デンジャラスクッキング」まで作ってます。
http://www37.atwiki.jp/sentaicouple/

トップページに編集の仕方を書きましたんで、後はみなさんで編集してもらえませんでしょうか?

367名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 01:03:51 ID:O0Nd1oFf
電磁黒黄 刑事赤黄 真剣赤桃
368名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 02:17:38 ID:dbwf1yEH
刑事緑桃、轟音青黄、真剣殿黄。

共通点は…何だろ。男が大人? 身長差?
369名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 07:07:21 ID:ipeY8P9v
獣拳黒緑、轟音黒黄、真剣赤桃…?

一見性格的に恋愛要素が皆無っぽいのが好きだ…
実際のデレっぷりは別にして
370名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 15:45:46 ID:fKmlmKi9
>>366
超乙ー!
時間があれば手伝いたいが、誰でも編集できるのは
ちょっと危険じゃないかな?
371名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 17:52:24 ID:LIiHF9Rq
電子&超電子赤桃、大戦隊黒桃、鳥人灰色聖母

古いものばっかりでごめん
372名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 18:25:38 ID:LydSXmuq
>>371
君とは仲良くやれそうだ。
特に超電子赤桃、初めて同士を見つけた!
373名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 18:48:12 ID:wdfYgMW4
五星赤桃 時間赤桃 刑事赤黄 冒険赤桃/青シズカ 真剣赤桃


…刑事除いたら赤桃ばっかww
374名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 19:10:34 ID:nS65cs5z
>>366
乙です
375名無しさん@ピンキー:2009/04/22(水) 23:47:57 ID:GXVUsfFQ
>>353
同士よ!!!
冒険赤桃、刑事犬鳥、獣拳黒緑だよ!!

あと忍風鍬七
376名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 00:48:11 ID:OVV8Qx1C
>>362
あれ、自分いつの間にry

1つならまだしも、3つだとやっぱりなかなか合わないものなんだなー
377名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 01:56:02 ID:YilrYskH
自分でもよく分からないくらい、星獣黄桃にどうしようもなく萌える
光出現回は悶え死ぬかと思った
桃が日向兄さんにドキドキしてるの見て黄がモヤモヤすればいいんだ
378名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 09:01:50 ID:IPk7zc7x
冒険青黄、刑事青桃、緑桃
冒険青黄、意外とお仲間がいるw
大人なお兄さんが天然娘にデレるのが大好物です。
379名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 13:49:40 ID:tVBlhx1F
好きカプあげ祭か?出遅れた…。
トップはオレも冒険赤桃。もどかしい二人の関係にヤキモキした。
真剣殿桃も好きだな。二人のシーンの空気が。
あと何気に恐竜赤桃。プリンスとプリンセスってだけだが
380名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 14:25:16 ID:3CSgifHQ
エロパロ板なのにエロどころかSSすら無い件
つまらんスレに成り果てたものですね。
381名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 15:33:33 ID:2AvpeMKc
で、>>380はどのエロSSをかいたの?
382366:2009/04/24(金) 01:01:08 ID:ZxutCdiQ
>>370
ご指摘ありがとうございます。
トップページやメニュー、各戦隊の目次のページなどは、編集に制限をかけるようにしました。
なお、補完が終わった作品も、編集の制限をかけているので、よほどログインして荒らす暇なユーザがいない限りは大丈夫だと思います。
383名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 03:57:49 ID:GQOC6gP3
>>382
乙なのですよ
384名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 10:51:14 ID:F1pibORv
790 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/05(日) 02:14:12 ID:HiG66508
どう考えても俺らの方が異常性癖なのに、カップルスレの盛り上がり方が気持ち悪く感じる。

793 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/05(日) 12:15:09 ID:dem63hiD
>>790
それは分かる
向こうは女性だから趣味や感性が合わないのは仕方ないけど
それに付随する馴れ合いとかさり気ない牽制や主張の応酬がきもい
表向き仲良く共存しているように見えて内心「こんな作品より私が好きなカップル書けよ」
とでも言いたげなレスがあふれている
職人さんを労うより自己主張や押しつけも多いし見ていて胸焼けした

814 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/07(火) 23:10:54 ID:PLbMyWQ+
>>793
女性だから、と何故断定するのかわからんが概ね同意。
住人の男女比が近年入れ替わってる気がする。

一番たまらんのは、エロパロ板に立ってるスレなのに
エロなしSSがここ数年でアホみたいに増えたことだ。
エロなしは他所でやって欲しいよ、まったく。
何よりもエロを求めて来てるのに。
・・・と便乗して愚痴スマン。
385名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 13:36:55 ID:hGe6PISh
ま、確かにエロパロ板だけどスレタイは『カップル』スレだからエロ無くてもカプで萌えられるならありじゃねって考えのオレでした。エロもたしかに読みたいがな。わがままは言わん。SS投下して下さる職人様に日々感謝してますよ
386名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 20:35:12 ID:Hh2WRvce
結局好きなカプありきで、エロは二の次三の次なのが、このスレの印象。
レスの食いつきを見ても、
好きな戦隊カプのエロなし>>>>>>>>>そうじゃない戦隊カプのエロあり
だもんな。もちろん投下する際にスルー推奨がお約束だから、文句は言えないと思うけど、真面目にエロ書いている職人さんが、やる気なくさないか心配。
だからって、エロにこだわると、投下の敷居が高くなりそうだし、匙加減が難しいね。
387名無しさん@ピンキー :2009/04/24(金) 20:54:11 ID:r8bZbthH
そもそもの成り立ちが「本スレじゃカプ話できないから」だったんじゃなかったか、
ここ。刑事オンリーのころ。
そりゃあ当時の住人が全員残ってるわけじゃないし、それぞれに好む傾向も
あるけど、「エロがなきゃ投下×」ってすると間違いなく過疎るぞ。
388名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 21:32:47 ID:/sXe3xk4
まあ好きな戦隊カプの雑談の中から職人さんが触発されて、今後作品が投下される
可能性もあるかもしれないじゃないか。
エロありもエロ無しも含めて、今後の職人さんのSS投下をお待ちしています。
389名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 22:01:54 ID:1bKo3Z5C
今年はシンケンに活気がありすぎて(もちろん悪い事じゃないです)
このまま昔の戦隊のSSが投下されなくなるんじゃないかとちょっと心配だったりする
390名無しさん@ピンキー:2009/04/24(金) 23:01:52 ID:6LcK1Zhj
>>389
そんなの余計な心配ってヤツじゃね?
投下する職人は投下する。
杞憂ってやつをばらまくなよ。
391名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 13:08:48 ID:VGOIx9jd
今回好きカポーカキコ祭で思ったのは
冒険赤桃と激黒緑の人気が根強いな
392名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 18:30:44 ID:VIHPw39B
自分はノマカプにはまったのが、真剣殿黄で初めて。
過去作品をもう一度見直したら、新しいカプ萌えが出来るかもしれない。
393名無しさん@ピンキー:2009/04/25(土) 22:39:21 ID:VS2cbHVO
>>391
本編で年間通したネタ供給してくれるのが強いってことかな
394名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 06:56:26 ID:RIhDbdbf
空気を切ってすみません。ゴーオン青銀です。タイトルは『仰げばそこに、青』。金黄もほんのり前提です。長い物になってます。最終回炎神たち退場後設定。駄目な方NGワード設定お願い致します。恋人設定、前スレよりの続きとなっております。
395仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 06:58:12 ID:RIhDbdbf
炎神たちが空の向こう、別次元の彼方に消えていく。
ゴーオンジャーたちはそれを見送ると一斉にこれからの事を話し出した。
「俺たちは一度スイスに戻る。両親に顔を見せる必要があるだろう。」
大翔の言葉に美羽は頷く。
そっかースイスってすげぇなぁ、というのは走輔の言葉。
でもまたすぐ会えるよね、というのは範人。
なんせセレブだからなと頷く軍平は感心しているようだ。
そんな中浮かない顔の人ふたり。
「連、早輝、どうかした?」
美羽が尋ねるとふたりは慌てて首を横に振る。
ふわっとした笑顔。
「気をつけてね、美羽。」
「大翔も頑張るっす。」
そこにはどこかぎこちない様子。
それをかき消したのは走輔だった。
「なー、俺そろそろ腹減ったぁ!!」
その言葉に空気が変わる。
「それじゃ買い出しでもいくっすか。今日はおかんが腕を振るうっす。」
「だったら私が食材提供するわ。」
「やったー!ごちそうさまぁ!」
「肉、肉だな、肉!!」
「美羽、こいつらを甘やかすな。」
「じゃぁ大翔さんは何食べたい?」
わやわやと話をして連以外を残しみんなで買い出しという話になったのだが。
「大翔、話があるんで残ってほしいっす。」
連の有無を言わせない雰囲気に大翔は何かを感じ頷く。他の面々の背中を見送ると大翔は連に向き直った。
「それで?話というのはなんだ?」
茶化すように言葉を紡げば真剣な表情の連が口を開く。
「大翔、もう君の所に美羽は帰せない。」
連の目は熱くそして決して許さない決意を表していた。いつもは温厚な彼からのぞく激しさは静かなのに猛々しい。
相反するふたつのものが混じり合うそれは高温を持つ青い炎を連想させる。
「なんで、なんで俺たちをかばって消えたんっすか?
大翔ならわかるはずっす。
ボンパーにデータを取らせるなら俺と早輝が消えても良かった。
それよりも残るなら戦闘能力の高い君たちウィングスの方が勝率は高くなる。
わかっててなんで消えたんっすか?」
正義カイサンが繰り出されたあの時の事。連と早輝の前で起こった悪夢の理由を尋ねる。
大翔は苦く笑うと連に背を向けた。
396仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 06:59:10 ID:RIhDbdbf
「俺も美羽も、誰にも譲れないオンリーワンがあった、ただそれだけだ。」
ただそれだけ。
「どうしても守りたいものがあった。」
それは。
「・・・美羽にとってのお前と、あとひとり。」
理解しろと心で念じる。
「・・・早輝っすか。」
連は小さく息を吐いた。
大翔は何も言わずただ頷く。

連は知っていた。
大翔の早輝を見つめる眼差しは美羽へのそれとは少し形の違う慈しみや愛しさ、かけがえのなさを抱えていた事。
そしてそれに応えるかの様に早輝のスマイルは大翔の傍で輝きを増している事も。
あぁきっと、と心の中で思ったはいたのだ。
おかんとしては少し淋しいながらも大翔なら、とあえて沈黙していただけ。
妹をこちらに取られてしまった大翔ならきっとこちらの気持ちも理解して大切にしてくれるだろうと、決して早輝を悲しませるような事などしないと思っていたのに。

「耐えられなかった。俺も美羽も。
お前と早輝が消えるなんて事耐えられなかったんだ。」
連の責めるような視線をかわすように大翔は言葉を紡ぐ。
ふたりが消えるぐらいならと、正義カイサンの前に飛び込んだ。
ふたりの為なら自分たちは何だってできた。
迷いなんてどこにもなくて。
「そんなの俺と早輝だって耐えられなかったっす。」
連は悲しそうに首を横に振る。
あの夜、どれだけ自分と早輝が狂うように涙を流したか。

ただ、戦いへの布石を叫んだ大翔。
「信じてるからね。」と微笑んだ美羽。

大切な人が目の前で消えたあの時。
自分が消えた方が良かったとどれだけ繰り返したか。
「君たち兄妹がどれだけの事をしたのか、わかってるんっすか?」

絶望に震えた夜。
範人と軍平が消えた時、畏れたのは自分たちの存在が消えることじゃない。
もしかしたら大切な人が消えるかもしれない、という思い。
ただそれだけ。
そしてそれが現実になった時、大切な物がさらさらと砂よりも軽く手のひらから零れていった。意外なほどあっけなく。
心が壊れなかったのが不思議なほど、全てが軋みうつろになって零した涙は朝焼けの空に投げた。
ただ大翔と美羽が残したものを無駄にしたくない、その気持ちだけで戦い、そして範人と軍平、炎神たちも含め戻ってくる事ができると知った時、
全てに絶望しなくて良かったと心の底から思った。
397仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 07:00:02 ID:RIhDbdbf
あの時から全てが希望への道となり、全力でデウスハグルマリアを破壊した。
もう二度と、こんな辛い思いはしたくないとばかりにヨゴシマクリタインを倒して今に至る。

「俺はもう美羽を離したくない。大翔にも返せない。」

大翔と一緒なら大丈夫だと心の底では思っていた。
それなのにこんな事になるならもう、絶対に油断できない。
大翔は小さく笑った。
振り返り口を開く。
「美羽が何を置いても一番、か?」
「そうっすよ。」
「夢よりも?」
「・・・もしそういう選択肢があるなら。」
大切な物を置き去りにして夢を選んだ。
だけどそれよりももっと大切な存在ができてしまった今がある。
彼女の為なら夢を捨ててもかまわない、後悔しない。
「だったら。」
大翔は真顔になった。
「夢を捨てていいなら俺たちと一緒に来い。お前なら俺の片腕になれる。美羽の傍にずっといさせてやる。見張っていればいい。俺たちを。」
その言葉に連は息を飲んだ。
まさかの申し出は思ってもみなかった未来。
とっさに即答できないのは心の中に思いの重さを量る天秤が存在していなかったから。
突然出現したそれは計測不可能。
今更ながらに自分が美羽を自分の元に留めておく意味を突きつけられる。
「答えは明日まで待ってやる。それまでによく考えておけ。」
大翔の言葉に連は小さくわかったっす、と呟くのだった。

しばらくして買い出し組が戻ってくる。
わやわやと料理がセッティングされ勝利のパーティが始まった。
それぞれが談笑する中、次第に眠そうな顔をし始めた面々と、別荘を強制的に引き払われてしまった、という須塔兄妹の為に就寝準備をしようとして連はのれんの向こう側にあるドアを開けそして。
「うわぁぁぁ!?」
大きな叫び声を上げた。
なんだなんだ、と他の6人も集まってくる。
ドアの向こう側にあったのは見慣れたメンテナンスルームではなくそれぞれの私物が恐ろしいほどに詰まっているバスのシートだった。
「そういやボンパーが空間歪ませてあれ作ってたんだっけか。」
走輔が舌打ちする。
「つまりボンパーがいなくなったから空間もなくなってその分僕たちの部屋とか無くなったって事?」
範人が呟く。
「だから俺たちの荷物も押し出されたって訳か。」
状況判断としてそうであろう、という事を軍平が口にする。
「やだ、だったら今夜はどうするの?」
まだ真冬まっさかり。仮にテントを張ったとしても凍える事間違いなし。考えただけで寒くなったのか早輝が身震いした。
うーん、と面々がうなる中。
「どうにもこうにも、答えはひとつしかないだろう。」
大翔が大きく溜息をついた。
「そうそう。」
美羽も呆れたように、でもほんのちょっと嬉しそうに大翔に同調する。
そう、答えはひとつ。
「うん、ごほんごほん。大翔君、美羽君。」
走輔が5人を代表して咳払い。
そして。
「「「「「お願い、一晩だけ!!」」」」」

というわけでその夜7人は近くにあるホテルに須塔兄妹の計らいで宿泊する事になった。
398仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 07:02:25 ID:RIhDbdbf
「いろんな事があったね。」
美羽は呟く。
ホテルの一室。
一応7人はそれぞれシングルルームを使う事になったのだが美羽は当然のように自分の部屋を抜け出し連の部屋へやってきていた。
やっと掴んだふたりきりの時間。
そして当分こんな時間が訪れる事はないだろう。スイスに戻れば今まで自由にさせてもらっていた分だけいろんな制約がついてくる。
須塔財閥の次期総帥としてやらなければならないたくさんの事が待ちかまえていて
とてもじゃないけれど今までのように毎日逢う事も仲間達の輪から抜け出して思いを囁きあい時を刻んで過ごす事もできない。
今は一分一秒が大切で愛おしい。
だけど何をどうすればいいのか美羽はいまいちうまく表現できなかった。
元々セレブでちやほやされ遊びのような求愛はあっても大翔というオンリーワンのキラキラな存在があったゆえそれらを軽く振り払ってきた。
初めて兄以上になったキラキラの存在に美羽は時々戸惑う。
もっと近づきたいと思うのにその方法がわからない。
それ以上にわからないのは彼の表情。
ガイアークを倒しヒューマンワールドに平和が訪れ、そして今こちらと二人きりになったというのにあまり嬉しそうじゃない。
どちらかと言えば思い詰めたような表情に美羽の心はわずかながら怯えていた。

大丈夫、何を言われたって。
一度連に背を向け呼吸を整える。

例え別れ話を切り出されても怖くない。

彼には夢があって、それを追いかけるにはもしかしたら自分の存在は邪魔かもしれないと思っている。
むしろ支えになりたいけど、彼には余計な御世話かも、と思うと見守るしかなくて、自分は自分のする事が山ほどあって彼の傍にいられないし、
自分流のやり方がこの世の全てではないという事を彼と出会い知ってしまったから、だから。

「連、どうしたの?」
震える気持ちは心の奥に押し込みきらきらの笑顔を連に向けた。
ベッドに腰掛け俯いていた彼は顔を上げる。
そこにあるのは優しいのにどこか悲しい男の笑顔。

「これからも俺は君とずっと一緒にいるっすよ。」

意味わかんない。何それ?

「連?」
「大翔が須塔財閥で働けばいいって言ってくれたっす。」
連の言葉に美羽は思いを巡らせた。
今年の暮れだったか、兄は雑談の中、そんな戯れを冗談で言っていた気がする。あの時はそれもいいかもね、なんて笑って流したけれど、あれは本気だったというのか。

違う、そんな事私は望んでいない。ずっと傍にいたいと思ってくれるのは凄く嬉しい。そうなったらいいと思う。別れ話なんて彼がするわけない。すこしでも疑った自分を恥じつつ。
399仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 07:03:14 ID:RIhDbdbf
美羽は連の前に膝をつくと彼の手を自分の手のひらでずっと包み込んだ。
ふたり祈りを捧げるように。

「メカニックの夢、どうするの?」
「美羽の傍にいられないなら必要ないっす。」
「馬鹿。ちゃんと待ってるから夢を叶えてから迎えに来て。」
「美羽、俺は・・・。」
「淋しいけど我慢する。連のオンリーワン、応援してるから。夢を追いかけている連の事、格好いいと思ってる。」
「でも俺は・・・。」
「それとも離れたら駄目になるような、その程度の関係なの、私達?」
最後は突き放すような言葉になった。
そうじゃないよね、の意味を込めて。
連は首を横に振ると美羽を自分の腕の中に強く押し込んだ。
「約束、いくつかしてほしいんっすけど。」
「ん?」
「時々は我が儘、言って欲しいっす。そういうの結構嬉しいほうなんで。聞き分けが良すぎる娘はおかんとしても心配っす。」
「うん。」
「それから会えないのは平気、より会えなくて淋しいって言って欲しいっす。」
「うん。」
「あと俺の為に無茶をするのは絶対にNGっすからね。」
「わかってる。」
いくつもの約束を重ねた。
「連、ひとつだけ私からもいい?」
「何っすか?」

「絶対私にだけ愛されて。私も連にだけ愛されるから。」

他の誰も寄せ付けないで。
自分以外の誰かに思われる事なんて許したくない。
片思いも憧れも全部、払いのけて。

「了解っす。」

誓いの口づけを交わせばあとはもう止まらない。
初めての夜から数えても片手未満の愛情表現。
おかんとぷちおかんじゃない、誰も知らないふたりになる。
400仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 07:03:57 ID:RIhDbdbf
連は美羽をベッドに座らせると今度は自分が彼女の足元に跪いた。
そっとショートブーツと靴下を脱がせ細くも柔らかいふくらはぎを抱えると白い足の甲に口づける。
一生の全てを誓うかのように。
心も肌もどこかくすぐったいそれは美羽の心を少しずつ沸き立たせるのと同時に連の中の理性を少しずつとかし始めた。
連の唇は美羽の足の指を小さく挟み舌で小刻みにつついた後彼女の体を押し倒しながらゆっくり這い上がっていく。
着衣と肌、その両方を滑り彼女の首元に。
それと同時に手を伸ばし部屋の照明をオフにすれば触れあうオンリーワンの存在しか判らなくなるような錯覚に陥った。
「連、連・・・。」
はだけたジャケットから覗く肌に刺すような痛みが美羽を襲う。でもそれが不思議と心地よく思えた。
こうやって連のものになっていくのだと、体の中の何かが喜んでいる。
知性と理性と優しさの象徴のような彼が自分にだけ表現する絶対的かつ具体的な思い。
Tシャツの裾がショートパンツから引きずり上げられめくられる。連の手が美羽の背中にまわり下着の金具をはずした。弾けるように大きな膨らみが揺れる。
躊躇う時間ももどかしいかのように連はその膨らみを掴み自分の顔を谷間に埋めた。指先で先端をちりちりと焦がしつつ何度も柔らかい肌に自分の頬をこすりつけて
その度に彼女の口から悲鳴に近い、だけど甘酸っぱい声が零れる事に喜びを感じる。
欲しいのは自分だけじゃないと信じられる。
彼女の衣類と自分の衣類、全て脱ぎ散らかしたあと、一度ぎゅっと彼女を抱き締めた。
これから先はもう、優しくできないような気がして。
「連・・・。」
美羽もぎゅっと連を抱き締め返した。
お互い会えなくなる淋しさと切なさを今だけは忘れたくて。

夢中になる。

美羽の長い足が片方、宙に投げ出され、連の肩に折れながら引っかかる。抱き合ったままも連の指が柔らかに隠された美羽の秘峰を探りあてた。
折り重なるそれらの一番の頂きを指ですりつぶすように擦りながら愛蜜が湧く緋扉にも指を差し入れる。
美羽の荒い呼吸と恥ずかしげに身をよじる姿が暗闇の中でも連を掻きたて頭の中をかき回した。
「美羽・・・。」
できる限り優しく、とは思いつつ耐えられなくなった連は己の猛りたった堅いものを美羽の中へ。
「っっっゃっ・・・っっっっ!」
美羽の体が大きくのけぞったのと同時に連に襲いくる柔らかで暖かく濡れて、それでいてぐっと締め付けてくる包囲網。
逃れられないそれは逆に言えばこちらも向こうを離さない意味。
口づけながら動き出す。
「駄目っ連、駄目っっ!」
唇が離れる度に駄目、と切なく請われる。否定語を聞きたくなくてまた唇をふさいで、でも駄目、という言葉に愛と欲を感じて余計に駄目、と言わせたくなる。
「何が駄目?」
彼女の髪に顔を埋め耳たぶを甘く噛みながら尋ねる。
しかし美羽はそれに応えられなかった。自分でもわからない意味不明の感情。熱くて体の中の全部があまりにも表現しがたいものに襲われていて。
「駄目な、のっっぅ!ぃゃぁ、い、・・・連っっ!」
溺れ行く背中から彼女の後ろに手を回し肩をそっと押さえながら連が奥をぐっと突けば逃げ場を失った体が跳ねる。どうにかなりそうな。
自分の中を暴れ回る快楽に慣れていない感情が美羽の瞳から涙になって零れた。
どうすればいいのかわからなくて翻弄されながらも仰げばそこに切なくも優しくて暖かい、青。
「愛されすぎるのって怖い?」
連に満たされている自分が恥ずかしくて、でもこんな時でないと言えなくて、気にしている事を美羽は尋ねた。
「怖いけどこっちがそれ以上に思えば怖くないっすよ。」
「うん・・・。」

怖いのはその重さではなく失った時の事。
今はそれを忘れて。

名前を呼び合いながら愛の種と蜜を混ぜ合う。
401仰げばそこに、青(ゴーオン青銀):2009/04/26(日) 07:04:38 ID:RIhDbdbf
次の日の朝。

「・・・決まったようだな。」
朝食のビュッフェを終えた後、新聞を読もうとした大翔に声をかけてきた連に、大翔はそう言って苦く笑った。
「夢も美羽も両方手に入れる方法見つけるまでその日まで美羽を預けるっす。」
自分より背の高い、通称おかんと呼ばれる男は、挑戦者の眼差しで大翔に告げた。
「・・・できるのか?」
「やってみるっすよ。」
笑顔の向こうには必ず、という言葉が滲んでいる。
「それにっすね・・・。」
悪戯っぽい笑み。
「人質として早輝はこっちが預かるっすよ。おかんとしては心配なんで。」
その言葉に大翔は思わず手に持っていた新聞をぐしゃっと握りつぶしてしまった。
「・・・どういう意味だ。」
「どういう意味も何も、大翔が悪いんっすよ。昨日早輝といろいろあったみたいっすねぇ。」
「・・・お前と美羽ほどじゃない。」
「お互い様ってやつっすね。」
「一緒にするな。」

かくして保護者と恋人を忙しく行き交うふたりはクエスチョンマークを浮かべる他5人の目の前で火花を散らすのだった。

402394:2009/04/26(日) 07:05:47 ID:RIhDbdbf
以上です。失礼致しました。これからもこのスレが平和に盛り上がりますよう、祈っております。
403名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 10:22:43 ID:1cHuykVo
イヤッフーーー!!!
青銀好きだー!金黄も入っているし、ありがとうぅぅぅ!職人様!
青なら両方やってのけるよね!…青と銀はお互い程々に我慢出来そう
だけど、金黄の二人は(特に金w)我慢出来なそう。いきなりヘリで
乗り付けて来そうだね!んで、青と銀に怒られるという妄想したw
職人様、失礼致しました。GJでした!
404名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 11:04:55 ID:5Q8us20w
GJーっ!久々の轟音、朝からイイモン読ませてもらいました。
銀好きなんで金銀、赤銀、青銀どれでもO.Kすが、青銀は特に
切ないなあ。
兄との勝負は連の勝ちと見たw
405名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 12:26:02 ID:OdxxAOH7
青銀GJ!
まさか後日談が読めると思わなかったのでうれしかったっす。
青銀は「好き」より「愛」が似合うカプだなぁと。エロもごちそうさまでした。
やっぱり本編で、二人のメインとか見たかったっすね。
406名無しさん@ピンキー:2009/04/26(日) 15:10:24 ID:XefrdD1i
青銀、金黄GJ!
色々と妄想を掻き立てられる良い作品でした!
407名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 03:05:48 ID:sxYojrtF
Wiki編集者さん、乙なのです
408名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 03:45:47 ID:O36NCW4Y
>>407
ホント乙です!
409名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 16:40:14 ID:k0U6qO7Y
>>394
乙。そしてGJ!
あの最終回近辺の展開だと脳内変換の年末SS赤銀がしっくり
こなくなって、むしろ青銀が一番幸せになるんじゃないかと
錯覚したw
410名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 18:07:10 ID:g89T3sNx
>>409
他の職人のSSを引き合いに出すのはやめたほうがいいのでは?
赤銀のSSを書かれた職人さんが気の毒なのはもちろんだし
あの赤銀が好きだって人も(私もその一人だけど)いるんだよ。
配慮が足りないんじゃないかな。
411名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 20:21:54 ID:bHhHdkwa
>>409
>410に同意。>>1にも「カプ批判もNG。」とあるし、まして一方のCPを褒める
のに他の職人さんのSSを持ち出して比較するのはどうかと思う。
412名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 21:39:55 ID:k0U6qO7Y
いや、すまん…書き方が悪かった。
あのまま公式でも良いんじゃないかってぐらい
あの赤銀SSは大好きだ。
良すぎてそのまま年越して、本編の展開見たら
(´・ω・`)となったんで。
…俺の脳内だけでパラダイスになってたんだなと。
職人さん含め、気分を害した全てにスマン。
413名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 22:08:48 ID:bNrthQt1
マンセーにしても、過去のSSを持ち出すのはやめてほしいな。
414名無しさん@ピンキー:2009/04/29(水) 01:03:46 ID:mj58uEIg
これだから轟音青厨は


って言われたいマゾなんでしょ
415名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 11:52:55 ID:rx/oyPH6
その言い方もどうなのって。
ここは本人が謝ってるんだから大人板らしく、この話題は終了ね。

色んな年代好きさん達の集まりなんだから平和的に行こうよ。
416名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 14:09:57 ID:yu5w+YvF
コメがストップした時点で終了してるじゃんw
417名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 16:33:29 ID:GpgvDcFQ
青厨ウザ
418名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 17:34:31 ID:aty+R04q
24時間以上経って「この話題は終了ね」とかwww
「続けましょうよ」と言ってるようにしか思えないw
419名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 23:50:52 ID:s6E9MPUQ
激の黒緑投下します。
轟音対激の設定なので、ご覧になってない方には分かり辛いかも知れません。

エロ有りですが描写は少ないです。
ジャンもちょっと目立ってます。

未熟な作品ではありますが暇潰しになれば幸いです。
タイトルは『その闇の先』です。苦手な方はでNG設定お願いします。
420激 黒緑『その闇の先』1:2009/04/30(木) 23:52:16 ID:s6E9MPUQ
彼の為なら命を捧げる。
堕ちた先が闇でも、地獄でも。
この愛を貫けるなら、何も恐れはしない。





「理央様…」
声をかける。
凛とした背中。
振り向かないまま、彼は言った。
「やがてすぐに夜が来る。束の間の命だったな」
満足そうな声。
きっと、あの男…ゲキレッドが強くなっていた事が嬉しいのだろう。


そう。
理央とメレは、ほんの短い時間ではあるが現世に舞い戻った。
臨獣殿の残党がロンの力を悪用しようとガイアークと手を組み、再びロンの悪意が世を覆おうとした時理央とメレの魂は覚醒した。…幼少時に激獣拳を学んでいた須塔兄妹と、理央のかつての師、シャーフーの手によって。

代償として輪廻の輪を外れ、二度と転生することが叶わなくなるかもしれない。
だが、理央はどうしてもロンをこの手で倒したかった。
ゲキレッドが追い詰められていたのなら、尚更。


「日が暮れちゃいますね」
傾きかけた太陽。
「良かったのか、メレ」
「はい?」
「お前まで蘇る必要はなかった。お前は、生まれ変わって新しい命を…」
「やめて下さい、理央様!」
言い終わる前に、メレが叫んだ。
421激 黒緑『その闇の先』2:2009/04/30(木) 23:53:48 ID:s6E9MPUQ
歩みを止めて、じっと理央を見つめる。
背中に真摯に感じる視線に、理央はゆっくりと振り向いた。

蘇ったとは言え、今の今まで戦いでろくにメレの姿を見てはいなかった。
久しぶりに見るメレは、以前と変わらぬまま。
だがどこか違うように見えるのは、理央の心が変わったからだろうか?

復讐を終え、闇を越えた俺に何が残った?
理央の心の問掛けには、誰も答えない。

「理央様、私言いましたよね?久しぶりに理央様と色々出来て楽しかったって」
「だが…」
「それに!私だってロンの奴はこの手でもう一回ぶん殴ってやりたかったんです!」
頬を膨らませて空気にパンチを繰り返すメレを見て、理央は小さく微笑む。
そうか、と呟くと再びメレに背を向けた。
途端、背後から小さな声があがる。
「メレはいついかなる時も理央様と共にあります。この命、理央様の為なら…」
その言葉に、理央は再び自らに問掛ける。

復讐を終え、闇を越えた先に何が残った?
強さを求めた心か?
技を研いた強さか?
残ったのは…いや、最初から傍にあったのは…。
422激 黒緑『その闇の先』3:2009/04/30(木) 23:55:16 ID:s6E9MPUQ
「…メレ」
自然と、その名を呼び掛けた。
「はい」
「もっと傍に来い」
「はい……っえ?」
「聞こえなかったのか」
「い、いえ!」
メレは慌てて理央に歩み寄る。
背中にぴたりと寄り添うように感じる血の通った温もり。
リンリンシーとしてではなく人として、文字通り『蘇った』のか。

「理央様」
背中にそっと手を添えて、メレは理央の肩に顔を埋めた。
「メレは幸せでした。理央様の為に戦う事が出来て…」
「メレ」
「何だって出来ます。どんな強い相手にも勝ってみせます。理央様の為なら」
「ならば、今一度俺の望みを叶えてくれ」
「はい、なんなりと」

振り返り、抱き締めてそっと唇を重ねる。
「理央様…?」
驚いて目を見開くメレをよそに、理央はもう一度口付けた。
今度は深く、確かめるように舌を絡めて。
「ふぁ…、あっ…?」
俺のものになれ、抱かせろ、言葉で言うのは簡単だ。
だが理央は、これ以上何も言う気にはならなかった。いや、今この胸の内を全て伝える言葉を理央は知らない。

「理央…様ぁ」
メレが切なげな声をあげる。
その場にメレを横たえると、際どいデザインのドレスに手をかける。
「あっ…」
恥ずかしいのか、メレは腕をクロスさせて自分の体を隠した。
423激 黒緑『その闇の先』4:2009/04/30(木) 23:56:32 ID:s6E9MPUQ
行為は性急だった。
時間をかけて愛しあいたかったが、二人に与えられた時は無限ではない。
一秒一秒、闇が迫ってきている。

「あぁ、あっ…理央様っ」
体に触れるたび、メレは甘い声をあげ理央の名前を呼んだ。
空をきるメレの手をぎゅっと握り、理央はゆっくりと自身をメレの中へと沈めていく。
「あぅっ…」
指と指を絡め、うるんだメレの瞳を理央は真っ直ぐ見つめた。
「メレ、俺の為になど命は捨てるな」
「そんな、理央様…」
「命を懸けて俺に尽すと言うのなら、どんな闇の中でも傍にいろ」
その言葉に、メレの瞳から真珠のような涙が溢れてくる。
「いついかなる時も共にあるのだろう、俺と」
「はい、はいっ…」
繋いでいない方の腕を理央の背に回し、メレはこくこくと何度も頷いた。
「ならばどんな運命に堕とされようとも、再び輪廻の巡りの中で俺の元へと戻ってくるか?」
理央の問いに、メレは満面の笑みで応える。
「堕ちた闇の中でも、理央様の手をはなしません。散る時も咲く時も、メレは理央様と共に」

口付けを交す。
まるで誓いのように。
高められた互いの体が感じるまま、二人は同時に昇りつめた。
424激 黒緑『その闇の先』5:2009/04/30(木) 23:57:53 ID:s6E9MPUQ
乱れた服のまま、二人は手を繋いでその体を寄せあった。
「怖くはないか」
「理央様への想いを失う以外、怖いことなんてありません」
太陽は姿を隠し、空に影が落ちる。いよいよ現世に別れの時が来た。
深い青が空を染めた瞬間、二人の体は淡い光に包まれた。

彼の為なら命を捧げる。
堕ちた先が闇でも、地獄でも。
この愛を貫けるなら、何も恐れはしない。
そう。
この想いの限り、魂は永遠に離れはしない。

光と共に、人影が消えていく。
誰もいなくなったその場所に、風が吹き抜けた。








闇に浮かぶ満月に、ジャンは目を奪われた。
闇の中でも輝くそれは、理央に似ている。

「お前との約束、忘れるもんか」
月に向かって、一人呟く。
「だからお前も、俺の言ったこと忘れるな」
――必ず、必ずまた会おう。
「それまでに俺、もっともっと強くなる」

「ジャン、なにしてるの!」
ランの声に振り返り、ジャンはなんでもないと笑った。
なつめの誕生会は大いに盛り上がり、皆がジャンを呼んでいる。

きっと会える。
この心と技と体を研く道の先で。
ジャンはケーキにかぶりつく仲間達の元へ、元気よく駆け寄った。
「なんだか俺、すごくニキニキだ!」

見上げた先の月夜に、理央とメレが微笑んだ気がした。



《終》
425名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 00:00:00 ID:Jv9QjtV5
以上です。
お目汚し失礼しました。
急に思い付いて突発的に書いたので読みづらい点もあったと思いますがご容赦下さい。

このスレがいつまでも穏やかであることを祈っております。
426名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 01:30:03 ID:KXC8fRvV
理央メレGJ!!!!!
427名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 01:35:32 ID:IX8K+Qsw
映画見てないけど、楽しめたよ!
二人の愛と絆が伝わってきた。
凄く良かった!GJ!
428名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 06:16:36 ID:gKh8Nogn
GJ!!
健気なメレに萌えた!
429名無しさん@ピンキー:2009/05/01(金) 22:06:33 ID:7FGf6Woo
GJGJGJ!
今ちょうどDVD見返してて、二人の想いが通じ合った回見たとこだったから最高!
430sage:2009/05/02(土) 01:07:48 ID:glvgZeIN
GJ!
やっぱ激黒黄サイコー!
DVD小さい画面で見たんだけど、最後?理央はメレの背中に腕回してたよね?
萌えました。
431sage:2009/05/02(土) 02:05:03 ID:NkvgwtTF
GJ!!理央メレ愛してる!!萌えた!
これで挫折したままになってた拳断までの三日間ネタに手をつけられそうだ!

>430
自分も理央が腕回してるように見えて、そのシーンだけ何度も見返したんだが、
あれはたぶんメレの服の一部ではないかな…
でも腕回してたと信じたい
432名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 10:21:58 ID:FinYsU2P
命預ける預かったのやりとりシーンで家臣が1人ずつ殿様に喋る時桃が顔アップで殿桃萌え
その後「とのさまー しなんといてー」で殿黄萌え

今日はいい回だったw
433名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 12:02:39 ID:dsiWA3Td
あの保母さん側室にしちゃえばいい。
しかし何げに子供扱いだったなあ。
実はゴーゴー桃本人が転職したんだったらおもしろかったのに
434名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 16:18:24 ID:ARLvhLZO
>>433
あの保母さん良かったよなwなんか殿と並んでる姿が和んだ
435名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 17:22:51 ID:MpPaJi5W
思いついた真剣のエロネタで小話を投下します
あくまでネタだけなので本番はないです。申し訳ない
内容は殿×黄中心(黄←緑あり)
436シンケン(エロネタ小話)1:2009/05/03(日) 17:26:35 ID:MpPaJi5W
「殿様、お願いがあります」
丈瑠の目の前には神妙な顔で正座していることはがいる
「何だ、突然」
ことはの改まった様子に丈瑠は少し戸惑った
「うち、殿様のためにもっと強くなりたいねん」
ことはのまっすぐな言葉に丈瑠は思わず笑みがこぼれた
「・・・安心しろ、おまえは十分強い」
彼女は愚直なまでにひたむきだ。まっすぐ過ぎるが故に周りが見ないところがある
丈瑠は彼女のそんなところを気に入りつつも、危うくも感じていた
「いえ、殿様はうちらよりも重いもん背負ってはる。うち、麻子ちゃんたちみたく頭良くないし、
鈍くさいから殿様の役に立てるのは武道だけや。でも、武道だけでは外道衆にはかなわへん・・・だから」
ことはは少し言葉に詰まったようだ
「だから・・・その・・・あの・・・」
ことはの顔が徐々に赤みを帯びていく
丈瑠はそんな彼女の様子を不思議そうに見つめた
(殿と家臣とはいえ、文字力の稽古を頼むことにそんなに遠慮なんてしなくても・・・)
「そんなに畏まらなくても、素直に言ってみろ」
丈瑠の言葉にことは身を硬くした
「は、はい。 と、殿様・・・う、うちとHして・・・くれ・・・へんやろか」
「え?」
ことはの消え入りそうな言葉に丈瑠は我が耳を疑った

「う、うちとHしてくれへんか!!」
「声が大きい!」
ことはの思いも寄らぬ言葉に丈瑠は柄にもなく取り乱した
「うち、文字力を強くしたいねん。だから・・・」
「だから、何でそれと文字力が関係があるんだっ!」
彼女は顔を真っ赤にして緊張からか息が少し乱れている
丈瑠も混乱と呆れからか少し声が荒くなっていた
「む、昔からの言い伝えであったんや。男と女が交わることで互いの気が流れて強くなりはるって。
文字力も気みたいなもんやろ。なら、殿様の文字力がうちに流れたら少し強くなるかな・・・」

「馬鹿かっ!!」
言葉を遮る丈瑠の怒鳴り声にことはは身を縮めた
「文字力を簡単に得ようとするな!」
「せやけど、はようせんと・・・」
しゅんとすることはに丈瑠は罪悪感を感じながらも大きく溜息をついた
「焦るな・・・おまえの文字力が強くなってからでも遅くはない」
丈瑠はことはの頭をぽんと軽く撫でた
「お前は思い詰めやすいところがたまにキズだな」
「殿様・・・かんにんえ(ごめんなさい)。うち、焦りすぎてたさかい」
ことはの安堵した笑顔につられ丈瑠も笑みを浮かべた

そして、丈瑠はおもむろに立ち上がり、障子を一気に開けた
437シンケン(エロネタ小話)2:2009/05/03(日) 17:27:56 ID:MpPaJi5W
「うわっ!」
そこには流ノ介、千明、茉子がいた
三人は急に障子が開いたことに驚きバランスを崩して尻餅をついた
「お前たち何している」
丈瑠は呆れ顔で三人を見つめた
「あ、いや・・・ことはがあまりにも深刻な顔で部屋に入っていったからその・・・心配になって・・・つい」
茉子は苦し紛れに答えた
「じゃぁ、あの話・・・」
ことはは我に返り、顔を真っ赤にした
「と、途中からだったから俺たちにはよくわからなかった。なあ、流之介」
「ことは殿は殿のために・・・ううっ」
「感動するとこじゃねーからっ!」
千明は慌てて取り繕うとしたが流ノ介の言葉で潰されてしまった
「殿様、うちはこれで」
ことはは逃げるように部屋を出ていくと、千明たちも彼女を追うように去った


「ことはも意外と大胆なことするのね」
茉子は彼らの後姿を見送りつつ、丈瑠に投げかえるようにつぶやいた
「まったくだ」
5分くらいのやりとりだが、丈瑠はもの凄い疲労感を覚えた
「ねぇ、あの話って本当なの?」
茉子は興味ありげに尋ねた
「まさかお前も・・・」
「そんなわけないでしょ。初めて聞く話だから気になったのよ」
「あるわけないだろ。そもそも上弦の月の夜に男女の性交で気が流れるというのは忍びの秘術だ。
文字力は侍の術。忍びの術と侍の術は似て非なるものだ。はるか昔に志葉家に協力していた忍び一族がいたと聞く。
おそらくことははその忍びの話と勘違いしたのだろ」
「ずいぶん詳しいのね」
「当主が家に関することを知らないでどうする」
丈瑠は無愛想に答えた
「殿様も大変ね。・・・それにしても」
茉子はくすりといたずらな笑みを浮かべた
「侍の術と関係ないのに忍びの秘術の内容まで知っているんだ」
丈瑠は少しビクリとした
「侍とは無関係とはいえ、昔に味方した者たちの術を知っておいた方がいいだろ」
「ふふ・・・お殿様も年頃の男の子ってことね」
「な・・・」
茉子に見透かされて丈瑠は不機嫌な表情で視線を逸らした
438シンケン(エロネタ小話)3:2009/05/03(日) 17:28:48 ID:MpPaJi5W
「それにしても文字力を早く得たいとはいえ、あんなことが出来るのだろうか」
丈瑠は今でもことはの言葉が信じられない。正直、かなりショックを受けた
「そうねぇ・・・何か特別な感情がないと言えないわよね」
彼女は感づいていた。いつからか丈瑠のことを話すことはの表情が明るくなっていることを
それには人としての好意以外の別の感情が含まれていることも
「ん?」
丈瑠は首を傾げた様子に茉子は思わず溜息をついた
「もう、ことははあなたのことを殿様じゃなくて男として意識してるってことよ。じゃなきゃ、
あんな純粋な子がHしたいなんて言えるわけないでしょ。・・・この朴念仁」
「・・・・・・・・・。」
丈瑠は戸惑いを隠せなかった
今までシンケンレッドとして戦ってきた彼には自分に向けられた恋心にどう応えればいいかわからないからだ
「あの子は自分の気持ちも抑えちゃってるから気づかないのかもしれないわね。で・・・丈瑠はどう思うの?」
「え?」
茉子の不意の問いかけに丈瑠はきょとんとした
「ことはのことどう思っているの?」
丈瑠は少し考え込んだ後、静かに答えた
「とてもまっすぐで純粋な女の子・・・危なっかしいところもあるけど俺は」
丈瑠の表情が一瞬だけ気恥ずかしそうにはにかんだのを茉子は見逃さなかった
「女の子としては意識してないんだ」
茉子が微笑みながら丈瑠の顔を覗き込むと彼は反射的に首を振った
「好きだが、そんな感情ではない。・・・ただ、放って置けなくなるというか、抱きしめて守ってやりたくなる時がある。
常にそばにいてくれないと落ち着かないというか・・・」
丈瑠は自分でも何を言っているのかわからなくなった
(・・・無自覚なのね)
彼は不思議な女の子という意味合いで話しているのだろうが、聞いている茉子には恋している以外の
何ものでもない話にしか聞こえなかった

(あの子に似て、お殿様も鈍感なのね)
茉子はじれったく感じつつも少し羨ましく感じた
439シンケン(エロネタ小話)4:2009/05/03(日) 17:30:52 ID:MpPaJi5W
優しげな旋律が庭に響いている
「おい、ことは」
一人で笛を吹いていたことはが振り向くと千明がばつ悪そうに立っていた
「さっきは勝手に盗み聞きして悪かった」
「ううん、気にしてせえへんよ」
ことはは笑顔で答えた
千明はさりげなくことはの隣につくと、二人は並んで岩にもたれた
「何であんなこと丈瑠に頼んだ」
「え・・・」
千明の言葉にことはは戸惑った。同時に千明自身も自分の言葉に戸惑った
(文字力得るためとわかっているけど・・・)
「そんなことしなくたってお前は文字力使いこなせてるじゃんか」
ことは首を横に振った
「そんなことあらへん!千明は虎折神使いこなせたやないか。麻子ちゃんも使えるくらい力があるし、うちはまだ・・・」
「あれはたまたまだ! ことはも折神使える時があるって!」
千明は思わず身を乗り出した
「ありがと。あかんな、つい弱気になってもうて」
ことはは自分を奮い立たせるように笑った
その笑顔を見た瞬間、千明は彼女に無理をさせた気がして自己嫌悪に陥った
「別に文字力だけじゃないだろ。お前は剣の太刀筋がいいって丈瑠や爺さんが褒めてたぞ」
「外道衆との戦いで武道だけじゃかなわへんって思ったんや。だから、みんなや殿様に追いつきたくて
・・・こんな自分でもみんなの役に立たなあかんって」

「だからって!」
千明の声が無意識に苛立っていた。自分でもなぜこんなに苛立っているのかわからない
丈瑠は頼まれたってそんなことをする男ではないと絶対的に信頼はしていた
だが、もしもという考えが千明の頭から離れなかった
「何であいつに・・・って、いや違う!」
千明は寸でのところで次の言葉を飲み込んだ
(”俺を頼ったっていいじゃないか”・・・いや、よくない。なに考えてるんだ俺)
千明は己の考えにますます自己嫌悪を覚えた
「・・・とにかく、あいつのためとはいえ自分を犠牲にするな。絶対だぞ」
「せやな。みんなに心配させてうち、駄目やな。ほんま、すんまへん」
ことははこくりと頷いた
「謝ることないよ。お前は丈瑠のこととなると無茶するからな」
「・・・せやな。でも、なんでやろってたまに私でも思うことがあんねん」
ことはは物思いに耽るような目で空を見上げた
「うちにはシンケンジャーしかないねんと思ってやってきたんやさかい・・・でも、いつからやろ。
殿様の顔見るたびに心が高鳴りはってきたんや。殿様のためならうちはどうなってもかまへんって気持ちになってきたん」
「・・・・・・・・・」
千明は胸が締め付けられる感覚がした
「でも・・・離れるのが急に怖くなったさかい、そのうち会えなくなる日がくるんやないかと思ってきて不安で眠れへんこともあるんよ。
おかしいやろ。うち、殿様といるといつも以上に冷静でいられへんのや・・・なんでやろ」
ことはは自分の恋心に気づいていないことは千明にはわかったが、彼はあえて言わなかった。というか、言えなかった
(ことはがあいつのこと好きなことわかってるけど・・・俺だって)
「さあな。でも、お前が傷ついたら丈瑠以外にも悲しむ奴がいるんだから・・・その、無理はするなよ」
千明がことはの頭を優しく撫でると彼女は笑顔で頷いた。その顔が彼には愛おしく感じた

”俺だって、お前のこと好きなんだ”
千明は苦しくなる思いをぐっと堪えた

(終わり)
440名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 17:34:38 ID:MpPaJi5W
簡単なネタ投下のつもりが長くなってしまいました
それでは失礼します
441名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 17:53:26 ID:S8YtnZBb
>>440
じんわりと胸に来る殿×黄←緑…
ありがとう、良いものを拝見しましたGJ

いつも公式見てて、じつはことはに対して
丈瑠がいちばん語りかけてないっつーか、
イマイチわかんねぇんだよな…
というジレンマを感じてて、モヤッてたんだけど
作品読んだおかげで少し気が楽になったw!単純だな自分w

とにかくサンキュでした!
442名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 00:45:47 ID:4sSzC9LP
>>440
超GJ!
黄色の純粋な気持ち可愛い。殿の朴念仁w

千明の切ない思いに胸キュンしたぜ。
443名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 01:28:20 ID:BoLmJO/J
切ねぇ…!!
でも心底GJ!!


だからこそ「麻子」とかが気になっちまった。千明が使うのは兜折神だし。
勿体ない。
444名無しさん@ピンキー:2009/05/04(月) 16:54:05 ID:gmZVBBKX
新保管庫の管理人氏、今頃ですがGJです!
これで現行スレまでのほとんどのSSが保管終了?
本当に乙でした!!

いくつかなくなった作品がある気がするけど、
職人さんの希望なんだろうか。
色々都合もあるだろうけどやっぱりなるべく
残してほしいな・・・勝手なことだけど。
445新保管庫の人:2009/05/05(火) 00:20:57 ID:Rvg1hrwM
恐れいります。

本来の保管庫の管理人さんに連絡取らないまま、
こういう形で引き継いでしまったのが心残りですが、
マイペースでがんばりますのでよろしくお願いします。

なくなった作品に関しては、職人さんたちの希望です。
こういうケースは初めてだったんですが、職人さんの意思を尊重しました。

ただこれ以上は削除依頼がないことを祈るばかりです。
446名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 13:42:42 ID:aagxxm/4
>>445
乙でした。
あれ、読めなくなったのは残念だけど(´・ω・`)
447偽黒子 土之災難:2009/05/05(火) 21:33:14 ID:h9o+XPEK
「アチッ」
黒子の差し出したお茶を口に運んだとたん、丈瑠は呻いた
実はかなりの猫舌なのである
黒子たちはお茶癖を知っているはずなので、油断してガブリと喫ってしまった
「エエッ、ごめんなさい
大丈夫ですか?との様」
わたわたと慌てる黒子
頭巾の下から聞こえる京なまりは……
「何をしている?ことは」
まごう事無く、ことはの声であった
「本当にごめんなさい
うちが下手なお茶いれたから……」
「俺が訊いているのは、格好のことだ」
ピントのズレた詫びをいれることはに、丈瑠は呆れ顔でつっこむ
「エッ?」
何か変かとばかり、胸元を確認し、ようやく今の格好を思い出したようだ
「イッ、イイエ!?
うちはクロコさんですよ」
シラを切ってるつもりらしい
完全に黒子装束を身につけているのに、はわはわと手を振る姿はもはや、ことはにしか見えない
「…………」
ジト目で睨む丈瑠の圧力に、ことはは直ぐに屈した
「……ゴメンナサイ」
「一体、何をしてる?
お前は……」
呆れながらも、再度事情を確認する
「……ノ様ニ」
「ん?」
消え入るような小さな声
聞き返す丈瑠
「との様にお茶、淹れてみたくて……」
律儀に答えることは
頭巾の下の顔は真っ赤であろうことが、容易に伺えた
まあ、実は丈瑠も同じなのだが……
顔を合わせるのを避け、俯いていることはには気づかていれない
「……それで、黒子さんの衣装を借りて……」
わざわざそこまで
苦笑する丈瑠
しょげ返ることは
あまりの愛らしさに、丈瑠もいたずら心を刺激された
「黒子の衣装は、代々世襲されていくものでな……」
448偽黒子 土之災難:2009/05/05(火) 21:38:03 ID:h9o+XPEK
「えっ?」
咄嗟に与太話を作り上げる
「父から子へ、またその子供へと継がれていく
そして、その魂も……」
「エエッ!?」
神妙に聴いていることは
受けをとった芸人の気分で、テンションを上げる丈瑠
「そして、部外者がその神聖な装を纏った時……」
「…………」
声音を落とし、落ちにむかって溜めをつくる
ことはも引き付けられているようだ
後はクライマックス
子供の頃、さんざん爺にやられた技法
「魂 を む さ ぼ り 喰 わ れ る の だ!!」

ビクッ
「………………」
『あれ?』
急に大きな声を出したのだが、反応がない
ことはは身動ぎしたものの、あまり大きな驚きは見せなかった
『外したかな?』
丈瑠は滑った者特有の気恥ずかしさに襲われる
「流石はシンケンジャーだ。ことは
こんな与太話には、動じないようだな」
誤魔化しを兼ねて、殿の仮面を被り直した
「…………」
反応がない
本物の黒子の如く、目の前にチョコンと正座した、端正な姿勢のまま無言を保つ
益々いたたまれない丈瑠
頭巾で顔色が読めないことも、妙な圧力をうむ
次第に、ことはの態度に腹が立ってきた
「いつまでこんなもの被っているんだ」
逆ギレ気味に、ことはの黒子頭巾をむしりとる
「あれ?」
顔面蒼白で白眼を剥いていることは
座ったまま気を失なっていたようだ
「な〜んだ」
気を弛ませた丈瑠だったが
「いや、マズイ
おい、ことは!ことは!!」
ガクガク
ピシャピシャッ
正気を取り戻させようと、揺さぶり軽く頬を叩く
「……ウ、ウン」
「気づいたか、ことは
大丈夫か?」
まだ、半覚醒でぽーとしていた
449偽黒子 土之災難:2009/05/05(火) 21:49:26 ID:h9o+XPEK
「お、おい!?ことは」
「あっ、との様やぁ〜」
丈瑠を見つけ、一瞬嬉しそうな表情になることは
状況を把握しようと、キョロキョロと辺りを見回すが、自分の着衣に気がつく
「アアッ、嫌や〜〜〜」
バッ
丈瑠の法螺を思い出したか、黒子装束を脱ぎ出した
白い柔肌に成長中の胸乳が露になる
更には袴の紐を解き始めた
「コラッ!?何をしている!」
慌てて止める丈瑠
上着を拾い、ことはに羽織らせるが……
「イヤヤァ〜!食べられてまう」
「大丈夫だ!落ち着け」
パニックを起こしていることはを、丈瑠は必死に抑えつけた
「ヤア〜!との様
堪忍して〜〜!!」
ドタバタ暴れ続けることはだが、ズルッ
「ヒャアッ!?」
「ウオッ!?」
紐を解いたために、ずり落ちた袴がことはの足元を掬い、バランスを崩す
丈瑠が支えるが、
バタン
絡まりあうように転んでしまった
「「イタタ……」」
咄嗟に丈瑠がことはを庇い、抱きしめるような形で転がる
そこへ……

ガラッ

「殿!何ご……」
「ことは!どうし……」

ドタバタを案じて駆けつけた家中の者どもの目に写る、半裸の少女とそれを懐に抱く当主

斯くしてこの後、一騒動巻き起こりますが、先ずは是迄







*************************************
エロ入らんかった
すんません
ことはのお漏らしを丈瑠が処理して……、という展開も考えたんだが
450名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 22:09:24 ID:xqtg+eWL
ちょwww何この神展開wwwwww
いろんな妄想を炸裂させていたけど、これはなかったわ〜。
照れながら悪戯する殿もいいし、失神することはもかわいい。
偽クロ子作者様、乙!
451名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 22:46:57 ID:OeDjGDiZ
これは……!!!これはなんと乙な…!!!乙なー!!!!
ありがとう、偽黒子作者様に感心したぞ(涙目)!!
願わくばそのままエロ逝って欲しかったw
あ、でもお漏らし処理じゃなくてよかった…w
てか殿の「な〜んだ」「いや、マズイ」の流れが好き過ぎて好き過ぎて
自分の中で大変なことになったwことはも可愛かったです!
452名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 00:36:41 ID:AcTJs3SY
丈瑠(ヤバイ!俺のイメージが!)
453名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 01:14:56 ID:uRXP/MWg
来週は女子メインらしいが、あんなスパイダーマッがくっついてちゃあ男性陣との絡みは期待できないなw
454名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 12:33:08 ID:48pWLjBY
12話がストレートに胸にきて萌えだエロだとやっている自分が空しく恥ずかしくなった


一瞬だけだけどな!
455名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 14:12:28 ID:p86Nglce
>>453
東映公式見たが殿が二人を助けに来てるシーンがあった。いつもと同じで烈火大斬刀で攻撃防ぐんじゃね。桃は倒れてて黄は立ってたから桃のピンチに殿参上かな?殿桃好きには期待大な回と勝手に予測
456名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 15:32:52 ID:XpWbe1XJ
>>454
早かったなw お帰りww
457名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 08:28:03 ID:QWITwnaj
976 :名無しより愛をこめて:2009/05/07(木) 01:02:57 ID:5SMWJMdV0
シンケン本スレの緑黄厨うぜえええええええええええええええええ超うぜえええええええええええええ
前にエロパロ板でも相当ウザくて痛い緑黄厨が暴れてたが、
なんで特板でも似たような流れになってるんだ。
一部の痛い奴が目立ってるだけかと思ったら本スレまで侵食とかマジふざけんな
緑と黄に罪が無いのは分かっているが、流石ゆとりコンビ、ゆとりに好かれまくりと言いたくなる。
携帯で擁護レスとか猛烈に自演乙。

スレが荒れるから噛みつけないがマジで腹立つ。


↑殿黄厨ってマジうざいなw
458名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 10:01:50 ID:JVWqK1pe
>>454
最終話付近ではいつもその現象に陥る
そして新戦隊になるとここに戻ってくる

クリスマス回のゴーオン見てるんだけど緑銀に萌え
ないようで実はある身長差ってのもいいよね
459名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 18:01:50 ID:aWlMt8zl
まあ公式にカップルになりそうなのが緑黄だけだから、しかたないのかも知れない。
460名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 18:10:17 ID:xSKBHur+
妄想スレなんだからけなし合いはやめようぜ
461名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 20:19:16 ID:kEKNqOyG
我々は殿じゃないし緑でもないし黄色でもない。
ただ、妄想して楽しんでる「大人」だ。
462名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 00:21:26 ID:PqZ4j9Jj
シンケン小話。
エロ無し。
題名、おとぎ話。
興味ない人はスルーで。
463おとぎ話:2009/05/08(金) 00:24:03 ID:PqZ4j9Jj
深蒸し茶の清々しい薫りとほのかな甘い菓子の匂い。緩やかな日差し。
外道衆が騒がなければこんな時間が流れることもある。
縁側に用意された休息を丈瑠を除いた四人が頬張っていた。
唐突にことはが茉子の顔を覗きこんだ。
「茉子ちゃん、夜伽ってせなあかんの?」
「え、何それ?」
茉子はキョトンとした返事をした。
千明は二枚目の煎餅に手を伸ばした。
流之介だけが盛大に茶を噴いていた。

「なんだよ!きたねえなっ!」
隣に座っていた千明が煎餅を持ったまま抗議した。
「…げほっぐほっ!申し訳ない、しかし…」
「夜伽は女やったら殿様に仕える心得って言われたんやけど…、うち、何のことか分からんの。流さん、知ってはるの?」
口を拭きながら流之介がうつむいて言う。
「ことはは夜伽が何を意味するか分ってないのか。二人は?」
「知らない」と言う茉子。
「なんだそれ」と煎餅を口に入れる千明。
しばらく腕組みをしていた流之介が思い切ったように説明する。
「夜伽とは、つまり、その。…夜、女子が殿方の相手をすることだ」
口にだす流之介の頬が赤くなる。

あ、そういうこと、と納得する茉子。
よくわかんねえ言い方だな、と首をかしげる千明。
そして
「そっか、殿様と将棋とかしたらええんね!」
と顔を輝かせることは。

…全然違う。
464おとぎ話:2009/05/08(金) 00:25:40 ID:PqZ4j9Jj
流之介は説明の努力が報われず、再び試みることになる。
「夜、お相手するというのは、つまり、その、寝所を供にするという事だ。殿方の隣で寝て寂しさを慰める役目だ」
さらに詳細を話さなければならない流之介の顔はますます赤くなる。
さすがにそこまで言われれば千明も、そういうことか、と眉を上げたが、とうのことははまたもやキラキラと顔をゆるませる。
「そっか、殿様が寂しい時、添い寝して子守唄とか昔話をしたらええんね!」

こいつ全然分かってない。

三人の一致した意見だ。
そして、丈瑠の隣で子守唄を歌い桃太郎を語ることは、と言うシュールな光景が三人の脳裏によぎる。
茉子はたまらず笑いだし、千明は神妙な顔のまま微動だにせず、流之介はさらに顔を赤らめた。

「よかったあ。うちにも出来そうなことや。流さん、ありがとうな」
にこやかに会釈をすることはを見て、流之介はただ困惑していた。
見かねた茉子が、笑いをようやく止めてことはの隣に身を寄せる。
「ことは、耳かして」

茉子は何事かをことはにだけ小さく耳打ちしていた。
465おとぎ話:2009/05/08(金) 00:31:15 ID:PqZ4j9Jj
その言葉にうん、うん、と何度か頷いていたが、とたんに顔から血の気が引いた。
そして次の瞬間には紅椿のような顔になる。
「ひゃああああ!あかん!そんな、あかん!」
と叫びながら立ち上がると縁側を猛烈ダッシュで去っていった。

「姉さん、何、話した?」
「流之介の言ったことをもう少しだけ具体的に教えたわ」
茉子が静かに冷めた緑茶をすする。
あの様子は『もう少しだけ』ではないのでは、と流之介は思ったがこれ以上は口を動かしたくなかった。
その5秒後。

「ひやぁぁぁぁ!!!」

という二度目の絶叫が奥の間から聞こえた。
千明がなんだ?と立ち上がって目を細めると、廊下の向こうからいぶかしげな顔の丈瑠が歩いてくる。
「おい、ことはに何かあったのか?」
聞いてきたのは丈瑠の方だ。
「いや、ただ、一緒き茶飲んでただけだ」
千明のその答えにゆっくり首をひねる丈瑠。
「さっき廊下で俺を見るなり、悲鳴を上げて走っていった。なんだったんだ」

冷めた湯飲みを置く茉子。
恨めしげな目つきになる千明。
熱くもないのに汗がでてきた流之介。
妙な空気を感じて足早に去っていく丈瑠。

「姉さんやりすぎだろー?」
千明が縁側に座り直す。
「そうかしら。だってどんなにすましていても男はみんなオオカミでしょ」
そりゃ殿様でもそうか、と頷く千明。
いやいやそんなことは!と首を振る流之介。

「ことははそれも知らないみたいだったから、千明と流之介にも気をつけなさいって教えてあげたわ」

その後三日間は半径2m以内に男を近づけまいとすることはがいた。


終わり
466名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 00:33:59 ID:3AE4vNTu
投下立ち会って和んだ
茉子酷いwwwwGJwwww
467名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 00:49:17 ID:VYKUtrUk
やばい
お子様ことは萌えた
468名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 00:52:50 ID:+SWOheOd
ことはは無垢な存在
469名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 11:21:10 ID:GUqOBnPI
GJ!!
……んで、数日後思い詰めたことはが、義務をはたしに殿の寝所に忍びこむ話はまだですか?
470名無しさん@ピンキー:2009/05/08(金) 22:55:52 ID:xHexGLe1
流ノ介いい味出しすぎwww
471名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 13:47:15 ID:wdHSevkT
>>469
自分は、忍び込むどころか、道場破りのように「たのもーう!!」って言いながら
枕を抱えて殿の寝所に乗り込んでくることはを想像してしまった。
472名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 15:47:43 ID:NNnBOq35
>>471
中の人ネタですまんが、柔道着姿のことはを想像してしまったよ
473名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 14:48:48 ID:ylZ+1fLj
録画したの今見た。完全にヒロイン回だな。萌え要素無しだった。ただ今日の相方を脳内で殿(殿×が好きなんで)にしてみると萌えた
474名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 14:51:46 ID:/dKjjSVZ
殿厨ウザイ
475名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 15:49:30 ID:NaAtMfz3

番組自体、殿萌えできないと視聴辛い感じだから
どこの板でも殿厨が大きな顔をしているのはある意味仕方ない
476名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 17:51:47 ID:aHmotS/j
殿萌えなのは結構だが
今回に関してはわざわざ殿変換しなくても十分だったな

黄桃黄で決まりだろw
どのカプよりも強いフラグが立ってしまったw
477名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 18:42:25 ID:YEmJpt6N
茉子はことはのお嫁さんになっちゃいなよ!!
478名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 19:05:20 ID:JMxGW8xr
殿様には性欲というものがないのかのう
志波家の跡継ぎがいないとまた外道集が復活しても対処できませぬぞ
気に入った女子がおられぬなら
とりあえす桃か黄に種付けされよ
479名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 19:43:41 ID:ijgMlwny
この前の保母さんでいいじゃん。なんか似合ってたぞ


え?4人の兄貴がいるって?
480名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 19:54:04 ID:JMxGW8xr
もしそうなったら
同じ保母さんということでピンクがライバル心持ったらおもしろい展開になるな
481名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 20:04:15 ID:8P/1yCr7
>>478
殿様なぐらいだし、許嫁とかいるんじゃないかと思ったり…
確かに志波家の跡継ぎの問題もある訳で

前回の保母さんも面白そうだな

>>476
俺も今回は茉子×ことは(リバ可)に萌えてしまった
482名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 20:18:44 ID:ldSNCTom
殿的には、今は外道衆のことで精一杯なんだろうが、先代の事例(戦いで死亡)もあるし、
世継ぎは、できれば早めに準備しておいたほうがいいよな。
483松坂死ね:2009/05/10(日) 21:11:27 ID:iWQ6PYc0
殿殿きめえんだよwwwwwwww
484松坂死ね:2009/05/10(日) 21:14:16 ID:iWQ6PYc0
ほんと殿とかうざいんで
485松坂死ね:2009/05/10(日) 21:17:34 ID:iWQ6PYc0
最悪レッド。こんなのマンセーされる理由がわからんw
486名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 22:13:25 ID:Ixgimxrk
今のところ茉子を喜んで嫁にしてくれるのは味覚的にことはだけ
487名無しさん@ピンキー:2009/05/10(日) 23:50:34 ID:fzb/h9Ke
そういえばタイムレンジャーのユウリも料理苦手だったなあ(
終盤で赤桃プラグたちはじめてからは(家出て自炊してたはず)竜也から料理教わってたシーンがあったけど、
今のところシンケン男メンバーで料理上手はいない…ってこと茉子がお嫁さんになりためには黒子さんからレクチャー受けるか、
ことはを嫁にもらえばいいんだな!
今日の黄桃祭りで黄桃がじわじわ上昇中。
488名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 01:33:19 ID:63Z2b4QO
茉子はことはの嫁美味しいです!

あと薄皮姐さんがうっすーーーーーら大将にデレてた気がするんだ…
489名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 22:43:06 ID:irz1Ecti
ただの妄想です
携帯から失礼いたします
赤鬼子=赤ちゃんと同じ性質だとして…
夜はやっぱり夜泣きして、すげー重くなって大変そう…
黄は緑の、赤鬼子をあやしたりするけど泣きやまなくて、
粉ミルクで少しなきやんだ(と、する)こと思い出し、ミルクを再び与えるが、さらに泣き、

絶対目あけんといてな
とか、黄が言って
添い寝して自らの乳房を与えるとやっと泣き止み…
その行為に緑は興奮して…

はあ、背中の赤ちゃん邪魔〜
黄色と緑のエロが読みたいなあ
自分は文才ないので…
夜泣きで苦労している子育て中の皆様がんばってください…
490名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 22:45:38 ID:QjtIsH11
>夜泣きで苦労している子育て中の皆様

ここだけ自意識過剰でキモイです
同じ作品を好きな同士なのにスマソ
491名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 22:47:32 ID:DupTlK1C
黄があやしてたのは青の赤子だったけどな。
492名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 22:52:08 ID:irz1Ecti
自意識過剰スマソ
眺めとくだけにする 失礼
493名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 23:22:23 ID:drgdOJUy
書き方的には半年ROMって欲しい感じだけどその発想は良いと思った。
攻撃が全部おぶってる側に伝わるなら、
桃が赤鬼子をあやす為にぎゅってすると緑にも感触が伝わったりとか。
494名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 01:43:09 ID:qkqtRCkO
「千明…じっとしててね(ぎゅっ)」
「ちょ…姐さん」
「大丈夫だよ、千明」

「茉子ちゃん…うちも!(ぎゅっ)」
「わっ、こ、ことは…」
「流さん、もう少しの辛抱やからな…」

「……とn
「やめろ、じい」


こうですか、わかりません><
495名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 11:33:03 ID:Y66nO7jZ
真剣で盛り上がってる所にすまない。

子育て、ぎゅっ、っていうキーワードから激のランママの回を思い出して久しびりに見たら
当時の赤黄萌えが最熱した。

激は三人で仲良くしてるのが一番ホワホワだったせいでエロ妄想とかあんまりしなかったけど
あの回はチビジャンの「ランママ俺が守る!」って台詞とか、まさしく胸でホワホワしてるのとか美味しかった・・・。
元に戻って記憶なくなってからも、ジャンはあの感触だけは覚えてて無邪気にホワホワしようとして
レツに後ろからどつかれたり「レツもホワホワしろ!」とか無邪気に言って赤面させたりするんだろうと
思うと今でもニヤニヤする。

今思うと青黄前提にして、チビとはいえジャンにホワホワさせたランにレツが嫉妬して
夜にファンタスティックテクニックを披露してたりでもいいんだよなって思うと更にニヤニヤする。
496名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 11:33:08 ID:swuBAQFi
流れ豚切り&過去戦隊ですがすみません、電磁黒黄SS投下します。
保管庫に保存して頂いた「ポーカーフェイス」の流れの二人です。
NGは、電磁黒黄「マイペース」でお願いします。
497電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:34:06 ID:swuBAQFi
「暑ーい」
制服のブレザーを脱ぎ、手をうちわ代わりにぱたぱたと閃かせながら、千里は呟いた。
その傍らで麦茶を飲みつつ、耕一郎は一心に問題集に向かっている。
「そんな恰好で暑くないの、耕一郎?」
いつも通り、きっちり真上まで止めた詰襟。顔色一つ変えない彼を覗き込み、千里は問いかける。

「心頭滅却すれば火もまた涼し。集中しろよ、千里」
「残念ながら、私はもう終わってるの。答え合わせ待ち」
目を上げると、確かに最後の回答欄まできっちりと埋まっていた。
まずい。遅れを取っていることにすら気づかなかった。耕一郎はピッチを上げにかかる。
「妙に静かだけど、弟くん今日もサッカー?」
「だろうな」
そう言えば、母親も出かけると言っていた。どおりで静かな訳だ。

利き手の逆側に、色濃く漂う千里の気配。
甘い香りの正体は一体何だろう。シャンプーや石鹸、そういうものだけではないことは、洒落っ気に疎い自分でも分かる。
さらりと零れた髪が、僅かに手の甲を掠めた。耕一郎の中に、追いつめられそうな緊張感が走る。
「ねぇ、ここ足し算してない?」
「あ、」

動揺を鎮めようと大仰に消しゴムを構えた途端、それは見事に指先から逃げ出して行った。
こん、こんと跳ね返り、手探りでは届かない位置に行ってしまったようだ。
耕一郎は慌ててテーブルの下を覗き込み、つるんとした千里の膝頭と出会って、視線を反らそうとした。が、出来なかった。何と消しゴムは彼女の膝、その僅かな隙間に落ちていたから。
498電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:34:34 ID:swuBAQFi
「悪いが、取ってくれないか?」
手を伸ばすのを諦め、座り直して千里に協力を仰いだ。
「自分でやったら?」
「ほぇっ!?」
思いもかけない拒否に間の抜けた疑問の声を出し、耕一郎は目を丸くする。
「千里、そういう冗談は…」
「あーあ、もう待ちくたびれちゃった」
あからさまに遮って、千里はテーブルに頬杖をついた。

何が何でも聞かないとでも言いたげな強情さが垣間見え、心底困ってしまう。
こういう時、どうしたらいいのか分からない。
ただの冗談なのか、それとも何らかの要求のうちなのか、さっぱり読めない。
受験勉強とは言え、折角設けた二人きりの時間。喧嘩はしたくないし、気まずくなるのは嫌だった。
だが現実的に、消しゴムがなくては問題が解けず、先の設問に進めない。
それこそ貴重な休息時間は、どんどん遠ざかって短いものになってしまう。

耕一郎は溜息をつき、千里の斜め後方へと回り込んだ。
ごくりと唾を飲み、テーブルと彼女の僅かな隙間に手を伸ばす。絶対に身体に触れないよう、奥歯を噛み締めながら震えを抑えて。
ようやく、使い慣れたラバーを掴み取った。急いで手を引っ張り出そうとした途端、ぎゅっと固定されて身体がつんのめる。
「ち、千里ッ!?」
499電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:35:03 ID:swuBAQFi
しっとりした太腿の感触。挟み込まれる手首。
何が何だか分からない状況のまま捉えるのは、怒ったように唇を噛み締める千里の横顔。
「どうして、クールでいられるの?」
低い問いかけに、益々混乱する。

「悔しいな。耕一郎は、私と二人でも何とも思わないんだもん」
「そんな訳あるか」
こんな状況で、何も思わない男などいるものか。
咄嗟の返しに、千里はゆっくりと睫毛を上げて耕一郎を見た。
「少しは、ドキドキする?」
しまくってる!だがそう答えるのもままならず、ぱくぱくと口を動かすのみ。
肩に凭れるように額が寄せられ、千里の身体が足の間に入り込んで来た。
一際深まる甘い匂いに眩暈を感じ、耕一郎は尻餅をついた状態でベッドに寄りかかった。

受験。ネジレジアとの戦い。色んなことがあり過ぎる、人一倍忙しい高校3年生。
思えば、こんな風に身を寄せ合うのは、随分久しぶりのことだった。
「…淋しかった」
千里の囁きとぬくもりに、身体はきっちりと若さゆえの欲望を形にし始める。耕一郎は焦りながら腰を引き、空間を作らんとした。
その瞬間手を取られ、ブラウスの併せに触れさせられた。ここから先の行動を起こせと言うように。
「こ、こら…!」
「…いや?」
潤んだ瞳で問われれば、首を振るしかなくなる。
一気に熱に浮かされ、耕一郎の理性が崩壊した。
500電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:35:28 ID:swuBAQFi
ベッドに座り、指先の震えを堪えながらボタンを外しにかかる。
励ますように髪を撫でられて、何だか分からない震えが背中に走った。
「お…」
目前に浮かび上がる肌の白さに、洩れる溜息。それが胸元に触れたのか、千里はくすぐったそうに笑った。
ブラの色は爽やかなミントグリーン。そこに感じる女らしさに、耕一郎の胸が苦しくなる。自分とは違う生き物だと、嫌でも知らされる。
可愛いと、思う。

ブラウスを脱がせると、耕一郎は千里によって鎧のような制服とシャツを排除された。
肌が重なり合い、首筋に唇を寄せる。背中に指を這わせてホックのつくりを確認し、上手く行くか緊張しながら外しにかかった。
「ん。…あ、あれ?」
上手く行かない。決まりの悪さと焦りに冷や汗をかく。
やりやすいようにと肩を丸めていた千里は、正面からその表情を目の当たりにし、つい笑ってしまった。
瞬間、傷ついたように眉を歪め、耕一郎は溜息をつく。
「ごめん、馬鹿にした訳じゃないよ。ただ…可愛いなって、思っちゃった」

唇を奪われ、その羽毛のような感触に惹き込まれた。
喉が渇いているような錯覚に千里の舌を求めると、忽ち絡みついて鼓動すら奪われそうになる。
「う、ん…!」
軽く触れれば柔らかさに酔い、深く重ねれば温度が心地好い。
生まれて初めての口づけを彼女と交わした日から、逃れられない快感の罠に捕われてしまっていたのだと、耕一郎は知る。
「もっと、して…」
同じことを、千里も思っているのだろうか。それならば、こんなに嬉しいことはない。
501電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:35:50 ID:swuBAQFi
未だにブラ一つまともに外せなくて、おっかなびっくり愛撫して、いつの間にか己の欲望に踊らされてしまう。
こんな未熟な男を、どうして千里は求めてくれるんだろう。
一見仲間たちと同じ扱いをしているようなのに、瞳の奥の光は他の誰とも違い、情熱に満ちている。
そこに彼女の愛情の深さを見て、耕一郎は自惚れを深めて行く。
勝手な妄想に過ぎないかも知れないのに、変なところで図太い。でなければ、受験生と戦士などという綱渡りの中で、リーダー稼業などこなして行けないだろう。

何度も唇を求めて啄み、舌で口腔を探り合う。あまりの気持ちの良さに、深い幸福感に包まれた。
と、両の指先に開放を見る。あんなに頑強だったホックが、ようやく外れたのだった。
「お疲れさま」
可愛らしい微笑みと同時に、千里の乳房の白い輪郭が露わになる。
が、さすがに真っ正面から視線に晒されることには抵抗を感じたのか、隠すように両手を当てた。
耕一郎は体重をかけて彼女の身体を倒しながら、緩やかにその手を払う。
横たわっても、充分な質量を保った椀型の胸。その先端は甘く色づいて起ち上がり、耕一郎を誘った。
「あん…っ」
片方を口に含み、本能的に吸いつきながら転がすと、食べてしまいたくなるほどしっかりとした形を成す。

と、千里に手を取られた。
「!」
導かれた先は、最も触れたくて最も謎な部分で、耕一郎は呆然とする。
「…したく、ない?」
「まさか」
慌てて否定して、耕一郎は一気にブラと揃いのショーツを下ろした。
抗えない期待感と共に下半身に集まる血液と、動悸の激しさに息を荒げて。
スカートを脱がせるのは、こちらもなかなか至難の業。なので、たくし上げるだけで許してもらうことにする。
靴下は脱がせるべきかと思ったが、千里がそれを留めた。ソックタッチを忘れたからという、何とも生活感に溢れた理由で。
502電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:36:16 ID:swuBAQFi
膝を開いて折り畳むと、カラスの鳴く長閑な夕暮れには似つかわしくない、淫靡なその部分が露わになる。
耕一郎は喉を鳴らし、震えそうな指先をそっと下ろした。
「は、…ん…」
うっすらと蜜を滲ませたそこへの刺激は、テクニック不足を否めない耕一郎にとっては少々難しいものだった。
どうすべきだろう。千里は頬を染めているが、満足に高めてやれる自信がない。
「……。」
若干思案した末に、一つの答えに辿り着いた。覚悟を決めるように唇を濡らし、そっと顔を近づける。
「きゃっ!あぁっ…!」
千里は背を強張らせ、耕一郎の熱い舌の感触に高い声を上げた。
蠢く肉芽を転がし、時に吸いついて覚醒を促すと、敏感に反応して溢れる甘い蜜。

「あ、はっ…あ、あぁ…」
ベッドに腰を擦りつけ、小刻みに震える身体。感度の良さに励まされるように、耕一郎は夢中になって味わい続ける。
戯れに舌を奥へ進めてみると、千里の手が頭を押さえるように触れた。
恐らく無意識の行動だろうが、貪欲なまでに快感を欲する淫らさに、いつもの真面目な姿とのギャップを感じてひどく興奮した。
「何処がいいのか、言ってみろ」
強気に煽る自分自身に驚く。
「ん、そこ!あ、あ…耕一郎、そこ、いい…!」

ちゅっ、ちゅっと音を立てて、主張を強めた蕾を吸った。
どんな風に、などと考えている余裕はもうなく、濡れた感触を広げるように、ひたすらに舐め尽くす。
「ひっ、あ…!も、だめぇぇっ…」
大波にさらわれるように跳ねた千里の身体が、やがてぐったりとベッドに沈んだ。
乱れる呼吸。だるそうに瞼を伏せ、小刻みな痙攣に身を委ねて。
503電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:36:45 ID:swuBAQFi
「…ごめん、私ばっかり」
「いや…俺も、ごめん。今日はもう、余裕がないかも知れない」
慌てて鞄の中を漁り、ゴムを取り出した。
死ぬほど恥ずかしかったが、長い目で見れば持っていないことの方が余程恥ずかしい。男の嗜みと思い、頑張って二駅隣のコンビニで買って来たものだった。
震える手でビニールを破る。一度練習をしていた為、装着は比較的スムーズだったが、その過程で達しそうになるほどの興奮は想定外だった。
歯を喰いしばって耐えてベッドに戻ると、千里はさりげなく顔を背けながら待っていてくれた。

カーテンのように秘部を隠してしまったスカートをはだけ、耕一郎は深呼吸しながら自身を宛がう。
「は、…」
思わず洩れた声は、一体どちらのものだっただろう。
適度に濡れているにも関わらず、千里のそこは異物の侵入を拒むように、入口を閉ざしていた。
先端を軽く沈めた程度で先に進めず、耕一郎は歯噛みする。
「ん、ぁ」
苦悶の表情を浮かべる千里の髪を梳き、腰を屈めて唇を重ねた。
頬やこめかみ、耳にもキスを落とし、舌を這わせる。

「力抜けるか、千里…?」
掠れた吐息で囁くと、組み敷いた身体が僅かに弛緩した。
その機を逃すまいと自身に手を添え、耕一郎は一気に突き進む。
「ふぁ、…んっ!」
反射的に跳ね上がる千里の足。それが体制的に挿入を助け、ようやく最後まで収めることが出来た。
「痛かったな、…ごめん」
額に汗の粒を滲ませて謝罪する間にも、あたたかな内壁の感触は耕一郎を締めつけ、荒い吐息を引き出して止まない。
「ん、大丈夫。こ、いちろ、の…熱い…」
痛々しいほど細い腰を両手で捕え、耕一郎はゆっくりと動き始めた。
504電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:37:16 ID:swuBAQFi
「あぁっ、ん、ん、あぁんっ…」
ベッドの軋みと千里の矯正が絡まり合い、理性が一つ一つ弾けて行った。
初めはどうにか保っていた加減が、段々と効かなくなる。
それもその筈、千里もまた、耕一郎の動きに合わせて貪欲に身体を揺らし始めていたのだから、もう一人の意思でどうにかなる程度の快楽ではなくなっていたのだ。
「あんっ、耕一郎!んっ、んん、あ…いっ…!」
「は…っ、ち、さと…!」
およそ人体とは思えないほど、にゅるにゅると蠢きながら絞り尽くさんとする熱い内部。
名前を口にしていなければどうにかなってしまいそうで、耕一郎はうわ言のように千里を呼び続けた。

ひらひらと揺れるプリーツスカートの端から、薄く白い腰が覗く。
何と儚いんだろう。こんなに激しくして、壊れてしまわないだろうか。
だが、気掛かりを労わりに繋げる余裕はもうなかった。
快感が脳髄にまで達してしまったかのように、全てが白く塗り替えられる感覚。
耕一郎は息を荒げながら、止まれない己の愚かさを厭う。

「あ、あぁっ!は…あぁぁんっ!」
千里の身体が、一際強く強張った。二度三度と痙攣してから、糸が切れた操り人形のように力をなくしてベッドに沈む。
その途端内部が収縮を強め、目も眩むような強烈な快感が身体の中心から四肢へと迸った。
ほんの僅かな瞬きを、無様なまでに懸命に追いかけて駆け上がり、耕一郎は縋るものを求めて千里の身体をかき抱く。
重ねた唇を貪り合い、吐息を溶かし合って名前を呼んで。
夢中で腰を擦りつけた最後の力の欠片は、意識に空白が過った後、勢いよく弾け飛んだ。
505電磁黒黄「マイペース」:2009/05/13(水) 11:37:37 ID:swuBAQFi
すっかり日が暮れてしまった。一番星を斜めに見ながら、駅までの道を歩く。
「身体、平気か?」
「うん。そっちこそ大丈夫?」
「あぁ」
カッコつけて答えてみたが、本当のところ耕一郎はふらふらだった。ネジレジアとの戦いだって、ここまで消耗することはないのに。
ある意味、並の敵より強力。誰よりも強いのは千里なのかも知れない、自分にとっては。

「もうすぐ駅だし、ここでいいよ?私、よく考えたら痴漢なんかより強いんだもん」
「何言ってる。ダメだ」
冗談じゃない。たった一人でいらぬ危機に晒したくはないし、何よりこんなところで別れては淋しいではないか。
これでも必死で、別れの瞬間への覚悟を固めているのだ。
明日になれば学校で会えるとか、そんな事実は関係ない。どうしたって、離れたくない相手と不当に離れさせられる感覚に変わりはないのだから。

「ね、修学旅行、楽しみじゃない?」
「え?うん」
脈絡なく言われて頷くと、千里の指が耕一郎の手を捉えた。
小さく滑らかな感触に、先程の柔肌と嬌態を思い出しそうになって、慌てて意識を押し留める…が。
「…ちょっとでいいから、二人で抜け出したいな」
そう上目遣いで懇願され、あまりの可愛らしさに一気に妄想に沈み込んだ。
「ん…!」
つい勢いのままキスしてしまったら、千里は驚いたように声を上げる。

はっきりと答えられず、匂わせる形でしか返せないのは、自分の立場上どうかと逡巡する勤勉さと、「くそマジメ」な耕一郎の気質ゆえ。
だが裏を返せば、流されてしまえば何でもアリと言うことだ。それこそ主体性がないと我が身を嘆くが、だからこそ上手く行くこともあるのだろう。
「約束だからね?」
何を悟ったか、千里はにっこりと笑って見せ、繋いだ手に力を込めた。

どうしてやるべきか分からない、不甲斐なく不器用な男は、彼女に助けられ教えられ、一番歓ぶかたちを探し続けている。
「…明日も、うち来るか?」
早速、一つ得られた答えを口にしてみた。
千里は意外そうに耕一郎を見、一瞬はにかんだ表情を見せた後、心から嬉しそうに笑って頷いた。


<終>
506名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 11:37:46 ID:NlI3EYVA
>>494
フイタwww
殿が哀れなのか、爺が哀れなのか……

ドッチにしても見逃した悲しみに血の涙が……
早くDVD出ないかなぁ
507名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 18:50:01 ID:NTb/zCAA
>>496
テラGJ!!!
おねだり千里かわゆす!踊らされる耕一郎が羨ましいのおww
508名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 18:55:47 ID:w1bYXOTW
茉子の話をしていることはを見る殿の表情がすごく優し気だったなあ……。
殿はことはには優しいなと思う。
509名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 22:05:24 ID:B0mjfzIS
>>508
「姉さんみたいなもんだな」って言った時の優しい語り口もな〜・・・思わずリピート再生した
510名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 22:24:41 ID:qkqtRCkO
電磁黒黄ktkr
本放送の頃から好きだったから嬉しい
職人様GJ!&乙です


ことはに対しては基本的にみんな優しいと思うな
茉子と殿については言わずもがなだし、
千明もぶっきらぼうなようで優しく振る舞うしね

でも今回一番萌えたのは流之介の「それは無理だぞ〜」だったりするw
511名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 23:24:54 ID:w1bYXOTW
みんながことはには優しいってのは、その通りなんだけど。
殿「が」優しいのはことはに対してというところがポイントなんだよなあ〜。
まあ一番子供っていうのもあるかも知れないけど。
でも子供だと思ってる相手に不意にドキッとしたりしたら、と思うとかなり萌え。
512名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 23:52:56 ID:Q4lcockn
真剣好きの人はまったく空気読まないってことは良く分かったわ

もう真剣オンリースレ立てたほうが良くない?
513名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 23:59:21 ID:42tDay/K
そういえば今年の妹系キャラはことはだけど、
去年は2人とも妹属性だったことに気付いたw
514名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:07:13 ID:th6gKd0Z
また殿黄厨とやらが暴走し始めたか

マジで真剣儲隔離してほしいわ
515名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:15:51 ID:7WUo4JRS
殿黄信者の価値観の押し付け本当うざい。

そして電磁黒黄職人GJ。元作品は知らんが楽しめたんで。
516名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:22:44 ID:bi5Xli/J
電磁黒黄GJです!
お互い優等生だけどタイプの違うこの2人が本放送時、大好きだったから、身悶えしてしまいましたw
ああ、電磁久しぶりに見返そうかな〜
517名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:34:23 ID:8SqDmF3O
また真剣隔離厨の出没か。この話、何度目だよ。
現行追い出してどうするよ。
気に入らないなら別の話題で盛り上がるようにすればいいだけだろ。
518名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:35:09 ID:bi5Xli/J
真剣、語りたいのは分かるけど、ちょっとタイミングとか、他のCP好きな人の事も頭に入れてくれると嬉しいな。
現行が隔離とか、独立とか言われてしまうのは、もう毎年の事だからしょうがないのかも知れないけど、
ほんの少しお互いに譲り合うだけで違うと思うんだ。
とりあえず、職人さんの作品を押しのけるみたいに語りあうのは、良くない事だと思う。
一応、ここエロパロ版だしねw
519名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 00:41:11 ID:IqcYXZ76
他作品でスレが埋まるのが気に入らなくて語り合いだしてるのは真剣厨の方じゃんw
それで
>別の話題で盛り上がればいい
って厚顔無恥にも程があるわ
520名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:02:54 ID:uk7VndjH
押しのけるって…
二つの話題の併用不可にしたいならそう決めてテンプレにでもなんでも書いておけば良い。
職人さんが来た後は一定期間かレスが過ぎるまで他の話題不可でもなんでも。

二つの流れがあってその一つだけに反応したからってそこまで叩くのは流石にどうかと。
521名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:11:01 ID:7WUo4JRS
>>520
そんな常識的なことまでわざわざテンプレ化せにゃならんの?
そういう変な開き直りするとこが叩かれんだと思うよ、真剣厨って。
しかしここ職人いなくなる訳だよな。折角投下してもこれじゃ気の毒すぎる。
522名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:28:52 ID:uk7VndjH
それを常識と言うのはどうよ。

そりゃ投下した後に全然違う話題が始まったら期待した分一瞬凄く凹むけれど、
カプ好きな人に読んでもらえて、レスもらえたら嬉しい。もらえなかったら、同好の士は居なかったんだと諦める。
レスが嬉しいだけで、別に流れを求めてるんじゃないし。
523名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:40:51 ID:bi5Xli/J
ああ、押しのけるは言い方が悪かったかも知れない。ごめんなさい。
ただ今回、投下から一分もしないうちにまったく触れずに、他の話題が話されてたから、ちょっとどうかなと思っただけ。
(その後は触れてた人もいたけど)
乙とかGJだけでも結構、書き手としては『ああ、読んでくれた人がいたんだな』って嬉しかったりするからさ。
正直、他の戦隊も好きだし、職人さんのお話読むのは大好きだし、真剣も結構はまって見てるから、
現行隔離とか職人さんが投下しづらい状況になるのは悲しいなって。
でも余計空気を悪くしてしまったかも知れない。ごめんなさい。
524名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:48:55 ID:91HONRTh
>>506は携帯だった場合、打っているうちに投下されたというのも十分考えられるけどね。
でも、いくら投下するときに、NGワードを入れるのがお約束だとしても、
やっぱり読んでもらいたいから投下する訳だし、
一日くらいはレスも投下も間を置くって、このスレの暗黙の了解だと思っていたんだけどな。
525名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:51:26 ID:uk7VndjH
いや逆に1分も経ってない即レスすぎるから、リロしないで職人さんいるの気付かずに話題に出してしまったのかと。
真偽は分からないけれど、一度出ちゃった話題について触れるなと言うのも極端すぎるし。
ちゃんと二方向にレスしてる人もいるからそこまでとがめだてする人がいることに疑問を感じただけです。

絡んでスマソ。以下まったりとどうぞ。
526名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:53:56 ID:7WUo4JRS
>>522
ええぇー……。
元々消費の早いスレじゃないんだから、投下後はある程度(少なくとも1日は)作品に対するレスを待って、
その後に雑談だのネタ振りだのをするってのは暗黙のルールに近いと思ってたが違うのか?
常識ってのは言いすぎだったかも知れんけど、今までそんな感じでやって来てたように思うし。

さすがにこれ以上はしつこいからこれで終わらせるが、個人的には>>518に同意だな。
真剣、特に雑談に関しては、少し余計に注意を払ってもらった方がいいかも知れん。真剣自体は好きだし、力作を投下してくれた職人方には今でもGJだが、色々タイミングが悪すぎるんだよ。
何度もこんな流れを繰り返すのは、スレの為にも良くないしな。
527名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 01:59:25 ID:7WUo4JRS
ああすまん、チンタラ打ってたら話終息してた。
色々あるけど、ここで楽しませてもらって本当に有り難いと思ってるんだ。
これからも期待してるから、より良い方向に行けばいいな。
528名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 07:47:47 ID:qnMFiQ9M
タイミング逃しましたが電磁黒黄GJ!!!!大好きなカプなので凄く嬉しい!
甘酸っぱさ漂う青春なふたりが可愛くて乙!
529名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 09:36:17 ID:iyjUOcM6
真剣殿黄エロなし。
NGワードは「添い寝」です。
530真剣殿黄「添い寝」1:2009/05/14(木) 09:37:40 ID:iyjUOcM6
月の明るい夜。ことははまた姉の夢を見て目を覚ましてしまった。
泣きたくなったわけではない。だが、身体を起こし部屋を出た。
「綺麗なお月さんや……」
しんと静まり返った屋敷で、たった一人庭を散策する。

ふらふらと歩いていると、人の声が聞こえたような気がした。
「ここは……」
丈瑠の部屋の近くだった。
声はその部屋から聞こえてくる。
呻き声――そんな苦しげな声だった。
「殿さま?」
ことはは思わず駆け出していた。

「殿さま……?」
そっと障子を開けると――薄暗い部屋の中で丈瑠が魘されていた。
「父……上……母上……!」
音を立てないように近寄ると、随分と寝汗をかいている。
「悪い夢でも見てはるんやろか……」
丈瑠の父母が幼い頃に外道衆に殺されたことはことはも知っている。もしかしたら、その時のことを夢に見ているのかもしれない。
「殿さま……殿さま……!」
ことはは、苦しげに伸ばされた手を取り、声をかけた。
「殿さま、大丈夫ですか?」
丈瑠の手を両手でしっかりと握って、ことはは殿さまが悪い夢から覚めますようにと願う。
531真剣殿黄「添い寝」2:2009/05/14(木) 09:38:19 ID:iyjUOcM6
「こと……は……?」
ふいに目を覚ました丈瑠は自分の側にいる人間が誰なのか、認識するのに少し時間が要った。
「何故、ここに?」
当然の質問に、ことはは口ごもった。
「あ、あの……庭を歩いてたら、その……殿さまの声が聞こえて……」
「もしかして、俺は魘されてたのか――そういえば、夢を見ていたな……」
部屋の中でも月明かりのせいか、丈瑠の表情が暗く翳るのが見てとれた。
ふと、自分の手がことはの小さな両手に包まれていることに丈瑠は気づいた。
「ことは……」
「あ、こ、これは……殿さまが悪い夢を見ないようにと思って……」
「側についていてくれたのか……恰好悪いところを見られたな」
身を起こした丈瑠が薄く笑う。
「かっこ悪くなんかありません! 悪い夢見たら誰でもそうなります!!」
「そう……か……」
ことはの剣幕に丈瑠は押されていた。
「父と、母が死んだ時の夢を見ていた……子供だった俺には何もできなかった。ただ、見ていることだけしか。両親だけではない、他の何人もの人間が俺の前で死んでいった――」
遠い目をして、丈瑠は呟く。
「そんな夢を、しょっちゅう見はるんですか?」
ことはの目には涙が浮かんでいた。
「お前が泣くことはないだろう。そうだな……時々見る。その度に魘される――今夜のように」
「うちが一緒に寝てあげます!」
「え?」
突然の言葉を丈瑠が意味を理解するより早く、ことはの胸に抱きこまれてしまっていた。
「こ、ことは……!?」
「うちが、悪い夢身ぃひんように、ずっと側にいます!」
「え、こ、ことは、それは――」
「せやから、殿さまは安心して眠ってください!」
他意はないことはわかる。言葉のままの意味しかない。
しかし、いくらなんでもそれは。
そう丈瑠が断ろうとする隙も与えず、ことはは抱き締めた丈瑠ごと布団に入ってしまった。
きつく拒絶すればことはは傷ついてしまうだろう。そう思って丈瑠はされるがままに従うことに腹を決めた。
「殿さまは……ええ夢だけ見てください……」
そう言うと、ことははすーすーと寝息をたてて眠りに入ってしまった。大事なものを守るように丈瑠を抱きながら。
「まったくお前は……」
丈瑠はことはのことをまだまだ子供だと思っている。そんな子供を戦いに巻き込んでいることに胸の痛みを抱かないわけではないが、ことはも侍の一人。丈瑠が命を預かり、己が命を預けた相手でもある。
しかし、そんな丈瑠でもこんな態勢では相手に異性を感じないわけにはいかなかった。
それでも、ことはの優しい心に傷をつけたくはない。
そんなことを考えているうちに、丈瑠にもゆっくりと眠りが訪れていた――。

532真剣殿黄「添い寝」3:2009/05/14(木) 09:38:59 ID:iyjUOcM6
確かに悪夢は見なくなった。魘されることもなくなった。
しかし。
まさかあれからことはが毎晩枕片手に寝所にやってきては、母が子をあやすように丈瑠を抱いて眠るようになるとは、丈瑠自身思ってもみなかった。
そしてそれを拒絶できない自分にも。
悪夢は見なくなったが、丈瑠は別の意味で苦しい立場におかれることとなった。
毎晩ことはの柔らかい身体に密着されて、丈瑠の中の「男」の部分が悲鳴を上げ始めていた。
自分に添い寝していることはから、甘い匂いがしてくるように感じる。
きつく抱いたら壊れてしまいそうな小さな身体を、思い切り抱き締めてしまいたくなる。
ふんわりと柔らかそうなくちびるに、くちづけしたくなる――。
そんな丈瑠の懊悩も知らずに、ことはは今夜も丈瑠の元へやってきた。
「殿さま」
無邪気な顔が、声が、正直憎らしくなる。
「ことは――」
やはり、こんなことを続けていてはいけない。
そう言うと、ことはは悲しそうな顔をした。
「なんでですか? うち、お邪魔ですか?」
「邪魔とかそういうことではなくてだな……」
以前の丈瑠なら、はっきり邪魔だと言えただろうが、今の丈瑠には何故かそう言い切ることができない。
「ほな、なんでです?」
「……それは……お前といると……」
ええい、ままよ――と、丈瑠はいきなりことはを押し倒し、くちづけた。
「んん……!?」
ことはは驚きで目をぱちくりさせている。
くちびるを離し、ことはを見下ろす。
「俺たちは男と女だ。一緒に寝ていると……こういうことをしたくなる」
だから、もう来るのはやめろ。
「お前は嫌だろう?」
「嫌とちゃいます」
「え?」
驚いて、嫌だと思って、もう来なくなる――はず、だった。
しかし――。
「お姉ちゃんが言うてはりました。キス……は、好きな人とするもんやて。うち、殿さまのこと大好きやから、嫌とちゃいます」
「なっ……!」
無垢な表情でことはは言い切った。
どこまでわかっているのか。「好き」の意味をちゃんと理解しているのか――?
「殿さまがしたいんやったら、してください。うちは全然嫌とちゃいます」
いや、わかっていない。たぶん、全然わかっていない。
「お前……その『好き』は、いったいどういう意味だ?」
「どういう意味て?」
「お前は、流ノ介や千明のことも『好き』だろう?」
「はい」
「ならば、あの二人ともこんなことをするのか?」
「え……!?」
初めてことはの顔色が変わった。
考え込んでいる。
「し……ま、せん……」
ぽつりと言った。
「流さんや千明とは、しません……殿さま以外の人とはできません!」
ことはの目に涙が溢れだした。
「お前のその『好き』は――俺だけに対して、なのか……?」
「……はい」
丈瑠の胸の奥から熱いものが込み上げてくる。
自分の気持ちにも、丈瑠は初めて気づいた。
これは、恋だ――。肉欲だけではない、心からの気持ち。
ことはに、恋をしている。そしてことはも自分に。
ならば、余計に――。
533真剣殿黄「添い寝」4:2009/05/14(木) 09:39:33 ID:iyjUOcM6
恋する者同士が閨を共にしていたら、行き着く先は見えている。
既にことはに対して肉欲を抱いてしまっている自分ならなおさらだ。
「やっぱり、もう駄目だ」
身体を起こし、丈瑠はことはに言った。
「俺も……お前が好きだ。お前以外の者へのとは違う『好き』だ。だから、もう一緒に寝るのは無理だ」
「なんでです? 殿さまもうちのこと好きでいてくれはるんやったら……」
「だから、だ。これ以上一緒にいたら、俺はキ……ス……以上のことをお前にしたくなってしまう」
「キス以上のこと?」
きょとんとした顔でことはが丈瑠を見た。
想像通り、ことはにはそれ以上の知識はないらしい。
そんな無垢な少女にどうして自分の欲をぶつけることができようか。
「今は、まだそんな時ではない」
「今は――って、そしたらいつかはするんですか?」
まさかそんなことを聞かれるとは思ってもみなかった。
「それは……いつかはするというか……したいというか……いや、そうじゃなくて……その……」
しどろもどろになりながら、丈瑠は答えにならない返事をしていた。
「殿さま?」
「とにかく! そういうことだから、もうお前は自分の部屋で寝るんだ。いいな?」
「…………」
ことははしょんぼりと俯いた。
「わかりました……うち、自分の部屋に戻ります……でも……」
「なんだ?」
「もう一回……その……キス……してください……」
顔を真っ赤にして乞うことはに丈瑠が抗えるはずもなかった。
ことはの顔を両手で包み、そっとくちづける。
もう一回のはずが、何度も角度を変え長いキスをした。丈瑠の欲望はもっと深いくちづけを望んでいたが、それは理性を総動員して抑えた。
「さあ、もう戻れ」
ことはの枕を渡し、そう告げた。

廊下を歩くことはの足音を聞きながら、丈瑠は思った。
一緒に寝ていなくとも、自分はもう悪夢を見ることはない。
大切な「思い」を得たのだから――。
534真剣殿黄「添い寝」:2009/05/14(木) 09:40:39 ID:iyjUOcM6
以上です。エロまでいこうか、どうしようか迷いましたが、とりあえずキス止まりで。
535名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 09:51:57 ID:ymoTp9ku
>>530-533
GJ!“理性を総動員”殿の苦悩に気の毒だけど萌えました!お子様ことは、罪な子w
536名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 13:05:00 ID:jpBZWfXt
ことは可愛い!
ことはの無邪気さで、殿の鉄壁の理性が崩れ落ちるのって、いいね〜
537名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 13:41:03 ID:8SqDmF3O
GJ!
「いつかはするんですか?」って……いつになるやらって感じだね。頑張れ殿!w
538名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 17:30:12 ID:wFb2JkZ1
これはまた蛇の生殺し状態の殿様でw
ことは、いいぞもっとやれ!(笑
539名無しさん@ピンキー:2009/05/14(木) 20:43:49 ID:aLgUG75c
GJ! 無邪気なことは可愛い! 殿の理性がぶち切れるのが待ち遠しい!
540名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 00:58:32 ID:uzfmCXAt
>420
レス遅いけどgjでした。劇場版みたときのうれしさがよみがえったよ
541名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 18:04:27 ID:2gBGdMNK
殿ネタウザイ
あんな不細工レッドには萌えない
542名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 18:06:55 ID:GXZ5ATKF
>>541
賛成も反論もあるだろうがここでその発言はノーマナー
自分が同じ事を言われたらどう思うよ?

嫌いなキャラ名やカップリング書きのIDを専ブラで見えないリストに入れれば解決
これ以上荒れたらもちろん俺はお前のIDをあぼーんリスト
543名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 18:18:14 ID:BLZYhY0D
「殿」だの「黄」だのをあぼーんしたらどうなるんだよ…
544名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 21:39:34 ID:G6vrST74
あぼーんの連続になるわなw

「その年の戦隊作品の専スレ作れ!って毎年言われるけど」
と上のほうで言われてるけど、
今年専スレ隔離ってウザがられてるのは別に当年戦隊でどうしても作品が多くなるから、
だけじゃないと思うぜ
このスレ三年前から見てるけどな。
545名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 22:10:13 ID:N3HC40sQ
今年の専スレっつーか、今年の黄色の専スレでも作ればいいんじゃね。
546名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 22:26:29 ID:5nLJLduL
赤黄vs緑黄vs桃黄の派閥争いで埋まりそうだな、そのスレ
547名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 22:44:45 ID:PnuRaWxO
殿桃も負けてないぜ
548名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:04:34 ID:9x5mX5eh
もう殿様専用スレでいいんじゃね。真剣信者はみんな殿様が好きなんだろうし
549名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 23:36:03 ID:JWbxf9l3
緑桃好きだって、ここにいるぞー!
550名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 00:02:14 ID:G6vrST74

551名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 00:17:31 ID:T959v4QD
いや、殿と黄色マンセーに空気読めないのが多いから隔離して好きにすれば?って話だろう。
そりゃ他のキャラが好きな人だっているだろうさ。

それにしてもシンケンは青でノマカプやってる人少ないんだなー。
殿よりよっぽど女の子と絡んでるだろうに。やりにくいのかな。テンション的に。
552名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 01:10:25 ID:uv4EL3+n
まぁまぁ、まったり行きましょうや
妙な流れになっとるよ
553名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 01:19:30 ID:W05IymaP
わんこsな青と黄にも一票いれてくれんかね
554名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 06:01:37 ID:gZBXpeme
うん、まったり行こう。
555名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 06:26:02 ID:jVUN6AVZ
殿イラネ
556名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 11:44:04 ID:N7ab8Ymb
>>555
いらないのはお前だ
557名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 19:03:11 ID:xyyK+Y4s
ちょいと真剣緑黄の年下コンビ好きが通りますよ
あの2人、一緒にいるだけで可愛すぎてにやにやネタならたくさん思い浮かぶが
そこから先の妄想は足踏みしてしまうよ
誰かエロに挑戦してくれないかな
558名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:31:11 ID:4j2EroP+
>>544
今年はボウケンのときに似ているな。
あの時も似たような空気になってたと思う。
前身のデカレンカプスレから見てるけど。
559名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 20:33:13 ID:o7pWEN0Y
>>557
自分も緑黄好き過ぎる。本当に可愛いよなー。
ぜひその素敵なネタを聞かせてくれ!
そして、いつになるかわからんが自分もエロちょっとがんばってみるノシ
560名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 23:31:10 ID:++/XKcie
ボウケンの赤桃信者は確かにうるさかった
最終回以降は特に。
中盤は赤桃VS銀桃の対立がウザかった思い出が。
赤オタも銀オタも方向性がちと違うだけで痛々しさは同程度だったもんな
561名無しさん@ピンキー:2009/05/17(日) 23:43:58 ID:vhshIfUG
まあまあ、また〜り行こうや。
このスレ好きだし職人さんにいつも感謝だ。

真剣緑黄に、なぜか萌えてしまう時期もあった。

でも、どのカプも美味しくいただいてるよ。
562名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 08:07:00 ID:lijhvKMz
>>556
うるせえよ松坂ヲタ
563名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 21:17:26 ID:4JAjQ+WS
ヘ(ё)ヘ
564名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 23:41:41 ID:jbcu+IYs
皆さんスルー検定の時間ですよ〜
565名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 16:30:54 ID:JmQJ97yo
シンケンメンバーは不細工揃い。
566名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 22:01:18 ID:IcYxs3va
イケメン揃いの戦隊ってありましたっけ?
567名無しさん@ピンキー:2009/05/19(火) 22:25:52 ID:4bjBDKid
だから絡むなっつうの。

ゆったり、次の職人様の食指が動いてくれるのを茶でも啜りながら待ってます!
568名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 03:21:35 ID:Ej43FlDs
外道なカプでも大丈夫ですかね、とドキドキしつつ投下です。

・ドウコク←太夫前提の、十臓(人間体)×太夫(怪人体)の身体のみの関係
・時系列で言うと、12話以降
・凄い勢いで爛れてます
・薄皮太夫・外道衆に関する捏造設定が多いです

駄目な方はNGワード「淋しいしずく」でお願い致します。
569十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:24:12 ID:Ej43FlDs
 鬱蒼とした緑が濃い影を落とす森、それより暗い影を作り出す山に空いた洞窟の中で、身体の奥の暗がりから淋しい滴が零れ落ちる。
 陽の当たる入口からは離れているが、岩肌が光を反射して辺りはうっすらと明るい。
 岩の壁が緩やかな角度で傾斜している岩棚の上に横たわりながら、薄皮太夫は自らの秘所に手を伸ばしていた。
 零れた滴を指で掬い上げ、ねっとりと花芯に絡ませる。
 中心をこねくり回していた指を下の割れ目に伸ばし人差し指と薬指で広げると、先ほどから蜜を零してとろけていた箇所にぐっと中指を突き入れた。
 つぷ、つぷ、と指し入れを繰り返しながら、愛液を絡めた指でまた芯を弄ると、痺れるような快感が沸く。
 左手は肌蹴た胸の袷から覗く胸の先端を抓んだり、押し潰したりの愛撫を繰り返していた。
 行為の間も蒼褪めたままの唇から、いつもより高い温度の吐息が零れ落ちる。
 こんな場所に人は立ち入って来ないだろうが、声を漏らすのは羞恥が邪魔をした。
 もっとも、場所が何処であれこのような行為に及んでいる事自体が、本来ならばよほど恥ずかしい事であった筈なのだが――

 事の発端は、三味線の弦の為に絹が必要となった所にあった。
 打ち掛けと違って弦の絹はそれほど多量に要る訳でもない。
 本来ならば現世に出るにはナナシの供が付く所だが、以前影武者を見抜けなかったというナナシの失態についてまだ腹に据えかねる所があった為、今回はお付きを掃っていた。
 もとより要りようになったらいくらでも隙間から呼び出せるのだ。
 わずかな時間の出歩きであれば初めからは必要ない。
 シンケンジャーに目にもの見せるのは次の機会と決めて、奴らが来る前に移動して事を運べば絹などすぐ手に入る。
 そう考えて、ドウコクが深酒のせいで寝込み、シタリが自室で研究に篭っているのを良いことにただ一人現世にやってきていた。
 そしてその通り、弦に必要な量の糸はすぐ手に入ったが――その過程で、予期せぬものを目にしてしまった。
 言ってしまえば男と女の交わいなのだが、そのものを久しぶりに目にした太夫は、丁度晩春の噎せ返るような気候と相まってその気に中てられてしまった。
 かつて人間だった頃の記憶が呼び起こされ、身体の奥が甘く疼く。
 過去にも、外道衆となってから幾度かこのようなことがあった。
 特に生前の記憶が強く残っていた頃は、色を鬻いでいた習慣のせいで疼きが酷かった。
 それは生きていた頃のように、周りの者を堕とし、手を引くことによって慰められる筈だった――けれど、アヤカシには人間と違う理があった。

三途の川から形を成し、生きも死にもせずに存在し続ける。
 そこには種を残す行為も、その概念すらなかった。

 自分を囲ったアヤカシ共の長・ドウコクですら太夫に手を出したり、伽を命じたりするようなことは無い。
 それどころか、言葉や行動で暗に色を仕掛けても効かないのだ。
 ドウコクにとって太夫を愛でる事は、三味線の音色とその容姿の美しさを楽しむという、いわば愛玩行為でしかなかった。
 では、その疼きをどうするか――全てを吐露して、自分から誰かに情けを請う?
 それはプライドの高い太夫にとって、何よりも耐え難いことだった。
 こうして、己の手で身体を慰めることよりも。

 それ以来、どうしても肉欲が収まらなかった時にだけ現世にやってきて、自慰をすることで身体を鎮めていた。
 外道衆となった今でも、雌としての器官は人間と同じ位置にあってあさましく快感を得ようとする。
 けれど時が経つにつれ、生々しい記憶も乾いたものとして見つめ、欲望が身体中を駆け巡ることも少なくなっていた。
 故に、本当に久しぶりに呼び起こされた疼きは激しく、到底我慢しきることのできないものであった。

「ぁ、ふ…んぅ…」
 自らの手によって与えられる刺激に身悶えし、かすかに首を振る。
 右に見えるのは洞窟の奥の闇、左に見えるのは外の光。
 三途の川の淡い光に慣れた太夫はそのどちらも気に入らず、眼を閉じる。
 暮れか明け方か分からないような赤い光と、その光の中でいつも鈍い血の色に見える姿を瞼の裏に思い浮かべる。
 男を知っている過去の記憶は、こうやって一人で己を高める時でさえも想像の中の相手を必要とした。
 熱く質量を持った男の物が自分を刺し貫き、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜる淫らなイメージ。
 それには生前の記憶の中の、嫌ってすら居た人間の男たちでは駄目だった。
 今だって、心から愛している男など、いないけれど。
 ただ、もっとも近くに居て、嫌ってはいない者…それがドウコク、であるだけだ。
570十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:25:17 ID:Ej43FlDs
 右手が忙しなく動き、濡れた芯を擦り揉み転がす。
 左手も胸を弄るのをやめて下に伸ばされ、ひくつく下の口に挿入されて切ない疼きを慰めていた。
 けれど、太夫の細い指では到底足りない。
 もっと大きな、太いものを欲しがっている。
 体色よりもっと赤黒い、大きくて猛々しいドウコクの男根で貫かれること、強い力で押さえつけられ蹂躙されること、舌と牙で身体中を嬲られること……。
 淫らな想像が頭の中を駆け巡り、熱に浮かされたような状態のまま、太夫は絶頂を迎えようとした。
 その時、

「随分楽しそうなことをしているな、薄皮太夫」 

 突然声を掛けられ、心の臓がドクリと爆ぜる。
 一瞬にして快感から引き戻され、かろうじて傍に置いてあった三味線の撥を掴み、声のした方へ投擲した。
 しかし撥はあっけなく指と指の間で止められる。
 声の主は撥を指で弄びながら、ゆっくりと人間の姿で光の方へと歩み出てきた。

「十臓…!お前が何故、ここに…!」
「それはこちらが聞きたい。俺は休息を破られただけのこと」

「もっとも、何をしに来たかはすぐに見て取れるな…」
 その言葉に、太夫の中の羞恥と怒りが一気に湧き上がる。
 人間でもアヤカシでも、見られたら殺してしまえば良いこと。
 けれど、よりにもよってこの、ドウコクですら取り逃がした男に目撃されるとは――
 今度は三味線を掴み、弦を切って一気に仕込み刀を引き抜こうとする。
 けれどもその一瞬の隙に間を詰められ、腕を三味線ごと顔の前まで引き上げられて、身体を元居た岩に押し付けられた。
 太夫の首筋に、先ほど放った自らの撥の冷たい切っ先が当てられる。
「…!!」
「そう騒ぐな、邪魔をしに来たわけではない」 
 よりにもよってあの場面でやってきて、このように組み伏せておいて一体何処が邪魔でないことがあろうか。
「貴様…!」
 憤ろうとして、しかしその瞬間脚の間に割り込まれてきた十臓の身体の動きとその意味にはっと気が付かされる。
 自らを慰めていた女が男に組み伏せられていたら、その状況の意図する所はただ一つ。
「手伝おう」
 まるで何事も起こっていないかのような淡々とした風情で、簡潔に言葉が述べられる。
「…っ!誰が、貴様になど…離せ!」
「それでも良いが…このこと、アヤカシたちに話しても良いのか」
「貴様の言うことなど、アヤカシ共が信じるものか!」
「信用が無いのはお互い様だ」
 痛い所を突かれて脅される。
 半分人間である十臓も、元人間である太夫も三途の川で異端視されているのは変わらない。
 アヤカシ共から見た二人の明らかな違いは、ドウコクの後ろ盾があるか無いかというだけのこと―しかしそれも、裏を返せばアヤカシ共の太夫への反感の元となる。
 もし十臓がこのことを広めた場合、どうなるかは火を見るより明らかだった。
「…ドウコクがお前を生かしてはおかない」 
「だが、このことはドウコクも知らないのだろう?」
 先ほどまで熱を持っていた箇所に十臓の膝がぐり、と押し当てられ、思わず背が跳ねる。
「外道衆の男は女を抱かない―あの男には、永遠に理解できない事柄だ。
 だが、人間の記憶を持つものには分かる。
 救いがたい欲望が、アヤカシになった身体を蝕むことも…その辛さも」
 そう呟くと、十臓は太夫の腕を解放した。
 未だ、仕込み刀を抜けば瞬時に喉もとの撥で首を掻き切られる距離だ。
 けれど口元から出す妖気の炎であったなら、牽制にしか使えなくともこの男を自分の上から退かせることができるかもしれない――しかし。
 十臓の言葉に、太夫の心は揺らいでいた。
 三途の川に居る者たちには決して理解できない苦しさ、辛さ。
 それでも求めずにはいられない浅ましさを、この男も知っている、と思うと。

 十臓の指が太夫の脚の付け根に触れ、ゆっくりと周辺をなぞる。
 張り詰めたこの場に似合わない優しい手つきに、背筋が震えた。
 触れられたくない、と頭では抵抗している筈なのに、指が辿った箇所から湧き上がる感覚をもっと追ってしまいたくなる。
 長剣を扱う硬い指と大きな手は自らのそれとあまりにも異なった感触で、そのことが淋しがっていた肌を歓喜させ、頭の中を混乱させる。
571十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:26:14 ID:Ej43FlDs

 もし、ドウコクがこのことを知ったら――?

 十臓はドウコクに楯突いた男だ。
 ドウコクの元に居る太夫が、その男と関係を持ったとしたら、――けれどそれは、ドウコクにとってどういう意味を持つのだろう。
 ドウコクの与り知らない部分の太夫の欲、身体、心は、ドウコクにとってどんな価値があるというのだろう。
 
 あの男には永遠に理解できない。
 その言葉が胸を抉って――知らぬ内に、手から力が抜けていた。
 掴んでいた三味線がごと、と音を立てて地面に落ちる。
 それが合図となったように、太夫の首からも凶器が離された。
 熱をはらんだ光を持った十臓の黒い眼が、太夫を覗き込む。
 抵抗がなくなったことを確かめるように、ゆっくりと唇が重なり、太夫の口内が明け渡された。


「ん…んぅ…んん…」
 中心を幾度も幾度も苛め抜かれ、過敏になっている所をまた舌で弄られる。
 ねっとりとした舌が唾液と愛液の混ざったものを掬い上げ、秘裂や芯に塗りたくってはしゃぶり、また塗っては吸う繰り返し。
 その下で物欲しそうにひくつき涎を零している所は放っておかれ、もう何度も絶頂に達したと言うのに、未だ指の一本も挿れられていなかった。
 手を口に持って行き必死に声を堪えていても、核を指で押し潰され、割れ目の周辺を舌で突っつかれ汁を吸われると、抑えきれず嬌声があがる。
「んん!…ふ…くっ…」
 イかされる度に身体の奥が疼いて欲しくて堪らなくなるのに、十臓は一向にそこに構わずに、股の間に顔をうずめて太夫を追い詰めることだけに集中している。
 どれだけ快くても、本当に欲しい快楽は与えられない。
 これでは自慰と変わらない――いや、自慰より性質が悪い快感の責め苦だった。
 人で無い故に体毛がない太夫の秘所は、幾度も達したせいで今では十臓の髭が触れることすら刺激となってしまう。
「…十臓、十、臓・・・や、あ、ああっ!」
 非難の意を込めて名を呼んだつもりが、応える代わりに舌できつく吸い上げられてあられもない声と共にまた昇りつめる。
 この期に及んで、また喰らい付こうとしていた十臓の髪を掴んで押し留め、ようやっとこちらを向かせる。
「いつまで、こうしているつもりだ…!」
 焦れた声でそう急かすと、十臓は何食わぬ顔で太夫を見つめ、口の周りに付いていた液を舐め取りながら飄々と答えた。
「嫌か」
「お前に、長いこと触れられているのは……気色が悪い」
「ならば、今すぐにやめても良いが」
 精一杯の反感を込めて言っても、あっけなく返される。
 そんなことできる筈がない、と思ってはいても、表情も考えも読めない男の本心には確信が持てず、言葉に詰まった。
「…良いから、早く終わらせろ」
 辛うじてそう搾り出すように呟くと、初めて十臓の表情に変化が見えた。
 口が笑みの形になり、眼はきゅっと細められる―かすかに残忍さが漂よう、肉食獣の笑みのように。
「欲しいのならば、素直に言えば良かったものを」
 十臓は太夫に覆いかぶさると、至近距離で何事かを囁く。
「……みせろ」
「…なに?」
「強請ってみせろ、と言ったんだ」
 十臓の指がなめらかに動き、服の下に潜り込んで太夫の下腹を撫でた。
 その奥の器官の輪郭をなぞるように指が滑らされる。
「ここに、欲しくて堪らないのだろう」
 微量な圧力を掛けられ、触れられた所からずくずくと疼きが沸き起こる。
 逃れようと身をよじると、熱を持った硬いものが脚の合間に押し付けられ、はっと期待が閃く。
 けれどその先端は本来の入口より上に行き、先ほどまで舌で弄られ濡れていた箇所を狙うように動いた。
 ずちゅ、ずちゅ、とぬめりが利用され、望んだものが、散々虐められ抜いた望まぬ場所をぐりぐりと責めようとする。
572十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:28:20 ID:Ej43FlDs

「やめろ、十臓っ…!」
「俺はこのままでも良いんだが…?」
「い、いやぁ……ああ…」
 止めさせようと手を伸ばした拍子に股の間で動くものを見てしまい、その形と大きさにかあっと身体の奥が熱くなる。
 欲しい、欲しい、欲しくて堪らないものが、すぐ、近くにある――。
「……、…」
「聞こえないな」
「………い、れ…て…」
「何処に…何を?」
「…わちきの、中に…お前のものを、いれて欲しい…!はやく―…!」
 その言葉を言うや否や、ぬぷ、と待ち望んでいたものが秘所にあてがわれた。
 はやくと急かしているのに、勿体をつけるようにゆっくりと挿入され、徐々に内部が暴かれていく感覚に肌が粟立つ。
 熱くて、硬く大きいものを銜え込んでいる感触に、脳髄が痺れた。
 あ、ああ、と吐息のような声を漏らしながら唇を喜びに震わせる。
 全てが収めきられた時、太夫はまた軽い絶頂を迎えた。
「あ、ん…あふ…」
 余韻の残る中、奥まで届いていた男根はまたずりゅずりゅと入口まで引き戻される。
 しかし抜く寸前のところでまた中に突き入れられ、いろいろな角度から探るように抜き差しが繰り返された。
 ゆるく揺らされていた太夫の腰が、ある浅い一点を突くとびくりと跳ねる。
「う、あ!」
 十臓はその箇所を逃さず、ゆっくりと焦らすようにつつき、擦りあげる。
 口を覆おうとする太夫の手は十臓の手に邪魔され、すすり泣きのような嬌声が洩れ出た。
 突くと先端がぐぬぐぬと壁を擦り、抜くとえらの張った部分に襞を抉られ眩暈がするような快感が襲う。
「いやぁ…あ、あん、…くぅ、ふ、あ、あ…!」
 もっと激しく扱われたいと思っても、言葉でそれを伝えるなど到底出来ない。
 硬い岩の上で組み伏せられているせいで、自ら身体を動かして快感を追うことも難しかった。
 ただやり場の無いもどかしさが、拒絶の言葉となって口から零れ落ちる。
「う、うぁ、い、いやっ…はぁ、あぅ、ああ、やぁ…!」
「ここは嫌か?」
 分かっているだろうにわざと感じる部分を外して突かれ、その代わり先ほど散々弄っていた花芯にまた指で触れようとする。
「ずっと一人で慰めてきた所の方が快いか」
「ふ、ふざ、けるな…はぁ、や、そこ、は、だめだ…ああっ!」
 中から突かれる快感と外から責められる快感で、徐々に追い詰められていく。
 完全に主導権を握られている腹立ちまぎれに、寄せられた首筋に噛み付こうとするが、それすらも察知されたのか、あと少しの所で首筋は行ってしまう。
 大きな手で乳房を掴まれ、先端を抓まれ爪を立てられた。
 捻り潰すような刺激が与えられると、男の物を銜え込んだ内部がきゅうきゅうときつく締まる。限界が近かった。
「はぁ、もう、ん、んん!あ、あっ、ああ――!」
「くっ――」
 背筋がしなり、脚を震わせながら太夫が達した。
 男根がきつく締め付けられるが、十臓はぐっと堪えて吐精感をやり過ごし、一旦太夫の中から己のものを引き抜く。
「あ――じゅ、十臓…?」
 自分の中にあった熱と質量が引き抜かれる感触に、思わず名残惜しそうな声が洩れた。
 未だ太夫しか気をやっていないのに行為を中断した十臓の意図が分からず、戸惑ったように名を呼ぶ。
「太夫」
 言葉と共に岩から抱き起こされ――突然、くるりと身を反転させられたかと思うと、軽く背を突き倒された。
 咄嗟に岩に付いた手を支えにして、うつ伏せに倒れ伏すのは辛うじて防がれたが、何を、と聞くまでもなく、腰を掴まれ四つんばいの状態で再び挿入される。
「―――――っ!!!」
 ずん、と衝撃がきた。強い力で一気に最奥まで貫かれ、身体中が震える。
 果てた直後で敏感になっている中を容赦なく突き入れられ、声にならない悲鳴があがった。
 先ほどまでとは打って変わって、男の本能に従ったような激しい抜き差しが繰り返される。
573十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:30:03 ID:Ej43FlDs
「ひぃっ、ああん!ああっ、はぁっ、あっ!ああ!やぁ!」
 もう声を堪える余裕などわずかほどもない。
 奥をずんずん突かれるたびにあられもない嬌声があがった。
 最奥をごりごと抉るような感覚に頭の中で快感の火花が散る。
 ストロークで根元まで埋め込まれるたび、肌と肌のぶつかり合う音と激しい水音が洞窟中に響いた。
 掴まれている腰が男の動きに合わせて無意識に振られる。
 これが、この奥まで激しく突いて満たしてくれるものが、欲しかった。
 今まで一人で慰めながら、ずっと求めていたものはこれだと――思った瞬間に、何故か、ドウコクの顔が、浮かんだ。
「――!?くっ、は、ひゃああ!ああっ!」
 振り払おうとしても振り払おうとしても浮かんできた。
 全く別の男に犯され、滅茶苦茶によがらされているというのに、その面影がちらついて離れない。
 今まで太夫の積み重ねてきた想像が仇となり、妙な錯覚に犯される。
「やっ!じゅ、う、ぞぉ、…じゅう、ぞう!」
 助けを求めるように必死に十臓の名前を連呼するが、答えは返って来ない。
 後ろに居て顔の見えない状態で、先ほどとは全く違うやり方で犯されている。
 そのことが恐ろしい妄想を掻き立てた。
 『太夫』、と、低く荒っぽい声で呼ばれる幻聴が聞こえる。
 違う、今ここで自分と繋がっているのは十臓であって、奴ではない。
 なのに、なのに――

 一番奥底で熱いものが弾ける感覚に、身を震わせながら後を追って絶頂を迎える。
 泣いているような、途方に暮れたような掠れ声で、誰かの名前がかすかに呟かれた。


 ぐったりと倒れこんでいる太夫から、十臓の身が離れる。
 しかし、突然強くなった気配に太夫が力なく振り向くと、目の前で十臓の人間の身体が、アヤカシの姿に変化する所であった。
 そしてそれと同時に、疲れにどっと押し潰されるような感覚と、耐え切れないほどの眩暈が太夫を襲う。
 事後の疲れと言うには異様なその力の抜け具合に、太夫はようやっと事態に気付いた。
「十、臓…貴様、謀ったな…!」
「悪いな…だが俺も、いつまでもここで燻ぶっているわけには行かないのでな」
 太夫から奪った妖気を身に纏わせて、アヤカシの姿をしたその男はいつものような淡々とした口調に戻って答える。
 交わっているうちに、分からないよう少しずつ、時間を掛けて妖気を抜き取られたのだ。
 それが目的で近づいてきたのだ――最初から。
「案ずるな。俺に興味があるのは、シンケンレッドとの勝負のみ。
ドウコクに仇名す気はない…俺の邪魔をしない限りな。
秘密にしておきたいのならば、人には言うまい。封印の文字のことも―」

 このことも、な。
 そう言い残すと、十臓は身を翻して外の光の中へと消えていった。

 * * * * *

 
 その後、太夫は独り三途の川の水を浴びていた。
 普通のアヤカシ共と違い水切れになることなど殆どない太夫だが、十臓に大量の妖気を奪われたせいで、あの後すぐに三途の川に戻らざるを得なくなったのだ。
 三途の川の水はアヤカシの活力である妖気の源。
 故に三途の川を離れ暴れ続けると、水切れを起こし身体が崩れ落ちていく。
 ドウコクの縛りによって傷付いたアヤカシとしての十臓の身体も、本来なら三途の川に長く浸かっていれば、自然と回復するものだったのだろう。
 しかしドウコクの怒りと監視の眼により、三途の川に長く留まることができなかった。
 だから現世の、あのような人気のない洞穴に潜んでいたのだ。
 よりにもよってそこに出くわすとは、なんという運命の気まぐれか――
574十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:30:45 ID:Ej43FlDs
 三味線の置かれた賽の河原の水際で、ちゃぷ、と波が揺れる。
 太夫の滑らかな肌の上を水滴が伝い、男の痕跡を洗い流していく。
 おびただしい血が流れ込んでいるような色の川の水が、皮膚から沁み込んで自分の血となっていく感覚に、いつにない怖気を感じた。

 当分動けない筈だった十臓を、再び野放しにする手助けをしてしまった。
 このことを知ったら、ドウコクは怒るだろう。
 十臓が今すぐこの事を暴露することは無いだろうが、もとよりドウコクに目を付けられている身。
 今更ドウコクの怒りを買おうが大した違いはない。
 このことは、ただ太夫にとってのみ意味を持つのだ。

 結局、太夫は十臓に利用され、その挙げ句弱みまで握られたことになる。

 おのれ、と、腸が煮えくり返るような怒りと共に、胸の中は空虚な気持ちに支配されていた。
 身を狂わせるような快楽の記憶は、身体の中に未だ熱として燻ぶっている。
 けれどそのことを意識する度、もう一つの幻が心の奥底を抉った。

 諦めて、割り切って抱かれた筈だったのに、自分の浅ましさと虚しい執着心をあらわに突きつけられてしまっただけだった。
 あの幻が本当に自分の望むものだとしたら、それは決して手に入りはしないのに。
 この渇きは永遠に満たされないというのに――
 
 河の水が、太夫の体温を奪い去りながら流れ行く。 
 

 もしもドウコクに、このことを全て打ち明けたなら。

 赦されないことを思うと恐ろしかった。
 けれどもきっと、赦されてしまう方が、もっとずっと恐ろしかった。
 
 途方に暮れたように立ち尽くす、その濡れた袖の袂から、淋しい雫がぽたりと、落ちた。


<終>
575十臓×太夫SS「淋しいしずく」:2009/05/20(水) 03:32:03 ID:Ej43FlDs
以上です。

前回の外道衆カプSSにレスして下さった方々、大変有難う御座いました。
あれでモチベーションを頂き、エロに踏み切っ…た結果がドウコク相手でなくてすみません。おのれ外道衆。

それでは、長々とお目汚し失礼致しました。
576名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 04:32:43 ID:i5qwZkqR
>>569-
GJ!!!!!
エロも心理描写も濃厚で良かったです…!
577名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 11:18:09 ID:aqG45h6V
>>575
おぉ神よ!ありがとうございました !! 悲哀漂う薄皮太夫、素敵だわ〜
578名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 18:26:27 ID:fRX1e0sR
>>566
シンケン信者ウザイ
579名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 19:22:11 ID:4ZE5mfwb
>>569
GJ!!ごちそうさまです!太夫のジレンマや疼きや苛立ち、その他もろもろ全部素晴らしい!
外道衆の濃い関係性が浮かび上がってくるようでナイスです!
580名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 22:30:41 ID:7SdoU7eC
>>569
GJ!エロだけでなくて、最後どんでん返しがあったのも良かったです。
581名無しさん@ピンキー:2009/05/21(木) 23:12:54 ID:5eMufQim
GJ!独特の世界観、凄く魅力的に読ませてもらいました。
582名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 01:18:38 ID:8iaCWLm2
銀河黒桃とか緑と婚約者で萌えてた人っていない?
583名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 08:21:58 ID:6yewwBil
>>582
銀河はあまりカプ萌えしなかったんだが、青×先生は好きだった。
緑×婚約者も大人カプで良かったよね。
この二組の初エチ話とか読んでみたいかも…
584名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 09:10:32 ID:F8mFBT4K
>>582
銀河の黒桃好きここにいます!緑×婚約者も青×先生も大好きだった!
きっと3組とも今頃ギンガの森で幸せに暮らしていると信じてる。
585名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 03:13:36 ID:fDhn+Z4W
初投下させてもらいます。真剣 赤←黄←緑で緑×黄の未遂モノ、
若干ありえない捏造設定の、エロ少なめドタバタオチです。
NGな方は題名「知らないという罪と…」でNGワード登録してください。
586真剣 緑黄「知らないという罪と…」1:2009/05/23(土) 03:17:19 ID:fDhn+Z4W
「いってぇ〜…」
「我慢して。すぐ終わるさかい」
シンケンジャーの本拠地である、志葉家の医療室代わりの部屋。
千明はそこで、訓練中に負った傷の手当てをことはから受けていた。
本来なら専属の医師がいるのだが、今は生憎と留守にしていたため、
千明に付き添ってきたことはが、薬品棚から薬を拝借して手当てを行っていた。
「別にお前がやらなくても、薬くらい自分で塗れるっつーの」
「あかんて。しっかり消毒せな、傷からバイ菌が入るよ」
千明の言葉に思わずその顔を見上げることは。
「いでででででー!!」
そうして余所見をしてしまったせいで、ことはは脱脂綿を押し当てる力加減を誤り、
千明にそれまでよりも大きな悲鳴をあげさせる結果となった。
「ご、ごめん千明、堪忍して」
咄嗟に両手を合わせて謝ることは。手からピンセットがこぼれ、脱脂綿の消毒液が畳に染みを作る。
「いってー…クソ、全部あいつが本気でかかってきたからだ」
千明が愚痴るのは、つい先程の訓練試合のこと。
「そんな、殿様のことそんなん言うたらあかんよ」
そう、訓練の閉めとなる手合わせで、千明は主君である丈瑠に指名された。
その結果は…この有様である。
シンケンジャーになって、丈瑠を越えるという目標の下鍛練を重ねて早数ヶ月。
それでも未だ足下にすら遠く及ばず、まるで赤子のように扱われ太刀一つ浴びせることもできなかった。
どれだけ追いすがろうとしても縮まらぬ距離に、千明は苛立つと同時に自分が情けなくなってくる。
「ちょっとは手加減をしろってんだ」
理不尽な戯言を言う自分にも、
「あかんよ、たとえ訓練でも本気出していかな意味あらへん」
いちいち正論で返すことはのクソ真面目さにも腹が立つ。
「…んなこたわかってんだよ。冗談の通じない女だな」
「ご、ごめん」
「わけもわからず謝ってんじゃねえ!」
自分が悪いくせに横柄な態度を取る自分にも、
すぐ伏し目がちに謝ることはにも、
彼女にそんな顔をさせる自分にも腹が立つ。
「どこまで行っても、丈瑠は常に俺の前を走り続ける。
 まるで俺のことなんか気にも留めてないように、振り返らずに前しか見ないで。
 どうせ俺なんて相手にもされないんだよ…」
なによりこんなに卑屈になっている自分に、一番腹が立つ。
「千明、顔あげてや」
「うるせー。どっか行けよ」
抱えた膝に顔を埋める、自分を心配してくれることはにそんな言い方しかできないで、まるで子供だ。
背を向けた千明に少し困ったようにしながら、ことははゆっくり立ち上がった。
部屋を出ていくのだろうか。
自分から言い出したこととはいえ少し寂しく思っていると、

ギュッ―

「な、なにしてんだよ!」
「…こんな時、多分茉子ちゃんならギュッてしてるから」
膝立ちになって背中から抱き締められ、千明は驚くと同時にことはの体の柔らかさ、耳をくすぐる吐息に心臓を跳ねさせた。
587真剣 緑黄「知らないという罪と…」2:2009/05/23(土) 03:20:59 ID:fDhn+Z4W
「…別に俺弱ってねーし」
口をつくのは、意地を張ったぶっきらぼうな台詞。
それでもことはは意に介さず続ける。
「それに殿様だって、千明のこと認めてるよ」
「どこがだよ」
「だって今日、千明殿様のお相手に初めて選ばれたやん」
「ん…まあな」
「最近の千明、頑張って強くなってるから、殿様が自分で千明の力確かめたかったんやと思う。
 それって、殿様は千明のこともちゃんと見てるゆうことやない?」
ハッと気付かされる。
確かに丈瑠の相手は、これまで他の三人が務めていた。
そこに初めて自分が加えられたということは、
少なくとも丈瑠は自分を流ノ介たちと同格と見なした…ということだろうか。
「きっとそうやって。だから元気出して」
「……」
しかし千明の胸には、今度は全く異質の感情が渦巻きはじめた。
「そうやって丈瑠の話しする時は楽しそうだな」
「え…?」
キョトンとした声が返ってきた。
次の言葉を言えば、
その返事を聞いたなら、
自分がどうなるかはわかっていた。
「…丈瑠のこと好きなんだろ?」
それなのに、千明の口は勝手に動いていた。
「? うん、好きやよ」
ことはの声が耳に届いた瞬間、千明の頭はカッと熱くなり、体が勝手に動いていた。
気付けば自分はことはを押し倒し、床に組み敷いていた。
「千明?どうかしたん?」
無垢な瞳と声が、千明を問いただす。
千明は無言で、ことはの折れそうに細い両手首を掴んで、彼女の頭の上に片腕で一まとめにすると、反対の腕で顎を掴み、その唇を奪った。
「んっ!?」
―ことはの気持ちはわかっていた。
 志葉丈瑠という男は、全てにおいて自分に勝るだけでなく、
 自分が恋い焦がれたことはの心まで奪っていった。
 だからことはの気持ちを本人の口から聞いたなら、
 自分は暴走する。
 ことはへの青い恋慕からか、
 丈瑠へのライバル意識からかもわからぬままに、
 ことはの全てを自分のものにしようとする。
 すべてわかっていたはずだったのに。
 なんて脆い理性なのか。またしても自分が嫌になる。

「…ぷは」
唇を放すと、ことはは虚ろな瞳で、千明の唾液にまみれた口で大きく息を吸った。
「ことは…」
その扇情的な表情に、千明はたまらずことはの名前を呼んだ。
「はあ…ふぁ……フフっ」
「?」
この状況で突然微笑みを漏らしたことはに、千明は首を傾げた。
「もう…びっくりするやないの」
微笑んだまま、いつもと変わらない調子のことは。
「お前…」
どこかおかしく思いながら、拒否されていないと感じた千明は、
今度は白く滑らかなことはの首筋にかぶりつき、舌を這わせる。
「ひゃん!く…ふぅ、ん…くすぐったいって」
甘い悲鳴を上げながらも、その声にこれからの緊張や恐怖は微塵も感じさせない。
行為を続けながらも、千明の脳は別の方へ考えを巡らせていた。
588名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 03:23:20 ID:fDhn+Z4W
おかしい、なにかがおかしい。
これは自分が合意なく襲いかかった、言ってしまえばレイプである。
なのになぜことはは恐怖しない?
(まさか…ことは経験済み!?んでレイプ願望あったり…)
いやいやいや!そんなはずない!
『あの』ことはが処女ではなく、そんなオープンな性意識持ってるなんて、男の幻想とかは関係なしに考えられない!
しかし一度疑惑が浮かぶと、頭にこびりついて離れない。
「ことは、随分余裕じゃないか」
思い余った千明は、本人から直接聞き出すことにした。
「余裕?なんのこと?」すっとぼけた様子のことは。
「はじめてじゃないのか?」
意を決して、この上なくストレートに核心を突くと、ことはの顔がさらに赤くなった。
「はじめてやったよ。チューされるなんて」
「チューって…そうじゃなくて、その、ほら…」
ズレた答えのことはに、さらに直接的な表現で質問しようとする。
「せ、せ……男とセックスしたことあるのかって聞いてんだよ!!」
なぜ自分の方が恥ずかしいのだろうかと思いながら、千明は半ば自棄になりながら叫ぶ。
気まずくなり顔を背けながら、目線だけでことはを見ると、
「せっくす…ってなんなん?」可愛らしく小首を傾げて、そんなことを言って…
「…は?」
千明は己の耳を疑った。
(…なんか今とんでもない台詞が飛び出さなかったか?)
「…冗談だろことは?いくらなんでもその年でセックスわからないはずは…」
「だって、うちあんま頭よくないし、難しい英語とかわからへんもん」
少しすねたように頬を膨らませてみせる。
(…あー、英語だからわからないのか。えっと、日本語で…)
「じゃ、じゃあ、まぐわい、とか性交渉とか…」
「?? ごめん千明、わからへん」
(ありえねぇっ!!)
確かにことはは田舎育ちの世間知らずだが、まさかこれ程とは…
つまりことはが余りに無防備だったのは、全て解った上で受け入れようとしたのではない。
むしろ真逆で、なにが起きるのかの知識を全く持ち合わせておらず、少し過剰なイタズラ程度に思っていただけだから…
千明は自分の中の昂ぶったなにかが、へなへなと熱を失っていくのを感じた。
「ったく…」
千明は体を起こして、ことはを解放した。
「千明?」
ことはは起き上がりながら、突然様子の変わった千明の名を不思議そうに呼ぶ。
「ヤる気がなくなった…さすがに何も知らない奴相手にヒドいことできないし」
「ヒドいこと?嘘やん。
千明がうちにヒドいことなんかするはずない」
全幅の信頼を感じさせる言葉。
その信頼をあと一歩のところで裏切ろうとしたことに、チクリと胸が痛んだ。
だがすぐに別の不安が胸を占める。
この純粋さは、いずれことは自身を傷付けることになるだろう。
もし万が一、丈瑠や流ノ介や、果ては日下部や黒子たちにでも甘い言葉でかどわかされその純潔を奪われようものなら…
俺はそいつを殺すな。絶対に。
「いいかことは」
今し方までの自分を棚に上げた物騒な考えを浮かべた千明は、
少々低めの声を出しながらことはの両肩をつかむ。
「なあに?」
さっきあんなことをされたばかりだというのに、まるでおびえた様子を見せないことはに、
少々邪な考えもよぎったがグッと堪える。

「もし丈瑠とか他の男にさっきみたいなことされたら、全力で抵抗しろよ」
…我ながらムシのいいことを言っている。千明は心の中で自嘲した。
589真剣 緑黄「知らないという罪と…」終:2009/05/23(土) 03:25:59 ID:fDhn+Z4W
「それって、ヒドいことされるから?」
「そうだ。自分の身は自分で守れ」
「千明は守ってくれへんの?」
「ゔっ…」
顔が、すごく…近いです。
「ま、まあ、守ってやらないこともないが…」
「ああ〜〜っ!!」
ゴニョゴニョと呟く千明の声をかき消すかのように、突然すっとんきょうな声をあげることは。
「なんなんだよ突然!」
「どないしよ千明、ウチらチューしてしもうた!」
「なんだよ今更!」
「今思い出してん。男の人とチューしたら、赤ちゃんできてまうんやった!」
「……」
千明は花織家の性教育の甘さ、あっさり信じ込むことはのバカ正直さに目眩を覚えた。
「どないしよ千明、赤ちゃんどないしたらいい!?名前とか!」
「まずそれかよ!!」
「男の子やったらタケルやね」
「そんなに殿様が好きかよお前は!」
「女の子やったらマコちゃん」
「ひねりってものが無いのか!」
なんとか彼女の知識の誤りを正そうとするが、取り付くしまもない。
と突然、医務室の襖が開かれた。
「千明、ことは、どうかしたのか!」
「騒がしいけど、何かあったの?」
伝統的な日本家屋である志葉家は、防音面が弱い。
この騒ぎを聞き付けて流ノ介と茉子が医務室に飛び込んできた。
千明の本能が、嫌な予感を感じ取った。
「あ、流さん茉子ちゃん、二人もウチと千明の赤ちゃんの名前考えてくれへん?」
果たして予感は現実となった。
初夏の昼下りの空気が、体感温度マイナス273℃まで冷え込み、部屋の時間が止まる。
「千明…」
ことはをギュッと抱き締めながら、氷の矢のような鋭く冷たい眼で千明を射抜く茉子。
「ちぃ〜あ〜きぃ〜…!」
地の底から響くかのような低い唸り声をあげる流ノ介。
「ち、違うんだ姐さん!流ノ介!なんか色々違うんだ!」
しかしもはや二人とも千明の言葉に耳を貸すつもりはないようだ。
「そういう態度、男として最低。行こうことは、あっちで話聞いてあげる」
茉子はことはの肩を抱き部屋から連れ出す。
「殿にお仕えする侍ともあろうものが!
仲間に手を出し子を孕ませるなどと!
者ども出合えい!」
抜き身のシンケンマルを手に提げる流ノ介の眼は、完全に据わっている。
「だから違うって!うわ、お前らなにすんだよ!」
流ノ介の呼び掛けに応えいつの間にか現れた数名の黒子が、千明を羽飼締めにする。
「せめて武士らしい最期を遂げることだ…介錯ならまかせておけ」
怒りのオーラを放つ流ノ介の背後から、また別の黒子が白無地の装束を持って部屋に入ってきた。
「って切腹させる気かよ!丈瑠ぅー!じいさーん!助けてくれー!誤解なんだぁー!」


―その後、千明はことはの証言により無実が明らかとなり釈放されたが、
しばらくの間仲間たちからは白い眼で見られ続け、胃痛との戦いが続いたという。
590真剣 緑黄「知らないという罪と…」:2009/05/23(土) 03:32:06 ID:fDhn+Z4W
以上です。3レス目題名を忘れてしまい大変申し訳ありません。

私ことエロパロ童貞が、ことはって山育ちの田舎者だしもしかしたらこういうこともありえるかもなーと思い付いて書いてみました。
でも実際って都心より地方の方がヤンキーの授かり婚も多いし初体験の年齢も低いのよね、関係ないけど
591名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 10:58:53 ID:GKrUtD3M
GJGJGJ
2人とも可愛すぎる。
深夜?早朝?に乙でした。
592名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 16:42:42 ID:IgDC12Qr
GJ!!
ことはも千明もかわいいなぁ
しかし「誤解なんだぁー!」って、押したおしてチューしてるじゃねえか
殿のご裁下を待ちます
593名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 22:52:59 ID:k3H/zJHN
>>590
GJ!です。
千明の心の動きにところどころ萌えました。
ことはのあどけなさがたまらないです。いっきに押し倒したところは、全身シビレました。
ありがとうございました。
殿のご裁可を待ちます。
594名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 16:21:04 ID:KvkdABV5
今日の放送は外道衆サイドがやばかった
>>569を読んでたのも相俟って朝から滾ったぜ
これから三角関係になるのかntrなのか気になるw
595名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 20:54:49 ID:avm2EFfT
それはそうと殿の稽古の相手は桃なんだな
やっぱり桃は特別な位置なんだ


無理矢理だな
596名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 21:38:50 ID:MNSotsfU
>>595
無理矢理と思うなら言わぬがよろし
597名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 23:23:47 ID:OUjtiK+b
>>594
三角関係もntrも大好物なので同じく燃え滾った!
十臓と太夫のフラグだけで美味しいのに、
冒頭にドウコク→太夫のシーンがあるから余計大変なことに…!

今回は黄と緑の絡みも多かったけど、大半が偽者でそこが残念w
598名無しさん@ピンキー:2009/05/24(日) 23:37:59 ID:W5ROwqcn
太夫と十臓のシーンは、真っ先に>>569を思い出してしまった。

>>597
でも暗殺役に黄色を選んで、ナリスマシも分かってんじゃんと思ったりw
599名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 01:32:28 ID:lY22S+CO
一目で偽物見抜いたドウコク様すごい違いがわかる男カコイイ
しかも十臓・太夫きた…やばい嬉しすぎるこれ
前に太夫の手を引いて逃げたシーンだけでも悶えたのにどうしよう
600名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 12:05:57 ID:rhWxf3OB
普通に考えれば「こいつには借りがある。助けようか?」くらいの心情なのに
太夫の所作が無駄に色っぽいから、余計に妄想脹らましてまうわ。
燃料投下ありがとうございましたって感じだ。
601名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 14:22:37 ID:Kg3Sum8i
>>296の職人さんの萌え転がる姿が目に浮かぶような展開だった
602名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 15:40:47 ID:z3PwFIqg
確かに萌えまくったが、特定の職人を持ち上げ過ぎるのは荒れる元だぞ
603名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 16:33:57 ID:UUYtwLPQ
>>602
そうだなすまん自重する

それにしても今回は萌えた
本編にごちそうさまを言いたいね
604名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 18:01:15 ID:/J4JBJnU
また始まったか・・・
605名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 18:25:06 ID:e2qRv4fB
いいものはいい
他のものを貶めなければどんだけ褒めても文句はないさ
606名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 05:52:27 ID:xTFfRyRB
>>496

あの子たちも+12歳か
607名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 12:48:16 ID:tKrwN+bS
緑黄はツーショットが多いなあ。やっぱりお似合いだからかな。
608名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 21:17:25 ID:PD8vkyG0
あとは追加戦士前に青黄回が欲しいな。見分けつかへんとかよかったけど。
609名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 22:04:24 ID:DErmA8mI
>>608
青黄メインではないが、来週の青黄緑組=ボケコンビ+ツッコミでの絡みに期待しよう

「嘘つきも?」で殿桃にはまった自分は次回予告にwktkが禁じ得ない
あのシンクロ前宙!攻撃!
いきなり燃料落とされまくりでついて行けないよw
610名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 23:57:39 ID:TPyFsbLB
真剣赤桃で書いているが、自分の才能の無さに…
とりあえず、エロ前まで投下します。
「殿様夜伽草紙」でお願いします。

611名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 23:59:39 ID:TPyFsbLB
「うそつき」
あのズボシメシの言葉から、茉子はずっと丈留のことが気になっていた。
それまで『殿』以外のなにものとも思わなかった茉子だが、
これも『弱っている者を見るとほっとけない』性格が故か…
そして男としてひかれていった。

「入ってもいい?」
寝入りばなに襖の外からの声で囁かれると、丈留は居を正した。
「なんだ。」
すっと開いた戸はしかし、ほんの少しの隙間から廊下の明かりを背後に何ものかを滑り込ませ、またすぐ閉じる。
その声から察すると
「茉子か?」
「そうよ。」
枕元の灯りを付けると、丈留はその目を見張る。
寝間着一枚の茉子は、髪を片方に垂らし結わえている。風呂上がりなのか頬は赤く上気し、
目線を落としそこに座るその姿は…実に色っぽい。
「なっ!なんて格好だ。しかも男の部屋に夜中に訪れるなど…」
「別に変な格好してないわよ。ちょっと寝る前に話がしたかったたけ。」
丈留は目をそらし茉子に尋ねる。
「話?」
「そっ。殿としてじゃなく丈留と、話したかったの。」
なんてことのない台詞のようだが、丈留は少しドキリとした。殿としてではない自分…
存在意義だとか運命だとか、考えても仕方のないことだ。しかし、千明のように素直に友達や幼なじみを懐かしむ気持ちを、
ほんの少し羨ましく思う。絶対に口には出さないが。
ぼんやりとそんなことを考えていると、話をしにきたと言うわりにただ黙って自分の顔を微笑み見ている茉子のことも、なんだか愛しく見えてくる。
(天女、は言い過ぎか。)
フッと笑うと、その手を茉子の頬にのばす。茉子は驚きもせずその手を両手でくるむ。
丈留の親指が茉子の唇に触れる。下唇をなぞると、そのぽってりとした柔らかい感触に誘惑される。
黒めがちな瞳に吸い込まれるように、目をつぶらず顔を近付けていくと、茉子の方が先に目を閉じる。
唇が触れる。
唇を合わせるということは、こんなにも気持ちがいいものだったのか。
触れるだけでは物足りなく、だんだんと互いの唇を貪るように吸う。
「っ…」
時折、茉子が吐息を洩らす。さっき丈留の手首をつかんでいた手は力をなくし、するりと滑り落ちた。
もっとそんな声を出させたくなってくる。
両手で顔を挟むようにすると、茉子は握った手を丈留の胸にトン、とおく。抵抗ともとれて、唇を離し耳元で囁く。
「いや、なのか?」
その息に、茉子の身体が一瞬びくっとなる。が顔を伏せふるふると首を横に振る。
「もっと…し、て…」
612名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 00:00:25 ID:TPyFsbLB
こんなにもドキドキしている。
丈留の負担にならないように、ホントの気持ちを出さないように。
話ができれば、と思った。夜中に訪れたのは少し期待もあった。ただ丈留には通じないだろうか。露骨に誘うことはできない。
でも。こうなった今、もっと触れられたい。一夜限りでもいい。
「やめないぞ。」
耳元で囁いた丈留が、舌で耳をなぞる。
「っ…」
腰のあたりにぞわぞわっと快感が這う。嬉しさとこわさがまじる。
恥ずかしいし、声は出したくない。くっと息を止め、肩をすくめる。
丈留の手がすっと下におりる。首筋を撫でるようにゆっくりと。
血筋の良さを感じる長い指でピンクのパジャマ越しに鎖骨を撫でられた時、思わず息を飲んだ。
茉子の耳をあまがみしながら、器用にボタンを外していく。いくつか外したところで、すっと手が入る。
肩の丸みを確かめるように掌で撫でられ、そのまま下げるように脱がされた。
急にひんやりとさらされた肩に、今度は口づけを落とされる。
片方の手は弾力のある胸を下着の上からくるむ。
反対の手が後ろに回ったかと思うとあっという間に外されて、あらわになる。
「やっ…」
茉子は手で隠そうとするが、ほどかれその頂きに口づけれろてしまう。
「はぁっ…」
洩らすように息をはくと、自分の声が驚くほど甘く聞こえ、恥ずかしさで目をぎゅっと閉じる。そうすると、感覚が集中して余計に感じてしまう。
好き、とも言えない、やめて、とも言えない…。
もう自分の感覚に身を委ねよう。
そう思った時、丈留の布団に倒された。
613名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 00:15:50 ID:E5sOwOjw
>>610
ん…これは一旦ここまでで良いのかな?
あと、名前欄にタイトル入れ忘れてる気がする。

投下GJ、しかし何と言う寸止め!もっとこの大人な雰囲気が読みたいですぞ、わっふるわっふる!
614610:2009/05/27(水) 00:38:09 ID:z8CF8DuG
うわー失礼しました!
その通り入れ忘れました。
とりあえず、ここまでですみません。できたらまた来ます。
615名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 00:51:32 ID:wb4Y1eoe
ちなみに、丈留じゃなくて、丈瑠だよ。
616名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 09:16:11 ID:3bfMcNpS
こういうの読みたかったよ!
617名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 17:58:51 ID:wlCj4izx
いよいよ殿桃の時代が来たな!
618名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 00:28:28 ID:p9x4frwF
“口づけれろてしまう”・・・・やらしい誤字フイタw GJ!続きお待ちしております

終始殿が姿勢崩さずリード執って桃が心身乱される赤桃も
無邪気な黄にペース乱されて殿が翻弄される赤黄も、双方美味しすぎて捨てがたい
619名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 16:15:06 ID:uArauxZW
殿ネタイラネ
620名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 16:25:56 ID:wNA63oUx
殿黄は無い。現実的じゃない。
やっぱり緑黄でしょ。
621名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 17:32:33 ID:UgDHV9ZX
緑黄厨に見せかけた荒らしの常駐にも困ったものだ。
黄や緑も標的にされて可哀想に。
622名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 17:37:34 ID:uArauxZW
と、殿厨が申しております
623名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 21:48:51 ID:2+AsnC1o
>>619−622
おまえらがいらない。嫌いならスルーしろや。つーかスレにくるな
624名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 01:47:28 ID:270XX+Pb
今年はなんか荒れるね 
それ程キャラに思い入れがあるって事なんだろうけど 
自分はどんな職人さんのどんなカプでも美味しくいただいております
625名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 01:50:45 ID:270XX+Pb
連投スマン 
「どんな職人さん」ってのは失礼だな
626名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 12:24:39 ID:A43Kuj6n
ムックで殿桃が相合い傘してた!

黄は今にも嫁入りしそうな風情だった〜
627名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 15:33:31 ID:tfpKnY9b
誰に嫁入りするのか……それが問題だ!
628名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 16:09:41 ID:A43Kuj6n
それはお好みでw
629名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 22:26:05 ID:R7WXVxMq
靖子にゃんの年は大体荒れるよ
07年の数字板も凄かった
630名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 22:41:25 ID:2WPNjLg4
太夫と十臓はやっぱり何かあるのかな…気になる
631名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 23:33:18 ID:tfpKnY9b
今まで殿黄一辺倒だったんだけど、桃のことも好きになろうって思った。
そうすれば殿桃にも萌えられるし。
精神衛生上その方が楽だということにようやく気づいた。
632名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 23:59:10 ID:0qdHNe+L
>>631
一度深呼吸してから、自分の書き込みを読みかえして
どれだけ桃に対して失礼なことを言ってるか考えてみればいい。
633名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 00:23:29 ID:v4dBtl4C
ああ……ごめんなさい。そんなつもりはなかったんだけど。
もっと視野を広げようっていうような意味のつもりだったんだ。
気分悪くさせて、本当に悪かった。
桃にもごめんなさい。
634名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 00:50:22 ID:CAH8ly7O
殿対緑で黄を取りあって争ってんのかと思ったら
いつの間にか桃まで巻き込まれてるのか

( 水)>私が余ってるじゃないか!!
635名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 01:23:45 ID:HNrf2FRM
殿さえモテモテなら満足なら別にいいんじゃないの
黄だろうと桃だろうと
636名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 01:29:50 ID:v4dBtl4C
いや、緑桃ならめちゃくちゃ萌えるんだ。
637名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 10:52:19 ID:Lrq+GdO0
変なのが沸いてるな
638名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 12:11:47 ID:iI7xPwtv
みんな違ってみんな良い。それで良いじゃないか(*´ー`)
639もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 14:23:36 ID:vDZqiLLr
15話を見て、定番ネタですがナリスマシに化けた偽者の色仕掛けとか面白そうだな、と思ったのでちょっと書いてみました。
まずは年少カップルの緑黄です。
エロなし、ほのぼの?です。
NGは「もしもナリスマシが色仕掛けしていたら」でお願いします。
640もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 14:37:53 ID:NF9CE/qn
「千明!…さっきはごめん、言いすぎた」
 駆け寄ってくる気配に千明が振り向くと、ことはが先ほどとは違い心配そうな顔でこっちを見ていた。
 追いかけてきてくれた。その事に胸が苦しくなって、本音がつい零れ出る。
 格好悪い自分は見せたくなかったのに、曝け出してしまうのはことはの前だからだ。
 そう、思っていたのに。

 ぎゅっと瞑っていた目を開くと、水面に気味の悪い怪人の姿が写った。
 驚いて勢いよく振り向くと、きょとんとしたことはの丸い眼が自分を見つめる。いつもと全く同じ姿に、一瞬自分の目がおかしいのかと戸惑ったが、今までのおかしな状況を思い出して合点が行った。
(こいつはことはじゃない。そっくりの姿に化ける外道衆だ!)

「そ、そういえばさ!丈瑠から連絡入ってたよな?」
 咄嗟に嘘を教えたのに、納得したのがその証拠。だったら後は丈瑠たちにこっそり連絡して、「千明」が二人居る所を見せてやれば誤解はとける。そう思って速く打つ心臓を治めながら、偽者のことはに「はやく行けよ」
と焚きつけた。
 ことはは頷き、振り向いて走り去る―ように見えた、が
「う、うわ?!」
 くるりと方向転換して、予期せず千明の胸に飛び込んでくる。思わず裏返った声で千明は叫んだ。
「千明… うちやっぱり、千明が心配や」
 ちょうど千明の腕の中にすっぽり納まるように、ことはの小さい身体が寄せられる。気味の悪い偽者と分かっているのに、違う意味で千明の心臓が高鳴った。
 ことはの頭が縋るように肩口に寄せられ、ふわふわの柔らかそうな髪の毛が顎をくすぐる。服越しに子どものような体温が伝わってきた。
(!な、なんだよこのアヤカシ、なんで…)
「千明がみんなに誤解されるの、うち、辛い」
 張本人が何言いやがる、と心で呟いても、身体が動かない。ことはの顔がゆっくりとあげられ、潤んだ瞳で見つめられた。どう見てもことはそっくりだ。いやそんなことを考えている場合ではない、のに、
「だってうち、千明のこと…いちばんに考えてる」
 手を取られ、小さな頬に導かれた。滑らかな肌は上気しているかのように熱い。襟元から覗く首筋になんだか惹きつけられる。不味いと分かって頭の中で警鐘が鳴っても、魔法を掛けられたかのように手は離れない。もっと触っていたい。
(こいつは怪人で、ことはに化けている外道衆で、でもことはそっくりで――身体だけなら、本当にことはと同じなんじゃ…?)
641もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 14:42:10 ID:NF9CE/qn
危うい考えにドキリとした。ことはと同じ身体ならなんだって?

 いつもだったら、こんな状況はありえない。確かに一緒に暮らしているし、おんぶしたこともある。けれど、抱きしめたり、こんなにも顔が近かったり…。ありえないからこそ、惑わされる。

 だって、千明にとってのことはは特別だ。見せたくない本音も、格好悪いところも見せてしまう。
 モヂカラの上達を、一緒に喜んでくれた。虎折神の時、心配そうな顔でこっちを見ていた。丈瑠に「侍、やめろ」と言われた時も、追いかけて来てくれた。だから今もまた、ことはだけが追ってきてくれたと思って、凄く嬉しかった…
(でも、本物のことはは今…)
喪失感に胸がずきりと痛んで、一気に目が覚める。
(それもこれも、こいつのせいだろ!)
「ことは!…あんまり遅くなると、『殿さま』に怒られるぜ。な!」
 腕の中のことはを無理やり押しのける。切なげな目で見られても、駄目だ。
(ことはの顔で、こんなことしやがって…何考えてるのかしらねーけど、騙されないからな!)
「千明…」
「お前さ、いつも殿さま大事にしてんじゃん…俺もそれは分かってるから、いいから。…行けって」
 不自然に思われないように追い払おうと、内心複雑な気持ちになりながらそう説得する。偽者のことはも、これ以上『殿さま』を無視して縋っては却って怪しまれると思ったのか、ようやっと諦めたように名残惜しそうに立ち去っていった。
(危なかった…何やってんだか、俺)

* * * * *

「千明、今日はほんとにごめんな」
「いいって、いいって。気にしてないしさ」
 偽千明の正体をバラし、アヤカシを倒して一件落着。屋敷に帰った後、縁側で涼んでいた千明を見てことはが寄ってきた。
 別にいい、と言ったのに、昼間のことをまだ気にしているらしい。手には黒子に貰ったのか、お茶とお菓子の乗ったお盆を持っている。それを受け取って床に置くと、ことははお盆を挟んで並んで座った。

「でも千明、あの後千明のところにもアヤカシが行ったんやろ?何か酷いことされんかった?」
 そのまま二人でお茶を飲んでいると、ことはがそう切り出す。
(酷いこと…?あれは、ちょっと違うよな…)

 弄ばれそうになった、と言えば酷いことになるのだろうが、まさかことはそっくりの偽者に色仕掛けされそうになったなんて、本人の前で言えるわけが無い。
642もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 14:51:08 ID:NF9CE/qn
 弄ばれそうになった、と言えば酷いことになるのだろうが、まさかことはそっくりの偽者に色仕掛けされそうになったなんて、本人の前で言えるわけが無い。
「別に、俺は平気だったけど……。あいつな、お前の姿に化けてきたんだぜ」
「うちに?」
 ことはの目が真ん丸くなる。驚いた顔がマジでそっくりだったな、と今更ながら可笑しくなった。
「そう、お前にそっっっくりの奴にな。俺に化けた時もそうだったけど、見た目だけならマジで同じなんだよな、あのアヤカシ」
 そのせいで、偽者って分かってるのに、危うく流されそうになったし…と、心の中で一人ごちる。あんなに接近されて動揺したなんて、誰にも言えないが。
「ま、俺の場合は油断させて殺そうとしてたみたいだから、大人しかったけど」
「そっか。良かった… ううん、でも、良くないわ。本物のうちの方が千明に酷いことしてるやんな」
 安心していたようなことはの顔がさっと曇る。
「ごめんな、千明」
「あ〜、だからその話はいいって!それよりさ、ことは達の方が怒って当然の酷いことされたんじゃねーの?」
 慌てて話題を変えると、ことははううん、と首を振った。
「うちは別に。千明、いつもは悪いと思ったらすぐ謝ってくれるやろ。なのに今日はおかしくて、全然悪いと思ってないんやろかって思うと、なんか嫌やったん。いつもの千明らしくないから、怒ってたのかも。そこから見抜ければ良かったんやけどな」
 その言葉を聞いて、ちょっと安心する。
(追いかけてきたのは、偽者だったけど… 俺、少しは分かってもらえてんのかな)
「最初はね、ナナシと戦うのは嫌やって、偽者の千明が言ってたんよ。でも、なんか様子がおかしいから茉子ちゃんと会いに行こうと思ったら、食べ物で悪戯されて…」
「食べ物…ああ、ケーキってやつ?ニセモノの俺が食っちゃったとか?」
「ううん、ここに、グシャーって」
 そう言って、ことはが顔を指差す。
「うわ、何それ。てかねーだろ!勿体無いし」
「そうやな。本物の千明だったら、自分で食べちゃうな」
「そ〜だろ!こんな感じでさ」
 ことはの台詞につい悪戯心がおきて、お盆の上のことはの分のお菓子をひとつ取り上げて口に放り込む。
「あっ!もう、千明ったら」
 口調とは裏腹に、ことはは安心したような、嬉しそうな顔だった。それを見て、暖かい気持ちが沸き起こる。
(やっぱ本物のことはの方が、ぜってー可愛い)
643もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 14:53:57 ID:NF9CE/qn
「グシャー、とか、やんねえよ。ここに」
 そう言いながらことはの頬をちょっと突いた。ふにふにして柔らかい。偽者の感触と似ているけれど、やっぱり違う。ことはは、ここにしかいない。
「もう、千明のいたずら」
 くすぐったそうに笑うことはを見て、千明も笑った。
(あっちにもちょっとドキドキしたけど、全然違う)
いずれ、あんな風にもっと触れてみたい気持ちはある。だけど、触れ合いたいだけじゃない。外見じゃない、ことはの、気持ちが必要だ。時々悪戯したり、格好悪い所を見せるかもしれないけれど。
信じて、受け入れていてほしい。

だから今は、指先の幸福が何より大切だった。


<おしまい>
644もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 14:58:08 ID:NF9CE/qn
以上です。

まず前書きを書いて、本文投下しようとした瞬間にパソコンの方に規制が…orz
あんまり色仕掛けが生かせず、緑→黄メインになってすみません。
この後できれば年長カップルも投下しにきたいと思います。

それではお目汚し失礼致しました。
645名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 16:01:38 ID:PTU+E4ps
>>644
GJでした!千明、かわいいよ千明。年少組和むなぁ
646名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 17:11:41 ID:aW7pZ0Oh
>>644
うわ・・・すごく良いねv
場面が目に浮かぶよう
647名無しさん@ピンキー:2009/05/30(土) 18:42:48 ID:LcXVoYlR
>>644
GJ!!
黄だけは信じてくれると期待していたので、少し残念だったんだが
見事に補完させていただいた!!
黄の前での緑は素直でかわいいな〜
年長カップルって殿桃かな?そっちも楽しみにしてます!
648もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 22:43:53 ID:vDZqiLLr
>>647
実は殿桃よりもう数百年ほど年長のカップルです。すみません!

ということで、年長の方が書きあがり、タイミング良く規制も解けたので投下しに来ました。
ドウコク×太夫です。
エロなし、ほのぼの???です。
NGは前と同じでお願いします。
649もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 22:49:43 ID:vDZqiLLr
 赤く波打つ三途の川の水音に紛れて、美しい三味線の音が流れる。
 不気味な音階、短い調べの繰り返しは、途切れることの無い恨み言や怨嗟の叫びを髣髴とさせ、悲鳴を好む鼓膜を心地よく震わせた。
 それをシタリは、「絶望に満ちた哀しい調べ」と評する。
 言葉を持たぬ音色がそう聞こえるのは、あるいは聞き手のシタリの知識によるものかもしれない。
 数百年もの長きに渡って共にドウコクの傍に仕え、弾き手のことをよく知っている。弾き手の持つ未練も、過去のことも。
 だが、同じ音色を聞いていたはずのドウコクは、違うものをその音から聞き取った。

「いいや……何か、違うな」
 六門船の船尾に近い片隅。いつもの場所でいつものように、太夫が三味線を弾いているだけだ。
 しかしその違和感を確かめようとするように、ドウコクは杯を持ったまま座を立って、太夫の傍らにどっかと腰を降ろした。
「なんつうか…ぐっ、とクるもんがねぇ」
「ええ?」
 怪訝な声をあげるシタリをよそに、見定めるように太夫を睨みつける。その姿は何から何までいつもと変わらない。しかし、ドウコクはきっぱりと断定する。
「お前…太夫じゃねぇな」
 そう指摘すると、ぴたりと撥が止まり、ドウコクと視線をあわせるように太夫が首を傾げた。
「この三味線の音色が、気に入らないと?」
 撥を糸の合間に挟み、左手で三味線を抱える。しなやかな右手が伸ばされると、ドウコクの右肩を指でつうっと撫でた。
 鎧のようなその造形を辿り、胸に触れ、指はそのまま左頬へ向かう。軽く触れたその右手で、誘導するように自分の方へ顔を向かせた。
「三味線が気に入らないのなら…」
 ゆっくりと蒼ざめた唇が近づき、囁きかける。
「わちきの音色を聞かせてやろうか?」
 と、次の瞬間、目の前の光景にあたふたしていたシタリの頭をかすめて、何かが鋭く空間を切り裂いた。
 咄嗟に太夫がドウコクの方へ身を寄せると、先ほどまで太夫の半身があった所のちょうど後ろの壁に、三味線の撥が突き刺さる。
「悪戯もいい加減にしな…!」
 そう言って戸口から姿を現した人影は、ドウコクに身を寄せて腕を回している太夫とまったく同じ姿形をしている。
「な、なんと!?太夫が二人?!こ、こここ、これは一体…?」
 シタリが目を白黒させて二人を見比べると、ドウコクが胸元に縋っていた方の太夫の肩に手を掛けて自分から引き剥がす。
 そしてその胸倉をぐっと掴むと、脇の壁に強い力で押し付けた。
「ぐっ…!ふ、ふふふ、ほほほほほほほ…あははははははは!」
 何がおかしいのか、壁に押し付けられたまま楽しくて堪らないように太夫が哄笑する。そしてそれはそのまま、品の無い甲高い女の声に変わった。
「あ〜ら残念、折角御大将に可愛がって頂けると思ったのに」
 太夫の身体が光ると、似ても似つかない赤と緑のグロテスクな姿に変形する。
「ナリスマシ…!お前さんだったのか!外見をそっくりそのまま写し取るその力、いや、実に見事!」
「なにが見事なものか…!」
 変化したナリスマシからドウコクの手が離れたのを見て、本物の太夫から剣呑な空気が放たれる。
 慌ててシタリが太夫を抑えると、ナリスマシはその合間を縫い、踊るようなステップを踏んで笑いながら船内の反対側へ逃げた。
 その笑い声に呼応して降って来た煤木霊をぶん投げて、ドウコクが怒鳴る。
「俺たちにちょっかい出してる暇があったら、とっとと三途の川溢れさせて来い!」
「まぁまぁまぁ、お楽しみはこれから、これから!オーケイ!人間のオトコノコでも引っ掛けて、悲しみの涙を搾り取ってきてあ・げ・る!」
 ひらりと舞うように甲板に躍り出ると、しなを作るように柱に凭れ掛かって微笑む。
「その代わり、戻ってきたらお相手してよね?」
捨て台詞のようにそう言い残すと、船内の者が何か言い出す前に三途の川へ飛び込み、消えた。
650もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 22:51:59 ID:vDZqiLLr
「あの女…!」
 太夫が怒りを込めて何もない空間を袖でなぎ払うと、不穏な気配を感じ取ったのか、残った煤木霊たちがぽわんと天井裏に引っ込む。
 それを見たシタリは、やれやれ嵐が去ったとでも言うかのように溜息を吐きながら、怒りの矛先が自分へ向かう前に早々に奥へと逃げていった。
 いつもの部屋に、ドウコクと太夫の二人が残される。

「……」
 杯を持ったままだったドウコクは、床から徳利を拾い上げ、それを持って先ほどまで腰を下ろしていた船尾のあたりにもう一度腰を下ろす。
「………」
 太夫がいつも座っている場所の、隣だ。
 いつものように部屋の中央に座らなかったドウコクを見て、太夫は戸惑ったように立ち尽くし、所在なさげに窓の外を見やる。
「ほらよ」
 ドウコクが壁に刺さっていた太夫の撥を引き抜くと、取りに来いというように太夫に差し出した。
 太夫は暫しの間睨みつけるように撥を見ていたが、観念したようにそれを受け取り、ドウコクの隣に座った。
 沈黙が流れ、三途の川の水音と、船板の軋む音だけが響く。
 ふと、太夫が動いた。静かに右手が伸ばされ、ドウコクの肩に触れる。指先は柔らかく、形を確かめるようにゆっくりと動いた。胸を辿り、その手を上に伸ばそうとして…躊躇ったかのように、止まる。
 けれど、招かなくても振り向いたドウコクに、太夫は結局、そっと自分の唇を寄せた。

 …それだけして、ドウコクから身を離す。あとは三味線を抱え込み、つんと反対を向いてしまう。その姿がまるで拗ねているように見え、流石のドウコクでも可笑しいような、水の泡が弾けるような気分になった。

 愛しいとも、妬ましいとも、太夫は言わない。ただ撥を取って、またいつものように美しい音色を奏で出す。
 シタリに言わせれば、その音色は哀しいのだろう。絶望に満ちているのだろう。
 ただ、ドウコクの感じ取るその音は、そんな言葉では言い表せない。
 だが、自分だけが分かっていれば、敢えて言葉にする必要もない。

「やっぱり、違うな」
 杯の酒を舐めながら、ドウコクが呟いた。
「お前が弾いた音色じゃねえと…俺にはなんの意味もねえ」

 終わりも始まりもない中の、戯れのような関係に、退屈さを紛らわす慰みのような遊びごと。
 それでも、ドウコクには太夫の音色が分かる。
 それは愛着と言うには凄みが足りず、執着と言うには優しすぎた。
 けれどやはりそれも、強いて言い表す必要などないのだろう。
 
 こうして並んで座っている、二人は、二人だ。

<終>
651もしもナリスマシが色仕掛けしていたら:2009/05/30(土) 22:55:56 ID:vDZqiLLr
以上です。

色仕掛けをする都合上、男っぽいままでは気持ち悪いのでナリスマシを女に変えています、というのを前置きに入れ忘れてしまってすみません。
最初はもうちょっと太夫の嫉妬心を押し出すつもりでしたが、
「この後十臓と…?」と考えると、中途半端になってしまいましたw

それでは、お目汚し失礼致しました。
652名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 00:18:56 ID:pIf1M3fk
キャラクターブック読んだ。
殿桃が公式になりそうだな。
653名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 00:44:06 ID:FpleAi/i
>>648-651
GJGJGJ!!!
違いの分かる大将とツンデレ太夫にやばいくらい萌えました
そっぽ向くだけで離れていかない太夫が可愛すぎるし、年季の入ったエロさがたまらんです。
あと女ナリスマシがツボに入ったw
654名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 10:18:14 ID:jPhxy3RJ
殿桃は夫婦みたいだな
655名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 10:50:35 ID:ecA1bUBE
>>648
GJGJ
同じ仕草で指をとめてしまう太夫とか本物には振り向くドウコクとかに禿萌えた
十臓太夫も危うくておいしいけど、余裕×ツンデレの王道も堪らないな
656名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 14:34:28 ID:AgssZf9d
殿や桃叩きにはソッコー絡んで来るのに
>>652とか>>654みたいな間接的に他カップルを
否定してくるようなレスはスルーするのってどうなの
それとも逆に殿桃を嫌ってほしいアンチか?
657名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 15:57:25 ID:HzBszWvf
テレ朝の公式インタビューで茉子が殿の心を開きたいって言ってて萌えて飛んできたがこのスレは殿桃NGなのか?
658名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 16:12:53 ID:Ts6XiGX3
んなこたあない。
NGカプなんてない。
みんなちょいとアツく思い入れてるだけなのサ。
659名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 16:32:12 ID:fgoVo4CJ
自分の好きなカプの話だけすればいいのに、他カプやキャラを引き合いに出すような書き方をするから叩かれるだけ
660名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 18:49:38 ID:MdDM8Rom
>>657
中の人のことだからななあ。
正直、それは脚本家が決めることでお前の希望で話を決めるな、とは思うたが。
661名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 18:52:44 ID:hFlocVmy
実際今年一番盛り上がってるのは801系の赤青だから、
ここで殿桃がどう書かれようとどうでもいいな
桃なんてただの空気キャラだし
662名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 18:54:33 ID:nuQMwhCu
いや、希望を言う位はありじゃないの。
今までのインタビューでも○○やってみたいとか
△△な展開になるといいなあってよく見たし。
正直この脚本家だからガチで公式で男女が成り立つことはないと思っている。
両思いになっても別離確定だと思う。
663名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 18:59:04 ID:vHWfAqBT
なんか変な流れだな。
本編の話でもしよう。

…といっても、最近の主な燃料は外道衆だからなぁw
見つめ合ったり名残惜しそうにしたり思い出してしんみりしたり、
太夫関係の演出が恋する乙女にしか見えない…!
664名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 22:36:24 ID:pIf1M3fk
でも、「殿の心を開く」なんて、下手したら話の根幹に関わるような問題じゃね?
自分が真剣者の「一番のヒロイン」になりたいです、って言ってるみたいで、ちょっと気分悪かった。
明らかに殿桃を望んでるよね、桃の中の人。
665名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 22:40:56 ID:MRUIvFJ7
>>664
あなたの書き込みを読んで気分が悪くなりましたが

役者のコメントに自分の妄想まぜこむのやめれば
666名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 22:45:29 ID:Cw0r3Gmi
考えすぎだろw
667名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 22:49:36 ID:RcimPvXO
>>664
あまりに凄まじい妄想でむしろ笑えるわ。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いってやつか?
668名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 22:52:47 ID:NUpbOAb+
はいはいはい、釣られない釣られない
669名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 22:59:43 ID:OUiheAf9
>>664
>>1にも

>戦隊作品のカップルについて マターリと語って行きましょう。
>煽り・荒らしはスルー推奨。他カプ批判もNG。みんなで幸せハイウェイまっしぐらに行きましょう。

とあるのに、勝手な桃の中の人への憶測で書き込みをされても困る。

戦隊の男女カプは1年通して番組を見ないと分からない所があるんだから(さらにカプが公式では確定
しない場合もあるし)、今からとやかく言っても始まらないと思う。
今はそれぞれに好きカプに萌えていればそれでいいのでは?
670名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:01:48 ID:r7fui7OU
ケガレシアの中の人だって、「男メンバーの誰かと恋仲になりたい」と希望したら、実際に叶ったわけだしね。
でも、緑黄好きだったから、個人的には黒にしてほしかった。
4話で、ケガレシアの腕に傷つけた時も、あっさり修復しないで、「機械生命体のオトメに傷をつけて〜」とか期待していたのに。
671名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:04:51 ID:K7zoYnul
まあでも、極端に言えば、殿と桃に特別な仲になってほしいと公言したようなもんじゃね?
桃は好きだが、あの発言はちょっと図々しいと自分も思ったな。
672名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:38:58 ID:u6WlYoIn
他カプ派煽って荒らそうとしたり、悪印象植え付けるように中の人話持ち出したりして手を替え品を替えよくやるよ

>>651
GJでした!やばいな、ドウコクさんに惚れてしまう・・・こうやってここの外道衆カプもの読んでると、本編がより濃く感じてちと動揺する
673名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:43:56 ID:/mCJsb0J
結局自分の好きなカプ以外は、スルー出来ないし
中の人まで叩くんですね。

どうでもいいけど、シンケン以外のカプ好きでここに来ている
人の事を考えてほしい。うんざりする。




674名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:51:54 ID:MRUIvFJ7
まだ言うか

脳内フィルター通して穿った見方しかできない
こーいう人を相手にする中の人カワイソス

金色の人が桃に熱烈アタックwとかなかろうか
675名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 23:55:11 ID:NUpbOAb+
もー、おまいさんたち、まったりスキルが足らないぜよ。
自分の発言で他の人がまったりできるかどうかよく考えてから送信、
それでもまったりできてない荒らしはスルーすれー
676名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 00:17:47 ID:an5bt2jI
刑事緑桃は今頃どうしてるんやろか。
子供の一人二人いる良い夫婦になってるんだろうか。
桃は寿退社したのかなあ。
677名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 00:46:13 ID:TD0b8WWN
まったりトークに参入。
中の人のオムツのCM見て、銀河青と先生の暮らしを妄想してほのぼの萌えた。
料理や家事は完璧だし優しいし、ものっそい大事にしてくれそうでいいな青。
先生が仕事続けて稼ぐ代わりに、子供育てたり主夫するのもありだよなー。
678名無しさん@ピンキー :2009/06/01(月) 00:50:10 ID:D5/15/Xh
>>676
緑に「会社じゃないから」って突っ込まれるぞw
何か想像したらほのぼのしてきたわー。

>>677
そしてこっちでもほのぼのした。いいなー、青×先生。
想像しただけでほわっとするよその光景。
679名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:20:38 ID:GKnp8dNh
緑桃でも他カップルでも、刑事の子達が結婚式をするとなるとボスが仲人さんするのかな。
仲人するなら夫婦じゃないと!って一大決心したボスがスワンさんにプロポーズとかないかな。
そして二人の結婚式の仲人のためにヌマ・オー長官が挨拶考えてたり
ブンター教官が友人代表の挨拶考えてたりしないだろうか。
680名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:26:54 ID:Zf/BfOVC
魔法金青は最終回の時点で妊娠してそうな勢いだったよね。
産まれた子供は天空聖者と人間のクォーターか。
親が多産だから、この二人も子沢山になっているんじゃなかろうか。
681名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:39:07 ID:an5bt2jI
刑事緑桃のその後の生活SSが読みたくなってきた。
誰か書いてくれないかなあ。
682名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:45:11 ID:QbjQzBsp
定番過ぎるかもしれないけど、大連の緑孔雀が好きだった。
ものすごい年の差カップルだったけど。
683名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:55:12 ID:BZk4w/vk
異端かもしれないが忍風は鍬七というより鍬→七→鷹に萌えてた
同人は鍬七と吼七が多かったけどね
あとたまに甲七
684名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 09:16:33 ID:Z0/SRQ3p
アバレ青えみぽんのその後妄想してたよ。
ちょっと違った意味でバカップル。
685名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 12:44:28 ID:+v7R4NEs
アバレの青えみぽん好きだ
本編では女子高生になったあたりからの青からえみぽんへの対応が
ちょっと変わったような気がして妄想したよ
たわいないエピソードだけどえみぽんが遅刻しそうになって青が送ってくのがよかった
686名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 23:02:24 ID:YSZhL49G
普段みくのアプローチを大人な態度でやんわりスルーな瞬が
時々見せるやさしさにキュンキュンしてた
あ、メガレンです

でもエンディングの黒桃の抱き上げシーンがお気に入り
体格差萌え
687名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 00:17:24 ID:EHAKQfG+
DVDで始めて隠連を見たけど、黄白が可愛くて良かった
最初告白とかしてたからオッ!?と思ったのに、最後はなかったことにされててショボーン(泣)
保管庫の赤白は自分のイメージと合わないのが残念

黄白読みたいよー誰か書いてー!!
688名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 00:33:42 ID:EeZF6655
自分は冒険のその後が読みたいw
鈍感な赤が桃と宇宙でどうなってるかとか黒黄がどの辺まで進んでるかとか気になる
なんとなくだが、結婚という話になったら黒黄のほうが赤桃より早そうだw
689名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 00:48:43 ID:NGzpbTfX
一番気になるのは電磁黒黄だよ。
終盤まったく触れられなかったし、千里が耕一郎を好きなのかもあやしい。
でもタジタジの耕ちゃんがいい。
690名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 00:57:03 ID:uqKYF9E8
>>689
千里の中の人が
千里は耕一郎の気持ちを知ってて知らないふりをしてる
って何かのインタビューで読んだ
でもって中の人的には
千里は健太の方が好き、てゆうか気になってたんではないかと

しっくりくるのは断然黒黄だが
それ読んで赤黄もありな気がしてきた不思議w
691名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 01:02:05 ID:VKocU0c2
>>690
何か悲しいお知らせだな・・・
692名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 01:11:25 ID:uqKYF9E8
>>691
す、すまん

でも大学で仲良くしてたから
あのあときっとうまくいったんだよ、うん
693名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 01:26:56 ID:EHAKQfG+
>>691
黒→黄→赤な片想い妄想が始まっちまって眠れねーぞゴルァw
694名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 02:01:23 ID:uqKYF9E8
>>693
その妄想、お聞かせ願うことは出来ませんかのぉ

焼肉焼きながら待ってるぜ
695名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 07:40:39 ID:C0U5fxIw
たしか赤の人も黄は俺とくっつくはずだったのに!
とか雑誌の座談会で言ってたように記憶してる。
696名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 14:15:43 ID:A/aoCjXu
>>677
遅レスだけど萌え!青は保父さんとかも似合うなぁ!
あのCMは妄想促進させる効果絶大。
697名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 15:15:47 ID:jC3XM0Cj
>>684-685
亀レスだけど、アバレ青えみぽんいいな。
普段冷静な青がえみぽんにふりまわされる姿が目に浮かぶようだ。
698名無しさん@ピンキー:2009/06/02(火) 19:50:41 ID:HAfU5oVK
いやいや幸人さんはなかなかのムッツリだぞw
699名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 14:11:33 ID:ng6Y5Ojf
>>688
亀レスだが自分も冒険読みたい。赤桃のその後とか黒黄とか青風。今思うとカプ萌えに萌え過ぎた戦隊だった。
ま、結婚は赤桃の場合しなくても十分過ぎるほど夫婦オーラ出てたがなw
700名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 20:28:15 ID:4U7EHJIY
冒険青風…

カグヤの回の予告見て、風が「なによ、その女!」てなる展開をwktkしてたよ。
実際は恐竜親分子分しか出てこなかったけどw

冒険青は黄や桃ともゲストとも組み合わせが人気だよね。
カプ話的に使えるキャラだね。
701名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 21:22:53 ID:joXlLvm5
冒険青は、カプ的にオールラウンダーだから、すごくおいしいです。
702名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 21:58:53 ID:oybanOgO
ここへ来て冒険青の株が上がってるようで嬉しい
特板や画像掲示板なんかで空気よばわりされる度にヘコんだ記憶がウソのようだw
703名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 22:11:53 ID:XSgnuBaU
冒険青なら猫一押しだな。押しかけ幼な妻だなんて、すごく美味しい。
704名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 22:24:32 ID:gKYVUowC
命の危険がいつも付き纏う仕事を続けて来た青が初めて手にした、
ごく普通の幸せな生活(性活も)をくれたのが猫だという展開が大好きだ!
705名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 01:08:18 ID:SRsgTrPn
青風も青猫も好きだなー
てか青黄と青桃もそれぞれ黒黄や赤桃と違う良さがあると思う。

お兄さん系で軽いキャラだから誰とでも絡ませれるな〜
706名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 07:47:15 ID:B/DyugqI
>>703>>704
青猫好きがこんなにいるとは知らなかった
冒険は青猫本命な自分狂喜w
羽衣の欠片をちょくちょく使って変身させてるにちがいないよ
ぬこのままでも十分萌えだがw
普段は軽いノリだけど、根っこはシリアスでドライな青が
乱され癒される存在が猫だといいなと。

しかし猫以外でも青は誰とでもいける。さすが公式女の子好き
707名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 08:50:44 ID:YeAiPWbW
やばい、萌えが再燃してきた。
ちょっと冒険ジャーのDVD見返してくるわ!
708名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 16:53:39 ID:9pP58QYG
流れ豚切りですみません
アバレ青えみぽんの話題がでていたのでつい勢いで書いてしまいました
設定は青女子高生変装の後です。大したエロではありませんが
NGワードは「女装の代償」でお願いします
709「女装の代償」 1:2009/06/04(木) 16:54:56 ID:9pP58QYG
ミケラとヴォッファを倒した後、恐竜やに戻り寛ぐアバレンジャーたち。
しかしその中に幸人の姿はなかった。
「幸人さんどうしたのかなぁ。疲れたから部屋で休むとか言って部屋に戻ったけど」
「そうですよね、幸人さんらしくないというか…」
事情をよくわかっていないらんるとアスカがそれぞれ疑問を口にして首をひねっていると、凌駕がクスッと笑って笑里に向かってウィンクをした。
「普段慣れないことやったから、さすがの幸人さんでも疲れちゃったんでしょうかね〜。ね、エミぽん」
「仲間がどうとか普段言わないようなこと言ってたから、照れてるのかな?」
と、らんる。凌駕の何やら意味深な言葉も笑里以外には通じていないようである。
「ん〜。じゃ、私ちょっと様子見てきますね」
にっこり笑って元気に手を挙げ、笑里がバタバタと階段を駆け上がっていった。

「誰だ」
ドアをノックする音に、幸人がベッドに仰向けに横たわったまま返す。
「笑里です」
幸人は気だるそうに立ち上がり、ドアを開けた。
「何の用だ?」
「幸人さんがどうしてるか気になって。あ、それに今日はありがとうございました」
「お前に礼を言われるようなことはしていない」
仏頂面で手をひらひらと振る。笑里は顎に指を当てて小首を傾げた。
「でも、ほら私の作戦に付き合ってくれましたし、幸人さんがあんな―――きゃっ!」
その言葉に焦った幸人が反射的に笑里の手を掴んで部屋の中に引きずり込んだ。
「お前…そんなことをでかい声で言うな」
「でも〜、凄くかわいかったですよ、ユキぽん!」
「そっ、その名前を出すなと言っている!」
本気で言っているのかからかっているのか、とても楽しそうな笑里。
幸人が頬を引き攣らせながら睨み付けるが笑里はそんなことも気にならないとばかりに笑った。
「とにかくもうその話は終わりだ。これ以上触れてみろ。お前どうなるかわかってるんだろうな」
「あ、この写真まだ凌駕さんしか見てないから、後で皆に…」
笑里がパチンと携帯を開く。それをすばやく幸人が取り上げた。
「俺の言葉が全然わかってないようだな。この写真も消せ」
「何でですか?もったいないですよ〜」
「冗談じゃない。こんなもの、いつまでも持っていられたら困る。お前の作戦に付き合ってやったんだ。俺の言うことも聞け」
せっかくかわいく撮れてるのにもったいないなあ、とブツブツ呟く笑里に、絶対消せよ、と言って幸人が携帯を突き返した。
710「女装の代償」 2:2009/06/04(木) 16:55:50 ID:9pP58QYG
「私信じてましたから、幸人さんだったら絶対皆を助けてくれるって。」
手渡された携帯を胸の前で両手で握り締めて笑里が幸人を見上げる。
先程までのおちゃらけた態度は鳴りを潜めた彼女の柔らかい表情に、幸人は少々戸惑いを感じた。
そんなにマジな顔されたら調子が狂うじゃないか。
「あ、ああ」
突然気恥ずかしくなり、幸人が笑里から視線を逸らした。
「あー、幸人さん、ひょっとして照れてるんですか〜?」
再びいつもの笑里に戻り、幸人の顔の前に人差し指を突き出してクルクルと回すと幸人がフン、と顔を顰めた。
「そんなんじゃない」
「わかってますよ〜。今日は色々ありましたからね。今までの幸人さんなら絶対言わないような『仲間』とか言ってましたしね。皆も信じてたんですよ、幸人さんのこと。」
「もうその話はするなと言ったはずだ」
仏頂面で背けられた幸人の頬を笑里がツンツンとつつく。
「わー、幸人さんが照れてる!珍しい〜、かわいい〜」
「おい、やめろ。」
「でも私、そんな幸人さんが大好きです」
「なっ…」
幸人がその言葉に口を噤んだ。笑里の言う好きにそんな深い意味が込められているとは到底思えない。
だが幸人はその言葉をどうしても意識してしまう。
「お前は…凌駕もらんるもアスカも好きなんだろう」
「当たり前じゃないですか。だって仲間ですよ」
やっぱりな、と幸人は額を押さえた。
「だったら、軽々しく男に好きとか言うな。変に誤解されるぞ」
「え?幸人さん、もしかして誤解しちゃいました?」
「そ、そんなことはない。だが…」
「でも誤解じゃありませんよ。私が幸人さんを好きなのは本当ですから」
口調と表情からは、やはり特別な好きではないと幸人にはわからないはずがない。
だが、あまりに無邪気にそんなことを言う笑里に、幸人は苛立ちのようなものを感じた。
「男の部屋に来てそんなことを平然と言うのがどんなに危険なことか教えてやる」
幸人の手が笑里の腕を乱暴に掴むと、その体を力任せにベッドへ振り投げた。
「えっ…ちょ、幸人さん?」
ベッドに倒れ込み、目を白黒させて驚く笑里の顔の両脇を幸人の腕が遮る。
どこか冷たさを帯びた幸人の視線に見下ろされて笑里はゾクリと恐怖を感じた。
笑里のおびえた表情を見て、幸人の口角がニヤリと吊り上る。
「タイミングが悪かったな。やたらとイラついてるこんなときに来るお前が悪い。」
眼鏡を乱暴に外され、笑里が恐怖に目を見開いて顔を引き攣らせた。
711「女装の代償」 3:2009/06/04(木) 16:56:31 ID:9pP58QYG
「ちょ、幸人さん、何か怖いです…」
恐怖に怯える笑里をフン、と鼻で軽くあしらって制服のリボンに手を掛ける。
「諦めろ」
そう言ってリボンを剥ぎ取り、ブラウスを肌蹴させた。
「待って、やめ…」
言いかけた口を右手で塞いで耳元に低く囁いた。
「大声出して今誰か来たらお前だって困るだろう」
「そ、それは…」
そうだけど、と実も蓋もなく黙り込む笑里の鎖骨に幸人が噛み付いた。
思わず声を上げそうになるが、口が幸人の手に塞がれていて声が上がらない。
空いている左手で笑里の服を器用に取り除きながら、その体に這わせてゆくとその度に笑里の体がビクリと跳ねる。
乳房を手中に収めて人差し指と中指で先端を摘み上げると、塞いだはずの口から「ひっ」と悲鳴が漏れた。
「なんだ、意外とあるじゃないか」
やめてくださーい!と口がふさがれているので心の中で叫びながら幸人の頭をポカポカと叩く。その目はすでに涙目だ。
「俺は女の体など腐るほど見てるんだ。別に恥ずかしいなどと思う必要はない。」
その言葉は笑里の頭に血を上らせた。口を塞いでいた幸人の右手を振りほどいて彼の額を押し返す。
「確かに幸人さんは整体でも他のことでも女の人の体なんて見慣れてるかもしれません。でも私は男の人に見られるのなんて初めてなんですよ。私は恥ずかしいんです!」
肩で息をしながら必死の形相で自分の体を押し返す笑里を、幸人はククッと意地く笑い飛ばした。
「初めてなのか、お前」
「あっ、当たり前でしょう!だって私…」
「そうか。じゃあお前は運がいいな」
「はい?」
「そうだろう、初めての相手が俺なんだ。人体を知り尽くした俺なら、苦痛を与えずにお前に天国を見せてやることができる」
「はぁ…?」
初めての相手?苦痛?天国?この人は何を言っているのだろう。それにその自信はどこから湧いてくるのだろうか、と笑里は顔を引き攣らせたままわけがわからないと硬直する。
「お前は何も考えずに俺に任せてろ。」
幸人がにやりと口角を吊り上げた。同時に笑里はようやく幸人のしようとしていることを理解した。
まさか幸人が自分に何かするなどと本気で思っていなかった笑里は、あまりにも本気な幸人の目に怯んでしまう。
だがこの状況で逃げられるはずもないこともわかっていた。
諦めて目を硬く閉じると再び幸人に組み敷かれた。
712「女装の代償」 4:2009/06/04(木) 16:57:10 ID:9pP58QYG
人体のすべてを知り尽くしたカリスマ整体師にとって、笑里の官能を引き出すのは至極容易いことだった。
女体の弱い部分を攻めると先程までの抵抗はどこへやら、女は完全にその体を男に任せている。
散々乱し、鳴かせた後で秘所にゆっくりと指を差し込むと、その腰が逃げるように引かれた。
「大丈夫だから逃げるな」
「だ、だって…やっぱり怖いです…」
息も絶え絶え涙交じりの声で懇願するが、聞いているのかいないのか幸人が腰を掴み、がっちりと固定した。
「俺を信じると言っただろう」
「言いましたけど、あれはダイノガッツのことで…」
「俺を好きだと言ったな」
「そういうつもりで言ったんじゃ…」
「自分の言葉に責任を持て。そんなことではアバレンジャーになどなれないぞ」
冷ややかに言い放つと、まだ何か反論しようとしている笑里の中に指を突き入れた。
「ひぃっ!」
思わず奇声を漏らした笑里に構わず幸人が攻め立てる。
最初はゆっくり徐々に強く激しく、しかし緩急もつけながら弱いところを刺激すると彼女の奇声は徐々に嬌声に変わってゆく。
「ちょ…だめ、幸人さんっ…」
そんな懇願の声も「フン」と鼻であしらって彼女の中を掻き乱し続けていると、やがてその体から完全に力が抜け去った。

そろそろか。
そう考えて自分も服を脱ぎ捨てる。その間ようやく息が落ち着いてきた笑里だったが、再び幸人に組み敷かれて身を強張らせた。その顔はまたも恐怖に引き攣っている。
「あの、幸人さん…」
「なんだ」
「本気…ですか?」
「ここでやめるほど俺はお人よしじゃない。諦めろ」
さらっと言ってすでに立ち上がった自身を宛がうと、笑里はまだ覚悟が決まらないらしく何とか逃げようと身をよじる。
幸人がガッチリと体を掴み笑里の動きを押さえ込む。
「やっぱりやめましょうよぉ…」
「ダメだ」
すでに半泣き状態、涙声で懇願する笑里の言葉を慈悲のかけらもなく即座に却下して幸人がゆっくりと腰を進めた。
「うっ…イタッ…」
「最初だけだ。力を抜け。力を入れると余計に痛いぞ」
「そっ、そんなこと言われても…」
「いいから俺の言うとおりにしろ。お前は俺を信じて任せてればいい。」
言われて笑里が大きく深呼吸をする。その姿がおかしくて幸人が思わず噴出した。
713「女装の代償」 5:2009/06/04(木) 16:57:53 ID:9pP58QYG
「何で笑うんですか」
「いや笑うつもりはなかったんだが…つい、な」
ひどい、と頬を膨らませて顔を背ける笑里の耳元に「悪かったな」と囁くと、彼女の顔が火を噴いたように真っ赤に染まった。
「とにかく力抜いてろ」
命令口調で言って、腰をすすめると笑里がうっと苦しそうな声を漏らした。
「幸人さん…やっぱり痛い…」
「我慢できないんなら俺にしがみついてろ」
笑里は小さく頷いて幸人の肩に噛み付いた。
「クッ…!」
幸人が肩の痛みに一瞬顔を歪ませたが、すぐに冷静になり動き始めた。
さすがはカリスマ整体師といったもので、どこをどうすれば痛くなく快感を引き出せるかを知っているようだ。
初めは苦痛の声を漏らしていたが、幸人の巧みな腰使いに高められ、徐々に苦痛が快感に変わってゆく。
悲鳴が完全にあえぎ声に変わった絶妙なタイミングでストロークが強くなる。
浅く、深く、緩く、激しく彼女の中をかき回すと、その中に眠る官能の全てが引き出されてゆく。
「何か変なんです…幸人さん…」
これは何なの?この感覚、彼の言うように本当に天国…?
突き上げられながらぼんやりと思う。
「それでいいんだ」
全身に感じる幸人の声、体。彼の全てを感じながら笑里は快感の波へと飲み込まれてゆく。
頃合を見計らって幸人が深く貫くと、笑里の体がびくびくと震える。
その姿を満足げに見下ろしながら、己の欲望を解き放った。
714「女装の代償」 6:2009/06/04(木) 16:58:36 ID:9pP58QYG
「………」
「怒ってるのか?」
一言もしゃべろうとしない笑里に問いかけると笑里はぷいと顔を背けた。
「別に怒ってなんかいません」
「どこからどう見ても怒っているように見えるぞ」
「だって…」
顔を背けたまま笑里がぷうと頬を膨らませる。
「幸人さん、キスもしてくれないのに、あんな…」
幸人が目を見開いた。そういえばキスなどという行為をすっかり忘れていたのだ。
「俺とお前は恋人同士でもなんでもない。そんなもの、する必要はない」
「ひどーい!乙女の純潔を奪っておきながら、そんな言い方ないじゃないですか」
「うるさい。だいたい悪いのはお前だ」
「最低!私のせいにするんですか?それにもし子供ができたらどうしてくれるんですか!」
考える前に言い放つ。自分の言葉を頭の中で反芻すると、急に現実に引き戻されて笑里は怖さに身を震わせた。
「できたら何だっていうんだ。」
冷たく言い放つ幸人の言葉は笑里の不安を煽る。
「年商4億の俺が子供ひとりぐらい養えないとでも、本気でそう思っているのか」
思いがけない言葉に目を丸める笑里の頭をぐいと引き寄せ、その唇を軽く塞ぐ。
驚きに目をぱちぱちと瞬かせる彼女の顔を見て、幸人はプッと噴出すと笑里の顔が真っ赤に染まった。
「ちょ…幸人さん、どういうつもりなんですか」
「この戦いが終わったら、どうするつもりだ」
「どうするって、私はまだ何も…」
「俺と来るなら秘書にしてやってもいい。一人では忙しくて何かと手が回らないからな」
ぶっきらぼうに言い放つ幸人の言葉に笑里がふふ、と密かに微笑んだ。
「考えておきます」
言ってベッドからするりと抜け出ると手早く服を着る。
「行くのか?」
「幸人さんの様子見に行くって言ってきたんです。あんまり長いと怪しまれるでしょう」
もう十分怪しまれるだけの時間は立っていると思うがな、と思ったがそれは敢えて口に出さず笑里の部屋を出て行く姿を見送った。

「あ、えみぽんお帰り。三条さんどうだった?」
「別に何ともありませんでしたよー。ちょっと疲れてただけみたいです」
「しかし遅かったですね、何してたんですか?」
素で地雷を踏んづけるアスカ。笑里の体が石のように硬直した姿を凌駕は見逃さなかった。
「まあいいじゃないですか。募る話もあったんでしょう。ね、えみぽん」
「あ、えーと…そ、そうです」
取り乱し慌てて両手を振り、では私はこれで、とそそくさとドアに向かう笑里の背中に凌駕が言った。
「えみぽん、なんか歩き方変ですよー」
「きっ、気のせいですよ〜」
ギクリとして立ち止まり、無理やり笑顔を作るが、その顔は引き攣っている。
「おやすみなさーい」
と笑里が恐竜やを飛び出すと凌駕がくすくすと笑った。
「え?何かあったんですか?」
「ていうか、何、あれ…わけわかんないわね」
「ふふ、三条さんもやりますねぇ」
何がなにやらまったくわかってない様子のアスカとらんるの横で、凌駕は微笑ましく笑っていた。
715名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 16:59:27 ID:9pP58QYG
以上です
色々と突っ込みどころ満載な幸人さんと色気のないえみぽんですみません
というかこのふたりだとなぜかギャグに走りがちになるのはどうして
それでは続けてマターリどうぞ
716名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 17:38:23 ID:uRIZYWTR
>>708
GJ!かなりよかった!
青えみぽん和むから好きだ!
雰囲気も伝わってきてよかったよ!
717名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 18:06:48 ID:5sHijWF4
>>708
GJ!
えみぽんはやっぱりうざ可愛いw
しかし二人とも特別な意味での好きとか愛してるという宣言はないのに
凄い身も心も結ばれまくっててバカップルになってるw
718名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 18:24:19 ID:DTns7ybB
カリスマ整体師はエロい職業だったんだなwGJw
719名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 10:38:27 ID:ftmtLKF+
そういえばアバレのSSはこれが初めてだな。
720真剣小ネタ:2009/06/06(土) 10:54:20 ID:LFiIvTLY
「千明〜、流さん知らへん?」
「さっき庭で素振りしてたぞ」
「ありがとう」

「千明〜、茉子ちゃん見いひん?」
「買い物行くとか言ってたな」
「おおきに」

「千明〜、爺やさんおらんねんけど」
「黒子とバイクいじってた」
「サンキュウ」

「千明〜、殿さ……」
「だ〜〜〜〜!!
なんでいちいち俺に聞くんだ」
「だって……」
「だって?」



「千明の居るとこは何時もわかってるから」
721名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 18:49:58 ID:BAsEaVAJ
>>720
うわーっっ!!
くすぐったすぎるじゃないか!!
722名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:26:05 ID:/UtEl9lA
GJ!GJ!
723名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 23:48:33 ID:ljNWSbs0
自分の遅筆っぷりに泣きそうになりながら、
十五幕設定の真剣緑黄投下します。
あんまりエロくなくて申し訳ありませんが…。
苦手な方はNGワード「お詫びのしるし」でよろしくお願いします。
724真剣・緑黄「お詫びのしるし」:2009/06/06(土) 23:53:18 ID:ljNWSbs0
「本当にごめんなさいっ!」
「あーもう、いいって。」

アヤカシが成りすました偽者によって、仲間からの信頼を失いかけた千明。
しかし、何とか機転を利かせて偽者を倒すことができた。
おまけにできなかった白刃取りもできるようになって、
辛い思いもしたが結果オーライ、終わり良ければすべて良しという気持ちで、
今日のことはもうさほど気にしていなかった。

しかし、侍というのはどうも忠義とか情に厚いらしく、
千明を信じてやれなかったことをこちらが鬱陶しく感じるほどに深く詫びてくる。

特にことはは、一回は千明を信じようとしたものの、
結局は話を聞かずに腹を立ててしまったことをとても気にしているようで、
わざわざ夕食前に千明の部屋を訪ねて謝りにきたのだった。
思いつめた顔をしたことはは、千明の服の袖をぎゅっと握ると、
千明の瞳をまっすぐに見つめて言った。

「うち…千明の言うこと何でも聞く!
千明が少しでも元気になってくれるなら何でもする!」
「えーっ!?いいって、別にそんなの。」
「ううん、ダメ。それじゃうちの気が済まへん。」

困ったなと思った。
別にそこまで気にしなくていいのに。
もちろん、密かに想っていることはが謝罪とはいえ、
ここまで自分のことを考えてくれるのはとても嬉しい。
しかし、それでも何だか大げさな気がして仕方ない。

「本当の本当の、本当に何でもしてくれんの?」
「うん!もちろん!」
「そっか。それじゃあさ……」

やっと千明の為に何かできると目を輝かせることはを見て、
千明にイタズラ心が沸き起こる。

「キスしてよ。」

725真剣・緑黄「お詫びのしるし」:2009/06/06(土) 23:55:22 ID:ljNWSbs0
やっぱり。
さっきまでの威勢の良さはなくなり、ことはの顔がみるみる赤くなる。
純粋でうぶなことはが、自分からキスをするなど到底できるはずもない。
わかっていて千明は意地悪を言った。
こうやってからかって、照れることはのかわいらしい顔を見ることができれば、それで満足だった。
しかし、ことはから返ってきた反応は意外なものであった。

「や、約束はちゃんと守る!千明、目つぶって?」

マジかよ。あの内気なことはがここまでするなんて。
本当にするのかと、驚き半分、期待半分で千明が目をつぶったのと同時に、
ことはの両手が肩にかかった。
緊張したようなことはの息づかいが耳に響いて、千明の心音もそれにつられて速くなる。
甘い香りが千明を包みこみ、ことはの顔が近づいてくるのがわかる。
顔が熱い。きっとことははもっと真っ赤な顔をしているに違いない。
そんなことを思っていたときだった。
“ちゅっ”という音と一緒に柔らかいものが押し当てられた。
生暖かいそれは一瞬で、千明の頬を過ぎ去っていく。
ゆっくりと目を開けると、案の定、頬が赤くなったことはの顔が目の前にあった。

「口はちょっと恥ずかしいから、ほっぺたで我慢してな。
こんなんで本当に元気出た?」

はにかんだように上目遣いで微笑むことは。
その表情があまりにも愛らしくて、千明のイタズラ心にますます火を点けてしまう。

「じゃあさ、元気出すためにもう一つお願いしてもいい?」
「え?何?」
「ことはの胸、見せて。」
726真剣・緑黄「お詫びのしるし」:2009/06/06(土) 23:57:18 ID:ljNWSbs0
ことはの目が丸くなる。
そして、少し遅れてから、沸騰してしまうのではないかというほど、
耳の端まで顔が真っ赤に染まっていく。

「何言うてるん千明!?あかんよ、恥ずかしいもん…。」
「そっか、残念だな。ことはは約束守ってくれると思ったのに。」

申し訳なさそうに赤い顔をしながらもじもじと、うつむくことは。
純粋で素直なことはの心につけこむようで、少し胸が痛む。
だけど、恥じらう顔があまりにもかわいくて、ついいじめたくなってしまうのもまた事実だ。
「でも、うちの胸なんて小さいし、その、見たって……」
「誰のでも良かったら、こんなこと頼まねえし。」
「え?」
「ことはだから…見たいって言ってるんだけど。」

うっかり恥ずかしい発言をしてしまって千明も頬を熱くする。
だけど、嘘じゃない。
ことはの方を見ると何かを伺うように、こちらをじっと見つめている。

「……本当に見るだけ?」
「うん。触らないし、下着も付けたまんまでいいから。」
「じゃ………本当にちょっとだけやからね。」

そう言いながら、ことははオーバーオールの紐を肩からゆっくり外した。
そして、中に来ていた白いトップスを首の辺りまでめくり上げる。

千明の喉がごくりと音を立てた。

淡い黄色のブラジャーに包まれたそれは、
なだらかではあったがしっかりと曲線を描いており、
ことはが女であるということを主張しているようだった。
白くてきめ細かな肌が千明を誘った。

「あ、あんまりじっと見んといて!」
「ダメ。ことはの胸ちゃんと見せて。」

隠そうとする両手を優しくどけて、千明はことはの胸へと顔を寄せた。
727真剣・緑黄「お詫びのしるし」:2009/06/07(日) 00:07:54 ID:Gc3WdKHk
「…やだ、息くすぐったい……あっ。」

そのまま千明はことはの胸に唇を落とした。
この柔らかさも温もりもニセモノではないのだと確かめるように、
膨らみの輪郭をなぞりながら唇を滑らせる。
強く吸い上げると、朱色の花が柔肌に小さく咲いた。

「千明の、うそつき…触らないって言ったのに…。」
「手では触ってないだろ?」
「んっ…そんなの屁理屈っ…きゃっ!」

ことはの反論も耳に入れず、千明は唇で器用にことはのブラの布地をずらした。
薄桃色の突起が外気に晒され、ことはが泣きそうな顔で千明を見つめる。
もっといじめてやりたい。
そんな気持ちがじわじわと自分の中で育っていくのを千明は感じていた。
千明は先端を口に含むと、唾液をたっぷり絡めて舌で転がした。
途端にことはの身体がびくりと震える。

「ひぁっ…!やっ、何か変な感じ…」

舌先で突起の周囲を丁寧になぞっていく。
その度にことはの唇から悩ましげなため息が漏れて、千明を殊更に煽った。

「ん…すげえエロいな。」

千明が口を離すと、唾液にまみれて、てらてらと光る胸の先端が姿を現す。
見上げれば、目の端にうっすらと涙を浮かべながら、
いやいやと言うように首を振ることはの姿があった。

「やぁ…千明そんなこと言わんといて。」
「ごめん。でも、その…すげえ可愛い、ことは。」

可愛いと言われてことはの顔がまた朱に染まる。
本物はやっぱり最高に可愛いと心の中で一人呟いて、瞼にキスを落とした後、
千明はもう片方の胸へも同じように愛撫を加えてやった。
ことはは羞恥に身体を震わせながら甘い声を漏らす。
幼く純粋なことはの中にある艶かしさをもっと引き出したくて、硬くなった先端に軽く歯を立てる。
ことはの身体がびくんと跳ねる。

「はぁっ…千明…もう、あかんっ。」

ことはの指がすがるように、千明の髪に絡む。
敏感になった先端を甘噛みしようとし、ことはがさらに身体を強張らせた瞬間だった。

728真剣・緑黄「お詫びのしるし」:2009/06/07(日) 00:12:54 ID:Gc3WdKHk

「おーい、千明、夕飯ができたぞー!」
「ことはー、居ないのー?」


夕食ができたことを知らせに来た流之介と茉子の声が廊下の方から響いて、
二人は慌てて火照った身体を離した。
焦りながら服を直すことはの耳元で、千明が意地悪く笑いながら囁く。

「なあ、今晩このつづきでも…する?」
「もうっ!千明のアホ、アホ…ほんまに恥ずかしかったんやから。」

力なくぽかぽかと千明の胸元を殴ることは。
千明はことはの額にそっと口づける。そして、ことはをまっすぐ見つめた。

「でも、俺…冗談でこんなことしたりしないから。それだけは信じてくれよ?
今回の件でわかった。俺さ、お前に信じてもらえないのが一番悲しい。」
「千明…。」
「なーんてね。よし!ほら、行くぞ。飯だ、飯!」

千明は勢い良く立ち上がると、座ったままのことはに手を差し出す。
軽い口調。でも、わずかに赤くなった千明の頬。
それを見たことはは、はにかんだように微笑むとその手をぎゅっと掴んで立ち上がった。
729名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 00:24:25 ID:Gc3WdKHk
以上です。

今更なネタの上に、エロが微妙で本当にすみません…orz
もっとエロかわいい緑黄が書けるように頑張りたいと思います。
少しでも楽しんでいただければ幸いです。それでは、失礼致しました!
730名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 00:59:22 ID:zZlmO958
いやすっごくエロ可愛かった!
いやーいいものを読ませてもらいました!GJ!
731名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 02:33:41 ID:umCBrnEp
武士らしからぬ行動だけど、千明らしくて笑ったw
楽しかったよ〜
732名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 03:58:33 ID:uRtHCExR
千明〜!
なんちゅうことを
茉子ねぇさんあたりに見つかって、ボコられちまえww
とにかくGJ!!
733名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 10:44:52 ID:2r5tFnr0
来週は赤桃になりそうなのか?
734名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 11:01:39 ID:Eg0LlSMp
白刃取りはこの前も赤と桃でやってたから、そのあとギュッとしてあげなきゃスイッチが入るならともかく、次回予告の映像だけじゃなんとも言えない。


今週は桃が金に話し掛ける時にドキドキした。
なんか色仕掛けっぽくて…!
735名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 14:58:01 ID:zFv7nkff
光登場かw今はまだ腐女子歓喜としかいえないな……
736名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 21:30:46 ID:xUvscaFz
あれ、ありなのか?
737名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 07:51:16 ID:d7aUYxDl
>>733

> 来週は赤桃になりそうなのか?

萌えは各々の心にあり。
各自心眼によりカプ萌えを見つけられよ。
738名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 18:41:26 ID:aZFhmPYx
昔の作品だけど大五とクジャク好きな人いるかな?
739名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 19:19:57 ID:Wl8o7EqG
>>738
ノシ
大連は赤桃も相当好きだ。

前後作品には今でも好きカプ多いなー
獣連赤桃、忍者赤白、王連赤黄、車連赤黄などなど・・・
別に赤至上主義って訳でもないんだがw
740名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 20:55:28 ID:wI+v3WfN
俺は殿桃至上主義だから殿様と桃が絡んでくれるだけでうれしいよ
早く殿様の世継問題が浮上しないか今からわくわくしてる
その時は桃に立候補してほしいものだ
741名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 21:15:43 ID:rzrYSNmQ
わざわざageてくれるなんて分かりやすいなぁ
742610:2009/06/09(火) 00:13:21 ID:tT6u8BMe
以前、途中まで投下したものです。
再度やり直させてもらいたく候。
殿様夜伽草紙で真剣赤桃で、お願いします。
エロが下手ですが、御勘弁を。
743殿様夜伽草紙:2009/06/09(火) 00:24:52 ID:tT6u8BMe
「うそつき」

あの言葉から茉子は丈瑠のことが気になっていた。
それまで『殿』以外のなにものとも思わなかった茉子だが、これも『弱っている者を見るとほっとけない』性格が故か…

「入ってもいい?」
寝入りばなに襖の外からの声で囁かれると、丈瑠は居を正した。
「なんだ。」
すっと開いた襖はしかし、ほんの少しの隙間から廊下の明かりを背後に何ものかを滑り込ませ、またすぐ閉じる。
その声から察すると
「茉子か?」
「そうよ「。」
枕元の灯りを付けると、丈瑠はその目を見張る。
寝間着一枚の茉子は、髪を片方に垂らし結わえている。風呂上がりなのか頬は赤く上気し、目線を落としそこに座るその姿は…実に色っぽい。
「なっ!なんて格好だ。しかも男の部屋に夜中に訪れるなど…」
「別に変な格好してないわよ。ちょっと寝る前に話がしたかったたけ。」
丈瑠は目をそらし茉子に尋ねる。
「話?」
「そっ。殿としてじゃなく丈瑠と、話したかったの。」
なんてことのない台詞のようだが、丈瑠は少しドキリとした。殿としてではない自分…
存在意義だとか運命だとか、考えても仕方のないことだ。しかし、千明のように素直に友達や幼なじみを懐かしむ気持ちを、ほんの少し羨ましく思う。絶対に口には出さないが。
ぼんやりとそんなことを考えていると、話をしにきたと言うわりにただ黙って自分の顔を微笑み見ている茉子のことも、なんだか愛しく見えてくる。
(天女、は言い過ぎか。)
フッと笑うと、その手を茉子の頬にのばす。茉子は驚きもせずその手を両手でくるむ。
丈瑠の親指が茉子の唇に触れる。下唇をなぞると、そのぽってりとした柔らかい感触に誘惑される。
目をつぶらずに顔を近付けていくと、茉子の方が先に目を閉じる。
唇を合わせるということは、こんなにも気持ちがいいものだったのか。
触れるだけでは物足りなく、だんだんと互いの唇を貪るように吸う。
「っ…」
時折、茉子が吐息を洩らす。
それを聞くと、もっとそんな声を出させたくなってくる。
両手で顔を挟むようにすると、茉子は握ったままの手を俺の胸にトン、とおく。抵抗ともとれて、唇を離し耳元で囁く。
「いや、なのか?」
その息に、一瞬びくっとなる。が顔を伏せふるふると首を横に振る。
「もっと…し、て…」
744殿様夜伽草紙:2009/06/09(火) 00:25:42 ID:tT6u8BMe
こんなにもドキドキしている。
丈瑠の負担にならないように、気持ちを出さないように。
話ができれば、と思った。夜中に訪れたのは少し期待もあった。ただ丈瑠には通じないだろうか。露骨に誘うことはできない。
でも。こうなった今、もっと触れられたい。一夜限りでもいい。
「やめないぞ。」
耳元で囁いた丈瑠が、舌で耳をなぞる。
「っ…」
腰のあたりにぞわぞわっと快感が這う。嬉しさとこわさがまじる。
恥ずかしいし、声は出したくない。くっと息を止め、肩をすくめる。丈瑠の手がすっと下におりる。首筋を撫でるようにゆっくりと。
血筋の良さを感じる長い指でピンクのパジャマ越しに鎖骨を撫でられた時、思わず息を飲んだ。
茉子の耳をあまがみあまがみしながら、器用にボタンを外していく。いくつか外したところで、手が入る。肩の丸みを確かめるように掌で撫でられ、そのまま下げるように脱がされた。
急にひんやりとさらされた肩に、今度は口づけを落とされる。
片方の手は弾力のある胸を下着の上からくるむ。
反対の手が後ろに回ったかと思うとあっという間に外されて、あらわになる。
「やっ…」
茉子は手で隠そうとするが、ほどかれその頂きに口づけされてしまう。
「はぁっ…」
洩らすように息をはくと、自分の声が驚くほど甘く聞こえ、恥ずかしさで目をぎゅっと閉じる。そうすると、感覚が集中して余計に感じてしまう。
好き、とも言えない、やめて、とも言えない…。
もう自分の感覚に身を委ねよう。
そう思った時、丈瑠の布団に倒された。
745殿様夜伽草紙:2009/06/09(火) 00:26:31 ID:tT6u8BMe
丈瑠は結わえたままの茉子の髪にもそっと口づけした。
あちこちに唇を這わせ、手でなぞる。
ウェスト位置をなぞると、そのままパジャマのズボンをおろす。
茉子のふわんとした柔らかさの、太ももの内側を何度もさする。その間にも口づけを続ける。いろんなところにゆっくりと。
そうしてると不思議な愛しさが込み上げてくる。
下着のラインをなぞる。唇と同じように、ぽってりと柔らかい感触。
つぷ、と割れ目に指をさす。
「っ…」
茉子から期待と不安が入り交じったような声がもれ、一段と身を堅くする。
強弱をつけてそこを押したり撫でたりする。
茉子の胸が呼吸の荒さを示すように、ゆっくりとだが高く上下する。声を出さないように息を逃している。
やはり声を出させたく、急に下着の中に指を滑りこませる。
「ひゃっ!っ…」
中はすでに潤い始めていた。その滴りをたっぷりと指ですくいとるようにすると、そっと花芯の周りを指先でなぞる。
「くっ…」
反対の手で、噛み締めている唇をこじ開け指で歯や舌を愛撫する。
「あっ…はあぁ…んっ。」
一度こじ開けられた唇から漏れる嬌声は止めることができず、茉子は羞恥に余計濡らしていった。
「んっ…あっ…はぁん…」
花芯をこねくりまわし、あふれる蜜をすくい、またなすりつける。片方の手は胸の頂きを指で挟んでこりこりと摘む。
膣中にも指を滑らすが、柔らかいわりに狭くほんの少ししか侵入を容さない。
リズミカルな丈瑠の手の動きにだんだん茉子の息が早くなる。
「あぁんっ……やっ…」
すこし茉子の腰が浮く。
「あっ…あっ…あっ…」
あふれる水音と声が、小さくだが部屋に響く。
丈瑠…丈瑠…丈瑠…。
その名前を頭の中で何度も呼ぶ。声に出したら、その想いがばれてしまうかもしれない。
名前を呼ぶかわりにその胸に頭を押し付け、胸元の寝間着をぎゅうっと掴む。
「やぁっ…だめっっ…あっあっああっ」
きつく閉じた瞳の中に白い光がぱちとうつって消えない。
身体をびくびくとさせ、茉子は達してしまった。
746殿様夜伽草紙:2009/06/09(火) 00:27:29 ID:tT6u8BMe
しばらく茉子の身体をぎゅっと抱きしめていた。
「…いいか?」
丈瑠はためらいがちにだが急くように聞いた。
茉子の小さく頷く仕草を確かめ、自身を沈めようとする。
「んんっ…」
達したばかりのそこは、潤んでいるがとてもきつく、なかなかおし進めることができない。しかしなんという気持ち良さ。ぎゅうぎゅうとまるで生き物がそこにいるように絡み付き締めつける。
「くっ…」
丈瑠は押し寄せてくる快感に耐えるように眉をよせ、最奥へと到達させる。
「ふっ…くぅっ…」
苦痛の表情を浮かべる茉子のまなじりから涙がこぼれ落ちる。まさか…
「初めてなのか…?」
腰を引きそうになる丈瑠に
「だっ大丈夫よ。………やめないで。」
うっすらと眼をあけ潤んだ瞳で、小声で哀願する表情に欲情し、もはや止められないと思う。
ゆっくりと動きだすと、そこはざわざわと蠢く。
「ふっ…はぁっ…」
「力を抜いてみろ。」
そういうと同時に口付けをする。舌をからめとり、歯列をなぞり、唾液を吸う。
その行為によって茉子の身体から力が抜けていくのがわかる。声を出さないようにしているが、息を吐く時小さな声がもれる。
中は変わらず締め付けるが、互いの滴によってぬるぬるとこすれあう。
抱き締めるように茉子の肩口に額を押し当て、丈瑠は大きく息を吐き出す。
茉子が首を仰け反り、深く感じはじめる。
その白い喉元に誘惑され、獅子のように噛み付く。
「かっ…あはぁっ…」
腰の動きを早めていく。時折、最奥のところに細かくこすり付けるようにすると茉子が高い声をだしてするすると逃げそうになる。両手で肩を押さえ、逃げ場をなくす。
「やっ…あっ…はんっ…」
自分の動きにあわせて小さく哭く声に、昂ぶる。
襞が絡みつくように丈瑠を包み、時折きゅうきゅうと収縮するのがたまらない。
「くっ…」
「やっ…やっ…」
茉子の肩を掴む手に一層力が入り、えもいわれね快感に堪えきれず、ずるりとそこを抜け出した。
「っ…」
茉子のなだらかな白い腹の上に自らを放出させ、丈瑠は背中を何度かぶるりと震わせた。
茉子の横に俯せになり、照れ隠しのようにそっぽをむいた。
747殿様夜伽草紙:2009/06/09(火) 00:28:29 ID:tT6u8BMe
はぁはぁと息を吐いている丈瑠と目が合った瞬間、茉子から逸らすかのように突っ伏してしまった。
それを見た茉子は、まるで置いてきぼりをくらった子供のように傷ついた。
愛してほしいなんて言えないが、身体がつながった瞬間は幸せを感じることができたのに…
身を起こしはだけた胸を隠し、脱がされたパジャマをまとい、自分に言い聞かせるかのように
「気にしないで…」
と囁く。ほどけてしまった髪を結いながら、まるで慣れた女のように振る舞う。
そんな自分に余計に傷つき、丈瑠の顔を見ないようにするりと布団から抜け出し、来た時と同じようにすっと襖をあけ、出て行こうとする。
「待て。」
普段より優しく響く丈瑠の声に振り向いてみると、上半身起き上がり茉子の方を見ている優しい眼差しが見える。
「な、に…?」
つい素っ気なく出てしまった言葉に不安を隠せない。
「ここに…」
片手を伸ばし自分を求めるその顔に、まるで暗示にでもかけられたかのように自然に引き寄せられる。
腕の中にすっぽりおさまり、その腕に愛しげに自分の腕もまわす。
「このままでいろ。」
感じるあたたかさは、体温だけのことじゃないかもしれない。胸の中に穏やかなぬくもりを感じることができる。
それと同じ気持ちを丈瑠が持ちはじめていることなど、茉子には全く知る由もなかった…。
748名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 00:38:38 ID:tT6u8BMe
以上です。

以前、留の字を完全に勘ちがいしていました。
ドウコクを消す?モヂカラが『留』で、自分の存在ごと命がけで消すのかと、
妄想爆発のまま勘違いしておりました。
失礼しました。
749名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 16:14:37 ID:KmRQZ6xk
殿桃続編来たー!!職人様お疲れ様でした。GJでした。ごちそうさまです
750名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 22:03:12 ID:TE9Hu753
殿桃も緑黄もイラネ
殿黄を書けや。
751名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 22:33:50 ID:rQ5Hd9hU
>>750
1653254
752名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 22:43:51 ID:HQkun71R
>>748
続き読めてホント良かったー!GJです職人様、これからもお待ちしております
753名無しさん@ピンキー:2009/06/09(火) 23:19:08 ID:DISbVbyG
高梨みたいなブスよりすうちゃんの方が可愛い!
754名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 01:58:59 ID:Hr/uuRNA
>>753
ハイハイ
分かってる分かってる
755名無しさん@ピンキー:2009/06/10(水) 07:50:52 ID:ubfPduGf
殿桃GJ!

殿桃も殿黄も緑黄も、今後も気にせず行きましょう。
756名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 00:19:29 ID:epWZEW9E
轟音赤と銀の中の人のブログ・・・・。

PVが楽しみすぎる・・・。
萌えすぎてたまらん!!
最終回のフラグ未回収はこれで脳内補填決定だな。
SSも久々に読みたい。
757名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 05:12:39 ID:Ddp7sKPs
殿ヲタウザイ
758名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 15:36:08 ID:QHZ14og3
殿桃職人さんGJです!

アバレ青えみぽん書いた後、久しぶりにDVD見返したら予想以上にハマってしまった。
副産物の第2弾落としていきます。
時間軸はアスカがジャンヌと爆発した後。前の続編、微妙に出来上がる前という位置づけで。
シチュエーション的にシリアス。えみぽんにシリアスは似合いませんが。
そして幸人がちょっとだけ鬼畜。
NGワードは「悲しみの果てに」でお願いします。
長いんで見出しカプ名は青ぽんに縮めました。
759爆竜青ぽん「悲しみの果てに」1:2009/06/11(木) 15:36:54 ID:QHZ14og3
目の前で爆発した要塞。日が落ちるまで待ったがアスカは帰ってこなかった。
重い足取りで恐竜やへ戻る。杉下と笑里の待ち構えていたような出迎えに、3人は俯いて視線を逸らした。
「アスカくんは?」
杉下の問いかけに言葉で答える者はいなかったが、凌駕がゆっくりと首を振ることでその意味を伝えた。
どちらにせよ、あの爆発に巻き込まれたのだ。嫌でも最悪の事態を想定してしまう。
「本気になったら誰よりも強かったじゃない!」
泣き崩れる笑里に声をかけられるものはいなかった。

「俺、そろそろ部屋に戻ります。」
「私も、今日はちょっと混乱してるみたいだから。」
凌駕とらんるが階上へと上がってゆくと、彼らに続くように幸人が席を立った。
「幸人さん…」
泣きはらした顔の笑里が涙声で幸人の名前を呼ぶが、合った視線をすぐに逸らして一言も発することなく幸人は階段を上がってゆく。
黙ってカウンターに突っ伏す笑里に杉下が何やら話すが、笑里の耳にはまったく入ってこなかった。
アスカの乗った要塞が爆発したシーンが笑里の頭を何度もリフレインする。
目を閉じると真面目でどこか抜けているが人懐っこいアスカの笑顔が瞼の裏に浮かんでくる。
「えみぽん。」
杉下がカウンター越しに笑里の肩に手を乗せると笑里はゆっくりと顔を上げた。
「今日はもう帰ったほうがいい。ご両親も心配しとるじゃろう。」
笑里は唇をぎゅっと結ぶと小さく頷いた。
「でも…帰る前に皆に一言挨拶してきます。」
杉下が頷くと笑里は力なく椅子を降りた。

階上に上がり凌駕の部屋のドアをノックしようとした瞬間、中から呻く様な声が聞こえて笑里は手を止めた。
「くそっ…アスカさん、なんで…」
凌駕らしくもなく苦しげな声。そんな凌駕の声は今の彼の表情を想像させる。
どんなときも笑顔を欠かさない凌駕の予想も付かない姿をどのような顔をして見ることができるのだろう。
笑里は上げた手を下ろした。

らんるの部屋の前まで来ると、その中から啜り泣く声が聞こえてくる。
「アスカさん…嘘よね。私、信じない。信じないんだから…」
自分に言い聞かせる涙声。らんるがアスカに密かな想いを寄せていたことは笑里もわかっていた。
それだけに今らんるを訪ねてもかける言葉が見つかるはずもなく、彼女の部屋の前を立ち去った。

人の気配があるのかないのかもわからないような部屋の前で笑里は立ち止まった。ドアをノックするが返事はない。
「幸人さん、起きてますか。」
そう呼びかけてもドアの向こうは沈黙を守ったままだった。
少しでも誰かと話をしたい、そう思って上がってきたが結局は誰とも話せないのか。そう諦めて立ち去ろうとした時、部屋のドアが開いた。中から顔を出した幸人と視線がぶつかる。
「どうした。」
「帰る前に、誰かと話がしたくて…」
俯いて呟く笑里を見下ろして幸人は溜息をつき、笑里を招き入れた。
760爆竜青ぽん「悲しみの果てに」2:2009/06/11(木) 15:37:35 ID:QHZ14og3
「少しは落ち着いたか。」
そう問いかけてベッドに腰掛けている幸人が床に正座している笑里を見下ろすと、笑里は小さく頷いた。
「アスカさん…死ぬ気だったって…」
言葉にすると再び込み上げてくる。
「あの握手が最後になるなんて…」
言葉を返すことなく沈黙する幸人の手の上に笑里が自分の手を重ねた。
「私、わかった気になってただけなのかもしれません。誰かがいなくなるって…戦いだからないとは限らないのに、きっと現実として考えたことなかったんです。」
笑里の瞳から落ちた大粒の涙が彼女の手の上を濡らす。
「もうこんな辛い思いしたくない…もう誰も失いたくない。凌駕さんも、らんるさんも!」
「お前…」
「幸人さんがいなくなるなんてイヤ…絶対、イヤです!」
幸人の膝にすがって泣きじゃくる笑里の背中を包むように手を乗せると彼女の体から震えが伝わってくる。
その震えを止めるように幸人が両手で笑里の体を包んだ。
「大丈夫だ、俺は死ぬつもりなんてない。」
「幸人さん…」
「最初から死ぬ気で突っ込んでいくなんてナンセンスだ。俺は…俺は死なない。」
視線を合わせて言い放つ。しばらくそのまま見詰め合っていたが、やがて笑里がはい、と頷いて無理やり笑顔を作って見せた。
笑里の頬を右手で捉え、幸人がゆっくりと顔を近づける。軽く啄ばむように口づけ、体を反転させると笑里の体をベッドにゆっくりと横たわらせた。笑里が困ったように眉を顰める。
「ちょ、幸人さん?」
首筋に舌を這わせながら笑里の服を取り除く。あらわになった柔らかな肌を吸い上げては赤い痕をつけてゆく。笑里は慌てて幸人の頭を押し戻した。
「こんな時に、なんで…」
「何故だろうな。無性に人肌に触れたい。俺も普通じゃない、みたいだ。」
笑里の胸を撫で上げた幸人の手がばしりと薙ぎ払われる。見下ろすと怒って幸人を睨み付ける笑里と目が合った。
「こんなの嫌です。この前だって…そんな不安定なときだけ私を利用しないでください。」
幸人は笑里の言葉にしばらく黙っていたが、やがて、
「お前は俺をそういう目で見てたのか。」
と呟いた。その顔がやけに寂しげで笑里はハッと息を呑んだ。幸人を傷つけるようなことを言ったのではないかと後悔の念に駆られる。
幸人のことが好きだからこそ都合よく利用されたくなかった。自分は決して軽がるしく男に身を任せたりはしない。幸人だからこそ、彼に求められたからこそ応じたいと思ったのだ。
だが笑里は幸人の言葉で彼にとっての自分はその他大勢の中の所詮一人にすぎないと、そう解釈した。それは彼女の心を引き裂くほどに激しい痛みを与え、それ故に幸人にそんな言葉を投げかけてしまった。
「こういうときだからこそ、お前じゃないと嫌だと思うのは無意識にお前に甘えていたということかもな。悪かった。」
幸人が切なそうに目を細め、笑里の肌蹴たブラウスを戻す。そんな幸人の表情にいたたまれなくなり、笑里は幸人へ右手を伸ばした。
「ごめんなさい…」
先程まで泣きはらしてすでに真っ赤な笑里の目に再び涙が浮かぶ。
「でも…私はどんなときでも幸人さんじゃなきゃ嫌です。」
その言葉に幸人の唇がフッと緩んだ。
「そうか、俺もそうだな。」
一度啄ばむように軽く口づけて抵抗されないのを確認し、歯列を割り入った。戸惑いながらもおずおずと差し出してくる笑里の舌を絡め取り熱い吐息を注ぎ込む。
「はぁっ…」
深く堪能した後に唇を離すと笑里が息を切らして胸を大きく上下させた。
761爆竜青ぽん「悲しみの果てに」3:2009/06/11(木) 15:38:12 ID:QHZ14og3
下着をたくし上げて先端を吸い上げると笑里が苦痛の声を漏らす。
優しくしなければいけないと頭ではわかっているのだが、気分的にどうしても荒くなってしまう。
元来冷静な性格だから感情で動くことはほとんどない。しかし今日の幸人は自分でも驚くほどに自制が効かなかった。
乱暴に衣服を取り除き、足を開かせると笑里の手がそこを隠した。
「ちょ…やめてください、恥ずかしいです…」
「邪魔だ。」
顔を真っ赤にしてやめて欲しいという笑里の手を無情にも払いのけ、すでに湿ったその中に指を突っ込んだ。
「体は嫌がっていないんじゃないのか。」
ぬらぬらと光る指を笑里の目の前に翳す。それを見て笑里が恥ずかしさに顔を歪め、動揺のあまり何やらわけのわからない言葉を口走っている。
そんな笑里をまるで気にしないかのように、真ん中の突起を弄った。
「ひっ!」
敏感に感じたようで笑里の口から奇声が上がる。逃げようとする腰をガッチリと掴んで今度はそれを舌で舐め上げた。
「いやぁ!やめっ…あっ」
舌で突起を弄られながら、指を入れられて抵抗の言葉は嬌声へと変わった。
「見かけによらず体はいやらしいんだな、お前。」
「ちがっ…そんなっ…」
言われて恥ずかしくなり上体を起こしかけたが、さらに指を押し込まれて敏感なところを刺激され、力が抜けて起き上がれない。
わざとくちゅくちゅと音を立てながら中をかきまわすと、幸人の指がギュッと締め付けられた。
「イったか。」
はあはあと乱れた息を整えるのに精一杯の笑里の上体を起こし、向き合うように座らせる。これから何をするのだろうと呆ける笑里に幸人は真顔さらりと言った。
「今度はお前がやれ。」
「へっ?」
目をぱちぱちと瞬かせ、言葉の意味がわからず呆然とする笑里に構うことなく幸人はベッドの策にもたれかかった。
「早くしろ。」
有無を言わせない口調に促されるままに笑里は幸人に近づいた。おずおずと頬に口づけて胸に手を這わせる。
「そこはもういい。」
幸人が笑里の頭を抑えると笑里の目の前にそれが突きつけられた。
「ぎゃっ…ム、ムリです!」
初めて目の当たりにしたそれに怯んだ笑里は思わず目を堅く閉じる。
「何を今更。この前も見てるだろうが。」
言われて恐る恐る目を開いたが、決心がつかないのだろうか、なかなか動き出さない笑里の背中を幸人がパチンと軽く叩いた。
「さっさとしろ。」
「何ですか〜、急かさないでください。」
少しだけいつもの調子を取り戻し、笑里は意を決して幸人の下半身に手を伸ばした。
だがその手は中心には触れず、太ももを擦ったり腹を撫でたりを繰り返す。時折幸人の表情を伺うようにちらりと顔を見てくるのだが、正直それでは幸人の体も反応しない。
ふん、と鼻を鳴らして幸人は笑里の手を徐に掴んで自身の上に重ね合わせた。
「それだといつまでたってもたたないぞ。」
笑里はそれに一瞬怯んだが、一度触れてしまえば覚悟が決まったようで、拙い動きながら指を絡めた。
掴んでは見たものの、しかしやり方がわからないのか戸惑う笑里の手を幸人の手が掴んだ。いきなり触れられ驚いた笑里の手に力が篭る。
「クッ…!」
その刺激で幸人が顔を歪めた。
762爆竜青ぽん「悲しみの果てに」4:2009/06/11(木) 15:38:44 ID:QHZ14og3
「おい、そんなに力入れたら痛いだろうが。真面目にやらないと三条スペシャルおしおきフルコースだ。」
笑里の緊張を解こうという幸人なりの冗談のつもりだったのだが、完全に裏目に出たようで笑里は見事なまでに萎縮してしまった。
「ごっ、ごめんなさい…」
不安そうにがっくりと項垂れる笑里の姿を見て幸人はふん、と鼻を鳴らした。
「お前、いつから冗談が通じない女になった。もういいから続けろ。」
笑里の頭を抑えて笑里の鼻先に立ちかかったものを突きつけ、怯む笑里の口にそれを押し当てる。
「ちょ…」
何か言おうと開きかけた笑里の口の中にねじ込んだ。
「噛むなよ。三条スペシャルをくらいたくないならな。」
三条スペシャルがどんなものかはわからないが、恐ろしい目に遭いたくない一心で笑里はそれを受け入れた。
促されるままに舌を絡めてゆくと、それはみるみる口の中で膨らんでゆく。
最初はすっぽりと口に納まる大きさだったそれは、窒息するかと思うほどに膨張していた。
一旦口を離し、先端を舐め上げながら擦ると幸人がクッと苦しげな声を漏らす。
自分がしたことで幸人が悶えるというのが笑里には新鮮で、普段クールな幸人を乱してみたいという欲求で恥かしさを忘れて幸人自身を夢中で愛撫した。
その動きは本当に自分が初めてだったのかという疑問を幸人に植え付けるほどで、しばらく耐えていたがとうとう我慢できなくなって笑里の体を引き離した。
「あれ、もういいんですか?」
「ああ。」
すっかり余裕を取り戻した笑里とは逆に、切羽詰った表情の幸人が笑里を仰向けに倒して組み敷いた。
足を広げて両手で掴み、先程までと打って変わって大きく成長した剛直を十分に湿った笑里の入口に宛がう。笑里が息を呑むと同時に一気に貫いた。
「ああっ…!」
急に与えられて笑里が嬌声を漏らす。すでに理性が壊れかけていた幸人は最初から容赦なく激しく突き上げた。
激しいながらも幸人の動きは行為に慣れていない笑里になるべく苦痛を与えないように、快感を引き出すところだけをピンポイントで刺激する。
すぐに快楽の渦に飲み込まれ、幸人の背に回した手に力が篭る。
「はぁっ…んっ…」
無我夢中で喘ぎ声が無意識に漏れるが恥かしいと思う余裕もない。
強く腰を打ち付けると笑里の腰が幸人を求めるように吸い付いてきた。
一旦動きを止めて笑里に覆いかぶさって唇を重ねる。舌をねっとりと絡めとりながら腰は快楽のスポットを容赦なく刺激する。
「んっ…」
重ねあう口の隙間から熱い吐息が、激しく擦り合う結合部からはぐちゅぐちゅと淫猥な音が漏れる。
締め付けが強くなるのを感じて幸人は動きを早めた。
「ああっ…幸人さん、もうっ…」
限界を感じた笑里が苦しそうに懇願すると幸人がさらに強く大きく貫く。それを何度か繰り返すと笑里の体が弓なりにそり、びくびくと震えた。
同時に容赦ない締め付けが幸人に襲い掛かる。ドクリドクリと脈打つ自らを熱く締め付けるその中に欲望の全てを流し込む。
落ち着くのを待って、ずるりと引き抜き笑里の上に倒れ込んだ。
「幸人さん…」
どくどくと脈打つ胸の鼓動が肌を通してお互いの胸に伝わる。それが生きている証なのだと。
肩口に乗せられた幸人の頭を笑里がギュッと抱え込んだ。
「いなくならないでください、絶対に。約束、ですよ。」
「ああ。」
複雑な思いを交錯させながら、幸人は短く返してギュッと固く口を結んだ。
763爆竜青ぽん「悲しみの果てに」5:2009/06/11(木) 15:40:22 ID:QHZ14og3
「えみぽん、お泊り?」
起きてきた舞の言葉にギクリとして笑里の体がピクリと跳ねた。普段は笑里は舞が起きた後にやってくるので彼女からすればごく自然な疑問だ。
だがそれは杉下に断りもなく、それも幸人の部屋に泊まっていたという事実は笑里を焦らせるには十分だった。
「…う、うん…」
気まずそうに言葉を濁し曖昧な笑みを浮かべる笑里。知らぬふりを決め込む幸人。あくまで気付かないふりをする凌駕と杉下に、アスカのことで頭がいっぱいで他のことまで気にしている余裕などないらんる。
それぞれの考えが交錯する中で、無邪気な舞の質問は続く。
「あれぇ、アスカのお兄ちゃんは?」
それを伝えようとした凌駕を遮り誤魔化す女性陣。その行動を違うと感じた幸人が笑里の首根っこを掴んで彼女を制すると、
「どんなに悲しくたって、いつもと同じ事をして、生き続けるしかないんです。残された者はね。」
と杉下が動き出した。

「杉下のオッサンの言うとおりだ。」
そうだ。俺は生き続けてやる。
アスカの分も、待っているこいつのためにも。

恐竜やを後にする幸人の後姿を笑里は強い願いを胸に見送った。

終わり


途中でやはりギャグに走ってしまいました。アスカごめんなさい。
三条スペシャルおしおきフルコースは妄想をかきたてられていい。
アバレ見返したら青えみぽんは意外と伏線がはられてることに気付いて妄想が暴走。
あと黒黄(黄→黒?)と白→ジャンヌに何気に萌えまくってしまった。
作品もカプもマイナーでまったく需要なさそうですが。
人気戦隊の職人さんが降臨されるつなぎにでも楽しんでもらえれば何よりです。

それでは名なしに戻りつつ自重しときます。以下まったりどうぞ。
764名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 22:05:49 ID:TArppQmt
青ぽんという略し方が可愛かった!GJ!
本編見てた時から、青えみぽんに萌えてたので、前回と今回、凄く
嬉しかった!ありがとうございました!また、気が向いたらお願いします!
765名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 01:41:01 ID:noRvxgav
>>756
中の人は別物…とわかっていても、自分もアレは、かなり萌えた
ブログの2ショ写真も、ただのカップルにしか見えんwwww
もっとやれwwww

轟音ファイナルDVDが来週発売だけど
轟音黒黄好きの自分としては、黒→黄の抱き起こしと
黄→黒の背中に寄り添い、が今から楽しみで仕方がない

まだまだ轟音が大好きだ
766名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 09:46:00 ID:FEqMYApm
今週は良い殿桃でしたな。
黄は黄で殿様の恥ずかしい過去を源太に教えてもらってそうでニヤニヤ

(光)「しかし5人も家臣がいるなんて、丈ちゃんも立派になったもんだな!
  で、どっちの子が本命なんだ?美人さん?可愛いこちゃん?」
(火)「!?」

@(光)「やっぱ美人さんか?丈ちゃん、昔っからああいうお姉さんタイプが好みだったよな〜」
A(光)「可愛いこちゃん狙いか?昔っからああいう天然タイプに弱かったよな〜」
B「そうか2人ともか!昔っから、殿様になったら大奥作るんだって言ってたもんな!」


(お好きな台詞をお選び下さい)
767名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 11:19:58 ID:6c71a7VY
大奥で
768名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 12:00:49 ID:fbuxk9PR
(天)ふ〜ん、創るんだ
(土)創る言うてはりましたか……

(火)(とっ、殿の権威が……)
769名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 15:11:22 ID:8vRN+I0a
大奥も捨て難いが殿桃好きなんで@で。大奥作るって言ってる子殿がイヤ…
770名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 19:07:16 ID:6c71a7VY
3Pはさすがに子供番組だからダメか?
771名無しさん@ピンキー:2009/06/14(日) 19:27:57 ID:ChvFN2Jm
(光)の「きれいな人はいいこと言うな〜!」に金桃の影を感じた
772名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 02:20:03 ID:ahQqeEXo
仕事から帰ってきて晩酌しながら今日のみた。殿と茉子の絡みのシーンは萌えた。微笑みあうとことか。
何気に金黄の絡みも有りかと…。先週と今日のことはのリアクションでだけだが
773名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 07:15:35 ID:DEVsWyb4
金は良いキャラ。今後に期待。
774名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 11:45:48 ID:S4BfpMpY
桃は一番殿の心に近くなってきたな
奥方の風格が・・・
775名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 18:26:52 ID:hLiYLjao
いつも一緒の真剣緑黄に萌えまくり
776名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 20:02:14 ID:ZJuBu0gD
>>775
同じく。今週は年下組は常に一緒で可愛かったよ
「○○だよなー?」って感じでしょっちゅう顔見合わせてて

そして、殿桃の雰囲気も素晴らしかった
クール×クール大好物な自分にはたまらんw
桃はもっとつっこんでいって、殿を崩しつつも支えていって欲しい
777名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 20:10:37 ID:8hf0eUcq
自分も、カプ話的に萌えた回だった…
いい意味でお腹いっぱいになったよ。
778名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 21:19:07 ID:vud0miXc
保管庫みたけど殿桃小説ってもっと投下されてなかったっけ?
779名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 21:25:44 ID:XhZiwlLr
>>778
作者さんの意向で保管庫に収蔵されていない物があるんじゃなかったかな?
(勘違いだったらゴメン)
780名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 22:09:41 ID:vYwAxZvF
殿桃に萌えまくった回だったけど、同時に青桃にも萌えられた自分は一体…。

殿が金を仲間として認める場面で青は家の中からいきなり出てきて、しかも
一連の話の流れをちゃんと分かっていた様なので、
「もしや殿と桃が接近戦で語っている時から既に近くにいて、隠れて見ていたのか?」
…などと考えると、青桃視点からも色々と妄想を掻き立てられてしまったよ。
781名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 23:08:05 ID:9gRNxHOE
赤桃もいいけど金桃にスゲー萌える
782名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 06:57:28 ID:LohCH9Z/
冒険チーフとイブに萌える
さくら姐さんとの三角関係もイイ
783名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 09:39:17 ID:/mErUmkm
青桃派の自分もこの間の話は赤桃いいかも…と思ってしまったw
金も出てきたことだし今後が楽しみだ!
784名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 11:14:15 ID:wt5KNWH7
>>756
>>765

中の人は別物と分かっ(ry)んだが、

PV画像キテタ
何かもう滾る。繋いだ手のみなのにキラキラオーラ出すぎ
どうしても赤銀として考えちゃうよ
世界の真ん中でキャスティング担当GJ!と叫びたい

ガイアークとの戦いが終わって何年かたってもちっと大人になった二人…とか思えないだろうか
785名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 13:44:11 ID:7ueHanNg
>>784
画像どこ??
自分も滾らせてくれwww
そして一緒に世界の真ん中で叫んでやるよ!
786名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 16:02:48 ID:wt5KNWH7
>>785

アーティストの人の6月15日の日記(タイトル「純粋」)に三枚上がってるよ。
1枚目と3枚目がアーティストの顔だけど、2枚目の向かい合って握り合う両手が
赤銀の中の人と思う。
すごいピュアピュアな世界観っぽい
787名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 12:51:25 ID:Tju+eEeY
>>786
PVのショートバージョンも見てきた!
手、つないでた!
アイス食ってた!!
やばい!!脳内燃料補充出来た!!!!

ここでもSSで盛り上がると嬉しいのだが・・・
788名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 14:52:55 ID:Kss7tj6Y
>>787
まだ見られてないが、なんと言う清く正しいデートww甘酸っぺえwww
甘々も大好きなんだが、気付くとオカンとアニがはらはらしながら双眼鏡でヲチってる脇で、
完全に物見遊山の黒黄緑と円陣ズと考えてる悲しいギャグ体質の自分orz
789名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 16:10:17 ID:zkyv8ECd
Metisのオフィシャル観てきた!普通デート想像してたのにアイス一個仲良くって、そうきましたか・・・
この高ぶりどうすりゃいいんだコンチクショーw
790名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 16:47:25 ID:Hux3NGPF
フルバージョンみたぜ〜>赤銀PV

アイス一個を分け合い間接チュー、チャリ2ケツ、ブランコ
もう た ま ら ん 
駅でのやりとりが赤銀過ぎるんだがどうすればいいですかボエール教官
特にむくれた振りでこっそり笑ってる美羽(の中の人)のツンデレ具合は素晴らしい
そして肩に手すら回さないプラトニックさにはもうね!(まあ間接チューは…)
ご馳走様でした。すごい報われた。
791名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 19:30:06 ID:5TIOtz7p
自分も今まさにフルバージョンを見てハァハァしながらここに来たわw
>>790に禿同!
特に駅のやりとりはたまらんかった!

互いの小指に赤い糸が繋がってるなんて、本編で消化不良のまま終わっただけに
歌詞と相まって涙出そう。ありがとうキャスティングした人

黒髪の赤が物凄く大人びて見えるから、
>ガイアークとの戦いが終わって何年かたってもちっと大人になった二人
としか見えなくて興奮するやら萌えるやら


緑の人がCDのCMに出てるけど、あれも相手役を黄かケガ様でお願いしたかったですwww
792名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 20:51:51 ID:PfD4Egvu
>>788
その黒黄緑を3人セットで私にください
最終回の腕組み&頭ナデナデはかなり萌えた

アーティストの人のサイトでフルで見れるのか!
マッハで行ってくる!!
793名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 23:26:34 ID:TwWGFarL
もうPV赤銀に依頼した人、ウチらと同族じゃないかと勘繰ってしまうのは自分だけか
つか普通は想像で萌えて終わる所を、創造してPVにしてくれた時点でもう神w
794名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 23:42:47 ID:Hux3NGPF
赤銀意識したかどうかは分からんが、特オタ意識してるのは明白なキャスティングだw

>>793
>創造してPVにしてくれた時点でもう神
本当だよな〜
我々の妄想をアウトプット、しかも映像でってマジありがたい
丼飯5杯いける
795名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:36:44 ID:Taj+o/3l
>>791
あれは高校生役だったから
相手がケガだとイタタ…なコスプレにならないか?w

PV見た!!
烈しく萌え、自分の中で赤銀熱復活しちゃったよ。
796名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 13:18:05 ID:ud90i3uw
>>791
緑のCMは、相手役を黄色、キューピッドを金で脳内変換してますが何か?
797名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 18:27:29 ID:nR0rWvxH
>>790
>駅のシーン
手を合わせて謝ってる走輔がまんま走輔すぎて吹くw
燃料というか、ニトロ投下だよなPV
798名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 21:52:41 ID:jT9vwA9H
あっちで反応に困ったのでここで言わせてくれ
真剣黄本スレくそわろた
ジワジワくるw
799名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 21:58:18 ID:TqdIzW8O
>>798
イッてきたw
これはくるなw
800名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:13:07 ID:fbLPhwX+
>>797
!板では二人が分け合ってるアイスが串カツに見えた人がいるらしい
走輔じゃあるまいしwwwてか美羽までww
801名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 00:34:49 ID:jFiblC6L
>>798
ここじゃ駄作扱いだろうが、従順ことはにうかつにもちょっと萌えたw
802名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 03:02:41 ID:5/A0Lqt2
初めて投下します。至らない点があったらすみません。

真剣ドウコク×太夫でコメディ寄りのラブコメです。エロあり。
していることは人間と同じです。怪人態描写もありません。
シタリさんとドウコクさんがセクハラエロオヤジです。大将に至っては絶倫です。

NGワードは「禁酒令」でお願いします。
803真剣血皮「禁酒令」:2009/06/21(日) 03:10:28 ID:5/A0Lqt2
 杖を振り振り骨のシタリが後をついてまわるのを、薄皮太夫は内心苛立ちながら無視していた。
何か企んでいるのだろうが、面倒なことには関わりたくない。どうせドウコクがらみのことに決まっているのだ。

「ねえ太夫、ちょっとくらいあたしの話を聞いておくれよ。大事な話なんだからさぁ」
「なにが大事な話だ。どうせドウコクのことだろう」
「そりゃそうだけどさ」
 シタリがひょいと肩をすくめた。やっぱり!と太夫の苛立ちがますますつのる。
「わちきはドウコクのお守りじゃない、と何度言ったらわかるんだ。自分でなんとかしな」
「そう言わずにさあ。あの血祭ドウコクを宥められるのは」
「わちきと酒くらい、と言いたいんだろう。だったら酒にでも頼むんだな」
 言い捨てて、その場を離れようとする。その後ろ姿にシタリが追いすがるようにぱたぱたと走ってきた。

「だからさあ、その酒だよ。用意するのも大変だしさ、第一ドウコクの体が心配じゃないのかい」
「心配?」
 シタリの言葉に思わず振り向く。振り向いた後で、しまったと気づいた。このかわいらしいくせに妙に狡猾な老人の思うつぼにはまってしまったようだ。
案の定シタリは、ひょひょひょ、と奇妙な声で笑った。心を見透かされたようで気分が悪い。太夫は持っていた三味線を抱えなおした。
「誰が心配などするものか! わちきには関係のないことだ」
「ドウコクに万が一のことがあったら、お前さんも困るんじゃないのかい。あの男がいるから今のお前さんがいるわけで」
「くっ……」
 それは残念なことに事実だった。外道衆の中枢にいながら、太夫はアヤカシたちとはまるで反りが合わなかった。
原因はあきらかに自分にあるにせよ、それを反省することはしない。彼女にとってはそれが当たり前のことだったからだ。
自分はこんなところにいるような存在ではなく、あんな卑賤の者どもと同列の存在でもない。そんな態度が表に出るせいで、アヤカシたちも太夫に反感を持ち、あげく大将の囲い女だと蔑むのである。
804真剣血皮「禁酒令」:2009/06/21(日) 03:14:20 ID:5/A0Lqt2
 その盾となっているのが血祭ドウコクである。太夫にしてみれば、奴が余計なことをするせいで囲い女などと呼ばれるのであり、放っておいてくれた方がよほどありがたいくらいだ。
しかし実情は、彼に「囲われて」いるおかげで彼女の身の安全は保証されており、六門船という定住地があるのである。それがわかっているだけに、余計に腹立たしい。

「……それで?」
「それでねえ、お前さんに頼みたいんだよ。ドウコクにどうにか酒を我慢させられないかって」
「我慢? あの男にか?」
 笑止千万、と太夫は一刀のもとに斬り捨てた。あれほど我慢とは縁のない男もめずらしい。常に酔って暴れ、気に入らないことがあると手下にも平気で暴力を振るう。
そんな彼の暴虐からまぬがれているのはただひとり、太夫だけなのだ。なるほど、その女の言うことならば聞くだろう、というわけか。
 どういうことか、奴は彼女にだけは甘い。なぜなのかは太夫本人にもわからなかった。
単なる側女であるならば、とっくの昔に叩き出されてもおかしくない振る舞いを太夫はしているのである。
それなのに、ドウコクはむしろそんな彼女を慈しむように庇護し、側に置いている。ある程度は自由にもさせてくれる。
だからますます太夫の態度は大きくなるのだが、そうしながらもなぜか彼にだけは逆らえなくなっていた。もちろん、そう思っていることはおくびにも出さない。

「だからこそお前さんに頼むんだよ」
「迷惑だな。……だが、確かに酔って暴れられるのも迷惑だ。いいだろう」
「引き受けてくれるかい? じゃあ頼むよ。方法はなんでもいいからさ」
 シタリはまたひょひょひょ、と笑い、杖をつきながら階段を降りていった。それを見送りながら、太夫はひとつため息をついた。
わちきはドウコクのお守りじゃない。そう言いつつ、なぜか彼女はこの位置を楽しんでいるところがあった。
ひとりの男が言いなりになる快さ。ドウコクは無条件で太夫の言うことを聞くわけではなかったが、よほどのわがままでなければ受け入れてくれる。
 とはいえ太夫も、あまりわがままを言うことはなかった。あんな男に頼るのはそれこそ我慢ならない。しかし、たまに頼りたくなるのはなぜだろう。
こんな気持ちは初めてだ。ふとそんなことを考えているのに気づいて、太夫は舌打ちした。違う、自分はあの男を利用しているだけだ。
そう自分に言い聞かせながら、太夫はドウコクの部屋へと向かった。
805真剣血皮「禁酒令」:2009/06/21(日) 03:16:31 ID:5/A0Lqt2
「なンだ、こいつは」

 入ってくるなり壁に「禁酒」と大書した太夫に顔をしかめながらドウコクが言った。太夫はしれっと答える。
「禁酒、だ。見てわからんか」
「いや、書いてあることはわかるけどよ。意味がわからねェ」
 ドウコクの手が盃を揺らす。そこにはいつもどおり白く濁った酒がたたえられていた。ぐいと一息に飲み干したところへ、かたわらのナナシが次を注ごうとする。太夫はそれを制した。
「やめな。禁酒と書いてあるだろう」
「待てよ。何だって急にこんな」
「わちきが知るか!」
 自分だってシタリに言われたまま禁酒を勧めているに過ぎないのだ。ドウコクは考え込む風だったが、わかった、とひとこと言い、ナナシたちを退がらせた。
室内にはドウコクと太夫、ふたりきりになる。ドウコクは空の杯を放り投げた。乾いた音を立てて転がったそれを一瞥した太夫は、ドウコクに視線を戻した。

「でよ、太夫。発案者はお前じゃねえんだな。シタリか」
「そうだ」
「……あンの野郎」
 なぜかドウコクは笑いながら言う。怒っているわけではないらしい。太夫はドウコクの向かいに座った。三味線は弾かずに抱えたままだ。
ドウコクはいかにも手持ち無沙汰といった様子で、空いた両手を頭の後ろで組んだ。
「ま、俺は酒についちゃア中毒みてえなモンだ。それをやめさせるからには、覚悟はできてんだろうな」
「覚悟?」
「おう」
 ドウコクがにやりと笑う。太夫はいやな予感がした。果たしてドウコクはゆっくりと近づいてきて、太夫の肩を抱いた。耳元に顔を近づけ、あの凄みが効いているくせに妙に甘い声でささやく。

「酒がだめなら、もう俺を宥められるのはお前だけだぜ。宥めてみろよ、その体でよ」

 やはり。わかっていても、この背筋が震えるような色気のある声でささやかれると、どうにも体が疼いてしまう。数多の男を知っているはずのこの身でさえ蕩かす力を、この男は持っていた。しかも声だけでこのありさまだ。
 奴に顔を向けてはいけない。向けたが最後、逃げ道はなくなる。太夫は耐えた。肩にかかった力が強くなった。甘い息づかいが耳をくすぐる。
なァ、と鼻にかかった声でついに箍がはずれ、そちらの方を見てしまった。ドウコクは待ち構えていたように太夫の顎をとらえ、正面から見据えるように額を寄せた。太夫はもう、彼の手の中にあった。
806真剣血皮「禁酒令」:2009/06/21(日) 03:18:33 ID:5/A0Lqt2
 紗の幕に包まれたドウコクの寝所は、恐ろしげな風貌の主に似合わぬ風情があった。ここに太夫を迎えてから、彼女のためにドウコクが誂えてくれたものだ。
美しいものが好きな太夫にとって彼の気遣いは嬉しかったが、同時にどこか居心地が悪かった。

「ああ……も、もういいだろう……やめろ……!」
 荒い息を吐きながら、太夫は懇願するように叫んだ。いや、叫んだつもりだったが、さっぱり声に力が入らない。
というのも、ドウコクにがっちり下半身をつかまれ、彼の硬くてたくましい男根に激しく貫かれているからだ。
 あの禁酒宣言の日から、太夫はずっとこの部屋にいた。この寝所の中にいて、眠る時間以外のほぼすべての時間をドウコクとの情事に費やしていた。何日経ったのかもよくわかっていない。
 太夫はそもそもの発端であるシタリを呪った。方法はなんでもいい、とはよく言ったものだ。シタリだって予想はついていただろうに、それを知っていて彼女に頼んだのだ。
もう何度絶頂に達しただろう。ドウコクとするのは嫌いではない──本音を言うと好きな方だったが、それでもこう執拗に攻められては体のあちこちが痛む。
痛むが、それ以上の快感に苛まれるのがいちばん厄介だった。

「いいわけあるか。俺は四六時中機嫌が悪くて酒飲んでんだぜ。それが酒の代わりにお前ってンなら……」
 四六時中、こんなことを。考えただけで、太夫は眩暈がした。ずっとこんなでは身が持たない。それなのに、どこか喜ばしく感じている自分がいる。
まずい。ただでさえドウコクに抱かれてからというもの、他の男では満足できないのではないかと思うようになっているのに。これ以上奴の術中にはまるわけにはいかない。
 とは言っても、抵抗する手段を太夫は持たなかった。縛られているからではない。ある意味縛られているとも言えるが、あのドウコクの持つアヤカシを縛る力によるものではない。
ドウコクは術を太夫には使わなかった。今も、どんなに反抗的な時でさえ暴力は振るわず、あの甘い声で諭すように話すのである。
まさに太夫を縛っているのは、彼女の官能を呼び起こすあの声だった。
 そんなわけで太夫はどうすることもできず、されるがままの快楽を享受していた。奥を突かれるたびに体が仰け反り、喉からは悦びが喘ぎとなってほとばしる。

 このままでは本格的に逃げられなくなる──そう思った太夫は必死で起き上がり、ドウコクの力のゆるんだ一瞬の隙に体の向きを変えて逃げだそうとした。
待てよ、という声とともにドウコクが彼女の足をつかんだ。強い力で引き寄せられ、腕を床についたところで腰をつかまれる。ほぼ同時に後ろから挿入された。
 悲鳴にも似た叫び声があがる。悲鳴と決定的に違うのは、それを発声した者の感情が負ではないことだ。
もはやなぜ叫んでいるのかもわからないほど混濁した意識の中で、湿った肌がぶつかりあう音と自らの淫らな声ばかりが太夫の耳に届く。
ドウコクからは見えぬ目が潤み、閉じることもできず息を吐く口元からは時々涎の滴が落ちる。幾度めかの頂点が訪れようとしていた。
807真剣血皮「禁酒令」:2009/06/21(日) 03:20:14 ID:5/A0Lqt2
 突然、部屋の戸がからりと開いた。太夫は頭を上げた。紗ごしに見えたのはシタリの大きな頭だった。

「ちょいと邪魔するよお」
 シタリは遠慮もなしに、杖で寝所の幕をはらりと押しのけた。ちょうど部屋の入り口を向いていた太夫は、真正面からシタリと顔を合わせてしまった。
もちろんシタリから見えるのは顔だけではない。裸の胸も、そこへドウコクがおもしろがって塗りつけた精液も。それに気づいて、太夫の頭の中が真っ白になった。

「なんだ、本当に邪魔だってんだ。何しに来やがった」
「いやね、通りすがりに挨拶に来たアヤカシがいたんだけど、お前さんたちが部屋にこもりっきりで出てこないもんだからさぁ。呼びに来たってわけさね」
「……そうかい。悪ィが、見ての通り取り込み中だ。しばらくはやめられねェな」
「そうだねえ、じゃあまた来るよ。アヤカシは適当に追い返しておくからさ」
 杖を振って部屋から出て行くシタリを見送りながら、いいところだったのによ、とドウコクがつぶやく。シタリの姿が見えなくなったところで太夫は我に返り、思わず怒り心頭で叫んだ。

「なんだあれは! よ、様子を見に来るにしてももう少しやり方ってものが……!」
「まあ、隙間経由で術使って覗き見するよりはましじゃねえか」
「それは比較対象が悪すぎる!」
 太夫はしらけきって、後ろにいたドウコクの足を蹴りつけた。ドウコクはようやく体を離してくれたが、まだ物足りなさそうににやにやしながら太夫の全身を舐めるように見ている。
太夫は無視して着物を着ようとした。その手をドウコクが止めた。
「まだ足りねェよ。もっとやらせろ」
「ふざけるな! こんな、シタリがいつ見に来るかわからないようなところで、ま、またわちきのあんな姿を……あ、あんな姿を……!」
 そう思うと、行為にももう没頭できない。男に蹂躙されて乱れているところなど、当のドウコクに見られることですら恥ずかしいのに、他の男に見られるなどとは。
恥ずかしいどころか屈辱的だ。みるみるうちに頬が熱くなってゆく。

「そうは言ってもよ、酒が飲めないんじゃアあとはお前に宥めてもらうしかねえだろ。だからよ、太夫」
 ゆっくりと肩から押し倒そうとするドウコクの手を払いのけ、強引に着物を羽織る。もう我慢ならない。
「禁酒など知ったことか! 文句があるならシタリが自分で言えばいいのだ! もう、わちきは知らん!」
 声を張り上げてそう叫び、紗を払いのけて床を出た。懐紙で濡れている部分を拭いて服装を整え、まだ煮えくりかえっている腸と一緒に三味線を抱える。
ひと撥鳴らしてみたが、いい音など出ようはずもなかった。
808真剣血皮「禁酒令」:2009/06/21(日) 03:21:46 ID:5/A0Lqt2
「つまり、もう俺は飲んでいいわけだな?」
「もうわちきは止めん。飲みたければ勝手に飲め」
「そいつァどうも」

 ドウコクも床から出てきた。鎧をつけ、転がしたままだった盃を手に取った。太夫は部屋の隅にあった酒瓶を持ち、ドウコクの盃に注いでやった。
久々の酒がよほど美味いのか、ドウコクはもう上機嫌である。本当に酒好きな男だ。
「それにしても、お前にしてはずいぶん頑張ったな。中毒だったと言っていたのに」
「なに、どうってことねえよ。ご褒美もたっぷりあったしな。それよりお前、実は侍の家系なんじゃねえのか」
「……どういうことだ」
 いきなり突拍子もないことを言い出したドウコクに、太夫は呆れを隠さずに言った。そんな太夫にドウコクがまたにやにや笑いながら言い放つ。

「だってモヂカラが使えるじゃねえか。エ、効いてるぜ、外道衆総大将にな」
 ドウコクは壁の「禁酒」の文字を指差した。まぎれもなく彼女が書いたものだった。

「なんだ、それは。ばかばかしい」
「ばかばかしいよなア。でもきっと、シンケンジャーが書いたものだったら効いてねえよ」
 お前のお願いなんだから、聞いてやらなくちゃな。例の声が耳元で響く。やはりこの声で太夫は蕩かされてしまうのだ。身も、そして心も。
蕩けきってしまえば、太夫とて可愛い女には違いない。
「……今だけだぞ。ほら、お前さん、お酒」
 精いっぱい可愛い女になって酒を注いでやる。だが普段の太夫からかけ離れすぎていたのか、ドウコクが大笑いした。
太夫は少し腹を立てたが、何も言い返しはしなかった。ただ彼の盃を奪い取り、その中身を飲み干した。
809名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 03:22:45 ID:5/A0Lqt2
以上です。ひどいオチですみません。
お目汚し失礼しました。
810名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 03:32:03 ID:157b8NQ1
いいと思う。
ドウコクと太夫が好きだから読めて嬉しかった。
けど良い所で爺ちゃんにじゃまされちゃった感じ。
811名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 03:32:25 ID:K9+UuQRB
>>809
リアルタイムで乙!
やっべ太夫かわええ!
ドウコクさんの色気パねえっす
812名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 03:53:23 ID:OKpZcZ9Q
>>809
酒の飲みすぎを心配される大将にワロタw
内心デレデレな太夫がいいな〜

今日放送休みだからこれで補わさせてもらった!
GJGJGJGJGJGJ!
813名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 05:50:06 ID:20GJBfrn
GJ!お爺ちゃん、ズル賢いなwww
814名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 08:49:50 ID:fedx6fnz
>>798-799
ピンク叩いてるのはお前らか?
殿黄派うざいな死ね
815名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 09:38:48 ID:L1k5yi7v
>>809
外道衆の面々愛しすぎる・・・!GJでございます!ほんとにドウコクさんエロさパねぇスw
816名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 16:28:38 ID:YQlZwWQ4
>>514
タヒねはだめよ
穏便に行こう
817名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 00:47:06 ID:RpuZKI/R
殿×桃
緑×黄

これが真剣公式カプです。
殿黄厨はこの事実を認めてこれ以上桃を叩くのをやめましょう。
818名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 00:47:10 ID:ChbaTYRj
>>809
可愛らしい外道衆達に癒された。GJ!
819名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 03:04:44 ID:+u2+PWYS
投下させてもらいます。
真剣黄×桃の百合モノえちぃありです。
NGは「眠不夜呪」でお願いします。
820真剣黄桃「眠不夜呪」1:2009/06/22(月) 03:08:14 ID:+u2+PWYS
アヤカシの出現がなかった場合、志葉家の夜は早い。
日付が変わる前にはほぼ全員が床に就く。
しかし今夜は…
「…クッ」
額から脂汗を噴き出し、脇腹の鈍い痛みに耐えているのは、シンケンピンク、白石茉子。
昼間のアヤカシ・ナキナキテからもらった傷が、今尚茉子を苦しめる。
「…薬」
枕元の小さなタンスから、医師に処方された痛み止めの粉薬を取り出す。
それを口に入れると一気に水差をあおって胃に流し込む。
「茉子ちゃん?」
すぐ隣りの布団から、どこか夢見心地な声がした。
「あ、ことは。起こしちゃった?」
誰も見ていないと思って少し不作法に振る舞った茉子は、少しばかりバツの悪い思いをする。
ことはは起き上がると、フルフルと小さく首を横に振る。
「眠れへんの?やっぱりまだ傷が痛むん?」
暗がりの中、目を凝らして茉子の顔と押さえた腹を交互に覗き込むことは。
「心配しなくていいわよ。今痛み止め飲んだし、じきによくなるわ」
茉子はことはを安心させるように微笑み、優しく頭を撫でた。
「せやけど…」
それでも不安そうに眉を寄せることはだったが、突然なにかを思い付いたように笑顔になる。
「ほんなら茉子ちゃん、うちがおまじないしてあげる!」
「おまじない?」
「うん。小さい時、お姉ちゃんがうちにしてくれた、よく眠れるおまじない」
正直、おまじないなんて年齢でもキャラでもないと感じた茉子だったが、
ことはの幼さの残る笑顔を見てると、悪くないかもしれないと思った。
「それじゃあしてもらおうかな、おまじない」
茉子の返事を聞いたことはは、自信ありげに胸を張った。
「えへへ、ほな茉子ちゃん、うちにまかせて」
なぜか布団の上で正座していることはに、茉子もつられるように姿勢を正し、二人で向かい合う。
「茉子ちゃん…」
ことはが自分の布団から茉子の布団へ、四つん這いになって移動する。
茉子の視界が、染み一つないことはの顔に占められたかと思うと、唇に熱く柔らかな何かが押しつけられた。
ちゅ…
やや控え目に吸い付かれるまで、それがことはの唇だとは気付かなかった。
「んむう!?」
慌てて離れようとしたが、すぐさま背中に腕を回され、華奢な体からは想像もできない力で自由を封じられる。
せめて最後の抵抗とばかりに唇は固く閉じていたが、小さな舌で上唇をペロと舐められて、ほんの一瞬の隙に侵入を許してしまった。
ことはの舌に丁寧に腔内を舐められ、茉子の体はピクン、ピクンと反応して、その度に強張った体から力が抜けていく。
(やあ…私ヘン…!ことはに、年下の女の子にキスされて、すごく感じてる…!)
やがてことはは優しく茉子を布団に横たえさせ、体重が掛からないように上に覆い被さる。
息が苦しくなってきた頃を見計らってか、ことはがようやく茉子を解放する。
茉子はクタッと脱力し、瞳にこぼれんばかりに涙を溜め、肩を大きく上下させている。
「フフ…いつものキレイでカッコいい茉子ちゃんも好きやけど、今の可愛らしい茉子ちゃんもええね。
やっぱりウチのお嫁さんにしたいわ」
茉子はことはを未成熟な妹のように思っていたが、
今目の前で、魅惑的に妖しく笑みを浮かべる彼女は『女』そのものであった。
普段のあどけない所作との違いに、茉子の背筋にゾクリとなにかが走る。
「こ…とは……なんで…こんなこと…」
息も絶え絶えに、茉子が呟く。
「最初に言うたやん、おまじないするて」
「おまじない…これが…?」
「そう。ウチがお姉ちゃんにしてもろた時は、これでよう眠れたから」
821名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 03:09:53 ID:+u2+PWYS
思わずことはが姉にこうされる姿を想像してしまい、茉子はそれを振り払う。
「あああありがとうねことは。おかげでよく眠れそうだわ!(ていうか幼少の頃のことはに何してるのよ花織姉!)」
今、茉子の頭の中は『これ以上は危険だ!』と警鐘が大きく鳴り響いている。
こうした経験がないわけでもないとはいえ、同性同士の行為は彼女にとって未知の領域である。
得体の知れない恐怖をバネにして、必死に起き上がりこの緊急事態を収束させようと早口でまくし立てた。
「なに言うてんの?おまじないはまだ終わってへんよ」
笑顔のまま、まるで子供に言い聞かせるような口調で、
全力を尽くした茉子を軽々と再び布団に押し倒す。
柔らかに沈む布団が、茉子には自分の体を飲み込む快楽の象徴のように思えた。
ことははプチプチと茉子のパジャマのボタンを外し、
白いレースのブラジャーをつけた胸をはだけさせる。
「意外と可愛いブラしてるんやね」
「やぁっ…」
そっと囁かれた茉子が瞼をギュッとつむると、その隙にことはがブラの隙間から指を入れ、乳房に触れる。
「くぅ…ん」
感触を楽しむように、ことはは指を食い込ませたり、撫でるように滑らせたりして弄ぶ。
その指の感触に、茉子は熱い息を吐いた。
しかし充血し硬くなっていく先端には一切触れてくれず、茉子は切なそうにモゾモゾと上半身を揺する。
「ふふ、茉子ちゃん、我慢はよくないよ?どうしてほしいん?」
「んん…」
見下ろす瞳に見つめられても、まだ残っている一握りの理性と羞恥が、茉子が素直になることを許さない。
「黙っとるんなら、うちの好きにさせてもらうよ」
宣言するが早いか、ことははブラをたくし上げて茉子の胸をあらわにする。
外気に触れた桜色の乳首が、フルフルと細かく震えている。
「茉子ちゃんのおっぱい、ツンととがってるけど、
丸くてキレイで柔らかくて、茉子ちゃんらしいわ」
男が言ったなら歯の浮くようなものになっている台詞を口にし、
ことはは茉子の先端に口付けた。
「ああっ!」
声を押し殺し続けていた茉子だったが、待ち望んだその一撃に、たまらず嬌声をあげた。
「もっと茉子ちゃんの声聞かせて」
ちゅ、ちゅぱ―
「ひぃ、うああ…」
ことはがわざと聞かせるかのようにいやらしい音を立てて、その部分に吸い付くと、茉子の背筋が震え、甘い声を漏らす。
「ぷぁ―」
存分に茉子の胸を味わったことはは口を放し、端からこぼれた唾液もそのままに、不足した酸素を吸う。
「やぁっ!」
その手が自分の下半身に伸びていくのを感じた茉子は、ことはの手首を掴み最後の抵抗を試みる。
「おねがいことは、もう、これ以上は…」
必死に懇願する茉子の目に写ったことはは、ゾクリと寒気を感じさせる笑みを浮かべている。
それはきっと涙で歪んだ虚像などではなくて…
振りほどいたりはせず、反対の手で茉子の腕を無言のまま引き離すと、下着の上から茉子のスリットを撫ぜた。
「ふあぁ!」
「すごい…」
既に大量の水気を含んだ布地が、ことはの指先を濡らした。
「茉子ちゃんわかる?
茉子ちゃんのここ、びしょびしょやよ」
今までにない背徳的な体験は、感情とは裏腹に異常な興奮を茉子の体にもたらしていた。
「いやぁ、こんなの、違う…!」
自らの身体に起きている変化を、茉子は認められず、力なく首を振る。
そしてことはの白い指が下着の隙間に滑り込み…
くちゅ―
「ああぁっ!!」
ビクリ、と茉子の腰が浮いた。
822真剣黄桃「眠不夜呪」4:2009/06/22(月) 03:14:00 ID:+u2+PWYS
ことははゆっくり、指を茉子の中に沈めていく。
「トロトロや…そんなに気持ちええの?」
茉子は答えない。必死で目を瞑り自分の指を噛んでただ耐えていた。
「最後まで意地っ張りやねんな」
残念そうに言いながら、指の抽送を一層速めた。
「んんぅ!」
「身体はこんなに熱くなって、今にも登り詰めそうやのに」
再び茉子の唇を奪い、逃げようとする舌を絡めとる。
上下の口から、淫靡な水音が漏れる。
そして最後の仕上げとばかりに、唇を放すと、硬くとがった淫核を掌を押しつけるように刺激した。
「あっあああああっっ!!」
茉子は一際高い嬌声をあげて、絶頂に達した―



「……さん、姐さん!」
ほうけていた茉子を我に還したのは、千明の声だった。
「あっ…ごめん、ちょっとボーッとして…」
そうだ、今は五人揃ってモヂカラの鍛練をしているところだった。
「ボーッと、ね。でもさすがにそれはなくね?」
千明はチョイチョイと茉子の半紙を指差した。
首を傾げながら自分が書いた文字を見る。
自分は『風』と書いたつもりだったか…
「…虱?」
途端に文字が小さな虱(しらみ)の群れとなり動き出した。
「おぅわ!」
「な、なんだ!?」
被害は茉子の顔を覗きこんでいた千明と、
隣りに座る流ノ介に及んだ。
すぐさま黒子達が現われ、ブラシや素手で二人の衣服をはたきしらみを落とす。
「誤字でさえもモヂカラを発動させるとは…茉子、天晴れよ」
「…褒めていいところなのか、それは?」
腕を組み頷く彦馬に、一段高い座敷で同じく鍛練を積んでいた丈瑠がツッコむ。
そして…
「流さん、千明、大丈夫?」
心配そうな表情で、黒子達と共に二人の服からしらみを落とすことは。
あの後―絶頂に達した茉子はいつしか眠りに落ちていた。
今、いつもとまったく変わらない様子のことはを見ていると、昨晩の出来事が全て夢であったかのように錯覚してしまう。
しかし今朝目が覚めると、床に就く前とは違うパジャマと下着になっており、先に起きていたことはに「おはよう茉子ちゃん。パンツとズボン濡れて気持ち悪いやろと思ったから、寝とるうちに変えさせてもろたさかい」と説明されたので…やはりあれは現実だったのだ。
今も目が合うと、ことはは何か含みある笑顔を浮かべた。
今後の夜のこと、もしもを想像して、茉子はある種の恐怖を感じた。…期待もほんの少し交じってはいたが。
(それにしても…ことはの唇、柔らかかったな…指も細くて…)
思わず思い出して赤くなった茉子の筆は、今度は「蚤」(のみ)と綴っていた…
823真剣黄桃「眠不夜呪」:2009/06/22(月) 03:19:53 ID:+u2+PWYS
以上です。
言い忘れたけど第十三幕「重泣声」直後の設定。
一度責めことはが見てみたくて、ムシャクシャしてやった。当然反省してない。
キスや乳揉みまでは書いたことあったけど、直接そこを書いたのは初めてだったので、何度も朝チュンで誤魔化したくなりながら書き上げました。
なので文章力についてだけは今は反省している。
それから勝手に変態にしてしまったことはの姉にも申し訳ないと思っているし、タイトルつけ忘れは、寝る前に投下するものじゃないと思った。
824名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 09:35:10 ID:vLenw9TY
いい加減赤黄厨まじうざい!
黄の本スレにでも篭ってろようっとうしい
825名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 11:16:13 ID:/dj0belK
>>819
これはGJと言わざるを得ない
なんという魔性だことは
そして花織家のおねーやんw
いいものをありがとう
826名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 12:25:02 ID:QmSNbsZT
百合ktkr!
黄桃美味しいです!
827名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 12:50:26 ID:HtvOCYtk
桃黄(黄桃)は好きだったんだけど百合板があるからあえてリクしなかったんだが
唐突にくるとヤバいな。萌えたw
あっちの(当たり前だが)完全男抜きな空気がどうもなじめないので
これからもここで書いていただけると嬉しいです
828名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 01:50:02 ID:jyhO3rLf
保管庫の管理人様、乙であります!
829名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 17:18:35 ID:9Zpk2p3O
まとめ更新乙
しかし改めて見ると緑黄って寸止めばっかりだな


だがそれがいい
830名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 22:50:57 ID:YdcHduQY
百合GJ
ことはおそるべしw

でも虱に蚤ってwww
誤字がどうこういうより、生き物wを出せるとは
茉子のモヂカラ恐るべしwww
831名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 23:39:02 ID:Aj4J28/b
殿も馬だしてなかったか?
832名無しさん@ピンキー:2009/06/25(木) 00:43:35 ID:89pfSLQ5
え?殿のイチモツはモヂカラで馬並みだって?
833:2009/06/25(木) 11:25:59 ID:D4V+2LkW
キモイんだよカス
834名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 01:32:20 ID:8gzIg1Rn
第4幕が好きで青桃萌えなので最近、赤桃っぽい雰囲気なのが寂しい・・
835名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 01:48:14 ID:vWpEJLGZ
赤桃は赤桃でお互いに油断ならない感じがいいし
青桃も可愛くていいよね
青が赤ちゃん言葉しゃべっちゃう感じがウザ可愛くて好きだ

緑黄も好きだし
兄妹って感じなら赤黄も好き

ドウコク太夫も萌え

個人的には保管庫の比率からいって
そろそろ青桃とか緑黄も読みたい
836名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 13:37:12 ID:pE80b67d
青桃は殿のことで喧嘩してそうだ。
どっちが殿を理解してるかで延々と。
837名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 18:52:55 ID:zKH+Z4Ex
>>836
茉子はそういうことを言いそうなタイプではないような気が…
殿様のことでケンカするなら青と銀じゃね?スレ違いだけどw
838837:2009/06/27(土) 18:53:53 ID:zKH+Z4Ex
すまん、銀じゃなくて金だった
839名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 20:59:08 ID:cutLIai+
>>837
スレ違いだけどってどういう意味?もしかして青と金のアッーってこと?
普通に「喧嘩するなら青と金だと思う」って書くだけでいいのに

…その喧嘩を桃が止めて、いつの間にか喧嘩の内容がどっちが桃にお似合いかになればいい
840名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 23:04:54 ID:EzccNmOW
ぶっちゃけ数字板と兼任してる住人も多いと思うけど
数字カプ話はネタでも苦手な人もいるからな。
数字板で男女カプを忌避する人がいるのと同じで。
ぶっちゃけ自分も「ああこの人はこの男キャラ受けが好きなんだろうな」
と匂わせられると結構萎える

にしても>>839はちょっと過敏な気もするけど

まあ
841名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 00:02:15 ID:pE80b67d
青金は実況で突如現れた幼馴染みの許嫁に嫉妬する今カノって言われてたねw
青桃は殿に心酔しまくる青に「わかってないわね」的な
語りを炸裂させる桃、凹むorムキになる青
やっぱりエロにはいかないか
842名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 00:09:45 ID:iTdyGM2X
たまには殿抜き妄想も読みたい
まあシンケンが殿中心ワールドだから難しいのかもしれないが
843名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 00:21:06 ID:dELZgjg6
自分が金と子供っぽく競い合っているうちに、いつの間にか殿と桃との間に
親密な空気が漂い始めていることに気づく青
自分を「ぎゅっ」としてくれた桃の感触を思い出しつつ、今の桃が殿に向ける感情が
自分に与えられたような一時のものではない気配を感じとって嫉妬が募る
同時に殿に対して初めてマイナスの感情を抱いてしまったことにショックを受けて
悶々とする

とこまで妄想したけど、やっぱりエロにはいかない
んで、やっぱり妄想に殿がまじってしまた。ごめんなさい
844名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 01:00:58 ID:lv8mWpx/
悶々として落ち込んでる青に駄目人間センサーを反応させた桃が再び「ぎゅっ」。
なぜ落ち込んでるのか言ってみろと問われるがもちろん言えるはずもない。
抱きしめられて感じる温かさも柔らかさも殿の物なんだ必死で言い聞かせるが
顔を覗き込まれ、至近距離で眼をあわせて「流之介?」と呟かれた瞬間。
自分を抱きしめてくれていた腕を押さえつけ、茉子の体を固い床に押さえつけていた。
驚きで見開かれた眼に映る男の姿に、初めて自分が茉子への向ける気持ちの意味に気づく。
その眼に映されるのは殿である筈で自分じゃない、そんなことは解っている。解っているけれど。
「・・・まこ」
乾いた唇からこぼれた音はひどく掠れていて、誰か早く自分を殴ってでも止めてくれと、心の中で願った。



続こうとしてみたけど青暴走の無理やりフラグか緑or金乱入のギャグオチフラグしかたたなかった。
しかも説明文なんだか小説調なんだか曖昧だし、なんかごめん。
845名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 09:30:14 ID:ENq1DVYp
>>843-844
謝ることないよ〜
でもみんな青をエロ方向に持っていくことに苦労してるのが気になった、難しいキャラなんだな
846名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 09:30:26 ID:LhP1nt0Q
黄に手を握られて一本締めしてしまう青にニヤニヤした。青黄もイイ!
そして来週はことは回らしいのでどうなるか楽しみ。
847名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 13:44:37 ID:K9fKVYuy
なんか今日の大夫とドウコクエロかったw
848名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 13:59:26 ID:ZACh82Xx
最初は「折角シタリさんが頑張って仕事してるのに、気が利く扱いなんてドウコクさん酷くね?」だったが、
本スレや外道衆スレ見たら激しく腑に落ちたw

二人のイチャイチャしたい空気を読んで気を利かせて留守にしたんだなw
849名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 15:30:12 ID:NMXrGchY
次回は殿黄にも緑黄にも期待できそうだなw
850名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 20:24:13 ID:2SFlzKMY
>>849
そうだと期待したい
殿黄の絆が見えるのはまちがいないだろうが、殿だけでなく
仲良しコンビの緑と妹分として可愛がってる桃にも全力で心配して欲しいところだ
851名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 20:32:20 ID:U5mxK/0O
2話で黄を見捨ててもいいと言い切った殿様がどう変わったのかを見せるのかなとも思う
852名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 22:12:50 ID:bWTCXZDC
>>851
成る程
そういうことだったのか
なんか黄ばっかりで・・・と想ってしまった自分が恥ずかしい

>>849
桃がものすごい怒ってくれたら幸せだなぁ
桃黄大好きだ
853名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 22:14:37 ID:GO7ShcfD
殿の変化はあったろうけど、2話とは全然別の話じゃない?
外道衆の攻撃で黄(家臣)が倒れる→ほっとくか心配するか
って言っても、倒れるの意味からして違うんだし
854名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 22:28:42 ID:bWTCXZDC
そっか〜 でも、やっぱり
これが茉子だったら殿はここまでうろたえたりしなかっただろうね
855名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 22:50:31 ID:lDrzkQnf
殿庇って魂喰われたみたいな流れなのかな
誰に言ってるか知らないが予告の殿声が熱かったぜ・・・!
856名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:21:54 ID:AASil1tA
うわあああ予告手前で録画切れてたあああ!
一体どんな萌えがあったんだorz
久々に殿黄期待しちゃってていいのか!?
857名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:24:22 ID:lDrzkQnf
落ち着け、テレ朝公式の次回予告見といで>>856
858名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:38:30 ID:TWGf0+Wv
公式予告だと金黄もありそうな気がするなー
てかことは皆に愛されすぎw
859名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:44:45 ID:bWTCXZDC
えーと・・・

   青
   ↓
金→ことは←緑
   ↑
   殿

ってことですか??
これなんてハーレクイン???
860名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 23:47:30 ID:bWTCXZDC



(桃。)
861名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 00:07:11 ID:Xxgl4jxY
>>860
泣くな、ここ最近の茉子は凄く美しかったぞ。
18話なんて本スレでも女房ポジションと言われてたし、あのポニテと袴は壮絶に美人だった。

自分的にはここ最近茉子祭りだったんで、
次はことはの番か、という感じ。
862名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 01:03:01 ID:r0JwJ+DC
違います

  青 緑
  ↓ ↓
金→ことは→(茉子ちゃんはうちのお嫁さんや)←桃
   ↑
   殿

ぜひこれで。
863名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 10:10:02 ID:AUz6H8sr
マジでありそうなんだけど
864名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 10:10:03 ID:kGMLbiaa
OK!把握した!w
865名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 10:33:28 ID:bpBYlQK8
→の意味は置いといて本編的には>>862がガチだよな
866名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 11:26:31 ID:JbxmMrHP
改めて18話は殿桃好きにはたまらん回だったな
庭でのやり取りはヤバすぎる!!
桃のアップに微笑み返す殿。あんな風に笑うのは桃の前だけだしな
867名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 12:06:13 ID:bhP4Nk1s
ところで今回シンケンジャーはそれぞれ個室を与えられてるらしいことがわかったが…ゴクリ。
868名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 13:36:12 ID:Mzw8UyU0
仕切が襖だったら、色々大変だな。声が洩れたり音が聞えたり。
逆に黄が桃を襲って「殿様に聞えるかも?」とか言って桃を苛めて(ry
869名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 15:59:14 ID:zpips5iM
>>868
殿を尊敬しつつ、茉子を慕うことは。
故に、二人が密かに心を通わせ合っていることに(本人たちより先に)気づき、嬉しくも複雑な心境で見つめていた。
ことはの様子が何となくよそよそしいことに、いつも通りの深い観察眼で気づいて労る茉子。
そうされるうち、茉子への気持ちが単なる憧れではないこと、「恋」であることを知り、戸惑うことは。
どうしよう、うちは何かおかしいんや…。
思い余り、その混乱をぶつけることは。
何故か驚くでもなく受け止め、「ぎゅっ」とする茉子。
女の子同士なのに、と躊躇いながらも、欲求のままにキスをし、複雑さと歓びと
嫉妬の中でぎこちなく茉子に触れて行くことは。
幼さ故の無垢な残酷さを利用しているのは、実は茉子の方だとも知らずに…。


何か違うな、ダメだ。ことはが受け身になっちまった。
正直すまんかった。
870名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 19:37:54 ID:qQOIvu82
遅レスだが、>>802超GJ
十臓NTRフラグも気になるが、やっぱり大将と太夫は並んでると絵になる
今週もなんか意味深な雰囲気で良かったな

>>868
桃がお嫁さんになるのが夢だから、黄桃派って結構いるんじゃないかな
周りからは桃黄に見えるが、夜は黄桃ってのは萌える
871名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 20:09:48 ID:CGnvrCQ3
「茉子ちゃんは、うちのもんや。」

茉子と親しげに話す男性陣に対し静かに憎しみを抱く、ことはだった。

…なんて場面を想像した。やばい、桃黄というか黄桃いい!
872名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 22:21:09 ID:fKqKeOsi
え、何で百合話がスルーされてんの?
ホモ話と同じだろ、スレ違いで気持ち悪い
なんか桃ファンが全男キャラを桃に独占するのに邪魔なことはを
レズキャラに決め付ける事で遠慮なく男女カプから追いやってるだけじゃん
桃ファンすげー醜いわ
873名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 22:23:15 ID:fKqKeOsi
スレ違いじゃなくて板違いだった
百合話したけりゃ百合板池
ことはが邪魔な奴は特撮板のアンチスレ行っとけ
どうせ↑のスレ立てたのは桃ファンなんだろうが
874名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:11:09 ID:LJR4NUK5
自分は黄桃も殿桃も
さらに緑黄も好きなんですけど。

何でもかんでもアンチにするのはどうかと思う。
色んなカプを純粋に楽しんでるだけだ。
875名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:11:21 ID:bKK40Tlf
来週十臓出るけど、まさか殿に協力してことはを助けるんだろうか?

太夫の複雑な乙女心がどうなるか気になる。
876名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:24:52 ID:fKqKeOsi
>>874
何論点すり替えてんの?
男女カップル話をする場所で百合レズ話持ち込むのはどうなんだって言ってるの
こっちだって桃だから黄色だからって文句言ってるわけじゃない
桃×黄色だろうが薄皮×桃だろうが単純に板違いだから言ってるだけ
ここで殿青やら金赤やらのホモ801話は板違いだと認識してるくせに
黄桃は許されると思っているのは何故かと聞きたいわ
桃はノーマルなのにことはだけレズ扱いで男ヘイトキャラに捏造するのは
アンチまでは行かなくてもことはなんかどうでもよくて桃さえ愛されてれば満足なのは明白だよね
桃がガチレズ変態女でことはたんハァハァな扱いにされたら分かるのかな?
877名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:25:12 ID:VROfuoYR
>>872-873
誰も叩いてないのに過剰反応
おちけつ
878名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:28:33 ID:VROfuoYR
>>876
お前は桃が嫌いなだけとしか思えないよ
879864:2009/06/29(月) 23:40:23 ID:kGMLbiaa
自分が言うのはなんだけど、
でもまあここでは本来百合がアウトなのは確かかも。
誰を叩くとか嫌いとか抜きにしても、
自分はここで801カプを匂わせられると
(カプじゃくても、男キャラを女ポジション扱いとか)
萎える方なので、逆の立場だったら…と考えてみたら気持ちは分かる。




以下男女カプ萌えで続行してくれ
880名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:51:34 ID:+YxzLHe5
でもスレが立った頃から百合は結構普通に扱われてような。
板違いといえばそうだけど、今更って気もするなー。ここって基本的に女の子萌えスレってイメージ。

それに上記の話題も来週の話に合わせてことは好きのレスが続いたり
>>859のような(それこそ黄色が愛されてればいいのかって感じの)相関図が出たりしたから
空気変える為に黄桃話を持ってきたようにみえるし。

取りあえず>>876はsageを覚えろ。そして消えろ。
桃アンチスレでさえ空気読まずに追い出されかけてる黄色厨にしか見えないな。
881名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:02:29 ID:CGnvrCQ3
桃アンチも黄アンチも自粛しろ。ヒロインにはもっともっと活躍してほしい。
882名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:04:22 ID:KEaIWyf5
百合がスレ違いかどうか、この機会にちょっくら話し合ってもいいかもね。
また荒れるのだけは御免だ。

>>872は、それと桃叩き(とも取れる発言)を同列で語るから伝わらないんだよ。
伝えたいことがあるなら、感情的な言葉は廃して意思のみを整然と伝えるべきだと思う。
論点すり替えるも何も、あれじゃ傍から見たってアンチ活動にしか見えないよ。
883名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:20:34 ID:D0eIrtdb
ドサクサにまぎれて・・・
エロありじゃないとダメなのかとかも知りたいんだが
884名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:33:26 ID:JpYV14QO
容量とスレ番号的にはまだ余裕があるけど、次スレを見据えて考えておくべきなのか?
話し合ったら話し合ったでまた荒れそうな予感がするけど。

エロパロ板に百合スレがあるように、このスレでも百合は許容で良いと思うけどな。
まあエロパロ板を規準にするとショタもありになるけどw
885名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:43:07 ID:B5xCIqFW
保管庫には、魔法や刑事の百合ネタがあったから、数字はダメで百合はグレーなのかと思っていた。
まぁ、魔法や刑事時代に、百合板にスレが立ってなかったからかもしれないけど。

>>883
エロくない作品はこのスレに9
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199377879/l50

昔はエロなしはこっちに投下して誘導していたよ。
でも、それを厳守したら、ほとんどのSSがそっち行きになりそうだw



886名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 00:56:24 ID:/wO8YNF6
あくまで個人的な希望だけど

・百合→女の子同士が仲良くしてる話はあり
キスとかHとか好きすぎて男に嫉妬までいくと正直引くしやめてほしい
・エロの有無→たまにはない作品があってもよいと思うが
単なるほのぼの小話だけならよそでやってほしい

かなあ
特別エロを求めてるわけじゃないけどやっぱり板に沿った趣旨の作品やレスが読みたい
887名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 01:20:21 ID:uSHPcvVi
自分はガチ百合もエロなしほのぼのも別にいいと思う派。
職人さんがそんなに沢山いるわけでもないし、過疎るのは寂しいし。
ただガチ百合なんかの場合は特に、注意書きとタイトル入力必須って条件は厳守して欲しいとは思う。

あくまで基本は男女スレだから百合が苦手な人も多いだろうけど、だからといって単独スレって程でもないだろうから
同じヒロイン好きってことで一緒でもいいかな、と。
888名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 01:53:30 ID:/wO8YNF6
ガチ百合やそっちがメインなら百合板でいいと思うんだけど駄目なのかな
昔はなかったからこっちでやってたという理屈は分かったが
現在はちゃんと専門板が存在してるんだしさ
特撮スレもあるしそっちでやった方が反応良さそうな気がするんだけど…
889名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 03:21:35 ID:X/8XLlfC
このジャンルはスレや板の移動嫌う人多いからなあ〜
自分の行き着け場所でなんでも済ませたいらしい
890名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 08:54:14 ID:7vZPVIWd
百合が苦手なので一応主張しとく。
個人的にはBL話をされるくらい違和感がある。
ヒロイン萌えじゃなくてこのジャンルの男女のエロパロが見たくて来てるので。
891名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 08:55:26 ID:7vZPVIWd
専ブラでsageにチェックしてたんだが上がってしまったスマソ
892名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 09:43:54 ID:KANyDGLR
エロ無しは大歓迎。
ほのぼの大好きだから。

でもBLも百合も苦手で飛ばしてるよ。
やはり男女関係なのが好きなんだ。
893名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 10:58:29 ID:7RU0ZXIQ
板の設置状況からして、当初は男性向けエロの板として存在したから百合も容認されていた。
801は管理人が最初から大人板に隔離していた訳。
百合板は後発。
だからこの板的には百合容認も多い。
他スレ見ても、同様だよ。
今後は百合は警告文を最初に入れて、苦手な人間はスルーで対応がよいのでは?
894名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 11:55:07 ID:5olXeP1I
まぁでも折角百合の専スレがあるんだし、
あっちでもこっちゃ来い状態だから分かれてもいいんでね?


ここでも良いって椰子はいるけど、ここじゃなきゃやだって椰子は特にいないっしょ?
895名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 12:58:20 ID:GNz0BOgp
百合も好きだからどっちでも構わんけど
百合スレに投下した後、誘導してくれるならそれでもいいし
896名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 13:25:15 ID:PDSgYXEE
今でも百合スレがないならともかく、現状あるならやはり棲み分けるのが正しいかな、とは思う。
投下したら誘導みたいにした方が、苦手な人も注意書きするより遥かに回避しやすいし。
結局ここで投下し続けたら、ログが流れた頃にまた問題提起→学級会の流れを踏む羽目になりそうだ。
これまで通り男女カプで続けていても、何で百合はないの?って疑問は多分湧かないだろうし。
新スレ立てる時にその旨書くのではどうだろうか?

エロ無しに関しては、余程アレな台詞小説みたいなのじゃなければ、ある程度はいいんじゃないだろうか。
小ネタから生まれる萌えもあるし。
ただ、タイトルや前書き等で注意喚起は必須がいいかな。
897名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 13:31:56 ID:qkuNG6Yo
どの程度の描写があるとかの注意書きしっかりしてくれるなら百合があってもいいと思うが。
エロなしは制限すると過疎るだろうけど、やりすぎると板の趣旨から外れるから難しいな。
俺は数回投下したが、どんな展開でも、ヌルくてもエロ入れるようにしてる。
エロなしの書き手も妄想垂れ流すだけじゃなくて、少しでもそのへんを意識すればいいんじゃないか?
エロなしだらけになったらスレの目的が何が何やらわからなくなるからな。それなら別にここでやる必要ない。
898名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 13:46:30 ID:/WPbS0yI
そもそも、エロありエロなしの定義がわからなくなってきている
例えば、エチシーンがあっても、前戯は露骨に性器とか書かなくてそのまま朝チュンだとエロなしになるの?
899名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 17:40:19 ID:/wO8YNF6
個人的には逆にエロなし小ネタでも性的な内容を含むなら
(少し前の無知なことはネタとか)ここでいいと思う
というか他でやらないでほしい
900名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 18:42:21 ID:uxj7I+OA
まあ他でやらないでほしいってのは同意。
カプ話小ネタはここでいいと思うんだが、どうだろう。

個人的には、長々読ませて、さあこれから!ってなとこまで書いといた上で朝チュンだと、布団被って寝たくなる。
901名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 19:45:35 ID:58j4tDOu
創作文芸板ってのもできたんだから、(二次創作もありだったと思う)
エロなしはそっちにスレ立てて、投下するのもありじゃないか?
こっちが過疎るおそれもあるから、
どこへ投下するかは職人の判断に任せる、とか。
902名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 20:01:14 ID:JpYV14QO
二次創作発表していいのは創作発表板だぞ、創作文芸板でやったら顰蹙w
創作発表板には既に特撮スレがある。

でも過疎と言うより何処までがエロありなのかって規準で揉めたり荒れたりする可能性が恐いから、
自分はエロなしも一括でここで良いと思うけど。
903名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 20:10:57 ID:PDSgYXEE
同人だと特撮は厳しいローカルルール背負わねばならないし、
あんまりあちこちに間口広げるとそれはそれで荒れる可能性もあるから、創作には多少の注意が必要かもね。
現状そんな話にはなってないから、こういう意見は余計かも知れないが…。

保管庫もあって大変嬉しいんだが、大丈夫かなと若干心配になってはいる。
ご本尊云々より、正義厨に凸られやしないかと…。
904名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 20:21:12 ID:Y3POpR5q
>>903
それはまた違う話だろ、重要ではあるかも知らんが。
905名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 21:35:28 ID:uSHPcvVi
取りあえず今出てる意見から考えると

1、現状(ほのぼのや百合もアリ)維持、ただし注意書きしたりほのぼのが続いたりしないように注意
2、百合は百合板、ほのぼのは許容、ただし百合板への誘導は可
3、百合は百合板、ほのぼのは創作発表板、こっちも誘導はオッケー?

の三択ぐらい?
2か3にするなら次スレの初めにその説明と、関連スレとしてリンクはるのもいいかもね。
自分はこの学級会始まるまで百合板にスレがあるのも、創作発表板ってのがあるのも知らなかった。
そういう人も結構いるんじゃないだろうか。
906名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 21:42:15 ID:Y3POpR5q
>>906
自分も知らんかった ノシ

まとめてくれてサンクス。
ほのぼのをシャットアウトすると過疎って淋しい思いをしそうなので、
今のところは2を支持。ただ、作品投下の際注意書きは必須ということで。
次スレで様子見つつ、場合によっては3にシフトするのもおkかなと。
907名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 22:00:01 ID:uxj7I+OA
ほのぼのでもカプ話ニヤニヤ系はここでいいと思うな。

創作板は、例えば旧倉庫の青風シリーズ1みたいなのがそっち行きじゃないかなあ。

そんなわけで2に一票。
908名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 22:06:45 ID:B5xCIqFW
>>905
まとめ乙。自分もこの学級会で初めて知ったよ。dat落ちした百合スレ見たかった…。
ただ、該当スレ見たけど、創作発表板の方は、完全にオリジナル戦隊になっているから、
二次創作のほのぼの系を投下するのは、合わないかもしれないね。カプ厨嫌いな男住民も多そうだし。
だから、2を支持かなぁ。
909名無しさん@ピンキー:2009/06/30(火) 22:54:48 ID:5olXeP1I
自分も2だけど、
誘導ってどうやるのか気になる。

直リン可なのか、それとも「百合板に書いたんで大丈夫な人は良かったら見て下さい」だけなのか。
910名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 00:40:12 ID:sRATsM9p
2ですわ。
ほのぼの好きなんで・・。
911名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 00:59:20 ID:iq2P8suC
>>909
テンプレに加えるだけじゃダメ?
少なくとも、今回の件で百合OKでスレ知った人は、そっちも見るようになると思うけど。
912名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 01:40:30 ID:B0YCiWeT
2に一票。
3までは過敏すぎるし創作板のスレは二次小説がそぐわない感じだったので。
913名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 01:57:44 ID:Ysppco74
今のところ2案支持が多いようなので、次回テンプレ叩き台作ってみた。
訂正、修正等あったら是非ヨロ。


こちらは戦隊シリーズの総合カップルスレです。
現在放映中の「侍戦隊シンケンジャー」、前年度放映の「炎神戦隊ゴーオンジャー」等々、
戦隊作品のカップルについてマターリと語って行きましょう。
煽り・荒らしはスルー推奨。他カプ批判もNG。みんなで愛を奏上しましょう。

【ネタバレについて】
特撮板本スレに準じ、放映日当日・映画公開終了までのネタバレは控えてください。
もしスレ住人からの要望により、映画等のネタバレを投下する場合、
投下前にネタバレであることを明記し、NGワード用タイトルをつけること。
バレを見たくない人はあぼん推奨。

【同性キャラ同士の表現について】
百合板、801板等で行ってください。投下後の、該当スレへの誘導書き込みはOKです。

【エロなし作品について】
投下可能ですが、スレの趣旨から外れ過ぎることのないようご留意ください。
エロなし作品であることの注意書き必須でお願いします。
914名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 06:00:17 ID:lRUJJhjz
良いんじゃないかな。
GJ!
915名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 08:30:30 ID:FuA5gtdz
冷静な話し合いで纏まってよかった。>>913さんのテンプレに賛成!乙です
916名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 09:06:16 ID:pymJ3grd
いいと思うよ。乙!
ただ、
>百合板、801板等で行ってください。投下後の、該当スレへの誘導書き込みはOKです。
これだと801板への誘導書き込みもアリになってしまわない?
このスレだと多分、801はちょっとした表記すら目にしたくないって人が多い気がするんだけど。
917名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 12:58:36 ID:h0mlvz+5
それを言ったら、百合だって苦手な人はいる気がするが。
まぁ801はここでも特別触れないし、なくてもいい気はするけど、
「ダメって書いてないんだからいいでしょ!」厨が現れないとも限らないからなぁ…。
スレ違いで一蹴すればいい話ではあるが。
918名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 14:26:49 ID:B0YCiWeT
その辺どちらも「板違い」で流しとけば大丈夫じゃないかな。
むしろを分かった上でネタ振るってのやめてほしい。
住み分けは大事。
919名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 19:50:13 ID:Ond8vGeq
正直801はそのほのめかしすら目にしたくないよ…
了見せまくてごめん
おにゃのこが好きでここにいるんで
920名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 20:43:35 ID:J6PcOvjV
801は801スレに行ってくれ。
ここはどっちかっていうと男の方が多いと思うし。
921名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 21:02:52 ID:kHmTfhWJ
ノマカプが好きな女が多いスレかと思ってた。

>>913

【同性キャラ同士の表現について】
百合板、801板等で行ってください。投下後の、該当スレへの誘導書き込みはOKです。


の部分を


【女性キャラ同士の表現について】
百合板で行ってください。投下後の、該当スレへの誘導書き込みはOKです。

ぐらいに変える方がいいかな?
801はスレ違いというよりそもそも板違いだから変なレスがあったとしても「板違い」の一言で流せるし。
922名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 21:32:45 ID:9aNRmGGY
スレの男女比率は謎だけど、女性も男性も来る場所である事は確か。

801駄目ってのをを明文化してない為に荒れてるスレもあるけど、
ここは今の所大丈夫だからなくても平気かな…

もしくは、
【男性キャラ同士の表現について】
801板で行ってください。

【女性キャラ同士の表現について】
百合板で行ってください。投下後の、該当スレへの誘導書き込みはOKです。

にするか。
923名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 23:11:03 ID:I45tb5wW
04〜05まで→男>女
06〜現在→女>男

こんな気がする。>>921みたいに思ってた人がいることに驚いたし。
924名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 00:20:11 ID:PmgbHNzg
え、自分も普通に女性ばかりのスレだと思ってたよ。少なくとも最近は。
デカ以降特にかな。スレの空気とか好みとか投下作品見てると。
だからどうだというわけじゃないけど。
925名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 00:21:57 ID:PmgbHNzg
自分からすれば>>920の方にびっくりした。
ヒロピンスレは間違いなく男性多数だろうけど。
スレ初期にこちらの女性職人の乗り込みもあったし。
926名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 00:26:42 ID:HyxVd5yl
これ以上この話を続けても居づらくなる人が多くなるだけのような…

男女関係なく、カプ・ヒロピン・百合で住み分けできてるから無問題。
927名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 01:07:39 ID:JRJ3QB5v
こういっちゃ悪いけど、エロも女性優位というか、
男性が読んだら都合がいいんじゃないかと思っていたので、
逆に男性もいると分かってうれしかった。
928名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 13:42:47 ID:ontfLW1t
住人の男女比は心底どうでもいい

>>921>>922くらいの書き方に修正希望
929名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 15:26:45 ID:Bc+cmi9g
>>922の案がいいと思う。
場合分けが細かいし…。
930名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 19:27:42 ID:2Y58D+8l
もう、どうでもいいよ。
とりあえず、エロはこっち、で、男同士や女同士は違うスレ。
これでいいんじゃない?そうすれば納得でしょ?
931名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 20:02:09 ID:fOskWBL2
では次回テンプレはこれがベストということでどうかな!
そろそろエロい話もしたいしねw


こちらは戦隊シリーズの総合カップルスレです。
現在放映中の「侍戦隊シンケンジャー」、前年度放映の「炎神戦隊ゴーオンジャー」等々、
戦隊作品のカップルについてマターリと語って行きましょう。
煽り・荒らしはスルー推奨。他カプ批判もNG。みんなで愛を奏上しましょう。

【ネタバレについて】
特撮板本スレに準じ、放映日当日・映画公開終了までのネタバレは控えてください。
もしスレ住人からの要望により、映画等のネタバレを投下する場合、
投下前にネタバレであることを明記し、NGワード用タイトルをつけること。
バレを見たくない人はあぼん推奨。

【男性キャラ同士の表現について】
801板で行ってください。

【女性キャラ同士の表現について】
百合板で行ってください。投下後の、該当スレへの誘導書き込みはOKです。

【エロなし作品について】
投下可能ですが、スレの趣旨から外れ過ぎることのないようご留意ください。
エロなし作品であることの注意書き必須でお願いします。
932名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 22:21:26 ID:jtsIQaBj
>>931
GJ!
自分も今回の件で初めて百合板があって、更に特撮スレまであって驚いた。

んで、話は変わるが、真剣メンバーの夜着って、やっぱ着物なんかな?
ことはとか意表を付いてベビードールとか着てたら興奮する!
933名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 22:36:20 ID:j8lvoOE1
女子はパジャマを着ていたな
934名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 23:42:15 ID:PsJHwiBk
>>931
GJ!
それでいいと思う。もしまずかったらまた考えよう。

今頃激気VS冒険を見て、冒険赤桃熱が物凄い勢いで再燃してしまったが、今でも需要あるだろうか?
もしあるなら、頑張ってマグマ噴きあげて書いてみる。
935名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 00:00:12 ID:RNMmq4Yn
>>934
すごくありますノシ>ボウケン赤桃需要
寝ないで待ってる
936名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 00:23:26 ID:Csx3JLuA
vsは実は萌えの宝庫だよね。
キャラたちのその後に萌えるのもありだし、戦隊を超えた組み合わせにも萌えられるし。
デカアバで、青黄が銃を交換する所とか、デカ桃がアバ白に口説かれて?満更じゃなさそうだったのとか
すごい好きだった。

激気VS冒険でも崖上りのときにさりげなく蒼太がランちゃんに手を貸してたりとか、美味しかった。
937名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 01:41:45 ID:qQobND5P
デカアバ、尻に敷かれてないケラ?は、ふたりの位置付けが俺の中で決まった瞬間だったな
938名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 04:43:43 ID:8EfxUQPj
>>934
ありますよっ!!冒険赤桃は大好物なんで。お待ちしてます
939名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 09:09:25 ID:zDs6+jUb
>>934
ぎぶみーちょこれーとー!!(意味不明)

あのビデオはもう色々と冒険赤桃熱が燃え上がるビデオだよね。
特に最後のさくらねーさんの「暁さん」発言にw
940名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 21:15:27 ID:f9srkpDn
ディケイドが噂どおりシンケンジャーの世界に来たら
もやしがこのスレで鬼畜な行為に及ぶのもOK?
941名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 21:35:31 ID:NIYzPuFG
あのエロパロ板で猛威を振るっている鬼畜が、ついにシンケンの世界まで破壊しに…!?


wktk!wktk!
もやしだけじゃなく海東さんも頑張って下さい!
942名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 21:58:19 ID:YE+BNWVG
ちょ、もやし鬼畜なの?!
戦隊スレしか見てないんで知らなかった
もやし×夏蜜柑好物なんだがあるだろうかwktk
ちょっと逝ってくるわ
943名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 22:08:48 ID:v5/TET9H
942は今頃大喜びだなw
944名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 23:57:53 ID:NIYzPuFG
もやし×夏みかん大好物ならあそこはヘブンだぞw
945942:2009/07/04(土) 00:39:19 ID:LdNxulIK
逝ってきた!
何かもう脳内が偉いことになっておる
盆と正月と年末進行が花いちもんめしながら襲いくるようなパラダイス
くそおおおおおお
もやしになりたい!もやしになって夏美にあんn(ry

あっちの方が戦隊スレよりエロ率高めな気がする。男女比率か?やはりエロはいいものだ。
ほのぼのも好きだからここはここで居心地悪くないが
946名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 00:47:35 ID:DSBCSn1v
>>932
おかえりー
この流れでは帰ってこないのではと思ってたよ。
もやなつだろうが、海なつだろうが、ユウなつだろうが
あちらはマターリで、違う意味でもヘブンと思う
947942:2009/07/04(土) 01:06:39 ID:LdNxulIK
ううーんw
あっちはヒロイン一人への愛の量が半端ない感じなんだよな
ヒーローよりもまずヒロインありきというか
ヒロインを可愛く見せてこそのヒーロー!ヒロインをイカせてこそのヒーロー!
(それもあって男女比率に差か?と思った)というか。
あとは(DCDの場合は)単純にヒロインが一人だからか?>マターリ
948名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:11:17 ID:1u+fWubi
戦隊ありきのライダーコラボならともかく
ライダー単品、しかもライダースレについての話をここで続けられても。
949名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:12:09 ID:LdNxulIK
何かダブルヒロインがまずいような書き方してしまったが
ヒロインが複数いることでメンバー内だけで順列組み合わせ的に実に
8通りのカップリングが生まれるんだぜ!
昨年のゴーオンなんか10通りだ。敵キャラ含めるともう無数
雑食性の自分にとっては戦隊はそういう意味でのパラダイスです。
950名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:13:01 ID:DSBCSn1v
カプ批判がないとこが・・・
951名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:13:14 ID:LdNxulIK
すまんリロッてなかった

>>948
スレチ長々すみませんでした。
撤収する
952名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 12:20:44 ID:A8IqINPD
なんか盛り上がってると思ったら1人が勝手に騒いでるだけか
953934:2009/07/04(土) 13:47:55 ID:EWTU3xf7
マグマ噴出終了したので、残り少ないところ恐縮ですが、VS激気直後設定の冒険赤桃投下します。
久々な為、色々資料見直したけどおかしいところがあるかも知れず、その点はお許しください。

NGは、冒険赤桃「NAME OF LOVE」でお願いします。
954冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:48:32 ID:EWTU3xf7
サージェス内の一室。明石はソファに座り込み、一人回想していた。
宇宙に旅立った筈の自分がここにいるのが何となく不思議ではあるが、そもそも今回、無事に宇宙プレシャスを回収した暁には、一度地球に帰還することになっていた。
とは言っても仕事ではなく、完全にプライベートの予定。とある面会をこなす為ではあったが。
思わぬ事態によって、身体を乗っ取られてしまったさくら。その身の安全を思い、明石は仲間たちを欺いてしまった。
相当の苦境ではあったが、「獣拳」を扱う一派と出会い、その前向き過ぎるパワーに圧倒されつつ、助け合って解決した事件。
結果、大幅に狂ってしまったスケジュールではあったが、どうにか先方にも失礼のないよう修正し、先程無事に予定を済ませることが出来た。
万事成功。心地好い疲労感と冒険の余韻に浸る、幸福な一瞬。

「お疲れになりましたか?」
ふいにさくらの声がして、明石は我に返った。
「いや、大丈夫だ」
脱け殻のようになってしまっていた自分に気づかされつつ、顔を上げる。
自分もだが、彼女もまた先程までの外出着から、既に見慣れた服装に着替えていた。
レッドとピンク。コードネームの通りの色合いジャケットは、宇宙では身につけていなかったもの。
そのせいか、互いの瞳に映る姿は何とも言えず懐かしく、地球に戻ってきたことを実感させられた。

「真墨たちはどうした?」
「皆、通常業務に戻りました。私たちの仕事は、もうここにはないようですね」
困ったように言い、さくらは指を組んで伸びをする明石の隣に腰を下ろした。
「宇宙プレシャス回収の際のこと。…ご迷惑おかけしました」
「気にしなくていい」
若干身構えていたのが功を奏す。言い終わるか否かのうちに素早く切り返すと、さくらは深追いすることなく、微かに微笑みながら頷いた。
これまでの彼女ならば、許されて尚罪の意識に苛まれ、至らなさに消沈したことだろう。
だが今は、反省はしても後悔はしない。
それは明石の背中を見つめ、冒険を重ねて来た中で身に付けた、「越える」という強さだった。
955冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:49:16 ID:EWTU3xf7
「…明日、発つ」
「分かりました」
再び、雄大な宇宙へ。忙しいことではあるが、少しもじっとしていられないのは、きっとこの男の性分。
「それまでに、宇宙プレシャスについてのレポートを纏めておきます。牧野先生も、興味がおありのようでしたから」
さくらは立ち上がり、移動の為にエレベーターのボタンを押した。
「暁さん?」
乗り込み、ドアが閉まる直前。
「置いて行ったら、承知しないから」
明石を見据え、彼女は砕けた口調でそう告げた。
全てを知っているのだとでも言いたげな、自信を漂わせた口元の綻び。

次の瞬間、明石は何故か焦りながら駆け出す。
両手でこじ開るように扉を押さえつけ、無理矢理狭いエレベーターに乗り込んだ。
「図星だったでしょう?」
そんなことはない。ただほんの少し、そうすべきなのかも知れないと迷っただけだ。
動揺して燃え上がりそうな頬を見られたくなくて、背を向けたまま、ぐんぐん変わって行く表示を見上げる。
目的のフロアに着くなり、明石はさくらの腕を掴んで歩み出した。

何を意地になっているのか分からないまま目指す先は、かつて彼に宛がわれていた個室。
もどかしく鍵を開けると、素早く壁にさくらの背を押しつけた。
囲むように肘をつき、見下ろした表情は何とも言えずクールで、自分ばかりが熱くなっている現実を思い知らされながら。
「置いて行ける訳がないだろう」
「分かってるんですね」
「何せお前は、俺より先に乗り込むくらいの意気込みだったからな」
宇宙に飛び出した時のこと。まんまと全員に騙された明石は、密かにゴーゴーボイジャーに潜入していたさくらと、予期せぬ二人旅を始めることになってしまったのだった。
「それは色々と事情が、…まぁいいです。それで、チーフ。私は書類を…」
「名前で」
拗ねるような声で求めてみれば、忽ち頬を赤らめるさくら。僅かに乱れた前髪をかき分け、覗いた額に音を立てて唇を落とした。
956冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:49:54 ID:EWTU3xf7
「さ、暁さん!」
「ん?」
耳元に瞼に、頬に鼻に。容赦なくキスの雨を降らせて、明石はこれからの期待感を高めて行こうとする。
必死に甘美な責苦から逃れようと身体を捻るさくらだが、逃げる先には既に明石が待ち構えていて、まるで自ら罠に嵌るモルモットのようだ。
「駄目です。まだ明るいですし、あ…」
「何を警戒…いや違うな、期待してるんだ?」
追い詰めるように問いかけながらも、その指が止まることはない。
「ひ、あっ…!」
巧みにさくらを揺らし、乱し、撫でて潤し、突ついて翻弄する。

「ここ…じゃ、嫌」
抵抗を諦めた声で、最後の一線だけは譲らない頑強さ。
明石は首筋の柔らかな皮膚を強く吸い上げ、細くしなる腰に手を添えて体重をかけた。
「ベッドの衛生状態は、保証しないぞ?」
嘘だ。今でもこの部屋は他の誰も使うことなく、どんな規模の滞在の間も、変わらず過ごせるよう整えられている筈だから。
「ずるい…」
「俺のせいじゃない」
間髪入れず、腿の隙間に膝を割り込ませると、さくらのスカートが少しだけ持ち上がった。
ヒップラインをなぞり、腰をくすぐるように流れる掌。ジャケットの上からにも関わらず、反射的にその熱さを追いかけてしまうさくら。
壁に背を凭せ掛け、素早く足を開かされた彼女の中心に向けて、早々と制御を失って忍び込む明石の指先。
「は、ん!」
蜜を掬い上げ、そのぬくもりを慈しむように広げる動きは、焦れていながら妙に律義で丁寧だった。
957冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:50:31 ID:EWTU3xf7
いつの間にか明石の肩に回っていたさくらの腕は、堕ちて行かない為の命綱のようだ。
「ここか?」
意地悪な言葉は、二人の羞恥を同時に高め、煽られる快楽。
軽く曲げられた指先が、さくらの腹部の裏側を掻くようにくすぐり始めた。
「…ッ…!!」
身体が浮き上がりそうなくらい甘い稲妻に貫かれて、さくらは震える。
肩から剥がすように解かせた手を、明石は自らの最も熱く、苦しく猛っている部分へと導いた。
ボトムの中で、意志を持って生きているとすら思わせる熱い塊。
苦しそうに歪む顔を見ていたら、気負いよりも煽られる欲情があって、さくらは何も言わずにその硬さを感じ取っていた。
間抜けだ。相手に自分より強力な武器を渡してから、戦いを挑むようなものなのに。

滴り落ちそうなほど溢れる愛液が明石の指先を伝い、掌と下着を濡らす。
内部を暴くように指を躍らせてみると、くちゅくちゅと音を響かせながら咥え込み、更に深く呑み尽くした。
「んぁ、あぁっ!…駄目…これ以上は、もう…!」
嬌声の合間に拒む言葉すら、明石の興奮を焚き付けて止まない。
舌を尖らせて耳に捻じ込むと、突然の刺激に驚いたさくらの身体が一瞬硬直した。
執拗に動かして舐めると、再び洩れる甘い声が明石の鼓動を跳ね上げ、荒い呼吸を直接彼女に聞かせる。

片手で腿を持ち上げるように開かせながら、2本に増やした指を抉るようにしてかき混ぜた。
「ッ、い…!あ、あ…あぁんんっ!」
不本意な意識と、求める身体。二つがシンクロしないまま最後の高みに押し上げられ、罪悪感にも似た意識が、余計に刺激を強くした。
「は、あ…っ…!」
無意識に涙を溢れさせ、さくらは明石の肩に縋りつきながら、断続的に走る波を懸命にこらえる。
その首筋に噛みつき、明石は愛しい想いを咲かせた。
958冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:50:59 ID:EWTU3xf7
「…人が来たら、どうするんですか」
「ノックすることなく回れ右だろうから、心配無用だ」
顔を埋めたままの非難の声に、飄々と答えた。
「余計悪いです!私が…その、淫乱だと思われてしまうではないですか…」
「違うのか?」
からかわれているのは分かっている。だからこそ、上手く返せそうにない自分が腹立たしくて、さくらは苦虫を噛み潰したような表情を作った。
「性格悪いですよ、明石さん」
色んな呼び方をされるものだ。余程動揺していると見える。

明石は、不満げに尖った唇を自らのそれで塞ぎ、舌を潜ませる僅かな隙間で、こらえきれない笑いを洩らした。
「いじめ返すといい」
そう言うなり、肩にさくらの身体を抱え上げて室内へと踏み込む。
念の為、素早くベッドをチェック。こまめに清掃が入っていると言うのは本当らしく、綺麗にメーキングされていたので、安心して下ろしてのし掛かった。
「え?あの、…ッ!」
戸惑いの声を上げる間に、明石はさっさとジャケットとシャツを脱ぎ捨ててボトムの前を緩めた。
目にするのは久方ぶりやら、未だ慣れていないやら。
さくらは真っ赤になって、どうにか恥をかくことなくこの状況を脱することは出来ないかと考えたが、真摯な眼差しに捕まってしまい、思考を停止させざるを得なくなった。
心の奥すら覗かれるような、明石の瞳。そこに自分が映っていることが、いつまで経っても信じられない。
959冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:51:54 ID:EWTU3xf7
「今回ほど、肝が冷えたことはなかった」
両手で頬を挟まれ、親指で表皮を撫でられる。まるで、見えない涙を拭うかのように。
「姿かたちは変わらないのに、中身はお前じゃないなんて。傷つけられでもしたらと、生きた心地がしなかった…」
宇宙最強の敵・パチャカマック12世が憑依する形で復活し、実質さくらを人質に取っていた間。
明石はただ守りに徹することしか出来ず、その姿勢は結果的に仲間を裏切ることになった。
だが仲間たちは、そんな自分の振る舞いを何も頓着せず受け入れ、許してくれた。
いつの間にかチーフとして大きく成長した真墨や、万全のサポート体制を組んでいる蒼太や菜月。
それを嬉しく思う一方で、淋しく感じた自分がいたのも事実。
「何を言うんです」
手を伸ばし、さくらは明石の顔に触れ返す。
「あいつがどれだけ私の身体を呑みこもうとも、私は負けたりしませんよ。信じる心だけは、失わずにいましたから…」
仲間を。そして何よりも、愛し、尊敬する明石を。

凛とした微笑みを見せるさくらを抱きしめ、口づけずにはいられなかった。
互いの身体の境界すら塗り替えるように唇を求め、重ね、舌で侵して行くと、彼女はくぐもった歓喜の吐息を洩らした。
着ているものを全て脱がし、健康的な午後の陽光の中で、眩いまでに輝くしなやかな肢体に手を這わせる。
「んん…!」
熱くざらついた皮膚と、少しひんやりと肌理の細かい肌。異質な感覚がもたらすくすぐったさに、初めは顔をしかめながら笑っていたさくらだったが、そのしなりは徐々に媚態となって明石を誘った。
腿を持ち上げ、指先で軽くそこの状態を確かめると、ぴくりと走る痙攣。
そのさざ波のような反応にすら、抑えが利かない。
明石は、硬く猛った自身を当てがうと、ゆっくりと沈めて行った。
「ん、ふぁ、…あ…!」
何度交わしても拭えないらしい、その瞬間のさくらの不安感。
か細い声に申し訳ない気持ちに陥るが、とにかく早く済ませてしまおうと、目を閉じて無心で突き進む。
960冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:53:05 ID:EWTU3xf7
さくらはうっすらと目を開け、快楽の途上に歯噛みして耐える男の顔を見つめた。
恋をした。だから宇宙へ行った。常に共にありたいと願い、寄り添い合う時を迎えた。
愛情が欲望になり、抑えの利かない瞬間があることも知った。
初めはとても恥ずかしく、そんなことを思う自分に抱いた嫌悪。
だが所詮、身体の中心で嫌になるくらい「女」を知らしめる器官に、男を、彼を欲しいと思ってしまうのは、頭脳が管理しきれる意識ではない。
求めるとはそういうことで、それは自然なものなのだと、他ならぬ明石が教えてくれた。

まるでじくじくした傷痕みたいに疼き、どうしようもなく泣き叫んだ後の喉の奥みたいに痛む感覚。
そして、空から無造作に降り注ぐ星の雨のように、堕ちて行く最後。
静かに動き出した明石の、その表情。
苦しそうに足掻いて甘く燃え始める、色見本を一気にめくったかのような鮮やかな変化。
「あ…ん、ん、…っ!」
なんて綺麗なんだろう。そう思った瞬間、自然に溢れ出た艶のある声は、紛れもなくさくらのものだった。
秘密を余すことなく探るように、角度と深度を変える動きに刺激されない訳がない。
力が入らない。一方的に揺さぶられる内臓が悲鳴を上げても、着実に高まる快感に溺れそうになる。
何もいらない。明石がこんなにも欲しがってくれるなら、自分で産み出した苦悩だって振り切ってみせる。

「さ、くら…!」
うわ言のように何度となく名前を呼び、腰を高く上げて限界まで足を開かせる。
深く穿ちながら、彼女の左右に肘をついて唇を押し開き、明石は潤いを与えるように舌を送り込んだ。
喉が渇いているような錯覚に、さくらは夢中で貪る。その度に半身は繋がりを強め、強烈な快感となって二人に襲いかかった。
「は、…それ、め…。だ、め…ぇッ!」
我を忘れて頭を振り、シーツに擦りつけるようにして背を反らすさくら。
その腰を掬い上げ、明石は遠く導かんと角度を探り、腰を速めた。
「さとる、さん…あっ、あぁあ…!」
最後に、強くしがみついて来た腕。
まるで何処にも行かない、行かせないと言う強い表明のようだと思った瞬間、明石の独占欲がその胎内に迸った。
961冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:57:27 ID:lKJzviK9
「よく考えたら、」
「…え?」
明石は呟く。
「地球でするのは、初めてだったな」
「……。」
腕の中でまだほんのり呼吸を乱し、さくらは何も答えなかった。
そういうものを彼女が記念とするなら、もう少し余裕を持っていてやれば良かった。殊勝に思ってみても、いざ只中に飛び込めば、きっと叶えてやれはしない。
無駄な後悔はあっさりと放棄して、明石は事の性急さを詫びるように黒髪を梳いてやった。

「暁さん」
「うん?」
「ありがとう」
肩越しの謝辞は、一体何に対するものだろう。
敢えて問うのも野暮過ぎる気がして、明石は枕の為の腕を伸ばし、返答の代わりにした。
「暁さん」
「何だ?」
「…呼んでみただけです」
名前一つでも幸せだとでも言うように、はにかみの表情でこちらを向くさくら。
混乱したり、動揺すると呼称があちらこちらへ飛ぶのは、それだけ回り道した関係性故かも知れない。
962冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:58:30 ID:lKJzviK9
「さくら」
地球で共に冒険を重ねていた頃から、何度となくそう呼んで来た。
「はい」
彼女はいつだって、嬉しそうに自分の声を受け止める。それに気づけたのは、心底幸せなこと。
「…西堀さくら」
「何ですか?」
超が付くほど真面目。フォルムを崩すことが不得意な女性。
それでも自分の前では、常にのびのびとあればいい。彼女なりの自由の翼を広げさせてやれるよう、明石は戦い続ける。

「今はその名を、大切にしてくれ。次に帰って来る時は…」
彼女は、新たな名前を与えられることになる。
それを仲間たちに伝えたら、一体どんな反応をされることだろう。きっと歓んでくれる筈と思いながら、しばらくネタにされるであろうことは想像に難くない。
と、乱れて額にかかってしまった前髪を、さくらの指先が撫でるようにかき上げた。
「…大丈夫」
まるで心を読んだかのような言葉は、明石の不安を鎮めて行く。

信じていれば、恐れるものは何もない。分かっていた筈なのに、また教えられてしまったと苦笑した。
これから先、一体どれだけのことを知らされるのだろう。
さくらだからこそ見つけられる、新鮮な発見。
それを永遠に分けてもらえるようにと、明石は願った。


<終>
963冒険赤桃「NAME OF LOVE」:2009/07/04(土) 13:59:43 ID:lKJzviK9
以上です。
途中から規制に引っ掛かかり、IDが変わりましたことをお詫びします。
964名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 14:03:02 ID:GA0KsZtg
>>963
GJ!

この期に及んで冒険赤桃が読めるとは思わなかった・・・

激気VS冒険見てくる
965名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 14:41:13 ID:mNOrxODA
>>963
GJ!表現が豊かで綺麗ですね。冒険知らなくても楽しめました。
966名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 18:35:37 ID:NUeysi8h
おおおぉぉ〜!!
久々の冒険赤桃〜!!!
職人さんありがとうございます。チーフとさくら大好きです。この後「明石さくら」になるのですね。さくら姐さんには幸せになってほしいなぁ。
967名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 19:35:00 ID:EMztxgy8
冒険赤桃超GJ!
クラックラしたYO!
968名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 00:58:54 ID:iPk7WGm4
冒険赤桃GJでした!
ごちそうさまです。いや〜、姐さん幸せそうでなによりですよ。また宇宙にいったら次はいつ帰ってきて「明石さくら」になるのかも楽しみ。
969名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 07:45:07 ID:/23d7HIg
冒険赤桃GJでした。
ありがとうございます、堪能しました〜。
970名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 08:35:27 ID:8chSN2sI
殿がらしくなく取り乱していたのが印象的だった。
一方で冷静にそれを見守って受け止める桃と、
懸命に黄を助けようと奔走する緑。
どこを取ってもオイシイ回だった。
971名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 09:15:12 ID:8sKyOmd3
同意だ!
それぞれ、自分にとって美味しいところを増幅して楽しめる回だった。
972名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 09:36:03 ID:CyPIA+lw
おいおい、十臓の思わせぶりな太夫への想いも忘れんなよ?

しかし殿様はどんな思いでケーキ屋におつかいしたのだろうニラニラ
973名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 09:39:15 ID:1HlS0Iwz
黄色をいいこなんだよな〜と褒める金と、
「一人にはさせない」と言われて見詰め合う殿と桃も忘れちゃいかんぜよ!

>>972
美しいカットだったけど、あれは想いなのか?w
974名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 12:27:12 ID:BNBzFf/4
冒険赤桃GJでした〜
西堀家に挨拶に行ったチーフを想像してニヤニヤ
975名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 13:07:46 ID:oBwwgdrE
冒険赤桃ぐっじょ!
刺激されてvsゲキ久々に見たがニヤニヤが止まらんw
改めて見て、既にオメデタ要素もありかなと思っちまった
(倒れた瞬間の明石の抱き止め方や、「さくら、行けるか?」「大丈夫です」のやりとりなんかで)

ところで愚問だが、西堀家は婿養子とらなくていいのだろうか?
そのあたり、同じ金持ち設定の鳥人白とか忍者白、古くは超電子桃とかも気になるところだ。
976名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 17:28:03 ID:8sKyOmd3
スレチなマジレスだが

超大金持ちは跡取りを血縁にこだわってたら家がもたんよ。
たとえ長男でも、跡取りとして見切ったらすぐ養子を取ったりする。
977名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 22:06:07 ID:GmCmK4Xm
次スレはどのタイミングで立てるんかな?
978名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 22:07:11 ID:GmCmK4Xm
すまん 天然でageてしもた…orz
979名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 22:29:04 ID:cF1P0LIx
普通に980でいいんでない?
投下がなければ、久しぶりに500KB行かなさそうだね。
980名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 22:32:16 ID:y9T/UouG
>>977
いつもは1000に満たなくても容量が500kbになったら立ててたよ。
でも、今回は1000まで普通に使えそうだし980くらいで立てればおk?
981名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 22:34:56 ID:y9T/UouG
ちんたら打ってたら自分が取ってしまった…orz
すまん、今、立てられる状況に無いので代りに頼む!
982名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 23:19:54 ID:1HlS0Iwz
あいよ、試してみる
983982:2009/07/05(日) 23:28:28 ID:1HlS0Iwz
立てました。
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1246803714/

でも、関連スレに特撮百合スレのURL貼るの忘れた…
要りますかね?要るなら>>3で貼るけど。
984名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 23:51:45 ID:GmCmK4Xm
>>983
乙!これでもし何かが投下されても朝まで安心して眠れるw

百合スレURL、自分はどっちでもいいよ
探そうと思えば探せるだろし…といっても自分は需要ない人なので
意見できる立場でもないかもだけど…
985名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 07:24:57 ID:5ap4BETY
親切な人が貼ってくれてたね。
まあこれで誘導も万全でめでたしめでたし。

埋めついでに叫ぶ。

冒険青風萌えー!
986名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 08:18:37 ID:ys/wvH0A

ドウコク×太夫萌えー!
987名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 09:56:52 ID:DjJ8VuAI
轟音赤銀萌えーーー!
冒険赤桃萌えーー!
真剣赤黄萌えーー!



…赤が好きなんだろうな。
988名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 11:22:33 ID:0058WFb5
十臓×太夫萌えー!
989980:2009/07/06(月) 13:30:59 ID:8Y0nGMuT
>>982
昨日は真剣(マジ)ありがとう!
自分の不甲斐なさに泣けてくるぜ!


ついでに自分も叫んどくw
忍風弟×青萌え
刑事緑×桃萌え
魔法黄×桃萌え

次スレも平和的に語りたいな。
990名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 15:40:53 ID:WrOKBK2V
ドサクサにまぎれて
いつも拝見させていただいているだけだが叫ぶぞ!

真剣赤桃萌えーーーっ!!
991:2009/07/06(月) 16:07:08 ID:yDNK6RUo
うぜえよ松坂ヲタ
992名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 16:14:31 ID:5ap4BETY
外道衆はスル〜
993名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 16:42:29 ID:SmmnoN7r
便乗

冒険黒黄萌えー!!!!!
994名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 17:42:46 ID:k6sBWMrW
轟音金黄もえー!
ゲキ理央メレもえー!
995名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 17:46:17 ID:e4nLkyKH
鬼畜もやしがシンケンガールズを犯しまくる小説キボウ
996名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 20:14:50 ID:UulORhbO
じゃウチも便乗w

冒険青風萌え〜!
激青黄萌え〜!!
真剣緑黄萌え〜!!!

次スレも盛り上がりますように…
997名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 21:29:16 ID:By5ywKAV
真剣赤黄萌えー!!!

今週滾ったぞ!ありがとう本編ーーー!!
998名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 21:56:33 ID:ei6STcqz
じゃあ、自分も!

真剣緑黄萌えー!!!

今週悶絶した。次スレで何か書けたらいいな。
999名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 22:05:55 ID:M6JNxfB/
自分も便乗!!

真剣赤黄と緑桃萌えー!

今週は悶えて再来週は楽しみ過ぎる!!
1000名無しさん@ピンキー:2009/07/06(月) 22:07:05 ID:NWJckDNl
1000!
真剣青桃萌えーっ!
10011001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。