書き忘れたw
ともあれGJ
処女作でこのクオリティとかいってかなり期待してますよ
殺さずに魔力を奪いつくしたあと魔力が戻るのを待ってまた奪うそしてまた・・・のエンドレスが一番残酷かもね
10 :
名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 14:13:51 ID:94c0wfX+
ほしゅ
11 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 14:17:05 ID:ja2DxVzW
即死回避ほしゅ
皆様こんばんは。
以前、災難シリーズを書いていた者です。
一応、新作の構想がある程度まとまったので、またぼちぼち投下していこうと思います。
例によって「陵殺」がコンセプトですので、そういうのがダメな方はご注意を。
尚、今回は一挙二話掲載でいきます。
「これが新しい魔法少女システム?もう出来たの、早いわね」
「マギアをベースにしてあるから……装着者さえ間違えなければ、オリジナルの魔法少女に遜色ない魔力を発揮できるはずよ」
「流石だわ裕子。……魔物を封印し、その力だけを契約器代わりにする新しい魔法少女システム……魔力資質さえあれば普通の魔法少女と変わらない、ということね」
「ただし正規の契約器に見られる戦闘経験の蓄積は無いの。一応マギアの時に収集した戦闘データから初歩的な戦術パターンは組み込んでおいたけど……」
「ま、そこは本人次第ね。……そうね、こいつをバトルマギアとでも名付けましょうか」
「貴女、数百年も生きてる割にセンスないわね」
「……さ、さてと、じゃあ私は早速6人分の適応者を探してくるわ」
「セレーネ、お願いがあるのだけど」
「何、裕子?」
「たとえどれほど魔力資質があっても、戦う意思のない子だけは魔法少女にしないで。そういう人を巻き込みたくないの」
「ああ、そんなこと。わかってるわよ。今でこそ魔女なんて呼ばれてる私だけど、昔は魔法少女の端くれだったもの。……さ、打倒竜王、頑張りましょ!」
「……なんてね、甘いのよ、裕子は」
【ある魔女がもたらした災難 第1話:逢魔】
とある公園。
夕暮れ時に歩く、とある少女。
なんでもないような風景にも、魔物は潜んでいた。
「あれ?なんだろ……」
十代半ばの少女は茂みの奥に、キラリと光る何かを見つけた。
覗き込む。よく見えない。
「なんか落ちてたような……」
茂みの奥へ足を踏み入れていく。
「……ブレスレット?」
些か泥に汚れた、青く光るダイヤルのようなものがついたブレスレットが落ちていた。
それを拾おうと、少女が手を伸ばす。
途端。
「キャッ!?」
上空から何者かが少女に飛び掛った。鉤爪のついた腕で抱えるようにして更に奥へ引き倒す。
「い、痛いっ……」
爪が瑞々しい柔肌に食い込んで血が滲む。背中から血に叩き付けられ、一瞬気が遠くなった。
両手を頭上で押さえつけられ、シャツを胸元から引き裂かれたところで意識が戻る。
「な、何なの!?」
自分を押し倒している存在を見て目を疑った。
醜悪な、コウモリのような悪魔。それが第一印象。
異常に伸びた手からは鋭い爪が伸び、耳まで避けた口からはダラリと長い舌が涎を垂らしながら少女の頬へ伸びる。
<ゲゲゲゲ……夜の散歩に出かけようと思ったら、うまそうな獲物が見つかったぜ……>
べろりと頬を舐め上げる。生臭い息を吹きつける。
「ば、ばけもの……誰か、誰か助けて……」
恐怖に震え、悲鳴すらあげられない哀れな少女。
お構いナシに魔物は少女の服を破り、下着を剥ぎ取っていく。
<さぁて、いただきます>
股間から伸びた長大な生殖器を膣口に押し当て、無造作に押し込んだ。
「う、嘘、やめ……ひぃああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっっっ!!!!!!!」
血が滲む。なんでもないことのように処女を奪われ、壊れた人形のようにいやいやと首を振る少女。
「嘘よ……これは悪い夢なのよ……こんなことが現実にあるワケ……」
<アニメじゃない、現実なぁ〜のさぁ〜>
嘲笑うように鼻歌交じりで腰を突き出す魔物。
ズン、と重い衝撃と激痛が少女を苛む。
「あぎッッッ!!!や、やぁ、助けて、パパ、ママぁ!!」
<可愛そうになぁァ、パパとママも助けにはこないってよ!>
いたぶる様な言葉を投げつけ、乱暴に腰を叩き付ける。その度に少女の背中が地にこすれ、背筋が反り返る。
「いがっ、ひぎっ!!なんで、なんでなのぉ!?なんでこんなこと……ひがぁ!!」
ドズン、と強めの一撃。
<オラ、もっと鳴け!なんなら景気付けに一発出しといてやろうかあぁあ!?>
ガッチリと腰を掴み、腰の動きをより早く、激しくする。
「やだ、やめでええ!私まだ中学生なに、こんなごど……いやぁ、放してぇ!痛い、いだいよおお!!」
<中学生なのか、かわいそうにな!こんな俺の子供できるんだぜ!?なぁママ、ママよぉ!>
「イヤーッ!!産みたくない、子供なんてまだづくりだぐないぃぃぃ!!!」
暴れに暴れるが、ビクとも動かない。腰を固定する爪が赤い傷をつくる。
<へへへ、心配すんな。だったらこのまま犯し殺して妊娠しないようにしてやらぁ!>
狂乱状態だった少女の顔色が蒼白になった。
「いや……嘘でしょ……誰か、だれがあああ!!しに、しにだぐないいぃぃ!!だずげで、だずげッ」
<オラァァァアアアア!!!!>
ごずっっっ!!!と叩き殺すような深い一撃。
「はひ……ガ……」
同時に子宮口で熱い奔流が弾け、少女の胎内をはちきれんばかりに満たす。
突然暴虐の嵐を全身に受けたその少女は失神したのかぐったりと動かなくなった。
それでも。
<オラ、起きろやぁ!まだ終わらねぇぜ!!>
魔物は律動を再開し、不運な少女を犯し続けていた。
「あれは……」
凄惨な陵辱場の近くに、もう一人の少女が現れたのは夜半頃になってからだ。
こんな時間に外を出歩く年齢ではない。身長はやや高めでスラッと伸びた手足が眩しい。
セミロングの髪を軽く揺らし、足元に光るブレスレットを見遣る。
「……」
無言で拾い上げた。
ずちゅ、ずちゅという肉をかき回すような音が鼓膜を打つ。
その方向をみやると、何か黒いものが女の子を抱えて腰を振っている姿が見えた。
……女の子はピクリとも動かない。呼吸で胸が上下するようでもない。死んだように見える。
ここからでは遠い、そう思って身を乗り出した。
ガサっと音がする。
その方向を、黒いものが見た。
「……魔物か」
可聴領域ギリギリ外で呟いたのは、少女。
<……ひひひ……獲物がもう一匹か……今日はツイてるぜ>
コウモリの出来損ないのような魔物が動かなくなった少女の身体を放り出し、一歩踏み出す。少女は一歩下がる。
<逃げたって無駄だ……ゼェ!>
飛び掛った。
瞬間。
天空より一筋の光条が飛来し、したたかに魔物の背を打ちつけた。
<ガァッ!?>
地べたに叩き付けられる。その背中を、ハイヒールが踏みつけにする。
「あらぁ?下劣な魔物が随分と好き勝手してくれたようねえ」
舞い降りたのは金髪ドリルヘアー、灰色のレザースーツに身を包んだ女の子だった。身長は140センチくらい。先刻魔物に狙われている娘より、より小柄で幼く見える。
しかし、態度だけはこの場の誰よりもデカかった。
<グギッ、き、きさま……いだだだだだ!!!>
「少しお黙り」
グリグリとヒールを押し付ける。見るからに痛そうだ。
「あなた……誰?」
あまりに不審なその少女に尋ねる。
金髪ドリルは足元で魔物を嬲りつつ、ニヤリと笑いながら答えた。
「そうねえ……魔女ってことでいいかしら?」
「……魔女?」
「灰の魔女って呼ぶ人もいるわ」
<テメェ、いい加減どきやがれェ!!>
魔物が叫びながら身を起こそうとした。上に乗るのは小柄で非力そうな自称・魔女。今にもひっくり返されそうに見えたが。
<……な、何でだ!?身体が……動かねェ!>
首から上しか動かせない。四肢がピクリとも動かなかった。
「じっとしてなさい」
横たわる魔物から降りた金髪の少女が歩み寄る。
そして、しげしげと助けた少女を眺めた。
「……ふーん、魔力反応あり、と……合格かな」
「あの、何が」
「アナタ、名前は?」
「えっ?えと、高瀬、悠里だけど…」
「そう、悠里、いいものあげようか」
「はい?」
返答を待たず、魔女はブレスレットのようなものを投げて寄越した。先程、この少女が拾った物によく似ている。
「バトルマギアっていうの。着けてみて。そして、ダイヤルの光ってる部分をアレに押し当てなさい」
カチリと腕に着ける。
アレ、というのは身動きが取れなくなった魔物である。
「ああ大丈夫、抵抗できないから、あのブサイクさん」
ゆっくりと近づく。そして、言われるままに魔物の額にダイヤルの部分を押し当てた。
<テ、テメエ何をす……ウ、ウワアアアアアア!!!!>
魔物の全身が光る。そして断末魔の絶叫を残し、光の粒子と化した彼はブレスレットに吸い込まれていった。
「こいつ、魔力ランクBってとこか。おめでとう、封印完了よ。新しい魔法少女さん」
「魔法少女?」
「そう。アナタはそれを使って魔法少女に変身して魔物達と戦うの。さっき封印した魔物は、アナタの力になるわ」
「……どういうこと?さっきから意味がわからないんだけど」
「人ならぬ魔物がいる、これはさっき見たわね。そして今、アナタは戦う力を手にいてたのよ。素晴らしいじゃない!」
「そんな、勝手なこと言われても」
「あのね、魔法少女ってのは誰でもなれるわけじゃないの。魔力資質が必要なのよ。アナタだって、自分が何か特別な力を持っていることに気付いてたんじゃなくて?」
少女は俯く。その反応に魔女は満足そうな笑みを浮かべた。
「アナタは選ばれたのよ。自信を持って、悠里!」
「でも……戦えって言われても、どうしていいか」
魔女は少女の肩を軽く叩く。
「大丈夫!そのダイヤルを回せば変身できるの。そのブレスレットに基本的な戦術パターンはプログラミングされてるから、問題なく戦えるはずよ」
そして、耳元でそっと囁く。
「でも、気をつけてね」
顔を寄せているので、その薄い笑みは悠里から見えない。
「この街には他に5人の魔法少女がいるわ。だけど、彼女達はみんな敵同士なの」
「それってどういうこと?魔物と戦う仲間じゃないの?」
「相手の魔法少女を倒せば、その力は倒した者が手にすることができるの。だから、みんなお互いを狙ってるワケ。信じられるのは自分だけよ」
そして、魔女は少女から離れた。
「いい?最後に残る魔法少女は一人だけ。でも、勝ち残れば必ず誰にも負けない素晴らしい力を手に入れられるわ。じゃ頑張ってね、悠里」
「ま、待って!」
飛び去ろうとする魔女を呼び止める。
「その、魔法少女同士の戦いに負けたら、どうなるの?」
魔女がまた薄く笑う。
その表情を、忘れることはないだろうと悠里は思った。
「使役する魔物に襲われるわ。さっきのあのコみたいに。そして魔力を吸収されるのよ」
「そう」
思いの外、落ち着いた反応に魔女は微かな違和感を感じた。
「……他に質問は?」
「もういい。周りは全部敵ってことね。魔女、あなたも?」
「いい反応ね。上出来、上出来。……私は魔法少女同士の戦いには介入する気はないわ。魔物とは戦うけどね」
思ったより戦い向きの性質なのだろう、そう解釈して魔女は飛び去った。
ややあって。
魔女の気配が完全に消えた頃。
「くっくっくっ……あははは……」
悠里は一人密やかな笑いをこぼし始めた。
おもむろに拾った方のブレスレット──マギアを取り出し、貰った方のブレスレットと見比べる。
「成る程、そういう仕組みなワケ……魔物の反応があったから見に来てみたら、まさか二つも戦う力を手に入れられたなんて、ね」
マギアを装備した。
「大方私を素人だと思ったんだろうけど、こっちは子供の頃から魔法使ってたのよ。あの程度の雑魚だって丸腰でも倒せたんだけどね」
ダイヤルを回す。
「変身」
そこに現れたのは、かつて擬似魔法少女システムと呼ばれていた装備に身を包んだ悠里。
ただし装甲は簡略化され、武装は刀のみとなっている。
「こいつは近接特化の変身アイテムか……ふぅん」
ダイヤルを逆に回し、変身解除。
今度は貰った方のブレスレットを装備する。
「変身」
艶のある漆黒のコスチュームに身を包んだ魔法少女。意匠は少しだけ灰の魔女とも似通っている。コウモリの羽を思わせるマントが夜風に翻る。
「魔法少女同士の戦い、上等じゃない。私は必ず勝ち残ってみせる。そして……」
夜空に浮かぶ満ちた月を見上げ、
己に確認するように、呟いた。
「魔法少女は全部で6人。最後に残る魔法少女は、一人」
━To Be Continued━
「ひっ……うぐ……」
苦しげな声と、淫靡な水音が夜の路地裏から聞こえてくる。
市内の女子高の制服を着た少女が一人、触手に秘所と口を犯されている。
女子高生を嬲っているのは、黄色の甲殻に身を包んだ蟹のような魔物。
傍らではもう一人の少女が腰を抜かして動けないでいた。
「あゆみちゃん……いや……いや……」
蠢く触手が激しく動きはじめた。
陵辱されている少女の身体から、淡い光が蟹魔物へ流れていく。
「はぎっ……あひぃ………ひ……」
見る見る少女の瞳から光が消えていった。やがて、四肢がだらりと垂れ下がる。
「……あゆみちゃん、どうしたの……ねえ……いやだよ、返事してよ…………」
蟹魔物の甲羅の下からもう一人へも触手が伸びた。
「やだ、許して……」
這いずるように逃げる少女を捕らえる。
その魔物の後ろに、黙然と眺めている魔法少女の姿があった。
【ある魔女がもたらした災難 第2話:蟹食】
「はぁぁぁぁぁッッ!!」
魔女から貰ったバトルマギアを使い、魔法少女に変身した高瀬悠里が戦う。
ウシガエルのような魔物を剣の一閃をもって断ち切った。
「喰え」
ダイヤルが光り、コウモリの魔物が姿を現す。
<グルルルル……>
知性が感じられなくなったその魔物は、討たれた魔物の死骸に飛びつき、貪るように喰い始める。
悠里は軽く目を背け、夜空を見上げた。
(魔物に魔物を食わせることでも強化はできる……しかし、こんな雑魚を食わせても大したことには……やはり、魔法少女を襲うのが一番か)
整った容貌に冷酷の色が差しかける。
ふと、人の気配を感じ、すぐに抑えた。
「誰!?」
微弱な魔力反応。
白と薄いグレー、というより“まだ色が無い”コスチュームに身を包んだ、
「……魔法少女か」
自分より一つか二つ年下の少女が伺うようにこちらを見ている。
悠里はすぐさま剣を構えた。魔力を込める。
「ま、待って下さい!私は戦う気はないんです!話を聞いて下さい!」
慌てて首をブンブン横に振る、無色の魔法少女。
実際、大して強い魔力を感じない。警戒しつつも言葉を返す。
「あんたも魔法少女?悪いけど、敵なんでしょ」
「その、私は、誰とも戦いたくないんです!」
少し考え込むが、顎を軽く振って来いと合図した。
おずおずと近づいてくる少女。華奢な身体をしている。サイドポニーが可愛らしい。
「キャッ!?」
近くまで来たところで、腕を掴み喉元に切っ先を突きつけた。
「妙なマネをすると……」
「ふぇぇ……」
涙目なっている。何故か物凄く罪悪感を感じた悠里は、その少女を解放した。
「……悪かった。本当に敵意はないのね」
「あ、ありがとうございます先輩……!」
「は?先輩?」
「だって、魔物さんともちゃんと戦えてましたし、私なんてまだ一体も倒せてないのに……」
そう言えば、気配の消し方も接近するときの所作もまるで素人だった。
「まさか」
おまけに、魔力も弱い。
「……驚いたわね、あんたまだ魔物を封印してなかったの?」
「はいぃ……」
呆れる黒い魔法少女。よくこんな危なっかしい状態で出てきたものだと逆に感心した。
「で、あんたどうしたいワケ?」
「その、魔法少女同士で戦うなんていけないと思うんです」
「帰れ」
再び切っ先を突きつけた。
「ふぇえ!?」
「いやあんた絶望的に向いてないわ。そのバトルマギアは私が預かっとくから帰んなさい。そして、二度とこういう場に来ないこと」
少女はなんとなく困った表情をしている。
「それは……できません」
「なんで?」
「私だって、戦う力があるって魔女さんが!魔物さん達を倒して、誰も魔物さんに襲われない街にするって決めたんです!」
「あんたじゃ無理だって……」
「それに知ってますか?市内にある女子高の生徒さんがここ暫くで何人も……その、行方不明になったり襲われて殺されてるです。これって絶対魔物さんの仕業です」
その件については悠里も気になっていた。ただし、少女が言うのとは少し別の角度からだが。
「私はこの犯人……犯魔物?えと、どっちだっけ」
「どっちでもいいわよ!」
「はぃぃ!犯人さんを、探してるんですけど、なかなかそれっぽいのが……」
「手がかりはあるの?」
「蟹みたいな魔物さんだそうです」
「蟹、ねぇ……」
なんとなく気が引けたが、見た目で判断してはいけない。そう思い直す。
「でも、そんなに弱いのに戦おうとするなんて、なんか理由でもあるの?」
基本明るかった少女の顔が、さっと沈む。
どうかしたのかとも言えず、悠里は返答を待った。
「……私の友達が、その女子高に通ってました」
「そう」
それ以上言わなくてもわかった。確かに、戦う理由としては充分すぎる程だ。
(……まあ、今のところ敵になりそうもないし、弱そうだし……今だけは好都合か)
「わかった。その蟹退治については私も協力する」
ぱぁっと少女の表情が明るくなった。
「ホントですか!?やったぁ、ありがとうございます!宜しくお願いします、先輩!」
深々とおじぎ。
「その、先輩ってのはやめてくんない?私そういう柄じゃないから」
「じゃあ……えっと……」
「悠里よ。高瀬悠里」
「私は水瀬泉っていいます。宜しくお願いします、悠里さん!」
「こちらこそ、泉」
(そう、今だけはね)
ぴょんぴょんと跳ねるように歩いていく泉の背を見ながら、悠里は呟いた。
とある豪邸。
その地下にある研究室へ、タツヒトは足を運んだ。
青のメイガスを倒した彼に対抗できる者はほとんどいない。
唯一、時折思い出したように決闘を挑んでくる魔人の姫君がいるくらだが、彼女は竜王個人にしか興味がないらしく、彼の部下に襲い掛かることは全くなかった。
「プロフェッサー、居るk」
「ファイナルアタックライド!!」
「おい」
「あ」
見ると、プロフェッサーが新しいマスクドライダーの変身オモチャで遊んでいる真っ最中だった。
「お前仕事中に何してるんだ……」
「いや、我等が王、これは新しい王のベルトの研究を……」
「お前のライダーDVD全部売るぞ」
「……王……何故、そのような仕打ちを……!!」
「冗談だ。それはさておき」
本当にやったら謀反されそうだな、とは言わない。
「魔法少女が出現したそうじゃないか」
プロフェッサーの眼鏡がキラリと光る。
「ヴァルキナス殿とも話していたのですが、6人も。先日の紛い物とは明らかに違う魔力反応だそうです。ですが、問題は……」
竜王は続けろと合図する。
「もっと厄介な存在が、この街に来ているようなのです」
「灰の魔女か」
「御意」
恭しく礼をする痩身の部下。
「そうすると、6人の魔法少女も魔女の差し金である可能性が高いな……」
「いかがなされますか、我等が王」
「早期に魔女を表へ引きずり出すことだ。あの女狐は何を仕出かすかわからん。ヴァルキナスにも伝えておけ」
「畏まりました」
人気の無い路地裏を、たった一人で歩いているのは泉だった。
不安そうにきょろきょろと辺りを伺う。その後ろを、気配を消して悠里が追跡している。
事の次第は、こうである。
「作戦、あんた囮になりなさい」
「へ?」
「泉、あんたが人気のない所をさぁ襲って下さいといわんばかりに無防備にフラフラ歩くのよ」
「ああ!そして、魔物さんが出てきたところを叩くわけですね!さっすが悠里さん!」
以上。
(ほんとに出るのかなあ、蟹さんの魔物さん……)
角にさしかかる。
不意に、音も無く触手が伸びてきた。
「キャッ!?」
たちまち両足を絡め取られる。動きが止まった所で両手も拘束された。
<グルグルグルルルル……>
暗がりから現れた見上げるような魔物。黄色い甲殻。
「でかい蟹さん、ですね……」
「確かに蟹ね……」
悠里も出てきた。歩きながらバトルマギアのダイヤルを回す。
「変身」
抜剣して泉を縛っていた触手を切り裂く。
「あんたは邪魔だから下がってなさい」
「でも」
「いいから」
構えた。だが仕掛けない。
辺りを探るような視線。
<ガァァァッ!!!>
雄叫びをあげ、蟹魔物が突っ込んできた。悠里は余所見をやめて迎撃する。
一閃。金属音がする。
「硬い!?」
剣撃は甲殻を断ち切ることができなかった。
ブン、と鋏を振る魔物。
「ごッ……!」
腹部を強打され、吹っ飛ぶ。壁に叩き付けられた。
「悠里さん!……変身!」
泉も参戦する。
「待て、あんたじゃ……」
「がっ!!」
同じように吹き飛ばされ、悠里の真横に叩き付けられる。
「だから下がってなさいと……!」
悪態をつきながら立ち上がった。そこへ蟹魔物が迫ってくる。
その時だった。
ひゅん、と風を切る音と共に。
黄色い風が舞った。
<ゴグガアア!?>
飛来した黄色い風が蟹魔物を蹴りつけ、突き放す。魔物はどう、と音を立てて倒れた。
「危なかったわね、君達」
そこには、栗色のショートヘアーを靡かせ、黄色いコスチュームに身を包んだ魔法少女の姿があった。
「三人目の、魔法少女……」
「すごい……すごいですよ!あの魔物さんを一撃で倒しちゃいました!」
駆け寄る泉。
「ちょっと、待ちなさい!」
敵ではないかとの危惧だったが、その魔法少女は何もしない。
「怪我は大丈夫?」
「はい、ありがとうございました!」
「二人でいるところを見ると……君達も魔法少女同士で戦う気は無いってクチなのかな?」
「はい、そうなんです!そんなひどいこと、いけないと思うんです」
「よかった、私もなんだ。同じように考えている人がいて嬉しいよ」
「私もです!悠里さん、この人いいひとですよ!3人いれば何も怖くないですよね!」
「そっちの子は悠里さんって言うんだね。よかったら、これから一緒に戦ってくれないかな?」
「はい!勿論です!」
「君は話が早くていいね」
泉が勝手に受けた。握手しようと手を伸ばす。
「宜しくお願いします。私達と、一緒に戦ってくれるん……」
「危ない!」
ドンッと横から泉を突き飛ばす悠里。次の瞬間、眩い閃光と衝撃が彼女を襲った。
「ガハッ!!」
再度壁に叩き付けられた悠里。3人目の魔法少女が、片手を突き出している。
「悪く思わないでね、キ・ミ・タ・チ」
「やはりそういうことか……!」
喘ぐように悠里が言う。
「そこの蟹、あんたの魔物だな!随分と卑怯な手を使うわね!」
「卑怯もらっきょうも大好物よアハハハハ!ホラ、もう起きな」
おもむろに立ち上がる蟹魔物。勿論無傷だ。
「なんで……」
泉が黄色い魔法少女に詰め寄ろうとしている。
「なんでこんな……アガッ!!」
蟹魔物に叩き伏せられた。
「一緒に、戦ってくれるんじゃなかったんですか!」
「君は魔法少女の戦いを知らなさすぎる……クセになるのよ!そして頂点を極めたいと思うようになる!」
冷笑を浮かべている。
「あの魔女に言われなかったの?魔法少女はみんな敵だって。騙された君が悪い」
「そんな……」
「いや、そいつの言う通りよ」
悠里が立ち上がっていた。再び剣を構える。
「へぇ……まだ戦えるんだ」
「最後に残る魔法少女は一人。……今ここで一人は減るけどね」
「君がね」
蟹魔物が突撃する。悠里も剣を傾け駆けた。
「無駄だよ!そいつの装甲は破れない!」
金属音が響いた。悠里の剣は。
<グル……グガアアアア!!??>
間接に切っ先が食い込んでいる。
「たぁっ!!」
べり、と音を立てて、甲殻が剥がれた。
「うわぁー、蟹食べられなくなるわね」
剥がれた下では触手が蠢いている。悠里は素早く片手を掲げ、露出した部分に火球を撃ち込んだ。
<グギャアアア!!??>
悶絶する蟹魔物。悶えながらも、闇雲に突っ込んできた。
「! こいつ思ったより頑丈だ!」
迎撃しようと構えた瞬間、ひゅんと風切り音。
「やば!」
慌てて腕を上げて頭部をガードするが、その上から魔法少女の蹴りが叩き込まれた。
ガードを崩され、引き倒される。
「ごがっ!」
倒れたところで剣を蹴り飛ばされ、胸を踏みつけられた。
「なかなかやるようだけど、ここまでだね」
蟹魔物も隣に寄り添う。見ると、ダメージが消えている。
「すごいでしょ?いやあ、最初は私、蟹かよ……って思ったんだけどね、コイツをここまで強化するのにすごく苦労したんだよ。日夜沢山のエネルギーを摂取してね」
「…………あんた、まさか」
言葉を継ぐことができない。
魔法少女同士が戦うところまでは悠里の想像の内でもあった。
しかし、この魔法少女は。
「今の、どういう意味ですか」
深く、沈んだ声。
振り返る。泉がゆらりと立ち上がっていた。
「そのエネルギーって、なんのですか」
黄色い魔法少女は肩をすくめた。
「わからないかな?流石に、一般人の女の子じゃあ一人二人襲っても大したエネルギーにはならなかったんだけどね」
「貴様……!」
悠里の頭がかっと熱くなる。だがそれは、次の瞬間強制冷却された。
「あなたが……」
泉の魔力が、異様な膨張をはじめているのだ。
「あなたが、みんなを……」
「な、なんだコイツ……」
一歩泉が前に出る。無意識のウチに外道少女が後ずさる。
「許さない……」
膨張が、爆発へと加速する。
「絶対に許さない!!!」
魔力の奔流。
それが、蟹魔物とその主を直撃した。
「うわぁぁぁっッッ!!!???」
思いっきり吹き飛ばされ、そのまま壁に激突。
「がはぁっ!!!」
肺腑の空気を吐き出し、倒れ伏した。
(凄い……魔物を封印してないのにこの魔力……)
呆気に取られる悠里だが、すぐ表情を切り換える。黄色い魔法少女が立ち上がろうとしているのだ。
のみならず、蟹魔物は左の鋏が消し飛んだものの、致命傷を負っていない。
「あいつ、どんだけ頑丈なんだ!泉、まだ終わってない、気をつけ……」
倒れている。泉は気を失っていた。
(魔力をコントロールできていない!?)
「あは、あはは……」
黄色の魔法少女は立ち上がった。勝ち誇ったように泉を見下ろす。
「さっきのには驚いたけど……最後まで立っていた者が勝ちなんだよ!残念だったね!」
右手を振り上げる。バトルマギアが鈍い光を放つ。
振り下ろす。
刹那。
ピシ、という破滅の音が彼女に聞こえた。
「え?」
壁にぶつかった時に生じたのか、バトルマギアに深い亀裂が生じ、
拡がり、
砕けた。
「嘘……」
蟹魔物が振り返る。その視線は主だった魔法少女に向けられている。
捕食対象として。
「封印が……馬鹿な……!」
<グルルルルゥゥゥ………>
触手が一斉に伸ばされた。
全身を絡め取られ、引き寄せられる。
「わ、私は、絶対、生き延びて……」
腹部の甲殻が開いた。そこにも無数の触手がある。
その中へ、飲み込まれていく魔法少女。
「や、やめ、ひぃっやあああああああぁぁぁぁ………………」
バクン、と甲殻が閉じ、悲鳴も聞こえなくなった。
そして、満足そうに唸った蟹魔物はやおら駆け出し、いずこかへ姿を消してしまった。
「……あの蟹女、攫われちゃったけどアレじゃああいつの魔力取り込めないじゃない……」
一瞬の内に飲み込まれ、恐慌状態に陥りかけている魔法少女。
「放してッ!くそ、放せ、言うことを聞けぇっ!!」
じたばたを四肢を暴れさせようとするが、身動きが取れない。
そもそも、完全に体内にあるのか、全く何も見えない。どうやらどこかへ移動しているようだが、外の状況もわかるはずがない。
「……ヒッ!?きさま、やめろ、触るなぁ!!」
ぞぞぞと全身を触手が撫で回し始めた。胸を、下腹部を、腰を、尻を、鎖骨を、耳を、唇を、秘所を、指先を、くまなく這い回る。
背筋を怖気が走ったが、抵抗する術が無い。
「ま、魔法で……うぁあっ!?」
下着が破られ、直に秘所に触られたのだ。ぐぐ、と圧力がかかっている。
全くの闇なので、どんなモノが宛がわれているのかわからない。
というより、見えないだけに到底入りそうも無いものを捻じ込まれるのではないか、そんな不安さえ沸き起こる。
「や、やめろ、私まだ」
めり、圧迫がせり上がってきた。
「やめて、お願」
ずぶちゅっ!!!
作業的に、抉り込まれた。
「あ、ぎ、ぎ、はぎ、ぎぎ、ひぎゃああああああ!!!!!」
全身を痙攣させ、あらんばかりの絶叫を搾り出す。
ぼこんとお腹が膨れているのだろうが、確認する気さえ起こせない。
自分が何をさえているのか、触感でしかわからないこの状況に、彼女は完全にパニックに陥った。
「やめで、抜いでええええ!!こんなの、ごんなの死んじゃうがらああ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
無論、やめるはずもない。
無慈悲な陵辱が開始された。
危機は去り、
「泉、泉、大丈夫?」
悠里は泉に駆け寄り、ぱちんぱちんと頬を叩いている。しかし、まだ目覚めないようだ。
(今なら、殺れる)
先刻の大魔力は使いこなせていないといっても、脅威だ。もしこの少女が、強力な魔物を封印したら……。
剣を握る。切っ先を喉に向けた。
ふと、もう一度だけ泉の顔を見た。
「……やーめた。今のところは、だけど」
剣を下ろす。そして、思ったより軽い泉の身体を抱き上げ、帰路につく。
水瀬泉の頬には、涙の痕があった。
何処とも知らない暗い部屋。灰の魔女の前に、蟹魔物が立っている。
「ようこそいらっしゃい、封印魔物さん。まずは一人、ね」
蟹魔物に知性は感じられない。ただ、そこに居るだけだ。
「一度封印された魔物は木偶同然になる……全く便利なものをつくってくれたわね、裕子は。私がちょっとした細工をしたことには気付いてないみたいだけど」
ロリ魔女は蟹魔物の腹部甲殻にそっと触れる。
「さぁ……早く、早く頂戴……」
その、甲殻の中で。
全身を触手の海で埋め尽くされ、黄色い魔法少女は文字通り地獄のような世界にいた。
光さえ差さない。
ここがどこかも、時間の経過すらわからない。
「おぶっ……ほぐ、ぷぎぃッッッッ!!??」
子宮内を埋め尽くす触手が激しく鳴動し、灼熱の液体を吐き出す。
その度に、力が抜けていく。
「はひ、はひぃぃぃ!!!もう、やめへ、ごめんらさぃ!!!」
ごつ、ごつと骨盤が響く。意識が遠くなる。
「おぼ、ごぶ」
喉奥から胃へ捻り込まれた触手から、また汚濁液が注ぎ込まれた。それで意識が引き戻される。無駄と知りつつ抵抗を続け、力尽きていた四肢にも体力が戻り始めた。
そして、また暴虐の陵辱が再開される。
「ごめんらさいひ、わらひが、わたじがわるがったでずがらあ!!もう、だずげで、いひぎゃあああ!!!!」
その声を聞くものはいない。
無論、全身を隅から隅まで嬲る触手の動きがやむこともない。
「あ、アア、いい、いいわ」
蟹魔物の体内に取り込まれた魔法少女の魔力が、灰の魔女へと流れていく。
「た、たまんないいぃぃぃ!たった一人でこれだけの魔力が、アア、いいのぉおおお!!!!」
歓喜に打ち震えながら、魔力を全身に受ける。
「あ、あは、6人全ての魔力をものにしたら、わ、私はぁああ!!!!」
「もう……もぶ、ころひて……ひぎっっっ!!!!」
永遠に止むことのない悪夢。
何度射精を子宮に受けたのか。
「おねがひ、かえじで、いえにがえぢで…あっぎ!ぎゃがっ!!うぎぁああ!!!」
何度胃袋に栄養液を注ぎ込まれたか。
「だれが、だれがいないのぉ、だずげでよぉおお!!!」
そもそも何でこんなことになったのか。
「ぼういいでじょお、あだじ、あだじごわれるぅう!!!」
自分は、誰なのか。
「ころじで……だれが、あだじをおわらぜ……あぎぎゃはぃああああ!!!!!!」
何もかもがわからなくなり、少女の意識は闇に融けた。
残る魔法少女は、5人。
━To Be Continued━
──次回予告!!──
「破焔、竜王が動き出したそうね。なんという僥倖、生き恥を晒した甲斐があったというもの!」
「セレーネ、貴女自分のしてることがわかってるの!?」
「四人目の、魔法少女……!」
はい、お目汚しでございました。
「それなんて龍騎」というツッコミは死ぬほどセルフでしましたが。
いやま、ブレイドやFateなんかもバトルロイヤルですし。気にしない気にしない。
今回は主人公も敵もロクでもない奴ばかりになりそうですが、さてどうなるか。
関係ないですけど、ディケイド面白すぎ。クウガ信者で龍騎信者だった私ですが、毎週楽しみで仕方ありません。
小野寺クウガ、なかなかいいな……。
あと、蟹最高。
尚、今回いきなり2話のっけましたが、次回以降はまったりペースでいこうかなあと思ってます。
ちゃんと最後まで完結させますんで、気長にお付き合い頂ければ。
それでは、失礼致します。
お久しぶりGJ!
相変わらず仮面ライダーテイストに満ち溢れてて噴いたwww
>>23 GJ!
でも、あれ?外道さんばかり登場?w
悪の魔女に立ち向かう竜王!がんばれ我らのライダー!
あれ?こんな構図?w
あれ…?よく考えると龍騎がベースとなるお話しだとすると泉がバトルマギアに封印するモンスターって…
逃げてー!タツヒト逃げてー!
なぜカニはすぐ死ぬんだ!
おお、災難が帰って来られましたか。もっともっと災難を振りまいていってください。楽しみにしてます。
>>23 > 残る魔法少女は、5人。
はいっ!全滅フラグたった!wwww
皆様感想その他ありがとうございます。
擬似のを書き終えた後は「もう続きモンなんて疲れるのやらん」と思ってましたが、なんだかんだで書きたい話が溜まっていき…。
いろんな意味でドキドキもんの新連載ですが、皆様のお言葉が大変励みになります。
第3話は、気長にお待ちください。
>>29 >はいっ!全滅フラグたった!wwww
勿論でございます。この私を誰だとお思いですかw
あと、遅いですが、前スレ最後の吸収バッドエンド話がディモールトディモールトいい。
いい刺激になります。
最後の最後に多分ビッチ魔女は6体のモンスターから鬼責めされちゃうんだろうなw
ビッチとして鍛えているのでむしろ魔女が鬼になります
この間ディケイド龍騎編見たばっかりだったから吹いたwwwwww
陵辱シーンが頭に入らないwww
帰還お待ちしてました。GJ!
なんだけど・・・
誰も言わないから、俺だけ言うけど・・・
しかし、さすがにパロディネタがクド過ぎる様な気もする
楽しんで読ませてもらってはいるんだけど、たまに、ちょっと白ける時もあるんだよな
蟹少女のやられ方なんて、登場した瞬間に誰もが予想しちゃっただろうし
いや、それはさほど問題でもないのだけど、なんと言うか、読んでいて、パロネタの多さにこっ恥ずかしくなって、
一瞬、賢者タイムみたいに我に返ってしまうことが、多々ある
特撮とか小学生でライダーRX以来みたことないからわかんないな
まあ今回の災難の話は魔法少女陵辱モノと平成ライダーとの相似点を楽しむもののような気がする
浅倉は出るニカ?
まあ、パロはこの作家さんの持ち味でもあるから、難しいわね
>>38 当然、カップ焼きそばを食うわけだなw
全寮制のお嬢さま学校から脱獄を果たしたイライラする不良魔法少女
好物はカップめんなんかのチープなもの
41 :
災難:2009/03/10(火) 00:45:36 ID:uoSk0B81
なんか知らない間に進んでるw
ので、とりあえずレスしときます。
>>34 いや、何を隠そう、実は私も我に返ってちょっとやりすぎかたなと思ってました。
蟹さんが素晴らしすぎたせいでヤバイ方向にスイッチ入って「蟹ネタ盛るぜー盛るぜー超盛るぜー!」
書きたいのを好きなように書いてってますんで、「またバカな話書いてる」くらいに捉えて頂ければ。
とりあえず次で6人出揃うよ。当初の予定通りだと本筋は龍騎関係なくなってくるけどな!
今週中を目処に書き上げます……。
42 :
杏の人:2009/03/10(火) 01:26:02 ID:VxXmQSDw
魔法少女杏13話BADEND2が書きあがりましたので、投下させていただきます〜。
一応注意の要素として、孕ませ・出産、(魔法少女でないけど)微グロ描写があります。
その辺りご注意の上、読んでいただければ幸いです。
それでは、↓より投下です
「たああああっ!!!」
杏は一人奮闘していた。目を覚ましたのは数十分前のことだ。
天窓から僅かに漏れる月明かりで、
自分のいる場所が古城のようなところなのだと分かる
杏は自分の身体から魔力が全く感じられないこと気が付いた。
おそらく透に封印を施されたのだろう。
葵を失い、モニカと共に透に捕らえられた。しかも自分は完全に無力の状態だ。
それでも、杏はまだ諦めていなかった。予感があったのだ。
杏には昔から予知能力とでも言うべき力があった。
せいぜい年に一度あるかないかといった頻度ではあったが、
確信にも近い予感があったとき、それはいつも現実となったのだ。
杏には希望が見えていた。魔法少女達を取り巻くこの状況を打ち破る希望が。
それは今まさに生まれた。そう杏は感じていたのだ。だから杏は絶対に諦められなかった。
周囲には見えないバリアが張り巡らされていた。杏はそれを打ち破ろうと体当たりを繰り返している。
魔力を封じられた杏は、いつの間にか普段の服に戻っていた。
バリアに体当たりを繰り返すたび、電気を帯びた力に弾き飛ばされ、
Tシャツの上に羽織ったデニムのジャケットはボロボロに千切れ、尻餅をつくたびにスカートが翻った。
「元気なことだな」
嘲笑うような声が聞こえる。杏は声の主を睨みつけた。
暗がりに浮かぶ人影の顔は見えないが、透だということは分かっている。
「モニカちゃんはどこ!?」
杏は怒鳴った。少しでも相手を怯ませようとする渾身の叫びだ。
「ここの地下だよ。今頃ぐっすり眠ってるんじゃないか?」
ようやく月明かりに照らされた透の顔は醜く歪んでいた。
その表情で、モニカが無事ではないことが分かった。
「私をどうするつもり?魔力でも奪うの?」
急にこみ上げてきた恐怖を必死で押さえつける。そうでないと心が折れてしまいそうだった。
「魔力?」
透は可笑しくてたまらない様子で笑い出した。
「お前の魔力が必要だと思うか?今の俺に」
突然魔力が周囲に満ちた。バリア越しにでもはっきりと分かる。透を中心にして魔力が渦巻いている。
「じ、じゃあ何?その力で今度は世界征服でも始めるつもり?」
軽口を叩くことが杏の精一杯の虚勢だった。
「それもいいと思っていたんだがな」
透は自嘲するように言う。
「お前を嬲ることで、しばらくは楽しませてもらおうか」
突然空間が避けた。バリア内部にできた裂け目から一匹の魔族が這い出てくる。
それは辛うじて人型をしていたが、その身体は過剰な脂肪らしきものに覆われており、そのくせ長すぎる腕が地面まで垂れている。
「ひっ…」
杏は反射的にすくみ上がる。
「チャンスをやろう。そいつと戦って勝てたらここから出してやるよ。お前は自由だ」
無茶な要求だった。
魔力を封印された杏はただの少女なのだ。魔族とまともにやりあえるわけがない。
(でも、戦うしかない。他に道はないんだから!)
杏は覚悟を決めた。その背中を押していたのは微かに見える希望の予感だ。
杏が戦う意思を持ったことを感じ取ったのか、魔族が杏へと近づき始めた。
見た目どおり、その動きは鈍重だった。のしのしと少しずつ歩み寄ってくる。
(これなら、もしかしたら)
杏がそう思った瞬間。
「うあああああっ!!!」
杏は吹き飛ばされ地面を転がった。
本体の動きとは裏腹に、その長い腕は素早い動きで伸び、
極太の鞭のようにしなって杏のわき腹を打ち据えた。
「あ……っげほっ!げほっ!」
身体がバラバラになったように痛む。
打たれたわき腹はジャケットもシャツも千切れ、あらわになった肌が真っ赤にはれ上がっていた。
杏は普段の身体がここまで脆いということを忘れていた。ただの人間にとっては魔族の一撃は致命的な一撃なのだ。
抵抗する力だけのなどもうない。起き上がろうとするも、伸びてきた魔族の手に身体を鷲掴みにされる。
魔族は腕をぶんぶん振り回し、バリアに向かって杏を思い切り投げつけた。
「ぃやああああああああああああああっっっ!!!!」
自分での体当たりなどとは比較にもならない衝撃が襲った。
単純な作用と反作用だ。より強力な力でバリアにぶつかれば、それだけ強力な痛みが待っている。
「あ……うぅ……」
杏はもう起き上がることもできなかった。
服はすでに原型を留めず、杏は半裸の状態で倒れている。
「勝負あったな」
透の言葉が悪夢の始まりを告げた。
「うぁぁっ!!」
のそのそと歩いてきた魔族は仰向けに倒れている杏にのしかかった。
腰の上にまたがるような形で、完全に地面に押さえつけられる。
重力に引かれ、普段よりも起伏に乏しいその両胸に魔族の手が覆いかぶさった。
「くぅ……っ」
胸を前後へ、左右へと乱暴にこねるように揉みしだく。
快感と呼べるものはまだなく、傷ついた体が軋み、痛んだ。
杏はもう覚悟していた。逃げられない。このまま犯される以外に道はない。
それを証明するかのように、魔族の性器らしきものが杏の股間に伸びてきた。
自在に動く触手のようなそれは、挿入の邪魔をする下着の存在に気づくと、力任せに引きちぎった。
「あ……」
股間を撫ぜる冷えた空気に、無防備な自分を思い知らされる。
障害物を排除した魔族は、ゆっくりと杏の中へと侵入を始めた。
「んくっ!ぃや……」
覚悟はしていたはずなのに、悲しみと悔しさで瞳に涙が滲んだ。
醜く、知性の欠片すら感じられない魔族が自分の中へと入り込む。
自分の女性としての尊厳が踏みにじられ、嬲られる。
「ぅぁ……うああああああっ」
我慢しきれず、嗚咽が漏れた。それと同時に、自分を犯すものが硬度を増したのを感じた。
「そいつは童貞だからな、しっかり筆下ろししてやれよ。経験者なんだろ?」
透のなじる声に、悔しさでまた涙がこみ上げる。
「ひっ……ぃぐっ……ん、あっ、ぅあっ」
慎重に杏の中を犯していた魔族は、次第にその速度を上げ始めた。
地面に押さえつけられた体が前後に振動するように揺れる。
快感に濡れていない膣壁からは、魔族の性器との摩擦で強烈な刺激が襲った。
「はっ……ふぐ、いっ!あ…はぁっ、んぁ、ああっ」
痛みを伴う刺激は、微かに快感を含んでもいた。
魔族の性器が子宮口を突く。最初より一回りも肥大化したそれは膣壁を削り取らんばかりに刺激した。
「うあああああっ!!!」
引き抜かれかけた性器が勢いをつけて子宮口を叩くと同時に、魔族は動きを止めた。
「ぅあ……?」
強烈な衝撃に打たれていた杏は、異変の意味をすぐには理解できなかった。
だが、魔族の性器がさらに膨らみ始めたことで気が付く。
「やだ!やだやだやだぁっ!!!」
渾身の力を振り絞って腕を伸ばし、魔族の太った腹を叩く。
だが、非力な抵抗は魔族の快感を刺激することにしかならない。
「や、ああああああああっっ!!!!!」
子宮口に突きつけられた性器から弾けるように精液が迸る。
それはすぐに子宮内を埋め尽くし、杏の股間から流れ出た。
「あ……ぁ……」
自分の中に精を撒き散らされた絶望感に打ちひしがれる杏は、子宮内に異物感を覚えた。
精液ではない、固形の何か。それが数個。
「いや……まさか……」
「よく分かったな。そいつは最初の射精の時に、一緒に卵を撒くんだよ、子宮内にな」
透の言葉を理解することができなかった。
いや、分かっているはずだ。それでも信じたくなかった。
「いや!!やめて、出して!出してえええっ!!!」
杏はジタバタと暴れようとするが、自由なのは上半身と足先のみで、巨大な魔族はびくともしない。
「そいつは卵を自分で産み付けて、自分の精子を着床させる生物でな。
着床率は低いんだが、その代わり、いくつも卵を放って、大量に射精するんだ。
最初に卵から孵ったやつが、他の卵を食って出てくるのさ」
透の説明など頭に入らなかった。ひたすらに恐怖が心を埋め尽くしていく。
そんな杏など気にもかけず、魔族が再び動き始めた。
「ひぁぅっ!!あんっ、うぁ、くぅぅっ!!」
精液に媚薬効果があるのか、杏は確かな快感に声を上げる。
「ふぁぁっ、はぁんっ、いやっ、ああああんっ」
もう抵抗する気力すら萎え始め、代わりに快楽を求める心が湧き上がってきた。
胸を覆う手が動き出せば、そのささやかな膨らみは大きな快感の波を生む。
魔族の舌が長く伸び、杏の口の中へ入っていくと、口内を犯されることからすら快感を得た。
「はむっ、もご、ふむぅっ、むぁっ、もごぁあああああああっっっ!!」
二度目の射精を迎えた時には、共に絶頂を迎える。
杏の心は完全に折れてしまった。諦めが心を支配し、与えられる快楽をただ享受していた。
数時間の後、魔族は杏から離れると、異空間へと姿を消した。
残された杏は床の上に広がる精液のプールの中で一人、
朦朧とした意識の中、ひたすら快感に打ち震えていた。
杏が目を覚ました時、地面は綺麗になっていた。透も、魔族もいない。
何事もなかったように、全てが嘘だったかのように。
しかし、腹の中に潜む異物がそれを否定する。
杏は我に返っていた。なぜ、あんな魔族に与えられる快感に負けてしまっていたのか。
気持ちよくなんてない。不快感しかないはずだ。そう自分に言い聞かせる。
だが夜が更けると、魔族が再び杏を犯した。
最初は抵抗するものの、すぐにその快楽の虜になってしまう。
再び数時間犯され、快楽に沈んだ後には、決まって我に返って目を覚ます。それを繰り返していた。
毎日、月が天窓から見える頃に犯されては解放される。
何度も我を忘れては我に返る。その苦痛は確実に杏を蝕んでいった。
そして、杏の苦しみ膨らむのと同じように杏の腹も膨らんでいった。
一月が過ぎようとしていた頃、杏の腹は限界まで膨れ上がっていた。
「ああ!!ぐ、や、だめ!動かないで!!!」
腹の中の魔族の激しい胎動に苦しむ杏を、魔族はじっと見つめていた。
「ああああっ!!いや!!いやああああっっ!!」
グロテスクな容貌の胎児が杏の膣口を割って出てくる。
ズリズリと這いずり、父親である魔族へと近づく。
胎児は突然魔族に飛び掛ると、その喉元に喰い付いた。
魔族は抵抗もせず、されるがままに倒れる。
胎児は父親を食っては、その血肉を自分のものとしていた。
急速に成長した胎児は、しまいには魔族を全て食いつくし、父親そっくりの姿にまでなった。
こうして新たに誕生した魔族は、杏に一瞥をくれてから消える。
杏は激しく息をつく中、茫然とした頭で理解していた。
明日からはあの魔族が自分を犯すのだと。
そしてそれはこれからずっと続くのだ。自分が死ぬまで、いつまでも。
時は流れ、魔法界。
カザミ、カナタ、サラの三人は闇魔法族の生き残り達と共に生活していた。
モニカと杏を失った悲しみは癒えず、戦う意味も見出せずにいた。
光魔法族を守るために戦うという気持ちも萎えてしまった。
モニカは身勝手な彼らの犠牲になったようなものなのだから。
杏だって、自分達が巻き込まなければ普通の生活をしていたはずなのだ。
彼女らの前に、透は突然に現れた。
「この子達には手を出させないよ!絶対に!」
カザミはカナタを、サラを、子供達をかばうようにして透の前に立ちふさがる。
そんなカザミを、透はせせら笑った。
「今更お前達を犯そうなんて気はないさ、それより、お前達に素敵なプレゼントをやろうと思ってな」
「プレゼント?」
「ほら、こいつだよ」
透が手をかざした先に、モニカが現れた。
ただ、その姿は連れ去られた時のモニカではなかった。
その腹部が妊婦のように膨らんでいる。いや、まさに妊婦そのものなのだった。
「モニカ!!」
カザミはモニカに駆け寄った。その身体を強く抱きしめる。
「あんた!この子に何をしたの!!」
「見ての通りだよ、孕ませたのさ、正真正銘俺の子どもをな」
透は満足げに笑うと、姿を消した。
「モニカ、大丈夫なの……?」
大丈夫なはずがない。犯され、子供を孕まされたのだから。
だが、カザミにはそれ以外に言葉が浮かばなかった。
モニカは地面に座り込むと、大きな腹を撫でた。
「この子は……」
「え?」
「この子は、憎いあの人の子供。でもね、私達の希望なの。最後の希望。
そして、何より私の子供なの。お願い。どうかこの子を育てさせて。ここで」
モニカは涙を流しながら懇願する。
誰も、何も言えずに立ち尽くしていた。
「あん、はぁ、ううんっっ!!」
今日もまた、杏の叫び声が古城に響いた。
もう8代目にもなる魔族が杏を犯す姿を透は眺める。
モニカを孕ませたのは気まぐれではない。
透は空虚感に包まれていた。
強大な力を手にした。しかし、手に入れたかったものはもうない。
女を犯すこともただ一時の快楽に過ぎず、容易く手に入るものに魅力はない。
かといって、自ら死を選ぶ気にもならない。
だから、モニカに双子を孕ませたのだ。
ヴァイスの魔力を持つ透と、ヴァイスの双子の妹のモニカ。
その子供ならば、いつか透を上回る力を手にする日が来るかもしれない。
杏を捕らえていれば、いつか彼らは取り戻しに来るだろう。
そのとき、彼らが透を殺してくれるかもしれない。
そう願い、透はモニカを解放した。それは緩慢な自殺ともいえる。
今しばらくは、魔族として刹那的な快楽に身を委ねていよう。
いつか死が自分を迎えにくるまで。
「あああああああああああああっっっ!!!」
一際大きな杏の叫び声が響き渡った。
/魔法少女杏 13話 BADEND 2 END
52 :
杏の人:2009/03/10(火) 01:35:57 ID:VxXmQSDw
以上です。次は第14話になります。
おそらく、順当に行けばあと2話程度で終了になるはずです。
次がいつになるかは分かりませんが、お付き合いいただければ幸いです。
GJ!
しかし毎回分岐までも描かれてるんで着地点が容易に予想できなくて楽しみです
最終回付近なのはわかってるけどあと2話か。
待っているぞー
GJです
透は常に虚しさが付き纏ってるなー……こいつの行き着く先はどうなるのやら
続きすごく楽しみにしてます
>>41 いや、もうそれは“お約束”として楽しませてもらってますが。
個人的にはコテコテなのが好きなんで。
“お約束”と認識させる程の書きっぷりに続きを楽しみにさせて戴いておりますんで。
積んでたスニーカー文庫の円環少女を読み始めたんだが、
これヒロインの変態ぶりと妙にエロさを感じさせる描写がこのスレの住人向けかも
持ってるけど、もっと相応しい幼女が陵辱解体されるラノベがあるじゃないか
だから、何の作品かお前にしかわからない言い方されても・・・
>>58 描写について言及してなかったけど二十歳超えた主人公が突然
少女の鎖骨とかについて描写しはじめるのが凄いよね。
>>60 されど罪人は竜と踊る 角川スニーカー版5巻
別の巻にはNTR陵辱もあるよ!
され竜はガガガ文庫に移籍しちゃったけどな
災難の人でございます。
予定より遅れましたが、第三話あがりましたので投下致します。
前回の反動か、些かマジメな話になった気が。
ライダーネタあんまりないよ!
杏の人の話を読んで「俺のなんか……」と思いましたが、勇気を出して投下するぜ。
……杏の人、私が最も目標とする書き手さんですよ、ええ。
※注意事項:陵殺バンザイですので苦手な方はご注意。
二人の魔法少女が対峙している。
片方は紫色のコスチュームに身を包み、蛇かトカゲの尾を思わせる鞭を振るっている。
もう片方は黒と薄い黄色のコスチューム。モデルのような長身、整った体型、流れるように長い髪。左右の手に、それぞれ銃を提げている。
動いた。
うなりをあげて迫る鞭。寸分違わず黒黄の魔法少女の顔面を捉えている、かに見えた。
半瞬、狙われた方は身体を半回転させ、紙一重で避けつつ銃口を向ける。
紫の方が手首を返した。鞭の先端が生き物のように曲がり、黒黄の背へ襲い掛かる。
だが、彼女は目を疑った。
左の銃口が光る。鞭は弾き飛ばされ、
右の銃口が、彼女の胸元に擬せられた。
【ある魔女がもたらした災難 第3話:銃=形】
「いらっしゃい、裕子」
根城を訪れた滝川裕子を歓迎する灰の魔女。両手を大きく広げ、全身で歓迎の意を表明している。
「それで、どうなのセレーネ。魔法少女は何人見つけられた?」
その質問に、努めて朗らかな笑みを作りつつ答える。
「それがね、なんと6人揃っちゃったのよ!まさか私もここまでうまくいくとは思わなかったけど、幸先いいと思わない!?」
「もう揃ったの……?」
訝しげな表情を隠さない裕子。
「ねえセレーネ、貴女本当にきちんと選別したの?いくらなんでも……」
「私を信じて裕子。私達はチームよ。竜王を倒すための。それに……」
ひとつクスリと笑う。
「貴女一人じゃ、何もできないでしょ?」
傷ついた魔法少女が肩を抑えながら逃げ惑う。
紫色のコスチュームは所々が破れ、血が滲んでいた。時折後ろを振り返りながら、駆けに駆ける。
その足が止まった。
「ま、魔力反応……!」
半ば悲鳴に近い声があがる。
行く先に、小学生と見紛うばかりの少女と、寄り添うように熊のような魔物が立っている。こちらは見上げるばかりの体格だ。
「あ、あなた誰……」
答えない。
その少女はドレスのような衣装を纏っている。人形のように可愛らしい。物を見るような冷たい眼差しを除けば。
「襲っちゃえ、ブルムベア」
小さい少女が冷たい声で言い放った。おもむろに動く。
「ちっ……ちくしょおおお!!」
紫の魔法少女がダイヤルを回す。光とともに大蛇のような魔物が姿を現した。
「行け、スネークス!あたしを守れッ!!」
主の求めに応じ、行動を起こそうと身体を傾ける蛇魔物。
瞬間、熊魔物が咆哮をあげた。
地を揺るがせ、空気が激しく震える。
「……ッ!」
魔法少女の足が竦む。蛇魔物も固まってしまった。
「あはは、主もシモベもだらしないね。そんなだから負けて、逃げ出したんでしょ?」
動けなくなった魔法少女に熊魔物が近づく。
引き倒した。
「は、放せっ……!」
「さぁどうする?このまま犯されて死ぬの?」
にこにこしながら覗き込んでくる少女。
「こ、このクソガキがッ!」
瞬間、小さな魔法少女の表情が激変する。
「やれ」
ブルムベアと呼ばれた熊が押し倒している少女の下着を破り捨てる。
股間にそそり立つモノを宛がい、
「や、やめ」
そのまま、捻じ込んだ。
「……ひぎゃああああああああ!!!!」
肉棒がせり上がっていくと同時に、下腹部の膨らみも上に広がっていく。
「どう?大きいでしょ。で、さっきあたしのことなんて言ったの?もう一回言ってみて?」
「ひ……あぎ……ひ……」
苦痛のあまり声が出せない。
お構いなしに、熊が動く。
「ぎゃヒッッ!!」
「ねえ、なんて言ったの?」
大きく腰を引き、
「んおあ゛あ゛あ゛あ゛……!!!!」
「ほら、言ってみなさいよ」
胎内を破壊しかねない勢いで、叩く。
「ごァッッッ…………!!!!」
肺腑の空気が下から叩き出され、悲鳴すらあがらない。その有様を小さな魔法少女は楽しそうに眺めている。
「ほらァ、弱っちいおねえちゃん、もっかい言ってよ」
ぐい、と髪を掴み、顔を上げた。
「や、やめへ……」
苦痛と涙でくしゃくしゃになった顔から、哀願の言葉が漏れる。
「やめてほしいの?そりゃそうだよねえ、こんなことされたら死んじゃうもんねえ」
どずんっ。
「げひゃあぃッッ!!」
「あっははははは!カエルが潰されたような声!もっと聞かせて、ね」
「ひ、ひぃ……あぎッ!や、やめべ、ぎっひ……」
闇の中に哀れな悲鳴が消えていく。
二人の魔法少女と、二体の魔物と共に。
「あ、桜田せんぱーい!」
朝、登校途中の水瀬泉が元気一杯の声を響かせた。
「おー、水瀬くん、おはよう。今日も元気そーだねえ」
「はーい、水瀬泉は元気が取り得でっす!」
泉と語らう少女、同じ制服を着ている。
「やー、桜田先輩今日も綺麗ですねー。背が高くてモデルみたいですし、髪もツヤツヤ。どうやったらこんな風になれるんです?」
「いや、どうと言われても……水瀬くんだってとても可愛いよ。私はカワイイなんて言われることないからね」
「むー、お互いそれぞれってことですね!」
「違いねェ」
和やかな始業前の風景。二人は並んで歩き出す。
「いやあ、それにしても、こう陽気がいいと眠気が抜けないね」
軽く欠伸をする先輩女子。
「最近、桜田先輩結構眠い?昨日もでしたよね」
「ちょっとね……」
「……病院、ですか?」
幾分心配そうな顔の泉。桜田はにこやかに手を振る。
「いやいや、妹は最近調子いいみたいなんだ。ちょっと別の用事」
「あ、ごめんなさい」
ややばつの悪そうな泉。
「いや……うん、気にしないで。もしかしたら、もうすぐよくなるかもしれないんだ」
「そうなんですか?」
今度はぱっと明るくなる。
やがて校舎の入り口に着いた。
「じゃ、私はここで」
「はい、それじゃあ一日頑張りましょー!」
ぶんぶん手を振って別れた。
「あー、眠い……」
高瀬悠里は同じ校舎を眠そうに歩く。
(魔力反応が複数あったから調べに行ったけど……全部空振りだったとは、ついてないわ……)
向こうから、同じくどこか眠そうな顔をした長身の少女が近づいてきた。
すれ違う。
二人とも、足を止めた。
(この感じ……昨日の魔力反応)
視線が合った。向こうもこちらを凝視している。
「あんた……魔法少女なのか」
ポケットからバトルマギアをちらつかせ、問う悠里。
「君もか」
長身の少女も同じモノを見せた。
「……闘るか?」
「今?冗談」
肩をすくめる。しかし、悠里の目には明らかに敵意と戦意が宿っている。
「……随分、ギラギラしてるんだね」
「どういう意味よ」
「別に。……今は遠慮しておく」
歩き出そうとして。
「待て」
「……深夜0時、場所は市民公園」
「……なんだ、結局闘るつもりなのね」
背を向けて、再び歩き出す。
悠里は一度だけ立ち止まり、振り返った。
「四人目の、魔法少女……!」
「あっひ……はぎ……」
紫の魔法少女は、まだ犯されていた。
お腹はすっかり膨れ上がり、熊魔物の赤子を孕んだように見える。しかし実際に子宮に詰められているのは精液だ。
「やめへ……やめれ……もうやめぇ……」
呂律が回らない魔法少女に、小さな魔法少女は微笑みかける。
「いいわよ、やめたげる」
魔物の律動が止まった。犯されていた少女は濁った瞳を小さな女の子に向ける。
「死にたくないよね?」
精液に濡れてテラテラ光る頬を、白磁の人形のような指が撫でる。
嬲られまくった少女は、コクコクと頷いた。
「じゃあ、あたしに従って。まずは……そうね、あの銃使いでも倒してらっしゃい」
思考がおついていないのか、紫の魔法少女は虚ろな表情のままだ。
「どんな手を使っても倒すのよ。できなかったら……」
ごりゅっ。
一度、熊魔物が大きく突き上げた。
「ひぃぃぃッッ!!!」
悲鳴をあげながら大きく仰け反る。
「こうやって、犯されて、死ぬよ。今度は魔力を吸い尽くしてね。……もっとも、あたしは強いからあなたみたいな弱っちい魔力なんて要らないけど?」
ぼっこり膨れた下腹部から、肉棒が引き抜かれる。どちゃりと音を立てて、精液の水溜りに放り投げられた。
「や、やりまふ、やりまひゅからぁあ!!」
泣きながら許しを乞う。
「わかればいーのよ。大丈夫、あたしの魔力も貸してあげるから」
優しそうに見えて、その実、酷薄な笑み。
「言っとくけど、逃げようとしても無駄よ。こうなるから」
ぱちんと指を鳴らす。
瞬間、紫の魔法少女のお腹が、ボコンと膨れ上がった。
「ひぎぃいいイイイヒヒイイ!!!???」
「子宮に詰めた精液に魔法をかけたの。合図ひとつでどこまでも膨れ上がるよ。ま、孫悟空の緊箍児みたいなもんね」
「おねが、やめへ、これやめひぇええ!!!」
悶絶する少女に、小さな女の子はけらけらと笑う。
もう一度指を鳴らすと、魔法少女の下腹部が元に戻る。
「……ひー…………はひー………ひー…………」
またパチンという音がする。
「うぎゃアアアアいいいい!!!!」
たちまち膨れ上がる腹。
再び指を鳴らす音。
「アひっ……やめ、やめて」
パチン。
「やめえでええ゛ええ゛ええ゛エエ゛エ゛!!!!!!」
パチン。
「………ひー……………ひー…………」
「あはははは!おもしろーい!」
腹を抱えて笑う小さな悪魔。白目をむいて悶絶している魔法少女の頭をそっと撫でた。
「じゃ、こうなりたくなかったらガンバってね」
夕刻の下校時。
「……で、何で私があんたとお茶しなきゃいけないわけ?」
不機嫌そうな悠里と、にこにこしながら歩く泉。
「こないだ蟹事件の時に助けてくれたじゃないですか、そのお礼ですよー」
「別に……助けたわけじゃないわ」
あの日の夜を思い出す。
外道極まりない蟹魔法少女に激昂した、泉の隠された力。それをこの子は自覚しているのか?
「……ねえ泉、あんたさ」
「あ、つきましたー!」
能天気な声にシリアスな話を遮られ、悠里はこめかみのあたりを指で軽く押さえた。
トコトコとファミレスに入っていく泉。
「いらっしゃいませー!……お、水瀬くん!」
「桜田せんぱいだー。今日もバイトなんですねー」
何やら知人と話してるらしい泉の後に続く。
「今日はお友達……というか、先輩というか、お世話になってる人も一緒なんです」
「そーかそーか。ゆっくりしていってね……」
背が高い店員と、目が合う。
「……」
「……」
射抜くような視線。
今朝方、廊下ですれ違った同じ学校の生徒。
「はぇ?もしかして知り合いなんですか?」
唯一、状況を把握してない泉。
「いや……今朝方、見た顔だと思ってね。偶然会うとはってやつよ」
「……憶えてもらって光栄だ」
「? えと、悠里さん、こちらは桜田美野里先輩といいまして、3年の……」
「泉、座ろっか」
つかつかと歩いていく。
どこか気まずい空気のまま、席についた。
とりあえずドリンクバーを注文するが、席を立つ気にはなれない悠里。
「念のため聞くけど、あんた自分が魔法少女だってことは話してないわよね」
「そんなの誰にも言うわけないじゃないですか。特に桜田先輩を巻き込みたくないですもん」
では、逆に泉が魔法少女だと相手が知っているケースは?
思索をめぐらす悠里の前で、泉が席を立った。
「私、何か飲み物取ってきますね。何がいいです?」
「あ、ああ、メロンソーダ」
とてとてと小走りに去り、入れ替わりに店員が近づく。
桜田美野里だ。
「君、泉を巻き込むなよ。あの子は何も知らないんだ」
小声で呟き、通り過ぎた。
(つまり、何か)
吐息。
(二人とも、お互いに知らないのか)
魔力探知で気付きそうなものだが、やはり悠里はそれを否定する。
泉は平常時の魔力が常人並みに弱い。変身しなければ、多分桜田は気付かない。
また、泉は探知能力も弱い。だから桜田にも気付けない。
「弱くてよかった……のか?」
「どーしたんですか、さっきから。なんか変ですよ」
ドリンクを二杯持って帰ってきた。
「……あんたと一緒にいるだけで疲れるわ」
「へ?私、何かしちゃいました?」
「いや……」
ずずず、と飲み込む。
「綺麗ですよね、桜田先輩」
「まあ、モデルみたいよね。喋り方は男みたいだけど」
「かっこいいですよ。頭いいですし、運動神経もよくて。でも、結構苦労してるらしいです。妹さんがずっと入院してて」
そんなことに興味はないのに、泉は勝手に喋り続ける。
「……なんか大変な病気らしいんです。まめにお見舞いにも行くし、ずっと看病したり。バイトしてるのも……あ、でももうすぐ治るかもしれないって言ってました」
「もういい。聞きたくない」
ガタンと音を立てて立ち上がった。
「悪いけど、帰るわ。今夜また戦うから」
「え、ちょっと」
歩き出しかけて、一度止まる悠里。
「泉、ちょっと聞くけど」
「はい?」
「命を賭けてでも何かを勝ち取ろうとする魔法少女がいた場合、あんたどうする?」
「えと、悠里さん?」
「戦いはいけないという常識的な理由だけで相手の覚悟を否定できる?」
「あの」
「たとえそれが知った相手であっても、その何かを諦めろと言える?」
「さっきからどうし」
「私は譲らない、何があっても。あんたが相手でもよ」
混乱する後輩を置いて、高瀬悠里は店を出た。
支払いは忘れていたので泉が持った。
「あ、おねえちゃん」
「美土里、いいから寝てなさい」
日も暮れているので、妹の病室へは顔を出すだけにする。
その僅かな時間だけであっても、妹と過ごす時を桜田美野里は大事にする。
「今日は調子がいいんだ」
そういう妹は姉の顔を見るだけで楽しそうだ。
それが、一層愛しい。
清楚なパジャマを着て、日に焼けない白い肌と、肉付きのよくない細い身体を持つ桜田美土里。
その彼女を、病院の外へ、普通の女の子として連れ出したい、それが桜田美野里の願い。
「美土里」
「お、お姉ちゃん?」
急に抱き締めてきた姉に戸惑う妹。
「必ずよくなるから、頑張るんだよ。お姉ちゃんが必ず美土里を救ってあげるから……」
その姉を抱き締め返す妹。
「うん。……いつもありがとう、お姉ちゃん。お姉ちゃんがいるから私はとっても幸せなんだよ」
その笑顔を、護りたかった。
2300時。
その病院は郊外の丘の上にある。
そこへ昇る道の途中、脇にそれた林の奥。
「あたしは……生きるんだ……あいつにも、あのガキにも、殺されたりなんてしちゃいけないんだ……!」
バトルマギアのダイヤルに手をかける少女。
瞬間。
羽音と共に何かが飛来し、その少女にぶつかった。
不意を衝かれて吹き飛ばされかけるも、なんとか堪える。
「またお前か」
前方に、桜田美野里。
傍らに異様に脚の長い、人ほどの大きさもある蜂の魔物が控えている。
「もういい。戻れホルニッセ」
蜂魔物が光り、姿を消す。
「懲りないな」
桜田はバトルマギアのダイヤルに手を伸ばした。
「今度は逃さないぞ。一度拾った命を無駄にしたな」
「あたしは……あたしは……死にたくないのよッ!!」
回す。
「変身」「変身ッ!!!」
紫のコスチュームに身を包んだ魔法少女と、黒と薄い黄色のコスチュームの魔法少女。
桜田が左右の銃を抜く。双口が紫の魔法少女を指向する。
「たああああああああっっ!!!」
気合と共に蛇のような鞭がうねった。無茶苦茶に振り回す。
「見た目は派手だが、それだけだな」
発砲音が二つ。鞭はあっさり弾かれる。
紫の魔法少女はダイヤルをもう一度回す。
「行けっ、スネークス!!」
光と共に多頭の大蛇が発現。地響きをあげながら桜田めがけて突き進む。
「この魔力は……!」
先日とは違う様相に少しだけ驚く。
二回発砲。
だが、止まらない。
「こ、この間のあたしとは違うんだ!勝つんだ!!」
しかし桜田に動揺はない。
ダイヤルをかちりと回す。
『 HAMMER BURST 』
6つの連続した発砲音。
多頭の大蛇が、後退する。
もう一斉射。
大蛇の身体が浮く。
更に、6発。
撃ち上げられた。
「なッ……!」
もう一度ダイヤルを回す。
『 HAMMER of DAWN 』
銃口に光が集束。
それが膨れ上がり、
弾けた。
巨大な光条となって、大蛇の魔物を砕く。
「……ちくしょう、ちくしょうちくしょおおお!!」
シモベを打ち砕かれ、紫の魔法少女が二本に増やした鞭を振り回しながら突撃。
風を切る音。
桜田は軽く首を傾けて回避。身体を半回転させ、間合いを詰める。
発砲音が一つ。左手の鞭が飛ばされる。
更に風切り音。
桜田のすぐ横の地を打っている。
更に間合いが詰まる。
手首を返し、鞭がしなる。
同時、桜田の長い右脚が一閃。
右の鞭が手を離れる。
身体を一回転させ、銃のグリップで宙に舞う鞭を遠くへ殴り飛ばす。
そして発砲音。
紫の魔法少女が、地に倒れた。
「我等が王、これは一体……」
「うむ、戦ってるようだな、魔法少女同士が」
「いかがなされますか」
「まあ急くな。あの女狐が何を考えているか、わかりかけている。気配を消して様子を伺おう」
動けなくなった紫の魔法少女に、黒黄の魔法少女が近づく。
「……」
しばらく、表情を消して見下ろす。
やがて軽く首を振り、バトルマギアのダイヤルを一つ回した。
異形の蜂が発現する。
その魔物が、倒れている魔法少女に近づいていく。
「……くっ」
身を捩じらせるが、それ以上のことはできない。
すぐに、捕まった。
「は、放……」
これから自分の身に起こるであろう災難を思い、身を震わせる。
勝者である魔法少女は顔を背けた。
「許しは乞わない」
背を向け、立ち去っていく。
「ま、待って、お願い、助け……」
羽音がそれを打ち消した。蜂魔物は、敗者を抱えて上空へ飛び立ったのだ。
急速に遠ざかっていく地面。
最早、自力で飛行する力も無い魔法少女は、暴れることもできなくなった。
だから異形の腹の先から、生殖器のような管が伸びてきても、抵抗できない。ガッチリ身体を抱えられている。
「だ、誰か……ぃぎッ!!!」
針の先端が布地を突き破り、そのまま膣口を割ってずぶずぶ侵入していく。
「なんで、なんでこんなことに……」
再度の陵辱を受けつつ自問。
魔法少女になれば、人とは違う力を持てる。
戦いに勝てば、もっと強くなれる。
頂点に立てば、その大魔力でなんだってできる。
そのはずだったのに。
「ひゃぎぃひ……たすけて、魔女、灰色の魔女さぁん!いやあああ!!!!」
ガクガクとバックから突かれ、視界が上下に揺れる。
その状態で、上空から一気に急降下をはじめた。身体が上へ引っ張られる。
「や、な、なに……」
地表スレスレで、羽ばたき急上昇。同時に深く突き上げる。
反動をつけられ、生殖器の先端が子宮口をこじ開けた。
「ひぃいいいいイイ゛イ゛イ゛!!!!」
身体全体が生殖器に押し付けられるような感覚。
子宮壁を針状の先端がつついている。
「いだい゛、いだい、い゛だい゛いいい゛いい゛い゛い!!!!」
そしてまた急降下。
「…………やめて……もうやめ……」
蟲に、言葉は通じない。
「あぎひぃや゛いいい゛いいいい゛!!!!」
急上昇。既に度重なる陵辱を受けていた身に、上下に激しく身体全体を振り回される責めは、過酷過ぎた。
蜂魔物は遥か上空で少女の身体を固定し、猛然と腹を前後に動かし始めた。
突かれる度、針状になっている生殖器の先端が子宮を内側から小突く。それも損傷を与えない程度に。
「あぎ、うぎゃっ、いが、い゛だ、いぅぁぎ、い゛ひ、ぎゃひぃいいいい!!!」
その動きが徐々に早くなり、そして。
ずぶっ。
「あぎゃあああ゛ああアア゛ア゛ア゛!!!!!!!」
強烈な一突きを喰らい、胎内を内側から刺突される。
許容量を超えた激痛と苦痛が同時に背筋から脳天へ、全身を駆け抜け、紫の魔法少女は大きく口と目を見開き、全身を危険なまでに痙攣させることしかできなかった。
その、何が映っているのか本人にも自覚できなくなった視界が。
「ひぁひぃ……」
急速に薄れはじめる。
「な、なに……ほれ……」
全身から力が抜けていく。
そして、一度彼女の身体が光り、変身が解けた。
「王、あれは」
「……悪趣味だな、魔女のすることは。で、どうなんだ、プロフェッサー」
「魔物に陵辱させることで魔力を吸収しています。しかし、気になる点が二つ」
「聞こう」
「吸収が激しすぎます。あれではあの娘、死にますぞ」
「もう一つは?」
「魔力の行き先ですが、あの黒黄の魔法少女へ注がれる他、もうひとつ流れがあります」
「そこが魔女の居場所か。わかるか?」
「一度拡散させて魔女のもとへ転送されているようです。解析には時間が」
「そう簡単には割らせないか……帰るぞ。状況は大体わかった」
「破焔」
離れた森林の中。
黒いゴシックドレスに身を包み、赤く輝く瞳を持ち、悪魔のような翼を背負う、外見13歳くらいの少女が佇む。
手には、大鎌が一振り。
「竜王が動き出したわ。なんという僥倖、生き恥を晒した甲斐があったというもの!」
ブンブンと水車のように大鎌を振り回し、気勢をあげる魔道少女。
『……そうだな』
破焔と呼ばれた彼女の契約器=大鎌は言葉少なに答えた。
「行くよ!今度こそ竜王を倒して、貴方やみんなの仇を取るんだ!竜王だけは絶対私が倒す!他の誰にも渡さないんだから!」
『…………そうか』
黒翼の少女が、夜空に舞う。
「なぁんだ、結局負けちゃったじゃん。折角私が魔法少女バトルを面白くしてあげようと思ったのに」
熊魔物の肩に乗り、小さな魔法少女は薄く笑いながら呟いた。
「所詮、雑魚は雑魚よね。それにしてもあの銃使い、強いなー」
細い脚をプラプラさせながら、楽しそうな独り言。
「ふーん、どーやって攻めてみよっか。あ、確か病院に……」
ニヤッという小悪魔のような笑み。しかし、実際にこの女の子が考えたことは、正真正銘悪魔以外のなにものでもなかったのである。
灰の魔女は根城のソファーに深く座る。
彼女は待っていた、ソレが自分の身体に注がれるのを。
「……はぁッ……あはあああアアアア!!!!」
両手で己の身体を掻き抱き、歓喜に震える。
少女というより幼女にしか見えない魔女が全身を悦びで痙攣させている姿は倒錯的ですらあった。
「たまんない……この魔力、もっと欲しいのぉ!」
「セレーネ……貴女、一体何をしているの……?」
部屋に入ってきた滝川裕子が呆然とした表情で灰の魔女を見つめている。
勿論、自慰に耽っているなどとは思っていない。
「あらぁ……裕子、いたんだ……ぁんっ」
「何、してるの……」
セレーネは悪びれない。
彼女の傍らに立つ蟹魔物の、腹の甲殻を軽くノックする。
「もう貴女は用済みだから、いいもの見せてあげる」
蟹魔物の甲殻が開いた。その中から。
「ヒッ……こ、これって……」
全身を嬲りつくされ、苦悶の表情を張り付かせたまま息絶えた、魔法少女の亡骸が転がり出る。
「ありがとね、裕子。6人の魔法少女が互いに競い合い魔力を高め、それを私が貰うの。すごいことになるわよ!」
「セレーネ……貴女……」
怒りに震える裕子。
「セレーネ、貴女自分のしてることがわかってるの!?人の命をなんだと……」
「なんなの?」
当然のように問い返す魔女。
「私ね、何百年も生きてるんだけど。人の生き死になんて、もう数えるのも面倒なくらいよ。それってそんなに大したことなの?」
絶句。裕子は言い返せない。
価値観が違うのだ。
「貴女には世話になったから殺さないでおいてあげる。どこへなりとも行って。でも、私の邪魔をしたらああなるわよ」
ゴミのように横たわっている、蟹魔法少女の成れの果て。それを顎で指し、灰の魔女は冷たく微笑んだ。
外が騒がしい。
静かな病室の中で、桜田美土里が目を覚ましていたのはそれだけが理由だったのではない。
何か、胸騒ぎのようなものがして落ち着かないのだ。
「おねえちゃん……」
白いパジャマの前をきゅっと掴む、細い指。
少し強く抱いただけで折れそうな身体。
暗い外をよく見ようと、窓を開けた。
少し湿った風が流れ込む。
「?」
何かが暗闇で動いた、そう思った瞬間。
「……むっ……うぐッ……」
毛むくじゃらのゴワゴワした手のようなものに口を塞がれ、闇の中に引き擦り込まれて行った。
蜂の魔物が降りてきた。抱えている『かつて紫の魔法少女だった』者はピクリとも動かない。
「……あひ…………しにたくな…………しにらくなひ…………」
目の焦点は合わず、うわごとのようになにかを呟いている。
蜂魔物は地に少女を押し倒して律動を再開し、
「……しに………しぎッ………ぎ………たくな…………」
間もなく、その少女は絶命した。
ややあって。
桜田美野里はダイヤルを回し、変身を解く。
確かに全身に力が溢れてくる。ただ、得られた魔力が思ったより少ないような気もした。
「……気が晴れないからな」
そう言い聞かせ、立ち去ろうとしたその先に。
「見たわよ、桜田美野里」
高瀬悠里がいた。
「……そういや、約束してたんだな」
「魔法少女を一人、喰ったわね」
「……ああ」
「その力、あんた共々私に寄越しなさい」
互いに、バトルマギアのダイヤルに手を伸ばす。
「……私は、強いよ。さっきよりも」
「生憎、私は丁度ムカついてるの。この場であんたをブッ倒す」
「そうか……どうやら遠慮せずに済みそうだ」
ダイヤルを、回した。
「変身!」「変身!」
残る魔法少女は、4人。
━To Be Continued━
はい、お目汚しでございました。
全くいいところがなかった蛇女さんカワイソス。相変わらず外道ばかりです。
もう2人退場しました。
スネークする竜王主従がどこかマヌケですが、気にしない。
>>57 これは……グッド!
これだ、これだよ、素晴らしくGJな絵ですな。
書き手やっててほんとによかった……。
【おまけ】
6人の魔法少女を紹介しよう!
1:高瀬悠里、17歳。主要武器は剣。元々魔法を使えたこともあって、素質は充分。
胸はあまりない。封印魔物はザバット。シンボルカラーは黒。
2:水瀬泉、15歳。悠里の一学年下。現時点では最弱の魔法少女。
恐らくはロリ体型。封印魔物はなし。シンボルカラーは純白。
3:本名未詳、17歳。蟹の人。体術中心。無力な一般人を無差別に襲いまくって力をつけるも、悪の栄えたためしなく敗北。この戦いの犠牲者第一号。
封印魔物はボルボル。シンボルカラーは黄。
4:桜田美野里、18歳。泉の二つ学年上。主要武器は二丁拳銃。長期入院している妹がいる。
災難シリーズではものすごく珍しいモデル体型。封印魔物はホルニッセ。シンボルカラーは黒黄。
5:本名未詳、16歳。蛇の人。主要武器は鞭。何度も陵辱された挙句死んだ可愛そうな子。
封印魔物はスネークス。シンボルカラーは紫。
6:本名未詳、12歳。蛇の人をけしかけたり桜田の妹を狙ったり、何かと外道。本人曰く、とても強いらしい。
間違いなくロリ体型。封印魔物はブルムベア。
灰の魔女:年齢不詳、外見は超絶ロリ体型。悪の根源。
グッジョーブ!相変わらずのバトルと陵辱の構成は良い感じ
魔法少女を6人に絞った分龍騎ライダーとの相似からの脱却も徐々に感じて蛇の人の雑魚っぷりにワロタ
76 :
名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 23:02:56 ID:0u0AqFJ2
GJ!
……あぁぁーーーー
合唱、なむなむ。
GJです
今回魔法少女以外の面々も動き出して一筋縄にいかない感がヒシヒシと……
続きを楽しみに待ってます
言葉少なな破焔が切ねー
氷哲はおしゃべりなヤツだったのに…
これって恋人が既に竜王を本気で倒そとしてなく単なるツンデレになりつつあるってのを薄々悟ってるって事?
>>悪の栄えたためしなく
説得力ねえw
モデル体型って、普通は長身スレンダーのことだと思うけど、それで良いんだよね?
しかし裕子さんは人を見る目がないなw
力を貸そうとする連中みんな破滅してる死神みたいな女だよ
とっとと最終手段である自ら変身という死にフラグ立てろよw
武闘派巫女はスレチですか?
あれ?巫女や聖女でスレ検索してもみつからなかった。以前はあったはずなのに。
なお正義のヒロインを嬲るスレもあるので内容によってどこに投下するか判断して下され。
魔法少女六人か…美土里がシンボルカラー緑の魔法少女になってお姉ちゃんの弱点を突きながら戦うとかそういう展開はないのか…
>>78 >これって恋人が既に竜王を本気で倒そとしてなく単なるツンデレになりつつある
そんな話あったっけ?
>>85 いや俺が個人的にそんな感じがするってだけなんだけどね
と言うのも前回の災難のエピソードの最終回で魔人の姫君は竜王に
何度も負けては挑むを繰り返したってあってそれって姫君の態度はともかく馴れ合いっぽいなって思えて
負けて犯られて見逃されるうちに姫君、竜王を本気で倒す気無くなりつつあるんじゃないかと
だとするとそれを間近で感じさせられて、身体もない破焔は惨いなぁって思ったわけだ
>何度も負けては挑むを繰り返したってあってそれって姫君の態度はともかく馴れ合いっぽいなって思えて
何度も挑んでるから馴れ合いって、それこそひどくね?
司法試験に毎年挑戦してる人は、惰性で試験受けてると?
はいはーい、災難の人にございます。
皆様感想ありがとうございます。気がついたら一杯レスついてて感謝感謝ですよ。
>>78 鋭い。
当たらずといえども遠からず、とだけ言っておきましょうか。
変わりつつあるのは姫君の方、なのは確かです。
正解は先の展開をお楽しみにってことでいいかな?
私個人は想像・妄想・邪推どんとこいなスタンスですんで、こう深読みしてくれると、嬉しいですね。
>>80 イエス。すらっとしてます。胸もそれなりに。
ロリ体型が妙に多い本シリーズにおいては貴重。
裕子さん万が一変身したらなんて呼ばれるんだろな……魔法「少女」じゃないしな……せめて19歳なら言い張れたんだけど……今回は無理だ。
つ魔法戦士
魔法淑女
魔女子
女魔術師
メイオウ
メイトー
95 :
天地:2009/03/27(金) 16:33:57 ID:IU72mTxh
>>災難の人さん
魔法賢者……とか?(または魔法発明家)
いつも楽しみにさせていただいてます。容赦のない描写は尊敬するところであります。私の作品の魔法少女を何人か犯られ役(または殺られ役)として差し上げたいほどに。
さて、誰かがたぶん待っていた、天地魔法帖の二話前章です。
今回は、甲賀忍法帖で言うところの弦之介&朧にあたる、つまりは全体を通しての主人公とヒロインが登場します。もうストーリー展開はまったく関係なくなっていますけれど。
なお、本作品での名付け元にはとあるゲームから名前だけ使わせてもらっていますが(一話の時点でバレバレ)、ゲームのファンの方においては冒涜的使用を寛大に許していただきたく思います(というか、でないと原作ファンに私が殺される)。
スレも変わったので一応あらすじをつけますね。
天地魔法帖あらすじ(天地代理戦争概要)
「浄化」の魔法により人類の悪徳を消滅させようとする神と、それを阻もうとする悪魔たちは、それぞれ人間の代理戦士を立てて人類の命運を決することにした。
清らかな心と敬虔な信仰心を天使によって見出された十人の魔法少女。
尽きぬ欲望と快楽への執着を悪魔に見染められた十人の魔人。
彼らの戦いに定められたルールは三つ。
一つ、魔法少女と魔人はこの戦いを誰にも明かしてはいけない。
一つ、戦いは魔法少女と魔人のどちらかあるいは双方が「浄化」「堕落」の魔術に支配されたことを決着とする。
一つ、魔法少女と魔人の戦いは常に一対一の決闘とする。魔法少女に魔法少女が助勢することは許されず、魔人においても然り。また天使と悪魔は基本的な知識を与える以外は戦いの経過にも結果にも関与してはならない。
魔法少女たちが勝利すれば、人類のあらゆる悪徳は浄化され神の法の下の楽園に生きることとなる。
魔人たちが勝利すれば、現状が維持される。
現状
×ソラス――×コキュートス:相討ち
残る魔法少女、残る魔人、ともに九人。
96 :
天地:2009/03/27(金) 16:34:47 ID:IU72mTxh
「覚悟は、できているか」
少年は、むしろ自分自身に告げるかのように呟いた。
他者との接触を拒むような黒い服、右手には携帯電話を弄び、両耳には音を出していないヘッドホンという完全閉鎖のいでたちだが、いかにも世を拗ねた若者といった風情を醸し出している。無理して大人びた衣類を纏っている分、中身の未成熟さがむしろ際立っていた。
「いつでも」
少年に真っ向から向かい合っていた少女が静かに答えた。
こちらは少年とは対照的な純白を基調とした学生服。綺麗な黒髪を胸元と背中に流し、穏やかな表情を浮かべている様子はどんな相手でも受け入れる慈しみと気品がある。
全体的に見れば細見で、一見して高校に入ったばかりくらいの年齢であるのに、豊かに服の胸元を押し上げるふくらみと優しげに整った顔立ちは母性すら感じさせた。
思わず靴痕をつけたくなる白雪の風情……だが、彼女を見つめていると敵意や悪意が意味を失って溶け崩れていくような錯覚を感じさせた。
「……神の奴隷か」
慈愛の象徴ともいえる少女を相手に敵意を保つためには、そんな罵倒が必要だった。
少年は携帯電話を大事そうに懐にしまった。ヘッドホンを跳ね上げて、初めて真っ向から少女を射抜くように鋭い眼光を走らせる。
「これが俺の、アクセスだッ!」
瞬間、少年の足元に黒くわだかまる影から電光が迸った。通常の電流とは違い、少年の身を這うごとに黒い輝きで光を呑みこんでゆく。
漆黒のスパークが少年の身にふれると甲冑と化して全身を覆った。特に耳を覆う部分が妙に分厚く、ヘッドホンなどよりもよほど自己閉鎖しているように見える。
「雷の申し子、ラグナイト……!」
その時には少女の方も指を組む祈りのポーズをとっている。
「……アクセス!」
瞬間、少女の服がまるで命あるもののように形を変え、可憐さはそのままに神々しい光を放つ法衣へと変じた。
「命の担い手、アーデルハイド!」
光と闇が二人を中心に荒れ狂い、視線が鋭く交錯する。
魔人と魔法少女の戦い、その二回戦の幕が切って落とされようとしていた。
97 :
天地:2009/03/27(金) 16:35:58 ID:IU72mTxh
「手加減はしませんよ」
「俺は負けるわけにはいかない」
甲冑で自己閉鎖したラグナイトの声はまったく会話になっていない。というより、会話をする気が初めからない。
「行けッ、エレクトリッガー!」
先に仕掛けたのはラグナイトだった。右手の装甲に大量の黒い雷を蓄積させ、自らの影に叩き込む。
激しい雷鳴が轟き、少年の影から近くにあった木の影へと黒い雷光が飛びうつる。稲光が木の影に沈みこんだと見えた瞬間、木の根元から先端までが激しい火花を発して炎上した。
「影から影へと落ちる雷撃。影ある者に避けるすべはない」
黒い炎を上げる木がさらに周囲の物体に黒々とした影を浮かばせ、木の影から四方八方にある影へと雷鳴とともに黒い雷が迸った。
それは、すべての影ある存在を焼き尽くしながら連鎖する魔光であった。またたくまに町はずれの公園が火炎の渦と化し、漆黒の焦熱が四方八方からアーデルハイドに吹き寄せる。
だが……その中で、少女は平然と立っていた。周囲の影ある存在はすでに雷雲と化し、しきりに少女の影へと稲光の牙を伸ばしているのに、黒い電撃は少女の周囲の一定範囲以内に入ると同時に霧散していた。
「……なんのからくりだ」
ラグナイトが目を細めた。彼が指を鳴らすと影が蛇となって少女に襲いかかるが、やはり彼女にある程度近づいた時点で消し飛ばされてしまう。
少女の周囲は聖域と化したかのように、彼の攻撃をことごとく弾き飛ばしていた。
「<神々の城壁>が私を守ってくれています」
アーデルハイドは祈るように膝を突き、そっと地面に手を添えた。
「力を貸して、アースガルズ!」
その言葉に奮い立ったかのように周囲の大地が鳴動した。隆起した大地が少女の身を花弁のように包み込み、静かに形を整えていく。
やがて、少女の身を守る鎧のように、大地が人の形をとっていた。その姿は、まさに巨人にして守り神そのもの。
その威容こそ、少女を守護する<アースガルズ>の顕現した姿であった。
「バリア・インパクト!」
アースガルズが両拳に波動を纏い、胸の前で両拳を打ち合わせた。ただそれだけの衝撃で周囲の雷光がすべて消し飛んだ。
「ぐうっ……!?」
ラグナイトが後ずさる。後退しながら彼が次々に放つ漆黒の雷もアースガルズのひとにらみで消え去り、周囲の焼け焦げた草花が静かに枯れると同時に新しい芽をほころばせて行った。
「なんだ。なんなんだこれは!?」
「大地の持つ無限の活力が、失われた命に新たな萌芽をもたらしたのです」
恐慌に陥るラグナイトに、アースガルズの中から少女が律儀に解説した。
98 :
天地:2009/03/27(金) 16:36:40 ID:IU72mTxh
「くそっ、その鎧から出て来い、臆病者めっ」
ラグナイトは強いて罵倒で自分を奮い立たせると、放電をやめて右の拳にありったけの魔力を宿した。
「必殺!!」
右手のエネルギーに振り回されるように傾きながらアースガルズへと飛びかかり、空気をプラズマ化させながら右手の雷光を巨人の胸元に叩き込んだ。
なんの策もない力任せの、それゆえに生半可な方法では防ぎようのない一撃。
「雷鳴の牙ッ!」
しかし、その雷撃はアースガルズの岩石の体にいささかの傷もつけず、表面をパシッと光らせた程度であっさり消えてしまった。
「な、な、な……なんだとう?」
「残念ですが、電気は効きませんよ。なにせ『アース』ガルズですから……なんちゃって」
口をパクパクさせるラグナイトに、なんと少女が駄洒落を言った。しかも、かなり天然というかボケが入った口調で。
しばらく妙に気まずい沈黙が落ちる。
「…………てへ」
「いまさら照れるなッ!」
可愛い声を出した少女に突っ込みざま、ラグナイトはさらに『雷鳴の牙』を叩き込む。だがやはり大地の化身であるアースガルズの深層まではその電撃は届かない。
「くそっ、くそっ! 真面目に戦えよ!」
「わかりました」
アーデルハイドが残念そうなしおらしい声を出し、同時に巨人の右手がぱしんとラグナイトを払った。
「ごぐあッ!?」
それはまるで蚊でも払うかのような気のない動きだったが、威力は絶大なんてもんじゃなかった。
ラグナイトの漆黒の装甲が粉々に砕け散り、一気に公園の端までふっ飛ばされて地面を二転三転した。
「ごふッ……」
「だ、大丈夫ですかっ?」
(力の次元が違いすぎる……)
慌てて心配するアーデルハイドの声に、ラグナイトは格の違いを悟った。少女にとって自分は敵意すら抱くに値しない、虫けら同然の無力な存在なのだと。
99 :
天地:2009/03/27(金) 16:37:34 ID:IU72mTxh
不意に――
「ああ、ありゃあゴーレムじゃないか。こりゃお前の手に負えないな」
そんな呑気な声が後ろから聞こえた。
「ギャレットか……。悪魔は戦いに口出ししちゃいけないんじゃないのか」
歯ぎしりしながら吐き捨てた。ラグナイトを見出して力を与えた悪魔ギャレットは、後方で無責任にふわふわ浮いている。
「知識の教示だけは許可されてるんでね。それに、これはもう戦いとは云えんだろ」
「……」
それはまあ、そのとおりだった。
「ゴーレム術とか言ったな。なんか神の使徒っぽくない響きなんだが」
「何を言う。最初のゴーレム術とは神が泥から人間を作ったことなんだぞ? あの娘の力は、たぶん神に最も迫ってるんじゃないか?」
「それは、ただの魔法少女とは違うのか?」
「信仰心から奇跡の力を引き出すんじゃなく、ありゃあ生まれながらの聖女だね」
ラグナイトは思わずアースガルズに、そしてその内側にいる筈のアーデルハイドに目を向けた。
「あの、私がどうかしましたか?」
神の使徒には悪魔は見えないし、悪魔の声も聞こえない。凝視された意味が分からず、少女が首をかしげて両頬に手をあてた。
「あんなおとぼけ娘が、聖女?」
「清い心と慈愛に充ち溢れたけがれなき魂……稀にいるんだよ、天使の力を借りずとも神聖な力を惜しみなく引き出せる人間が」
ギャレットは妙に楽しげな様子を崩さない。
「あのアースガルズとやらは『大地そのもの』だ。それに守られてるってのはつまり、この地球を破壊できるくらいの威力を持った攻撃でないと中の相手には届かないってことだ」
「……わかりやすく言うと?」
「コロニー落としが直撃してようやく表面にくぼみができる程度の防御力」
「……なんかよく分かった」
ガンオタ自重、という呟きは口の中だけにとどめておく。
「ついでにさっきは手加減してくれたようだが、あいつの拳を受けるとエアーズロックぶつけられたくらいのダメージ受けるから気をつけろ」
「スケールが大きすぎてわからん……」
「活断層にデコピンされたくらい痛いぞ」
「だからわからんって」
どっちにしろ、いかに魔人といえども直撃されれば痛みを感じる間もなく消し飛ぶということくらいはわかる。
「で、どうやったら勝てるんだよ」
「まあ人間である以上は生身に直接攻撃を叩き込めばどうにかなるだろうが、まず無理だな」
絶望的なセリフをやはり楽しげにギャレットが告げる。
「お前の力は、まあ魔人の中じゃあ下ってわけでもないが、あの娘は神の側の最大戦力だろう。その気になれば大悪魔とだって殴り合える力を持っていると見た。……短い付き合いだったなあ」
「か、簡単にあきらめるなよっ!?」
「神の奴隷としての第二の人生でも、俺のこと忘れないでくれよな」
すでに別れの言葉すら述べようとしていた。ラグナイトは地団太を踏みたくなるのを必死でこらえる。
100 :
天地:2009/03/27(金) 16:40:08 ID:IU72mTxh
「……あのー……」
どこか遠慮がちにアーデルハイドが呼びかけてきた。なんとなく仲間外れにされた感じで寂しそうに指をくわえている様子は可愛らしい。しかし威風堂々たる岩石の巨人にそういう仕草をとられても萌えようがなかった。
「そろそろいいですか?」
「うあ……」
アーデルハイドがゆっくり近づこうとしたので、ラグナイトは地面に尻を付けたままあとずさった。彼女には殺意などまったくないが、ゾウに近寄られて怯えないアリはいまい。
「ええと、ケータイ鳴ってる気がする……なんか、テレパシー受信したし……」
「はあ」
わけのわからないことを口走るラグナイトだったが、少女はまじめに足を止めた。
いや、正確にはラグナイトの『雷』の能力が彼の携帯電話に向けられた電波を感じたのだが、実に電波としか言いようのない言動に真面目に対応するところに少女の律儀さが垣間見える。
そしてごそごそと服のポケットを探るラグナイトだったが(鎧はもうほとんど吹っ飛んでいた)、懐から引っ張り出した携帯電話を見て顔色を変えた。
「お、お、お、おれのケータイが!」
アーデルハイドの一撃によって、彼の携帯電話はぐしゃっと潰れていた。メモリーも残ってはいないだろう。
「お……おれの……ケータイ……」
「あ、あの、そんなに大事なものだったんですか。その、ごめんなさい……」
打ちひしがれたラグナイトに、アーデルハイドはおずおずと、本当に申し訳なさそうな声をかけた。
人類の命運をかけた神と悪魔の代理戦争で、しかも彼女は敗北したら『堕落』の魔力の奴隷として貞操と尊厳を蹂躙され続ける生涯を送らなければいけないというのに。
それに比べればちっぽけ極まりない携帯電話一つを壊してしまったことに彼女は本気で罪の意識を感じているようだった。
「……許さない!」
本気の激怒の表情でラグナイトが顔を上げた。アーデルハイドが思わず怯えるほどの憎悪に染まりきった表情だ。
だが、ラグナイトが電撃をほとんど暴走させてアースガルズに殴りかかるも、どれだけ拳を叩きつけようと岩石の巨人は揺るぎもしない。
それどころか、聖なるバリアに憎悪を叩きつけた反動をラグナイト本人が喰らって後ろに跳ね飛ばされる体たらくであった。
「ちくしょう……ちくしょう……っ!」
「あうう……」
地面にたたきつけられたラグナイトの目から涙が噴きこぼれた。ほとんどいじめであった。アーデルハイドが気まずそうにしているが、彼女には何の責任もない。ただ、力に差がありすぎるだけだ。
「……『浄化』かけますから、じっとしていてくださいね」
もう抗う気力もなくなったラグナイトに、岩石の巨人がかがみこんだ。少年の涙に濡れた瞳と、少女のためらいながらも凛とした眼差しとが、一瞬だけ交錯した。
「わかった……だがその前に一つ、教えてくれ……」
「はい?」
ラグナイトが漏らした呟きが、アーデルハイドをわずかに押しとどめた。
「神は……人間を愛しているのか……?」
その、奇妙に抑揚の消えた言葉が、少女を金縛りにした。
101 :
天地:2009/03/27(金) 16:42:18 ID:IU72mTxh
その問いは、単に口先だけで宗教を批判する者の口調ではなく、遥かに重く激しい懐疑を問う者の声だった。
これまでの少年の、世を拗ねたような声音とは明らかに違う。生半可な事情ではこんな声は出ない。
「もちろんです。神は、人間を、愛しています……」
神の使徒としては、そう答えるしかない。だが少女の瞳は、間違いなく躊躇に揺れていた。
少女にできることは、ただ相手の思いを吐き出させるためにやさしい視線で促すだけだった。
「じゃあなぜ、この世には治らない病があるんだ!」
ラグナイトの中で深い憎悪として溜まっていた神への懐疑が、今この時、アーデルハイドという捌け口を得たために少年自身にも止められずに吐き出されていた。
「そして不治の病にかかった者が……家族を残して逝きたくないと……あらゆる手を使って必死に延命することは、神が認めるのか?」
それが、少年の懐疑にして戦う理由だった。
「もう体力なんて残ってないのに、気力だけで手術を受け続けて、身も心もボロボロになって……そこまでして生にしがみつくことこそ、この世で最も生々しい欲望なのではないのか……」
その、焼けつくような瞳を、アーデルハイドが覗き込んだ。そして、深く共感する優しい心が、ラグナイトの語らなかった深層までを察していた。
「あなたの……お母さんですか……? そう、携帯電話は、病院からの連絡をいつでも受けられるように……」
「隠し事はできないな、聖女とやらには……」
皮肉気にラグナイトが口の端を釣り上げる。
「なあ、家族が重い死病に冒された時の正しい答えってのはたぶん、静かに送ってやることなんだろうさ。母さんだって、無理に無理を重ねて苦痛しかない延命治療をすることなんかやめて、静かに天の国に還ればいい」
「それは……」
「執着や欲望を『浄化』されるってのは、そういう『正しい答え』を選んでも心が苦痛を感じなくなるってことなんだろう?」
「まさか、あなたがこの戦いで悪魔の代理戦士になったのは……」
「ギャレットの奴が言ったんだよ。俺の母さんが、生きたいって思う心を神が消そうとしてるって……」
それは正しく悪魔の囁きだった。
自然の理を捻じ曲げてでも生き延びたいという過剰な執着心は、欲望として『浄化』の対象となる。
もしも全人類が欲望を『浄化』されたら、助かる見込みのない人間は抗うことなく家族に別れを告げて天の国に帰るだろう。そして、残された者たちも必要以上に悲しむことはなくなる。
それは正しいことで、素晴らしいことで、理想的なこと……かも、しれない。しかし、ラグナイトにとっては,悲しみすら奪われるということを意味していた。
「俺を『浄化』するなら、教えてくれ……俺は、悲しむ気持ちすら、受け入れられるようになっちまうのか……? この狂おしい絶望こそが、俺が俺である由縁だってのに……ひょっとして、神は、愛という感情を理解していないんじゃないか?」
「……ごめんなさい……私には、答えられません……」
アーデルハイドはうつむいた。いかに神の使徒、いかに聖女とはいえ、まだ十代も半ばを過ぎたばかりの少女にはこの問いはあまりに重すぎた。
そして、相手の言葉に答えぬまま、『浄化』の術によって相手の疑問すら消し飛ばしてしまうなどという残酷なことが、彼女にできるはずもない。
102 :
天地:2009/03/27(金) 16:42:59 ID:IU72mTxh
「ちょっと休戦にしませんか……?」
「休戦だって?」
それは、絶対的有利な魔法少女からの申し出とは思えなかった。そして、さらに続いた言葉が、ラグナイトを心の底から驚愕させた。
「天使様に、あなたの懐疑を届けます。そしてもし、『浄化』の術があなたから母親を奪うものであったとしたら……私は、この戦いから退きましょう」
「なっ……」
そこで初めて、アーデルハイドがにこりと微笑んだ。アースガルズの巨体を通してすら感じる太陽のような微笑みだった。
「あなたみたいな優しい人に、悲しい思いなんてさせたくありませんから、ね?」
「あ、あんた、自分が何を言っているのかわかっているのか」
ラグナイトは心の底から震えるほどに呆れていた。それは感動となんの変りもなかった。
「あんた、神の側の最大戦力なんだろ? それが神の命令による戦いから勝手に抜け出そうなんて、背教そのものじゃないかっ」
「はあ」
「はあ、じゃない! 背教徒は火あぶりだぞ火あぶり!」
「さすがに最近はそういうのはないですけど……」
困惑するアーデルハイドの様子はラグナイトの理解を超えた。
彼女たち神の使徒にとって、神の言葉とは絶対の意思そのものだ。神が戦えといえばなにがあっても戦うことが絶対の正義であって、人間ごときの判断でその戦いをやめることは完全に裏切りに当たる。
「でも、私の行動の由縁まで神様に全部ゆだねちゃうのは違うと思うんですよ。だって、神様は誰のものでもないんだから」
「……意味がわからない。神に従うことが、すなわち神を所有しようとすることだと、あんたはそう言いたいのか……?」
それは教団の否定であり、そしてある意味、宗教の否定だった。己を己として、神をただ神として見る、言葉にしたならそれだけのことでしかないのに……それを苦もなくやってのけるこの少女は、まさに聖女というにふさわしかった。
「……お前は変な奴だ」
「まあ、ひどい」
少女は本気でむくれた。ラグナイトは、笑った。ひょっとしたら生まれてはじめて笑ったのではないかと自分でも思うくらい、自然に笑みがこぼれていた。
103 :
天地:2009/03/27(金) 16:44:28 ID:IU72mTxh
「……わかった。戦いは、やめだ」
「ありがとう」
ラグナイトの言葉は、休戦の受諾を意味していた。少女が喜びの声を上げ、岩石の巨人がゆっくりと形を失って、純白の法衣に包まれた少女が輝くばかりの笑顔を浮かべて地面に舞い降りた。
お互いに変身したままだったが、すでにどちらにも戦う意思は残っていなかった。
「さて、電話探さないと……」
さっき着信の電波を感じたと言ったのはウソではない。そして病院の番号だけは覚えていた。
「そうだ。私のこれ、使ってください」
アーデルハイドが光り輝く法衣の懐から、小さくてかわいらしい携帯電話を取り出した。装飾はほとんどないが、いかにも少女らしいピンクを基調とした色合いのセンスがとてもいい。
「……神の使徒もケータイ持ってんの?」
「私たちをなんだと思ってるんですか。普段はただの女の子なんですよ?」
くすくす笑って、彼女は電話を差し出す。それを受け取る時に手が軽く触れて、その温かさが素敵な衝撃となって少年を貫いた。携帯電話に残る、ほのかな少女の胸元の熱が、やたらと心臓をドキドキさせた。そして、彼は気づいた。
(ああ、惚れちまった――)
そう確信した。それはまさに恋の瞬間だった。
だから。
「ありがとうな……」
だからそれは、本当に、ただ魔が差したとしか言いようがなかった。
(あれ、今攻撃したら勝てるんじゃね?)
そんな考え、一瞬前まではこれっぽっちもなかったのだ。
だが、その考えが浮かぶと同時に、ラグナイトはアーデルハイドの両腕を握り込むと、最大威力の電撃を華奢な肢体に叩き込んでいたのだった。
「エレクトリッガーッ!」
「ぁう!」
雷鳴が肢体を駆け巡る激しい音響と、まったくの不意打ちになすすべなく悲鳴にすらならなかった少女の苦悶が、宵闇の公園に響いた。
<つづく>
104 :
天地:2009/03/27(金) 16:45:06 ID:IU72mTxh
……これ、主人公と言えるのだろうか……
一方ヒロインの方は、もし魔法少女側がメインだったら間違いなく主役です。某美少女戦士なら月、魔法騎士なら赤、機動六課なら冥王に位置します。
あと一応、キャラの設定のようなものを置いておきます。
・ラグナイト 陣営:魔人 本名:まだ決めていない(たぶん露出井とか) 属性:雷
得意魔術:影から影に連鎖していく雷撃 必殺技:電光を拳にためてぶつける『雷鳴の牙』
外見:16歳。世を拗ねた自閉少年。妙に母性本能をくすぐるタイプ。
・アーデルハイド 陣営:魔法少女 本名:まだ決めていない(たぶん摂氏理亜とか) 属性:地
得意魔術:ゴーレム『アースガルズ』の創造 必殺技:アースガルズ対消滅パンチ(本編未使用。アクシズ落としクラスの威力があるトカないトカ)
外見:16歳。天然・癒し系そのもの。童女の愛らしさと豊かな母性とを兼ね備えた慈愛の眼差しが絶えることはない。
それでは、また。
GJ!
GJ!のほほん対決いいなあ…
>>104 >>アーデルハイド、アースガルズ、対消滅パンチ、ギャレット
ああ、ワイルドアームズですねわかりm(ry
アーデルハイド! スープは音を立てて飲んではいけません!
魔法侍女長ロッテンマイヤーさん現る
最近は魔法のメイドも、魔法の執事も、何でもありだしな
榊一郎のスクラップドプリンセスに出てきた武装メイド部隊は格好良かった
俺も好き
一時期一見さえないけどすごい力を秘めてる系の設定の亜種で
Aランク相当の力を持ってるけど諸般の都合でBランクというのがあったけど、
ランクが高いほど組織的バックアップが受けられるが、代わりにランクに応じた労役奉仕
(妖魔退治のノルマとか)が求められる世界観ではランクを過少申告すると脱税で捕まるのだろうか。
もっとこう、問答無用で触手溜めに放り込まれるとかさ…
ほんとはSSクラスの実力だけど申請めんどいからDランク
戦場では免許と同じ力しか発揮出来ないとか。
知らずにいて、敵に犯られる。
「中に電池なんて入っていませんよ?」
戦場には敵の魔法を封じる結界が張られる。
免許証でこれを防げる。
どうせみんな免許取るだろと、このことは公にはされてない。
ランクは万が一敵に免許証を取られたとき、
強い魔法を使われないように。
職場で新品の工具を一発で壊してしまい、現実逃避のあまり初陣でいきなり散ってしまう
魔法少女ハアハアという電波を受信してしまった。どう見ても末期です。
122 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 15:08:39 ID:93rVlR+b
投下待ちあげ
圧縮間近なので保守
最近投稿が無いのは魔法少女が強くなって来た所為だな
我々魔界側も何らかの対策をとらんと
その内魔法処女=エロという世間の認識が
魔法少女=平和、ほのぼのという恐ろしい事になってしまう
同士たちよ!今こそ魔法少女を駆逐蹂躙するべく立ち上がる時なのだ!
既に幾つかの星の魔界は滅ぼされた気がする。
ほのぼのギャグオーラマジパネェ
辱辱ギャグオーラ!
ホシュホシュマヤコンホシュホシュマヤコン
触手になーれ
魔法使いになりたい・・
30まで童貞か……(PCの中に居る)嫁と(脳内で)励んでるから俺には無理だな!
>>130 おまえ…それは召喚術の一種だぞ!?
意識しないで使っている…?ネイティブか…
兎に角早く触手に犯されて覚醒をしろ…
でなければ…
死ぬぞ
132 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/21(火) 18:29:12 ID:0KMtYQCk
上げ
133 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/23(木) 20:30:33 ID:qQbywf4V
投下待ちage
ええい竜王はまだか!?
災難は魔法少女の中の一人は男の娘で実際に現場で魔法少女然してるのはただの一般人の双子の妹
二人は近親相姦の間柄のメンヘラコンビで妹は兄を勝たすためにどんな事にでも手を染めるヤンデレ
兄は可愛い顔はしているものの裏方に徹して鬼畜な作戦で妹をいいように操る腹黒君
とかみたいなの出てきてくれたら場が荒れて嬉しいな
136 :
名無しさん@ピンキー:2009/04/28(火) 07:51:22 ID:KCL0I9Ps
上げる
なんか話題がないね
だがちょっと待ってほしい。ヒロインを嬲るスレ巻き込んであれはこっちこれはあっちと
(過疎ってるのに)分類論争をけんか腰で延々と続けるよりはましではないか。
保守
最近の魔法少女って仮面ライダーだったりテッカマンブレードだったりと大変になる一方だな
そのうち一回りして月光仮面とか黄金バットみたいになるかもな
存在の引き算を使用して自らの肉を魔力へと換算して圧倒的な力を奮うリッチ化した魔法少女
元の姿に戻ってみれば贅肉が魔力として燃焼されててダイエットになる♪って喜んでたらそのうち胸まで小さくなってしょんぼりとか
>>143 なに?!けっこう仮面な魔法少女が怪人のバットを振り回すとな!?
被虐体質(自覚あり)の魔法少女が負けることはできないし、超攻撃特化がたで被弾する余裕ないしで
悶々とする欲求を自分を主題にしたエロ小説を書くことで発散するという電波を受信したんだが、
受信当初は興奮したけど冷静に考えてみるといまいちなきもする。
>>147 戦いに負け、縛られて連行される自分を想像して日々悶々。
(ちょっとだけ、すぐ挽回すれば大丈夫だから…)
とか考えた挙句、実際にわざと負けてしまう。
だが、それすらも敵の罠だったのです!
ネタが思い付いたが完結させるだけの根性がない
断片的にシーンを思いついてもそれぞれがどうつながってくか思いつかないってのもよくある
とりあえず書き留めておけばいいじゃないの
それで溜まってきたらいくつか繋げてみる、と
>>148 わざと負けた事さえ敵の罠だったと知らされる魔法少女
敵「くくく……貴様の歪んだ性癖などお見通し、さて、まずはこれから街の真ん中で晒しモノになってもらおうか……」
魔法少女「あ…あ、あ………あぁ…」
敵「どうやら、自分の愚かさをようやく自覚して、声も出せないようだな……」
魔法少女「あ……ああっ…」
敵「…ん?」
魔法少女「あざ――――っす!!!!!!」
敵「あざーっすぅ!!!?」
で、街の真ん中にて衆人環視のもと触手陵辱開始
敵「さて、次はこの極太触手で壊れるまで犯してやろう…」
魔法少女「い、いやぁ…そんな…入るわけない…私…壊れちゃ………ん?あれ、ちょっと待って…」
敵「今度は何だ!?」
魔法少女「その極太触手、何本かまとめて束ねられないかな?」
敵「なっ!?」
魔法少女「もちろん、前後の穴に同時挿入、貫通もアリアリで!!」
敵「いくらなんでも無理だろっ!!!」
魔法少女「いやいや、拡張系にも興味があるのよ。あっ、なんだったらグロもOKだよ!!」
敵「死ぬからっ!!それは確実に死んじゃうからっ!!!」
魔法少女「死んだら、それもまた一興って事で!!」
敵「いやぁああああああああああっ!!!!!!」
そんなこんなで始まった超ハードプレイも一応こなし、それなりに満足した所で敵の親玉登場
親玉「どうやら、圧倒的な力に屈服させられるのが望みのようだな……くくっ、この淫乱め……」
敵「ああ、魔王様っ!!そうなんです、コイツ、もう我々じゃあどうしようもなくて……」
魔法少女「あっ、どうも、触手とかスライムとか催淫粘液とかいちいちバカにならないだろうに、私の要望、かなり聞いてもらって、ありがとうございまーす!!!」
親玉「ふんっ!!口の減らぬ女だなっ!!いいだろうっ!!!次は私が………んっ!?あなたは……まさかぁ!!!!?」
敵「どうされました、魔王様!!!」
親玉「魔法少女陵辱小説界の若きホープっ!!!女流官能小説の旗手っ!!!あなたがあの魔法少女だったとはっ!!!!」
魔法少女「あれ?もしかして、あなたサイン会でいつも前の方に並んでる……」
親玉「お、覚えてくれていたのですか!?」
魔法少女「当たり前だよう!!読者様は神様ですったら……あれ、でも、どうして私の事が…今は変身してるのに……?」
親玉「ああ、もうとっくに変身解除されてますよ」
魔法少女「ええっ!!!力を奪いつくされての変身解除は魔法少女陵辱の華よっ!!……そっか、気付かないほど夢中になってたんだ……」
それから、魔法少女はしばらく考えて……
魔法少女「よしっ!!今度はちゃんと変身解除も楽しめるように、体力と魔力が回復してからもう一度しましょ!!」
親玉「その時は私がお相手を……」
魔法少女「いいねいいね、圧倒的な力の差で蹂躙されるのって……そうだ、次は悪堕ちとか、その辺もいいなぁ」
親玉「爆萌えですなぁ!!!」
アッハハハハハハハ!!!!!
街の中にこだまする魔法少女と敵の親玉の笑い声。
敵「も…やだ……次も…次もあるなんて…今度こそ私…おかしくなっちゃうよぉ……」
>>153 何というゆがんだ筆者&読者の関係w
てか、敵(手下)哀れ……
魔法少女「なんか最近陵辱が手ぬるくなってたり…しない?」
敵「は…や、いえ…そんな…事は、ない、か…と」
魔法少女「ないわけないよね。してるよね。うんしてる。困るよね困る。あなた達さ、なんの為に生かされるか分かってる?分かる?ううん分かってないよね」
そう陵辱!!!
魔法少女「あなた達ホントにやる気ある?今のご時世悪役なんていくらでも替わりがあるんだよ?陵辱さえしてくれれば別にあなた達じゃなくてもいいの。でも私はあなた達を選んだ。そこら辺の事汲んでくれると助かるんだけど?」
と小一時間程ネチネチと説教くらわす魔法少女
それはすでに別のシチュエーションのスレ向きじゃないか?
>>155 その魔法少女は被虐体質なのかドSなのかはっきりして欲しい
>>157 MでSなんだろう
「泡吹くまで痛めつけてくれないとヌッコロス(はあと)」
>>158 すっげぇ扱いづらーーーw
いっそ、事故ってことでげふんげ・・・いや、違いまsmgkdさhpぎh
それはすでに、そういう特殊シチュエーションのSSであって、魔法少女物である必要がないよ
161 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 18:32:03 ID:xNJBmNBb
ほしゅ
保守
163 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 02:36:09 ID:i/w16VaD
できてないね
いや、ageなくても保守になるから、1回目でちゃんと出来てるよ
まあ、ちょっと過疎り気味だったから、いっぺんageとくのも悪くはないが
魔法少女大好き
久しぶりに見たら過疎だな
誰か書いてくれ……
さもなければ俺が書くか
自分がハァハァするためにね……
こういうネタで書くとなると俺にはエロとシリアルのバランスが難しくていかん
朝食にコーンフレークを食べながら、バランスよくエロスな目に遭わされる魔法少女とな?
触手魔獣「寝取リーチ一発孕み、一気通姦、白一色、大射輪、堕ち和姦!!これでハコだ!」
>シリアルのバランス
今、窓の外で雷が鳴っているんだが一緒にこんな電波が流れ込んできた。
ドガアアアーン
「キャアアアアアアアッ!」
悪の魔法少女のエネルギー弾をまとも食らってしまい、アタシは弾き飛ばされる。
吹き飛ばされたアタシはそのまま地面に向けて真っ逆さま。
(魔力がない……もう終わりね…)
諦めて一瞬の後に地面に叩きつけられることを想像して目を閉じた。
だが
「出でよ!コーンシリアルボウル!」
ガサッ!
「…えっ!?」
アタシの身体は硬い、けど包み込むような軽さの物体に受け止められた。
宙に浮いた大きなジャクジーほどはある大きさの皿。
そこにびっしりと詰められた黄色い欠片、コーンシリアルがクッションになったのだ。
「フフフ、無様な正義の魔法少女さん。あなたは今から魔王様の朝食を作るのよ!」
空に浮いた悪の魔法少女がアタシを見下ろしながら言い放つ。
「ち、朝食!?」
「そう、シリアルとお皿はわたくしが用意してあげたから、あなたはシリアルの栄養素を完璧にする
ミルクを用意するの。噴き出せ!マジカルミルク!」
「ひぃっ!?ひぃやああああああっ!」
悪の魔法少女が叫んだ途端、アタシの胸から熱いものが噴き出す。
「そ、そんなぁぁぁっ!おっ、おっぱいがぁぁあああ!」
マジカルコスチュームをはだけさせ、ものすごい勢いで母乳が噴き出る光景を目にし絶叫するアタシ。
「このボウルだと……必要なミルクの量は約250リットルってとこかしら?」
「ひぃぃぃいいいいっ!アタシ、いくくうううううっ!死んじゃうううううう!」
胸から頭に突き抜ける強烈な快感とともにとめどなく流れ出る熱い液体。
「大丈夫、死なせはしないわ。バランスの取れた朝食は一日の活力の源、魔王様のためだもの。」
「あああああっ!ムッ!?むぐぐうううぅぅっっ!」
苦悶するアタシに伸ばされた触手が口を塞ぎ、秘所やアナルにも無造作に突き込まれる。
と共に冷たい液体が注ぎ込まれ、アタシの身体を犯していく。
「さ、これで水分補給も完璧!魔王様は早起きだから朝食までのタイムリミットはあと12時間ってところね!
頑張ってね、正義の魔法少女さん!」
「むぐうううううっ!ふぐぐぐぐううううっ!」
(いやあああああ、誰か助けてえええ!もう耐えられないよお!)
「いい朝食がいい日をつくる、ケロッ● コーンフロスト!」
アタシが意識を失う前に最後に見た光景は高らかに言い放つ
悪の魔法少女。
そしてその傍らに二本の足で立つ虎の姿だった。
>>170 おまwwwwww
最後の一行のせいで抜けなかったじゃねぇかwwwww
>>169 その調子でスーチーパイも懲らしめてやってくれよぅ
>>170 グレイトすぎるwww マジカルミルクは最高だなー。搾乳マジ萌え。
>>170 > 「いい朝食がいい日をつくる、ケロッ● コーンフロスト!」
これは、まぁ、ゆるそうw
> そしてその傍らに二本の足で立つ虎の姿だった。
まてw
グゥーレイトォ!
ディアッカ乙
災難シリーズ更新こないかなぁ
「たいへんだ!たいへんだ!怪獣タコ魔人がやってきた!」
「う〜ん……なぁに?」
わたしは気だるい眠気と共に目を覚ました。なんだろう?
「だからぁ〜タコ魔人がやってきたんだって!魔法少女の出番だよ!変身なんだよ」
魔法少女と言う言葉で、わたしは完全に目が覚めた。そう、わたしは魔法少女なのだ。
そんでもって、この子が相棒のハーちゃん。怪獣が攻めてきた事をいつも教えてくれる。 彼女に名前はあるけれど、わたしにはない。
自分でも単に“魔法少女”って呼んでる。時々、かっこいい名前が欲しくなるけど、ハーちゃんに必要ないっていわれた。
なんでも、魔法少女は世界で私だけなんだって!だから名前が必要ないんだって。
実は面倒くさかっただけなんだろうとわたしは思ってるけど口には出さない。
だって魔法少女のお仕事って、危険な目にも遭うし痛い思いもするし、出来れば他の人には、そんな目に遭ってほしくないから。
わたしが最初で最後の魔法少女で済むなら、それは素晴らしい事だと思う。
「タコ魔人は水棲だから……よし!このコスチュームだね。さあ、変身して!」
わたしが、なんだか色んなことを考えている間にも、有能なハーちゃんは自分の仕事をしっかりこなしていたらしい。
彼女が選んだのは、水の中で自由に泳げそうなコスチュームだ。でも、これって……
「スクール水着?」
「違うよ!こいつはどんな水深でも自在に動けて、窒息する事もない優れものさ!
「ふ〜ん……わかった。これを着ればいいんだね?」
わたしは、その優れものとやらに袖を通した。なんだか妙に布が薄くてすーすーする。ぴっちり肌に張り付いて裸みたい……恥ずかしいなぁ。
「さあ!出動だ!」
「う、うん……」
ハーちゃんに手を引かれて、タコ魔人の所に行く途中、そいつに会った。
「なんだ!また無様に負けに行くのか!わっはっは!」
こいつはチー魔王。いつもわたしたちに嫌がらせするんだ。
「そこをどきなよ、チー魔王。ぼくらはタコ魔人をやっつけなきゃいけないんだっ!」
「誰に口を聞いておるのだ?身分をわきまえよ」
「お前にだよバーカ。木偶の坊の癖に偉そうにするな!」
「な、なんだと……」「なんだよ?」
「あ……あの……タコ魔人は……」
ヒートアップする二人の前で、おずおず“わたしもここに居ますよ”とアピールしてみる。
「「うるさい!!」」
「ひっ!」
怒鳴られた。やっぱり慣れない事はするもんじゃないなぁ。
「ああ、そうだったね。早く行かないと、町の皆が困ってるかもしれないし……さあ、こんな奴ほっといて行こう!」
「う、うん……」
でも、ハーちゃんがしゃべってただけで、わたしは関係ないんだけどね。思っても口には出さない。そんな事言っても誰も喜ばないし。
手を引かれていくわたしを、無言のチー魔王が見つめる。舐め回す様な嫌な視線……
「ひゃんっ!」
すれ違いざまにお尻を撫でられた。あいつエッチだから嫌いだ。
「じゃあ、後でな」
そう吐き捨てると、チー魔王は消えた。さあ、やっとお仕事に集中できる。タコ魔人……今回はどんな敵なんだろう?
「やい!タコ魔人!覚悟はいいな?今日が年貢の納め時さ!!」
今のは、ハーちゃん。敵の前で、格好良く啖呵を切るのって、わたしの役目だと思うんだけど、まあいいか。
「ふしゅるるる」
「さあ、あいつやっつけちゃってよ!」
「うん……わかった」
間合いを計りながら、慎重に距離を詰める。慌てて飛び込んではいけない……ハーちゃんの教えだ。
「んっ!くぅ……あ……」
でも、リーチが違いすぎる。案の定、触手がわたしの体に絡まってきた。こんなのいつもの事だ、どうってことな……い……
「はふ……ふぁ……」
敏感なとこばっかり攻めてくる。んもう!しつこいなぁ!
「はぁん♥」
あ……まずい、お尻触られちゃった。わ、わたし、そこ弱いのにぃ……あと一歩近寄れれば、攻撃できるのにぃ……
「んんんんんんんっ!!」
が、我慢しなきゃ……ここで転んだら、いつかみたく一晩中お尻いじめられちゃう……
そ、そうなったら、頭真っ白になって、次の日のお仕事もぐちゃぐちゃになっちゃうからぁ……
なんとしても懐に入り込まないと……ああっ!もうっ!にやにや笑うなぁ!!
「ひゃあぁぁんっ!!」
汚い所に触手を挿れられたんだ……そう気付いた時には手遅れだった。腰が抜ける、足に力が入らない。
わたしは、触手に押し倒されるように、前のめりに倒れた。もう……ダメなの……?
「ひっぎぃぃいい〜っ!!」
力任せに、触手をお尻の中に挿れてくる。わたしの体は地面に押し付けられて、ぺっしゃんこになりそうだ。
ばたばた、手足をめちゃめちゃに動かしてたら、右手が何かに引っ掛かった。あっこれは……しめたっ!
「あぁ……お願いです……神様、助けてください……」
思わず弱音がでちゃったけど、まあいいや。この弱点さえ攻撃してしまえば……
「ふしゅるるるるる〜」
ほうら、触手の力が抜けた。こいつら皆、ここが弱いんだよなぁ〜なんか不思議だ。
ま、いいか。一気にやっつけちゃえ!
「はむっ……くちゅ、くちゅ……ぷぁ……」
ふふふ……もう“血”がでてきた。臭いなぁ……わたしの血とは色も匂いも違う。不思議だ。
「んぐぅ……くっちゃ、くっちゃ……れろ……あ、れぇ?」
弱点が手から離れた……いったい何が……ああっ!!そ、それは!や、やめ……
「ぁ……ぅぁ……あぎぃっ!!」
いつの間にか体勢を立て直していた触手に絡み付けられ、持ち上げられたかと思うと、わたしのあそこが“弱点”に叩きつけられた。
「い、いた……痛いぃ……痛いですぅ……」
そのままぐりぐり押し付ける……そ、そんなに乱暴にされちゃった……らぁ……
びりっびりびりびりっ
あぁ……コスチューム破けちゃったぁ……ハーちゃんご免なさい……
「あひっ!ひん!ひん!ひいぃ〜っ!」
あ〜あ、失敗しちゃった。まあ、しかたないや。これ、痛いけど、悪い事ばっかりじゃないんだ。だって早く終わるしね!
「ふわわわわわわ〜♥!!」
ほ、ほら……もう血が出てきたよぉ……こ、これなら後、一時間くらいで……ぇ?
「ふはははははは!タコ魔人よ!いいことを教えてやろう!そいつはな、尻狂いなんだ!尻をいじめてやれば、いくらでもイクぞ?」
な、に……かって、な、こと、言って……
「ふぇ……?は、はひぃっ!!」
タコ魔人は突如現れた、チー魔王のアドバイスに従った。ああ、そんなやつの言う事聞かなくていいのに。
今晩も徹夜かな……それが今日、最後にわたしが思った事だった。
「イクっ!イクっ!イクイクイっクぅ〜っ♥!!」
真っ暗闇の中で目が覚めたとき、周りには誰も居なかった。どうやら、タコ魔人は退散したらしい。なんとか今夜も乗り切れたみたい。
わたしはどろどろになったコスチュームを脱ぎ捨てた。べちゃって重い音がする。あいつはずいぶんたくさん血を流したらしい。
「あれっ?ハーちゃん、どこ?」
辺りを見渡す。いつもなら、戦いの後、がんばったねとか感動したとかかっこよかったとか言ってくれるのに。
「ハーちゃ……あぁっ!?」
あはは……だめだ。足腰立たないや。なにか無いかなぁ……あ、あれがあった!!
「よいしょ、よいしょ」
部屋の隅に転がってたバットを杖代わりに、立ち上がる。これは、“わたしの腐った性根を叩きなおす大事な道具”なんだって。
だから、いつもなら触っただけで怒られるけど……今日ぐらい良いよね!わたしあんなに頑張ったし。
「ハーちゃん!どこ〜?」
大きく叫んだつもりだけど、なんだか喉が掠れて声が出ないや。あっ!そこかな〜?なんかガタガタいってるし。
「ハーちゃん……ご免なさい。大事なコスチューム破っちゃって……でも、ひどいこと、しないで、ね?」
襖を開けると、そこにはチー魔王にいじめられているハーちゃんが居た。
「ん?なんだ?そなたも余と遊びたいのか?」
チー魔王がしれっとした顔でわたしに言った。かっと頭に血が上る。そうだ、いつもそうだ。こいつはいつもわたしたちの邪魔をする。
こいつがわるいんだ。こいつさえいなければ、世界はずっと平和なんだ。やっつけないと。やっつけないと。やっつけないと。
「そなた、なにをぼ〜としておるのだ?さあ、近う寄れ。余がそなたを……ぎゃっ!!」
無意識の内にバットを振り下ろしていたらしい。ああ、なんだか気持ちいい。なんだかとっても気持ちいい。
がんっがんっがんっ
ああ、思いっきりバットを振るのってこんなに気持ちが良いんだね。音が良いよ音が。うん♪
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ
あれ?音が変わっちゃったなぁ〜?でも、これ、悪くないよ!いっぱい血がでてるし、なんだか戦ってるって感じ。
ふうん……こいつの血は赤いらしい。不思議だなぁ。怪獣は皆、白い血なんだとばかり思ってた。
あれ、頭に穴が開いて、こんどは黄色いぬめぬめしたものが出てきたよ?気持ち悪いなぁ……
ん?動いてないなぁ……もしかしてわたし勝っちゃった!?やったぁ〜♪世界に平和が訪れるー♪
あっ!喜んでる場合じゃないや。わたしはハーちゃんを助けに来たんだった。いけないいけない。
チー魔王に怯えて、がたがた震えていたハーちゃんにわたしは言った。
「ハーちゃん。大丈夫?」
「ほらっ起きなっ!お客さんだよっ!」
「う〜ん……げふっ!!」
私は走ってきた勢いそのままに、ソレを蹴り飛ばした。みっともない声。
「だからぁ〜お客さんが来たんだって言ってんだろ!?あんたの出番だよ!さっさと着替えな!」
ソレがよろよろ立ち上がる。ソレ……私の娘に名前なんか無い。誰とも分からぬ相手に犯されて出来た子だ。出生届なんて出してないから、戸籍なんか無い。
トイレで産んだから、そもそも私と今の夫以外に誰もソレの存在を知らない。ソレはこの世界に存在しないのと同じなんだ。
仕事着を投げて寄越す。
「スクール水着?」
「ああ、そうさ。今日のお客は飛びっきりの変態でね。さぞかし可愛がってくれるだろうさ」
「ふ〜ん……わかった。これを着ればいいんだね?」
本当に分かっているんだろうか?ずっと無表情で気持ちが悪い。何を考えているんだかわかりゃしない。
「さっさとしな!とろくさいねぇ……」
「う、うん……」
肩紐を片側だけ通した所で手を引っ張る。あはは、なんだこいつ?いっちょまえに胸を手で隠してるよ。
お前はモノなんだから、人間みたいな仕草をするんじゃないよ!
思わず手を握る力が強くなる。ソレは痛みで顔をしかめたが知ったこっちゃない。
客の居る今に行く途中、夫に会った。
「なんだ!また他の男とやりにいくのか?ふんっ!」
こいつはしがないチンピラ。ろくに稼ぎを入れやしない。
「そこをどきなよ、あんた。お客様がいらしゃってるんだからさっ!」
「誰に口を聞いてるんだ?俺はお前の旦那だぞ!」
「あんたにさ、バーカ。大きな口は、もっと見入りを良くしてからにしなっ!」
「な、なんだと……」「なにさっ?」
「あ……あの……お客さんは……」
大事な所で、ソレが口を挟んだ。
「「うるさい!!」」
私と夫は同時に手を振るう。ひっ!と情けない声を上げてソレが倒れた。しまった!大事な商品の顔に傷が……
良かった。鼻血がちょっと出てるだけだ。ソレにティッシュを投げて寄越す。
「ああ、そうだったね。早く行かないと、お客さんが怒って帰っちまう。全く、あんたがたらたら歩いてるから、こんな奴に捕まっちまうんだよ!」
「う、うん……」
ソレの手を引っ張る。本当なら触るのも汚らわしいソレの手を。
「ひゃんっ!」
大きな声を上げるなと無言でソレを睨みつける。その時、夫と目が合った。
「じゃあ、後でな」
そう吐き捨てると、夫は去っていった。“後で……”そう言われて子宮が疼く。そう、あんなろくでなしでも、あっちの方は上手いのだ。
居間に着いた。襖を静かに開ける。礼儀作法など、何の役にも立たないと身に染みているが、身に付いた物は消せはしない。
そう、まるでソレのように。
「社長さん、失礼致します。連れてまいりました。料金はいつもと同じ前払いでお願いいたします」
赤ら顔のタコが答える。
「おお、今晩はお嬢ちゃん。さあ、可愛がってあげよう」
「ほら、挨拶しな!」
「うん……わかった」
ソレがぺこりと頭を下げる。スクール水着を着たソレは、海底を這うウミウシのようにそろそろタコににじり寄った。
タコの指が水着の上からでも分かるほど、勃起した乳首を摘む。
「んっ!くぅ……あ……」
ぞっとする声―――感じてやがるんだ。私の腹に巣食った寄生虫の癖に人間みたいなよがり声を。
「はふ……ふあ……」
タコは胸だけでなく、ソレのあそこを弄り始めた。股間に染みが広がる―――誰が選択すると思ってんだい!この淫乱!
「はぁん♥」
ははっ!尻穿られて、悦んでやがる。もうイクのか?
「んんんんんんんっ!!」
おや?もしかしてイクの我慢してんのかい?ときどき面白い芸を見せるねぇ……アレは。まあ、そろそろ限界だろうよ。
「ひゃあぁぁんっ!!」
あはははは!イった、イった!なんだいあの顔?尻でイかされて笑ってやがるよ。
「ひっぎぃぃいい〜っ!!」
あのタコ社長も好き者だねぇ〜!尻の穴穿るのがそんなに楽しいかね?後で、あいつにやらせてみようか?
「あぁ……お願いです……神様、助けてください……」
神様??そんなもの居やしないよ。私がよ〜く知ってる。
「おおう、今夜はいつになく積極的だね、お嬢ちゃん」
それに、あのイキ顔ときたら―――あんなになっても男のモノを手放さないなんて、頭おかしいんじゃないかねぇ?
「はむっ……くちゅ、くちゅ……ぷぁ……」
あのタコ、もうイったのかい?困るねぇ……こっちは時間で金取ってるのに、こんなに早く切り上げられちゃ、おまんま食い上げだよ。
「んぐぅ……くっちゃ、くっちゃ……れろ……あ、れぇ?」
ああ、もう挿れちまうようだね。
「ぁ……ぅぁ……あぎぃっ!!」
タコはソレを持ち上げて、イチモツの上に落とした。壊さないでおくれよ?ソレには医療保険利かないんだからさ。
「い、いた……痛いぃ……痛いですぅ……」
あっ!まずい!!
びりっびりびりびりっ
あ〜あ……商売道具、破けちまったぁ……料金倍額にしてやる!!
「あひっ!ひん!ひん!ひいぃ〜っ!」
気持ち悪い声だね〜!そろそろ限界だね。タコの前に、ソレが気絶しちまう。ちょっと休憩入れないと、値切られちまうからねぇ〜
「ふわわわわわわ〜♥!!」
さて、止めようかね―――そう思って、立ち上がったら、襖が開いた。馬鹿亭主が言う。
「へっへっへ……社長さんよ!いいことを教えてやりやすぜ!そいつはな、尻狂いなんだ!尻をいじめてやれば、いくらでもイキやすぜ?」
「おお!そうか!尻が好きなのはわしだけだと思っておったが、お嬢ちゃんもそうなのかい?言ってくれればよかったのになぁ!」
「ふぇ……?は、はひぃっ!!」
どうやら、あのタコ、コツを掴んだらしい。ソレをずっとイかせている。この様子なら、今晩くらい持つだろう。
旦那を促して、居間から出ると背後からソレの嬌声が聞こえてきた。
「イクっ!イクっ!イクイクイっクぅ〜っ♥!!」
ここは夫婦の寝室。居間の真上だ。
「はぁ……はぁ……いいよっ!あんたっ!!」
「おお……そ、そろそろ出すぞ?」
尻の中で、夫のアレが膨らむのを感じる。来たっ!
「んっひいぃぃいい〜!!!」
「うおおおお……」
夫婦同時に果てた。尻というのは初めての趣向だったが、悪くない。準備が大変だが……
「ははは……やっぱり母娘だな!尻好きなんてよぉ〜!」
「うるさいねぇ……あんなのと一緒にするんじゃないよっ!」
びたんっ!夫の広い背中を思いっきり叩いた。うつ伏せのまま、懲りずに笑っている亭主を見ながら私は言った。
「そらっもう一回だ!今夜は寝かしゃしないよっ!」
ずりっずりっずりっ
何か引き摺るような音が聞こえる。
……ハーちゃ……ご免……ひどい……しな……
耳障りな声だ。聞きたくない。今、いいとこなんだ。
夫の腰の動きが止まる。
「ん?なんだ?おまえも俺と遊びてぇのか?」
ろくでなしが人でなしに何か言ってる。ソレなんざ、どうだっていいじゃないのさ。さっさと腰を振りなよ!あんたの唯一の特技だろう?
「おまえ、なに、ぼ〜としてやがるんでぇ?さあ、こっち来な。俺がおまえも……ぎゃっ!!」
なんだい?猫が尻尾踏ん付けられたみたいな声出してさ?
がんっがんっがんっ
重いよあんた。ちょっとどいとくれ。
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ
これは……涎?汚いねぇ〜!布団が汚れちまうだろ?やれやれ、スタンドは……と。
ん?なんだい……これ……やだよあんた!冗談だろ?起きてよあんた!!!
がたがた震えが止まらない私に、ソレは言った。
「ハーちゃん。大丈夫?」
途切れた?
>>183のとこでリバーシブルで終わったってことかな。
面白かったよ。欝い幸せ不幸せで。ちょっと精神削られたw GJ!
SAN値チェック
SAN値チェックってなんか言葉だけが一人歩きしてるっぽいよね
酷い話だがこれでこの少女は地獄から解放されたな。
ある意味ハッピーエンド?
dsyn
1本投下します
「フッ! ハッ!」
流れるような一連の動作で繰り出される攻撃を全て紙一重でかわす。
相手は十代後半といったところだろう魔法少女。
ポニーテールをなびかせながらの動きは高速だが、悪魔の力で身体能力を強化された私には当たらない。
私はかつて人間だった頃、スポーツの世界では神の手を持つ男とまで言われたマッサージ師だった。
その経験と悪魔の超感覚があわさった今、相手の筋繊維1本ごとの収縮すら見て取れそうだ。
それ故、そこから相手の動きを先読みすることは難しくない。
「くぅっ……」
このままでは埒があかないと判断したのか、魔法少女がバックステップで距離を取る。
「リリナちゃん!」
「ありがと!」
サポート役の妖精が何かの魔法を少女にかける。
そして再びの接近戦。
「――?」
その動きに先ほどと比べ、これといった違いが見られない。
ならば先ほどの魔法はなんだったのか。
その疑問が攻撃に転じることを躊躇わせる。
「そんな、確かに精神防御は効いてるのに!?」
なるほど、そういうことか。
妖精の悲痛な叫びに合点がいった。
どうやら彼女らは、私が心を読むことで動きを予測していると思ったらしい。
ならばもう迷うことはない。
次に来るのは右のハイキックか。
反撃に転ずるにはおあつらえ向きだ。
「ハァッ!」
引き締まった足が鞭のようにしなりながら頭部を狙ってくる。
良い蹴りだ。
当たれば意識どころか首が飛びかねないほどの一撃。
だが――、
「終わりだ」
「――く、ぅ!?」
今度は今までのように回避せず、足首をがっしりと掴んだ。
少女が焦りの表情を浮かべ足を引こうとするが、当然そんなことを許すはずがない。
いくら魔法で身体能力を強化されているとはいえ、右足を掴まれ左足一本で立つ不安定な姿勢では大した力は出せないのだ。
そして右足を高々と上げたことで無防備になったその付け根に、私はあいている右手を伸ばした。
少女のように殴る必要はない。
ただ触れるだけで終わりだ。
「ひああああああああああ!?」
戦闘中常に引き締められていた少女の口から素っ頓狂な悲鳴が迸る。
しかしそれも無理のない話だ。
今、私の腕は電動マッサージ器となっている。
その高速振動を敏感な股間に食らって耐えられる女などいはしない。
酔払い運転の車に衝突され1度は失った両腕。
命より大切なそれを失い、病院のベッドの上で絶望に沈んでいた私に悪魔が持ちかけてきた契約。
それは新しい腕と引き換えに悪魔の尖兵として戦う事だった。
「ああ、あああぁあ、いやあああああ! なにこれ! なにこれぇぇぇl!?」
体重を支える左足をガクガクと痙攣させ、口からは涎を垂らしながら悶絶する魔法少女。
早くも接触部からはぐちゃぐちゃと粘着質な音が漏れ始めている。
「この、リリナちゃんをはなせぇ!」
その手に光を点しながら妖精が突っ込んでくる。
妖精本人にはほとんど戦闘能力がないと聞いているが、ぶんぶん飛び回られても目障りだ。
私は少女の右足を掴んでいた左手を離し、勇敢と無謀を履き違えた妖精を苦もなく掴む。
だが次の瞬間手の中の妖精が浮かべたのは絶望の表情ではなく不敵な笑みだった。
「リリナちゃん今だよ、逃げて!」
小さな体を握りこまれながら妖精が叫ぶ。
なるほど、捕らえられるのは承知のうえで、少女の右足を解放するのが目的だったか。
確かに妖精を捕らえるのに左手を使っている以上、今や少女は自身の両足で立っている。
私はその股間に右腕の先端を当てているだけだ。
「ひあああ、な、なんでぇ!? 離れたいのに! はなれたいのにぃぃ!?」
「リ、リリナちゃん!?」
自分の意思で少し下がるだけで解放されるというのに、少女の体は一歩たりとも後退しない。
それどころか自分から股間を押し付けてくるような腰の動きすら見せている。
「無駄だ。一度味わえば自らの意思では私の腕からは逃れられぬ」
それはまるであり地獄の巣に落ちたありのように。
それはまるで磁石に吸い寄せられる鉄のように。
一度触れれば決して逃さない。
それが神の手を失った私が手に入れた悪魔の手だ。
「リリナちゃん!気を強くもって! 快感に負けちゃダメ!」
「そう言うのなら、お前は耐えられるのだな」
「え? ひきゃあああああ!?」
妖精の体を掴んでいた指の内、薬指を股間に当てて振動させる。
「いやあああ、たえられない、こんあのたえられないぃぃ!」
「ふあああ、イク、あたしいっちゃううう!」
両腕の先で2つの異なる嬌声が重なり合う。
怪人電マ男として生まれ変わった私の初陣は、完勝と言ってよかった。
以上です
リアルタイムGJ
これはいい怪人さん
生殺しじゃー
うわぁ…地味ながらさりげなく強ぇーw
一瞬手の中の妖精を超振動で血煙に変えちまうのかと思って焦ったぜw
これは良い怪人デビュー戦
GJ!
ちょっと続きを投下します
「ふああああああああ!」
「イッちゃうっぅぅううぅう!」
示し合わせたように少女と妖精が大きく全身を痙攣させる。
それは誰の目にも明らかな絶頂だった。
「敵の手でこうもあっさりと絶頂を極めるとは、所詮魔法少女といってもただの牝だな」
「あ……く、ぅ……?」
振動を弱めて声をかけると、宙をさまよっていた少女の瞳が焦点を取り戻す。
だらしなく垂れ下がっていた眉がわずかに力を取り戻したかと思うと、途切れ途切れに言葉を紡ぎ始めた。
「わ、わたしは、は、ぁ……イって、なんてぇ、あ、ひあ……」
弱めたとはいえ股間に振動を受けながらの彼女の言葉は、喘ぎ混じりの情けないものだ。
加えてその言葉のあまりの内容に、私は思わず噴出しそうになる。
あれだけ派手にイッておいて、そんな言葉を誰が信じるというのか。
そう言いかけて、すんでの所で私は言葉を止めた。
あることを思いついたからだ。
「ほう、それは悪いことをしたな」
「……ぇ?」
まさか謝られるとは思ってもいなかったのだろう。
一瞬責められ続けている股間の刺激も忘れてぽかんとする少女。
その様子に私はにやりと笑いながら告げてやった。
「ならば今度こそ間違いなくイカせてやろう」
「あ、ッきぃいぃっぃぃい!?」
再び強められた振動に少女が悲鳴を上げる。
振動強度自体は先ほどまでと同じだが、実際には一度イって敏感になっている体には何倍にも感じられるはずだ。
その証拠に見る見る間に少女は再びの法悦へと坂を駆け上っていく。
「あ、ああああああああ!」
そしてあっけなく感じるほど、すぐさま訪れた2度目の絶頂。
「今度こそイったな」
「イってないっぃ! イッてなんかないんだからぁぁぁぁ!」
今度は振動を弱めることなく問いかけると、彼女は目を白黒させながらも否定する。そうだ。
これくらいで音をあげられてはつまらない。
「あぎぃ、あ、くあ、ああああ、く、ぅぅっぅぅ」
幾度となく痙攣する少女の体。
視線を下ろせば、すでに下着で留め切れなくなった愛液が内腿を伝い落ちているのが見て取れる。
「どうだ? イったと認めれば止めてやるのだぞ」
「あ、あぁあ……」
少女の内心の迷いをあらわすように、大粒の涙をこぼす瞳が揺れる。
さすがに相当参っているようだ。
おそらくこの瞬間少し振動を強めてやれば押し切れるだろう。
だからこそ、私は極わずかに振動を弱めてやった。
それははっきりとは意識できないほどわずかな変化だが、それでも体が楽になったのは間違いないはずだ。
左右に所在なげに揺れていた瞳がぴたりと止まり、とめどなく喘ぎを漏らしていた口元がわずかに食い締められる。
「ま、まだ、よ……、こん、んあっ、ぁ、これ、くらいでぇ」
本人はとしてはぎりぎりのところで踏みとどまったつもりなのだろう。
だが、それすらも私の手のひらの上のこと。
胸のそこからわいてくる暗い愉悦に陶酔しかけた私を引き戻したのは、左手の中から絶叫だった。
「あ、あたしイってるからぁ! だからもうこれとめてぇぇぇ!」
やれやれ、元はただの人間のはずの少女が必死に堪えているのに、妖精の方が先に音を上げるとはな。
これはさすがに罰が必要だろう。
「悪いが私の両腕は連動していてね。
彼女がイかない限り、君のほうも止めるわけにはいかないのだ」
「そ、そんなっ!? 狂うっ! これ以上イかされたらくるっちゃうのにいぃ!
だめぇえ、またイクゥぅぅ」
無論こんなものは今思いついただけの真っ赤な嘘だが、それを判断する術がない妖精は身も世もない絶叫を迸らせる。
「まったく、こらえ性のないことだ。
そんなに早く助かりたいなら自分でも働くことだな」
左腕を動かし、握りこんだ妖精を少女の胸の前まで移動させる。
「なに!? なに!? なんのことぉ!?」
イキすぎて正常な判断力を失っているのか、それだけでは私の意図は通じなかったらしい。
これでは言葉で説明しても理解させるまで時間がかかるかもしれないな。
ならば体でわからせるまでだ。
今までは先端を股間に当てた薬指だけ振動させてきたが、今度はそれに加えて胸の位置にある人差し指も振動させる。
大量のフリルに彩られた少女趣味な衣装。
起伏などほとんどない胸の中心で固くしこっているはずの乳首に振動を叩き込んでやる。
「あっきいいいいいい!?」
股間と胸の2重刺激にまたも絶頂する妖精。
潮と尿の混合物がぼたぼたと私の手の中から零れ落ちていく。
まるで熟れた果実を力いっぱい搾っているようだ。
そこで一旦胸の振動を止める。
それで、私の意図は今度こそ通じたらしい。
「ひああああああああ!」
今度は少女があられもない悲鳴を上げて頤を逸らす。
いきなり胸に吸い付かれたのだからそれも無理はない。
「ごめんリリナちゃん、けどリリナちゃんがイッてくれないとだめなのぉっぉ!」
「あひぃ、いぁ、ああああっ! あ――っあああああああ!」
腹をすかせた赤ん坊のように衣装の上からでもわかるほど勃起した乳首にむしゃぶりつく妖精。
新たに加わった快感に少女もまたなす術もなく絶頂する。
「イった!? イッたよね、リリナちゃん!?」
「イッてない! イッてないのぉ!」
「なんでよぉぉ、なんでいってくれないのっぉ!
ああっ、イクっ! あたしはイっちゃうのにぃぃ」
ここまで来ると少女ももはや理性で否定しているわけではなく、向けられた言葉を半ば無意識で否定しているだけだろう。
それはそれで大したものだが、それが彼女らを永遠に地獄に繋ぎとめておく結果になっているのだから皮肉なものだ。
私としては、望むところなのだが。
以上です
マッサージ師なにやってんのw GJ
幹部昇進支部長就任間違いなし
GJ!
むごいw
腕全体が電マじゃなくて、普通の手で指が震動するのか? いいなそれ
足もそうなら、電気アンマ対決でも無敵だぜ
はじめまして。ここでは初投稿です。
他の方の作品と毛色が違いますが、一応魔法少女です。
全部で6レス予定です。
「マジカル☆ファイト」
20××年、地球は核の炎には包まれなかったが、国家間あるいは大陸間の緊張は高まり、いつ核の戦争が起きてもおかしく状態となっていた。
その様な中で、テフ・ロンは「マジカル☆リングを開発した。このリングは、持ち主の精神力を物質化し持ち主の装備とすることで、従来人ではなし得なかった運動性能、そして魔法攻撃を生み出した。
これだけ聞けば、国家間の戦力バランスを大きく崩しかねない軍事開発なのだが、このリングには二つ問題点があったのだ。
一つは、対生物には魔法攻撃が通用しないということ。魔法攻撃は対物、あるいはマジカル☆リングを着用した人間の精神力にしかダメージを与えられず、地上兵がメインとなる制圧戦などでは意味をなさないものだった。
もう一つ、こちらが由々しき問題なのだが、このリングは女性、しかも齢のいかない処女のみしか使用できないのであった。
当然、少女を戦地に出す、という考え方は一部の国家を除いて望まれるわけもなく、一部の国家の争いでは核の使用が間近に迫っていた。
しかし、そこに目をつけたのが、当時の国連総長であったミズーである。平和主義者であり、軍事兵器を毛嫌いする彼女は、このリングに関して、加盟国家にあることを提案した。
人死を出さず、被害も最小限に抑えられる彼女の提案は、多くの加盟国家に受け入れられ、結果として通常の戦争は起こることが無くなったのだ。
国家間の紛争解決の手段として「マジカル☆ファイト」が生み出されたのは、このような状況下であった。以降、各国は独自のマジカル☆リング開発ならびにファイター養成に総力を注ぐこととなる。
もっとも、表向きは綺麗事の理由で受け入れられていったのだが、裏側では「魔法は精神力にダメージを与える」「ファイターは精神力を物質化した装備しか身につけることを許されない」ということから引き起こされる事象がある。
それによるある種のエンターテインメント性も理由に挙げられることを、マジカル☆ファイトの暗闇として最後に既述する。
−マジカル☆ファイト国際条約−
1:1対1の闘いのみとする。
2:ファイターは、少なくとも国連の定める義務教育ならびに基準をクリアしたものに限る。
3:ファイターの国籍は国連加盟国であればどの国籍でもかまわない。外国籍のファイターでもよい。
4:ファイトはアンチマジックフィールドの張られた、安全に配慮された専用の競技空間にて、決められた時間に行う。競技空間外や設定時間外のファイトを行った国には負担金増などのペナルティが与えられる。
5:ファイターはファイト時はマジカル☆リングならびにマジカル☆リングによって物質化された装備以外の着用を禁ず。その他の着用が認められた場合は失格とする。
6:拳などの直接攻撃は禁止とし、魔法装備による攻撃か魔法そのものの攻撃のみとする。反則時には精神ダメージペナルティが与えられる。
7:精神力が生み出せない状態となるか、気絶、あるいは降参したファイターを敗者とする。
8:複数国家がからむ場合は、状況によってトーナメント方式、リーグ方式を採用する。
9:己の精神・肉体・知性をかけて戦うファイターの少女たちには最大限の敬意を、敗者には慈悲深き慈しみを、勝者には最高の名誉を与えよ。
「はあ、緊張してきたな……」
初陣となるファイトをまもなくに控え、一宮沙樹は緊張を押さえることができなかった。今彼女がいるのはフィッティングルームであり、ここでマジカル☆リング以外の服飾を脱ぎ、精神力を物質化した装備を身にまとう。
ウォーミングアップ用に来ていたシャツを脱ぎ、周りの子よりも遅い春がやってきたふくらみかけの胸を包む淡いパステルカラーのブラも脱ぎ、汗を吸ったスパッツを脱ぎ、そして最後にブラジャーとおそろいのパンティを脱ぐ。
一糸まとわぬ姿となった後、チームディレクターから渡された最新のマジカル☆リングを身につける。ここ数年、マジカル☆ファイトで負けることの多かった日本チームが、威信をかけ、新たなるファイター沙樹専用に作り上げた、世界でたった一つのリングである。
「……練習よりも、重いや」
左腕に、わずかな重み。手首にはめられた黄金色のリングの価値は、彼女が一番知っている。このトーナメントを沙樹が勝つことで、異国の地と化していた、彼女の故郷を取り戻すことができる。彼女の悲願であり、みんなの悲願だった。
今日はその第一歩なのだ。
重い重い左腕を天高く伸ばし、彼女は告げる。
「マジカル☆クロス、チェンジ!」
身体から力とは違う何かが抜け落ちていく代わりに、裸体が光り輝き、彼女の精神力を物質化した装備を身にまとっていく。短めのスカート、ハイソックスにローファー、半袖のブラウスにブレザーは全て、ベース色が白で統一されている。
胸元を飾るリボンが、赤色を放ちワンポイントとなっている。
いわゆるオーソドックススタイル。攻防速、バランスのよいスタイルだ。
最後に頭に白い羽をあしらったカチューシャがつけられ、彼女の右手に一昔前――魔法少女がまだ画面の中の頃だった――アニメーションで使われるような、先に赤い宝石のはめ込まれた白い杖が現れる。
その杖を力強く握りしめたところで、光が消えていく。
変身には何の問題もなかった。あとは、戦って、勝ち続けるだけ。
「一宮沙樹、行きます!」
重たいドアを開ける。刹那、彼女の身体は熱気と歓声に包まれていた。
「青コーナーから登場したのは、チームジャパン待望の新人ファイター、一宮沙樹だあああ!」
会場の至る所に設置されたスピーカーから、実況が熱い声で沙樹を紹介する。呼応して軽く手を挙げると、会場内には轟きが生まれる。
観客の大半は、その“エンターテインメント性”故に男性であり、そのため歓声には野太い声が多く含まれている。だが意外と女性ファンも多い。
前に目をやると、既に反対コーナーには相手選手がいた。名前とかに興味がなかったので、沙樹はまったく覚えていない。ただ、何度か既に勝ち星を挙げているファイターだということは覚えていた。
気の抜けない相手であることは間違いない。
競技空間は50メートル四方、高さ10メートルの空間である。その外を観客席が取り囲んでおり、空席は見られない。
一般的なサッカースタジアムに似た形であるが、ファイター、観客双方の安全性を考慮し、競技空間と観客席や天井の間にはアンチマジックフィールド、そして銃弾をも受け付けない強化プラスティックが張られている。
これは外側からの干渉を受け付けないための物である。
強化プラスティックの遮断により、本来であれば外と中の音や温度、湿度は双方に届かないのだが、各所に張り巡らされた小型マイクとスピーカーにより、中の音と外の音を双方に伝えあっている。
また、温度湿度は専用の強力な空調機器により、同一化を成し遂げている。
このおかげで、外の臨場感、熱気が中のファイターにも力強く伝わってくるのだ。
床面も特殊素材で、普段は一般的なリノリウム床なのだが、高所から落下してきたファイターに衝撃を与えぬよう、衝撃を計算して和らげるものとなっている。
『両者前へ』
実況席の横に座る審判員が、まもなく開始の合図を告げる。言葉通りに前に進むと、相手が沙樹に安っぽい挑発をしてきた。
「あんた新人なんでしょ? かわいそうにね。早速あられもない姿をこの会場でさらけ出すことになるんだから」
「……そうならないよう祈っておきますね」
相手の装備は肌を覆う面積の少ないスピードに特化したタイプだった。
ビキニのような黒い胸当ては、彼女の豊満な胸によって押し上げられ、足の付け根付近からへその下までしか丈のない同じく黒のホットパンツとともに、独特の色香を放っている。
手にしているのはブレードタイプ。接近戦がメインなのだろう。
『それではマジカル☆ファイト、レディーGO!』
高らかに告げられた開戦の合図。国が、少女達が威信その他をかけて戦うマジカル☆ファイトが始まった。
開戦と同時に沙樹は大きく後ろにバックステップし、距離を取った。
スピード型に近距離で打ち合うのは分が悪いためだったが、同時に空いてもつっこんできて、気づけば目の前で大きく剣を振りかぶっていた。
「っ!」
杖を掲げ、剣戟を受け流す。沙樹はそのまま相手の流れた身体に左手を向け、精神力を集中させる。
「フレイム・アロー!」
叫びとともに左手から炎の矢が放たれるが、既に相手の姿はなく、矢はアンチマジックフィールドに消えていった。
「遅いわよ!」
声が聞こえたのは反対側。振り返ることなく逆側に飛んで回避するが、残った右腕に相手の精神力を物質化したブレードが通過していく。
袖の一部は切り取られて消滅し、肩口まで腕があらわになる。そして。
「ひぃんっ!?」
物理的なダメージは沙樹に入ることはないが、代わりに精神力にダメージが入る。
右腕から脳裏に飛んできた“精神的なダメージ”は、沙樹の口から嬌声をはき出させていた。
『おおっと、開始早々一発が入ったああぁ!』
沙樹の声、そして実況に観客のボルテージも上がっていく。
「おまけっ!」
かけ声一発、相手の放った電撃を沙樹はかわすことができず、まともに食らってしまう。
電撃とはいっても、ブレード同様物理的に感電することはないのだが、ブレザーやスカートにはダメージが入り、所々破けて地肌が見える状態となる。同時に。
「いああああああぁぁっっ!!」
身体中に、先ほどよりも遙かに強い“精神的なダメージ”を受け、沙樹は喘ぎ声を漏らさずにはいられなかった。
『いいぞいいぞー! もっとやれー!』
『やれやれ! さっさと相手をイカせてやれ!』
品のないヤジ。一部には喘いだ沙樹を見て股間を膨張させているものもいる。
……これが、マジカル☆ファイトの暗い一面でもあった。精神的なダメージは、性的な刺激となりファイターを襲う。
魔法攻撃を受ける度に装備は消え、やがては少女の可憐な裸体をさらけ出していく。
生まれたままの姿となってしまった後は、魔法を受ける度に、身から外れることのないリングが受けた場所に性的な刺激を与え続け、最後は絶頂にたどり着く。
武力衝突の代わりに、双方のファイターが卑猥な姿を見せ合うことで、互いの国で盛り上がっていた衝突の機運が下がる、という寸法だった。
既に何回も行われており、誰もがその暗さを知っているのだが、止められはしないのだ。各国で性犯罪が下がる、という側面すら持ち合わせていたために、フェミニスト団体からのクレームもない。
被害は最小限……その最小限被害を受けるのが、ファイターであり、彼女たちは辱めを受け、快楽にあらがいながら、自国の誇りや名誉をかけ、戦っているのだ。
「はあーっ、はあーっ……」
荒い息をつきながら、何とか距離を取り沙樹は相手をにらみつける。
電撃魔法で、装備はぼろくなり、いつ裸体がさらけ出されてもおかしくない状態だった。
おまけに、直撃を受けたときに軽く絶頂を迎えてしまい、精神力を物質化したパンティも、生暖かい液体で濡れぼそっていた。
「祈りは通じなかったみたいねえ。降参すれば、それ以上恥ずかしい想いをすることもないわよ?」
「誰が、降参、するもんですか」
「ふーん。まだまだ感じ足りないんだ。ならお望み通り、もっと感じなさい!」
刹那、相手の姿はかき消える。足音から、沙樹は相手が高速に自分の周りを移動していることを感じ取っていた。
(さすがに見えない、か……でも近距離がメイン、なら!)
その後に来るであろう快感に対して覚悟を決め、足音を聞きながら沙樹はタイミングを計る。
(今っ!)
「リフレクトシールドっ!」
「くうっ!?」
飛び込んできたところを見計らい、シールドを全方位に展開する。
いくらか精神力を使う上に、多少なりともダメージが入ってくる防御技だ。
背中側からの攻撃だったので、背筋を刺激がかけ上っていくが、耐えられるレベルだ。
反対に相手は反射ダメージを食らい、思いっきりのけぞっていた。沙樹はその隙を見逃さない。
「フレイム・アロー!」
先ほどはかわされた炎の矢を、今度は魔法装備のある胸部に直撃させる。
「ひいぃぃっ!!」
スピードタイプの弱点は装甲の弱さである。あっさりと装備を失い、相手のその豊満な胸が丸出しとなる。
今の刺激で、乳首も自己主張の激しい状態となっていた。炎の矢の余波でホットパンツにもダメージが入り、股間の部分は濡れ始め、相手の太股に透明な液体が伝う。
スクリーンには、そのアップが映し出され、スタジアム内にさらなる歓声が轟く。
沙樹は欲望にまみれた歓声をもろともせず、追撃のためにさらに手をかざす。
「フレイム・シュート!」
声と同時に三つの火の玉が現れ、まだ動きをまともにとれない相手の両胸、そして股間へと直撃させる。
魔法防具のない部分は、リングがダメージを変換し、直撃した部分への性的刺激に変える。
防具に覆われていない胸部、しかも敏感な状態となった乳首に直撃したのだから……
「いあああ、なんてね」
「っ!?」
気づいた瞬間には、沙樹は相手に背後を取られていた。
「何回も戦っていれば、多少は耐えられるのよっ!」
「ぃやああああああっ!」
剣戟が右肩から胸、腹部を通り、股間へ通り抜けていく。
一瞬にして装備は破れ、ブレザーとスカートは消え去り、ブラウスの前がはだけ、ブラジャーは胸を隠すことをやめ、パンティもまた切り取られ、身を覆う機能を全て失っていた。
まだこぶりな胸、薄ピンクの乳首、そして生えそろっていない陰毛まであらわになる。
『おおおおお!』
観客のどよめきは、沙樹には届かない。破れた分だけ、直接ダメージも入るのだ。快楽に支配される身体をなんとか動かして、追撃を避けようとするが、
「逃がさないわよ!」
「ひぃぃぃいいいいっ!」
さらに背後からの一撃を受けて、沙樹はあらわになった股間から大量の愛液を吹きだしてた。
『いけいけー!』
『もっと見せろ!』
『喘ぎ声あげろよお!』
観客の声ですら、沙樹にはダメージになっていた。
先ほどの攻撃で、身を守る術はなにもない。
杖でなんとか立ち上がってはいるものの、度重なる快感に目はうつろになり、潮を吹いた股間からは、まだ透明な液体が足を伝って流れ落ちていた。
「ふふん。新人だから仕方ないのよ。そのうち耐えられるようになるかもしれないけど、今回は私の勝ちね」
相手の言うとおりの状態だった。ほぼ精神力はなくなり、あと一撃受ければ快楽の渦に引き込まれ、失神してしまうだろうと沙樹は感じ取っていた。
(でも、私は、負けるわけには……!)
脳裏を、今は奪われている故郷の光景が横切る。
(あそこを取り戻すために、私は、勝たなきゃ……!)
相手の呪文詠唱が聞こえてくる。一撃でしとめようと、威力の高い呪文を唱えているようだ。
だが、身体はまだ動かない。それどころか甘い痺れに支配され、あの呪文を受け入れて、さらなる高みにのぼりたいと主張している。
(ダメ……私は、勝つ!)
うつろな目が見開かれたのと、相手の呪文が完成し特大の雷撃の直撃を受けたのは同時であった。
「いいいぁああああああああああっ!!!」
リングが変換したダメージが全身を駆けめぐる。
(耐えろ! 耐える! 私は勝つ!)
ともすれば気を失ってしまいそうな快楽の中、気合いで沙樹は叫ぶ。
「トランス☆フォーム!」
刹那。彼女の身体をむしばんでいた電撃は消え去り、より強い光がスタジアム内の全ての人間の視力を奪い去る。
「な……っあああひいっ!」
もしサングラスがあったなら、勝ち名乗りを上げるつもりだった相手の表情が驚き、そして快楽におぼれるのが見えたであろう。
あふれんばかりの魔法の光が消え去ったときには、元の魔法装備を身にまとった沙樹がそこにいた。
「な、なんで、今の魔法が直撃して、耐えられるわけなんてないのに!」
「ごめんなさい。企業秘密です」
一言謝った後、沙樹はそのまま杖を天高く掲げる。
「スター☆ライト☆ランサー!」
チームジャパンのマジカル☆リングに残されたギミック。それは性的快感を精神力に逆変換するものだった。
性的快感が大きいほど効果が高いが、ある程度の快感でないと変換できず、失神の危険性も高いギミックである。
沙樹は見事に耐えきり、変換できたのだ。身体を蝕んだ甘いささやきはもうない。
残った、というよりは新たに生み出した精神力全てを注ぎ込み、先ほどの光よりも強い光を、今度は相手を狙い、解き放つ。
光の槍の名を冠したその魔法は、呆然としたままの相手の全身を貫く。そして。
「ひゃあああああああぁぁああっ!!!」
後に残されたのは、裸になって白目をむき、床に仰向けで倒れ込み、股間から大量の愛液、さらには黄色い液体を吹き出して動かない相手の姿だった。
審判が白旗をあげ、決着。
『勝ったのはぁ、チームジャパン、一宮沙樹ぃぃ!!』
どどどと地鳴りのような歓声が鳴り響く中、沙樹は身体を隠すことも忘れ、小さく腕を突き上げた。
翌日の新聞には、そのガッツポーズ姿と、そして『チームジャパンが生み出した奇跡の逆転劇!』のタイトルが踊っていた。
だがこれは一回戦。彼女のみだらな闘いは、まだまだ続く。
終わり
以上です。
短めの文章でのお目汚し失礼致しました。
GJ!続きに期待
なんという○ンダムファイトw
こういうのもなかなかいいね
>>217 GッッッッJ!!!!
しかしこの大会って各国威信がかかってるから結構裏ではえげつない事やってそうだよねw
義務教育履修記録をでっち上げた、生肉かじってるような野生育ちの戦闘力が高い褐色娘とか出てきたり
拳の先に魔力力場を発生させてぶん殴ってきたりするような
これはいいガンダムファ・・ゲフンゲフン。
GJと言わざるを得ない。
負けた国の魔法少女ってやっぱり観客とかお国もとの国民とかにお仕置き輪姦とかされちゃうんだろうか?
>>222 つ 処女専用
まぁ失格とか終了後どうなるかは保証の限りじゃないw
中古にされちゃった魔法少女って考えるだに悲惨な境遇になりそうだな
代表だった時は国を挙げてアイドル気分でちやほやされていい気になってたのが、
なんの力も無くして捨てられスラム街とかに落ちぶれて肉便器とかにされる…
好成績を残して英雄のまま恋人とかに抱かれて寿引退して次代の魔法少女のコーチとかになる者とかとはっきり明暗が出るね
まあ話とかではそんな落ちぶれて娼婦やってて飲んだくれてたりするスレた元凄腕の魔法少女のお姉さんが
コーチになって誰からも期待されてない弱小としてのスタートとかがありがちなんだが
>>218-224で、考えてた話とか設定に妄想分がやたらプラスされました。
単発ネタだったんだけども、一応続きで考えてたそこそこ分量ある話があって、
結構暗い方向だったけども、中古やら年齢上回った後やらまでは考えてませんでした。
悔しいので続き書きます。全部完成してからになるので、いつになるかはわかりません。
期待せずにいてください。ありがとうございます。
なんか一人の戦士の心に火を灯しちゃったみたいだなw
227 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 00:30:34 ID:E9A9UwdG
別人だけど、マジカル☆ファイトで話を考えた……のだけど……
ちょっぴり勝利を重ねて素人から脱却したつもり新米+α魔法少女と、
「こんなの魔法少女じゃない!残虐ファイターだ!」
しかも設定ちゃぶ台替えし、血で血を洗う戦場で大量虐殺者(魔法で)
との、一方的&蹂躙バトル、「これは戦闘とは呼べませんな。一方的な虐殺だ!(死なないけど)」
って需要あるのだろうか?
創作への意欲で興奮してるのは凄く伝わってくるんだがもう少し文章に脈絡があると助かる
あとそこまで人様の設定をブン投げるなら自分の作品世界としてクリーンナップした方が良いと思う
>>227 悪いがこのレスを見るだけでお前さんが文章を書けない人間だと確信した。
こんな魔法少女はいやだ!
対妖魔組織に協力して大いに勝利に貢献。ただし貴重なサンプルなので一度も戦闘に参加させてもらえない。
そこは検査と称していろいろされるべきだろう
ベイビーエンターテインメントよろしく拘束ベッドに開脚で固定され、
自律蠕動形媚薬スライムローションで隈無くテカテカコーディネートされた欲情ボディを
延々と快楽耐久テストに饗されるオリジナル魔法少女
233 :
名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 18:40:02 ID:Ip3ow65N
魔法少女関係ねぇですw
いやいやwその貴重なデータが次代の量産型魔法少女に反映されて、ちょっとの媚薬なんかでは
びくともしないエリート連中を送り出す事に繋がるんだよ
人間界出身の魔法少女で固められた武闘派魔法少女集団。
自分達の世界は自分達で守るべしを理念に魔法の国出身の魔法少女を弾圧している。
その裏では捕らえた魔法少女を利用した非合法な生体実験、触手生物達との密約などその影は深い。
かつて活躍した魔法少女達も今や各々全寮制の女子校などに幽閉監視されて動きを封じられている始末。
そんなある日失意の中怠惰な日常を送るかつての英雄少女の元に、数々の網を潜り抜けた魔法の国のマスコットが助力を求めてやって来る…。
しかしかつての陵辱の日々を思い出す少女の歯切れは悪い。
少女「…でも私なんか今更何も…」
マスコット「そんな情けない事を言わないで下さい!あなたは僕たちの英雄だったのですから。
せめて本棚の辞典のカバーの中に呪文書を隠してあるぐらい言って下さいよ!」
少女「そんなエロビデオ隠す中学生じゃあるまいし…」
そんなこんなで未だ未熟なルーキー使い魔とかつて英雄今やロートルの魔法少女コンビが自分達以外は全て敵の超劣勢な中で立ち上がる!
こういう話へと繋がる重大な事件だったんだよ!?
上げ
236 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 23:41:12 ID:AUQ2OKhd
失敗したw
>>234 ちょwwwそれなんて機動戦士Zガンダムだよwwwww
ろくでもない変身の仕方:
少女がぬいぐるみを掴むと、なんとも生暖かい。確かにこの中には生き物が入っているのだと改めて実感したのだろう。
ここから先はとても口も目も開けてられない。だがやらないと…
ぬいぐるみのチャックを一気に引き下ろし唇を開くと、手の中の生暖かさがいきなり口に飛び込んで来た。
(噛まない噛まない)
彼女が口を閉じる衝動と戦う数秒の間に、(星の精)は頭まで無事に口内に潜り込ませた。その尻尾は既に食道まで達している。
気道はきちんと確保。手馴れた物である。
頭の触手は少女の舌を弄るように絡みつき柔らかく締め付け、短い触手に覆われた体は食道の中で最適な位置を求めうごめき続ける。
これではフレンチ・キスとディープスロートを同時にやらされてるのと同じである。
もちろん、少女には人間相手にどちらの経験も知識も無いが、今日が3度目になるこの刺激に少しずつ快感を覚えているようだ。
「第1シークエンス終了。第2シークエンスに移行、全シークエンス終了まで3分」
(星の精)と完全に同調が取れ一つの生物「星間魔法少女」になるまで、少女は口内を生暖かい肉塊で犯され続けるのだ。
必要以上にエロくていいな。だがこれでは口が犯せないのか
>>238 それ魔法を使う度に何か大切なモノが削れちゃわないか?具体的にはSAN値とかw
まあそのうち(負けてなきゃ)処女のままあんな代物咥えて逝く様になるんで、ある意味SAN値に影響が出た証拠かもねw
逝ってても全然問題ないです。魔力は上がってるしコントロールはなまこの方でやってますし。
元ネタは
>>240さんの想像してる通りですが。
242 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 00:47:28 ID:rob1Yz8p
あげ
>>237 金髪の赤い魔法少女が一般人に「貴女からは平和なインテリジェンスを感じられない」とか言われちゃうんだな
悪い魔法少女に、お仕置きセックス。
246 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 17:03:15 ID:Iny6C9Ax
あげほす
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´Д` ) < 災難キマスタ!!
/, / \_______
(ぃ9 |
/ /、
/ ∧_二つ
皆様、長期間放置して誠に申し訳ございません。
第四話を投下いたします。間が空いたので憶えて頂けてるでしょうか。
──これまでのマスクドライダー竜王!!
プロフェッサー「我等が王よ、これから貴方様は6人の魔法少女を犯していかなければなりません」
灰の魔女「竜王……!貴様によってこの世界の魔法少女も壊されてしまった!」
魔法少女「竜王!?話は聞いています、魔物め!」
竜王「魔法少女……世界か……」
嘘はさておき。
灰の魔女によって仕組まれた6人の魔法少女バトル。
勝ち残れば最強の魔力を手にすると言われているが、実はより強靭な魔力を集めるための魔女の姦計だった。
知った上で戦いに身を投じる魔法少女、己の願いの為に命をかける魔法少女、戦いを止めたい魔法少女。
残る魔法少女は、4人。
【主な登場人物】
タツヒト:魔物達の王。人間の血が半分混ざってるくせに存外容赦ない竜王様。
ヴァルキナス:先代からの重臣。王の代理人。一応、席順はナンバー2。ここまで出番なし。
プロフェッサー:兵器開発・人造魔物開発・ドーピング等、お約束のマッド研究者。王の側近として雑務もこなす。なにげに激務。
高瀬悠里:17歳。主要武器は剣。元々魔法を使えたこともあって、素質は充分。胸はあまりない。封印魔物はザバット。シンボルカラーは黒。
水瀬泉:15歳。悠里の一学年下。現時点では最弱の魔法少女。恐らくはロリ体型。封印魔物はなし。シンボルカラーは純白。
桜田美野里:18歳。泉の二つ学年上。主要武器は二丁拳銃。長期入院している妹がいる。災難シリーズではものすごく珍しいモデル体型。封印魔物はホルニッセ。シンボルカラーは黒黄。
本名未詳:12歳。蛇の人をけしかけたり桜田の妹を狙ったり、何かと外道。本人曰く、とても強いらしい。間違いなくロリ体型。封印魔物はブルムベア。
灰の魔女:年齢不詳、外見は超絶ロリ体型。悪の根源。
※注意事項:相変わらず陵殺バンザイで後味悪いので苦手な方はご注意。
発砲音が立て続けに響く。
揺れる空気。
木々が砕け、葉が千切れ飛ぶ。
黒い風が駆け、白刃が宵闇にきらめく。
風切り音と共に、小枝が断たれる。
小雨が降り始めた森の中で、
二丁の銃を手にした黒黄の魔法少女と、一振りの剣を構える黒の魔法少女が戦っていた。
【ある魔女がもたらした災難 第4話:撃剣】
『 HAMMER BURST 』
『 Flush Move 』
6発の発砲音がほとんど一瞬で連なった。だが、確実に高瀬悠里を狙っていたはずの射撃は、かすりもしない。
悠里は跳躍する。高速機動。
再び発砲音。急停止した悠里の前に着弾。
「正確な射撃だな」
容易には接近できないとみた悠里。
横に跳ぶ。桜田美野里の視界から一瞬消える。
ダイヤルをひとつ回した。
『 Thunder Rage 』
左掌から雷光が奔る。
「ッ!」
スバ抜けた反射神経を持つ美野里でも、神速の雷を回避できなかった。全身を突き抜けた電撃に動きが止まり、蹲る。
『 Final Slash 』
ダイヤルを勢いよく一回転させた、悠里の剣が輝き始める。
剣身を覆う魔力の光が伸びる。長大な剣をなったそれを振りかぶり、悠里は跳んだ。
『 HAMMER of DAWN 』
今度は悠里の動きが止まる番だった。
蹲る美野里の魔力が爆発的に膨れ上がる。
銃口に集束された光が、地に向けて放たれる。
「うわぁあああッッ!!??」
地表が抉り返され、暴風が突き抜ける。軽い悠里の身体もその中で翻弄された。
辛うじてバランスをとり着地する。そのこめかみに、銃口が突きつけられた。
「私の勝ち、だな」
冷たい目で見下ろす射手。
「流石、魔法少女を一人食っただけあって、大したものね」
皮肉というには刺々しい言葉にも動じる色を見せない。
「君もやるようだが、ここまでだ」
「さぁて……ね」
僅かに右手を浮かせる。
「動くな!」
ぐい、と銃口を押し付けた。
「君は負けた。諦めるんだ」
「嫌よ」
バサリという物音と共に、美野里の視界が激しく横にブレる。黒いものが横切った。
「魔物……いつの間に喚んで……!」
素早く後ろに跳んで間合いを取ろうとする。
「させない!」
ダイヤルを回す。
『 ZAN-BAT Form 』
コウモリ型のザバットが悠里の左肩に取り付いた。光に包まれる。
そこには、背中に黒翼を背負い、左腕を魔物と一体化させた黒い魔法少女の姿があった。
飛ぶ。
「速い!」
連続する発砲音。それら全てを潜り抜け、黒黄の魔法少女に迫る。
「接近──」
全ての弾丸はかすりもせず、悠里は美野里の前に立つ。
「──したら、勝てると思ったか?」
ガンナーは慌てていなかった。
悠里の剣が煌く。美野里の身体が回転する。
発砲音。
振り下ろされた剣を射撃で弾く。同時に、ムチのようにしなる蹴撃が悠里の左腕を、
捉えきれない。
一瞬で姿を消し、背後に回りこみ、
打ち下ろしの斬撃、
半身で回避する美野里、
その銃口が向けられた、
またも、悠里の姿が消える。
(まだスピードがあがるのか!目で追いきれない……!)
発砲音。斬撃を弾く。
決定打に欠けるのは悠里も同じだった。
(クロスレンジでも力負けしてる……今はスピードで撹乱できていても、一回捉えられたらそれで終わってしまう!)
一度離れ、両者は構え直す。
「……強いな、高瀬悠里」
「貴女もね、桜田美野里」
急機動、急制動を繰り返した悠里の肩が微かに上下している。ギリギリのところで斬撃を弾き続けてきた美野里も同様だ。
「一つ訊いてもいいか」
銃を構えたままで問う。
「何故君は戦うんだ?この力、余程の想いがなければ発揮できないだろう」
「何故戦うかって?バカなことを──」
言いかけて、やめる。
「……あんたは妹を救うためとか言ったわね。あの魔女が、本当に助けてくれると思うの?」
「まさか。あの女狐は最初からアテにしていない。しかし……」
軽く目を逸らす。
「全ての魔法少女を倒せば、膨大な魔力が手に入る。これは本当のようだ。その魔力があれば、どんな魔法でも使うことができるかもしれない」
「随分と分の悪い賭けじゃない?そんな不確かなものなんて」
「他に手が無い。……さあ、私については話したぞ。君はどうだ」
促され、悠里は。
「別に、大したことじゃないわ。ただ倒さなきゃならない相手がいるだけよ」
「復讐か。その想いの激しさからして、そうだろうとは思ったが」
「……以前私が居た街で、大規模な魔法少女掃討作戦があった。本当は私が魔法少女として……いや、別にアンタには関係ないことよ」
「そうか」
再度、銃を構え直す美野里。
「悪いが、私は譲れない」
「生憎、私もよ」
悠里も剣を構え直す。
「その想いを踏み越えてでも、前に進む」
帰宅の途につく竜王主従の足が止まった。
「王、どうやらまた魔法少女同士の戦いが起こったようです」
「よくもまあやるもんだな。彼女達に横の連携は無いと聞いていたが、青のメイガスが聞いたら泣くぞ」
「魔女の計略もあるようですし、それに適した資質の持ち主を選んだのかも」
「まあ……捨ておいていいだろう」
そう言い放ち、再び歩を進めようとした瞬間。
「離れていろ」
「御意」
巨大な魔力弾が叩き付けられた。木々がなぎ倒される。
「逃さないわよ竜王!!」
「また君か」
些か溜息混じりのタツヒト。その視線の先に、黒いゴシックドレスに実を包む魔人の姫君の姿があった。
「今日という今日は貴方を倒す!覚悟しなさい!」
「まるで狂犬だな。破焔、ちゃんと躾けておいてくれないか。……と言っても聞こえないよな」
『(……いや、聞こえてる。ティートが迷惑かけててスマン。この身体じゃ返事のしようもないが……)』
「悪いが、君に構ってやる暇はない。また今度な」
ひらひら手を振って背を向ける。そに態度にティートは激昂した。
「ま、待ちなさーい!むむ、邪険にあしらわれるとは……ならば貴方の視線を釘付けにする!篤と見なさい、私と破焔が紡ぎ出す奥義を!」
『お、おい待てティー……』
「 ユニオン!!! 」
姫君と契約器である大鎌『破焔』が光に包まれ、集束する。
「融合したのか……確かに、大した魔力だ」
竜王が向き直る。
「我等が王、こんなこともあろうかと、新しいベルトをお持ちしております」
どこからかアタッシュケースを持ち出すプロフェッサー。
「お前本当に何でもアリになってきたな」
プロフェッサーからベルトを受け取り、装着する。
「変身」
『 Masked Ride RYU-OH 』
今までとは違う姿に変身する竜王。
「……プロフェッサー、お前、コレ……」
「さぁ、今こそ新しいお力を見せ付けてやるのです!」
「……大体わかった」
腰のホルダーからカードを一枚取り出す。
そのカードには、にこやかに微笑んでいるプロフェッサーが描かれていた。
バックルにカードを通す。
『 Final Form Ride P・P・P・Professor 』
おもむろにプロフェッサーの後ろに立つ竜王。
「ちょっとくすぐったいぞ」
「王、何をなされます!……アーッ!!」
プロフェッサーの絶叫が響き渡った。
黒翼の魔法少女と、双銃の魔法少女の戦いはまだ続いていた。
その情景を遠くから眺めている影。
「うーん、やってるやってる。二人ともなかなか強いなあ。でも……」
腰掛けて足をブンブン振っている仕草が子供らしい。というか、その少女は十代前半にしか見えない。
「あたしよりはずっと弱いんだよなー。別に人質用意しなくてもよかったかなー」
振り返る。
そこには、熊のような大柄の魔物に口を塞がれ、がっちりと抱きすくめられた桜田美土里がいる。
突如として振って湧いた非現実的な危機に、思考が追いつかず呆然としている美土里。
「じゃー、あの二人を片付けてこよっか。飽きたし」
たんっと立ち上がり、歩き出す。
「ブルムベア、その子は好きにしてていいよー。ただし、死なせない程度にねっ」
無邪気な笑顔からの無情な言葉を受け、ブルムベアと呼ばれた魔物がグルル、と上機嫌そうに唸った。
「むっ……ふぐ……」
遠ざかる小さい背中に手を伸ばす美土里。その華奢な身体が引き倒される。
「あッ……痛……」
穢れを知らない瞳に一杯に映るのは、彼女にとって冗談としか思えない熊の魔物。
<グマァ……>
ニタア、と笑ったような気がした。
次の瞬間、パジャマを胸元から引き裂かれた。
「ヒッ!?」
膨らみかけの胸があらわにされる。
反射的に両腕で隠そうとした。
その細腕を、毛むくじゃらの魔物の腕が掴み、剥がす。
「い、いや……たすけて……おねえちゃん……」
ガチガチと歯が噛み合わない。
ただ、わけもわからず姉を呼んでしまう。
びり、と布を裂く音がした。
その方を見る。幼い秘所が、外気に晒されている。
そこへ、何なのか理解できないものが突きつけられていた。
いや、理解したくなかったのかもしれない。とてもそこへ挿れる大きさのものでは──。
「いっぎ……!」
めり、と先端が押し付けられた。
万力のように、じわじわと入り口をねじ開けて。
「やだ……やだやだ助けてよおねえちゃん……!!!」
非力な身体をよじらせ逃れようとするが、びくともしない。
そして。
<グマッ!!>
「あぎぃぃぃぃぃっっっ!!!!」
未通の秘裂を割り、熊魔物の生殖器が一気に押し込められた。
「いだい、いだいィイイイイ!!!おねえぢゃんだずげで、だずげでええ!!!」
泣き叫ぶ獲物の反応に喜んだブルムベアは律動をはじめた。
一突き毎に、少女の身体が痙攣する。危険なまでに。
「がヒッ!!はぎッ!!ぎゃ、おぎィ!!!おねえぢゃ、おねえじゃああ!!!」
心臓の拍動が異常なまでに早くなっていく。
魔物の責めは、桜田美土里の生命力を急速に削っていった。
発砲音と続く金属音。
「つっ……」
一閃を弾かれた高瀬悠里がたたらを踏んだ。
素早く第二射を放とうとする桜田美野里だったが、狙いを定めるより一瞬早く悠里が後方に飛ぶ。
(どうしても一撃が入らない……!)
と、二人とも焦っている。さてどうやって崩すか、ひとつ息をついたところへ。
「どうしたのおねえちゃん達、もうおしまい?」
場違いなほどに陽気な子供の声。
同時にそちらを見やる魔法少女二名。
「あたしと遊んでくれるかな?」
近づいてくる少女の腕にバトルマギアが装着されている。
「この子、魔法少女!?」
美野里が銃口を向けた。
少女が、ダイヤルを回す。
「変身」
魔力の渦。
思わず二人の魔法少女が目を瞑る。
「じょ、冗談じゃない!こんな時に新手かっ!」
悠里が焦るのも無理はなかった。感じられる魔力が恐ろしく強力なのだ。
「えと、はじめまして、おねえちゃん達。あたしは神村綾音。それじゃ、さようなら」
フリルの付いた可愛らしいコスチューム、スカートは膝丈で白いニーソックスが未発達な脚に眩しい。
細腕に握られた「魔法少女らしい」ステッキが軽く振られた。
瞬間。
轟音と共に魔力の奔流が突き抜ける。
「やばいっ!!」「くそっ!!」
全力で跳ぶ二人。直撃こそ避けられたものの、余波で吹っ飛ばされる。
「結構逃げ足速いんだ」
発砲音が何発か聞こえた。桜田美野里が反撃したが、全弾見えない壁に弾き返されている。
「そんなんじゃあたしに触れることもできないよ」
音も無く悠里が飛ぶ。上空から逆落としの急襲。
「うーん、それも、だめ」
やはり神村綾音に届く前に、見えない壁にぶつかる。
綾音のステッキが一閃する。
「!」
素早く後ろに跳ぶ悠里。半瞬遅れて、彼女が居た空間を光条が貫いていた。
「判断はいいね、コウモリのおねえちゃん」
「このクソガキ……!」
その瞬間、綾音の表情が変わる。
「今、なんて言ったの?」
ステッキを掲げた。
無数の魔力弾が少女の周囲に発現し、
「なんて言ったんだっけ?」
暴れまわる。
「うそっ……!」
四方八方から魔力弾が悠里に襲い掛かる。もはや反撃どころではない、彼女は逃げ回るので精一杯だった。
「ほらほら、頑張って逃げないと」
徐々に追撃が激しくなってくる。明らかに弄んでいるのが悠里には腹立たしいが、回避に専念することしかできない。
一発が脚をかすめた。
「しまった……!」
一瞬バランスが崩れる。そこへ、大量の魔力弾が殺到。
「な、舐めるなぁぁああ!!」
『 Final Slash 』
ダイヤルを勢いよく回し、魔力を帯びた長大な剣を振りかぶる。
「はぁぁあああああ!!!!」
回避機動しながら次々魔力弾を叩き落していく悠里。
『 HAMMER BURST 』
援護射撃が入った。悠里の死角に入っていた何発かが弾け飛ぶ。
「高瀬、こっちだ!」
声がした方に飛ぶ。
瓦礫の下に桜田が身を隠している。悠里もそこへ潜り込んだ。
「い、いい所に隠れてるわね……!」
「減らず口を叩けるならまだ大丈夫そうだな」
ひと息つく。
「で、どうする?ありゃ本当に強いが」
「あんたの……なんだっけ、ドーンハンマー、あれならバリアを破れるんじゃない?」
「フルパワーで撃たなければならないが……それだとチャージタイムに時間が要る。ついでに直撃させる必要もある」
そこで会話が途切れた。
一度目を見合わせ、二人同時に背ける。
「……あー、今すっごい嫌なこと考えたわ」
「奇遇だな、高瀬、私もだ。気が合うな」
「冗談」
少しだけ笑ったように見える。
すぐに表情を引き締めた。
「ちゃんと当てなさいよ。この私が囮なんてガラにもないことやるんだから」
黒の魔法少女が、ダイヤルに手をかける。
『 Final Slash 』
更に一回転。
『 Ignition 』
徐々に雨脚が強くなる中。
飛び出す。
「あ、まだいたんだ。逃げたのかと思ったー」
綾音がステッキを振る。再び無数の魔力弾が生成された。
「チョロチョロとロボロフスキーハムスターみたいに逃げ回られるのも鬱陶しいし、もう死んでね」
「二度も食うかよ!」
高速で魔力弾の間隙を駆け抜けていく。
美野里は精神を集中しはじめた。チャンスは一度、絶対に外せないのだ。
「へえ、流石に早いんだ……ちょっと面倒。じゃあ、こういうのはどう?」
くるりとステッキを一回転させる幼女。
「まじかるマイン〜みんな吹っ飛べア・ラ・モ〜ドッ」
悠里を追跡していた魔力弾が急停止し、
「……まずッ!」
弾けた。
無数の爆発が連鎖する。その中に消えていく黒の魔法少女。
「まずは、一人っと」
ひらりとフリルのスカートを翻らせ、綾音が無邪気に笑う。
「で、そこの銃使いのおねえちゃんは、何を企んでいたのかな」
ステッキを残ったもう一人に向けた。
勝ち誇った顔で一歩進む。
「まあ、どうでもいいよね。奥の手を使うこともないみたいだし、死んじゃえ」
再び魔力を集中させたその瞬間。
「高瀬、今だ!」
桜田美野里が叫ぶ。
土煙の中から、高瀬悠里が飛び出す。
左腕の増加装甲や背中の黒翼、コスチュームの外装が外れ、身軽な姿になっていた。
「こいつ、あの一瞬でキャストオフして……!」
綾音がステッキで足元を叩く。すると、土中より大蛇のような魔物が姿をあらわした。
「スネークス、死んで私の盾になれ!」
「あれは……蛇女の魔物……!」
驚愕の美野里をよそに、悠里めがけて特攻する蛇。
だが、届かない。
キャストオフした悠里は先刻より数段早くなっていた。たやすく蛇の突撃をかわすと、魔力の光を帯びた長剣を振りかざし、綾音に斬りかかる。
「ちっ!」
ステッキを横に構えて斬撃を受け止める。重い一撃に足が止まった。
「いい腕だ、高瀬悠里!」
「誉めてないで早く撃て、桜田美野里!」
『 HAMMER of DAWN 』
美野里の銃口に巨大な魔力が集束していく。
「一発逆転狙ってたんだ…!」
小さな魔法少女が身を翻して逃走に入ろうとした。その腕を悠里が掴む。
「おっと、逃げるなよクソガキ」
「てっめ……!」
振り払おうとするが、十代前半の少女の腕力では振りほどけない。
ならば魔力で、と思った刹那に。
桜田美野里が、トリガーを引いた。
「ちょっと……!道連れにする気!?」
悠里は答えない。酷薄な笑みを年下の少女に向けているだけだ。
凄まじい魔力の奔流が二人に殺到してきた。
それが魔法少女達を飲み込む瞬間。
「ごきげんよう、お嬢チャン」
冷たい一言を残し、神速を活かして一瞬で離脱。
残された神村綾音を魔力の渦が包んだ。
魔人の姫君を撃退したタツヒトは再び魔法少女バトルの現場に向かう。
先刻の戦いそのものは大したことはない。
ゲル状に溶けたプロフェッサーを盾にして、ティートの攻撃を全て無効化。
ただの一回の反撃で融合は解けてしまい、魔人の姫君は敗走したのである。
(破焔ならば、プロフェッサーシールドの対処も簡単に見破れただろうにな)
優れたパートナーを持ちながらその力を生かせていないティートに些か失望を禁じえない。
自分を仇として激しく憎むのはわかるが、今少し理性的な戦いを期待してもよいはずではないか。
その思考が不意に中断された。地上に見知った顔を見つけたのだ。
「あれは……」
その人間の女性は茫然自失といった態で公園のベンチに座り、雨に打たれている。
タツヒトがよく知るその人は、
「どうしてこうなったの……」
誰に聞かせるでもなく、呟いていた。
「お嬢様達のお力にもなれず、魔女の甘言に乗せられて、また魔法少女達を不幸にしようとしてる……私は、何をしてきたの……」
「流した涙はいつかは乾く」
いつの間にか、滝川裕子の前にタツヒトが立っていた。かつて恋人だった女性の頭上に傘を差し出している。
「大切なのは、これから何を為すかだ」
「……竜仁……さん……」
かつて恋人だったその名を口にてはっと表情を変える。
「……やめて下さい、私と貴方は敵のはずです。それとも、私を笑いに来たんですか?」
「いや、ただの気まぐれさ」
軽く肩をすくめる竜仁。
「私としては、このまま君が戦いのない世界に生きてくれれば願ったりだが……」
それでは裕子が精神的再建を果たせない、とまでは流石に言えない竜仁である。
足抜けするには、裕子は深く関わりすぎた。それを認めざるを得ない。
「……この先で魔法少女同士が戦っている」
そんなことを口にしてしまう。
「……まさか、私の」
「……」
竜王の沈黙は肯定だった。
「私は灰の魔女と戦う。魔物達の王としての立場もあるが……何より、あの女狐のやり方が気に入らない」
彼は背を向けた。
「戦いのない世界に戻るも、魔女に一矢報いるも君の自由だ。私は何も奨めはしない」
その言葉こそが、裕子のこれからの行動にある方向性を与えることになるのである。
一面は荒れ放題となっている。
立っていることが現在判明しているのは二人。
外装が剥がれて奥の手まで出尽くした感のある黒の魔法少女と、魔力がほぼ底を付いたように見える黒黄の魔法少女。
二人とも魔力を酷使しすぎて、感知が働かない。
「やった……か?」
徐々に土煙が晴れていく。
その向こうに。
「……ぜー……はー……ぜー……がっは!」
全身のコスチュームがボロボロになり、肩で息をする神村綾音の姿があった。
「……あれを喰らってまだ立っていられるのか」
「だけど、もう一押しで倒せるわ」
最後の一撃を加えんと、共闘する魔法少女達がそれぞれの得物を構えた瞬間。
「あ、あれを見なさいよッ!!」
慌ててあらぬ方向を指差す綾音。
「今更見苦しいぞ」
悠里が前に出る。
「あ、あの子がどうなってもいいの!?」
「あの子?」
悠里と美野里が同時に指差す方を見た。
美野里の表情が、微速度撮影するかのように変わっていく。
「美…土里……?」
視線の先では、彼女にとって最愛の少女がいる。
熊魔物に抱きすくめられ、
衣服を破られ半裸にされ、
未成熟な秘所に、凶悪な生殖器を突き立てられた姿で。
「おい、お前、何やってんだ……」
覚束ない足取りで妹に向かって歩き始める。
「美土里は、体が弱いんだぞ……そんなことしたら死んじゃうだろ……」
手にする銃がカタカタと震えている。
美土里は、既に虚ろな眼で呻き声をあげているだけだった。
この時。
高瀬美野里は元いた位置から少しずつ移動している。
猫のような足運びで綾音に奇襲を加えようと、更に動いた瞬間。
「待て!」
するどく綾音が叫んだ。
「動くと、こいつの命はないよ!」
もはや三下といっていい陳腐なセリフを黒の魔法少女は笑った。
「悪いけどさ、私その子のこと知らないのよね。……無駄よ」
「ま、待ってくれ高瀬!」
余裕をなくした美野里の声。
「頼む、たった一人の妹なんだ……待ってくれ……」
「悪いけど」
その返答を受け、桜田美野里は銃口を悠里に向けた。
「……何よ」
「妹が、私の戦う理由なんだ!」
あくまで必死な瞳。本当に自分を撃つのか、ギリギリのところで揺らいでいる瞳。少しだけ、悠里にも迷いの色が浮かんだ。
瞬間。
「ハイストリィムブラスタァァァ!!」
二人に強烈な魔力が叩き付けられた。
綾音起死回生の魔法が直撃し、吹き飛ばされる魔法少女達。
「がっは……!」
身構えていなかったため悠里は大ダメージを受けていた。背中から叩き付けられ、そのまま気を失い地に倒れる。
一方の美野里は意識を保っていたが、最早立ち上がる力さえも残ってはいない。
「う……くっ……すまない、高瀬……」
「私の勝ちねー、銃使いのおねえちゃん」
心底楽しそうに歩み寄る神村綾音。
「……頼む、妹だけは助けてやってくれ……あの子は、魔力もなにもない無関係なんだ……!」
「うーん……」
顎に人差し指をあてて考え込むしぐさの幼女。
「うん、いいよ!」
にっこり笑って返答し、指をパチンと鳴らす。
「ああ、美野里──」
その言葉が凍りつく。
熊魔物が、腰を上下しはじめたのだ。当然、息も絶え絶えの少女の胎内が凶器によって抉られる。
「……ぅぁ……あ、ぎ、ひ、ぎ、ぎぃぃぃ!!??」
失神した状態から無理矢理現世に呼び戻された美土里。
「お、おい何してんだ……やめろ、やめさせろ!!」
「あっるぇー?おかしいなあ、ブルムベアどーしたのー?」
とぼけた調子で首を傾げる綾音。
「いっぎ、ひが、おねえぢゃ、おねえぢゃあああ!!!」
目前に姉がいることを認識し、手を伸ばす美土里。
「やめろ、やめてくれええ!!!美土里が、妹が……!!!」
立つ力のない美野里は地べたを這いずりながら妹の下へ向かおうとする。
「ブルムベア、だめじゃない。…………もっと激しくしないと」
<グ、グマアアアアアア!!!!!>
雄叫びと共に、がっちりと少女を抱え込み、物凄い勢いで腰を上下させ始める。
「ひが、あが、が、おねぇ、じゃ……」
徐々に少女の叫び声が弱くなっていく。
「美土里、美土里ぃぃぃっ!!!」
泣きじゃくりながら這っていく姉の手も届くことはなく。
<ブルォォォォォォ!!!!!>
最後の一突きを子宮に受け、大量の精による直撃を食らった桜田美土里は。
「…………が…………あ……おねぇ……ちゃ…………」
姉に向けて伸ばした手がビクリと震え、そして力なく垂れる。
永遠に姉を呼ぶことができなくなった妹の姿が、桜田美野里の瞳孔に焼き付けられる。
「みどり……みど……り…………」
ひくひくと喉が痙攣している。
時が止まったかのように。
<グマァ……>
満足したような声をあげ、犯しつくされた少女の亡骸を投げ捨てるブルムベア。
ひとっ跳びで美野里の前に立つ。
「きっ……」
彼女は銃を握り締めた。
「貴様ぁああああああ!!!!!」
銃口を向け、ありったけの魔力をぶっ放す。
渾身の、そして最後のシュートは確かに奇襲となった。
ブルムベアは片腕を砕かれた。
だが、それだけだった。
<グモアアアアアアアア!!!!!>
逆襲されて激昂した熊。
美野里の身体を蹴り上げ、
「ごぁっ!!」
腹を殴り、地に叩き付ける。
「がはぁっ!!!」
この時点で既に彼女は身動きする力さえなくなっていた。
だが、ブルムベアは容赦しない。
抵抗できない魔法少女にのしかかり、下着を破り捨て。
先刻まで彼女の妹を犯していた剛直を、無理矢理捻じ込んだ。
「……ぐ……いっぎ……!!」
叫びたくなる激痛を辛うじて堪える。決して泣き叫んでなるものかと。
その姿が更に嗜虐心をそそるとも知らずに。
<グマ、クマ、グマ、ゴモアア!!!!>
最初からラストスパートのごとく腰を叩き付ける。
毛むくじゃらの巨体とめり込んだ地面に挟まれ、魔法少女のカラダの逃げ場はない。
「…ぐっぎ……あ、が………こ、これぐらい……!」
ブルムベアが一際大きく腰を引き、
渾身の力で打ち下ろす。衝撃で大地のひびが広がる。
「……っっっっっっ!!!!!!!!」
声も息も出ない。多分どこかの骨に損傷があるのだろうが、それを知覚することもできない。
「あはっ、ブルムベアったら、そんなに無茶したら死んじゃうよー」
能天気な綾音の声も、耳には届いていない。
「……はひー、ひー……ひー……」
既に半分意識が消失しかかっている状態で、奇妙な呼吸音だけが漏れ出ている。
どれほど相手を憎んでいたとしても、桜田美野里の現状は甚だ無力であった。
またブルムベアが大きく腰を引く。
「…………っっッッッっギ……!!!!!」
巨体に潰され、全身が強張る。
もう一撃。
「………………!!!!!」
文字通り殺す勢いの陵辱を全身で受け、反応が鈍くなってきている。
ブルムベアはつまらないと感じたのか、苛立たしげにまた下腹部を殴りつけた。
「がはっっ!!!!!」
大きく仰け反る。
魔物は面白がって腹を殴り続ける。
「ごはっ!!!」
「あっが……!!!」
「げぶっ!!!」
「……ぁあ!」
「……っ…!」
加減などしていない。
また反応に乏しくなってゆく。
そしてまたブルムベアは律動を再開する。おもちゃを壊して遊ぶように。
「…っ……ッ…………っ…………っ……」
突かれる度にビクンビクンと反応するだけの少女の身体。
雄叫びと共に大量の熱い精液が注ぎ込まれた時、既に桜田美野里の意識は完全に消失した。
それから魔力を吸収されながらも彼女の身体だけは暫く生きていたが、それも長い時間のことではなかった。
残る魔法少女は、3人。
━To Be Continued━
はい、お目汚しでございました。
もうちょっと陵辱パートをねっとり引っ張った方がよかったかなあとも思いますが。熊さん手加減しなさすぎ。
まーそのへんは魔女なりプロフェッサーあたりに期待しましょう。
次回投下次期は未定ですが、一ヶ月を目処にできればなあと思います。
とりあえずこれで心置きなく無限航路二週目に行ける……。
では、また。
凄い…凄すぐる…
相変わらずポップコーンが弾けるみたいに簡単に登場人物が死んでいってヒデェwww!
災難の投下の帰還、GJ!
姉妹惨殺GJ!姉の前で嬲り殺されるか弱い妹は心安らぐ
ただひとつ言えば「アーッ!!」ではなく「アッー!!」なんだ
え・ぐ・い・w
>>258 お待ちしてました、無惨な展開GJです!
意識を失った悠里がどんな目にあうのか?はたまた逆転があるのか
続きも楽しみにしています!
相変わらずひどい展開でGJ!!
264 :
名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 05:35:22 ID:ycX5ITLz
うんうん、人質を取るやつなんて、あっさり返り討ち&無事救出・・・
あ?あれ??
おいおいおいおいお・・・い。
・・・線香あげておきますね。
|~ |~
ちっタツヒトの野郎いい人ぶりやがってw
赤の魔法少女を陵殺し、綾乃達を壊滅に追い込んだくせに〜
今度はディケ○ドですかプロフェッサーw
プロフェッサーは某吸血鬼マンガのドクみたいな外見と想像してる
杏の人こないのかなー BADENDが小説系で一番使えるからきてほしいぜ
様々な魔法少女が自らをを倒すために集結する中、畑違いなサリーちゃん系の魔女っ娘まで現れて困惑するタツヒト
ってなんか最後の最後で泉ってタツヒトと契約したりしてw
人と魔物が手を取り合う融和の最後の希望として立ち上がる最強の魔法少女として、
最悪のゲームをひっくり返すジョーカーでもあるハートのクイーンが全ての黒幕である灰の魔女に立ち向かう!
やば…自分で書いてて燃えてきたw
「チョコになっちゃえー!」は弾き返されるものです
>>269 作者が思いつく限り全ての魔法少女に変身して必殺技を撃ちまた別の魔法少女に変身し必殺技を撃つのが必殺技の魔法少女が居たのを思い出した。
ピエロ系のは必殺技が歌ではなく触手OVAのバズーカなのが残念
>>271 それどこのコンプリートフォームだw
しかしこのスレはプリキュアネタより仮面ライダーのネタ方が多いなw
ほしゅ
>>272 プリキュアは格闘物だから。特に初期。
平成ライダーは時空移動とか魔法っぽい。
触手や魔物どころか魔法少女をも喰らう「暴食せよ!」な魔法少女
魔法少女可愛い
>>275 性的に喰らう「愛欲せよ!」な魔法少女。
>>274 この間のラブ対イースなんか、どこの少年漫画だよと思った。
>>278 今時拳で語り合うなんてカードゲームくらいだからな。
魔法少女…
終了
282 :
杏の人:2009/08/06(木) 10:19:16 ID:BGHjWcxK
何かが終了したところで、お久しぶりです、杏の人です。
またかなり期間が開いてしまって申し訳ないですが、「魔法少女杏 第十四話」を投下させていただきます。
今回は十四話 共通 通常END BADENDをまとめての投下です。
少々長くなってしまいますがご容赦ください。
なお、エロシーンのみ読みたい方はBADENDの部分だけで問題ないと思われます。
注意:苦痛系(少々快楽)、異種姦(念のため) を含みますので、苦手な方はご注意願います。
それでは、次レスから投下です。
ラジオからテンポのよい音楽が流れる。
カザミはソファーに身体を預け、心地よさそうに目を閉じていた。
「あー、すっきりしたぁ」
部屋の戸を開けて杏が入ってきた。
いかにも湯上がりといった格好で、濡れた髪をタオルで拭いている。
「またラジオ?好きだね〜」
そういってカザミの隣に腰掛けた。
カザミは少し顔をしかめる。至福の時間はもう終わりか、と。
「こんな凄いものがあるなんて知らなかったからね」
「まさか、魔法界には音楽がないなんてねぇ」
魔法界には音楽がない。杏は先日カザミから聞かされた。
少し前まで、この家にはテレビもラジオもなかった。
このラジオは杏が捨てられているのを拾ってきたものだ。
そしてカザミは初めて触れる音楽というものに心を奪われた。
それ以来、カザミは暇な時間があるといつもラジオに耳を傾けていた。
透との戦いを終えた杏たちは、この町での戦いを終えたことになる。
魔族の気配は残らず消え去り、それを率いていた透もこの町から去った。
そのため、もうこの町にいる必要もないのだが、まだ魔法界へ戻ってはいなかった。
「杏ちゃんはもう戦わなくてもいいんだよ?」
カナタは控えめに提案したが、案の定、杏は受け入れなかった。
最後まで共に戦う覚悟は出来ていたし、まだ葵も助けられていない。
しかし、杏たちは次にどう動くかを決めあぐねていた。
このままヴァイスのゲームを続けるのか。
魔法少女たちは疲弊しきっているし、一族の間の関係も悪化しつつある。
いつまでもこのまま戦い続けていられるとは思えなかった。
結論が見つからないまま、修復したこの家でカザミと杏は訓練を積んでいた。
杏の持つ力を少しでも引き出しておくことは、どうしても必要となる。
そして午前中の激しい訓練の後には、十分に休息を取らなければならない。
暇な時間とは、つまりこの休息時間のことだ。
「杏もなんか音楽をやれるの?」
カザミが興味深げに訊ねる。
「私はあんまり。音楽の授業でも上手く出来なかったし」
「そうなんだ……」
あからさまにがっかりするカザミに、杏は少しムッとして反論する。
「でもでも、小さい頃は楽器大好きだったんだよ?」
「へぇ?」
「ハーモニカっていうのがね、大好きで。いっつも持って歩いてたなぁ。
でも、無くしちゃったんだよね。いつだったかなぁ」
眉を寄せて記憶を辿る。
「そっか、あの時だ!」
「あの時?」
「昔、迷子になったことがあってさ、確かそのときに無くしたんだよね。
家に帰れたとき、心配したお母さんにすごく怒られたの覚えてるよ」
杏は母親のことを思い出して、少し切なくなった。今もきっと杏のことを心配しているだろう。
「……あれ?でも」
「どうしたの?」
「迷子になったときね、森に迷い込んだのを覚えてるの。でも、この近所に森なんてないんだ」
うーん、と杏は考え込む。
「もしかして、魔法界に迷い込んだとか?」
「迷い込む?」
「そう。こっちの世界と魔法界を結ぶ道みたいなものが点在してるの。
たまーに、そこから迷い込んでくる人がいるんだよ」
「じゃあ、私の家の近くにその道があるってこと?」
「たぶんそうなんじゃない?でも、それだとしたらよく戻ってこれたね。
自力で戻ってくるのは難しいと思うんだけど。誰かが手助けしてくれないと」
「……そういえばどうやって家に帰ったのか、思い出せないや」
その部分だけ、霞がかかったように記憶がぼんやりとしている。
「思い出すなら、手伝ってあげようか?」
「え?そんなことできるの?」
「この間、サラに教わったんだよ。思い出しづらい記憶を引っ張り出す魔法」
カザミは人差し指を立ててクルクルと宙を漂わせると、杏の額の前で止める。
「思い出せそうで思い出せない。その記憶のことをできるだけ強く意識して」
「う、うん……」
杏は強く目を閉じて意識を集中し始めた。
迷子になったあの時。森の中で一人、孤独に怯えていたあの記憶。
カザミの指先から放たれた弱い光が、杏の額に吸い込まれた。
「うぅ……ぐすっ」
幼い杏は一人、森の中を彷徨っていた。
見慣れない木々だらけの見慣れない風景。誰もそばにはいてくれない。
声を上げて泣き出すのは何とか堪えながらも、こぼれる涙は止められなかった。
当てもなく歩き続けて30分。幼い杏の体力は限界に近づいていた。
「あうっ」
疲労で足がうまく運べずに、躓いて地面に突っ伏してしまう。
「いたいよぉ……」
もう立ち上がる元気はなく、そのまま地面に座り込んだ。
と、そのとき茂みの奥に人影が見えた。
「だれかいるの!?」
杏は体を起こして声を上げる。気づいてもらえれば助かるかもしれない。
しかし人影はすぐに見えなくなった。
一瞬見えた希望を失ったことで、杏の心は限界を迎えてしまった。
「うわぁぁぁん!ママぁ!だれかぁ!」
杏は力の限り泣き叫んだ。そうすれば、誰かが来てくれると信じるように。
すると、突然後ろから抱きしめられた。
「ママっ!?」
暖かく柔らかな腕に母親を感じ、杏は振り返った。
しかしそこにいたのは母親ではなく、見知らぬ若い女性だった。
よく見ると、その後ろには男性の姿もある。男性は杏の頭に優しく手を載せ、軽くなでた。
「どうしたの?迷子になっちゃった?」
杏を抱きしめる女性が穏やかに訊ねた。
その包み込むような優しい声に杏は、今度は安堵の気持ちで泣きじゃくった。
涙で濡れた目をこすり、鼻をすすりながら、杏は二人に連れられて歩いた。
森を少し歩いていくと突然視界が広がり、そこには小さな小屋があった。
「疲れちゃったでしょ?少し休んでいきなさい」
そう言われ小屋の中へ案内される。小屋の中は小ぢんまりしていて、慎ましやかな生活を感じさせた。
見渡すと、大き目のベッドと別に、小さなベビーベッドのようなものが見える。
さっきまでは必死だったので気づかなかったが、よく見ると女性のお腹が膨らんでいるのがわかった。
「あかちゃん、うまれるの?」
杏が聞くと、女性は顔をほころばせた。
「そうよ、もうちょっとしたらね」
その笑顔に、杏はそれまで感じていた不安も忘れて嬉しくなった。
やっと気が落ち着いたためか、ずっと握り締めていたハーモニカに気づく。
「そうだ!あんず、ハーモニカふいてあげる。あかちゃんのタイキョーにおんがくがいいんだって」
言うが早いか、杏はハーモニカを口にあて、得意の曲を演奏しだした。
それは胎教のための音楽としてはあまりにも拙いものだ。しかし男性も女性もその音に聞き入っていた。
あるいは、杏が懸命にハーモニカを吹く姿に、産まれ来る子供の姿を見た気がしたのかもしれない。
ピィッ、と調子はずれな音で終わりを告げた演奏に、二人は手を叩いた。
「どーだった?」
少しはにかんだ様子で杏が訊ねる。
女性は少し涙を浮かべた様子で、ありがとう、と小さく呟いた。
杏は暖かいスープをもらった後、帰り道を案内してくれるという二人の後について、また森の中を歩いていた。
「ここだよ」
男性が立ち止まり、何もないところに指を指す。
杏が首をかしげていると、突然空間が裂けて丸いゲートが現れた。その先に見える景色は杏の見知ったものだ。
「ここから家まで一人で帰れる?」
「うん!」
杏は笑顔で答えた後、二人の前に回り込んでお辞儀をした。
「ありがとーございました!」
急にかしこまった態度をとった杏がおかしくて、二人は吹き出してしまう。
「こっちこそありがとう。あのハーモニカ?も、すごく嬉しかった」
女性は杏の真似をしてお辞儀をした。その様子を見ながら、杏は何かを考え込んでいる。
「どうしたの?」
「……あのね、これあげる」
杏はハーモニカを差し出した。
「え、いいの?それ、大事なんでしょ?ずっと握り締めて」
「そうだけど、げんきなあかちゃんうんでほしいから。これふいてあげて?」
女性はためらいがちにハーモニカを受け取ると、ギュッと胸に抱きしめた。
「じゃあ、私たちからもお礼をさせて。あなたも、ね?」
男性に向けて目配せをすると、女性は杏の右手を、男性は左手を握った。
二人が祈るように目を閉じると、杏は両手から暖かなものが流れ込んでくるのを感じた。
「今のはお守り。何かあったときにあなたを守ってくれるからね」
「さ、もう行きなさい」
二人は手を離すと、杏に微笑みかけた。
「じゃーね、バイバイ!」
杏は大きく手を振ると、ゲートに向かい走っていく。
二人は杏が見えなくなるまで手を振り続けていた。
急に意識が現在に戻ってくる。
「やっぱり、あれは魔法界だったんだ……」
「いや、そんな問題じゃない」
カザミがどこか落ち着かない様子で言う。
「え?カザミちゃんも見えてたの?」
「ああ。あれは確かに魔法界だった。問題は杏が出会ったあの二人だ」
「すごく優しい人たちだったねぇ」
「普通、魔法族はあんな森の中で生活なんてしない。敵に狙われたらひとたまりもないからだ。
あたしが知ってるケースはたった二つ。一つは一族の全滅を逃れ、森に潜んでるサラ達。もう一つは……」
「え……まさか!?」
「そう、ヴァイスとモニカの両親だ」
「そうなんだ、あれが……」
杏は女性の顔を思い出す。モニカには幼いなりにも母親の面影があるような気がした。
「ねぇ、あの家に行ってみない?」
「え?」
「正直、今あたし達は手詰まりだ。ヴァイスの生家に行けば、何か手がかりがあるかもしれない」
「でも、危険だよ。ヴァイスがいるかもしれないんだし」
「だけどこのままじゃどうともならない。
特訓だって大した成果は出てないし、この間にも仲間達は疲弊していってるんだ」
杏は俯いて考え込んでしまう。
自分達が何もない日々を送っている間にも誰かが傷つき、死んでいるかも知れないのだ。
「もちろん対策はしていくさ。うってつけのやつがいるだろ?」
「くしゅんっ!!」
サラは取り出した本から舞った埃を、顔でまともに受けてしまった。
「大丈夫?」
「あ゙〜、うん」
ここは魔法族の城の地下。閉ざされていた書庫だ。サラとカナタの二人は魔法を使って忍び込んでいた。
カナタの放った光球が、日の差さないこの部屋を薄暗く照らしている。
「そっちも収穫はなし?」
目をゴシゴシこするサラが訊ねる。
「サラちゃんもかぁ……」
カナタは肩を落とす。
「大した量じゃないけど、言葉が古すぎて私じゃ読むの一苦労だよ」
「わたしもちょっと大変……。」
ヴァイス対策の情報を得るために毎日通っている二人だが、これまでの手がかりはゼロだ。
「もう駄目かもね。ここには大した情報なんてないんじゃない?」
サラが呟く。正直、カナタも同感だった。これ以上探しても意味はないかもしれない。
ガタッ。
突然音が響いた。扉の開く音だ。二人はビクッと飛び上がり、身構える。
何年も放置されていたはずの場所に人が来るとは思っていなかった。手早く光球を消し、息を潜める。
扉が開き、火の灯された燭台が現れた。そして露になった人影はケンゴだった。
「いるんだろ?俺はあんたらの味方だ、話をさせてくれないか?」
二人ともその顔に見覚えがあった。
カナタは以前協力してくれた人物だから大丈夫だろうと判断し、光球を再び放つ。
「どういうことですか?」
カナタが用心深く訊ねた。
「ていうか、何でここがわかったの?」
サラが割って入る。
「俺は魔力を感じることはできるんだよ。その光の球の魔力を感じたんだろうな。
お前達は最近ずっとここにいるみたいだから、今の一族の状況のことは知らないだろう?」
「状況って?」
「もうグチャグチャだよ」
ケンゴは肩をすくめた。
「長が非魔法主義者の老人どもに喧嘩売るわ、そのせいで魔法少女達への締め付けは厳しくなるわ。
んで、魔法少女達の士気は低下してる。魔法を使う者と使わない者で真っ二つだよ」
「長が……?」
カナタは首を傾げる。
「あの人は魔法少女に依存しながらも酷使してる現状に満足してないんだよ。それを変えようとしたわけだ。
その結果、前より悪くなったわけだがな。皮肉な話だ」
「それで、それをわたし達に伝えてどうしたいんですか?」
「お前達は特別だ。ヴァイスの妹、ヴァイスと接触したことのあるカザミ、異界の魔法使い、闇魔法族。
そして、お前達はこれまでにない種類のヴァイスの差し金を退けた。
みんな、お前達ならこの状況を打開できるんじゃないかと期待してるんだ」
「無茶だよ……」
カナタは首を横に振る。
「わたしたちはもう行き詰ってるんだ。ヴァイスにどう対抗していいかわからない。
それなのに、一族のことなんてとても……」
「それでも。それでも今はお前達に頼るしかないんだ」
ケンゴは胸元から小さな笛を取り出した。
「この笛は非常召集の笛だ。吹けば、各地にいる魔法少女達はお前達の元に駆けつける手はずになっている」
押し付けられた笛を胸に、カナタは俯く。
「そんな……。わたし達の判断で、全員を動かせって言うの?皆ギリギリのところで戦ってるのに」
そのサイズとは裏腹に、吹けばとても重い責任を負うその笛を自分は使えるのだろうか。
その恐怖にカナタは体が震えた。下手に使ってしまえば、一族が全滅してしまう可能性すらあるのだ。
「このままじゃ、どちらにせよ一族は崩壊するだろう。みんなお前達を信用してる。
どんな結果になったって、恨んだりするやつはいないさ。伝えたかったのはそれだけだ。じゃあな」
それだけ言うとケンゴは去っていく。残された二人が口を開くことはなかった。
「ヴァイスの生家に忍び込む!?」
カナタは甲高い声を部屋中に響かせた。
「そんな、無茶だよ」
「無茶かもしれない。でも、もう少しでも手がかり掴まないことにはジリ貧だよ」
カザミは冷静に言う。
「ヴァイスに気づかれないように、魔法で隠れることは出来るだろ、サラ?」
「うん、出来る…と思う。無限大の魔力があったって、そこにいることに気づかれさえしなければ、魔法が見破られることはないよ」
サラはゆっくりと頷く。どこか覚悟を決めたような表情だ。
「でも、罠があるかもしれないし!」
「それを見つけて防ぐのはカナタ、あんたの仕事でしょ。
大丈夫。あんたなら問題ない。いままで一度も失敗したことなんてないんだから」
「でも……」
カナタはどうしても頷けない。もう他に手はないと頭では理解しているのに、ぬぐえない不安が体を押さえつけている。
「カナタちゃん」
杏がカナタの手を取った。
「もう覚悟を決める時だよ。何かあればきっと私が守る。だから、行こう!」
淀みのない瞳でカナタを見つめる。その奥に恐怖が潜んでいることはきっと杏も気づいているだろう。
それでも必死で勇気付けようとする杏の心がカナタの心を叩く。
「わかった。みんな、細心の注意を払ってね。わたし達の明日の行動が、一族の運命を決めるかもしれない」
カナタは右手を皆の前に差し出した。
「もちろんだよ」
カザミがその上に手を重ねた。
「任せて」
サラが続く。
「きっと、成功させようね」
最後は杏だ。
「「「「おー!!!」」」」
四人の声が重なった。
翌朝、日が昇ってすぐに四人は家を出た。
「モニカちゃんには黙って出てきちゃったけど、大丈夫かな?」
杏が心配そうにモニカの部屋を振り返る。カーテンが閉められた部屋の電気はついていない。
「モニカを連れて行くのは危ないし、話したらついて来たがるかもしれないからね」
カザミはサクサクと先に進んでいく。その動きは少しぎこちなく、緊張を隠せていない。
「行こう、杏ちゃん」
カナタに手を引かれ、杏は駆け出した。
夢で見たあのゲートの先にあった場所。そこに四人は立っていた。
すでにサラの魔法によってその姿は他人には見えていない。
サラ以外の三人はすでに変身を終えて、魔法少女のコスチューム姿になっている。
「行くよ」
カナタが手をかざすと、ゲートはすぐに姿を現した。その先に見えるのは夢で見た鬱蒼とした森だ。
四人は顔を見合わせると、一気にゲートを潜り抜けた。
「カナタ!異常は!?」
「大丈夫。この周辺に罠のような魔力反応はないよ」
「サラ!この辺に小屋があるか探して」
「わかった」
サラは意識を集中させる。手を空に掲げて、魔力を薄く押し広げるように周囲に満たす。
「そう遠くない。東の方向に少し行った辺りに小屋がある」
「よし!みんな、気をつけなよ。ここが正念場だ!」
カザミの声に後押しされ、四人は動き出した。
カナタが先頭に立ち、より詳細に罠の存在を確かめながら進む。
程なくして、目的の小屋は見つかった。
夢のままの小さな小屋だが、ヴァイスの暴走のためか、ほとんど朽ちかけている。
「ここが……」
杏はささくれ立った柱に手をかけた。
ささやかながら幸せな生活を送っているように見えた。
子供の誕生を心から待ち望んでいるように見えた。
その先に待っていたものがこれなのか。
ヴァイスの手がかりというべきものは小屋の中には見つからなかった。
おそらくヴァイスの暴走当時から使われていなかったのだろう。生活臭が全くなかった。
「これは、手掛かりなしかな」
カザミが呟いた。
「ちょっと、こっちきて」
家の裏を調べていたサラが呼ぶ。
そこには墓があった。
綺麗に磨かれた四角い石が立てられている。添えられた花はまだ新しい。
「ヴァイスはここに来てるんだ。両親を弔って、花を添えてる」
杏は胸が締め付けられた。
ヴァイスは両親に対して確かに愛情を持っていたのだろう。愛する両親を殺めたその苦しみはどれほどのものか。
しかし、それを考えてもヴァイスの行動は許せるものではない。
ふと、杏は花の下に何か光るものを見つけた。
花を少し避けると、そこにあったのは錆び付いたハーモニカだった。
「これ……」
杏があの女性に渡したものに間違いない。供えてあるということは、それだけ大事にしていたのだろう。
杏はハーモニカに手を伸ばす。杏の手がハーモニカに触れた瞬間、杏の中にイメージが入り込んできた。
(この子達が、私達を繋ぐ希望になってくれれば……)
(だから、この名前にするのかい?)
(そうよ。だって、あなたが調べてきてくれたでしょ?この言葉の意味は)
「貴様らああああああっっ!!」
大地を揺るがす怒声がイメージを遮った。
全員が震え上がる。その圧倒的な魔力と怒りの圧力は、抗おうとする気力さえも奪われていくようだ。
「ヴァイス……」
カザミは震える声で何とか搾り出した。目の前に降り立った、最大の敵の名を。
「何故お前にそれが見えた!それは、俺かあいつにしか見えないはずなんだ」
ヴァイスは杏を睨み付けた。
「ひっ……」
杏は恐怖に凍り付いている。
特訓など何の意味もなかった。絶対的な力を前に、弱者は抗う術など持たない。
「そうか……。お前がそうだったんだな」
ヴァイスは噛み潰すように言葉を紡ぐ。その尖った歯は、今にも杏を食い殺さんばかりだ。
「ヴァイス!!」
精神力を振り絞り、カザミが杏の前に立つ。
「カザミさん。あなたでも、ここを侵すことは許せない。殺すよ、今ここで」
「あんた、いつまでこんなこと続ける気なの!?
わかってるんでしょ、意味がないことだって。何も楽しくなんてないことも。
いつまで一人で、あの時みたいな悲しい顔し続けるつもりなの!?」
「うるさい!!お前なんかに何がわかる!!僕をヴァイスと呼ぶお前なんかに!!」
まただ。カザミは思った。ヴァイスと呼ばれることを忌み嫌っている。
「じゃあ、教えてよ!あんたの名前を!あんたはいったい誰なの!?」
「名前……本当の名前なんて忘れたよ。でも僕はヴァイスなんて名前じゃない。ヴァイス(邪悪)なんかじゃない!!」
ヴァイスの魔力があふれ出す。すでに魔力を制御できていない。
もう誰も身動きが取れなかった。ヴァイス自身すらも。
ただ、怒りに渦巻く魔力が暴れ狂い、ここを惨劇の場と化すのみだ。
/第十四話 共通 END
「ハルくん!!!!!」
声が、聴こえた。
怒りのみが全てを支配するこの場に、か細い、でも確かな声が響き渡った。
「ハルくんだよ、あなたは。私の大切な、大好きなお兄ちゃん」
そこにはモニカが立っていた。強大な魔力に押し流されそうになりながらも、一歩一歩、兄の元へ近づいていく。
「モニカ……」
兄は呆然と妹を見つめた。
「もうやめよう?十分だよ。一緒に罪を償おう。私が一緒にいるから」
モニカは手を差し伸べながら歩く。少しずつ二人の距離は縮んでいった。
二人の距離と比例するように、魔力が収まっていく。
「ほら……ね?」
モニカの手が兄に触れる。その体に抱きつくようにして触れ合う。
「モニカ……」
「お兄ちゃん」
モニカはその腕にあらん限りの力を込める。想いが伝わるように、強く強く抱きしめる。
「……駄目だよ、モニカ」
「え……?」
モニカは兄の顔を見上げた。その無表情な顔は、言いようのない不安を抱かせる。
「モニカは、まだ憎んでるじゃないか。あいつらのことを。
必死で押し殺してるけど、心の底で憎んでる。
そうだ。終わりにしよう。あいつらを殺して、お前の中から憎しみを消してしまおう。
それで終わりだ。それで全て終わりにしよう」
「やっ!?」
モニカの足に何かが絡みつく。それはヴァイスの背中から伸びる触手だった。
それはすぐにモニカの全身の自由を奪う。
「やだ、お兄ちゃん!!やめて!!」
「やめなさい!!あんた、何をする気!?」
モニカはヴァイスと背中を合わせるような形で拘束された。
「もう、モニカとは離れたくないんだ。一緒に、やつらを殺して、終わりにする」
次の瞬間、ヴァイスはもうそこにはいなかった。
一瞬、何が起きたのかわからず、残された四人は身動きが取れない。
「お姉ちゃん!!」
カナタの声がその静止を解いた。
「城に!城に向かったんだよ!一族を滅ぼすつもりだ!」
皆、事態を理解した。もう後戻りはできない。
「行こう、みんな!あの子を止めないと」
杏が声を上げる。足がガタガタ震えそうになるのを必死で抑えていた。しかし迷っている時間などない。
四人は頷きあうと、光魔法族の城へと向かった。最後の戦いの場だ。
/第十四話 通常 END
ヴァイスの魔力は鎌首をもたげる蛇のように形を成し、四人に狙いを定めて襲い掛かった。
大地が爆ぜる。白い光を放ち、赤い火花が散った。時折絡みつくように闇が走った。
木々を揺るがす轟音が鳴り止んだ時、そこに先ほどまでの風景はなかった。
小屋も、墓すらも吹き飛ばされ、地面は深く抉れている。
そのクレーター内には、四方に散り散り飛ばされた四つの影があった。
ヴァイスは平静を取り戻した様子で、静かにその影の一つに歩み寄る。
横たわるその体の、無残に千切れたローブから覗く腹部を蹴り上げる。
「げほっ!」
カナタの細い肢体が跳ね上がり、呻きが漏れた。
「君か。とっさに結界を張るとはね。それにしてもよく生き残れたもんだけど」
ヴァイスは不機嫌そうに何度も蹴りを入れる。
「うっ!がっ!けほっ!ふぐぅっ!」
カナタの白く艶やかな腹が赤く染まる。擦り切れ、血が滲む。
「や……やめろっ!!」
叫び声にヴァイスは動きを止めた。
「うん、こうやってればあなたが止めに来ると思ったよ、カザミさん」
ヴァイスが不気味な笑みをたたえて振り向く。
「さっきので殺せなかったのは残念だけど、せっかく生き残ったんだから、楽しませてよね」
「ぃつっ!」
カナタの髪を掴んで持ち上げると、杏とサラが倒れている側へと投げつけた。
「あぅ……」
受身を取る余裕もなく、カナタはしたたかに身体を打ちつける。
「楽しませるって……どうしろっていうの」
ヴァイスを睨み付けるカザミの瞳は、しかし虚勢を張るだけの力もなかった。
「こうだよ」
ヴァイスは指を弾いた。すると、カナタたちに覆いかぶさるように魔族達が姿を現す。
「月並みで悪いんだけどね。人質を取って、言うことを聞かせようかなって」
カザミは怒りに唇を噛んだ。
「ああ、どっちにしろ最終的にカザミさんには死んでもらうけどね。
言うことを聞いてもらえなかったら、その前にあの三人が酷い目に遭うから」
魔族達はそれぞれ獣人型、非定型、触手型で、獲物を前に舌なめずりをしているようだ。
「あいつらのは喰い方は飛び抜けててね。獲物には地獄の快楽と地獄の苦痛を与える。
じわじわと魔力を貪って、空になったら、文字通り骨の髄まで喰い尽くすような悪趣味なやつらなんだ。
言うことを聞かなかったら、あの三人をやつらに喰わせちゃうけど、どうする?」
狂気すら感じるその笑顔に震え上がりながらも、カザミは頷かざるを得なかった。
クレーターの底、中央でカザミは触手で後ろ手に縛られ、両足首も縛られた状態で膝立ちにさせられた。
「いやぁ、カザミさんをこんな風に言いなりに出来るなんて、それだけで快感だなぁ」
ヴァイスの軽い調子が余計にカザミの心を抉る。
「多分もう分かってると思うけど、まずはこれからかな」
ヴァイスはペニスを露出してカザミの眼前に突きつけた。
「カザミさんのその姿を見るだけで、もう勃ってるよ。じゃあ、舐めて」
ギンギンに勃起したペニスをカザミの頬に押し当てる。
カザミは忌々しげに顔をしかめたが、覚悟を決めてそれを受け入れた。
「ん……む、チュ……」
カリまでくわえ込み、裏スジを舌でなぞる。
ヴァイスのペニスは年齢相応ではないが、常時のサイズにおさまっていた。
普通の人間を相手にしてきたことがなかったカザミは、普通のフェラチオとはこういうものなのかと少し思った。
しかしすぐにそんな気持ちを振り切る。相手は自分を殺そうとする悪魔のような男なのだ。
意を決して、カザミは思い切り歯を噛み締めた。あわよくば忌々しいそれを噛み千切り、それを糸口に逃げ出したかった。
「んぐ!!」
しかしヴァイスのペニスには文字通り歯が立たない。魔法の力か、それともそれ自体が硬質化しているのか。
「カザミさんならやると思ったよ。思ったとおりの人だね。でもそういうことする人には罰を与えないと」
ヴァイスはどこか嬉しそうに言うと、カザミの後頭部を掴んでペニスを思い切り突き入れた。
「もごぉぉっ!!!!ぉぇえっ!!」
カザミは喉を削るように擦られてえづく。
ヴァイスはそんな様子を楽しみながら、カザミの頭を前後に激しく動かした。
「むぐっ、げはっ、ふむぅっ!!ぶはっ!!」
ペニスが喉を擦り、頬を内側から突く。
カザミは自由に息が出来ず、わずかなタイミングを見計らって息継ぎをする。
(苦しい……っ)
「そろそろ出すよ。全部飲んでね、カザミさん」
「ふむっ!」
射精の衝撃に備えて心構えをする。常人サイズのペニスからは常人並みの射精量しかないはずだ。
その考えが甘かったことをカザミはすぐに知る。
「むぐ?ん…ゴク、むぐぅぅっっ!!!もごぉぉぉっ!!!」
まるで放尿のような勢いで、ドロリと濃い精液が口内で放たれた。
なんとか飲み込もうとするも喉に絡みつきうまくいかず、さらに次から次へと精液が押し寄せる。
「むぉぉぉっっ!!!ふむぅぅぅぅ!!!!むごぉえええええ!!!!」
喉へと流れられない精液はカザミの口内を満たし、鼻腔内にまで溢れては鼻や口から流れ出る。
「ぉぉぉぉぉおおっっ!!!ごおぉぉっっっっ!!!」
当然、その状態で息が出来るはずもない。酸素が足りずに息が苦しくなる。
自由の利かない体を揺すって苦しみ悶えるカザミの姿は、さらに射精を長引かせた。
「もごぉ……、むぐ……」
「おや、そろそろ終わりにした方がいいかな」
カザミの身体が痙攣し始め、反応が鈍くなった頃、ヴァイスはついに射精の終わりを迎えた。
「ぼはっ!!うごえええええええぇぇっっ!!!」
最後に勢いよく放たれた精液は、喉で使えていた精液を無理やり押し込み、
押し込まれた衝撃で今度は逆に胃の中を満たした精液が思い切り吐き出された。
「おげっ!!うえええぇぇっっ!!!」
仰向けに倒れたカザミは噴水の様に精液を吐き出す。吐き出された精液がカザミの顔を白く塗り潰した。
カザミはまだ倒れたまま、ヒューヒューと苦しげに呼吸をしている。
「次はどうしようかな?順番からいうと、やっぱりおっぱいかな?」
ヴァイスはしゃがんでカザミの顔を覗き込む。カザミの胸に手を伸ばすと、コスチュームの上から鷲づかみにした。
精液に濡れた生地を撫でるように胸を揉みしだき、乳首の位置を探って摘まむ。まだ呼吸の苦しさが勝るカザミはほとんど反応を示さない。
「もう。つまんないなぁ、カザミさん。えいっ」
「ぴぎゃあぁぁっ!!!!」
ヴァイスが胸の膨らみの頂上に指を当て、光を放ったと同時にカザミの身体が跳ね上がった。
光を受けた部分の生地が焼け焦げて崩れ落ち、胸の先端が露になっている。
「あ、今の声よかったよ。もう一回」
「ぴぎぃぃっ!!!ひきっ!!いあああっっ!!!」
光が走るたび、全身に電気ショックを受けたように跳ねるカザミの身体。
「は……はぁ…っ……」
「もういいかな?それじゃ改めて」
ヴァイスは露出した方の胸をこねる様に揉む。
「ひぅ……、んぁ……、く……」
カザミの声には、まだ後を引く痛みと同時に、わずかながら快感が滲んでいた。
「カザミさんは結構サイズあるよね。大きいってほどではないけどさ。吸い付きたくなるようなおっぱいだな」
ヴァイスはそう言うとすぐに乳首に吸い付いた。あくまでやさしく舌で舐め、歯で甘噛みする。
「ん……はっ……」
カザミは、今度は確実に快感を覚えていた。ここだけを切り取れば、まるで恋人同士のようだ。
「でも母乳は出ないよね。ちょっと飲んでみたい気がするけど。あ、そうだ。母乳は血液とほぼ同じだっていうよね?」
カザミには何が言いたいのか分からなかった。
カザミがその意味に思い当たる前に、ヴァイスは小指の爪を長く細く尖らせ、カザミの乳首にてっぺんから突き刺した。
「い……いやああっっっ!!!」
鋭い痛みが走る。胸に深く刺さった爪は、痛み以上に、このまま背中まで貫かれてしまうのではという恐怖を覚えさせた。
ヴァイスはカザミの様子など気にもかけず、血が溢れ出した乳首を咥え、吸い出した。
「痛っ!!いっ、いぁっ!んやぁぁっ!!!」
カザミは背筋が寒くなった。自分の乳房から母乳のように血を吸われている。それなのに、快感を覚えてしまっていたのだ。
満足したヴァイスは顔を上げてカザミを見つめる。
「さて、それじゃあそろそろ本番といこうか」
カザミには、ヴァイスの口から滴る血がこの先の自分の運命を暗示しているように思えた。
ヴァイスはカザミのスカートを破り捨て、ショーツの上から割れ目をなぞった。
「ぅっ……」
胸を弄ばれ、敏感になっている秘所を刺激されて、快感を感じずにはいられない。
まるで恋人にするような仕草で、ヴァイスはカザミのショーツを脱がす。
そして微かに潤いを帯びた割れ目にペニスを押し当てる。
「いくよ、カザミさん」
返事も待たずにカザミの中へと強引に押し入った。そのまま勢いよくピストン運動をする。
「んんっっ!!はぅ……ぁんっ!!」
カザミはまるで通常のセックスのように感じていた。犯されているというのに感じているという罪悪感でいっぱいになる。
しかし、何か違和感がある。一体それは何なのかが分からずにいた。
と、突然ヴァイスが動きを止めた。
「やっぱり駄目だ、カザミさん」
カザミにはヴァイスが何を言っているのか分からない。
「カザミさんが魅力的なのは、こんな弱い刺激に感じてる姿じゃない。
もっと、圧倒的な刺激で押しつぶされそうな姿だよ。だって、物足りないでしょう?」
何を馬鹿なことを言っているんだと頭の中で否定しようとしたが、自分でも引っかかっていた。
物足りない。それがあの違和感に当てはまるものなのではないだろうかと思ってしまった。
「やっぱりこんな貧相なものじゃ駄目だね」
ヴァイスは呟くとペニスに手を当てる。次の瞬間、まるで勃起するような自然さで、ヴァイスのペニスは三倍以上にも膨張した。
「ひ……」
腕のようなサイズのペニスを前に、カザミの顔が恐怖に引きつる。
「これぐらいあればまぁまぁかな。じゃあいくよ?」
カザミは逃れようとジタバタ抵抗するが、逃れられるはずもない。
「いやああああっっっ!!!!」
巨大なペニスがカザミの身体を割り裂いた。ミチミチと押し広げられる膣は悲鳴を上げているようだ。
「んぎぃぃぃ!!ひぃぃっ!ああああっっ!!!」
太さだけでなく長さも尋常ではないヴァイスのペニスはカザミの子宮の中まで強引に進入した。
「壊れる!!!子宮壊れるぅぅっっ!!!!」
子宮壁にまでぶち当たったペニスはカザミの腹を内側から押し上げ、膨らませた。
「大丈夫だよ、壊れはしないように強化しておいてあげたから。痛みはあるけど我慢してね」
「ひぎぃぃぃっっ!!!!」
ピストンのたびにカザミの腹は膨らんでは凹みを繰り返す。そのたびにカザミの悲痛な叫びが漏れた。
「やめてぇっ!!もう助けてええ!!!」
カザミは普段の冷静さなど欠片も残さず、恥も外聞もなく助けを求める。
「もう、仕方ないなぁ」
そういうとヴァイスは突然射精を始めた。
「んぐぅぅ!!!あがあああっっ!!!!」
口内射精の時の勢いを上回る勢いで、子宮内に精が放たれた。
ヴァイスの魔法で強化された子宮は、普通ではありえないほど膨らんで精液を飲み込んでいく。
「うぐうううう!!!苦しい……!!ぐるじぃっっ!!!」
カザミの腹が蛙のように膨らんでいく。破裂しないのが不思議なほどだ。
射精が止まると、ヴァイスはペニスを一気に引き抜いた。
「うぁああああああっっ!!!!!」
同時にカザミの中から大量の精液が流れ出した。地面に小さな精液溜まりが生まれる。
「はぁ…っ!!はぁ…!!!」
やっと終わった。そう安堵しかけたカザミの上に、再びヴァイスが覆いかぶさってきた。
「え……?え……?」
「今のは催淫効果がある精液だからね、今度は快感も得られると思うよ」
まだ精液が流れ出切っていないカザミの中に、再びヴァイスが侵入した。
「やぁぁぁぁああああっ!!!!ふぁっ!!!いぎいいいっ!!!!」
確かにカザミは快感を得ていた。しかしその快感はあまりに激しく、苦痛にも似ていた。
「あがっ!!ひぃっ!!!あああぁぁんっ!!!」
あまりの刺激にカザミは正気を失いかけていた。半分白目を剥きながら、だらしなく開いた口から唾液を撒き散らす。
「じゃあ、もう一回行くよ。一緒にイこうか」
ヴァイスが一際強く腰を突き入れた。ペニスが子宮を押し伸ばし、さらに精液の波が子宮を限界まで押し広げる。
「んあああああああああああっっっ!!!!!!」
カザミの身体が大きくガタガタと震える。カザミはついに絶頂を迎えてしまった。
ヴァイスがペニスを引き抜く。再び流れ出た精液が精液溜まりの嵩を増した。
「よし、次だけど」
「……へ……?」
カザミは朦朧とした意識の中で疑問に思う。もう終わったんじゃなかっただろうか。
「後ろもちゃんと楽しませてもらうよ。ほら、用意して」
ヴァイスは身動きの取れないカザミを持ち上げ、投げ飛ばした。
「むごっ!!ぷぁっ!!はぁっ!!」
うつ伏せに突っ伏したカザミは、精液溜まりに顔から突っ込んでしまう。なんとか顔を横にそらして息を吸う。
ヴァイスはその状態のカザミから尻だけを持ち上げる。
そして、心なしか一回り大きくなっているように見えるペニスをいきなり突き入れた。
「ぎゃあああああっっ!!!裂けるっっ!!!壊れるっ!!!」
身体が中央から裂けてしまうような痛みにカザミは悲鳴を上げる。
「だから壊れないようにしてあるってば」
ヴァイスは少しも手加減をせずにピストンを始めた。
「いぎっ!ひぁっ!!!んんんっ!!!!」
二度の射精の甲斐もあってか、すぐに声に甘みが混じりだす。
「やっぱりカザミさんは変態だね。暴力的に蹂躙された時ほどいい声で鳴いてくれる」
ヴァイスの動きは次第に速度を増す。
「むぐぁっ!!ん……ぷぁっ!!!はぁぁぁんっ!!!」
カザミは時折精液溜まりに顔を突っ込みながら、尻穴を壊れるほどに突かれて悶えた。
自尊心などもう粉々に破壊されてしまっている。いまやカザミはヴァイスの愛玩動物も同様だった。
「イくぞっ!!」
「んはあああっっ!!……うぉえええええっっ!!!!」
直腸内で放たれた精液はカザミの消化系を遡り、喉から溢れ出した。
「おおおおぉぉっっ!!!おごぉおおおお!!!!」
精液溜まりはさらに嵩を増す。
「さて、ところで、魔族があの三人を喰わない様にする条件だけど」
「…………」
まだ続く。そのことを恐怖と認識するだけの余裕もカザミにはなかった。
「五十回」
ヴァイスが手のひらを開いて、パーの形でカザミに差し出す。
「これからあの魔族達に犯されてもらう。それで、五十回イったら無しにしてあげるよ。やるよね?」
カナタ達を、妹達を守らなければ。意識の縁に残るその想いでカザミは必死に頷く。
「それじゃあ、始めだ」
ヴァイスが宣告した途端、魔族達がカザミに群がってきた。格好の獲物を前にお預けを食らっていた魔族達はまさに餓えた獣だ。
非定型のスライムの魔族はカザミの胸に張り付いては揉みしだく。獣人型の魔族はその巨根で尻穴を犯す。
そして触手型の魔族は口内と膣内に無数の触手を潜り込ませ、表面の突起で内部から刺激する。
「むごぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
地獄の快楽と苦痛による悪夢が始まった。
それから数時間の間。カザミはひたすらに犯され続けた。
スライムは時に電流をカザミの中に駆け巡らせた。
「ぴぎゃああああああああああ!!!」
触手は時に突起を鋭く伸ばしてカザミを内側から貫いた。
「おごぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
そして獣人は五分置きに大量の射精をし、そのたびにカザミは口から精液を吐き出した。
「うげぇぇええええええっっっ!!!!!」
カザミは完全に白目を剥き、ほとんど意識の無いまま叫び声だけを上げ続けた。
「あぎゃあああああああああああ!!!!!」
そして、魔族達は動きを止める。投げ出されたカザミは精液溜まりに落ちた。
ボチャンと音がする。精液溜まりは今やカザミが全身浸かるほどになっていた。
これまでにカザミが達した回数実に49回。残すはあと1回だ。
精液溜まりに沈んで浮かんでこないカザミを、ヴァイスは引っ張りあげた。
纏っていたコスチュームは魔族達に全て溶かされ、すでに全裸だ。
「ほら、カザミさん。最後の一回だよ」
ヴァイスはカザミの頬を叩くが反応が無い。ため息を吐くと股間に手を当て光を放った。
「ぴぎぃぃぃっ!!!!!」
全身を震わせてカザミが覚醒する。
「ほら、後一回なんだから気合入れなよ。妹さんたちを助けたいんでしょ?」
妹。その言葉に反応してカザミは視線を動かした。
少し離れたところで横たわる細い体。ボロボロの姿で動かないが、微かに胸が上下しているのが分かる。
あの子を助けるまで死ぬわけにはいかない。壊れるわけにはいかない。最後の苦難を受けなければ。
「ん。ちょっと正気に戻ったみたいだね。それじゃ、最後は思いっきり行くよ」
カザミの身体に触手が巻きついてきた。それらはヴァイスの背中から伸びている。
触手に持ち上げられ、ヴァイスの股間の前に吊るされた。見ると、ヴァイスのペニスの形状が変わっている。
「どう?これで前と後ろの穴を同時に犯して上げられるでしょ?」
ヴァイスのペニスは二又に分かれていた。しかも一方は妙に長く、触手のようだ。
「じゃあ、クライマックスだ」
長い方のペニスがカザミのアナルに侵入してきた。
「んぐぅぅっ!!!」
苦しいのに違いは無いが、獣人のペニスに比べると、まだ我慢できる程度だった。
しかし、ペニスは直腸だけでは済まさず、さらに奥に侵入してきた。
(え……嘘……まさか)
「もごああああああっっ!!!」
まさか、と思った出来事が起こった。
アナルから侵入してきたペニスはカザミの体内を貫通して、今やカザミの口の中から顔を出している。
息が出来ずに苦しいと思った途端、ペニスはカザミの喉の奥へ戻っていった。
「はぁ……は、うぐおぁあああああああっっ!!!!!」
息が吐けたのもつかの間。再びペニスがカザミの喉を貫いた。しかも、今度はもう一つのペニスもカザミの子宮を貫いている。
「あが……が……ぁ……」
ヴァイスは二つのペニスで、カザミの子宮と腸と喉を同時に犯していた。
「さあ、ペースをあげるよ」
「うげぁっ!!!いぎっ!!は…あぎゃぁっ!!!おごっ!!!」
これまでで一番のペースで、カザミの喉からペニスが現れては消え、腹が膨らんでは凹んだ。
そのたびに漏れる声は、もはや叫びというよりも空気が漏れる音のようにも聞こえた。
「これで最後だ!!」
ヴァイスが動きを止めると、喉を犯していたペニスだけが奥に引っ込んだ。
「おごがぁあああああああああああああっっっっ!!!!」
そして、射精という名の爆発が起きた。
カザミは口から鼻から精液を撒き散らし、腹をはちきれそうに膨らませた。
ヴァイスのペニスはカザミから抜かれてもまだ射精を続け、精液が絶え間なくカザミの身体に降り注いだ。
「お疲れ様。カザミさん」
ヴァイスは穏やかに話しかける。
カザミは顔だけ出して精液溜まりに浸かったまま何も答えない。
かろうじて息はしているが、もう何も認識できてはいなかった。
「ちゃんと約束は守ってあげるからね」
そういうと、カナタ達三人を触手で引き寄せた。
「一人だけ仲間外れだなんて悲しいもんね。ちゃんと四人一緒に魔族に喰わせてあげるよ」
三人を精液溜まりに投げ捨てると、魔族に目配せをして去っていった。
魔族達がまず目をつけたのはカナタだった。
姉が受けたのと同じ地獄を、悪夢をこれから味わうことになる。
意識の朦朧としたカナタを抱えあげて、獣人はその巨根で尻穴を貫いた。
「ああああああああああああああああああっっっ!!!!!」
/第十四話 BADEND END
303 :
杏の人:2009/08/06(木) 10:38:00 ID:BGHjWcxK
以上になります。
次回の投下が最終話になる予定です。
おそらく今回と同様、一度に投下させていただくことになると思います。
ここまでお付き合いいただいた方、あと少しだけお付き合いいただけると幸いです。
それでは、失礼しました。
おおお!待っていた!こういうエロほんと大好き。
次で最終回なのはマジで寂しいよ
寂しいが2ちゃんでちゃんと完結してる話を読めるってのは嬉しいかな
GJ
全魔法少女陵辱に期待しつつGJ!
308 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 17:22:55 ID:Lgn44TDe
上げ魔法
飛翔(フライ)!
309 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 23:28:14 ID:AWjv/xMQ
>>308 揚げ魔法に、フライ(fry)って、そりゃ残虐すぎるだろ!w
「いっくよ〜!揚げ魔法っ、フライッ!!」
少女の掛け声と共に世界が展開される。
クレーンが現れ、鎖が現れ、熾き炭を内に秘めた竈が現れ、油を湛えた巨大な鉄の釜が現れた。
それらによって構成された世界、
それは処刑場だった。
敵を滅ぼすためだけに存在する世界だった。
「ひいいいいいいいいいいっ!!!!!」
悲鳴を上げ逃げようとする怪人。
しかし、それを阻むように鎖がはしる。
鎖は怪人に追いついたところで手足に絡みつき転ばせる。
「やっ、やめてくれええええええええぇぇぇぇっ!!」
鎖は絡みついたまま怪人を中空に吊し、直立状態になるように固定した。
そして怪人の背側から伸びる長い鎖の先端をクレーンのフックが動き引っかける。
「準備完了!さぁ、反省の時間だよっ!」
可愛らしく少女は声をかけるが、怪人にとっては恐怖を煽るものでしかない。
重い音を立てながらクレーンが動く。
「助けてっ!助けてえぇぇぇぇっ!」
怪人の声などに斟酌しない。
クレーンは怪人を釜の上にもってくると停止した。
「いやだぁ!いやだぁ!!」
停止したのは怪人が揺れているため。
揺れていてはうまく油につからないことがあるためだ。
つまり、揺れが収まるまでの時間が死刑執行までの猶予となる。
怪人はもがくことすらできずにただ待つしかない。
今、鎖が解けても釜の中に落ちるだけだ。
抵抗すら許されず怪人は己の中が恐怖で満たされるのを待つしかなかった。
「もう大丈夫そうだね。じゃ、投下〜」
クレーンがフックを下ろしていく。
ギリギリ、ギリギリとゆっくりゆっくり下ろしていく。
怪人は声を上げることすらできずに煮立った油の中へ落ちていく。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
足が油に入ったところで怪人は絶叫をあげた。
その痛みによって気絶するもさらなる痛みで起こされる。
まさに無間地獄だった。
そして悪辣なことにクレーンはゆっくりとしか怪人を下ろさない。
苦しみを長く味わわせるための措置だった。
「ぎ、がががががが、ぐうううううううっ、がはっ!」
たすけてください、ゆるしてください、ころしてください。
わたしがわるかったです。だから、はやく。
はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく。
「ごろじでぐれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!」
それだけが怪人が考えられることだった。
<fin>
SQにこんな漫画あったなw こええ。
この怪人は車海老男とかそんな感じなのかw
(SQにあったのって確か食ってたよな?)
確か「かおすキッチン」
必殺魔法が調理ばっか。
>>310 余りにも残虐な固有結界フイタ
どんな精神構造ならこんな世界を形作れるんだよw
>>315 まさにマンティコア
そのうち「世界の敵」として認定されて炎の魔(法少)女やら口笛吹く死神とかが立ちふさがるだろう
夏コミではいったいどれだけの魔法少女がやられちゃったことやら
まあ落ち目なんだけどね。
俺の巡回先はpixiv魔女とオリボッコ
そういえばここの住人で魔法少女忌譚修を読んでる人はいるんだろうか?
322 :
杏の人:2009/08/19(水) 06:23:33 ID:GgQoDDMu
どうも。杏の人です。
魔法少女杏の最終話を投下させていただきます。
投下するのは 最終話 共通、END、BAD ENDになります。
エロは基本ハードな苦痛系となっております(快楽系も一部あり)。
そのため、苦手な方はご注意ください。
それでは、以下から投下します。長くなりますが、ご容赦ください。
その小さな小屋にはあまり物が無く、しかし幸せだけが満ち溢れていた。
揺り椅子に腰掛ける女性は、いまだ少女の面影を残しながらも、すでに母親の風格を漂わせている。
膨らみも目立ち始めたその腹を片手で大事に撫でながら、もう片方の手にハーモニカを握っていた。
「ねぇ、あなた?」
女性に声をかけられた男性は少し気だるげに立ち上がると、女性に歩み寄り肩に手を乗せた。
女性は心地良さそうに目を閉じる。
「お願いがあるんだけど……」
「そう来ると思ったよ」
男性はため息をついた。しかし嫌がっている様子ではない。
「仕方ないな」
「えへへ……」
女性はペロっと舌を出して微笑む。
「そのハーモニカのことを調べてきてほしいんだろ?」
「さっすが!よくわかってるね」
「当然だ。お前のことなら大抵わかるさ」
そういいながら頭をポンポン叩く。
「せっかくあの子がくれたのに、どうやって使っていいのか分からないなんて、もったいないでしょ?」
「そういう調べものって結構大変なんだぞ?」
「あなたなら大丈夫。私の自慢の旦那さまだもん」
男性はその言葉に少し顔を赤くすると、女性を軽く抱きしめ、キスをした。
「調べてきてやるから、大人しくしててくれよ?大事な体なんだからな」
「ま!私がまるでやんちゃ娘みたいな言い方じゃない」
「違うのか?」
「違うも〜ん」
プイと横を向いて拗ねたフリをする。しかし、頬が緩むのを抑えきれず、すぐに笑顔に戻った。
「それじゃ、行ってくるよ」
「うん!よろしくね」
男性は軽く手を上げると、次の瞬間には姿を消す。
女性は腰掛けた椅子を前後にゆったりと揺らし始めた。
轟音と共に城の天井が崩れ落ちた。
広間に集まっていたのは長と非魔法主義者の老人達だ。
魔法少女の待遇を巡って口論にも近い議論を交わしていた彼らは、瓦礫の上に降り立った者の姿に震え上がった。
「ヴァイス……」
長が口を開くと、老人達はこの場にいることの危険に気が付き、必死で駆け出した。
「逃がさない」
ヴァイスが呟くと、扉の上の天井が崩れ落ち、退路を塞ぐ。
「お前達だ。モニカが一番憎んでいるのは」
ヴァイスは老人達を指差すと、人差し指の先に魔力を集め、放った。
逃げ場のない老人達に、その攻撃を避ける術などあろうはずもない。
「やめろぉぉぉっっ!!!」
その場にいる誰もが死を確信したその次の瞬間、杏がその間に飛び込んできた。
ありったけの魔力でヴァイスの攻撃に対抗する。
少し遅れてカナタとサラが到着した。カナタは長と老人達のそばに駆け寄り、結界を張る。
「でやぁぁっ!!」
同時に現れたカザミは魔力を纏い、ヴァイスに体当たりを仕掛ける。
ヴァイスは指一本動かすことなく、カザミの方に目を向けただけで結界を作り上げ、カザミを弾き飛ばした。
「うぁぁっ!!」
反発しあった魔力で、カザミは壁に激しく体を打ち付けられた。
「あああああっ!!!」
ヴァイスの攻撃を抑えきれず、直撃を受けた杏は爆風に吹き飛ばされ、カナタの張った結界にぶち当たった。
「ぅ……」
杏がヨロヨロと立ち上がる。すでにコスチュームは破れ、胸が露出してたが、それを隠している余裕などなかった。
「邪魔をするな」
ヴァイスが言い放った言葉は、言いようのない冷たさを宿していた。
「そいつらを殺す。それで終わりにするんだ」
「……駄目だよ。そんなことさせない」
杏はヴァイスを睨み付けた。
「これ以上モニカちゃんを苦しめるつもり!?」
「モニカは苦しんでる。憎んでる。だから、そいつらを殺して解放してやるんだ」
「違う!!違うよ!!」
杏はブンブンと首を横に振る。
「あの人達を殺したら、モニカちゃんはもっと苦しむ。自分を責める。わかんないの!?」
「モニカは何も悪くないんだ。自分を責めるような理由はない。殺してみれば分かるだろう」
ヴァイスは聞く耳を持たず、再びその身に魔力を集め始めた。
身構える杏のそばにカザミが駆け寄ってくる。
言葉だけではヴァイスは止まらない。持てる全ての力でヴァイスを止めなければ。
しかし、ヴァイスの様子はどこかおかしかった。
「攻撃してこない……?」
ヴァイスは正面にかざした手に強大な魔力を集めているのに、それを放とうとしない。
どこか苦しげに体を震わせている。
「モニカ……お前が邪魔をしてるのか?どうして!?」
ヴァイスは体の自由を半分奪われていた。
「あいつらを倒せばお前は憎しみから解き放たれるんだ!!そうじゃないのか!?」
両手で頭を抱え、ヴァイスは苦しみだす。
「ヴァイス、分かってるはずだ!!もうやめよう!!」
カザミはヴァイスに向かって叫んだ。しかし、その言葉は余計にヴァイスを苦しめる。
「駄目だ駄目だ駄目だ!!!もう止められやしない!!もう駄目なんだ!!!」
ヴァイスは無理矢理魔力を捻り出す。制御のできない魔力は四方八方へ飛び散った。
「うわあああああああっ!!!!」
暴走した魔力は城の周囲に広がってゆく。それは大きな陣を成していった。
「まさか!」
魔力が織り成した陣が光り輝くと、その光の中から魔族の群れが現れる。
「暴走した魔力が魔族を召還してる!?どうしよう、わたしだけじゃ城の外の人たちを守りきれない!!」
カナタ一人では長と老人達を守るこの結界を維持するだけで精一杯だ。
ふと、カナタはケンゴに渡された笛を思い出した。魔法少女達を招集する笛。今がその時に違いない。
カナタは笛を吹き鳴らした。甲高い音が響き、魔力が広がっていく。
程なくして、次々と魔法少女達が姿を現す。数は少ないが、激戦を戦い抜いてきた者達だ。
「お願い!!みんなを守って!!」
「「「おおおおおーーー!!!」」」
魔法少女達は雄々しく声を上げる。中には傷つき疲弊している者もいた。
それでも、仲間を守るために心を奮い立たせ、湧き出す魔族たちに向かっていった。
「お前達……どこまでも抵抗するつもりなんだな……」
ヴァイスが苦しげに呻く。
「モニカもだ。お前まで俺の邪魔をする。やはりお前も俺の敵なんだな!!」
ヴァイスの悲痛な叫びが空に響いたその時、ヴァイスとモニカの体は強烈な光に包まれた。
「な、何……?」
突然の光に目をやられた杏は、何が起きたのかを理解できない。
それはカザミ達も同じだった。そして、ヴァイス達すら理解していなかった。
光がやんだとき、そこには二つの影が立っていた。
一つはヴァイス。そしてもう一つはモニカ。
モニカは先ほどまでのようにヴァイスの背に拘束されてはおらず、ヴァイスと向かい合っていた。
そして、二人はどちらも背中に大きな羽を生やしていた。モニカは白、ヴァイスは黒の羽を。
「お兄ちゃん。もういいよ。もうやめよう?」
モニカが静かに語りかける。その声には全てを包み込むような優しさが満ちていた。
その優しさに、ヴァイスは戸惑う。
「駄目だ。いまさら止められるわけない」
ずっと独りだった。両親を殺したあの日から。
「俺は止まらない。止めようっていうなら、力ずくでやってみせろ」
優しく差し伸べられた手を受け入れる方法など忘れてしまった。
ヴァイスは魔力を解き放つ。枷になっていたモニカが離れたことで、本来の力を取り戻していた。
「止めるよ。わたしが止めてみせる」
モニカはヴァイスの強大な魔力の前にも怯まない。
目を閉じ、両手を広げると、モニカの元に魔力が流れ込んでいった。
ヴァイスと同一化したことで、モニカにはヴァイスの魔力が流れ込み、秘めたる力を覚醒させていた。
本来同じ血を分け合った兄妹。ヴァイスに勝るとも劣らないだけの力を、今のモニカは持っていた。
召還された魔族と魔法少女達の戦いの喧騒が響く中、ヴァイスとモニカは睨み合いを続けていた。
戦闘の経験の分だけヴァイスに分があるものの、能力はほぼ同等。お互い下手には動けない。
先に動いたのはヴァイスだった。手を振り上げると、小さな闇の球を無数に作り上げ、モニカへと投げつけた。
モニカの背後には杏達がいる。避けるわけにはいかないモニカは、それらを迎え撃つ。
「たああっ!」
モニカは前面に光の壁を作り上げた。ヴァイスの放った闇の球が次々に衝突する。
「うぅっ……」
小さな球なのに、一つ一つが凄まじい衝撃を起こし、光の壁を破ろうとする。
モニカも破られまいと必死で堪えるが、絶え間なく続く攻撃に、防戦一方になってしまっていた。
闇の球は光の壁に衝突するたびに弾け、周囲に闇を撒く。そのせいで、ヴァイスの姿は闇に紛れて見えなくなっていた。
しまった、と思った時にはすでに遅かった。衝撃と共に光の壁が破られる。
闇の煙幕に隠れて、ヴァイスは魔力を纏った腕で光の壁を突き破っていた。
そのままモニカへと突き進み、手刀を振り下ろした。
「ぐぅぅぅっ……」
間一髪のところでモニカはヴァイスの腕を受け止める。その衝撃で地面に足がめり込み、ひびが入った。
ヴァイスはすかさず次の行動に出た。地面を蹴り、膝をモニカの腹にめり込ませる。
「げほっ!!」
モニカは全く防御できず、まともに攻撃を受けてしまった。体が折れたような痛みが走る。
無防備になったモニカに、ヴァイスは攻撃の手を休めない。腹に手を当てると、そのまま魔力を爆発させた。
「うあああああああああっ!!!!」
モニカは電撃が全身に走ると同時に爆風で吹き飛ばされた。
「モニカちゃんっ!」
杏がモニカを受け止めようと駆け寄るが、その勢いを受けきれず、二人一緒になって壁に叩きつけられる。
「がはっ!!」
「あぁ……ぅあっ……」
杏は口から血を吐き、モニカは電撃の余波で体を痙攣させた。
「大層な口を聞いた割には弱いじゃないか」
すでにモニカの側まで来ていたヴァイスは、モニカの首を掴んで持ち上げる。
「お前から殺してやろうか?モニカ」
そう言うと、首を掴んだ手に力を込める。
「あああああああっ!!!」
掴んだ手から黒い電流のようなものが流れた。それはモニカの体中を駆け巡り、途方もない苦痛を与える。
「いやあああっっ!!!あがあああああっ!!!」
ジタバタとモニカは足を激しくバタつかせる。苦しげにヴァイスの手を掴み、振りほどこうとするがヴァイスの力には敵わない。
「これで終わりだ」
ヴァイスは言い放つと、さらに力を込めた。
次の瞬間、ヴァイスの体は吹き飛ばされていた。
「あぅっ」
モニカの体が地面投げ出される。痺れる体を誰かが支えてくれた。
「今のも避けられないなんて、油断しすぎなんじゃないか?」
その隣に立つ男が勝ち誇ったように声を上げる。
「あんた!」
カザミは驚いて叫んだ。
そこには透の姿があった。モニカの体を抱きかかえているのは葵だ。
「お前、なんでここに!?」
起き上がったヴァイスが怒鳴る。
「あの後、葵と二人で、各地でお前が放った魔族共を狩ってたんだよ。ほとんど休みなしでな。
そのおかげで随分と魔力も吸収させてもらったよ。
さっきは急に魔法少女達がいなくなるから、何があったのかと付いてきてみたら、ここに来たってわけだ」
透は不適に笑みを浮かべる。
「またとないチャンスだ。お前を倒して自由を勝ち取らせてもらおう」
葵はモニカが落ち着いたのを確認すると、杏の元へと駆け寄った。
「杏ちゃん、大丈夫?」
杏は信じられないものを見るような目で葵を見つめた。
「葵ちゃん……」
それ以上は言葉にならない。たくさんの想いがありすぎて、何から伝えていいか分からなかった。
「今はあの二人に任せていよう。私達じゃ足手まといになるから」
「そうだ、今は俺達に任せとけ。色々謝ることもあるが、それは後回しだ」
透はそう言うと、モニカの手を掴み、引っ張り起こした。
「大丈夫か?今はお前が頼りだ。経験が足りない分は俺がサポートする。なんとしてもあいつを止めるぞ」
「……はい!」
モニカは頷くと、頭を振って、電撃のショックでぼやけた目を覚ます。
「あいつの細かい攻撃は全部俺が引き受けてやる。俺が受けられないような攻撃だけ防いで、後は何とか攻撃してくれ」
「はい!それじゃあ、いきます!」
今度はモニカが先制して攻撃を仕掛けた。
光が長く細い鞭のような形を成し、ヴァイスに襲い掛かる。
「くっ」
高速で迫り来る光をヴァイスはすんでのところで避ける。
しかし地面に衝突した光は散り散りに弾け、無数の光球となってヴァイスを取り囲んだ。
「いけっ!!」
光球が一斉にヴァイスへと飛び掛る。光が弾けた。
だが、命中はしていない。ヴァイスは闇のシールドを張り、攻撃を凌いでいた。
「ふざけるなあああっっ!!!」
激昂したヴァイスはシールドをそのまま攻撃魔法へと転化させ、巨大な闇を放った。
「これぐらいなら、俺で十分だ」
透は迫り来る闇の正面に立つと、地面に魔法を放った。
「吹っ飛べっ!!」
闇が透に直撃する寸前、魔法が炸裂し軌道が反れる。
「魔力じゃ勝てなくたってな、頭をちょっと使えば対抗はできるんだよ」
「くぅぅぅっ!!!!」
ヴァイスは怒りで冷静さを欠いている。だから、モニカが次の魔法を放とうとしていることにも気づいていなかった。
「光よ!貫け!!」
モニカが正面に突き出した手のひらから、光がまるでレーザーのように射出された。
「ぐぁぁっ!!!」
それはあまりにも速く、ヴァイスは反応ができない。
「ぐ……」
シールドも間に合わず、直撃を受けたヴァイスは相当なダメージを受けている。
「お前ら……。許さん!!許さんぞおおおっ!!!」
ヴァイスは今まで受けたことのない屈辱を味わったことで、怒りに我を失っていた。
空高く飛び上がると、モニカ達を見下ろし、魔力を溜め始める。
「なんだ……この魔力!?」
透は恐怖を感じた。これまでの魔力とはレベルが違う。
「駄目!お兄ちゃん!!」
モニカが叫ぶ。
「そんな無理に魔力を増幅したら、お兄ちゃんが壊れちゃうよ!!」
ヴァイスは自分の体の許容量を超えた魔力を体内に取り入れていた。
先の攻撃で受けた傷が開き、血飛沫が地面に滴る。
「死ね!みんな死ね!全部消えてしまええええっ!!!」
ヴァイスは取り込んだ魔力を、ありのままに撃ち放った。
「く……光よっ!!!」
モニカも負けじと撃ち返す。しかし、焼け石に水程度の効果しか認められない。
「うわあああああっっ!!!!」
モニカは体ごと飛び込む。ありったけの魔力を注ぎ込み、光の壁を作り出した。
「ぐ……ぅぅ……うぁぁ……」
しかし、抑え切れそうもない。ヴァイスの魔法はジリジリとモニカを追い詰める。
モニカも体の限界に近い魔力を取り込んでいた。体が悲鳴を上げ、所々から血が流れる。
それでもヴァイスの魔力には及ばない。
「ぁあああああああああああああっっ!!!!」
体が限界を迎え、突然光の壁が消失すると、モニカは弾き飛ばされた。
「ぅがはっ!!!」
地面に墜落したモニカは何度もバウンドしてはうつ伏せに倒れた。
「モニカ!!」
カザミが駆け寄る。
ヴァイスの魔法は速度を上げ、モニカ達に迫ってきた。
「くそっ……!!これまでか!!」
カザミはモニカを抱きかかえ、目を閉じる。
だが、魔法はまだ命中しなかった。葵が身を挺して行く手を遮っているのだ。
「うぐ……うあああああっ!!!!」
「葵ちゃん!!!」
杏が泣くように叫ぶ。
「私が……私の力で、なんとかするから……」
葵は魔力相殺の能力を最大限に発揮していた。しかしなおもヴァイスの魔法は衰えない。
自分の魔力の全てを、焼き尽くさんばかりに注ぎこむ。そして光が輝いた。
「葵ちゃあああああんっ!!!!」
最終話 共通/END
杏は駆け出していた。自分では非力すぎて何もできないとわかっていても。
葵が目の前にいる。救い出したかった葵を目の前にして、犠牲にすることなどできなかった。
杏は飛び上がり、葵の背中に抱きついた。葵がその身を挺して皆を守るつもりなら、共に殉ずるつもりだ。
そして、光は輝いた。
杏は風が吹き荒れるのを感じていた。自分を中心にして、渦のように吹き荒れている。
いや、それは風ではなかった。強大な魔力の奔流が風のように杏を取り囲んでいた。
ヴァイスの魔法は跡形も無い。ただ、杏の魔力だけが周囲を満たしていた。
「お前……やっぱりそうだったのか……」
ヴァイスは呆然として呟く。その姿はいやに弱々しく見えた。
「君のご両親から貰ったお守り。あれは二人の魔力だったんだね」
ヴァイスとモニカの両親から託された魔力。
それを魔法の素質として持っていた杏は、魔力的に二人の姉とも言える存在だった。
だから、ヴァイスの魔力を与えられた葵と結びついたとき、杏は覚醒したのだ。
葵は杏に抱きかかえられたまま、静かに目を閉じていた。杏に魔力が流れ込んだためだろう。
杏は葵をカナタに預けると、もう一度ヴァイスに向き直った。
「もういいでしょ?終わりだよ、もう」
杏は優しく微笑みかける。力なく地面へと降り立ったヴァイスの元へと歩み寄っていった。
ヴァイスはもう戦意を失っていた。あの攻撃を耐え抜かれたのなら、もう勝ち目はないからだ。
杏が手を差し伸べる。ヴァイスはその手に恐怖を感じた。優しさが怖かったのだ。
「うわあああっ!!!」
ヴァイスは反射的に動いていた。杏に向かって魔法を放ったのだ。
しかし杏の前で魔法は消失した。杏は葵の能力も受け付いていたのだろう。
杏はなおも手を伸ばす。だがヴァイスは一向にその手を取ろうとはしない。
「怖いの?」
杏が訊ねる。
「怖いよ」
ヴァイスが答える。
「どうして?」
「僕には居場所がない。パパもママも僕が殺した」
「それはあなたのせいじゃないよ」
「そうだとしても、その後のことは僕の罪だ。どうやって償っていいのかわからない」
「大丈夫。償えるよ」
杏は力強く頷く。
「私も……。一緒に償うから……」
モニカがよろめきながら歩いてきた。覚束無い足取りで、杏に寄りかかる。
「お兄ちゃん。これで終わりにしよう。これからはずっと私が一緒にいるから」
モニカも杏と一緒に手を差し出した。
「ね?」
ヴァイスはのろのろと手を伸ばした。長い孤独に終わりを告げるために。
そして三人の手が重なったとき、光が魔法界全体を駆け巡った。
「ハルとモニカね」
男性は味わうようにその名前を口にした。
「どう思う?」
女性は不安そうに尋ねる。
「どうも何も、そのまんまじゃないか」
男性は愉快そうに笑った。
「いいの。だって素敵じゃない。ハーモニーを奏でるハーモニカ」
「この子達が、この魔法界にハーモニー(調和)をもたらす存在になりますようにって?」
「そう。いつか皆が、光も闇もなく、あなたと私みたいに幸せに暮らせますようにって」
数ヶ月の時が過ぎた。
深い森の中。ゲートがある場所に彼女達は集まっていた。
「みんな、色々あったけど、ありがとうね」
杏は明るくお辞儀をした。
その隣には葵、そして透の姿がある。
「向こうの世界に戻っても、たまには思い出してね」
カナタはすでに少し涙目になっている。
「なんか大変なことにもなったけど、今の平和はあんた達のおかげだよ。ありがとう」
カザミは礼儀正しく頭を下げる。
杏とモニカ、そしてヴァイスの手が重なったとき、魔法界から魔法というものが消失した。
何が原因だったのかは分からない。葵から杏に受け継がれた、魔力相殺能力と関係があるのではと推測できるだけだ。
その結果、魔法界の体系は根本から建て直しを余儀なくされた。
建て直しの過程では、旧来の立場に拘らないという合意が得られている。
これは、光と闇の対立があれだけの悲劇を生んだ教訓から成るものだ。
サラ達、元闇魔法族の子供達も受け入れられた。
魔法が使えなくなったことで困ったことは、杏達が元の世界に帰れなくなるかもしれないことだった。
世界を行き来する魔法はもちろん使えない。
そのためゲートを通るしかないのだが、ゲートを手動で開く魔法も使えない。
結局、ゲートが自然に開く周期を見極める必要があったため、数ヶ月の時を要した。
「これからが大変だと思うけど、頑張ってね」
杏はカザミと握手をする。
「まぁ何とかなるさ」
カザミは強く握り返した。
「本当に、色々とすまなかった。どれだけ謝っても足りないと思うが」
透は集まった面々に深く頭を下げた。
「もう、それはいいって」
杏は透の肩をバンバン叩く。
「そう何度も謝られても仕方ないしね。お詫びなら、ちゃんと葵ちゃんを幸せにすること!」
「ちょっと!杏ちゃん!」
葵は頬を膨らませる。
葵と透が恋仲にあるのは、既に周知の事実だった。
「サラちゃんも、頑張ってね」
「ああ、大丈夫。なんとかやっていくさ」
サラは自信ありげに答える。
受け入れられた元闇魔法族の子供達だが、彼らに対する反発がないわけではない。
サラはその代表として、両者の関係を良好にしていく責任がある。
「カナタちゃんも、そんなに泣かない」
杏はカナタの頭を撫でる。
「ぅ……泣いてないよぉ……」
カナタは鼻をすすりながら答えた。
「元気でね、杏ちゃん」
「うん!」
カナタと杏は軽くハグをする。カナタがこんなに甘えん坊だとは、平和を手にするまで知らなかった。
「モニカちゃんは?」
「今日もいつものところ、ハル君と一緒にいるよ」
「そっか……」
ハルは、あの後目を覚ましていない。強大な魔力を使い続けた反動なのかどうか。
モニカは約束した通りに、ずっとハルと共にいる。目を覚ます日を待ち続けている。
「ハル君への罰は?」
葵が心配気に訊ねる。
「死刑とかにはならないらしいよ。それよりも、今は一人でも人材が欲しいからね」
カザミはぶっきらぼうに言った。
「長がね、名前の通りの働きをしなさいって。私たち皆の調和を保つために、一生かけて尽力する。それが償いなんだってさ」
カナタが続きを補う。
「そっか。そうだね」
杏はこれまでのことを思い出していた。辛く、苦しいことだらけだったと言っていい。
でも、終わってみると、全ていい思い出のようにすら思えた。
「私、皆のこと忘れないよ」
気づくと、そんな言葉が口をついていた。
皆の顔を見ると、誰も微笑んでいる。その笑顔を守れたのだ。それを誇りに思った。
「よし、それじゃあ行こうか!」
杏は思い切って切り出した。ゲートは先程から既に開いている。
「じゃあね!バイバイ!」
カナタは年相応の子供らしく、別れを惜しんでいる。
「それじゃね」
カザミは普段通りだ。
「ばいばい!」
サラは笑顔で見送る。
「それじゃあ」
透はやはり申し訳なさそうに頭を下げる。
「さようなら」
葵は深々とお辞儀をする。
「ありがとう!!」
杏は大きな声で叫んだ。遠く、城まで聞こえるぐらいに。
そしてゲートに振り向くと、振り返ることなく進んでいった。
(さよなら、魔法少女)
ゲートをくぐる時、心の中で小さく呟く。
心なしか、どこかでハーモニカの音がしたように思えた。
魔法少女杏 / END
ヴァイスの魔法は葵の力と衝突し、拡散して周囲に降り注いだ。
雨のように降り注ぐ魔力は、その場にいるあらゆるものを打ちのめす。
雨が上がった後、城内に息のある者は僅かしか残っていなかった。
杏、葵、カザミ、カナタ、モニカ、サラ、そして透。この七人のみだ。
魔力を持たないものが生き残れるはずがない。
城外で戦っていた魔法少女達は、心の支えである城が落とされたことで、一気に壊滅した。
守るもののいない集落ほど無防備なものはない。魔族は攻め入り、破壊の限りを尽くした。
魔族は若い女の魔力を好む。そして、それ以外は全て殺してしまう。
だから今、この付近には透とヴァイスを除く男は存在せず、残りは力尽きた魔法少女と、戦う力のない少女のみだった。
そこは阿鼻叫喚の地獄だった。
魔族と戦い力尽きた魔法少女達、そして戦うことすらできなかった少女達は、なす術も無く魔族に犯されていた。
「いや!!いやぁあああああっ!!!!」
「お願い!!やめて!!こないでぇぇっ!!いやあああああっ!!」
「むごっ!ふぐぅっ!!ぉごぇえっ!!」
「ぁが……ぃ……ぅぁ……」
「うごっ!!あごぁあっ!!!」
「ぉねがい……もぅ……いぐぅっ!!こ…ろし…てぇ……ひがっ!!!」
限られた人数の少女と、無数の魔族。一人の少女に何体もの魔族が群がっては犯し尽くす。
魔族は、獲物が長生きするようにだけは注意を払っている。その分、地獄は長く続く。
「ぃがあっ!!!ででる!!!お腹ででるうううぅ!!!!」
「ごぽっ!おえぇぇぇっ!!!!」
腹が破裂する限界まで、あるいは口から逆流するまで精液を注ぎ込む。
少し前まで生活が営まれていた場所は、今や血と精液と叫びだけで満たされていた。
小鳥の囀りの代わりに少女の悲鳴をBGMとして、ヴァイスは佇んでいた。
動くのも辛いほど魔力を使い果たしたため、回復を待っていたのだ。
目の前にバラバラと散らばって倒れる者達。彼女らをどのように弄ぼうか思案しながら。
「そろそろだな」
最低限の魔力は回復したと判断したヴァイスは、行動を開始した。宴だ。
モニカは墜落した時のままうつ伏せに倒れていた。羽織っていたローブはもはや、ぼろきれだ。
ヴァイスはモニカの髪を掴み、持ち上げた。
「ぅぅ……」
苦しげに呻く妹の顔を覗き込む。自分とよく似た顔だ。
この少女を犯すことを思うと、サディズムのようなマゾヒズムのような快感を覚えた。
その快感でいきり立ったペニスを、だらしなく開いたモニカの口内に挿入する。
「ぅぐっ!もごぉっ!!!」
息苦しさと異物感から来る嘔気でモニカは目を覚ました。
「むぅっ!!!やがっ!!おいいはっっ!!!」
モニカは見たこともなかった男の性器を、それも兄のものを無理矢理咥えさせられていることにおぞましさを覚える。
モニカが嫌がるほど、ヴァイスの興奮は高まっていった。後ろ髪を掴んで強引に前後運動をさせる。
「んむっ!!おぇっ!!んぶぅぅっ!!!」
ヴァイスのペニスはいくらでもサイズを変えられる。ヴァイスはペニスを長く伸ばした。
「んんっ!!?おごごぇぇっ!!!おええっ!!」
ディープスロートと呼ぶのも躊躇われるほど、ヴァイスのペニスはモニカの喉を奥深くまで蹂躙していた。
「んぶはっ!!!んぐ、んごぉおおおっ!!!」
僅かに息継ぎの時間を与え、そしてまたすぐに奥まで侵入する。
宴の最初の射精をすることを決めたヴァイスは、モニカの頭をできるだけ引き寄せ、そして思い切りぶちまけた。
ヴァイスの亀頭は胃にすら届こうという位置に達し、精液は胃に直接放出された。
「んぐ!!!おぇっ!!ぅごおおおおっ!!!!ごぼぼばがっ!!!!」
ズシンと胃に重たい感触を受けたと思うと、すぐに胃は満たされ、精液が逆流してくる。
「うぐげぇっ!!!おげえぇっ!!!!」
口からドロドロと精液が零れ落ちた。その間も射精はやまず、ついには鼻からも精液が流れ出す。
反対に、精液は胃から腸を通って下へも進行していた。
「んん!!!ひあっ!!ひあぁぁっ!!!」
排便に似た感覚にモニカはブンブンと首を横に振る。
「んむっ!!!んああああああっ!!!!!」
勢いよく、モニカのアナルから精液が排出された。
羞恥と酸欠とで、モニカの意識が朦朧とし出したのをみて、ヴァイスはペニスを一気に引き抜いた。
「おぶごえぇぇぇぇっ!!!!!」
口から、鼻から、尻から精液を垂れ流しながらモニカは仰向けに倒れる。
「ひぐっ!!ふくっ!!ひぅっ!!!」
モニカは喘ぐように息をしながらしゃくり上げた。
純粋な苦しみと、初めて体験する性行為が兄による異常な行為であることの悲しみがこみ上げてくる。
ヴァイスはまだしゃくり上げるモニカの胸に手を伸ばした。
仰向けになると起伏のほぼ認められない平坦な胸の、その控えめな頂点には薄桃色の乳首が佇んでいる。
もっとも、それはモニカが吐き出した精液に覆われ、濁って見える。
ヴァイスは精液を満遍なく塗りたくるように胸をこね回した。
「いや……やめへ……おひいひゃん……」
まだ精液が絡まって舌がうまく回らないのか、舌足らずに拒絶するモニカ。
さすがにまだ快感を得ることはない様子だ。ヴァイスは試しに乳首を強めに摘んでみた。
「いぎっ!!いたっ!!痛いっ!!!」
モニカの体が痛みに跳ねる。
「そうだな……乳首だけでイけるようにしてやろう」
ヴァイスは摘んだ乳首に魔法をかけた。すると次の瞬間。
「ひぁああああっ!!!あふぁあああああっ!!!!!!」
鋭い快感がモニカを貫き、痛みの時よりも数倍激しくモニカの体が跳ねた。
「だめっ!!!だめだめだめっ!!!ひぁっ!!!こんな……!!!おかしくなるっ!!!!」
もう一段強く、乳首をひねる。
「いやっ!!!んあああああああああああああっっ!!!!」
モニカは生まれて初めての絶頂を迎えた。弓なりにしなった体が小刻みに痙攣する。
「ふぁ……ふぁぁっ……」
未知の経験に、モニカは戸惑っていた。理性を吹き飛ばされそうになる。
「さすがは俺の妹だな。処女の癖に乳首でイくなんて、とんだ変態だ」
魔法を使ったことなど無かったかのようにヴァイスは言う。
「ひ…ひが……ひがぅっ!へんはいなんかじゃ……ひぁぁうっ!!!」
軽く乳首を捻られるだけで、モニカは意識が飛びそうになる。
「らめっ!!!!やらっ……ぁあああああっ!!!!」
「はんっ!!うくっ!!やぁぁぅんっ!!!!」
「ひゃっ!!!あはぁぁぁぁあああああああっ!!!」
もう乳首を捻らなくても、胸を撫で回すだけで、モニカはすぐに絶頂に達するようになった。
「ぁ……はぁっ……」
すでにモニカは目の焦点が合っていない。未開通の股間からは、生暖かい体液が流れ出していた。
既に何度もイった余韻で半分夢見心地のモニカを、ヴァイスは持ち上げてうつ伏せに寝かせる。
「ひあああっ!!!!」
敏感になりすぎたモニカの乳首は、地面に叩きつけられただけで強烈な快感を生んだ。
快感に悶えるモニカとは対照的に、ヴァイスは苦い顔をしていた。
うつ伏せになるとよく見える、モニカの白い羽が気に入らなかった。
自分の黒い羽と正反対の白い羽。これをなんとしても蹂躙してやりたかった。
「だがまずは……」
ヴァイスはモニカの足の間に腰を下ろすと、足を脇に抱えるような形で持ち上げた。
モニカはその意味をまだ理解できない。だが、ヴァイスは容赦なくモニカの処女を突き破った。
「いやああああああああっっ!!!!!」
快感が急に凄まじい苦痛へと変化し、モニカは驚愕と苦痛の叫びを上げた。
今のヴァイスのペニスは極太サイズをしていた。モニカのような少女が受け入れられるサイズでは到底ない。
「あががあああっっ!!!いぎっ!!!ふぁっ!!!あぎゃああああ!!!!!」
当然のごとく、モニカの股間は裂けて血が溢れ出していた。
その苦痛に叫びながらも、前後に振動する際に地面と擦れる乳首が時折快感を与えた。
「やめぇぇええええっっっ!!!ひぁぁぁんっっ!!いぎ!!ぬぃでっ!!!ぬいでええええ!!!!」
泣き叫ぶモニカの背中で揺れる白い羽が、やはりヴァイスの神経を逆なでしていた。
怒りに任せてヴァイスは片手を離し、モニカの羽を掴むといくつかを引きちぎった。
「いぎいぁああああああっ!!!!いだいいぃぃっっ!!!!くぁっ!!あああああっ!!!!」
モニカが泣き叫ぶ。神経は通っているようだ。ヴァイスは引きちぎる手を止められない。
「あぎいいいっっ!!!!いだああああああっ、ふくぁぁぁんっっ!!!」
股間と羽の痛みに苦しみながら、乳首の快感で絶頂も経験する。モニカは頭が混乱し始めていた。
ヴァイスは高ぶる感情を抑えられず、羽を毟っては腰を打ち付ける。そのうち意図せぬ射精の予感が押し寄せてきた。
「いぎぁっ!!!ふひぁぁっ!!!いづああああああっっ!!!!ひやあああああんっ!!!!」
ヴァイスが放った精子はモニカの子宮に侵入する。
ヴァイスは、妹の子宮に自らの精を放ったことに言いようのない征服感を覚えた。
この少女を全て塗り替えてしまいたい。そう思った。
そう。塗り替えてしまえばいいのだ。この嫌いな白を、黒に。
ペニスを抜き、モニカの体を離す。口元を歪めるヴァイスの足元で、モニカの股間は精液を噴いていた。
モニカの姿は無残なものだった。。
戦いの傷跡が残る体は精液にまみれ、毟られた羽が辺りに散らばり、所々血で赤く染まっている。
羽は半分以上が無造作に毟り取られ、ボロボロで羽ばたくことなどできそうにない。
そんなモニカに、ヴァイスはさらに魔法をかける。いや、呪いと言ってもよいかもしれない。
それを終えるとヴァイスは魔族を召還した。オーク型の魔族が3匹。
「後はこいつらに相手してもらいな。それからな、魔法をかけておいてやったよ。
お前が乳首以外でイく度に、お前の羽は黒く染まってく。全部黒くなったら終わりにしてやろう」
モニカはそれをすぐには全部理解できなかった。白?黒?それは痛いの?気持ちいいの?痛いのはもう嫌。
そんなモニカのことなど気にも留めず、ヴァイスは歩き去った。モニカの羽を黒く染める。それで支配欲は満たされたようだ。
あれ?どこ行くの?歩き去るヴァイスの背中にモニカは疑問を抱いた。だが、三匹の悪魔がそんな疑問をすぐに吹き飛ばす。
オークは大きな手でモニカの体をひょいと持ち上げると、その巨大なペニスをまずアナルに突き刺した。
「いぎゃああああああああっっっっ!!!!!」
突然の激痛にモニカは悲鳴を上げる。
「あぎゃっ!!うぎぃっ!!!ひぎゃああっ!!!!」
壊れる。壊される。そんな恐怖でモニカの中は一杯になった。
しかしそんなモニカに追い討ちをかけるように、二匹目のオークがモニカの膣内へと進入してきた。
「おごぁぁぁああああっ!!!!ひぎぃっ!!!いぎっ!!!」
腸内を犯すペニスと膣内を犯すペニスがゴツゴツとぶつかり、挟まれた肉がすり潰されそうな痛みが走る。
「うごぇっ!!!もごぼぁっ!!!」
そしてついに口内までも犯され始めた。三匹のオークによる三穴責め。これがずっと続くのだ。
モニカは今になってヴァイスの言うことを思い出した。この拷問で、背中に残る羽の数だけ達しなければならないのだ。
「むぃっ!!!むぃぃいいっ!!!!んごっ!!げほっ!!がはっ!!」
口内を犯すオークが最初の射精を迎え、モニカはむせ返る。こんな行為で快感を得られるわけがない。
しかし快感を得なければいつまでも終わらない。もしかしたら、死ぬほうが先かもしれない。そんな思考がよぎる。
「もごぇぇぇえええっっ!!!!うぶぇっ!!がはぁぁっ!!!」
その矢先、三匹のオークが同時に射精し、モニカの体内を猛烈な勢いで侵略し始めた。
ヴァイスはカザミとカナタの元へと向かっていた。
不意に庇おうとしたのか、カザミがカナタに覆いかぶさる形で倒れている。
二人とも、まだコスチュームはかろうじて原型を留めていた。
ヴァイスは一匹の魔族を召還した。モニカにあてがったオークよりも巨大なトロール型の魔族だ。
そしてセッティングを終えると、カザミの頬を叩いて起こす。
「ほら、起きなよ、カザミさん」
「ぅ……」
呻いてカザミは目を覚ました。そして視界に映った光景に、一気に頭が覚醒する。
トロールがカナタを掴んで、そのいきり立った股間の上に乗せている。
それが挿入可能などとは到底思えないが、ヴァイスのことだ。無理にでもやるに違いない。
「やめろ!!!!あたしなら何したっていい!!カナタには手を出すな!!!」
「駄目だよ、カザミさん。怒鳴ったって、あなたに指示する権利なんて無いんだから。
あ、大丈夫だよ。ちゃんと死なないようにだけはしてあるからね」
カザミは言葉を失った。自分にできることは何もない。
ヴァイスが指を弾くと、トロールはカナタの頬を指先で弾いた。カナタが目を覚ます。
「ぇ……何……これ!?」
カナタは巨大な魔族に体を抱えられている現状に対応できずにいる。
トロールはカナタの着るローブの前方を引きちぎった。
「え……いやあぁっ!!!」
あらわになった素肌を隠そうともがくが、両腕を押さえられて動けない。
そしてトロールはショーツの上からカナタの幼い割れ目にペニスをあてがった。
「え……う…そ……」
カナタは目を疑う。しかし次の瞬間にはありえないとも思える光景が広がっていた。
「おおおおごおおおおあああああっっ!!!!」
幼くか細いカナタからは想像も出来ない呻き声が響いた。
ショーツごと進入したトロールのペニスは、処女膜を引きちぎって突き抜けた。
魔法のせいか、カナタの腹がまるでゴムのように伸びて膨らむ。ペニスの形が、腹の外からでも視認できた。
「あぎげあああああっっ!!!あえげあああああっ!!!」
カナタは凄まじい咆哮をあげる。トロールは両腕でカナタを掴み、オナホールのようにしてペニスを扱く。
「えげええええっっ!!ひゃぎゃあああっっ!!!!」
無造作な扱いが余計に苦痛を増す。股間からはダラダラと血が流れる。
トロールは突然動きを止めると、カナタを奥深くまで押し込んだ。そしてトロールは射精を始めた。
「いげぇっ!!!!!うごっ!!!おぼおおえぇえええ!!!!」
子宮に流れ込む精液の量は体の大きさに比例して凄まじい量だ。
カナタの腹は妊婦のそれよりも大きく膨らみ、それでも入りきらない精液が血と交じり合って股間から流れ落ちていた。
トロールは満足したのか、ペニスからカナタを引き抜いては投げ捨てた。
「うべっ」
カナタは間の抜けた声を出して地面に打ち付けられる。
地面に腹が叩きつけられ、子宮に充満していた精液が一気に溢れ出た。
「く……うぅ……」
カザミは悔しくて涙を流していた。
妹があれほど残虐に弄ばれているのに、何も出来はしない。
「どう?妹が汚されているのを見るのは?」
投げかけられた言葉に、カザミはキッとヴァイスを睨む。
ふと突然、カザミは浮遊感に襲われた。
いつの間にか現れていた魔族が、触手を何本もカザミの体に巻きつけて、持ち上げたのだ。
「くそっ!!離せ!!」
必死でもがくも、手足を取られた状態では上手く力が入らない。
「カザミさんにも教えてあげるよ、この快感を」
湿り気を帯び、ぬらぬらと黒光りする触手がカザミの肌を這う。
首筋を、太腿を、そして服の内部にまで侵入してはうぞうぞと蠢く。
「うぐっ!」
へそを舐めるように擦り、胸に撒きつこうとする。股間にもにじり寄り、その割れ目をなぞる。
「そいつの媚薬は一級品なんだ。肌から吸収されるだけでも、すぐに我慢できなくなるよ」
ヴァイスの言うことは本当だった。既にカザミは体の奥から湧き上がる快楽への衝動を感じていた。
「ひぁっ!!!ひゃあああああっ!!!!!」
細い触手が、カザミの股間の豆に食いついた。吸い上げるように刺激する。
媚薬に侵されたカザミの体は、それだけで達してしまっていた。
「だめぇ……!!こんな、キツすぎ…る……ひゃあうっ!!!」
カザミを急速な連続絶頂に追い込むうちにも、触手はカザミの性器に直接媚薬を塗りこんだ。
その度にカザミを襲う快感は加速度的に増加する。
「や、ゃああっ!!!あはっ!!んくぅぅぅ!!!!」
いつしかカザミのほぼ全身を触手が多い尽くしていた。全身を媚薬付けにされているのも同然だ。
細い触手はカザミの舌に撒き付き、乳首に吸い付いては引っ張る。
太い触手は口をこじ開けて喉を犯しながら体内に直接媚薬を送り込み、引き伸ばされた乳房に絡みつく。
「うむぅ!んんんっっ!!!」
他よりも一回り大きな触手が二本、カザミの下の両方の口にあてがわれた。
「あええっっ!!!らえっっ!!!ほんあのっ、いえあらっ!!!」
気が狂ってしまう。快楽の虜になって、自分を失ってしまう。
一瞬、それでもいいかもしれないと思った自分にカザミは恐怖した。
そんなカザミのことなどお構い無しに、触手は突入を開始した。
「んぐうううううっ!!!!おあぁぁっ!!!むああああああぁっっ!!!」
カザミの体が折れそうなほどに反り返る。ビクビク痙攣しては、膣から液体が漏れた。
「はむぅっ!あっ!!んっ、んんんっ!!!」
数分も経った頃、カザミは自分が恐れた通りに快楽の虜になってしまっていた。
神経を焼き切らんばかりの強烈な快感の波はカザミの理性を破壊し、カザミはただ快楽だけを追い求める存在へと化した。
「あんっ!!」
突然、触手が一斉に引き上げ、カザミは地面に落とされた。
「なんで……もう、おわり?もっと……もっとおかして……」
魔族に更なる陵辱を求めるも、触手はピクリとも動かない。
「カザミさん、もっと気持ちよくなりたい?」
ヴァイスが訊ねた。
「ああ……おねがい、もっと…もっと……」
「じゃあさ、あの子を犯してあげてよ」
すがるカザミに、ヴァイスはカナタを指差した。
「あの子とカザミさんの感覚をシンクロさせてあげる。あの子も悶えるほど、カザミさんも気持ちよくなれるよ」
「カナタを……」
なんとしても守りたかった妹。いまや犯され、精液にまみれている。
あの子も気持ちよくしてあげよう。今のカザミの思考回路は狂ってしまっていた。
カザミはフラフラ立ち上がると、責められ過ぎてガタガタになった足取りでカナタに歩み寄った。
倒れるようにしてカナタに覆いかぶさる。うつ伏せに倒れるカナタを仰向けにして、その胸に触れた。
「はぁぁんっ!!!」
カナタの小さな乳首に触れた途端、カザミを快感が突き抜けた。
カナタに触れたはずの自分の指が、自分の乳首に触れたように感じる。
しかも、自分で自分の乳首を触るよりも遥かに激しい快感だ。おそらく増幅されて伝わっているのだろう。
カザミは我を忘れてカナタの乳首にむしゃぶりついた。
「ぉ……おねえちゃん」
カナタが気を取り戻す。姉に責められている事実に気が付き、涙がこぼれる。
「やめて……やめてよ……」
「大丈夫、カナタも気持ちよくしてあげるから」
カナタの弱々しい説得は響かず、カザミは更なる快楽を求めた。
カナタの膣にカザミの手が伸びる。
トロールに無理矢理に広げられたそこに指が入ると、まだ残されていた精液に手が触れる。
「いやっ!!!いたいっ!!いたいよ、おねえちゃん!!!」
カザミは夢中でその手を押し込んでいた。細い手とはいえ、カナタの膣はそれ以上に狭い。
「やああっ!!!いぎっ!!!いやあああああっ!!!」
カザミはカナタの膣内で拳を握っては開く、その度にカナタは圧迫による苦痛で悶え、カナタは快楽で悶えた。
「あはんっ!!!もっと、もっと気持ちよくなろう、カナタ!!」
カザミの手はさらに奥へと進む。
トロールに犯されたためか、魔法のためか、カナタの膣はどこまでもカザミの手を受け入れた。カナタの苦痛と引き換えに。
「んああああああっ!!!!!だめっ!!!んぐぅぅううっ!!」
カザミは子宮口に指先を潜らせ、開いた。そしてそのまま進入する。
「「あああああああああああああっっ!!!」」
二人は同時に叫び声を上げた。カザミは快楽、カナタは苦痛と羞恥そして悲しみを滲ませて。
「んぐ……おねえちゃん、もうやめて……」
顔を涙と唾液と鼻水でグシャグシャにして、カナタは懇願する。
カザミは聞き入れず、子宮にまで入り込んだ腕を前後に揺さぶる。
「んぁっ!!いぎっ!!!あぐぅぅっっ!!!」
本来の大きさの倍にも引き伸ばされた子宮は凄まじい痛みをカナタに与えた。
カナタが痛みに泣き叫ぶほど、カザミは快感に酔いしれる。
「こわれるっ!!!ごわれるうぅぅぅっ!!!!」
子宮がいつ弾け飛ぶのだろうかと、カナタは本気で恐怖した。
「大丈夫だよ、魔族のあんな太いのでも壊れなかったんだから、これぐらい」
カザミは、カナタの子宮がどこまで持つのか、興味を持った。
一体どれほどの衝撃に耐え、どれほどの快感を与えてくれるのか。
もし壊れてしまったなら、それはそれで、素晴らしい快感を伴うに違いない。カザミは完全に狂っていた。
「カナタ、いくよ」
そう言うと、カザミは子宮に突っ込んだ手から雷の魔法を放った。
「あぎゃががががあああああっ!!!!!」
体の中心から激しい電気に打たれたカナタは叫びながらのた打ち回る。
一方、カザミは想像を超えた快感に呆然としていた。
それまでとは別次元の快感。一度味わってしまっては、もう戻ることはできない。
「ぎゃうっ!!あがっ!!!ぎぅっ!!!」
短い雷撃を何度も繰り返す。カナタの体が打ち上げられた魚のように跳ね回るたび、余計に子宮が引き伸ばされる。
「はぁぁぁっ!!!はぁぁぁっ!!!」
雷撃が止み、カナタは必死で息をつく。姉にやめてと懇願する余裕などない。
ふいに、カナタの腹が膨れ上がった。
「があああああああっっ!!!」
カザミが子宮の中で炸裂魔法を放ったのだ。腹側に放たれた魔法は、子宮を丸く膨張させて腹を押し上げた。
「かふっ!!げはっ!!!ぅぁぁ……」
電撃に比べると一瞬の、しかし強烈な衝撃に、カナタ体は強く揺さぶられた。
脳にまで届く衝撃で、意識が遠のく。
「うがあああああっ!!!」
しかし、遠のいた意識をまた衝撃が引き戻した。
カザミは何度も何度も魔法を放つ。回を重ねるごとにカナタの腹の膨らみは大きくなっていった。
「こわれるっ!!!しぬっ!!しんじゃうぅぅぅっ!!!!」
泣き叫ぶカナタは、死んだ方がマシだと思うようになっていった。
だが、ヴァイスに強化された体は死ぬことすら許されない。
次第に強力になるカザミの魔法にもカナタの体が壊れることは無く、ただ強大な苦痛をもたらすだけだった。
カナタの悲鳴とカザミの嬌声に背を向け、ヴァイスはサラの頭に手を当てた。
「君にはどんな苦しみが似合うかな?」
ヴァイスは苦しげに瞳を閉じるカザミの記憶を読み取る。
「なるほどね。ほら、起きろ」
ヴァイスは軽くサラの頬を張った。
「うう……」
サラが目を覚ます。
「ヴァイス……」
サラの目には怒りが浮かんでいた。一族を滅ぼした者への怒りだ。
「そんな顔するなよ、今から面白いことしてあげるからさ」
「面白いこと……?」
サラは訝る。どうせろくでもないことに違いない。
「ほら、愛しの仲間達との再会だよ」
ヴァイスが言うと、子供達が姿を現した。サラの仲間達がヴァイスの魔法で強制転送されたのだ。
「サラおねえちゃん……?」
一体何が起こったのか分からずに、子供達は呆然としていた。
ヴァイスは彼らに手のひらを向ける。
「何する気だっ!!」
サラは飛び掛ろうとするが、体が動かない。
ヴァイスが放った魔法を浴びた少年達は苦しみだした。
「うあああああっ、があああああっ!!!!」
その体が変異していく。膨れ上がり、人の物ではない色へと変化していく。そして、魔族が生まれた。
「「いやああああっっ!!!」」
サラも、残された女の子たちも泣き叫んだ。
突然どこかに連れてこられたと思ったら、仲間が魔族に変えられてしまったのだ。
訳も分からないままに襲い掛かってきた悲劇に打ちのめされている。
そして、サラにはこれから起こる悲劇も分かっていた。
「やめて、お願い」
サラはヴァイスにすがりつき、哀願する。
ヴァイスは何もいわずにサラを蹴り飛ばした。
「さあ、始めようか」
そう呟くと、魔族となった少年達は少女達に襲い掛かった。
「いやっ!!何するの!?」
組み伏せられた少女には、まだ魔族が何をするつもりなのかが分からない。
少女の服が容易く破り去られ、少女は裸体を晒される。
「やっ!!!えっち!!なんでこんなことっ!?」
少女は魔族に抵抗するように叩くが、全く響きはしない。
魔族は少女のほんのわずかな膨らみもない乳房には目もくれず、そそり立つ性器を無理矢理挿入した。
「いぎっ!?いたいいいぃぃっ!!!」
少女は何をされたのかが分からなかった。性行為に対する知識など皆無だ。
「あぐ!!ああぁっ!!!やめてええええっ!!」
幼い少女の性器は、魔物のそれを受け入れる準備など出来ているはずがない。
割れ目は裂け、膣壁が削り取られるようにして行為が成される。当然、その痛みは尋常ではない。
魔族はすぐに果てた。少女の子宮に精液が流し込まれる。
「熱いっ!!何!?これっ!!んぎっ!!ん、はぁっ!!」
その途端、少女の悲鳴に甘さが混じり始めた。
「はぁっ!!何なの!?気持ち、いいっ!!変なことされてるのにぃっ!!」
魔族の精液の媚薬効果は、まだ成熟には程遠い少女をも快楽の虜にした。
魔力に乏しい少女らは、魔法少女達に比べて媚薬への耐性も低いのだ。
「あんっ!!ぃやんっ!や、ああああっ!!」
少女が小さな絶頂を経験した頃、周囲でも他の少女達が同じように犯され、虜にされていた。
「いや…やめて……」
目の前で行われている所業を、サラは止めることができない。
目を閉じ、耳を塞いで涙を流した。
「楽しそうじゃないか。ほら、君も混ざっておいでよ」
ヴァイスはサラの腕を掴むと、嬌声を響かせる彼らの真ん中へと投げ入れた。
「あうっ!!」
「サラ…あんっ!!…おねえ、ちゃんっ……!!」
少女の顔がすぐ目の前にあった。
目は虚ろで口はぽかんとだらしなく開き、唾液が垂れている。
味わったことのない快感を突然与えられ、その波に溺れ切ってしまっていた。
「おねえちゃんも…ひぁっ!!気持ちよく…なろ…?」
少女はサラにしがみついた。服の上から胸に顔を埋め、乳首をまさぐるように口を這わす。
「駄目……駄目だよ……」
サラは悲しみがあふれ出した。この少女はもう壊れてしまっている。
一緒に暮らしてきたあの少女はもう何処にもいない。
気が付くと、サラは少女と魔族達に囲まれていた。その誰一人として、正気を保っている物はいない。
「みんな……」
少女達はサラの全身にまとわり付いた。ある者は耳を噛み、足を舐める。
そして魔族となった少年達は、サラの服を破り、犯そうとしていた。
「だめ、おねがい……」
サラはブルブルと震え上がって懇願する。しかし、魔族は躊躇うことなくサラの未開の穴に入り込んだ。
「いやああああああっ!!!」
前と後ろ、両方に同時に挿入が成された。どちらも硬く閉ざされており、肉棒は強引に割って入った。
「痛いっ!!おねがいっ!!やめてえええええ!!!」
ボロボロ涙を流すサラ。泣き叫ぶほど、彼らはより興奮して動きを早めた。
「あぅっ!!いぐっ!!はっ!!いいいっ!!!なにか…はいってっっ!!」」
魔族達はすぐに射精した。しかし萎える事は無く、そのままサラを犯し続ける。
二つの穴をペニスが蹂躙するたびに、溢れた精液がビチャビチャと音を立てた。
「ひぁっ!!いやっ!!だめ、きもちいいなんてっ!!!」
サラも程なく媚薬によって快感を与えられ始めた。次第に精液と絡み合う愛液の量が増えてゆく。
「だめなのっ!!みんなに…みんなにこんなっ!!!やああああっっっ!!!」
やがて来た絶頂の快感はサラの心を打ち砕いた。流されてしまえば楽になれる。そう思ってしまった。
「ひぁっ!!おっぱい…っ!!そんな、すわないでっ!!へんになっちゃっ!!!!」
いくつもの少女の裸体と、魔族の体が絡み合い、淫靡な世界を構築していた。
もう誰もこの快楽に逆らうものはいない。もつれ合って、波に飲まれていった。
葵はすでに瀕死の状態だった。
死力を尽くしてヴァイスの攻撃を防ごうとしたその体は、全身が傷だらけで、腕が異様な方向に曲がっていた。
そのすぐ隣には透の姿がある。吹き飛ばされた葵に駆け寄ったのだろう。
ヴァイスは透に手を伸ばした。
「舐めた真似をしてくれたね」
ヴァイスとしては飼い犬に手を噛まれたようなものだ。
「君達には悲惨な最期がお似合いだよ」
そう言うと透の頭に手を当てる。すると、透の体がボコボコと蠢き始めた。
透が体内に取り込んだ魔族を暴走させたのだ。透の制御を受け付けず、透の体を我が物とする。
無数の魔族が入り乱れ、透の意識を侵食した。弱った透の意識など泡のようにかき消されてしまう。
そこにあったのは、透の殻に寄生した合成魔族だった。パーツごとに継ぎはぎされた魔族の体はあまりにも醜い。
「さあ、欲望に素直になりなよ」
ヴァイスに促されるまでもなく、透は葵の体を貪りにかかった。
「ぁぁっ……ぃぎぃっ!!」
折れた右腕を掴み、持ち上げられて、葵が弱々しく呻く。
痛みに意識が覚醒するも、すでに虫の息といってよい状態だ。
透は葵を向かい合う形で抱え上げ、服が破れて露わになっている葵の秘所に、無骨な形をしたペニスを挿入した。
「うぐ……ぁぁっ……」
葵の反応は鈍い。ボロボロに傷ついた体が軋み、割り裂かれた股間が激痛をもたらしているものの、反応するだけの余力がなかった。
そんな中、透は淡々と葵を犯す。葵の体を掴む両腕から生えてきた触手は葵の体にまとわりついていた。
口の中へ入り、先端から伸びるさらに細かな触手が口内を隅々まで味わう。
あるものは歯の裏をなぞり、あるものは舌下を突く。さらに、鼻腔へと続く穴を無理やりこじ開け、ピストン運動をするものまであった。
胸に噛み付いた触手によっていくつもの歯型が付けられ、鉤の形をした触手は乳首を貫き、引っ張った。
股間を這う触手はクリトリスを締め上げ、尿道を塞ぐ。首や腋、太ももにも幾多の触手が巻きついていた。
透の背中から長く伸びた触手は、ヒュッと鋭い音を立てて葵の背中に叩きつけられ、瀕死の体に文字通り鞭を打つ。
透の股間から新たに触手が生え、葵のアナルを貫いた時には、葵の体が大きく跳ねた。
「ぁぅ……ぁがぅぅ……」
葵の反応は責めが激しくなるのに反比例して弱くなっていく。もう限界が近い。
透の体がビクンと震えると、葵を責め立てる触手全てが射精の用意に入った。
「いぎっ!!あがあああああああああああっっ!!!!!」
口内で、膣内で、腸内で、尿道内で、胸で首筋で腋で太ももで、一斉に精液が放たれる。
同時にいくつもの異なるベクトルの衝撃を全身に受け、葵の体は激しく脈打った。
その瞬間、葵は最後の力を振り絞るように苦痛の雄たけびを上げる。
葵の体にありつけず空中をさまよっていた触手が吐いた精液が、シャワーのように葵に降りかかった。
全身を白く化粧された葵はもうほとんど反応を示さず、それにかまわず透は葵を陵辱し続けた。
杏は、少し前に目を覚ましていた。そこに広がっていた光景はまさに地獄と形容するにふさわしい。
少女達が陵辱される、凄惨な光景が杏の瞳に突き刺さった。
少女達の叫び声と喘ぎ声が、杏の耳をつんざくように響き渡る。
そのおぞましさと恐ろしさに、杏はうずくまって目を閉じ、耳を塞いでいた。
何も聞こえない。何も見えない。そう自分に言い聞かせても、少女達の魂の絶叫は耳に届き、光景は目に焼きついている。
「何だ、そんなに怖いか?」
「ひぃっ!!!」
ヴァイスの声に、杏は飛び上がった。ついに来てしまったのだ、自分の番が。
「そんなに怖がることはないさ、みんなとても楽しそうだろ?」
ヴァイスは杏の髪を掴み、顔を上げさせた。そして魔法少女達の醜態を見せ付ける。
「あああああああっ!!!んぐっ!!だめ、だめえええええっっ!!!」
モニカはついに乳首以外で最初の絶頂を迎えていた。背中に生える純白の羽に、黒が滲み出す。
「いぎがあっっ!!!おぐぇっ!!!うがああああああっ!!!」
「ひああああっ!!んんっ!!!ああはああああっ!!!」
カナタは子宮内の爆発に苦しみ、カザミはそのフィードバックに悶えていた。
「いいよ……もっと!もっと突いて!!」
「ん、ぴちゃ。はらおえーはんのおっはい、やーらかい……」
サラ達は何人も絡まりあって交わっている。
つい先程まで処女だった少女達は、皆淫らに悶え、求め合っていた。
葵は触手が激しく動く衝撃に合わせて、物言わずガクガクと揺れている。
激しく揺さぶられると、全身に絡みついた精液が飛び散った。
「ああ……、あああ……」
杏は体の震えを抑えられない。
彼女らの変わり果てた姿。そのどれかが、すぐ未来の自分の姿なのかもしれないのだ。
いや、それで済むとは思えなかった。杏はこの場でまだ犯されていないたった一人の少女だ。
あれほど非道な陵辱をするヴァイスが、最後に残したデザートをあっさりと平らげるはずがない。
胸にこみ上げた恐怖と絶望に、杏は股間から太腿へと暖かな液体が流れるのを感じた。
「漏らしちゃうなんて、そんなに怖い?」
にこやかに言うヴァイスの顔は不気味なほどに美しかった。
それゆえに恐ろしい。この状況を心から楽しんでいる。
「それじゃあ、期待に答えられるように頑張らないとね」
ヴァイスは美しい笑顔を絶やさずに残酷な宣言をした。
「あっ!!いやあああっ!!」
どこからか伸びてきた触手が杏の体に撒き付き、体ごと持ち上げた。
その魔族はまるではりつけ台のようだ。無数の触手が蠢くその体に、杏を大の字で拘束した。
「いやっ!!!いやあああっ!!!」
杏の両手両足を覆い隠すほどに触手が絡みついてくる。その強力な拘束力に、全く身動きが取れない。
両腕は肘まで、両足は太腿半分まで触手に覆われ、その隅から隅までをねっとりと舐め回されるような不快感に襲われる。
ヴァイスは近寄ると、露わに晒されている杏の胸へと手を伸ばした。
乳首を下から持ち上げるように弾くと、杏の幼い胸もほのかに揺れる。
そのままじっくりと胸を触る。柔らかな胸に指を沈め、その弾力を楽しむように。
杏に快感を与えようとしているのでも、苦痛を与えようとしているのでもない。
ただ、杏の胸を弄んで楽しんでいる。まるで値踏みをするように。
「楽しみだよ」
ヴァイスの呟きは要領を得ない。
ヴァイスの手が杏の体をつたって下りて行き、杏の股間まで移動した。
「んっ!!」
クリトリスを軽くつねられる。
「この体が一体どんな風に汚されてしまうのか、ね」
杏は目の前が真っ暗になった。
ヴァイスは、杏を他の魔法少女達とは比べ物にならないような目に合わせようとしている。
「あ……あ……」
歯がガタガタ音を立てる。一体どのような地獄を味わわされるのか、想像することすら恐ろしかった。
「ねえ、今どれぐらいの子達が生き残ってるだろう?」
ヴァイスは杏に訊ねる。
「何人かは死んじゃっただろうし、もうすぐ死ぬ子もいるだろうね」
「そんな……」
杏は死がすぐそばまでにじり寄っていることを知った。
「だから、ゲームをしよう。君が魔族の相手をするんだ。君を犯した魔族はもう他の子を襲わせない。
全ての魔族の相手を終えたら、その時点で生き残ってる子はみんな解放してあげるよ」
「ぜ、全部……!?」
杏は絶句した。召還された魔族は十匹や二十匹では済まないはずだ。それを全て相手にしろというのか。
「いっとくけど、拒否権はないよ。そこまで耐えられたらご褒美をあげようっていう話なんだ」
自分が耐え切れれば、仲間を助けられる。たとえ数人だとしても。
杏は一筋の光を見つけた。たとえ嘘であろうと、希望があれば心だけは屈せずにいられるかもしれない。
「それじゃあ、始めるよ」
ヴァイスが言うと、一匹の魔族が歩いてきた。杏の戦いが始まる。
その魔族の性器はおそらく犯した少女の物であろう血と、自らの精液に汚れていた。
もう射精を終えた後のはずなのに、それは獰猛な肉食獣のようにいきり立っている。
魔族は愛撫などという言葉は知らないとでも言うように、いきなり杏の秘所にそれを突き刺した。
「うぎいいぃぃっ!!!ああああああああっ!!!!」
杏の膣は間違いなく裂けた。その傷跡に精液が染みる。
「いぎっ!!がはっ!!あぐぅっ!!!」
杏の腹がボコボコと波打つ。壊れないのが不思議なぐらいだ。
「があああっ!!!ぐぁあああっ!!!」
魔族の性器はところどころゴツゴツと尖っていて、前後するたびに杏の膣壁を削り取る。
「ああ……うぐぅああああっ!!!!」
溢れる血液を潤滑油に、魔族は猛スピードでピストン運動をした。
腹を内側から殴りつけられる衝撃と、膣を傷つける鋭い痛みが杏の意識を何度も飛ばそうとする。
「う……、うああああああああああああああっ!!!」
魔族の射精で、杏の腹は膨れ上がった。血液と交じり合った精液がボタボタと膣から流れ落ちる。
「あ……ぐ……」
杏はあまりの苦痛に、間抜けに口をパクパクさせる。魔族は満足気にその姿を消した。
やっと一匹終えた。そう安堵する暇すらない。魔族が姿を消した後ろには既に次の魔族が立っていた。
「う……そ……」
杏の呟きが消える前に、魔族は杏のアナルにその剛直を突き立てた。
「あがあああああああああああっ!!!!!」
押し広げられた腸壁は、先の魔族にズタズタにされた膣壁を圧迫し、二重の苦痛をもたらす。
「うがあああっ!!!おおおあああああっ!!!!」
杏は苦しみを少しでも紛らわすように、大地を震わせるような雄たけびを上げた。
「うぼぇっ!!!おごええええっ!!!!!」
その魔族の精液は杏の消化器官を征服し、口から吐き出された。
その姿が消えると、すぐ次の魔族が現れる。杏に休息など許されない。
「いやあああああああああっっ!!!!」
杏を陵辱する魔族は多種多様だ。最初の二匹はオーガタイプだった。
オーガのペニスのサイズは「中」だ。オーガはピストンスピードにものを言わせて、すぐに射精を迎える。
次に、スライムタイプがいる。スライムは大概、まず杏の喉を制圧した。
「んごぁっ!!!ごぼっ!!!ごぼあぁっ!!!」
呼吸を奪われた杏は窒息死の恐怖に襲われる。体が強張るのと同時に締め付けられる膣内でスライムは暴れるのだ。
膣内を、子宮内を跳ね回る。時に弾け飛んで爆発のような衝撃を与える。
「おごえっ!!!!がぼっ!!!えげえええっ!!!!」
大抵窒息直前まで苦しめてから、喉を下り、胃や腸を散々荒らした末にアナルから排出される。
「がはっ!!!ひゅー、ひゅーっ!!!」
杏はその度、酸欠で視界がグルグルと回り、胃の中に残されたスライムの残骸を嘔吐した。
触手を有するタイプは、総じて杏の体を貫通させる。
尻穴から口までを、逆に口から尻穴までを、あるいは両方を同時に。
「うぶぇぇっ!!!げはっ!!!おげえええっ!!!」
もちろん膣内には複数の触手を挿入する。
一本一本の太さが違うので単純比較は出来ないが、四十三匹目が十三本を同時に押し込んだのがこれまでの最高記録だ。
「あぎゃああああっ!!!ごわれるああああ!!!!!」
当然、ヴァイスが魔法で強化しているため、杏はそう簡単には壊れない。
現に十三本の触手が同時に射精し、杏の腹が直径三十センチを超えようかというほど膨らんだ時も壊れなかったのだから。
「あが……げ……あ……」
さすがにその時には杏の意識が飛んでしまった。
ところで、触手タイプは挿入するばかりではない。鞭打ったり、突き刺したりするものが存在する。
乳首とクリトリスを極細の触手が同時に貫くと、杏はすぐに目を覚ました。
「ぎああああああああああっ!!!!」
杏の薄ピンク色で綺麗だった乳首とクリトリスは、今では小さな穴がいくつも開き、鮮血に染まっていた。
また、触手タイプは数に任せて大量の精液を吐き出すため、犯されるたびに杏の体は白く染上げられた。
トロールタイプは「大」サイズのペニスを持つ。
それは本来、杏の小さな体が受け入れられるようなものではありえない。
「ごあああああああああああっ!!!うがあああああああっ!!!!」
このペニスに腹を満たされた時、杏はもっとも強烈に咆哮する。
普通に生きていたなら味わうことなどあるはずもない苦痛が、魔法少女になってしまったがために、杏に降りかかった。
七十八匹目の魔族は鳥のような形をしていた。あるいは昆虫だったかもしれない。
「あぎゃっ!!!」
太く膨らんだ腹の先端を杏の膣に差し込む。
そして、腹の中に溜め込まれた卵を杏の中に流し込んだ。
「あ……うそ……やだっ!!!たまごやめてええええっ!!!!」
杏が泣き叫んでも、卵は杏から魔力を吸い取り、すぐさま孵化してしまう。
「ああがああああっ!!!だめっ!!!うみたくない!!うみたくないっ!!!!」
顔をグシャグシャにしながら杏は魔族の子供を出産する。
卵の殻は杏の体内に取り込まれ、杏の体にある変化をもたらした。
産まれてきた魔族は杏の薄い胸に食らいつく。そして乳首を吸い上げた。
「え、うそっ!!!そんな、いやああああああっ!!!!」
杏は母乳が出ているのを感じた。魔族の赤ん坊を産まされた上に、母乳まで与えさせれた。
その事実は杏の人としての自尊心を打ち砕く。
百三匹目の魔族は魔法を駆使して杏を責めた。
「があああああああっ!!!いぎゃああっ!!」
体を電気が駆け抜け。
「ひあっ!!!やあああっ!!!!」
氷柱が両穴を埋め。
「あづいっ!!!あづいいいいいっ!!!!」
灼熱の鞭が体を焼け焦がす。
そして百三十二匹目。
「うぼごぇぇぇえああああああああああああああああああっ!!!」
アナルに挿入されたトロールのペニスが勢いよく精子を放ち、杏は口と鼻から滝のように精子を吐き出した。
「え……げ……ひくっ…………ぁ……」
杏は心も体も限界を迎えつつあった。しかし、姿を消したトロールの次に魔族の姿がない。
「ぉ……おわ……った……?」
永遠とも思われたこの地獄がついに終わりを告げたのかと思った瞬間、杏を拘束していた魔族が杏を包んだ。
魔族は球体のような形になり、内部に杏を閉じ込めた。
そして、今まで拘束して舐めまわすだけだった触手が杏の全てを覆い尽くした。
口も、膣も、アナルも、無数の触手に埋め尽くされる。
「むごぉぉっ!!!!ぐげっ!!!あがああああああああああ!!!!」
この時点で、四十三匹目の十三本という記録は塗り替えられ、上の穴に五本、前の穴に十五本、後ろの穴に十三本が挿入されていた。
「か……かはっ!!!!」
顎は外れ、括約筋は切れ、膣口は長く裂けた。
そして、三十三本の触手が同時に火を噴く。杏の子宮を、腸を、胃を破裂させるほどの爆発が起こった。
「が……………………………………」
杏はもう声も出ない。
しかし魔族の射精は触手からだけではなかった。杏を包む体全体から精が放たれる。
「もが……ご……」
魔族の体内は精液で満たされ、杏はその中で溺れてしまった。
体中を精液が埋め尽くす。ああ、ここで死ぬのか。そう思った時、突然魔族はその体を開いた。
大量の精液と共に吐き出される杏。
「えげえええええええっ!!!!おごおおおおおおぉぉっっ!!!!!」
体の中に進入してきた精液を必死で排出する。
「げほぉっ!!!がはっ!!!」
それが限界だった。ギリギリ呼吸を確保できたところで、杏はそのままくずおれる。
「ぅ……ぁ……」
耳まで入った精液は聴覚を弱らせ、目を浸した精液によって視界はほぼゼロだ。
「よくやったね」
ヴァイスの声が微かに聞こえる。
杏は返答できない。
「まさかここまでやるとは思わなかったよ。ここにいる魔族はさっきので全部だ」
終わったのだ。杏は耐え切った。これで仲間を助けられる。
一体何人無事に生き残っているのだろう。確認したいが、視界は晴れない。
「じゃあ、残りも頑張ってね」
(え……?)
ヴァイスの言葉に耳を疑う。いや、聴覚がおかしくなったに違いないと思った。
「魔族を全部、って言っただろう?ここ以外にも魔族はたくさんいるじゃないか」
(ここ、いがい……?)
「魔界だよ。たくさんいるけど、多分十年もかければ全部捌けるんじゃないかな」
聞こえない。何も聞こえない。杏は自分に言い聞かせた。
「あっちのは召還するようなのと違って本場だからね、いろんなことが桁違いだと思うよ。
魔族の格も、残虐性も、数もね。まぁ、頑張って」
(ああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!)
この体が動くのならば、力の限りに泣き叫びたかった。それすらも杏にはかなわない。
一瞬の浮遊感の後、杏は地面に叩きつけられた。
何も見えない。何も聞こえない。しかし肌で感じていた。圧倒的な魔力。圧倒的な数。圧倒的な脅威。圧倒的な殺意。
魔族は突然現れた杏をどう認識したのだろうか。なんにせよ、魔族が魔法少女を発見してすることは一つだ。
魔族が近寄ってくるのを感じる。更なる地獄が一歩一歩、歩み寄ってきていた。
(いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!)
ヴァイスは空に浮かび、眼下を見渡した。
城外には無数の少女達の亡骸が、見るに絶えない姿で転がっている。
魔族達は杏を陵辱しに行く時、自分が犯していた少女に止めを刺していたのだ。
モニカは羽を真っ黒に染め、精液に埋もれて息絶えた。
カナタはとうとう体力の限界を迎え、白目を剥いて事切れている。
カザミは魔力の全てをもってカナタを責め尽くし、命を枯らした。
サラ達は元々少ない魔力を吸い尽くされ、ピクリとも動かない。
葵はその命を終えた後も透に犯され続けている。
魔法少女はこうして全滅した。
後には、ヴァイスの高笑いのみが虚しくこだましていた。
魔法少女杏 /BAD END
実はBAD END 19 と20の間に、杏の魔界での陵辱シーンを書いてあるのですが、
行為がエスカレートしてまた別の趣向(リョナとかグロとか)の色が強くなったため、
スレ違いの可能性が出てくるかと思い、こちらでは投下しませんでした。
blogの方にWorst Endとして掲載しましたので、グロおkという方はどうぞ下のURLからご覧ください。
(かといって、グロを期待されるとそれはそれで期待はずれになってしまうかもしれません)
人によっては読むことで気分を悪くされるかもしれませんので、十分ご注意ください。
魔法少女杏 Worst End
ttp://magicalaz.blog117.fc2.com/blog-entry-42.html
357 :
杏の人:2009/08/19(水) 07:25:56 ID:GgQoDDMu
以上です。
初投稿から2年と少し。
初期に連投したり、ブログ作って移行したり、スレへの投下に戻したり、間が開いたりと、
何かとお目汚しした点が多かったと思います。
申し訳ありませんでした。
反省点や学ぶことは多かったのですが、なんとか最後まで書ききれてよかったです。
最後までお付き合い頂いた方、本当にありがとうございました。
>>357 乙!
苦痛系が好きな自分にはたまりませんでした
クオリティが半端無かったです
これはいいものだGJ!
魔界での杏ちゃんの人生に幸あれ
やっぱ近親相姦はいいよね
ノーマルの最後、魔力を失った魔法少女たちを長老たちが犯すんじゃないかと心配と期待した
おつかれさまでした
>>357 こんなにすごいSSに対してすげえとしか言えない自分に落ち込みつつすげえGJ!!
それぞれ違う責め方なのがまたすげえ。姉妹の良かった。妹無残すぎる。
worstも読みに行かざるを得ない。心の準備を整えてから。
たったいまコミケ同人を置いといて抜いた!
抜きばっか言われるのは心外と思いますが
SSでは間違いなく杏が回数多い!
アレですけどほんとお疲れ様でした!
念のためエネルギー戻ってからworst end見てみます。
触手33本凄いぜ
>>357 最終回投下お疲れ様&GJでした!
生死を問わぬもの凄い勢いの陵辱とどこかもの悲しさを漂わせる魔法少女達を取り巻く環境と、
それに負けない少女達の健気さでとてもメリハリのあるストーリーで面白エロかったです。
思えばこのスレの大きな流れを決定付けした作品ではないかと思います。
ブログのエンドを見たせいか丸太という単語ですらエロく感じるほどになってしまっているので、
次もこのスレでの投下を期待してますんで…それでは本当にお疲れ様でした〜
なんだか盛り上がってる所すまないです。
元々別嗜好向けに設定とかを考えてた魔法少女物があるのですが、やはり本編を書いてからじゃないと投下してはダメですかね?
・・・いづれにせよ、亀更新になるかと思いますが。><;
何を言ってるのかよくわからん
とりあえず、このスレのシチュエーションにあったSSなら、何も拒絶される理由はないだろう
プロローグだけとりあえず情熱の赴くまま書きなぐったって事じゃね?
368 :
364:2009/08/22(土) 03:37:17 ID:knXn61x1
プロローグどころか、世界観と登場キャラの設定しかまとめてない段階です。
後はシナリオプロットというのかな。
大体こんな感じの展開を考えてますと言うのをまとめてる段階です。
・・・まぁ、本編書いてから出直してきます。お騒がせしましたー。
>>368 気にすんなよ
杏最終回みたいな高レベルの作品読んで興奮して俺も後に続きたい!とか思うこともあったりするしな
とにかく書きたい気持ちが迸るのは誰にだってあるさ
すっげー。ホンマに完走したんだな…。毎回ワクテカしながら正座(&全裸)で待ってた身としちゃ感動もひとしおだ。
触手スレの方で気に入ってる魔法少女は最近投下止まってて、美味に悶々としてる俺。
触手スレの保管庫もかなりSS多いな。
オススメの凌辱強い奴とかある?
粉砕天使とか
変身すると妊娠してて
敵を倒すたびにお腹の子供が大きく
変身する度にロリ化。
もしかしてまとめにサードシーズン登録して無い?
まとめの更新は停滞してるかんねぇ
最近スレに来たばっかの俺としては
擬似魔法少女たちの末路が気になるところなんだが……
>>376 このスレは割と大作揃いで容量使い切りで1000までの完走がないから過去スレが21chにも保管されてないだろうしな
専ブラ導入とかしてないなんならスレタイでググって出てきた過去スレ候補をキャッシュで見るぐらいしか俺には思いつかないな
昔読んだ作品を過去スレから探してたら実は正義のヒロインを嬲るスレのやつだったとかってよくあるよな
あるある。探してたらハードなやおいスレにあったりしたことある
操られたマスコットキャラに犯されるのとか読みたい。
>>380 おいちょっと待て
何を探せばそんな場所にたどり着くんだw
383 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 21:23:22 ID:gvo5zwTh
災厄マダー
>>377 それは21chじゃなくて23chの事だな
>>374 時間泥棒(兼マスコット)と契約した魔法少女。
変身するためには、自分の3ヶ月分の成長をエネルギーに変換しなくてはならない。
連夜の戦いに若返りは止められず、自慢だった身体もどんどんロリ体型に戻っていき…
魔法少女の魔法は学問的な物ではないよね
>>385 その素晴らしいお話はドコで読めるんだい?
上手く敵を倒せれば成長を取り戻せるのかな
まあ都合良くなかなか敵を倒せない訳ですが
>>390 つまり敵は、好みの年齢になるまで、暴れては逃げるを繰り返せば良いと。
若返った分だけ時間操作魔術を使用した体内時間加速によるクロックアップを行い、超高速戦闘で対峙した相手を瞬殺して逃がさない魔法少女
クロックアップが終了すると共に成長しきった姿に戻り、背後でザシャァって倒れる敵
敵は幼女形態の魔法少女としか対峙した事がなく、クロックアップされると
必ず殲滅されてきたので本来の姿は誰も見た事がないので正体がバレない
うん衣装だけ変わってて正体丸バレという突っ込みすらこれで解決
>>392 服のサイズが合わなくなって、息苦しさから動けなくなった処を犯されるんですね。
>>393 君に一つの言葉を贈ろう
それは…
キャストオフ
設定談義だけじゃなくて、誰か本編書いてくれればいいのに。
つ言い出しっぺの法則
圧縮回避
厨設定満載の美形悪役が魔法少女にあんなことやこんなことを的な妄想してたはずが、
気がついたら風呂や女子更衣室に感覚共有した使い魔忍び込ませて覗きライフを満喫する
小悪党になってるから困る。自己投影のしすぎだろうか……。
いいじゃないですか!
そんなキャラだったらただの萌えキャラやないですか!!
悪いことするたびに毎度毎度魔法少女にやられる
憎めない感じの悪役(ギャグキャラなので絶対に死なない)を幻視した。
いま夢で見たんだが
中華砲で当てた物からホムンクルスを作れる変態錬金術師に捕まり全身に6つの魔獣入り魔石を埋め込まれ
魔石の魔獣にニョロられては魔力を爆発的に上昇させはその魔力は全て錬金術師の基地外要塞のエネルギーにされるMG電池Τと言うネタ
さて、続きを見るため寝るお
寄生・埋め込まれネタは魔法少女的においしいよな
ある敵との戦いで、子宮にエロい魔獣を寄生させられてしまった主人公。
何とかその場は勝利したものの、その日から性的な発作が主人公を襲うようになる。
少しずつ間隔短くして起こる発作を治めようと親友も主人公の躯を慰めてくれるけど、焼け石に水の日々。
とうとう性欲に屈した主人公は、敵ボスの軍門に下ることになる。
発作のオンオフを自由に操られ、やがて良心を保ちつつも敵の手先として戦うことに…
むしろ悪の秘密結社に攫われて寄生体を埋め込まれてしまったけど、脱出に成功。
魔法少女として結社と戦っていく内に、寄生体との間に友情とも恋愛ともつかぬ想いが芽生え――。
みたいな寄生獣的な内容でも自分は全然構わない。
>>402 何とか苦労して敵ボスを倒した魔法少女。
しかし寄生体は既に自分の身体と一体化し、二度と取り除けない状態になっていた。
寄生体の分泌物で年を取る事も死ぬことも叶わず、
少女は発情した身体で永遠に生き続けるしか無いのでした…
そんなBAD END
ハッピーエンドだけど、開発され尽くしてるとか好き。
ちょっとした事でも興奮しちゃうとか。
>406
寄生生物が死なないパターンを考えようとしたら、どうにもおかしい流れにしかならなかった。
たとえば胎内で卵に戻って受胎まで待機。生まれてくる娘を生まれる前から調教してました、とかいうオチとか。
>>406 少しの救い…
親友ポジの子が自ら寄生体の移植を望み、
二人でエロエロな関係になっちゃうとか
「わ、私も○○ちゃんと同じ体になりたいのっ!」
みたいな
>>408 そういうのもありか。
寄生虫が彼なりに宿主のことを愛していることが前提で、
お腹の中の悍ましい物を伴侶として生きてゆくことを少女が受け入れるというラストを考えてしまった。
寄生虫に感情移入したおれって異端?
そういう意味でもセリカは良かったなぁ
>>406 寄生虫は考えてなかった。
普通に敵に犯られまくって、っていう展開で考えてた。
>>409 寄生虫って言うとアレだけど、こびとさん、とか変換するとOK・・・か?w
寄生虫な宇宙生命体との友好をえがく「たったひとつの冴えたやりかた」を彷彿とさせるな
あれはいちおう、双方合意の上だったような・・・しかしネタバレ自重
ここはあれですか、魔法少女自身た戦わなくてはあかんのですかのう?
そもそも魔法少女が戦いだしたのは、ここ十数年のことだ
ご町内のトラブルを魔法の力で解決するロートル魔法少女を
新鋭のバトル系魔法少女がボコにするわけですね。
なるほど、では結構幅広く考えても大丈夫かな
ありがとう頑張ってみますたい
>>416 魔法少女が犯られてれば、戦闘は別に要らないと思う。
なかなかここに投げるだけのモノが書けん
当然の事ながらここに投下してる作者さん方はすごいな…
魔法少女に鞭でシバかれる夢を見た
陵辱されてどーする
悪の女幹部が魔法少女に陵辱される。
あると思います!
425 :
杏の人:2009/09/24(木) 00:50:41 ID:VZdC/TCf
どうも、杏の人です。
連投の形になってしまいますが、新作を投下させていただきたいと思います。
タイトルは「魔法少女の涙」として、本日はプロローグ1レス、第1話14レスの投下を予定しています。
注意事項として、
・今回は苦痛系ではなく(少しハードな)快楽系
・今回は挿入なし
・少々レズ風の描写
といったものがあります。ご注意ください。
陵辱シーンは11レス目〜13レス目の予定です。
※ここからは余談になります
今回、前作の反省点などを考慮して、(名称などの)設定やキャラ付けを重視しています。
そのため、特に第1話において、陵辱シーンまでが長めになっています。
あくまで陵辱がメインなので、陵辱のための日常シーンを書き、その上で十分な陵辱を書くつもりですが、
冗長すぎると感じた場合、逆にもうちょっと詳細に書いてほしいと感じた場合など、ご意見を頂けると嬉しいです。
それでは、次レスから投下開始です。
426 :
プロローグ:2009/09/24(木) 00:51:21 ID:VZdC/TCf
世界は無数に存在する。それらはどれも別々の進化を遂げていた。
その中において、群を抜いて発展した世界がある。
リゾラット。それがその世界の名前だ。
「光の楽園」の意味を持つ名を冠したその世界は、科学と魔法の力によって栄えていた。
リゾラットは無数の世界の中で唯一、他の世界の観測を可能とした世界だ。
その広大な大地の一角に、ある組織が所有する、城にも似た巨大な建造物が存在する。
「光のベール」を意味する、リゾルートを自称するその組織は、強力な魔法使いを多数有していた。
その目的はただ一つ、魔物の討伐。それ以外にはない。
魔物がどういう存在なのか、詳しくは分かっていなかった。
その発生にも諸説あり、自然発生するものであるとか、魔界から召喚されるのだとか、あるいは何者かが意図的に作り出しているに違いない、という陰謀説まである。
なんにせよ、この世界は魔物の襲撃により多大な被害を受けてきた。
それに業を煮やした者達は、魔法使いを集め、教育して魔物からこの世界を守ろうと考えたのだ。
その活動の成果は目覚ましく、今やリゾラットにおける魔物の被害はほぼ皆無に近い。
そのため、リゾ・ルートはその活動を他の世界にまで広げた。
魔物に支配されてしまう世界が現れれば、それはいずれこのリゾラットの脅威となるかもしれない。
そんな大義名分を掲げてはいるが、実のところ、魔物の討伐自体が目的となっていることは否めない。
それでも所属する魔法使い達は使命感に燃える者が多かった。
リゾルートに入ったものは、育成部で三年のプログラムを受ける。
プログラムを修了した際には精霊による洗礼を受け、称号を授かってから各地へと派遣されていく。
そんな魔法使いの中に、幼い少女でありながら高い魔力の才能を持つものがいた。
年上の魔法使いにも負けず劣らずの活躍に、魔法使いも、そうでない者も親愛の念をこめて彼女らをこう呼んだ。
魔法少女、と。
リムは小さな部屋で一人、床に片膝をついて跪く。
小さな両手は祈るように組み合わされ、大きな瞳は緩く閉ざされていた。
ブロンドの長い髪が、風のないはずの部屋でわずかに揺れる。
(感じる……)
リムはその白い肌に触れる、目には見えないものを確かに感じていた。
精霊がリムの身体を撫でている。リムの身体を、心を、そしてその未来すらも見透かすように。
様々な感覚がリムを包んでいた。暖かさや、優しく抱かれるようなもの、そして言葉に出来ないもの。
それは性感にも近いものだったのだとリムが知るのはまだ先のことだ。
精霊の気配が足先から次第に上ってきては、頭から抜けるように消え去った。
リムは身震いをする。身体中に鳥肌が立っているのが分かった。
(終わったのかな?)
鳥肌が治まっていくのを感じながら、リムは思う。すると、天井の方から声が聴こえた。
「リムよ、幼いながらも類まれなる力を秘めた者よ。汝には水の祝福が与えられるだろう。そして、その身に相応しい称号を受け取るがいい」
それだけを告げると、声はもう聴こえなくなった。
(あれ……?称号は?)
リムは不思議に思い、まぶたを開いて立ち上がる。
ぐるっと身体を一回転させて部屋中を眺めてみても、精霊の気配はすでにない。
ふと、リムの身体を何かが突き抜けた。身体中に心地よい涼しさを感じる。水の力だ、とリムにはすぐに分かる。
リムは以前から水属性の魔法が得意だった。それが精霊にも認められたのだろう。
リムは身体にあふれる爽やかな水の気配とは裏腹に、胸の奥に熱いものを感じた。
(……何だろう、これ?)
得体の知れない感情がリムの中からあふれて来る。
同時に、赤く澄んだ瞳から一筋の涙がこぼれた。
リゾルートの広い敷地内に無数に伸びる広い通路の一つを、一人の少女が歩いていた。
小さな背をピンと伸ばし、セミロングの青い髪を揺らし、わずかな膨らみを持つ胸を張ってきびきびと進む。
その姿は美しく、近寄ることも躊躇われるような空気を纏っていた。
周囲の整然とした佇まいとも相まって、その挙動は静謐さを漂わせる。
「シーちゃーーんっ!!」
そんな空気をぶち壊すように、一人の少女が大きな足音を立て、甲高い声を上げて走ってくる。リムだ。
シーちゃんと呼ばれた少女、シーナが振り返ると、リムはもう目前にまで迫っていた。
「ちょ、うわっ!!」
先ほどまでの気配とは裏腹に、間抜けな声が上がる。リムが思い切り抱きついたのだった。
勢いよく抱きつかれたシーナはそのまま後ろに倒れてしまいそうになるが、何とか踏みとどまる。
「ちょっと!!いきなり抱きつくのやめてって言ってるでしょ!」
「えへへ〜、ごめんごめん」
怒鳴るシーナに舌を出して謝るリムからは、全く反省している様子が伺えない。
「で?どうだったの?」
シーナはもう怒りを静めている。これぐらいは慣れっこなのだ。
「うん。問題なく終わったよ。シーちゃんは?」
「大丈夫に決まってるわよ」
シーナは誇らしげに答える。
二人は育成部の同期で、いつも一緒だった。入ったのが一緒ならば、修了するのも一緒だ。
二人とも、いましがた精霊による称号の授与を終えてきたところなのだ。
「シーちゃん、称号は?何になったの?」
リムは目をキラキラ輝かせて尋ねた。
「烈火、よ。もちろん属性は炎」
「あー、なるほど」
リムは妙に納得してしまった。確かに、怒った時のシーナには烈火の如く、という言葉がぴったりだ。
「なんか、そんなに納得されると複雑ね……。で、リムは?」
「あ〜、えっと……」
リムは口ごもる。
「あのね……水属性ではあったんだけど」
「そりゃ、あんたはそうよね。で、肝心の称号は?」
「うんと……多分ね、あの……涙、だと思う」
一瞬の静寂が訪れた。しばらくシーナは目を点にしていたかと思うと、突然笑い出す。
「あはははっ!!泣き虫のあんたらしいかもね」
「笑わないでよぉ〜っ」
リムは必死で抗議する。確かに自分が泣き虫なのは自覚していたので、余計に悔しかった。
「でも、さみしいな……」
二人並んで歩きながら、リムは小さく漏らした。
「何が?」
シーナは首を傾げる。
「だって、派遣先ではシーちゃんと離れ離れになっちゃうでしょ?」
リムはもう瞳に涙を湛えていた。本当に泣き虫な子だ、とシーナはつくづく思う。
「馬鹿」
シーナは言葉とは裏腹に、優しい声と笑顔をリムに向ける。
「あんたを一人にしとけるわけないでしょ。とっくにあたしが進言して、ペアで派遣してもらうことになってるわよ」
「ほんとっ!?」
リムは涙に濡れた瞳を大きく開いてシーナを見つめた。
「嘘ついてどうすんの。本当よ」
「やったぁ!!シーちゃん大好きっ!!」
リムはまたシーナに抱きついた。涙に頬を濡らしながら微笑んでいる。
シーナは自分より少し背の高いリムの身体を抱きしめながら思う。
(ほんとに、この子はほっとけないわよね)
リムは育成部では問題児だった。しかし決して劣等生だったわけではない。あまりにも不安定なのだ。
魔力自体は高いが、それを十分にコントロールできないことがある。
最近ではずいぶんまともになったが、大抵その尻拭いをする羽目になったのはシーナだった。
一方のシーナはまさに優等生だ。高い魔力を持ち、それを十分にコントロールできる。
元来世話焼きな性格のシーナがリムとペアになるのはごく自然な流れだった。
「日本、だって」
「え?」
シーナの呟きに、リムが聞き返す。
「あたし達が派遣されるところ。地球っていう世界の日本って国なんだって」
「え?もう決まってるの?リム、何にも聞いてないよ?」
「だって、あたしが聞いてあんたに伝えるほうが確実じゃない。事務の人も分かってるのよ」
「う……」
リムは言い返せない。リムはあまり物分りがよくないので、いつもシーナに教えて貰ってばかりいる。
「それで、どんなとこなの?そこって」
「なんか、魔法は全然発展してないみたいだよ。科学はそこそこらしいけど」
「そっか。それじゃ、まぁまぁ暮らしやすいとこなのかな」
リムは安心する。場合によっては文明の全く発展していないところに派遣される可能性もあった。
そこそこ発展しているなら生活にはそれほど不自由しないだろう。
「楽しみだな」
リムは満面の笑みだ。しかしシーナの表情は少しばかり硬い。
「あんまり浮かれてちゃだめよ。あたし達は戦いに行くんだから」
「うん、それは分かってるけどさ」
やはり、リムの顔から笑みは消えない。
派遣先で待っているのは魔物との戦闘の日々。でも、きっとそれだけじゃない。
新しい世界が自分を待っている。そう考えるだけでリムの気持ちは自然と弾んだ。
数日後。
「初めまして。私があなた達のサポート役を務めるセリナよ。よろしくね」
「はいっ、よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします」
リムとシーナは、向かい合ったセリナにお辞儀する。これは派遣先での挨拶を真似たものだ。
「ふふっ、よく出来ました」
セリナは優しく微笑む。リム達よりは年上だが、上司というよりはお姉さんといった感じだ。
「それじゃあ、今日から現地に行ってもらう事になるけど、いくつか説明しておきます。
もう知ってることも多いと思うけど、最終確認と契約を兼ねているので、しっかり聞いてください」
二人は頷く。
「これからあなた達は日本というところに行ってもらいます。
そこでは集合住宅、マンションの一室を買い上げてありますので、そこで生活してください。
資金はこちらで用意してあります。あなた達が魔物を退治し続ける限り、生活は保障されます」
部屋や資金の調達は全て魔法によるものだ。高度な魔法が必要になるため、リム達には真似できない。
つまり、魔物退治と引き換えに住居や給料を支給されるということだ。ただし、給料に制限はない。
「資金は原則としていくらでも用意できますが、経済のバランスを壊すようなことは極力避けた方が無難です。
一定期間魔物を倒さない場合、資金は全て没収されます。住居からも退去してもらいます。
そのままその世界で生活することも出来ますが、我々からのサポートは一切受けられなくなりますのでご注意ください」
セリナはあくまで事務的に続ける。
「あなた達に課せられる使命は、既に述べたように魔物を退治することです。それ以外には特にありません。
魔物を退治しさえすれば、他のことには一切関知しません。好きなように生活してください。
極端な話、その世界を滅ぼしてしまっても、我々が何らかのペナルティを課すことはありません」
二人とも、この話を聞く度に背筋が寒くなる。この組織にとって、魔物討伐以外のことはどうでもよいのだ。
「私はあなた達の全般的なサポートをしますが、戦いに加勢することはありません。
また、あなた達が魔物に敗北した場合、捕らえられた場合にも、救出に向かうことはありません。
アドバイスや、重症の際の治療などは行いますが、基本的には全て自己責任ということになります」
さすがのリムもこの時ばかりは緊張する。負ければ助けは来ない。そう聞いた途端に恐怖がこみ上げた。
セリナは硬い表情を少し和らげる。
「だから、二人とも無理はしちゃ駄目よ。自分の身は自分で守ること。これが第一。
勝てそうに無かったら逃げることも大事よ。命に代えられるものはないからね」
リムもシーナも、その言葉をしっかりと心に刻み込んだ。それを忘れた時、死んでしまうのは自分たちだ。
「基本的な契約は以上です。これらの条件に同意した上で、現地へと向かってもらいます。よろしいですか?」
セリナは再び事務的口調になって告げた。その瞳は厳しく二人を見つめている。
「はい!」
「……はい!」
リムは迷わず、シーナは少し戸惑ったものの、はっきりと返事をした。これで契約は成立だ。
「さて、それじゃあ具体的なことの説明に移るわね」
セリナは急に態度を崩した。事務的な手続きは終了したため、あまりかしこまる必要はない。
「あちらの世界に関する知識などは既に取得してもらったと思うけど」
「はい。昨日」
シーナが答える。事前に収集された日本の一般的な知識・常識などは魔法で二人にインプットされている。
「あなた達の希望もあって、あちらの世界の同年代の子達と同じような生活を送れるように準備してあるの。
ちょうど季節が春。新学期である4月が目前ということで、中学校に入学してもらうことになるわ。
シーナちゃんは一つ年上だけど、二人一緒の方が都合がいいので、同学年ということになってます」
「聞いています」
「シーちゃん、同い年になるんだね」
リムは楽しげに微笑んでいる。
「それと、二人は双子ということになってるから。二卵性双生児ね。
それと関係して、あちらには名字という制度があるので、共通の名字を用意しました。
ありふれた名字がいいと思うので、鈴木、にしてあるわよ」
「スズキ……」
「鈴木、ですか。鈴木リムと鈴木シーナ」
その響きをどう評価していいのか、二人ともよく分からなかった。
「二人とも日本的な名前じゃないから、外国人とのハーフという設定です。母親が外国人ね」
「……はい」
リムはそろそろ頭が痛くなってきた。覚えるのは得意ではない。
「まぁ、大体こんなところでいいかな?」
セリナが見かねて、説明を打ち切った。
「だけど最後にもう一つ、大事なことを言っておかないとね。魔物に関することよ。
地球は魔物が出現し始めて間もない世界です。出現地域は日本各地。すぐにワープで移動できる範囲です。
魔物が活動する時間帯は決まっていて、例外はあるけど、ほとんどが16時から24時の間になってます。
高度な知能を持った個体は確認されていません。初心者のあなた達でも対応可能な難度と判断されてるわ」
ふぅ、とセリナは息を吐く。
「分かったかしら?これで説明は終わり。後は実際に現地に移動してもらうことになるけど」
「はいっ!大丈夫です!」
リムは威勢良く返事をした。一刻も早く新しい世界に飛び込みたい様子だ。不安などもう忘れてしまっている。
「はい。問題ありません」
シーナも迷い無く返事をする。
「うん。それじゃ、あちらの世界へと転送します。衝撃に備えてね」
そう言ってセリナは二人に向かって手をかざした。
リムは落ち着かずにうずうずと身体を動かしている。
シーナは緊張して身体が強張っている。
そして二人の姿は光に包まれ、光が止んだ時にその姿は無かった。
「頑張ってね……」
一人残されたセリナは、祈るように呟いた。
「うわぁ〜〜」
目の前に広がった光景に、リムは感嘆の声を上げた。転送された先は住居となるマンションの室内だ。
地方都市の超高層マンションの43階。2LDKの室内は、リム達の身体に比べてかなり広い。
「すごい……、広いわね」
シーナも圧倒されてしまう。これまでは寮生活だったので、あまりに広い空間に戸惑っていた。
「外の景色もすごいね〜」
リムはバルコニーに飛び出して、柵から身を乗り出す。市内の中心地から、隣県の山まで、見渡す景色は壮観だ。
「ちょっと……、これは豪華すぎるんじゃ」
シーナは腰が引けていた。リビングには大型で薄型のテレビやゲーム機が用意されている。
別の部屋はドレッシングルームで、リムとシーナそれぞれに見合ったサイズの服がずらりと並んでいた。
「ふぇ〜、たくさんあるね」
リムは一着一着手に取っては、全身が映る鏡の前で自分に合わせてみる。
「こんなに一杯だと、選ぶのに苦労しそうね」
シーナは贅沢な悩みに頭を抱える。目に入った扉を開いてみると、そこはバスルームだった。
「おお〜、これまた広い」
リムがシーナの後ろから覗き込む。
「これなら一緒に入れそうだね。シーちゃん!」
「ええっ!?」
女の子同士とは言え、シーナはさすがに恥ずかしい。
「いや?」
「え……ぅ……?」
リムは本気のようだった。悲しそうに潤む目で見つめられると、嫌だなどと口に出来ない。
「ま、まぁそれはその時に考えましょ」
シーナはぷい、と逃げるように顔を逸らす。
「ほら、他の部屋も見るわよ」
そして、わざとらしく話題も逸らしては、さっさと歩いていってしまった。
「むー」
リムは不満そうに頬を膨らませながら、とてとてとシーナの後についていく。
ベッドルームは両隅に2部屋配置されていた。どちらにも本棚があり、漫画や雑誌が並んでいる。
どちらにも同じサイズのベッドが置かれてあるが、どう見てもリムやシーナが一人で使うサイズには見えない。
「これなら二人どころか、三人ぐらいはラクショーで寝れるね」
リムの発言に、シーナも頷かざるを得ない。魔法使いが厚遇だとは聞いていたが、さすがにやりすぎな感もある。
待遇の良さは、やはりこの仕事の危険性の高さを裏付けているようで、不安が胸裏で渦巻いた。
少し表情を曇らせたシーナがキッチンの方を見ていると、いつの間にか着替えを済ませたリムが飛び込んでくる。
「シーちゃん!外行こうよ、外!」
シーナはリムの無邪気さに少し救われる気がした。
「もう、あんたはちょっと落ち着きなさい」
そう言ったものの、ちゃんと現地の服に着替えてる辺り、リムにしては落ち着いてるのかもしれない。
急かすリムをなだめながら着替えるシーナは、自分の中にリムにも負けないぐらいの好奇心が生まれているのに気づいて、頬が緩んだ。
自分はここぞという時に弱い、というか甘い気がする。浴槽で温かな湯に浸かりながらシーナは思った。
はしゃぐリムと一緒に街を歩き回ったので、家にまで帰ってきた時の疲労は相当なものだ。
そのせいもあって、シーナは一緒に風呂に入ろうと誘うリムを断りきれなかった。
普段は湯船に浸かる習慣は無いのだが、今は広くて深いバスタブに身を沈めている。
胸と股間を隠すように。だが、あまり必死に隠すのも恥ずかしい気がして、さりげなさを装っていた。
一方でリムは恥ずかしがる様子も無く、長い髪につけたシャンプーをシャワーで洗い流している。
反るような格好になって突き出された胸には、ほとんど膨らみが見受けられない。
基本的に細身だが痩せ細っているという印象は無く、白い肌は十分な柔らかさと潤いを持っているように見られた。
と、リムの身体を見つめていた自分に気づいて、シーナは慌てて目を逸らす。
風呂のせいだけではなく、顔が赤くなるのを感じた。他人と一緒に風呂に入ることなんて初めてなのだ。
魔法使いには同性愛者が多い、という噂が頭をよぎった。
同性ペアで派遣された魔法使いの中には、恋愛感情が生まれるパターンもあるという。
信頼関係が大事になるため、そういった関係も容認されて(あるいはむしろ推奨されて)いるようだ。
「シーちゃんはリムより、おっぱい大きいよねぇ」
「ふぇっ!?」
突然リムに話しかけられて、シーナは飛び上がるほど驚いた。リムはシーナの胸を覗き込んでいる。
バスタブの前に立って覗き込むリムの体勢では、リムの股間がちょうどシーナの目線と同じ高さになってしまう。
「な、何言うのよっ!いきなり」
リムの視線を避けるように、シーナは壁側に振り返る。
「リムも、そろそろおっぱい膨らんでもいいと思うんだけどな〜」
リムはそう言って、なだらかな胸をぽんぽん叩いたり、軽く揉んだりした。
「あんたは、もうちょっとしたらあたしより大きくなるわよ」
シーナは投げやり気味に言う。リムはここ数ヶ月でシーナの身長を追い越してしまった。
まだ胸の成長は始まっていないようだが、きっと成長し始めたら追い抜いてしまうに違いない。
「そうかなぁ?」
眉を寄せて自分の胸を見つめていたリムは、そのまま湯船に入る。
広い湯船は、少女が二人入るには十分なサイズがあったが、裸で身体を寄せ合うのは妙な緊張感があった。
「ごめんね、シーちゃん。恥ずかしかった?」
リムは少し声のトーンを落とす。
「べ、別に……」
「あのね、リムって、昔は孤児院にいたんだ。知ってるでしょ?
そこではね、みんな一緒にお風呂に入るの。それはもうワイワイ騒がしいんだけど。
だから一人でお風呂入るのって、今でもちょっと寂しいんだ。心細い時は、いっつも誰かが一緒にいて欲しいなって思うの」
リムははしゃいでいたが、やはり不安もあったのだろう。不安を消すために、多少無理していたのかもしれない。
「もう、あんたは……。本当に甘えん坊なんだから」
シーナはリムの方へ向き直ると、リムの肩に手を伸ばす。
膝がこつんと当たり、触れ合った腕から体温が伝わってきた。
「心配しなくても、上手くやっていけるよ。あんたと二人、この世界で」
「……うん!」
リムの声はすぐに明るさを取り戻す。泣き虫だが、すぐに笑顔に戻れるのがリムのいいところだ。
「ねぇ、シーちゃん」
「ん?何?」
湯船から上がって体を洗うシーナに、リムは控えめに話しかける。
「夜、一緒に寝てもいい?」
リムはさすがに少し恥ずかしげだった。自分でも子供っぽいと思ったのかもしれない。
本当に、この子は世話が焼ける。シーナは心から思ったが、それすらもいとおしく思えた。
「いいよ」
そう答えたシーナは、自分の心細さがあまり感じられなくなっていることに気が付いた。
入学式の日、桜は既に散り始めていた。
風が吹くたびに舞い散る花びらの一つを頭に乗せ、セーラー服姿のリムはシーナと共に校門をくぐる。
ここ数日で日本の人ごみも見慣れたが、同年代の少年少女たちがこれだけ集まっているのはまた新鮮だった。
おそらく魔法で細工したのだろう。同じクラスだった二人は、同じ教室へ行き、説明を受けてから体育館へ向かう。
他の生徒達が少し退屈している長々とした行事も、二人には興味深いものだ。
校長の話の中では、魔物への警戒を促す部分があった。既に魔物の存在は周知のものとなっている。
兵器の通用しない魔物に対して、人はなんら抵抗の術を持たない。しかも魔物は日本のどこに現れるか予測できない。
逃げようと思えば海外に逃げるしかないのだが、金銭的にも、心情的にも、能力的にも、この国を離れることが出来るものは少なかった。
だから、一部を除く多くの人は普段通りの生活を送っていた。魔物は自然災害のようなものと諦めるしかないのだ。
校長からの警告も、もし遭遇してしまったならば一目散に逃げろ、というものだった。
二人は、自分達の役目の重要さを知った気がした。
まだ魔物は出現していない。だが、その時が来たなら、なんとしても倒さなければいけないという思いを強くした。
入学式終了後は再び教室に戻り、担任の挨拶があった。
どもり気味に、小橋友恵(こはし ともえ)と自己紹介をした彼女は、新任の女教師だ。手馴れない様子で生徒達に自己紹介を促す。
列ごとに男女別、名前順に配置された生徒達は一人一人立ち上がって、ぎこちない挨拶をした。
真面目に自己紹介をするもの、ウケを狙うものなど、それだけで個性が透けて見える。
2、3校の小学校から進学してきたらしく、既に仲の良い者も多いようで、時折からかう声も飛んだ。
シーナが立ち上がると、教室は一瞬静まり返る。教室内の誰もが気にかかっていたに違いない。
その容貌は、明らかに日本人とは違う。見るものを強く惹きつけるだけの魅力を持っていた。
「初めまして。鈴木シーナといいます。後ろのリムとは双子の姉妹です。
ハーフなのでちょっと変わった見た目ですが、育ちは日本なので、皆さんと同じですよ。
早く皆さんと仲良くなりたいです。よろしくお願いします」
笑顔を振りまき、綺麗にお辞儀をして席に着く。その姿は、既に数人の男子を魅了していた。
「シーちゃんの妹のリムです。よろしくおねがいしますっ!」
間髪入れずに立ち上がり、大声で挨拶したリムはすぐに座る。
下手に喋るとボロが出そうなので、手短に済ませるようにシーナに釘を刺されていた。
シーナの落ち着いた美しさに見惚れていた生徒達は、リムの快活さにまた圧倒される。
リムもまた、シーナとは違ったタイプの魅力を持ち合わせていた。
鈴木姉妹は、あっという間にクラス中の心を捉えた。すぐに学校中が二人の話題で持ちきりになるに違いない。
「あ、えっと……」
リムの後ろの席に座っていた生徒が立ち上がる。インパクトの強い二人の後でひどく緊張していた。
「あの、鷹崎命(たかさき みこと)、です。この間この街に引っ越してきたばかりです。友達に、なってくれると嬉しいです。よろしくお願いします」
ぼそぼそと話すと、素早く席について、視線を避けるように縮こまる。
リムの行動は早かった。
自己紹介が終わり、諸注意や連絡も終わって解散がかかると、すぐさま振り返って命に話しかける。
「ねぇねぇっ!」
「は、はいっ!?」
声をかけられた命がビクっと飛び上がる。
「ね、リムでも友達にしてくれる?」
「え、あの……あの……」
笑顔で話しかけてくるリムに、命は戸惑ってどう答えていいのか分からなかった。
「ほら、困ってるでしょ?」
リムの後ろからシーナが割って入る。
「ごめんね、急に。あたし達も引っ越してきたばっかりだからさ、友達になれたら嬉しいかなって」
リムもうんうんと頷いている。命は少しずつ落ち着きを取り戻してきたようだ。
「は、はい……。私でよければ……」
「やったぁっ!じゃ、一緒に帰ろ!」
リムは命の手を引っ張って歩き出す。命はどうしていいのか分からないまま連れて行かれた。
「やれやれ……」
シーナは置いていかれたリムと命の鞄を持って二人を追いかける。
帰り道ではシーナに叱られ、リムも少し落ち着いたため、ゆっくり歩きながら話をした。
こうして、リム達は日本で初めての友人を半ば強引に作ったのだった。
最初の魔物は、二足歩行のトカゲのような格好をしていた。
入学式から3日。ついに魔物の出現を感知した。
「初めての実戦、だね」
リムが神妙な顔をしていた。緊張を解そうと、シーナが肩を叩く。
「力抜きなさい。訓練通りやれば大丈夫!」
リムは随分魔力をコントロールできるようになった。シーナも新人としてはトップクラスの実力者だ。
「うん。じゃ、いくよ。変身っ!」
掛け声と同時にリムは右手を高く突き出した。右手から溢れた帯状の光が、リムを包むように降り注ぐ。
着ていた衣服が塵のように消滅すると、リムの裸体に光が巻きついていく。重なってゆく光が次第に形を成してリムを包むコスチュームとなった。
ミニのスカートに、少しダブついた感じのジャケットを纏う。足元にはブーツ、手には指先を露出させたグローブが現れた。
全体的にブルーを基調としたコスチュームの腰や胸の部分には魔力を効率よく扱うための宝石があしらわれている。
変身を終えたリムはポーズを決めた。実のところ、掛け声も変身のエフェクトも必要のないものなのだった。
しかし昔見た魔法少女の番組の影響を受けて、リムはこの変身スタイルにこだわっていた。衣装もその影響が強い。
「好きね、あんた」
シーナはあきれたように声を掛ける。シーナの変身は一瞬のうちに終了していた。
シーナのコスチュームはリムとは対照的に地味なグレーのワンピースだ。
魔法少女というよりは魔女という印象に近い。自分の背丈ほどもある大きな杖も携えていた。
「シーちゃんは遊び心が足りないよ」
リムは口を尖らせて文句を言う。もっとかわいい服装の方がいいと、これに関してはリムの方が口うるさい。
「遊びじゃないんだから当然でしょ」
シーナはさらりとあしらう。
「いくわよ、リム」
「うんっ」
普段は凸凹な感じの二人も、真剣になれば抜群の相性を見せる。
いつもと違う精悍な顔つきをしたリムと、いつも通り生真面目そうなシーナは手をつなぎ、呪文を呟くと遠くへとワープした。
「ここだね」
空中に姿を現した二人は、魔物の姿を捉えた。
夕方、地方の田舎町だが、人影は少なくない。トカゲ型の魔物は周囲の住宅を壊して暴れまわっている。
「てやああっ!!」
リムは迷うことなく魔物に向かっていった。
右手に大きな球状の物体が現れたかと思うと、リムの手にまとわりついては全体をコーティングする。
これがリムの武器、エレメントだ。液体のように自在に形を変えるそれは、あらゆる状況に対応できる。リムはオールラウンダータイプだ。
右手に力を込めて、3m近い巨体を誇る魔物の後頭部を殴りつけた。
「グゲエエエエッ!!!」
まるで重さなどないかのように、魔物は勢いよく吹き飛ばされる。だが地面に叩きつけられると、大きな音を立てて大地が揺れた。
魔物はすぐに起き上がって、リムへと一直線に襲い掛かった。繰り出された両腕を、リムは盾状に変化させたエレメントで受け止める。
「シーちゃん!!」
組み合うような体勢で、リムは叫んだ。するとシーナが呪文を唱え、リムと魔物を泡のようなものが包んだ。
その次の瞬間、リム達は全く違う場所にいた。シーナが唱えたのは転移魔法だったのだ。
市街地など、人がいるところで戦えば被害が拡大しかねない。事前に人のいない場所を確認した上で転移してから戦うのが定石だ。
「もういいわよ、リム」
すぐに姿を現したシーナが叫ぶ。リムは後ろに飛びのくようにして魔物と距離をとった。
魔物はそれを追おうとするが、前につんのめる形で倒れこんだ。見ると、足元を魔法で拘束されている。
シーナは後方での援助が基本だ。体当たりで戦うリムに気を取られているうちに魔物の自由を奪う。訓練で何度も繰り返した方法だった。
「かくごしなよ〜」
リムはエレメントを手から離し、宙に浮かせる。エレメントは分裂し、いくつもの小さな球になった。
それらはリムの目の前で大きな円を描くように並ぶ。リムはその中心に手を当てた。
「くらえっ!!アイスニードル!」
浮かんだ小さな球から、それぞれ一つずつ氷柱が現れ、それらは一斉に魔物目掛けて放たれた。
魔物は必死で両手を突き出して障壁を張る。しかしまるで紙のように破られ、氷柱が魔物の腕を切り裂き、胴体に突き刺さった。
「イギャアアアアアァァァッ!!」
凄まじい咆哮を上げて魔物が悶え苦しむ。氷柱が消え去ると、体中に穴を開けた魔物の身体は霧散してしまった。
圧倒的な勝利。これが二人の最初の戦闘だった。
「あー、またテレビでやってるねぇ」
そろそろ着慣れてきた制服に着替え、歯ブラシを咥えながらリムが呟く。
リビングに置かれたテレビのニュースから流れるのは、連日世間を騒がせている話題だ。
マスコミ曰く、「魔物に果敢に立ち向かう少女達」つまりリム達のことである。
「まぁ、騒がれるのは仕方ないでしょ」
シーナはもう聞き飽きたという感じだ。
マスコミで騒がれているのに動じないのには理由がある。
一般の人間はリム達があの少女であることを認識できないことだ。
彼女達には認識阻害の魔法がかけられている。
どれほど外見が似通っていようと、仮に同じ名前であることが知られようと、本人だとは思わないという強力な暗示だ。
魔物と戦って倒す以上、見られてしまうのは避けられないし、存在を知られてしまうことによるデメリットも特にない。
魔物はどこに現れるか分からない以上、マスコミが殺到して邪魔になるという事態もそうそう起こらないだろう。
だから、リム達の目下最大の関心事は部活動のこと以外になかった。
リム達の通う中学校は公立で、部活への参加が必須なのだ。
しかし、16時からという魔物の出現時間を考えると、まともに部活に参加は出来ない。
もちろん、適当な部活に入って幽霊部員という選択肢もあるのだが、リムはそれを嫌がった。
せっかく部活というものがあるのだから何としても参加したい、というのが主張だ。
積極的に部の活動をしたいわけではないが、幽霊部員になってしまうのは寂しい。
その気持ちはシーナにも少し分かる。もしかしたらリムに感化されてるのかもしれないと少し思った。
「ねぇ、二人は部活もう決めた?」
学校に着いて、命が発した第一声も部活に関するものだった。
「う〜ん、どうしようか迷ってるんだよねぇ」
リムは本当に悩んで頭を抱えている。悩むことは大の苦手だ。
「あのね、まだ決まってないなら、一緒に美術部の見学に行ってみない?」
命の提案にリムは食いついた。
「美術部?ミコちゃんて、絵描くの?」
「あ、ううん。授業ぐらいでしか描いたことはないんだけど、なんとなく憧れてるんだ」
「へ〜、美術部か」
いいかもしれない、とシーナは思った。美術部なら運動部に比べてかなり自由に動けそうな気がした。
「ただ、顧問の先生がかなりテキトーな人で、あんまりしっかり活動してないらしいの。部員数は多いんだけど、ほとんど幽霊部員だとか、そんな噂だよ」
「あはは、それだったら都合いいかも〜」
リムは本心からそう思う。それなら部活に入りながらも特に束縛されず、好きに活動できそうだ。
「よし、決定!美術部に入る!」
「決めるの早すぎ」
ツッコミを入れるシーナだが、まぁそれもいいか、と思う。
結局、リムはその日の放課後には美術部に入部届けを出していた。
見学をする前にもう決めてしまったのだ。当然、お守り役のようなシーナも入部する。
命はもとから入部するつもりでいたが、リム達が入部を決めたことに背中を押されて一緒に届けを出した。
届けを受け取った顧問は噂どおり、テキトーな人物だった。
無言で届けを受け取り、自分の作品制作に戻る。抽象画らしきそれは、リムには全く理解が出来なかった。
顧問が顧問なら、生徒も生徒で、先輩は一応挨拶するものの、あまり多くは語らない。
それでも質問には答えてくれる。三人は美術室の中を散策しては、色々なものを見つけ、何なのかを訊ねた。
およそ美術とは関係ないようなもの(将棋や囲碁であるとか、ギターであるとか)も多く見つかったが、深くは考えない。
画材は好きに使っていいというので、三人はとりあえず画用紙に鉛筆で絵を描いてみた。
リムもシーナも、絵を習った事など全くない。
まだ小学生の方が上手いような絵ばかりだったが、三人で笑いながら絵を描いている時間は何とも幸せな時間だった。
幸せな時間が流れていた。大した活動をしていなくても、放課後の美術室で過ごす時間は楽しい。
そろそろ二桁を数える魔物との戦いも危なげなくこなして、二人は自信と余裕も持てるようになった。
だから、それを失う日が来ることなど予想もつかなかったのだ。
馴れた手順で二人は魔物を転移し、人影のない場所での戦いに持ち込んだ。
夜中の森林公園は閉鎖されていて誰も立ち入ることはない。いくつか灯った電灯と夜を照らす月だけが観戦者だ。
その魔物はスライムの形状をしていた。二人は初めて苦戦を強いられる。
このスライムには核に相当する部分がない。だから、倒すためには全てを消滅させなければならない。
少しでも残っていれば、そばにあるものを飲み込んで少しずつ増殖する。タチが悪い魔物だ。
「くそーっ!!」
剣のような刃となったエレメントを手に、リムは自分の失敗に気がついた。
単純に切り刻めば倒せるかと思ったが、切れば切るほど魔物は分裂し数が増える。
細かくなった魔物の一部は後方からシーナが逐一焼き払っていたが、魔物自身からも分裂をし始めたせいで、全ては追い切れなくなっていた。
「でも、こんなに分裂してたら大した攻撃なんで出来ないはずよ」
シーナはまだ余裕を持っていた。
その言葉の通り、個体個体が小さくなった魔物は、ほとんど攻撃能力を持っていない。
シーナの炎を避けることすら適わず、少しずつその総量を減らしていった。
リムもエレメントを杖状に変化させ、凍結魔法で魔物の欠片を凍らせては粉砕している。
異変は突然起こった。四方に散らばる魔物の欠片のいくつかが急に光を放ったのだ。
「しまったっ!!」
シーナがその意図に気づいた時には既に遅かった。
「え?なに!?」
リムは突然身体から力が抜けていくのを感じた。
次の瞬間、エレメントは消え去り、魔法が出せなくなる。それどころか変身すらも解除されて、変身前のパジャマのような部屋着姿に戻ってしまった。
シーナも同様だ。魔法の力が一切使えなくなっている。変身前でも弱いながら魔法は使えるのだが、今はそれすらもできない。
二人は今やただの少女だった。しかも、クラスメイトの中でもとりわけ背の小さな、非力な少女二人だ。
「魔封じの結界……」
シーナは唇を噛む。魔物は分裂した自分の体を使って魔法陣を組んだのだ。
強力だが複雑な魔法陣。時間がかかりすぎて実戦向きではないため、まさか使われるとは思わなかった。
魔法陣を組むのに必要な部分のみを残し、魔物はバラバラだった体を束ねる。
サッカーボール大に集まった魔物の身体がいくつも、二人の周りを飛び回った。
二人は必死で避けようとするも、自由自在に動き回る魔物を避けきれず、手足を絡め取られてしまう。
「やっ!やだぁっ!!」
「くっ、やめなさいよっ……」
二人が拒絶の言葉を口にしたところで、そもそもこの魔物に言語を理解する能力はない。
そして、どれだけ嫌がる素振りを見せたところで、捕らえた獲物を魔物がみすみす逃すはずがない。
二人は身体の後ろで両手両足を束ねられ、逆エビ反りの形で吊り上げられてしまった。
かろうじて指先が動かせる程度では、魔法の使えない二人には抵抗のしようもない。
魔物が二人の目の前で一つに集まった。魔方陣や拘束のために質量を割いているにもかかわらず、いまだ二人の背丈ほどの大きさがある。
「いや……いやっ……」
殺される。リムは恐怖に心を鷲掴みにされた。魔物に捕まっても助けは来ない。セリナの言葉が頭をよぎった。
「……」
シーナは言葉を発しないが、表情は強張り、恐怖に打ち震えている様子が見て取れる。
二人とも、この先に待つものを理解していなかった。
育成部の教育プログラムでは、魔物に敗北した魔法使いの末路を教えていない。
魔物に敗北すればゲームオーバー。漠然とそんなイメージを持っていた。しかし現実はゲームオーバーの後も続く。
想像すらも及ばなかった現実が、二人に襲い掛かってきた。
リムは死の恐怖に全身をガタガタと震わせ、シーナは覚悟を決めたように目を閉じて動かない。
「離してっ!離してよぉっ!」
リムの叫びを無視して、魔物は激しく波打つような動きを見せると、体の一部を二人に向かって吐き出した。
「ひぁああっ!?」
冷たさと気持ちの悪い感触にリムは悲鳴のような甲高い声を上げる。二人の胸に、ドロドロとしたスライムがへばりついていた。
「……何するつもりっ?」
シーナが問いかけても、薄緑がかったスライムは無言で、二人の服をベトベトと濡らした。
生地の薄い部屋着は透けて、下着を着けていなかった二人の胸の先端の薄桃色が微かに覗く。
次第にその色は濃く、はっきりと見えるようになっていった。スライムは服を溶かしていたのだ。
「いやっ、エッチっ!!」
リムは叫ぶものの、身動きが取れないのでは抵抗のしようもない。すぐに胸の部分の服は完全に溶かされ、スライムが直接二人の胸に張り付いた。
「気持ち悪い……」
シーナは顔をしかめ、気色悪い感触に耐えるように噛み締めた歯の間から搾り出した。その仕草に味をしめたように、スライムが鈍く動き出す。
シーナの控えめな膨らみを揉み上げるような動き。小さな胸は、その動きに連動して僅かながらもしなやかに形を変えた。
「何するの……っ!?」
シーナには魔物の行動が理解できなかった。なぜ、自分の胸を揉むのか。
リムもシーナも、まだあまりにも幼かった。性行為に関して、まともに知識を持っていないのだ。
人間同士の性交と同じようにして、魔物が魔法使いの魔力を吸い取るのだということも当然知らなかったし、
ましてや魔物が自分達のような魔法少女の、とりわけ処女の魔力を何よりも好むことなど知る由もなかった。
「やだっ!くすぐったいよぉ……」
リムの胸のスライムも動き出した。
シーナよりも薄いその胸は揉むのに不都合だったため、スライムはマッサージをするように胸を圧迫する。
圧力をかけられた胸は、その薄さからは想像も出来ないほど柔らかく波打った。
リムが快感よりもくすぐったさを覚えていても、スライムは辛抱強く刺激を続けた。わずかに膨れている乳首の周辺を摘み上げる。
「ん……」
リムは少しだけ未知の感覚を味わった。
「なに……これ……?」
シーナも同様だった。強くこね回された胸から、微少ながら快感が伝わってくる。
スライムはその表面から、媚薬を滲ませていた。そのため、本来の数倍の快感を与えることが出来ていたのだ。
「やっ……ぁんっ!なんなのぉっ!?」
気味の悪い魔物に胸を弄られて気持ち悪いはずなのに、どことなく気持ちいい。リムはそのアンバランスがとても奇妙で恐ろしかった。
「ん……ぅぁっ……こんなの、おかしいっ……」
シーナも取り乱している。快感を得ている自分が信じられず、情けなかった。
だが、リムもシーナも媚薬による快感に逆らうことが出来ない。
「ぁう……んはっ!はうぅ……」
「く……んん……ひぅっ……」
押し殺すような甘い吐息を漏らしながら、悶えるように身体をよじった。
控えめに埋没していた乳首が、次第に硬度を増して起き上がってくる。スライムはそれを見逃さず、勃起した乳首を強く圧迫した。
「ひやああっ!!」
「んくぅっ!!」
他人に胸を触られたことなど無かった少女たちが、異形の魔物の責めによって悶えている。
夜の暗い闇の中、少女の白く柔らかな肢体と毒々しいスライムがまぐわう光景は、不可思議で、それでいて淫靡さを漂わせていた。
「んぁ……え……なにっ……?」
「あ……なにか……なにか、くる……っ」
二人は快感が高まってくるのを感じていた。何か、体験したことのない波が押し寄せてくるのが分かる。
それは近づいてくるほどにどんどん強くなった。初めは些細な予感のようなものだったのに、次第に確かな存在感を持ち始める。
「やだっ!!怖い!!怖いよぉぉっ!!!」
リムは首をブンブン振り回して叫ぶ。得体の知らない感覚だが、それを手にしてしまえば、自分が変わってしまうのが分かった。
一度越えてしまえばもう何も知らない少女であった自分には戻れない。そんな境があるのを感じていた。
「やめてっ!お願いっ!!やめてえっ!!」
シーナは初めて声を荒げて許しを請う。自分を全て消し去ってしまいそうな波に襲われるのが、恐ろしかった。
そんな彼女らのささやかな抵抗も虚しく、激しい快感の波が二人を襲う。
「「ああああああああああああああああっっっ!!!」」
二人は同時に叫び声を上げ、生まれて初めての絶頂を経験した。不自由に拘束された体勢で、精一杯、全身をビクビクと痙攣させる。
これが彼女らにとって、真の意味で初めての敗北だった。
「ふぁ……ぅ……」
「ぅ……んくぅ……」
二人は初めての絶頂の衝撃に打ち震えていた。放心したように、ポカンと口は開かれたまま、時折身体を震わせる。
魔物の媚薬によってもたらされた絶頂は、胸での絶頂とはいえ、通常なら処女で得られるようなレベルのものではなかった。
性器に触れる快感すら知らなかった彼女達は、たった数分の間に、いくつもの段階を飛び越えた絶頂を迎えてしまった。
絶頂の波はその小さな全身を突き抜け、身体中の感覚が鋭敏になっている。
同時に、激しい気だるさにも襲われていた。絶頂に達した瞬間、魔物に魔力を吸い取られたのだ。
「うぁっ!!」
「んぐっ!」
魔物は二人を少し持ち上げると、胸を合わせる形で二人の身体を押し付けた。顔が衝突しそうになったが、反射的に顔を逸らしてかわす。
そのまま、二人の身体を揺するように擦り合わせた。お互いの乳首がお互いの胸を、まるでキャンバスに絵を描くようになぞる。
「ひあぁっ!!!」
「やあああっ!!」
自分の乳首を刺激され、相手の乳首に刺激され、二人はまた悶えた。
媚薬と絶頂の効果で身体がひどく熱を持っている。お互いに相手の体温を感じるたび、身体が震えた。
「や……やだ、シーちゃ……んんんっ!!!」
「リ……ム……、ひぁっ!!だ、め……っ」
無二の親友の身体に触れ、触れられることで感じている。二人はそのことに戸惑い、それでも我慢できずに声を上げた。
相手の吐息が首筋や背中に触れる。全身が鋭敏になっているため、そんな刺激すら快感に変わった。
身体が激しく揺さぶられると、時折勢いで唇が相手の首筋をなぞる。その度に、そのままむしゃぶりついてしまいたい欲求に駆られた。
「だ……めぇっ……だめだよぉっ……」
リムは必死に首を振って欲求を否定した。身体を犯されただけでなく、心まで侵されようとしている。それだけは避けなければならない。
そんなリムの葛藤を見抜いたのか、一度身体が離されると、今度はリムの顔がシーナの胸に埋まるように押し付けられた。
「ひぁあああっ!!!」
リムの前髪が、息がシーナの乳首に当たる。大きく身震いするシーナの反応に、リムは衝動を抑えきれず、乳首に食いついた。
「ふあああああああああああっっ!!!」
リムの柔らかな唇がシーナの胸の膨らみを包み、舌が乳首に触れた瞬間、シーナは二度目の絶頂に襲われる。
「ひゃぁぁっ!!!だめっ!!!らええぇっ!!!!」
堰を切ったように流れ出す欲望のままに、リムはシーナの胸をむさぼった。乳首を、乳輪を舐め回し、胸全体を吸い上げる。
シーナの悶える姿に、不思議とリムの身体も熱くなった。それを見逃さず、スライムが再び胸に食らいつく。
「ふにゃぁぁぁっ!!!」
「んああああっ!!」
不意に襲った激感に、リムも再び絶頂を味わった。その勢いでシーナの乳首を噛み締めてしまい、シーナはまたイってしまう。
再び胸を突き合わされる体勢に戻されると、二人は無意識でお互いの唇にしゃぶりついていた。
「はむ……ちゅ……んむ……」
「ふむぅ……んちゅ、れろ……」
お互いのファーストキスだということも気にかけず、何かに魅入られたかのようにむさぼる。
舌を伸ばして、相手の舌に絡ませる。それだけで達してしまいそうな気分になった。
押し付けられた二人の胸を、さらにスライムが包む。胸全体を揉み上げ、乳首を摘んでは相手の乳首と擦り合わせた。
「いやぁぁんっ!!あはっ、はぁっ!!」
「んくぅっ!!はぅ……ぅあああっ!!!」
二人の魔力を吸収したスライムは、分泌する媚薬の効果も上昇している。
繰り返した絶頂と強力になった媚薬の作用で、二人の快感はさらに急激に高まっていった。
「や……ふああああああああっ!!!」
「ぅあ……ひぁっ!!ひゃあああああっ!!」
「はああああんっ!!!」
「んんんんんっ!!!!!」
二人は何度も何度も絶頂を迎える。目からは涙が溢れ、開かれた口から流れ出た唾液は首を伝って胸まで流れていた。
身体中に噴き出した汗で服が肌に張り付き、身体のラインがくっきりと浮かび上がる。
「ああああああっ!!!」
「やあぁぁっ!!!」
二人が二桁に上ろうかという回数の絶頂を終えると、魔物は動きを止めた。
「はぅっ……ぁ……」
「あぅぅぅ……ぅあ……」
リムもシーナも呆然としている。幾度と無く襲う凄まじい快感に、思考は既に半分麻痺していた。シーナの指が引き攣るように虚空をなぞる。
二人の胸のスライムは、重力に従って、下へ下へと降りてゆく。触れた服を溶かしながら、鳩尾を、そして臍を舐めるように通過した。
少し膨らんだ下腹部を越えれば、その先に次の目標がある
二人の股間は既にびしょ濡れだった。それは汗が流れ込んだせいもあるが、それだけではない。
処女でありながら何度も絶頂を迎えた彼女らは、処女ではありえないほどに膣から愛液を垂れ流していた。
それは下着だけでなくズボンにまで染み込み、染み出してはポタポタと地面に垂れ落ちている。
そんな状態なのだから、一度も触れていなくても、そこは既に興奮状態だった。
「ぴやああああああああっ!!!!」
「いきぃぃぃぃっ!!!!!」
スライムが股間に進入し、はちきれるほどに勃起したクリトリスに触れた瞬間、ぐったりとしていた二人は電気が走ったように跳ねた。
下着と、ズボンの股間が溶け落ち、二人の女性器が外気に晒される。誰にも侵されていない処女のそれは、綺麗なピンクをしていた。
スライムはあえて膣内には触れず、クリトリスのみを包んだ。そして、さらに強化された媚薬を塗りたくる。
「はやああああぁぁぁっ!!!!」
「んはあああああっ!!!!」
媚薬が触れただけで、二人はすぐに達する。もはや、風が吹いただけでも充分だろう。
そんな二人のクリトリスに、スライムは紐のように巻きついた。二人はまた震える。
向かい合った二人のクリトリスに巻きついたスライムは、反対側の端を二人の中心で結び合わせる。
そうすると二人のクリトリスを一本の紐で繋いだような形になった。
「ひぃああああっ!!!」
「んんああああぁっ!!!」
二人は魔物によって距離を離され、紐状のスライムをクリトリスで引っ張る羽目になる。
「はぅぅっ!!うぁっ!!ゃぁぁああっ!!」
「ひぅっ!!んあ、はあああっ!!!」
常に引っ張られる刺激で、二人は苦しげに悶える。しかしこれからが本番だ。
先ほどまで胸を責めていたスライムの残りの一部がボール状に形を変え、紐に向かって落下した。
「ああああああああっ!!!!」
「んぎいいいいぃっ!!!」
クリトリスが思い切り引っ張られた。千切れそうな痛みによる快感と、痛みに感じるほどの快感が襲い掛かる。
弾力でボール状のスライムが跳ね返されると、紐は楽器の弦のように激しく細かく振動した。
「ふわあああああっ!!!!あがっ!!!いああああああああああっ!!!!」
「いぎあああああぁっ!!!はひっ!!!はひぃぁあああっ!!」
細かい振動はクリトリスに絶え間ない快感を与える。振動が弱くなったら、ボールがまた落下してくる。
「あひいいいぃぃぃぃっ!!!あええっ!!!こあえっ!!ほあえうっ!!!!」
リムは壊れる、と叫んでいるのだろうが、もう言葉になっていない。
「あへぇあああっ!!!ひぐっ!!!ふあああああああああああっ!!!!」
ボールは紐の上を跳ね回る間隔をどんどん狭め、勢いを上げた。
「ひぎぁああっ!!!!はがっ!!!いやぁああああっ!!!」
「らえぇぇっ!!!!!らえあのぉぉっ!!!ゆういへ、ゆうひへっ!!!!」
シーナのゆるして、という懇願が届いたわけではないだろうが、ボール状のスライムは動きを止めた。
突然刺激が止んだことで二人が一息ついた次の瞬間、紐に電気が走った。それは一瞬でクリトリスに伝わり、そして全身を貫く。
「いぎぃいいいっ!!!!いああああああっ!!!!!!!!あがああああっっ!!!!」
「ぢんじゃうぅぅっ!!!!もうあえええっ!!!!!!」
二人が雄叫びのような声を上げた時、紐状のスライムは蒸発するように消え去り、電気も消えた。
「あが……」
「ぁ…………」
二人は抜け殻のように脱力していた。痛みすら快感になり、快感が痛みになる。
そんな天国と地獄を同時に味わうような責めに、体力と気力を使い果たしていた。
もう動けないと踏んだのか、魔物は二人の拘束を解く。
「へぶっ」
「うぐ……」
空中で急に自由を得た二人は、無様に地面に叩きつけられた。受身など取れるはずもない。
何かを求めるように伸ばされたシーナの手が、空中の何かを掴むように動いた。
魔物はついにメインディッシュに手をつけようとしていた、魔法少女の処女を奪う。それが何よりのご馳走なのだ。
本体から細長い触手のようなものを伸ばし、二人に狙いを定める。
しかしその瞬間、光が辺りを照らした。魔物は白一色に包まれた視界に戸惑う。
光が止んだ時、そこには変身したシーナの姿があった。杖に体重をかけて身体を支えているが、足がガクガクと震えている。
今にも倒れてしまいそうなのに、その目だけは覇気を失っていない。
「カラミティフレア!!!」
シーナは後先考えず、持てる全ての魔力を注ぎ込んだ巨大な火球を魔物に向けて放った。
直径にして5mはあろうかという火の玉が魔物を飲み込む。よける暇など与えない。
それは地面までも斜めに抉り、そのまま池まで突き進んでは、池の水を八割方蒸発させてしまった。
シーナは魔物を倒したことを確認すると、その場に倒れこむ。杖を掴む力すらなく、前のめりに顔から倒れた。
魔物に犯されながらも、シーナは解呪の印を指で空中に刻んでいたのだ。
だが、それが完成するのはあまりにも遅すぎた。魔物の陵辱は既に二人に深い傷を刻み込んだ後だ。
「シー、ちゃ……ん」
リムが這いずるようにしてシーナに近づく。魔力はかなり吸い取られてしまったが、触れていれば一緒にワープが出来る。
自宅に帰れば、傷も魔力もすぐに癒える。あそこにはそういう魔法が掛けられているのだ。
魔力をほとんど使い果たしたシーナを早く連れて帰ってあげないといけない。その一心でリムは這い進む。
やっとのことでシーナの腕を掴む。汗で少し滑った。陵辱の痕跡だ。リムは自分の手も汗まみれなのに気づいた。
胸にこみ上げる苦い思いを振り払うようにして、リムはワープの魔法を唱えた。
三時間。自宅の床に無造作に身体を投げ出したまま、二人は眠るでもなく、ただ横たわっていた。
何も考えない。何も感じない。そうしないと、自分が壊れてしまうような気がしたのだ。
身体に大きな傷は無かったし、もう魔力も随分回復した。あとは、汚されてしまった身体さえ綺麗にすればいい。
「シーちゃん、お風呂、入ろ?」
リムが呟く。
「うん」
シーナも答える。二人はのろのろと起き上がった。
「あ」
ふと気が付く。魔物に陵辱されたままの格好だ。ぼろきれのようになった部屋着は、捨てるほかない。
既に半裸だったが、全裸になって風呂場に入る。春の夜の空気は寒く、風呂場は思ったよりも冷える。
湯は張っていなかったので、一つのシャワーから出るお湯を、身体を寄せ合うようにして浴びた。
シャワーなどは口実で、実際は触れ合っていたかったのかもしれない。二人は頭からシャワーを浴びながら、裸で抱き合った。
あの陵辱の時とは違い、お互いの身体は冷え切っていた。身体を温めてくれるシャワーも、心までは温められまい。
「ぅ……ふぇ……」
先に泣き出したのはリムだった。
「うわぁああああああんっ!!!」
子供のように、いや、子供らしく泣き叫ぶ。子供らしからぬ悲しみを背負って。
リムの身体を強く強く抱きしめながら、シーナも声を出さずに泣いた。
恐ろしかった。何よりも、自分が自分でなくなってしまうのが怖かった。
リムも、シーナも、お互いのことを考えていた。魔物に犯され、相手の身体をむさぼってしまったことを。
いま、こうして裸で抱き合っていてもあんな欲望は浮かんでこない。魔物の陵辱は、身体だけでなく心まで蝕むのだ。
二人とも、自分の甘さを憎んでいた。お互いに辛い思いをさせたことを悔やんでいた。
何も語ることはない。ただ泣きながら抱き合うことしか出来なかったし、それで充分だった。
三十分もそうしていて、ゆっくりと身体や髪を洗って風呂場を出ると、もう外は明るくなり始めている。
今日は学校には行けない。きっとセリナは今の状況を把握しているだろうから、手を回してくれるだろう。
二人は新しい部屋着を身に着けると、一緒のベッドに入った。そしてきつく抱き合って眠る。
悪夢を見ませんように、と祈りながら。やっと悪夢のような現実が終わったのだから。
初めての敗北と、初めての陵辱。これが涙の魔法少女、リムの最初の涙だった。
陰惨な陵辱が行われた公園の一角で、小さな影が動いた。ほんの一部だが、魔物は生き残っていたのだ。
二人の胸を犯し、魔力を吸い取ったスライムの一部。紐状にもボール状にも変化せず、念のため退避していた一片だ。
身体のほとんどを失った。このままでは誰も襲えない。しかし、魔物には魔力があった。処女の魔法少女の魔力だ。
その力を使っていつか、あの少女達の力を完全に我が物とするため、魔物は闇に消えた。悪夢はこれから始まる。
/第1話 END
441 :
杏の人:2009/09/24(木) 01:07:02 ID:VZdC/TCf
以上になります。次回の投下は第2話です。
以前のように長い間が開かないよう、多少の書き溜めをした上で、
少なくとも、ひと月に1回は投下できるようにしたいと考えています。
今のところ全8話予定となっております。長くなると思いますが、よろしくお願いします。
>>441 GJ!!
長編とても楽しみです…月イチ投下で8ヶ月かぁ…うむ、全裸待機では風邪ひきそうw
前置きや世界観がしっかりしてるので、これからの陵辱展開がより楽しみです。
新シリーズきた!これは楽しみでしょうがないぞ
ディーフェンス!
447 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/27(日) 19:12:35 ID:fYtSN7fM
ついでにage
「保守魔法ディフェンス!この世界を消したりなんかさせないわ!」
ふと思ったんだどもな、このスレで人気のある杏とかにCGつけて
CGノベルとしてDL販売とかできないかな。同人で。いや、作者の
人にも売り上げの何割か払うとして、だ。
>>449 作者さんに何割かってオマイ…
人の褌で土俵取ろうってのになんでそんな上からなんだよ…
>450
俺もそう思ったが、ここで敢えて「いや、絵描きさんに残りを渡すんだよきっと」と思ってみればどうだろう。
あと、CGノベルとして編集する人が手間賃に少しだけもらう感じで。
そんなことより鮫の話しよーぜ
余所の世界で戦争やってる魔族が戦力増強の為に人間の女を捕らえ造られた魔物の卵というか幼体のような物を
植え付けるってネタを妄想したのでSSに挑戦してみようと思う
なにその魔法少女ブレード
期待が膨らむじゃないの
455 :
453:2009/10/01(木) 11:16:49 ID:Rvc7yxQL
魔族は雑魚が多くて高位の連中が少なく質で戦争やってる世界の人間に負けてるからその差を埋めるべく
造魔とでもいうかな、そんな奴を造るってネタを考えてる
人間の女に植えつけて生命力や少しは持ってる魔力吸わせて十分に吸わせたら取り出して、あとは外で成長させる
出産というのも考えたが力量的に難しそうなので触手で卵突っ込んでまた触手で取り出すって感じにしようかと
人間の中に、あえて産み付けられてその力を利用するデビルウーマンが現れるんですね。
半分くらい書けたけど、初回は世界観語りで大半埋まりそう…
世界観語りが半分以下になるまで書き足せばいいんじゃね?
>>458 序章なのでどうも説明が多くなってしまった、もうちょっと練ってみる
それが書き始めの辛いところだよね
かといって短編にまとめられる力も無く
悪の組織が魔法少女の組織を潰す為に『飢えた民衆を押し付ける』能動的な焦土戦術を取り疲弊した魔法少女達が
暴徒化した避難民や補給隊を待ち伏せした幹部や飢餓による士気の低下で負ける筈の無い雑魚にぐっちょんぐっちょんにされ陥落とか考えるが文才が無い…
462 :
459:2009/10/02(金) 12:55:11 ID:lwuQcc2x
書きあがった…やはり陵辱描写が少なめになってしまったが序章って事で…
チェックした後、早ければ深夜に投下します
>>461 日本語でおk
最後の6文字(三点リーダー込み)の主張だけは、十分すぎるほど伝わったが
465 :
462:2009/10/03(土) 00:18:19 ID:Aqks5giC
今から投下を開始します。何年かぶりのSS、そしてエロは初挑戦ですが
楽しんでいただけたら幸いです
触手陵辱、挿入シーンがあります
「いやぁぁぁっ!!誰か!誰か助けて!!」
人気の無い夜の公園、女性が悲痛な叫び声を上げる
『グゲゲゲ…獲物を捕まえましたぜ、セディア様』
両手がムチの様に長く伸びたトカゲ型の怪物がその長い手で女性を捕らえている
「ご苦労様、後2、3人捕まえて帰るわよ」
魔物の言葉に答えたのはきわどい露出のデザインの黒い服に身を包む黒髪の女性
「お前達、邪魔が入る前にとっとと次の獲物を探すのよ」
彼女の周囲に控えていた狼の様な姿をした怪物達が指示と共に動き出そうとする
「まちなさい!」
突如聞こえた声に怪物達は声の聞こえた方へと向く
そこには一人の少女が立っていた
歳の頃は13か14歳くらい、背中の半ばほどまで届く栗色の髪を後ろでまとめ
桜色のミニスカートに赤を基調としたジャケットを纏った少女は右手に長剣を携えていた
「また来たわね…小娘!」
少女の姿を見たセディアと呼ばれた黒髪の女は忌々しげに吐き捨てる
「その人を放しなさい!さもないと…」
『さもないと?どうするってんだよ?そこから一歩でも動いたらこの女の命は無いぜ。グギャギャギャ』
両手で拘束した女性を見せ付けるように突き出す怪物
だがその瞬間、彼らの周囲に小規模な爆発が次々生じる
『なっ!?』
魔物達が爆発に驚き周囲が煙に包まれた瞬間、少女は凄まじいスピードで駆け出し一気に間合いをつめる
『ぎゃあああっ!!?』
周囲を見回していた魔物が突如生じた痛みに絶叫を上げる
少女が手にした刀で女性を捕らえていた怪物の腕を切り裂いたのだ
煙が晴れた時、女性は少し離れた場所に球状の淡い光に包まれていた
「ナイスだよ、ユーリィ!」
「この人の事は私に任せて、マユちゃん」
「うん、頼んだよ!」
女性の傍らに立っていた少女マユは肩の辺りに飛んでいた可愛らしいピンクのドレスに着た
人形のような大きさの青髪の少女、ユーリィの言葉に頷く
「あーもう!あのチビ…アンタ達、行きなさい!!」
少女達を睨みつけながらセディアは配下の魔物達に号令を放つ
『クソガキぃ!!よくも俺の腕を…ブチ殺してやる!』
腕を斬られた魔物も叫び声を放つと他の者と同様に少女に襲いかかっていく
「いっけー!ライントニングアロー!」
マユは剣をまっすぐ正面に突き出し、呪文を放つ
彼女の力強い言葉と共に周囲に光の矢が作り上げられ魔物達に向かって発射される
光の矢に次々と魔物達を撃ち抜いていく
「てやぁぁぁっ!!」
撃ちもらした魔族達をマユは長剣を振るい斬り伏せていく
十数体は居た狼の様な怪物達はほぼ一掃され、残るはトカゲ型の怪物と1体だけだった
『グググ……てめぇ、調子に乗るんじゃねぇ!!』
叫びと共に半ばほどから斬られていた両腕を再生させマユに向かって振るう
「きゃああっ!!」
最後の一匹を斬りつけていたマユは背後からの一撃で背中を打ち据えられて吹き飛ばされる
地面にバウンドして倒れた少女の背中になおも腕を振るおうとする
だが、少女は地面を転がって回避して立ち上がり態勢を整える
『がああぁぁっ!!ちょこまか逃げるんじゃねぇ!!』
怪物は再び腕を振るうが、少女はそれにむかって突っ込んでいく
「たあっ!!」
『ぎゃああああああ!!』
少女の手にした剣でまたも腕を切り裂かれる
「これで…終わりよ!!」
剣に魔力を集中させ、マユは怪物の腹を貫く
『げふっ…そ、そんな…ウソだろ…この俺が…がああぁぁっ!!』
怪物は絶叫と共に消滅していった
「ぐ、ぐぬぬぬ…」
持ち駒を全て倒されセディアは呻き声をあげる
「さぁ!次は貴方の番よ!」
マユは彼女に剣を向けて言い放つ
「……き、今日の所は退いてあげるわ!次に会った時がアンタの最後よ!!」
ワナワナと震えていた彼女はそう言うと光に包まれ消えていく
「…相変わらずお決まりの捨て台詞で逃げていくなぁ…あのお姉さん
服装もなんか悪の女幹部って感じだし」
剣を鞘に収めた後、はふぅとため息をつく少女
「マユちゃん大丈夫?」
女性を守り離れていたユーリィが彼女の近くに飛んでくる
「うん、平気だよ!あの人は?」
自分を心配してくれる少女にマユはブイサインで応える
「無事だよ、後で魔法であの人の家に送っておくね」
「オッケー、それじゃ事後処理終ったら帰ろっか」
「うん、私お風呂はいりたーい」
「ユーリィはお風呂が大好きだねー」
今日も無事勝利し、被害者を守れた事を二人は喜び合う
少女秋月マユとユーリィ、彼女達が出会ったのはさかのぼる事1ヶ月前
夜遅く学校から帰る途中だったマユは女性を捕らえようとしていた魔物に遭遇し
自分も捕らえられそうになったところを魔物の気配を察知して来ていたユーリィに助けられたのだ
だがユーリィの力では魔物は倒せず、二人は魔物に追われ絶対絶命の状況に追い込まれる
その時にマユの内なる魔力の資質に気づいたユーリィは彼女に頼んだのだ
「お願い…あなたの力を貸して!内なる魔法の力を」
マユはその願いに答え、ユーリィの持っていたペンダントを受け取りそして魔法少女に変身し、魔物を打ち倒した
戦いの後、ユーリィは自分の事、あの魔物の事、そしてこの世界で起きている異変について語る
「私はこことは違う世界…エルメリアから来たの」
彼女が言うにはその世界では人間や彼女達妖精が共存して暮らしているらしい
「そしてあの魔物は魔族って言うの、魔族は昔エルメリアに居た種族で…」
エルメリアは人間、妖精族と魔族がずっと昔から戦い続けていたらしい
それが百年前にようやく人間側の勝利で終わり、魔族達は他の世界に逃げて行ったらしいのだ
魔族達は高位の存在はとても強い力を持つがそれ以外の者達、下魔の力はそれほど強くなく
それに対し人間側は多くの魔法使いが存在し、質で魔族達を圧倒したのだった
魔族が去ったエルメリアには平和が訪れた…だがそれは3ヶ月前に破られることになった
「追い出したはずの魔族達が戻ってきたの、今度は魔法使いに有る程度対抗できる魔物達を
沢山引き連れて、私達も応戦したんだけど、敵の数が多くてジリジリ押されて…
世界の半分を制圧されて敵の戦線が広がった結果ようやく侵攻を止めれたの」
本来高位の存在の絶対数が少ないはずの魔族達が何故ここまで戦力を強化できたのか
そして何故倒しても倒しても増え続けるのか、それも魔族の繁殖能力からは考えられない勢いで
それを調べた結果驚くべき事が判明した、魔族達は逃げた先の世界…つまりこの地球を拠点に
魔物を造り上げ、戦力を増強しているという事が、そしてその魔物…魔族が『造魔』呼ぶ存在は
人間の女性の生命力や魔力を糧に成長する、製造を行う為に彼らが人間を狩っているという事も
「このままこっちで行われている事を放置していたらエルメリアを攻めている軍勢は際限なく
膨れ上がり、いずれ量でも質でも圧倒されちゃう…だから私みたいな妖精や魔法使いの人が
こっちの世界に来て奴らの人間狩りを妨害しようって事になったの」
そこで一度言葉を切った後、ユーリィは俯く
「最初は私ともう一人魔法使いの女の子と二人でここに来て魔族達を倒してたの
でも、2週間前に最高位クラスの魔族に出会っちゃってその子は…」
その魔族に陵辱されて心を壊されてしまった…ユーリィは消え入りそうな声でそう言った
「私一人の力じゃさっきみたいに魔物を止めれない…お願い、力を貸して…私と一緒に魔物と戦って!」
ユーリィの言葉にマユは戸惑うが…やがて決心する
「いいよ、手伝うよユーリィ」
「ホント!?」
「うん…あんな魔物がこの町の人達を襲ったりユーリィ達の世界を滅茶苦茶にするなんて…許せない!」
「ありがとう、マユちゃん!」
「宜しくね、ユーリィ。二人で頑張ろう!」
嬉しそうに笑顔を浮かべるユーリィにマユも笑顔で答える
マユはユーリィと共に人を襲う魔物を次々と倒していった、倒した造魔の数は既に10体を超えていた
「ねぇ、ユーリィ…魔族の本拠地って突き止めれないの?」
被害者を家に送った後、家に戻った二人は湯船につかっていた
「んー、他の皆も探してるらしいけど見つからないの、連中100年も先にこっちに来てるから
隠れるの上手いみたい。姿も人間に合わせてるだろうし…」
ユーリィ達の使命に人間狩りの妨害以外に彼らの本拠地を突き止めるという役目も存在した
「そうだったらホントに人間の中に紛れ込んでるかもね、普通にお仕事してたり」
「それは無いよー、戦争と陵辱が好きで好きでしょうがないアイツらがそんな事するはずが無いよ」
「んー、良い線いってると思うんだけどなー…魔族がお店経営したり会社勤めしたりしてるはずだよ!」
マユは否定するユーリィに対し、絶対にそうだよ!と力説する
マユ達の住む町から少し離れた多くの企業が集まる大都市
並び立つ高層ビル群の中でもそのビルは一際高く周囲を圧倒する規模のものだった
そのビルの地下深く…逃亡したセディアはそこに居た
「…また失敗したのかね」
「も、申し訳ありません陛下…またも魔法少女の妨害が…」
報告を聞いていた男から投げかけられた言葉に震えながらセディアは答える
椅子に座る銀髪30代くらいの男性…黒いスーツを身に纏った男は彼女に冷ややかな視線を浴びせた
「他の方面の者達も同様に妨害は受けているのだがね…君は特に酷いな」
傍らに立つ秘書風の女性から受け取った書類に目を通しそれにサインをしながら男は言葉を続ける
「…君には任せていられないな…別の者に任せるかな、多くの造魔を倒した者だ
母体としてはさぞいいものになりそうだ」
「お、お待ちください!もう一度…もう一度だけチャンスを下さい!」
「……いいだろう、これが最後のチャンスだ。しくじった場合は…分かっているな?」
「…はい、承知しております」
「宜しい…手段は問わない、必ずその少女を捕らえてきたまえ」
その言葉を受け、セディアは立ち上がり退室する
彼女が立ち去った後、男は傍らの女性に問いかける
「さて…これだけ発破をかけたのだ、結果を出すといいがな…ところで明日の予定は?」
「明日は会議が4件、国会議員の方々との会食が1件、夜は政府主催の晩餐会にご出席頂きます。その他にも来客が…」
「……忙しいスケジュールだ、100年の暇を持て余し、戯れに始めた事だったが…会社を大きくし過ぎたか」
女性の告げる表の顔の予定の多さに銀髪の男はため息をつき苦笑する
「ラディウス、何処に居るの!?」
地下の研究施設の一室に入ったセディアは部屋の主を探し呼びかける
「何だよ姉貴…仮眠中だったのに…」
ソファーに寝転がっていた白衣を着た少年は眠たそうに目を擦りながら起き上がる
彼、ラディウスはセディアの弟であり、エルメリア攻略軍に造魔を供給する研究部の幹部の一人である
「お願い!アンタの作品一体使わせてよ!私もう後が無いのよ…」
「んー…ああ、連戦連敗って話だったな」
「そうよ!あの忌々しい小娘のせいで私は…次しくじったら」
「……陛下に思いっきりお仕置きされて、その後は資料室で一生資料整理か僻地で警備任務かな
どちらにせよすっげぇ退屈だな、死にたいくらいに」
「それはいやーーーーー!!!お仕置きされたくないーーーーー!!!」
弟の言葉にセディアは絶叫する
「つってもなぁ…ここで作った奴は全部攻略軍に送んなきゃダメなんだが
向こうはまだまだ戦力が必要なわけだし」
「そこをなんとかお願い!私を助けて!」
ポリポリと頭をかく少年に両手を合わせて彼女は言う
「ま、面白いのが手に入ったから試作品作る予定だったし、そいつを姉貴に回してやるか」
「ホント!?助かるわ!…で、面白いものって?」
「攻略軍が生け捕りにしたエルメリアの魔法使いの小娘さ…何人か捕らえたらしくて俺の方にも一人回ってきた」
少年が手元のスイッチを押すと壁の一部が上に上がりその向こうには少女が捕らえられていた
年の頃は14,5とくらい、腰まで届く長い金髪が目を引く容姿のその少女は手足を触手に拘束され
身動きを取れぬ状態にされていた。彼女の四肢を拘束する触手は根元の部分が機械に繋がった奇妙な物だった
「…えらくボロボロね」
「そりゃあ、捕らえた時に楽しんでるだろうからな。よく楽しみ過ぎて捕らえたのを殺しちまうんだよな攻略軍の連中…
無傷でとは言わないからもっとこっちに回してくれりゃこっちで人間狩る手間かけずにすむのに」
「下の連中や造魔は加減知らないから殺しちゃう事も多いからねー、仕方ないんじゃ?」
彼らの言葉通り少女の服はあちこち引き裂かれ、体は傷だらけであった
「大丈夫なの?こんなので…」
「見た目は酷いが活きはいい、魔力もたっぷり持ってる。こりゃいい母体になるぜ。何体作れるだろうなぁ」
少年達の言葉で少女は意識を覚醒させ、うっすらと目をあける
「うぅ…こ、ここは…」
「お目覚めかい?お嬢ちゃん」
「…っ!?魔族!!」
ぼんやりとした様子だった少女はラディウスの言葉に反応し体を動かそうとする
が、触手で拘束された少女は身動き一つ取れなかった
「ここは俺らの本拠地たる世界だ…逃げようなんて考えないことだな」
「……何をされたって私は絶対に喋らないんだから!」
「へ…?ぷ、くくく…自分が取調べを受けると思ってるのか君は」
きょとんとした表情を浮かべた後笑い出す少年の態度に少女は戸惑いを覚える
「え…どういう事…?」
「拷問なんかしないよ、そういうのは野郎を捕まえてやるさ…君らには別の役目があるんだよ
えーっと…姉貴ー、ベースの種類何がいい?」
「何でもいいわ、あの小娘ヒーヒーいわせれる奴なら」
「そういうのが困るんだよなぁ…んー何にするかな」
少女の問いには答えず少年は姉と会話しながら周囲の機械を操作し始める
「ちょ、ちょっと!何をするつもりなの!?」
「おやぁ?君、造魔の作り方知らないのか?…えーっと、んじゃこれにするかな」
不安にかられ叫ぶ少女をよそにラディウスは次々と機械を操作し始める、それと共に少女を拘束する触手が蠢く
「ひ…い、いやぁ!…助けて!助けて!」
少年の言葉にようやく自分がこれからされる事を理解し少女は泣き叫ぶ
「君はこれから造魔の母体になるんだ、ちょっと痛いけど我慢しろよー
ま、痛いのは最初くらいだ。後からは気持ちいいからさ…ああ、入れる前に多少準備運動しとくか」
触手が次々と姿を現し、ボロボロの少女の服を破り裂き、その下に隠れていた胸に巻き付く
「ひぁぁ!?や、やめてぇぇ!」
少女の叫びなどお構い無しに触手は胸を揉み始める
「うぅ…ひゃん…ふぁぁぁ…」
「さってと…ベースの因子には蛙を使用する、その他にも少し付加してみた
母体の魔力の質がいいから耐魔能力も再生能力も高い奴に仕上がりそうだな」
「おおぅ、それは期待できそうね!」
胸に生じる感覚に悶える少女を見ながら二人は会話を続ける
執拗に揉まれた結果勃起してきた乳首に触手の先端部分が口の様に開き吸い付く
「いやぁ!す、吸わないでぇ…ぁあん…ひぅ…」
更なる責めに少女は身を震わせる
「ちょっとは濡れたかな?媚薬も使えばよかったかなぁ」
「ンなもん要らないでしょ、どーせ何体か製造したらお終いの消耗品なんだし」
「そりゃそうだけどさ…痛いじゃん?濡れてないと…下もちょっとしとくか」
少年は言葉と共に再び機械を操作する、共に新たな触手達が少女の下着を破り、さらけだされた秘所を先端の舌で舐め始める
「ふぇ?…ひ、ひぁぁぁ…ああぁぁ!」
突如開始された秘部への責めに少女は身悶える、腋などにも触手が吸い付いたり舐め回し始めた
「ぁあん…ふぁ…はぅん…」
体のあちこちを舐めまわされ、少女はビクビクと悶えそして…
「ひああああああああっ!!!」
快感の波に押しつぶされ、少女は絶頂を迎えてしまう
「あーら、イッちゃったみたいね」
「おし、んじゃ始めるかな」
ぐったりとした様子の少女を見て少年はコンソールに指を走らせる
「ぅ…な、何…?」
再び触手が蠢き始めた事に少女は顔を上げる
触手の塊から一際太く長い物が出現し、少女の元へ近づいていく
「何って…準備運動はお終い、本番はこれからだぜ?君の魔力や生命力吸わせる為に
コイツで卵を子宮の中に入れるんだからさ…大丈夫、濡れてるから痛くないって…多分」
「ひ…い、いや!そ、そんな太いの入る訳無い!や、やだ!やめて!!」
秘所へと近づく触手の大きさに少女は逃れようともがくが、ただ体を左右に振るだけしか出来なかった
狙いを定めた触手は一気に秘所へと突き刺さり、ゴリゴリと音を立てながら膣内を突き進む
少女はエルメリアで捕らわれた際に魔物達に弄ばれ処女を失い
膣内は大きく拡張されていた、だが極太のその触手の前にはまだまだ狭いものだった
「あぁあああああ!!!ひぎいいぃぃ!」
少女の体に突き刺さった触手は子宮口を突破し子宮内へと侵入する
「がああぁぁ!!!!いだいいいいいい!!!」
少女が苦痛に耐え切れず叫ぶ中、触手は子宮内に魔物の卵と溶液をぶちまけた
「あ、熱いぃ!ぬ、ぬいてぇ…おねがいいぃぃぃ!!!」
溶液で子宮内は満たされ少女のお腹はまるで妊娠したかのように膨れ上がる
「んー、ダメだよ。これから造魔の卵にたっぷり栄養を吸わせなきゃいけないんだ」
「そんなぁ…ひ!…はぅん…ひゃん…や、やめてぇ…」
少年の言葉と共に責めを止めていた他の触手達が一斉に行動を再開する
「君が快楽や苦痛で精神を消耗すればするほど造魔の卵は効率よく君の体から魔力や生命力を吸いだせる
さっきまでより気持ちよくなってるだろ?溶液には媚薬の効果もあるんだ」
彼の言うとおり少女を襲う快感は先程よりも増していた
「ひぁぁぁ!らめぇぇぇ!とめてぇぇぇ!!」
体中を駆け巡る快感に少女は嬌声をあげる
「…あの小娘もコイツと同じ目に合わせてやるわ、ふふふふふ…」
「がんばんなー、捕まえたら俺にクレクレ。それで造魔の費用は請求しない」
「いいわ、アンタのとこに回せるようにするわ」
セディアは快楽に溺れる少女を楽しそうに見つめている、少年の方は興味無いとでもいうように
デスクに座りキーボードを叩いたり資料を見ていた
「ねーねー、アタシこの電撃責めとかバイブ責めやりたい、もっと痛い目にも合わせなきゃダメよ。やらせて」
モニターに映るマニュアルを見てセディアは目を輝かせながら弟に尋ねる
「ダーメ、姉貴は加減をしらないから任せたらその子潰しちまう、程よく責めないと折角の母体が壊れちまうぜ
造魔作りは資格ある陵辱マイスターにしか出来ません」
「何よ陵辱マイスターって、しかも今オートで動いてるし」
「俺がプログラムした行動パターンだ。問題ない」
触手達の責めは1時間以上続き、少女は何度も何度も絶頂する
「…お?終ったようだな」
電子音が鳴り響くのを聞き、少年は作業を止めて少女の元へと歩いていく
「うん…やっぱ魔法使いはいい吸収源になるな…陛下にレポート提出して攻略軍に
出来るだけこっちに回せって命令してもらわないとな…」
モニターに表示される数値を見て少年は感嘆の声を上げながら機械を操作する
子宮内に到達していた触手は十分に魔力を吸収した卵を回収し一気に後退を始める
「ひああああぁぁぁ!!!」
一時間以上続けられた触手の責めに朦朧とした状態だった少女は再び生じた痛みに意識を引き戻され絶叫する
ズボン、と乱暴に引き抜かれ秘所から溶液が一部が吐き出される
「お疲れさん、お陰で上物が出来ありそうだ…って気絶してるか…おーい」
拘束を解かれ床に崩れ落ちた少女に少年は語りかけたが気絶しているのに気が付くと下魔を呼び寄せる
「仕上げに少し時間がかかるから明日にでも来てくれよ」
「分かってるわ、出来の良い奴期待してるわ」
「おう…しっかしやっぱ魔法使いの女の方がホント効率いいわ、こっちの一般人使ってたら一体作るので大抵潰れちまうからな」
下魔達に両脇を抱えられて連れて行かれる少女に目をやりながらラディウス達は会話を続ける
「へー…ちなみに後何体くらいいけそう?」
「そうだなぁ、あの子それなりの使い手だったみたいだしな…ま、後7、8体は最低でも作れるんじゃないかな?」
「そんなにいけるの?可哀想な子ねぇ。これからもたっぷりと搾り取られるなんて」
少女を見送りながらセディアは呟く
「ま、それは質の高い魔力を与えてくれた自分の親御さんを恨んでくれって所だな」
「そーね…あの子だけじゃ可哀想だからお友達増やしてあげないとね」
マユとか言ったか…あの生意気な魔法少女もあの小娘と同じ目に合わせてやる
セディアは心にそう誓い、弟の研究室を出て行った
以上です、今回の被害者は名も無き魔法少女でした
マユやユーリィもあんな風になっちゃうかはまた次回に
出来るだけ早く書き上げたいと思ってます
乙です。次が楽しみだー。
>>474 GJ!
何気に悪側…セディとラディのやり取りが面白い。
中間管理職の悲哀ときたかw
次失敗したらエロいお仕置きが待ってるんだろうか…続きに期待
>>478 左遷もされる感じだし、別の幹部は出てきそうだな
>>474 乙!産卵いいぞ産卵
とはいえ、日本語が所々変だったり、
句読点の使い方がイマイチなので、読みづらかったり。
次作は、相手の読みやすさを意識して書いてくりゃれ。
。を使わないのはポリシーか何かなんだろうか?
なんにしてもGJ!
応援してます。
マユ作者です。ご感想、ご指摘ありがとうございました。
次回投下の際にはもっと読みやすいようにします。
現在半分程書けたので連投になりそうですが来週中に投下出来たらと考えています。
485 :
杏の人:2009/10/05(月) 21:58:28 ID:V4YlHWzK
どうも、杏の人です。
思ったより早くなりましたが、魔法少女の涙 第2話を投下させていただきます。
今回の投下は第2話15レスを予定しています。うち、陵辱シーンは5レス目から10レス目の予定です。
今回は注意点として、
・前半は快楽系、後半は苦痛系
といったものがあります。ご注意ください。
また、今回から登場人物紹介を1レス、最初に挟ませていただきます。
それでは、次レスから投下開始です。
・リム(鈴木リム)
12歳 金髪のロングヘアー 身長145cm
称号:涙
コスチューム:ブルーを基調にしたスカートとジャケットにブーツ、グローブ 全体的にフリフリがついていて、子供っぽい
武器:エレメント(さまざまな形に変形可能な攻撃媒体)
魔物を倒すために日本に派遣されてきた魔法少女。
小さいころに両親を亡くして、孤児院育ち。
シーナと共に中学校に通い、美術部に所属。
先日、魔物に敗北して、陵辱を受ける(ただし、挿入はされていないため処女)。
・シーナ(鈴木シーナ)
13歳 青髪で肩までのセミロングヘアー 慎重143cm
称号:烈火
コスチューム:地味なグレーのワンピース型ローブ
武器:背丈ほどの長さの杖
リムと共に日本に派遣されてきた魔法少女
リム同様、魔物に陵辱を受ける。
・鷹崎命(たかさき みこと)
12歳 黒髪のショートヘアー 身長150cm
リムとシーナの同級生で友達。
・セリナ
17歳 緑髪でウェーブのかかったセミロングヘアー 身長157cm
リムとシーナの上司であり、サポート役。
「どうしたの?具合でも悪い?」
そんな声で、リムは我に返る。
今は給食の時間だ。いつも男子顔負けといった勢いでがっつくリムの箸が進まず、ぼんやりとしているのを心配したのだろう。
声をかけたのは、杉浦隆志(すぎうら たかし)という男子だ。名簿順で並んだ席が近いため、班を作って一緒に給食を食べている。
「なんだ?二日目なのか?」
隆志の隣に座る男子が、下品な口調で割り込んできた。
この瀬尾和博(せお かずひろ)はいつもチャラチャラとしていて、下ネタを嬉々として口にする。
「いてっ!」
そんな和博の頭をいつものように叩くのは、高砂仁(たかさご じん)だ。
「失礼なこと言うな、馬鹿」
いつも仁の突っ込みによって、和博の下ネタが気まずい空気を作ることは避けられている。
「ほんと、大丈夫?体調が悪いようなら、すぐ保健室に行きなよ?」
隆志は本当に心配そうに、リムに再び声をかけた。
「ううん、大丈夫。ちょっとぼーっとしてただけだから」
心配させまいと、リムは笑顔を作って答える。作り笑顔に慣れていないリムのそれは、見る者を安心させるだけの説得力を欠いていた。
あの、魔物の凌辱に遭った日、二人は学校を休んだ。学校への連絡は、リムの体調不良ということでセリナが電話していてくれたようだ。
今日はその翌日。欠席明けの登校だということだけが隆志の心配の理由ではない。
実は、リムは病気がち、という設定になっている。めったにないことだが、授業中に魔物が現れた時に駆けつけるためだ。
病気を装って教室を抜け出せるよう、リムには持病があって発作持ちということになっており、シーナはそのために保健委員になっている。
その割に普段は元気で、体育の授業でも走り回っているのだが、クラスメイト達に疑う様子はない。
むしろ、いつもの元気さとのギャップが余計に心配を煽るようだった。
「大丈夫よ、体調の方はもう良くなってるから。昨日、昼間寝すぎたから、夜眠れなくて寝不足なんでしょ」
シーナがフォローに入った。後半は本当のことだ。朝眠りについて、起きたのは夕方だったため、今朝は3時間ぐらいしか寝ていない。
「そういうシーナも、なんか元気ないんじゃないか?」
仁が目敏く指摘する。確かに、シーナもリムほどではないにしても、元気のなさを隠し切れていなかった。
「だ、だって、あたしもリムに付き合わされて朝方までずっと話してたんだもん」
すこし慌ててシーナは反論する。これも嘘ではない。
「とにかく、無理はしないでね、二人とも。寝不足なら、体育とかも辛いでしょ」
隆志は念を押すように言った。
この五人の班は比較的仲良くやっていた。入学式から二週間ほど、少しずつ二人は同年代の生徒との付き合いにも慣れてきた様子だ。
最初に仲良くなれた命は一つ後ろの班になってしまったが、そちらはそちらで無理なく溶け込めている様子で、リムは安心している。
だが、やはりあの凌辱による心の傷は深かった。無理に元気に振舞ってもリムの元来の明るさは演じることができないし、シーナも表情に暗い影を落としてしまっている。
昨日の夜、二人はセリナに相談するべきかどうか、話し合っていた。
セリナは二人の生活に支障が出ないようにはしてくれるが、基本、能動的には動かない。それがサポート役としての在り方なのだろう。
だから、二人が魔物の凌辱に遭ったことを知ってはいても、それについて自分から話しかけてくることはない。
きっと相談すれば、助言をしてくれるに違いない。そして、きっと慰めてくれる。
だが、まだ二人はセリナに相談することができなかった。それがなぜなのか、自分たちでもよくわからない。
「そういや、家庭訪問あるんだっけか?めんどくせーなぁ」
和博が本当に面倒くさそうに呟く。
そういえばそうだったと、リムは思い出す。でも、家に両親はいないし、訪問して誰に会うんだろうと疑問に思う。
「うちはセリナさんっていう、保護者代理の人が対応してくれるからね、心配ないよ」
リムの疑問に答えるように、リムがボロを出すのを防ぐように、シーナが話す。
「二人のご両親は海外なんだっけ?」
「う、うん。そうだよ」
訪ねた隆志に、リムが内心疑問符付きで答える。確かそういう設定でよかったはずだ。シーナが頷くのを横目で確認する。
「それなら変なこと言わないでくれそうだな〜。うちはかーちゃんがめちゃくちゃ言うからなぁ」
和博は本当に嫌そうだ。そんな和博の愚痴めいた言葉を聞きながら、リムは考えていた。
(セリナさんは、リムたちのことなんて話すんだろう……)
足がすくむ。目の前の敵が、実際の何倍にも膨れ上がって見える。
初めての敗北の後、次ぎに現れた魔物は、皮肉にもまたスライム型だった。
前回とは違って核があるタイプのため、撃破はたやすい。それでも、リムは目の前の敵を前にして恐怖に駆られていた。
あの凌辱の記憶がフラッシュバックする。ぬめぬめとした触感が文字通り胸に蘇った。
「リム!大丈夫!落ち着いて」
後方からシーナが叫ぶ。ほんの一瞬、安全圏で戦うシーナを憎らしく思う気持ちがリムの内側に湧いてきた。
リムは瞬時にそれを振り払う。もし自分が捕まっても、シーナが助けてくれる。だから安心して戦うことができる。そのはずだ。
普段よりも動きの鈍いリムの体を捕らえようと、スライムは体の一部を弾丸のように飛ばしてきた。
リムは必死で避けるが、避け損なったときでも、ぶつかる前にリムの周りを飛ぶ火の玉がそれを撃ち落とす。シーナの支援は完璧だ。
魔物から距離を取って、リムはほんの短い間だけ目を閉じる。落ち着け、落ち着けと心で繰り返した。
目を開くと、魔物の姿がはっきりと見えた。恐怖はない。いつも通り倒せばいいだけなのだから。
「ウォーターウォール!」
呪文を唱えると、左手をかざした先に水の盾が現れる。右手に貼り付いたエレメントはランスのような形をしていて、その姿は騎士さながらだ。
時間をかけるから恐怖に飲まれるのだ。だから、一気に倒そう。そう決めると、リムは姿勢を低くして突撃した。
「てやあああああっ!!」
水の盾を前方にかざして、一直線に魔物を目指す。リムを撃破しようと放たれたスライムの弾丸はことごとく弾き飛ばされた。
リムの魔力量は魔法使いの中でもトップクラスだ。油断さえしなければ、この程度の魔物など取るに足らない相手なのだ。
シーナの援護を受けるまでもなく、リムは魔物の眼前まで迫った。右手を大きく引き、渾身の魔力を込めた一突きを放つ。
狙いは核のみ。その一点さえ貫ければいい。しかし過度に力の入った一撃は、魔物を跡形もなく吹き飛ばしてしまった。
「はぁ……、はぁっ……」
リムはその場に倒れこむように膝をつく。急激な魔力の消耗で視界が歪んだ。
「ちょっと、大丈夫!?」
飛んできたシーナがリムの体を支えながら訊ねる。
「う……うん、だいじょぶ。ちょっとフラってなっただけだよ」
弱々しい笑顔を浮かべたリムの声は少し震えていた。
家庭訪問当日、セリナは初めてリム達の部屋に足を踏み入れた。
「ようこそ〜」
おどけた様子で言うリムは、しかし、ぎこちなさを隠せない。
「よろしくお願いします」
シーナはいつも通り、あまり馴れ馴れしくはしない。
「うん、まかせておいて」
二人に微笑みかけるセリナも、無理に二人に歩み寄ることはなかった。
お互いが相手の気持ちを推し量っている。
セリナは二人が凌辱されたことを把握しているはずだ。だが、何も言ってはこない。
二人の方も、セリナに対して何も言いはしない。どう言えばいいのかもわからないのだ。
言いたいことはどちらもあるのに、それをお互いわかっているのに、どちらも切り出さない。そんな気まずい時間が流れた。
数分後、担任である小橋友恵がマンションの玄関口にやってきた。セリナがインターホンで対応し、招き入れる。
エレベーターで上がってきて部屋にたどり着くまで、さらに数分を要した。
二人は玄関で挨拶だけして、セリナと友恵が向かったリビングから一番遠い寝室に引っ込む。
ここにいると、リビングで何を話しているのかは全く聞こえない。
「ねぇ、シーちゃん」
リムが好奇心を抑えられなくなるまでに要した時間は、友恵がエレベーターで上がってくるまでよりも短かった。
「……」
シーナは何も答えない。リムが言いたいことは分かっている。リビングの会話を魔法で聞こうというのだ。
普段ならすぐに止めるところだが、実際、シーナも興味があった。
セリナがどういう態度で自分達の生活に接するつもりなのか、分かるかもしれない。
かといって、肯定もしづらいので何も言わずにいるうちに、リムは勝手に魔法を使っていた。
リムのエレメントがスピーカーの形になって、リビングでの会話を流し始める。
「……なので、とても助かってます」
友恵の声だ。おそらく、学校での二人の生活態度について語っていたのだろう。
前の方が聞こえなかったのでよくは分らないが、悪い印象はないようで二人は少し安心する。
しばらくの間、相槌を打って友恵の話を聞いていたセリナは、家での様子を訊ねられて、初めて自分から話しだした。
「あの二人は、私の子供ではありません。保護者代理という立場ではありますが、触れ合う機会もとても短いんです」
セリナは申し訳なさげに声のトーンを落とす。
「ですが、それでもあの子達がどれだけよい子なのかはよく知っています。
いつも明るいリムちゃんに、やさしいシーナちゃん。あの二人は、いつもお互いのことを思い遣っているんです。
あの二人は決して道に外れたようなことをすることはない、と胸を張って言うことができます」
セリナの言葉は、作りものだとは思えなかった。心からそう思っている。二人を信用しているのが伝わってくる。
リムは盗み聞きしていることに少し良心が咎めた。セリナの絶対的な信頼に背いたような気がしてくる。
「ただ、私はあの子たちのことを心配しています。何でも自分たちだけで背負い込んでしまうんではないかって。
二人なら、一人よりも辛さを分け合って軽くすることができる。だからこそ、他人を頼ろうとせず、二人で倒れてしまうんじゃないかって」
二人とも、その言葉に顔上げる。セリナは二人が聞いていることに気付いているのではないかと思えた。
いま話している言葉は、友恵ではなく、二人に向けられたものなのではないか。
「でも、矛盾しているようですけど、私はあの子達を信頼しているんです。
きっと無理はしない。本当に助けを必要とするときは、私を頼ってくれるって。
だから、その時はできる限り力になりたいと思っています。私に出来ることは限られていますけれど……」
リムはそこでエレメントを消した。もう十分だ。胸の中に温かいものを感じた。
話が終って友恵を送り出した後、セリナはじゃあね、と一言だけ残してすぐリゾラットへと帰ってしまった。。
すでに二人には伝わっている。必要な時は自分を頼ってほしいというセリナの気持ちが。あとは二人の心の準備次第だ。
まだ癒え切らない心の傷を抱えつつも、リム達は普段のように部活動に励んでいた。
ただ、リムもシーナも気が乗らなかったので、命が絵を描くのを見ながら雑談しているといった感じだ。
「やっぱり、ミコちゃんは絵が上手いね」
リムがため息をつくように言う。
命の絵は、技量から言えば大したことはないのだが、その色使いが鮮やかで、リムは心を奪われていた。
いまだ拭えない悲しみすら、心なしか霞んでいるように思える。
「そんなことないよ。私、まだまだへたっぴだし」
命は謙遜というより、本気でそう思っている様子だ。その姿がまた奥ゆかしくてリムは憧れる。
「いいな〜。リムもミコちゃんみたいになりたいなぁ〜」
「あんたには無理ね」
願望を口にした途端にバッサリと切り捨てられて、リムは頬を膨らませて意地の悪いシーナを睨む。
リムは何故だか急に目頭が熱くなるのを感じた。やり取りが以前と変わらないようで、懐かしいような気がする。
そして、同時に悲しかった。あの頃の自分と今の自分は違う。魔物に敗北し、汚されてしまった。
たった数日前の自分に、もう戻ることはできないのだろうか。リムは心から思う。
「うぅっ!!」
突然リムは胸を押さえて苦しみだした。
「どうしたの、リムちゃん!?」
「大丈夫、いつものだから。ごめん、先に帰るね」
オロオロと慌てる命を制して、シーナがリムの体を支えて歩き出した。
魔物の出現は、リムが感知するようになっている。
その感覚にまだ慣れず、胸の痛みを伴うことが、発作持ちという設定に生かされていた。
二人はトイレに駆け込み、誰もいないのを確認すると、魔物の発生した場所付近へとワープした。
その魔物の姿は奇妙なものだった。ナメクジか何かのように地面にへばりついた本体から、無数の触手が伸びている。
全体が爬虫類のような表皮に覆われており、本体にはいくつか目のようなものがギョロリと蠢いていた。
「リム、あれ見て!」
シーナが指さした触手の先端には、人が何人か捕らわれている。
「まずはあの人達を助けなきゃ。シーちゃん、あの触手を切って。リムがあの人たちを受け止めるから。一人ずつね」
シーナは無言でうなずくと、すぐに詠唱を始めた。リムは迷わず魔物の元へと駆け出す。
魔物はせっかく捕らえた獲物を奪われまいと、触手をリムに向かって鞭のように叩きつけた。
触手は細い代わりに数が多い。すべて避けるのは無理だと判断したリムは、向かってきた触手をナイフ状のエレメントで切り落とした。
だが、切られた触手は、すぐに再生する。これでは、一本一本切っていたのでは追いつかない。
「ファイアーウィップ!」
中距離まで距離を縮めてきていたシーナは、炎の鞭を振るって、触手を束で焼き切る。
触手の拘束が解け地面に激突しそうになっていた女性を、リムが滑り込むようにして抱きとめた。そのまま女性を安全圏まで逃がす。
繰り出される触手を避けながら、それを繰り返して捕まっていた人を全員助けだした。
「はぁ……、はぁ……。シーちゃん!!」
息を切らしながら、リムはシーナに呼びかける。
「わかってる!」
すぐにシーナは魔物を連れてワープした。今日の戦いの舞台は人の寄り付かない廃墟だ。
「うわっ!!」
ワープして間もない、まだ体勢を整えられていない状態で、リムは触手に腕を絡めとられる。
その瞬間、リムの脳裏にあのおぞましい感覚が蘇った。
「いやああああああっ!!!」
リムは叫び声を上げながら触手を切り落とす。そして、がむしゃらに魔法を放った。
「いやあっ!!触らないでええっ!!!」
恐怖でリムは我を忘れていた。いくつも小さな水の魔法を放つが、どれも魔物にクリーンヒットしない。
「やめて!リム!!落ち着きなさい!!」
「くそっ、今度こそ!!デッドリーシャワー!!」
リムはシーナの制止に耳も貸さず、高威力魔法を繰り出す。魔物の上空から、氷の雨が弾丸のような速度で降り注いだ。
しかし、魔物はすでに防御態勢に入っていた。魔物が纏うのは反射魔法のベールだ。重力に逆らい、氷の雨は地面と平行に、リムに向かって跳ね返された。
身動きの取れないリムの前にシーナが躍り出た。氷の雨を防ぐように炎の壁を張り巡らせる。
だが炎は水に対して不利だ。炎の壁はわずかにその威力を弱めることしかできず、二人を弾丸の雨が襲う。
「あああああああああっ!!!」
「きゃあああああ!!!!」
全身を殴打されるような激痛と共に、二人は大きく吹き飛ばされた。そのまま、起き上がることができない。
リムの魔力は強大だ。それを身を持って味わうになった二人は、同時に二度目の敗北の味も噛みしめることになった。
魔物の触手が何本もリムの身体に巻きついて、持ち上げた。
「うぁ……」
身体が軋み、リムは鈍い痛みに襲われる。コスチュームにはいくつも穴が開き、そこから露出した肌は赤く腫れ上がっていた。
「んあああっ!!いぎっ!!痛いぃっ!!!」
胸が十分に露出していないことが不満だったのか、魔物はリムの胸に何度も触手を振り下ろす。
「うあっ!!ひぐっ!!!いやあああっ!!!」
触手がぶつかるごとに生地が飛び散り、リムの胸は露出度が増すごとに赤みも増していった。
胸が完全に無防備にされた頃には、リムの胸は少し赤く膨らんでいた。
「い……んぁ……」
リムはヒリヒリする痛みに顔を歪めるが、同時にほんの僅かな快感にも気が付いていた。前回の媚薬の名残かもしれない。
涙がこみ上げてくる。気持ち悪い触手に体中巻き付かれ、胸を鞭のように打たれて感じているなんて、まさに変態だ。
「ん!?むぶぅっ!!!」
触手の一つがリムの口をこじ開けて入ってきた。
「むぐ!!もぼぁ、おぇぇっ!!」
気持ち悪いその表皮が舌に当たると、全身を寒気が走った。
触手はリムの口内を舐めるようにして味わう。そのたびにリムは吐き気がして、えづいた。
触手が前後運動を開始する。リムは唇をごつごつした表皮に擦られてさらに不快感が増す。
「もが……むぐぅぅっ!!」
触手がさらに二本、リムの口の中に侵入してきた。三本の触手はそれぞれがバラバラにリムの口内を暴れまわる。
「うぇ……うえぇぇぇ……」
吐き気と気味の悪さで、リムは目に大粒の涙を浮かべて、嗚咽を漏らした。
「ひぁっ!!?」
突然、リムは飛び上がるように声を上げた。身体を拘束していただけだった触手が、にわかに動き始めたのだ。
「んぁっ!!いやぁぁっ!!」
リムの魔法で空いた穴や胸元の隙間から、触手は次々にコスチュームの内側へと入り込む。
触手がリムの腕や腹を這いまわる度、コスチュームがボコボコと膨れ上がった。
「むぁっ!!」
迫ってきた触手に胸の膨らみを軽く触られるだけで、リムに痛みが走る。
「んんっ!!んんんっ!!」
触手はリムの胸を丹念に弄った。少しばかり胸に沈もうとするが、腫れた胸は普段よりも若干硬い。
「んむ……ぅぁ」
触手が乳輪の少し外側を輪を描くように何度か撫でると、リムの声色に変化が現れた。やはり前回の凌辱のせいで胸が敏感になっている。
胸の快感を自覚すると、触手が這いまわる身体の他の箇所からもそれを感じる気がした。首筋からも、腋からも、手足からも。
「んむっ!!」
ブーツの中に入り込んだ触手がリムの足をなぞる。指と指の隙間に挿入するように触手がピストンをするのを感じた。
まただ、とリムは思う。この動きは一体なんなのだろうと。
口に入ってきた触手も同じ動きをした。この忌々しい動きに何の意味があるのか。
性的知識のないリムは、挿入の意味を知らない。だが、何となしに触手から男性の性器を連想していた。
幼い頃にみたことのある父親の男性器のおぼろげな記憶や、施設の男の子のおちんちん。それがどの男性にもついていることは知っている。
それを見ることや触ることはHなことだ、とみんなが言うのでそう思っていた。
自分の胸も、同様のものであるということは何となく知っていた。だが、その二つが結びつくことはない。
リムは自分の股間にある性器を性器と認識していなかった。小用を満たすためのものだと思っていた。この間までは。
あのスライムに凌辱された日、リムはそれが性的快感を生むものだと知った。
だからリムは怖かったのだ。自分の身体のまだ知らない役割を、魔物によって教え込まれてしまうことが。
「もがっ!?」
リムの口内の触手が、突然統一された意志をもったように、同じ動きをする。
三本の触手はどれも喉の奥へと入り込み、リムの食道を塞いだ。
「おげっ!!おげえっ!!」
今度こそ胃の中身を吐き出してしまいそうになるが、その道は塞がれていて、それも出来ない。
触手は身震いするように振動すると、同時に液体を吐き出した。
「んぐっ!?んんんんんっ!!!!!」
突然、食道に放たれたものに、リムは身体を震わせる。触手は噴射の勢いに押されるようにして、リムの口から飛び出した。
「んぶぅっ!うげっ!!ぶはあっ!!はぁっ!!はぁっ!!」
その際、口の中にも液体が吐き出される。白みがかって粘つくそれは、魔物の精液だ。
「うぇ……、はぁっ……。気持ち悪い……」
息苦しさと苦味に顔が歪む。リムは今すぐそれを吐き出したかったが、完全に飲み下してしまっていた。
初めて口を犯されたリムは、口元から滴り落ちる白濁した液体の意味すらまだ知らなかった。
精液を流し込まれて間もなく、リムは身体が疼くのを感じた。
「なひ……、こぇ……」
口に出すと、舌が痺れてうまく喋れないことにも気づく。どちらも精液のせいだ。
「や……ひやぁ……」
股間のむず痒さに太腿を擦り合せようとするが、触手に逆方向に引っ張られてうまくできない。
この間とは違う。乳首やクリトリスに媚薬を擦り込まれた時は、その場所だけが敏感になっていた。
今は身体の内側から快感が滲み出すかのように、全身の感覚が性的に鋭敏になっている。
「ひゃああっ!!ああんっ!!」
リムの右胸を撫でていた触手が、今度は乳首を取り囲むように一周すると、胸を絞り上げようとする。
だがそれにはリムの胸はボリュームが足りない。結果的に、リムの胸を根元から頂点まで揉み上げるような形になった。
「ひぅ……んあっ……やめ……っ」
触手は何度も繰り返す。四度目には、次第に勃起してきた乳首に巻きつくことに成功し、そのまま引っ張る。
「ふわああっ!!!はぅ……んはぁっ!!」
低い円錐のような形になった胸に、すかさず他の触手が巻き付いた。
左の胸では、勃起した乳首を再び乳輪に沈めようとばかりに、触手がリムの乳首を押し込んでいる。
「や……らめっ……おっぱい……さわあないでえぇぇっ!!」
リムはすっかり上気した顔で叫んだ。押し寄せる激しい感覚に、その瞳はすではぼんやりと焦点が合っていない。
「ひやっ!!だめっ!!ああああああああっ!!」
一際強く乳首を引っ張られ、押し込まれ、全身に巻きつかれて、リムは最初の絶頂を迎える。
「ぁぅ……あうぁ……」
間抜けな顔を晒しながら、リムは身体中を痙攣させて、快楽の波に呑まれた。
だが、余韻に浸る間も与えることなく、触手はまた動き始めた。
「ぅぇ……?ひぁっ!!」
絶頂後で感度の増したリムの身体を、触手は容赦なく責める。
「やぁぁっ!!うぁぁんっ!!」
リムを襲う苦しいほどの快感をさらに高めようと、足に絡んでいた触手が上昇を始める。
リムの股間、足の付け根の辺りを二本の触手が擦りつけた。
そして、まだ固く閉じられた割れ目にもう二本の触手が迫る。
そのなだらかな膨らみを外側から揉むように挟んだ。左右の大陰唇が擦り合わされる。
「ふわぁぁっ……や……やめ……っ!?」
上から下りてきたもう一本の触手が、割れ目をかき分けて、リムのクリトリスに食らいついた。
「ひやあああああああああああっ!!!!」
すぐさまリムは昇天する。
先端が口のように開いた触手が、咥えたクリトリスを咀嚼するように何度も圧迫した。
「うあっ!!あんっ!ひゃうっ!!やあぁっ!!!」
テンポよくリズムを刻むような刺激に合わせて、叫び声を上げながらリムの体も弾んだ。
リムは両方の乳首とクリトリスという、敏感な性感帯を三か所同時に責められ、何度も達する。
「ひぅっ!!!くぁ……うぁあああああああっ!!!!」
七回も達した頃、触手はその動きを止めた。
「はぁ……うぅ……もう、やめ……て……」
ぐったりと頭を垂らして、リムは願う。
当然ながら、魔物はそれを聞き入れるはずがない。次のステップの準備をしていただけだ。
苦痛すら伴うこの激しい快楽の波が、あくまで快楽の延長であったことをリムはすぐに思い知る。
触手は動きを止めたものの、未だリムの全身に張り付き、締め付けている。
ふと、乳首を責めていた二つの触手がリムから離れた。胸に巻きついていたものも同時に離れる。
「え……?」
リムは一瞬期待してしまった。もう終わりなのではないかと。
だが数分後には、わずかな希望はのちに圧倒的な絶望を生むのだということを、リムは幼くして学ぶことになる。
距離をとっていた二本の触手が、勢いよくリムに飛びついてきた。
「え……?うぁ……いやああああああっ!!!」
触手は二つの乳首に、文字通り牙を剥いて食らい付く。
「やあぁっ!!痛い!!痛いぃぃっ!!!」
乳輪の縁に沿うように、上下二つずつ大き目の咬み傷と、その周辺に弧を描くような小さな歯型が付いた。
触手はすぐに離れたが、傷跡からは血が流れ、ジンジンと痛む。
「う……、くうぅ……っ」
我慢していれば痛みは治まるはず。そう思ってリムはじっと耐えた。しかし、そうはならない。
「いぎっ……!?な……なんで……っ……?」
痛みは治まるどころか、次第に強くなっている。
それだけではない。傷口が疼くたびに、快感までもがこみ上げるようになり始めた。
これは触手の毒のせいだ。触手が送り込んだのは、感覚を鋭敏にする毒。ただし、快感と痛みの分け隔てなく、だ。
「いやっ!!うああああっ!!!」
大人しくしていた触手達が一斉に動き出した。きつくリムの身体を絞めつけながら、皮膚を撫でる。
「いぐっ!!ふぁぁっ!!!ひああああっ!!!!」
身体を潰されるような痛みと、激しい快感が同時にリムを襲ってきた。
「ひぎぃいいいいいっ!!!!」
リムは精一杯叫びながら、苦痛に悶えるべきなのか、快感に悶えるべきなのか、頭が混乱している。
確かに強烈な快楽は苦しみを伴ったが、痛みによる苦痛はまた異質なものだ。
「ひやあああああ、うぐぅっ!!!あぎぃいいっ!!!ふああああああんんっ!!!」
痛みと快感の二つの強烈な感覚が同時にリムの体内を駆け巡る。
快感でイきかけたと思ったら、それを痛みで遮られる。
痛みで震えた身体に追い打ちをかけるように、快楽が身体を突き抜ける。
例えどんなに情けなくとも、快楽で悶えるだけの方がよほど楽だった。
痛みは、当然ながら苦しい。それを苦しいほどの快楽と同時に味わわされるなんて、思いもしなかった。
「はぁぁっ、うあああああああっ!!!」
再び胸に触手が噛みついた勢いで、リムは絶頂と快楽の両方を感じて叫ぶ。
乳首やクリトリスを責められてしまうと、その苦痛も快楽も凄まじいものになった。
「うぎぃぃぃっ!!!」
いつの間にか後ろに回っていた触手が、リムの背中を鞭のように打つ。
増幅された痛みに、リムは剣で切り付けられたのかとさえ思った。
コスチュームが千切れ飛び、白い肌に赤い筋が走る。
「あぅぅっ!!!いっ!!!ひああああああああっ!!!!」
続いて、何本もの触手がリムの身体を打ち付ける。
リムは身体のあちこちを切り裂かれるような痛みに襲われながら、時折思い出したように絶頂にも達した。
実際の痛みよりも強い痛みを感じるということは、普通の人間では経験しないほどの苦痛を味わえるということだ。
リムは幼い身体にして、他の誰もよりも凄惨な苦痛に悶えている。髪を振り乱し、涙を撒き散らしながら。
「あぐ!?ひぎあああああああああああああああっ!!!!」
乳首とクリトリスの三本の触手が同時に強く噛みしめられると、リムは身体を思い切り逸らして、力の限りに叫んだ。
「はが……あ……」
リムはあまりの衝撃に気絶寸前だった。
まだ、気絶してもらっては困る。触手達はその動きを止めた。仕上げに取り掛からなければならない。
逸らされたリムの身体の頂点にある小さな胸は、赤く腫れ、傷つきながらも、張り裂けそうなほどに乳首を勃起させている。
触手は、弱々しく痛みに震えるリムの上半身を後ろに倒した。魔物の目の前に股間が突き出される形だ。
「や……っ!!み、みない……でぇ……っ」
魔物の本体についた、いくつもの目が自分の股間を見ている。
リムは、あれだけの痴態をさらしていても、やはり恥ずかしかった。恥らいを捨ててしまってはならないとも思っていた。
「ひぁぁっ」
触手が割れ目に入り込んで小陰唇を左右に引っ張る。ほとんど閉じられていたリムの性器が、大きく開かれた。
「やあぁっ!!!やめてよぉっ!!」
リムはあまりの恥ずかしさに、きつく目を閉じる。
薄い桃色をしたリムの性器からは、透きとおる液体が流れ出ていた。あれだけ快楽に溺れたのだから当然だが、到底処女のものとは思えない量だ。
それを確認すると、魔物の中心から他よりも一回り大きな触手が生えてきた。一直線にリムへと近づき、股間にあてがわれる。
「ふぇっ!!!?」
クリトリスを刺激され、リムの身体がまた跳ねた。
「なに……?なに、するつもり……?」
リムにはわからない。これから、ようやく本番が始まるのだということが。
魔物は迷うことなく触手をリムの中へと突き入れた。
「いぎっ!?いあああああああああああああああぁぁっ!!!!!」
幼いリムの膣を割り裂き、処女膜をぶち抜いて、触手はリムの子宮口を突く。
リムを襲ったのは、強引に押し広げられた膣と裂けた処女膜の痛みだ。
口を限界まで広げ、体中の空気を全て吐き出すような叫びが響いた。
「がっ……かはっ……」
ショックでうまく息ができない。目は大きく見開かれ、両手が苦しげに空を?く。
「うぐぎぃぃいいいっ!!!」
触手が一度引くと、その摩擦による痛みでリムが呻き、愛液と混じり合った血が膣口からドロリと溢れた。
リムは痛みに混乱する頭で、これが恐れていたことだったのだと気づく。
自分の股間に、男性の性器が挿入される。それが一般的な男女の性行為の在り方なのだ。
それを自分は、魔物に触手を挿入されてしまうことで理解してしまった。
怖い。怖い怖い怖い。リムの頭はそれで一杯になる。
痛みではない。確かに身体は痛みに苦しんでいるが、それよりも苦しんでいるのはリムの心だ。
自分は、本当に普通の少女としての自分を失ってしまった。魔物に、初めてを奪われてしまった。
「うああああああああっっ!!いぐっ!!やあああああぁぁぁっ!!!」
触手が再びリムの中に入ってくる。裂けた傷口を蹂躙され、凄まじい苦悶の声が上がった。
「やだあああっ!!!やああああっ!!!こんなのっ!!!」
繰り返し膣を出入りする触手に身体を揺らされながら、リムは泣き叫ぶ。
「うぐっ!!!」
触手は一段と深く子宮口を押し込んだ。そのまま引くことはせずに静止していると、次第に触手は膨張してくる。
そして触手はリムの子宮に精を放った。小さなリムの子宮など簡単に満たしてしまう量だ。
「いや……いやあああああっ!!!出てる……なにか……出てるううううぅぅっ!!!」
下腹部に熱い液体が流れ込む衝撃。それがどれほど絶望的なことなのか、リムは感覚で悟っていた。
決して侵されてはいけないものを侵されてしまった。身体の奥まで、魔物に犯されてしまった。
白濁液と共に触手が引き抜かれても、まだ陵辱は終わっていなかった。
「ひぎぃぃいいいっ!!!!あぐうぅっ!!おああああっ!!!」
精液を潤滑油に、触手はさらにその動きを激しくする。身体が揺さぶられるたび、リムの瞳からは涙が零れた。
「やめへえええっ!!!やええええっ!!!」
拙い静止も虚しく、触手は二度目の射精を行う。子宮は精液で大きく膨らみ、リムの腹を少し押し上げた。
「あああああああああああああああああああっっっ!!!!!」
三度目の射精で、リムは限界を迎えた。心も、身体も。
裏返った獣ような声を上げ、白目を剥いて気を失う。その後はどれだけ触手が動いても反応を示さなかった。
結局、その後魔物は更に三度リムの子宮内に射精して、リムの腹を大きく膨らませた後に、リムを投げ捨てた。
「げぅっ……」
肺から息を絞り出されたような声が漏れた。地面に腹を打ったため、精液が股間から飛び出る。
ところどころ赤の混じった白濁液が、じわりじわりと地面に広がっていった。
シーナは一連の出来事を、指一本動かすことすら出来ずに見ていた。
その心を満たしていたのは、リムを助けることができなかった自分への憎さよりも、恐怖だ。
あの魔物はなんて恐ろしいことをしているのか。自分の親友を、まるでおもちゃのように弄んで、壊して、捨てた。
身体が自然と震えているのが分かる。シーナは産まれてから今まで、これほどの恐怖を感じたことはなかった。
どうか、自分のことだけは見逃してくれるようにと祈った。リムのことを気遣う余裕などない。
だが、無情にも魔物は次の標的としてシーナを選ぶ決定を覆さなかった。
当然のことだ。極上の獲物が二人、目の前で食われるのを待っているというのに、それに手を出さないはずがない。
「いやああああっ!!!!」
シーナはリムと同じように触手に抱え上げられた。
ボロボロのワンピースの裾から襟まで、触手が入り込むと、一気に引き裂いた。小さな胸が曝け出される。
「お願い……、やめて……たすけて……」
瞳からボロボロと大粒の涙を流して、シーナは懇願した。恥も外聞もない。ただ、あの悪夢を回避できるのならそれでいい。
もちろん、それが聞き入れられるはずがないことは分かっていた。迫る触手によって、リムのように犯されるのだ。
まずは、口を犯されるのだろう。胸を弄りながら液体を流し込み、快楽に溺れさせられるのだ。
そんな想像をしていたのが、シーナの大きな間違いだった。
リムをあれだけ激しく犯して、凄まじい悲鳴を味わった後に、あのような行為で満足するはずがなかった。
「ぎっ!!あがっ!!!いあああっ!!あうぅぅっ!!!」
何本もの触手がシーナの身体のあちこちに噛みつく。胸、首、腕、脚、腹、内腿。
シーナは、あれ?と思う。触手が噛んだ後、リムはどうなった?
シーナの身体はガタガタ震えだす。それは急激に強さを増していった傷の痛みだけのせいではない。
最初はまず快楽を与えるのだ、などとはあまりに甘い考えだったのだ。
リムが快感に身を焦がす度に股間から溢れたあの液体は、触手挿入の痛みを気持ち程度でも緩和していたはず。
その程度の情けは自分にもかけられると思っていた。だが、自分に注がれたのは、触手の毒だった。
そして、触手は前戯のようなことをすることもなく、いきなりシーナの股間に触手を突っ込んだ。
「ああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!」
身体が真っ二つに裂けたと、本気でそう思った。
実際には裂けていないことが不思議でならない。それはつまり、これは死の痛みではないということだ。
これ以上の痛みが存在するのか。死よりも辛い痛みを経験してなお、死ぬことは許されないのか。
「うぎいいいいいいっ!!!ひぎゃああっ!!!うぐええええええっ!!!!」
シーナは身を捩って喚き散らす。リムのように前戯による消耗がないだけ、叫ぶ余力もあるのだ。
魔物はシーナの活きの良さに味をしめ、余計に力を込めた。触手を突き入れる度に、血が飛沫になって内腿を汚す。
「あがっ!!!おごぇっ!!!はがあああああっ!!!」
シーナは壊れそうなくらい頭を振りまわして叫んだ。
叫べば叫ぶほど魔物は興奮度を高め、シーナの中で触手が少し膨らむ。
触手はリムのときのようにただ突くだけでなく、今度は趣向を凝らした。
「んぐぐぐううううう!!!!!」
膣内で触手が波打つ。狭い膣壁を押し広げられる度にシーナは低く呻いた。
「いぎいいあああああああああっっ!!!」
今度は触手の先端を子宮側ではなく膣壁に向かって思い切り直進させる。
一本道の膣を、T字にしてしまいかねないほどの強力な圧迫感に、シーナは意識が飛びそうになる。
普通の人間であれば、すでに死んでいる。身体も壊れているし、痛みで心も壊れている。
それでもまだシーナが苦しみ続けているのは、魔法少女だからだ。
強力な力を持つ魔法少女。簡単に死ぬことはないその体は、簡単に死ぬことを許されない身体ということだ。
「ひぎゃああああああああっ!!!!!」
子宮で精液が暴れ狂った。魔物はもう7回目の射精になるが、その勢いは衰えない。
「うぎ……おおぉ……」
下腹部の圧迫感に鈍い呻き声を上げながら、シーナは疑問に思っていた。なぜ、触手が抜かれないのだろう?
その答えはすぐに分かった。
新たな触手が魔物から生えてくる。それはすぐにシーナの股間にあてがわれた。
「え……?え……!?」
シーナは目の前の光景が理解できない。
すでに触手が入っている股間に、もう一本の触手が入れるはずはない。もう定員だ。
触手にはそんなことは関係がない。無理やり押し込んでしまえばいい。それができるのが、魔法少女という存在なのだ。
「ひぎえええええええええええっ!!!!」
膣が少し裂けた。それでも少し、で済むのが魔法少女の悲劇だ。
「うごおおおおっ!!!おげえええええええええええっっ!!!!」
少女のものとは思えない、地鳴りのような咆哮が響いた。
「があがががあああっ!!!!ぶげええっ!!!!」
そんな状態ではさすがに素早い動きはできず、触手はゆっくりと、じっくりと膣壁を削るように前後に動く。
「ひがあああああああああっ!!!!!おごあああああああっ!!!」
触手はさらに同時に射精した。最初の精液が溜まっている子宮に、さらに二回分の精液が注ぎ込まれる。
「ご……げが……っ……」
シーナは半分白目を剥いていた。
触手はまだそれだけでは終わらせない。二本の触手は先端を子宮口の縁に引っ掛けた。
「ぐぎ……?あがああああっ」
そして子宮口を押し広げる。同時に膣壁も広げられた。
「いがあああああああああああああっ!!!!」
もう限界だと思っていた膣をさらに広げられて、シーナは悶え苦しむ。しかし本番はこれからだ。
いつの間にか、股間にさらに新たな触手が現れていた。二本の触手よりは若干細いが、人のペニスに近い太さがある。
新しい触手は、二本の触手の間を割って入っていった。
「んぎぎいいいいいいいぃぃぃっ!!!!」
さらに膣が拡張される。少し空いていた隙間から、精液がピュッと噴き出した。
触手はそのまま突き進み、広げられた子宮口から、子宮内部にまで到達する。
「あぎっ!?」
精液で大きく膨らまされた子宮の中を、触手は自在に動き回り、精液を攪拌する。
「うごぉっ!!げえぇぇぇっ!!!」
子宮の中で渦を巻くような精液の流れは、シーナをひどく苦しめた。下腹部がボコボコと波打つ。
そして挙句の果てに、三本の触手はその状態でもう一度射精した。
「あぎゃあああああああああああああああああああっ!!!!!」
腹の中で爆発が起きたように、シーナの腹が膨らんだ。その反動で、三本の触手は精液と共に押し流される。
「ひぎいいいっ!!!うわああああああああああっ!!!!!」
シーナは命を燃やすような勢いで泣き叫ぶ。股間から滝のように精液を噴出しながら。
「やめ……、て……もう……」
息も絶え絶えなシーナに、触手は再び挿入された。
「ぐぎいいいいいっ!!!」
三本が同時にシーナの身体を貫く。また少し、股間が裂けた。
シーナはひたすらに願う。誰でもいいから、この悪夢を止めてほしいと。
その願いが届いたのか、触手が突然切り落とされた。
「うぐっ!!」
尻もちをつく形でシーナは地面に落とされる。
いったい何が起きたのか。シーナが顔を上げると、そこに立っていたのはリムだった。
凄まじい冷気が、シーナの素肌を刺す。触手を切り落としたのはリムが放った氷の刃だ。
あれだけの陵辱を受けて気を失っていたのに、なぜ戦えるのか。その答えをシーナは知っていた。
暴走だ。
今までにも何度か見たことがあった。感情が昂ぶった時、リムは魔力に乗っ取られてしまう。
暴走したリムに、魔物が触手を放つ。それらはすべて、リムに触れる直前で凍りついた。
リムの身体が宙に舞う。破れた服をはためかせ、性器を晒したその身体は、どこか妖艶さすら漂わせていた。
リムは魔物の真上から、そのまま急降下した。エレメントも必要としない。素手で魔物の体を貫く。
魔物の返り血が吹き出し、リムの身体を鮮血に染めた。
致命的な一撃に、その生命活動を終わらせようとしている魔物の体を、素手で引き裂く。
硬質な表皮をまるで紙のように破り、肉を引き千切る。その姿は悪魔のようでもあった。
止めなくてはならない。
暴走したリムを止めるのは自分の役目だ。それをシーナは昔から心に誓っていた。
立ち上がろうとすると、下腹部から鈍痛を感じる。まだ触手が刺さったままだ。
「く……うぐぐぅぅっ……」
痛みをこらえながら、三本の触手を膣から引き抜く。まずは細い触手から。
ヌルッとした感触は、シーナの子宮から漏れ出た精液だ。張り裂けそうな胸の痛みを必死で押さえた。
「ぃぐ……うあああああああっ!!!」
次に、二つの触手を同時に引き抜いた。まだ残っていた精液が同時に流れる。
身体にこびり付いていた他の触手を取り払うと、シーナはようやく起き上った。
「うぅ……」
まだ鈍痛は消え切らない。体力と魔力の消耗に足はがくがくと震える。
それでも、行かなくてはならない。股間が極力痛まないように、不格好に歩いた。
「リム!!」
声を振り絞って叫ぶ。それだけで少し身体が痛んだ。
リムは反応せず、すでに死んだ魔物の体を無残に引き裂いている。
「リム!!帰ってきなさい!!魔力に振り回されちゃだめ!!」
シーナは魔物の体によじ登る。自分を犯した魔物だと思うと、一瞬足が震えた。
返り血まみれのリムを、背中から優しく抱きしめる。
「ほら、もういいから。帰ろう?」
シーナは耳元で優しく囁いた。その両手から溢れた魔力が、リムを温かく包む。
「あ……うぁ……」
リムは少し呻くと、急に力が抜けたように、へたり込んだ。
リムの身体を支えきれず、シーナも一緒に座り込む。
「……帰ろうか」
シーナはそれだけ言うと、ワープの呪文を唱えた。
リムは抜け殻のようになっていた。
気を失っているわけではない。ちゃんと目も開けている。
それなのに、リムは何も見ていない。話しかけても反応はない。
それも当然のことだと、シーナには思えた。
魔法使いの身体は頑丈で、痛みにも強い。だからといって、あんな地獄を味わって、平気でいられるはずがないのだ。
シーナは自分の苦しみなど忘れていた。何よりもリムのことだけを考えている。
リムの苦しみを考えず、自分の身を案じて震えていたのを詫びるように、献身的にリムを介抱した。
自分で変身を解こうとしないリムの変身を解いてやる。破れたコスチュームは消え去り、制服姿に戻った。
「あ……」
自分も同時に変身を解いたが、シーナはしまった、と思った。
まだ股間から染み出る精液で、下着が濡れてしまった。リムも同じだろう。その上、返り血が制服にこびり付いてしまったはずだ。
魔物の精液に濡れた服など身に着ける気になれそうもないので、捨てるしかない。
自分の下着を脱ぎ、リムのも脱がしてやる。ついでに制服も脱ぎ、脱がせた。
全裸になり、リムの身体を抱えて風呂場まで移動する。今日は先に湯を張っておいた。
温かいシャワーで、リムの身体を丹念に洗ってやる。血が洗い流されれば、リムの肌はとても奇麗だ。
「ちょっとごめんね」
シーナは、リムの股間にシャワーを当てる。リムは少し顔をしかめた。
媚薬の効果でまた少し感じてしまったのか、膣の裂傷に湯が染みたのか。
「ごめん、ごめんね」
シーナは繰り返し謝りながら、リムの膣にも指を入れる。魔物の精液を少しでも掻き出してやりたかった。
「うぁ……うああぁぁっ」
突然リムは泣き出した。
人形のようだったリムがまともな反応を示したことで、シーナは少し安心する。
「うわあああああっ!!!わあああああああん!!」
吼えるように泣くリムの身体を、シーナは力いっぱい抱きしめた。
泣きやんだリムを湯船に浸からせ、シーナは自分の体も洗い流す。リムにしてやったのと同様に、自分の膣の中も洗った。
だが、子宮にまで入り込んだ大量の精液すべてを洗い流すのは無理だ。
洗っても、洗っても、ドロリとした精液は膣に流れ込んでくる。
見ると、リムが浸かった湯船にも、リムの膣から溢れた精液と思しきものが浮かんでいた。
絶望的な気持ちがシーナの胸を満たす。だが、徹底的に洗い流す覚悟を決めた。
ほとんど流れ落ちて来なくなったところで、シーナはまたリムを抱えて風呂からあがり、ベッドへ向かう。
まだぼんやりと立ちつくすリムの身体を拭いてやり、パジャマを着せてやった。
並んでベッドに横になると、リムを抱きしめて背中をさすってやる。
子をあやす母親のように、シーナは懸命にリムを支えようとした。
リムのおかげで、自分は今ここにいるのだ。
暴走とはいえ、リムが魔物を倒していなかったら、シーナも同じように、あるいはもっとひどい状態になっていたはず。
二人とも寝付くことはなく、静かで暗い寝室で、無言で寄り添っていた。
「シー……ちゃん……」
日を跨いだ頃になって、ようやくリムが言葉を発した。
「リム……」
「ごめんね……シーちゃんだって、辛いよね……?」
リムの腕がシーナの身体を抱きしめ返す。シーナの頬を涙が伝った。
「あれ……?なんでだろ……?あたしなんかより、リムのがずっと……」
涙は止めようとしてもどんどん溢れ出してくる。
「泣いていいよ。シーちゃん。今度はリムが抱きしめてあげるから」
「……う……うぁ……うあああああああああっ!!!」
リムのために、泣くまいとしてきた心が一気に解き放たれた。
「うぁああっ!!苦しかったよぉっ!!痛かったよぉぉっ!!!」
いつも姉のようにリムを見守っているシーナが、初めてリムにすがりつくように泣きじゃくる。
そのうち泣き疲れて眠りに落ちるまで、二人はしっかりと抱き合っていた。
リムが目を覚ましたのは、ちょうど朝日がカーテンの隙間から漏れ始めた頃だった。
「んくっ……」
起き上がろうとすると、まだ股間が痛む。いまでもあの触手がそこにいるかのようだった。
「ん……リム、起きたの?」
「あ、ごめん。起しちゃったね」
シーナが気だるそうに身体を起こす。疲れは完全に回復しているはずなのに、身体が重い。
それはやはり心の重さだ。二人とも起き上ったはいいが、何もする気になれない。
「学校……どうしようか」
リムが呟いた。行くなら、もう迷っていられるような時間じゃない。
「……行こう」
シーナは少し考えてから答えを出した。
きっと、家にいても昨日のことを思い出してしまうだけだ。
学校に行けば、少しは気が紛れるかもしれない。この間もそうだった。
リムも同意したので、二人は急いで支度をする。風呂に入り、ボサボサになった髪を整える。
ドレッシングルームを漁ると、リムの替えの制服はすぐに見つかったので安心した。
マンションを出ると、眩しい朝の光が出迎える。いつも変わらない太陽に、リムは少し苛立った。
自分達がどれだけ辛い目にあっても、太陽はそれを嘆いてはくれないのだ。
「あ、二人とも、おはよー」
先に教室に来ていた命が元気よく声をかけてきた。
「……うん。おはよーっ」
「……おはよう、命」
少し間が空いたものの、二人はいつも通りに返事をする。
大丈夫だ。普段通りに生活できる。そうすれば、昨日のことも忘れていられる。そう言い聞かせながら。
「おはよっすー」
「おはよう!」
「おはよ」
リム達が席に着くよりも早く、同じ班の男子三人がそろってやってきた。家が近いのだそうで、いつも一緒に登校してくある。
「あ、おはよー」
リムはぎこちない笑顔で答えながら、振り返る。
「……っ!!」
三人を見た瞬間、リムの身体が小さく震えた。
突然昨日の悪夢がフラッシュバックする。
びしょ濡れになった自分の膣。そこへ挿入される、男性器代わりの忌々しい触手。
自然と、リムの視線が男子の股間へと引きつけられた。この三人にも、男性器が付いているのだ。
リムは自分が再び犯されてしまうのではないかと錯覚した。
足から力が抜け、カクンと膝を折って床に座り込む。
「どうしたの!?」
駆け寄った隆志が、リムの肩に手を当てた。
「いやあああああああああああっ!!!!」
弾けるようにリムが泣き叫び、触れられた手を払いのける。
リムは後ろ手をついた体勢のまま、ズリズリと後ずさった。
「リムっ!!」
シーナがすぐに飛んでくる。
「シーちゃん!!!シーちゃあああああんっ!!!」
シーナの制服の胸を掴んで、リムは泣き叫んだ。凄い力で、制服が破れそうだ。
「ごめん、あたし達今日は帰る。先生に伝えておいて」
命にそれだけ言うと、シーナはリムを抱きかかえて教室を出た。
登校時間ということもあって生徒が多い。
人目のあるところでワープするわけにもいかず、幾多の好奇の視線を受けながら歩いた。
結局、マンションまで徒歩で帰って来てしまう。その頃にはリムも落ち着いて、自分で歩いていた。
「どうしたの……?」
リビングのソファに腰かけて、シーナがリムに訊ねた。
カップに注いだホットミルクを少し飲み、心を落ち着けてからリムが話し出す。
「シーちゃんは、怖くなかった?」
「何が?」
「男の子のこと」
「え、どういうこと?」
シーナには分らない。シーナは昨日の陵辱を、魔物による異常な行動としか思っていなかった。
だから男が自分を、程度の差こそあれ、あの魔物と同様に犯すことが出来るのだということが分からない。
「……リム達は、自分の身体の事、全然知らないよね。
魔物におっぱいとか、あそこを弄られて気持ち良くなっちゃうのが何でかも知らない。
昨日魔物が触手を……つ、突っ込んだあの穴が何のためにあるのかも知らない」
シーナは、あの陵辱の意味など考えもしなかった。リムがそんなことを考え込んでいたとは知らずにいた。
「ねえ、シーちゃん」
リムがシーナを見つめる。
「今がセリナさんに頼るときじゃないかな」
「……うん」
シーナは頷いた。もう、自分達だけでは限界だ。
セリナはすぐにやってきた。
「やっと、私を頼ってくれるのね」
少し困ったような、嬉しいような、悲しいような、そんな顔をする。
相談役はリムが務めた。二度の陵辱のことを詳細に告げる。
「そう……。辛かったわね、ごめんなさい」
「……なんで、セリナさんが謝るの?」
「リゾルートでは、魔物に負けた時のことは教えていないの。それは、知ってしまえば戦うのをやめる人が出てくるから。
私達は、意図的に、無知の状態のあなた達を戦場に送りだしているのよ」
「……でも、きっとあたし達は、知っていても戦っていました」
「リムもそう思う」
二人が、セリナを庇うように言う。傷ついたのは他ならぬ自分たちだというのに。
「でも、知っていたら対策もできたし、心の傷も浅かったはずよ。
規則を破ってでもあなた達に教えなかった私は、あなた達に責められてもしかたないわ」
「今は、教えてもらってもいいんですか?」
シーナが訊ねる。
「ええ。教えてあげる。私が知っていることは全部」
そしてセリナは話し始めた。
魔物が魔法使いを倒した後に取る行動は、相手の性別によって異なる。
リム達のように女だった場合は、陵辱して魔力を毟り取る。あるいは苗床にして増殖する。
男だった場合は、その身体を乗っ取る。知識や魔力を自分のものとして進化するのだ。
現役で活躍する魔法使いには女が多い。それは陵辱の後に脱出の隙が生まれるため、女の方が生存率が高いからだ。
それを育成部では教えていない。これは執行部の決定で、現場は従うしかなかった。
「……納得は出来ないですけど、わかりました」
シーナは低い声で呟く。
「ねぇ、セリナさん。他にも教えてほしいことがあるの。リム達の身体の事」
「そうね、あなた達はそれも知らなかったのね」
セリナは目を細める。目の端に、涙が浮かんでいた。
育成部では性教育は行わないが、それは大抵の場合必要がないからだ。
しかし幼くして育成部に入った二人は、その知識を得る機会がなかった。
性に関して全く無知な状態で、突然魔物に陵辱されたことは、悲劇としか言いようがない。
セリナは、母親が娘にするように、女性の身体というものに関して話を始めた。
「赤ちゃんを、作るため……」
「…………」
自分の股間の性器と、存在すら知らなかった子宮の役割を知って、二人は押し黙ってしまう。
「リム達……魔物の赤ちゃん、産んじゃうの……?」
リムが茫然と呟いた。小さな手が小刻みに震えている。
「ううん、それは大丈夫よ。魔物の精子は、通常、人間の卵子には受精しないの」
二人はほんの少しだけ胸を撫で下ろしたが、絶望的な気持ちは変わらない。
「愛する人と、愛を育むため、子供を宿すために行う。セックス……」
シーナは口に出してみた。すると、その絶望は膨張していく。
あの陵辱に愛などあるはずがなかった。二人とも、愛の意味すら、よく分かっていないというのに。
そんな大切なものを蹂躙され、踏みにじられたのだ。
「私にこんなことをいう権利はないけれど、どうしても伝えたいことがあるの。
どうか、その身体を嫌いにならないで。男性を怖がらないで。
本来のセックスっていうのは、あんなおぞましいものじゃないはずなの。大切な。大切な行為よ。
それを、あなた達はいつか現れる愛する人を交わすの。それを怖がらないで」
セリナはもう、溢れる涙を堪えていない。
「でも……でも……っ」
リムは、今朝のことを思い出すだけで怖くなってしまった。
セリナはリムの身体を抱きしめる。
「大丈夫。怖くないわよ。ほら、人の身体って温かいでしょう?」
隣に座るシーナも抱きよせ、三人で抱き合った。
「愛する人と抱き合ったら、心も温かくなるの。とっても、素敵なことなのよ」
セリナは噛み締めるように言う。何かを思い出すように。
「怖い気持ちも、辛い気持も、今日ここに全て置いていきましょう。
泣きたければ泣いていい。話したいことも全て吐き出して、乗り越えるの」
セリナは抱きしめる腕に力を込めた。
「ぅ……うぁっ……」
「っぐ……ひぐっ」
二人の嗚咽が漏れ始める。
「「うああああああああああああっ!!!」」
それから長い間、二人はセリナの胸で泣いた。
涙が枯れるまで。身体中の涙を流しつくして、新しい自分に生まれ変わるまで。
これは悲しみの涙ではない。強さを生みだすための涙だった。
「おはよ、ミコちゃん」
リムの大きな声が、教室に響いた。
「リムちゃん!大丈夫なの?」
命が駆け寄って、心配そうに声をかける。
「うん。ごめんね、昨日はちょっと調子悪くて」
「うん。女の子だもん、そんな日もあるよね」
命は間違った理解をしていた。リムにまだ生理は来ていない。シーナは苦笑いをする。自分も同様なのだが。
ガラッと扉が開いて、男子三人組が教室に入ってきた。
「あ……」
隆志は昨日のことを思い出して、困惑した表情を浮かべた。
そんな隆志に、リムは笑って声をかける。少し戸惑いながらも、元気に。
「おはよう!」
/魔法少女の涙 第2話 END
502 :
杏の人:2009/10/05(月) 22:14:55 ID:V4YlHWzK
以上です。
次回の投下は第3話 共通、通常ENDを予定しています。
グゥレイトだ
今はこれだけしか感想が出てこない
乙です!
相変わらず、凄い責め方だw
触手の機械的かつ本能的な凌辱のための凌辱が相変わらずよいです。
人間的意思のある奴も好きですけど、こういうのもかなりいいっす GJ
まんずGJ!
前半快楽、後半苦痛とあったから徐々にハードになるのかな?と思いきや…
快楽が有るか苦痛がメインかってだけで、のっけからハードな触手陵辱、素晴らしかったッス。
でもって、ちょっぴり心温まるエピソードもあったりして…
これがまた陵辱シーンの悲惨さを際立たせるんですよね〜。
508 :
マユ作者:2009/10/07(水) 00:58:44 ID:2NxUALRf
杏の人、投稿乙です。
相変わらずの内容の濃さに、ワクワクしながら読ませていただきました。
自分もこんな風に書ける様になりたい…
さて、魔法少女マユ第2話が完成したので投下させていただきます。
基本は快楽責めですが、一番最後に、挿入と苦痛系の責めがあります。
あと、女性同士のキスシーンがありますのでご注意ください。
人気の無い夜の倉庫街…そこでは、魔法少女と魔物の戦いが繰り広げられていた。
「てやあぁぁっ!!」
『ギャッ!て、てめぇ!!よくも!』
マユの振るった長剣に、左腕を切り飛ばされた熊型の造魔は、怒りに駆られ、がむしゃらに残った腕を振るう。
それを回避し、後方に飛びのいたマユは、無数の光の矢を作り出し、魔物に放つ。
『グゲッ!?ギャッ!ガッ!』
光の矢に体を貫かれ、よろめいている魔物に向け、剣を構え少女は跳ぶ。
『ガアアアアアァァ!!』
胸を長剣で貫かれ、魔物は断末魔の叫びを上げながら消滅していった。
「…ふぅ」
剣を収めた後、少女は額の汗をぬぐう。
「マユちゃんお疲れ様。なんか今日の奴はそんなに強くなかったね」
「うん、あの女魔族も居ないしね…でも、ちょっと気になる事があって」
「気になる事?」
マユの言葉に、ユーリィは首を傾げる。
「戦ってる時に視線を感じたんだ…誰かが戦いを監視してたみたい。気のせいかも知れないけど」
「そっかぁ…それはちょっと気になるけど…とりあえず、ここから離れようよ」
「うん、分かった。人に見つかっちゃうと面倒だしね」
ユーリィの言葉に頷き、マユは歩き出す。
「あのお嬢ちゃん、良い勘してるな…」
彼女の感じたのは気のせいでは無かった。戦いの場から、少し離れた建物の屋上に、少女の戦いを監視していた少年が居た。
ヘッドフォンから聞こえる、彼女達の会話に、ラディウスは驚きの声を漏らす。
「こんだけ離れてりゃ、気づかないと思ったのになぁ…」
双眼鏡から目を放し、手元にあった装置のモニターに目をやる。
「おーおー、結構な魔力じゃないか。あれで魔法少女になって、一ヶ月くらいとはね…先が怖いよ」
ありゃ姉貴がてこずる筈だ、と付け加える。
姉セディアが目の敵にしている魔法少女。その実力を知りたくなったラディウスは、
他の技術者から造魔を提供して貰い、彼女の力を測ろうとしたのだった。
「ま、姉貴に渡す奴なら、十分勝てるレベルだな…姉貴がヘマしなきゃの話だが」
自分の作品と少女の魔力量…それを計算し、結論を出すと、少年は機材をまとめその場を去った。
「マユちゃん、反応はこの公園からだよ!」
「うん、行くよ!ユーリィ」
数日後の夜、魔物の気配を感知した二人は、公園の入り口に立っていた。
「これまでの奴より魔力が高いよ…あの女魔族も居る」
「分かった、気をつけるね」
公園の奥へと進みながら、二人は言葉を交わす。
「ふっ、来たわね」
少女達が辿りついた場所には、セディアが蛙のような姿の造魔と、下魔達を引き連れて立っていた。
「今日こそは、アンタを打ちのめしてやるわ!行きなさい!」
セディアの号令と共に、下魔達がマユ達に襲い掛かる。
「懲りない人ね!どんなの連れてきたって、私達は負けないんだから!」
「…大した自信ね。でも、今日の奴は一味違うわよ!」
少女の言葉に、女はこめかみを引きつらせるが。気を取り直したように前髪をかき上げ、笑みを浮かべる。
次々と下魔達を、魔法や剣で倒していくマユ。
下魔の一体に斬撃を浴びせた直後、何かがマユの右足に巻き付く。
「ええっ!?」
『ゲゲゲゲ、後方不注意だぜ、お嬢ちゃん。俺が動かないからって、下魔ばっかりに注意向けやがって』
マユの足に巻きついたのは、蛙型造魔の口から伸びた舌だった。
「あうっ!」
足を勢いよく引っ張られて、バランスを崩し、マユは地面に倒れる。
「うぅ…き、気持ち悪い…」
ヌメヌメとした、その舌の感触に、マユは不快感を覚え呻く。
『気持ち悪いだなんて、酷い事を言うガキだ…お仕置きが必要だな!』
造魔は舌を振るい、マユを近くの木に叩きつけた。
「うあぁぁっ!」
背中を強く打ち、マユは声を上げる。だがそれで終わりではなかった。今度は地面に叩きつけられる。
「ぐぅっ!」
衝撃で息が詰まりそうになる。
『まだまだ行くぜぇ!』
造魔の宣言と共に、再びマユの体は宙に浮き、また叩きつけられた。
「このぉ…マユちゃんを放せ!」
マユを助けんと、自分の撃てる最大の攻撃魔法を構えるユーリィ。
「これからがお楽しみなんだからね、アンタは邪魔しないの」
背後に回りこんでいたセディアによって、ユーリィは球状の光に包まれる。
「な、何これ!?」
閉じ込められたユーリィは、うろたえながらも脱出せんと、魔法を放とうとする。
だが発動の直前で、何かが彼女のお尻を撫で回す。
「ひゃん!?ふぁあぁ!」
突如、生じた感覚に、思わず声を上げるユーリィ。
いつの間にか背後に出現した、黒い球体から伸びた触手が、彼女のお尻を撫でたのだ。
「対妖精用に考案された拘束結界よ。アンタは、それに可愛がって貰いなさいな」
セディアの言葉と共に、球体のあちこちから触手が出てきて、彼女の四肢を拘束する。
そして、彼女の服の中に入り込み、体を撫で回し始める。
「はうぅ…ひあ…ああぁ…」
これまで味わった事の無い感覚に、ユーリィは甘い吐息を漏らす。
拘束にも、体を撫でる行為にも参加していなかった触手達が、先端から白い液体を噴射した。
「ひゃああぁっ!な、なにこれぇ…くさいよぉ…」
白濁に染め上げられたユーリィは、その強烈な臭いに身をよじる。
それは強力な媚薬であり、その効果はすぐに出始める。
「ぁあん…ひぃ…いやぁん…や、やめてぇ…」
撫で回される度に、先程までとは比べ物にならない快感が、ユーリィに押し寄せた。
手空きの触手達がスカートを破り裂き、純白の下着に守られた場所を目指す。
「い、いや…らめぇ…らめなのぉ…」
イヤイヤと首を振る少女。だが触手達はそんな事はお構いなしに、下着を引き摺り下ろす。
そして、そこに隠れていた秘所に触れる。
「あああぁぁ!ひうううぅぅ!!」
触手が秘所に触れる度に、ユーリィは嬌声を上げ身悶える。追い討ちをかけるように、その口にも触手が入り込んできた。
「むぐっ!?んんっ!むううぅぅっ!!」
喉の奥へ侵入しようとする触手に、ユーリィはむせかえる。
何度も前後運動を続けた触手は、口の中にも液体をぶちまけた。
「むうううぅぅ!!ごぼおおぉぉっ!がぶっ!!」
口の端から液体が溢れ出す。だがそれでも、触手は液体を出し続ける。
「がふっ!ごほっ!う、うえぇぇぇぇっ!」
液体出し終えた触手が引き抜かれると、耐え切れなかったユーリィは、その液体を吐き出す。
「ユ、ユーリィ…」
『ゲーゲゲゲゲ!お仲間の妖精ちゃんもあのザマ…残念だったなぁ、お嬢ちゃん』
捕らわれ弄ばれるユーリィを、呆然と見つめていたマユは、また宙に持ち上げられる。
「あぐぅぅ!!」
再び造魔は、マユを地面や木に叩きつけ始めた。
その回数が10回を数えた所で、造魔は足の拘束を解く。
だが少女は、立ち上がる事すら出来ず、力なく倒れたままだった。
『オイオイ…もうおネムかぁ?起きやがれ!』
「ぐ、うああぁぁ…」
造魔は舌を、少女の首に巻きつけ、無理やり立たせる。
ギリギリと音を立てて首を締め上げられ、少女は苦悶の声を漏らした。
締め付ける舌を引き剥がそうと、マユは手を伸ばす。
『無駄無駄。剣もねぇのに、何をしようってんだ』
いくら魔力で身体能力を強化されているとはいえ、非力な少女の力で引き剥がせるはずが無い。
造魔は少女の足掻きを嘲笑う。が、次の瞬間、その表情は驚愕に染まる。
少女は右手に魔力を収束させ、刃を作り出し、造魔の舌を切り裂く。
『グギャッ!?て、てめぇ!何処にそんな力が!!』
舌を切り裂かれた痛みに怯み、造魔は慌てて少女から距離を取る。
「げほっ…ごほっ…れ、練習しといて…よかったぁ…」
咳き込みながらも少女は、落ちていた長剣を拾い上げ、構える。
剣を奪われた時の為に、と教わった魔法が土壇場で役に立った。
「今度は…こっちの番だからね!」
自由に動けるようになったものの、受けたダメージは大きい。
(あんまり余力が無い…この一撃で決める!)
残った魔力の大半を剣に集中し、少女は造魔に突進する。
「でやあぁぁぁっ!!」
気合と共に剣を振り下ろし、造魔の体を、右肩から深々と切り裂く。
『ギャアアアアアアアアアッ!!』
造魔は絶叫を上げる。なおも少女は造魔の体を切り裂かんと、剣に力をこめる。
だが魔物の手が剣を掴むと、どんなに押そうとも、剣はそこから先に動かなかった。
「え…ウ、ウソ…なんで…」
『グゲゲゲ…さすがにちとやばかったぜ。お前がこれまで倒してきた奴なら、今の時点で消滅してるだろうな。
だが、俺はこれまでの奴とは格が違うんだよ』
必殺の一撃が効かない、その事実に狼狽するマユに、造魔は笑いながら語る。
『さって…今度は俺の番だな。これはお返しだ!』
ボコン、と魔物の喉が膨れ上がり、マユに向けて、粘り気のある液体を吐き出す。
「きゃああああっ!」
液体を顔から浴びた少女は、剣から手を離し、数歩後ずさる。
『俺様特製の媚薬だ。たっぷりと味わえ』
少女の手が離れた事により、魔力が霧散した剣を体から引き抜き、魔物はゆっくりと少女に近づいていく。
C
「な、何これ…体が熱い…」
液体を浴びたマユは、体に生じた奇妙な感覚に、戸惑いを覚えた。
『捕まえたっと、今度は逃がさないぜ』
マユが混乱している間に、蛙型造魔が背後に回り込み、彼女を拘束する。
少女が斬りつけた傷は、既に再生を開始していた。
『胸はまだちっせぇな…大きくなるように、たっぷり揉んでやるか』
造魔はマユの服をはだけさせ、隠れていた控えめなサイズの少女の胸に、手をかける。
「ひゃあああ!や、やめてぇぇぇっ!!」
『ギャーギャー騒ぐなよ。セディア様、コイツ初めてですか?』
「そーよ、これまでこういう行為をされた事は無いはず。私の知る限りじゃね」
『これまでの連中が、よっぽど不甲斐なかったんだな。しかし初めてか…そりゃ、しっかり可愛がってやらないとな』
「ひぁん…うぅ…あん…ふぁ…」
胸を揉みまわされ、少女は声を漏らす。
「ふ、ふふふ…あははは…あーはっはっはっ!!…ついに…ついにやったわ!」
造魔に捕らえられ、胸を揉まれている少女を前に。堪えきれない様子だったセディアは高笑いを上げ、ガッツポーズを取る。
思い返せば、この少女に出会ってから、自分の評価は急降下状態だった。
倒された造魔の数は10体を超え。同僚達からは、人間狩りも満足に出来ない無能と、陰口を叩かれた。
だがそれも今日でお終いだ。コイツを陛下の元に連れ帰れば、自分の評価は上がる。
そして上玉の魔法少女を捕らえたとなれば、弟や開発部からも、これまでより強力な造魔が、戦力として供給されるだろう。
いや、栄えあるエルメリア侵攻軍に加えて貰う事も、夢ではない。
しかし、その前にやっておかねばならない事がある。
「このガキをヒーヒー言わせて、アタシに楯突いた事を後悔させてやらないとね…たっぷり可愛がってやりなさい!」
『言われずとも楽しませてもらいますよ。こちらも力を消耗させられたんだ。少しは褒美が無いと、割に合わない』
セディアの言葉に、造魔はより激しく、胸を揉み始める。
「ああっ!はうぅ…ひぅぅ…ひゃん!」
快感に身を悶えさせる少女。その胸の先端は、しだいに硬くなり、勃起してきていた。
魔物の指が、そこを摘み引っ張る。
「ひあああぁぁっ!!」
乳首を刺激され、少女は声を上げる。
「ふぁぁぁん…い、いやぁ…あうぅん」
今度はグリグリと、乳首を押さえられる。
「はしたないガキね、胸を揉まれたり、摘まれた位で…こっちの方はどうなってるのかな?」
セディアはマユに近寄り、ミニスカートの端を摘んで上げる。
「うわぁ…ビショビショじゃない。胸責められたくらいでこんなに濡らすなんて」
秘所から流れ出る愛液に濡れた、少女の下着を見て、セディアは少女に聞こえるように言う。
「ひぁ!…ぬ、濡れてなんか…んぁ!」
「嘘言うんじゃないわよ。こんなにビショ濡れなのに」
セディアは少女の下着へと手を伸ばし、下着の上から秘所を擦る。
「んああああっ!!」
秘所を擦られた少女は、押し寄せる快感に体を震わせ、叫び声を上げる。
「これで濡れてないなんて言うんだから…まだ足りないみたいね。それじゃ、今度はアタシが」
良い事を思いついた、とばかりに満面の笑みを浮かべると。
セディアは力なく項垂れていたマユの顎を掴み、自分の方を仰がせる。
そして少女の小さな唇を、自分の唇で塞ぐ。
「むぐっ!むぅぅっ!!」
突然の行為に、マユは目を大きく見開き、逃れようとするが、セディアはそれを許さない。
ファーストキスを同性…しかも魔族に奪われたという事実にマユは混乱し、そして大粒の涙を零す。
「ふぁ…いやぁ…らめぇ…ぅぅん…」
唇を塞がれている為、少女の言葉は上手く発せられない。少女の口内は、入り込んできたセディアの舌により弄ばれる。
逃れようとするマユの舌に、自らの舌を巧みに絡みつかせた。
「んちゅ…んむ…ふぁ…」
散々舌を弄んだかと思うと、今度は少女の口内に、自らの唾液を大量に送り込んでいく。
飲み込むまいと抗うものの、その量に対処しきれず、マユは幾らか飲み込んでしまう。
同時にマユの体は、激しい脱力感に襲われる。
(な、何これ…魔力が…吸われてる?)
ただでさえ、残り少ない魔力が喪失していく感覚に、少女は震えた。
しばし口内を蹂躙続けたセディアは、満足したように唇を離し、少女を解放する。
「ぷはっ…はぁ…はぁ…」
「悪くは無かったわ。アンタの唇。魔力も美味しかったわよ」
惚けた様な表情で吐息を漏らすマユに、彼女は満足げな笑みを浮かべた。
『セディア様、ズルイですよ。自分だけ美味しいご馳走にありつくなんて』
「当然の権利よ。アタシはこのガキに、これまで散々な目に遭わされてたんだから…それよりも再開なさい」
『はいはい、了解しました』
セディアの言葉に、造魔は再び胸を責め始める。
同時に、再生を終えた舌を伸ばして、少女の顔に涎を塗りつけ始めた。
「うぷぅ…んぁ…な、なめないでぇ…おねがいぃ…」
少女は舌から逃れようと、必死に首を左右に振るが。そんな事で逃れられるはずは無く、更に涎を塗りつけられる。
「さって、アタシはこっちを責めるか♪」
ニヤニヤと笑みを浮かべていたセディアも、少女の秘所を指で擦り始めた。
「ふああぁぁ!ひぅん!ぁあ!!」
二人がかりの責めに、少女は嬌声を上げる。
「ひ、ひあああああああ!!!」
やがて少女は絶頂に達し、ビクビクと体を震わせた。
『ゲゲゲゲ、イッちまったようですな』
「みたいね、こんなに濡らしちゃって…舐め取ってあげなさい」
『承知しました』
笑みを浮かべた造魔は、ぐったりとしている少女の股間に舌を伸ばす。
そして、びっしょりと濡れた少女の秘所を、ゆっくりと舐める。
「んああああぁ!!」
放心状態だったマユは、その行為で再び叫び、体を震わせた。
「さーて、お楽しみもそろそろ、クライマックスといかない?」
『おやぁ?やっちまっていいんですか?』
「構わないわ、どーせ母体にしちゃうんだし。アンタも欲しいでしょ?ご馳走」
『なるほど…ではお言葉に甘えて』
造魔は嬉しそうに自分のモノを、マユの秘所に突き立てようとする。
度重なる責めで、マユの意識は朦朧としており、その行動に反応する事すら出来なかった。
「マユちゃんを放せぇっ!!」
『グゲッ!?』
突然聞こえた声と同時に、造魔の頭部に魔力弾が命中する。
「なっ…あの結界を破ったの!?」
セディアは驚きの声を上げて、振り向く。
弾が飛んできた先には、ユーリィが片手を構えていた。
「はぁ…はぁ…マ、マユちゃんは…私が…守る!」
フラフラと頼りなく宙に浮かび、その頬は紅潮していたが、少女の目には強い意志が宿っていた。
彼女は、触手に弄ばれながらも魔術を構築し、結界から脱出したのだった。
『セディア様、ちゃんと監視しててくださいよ!』
「うっさい!アタシはこの小娘に、積もり積もった怨みが有るのよ!」
抗議の声を上げる蛙型造魔に、セディアは怒鳴り返す。
「てええいっ!!」
口論をしている二人に向けて、ユーリィは次々と魔力弾を発射する。
『このぉ…!鬱陶しいんだよ!!』
「きゃあああ!」
造魔は舌を伸ばし、ユーリィを捕獲する。
「邪魔されないように、先にその妖精絞め殺しちゃいなさい」
『ですね、こう邪魔されちゃ、お楽しみに集中できない』
ユーリィを捕らえた舌が、ギリギリと絞まり、ユーリィは苦しそうにもがく。
「くぅ…うあぁぁ!!」
小さな少女に抵抗できる術など無い。このままではそう遠くない内に、ユーリィは絞め殺されてしまうだろう。
(……ユ、ユーリィ?)
朦朧とした意識の中、マユはパートナーの声を聞いて、顔を上げる。
「あ、ああ…くぁぁ…」
彼女のすぐ近くで、ユーリィは造魔の舌で体を絞めつけられ、苦悶の声を上げていた。
「ユ、ユーリィ…」
このままじゃユーリィが殺されてしまう。その事を認識し、マユの意識は一気に覚醒する。
(…こ、殺させない!ユーリィは、私の大事な友達なの!)
もう戦う力など、残ってないはずの体に、力が湧き出てくるのを感じた。
「ユーリィを…」
『な、なんだぁ?』
「何、なんか急に魔力が、上がってきてるんだけど…」
セディアと造魔が少女の異変に気づき、恐る恐る覗き込もうとする。
「ユーリィを…放せえぇぇっ!!!」
マユの体が眩い閃光を放つ、その光に驚いた造魔は、捕らえていたユーリィを放してしまう。
落下してくるユーリィを受け止めると、マユはセディアと造魔に向けて魔力を叩きつける。
『グガアアッ!?』
「きゃあああっ!!」
不意を突かれたセディア達は、吹き飛ばされる。
その隙にマユは剣を拾い、魔力を剣に注ぎ込む。
「えっ…何、これ…」
まるで高まった少女の戦意に呼応するように。剣は注がれた魔力を増幅し、光の刃を作り出す。
その光の刃は、少女の身の丈よりも長い大剣の形を構成する。
「くぅ…う、嘘でしょ…どこにそんな力が…」
起き上がったセディアは、少女の手にする剣に戦慄を覚えた。
「これなら…行ける!」
マユは剣を構え、起き上がろうとしてた造魔に向けて駆け出す。
『ガ、グゲ…こ、このガキィ!』
フラフラとよろめきながらも起き上がった造魔は、少女に向けて舌を伸ばす。
それを身を捻って回避し、少女は造魔の前で跳躍する。
「でやあぁぁぁっ!!」
気合を込めた叫びと共に、造魔の脳天に向けて剣を振り下ろす。
『グギャゴゲェ!?』
蛙型造魔は刃を止める事すら出来ず、頭から真っ二つに両断され、消滅していく。
魔物の血を振り払うように一閃し、少女は再び剣を構える。
「絶対に許さないんだから…今日こそ逃がさない!」
自分を弄び、大切な友達を傷つけた女魔族を、少女は逃がす気は無かった。
「くっ…こんの小娘が!調子に乗るんじゃないわよ!!」
少女の言葉に、激昂したセディアは術式を展開し、無数の魔力弾を作り上げる。
生け捕りの件なんかどうでもいい、この生意気な小娘を殺す。セディアの頭の中はそれでいっぱいだった。
「跡形も無いくらいに…吹っ飛ばしてやるわ!」
セディアが手を振るい、それを合図に次々と魔力弾が発射される。
マユは迫り来る魔力弾に向かって駆け出す。
次々と飛来する弾を切り裂き、あるいは回避して、一気にセディアとの間合いをつめる。
「はあぁぁっ!」
「ぐっ…あああぁぁっ!!」
少女の一撃を回避しきれず、セディアは肩から胸にかけて、深い傷を負う。
このままでは確実に自分も滅ぼされる、今の自分にはあの少女は止められない。
セディアはそう判断すると、少女が離れた場所で結界に包み守っていた妖精に向けて、魔力弾を放つ。
彼女の狙いに気づいた少女は。ユーリィを守る為に前に立ちふさがり、剣で魔力弾を防ぐ。
爆発の煙が収まった時には、女魔族は既に公園から姿を消していた。
「う、うぅん…」
セディアが去ってから少し時が時が経つと、ユーリィは意識を取り戻し、ゆっくりと目を開ける。
「ユーリィ、大丈夫?」
「マユちゃん…うん、大丈夫だよ。マユちゃんこそ大丈夫?」
心配そうに覗き込んでくる少女に、ユーリィは笑顔で答える。
「私もなんとか大丈夫…でももうクタクタだよ…」
「うん、私もー…とりあえずここで怪我治すから、その後お家帰ろうね」
「分かった…よろしくユーリィ」
ユーリィはマユに近づき、彼女の傷を癒すべく治癒魔法を使い始める。
戦いで受けた傷を治した二人が家に戻った時、日付は既に翌日になっていた。
いつもの様にユーリィの魔法で、眠っている両親を起こさないようにしながら、家に入る。
そして、戦いの汚れを洗い流す為にシャワーを浴びる。
「…魔族に負けちゃうと…あんな目に遭わされちゃうんだ」
「うん…前のパートナーだった子は、もっと酷い事をされて、心を壊されちゃった」
ぽつりと呟いたマユに俯きながらユーリィは答える。
二人の間に流れる沈黙、それを破ったのはユーリィの方だった。
「…マユちゃん、怖くなった?」
「うん…怖いよ、でも…他の人があんな酷い目に遭うのはもっと嫌だよ」
「マユちゃん…」
「頑張ろう、ユーリィ。皆を守れるように、私もっと強くなりたい。魔族に負けないように」
「うん、頑張ろうね。マユちゃん」
二人は強い決心を胸に頷いた。
シャワーを浴びた二人は、2階のマユの部屋へと戻る。
疲れていたらしく、ユーリィは部屋に辿り着く前に、マユの腕の中で眠ってしまった。
無理も無い、彼女はマユを守る為にかなり無茶をした。
その小さな体に受けたダメージも決して少ないものでは無い。
ユーリィをベッドに寝かせ、マユも眠ろうと目を閉じる。だが先の戦いで受けた陵辱の記憶が脳裏から離れない。
大好きな人とすると決めていた、ファーストキスを奪われた事に、少女は涙を零す。
「ぅぅ…ひっく…ふぇ…」
枕に顔を埋め、少女は嗚咽を漏らした。
その晩、泣き疲れて眠りに落ちるまで、少女は泣き続けた。
「も、申し訳ありません。陛下…今一歩の所で…」
「…愚か者が」
跪くセディアの顔に、男は手元にあった、ワインの入ったグラスを投げつけた。
血の様に赤いワインの雫を滴らせながら、セディアは恐怖に体を震えさせる。
「君には失望したよ…この程度の役目も任せられないとはね。しかも、ラディウス博士の作品まで使って、失敗するとは」
「しかし…あの魔法少女が、あそこまでの力を発揮するとは、正直予想外でした。
それは俺の落ち度です。申し訳ありません…事前に一体ぶつけて見たんですが、予想以上でした」
セディアと共に、男の前に呼び出されていたラディウスは、男に向けて頭を下げる。
「君がそれほど評価する魔法少女だ。さぞ良い母体になりそうだな」
「ええ、それは保障しますよ。あの少女を使えば、今以上に強力な造魔が生産できる事、間違い無しです」
男の言葉に、少年は頷く。
「君のレポートにも目を通した。攻略軍には出来る限り、無傷で送ってくるように命令を出そう。
だが、何分戦地だ…連中も欲望の捌け口が必要だからな。あまり期待はせんでくれ」
「分かっています…この際、自分で向こうへ受け取りに行こうかとも考えてます」
「ふむ、その方がいいかもな。先程の命令と合わせて、君が引取りに来たら優先的に回すよう命令を出す」
「ありがとうございます。これで造魔研究や製造も進みますよ」
少年は、恭しく男にお辞儀をする。
「さて、セディアよ…私は前回言ったな?これが最後のチャンスだと」
セディアの方に向き直ると、男は震えている彼女に問いかけた。
「は、はい…陛下…」
「では、覚悟は出来ているだろうな」
男の足元に、赤い魔方陣が描かれていく。そして男の姿は、黒い靄に包まれ、形を変化させ始める。
ラディウスと、男の隣に控えていた秘書の女性は、男に一礼し、部屋を退室しようとする。
「姉貴ー、達者でな」
「ちょ…た、助けて、ラディウス!!」
「無理、頑張って耐えるんだぞー」
助けを求める姉の方を、振り向きもせず、少年はヒラヒラと手を振って、部屋を出て行く。
「あ、ああ…」
恐怖のあまり、後退りしようとしたセディアの手足に、男の体から現れた触手が絡みついた。
「い、いやあああぁぁぁぁっ!!!」
セディアの叫び声を遮る様に、大きく音を立てて扉が閉まる。
「さて…それじゃ俺は、早速エルメリアに行ってきます」
「あら、まだ命令も伝達されていないのにですか?」
王の間を退室したラディウスは、隣を歩く秘書と言葉を交わす。
「向こうで指揮官やってるダチに、さっきの話をして分けて貰いますよ。そいつの軍の造魔達。
大半が俺の作品なのでね。嫌とは言わせません」
「それって、レドリック閣下ですか?そうなら彼に届けて欲しい物があるんですけど」
「そうですが…何を?」
少年の問いに、女性は一通の黒い封筒を取り出す。
「陛下からの命令書ですか。了解しました」
その封筒を受け取り、少年は通路の奥へと消えていった。
「お、お許しください…陛下、どうか…」
触手によって宙に吊り上げられたセディアは、震えながら哀願する。
先程まで彼女の前に立っていた男は、その姿を異形のものへと変化させていた。
全身を鈍く光る漆黒の装甲に包んだ竜。それが男の真の姿だった。
肩当のような装甲部分の中からは、無数の触手が伸びている。篭手に相当する部分からもだ。
竜は無言で触手を動かし、女を自分の方へと引き寄せる。
「陛下!…ヴァルアス様!どうか…どうかお許しを…」
ヴァルアスと呼ばれた竜は、何も答えない。
触手達が動き、彼女のスカートを破り裂き、その下に隠れていた下着も引き裂く。
「あ、ああ…い、いや…いやぁ…」
怯えながら首を振るセディアの視線は、竜の股間に注がれる。
そこには、槍の様に突き出された一物が存在した、その大きさに女の顔は恐怖で引き攣る。
竜はセディアの体を動かし。狙いを定めるように、彼女の秘所を自らの性器に近づけた。
愛撫などする気は、端から無い。泣き叫ぶセディアを無視し、一気に膣口へと性器を突き刺す。
「あがああああああぁぁっ!!!」
竜の性器は、女が受け入れるに大きすぎた。割れ目が裂け、膣壁を傷つけながら挿入される。
「ひぎいいいぃぃっ!!おああああああああ!!」
凄まじい苦痛に、女は涙を流しながら叫ぶ。結合部からは血が流れ出始めていた。
『魔族ともあろう者が、多少大きいモノで突かれた程度で騒ぐな。受け入れられないお前が悪いのだ』
一気に子宮口まで到達した性器がゆっくりと後退を開始する。ある程度まで後退すると再び突き出される。
「ぎあああああああ!!おがああああああ!!!」
膣壁を削り取るようなピストン運動に、セディアは咆哮にも似た叫び声を上げ続けた。
幾度それが繰り返されただろうか。性器が一際奥深くまで押し込まれ、射精が始まる。
「がぎゃっ!?あぎああああああ!!!」
彼女の子宮に、大量の精液が放たれた。彼女の腹はボコリと大きく膨れ上がる。
漏れでた精液が血と共に、膣口から流れ出てきた。
「はぎっ…はひっ…はぐ…」
想像を絶する様な痛みに、セディアはビクビクと体を震わせる。
触手の拘束が解かれる。ようやく終った…そう思った矢先、竜の大きな右手が、彼女の胴を掴む。
その右手が動き、ゆっくりとピストン運動が始まる。
「あぎゃっ!?へ、へいか…?」
『…誰が一度で止めると言った。私はお前が、あの少女に敗北した回数だけ、お前を犯すつもりだ』
竜の言葉は死刑宣告とも取れる内容だった。
「おぼおおおおおおお!!ごああああああああっ!!!」
再び、膣壁を削り取られるような痛みが、彼女を襲う。
セディアの地獄の様な時間は、まだ始まったばかりだった。
522 :
マユ作者:2009/10/07(水) 01:15:01 ID:2NxUALRf
はい、という訳で今回はマユちゃんとユーリィ、オマケでセディアにも、酷い目に遭ってもらいました。
最後のセディアのシーンは入れようか迷いましたが、思い切って入れました。
セディアはこれで退場、次回からは新幹部が出てきます。
果たしてマユちゃん達はどうなってしまうのか、処女は守り通せるのか。
それはまた次回に
GJ!
セディアの定番どおりの負けフラグの立てっぷりと、ラディウスのドライっぷりに笑ったw
でた!竜姦!
なんとなく他の化け物とかよりも迫力を感じるんで竜姦には一目置いているシチュなんだが、
まさか早々にお目にかかれるとは…
しかし何気にこのスレは竜姦が多いなw
>>522 GJ!
マユが10体以上、倒してるって話だから、セディアは少なくとも後10回は…
もう止めて!セディアのライフはゼロよ!
>>522 GJ。
セディアさんもう退場してしまうのね。
もう474KBか。500KBまでだっけ?512KB?
500だよ
480越えたあたりで建てるといいが
SSきそうならもう立ててもいいかもね
528 :
マユ作者:2009/10/07(水) 23:38:30 ID:j1Km20Y6
皆さん、ご感想ありがとうございました。
あんな最後でしたがセディアは生きてます。また出てくるかもしれません。
投下中に支援してくださった方、見落としててレスが遅れてすみません。支援ありがとうございました。
魔法少女を犯し尽くす為に、全ての魔物と悪の魔法使いが大結集!
>>529 幹部だけ焼き肉食べ放題屋を貸し切り作戦会議
ぬぅ、組織の金をそんな風に使うとは。許せん腐敗政治
このスレなら、竜王やヴァイスが手を組むことになる訳だが…
ダメだ。自分で言っておいて、想像がつかないw
>>532 天使と魔王の子とかも含めると更にカオス
まとめを見直したらダミアン以外にもニャルボーンにレッド・サマーとかまで加入したら乱獲で絶滅しかねないチート組織になるが夢が膨らむ
>>534 そいつは素敵だな。だが、誰がこのカオスな面子を束ねるかが問題だw
大首領候補の魔法少女
他の魔法少女に変身・・・このスレの魔法少女は半数くらいが普通に負けている連中だよ
てか、むしろ立場逆だよ
魔法少女の方が悪の結社に対抗するために、次元超えて手を組まなきゃいけない状況だよ
人材と資金には困りそうに無いな、竜王とか金持ってそうだし
>>536 魔法少女業界の劉備玄徳こと災難シリーズの裕子が盟主には相応しい
>>536 主人公の怪人は、実は魔法少女達のリーダーで全ての魔法少女達の敵に変身出来る能力を持つ。
しかし記憶を無くし、能力から考えて悪役だろうと魔法少女達を犯す。
めちゃくちゃ流されやすそうな性格だな、主人公w
ディケイドさんと正反対の、気弱で押しに弱い魔法少女(能力:あらゆる怪人に変身)か
全てを犯し、全てを繋げ
組織間でのコラボは面白そうだ
魔王後継者の魚とモアイとコンビを組む魚が海に行ってしまいました。
組織間のコラボで、ネタが一つ浮かんだのでカキコ
造魔が製造に、体系とか外見をいじれる物と想像してみた。
プロフェッサー(以下プ)「お会いできて光栄ですよ。ラディウス博士、お噂は聞いております」
ラディウス(以下ラ)「こちらこそ、竜王一派の頭脳と言われる、貴方に会えて光栄です」
プ「何でもそちらは人工の魔物の量産を行っておられるとか…実に興味深い」
ラ「ええ、造魔っていう奴です。まぁ、製造過程が色々面倒なんですがね…
俺もそちらの研究に興味があるんですよ。王のベルトって物に」
プ「では、あれの資料を後程お見せしましょう」
ラ「いいんですか?それは嬉しいな」
プ「ええ、代わりといっては何ですが…一つお願いが」
ラ「俺に出来る事なら、何でも言って下さい」
プ「ありがとうございます。その前に質問があるのですけど」
ラ「何なりとどうぞ」
プ「造魔は製造段階で、ある程度姿を調整できると聞いたのですが」
ラ「ええ、可能ですよ」
プ「では…限りなく人の体格に近い姿形の魔物を、作れるのですか?」
ラ「む?…えーっと…それは試したことが無いなぁ。基本は魔族に似せて作ってるから…まさか」
プ「ええ、お願いというのは造魔を作って貰いたいのです。母体となる女は、こちらで用意します」
ラ「ふーむ…まぁ、母体を提供して貰えるならやりますけど…それを限りなく人に近い形にするんですか?」
プ「ええ!デザインはこんな感じで」つ完成予想図
ラ「……プロフェッサー、この蝙蝠ベースの造魔って、ダークキ○じゃ…」
プ「断じて違います!」
ラ(こっちの狼型はウルフオル○ェノクだし…他にもテレビで見た事あるやつだ…)
プ「い、いかがですか?」
ラ「んー…母体を出してくれるなら引き受けましょう(面白そうだ!俺もマスクドライダー好きだし)」
プ「ありがとうございます!早速、王に進言して、魔法少女狩りを行います」
その後、魔法少女たちの前に、どこかで見たような人型の魔物達(無茶苦茶強い)が現れたとか、現れなかったとか
>>545 二匹で海辺に居る女を犯してるんですね。分かります。
言動とか負けフラグ立ちまくりな行動とか、セディアさんは惜しい悪役だな。
ところで巫女さんて魔法少女にふくまれます?
和風魔法少女と言えなくもないと言ってみるテスト。
いや、今書いてるのを巫女スレとココとどっちに投下するか迷ってるので。
まっとうな巫女コスなら向こうが適当で、スク水ミニスカ改造巫女服ならこっちかな
>>550 「ちょ、スク水改造で巫女服って…」
とか思って調べたら、本当にありやがった;;
ザンジバルか…
紅白ってのとちょっとした裾がありゃあ巫女って認識をしてしまう自分の底の浅さに絶望した
現実には緑と白もいるしな
紅白の色は、見た者を興奮させる効果があって、冷静に怪しむのを防ぐ為に着てるんだと。
だから、巫女のお告げを誰も怪しまない。
ばっかかわいいからに決まってんだろ
紅白でめでたい感じ出してんだろ
>紅白の色は、見た者を興奮させる効果があって
それで魔物に襲われるわけだな!
ここはあえて純白だけど倒した魔物の返り血で……ってあんな得体の知れないものの
血の着いた服なんて呪いや毒がありそうだな。ヘラクレスなんてそれで死んだようなもんだし。
近所の懐いてくれてた子供から「お姉ちゃんなんか血の匂いがする…」と言われたショックで
コスチュームをクリーニングに出してしまい変身できずに敗北しちゃう魔法少女か
>>559 多分ご存知だと思うが、一応言っておくと、あの人は、本当にクリーニングに出していたわけじゃないぞな
子供のトラウマを刺激しないよう、敢えて変身スーツを置いていった際、仲間には
「クリーニングに出しているんだ」と嘯いて誤魔化していたという、ナイスガイだぞ
かようにヒーローの鑑のようなエピソードなので、魔法少女ネタにも転用は容易だろうね
こんなネタに即座に反応とか俺らホントに幾つなんだろうなw
魔法少女にはなれないが、魔法使いにはなれるかも知れない
そんな連中の溜まり場さ、ここは・・・
もうすぐ魔法使いになっちゃいそうだよ…
幼女大好きバリバリ中年だもんねー
頭脳系妹と体育会系の姉との二人一組で変身して一人の魔法少女となる魔法少女Wマダー
ラディウス(以下ラ)「ほう、これが新しい王のベルトですか」
プロフェッサー(以下プ)「二人で変身する新しい試作型です。なんですが、王がどうしても私との変身を嫌がりまして…」
ラ「はぁ」
プ「そこで、貴方に起動テストを手伝って欲しいのですよ」
ラ「それは面白そうです!是非に!」
プ「ありがとうございます!では早速!」
『サイクロン!』『ジョォォカァァ!』
プ「ばたっ」
ラ「あんたが倒れる方かよ!」
ヴァルアス「何してる」
ラ「げっ」
竜王「プロフェッサー、ま た お ま え か 」
プ「(やばいやばい…)」
竜王「ウチのバカが失礼をした」
ヴァルアス「いや、こちらこそ」
>>566 竜王様と陛下が装着すればいいじゃないか
ここって特撮スレだったのか?
一時期特撮板にプリキュアスレがあったぐらいだし、特撮ネタと魔法少女の親和性は高いのかもしれない。
まあ、戦うヒーロー(ヒロイン)モノ同士だからね
テーマが似通っているのだから、ネタの親和性は高い
ポワトリンみたいに、特撮の魔法少女モノもあるし
テーマが違う戦わないほうの魔法少女にしても
初代コメットさんをはじめ、特撮で作られたものは多いし
特撮に興味なくて、魔法少女だけ好きな人はおいてけぼりなわけですが。
中年ばっかりなわけでもなし。
>>572 よし分かった。君についていこう。
なのはでも沙枝でもアイでもあきらでもここあでも何でも好きなネタを振ってくれ
ネタ、なんだね。結局。
SS読みに来てるわけじゃないのかな。
SSよりも、特撮ネタの方が反応いいもんね。
楽しい空気を壊してしまって、ごめんなさい。
もう引っ込みます。
ん?どうしたんだ?
良質な投下ラッシュが続いて雑談もそこそこ活発。私もSS読みたい人間だけど、現状はなかなか好ましいと思ってるんだが。
かつて投下が全くなかった時期に比べたら今は楽しいぞ。
確かに特オタが多いのは間違いなさそうだけど、瑣末なことじゃないか。
>>574 うん、正直、君はしばらくROMってたほうがいいと思う
もちろん、特撮ネタが分からないからなんて、見当違いな理由からじゃないよ
魔法少女に憧れる病弱な少女。
願いが通じて妖精さんに魔法少女にしてもらえるの。
もう病気で寝込んでるだけの私じゃない!と、たくさんの人の願いを叶えていく。
だが凶悪な魔物に目をつけられて敗北。
妖精さんは目の前で小悪魔に嬲られ、羽をもがれ、卵を植え付けられるだけの肉玩具に。
少女は幼い肢体に徹底的に愛撫を受け、涙ながらに喘ぎ悶える。
あわや処女喪失というところで憧れの先輩魔法少女が助けに!
だが先輩は少女を人質に取られ敗北。
憧れの先輩も目の前で魔物に嬲り犯され、最後には無惨に泣き叫び、助けを求める。
「助けて!お願いだから助けて!」
魔物に許しを乞うかつての憧れの魔法少女の姿に、ただむせび泣く少女。
そして脅された先輩魔法少女も陵辱に加わり、魔物と一緒に少女を愛撫する。
憧れの魔法少女の変わり果てた痴態に絶望する少女。魔物に陵辱の限りを受け、共に肉玩具の仲間入り。
てな感じでどうよ
>>577 さあ、早くその素晴らしいプロットをSS化する作業に戻るんだ。
ホント最近投下ラッシュだな、良い事だ
こっち埋めた方がいいのかな?
どうだろうね
短いの一本くらいなら余裕そうだけど
1本いっとく?
来るか?
下手すりゃ次スレの方が先に消費され尽くされそうだなw
こっち:489kb/586レス
あっち:423kb/271レス
次スレの密度は異常w
夢魔と戦う話を。
日常と違いのない夢の中で家族やクラスメイトや教師に襲われ続けるうちに、
日常と夢の区別がつかなくなっていき、夢魔も力を強めて日常に干渉していく。
話を、何なのかが気になるんだが。
書くのか、書いてほしいのか、思い付いただけなのか。
書いて欲しい。
懐アニ板のくりーむれもんスレを見て、ドリームハンター麗夢を思い出した。
妖精☆王女 プリンセスティータでググれ
埋め
埋め用のネタ小文を投下させていただきます。
凌殺ものなのでご注意ください。
「いっけぇぇええええッッッッ!!!!!」
公園の大きな広場に可憐な声が響く。
その声を上げたのは細い脚で地面を蹴り、空中に跳んだ少女だ。
癖のあるショートカットの金髪、身に纏った赤色のミニドレス調のコスチュームを風に靡かせ彼女は空高く舞い上がる。
可愛らしい顔立ちの中の勝気そうに目尻が尖った瞳を地上に向ける少女。
その視線の先には大きな熊のような魔物の姿があった。
ヒグマより大きい巨体、背からは幾本ものグロテスクな触手をはやした異形の化け物は身体中から血を流してもがいている。
「楽にしてあげる! ライトニングバスター!!!」
少女は叫びと共に、短いステッキを手にした右腕を振り下ろす。
するとその先端から雷撃が一直線に眼下の怪物に放たれた。
「グギャヤヤアアアアアア!!!!」
眉間に強烈な雷撃を喰らった魔物は断末魔の叫びをあげ、かき消えるように姿を失った。
「よしっ!」
敵を倒し、顔の強張りを緩めて笑顔を浮かべる少女。
その表情は年相応に可愛らしいものだった。
普段は中学生として過ごす少女の名は「江月 七那子(こうづき ななこ)」。
そしてもう彼女のもう一つの姿は魔界から魔物の侵略に晒されるようになってしまったこの世界で、希望の魔力を元に人々を守る存在。
『魔法少女』と呼ばれる少女たちの一人、『マジカルガール ナナ』だった。
少女の唇を限界まで押し広げて突き入れられていた赤黒い触手が抜かれる。
「うげええぇぇぇっっ!! あぐぅぅううぅぅっっ!!」
ナナは強引に流し込まれ、飲み込むことも出来ずにいた大量の精液をようやく開かれた口から吐き出す。
かつては向こう気の強さを表していたツリ目は虚ろな視線を彷徨わせ、その端から頬に伸びる涙が垂れた痕が痛々しい。
金色に輝いていた髪は所々茶色に色を変え、こびりついた精液の白さと共にまだらな色合いになってしまっている。
茶色は魔法少女に変身する前の七那子本来の髪の色だ。魔力が失われつつある彼女は変身が解けかかってしまっているのだった。
「あぁぁ……も、もう…………ゆるしてぇぇ……」
周りを恐怖に満ちた瞳で見渡し、彼女を知る人間には想像もできない掠れた哀願を漏らすナナ。
その視線の先にはおびただしい魔物の姿があった。
ナナは魔法少女となってから半年以上人々を守るために戦い続けてきた。
しかし長く繰り返された戦いで彼女の魔力の多くは失われ、とうとう魔物に敗北を喫してしまったのだ。
それからおよそ20日近く、敗残の魔法少女は魔物に嬲られ続けていた。
彼女は闘技場のような場所に連れ込まれ、ステージの上で魔物の凌辱に晒されている。
周囲、そしてステージを取り囲む観客席のような場所も魔物で埋め尽くされ、野卑た視線がナナに向けられていた。
戦士としての気概は砕け散り、怯える少女と化したナナの心は絶望に染まりきろうとしていた。
もはや彼女には何ら魔物に抗う手段は残されてはいない。
そんなナナに3メートルを越す巨体、尖った角にがっちりとした四肢を持つ鬼のような魔物が近づく。
その股間には少女の太股ほどの太さに膨れ上がった肉棒が晒されていた。
「ひぃ、いやぁ……」
それを目にし、自分に襲い掛かる未来を知って悲しげに頭を震わせるナナ。
魔物は少女の反応に喜色を浮かべ、彼女を抱き上げるように持ち上げた。
魔物の手中に捕らわれたナナの身体は魔法少女の象徴であるコスチュームはほとんど破け、未成熟な裸身が晒されてしまっている。
その肌にこびり付いた精液、赤く絞められた痕が残る薄い胸が彼女がこれまでどんな目にあってきたかを物語っていた。
『さて、お前はずいぶん俺たちを楽しませてくれたがそろそろお別れだな。次が詰まっているんでな』
「つぎ……?」
巨体の魔物と視線を合わせる高さまで持ち上げられたナナは、魔物の言葉に引っ掛かりを覚えて呟く。
『見てみな』
そう魔物が楽しそうに語りかけると、頭上に大型スクリーンのように映像が投影された。
驚いてそれを見遣るナナ。
映像の中では、青色のコスチュームを纏った魔法少女の戦いの様子が映されている。
蒼い長髪を靡かせ、何かに急かされる様に戦い続ける魔法少女の様子。
目の周りを覆う蝶の形の仮面でその容貌は半ば隠されているが、高く透った鼻筋、締まった唇、端整な顎のラインから
美貌であることが見て取れた。
画面の中の魔法少女の姿を見つめていたナナだったが、突然その顔が驚愕に染まる。
ナナが何に気づいたかを知る魔物は喜色に満ちた声を上げる。
『そうだよ、この魔法少女の正体はお前の親友さ』
園岡 羽茅(そのおか はち)。
活発な七那子とは違い、眼鏡をかけて長い黒髪がトレードマークの彼女は一見すると優等生タイプである。
だが、凸凹コンビのように2人は気が合い、彼女は七那子の一番の親友だった。
『お前を救いたいって気持ちが、こいつを魔法少女に目覚めさせたみたいだぜ。泣かせる話だねぇ』
自分のために親友が危険な闘いに臨んでいることを初めて知り、ナナは胸が締め付けられる。
映像の場面が変わり、蛇のような魔物と対峙する羽茅の姿が映し出された。
『これはリアルタイムの映像さ、音声もついてるぜ』
『ぐぬぅぅぅうう………ここあたりで戦っていた魔法少女は捕らえたはずでは……』
「我が名は魔法少女ミスティエイト。さぁ、その魔法少女……ナナちゃんの居場所を教えれば苦しまずにとどめをさして上げますわ」
羽茅――ミスティエイトは傷ついた魔物にステッキを突きつけるようにして問う。
絶対有利であり、傷も負っていないミスティエイトだがその膝はガクガクとと震え、顎からはとめどなく汗が滴っている。
(はちちゃん……魔力がもうないの!?)
その様子にはナナも覚えがある。敗北する直前、魔力が尽きかけた彼女も同じような症状に苦しめられたのだ。
『そうなるのも当然さ、こいつはお前を助けるためにこの20日ほど信じられないペースで連戦を繰り広げてきたんだからな』
見開いた目で親友を見つめるナナそう魔物の言葉が投げかけられる。
『いいだろう……教えてやる。お仲間が捕らわれている空間の座標は――――』
画面の中では魔物がミスティエイトにそう告げていた。
魔法少女たちは空間の座標さえ知れば転移魔法でその場に瞬間移動することが出来るのだ。
魔物が話し終えると、ミスティエイトはステッキから放った光の刃でその身体を両断する。
掻き消える魔物。
するとほっとしたのかミスティエイトはよろめき倒れかかる。
だが何とか踏みとどまり、噛み締められた唇から自分をも奮い立たすように決意を吐く。
「待っててナナちゃん…………すぐに助けに行くから」
そして彼女は身体をふらつかせながらも転移魔法の詠唱を始める。
「ダメッ! はちちゃん!! 来ちゃダメッッッ!!!!」
悲痛な叫びをあげるナナ。
大量の魔物が待ち受けるこの空間に魔力を失いかけたミスティエイトが来てしまったらどうなるか。
だが親友に危険を知らせる少女の声が届くことはない。
「はちちゃん、わたしのことはいいから来ないでッッッッ!!!! えっ、ムッ、ムググウウウウゥゥゥッッッ!!」
叫ぶナナの口に突如再び触手が突きこまれる。
『さて、友情ごっこの結末は犯し殺された親友の姿を駆け付けた少女に晒すというのはどうかな?』
悪意に満ちた言葉を少女に放つと魔物は一気に抱き抱えたその身体を自らの肉棒に突き落とした。
(ギイイイイイイィィィイイイイィィィィッッッッッ!!!!!)
既に魔物に処女を奪われ、嬲られつくしたナナの秘所。
しかし今彼女を襲ったペニスはあまりに太過ぎた。
未成熟な膣道はミチリギチリと音を立てて広げられ、肌の上からでも肉棒の形が確認できてしまう。
口を塞ぐ触手の息苦しさなど忘れ、ナナはただ股間から伝わる強烈な痛みに苦悶する。
だが魔法少女は更なる苦しみを味わうこととなる。
下腹部への強烈な異物の挿入で痙攣する尻と太股。
その後ろに触手がもう一本回りこみ、ひくつく窄まり、ナナのアナルに突き入れられた。
(おじりぃぃぃっっ!!?? うげぁっっ!! ぐるじいいいよぉぉおおッッッ!!!)
あまりの暴虐にナナは手足をばたつかせ、瞳を半ば白く裏返させてしまう。
そんな少女の身体に突きこんだ触手や肉棒をピストンを始める魔物。
(うごがないでぇぇぇええええぇぇッッッッ!!!!! しんじゃうううううぅぅううッッッッ!!!!!)
身体のうちから裂けてしまいそうな激しい痛みに心の中で泣き叫ぶナナ。
『気分はどうだい?』
(いややあああぁぁぁあああッッッッ!!!! は、はちちゃん助けてええぇぇぇえええぇぇぇッッッッッ!!!!)
ナナは悪辣な笑みを浮かべて問いかける魔物には何も応えることが出来ない。
親友に来ないでと呼びかけた自己犠牲の精神は信じられない苦痛の前にたやすく打ち砕かれ
映像の中で詠唱を続けるミスティエイトに必死に助けを求めてしまう。
魔法少女の小柄な身体を犯し尽くす魔物。
その昂ぶりも頂点へと向かい、彼は欲望の滾りをナナの中に放とうとする。
(いややあがががあああぁぁぁぁああッッッッッ!!!!! もっどぉぉ、もっと膨れるなんてぇぇぇぇええぇぇぇッッッッ!!!!)
精液が触手の中、肉棒の中を通りナナの身体に迫る。
そして
(ガギャヤア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァアアァァァア゛ア゛ッッッッッッッ!!!!!!!)
一気にその中に噴き放たれた。
怒涛の様にナナの身体を犯していく精液。
瞬く間に腸から食道、膣から子宮までを埋め尽くし、行き場を失ったものは突きこまれた触手や肉棒の隙間からも噴き出す。
魔法少女の強化された肉体でも耐え切れない衝撃。
ナナの精神は絶望に覆い尽くされ、彼女は完全に魔力を失った。
髪の色は茶色に戻り、僅かに肌に残っていたコスチュームの切れ端も掻き消える。
そしてただの少女がこの凌辱に耐えられるわけも無く、七那子の命の灯は瞬く間に消えることになる。
瞳が閉ざされる直前、彼女は転移のゲートが開く青色の光を目にした。
そこに向かって最後にナナは声にならない呟きを漏らす。
(は……ちちゃん…………ごめん……ね……)
瞳の光を失い、四肢がだらんと垂れ下がる七那子の身体。
これが魔法少女『マジカルガール ナナ』の末路であった。
犯して嬲って殺す
魔法少女はこうでなくっちゃ
Nice work!
次々スレ立つ前になんとか埋まるなw
今気づいた…このスレが7だからナナの末路なんだなw
全然気づかなかったw
そういうことだったのかw
気づかなかったわw
GJ!
同じく全然気付かなかった…向こうも後僅か…ハチちゃんの最後も近いなw
なるほど気付かんかったわw GJでした
よく見れば半年以上とか、20日とかスレが立ってからの日数が基準なのね…上手いなぁw
つか、次スレ駆け抜け過ぎだろwwwこのスレが半年以上かけて埋まってきたのに、
向こうは20日で足らずで、460越えとかwww
向こうの何がすげーって密度だよな
このペースだと400レスいかずに500kb突破するw
はちちゃんは短期決戦型タイプみたいなのでじっくり犯してあげてください^^
消費魔力のデカい魔法をバンバン使ったんだな、ハチ子