【妖怪】人間以外の女の子とのお話26【幽霊】

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252式神馴らし 5話 1章 1/4
 冷たい風が吹き抜けていく。
 年の瀬も迫り、気温は低い。大学は冬休みに入っている。
 厚手のコートとマフラーを着込んだまま、初馬は神社の境内を歩いていた。敷地は広く、
よく手入れされた神社。靴が石畳を踏む音が耳に聞こえてくる。
 世間ではクリスマスイブと騒いでいるが、自分にはさほど関係がない。

「さすがに寒いな……」

 正面を見ると本殿があり、賽銭箱が置いてあった。その前に並んでお参りをしている人
が三人ほど。休日は人が多いのだが、さすがに平日は人の姿もまばらである。年末年始
は呆れるほど人がごった返すのだが、今は嵐の前の静けさだ。

「さて、一ノ葉はちゃんとやってるかな?」

 そんなことを呟きながら、社務所へと歩いていく。
 社務所の近くにあるお守り売り場。ずらりと並んだお守りやお札。
 その奥に佇む高校生くらいの少女。長い黒髪と色白の肌。そして、白衣に朱袴。退屈そ
うな眼差しで、木の葉の落ちたケヤキの枝を眺めていた。式神変化でほぼ人間の姿に化
けた一ノ葉である。素人目には人間でないとは分からないだろう。
 見た限りでは、巫女さんのバイトをしている女子高生だった。
 後ろでは石油ストーブが暖気を吐き出している。

「よぅ」

 初馬は右手を挙げつつ、声を掛けた。
 それで気がついたのだろう。ぼんやりとしていた一ノ葉が目を向けてくる。今まで感情の
移っていなかった黒い瞳に、不機嫌そうな光が灯っていた。
 眉根を寄せて、冷たく一言。

「何しにきた?」
「冷やかし」

 初馬の即答に、一ノ葉が人差し指を立ててみせる。

「堂々と言い切るな、アホが。いちいちこんな時間に見に来る必要はないだろ。冬休みは
大学無いんだから、夕方くらいまで寝てろ。むしろ、冬眠してしまえ」
「やれやれ。せっかく人が見に来てやったのに」

 初馬は頭を掻いて辺りへと視線を漂わせた。
 朝九時過ぎ、お守り売り場にいるのは一ノ葉一人だけ。他人に会話を聞かれる心配もな
い。もっとも、周りに人がいても普通に悪態を付くかもしれない。

「要らぬお世話だ」

 予想通りの反応に満足しえつつ、初馬は一ノ葉を見つめた。神社から借りている巫女装
束。首のチョーカーは術で隠してある。

「そろそろ慣れたか、このバイト? お前は適応が早いから大丈夫だとは思うけど。明後日
から一気に人が増えるぞ? 覚悟はできてるか?」

 視線で境内を示しながら、初馬はそう告げた。どこの神社仏閣でも言えることであるが、
正月前後は一気に人が増える。まさに稼ぎ時だ。
253式神馴らし 5話 1章 2/4:2009/04/30(木) 20:48:09 ID:/3apxND7
 一ノ葉は指で髪を弄りながら、

「それにしても、ワシは何故こんなことやってるんだ?」
「これ」

 初馬はポケットから一枚の紙を取り出した。


 私、一ノ葉は白砂初馬より現金二万四千円を借ります。借りた金銭はどんな手段を使っ
てでも、必ず返済致します。
                          一ノ葉


「………」

 目蓋を落として、じっと借金証明書を見つめる。
 パソコン印刷されたA4の紙。一ノ葉の右前足の拇印が成されている。それは、初馬から
借金をしたという証書だった。借りた金は寝床用の高級タオルケットとペット用電気マット、
その他本類に使われている。ちなみに、利息はついていない。

「金を稼ぐのがこれほど大変だとは思っていなかった。ワシは甘かった……」

 右手でこめかみを押さえて、呻く。
 本人としては初馬の退魔師の仕事を手伝った金で返すつもりだったらしい。しかし、初馬
は見習い準二級退魔師。一級退魔師ならともかく、普通は退魔師資格を持っていても学生
に仕事は来ない。一ノ葉にも収入が無く一円も返ってこないまま一ヶ月が経ち、結局アル
バイトをすることを決定した。

「とはいえ、何故神社の巫女のバイトなんだ? 普通のアルバイトくらいあるだろうに。答え
は訊くまでもないのだろうがな」

 一ノ葉が不満そうに両腕を広げている。白衣の袖が広がった。
 今は初馬の親戚の白砂一葉と偽り、近所の神社で雇って貰っている。この神社の神主
は初馬の知り合いだったので、すんなりと採用された。いわゆるコネ採用だ。昨日から巫
女さんのバイトを始めている。
 無論、巫女装束が似合うだろうという理由で巫女さんのバイトをさせたのが、それだけで
はない。それはおまけ程度の意味である。
 初馬は断言した。

「お前に普通の接客業できるとは思っていないよ」
「うぐ……」

 自覚はあるのか、一ノ葉がたじろぐ。黒髪が揺れ、白衣の布擦れの音が聞こえた。
 一ノ葉は言葉使いが悪い上に、態度も悪い。古風な喋り方は誤魔化せても、態度の矯正
は難しい。普通の接客業では、ほどなく客と一悶着起してクビになるだろう。
 初馬は空を見上げた。冷たく澄んだ青い空。

「年賀葉書の仕分けってのも思いついたけど、それも無理そうだし。一番無難そうな巫女さ
んのバイトにしたわけだ。俺もこっちに来てから一年経ってないし、どんなバイトあるのか知
らないから」
「そういえば、貴様はアルバイトはしたことないのか? 最近の若者は、アルバイトで自分
の小遣いを稼いでいるようだが――」

 一ノ葉が訊いてくる。単純な好奇心だろう。
254式神馴らし 5話 1章 3/4:2009/04/30(木) 20:48:48 ID:/3apxND7
 今はいないものの、一ノ葉と一緒に巫女さんのバイトをしている女子大生もいる。そこか
ら他のバイトの話も聞いているらしい。ちなみに、一ノ葉は神主の親戚か何かと思われて
いるようだった。大人しくしているなら、清楚なお嬢様である。素の口調で喋り出したら、化
けの皮は剥がれるが。
 高校生の頃を思い出しながら、初馬は首を振る。

「無いな――。退魔師ってのはバイトやってる余裕もないから。家に帰ったら三時間は修行
だし。家の手伝いって名目で小遣い稼ぎはしたことあるけど」

 霊術から政治的交渉術まで、退魔術は学校などでは学ぶことのできない特殊技術だ。学
校が終われば、その勉強をしなければいけない。アルバイトをしている余裕はなかった。そ
れでも時間を作って遊んだりはしていたが。
 一ノ葉に目を戻してから、初馬はぱたぱたと手を振った。

「正月明けまで働けば、俺からの借金返して十分お釣りが来るくらいは儲けられるだろ。時
給は普通だけど、正月は特別手当も出るみたいだし。頑張れよ」
「分かっている。ワシは約束は守る主義だからな。きっちり返してやるわ」

 腕組みをしてから、憮然と一ノ葉は答えた。長い黒髪が揺れる。返す気は満々であるが、
心配は消えない。まあ、大丈夫だろう。
 それでも、テコ入れとして初馬は告げた。他人事のように。

「金返せなきゃ、借金式神なんて呼ばれるだろうからな。てか、もう一部でそう呼ばれてる
からな。放っておくと変なアダ名が広がるぞ?」
「借金、式神ぃ……?」

 その言葉を繰り返しながら、一ノ葉は顔を強張らせる。思いの外堪えたらしい。唇が震え、
身体を仰け反らせていた。暑くもないのに、頬に冷や汗が浮かんでいる。
 実家の妹に一ノ葉の事を話したら、そう言われた。借金式神。既に実家では広まってい
るだろう。下手に長引かせると、親戚中に広まる可能性もある。式神に変な噂が立つと、
初馬にとってもダメージはあるのだが、今は笑い話の範疇だろう。

「だから、早く返せよ」
「分かっている」

 答えた声に先程までの余裕はなかった。
 初馬は並んだお守りやお札を眺める。神社のお守り売り場。特別斬新なものは置かれて
いない。斬新なものが置かれていても逆に怖いだろう。

「おみくじでも買ってみるか」
「百円だ」

 右手を差し出しながら、一ノ葉が言ってきた。
 眉を斜めにしたキツイ表情。普通の接客の時は営業スマイルを作っているようだが、初
馬相手にそれをする気はないらしい。
 だが、初馬はにっこりと微笑みながら、

「スマイル」
「………」

 帰ってきたのは沈黙。
 笑顔のままの初馬と、怒り顔の一ノ葉。
 数秒の睨み合いの後、屈したのは一ノ葉だった。
255式神馴らし 5話 1章 4/4:2009/04/30(木) 20:49:25 ID:/3apxND7
 額に青筋を浮かべたまま、強引な笑顔を作ってみせる。頬を無理矢理持ち上げ、口元と
目を笑いの形にしていた。だが、目付きは笑っていない。

「ひゃく、円です」
「ほい」

 初馬はポケットから百円を取り出して、差し出された手の平に乗せる。
 一ノ葉は百円を小銭入れに収めてから、御神籤箱を手で示した。年期の入った六角柱
の木箱。側面に「おみくじ」と書かれていて、上の部分に小さな穴が開いている。

「どうぞ、おひとつお引き下さい」

 棒読みの台詞を聞きながら、御神籤箱を振って出てきた棒を手に取る。先端に二十三と
いう数字が書かれていた。御神籤箱を置いてから棒を一ノ葉に渡すと、慣れた動作で傍ら
の小さな棚からおみくじを出し、両手で差し出してくる。

「どうぞ」
「ありがと。思ったよりもちゃんと出来てるな。偉い偉い」

 おみくじを受け取りながら、初馬はごく普通に感心していた。多少ぎこちないことも覚悟し
ていたが、予想以上に手慣れた動きである。さすが適応が早い。

「これくらい、三十分も教えられれば普通にできるようになるわ、ボケ」

 飛んでくる罵りを聞き流しながら、初馬はおみくじを広げた。
 おみくじを引くのは、子供の頃から好きだった。大吉が出れば嬉しいし、たとえ大凶が出
てもそれはそれで面白い。何が出て来るのか分からないのが、クジの醍醐味だと思う。

「末小吉……」

 現れたのは見慣れない文字だった。

「って、何? どれくらい吉なんだ?」

 訳が分からず初馬は一ノ葉を見つめる。一緒にお神籤の文字も見せた。
 少し前までは、大中小吉に吉、凶、大凶の六種類だった。半年前に興味本位で引いた時
はそうだったと記憶している。何が出てくるのが分からないから面白い――とはいえ、本当
に分からないものが出てしまうと、戸惑うしかない。
 一ノ葉は呆れ顔でおみくじを見つめながら、

「神主の爺さんが、お神籤の概要を増やしたとか言っていた。これが新しいおみくじの概要
だ。貴様が引いたのは……上から8番目だな」

 そう一枚の紙を見せてくる。新しく作られたおみくじの格付けのようだった。

『新おみくじ概要一覧  大大吉、大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、小凶、
半凶、末凶、大凶、大大凶』

「あの爺さんは、また思いつきで変なことして。そう簡単に種類増やしていいのか? 神道
的な立場から考えて? そもそも何で十四種類もあるんだよ。おみくじ種類日本一でも目
指してるのか? まったく」

 末小吉のおみくじを握ったまま、初馬は額を押さえる。

「ワシに愚痴るな」

 一ノ葉がため息混じりに言ってきた。
256名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 20:49:57 ID:/3apxND7
以上です。
続きは来週を予定しています
257名無しさん@ピンキー:2009/04/30(木) 23:42:48 ID:7KFB1zqO
本命キターーー!
258名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 05:43:33 ID:bw2YpUvC
ドラゴン&モンスター案内
259式神馴らし:2009/05/06(水) 19:35:27 ID:7b4gx+qu
こんばんは
投下します
260式神馴らし 5話 2章 1/4:2009/05/06(水) 19:36:39 ID:7b4gx+qu
 空を見ると日が暮れかけ、薄暗くなっている。
 神社の駐車場にあるベンチに腰掛け、初馬はホットココアを飲んでいた。厚手のコートを
着ているが、骨身に染みる寒さがある。車は一台も置いていない。それでも念のためにと、
隠れ蓑の術の結界を張っていた。

「遅かったな」

 初馬は右手を挙げた。
 神社の境内から一ノ葉が歩いてくる。黒いコートに灰色のズボン、スニーカーという格好
だった。どちらも初馬が術で作ったものである。着替える際に不自然にならないよう、服は
脱いでも一日程度は形を留めておくように細工してあった。

「少し片付けに手間取ってな」

 一ノ葉が答える。月並みな台詞であった。

「さて、バイトも終わったし、もう人の姿でいる必要はないだろう? さっさと元の姿に戻せ。
式神変化の術は解除に手間取るからな……」

 ぱたぱたと手を振りながら、催促してくる。式神変化の術は一ノ葉の意志では簡単には
解けない。強制解除はできるが、手間はかかるのだ。
 初馬はココアの残りを一気に飲み干した。

「お前は本当に人間の姿になってるのが嫌いなんだな」
「嫌いというか、落ち着かないのだ……。ワシは元々四つ足の獣なのだぞ。貴様も一日四
つ足で過ごしてみろ。ワシの気持ちが分かるから」

 一ノ葉の反論。両手を腰に当てて睨んでくる。
 言っていることは正しい。一ノ葉は元は普通の狐だ。資料によると、死んだ狐を素体とし
て様々な術加工を施したらしい。
 初馬はココアの缶をゴミ箱に放り投げた。距離は五メートルほど。放物を描いて吸い込ま
れるようにゴミ箱に飛んでいく空き缶。だが、縁にぶつかって横に落ちた。
 カラカラと乾いた音を立てて転がっていく。

「カッコ悪……」
「ぐ……」

 囁くような一ノ葉の一言が心に突き刺さる。
 だが、気づかない振りをして初馬は足を踏み出した。素早く空き缶を拾い上げ、ゴミ箱に
放り込み、何事も無かったように一ノ葉に向き直る。

「式神変化・解除」

 両手の印とともに術が発動。
 微かな煙を立て、一ノ葉が人の姿から狐の姿へと変化する。
 普通の狐よりも二回りほど大きな狐。全身を赤味がかった黄色い気で覆われている。す
らりと伸びた手足と、無駄のない体付きが美しい。ふさふさの尻尾が一本。首には赤いチョ
ーカーが巻かれている。
 変化が解除されたことを確認するように、一ノ葉は身体を動かしている。

(やっぱキュウコンだよな……)

 その姿を眺めながら、初馬はそんなことを考えた。ポケモンに出てくるキュウコン。その
尻尾が一本になると、おおむね一ノ葉の姿になるだろう。
 訝しげに見上げてくる一ノ葉。
261式神馴らし 5話 2章 2/4:2009/05/06(水) 19:37:10 ID:7b4gx+qu
「何を考えている?」
「いや、何でもない。帰るか――」

 初馬は軽く手を振ってから、歩き出した。
 一ノ葉も一緒に歩き出す。首に巻いたチョーカーには隠れ蓑の術を焼き付けてあるので、
術を掛ける必要もない。持ち主に対して自動的に術効果を及ぼす仕組みだ。
 駐車場の入り口から出て、一人と一匹で道路を歩いていく。下宿先のアパートまでは徒
歩で二十分ほどだった。およそ五キロの道のり。

「そういえば」

 一ノ葉が口を開いた。
 前足と後ろ足を動かすたびに、尻尾が左右に揺れている。やはり動物だからだろう。初
馬の普通の徒歩よりも少し早かった。

「今日はクリスマスイブなのだな」

 十二月二十四日。世間一般で言うクリスマスイブだった。クリスマスそのものは、キリスト
教が別宗教の冬至祭を取り込んだものらしいが、それはどうでもいい。日本では商業戦略
のためか恋愛と贈り物の日になっているのだが、それもどうでもいい。
 初馬は眉を寄せて一ノ葉を見下ろした。

「お前がそんなことを口にするとは思わなかった……」
「ワシも大して興味はないのだが、バイト仲間が言っていてな。恋人とどこかへ遊びに行くと
か、そんな他愛もないことだ。そして、夜にはサンタクロースがプレゼントを配りに来るらし
い。まあ、そういうお伽話ということはワシも理解しているが――」

 溜めを作るように一ノ葉は口を閉じた。
 初馬の歩くスニーカーの足音だけが響く。一ノ葉は狐であるため、全く足音を立てずに歩
くことができる。人間である初馬はそうもいかない。無音の歩行法は習得しているのだが、
市販のスニーカーでは完全に音は消せない。
 真横を白い自動車が通り過ぎていった。
 尻尾を一振りし、一ノ葉が口を開く。

「何かくれ」
「ヤダ。俺も金が無いし」

 即答する初馬。
 数秒の沈黙。
 尻尾を一振りして一ノ葉が続ける。

「そういえば、あと一週間でお正が――」
「お年玉もやらんぞ」

 最後まで言い切る前に、初馬は告げた。仕送り生活の学生の身分では、余分な金は簡
単に作れないのだ。アルバイトでもすれば話は違うのだが、退魔師という身分上気楽にア
ルバイトもしていられない。

「貴様はケチだな」

 蔑むような眼差しとともに、一ノ葉が呻いた。

「朝に言ったと思うけど、退魔師ってのは貧乏なんだよ。少ない仕送りから溜めた貯金はお
前に貸したからな。それが帰ってくるまで、まとまった金は無い。言っておくが、借金の棒引
きってのは絶対しないからな」
「分かっているわ……」
262式神馴らし 5話 2章 3/4:2009/05/06(水) 19:38:05 ID:7b4gx+qu
 舌打ちをしつつ、一ノ葉は横を向く。
 どうやら借金の棒引きを企んでいたらしい。もっとも、本人も駄目元で言ってみただけで、
上手く行くとは思っていないようだった。言葉にやる気が感じられない。
 信号のない十字路を右に曲がる。

「それにしても――」

 一ノ葉が話題を変えるように空を見上げた。狐耳がぴんと立てられた。空気の音を聞くよ
うに。濃い紫色の空。雲ひとつなく、天頂まで澄み渡っていた。

「世間ではホワイトクリスマスとか言っているようだが、雪どころか雨すら降る気配もないな。
風情が無いものだ」
「そりゃそうだろ」

 初馬は苦笑した。
 冬の太平洋側で雪が降ることはまず無い。太平洋沿岸を低気圧が通り、なおかつ強い
寒気が入ってきた時だけである。今日は絵に描いたような西高東低の冬型。日本海側は
雪や雨が降り、太平洋側はきれいな晴れだった。そして、今日は冷える。

「この辺りでホワイトクリスマスなんて聞いたことないぞ。親父が若い頃には一回あったみ
たいだけど。あったら面白いな」
「そういえば、ワシはまだ雪というものを見たことがないな」

 空を見上げながら、一ノ葉が呟いた。
 一ノ葉が作られた場所は日本海側だったらしい。しかし、作られたのは春の終わりで封
印されたのは秋の半ば。冬という季節は体験していないため、実物の雪というものを見た
ことがない。
 初馬は人差し指をくるくると回しながら、

「この辺りでも雪だけなら冬に一回くらいは降るだろ。積もるとは思わないけど」

 乾いた風が吹き抜ける。太平洋側でも雪が降らないわけではない。積もることは少ない
が、雪が舞っているのを見ることは何度かある。積もる時は積雪五センチ程度でさえ交通
機関が麻痺してしまうのだが。

「ふむ。楽しみにしておこう」

 一ノ葉は頷いた。
 それから、一度尻尾を動かして思い出したように訊いてくる。

「で、今日は誰と過ごす予定なのだ? 若い連中は皆恋人と過ごすと言っていたが、貴様
はどうするのだ? 日本では恋愛祭りになっているが」

 すっと目を細めて見上げてきた。白々しい口調。バイト仲間から色々と話しを聞いている
のだろう。訊かなくとも分かることを、あえて訊いてくるのが実にイヤらしい。
 だが、初馬は笑顔で言い切った。

「とりあえずお前がいる」
「クリスマスに過ごす相手が式神とは、貴様も寂しい男だな」

 横を向いてため息を付いてみせる。
 グリッ、と心を抉られるような感触を味わいつつ、初馬はあくまでも平静を装った。反射的
に胸を押さえそうになるのを気合いで自制する。
263式神馴らし 5話 2章 4/4:2009/05/06(水) 19:39:21 ID:7b4gx+qu
「一人よりはマシさ」

 言ってみるものの、強がりにもなっていない。
 無言のまま、ジト目で見上げてくる一ノ葉。呆れと哀れみの混じった茶色い瞳が、初馬の
心を貫いていた。だが、あくまでも平静を貫く。
 初馬はこほんと咳払いをした。話題を変える。

「あと、一ノ葉。悪い知らせがひとつある」
「何だ?」

 露骨な話題逸らしだったが、それを指摘してくる事はなかった。瞳に映る哀れみの感情。
傷心を抉るほど冷酷ではないらしい。
 そのことに感謝しつつ、初馬は口を開いた。

「暖房が壊れた……」
「むぅ?」

 訝しげに見返してくる。

「俺の部屋にあったエアコンが動かなくなった。もう寿命なんだろうな。随分と古びてたから。
前から調子悪かったけど、とうとう限界が来たらしい……」

 部屋に設置してあるエアコンが壊れてしまった。元々古いもので調子も悪かったので、い
ずれ壊れるとは予想していた。そして、今日の昼過ぎに止まってしまたのである。色々とやっ
てみたが、結局動くことはなかった。

「あのポンコツか……。修復の術で直せないか?」

 一ノ葉の指摘に、初馬は頭を振る。
 壊れたものなら粉々に破壊されてでもいない限り、修復の術で直せる。仕事柄、公共物
を壊すこともある退魔師にとっては、修復の術は必須だった。

「無理なのはお前も分かってるだろう?」
「まあな」

 初馬の言葉に、頷く。
 修復の術で直せるのは壊れた物のみ。経年劣化などで寿命を迎えたものは、直せない
のだ。それを直す術も存在するが、非常に高度なため初馬は使うことができない。つまり、
エアコンは壊れたままである。

「今日は冷え込むって天気予報で言ってるのに……」

 初馬は両腕で身体を抱え込んだ。この時期暖房無しで部屋にいるのは辛い。だが、外に
出かけるという気にもなれない。大家に電話したところ、無料で付け替えはしてくれるのだ
が、それは年明けになるようだった。

「それだけじゃない……。年末年始、暖房無しで過ごさないといけないらしい。俺は暑いの
は平気なんだけど、寒いのは苦手なんだよな」

 陰鬱に頭を押さえる。
 鍛えてあるため皮下脂肪が少ない。そのため、暑い夏より寒い冬が苦手なのだ。術で部
屋を暖めることは無理ではないが、炎系の術は苦手なためそれを実行する勇気はない。
そもそも、術は仕事以外にはみだりに使ってはいけないのだ。

「ワシには大型ペット用電気マットがある。問題ない」

 しれっと言い切る一ノ葉に。
 初馬は無言のまま視線を向けた。
264名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 19:40:00 ID:7b4gx+qu
以上です
続きは来週を予定しています
265名無しさん@ピンキー:2009/05/06(水) 21:07:14 ID:sXCldJRb
エロパートまだああああああああああああああ
266名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 04:34:10 ID:Es+V5vVZ
GJ !! なのだが

>>261
>下宿先のアパートまでは徒
>歩で二十分ほどだった。およそ五キロの道のり。

ずいぶんと歩くのが速い・・・
267名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 04:43:20 ID:nH03wy/O
チャリ並みだなw
268名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 06:04:09 ID:x9JYfIwb
>>266
時速15km
269名無しさん@ピンキー:2009/05/07(木) 17:52:43 ID:JPY7eCWM
まるで競歩だな
270式神馴らし:2009/05/07(木) 18:15:12 ID:l1hL5X8o
すみません。
2キロ 20分に修正します
271名無しさん@ピンキー:2009/05/09(土) 21:11:27 ID:VuIgtQ4J
保守
272式神馴らし:2009/05/11(月) 20:22:23 ID:ukW+9sdk
投下します
273式神馴らし 5話 3章 1/5:2009/05/11(月) 20:23:16 ID:ukW+9sdk
 部屋の空気は冷たい。
 初馬は布団に潜り込んだまま、壊れた暖房を眺めていた。普段ならば、普通に暖気を吐
き出して部屋を暖めているのだが、今は沈黙を保っている。
 壊れているので当然だった。

「寒い……」

 単純な感想を口にする初馬。
 気温も表示されるデジタル時計には、室内温度十度と出ていた。普段は暖房を付けてい
るので、十八度くらいはある。それに比べて八度も低い。鍛錬を終えて、風呂に入った後、
暖まった身体が冷えると、余計に部屋の寒さが身に染みていた。
 時間は午後九時過ぎ。ドキュメンタリー番組がテレビから流れている。

「辛そうだな」
「お前は暖かそうだな……」

 呻きながら、初馬は一ノ葉を見つめた。
 寝床用の大きなバスケットで丸まっている一ノ葉。身体の下に電子マットを引いて上には
高級タオルケットを乗せていた。タオルケットの端から出た尻尾が、ゆっくりと左右に揺れ
ている。見るからに心地よさそうだった。

「暖かいぞ、ここは。入れて欲しいと言っても絶対に入れぬが」

 得意げに狐耳を動かしながら、一ノ葉が愉悦の眼差しを向けてくる。冬用装備と言って過
言ではないだろう。幸せそうな顔で温泉に浸かる猿が頭に浮かんだ。
 布団から顔を出したまま、初馬は呻く。

「あいにく俺はそこには入れないんでね。人間だし……」

 皮肉なのか本気で言っているのかは、自分でもよく分からない。
 一ノ葉は卓袱台を眺めた。

「コタツでもあれば、そこで眠れるだろうが。あいにくここにコタツはない。バイト仲間の兄は
一人暮らし先で、いつもコタツで寝ていると話していた。コタツムリ状態だとか。ワシとして
はそれはどうかと思うがな――」

 絨毯の上に置かれた卓袱台。春先からその場所に変化はない。冬を迎えるにあたって、
一人用のコタツを買おうと思ったことは何度かあった。

「金があったら、コタツ買ってたんだけどね」

 初馬は言い訳じみたことを口にする。
 一ノ葉は気持ちよさそうに目を細めたまま、

「なら電気毛布でも買えばいいのではないか? あれがあれば、暖房無しでもかなり暖か
いらしいし、そんなに値も張らないだろ。高くても五千円程度だそうだ」
「そうだな。明日辺り買いに行ってみるか」

 初馬は近所にあるホームセンターを思い浮かべた。さすがに電気毛布を買う程度の金
はある。寒さが凌げるのなら、それも致し方ない出費だろう。
 前足でヒゲを撫でながら、一ノ葉が言ってくる。

「というわけだ。今日はこの寒い中頑張って眠れ。ワシは暖か〜い寝床の中からしっかり
眺めててやる。せいぜい凍えているがいい」
274式神馴らし 5話 3章 2/5:2009/05/11(月) 20:23:49 ID:ukW+9sdk
「ケンカ売ってるのかお前は……」

 呆れたように、初馬は一ノ葉を眺める。自然とため息が漏れていた。暖かい寝床と冷た
い布団という格差を、見せつけるような態度。
 一ノ葉はつんと鼻先を持ち上げ、

「貴様の言葉を借りるならば、やるなと言われるほどやりたくなる、というヤツだ」
「なるほど。そのケンカ買った」

 無感情に答えてから、初馬は布団の中で印を結んだ。印とともに組まれる術式。
 一ノ葉もそれを感じ取ったのだろう。

「ん……。何するつもりだ?」
「式神変化……」

 囁くように呟く。
 一ノ葉が目を見開いた。
 術が発動し、一ノ葉の身体を組み替える。
 一瞬の時間で狐から人間の少女へと姿を変えた。

「ふぐ!」

 身体のサイズが代わり、寝床のバスケットから外へと落ちる一ノ葉。幸いバスケットは壊
れていない。そのまま両手を突いてその場に立ち上がる。

「予想通りの事をするか、このド阿呆は……」

 気の強そうな少女。いつも通りの変化だった。狐耳と尻尾を生やし、長い狐色の髪を背
中に流している。前髪を払いながら、心底呆れたように自分の姿を見下ろしていた。
 服装は清潔そうな白衣に朱色の行灯袴である。いわゆる巫女装束だ。足には白い足袋
を穿いている。一ノ葉のアルバイトを頼む時、神主に頼んで本物をじっくりと見せて貰った
ので、細部まで詳細に作ることができた。

「いつだったか獣姿のまま抱いて寝たら、布団が抜け毛だらけになって掃除が大変だった
から。その時の反省はしている。寒いときは一肌で暖め合うに限る」
「そうか……」

 初馬の感想に、一ノ葉が目元を引きつらせた。右足を前に踏み出し、初馬の寝ているベ
ッドに近づくと、おもむろに布団の縁を掴んだ。

「では、ワシはその布団で寝るから、貴様はワシの寝床で寝ろ。ワシは貴様と一緒に寝る
気は微塵も無いんでな。貴様を入れるのは気が進まぬが、特別に一晩だけ貸してやる。な
に――人間頑張れば何とかなるものだ」
「それは無理」

 一ノ葉の腕を掴み返しながら、初馬は答える。
 無理矢理布団を引っぺがすと思ったのだが、一ノ葉は毛布から手を放した。おもむろに、
二歩下がる。狐色の髪が揺れていた。諦めたわけではない。両腕を振って腰を落とす。
跳び上がる予備動作。

「ならば、叩き出すまで――」
「式操りの術・改」

 続けて術を発動させる。

「ぐ……」
275式神馴らし 5話 3章 3/5:2009/05/11(月) 20:24:20 ID:ukW+9sdk
 一ノ葉が動きを止めた。今まで何度か使われているので、術の効果は理解しているだろ
う。式神を自分の意志通りに操る式操りの術。式神使いの基本術だが、使われることは滅
多にないものだ。

「またコレか? いちいち必要もない術を使って、貴様は」

 一ノ葉が顔を歪める。
 初馬が使ったのは、本来の術の形とは違い、自己流に改造した術式である。一ノ葉の身
体の支配権を掌握し、なおかつある程度感覚も還元させる特殊なもの。さらに、中継の印
も不要になっている。

「この術はお前を使役するに当たって必要な術だよ。普通の式神なら必要ないけど、お前
はかなり特殊な式神だし、何より強い。だから、それ相応の運用戦術が必要になる。この
式操りの術はそのために必要なんだ」

 天井の灯りを見上げながら、初馬は答えた。布団に潜ったまま、

「何を訳の分からぬことを……」

 歯を軋らせ、一ノ葉が呻く。
 一ノ葉の実力。技術や知略では初馬に分があるが、単純な火力だけならば初馬を越え
ているのだ。その力を自分の一部のように使う。それが初馬の考え方。それには、式操り
の術は不可欠だった。もっとも、まだ術式としては調整中である。

「納得したなら、一緒に寝よう」
「ぐぅ……」

 初馬の指示に従い、一ノ葉が近づいてくる。不服そうな表情であるが、術式の効果のせ
いで自分で身体を動かすことができない。布団を持ち上げて、ベッドの中へと身体を滑り込
ませる。巫女装束のままだが、気にしない。両足を伸ばしてから、初馬の右腕に頭を乗せ
た。無論、初馬が一ノ葉をそう動かしている。
 布団を下ろし、初馬は左手を一ノ葉の背中に回して抱き締めた。

「暖か――く、ないな?」

 思いの外冷たい身体。さきほどまで電気マットで暖まっていたのだが、部屋の空気に触
れたせいかもしれない。待っていれば暖かくなるだろう。
 初馬は右腕を曲げて肩を抱き締め、左手で丁寧に頭を撫でる。指の間をすり抜けていく、
滑らかな狐色の髪の毛。当たり前であるが、一ノ葉は気に入らないようだった。初馬を睨
んだまま、犬歯を見せている。

「こんなことして楽しいのか、貴様は……」
「俺が寒さに凍えてる中、慰めの一言も掛けてこないばかりか、あまつさえケンカまで売っ
てくる始末。これは主として黙っておけないよね。今夜一晩、俺のおもちゃの刑」

 ふにふにと頬を指でつつきつつ、初馬は笑った。柔らかな頬の感触が伝わってくる。同時、
頬を触られている一ノ葉の感覚も伝わってきていた。かなり無味乾燥な感覚だが。

「貴様はつくづくアホだな……」

 悪態を一ノ葉。
 初馬は左腕を動かしながら、

「前々から言っていると思うけど」
「ひぅ!」
276式神馴らし 5話 3章 4/5:2009/05/11(月) 20:24:55 ID:ukW+9sdk
 毛並みのよい尻尾を捕まえた。茶色い瞳を見開き、びくりと跳ねる一ノ葉。ふさふさの毛
の感触が、心地よい痺れとなって手の平から腕を駆け抜ける。さらに、尻尾を掴まれたと
いう感触も伝わってきた。
 初馬はもふもふと優しく左手を動かしながら、

「俺はかなり性格が悪い。あそこまでコケにされて黙っているほど甘くはないよ」

 初馬の右手が一ノ葉のキツネ耳を摘んでいる。堅いながらも適度な弾力を兼ね備えた三
角形の耳。親指と中指で軽く揉みながら、人差し指で縁をなぞった。
 一ノ葉から流れ込んでくる痺れに、胸の奥が熱くなる。

「貴様は、ッ……!」

 唇を震わせながら睨み付けてきた。
 尻尾と狐耳を同時に弄られ、身体は否応なく反応している。肩や手が小さく痙攣するよう
に跳ねていた。やはり人の姿になると敏感になるらしい。

「クリスマスに過ごす相手がお前ってのも寂しい話だけど、まあそれも一興。もう半分くらい
スイッチ入ってるんじゃないか?」

 意地悪げに、初馬は一ノ葉を見つめる。
 目元に涙が浮かび、頬が赤く染まっていた。少し弄っただけで、身体が反応している。開
発されてしまったと表現するべきだろうか。

「うるさい……」

 言い返してくるが、その言葉に説得力はない。

「このままキスしたら、完全にスイッチ入るかな?」

 聞こえよがしにそんなことを口にしてみた。右腕で頭を固定しつつ、顔を自分い向けさせ
る。逃げることもできないし、抵抗もできないでいる。
 初馬の唇を迎えるように、一ノ葉の唇も前へと出てくる。
 一ノ葉は目を見開いて、声を絞り出した。

「待て、ま――ん」

 言い切る前に、初馬の唇が一ノ葉の口を塞ぐ。

「むっ……ぅっ……」

 柔らかな唇の感触を味わいながら、一ノ葉の瞳を見つめた。耳に届く塗れた音。無論、
尻尾と狐耳を弄る手は止めない。茶色の瞳に写った抵抗の意志が、見る間に消えていく。
一ノ葉が快楽に崩れていく様子が、文字通り手に取るように感じられた。

「ふぁ」

 初馬が唇を離すと、一ノ葉は擦れた呼吸を繰り返すだけになった。身体から力が抜け、
目の焦点も合っていない。今まで冷たかった身体が熱を帯びている。
 初馬は右手を狐耳から放し、丁寧に頭を撫でた。柔らかな狐色の髪の毛。

「どうだ? これで完全にスイッチ入っただろ?」
「やかまし、い……」

 無理矢理威嚇の表情を作りがら、一ノ葉が言い返してくる。まだ反抗する気力は残って
いるようだった。しかし、もう手遅れだろう。
277式神馴らし 5話 3章 5/5:2009/05/11(月) 20:25:36 ID:ukW+9sdk
「お前は人間の姿になると急に淫乱になるよな。式神変化にそういう効果はないし、式操り
の術にそういう効果があるわけでもない。俺も術式とかにそういう細工しているわけじゃな
いんだけど。やっぱり――素質かな?」

 尻尾をこねながら、初馬はそんな疑問を口にした。
 人に化けた一ノ葉は、不自然なほど脆い。もしかしたら、一ノ葉を式神にした時に用いた
遣い魔用の契約にそういう効果があるのかもしれない。

「黙れ……、ヘンタイ――。一度地獄に堕ちろ……!」
「この状況で言い返す度胸あるのは、お前らしいよ」

 初馬は左手を尻尾から放した。
 一ノ葉が初馬の首に右腕を回し、自分の身体を固定する。本人の意志ではなく、初馬が
そう身体を動かしているのだが。次に起こることを悟り、慌てていた。
 しかし、本人の意志を無視して勝手に動く身体。

「ま、待て、やめ――んんッ!」

 半ば抱きつくように強引な口付けをしてくる。無論、初馬がそう身体を動かしているのだ
が。むしゃぶりつくように初馬の唇に自分の唇を重ね、薄い舌を咥内に差し入れてくる。初
馬もそれに応じるように、自分の舌を絡ませた。

「んっ、ふっ……あぅ……」

 一ノ葉の目に涙が浮かぶ。
 お互いに唾液を交換するような濃厚なキスを行いながら、初馬は一ノ葉の理性が削り取
られていくのを感じていた。
278名無しさん@ピンキー:2009/05/11(月) 20:26:06 ID:ukW+9sdk
以上です。
続きは週末辺りを予定しています。
279名無しさん@ピンキー:2009/05/12(火) 01:28:24 ID:gSDKyz6y
    + 。 *   ワクワクテカテカ  +
ツヤツヤ  ∧_∧  +
 +   _(u☆∀☆) ギトギトヌルヌル
  ⊂ (0゚ ∪ ∪。⊃ +
⊂ ゚̄ と_u _)__)゚  ̄⊃ + ワクワクキラキラ
  ⊂_。+   ゚+_⊃
    ⊂__⊃.  +  * +   ワクテカ  +
280式神馴らし 5-4:2009/05/15(金) 21:37:56 ID:BYzutB3p
投下します
281式神馴らし 5-4 1/5:2009/05/15(金) 21:38:55 ID:BYzutB3p
 
 初馬は一ノ葉の首筋に優しく噛み付く。

「ふあ……」

 喉から漏れる甘い吐息。首筋を甘噛みしながら、肌の表面に舌を這わせた。狐耳と尻尾
を優しく弄る手の動きはそのまま。もはや抵抗らしい抵抗はできていない。
 狐耳や尻尾を撫でながら、口付けや首筋の甘噛みを続けている。そろそろ三十分ほど
経つだろう。一ノ葉の思考を溶かすには十分な時間だった。

「あっ、は……」

 だらしなく舌を出し、頬を赤くしたまま荒い呼吸を繰り返している。身体は熱く火照り、ろく
に力も入らず、目の焦点も定まっていない。
 首筋から口を放し、初馬はそっと一ノ葉の頬を撫でた。

「どうだ、気分は? ずいぶん暖まったと思うけど」
「やかまひぃ……。この下衆がぁ」

 目元に涙を滲ませながら、一ノ葉が言い返してくる。呂律はまともに回っていないが、ま
だ悪態をつく気力は残っているらしい。布団の中は暑いほどに熱が溜まっていた。
 初馬は人差し指を伸ばし、白衣の上から胸の辺りをくすぐる。

「っ、ヒッ」

 力無く歯を噛み締めたまま、一ノ葉は擦れた声を吐き出した。意志とは別に、ぴくぴくと動
く狐耳と尻尾。目元から一筋の涙がこぼれ落ちる。

「相変わらず感度いいな、お前は――。飽きるまでこうしててもいいんだけど、それじゃお
前の方が持たないだろうし。俺もこのままなのは気が進まない」

 初馬は狐耳と尻尾から手を放した。手を放したからといって疼きが収まるわけではななく、
不規則な動きを繰り返している。このまま壊れるまで弄っているのも一興だろうが、それ
もマズいだろう。
 汗が出るほどに暑くなった布団をどかし、初馬は起き上がった。部屋の冷気が肌をなで
るが、寒いとは思わない。ベッドの横の壁に背を預けながら、両足を伸ばす。
 一ノ葉の身体を動かし、寝た状態から起こす。長い狐色の髪の毛が微かな音とともに背
中に流れた。両足を開いてから、太股の上に正面を向いて座らせる。本人が脱力していて
も、式操りの術を用いて普段通りに身体を動かすことができるのだ。
 目の前で不安げに動いている狐耳。

「これからどうしてほしい?」

 左手で肩を抱えたまま、一ノ葉を見下ろす。
 両足を投げ出した無防備な姿勢。自分で動こうという意志は残っていないようだった。虚
ろな眼差しをどこへとなく向けたまま、上がった呼吸を繰り返している。
 薄暗い部屋。テレビから流れる番組。冷たい空気も、火照った身体に心地よい。

「希望がないなら、俺のやりたいようにするけど」
282式神馴らし 5-4 2/5:2009/05/15(金) 21:39:26 ID:BYzutB3p
 言うが早いか、初馬は一ノ葉の身体を動かしていた。横に落ちていた右手が持ち上がり、
自らの胸元へと伸びる。本人の意志とは関係無く、五指がわきわきと動いていた。

「っ……」

 手から逃れるように一ノ葉は身悶えするが、どうにもならない。襟元から見える朱色の掛
襟。その下に見える白い短襦袢。襦袢の下へと一ノ葉の右手が滑り込む。

「やめ……」

 擦れた声音で呟くが、手は止まらない。
 初馬の意志により、右手が襟の奥へと差し入れられた。そのまま、手の平で胸全体を包
むように丁寧に撫でる。柔らかな膨らみと、手のひらに触れる小さな突起。

「あ、ぁ……」

 熱い痺れが胸から全身に広がっていく。一ノ葉の感覚は手に取るように分かった。
 初馬は一ノ葉の頭を自分の方に向けさせ、強引に唇を重ねた。

「むっ……!」

 茶色の瞳が大きく見開かれる。強張る身体と跳ねるように伸びる尻尾。
 つんと立った乳首をやや強めに摘みながら、舌を一ノ葉の咥内へと差し入れた。もう何
度目なのか忘れた、絡みつくようなディープキス。身体が反応しているのが分かる。
 快楽に呑まれようとしている意識を、理性と意地が強引につなぎ止めていた。それでも抵
抗が続く時間は少ない。しかし、完全に堕とすことはしない。
 唇を放し、初馬は口端を持ち上げた。一ノ葉の顔も正面を向く。

「さて、これからどうするかな?」

 一ノ葉の右手を動かしたまま、初馬は左手で白衣の上から右胸に触れた。
 自分の手と初馬の手で、柔らかな両の胸の膨らみを揉み始めた。一ノ葉の心拍が上が
っている。羞恥心と屈辱感。そして、通常ならあり得ない状態に対する困惑と興奮。

「貴様……」

 それでも一ノ葉は気丈に呻いてみせた。まだ抵抗の意志は消えていない。しかし、身体
の支配権は初馬に奪われ、眼にも力がない。抗う力は残っていないようである。
 左手が行灯袴の切れ目へと手を差し入れた。

「待て――!」

 一ノ葉が呻くが、手の動き止まらない。
 行灯袴はスカートのような構造であるが、下には裾ほどまで長さのある白衣がある。袴を
持ち上げても、見えるのは足ではなく白衣だ。行灯袴の切れ目から手を入れても、直接太
股などに触れることはできない。
 しかし、その白衣は前で留めているわけではない。一ノ葉の手を操りながら、白衣の衽を
めく上げ、その奥へと左手を差し入れた。胸を弄る手の動きは止めていない。

「貴様、はっ――っぁ! ワシは貴様の、おもちゃッ、んんっ、ではない!」

 必死に抵抗の意志を見せるが、身体の支配権は奪い返せない。
 差し入れられた手が太股を撫でる。丸みを帯びた弾力のある肉の感触。手に合わせて、
朱色の生地が動いていた。太股を撫でる手の感覚、自分の手で撫でられる太股の感覚。
そして、一ノ葉の味わっている快感。
283式神馴らし 5-4 3/5:2009/05/15(金) 21:40:03 ID:BYzutB3p
 初馬は術式を解してそれらを味わっていた。第三者的なものだが。

「さっきも言っただろ? 今日はお前をおもちゃにするって。俺はかなり怒ってるからな。具
体的に言うと、楽しみに食べようと冷蔵庫にしまっておいたレアチーズケーキを妹に盗み食
いされた時くらい」

 楽しげに告げながら、初馬は焦らすように一ノ葉の手を動かしていた。太股を撫でる手が、
徐々に上がっていく。

「やめ、ろ……」

 必死にその手を止めようとしている一ノ葉だが、無駄な抵抗だった。
 両足がやや大きく左右に開かれ、指先がショーツに触れる。

「ッ!」

 喉から漏れる引きつった声。下腹から背筋を通り、脳天まで痺れが突き抜ける。しかし、
手は止まらない。元々一ノ葉の意志で動かしているわけではないのだ。
 塗れたショーツの上から、中指を動かし秘部を上下に擦った。なめらかな生地と柔らかく、
弾力のある肉。その動きはまるで自慰である。

「どうだ? 自分で自分を弄るって気持ちいいだろ?」
「くぅ……。そんな、わけ――あ、ふあぁ……あるか……ァっ! このド阿呆がっ、くああっ、
いい加減に、ッ、いぃ、はっ、やめ、ろ……。ふぁ、やめ、て――」

 だらしなく口を開けて、切なげな悲鳴を上げる一ノ葉。頬が赤く染まり、口元から涎が垂
れている。狐耳と尻尾が不規則に動いていた。
 一ノ葉がどれほど感じているのか、初馬は手に取るように分かる。
 その反応に満足しつつ、初馬はショーツの縁から中指を差し入れ、

「行くぞ?」
「ぃ?」

 その一言に疑問符を浮かべる一ノ葉。
 その口が問いを発するよりも早く、膣へと中指が差し入れられた。今までの前技のおか
げて溶けた膣内。濡れた肉をかき分け、指が体内へと差し入れられる。身体の中に異物
が入ってくる感触に、寒気のような衝撃が下腹からに全身に響き渡る。

「……!」

 無言のまま、一ノ葉が身体を仰け反らせ、手足を強張らせる。鈍い電撃がゆっくりと身体
に広がっていく。そうして中指の根本まで膣に差し込まれた。
 何度か痙攣してから、一ノ葉が睨み付けてくる。両目から涙を流しながら、

「あっ、はッ……! 貴様、何を……ぃっ、ヒぁッ!」

 しかし、初馬はかまわず一ノ葉の指を動かす。ゆっくりと上下に、丁寧に膣を刺激するよ
うな動き。時折、親指で淫核を優しく叩いている。
 両胸を攻める一ノ葉の右手の動きと初馬の左手の動き。それに加えて、膣内を優しく上
下する右手の動き。それらが、意識を溶かしていく。

「はっ、あああっ……。くっ、貴様はぁ――んんんっ……!」

 必死に抵抗する一ノ葉。初馬はその感覚を知ることができるため、どこが感じるのか、ど
れほど感じているのか、手に取るように分かった。
284式神馴らし 5-4 4/5:2009/05/15(金) 21:40:33 ID:BYzutB3p
「まだまだ行くぞ」

 初馬は胸を攻めつつ、中指で膣を刺激しながら、おもむろに狐耳に噛み付いた。柔らか
く同時に適度に弾力のある歯応え。一ノ葉の狐耳から首筋を通り、背骨から手足の先まで
細い痺れが伝わっていくのが分かる。

「ああッ、また、ミミ……!」
「お前これ好きだろ?」

 狐耳を甘噛みしながら、初馬は笑った。狐耳を咥える歯応えは癖になる。

「好きッ、なっ、わけ、ない……んんっ、だろ! ぅあぁ」

 横隔膜を引きつらせながら、必死に言い返してくる。両目から流れる涙と、口元から垂れ
る涎。身体を駆けめぐる甘い波紋から、必死に逃げようとしているが、やはり自分の意志
で身体を動かすことはできない。

「先に言っておくけど、ちゃんとお願いするまで、最後までイかせる気はないぞ?」

 初馬はそう囁きかけた。
 今までに二度同じ事をしている。それが何を意味するかは一ノ葉も理解しているだろう。
お願いします、ご主人様――そう言うまで焦らし続けるということだ、と。

「はっ、ぁッ、貴様は……! ッぅ、やは、りッ、はっ、そう来たか……!」

 一ノ葉が殺気の込められた視線を飛ばしてくる。初馬に支配権を奪われ、顔を後ろに向
けることはできないので、その気配は伝わってきた。
 初馬は狐耳から口を放し、胸からも手を放す。

「もっとも、今日試してみたいのはこれじゃないんだよ」

 一ノ葉の身体を動かし、襟元から右手を引き抜き、膣から中指を抜いて、袴から左手を
抜いた。とりあえず攻めが中断されたことに、安堵の息を漏らす一ノ葉。しかし、それで終
わりでないことは身に染みて理解している。

「貴様は、何を企んでいる、のだ――」
「口で言うよりも体験する方が早い」

 初馬はそう告げて一ノ葉を動かした。足を動かして身体を持ち上げてから、前後を入れ
替える。正面を向いた状態からお互いに向き合うように。
 再び一ノ葉が太股に座った。殺意の込められた視線が飛んでくるが、それは受け流す。
 初馬は両手で七つの印を組んでから、一ノ葉の首筋に右手を触れさせた。最初に契約
術式の継続点として血印を書き込んだ場所である。

「式操りの術・意送り」
「ッ!」

 一ノ葉が一度小さく痙攣した。
 術は成功である。

「何を、した……?」

 威嚇の眼差しのまま、不安げに訊いてくる一ノ葉。まだ自分に何が起ったのか理解でき
ていないようだった。すぐに理解できるような変化ではない。だが、もうすぐ否応に理解する
ことになるだろう。
285式神馴らし 5-4 5/5:2009/05/15(金) 21:41:05 ID:BYzutB3p
 一ノ葉の両手が初馬の股間に伸び、ズボンのチャックを下ろす。
 既に準備万端となったものが姿を現した。

「相変わらず不気味な生殖器だ……」

 戦くように一ノ葉が呻く。今までに何度か見ているが、慣れないのだろう。普通に生活して
いて見慣れるということもない。

「今お前に使ったのは、こういう術だ」

 言うなり、一ノ葉の両手が初馬のものを優しく掴んだ。

「!」

 一ノ葉の両目が見開かれる。狐耳がぴんと立ち、尻尾が爆ぜるように膨らんだ。初馬の
ものを掴んだからではない。自分の感覚に驚いたのだ。
 両手が上下に動き出す。他人に触られているとはいえ、動かしているのは初馬自身なの
でそれなりの気持ちよさを作り出すことができる。
 しかし、一ノ葉はそれどころではなかった。

「あ、あっ、なに、何だ……? 貴様、んんッ、ワシに何をした……!」

 何が起ったのか分からないとばかりに、辺りに視線を飛ばしている。自分に何が起って
いるのか、まだ理解していないようだった。すぐは理解できないだろう。
 一ノ葉の手が初馬のものから離れる。

「……ぅぁ?」

 訳が分からないといった表情に一ノ葉に、初馬は簡単に説明する。

「式操りの応用。俺の感覚をお前に送っている。つまり、お前が今感じてたのは、男の感覚
だよ。いつだったか女の快感ってのを楽しませてもらったから、今日はお返しに男の快感
ってのを教えてやる」

「貴様は、何を考えているんだァ!」

 絶叫する一ノ葉。
 初馬は右手で、そっと自分のものを掴んだ。その感覚が一ノ葉に伝わったのだろう。ぴた
りと硬直する。そのままゆっくりと上下に手を動かし始めた。

「な、なな、ぁ……何だ……。あっ、何か、ヘンだ、ぅあああッ……」

 両手で股間を押さえる一ノ葉。式操りの術の効果が薄れて、ある程度自分で身体を動か
すことができるようになっていた。それを認識する余裕はないだろう。
 しかし、自分で股間を押さえても意味はない。自分の感覚ではなく、初馬の感覚が流れ
込んできているのだ。一ノ葉の意志ではどうにもならない。
 女である一ノ葉にとっては、男の快感というものは未知のものだ。

「さて――」

 初馬は手を放してから、一ノ葉の両肩を掴む。びくりと、大袈裟なまでに身体が震える。
これから何が起るのか悟ったのだろう。
 しかし、自分の予想を否定するように問いかけてきた。

「貴様、何を……するつもり、だ?」
「訊く間でも無いだろ?」

 初馬は笑顔で答える。
 そして、一ノ葉の身体を動かした。
286名無しさん@ピンキー:2009/05/15(金) 21:41:36 ID:BYzutB3p
以上です
続きは週明けを予定しています
287名無しさん@ピンキー:2009/05/16(土) 03:18:30 ID:PAJHqFik
    + 。 *   ワクワクテカテカ  +
ツヤツヤ  ∧_∧  +
 +   _(u☆∀☆) ギトギトヌルヌル
  ⊂ (0゚ ∪ ∪。⊃ +
⊂ ゚̄ と_u _)__)゚  ̄⊃ + ワクワクキラキラ
  ⊂_。+   ゚+_⊃
    ⊂__⊃.  +  * +   ワクテカ  +
288桜狐 ◆3CUCwaRw32 :2009/05/17(日) 23:56:11 ID:4fS78GTe
予定より早いですが、
諸事情により投下します
289式神馴らし:2009/05/17(日) 23:56:42 ID:4fS78GTe
コテ間違えた、と
290式神馴らし 5-5 1/5:2009/05/17(日) 23:57:18 ID:4fS78GTe

 太股に座った状態から、膝を少し伸ばして前に出る。自分で少し動けるようになったとは
いえ、初馬が動かそうとすれば、それを拒否することはできない。
 初馬は両手で一ノ葉の腰を固定した。一ノ葉は左手で行灯袴と白衣をたくし上げ、それ
を口に咥える。露わになる滑らかな太股と、しっとりと濡れた白いショーツ。

「ま、て……」

 引きつった声が漏れるが、動きは止まらない。
 右手でショーツのクロッチ部分をずらす。産毛も生えていない秘部が露わになった。秘裂
から溢れた透明な液体が太股までを塗らしている。
 辺りに漂う、イヤらしい雌の香り。

「挿れるぞ」

 初馬の言葉とともに、一ノ葉の左手がものを軽く掴んだ。その感触に、肩が縮められる。
だが、身体は止まらない。支配権はいまだ初馬が掌握しているのだ。
 徐々に腰が下がっていく。一ノ葉からは袴が邪魔になって見えないだろう。自分に怒って
いることに、不安げに視線を動かしている。
 濡れた秘部と、初馬のものが触れた。

「!」

 大きく見開かれる茶色い瞳。
 一ノ葉の腰がさらに下がり、初馬のものを膣内へと呑み込んでいく。生暖かく凹凸のある
体内。そこを掻き分けるように進んでいった。
 下腹から、喉まで駆け上げる熱い衝撃。

「うぅ……うぁ……」

 一ノ葉の喉から意味のない言葉が漏れる。
 初馬に伝わってくる感覚は、ほとんどの情報を切り捨てた極めて淡泊なもの。一方、初馬
が一ノ葉に送っているのは、ほぼ初馬が感じたままの感覚だ。厳密には性感だけであるが、
それでも一ノ葉にとっては理解不能なものだろう。

「ん!」

 一ノ葉の腰が完全に落ちた。
 顎か軽く跳ね上げられ、口が開かれる。再び軽くイッてしまったようである。咥えていた裾
が落ち、お互いのつながっている部分を隠した。

「どうだ? 一ノ葉、お前の中は気持ちいいか? 俺はかなり気持ちいいから、お前が気持
ちよくないはずないんだけど」

 問いかけるが返事はない。
 女として男に挿れられる感覚と、男として女に挿れる感覚。一方は直接的なものではない
とはいえ、一ノ葉はそれを同時に味わっているのだ。ましてや、挿れている相手は自分な
のだ。感覚的には、自分で自分に挿入しているようなもの。
 滅多にありえない体験だろう。
291式神馴らし 5-5 2/5:2009/05/17(日) 23:57:49 ID:4fS78GTe
「き、きサマは……」

 虚ろな瞳から涙をこぼしながら、一ノ葉は浅い呼吸を始める。どうやら数秒ほど意識が吹
き飛んでいたらしい。
 凍えたように身体を震わせながら、光の抜けた眼で睨んでくる。

「き……貴様は、何を……思いつくんだ……」
「何となく面白いと思ったから」

 笑いながらそう告げて、初馬は左手で印を切った。複雑な印ではなく、指を弾くような動
作。それで式操りの術が解除され、一ノ葉の支配権が離れる。

「自分で動けるようになったから、好きに動いていいぞ?」
「ふざ、けるな……」

 初馬の言葉に、一ノ葉が言い返してくる。
 つながった状態から離れようと足を動かそうとしているものの、足が痺れていてまともに
動かせない。離れても根本的な解決にはなっていないが、現状から逃れることが第一のよ
うだった。
 しかし、初馬も素直に逃がすつもりもない。

「ほい」

 軽く腰を突き上げる。

「ぅあッ!」

 悲鳴じみた声とともに、一ノ葉が初馬の方にしがみついてきた。痛みに耐えるように肩を
震わせつつ、力の入らない顎で歯を食い縛っている。
 初馬は左手で一ノ葉の肩を抱きかかえ、右手で優しく頭を撫でる。

「男と女の快感を同時に味わうってどんな感じだ? 単純計算で二倍か、相乗効果で何倍
にも感じるのか……正直、俺は体験したいと思わないけど」
「そう思うなら、やる、な――!」

 言い返してくるが、無視。
 自分たちの格好を思い返す。客観的には、つながったままお互いに抱き合っているよう
に見えるだろう。だが、それほど情熱的なものではない。
 初馬は頭を撫でていた右手を下に下ろした。
 朱色の行灯袴を突き抜けている尻尾。身体と同様固まっている。
 尻尾抜きの術と同じ原理なので、服が邪魔になることもない。この巫女装束自体が術に
よって作られたものなので、違和感もないだろうが。
 気配を感じたのか、一ノ葉が声を上げる。

「ま、待て――」
「待たない」

 答えてから、初馬は右手で尻尾を握った。赤みがかった黄色い毛に覆われた尻尾。普段
から手入れを欠かしていない、ふさふさの毛並み。

「ひっ!」

 引きつった息とともに、身体を跳ねさせる一ノ葉。
292式神馴らし 5-5 3/5:2009/05/17(日) 23:58:23 ID:4fS78GTe
 初馬の右手が尻尾の根本を優しく握りしめ、上下に動かす。

「んん、くっ、ぅぅぅ……はっ……」

 一ノ葉の喉からこぼれる押し殺した声。
 経験上、尻尾の根本が一番敏感であることは分かっていた。しかし、思いの外反応は少
ない。白い先端が痙攣するように動いているだけである。感じていないわけではなく、無理
矢理反応を押さえているという様子だった。

「なるほど……」

 左手で狐耳を弄りながら、初馬は静かに呟く。
 つながった状態で自分が反応すると、その反応が初馬にも伝わった。そして、術式を介し
て自分にも伝わってくる。反応するだけで、通常よりも数段大きな快感が襲ってくるようだっ
た。そうしたのは初馬自身であるが。
 一ノ葉の背中に回した両手で印を結ぶ。

「待て。貴様、何……するつもり、だ……?」
「式操りの術・改」
「待て!」

 その言葉も虚しく、術式が一ノ葉の支配権を奪い取っていた。首筋に刻まれた刻印を介
して、霊力が全身の神経を掌握する。効果は文字通り一瞬で終わる。

「お前が動かないっていうなら、俺が動かしてやるよ」
「貴様はッ――。ふああっ!」

 言い出すよりも早く、命令が届いていた。手足は脱力しているが、あくまでも運動機能は
生きているので普通に動かせる。本人の意志とは関係無しに。

「あっ、ああっ、はぁッ!」

 初馬の首に両手を回したまま、腰を上下に動かし始める一ノ葉。
 決して激しい動きではない。しかし、ねっとりと絡みつく暖かい肉の壁が、自分のものを優
しく刺激していた。無論、初馬のものも一ノ葉の膣内を刺激している。

「ひ、ああッ! やめ、やめ――ろッ。かっ、待って……! ああっ、ふざける、なっ! ワシ
はッ、貴様の、んんんああぁぁ……! おもちゃ、ではない、ッッ!」

 狐耳と尻尾をぴんと立て、一ノ葉が擦れ声で叫んでいた。女と男の快感を同時に味わっ
ている。その快感は、並のものではないだろう。

「嫌だね」

 初馬は笑顔で答えた。

「俺はそういう性格だって、何度も言ってるだろ? それに、自分で自分を犯すって貴重な
体験だと思うぞ? 俺はそういう体験は聞いたことないし」
「寝言は、はっぁあっ、死んでから言えッ!」

 気丈にも言い返してくる。余裕があるわけではないようだった。反抗心に無理矢理縋り付
いていると表現する方が正しいだろう。
 もっとも、よがり狂った方が気は楽かもしれない。

「その反応は好きだ」
293式神馴らし 5-5 4/5:2009/05/17(日) 23:58:53 ID:4fS78GTe
 一ノ葉の腰の動きが少し加速する。

「んんン……!」

 喉を痙攣させながら、声を噛み潰していた。横隔膜が固まってしまったので、声を出そう
うにもまともに出せないだろう。不規則な痙攣が、その快感を表している。
 初馬も下腹に力を入れた。
 自分のものから伝わる快感が一回り大きなものへと変わっている。

「あ、あぁ……」

 半開きの口元から涎が零れていた。
 初馬が一ノ葉の腰を掴む。それまで初馬の首にしがみついていた手が離れ、白衣の上
から自分の胸を撫で始めた。胸の膨らみが形を変える程度の力で、円を描くように両手が
動いている。
 一ノ葉のタガが外れるのが分かった。

「ひッ、あ゙あ゙ッ! 待てッ、待て――! 許して、くれ……あッ、もう気が狂い、ふああッ、狂
いそうだッ、ぁあああッ……!」

 しかし、初馬は答えぬまま右手で尻尾の愛撫を始める。さらに、左手で頭の狐耳をいじり
始める。全身から送られる快感に、一ノ葉が叫んでいた。

「あ、あ゙ッ! お願いじます、ご主人さマ……もう止めで下さい゙ッ!」
「無理。俺が止まらない」

 一言だけ答える。自分も戻れない所まで来ているのだ。
 一ノ葉の腰の動きは加速していく。朱色の行灯袴が跳ね、身体の動きに合わせて長い狐
色髪が跳ねていた。両手で貪るように自分の胸を揉みしだいている。

「い゙あ゙ああっ! ちゃんと、ふあっ、お願いすれば、止めるっで――言っだのに、ひっ、
はっ。このッ、嘘つきッ、ひっ、卑怯者がッ、ァぁぁ……!」

 全身が痙攣し、涙と涎を無様に垂れ流している。度重なる刺激に、既に何度も絶頂を迎
えていた。普通なら脱力して動けないだろう。
 しかし、普通なら動けない状態のまま、式操りの術によって身体を動かされている。

「あ゙あ゙あ゙……このまま、じゃっ――はっ、んんあああッ。おかしく、なるッ……! あぐっ、
壊れる! イヤだっ! ふッ、ああッ、何か来る……何か来るッ!」

 下腹部に集まる衝動。
 男の射精の前兆だが、一ノ葉がそれを理解できるはずもない。過剰とも言える甘い刺激
に溶けた神経が、数瞬後にやってくる未知の感覚に戦いている。

「行くぞ――」
「待て、止め……ッ! イヤだ、あっ! ふああああぁぁぁぁッ……」

 一ノ葉の体内へと精が解き放たれる。
 その感覚も一ノ葉の身体へと伝達されていた。自分のものの中を駆け抜け、一ノ葉の中
へと精液が放たれる。男にとっては何度となく体感しているもの。しかし、一ノ葉に取っては
生まれて初めて体験した精通だった。
294式神馴らし 5-5 5/5:2009/05/17(日) 23:59:23 ID:4fS78GTe
 身体を何度も痙攣させながら、神経へと流れ込んでくる射精の感覚を味わう。全身を引
きつらせながら、狐耳と尻尾をぴんと立てる一ノ葉。絶頂状態から未知の快感が重なり、さ
らなる快感が脳髄を抉っていた。

「あ、あ、あっ……」

 一ノ葉の喉から漏れる、気の抜けた声。
 ぐったりと脱力して、初馬にもたれかかってくる。意識は辛うじて残っているようだが、思
考は動いていないようだった。光の消えた瞳で、微かな呼吸を繰り返している。時折、びく
りと身体が震えていた。
 初馬は一ノ葉の背中を撫でながら、

「さて、もう二回戦目行くか……?」
「お願い、します……。もう許し、て……」

 一ノ葉が声にならない声で懇願してきた。
295式神馴らし エピローグ 1/2:2009/05/18(月) 00:00:01 ID:JPXWNl1C
 翌朝。

「風邪だな」

 一ノ葉の冷たい声。狐の姿で寝床に座ったまま初馬を眺めている。
 初馬は布団に潜ったまま、じっと一ノ葉を見つめ返していた。頭が痛み、喉も痛い。全身
を包む倦怠感。咳も時々出る。さきほど体温を測ってみたら37.7度だった。健康に気を
つけていると言っても、風邪を引く時は引く。

「苦しい……」
「昨日あれほど羽目を外せばそうなるだろう? あの後汗かいた状態でワシを撫でていた
が、身体冷やすのは当然だな。身から出た錆だ、ド阿呆」

 昨日はあれからしばらく一ノ葉を撫でていた。後技というものだろうか。しばらく宥めてか
ら式神変化を解いて寝床に寝かせ、初馬も布団に潜って眠った。
 どうもその時に身体を冷やしてしまったらしい。
 一ノ葉は寝床から出て、右前足を上げた。

「さて、ワシはこれから神社のアルバイトに行くから、早く式神変化で人に化けさせろ。
のんびりしてると遅刻してしまう」

 時計は七時を示している。一ノ葉は八時には神社に行っているので、七時半くらいまでに
家を出ないといけないのだ。
 初馬は二度咳き込んでから尋ねた。

「ここで俺の看病するとか……そういう考えは?」
「無い」

 予想通りの答え。

「早くしろ」

 急かす一ノ葉。
 初馬は布団の中からのろのろと印を結んでから、一ノ葉に霊力を飛ばす。風邪で衰弱し
た身体には、簡単な術を使うだけでも負担がかかる。

「式神変化」

 霊力が一ノ葉の身体を一瞬で組み替える。狐の姿から長い黒髪の少女へと。昨日とほ
ぼ同じコート姿だった。術自体は掛け慣れているので制御の失敗などはない。
 一ノ葉はぐるりと自分の身体を確認し、

「よし、ちゃんと変化できているな。さて、たまには早く行くというのもいいだろう。ワシはこれ
から神社に行ってくるが、貴様は大人しく寝てろよ」

 玄関へと歩きながら、一ノ葉が投げやりに行ってくる。
 力の入らない右手を持ち上げながら、初馬は声を掛けた。

「少しは労いの言葉が欲しい――」
「大丈夫だ。貴様はしぶといから、風邪くらいでは死なぬ」

 自信満々に断言してくる。
 確かに退魔師という仕事柄身体は鍛えている。あまり体調を崩すこともないし、風邪など
を引いても回復は早い。だが、それでもぞんざいに扱われると寂しい。
296式神馴らし エピローグ 2/2:2009/05/18(月) 00:00:32 ID:4fS78GTe
 ふっと吐息して、一ノ葉が冷たい眼差しを向けてくる。

「どうせただの風邪だ。貴様の体力なら一日寝ていれば治るだろう。電気毛布は夕方にで
も自分で買ってこい。ワシは仕事があるんでな。それに、昨日のことはワシも結構腹が立っ
てるので、貴様の体調の手助けはしない」

 そう言いながら、靴を履き、玄関の扉を開けた。
 冷たい風が部屋に流れ込んでくる。
 アパートを出る前に振り返り、一ノ葉がきっぱりと言ってきた。

「ま、コレに懲りたら二度とするな」
「ひどい……」

 初馬は空笑いのまま、閉じるドアを見送った。
297名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 00:01:09 ID:JPXWNl1C
以上です。
随分と長くなってしまいましたが、
次からはもう少し短くまとめられるように努力します。
298名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 04:11:01 ID:Yq2qD5KB
GJ!
気にしない気にしない、むしろどんどんやっておくれ
299名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 18:59:22 ID:xgQ/ZNey
GJ〜!
300名無しさん@ピンキー:2009/05/18(月) 21:38:58 ID:ow4A0JkI
GJ!
両者ともにうらやましいと思ってしまうんだぜ
301名無しさん@ピンキー:2009/05/20(水) 20:06:56 ID:QIW4twS7
GJ!!
302名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 00:00:21 ID:UuQF5G1N
ここに投下している人で自サイト持ちって
何人くらいいるんだろう?
303名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 17:26:25 ID:BkklQUm1
ひでぼんの人はちがうからなぁ・・・
昔でいいんだったらゲーパロさんだけじゃないか?
304名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 19:46:34 ID:ygznT/FX
某とかくなさんとか持ってないのか?
305名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 20:00:07 ID:WzYvDriS
妖精学者さんとか3Mさんとか?
306名無しさん@ピンキー:2009/05/25(月) 20:25:28 ID:WzYvDriS
ちがうか、3Mさんはこっちのスレじゃないな。
307名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:22:43 ID:4YEP5BWW
……最近このジャンルにはまったんだけどさ、初歩的な質問しても良いかな
妖怪とか幽霊に襲われたとしてさ(襲撃的な意味で)
別にお返しにこっちが襲っても(性的な意味で)
罪にならないよね?
308名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:34:37 ID:0RdEvtJ1
襲われた後に襲う余裕があればの話だな
309名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:36:41 ID:XpESPnTJ
>>307
OK
310名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 20:45:49 ID:mh7PqZ5L
>>307
過去に
襲ってきた悪霊をエロ行為で退散させられるかどうか
についてを割と真面目に語らってた希ガス
311名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 21:44:25 ID:lVpn/BH8
>>307
罪って法的な意味で?
人じゃないからナニしてもいいのさ!
312名無しさん@ピンキー:2009/05/26(火) 22:11:09 ID:ny1wGv2t
存在するかどうかもわからないものに法は適用されません。
313名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 09:30:53 ID:RoFld4A8
ひでぼんの人を全裸で待ってたら半年たっていた
まだかな…
314名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 10:20:25 ID:RTWCGK9L
ペットや家畜を傷つけると器物損壊が適用されるから、
猫又系の妖怪で、普段は誰かのペットになってるような奴を襲ったらアウトじゃなかろーか
315名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 20:31:28 ID:gVE6GFyW
猫又飼ってみたいものだ
316名無しさん@ピンキー:2009/05/27(水) 20:34:10 ID:IId1ekyh
美少女に変身してくれるなら…
317名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 01:42:03 ID:YOIQDZw4
そういやぁ昔オカ板で幼女の霊に襲われてムラッときちゃったから逆に襲っちゃったってカキコあったなぁ・・・
羨ましい
318名無しさん@ピンキー:2009/05/28(木) 19:53:11 ID:bufMFI3S
319名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 08:34:09 ID:VYFW2dez
>>318
ひどい話だなw
祟り殺されても自業自得だわ
320名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 16:59:12 ID:eRTnLD5l
>>318
読んでみたらありとあらゆる意味でひどすぎて吹いたw
321名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 18:12:22 ID:OBIxq8hw
>>318
まさに外道w
322名無しさん@ピンキー:2009/05/29(金) 18:15:58 ID:2Q7KVpDJ
>>318
酔った勢いにしてもド外道すぎるわコイツw
323名無しさん@ピンキー:2009/05/31(日) 02:15:23 ID:GfWhwV+1
保守
324名無しさん@ピンキー:2009/06/03(水) 22:56:46 ID:qB7hlozm
金太郎は、山姥が夢に出てきた龍とヤって生まれたんだって。
325名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 00:27:25 ID:VGc+sKe8
龍をふん捕まえて異種逆レイプ、と申したか
326名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 00:54:41 ID:tn3fofeD
山姥が、か……
327名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 18:05:32 ID:yOcniYHI
巨乳幽霊
死んだ筈の彼女がクリスマスの夜に…
328名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 11:58:32 ID:JETCqTCa
子供の頃に死んだ幼なじみが……
というロリ幽霊ものなら考えてた
規制続きで創作意欲もわかんので
とかなんとか言い訳して生きてる俺だから
投下は期待しないでちょ
329名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 02:38:20 ID:HGoOFGQx
>>326
金太郎の絵巻とかでは山姥は若く描かれてるのもあった気がする。

まぁ、そもそも結婚適齢期とかが今とは違うから姥って言っても現代人の感覚ではまだ若い年齢かもしれん。
330名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 03:41:52 ID:+g9US59d
十五で成人の社会なら、十七の山姥とか、二十八の山姥とか三十路一歩過ぎの山姥とか弱音ハクもありなんですね。

「もう結婚なんてあきらめたよ。
女って生まれただけできれいなお嫁さんとかありえないから。
がんばってもお肌の時間は巻き戻らないんだよね。
とりあえず、もう一杯頂戴。
ありがと、キミやさしいね」

みたいな?
331名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 08:23:23 ID:idmUT54p
>>330
ツマンネ

はスレ違いかと
332名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 11:45:06 ID:Ht8ryfnT
まあ、人間じゃないという枠には入るかと。
専用スレあるだろうけど
333名無しさん@ピンキー:2009/06/06(土) 12:31:10 ID:Jvw0g5iu
ハクさんは好きだが専用スレがあるからなあ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1241005956/
334名無しさん@ピンキー:2009/06/08(月) 21:01:31 ID:hnFJGoID
ライオンの牙
ヤギの蹄
ヘビの毒
335名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 19:08:48 ID:VI97qP0Z
ネタがねーなぁ
336名無しさん@ピンキー:2009/06/13(土) 13:37:16 ID:Pd8lRylj
あれ?
久しぶりに来たんだけど童話スレ落ちてる?
337名無しさん@ピンキー:2009/06/15(月) 11:30:44 ID:SV/iEAvc
幻妖閣久々に更新されてた
338名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 15:58:50 ID:2KjXD6AU
学園モノや妊娠も?陵辱系だけにとどまらない「エロゲ規制」
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1245134306/

>「現在、規制に関する案件で、各方面と折衝を重ねておりますが、
>将来的には、人外ヒロインや、子作り、孕ませというワードや要素があるものは
>ショップでは取り扱わなくなる可能性が出てきております」と書いている。

人外が規制されたらここしかなくなる…
339名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 19:39:50 ID:JJLG3ymh
>>338
記事読んでいくと、また野田か。

裏にはどんな献金主がいるんだろうな?
340名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 22:36:14 ID:zWC44LCK
嗜好品の過ぎた規制は、かえってモラルの崩壊を招くことを歴史は証明してるのになあ
341名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:01:52 ID:fiwmBJWF
ほとぼりが冷めたら有名無実化しそうだけど
冷めるまではネットでも騒ぎまくってるポーズだけでもしといた方がいいだろね
342名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 23:54:24 ID:BPwraneH
何故規制されるのか本気で分からん……人外エロの歴史の長さを知らんのか
343名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:38:48 ID:xEdaEepZ
陵辱系は百歩譲ってまだ言ってることがわかるとしても(おかしいけどさ)
人外ヒロインのどこがいけないんだろうか・・・?
344名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 00:51:07 ID:R0N2HmgH
見た目はロリ幼女だけど数千歳です、ってのを防ぐのかね
345名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 01:39:06 ID:0yOXrX1a
まあぶっちゃけ、ありがたーい高尚な理屈さえもなく、妙な潔癖症精神で、単に潰したいってだけだろな
もしくはそこらへんどうでもよく、耳触りのいい言葉を並べたてて、目先の利益で私腹を肥やしたいかだ

本当に先を考えてのことなら
下手に規制なんかするより、供給を上手くコントロールしたほうが
むしろ治安も利益も良いものが得られるに決まってる
346名無しさん@ピンキー:2009/06/17(水) 07:45:21 ID:MRKBkEhl
>>345
きれい事しか見えてない頭すかすかの人間に
そこまで考える頭は無い
347名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 00:56:41 ID:0lbd9N6z
どっかの禁酒法みたいにウラで人外ヒロインものがたくさん出回って取り返しのつかないことになったらどうするつもりだw
348名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 17:37:29 ID:7fOc9n8o
それはさておき
作品投下はまだか?
349名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 17:54:03 ID:WBnZqQzl
狐耳巫女カモン
350名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 20:30:34 ID:7fOc9n8o
狐巫女は上の方にある
351名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 20:57:56 ID:KEH6r/NS
バイト巫女だがな!
352名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 21:32:36 ID:JVRMX36e
バイトの理由が借金だしな
353名無しさん@ピンキー:2009/06/18(木) 23:16:45 ID:I5BXbJRE
狐耳巫女きてー
354名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 01:28:11 ID:ei62PI1k
深刻な狐耳巫女不足
355名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 01:39:55 ID:/eyE0w/P
狐耳巫女が出てくるエロゲ教えてください
356名無しさん@ピンキー:2009/06/20(土) 02:40:16 ID:J/Ts7Gux
hanamaru
357名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:05:31 ID:9pHWZx1D
>>355
最近ので言えばとっぱらかな。巫女かは微妙だけど藤花ルートはなかなかだった。
あとはいなこいぐらいしか知らないな。他にあったら誰か教えて下さい。
358名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 01:10:09 ID:9pHWZx1D
↑最近つっても去年だけど。
359名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 10:13:25 ID:PaRHlCIr
>>345
特に人外は規制されないみたい。
あれだ、規制対象となったエロゲはタイトルにはらませ云々と書かれてたから引っかかっただけで、
人外規制云々は無いらしい。
ソースは2chだから信憑性は微妙だけど
360名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 12:32:17 ID:lUwCx2sa
よかった。

純愛で妊娠もだめなのかねぇ。
361名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 15:31:54 ID:KQMTAhGx
小説内であっても「"外国人を差別する描写"はまずい」のと同様に
「"男に都合のいい女性"の描写がまずい」っていう主張だと聞くが・・・
362名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 02:33:17 ID:Qvxg66P3
それじゃ都合のいい男と設定で量産してるハーレクイン・ロマンスとか
レディス・コミックとかはどうなるんだw

363名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 09:14:46 ID:/LhqPs1X
女向けだとかまわないが、
男がそういう妄想をすることすら許せないんだろうきっと
どう同考えても逆差別です本当に(ry
364名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 10:28:38 ID:342LrLe7
もちろんそんな女ばかりじゃないのはわかっちゃいるんだけどねえ

得てしてこういうことを主張するタイプって
女が男を差別するのはかまわないが、男がそれに異議を申し立てることすら許さん
権利は持っていくが義務は放棄するって感じだもんなあ
365名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 12:08:06 ID:EkXbhKo/
しかもそう言った連中は無駄に声がでかいから面倒だ。
だがしかし、人外娘さんにとって都合の良い男になれと言うのなら、望む所だ。

彼女らに都合が良い男って言うと、いつでもどこでもエネルギーを提供する携帯食代わり。
さもなきゃ、身の回りの全てをやってくれる執事みたいなのかな。

ちょっと、食っちゃ寝ホルスタイン系ミノ娘さんのお世話をする仕事を探してくる。
三食自前、住み込み、報酬は一日一回の感謝のハグ、ボーナス別途がいいなぁ。
366名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 13:54:15 ID:xId5R5W6
保守
367名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 16:13:18 ID:vcGy4lDP
俺もホス
368名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 19:25:15 ID:LfXPARj2
>>365
エロ魔物娘図鑑にホルスタウロスてのがいたなぁ
369名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 09:07:08 ID:6xUsE9yJ
>>365
そういう女って人生楽しくないから人(男)のせいにしてるんだろ…
そんな女には良い男は愚か雑魚すら寄りつかん。

俺は、躾に厳しい和服美人の狐のお姉さん探しにいくわ。
……そしていつか彼女に吊り合う男になる!
370名無しさん@ピンキー:2009/06/28(日) 10:42:44 ID:H/lVRN4f
吊り合うのか

土俵際でうっちゃられたりしないよう、気をつけるんだな
371名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 14:36:32 ID:vNkj86Jb
俺もツンデレの猫の嫁さん探しに行くわ。
みんなどこにいるか知らない?
372名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 15:18:53 ID:aMtpqHqY
蛇なら知ってるんだが残念だ
373名無しさん@ピンキー:2009/06/29(月) 23:45:40 ID:IEglS/bG
>>372
なん・・・だと・・・?
そこんとこkwsk
374名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 19:20:08 ID:kekEPllP
ほす
375名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 20:31:36 ID:nRpsk/0U
人外が出てくるお勧めエロゲを教えてください
376名無しさん@ピンキー:2009/07/02(木) 21:03:27 ID:VZa4cXvQ
とっぱら

ヒロイン影女が発表当時の地味との評価を
かいがいしく尽くす嫁キャラで跳ね返した
377名無しさん@ピンキー:2009/07/03(金) 23:52:26 ID:XIj9ZMXE
ゆのはな

可愛いロリ神さまがでてくる
378名無しさん@ピンキー:2009/07/04(土) 01:23:42 ID:Erdu4X3e
とっぱらは素晴らしい
狐耳巫女と混浴なんて…嗚呼…
379名無しさん@ピンキー:2009/07/05(日) 02:02:08 ID:ZdE4kMjZ
ブルーリキッドの続き読みたいな
380名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 00:59:21 ID:S4I56TZp
狐耳巫女とキャッキャウフフしたい…
381名無しさん@ピンキー:2009/07/08(水) 20:59:31 ID:rA91vejL
狐巫女なら上の方にあるだろうと
382名無しさん@ピンキー:2009/07/09(木) 20:52:25 ID:TY8BEWt0
ごんぎつねに萌えた人、挙手
383名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 12:19:10 ID:05x0otmD
ごんぎつねのワードに反応してパロディ小ネタを一発。
以下のネタは美しい思い出を汚す可能性があります。ご注意ください。


 兵十は、物置で縄をなっていました。それで、ごんは、うちの裏口から、こっそり中へ入りました。
 そのとき兵十は、ふと顔を上げました。と、狐がうちの中へ入ったではありませんか。あのごんぎつねめが、またいたずらをしに来たな。
 兵十は立ち上がって、納屋にかけてある火縄銃を取って、火薬を詰めました。
 そして、足音を忍ばせて近よって、今、戸口を出ようとするごんを、ドンと銃床で打ちました。
 ごんは、ばたりとたおれました。
 その拍子に着物の裾が乱れ、張りのある細い太腿が姿を表しました。
 まだ化け方が下手なのでしょう。二本ある尻尾は消せず、無理矢理に着物の下に詰め込んでいたものですから、はらりと帯がほどけてしまいました。
 土間の上で、寸足らずの小さい着物は、あっという間に乱れてしまいました。
 襟元は肌蹴け、膨らみ始めたばかりの緩やかな胸が、絶妙な曲線を描いています。
 太腿どころか、その付け根さえも裾の陰から姿を現し、ふっくらとした餅のような白さと柔らかさを兵十の目に焼き付けます。
 兵十は駆け寄ってきました。
 見れば兵十の股間の火縄銃にもぎっしりと火薬が詰められ、いまに火を噴きそうです。そう、兵十は炉裏魂だったのです。そうでなければ、いい加減いい年なのに嫁を取らない訳がありません。
 兵十は倒れたごんに伸し掛かるなり
「わるい子狐め。もう悪さをしないようにお仕置きをしてやるぞ」
 と無毛の割れ目に筒先を擦りつけました。
 危なっかしい目付きと鼻息の兵十に怯えたのでしょうか。何も言わないごんの態度に気を良くした兵十は、ごんの控えめすぎる胸の頂きに吸い付きます。乳臭くも芳しい、なんとも良い匂いで鼻の奥まで満たされ、兵十はさらに猛ります。
 ずぶり、と兵十はごんに自身を埋めました。
 そこは温かく、きつく、かと言って痛いほどではないと言う、夢の中にいるようでした。
 抜けば、ごんは胸を兵十に押し付けるようにして身を反らせます。
 差し入れれば、ごんは何かに耐えるようにきゅっと目を瞑り、頭から突き出した大振りな狐の耳がふるふると震えます。
 ほんの十往復もしないうちに兵十は、ごんに向けて撃ち放っていました。
「ふう……」
 言うなり、兵十の頭の中がさーっと冷えていきます。
 いくら溜まっていたとは言え、相手が悪戯狐のごんだったとは言え、炉裏獣娘にお仕置きと言う抗いがたい状況だったとは言え、相手はまだ子供です。実際に手を出すなど言語同断の、変態紳士としてあるまじき行為です。
 はっとして、体の下を見ると、土間に赤いものがぱたぱたと零れているのが、目につきました。
「おや」
 と、兵十はびっくりして、ごんに目を落としました。
「ごん、おまえ、はじめてだったのか」
 ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。
 兵十は、股間の火縄銃をぬぷりと抜き取りました。白い残滓が、まだ筒先から細く出ていました。
384名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 12:42:44 ID:YKv0dWcN
これはひどいw
385名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 13:04:21 ID:C8Jr8ALK
俺の感動を返せwww
386名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 13:21:15 ID:we0nT53d
非道いなこれwww
387名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 15:24:49 ID:ggqvVPkw
ある意味感動したwww
388名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 15:51:43 ID:NTvXfKNQ
>>383
GJ
最後の科白がw

炉裏魂=幼女に燃える魂ですね。実に良い当て字だ。
389名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 18:29:05 ID:ZBahIOiR
>>383
トラウマSS、GJw
390名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 20:12:05 ID:gINWEhBO
>>383
GJ

でも作者は新美南吉にあやまれw
391名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 23:07:03 ID:dC+oqGKX
実にけしからん
もっとやれー
392名無しさん@ピンキー:2009/07/10(金) 23:50:14 ID:6KfbMMEx
>>383は死刑


しかし反省のしるしとして
ごんと兵十のらぶらぶえっちを書けば執行猶予とする
393Mr.@:2009/07/13(月) 00:26:23 ID:/YGIIkiI
みなさん初めまして。
ちょと書いてみたので、こちらに投下させていただきます。


属性としては
てけてけ
逆レ
グロ注意
となりますので、苦手な方はスルーしてください
394名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 00:28:08 ID:/YGIIkiI
彼女は向かいのマンションの真向かいの部屋に住んでいる、清楚な人だった。
ことあるごとに目が合い、その度に彼女は微笑んでくれたりと、僕は舞い上がっていた。



その日は、バイトから帰ってきた時に、なんとなしに彼女の部屋の方を見た。
――ヤバいっ
彼女の部屋はカーテンが開いていて、それで着替えの途中だったのか、下着姿の彼女と目が合ってしまった。
「すみませんっ!!」
こんな離れた場所で聞こえるはずないのに謝り、視線を外そうとした。
……なのに目があったまま動けないでいた。
『悪気があったわけじゃないんでしょう?謝らなくていいのよ』
「いやっ、見てしまったものは……え…?」
彼女は、もちろん向かいの部屋にいる。普通なら僕が謝った声も、彼女の声も聞こえないのに…
『かわいい』
彼女はそう言うと窓を開け、ベランダの手摺に手をかけ身を乗り出した。
「あぶな…」
言いかけた時、彼女の身体がぐるんと回り、マンションの壁に張り付いた。



彼女がマンションの壁から道路を這い、僕の部屋に来るまでの時間が、少しだったのか長い間だったのかは解らない
けど僕は物凄く長い時間、彼女から目が離せないでいたと感じていた。



「こんばんは」
そして、目の前には憧れだった彼女の姿がある。
いつも見とれていた綺麗な黒髪、整った顔立ち、白い肌、大きく張りのある胸、どれも全部一流のモデルと比べても遜色の無いものだった。
だけど、それだけ。
下の方に視線を移すと、腰のラインから物凄い力で引き千切られたように下半身が無かった。
395名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 00:29:59 ID:/YGIIkiI
もう全てが理解の限界を超えていた。
憧れだった女性が目の前にあられもない姿でいて、普通なら嬉しいはずなのに…

異常すぎる光景
上半身だけで浮かんでいる彼女、ただ立ち尽くす僕
彼女は僕の戸惑いなど気にする様子もなく、ゆっくりと近付いて来て僕を抱き締めた。
「っっ!!」
柔らかい膨みに顔が埋まり、目の前が真っ白になる。
――ごとん
気付けば、彼女にされるがまま押し倒されていた。
「ねぇ、私としない?」
そう言いながら彼女の手はカチャカチャと僕のズボンを脱がそうとしていた。
「す、するって何をですか…」
そう聞く僕に、彼女はいつもの笑顔で答える。
「わかってるくせにぃ、……ここは硬くなってるわよ」
「あっ………、う……」
彼女の手の動きは、とても気持ちよく、膝がガクガクと震えだし
「まだダメっ」
すんでのところで止められた。
「出すなら。私の中で出してよ」
「中でって……」
「お腹の中にきまってるじゃない」
ふふふ、と彼女は小悪魔的な笑みを浮かべ
「下半身なんて飾りよ、か・ざ・り」
そう言って彼女は、僕の股間に胴体を被せてきた。
初めての感覚
彼女が身体を上下させる度に、ヌチャリヌチャリと生温かい肉がまとわりつく感触
内臓を犯している。という背徳感
そんな未知の体験による快感で限界に達した僕は、彼女のはらわたに射精した。
「もう出しちゃったの?」
「ひゅ、ひゅみません」
息も絶え絶えな僕に容赦ない言葉がかけられる。
「いいわ、もっと私のこと気持ちよくしてくれたら許してあげる」
そう言って彼女は、また身体を上下しはじめた。
前言撤回、彼女は僕の戸惑いを楽しんでいる。そう確信した。
396名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 00:31:13 ID:/YGIIkiI
「……朝?」
窓から差し込む光で目が覚めた僕は、昨夜のことを思い返した。
「あんなこと現実にあるわけなんてない、疲れてるから夢でも見たんだろ」
そうして、いつもの様に起きようと手をついたら
――べしゃっ
と水溜まりにでも手を突っ込んだような感触
ようやくハッキリしてきた頭で周りを見てみると、よく解らない液体や白いもので水溜まりのようになっていた。

――トントントン
――コトコトコト
そんな音に混じり、誰かの鼻歌が聞こえてくる。
聞こえてくる方を見ると、音の主が僕の視線に気付いたのか、手を止め振り返った。
「おはよう」
そんな笑顔を見て、昨夜のことは夢じゃなかったんだと理解出来た。

―これからどうなるんだろう僕
397Mr.@:2009/07/13(月) 00:33:44 ID:/YGIIkiI
<<394-<<396
以上となります。
稚拙な文でオチもまとまってませんですが、読んでくださった方はありがとうございました。
398名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 14:48:48 ID:gHH9adkM
こええw
399名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 17:43:15 ID:x3dy+tB/
周りのべしゃべしゃ誰が片付けるんだろう
400名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 17:46:46 ID:T0DoAnAI
くくではなくて>>ですよ…
401名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 19:05:41 ID:/YGIIkiI
>>394->>396
正しくは、こうでしたね。
指摘ありがとうございます。
次の機会があれば注意します。
402名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 22:20:28 ID:E8kLZmH5
俺も何か書こうと思い妖怪や都市伝説を調べていたら
突然寒気がして鳥肌が立ったので調べるのをやめた
403名無しさん@ピンキー:2009/07/16(木) 06:36:25 ID:DQxBMGrS
>>402
妖怪「ぶるぶる」ですね。
ねずみ男がひどい目にあってたな。
404名無しさん@ピンキー:2009/07/21(火) 23:12:33 ID:zb7hJmkk
保守
405名無しさん@ピンキー:2009/07/23(木) 17:30:10 ID:sTONjS2d
保守ageのついでに小ネタ。



「あー、暑い……」
「……おい」
「…何よ?」
「お前、仕事はどうしたんだよ?」
「無期限停止中ですが何か?」
「無期限って…お前、契約絶対の悪魔がそんな事言ってどうすんだよ…」
「あ、良いよ良いよ。どうせあたしみたいなサボり魔みたいな奴は
どのみち追放処分されるからどうでも良いよ」
「どうでも良いって、お前なぁ…」
「それにさぁ…あんたの魂をあんな貴族どもにやるなんて、このあたしが許せないからね」
「そりゃどうも…てか、俺なんかで良いのかよ?」
「ええ、このあたしがあんたに惚れたんだ。そのくらいの覚悟でしないとね」
「全く、惚れた女って言うのは怖いな」
「ええ、怖いわよ。同時に優しいものでもあるわ」

「それにしても暑いわ…」
「なんか、涼しくなる魔法でも使えば良いんじゃないか?」
「あ、無理無理。わたしが使えるのは火の玉を一個出せるだけだから」
「………」
406名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 04:05:53 ID:n2njyme3
モルモル亭みたいなほのぼの都市伝説が読みたい。
407名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 12:52:00 ID:WMmV2SlE
ひでぼんの人は元気かな…
408名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 18:31:19 ID:NOBHvsdM
とっぱら全員攻略しちまった・・・
409名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 18:41:53 ID:ARSFJMOi
>>406
モルボル亭って呼んで
ぎょっとした
410名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 00:54:21 ID:jb/J40j5
今度アニメ化するデュララララ!っていうのおススメ
411名無しさん@ピンキー:2009/07/25(土) 03:19:03 ID:bzP73bnX
デュラはん
412名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 06:47:41 ID:PTp4cgOP

首無し騎士
413名無しさん@ピンキー:2009/07/26(日) 21:42:58 ID:oZ4rJ7n8
>>412
創作物の世界ではよくあること
414名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 22:09:14 ID:3etf9lCY
一般向けフィギュアの付喪神ですか
415名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 12:35:42 ID:u/mpOmPY
大事に扱われていた物が九十九日間、一度も使われないと付喪神になる。お金とかでも。
416名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 14:49:51 ID:Hw5PyCHB
フィギュアの使い道ってなんなの?
417名無しさん@ピンキー:2009/07/29(水) 23:47:30 ID:LfBjeaVx
眺める
418名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 22:11:44 ID:eyuIRH6F
崇める
419名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 01:41:22 ID:1Lh3qtlq
舐める
420名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 03:26:44 ID:X4lEb4ra
嗅ぐ
421名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 10:00:14 ID:gveUWMrs
愛でる
422名無しさん@ピンキー:2009/08/01(土) 18:15:59 ID:048qMcxp
撫でる
覗く
423名無しさん@ピンキー:2009/08/03(月) 23:12:50 ID:yJShnQgu
「私リカちゃん、祝われてるの」
424名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 02:39:55 ID:iX1J+lsK
噴いたw
425名無しさん@ピンキー:2009/08/04(火) 20:36:51 ID:NS+N/LH2
トイレの花子さんネタ思いついたけど
まるっきりエロ要素が無い
426名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 16:49:06 ID:lbyEayJF
>>425
かまわん、やれ。
427名無しさん@ピンキー:2009/08/05(水) 20:24:21 ID:zn/vmnMM
わるいな、
時間が無い
428名無しさん@ピンキー:2009/08/06(木) 19:31:13 ID:tkYQgEgb
構想はあるのに書こうとすると寒気がして未だ1文字も書けていない
429残暑お見舞い小ネタ:2009/08/07(金) 07:43:32 ID:ZZY5Fb3v
>>56の続きのようなモノ。
相変わらず中身が無いです。
1レスのみです。
430残暑お見舞い小ネタ:2009/08/07(金) 07:45:42 ID:ZZY5Fb3v
「…暑いな」
「そうですねぇ」
「……暑いな」
「いや全く」
「…私はな。長らくヨーロッパの山の中で暮らしていたのでな、暑いのは苦手なのだ。ましてや日本の暑さは湿度が高くさらに厳しい」
「そうでしょうね」
「で、貴様は何をしている?」
「何がです?」
「…このクソ暑い中、貴様はなんで私にしがみついてるんだ!」
「嫌ですか?」
「今はそんなコトは言ってない!」
「嫌なんですか?」
「だ、だから、今は」
「嫌?」
「…クッ、うぅ〜。い、嫌ではないが、ただでさえ暑いのに余計に暑苦しくなるだろう?」
「僕はひんやりしてて気持ちいいです」
「き、貴様!私を何だと思っているんだ!?」
「……氷枕?アイスノン?冷えピタ?備長炭入りのマットが云々」
「血ィ吸うたろか!!」
「間寛平〜」
「誰がモンキーか!!」
「吸血鬼ですよね〜」
「いい加減にしろお!!」
「あ〜もう、わかりましたよ。それじゃあ水風呂にでも入りますか?」
「む、悪くないな。…待て、何故担ぎ上げる?こんな荷物みたいな運び方じゃなくて、お姫様抱っ…、じゃなくて!何?一緒に入る?い、いらん!1人で入る!離せ!降ろせ〜!」


以上。皆さん熱中症に気をつけましょう。
431名無しさん@ピンキー:2009/08/08(土) 19:30:26 ID:GKFaGerw
>>430
GJ
432リカちゃん:2009/08/10(月) 14:47:17 ID:7F9cfumr
>>423に触発されて即興で投下。ふたなり注意。



「私リカちゃん、呪われてるの」
俺が深夜まで掛かった仕事を終えて帰宅する途中、見知らぬ少女から声をかけられた。
リカちゃんと名乗るとおり、確かに人形をそのまま人間にしたような可愛らしい少女だ。
だがどうにもその下半身に違和感がある。そう思っていると少女──リカちゃんは、
そのスカートをおずおずと捲り上げた。
「呪われて、脚が三本あるの」
果たして、そこに在ったのはまさに三本目の脚と言えそうな巨大な肉棒。
幹は両足と同じくまっ白なのに、先端だけが赤い靴を履いたように色づいている。
俺はその光景にいち早く合点がいった。なるほど、これが都市伝説の「三本脚リカちゃん」か。
常日頃から筋金入りの変態だと自負している俺は、たちまち歪んだ欲望を滾らせるやリカちゃんの
かわいいあんよにこれ幸いと手を伸ばし、にぎにぎと揉みしだいた。
「ねえリカちゃん。これ、おちんちんだよね?」
「ち、ちがうもんこれリカの脚だもん」
見え透いた嘘。その証拠にムクムクと頭をもたげるソレをイジワルに指摘する。
「ふ〜ん、じゃあどうしてこんなに硬くなってるのかな?」
「き、今日はたくさん歩いたから疲れてるんだもん!」
「そうか、大変だね。じゃあお兄さんがマッサージしてあげるからね」
いささか滑稽なほど自らがふたなりであることを否定するリカちゃん。そんな彼女を尻目に
俺は立派なあんよを両手でしごきはじめる。彼女は抗えない快楽に先走りを漏らし、
赤い靴を濡らしながらわなないた。
これは堪らない。さすがにもう限界だ。俺はズボンのファスナーを下ろし、いきり立った逸物を
引きずり出すと、リカちゃんのしとどに濡れるオンナノコにあてがった。下着はつけていない。
まああんな立派な三本脚をぶら下げているのならまともな下着を穿けなくて当然か。
これだけ濡れていれば前戯はいらない。俺は後ろから一気にリカちゃんを貫いた。
「きひいいいいいいいいん!」
挿入のショックからか、リカちゃんは押し寄せる快感にアヘ顔をさらし、
おびただしい白濁を撒き散らして絶頂する。しかし一度では終わらない。前立腺が刺激されるのだろう、
ピストンのたびに彼女は幾度も射精した。
やはりふたなり少女は最高のおかずだ。俺もイキまくる彼女に触発されてか溜め込んだ欲望を
一気に爆発させる。
「あー、スッキリした」
全てが終わり、俺の立ち去った夜道には黄ばんだ白い水溜りに浮かぶリカちゃん人形が残されているのみだった。

数ヵ月後。
「私リカちゃん。おなかに赤ちゃんが居るの」
俺はまた、新たな都市伝説に遭遇した。
433名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 15:13:08 ID:u4vzApqb
>>432
GJ
どうせなら突っ込みながら扱いてやりゃいいのに。
434名無しさん@ピンキー:2009/08/10(月) 19:25:43 ID:8qMk9CnG
エロいといより笑った
435名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 19:57:41 ID:S10PuQSu
そういえば巨大なちんこに靴下履く女の子の漫画があったな
436名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 08:35:47 ID:NcOvekHb
>>435
何その町野変丸チックな話
437名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 10:12:50 ID:M9MTsXDR
砂じゃなかったっけ
438名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 00:47:12 ID:g6MaKbCo
ほしゅ
439名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 18:28:32 ID:9j8Hn4J8
部屋が暑い>暑いのは南国>沖縄とかいいな>由布島で水牛車に揺られたい
という思考を経て
遠浅の海に散らばる島から島へと車を曳いて渡し守をするミノ娘さん、という電波が降って来た。

水に浸かる職業なので日常的にサラシと褌しか着てなくて、毛皮に覆われてない肌は日焼けして健康的に褐色。
鍛えられた上腕二頭筋と割れた腹筋がセクシーで、歩く度にたわわな乳とカウベルが揺れて、車に乗ってると真っ白な褌の食い込んだ引き締まった双臀とその上の尻尾まで見えちゃう。
そんなミノ娘さんが曳いてくれる車に揺られながら旅が出来たら最高だなぁ。
という妄想がてらの保守。
440名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 18:45:36 ID:1Y4lGfNC
さあそれをSSに起こすんだ
441名無しさん@ピンキー:2009/08/19(水) 18:49:18 ID:HD/Ysh8c
そんな渡し守なミノ娘に渡し賃は体で払ってと言われて今度は自分が上に乗られるんですね わかります
442名無しさん@ピンキー:2009/08/20(木) 10:50:53 ID:36LGofsq
>>441
無人島に連れ込まれるんですね。
443名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 02:01:58 ID:MZo3ntRB
>>439
ARIA風でお願いします
でなきゃヨコハマ紀行か
444名無しさん@ピンキー:2009/08/21(金) 22:35:18 ID:YK+c3yvQ
私は、メリーさんと背面座位がしたい。

メリーさんの首筋を舌で舐め、キスがしたい。

メリーさんの耳元で卑猥な言葉を囁き、甘噛みをするのもいいだろう。

部屋で、公園で、人気の無い図書館で。

メリーさんの白いワンピースの上から、腋から直に胸を撫でたい。

互いに焦らし焦らされ、互いの汁で濡らさた下着をずらし、挿入するなんて最高だ。

もう一度言う。
私は、メリーさんと背面座位がしたい。



……少し、頭冷やしてくる。
445名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 02:26:50 ID:Yid9b/7a
冷やさないでそれをSSに起こすんだ
446名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 08:20:33 ID:yt6EXYSD
背後に現れるメリーさんの、更に背後を取らなければならないのか
447名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 13:46:35 ID:Yid9b/7a
ゴルゴの背後に現れていきなり殴り倒されるメリーさん
448名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 19:17:49 ID:U4e5Js08
>>444
背面座位好き。
公園のベンチとかで、ばれない様にヤりたい。
449名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 21:13:43 ID:d2VRMHLE
>>447
ゴルゴの背後に近づきながら、胸の内を告白してくるメリーさん
悲観的な内容から諦観的な内容になっていって
最後には、達観的になっている
450名無しさん@ピンキー:2009/08/22(土) 22:13:30 ID:910V08Qb
一時期メリーさんブームがあったよな
451名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 03:00:28 ID:9RdTCoR6

 とある図書館のある一角。そこに、極平凡な男と白いワンピースが似合う金髪碧眼の少女がいました。

男の目の前には分厚い童話の本を一冊、少女を自身の膝に乗せ読み聞かせる優しい男。

だが、お気づきだろうか?
その本は1行1ページも読まれず、少女の碧眼の目は潤ませ、白い肌をほんのりと紅く染める。身体は上下に小刻みに震え、荒い吐息と共にだす小さな喘ぎ。

背面座位。それが二人が行っている行為。
「メリーさん」 。これが少女の名前である。




文章は難しいです>>444でした
452名無しさん@ピンキー:2009/08/23(日) 14:45:37 ID:Oj4l3J/p
>>451
GJ
男の顔がどうしてもゴルゴで再生されてしまう。
453名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 22:58:31 ID:6uKQqtj8
>>452
背面座位で激しいセックスしてる絵が浮かんでしまったじゃないかwww
454名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 23:34:23 ID:yxCjS08x
狐耳SSを…お願いします…
455名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 23:51:07 ID:3vnuYWJ5

「花子さーん。遊びましょー」
友人達と肝試しをかねて廃校舎探険する事となり、俺はクジで花子さんを捜す事になった。いるわけ無いと思ってたんだが…。
「何して遊ぶの?」
返事が返ってきた。パニクった俺は、つい。
「お、お医者さんごっこ!」無音。沈黙。俺は意を決してトイレを扉を開けた。

赤いスカートの少女ーーこの子が花子さんなのだろう。驚いた顔をしているが、うん。可愛い子だ。
「さー、お腹見せてごらん」服をめくり、お腹を見せてくれる花子さん。とても素直な子である。
花子さんの健康的(?)なお腹を撫でていると。
「お兄ちゃん。何処か痛いの?すごく腫れてるよ」
花子さんの視線の先には戦闘体制な息子の姿が。
心配そうに見守る花子さんに俺はこう言った。
456名無しさん@ピンキー:2009/08/25(火) 23:54:05 ID:3vnuYWJ5
「花子さん。コレを治すには毒を吸い出すしかないんだ、君が吸い出してくれないか?」
戦闘体制の息子を花子さんの前に突き出す。外気かはたまた花子さんの前だからか先走り汁が大量だぜ。
「それでお兄ちゃんが治るんだよね?私やるよ!」

「先端をくわえて、ああ歯で噛まないように。そうしたら舐めるんだ」
小刻みに動く息子を小さな口と舌で必死に舐める花子さん。ん。
「キャッ…!?」
息子は呆気なく暴発し、花子さんの顔を白く染める。顎や喉を伝って垂れた白濁ミルクが服や赤いスカートに付いてしまった。
「助かったよ花子さん。ありがとう。毒にかかったらまた来るよ」
俺はそう言い残し立ち去る。







あー花子さんとも背面座位をしてみたい
457名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 12:34:50 ID:pNJ3vhaJ
>>456
お前が花子さんの便座になって、花子さんをお前の肉便器にすれば良い。
458名無しさん@ピンキー:2009/08/26(水) 23:12:54 ID:KbLQWHDH
本屋で見かけた「きつねさんに化かされたい!」というコミックスに妙に惹かれた
459名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 02:10:34 ID:jlOI8wi4
森の中を歩いていたら、一人の女の子に出会い、出口まで道案内してもらったらいきなり落とし穴に落ちたんだ。
笑い声が聞こえて、上を見たら笑っている女の子に狐のような耳と尻尾が生えてたんだよ。
だけど、次の瞬間女の子の足場が崩れて……穴の中で女の子と密着状態へ。
そんな電波がきた
460名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 11:48:23 ID:hyyFVYpD
>>459
さあ、その思いをSSにする作業に戻るんだ!
461名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 16:37:08 ID:0c/W1tBn
>>459
いたずらっ子でドジっ娘な狐読みたい。
462名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 19:16:39 ID:/0f0t42w
夏休みを利用して田舎の実家に帰省した主人公。
はじめこそ懐かしんでいたが、やがて暇をもてあます様になり近所の山へ散歩に行くことに。
そこで悪戯好きの幼い少女と出会って山へ散歩に行くのが日課になったが、
ある日、落とし穴にはまって昏睡状態へ。
その落とし穴は紛れもなく、少女が主人公を脅かそうと作ったもので、
少女が主人公の様子がおかしいのに気づいて慌てふためいてお医者さんに連れて行ったり
昏睡状態だと知って山頂の稲荷神社に願掛けしたり記憶喪失フラグだったり
”そもそもおまえが悪いんだろ?”な鬼畜エロルートや主人公死亡ENDで少女欝とか
ちなみに少女は山に住む狐か、普通の女の子だったけど、
神社で願掛けした際に主人公が目覚める代わりに狐になる呪いとかまで妄想して力尽きた

縦読みは無い
463名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 07:38:09 ID:R3aGGNvh
>>462
鬼畜エロルート読みたい。
464名無しさん@ピンキー:2009/08/28(金) 23:28:31 ID:3QOePI0w
記憶を無くして苛立つ主人公に調教される女の子か
465名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 02:47:43 ID:5Fzh8/U1

>>464を見て書いてみる


分かってた。
彼女の笑顔が自分じゃない自分に向けられている事を。
悔しかった。
ただ、自分を見てほしくて……その結果が。
自分のそそり立つモノをくわえる、首輪だけを身につけた裸の女性。狐耳の彼女を俺は眺めた。
466名無しさん@ピンキー:2009/08/29(土) 07:10:34 ID:YBm/gwIe
>>465
期待
467名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 17:29:11 ID:Z69bDIaC
「泳ぎに行こうぜ!」
「は?」
友人のそんな一言から、学校に忍び込み夜のプールで泳ぐ事になった。
俺はプールの中をぼーっと立ち、泳ぐ友人を眺める。「立ってないで、お前も泳ごうぜ」
「そのうちな」

どうやら友人は気が付いて無いらしい。
水の中で俺の息子を咥える彼女の姿を。
彼女の口の中は、水中だと感じさせず舌を使いアイスキャンディーの様に息子を舐めてゆく。射精感を感じた俺は彼女の頭を両手で固定、打ち付ける様に数回のピストンし、白濁液が彼女の口内を侵す様に射精した。

な妄想で保守です
468名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 17:48:54 ID:cR46595B
>>467
GJ
ばれない様にヤるのって、優越感あるよな。
469名無しさん@ピンキー:2009/08/31(月) 23:58:03 ID:LCOcZzbu
学校七不思議の一つ「夜のプールでフェラしてくる霊」ですか
470名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 21:25:57 ID:BmQSH6GU
他の七不思議と言えば
体育館で誰もいないのに跳ねてるボールを止めると、
代わりに貴方の玉で遊ばせてと一晩中精巣しゃぶりフェラされるとか、
トイレの個室に入ると、
こんな汚いところでおっ立てて、と言葉責め中心で逆レイプしてくる花子さんとか、
夜になると屋上への階段が一段増えているのに気づかずに一段ずつ踏みながら屋上へ出ると、
女性霊だらけの異空間に飛ばされ空中に持ち上げられ輪姦されるとか、
夜ひとりでに鳴るピアノを聞きに音楽室へ入ると、
自分自身の棒その他を使われ性的な意味で楽器にされるとか
放送での呼び出し答えて放送室へいくと、
一晩中逆レイプを校内に実況放送されるとか
チャイムと同時に教室に入ってしまうと、
クラス全員の女の子と女教師の霊に実際に体を使われて一晩中保健体育の教材にされるとか、
そんな感じのやつか
471名無しさん@ピンキー:2009/09/01(火) 22:13:16 ID:lgtysMBq
七不思議か…
夜の美術室に来ると、石膏の手達に押さえ付けられて女の霊に騎乗位されるとか
472名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 11:12:18 ID:qRRLNRG+
エロイナ
473名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 19:16:10 ID:GL0HK5QH
>>470
男女逆がいい。
474名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 06:01:39 ID:Zs+srGYk
数日がかりで七不思議を全部回る男の話とか読んでみたいものだ
475名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 16:09:13 ID:fsxK4dyk
一晩で回った絶倫にのみ、八個目が顕れるとか。
476名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 17:32:42 ID:TvWHsg/L
ロールを使って髪コキしてくれるバッハの肖像画とかな。
477名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 17:37:07 ID:E28FEo0i
>>475
本人が8番目になるフラグだろ

夜の学校に一人でいると絶倫男に襲われるとか、ソレ系の
478名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 21:50:43 ID:Gz6YV8oq
ここのスレ住人が幽霊達の七不思議な気がする。それ以前に七で足りるかどうかわからんが…


>>476はこんな感じだろうか?

夜の音楽室に俺は居た。
「……バッハさん」
「あら、また来たの?」
一枚の肖像画から抜け出した女性。バッハさんの問いに俺は黙って頷く。

バッハさんが頭を動かす度にロールに包まれた息子が擦れ、髪が張り付き、尿道を刺激し射精感を煽っていく。
479名無しさん@ピンキー:2009/09/03(木) 22:34:35 ID:iii3m3Qc
アッー
480名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 01:04:36 ID:Hom8on1F
「・・・まだ駄目よ」
彼女は冷徹に言い放つと、にじみ出た体液で艶めかしく輝くロールを伸ばして、俺の根元辺りをきゅ、と縛った。
「うっ・・・なんで止めるだすか!おら、苦しいだすよ!」
俺は低い声でうめいた。
だが彼女は容赦しない。
「あなた・・・わたしを抱いたあとも、他の七不思議っ子とするつもりなんでしょう?」
「ど、どうしてそれを」
企みを見ぬかれ、激しく動揺する俺。
「ふん、駄犬が。バレバレよーーーああ、もうどうでもいいわ。眠いし、全て終わりにしましょう」
彼女が低い声で何か呟く。
突然、ロールが激しく回転し始めた。
「うあっ・・・ぐ、く・・・!!」



・・・この後どうなるんだろう。
分からないけど住人の皆さん、お休みなさい
481名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 01:50:56 ID:Q2Pkk8e/
>>477
七つ目は謎というパターンも多いよな

六つの不思議を回ることで妖力を吸収して人外になってしまう。
そうして六つの不思議に愛されながら夜の学校の住人となる。
それこそが誰も内容を知らない七つ目の不思議「帰らない男」の真相…とか。
482名無しさん@ピンキー:2009/09/04(金) 14:19:33 ID:75s2gCd4
七不思議の七つ目は
「六個しかないのに七不思議と呼ばれている」事だとばかりw
483名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 14:04:53 ID:w2DrSO5Z
4時44分に○○室に行くと幽霊に会えるとか。
484名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 18:06:02 ID:li3c/V4X
早朝四時って大抵子供寝てるよね
485名無しさん@ピンキー:2009/09/05(土) 19:34:47 ID:d9NIwTQ6
>>484
「おやおや、子どもは寝てる時間だよ」
と幽霊に布団に連れ込まれて犯される女の子。
486名無しさん@ピンキー:2009/09/06(日) 18:07:46 ID:AsnpKEDL
「おや坊や、私が一緒に寝てあげようか」
と幽霊に布団に連れ込まれて犯される男の子
487名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 07:00:33 ID:e5DFx167
>>485
幽霊が男ならスレチ
百合百合なお姉さんなら無問題
488名無しさん@ピンキー:2009/09/08(火) 06:46:15 ID:GHKcwrUB
学校でロリ地縛霊を犯したい。
489名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 07:09:38 ID:85AqL68l
>>473
逆じゃないからいいんじゃないか!
490名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 05:11:09 ID:7X66hoVi
昔々、ある所に正直者の男がおったそうな

男はある日、山の中で誤って古井戸に落ちてしまいました

そして気がつくと、なんとそこには地獄が広がっていたのです

男は出口を求めて歩き続け、やがて賽の河原へと辿り着きました

そこで積み石中の可愛い女の子と出会い、話をする内に親しくなりました

しかし虎柄ビキニの鬼娘が現れて、積み石を蹴り崩しに来たのです

男は女の子を庇い、代わりに精を捧げることに

段々と激しくなる二人の行為を見て、自慰を始める女の子

「一緒にする?」

女の子は堪らずに頷き、死に装束を脱がされ男に抱かれました

こうして二人と仲良く混精した男は、度々地獄に通うようになったそうな

そんな話を聞いたのは隣に住んでいた欲深い男

男は自分もと井戸に身を投げ、意気揚々と地獄に乗り込んで行きました

待っていたのは奪衣婆でしたとさ

おわり
491名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 08:12:48 ID:6sIqRRel
奪衣婆ってぬーべーで見たことあるな
492名無しさん@ピンキー:2009/09/10(木) 10:08:43 ID:BYbz3Pio
>>490
GJ
493名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 16:40:30 ID:Oq4HnlYp
夜中に動く二宮金次郎像(♀)を窓に押し付けて立ちバックしたい
494名無しさん@ピンキー:2009/09/13(日) 18:55:16 ID:UcH6mgWB
そこ、何で♀なんだよ!
495名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 10:05:58 ID:p1IShULN
二宮金次郎像っつうたら
薪を背負ってるんでないの?
立ちバックには邪魔だよね……
496名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 13:29:37 ID:QHfaosH+
>>495
だが前には本が。
497名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 21:39:47 ID:/hHhPiSq
本で挟んでしごいてもらえばいい
498名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 22:07:14 ID:/0DsEKVe
前も後もダメなら横から攻めるしかあるまい
499名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 22:29:48 ID:DECAgk39
金治郎男だろ…
500名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 23:36:45 ID:Cfib4wBf
「だ・・・だ、駄目ですよそんなの!これは全部、大事な大事なご本なんですから!」
彼女は白い頬を羞恥に染めながらそう言って、護ろうとするかのように本をきゅーっ・・・と、大きな胸に抱き寄せた。
・・・ああ。あの本になりてぇ。
「だ、だいたいゆーくんは発想がどれもこれもえっち過ぎます!そんな想像力があったら、少しは公共の福祉に役立ててください!」
「・・・分かってないなぁ」
「・・・?何がです?」
「僕は君が大好きだから、これだけ想像できるんだよー」
「・・・///」
彼女はまたしても頬を赤らめて、それからうつむいて黙りこんでしまった。
「好きだよ」
畳みかけるようにそう言うと。
「も、もう・・・いつもそうやって・・・ゆーくんはずるいです」
根負けしたように呟いて、彼女は綺麗に結っていた髪をほどく。
艶めかしい黒髪がさらり、と広がった。
「ほ、本は駄目ですけど・・・その、ふとももとか、胸、でしたら・・・きゃっ」

きゃっ☆
今は反省しています
501名無しさん@ピンキー:2009/09/15(火) 14:02:56 ID:KGaxlhDt
>>500
文はいいのに、画がどうしてもアレだ……
有名過ぎる。
502名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 20:41:01 ID:FlXOtl0k
>501
「それも、この本に書いてある通り……」
503名無しさん@ピンキー:2009/09/17(木) 08:17:22 ID:eaJHiwhG
504小ネタ:2009/09/18(金) 12:35:40 ID:+g4dfCzJ
(下の)口裂け女

「坊やわたしきれい?」
一人で下校途中の小学生の男の子の前に白いドレスを来た女がいきなり現われて、スカートをたくしあげた。
何も履いて居ない彼女の股間がモロに男の子の目に入る。

黒い繁みとぬらぬらと既に濡れて光る発達した紫色のビラビラをはみ出させた成熟した女の股間をびっくりした顔をして見る男の子が思わぬ一言を言う。

「母ちゃんやお姉ちゃん達と違う、おばちゃんのより二人の方が綺麗だよ?」
小学4年なので、母親と姉達と毎日入ってるので、女の股間何か見慣れて居る。
「お、おばちゃん?」
彼女の顔が引きつる、まだ彼女は20代前半なのにおばちゃん呼ばわりされて気分を害した。
「おばちゃんじゃないでしょ、お姉さんと呼びなさい!」

彼女の怒りにたじろいだ男の子は、「お姉さん」と言い直す。
「よし、良い子ね坊や、でも私のより家族の方が綺麗なの?」
彼女が妖しく目を光らせながらたずねると男の子は

「うん!」
と力強く答えるので、彼女の妖しく笑う顔が再び怒りの顔になると同時にいきなり彼女は、座り込んで脚を拡げて男の子に己の股間を見せつけながら言う
「ふふ、じゃあこーんな事貴方の母親や姉達は出来ないわよね?」

そう言うと紫色の大陰唇を開いて、くぱっと指で開くと、紫色の粘膜内部が露になる。
「うわーきたね―…」
と内心男の子は思うが、言うとやばい気がしたので、黙って彼女の股間に咲く

紫淫花を見つめる、更に彼女は、膣口をグワッと拡げて見せると男の子は驚愕する、何と自分の頭が入る位に広がり紫色の内部が丸見えではないか!
彼女は、その様子を満足げに見ながら

「わたしの口は、こーんなに大きく拡がるの、このお口で生意気な貴方を食べちゃうわよ?」
「ギャアア〜!」
男の子は悲鳴を上げて逃げ出した。
逃げ出した男の子の背後にて女の艶のある笑い声が響く。

――これが、僕たちの街の口裂け女の都市伝説です。僕は逃げれたけど、友達の一人は、彼女のあの口に飲み込まれたり、ズボンを脱がされてチンチンを吸われたりしたそうです。
僕は、あれ以来食欲がありません。

母さん達の股間すら恐怖で見れません、女怖いです。姉達は言う。
「それって、超ガバマンの露出狂な痴女じゃん!!」…意味は解らないが、姉達が言うならばそうかもしれません。

姦じゃなく完
505名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 12:47:14 ID:+g4dfCzJ
下の口裂け女諸説

・過去の出産の事故で、括約筋が切れてしまい締まらなくなった。

・膣整形手術の失敗に依る物。

・元々彼女の皮膚とかが伸びやすく、限界まで自由に拡げられる。(入れてしまった子は、あそこの締まりは良かったとか)

・脚力が物凄くて、子供程度の足なら容易く追い付き、凄まじいジャンプ力があるとか。(ジャンプした下の口裂け女が逃げる男の子の頭をカポッと咥えたとか。)

・現われる場所はまちまちで、必ず人気が無くて一人な時に現われるらしい。

・襲われて居る子以外誰にも見えないと言う噂もある。(襲う相手のみ実体化?)

・幸いにも死人は今のところ出ないが、トラウマになる男の子が多数でた。
506名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 12:56:53 ID:+g4dfCzJ
諸説2(死んで居る幽霊説)

・子宮癌か膣癌か何かの手術の失敗による死亡で、その時の影響とか?

・交通事故で、何か太い物が不幸にも彼女の膣口に突き刺さり、死んでしまい、そしてガバマンとなったとか。

・顔立ちは、とても整って居て美人らしい。

・おっぱいはそこそこ大きくて、谷間がやらしいとか?(みんな股間に目が行くから顔と胸は忘れてしまう。)

・交通事故と被るが、彼氏にフラれた下の口裂け女は、足元から飛び降りたらしいが、屍体は間抜けにも地面から出て居る突起物が、膣口を貫通してたとか、そのせいでガバマンになったらしい。
507名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 15:08:23 ID:oukILyk1
膣口に歯がある女がヨーロッパの妖怪にいる。
子離れ出来ない母が息子を男にしない為にチンコをかじりとるんだと。
そういう都市伝説が拡張されて、膣に男性器を入れる者つまり男を男でなくしてしまうのが生まれたんだと。
508名無しさん@ピンキー:2009/09/18(金) 19:24:32 ID:axTnazK+
ヴァギナ・デンタタってやつか?
これ、妖怪っていうほど俗な感じじゃなさそうだが
509名無しさん@ピンキー:2009/09/19(土) 18:40:32 ID:jkeOwJsD
大母?
510名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 03:57:40 ID:+mYp+c5Z
ほしゆ
511やぶ:2009/09/23(水) 10:15:36 ID:6q5FQCuU
>>504見て妄想掻き立てられた

口裂け女(下の口も)1

 白衣を着た冴えない中年男の傍らで、淡いピンク色のナース服に身を包んだ若い女性が一心に細い棒へ綿を巻き付けている。
 ここは『やぶ医院』。いわゆる町医者という奴で、外科や内科はもちろん、産婦人科まで節操無く兼任している、何でも屋の小さな診療所だ。

「患者さん来ませんねー」
 ヒマそうにその女性が呟いた。
 口を動かしながらも手は一時も休まないのはさすが、というべきだろう。
「一日中患者さんも看ないで綿棒作りなんて、きっとナイチンゲールも泣いているわ」
 経費削減のため、綿棒を院内で手作りしているのだ。
「まあまあ、貞子さん。病院がヒマってことは、病や怪我で苦しんでる人がいないってことなんだから、いいことじゃないか」
 その女性、貞子看護師に声をかけると、恨みがましい目が私に向けられた。
「何言ってるんですか、この近辺でヒマなのってここだけですよ!」
 うーん、やっぱそうか。
「まったく、少しは自覚してください。だいたい、先生の名前が悪すぎなんですよ。なんで『やぶ』なんて名前で医者を目指しちゃったんですか!縁起悪くて、みんな他所の病院に行くに決まってるじゃない!」
 そういわれても…。
 貞子ナースがはぁっ、とため息をつきながら言葉を続けた。
「まあ、そんな所に就職しちゃった私はとんでもない大馬鹿やろーですけど」
 うん、そうだねー。
「このポークビッツみたいな粗チンに、作りかけの綿棒突っ込んでぐりぐりしてほしいのね?たぶん膀胱に綿玉落ちて大変なことになるけど?」
 あああ!貞子さんがサド子さんにぃ!?
 迂闊にも思ったことをストレートに口に乗せた私は、次の瞬間冷たい床に転がされ、貞子さんの白ストッキングに包まれたなまめかしい脚に股間をぐりぐりされてた。
 あああ!お願いします、女王さま。って言ってしまいそうな自分が怖い!
カランカラーン
 貞子さんのナースシューズに服従の口づけをしていると、来患を告げる鐘の軽やかな音が院内に流れた。
「ちょ、やぶ先生患者さんが…、ああんっ!ちょっ、いい加減にしなさい!」
 白いパンストに包まれた貞子さんの可憐な爪先を口に含み、レロレロなめ回していたらいきなり顔面を踏み付けられた。
 ああ!良い!最高だよ貞子さん!
「先・生、患・者・さん・です!」
 ナースシューズでガスガスと何度も踏み付けていただき、思わずパンツを汚して賢者タイムに入った私はけだるげに院内を見渡す。
 花粉症なのだろうか?顔半分を覆う大きなマスクを被った綺麗な女性が、入口からがらんとした待合室を所在なげに見渡している。
 時間も時間だし、今日の診察は終わってしまったのか、とか思っているに違いない。
「まだやってますよ?」
 声をかけると、その女性は安心したような顔(と、言ってもほとんどマスクに隠れているが)をして、院内に入ってくる。
「ぎりぎりに来る患者って、厄介な人の場合が多いのよね…」
 患者には聞こえないよう、貞子ナースがポソリとつぶやく。
512やぶ:2009/09/23(水) 10:18:11 ID:6q5FQCuU
口裂け女(下の口も)2

 確かにその通りだけど、今日初めての患者さんなんだから、愛想よく頼みますよ?
「ええと、申し訳ありませんが初めての来院ですよね?こちらの初診申込書に必要事項を書いて、保険証を提出していただけますか?」
 テキパキと準備をする貞子ナースとは対象的に、患者はもじもじとするだけで差し出されたボールペンを受け取ろうともしない。
「あの、保険を使わず自費で診察を受けたいんですが…」
 ああ、最近増えたよね。生活がきつくって健康保険脱退しちゃう人。
「貞子さん、手続きは後でいいから、とりあえず患者さんお通しして?」
 マスクでほとんど隠れているが、息子のいい女センサーは限界まで反応している。早く診察と偽って触診しまくり…、
「コホン!」
 いやもちろんそんなことはこれっぽっちも思ってませんよ?だから、その古井戸の中から覗き込むような呪いの篭った目線はやめて下さい。
「ええと、どうされました?」
 私が質問すると、その女性はモゴモゴとマスクの中で呟く。
「すみません、もうちょっと大きい声でお願い出来ますか?」
 そう言いながら体ごと近寄り、女性の口元に耳を寄せる。
 うん、たまたま私の股間が女性のスカートから出た膝に当たってるけど、偶然ですよ?あ、そういやまだ汚れたままだ。
 などと幸せな気持ちで診問を続けていると、不意に女性が話す度に空気が漏れる音がするのに気付いた。
 よく見ると大きなマスクの両端から、何か裂け目が覗いている。
(ぎりぎりに来る患者って、厄介な人の場合が多いのよね…)
 貞子ナースの言葉が脳内で再生される。
(まさか…、口裂け女!?)
 普通は私綺麗?と聞いてきて、はい、と答えると、
「じゃあ、これでも?」
と、マスクを取り、耳元まで裂けた口を見せて驚かすだけだが、相手が医者だとそれではすまない。
 整形手術の失敗を怨んで、その裂けた口でアチコチを噛み裂くというのだ。
「裂けちゃったんです…」
 不用意に体ごと近付いた私の耳元に、口裂け女がぽつりとつぶやく。
 き、きた!?
 マスクごしに口裂け女の熱い息吹が右耳に当たる。
 俺じゃないのに!美容整形失敗したことないのに!
 グッバイ、マイ右耳!お前の仇に、必ず口裂け女のオッパイは揉んでやるからな!
 覚悟を決めて口裂け女の胸元に手を伸ばしかけると、口裂け女は意外な言葉を続けて口にした。
513やぶ:2009/09/23(水) 10:20:00 ID:6q5FQCuU
口裂け女(下の口も)3

「…裂けちゃったんです。…下のお口が」
 はい?
「あの、彼のがその、とっても大きくて…」
 えーと?
 伸ばしかけた両手を緊急停止して、ぎりぎりでさくらんぼちゃんをつまむ直前で止まる。
「えと、その…、私も馴れてない、というか、その、初めてだった、というのもあるんですけど…」
 指をくにくにさせ、恥ずかしそうに私から目を逸らし、真っ赤な顔でもじもじと説明を続ける彼女。
 か、可愛いじゃないか。
 せっかく止まった指先が我慢出来ずに動き出す!
ごりっ!
「はうぁっ!?」
 不意打ちで私の爪先を激痛が襲った。
「先生…!」
 あううっ!ごめんなさいごめんなさい!触らないから!触らないからピンポイントで足の小指を踏み付けるのはやめて下さい、貞子さん!
「あの、実は私、口裂け女ってやつで、取りあえず縫合さえしていただければ、人間よりも体力あるんで自力で直せると思うんですけど、何だかなかなか血が止まらなくて…」
 両手を戻した瞬間、口裂け女が目線を戻す。ふうっ、あぶなかったぜ。
「うーん、それでしたら立派な傷害罪ですから、あなたではなく彼氏が治療費を支払う、ということですか?」
「ち、違います!彼はその、全盲なんで、私のアソコが裂けたことも知らないんです!…私、女にして貰った証だから、って言い張ったから…」
 うーん、確かに目が全く見えないんじゃ、ちょっと裂けたくらいじゃ破瓜の血なのか裂けた血なのかわからないかも。
 にしても、処女を捧げた直後にそんな気を配るなんて、よっぽどその彼氏が好きなんだろうな。
「まあ、取りあえず見せていただけますか?」
 私がそういうと、彼女の身体がビクッ、と震える。くぅっ!いちいち反応が可愛いなっ!
「そ、そうですよね。見ないことには治療出来ないですよね…」
 しばしの逡巡を見せた後、恥ずかしそうにスカートをたくしあげ、ストッキングと下着をぬぎさり、脚を開く。
 くくぅっ!医者になって良かった、て思う瞬間だぜ!
「ありゃ?けっこう大きく裂けてますね…」
 控えめなヘアーの下に現れた、綺麗な観音様の一部に亀裂が入り、そこからじくじくと真っ赤な血が滲み出ている。
「ナプキンを当てているんですけど、なかなか血が固まらなくて…」
 脱いだ下着に目をやると、血止めがわりらしきナプキンがかなり血で汚れている。
「うーん、確かにここは湿っぽいからなかなか血は固まりにくいでしょうけど、だいたい何日ぐらい血が出続けてますか?」
「えと、彼に女にしてもらったのが〇日だから…、は!?あの、その!えと!6日です!」
 くはぁっ!狙ってるのか!?
 はふぅ、という熱い吐息を感じて目をあげると、口裂け女の可愛いさにやられたのか、貞子ナースの目がやばいことになっている。
「先生、思ったんですけどこのまま縫合しても同じことの繰り返しになっちゃうんじゃ?」
そらま、そうだけど。でも、そのあやしい目の輝きはなに?
「口裂け女さん、失礼ですが彼氏さんのアレってどのくらいの大きさかしら?」
ちょ、診問は俺の仕事…。
「え?えと、あの、私がいっぱいにお口開いて、その、ぎりぎりの、大きさ、です…」
恥ずかしいのか、最後は蚊の鳴くような小さな声。
「ふーん、そう…。じゃあ、ちょっと調べさせてね?あ、今からすることは診察にとっても大切なことだから、嫌だと思っても我慢してね」
あー、貞子さんや?先生を差し置いて、看護師のあなたが何をする気かね?
口裂け女が可愛いらしくコクン、と頷くと、貞子さんの目が大好物のお魚さんを前にした猫のように、爛々と輝きだした。


…口裂け女の彼氏さん、もしこの子を壊しちゃったら、その、ゴメン…。
514名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 11:04:23 ID:tzsYBL1k
支援ひゃっほい!
515名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 15:50:15 ID:6SnAwWZd
>>513
貞子さんがんばれ!
516名無しさん@ピンキー:2009/09/23(水) 17:47:02 ID:HVywhNN2
GJ!!

何故か医者と貞子のコンビが某エセ物理学者と某貧乏マジシャンで脳内再生された
517名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 16:43:14 ID:KMhXCsUU
ブラムストーカー著の王女テラの棺が子供心にエロかった。
主人公が冒頭夢でエジプトの墓所に閉じ込められて、王女のミイラが棺桶から
這い出てくるんだけど、むしろなんか性的なものを感じてしまった。

19世紀イギリス、古代エジプトでミイラを発掘し自宅に持ち帰った考古学者だが、
それをさかいに夜な夜な衰弱していく。心配した一人娘が密かに好意を抱いている
青年に家に呼ぶ。その晩、寝ずの番で博士の部屋のクローゼットに身を潜めていた
彼が見たものは……世にも美しい包帯褐色美女に跨られて搾り取られ悶える博士の
姿だった。あわてて飛び出してはきたものの、どう対応していいのかわからない
青年と、さして驚いた様子もなく不敵な笑みを浮かべる美女。やがて彼女が何気な
く手をかざすと、包帯は生き物のように舞い上がり、彼に絡みついてその身を拘束
する。
「丁度いい、この年寄りにはそろそろ飽き飽きしていたところじゃ、……お前は
 若いし、ふむ…顔もまあまあじゃのう」
と、ニヤニヤ笑みを浮かべながら歩み寄ってくる美女、そして足を拡げて彼の体
を跨ぐ恰好で立つとその薄い陰毛に覆われる淡い桃色の裂け目も拡がり、コポッ
と音を立てて白い粘液が滴り落ちると彼女は艶やかな笑みを浮かべた。そして
それをそっと鍵穴から覗く視線がひとつ…
518名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 19:05:27 ID:8xadsIt+
それなんてエロ小説?
519名無しさん@ピンキー:2009/09/26(土) 19:20:34 ID:rrAQ/MQZ
>>517
娘、助けてやれよw
そして当然3Pか4P。
520名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 18:26:13 ID:5K4lU23P
ひでぼんの人を待っている
後二ヶ月で最終投下から一年か
521名無しさん@ピンキー:2009/09/28(月) 19:10:09 ID:jYeXexsz
もうそんなに経つのか

俺はラウラの人を待ち続けている
522名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 00:11:52 ID:JE10oBFv
山神狐巫女の続編を…
523名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 20:56:18 ID:JE10oBFv
524名無しさん@ピンキー:2009/09/29(火) 21:36:05 ID:df6yBz3O
>>523
猫が恩返し?
525名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 09:09:05 ID:QB81Y+sk
526名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 18:07:50 ID:hdBAJdVC
ほす
527sage:2009/10/05(月) 15:36:17 ID:FPh8AGPt
こないなー
528名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 22:17:06 ID:Z15qao4t
>>522
久々にスレを最初から眺めると、前の話を投下したのが半年前、
今からだと頑張っても2ヵ月後かかるかな……
529名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 01:12:11 ID:kDO86NMn
>521
ラウラか、何もかも懐かしい。……あれはもう4年位前か。
冒頭の原案しか思いつかなかったんで、それだけをここに投下したところ、霜ノ関さんが小説化してくれたんだっけ。
後に自分でも全部のストーリーを思いついて、原案というか細切れにしたシーンだけ投下した。
ちなみに「吸血鬼アンジェラ」はその一部。
530名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 03:28:22 ID:2ohQxLqQ
女の幽霊に遭遇してその幽霊を見つめながらオナニー始めたらさすがに幽霊でも引くかな?
531名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 06:49:48 ID:opNHpYFN
きっと射精するまで見ててくれるよ

そしてそれ以来、夜毎現れては射精を見届けて消える女幽霊が…
532名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 07:32:58 ID:Rj3cQpyN
>>530
「悪霊退散!」と白い物をぶっかけるんですね。
533名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 18:16:00 ID:/42/5Iem
>>530
金縛りに遭って女の幽霊出てきたら
「何者でござる?」
と侍口調で話しかけ、
最後は
「は、か、た、の」「塩」
で追い払ったという話なら聞いたことある
534名無しさん@ピンキー:2009/10/06(火) 21:55:14 ID:OlPJKNeU
>>529
あのときは吸血鬼ブームだっだっか
メリーさんとか色々あったがまた何か新しいブームが来ないものか
53512-91:2009/10/06(火) 23:07:18 ID:kDO86NMn
>534
その吸血鬼ブームとやらも、私が延々と吸血鬼モノを連載していた影響でもある。
(まさかひでぼんの作者さんにまで影響があるとは思わなかった)
536名無しさん@ピンキー:2009/10/09(金) 23:09:55 ID:RDL6JL0h
ho
537名無しさん@ピンキー:2009/10/12(月) 17:43:14 ID:XcATKuAd
538名無しさん@ピンキー:2009/10/15(木) 23:54:30 ID:JV7cnGCZ
ほす
539名無しさん@ピンキー:2009/10/19(月) 00:19:34 ID:fFQ3J9/l
ぱさぱさ
540名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 22:03:17 ID:lLGmVxgM
狐耳巫女とキャッキャウフフしたい…
541【ラミアで彼女で先輩で(投下予告)】:2009/10/20(火) 23:37:40 ID:WO6gRUA2
タイトル通りの話を本文2レス分投下します
ラミアが普通に日本人みたいな名前で学校に通ってる謎な世界
エロ無し(キスのみ)の小ネタということでスマソ
終了宣言はありません
では、どうぞ↓
542【ラミアで彼女で先輩で(1)】:2009/10/20(火) 23:39:58 ID:WO6gRUA2
 ひらひらと短いスカートをなびかせて、女子生徒たちが校門を出て行く。
 うちの学校、どうしてこんなにレベル高いんだろうなあ……
 校門の脇に立って、圭一は思う。
 どの子を見ても、後姿だけで間違いないと思わせるほどのスタイルの良さなのだ。
 男なんかとは脚の長さも腰の高さも違うもんなあ……
「――お待たせ、圭一」
 声をかけられて、圭一は振り向いた。
 美維(みい)の――いつも悪戯を思いついたときの、口元を綻ばせながら胸を張って見下ろす視線。
「ふふん? なーに鼻の下を伸ばして、女の子の綺麗な脚を眺めちゃってるのかしら?」
「な……なっ!?」
 圭一は真っ赤になって、
「そっ……そんなの見てませんよ!」
「嘘ついてもムダだよ? あたしの心眼は誤魔化せないんだから」
 美維は、すっと手を伸ばして圭一の顎を、指で艶めかしく撫でる。
「正直に言ってごらん? 僕は脚フェチなんですぅ、女子校生のナマ脚が大好きですぅって」
「そ……そんなことないですっ!」
 圭一は顔を伏せようとしたが、美維の指で、くいっと顔を上向かせられた。
 しかし美維とは眼を合わせられずに視線を彷徨わせながら、
「ただ……その、女の子って、男とは全然違うんだなあと思って……」
「あたしの眼を見て言ってごらん、圭一?」
「…………」
 圭一は、のろのろと美維に視線を向けた。
 思わず、ため息が漏れてしまう。美維は綺麗だった。
 絹糸のように艶やかな、腰まで届く黒髪。羽毛のような長い睫毛に縁取られた、ぱっちりとした眼。
 すっと通った鼻筋に、小ぶりな桜色の唇。
 顔立ちの美麗さに劣らず身体つきも完璧といってよかった。
 まるでオートクチュールのようにぴったりとした制服が、腰の細さと胸の豊かさを際立たせる。
 実際、身体に合わせて制服を仕立て直している筈だけど。それくらい彼女には簡単なことだ。
 美維は、にっこりとしてみせた。
「さあ、言って。あなたが何を見ていたか?」
「その……ごめんなさい」
 圭一は謝った。美維が指を引っ込めてくれたので、ちゃんと頭を下げることができた、
「確かに女の子たちを見てましたけど、でも、それは男より全然、スタイルがいいなと思ったからで……」
「脚が長くて?」
「あ……脚もそうですけど、それだけじゃなくて顔も小さいし、すらりと細いし……男なんかより」
「あたしはね、圭一も充分に可愛いと思うけど」
「ぼ……僕はそんな……」
「からかうと、すぐ真っ赤になっちゃう顔とかね。ホント可愛い」
「か……からかわないで下さい」
 赤くなって口をとがらせる圭一に、美維は、くすくすと笑う。
「ねっ、圭一。もう一度、こっち見て」
「……はい」
 圭一は言われた通りにする。
 美維の紺碧の瞳に圭一自身の顔が映っていて、吸い込まれていきそうな錯覚に彼は陥ってしまう。
「ラミアの心眼は誤魔化せないんだよ、圭一」
543【ラミアで彼女で先輩で(2)】:2009/10/20(火) 23:43:12 ID:WO6gRUA2
 美維は言って、にんまりと悪戯っぽく眼を細めた。
「圭一は、あたしのどこが好きか言ってごらん?」
「その……美維先輩は、凄く綺麗で」
「うん」
「長い髪が綺麗だし、眼が綺麗だし、唇が綺麗だし、スタイルも凄いいいし」
「脚はないけどね」
「脚なんて、そんな……!」
 圭一は少しばかりムキになって言った。
「先輩は、ラミアだからいいんじゃないですか!」
「そうだよね」
 美維は、にっこりとした。
「あたしはラミアで、それでもって圭一の彼女」
 圭一の手をつかむと、自分の身体――
 人間の女子生徒と同じくらい丈を詰めたスカートの下から伸びた、錦蛇に似た胴体に触れさせる。
 ひんやりとして、滑らかな手触り。
「先輩……」
 胸をどきどきと高鳴らせる圭一に、美維は笑顔のまま、
「撫でて。大丈夫、周りの視線なんて。むしろみんなに見せつけてやろうよ、あたしたちの仲を」
「はい……」
 圭一は美維の蛇の胴体を撫でた。
 腰から上の人間と変わらない肌も上等だけど、彼女の蛇の部分の触感はそれに負けず劣らずである。
 何より、蛇の部分を撫でてやったときの彼女は、頬を朱に染めてうっとりと艶めかしい表情を見せるのだ。
 圭一はラミアである美維に心底から惚れていた。
「……んんっ……はぁっ……」
 美維は恍惚と吐息をついて、
「あたしに告白してきた男は何人もいたけど、みんな『ラミアでもいい』とか見当外れなことを言うのよ」
「それは……最悪ですね」
 お追従ではなく本心から圭一が言うと、美維は「……あふぅっ……」と艶めいた声を上げてから、
「そうよ。ラミアがどれだけ誇り高い種族か、人間はみんな理解してないの」
「でも、そのおかげで先輩はフリーのままで、僕は先輩とつき合うことができたんだから……」
「あたしもね、圭一みたいに素直で可愛らしい男の子が好き」
 美維は両腕を差し伸ばして圭一の首に回した。
「ラミアは誇り高いの。あたしに絶対的な愛と献身を誓える男じゃなければ相手になんてしないわ」
「美維先輩……僕の忠誠は、とっくにラミアの心眼で理解してるんでしょう?」
 圭一も美維の背に手を回して抱き寄せ、唇を重ねた。
 舌先と舌先が触れ、次いで互いに絡み合い、さらに口中をまさぐり合う。
 しばらく深いキスが続いてから、互いに唇を放し、「……ぷはっ」と息をついた。
 美維は、にっこりとして、
「少しずつ積極的になってきたじゃない? 自分からキスした次は、『先輩』の呼び名をやめてみようか?」
「慣れるように……努力します」
「敬語は、まあ、そのままでいいけど。あたしへの忠誠の証しと理解してあげる。さ、帰りましょうか」
 美維が鞄を提げた手を伸ばしてきて、圭一はその手を握った。すると美維は、
「違うわ。あたしの鞄を持って。それでもう一方の空いてる手で、あたしと手を繋ぐの」
「はい……」
 圭一は苦笑いで言われた通りにする。ラミアの彼女に絶対の愛を誓うとは、そういうことなのだ。【終わり】
544名無しさん@ピンキー:2009/10/21(水) 02:57:11 ID:UgfG9jTF
美維の下半身でぐるぐる巻きにされる圭一が目に浮かびます
545名無しさん@ピンキー:2009/10/21(水) 03:54:26 ID:/d1Kpz/+
俺のニヤニヤが止まりませんGJ
546名無しさん@ピンキー:2009/10/21(水) 19:08:14 ID:KRQ43Tin
>>543
GJ
鱗を一枚一枚舐めたい。
547名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 01:26:39 ID:HCVj1xSL
>>546
逆鱗を舐めて怒られるんですねわかります
548名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 19:50:59 ID:rMPsS0kO
怒るのは、逆鱗が一番の性感帯だからとか。
喉に在るんだし有り得る。
549名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 22:15:26 ID:7CEOGyDz
>541
乙!
ラミアの誇りとか伝わってきてよかった。
でも、これ以上エロのないまま長くすると叩かれる恐れがあるぞ。
550名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 22:37:07 ID:VydkLQfF
いちゃいちゃしてれば叩かない
551【ラミアの彼女と愛し合う(投下予告)】:2009/10/25(日) 00:06:25 ID:uA5BYMMB
>>542-543 の続編です
ラミアといえばロールミー! という声が聞こえたような気がしたので投下しました
しかし今回も2レスに留めているのは意図的です
終了宣言はありません
では、どうぞ↓
552【ラミアの彼女と愛し合う(1)】:2009/10/25(日) 00:09:32 ID:uA5BYMMB
 大蛇の胴体が圭一の肌を、するすると「舐めて」いく。
 それは圭一の身体に巻きつきながら、ゆっくりと回り続けているのだ。
 ときおり強く締めつけたり、再び緩めたりを不規則に繰り返しながら。
 まるで女の胎内に肩まで呑み込まれた感覚を、圭一は味わっていた。
 そうであるならば「彼女」は、ミミズ千匹どころではない「名器」だ。
 大蛇の胴体は細やかな鱗に覆われており、それらが圭一の肌に密着したまま、法則性もなく蠢動している。
「……ひぁ……んひっ……ひきぃっ……んぁぁぁっ……ひぐぅぅぅぅぅっ……!」
 ぎゅっとつむった眼の端に涙を浮かべて、圭一は少女のように喘いだ。
「……圭一、可愛い……」
 くすくすと《大蛇》は笑って、ヒトに似た手を差し伸ばし、圭一の頬を撫でる。
 そして長い胴をくねらせながらヒトを凌ぐ美貌を近づけ、圭一に、口づけた。
「……んんっ……」
 圭一の唇を舌でなぞり、相手が息をついた隙に、口腔内に潜り込ませる。
 舌に舌を絡めて、舐(ねぶ)る。ぴしゃぴしゃと、いやらしく音を立てて。
《大蛇》は少女の上半身を備えていた。
 いや、むしろ少女の腰から下が、長さ数メートルの蛇の胴体であると表現するべきか。
 腰まで届く艶やかな黒髪。きめ細やかな、白磁のような肌。深い湖のような紺瑠璃の瞳。
 悪戯っぽい笑みをたたえる、ぷっくりとして艶めかしい薄紅色の唇。
 張りのある乳房の頂きで天を指す、可憐な桜色の乳頭。
 そして――細くくびれた腰から下の、金と銀と黒とが散りばめられた錦のような蛇の胴体。
 彼女は完璧といっていい容姿を備えていた――蛇である部分を含めて。そう、圭一は思っていた。
 半人半蛇の彼女はラミアと呼ばれる種族に属する。
 名前は美維(みい)。圭一の恋人で、同じ学校に通う先輩でもある。
 ここは学校帰りに、ふたりで立ち寄ったホテルだ。
「……あぅっ、せ……先輩っ、僕、もうっ……!」
 圭一は美維から顔を離して切迫した声を上げたが、その先の言葉を美維は唇で封じた。
「……んあっ……んぁぁぁ……!」
 身震いする圭一の唇を、舌を、ついばむように美維は吸ってやる。
 それから唇を離し、微笑みながら囁いた。
「いいよ、このまま出して。あたしの錦の鱗を、圭一の白いので染めて」
「……あぅっ……先輩、あぁっ……あっ、あっ……!」
 人間など及びもつかない魔性を備えたラミアが蛇の胴体を存分に用いての快感責めであった。
 獲物となった男は蠢動する鱗に嬲られるうち、全身を性感帯に変えられてしまう。
 堕ちずにいられるわけがない。
「あぁぁぁぁっ……! みっ、美維先輩ぃぃぃぃぃっ……!」
 どくっ、どくっどくっ……!
 蛇の胴体に巻きつかれた内側で、圭一は精を放った。
「……んんっ……!」
 美維も眼を細め、頬を朱に染めながら身震いする。
 ラミアにとって蛇の胴体は、乳房や性器に劣らない性感帯だ。
 圭一を責め立てる一方で、美維自身も快感を味わっていたのである。
 そして圭一が射精したと同時に、美維も達した。
 ラミアの性技を駆使して最愛の少年を絶頂に導けたことが美維には誇らしい。
 人間である彼はラミアである彼女を選んだ。だから美維は、全身全霊で彼に応える。
 自分のそこまでの想いを、彼女が口に出すことはないのだけど――
553【ラミアの彼女と愛し合う(2・完)】:2009/10/25(日) 00:11:48 ID:uA5BYMMB
「……はぁぁぁ……」
 圭一に巻きついていた蛇の胴体が離れる。
 彼の腰に触れていた部分には、どろりとした精液にまみれていた。
 美維は蛇の胴体をくねらせてそれに顔を近づけ、舌を伸ばして、精液を舐め上げる。
「……んふぅ……」
「そんな……先輩、舐めなくたって、いま拭いて綺麗にしますから……」
 ベッドの頭上の棚に置いてあったティッシュの箱を取ろうとする圭一に、美維は悪戯っぽく眼を細めて、
「べつに汚くないわよ、圭一が出したものだもの。あたしとのエッチが気持ちよくて出したんだものね?」
「先輩……」
 圭一は赤くなりながら、美維の蛇の胴体の手の届くところを優しく撫でた。
「……んあっ……!」
 びくんっと、美維は身を震わせる。圭一が撫で続けるとそれに応じて、ぴくぴくと美維は震える。
「圭一、あたしの蛇のところ撫でるの、好きだよね……」
「だって、手触りがいいですし……それに、こうしたときの先輩、とても可愛いから……」
「……圭一のくせに生意気」
 美維は頬を赤くしながらも、くすくす笑う。
 それからヒトに似た上半身を圭一に近づけてきて、両手で持ち上げた乳房を、圭一の胸に押しつけた。
 つんと硬く実を結んだ少女の乳首が、少年の平らな胸をくすぐる。
「じゃあ、オッパイと蛇の部分なら、どっちがいいの?」
「どっちも好きですよ。だって、全部含めて美維先輩ですから」
「でも、本音ではオッパイのほうが好きなんでしょ? 哺乳類のオスなんて、みんなオッパイ星人だもの」
「たとえそうだとしても、先輩より素敵なオッパイをした人間のメスはいないです。先輩が誰よりも最高です」
「やっぱり、そうだよね」
 美維は、にっこりとした。
「圭一は幸せ者だよ? こんなに美人でオッパイも最高な彼女がいて」
「心得てます。どうして僕が先輩とつき合えてるんだろうって、いつも夢みたいに思ってますよ」
 苦笑いで言う圭一に、にこにこ笑顔のまま美維は小首をかしげ、
「でもね、あたしも幸せなんだよ? あたしを誰よりも愛してくれる圭一が彼氏で」
「それは……」
 赤くなった圭一の頬に、美維はそっと手を触れて、
「オスがいないラミア族は、人間の男と結ばれるしかない。でも、心から愛せる相手と出会えるのは稀なこと」
「僕は学校で先輩の姿を初めて見たときから、ずっと美維先輩しか見えてないです」
「あたしも、あたしの人間に似た部分――顔とかオッパイしか見ようとしない男は、眼中にない」
 美維は、くすっと笑い、
「あたしの全てを見て、全てを愛してくれるのは圭一だけ」
「だって、先輩は全部綺麗じゃないですか。長い髪も顔もオッパイも、くびれた腰も……それに錦蛇の身体も」
 圭一は美維の蛇の胴体を撫でた。
「……んんっ……!」
 美維は眼を細めて艶めかしく声を上げ、
「ねえ、オッパイも可愛がって。あたしを全部可愛がって、圭一……」
「はい……」
 ちゅっ、と、音を立てて美維の乳首を、圭一は吸った。ちゅぷ、ちゅぷと音を立て、それを繰り返した。
 もちろん蛇の部分を優しく撫で続けながら、だ。
 二回戦は圭一の主導で人間と似たかたちでの性交となるだろう。
 それもまた愛されている実感があって心地良い。美維は圭一の愛撫に身を委ねた。
【あとは普通っぽいセクロスなので、ここで終わる(笑)】
554名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 01:05:16 ID:5fLJDty8
お疲れ様です
555名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 04:19:45 ID:/m2qp0ta
すごいラブラブっぷりで羨ましいぜこんちくしょう
556名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 19:25:15 ID:6QeOkq4L
>>553
GJ

誇りを持ってる女の子を、人間流に犯したい。
557名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 20:31:22 ID:3oT7d8ov
GJ!
いい恋人だなあ
558名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 03:58:52 ID:FMI89iNR
美維と主人公の馴れ初めとか
うれしはずかし初デートとか
どきどき初えっちとか
そういう展開も読みたい
559ラミアな先輩を書いた奴:2009/10/29(木) 13:54:13 ID:5hksCDOB
皆様レスどうもです
次の話にとりかかろうとしてましたが
埼玉OCNに規制がかかってどうにもならんことになりました
前回も2〜3ヶ月解除されなかったし
今度も当分ダメだろうな……
また忘れられた頃に投下するかもしれません
それまでROMります……(;_;)
560名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 22:17:24 ID:c1BNcVwy
;;*。+ _、_゚ + ・
  ・.(<_,` )_゚ ・  ●などいかがでしょう?
   /,'≡ヽ.::>
 ̄ ゙̄-' ̄`-´ ̄ ̄
561559:2009/10/29(木) 22:38:28 ID:5hksCDOB
●はdat落ちしたスレも読めるし便利だけど
決済方法がね……
(米ドル建てだったり自動更新だったり)
モリタポみたいに銀行振込も選べればよかったんだけど
562559:2009/10/29(木) 22:48:29 ID:5hksCDOB
書き直すつもりがキー操作を誤って送信してしまった
携帯はこれだから(^^;

2ちゃんねるって書き捨て上等な媒体だと思ってるから
カード決済で自動更新ってなんだか馴染めないのですよ
一年限りの現金払いのほうが後腐れなくていい感じ
いや単に気分の問題ですけど

どうでもいい話でスマソ
場合によってはテキストをどこかのロダに上げて
URLを書き込むとかさせてもらうかもしれないです
長々と失礼しました
563名無しさん@ピンキー:2009/10/29(木) 23:03:13 ID:7WqaljN7
>>562
投稿代行スレというものがあってだな・・・
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/2964/1060777955/l50
564名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 03:19:14 ID:FbztizP3
>>562
モリタポポイントだったらオレ余ってるから1000モリタポくらい分けたげるよ
一年間はp2で書き放題だぜ
565559:2009/10/30(金) 08:53:37 ID:DmdKoIyl
皆さんありがとうございます
とりあえず代行スレを使ってみることにします
……まずは書き上げないといけないのですけどね(汗

しかし今回の規制、よほど大規模みたいで
巡回先がどこのスレも停滞してますわ……
566名無しさん@ピンキー:2009/10/30(金) 18:35:31 ID:Fljp/dCM
運営によるモリタポ販促活動中かね?
567名無しさん@ピンキー:2009/11/03(火) 17:58:17 ID:lgPEqs0T
568名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 21:55:49 ID:J2vUFbhY
しゅ
569名無しさん@ピンキー:2009/11/04(水) 21:59:40 ID:w0ISrFSo
狐耳巫女とキャッキャウフフしたい…
570名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 08:29:05 ID:1PJH1dfB
世界各地で伝わる妖怪のキャラ同志を闘わせる格ゲーって無いね。ヴァンパイア、ワーウルフ、フランケンとか
が全部萌え系の美少女キャラで格ゲー作ったらウケそうなのに。使えそうな妖怪だけでこんなに思い付くし。

ヴァンパイア、ワーウルフ、フランケン、死神、魔女、エルフ、デュラハン、ミイラ女、サキュバス、人魚、
メドゥーサ、ハーピー、ドリュアド、雪女、妖狐、グレムリン、リザードマン、ラミア、アルケニー、バンシー
571名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 10:57:47 ID:dByFPRK7
それなんてバンパイアセイバー?
って、あれは男キャラも居たか。

それはそうと、突然目の前にマンコだけの幽霊で、マンコだけしか無いし、本体が見えない幽霊が眼前にある。
マンコの様子は、明らかに綺麗な未婚の若い女のマンコだ。
まるで舐めてくれといわんばかりにクパァ状態であるが、お前らならどうする?
572名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 16:52:57 ID:OYqYjzPE
しっかりしろ、それはオナホールだ
573名無しさん@ピンキー:2009/11/05(木) 20:21:11 ID:2GA7Ff0S
ガムテープ貼って見なかったことにする
574名無しさん@ピンキー:2009/11/06(金) 19:22:23 ID:4sCkGv6C
双親の居ない陰陽師の跡取り息子と、育ての親の和服の似合う美人の化け狐とか。
狐さんは彼の数代前の陰陽師と恋仲で、お役目の最中に死に別れてしまう。
で、成長するごとに彼の面影を色濃く見せはじめる少年をかつての恋人と重ね、
母性愛とともに激しい恋慕のようなものを抱くように…

で、彼が同い年ぐらいの女の子連れて来るとすんごく不機嫌になるの
575名無しさん@ピンキー:2009/11/07(土) 00:53:51 ID:MVI617fl
>>571

良く見ろ。
横にTENGAて書いてあるぞ!
576名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 17:01:35 ID:MkZJV2Ax
チャレンジの漫画で、三尾の狐が実は三つ子の幼狐が合体してるだけだったってのがあってな。
ロリ狐三つ子と4Pしたい。

御桜様万歳
577ラミアな先輩を書いた奴:2009/11/10(火) 15:24:06 ID:iOl3x4Dl
ご無沙汰してます
埼玉OCNはさっぱり規制解除の兆しがありません
前回の規制も二ヶ月超えたし今回も長引きそう
賃貸マンションの光回線だからプロバイダ変えるわけにもいかないし……

したらば・エロパロ板避難所の書き込み代行スレへ新作の投下依頼してきました
今回はゴブリン娘の話です
こちらへ代理投下されました際は宜しくお願いします m(_ _)m
578名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 15:25:32 ID:hEUuyLnO
    + 。 *   ワクワクテカテカ  +
ツヤツヤ  ∧_∧  +
 +   _(u☆∀☆) ギトギトヌルヌル
  ⊂ (0゚ ∪ ∪。⊃ +
⊂ ゚̄ と_u _)__)゚  ̄⊃ + ワクワクキラキラ
  ⊂_。+   ゚+_⊃
    ⊂__⊃.  +  * +   ワクテカ  +
579ゴブリン娘を書く奴:2009/11/10(火) 15:34:43 ID:iOl3x4Dl
すいません先に謝っておきます
あまり長いものを代理投下依頼もできないので
エロシーンに入る手前で話が終わってます
すいません
規制が悪いんです
そういうことにしておいて下さい(汗
580書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:20:49 ID:ZJUSj19l
144 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(1)】:2009/11/10(火) 15:05:16
「――黒沢双葉(ふたば)いいます。大阪から来ました。見ての通りゴブリンやけど、仲良ぅしてください」
 二学期の初めに転校して来た女子生徒は、ゴブリンだった。
 黒板の前に立って、にこにこ笑顔で挨拶する。
「ちなみに小学三年までは茨城の水戸にいてたんで、納豆は平気ていうか、むしろ好物やったりします」
 はぁぁぁぁ……
 窓際の前から三番目の席で、白岡一樹はゴブリン女を見やり、ため息をついた。
 エグい身体してるなあ、雌ゴブリンって……
 褐色の肌は日焼けした運動部員と、さほど変わらない。
 ショートボブの髪は、いくらか赤みを帯びているけど、茶髪の生徒が多い中では目立たない。
 顔は丸いけど、くっきりとした眼鼻立ちのおかげで、それなりに可愛いといっていい範囲である。
 だが、髪の間から頭の上に突き出しているのは、三角形で先が折れたピンク色の耳――ブタの、耳。
 制服のブレザーがはち切れそうな丸々とした身体つきも、まるで仔ブタだ。
 しかし服の中身が実は筋肉であろうことは、丈を詰めたスカートから伸びた脚が示している。
 艶やかな褐色をしたそれは、ごつごつと筋肉が隆起しているのだ。
 彼女がブタの獣娘ではなくゴブリンである所以だろう。
 スカートをめくってやれば、腰からは、やっぱりブタに似た尻尾が生えているのだろうけど。
「ほかに好きなものいうと、歌手なら絢香、関ジャニなら緑の人、粉モンならタコ焼きよりお好み焼きですぅ」
 あらかじめ考えてきたのか勝手に口をついて出てくるのか、ゴブリン女は調子に乗って喋り続ける。
 クラスの皆が、くすくすと笑っているのはウケているのか失笑か。
 ……うぜ。
 と、一樹は思った。顔はそこそこ可愛いと思わないでもないけど、こいつのお喋りは、うざい。
「えっと……自己紹介はこんなトコやけど、ほかにみんな訊きたいこと、ある? ある?」
 ゴブリン女は生徒たちにマイクを向ける真似をした。
「何でも訊いてくれてええよ、体重とか答えられへんこともあるけどな。あとスリーサイズも堪忍やけど」
 いや、興味ねーからさ。
 どうせ体重七十キロオーバー、ウエストも七十センチはあるんだろ……
 と、一樹が心の中でツッコミを入れていると。
「そしたら、こっちから指名しよか。窓側の前から三番目の、頬杖ついてる彼。ウチに訊きたいこと、ある?」
 ゴブリン女が、わざわざ指名してきやがった。
 クラス中の生徒が、くすくす笑いながらこちらに注目する。
 テメェッ、黒ブタッ! なに勝手に指名してやがるッ!
 一樹は内心、腹を立てながら、しかし学校では冷めたキャラで押し通しているので、
「……前の学校では、何て呼ばれてたの? 普通に黒沢?」
 あくまで落ち着いて訊いてやると、ゴブリン女は「あはっ!」と声を上げて笑った。
「いややわ、そんなん訊く? 前のガッコの綽名は捨てて来たつもりやってんけど」
 そして笑いながら、べーっと一樹に向かって舌を出してみせ、
「『クロブー』や。由来はまあ、見たらわかるやろ? 言うとくけどゴブリン、ホンマはブタと違うねんで」
 クラス中の生徒が、これに大笑いした。
 一樹だけは笑えずに、むしろ呆れ果てたけど。
 何、こいつ? 自分のブタキャラで笑いをとろうって、完全にオンナ捨ててるじゃん。
 アホくさ……
 転校初日。一樹の双葉への第一印象は、最悪だった。
 しかし双葉の側が彼をどう思ったのかは、この時点での一樹は知る由もないのだった――
581書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:21:18 ID:ZJUSj19l
145 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(2)】:2009/11/10(火) 15:06:23
「――なあ、白岡くんてサッカーしてたて聞いたんやけど」
 ゴブリン女の双葉が転校して来て三日目。
 二時限目と三時限目の間の休み時間に、いきなり彼女が話しかけてきた。
 机に頬杖をついて居眠りしていた一樹は、双葉が席に近づいて来たことにも気づいていなかったが、
「……え? ああ……」
 頭の中がぼんやりしたまま視線だけ相手に向けて、曖昧に頷く。
 何だ、このゴブリン女。こっちはオマエに用はないんだけど……
 しかし双葉は一樹の前の空いていた席に勝手に腰を下ろして、にこにこしながら、
「ウチもなあ、サッカーしてたんよ。とゆうても小学校までやけどな」
「あ、そう……」
 一樹は、また曖昧に頷く。ゴブリン女が話しかけてきた理由がさっぱりわからない。
 しかし気のない返事も、双葉はまるで意に介さない様子で、にこにこ笑顔のまま、
「それでな、あのな、相談なんやけど……一緒にJリーグ、観に行かへん?」
「……ほえ?」
 一樹は眼を丸くした。思わず変な声を出してしまったのが恥ずかしくなって、すぐに眉をしかめ、
「……何で?」
「何でて、じぶんサッカー好きやろ?」
 くすくす笑いながら双葉は答える。
「初めは女子の誰か誘おう思てんけど、サッカー知らん子と観ても、おもろないしなあ」
「Jリーグっても、どこの試合、観に行くつもりだよ? セレッソとか?」
「何でセレッソ? ウチが大阪育ちやから? せやったら先にガンバの名前が出て来そうやけどな」
 双葉は、くっくっと苦笑いして、
「まあ、同じJ2には違いないねんけど。観に行きたいんはホーリーホックや」
「……って」
 一樹は相手の顔を、まじまじと見つめ、
「……プリマハム?」
「プリマハムって何でやねん。いや、ホーリーホックの前身がプリマハムなのは知ってるけどな……って」
 双葉は何かに気づいて、けらけら笑いだした。
「セレッソ言うたのも、それでかい。ニッポンハムがスポンサーやから? いややわあ、白岡くん!」
 ばちんっ! と、一樹の肩を思いきりひっぱたく。
「痛ッ!」
 一樹は呻いた。本気で痛かった。ゴブリン女の糞馬鹿力!
 双葉は、けらけら笑い続けながら、
「ゴブリンはブタと違う言うてるやん。ホーリーホックはウチが生まれた水戸のクラブやねんで」
「いや俺、東京サポだし。よその試合は別に興味は……」
「なんやガスサポかいな。ええやん、漢(おとこ)祭りではガスサポにも毎度お世話になってんで」
 双葉は携帯電話を取り出して、ウェブビューアを立ち上げ、
「次節は日曜日の横浜FC戦や。アウェイやけど三ツ沢やから遠ないし、ガスは来週まで試合あれへんやろ」
「そうだけど……」
「なんや渋い顔してはるなあ。チケット代はウチがもつし、スタメシくらいごちそうしたるで」
 にっこりと双葉に笑いかけられて、一樹は答えに困った。
 問題はゴブリン女そのものよりも、先ほどからこちらを見て、くすくす笑っている女子生徒たちだ。
 このゴブリン女、俺をサッカー観戦に誘うことを、ほかの女子に話してやがるのかよ……
 これは慎重な対処が必要だった。迂闊に双葉を怒らせれば、クラス中の女子を敵に回すことになりかねない。
 双葉は転校して来て早々に、クラスの人気者の地位を占めていた。
582書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:21:48 ID:ZJUSj19l
146 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(3)】:2009/11/10(火) 15:07:54
 一樹には騒がしいだけに思える彼女のお喋りを、特に女子連中が面白がって、もてはやしていたのだ。
 お笑い芸人みたいな胡散臭い関西弁が珍しいだけだろうと、一樹は思っているのだけど。
「……三ツ沢のスタメシで何が旨いかなんて知らねえよ」
 一樹は、ため息まじりに言った。
 双葉の誘いを断るべきではないというのが彼の結論だった。
 このクラスで居心地よく過ごすには、人気者のゴブリン女と仲良くしておいて損はないだろう。
 もちろん、あくまで友達としてのつき合いだ。それ以上、何がある?
「横浜FCがJ1にいた年は、俺まだサッカー部でアウェイまで観に行く暇なかったし」
「スタメシのオススメはウチもよう知らんわ。行ってみてのお楽しみでええやん」
 双葉は一樹のブレザーの袖をつかんで、くいくいと甘えるように引っぱり、
「なあ、頼むわあ、白岡くん。女の子ひとりでアウェイ観戦って寂しすぎるやろ? 一緒に来てえなあ」
「……わかった、行ってやる。言っておくけど俺は観てるだけで、水戸の応援までは、つき合わねえからな」
「ほんま一緒に来てくれるん? ありがとお! 嬉しいわあ!」
 双葉は叫ぶと、一樹の腕にぎゅっと抱きついてきた。
「どわっ!?」
 一樹は思わずのけぞったが、双葉はぐいっと自分のほうへ引き戻す。
 ……むッ、胸ッ! ゴブリン女の胸が俺の腕に当たってんじゃねェかッ!!
 自分のブレザーの袖と相手の制服越しに、意外に柔らかな肉の感触があった。
 仔ブタのような、ぱっつんぱっつんの身体で双葉は一樹の腕に抱きついたのだ。
 腕が胸に触れてしまうことは必然といえるだろう。
「応援はしてくれへんのは寂しいけど、他サポに無理は言えんしな」
 双葉は一樹の腕に抱きついたまま、彼の顔を見上げて、にっこりと輝くような笑顔を見せる。
「せやけど服は青いの選んで着て来てな。ホーリーホックのクラブカラーやねんから」
 一樹は思わず、どきりとした。
 こいつ……もう少し痩せたら、マジで可愛いんじゃねえの?
 それだけにゴブリンであることが、もったいないとも思う。
 贅肉ではなく筋肉で丸っこい体型のゴブリンが、人間のようにダイエットできるわけでもないだろうし。
「……わかった。水色のシャツがあるから、それ着て行くよ」
 動揺を隠して言ってやると、双葉は「あはっ!」と笑って、
「水色はアカンわ、横浜FCの色やん。そないな真似したらウチのオーセンティックユニ無理やり着せたるで」
「そしたらオマエは裸族かよ」
「そうそうゴル裏は裸で気合入れていかんとな……って、何でやねん。ウチの裸は安ないで」
 ばしんっ! と、また肩を叩かれて一樹は呻く。
「痛ッ!」
「ユニは毎年買うてるから何枚もあるんよ。一緒に応援する気になったときのため、予備で持ってったるわ」
 双葉は携帯電話をかざして、にこっと笑い、
「それとな、メルアドと電話番号、交換しとかなあかんね」
「あ……、ああ」
 とうとうメルアドまで教える羽目になってしまった。
 赤外線通信で送った一樹のメルアドを見て、双葉は小首をかしげ、
「……メルアドが『kazu_s0912@』って、もしかして白岡くんの誕生日、九月十二日?」
 ついでに誕生日まで知られてしまった。
「もうじきやないの、えらいタイミングやな。よっしゃ、誕生日祝いに新しいオーセンティック買うたるわ!」
 胸を張ってみせる双葉に、一樹は渋い顔をして、
「いや、いらないから。というかオマエ、どうしても一緒に応援させようって気だな」
583書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:22:19 ID:ZJUSj19l
147 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(4)】:2009/11/10(火) 15:08:39
「だって、そのほうが楽しいやん。他サポも巻き込んで一緒に応援するのんが漢祭り以来の水戸の伝統やで」
 にこにこと笑っている双葉に、一樹は小さくため息をつく。
 どうしてゴブリン女に、ここまで懐かれたのか。
 顔は可愛いと思わないでもないのに、その体型はどうにかならないのか。
 ゴブリンである以上、どうにもならないのだろうな……と、一樹は嘆息するほかなかった。
 
 
 日曜日は台風が関東地方を直撃して、朝から大雨だった。
 一樹は朝の九時に起きたけど、部屋のカーテンを閉めたままでもどんな天気か雨音でわかった。
 うんざりしながらカーテンを開ける。窓の外は、やっぱり土砂降り。
 さすがにゴブリン女も、この天気でサッカーを観に行くとは言わねえよな……?
 途中で電車が止まるかもしれないし、現地へ着いても試合自体が中止になる可能性だってある。
 携帯にメールが届いていることに気づいて、開いてみると双葉からだった。
『おはよ(^_^)/ 大雨だね(;_;) 試合も延期かも・・・白岡くん雨男と違うよね?(笑)
 とりあえず予定通り10時に駅前のマクドで待ち合わせお願いしますm(_ _)m』
 大雨の中、駅まで出て行くのも億劫だけど、一樹はあきらめて『了解』と返信した。
 
 
 自転車が使えないので早めに家を出て、一樹は徒歩で駅へ向かった。
 Tシャツと短パン、足元はサンダル。Tシャツは青いものを持っていないので紺色にした。
 濡れても上等な格好だけど、駅へ着くまでに、やっぱりびしょ濡れ。
 風が強まってきて、傘が役に立たなかったのだ。
 ゴブリン女との待ち合わせのために、どうしてここまでしなきゃならんのか……
 関西人にはマクド呼ばわりされてる駅前のマックへ着いたのは約束の五分前。
 店の二階の客席を覗いてみたけど、ゴブリン女は来ていない。お客自体が二、三組しかいない。
 こんな天気で出歩く奴が珍しいのだろう。
 朝食がまだなので、ソーセージエッグマフィンのセットを買って、二階の適当なテーブルに着く。
 食べ始めたところで、ばたばたと階段を駆け上がって来た仔ブタのような丸い娘……双葉だ。
「……あぁ」
 客席を見回してこちらに気づき、ほっとした顔で(ドタキャンされるとでも思ったか?)、歩いて来た。
 白いブラウスに、制服のときより少し長めの膝上丈のデニムスカート。相変わらず筋肉質の脚。
 肩からは『mitre(マイター)』のエナメルバッグを提げている。
 肌が褐色なせいもあり、部活がオフの日の女子サッカー部員みたいだ。それにしては、ちょっと太めすぎか?
「ごめんなあ、バスがさっぱり来おへんで。ウチが誘ったのに時間ぎりぎりで、ホンマ申し訳ない」
「というかオマエ、頭から水かぶったみたいじゃん……」
 スカートも水を吸って色が変わっているけど、ブラウスは完全にびしょ濡れで肌に貼りついている。
 百センチあってもおかしくないくらいのデカ乳を包む、白いレースの大人びたブラが透けて見えていた。
「いややわあ、ホンマや。急いで来たから気づかへんかってん」
 双葉は両手で胸を隠して、ぺろりと悪戯っぽく舌を出す。
 一樹は、またどきりとさせられた。
 ヤバい。ゴブリン女が可愛く思えてきた……
「ちょっとお手洗いで、着替えて来てええか?」
「着替えるって……水戸のユニに?」
「それでええなら、そうするけどな。せやけど試合は延期になってもうてん。さっきネットで調べたんや」
「そっか……」
584書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:22:49 ID:ZJUSj19l
148 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(5)】:2009/11/10(火) 15:09:30
「普通の青いTシャツも用意して来たんよ。白岡くんが空気読めない格好で来たら着替えさせよ思てんけど」
 双葉は、眉間に皺を寄せて一樹のTシャツに顔を近づけ、
「きょうは必要なくなったけど、用意しといて正解やってんな。ウチは青い服、言うたんやで」
「紺でもダメなのかよ」
「アカンわ。もう少し明るい色なら許容範囲やけど、それ濃紺やんか」
「雨で濡れて色が濃く見えるんだろ」
「アホ。濡れてるのんとそうでないのんの見分けくらいつくわ」
「アホって……」
「待っててな。試合中止やからって帰ったらアカンよ。渡したいものがあるんや」
 そう言い残して、双葉はバッグを抱えてトイレへ立ち去った。
 一樹はマフィンを食べながら待つしかない。
 ……それにしても、あいつすげえ乳だな……
 先ほど見たものを思い出して、一樹は、慌てて首を振る。
 おデブ女の乳がデカいのは当たり前である。そんなものに欲情するほどマニアックな趣味ではないつもりだ。
 だが、単純に太っているから大きいといえないほどの高低差も備えていた。
 ブラジャーのおかげかもしれないけど、形も悪くなかった気がする……
 ……って、なに考えてんだ俺は! 俺のアホ!
 相手はゴブリンだぞ。ブタの耳と尻尾を生やした筋肉ダルマだぞ。
 友達としてつき合う分には悪くない奴だけど、オンナとして見るには微妙すぎるだろ。
 双葉が戻って来た。青いTシャツに着替えて、首にホーリーホックのタオルマフラーをかけている。
「白岡くん、タオル使う? タオルマフラー、もう一枚あんねん。頭とか拭いたほうがええよ」
「ああ……じゃあ、借りておく」
 一樹が答えると、双葉はにっこりとして、バッグからタオルマフラーを出して広げてみせた。
「これ見てみ。龍の絵と、漢字で『水戸』の字が入ってるんや。カッコええやろ?」
「俺は東京都民だけどな。いまはオマエもな」
「せやけど水戸はウチの魂の故郷やねん」
「バリバリ関西弁喋ってるくせにな」
「そおだごと言うでねえ、ごじゃっぺが」
「……は?」
 眼を丸くする一樹に、双葉は、くすくす笑いながらタオルを渡してきて、
「茨城弁や。もう半分忘れてるけどな」
「そっか」
 一樹は借りたタオルマフラーで濡れた髪を拭く。
「……で、俺に渡すものって、このタオルマフラーじゃねえだろ?」
「うん。ホーリーホックのシーズンチケットやわ」
「……え?」
「ウソウソ、ホンマはこれや」
 双葉はバッグの中を探って、駅弁の釜飯に似た茶色い壺を引っぱり出した。
 木の蓋を紐で結わいつけてあるところも釜飯に似ている。
「ゴブリンてのは、もともと、戦士の種族なんや」
 壺をテーブルの上に置き、双葉は、じっと真顔で一樹を見た。
「戦士に怪我は、つき物やろ。せやから、それぞれの家に怪我の特効薬がご先祖さんから伝わってるねん」
「……それで?」
 一樹が先を促すと、双葉は、言った。
「それでな。この薬なら白岡くんの膝、完治するとは言わんけど、草サッカー楽しめるくらいにはできる筈や」
585書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:23:23 ID:ZJUSj19l
149 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(6)】:2009/11/10(火) 15:10:19
「…………」
 一樹は口をつぐんだ。
 何でゴブリン女が、俺の膝のことを知ってるんだ?
 いや、知っていてもおかしくねえか。俺がサッカーやってたことも知ってたんだし。
 クラスには同じ中学出身の奴が何人かいるから、あいつらから聞いたのだろう。
 双葉が言った。
「ウチも小学校でサッカーしてた言うたやろ? でも中学でやめてもうた。魔物は中体連、登録できへんから」
「それは……悔しいな」
 一樹が言ってやると、双葉は頷くように顎を引いて、眼を伏せ、
「悔しいに決まってるわ。ゴブリンは人間より筋力も体力もあるけど、それだけでサッカーが有利と違うやろ」
「……ああ」
「ウチがゴブリンに生まれたんは仕方のないことやし、もう割りきったけどな。せやけど」
 再び双葉は眼を上げて、一樹を見つめ、
「白岡くんの膝は治せるねん。何もかも元通りとは言わんけどな、練習してないブランクもあるし」
「だから草サッカー?」
「頑張ってトレーニングすれば、大学でサッカー部に入って公式戦に出られるくらいになるかもしらんけど」
「そこまでは無理だろ。怪我がなくても三年もブランクがあるんだ。大学サッカーはそこまで甘くねえよ」
「せやけど草サッカーで芝生の上でボール追いかけるだけでも楽しいやろ。せやから、この薬……」
 双葉は壺を一樹のほうへ押しやった。
「…………」
 一樹がその壺を手にとると、少し早口になって双葉はつけ足した。
「……あのな、その薬、使い方が少しメンドいねん。毎日朝晩塗り込んで、包帯きっちり巻かなアカンねん」
「そうなのか?」
「せやからウチがやってあげよか? 普段は学校でできるし、休みの日は、きょうみたいに待ち合わせて……」
 そこまで言って、双葉は俯き、
「毎日朝晩、顔を会わせることになるけどな。ウチは構へんねん、白岡くん次第や」
「……怪我のあと、必死でリハビリやったよ」
 一樹は言った。
「膝の皿が砕けて靱帯も痛めて、かなり酷い怪我だったけど、もういっぺんサッカーやりたくて」
「…………」
 双葉は顔を上げて、一樹を見る。
 一樹は自嘲気味に笑って、
「でも結局、日常生活は支障がない程度に回復したけど、それ以上は無理だった。いや、自分で無理と決めた」
 壺をテーブルに戻す。
「心のどこかに恐怖が残っちまったんだ。あんな痛い思い二度としたくなくて、本気でプレーできなくなった」
「痛いのをゼロにするのは無理やわ」
 双葉は言った。
「せやけど、少しでも痛いのを和らげてあげることはできると思う。その薬と……、ウチとでな」
 そしてまた俯いた。
 肌が褐色なのでわかりづらいけど、人間でいえば顔を赤くしている状態かもしれない。
「……何で俺なの?」
 一樹は訊ねた。
「いま俺たち、一緒にサッカー観に行く友達っていう以上の会話、してるよな?」
「魔物の女の子には本能があんねん」
 双葉は答えて言った。
586書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:23:54 ID:ZJUSj19l
150 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(7)】:2009/11/10(火) 15:11:06
「人間が支配してる世の中で、数に乏しい魔物が生き残っていくには、ある種の嗅覚を働かせなあかんねん」
「嗅覚?」
 訊き返す一樹に、双葉は頷いて、
「相性ぴったしの相手を見つけ出す嗅覚やわ。魔物の女の子は、それを本能的に備えてるねん」
「オマエと……俺の相性がぴったりだって?」
「一目惚れやねん」
 双葉は眼を上げて、一樹を見た。
 一樹はまたしても、どきりとさせられた。
 彼女の台詞にも驚いたけど、ゴブリンのくせに筋肉ダルマのくせに可愛らしいことに、どきどきさせられた。
「もちろん、ウチはゴブリンや。人間でも魔物でもウチより可愛い女の子はいくらでもいてるやろ、でもな」
 壺を手にとって、
「ゴブリンでもそうやのうても、ウチにしかできへんこともある。白岡くんの膝を一緒に治してくこととかな」
「…………」
 一樹は次の言葉を待ったけど、双葉が黙り込んでいるので、先を促す。
「一緒に治してくこととか……それと?」
「それと? それと……あとは」
 それ以上は考えてなかったのか、双葉は壺をテーブルに戻して、視線を彷徨わせた。
「ええと……なあ、あとは……その」
「……ぷ!」
 一樹は吹き出した。「あはは!」と声を上げて笑った。
「な……何がおかしいねん!」
 叫ぶ双葉に、一樹は笑いながら、
「オマエさ、可愛いよ。うん、すっげえ可愛い」
「なんや、褒められてる気が少しもせえへん」
「褒められ慣れてねえからだろ。可愛いなんて言われることも滅多にないだろうし」
「そないなことあれへん。クラスの女子は、みぃんなウチを可愛いと言うてくれるわ」
「そりゃ実際、可愛いからな性格の面では。みんなに俺のこと、あれこれ訊きまくったんだろ?」
「そら訊かなしゃあないやろ。ウチ、転校生やねんで。白岡くんのこと、よう知らんねんもん」
「それを可愛いって言うんだよ。女子がみんな俺たちのほうを見て、くすくす笑ってたわけだ」
「あのな、ウチの可愛いとこ、性格だけやあれへんで!」
 双葉が語気を強めて、一樹は苦笑いで訊き返す。
「どこだよ? あと頼むから、声はもう少し抑えてな。ほかに客がいないわけじゃねえし」
「ごめん。ウチの可愛いとこは……その」
「ん?」
「……オッパイや」
「あ?」
 一樹は、あんぐりと口を開ける。顔とでも言い出すかと思ったのに、そっちに振ってきたか。
 双葉は拗ねたように口をとがらせながら、上目遣いに一樹を見て、
「ホンマやで。一緒にトイレ行って見せよか? 乳首はピンクやし、乳輪の小っささはきっと予想外やで」
「……いや、いまは遠慮しとく」
 一樹は苦笑いで言った。
「というか、ぶっちゃけすぎだろ、オマエ」
「白岡くんが、ウチの取り柄が性格しかないみたいに言うからや」
 双葉は、くすくすと笑って、
「せやけど『いまは遠慮しとく』てことは、いまでなければウチのオッパイ見てくれると思てええのん?」
587書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:24:21 ID:ZJUSj19l
151 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(8)】:2009/11/10(火) 15:11:56
「いや、だからオマエ、ぶっちゃけすぎだって……」
 一樹は苦笑いしながら、椅子の上で姿勢を正し、こほんと咳払いしてから真顔になって、言った。
「……あのさ、黒沢」
「うん?」
 にこにこと微笑みながら訊き返す双葉を、一樹は見つめて、
「俺は魔物の女の子とのつき合い方は、よくわからない。だから、オマエを傷つけることもあるかもしれない」
「そんなん怖がってたら、ウチかて人間の男の子とは、つき合えへん」
 双葉は笑って答える。
「ウチは見た目からして人間と違うし。ゴブリンはブタやないてなんぼ言うたかて、耳や尻尾はそっくりやし」
「いや、まあ……ごめん。こないだの『ハム』ネタは」
「ええて。貸しにしとく」
「貸しかよ」
「そのほうが、お互い気がねせんで済むやろ。なんや腹の立つことあれば、怒る代わりに貸しにしといたる」
「オマエ……人間できてんのな。いや人間じゃなくてゴブリンだけど」
 一樹が感心して言うと、双葉は「あはっ!」と笑って、
「ええ女やろ、ウチってば」
「自分でそれを言うのは、どうかと思うけどな」
 一樹も笑って、
「……あのさ、黒沢」
「うん? 何?」
「俺……オマエのこと、好きになってきたみたいだ」
「あはっ!」
 双葉は、にっこりとして、
「それを言うなら、『好きになってきた』やのうて『好きになった』やろ」
「ああ……好きになった」
 苦笑いする一樹に、双葉は微笑み、
「人間は鈍感やねんな。相性ぴったしの相手と出会うても、すぐには気づかへんのんや」
「相性がどうなのかは……正直、まだよくわかんねえけどな。でも、オマエの鼻を信じることにしとく……」
 一樹はテーブルの上に身を乗り出した。
 双葉は微笑みのまま、眼をつむる。
 一樹は、ゆっくりと顔を近づけていき……唇を、重ねた。
「……んっ……」
 双葉が微かに声を上げる。雨で濡れた髪から、シャンプーだかトリートメントだかの甘い香りがする。
 やばい。こいつ、普通にオンナじゃん。人間でもゴブリンでも一緒じゃん。
 しかし積極性は戦士の種族であるゴブリンならではか。
 双葉は自分から唇を緩め、舌で一樹の唇に触れてきた。一樹も舌で応えた。
 互いの舌を、舐めるように絡め合う。一樹はエロビデオの見よう見まねだけど。
 こそばゆいけど不快ではない。舌は濡れているのに熱く火照っている。
 マジでやばい。キスだけでは済まなくなりそうだ。でも、この場所では、まずい。唇を離す。
 とろんと蕩けかけた艶っぽい表情で、双葉は一樹を見つめた。
「白岡くん……一樹くんて呼んでも、ええ?」
「ああ……」
「ウチのことは、双葉て呼んでな。『クロブー』はアカンで」
「……ああ」
 一樹は苦笑いする。色っぽい顔して笑いのネタは忘れないんだな。
588書き込み代行Chu!:2009/11/10(火) 20:24:49 ID:ZJUSj19l
152 名前:【ゴブリン娘はブタじゃない(9)】:2009/11/10(火) 15:12:42
 双葉は眼を伏せた。
「……あのな、一樹くん。ウチ、もう抑えきれへん……」
「何を……とは、訊かねえよ。俺も一緒だし」
 一樹が答えると、双葉は再び眼を上げて、
「ウチ……ゴブリンやで。服を脱いだらブーちゃんの尻尾も生えてんねんで。それでも、ええの?」
「でも、胸は可愛いんだろ? 見せてくれよ」
 一樹は言って、苦笑いでつけ足す。
「いますぐって意味じゃねえよ。ここを出てから」
「……アホ。それくらいわかってる」
 双葉は口をとがらせて、一樹は笑う。
「アホ呼ばわりかよ。待ってろ、これ片づけちまう」
 一樹は食べかけのマフィンを口に放り込み、ドリンクで流し込んだ。
 双葉が自分の唇に指で触れ、
「ウチらの初めてのキス……マクドのマフィンの味やねんな」
「ソーセージエッグマフィンな。きっと食うたびに思い出すぜ」
「あはっ! 言うとくけどウチがソーセージ味なのと違うで、味がついてたのんは一樹くんやからな」
 くすくすと双葉が笑って、一樹は苦笑いで、
「誰もそこまで言ってねえよ」
「一樹くん」
「ん?」
「好きや。大好き」
「……ああ」
 一樹は赤くなりながら立ちあがった。トレーを返却場所へ運んで行き、ゴミをクズ入れに捨てる。
 双葉があとについて来て、
「さっきの薬、ウチのバッグにしまっといたで。包帯も用意して来たし、あとで塗ってあげるな」
「ああ、頼む。それで……」
 一樹が何か言うより先に、双葉が横に並んで手の指を絡めてきた。
「……あのな、クラスの子らに聞いてきたんやけど。駅のちょい裏に、ホテルあんねやろ?」
「ああ……、あった、かな……? 電車から、ちらっと見えるやつ」
「ウチから誘うようなこと言って、はしたないと思わんといてな。魔物の女の子は本能に忠実やねん」
「人間の男も一緒だよ。俺らみたいな若い奴が、好きな相手ができたら結局、やりたいことは一つだろ」
「一樹くん、それもういっぺん言うて」
「え? いや、だから俺らみたいな……」
「そのあとや」
「そのあと? だから……」
 一樹が双葉の顔を見ると、双葉は、にこにこと笑っている。
 赤くなりながら、一樹は言った。
「……好きだよ。好きだ、双葉」
「あはっ! ようやっと、ちゃんと好きて言うてくれた、ついでに名前も呼んでくれた」
 輝くような笑顔になる双葉に、一樹は眼を細め、
「オマエ……ホントに、可愛いな……」
 その場でもう一度、唇を重ねた。
 
 
【ゴブリン娘はブタじゃない(第一部・完)】 規制解除後の第二部にご期待下さい……
589ゴブリン娘を書いた奴:2009/11/10(火) 20:37:10 ID:iOl3x4Dl
ちょうどスレを覗きにきたら代理投下が完了したところでした
投下者の方、ありがとうございました m(_ _)m

いちおうエロシーンも続ける予定はあります
腹筋の割れたゴブリン娘さんにどれだけ需要あるかは不明ですけど(笑
では〜
590名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 21:07:44 ID:Dd7PVN5l
>>577
ちくしょう可愛いなちくしょう
続き期待してる
筋肉女はニッチ嗜好だからなかなか難しいかもしれんが、さておいてもこの可愛さはイケる
書き込み代行してくれたID:ZJUSj19lもGJ!
591名無しさん@ピンキー:2009/11/11(水) 18:25:19 ID:1M02RUwl
>>582
子豚ちゃんGJ
おっぱい期待
592名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 02:51:37 ID:py4AhNZ0
なんてかわいいゴブリンなんだ
GJ過ぎる
593名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 11:30:36 ID:Gq655aWq
http://u3.getuploader.com/eroparo

保管庫付属のアップロダー
規制された人はここを利用したらいいんじゃないかなかな
594名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 17:31:42 ID:Yr1AWGhr
一樹って妖精スレの数学オタクと同じ名前だから
一瞬びっくりしたわ
595名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 04:22:42 ID:fDlJ6Cm0
>>589
ムチムチゴブリンボディに興奮する日が来るとは思わなかったw
甘くて熱いのを一つ頼む!
596名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 09:31:17 ID:hS5X10Hc
どうでもいい話だけど、食用のブタの体脂肪率は14〜18%。
人間で言うと痩せ型の部類に入る。
これ、豆知識な?
597名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 15:29:35 ID:/d0TLb97
そりゃまあ体脂肪率が高いと
脂身だらけで美味しくないだろうからなあ
598名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 16:29:47 ID:hq9PFCu+
フォアグラは、カモの脂肪肝。
599名無しさん@ピンキー:2009/11/15(日) 19:36:44 ID:Q2E0nbVY
フランス人も奇妙なものを食う。
600名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 02:16:36 ID:t7BAjji+
ゴブリン娘と海とかプールに行ったらどんな水着着てくれんのかね

普通にビキニ(尻尾の穴あり)なのか
恥ずかしがってワンピースなのか
想像するだけでニヤニヤしちゃうぜ
601名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 14:53:08 ID:QR3ipv2f
ゴブリン娘にムラムラしてしまった…
ところでゴブリンは子鬼、もしくは闇妖精で訳されてて、ガタイの良い豚人間はオークって
言うんじゃなかったっけ?
602名無しさん@ピンキー:2009/11/16(月) 23:06:59 ID:0dhhDQqb
あなたがゴブりんだと思うものがゴブりんです。

※ ただし他人の賛同を得られるとは限りません。

かわいい人外は正義でもういい気がする。
黒小人とかもあるし、闇妖精は駄ークエルフを連想できるし。
603名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 03:40:30 ID:Pk3WLO9y
むしろ体育のプール授業でのスク水のムチムチっぷりに期待

クラスの男子が全員思わず前かがみになっちゃうくらいのダイナマイツっぷり
でもそれにも気がついてるのか気がついてないのか、一樹にベタベタイチャイチャしちゃうゴブリンっ子を妄想
604名無しさん@ピンキー:2009/11/17(火) 17:36:12 ID:+vd+vmh2
ゴブリンのメスと言ったら、ブルーフォレスト物語的に獣耳幼女しか思い浮かばない俺が居る。
605名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 11:21:25 ID:LPxDTarg
保守
606名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 11:46:19 ID:Pd96ITLf
狐耳巫女まだあああああああ
607名無しさん@ピンキー:2009/11/21(土) 14:48:11 ID:c83JLamw
もう出たでしょ
608名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 19:14:06 ID:zTNzVGnV
ゴブリン娘の耳を甘噛みしたい
609名無しさん@ピンキー:2009/11/23(月) 23:48:27 ID:+dbtH19O
本来は巫女じゃないけど狐の小話をひとつ
6101:2009/11/23(月) 23:49:29 ID:+dbtH19O
秋も深まり、冬の到来も近づいた昼下がり、譲は屋敷の軒先で空を眺めていた。
山の木々は赤く色づき、吹き抜ける風も冷たさを増すこの季節、
太陽から与えられるわずかな温もりは、ありがたさを増す一方である。

「はぁ、良い風だ」

 屋敷に来てから半年も経ち、生活にも落ち着きを見出してもいるが、
実際にこうして表で太陽の光を浴びていられる時間は限られている。
 原因といえば、九尾の妖孤である陽炎、その夜伽の激しさだろう。
長い時は三日三晩に渡って弄ばれ、その後は一週間に渡って立ち上がることすらできず、
文字通り精も魂も吸い上げる激しさに、譲は行為の最後まで記憶を持たせた事がない。

「平和だな、こんな日はのんびり日光浴でもして、一日を過ごすのも良いかな」

 今の譲には、世間で何が起きているのかも分からないし、知りたいとも思わない。
ただ、この屋敷から逃げる勇気も無く、己の命がいつまで持つかを考えるばかり。
そんな自分の将来を考えると、身震いする。

「譲さま、お茶でございます」
「あ、ありがとう」

 譲が将来を悲観していると、見知った女性が熱いお茶を持ってきてくれた。
この屋敷には、陽炎と譲以外に、お手伝いらしきこの女性の3人しか住んでいないらしい。
彼女は、優しく微笑みかけると、風のように姿を消した。何時もながら謎の多い女性だ。

「ふう、お茶がうめぇ」
「まったくじゃ、こんな日は日光浴に限るのう」
「うおっ、いつの間に」

 譲の主人であり、天敵ともいえる陽炎の声に、茶碗を落としそうになるが、堪える。
だが、顔を声の主に向け、その姿を見た瞬間、茶碗を地面に落とした。

「あっ、あの、陽炎様、その姿……」
「なんじゃ、あっけに取られおって、隣に座らせてもらうぞ」

譲の隣に腰を下ろし、正座する陽炎はいつもの着物姿ではない。
上は真っ白な白衣、下は対照的に緋色の袴。俗に言う巫女装束だ。
譲にとって、この姿の陽炎を見るのは、初めてのことである。
 陽炎は、驚きを隠しもしない譲を気にも留めず、己の尻尾を扇状に広げた。
巨大な尻尾の全てを広げると、その身体が何倍もの大きさに見える。

「それで、陽炎様は一体何をしてらっしゃるんですか、そんな服まで着て」
「貴様と同じ、日光浴じゃ」
「尻尾まで大きく広げて、毛並みでも良くなるんですか」
「我らは太陽の輝きから陽気を、月の煌きから陰気を得ておる、
これも立派なお勤め、正装で挑むのが当然といえよう」

 年を重ねた妖艶な色気を醸し出す陽炎に、巫女装束という組み合わせはどうなのかと
心の中で失笑していたのだが、

「貴様、似合わんとか、思わなかったであろうな」
「いっ、いえいえ、まさかそんな事を」

6112:2009/11/23(月) 23:50:29 ID:+dbtH19O
 
心中を察せられ、その場での御仕置を覚悟し身を縮めたが、陽炎はお茶を啜りつつ、
何事も無かったかのような態度で譲と共に日光浴を続けている。
 続けてはいるが、大きく広がった尻尾の一つが先端を譲に向けているのが気になり、
日光浴どころではなくなった譲は、その場から避難すべく腰を上げかける。

「どこへ行く」

 腰を上げる動作、身体の重心を前にずらし、両の足に力を込めた瞬間に声を掛けられ、
そのまま硬直、前かがみのまま陽炎の顔を覗き見た。

「譲や、面白いものを見せてやろう、余の尻尾を見ておれ」
「尻尾?」

 見慣れた尻尾に何が起きるのかと疑問を抱きつつ、言われたままに尻尾を凝視する。
すると、金色の尻尾がほんのりと赤みを帯び、オレンジ色に染まってゆく。

「うわぁ」
「太陽から陽の気を受けるとな、こうして日の色に染まってゆく、
 月から陰の気を受けると、銀色に染まる事もあるのじゃぞ」

神秘的な光景に感慨の声を漏らし、まじまじ見入ると、尻尾と同様に陽炎の顔や身体も
ほんのりと赤みを帯びていくのが分かった。

「ふうっ、暑い暑い、ちぃと気を吸収しすぎたか、このままでは逆上せてしまいそうじゃ」
「陽炎様、いったい何を……」

譲の眼前で着物の襟首を大きく肌蹴ると、形の良い胸が澄みきった空気に触れ、弾む。
堅く尖った乳首を惜しげもなく晒し、譲に視線を向けると、やさしく微笑んだ。

「譲や、近う寄れ」
「いや、そんな、滅相も無い」
「近う寄れと言うに、ええい、手間のかかる奴じゃのう」
「わふっ」

 大きく広がっていた尻尾の一つが譲の身体を巻き絞めると、
そのまま陽炎の身体に引き寄せ、譲は胸の谷間に顔を埋める形になった
 他の尻尾たちは、陽炎と譲の身体を優しく巻き絞め、
譲の身体は顔が僅かに覗くだけとなった。

「どうじゃ、譲や、いつもの尻尾とは違う心地よさがあろう、ん?」
「は……い……」

 胸に顔を埋め、尻尾に巻かれた譲は、強烈な眠気に襲われていた。
太陽の光を一杯に浴び、ほんのりと熱を帯びた尻尾は、二人を優しく巻き絞める。
これが地肌の上からだったなら、譲は体中の性感帯が刺激され、発狂するだろうが、
幸いに服の上から巻き絞められており、胸の柔らかさと尻尾の温もりだけが身体を撫でた。

「このまま眠っても良いのだぞ、じゃが、貴様の安らかな寝顔を見たら、
余は色欲を我慢できぬであろうな」
「そっ、そんなぁ」

6123:2009/11/23(月) 23:52:02 ID:+dbtH19O
 
 陽炎の忠告に、両の瞼か付きそうになるのを必死に押さえる譲であるが、
オレンジ色の尻尾から伝わる温もりが、譲の眠気を増加させる。
 顔を抑える胸の柔らかさも加わって、文字通り天にも昇るような心持となり、
譲の意識は白く染まってゆく。

「うぅ、くうっ、すぅー」

 無論、かのような愛撫を我慢できる存在は無く、胸と尻尾の中で安らかな寝息を立てる。
陽炎はやわやわと愛撫を加えつつ、狙い通りの展開に笑みを浮かべた。

「ふふふ、眠りおったか、色欲を我慢でぬと言うたのに」

 譲を包み込む尻尾は、すぐさま譲を蹂躙する事もなく、優しい温もりを与え続けるが、
安らかな寝顔を覗く陽炎の口には、じんわりと唾液があふれ出す。

「いかん、夜まで我慢するつもりが、このように油断しきった顔を見せられては……」

 赤い唇が濡れ濡れと湿り気を増し、尻尾の締め付けが僅かに強まる。
譲が少しでも身悶えをしたのなら、陵辱劇が開始される一触即発の状態が続いていたが、

「おやかたさま、雪風と時雨が参っております」
「わかった、昼餉の間で待たせておけ、ふふっ、二人の驚く顔が目に浮かぶわ」

 これが、その変の山にいるような妖孤であったなら我慢は効かぬところだが、
九尾を誇る陽炎ともなれば、引くべきところは引く。

 己の胸で一瞬の安堵を享受する男に視線を落とし、髪を撫で摩る。
陽炎の頭に浮かぶのは、娘達の驚く顔か、今宵の男の喘ぐ顔か。
 孤高の精神を持ちながら、孤独な狐の心の内を探る事は誰にもできないが、
この後に一騒動待ち受けているであろう事は、容易に想像できた。


【終】
613名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 15:50:01 ID:GkNCE7u7
GJ!!このシリーズの続編待ってました!
614名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 20:25:29 ID:HeMB9lZ5
GJ
615名無しさん@ピンキー:2009/11/25(水) 00:58:19 ID:GQNAUlA2
>588
>ゴブリン娘はブタじゃない
ゴブリナに萌えちゃったじゃんか! どうしてくれる!
616名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 18:53:24 ID:T9ajqK8l
保守
617名無しさん@ピンキー:2009/11/27(金) 20:42:55 ID:it69P7/I
山神狐巫女キテター
618名無しさん@ピンキー:2009/12/01(火) 00:28:33 ID:xmvhUIxC
狐耳巫女とキャッキャウフフしたい
619名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 19:30:28 ID:/wULzLC/
【ゴブリン娘はブタじゃない(第二部)】はまだですか?
620名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 23:14:11 ID:ngicatmH
拙僧もぜひ、ぜひ!!
【ゴブリン娘はブタじゃない(第二部)】拝見したく!!
621名無しさん@ピンキー:2009/12/08(火) 23:29:38 ID:R6fBf48k
狐耳巫女とキャッキャウフフしたい
622名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 20:43:40 ID:FrVSDpEt
一旦保守
623名無しさん@ピンキー:2009/12/18(金) 19:26:56 ID:NOqU0RcT
花子さんとヤミ子さんとにゃんにゃんしたい
624名無しさん@ピンキー:2009/12/19(土) 07:13:57 ID:lDmEuZvJ
猫が恩返し、書き始められたっぽい
625名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 15:15:12 ID:sJLP0xNc
動物擬人ものは、妖怪じゃないとダメですかね?
626名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 16:52:33 ID:xGBVQiSH
>>625
どういう擬人化かに依る。
627名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 19:33:15 ID:U2GqYYat
>>625
とりあえず書いてみよう。
結果は後から着いてくる
628名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:42:42 ID:sJLP0xNc
>>627
わかりました、とりあえず投下してみます。
タイトルは『アミガメ』で。
6レスほどお借りします。
629アミガメ 1/6:2009/12/20(日) 20:43:29 ID:sJLP0xNc
「聞いてくれよ、今日はマジで大変でさぁ……」
 家に帰って着替えたら、缶ビール片手に愚痴る。それが俺の日課だ。
ただ、俺は実家暮らしでも、同居人がいるわけでもない。
聞き手は、飼っている亀。
名前はアミ、アカミミガメ(ミドリガメ)でアミだ。


 アミは、小学生の頃に縁日で釣ってきた。
母さんは「最後までちゃんと世話をすること」を条件に、飼育セットを買ってくれた。
まあ、よくある話だ。
普通なら、『しかし、一ヶ月もすると面倒になり――』と続くだろう。
 でも、俺はなぜだか飽きなかった。
日向に出してやると気持ち良さそうにして俺も和んだし、
餌をやるときには寄ってくる様子を、可愛いと思った。
――そして、いつの間にやら十数年。
俺は大学も出て社会人となり、一人暮らしを始めた。
アミも連れていくことは、俺としては当然だったんだが、母さんは
「まさかここまで『ちゃんと世話をする』とは思わなかったわ」と笑っていた。


「…っと、もうこんな時間か。悪いな、毎日こんなことばっか話して」
 そう言うと、アミは首を振ってくれた。
――飼い主補正なのは分かってるけど、そう見えるんだから仕方ない。
「もしアミが人間だったら、一緒に飲めるのに…なんてな」
 すっかりぬるくなったビールの残りを飲み干す。さ、風呂入って寝るか。


 翌朝、俺はいい香りで目が覚めた。
何の匂いだろう。まだ動き出さない頭で、そんなことを考える。
 と、台所から物音が聞こえた。どうやら台所がこの香りの出所のようだ。
俺はフラフラと台所へ向かった。
(俺しかいないはずなのに、誰が料理なんて)なんてこと、考えなかった。

 台所では、深緑の和服を着た女が料理をしていた。
俺の足音に、彼女が振り返る。
肩に掛かるくらいのやや緑がかった黒髪に、大きな漆黒の瞳。
それと対比するかのように白い肌。目鼻立ちも整っている、かなりの美人だ。
630アミガメ 2/6:2009/12/20(日) 20:44:10 ID:sJLP0xNc

「あ……おはよ…」
 俺の姿を見ても、まったく動揺したそぶりを見せない。
それどころか、構わず調理を続ける。
「ちょ、ちょっとアンタ」
「………なに?」
 そうまっすぐに見つめられると、何だか落ち着かない。
だが、聞かないワケにもいかない。
「アンタは誰だ? なんで俺の家にいる?」
「……アミ、洋と一緒……」
「………?」
 『洋(ひろし)』って、何で俺の名前を知ってる?
…しかも、アミ? アミに何の関係があるんだ?

 訳がわからず、何となしにアミの水槽があるリビングの方を見て――絶句した。
 アミがいない。
水槽は割れてない。フタは開いているが、縦は50cmある。
体長30cmほどのアミが自力で出られるはずは無い。
 目の前の彼女に視線を戻す。
「…どういうことだ?」
 まさかこの女、アミに何か――
「……洋、アミが人間だったら、って言った……」
「何言ってんだ? それがアンタにどう関係あるって――」
「だから……神様に、お願い、した…」
「………ん?」
え?
何?
つまり――
「……アンタは、人間になったアミだ、と?」
 彼女は、こくりと頷いた。
631アミガメ 3/6:2009/12/20(日) 20:45:02 ID:sJLP0xNc

  * * * *

 リビングでの聴取の結果、彼女がアミであることは確かなようだ。
俺が小四まで(個人情報保護)ことや、中二で(自主規制)ことも知ってたし。
 彼女――アミによると、昨日の夜に祈って、朝起きたら人になっていた、という。

「で、どうすんの?」
「……?」
 首をかしげるその様子に、思わずグッときた。
アミは、人になってもやっぱり可愛…じゃなくて。
「人間になって、それでどうするんだ?」

 亀が人間になった、とかそういうことは眉唾ものだとは思うけど、
実際に起こった後だからもういいとしよう(良くないけど)。
鶴の恩返しのように、何か人間になるだけの理由があるはず。
「………」
「………」
 無言の睨み合い。さあ、何が来る?
恩返しか? もちろん大歓迎だ。
復讐か?  って、俺アミに何かした?
別離か?  いや、それはムリ!つーかイヤ。
支配か?  アミの言う事なら従うぜ!(爆

「…の………る」
「ん? 何?」
「洋の……お世話、する」
「え? 俺の…世話?」
 こくり、と頷くアミ。
「ずっと……してもらう、だけ、だったから……」
「えー…と、つまり、今まで自分が世話になったから、
 ヒトになった今は自分が俺の世話をしたい、ってこと?」
 アミは無言で、でも大きく頷いた。
恩返しキターーーーーー!! 悶え転げる俺。
その間にアミは台所へ向かい、ご飯と味噌汁を乗せたお盆を持って戻ってきた。
「……朝ご飯」
 喜んで頂きます、ハイ。
632アミガメ 4/6:2009/12/20(日) 20:45:37 ID:sJLP0xNc

  * * * *

 今日は休日だから、部屋の掃除とか、諸々の家事をするつもりだった。
その旨を伝えると、私も手伝う、とのこと。
 二人いると、作業は実にはかどった。
終わったときには、まだ二時をまわったところだった。

 やることが無くなったので、とりあえずお茶の時間にする。
「時間、余っちまったな」
 こくり。
アミはあんまり喋らない。ずっと俺の聞き役に徹してたからそうなったのかもな。
「あ、そういえば、食べ物は人間のでいいのか?」
 こくり。
「二人分か…それじゃ、買い物にでも…ん?」
 立ち上がろうと床についた俺の手を、アミの手が掴んだ。
「? どうした?」
 アミの顔を覗き込んだ、そのとき――

 ちゅ。

 唇に触れる、柔らかなもの。そして、焦点の合わない程の近さにアミの顔が。
「…………!!!!」
 慌てて肩を掴んで、唇を離した。
心臓の鼓動が、尋常じゃない速さになっているのがわかる。
633アミガメ 5/6:2009/12/20(日) 20:46:25 ID:sJLP0xNc

「……ア、ミ……?」
「…ゴメン…嘘、ついた……」
 アミは俯きながらそう言った。
朝からずっと、何か言うときには俺の目をまっすぐ見てたのに。
「嘘…?」
「人に…なった、理由」
「恩返し、じゃ、ないの…?」
 ふるふる、と首を振る。
「本当は…洋を、私の…ものに、したかった」
 あー…それって支配? まさかの支配ですよダンナ!
いや朝はあんなこと考えたけど、それは言葉のアヤってやつで?

「洋と、ずっと一緒にいたい……洋と、一つになりたい、って…ずっと、思ってた…」
「え…」
 『私のものにする』って、そういう意味で!?
「でも…私…亀、だから……洋は…いつか…人間…女の人と…け、結婚…する。
 それで…私は…洋より、先に……死んじゃうん、だ、って、そう…思って、た…」
 声に、鳴咽が混じる。その顔から、いくつか水滴が落ちた。
「で、も…ひ、洋…が、が…他の人の、ものに、なる、のが……嫌…だった…
 だから…洋が、わ、私が、人間だったら、って…言った、とき」
「もういい…」
 両腕を肩から背中へと回して、その小さな体を抱きしめる。
そういう意味なら、いくらでもお前のものになってやるよ。
ただ、同時にお前にも俺のものになってもらうけどな?
634アミガメ 6/6:2009/12/20(日) 20:46:56 ID:sJLP0xNc


「アミ…」
「……なに?」
「好き」
 ポン、という音が聞こえた気がした。
真っ赤になったアミが腕の中でもじもじと動く。
「大好きだ、ずっと一緒だ」
「………ん」
 アミが発したのは、『ん』の一文字。でも、俺にはわかった。
 『私も、洋が大好き』

  * * * *

 外は日も傾き、すっかり夕方だった。
俺たちはまだ、布団の上で抱き合っている。
ええ、ヤりましたよ、ヤりましたとも。
ただ、一つ気掛かりなのは、
「…そういえば、避妊してないんだけど」
 こくり。
アミが頷いた。一時の乱れっぷりはどこへやら、素に戻っている。
「子供、できるのか?」
「……欲しい…」
 片手を下腹部にあてて、期待に満ちた目でこっちを見つめる。
飼い主の子供が欲しいとは、とんだペットの亀さんだよ。
思わず嘆息一つ。
「わかったよ、そのことも含めて、『ちゃんと世話』する」
 頬をうっすら赤く染め、こくりと頷く。
「だから、俺の世話も…『最後まで』よろしくな」
 一瞬きょとんとした後、満面の笑み。
「一生……洋は、私のもの」
 どうやら俺は、『最期』までアミの世話をすることになったようだ。

< 了 >
635名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:47:52 ID:Y0ow13lL
乙!いい作品だった
636名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 20:49:33 ID:sJLP0xNc
以上です。
スレの方向に合ってるのかなコレ…
お目汚し失礼しました。
637名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 21:21:35 ID:ib+gWEGx
乙。
なかなかいい感じだと思うよ、ただ一つケチをつけるなら・・・



室内の水槽にいる♂クサガメからの視線が気になってしまうじゃないか!w
638名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 22:22:44 ID:88Ax4ccP
これは良いほのぼの異類婚姻譚ですねGJ
639名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 23:12:50 ID:4ZVb6lRd
>>629

GJ

気が向いたらで結構なんで、是非後日談を!

エロなしでも全然いいんで、お願いします。
640名無しさん@ピンキー:2009/12/20(日) 23:39:53 ID:a9B4ETns
            \     _n         グッジョブ   /
              \   ( l     _、_       /
               \   \ \ ( <_,` )    /
                 \   ヽ___ ̄ ̄  ) /
   _、_  グッジョブ      \    /    / /  _、_   グッジョブ
 ( ,_ノ` )     n        \∧∧∧∧/   ( <_,` )     n
 ̄     \    ( E)       < の  グ >   ̄     \    ( E)
フ     /ヽ ヽ_//        <      ッ >  フ     /ヽ ヽ_//
─────────────< 予  ジ >───────────────
   ∩               <      ョ >
   ( ⌒)       ∩ グッジョブ < 感  ブ >       |┃三     話は聞かせて
   /,. ノ      l 'uu       /∨∨∨∨\      |┃  ガラッ    もらった
  / /      / /"    /         \     |┃ ≡   _、_   グッジョブ
  / / _、_   / ノ     /    グッジョブ   \  |ミ\__( <_,` )
 / / ,_ノ` )/ /    /|    _、_     _、_   \ =___    \
(        /     /\ \/( ,_ノ` )/( <_,` )ヽ/\≡   )   人 \
 ヽ      |   /   \(uu       /     uu)/  \
641名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 04:33:48 ID:nWKxj0iH
>>634
いいね
こういうの大好き
続きも読みたい

>>637
アッー!!の予感
642名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 06:53:45 ID:wkmw28yC
アミさんいいなぁ・・・。
うちも亀飼いたくなった。
齢40に届こうとする今更手遅れだろうし、「ちゃんと世話」できるかわからんから、しないけど・・・。
643名無しさん@ピンキー:2009/12/21(月) 18:36:00 ID:zpkGSPAO
>>634
何故一番大事なところを省略する
644名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 01:16:56 ID:C5U2QBCb
亀だけに実は俺の股間のryオチもいけるかと思ったが
それだとスレ違いだった
645:2009/12/22(火) 12:38:35 ID:SgUYUhCK
予想外の反響に驚いた>>636です。
後日談…ってほどでもないですが、小ネタを一つ。


『アミガメ 1.5』

「それじゃ、行ってくる」
「……ん」
「おとなしくしてろよ、風邪はひき始めが肝心なんだから」
 こくり。
「行ってきま〜す」

 何のことはない、アミが風邪をひいただけだ。
微熱と体のだるさ。まぁ、風邪だわな。
そういえば、病院はどうすんだろ。保険証とかあるはずないし…

  * * * *

 なんで? なんでこんなことになってんの?
『家に帰ったら、この世の終わりかという沈んだ顔で泣いているアミがいた』
な、何を言っているのか自分でもわからねーが、とにかくそうなっていた。
「おい、アミ、どうした、何があった?」
 とりあえず、この状況の原因が知りたい。
「ごめん、なさい…わ、私、洋と最期までいられ、ない……」

え。

「ちょっ、どういうことだよ!」
 冗談じゃない。そんなことあってたまるか。
「私、きっと…ひ、ひどい病気…なん、だ」
 病気? 病気だって? 風邪だとナメていたら…っていうアレか?
「な、何があったんだ」
「洋には、黙って、たん…だけど、朝から、お腹が、い、痛くて」
 この馬鹿。異常な腹痛はかなりヤバイじゃねえか。
646:2009/12/22(火) 12:39:22 ID:SgUYUhCK
「それで、ト、トイレに行ったら」
「行ったら?」
「な、なんか変なのが、わた、私の…ア、アソコから…」
ん?

「ち、血も混じってたし」
それって…

「なんか、ドロッてしたの、が」
ですよねー。

「あー…アミ、とりあえず落ち着け」
「で、でも…」
「それな、生理って言って、人間の女には普通にあることなんだ」
「ふぇ…?」
「だから、別に病気でもなんでもない」
「え……」
 まあ、亀に生理はないよな。
にしても、何もなくて本当によかった。


 おまけ。
「あの…ドロってしたの…何?」
「あー、確か…赤ちゃんのもと、だっけか」
「え」
「妊娠中は生理は無くなる、って話だったような…」
「………(目がキラキラ)」
 その後、アミは生理の度に悲しそうな顔をするようになりましたとさ。
647名無しさん@ピンキー:2009/12/22(火) 17:27:25 ID:IL5b4j1y
>>646
悲しませない様にがんばるしかないな。
648名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 00:16:05 ID:MOwLFP5R
狐耳巫女マダー
649猫が恩返し:2009/12/23(水) 18:47:10 ID:OrStuXMF
投下します
650猫が恩返し 1/4:2009/12/23(水) 18:47:50 ID:OrStuXMF
猫が恩返し 2話 前編



「ただいま」

 正博は玄関のドアを開けた。外から室内に流れてくる冷たい空気。

「あれ?」

 普段ならシロの出迎えがあるはずである。いつも帰宅時間が正確に分かっているよう
に玄関に立っていた。帰宅予定時刻よりも早くても遅くても、それを外したことはない。
猫の本能っぽいものが正博の帰宅を知らせてくれるらしい。
 しかし、今日はその姿がない。
 奥の部屋は明るいので、出掛けているわけではないようだった。
 訝りつつ靴を脱ぎ、室内サンダルに履き替え、正博はキッチンを通って奥の部屋へと
移った。八畳の一間で、床にはコタツが設置されている。

「シロ?」
「ご主人様……」

 そこから首だけだして正博を見上げる少女がいた。
 白い髪に白いカチューシャを付け、白い猫耳が小さく動いている。人間に化けた猫又
のシロだった。黄色い瞳に涙を浮かべて、真顔で言ってくる。

「助けて下さい。寒すぎてコタツから出られません!」
「何か分かるなぁ……」

 正博はしみじみと苦笑しながら、暖房のスイッチを付けた。天気予報によると、今日は
この冬一番の冷え込みらしい。雪こそ降っていないものの、外の気温は氷点下である。
正博がいない間は電気代節約で暖房を付けていないため、部屋はかなり冷たかった。
 ふと時計を見ると、午後六時。

「今晩の料理は……」

 普段はシロが夕食を作ってくれるのだが――
 シロはコタツ布団の縁を両手でがっしりと押さえている。

「ごめんなさい、無理ですぅ。わたし猫又ですから、寒いのは苦手なんですよ。童謡にも
あるじゃないですか。犬は喜び庭駆け回り、猫はコタツで丸くなる〜♪ って」

 そう言い訳して引きつった顔を見せた。シロが猫だった頃コタツに入っている姿を見て
いたが、伸びていることの方が多い。丸まっている姿は見たことが無かった。
 正博は荷物を机に置いてから、

「分かった、今日は僕が作るよ。何食べたい?」
「お肉」
651猫が恩返し 2/4:2009/12/23(水) 18:48:14 ID:OrStuXMF
 黄色い瞳を輝かせながら、シロが即答してくる。
 やはり元が猫であるせいか、野菜類よりも肉や魚が好きだった。期待するように猫耳
が動いている。コタツの中では二本の尻尾も動いているだろう。
 横の髪を掻き上げてから正博は吐息した。

「野菜も食べないと身体に悪いよ」
「猫は本来肉食なんです」

 白い眉毛を斜めにして、そう反論してくる。猫は魚を好むとも言うが、それは魚をよく
食べる日本での話であり、実際には肉の方が好きらしい。もっとも、人間になるには人
間のような食生活をするようにと言われてはいるようだった。
 正博はシロの前に腰を下ろした。そっと両手を前に出す。

「何です、ご主人様……? はッ!」
「おしおき」

 ぺたりと両手をシロの頬へと触れさせた。

「にゃァ!」

 悲鳴とともに、シロが猫耳を立て、黄色い瞳を見開いた。表情も含めて全身の筋肉を
硬直させたのが分かる。さきほどまで冷たい空気に触れていた両手をいきなり頬に触
れさせたのだ。驚かない方がおかしい。
 手の冷たさに固まること数秒。
 正博が手を放すと、シロは一度脱力してから恨みがましく見つめてきた。

「何するんですか、ご主人様。酷いですよー」
「言い訳しないで、ちゃんと野菜も食べるように。えっと、野菜とラーメンあったから、野
菜ラーメンにしようか?」
「お肉……」

 未練がましく呟くシロに、手の甲を見せると。
 何も言わぬまま、コタツの中へと引っ込む。

「チャーシューは入れて下さいね」

 コタツの中からそう声が聞こえてきた。



  * * * *
652猫が恩返し 3/4:2009/12/23(水) 18:48:43 ID:OrStuXMF
 暖房が効き、部屋は暖かくなている。

「美味しかったです」

 こたつの向かい側で満足げにシロが呟いてる。
 紺色のワンピースと白いエプロンが見えていた。いまだメイド服以外の服装には変化
できないらしく、家に居るときはいつもこの格好である。脱ぐと消えてしまうのだが、普通
の服を着るのはまだ慣れないらしい。
 へなりとこたつの上に突っ伏しながら、顔の筋肉を緩めている。

「暖かいって素敵ですね〜。ご主人様〜」
「好きだな、こたつ」

 苦笑しながら、正博はシロの頭を撫でた。人間の髪の毛とは少し毛質の違う白い髪の
毛。心地よさそうに白い猫耳が動いている。
 シロは目を閉じて、口元を緩ませた。

「こたつは魔性の道具ですよ〜。一度入った者を絶対に抜け出せなくするって、現代の
怪物です〜。猫も人間も絶対に抜け出せません〜」

 こたつの暖かさは確かに凶器だ。実家で暮らしていた頃は、こたつに入ったまま出ら
れず翌朝まで寝ていたこともある。

「ところで、シロ」
「何です〜?」

 黄色い目を向けてくるシロに、正博は紙の箱を見せた。長さ四十センチくらいの細長
い紙の箱だった。帰りに寄り道して、ペットショップで買ってきたものである。

「こういうもの買ってきたんだけど」

 箱を開けて中から取りだしたのは、三十センチほどのしなりのある細い棒。その先端
に白い綿毛が付けられた。いわゆる、ネコジャラシである。
 正博はそれを左右に振ってみせた。

「!」

 細かった瞳孔が、一度大きく見開かれる。肩が一度跳ねて、二本の尻尾もぴんと動い
た。分かりやすい反応。しかし、シロは平静を装って笑っていた。

「ネコジャラシなんて、ご主人様も面白いもの買ってきますね。でも、もう私も普通の猫じ
ゃないですから、そんなので遊びませんよ」
653猫が恩返し 4/4:2009/12/23(水) 18:49:09 ID:OrStuXMF
 返事はせずに、正博はこたつの上でネコジャラシを動かし始めた。
 最初はゆっくりと左右に。
 その動きを追うようにシロの目が動いている。本人は必死に意識を逸らそうとしている
ようだが、猫としての本能がそうさせない。こたつの上に投げ出された両手が、ぴくぴく
と緊張するように震えている。
 ネコジャラシがぴたりと止まった。

「ぅぅ……」

 じっとそれを凝視するシロの頬に、汗が滲んでいる。
 白い猫耳と二本の尻尾がぴんと立っていた。大きく開かれた瞳がネコジャラシの綿毛
を凝視している。それでも、理性で何とか意識を逸らそうとしているのが分かった。視線
が時折ちらりと明後日の方向に跳ぶが、二秒も持たずにネコジャラシに戻る。
 ぱたっとネコジャラシが跳ねた。

「!」

 シロの肩が跳ねる。咄嗟に伸ばし掛けた右手を、力一杯握りしめる。
 正博は再びネコジャラシの動きを再開した。ぱたぱたと小刻みに振ってから、跳ねる
ように横に移動。そこで小刻みに動いてから、数秒ほどして横に移動。
 その動きから目が離せないシロ。

 パッ。

 脈絡無く伸ばされたシロの右手が、こたつを押さえた。
 しかし、ネコジャラシは別の場所にある。移動先を読んで手を出したシロだっが、正博
はさらにその先を読んでいた。シロがじっと自分の手を見つめている。

「くっくっくっ、甘いなぁ」

 不敵に微笑みながら、正博はネコジャラシを持ち上げた。ゆらゆらと先端の綿毛を揺
らしながら、悪者顔で尋ねる。真下からライトを当てられている気分で、

「シロが僕の操るネコジャラシを無視できたことあったかなァ?」

 悔しげな眼差しが、揺れる綿毛を捉えていた。
 普通の猫だった頃から、正博はネコジャラシでシロと戯れていた。最初は興味無い振
りをするシロだが、ほどなく手を出すのが常である。さすがに年を取ってからは控えてい
たのだが、今ならネコジャラシで遊ぶことができるだろう。
 こたつに突っ伏していたシロが、おもむろに身体を起こした。口元を引き締め、白い眉
毛を内側へと傾ける。

「ご主人様……。ネコジャラシの恨み、今こそ晴らさせてもらいます」

 黄色い瞳に燃える熱い炎。今までシロが正博の操るネコジャラシを無視できたことは
なく、そして一度もネコジャラシを捕まえられたことはない。

「ふっ。返り討ちにしてくれるわ」

 そう言って、正博は静かにネコジャラシを前に出した。
654名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 18:49:48 ID:OrStuXMF
以上です
続きはそのうち
655名無しさん@ピンキー:2009/12/23(水) 22:13:55 ID:MOwLFP5R
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
656名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 01:20:12 ID:KNFIUQ9r
GJ! 少し早いクリスマスプレゼントだった
657名無しさん@ピンキー:2009/12/24(木) 11:16:10 ID:spBiLk0S
GJ


相変わらずクオリティー高いですな。
658猫が恩返し:2009/12/27(日) 22:23:21 ID:zoaooptS
投下します

前回主人公の一人称が間違っていました
僕ではなく、俺でした
659猫が恩返し 1/5:2009/12/27(日) 22:23:50 ID:zoaooptS
第2話 中編

 正博が最初にこの遊びを思いついたのは、いつ頃だっただろうか。
 小学生の低学年頃だったと思う。ネコジャラシにじゃれつき、それを奪い取ろうとする
シロ。そして、シロに捕まらないようにネコジャラシを動かす正博。いつの間にか遊びと
称した真剣勝負になっていた。

「にゃァ……」

 こたつに突っ伏したまま、シロは涙目になっていた。くたりと伏せられた猫耳と、萎え
た二本の尻尾。右手に握りしめられたネコジャラシ。しかし、それは正博から奪い取っ
たものではない。
 持っていたネコジャラシを放り投げるのが、この遊びの終わりの合図だった。
 ネコジャラシを睨みながら、シロが悔しげに口を動かす。

「また負けてしまいました。ただの白猫その1から猫又になってパワーアップしてたから、
今度こそは勝てると思ったのに。無念です……」
「挑戦はいつでも受け付けるよ」

 余裕たっぷりに、正博は微笑んだ。
 久しぶりのネコジャラシ争奪戦。二十分ほどの攻防を続けた結果、シロは一度もネコ
ジャラシに触れることもできなかった。今までどれほど同じ事を繰り返したのか覚えてい
ないが、全戦全勝なので対戦成績に意味はない。

「ご主人様って変な才能ありますよね……? わたし以外の猫をじゃらすのも上手かっ
たですし。普段ネコジャラシに反応しない子も、ご主人様のネコジャラシは無視できませ
んでしたし、猫を弄る天才です」
「それ褒めてるのか?」

 シロの頭を撫でながら、正博は苦笑した。
 言われてみると、昔から猫を相手にするのは得意だった気がする。他人の家の猫や、
野良猫も何の気無くじゃらしていた。それも一種の才能なのだろう。

「それでは、罰ゲームですね……」

 握っていたネコジャラシを手放し、静かに呟いた。

「罰ゲーム?」

 ネコジャラシを手に取って、正博は首を傾げる。ネコジャラシ争奪戦は、罰ゲームとい
うものはない。ただ、お互いに勝敗を悟ったらそこで終わりである。それが今までの暗
黙のルールだった。人間と猫で文章的な意思疎通もできないが。

「はい。敗者の掟です」
660猫が恩返し 2/5:2009/12/27(日) 22:24:15 ID:zoaooptS
 神妙に頷いてから、シロはこたつから出た。
 微かな布擦れの音ともにその場に立ち上がる。紺色のワンピースと白いエプロンとい
うメイド服姿。二本の白い尻尾を揺らしながら、部屋の片隅に移動する。
 部屋の隅に置かれた『私物入れ』と書かれた箱。
 それを開けて何かを取り出し、戻ってきた。

「何コレ?」

 こたつの上に置かれたもの。
 黒い皮革の輪っかふたつが鎖で繋がれたもの。棒の左右に黒い皮革の付いたもの。
四十センチほどの黒い革の帯。アイマスクのような形の黒い革。

「手枷と足枷と首輪と目隠しです」

 至極普通に答えてくるシロに、正博は眉間を押さえた。やはり元が猫であるせいか、
普通の人間とは感覚がズレている。

「いや、それは見て分かるから……」

 いわゆるSM道具と言われるもの。主に相手の自由を奪うための拘束具である。ハ
ードなものではないようで、身に付けても痛くないように工夫されている。正博自身も知
識として知っているだけで、実物を見るのは今が初めてだった。
 しばし考えてから、ジト目でシロを睨む。

「これで一体何をしろと言いたい?」
「メイドさんのお仕置きはエッチなものと決まっています――」

 何故か嬉しそうに言ってくるシロに対して。
 顔を近づけるように、正博は指を動かした。

「何です?」

 素直に顔を近づけてくるシロ。
 そのこめかみに曲げた中指を押しつけ、ぐりぐりと捻る。

「にゃぁぁ!」

 悲鳴を上げて両手で腕を掴んでくるが、無視。

「痛い、痛いです……! ご主人様、ぐりぐりはやめて下さい!」

 五秒ほどこめかみを抉ってから、正博は手を放した。
 解放されたシロが、こたつに突っ伏す。
661猫が恩返し 3/5:2009/12/27(日) 22:24:44 ID:zoaooptS
「うぅぅ」

 両手でこめかみを押さえながら、目元に涙を浮かべて唸っていた。数秒で体力を根こ
そぎ奪われたような有様である。
 正博は手枷を持ち上げた。マジックテープ式で簡単に取り外しができる構造である。

「これ、どこから調達してきたんだ……? 探せば手に入るだろうけど、まさかシロがそ
ういう専門店行って買ってきたわけじゃないだろうし」
「猫の神様がいる神社の裏手に捨ててあったそうです」

 顔を上げて、あっさりと白状する。神社の裏手に捨ててある怪しいもの。よくあるもの
と言えばよくあるものだった。大抵はいかがわしい本であるが、そういう処分に困るもの
を捨てる人間もいるのだろう。
 視線で先を促すと、シロは身体を起こし、

「神様が見つけて、さてどうしようと困っていた所にわたしが訪ねてきたので、せっかくだ
からお前にあげるからご主人様とよろしくやりなさい、というわけで貰ってきました。大丈
夫です、未使用みたいですから」

 色々とズレている答えであるが、大筋は理解できた。
 率直に正博は訪ねる。

「俺にどうしろと……?」
「メイドさんお仕置きモノ好きじゃないですか、ご主人様……!」

 黄色い目を大きく開き、シロは人差し指を立てて顔を近づけてくる。二本の白い尻尾
をぴんと立て、ぴくぴくと猫耳を動かしている。シロが人間の性的な営みに対してかなり
好奇心旺盛ということは知っているが、それで納得出来るわけではない。
 正博は再びシロのこめかみに曲げた中指を押し当てた。

「あ」

 シロの表情が固まるが、気にせず捻る。笑顔で。

 グリグリグリ……

「んニャゃぁ! 痛い、いっ、痛いッ――痛たたァ! 痛いですよ、ご主人様? やめ、ソ
レ本当に痛いんですから。ウニャぁぁッ! 待ってください? ご主人様許して、痛い、痛
いですから……許して、下さい。本当に痛い……! ギブ、ギブアップです! ニャァア」

 二十秒ほどお仕置きしてから手を放す。

 しぅぅ……。

 とこめかみから立ち上る煙が見えたような気がした。実際に煙が出ているわけではな
いが、そんな雰囲気が感じられた。こたつに突っ伏したまま、シロは両目から滝涙を流
している。苦しげに震えている両手と猫耳。
662猫が恩返し 4/5:2009/12/27(日) 22:25:31 ID:zoaooptS
「なるほど。よく分かった」

 こたつから出て、正博は静かに呟いた。暖房が効いているため、部屋の空気は暖か
い。両手をほぐすように動かし、こたつを回り込むように歩く。

「うぐぅ」

 力尽きているシロの背後へと移動してから、コタツの上の手枷を掴んだ。脱力したシ
ロの両腕を背中側に回してから、手枷でしっかりと拘束する。さらに、黒い革の首輪を
首にしっかりと嵌めた。構造は普通の首輪と変わらないので、難なく付けられる。

「あれ、ご主人様……?」

 いまさらながら、シロが手枷を外そうと腕を動かしていた。しかし、マジックテープの拘
束は意外と頑丈である。並の腕力では、外すこともできない。
 手際のいい動きで、正博はシロの肩を掴み身体を後ろに引っ張った。
 こたつの中から両足が引っ張り出される。紺色のワンピースの裾と白いエプロン。白
い靴下が見えた。その足首辺りを、足枷で拘束する。黒い革製の足輪と、プラスチック
製の五十センチほどの棒で、両足を開いた状態を固定された。
 最後に、目隠しをして終了。
 両手両足を拘束され、目隠しをされたシロ。首には黒い首輪。

「こうして見ると、いかにも襲って下さいって格好だな」
「あうぅ。ご主人様……何でこんな手慣れてるんですかぁ?」

 戸惑ったように猫耳と尻尾を動かしながら、シロが目隠しをされた目を向けてくる。普
通は手間取るのだろうが、正博はごく自然に拘束具でシロを動けなくしていた。

「いや今が初めてだけど。そんなに難しくないものだよ」

 言いながら、動けないシロの傍らに腰を下ろした。

「もしかして、ご主人様。拘束具の使い方とかそういう道具系のエッチな本を持ってたん
ですか? わたしの調査だとそういうのは見つからなかったですけど」
「人の私物を勝手に漁らないように」

 言いながら、シロの頭に手を置く。
 自分で言い出したことだが、かなり緊張しているのが分かった。これから何をされるか
分からない恐怖だろう。シロは猫だった時から後の事を考えない行動をすることが多か
った記憶がある。

「えっと、ご主人様……痛いのとかはやめて下さいね?」
「いぢめたくなる格好だけど、虐めたりはしないから安心しろ」
663猫が恩返し 5/5:2009/12/27(日) 22:26:40 ID:zoaooptS
 そう笑いかけてから、正博は両腕でそっとシロの身体を抱きしめた。右手でそっと頭を
撫でる。今まで緊張していた身体から、安心したように力が抜ける。

「シロの頼み通りきっちりお仕置きしてあげるから、覚悟してくれ」
「お手柔らかにお願いします、ご主人様」

 その台詞に、正博はそっとシロの唇に自分の唇を重ねた。

「んっ……」

 薄く柔らかなシロの唇を味わいながら、お互いに舌を絡ませる。ディープキスというほ
ど深くはなく、お互いの存在を確認するような丁寧な口付け。目隠しをされたシロにとっ
ては、抱きしめる手と丁寧な口付が正博が存在を知る手段だった。
 そっと正博はシロの唇から自分の唇を放す。

「ご主人様……」

 シロが物欲しそうに自分の唇を舐めていた。

「安心しろ、シロ。これからたっぷり可愛がってやるから」

 優しく告げてから、正博は丁寧にシロの頭を撫でる。人間とは少し質の違う白い髪の
毛。撫でているだけで、シロが安心しているのが感じ取れた。
 そして、微かに動いている白い猫耳に、正博は前触れなく息を吹きかける。

「ニャァ!」

 シロが驚きに身体を跳ねさせた。
664名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 22:27:07 ID:zoaooptS
以上です
続きは、できれば年内に上げたいと思います
665名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 22:41:08 ID:odVIF6dY
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +
666名無しさん@ピンキー:2009/12/27(日) 23:06:54 ID:IjYGClrj
GJとしか言いようがない
667名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 01:33:08 ID:FEHiECFf
そこで・・・そこで止めるかああああああああああああああああああ!
ちくしょう!最低でも年内は全裸待機か世おおおおおおおおおおおおおおおおおお
668名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 19:44:16 ID:/xZhpx+1
期待
669名無しさん@ピンキー:2009/12/30(水) 23:15:41 ID:jnUZVwp3
明日には実家に帰省するんだ…
読めないぜ…
670名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 02:50:16 ID:U0rlwkAk
よいお年を
671猫が恩返し:2009/12/31(木) 23:25:49 ID:FiYTYsyJ
投下します
672猫が恩返し 1/6:2009/12/31(木) 23:26:17 ID:FiYTYsyJ
2話 後編

「何するんですか……にゃッ!」

 再び猫耳に息を吹きかけられて、シロが肩を跳ねさせた。人間でもいきなり耳に息を
吹き掛けられるのは驚く。敏感な猫耳ならその効果も人間より大きいようだった。

「何するってオシオキ。シロからしてくれって言ったんじゃないか」

 笑いながら、正博は右手を下へと移動させていく。背中を撫でていた手を、不安げに
動いている尻尾に触れさせた。

「っ!」

 尻尾が一度ぴんと伸びる。
 猫にとっては――いや、動物にとって尻尾は最も敏感な部分のひとつだ。他人に触ら
れるのはかなり嫌がる。正博自身もそれを理解しているので、あまりシロの尻尾に触る
ことはない。しかし、今は特別である。
 右手で尻尾を撫でながら、正博は小声で訪ねた。

「尻尾触られるのはやっぱり嫌かな?」
「あ、え……ご主人様が触りたいなら……」

 尻尾を動かしながら、シロが答える。逃げるように動いていた尻尾が大人しくなった。
右手で尻尾を握り、丁寧に手の平を走らせる。髪の毛とは少し違う尻尾の毛の手触り。
尻尾を往復する刺激に、背筋を硬くしていた。
 頬がほんのり赤く染まっている。
 正博の左手は優しくシロの頭を撫でていた。
 指先で白い猫耳の縁をなぞる。

「ん……」

 シロの喉から小さな呻きがこぼれた。目隠しをされているため、それ以外の感覚が鋭
くなっているのだろう。正博は指先で猫耳を摘み、揉みほぐす。

「ご主人、様……」

 顎を少し持ち上げ、シロが息を吐いた。
 正博は尻尾を撫でていた手を放す。名残惜しそうに動いている二本の白い尻尾を眺
めながら、尻尾の付け根を指先で軽く叩いた。

「ゥなァっ!」
673猫が恩返し 2/6:2009/12/31(木) 23:26:41 ID:FiYTYsyJ
 シロの口から放たれる猫のような声。時折口にする猫のような声は人間の声真似の
ようだが、この声は猫そのものの鳴き声だった。

「ご主人様、そこは……!」
「弱いんだろ?」

 口端を持ち上げながら、正博は指先で尻尾の付け根をとんとんと軽く叩く。叩かれる
たびに、身体が反応していた。白い尻尾が左右に揺れ、白い猫耳が跳ねる。

「なあっ、うにゃぁ……!」

 シロが文字通り猫のような声を上げた。
 猫耳を触っていた左手を下ろし、右手と一緒に尻尾の付け根を攻める。

「なぁぅぁぅ……。ご主人様ッ……そこは……にゃあぁぁ」

 首を左右に動かし甘い悲鳴を上げながら、シロは正博の手から逃れるように身体を
捩らせている。しかし、手も足も枷で拘束されていて、正博の両手が身体を抱きしめて
いるため、逃げることはできない。
 シロは正博の攻めを無抵抗に受け入れることしかできなかった。

「なぁッ! 待って下さい……! うにゃぁ」

 甘い吐息と鳴き声を漏らしながら、指の動きを甘受する。
 三十秒ほど尻尾の根元を弄ってから、正博は手を止めた。

「あ……ぅ……」

 赤く染まった頬と、上がった呼吸。胸が前後に動いている。
 正博はシロの身体を持ち上げた。思いの外軽い身体。そのまま、こたつにうつ伏せで
上半身を乗せる。両手腕を動かして体勢を直そうとしているが、枷によって拘束された
身体は思うように動かない。
 正博は音もなく右手を動かし、尻尾の付け根に触れた。

「うにゃ!」

 シロが尻尾と猫耳を立てる。
 だが、構わず正博は尻尾の付け根を手で撫でる。

「どう、シロ。気持ちいい?」
「あっ、ご主人様……。なあぁっ、付け根ばっかり、んにゃぁ、弄らないで下さい……。な
ああッ、にゃぁ。わたし、おかしくなっちゃいます……!」
674猫が恩返し 3/6:2009/12/31(木) 23:27:11 ID:FiYTYsyJ
 身体を捩りながら、シロが顔を向けてきた。しかし、目隠しをされているため、正博の
顔を見ることはできない。不安げに白い眉が傾いている。
 口元の笑みを左手で隠しつつ、正博は平静を装って答えた。

「お仕置きしてって言ったの、シロじゃないか」
「そうですけど……ンにゃ!」

 シロが身体を硬直させる。
 正博の両手が尻尾を掴んでいた。両手で包み込むように尻尾のうちの一本を掴み、
上下に扱くように撫でる。手を動かすたびに、硬い毛が痺れるような感覚を送ってきた。
 さらに、正博はもう一本の尻尾を器用に口に咥える。シロの身体が一瞬動きを止めた。
だが、それには構わず、前歯を動かし何度も甘噛みを繰り返す。

「ん、あっ……尻尾、ダメです……。んんっ」

 逃げるように身体を動かしながら、シロが甘い声を漏らしていた。声では否定している
のに、尻尾はさらなる刺激を求めるように動いてる。
 正博は尻尾を弄っていた右手を放し、シロの猫耳を摘んだ。

「にッ」

 身体が一瞬固まる。
 当たり前であるが、耳も動物にとっては敏感な器官だ。いきなり触られることは嫌がる。
正博も普段はできるだけ猫耳には触らないようにしていた。
 しかし、今は遠慮することもない。
 くにくにと三角形の猫耳を弄りながら、二本の尻尾を口と右手で攻める。

「やっぱりいいなぁ、シロの耳は」
「ご主人様……あっ。そんなに、んっ、焦らさないで下さい……!」

 切なげに、シロが言ってくる。今までずっと尻尾と猫耳を触られているだけで、他の場
所には手を出していない。それがもどかしいのだろう。
 しかし、正博は構わず視線を移した。
 猫又。尻尾が二本に分かれているから猫又と言われる。先端だけが別れていたり、
根元から分かれていたりと種類はあるとシロは言っていた。だが、どれも変わらぬ猫又
らしい。シロは尻尾の根元から二股に分かれている。

「もしかして……」

 尻尾の分かれ目に右手の指を触れさせた。
 声もなく、シロの全身が硬直する。
 尻尾の分かれ目を指先で触れる程度に撫でながら、正博は声を掛けた。

「ここ、弱い?」
「………」
675猫が恩返し 4/6:2009/12/31(木) 23:27:32 ID:FiYTYsyJ
 震えながらきつく唇を閉じ、シロは首を微かに左右に動かす。緊張に猫耳と尻尾がぴ
んと立っていた。否定したいようだが、全く否定にはなっていない。
 正博は分かれ目から指を放す。ついでに、両手と口を放した。

「うにゃぁ……」

 全身から力を抜くシロ。背中を上下させるほど深い呼吸を繰り返しながら、猫耳と尻
尾を垂らしていた。目隠しされた顔を正博へと向けながら、

「あ、あの……ご主人様……」

 ぽんと、尻尾の付け根に右手を乗せる。
 シロの肩が跳ねた。やはり、ここは敏感な部分らしい。

「んん、んッ!」

 四本の指を動かして尻尾の付け根をくすぐると、シロが辛そうに身体をよじっている。
だが、頬は赤く染まり、呼吸も乱れていた。全身がうっすらと汗ばんでいる。
 しかし、正博は何事もなかったかのように問い返してた。

「何だい?」
「あの……。んんっ、尻尾と耳だけじゃなくて、あっ……他も触って下さい……」

 苦しげなシロの頼み。さきほどから、尻尾と猫耳しか触っていない。既に発情している
シロにとっては、ひたすら焦らされているようなものだ。それは辛いだろう。
 だが、正博はあっさりと告げた。尻尾の付け根をくすぐりながら。

「却下」
「ご主人様ぁ……」

 悲しげなシロの声。他の部分も疼いているのだろう。両手を動かそうとするも手枷に
阻まれ動けず、太股を摺り合わせようとするも、足枷に阻まれそれもままらない。
 全身が快楽を求めているのが、手に取るように分かった。

「これは、お仕置きだから、今日は耳と尻尾しか触らないよ」

 正博はシロの頬に左手を触れさせる。

「酷いですよォ……」
「お仕置きしてって言ったのは、シロじゃないか」

 かぷ、と。

 猫耳を口に含んだ。
676猫が恩返し 5/6:2009/12/31(木) 23:27:56 ID:FiYTYsyJ
「んっ……!」

 シロが声を呑み込む。
 正博は尻尾の付け根から手を放し、右手で尻尾の根元を緩く掴んだ。そのまま尻尾
の裏側を引っ掻くように、人差し指と中指を動かす。

「んにゃあぁ! ご、ご主人様っ……。耳と尻尾が、んんっ……おかしいです、よ」

 ぱたぱたと激しく動いている尻尾。尻尾は根元の方が敏感らしい。人間として発情し
た状態では、立派な性感帯として機能している。

「このまま、耳と尻尾だけでイケるように、調教でもしてみる?」

 猫耳を口に含んだまま、正博はそう問いかけた。

「あっ、な、何言ってるんですか……! ご主人様は……んあっ」
「案外冗談じゃないかも」

 慌てるシロの台詞に、そんな感想を漏らす。
 正博はシロの猫耳から口を放し、左腕をシロの肩の下に差し入れた。コタツに突っ伏
していた上半身を持ち上げる。膝立ちの状態で、正博と向き合った。

「にゃ?」
「いくよ」

 正博は静かに告げてる。そして、尻尾を弄っていた指を、尻尾の分かれ目へと触れさ
せた。これから何をされるのかを悟ったらしく、シロが全身を硬直させる。

「ご主人様ッ。それ、ダメ……」

 シロの肩を抱えた左手で猫耳を摘みつつ、正博はにっこりと笑った。拒否したくても、
拒否できないようにするための拘束具である。

「ダメって言われてもやるから」

 正博はシロの唇に自分の唇を重ねた。
 同時に、右手の指で尻尾の分かれ目を撫でる。

「ンン――!」

 シロの身体が跳ねた。
 まるで痙攣するように全身の筋肉を収縮させつつ、背中を仰け反らせる。自分の意志
とは無関係に動いている身体。ぴんと伸びた尻尾の毛は爆ぜるように逆立っていた。

「――!」
677猫が恩返し 6/6:2009/12/31(木) 23:28:20 ID:FiYTYsyJ
 唇が震えている。予想以上に強い絶頂を迎えているようだった。
 爆発する快感に耐えるように、身体をよじりつつ、何度も痙攣する。
 手枷や足枷の鎖が鳴っていた。
 正博はシロの唇から一度自分の唇を放す。

「……んなああぁぁぁッ! ご主人様ッ、わたし、おかしく……あっ、なああっ! うにゃあ
あっ! やめて、やめて下さい、わたし変になっちゃい――」

 悲鳴じみた声を上げるシロの唇を、正博は再び自分の唇で塞いだ。
 絶頂が収まらないシロの咥内へと、舌を差し入れる。その舌に自分の舌を絡めるシロ。
お互いに舌で相手の味を確認するような深い口付け。
 その間も正博の右手はシロの尻尾の分かれ目を指で撫で、擦り、ひっかき、くすぐっ
ている。猫耳を弄る手も止まらない。
 その度にシロは何度も、身体を跳ねさせていた。

「ンンン……!」

 正博はシロと舌を絡ませ合いながら、全身が溶けていくような錯覚を味わっていた。
自分とシロが混じり合ってひとつになっていくような、不思議な感覚。
 そうして、どれくらい時間が経っただろうか。
 一分は経っていないはずだが、異様なほど長く感じた時間。

「にゃぁぁ……」

 正博はシロの唇から自分の唇を放し、尻尾を弄っていた右手を放した。猫耳を弄って
いた左手も放し、シロの両目を覆っていた目隠しを取る。

「ご主人様ぁ……」

 黄色い瞳に涙を浮かべながら、シロが見つめてきた。真っ赤に染まった頬と、乱れた
呼吸、凍えたように震える身体、猫耳と尻尾を垂らしている。

「酷いですよぉ」
「お仕置きだからね」

 悪戯っぽく笑ってから、正博は再びシロの唇に自分の唇を重ねた。
678名無しさん@ピンキー:2009/12/31(木) 23:28:44 ID:FiYTYsyJ
以上です

何とか年内に間に合った…
679名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 01:20:33 ID:UTdogbWd
>>678、明けましてGJでございます。
ギリギリ年内ですね…有言実行、お見事。


…こんな日のこんな時間に…何やってんだろ俺…
680名無しさん@ピンキー:2010/01/01(金) 18:23:07 ID:Zel4q2NS
焦らしgj
尻尾開発期待
681名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 01:25:36 ID:R+3ei/+/
東京に帰ってきた

   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
682名無しさん@ピンキー:2010/01/04(月) 22:52:14 ID:gvKJgv8O
GJ!
683名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 22:58:42 ID:ua3EHqkO
gj!
684名無しさん@ピンキー:2010/01/08(金) 23:45:48 ID:v+pgAgXH
狐耳巫女とキャッキャウフフしたい
685名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 00:30:59 ID:SOgiiSiT
ここは動物擬人化は駄目ですかね?
妖狐とか獣人やらの設定じゃなきゃ駄目ですかね?
686名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 00:41:57 ID:f00C9T1J
>>685
「なんかよく分からないけど、ふしぎパワーで動物が人間になっちゃったー」
ってのなら別にいいとオモ
不思議パワーは、長寿だからとか大事にされて恩返しとか適当にw
687名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 01:10:01 ID:SOgiiSiT
動物擬人ではないけど
ただ人間に犬耳猫耳狐耳を生やしただけで獣人って設定のキャラでもいいの?
688名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 11:20:41 ID:Aut7La02
>>687
特にだめな理由はないけど、獣耳が性感帯とか獣人ならではのシチュやプレイが入ってると俺が喜ぶ。
689名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 12:28:14 ID:T/8/CYyp
>>687
耳や尻尾をねちっこくねぶってくれると
俺は喜ぶ
690名無しさん@ピンキー:2010/01/10(日) 20:54:15 ID:JnScvbHb
>>687
とりあえず書いてみよう、話はそれからだ。

自分は正直、人外娘で萌えるか抜けるかすれば問題ないと思う。
691アミガメ:2010/01/11(月) 21:24:10 ID:8Fyd+E6I
続編、7レスほど投下します。
今回エロに初挑戦なので、指摘などありましたら是非。
692名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 21:25:19 ID:e6IDeoHk
キタ━━(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)━━!!!
693アミガメ 2 1/7:2010/01/11(月) 21:25:57 ID:8Fyd+E6I
 早いもので、アミが人になってからもう一ヶ月が過ぎた。
あの日は、翌日起きたら亀に戻ってるんじゃないか、という不安もあったけど、
そんなことはなく、俺は今日も台所から漂ってくる味噌汁の香りで目が覚める。

「…おはよ」
「ああ、おはよう」
 洗面所で顔を洗ったりヒゲを剃ったり、身嗜みを整えてから食卓につく。
その辺はちゃんとするように、とアミに注意されたのだ。
亀の頃から、アミに触っても手を洗わずに食事したりしていたのが気がかりだったとか。
※亀はサルモネラ菌を持っているので、触ったらきちんと手を洗うべし。
「じゃ、いただきます」
「…めしあがれ」
 朝食を抜くこともあった俺が規則正しい生活を送れるのは、この世話焼き女房のおかげだよ。
女房って言っても、アミに戸籍があるはずもなく、正式な結婚はできないのが悩みなんだけどな。

「やっぱり美味いな、アミの卵焼き」
「…ありがと……」
 アミの料理は今まで一ヶ月、全部もれなく美味かった。俺のお気に入りは卵焼き。
野菜系が多めで、肉や油ものはやや少なめ。その辺りは亀だったからか。
栄養バランスもよく考えられている。最近疲れが翌日まで残らないのはそのおかげだろう。
そもそも、どうして料理ができるのかが疑問だったので聞いてみたら、
「神様ができるようにしてくれた」らしい。……美味いから別にいいか。

「さて、行くか」
「……」
 無言で曲がったネクタイを直してくれるアミ。本当に、よく気がつくよなあ。
なんて思ってたら、
「ん……」
 目をつぶってこちらに顔を向けてくる。ちなみにここは玄関。
そう、新婚バカップル特有の『行ってきますのキス』というヤツだ。
「あいよ」
 ちゅ。
背中を屈めて、軽くついばむ程度に唇を重ねる。毎日のように要求されるので、もう慣れた。
そのくせ、キスしてやると、求めた当人は頬をほんのり赤く染めるんだ。
「それじゃ、行ってき」
 そこで言葉が止まる。ぐい、と袖を引かれたから。
振り返ってアミの方を見ると、耳まで真っ赤になって俯いたまま、
「今日…あの……ね」
 消え入りそうな小さな呟きだったが、その意味を理解して俺も顔が熱くなる。
「…わかった、今日は急いで帰る」
 こくり。
今日の俺の仕事はかなり効率的なものになることを、ここに宣言しておこう。
694アミガメ 2 2/7:2010/01/11(月) 21:27:14 ID:8Fyd+E6I

  ――ちょっと小話――

 ところで、アミの年齢について考えてみたんだ。
アミ自身も自分が何歳なのかわからないらしいから、推定してみた。
亀だった頃なら、甲羅の年輪見ればわかったけど…見なかった俺が悪いですかそうですか。
 アミは、俺が小学二年生(8歳)のときに釣ってきた。で今、俺は24歳。
つまり、最低でも16歳は越えている。
じゃあ、釣った時点で何歳だったのか、ということなんだが。
屋台で釣ったときのだいたいの大きさ、と……それに対応した年齢は……

結論:ほぼ確実に1歳、もしかすると2歳(推定)。

 したがって、アミは17、8歳ということになった。
…それからというもの、アミを抱く度、胸に若干妙なモヤモヤを感じる。
6、7歳差…それくらい問題ないよな…? アミはむしろ大人っぽいもんな?
そうそう、ミドリガメの寿命は20〜30歳らしい。17、8なら立派なおば(ry

  ――閑話休題――

「亀沼(きぬま)、お前最近料理の盛り付けが上達してるよな」
 食堂で弁当(アミ製)を食べていると、天岡(あまおか)さんにそんなことを言われた。
俺は以前からごくたまーにではあるが弁当を作ってきていて、その見た目は確かに悪かった。
アミは綺麗に詰めてるが、それほど派手な弁当じゃないせいか、俺の自作と思われてるようだ。
「いや、これは俺じゃなくて彼女が作ってくれてるんスよ」
 幸い、他人をイジったりネタを言い触らしたりする人ではないので、正直にバラす。
天岡さんは、俺より2歳年上の先輩。机が近いこともあり、ちょくちょく話をする。
それに、たしか妻子持ちだったはずだ。ちょっとその辺の話を聞いてみたい。
「そうなのか……よかったな」
 案の定あっさりした答えが返ってきたが、一瞬遠い目をしたように見えた。
そういえば天岡さんは以前、重箱入りのやたら派手な弁当を持ってきたことがあったらしい。
今では普通だけど、そんな物を持たせるなんて、この人の奥さんはどんな人なんだか。
「あー、弁当と言えば天岡さんは「やめろ、その話は」
 俺の言葉に素早く反応し、途中で遮る。そんなに追求されたくないことなのか…
「いや、その話じゃなくて。天岡さんの奥さんについて聞いてみたいんスけど」

695アミガメ 2 3/7:2010/01/11(月) 21:28:12 ID:8Fyd+E6I
 すると天岡さんは、弁当をつついていた箸の動きをピタリと止めた。
というより、天岡さん自体の動きが、凍りついたように止まっている。
「…なんかマズいこと聞きました?」
「あー、いや……アイツはなぁ……」
 バツが悪そうにポリポリと頬をかき、俺から目を逸らした。
照れてるのとは違う、と思う。まあ、それほど感情を表に出す人でもないけど。
なんか話しづらそうだし、こっちから話を振ってみるか。
「どんな人なんスか? イイ家のお嬢様だとかって噂も…」
「そんなわけ無いだろう」
「箱入りのご令嬢だからあんな弁当を……え?」
「アイツは令嬢なんかからは最も遠い人種だぞ。はっきり言えば馬鹿だ」
「…バカって…天岡さんがそういう人を奥さんに選ぶとは思えないんスけど」
 この人なら、甲斐甲斐しく家を守ってくれる…そう、アミみたいな人を選びそうなのに。
「俺が選んだんじゃない、アイツが俺の所に転がり込んできたんだ。
 その後はなし崩し式でいつの間にやら……ハァ」
 奥さんとは小さい頃からいつも一緒で、大学生のときに家に押しかけてきたらしい。
天岡さん曰く、「猫のように気まぐれで、アホみたいに能天気」な人だそうだ。
「…そろそろ戻る」
 一通り話すと、天岡さんは早々に昼食を終えて行ってしまった。
俺も仕事に戻ろう。さっさと終わらせて早く帰らなきゃな。


「上がります! お疲れ様でしたっ!」
 午後6時を少し過ぎた頃。俺は仕事を切り上げ、ものすごい勢いで会社を後にした。
課長が書類片手に何か言おうとしたけど、ダッシュで逃走。今日は残業なんかできません。
なにせ、今日はこれから夫婦の営みが待っているんだ。それも、アミからのお誘い。
 アミは無口だけど、自分の意思ははっきり示す。気分が乗らないときは絶対にさせてくれない。
俺も無理させてまでヤりたくないし、毎日するほど盛ってないから別にいいんだけども。
でも、今日は違う。さっきも言ったように、アミは意思をはっきり示す。
しないと言ったら絶対しない。逆に、すると言ったら…?

  * * * *

「はあぁ……ひろしぃ…んっ…」
――こうなる。
 風呂上がりに全裸で待ち構えられて、襲いかからずにいられるはずもない。
自分から求めたときのアミは、ちょっと不自然なくらい積極的だ。
まるで、繋がってないと俺がどこかへ行ってしまうとでも言うかのように。
今も、舌を絡めあっているというよりは、俺の舌がアミに絡め取られている。
「ん…っ……む…」
「………ん…」
 ああ、幸せそうな顔しやがってコイツは。俺はいい加減、息が苦しいよ。
ぴちゃぴちゃ、と舌が絡み合う水音だけが部屋に響く。

696アミガメ 2 4/7:2010/01/11(月) 21:29:11 ID:8Fyd+E6I
「ぷは…アミ、いいか?」
 こくり。
覆いかぶさって、改めてその体を眺める。
元々亀だったからか、髪と眉、睫毛くらいしか毛がない。ゆで卵のようにつるつるの肌だ。
着痩せするのか、胸はやや大きめ…だと思う。そのきれいなお椀型の先端はもう勃っていた。
「アミ…乳首、勃ってる」
「あう……」
 言ってみると、耳まで赤くなってもじもじする。うんうん、やっぱり可愛いな。
まず、左の膨らみをやわやわとほぐすように揉んでやる。
右手は体を支えるのに使っているので、右の乳房は舌で外側からなぞっていく。
アミの胸は弾力があって、手にもっちりと吸い付いてくる。
擬音で表すなら、『もにゅ』って感じだろうか。
「っ、ふ……ん、っっ」
 アミは胸や腹など、前は甲羅に覆われていただろう胴体がかなり敏感だ。
それなりの大きさはあるにも関わらず、胸をいじるとすぐに反応が返ってくる。
口からは小さな声が漏れたけど、それじゃあ俺は満足しない。
それまであえて避けていた薄桃色の頂点を、指でつつき、つまみ、擦る。
同時に、右のそれを唇でねぶり、舌で嘗め、吸い付く。
「あっ、や、あああっ…!」
 アミは声のボリュームを上げ、俺の攻勢から逃れようと全身をよじる。

 なので、手も口も離して攻撃を中断してやった。
「あ、うぁ……え……?」
「どうした?」
 素知らぬ顔…は多分できてない。引き攣って変な顔になってると思う。
「う、うぅ……」
 アミの瞳の中に、羞恥と情欲とが混じり合っているのがはっきりと見て取れた。
と、手が自然と胸を掴む。
うん、やっぱ無理。俺はSにはなりきれないわ。
「はう……あ、んんっ…」
 乳房への愛撫を再開する。乳首はもう、これ以上ないくらい張り詰めていた。
あんまり張ると痛い、って話をどこかで聞いたような気がするので、やさしめに。

 だいぶ盛り上がってきたところで、手をゆっくりと下へ持っていく。
ただし、その行き先は秘所ではなく、お腹から腰にかけての辺り。
その辺の柔らかな手触りが俺は大好きだ。
柔らかいって言っても、下腹のぜい肉とかそういうのじゃない。
むしろアミの腰まわりは、くびれが美しい曲線を描いている。
「アミの体って、柔らかいよな」
「んんっ……」
 表面をなぞるよう指を這わせると、ぶるぶるっと震える。
実際の所はただ撫でたりつついたりしてるだけだけど、胴が敏感なアミには充分な刺激なようだ。

697アミガメ 2 5/7:2010/01/11(月) 21:30:10 ID:8Fyd+E6I
 そうこうしている内に、アミの腰が浮いてきているのに気付く。
喘ぎに合わせてビクビクと動くのを見て、思わず手を伸ばした。
そこは、もうぐっしょりと濡れていた。ちなみに、ここにも毛は生えてない。
「もう濡れてるな…」
「〜ッ!」
 恥ずかしさのあまりの行動なんだろう、アミは顔を両手で覆い隠した。
その姿は、あまりにも扇情的で。
ああ、お前はどこまで俺を興奮させれば気が済むんだ。

「足、開くぞ」
 足側にまわってそう言うと、顔を隠したままでいやいやと首を振る。
もちろん閉じた足に力はなく、簡単に開く。いやよいやよも何とやら…ってか。
そして、既に蜜をとろりと垂らしたそこが露になる。
同時に、鱗に覆われた尻尾も見えてくる。もう見慣れてしまった、亀だった証。
ただ、『お約束』通りとはいかず、性感帯ではない。表面が鱗のせいで感覚が鈍いらしい。
「もうぐちゃぐちゃだな…」
「んぅ……はあぁ……」
 軽く指でなぞるだけで、蜜は糸を引き、アミも甘い吐息を漏らす。
「アミはエッチだよな、こんなに溢れ出させて」
「あっ、ん……い、いじわる…」
 にちゃにちゃ、わざと音がたつように弄りながら、ちょっといぢめてみた。
「これだけ濡れてれば…っと」
 入り口を左手でほぐしつつ、右の中指をゆっくりとアミの中に挿れていく。
膣壁を擦るように指を動かすと、アミの腰が一段と高く跳ね上がった。
指の隙間からは留まることなく蜜が溢れ、尻尾を伝ってシーツに落ちる。
「っああ…あ、あ、あぅ…」
「アミはここ弱いんだよな」
 俺はそう言って指を曲げ、お腹側の壁を擦りあげてやった。
「ひぃっ、ああーーーーっ!」
 アミはたまらず両手を顔から離し、体をくねらせて何とか快感を逃がそうとする。
長く艶やかな黒髪を振り乱して悶えるその姿に、俺の興奮はますます高まった。
「アミ、気持ちいいか?」
「あ、あ、あ…も、もう、ひっ…やめっ、あああ」
「いいぞ、イっちゃって」
 指の動きを激しくしようとすると、アミの手が下りてきて俺の腕を掴んだ。
目で抜いてと訴えかけられて、いったん指を引き抜く。
「はぁ…はぁ……い、一緒にぃ…」
 アミは俺の腕を離すと、震える手で自分の割れ目を開いた。

698アミガメ 2 6/7:2010/01/11(月) 21:30:56 ID:8Fyd+E6I
 情欲に染まった目でそんな風におねだりされて、我慢できる雄がいるか? いや、いない。
俺は再びアミに覆いかぶさると、いきり立ったモノを秘裂にあてがった。
「いくぞ…」
「……ん、来て…」
 すっかりほぐれきった秘所は、俺を根本までつるりと飲み込んだ。
――アミの中はちょうど良い締め付けで、奥へ導くかのようにうねって、暖かくて。
「ふあ、あぁぁあぁ…」
「アミ…動くぞ…」
 愛液をとろとろと溢れさせるそこから、ゆっくりと自身を抜く。
その途中、まわりを包みこむ肉襞が逃がさないとばかりに絡み付いてくる。
正直、気を緩めればすぐに出してしまいそうな程に気持ちいい。
全部出るかどうかまで引きずり出したら、直ぐさま今来た道を引き返す。
「はああぁぁぁ…」
 角度を変え、壁に擦りつけてやると、アミは震えながら恍惚の表情で息を吐いた。
その背中に手をまわして抱き起こし、対面座位にすると、
すぐにアミの両腕が首にまわされ、繋がったまま抱きしめあう形になる。
「あんっ…洋ぃ……深、いぃっ…」
 この体勢だと、ちょうどアミの最奥を俺の先端が小突く。
結合部からは愛液が溢れ続け、下腹部をビショビショに濡らしていく。
腰を揺らして子宮口を刺激してやると、俺を包む襞がさらに激しく蠢いた。
「ア、アミっ…、すご、イイっ」
「あっ、あ、あ、洋っ、ひろしいっ!」
 アミが普段からは想像できない大きな声で俺の名前を呼ぶ。
普段無口なのは、その声を聞くと俺が発情してしまうからだ、そうに違いない。
そんな考えが浮かぶほどに、その嬌声は俺を昂らせる。
もっとアミの声が聞きたい、もっと乱れさせたい。
そう思うと腰の動きは速まり、それに伴って膣壁もより強く締め付けてきた。
腰が離れる度に、下腹部の愛液がいくつもの糸を引き、ぱちゅぱちゅと音をたてる。
「っあ、アミ、俺、もう…っ!」
「ん…っ、来てっ、洋のっ、あうっ」
 最後に、アミを思いきり抱きしめて引き寄せ、腰を密着させた。
「く、うっ」
「あっ、あ、あはぁぁっ…あ、熱いぃぃ…」
 白い奔流が、アミの中へと流れ込んでいく。
俺の先端から熱いものが飛び出す度に、腕の中で柔らかな体が小刻みに震える。
その顔には、目をとろけさせ、だらしなく口を開けた、淫らな悦びの表情が浮かんでいた。
699アミガメ 2 7/7:2010/01/11(月) 21:31:40 ID:8Fyd+E6I

  * * * *

「…じゃ、行ってくる」
 体が重い。腰が痛い。昨日は結局、何回やったのか覚えてない。
それでもいつもの時間に目が覚める。身体がそういう風になってしまっているから。
「疲れてる…?」
「んー…少し怠いけど、大丈夫」
 ずっと一緒にいるから、アミは俺の様子からだいたいの調子を読み取ってくれる。
夜の生活が原因で体調崩すなんてことになったら、旦那の面目丸つぶれだ。
この程度だったら、ちょっと時間が経てばほっといても自然に治るだろう。
「じゃあ……今日は、私が上」

え?
今 な ん て 言 っ た ?
ギギギ、という音がしそうな動きで首を動かし、視線をアミへと向ける。
「…いってらっしゃい」
 笑顔で手を振ってくるアミ。
あー…これは有無を言わさぬパターンだ。もう今日も搾られることは確定。
どうやら、明日も黄色い太陽を拝むことになりそうだ。

<続く>
700アミガメ:2010/01/11(月) 21:37:19 ID:8Fyd+E6I
以上です。
続きモノにしたからには、ちゃんと完結させられるように頑張ります…
701名無しさん@ピンキー:2010/01/11(月) 21:47:12 ID:Q+Uk2CTF
GJ&乙
しっぽは性感帯じゃないのか、残念……だが、付け根なら、付け根ならきっと……!
702名無しさん@ピンキー:2010/01/14(木) 18:21:43 ID:lmByH7IG
gj
いいカップルだ。
703名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 01:04:32 ID:/U7HsB3K
それと、天岡さんの奥さんが気になる。
もしかして、天岡さんの奥さんって・・・・(謎
704名無しさん@ピンキー:2010/01/15(金) 11:15:39 ID:7k8dcpZj
       ┐
      └ ●  /
       _,◆ /
        _, ◆
        ‐― ◆' ̄
        -― ◆ ―
        ― ◆ ―
        ― ◆ ―         すみません。ちょっとGJしますよ〜
       ― ◆ ―
       ― ◆―
        _,◆⌒
        _,◆⌒
           ,◆⌒/
         /  ,◆
           /  ●┐
.             └
705名無しさん@ピンキー:2010/01/18(月) 03:22:30 ID:PcCb/qAu
こんにちは1匹のムカデ
706名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 00:15:56 ID:YQegcxsS
GGXXのザッパかよw 向こうは三匹だけど
707名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 00:18:08 ID:YQegcxsS
しまった…なんでそこでS子や犬や三つ子とのお話につなげられないんだ…orz
708名無しさん@ピンキー:2010/01/19(火) 22:10:33 ID:LvlHs6/1
ムカデつながりで、ちょっとネタ投下してもよいですか?
長さのわりにエロくないけど……
709名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 10:51:31 ID:kQM01JQa
へんじがない ただのしかばねのよう ……なので投下。
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『夫婦神善哉』

 3月頭にしては珍しく風もなく日差しも暖かな、とある午後。
 この安倍乃橋MH事務所の主とその秘書が揃って出かけているため、女子高生バイトの見習い所員である護堂鈴(ごどう・りん)は、いささか暇をもてあましていた。
 一応、電話番を兼ねた留守番役と言えるだろうが、生憎この事務所には、真っ当なルートで依頼が来ることはあまりない。電話帳などにも最低限の広告は載せているはずなのだが……。
 もっとも、所長と秘書兼助手のコンビは、個人レベルでのMH(ミスティック・ハンター)──既知外現象防止家としての実力に関しては関東、いや日本でも有数と言われている。
 そのぶんツテやコネから面倒な仕事が持ち込まれる機会も多いが、報酬も相応なので、事務所の家計が火の車ということはないはずだ……たぶん。先月の給料も残業手当込みでしっかり振り込まれてたし。

 とは言え、あてのない電話をボーッと待つと言うのは限りなく暇だった。
 鈴の相棒である化け猫のジョニーは、早々に見切りをつけて窓から遊びに出かけている。
 鈴としてもそうしたいのは山々だったが、尊敬する秘書(この事務所の金庫番でもある)の女性に、「妾(わらわ)らのおらぬあいだの留守居役、頼んだぞえ」とキレイな笑顔で言われては、いろんな意味で逆らえなかった。
710夫婦神善哉:2010/01/20(水) 10:52:59 ID:kQM01JQa
 「ぬぉっ、まさか、二頭いっぺんにくると言うのか!? クッ、よかろう、この三上勇矢(みかみ・ゆうや)、逃げも隠れもせん!!」
 居間(この事務所は所長達の自宅も兼ねている)の方から漏れ聞こえてくる「客」の罵声に苦笑する。
 「客」といっても事務所の仕事関係ではなく、雇い主の個人的な知己だ。
 本来は彼女の雇い主にとって恩人にして大先輩にあたる存在だそうで、一介の平アルバイトである鈴は話しかけるのにも緊張していたのだが、存外気さくな相手の「ハッハッハッ、もっと気楽に接してくれていいぞ、嬢ちゃん」という言葉に甘えて、親しくさせてもらっている。

 「あらあら、ゲームに夢中みたいね。ん〜、そろそろ夕方だし、お買い物にでも行って来ようかしら」
 お客の片割れである女性が、昭和期の藤子アニメに出てきそうなちょっと懐かしい感じの買い物かごを腕にかけて、現れた。
 「おや、鈴ちゃん」
 「こ、こんにちは、紫苑さん」
 「はい、こんにちは。そうだ! 鈴ちゃんは、今日のお夕飯はコッチで食べていくのかしら?」
 「えーと、そのつもりでしたけど……」
 鈴の家は両親が共働きのため、家に帰ってもひとりで夕飯を食べるハメになる。
 それを知った所長たちは、普段から鈴にここで食べていくように勧め、鈴も喜んでその好意に甘えていた。
 「なら、5人分ね。じゃあお鍋でもしようかしら」
 どうやら客の身で、主に代わって今日の夕飯を作る気満々みたいだ。
 「えっと……よろしいんですか?」
 「ええ、今回の件は青ちゃんたちにずいぶんお世話になったから、そのお礼も兼ねて腕をふるうわ」
 もっとも、私の料理の腕前なんて、葉ちゃんと比べるとタカが知れてるんだけど。だから鍋なんだけどね〜、とペロッと舌を出す女性。
 パッと見、20代半ば位のグラマラスな長身の美人が、そんな表情を浮かべている様は、年下の同性である鈴から見ても妙に愛嬌があって可愛らしかった。
711夫婦神善哉:2010/01/20(水) 10:54:46 ID:kQM01JQa
 彼女の言うとおり、鈴の上司たち──所長の阿倍野橋青月(あべのばし・せいげつ)と、秘書の葛城葉子(かつらぎ・ようこ)は、ここ数日ずいぶんと疲れた様子をしていた。
 ただ、その事件もようやく昨夜でカタがつき、今日は事後処理に奔走しているらしい。
 せめてそれくらい連れて行ってくれても……と思うが、見習いと言うのもおこがましい三免──MHとしての三級免許をとったばかりの鈴がついて行っても、手助けなんてほとんどできないだろう。
 ちなみに、三級免許はMHの実務現場に同行するための最低限の資格で、「MH助手」とも呼ばれている。
 猛勉強の末ようやく先月獲得した、高校生の鈴にとっては初めての「国家資格」だが、あのふたりは鈴のことを妹同然に可愛がっているため、少々過保護なところがある。
 無論、鈴もふたりを兄、姉のように慕ってはいるが、それとこれとは別問題。未だ危険な実務には連れて行ってもらったことがないのが、密かな不満であった。

 「すき焼きか寄せ鍋にしようと思うんだけど、鈴ちゃん、嫌いなものある?」
 軽くも物思いにフケっていた鈴は、目の前の女性、三上紫苑(みかみ・しおん)の言葉であわてて我に返った。
 「あ、いえ、たいていのものは好き嫌いなく食べられます」
 「そう、エラいわねぇ。それに比べて、ウチの人と来たら……」
 ため息をつく紫苑。彼女の連れ合い──居間のゲーム機で巨大モンスターを狩るゲームに熱中している男、勇矢は筋肉質の巨漢なのだが、意外と偏食家らしかった。
 「春菊とかネギとかはわかるけど、玉ねぎも人参もダメなのよ。あと、豚肉もあまり食べないし」
 「そうなんですか!?」
 あの豪快な大男が、それらをちまちま除けて食べるところを想像すると、確かにおかしい。ちょっと和んだ。

 ふと、話が途切れた隙に、鈴はかねてから聞いてみたかったことを思い切って尋ねることにした。
 「えっと……三上さんご夫妻って、そのぅ……」
712夫婦神善哉:2010/01/20(水) 10:55:24 ID:kQM01JQa
 口ごもる鈴の言いたいことがわかったのか、紫苑は軽く微笑んだ。
 「ええ、いわゆる”神様”よ、一応」
 そうなのである。目の前の、ニコニコと人の良さそうな笑みを浮かべている美人若奥様風の女性は、夫共々まがりなりにも八百万の末席に名前を連ねる神のひと柱であった。
 それも、破邪顕正と悪鬼調伏を旨とする武神だ。鈴たちMHを志す者にとっては守り神と言ってもよい。
 もっとも、本人達に言わせれば「運がよかっただけ」らしいが……。
 「おふたりが知り合った時は、どちらも神様じゃなかったんですよね? その……馴れ初めとか聞かせてもらってもいいですか?」
 以前、青月たちからチラと聞いた話では、勇矢は元人間(当時は武士)だが、紫苑の方はいわゆる妖怪変化の類いだったらしい。そのふたりが、どのように出会い、どんな経過を経て愛を育んだのかは、年頃の女の子として大いに興味をそそられた。
 「うーーん、隠すほどのことじゃないけど……」
 今北産業ってワケにもいかないから先にお買い物してくるわね、と妙に現代風の言い回しを残して、夫婦神のかたわれは買い物かごを提げて事務所を出て行ったのだった。

 30分ほどして紫苑が買い物から帰って来た直後に、ちょうど青月たちも戻ってきた。
 客人(しかも神様)に食事の支度をさせてしまったことに恐縮する常識人の葉子と、久しぶりに葉子以外の美女の手料理が食べられるとヒャッホイしている青月。
 念のために言っておくと、このペアも男性が人間、女性が人外である。もっとも、葉子の場合、とある事情から人として育ち、戸籍もしっかり持ってるし、有名短大を優秀な成績で卒業した才媛だったりするのだが。
 神様に平気でおさんどんさせるあたり、青月の器が大きいと見るべきか、あるいは単に何も考えてないだけか……。
 雇い主兼兄代わりの青年の良識と度量に、いささか疑念を抱きつつ、鈴もしばし紫苑が準備した鍋に舌鼓を打つ。
 ちなみに、勇矢のほうは、あれから何とか火竜のつがいを闘技場で倒したものの、ひとつも天鱗が出なかったらしくふて寝していたのだが、ご飯の時間になったら一気に機嫌が回復していた。……本当に神様なのだろうか?

 「あの……それで、おふたりの馴れ初めですけど」
 ひとしきり鍋をつついて満足したのか、鈴が話を蒸し返した。
 「おや、覚えてたのねー。そうね、そこまで言うなら……」
 「紫苑様、鈴はまだ子供ですので、その…あまり生々しい話は……」
 葉子が、止めようとするが、「子供」と言う言葉にカチンときた鈴は、「ぜひ続きを!」と促した。微妙なお年頃というヤツである。
 「あらあら、葉子ちゃんは心配性ねー、ま、そのあたりも考慮してR指定ぐらいで話すわ」

 * * * 
713夫婦神善哉:2010/01/20(水) 10:57:40 ID:kQM01JQa
 人間界では三上紫苑と名乗り、八百万の神としての名は「御祇永智蟲媛命(ミカミナガチムシヒメノミコト)」と呼ばれる存在は、もともとは一介の地妖──大地の霊気が人の意識と呼応して生まれた妖怪に過ぎなかった。
 その本性は、全長三丈八尺(約12m)の大百足である。もっとも、夫と連れ添って以来およそ千年になるが、その姿に戻ったことは数えるほどしかない。
出産すら今の「人」としての姿で行っているため、ややもすると本人ですら「そういえば、私ってムカデの化身だっけ」と失念してたりするのだが。
 ともあれ、「ミカミ」「ムカデ」というキーワードで民話伝承に詳しい人はピンと来たかもしれない。
 そう、有名な「俵藤太のムカデ退治」の話に出てくる、三上山のあの大百足である。となると、勇矢の正体は、当然俵藤太その人というコトになる。
 もっとも、正確には、「彼らの逸話を元に、話に尾ひれがついて、やたらスケールがデカくなったのが、俵藤太こと藤原秀郷の伝説」なのだが。
 そして、例の伝説は、面白おかしく脚色された結果、幾つか事実と食い違っている点もある。
 ひとつは、もともと三上山は紫苑の基となった大百足の故郷であり、彼女はいわば山の主であったこと。
さらに言えば、別段非道な行いで人々を苦しめていたわけでもない。むしろ、地元の民からは、「大地虫様」と敬われていたくらいだ。
(だからと言って、彼女が何か人に益をもたらしたと言うワケでもないが)
 つまり、勇矢(当時は別の名前を名乗っていたが)は、龍神の娘に騙され、彼女らの勢力拡大のお先棒を担がされてたワケだ。
 そして、もうひとつは戦いの勝敗。解釈の仕方にもよるが、純粋な戦闘においては、武士は大百足に敗北していたのだ。

 当時の勇矢は優れた武士ではあったが、三国時代の呂布やのちの源平時代の鎮西八郎のような「万夫不当の勇士」と言える域には達していなかった。
これまた後世の源頼光の如く頼もしい部下がいたわけでもないし、青月の遠いご先祖様である安倍晴明のごとく陰陽の術に長けていたわけでもない。
 美しい娘の涙ながらの懇願(実は演技だったわけだが)に義侠心を刺激され、また自分の腕試し武者修行にもなるからと大百足に戦いを挑んだ、単純な猪武者に過ぎなかった。
 もっとも、ただ己が一身に備わった武の力のみを頼りに、単騎大百足に戦いを挑んだ者としては、異例なほど善戦したことも確かだった。
 軍勢を率いているわけでも、陰陽師や法力僧の加護を受けたわけでもない、ただひとりの若武者に、時には生命の危険さえ感じさせられるほど肉薄されたことに、大百足は驚き、同時に彼に興味を持った。
 普段は人間など食べない(そもそも食べてもさして美味くないし)彼女も、自分に戦いを挑んだ者だけは例外で、見せしめ半分、勇敢な戦士への敬意半分で敗者を喰らうことにしている。
 しかし、目の前で矢尽き、刀折れてもなお、素手で彼女の岩より固い甲殻に殴りかかってくるほどの気迫を持った武士(もののふ)を、このまま死なせるのは少々惜しいという感傷が、いつしか彼女の中に生じていた。

 具足もボロボロになり、両手の拳さえ砕けながらも、なお目だけは死んでいないかの武士に、大百足は人の言葉で問いかけた。
 「なにゆえ、我を討伐しに来たのか」と。
 ここ数年、たて続けに何人もの人間が襲ってきたが、実はどうにも狙われる理由がわからなかったからだ。
 ならば、聞けはよかろうと言われるかもしれないが、これまでの相手は彼女の大きさと強さに半狂乱になるか、ろくに刃を交えもせずに逃げ去るかのいずれかだった。
 恐ろしげな大百足が、人語を、しかも意外と理性的な口調で話しかけてきたことに武士も驚いたが、それでも変なところで律儀な彼は、事の経緯を話した。
714夫婦神善哉:2010/01/20(水) 10:58:31 ID:kQM01JQa
 武士の口から事の次第を聞いた大百足は嘆息した。
 「お主、たばかられたのぅ」と。
 大百足の口から、龍神族のたくらみを聞かされた武士は半信半疑と言った様子だったが、彼女の言うことを頭から嘘だと決めつけるようなこともなかった。
 「我のような化け物の言うことは信じきれぬかえ? ならば、これでどうじゃ?」
 俄かに湧き出た黒煙が大百足を包む。
 何事かと目を見張る武士の目の前で黒煙の塊りはみるみる小さくなり、彼の背丈ほどの大きさで縮小が止まった。
 「ふむ、こんなものかの」
 と、煙の中から美しい声が聞こえたかと思うと、次の瞬間そこには、目を見張るような美女が立っていた。
 黒を主体にした艶やかな袿(うちぎ)一枚をまとい、足元まで流れる髪の毛は赤毛に近い赤褐色。ピョンと2本だけ飛び出た前髪は、触角の名残りか。
 着物と対照的に白い肌は、彼が京で見たどんな女性よりも白く艶めかしい。化粧はしてないようだが、仙女のごとく整った顔(かんばせ)の中で、そこだけ朱を佩いたように紅い唇と、神秘的な紫の瞳が印象的だ。
 背丈は大柄な彼の眉までもあり、この時代の女性としては破格に長身だが、それに見合った豊かな胸や腰つきは女性らしさを十二分にアピールしている。
 包み隠さず言うと、彼の好みにドンピシャストライク、ホールインワン! であった(いや、当時そんな言葉はなかったわけだが)。
 「ホホホ、龍神の娘の色香にたぶらかされたと言うのであれば、今の我の言葉も信じられるのではないかえ?」
 「あ、ああ……」
 ニコリと笑いかけられても、生返事を返すのが精一杯だった。
 「さて、本来、我は我を殺そうとしてきた無謀者には、その愚かさを自らの命をもって教授してやることを常としておるのじゃが……」
 チラと流し目を投げられただけで、武士の心臓の鼓動が数割方跳ね上がった。
 無論、恐怖からではなく、牡として牝の色香に反応して、だ。
 「お主ほど、愚直ながら気持ちのよい戦いっぷりを示した若者をあたら死なすのは惜しい。ゆえに、我と賭けをせぬか?」
 フッと女が息を吹きかけると、たちまち武士の体の傷がふさがった。完治には程遠いが、このままで死に至るということもないだろう。
 「──賭け、とは?」
 と答えつつ、武士の視線は着物の下でたゆんと揺れる彼女の乳房に釘付け。なにせ、サイズがスゴいうえに、布一枚しかまとってないから、モロに動きがわかるのだ。
 「なに、簡単なことよ。先ほどは「武」による戦いでお主が負けたワケじゃが、もう一度、今度はそれ以外の戦いをする機会をお主にやろう。それでお主が勝てば、お主の命は見逃そうぞ」
 成程、賭けの代金は彼の生命。今は彼女に抵当権があるが、賭けに勝ってそれを取り戻せというわけなのだろう。
 「勝負の方法はお主に任せよう。双六でも囲碁でも偏継でもよいぞ。あいにくと投壺(ダーツ)や輪鼓(ヨーヨー)なぞは道具がないが……」
 むしろ、双六盤や碁石があることのほうが驚きだった。
 しかしながら、雅な遊びの類いは彼が苦手とするもの。多少は腕に覚えがある投壺や輪鼓は無理と来たものだ。
 だが、せっかくの生き延びる機会をあきらめる手はない。後世の武士道とは無縁の彼は、生存本能に忠実だった。
 (何かないか……)
 必死で考える彼の頭に奇想天外なアイデアが浮かぶ。
 「……なんでもよいのか?」
 「うむ、この場で簡単にできることならの」
 おもしろがっているような、ムカデが化身した女の言葉に、武士の覚悟が決まる。あるいは、己れの欲望に素直になっただけとも言うが。
715夫婦神善哉:2010/01/20(水) 10:59:10 ID:kQM01JQa
 「勝負は……男女のまぐわい、勝敗の判定は、先にイッた方が負けじゃ!」
 「な!?」
 女に異議を差し挟む隙を与えず、躍りかかる若武者。虚を突かれたのか女が一瞬反応できなかったのをいいことに、あっさり彼女がまとう袿を脱がせてしまう。
 「ちょ……」
 待てと言おうとして、とっさに胸と下腹部を手で隠すムカデの化身。
 この姿は仮初のもの、それにそもそもムカデが裸体に羞恥心なぞ感じるはずもないのだが、なぜかそんな行動に出てしまっていた。
 そして、その微かな恥じらいは、若武者の意欲(性欲?)にとって、まさに火に油を注ぐようなモノだった。
 豊満な女の身体を抱きしめつつ、彼女の唇を奪う。
 「ん! んむッ……」
 女は一瞬だけもがいたものの、唇から伝わる未知の感覚の虜になったのか、すぐにクタリとおとなしくなる。
 実は、ムカデなどの虫妖は人間の唾液が弱点だったりするのだが、この場ではそれがちょうどよい媚薬代わりとなっていた。
 すなわち、ピリピリとした軽い刺激を女に与えると同時に、彼女の体が痺れ、力が入らなくなっていたのだ。
 とは言え、今この場にいる男女はどちらもいっぱいいっぱいなので、そんなコトにまで頭が回っていなかった。
 男の方は、何度か浮かれ女などに手をつけたことはあるものの、さして経験は多くなく、また、これほど己れ好みの美しい女性を抱けるとあって完全に頭に血が上っている。
 女の方は言わずもがな。実は何度か人間に化けてコッソリ人里に忍び込んだことはあるものの、「人間の女性」としての性体験なぞあろうはずもない。
 わずかに聞きかじった耳知識で、「こ、コレが女子の「感じる」という感覚なのか」と思い至りながら、初めて知る「快感」という刺激に、こちらも我を忘れていた。
 胸元に忍び込んで来た若武者の指が、今まで誰にも触れられた事のない柔らかな桜色の頂きをまさぐる。
 宮中の色事に慣れた雅男などとは違う不器用な手つきだったが、逆にその懸命さがよりいっそう愛しさを募らせる。
 これまでの自分を密かに縛っていた孤独と言う名の氷の鎖が、胸の内で燃え上がる暖かな炎に溶かされ、音を立てて剥がれ落ちていくのを、女は感じていた。
 「ま、待って……お願いじゃから……」
 そう半泣きで訴えられてなお強行できるほど、男は鬼畜ではなかった。
 「いや、ココでやめろと言われると、正直男として辛いのだが……」
 それでも、なんとか堪えて動きを止め、腕の中で喘ぐ女の顔を覗き込む。
 「たわけ、この期に及んでやめよとは、我も言わぬわ。ただ……」
 白磁の肌がサッと桃色に染まる。
 「その……我は、初めて故、やさしくしてたもれ?」
 無論、この局面で、そんな可愛らしい言葉を絶世の美女から投げられて、燃え/萌えないヤツがいたら漢(オトコ)じゃない。
 「ひゃんッ!? こ、コラ、じゃから優しくと……あ……アーーーーッッッッ!!!」
 その後、ふたりの「勝負」は丸半日にも及んだという。無論、武士の圧勝だ。
 大百足の化身した女は、完全な敗北を認め、武士に隷従することを申し出たが、武士はそれを拒絶。
 泣き出しそうになる女を抱きしめ、婢女(はしため)ではなく、己れの連れ合い──つまり妻として共に生きることを願ったのだった。

 * * * 
716夫婦神善哉:2010/01/20(水) 11:00:05 ID:kQM01JQa
 「……とまぁ、大体こんなところかしら。それから100年ばかり、この人と一緒に日本各地を回って武者修行がてら、いろいろ悪さをしてる妖しを懲らしめてたら、いつの間にか有名になっちゃってねー」
 「ああ。こいつと夫婦(めおと)になって体重ねることで儂(わし)も半妖化して、仙人のごとき不老不死に近い体質になってたこともぷらすに働いたのか、地元の神社で祀られるようになってな」
 その結果、八百万の神々の一柱として認められ、神籍を得たと言うわけだ。ま、日本には800万とは言わないまでも10000柱を超える「神」がいるし、その中でもペーペーに近い下っ端ではあるのだが。
 ちなみに、勇矢の神名は「御祇弓丈夫尊(ミカミユマスラオノミコト)」。その名のとおり、武芸とりわけ弓や飛び道具に加護を与える武神として知られている。
 「はぁ……ロマンスと言えばロマンスなんですけど……」
 ロマンチックとは程遠いですねぇ、と意気消沈する鈴。
 1000年前から仲の良い夫婦神ということで、恋愛未体験の女の子らしい「夢」を思い描いていたのだろう。
 「そうかのぅ? 妾に言わせれば、十分に浪漫ちっくじゃと思うがの」
 敵味方の立場を超えた愛じゃぞ? と含み笑いする葉子。
 陰陽師に追われていたところを青月の先祖に救われたという前世を持つ彼女には、何やら思うところがあるのかもしれない。
 「しかも、種族の壁すら越えて、ついには永遠の愛を誓う神様にまでなったワケじゃし」
 「ぅわぁ、確かにそう聞くと、一大ロマンスですねぇ」
 「あ〜ん、ふたりとも、恥ずかしいからやめてよ〜」
 かしましい女性陣に比べて、男性ふたりは妙に静かだ。
 「……にしても、半日もよく続きましたね、先輩」
 「あー、若気の至りだな。もっとも、最初がソレだったせいか、しばらくは紫苑の夜の求め方がハンパなくてなぁ」
 よく赤玉出なかったな、儂……と遠い目をする武神の片割れだった。

-FIN-
---------------------------------------
実は、書きかけているオリジナルの退魔物小説(多少えっちぃけど、一応一般向け)のサブキャラ使った番外編。あまりエロくなくて申し訳ない。
三上夫妻の発想の元は、昔、ココの板に掲載された「ムカデ姫」のお話。
ちなみに紫苑の外見は、山本正枝のキャラ・千蟲姫をアダルトにしたような姿を想定(性格の方はデレ状態の向坂環って感じ?)。
 本来の主人公は鈴・青月・葉子で、こちらは某GSマンガに加えて、某三番娘漫画を多少意識してます……って、元ネタ知ってる人が今時どれだけいるんだろう。
好評だったら青月と葉子のラブいちゃシーン(18禁含む)を書くやも。
717名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 18:33:31 ID:KsqH0IMr
GJ
718名無しさん@ピンキー:2010/01/20(水) 22:32:09 ID:2GbtrkHq
とりあえず乙かれ。

ああ、なんか文量のワリに名前持ちキャラが多かったのは
>オリジナルの退魔物小説
ってことか。
>三上紫苑(みかみ・しおん)
が出てきた時点で脳がウニャとなった。

>好評だったら青月と葉子のラブいちゃシーン(18禁含む)を書くやも

さあ、早く投稿するんだ!
18禁!18禁!
719名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 16:37:43 ID:3dbgPgLl
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720名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 19:21:57 ID:7TbmCSOH
黒神二次創作物
舞凪自慰
ふたなり



「あの…ところで…あなたのお名前は…?」
「あ……あなたのような人間に教える名前など…私は持ち合わせておりません…」
舞凪(マナ)はその小さな身体を抱え込むように縮こまりながら、呟くように言った。
「お…おいそんな冗談はいいからさ、ちゃんと自己紹介してくれよ」
慶太(けいた)は軽い口調で舞凪に言ったが、舞凪は身体を抱いたまま
視線をずらし、後ずさっただけだ。
「お…お願いですからもっと離れて下さい!!手が触れるではありませんか!」
「お前そんな言い方ないだろ?これから一緒に暮らしていくってのにさ」
慶太は舞凪の言い方を注意するという格好で、その手をポンと少女の肩に置いた。
ぞわっ……
慶太の置いた手の位置、そこを起点として少女の身体が総毛だった。
「なんで触るんですか!!汚らわしい!!身体が腐ったらどうしてくれるんです!!」
少女は叫びながらバチバチバチッと正掌で慶太の頬を2〜3回、程突っ張った。
紫龍一族の4つの属性である飛龍・地龍・水龍・雷龍の秘伎を統合し誕生した帝龍流。
その奥義を究めた唯一の継承者である舞凪。その突っ張りの威力は横綱力士よりも強力だ。
そのまま吹っ飛び、意識も吹っ飛んだ慶太は気を失った。口から魂らしきものが
昇天しかけているのは気のせいだろうか。
「い…生きてますか慶太さん!!」
「慶太君しっかりして!!」
あまりのできごとにぽかんと口を開け、見ていたクロと茜が慶太に駆け寄った。
「舞凪さん!どうしてこんな酷い事するんです!?今すぐ慶太さんに謝ってください!!」
クロが慶太を介抱しながら声を上げた。
「あ…謝る…?」
身体を頑なに抱き、ビクビクしながら舞凪は言った。
「人間は下品で下等な生き物ですよ?指一本触れられるのもおぞましいです
人間なんかと同じ空気を吸う事すら私には耐えられる自信がありません!!
ですから…私だけの個室を要求します!!これは絶対に譲歩するつもりはありませんわ!!」
721名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 19:23:22 ID:7TbmCSOH
「ふぅ……」
あれから数日後、佐野 茜の家で2つしかない個室の占有権を
取得した舞凪は椅子に腰掛けた。
時刻は昼をまわった頃だろうか、茜は仕事へ行き、夜遅くに帰ってくると言っていた。
クロと慶太は蒼鷹(そうよう)一族の織慧(おりえ)と共に朝早くから出て行った。
何やらシュンジュクというところへ行くらしい。
今、現在この佐野家にいる者は韓国より来日した山神霊(サンシンリョン)のナムのみ。
それも今は再放送の韓流ドラマに釘付けだ。
(今なら……)
舞凪に出で立ちは少々問題がある。
表情を悟られぬように顔を覆う狐の面に肌着である襦袢に着物。
その着物が問題なのである。
本来、着物という着衣は足元まであり、およそ『走る』という行為を
想定していない作りである。
が、しかし、帝龍流はクロとの戦闘においてみられたように
激しい立ち回りに、間接伎を基調としており相手に組み付く速度、回避が
重視される。結果、舞凪の着物は膝の上でカットされ、女性の股間を
下帯…つまりは褌で覆う大胆な作りになっている。それに付け加え、ニーソックス…
いくら紫龍一族が他部族との接触を断っていたとはいえ、
これを考案した者の卑猥な思案が存分に盛り込まれた事に違いない。逆に言えば、
他部族との接触を断っていたが為に何ら恥じることなく着衣として認められたといえるだろう。
722名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 19:24:09 ID:7TbmCSOH
「……ん……」
舞凪はそっとその下帯越しに股間に触れた。既にそこは微かな湿り気を帯びている。
「は…く…」
実は、個室を要求した事にはもう一つ、理由があった。
帝龍流の奥義を会得するまでにおよそ物心ついた年齢から4属性の伎を叩き込まれてきた舞凪。
同年代の者はなく、ただ一人で師より与えられる厳しい修練。
ただひたすらに修練を重ねる日々は想像を絶する程のストレスがその精神を蝕む。
そんな折りにふとした事からそのストレスを発散するために興じた事――――――それは自慰であった。
「ん…ふ……くぅ」
下帯の上からかるく秘部をさすり、その花弁のような唇からこもれる吐息。
「ん…んんんっ……」
十分に緩ませた事を悟ると少女は直に秘部に触れ、下帯の紐を解いた。
愛液で濡れた下帯を口にくわえ、すううとその甘美なニオイを鼻孔に満たす。
少女の秘部はその口を閉じ、まだ淡い恥毛すら生えていない年相応の
女性器であった。その淫核にあたる部分に手をかざし、舞凪は唇を噛んだ。
「あはっ…ん…んんんっ…くうううっ!」
舞凪が手を当てた箇所が、ありえないモノがムクムクと顔を上げた。
「はぁ…はぁ…んっ…んふっ…は…はぁ……」
それは男性の性器から睾丸部を取り除いた肉棒であった。
神経が連結しているのか天に向かって反り返り、どくどくと脈を打っている。
紫龍一族の純血者にままある女性でありながらも男性器を持つ、特異な身体。
普段は術式で隠しているが、ここ数日はご無沙汰であった。
本来なら毎日、扱いてその青臭い精を存分に解き放つ事ができるのだが、
新しい環境では、そこの住人の生活を数日、観察する必要がある。
もし協力を求められた者が敵対する部族の者だったら?
味方と言いつつも、その中に間者(スパイ)がいたら?
そして――――――問題なく自慰ができる環境なのか?
723名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 19:25:24 ID:7TbmCSOH
「が…我慢…できませんわ……た、溜まって……んんっ」
そして一呼吸おくと、隠し持っていたコンドームを被せ、
その繊細な手で軽くしごき、舞凪はピリピリとくる快楽に酔った。
「こ、こんな…淫らな行為……見られるわけにはいけませんもの……くっ」
自らの下着を口に、その匂いを嗅ぎながらの自慰。
そんなものを他人に見られるわけにはいけない。
「あはっ……すぅ…し、刺激的な…んっ…あはっんんっ」
ギチギチに反り返った肉棒から下腹部にかけてチリチリと軽い電が走る、
下腹部にわだかまりを感じ始めた。
「ん…あ…でる…もう…ん…少し」
舞凪はぐっと下帯を噛みながらシュッシュと音が出るほど激しく肉棒を扱き上げた。
圧迫感が最高潮に達する。ぐぐぐっと煮立った精液が手の刺激によって肉棒の中を昇り始める。
「はっ出る…で、出ちゃ…んあ…あはっで、出る」
肉棒の中を精子が駆け上る感覚に舞凪は脳がとろけそうになった。
椅子の上で腰に渾身の力を込め、グッと前のめりの姿勢を取った瞬間、
「あはっあ……んんんうう〜!!」
ぴゅっとその鈴口から透明な汁が飛び出し、
間髪おかずびゅるるるっと白いゼラチン状の塊が飛び出した。
数日、抜いていなかったから結構な量だ。
コンドームの中で混じり合い、ぬるりとした感触が気持ち悪い。
「はっ…は…はぁ…ん、くぅ…ん、んんっ」
しばらくその小振りな尻を振るわせ、余韻に耽っていた舞凪、
途端に来る脱力感を感じ、口に噛んだ下帯をもう一度鼻に押しつけ、嗅いだ。
後はさっさとこのコンドームを処理して……
「ほう……なかなかどうして…
日本の元神霊(もとつみたま)はこうも性倒錯者が多いのかの?」
その声にビクッとして舞凪は後ろを振り返った。
「のう……舞凪?」
そこには韓国の山神霊ナムが立っていた。



やたらと専門用語がでてきて元ネタ知らない方
すうません。
724名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 20:18:04 ID:nxVyzwQU
マルチ乙
725名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 21:42:55 ID:dm/B+x4P
東鳩のマルチとかロボ娘って
分類するならここなのかな?
素朴な疑問
726名無しさん@ピンキー:2010/01/26(火) 23:22:15 ID:yKQagTDo
>>4参照
一応ロボ&アンドロイドスレが別にある

まあ見た目がヒトとほとんど変わらないレベルだったら
向こうではあんまり歓迎されないかもしれないが
727名無しさん@ピンキー:2010/01/27(水) 23:00:27 ID:pc3EvYUi
皆さん、もうすぐ節分ですよ。
そろそろ鬼っ娘を迎える準備に取り掛からねば。
728名無しさん@ピンキー:2010/01/28(木) 20:20:29 ID:OTUp0t8K
逆に福の神娘で
729名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 00:01:36 ID:onBUfvkk
エルフ娘の外見って耳が突き出てる以外人間と変わんないから難しいな
730名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 01:41:26 ID:FqkowZCZ
>>729
エルフの外見の特徴というと、伝統的な所では…
「目がアーモンド形に釣り上がっている」
「耳の先端が尖っている」
と言った所。
日本産エルフの外見はディードが全ての諸悪の根源。
耳はあんなに長くないし、むしろ目の方が特徴的。
瞳孔のあるシルバーグレイみたいな目と言えば良いだろうか?
731名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 01:56:21 ID:ls0GH4eZ
エルフは専用スレがあるからな。
SSを投下するなら向こうにした方が喜ばれるよ。
732名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 13:01:33 ID:KjrBJdaZ
いろんなスレがありすぎて何を書いてもスレ違いになりそうだな・・・
733名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 15:14:48 ID:xeRybFoD
>>732
逆に考えるんだ 
「人外なら、何を書いても大体許容範囲」と考えるんだ 

734名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 01:53:00 ID:BObLhlhA
異星人ネタで
735名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 01:55:35 ID:BObLhlhA
「密猟者」

 傭兵達は背と背を合わせて震えた。怯えの震えだ。部隊の生存者はわずか
しかいない。残りは全て、得体の知れない何かに殺された。今は視界の死角を
減らし、得体の知れない何かを見逃さない体制で安全地帯に逃れるのが目標で
ある。だがしかし、見逃さず見つけたとしてどうするのか。この残りわずか
になった人数で逃げながら追い払えるのか。それよりも残る限りの体力で、
追撃を受ける事を覚悟で逃げる事に専念するべきではなかったか。しかし半
ば本能的に生存者は見張りながらの撤退を続けた。

 諸大国は遠く離れた外国の凄惨な内戦の鎮圧に人手が足りなかった。その足
りない人手を埋める為に傭兵の手を借りる事が決まった。傭兵達は損害を出
しながらも着実に任務を果たして行った。敵は内戦の間に素人から熟練の戦
士へと変わっていた。しかし苦戦はしても敗退は無い。傭兵は契約相手
と世界の期待に応えて任務を果たして行った。
 賊が集結しつつある村に傭兵の部隊の一つが迫った。しかし村に賊の姿は無か
った。代わりにあったのは武器を抱えた死体だった。村には生き残った人間
がいた。生き残った死体のような病人は言った。わけのわからない死に方だ
ったと言った。事実わけがわからなかった。突如として起きた仲間割れ、自
殺、どこからかわからない何かもわからない武器、理解を超えていた。
 部隊は村での任務を終えて立ち去った。襲撃は帰路で起きた。突然アルプ
レヒト隊長が発狂して暴れだした。それを抑えようとしたラーべが同じく発
狂した。殺害を始めた二人をやむなく残りは殺害した。地に伏した死体を遠
巻きに見ながら連絡を取っていた傭兵が同じく狂い出した。思いついた別の
傭兵がそれを突き倒した。まもなく発狂は消えた。立っていた空間に人を狂
わせる何かがあった。生き残った傭兵達はそこを足を速めて去った。フリッ
ツが死んだ。死因は何かわからないが、恐らくは武器による物だった。村の
死体と同じだった。傭兵達は理解した。敵は自分達を次の標的にしていた。
更に一人、更に一人武器で死んだ。生存者は集まって周りを凝視した。敵を
探した。

 移動手段は発狂した隊長たち二人の蛮行で破壊された。救援は要請した。
おそらくはそれが安全地帯まで届けてくれるはずである。発進した方角へと
生存者は警戒しながらの移動を続けた。汗が生存者の肌を伝う。生きている
証だ。警戒するにしても、遅すぎるとあの人を狂わす何かに捕捉される恐れ
があった。動きの向きを一定にしても捉えられる恐れがあった。敵を探しつ
つ傭兵達は救援の来る方へと動く。待望の救援はついに迫った。追伸の要請
で強力な武器で辺りを一掃してまでくれた。快哉を叫んだ生存者達の見守る
前で、救援は炎上墜落した。駆け寄ったミュンツァーを巻き込んで爆発し、
生存者は更に減った。涙が頬を伝った。今までも傭兵は死んできた。だが絶
望は今日が初めてだった。
736名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 01:56:30 ID:BObLhlhA
 「取り乱せば、助かるものも助からなくなる」
 古参兵ダシュナーの低い声が、切れかけた緊張と冷静の糸を確かな強さに
した。
 「誰か見なかったか。何でもいい。撃墜の瞬間に」
 誰も見ていなかった。前兆も何も無い完全な攻撃にダシュナーは低くうな
った。
 「まず、地上にいるとは思えない。さっきのあれだ。生きてるとすれば、
人間並みの小ささでちょっとした戦車並みの頑丈さだ。と言う事は」
 一斉に見上げた。しかし影も形も見えない。
 「もうたくさんだ!!殺しに来い!!殺してやる!!」
 耐え切れなくなったハイネマンが手榴弾を取っては投げ出した。何も無い
空間に、何も無い焼け跡に向かって次々と投げた。手榴弾の尽きた後は更に
銃を乱射した。
 「ハーニッヒ!!グラウェルト!!ハイネマンを止めろ!!クンテは連絡だ」
 その時救援の残骸がひときわ大きく爆発した。衝撃で5人は吹き飛ばされて
倒れた。

 ダシュナーはゆっくりと目を開けた。信じられない光景だった。3人の部下
が不可思議なあの武器で既に死んでいた。生き残ったグラウェルトが丁度
殺された。ダシュナーは見た。グラウェルトの間近の空間になにかが間違い
なくいた。一呼吸置くと飛び上がったダシュナーは銃を連射した。その何か
は、はっきりと倒れた。
 ダシュナーは辺りを見回した。見慣れない、何かがあった。本で読んだラ
イト兄弟以前の飛行研究に使われたグライダーの様な形に見たことも無い機
械が組み合わさっていた。振り返って、何かが倒れた所を見た。ダシュナーは
目を見開いた。空間に色が浮かび上がった。現れたのは奇妙な鎧だった。恐
る恐る近寄ってダシュナーは眺めた。頑丈そうな鎧だった。銃創は、どうや
ら急所を偶然破壊したらしかった。どうみても、尋常の鎧ではなかった。
 ダシュナーは当然の欲求に襲われた。鎧であるからには誰かが着ている。
ダシュナーは中身を見たくなったのである。ダシュナーは鎧のあちこちを
調べた。継ぎ目の様に見えた隙間の周りをいじっていると、金属音とともに
鎧が外れた。息を呑んでダシュナーは鎧を持ち上げた。中身は、女、に似
ていた。兜を外した。緑色の髪と、風変わりな髪飾り、褐色の肌に赤のアイ
シャドウが引いてある。生意気な蛮族への怒りにも、恐怖にも見える表情
が浮かんでいた。美しかった。

 貿易商社の経営者として活躍する彼女の趣味は戦争である。発展途上の
知的生命体を見つけては攻撃を仕掛け、理解不能な技術で相手を翻弄して
嬲り殺しにしていた。彼女の友人の地方法廷長を誘ってまた遊びに出かけ
た。二人は禁じられた遊びに熱中していた。発覚すれば地位を失う事は確
実だった。しかしその危うさが更に二人を燃え上がらせた。そうして訪れ
たのがここだった。
 追い詰めた生物達は爆発に巻き込まれて吹き飛ばされた。気になって地
上に降り立ち、一体づつ様子を見ては殺害した。そこへ予想外の反撃が加
わった。破損するはずがない軍用の強化装甲服の動力が故障し、装甲服は
鉄の棺おけとなった。それをあの生物が開けてしまった。見るからに喧嘩
慣れしていそうな生物だった。驚愕の目で見ていた生物は、刃物を取り出
して服を切り裂いた。
737名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 01:57:25 ID:BObLhlhA
 女、に見えるそれは抵抗してきた。普通の女よりははるかに強い力だが
たやすくねじ伏せた。服の下はまるで女と変わりが無かった。ダシュナー
は押さえ切れなかった。女の唇を奪った。

 胸を揉まれている。押しのけようとするが敵わない。強烈な刺激が走る
。生物は唇を重ねながら片方の手で胸を揉んでいる。顔を背けても相手は
追ってきた。相手の手が揉むのを止めた。離れた手は刃物を握ると、さら
に服を裂いた。

 女の胸の感触はひさしぶりだった。場違いでもあった。死を目前にした
直後の甘美な感覚は、戦地から遠く離れてのそれとは全く比べ物にならな
かった。直前の恐怖と絶望が悦楽を盛り立てた。いつまでも触っていたい
感触だったが、ダシュナーは更に冒険した。女を完全に裸にした。下の毛
はやはり緑色をしていた。聞いた事の無い言葉を女は発した。多くの言語
を理解できなくとも聞いてきたがどれとも合致しない言葉だった。
 (異星人か)
 その想像もダシュナーを思いとどまらせなかった。震える女にダシュナ
ーは突き入れた。

 彼女は苦悶の表情を浮かべ、悲鳴を上げた。恐怖だけではない。痛みが
あった。それも構わずダシュナーは引いて押した。塩梅は文句無しだった。

 気配を感じた。いる。仲間がいる。ダシュナーは彼女を放り出して駆け
出した。横たわった彼女に救出が遅れた友人は平謝りに謝った。

 ダシュナーは逃げた。ひたすらに逃げた。隊長の上司のクネッパーとの
連絡をしようにも機材を取りに帰れない。カンを当てにダシュナーは走っ
た。
 (了)
738名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 03:55:08 ID:kk8Uy7qc
>>735-737
GJ。たった3レスなんだけれども「異星人」というシチュがいいなあ。
>女の胸の感触はひさしぶりだった。
から
>震える女にダシュナーは突き入れた。
の下りが特に好き。

了とは云わずに続編希望。
739名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 14:06:29 ID:Bab/ibwT
>>730
日本産エルフ耳は輸出されて本家のアメやヨーロッパでもデカ耳いるからなぁ
ある意味ディードの影響力はすごいなw
740名無しさん@ピンキー:2010/02/01(月) 23:34:19 ID:Gpe/lEWV
>>739
外国産NINJAが形変えて逆輸入されてたりもするし
それが文化じゃないか

>>735-737
GJ
741名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 10:41:17 ID:Q/086x7c
 

742名無しさん@ピンキー:2010/02/02(火) 16:13:50 ID:VjsTbIo6
なんかプレデターっぽくて好きよん

女 プレデターでぐぐったらクソワロタ
設定でも一応はあるんだなあ
743名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 21:52:08 ID:e8T8ICxI
昨日は節分でした、というわけで鬼娘ものを。
タイトルは『節分と鬼畜』、8レスです。
7441/8:2010/02/04(木) 21:52:55 ID:e8T8ICxI
 節分。一般的には暦が冬から春へと移る日、またはその前日を指す。
鬼(邪気)に豆(魔滅)をぶつけて払うことにより、一年の無病息災を願う。
 しかしこの現代、家で豆まきをしない人々も増えていることだろう。
世に溢れる邪気もあいまって、そういう意味では鬼は生きやすいのかも知れない。

  * * * *

 既に十一時をまわって街灯もまばらな暗い夜道を、疲れた様子で歩く男。
彼もまた、豆まきなどしてる余裕はない独身男性の一人。
上司に押し付けられた残業をやっとの思いで終わらせ、帰る途中である。

(くっそ……部長のヤロウ、何が「早く帰って鬼をやると娘と約束したんだ」だ!
 オレにとっちゃ、そんなアンタこそ本物の鬼だっつーんだよ!)

 男は心の中で悪態をつきつつ、不機嫌な顔で家路を急ぐ。
今日が節分であることなど、彼にとってはそれこそ何の意味も持たなかった。
……そう、持たないはずだった。

「……んあ? 何だありゃ?」

 男が住む小さなアパートの前に、何やら白いものがあった。
彼はそれに近づいていく――まあ、家に向かっているだけなのだが。
 すると、それは白い上着を着た女だった。
この寒い夜道の端に座り込んで、その女は一人泣いていた。

「おいアンタ、どうしたんだ」

 腕っ節には自信があった男は、不審に思いながらも彼女に声をかけた。
もしもヤバイ事態になっても相手は女、どうにかなるだろうと思ったのだ。

「……!」

 ビクリと肩を震わせ、女は顔を上げる。歳は二十台前半というところだろうか。
泣き腫らしたその目は赤く充血し、黒髪のセミロングもボサボサになっていた。
しかし、そんなことよりも先に男が思ったこと、それは――

(うわ……スゲー美人じゃねえか)
7452/8:2010/02/04(木) 21:53:44 ID:e8T8ICxI

 吊り上がった大きな目に細い柳眉、すっと通った鼻、薄い唇。
それはまさに、男の好み直球ど真ん中ストライクを撃ち抜いた。
 その上、女は今の今まで泣いていたせいで『うるうる』になっており、
男の目にはその美しさは、倍率ドン!さらに倍!な状態で映った。
だからだろうか、次に口をついて出た言葉は、男自身でさえ意外なものだった。

「あ、あのさ、オレの家、このアパートなんだけど……よかったら、来る?」
(っ、何言ってんだオレは! こんなこと言ったらヒかれるに決まってんだろ!)

 しかし、その問いに対する女の答えは、彼にとってさらに予想外なものだった。

「い、行っても、いいの……?」
「え……あ、ああ、アンタがいいならオレは別に」
「ありがとう……」

 男は知るよしもない。彼の目が泳いだほんの一瞬、女が口角を吊り上げたことを。
そして、この数秒のやり取りが原因で彼がこの先どうなるのかを。

  * * * *

 女を家に上げた男は、とりあえず風呂(シャワー)に入れて暖めてやることにした。
普通に考えれば、女が言われるままに知らない男の部屋へ入る時点で変なのだが、
女に一目惚れしておかしなテンションになっている男に、その判断はできなかった。

(なんでオレ、自分で風呂薦めといてこんな緊張してんだ?
 別にあの人がシャワー浴びてんのはそういうアレじゃねえっての!
 だから鎮まれマイサン! お前の出番はねぇから! ……たぶん)

 彼も若い健康な男である。前の彼女と別れてから一年近くはご無沙汰な状態で、
好みの女性と部屋に二人きり、しかも彼女がシャワー中、とくれば仕方ないことだろう。
 そんな調子で男がしばらく悶々としているうちに、女が風呂からあがってきた。
風呂上がりだからだろうか、その顔はうっすら上気し、色っぽい美しさを醸し出している。

「なぁ、どうしてあんなところで泣いてたんだ?
 あ、いや、言いたくないなら別に無理して言わなくても」
「黙れこの下心丸出しの独男。……もう十二時は過ぎたな」
「な……!?」
7463/8:2010/02/04(木) 21:54:22 ID:e8T8ICxI

 男は自分の耳を疑った。
さっきまでのしおらしい雰囲気とはまったく違った女の言動。

「貴様は何かを……ナニを期待して吾を家に招いたのだろう? 違うか?」
「なっ!! なんてこと言ってんだアンタ!?」
「五月蝿い」

 女の口から突如飛び出した言葉に、男は思わず大きな声を出してしまう。
すると、その脳天にとても女性とは思えない力のチョップが落ちてきた。

「〜〜〜〜〜〜!!!」
「大声出しおって。近所迷惑だろうが、この馬鹿が」

 あまりの激痛に悶え転がる男に向かって、理不尽極まりない言動。
いくら容姿が好みとはいえ、これには彼も勘忍袋の緒が切れた。

「だああっ! アンタなんか拾ったオレがバカだった!
 もういい、さっさと出てってくれ!」

 男は片手で頭をさすりながらどうにか上体を起こし、もう一方の手で玄関を指差す。
しかし、女は腕を組み、鼻をフンと鳴らしてそれを拒否した。

「無理だな」
「何ふざけたこと言ってんだ! 出・て・け!」
「たとえ吾が出ていきたくとも無理だ、もう節分は終わったからな」
「ハァ? 節分? だから何だっ……て……」

 男の語気は、尻窄みにどんどん弱くなっていく。
というのも、目の前で女の黒かった髪がみるみる赤く染まっていき、
その髪の下からは天を突く二本の角が生えたからだ。

「これでわかるか? 吾は、貴様ら人間が『鬼』と呼ぶものだ」
「お、鬼……?」
「もう日付は変わった。『呪』に従い、来年の節分までの一年、吾は貴様に取り憑く」
「取り憑く!?」
「最近は躍起になって我々を払おうとする者も少なくなり、過ごしやすくてな。
 しかも、少し猫をかぶって色目を使うだけで貴様のような馬鹿が家に招いてくれる」

 鬼女は悪の組織の女幹部のような、人を蔑む笑みを浮かべ――男を押し倒した。
7474/8:2010/02/04(木) 21:55:07 ID:e8T8ICxI

「な、何しやがる! 放せ!」
「断る」

 男は抜け出そうともがくが、鬼である彼女の力の前では何の意味も無い。
やがて男が脱出を諦めおとなしくなると、彼女は満足げに口を歪める。
そして、両手で男の頬を包み込み、唇を重ねた。

「んむっ……な、何だってんだ!?」
「ふぅ、吾も久しぶりに男を味わいたい、協力しろ」

 実はこの鬼女、かなりの好きモノであり、最初からこれが目的だった。
ちなみに、一年取り憑くというのも人間相手に使うデマカセなのだが、
霊能力者でも退魔師でもない、ただの一般人の男にそんなことがわかるはずもない。

「ふ、ふざけんな、なんでお前なんかと……」
「ほう? 体は正直に反応しているようだが?」

 口では強がってみる男だが、相手は(少なくとも容姿は)好みの女性である。
既に男の股間にはテントが張っており、準備ができていることを示していた。
鬼女が体を押し付け、腿でムスコを刺激する度に男は顔を歪める。

「ふふ、この程度で反応するとはな……よほど溜め込んでいるか、はたまた初物か?」
「ぐっ……るせぇ、テメェなんか、っ……」
「快楽に必死で抗っている、という顔で言っても説得力はないぞ。
 それにだ、どうせこの先一年間、吾と貴様は離れられん。
 貴様、一年ずっと吾の誘いに耐え続けるとでも言うのか?」

 鬼女は激しく前後に動き、自らの体で男のテントを擦りあげる。
服の上からの刺激とはいえ、ここ二週間ほど溜め込んでいた男は敏感になっていた。
その上、豊満な二つの膨らみが胸で潰れる感触も男にやわやわと快感を与えてくる。
 そして、男が限界を迎えようとしたその瞬間――突然鬼女の動きが止まった。
男が何事かと目を開けると、すぐ目の前に鬼女の悪そうな笑顔があった。

「おや、どうしたその残念そうな顔は? 止めて欲しかったのではないのか?」
「う……」
「吾としてはこのまま――と行きたいところだが、そちらが拒むのならばしかたない」

 もちろんこの鬼女、仮に男が拒否したとしてもやめる気などさらさら無い。
それがわかったのか生殺しに耐えられなかったのか、男も抵抗はしなかった。
7485/8:2010/02/04(木) 21:55:38 ID:e8T8ICxI

「……もう、いい。好きに犯せよ」
「ふむ。言い方は気にいらんが、もう吾も我慢の限界だ。よしとしよう」

 鬼女は立ち上がり、服を脱いでいく。
女性らしい丸みを残しながらも、適度に筋肉がついて締まった躯が露になる。
男は何を考えるでもなく、仰向けになったまま彼女の肢体に見惚れていた。

「ふふふ……どうだ?」
「………」
「すっかり呆けおって、気の利いたことぐらい言えんのか。
 まあ、いい。貴様はそこを勃ててさえいれば、吾に文句はない」

 鬼女は男のズボンに手をのばし、ベルトを外していく。
ズボンとパンツを掴むと、モノに引っかからないようにして一気にずり落ろした。

「さて、貴様はどれほどのモノ……を……」

 男のムスコを見るやいなや、鬼女は絶句した。
なぜなら、そこにあったのは凄まじい――まさに人間離れの――巨砲だったからだ。
 この男、人はいいのだが、あまりに巨大なコレのせいで女性と長続きしないのだ。
女たちの別れの言葉が「死にたくない」だったと言えば、その巨大さがわかるだろうか。

「ば、馬鹿な……人間風情がっ、こ、こんな……」
(有り得ない……こんなモノ、鬼の男にもいなかったぞ……だが……)

 鬼女はそのとき、自分の中の牝が疼くのを感じていた。
この女もまた、その性欲の強さ故に鬼の中でも浮いていたのだ。
これまで、人妖問わず多くの男を食い荒らしてきたが、彼女を満足させる者はいなかった。

(もしかすると、コレなら、こやつなら……吾を……)

 目の前にある企画外のコレなら、という期待に、鬼女の体が反応する。
息が荒くなって肌も紅潮し、下の口も涎を垂らし始めた。
彼女は男に跨がると、モノに手を添えて角度を調整し、自らの女に狙いを定める。

「もう、挿れるぞ」
「なっ……いきなりで大丈夫なのかよ」
「むしろ逆だ。今すぐシないと吾はおかしくなりそうだ」
「でもよ……」
「ええい、黙れ!」
「ちょっ、おま――うっ!!」
「んんッ、うっ、くうっ……」
7496/8:2010/02/04(木) 21:56:27 ID:e8T8ICxI

 男の意向などまったく無視で、鬼女は腰を沈めていく。
内臓を押し上げられるような、という比喩があるが、まさにその感覚を――
いや、内臓どころか脳天に至るまでを貫かれるような感覚を彼女は感じていた。
そして同時に、自分がソレの大きさをまだ侮っていたことに気付く。
腰をどうにか落とし終えたときには、男の巨砲は彼女の中を完全に埋め尽くしていた。

「か、はっ……こ、こんな、の、知らな……」
「く、あっ……う……」
「ひあっ!?……ま、また、おっ、きくぅ!?」

 常軌を遥かに逸脱したその大きさに、鬼女は動くこともできずガクガクと震えるだけ。
しかしその震えが男を刺激し、モノはさらにその大きさを増す。
 そんな調子でしばらくつながっていた二人だったが、
やがて鬼女の体からヘナヘナと力が抜け、男の胸へ突っ伏した。

「あ、ああぁ……無、理ぃ、……動け、な、いぃ……」
「………」

 鬼女は既にヘロヘロだが、実際のところ男はまだ挿れただけである。
男は鬼女の腰を掴んで起き上がり、繋がったまま体の上下を入れ替えた。

「ひあっ! や、やめっ……」
「悪い……けど、無理」
「ちょっ、や、ああ゙――――――ッ!!」

  * * * *

「あ゙ぁ……やぁ……も、やらぁ……」
「く……そろそろ……出、るっ」

 男は鬼女の腰をがっちりと掴み、後ろから文字通り『犯して』いた。
 鬼女は男に掴まれた腰だけが上がり、全身をだらりと力なく投げ出している。
虚ろな目からは涙を、だらしなく開いた口からは涎を垂らし、ほとんど動かない。
……実はもう七回戦目、彼女が意識も朦朧として言葉すらまともに出ないのも無理はない。

「うぐっ……で、出るっ!」
「ゔぁ……あ、うぅ……」

 男が七度目の絶頂を迎え、鬼女の中に精を放った。
鬼女は呻き声とともに二、三度小さく震え、また動かなくなる。

「ハァ、ハァ……あー、その……生きてるか?」
「ぅ……ぁ……」

 男が自身を引き抜いて呼びかけると、鬼女は小さな声でかすかに反応を示した。
問い掛けに応える辺り、どうやらかろうじて意識はあるようだ。
さすがに男も限界を迎えたのかベッドに倒れこみ、二人はそのまま眠りに落ちた。
7507/8:2010/02/04(木) 21:57:15 ID:e8T8ICxI

  * * * *

 翌朝、二人はリビングで向かい合っていた。
正座で座る男の前、鬼女が腕を組んで仁王立ちになっている。

「……昨晩はよくもやってくれたな」
「いや、でも元はといえば」
「やかましい」
「ぐぶ!?」

 元々はそっちが襲い掛かってきたんだろ、と男が反論しようとしたところで、
昨晩と同様に凄まじい威力のチョップが彼の脳天を直撃する。

「吾は昨晩、『来年の節分まで取り憑く』と言ったな」
「そうだな」
「あれは嘘だ、本当はいつでも出て行ける」
「あぁ、そうかい」

 頭をさすりながらそっけない返事をする男だが、どこか残念に思っていた。
心ゆくまでヤりきったのも、最後まで相手に意識があったのも初めてだったからだ。

(もしかすると、コイツなら……オレと……)

 彼はいつの間にか、心の奥底でそんな期待を持っていた。

(でもこんな話するってことは、きっと「死にたくないから出てく」なんだろうな。
 しゃーないか、昨日のは自分でもやり過ぎたと思うし――)

「だが、お前にはこれからもしばらく、吾の相手をしてもらう」
「……え?」

 男が呆然としていると、鬼女は男の横に座り、彼の肩に頭を預けてきた。
その頬に朱がさしているのに気付いて、男は不覚にも鬼女をかわいいと思ってしまう。
7518/8:2010/02/04(木) 21:58:10 ID:e8T8ICxI

「……吾を満足させるどころか、あそこまで壊したのはお前だけだ。
 誇るがいい、お前のモノは数多の妖怪よりも凄まじかったぞ」
「あー、そうかい。そりゃ光栄なこって。
 ところでお前、オレのこと『貴様』じゃなくて『お前』って言った?」

 ささいな変化だったが、何となく違和感を感じた男。
指摘された鬼女は、頬を赤くして俯き気味になりながら、ぼそぼそと呟く。

「……吾は、お前の名を知らない。だが、『貴様』では……あー、なんだ……」
「何だよ?」
「いずれ……お、夫となる相手に、あまりに……」
「夫ぉ!?」
「いや、そ、それはだな……わ、忘れろっ!!」
「ぶっ!!」

 鬼女が真っ赤になって放ったビンタは、これまで以上に力が入っていた。
あまりの衝撃に、男の体が宙に浮き上がる。

(こんな奴が嫁とか……オレ、いつまで生きられるかな)

 壁に向かって吹き飛びながら、男は不思議と悪い気はしていなかった。


 そしてこの一年後の節分、男の側から正式にプロポーズし、二人は結婚する。
鬼嫁となった彼女は、最終的に七人の子供の母となるのだが――
それはまだ、先の話。

< 完 >
752名無しさん@ピンキー:2010/02/04(木) 22:02:44 ID:e8T8ICxI
以上です。
こんな鬼嫁、どうですかね?
753名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 04:32:41 ID:yDWt/cvy
鬼嫁www
いいなあ。続きが読みたい!
754名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 09:02:09 ID:g3PUrV1p
GJ!
このスレの鬼っ娘は可愛い娘が多くてニヨニヨしちまうなぁw
755名無しさん@ピンキー:2010/02/06(土) 22:55:14 ID:8QAiEck1
>>752
7人とはよくがんばったなw
756名無しさん@ピンキー:2010/02/13(土) 13:01:22 ID:2MvGojZy
保守?
757名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 06:32:58 ID:BLoHuydm
バレンタイン向きの妖怪はいないものか
758名無しさん@ピンキー:2010/02/14(日) 18:51:27 ID:FXwEQsKL
チョコレートスライムとか?
759名無しさん@ピンキー:2010/02/17(水) 20:47:40 ID:h1t9ZJ7J
美味しそう
760アミガメの人:2010/02/19(金) 01:02:37 ID:znv2wEIz
>>758>>759から
「甘くて食べられるスライム娘(二重の意味で)」
という電波を受信したので書いてみました。
即興なので短め。エロはないです。


『甘々で不定型な彼女』

 ある休日の午後、なんか口が寂しかったオレはつまみを置いた棚を漁っていた。
しかし、そこにあるのは菓子がわりにするには重いものばかり。
柿ピーとかベビースターとか、あると思ったんだけど。
「どれも微妙だな……」
「なにしてるの?」
 顔を上げると、そこには同棲中の彼女がいる。
つやつやとした茶色の肌とストレートの黒髪からはいつもの甘い香りが……
先に言っておくが、断じて性的な意味ではないぞ。
「ああ、なんか軽くつまめるもんないかと思って」
「チョコでも食べる?」
「お、いいな」
 すると、彼女は自らのほっぺたを抓り、そのまま引っ張った。
むにゅ〜……プチッ。
「はい、どーぞ」
 そう言って差し出す手の上には、彼女の肌と同じ色の物体。
プルプルと揺れるそれは、チョコムースのようなチョコプリンのような。
「なんでわざわざ顔から取るかな……お前は〇ンパ〇マンか」
「チョコスライムだよ」
 そう、彼女の正体はRPGその他もろもろでお馴染みのあのゲル状生物だ。
それも、目の前のコイツはチョコレートでできた特殊な個体。
「いや、それは知ってるけどさ……」
 とりあえず、その欠片を受け取って口にほうり込む。
食感はプリンみたいな感じで、味はチョコ(当然だ)。
ちなみに、茶色い肌の部分はミルク、黒い髪の部分はビターらしい。
 最初こそ体内でこの欠片がどーにかなるんじゃないかとビビったもんだが、
今ではなんの抵抗もなく飲み込める。これ食って腹下したこともないし。
761アミガメの人:2010/02/19(金) 01:04:22 ID:znv2wEIz
「ん、甘い。ありがとな」
「お礼なら、ぎゅーってしてくれる方がいいな」
 毎度のことながら、思わず苦笑い。
コイツはなにかと理由をつけては、オレにくっつきたがる。
なぜだか服がチョコで汚れることはないが、やっぱ恥ずかしくはあるわけで。
「……わかったよ。ほれ」
 両手を広げて、さあどうぞ。
まあオレだって嫌じゃないさ、好きな女とくっつくのは。
「えへへ」
ぎゅ。
「あったかい……わたし、溶けちゃいそう」
 頬を朱く染め、満面の笑みでそう呟く。
いわゆるテンプレってやつなわけだが、コイツの場合はマジだ。
「つーか、もう足が崩れ始めてるぞ」
 その下半身はヒトの足の形を失い、二本の棒になりつつある。
このまま放っておくと、いずれ両足がくっついて一本になるだろう。
「え!? あ、ホントだ。すぐ直し――」
ペロッ。
「ひゃうん!?」
 うなじの辺りに舌を這わせると、ビクリと震えて声をあげた。
コイツの体は全部チョコなので、うなじもやっぱり甘い。声色も甘い。
「な、何?」
「ん、ちょっと食べたくなった」
「なら、そう言ってくれればいいのに……」
 そう言うとまた自分の頬を抓り、引っ張る。
むにゅ〜……
「いや、そうじゃなくて」
「へ?」
 ちぎれる前に、その行為をやめさせた。
引っ張るのをやめると、伸びた頬がにゅるにゅると元に戻っていく。
彼女の目が、じゃあどういう意味? と問い掛けてくる。
――オレは答えを言わずに、彼女をそばにあった座布団の上に押し倒した。
「ちょ、これって……」
「いただきます」
「もう……バカぁ (////)」

< 完 >


うん、こんな感じで。
もはやバレンタイン関係無くなってますけども。
762名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 16:00:56 ID:9CnFqY87
>>761
なんとゆーほのぼのカニバリズム…いや、厳密にはちがうかw
GJでした
763名無しさん@ピンキー:2010/02/19(金) 23:48:45 ID:jJrbJDFO
次スレは大丈夫?
764名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 01:49:26 ID:iOxtN3bj
>>761
もうそろそろトリップをつけてくれないかなあ。
765名無しさん@ピンキー:2010/02/23(火) 14:04:30 ID:+84/V875
766名無しさん@ピンキー:2010/02/24(水) 01:11:42 ID:9buJXRAL
ベラ様ぁ
767名無しさん@ピンキー