To LOVEるでエロパロ Part9

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1名無しさん@ピンキー
2名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 01:50:15 ID:s01XqXFS
それでは、美柑のSS投下します
3美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:52:33 ID:s01XqXFS
コンコン、とドアをノックする音と共に、遠慮がちなリトの声が部屋の中に入ってくる
「お〜い。美柑、起きてるか?」
「ん?」
ベッドの上で身体を起こした美柑は軽く返事を返すと、部屋の中にリトを招き入れる


「とりあえずメシ作ってみたんだけど…」
「リトが作ったの!?」
「ああ…料理本で風邪に効くメニュー探しててさ」
野菜や鶏肉が入ったスープからは、"一応"おいしそうな匂いが美柑のお腹を刺激してくる
(ま…お腹もすいたことだし…)
添えられていたウッド製のスプーンを手に美柑は、不安と期待が入り混じる顔でスープを一口掬ってみた
(リトの手料理か…。いつぶりだろ…)
小さい頃の大失敗の数々を思い出しながら、美柑はスプーンの中でゆらゆらと揺れるスープを口に運ぶ
「ん〜〜どれどれ」
パクっと一口
「うまいか?」
「……」
「美柑?」
「う゛…」
「え!?」
スープを口に運んで数秒、露骨に顔をしかめる妹にリトは大慌てで詰め寄った
「まっまずかったか!? 味付けまちがったかな……」
「う゛ぅ〜〜…」
「い、いらないなら残してもいいぞ!」
泡を食ったように慌てまくる兄の姿にジト目を送りつつ
文句を言おうとして口を開きかけた時、美柑の目にふとリトの手が映る
(バンソーコー…? ケガ…してる……)
よくよく見ると、リトの指には何枚か絆創膏が貼られており、所々赤くなってもいる
「……ッ!?」
「いやホント! マジで残してもいいからさっ。オレ、もっと身体にイイの買ってくるからっ」
(……私のため、に…?)
両手に持った皿の中のスープが、なぜだかポッと温かくなった気がする
(ホント、ムリしちゃって…)
スープの湯気に中てられたのか、美柑の頬にほんのりと熱がこもる
「とりあえずソレ片付けて…」
「…ぃ…よ」
「へ?」
「いいよ…」
「ムリしなくてもいいんだぞ?」
「全部食べる! だってせっかく作ってくれたんだもん」
少しそっぽを向いて急に余所余所しくなった美柑に、リトは首を傾げた
「美柑…?」
「う、うん。薬だと思えば…うん」
何度も頷きながら、まるで話しをはぐらかすかの様な美柑
リトはしばらく、そんな美柑の様子を見つめた後、溜め息を吐いた
4美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:53:47 ID:s01XqXFS
「……やっぱ、スゲーよな美柑は…」
「えっ」
「美柑の料理いつも旨いもんな〜…。オレなんかこの程度の料理でもスゲー苦労しちゃってさ」
妹のことを語るリトの顔は、どこか自慢気で得意気で
美柑の小さな胸をトクン、と揺らめかせる

(な、何言ってるのよ…リトのヤツ…!)

「―――道具もどこに何をしまってあるかとか結構わかんなくてさ…。やっぱ、美柑がいなきゃダメだな〜って…」
照れくささが混じる苦笑いを浮かべるリト
そんなリトに美柑の幼い心は、少しずつ揺れる
水面に小さな波紋が広がっていく様に
少しずつ、少しずつ

(リト…)

「って今さらだけどな」
あはは、とバツが悪そうに笑みを浮かべるリトに美柑はぷいっと顔を背けた
「う、うまい事言っちゃって…。やっぱけっこう罪な男だよね…リトって…」
「へ?」

(そうだよ…。どーせ、いっつもそんな感じでララさんとか古手川さんとかにも…)

布団の上で握りしめた小さな手に熱がこもる

(ホントわかってないんだから…。アンタのせいでみんなどんな気持ちになってるかとか…。
私の…気持ちとかさ……)

火照った身体がどんどん熱くなっていく
それは風邪のせいなのか、この"気持ち"のせいかのか
俯く美柑の顔は、いつもより熱っぽく、そして、その黒い瞳もいつもより濡れている様に見えた
「美柑? …マジで大丈夫か?」
心配そうに顔を覗き込んでくるリトにも美柑は何も応えない
沈黙で返事を返す妹にリトは眉を寄せた
「……ハァ、もうムリすんなって! こんな時ぐらいゆっくり…」
と、溜め息混じりにズレタ布団を美柑にかけ直そうとするリトの手を、小さな手が掴む
「ん? 何だよ?」
「……」
「美柑? ってさっきからホントにどーしたんだよ? しんどいなら早く…」
「リト」
「へ? っておわぁ!!」
リトの声を遮る様に美柑は、リトに身体を寄せた
「み…美柑!?」
ぎゅ〜っと抱き付いてくる美柑に一瞬、抗議の声も忘れてしまうが、美柑の上半身がベッ
ドからはみ出ている事に気付くとリトは、慌てて声を上げる
「ってちょっと待てって! 何してんだよお前はっ」
「…ん? 何ってスキンシップだよ。スキンシップ。小さいころはよくこーやってくっ付いてたじゃん」
「そーじゃなくてッ! 熱! お前、熱出してんのにこれ以上ひどくなったらどーするんだよ!?」
美柑は一度、腕の力をゆるめると、その可愛い眉をう〜ん、と寄せながら思案顔をつくる
「ん〜…その時は…」
「その時は…何だよ?」
少しの沈黙
身体寄せ合っているせいか、ほんのわずかな時間もひどく長く感じる
やがて、美柑はジッとリトを見つめると、ニッと笑みを浮かべた
5美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:54:44 ID:s01XqXFS
「その時はアンタが私のメンドー見てよ! ナニからナニまで」
「な、ナニからって……ど、どーゆー…」
あからさまに顔を赤くさせる兄に美柑の目はますます妖しい光を帯始める
「知りたい?」
「え…?」
「教えてあげよっか? 今からさ」
「お、教え…え?」
"今から"の部分に含みを持たせながらにんまりと笑う美柑
小学生とは思えないその蟲惑的な視線にリトの心拍数が高鳴る
美柑はぐいっと身体を寄せた
そのタイミングと、寄せるというよりはもう密着といっていいほどの至近距離な妹に、リトの理性は危うくなっていく
「お、落ち着けって! そろそろ寝ないと…」
「リト」
リトの声を遮る様に美柑は、唇を寄せた
「ん、ん!」
小学生のまだ小さな唇とやわらかな感触に頭のどこかがとろけていく
そして、妹との背徳的な行為がそれに拍車を掛ける

薄い唇を割って入ってくる小さな舌にリトは目を丸くさせた
美柑は舌で歯をノックして、舌を絡ませるように促してくる
リトは戸惑いながらもゆっくりと舌を動かしていく

チロチロと絡み合う、大きさの違う舌
その甘酸っぱい感触に次第に、水音も大きくなっていく

「ん…ん、ん…ちゅる…ちゅぷ…んん…ぁ…ぷはっ…ハァ」
息継ぎも兼ねて離れた二人の間には、透明な糸が何本もアーチを描いている
「け、結構うまいじゃん! ひょっとしてもう経験してたとか?」
「んなワケないだろ! ……初めてだよ。こーゆーのは」
「そ、そっか」
なんて素っ気なく応えるも内心は、初めてのキスというドキドキでいっぱいになっている
「ね…ねェ、リト」
「な、何だよ…」
「もっとしようよ」
「は?」
「もっと…」
そう言いながら美柑の手は、すでにリトの肩に回っている
「もっとってあのなッ」
「もっと! アンタに私の風邪が移るまでしてやるんだから覚悟してよね」
と、イタズラ心満載な視線を送りつつ、美柑は顔を寄せる

今度は最初から舌を絡めてのキス
有無を言わさないキスにリトは終始押されっぱなしになってしまう
やがて口内を蹂躙される感触に慣れ始めた頃。ふいに美柑は顔を離した

「……ねェリト…。私、なんか熱くなってきちゃった。コレ、脱がして欲しいんだけど?」
「へ…」
ベッドの上で女の子座りをしながら、おねだりしてくる美柑が指さしているのはパジャマだ
膨らみ掛けの胸元に汗の珠が落ちていく光景にリトの喉がゴクリと鳴る
「な、何言ってんだ!? そんなの自分で着がえろよッ」
「別にいいじゃん。子どものころはよくこーやって着がえさせてくれたくせにさ」
「あの頃はまだお前がちっちゃかったからだろ! つーかそれぐらい自分でやれよッ」
「ふ〜ん……じゃーいいんだ? 私の熱がこれ以上あがっても」
「うっ」
痛いところを突かれたのかリトの口からくぐもった声が出る
その様子に美柑は楽しそうに笑みを浮かべる
6美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:55:34 ID:s01XqXFS
「リ〜ト」
「……わかったよ! やればいいんだろ! やれば!」
半ばやけ気味になりつつも、ボタンを一つずつ外していく様に美柑は内心、満面の笑みを浮かべる
うれしくて、なんだか懐かしいあったかい感触に包まれていく

『おにーちゃん。ふくがなんかヘンなの』
ボタンをかけ間違ったせいで、いびつに歪んだ美柑のブラウス
『ったく何やってんだよ? ほら、こっち来いって』
『うん』
にっこりと笑うと、美柑はリトの膝の上に座った
その場所はずっと美柑専用の特等席
『あのな。ボタンってちゃんととめないと…』
『うん。うん』
何度も頷きながらうれしそうにリトに背中を預けると、美柑は小さな足をパタパタと上下に動かす
『ほら。これでできた!』
『ありがとーおにーちゃん』
少し呆れぎみのやさしい笑顔と、満面の太陽のような笑顔が交わる、まだ幼かった頃の一ページ

「―――っと、ほら。できたぞ」
美柑を現実に引き戻したのは、照れているのか。顔を真っ赤にさせているリトの声
ハラりと捲れるパジャマから顔を背けながら、リトは美柑から慌てて離れた
そんなリトに美柑の妖しい色を湛えた眼が向けられる
「何してんのよリト。このままだともっと風邪引いちゃうじゃん! ちゃんと脱がして、汗も拭かないとさ」
「な…ちょ…」
「私の身体がこれ以上悪くなってもいいわけ?」
「それとこれとは話しが違うだろっ」
「いいわけ?」
「だから」
「いいわけ?」
「う…ぅ」
頭を悩ませること数十秒
諦めと、どっと疲れたような顔で溜め息を吐くと、リトはタオルを手に立ち上がる
「ったく、これぐらい自分でしろよな…」
「いいじゃん! こんな時ぐらいもっと労わってくれたって」
いつもの様に軽口で返す美柑の声が弾んでいる事にリトは気づけただろうか
目を細めながら問い質してくる美柑に、リトは渋々といった顔で溜め息を吐くと、タオルを水に浸していく
その姿にベッドに腰かけている美柑は、足をパタパタ動かす
「つーかお前さ…。何か楽しんでないか?」
「ん、そんな事ないよ! ま〜…たまにはこんな身分になってみるのもわるくないかなァ、って思ってはいるけどね」
舌をチロっと出しながら、イタズラっぽく笑う美柑にリトの溜め息も深くなる
「ったく……じゃー身体拭くから上脱げよ」
「ん? リトが脱がすんじゃないの?」
リトは無言の上、半眼
さすがにやり過ぎたと思ったのか。美柑は仕方がないなァ、と言った顔でパジャマを脱いでいく
水玉模様の可愛らしいパジャマの下から現れた、まだ未発達の身体に、リトの顔が自然と赤くなっていく
7美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:56:27 ID:s01XqXFS
「と、とりあえず上だけな…」
「うん。リトにまかせる!」
リトは美柑の前に屈むと、遠慮気味に濡らしたタオルをピトっと身体にあてた
「ひゃッ! もぅ! 冷たすぎだってば!」
「わ、ワリィ」
急いで水を切りなおすリトに、怒った顔もすぐにやわらかくなる
(でもなんかイイな…。こんな感じ。……よし!)
ギュ〜っとタオルをしぼるリトの背中に美柑は、イタズラっぽく声を尖らせる
「リト」
「なんだよ?」
「いいからこっち向いてよ」
「ん?」
振り向いたリトを出迎えたのは、上半身裸の上に、悩ましげな流し目を送る美柑の姿
「なん…だよ?」
その上目遣いに濡れタオルを持つ手が止まる
「さっきから全然してくれないからさ…。ナニしてるのかな? って思ったの」
「え?」
「…さわりたかったらさわってもいいんだけど?」
「…………は?」
思考が停止
頭の中で言われた言葉を反芻させる

『さわりたかったらさわってもいいんだけど?』

……え? ナニを?

リトの視線は美柑の赤くなった顔と、身体をいったりきたり
「そ、そりゃ、ララさんや古手川さんみたいに大きくはないけど…。私だってちょっとはさ…」
と、言いつつ、美柑は少し前屈みになり、両腕で挟んで無理やり作った胸の谷間を、リトに見せる
「ちょ…ちょっと待てって! さっきからマジで何の冗談…」
「冗談なんかじゃないよ」
「え」
「私は本気だよ……リト」
美柑の真っ直ぐな視線を、真正面から受け止めたリト
その幼い瞳の中にある一生懸命な気持ちに言うべき言葉も忘れてジッと見つめ返してしまう
「リト…」
小さく、だけど、胸に響く声が紡がれていく
「私じゃ…ダメ?」
「え…」
「私じゃあの人たちに敵わない?」
「あの人たち?」
「アンタは鈍感だし天然だからわかってないかもしれないけどさ…」
「何だよ? どーゆー…」
まるでわかっている様子のないリトに胸の中の何かがズキリと痛む
霧のようにもやもやとしていて、知恵の輪の様に複雑に絡み合う幼い胸の内
ジッと見つめていたその目がふいに揺らめいたかと思うと、美柑は、すっとリトに身体を寄せた
反射的に後ろに下がろうとするリトを逃さない様に、その首筋に腕を回して抱き付いてくる美柑
リトの喉がゴクリと音を立てる
8美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:57:36 ID:s01XqXFS
「リト…」
「ちょ…ちょっと待…っ」
ベッドからほとんど半身を乗り出す様な姿勢のまま身体を寄せてくる美柑に、リトはどう
していいものか、その手を宙に彷徨わせる
その間も美柑の動きは止まらない
熱のせいか、少し荒くなった息に、汗でしっとりと濡れた素肌
耳元に寄せられた口は、しきりにリトの名前を紡んでいる
「み、美柑…? 何考えて…」
「…さっき言ったじゃん。本気だよ、って」
「だ、だからどーいう…」
なんて言っている間もリトの頭の中では美柑との邪まな行為が渦巻いている
リトは慌てて頭を振った
「落ち着けって! オレ達は兄妹なワケでっ。こ、こーゆーのは…」
「―――そんなの関係ないよ」
「え…」
急に声のトーンが下がった美柑にリトは思わず訊き返してしまう
いつの間にかあんなにぎゅ〜っと抱き付いていた腕の力もなくなっている
「…美柑…?」
「……」
美柑は黙ったまま腕を解き、身体を離した
俯いたまま何も話さなくなる美柑
その身体はいつにもまして小さく見える
「リト…と…」
ベッドの上で女の子座りをしながら、美柑はぼそぼそっと口を開く
やがてすっと顔を上げた美柑の顔は、今にも泣き出しそうになっていて
美柑は自分の気持ちをしぼりだすかのように呟いた
「……じゃなきゃ…かったのに…」
「え? 何て…」
「そしたらさ…そしたら…」

『リト♪』
『あのね…結城くん』
『ちょっと結城くん。またあなたは…』

「私も……私も…あの中に、はいれるのにな…」
「美柑…?」
幼い瞳はゆらゆらと揺らめき、小さな手はふるふると震えている
美柑は小さな口を動かしながらうわ言のように言葉を紡いでいく
「リト…、知ってる…?」
「何をだよ」
「……うん…。やっぱ知らないよね…あんたはさ」
「だから何の事だよ?」
美柑はずっと下を見続けながら、その長い睫毛を揺らした

「私たちが…、血の繋がった兄妹じゃないって事…」

「…………へ?」
たっぷり時間をかけて考えてもリトには美柑の言った言葉の意味がわからなかった
そればかりか頭の中がグルグル回り続けて、まともに思考すら紡げない
「な、なな、何だって!? ど、どーいう事だよ美柑!!」
「……」
何も応えてくれない妹にリトの思考は、ますます乱れ千切れていく
9美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 01:59:36 ID:s01XqXFS
「きょ…兄妹じゃないってそれってつまり…えとその…」
「……」
しばらく沈黙を守り続けた美柑は、やがて、小さくぽつりと口を開く
まるで、何かの想いに突き動かされていく様に
「…ねェ…リト」
「…へ?」
「…あんたは私の事をどー想ってるか知らないけどさ、私は…私はあんたの事が…」
「美柑?」
ずっと俯き続ける美柑の手が痛いほどに握りしめられている事にリトはようやく気付く
そして、その顔が、切ないほどに寂しく悲しそうに歪められている事に
美柑は顔を上げると、いつもの強気な目を潤ませて、ジッとリトを見つめた
その大きな黒い瞳に、純粋さと無垢さと、そして愛情をたっぷり宿しながら
それは、いつもの結城家の小さながんばり屋さんの目じゃない
まだ幼い小学生の、年相応の目だった
「リト…」
小さなほっぺをリンゴの様に赤く染めながら、すがる様な目で見つめてくる美柑
「…美柑」

久し振りに見たような気がした.
妹の、美柑の、こんな姿を
小さい頃、遊びに行って一人きりにさせた時は、いつもこんな風に目に涙をいっぱい溜めて玄関で待っていた
そして、そんな時はきまって、泣きながらポカポカ叩く
何度も。何度も。涙をポロポロこぼしながら

今は涙こそ出ていないが、リトの目には美柑が泣いている様に見える
寂しくて、辛くて、ひとりで気持ちを抱え込んでいて
リトはそっと美柑の頭に手を置いた
「…ぅ…リト」
「どうしたんだよ? 美柑」

そういえば…こんな風に頭を撫でたのっていつぶりだっけ――――?

手の下の美柑は、目をまん丸にさせた後、やがてうるうると目を滲ませていった
「…ふ…ぇ…リトぉ…」
「ん? なんか下から持って来てやろうか?」
「…ゃッ…」
頭をぶんぶん振って主張する美柑
「ん〜…じゃあ…っておい!?」
思案中、がばっと思いっきり抱きつかれたリトは思わず声を上げた
10美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 02:00:57 ID:s01XqXFS
「美柑!?」
「いいよ何もしなくて! 何もしなくていいから…そんなのいいから…だから…だから…ここにいてよリト!」
「美柑…」
腰に腕を回してギュッと抱き付いてくる美柑に最初こそ驚いたものの、リトは少しすると、
その頭にポンっと手を置いた
「そーだな。じゃあ今日はずっと一緒にいような、な?」
腰に顔を埋めながら小さくコクコク頷く美柑に苦笑を浮かべるも、リトはその頭を撫で続ける
幼い日、いつもこうやって仲直りしていた頃のことを思い出しながら


しばらくすると、目をゴシゴシと擦りながら美柑は顔を上げた
その目はまだ赤く腫れていて、どこかバツが悪そうに泳いでいる
「…へ、変に取り乱しちゃってその……ありがと…」
「別にいいって。それよりもう平気か?」
「…ま…まーね」
幾分、落ち着きを取り出したものの、美柑はどんな顔をすればいいのか、一度もリトをま
ともに見られないでいる

(…ま、らしいといえばらしいんだけどな…)

頬を指で掻きながら、さっきまでの事を考えていたリト
急なことだとはいえ、美柑に抱き付かれた事に内心赤くなっていた
「…あ、あのさ」
「え…」
「さっきの事なんだけど…」
「さっき…?」
「兄妹じゃないって話し」
「あ、ああ…。あれか…」
何度思い返してみても、リトにはまったく身に覚えのない話しだった
一度もそんな話しをされたこともないし、そんな話しが出たこともない
緊張とおかしな興奮にも似たモノがゴクリと喉の奥に消えていく
11美柑とリト if…兄妹:2008/11/18(火) 02:03:24 ID:s01XqXFS
「私たちさ、兄妹じゃないからケッコンもできるんだよね!」
「け、ケッコン!?」
「覚えてる? リト。小さい頃、よくリトのお嫁さんになる〜って私、言ってたよね?」
「そ、そりゃ…」
リトの頭の中で幼い日の思い出がぐるぐると渦巻いて止まらない
「だ、だってアレはそーゆーんじゃなくて! なんつーか…」
「……」
汗が噴き出て止まらない
口からは意味のない言葉ばかりが出てくる
「えっと…だから…」
「――――なーんてね」
「は?」
「あはははっ。なに真に受けてんの! そんなドラマみたいな展開あるわけないじゃん!」
美柑はリトを真っ直ぐ見つめると、口の端を歪める
「ホント、リトってからかいがいがあるよね―――」
(こいつ…)
顔面蒼白のリトにも美柑の笑顔は絶えない
そんな美柑に呆れつつも、いつもの調子を取り戻した様子にリトは「やれやれ」と腰に手
を当てながら溜め息を吐く
「ったく。せっかく人が心配してやってんのに……」
「……わかってるよ! ちゃんと感謝してるって」
美柑はリトから視線を逸らすと、どこか遠い目になる
その眼は何を映しているのか、リトにはわからない
(……そうだよ。ちゃんとわかってる。ちゃんと)

『アタシ、おにーちゃんのおよめさんになる! ううん。なりたい! なりたいの!』
『だからおにーちゃん。アタシいがいのコのこと、スキになったりしたらダメだからね!』
『おにーちゃんのこと大スキ! ずっと、ず〜っと大スキ!』
『お兄ちゃんって呼ばなくなってもずっとずっと…。ね? リト』

「ありがと…お兄ちゃん」
ポッと赤くなった顔のまま上目遣いで見つめてくる美柑に、リトは照れくささを隠す様に、
指で頬をぽりぽりと掻いた
「よ、よせよ。いまさらそんな呼び方……」
「たまにはいいじゃん。たまには」
「まーな…。つーかそれより服着ろよ…。ホントに熱上がるぞ?」
「それなら大丈夫だよ! さっき全部リトに移してきたからさ」
「おい…」
本気で心配になったのか、とっさに自分のおデコに手を当てるリトを、おかしそうに見な
がら、美柑は再び自分の胸の中の気持ちに触れた


―――だから、リト
いつか私の気持ち、ちゃんとアンタに届けてやるんだから
その時は覚悟してよね! お兄ちゃん


12名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 02:06:20 ID:s01XqXFS
終わり
美柑……すごくむずかしくて、思ってた事のほとんどがかけませんでした(エロとか)
もう一回チャンスください!美柑のことたくさん勉強してまた書きます

次は沙姫様のSSを投下します
13名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 03:02:03 ID:045SOVjc
>>1
14名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 04:05:20 ID:Tze35O7Q
>>12
いやいや、十分にgodjobだ!

とはいえまた美柑書いてくれるのは非常に有り難い

百合キボ……いえ何でもありません…orz
15名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 18:36:01 ID:4YX7yhDn
美柑GJ!!
美柑がリトにキュンときた時の心情描写がたまらんです
16名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 23:51:13 ID:Hg9KTDZd
乙!エロなしでも十分いけると思う
17名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 01:47:06 ID:oCqMefod
>>1乙!
>>12GJ!
18名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 01:59:00 ID:yF2NFhQS
ララが非処女だったら凹む
19名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 13:52:31 ID:X/U/mxzt
そうか?
俺は春菜が非処女のが鬱るが
20名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 13:57:43 ID:upTSk8dQ
アイテムで貫通したのか男で貫通したのかそれが問題だ
21名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 16:21:47 ID:yF2NFhQS
>>19
いや、春菜はどう考えても処女だろ
ララもそうだと思うけど、前スレの最後の書き込み見てちょっと思っただけだ
22名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 19:42:33 ID:rEmTWR3S
ところでラコスポの逆襲の続編はまだかね?
23名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 20:47:34 ID:U7F4puWK
断言しても良いが

この漫画大学生以上は全員非
高校生以下は処女
24名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 21:22:16 ID:Dx84E88e
そりゃな
25名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 21:50:02 ID:QJw7itAp
リトは年上にモテないな。そういえば。
先輩もジャスティン狙いとかふざけとるし。
26名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 06:40:00 ID:hRxlFkzs
今日発売号はエロパロ書けといっているようにしか思えん。
27名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 10:18:16 ID:Qq011d8G
誰もが思いつくネタも良いんだが(看病とかバレンタインとか)意外な萌えを供給してくれる書き手さんは好きだ
28名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 15:59:33 ID:BUk4lVtR
ナナのくすぐり責め(SM)で誰か書いてくれないかな
29名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 16:06:40 ID:T0W3aNWz
それよりも今回の闇ちゃんSSのほうが需要あると思うよ
30名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 16:22:36 ID:DJUNuyrD
今週のとらぶるやべえwwwww
エロもあるし萌えるwwwww

906 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/11/18(火) 19:46:42 ID:vFp8YhBn
お前そんなことより来週はリトが自分の着てる服をララに着せるくらいのシチュはありそうだと踏むんだがどうか

907 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/11/18(火) 20:05:12 ID:265LzNoL
俺もそれを考えてたところだ
そういうシチュエーションはよく夢で見るよね

908 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/11/18(火) 22:13:22 ID:AbneK8i1
うむ


お前らすげえ
31名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 16:58:50 ID:p9OrL13w
英雄はHとEROで出来ている
32名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 16:59:31 ID:BUk4lVtR
今週は、ナナのくすぐり責めとヤミの触手責めが最高だった!!
33名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 17:23:23 ID:S+6YirZO
くすぐり希望!
34名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 18:34:05 ID:L8QgPXlZ
弱ってるララにパーカしか貸さないリトひどい
生パンと靴ぐらい貸してあげなよ
んでおんぶ汁!
35名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 18:40:32 ID:BUk4lVtR
俺もくすぐりプレイ希望!!
36名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 19:04:43 ID:hRxlFkzs
>>31
リトがHEROになるんですね。わかります。
37名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 22:17:02 ID:meynhu7J
>>34
生パン貸したら変態だろwwwwwww

おんぶは多分次だろう
作者はわかり過ぎてる
38名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 23:02:30 ID:L8QgPXlZ
てことは
触手が迫ってきて逃げようとしてララ走れなくて
おんぶにだっこ?

ところでブラック・モモの戦闘力はどんなもんなのか
ヤミ・ララの下で春菜の上くらい?
39名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 23:26:46 ID:tI+EcX9B
くすぐり系がみんな好きだね!俺もさっ!
個人的にはヤミをくすぐって欲しかった
40名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 23:43:15 ID:yScQchLa
ララの作品が読みたいです
41名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 23:52:51 ID:Qq011d8G
おんぶと聞いて
リトにおぶられ無防備に股を開いたララの剥き出しのピーに下から魔の手(触手)が
「ひゃあっ! リ、リトっ、一旦おろしてっ! 何かがお尻に…ひゃうっ!?」
リトは後ろで何が起きてるか分からず対応が遅れる
その間にも触手はララの膣内とアナルに侵入し、奥を目指して突き進んでいった…とか想像してもうた
ヤミたんを襲ってたやつ位太いのだったらどうしよう
42名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 00:58:21 ID:7xAtqt0y
>>41
処女だけはリトにあげてください。
43名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 07:35:26 ID:rBT8twHn
しかし、ララがパーカー一枚でおぶさってて背中に生で股が押し付けられてる状況って…
考えただけでシャキーン過ぎるだろ
44名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 07:56:54 ID:x9bePRgo
植物「ほれほれ、コチョコチョコチョ〜」
ナナ「きゃはははは!やめろ、やめっやあっははははははは!ダメ、だめっははははははは!だめだってばっははははははは!!あひゃひゃひゃ!! いゃっはははは!死ぬ、死ぬー!!ぎゃっはははは!!!」
ちょっと書いてみた。
モモとヤミもこんな感じでやられてたら嬉しい。
45名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 09:32:38 ID:6SUGoPgL
>>44 続きがめっちゃ気になる!!そうだね、ヤミとモモももっと責められればいい
46名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 19:31:47 ID:dWWdP6S1
>>44
良い働きだ
その調子で俺の股間を爆発させ続けてくれると嬉しい
4744:2008/11/23(日) 19:51:05 ID:x9bePRgo
この続きが浮かばない・・誰か引き継いで書いてくれると嬉しいです。
48名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 21:10:02 ID:gV120dgr
今思ったんだがララが地球人以下なら押し倒そうがなにしようが抵抗不可能じゃないの
49名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 21:29:26 ID:6SUGoPgL
>>47 続きがうかばないなら最初から話をととのえてくれるだけでも嬉しいです
50名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 21:47:20 ID:xhZ+vtAa
別の植物の花粉でおかしくなったリトがララを襲うとか、
ララが植物に犯られるところを、拘束されているリトが何も出来ずに悔しさで泣くとか
どうにも歪んだ発想しか出てきません……。
51名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 21:51:25 ID:il6FgR7Z
逆にリトが植物相手にファック
「ほら見てみろよ、アナル花。お前の茎の中に俺の茎が刺さってんぜ」
「ひぃぃ痛いぃぃっ!折れるぅぅぅっ!!」
「道管ん中に流し込んでやるぜ、覚悟しな」
「いやぁぁぁあ葉緑素白くなっちゃうぅぅぅ」
52名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 21:58:10 ID:YcegQK3n
まぁ順当なのは消化液で服を溶かしていくんだろうな。
イローガマの餌となる(or餌にしている)植物だったりして。

蔦と消化液でウツボカヅラが近いかな。
53名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 22:32:58 ID:2dYUQOQT
>>48
もともとリト相手には抵抗示さない希ガス
54名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 23:08:59 ID:6SUGoPgL
ララとかもくすぐられてくれないかなー
55名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 01:02:30 ID:vu2oZhqG
ナナは触手よりくすぐりのほうが映える
To LOVEる1だ!
56名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 11:00:27 ID:7v/GcGfn
>>48
リトがあの星のなんか凄いエキスをのんじゃって精力絶倫になって大ハーレムとか
57名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 13:54:34 ID:u4pjx1XT
リトがあの星が切欠で若干超人的になるのがジャンプのお約束
58名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 17:18:11 ID:J6yMUykz
>>130
インデックスかわいいなァ
黄泉様に怒られたあと、インデックスにナデナデしてほしい
59名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 17:19:14 ID:J6yMUykz
すいません誤爆しました
60名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 20:08:52 ID:vu2oZhqG
おなかすいたかも〜
61名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 23:53:40 ID:J6yMUykz
沙姫のSSを投下します
以前投下してた沙姫とリトの話し(その頃は題をつけていなくて無題になってます)の続きなんですけど…
話し事態は続いてなくて、二人は付き合ってますとだけわかってくだされば
62名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 23:54:21 ID:5ulK1/dA
ID変えずに投下する貴方に敬意を
63沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/24(月) 23:55:08 ID:J6yMUykz
「ふぁ…あぁぁ〜…」
眠い朝の登校時
欠伸をしながら歩いているリトの足がふいに止まる
「お!」
足を止めた理由は明白だった
校門の前に停まる一台の黒塗りの高級車
そして恭しく開けられた長い車体の後ろドアから現れた、見るからにお嬢様な一人の女の子

正しくは、女の"子"と呼ぶには失礼なのかもしれないほどに、大人びている容姿
スラリと背が高く、遠目から見てもわかるほどのスタイルの良さ
瞳の色は見る者全てを惑わせるような、黄昏色とも琥珀色とも取れる、不思議な色合いを帯びている

そんな女の子――――天条院沙姫は、校門前で出迎えたいつものお付きの二人、
凛と綾に朝の挨拶を済ませると、その二人を後ろに従え優雅に校庭に足を踏み入れた

校門をくぐる時、ふいに目と目が合ったリトと沙姫
ドキン、と一瞬、胸の高鳴りを覚えたリトとは違い、沙姫は、そんなリトを一瞥すると何も言わずに目を背ける
「……ってオレには何にもなしかよ!?」
ムッとした顔をしながら慌てて小走りで追いかけるも、すでに沙姫たちの背中は遠く校舎の入口近く
「お〜い! 沙…っと、この呼び方はダメだったんだ…」
"沙姫"と言おうとしてリトは、慌てて口を噤んでしまう
学校では"沙姫"と呼ばずに、ちゃんと"天条院センパイ"と呼ぶように、とキツク言われたことを思い出す
そうこうしている内に沙姫の背中は完全に校舎の中に消えてしまう

ハァ〜っと、溜め息を吐くリトの背中に、小声ながらも筋の通った男の声がかかる
「失礼ですが結城リト様でございますか?」
振り返ると、小柄な初老の男がいつの間にか立っていた
帽子を取って恭しく一礼する男に、リトは慌ててペコっと頭を下げながら尋ねる
「そう…ですけど。何か用ですか?」
「お嬢様の申しつけで、伺ったしだいにございます」
「お嬢…様? あ〜沙姫んトコの!」
いつも車で沙姫を送り迎えしているその顔に、リトはようやく気付く
「えっと、それで用って?」
「はい。今日の放課後、校門前で待っているようにとの事でございます」
「今日の放課後…? あ、は、はい。わかりました」
リトの返事に運転手の男は再び一礼すると、車へと戻っていく
「……つーかわざわざこんな事しなくても、自分で言えよな…」
別に二人が付き合っている事は秘密でもなんでもないのだが
たまに垣間見せる沙姫のおかしなトコロに首を捻りつつ、いつの間にか遅刻ギリギリにな
っている事に気付いたリトは、走って校舎に向かった

そして放課後

「おそ…」
帰っていく生徒を見ながら、リトは校門にもたれながら沙姫が来るのを待っていた
遅い
すでに時刻は、放課後というより夕方を廻ろうかとしている
「ったく何やってんだよ…」
秋の肌寒い風が身体に染みてきた頃、遠く、校舎から見知った姿が見える
「あ!」
リトは思わず校門から背中を離す
64沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/24(月) 23:56:00 ID:J6yMUykz
「つーかおせェーって! 何やってたんだよ?」
「別に…」
「別にって…あのなァ」
溜め息を吐くリトの横にすっと並ぶと、沙姫はチラリとリトの顔を見つめた
リトより背の高い沙姫
どうしてもその身長差でリトを見つめるその目は、切れ長の上、細められてしまう
「う…」
お嬢様独特の雰囲気と相まって、その視線はいつもリトをドキリとさせる
「でで、で、用って何だよ?」
「そうですわね。まずは車に乗りなさい。ココは寒いですわ」
「お、おう」
沙姫の合図を待っていたかのように運転手は、ドアを開けた

走る車の中

「なァ…。いい加減、なんの用か言えよ」
沙姫はさっきから窓の外を眺めてばかりで、無言
沈みがちな車内の雰囲気もだが、いい加減リトの我慢も限界が近い
「おい、沙…っておあッ!?」
沙姫に詰め寄ろうとして視界が一転
いつの間にかリトは車の天井を見ていた
天井に吊るされたシャンデリアを見ながらリトは目をパチパチとさせる
「へ? あれ?」
頭の中がこんがらがって事態を整理できない
そんなリトのおデコにやわらかいモノが触れる
「ん?」
おデコにかかる前髪を掻き分けて触れられているのは、沙姫の手
「え…」
その柔らかくてスベスベな感触に頬が熱くなってくるも、リトはようやく事態を呑み込み始める

頭の後ろに感じるやわらかい太ももの肉感
ほのかに香る花の香りをしたトワレ
そして、上を見つめれば、天井ではなく沙姫の顔

やっと自分が沙姫に膝枕をされている事を理解すると、リトは身体の力をゆるめ、頭を太ももに沈めた
どっと疲れたが取れたかの様に溜め息を吐くリトに、沙姫の口から小さな笑い声が出てくる
「ぷ…くく…」
「って何で笑うんだよ!? つかいきなりこんな事されたら誰だってあーなるだろ?」
「くっ…あははっ」
口に手を当てながらも、すでに笑いを堪える気配のない沙姫
次第にリトの目が半眼になっていく
「沙姫…」
「ごめんなさい…。あなたの慌て様が、あまりにもアレなものだったから…」
そう言いながら沙姫は目尻に浮かんだ涙を指で拭き取っていく
「それで、落ち着いて?」
「ま、まーな」
太ももの上でバツが悪そうにふいっと目を背けるリトの頭を、沙姫の手が撫でていく
やわらかくて、あったかくて
リトはムッとなった顔が緩んでしまうのを誤魔化す様に、慌てて口を開いた
65沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/24(月) 23:57:22 ID:J6yMUykz
「それで用ってなんだよ?」
「ん? ああ、その事ね」
逡巡するかのように口元に手を当てながら黙ってしまう事、数秒後
「…あなた、今日、学校でまた私のこと名前で呼ぼうとしましたわね?」
「え? ああ…えっとアレはその…勢いっつーか、いつものクセっつーか、その…って聞こえてたのかよ!!」
「当たり前です」
顔を背きながら当然といった顔をする沙姫
「だったら止まるとか振り返るとかさ……まーいいけど。つかもしかして用ってそれだけ?」
「……」
「沙姫?」
「……」
「おい!」
沙姫は再び窓の外に視線を向けてしまう
「…カンベンしてくれよ…。こっちはずっと気にして…」
「…いけない?」
「へ?」
「……用がなければ一緒にいてはいけませんの?」
「え…」
窓ガラスに映る沙姫は耳まで真っ赤になっていて
リトはその顔を下からジッとその眼の中に映していた
交わらない視線のまま、車はやがて、天条院家の門をくぐろうとしていた――――


「う〜ん…」
と、目いっぱい両腕を伸ばして伸びをしても、有り余るほどの広さをほこる沙姫の部屋

白を基調とした室内には、レースをふんだんに使った天蓋付きのふわふわなベッド
アンティークな家具と、ところどころに置いてある大小さまざまなぬいぐるみ
そこはまるで、大人の世界に子供が遊びにきたかの様な部屋だった

足首まで埋まるふかふかの絨毯を踏みしめながら、数日ぶりの来訪にリトの胸が高鳴る
(やっぱ沙姫の部屋って…)
「リト…」
「ん?」
背後から投げかけられた少し静かな声色に振り返ろうとしたリトの口が、ふいに塞がれる
「ん、んん!」
目を丸くして見つめる先は、すぐ間近にある沙姫の顔
(さ…沙姫!?)
身体を押しつけながら貪るようにキスを繰り返す沙姫にリトは反応できないでいた
そうしている間も沙姫の両腕が首筋に回り、制服に包まれたそのやわらかい胸がリトの胸
板に押し付けられる
唇を割って入ってこようとする小さめな舌の感触
リトはまだ、テンパる頭で、それでも少しずつ沙姫に合わせ口を動かしていった
「ん…く…ちゅ…んん、ちゅく…ぅ」
舌と舌が交じりあい、唾液の交換が始まる
リトは持っていたカバンを絨毯の上にポトっと置くと、そのまま沙姫の背中に腕を回し、
身体を抱き寄せた
「あ、ん…」
キスの間からもれる沙姫の吐息
ちゅくちゅくと生々しい水音をさせながら二人のキスは続く
リトの舌が沙姫の口内を余すところなく蹂躙していき、それに沙姫が応えようとするも、
稚拙さが混じる舌使いに、中々、思うように出来ないでいる
66沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/24(月) 23:58:21 ID:J6yMUykz
「あ…ん、ぐ…」
送られてくる唾液を嚥下させながら沙姫も負けじと唾液を送りこむ
二人の口元はあっと言う間に唾液でベトベトになっていった

誰の唾液なのかわからないほどに互いの口を舌をまさぐり合う
リトの舌も、沙姫の舌も、互いの口内で触れていないところはもうない
苦しくなれば口を離し、それでも舌の先端と先端は繋がったまま
荒い息と、熱い息をぶつけ合いながら二人は互いの顔を見つめ合い、またキスを繰り返す

少しすると、リトの膝が、沙姫の両太ももを割ってせり上がってくる
太ももに包まれるというなんとも言えない気持ちよさを堪能しながら、リトは膝を沙姫の
太ももの間、大事なところに当てた
「ん、ん!」
ビクンと沙姫の身体が震え、リトの制服をクシャっと手で握りしめる
リトはその反応を楽しむように膝をグリグリと押し付ける
「ん! んん、ぁ…ん!」
キスで封じられた口からは抗議とも喘ぎとも取れる声がしきりに聞こえるが、リトの動きはとまらない
沙姫を壁際まで連れて行くと、ますます膝に力を入れる
くちゅくちゅと聞こえだす水音に、沙姫の頬に自然と赤が灯る
「ぷは…ぁ…はぁ…ん…ぁ」
「はぁ、はぁ…す、げー。沙姫のココもうびちょびちょだぞ?」
「…はぁ…じゃあどーしますの?」
その瞳に蟲惑色を湛えた沙姫の手は、すでにリトの下腹部に伸ばされている
ベルトの留め金に指を掛け、革の部分を弄っている様は、誘っているかのようだ
少し膝を動かすだけでくちゅりと卑猥な音がしてくる
「私にこんなコトをして許されると思っていますの?」
リトに膝で責められ、片足立ちになってまでも挑発的な口調は止まらない
スカートからスラリと伸びる魅力的な脚のラインにリトの心拍数がどんどん上がっていく
「リト…」
甘い囁き
それはリトの理性を崩壊させるのは充分すぎた

カチャカチャと留め金を外し、熱り立ったモノを取り出すリト
その長い竿に、白い指が絡みつく
「まあ! こんなにさせるなんていやらしい」
「仕方ねーだろ! お前のせいなんだから」
「ふふ…」
自分のせいでこうなっていると言うリトの言葉にうれしくなる
緩んだ顔の沙姫にキスをすると、リトは沙姫の太ももを広げさせ、黒のショーツの股部分をズラした
「入れるな?」
「ええ…」
くちゅくちゅと先端で割れ目を広げながら、入口を探すリトの様子を、沙姫ジッと見つめていた
すでに十数、数十回と繰り返した行為の中でも、今、この瞬間が一番幸せだと感じられる
それは決して慣れることのない感情だった
そして、決して慣れてほしくない感情でもある
67沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/24(月) 23:59:18 ID:J6yMUykz
やがて、くちゅっと音を立てて入ってくる熱い肉の感触に眉を歪め、睫毛を震わせるも、
沙姫の瞳は逸らされる事はない
一生懸命な顔も
いつまで経っても満足にリードできない歯痒さも
カッコいいセリフも、甘い言葉も言えないその性格も
みんなみんな愛おしく想う

"リト…。私はあなたのそんなところに惹かれたのかもしれませんわね…"

心の中でそう呟くと、沙姫は両腕をリトの首に回し、その身体を抱き寄せた
背中は壁に預けたまま、太ももを両腕で支えてもらい、完全に宙に浮いたままの状態
体重がかかる結合部からは、しきりに蜜が溢れ、絨毯を汚していく
「沙姫の奥…。オレのあたってる」
「え…ええ。リトのが当たって…ん…これだけで私…」
膣内がキュッと蠢き、子宮口から逃さないようリトを締め付ける
「動いていい?」
「え? あ、ちょ…ちょっと待っ…」
沙姫の声を遮る様にリトは本能の赴くまま腰を動かしていく
じゅぷっじゅぷっ
と、結合部から愛液を垂らしながら、沙姫はリトに合わせようと必死に腰を動かす
突かれる度に背中にあたる壁の堅い感触が痛むが、それ以上に下腹部を覆う快感に、沙姫の端整な顔が歪む
「リト…リト…きもち…気持ちイイですわっ! もっと、もっとぉ」
沙姫の言葉に応えるようにリトの腰使いが荒く激しくなっていく
制服の下で揺れる胸を想像しながらリトは、顔を沙姫に近づけていく
鼻先にあたる荒い息遣い
半開きになった口から覗かせる舌
沙姫はリトを欲すようにチロチロと舌を動かす
「欲しい…上も下も全部リトで塞いで」
リトは沙姫の求めに応じると口に吸い付き、口内を舌と唾液で犯していく
「あふ…ん、んちゅく…ちゅ…ぱぁ」
口を離した沙姫の顔は泡立つ涎でベットリとなっている
その涎を舌で掬い取ると、リトは沙姫のおデコに軽くキスをした
「ごめん…。オレもう限界…。出していい?」
「え、ええ。出して。リトのいっぱい出して」
「どこがいい?」
沙姫は何も言わずチロっと舌をだすと、クスッとほほ笑んだ
「口? マジでいいのか?」
コクコクと頷く沙姫にリトは自分の喉にツバが落ちていくのを感じた
口内に出せるという興奮がリトの動きにますます拍車をかける
リトはヒョイっと沙姫を抱えると、そっと絨毯の上に寝かした
白の絨毯の上に広がるプラチナブロンドの髪と、制服に包まれていてもわかる誰もが欲す理想形の様な身体
沙姫は人差し指をリトの制服の襟首に入れると、グイッとリトを引き寄せる
「さァ…もっとあなたを感じさせて…。もっと、もっと…」
そう甘い声色で囁きながら、瞳の色がどこまでも濃い黄昏色に、蟲惑的な色へと変わっていく
(やっぱ沙姫って…)
この日、二度目になる喉の奥の高鳴りを感じつつ、リトの視線は沙姫の顔を外さない、外せない
「リト…」
また甘い声。けれども、今度はその中に鈴が鳴った様なくすぐったさが混じる
リトは手を伸ばすと、沙姫の制服のリボンを、ブラウスを、シャツのボタンを、どんどん脱がしていく
その必死さに沙姫はなんとも言えない笑みを浮かべた
後輩を見る様に、弟を見る様に、かわいい彼氏を見る様に
やがて、思わず目を覆いたくなるようなLUXXAの黒のブラにリトの手が一瞬止まる
68沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/25(火) 00:01:31 ID:J6yMUykz
「どうしましたの? いつから胸…嫌いになりましたの?」
「え? い、いやそーじゃなくて! いつも思うけど沙姫っていろんな下着着けるんだなァって」
赤くなった顔でぼそぼそと呟くリトに、沙姫の口から軽やかな笑みがこぼれる
「さァ…私もいくつ持ってるかとか、数えた事ないから…。ふふ…今度、あなたが選んで
くれてもよくてよ? 私の着ける下着」
「え…!?」
悩ましげな色を湛えた視線を向けながら、沙姫の手がゆっくりと自身のスカートの裾を上げていく
ブラと同じ黒のタンガショーツは愛液でヌラヌラと濡れている
「でも今はこっちが先ですわ…ね? リト」
見るたびに色を変える琥珀の瞳がリトを捉える
沙姫は舌を出すとチロっと唇を舐めとる
「沙姫…」
ぐちゅぐちゅと止まっていた動きの再開に沙姫の中は、悦びの声を上げてリトをしごいていった
絡みつく膣壁を前後に擦りながら、リトは欲望を込み上げていく
自然と手を繋ぎ、互いの目を見つめながら感度を上げていく
「だ…ダメもう…ん、ん、ん…く」
「オレも出…」
「リト! 口に! 私の口に…」
「わかった…」
リトは歯を食いしばって沙姫の中から引き抜くと、急いで自身のモノを沙姫の口に持っていく。
勢いよく吐き出される欲望の塊を沙姫は、口を開けて全て呑み込んでいく
舌で口元からこぼれる白濁液を掬い、それでも伝い落ちていくものを手で掬い取る
「あふ…こんなひっぱい…すごひですわァ」
口だけに止まらず、顔いっぱいを白で汚した沙姫は、どこか恍惚とした顔のまま息を整える
欲望を吐き出し終えてもまだ震えの止まらないリトの下腹部に顔を寄せ、萎えかけた竿に
細い指を這わせ、先端に口をつける
「沙姫!? ちょ…」
「まだ…残ってますでしょ? 私が全部…ん、んん…ちゅぱ…んぐ…」
言い終わらない内に口をすぼめて残ったものを吸い出そうとする沙姫に、リトの口から情けない声が出る
「あ…だ、だからちょ…と待っ…」
(……かわいい)
心の内でそう呟くと沙姫は、亀頭から口を離し、舌を出して裏スジに線を引いていく
つーっと裏スジを伝う熱い生唾の感触に、リトの奥歯が鳴る
「ココ、気持ちいいのでしょ?」
「だ、だから…」
カリ首に爪を立てながら何度も擦り、反対の手で袋を揉みし抱く沙姫に、ものの十数秒で
リトのモノは回復を見せ始める
「まァ、もうこんなに。まだ出来るってことでいいのかしら?」
「つ、つーかこんなの誰でもこーなるって!」
「あら? それだけ私が上手ってことかしら?」
ニッコリと笑顔のまま立ち上がった沙姫は、脱げかけのブラウスを無造作に絨毯の上に放り
投げると、リトの前で仁王立ちになった
ハラリと広がるシャツから見える、黒のブラに包まれた豊満な胸が、下から見上げる
リトの下腹部を熱くさせる
「続き…しますわよね?」
口元に残った精液を指で掬い、それを口の中に入れると、ちゅぱちゅぱと舐め始める沙姫
その両太ももからは、先ほどの名残を表す愛液が、白い太ももを伝いつーっと伝い落ちていく
69沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/25(火) 00:03:24 ID:7uu9euiD
リトは四つん這いになると、太ももに顔を寄せ、落ちていく愛液に舌を這わす
太ももを撫でまわし、何度もキスを繰り返し、そして、リトの手は形のいいお尻に移る
「ん…あ」
身動ぎするように脚を震わせる沙姫の両脚を広げさせると、薄く口を広げた割れ目の中にリトは舌を入れた
「ん…ん、ぁ」
震えの大きくなる下腹部を両手でガッシリと固定させたまま、リトの舌使いは続く
その様子を上から見下ろすように、けれども柔和な笑みを浮かべながら沙姫は、シャツのボタンを一つずつ外していく
ハラリと頭に落ちてくる、まだ温かく匂いの残るシャツ
その感触にリトは口元から糸を引かせながら、スカートの中から顔を上げた
その顔にポトリと脱ぎたての黒のブラが落ちていく
上半身裸の沙姫
残るのはスカートと、ショーツと、黒のソックスだけだ
そして、そのショーツもリトの手によってスルスルと脱がされていく
リトの頭にトン、と手を置きながら、片足立ちでショーツを脱ぎ捨てる沙姫
立ち上がるリトと入れ替わる様にスカートが落ちていく
「次はあなたの番ですわね?」
沙姫は白く細い指を艶かしげに動かしながら、リトの制服を脱がしてく
最後のボタンが外れたあと、沙姫はリトの唇を指でなぞっていった
あなたは私だけのモノ――――とでも言いたげに

ベッドに手を付いた瞬間、危うくバランスを取り損ねてしまいそうになるほど、ふわふわな沙姫の寝具
いったい中にどんな羽毛が引き詰めているのか訊いてみたくなる

が、リトの注意は、今はそれどころではなかった
目の前で悩ましげにくねらせる腰付きと、その持ち主である沙姫に釘付けだ
要求通りに四つん這いの姿勢になってくれた沙姫に息を荒くさせながらリトは近づく
白い、肉付きのいい丸みを帯びた沙姫のお尻は、それだけでリトの欲望を嵐のように掻き乱す
その肉付きのよさを堪能する様に両手で円を描くように揉み出しくリトに、沙姫の口から
くぐもった、押し殺したような甘い吐息が、断続的に聞こえてくる
とろりと溢れ出す蜜に誘われる様に、リトは左手で割れ目を広げると、右手で自身のモノ
を持ち、沙姫の秘所へと突き入れる
沙姫の声が一際、高く上がり、白い背中が仰け反ってリトに応える
引き抜くと同時にまた、さっきとは違う甘い声が上がる
リトは夢中で腰を突き動かしていった

パチュパチュといやらしい水音に混じって二人の熱い吐息が合わさり、それが二人をさらに高める
前後に揺さぶられる胸を鷲掴み、乱暴に、愛おしむように揉みし抱く
先端を指の間で何度も引っ張っては、軽く抓ってみる
沙姫は美しい顔を歪めながらも、快楽に抗うことなく、リトの一挙手一投足に素直に反応を見せる
「す…げ…、沙姫の中、ホントに気持ちイイ」
「出して…! 出してくれても…、いつでも…出しても…ぉ」
「沙姫…!」
リトは込み上げてくる欲望を沙姫の中へと吐きだした
一度では終わらない。何度も。何度も吐きだしていく
少しでも沙姫とくっ付きたくて、想いを中に出したくて、ぴったりとくっ付けたお尻と腰
の間からは、中に入りきらない欲望がベッドに染みを作っていく
「あ…ああぁ…ん…くぅぅぅ!」
沙姫の腰がガクガクと痙攣を初めて、リトの欲望を一滴残らず吸い取ろうと膣内で収縮を繰り返す
「ああぁぁあ…すごっ…イッてる! リトの射精で私…イっ…て…んんんッッ!」
下腹部から全身を襲う激しい波が終わると沙姫は、ぐったりと身体をベッドに沈める
荒い息を吐きながら、身体全体で呼吸をする沙姫の白い背中の上を、浮き出た汗が珠となって
すべり落ちていく
リトは割れ目から引き抜くと沙姫の顔へ移動した
70沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 前編:2008/11/25(火) 00:05:24 ID:7uu9euiD
「沙姫」
名前を呼ばれ、リトの顔と差し出されたモノとを気だるげな視線で追っていくと、少し顔を
寄せて、まだ痙攣を繰り返す熱い肉棒を口に咥えた
「ん、ん…ちゅぱっ…んぐ」
中に残ったモノを吸い出される快感に、リトの口から何とも言えない溜め息が吐き出される
カリ首や竿までキレイに舐め終わると、口から離した亀頭にキスをし、「これでおしまいですわ」と合図を送る

やわらかすぎて埋まってしまう様な気さえするベッドの上に腰を下ろすと、リトはまだ
荒い息が続く沙姫の頭に手を置いた
「ん」
"何ですの?"とでも言いたげに見つめてくる沙姫に、内心ドキっとしながらも、リトは手を動かしていく
細い絹のような感触をその手に感じつつ、リトは沙姫の頭をやさしく愛おしみながら撫でていく
無遠慮に触れられた事でいつもより切れ長になっていたその目に、次第にやわらかさが滲み出す
長い睫毛を震わせながらリトを見つめるその顔は、すでに恋する女の子になっている
沙姫は頭を撫でているリトの手に自分の手を重ねると、キュッと握りしめた
「沙姫…?」
不思議そうな顔をするリトにクスっとほほ笑むと、沙姫は重ねた手を自分の頬に当て、
ホッと小さく溜め息を吐く
「な、何だ? どしたんだ?」と言いたげなリトの疑問を余所に、沙姫は手を離すと仰向けに
ゴロンと寝転がった
長く白い肢体に豊かに揺れる双房が、リトに悩ましげなナニか訴えかけてくる
再び自己主張をし始める自分のモノに赤くなるリトに沙姫の瞳の色が変わる
「…汗も掻いたことですし、シャワーでも浴びにいこうかしら」
「だ、だな。このままだと気持ち悪いし」
「そうですわね…」
リトに意味深は視線を送りつつ、沙姫は身体をゴロンと転がすとリトに寄る
リトの両ももの上で両腕を組み合わせ、その上に顎を乗せながらジッと上目遣いでリトを見つめる
目の前でビクビクと大きくなっているモノには敢えて目もくれず、見つめ続ける沙姫の視線から
リトは逃れられないでいた
「何だよ…」
「あなたはどうしますの? リト」
「え…」
キレイに整えられた爪先で、太ももに何やら"の"の字を描きながら、沙姫の目がキュッと猫のように細まる
「もちろんあなたも付き合いますわよね? シャワーに」
チャームの魔法でも宿しているかの様な沙姫の瞳
いつ見ても色を変え、見る者を魅了してやまない
その魔法にものの見事に掛かってしまっているリトは、沙姫の言葉に首を振るしかなかった
71名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 00:06:05 ID:7uu9euiD
前編終わり
後編は今日の午前中、朝にでも投下します
72名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 00:14:30 ID:1yuxhkfh
GJ!!
後編期待しとくからな!!
73名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 00:35:28 ID:qll2uhkO
GJ!学校行く前に良いの見れて良かった!
74名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 03:44:51 ID:JbPLqD85
ご苦労様です
75名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 06:17:36 ID:3IE3u7mK
ナナモモ希望
76名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 13:01:28 ID:QmcREgi8
では「沙姫とリトの」の後編を投下します
77沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:03:17 ID:QmcREgi8
日曜日の午後

「―――で高校生二人」
リトは窓口でチケットを受け取ると、後ろで腕を組んで待っている沙姫に渡す
「ホラ、これがチケット」
少し長めの長方形をしたチケットを手に沙姫の目が好奇に輝く
裏面を見たり、ピラピラと振ってみたり
(……マジで初めてなんだな…。映画)


『私、映画館で映画って見たことありませんの』
「へ?」
受話口から聞こえた沙姫の声に、リトはつい気のない返事を返してしまった
『いつも映画は、家にある専用のホームシアターで見るんですのよ』
「ま〜…だろうな」
『……』
「え…?」
『……』
「……あれ? 沙姫?」
『…どうしてこう鈍いのかしら…』
受話器のむこうの、あからさまに機嫌をそこねた声にリトの顔が引きつる
「ちょ…ちょっと待ってくれって! オレなんかおかしな事言った?」
『別にあなたは言ってませんわ! "何も"ねっ!』
"何も"のところだけ強調して話す沙姫に、さすがのリトも後悔の念を禁じえない
「あ、あのさ…。もし気に障るようなこといったんなら…」
『別に。何も』
「そ…そっか。じゃあ…」
『……もぅ…この鈍感ッ!』
と、言ってから沙姫はブチッと電話を切ってしまった
受話口から聞こえるつーつーという機械音が空しく頭の中で反響する
結局、その後、急いで電話をし直すのだが中々出てくれず
何回目かの電話でようやく出てくれた、あからさまに機嫌が悪い沙姫に何度も謝りつつ、
映画を見る約束までこぎ付けたのは、それから二時間後の話し


「―――と、席は……あった、あった。ココだ」
薄暗がりの中、沙姫の手を引いて自分たちの席へとやってきたリトは、沙姫を席に座らせる
「じゃあ、オレ、今からなんか買ってくるけど。なんか欲しいのとかある?」
「欲しいもの…。そうですわね……」
細い顎に人差し指を当て、眉を顰めながら、沙姫の口から次々と単語が飛び出す
「とりあえず、マリアージュ・フレールのグラン・ボワ・シェリと…」
「……へ?」
「ラデュレのマカロンを。ヴァニラとオレンジフラワーと……そうですわね、ショコラでいいですわ」
「…え…えっと…沙姫?」
まったく聞きなれない単語の数々にリトはついていけない
「ん〜…あとは……ジャン・ポール・エヴァンのチョコ…」
「だからちょっと待てって!」
映画館の中だと言うのに思わず声を大きくさせてしまったリトに、沙姫ばかりでなく周り
の客たちもリトに視線を集める
78沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:05:22 ID:QmcREgi8
「何ですの? そんな大きな声をだして」
「いやだから…」
「さっさと行かないと映画が始まってしまいますわ。あぁ、それと。ミルクはノンホモジ
ナイズド製のでお願いしますわ。私、それ以外のものは口にしませんから」
腕を胸のあたりで組みながら、ツンと澄まし顔で話す沙姫にリトは深々と溜め息を吐く
「だから、そんなのココにあるワケねーだろ…」
「え…?」
オウム返しで訊いてくる沙姫にリトは半眼になって応える
「だからないんだって! ココ、どこだと思ってんだよ」
「な…ない? う、ウソですわ…」
「ウソついてどーすんだよ…。とりあえずオレ、コーラか何か買ってくるからさ。お前も同じのでいいだろ?」
「え、ええ…私は…」
「じゃ、買ってくるけど、ココ動くなよ?」
と、釘を刺すや否や、リトは急ぎ足で売店へと向かった
その背中を茫然とした顔で見送りつつ、どっと疲れたかの様に沙姫は椅子に深く腰を下ろした
「ない…。そんな…そんな事って…」

家で映画を見る時はいつもお付きのメイド達が、なんでも訊いてくれた
それこそ世界中から直に取り寄せたり、時には、シェフやパティシエを呼んで作らせたり
自分の好きな物を好きなだけ食べながら映画を見る
そんな時間がとても好きで、幸せだと思っていたのに

「どーいう事ですの…」
わなわなと、信じられないモノでも見たかの様に声を詰まらせる沙姫。それでも余裕を見せ
つける様にその端整な顔は歪めない
優雅に脚を組み替え、スカートから覗き見える白い太ももとブーツに包まれた足が、周り
の男どもの眼を惹きつける
さっきから隣りや、斜め後ろの男の視線が痛いほど注がれている事に、沙姫は気付いていた
気付いていながらまるで意に介した様子はない
沙姫にとっては周りの男は全て、路傍に転がる石と同意だった
お目当ての洋菓子のお預けをくらったこともあり、沙姫の機嫌はすぐれない
また脚を組み変えながら長い溜め息吐く
何か文句の一つでも言ってやろうかと思った時、沙姫の顔に影が射す
「ホラ、買ってきたぞ」
何事もなかったかの様に持っている紙コップを差し出すリトに、沙姫はチラリと視線を送
ると、またすぐに視線を前に戻す
「……ずいぶん遅かったですわね」
「だって仕方ねーだろ? 映画が始まる前の売店ってスゲー混んでるんだからさ」
ストローに口をつけてコーラを飲みながら沙姫の隣りに座るリトに、周りの男たちから舌
打ちや冷やかな反応が上がる
リトは気付いていないのかまるで気にした様子はない
紙コップを手の中でくるくる回しながら、中でシュワシュワと泡がハジケているコーラに、
沙姫の視線が落ちていく
紙コップは手の中でくるくると回り続ける
「―――ねェ、リト。あなた…」
急に室内の照明がしぼられたかと思うと、スクリーンに『もうしばらくすると上映いたします』の文字
そして、間を置くことなく、スクリーンに映画館でおなじみのCMが流れ始める
沙姫の声は暗がりの中に消えていった

映画は可もなく不可もなく。ありきたりな恋愛映画だった
農家の男と貴族の娘の許されざる恋。そして、戦争によって引き裂かれる二人の絆

「ふぁ…あ〜…」
欠伸を噛み殺しながら退屈そうに見ていたリトの手に、ふいに重なるもう一つの手
眼を丸くさせながら肘掛を見ると、自分の手の上に沙姫の手が重ねられていた
79沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:07:03 ID:QmcREgi8
沙姫はずっとスクリーンを向いたまま
その横顔をしばらく見つめると、リトは手を動かして沙姫の手を握りしめた
拒絶を表すかの様にわずかに震える白い手
けれども少しすると、握り返してくる柔らかい感触に、二人は手を握り合ったまま映画を見続けた

「ん…んんん〜〜」
と、両腕を伸ばしながら大きく伸びをするリトの横で沙姫は腕を組んだまま、どこかムス
っとした表情になっていた
「映画おもしろかった?」
「ええ…まァ」
口数も少なく、口調も落ち着いているというより元気がない印象を受ける
「沙姫?」
リトは人通りが少なくなったロビーの中で、すっと沙姫の顔を覗き見る
「……ッ」
琥珀色の瞳と一瞬だけ眼が合い、そして、逸らされる
リトは少しキョトンとしたまま何気なく訊いてみる
「あのさ。もしかして泣いてる…?」
「えぇ…!?」
あからさまに動揺する素振りを見せる沙姫の前髪を、人差し指で分けながら、リトの指が
沙姫の目元にそっと触れる
「だってお前の眼、ちょっと赤くなってるし」
「…ぇ…違…こ、これは…」
リトの手から逃れる様に後ろに半歩下がった沙姫は、左手を胸の前で握りしめながら、オ
ロオロと身を捩じらせた
「そ、そーいった意味でなく…これは…、そ、そうですわ! 欠伸! 欠伸が出てそれで…」
「いいじゃん! そーゆーのってスゲーいい事だって思うけどな」
「え…」
リトはニッと歯を見せると、その屈託ない笑顔を沙姫に向けた
「それに沙姫の泣き顔見れて、うれしいけどな。オレは」
「な…!?」
一瞬で沙姫の顔が真っ赤に染まる
とっさにリトから身体ごと顔を背けると、いつもよりトーンが上がった声で話し始める
「さっきから何をおかしな事をいってますの? 言ったでしょ? 欠伸をしたって! だ
いたい私が映画程度で…」
沙姫の言葉を聞きながらリトは、映画を見ていた時の沙姫の横顔を想い浮かべていた

映画の世界に入り込んだ様に、ジッとスクリーンを見つめる眼差しは熱っぽく、潤んでいて
主人公とヒロインの心が触れ合う度に、それに呼応するかのように、手に力がこもる
握っている手と反対の手が、ずっと膝の上で、小さく震えていた

「―――ホントにバカバカしいですわ! 言いがかりも甚だしいっ」
沙姫の独演は止まらない。リトは嵐に触れないよう、過ぎ去るのを待つように、苦笑いを浮かべてやりすごす
この数ヶ月でリトなりに沙姫の一連の対処法を身につけ始めていた
沙姫は一頻り話した後、ツンと顔を背けたままリトの横を通り過ぎていく
80沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:08:40 ID:QmcREgi8
「って、どこ行くんだよ?」
「……女のコにそんな事を訊くだなんて、恥知らずもいいところですわ」
「え…。あ、そっか。ごめん…」
「まったく。そこで待ってなさい」
相変わらず顔を見せない様に話す沙姫だったが、その声にはもうトゲが含まれていない事
に、リトは心の中で溜め息を吐く
沙姫の入っていった女子トイレの見える位置の壁にもたれながら、リトは沙姫が戻って来
るのを待つ事にした


「…つーかおせー!」
あれからどれぐらい経っただろう
次の映画が始まったのか。映画館のロビーからはますます人の数が減り、閑散とした雰
囲気すら漂っていた
時計を見ると、もう夜の七時を廻っている
さすがにお腹も限界に近く、さっきからぐ〜ぐ〜と警笛を鳴らしている
「何やってんだよ。沙姫のヤツ…」

一方その頃、化粧直しの鏡の前

「はぁ〜…」と沙姫は何度目かになる溜め息を吐いていた
蛇口からは水が引っ切り無しに出ている
ガラス製の洗面ボウルに溜まった水に映る、自分の顔に視線を落とす
ボウルの中で揺蕩う水は、今の自分の気持ちのように波打ち、歪む
「はぁ…」
沙姫の口からか細い、喘ぎのような吐息がこぼれる
「ダメですわね…。私…」
水の中の自分も、鏡の中の自分も、そんな自分を嘲笑うかのように何も応えない
沙姫はカバンからケータイを取り出すと、ポチポチとボタンを押して画面を操作する
黄昏色の瞳に出てきた番号を映しながら、短い逡巡のあと、沙姫は発信ボタンを押した

ブブブ、ブブブ…
映画館の中という事でマナーモードにしていたリトのケータイが鳴りだす
画面に表示される番号と名前は沙姫の名
「沙姫…? 何だ」
小首を傾げながら、ケータイに出るリト
「もしもし? 沙姫?」
『…………ええ』
「どーしたんだよ? なんかあったのか? 具合悪いとか」
沈黙。受話口の向こうから微かに水の音が聞こえる
「沙姫? マジでへーきなのか?」
『……その…』
「ん?」
珍しく口籠ってばかりの沙姫にリトはケータイを耳に押し当てながら、トイレの出入り口を見つめた
『…その、だから…』
「なんだよ? らしくねーじゃん」
『…ッ』
受話口の向こうから歯噛みする音と、蛇口を捻る音がする
そして、沙姫の溜め息が聞こえた
『……リト。ちょっとこっちに来なさい』
「は?」
言われた事が理解できずにリトは眉を寄せる
『いいから来なさいッ!』
「いや、来いっていわれても…」
リトは視線を再びトイレの入口へと向ける。と、いつの間にか沙姫がそこに立っている
リトはケータイを閉じると、沙姫に駆け寄る
81沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:10:39 ID:QmcREgi8
「どーしたんだ? どっか…って、なっなっ!?」
沙姫は有無を言わさないと言った顔でリトの手を取ると、そのままトイレの中に連れていく
「ちょ…ちょ待…!?」
「心配いりませんわ。今この中にいるのは私たちだけですから」
「そ、そーゆー問題じゃねーだろッ!!」
聞こえてくる声を全て無視しながらリトを一番奥のトイレの中に押し込める
「沙姫!?」
カチャッ、と後ろ手でトイレのカギを締めると、沙姫はスッと顔を上げ、真正面からリトの顔を見つめる
「う…」
黒みを帯びた琥珀の視線はリトの口をそれだけで黙らせてしまう
沙姫はリトの横を通り過ぎると、便座に腰を下ろした
耳に掛かる髪を手で払いながら、悠然と脚を組む沙姫に、我が帰った様にリトは声を荒げる
「何なんだよ! 何考えてんだ!! いったい…」
「疲れましたわ…」
「え…」
「疲れました」
沙姫はリトの声を意に介した様子はなく、その長い脚を伸ばして、上下に小さく振る
「疲れた?」
「そうですわ。疲れたので、リト、何とかしてくださらない?」
狭い個室内は、二人いるだけで軽い圧迫感が生まれる
その長い脚は、伸ばしきることなく、易易とリトの下半身を弄ることができる
沙姫は脱ぎ捨てたブーツの下から現れた白く悩ましげな脚を、余すことなくリトに見せつ
けると、その爪先を膝の当たりに這わし、す〜っと上へと脚を持ち上げていく
琥珀色の瞳に影が生まれ、妖しく光る
「なん…だよ?」
胸の奥から込み上げてくるモノを押さえながら、なんとか声を絞り出そうとするが、眼は
沙姫の脚から離れられない
ズボン越しとはいえ、爪先の感触と、なにより短めのスカートの奥に覗き見える純白の下
着に、冷静さがとけていく
沙姫はそんなリトの内心がわかるのか、口の端を歪めた
「なんとかしてくださらない?」
「だ、だから何んとかってどーゆー…」
「いつもの様に……ですわ」
「いつもの…」
長い脚が上下に振られ、足の裏が眼の前で艶かしげに踊る様子に、胸の奥が熱くなってくる
「リト。早くなさい」
責めるでも、急かすでもない沙姫の声
それはまるで、やさしくお願いしているかの様な涼やかな声だった
リトはその場で跪くと両手で恭しく脚を持ち、黙って口を近づけていく
「…ん…っ」
チロっと素肌に感じる舌の感触に、背中をゾクゾクとしたモノが駆け上がっていくのを、
沙姫は唇を噛み締めてガマンする
その間もリトの動きは止まらない
太ももを撫でまわし、揉み、キスを繰り返し、頬ずりをする
「そんなに私の足好きですの…?」
「好きっつーか…、ずっと触ってたいぐらい」
その言葉どおり、ずっと触り続けるリトに沙姫の口から熱い吐息がこぼれる
沙姫はリトの顎を人差し指で持ち上げると、すぅっとその瞳の色を変えた
両手でリトの頬を包み込み、顔を近づけながら、沙姫は艶然とほほ笑む
82沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:12:18 ID:QmcREgi8
「でもそれだけでは満足できないでしょう? お互いに…」
「…ッ…!?」
リトの視線は自然と、スカートの奥、広げられた脚の間、沙姫の大事なところに注がれる
ぐっしょり濡れたショーツの下に見える、薄く開いた割れ目
すでにショーツとしての役割など微塵も働いていないソコからは、脳髄の奥を刺激する、
女の匂いが立っている
「沙姫…」
「アナタのモノでしょ? 私の身体は…」
ゾクっと背筋を走る昂揚感。リトは慌てて立ち上がると、ベルトを外し、ズボンを下ろした
「そんなに慌てなくてもいいですわよ」
冷静さを出そうとするも、視線はリトの反り立つモノから離れないし、息もすでに喘ぎと
同じになっている
リトは身体を寄せながら、肉棒を割れ目に当てた
ぬちゃぬちゃと愛液を絡ませながら、少しずつ入ってくる熱い感触に、沙姫は反射的にリ
トの背中に腕を回す
下腹部に広がる熱い波に、背中に回した手がリトの服を握りしめる
「あ…ふっ…入って…」
端整な顔立ちを歪め、性にむしゃぶり付く様はとてもお譲様には見えない
そんな姿を見られるという事は、リトにだけ許された特権なのかもしれない
「んっん…ん…全部っ…入り…ましたわ…ぁ」
「動いていい?」
息も絶え絶えにコクコク頷く沙姫の了解を得て、リトは腰を動かし始める
両脚を高く持ち上げ、欲望の限り腰を突く
「そ…そんなひきなりっ!?」
「沙姫…沙姫…」
耳元で囁き続かれる甘い声に、身体どころか心までとろけてくる
「リっ…トっ…あっ、やっ、ああぁ…」
ガコンガコンと便座の擦れる音も二人の世界には聞こえてこない
ただ、水音の音と、甘い声だけがその世界にはあった
「き…キモチよすぎて止まらな…」
「あ…あっ、もっと…もっとしてっ」
琥珀の瞳が爛と輝き、舌を出してリトを手招きする
絡み合う舌と舌が新しい水音を生み、二人の動きに拍車をかける
ガコガコと前後に動く便座に沙姫は少し眉を寄せた
「んく…ん…ちゅぱ…んっんっ…ぷはっ…はぁ、ちょっと待って」
「何?」
訊き返す間も腰の動きは止まない
沙姫はチラリと後ろを見ながら、リトの頬に手を這わした
「少し腰が痛くなりましたわ…。ちょっと身体の位置を変えさせて」
「あ、ああ。わかった。じゃあさ、ソコの壁に両手ついて」
「両手を…? こ、こうですの?」
言われた通り壁に両手をつきながら、腰を突きだす様にリトの喉が小さく唸る
「そうそう。じゃ、続きな」
「え、ええ」
くちゅりと入ってくる肉感に沙姫は奥歯を噛み締める
「すごっ…んっんっ…り、リト。そんながっつかなくても…」
本能のままに動きを再開し始めるリトに沙姫は、喜悦が入り混じった吐息を向ける
好きな男に抱かれるという悦びに身体の火照りを止められない
服の上から弄られる胸も、スカートを捲くられ乱暴に揉みし抱かれるお尻も、身体中、全て
でリトのぬくもりを受け止めたいと想う

パチュパチュと鳴る水音に混じって、沙姫の押し殺したような喘ぎが、個室の中に反響する
人に聞かれないよう、指を咥えながら身悶える様に、リトの中で欲望が込み上げてくる
服を捲り、ブラの上から胸を弄る手をやめると、細い腰に手を置き、より奥へと腰を突き刺す
83沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:14:03 ID:QmcREgi8
「はひっ、んっ…ひト、もっとやさひく…あふっ」
咥えた指の間から唾液をこぼしながら、沙姫の身体に熱がこもっていく
下腹部を中心にソレは、散々中を掻き回すリトにも伝わる
震える下半身を感じながらリトは沙姫の耳元で囁く
「沙姫のかわいい声がもっとききたいからイヤだ」
「んふっ…ん、んっ!」
耳まで真っ赤にさせながら、横目で睨む沙姫にリトは笑みで応える
「ふぅんっ、んんぅっ…んん!!」
何か言いたげに視線を向けてくるが、今のリトには涼しいものだ
ただ、その眼差しをジッと見つめながらリトはあることを想う
「…でもやっぱ沙姫ってキレイだな」
「んんっ…な、なにひって!?」
「やっぱ最高のカノジョだよ」
「へっ!!?」
今度こそ目を丸くして言葉に詰まらせる沙姫に笑顔を送ると、リトはその頬にそっとキスをする
「…ッ!?」
「ってそろそろ限界…」
リトの言葉通り、すっかり膨れ上がったモノは沙姫の中をギッチリと圧迫し、吐き出す時を待っている
「沙姫…もっ、もう出す…な」
「ふぇ? ちょ…ちょっとまっふぇ! もぅふこひで…」
「ごめん…っう!!」
ビュルビュルと勢いよく出された欲望は、沙姫の子宮へとほとばしり、あっという間にいっぱいにしてしまう
「んんんんっ!!」
指を噛み切らんばかりに咥えながら、沙姫は上ってくる快楽そのままに、ブルブルと身体
を震えさせる
「あはっ…すごひ…ひっぱい出てるぅ。リトのがひっぱいひっぱい出て…」
脚までもガクガクと震えだすと、自分では立っていられないのか、急にその場にへたり込
んでしまう沙姫を、リトはとっさに腕で支える
便座の上にそっと座らせると、リトは汗でベタ付いた沙姫の前髪をやさしく掻き分けていく
眼が虚ろでどこを見ているのかわからない沙姫の股からは、とろりと溢れ出る白濁液に続
いて、チロチロとおしっこが出てくる
「見てはいけませんわよ……リト…」
なんて言われてもその官能的な光景に眼を逸らすことができない
喉の奥に消えるツバと共にジッと見つめ続けるリトに、沙姫はばつが悪そうに眼を彷徨わせる
「だいたい、あなたがいけないんですわよ? あんな…」
「ってオレのせいかよ! つーかオレ、そんな激しいコトやってないだろ?」
「そ、それはその…まァ…」
「ん?」
急に余所余所しくなる沙姫にリトは眉を寄せた
「沙姫?」
「な、なんでもありませんっ!」
乱れた服や、髪を、手で軽く整えていく沙姫にリトの疑問はますます膨らむ
(…オレ、なんかヘンな事言ったっけ?)
リトの疑問を余所に、終始、顔を真っ赤にさせたままの沙姫は、その気持ちを誤魔化すか
の様に、極力リトを見ないように、身なりを整えていった

結局その後、沙姫の計らいで無事トイレから抜け出せたリトは、沙姫と共に人ごみでごっ
た返すロビーを抜け、映画館入口へと来ていた

「うぅ…さむ…」
季節はまだ十月だと言うのに、街を吹き抜ける風は木枯らしに近い
ブルっと震えるリトの隣で沙姫は、そのいつもの頼りない横顔を見つめていた
84沙姫とリト その6 気まぐれな瞳 後編:2008/11/25(火) 13:16:44 ID:QmcREgi8
(ハァ…。私ってああいう愛情表現しかできないのかしら…)
映画館の中や、眼の前を歩くカップルの仲良さそうな雰囲気に心躍るも、いざ自分は? と
なると何もできなくなってしまう
沙姫なりに色々考えるも、いつもああいった行為でしか自分の気持ちを表せないでいた
(それもできているのかどうか疑問なんですけどね…)
と、心の中で自問自答を繰り広げる沙姫に、隣のリトは相変わらずの様子
(まったく…。このコがもう少しちゃんとしてくれれば…)
リトを想えば溜め息は深くなり
リトを見れば溜め息の数が増えていく
冬の冷たい風で手が冷たくなってきた頃、ふいに温かい感触が手を覆っていく
「え…」
隣を見れば、リトがハニカミながら手を握ってくれていた
ギュッと握る強さに反応するように、沙姫の顔にぽぉっと熱が帯びてくる
「…ぁ…ちょ…な、何ですの?」
「えっと…あのさ。これから何か食いにいかない? ほら、まだ何も食ってないだろオレたち」
それはそうなのだが、沙姫の頭の中は、すでに空腹どころではなくなっている
繋いだ手の先から頭の芯までが沸騰したかの様に熱くなっていた
「り、リト…!? こ、コレはどーゆー…」
「つーかオレたちって、ちゃんと手を繋いだ事なかったから」
苦笑いが混じるその笑顔は、リトなりの精一杯の気持ちなんだと沙姫にもわかる
わかるのだが
「だ、だからってこんな人前で…」
「…イヤならヤメるけど…?」
少ししょんぼりしたリトの声に、沙姫の瞳が揺れる
「ち…違…、べ、別にイヤなのではなくて…」
「なくて?」
沙姫はリトから手を離すと、腕を組みながらそっぽを向ける
「その…人前でこんな風に手とか繋いだことがなかったからで…。だから別に、アナタと
手を繋ぐのがイヤなのではありません」
繋いでいた方の手をそわそわさせながら、沙姫は眼を彷徨わせる。どこを見て、どうした
らいいのかわからないでいた
そんな沙姫にリトは顔を綻ばせる
「そっか。安心した。それじゃあ、あらためて」
すっと差し出された手を一瞥すると、沙姫はわずかに口を尖らせたまま、オズオズと手を伸ばす
「し、仕方わりませんわね! そのかわり、ちゃんと私をエスコートしなさい!」
「わ、わかった」
甘いトゲを含んだうれしそうな声音に、少し自信のない背伸びした声が応える
重なる手と交わる眼に、二人の頬がほんのりと赤く染まる
どちらともなくギュッと握りしめると、街の中へと歩き出す

「ところで夕食だけど、私、今日は、おいしいシュブルイユかリ・ド・ヴォーが食べたいですわ」
「よ、よくわかんねーけど…たぶんムリ」
「まァ! 即答するとかいったいどーゆー了見ですの? リトッ!! さっき言いましたでしょ! ちゃんと…」
街のざわめきの中に二人の声はとけていく

もうすぐ冬がやってきて、二人にとっての初めてがたくさん訪れる

85名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 13:19:24 ID:QmcREgi8
終わり
キレイで可愛くて、いい子で…。沙姫様はもっと本誌でも活躍あってもいいと思のですが…
続きは、需要があれが書きたいと思います

次は「リトと唯」のSSです
86名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 18:49:56 ID:iRoZtP4+
沙姫様GJ!
まさか女子トイレに連れ込むとは…
87名無しさん@ピンキー:2008/11/25(火) 20:17:08 ID:qll2uhkO
GJ!あなたは神ですか?
88名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 01:12:21 ID:TqsM/mLN
んなアホな
89名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 13:50:15 ID:Zd/OvK7H
>>85
マジすげぇwGJ!
でもなんで全部フランスなの?w
マリアージュのミルクティーもラデュレのマカロンもうまいけどさ。高いけど……
90名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 17:34:10 ID:PKz7iCFd
沙姫のSS読みたかったけど何か違うと思いました
沙姫はツンデレとはチョット違うんだよな〜
91名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 18:28:36 ID:S78JEpsH
あれだよね、ちょっとネジが外れてるよね、いろいろと。
92名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 18:30:58 ID:T77bv7B7
エロパロで今更何を
93名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 19:34:59 ID:PonT1M34
>>90
それならそれでどんな沙姫が読みたいか言おうぜ!

>>85
まずGJ!
でも、前編〜後編の映画館までの沙姫で最後までいってほしかった
どこまでも、リトを惑わしてリードして、弱味を見せないって感じで
愛情表現がわからなくて〜ってのはわかるけど。次はお嬢様でSな沙姫様をお願いします
94名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 19:37:45 ID:jk3YbMgi
「リトと唯」に期待 
95名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 01:28:57 ID:g6LEqgnF
美柑とリトを製作中…難しい
96名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 01:38:10 ID:Rbie+f3f
ハードな触手系ってココはNGなのかな?
もしそうなら触手スレに行くことになると思うけど。

今ジャンプで連載してる辺りだと異種ネタには困らないものだからw
97名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 01:42:14 ID:fJcwUikH
モモナナまだかな〜
唯と美柑はお腹いっぱいです
98名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 04:30:20 ID:U+gePwgP
>>96
別に良いんじゃね?
SSで触手モノって表現難しそうだけど頑張って
99名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 21:56:34 ID:zp+MaivX
>>96 別にいいとおもうよ。てか読みたい!!
100名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 00:24:36 ID:6Tfs8WlM
でも内容がハード過ぎるのはちょっとな…
突っ込んで中出しくらいならいいけど、孕ませ、腹ボテ、出産とかまで行ったら該当スレの方がいいとオモ
どこからがハードと感じるかは人それぞれだから難しい所だとは思うがな
101名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 01:18:17 ID:I4zLTrYw
投下前に注意書きさえすれば問題無いだろ
102名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 09:09:40 ID:zNT/5vQj
自分の趣味に合わないから他所行けって言い出す奴がいるようなら
専用スレに言った方が無難だな
103名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 13:51:36 ID:cslhBGXQ
>>100
触手モノです。内容は○○・○○等あるので注意してください

こんな感じの注意書きしてくれれば、いいんじゃないかな?
104名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 22:22:36 ID:IunJz6ay
該当スレなんてあるんか・・・?
つかSSは全部ここでいいやん
105名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 23:21:35 ID:IunJz6ay
34 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 18:34:05 ID:L8QgPXlZ
弱ってるララにパーカしか貸さないリトひどい
生パンと靴ぐらい貸してあげなよ
んでおんぶ汁!

37 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 22:17:02 ID:meynhu7J
>>34
生パン貸したら変態だろwwwwwww

おんぶは多分次だろう
作者はわかり過ぎてる


うーん
今週もあたりみたいです
106名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 08:10:47 ID:1w49Pav3
「甘い看病」や「リトと唯 ハレンチな日」ぐらいエロい話が読みたい
107名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 10:13:41 ID:SEcTTjTq
個人的にはどんな内容(鬼畜残酷)でも、作品が該当しているなら作品スレでいいと思うが
注意書きをしても文句をいうヤツが存在する以上(いるんだよな、これが)、
純愛以外はシチュスレに投下するのが無難なのも事実。

wktkしながら待っている。
108名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 13:17:51 ID:IzHGhOJ+
春菜モノが見たいものだ
109名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 15:21:45 ID:wgIU4mlB
ルンも見たい。まだ三作品しかないし
110名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 16:16:30 ID:4+tHs0od
>>109
四作ですよ
111名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 16:35:11 ID:5Oc+pusy
くすぐりSMものがみたいな
112名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 17:33:48 ID:+wFIhEkU
俺は読みたくないからイラネ
113名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 21:00:08 ID:OjopWcqA
>>112
じゃあ帰れ池沼
114名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 21:09:52 ID:qjmQDRGW
リトの出てこないSSきぼん
ツン堕ちスレに投下されてたやつみたいな
115名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 23:23:53 ID:wAszcRSY
百合モノキボン
リトはイラネ
116名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:07:23 ID:0Hm+IPxg
ナナをくすぐってるだけのssが読みたい
117名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:18:11 ID:PenIxfV0
ワロタ
118名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:20:46 ID:aR2L+gWo
百合厨はマジ市ね
119名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:23:27 ID:z9fwZLQ6
ハーレム系のスレには主人公排除の百合厨が必ず沸くな。

創作スレだと暴れ方が酷い。
120名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:34:11 ID:rtzWaT3w
この程度でそんな噛みつく事ないんじゃないか?
121名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 01:36:06 ID:z9fwZLQ6
二度三度百合厨には痛いもの食らってるんで過剰になったよすまんね。

ハーレムSSスレだのフリゲのスレだの。
主人公イラネとか言い出すのには嫌な思い出しかないわ。
122名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 02:15:41 ID:EXpYAOvD
それわかる
123名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 12:51:17 ID:DghzvR41
百合厨はどこにでも湧くからな
124名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 13:28:12 ID:0ak5gMru
男なしで何が面白いんだw
ただリトには別に拘らないな
鬼畜も寝取られも見たいわな
125名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 20:52:07 ID:vLkLXx6s
触手は良くて百合はダメなの?
注意書きしても?
126名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 21:01:50 ID:3H5I8V6p
百合でもいいけどリトイラネとか言うのがNGなんだろ
127名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 22:54:54 ID:0Hm+IPxg
別に怒らなくてもねえ
書いてる人には失礼だけど
128名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 02:20:27 ID:kUXA8Gyy
男同士以外なら何でも来い
触手も百合も全然ok
129名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 09:02:53 ID:6Vwnu4X2
とりあえず、今週号を読んでもちつけ。
130名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 11:59:46 ID:So1sBkVE
リトハーレムが読みたい
もうあらゆる時、所でリトが愛される姿を見たい
131名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 15:38:41 ID:Tezo1iC1
今週号読んできた
ララのエロ度は他キャラと一線を画すな
132名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 15:47:02 ID:Qxofdxvf
>>131
まったくその通りだな
それに比べて最近の唯はぶっ弛んでる!人気があるからって油断し過ぎだ!!
スイカ割りの時の沙姫様とか映画撮影時のルンを見習って欲しいもんだぜ
133名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 17:34:10 ID:ulIpnMsE
今週、初めてリトがララのマンコに直に触れたな
134名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 17:43:12 ID:UT1qRnUo
ちょっと恥らってるのがよかった。
135名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 18:35:25 ID:BBPBNHL2
ララは押しかけ迷惑ヒロインから、
恥じらい女房型ヒロインにランクアップしつつある。


ただ来週はもうララの萌え展開は途切れる気がするなぁ。
あの体勢からじゃお姫様抱っこによる逃走はなさそうだ。
136名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 18:53:21 ID:00R5XnMZ
押し掛け迷惑ヒロイン…
まあ大分すればそんなところなのか
パーカー1枚でお姫様抱っこなんてしたらさすがに下半身がヤバ過ぎる気がするが、もう生で顔騎もしちゃったしな
ぜひやってもらいたい
137名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 22:33:47 ID:MWuG5Qw4
モモに調教されらい!
138名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 01:21:35 ID:uvLPgOKa
地味に今週のヤミが感じてるっぽい表情はレアな気がする。
なんとかこんにゃくとローションで強襲できないものか……
139名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 07:10:31 ID:PaRsvFrq
ナナをくすぐるSSが読みたい
140名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 09:12:33 ID:in1x4y5E
>>139
いい加減ウザい
氏ね
141名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 13:21:01 ID:OVcpnzJW
まあ趣味はそれぞれだからw
個人的にエロは棒を前の穴に入れない事には話にならんと思ってる
足コキに萌えられる人とかすごいよ
142名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 14:45:03 ID:OvzWRpSR
後の穴とか上の口とかいっぱいあるじゃないか
143名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 15:30:50 ID:SwQ2rA5x
>>140
そんな言い方しなくても
ずっとくすぐるパターンばかりだとダメかもしれないけどさ
例えば2〜3レスぐらいで終わる長さのミニSSとか、ナナだけじゃなくて、モモやヤミを交えながらとか
いろんな事できると思うんだけど…
144名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 16:19:38 ID:mvYzBpZE
>>141
まあ生殖行動の観点から見るとそれ以外は非生産的だからな。
145名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 17:47:02 ID:aQ6UQi/A
不特定多数が集まる場所で自分の好みを要求したりそれにそぐわないものを否定したりする愚かさ
146名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 18:13:06 ID:qEFx3bkQ
お前のような奴がいるから、戦争はなくならないんだ!

を思い出す
147名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 18:18:10 ID:RmZ14LeP
リコになったリトが女のオナニー覚えちゃってエロくなるSSみたい
148名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 18:56:20 ID:in1x4y5E
>>143,145
まてまてw
俺はただ>>139が毎日同じレスをするからウザいと言っただけだ
繰り返しリクして催促してるのと似たようなもの
149名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 19:14:51 ID:p7u/Hg9G
確かに読みたいと連呼するよりは自分で書く方が生産的だな

子種的な意味で
150名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 19:26:02 ID:c2+685vX
半分くらいは俺がレスしてたんだが
151名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 23:44:12 ID:hqNu6VKk
私はリトになりたい
152名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 23:45:53 ID:SwQ2rA5x
>>148
そういう事か
ごめんなさい
153名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 00:23:17 ID:c1HvPiMO
>>147
激しく同意
性転換したのにそういうネタ全然ないのな
154名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 08:55:37 ID:kL0b4+xI
元が男と考えると
男が「アンッ」とか喘いでる様は
あんまり書きたくないからなぁ
155名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 08:59:46 ID:c1HvPiMO
元が男だからこそ意味があるんだ!
156名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 10:17:42 ID:pM0KYcmD
男が喘ぐなら、やっぱり「アッー」じゃないとな
157名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 11:42:59 ID:rnDeSIyf
ン゙ッ
158名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 20:49:07 ID:oZpVGsXM
ギモヂイイ
159名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 20:49:58 ID:oZpVGsXM
うわー…sage忘れたごめんなさい
くだらないレスでageてしまった…
160名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 00:14:55 ID:WlSFYS3q
性転換ネタを妄想してみようと思ったが
ララをどう考えても男っぽい名前に出来ないので一瞬で断念した

あと、あんな女だらけの世界を性転換したら
腐女子漫画になってしまうし
161名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 00:19:18 ID:WoRHsY0k
転換するのはリトだけでいいんじゃないか?
女のオナニーを経験して元に戻った後その経験を活かしてヒロインたちを前戯だけでイかすとか
162名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 06:35:34 ID:0Zl+IG2u
リトとリサの話の続きもみたい。何気にリサ結構好きなんだよな
163名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 12:36:17 ID:A3UB8b6C
リサは性に解放的なだけで男性経験は一人だけ
ただしその相手は大学生でテクニシャンだった
交際期間は三ヶ月から半年くらい
夏頃から晩秋くらいまで付き合ってたけどクリスマス前に別れ
それ以来特にコレダと思う男子に巡り会わないまま
さりとて前の男を引きずってるわけでもなく
さしたる欲求不満も感じず
仲の良い男子をそこそこにからかってるだけで
恋人はまた作っても良いとは思ってるけど
今は好きな男もおらず、女友達とつるんでる方が楽しい
現在のところ「結城はまぁ悪くないけど、
あれでもう少しキビキビしてりゃねぇ」くらいに考えている




それが俺の脳内リサ設定
因みに相棒の眼鏡(名前忘れた)は
処女なんだけどそれ故に恥じらいや恋愛を深く考える下地がなく
リサと一緒になってとりあえずセクハラしてるのが楽しいだけの子
164名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 20:06:12 ID:bU0dGbCK
リサは間違いなく土壇場でびびる類の処女
165名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 20:58:49 ID:3m3pswde
凛先輩好きだーーーーー
166名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 21:49:24 ID:HnJKjWdx
>>148 は氏ねいや死ね
167名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 21:56:39 ID:+y7DB1VW
九条センパイ好きだーーーーー
168名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 22:38:42 ID:RIlT9iHL
凛とリトのフラグを待ってたらララが独走態勢になりつつある
169名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 22:52:25 ID:4cX8Vy4a
最近原作はエンドレスララのターンが続いてるな
170名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 22:57:57 ID:wFlHoHG1
唯と凛と沙姫様が好きなので絡まないかな〜って思ってるんだけど
ドレスを注意した時以来殆ど絡まない・・・
171名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 00:07:43 ID:hAEVu+cL
>>170
綾はどこにいったんですか?
172名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 00:26:06 ID:+oSWVEvD
今週のジャンプ読んで感じたんだけどリトってもしかしたらEDなんじゃないか?
173名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 00:44:29 ID:lt9A0nP4
>>163いいよいいよ
174名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 02:02:29 ID:l+0IVUej
リト×凛をキボンヌ
175名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 06:02:02 ID:QL9F0TsB
凛センパイ・・・ハァハァハァ
176名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 06:13:21 ID:dLCFz8jA
>>169
「ずっとララのターン!」というやつですね。
177名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 10:54:39 ID:UXu4b2Y3
触手マダー?
178名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 19:21:19 ID:lkTljTxR
                    Y⌒: : .     . . -- ‐‐.:z
                 ___ ノ   ヽ `Y´      i´
                    , '´    `YハハハハY´   __ノ
                /:::.:.:.   ⌒`ヽ__' __〃´⌒    `ヽ.
               ⌒ヽ     )Y(    `ヽ.  ハ
                / i:.:.:.:..... イ i `ト.、. . :.::.:.ト、⌒ヽ!
                   /   i:; '⌒>‐‐'゙‐‐<⌒ヽ..:ノ ヽ
                   ,′,'  //       \ ヽ{   '.
              | i  〃  __       __  \i   i
              | | | i  ´⌒     ⌒`  | i i !
.    \VVVVVVV/ i ノ! ! ! .ィ=ミ    x=ミ、  | | i !
    >    ま  <ノハi i ii 《 rし:i     rしハ 》 .j i rv'7___
    > ま   う  <八.i i ii 弋:ソ    弋:ソ  ,i! ∧ノ ) <
    > う     <   i  八⊂⊃Y ̄ ̄Y⊂⊃八i/   .ィ´
    >  |     .<\ i i′`ト . V   ノ . イ/ i   / \\
    >  |       <  リ !    `    ´ 〃  i イヽ.  \): \
    >  っ    < /′ノヽ,         /,' v'! l i iハ:.  \  \
    > !!    <′〃/ i         /.,′i ! i i i  }:.     )  )
    / VVVVVV \ ./ ,' i          ,' ′ |ハ   ヽ. ノ::   /  /
      〉/ ///     {V//j      ,   {  !  i/ハ  /   /    (__ノヽ
.     // /. (  人  ∨/ i         ヽ ヽ !//} /   (八      ノ
179名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 19:57:08 ID:qFbXwfJ7
擬似的に娘まできたなリトwwwwwwwwwww


問題は母親役が誰かということだが、これによってヒロインの革命くるぞ。
180名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 21:49:43 ID:/m9QFoPS
ララか美柑だろ
美柑なら妹だから関係無いし、ララなら軽いギャグのノリで流せるし
181名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:36:01 ID:67Gp64QO
春奈か晴子先生でなければ許さん
182名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:46:14 ID:yVbUWgoJ
×春奈
○春菜
183名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:54:20 ID:EOJz4cVL
何故か「偶然」ここにいる唯かモモが来そうだと予想してるんだがどうか

唯がなった場合ツン(デレ)ギレ状態にデレ補正が大幅に掛かるし
モモが来た場合腹黒のリトフラグ補正が大幅に掛かると思うんだ
184名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 23:09:58 ID:AprRjuDl
無理矢理この場に全員集合させたのには何か理由がある筈

触手エロが描きたかっただけなら
何か理由つけて全員あの星に送れば良かったし
製作サイドが気に入ってるキャラだけピンポイントで触手したかったんなら
春菜達が結城家を訪れるという話は必要は無かった

つまりあのガキは目に映ったあの場にいる全ての女性キャラを
全員悪気なしに「ママ」と呼んで未曾有の修羅場を作り出すためのキャラなのでは……

んで誰が親権者かを巡って女達がギスギスするものの
みんなが仲良くないとガキが泣きだしてしまって
紆余曲折を経て全員リトの嫁って事で良いじゃん、と納得してハッピーエンド最終回一夫多妻ハーレム
185名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 23:12:41 ID:D32AA3l/
じゃあ○○星で結婚したらいいんじゃない?
とかいって公的にも一夫多妻が認められるんだな。
186名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 23:35:20 ID:EOJz4cVL
ハーレムエンドを少年誌でやったら
俺は一生とらぶるについていく
187名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 22:10:07 ID:PjQfonYq
まうまうー!
188名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 22:22:35 ID:b5CJxsqb
まうまうまうー!
189名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 02:17:13 ID:uTB8+MmE
ハーレムはよいな
この作品は相当気使って作ってるみたいだし
そうなったら個人的に最高

>>183
モモはな
名前からしてなかなか有望だよなw
結城家的に
190名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 02:43:44 ID:Was8rNvX
>>189Σ(゚д゚)ハッ!
しかも元植物だからモモが世話するのも適任だしな…
191名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 12:45:11 ID:HObLF41k
育児がわからない

林檎も才培も忙しくてつかまらない

他の大人に聞くしかない

晴子先生なら教師だし知ってるだろう

えぇ〜? 私保健体育は専門外ですし、って言うか小学校じゃそんな授業しないし……

悪戦苦闘



駄目だ、こっから先が思い浮かばん
晴子先生ラブの俺は何とかして彼女を絡ませたいんだが
192名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 20:49:33 ID:KSXPtFDk
えぇ〜? 私保健体育は専門外ですし、って言うか小学校じゃそんな授業しないし……

と、いうのは嘘で私は実技だけはプロなのだ!

エロパロ

これでOK!
193名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 21:38:39 ID:GrKCGAVE
唯の水着姿かわいい
194名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 22:26:57 ID:Gh7QtqnC
ララの婚約者候補がリトの暗殺を狙って刺客を放った!
その刺客の攻撃から○○がリトを庇う
しかしその攻撃により○○の胎内に宇宙生物が寄生
3時間以内に何とかしないと腹を食い破って宇宙生物が誕生してしまう・・・
そしてその何とかする方法とは膣内を精液で満たす事だ!!

○○には好きな女の子の名前を入れてネ(*^ー゜)b
195名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 23:47:41 ID:JPnH6S88
>>194
ん? その刺客って最初リトを狙ってたんだよな?
もし女の子たんに庇われずにリトが攻撃受けてたら……
精液で満タンにしないと…ってスゲー設定だなオイ
196名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 00:57:33 ID:mHVlnRBO
もちろん、ヤミだろ! てか、1年くらい前にTo Loveるの同人誌で、そんなのなかったっけ?
197名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 12:10:59 ID:y86EKP6L
妹の恋を成功させるために黒化した遊が
さしあたって一番ライバルっぽい春菜をレイプ



という展開だけ今思いついたものの
遊が良い奴なだけに、書く気になれんな……
春菜のNTRは興奮出来ると思うんだが
198名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 12:29:50 ID:fzgiWs0k
秋穂の妹に手を出すとかどんだけ鬼畜w
今思いついたがリトと春菜がくっついて秋穂と遊がくっついたら唯の立場がすごいことになるな。
199名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 12:31:50 ID:y86EKP6L
>>198
あ、そうか、そうなっちゃうのか……>秋穂の妹


ありがとう、お前のおかげで何かひらめいたかもしれんw
200名無しさん@ピンキー:2008/12/10(水) 19:56:54 ID:bHKqrqCT
えーっと秋穂がお姉さんで
春菜がいとこ?でリトがはとこ???で
みかんが・・・???
ごめんおれ童貞だからわからんあい
201名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 21:32:32 ID:7o9sJxqv
簡単に図式

        秋穂−遊
         |  |
     リト−春菜 唯
     |
    美柑  

どこのスクイズだよ・・・・
202名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 21:57:58 ID:uBPVNOAp
>>201
リト-春菜間の「-」は何なのだw
203名無しさん@ピンキー:2008/12/11(木) 23:40:35 ID:CXXyMdOg
>>198を読んでからレスせよ
204名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 00:06:26 ID:BsWMixRO
要は寝取られ書きますってことだから気にせんで良い
205名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 00:42:32 ID:UjQhCwW5
( ゚д゚)ポカーン
206名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 09:42:49 ID:2BMixAmI
数字読めない奴がいるみたいだな
207名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 04:53:45 ID:Mcdey6ty
ラコスポの逆襲の続きが見たいでつ( ・`ω・´)!
208名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 07:51:06 ID:5pz3+uJT
でつ
↑コレ右向いたスヌーピーに見える
209名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 08:21:33 ID:O5JkDBGJ
>>208
!!?
ホントだw
210名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 13:10:27 ID:BVmVDKqt
何を今更…
211名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 00:57:56 ID:MWtbgOV7
 御門先生 凛、綾−沙姫−ザスティン
    | \|
   お静−+−ララ−モモ   
 晴子先生 | | \ |
    \ | |  ナナ
  ルン−リト−春菜−秋穂
    / | \   |
  ヤミ−美柑  唯― 遊

後悔はしてない
212名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 01:08:49 ID:ZsdcR/Lv
>>211
俺はズレて見えるせいですごいカオスに見える
213名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 01:15:23 ID:MWtbgOV7

 御門先生 凛、綾−沙姫−ザスティン
    |\|
   お静−+−ララ−モモ
 晴子先生 | | \ |
    \ | |  ナナ
  ルン−リト−春菜−秋穂
    / | \  |
  ヤミ−美柑  唯― 遊

直してみたけど直ってるだろうか。
ごめんね、駄レス重ねてごめんね
214名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 03:00:15 ID:9i7Bui5M
こうじゃね?(勝手に修正)

 御門先生 凛、綾−沙姫−ザスティン
    |\|
   お静−+−ララ−モモ
 晴子先生| | \ |
    \  | |  ナナ
  ルン−リト−春菜−秋穂
    / | \    |
  ヤミ−美柑  唯― 遊
215名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 03:08:19 ID:ZsdcR/Lv
なんかそれっぽくなってきてる
216名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 03:11:46 ID:/A6ieIc6
いくら直してもまず意味がわからないからもういいよ
217名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 08:18:50 ID:Wk6QLCeg
>>214
モモはたぶんもうちょいリトと近い
218名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 18:09:26 ID:G6oJb4nK
結城家でみんな集合でクリスマスパーティー
→ちょっと目を離した隙にセリーヌ酔う
→セリーヌ花粉ぶちまける
→乱交パー(ry

天条院家主催の方が自然かな?
219名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 18:42:28 ID:MdQaIK/k
>>218
唯って花粉吸ってないからなのか、元からリト好きだからなのか
あれだけ近くに居ても暴走状態にならないし、後者だった場合ララも春菜も反応しそうにない
220名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 23:09:13 ID:XDVFBlax
>>219
だから唯の事を気に入ったのかもしれないね
221名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 23:54:32 ID:rnQfXSsZ
ララ製バレンタインチョコの時の春菜くらい遅効性かもよ
222名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 00:07:03 ID:4S1neFam
恥垢性とな
223名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 21:28:43 ID:jJ2PJBev
新作まだか!?個人的にルンかモモきぼんぬ
224名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 01:59:37 ID:QgLzZ9Ft
寧ろセリーヌを悪用してやりたい放題する黒リトがみたい
225名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 02:19:52 ID:k5BOnpdB
セリーヌをやりたい放題と聞いて飛んできました
226名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 03:08:28 ID:sJesGezY
まさか結城唯とはな…あ〜もうたまらん!!

ハァ ハァ ハァ
227名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 10:54:12 ID:ZALzX/EO
ヤミがセリーヌの花粉を喰らう→でも何も変わらない→実は貴方が好きですが、それは黙っていようと〜


こんな流れがあってもいい。それが自由というやつだ!



モモ×リトを書いたはいいが、ダメな作品過ぎて萎えた
228名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 12:20:30 ID:6OnbqyOc
>>227
頼む、見せてくれ
229名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 14:33:24 ID:k11BbJOK
モモwktk
230名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 02:03:45 ID:ho/nchtn
>>227
誘い受けはほどほどにしとけよ
231名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 03:40:24 ID:6MXSb1cc
ぴょんぴょんワープくんだっけ?あれで転移失敗して壁に。で、動けない所をってのはどうよ
232名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 04:07:54 ID:PJNBLTkz
>>231
お前、「ハレンチ風紀委員 唯」見ながら言ってるだろ?
233名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 04:50:30 ID:6MXSb1cc
>>232
くそっ!俺より先に既出だっただと!?

しかし、俺的にララとか春菜がうまそうに見えるぜ。リトが身動きのとれないララの尻尾を擦りまくって『マ○コ汁止まんないよ〜』とか…誰かSSキボンヌ!\(^ω^)/
234名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 23:36:54 ID:hnEARDug
そこはヤミで
235名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 20:44:03 ID:fe5zMUju
凛マダー?
236名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 22:37:46 ID:cPi2GHcC
一ヶ月以上経つのにまだSSは投下されないのか・・・
237名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 23:24:36 ID:KlE9hibw
職人批判で唯職人達が去ったからじゃね?
238名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 23:33:11 ID:96NF4SEw
いいんじゃね
唯とかつまんねーし
239名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 23:37:42 ID:w5PtI5Ml
まぁ>>238が過疎化の原因なんだけどね
240名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 00:06:47 ID:7sZnMjVL
ネガレスでキャラ名を出したらオシマイ
萌えレスですら突っ掛かられる時あるのに
241名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 10:03:55 ID:OKJ9pxK3
唯とリトの季節ネタwktk
242名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 11:57:12 ID:hL8MfYJw
クリスマスか正月だな
243名無しさん@ピンキー:2008/12/21(日) 23:58:59 ID:0Iwru3+z
ヤミと二人っきりで過ごすクリスマス・・・正月・・・危ないな、色々な意味で
244名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 15:09:24 ID:p4Bahisg
ヤミが好きだ!
言った瞬間殺されそうだな
245名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 19:34:58 ID:vv6HjMtK
自室の冷凍庫をのぞくモモ
モモ「あれ、私の雪見だいふくがない・・・」
美柑「ん?モモさんどうしたの?」
モモ「美柑さん・・・ いえ、ここに雪見大福を入れといたのですが」
美柑「それってさっきリビングでナナさんが食べてたよーな・・・」
モモ「!」

モモ「ナナ!」
ナナ「ん?ゴクン」
モモ「あぁ・・・、信州限定の桃味なのに・・・」
ナナ「え!いや、ゴメン!ついお腹すいてたから・・・」
モモ「6つ買ったのに全部食べちゃってるじゃないの!」
ナナ「あはは!ごめんごめん、東京駅に売ってるかもしんないし、また買えば・・・」
モモ「ゴゴゴゴゴゴゴg」

246名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 20:57:46 ID:9OUK5FhO
続きはないんかね
247名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 21:13:01 ID:vv6HjMtK
ごめん思いつきで書いただけなんよ
248名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 21:29:22 ID:dfBbQSPs
リト「ただいまー。さっき御門先生から信州限定の雪見大福とか貰ったんだけど」
249名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 21:39:20 ID:vv6HjMtK
ナナ「げげっ!や、ホントにごめっ・・・」
モモ「ナナ? あなた何十回目だと思ってるのかしら?」
ヘッドロックをかますモモ
ナナ「食べ物だけじゃないわ。あなたいつも面倒事を私に押し付けていたわね?」
ナナ「ちょ!うぎぎぎぎ 入ってる入ってるって!」
モモ「今日という今日は我慢ならないわ」
ナナ「モモ、ちょ、タンマ! いててて」
モモ「少しそこで待ってなさい・・・」
ナナ「ゼェゼェ・・・ったく、ほんとに死ぬかと思った・・」

なにやら携帯で呼び出しているモモ
モモ「さぁナナ?今までのバツよ おやりなさいオメコグサ!」
ナナ「うぉ!ってソイツ、ミストア星のやつじゃんか!」
オメコグサ『イエスマダム! ロリっ子GET!』
ナナ「や、やめr ギャハ、キャハハハ!! やめt」
ナナ「しばらく遊んでやりなさいオメコグサ」
ナナ「きャハふぁほ〒§!!! やっ、やめ!!」
250名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 21:58:32 ID:vv6HjMtK
モモ「しばらく遊んでやりなさいオメコグサ」
コチョコチョ
ナナ「ぎゃはははは! キャハ、もっ、もうダメだって!!」
モモ「まだまだお仕置きが足りないわ」
ナナのしっぽを口に含むモモ

ナナ「ひゃぅ!ちょっ、モモ!?やめr」
モモ「ん・・・ちゅる・・・んぱ・・ココかな・・・?」
ナナ「アぁヒャぅん!きゃは も、も!yめ、あぁん〜!!!」
モモ「チュパ ん、もぅ可愛いんだから」
ナナ「何言って、ヒャ、あぁ・・・! はひゃ」

植物の粘液と、モモの唾液、そしてナナの汗と股間から湧き出た甘酸っぱい液体が、
幼いながらもむっちりとした太ももを伝って、フローリングに水たまりを作っていった

ナナ「あぁん! あひ、ア、お願いもぅ、やめて!!」
モモ「ほら、もうちょっと我慢なさい」
ナナ「あぁ、お尻の穴とかくすぐっ、ヒャゥ!」
251名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 22:11:36 ID:vv6HjMtK
モモ「あら? 乳首がすごく勃ってるわ。初めてかしら?」
ナナ「や、そんな、す、吸うなっやめて! あああ」
モモ「アハ! 可愛い声! お姉さまとリトさんに見せてあげたいわ」
ナナ「な、なんれリトまで・・・! ってうハぅ、ひュぅん!」 
モモ「リトさんなんて言うかしらね 喜んでもらえるかもよ」
ナナ「う、うるさい! いいからひゃくやめ! そ、そこビn感なん!!」

クリトリスと蜜壺を責めていくモモ、
一方オメコグサは手首や首筋、足の裏、乳頭をなじる

ナナ「あぁあぁぁあ、出ちゃう、許して」
モモ「ホラ、出しちゃいなさい」
ナナ「ああああああああ おしっこ〜!!!」
252名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 22:46:38 ID:vv6HjMtK
ジョロジョロ・・・
部屋はナナの粘液交じりの尿で水びたしになった
甘いながらもツーンとした芳醇な香りが辺りをくるんだ

ナナ「あ、ひゃう らめ み、ないで、あああ/////」
モモ「あらあら、まだビクンビクン言っているわ」
ナナ「そんな、そんな、うぅ、ひどいよモモ・・・あぁん!ああ」
モモ「まだこっちのお水は出るんじゃないのかしら?」
ナナ「やめてぇ・・・あひゃうぇ、あぁぁあ、許しt ヒョあぅn!」

オメコグサは万歳の状態でナナの腕と脚を拘束していた。
汗のにじむワキとへそ、内腿を入念に責めていく
モモはひくついたアナルを愛撫し、ツバで濡らした自分の股間と貝合わせを始めた

モモ「ん・・・あぁ、ふぅ どう? あ、きもちいいでしょ?」
ナナ「んハぅー!!!んー!!! あるぁん!! うぅ・・ グスン」
モモ「ああ、私も気持ち良くなってきた・・ああ!」
ナナ「アヒャぅ! ビクビク あn、あっ!ううう!!」

オメコグサ『やっぱ、ご主人もヤっちゃおー♪』

モモ「あああ!ちょっとオメコグサ! なに! 止めて!」
ナナ「ぐす、い、いい気味だ! でも、ああああああ!!」
モモ「うふぁぁぁぁああああああ!」
ナナ「ひっ、ヒヤッ、あああああああも、も、もも!あ!」
モモ&ナナ「あああああああああああああ」

ジュルッ、ジュル、

モモ「ふあぁあぁあ」
ナナ「あぁぁひゅぅ ぐす」
253名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 22:47:09 ID:vv6HjMtK
疲れた 終わりです
254名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 11:34:49 ID:YEhi0ahW
GJ
モモサディスティック杉だw
255名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 12:28:08 ID:V1GLMYez
モモが腹黒一途から性悪レズビッチにチェンジ
256名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 15:22:53 ID:Wdw9PTNd
モモ×リトのほうが見たかった
257名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 17:17:24 ID:rh/uTxC1
>>241-242
季節ネタどころか今の季節と真逆の話しになるんですが…
リトと唯投下します
朝、眠い目を擦りながら階段を降りてくると、唯は、あるモノの前で立ち止まった
「おはよう」
と天使も見惚れてしまいそうなとびきりの笑顔で挨拶をした相手は、水槽の中の金魚だ

夏祭りの時のリトからのプレゼント
あれから少し経つというのに、唯は、大切に大切に育てていた
水槽を買い、金魚の本を見ながら、慣れない事にも必死にやってきた
それもこれも"リトからの"プレゼントだから

「ちょっと待っててね」
学校の誰も聞いたことのない、弾む様な声でそう話しかけると、唯は、金魚の朝食の準備に取り掛かる
「…さあ、朝ゴハンよ。リ…」
と"秘密の名前"を口にしかけた時、唯の背中にいつもの眠たそうな声がかかる
「…なんだよ。朝から金魚の世話かよ。ご熱心なこって!」
「ひゃッ!!?」
と情けない声を出しながら振り返った唯が見たものは、上半身裸の遊
「お、お兄ちゃん!! もぅ、驚かさないでよねッ!」
「あぁー? 知らねーよ! 金魚なんかに熱心になってるおまえが悪いんじゃねーか」
「な、なんかとは何よ! なんかとは!? このコはね…」
「あーあー、わかった! わかった!! "ゆうきくん"からのプレゼントなんだろ? 何回
言ってんだよおまえは。いい加減聞きあきたって…」
げんなりしつつも、しっかりと口元をニヤニヤさせる遊に、唯の肩がぷるぷると震える
「つーかンな事より、さっさとガキでもつくってソイツとケッコンでもしろよな」
「な…!?」
「アイツかなり奥手ってヤツなんだろ? オレには理解できねーけど。まーおまえが、もっ
と積極的にでもなればすぐできんじゃねーか? 何のためのでかいムネだと…うッ!?」
ここにきて遊は、自分が少し言い過ぎた事に気付く。が、時すでに遅し
耳まで紅潮させた唯がギリギリと睨みつけていた
「…ヤバ…」
「ハ! ハレンチだわ!! お兄ちゃんのバカーーッ!!!」
大声でそうどなりながら階段を駆け上がっていくその後ろ姿に、遊はなんとも言えない表情を浮かべた
「…なんつーか。あの様子だと、まだまだ先になりそうだな…。」
階段下からドアが勢いよく閉められる音を聞きながら遊は、苦笑を浮かべた


部屋に入って来た勢いそのままにベッドに寝転がると、唯はムッと頬を膨らませた
「…ホント、何考えてるのよッ!! お兄ちゃんはッ!!」
枕に顔をうずめながら足をバタバタさせる事、およそ十数秒
唯の足がピタっと止まる
「…結婚…か…」
本当のところ、実はさっきから遊に言われた言葉が、頭の中をぐるぐると回り続けていた
いろいろと多感な女の子である唯にとって『ケッコン』とか『子ども』などと言った事は、
まさに心をくすぐるには十分すぎる言葉で────
唯は枕から顔を上げると、机の上に視線を向けた
窓から入ってくる朝の涼しい風がカーテンを揺らし、机の上のノートをパラパラと捲る
そして、そのノートの隣には、いつもそこにある写真立ての中の一枚の写真

笑顔のリトと恥ずかしそうに明後日の方を見ている自分との、二人っきりの写真

朝日を浴びてニカっと笑っているリトに、唯はクスっと笑みをこぼす
そして、写真の中のリトに向かって小さく呟く
「…あなたはどう思ってるの…?」
クリスマスの夜、初めてその想いを言ってくれた
何度も肌を合わせた日、恥ずかしそうに相変わらず不器用に、でも、一生懸命想いに応えてくれた
だけど────

「…結城…くん……」

だけど、もっと
もっと、もっと!! その気持ちをほしいと思うことはワガママな事なのだろうか────?

唯は仰向けにゴロンと寝転がると、ボ〜っと天井を見つめた
ギュ〜〜っと胸が締め付けられる感触に身体がそわそわする
ぽーっと熱い頬に、胸が大きく音を立てる
「…結城くんの子ども…か…」

その時には、自分はもちろん結城唯になっていて
結城くんの家に住んでいて
朝、仕事に行く結城くんを子どもと一緒に見送って
それから育児の合間に掃除をして、洗濯をして、買い物をして、食事を作って
結城くんが帰って来たら、おかえりなさいのチューもするの……かな…?
休みの日はきっと結城くんがずっと一緒にいてくれて
頭をよしよしと撫でてくれたり、ホッペにチュってしてくれたり
三人でお弁当を持って動物園に行ったり、遊園地にも行ったり
そして、いろいろと落ち着いてきたら…そしたら……そしたらまた二人目を……

「…ッ…!!?」
とそこまで考えて唯は、目をパチパチさせた
体が熱いし、なんだかしっとりと汗も掻いている
「わ…私ったら何考えて…ッ!!」
けれど、どんなにその気持ちを抑えても後から後から溢れてくる
唯はシーツをギュッと握りしめた
「ハ…ハレンチだわ…!!」
時刻はまだ十時を少し過ぎたばかり
約束の時間まで、まだ、数時間もある
「…ッ…」
布団に身体を擦りつけながら、時計と机の上の写真を行ったり来たり
枕をギュッと抱きしめる頃には、唯の体はすっかり熱くなっていた
息は熱を帯び、手は無意識にTシャツの上から身体をなぞり始める
「…ン…は…ぁ…ぁ」
枕を自分の大事なところへ押し当てる頃になって唯は、ようやく気付く
自分がどんなハレンチな事をしているのかを

(でも…でも…ン、ン…く…ぅ)

手は止まらないし、身体はどんどん熱くなっていく
頭の中には常にリトがいて、リトが自分の名前を呼ぶ毎に胸がキュンとトキメク
「とま…らない。とまらない…ダメなのにこんな……ん、く…ぅ」
ハーフパンツの上からなぞるだけだった手は、すでにパンツそのものをずり下げ、ショーツ
の上を指で何度も擦っていた
「は…ぁあ…ン、ン…ン」
クチュクチュと卑猥な水音に混じって、唯の甘い声が部屋に響く
そして、濃厚な女の匂いが満ちていく
唯は夢中だった
慣れない手付きで、それでも好きな人を頭に描きながら
ぐっしょりと濡れたショーツの隙間から、恐る恐る、秘所を指でなぞっていき、二本の指で
ゆっくりと割れ目を広げると、中からトロリとこぼれた熱い蜜が唯の指を濡らす
「…ッ…ン、く…ぅぁ…」
じゅぷじゅぷと膣内を掻き回しながら、唯の頭の中は、リトとの激しいセックスの真っ最中だ
普段言えない様な事、して欲しい事、言って欲しい言葉
いくつもいくつも溢れては、身体を走る電流の様な波へと変わっていく
「結…くん、結城くぅ…ん…結城く…ッ」

ホントはもっとハレンチなコトだってしてほしい…
結城くんのモノだって私は…
アイスで何回か練習だってしてるんだから
だから…もっと……
もっとキスして
もっとギュッとして
もっと…もっと…もっと…結城くんの……

「ん…あっ、く…ぅぅ…あふぅ…っ…」

だけど一番想うのは結城くんの笑顔
いつも私のそばにあって
いつも私の胸のあたりをあったかくさせてくれて

「結城…くぅ…ん…」
写真よりも鮮明に浮かぶ、頭の中の笑顔のリトに、唯は身体をギュッと丸くさせた
下腹部を覆う波はもう限界まできている
その感覚に身を任せる様に唯は、自分の一番弱いところを指で擦った
「ひゃ…!? ぁう……ン、ンンンンッ…!!」
ぶるぶると身体を震わせながら、唯はシーツを掴む
目をギュッと瞑り、荒い息を断続的に吐き、余韻に浸り続ける唯に普段の凛とした面影はない
だしらく半開きになった口から涎を溢れさせ、半裸になって乱れた姿なんてリトと言えど
も見せられるものじゃない
ぼやりと霞む視線の先には机の上の写真立て。そして、十時三十分を告げる時計
「…ぁ…はぁ……」

まだ約束の時間まで数時間もある────
写真の中のリトを見つめながら、唯は小さく溜め息を吐いた


玄関に座りながらウエッジソールのストラップを留めていると、後ろからニヤついた声がかかる
「お、今日も出かけるのかよ? 相変わらずお盛んだなー」
「どうしてそんなハレンチな発想しかできないわけ!? 私はただ会いに行くだけよ!」
「へ〜。会うだけねェ。会ってそれでナニするんだよ?」
「な、何ってそれは…」
急に口ごもる妹に遊の笑みは深くなる
「何だよ。やっぱオレの思った通りじゃねーか」
「ち…違っ…」
「何が違うワケ?」
「そ、それはその……、と、とにかく! 私と結城くんは、そんなやましいコトをするために
会うんじゃないんだからッ!!」
「へ〜」
ポケットに手を突っ込んだまま歩み寄ってくる遊に、唯は視線を逸らしたまま、ぼそぼそと口を動かす
「今日はその…会って、それからいろんな話しをしながら、これからの予定とか立てて……。
それでどこか買い物とか…ケーキとかその…」
「ふ〜ん」
遊は唯の前まで来ると、ポケットから手を出し、唯の頭にポンっと手を置いた
「ん…何よ?」
「ま、ナニするにしても、いっぱい甘えてこいよ!」
「あ、甘え…」
「な!」
「…う、うん」
大きな手の下で、白い頬をリンゴの様に赤くさせながら、唯はコクンと小さく頷く
遊はきちんとセットされたその長くてキレイな髪を乱さない様に、やさしく撫でていく
「…くすぐったいんだけど?」
「わりぃ。ま、気をつけていってこいよ!」
遊は唯の頭を軽くポンっと叩きながらそう言った
「うん。いってきます」

それから少し時間が経ち。リトの部屋――――

ポチポチとゲームのコントローラーを動かしながら、テレビ画面に迫る敵の一体を撃ち殺し
ていると、部屋のドアがコンコンとノックされる
「はい?」
テレビ画面からドアに顔を向ける途中、時計の針を確認すると時刻は昼の一時すぎ
約束の時間よりも"一時間も早い"到着に、リトの口元に笑みがこぼれる
そして、ガチャリと遠慮がちにドアを開けて入って来たその姿に、笑みが深くなる
「こんにちは。結城くん。…今、よかった?」
「って何言ってんだよ? おまえのこと待ってたんだろ?」
「…そ、そうよね」
その淡々としたいつもの声の中に、うれしさが滲んでいる事実をリトは見逃さなかった
そして、唯の額にうっすらと汗が滲んでいる事も
約束よりかなり早く来たことといい、どうやら急いで来たようだ
「それで結城くんは何して……ってまたゲーム?」
あからさまに顔をしかめる唯にリトも苦い顔になる
「でもコレ、スゲーおもしろいんだって!」
画面を凝視する唯の目はますます鋭さを増していく
「おもしろいのかどうかはともかく! 人を撃つようなゲーム、私は関心しないわ!!」
腰に手を当てて、説教モードに入りかけている唯にリトは困った様に眉を寄せた
「いや…これ人じゃなくてゾンビ…」
「そんなの屁理屈よ! どう見たって人を撃ってるじゃないッ!!」
「ま、まー確かに…」
図星なため、それ以上は口を噤んでしまったリトに、フン、と鼻を鳴らすと唯は、リトの隣に女の子座りで腰を下ろした
すでに腕と腕がくっ付き、左腕に唯のぬくもりが直に伝わってくる
(今日もいい匂いがする)
控え目なシャンプーの香りに混じった、太陽の匂いをいっぱいに浴びたやわらかい夏の匂いと、唯の肌の匂い
リトの顔が自然とほころぶ
「何ニヤニヤしてるのよ?」
「い、いや、今日も唯のいい匂いがするなって思ってさ」
少し照れながら歯を見せて笑うリトに、白いホッペをサクラ色に変えながら唯は俯いた
「バカ…」
その仕草にますます笑みを深くさせるリトに、唯の頬も赤みを増していく
触れ合う肌が唯の火照りをリトに教える
「別にそんな恥ずかしがる事ねーだろ?」
「わ、私は別に…結城くんがおかしな事言うから…」
ともごもごと口を開く唯
スカートから伸びる白い太ももの上で両手を重ねると、何度も指を絡ませ合いながら、そわそわと身体を揺らす
やがて、ほんのりと赤くなった顔でリトの横顔を見つめると、言い難そうに小声で呟いた
「そ…そんな事よりも! コレはいつ終わるわけ…?」
「ん? もーちょっと待ってくれって! 今いいトコだからさ」
「う、うん。わかったわ…」
約束の時間よりもかなり早く来た負い目なのか、唯は再びテレビ画面に向き直ると、黙って
リトのゲームの行く末を見守った

それから三十分あまり
「ねェ、まだ?」
「あとちょっとだから待っててくれって!」
「うん…」

それからさらに一時間
「…おもしろいの?」
「…ん? ああ。スゲーおもしろいよ!!」
「そう…」

それから再び三十分後
(まだなの…)
「あれ? 何でうまくいかねーんだ? もうちょっと…あ! そっか! こうだッ!!」
「……もぉ…」

それから────
リトのベッドに寝転びながら枕をギュッと抱きしめている唯は、すっかりふてくされてしまっていた

枕を抱きしめて、右にゴロゴロ
(もぅ! 何よ!! 私がいるのに…)

左にゴロゴロ
(ゲームなんかに夢中になって…)

むぅ〜っとリトの頭を見ながらぼそっと呟く
「結城くんの…バカ…」

そんな女のコ心にまったく気づかないリトは、一人ゲームに熱中し続けている
「…もぅ…」
なんだか泣きそうな上に、唯のほっぺは限界まで膨れてしまっている
「ヤベ…ミスった! あ〜あ…ノーミスで来てたのにもうムリじゃん」
(このッ…)
思わず持っていた枕をその鈍感な頭に投げつけようとして───でもそんな事できるはず
もなく、唯は再び枕を抱きしめて小さく溜め息を吐いた
「…なあ、唯」
「へ!?」
その溜め息が聞こえたのか、はたまた想いが届いたのか、急に話しかけてきたリトに、唯は
枕を抱きしめたまま身体を起こした
「な…何よ?」
声にトゲがあるのは精一杯の強がり
本当なら今すぐにでも、リトに身体を寄せて甘えたいのを必死に我慢する
ギュッと枕を抱きしめる腕に力がこもる
「ノド渇いてるなら下いって、好きなの取ってきてもいいんだぞ?」
「…え?」
「ついでにオレのも取ってきてくれるとうれしーんだけど」
「……」
ゲーム画面から一ミリたりとも視線を逸らそうとしないリトに、唯の肩は今度こそぷるぷると
震え、目がジト目に変わっていく
(……つまり何? 私への気遣いは建前で、結局、自分が飲みたいだけなんじゃないの!?)
「あと、なんかお菓子も頼むよ!」
唯は腕を大きく振りかぶると、持っていた枕をリトの頭目がけて投げつけた
「バカッ!!!」


「お待たせ」
ガチャリとドアを開けて入って来た唯の手には、ジュースやらお菓子を乗せたトレイが握られている
結局、なんだかんだとリトの言う事を聞いてしまった唯
リトの隣に座ると、ジュースの入ったコップを渡す
「はい。オレンジジュースでよかった?」
「サンキュー!」
うれしそうな顔でジュースを受け取るリトに、心が躍り出す
「…うん」
リトの笑顔一つ、恋する女の子は、たったこれだけでもいいのだ
さっきまでのモヤモヤだって、遥か彼方に飛んで行ってしまう
身体をもじもじとさせながら、唯は何気なくリトに聞いてみた
「…ね、ねェ。さっき下降りたら誰もいなかったわよ? 美柑ちゃんは?」
「ん? たぶんララと一緒に買い物でも行ったんじゃねーか? 美柑のヤツ、お前がウチ
来るとやたらとはりきるからなァ」

そうなのだ。結城家に来るたびに、美柑お手製の豪華フルコースをご馳走になっている唯
実はそれも唯の秘かな楽しみの一つになっていた
そして、ご馳走になるだけでは悪いと、唯はいつも美柑の隣に立って手伝いをする
美柑にとってはそれがとてもうれしいらしい
同じ妹同士。そして、お互い困った兄を持つ者同士。自然と会話も弾み、調理もいつも以上に楽しくなる
だから、ついいつも以上に美柑も頑張ってしまうのだ

唯はほんの少しだけ、リトに身体をくっつけてみた
「結城くん…」
「ん?」
いつもより少し甘い声な唯にもリトは、当然の様に気付かない
チラリと唯を見ただけで、またゲームに戻ってしまう
「ねェ…」
「…もうちょっと待っててくれって! もうちょっと!」
(…さっきからそればっかりじゃない…もう!)
唯はほっぺを膨らませると、またベッドにもぞもぞと上がった

唯はベッドの上で何度もゴロゴロゴロゴロと転がる
時々、手を伸ばしては指でリトの髪をいじってみたり
「ねェ結城くん」
「ちょ…何やってんだよ!? やめ…唯ッ!!」
これ以上やると本気で怒ってしまいそうなリトに、唯は項垂れながら手を離した
「ったく…」
(…悪かったとは思うけど……けど、そんなにゲームが大事なの? 私の事よりも?)
そんな事はないとわかっているのだが、やっぱり行動で見せてほしい! と思ってしまう
バフッとベッドに寝転ぶと、唯は目を閉じながら、今日、何度目かになる溜め息を吐いた

それからどれだけ時間が経ったのか────
耳に誰かの吐息があたる
頬に触れるあたたかい感触
何────?

「ん…ん…」

目を瞑ってたってわかる。だってこれは────…

「あ! わりぃ! 起こしちまったな…」
「…え」
目の前にはいつの間にかリトがいて
バツの悪そうな顔をしながら、ジッと自分の事を眺めていた
「結城…くん…?」
「ん? やっぱわかってないのか? お前、寝てたんだぞ」
「え?」
唯は反射的に身体を起こそうとして、ふいによろめいてしまう
そういえば身体が少し重くて、頭がぼ〜っとする
「大丈夫か? 眠かったら寝てろって、な?」
「ん…」
まだまどろみの中だと言うのに、その顔はいつもと同じように胸をときめかせるもので
唯はリトの首筋に腕を伸ばすと、ギュッと抱き寄せた
「え? ちょ…」
「…つかまえた」
「つ…つかまえたって…」
そのやわらかい胸の感触に顔を沸騰させながらも、リトは胸の中からなんとかくぐもった声を出す
「離さないからね」
「いや、ちょっと…」
「ゼッタイ! ゼ〜ッタイ離さないから!!」
「……」
少し、熱っぽくて、涙声な唯にリトは身体の力抜いた
「…わ、わかった! わかったから!! とりあえず腕ほどいてくれって! これ以上は息が続かねーって!」
「ん〜…」
悩みに悩んだ末、渋々といった感じで解放されたリトが見たものはやっぱり────
「…ったく何泣いてんだよ?」
「……べ、別に泣いてなんか…いな…ぃ…」
黒い瞳に浮かぶ涙を指ですくいながら、リトはクスっと苦笑を浮かべた
その顔に、唯のホッペはみるみる膨らみ、黒い瞳がうるうると揺らめき始める
「…な…何よ! 結城くんが…結城くんが悪いのにぃ……どーして私が…う…うぅ…」
話しているそばから泣き始める唯に、リトはその頭にポンっと手をおいた
「ごめんな」
「…許さないからね!」
「ごめん」
「…知らないッ」
ふいっと顔を反対に背けてしまう唯
何度も頭を撫でるリトの手を払いのけないところを見ると、実は半分以上はすでに許しているのだが────
「ホントにごめん! だからこっち向けって! 頼むよ唯」
「……」
「唯」
「…フン」
いじわると言う名の制裁を与えつつも、やっぱりイロイロと想ってしまうわけで
少しすると唯はクルリと顔をリトに向けた
「…よかった! やっと許して…」
「…別に許したわけじゃ…。それよりもホントに反省してるの?」
「当たり前だろ! だからこーやって…」
「…じゃあもっとこっちに来て」
「こっち? こっちってこうか?」
ギシっとベッドを軋ませながら、リトの両膝がベッドの上に乗る
「もっと…」
「こんな感じか?」
「…う…うん」
ちょうど上下で見つめ合う体勢。身体の力が抜けきった、ほとんど無防備な唯にリトの喉がゴクリと音を立てる
「…で、こ、この後どーするんだ?」
何も言わずスッと両腕を伸ばす唯に、リトのスイッチがいよいよオンへと切り替わる
「…ギュッてして…」
「ギュ?」
「…うん…。私がいいって言うまでずっとよ」
「わかった」
努めて冷静さを保ちながら、リトは身体を少し沈めた
すぐに唯の腕が首筋に、背中に、回される
体を一つに重ねると、唯の体が小さく震えているのがわかる
泣いているからではなく、力いっぱい、本当に力いっぱいリトを抱きしめているから
全然痛くもないし、苦しくもならない、とてもひ弱で精一杯な唯の本気
「…………」
顔の見えない唯が今どんな表情を浮かべているのかリトにはわからない
わからないけれど…。リトは同じだけの想いを込めて唯の小さな体を抱きしめた
「ごめんな唯…」
「もぅ…もぅ…ホントに許さないんだからッ」
「ごめん」
小さな体と少しだけ大きな体はしばらくの間、抱き合い、そして────
「…もう大丈夫か?」
「…大丈夫なわけないじゃない!」
再び上下で見つめ合いながら、二人の問答は続く
「……じゃあ、どーすればいい?」
「…………そ、そんなの…そんなの…自分で考えなさいよ」
目をふいっと逸らしたその顔に、リトはゆっくりと口を近づけていった
「ん! …ん、ん」
重なり合う唇に一瞬目をパチパチさせる唯だったが、しばらくするとリトと同じ様にゆっくりと目を閉じた
「ぅ…ン、ン…」
「…やっぱおまえの口ってすげーいい!」
「バカ…」
口を離してしまったリトに、「もっと、もっと」と言うように唯の口は小さく動く
「舌だして」
「…ン…」
その小さな舌に自分の舌を絡ませると、リトはいっきに口を貪る
互いの唾液ですぐに口元は妖しく輝き、目はお互いの顔を見ながらすでにとろけきっている
「結ひ…くん…」
「ん?」
「キスばっかりじゃ…イヤ…」
「へ〜キスはもういいんだ?」
「ち、違うの! そーじゃなくて…」
「そーじゃなくて?」
「もっと…もっと…」
顔を真っ赤にさせながら、もじもじと足を動かす唯
両脚を少し開き、リトの腰をその間に導く
「…ッ…!!」
「ん?」
それ以上、唯はなにも言わない
ただ、黙ってリトを待つ
目は落ちつかなげに彷徨い、ほっぺは沸騰したかの様に赤くなっている
そんな唯の顔を上から見つめながら、リトの手がゆっくりと下腹部へと伸びていく
「もっとって……どーするんだよ?」
リトの指がショーツ越しに割れ目を一撫でするだけで、唯の腰がピクンと浮き上がった
「…ん…ぁ」
「何だよ…。おまえココ、もうびちょびちょじゃん?」
「や…だ…そんな事な…ぃん、ん…」
「じゃあこの音は何だよ?」
いたずらを思いついた子供の様な顔で笑うと、リトはショーツをずらし、割れ目を広げ、中を指で掻き回していく
「…ゃあ…んん」
「すげーハレンチな音だぞ?」
「ん…く…ぅ…だって…だって結城くんがいっぱい…ン」
くちゅくちゅと水音を溢れ出させるソコは、もう準備万端で、リトが来るのを今か今かと待ちわびている
「も…う、もぅダメぇ…結城くん!!」
「何だよ?」
「し…てぇ…」
「何を?」
「ん…ぅ……ぃ…じわるしないで…お願い…。ほしいの」
目に涙をいっぱい溜めながら、うるうると懇願してくる唯に一瞬、リトは心臓が止まるかと思うほどの衝撃を受ける
(やっぱ唯かわいい…)
「…何よ?」
「何でもないよ」
リトは笑顔を浮かべると、そっと唯にキスをし、そして、ズボンから反り返ったモノを取り出した
「じゃあ入れるな?」
「…うん」
くちゅりと卑猥な音を立てながら入ってくる、熱い肉の感触に、唯はギュッと目を瞑った
「…ッ…入って…結城くんのが…」
「…オレのちゃんとわかる?」
コクコクと何度も首を振る唯に笑みを深くすると、リトはゆっくりと最奥目指して突き入れていく
「ん…あぁ…奥ぅ…」
ちゅぷっと子宮口に先端をキスさせると、細い腰を掴みゆっくりとグライドを始める
「ん、ん…あふ…ん」
「す…げぇ! 気持ちいい!!」
「ん…く、わた…私も気持ちいい…」
頬を染めながらも素直に快楽に身を任せる唯にリトは顔を寄せた
「キスしよ」
「うん」
互いの首筋に腕を回すと、すぐに求め合う
口を舌を絡めながら、リズムを合わせながら、腰を動かしていく
「ん…んく…ぷは…ぁ」
「おっぱいさわってもいい?」
「ダメ…」
赤くなった顔を逸らしながらの否定
腕を広げ、「どうぞ」と言わんばかりに身体の力を抜いている唯に、リトは笑みをこぼした
早速、Tシャツを捲り上げると、白い肌にかわいいおヘソ、そして、フリルの付いたブラが姿を見せる
「…ッ」
なにも言わず、ただ、ニヤニヤとするリトに次第に唯の口が尖っていく
「…どうして何も言わないの?」
「ん? 言ってほしい? 今日もかわいいよ! とか?」
「う…うぅ…もぉ!!」
思わず出てしまった拳をひょいっとかわしながら、リトは器用にブラのホックを外していった
学校では常勝無敗の唯でも、二人っきり特にベッドの上では永久全敗なのだ
ぷるんと形のいい胸まで赤くさせながら、唯はぼそっと呟く 
「み…見てるだけじゃなくて…その…」
「舐めていい?」
「ど、どうせ嫌って言ってもするクセにッ」
「まーな! じゃあ遠慮なく…はむ…ん、ん…ちゅぱ…やっぱおいしい…唯のおっぱい」
「バ、バカ…おいしいとか…そんな、事ぉ…ん」
まるで赤ちゃんの様に胸にしゃぶりつくリトの頭に手を伸ばすと、その頭を撫でていく
いつ見ても母性本能をくすぐるリトの愛撫

(きっと…この先も、赤ちゃんができても変わらないんだろうなァ)

それはリトの変わって欲しくないと思うところの一つ
なんて、思ってたりすると、ふいにリトが胸から口を離した
「…もうやめちゃうの?」
なんだか残念そうな唯にクスッと笑いかけると、リトはゆるめていた腰の動きを加速させた
「オレばっかり楽しんでちゃダメだろ? 今度はお前を気持ちよくさせないとな!」
「そ、そんな事…私は…」
けれど、下腹部は本人の意思とは関係なくキュンと悦びの声をあげる
加速させた分だけ脚はガクガクと震え、次第にリトの腰にギュッと絡みつく
「…ん…あっ、あ」
「唯…唯…」
ポトポトと汗の珠を落としながらも、ずっと名前を言い続けてくれるリトに、唯の感度は
気持ちと共にますます上がっていく
「…ゆ…結城く…ん…」
「ん?」
「私…もう…」
聞くまでもなく唯の締め付けがさっきから強くなっている事にリトは気付いていた
だけど、聞いてみたくなってしまう
268名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 17:31:35 ID:eKx6G+Ku
いいですね!
「私…何?」
「私…ン…私…」
リトから何度となく言ってと言われた言葉
唯はまだソレを一度も口にした事がなかった
意味はわかる。だけどあまりにもハレンチすぎて口がさけてもその言葉を言えなかった
だけど、言わなくてはダメだと思った
なぜなら"一緒"じゃないとダメだから
「唯?」
「……ン、ンン…」
ジッと覗きこむその視線だけで、頭がとろけてどうにかなっちゃいそうになる
「…ィ…ぅ」
「へ?」
「ィ…イきそうなの! だからぁ…だからぁ…」
恥ずかしさでギュッと身体にしがみ付く唯に満面の笑みを浮かばせながら、リトは
唯の頭にやさしくキスをした
「オレも…。じゃあ一緒に、な?」
「うん…うん」
何度も首を振り続ける唯をギュッと抱き締めると、リトは最奥へと突き入れていく
膣内はざわざわと蠢き、唯の脚同様、キュッと締め付けてリトを離さない
「唯、もうっ」
「う…うん! 私…も…ダメぇーッ!!」
ビュルビュルと欲望を吐き出しながら、リトは唯の上で荒い息を吐きながらぐったりと倒れ込んだ

「はぁ…はあ…はあ…」
荒い気を吐きながら、唯はリトを抱きしめたまま離さない
その手は何度もリトの背中や頭を行ったり来たり
すぐ横でくすぐったそうに身を捩るその姿さえ、愛おしい
リトはもう一度唯の背中に腕を回すと、そのままゴロンと身体を横に寝かせた
結合部はまだ繋がったまま、脚は絡み合ったまま、背中に回した腕で身体を密着させながら、
キスを交わす
何度も、何度も――――

「あむ…ん、ん…くぅ…ぅぷは…はぁ」
銀の糸を引かせながら顔を離す唯にリトの口から笑みがこぼれる
白いシーツの上に広がる長いキレイな黒髪を手で梳きながら、リトはジッと唯の顔を見つめる
いつものキツイ目は、さきほどの余韻ですっかりとろけきり
その漆黒の瞳の中に映し出される自分の顔にリトはくすぐったさを覚えた
唯の瞳の中には自分しか映していない
世界でただ一人、自分だけを

「さっきから何?」
「何が?」
「さっきからあなた、ずっとにやけっぱなしじゃない! どうせまたハレンチな事でも考えていたんでしょ?」
少しトゲが混じる視線を投げかけてくる唯に、自分の気持ちを胸の中にしまいこみながら、
リトは唯の前髪を人差し指で弄る 
「…別になんもないよ。それより、この後、どっか行きたいトコとかある? したい事とかさ」
「ん〜そうね……ゲームとか」
イタズラっぽさを濃くしながら笑う唯にリトは、バツが悪そうに顔を歪ませる
「だからそれはホントに勘弁してくれって!」
心底参っているリトに、唯は声を出して笑った
「唯…」
「冗談よ! もう許してあげるから安心しなさい!」
「ホントかよ…」
「ふふ…さぁ〜どうかな? 結城くん次第だったりして」
どこまで本気なのかわからない唯の表情に眉を顰めつつも、リトは顔を寄せていく
「じゃあご機嫌とりじゃないんだけさ。いっこ行きたいトコあるんだ」
「行きたいところ?」
「そ! 海! まだ二人っきりで行ってなかっただろ?」
「海? ま、まあそうだけど…。いつ行くの?」
「明日とかダメ?」
「明日!?」
リトから身体を離した唯は、驚きの表情をいっぱいに浮かべる
「何だよ? なんか用事あるのか?」
「違…そうじゃなくて!」
「そうじゃなくて?」
「水着とかどうするのッ? 私、まだ用意してないわ!!」
「…そんなの前にみんなで行った時のやつでいいじゃん」
「そんなわけいかないでしょ!!」
「え? なんで?」

まるでわかっていないリトに唯は深い深い溜め息を吐いた
確かに前にみんなで行った時の水着はまだ家にある。あるのだが────

(そんな前のなんて持っていけるわけないじゃない…)

やはり、その年の水着はその年だけ!
雑誌なんかで流行りのモノを見ながらどれにするか考えないといけない
去年に流行ったモノなんか着けてリトに恥をかかせるわけにはいかないのだ

なんて女の子の想いにまるで気付かないリトは、身体を起こすと腕を組みながら首を傾げた

「…よく…わかんないけどさ。とりあえず海には一緒に行ける……でいいんだよな?」
「それはまあ…」
「よかった! じゃあ今日は今からその水着を選びに行くでいいんじゃないかな?」
「え?」
「今日の予定だよ! 今から水着を見に行ったら明日にでも行けるじゃん!」
「それはそうだけど…」
リトと水着選び
なんだか想像するだけで恥ずかしくなるその光景を無理やり頭から追い出しながら、唯は
胸の前で腕を組むと、ジトっとリトを睨んだ
「言っとくけどゼ〜ッタイにハレンチは水着とかは買わないからね! ちゃんとわかってるの?」
「わ、わかってるって!」
「ホントかしら…」
どこまでも信用できないと言ったその目に、冷や汗を浮かべながらも、リトの心はすでに海へと向いていた
そしてそれは唯も同じ

こうして二人だけ? の初めての海デートが始まったのだった


青い海、そしてどこまでも広がる白い砂浜
そんな最高のロケーションの中にいながら、リトの顔は冴えない
「…つか何でお前らまで来るんだよ?」
リトの視線の先には、無邪気にはしゃぐピンク色のビキニの水着を着たララと、縞々模様の
ワンピースの水着を着けた美柑の姿
「だってみんなで来たほうが楽しいよ!」
「そりゃそうだけど…」
元気に海辺に走っていくララの姿を見ながら、どんよりとした溜め息を吐くリトに、美柑は
意味深な視線を投げかける
「一声かけてくれれば私たちは別にかまわないよ?」
「何がだよ?」
幼い視線をジッと受けながら、リトはわけがわからず眉を顰める
「ま、しっかりね」
「だから、何のことだよ…?」
ララに続いて、海辺に走っていく美柑の後ろ姿を見ていた時、後ろから少し遠慮気味な声がかかる
「…結城くん」
「へ?」
後ろを振り返ったリトの顔が瞬時に変わる
「ゆ、唯!?」
「…ッ」
名前を呼ばれた唯は、終始、リトの顔を正面から見ない様に視線を逸らしながら、そわそわと
身体を揺らしている
その顔もサクラ色に染まっている
真っ赤なビキニが白い肌によく映え、唯をいつも以上に色っぽく見せる
ボ〜っと見惚れるばかりで何も言ってこないリトに、唯はいい加減、声を尖らせた
「もぅ、何とか言いなさいよねッ! せっかく着たんだから!」
「そ、そうだよな。ごめん。よく似合ってるよ!」
「……フン」
命よりも大事な浮き輪を片手に持つと、唯はツンと顔を背けながらリトの横を通り過ぎていく
その後ろ姿というか、お尻のラインや美脚にさらに顔を赤くさせながら、リトはその後をついて行った


燦々と輝く太陽の下、黄色い声がいくつもはじける
しっかり腰に浮き輪を付け、ビクビクしながらチョコンと海に足をつけようとする唯に、盛大な
水しぶきがかかる
「ちょ…ちょっと! ララさん…!?」
「あはは、ユイーこっちこっち!」
浜辺ではペケと美柑が、砂で出来た巨大なソフトクリームを作ろうとしている

「は〜…、平和だなァ」
とイルカのゴムボートにねっ転がりながらリトは、透ける様な青い空に向かって一人そう呟いた

そして――――

「待ってよー! リトー」
「だから、オレは乗らないって言ってるだろ!!」
浜辺では今、ララがいつかの『じぇっとイルカくん』を手にリトを追いかけ回していた
「この暑い中、元気だねェ…」
ソーダ味の棒アイスを舐めながら美柑は、涼しい場所からそう皮肉る

時刻も午後を廻り、一通りの食事も終わり、各々、自由時間を満喫している中
海の家のテーブルに肘を立てながら、唯は一人ぼ〜っとリトとララの二人を眺めていた
せっかくの新しい水着もすっかり乾ききり、テーブルに立てかけた浮き輪が風に揺られて
ゆらゆらと揺れている

「はぁ…」
短い溜め息が聞こえたのか、美柑が椅子を手に唯のテーブルの向いに腰を下ろした
「唯さん。何してるの?」
「美柑ちゃん」
「こんなトコにいると、せっかくの水着がもったいないよ?」
「……」
唯は美柑の顔を見た後、少しするとまた浜辺へと視線を戻した
「別にいいかな…」
「ん?」
浜辺からは相変わらず逃げ惑うリトの悲鳴と、ララの黄色い声が交互に聞こえてくる
美柑は唯と同じ方向に視線を向けた後、困ったように小さく眉を寄せ、そして屈託ない笑顔を浮かべた
「じゃあ唯さん。私もヒマだから一緒に話しでもしよーよ」
「え…。別にいいけど…」
「じゃあ決まり!」
海の家の中で弾ける笑顔にかぶさるように、浜辺からは相変わらずな声が飛んでくる


「よ、と…! ホラ、そっちいったぞ」
「ええー! こんなの届かないよ〜」
「ったく。何やってんだよお前は…」
いつの間にかビーチボールをサッカーボールに見立てて遊んでいる二人に、海の家の入口に
吊るされた風鈴が、涼しげな音を奏でる
風に翻弄されるビーチボールを巧みに操るリトに、唯の好奇と関心に満ちた眼差しが注がれる
「うまいわね。結城くん」
「うん。サッカーとかボール使ったスポーツ得意だからね。リトは」
ララの蹴ったボールは見当違いの方向に行ってしまい、リトは文句を言いながら熱い砂浜の上を走っていく
「ホント、変なトコだけは器用なんだから」
「そういえば結城くん、昔はサッカーしてたって…」
「うん! 中学までね」
「中学まで?」
足を砂に取られて転びそうになっているリトを可笑しそうに眺めながら美柑は、その小さな口を開いた
「うん…。アイツ、中学までサッカー部だったんだよ。小さいころからずっとサッカー好き
だったし、よく庭に出て一人でボール蹴ってるの見てたな」
一旦、口を閉じた美柑の横顔を見ると、リトを見つめるその眼がどこか楽しそうに、そし
て、寂しそうになっていることに唯は気付く
「…だけど、あんなに好きだったサッカーやめちゃったんだよね。リトのヤツ…」
「やめた…?」
「……高校になってからね。ホラ、ウチって親が二人ともよく家を開けるから、それで」
「で、でも、別にやめる事なんて…」
「私もそー言った! 言ったけど聞いてくれなかった……。全部、私のためなんだ…」
「美柑ちゃんの?」
「私をウチに一人にさせないためなんだって! ホ〜ント、ワケわかんないよッ!!」
美柑は足をうんっと伸ばすと、ぼそっと呟いた
「ホント、バカなんだから…」
「美柑ちゃん…」

唯も美柑もそれっきり口を開かず、楽しそうにボールを蹴っているリトの姿をぼ〜っと見つめていた
不器用で、だけど、相変わらずなリトのやさしさに呆れつつも、どこか納得してしまう
やがて、姿勢を正した美柑が、いたずらっぽく笑いながら唯に向き直った

「今度は唯さんのお兄さんのコト聞かせてよ!」
「え!?」
「私ばっかりリトのコト話しさせてズルいじゃん! それとももっと聞きたい? リトの小さい頃の話しとか」
「え、えぇ!?」
小さいながらも鋭い視線で、正確にこちらの気持ちを読み取っていくその洞察力に、唯は
気押されてしまう
「あ、兄の話しとか別に…」
「……ふ〜ん、せっかく普段リトが家で唯さんのことなんて言ってるか教えてあげよーかなーって思ったのに」
「え…」
唯の心拍数が急上昇をし始める。それを見越してか、美柑の目付きもすぅーっと変わっていく
「知りたくない? リトのこと。もっと!」
「結城くんの……こと…」

美柑と話している内に唯は、自分がまだまだリトの事をわかっていなかったと感じた
小さい頃の話し
小学生、中学生の頃の話し
自分の知らない、わからない普段の家で様子
知りたい事、聞きたい事なんて山ほどある
唯の白い喉がコクンと音を立てた

「わ…私は別に…」
それでも強がって顔を逸らす唯に美柑は声を弾ませる
「知りたいな! お兄さんのコト! カッコイイんでしょ?」
「カ、カッコイイのかどうかなんてわからないわ……ただ…」
「ただ?」
唯は視線を青空に向けると、ぼそぼそっと話し始める
「すっごくだらしないわ!」
「え? そうなの?」
「しかもハレンチだし、遊んでばかりだし。家の中で裸でいる時もあるし! おまけに
よく女のコを連れ込んでくるし!」
「へ、へ〜」
「それに私の言うこと、全然聞いてくれないし! やっと捕まえたと思ったらすぐどっかに
行っちゃって…。ホント、幾つになっても落ち着きないんだからッ!!」
いつの間にか、熱心に遊のことを語りだしている唯に美柑は、笑みを浮かべた
「なんかリトみたい」
「え…」
「小さい時、私がいつも遊んで〜って言ってもすぐどっか行っちゃってさ。帰ってきたら
帰ってきたらで、ドロだらけだし。よくお母さんに怒られてたなーリト」
「そうなんだ…。私の兄も似たようなモノよ。小さい頃はよくケガして帰ってきてたわ。 
私がいくら言っても聞かないし!」
「そうそう! リトもその時はちゃんと返事するんだけど、次の日とかまた服汚して帰ってきたりね!」
「どうしてちゃんと聞かないのかしら…?」
「男ってそーゆーモンだと思うよ…! いつも泣くのは私たち女の方なんだよね」
美柑はそのかわいいホッペをムスっと膨らませると、焼きトウモロコシを頬張った
もぐもぐと小さな口を開けておいしそうに食べるその仕草に、唯の顔がほころぶ
(かわいいな…。美柑ちゃん)

料理がうまくて、掃除、洗濯、家の事を何でもこなしてしまう器量持ち
かわいい顔立ちに、キレイで長い黒髪、そして、その身体を彩るいつ見てもオシャレな服
話し方から、仕草全てにいたるまで、完璧な妹だと思えた

「結城くん、うらやましい…」
「え?」
トウモロコシから顔を上げた美柑と唯の視線が交わる
「うらやましいって思って。結城くんが」
「リトが? どーして?」
「だって、こんな素敵な妹がいるのよ。うらやましいわ」
瞬間、美柑のほっぺが見たことがないほどに赤く染まる
「そ、そ、そんな事……、リトが思ってるわけないよ…。よく口ケンカもするし」
「そう? でも、結城くん。いつも美柑ちゃんのこと自慢気に話してるわよ?」
「そんなワケ…」
照れ隠しなのか、赤くなった顔でもぐもぐとトウモロコシを頬張る美柑に、唯は小さな笑みを浮かべた
「"昨日の夕食おいしかった""美柑の作る料理が一番だ""ホントにスゴイやつなんだ"って」
「そ、そう…」
いつもの調子で返事を返そうにも言葉に詰まってしまう自分に、美柑は下唇を甘噛みすると俯いた

リトがそんな事をいうなんて……
だって、だって、ウチでするコトなんてみんな当たり前のコトだし…
そりゃ大変だって思うコトはあっても……イヤだなんて一度も思ったことなんてない
それどころか

『美柑、おかわり!』

ニッと笑いながら茶碗を渡してくる。それだけで──それだけで私は────

「ほかにはね…」
「も、も、もーいいって! 私のコトはもーいいんだって!! それより唯さん! 唯さん
のコトの方が大事でしょ!!」
「私?」
まだまだ言い足りなそうな唯の口を遮ると、身振り手振り、美柑は赤い顔のまま話題を変
えようと必死に口を動かす
「そ、そーだよ! 聞きたいんでしょ? ウチでリトがなんて言ってるのか」
「わ、私は別に…そんな事……」
どう見ても興味津々な様子な唯に、にんまりと笑うと"今度は唯さんの番だからね"と言
わんばかりに、イタズラな視線を送る
「リトはね…」
「う、うん」
275名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 17:40:45 ID:rh/uTxC1
前編終わり
後編は夜にでも投下します
276名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 18:17:19 ID:lOAPjKHW
わっふるわっふる
277名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 20:58:21 ID:BuCQzw3I
>>253涙目w
278名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 21:42:58 ID:pNIt6mql
GJGJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJ!!!!!!!!!!!

ってなんつうところで止めやがりますかwwwwwwwwwww
279名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 22:38:32 ID:Pm4YRtyA
GJだな
続きが早く見たいわ
280名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 00:00:30 ID:mgNL73GC
>>275
頼む。唯とリトの結婚話しを書いてくれ!
281名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 00:20:23 ID:7PVKkFWy
乙!
話は変わるがオリ男×ヤミを書こうと思っているんだけど、どんな感じがいい?
リクエストがあればそれに合わせようと考えている
意見があればどうぞ
282名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 00:22:12 ID:GkbfJDdg
>>281
輪姦頼む
283名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 00:47:51 ID:o8f8ukz+
オナニーは他所でやれ
284名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:08:17 ID:2rzeVvw4
リトと唯の後編を投下します
285名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:09:47 ID:2rzeVvw4
そんな二人の様子をビーチから見ながら、リトは眉を寄せた
「────何話してんだ? 二人とも」

ワイワイと身振り手振り、楽しそうに話しをしている二人
唯と美柑が今以上に仲良くなるのはいいことだと思うが、会話が気になる
時折、こっちをチラチラ見たかと思うと急に顔を赤くしたり
どこか得意そうに話す美柑と、少しびっくりしている様子な唯

「…なんか変なこと言ってなきゃいいんだけどな……」
頬を指で掻きながらぼそっと呟くリトのすぐそばで明るい声が上がる
「リト〜! オイル塗って♪」
「はぁ?」
オイルを手に輝く笑顔で抱き付いてくるララに、リトは顔を引きつらせた
「オ、オイルってなんで…」
「ん? チキューじゃ肌が焼けないように女のコはみんな塗るんじゃないの?」
胸をムギュ〜っと押し付けてくるララにリトの頭から湯気が立ち上り始める
「み、み、みんなってワケじゃ…」
「でも塗るんだよね? リト、塗って! お願い!」
「ん〜……」
眉間に皺を寄せながらチラリと視線を向けた先は、もちろん唯たちのいる海の家
相変わらず美柑と談笑中の唯を気にしながらリトは、溜め息を吐いた
「…仕方ねーなー! じゃあちょっとだけだぞ?」
「うん! ありがーリト♪」
「はぁ〜…」
再び笑顔全開で腕に抱き付いてくるララに溜め息をこぼしつつ、その表情をフッと和らげるリトだった
(ま、コイツが地球にどんどん馴染んでいくのはイイことだよな)


おいしそうな香ばしい匂いをさせる焼きトウモロコシを口に運びながら、唯の目が次第に細められていく

「あんっ。くすぐったいよ〜」
「し、仕方ねーだろ! オイルってこーゆーモンなんだからッ!!」

トウモロコシを持ったまま唯はピクリとも動かない

「んっ、んん…リト…そんなトコ触っちゃダメだよ…」
「そんなトコって誤解を招くいいかたするなって!!」

そんなリトの絶叫を余所に、唯の肩がぷるぷると震え出す

「ん…く…ぅぅ、し、尻尾…尻尾はダメぇ〜」
(そーいやララって尻尾触られるの苦手だったんだっけ)

リトの卑猥な手付き(もちろんリトにそんな意思ないのだけど)に妖しい声を出しながら悶えるララ
そんな二人の周りにはいつの間にかちょっとした人だかりが出来ていた

「…何やってんのアイツ…」
アイスを舌で舐めながら美柑の冷ややかな声が海の家に流れる
その時、リトの背後に一つの気配が現れる
「…ッ!!?」
瞬間、ゾワリと背中が逆立つのを感じたリトだったが、時すでに遅し。
振り返ったリトが見たものは、どこまでもどこまでも冷たい眼をした唯の姿だった
「ゆ…唯? ど、どーした…」
「何やってるのよ!? あなた達はッ!! ララさんも変な声だすのやめなさい!!!」
「ユイ?」
寝そべっていた砂浜から体を起こしたララが、キョトンとした顔のまま唯を見つめた
唯は真っ赤になった顔のまま、握りしめた手をふるふると震えさせている
286名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:11:12 ID:2rzeVvw4
「どーしたの?」
「どうしたの? じゃないわよ!! 何やってるのよ!!?」
「む〜。だってこのオイルってとっても気持ちいんだもん♪ クセになりそうだよ〜! ユイもやってみる?」
「…へ!?」
予想外のララの発言に唯は咄嗟にリトの顔を見つめた

『オレが塗ってやるよ! 唯』

頭の中のリトはもちろん溢れんばかりの笑顔で
唯の顔がいよいよ真っ赤に染まっていく
「へ?」
「…ッ」
ビクビクしつつも、どこか不思議そうな目で見つめてくるリトに、唯は言いたい事も言えず
その場で立ちつくしたまま
それでも目はリトの持つオイルと、ララの白い背中を行ったり来たり
(……な、何よッ…結城くん…)
「唯?」
(私には何もないクセに…! 私をほうっておいてこんな…こんな…)

何も言わずにふいっと顔を背けるだけの唯に、リトはワケもわからず頬を指で掻くだけ
その顔はありありと「何だよ?」と言いたげなものになっている
そんな二人の姿を交互に見ると、ララはスッと立ち上がって唯の腕を取った

「え? ちょ…」
「唯もしてもらおーよ! ね?」
「え…え!?」
「リトのオイル塗りとーっても気持ちイイんだよ!」
「き、気持ち…いい?」
「うん! だから唯も、ね?」
ぐいぐいと引っ張られていく唯の目に、一人キョトンとなっているリトの姿が映る
「…ッ!?」
「なんだ?」
リトの小首を傾げるその仕草に唯は目をギュッと瞑ると、ララの腕を解いた
「こ、こ、こんなハレンチな事ダメに決まってるでしょッ!!」
「え!? 唯?」
唯はララから離れると、浮き輪を手に一目散に駈け出して行く
「唯〜…」
「…結局、何がしたかったんだ? アイツは…」
そんな途方に暮れている二人の背中に美柑は冷たい声を投げかける
「…バカリト」


浮き輪にギュッとしがみ付きながら唯は、足元までしかこない波に向かってパシャパシャ
と足を動かしていた
「……結城くんの……バカ…」


「ったく唯のヤツ…」
「アンタが悪いんだよ? リト」
メロン味のカキ氷の山をスプーンで崩しながら、冷たい視線でそう呟く妹にリトは、鋭い視線を返す
287名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:13:14 ID:2rzeVvw4
「悪いって何が?」
「唯さんのコトずっとほっといたじゃない?」
「ほっといたって……あのなァ。お前らがずっと話してたからオレは…」
そこまで言ってから、いつの間にかこっちをジッと睨んでくる美柑に、リトは口を噤む
「…なんだよ」
「アンタ、ホントに何もわかってないんだ? いい? 話してるとか誰かと一緒にいるとか
関係ないの! アンタに声かけてほしいって思ってるに決まってるじゃん! 一緒に
いたいって思ってるに決まってるじゃん!」
「ん〜…そうか…?」
「ハァ〜…。だいたいアンタが海に行こうって言ったんでしょ? だったらアンタが
ちゃんとしなきゃダメじゃないの?」
「そりゃ…」
「女のコはわがままだし、甘えんぼうなんだよリト? そこのところちゃんとわかってなきゃダメだよ!!」
気を利かせたつもりが逆に仇になってしまった事にまだ納得出来かねるも、リトは渋々首を振った
「ま、まあ……そーだよな! オレが誘ったんだし、ほっといたのはオレの責任だしさ」
む〜っと兄を見る美柑の目は、明らかに「ホントにわかってんの?」と言いたげな様子だ
(…ま、それがリトらしいって言えばらしいんだけどね)
頬杖をつきながら美柑は、うれしそうにリトの事を話す唯の姿を思い返す
(…それにこんなのでも私にとったらお兄ちゃ…)
さっきまでの会話の余韻なのか、薄っすらと頬を染める美柑に、何もわかっていないリトが
当たり前のように質問をし始める
「つーか…おまえらさっきまで何話してたんだ? やけに盛り上がってたろ?」
「え…!?」
キュンと小さな胸が音を立てる
「あ、あんたには関係ないじゃない!」
珍しく一人取り乱す美柑に、リトは腕を組みながら小首を傾げた
「お、女のコ同士の秘密なんだからッ! 男のアンタには関係ないのッ!!」
「秘密ねェ…」
どうせこれ以上聞いても碌でもない事を聞かされると感じたリトは、美柑から視線を
逸らすと、ペケと二人で浜辺に巨大な砂の城を作っているララに目を向けた
「……あれ? そーいや…唯は?」
「え?」
まだ赤くなった頬のままキョトンと聞き返す美柑を残してリトは席を立つと、浜辺に降り立った
「おーい! ララー!!」
ペケと一緒に砂で出来たカキ氷を作っているララの元に、息を切らせながらリトは走り寄る
「どーしたの? リト」
「唯は? アイツどこにいったんだ?」
「唯? 唯ならさっきまで浮き輪に乗って遊んでたよ?」
「遊んでた……?」
ララの見つめる先には、数人が泳いでいるだけで唯の姿は見当たらない
次第にリトの顔から冷静さが消えていく
「遊んでたっていつ? どの辺だよッ?」
「え…えっと…」
「たぶん三十分ぐらい前かと思います」
砂のトンネルの中からペケが声をだす
「三十分前!? 三十分前にココにいたって事か?」
「はい。何やら考え事をしていらっしゃる様子でした」
「考え事? ってまた唯のヤツ…」
頭を掻きながら眉間に眉を寄せしばらく頭を悩ませると、リトはララに向き直った
288名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:14:17 ID:2rzeVvw4
「ララ。オレちょっと唯のヤツ探してくる」
「え? 私も行くよ!」
立ち上がりかけたララを手で制止ながら、リトはすでにララに背中を向けていた
「いいって! オレ一人でいいから! お前は美柑にこの事伝えて、留守番しててくれ!!」
「うん…。大丈夫だよね? 唯…」
「心配すんなって! いつもの事だからさ」
ララを元気づかせようとニッと笑顔を向けると、リトはその場を駈け出した
「…ったく唯のヤツ……」

一方唯は、人の疎らになった砂浜を一人トボトボと歩いていた
「……こんなところまで来て何やってるのよ。私…」

「美柑〜。大変なの! 唯がね…」
と走りながら大声でそう伝えてくるララの傍ら、美柑はリトに視線を送っていた
(まったく…! アンタがしっかりしなきゃダメなんだよ、リト)
ぶすっとした顔をしながらも、どこか兄へのエールともとれる言葉を心の中だけで呟くと、
美柑は走って来たララと二人の帰りを待つ事にした

「唯のヤツ、どこに行ったんだ?」
キョロキョロ周りを見渡しながら浜辺をひたすら歩いていると、いつの間にか人気のいない
岩場付近まできている事にリトは気付く
「うわっ、危ねー」
むき出しのゴツゴツした岩に気を付けながら少し遠くに視線を向けると、大きな岩がまる
で通せんぼしてるかの様に行く手を遮っていた
「さすがにあんなトコまで行ってないだろ? ……でも、ん〜〜…」
でも、どこか胸がざわざわする
ひょっとしたらと思う気持ちが大きくなっていく
それは理屈でもない、言葉にも言い表せない感覚
リトはその気持ちに導かれる様に、その大きな岩の向こうを目指して歩き出した


砂浜に腰かけながら、唯はぼんやりと海を眺めていた
海に入るのは怖いけれど、海を眺めるのは好きだった
青い空と白い雲、そして、碧い海のコントラストが心を洗い流してくれるようで
波の音を聞きながら、唯は目を瞑って考える
寄せては返す波
それはまるで自分たち二人の様だと唯は思う
進んではまた後ろに下がり、また進んでは――――
はぁ〜っと唯の口から溜め息がこぼれる

本当はわかってる
進むばかりじゃダメだってコト
そして、結城くんは自分だけのものではないということ
わかってる! み〜んなわかってる!!
わかってるはずなのに――――…

「はぁ…」
今度はさっきよりも深く短く
「ホントは寂しがり屋のくせに私……こんなところで何やってるのよ…」
唯はいつかヤミが言っていた言葉を思い返していた

『────二人の心は時計の針の如く離れては近づき────やがて重なる…』

それはきっと誰かを好きになって、付き合っても変わらないモノ
恋をすると毎日が大変で、毎日が勝負で
どうでもいい時はそばにいるクセに、いざという時、そばにいてくれない
そんな事の繰り返しで
289名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:15:08 ID:2rzeVvw4
「結城くん…」
波の音を聞きながら唯の指が砂の上を踊っていく
それはリトの名前と自分の名前。そして、二人の間に傘があって、その上にハートマークがあって
ぼーっと相合傘を見ていると胸に込み上げてくるモノがある

もっと、スキって気持ちがほしい
もっと、私のコトを見てほしい
もっと、私に触れてほしい
もっと、その笑顔がほしい
もっと……もっと……

寄せては返す波が唯の足元を濡らしていく
「私って…ワガママなの……?」
恋をするまでまさか自分がこんな風になるだなんて想像もしてなかった
一途ゆえの純粋で素直な気持ちに胸が締め付けられる

"本当に、本当に、こんな時こそそばにいてほしいのに――――"

また溜め息を吐きかけた時、岩に当たって返る波が相合傘の一部を持って行ってしまった
「あ…!?」
とっさに立ちあがって相合傘を守る様に、唯はその前にしゃがみ込んだ
背中に当たる波しぶきを感じながら唯は、ジッと相合傘を見つめる
別に特別でもない普通の絵。だけど、この時だけは、この時だけでは、消えないでほしいと思った

波はますます勢いを増し、唯の背中と言わず髪まで濡らしていく
「…ん…!」
キュッと唇を噛み締めて耐えると、ようやく波が収まったのか、辺りにまた静寂が戻っていく
ホッと溜め息を吐きかけたその時、今まで以上の波が唯を襲った
頭から覆いかぶさった波は、岩にぶつかり、そして、返す波が唯の小柄な体を海へ持っていこうとする
「え…」
と驚く間もなく、唯は海の中へと連れ込まれてしまった

海の中でキリモミになりながらもなんとか目を開けると、光に向って必死に手足をバタつかせる
それはとても泳ぐとは言えない様な動き
それでもその必死さが実ったのか、唯の身体はゆっくりと上昇を始める
「ぷはっ…はぁ」
海面に顔を出した唯は必死に浮き輪を探した。が、パニックになった頭では満足に思考を紡げない
さっきいたところまで5メートル以上も離れてしまっている
290名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:16:27 ID:2rzeVvw4
「助…助け…ぷはぁ…う…うぅ結城…く…」
いたずらをするかのように顔めがけて押し寄せる波にうまく声をあげることもできない
唯は心の中で何度もリトの名前を叫び続けた

(結城くん助けて! 助けて!)

徐々に身体は海中へと沈んでいく。薄れいく意識の中、それでも唯は、リトの顔を想い浮かべ
名前を呼び続けた
すると────

「唯!?」
力強い腕に抱きしめられたまま唯は海面へと顔を出した
「ケホ! ケホケホ…」
「唯!!? 大丈夫か?」
薄く眼を開けると、ぼんやりとした景色の中に見慣れたいつもの顔をあって
唯は、堪え切れず、リトにギュッと抱き付いた
「…う…ぅぅ…ひっ…ぐ」
細い身体を目いっぱい震わせながら、唯はリトの胸に顔をうずめ泣きじゃくった
恐怖と安心が一度にドッと押し寄せた繊細な心は悲鳴を上げていた
「もう大丈夫だぞ! オレがちゃんとそばにいるから!!」
「う…ぐ…うぅ」
泣き続ける唯をギュッと抱きしめながら、リトはゆっくりと浜辺に向かって泳ぎ始める

すっかりずぶ濡れになってしまった唯を浜に上げると、今も抱き付いたまま離れようとはしない
唯に優しい声を掛ける
「大丈夫か? 唯」
「ひっぐ…う…ぅ」
しゃくりながらも胸の中から見上げたリトは、どこまでも真剣で心配そうな顔で
「…なによ……」
唯は背中に回していた手を握りしめた

(そうやっていつもハレンチで、私以外のコを見たり、私を放ってどっかいっちゃうクセに……! いっちゃうクセに……!)

「おい、唯!! ホントに平気なのかよ?」
「……」
「唯」
唯はリトの胸におデコを当てながら震える肩でそっと呟いた
「……何…よ…! もっと早く来てくれたっていいじゃない!」
「…だな。ごめん…」
「…………でも────ありがと…」
「ああ」
リトは小さく笑うと、そっと唯の頭を抱きしめた
胸に当たる乱れ気味の息と震えていた肩は、次第に収まっていき、唯は、しばらくすると顔を上げた
「……もう大丈夫なのか?」
「…ええ」
少し表情が暗いものの、いつもの調子を取り戻しつつある唯に、リトは笑みを浮かべる
「そっか! 安心した!!」
「……ッ!?」
ニッコリと笑うリトの笑顔は、夏の太陽よりも眩しくて────
それを正面から、それも至近距離で見てしまった唯の心拍数が急上昇を始める
冷たくなっていた身体にポッと熱がこもり、頬が紅潮していく
(…な、何よ…! こんな時にそんな顔しなくたって…)
「ん?」
もちろん唯をどうこうしようだなんて邪まな気持ちなど微塵もなく、あくまで普通に笑顔を
浮かべただけのリトにとっては、今の唯はとても不思議に映ってしまい。リトは眉を寄せた
「どしたんだ?」
「……」
「唯?」
中々、目を合わそうとしない唯に、リトは怪訝そうに眉を寄せる
「おいって」
「…私…が…」
「え…?」
ゴニョゴニョと口籠る唯にますますリトはわからなくなってしまう
(……唯ってたまにホント、よくわかんなくなる時があるんだよなァ)
腕を組みながら小首を傾げるリト、そのリトの膝の上で身体をそわそわとさせる唯
合わさりそうで合わさらない気持ちと身体は、やがて、一つのきっかけで前に進む
「あのなァ…」
「…ッ…!」
溜め息を吐くリトに唯はムスッとした顔のまま口を開く
「私が…私があんな目にあったっていうのになんか結城くんって…」
「え?」
「…余裕っていうかその…もっと心配とか……」
拗ねているような、駄々を捏ねているような、子どもの様に口を尖らせる唯にリトは苦笑を浮かべる
「……余裕なんかじゃねーよ。だってほら…」
リトは唯の手を取ると自分の胸に当てた
「え…ちょ、ちょっと…!?」 
目をパチパチさせる唯にリトは恥ずかしそうに告白を始める
「な? すごいドキドキしてるだろ?」
「ぁ…う、うん。結城くんの…すごいドキドキしてる…。私と同じ…」
「だろ? オレたち一緒だな」
「……っ!」
二カッと笑うその顔に、唯の胸がキュンと音を奏でる
「正直さ…。溺れてるお前を見た時、スゲー焦って、怖くて、何も考えられなくなって…。
でも気づいたら海に飛び込んでて。あとはもう無我夢中っつーか…」
「……」
「今だってちょっと震えてるしな」
よく見るとリトの手が小刻みに震えているのがわかる
唯は顔を曇らせた
「ごめん…なさい…」
「何でお前が謝るんだよ?」
「だって…」
「謝るコトなんて何もないって。つか無事でホントによかったよ…。ホントに…」
リトの声は、心からの安堵感でいっぱいに溢れていた
「ありがと…」
「だからそんなんじゃないって! つかお前にそんなに風に言われると、なんか新鮮って
言うかヘンな感じがする」
言い終わった瞬間、リトはしまったと思った
すぐ目の前の唯の顔が、みるみると険しくなっていっているからだ
「…それ、どういう意味よ?」
「いや…」
「私だって"ありがとう"も"ごめんなさい"も言うわよ! それとも何? 私がそんな事
を言ったらおかしいワケ? ヘンなワケ? ねぇ?」
ずいずいと迫ってくる唯の迫力にリトはすでに逃げ腰になっている
「だ、だからちょっと落ちつ…」
「結城くんッ!!」
「は、はい!」
ビクンと肩を震わせながらそう返事をしたリトを唯は、しばらく何も言わずにジッと睨みつけた
「何…だよ…?」
黒い瞳の中に映る自分の姿に、リトは自然と口籠ってしまう
唯の口は相変わらず尖っているし、目はジト〜っとなって自分の事を睨んでいる
リトはゴクリと唾を喉の奥に流し込んだ
(や…ヤバい。マジで怒られる…!)
今までの経験上、この後待っているであろう状況は、容易に想像がつく
頬を伝う冷や汗を感じながらリトは、唯の言葉を待った
「結城くん…」
「あ、ああ」
ひどく落ち着いた声に、自分でも情けないと感じてしまう弱々しい声が応える
ゴク――――リ、と二回目の唾を流し込む途中で、リトは、唇に感じた違和感に息を呑む
(へ…? 唯…?)
目いっぱいに映る唯の顔と、唇に感じる柔らかい感触。そして、夏の匂いが混じる唯の香り
触れ合う唇は、リトにうれしさよりもただ、驚きを与えた
「…ん、ん…っはぁ……ゆ、唯…?」
「……ッ」
唯はふいっとリトから目を背ける。そして、ぽそぽそと波の音にかき消されてしまいそうなほどの小さな声を紡ぎ出す
「き…キスしたくなって…。その…意味は特になくて…、えっとでも、いっぱいあって…だから…」
「唯…。お前…」
支離滅裂な言葉の裏に隠された唯の精一杯の想いが、少しずつリトの中へと染み込んでいく
リトはクスッと笑みを浮かべると、何も言わずにそっと唯の唇に自分の唇を重ね合わせた
波の音すら掻き消していく二人だけの世界がゆっくりと、二人を包み込んでいく
離れていくリトの口を、唯の目が名残惜しげに追っていく
唯はジリっとリトに身体を寄せると震える声で呟く
「…もっと…」
「え?」
「もっと…。結城くんの…」
唯の顔は赤を通り越して、真紅に染まる
胸だって、恥ずかしさでリトに聞こえてしまいそうなほどに激しく音を奏でている
「唯?」
これ以上ないぐらいに呆けた顔をするリトに、唯は声を大きくさせた
「もぅ、悪かったわね!!? 私だってそういう時ぐらいあるわよッ!! どうしようもなくなっちゃう時とかッ!! 悪いッ?」
「い、いや悪いっつーかその…」
「何よ?」
「意外っつーか、ビックリっつーか…」
せっかくの告白にもまるで要領を得ないリトに、ついに唯は恥ずかしさの限界を迎えてしまう
「もう! はっきりしてよねッ!! どーするの!?」
「ど…どーするって…」
まだ胸の動揺は収まらない
けれど、こういう時こそ男である自分が、リードしなくてはいけないのだとリトは強く思った
「え、え〜とじゃ、じゃあその……しよっか?」
「え?」
リトの返事に、一瞬、顔をキョトンとさせたあと、唯は下を向くと小さく口を開いた
「う…うん」
さっきまでの強気な口調がウソの様な声
耳まで真っ赤になった顔で俯きながら話すその声は、いつもとは正反対と言っていいほど、
甘く震えた女の子の声
リトの両手がゆっくりと唯の両肩に置かれる
ピクンと身を捩る唯を落ち着かせる様に、リトはゆっくりと身体を寄せた
その唇の感触に、唯の胸は瞬時にキュンと音を立てる
触れ合う唇同士が、唯の意識を徐々にとろけさせていく
「は…む、ん…」
唇を割って入ってくる舌の熱い感触と、惜しげもなく送り込まれる唾液
白い喉がコクコクと鳴る
「ん、んぁ…ちゅ…ぷ…はぁ…」
「はぁ、は…あぁ…」
荒い息を吐きながら口を離すも、その束の間すら惜しむ様に、唯の口は小さく上下に動く
もっと欲しい……と
リトはクスっと笑みを浮かべると、チュっと唯のおデコにキスを送り、そして、そのまま唯を砂浜に押し倒した
白い砂浜に映える長い黒髪に見惚れるのもすぐ、リトの手が唯の身体に這わされていく
「ん、ぅ」
ピクンっと反応する唯を楽しむかの様に、リトの指先はおヘソの周りや胸の谷間を行ったり来たり
「や…ぁ、もぅ、ちゃんとしてよ」
ムッと頬を膨らませる唯にリトはいたずらっぽく笑みを浮かべる
「こーゆーの嫌い?」
「…嫌いとかじゃなくて……もっと…こう…」
急に口ごもる唯に、リトの手が早速その要求に応えるために動き出す
「ん…や、ぁ」
先ほどまでとは違い荒々しく胸を揉みしだくリトの手
ムニュムニュと形を変える胸に合わせて、唯の口から甘い声がこぼれだす
その声に誘われたかの様に、リトの手が唯のビキニをずらした
ぷるんっ、と形のいい柔らかい乳房と、すでに充血した突起にリトの理性が限界を迎える
「あぅ…ん、ん…ぁ」
すっかり牡の顔へと変貌したリトによって、唯の胸は弄ばれる
揉みしだかれて、吸われて、しゃぶらて、甘く強く噛まれて
まるで子供が大好きなおもちゃを与えられたかの様な顔をするリトに、唯は小さく笑みを浮かべた
(かわいい…)
ハレンチな事はハレンチなのだが、母性本能なのか、その不思議な感覚に、唯は両手で
リトの頭をギュッと抱きしめた

ハレンチで優柔不断だけど愛しくて、可愛くて、カッコよくて、やさしくて、そして、大好きで
唯はこの時間が好きだった
リトを本当の意味で一人占めできるから
普段、どんなに一緒にいても、ララが抱きつけば目の色が変わっちゃうし、ルンとハレンチ
なトラブルが起きればつい声を大きくさせてしまうし
リトがモテるのはいいのだけれど、いいのだけれど――――

そんな複雑な女の子の事情なんてリトにはわからない
そんな事より、今は目の前のおいしくてやわらかいムネだ

忙しくなく動き続ける舌に口に手に、唯はますます感度を上げていく
ギュッと抱きしめる腕にも力が入り、声も甘いものから卑猥なものへと変わっていく
太ももをもじもじと擦り合わせ、無意識に腰をリトの下腹部へと押し当てる

(…私、どんどんハレンチになっていく……)

そんな心の迷いとは裏腹に、身体は正直に反応する
太ももを擦り合わせる度に、溢れた愛液がクチュクチュと小さく音を立てる
「ん、はふ…ぁ」
リトに声を聞かれない様に自分を自制する唯
だけど、気づいてほしいとも思ってしまう
しばらくすると、そんな唯の気持ちを知ってか知らずか、リトの手が秘所に伸ばされる
「あっく…うぅ…」
くちゅっ、と指がビキニの上から割れ目を一撫でするだけで、唯の腰がビクンと震えた
そして、リトの手の動きに合わせて、震えも大きくなっていく
(だ…ダメッ! ガマン…できない…)
リトをギュッと抱きしめながら、唯は耳元で震える声色で囁く
「ほ…ほ…しぃ…」
「え…」
真上から覗き込むリトに、唯の濡れた黒い瞳が揺れる
ジッとその瞳の中にリトの顔を映しながら、唯は真っ赤になった顔のまま、膝を軽く曲げる
「ん…ちょ…」
すでにいっぱいに膨れ上がった自身のモノに触れる膝の感触に、リトは目を丸くした
その様子を下から見ながら、唯は躊躇いながらもほんの少しだけ膝に力を入れる
(結城くんのすごい…)
膝小僧に当たる、堅くて熱い感触に胸の奥が熱くなっていく
すぐ上で切なそうに顔を歪めるリトが可愛くて、唯は膝を動かし始める
ぐりぐりと押し付けられる圧迫感に、早くも射精感が込み上げてくるのをグッとガマンしながら、リトは咄嗟に唯から離れる
「え…どーして…」
「ごめん。もうガマンできない!」
そう言うや否や、リトは海パンから取り出したモノを唯の前に見せつける
「……ッ!?」
コクリ――――とハレンチだと思いながらも、喉の奥に消えていくツバの感触を感じずにはおれない
先走り汁でテカる先端に、頭の中がどんどん高揚してくる
唯は上半身を起こすと、そのままリトの前で屈んだ
「へ…」
キョトンとした顔で素っ頓狂な声を上げたリトの前で、唯は恐る恐るその勃起したモノを手で掴む
「え…ちょ…ちょ…唯!?」
「…ッ」
動揺を隠せないリトにチラリと上目遣いで視線を送ると、唯は徐に手で持った肉棒を口に近づける
「ちょ…!!?」
声にならない驚きと悲鳴を上げるリトを余所に、唯は亀頭にゆっくりとキスを繰り返す
先端から一度口を離し、カウパー液でヌラヌラと光るソレをジッと見つめる
(結城くんの…)
決意と強い想いを胸に、唯はギュッと目を瞑りながらチロリと先端を舐め取った
舌に付いたカウパー液の味を確かめる様に、何度も口の中をもごもごと動かす
(苦い…。ヘンな味)
顔を顰めながらもう一度舌で舐め取る。何度も。何度も
やがて、唾液で先端がベットリになってきた頃、ずっと前屈みだったため、前に垂れてきた
髪を唯は竿を持つ反対の手で耳にかけ直す
その仕草と表情があまりにも可愛くて煽情的で
リトは恐る恐る、唯の頭に手を置いた
「……オレの咥えて」
上目遣いの黒い瞳と、躊躇いがちな瞳とが合わり、唯は小さく頷いた
目いっぱい口を広げ、リトのモノを咥える

少しずつ上下に動かすも、下手すぎて、歯が当たり、どこを舐めてどう口を動かしていいのかもわからない
リトの様子を窺うように何度も顔をチラチラと見ながら、不安そうな顔を覗かせる
「ん…ん、んっ…ちゅぷ…んくっ…ぅぅ」
長い髪が眼にかかるも、唯は必至に口を動かしていく
咽返りながら、それでも一生懸命な唯の姿に、リトは笑みをこぼした
正直、気持ちよくはない。けれど、それ以上に、唯への愛しさが膨れあがっていく
唯は不安そうな顔のまま、息継ぎを兼ねて一度口を離した
「ん…ちゅぷ…んっん…ちゅ…ぷは…は…ぁ…はぁ、そ、その…気持ちいい?」
顔だけじゃなく、声にまで不安をいっぱい滲ませながら訊いてくる唯に、リトの笑みは深くなる
頭に置いた手で髪を撫でながらリトは一言だけ言った
「続きやって」
「う…うん」
笑顔なリトに眉を顰めるも、唯は再びカウパー液と唾液で卑猥に光る肉棒を口に咥える
(何なの…。どうなのか言ってほしいんだけど…)
断続的に聞こえてくるリトの荒い息遣いと、少し震えている下腹部
(それになんだか…さっきよりもずっと堅くなって…)
唯は鈴口の部分を舌でチロチロと舐めながら、ジッと上目遣いでリトの顔を見つめた
「ゆ…唯…そこ…」
「ん…ここ?」
舌が鈴口から亀頭の裏側を通り、裏スジへと向かう
(結城くん…。こんなところがいいわけ?)
と疑問が浮かぶが、リトがソコだと言ってくれたなら、その部分を気持ちよくしたいと思ってしまう
やがて、ブルっと震えながらリトの口から切なそうな声が出てくる
「唯…もう…出そうッ」
「ん…」
唯がソレを理解するより早く、リトの手が一瞬早く唯の頭を押さえこみ、喉の奥まで咥え込ませる
「んっ…んん!?」
「出したい…お前の口の中にッ」
「ふぇ? ひょ…ひょっと待っ…」
と言い終わらない内に、口の中に勢いよく吐き出されるモノに唯は、目を丸くさせた
ビュクビュクと吐き出される欲望はすぐに口の中いっぱいになり、唯は白い喉をコクコク
いわせながら嚥下していく
涙が浮かぶ眼でジッとリトを睨むも、当のリトは、いつの間にか膝立ちになり、腰を震わ
せながら自分の口に向かって腰を振っている有様
唯はムッと眼をキツくさせた

やがて、射精も終わり、ようやく解放されると唯は勢いよく咳き込む
「ケホ、ケホ…。ゴホッ」
「わ…わりぃ! そ、そのすごい気持ち…よかったからつい…。ホント、ごめん」
ペコペコと頭を下げるリトに、唯のどこまでも冷たい氷の様な視線が向けられる
「……何考えてるわけ?」
「だ、だからごめんって…」
「よくもあんなコト…」
「だ、大丈夫だったか? その…飲み込んでくれたからさ…」
身も蓋もない事を言っているのはわかっているが、それでも唯の身を案じるのは当然の事
唯はジト〜っと目を細めながらトゲを投げつける
「すっごく苦いし、まずかったわ…」
「そ、そーだよな…」
自分のモノなど口にした事はないけれど、それでもおいしくないとはわかる
リトは唯のそばに寄ると、その頭を抱きよせ、謝った
「ホントごめん! せっかくガンバってくれたのにオレ…」
ふわっと広がるリトの匂いに混じった、反省と後悔の念に押しつぶされたその声に、唯はふっと表情を和らげる
「もういいわよ…」
「え…」
「もういいの…。ホントはね。そんなに怒ってないから…」
「え…そーなのか?」
目をパチパチとさせるリトに、唯はふっと目を背ける
「ま、まービックリしたのはしたけど…」
「唯…。よかった! オレてっきりもう…」
「だからって、もうあんな事したらダメだからね! 次したら本気で怒るんだから…。
そのへんはちゃんとわかってるの?」
頬を染めながらも、ちゃんと釘を射してくる唯にリトは慌てて首を振る
「も、もちろんわかってるって! はは…」
愛想笑い浮かべるリトに、また文句の一つでもかけてやろうと身を乗り出した唯の目に、あるモノが映る
「……結城くんのまだおっきなまま…」
「だってそりゃ…唯があんなコトしてくれたんだしさ」
恥ずかしそうに顔を赤らめるリトに、唯はそれ以上に顔を赤くしながら身体を寄せた
「じゃ…じゃあ、どうするの?」
「そーだな…。今度はオレが唯を気持ちよくする番だろ?」
リトは唯の腰に手を回すと、自分の膝に来るように引き寄せた
腰に跨りながら、唯の視線とリトの視線が混じり合う
「私だけじゃなくて…、結城くんも、でしょ?」
「…だな」
見つめ合ったままキスをし、そして、唯はそのまま腰を落とした

「んっ…あ…」
ズブズブと入ってく肉の感触に、両肩に置いた唯の手が震える
「へーきか?」
「ん…ぅん。だいじょう…ぶ…だからぁ。動いても…」
キレイに整えられた眉を歪めながら、涙で滲む目でリトを見つめる
唯の膣内は、最初の時と相も変わらず、ギッチリとリトを締め付けて離さない
唯はリトから目を逸らすと、そのやわらかいほっぺを擦り付けながら懇願する
「も…もぅ! ボーっとしてないで動きなさいよねッ! バカ…」
「わ、わり」
リトは背中から細い腰へと手を移動させると、そのくびれに腕を回した
「あ…」
か細い吐息と共に、唯はリトに抱き締められる
胸板で押しつぶされるやわらかい感触を味わいながら、リトの腰が動き出す

少しすると、波の音に混じって、パチュパチュと水音がし始める
唯はリトにギュッとしがみ付きながら、その膝の上で快楽に身を投じていく
腰を卑猥に振り、背中で長い髪が躍る
「ハ…ァ…っ…気持ち…イイ…?」
「気持ちイイよ。唯の中、トロトロになってる」
「うん…。う…んっ」
密着している肌の部分に汗の珠がいくつも浮かび、擦れ合う度に、二人の身体を濡らす
唯は舌を出すと、リトの鎖骨をそのラインに沿ってすぅーっと舌でなぞっていった
「うっ」
耳元に聞こえるリトの切ない声に思わず笑みをこぼしながら、唯は鎖骨から首筋までを
キスを交えながら舌を這わせる
「ちょ…ちょ…唯!?」
「いつも私にしてる分、お返しよ!」
可愛いトゲが含むその声に、リトは首筋と下腹部を襲う激しい波に声を震わせる
「ちょっ…もう…出…っ」
「……出して。いっぱい私の中に…。結城くんがイイって言うまで何回だって」
「ゆ…唯…っ! もう…」
唯の細い身体を力いっぱい抱き締めると、リトはその膣内に欲望を吐き出した
ビュービューと勢いよく吐き出される欲望は、すぐに唯の子宮をいっぱいにし、唯自身を震わせる
結合部から混じり合った白い愛液が溢れてくるも、唯の腰は止まらない
一滴残らず搾り取るように、残さない様に、何度も腰を動かしては締め付ける強さを弱めない
好きな人の全てをその身に刻みこむ様に
「あ…ふ…はぁ…いっぱい出てる…ぅ。結城くんの…すご…ぃ…」
身体が赤くなるほど抱き締めるリトの腕の力も、その痛さも、今の唯には心地よく思える
もっともっと締め付けてほしいと願うほどに
リトは腕の力を緩めると、唯の肩に頭を預けながら、ぐったりと息を吐く
「ごめん…。お前より早くなっちまって」
「いいわよ。別に…」
すぐそばでシュンとなっている顔の見えない恋人に、唯は鈴の鳴るような声をかける
「結城くんが可愛かったからね」
「なんだよそれ…」
くすぐったそうに笑みを浮かべながら頭を上げると、そこにはジッと自分の事を見つめる唯の姿がある
紫がかった黒い瞳にジッと"何か"を宿しながら、唯はリトの顔を映し続ける
リトは手を伸ばすと、汗で頬に張り付いた髪をそっと払いながら、赤く火照る頬に手を添えた
「ん…」
ピクンと眉を寄せる、相変わらず自分のする事やる事全てに何かの反応を見せてくれる唯に、リトは笑みを深めた
「…何?」
「ん〜ん。別に…。つかまたしてもいい?」
「え…」
「さっき言ったろ? オレがイイって言うまで何回でもって」
「え…!? あ…あれはそういう雰囲気だったからで別に…ってなにもう硬くして…んっ」
返事を待たずにすでに動き出しているリトに、唯は喘ぎをこぼしながらもしっかりと鋭い目を向けるのを忘れない
「だって唯の舌使いがスゲーエロかったからな」
「ば、バッ…あっ…ちょ…っと…もぅ…っ」
「今さらムリだって」
「あ…あとでお説教…ッ…だから…ねっ! わかった?」
引きつった笑みを浮かべるリトにフンっと鼻を鳴らしながら唯は、再び身体をリトに預けた

触れ合う肌のぬくもりが唯に心地よさを与える
それは、快楽とはまた違う気持ちよさだと唯は思う
唯はリトの背中に腕を回すと、ギュッと腕に力をこめた
「つかさ…、今日のお前、なんかスゲー締め付けてくるよな」
「え…」
「腕とかもだけど、おもにアソコとか」
「なっ!?」
顔から火を噴かしながら唯は慌ててリトから身体を離す
「やっぱ外でしてるせい? 興奮してるとか」
「ち…違ッ…! 私、そんなハレンチじゃないわッ!!」
「し〜! 声でかいって! 誰かに聞かれたどーすんだよ?」
唯はハッとなって慌てて手で口を塞ぐ。リトはそれにイタズラっぽく笑いかける
「な? やっぱ締め付けが強くなった。やっぱお前…」
「だ、だから違うって…その…」
「なんだよ…?」
ちょっとやり過ぎたか? と冷や汗を浮かべながらリトは顔を曇らせた
「唯?」
「……私の事…とか。今してる事とか…。誰かに見られてもいいの…?」
「は?」
「いいの? 私の事見られても…」
不安そうに揺れめく紫水晶の瞳。リトは唯の頬にそっと手を当てた
「やだな。ゼッタイに! オレしか見ちゃダメだ!」
「…じゃ…じゃあ、私を結城くんだけのものにして」
「もうなってるだろ」
「足りないの…。もっと、もっと…」
「もっと?」
「もっとして」
唯はリトの首に腕を回すと、身体を抱き寄せそして、キスをした
それは、胸板にあたるやわらかい感触も、甘い髪の香りも、全てとけて消えていって
しまいそうなほどに、想いのこもったキスだった
リトはそのまま唯を砂浜に押し倒すと、本能のまま腰を打ち付ける
「唯…唯…」
「な…ッ…に?」
潤んだ黒い瞳が妖しい光沢を帯び、その視線を受けたリトの背中を電流が駆け上がっていく
「…ッしたい! もう一回、お前の中…」
「……何回でもって言ったの忘れたの?」
と小さく微笑みながら唯の手がリトの頬を撫でていく
海の匂いに混じって唯の香りが鼻孔をくすぐる
「唯…!」
リトの腕が唯の小柄な身体を抱き締め、貪るように腰を打ち付けていく
結合部からは、さっき出したばかりの精液と愛液とが混じり合ったモノが、卑猥な音をたてながら溢れていた
コツコツと子宮口を叩く強さが増すだけ、唯の腕の強さも増していく
リトの背中に回した手は、爪が立ちそうなぐらいに食い込んでいた
「唯…唯…」
「う…んっ。あっ…ぁ…ん、んっ…うん」
リトが名前を一つ呼ぶ毎に、唯の口から喘ぎと一緒に返事が返る
ギュッと目を瞑ると、目尻に浮かんだ涙が頬を濡らしていく
そして、リトを切なそうに締め付けていく
「唯…ごめ…もうっ」
「んっ…わよ…。私も…ッ…ぅ…!!」
声にならない声はそれでもリトに限界を教える
リトは、さっきのキスのお返しとばかりに唯の口を塞ぐと、その膣内に欲望を吐き出した
「んっ…んん!! ん…うっ…ううぅぅうう!!!」
射精しながらの腰の激しい動きが、子宮にゴポゴポと精が満ちていく感覚に、頭に霞が
かかるのを強引に阻止させる
口元から涎を溢れさせながら唯は、顔を顰めた

ようやくリトから解放された唯は、すっかり身体の力が抜けきり
今まで以上にたっぷり出された唯の上の口も、下の口も、唾液と欲望で汚されきっていた
「はぁ…ぁ…出しすぎよ…バカ」
割れ目からゴポリと溢れ出す白濁液に顔を赤くさせながら、リトは苦笑いを浮かべた
「ごめん…。スゲー気持ちよくって」
「それとこれとは…ぁ…話しがッ…別でしょ…」
フラつきながら上体を起こす唯に、リトは手を差し伸ばす
「大丈夫か?」
「……そう思うならもっと私に気を遣ってくれたっていいじゃない」
リトの手を取りながら唯は声を尖らせる
「だよな…。いつもごめん」
しゅん…と項垂れるリトの手を握ると、唯は身体を寄せる
「え?」
「…許してあげるからもう謝ったりしないで。わかった?」
「あ、ああ」
伸ばした膝の上に女の子座りをしながら、ジッと見つめてくる唯の表情に、リトの心拍数が上がっていく
「な…何だよ…?」
「…別に。ただ…こーしたかっただけよ。ダメなの…?」
「い…イヤ。ダメっつーか…」
真っ直ぐな視線を上目遣いへと変えながら、唯の視線攻撃は続く
「ジーーー」
「え…えっと…そのほ、ほら、お前がこんな事するのって珍しいっつーか…だから…」
「ジーーー」
「だ、だからその……ああ、もう!!」
リトは唯の両腕を取るとグッと身体を近づけさせる
「…ッ!?」
「……キス…しよ?」
「え…?」
「キス! なんか今スゲーしたい!」
「な、なによそれは!? もっとちゃんと…」
「ダメ?」
「…………ダメ…じゃないわよ。して…」
唯の返事にリトはホッと笑顔を浮かべると、顔を近づけていく
軽く重なるだけだったキスは、次第に、何度も相手を求めるキスへと変わっていく
背中に回していた腕を離し、互いの手を握り合い、おデコとおデコをくっ付け合い
お互いの息が鼻にかかる距離で二人は言葉を紡いでいく
「なあ、いっこ訊いてもいい?」
「何?」
「おまえってなんで最後こう…ギュって抱き付いてくるワケ?」
「え!? …………い、イヤなの? そ、それならそうって言いなさいよね! そしたら私…」
リトの膝の上で、唯はツンとそっぽを向けた。だけど、その瞳は心なしか揺れている
「イヤっつーか、そーゆーんじゃなくてその……ちょっと気になったってゆーか……」
唯の急激な変化にリトは、冷や汗を浮かべながらしどろもどろになる
「あ、アレ? 唯?」
「……」
そっぽを向いたまま中々、こちらを見てくれない唯にリトは、"しまった…"、と心の中で後悔した
「あ…あのさ、その……」
「…か…ぃ…から…」
「へ?」
唯はムッと頬を膨らませながら、ようやくリトを正面から見つめる
「かわいいから! 結城くんの事が!! これじゃダメなわけ?」
「え…えっと……かわいい?」
「そ、そうよ…! ……もう! だって、結城くんってすごく一生懸命動いてて、それに、
すごく切なそうな顔するから…その……」
言葉を濁しながら唯の頬は、真っ赤に染まっていく
「そんな結城くんが可愛くて、大切で…大事で…………大好きだから…」
波の音でかき消されてしまいそうなその小さな声は、けれど、はっきりとリトの耳に届いた
「大好きなんだ?」
「うっ…!?」
ドキン、とリトにも聞こえてしまいそうなほどに高鳴る鼓動に、唯の顔はみるみる耳まで赤くなっていく
「い、いい、いいでしょ!! ホントのコトなんだから…」
チラチラと自分の顔を見ながらぽそぽそ話す唯に、リトは笑みを深くした
「いいよ! だって、オレも唯が大好きだから」
そう言ってニッコリ笑うリトに唯はもう何も言えなくなってしまう
かわりに身体をそっと寄せると、リトの肩にトンっとおデコを乗せた
「だったらもっと私のそばにいなさいよね…! いつか寂しくて
ホントに、ホントに、泣いてもしらないから……」
「わ…わかった! 約束する」
あたふたと慌て続けるリトに少し口を尖らせながらも、唯はもう一度力を込めてリトに抱きつく
「…ちゃんと…ちゃんとしなきゃダメだからね? わかった…?」
「ほ、ホントにわかったから」
ドキドキ、と張り裂けんばかりの胸の高鳴りを感じながら、顔をポッと赤くさせる唯
そんな唯を愛しむ様にそっと背中に腕を回すリト
二人の気持ちが絡み合い、とけ合って、そして、ひとつになっていく

(…結城くん。大好き…)

愛しい人のぬくもりと気持ちをいっぱい感じながら、一時の夢を見るかの様に、唯はそっと目を閉じた


戻って来た二人を待っていたのは、今にも泣き出しそうな美柑と、不安いっぱいなララの抱擁だった
「ちょっとララさん…美柑ちゃんも!?」
「…唯さんのバカッ! 一人でどっかに行ったらダメだよ! 心配したんだからねッ!!」
「そーだよ! どこに行ってたの? リトも唯も」
リトと唯は顔を合わせると気まずさからか顔を赤くさせ、それぞれそっぽを向いた
その仕草に美柑はキュピンと閃き、ララは?マークを顔に浮かべる
「は…はは」
「…っ」

キレイな夕焼け空の下、いつまでも話しをはぐらかす影と、それを聞きだそうとする影が浜辺に浮かび
いつまでも絶えることのない楽しそうな話し声が、黄昏色に染まる海へと流れていった

これから少しあと、唯の身体の中に変化が訪れるのだが、それはまた別の話し――――
301名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:30:59 ID:2rzeVvw4
終わり
すいません。題を入れ忘れてしまいました…
一応、SSは>>285-300が一括りになっています

続いて。おまけの投下です
SS自体が季節とは真逆すぎて、どうかと思ったので、急遽書きました
即興なので出来はアレな感じですが…
302唯の初キュン:2008/12/24(水) 01:33:42 ID:2rzeVvw4
「あ、古手川」
「結城くん…!?」
神社の境内に続く階段の前でリトと唯、二人は偶然出会った
「おめでとう。古手川」
「…あ、あけましておめでとう。結城くん」
新年早々、結城くんに会えるだなんて―――
唯の胸がキュンとなる。それは今年初めての初キュンだった
そんな一人赤くなっている唯に、リトはジッと視線を向ける
(…古手川の着物姿ってなんか……)
初詣で賑わう中に会っても、唯の振袖姿は人目を奪う
そして、それはリトに新鮮さを与えるものだった
「…な、何よ? 何ジロジロ見てるのよ?」
「い、いや…別に…あはは…」
と愛想笑いを浮かべるも、思った事を素直に言えば、どれだけ唯が喜ぶのかをリトはわからない
ジト目と引きつった笑みが混じり合う、微妙な雰囲気の中、リトの後ろから明るい声が飛び出す
「あけおめ! 唯」
「あけおめって…、"あけましておめでとう"ぐらいちゃんと言いなさいよ!」
いつもと変わらず元気なララに、唯もいつもと変わらず腰に手を当てながら言葉を返す
「え〜。だってチキューのみんなはこんな風に挨拶するってテレビで…」
「テレビとか関係ないでしょ! 挨拶って大事なことよ。だいたいあなたはいつも…」
「まう〜♪」
ララの隣から聞こえたその声に唯の口がピタリと止まる
「セリーヌちゃん!」
「まう、まう〜」
トテトテと唯に駆け寄ると、そのままの勢いで唯に抱き付くセリーヌ
「あけましておめでとう。セリーヌちゃん」
「まう〜♪」
笑顔が弾けるセリーヌに唯の顔も思わずほころぶ
「セリーヌはホント、古手川のこと好きだよなァ」
「そ、そう?」
リトからのうれしい言葉を聞きながら、セリーヌをギュッと抱き締める唯
「まう〜♪ まう〜♪」
(かわいい!)

チャリ〜ンとお賽銭を投げ込むと、リトに抱っこされたセリーヌがうれしそうに鈴を鳴らし
四人はパンパンと二回柏手を打つと、それぞれの想いを込めて手を合わせた
(病気とかせず、勉強が今以上にはかどりますように! 風紀が乱れることなく、ハレンチな
事も起きませんように…!)
とそこまでお願いしてから唯は、そっと目を開けると、隣で同じようにお願いをしているリトの
横顔をチラリと覗き見る
(そ…それから結城くんと…結城くんと…)
いろいろ頭の中で想っていると、お願いをすませたララが声を上げる
「ねえ、リトはなんてお願いしたの?」
「オレ? とりあえず家族とか友達が病気とかケガとかしないようにかな」
「私はねェ、今よりもっとも〜っと毎日が楽しくなりますようにってお願いしたんだよ!」
「これ以上どーしよってゆーんだよ? お前は…」
げんなりとするリトからララはひょいっと顔を覗かせると、唯に話しを向ける
「唯は?」
「え…!?」
「唯はなんてお願いしたの?」
「わ、私!?」
なぜだか顔を真っ赤にしながら、急に慌て出す唯に、リトは?マークを浮かべる
303唯の初キュン:2008/12/24(水) 01:35:01 ID:2rzeVvw4
「古手川…?」
「…ッ!?」
リトの視線に耐えられなくなった唯は、顔を背けると、いそいそとその場を後にする
「ひ、人のお願い事なんて聞くものじゃないわ! ほ、ほら、早く行くわよみんな」
ツンと目を合わさずにどんどん先を行く唯にセリーヌは小首を傾げた
「まう?」

「やった〜!! ホラ、見て見て! 大吉だよ♪」
「お、スゲーじゃん! オレは…」
カサカサとおみくじを広げていくと――――
「だ、大凶…」
「む〜コレはハズレだね」
「いや、ハズレとか当たりって問題じゃないんだけどな」
「……」
顔を近づけ合っておみくじを見比べる二人にジト目を送りつつ、唯は自分のおみくじに目をやる
(私のは…)
大吉なのか、末吉なのか、凶なのか、そんなものをすっ飛ばして唯が視線を向けたのは――――
「あ、唯、中吉だ」
「ひゃッ!?」
いつの間にか、肩越しにおみくじを見ていたララの声に唯は情けない声を上げる
「ら、ララさん!? ど、どうして私のおみくじをあなたが見てるのよッ!? まったく…」
腕を組みながら目をつり上げる唯の着物の裾を、小さな手がクイクイと引っ張る
「ん?」
「まう、まう…」
ずっと怒ってばかりいる唯にセリーヌはその可憐な顔を曇らせながら、心配そうな目を向けていた
「セリーヌちゃん…」
セリーヌの言いたいことがわかったのか
唯は小さく溜め息を吐くと、そっとセリーヌを抱き上げる
「ごめんね」
「まう〜」
しゅん…となって謝る唯のほっぺにセリーヌは、自分のほっぺをすりすりと当てた
「ん…、くすぐったいわよ。セリーヌちゃん」
「ま〜う〜♪」
子犬のようにほっぺを擦り寄せてくるセリーヌに、唯の表情もやわらかくなる
「セリーヌ、ダメだろ。古手川が困ってるじゃん」
「結城くん…。私は別に…」
セリーヌは、唯の隣に並ぶリトの手を掴むと、そっと唯の頭の上に置いた
「え…?」
「な!?」
「まう〜♪♪」
赤くなる二人に構わず、セリーヌはリトの手を動かして、唯の頭を撫でていく
「せ、セリーヌ!? ちょ…」
「……ッ!?」
「まう♪ まう♪」
リトの手の下で、唯の顔がどんどん真っ赤になっていく
さらさらと流れる様なキレイな髪の感触に、リトは何も言えずされるがままになってしまう
304名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:35:19 ID:SFE+1cKL
>>281
お前が自殺する話でお願いwwww
305唯の初キュン:2008/12/24(水) 01:35:57 ID:2rzeVvw4
「まう〜!」
ぱぁっと花が咲き誇る様な笑顔を浮かべながらセリーヌはリトの手を離した
「……」
「……」
リトと唯はしばらく見つめ合ったまま動けない
ララは唯の代わりにセリーヌを抱っこしながら、そんな二人を眺めていた
「うん。仲がいいっていい事だよね!」
「まう〜!」

四人は境内に植えられている木におみくじを結びつけると、神社を後にした
リトと唯に両手を繋いでもらってうれしそうに歩くセリーヌ
リトの空いている反対の腕をララが取り、わいわいと楽しそうに声を弾ませて歩く四人
そんな四人の間を冬の冷たい風が駆け抜けて、境内にある唯が結びつけたおみくじを
ゆらゆらと揺らした

おみくじの内容は中吉。待人はすぐそばに。結婚は赤い糸で結ばれた、ただ一人の人と。
恋愛は想い続ければ必ず実るでしょう
306名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 01:40:22 ID:2rzeVvw4
終わり
「唯の初キュン」は保管庫に入れなくてもいいです
今年、たぶんラストの投下になります。いろいろありましたが、たくさん投下させてもらってありがとうございます
来年もまたよろしくお願いします
去年もラスト同じ事を言ったのですが、”来年は唯の年になりますように!”
307名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 02:16:29 ID:9alwc8YC
こ…これがオマケ…だと…?
まるで>>306さんに「今のは本編ではない、オマケだ」と言われた気分だ…
ちくしょう、近い内俺も唯リト投下しようと目論みてたのに
ネ申に先を越されてしまったか…(´・ω・`)
308名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 10:17:44 ID:bbEKgkVJ
乙面白かったよ
309名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 10:33:45 ID:QJm//LPi
これはいいクリスマスプレゼント
GJ
310名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 13:00:59 ID:EgVqrmQG
ありがとうサンタさん
最高のクリスマスプレゼントだぜ
GJ!!
311名無しさん@ピンキー:2008/12/24(水) 14:43:28 ID:MPUKuhKK
>>306
GJ
これが今年最後の投下…、だと…?
なら、もったいないから1日1レスで読むことにする
312名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 07:58:41 ID:RhMTiRPj
>>304
こちとらスレを盛り上げようとしてんだよ
変に注文してばかりで自分じゃ何もしねぇくせに人のやる気を損ねるような発言するな
奴のせいで俺は書く気失せたわ、みんなごめんな、恨むなら奴を恨んでくれ
313名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 09:00:34 ID:JaFBM/Ma
そういう「あーもうやめた。○○のせいでやる気失せたわ、恨むなら○○恨めよ」的なレスは思っててもしない方が賢明かと…
314名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 09:17:59 ID:CIJHKW4L
>>312
GJ!
オリキャラ作品なんてとんでもない。
お前が自殺してくれてありがたいぜwww
315名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 09:23:53 ID:Lo9b6dAd
ふざけんな。オリキャラが触手人間なヤミレイプものなら俺は凄く見たかったぞ。
316名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 10:36:45 ID:ombIey6u
317名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 11:43:10 ID:6Cgr3yRl
>>315
単なるアンチだろ。
318名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 11:49:22 ID:hIaUcr3I
誘い受け
   やってる間に
        投下しろ
319名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 11:54:52 ID:MwQ4av+g
オリ男レイプ物好きだよん
生きて書いてちょ
320名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 12:26:55 ID:6Cgr3yRl
ルン×リトかモモ×リト頼む 
321名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 13:09:37 ID:pIQ/l38L
真面目な話し、オリキャラってダメなんでしょうか?
SSを書くにあたって、オリキャラを考えてるんですが、控えたほうがいいのでしょうか?
322名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 13:12:27 ID:7SM04Vgb
人それぞれだが俺は嫌い
323名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 14:13:04 ID:ace1wvwB
リトと沙姫の続きみたいの作れませんか?保管庫のシリーズ見てたらハマってしまって……
よろしくお願いします。
324名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 18:03:30 ID:r7I4bc9Q
>>321
「二次創作」という分野において、主人公やヒロインを差し置くオリキャラが受け入れられる例は極めて少ないことは覚えておくと良い。
325名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 18:37:07 ID:/5lA5cDQ
>>321
オリキャラは基本的に、沿えるだけの脇役扱いが無難。
原作キャラを踏み台にして「俺Tueeeeee!」なオリキャラは、ほぼ間違いなく嫌われる。
326名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 19:46:10 ID:UUl2+9yF
とあるギャルゲアニメはオリキャラがまさかの人気No.1ヒロインとくっついてしまったからな。
327名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 19:49:07 ID:wTexPL9b
つか男主人公がいてオリキャラ出すなんて凌辱モノぐらいじゃないのか
328名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 20:15:19 ID:C9c+jQ4T
>>327
世の中にゃオリキャラ逆行最強ハーレム物という腐ったSSがそれこそ腐るほど存在する
329名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 20:28:44 ID:hIaUcr3I
魔龍い(ry
330名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 21:11:54 ID:YMpl3+Fl
>>321
オリキャラを必要としてるのが作者である以上、基本的に作者のオナニーでしかなく、
読者がついてこれないから(その極端なのがメアリー・スー)。

二次創作の場合、話を構成するのに必要なキャラはだいたい原作にそろっているから
オリキャラを出す必然性はほとんどないし、穴埋め用のキャラ(いるはずなのに原作に
設定されてない原作キャラの親兄弟などの関係者等)でない限り、メインに絡ませられるぐらい
キャラを立てようとするとオリキャラばかりが突出するようになる。

結局、オリキャラが成功するかどうかは、突出させず原作キャラを喰わずに作品での必要性を
主張できるキャラが出せるかどうかだから、腕に自信がない限りは出さない方が無難。
331名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 21:23:39 ID:MwQ4av+g
とりあえず凌辱モノはいつまでも待ってる
既存キャラ同士のゲロ甘も嫌いじゃないんだが
332名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 23:13:06 ID:ZVwDAoQe
そのために存在する猿山とか校長を使え
333名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 23:42:50 ID:eioV5CKb
だが断る
334名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 23:51:44 ID:pIQ/l38L
>>322>>324-325>>330
レスありがとうございます

いつも「リトと唯」を書いてるの者なのですが、今度、二人の話しの延長線上の「夫婦」シチュを書きたくて
その話しに二人の子供(小さな女の子)のオリキャラを登場させたくて、今回相談しました

セリーヌでもいいのですが、「まう〜まう〜」でどこまで表現できるかちょっと不安で…
また一から考えてみます。ありがとうございました!

>>323
保管庫にある「リトと沙姫」を書いてるのは俺です。リクおkなのでが、俺の書く沙姫でいいのでしょうか?
このスレにも一つ投下しましたが、読んでわかるとおり原作の沙姫とはかなり違ってくるのですが……
それでもよろしいでしょうか?
335名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 01:02:39 ID:GtQ0OGX9
もうコテ付けないと何が何か分からん
336名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 01:05:59 ID:88sM8La+
なんだ、いつもの神か
その程度なら良いんじゃないかなぁ…
オリキャラ男が原作キャラを凌辱…みたくなってくると反応は厳しいものになってくるかもだけど
337名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 01:25:49 ID:5uffac4I
>>334
あんただったのかw
>>336の言う通り、オリキャラ男が原作キャラを凌辱したりしなけりゃ全然おk
338名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 01:51:15 ID:8LVl9Fqo
ぶはwアホかwww
唯のファンばっかと思う?
唯リトの子供とかどんだけwww凌辱のがマシだっつのwwwww
つか俺女はヤメロ>>334
339名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 02:11:36 ID:BkyMACs+
オリキャラは諸刃の剣だからなー
単発で陵辱とかは注意書きしときゃいいけど、
フツーにヒロインとくっつけるとかだと反発目に見えてる

>>326
キミキスの事か・・・
キミキスの事かーっ
340名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 02:15:23 ID:eaC75pGV
芝の量と知能は反比例する
ageだと更にその傾向は高まる
341名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 03:25:02 ID:mr7dTr11
このスレいいよな
ageてるレスをスルーするだけで平和になれる
342名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 03:26:27 ID:GKJNoAqu
オリキャラなんて陵辱以外必要ないだろ。
逆にそれでは必要あるから陵辱頼む
343名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 03:53:37 ID:N0M04Tt/
唯一の職人様は凌辱とか書かきそうにないから無理だろ
344名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 04:52:44 ID:lC9PQUPL
>>334

リトと沙姫お願いします!!!

あの沙姫が何か好きなんです!
345名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 13:56:08 ID:8LVl9Fqo
>>342
同意
通りすがりに神が顕現される事もままあるのでソレに期待してる
346名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 14:21:09 ID:LfTdQiUc
まぁやるとしても唯凛闇美柑以外で頼む
347名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 18:32:56 ID:Lq6I1vdi
オリキャラでつくるんなら
ほとんどキャラがない奴だったら別にいいと思う
監督兼AV男優と同じ
348名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 20:24:50 ID:lC9PQUPL
>>344

の物です。沙姫はSな感じでお願いします
349名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 20:58:39 ID:EfXhoUzU
リトと唯の夫婦ネタwktk
350名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 20:59:38 ID:ZAfvvY1t
もう唯いらねぇよマジで。キャラスレでやってろ
351名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 22:16:58 ID:LfTdQiUc
だが断る
352名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 22:19:56 ID:mai+OBuv
ヤミ来い!ヤミ来い!
唯はもういいや
353名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 00:21:35 ID:l/MM1c+l
ハーレムだろ常識的に考えて
354名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 00:26:45 ID:8jp1vEyp
やっぱりsageって重要だな
池沼の区別が簡単につく
355名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 00:28:30 ID:vSO/9OSd
唯いらないって言ってる奴は
自分の好きなキャラが出てないのに
唯の作品が多く落とされるのがイヤなんだろ?
なら唯の作品や作者に文句言う前に
自分で書こうとするか、他から物書き連れてこいよ
356名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 00:56:27 ID:BHvvp4PZ
まあ、気持ちは分からんでもないがな…
が要らないと迫害するのは間違いかな…あくまで読ませてもらう側なんだし、こちらは何か払ってるわけでもないし
357名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 01:04:56 ID:0OTAryYW
だからコテ付ければいいじゃん
読みたくない人がパス(NG)するためのコテ
特に>>334氏の作品は長いんだし興味ない人からしたら迷惑なのも確か

それでも文句言う奴がいるから困ってるんだろうけど
358名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 01:17:40 ID:t2bKy4RJ
スルーできないお前らが一番問題
359名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 01:41:11 ID:9xETAWDz
>>13
俺は中国産のうなぎでもいいけどね
360名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 03:53:47 ID:V1k/hwtB
なんかうなぎ食いたくなってきた
361名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 06:32:57 ID:U6/8/hQm
ルンちゃんのあそこにうなぎ突っ込んでからくしゃみさせたい
362名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 08:33:14 ID:1F5ZYZSN
エロパロスレでSS投下が迷惑とか、相変わらず住人がトチ狂ったスレだな
363名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 09:03:25 ID:5rpWw0zj
嫌ならスルーがいいんだけど何せ匿名板だからね
○職人イラネェェェと嫌味いいたい人を止める事なんて出来ないでしょ
むしろ、そのレスに反応する・スルーできない方が問題かも
特にうなぎで話題変えてくれたとこに蒸し返すとかアホかと…
364名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 09:44:18 ID:BHvvp4PZ
>>361その場合鰻はどうなるんだろう…
というか鰻に限らず○○○に何か入ってる時にレンになったら一体どうなる…
365名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 11:06:16 ID:0OTAryYW
オリキャラでもうなぎ星人によるうなぎプレイとかなら
366名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 12:03:15 ID:76GJgRJa
ルンとかプライド高いキャラの凌辱モノ見たいな。
367名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 12:27:22 ID:5rpWw0zj
>>364
女乱馬が妊娠したらどうなるんだろう、と思った世代だ俺w
キョーコとルンがいい感じだった時にレン×キョーが浮かんだが萌えるかといったら…ううむ
368名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 12:43:59 ID:rsXQtwxC
まだ百合の方が良い
369名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 13:39:32 ID:VrPaZqYD
百合も断る
370名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 14:05:10 ID:n1gXaH8h
もうアッーしか残って無いやん
371名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 18:06:41 ID:81ZNVojV
ときにルンに挿入してる時に
くしゃみをするとイチモツはどうなってしまうのだろう?
医学的考察とSF的観点と長谷見的発想から答えてほしい
372名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 18:07:46 ID:eXay3cVa
長谷見「そんなとらぶるは起こりません」
373名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 18:11:53 ID:76GJgRJa
強制的に外に出されるかヤッてる、ヤラれてるときはくしゃみしないんだろ 
374名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 18:17:07 ID:t5Cbitk1
そういう同人みたことある
375名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 18:34:05 ID:n1gXaH8h
ルンはケツ穴奴隷にしとけば問題無し
当然前は処女
376名無しさん@ピンキー:2008/12/28(日) 18:44:23 ID:YovnBUHn
みどりの日々みたいにちんこの先端がレンになる
377名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 02:15:46 ID:cwqZjsE0
レンにま○こが着いたフタナリだろ
378名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 10:16:48 ID:ehEWVbV6
一番ボテ腹が似合うのはルンだぞ
379名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 11:45:20 ID:w045T5Dm
GK乙。妊娠はWiiでピザ注文し放題だというのに
38096:2008/12/30(火) 22:33:29 ID:4Qx46xN2
ようやっとララ触手モノ書き上げた
だけど書いてるうちにエスカレートしてって触手だけでなく

陵辱、産み付け、リト死亡
になってしまった…orz
注意書き入れたとしてもココに投下していいものかどうか…
381名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 22:37:43 ID:BTKISGqF
注意書きがあるなら駄目な理由がない。
気になるなら名前でNG出来るように配慮しておくのはありかもしれない。
382名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 23:51:04 ID:4Qx46xN2
なら投下するだけしてしまいます

※注意※
このSSは以下の要素を含みます
・ララ陵辱
・触手
・産み付け
・お腹が膨らむ表現
・リト死亡
・ララ精神崩壊

時間軸はラックベリーを取りに行った時にリトとララが二人だけになった時
タイトルは「ララ触手陵辱」で上記の属性が苦手な方はNGもしくはスルーをお願いします
383ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:51:57 ID:4Qx46xN2
上着を羽織っただけのララを背負い、結城リトは走っていた。
だがそれも長くは続かない。地球人の体力、足場の悪さ…
しかし何よりも捕食者の数が圧倒的だった。前後左右上下と囲まれていては何処に逃げようと言うのだろうか?
今になって考えれば異星に降り立った瞬間に捕まったも同然。
仲間も散り散りとなり、救援も考えるだけ無駄だ

「ちくしょう…こいつら一体何処から」
リトは顔を若干引き攣らせながら悪態をつく
煩いほど早鐘を打つ心臓の要因は全力で逃げてきた疲労だけではない。
植物を基調とした化け物が隙間なく二人を取り囲んでいる。これで動じないヒトなど居ない
『リトぉ…どうしよう…』
リトの背中から弱々しい声が発せられる。
普段の太陽を髣髴とさせる彼女からは考えられないような口調。
流石の彼女も現状がどれだけ絶望的なのか把握しているようだ
「はは…だ、大丈夫だって…コレまでだってなんとかなってきただろ!」
そんな彼女の様子を汲み取り必死で元気付けようとするリト。
だが、声は震え、頬は引き攣る。
そして、何よりも背負っている背中から身体の感じる恐怖が振動としてララへと伝わる。
こんな時でも自分を労ってくれる男にララは情を更に連ねさせるが…

「オイオイ、何が大丈夫だって〜?」
「この状況分かってんのかクソガキが」
「足震えてんぞ〜」
周囲から怪物達の野次が飛ぶ。
リトは何とか気丈に振舞おうと虚勢ながらも彼等を睨みながら叫ぶ
「うるさいぞ!!、おまえっ…」
最後まで言う事は出来なかった…
何処からともなく飛来した堅牢な蔦がリトの腹部を強打したのだ
一瞬にして腹と肺の空気を失うと同時に膝を着く。
『リト!? リトッ!!』
愛する男に危害を加えられて頭に血が昇るも捕食者と獲物という立場に変動は無い。


これが現実なのだ


しゅるしゅるしゅるしゅる!!

『キャッ! なにするのよぉ!』
触手のようにしなやかな蔦が二人を引き剥がすべく絡まる。
貧弱な地球人と力を失ったデビルーク人の力では抗うことも出来ない。
直ぐに細いながらも剛力を誇る蔦により二人は物理的に離された

「ララ!!」
『リト!!』

互いに蔦に絡められながらも手だけは放すまいと必死に手を伸ばすも、二人の指先は無情にも空を切る。
相手の瞳に映る自分の表情が相手の表情と全く同じであった。
二人の気持ちはこの時、この瞬間に繋がったのは皮肉にしても趣味が悪すぎる…
384ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:52:52 ID:4Qx46xN2
『いやぁ! やめてぇー』
手足を拘束され、一瞬にしてリトの着せてくれた上着は取り上げられる。
たった一つの作業で一糸纏わぬ姿にされたララ
咄嗟に隠すべき箇所を手足を用いて隠そうとするも、蔦で封印されていては不可能である
釣鐘状に豊満に実った果実も、足の付け根付近に存在する薄桃色の茂みも全てが晒されることとなった
リトの前では隠す行為など意味を成さないものであったが、彼以外の輩になどみせるつもりは毛の先程もない!
両手は頭の上で組むようにして縛られ、足はMの字を描くようにしてしゃがみこまされる。

「やめろぉ!ララを放…んぐっ!?むぐぅうぅ!!」
リトは抗議の声を挙げるも口を塞がれ、又も最後まで言う事は叶わなかった。
更に邪魔者は退いていろとでも言わんばかりに簀巻きにされて地面に転がされた。

「お?コイツ尻尾生えてるぜ。噂のデビルーク人ってやつか?」
有象無象の中の一匹がララの臀部から生える尻尾を見つけると同時に蔦を用いて拾い上げた
『やっ!…尻尾は……ダメェ…』
尻尾に触れられた瞬間、ララの身体は不意打ちを喰らった様に跳ねる
瞬時に顔に朱が差して俯いてしまう。
愛する者以外に触られて反応するなど心は許さなかったが身体は言う事を聞かない
「ん、なんだぁ 尻尾は駄目ってどういうコトかなぁ〜〜?」
薄ら笑うような怪物の口調。
既に「捕食」の意味合いが変わったのだろうか、
ララの回りは強靭で蔦から表面がヌラヌラとした粘液に濡れたモノへと変化していた。
ソレらは生理的嫌悪を抱かせながらララの肌を隅々まで舐めまわす。
顔からうなじ、鎖骨から臍、胸部の双果はより念入りに
恥部だけでも守ろうと必死で足を閉じようとするものの、長い舌のような蔦はララの茂みを掻き分ける
『…やぁ…いやぁ!!…リト!助けてリトォ!!』
どんな時でも笑い、元気溢れる少女であっても女の危機の前では震え、恐怖する他無い
思わず叫んでしまった男の名。視界の傍らに目線を映せば口を塞がれて簀巻きにされた結城リトの姿がある。
次第に彼に巻きつく蔦が増え、肉体的に苦しくなっていく中で彼は動けなくとも、
叫ぶことが出来なくともララを助けようと瞳には必死さが宿っていた
けど今は、…今だけはそれが辛かった
『(お願い…リト、見ないでぇ…)』
ララは自分の身体が憎かった。
体質とは言え尻尾を触られ反応し、婚約者以外の者に女を弄られている。
しかも婚約者であるリトの目の前で…


『な、何をするつもりなの…』
そうだ、そういえば彼等の目的とはなんだろうか?
本当の意味での捕食ならばとっくに二人とも食べられている筈だ。
だが二人はまだ生きている。何か生かす理由があるのだろうか?
385ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:53:23 ID:4Qx46xN2
「なにって?養分を頂くんだよ」
間も無くララの視界に奇妙な形をした先端を持つ蔦が映る。
それは全体が半透明な蔦の先端にこれまた半透明な御椀を逆さにしたような物が付属していた。
更に同じ物がもう一本。
やはり表面はヌラヌラと粘液が滴り、奇妙に蠢きながら照準をララの双丘に合わせる
そして微かに震えるララの果実に吸い付くように付着した
『いやぁ…なにコレ、気持ち悪いよぉ…』
先端の御椀はスッポリと胸に収まり、余分な隙間は伸縮可能な御椀により直ぐに埋められた。
『(こ、コレって…!?)』
ララは今の状況に似たようなものを見たことがある。
確か学校の社会化見学で見た乳牛舎だ。そして予想が正しければ…

ヂュウゥゥゥゥゥウウーーー!! 

『い、痛い!やぁあ!!そんな…強く、吸っちゃいやぁ!』
有無を言わさずに吸引を開始される。
やはりこの奇妙な形をした蔦は吸引機だった。
吸っても吸っても目的の物は出てこないと分かると今度は根元から搾り出すような動きが加えられる。
柔らかなララの乳房は、まるで鷲掴みにした男の手に揉みしだかれるかの如く形を変えた。

ヂュウウゥゥーーーー!! チュ! ヂュウゥゥー!!

『そ、そんな! 何も出ないってばぁ!』
だが、いくら搾り吸おうとも乳房からは何も出ては来ない。
乳房の先端は痛い程に赤く腫れ、ララの表情も苦悶の色しか見えない
怪物達もようやく理解したのか強烈な吸引を停止する。




「ちっ!コイツ出ないのか…母乳は俺達に適した養分だってのに」
当然、妊娠も出産もしていないララが母乳を分泌するなどありえない。
それなら解放してもらえるのではないか?
ララはそんな考えが過ぎるも、奴等はソレを許す筈はなかった。
それどころか更に悲惨な仕打ちが待っていたのだ

「なら孕ませれば乳出るんじゃないか?」
奴等は何を言ってるのだろうか?

「孕ませるって俺達じゃ無理だろ」
「バーカ、孕んでるって身体に思わせればいいんだよ」
何を好き勝手に言っているのだろうか?

「じゃあ一体どうすんだよ」
「腹の中に詰め物しとけばいいんだよ」
意味が分からない…
ただ分かるのは自らの”女”に危機が迫っているという事
386ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:53:55 ID:4Qx46xN2
『嫌ぁぁぁあああああぁああ!!!!!!!』
恥も外聞も関係ない。ただ力の限り泣き叫ぶ
抵抗しようと全力で身体を動かそうとするも力は戻らない。
股間に近づく自由に伸縮する半透明なチューブのような器官が目に映る。
ただ分かるのはアレで女を貫かれるということ。
こんなワケの分からない怪物に自らの初めてを捧げることになるなんて考えもしなかった。

無情にも怪物の槍はララの女門に触れる。
まるで首筋に刃物を当てられたような感覚、生殺与奪権は常に奴等の手の中だ
けど奴等にとって”初”を奪うことなどただの通過点に過ぎない


一気に


ずぶりゅ!!!!


『あぁああぁあああああああーーーー!!!』
感じるのは痛みのみ。嫌悪さも悲しみも恐怖も全て大きすぎる痛みに塗り替えられる。
僅かに濡らされてはいたもののそんな物は気休めにもなりはしない
貫く半透明のチューブの先端付近にはララの痛みを示す赤い筋が彩られる
『痛い!やめてぇ!お願い抜いて』
必死で懇願するも聞き入られることは無い。
肉を貫く槍は雄が性交をする際に行う抽挿という行為をせずに掘削を続けるのみ。
十秒と掛からずに最奥の子宮を守る扉に到達してしまう。
そして槍の先端から抽出される生暖かい液体が扉に触れると、
その強固な扉はかんぬきを失ったかのように弛緩してしまう。
更に手持ちぶたさを感じた怪物たちが再びララの身体を弄り始めたのだった
『やだぁ!触らないで!っ!?…尻尾は、ダメっ!…そ!そこはっ!おしりっ!!ん、むぐぅ!?』
煩いと言わんばかりにララの口に太い蔦が捻じ込まれる。
吐き出そうとしても怪物がそれを許さない。
取り付けられた搾乳機は吸引は行わずとも常に乳房を揉みしだき続ける。
尻尾に触れるとララの身体が跳ねるのが面白いのだろうか、その反応を楽しむ者もいれば
つつくとキュッと閉じ、暫くすると元に戻る菊花で遊ぶ者もいる。

そしてララが痛みにようやく慣れようとしてきた頃、
自らと怪物を繋ぐ透明なチューブを通して何かが送り込まれようとしているのが分かった。
何故なら自らの視界にチューブ内を流れる小さくて丸い、黒い物体が見えたからだ!
ソレを見た瞬間。彼女の身体は硬直する。まさか…アレを
「ああ、コレか? コイツは俺達の種だよ。言ったろ?腹の中に詰め物するって」
詰め物?アレを…お腹のナカに?
あまりにも現実離れした行為に頭の理解が遅れてしまう。
だがソレを理解した瞬間、身体も心も痛みや羞恥から純粋な恐怖に染まり今までで一番大きな声をあげた


387ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:54:27 ID:4Qx46xN2
『うあぁぁあああぁぁぁぁああああああああーーーーーーーー!!!!!!!』

最早デビルーク星とかリトとか何も関係ない。
ただの1人の少女として、生物としての根元が全力で警笛を鳴らす
逃れようと必死で抵抗を試みたが蔦の締め付けはきつく、無駄に終わった。
その間にも種はララの子宮へのトンネルを進み続ける
『来ないで!! お願い来ないでぇ!!』
抵抗の次は懇願。
もちろん聞き入れるような輩ではない!
悲痛な叫びも宙に消え、絶望へのカウントダウンが始まる。
『やだぁ!! 入って… 入ってきてるよぉ!!』
種群の先頭はララへの入り口を通り抜け、彼女の膣肉を僅かに広げる。
その感覚が伝わることで産道を侵攻していく異物を認識出来てしまう
流れる異物は決して逆流することはなく、確実に終着点に向けて着実に行進を続ける。
そして遂に種群はララの最奥に存在する門にまで到達した。
『ひっっ…!? そんな!?』
子宮口にまで届いた異物の感触。
だが、その前には堅く閉じられた狭い門が存在する。
するとチューブの先端から僅かな液体が染み出し、その液体が子宮口に触れた瞬間に彼女の門は弛緩してしまう。
すかさずナカに透明チューブの先端がスルリと入り込む
それがカウントダウンの最終段階に進んだことを理解するも一瞬
チューブ全体が激しく振動を開始した!!

ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶぶぶぶぶぶぶ

『いやぁ!! ダメ!! やめてぇ』
その振動はララの奥深くから全身と脳髄を揺らす。
だが今の彼女は完全に恐怖に埋め尽くされ、僅かな快楽信号など気休めにもなりはしない。
振動の間隔が狭まり、噴火の時が近いことを悟る。


『お、お願いだからっ!』
子宮内に入り込んだチューブの先端が開く


『それだけは、それだけはぁ』
膣に加わる圧力が増大する


『助けて!!リトッ! リトーーー!!』
執行される直前にララは自分を最後まで守ってくれるだろう人物を探す。
だが彼女の目に映るのは瞳に宿る光は失われ、血に塗れた彼の身体だった
ララを助ける為に自らを省みずに抵抗していたどこかで奴等の怒りに触れたのだろう。
口を塞がれ、喉を絞められていたが故に断末魔さえ挙げることも許されなかった。

388ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:54:58 ID:4Qx46xN2
『ああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁあぁーーーー!!』
想い人の死は彼女の精神を破壊するのに充分すぎる威力があった。
彼の姿と現状を見た瞬間にララは全ての感情を破棄する
もうあの真剣な優しさや困ったような笑顔も向けられることは無い。
だが仕打ちはそれだけでは終わらない。
ララの心が壊されたのとほぼ同時に子宮内に爆発が起こる

ボコッ…ボコボコボコボコボココ

遂に下された突撃命令に従う黒く小さな種群。
ソレはララのナカを埋め尽くすべく加速度的に広がっていく
圧倒的で強烈な異物感は不快感となって彼女に圧し掛かる
『あ……、う…、ああぁぁ…』
一つ、また一つと送り込まれる度に種群は彼女の胎内で主張を強めていく
やがてその主張はララのお腹を内側から少し膨らませることに繋がった
決して減ることの無い圧迫は急激に子宮を拡張させ、肉体を苦しめる。

ボコッ……ボコッ…

ララは尚も送り込まれる種の感触を感じながら、その意識は闇の中に沈んでいった…
















数日後…
そこには一回り大きくなった乳房から搾乳機を通して怪物たちに養分を分け与える
元デビルーク星第一王女の姿があった。
彼女の瞳から光は失われ、表情を変えることもなくただ乳首から射乳を繰り返す。
お尻には一本の管を通されて養分を直接摂取させられ、その見返りとして母乳を提供する。
もはや奴等の器官の一部と成り果ててしまったララの消息を知るものは誰もいない…


FIN
389ララ触手陵辱:2008/12/30(火) 23:57:47 ID:4Qx46xN2
以上です。
異常です。

本当にすいませんでしたorz
他の方の正月SSで癒されて下さい…
390名無しさん@ピンキー:2008/12/30(火) 23:58:42 ID:8hj6Dgc0
GJ 好きだぜこういうの
391名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 00:01:15 ID:8hj6Dgc0
つかなんでこういうの書こうと思ったのw?
392名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 01:52:06 ID:OkEvexgy
事前の注意書きGJ

本編は、個人的には合わなかった
393名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 02:05:48 ID:msgRKl9h
やるじゃねぇか。変態紳士を感じたぜ。どっかでエロパロを書いたりしてそう
394名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 09:16:57 ID:JfrMNcpe
力作なのは評価するけど、登場人物の名前さえ差し替えれば、
元ネタがTo Loveるであってもなくても成立してしまう話だな。
395名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 11:56:44 ID:fGCzmWEH
>>394凌辱モノで「そのキャラらしさ」を出すのってほぼ不可能なんじゃない?そのキャラのほとんど全てを否定して無視して好き放題やっちまう訳だし…
396名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 12:04:55 ID:Q4O401ZE
テンプレすぎてコピペかと思った
397名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 12:28:17 ID:+Ypvleee
>>395
おっと、クリ○ゾンの悪口はそこまでだ
398名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 21:03:38 ID:msgRKl9h
>>394
だよな。高校生カップルのクリスマスネタとか見飽きすぎて必要ないよね。
どれ見ても雪降ってプレゼント交換してキスするだけだしね。
>>395
別ジャンルの陵辱モノエロパロではそういう意識が強いのか
導入部分が長くて描写少なく飛ばして事後ENDだったりしてた。
雰囲気はあるんだけどエロは足りないという。
399名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 00:21:38 ID:K7/F/ZtN
>>395
凌辱モノであっても、舞台設定とかキャラの言動をちゃんと元ネタに沿ったものにすれば、
二次創作らしさを失わずに済むんじゃなかろうか。
400名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 01:23:31 ID:nPfbaQNj
うは!GJ。根本的に人間が曲がってる貴方にシンキンカン


>>399
限界があるしすべてにそれを求められはしないだろうよ
401名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 01:47:16 ID:84l+fVMs
>>398
おっと、リトと唯の人への悪口はそこまでだ
402名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 11:57:43 ID:DpV713QG
エロかったよ。暇があればララ以外もお願い
403名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 14:57:33 ID:R9rGSBgk
誰か12巻発売記念で沙姫×リコ書いてくれないかなぁ〜
404名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 15:37:25 ID:kZ8g/K/u
百合とか死ねば良いのに
405名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 15:39:16 ID:5J8djEPN
自分の嫌いなものはスルーしましょう
406名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 15:44:32 ID:TOGxUF3U
百合厨は須らく死ね
407名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 15:45:16 ID:DpV713QG
いきなり沸いてきたな
408名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 15:57:58 ID:WQXKS8ka
レズキチは自分で書けばいいんじゃねーの
409名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 00:31:35 ID:TrFU+IjL
百合廚とは、あまり良い思い出がない
410名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 07:59:06 ID:wPPnmxDG

【表現規制】表現の自由は誰のモノ【110】
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news2/1229424540/
411名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 13:30:25 ID:n3ahmvtp
そろそろヤミかルン見たい
412名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 14:38:32 ID:i8yC9wF7
凛は?
413名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 19:25:42 ID:8Lw6KMkE
大みそか

ヤミ「たいやき108個ください」
オヤジ「不景気なので昨日で店じまいです」
ヤミ「・・・」

ヒュウゥゥゥゥゥ・・・

糸冬
414名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 23:21:06 ID:Zt2KveHK
3年組は男相手の話が考えつかないんだよな
女相手ならとかそうじゃなくて、出番も男との絡みも少ないし
415名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 01:28:57 ID:dkJGGXUz
416名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 03:01:27 ID:2glFvi7G
あけおめ
417名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 10:43:10 ID:Jm9ht0Cp
うむ
418名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 17:21:46 ID:pzztbMEC
けっ
419名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 19:49:26 ID:pzztbMEC
420名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 20:04:54 ID:s48f60CT
ひょんな事からリトと付き合うことになった○
最初は手を繋ぐだけでも苦労していたのに最近では学校でセックスをするまでに至った
しかし、そんな所をクラスの男子たちに目撃され写真まで撮られてしまった
暴露されたくなければと肉体関係を○に迫る男子達だったが
自分達は愛し合っているんだから暴露されても平気だと強がる○
だが、そんな事をすればリトにまで迷惑がかかりもしかしたら嫌われるかも・・・という一言でついに屈服
○は男子達の言いなりになり、日を追う毎に要求はエスカレートし人数まで増えていく
しかも犯されている所をリトに目撃されてしまい・・・


○には好きな女の子の名前を入れてね(*^ー゜)b
421名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 21:11:14 ID:Q9KZSach
校長
422名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 21:23:44 ID:6+OYYiOp
もてみつ先輩(漢字忘れた)
423名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 21:38:19 ID:pDJzQkX2
みんな百合よかガチホモが好きなんだな
424名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 22:28:25 ID:KH3JqMGd
>>420
神様ありがとう
唯から順番にいっとくわ
425名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 17:34:39 ID:1nwvOMVW
そこは猿山一択だろjk
426名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 21:34:47 ID:aZ9UmeOr
ララの作品が読みたい
427名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 22:18:45 ID:ixEdgz70
投下待ち・・・
428名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 23:23:47 ID:8rr2+Okz
リコSSプリーズ
429名無しさん@ピンキー:2009/01/05(月) 23:52:55 ID:A96sgSh9
零紋SSもプリーズ
430名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 12:36:56 ID:NdDdIECl
お願いします
431:2009/01/06(火) 13:14:47 ID:tpmuPKdb
お願いします
432名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 13:24:31 ID:TaLuRtI7
>>429
> 零紋SSもプリーズ
ジャンプ読んでるが零紋が出てこない
誰だっけ?
433名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 14:03:40 ID:gThYpoA2
このスレで、本誌でリコが出てくる前にSSで創作された女体化リトのことだったかと
今さら引っ張るネタでもねーな。
434名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 20:04:57 ID:TaLuRtI7
>>433
d そうなのか、知らなかった
二次で女体化OKって凄いな
435名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:05:29 ID:lKU5crrn
リト女体化も唯の看病もこのスレ発祥
436名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:22:57 ID:CzYaIFpE
と勝手に思い込んでるだけ
素人が思い付くようなベタベタなネタをプロが思い付かないわけがない
437名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:43:20 ID:q42L2zsr
奴らは使うタイミングだけ把握しているよ。スナイパーが狙撃するかのようにな
438名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:50:36 ID:J6ALZfOK
今週のジャンプに触発されて只今リコSSを妄想中です。
SS希望者もいるみたいなので、出来次第投下していきたいと思います。
439名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:03:36 ID:2RwL2/bY
>>438
そういうことは書かなくていいです。
SS書き上がってから書き込んで下さい

誘い受けは嫌われる
sageろ
440名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:21:32 ID:LMwevMeX
>>438
頑張ってくれ
441名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:22:34 ID:W6t5r2d1
>>436
お前、よく堅苦しい奴だとかKYとか呼ばれてるだろ
442名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 00:31:32 ID:5oNxbSDP
>>441
オマエモナー
443名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 02:08:52 ID:wj5ZdKJX
「書いています」はダメだ
「書き上がりました、投下します」なら使ってもいい
444名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 07:26:42 ID:QWuvDn6r
だが読むだけの人間に何を口だしができようか。

読み手が荒らしに乗せられて書き手が萎えるという・・・
445名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 07:49:05 ID:8H1Toxfy
誘い受けを嫌う人って多いみたいだし指摘した人を悪者にしすぎるのもよくないかも
とはいえ書く書く詐欺と思ってたら本当に投下してくれて、しかも物凄い神だったりした経験あるから自分は期待して待ってる
446名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 08:43:57 ID:qnEjdNrc
書いてます・書きますって言ってから半年以上経っても投下せず結局そのまま
これが5〜6割。ちゃんと投下するのが4割。残りが萎えたとか言っていなくなる奴
447名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 11:37:28 ID:ACFhxqjt
とりあえず書き手用のスレで避けるべき行為とされていることはしないほうがどっちの為にもなると思う
448ナナナ/:2009/01/09(金) 18:03:11 ID:EeUbNE2+
まーだかな・まーだかな 
449名無しさん@ピンキー:2009/01/10(土) 19:08:56 ID:b2xFrt/S
誰でもいいから書いてくれ
450名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 02:03:33 ID:YeqaqA1l
裏切られたと思って傷心の先輩を慰めてるうちにピンクな雰囲気になって
そのままやっちゃうSSはまだかいのぅ
451名無しさん@ピンキー:2009/01/11(日) 05:20:19 ID:DINIimX6
弄光先輩か
452名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 11:08:26 ID:mx9Cecg5
世        界        撤        退        P        S       W
453ajm8ytlgr:2009/01/12(月) 19:51:01 ID:UeJ01afa
何回もリロードしても、投下されていない・・・ここに人はいるのか・・?       
454名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 19:58:02 ID:arN9YYf6
読んだ?
455名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 20:59:22 ID:fv61p3FQ
読んだ?
456名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:16:14 ID:J3Tdt3zU
やっぱ合併号2連続の影響はでかいな
457名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 22:24:47 ID:Q9fxBqoe
リコに女の悦びを手取り足取り教える綾という妄想が一向に文字にならない…
458名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:11:25 ID:7TpUc7Lz
見てるか分からないが「リトと唯」の作者様。

感動した。潔癖な性格をよく捉えてると思う。
安易に行為に入るのではなく、さんざん焦らされて我慢できなくなる描写が秀逸。思わず股間が熱くなった。
459名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 00:41:27 ID:QCTfuIpK
前スレで唯のスカ書いた人ってもう書かないのかな・・・
460名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 22:57:20 ID:1CYDZIMD
リトと唯の続編まだぁ〜?
461名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:03:00 ID:ly61oQvN
唯ヲタは黙って待つこともできんのか
462名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:03:58 ID:1CYDZIMD
やった!釣れたっ♪
463名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:27:00 ID:Z8P2jdcu
唯にはレイプが似合う
464名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:28:15 ID:aZadeUq0
時代はモモとの密通
465名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:28:56 ID:VtOxljCy
ああわかるわかる。モモとナナと美柑の3人どれかとララにばれずに関係持つに当たって
どういうシチュが必要かと考えると難しい。
466名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:32:51 ID:SRqyv24r
ララにバレても対して状況がかわらなそうな気がする
春菜や唯にバレたら致命的だろうけど
467名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:44:31 ID:CUtxhI4T
唯&春菜「「ララさんは私のもの…結城くんなんかには、絶対に渡さない…!」」
468名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:48:41 ID:SYGwD/4V
アンッー!
469名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 00:55:18 ID:VtOxljCy
>>466
ララが嫌いなわけではないが、邪魔されたくないんだ
470名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 06:43:19 ID:mx9TBg1R
邪魔というか「バレるかもしれない」という背徳感が美味しい

バレたらバレたで複数プレイ確定だがw
471名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 18:36:57 ID:fEAx1oKv
女って股間蹴られたら男みたいに悶絶するんかな?
472名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 21:35:07 ID:cGJMJs0E
男みたいに急所があるわけではないが、普通に痛いしダメージはくらう
473名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 22:51:47 ID:xnAPLLJw
かえって自分の好きなキャラ以外の方が話を想像しやすい不思議。
ララが嫌いなわけではないのだ。
474名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 22:54:14 ID:VtOxljCy
殴られて内臓まで衝撃が届けば男も女もそりゃ痛いよ
475名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 23:06:00 ID:BYwcQt8A
なかなか投下されないな
476名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 23:19:48 ID:CUtxhI4T
でも唯が投下されると荒れるし…
477名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 00:18:35 ID:DfXS5xH2
>>476
リコで百合書いたら絶対叩かれるし…
478名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 17:22:39 ID:+A+JpIV8
意外と沙姫様ネタの話が多いよな
479名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 21:17:34 ID:rB7+krH1
リト×沙姫は本編でありえないからだな
480名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 22:27:25 ID:jCVDaGNj
>>477
俺は叩かないから頑張ってくれ
481名無しさん@ピンキー:2009/01/16(金) 23:08:43 ID:tU7Ks6dG
叩かないけど無視して会話するわ
482名無しさん@ピンキー:2009/01/17(土) 11:42:04 ID:5w5t2p5y
百合とかどうでもいいけど
モモの使い方は(フラグ的な意味で)すごく便利だな
483名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 01:33:31 ID:mCwI+9cP
なかなか投下されないな〜
484名無しさん@ピンキー:2009/01/18(日) 02:51:03 ID:Yi7c1HLu
メ欄の文字列は何か意味があるんでしょうか
485名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 01:35:51 ID:S6oP9LCD
>>483
荒らす人が一人いるからね
486名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 09:42:10 ID:E2JUpRJj
リコで百合じゃない話書いてる
書けたら投下するよ
487名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 14:52:44 ID:FurYE8kL
書いてから言え
投下予告は邪魔なだけ
488名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 23:05:17 ID:9McFiVum
せっかく尻尾が長いんだから、あのバイブ沢山着けたい。
489名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 23:29:05 ID:Nl3lEdgG
尻尾を自分の膣に挿入したら、感じまくって大変なことに…
490名無しさん@ピンキー:2009/01/19(月) 23:53:19 ID:LDw3YipG
>>489
感じて膣が締まる→尻尾に快楽→快楽で膣が締まる
の無限ループか

いいなそれ
491名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 01:26:07 ID:3HRVMGLh
久し振りに来てみたら全然、投下が……
>>486さんのリコSSの繋ぎにでもなればいいなと思ってます

では、ミニSSなんですが、2つ投下します
492トラブル 130 誰がためにベルは鳴る if…:2009/01/20(火) 01:29:05 ID:3HRVMGLh
────それはまだ、結城家にララが来るずいぶん前の話し

テレビ画面に映る色取り取りのリボンやハートが、軽快な音楽に合わせて、画面狭しと踊り出す
その光景に、一人、ぼぉ〜っとテレビを見ていた美柑の黒い瞳が小さく揺れる
「クリスマスか…」

美柑にとってクリスマスは、まだ未知の世界だった
才培はいつもの様に漫画の締切りに追われ、林檎はファッションショーのミーティングで海外
自分は、いつもの様にリトと二人で留守番
そして、朝、目が覚めると、枕元に申し訳なさそうに置かれているプレゼント
それが、幼い美柑にとってのクリスマスの全てだった

『今日はクリスマス。女のコが好きな男のコと一緒に過ごす、一年に一度っきりの女のコの
ための特別な夜でもあるんですよ』
幼稚園の先生が、ちょっと照れながら、こそっとそう言っていたのを思い出す

「クリスマス…」
テレビではまた違うクリスマスのCMが流れている
そして、いつの間にかそのCMをジッと見つめている美柑
目はキラキラ輝き、小さな両手をキュッと握りしめるほどに画面に釘付けになっている
CMの最後に出てきた『〜大切な人と聖なる夜を〜クリスマスには…』のテロップに小さな胸がキュンと高鳴る
「―――よし!」
美柑は小さく気合いを入れると、自分の部屋にトテトテと走って行った

「ん…よい…っしょっと!」
目いっぱい背伸びしてタンスの上から持ち出したのは、ネコの形をした貯金箱
両手で貯金箱を振ると、チャリンチャリンと音が鳴りだす
ぱぁっと輝く美柑の笑顔
けれど、その笑顔も次の瞬間には曇ってしまう
「ん〜〜…」
可愛い眉を精一杯寄せて悩みに悩んだ後、美柑は持っていたトンカチを振り上げた
「ゴメンね! ネコさん……えいッ!!」
ガチャーンと音を立てて割れた貯金箱の中から、小銭がこぼれ出す
「えっと…十…円、二十円……ん〜と…百…」
小さな指を動かしながら考える事、数十秒。美柑の顔がお日様のように輝く
「これだけあればスゴいの買えそう!!」
美柑の心はすでに、まだ見ぬクリスマスへと羽ばたいていた

「ん〜…」
ウインドウにおデコをくっ付けて中を覗きこんでいる美柑の顔は晴れない
「高い…」
意気揚々と街までやって来たはいいものの、いざケーキを前にすると、その値段の高さに
一歩も動けなくなってしまった
「どーしよ…」
ポケットの財布の中には、四百五十円
対してケーキの値段はというと、二千円
もちろん他にも安いモノもあるのだけど、美柑の目はウインドウに飾られたケーキから離れない

大きさは美柑の小さな両手二つ分よりも大きくて、甘〜いクリームがいっぱい塗られたスポンジ
生地に、砂糖菓子で作られたサンタやトナカイが煙突のあるレンガ造りの家にプレゼントを
届けていて、その上からはホワイトチョコパウダーが雪に見立てられて降り積もっている

シンプルだけど、クリスマス限定のなんとも言えない可愛い砂糖菓子の人形たちが、美柑の
胸をキュンと射抜いてしまった
493トラブル 130 誰がためにベルは鳴る if…:2009/01/20(火) 01:30:27 ID:3HRVMGLh
「…でも買えない…」
いつの間にか、弱気な事を口にしている自分にハッと気付くと、美柑は慌てて頭をフルフルと振った

そんな美柑の様子を店内からずっと見ていた女性店員が、店のドアを開けて美柑に近づいて来た
「どうしたの?」
膝を屈め、自分と同じぐらいの目線に合わせてくれるその女性店員に、美柑は目を大きくさせながら振り向いた
「え…えっと…」
「何かお探し?」
「その……ケ…ケーキを…」
小さな体をもじもじさせながら恥ずかしそうに話す美柑に、店員の女性は笑みをこぼす
「それじゃあ、中に入らない?」
「え…」
「ココだと寒いし、店の中は暖かいから」
その言葉と同じ、温かい笑顔を浮かべる店員に美柑は、コクンと首を振った

店の中は温かくて、寒さで白くなっていたほっぺにポッと赤が灯り始める
そして、シュガーケインやボンボンなどのなんとも言えない甘い匂いが、美柑の鼻をくすぐった
「わぁ〜…」
その甘い匂いに誘われるかの様に美柑の目は、お星さまの様にキラキラと輝く
「スゴイ…いっぱい…!」
「でしょ? みんなお菓子なのよ」
ガラスケースに入っている大小さまざま、形も違う、色とりどりのケーキたち
口にいれるだけで溶けてしまいそうなトリュフやシュトレンに、ホワイトパウダーのかかった
ビスキュイにブッシュ・ド・ノエル
少し背伸びして来た甲斐があるというものだ
「それで何かイイのは見つかった?」
「え…」
その言葉に夢から覚めたかのように美柑はしゅん…と肩を落とした
「ん? どうしたの?」
心配そうなその声に、美柑はポケットからもぞもぞと財布を取り出すと、そっと店員に差し出す
「こ、コレで買えるモノください」
可愛いピンクの財布の中には、小銭が数枚あるだけ
けれど美柑の目は真剣だ
いつの間にかその幼い目も女の子の目になっている
お目当てのモノは残念ながら買えないけれど、だけど────
キュッと小さな手を握りしめるその姿に店員の女性は小さく笑みをこぼすと、スッと
立ち上がり、ウインドウの飾り棚の方へ向かった
顔に?マークを作る美柑
そんな美柑にクルッと向き直った店員の手には、さっきまでずっと見ていたケーキがある
「コレとかどうかな?」
「え…でも、それは…」
「今だけ特別価格の四百円なんだけどな」
「え…」
ニッコリ微笑む店員さんに美柑はすぐに返事ができないでいた
494トラブル 130 誰がためにベルは鳴る if…:2009/01/20(火) 01:31:21 ID:3HRVMGLh
「おねーさんは、恋する女のコの味方よ」
「…ぁ…ありが…」
とう――――と言おうとして美柑はハッと気付く
「こ、ここ恋とかじゃないよ!」
「あれ? 好きなコと一緒にクリスマスするんじゃないの? そー思ってたんだけどな」
「す…スキとか…」
真っ赤になっているほっぺをムッと膨らませている美柑
「ん〜…じゃー、大切なヒトかな? お父さんとか?」
「ち…ちが…」
スカートの裾をギュッと握りしめながら赤い顔を隠す様に俯く美柑に、店員さんは、膝を
屈めるとやさしく笑いかけた
「わかった! 全部なんでしょ?」
「え…!?」
「全部! 好きで大切で、そして、大好きなヒトなんでしょ?」
「ぇ…あ」
カァァっと耳まで真っ赤になっていく美柑に店員も口に手を当てながらクスクスと笑う
「それじゃあ、そのヒトのためにも、おねーさんもガンバらないとね」
そう言うと店員はウインクをしながら作業台に向かった
「リボンは何色にしよっか?」
「え!? えっと…」
作業台に駆け寄った美柑は、うんと背伸びをすると自分の想いを口にし始めた

「ありがとうございました〜! ガンバってね!」
「うん! ありがとーおねーさん!!」

ブンブンと手を振りながら挨拶を済ませると、美柑は想いを胸に歩き始めた
目的地は自分の家
「もうかえってるかな。リト…」
胸にギュッと紙袋を抱き締める手があたたかくなる
美柑は小さく息を吐いた

"これでじゅんびはよし! あとは―――"

そう。あとは何て言えばいいのかだけ
けれど美柑にとって今日は、生まれて初めての二人だけのクリスマス
美柑は足を止めると、う〜んと眉間にかわいい眉を寄せて考える

"そうだよ。なんて言えばいいんだろ…"
"どーやってはじめたらいいんだろ? クリスマスって…"
"それにちゃんと一緒にいてくれるかなァ…。リト…"

リトは小学校に入ってから美柑とはあまり遊ばなくなってしまった
それどころか近くに行くだけで、邪魔くさそうな顔をする
美柑はそれがたまらなく嫌だった
だって自分はなにもしてないのに
いつもみたいに遊んでほしいだけなのに

"どーして…? なんで…?"

別にクリスマスだからとかじゃない
コレがなにかのきっかけにでもなってくれたら
前みたいに、いつも一緒にいてくれて、いつも遊んでくれて

「リト…」
小さな呟きは白い息となり、そして、消えていく
495トラブル 130 誰がためにベルは鳴る if…:2009/01/20(火) 01:33:39 ID:3HRVMGLh
「……よし!」
美柑は紙袋を再び抱き締めると、走りだした
「待っててよリト! ビックリさせてやるんだからッ」


はぁはぁ、と息を切らせながら家に帰った美柑を待っていたのは、リビングで一人クリスマス
ツリーの飾りつけをしていたリトだった
(リト…!?)
あーでもないこーでもないと、悪戦苦闘しながらツリーに飾りを取り付けているその後ろ姿
を、美柑は「ただいま」を言うのも忘れてジッと見つめていた
(何で…)
「ん〜…こんな…感じか? よし! できたっ!!」
そのクリスマスツリーはリトの胸の高さしかない、小さな小さなツリー
飾り付けのセンスも、いかにもリトらしい不格好な、首を捻るような出来だ
「な〜んか、ぶさいくなツリー…」
「う、うるせーな。別にいいだろっ」
ケーキの入った紙袋を後ろ手に隠し、いつものクセでつい軽口を言ってしまう美柑
そんな美柑に振り返りながら、同じように軽口を返すリト
外から帰って来たばかりの美柑のほっぺは寒さで赤くなっていて、心なしか、その小さな体も
震えているように見える
「!?」
そんな美柑の姿に何を想ったのか、リトは近くにあった紙袋を取り寄せると、中から
ゴソゴソと何かを取り出し始める
「リト…? 何してるの?」
リトは袋から取り出した物を美柑の頭の上に掲げると、それを広げる様にして美柑の両耳にかける
「へ…」
「ホラ、これでちょっとはあったかくなったろ?」
「…え」
美柑は呆けた顔のまま、そっと自分の耳に手で触れた
プラスチックの感触に、ふわふわのファーが耳を覆い、美柑のすっかり冷え切って赤くなった
小さな耳を温める
「耳…あったかい…!」
「その…アレだ…。さっきサンタからもらったプレゼントだ」
「サンタさんが!? わァ〜やったーー!!」
一頻り喜びの顔を出した後、美柑はツンと澄まし顔をする
「…ってサンタがいないことくらい知ってるケドね」
「うっ」
それでも、苦い顔をするリトに見えない様に、美柑はそっと笑みを浮かべながら、受け取った
プレゼントの残りを取り出す
中にあったのは、耳あてとお揃いの白いマフラー
「これ…、リトが買ってくれたの?」
「ま…まーな。小遣いためてさ。美柑、おもちゃとか欲しがらねーから、何するか悩んだけど…」
照れくさいのか明後日の方を見ながら、そう話すリト
美柑はその話しを聞きながら手の中のマフラーに視線を落とす
「でもなんでリトが…?」
「何でって…クリスマスだろ! けっこうガンバったんだからな。小遣い貯めるの。お菓子とか
くえなかったしさ。とーさんの仕事とか手伝ったりして」
「じゃ…じゃーわたしと遊ばなくなったのって…」
リトは今度こそ顔を赤くしながら、恥ずかしそうに口を開く
496トラブル 130 誰がためにベルは鳴る if…:2009/01/20(火) 01:34:40 ID:3HRVMGLh
「ほ、ほら、ウチ、親がめったに家にいないし、美柑も寂しい思いしてるだろ。だから…」
そっぽを向きながらいつもより早口で話すリトの横顔を美柑はジッと見つめていた
耳のところよりもあったかい"何か"が、小さな胸の中でポッと生まれる
今までリトとこうやって触れ合う度に、何回か感じてきた何か
だけど、今日は、今は、いつもよりもずっと大きくて、あたたかい
美柑はマフラーと耳あてをギュッと抱きしめながら、満面の笑顔を見せた
「……そんな事ないよ。ありがと! お兄ちゃん」
そう言うと、美柑はそっとリトのほっぺにキスをした
「え…!?」
「へへ…」
耳まで真っ赤になったリトと、そんなリトをどこかうれしそうに見つめる美柑
美柑は後ろに隠していたケーキの入った箱をリトに見せると、さっきの何倍もうれしそうに、楽しそうに笑顔を浮かべた
「め…メリークリスマス! リト…」
「……メリークリスマス。美柑」
どちらも照れくさそうに顔を赤くさせながら見つめ合い、そして、どちらともなくクリスマスの準備を始める

「…ねェ、リト。いつか…いつか、みんなでクリスマスしたいね。ケーキもお菓子もいっぱいいっぱい用意して」
「そーだな! いつか、できたらいいなァ」

二人の想いは寒い冬の空を超えて、少し遠い未来に届けられる事になる――――
497名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 01:35:49 ID:3HRVMGLh
終わり
本誌のロリ美柑の可愛さは犯罪だと思いますw

続いて、唯のミニSS
498コネコネコ物語:2009/01/20(火) 01:37:32 ID:3HRVMGLh
「にゃ〜」
「あ…!」
幼稚園の帰り道、いつもの通り道に見慣れないモノが一つ
道路の端に置かれた段ボールの箱の中から、こっちを見つめる小さな二つの瞳に、唯の足は止まった
「にゃ」
「ん〜…」
周りをキョロキョロ見渡しながら、トテトテと段ボールの箱に駆け寄る唯
「わぁ〜!」
箱の中を覗くと、黒い子猫が一匹
全身、黒というわけではなく、どういうわけか足だけが白という、まるで白いブーツを履いて
いるかの様な子猫に、唯の目がキラキラと輝く
そして、そのつぶらな瞳に唯の小さな胸がキュンと音を奏でる
「カワイイ…」
まだ幼い、子ども特有の純粋さで溢れた笑顔
それは幼稚園の誰も見たことのない満面の笑顔だった
唯は小さな手を差し出すと、おいでおいで、と子猫に合図を送る
ヒラヒラと動く手をジッと見つめる事数秒、子猫はツンとそっぽを向けてしまった
「!?」
自分に興味をなくしたかの様に毛繕いを始めしまった子猫に、唯のほっぺがぷっくりと膨らむ
「ふ、ふん! 別にいいもん!」
唯も負けず劣らず、ツンとそっぽを向ける
けれど、ものの数秒でまた子猫に視線がいってしまい、そして、その愛らしさに釘付けになってしまう
(カワイイ…。カワイイなァ。唯、抱っこちたいな…)
指を咥えながら、ジッと子猫の様子を窺っていると、唯の顔に影が射す
「あ、ネコじゃん! スゲーかわいい! お前のネコ?」
「え…、ち、違…」
いつの間にか後ろに立っていたその男の子は、唯の隣に屈むと、唯と同じ様に子猫においでおいでと手を動かす
ヒラヒラと動く手に毛繕いを中断させ、興味深げに小さな瞳が後を追っていく
(誰―――? このコ…)
年齢は自分と同じぐらい
だけど、幼稚園で見たことのない顔だった
茶色の髪に、いかにも男の子といった感じで、手や顔にドロが付いている
「お! こっち来た!」
「え…!?」
視線を子猫に戻すと、男の子の手を警戒しながら子猫は顔を近づけていく
そして、男の子の顔をジッと見つめた後、その手に顔を擦りつけていった
「あはっ、やめろって! くすぐったいって!」
(な、何よ!? 唯のときは、こんなコトちてくれなかったのにッ!)
出会ったばかりでもう子猫と戯れるその男の子に、嫉妬という名の対抗心が生まれる
「うぅ…」
「…にしてコイツどしたんだ?」
「え?」
クイクイっと動く人差し指にネコパンチを繰り返す子猫を見つめる男の子の目に、陰りが射す
「だってこんな寒いときに、こんな段ボールに入れられて外にいるなんておかしーじゃん?」
「うん…」
「もしかしてコイツ…」
子猫を見つめる二人の顔がどんどん沈んでいく
499コネコネコ物語:2009/01/20(火) 01:39:26 ID:3HRVMGLh
「ど、どーちよ…」
「どーするって……お前んチじゃ飼えないのか?」
「唯のおウチはダメ…。動物、飼っちゃいけないコトになってるから…」
「そっか…。オレのトコもなんだ…。ん〜どーするか……」
「何んとかちて!」
「何んとかって言われてもなァ…」

唯自身、どうして出会ったばかりの男の子に、こんなにすがるのかわからなかった
ただ、なんとなく
この目の前の男のコならなんとかしてくれるに違いない!
そんな想いがいつの間にか胸の中にできていた

男の子は腕を組みながら、うんうんと頭を巡らせている
そんな男の子に、段ボールの中の子猫は、箱にしがみつくようにして、しきりに小さな手を伸ばしていた
もっと遊んで! と言っている様に何度も何度も
(何んとかちてあげたい…! 何とか…)
自分には全然、懐いてくれるどころか興味を示してくれる気配もない
だけど、それでも――――
「よし!」
男の子は一人そう声を上げると、子猫の頭をポンポンと手で撫でいく
「なにかイイ事おもいついたの?」
「まーイイ事かどーかわかんないけどさ。とりあえずオレの通ってる幼稚園につれて行こ
うかなって思ってるんだ」
「幼稚園に…?」
「そ! で、ココで飼ってもいいですか? って幼稚園の先生に相談しよっかなって。
まー、まだどうなるかわかんない…」
男の子の言葉を最後まで待たず唯は、勢いよく立ち上がった
「じゃあ早くいこー! こんなところにいつまでもいたらこのコ、風邪ひいちゃう!」
「そりゃそうだけど、とりあえず落ちつ…」
「やッ! 早くあったかいところに連れていって、あったかいモノ食べさせてあげたいのッ!」
両手を握りしめながら、ジッと見つめてくるその真剣な眼差しを、男の子は真っ直ぐに見つめ返した
「優しいんだな。お前」
「え…!?」
「会ったばかりだってゆーのにさ、そこまでマジになれるなんて優しい証拠だよ!」
「だ、だって…ゆ、唯…そんなんじゃなくて…その…」
スカートを握りしめながら、真っ赤になった顔で急にもじもじし始める唯の様子に、男の子はクスっと笑みを浮かべた
そして、両手で子猫を抱きかかえると、胸に抱いた
「よし! それじゃー行くか!」
「う、うん」
男の子につられるように、唯はコクンと頷く


幼稚園に連れていくと、二人の話しを聞いた先生は、困ったような、なんとも言えない顔を浮かべた
その顔に、二人の顔にも不安がいっぱい溢れる
子猫をギュッと抱き締める男の子と、その男の子の服の裾を掴んで離さない唯の
様子に、先生は溜め息を吐きながら二人を幼稚園の中に入れ、「ちょっと待っててね」と告げて
奥に行ってしまった

「大丈夫かな…?」
「さあなァ…」
「も、もし、もしダメだったら、唯、おかーさんにいっぱいいっぱいお願いちて、それでそれで…ぅぅ…ぐずっ…」
目に涙をいっぱい溜め、小さな手を握りしめながら話す唯に、男の子はその頭にそっと手を置いた
500コネコネコ物語:2009/01/20(火) 01:40:31 ID:3HRVMGLh
「心配すんなって! 絶対大丈夫だから、な?」
ニッと歯を見せて笑うその顔に、子猫も膝の上で「にゃ〜」と鳴き声を上げる
「ホント…?」
「当たり前だろ!」
男の子の笑顔に胸のどこかが熱くなるのを感じながら、唯はゴシゴシと涙を拭いた
「う…うん」

それからどれだけ時間が経ったのか
(遅いな…)
隣を見ると、退屈そうに男の子は足をプラプラさせている
そして、その膝の上で丸くなって眠っている子猫
唯たちがこんなにガンバってるのに! と思ってしまうが、その天使のような寝顔に
そんな気持ちもどこかに吹き飛んでしまう
男の子の指の動きに反応するように、ピクピクと髭や前足を動かす子猫
その様子をおもしろそうに見つめている男の子の横顔に、唯は自然と笑みを浮かべた
(やさちくて、ちょ…ちょっとカッコよくて…。なんて名前なんだろ…?)
男の子を見つめる回数も時間も、子猫と同じぐらいか、もしかしたら――――…

そうこうしていると―――――

「じゃ、じゃあココで飼っても…」
先生の話しによると、どうやらココで飼ってもいいとの事
唯は喜びを爆発させるように子猫を撫でようとして、その手を引っ込めてしまう
「何だよ? 撫でないのか?」
「だ、だって唯、嫌われてる…」
「そんな事ないって! だってホラ」
「え…?」
しゅん…となった顔を上げると、子猫がしきりに前足を動かし、唯の方へ身体を伸ばそうとしていた
「あ…」
「な? ホラ、抱いてみろって」
「え、え…で、でも…」
「いいから! ホラ」
「う…うん」
恐る恐る男の子から子猫を受け取る唯
腕の中の子猫は、まん丸で、ふわふわで、あったかくって
「にゃ〜」
顔を見ながら気持ちよさそうに鳴き声を上げる子猫に、唯は硬くなっていた顔をほころばした
「カワイイ」
「だろ? お前のこときっと好きなんだよ。そいつ」
「そ、そっかな?」
恥ずかしさとうれしさで顔が熱くなるのも忘れ唯は、腕の中の子猫にそっと笑顔を浮かべた
「おウチ見つかってよかったね!」
「にゃ〜」

そして別れの時――――
「今日はいろいろありがと」
「いいって! 気にすんな! それよりホントにいいのか? ネコ…」
「うん…」
幼稚園の違う唯が、これ以上してやれる事はもうない
新しい家も、あったかい毛布も、おいしいゴハンも、もうあるのだから
501コネコネコ物語:2009/01/20(火) 01:42:00 ID:3HRVMGLh
「いいの…」
小さく呟いた口とは正反対に、その黒い瞳がゆらゆらと大きく揺れる
肩も少し震えながら、それでも決して"ホントの気持ち"を言わない意地っ張りな唯に、
男の子はほっぺを掻きながらぼそっと呟いた
「また来いよな…」
「え?」
「その…お前がよければだけどさ。お前が来たらきっとアイツも喜ぶと思うし」
男の子の視線は、後ろに見える幼稚園の校舎に向けられている
「いいの…? また、来ても…」
「当たり前だろ! つーかオレ一人でアイツの世話なんてできないって」
「じゃ、じゃあ…」
「たまにでいいからさ。アイツの顔を見に来てくれよな」
「う、うん」
ぱぁっとお日様の様な笑顔を浮かべる唯に、男の子の頬が赤く染まる
(か…かわいい…!)
「どーちたの?」
「い、いや、その、なんつーかさ…。そ、そーだ! 名前! まだオレたち名前言ってなかったよな?」
「名前…? あ、そういえば…」
無理矢理話しをはぐらかされた事に、少し引っかかりつつも、唯は姿勢を正すと真っ直ぐに男に子に視線を向けた
「唯の名前は、古手川唯っていうの。あなたは?」
「オレ? オレは―――」


その日から少し時が経ち――――
塀の上を歩く一匹の白ネコを見ると、唯はそっと手招きをした
「おいで、おいで」
チラッとこちらを見たものの、白ネコはすぐにふいっと顔を背けると、そのままトコトコ歩いて行ってしまった
「ふ、ふん! 別に来なくていいわよ!」
と一人ほっぺを膨らませる唯
そんないつもの光景に、後ろから声がかかる
「あれ、古手川じゃん」
「まうー!」
散歩の途中なのか、セリーヌを肩車しながらリトが声をかけてきた
「ゆ…結城くん……とセリーヌちゃん!?」
どこか顔を赤くしながら驚いた様に目を丸くする唯の元に、リトとセリーヌが合流する

そんな三人の様子をジッと見つめるネコが一匹、塀の上にいる
黒い毛並みに白いブーツを履いているかの様な、ちょっとオシャレなそのネコは、一声
「にゃ〜」と鳴くと、塀を飛び越え、どこかへ消えて行ってしまった

今も昔も、ネコが巡り合わせる二人の出会い
それは、きっと運命の巡り合わせ――――
502名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 01:45:02 ID:3HRVMGLh
終わり
即興で書いたので出来はアレですが……
そんなわけで、どっちも保管庫にはいれなくもいいです

>>348
沙姫のSSなんですが、今月の終わりか、遅くても来月の初めごろには投下できると思います
503名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 01:49:51 ID:NUiwm4m1
保管云々言う前に何でお前はコテ付けないんだよ?
保管庫の区分けし辛いんだから、何度も投下するんであればコテ付けろ。
504名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 01:55:07 ID:uETvWyRx
>>502
GJ!
  
505名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 04:28:15 ID:bmaOGffW
続けなくても…
506名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 16:32:52 ID:PLeDNyZC
わーい美柑がきたわぁ
507名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 20:16:48 ID:ud+M/cbv
神を見た

ゴッジョブ!
508名無しさん@ピンキー:2009/01/20(火) 22:29:26 ID:qnhbqJaY
ジャンプの人気順下がりすぎ
509名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 00:04:41 ID:lgeAvceh
お前等朗報だぞ
ララやヤミやルンをレイプしても罪にならない可能性が高いらしい
ソースは『裁判の練習問題 空想編』って本
510名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 01:32:09 ID:HNAPXDsR
感想書けよクズども
511名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 01:32:13 ID:0RD5vCGt
罪にならなくても報復されるだろ
王族と殺し屋だぞ
512名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 05:49:55 ID:hKU3SFhL
地球の法律で罪にならないだけでデビルークとかの法律で惑星ごと死刑にされます。
513名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 12:50:45 ID:lgeAvceh
ルンも王族だっけ?
じゃだめだな

でもヤミは報復が怖いならヌッコロしちゃえばいいんじゃね?
514名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 12:59:14 ID:XFhil5z2
おにゃのこは殺るより犯る方が(ry
515名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 13:09:30 ID:1H58B66b
>>510
ヤクザ?
強要イクナイ(・Α・)
516名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 17:29:46 ID:f+a/WjTC
ルンは大丈夫だろ。王族とかいっても親なんてでてきてないし
517名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 17:45:11 ID:VH+umssc
振動リング、あれは発想からしてヤバイ。
しかも一回はまったら一人じゃ取れない鬼畜仕様だし。
518名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 17:56:05 ID:Q29SPy2f
振動リングでリトがララを調教する話キボン

と思ったけどララが可哀想だからいいや
519名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 02:50:59 ID:WJbTk9Yj
>>509
星新一の「なるほど」みたいなことか
520名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 15:23:46 ID:IcmbVy/4
モモ可愛いよモモ
最初はいらねとか思ってたのに最近はルン並みに好きだ・・・
521名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 15:44:03 ID:j7cwYW3J
ナナが微妙に影が薄い
なんとかしてあげてください
522名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 20:15:35 ID:/NCpdFZ/
ナナは如何せん単独でリトと絡まないからなぁ
モモは植物関連の能力持ちの時点で今の立ち位置も予想できなくもなかった
523名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 23:30:05 ID:g5/9hmw7
ナナはルイズ
524名無しさん@ピンキー:2009/01/22(木) 23:48:26 ID:5+sCZkf3
ルイズと一緒にすんな
525名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 04:56:11 ID:DxeScY/u
ナナとモモがセットでモモがキャラ立ってくるに連れてナナは薄く……
なにこれからきっと何か展開があるさ
526名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 11:27:15 ID:/QN/3UjY
モモララは処女の恥じらいがなさすぎてなぁ
風呂に誘うとか完全に男知ってるだろ
モモは二穴を他の男に開発されてそう
527名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 12:39:26 ID:WEynjpWE
いっそビッチな方がいいんじゃないか?
528名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 17:37:24 ID:iklHR5AJ
モモは耳年増
ララは完全なる無邪気
529名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 18:22:00 ID:U6H3lsel
>>491-502
保管しなくて良いという態度がムカついたから保管した
530名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 20:03:16 ID:YQQVY+cy
>>529
tunndere?
531名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 22:20:56 ID:RnC1m/WK
矢吹のマイブームというかLOVEの対象は

ヤミ→ロリララ→唯→美柑→ポニテララ→
お静→ルン→ナナ→モモ

と変遷してる
532名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 22:58:17 ID:cjSqnlSp
>>502
乙!ロリみかんはそそりますなぁ



ナナモモもララと同じく侍女大勢に囲まれて恥じらわなくなったのかな。
つーか全裸モモにもリングつけてくれ…
533名無しさん@ピンキー:2009/01/23(金) 23:01:27 ID:yArjXtSJ
モモは明らかに恥じらいを知ってる上でリトを誘ってる
ナナはあからさまなほど恥ずかしがりまくってるだろw
534名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 04:14:46 ID:zmEDCANK
でも動物と話せる方がエロ知識溜まりそうじゃね?
まあ宇宙の植物も変態ぞろいだがw
535名無しさん@ピンキー:2009/01/26(月) 22:18:11 ID:0zwwhTbq
モモは下僕にした触手植物召喚できそうだな
536名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 07:03:12 ID:Sd/PUQTQ
蔵馬か
537名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 19:36:24 ID:BRQZ6APS
お前も逝くんだ……!
538名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 19:37:49 ID:DxA6hJ0A
すごろくネタでこのマスに止まった人はセックスするというネタをば
539名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 20:24:51 ID:f3djMvhU
「好きな人の名前を言う」ということで春菜が止まって、
強制的に言わされそうにったところでトラブルが発生してうやむやに。
540pos:2009/01/28(水) 00:13:10 ID:yJ54GHkH
出来たので投下します。
リト×凛
541sweet day:2009/01/28(水) 00:13:45 ID:yJ54GHkH
――屋上に風が吹き抜ける。
そう感じたのは、屋上に来て、一人の女性を見てからだった。
その女性は手すりに掴まり興味無さ気に遠くの方を眺めている。
俺は暫くその恒景を見ていた。というよりも見入っていた―――。

彼女が俺に気づいたのはもう一度風が吹いて、みだれた髪を整えようとした時だった。
彼女は一瞬呆然として俺を見ていたが、俺が笑顔を見せると口元を緩ませた。
俺が歩み始めると、彼女はまた街の方を見始めた。
…照れ隠し…なのだろう。

隣に立つ。
距離は人一人分。
そして会話も無しに、俺も遠くの方を眺めてみた。
…秋の夕暮れ時。こうしていると心が穏やかになってくる。詩が何個か出来そうな感じだ。
この街の風景に率直な感想を述べると、彼女が俺の方を見た。

「…ここは、私の唯一の気止めの場。結構気に入ってる所だ。」

彼女の名は九条凛。俺の一つ上の先輩。兼…大事な人…。

「だが、君が来た所為で気止めどころではなくなってしまったな…」

凛はそう言うと俺に近づいてきた。即ち距離は無い。
黒く美しくしなやかな髪が、俺の肩に乗る。念入りに手入れをしているのがよく分かる。
そして漂ってくる凛の甘く清らかな、大人の香り。
抱き寄せるとより一層刺激が強くなる。…凄く良い意味で。

「―――――………………ぇ、ぇっと…」

消え去りそうな声音。
抱き締めてから少しの時が経った時に凛が口ごもりながら言った。
と言っても、俺には凛が何をして欲しいのかぐらい分かる。
大抵凛がこうなると、凛は決まって「おねだり」をするのだ。
勿論…「おねだり」とは…。

「…っ!な、ど、どこを触って…ちょっダメ…」

…?
反応が思ったのと違う。
凛は息荒く真っ赤な顔になりながら俺に向かって「変態!」と言ってきた。
一様傷つくが、「ケダモノ」よりは幾分マシだろう。

「違うのかだって?違うに決まってるだろう!……え?そうじゃない!
…こんな所じゃなければ別に…ってそういう話をしてるんじゃなくてっ。」

慌てる凛を他所に、俺は腹を抱えて笑った。
凛は俺の行動に?マークを浮かべる。
本当に凛はからかいがいがあるなぁといつもながらに思った。

542sweet day:2009/01/28(水) 00:14:21 ID:yJ54GHkH
俺は凛の髪を優しく掻き分けるように弄った。
少しだけ凛は萎縮する。
そして俺は凛の黒く沈殿している目を見つめた。
凛の瞳に写るのは目の前にいる俺だけ。しかし恥ずかしかったのかすぐに目を伏せる。
付き合ってから分かる凛の本当の性格。男性が少し苦手で羞恥屋。
でも俺はそんな彼女を抱きしめ髪を触っている…。
たまにだが凛が俺を受け入れてくれていると思うと嬉しくなる。
それもこんなに美人で可愛くて可憐で…今当たっている胸も…。何かと優越感だ。
――暫くして、凛は俺の胸に預けていた顔を上げ口を開いた。

「…リト。先程の事なんだが……」

先程の事とはさっき俺がスルーした凛の「おねだり」のコト。
凛をからかったが本当は承知している。
もう充分遊んだし…俺もそろそろ凛を感じたいと思っていた処だ。…無性的な意味で。
俺は凛のはみでている前髪を手で掬い、もう片方で頬を擦った。
当然滑らかでスベスベのフェイス。ここまで完璧なのかと毎度驚かされる。
徐々に近づき、そしてお互いの髪が触れ合う。
凛は一生懸命息を整えて、俺を瞳に写すのを止めた。

「……んむ―――――――――」



―――…屋上に冷たい風が吹きぬける。
もうすっかり辺りは暗くなり部活をやっている生徒も校門を出ていく。
俺と凛の甘い一時も終わっているが、寒いので体は密着させたままだ。

「…リトといると時が経つのを忘れてしまうな。というより早い」

同意。そして俺はもう遅いし寒くなったから帰ろうと即した。
凛もそうしようと言っているのだが、身体の方は正直なようだ。
…確かに、あれだけキスを重ねていれば離れるのは名残惜しいのだろう。

「……申し訳ない…。もう少しだけ…このままで…」

分かってはいる。
凛に一度だけでも甘えさせるとこうなるコトぐらい…。
“今まで女らしい生活をしてこなかった”“主人をずっと守ってきた”
そんな凛なのだから“甘え”を求めるのは必至だ。
当然彼氏の俺はそれに期待以上に応えてやりたい……。
だから俺は“好き”だと言う。続いて“大好き”と。意地悪なくらいに言う。
こんなコトをすれば凛はますます俺に甘えるようになるだろう。今日までそうやってきた。
凛はさすがにもう人には見せられないくらい紅潮し俺の胸に顔を擦り付けてくる。…いや、最高に可愛いよ。
すると、照れはピークを過ぎたのか、凛の固く閉ざされた口元が緩む。そして―。

「……わ、私…私だって!どーしようもないくらい君の事が好きだ!好きで好きで堪らないくらいにっ!」

…やられた。グッときた。全部持ってかれた。
こういうのを世間的にバカップルと言うのだろう…。凛は硬直していた。
そしてまた恥ずかしさ故に顔を埋める彼女の髪に口を当てる。そして思う。
            
           ―幸せ―   ただ、それだけのコトを―。




543pos:2009/01/28(水) 00:14:52 ID:yJ54GHkH
今回も短編小説で書かせてもらいました。
凛はリトとそんなに接点がないので難しかったですね。
544名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 14:40:50 ID:UuSsTe1C
おっつー
確かに凛はクーデレっぽいよね
545名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 15:26:48 ID:cH9+/pak
文章は読みやすくていいと思ったんだが
完全にオリキャラになっちゃってるのが残念
両者とも
546名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 19:44:49 ID:KSxOPQQ8
GJJJ!
547名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 20:16:09 ID:6EmbJS66
名前伏せられたら誰のSSなんだか分からん事この上ないな
548名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 20:19:01 ID:SOokMn6F
凛のポテンシャルは沙姫関係者というだけで全てスポイルされているな
549名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 20:52:54 ID:Ek2WV6W3
完全にサムライだな
550名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 22:07:05 ID:ifzjmV0j
うむ
551名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 22:33:51 ID:pEAwnQTN
美柑の目の前で犯されるヤミキボン
552名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 23:27:11 ID:Z4SEmhoD
>>543
GJ
凛は問題なかったと思う
553:2009/01/31(土) 13:51:16 ID:jxuwYRH4
リコはどうなったの?
554名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 16:46:46 ID:Q3QI4y0k
>>552
同感
リト唯の人もかもリトが別人なんだよなwww
唯はツンデレにさえすりゃそれっぽいけどさ
555名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 20:15:39 ID:p5Jtm+WY
まあ、主人公なんてもともとエロパロじゃ
自己投影するためのサオでしかないから…
556名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 20:34:03 ID:xSjfV0fa
>>554
確かにリトと唯の人の場合、リトというよりかは遊に見える
557名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 21:00:49 ID:hcE92kk8
モモはヤるとかイクとかいやらしいな
558名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 00:20:19 ID:rUL1o2/0
「ヤっちゃいまぁす(はぁと」
559:2009/02/01(日) 08:01:11 ID:+I+/dLVR
モンスターハンター3早くしたいぜ!
560名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 15:09:13 ID:+I+/dLVR
559          僕もそう思います 
561名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 15:11:33 ID:USomcJre
MH3はサードの売れないWiiで出した時点で爆死だろ
任豚すら買わない
562名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 15:14:38 ID:cOM2GLPm
そこに突っ込むのか。
自演乙じゃないんだな
563名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:48:44 ID:+I+/dLVR
クルペッコ
564名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 20:51:35 ID:+I+/dLVR
モンハンよりもバイオ5のほうが欲しい
565名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 21:00:24 ID:weLYmqBV
自演とかいうレベルじゃないな
何がしたいのかさえわからん
566名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 22:05:39 ID:+I+/dLVR
わからん わからん わからん わからん わからん わからん わからん わからん わからん わからん 
567名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 22:06:23 ID:USomcJre
妊娠発狂wwww
テタイテタイ病が発病したか?
568名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 00:20:52 ID:rg1OJR06
なぜモンハンをwiiで出すのかがわからん
569名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 07:47:43 ID:RkXGN1w7
何故それをこのスレで言うのかがわからん。
570名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 09:25:46 ID:UaXM1LrL
リサミオのエロエステ、ララに施せば…ゴクリ
571名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:11:10 ID:5rI1oyHs
実用化された仮想空間と言うものは、とかく便利なものだ。
内部世界ではどんなに派手に騒ごうが喚こうが、
その声も物音も現実世界には一切届かない。
コンピューターゲームに転用出来る技術力が伴うのなら、
それは理想的なバーチャルゲームを形成する事が出来る。

外宇宙から見て科学力の遅れは否めない地球人にとっても、
例えばXB○X360等のオンラインゲームをプレイする事を考える事を
引き合いに出して頂ければ、幾分馴染みやすいだろう。
仮想空間内でどれだけ動こうが、チャット機能で他者と会話しようが
その内容が隣の家の無関係な住人に漏れる事は、まぁ無い。
テレビの音量を大きくするとかであれば話は別だが、
それならテレビの電源は切っておけば良い。
テレビがついていなくとも、ハードウェアの中ではシステムが稼働し続け、
ゲームは常に続行中である。
それを外部から視認する事が出来ないだけの話だ。

今、結城家にしつらえられた仮想空間は、それの上位版だった。
いや、上位と言うには、あまりに次元が違い過ぎる。
現代の地球にあるテレビゲームとは基礎理論から異なる。
視界はテレビ画面などというケチな範囲には無論収まらず、
感触はコントローラーの振動などという矮小な触覚に留まらず、
音の臨場感は直接耳朶を震わせ耳小骨を刺激する。
現実と遜色無い、もう一つの現実と呼んでさえ
差し支える事などないと言い切れる空間が、そこにあった。
572名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:11:48 ID:5rI1oyHs
遅まきながら執り行われた、結城家での新年会。
ナナとモモの姉妹がこの日のためにプログラミングしておいた仮想ゲームは
良い意味でも悪い意味でも、異様な盛り上がりを参加者達に与えた。
セクシー過ぎる下着に強制お着替えさせられた女子高生、
半袖で変質者にストーキングされる小学生、
犬に犯されるエイリアンなど、仮想空間内での双六は
参加者達に様々な災難を振りかけていった。

そんな中、もう少しでこの常軌を逸したゲームにも
終わりが見えてきたかと思われた頃。
「おおっ、スペシャルイベント発生だー!」
トップでゴール直前まできていたリトと同じマスに、
何の因果か、春菜が辿り着いた事で、事態は一変した。
ナナがあげる歓喜の声は、こういう時
すこぶる不吉な響きをもってリトの耳に突き刺さる。
そもそもが、ララの妹なのだ。
この双六も、ララ同様のイタズラ心が下地にある事は、容易に理解出来る。

問題は、ララに欠けており、ナナが意図的に避けようとする方面の知識を
臆面なくネタとして盛り込める、作中最強の性悪が、姉妹の中にいた事だ。

「今回の指令は同じマスに止まったお二人でヤッていただきまぁす」
573名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:12:22 ID:5rI1oyHs
モモのその指示は、リトにとっても春菜にとっても、
さながら赤紙を突き付けられたかのごとき重圧を孕んでいた。
「や、やるって一体……」
「モモちゃん、一体何をしたら良いの?」

この時、聞かなければ良かったのである。
迂闊にそんな事を聞かなければ良かったのである。
迂闊に問いただしたりすれば、その瞬間閃いたモモが
本来の指示内容とは異なる指示を出して
リト達を困らせてやろうなどと考える事は、無かったかもしれない。
「二人にはここで……モガモガ!」
モモは、指示を出そうとしたナナの口を、両手で塞いだ。
「ここで何をするのか……気になります? お二人とも」
そりゃあ勿論、とリトが答えるより早く、モモは仮想空間の映像表示を切り替えた。
「私、ちゃんと言ったつもりなんですけどね。
 『ヤっていただきます』……って」
574名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:12:57 ID:5rI1oyHs
同じくゲームに参加していた猿山達からは、リトと春菜の姿は見え無くなった。
二人のいたマスだけが黒い箱に覆われたかのようになり、一切の光を通さなくなったのだ。
それは例えばBLEACHの黒棺のようでもあれば、
ネウロの『箱』を巨大にしたようでもある光景だった。
しかし内部の人間からは外の様子がよく見える。
二人のいるマスだけ外界から隔絶し、さながらマジックミラーのように
外からは見えず中からは見えるような、都合の良い空間にしたのだと
モモが説明してくれなければ、二人は全くその事に気付けないままだったに違いない。
「あ、すげぇ。確かにここ、見えないけど壁があるみたいだ」
パントマイムのごとく空気の壁に手を触れたリトにならって、
春菜もその透明に見える壁に恐る恐る手を伸ばした。

「おーいリト! 一体中はどうなってるんだー?」
「おう猿山。今んとこ何も起こってないけど……」
どうやら音声は通じるらしい。
数マス離れた位置にいる猿山の声は難なく聞き取れる。
テレビゲームに例えるなら、音声出力端子だけ残して映像端子を抜いたようなものだ。
これを仮想空間全面にでなく、ピンポイントで1マスだけに適用出来るあたり、
デビルーク星人の技術力の高さを見過ごす事は出来ない。
先程春菜がリサミオにペッティングされていた時も
そのマスでやり取りされている行為の映像や画像だけは
一切他の参加者達には見えなかった。
あれも同様の技術によるものだろう。
575名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:13:36 ID:5rI1oyHs
「アッ、んくっ、う……やっ、やめっ……」
「だったら、大人しく黙ってなさいな」
「わかっ……わかったから……も、やめ……」
ナナとモモの、何をやっているのか判然としない妖しい声だけが
マス目の上に留まり続ける参加者達の耳に届く。
次にリトと春菜の上空に映像が復活した時には、
喜色満面の笑みをたたえて勝ち誇るモモと
何故か尻尾を湿らせて半泣きで頬を紅潮させたナナの姿が映った。
「えー、それではですね。お二人には今から、そこでヤって頂きます」
「だ、だからヤるって、何を……」
「んもう、まだとぼけるんですか?
 外からは見えない密室の中で若い男女がする事なんて、そう多くないでしょう?」

モモの言いたい事は、さすがに鈍感なリトにも、多感な春菜にも理解出来ていた。
だがこれも、いつものトラブルの一種。
適当に慌てふためいて戸惑っていれば、
何かのアクシデントで有耶無耶になると、リトはタカをくくっていた。
横で俯いてモジモジしている憧れの春菜と、仮想とは言え愛し合えるのなら
それも吝かではないにしろ、そう話がうまくいく筈がない。
どうせこのアナウンスを聞いていた唯辺りが「破廉恥な!」と言って
双六のルールを無視して殴りこんでくるか、
出歯亀しようとした猿山が何とかしてこの壁を壊してしまうか。
或いは期待して春菜に手を伸ばしかけた瞬間にモモの差し金でヤミが襲ってきて
「あらぁ残念でしたねぇリトさん」と何食わぬ顔で笑うモモ、というのも想像に難くない。
576名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:14:10 ID:5rI1oyHs
……と思っていたのだが、どうにもその気配が無い。
と言うより、このアナウンスを聞いて尚、猿山達の表情に変化がない。
「おい、コレまさか」
「あ、言い忘れてましたけど、今回の指示はお二人にしか聞こえてませんから」
「えぇっ!?」
追い討ちをかけるモモの一声。
どうやら冗談ではないようだとようやく気付き、
リトと春菜はお互いに顔を見合わせて汗を垂らした後、
恥ずかしくなってすぐに顔を逸らした。
「ちょっと待てよ、いくら何でもこんなゲーム感覚で……」
「あら、別に構わないでしょう?
 バーチャルなんですから、ここで何やっても現実には影響しませんわ」
臆す春菜も、リトに援護射撃をする。
「バーチャルでも、そんな簡単に裸見られたり、そ、その……
 もっと凄い事したりとかって言うのは、流石にちょっと……」
だがモモも負けていない。
そもそも、春菜ごときが口で勝てる相手ではないのだ。
「あら、じゃあ春菜さん、リトさんとしたくないんですか?」
「え、えぇっ!? イキナリそんな事聞かれても!」
「どうなんですか? リトさんの事嫌いですか?」

モモは完全に春菜の気持ちを見抜いていた。
見抜いた上で、逃げ道のない誘導尋問を仕掛けているのだ。
リトの事を好きである以上、ここで嘘でも「結城君は別に好きじゃない」
などと言える器用さや、希望を自ら捨ててしまう度胸は、春菜には無い。
また、回答を保留して「今はまだわかりません」などと言う嘘もつけない。
彼女に出来る事は、今ここで本当の気持ちを伝える事しか残されていないのである。
幸いにして、指示内容はリト以外には聞こえていない。
外に聞こえないよう小さな声で気持ちを伝えれば、
外の者達に中の様子を窺われる愚は犯さずに済む。
577名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:14:43 ID:5rI1oyHs
春菜は深呼吸を四回は繰り返した。
一度深呼吸して、意を決したかと思いきや、再び深く息を吸い込んだ。
そうして吐き出し、今度こそと思った瞬間、また深呼吸。
それを四回繰り返し、自分を律してリトを正面から見つめた。
ここで目を逸らすな。
ここでピントのぼけた言い回しに逃げるな。
ララに対しては抜け駆けになるかもしれないが、どの道恋のライバルとはそういうものだ。
同着で一位になる事など、普通は出来ない。ならばどちらかが抜け駆けになる。
であれば、それが自分である事に、罪悪感を持つ必要はない。
そう自分に言い聞かせて、深呼吸の後更に一分は経過してから、
とうとう春菜はリトに自分の気持ちを伝えた。

「わ、私……結城君になら、良いよ……」
70点。
モモは心の中で、春菜の告白を採点した。
ここで「結城君になら良い」ではなく「結城君が良い」とでも言っていれば
ウブな彼女には満点をあげてやっても良かったのだが。
「西連寺……」
マイナス30点。
結城リト、惜しい男。0点にすら及ばない。
こういう場面でこそ「春菜ちゃん」あるいは「春菜」と呼んでやれば良いのに。

満点を取れなかった二人を、罰として
少し焦らせてやろうと、モモは姦計を巡らせた。
「お二人とも、早く終わらせて下さいね?
 お二人が終わらせないと次が進まないですし、
 何より他の人達が勘ぐって様子を見に来るかもしれませんしね」
「えっ!? そ、そんな事言われたって……」
「第一ここ、音や声は外に聞こえるんでしょう? そんなの……」
春菜は、言った後で、思わず口を噤んだ。
『音や声は外に聞こえるんでしょう?』という彼女の声そのもが、既に外に聞こえている。
一体中ではどういう指示や会話が交わされているのかと、
猿山達が気にしてしまったのが、壁ごしにでも表情から容易に読み取れた。
「なら声は抑えれば良いじゃないですか。
 簡単な事です。音も気をつけて下さいね?」
軽々しく言ってくれる……。
なるほど、ナナが止めようとするわけだ。
恐らくモモの独断専行である事を、今更リトは疑わなかった。
578名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:15:18 ID:5rI1oyHs
葛藤がせめぎ合う。
こんな成り行きで仕方なしにではなく、この人とはもっときちんとした場所で
然るべきタイミングとムードをもって愛し合いたかったという考えは
リトも春菜も互いに同じくだった。
だが所詮は仮想空間、所詮はゲームのようなものだ。
いつしか本当にリアルで抱き合える日を迎えるための、予行演習と思えなくもない。
無論その目に見え、その肌に触れられる互いの姿は生身と遜色無いのだから
予行演習だと思いこもうとする事自体が既に浅薄な逃避かもしれないのだが。
兎にも角にも、この行為は手早く終わらせなければならない。
彼らが行為を終わらせなければ、ターンが終了した時に彼らがサイコロを振れない。
そうなればゲームは遅滞するし、訝しく思った猿山達が様子を見に来る可能性もある。
その場合、ルールを一時無視して歩き出す猿山達を、モモは止めはしないだろう。
壁のすぐ向こう側で首を傾げながら呼びかけてくる友人達に
聞こえないようにと必死で声を抑えながら、肉と肉を交わらせる事になってしまう。
そうなる前に、何としても早くこの交わりは終わらせなければならなかった。

少し離れた位置で、友人が、妹が、同居人が
和気藹藹とサイコロを振っている声が聞こえてくる。
危うく美柑と猿山が同じマスに止まりかけたようだが、
わずか1マスの差でどうにかそれは回避出来たようだった。
同じマスに止まればどんな指示が出されるのか、
今頃リトと春菜はどんな指示を出されているのか、
それを知らない友人達は、冷や冷やしつつも楽しそうに、
それなりにこのゲームを楽しんでいるようだった。
579名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:15:53 ID:5rI1oyHs
だがそんな楽しげな笑い声も、今は遠くにあって小さく聞こえるのみだ。
リトと春菜は、高鳴る心臓の音を隠しきれないまま、
唇を重ね合って立ち尽くしていた。
これだけでも彼ら二人からしてみれば、途轍もない度胸が必要だった。
まだ、ただ単にキスしているだけだ。
セックスはおろか、抱きあってすらいない。どころか、服も脱いでいない。
リトの手が春菜の肩に添えられるように置かれているばかり。

うっすら目を開けた少年の網膜に、少女の潤んだ瞳が焼きついた。
泣いているようにすら見える。
事実、それは嬉し涙であった。
念願かなって、中学時代から憧れていた男の子とキス出来た、記念の涙。
たとい仮想空間であっても構わない。
この感触、この胸の高鳴りが、現実でないなどとは認めない。
放心したようにぶら下がっていた両手を動かし、
春菜は自分とリトの胸板の間に挟まるように、その掌を差し込んだ。
服の上からでも、彼の心臓がドキドキしているのがわかる。
その脈動を十分に掌に感じた後は、そっと彼の服の皺を指先で摘まんだ。
離したくないという気持ちがリトにも伝わり、少年は少女の肩に置いてあった手を
少女の腰と背に回すようにして、そっと抱き締めた。

重なり合い、湿り合っていく唇と唇の触れあいは、
柔らかいにも関わらず、何かを固く刻みつけて行くようにも感じられる。
遠くで唯が何事か叫んでいる声が聞こえる。
ララが爆笑している声と、猿山が頓狂な声をあげているのも聞こえる。
聞こえてはこないが、きっと美柑は今頃無言で呆れ果てているだろう。
ちらりと見やった壁の向こう側で、巨大植物が唯を拘束していたような気もしたが
今はそんなものはリト達の意識の埒外だった。
580名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:16:41 ID:5rI1oyHs
「おっそーい!」
いつまでも愛しむようにキスを繰り返すリト達に、モモが業を煮やした。
この純情でウブな出来たてホヤホヤのカップルは、キスだけでイけるつもりか?
ゲームの進行の都合上、とっとと脱いでとっとと前戯を済ませ、
とっとと両者にイってもらわないといけないのだ。
勿論行為が遅々として進まず、猿山達が様子見に窺うのも、面白い展開ではある。
だがだからと言って、キスばかりを延々と見せつけられても、面白くはない。
牛歩戦術を映している国会中継みたいで苛立たしい。
「舌も使わないキレーなキスはいい加減見飽きました。
 こうなったら禁じ手を使わせて頂きます」

せっかくのラブラブムードをぶち壊すモモの声と共に、
リトと春菜の体に変化が訪れた。
正確に言えば、体には変化は無い。着ている服に変化があった。
「お、おいコレ!」
「きゃっ! ヤダァッ! 結城君見ちゃダメェッ!」
声は外にダダ漏れだと言う事も忘れて、思わず春菜は絶叫してしまった。
仮想空間の支配者特権が発動し、二人の服が下着まで含めて全て消滅したのだ。
二人は隠すものの何一つない、生まれたままの恰好にさせられてしまった。
思わずリトは両手で股間を隠し、春菜は胸を隠して足を閉じてへたり込んだ。
「何隠してるんですか、二人とも。どうせ相手以外には見えませんよ。
 どの道今からヤる事やるんですから、隠したって意味無いじゃないですか、ウフフ」
痺れを切らしているのだろう。
形だけ笑顔を取り繕ったモモの目は、苛立ちと愉悦が入り混じっていた。

本当に外からは見えていないのか?
そっと横目で外を確認するが、猿山達の表情には何ら変わるところがない。
気付いていない可能性も考えられるが、唯の視線は偶然こちらに向いている。
彼女が少しも慌てふためく様子を見せないという事は、本当に見えていないのだろう。
リトは腹をくくった。
「春菜ちゃん、良い……?」
春菜はコクリと声を出さずに頷いた。
581名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:17:13 ID:5rI1oyHs
仮想とは言え、初体験を他人に見られながら済ませるというのは、
あまり気分の良いものではない。
モモに監視されている点が気にはなったが、二人は構わず行為を開始した。
委ねるように仰向けに寝た春菜の体は、既に出来上がりつつあった。
先程のリサミオのペッティングによって、ある程度高められていたのだ。
拙い舌使いであっても、リトが舐めるだけで、乳首は簡単に勃起出来た。

使いこまれておらず、肉体的にも成長途上で未発達な春菜の乳首は
その根元の乳輪ごと、綺麗な発色のピンクだった。
テニスによるものと思われる、うっすらと日焼けした跡。
二の腕や太股に残る肌の色のわずかな違いの境目を認めると、
今からそこを区別なく好きに蹂躙出来る興奮に、
リトの股間は一層膨れ上がらざるを得なかった。
早速彼女の二の腕に舌を這わせると、日焼けの境目を溶かすように丹念に舐め回す。

くすぐったさに身を捩った春菜の太股に、
硬いとも柔らかいともつかない物体の感触が当たる。
位置的に考えてそれは、彼女が最も欲しいリトの部分に違いなかった。
今まで怖くて直視出来なかったそれを、頑張って見ようとする。
首の角度を変え、自らの足にペタペタと触れるその部分を視界に入れると
春菜は今更ながらに恐怖を感じずにはおれなかった。
こんなもの、どう考えたって入るわけがない。

だが世間の大半の女性は、これと恐らく大差無いであろうものを収容出来るのだ。
姉だって初めての時は今の自分と同じくらい怖がっていたかもしれない事に
思いを巡らせると、何とか耐えられそうな気配もしてきた。

それに、この土壇場になって、リトは春菜の事を「春菜ちゃん」と呼んだ。
平生の「西連寺」という呼び方にはない、温かみと優しさを感じる。
この人ならきっと優しくしてくれるに違いない。
例え不慣れで、優しくしようとしても出来ない、加減の仕方を知らない男であっても、
きっと心は誰よりも優しくあって、自分を受け止めてくれるに違いない。
春菜にはそんな確信があった。
582名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:17:52 ID:5rI1oyHs
ギターの弦を人差し指で軽く引っ掻くがごとくに、
リトは彼女の乳首を指の腹で弾いた。
硬く、何度倒してもすぐに起き上がるそれは、独立して意思を持つ生き物のようだ。
「もう一度キスして、結城君……」
春菜の求めに応じ、リトは彼女に覆いかぶさった。
今度は遠慮無く、舌を突き出し、唾液を舐め合う。
それもまだ場慣れした男女のそれには遠く及ばない拙さだったが、
淫靡な中にも彼らなりの誠実さ、誠意が覗える。
自分の性欲からではなく、相手のためを思えばこそ、
一所懸命相手を喜ばせてあげようという真実の想いが、
見ている者にも伝わってくるのだ。

やはりこの男、姉一人の夫であるに留まらせておくには勿体無い。
愛人の二人や三人は囲っておいた方が、女達にとっても幸せで、益となろう。
モモはひっそりそんな事を考えながら、当然自分もその愛人候補にノミネートしていた。

リトはキスを繰り返しながらも、その両手は休まず春菜の乳房を揉み続けた。
親指と人差し指で乳首をこねくり回し、掌全体で控え目な乳房を揉み込む。
コツは掴めないが、時折春菜が「んっ」と声を洩らして
体をくねらせるところを見ると、何回かに一回は『当たり』が混じっていたようだ。
しかしその『当たり』だと思えた弄り方も、
次同じように繰り返した時には、反応が薄くなっている。
たまに織り交ぜる程度だからこそ『当たり』は『当たり』として機能するのかもしれない。
或いは同じ事を繰り返しているように思っていても、
相手の女性からすれば微妙に異なる弄られ方になっている可能性もある。
リトは物を言う余裕を失ったまま無言でひたすら春菜の胸を弄り続けながら、
頭の片隅ではずっとそんな、取りとめの無い事を考え続けていた。
583名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:18:41 ID:5rI1oyHs
やがて雄の興味は――いや、或いは最初からか――雌の股間へと向けられた。
覚悟を決めた筈とは言え、未だぴっちりと閉じられた内腿。
これもテニスで鍛えられたであろう、
細いが弾力も兼ね備えていそうな引き締まった太股と、
未発達な乳房に比例して同様に幼い、
小学生である美柑とそう変わらない程度の薄い陰毛とが、
その奥にある神秘への扉、未知への入口を隠し鎖している。

リトがそこに恐る恐る手を近づけると、春菜は拒むように一層強く太股を閉じた。
「春菜ちゃん、足開いて」
盛りのついた犬のように鼻息を荒げそうになる己を抑えて、
なるたけ紳士的に声をかけるようリトは努力していた。
もっともそんな無理がたたって、顔は引きつり、声は固まってしまっている。
こうして見ていると、ただ臆病なだけの春菜よりも、
リトの方がある意味可愛らしくさえ見えるから不思議だ。
そんな彼にモモも援護射撃をしてやった。
「春菜さん。女の幸せを、わざわざ自分から遠ざける必要は無いんじゃないかしら?」
「う、で、でも……」

春菜はちらと壁の外に目を向けた。
皆サイコロを振って一巡したらしく、次はリトがサイコロを振る番だ。
そのためには今このマスの上で行われている行為を手早く終えなければならない。
この疲れるゲームの合間に、誰しも腰を下ろして、一息ついている所のようだった。
早く終わらせなければ、怪しまれる。
それに、本当に誰にも中の映像は見えていない様子だ。
中で起こっている事が、透明な壁の向こうの参加者達には一切見えていないという事実は
春菜にとっては未だに半信半疑で、盲目的に信じるのは難しい。
だが信じない事には話は進まなかった。
彼女は観念すると、ゆっくりと、最低限だけ股を開いた。
そうして受け入れられたリトの手は、滑り込むように恥丘を下っていった。
584名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:19:13 ID:5rI1oyHs
これも本来なら、慣れていないリトのテクニックでは、
処女の春菜が快感を得るのは到底難しい筈だった。
しかしリサミオに施された前戯が功を奏しており、
彼女の体はリトの遠慮がちな手マンだけでもう感度良く反応しており、
湿り気が少年の指の一本一本を濡らしていった。リサミオGJ。
リト自身にその気がなくとも、春菜が気を抜けば、
彼の指が勝手に穴の中に吸い込まれてしまいそうになる。
無論リトだって指を突っ込みたいと思っているが、初めて触れるその部分が
果たしてどの程度の事までなら、しても大丈夫なのかがわからない。
下手に指を突っ込んで出血したりしないだろうか。
中の柔らかい粘膜が傷ついたりしないだろうか。
そんな不安でいっぱいだ。
仮想空間だから現実の肉体には影響を及ぼさないとは言え、
だからと言って無茶をしても許される道理は無い。
「ゆ、指……入れて、良いかな……?」
拒絶されるかもしれないという不安を抱えながら問いかけた彼に、春菜は
「そんな事聞かないで……」と呟いた。
それを同意以外の意味でとれる程、リトは鈍感ではない。

きつく絞めつけてくる滑らかな穴に、まずは中指を差し込んだ。
第一関節までなら難なく通りそうだが、第二関節は既に厳しいものがあった。
(あ、あれ? あ、真っ直ぐじゃない……ちょっと斜めになってる、のか?)
初めて内部まで侵入する女性の中は、彼にとっては角度一つとっても不明瞭な器官だ。
そう言えば保健体育の教科書で読んだ子宮やら卵巣やらの断面図では
男根の通り道は確かに入口から腹の方に向けて斜めに昇っていた気もすると
そこに至ってようやく思い当たる。
教科書には載っていなかったが、処女膜を傷つける心配は無いだろうか?
そう考えた矢先、思考を読んだのか、モモが注釈を付け足す。
「心配しないで下さいね、お二人とも。ここは仮想空間ですから。
 春菜さんには破瓜の激痛はオミットしておきますし、勿論現実の処女膜には影響は出ません。
 それに、中出ししても妊娠なんて勿論しませんから。遠慮無く中に出して下さい」
585名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:19:53 ID:5rI1oyHs
避妊具を装用するという思考をすっぱり見はぐっていたリトにとって、
ここでおもむろに膣内射精の話を切り出されたのは、青天の霹靂だった。
だが中に出しても問題無いという話なのだから、むしろ都合は良い。
まずは焦って挿入せず、指で様子を注意深く観察してみようと考え、
処女膜裂傷の危険の無いヴァギナの中へ、ゆっくりと指を埋没させていった。
「ひぐっ! ひぃ、ぅあっ……んんっ」
「あ、ご、ごめっ! 痛かった!?」
「違……うの……えと、か、仮想空間だから……かな……?
 想像してたよりも気持ち良くって、つい声が……」
外で一休みしている猿山達に声が聞かれてやしないかと危ぶみつつ、
春菜は指一本で既に幸せになりつつある己の浅い恋心を恨めしく思った。
この程度で簡単に落ちてしまう程、浅薄な女だったのか。
(それとも、相手が結城君だから……?)
誰にも――勿論リトにも――聞こえないよう、内心で自問自答する。
指一本でさえこれなら、二本、三本と入れられたら、どうなってしまうのか。
たまらない程悶絶してしまい、下手をすれば挿入前にイってしまう可能性すら高い。

それは果たしてその通りだった。
リトの中指が根元まで差し込まれ、中で伸びたり折れたりといった動きをし、
その度に春菜は声を漏らしそうになりながら、背中を弓のようにしならせた。
普段リトの写真を見ながら自室で自慰にふける時でさえ、こんなに至福を得た事は無い。
この過度の快感は、仮想空間を利用したモモからのサービスか、
それとも実際に想い人に秘部を慰めてもらっているからか、判然としない。
しかし後者でありたいと切に願う。
そんな、指一本ですら果ててしまいそうな快楽の波の中、
リトがとうとう、二本目の指を使いだしたのだ。

一度中指を引き抜かれた時には、物欲しそうな顔をして
無言で懇願してしまった自覚が、春菜にはあった。
何で抜くの? お願い、抜かないで。
声に出さずとも瞳がそう訴え、イヤイヤと顔を横に振ってさえいた。
だがリトが指を抜いたのが、飽きたからという理由からではなく、
改めて指を二本差し込むためだったのだとわかった時には、
玩具を買い与えられた幼児さながらに喜色満面の笑みを浮かべてしまった。
「ふぁあ……二本なんてぇ……」
「しっ。声、聞かれちゃうよ?」
「ら、らってぇ……」
もはや聡明で知的、健康的でいて儚げな
平生の春菜の印象は、どこかへ消えてしまっている。
もっとも『可愛らしい』という、彼女最大の特徴だけは、しっかりと残っている
……のみならず、むしろいつも以上に可愛らしくさえ見える。
586名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:20:35 ID:5rI1oyHs
「リトさん。単に指の数を増やすだけじゃ、芸が無いですよ。
 指だけでも、もっといろいろな動き方があるでしょう?」
リトに発破をかけたモモの声を聞いた時、春菜は、
余計な事を……と焦る反面、良く進言してくれたと、感謝する気持ちも同居した。
アドバイスを受けたリトは二本の指をそれぞれ別々に動かし始めた。
中で指が曲がったり、伸びたり、軽く内壁を引っ掻いたり、回転したり。
それが、二本の指でそれぞれ別々に動いているとなれば、快感もひとしおだ。
「あっ……! い、今のぉっ……一番、気持ち良ひところにぃ……」
Gスポットに偶然指が触れた時には、思わず口元に手を当ててしまったが、
それでも漏れる声を完全に抑えるには至らなかった。
どちらかと言えばただ単に声がくぐもっただけで、音量は変わらない。
まぁ外部の者に聞きとられにくかっただろう点だけ見れば、正解なのだが。
「可愛いよ、春菜ちゃん。いつも可愛いけど、今はそれ以上に」
飾り気の無い素直な感想を思わず口にしたリトだったが、
それは図らずもプレイボーイのごとくに甘ったるい褒め言葉であった。

「もうナカはグショグショだな。指がズブ濡れだ」
馬鹿正直な性格ゆえの率直な感想か、それとも言葉責めのつもりか。
どっちにしろ春菜にとっては良い意味で恥辱を煽られる言葉だ。
「リトさん。優しく中を弄ってあげるのも良いけど、
 もうそろそろ激しくしてあげても良い頃なんじゃないかしら?」
またしても余計な……もとい、嬉しいタイミングでのモモの援護射撃だ。
「激しく? それって、どうやったら良いのかな」
「その言葉通りの意味ですよ。リトさんだって自分でする時、
 ゆっくりシゴいてるだけじゃ、いつもまでもイケないでしょう?」
ギクッという音が心臓から辺りに鳴り響いたように錯覚する程リトは慌てた。
もっともこんな場面なのだから、男のオナニーについて
今更春菜が拒否感を示す事は無かった。
ただ心の中で(やっぱり結城君もそういう事するんだ……)と妙に感心したのみだ。
自分をオカズにしてくれた事もあったのかな、と勝手に想像する事で、
春菜の膣は締め付けを更に強くした。
「……わかった。じゃあちょっとペース上げるぜ。
 痛かったり、辛かったら言ってくれよな、春菜ちゃん」
587名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:21:09 ID:5rI1oyHs
そう言うとリトは、一息置いてから、突っ込んだままの二本指を
おもむろにハイスピードで出し入れし始めた。
「あっ! アッ、ンンッ! アァアあっあァぅうっ……む、んむぅ〜っ!!」
高速手マンに思わず叫びに近い喘ぎ声を上げてしまいそうになりながら、
何とか手で口を抑えて声の漏れるのを堰き止める春菜。
だが最初の方の声は既に誰かに聞かれてしまった可能性がある。
それにこの先も声を我慢し続けられるとは思えなかった。
たっぷりの愛液が潤滑油になりながら、リトの手の動きに合わせて外に飛び散る。
このか細い体のどこにこれだけ貯えていたのかと思える程の量の愛液が、
空気中に、床に、何よりリトの前腕に迸っていく。
グチュグチュと盛大な音を立てる中に、手と臀部がぶつかる肉の音がかすかに混ざる。
いかに声を押し殺していたとしても、この体から出る音のハーモニーは止めようがない。

一番近いマスにいた美柑が、音に気付いてこちらを見る。
目があった……気がしたが、無論向こうからは見えていない。
音の正体にさえ気付いている様子は無い。
これが例えば唯なら、おそらく音だけで気付かれていただろう。
「ふぐっ……ふっ、んんむ……むぁ……もう、らめへぇ……ンァアッ!!」
春菜は最後の最後で、どうしても声を出してしまった。
美柑に聞こえたのは最後の「ンァアッ!!」の部分だけだったが、
中でどうせロクでもない事が起きているのは、想像に難くなかった。
先程猿山と危うく同じマスに止まりかけていた時も、
ひょっとしたらスペシャルイベントとして、今リトと春菜を見舞っているような
あまり昼間から言葉には出来無さそうな行為をさせられていたのだろうか?
それは美柑にとっては悪い想像だった。

リトが指を引き抜いた時には、その場に既に水溜りが出来上がっていた。
独特の甘い匂いが立ちこめる。
「これ、後で他の奴らがこのマス通る時にマズくないか?」
「大丈夫ですよ、リトさん。ここは仮想空間ですから。
 そのマン汁だって全部バーチャルです。後からいくらでも消せます」
それを聞いて安心した。
春菜をイカせる事も出来たわけだし、これで指示内容は完遂。
後は透明な壁が取り払われ、何食わぬ顔してサイコロを振って、先へ進めば万事OK。
588名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:21:45 ID:5rI1oyHs
……そんな風に考えていたのは、
リトが自分で思う以上に、紳士的だったからだろうか?
「あらあら?
 リトさん一人だけ、何かに納得したような爽やかなお顔をしてらっしゃいますね。
 ここまでコトが進んだのに、このまま何もせずに終われるんですか?」
「え゙……」
「だとしたらリトさん、凄い男性ですね。
 普通だったらここで我慢出来なくなって、女の子を襲っちゃうと思うんですが……
 無欲というようにも見えませんが、女性に対して過剰に優しいのかしらね?
 でも本当に春菜さんの事を大切に思うのなら、
 最後まできっちり犯してあげるのが、本当の優しさだと思いますけど」

ゆっくり振り向くと、春菜が潤んだ眼でリトを見つめていた。
既に一回イっているにも関わらず、まだリトを欲しているらしかった。
「お願い、結城君……私、指だけじゃ……」
「で、でも春菜ちゃん! 指示内容は二人でえっちする事なんだし、
 それはもう達成した筈だから、これ以上無理しなくても……」
「無理なんか、してない。お願い、結城君のが欲しいの……」
先程まで足を開くのにも抵抗があった羞恥心はどこへやら。
春菜は足をM字に開いて、蜜の滴るそこを指で拡げた。
その奥は赤黒く、暗くてよく見えないが、
そこへ挿入する事は、格別の快感とリトには思えた。
「リトさん。私は、お二人でヤって下さいって言ったんですよ?
 本番無しじゃヤった内には入りませんよ」
モモの駄目押しは効果覿面だった。
リトは観念した風を装っていたが、内心では春菜と、
仮想とは言え本番が出来るという喜びに溢れていた。
589名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:22:17 ID:5rI1oyHs
膣が斜めだという事は先程指で学習していたし、
仮想空間だから処女膜も無いし、何より春菜は一度イっている。
愛液は豊富に流れ出てくるから、男根を挿入するには手古摺る事は無かった。
ちょっと腰を浮かせたり、春菜の尻を両手で持ち上げたりといった程度で事足りる。
中はまだドロドロに柔らかく、何かに似ている感触だとリトは思う。
それが焼き肉屋で食べる内臓系の肉の、焼く前の状態だと思い至って、
そもそも膣だって内臓なのだと妙に感心するのに、然程の時間はかからなかった。
「ハァッ、ハンッ! あ、あぁ……ッ」
「声出しちゃ駄目だよ、春菜ちゃん……」
ヒソヒソ声で耳打ちする、それすらも微かな吐息を耳朶にかぶせるようで、
春菜はゾクゾクと身を震わせた。
「お、奥まで……ズブズブ、ってぇ……入ってくるよぉ……」

これはまずい。
春菜には少し、冷静な判断能力が欠け始めている。
声の聞こえそうな位置に他のメンバーがいるのだ。
いい加減彼らも、いつまで経っても出てこないリト達を、不審に思い始めている。
リトは彼女の口を塞ぐように唇を重ね、舌を突っ込んだ。
すると今度はそれに意識を奪われたらしく、春菜は彼の舌を舐め始めた。
時折口をすぼめて、まるで吸うように根元から先端まで唇を滑らせる。
お陰でどうやら迂闊な声を出す事は無くなったようだ。
リトは安心して、しかしディープキスは続行したまま、腰を動かし始めた。

奥まで突き刺さった肉棒を一旦引き抜き、
カリ首が入口に引っかかるギリギリまで到達すると、
また勢い良く奥まで刺しなおした。
「ひぃんっ!」
唇を塞がれながらも、春菜は唇の隙間から嬌声をあげた。
雑談にふけっていた参加者達の中から、たまたま気付いたララがこちらを見やる。
だがしばらく考え込む素振りをした後で
「まぁ良いや」といった風に、すぐに興味を失っていた。
「それにしても遅いわねぇ」とボヤく唯の声が、聞こえたような、聞こえないような。
590名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:22:49 ID:5rI1oyHs
最初は音をなるべく抑えるようにと控え目に動かしていた腰も
やがてそんな冷静さを失ったリトの本能のままに、激しくぶつかり始めた。
パン、パン、パンと、聞く者が聞けば一発で正体のわかる音が小さく響く。
どうせ残りのメンバーの誰もこの音が何なのかわかるまいとタカをくくって
音は相変わらずに消さずにいたモモも、途中から遠慮を考えるようになっていた。
心持ち、ボリュームを少しだけ調整する。
少しは肉のぶつかる音が緩和されたような気がするが、
そんな事を知覚していてられる程、リトも春菜も意識は保っていなかった。
ただ動物の一次欲求に従って、互いに腰を振り続ける。

春菜の両足はリトの太股に絡まり、彼を離すまいとする。
いよいよ誤魔化しきれない程音が激しくなってくるに従い、
モモはとうとう音量をゼロにした。
これで壁の中の音は、声も水音も含めて、全て外には聞こえない。
もう安心して最後までヤって下さいねと伝えてやろうとしたモモは、
声をかけようとした相手が二人とも一心不乱に乱れている様を見て
(これはどうせ聞こえてないですね)と、苦笑い混じりに溜息を零した。

「あっ、あっ、あっ、あっああぁあぁあっぁああっあっ!!
 ひゅごい、よぉ……! イっちゃぅう! イっひゃうよぉゆうきくぅん!!」
「ア、あぁ……俺も、もう……」
「二人でぇっ……二人でいっひょにぃ……んあぁあっ!
 アァァアアァッァァァアッァァッァァアァァッァァァアアアァ!」
591名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 12:23:59 ID:5rI1oyHs
じっとりと汗ばんだ肌も、こぼれた精液と愛液で汚れた床も、
モモの調整一つで綺麗さっぱり、何事も無かったかのようになった。
リトも春菜も元通り服を着て、透明な壁も解除され、
外には待ちくたびれた猿山達が大きな欠伸をしながら待っていた。
ゲームの進行都合上、時間をおしていたから、余韻に浸っている暇は無かった。
「今度またゆっくりと、現実に『しよう』ね」
どちらからともなくそう口約束をこっそり交わして、二人はゲームに戻って行った。
春菜の希望で、せめてゲームが終わるまでは、
中に残った分の精液は消去しないままで。
(あ……降りてきた……)
重力にまかせて膣内を流れおちるリトの精液の感触はまだ熱く、
しばらくはその味を忘れないでいたいと少女は願い続けた。

サイコロを振り、マスを移動すると、リトより先に春菜がゴールインした。
「西連寺が一着かぁ」
「よーし、ドンドンいくよー!」
ノリノリなメンバーが次々とサイコロを振り、マス目を移動していく。

偶然リトと同じマスにララが止まった時、リトと春菜とモモの間で、
一瞬だけ気まずい空気が流れた。
「な、なぁモモちゃん……まさかララとも……?」
「えっと、これはさすがに……」
モモが困って春菜の方を見る。だが意外にも、春菜はにこりと微笑んでいた。
「良いわよ、結城君。やっぱり抜け駆けは良くないから。
 今度はララさんとクリアしてあげて」
「春……さ、西連寺! それ正気で言ってんのか!?」

「ほえ? 三人とも何の話してんの?」
「そうだぜリト、俺らにもわかるように説明してくれよ」
「いや、何となく聞かない方が良い気が……どうせリトの事だし……」
「まぁ学校の風紀に関係無ければ私は興味無いけど」
当事者以外の全員が事態をよくわかっていないまま、モモと春菜はコクリと頷いた。
リトとララのいるマス目だけが透明に壁に包まれ……



終了
592名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 14:35:53 ID:ztHy6rm4
予想できたけどやっぱオチにニヤニヤした
593名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 15:32:28 ID:875FBkZC
ニヤニヤGJ
今週の原作からエロパロネタを作るとは
594名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 15:37:30 ID:Rn9ApSEv
仕事が早いな
そしてオチにもGJ
595名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 15:52:39 ID:SWUFh0I7
ぬ…仕事早いな
GJ
しかもこの量…凄いな
恐らくバレ見てからすぐ書き出したんだろうけど、それにしても凄い…
596名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 16:16:32 ID:Rn9ApSEv
そして本誌で1カットのみイヴが登場している件について
(368ページ3コマ目)
597名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 16:36:56 ID:6pi6S813
うちの方では土曜日に売ってる>ジャンプ
月曜祝日の時は木曜とか?
水曜に手に入れられる人すげーな 流石に無理だ
598名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 18:38:17 ID:UaXM1LrL
仕事早い!すこぶるGJだね
599名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 20:09:08 ID:tDG+MUdj
これは面白かった、GJです
600名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 21:45:25 ID:GTgguAg6
>>600なら梨子ギャングバン
601名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 21:48:21 ID:/4uSBHpR
いやあ巧いなあ
すごく面白かったっす。特にモモがよかったね。
リトもデフォルメがあまりないのがすごい
もちろんリトに関して言えばキャラが違っててもいいんだけどね
602名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 22:49:57 ID:/4uSBHpR
>やはりこの男、姉一人の夫であるに留まらせておくには勿体無い。
>愛人の二人や三人は囲っておいた方が、女達にとっても幸せで、益となろう。
>モモはひっそりそんな事を考えながら、当然自分もその愛人候補にノミネートしていた。

個人的にはここが好き
愛人がいたほうが結果的にララとリトのためになるというすごい発想w
603名無しさん@ピンキー:2009/02/02(月) 23:59:13 ID:syoG8bY7
モモがリトのハーレム結成に暗躍するに違いないとか本スレで言われてたなw
604名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:16:57 ID:fjudam1G
現在唯一実行可能なキャラだからな・・・
605名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 02:03:22 ID:kP6fwWqn
えらいタイムリーな作品が来てるな
GJ!

イヴも出た事だし
そろそろセフィリア出ないかなあ
勿論デビルーク王妃とかじゃなくてちゃんとヒロインで
606名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 02:47:16 ID:Kn29A8OP
ヤミですら劣化イヴとか叩かれてるのにw
姐さんは汚しちゃまずいっしょ
607名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 02:49:57 ID:KajbJX4g
何が劣化イヴだよ どちらが上とかじゃなくて
どっちも可愛いんだよ。 
608名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 03:06:39 ID:klmxdtxs
素晴らしい…
これぞエロパロって感じですな
GJ
609名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 06:43:25 ID:9r/QuYse
クオリティ高いなオイ

GJ
610名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 22:04:17 ID:kP6fwWqn
>>607
だよな

>>606
なんだよその劣化とか汚すってのはw
黒猫描いてた時の知欠センセイみたいな考え方だな
611名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 22:08:57 ID:baOcGBun
というか自分のキャラだしな
劣化って使うのはリスペクトしたときだろうw
612名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 17:57:06 ID:6hs0/0Ud
ララ編ないの?
613名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 21:51:46 ID:vz4Di1dE
おまえは何もわかっていない
614名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 22:01:14 ID:L+qhFrGe
一応途中でララを参入させて3Pで円満に終わらせて
ララと春菜の二人だけゴールした後で、今度は偶然唯がリトと同じマスに止まって
何が起こるのかわからず唯が慌てふためいている様子を
春菜とナナがハラハラしながら見ているところでモモが壁で仕切って第一部完


……とかいう展開も考えてたけどね
時間的にしんどかったから春菜だけで終わらせちゃった、ゴメン>>612
615名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 22:03:39 ID:9B/j6mzC
>>614
あんたが神か。文章うまいから他のも期待してる
616名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 18:18:26 ID:tWJNNfhW
おもしろかった
617名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 00:18:32 ID:+7E883Bz
久しぶりに神を見た
618名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 00:24:52 ID:QB2J+iiA
今度からテンプレでも追加したほうがいいのかな?
sageもできない子がこの板の年齢制限守ってるとは思えない。
619名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 00:56:50 ID:BXvOTdQ2
過剰反応な自治厨がうざい
620名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 02:00:21 ID:mkwIgaox
>>614
次作品wktk
621名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 17:21:27 ID:h18NiOgm
>>617
あなた、誤爆の>>842で言われてるよ
あなたの常駐見てないけど当日その誤爆でスレ特定できた
自分で回避できる事は回避した方がいいよ
622名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 18:51:42 ID:UfiEQEYN
>>621
誤爆…ですか?

>>348さんのリク、沙姫のSSを投下します
ピンポ〜ン
玄関の呼び鈴の音にキッチンの奥から、パタパタとかわいい足音を立てながら走って
くると、美柑は、ガチャリと玄関のドアを開けた
「―――ハイ。どちらさまですか?」
ドアの隙間からヒョイっと顔を覗かせた美柑が見たものは、スラリと背の高い、綺麗な
ブロンドに、琥珀色をした瞳の女の子だった
「…結城リト」
「え…?」
女の子――――沙姫は腰に手を当てながらスッと目を細めた
「あなた、結城リトの妹か何か?」
「は、はい。まあ…妹ですけど…」
どんな相手でも、例え宇宙人でも物怖じない美柑が、珍しく口籠る
無理もなかった
それだけ美柑から見た沙姫は、いろんな意味ですごかった
(む…むちゃくちゃキレイな人なんだけど!?)
美柑の好奇に満ち満ちた眼差しを受けながらも、沙姫はいつもと変わらず、澄まし顔
そればかりか、ツンと顎を上げながら興味なさ気な視線を美柑につき返す
「ふ〜ん……で、結城リトはどこですの?」
「リトならまだ寝てますけど…?」
「起こしてきて」
「は?」
「私が来た、と言って起こしてきなさい。早く!」
「え…あ、あの…」
まるで命令をするかの様に、顎で行くように合図を送る沙姫に首を捻りながらも、美柑は
言われるままにリトを起こしに家の中へと戻っていった


「―――とりあず、どうぞ」
カチャっとテーブルの上に置かれたティーカップに、沙姫の視線がチラリと向けられる
「リトなら今、着替えてる最中だと思うので、もうちょっとしたら来ると思います」
「そう」
沙姫はそれだけ言うと、音も立てずにソーサごとティーカップを持ち上げた
カップの中から熱い湯気と、それに混じって紅茶の茶葉のほどよい香りが胸の奥まで
沁み込んでいく
薄いサクラ色のグロスを引いた唇で、一口、紅茶を口にした沙姫の目が大きくなる
「…おいしい」
「え…」
思ってもいなかった言葉に美柑は、トレイを両手で持ったまま固まってしまう
「コレ、あなたが淹れましたの?」
「そうですけど…」
沙姫はキョトンとした顔の美柑を一瞥すると、二度三度と紅茶を口にした
「…やっぱりおいしい!」
「そう…ですか? 市販されてるフツーの紅茶ですけど…?」

沙姫の物腰や着ている服から、沙姫が普通の人じゃないと即座に見抜いた美柑は、ウチで
用意できる最高の品を用意しなくては、と思った。思ったのだが
やはりそんな大層な物が都合よく置いてあるはずもなく、美柑はまだ開けていない新品の
紅茶を仕方なく出すことにした

「まあ確かに、茶葉は安物だけど…」
沙姫は一度カップをテーブルに戻すと、口元に淡い笑みを浮かべた
「あなた上手に淹れますわね。ありがとう。とってもおいしかったですわ」
「!?」
紅茶を褒められる。そんな人生初めての体験よりも何よりも。こんなキレイな人に褒められた
事のほうが、美柑にとっての衝撃は大きかった
(それに何…コレ…)
なんだか胸のあたりがモヤモヤする
それは沙姫の浮かべた笑みのせいなのか
褒められたからなのか
美柑は小さな手を握りしめながら、沙姫に向き直った
「あ、あの。一つ訊いてもいいですか?」
「何?」
沙姫は再びカップに口をつけている最中
美柑の胸がトクンと音を立てる
「り、リトと、ウチのリトとどーいった関係ですか?」
若干、"ウチの"の部分に声が上ずってしまった事に美柑は頬を赤く染めた
それを察したのか、沙姫は初めてカチャっと音を立てて、ソーサの上にカップを戻す
沙姫はゆっくりと美柑に視線を向けた
真っ直ぐに向けられた沙姫の瞳の色は、これまで見てきたどの瞳よりも綺麗で、美柑は目を瞬かせる
混じり合うまだ幼い視線と、少し大人の視線
先に目を逸らしたのは沙姫の方だった
「…あなたはどう思ってますの? 私たちの関係を」
「ど…どーって…」

"恋人…? まさかリトが? ありえない! あんな冴えないヤツがこんなキレイな人と
付き合えるはずないじゃん。……じゃーいったい何なの…?"

「知りたい?」
沙姫の言葉の意味。そして、その言葉の先
知りたいけれど、知りたくない。そんなわけのわからない気持ちに美柑の胸の中は、クルクルと廻る
「べ、別にそんな深い意味はないから! ウチに女のコが来るなんてすごくめずらしいだけで、私は…」
ゴニョゴニョと口籠る美柑の様子に、沙姫は楽しそうに口の端に笑みを浮かばせる
そして、顎先に細長い人差し指を当てながら伝えるべき言葉を探す
「ん〜…そうですわね。私たちは…」
と、答えを言おうとした時、ガチャリとリビングのドアが開いた
「あら?」
「リト!?」
まだ寝ぼけ眼のリトが、ぼさぼさ髪のままリビングへとやってきた
「あなた、今、何時だと思ってますの?」
「そーだよリト! 休みだからっていつまでも寝ててイイわけないんだよ!」
「うっ…」
起きたばかりにうるさい声が堪えたのか、リトは苦い顔になる
「仕方ねーだろ! 昨日の夜は一晩中、ララの実験とかに付き合わされたんだからさ」
欠伸を噛み殺しながらそう言いわけするリトに、沙姫は目を細めながら、小さく溜め息を吐いた
「…まァ、いいですわ…。そんな事よりも、今日は、あなた達二人にとても大事な話しがあってきました」
「二人って私もって事?」
自分を指さしそう訊いてくる美柑に、沙姫はやわらかい笑みで返す
「ええ! あなた達、二人。今日の夜、行われる私たち天条院家のパーティーに出席して
もらう事に決めました!」
「えっ…!?」
「いや、決めましたって…んな事、急にいわれても…」
「もう決めた事よ!」
横暴ともいえる沙姫の振る舞いに、兄妹はそろって顔を唖然とさせた
そんな二人の様子に沙姫は、素知らぬ顔で組んでいた足を組み変えながら、淡々と、まるで
予定表の続きを読み上げる様に話す
「今日の夕方過ぎ、迎えの車を寄こすから、それに乗ってきなさい」
「い、いや、ちょっと待…」
口を挟み掛けたリトを、横からクイクイと服の袖を引っ張る美柑が制止させる
「どーすんの?」
「どーするって…」
頬を掻きながら沙姫の顔をチラリと窺うと、沙姫は紅茶に口をつけている最中
その横顔からは、何を考えているのかまったく読み取れない
(…ったく、またなんかヘンな事考えてるんじゃないだろーな?)
これまでの経験上、碌でもない事が待ち受けている事は明白だった
「ま、私は行ってもいいと思うよ! パーティーなんて行ったことないし」
半信半疑のリトとは違い、美柑の目はすでにキラキラと輝いている
一人取り残されたリトは、深い深い溜め息を吐いた
「ま、どーせ何言っても聞かないしな…」

そして、夕方過ぎ

迎えに来た黒塗りのリムジンで屋敷まで来たリトと美柑は、その光景に思わず息を呑んだ
「うわっ…何ココ?」
「すげー…!!」

豪勢なシャンデリアが吊るされている二階建ての広い吹き抜けのパーティー会場には、音
楽が流れ、スーツ姿やドレス姿のいかにもお金持ちといった感じの人々が大勢行きかっている
音楽に混じって聞こえてくるのは、他愛無い談笑もあれば、大きな声では言えない様な会話まで
そんな人々の波を割って、一際、一目を惹く人物が二人の前へとやってくる

「やっと来ましたわね」
腰に手を当てながら、少し声にトゲを含ませるのは沙姫だ
「すご…! 沙姫さん」
素直に感嘆の言葉を口にする美柑の横で、リトは声も出せず目の前の沙姫に見惚れる

ブルーローズの妖しい青に純白のフリルが付いた、胸元と背中が大きく開いたドレス
髪を留めるリボンの色も、いつもの赤とは違い、ドレスに合わせてブルーになっている
大人びた顔立ちに妖しい雰囲気が合わさり、リトにいつもとは違う印象を与える

ボーっとしているリトの前に、沙姫が歩み寄る
近くに来た沙姫は、さらに美しさを増したような気を起こさせる
普段とは違う、トワレの香りがそうさせているのかもしれないが
「リト」
「へ…?」
間の抜けた返事をするリトに沙姫の蠱惑的な視線が向けられる
いつもより濃く深い琥珀色の瞳に、リトは喉の奥に唾が落ちていくのを感じた
「どうしましたの? 黙っていないで何か言いなさい」
「え、えっと」
沙姫から思わず視線を逸らしてしまったリトが次に見たものは、大胆にも大きく開いた
ドレスの胸元、沙姫の胸の谷間だった
「うっ…!?」
「ん?」
顔を赤くしながらますます視線を逸らすリトに、さすがに呆れたのか、沙姫は腕を
組みながら溜め息を吐いた
「まったく、そんな調子じゃ困りますわ…。今日は、お父様も来てるというのに」
「え…? お父…様!?」
「ええ。そうですわ。今日は、あなたをお父様に紹介したくてココに呼んだのです」
「な…!?」
リトと美柑は二人して絶句した
沙姫はそんな二人をまるで意に介した様子はなく、いつもと変わらずマイペース
「何か問題でも?」と、言った様子で二人の視線を受け流すと、顔を別方向に向けた
「あれが私の父です」
沙姫の視線の先には、スラリと背の高い、高級スーツを着た男が見える
リトは自分の心拍数がありえないほど上がっていくのを感じた
「ちょ…ちょっと待ってくれ! そんな事、急に言われてもオレ…」
「誰も今すぐなんて言っていませんわ! 何事にもタイミングがあるでしょう? お父様も
今は、お知り合いの方たちと話してる最中ですし…。とりあえず、今はパーティーを楽しみましょう」
「けど…」
不安と戸惑いの表情をいっぱいに浮かべるリトを無視し、沙姫は隣にいる美柑に話しを向ける
「あなたもそっちの方がいいでしょう? せっかく来てくれたんですもの!」
「そ、それはそーだけど…。」
沙姫に返事を返しながら美柑は、リトの横顔を伺った
(リト…)
リトを見つめる目には、不安や心配、そしてわずかな戸惑いが混じる
そんな美柑の様子に何を思ったのか、沙姫は少し膝を屈めると、美柑と視線を合わせる
「それじゃあ、まずは何か食べません? お腹空いてるでしょ?」
「え!?」
沙姫の声と、ぐぅぅ〜と、かわいいお腹の音が唱和する
美柑は慌ててお腹を押さえると、少し顔を赤くしながら沙姫に相づちを返した
「それじゃあ行きましょう」
沙姫は美柑の背中を押しながら、一人難しい顔をしているリトの横を通っていく
その途中、沙姫はそっとリトに耳打ちをした
「しっかりしなさい。何もカッコつけろだなんて言っていませんわ。普段のあなたのままでいいのよ…」
「……っ」
小声だけれどよく通るその声は、リトの胸の奥まで響き、ズシりと重しとなる
「普段のままっつーけど…」
見渡せば、セレブやいかにも大会社の会長や社長といった面々ばかり
リトはげんなりと溜め息を吐きながら、沙姫たちの後についていった

「スゲー! うまそー!」
テーブルの上には、ビュッフェ形式の料理がずらりと並んでいる
見ているだけで涎が出てきそうなその光景に、リトは皿を手にさっそく目当ての料理を取りに行こうとする
「ちょっと待ちなさい!」
そんなリトの襟首を鋭い声と共に沙姫が掴み上げる
「あなた、何をしようとしましたの?」
「いや、肉取ろうとしただけだけど…?」
はぁ…と、重い重い溜め息を吐く沙姫に、リトは眉を寄せた
「何だよ?」
「リト。こーゆーところにもマナーってあるんだよ?」
と、皿にオードブルを盛りつけながら美柑が冷たい声で釘を射す
「なんでもかんでも自由に取っていいんじゃなくて! ちゃんと前菜とかから取らないとダメなんだよ」
「そーですわ! 美柑の方がわかってるじゃない!」
「う…」
苦い顔を浮かべるリトに、美柑の止めの一撃が入る
「こんなのフツー常識だよ…。情けないよリト!」
「そこまで言うことないだろ…」
どこまでも冷ややかな美柑と沙姫に睨まれながら、リトはしゅん…と肩を落とした
そんなリトを余所に、二人は皿に料理を盛り付けていく

「コレ、すごくいい匂いがする」
「あなた、中々、見る目がありますわね」
結城家の小さな料理人に感嘆の声を上げながら、沙姫は、シェフにムール貝とフヌイユの
スパイシースープとエトリーユのクリームスープを美柑と自分とに、それぞれ淹れるよう命じる
その横では美柑が、サーディンのリエットをパンに塗りながら、もう次の料理に目を向けていた
「あ、コレもおいしそー! 沙姫さんのも取ってあげるよ」
「ゴメンなさい…。私、生魚ってキライなのよ…。どんな味を加えても、口に広がる生臭さ
が消えなくて…。ソレがたまらなく不快なの」
「へ〜、何でも食べるイメージあるんだけどな…」

なんて会話を聞きながら、リトは、この日、何度目かになる溜め息を吐く
パーティー会場に来て、まだ一時間あまり。それだというのにリトはすでに疲労困憊になっていた
「パーティーって疲れるんだな…」

それから時間は少し経ち――――

結局、あれから意気消沈したままのリトは、何も口に入れる事も無く
パーティー会場の隅っこで、ジュース片手に一人ぼんやりとしていると、ベル・エレーヌを
皿に乗せた美柑が歩み寄って来た
「沙姫さんって思った以上にイイ人じゃん」
「なんだよ急に…」
リトの視線の先では、沙姫がさっきから父親関係の連中なのか、ひっきりなしに挨拶を交わしていた
自分よりも一回りも二回りも年の離れた大人たち相手に笑顔を浮かべたり、物怖じる事なく
談笑を続けたりする沙姫を見ながら、リトはコップに残ったジュースを一気に飲み干す
「…つか、いろいろ大変なんだなァ、とは思うけどな」
「ん?」
微妙な声のニュアンスに横顔を見るも、美柑の目にはリトの心の内が読めなかった
リトの視線の先には常に沙姫がいて
沙姫が会釈や笑みを交わしている姿をずっと追っている
「ん〜…普段の沙姫さんとかよくわかんないけど…。結構、あんたの事考えてるんだなァ、とは思うけど?」
「そーか? だってアイツ、いつもは…」
と、空のグラスをウェイターに渡しながら美柑に応えていると、パーティー会場に流れて
いた音楽が変わった
すると、それまでざわついていたフロアの雰囲気も変わる
皿やグラスをテーブルに置き、みな思い思いの人と手を取り合って、中央にポッカリと
空いたフロアに躍り出る
パーティー会場が、談笑タイムからダンスタイムへと変わったのだ
呆気にとられるリトの前に、ドレスのスカートを優雅に揺らしながら、沙姫が歩み寄って来た
「お相手してくださらない?」
「え…?」
すっと差し出された白い手と沙姫の顔を交互に見ながら、我に返ったようにリトは慌てて首を振った
「お、踊りってムチャ言うなよ!? 躍ったことなんかないのにできるワケないだろっ!」
あからさまなリトの拒絶に沙姫の目が細まる
「…私の誘いを断るというの?」
「そーだよリト。踊ってあげればいいじゃん!」
二つの冷たい視線と非難を浴びながら、リトはますますうろたえる
「つ、つかムリに決まってるだろ! こんな事ッ!! 他のヤツに言えよッ!!」
「なッ…!?」
"他のヤツ"の部分に、沙姫はあからさまに表情を一変させると、何も言わずリトの手
を取り、そのままフロア真ん中へと連れていく
「お、おい!? 何考えて…」
「あなたに拒否権があるとでも思ってるんですの?」
沙姫の声は有無を言わさない、鋭いトゲとなってリトの反論を刺し止める
フロアの中心に来ると、沙姫はクルりとリトに向き直る
「コレでもう逃げられませんわよ」
「だから、ホントにオレ、ダンスなんてやった事ないんだって!」
「いいから私の腰に手を置きなさい」
すっと体を寄せてきた沙姫の腰に、リトは言われたまま手を置いた
間近に感じる沙姫の体温もだが、その見事な胸の谷間に目のやり場に困ってしまう
沙姫はさらに顔を寄せると、そっとリトの耳元に囁く
「言っておくけど、お父様も見ているのよ。ちゃんとしないと……わかりますわよね? 私たちの将来のこととか」
「え…?」
最後の言葉は忠告なのか、いつものイジワルなのか、リトはわからなかった
答えを聞こうとしても、沙姫は甘い香りを残し、離れていってしまう
淡い琥珀の瞳は、真っ直ぐにリトを見つめ続ける
その視線は心の奥底まで覗き込んでくる。心の奥底まで、踏み込んでくる
睫毛が揺れ、リトは沙姫が笑ったように見えた
その胸の内にはどんな答えがあるのか――――?
「さァ、それでは、ダンスの時間ですわよ? リト…」
トワレと同じ甘い声でそう呟くと、沙姫の手がリトの手を握った

「もう! しっかりしなさい!」
「そんな事いったってっ…」
沙姫とリトのペアはフロアの真ん中で、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ
まるで出来の悪いからくり人形の踊りのような二人のステップに、そこかしこから失笑が漏れだす
「ちょ…ちょっと! あなた、マジメにやってますの!?」
「当たり前だろ!」
いつまで経っても合わないステップに、繰り返される言い合い
いつしかフロアはそんな二人の独壇場となっていた
「り、リト。もっと私に合わせなさい!」
「合わせるったってどーやるんだよ…!?」

フロアの真ん中でいつまでも文句の応酬を繰り広げる二人に、メロンにフォークを突き刺し
ながら美柑は溜め息を吐いた
「…ま、わかってはいたけど。まさかあそこまでヒドイとはね…」
妹の務めとして最後まで見届けようと決意した美柑だったが、その顔は暗い。どこまでもどこまでも

踊り続けて十数分。今や二人は格好の笑いの対象と化していた
そんな不甲斐ない状況に沙姫の奥歯がギリっと音を立てる
「い、一応、これでも一生懸命やってるんだけどな…はは」
「当たり前でしょう!!」
苦笑いを浮かべるリトに沙姫の鋭い声が突き刺さる
さらに文句を言おうとした時、ふいに沙姫の目に父親である劉我の姿が映る
(お父様―――!?)
沙姫の目に映る劉我は怒っているようで、呆れているようで
リトの手を握る沙姫の手に思わず力が入る
(こ、このままではリトと…)
なんとかイイところを見せようと、ダンスを立て直そうとした時、急激な動きの変化に
ついていけないリトの足が沙姫の足を踏んでしまう
「いッ…ちょっと…!?」
「ご、ごめん!」
そして、そのまま縺れ合う二人
ドスン――――と、見事に尻モチを付いた二人の姿に、パーティー会場のそこかしこから笑いの声が起こる
「…ってぇ…。大丈夫か? 沙姫」
「…くッッ…!?」
お尻を痛そうに撫でながら手を差し伸べてくれるリトを沙姫は、目尻に涙を浮かべながら
反射的に睨みつけてしまう
「その…悪かったよ…」
バツが悪そうに顔を顰めるリト
その顔に何を感じたのか、リトの手を無視すると、沙姫は黙ったまま立ち上がった
俯いた顔に前髪がかかり、表情がよくわからない沙姫に、心配になったリトは声をかけようとした時――――
パーティー会場中にパンッと、乾いた音が響き渡った
「……へ?」
赤くなった頬を押さえながら、目を丸くさせるリトに、肩をわなわなと震わせながら、沙姫は鋭い視線を向ける
それは今まで見たどの目よりも、キツくて、怒っていて、揺れていて
込み上げてくるモノを隠す様に、沙姫は視線を背けると、変わりに言葉で斬りかかる
「あ、あなたね…。私がどんな想いで今日、躍ったと…」
「沙姫…」
沙姫の体は震えていた
その震えは怒っているからなのか、それとも――――
「もういい…。もういいですわ…」
沙姫はリトに背中を向けると、そのまま歩き出してしまう
「お、おい!」
フロアに一人残されたリトは、なんて言葉をかけていいのかもわからず、後を追う事も
できずに、その場に立ちつくしてしまった


「まったく、ちょっと情けなすぎだよ! リト」
「わかってるよ」
パーティー会場の隅っこで椅子に座りながら、テーブルに頬杖を突くリトに、美柑は
溜め息混じりに声をかける
「わかってるんだったら何とかしなよ? 沙姫さんともう一度話すとかさ」
「話すって何を?」
「それは…」
あのダンスは、リトをお父さんに紹介するためのものだったという事は、美柑の
目から見ても明らかだった
そのとっておきの舞台をつぶされたのだ。それも因りにも因ってリトの下手なダンスのせいで
「そりゃ、全部アンタが悪いとは言わないけどさ…。でも、なんとかしなきゃならないの
はアンタだと思う」
「何んとか、か…」

踊り以前に、今日、ココに来た時から、ずっと空回ってばかりだった事にリトは気付いていた
気付いていながらずるずるとココまできてしまった事
そして、踊りの場面でイイところどころか、逆に怒らせてしまった事
本来なら、男である自分がリードしなくちゃいけない場面で

「よし…!」
リトは一声、そう言うと、頬杖を解いた
「今から謝ってくる」
「ん、やっと決心がついたんだ? 遅すぎだってば」
「だよな…」
リトは苦笑いを浮かべると、美柑の頭をポンポンと叩いた
「何よ?」
「ありがとな。美柑。お前のおかげだよ」
「…ッ!?」
リトの手の下で美柑は慌てて顔をぷいっと逸らした
「う、うまい事いっちゃって…。そんな事は沙姫さんとちゃんと仲直りしてから言ってよね」
「そーだな。でも、ホント、ありがとな!」
「…フン」
顔をぷいっと逸らす妹にリトは苦笑を浮かべた


時計の針が十時を指した頃
リトは美柑を家まで送っていってもらうように頼むと、あれからどこに行ったのか。
広い広い屋敷の中、沙姫を探しに出かけた
噴水のある中庭、長いテーブルがあるダイニングルーム、暖炉のある部屋、プール
いくつもいくつも部屋を廻って最後に行き着いた場所は――――


「沙姫―――?」
そっと扉を開けて中を覗き見たのは、沙姫の部屋
開けっぱなしのバルコニーから入ってくる風が、白いカーテンをゆらゆらと揺らすだけで、
部屋の中に沙姫はいない
「ホント、どこ行ったんだ…?」
頭を掻きながらリトは、何気なく部屋の中へと足を進める
相変わらず踝まで埋まるやわらかい絨毯の感触を堪能しながら、それと同時に、胸の中を
いっぱいにする沙姫の匂い
何度も情事を交わしたベッドを手で撫でながら、リトは苦笑を浮かべた

沙姫は大切な恋人であり、学校のセンパイであり、時にはお姉さんであり
キツイ物腰に、どこまでも高圧的な口調に、だけど時折見せる女のコの部分

いろんな一面を見せる恋人の事を想い浮かべながら、リトはベッドにゴロンと横になる
ふわふわの羽毛が身体を包み込み、リトを眠りへと誘うのに、そう時間はかからなかった


「ん…」
かすかに聞こえる衣ずれの音
鼻孔をくすぐるのは、甘い花のトワレの香り
コトン
と、すぐ近くで聞こえた物音に、リトはようやく眠りから覚めた
「ん…、んん」
重い瞼を開くと、自分を見下ろす瞳と出合う
「沙…姫?」
「あら? 起きましたの?」
631名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 19:05:49 ID:UfiEQEYN
前編終わり
後編は夜にでも投下します
632名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 00:15:36 ID:KLmYSl4e
グッジョブううううううぅ!!寝る前に良いの見れて良かった!後編期待してます!!!
633名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 01:47:54 ID:AW5pI/CE
沙姫のSS、後編を投下します
淡々とした声色に瞳の色はどこまでも黄昏色。ただし、それは冬空を思わせるほどに冷たい
「あれ…? オレ、いつ寝て…。つか沙姫、お前どこ行ってたんだ?」
重たそうな頭を持ち上げながらそう訊いてくるリトに、沙姫は溜め息を吐きながら応える
「私は、お父様の友人の方たちに挨拶をしていました」
と、一旦、声を止めると、胸のあたりで腕を組み直す
ムニュっ、と寄せて上げて強調される胸の谷間にリトは、一人顔を赤くする
「どこかの誰かとは違って、私は忙しいのよ」
「だ、だよな…はは」
どこを見ていいのかわからないしどろもどろなリトを、沙姫の目がどこまでも冷たく見下ろす
「それであなたは何をしていましたの?」
「え…?」
「私が一人で挨拶をして回っている時にあなたは、何をしていましたの?」
「そ、それはその…」
沙姫の目がナイフの様に鋭く、氷のように冷たく光る
「まさか寝ていたのかしら? それも私のベッドを勝手に使って」
「う…」
「いい身分ですわね? 結城リト」
「ゴメン…」
さっきのダンスの一件で沙姫は機嫌を損ねたまま
その事がいつも以上に二人の間に、重い空気を作る
どちらも無言のまま時間だけが過ぎていく
先に折れたのは沙姫のほうだった
はぁ…、と短い溜め息を吐くと組んでいた腕を解き、リトの顔に手を伸ばす
「え…?」
わけがわからずパチパチと瞬きをするリトを無視し、沙姫の細い指がそっとリトのほっぺにふれる
まだ赤い、少し熱い頬の感触に、沙姫の瞳がわずかに揺れる
「ああ…。コレならへーきだって! つか悪いオレだし。沙姫が気にすることないって」
「私は別に…」
ニッと笑みを浮かべるリトから、沙姫は逃げる様に手を離した
「あのさ…。こんな時にあれなんだけど、いっこ頼みがあるんだ」
「頼み…? 何ですの?」
「ダンス。さっきのやつ。アレ、オレにちゃんと教えてほしいんだ! 今すぐってワケにはいかねーけど…。
来年! 次までにはちゃんと踊れるようにガンバるからさ! だから頼むよ!!」
「……」
リトのいつにもまして真摯な眼差しを、沙姫は真正面から受け止めた
そして、徐に手をリトのおデコに近づけると、前髪をかき分けて、おデコをピンっと人差し指で弾いた
「ってぇ…!? 何だよ!? オレはこれでも真剣に…」
「来年…」
「は?」
おデコを押さえながら涙目になるリトの目に、俯いて前髪で隠れている沙姫の目が一瞬映る
驚きと、戸惑いと、そして、うれしさが滲んだ様に見えたその目は、すぐにいつもの少し
冷たい、どこまでも透き通る琥珀色に戻ってしまう
「…あなたには、もっと他にやるべき事があるでしょう?」
「何だよ? やるべき事って」
「身長!」
「身長?」
「そうですわ! まずはその背の低さをなんとかしなさいっ! 踊りとか以前に、こっち
は腕を組むのもやりにくいって言うのにっ!」
沙姫は腕を組みながらふいっとリトから顔を逸らした
「いや、そんな事言われても…」
「つべこべ言うヒマがあるなら、ちょっとでもその情けない身長をなんとかする方法でも考えなさい! 
踊りは……それからですわ」
沙姫はツンと顔を背けると、そのままリトに背中を見せて、その場から歩き出す
「おい。どこ行くんだよ?」
「挨拶の続きですわ。こう見えて忙しいのよ! あなたと違って…!」
後ろを振り返ることなく、トゲが混じる声をリトにぶつける沙姫
その足が、部屋の扉の前で止まった
「そうそう。一つ言い忘れていましたわ」
「何だよ」
白い背中にプラチナブロンドの髪を揺らしながら、沙姫はクルッと後ろを振り返る
「そこに置いてあるモノだけど。帰ったら私が食べるからちゃんと残しておいてね!」
沙姫の視線を追っていくと、すぐそばのテーブルの上にいろんな料理が盛られた皿が置いてある
「食べないって!」
「そう…」
そう短く返事を残すと、沙姫は部屋の扉を閉めた

ベッドの上に一人残されたリト
あぐらを組みながら小さく溜め息を一回
「…オレって全然、信用されてないんだな…」
テーブルの上の皿に目を向けると、おいしそうな匂いが湯気とともにリトの腹腔をくすぐる
適当に選んだのか、皿に盛られている種類は様々だ
オマールのマセドニア、鹿のポワレと季節のラタトィユ、フランボワーズのサブレ、
ヒラメのカルパッチョの――――…
「あれ…?」
おいしそうな料理を目で追っていく内にリトは違和感を覚えた
透明なヒラメの切り身に、柑橘系の泡ソース、オリーブ油風味がかかったもの
「沙姫って生魚キライじゃなかったっけ?」

『私、生魚ってキライなのよ…。どんな味を加えても、口に広がる生臭さが消えなくて…。
ソレがたまらなく不快なの!』

パーティー会場で、顔を顰めながらそう言っていたはずだ。それなのに――――
「…なんでわざわざ取ってきたんだ…?」
腕を組みながら眉を寄せていると、おいしそうな匂いに釣られたのか、リトのお腹の虫が
ぐぅぅぅっと鳴りだす
「そーいやオレ、今日、何にも食べてなかったんだった…」
お腹を押さえながら弱々しく呟くリト
おいしそうな匂いに、空腹感はどんどん増していく
「こんな事なら何か食っとけばよかったぜ…」
熱々のスープから立ち上るおしそうな湯気に後悔一色の溜め息を吐いた時、リトはあることに気付く
「アレ…? ひょっとしてコレってオレのため…」
熱々のスープに、キライなはずの生魚を使った料理等々
沙姫のさりげない優しさに顔をほころばせると、リトは皿に手を伸ばし、フォークで鴨の胸肉を突き刺した
「ったく…ありがとな。それじゃ、いただきます」

それから一時間あまり経ち

また別の皿を手にして、沙姫は部屋に戻って来た
その顔は、不機嫌なのか、ムスッと拗ねているようにも見える
「お帰り。遅かったじゃん」
「…ええ。まァ…」
二言三言そう返事を返すと、沙姫はベッドに腰を下ろした
近くで見るその横顔は、不機嫌というよりも疲れている様に見える
「どしたんだ? 何かあったのか?」
リトの問いを無視し、持っていた皿を枕の隣に置くと、テーブルの上の空いた皿に一瞥を送った
「私のモノ、勝手に食べましたわね?」
「いや、その…うまかったよ」
うれしそうに笑みを浮かべるリトに、沙姫はフンっと鼻を鳴らすと、ベッドに仰向けに寝転がる
「ん…んん……んっーーー……はぁ…」
う〜んと、思いっきり両手両足を伸ばすと、急に糸が切れた様にパタンとベッドに体を沈めた
「沙姫?」
少し経っても何の反応を見せない沙姫に、リトは心配そうに声をかける
「…ホントに大丈夫か?」
「……」
「おいって!」
普段、どんな時でも弱音を言ったり弱さを見せたりしない沙姫
その沙姫が初めて見せる疲れ果てた姿に、リトは胸のどこかがズキリと痛むのを覚える
「……キライなのよ」
「え…?」
枕に顔を沈めたまま、沙姫はリトに言葉を返す
その声はいつもと比べてトーンが低い
「…キライなの。ああいう挨拶とか愛想振り撒いたりするのって…」
(沙姫…)
パーティー会場で見せた、作り笑いやお世辞の数々
社交辞令とかパーティーマナーとか言ったものなんだと思っていのだが――――
リトは顔の見えない恋人に表情を曇らせると、そっとその頭に手を置いた
「…何ですの?」
「な、なんとなく…」
「なんとなくってあなたね…」
文句を言おうと顔を起こしかけた沙姫だったが、また枕に顔を沈めると、それ以上なにも言ってこなかった
「お疲れ様…。沙姫」
「……」
沈黙。けれど、その沈黙こそが沙姫なりのありがとうの気持ちなんだと、リトは頭を撫でながらそう感じた

それから少し時間が経ち

プラチナブロンドの髪は手を這わせるだけで、シルクの様に指の間をすり抜けていく
そして、髪からほのかに香るシャンプーの香りが胸をくすぐる
そんななんとも言えない心地よさを堪能していると、ふいに沙姫が枕から顔を上げた
「どしたんだ?」
沙姫は頭に手をやると、結んであったブルーのリボンを全部解いていく
シュルシュルとベッドの上に落ちていくリボンに続いて、沙姫の長い髪が二房落ちていく
少しくずれた縦ロールと相まって、いつもとは違った印象をリトに植え付けた
「…ありがとう」
「え…? あ、ああ…」
小さなお礼に、上ずった声が応える
沙姫は少しドキドキしている様子のリトを横目に、再びベッドに横になると、枕元に置いた
皿に手を伸ばす
皿の上には料理ではなく、いろんなお菓子がのっている

クイニーアマンやビスキュイ、マカロンにミルクガナッシュ、メゾン・ボワシエのキャンディ、
ほかにはポワールのetc.…

見ているだけでクラクラしてきそうな甘いお菓子の数々を、沙姫は寝転がりながらパクパク
口に入れていく
「…つか下にいる時も結構食べてたのによく食えるよな」
「甘いモノはいつでも別腹ですわよ。リト」
ネコのような笑みを湛えながら、沙姫は近くに置いてあった本に手を伸ばす
分厚い本の表紙には英語だろうか? 本の題名があるのだが、あいにくリトには読めない
パラパラとページを捲って本を読み始めた沙姫に、リトはあぐらを組みながら、その様子
をジッと見つめていた
長い睫毛を揺らしながら忙しなく動く瞳よりも、細い指でページを捲るその真剣な表情よ
りも、ずっと気になるコトがある
(…そーいや、沙姫とこんな風にゆっくりする事なんてなかったよなァ…)
予定通りにいかなかったらキーキー怒るし
ちょっとでも頼りないところを見せればとたんに眼つきを鋭くさせるし
いつもツンと澄まして、いつも見下ろすような視線で、いつも高圧的な口調で
ほっぺをポリポリと掻きながらこれまでの事を思い返していたリトの顔が、どんどん暗くなっていく
(ま、まー、それが沙姫なんだろうけどな…)
一人で導き出した答えに無理やり満足すると、リトはほんの少しだけ身体を沙姫に寄せた
別に何かをしようとか、話しかけようと思ったわけではない
(つーか今の沙姫に話しかけたらスゲー怒りそうだしな)
苦笑いを浮かべるリトが想った事はたった一つのコト
それは純粋に、好きな人のそばに少しでも寄りたい、そんな小さな想いだった
相変わらず沙姫は、本に没頭したままリトの接近に気づかない
リトは、少し本を覗き込んでみる
びっしりと書き込まれた文字の多さに、頭が痛くなる
挿絵も何もないそれは、今まで漫画程度しか読んだことのないリトにとっては、近寄り
難いモノだった
(よくこんなモノ読めるよな…)
感嘆と呆れが入り混じる溜め息を吐くと、そのせいなのか沙姫の髪が、はらりと背中の
上を滑り落ちていく
「…ッ…!?」
背中の大きく開いたドレス。髪の下に見えるその白い背中にリトは息を呑む
(やっぱすげーキレイだよな…)
白くて、シミ一つない艶々の肌
何度も見て、触れているはずの背中が、今日はいつにも増して、艶美に映る
ゴク――――っと、唾を喉の奥に流し込みながら、男の本能なのか、リトの手が
ゆっくりっと背中に伸ばされる
「ねェ、リト」
「え…!?」
突然呼びかけられたリトは、慌てて手を引っ込めた
「な、何だよ…?」
「……」
リトのしようとしていた事がわかっていたのか、一度も本から視線を逸らさないまま、沙姫
は勿体ぶるかの様に言葉を止める
その間がひどく長く感じられる
一秒、二秒と、どんどん心拍数が上がっていき、手におかしな汗すら滲み出す
(何だよ…? 言いたい事があるならさっさと言えよな…!)
その間も沙姫の指がページを捲っていく
「あ、あのさ沙…」
「マッサージ。お願いしてもいいかしら?」
「へ…?」
これ以上ないってぐらい間の抜けた返事を返すリトに、沙姫は淡々と言葉を投げかけていく
「聞こえなかった? マッサージをお願いしてるのだけど? というか、あなたね、そん
なところで座ってる暇があるなら、私にちょっとは気を使おうとか思いませんの?」
「い、いや…」
「それとも何? 私のお願いが聞けないとでも言うつもり?」
本から離れた沙姫の視線は鋭い、氷の刃となってリトに突き刺さる
リトは慌てて、沙姫に体を寄せた
「別にいいけど…。オレ、マッサージなんかやった事ないぞ…?」
「いいからやりなさい!」
有無を言わさない口調の沙姫に、リトは渋々と言った表情で溜め息を吐いた
「え〜っと…とりあえず、ドコすればいいんだ?」
「そうですわね……脚と腰かしら」
「脚と腰…」
言われた方に視線を向けると、ドレスの上からでもわかる魅力的なくびれと、白いニーソ
ックスに包まれた長い脚がリトを待っていた
(なんかすごく…)
「何してるんですの? グズは嫌いですわよ!」
顔を赤くさせながら見惚れていたリトは、沙姫の声で我に返る
けれども、マッサージなどした事のないリトは、具体的にどうすればいいのかわからない
マッサージの知識なんて、たまにテレビで見るぐらいのものだ
「え〜…えっと…」
頭の奥から知識を引っ張りだし、テレビで見た、見よう見まねで沙姫の身体に触れていく
(とりあえずは…腰からだな)
腰のラインに這わせる様にそっと触れてみる
(細ッ!! …つかこんな細かったっけ…?)
ぐいっとほんのちょっとでも力を込めれば折れそうなほどに感じる、沙姫の腰
リトは慎重に親指を背骨の辺りに押し込んでいく
「何やってるんですの? 全然、気持ちよくありませんわ!」
「ご、ゴメン!」
勢い余って、両手全部を使って押し込まれた腰に、沙姫の口からか細い吐息がこぼれる
「…ぁ…っく」
「えと、大丈夫か? その力加減とかさ…」
肩を震わせながら本に顔を埋める沙姫に、リトは不安そうに声をあげる
「ぃ…から…」
「え?」
「いいから早く続きをやりなさい!」
頬を赤く染めながら声を荒げる沙姫に、リトは冷や汗を浮かべながら続きをやり始めた


「ココ…?」
「ち…違ッ…ぅ」
「じゃー…ココ?」
リトが腰に力を込める度に、沙姫の口から吐息混じりの言葉が返ってくる
そしてソレは、肩の震えと同じだけ、だんだんと激しくなっていく
「そ…ソコ…ッ…ぁ」
「え?」
相変わらず本に顔を埋めたままの沙姫に、リトは眉を寄せる
(せめて気持ちいいのかどーかぐらい言ってほしいんだけどな…)
眉を寄せながらもリトの手が沙姫の腰や背中に這わされ、押し付けられ、揉んでいく
その度に沙姫の身体が小刻みに震え、口からはなんとも言えない声がこぼれる
「も…もう腰はいいですわ! 次は脚の方をお願い!」
「脚? 腰はもういいのか?」
「い…いいって言ってるでしょ!!」
いつの間にか本ではなく大きな枕に顔を埋めながら、沙姫は枕の中からくぐもった声を出す
リトは眉を寄せながらも、言われたとおりに脚の方へと視線を向けた
長い足が少し短めのスカートから伸びる光景は、リトと言えど身体が熱くなる
(え…えと、とりあえずどこからやればいいんだ…?)
「何してますの!? 早くなさい!」
バタバタと駄々っ子の様に足をベッドに打ち付ける沙姫に、慌ててリトの手が足に触れる
まず最初は膝の裏からふくろはぎにかけて

ニーソックスの柔らかい生地の感触を味わいながら、リトの手がふくろはぎをやさしく揉んでいく
「…ッん…!」
クッと足の指を丸めながら、何かに耐えている沙姫
真っ白な足をふるふると震わせる沙姫にリトは苦笑を浮かべた
(…そーいやオレ、よくこの足でイジメられたよな…)

『何ですのコレは? 結城リト』
椅子に座りながら足で踏みつけているのは、情けなくも反応してしまっているリトの下腹部
そして、それ以上に情けない声を上げるリトの醜態に、沙姫の目が愉しそうに笑う
『うっ…あ…ちょ、ちょっと待っ…!!』
『待つ? 待つって何をですの?』
そう言いながら、沙姫の足がグリグリとリトの下腹部を踏みつける
足の指が亀頭を擦り上げ、その刺激にリトの奥歯がギリッと音を立てた
『あらあら。何ですの? この汚らしいネバネバしたモノは』
リトの先走り汁で、沙姫の足の爪が妖しく輝く
指と指の間にかかるカウパー液のアーチをぬちゃぬちゃ言わせながら、沙姫の指が亀頭を
押しつぶした
『あっ…くっっぅう…!』
『情けない顔! とても男の顔とは思えませんわ』
侮蔑と嘲笑が入り混じる声でそう吐き捨てると、沙姫は足を下腹部から離した
代わりに爪先がリトの顎を持ち上げ、見下す目と見上げる目が出会う
『私の前で俯くなんて許せませんわね! せっかくこの私が、あなたの痴態を見てあげて
いるというのに』
爪先がさらに持ち上がり、リトの顎も同じだけ持ち上がる
スラリと長く伸びた脚の付け根、スカートの奥にチラチラと見える純白の下着に、リトの
喉にゴクリと唾が落ちていく
その様子に沙姫はわざとスカートの中を見せながら、瞳を爛と輝かせた
『もしかして触りたいのかしら? 私の胸に…』
そのしなやかな手が服の上から胸に這わされる様に、リトは釘付けになる
『貪りたい? 私の口を』
細い指が唇をなぞり、赤い舌が指に絡みつく
『私の脚を、太ももを撫で回して…』
スカートの裾をスッと持ち上げながら、その目を愉しそうに歪める
『私のココに挿入れたいんでしょ?』
足をわずかに動かすだけで、ショーツの奥からクチュリと音が聞こえ、リトを誘惑する
『何度も私を犯して、中に出して…そうですわよね? リト』
『…ッ!?』
喉の奥に消えていく唾の音を爪先で感じながら、沙姫は口に酷薄な笑みを浮かべた。そして――――
『…でもダメですわよ』
『え…!?』
信じられないモノでも見るかの様に目を丸くさせるリトを、沙姫のどこまでも冷たい瞳が出迎える
『今日はダメ…! それとも何? まさか出来るとでも思っていたの?』
『だ、だって…』
『だって…? だって何ですの?』
リトの言葉に沙姫の眉がピクンと動く
喉元に当てていた爪先をすっと上に上げると、リトの口に押し付けた
『んっむぐっ!?』
『何? よく聞き取れませんでしたわ。もう一度そのお口で言ってくださる?』
口に押し付けられた足は、リトの唾液でベトベトに汚れていく
『あ〜あ。どうしてくださるのかしら? この足』
『……っ!』
沙姫に足を押し付けられたまま、リトは顔を顰めた
『もちろん、キレイにしてくださるのよね? あなたの口で』
スッと目の前に差し出された足は、唾液とカウパー液のせいですっかり汚れてしまっている
『早くなさい! 結城リト』
鋭い声を上げる沙姫の顔は、いつも以上に高圧的で、そしてキレイに見えた
ゾクゾクと背中から這い上がってくるモノに導かれる様に、リトは口を近づけていった

「―――ト…。…リト! 結城リトッ!!」
「へ…?」
太ももに手を這わせたままの姿勢で固まっていたリトは、沙姫の声でハッと我に返った
「あ、あれ…?」
「あれ? じゃなくて! あなた何してるんですの? ヒトの足を触ったままぼーっとして!!」
「な、何って…」
さきほどまで頭の中をぐるぐると廻っていた卑猥な過去を無理やり奥に押し込めると、リト
はなんとか苦笑いを浮かべた
そんなリトを冷ややかに見つめていた沙姫は、ベッドから身体を起こすと、身体を寄せてきた
「な、何だよ?」
沙姫の目はどこまでも冷ややかだ。まるで、「あなたの考えていた事などお見通しですわ」
と言わんばかりに
沙姫は目をキュッと細めると、その長い人差し指をリトの顔の前にかざし、くるくると円
を描き始めた
?マークを浮かべるリトに、沙姫の小悪魔な笑顔が応える
「何を考えていたのかしら」
「え…」
冷や汗を浮かべるリトを嘲笑うかの様に、人差し指は下に下に降りていく
「さ、沙姫? ちょっ…!」
後ろに手を付き、腰を引きぎみにしながら、リトはその指から逃げる様に後ろに下がろうとする
その腰の真ん中。少しズボンを下から持ち上げている部分に沙姫の指はピタリと止まった
「コレは何かしら」
「え…えっと…」
「リト」
「は、はい」
まさか昔のことを考えていたから…なんて応えられるはずもなく。けれど、その瞳から逃げ
られるわけもなく
観念したのか、リトは目を泳がせながら、ぽそぽそと話し始めた
「こ、コレはその…さっきのマッサージで…」
「ふ〜ん」
リトの言葉を訊きながらも、沙姫の指がズボン越しに先端へと這わされる
ツンと爪で引っ掻いたかと思うと、今度はやさしく円を描くように指を這わせるその動き
に、リトの言葉も途切れがちになってしまう
「ちょ…ちょっと昔の事を…思い出したっ…てだけで、だから…」
「だから?」
「だっ…だから…」
指の動きをやめないままジッと言葉を待つ沙姫
その沙姫の両肩を掴むと、リトはそのままドンっとベッドに押し倒した
白いシーツの上に広がるプラチナブロンドの美しさに、一瞬、リトは言葉を忘れてしまう
「何ですの?」
「何って…その…」
「―――このまま私を犯す?」
「え!?」
下から真っ直ぐにこちらを見つめてくる沙姫の目は、縄を外したペットの子犬の行く末を
見守るかのように楽しげだ
「な、何言って…」
「私を痛めつけて、縛って、犯して…。何度も何度も。あなたの好きなように」
次々に出てくる言葉の数々に、リトは奥歯を噛み締めた
「ちょっ…ちょっと待てって! そんな事オレが…」
「するわけない?」
「…ッ!?」
真っ直ぐな瞳は、楽しげで、可笑しげで
「そ、そんな事したいわけ…」
奥歯を噛み締め苦い顔のままのリトの様子に、次第に、愉しげだった瞳の色がすぅっと薄らいでいく
「―――つまらないですわね…」
「え…?」
「つまらないと言ったのよ! 結城リト」
沙姫はそう言うと手を伸ばし、枕元にある皿の上から、マスカットを一房、取り上げる
そして、小さな舌をチロリと出すと、一番先端の一粒をレロレロと舐め、歯で噛み取った
モゴモゴと咀嚼を続ける沙姫を見つめるだけのリトと、沙姫の目が出会う
リトは沙姫が笑ったように見えた
が、その事を確認するよりも早く、沙姫の手がリトの襟首を掴み、そのまま引き寄せる
「な、何…ッ!?」
目の前で長い睫毛が揺れたかと思うと、沙姫の唇がリトの続く言葉を塞いでしまう
「ん…!? ん、んんっ」
あまりの急な出来事にリトは目をパチパチさせるだけで、展開についていけない
そして、口内に感じる違和感
熱い舌と共に入ってくる別の何かに、見開いたその目がさらに大きくなる
(な、何だ…?)
ほどなくして、唾液の味と一緒に口の中にひろがるもう一つの味に、リトはようやくその
正体がわかった
(マスカット…? さっきの…)
果肉がつぶれ、皮だけになったマスカットが二人の口を行ったり来たりを繰り返す
少しすると、すっかりマスカット本来の味が消えた皮を、沙姫はコクンと白い喉を鳴ら
しながら嚥下した
「ぷは…ぁ…はぁ…」
銀色のアーチを描きながら離れていく沙姫の口元を見ながら、まだ口に残る唾液とマスカットの
味に、リトは何ともいえない戸惑いの表情を浮かべる
「とってもおしかったでしょう? コレ…」
沙姫は二粒目を噛み切ると、舌の上でコロコロと転がしながら、楽しそうに目を細めた
そして三粒目
上体を起こし、顎を持ち上げ、高く掲げたマスカットの房に舌を伸ばしながら、チュパチュパと
頬張る沙姫を、リトはジッと見つめていた
見惚れていると言ったほうがいいのかもしれない
つぶれた果肉から溢れ出た果汁が、口元からこぼれ、顎を伝い、そして広く開けたドレスの
胸元へと落ちていく
白い肌にうっすらと引かれる、透明なライン
そわそわしながらも一歩も前に、何も言えないでいるリトに、沙姫はすっと流し目を送る
「どうしましたの? リト…。そんなところでボーっとして」
「ボーっとつーかその…」
赤くなった頬を掻きながらゴニョゴニョと話すリトに、沙姫は手を差し伸ばした
「沙姫…」
「いつまで続けさせれば気が済むんですの?」
「え?」
「私を道化にしたてあげて、見てるだけで楽しい?」
「何言って…」
沙姫が言おうとしている事がチンプンカンプンなリトは、困った様に眉を寄せた
そんなリトに沙姫は、重たくて深い溜め息を吐く
リトを見つめる目に本物の失望感と呆れが混じる
「普通、こういった事は女の方から言うべきではありませんのに…」
「えっと…あのさ。さっきから何のこと言ってるのか、マジでわからないんだけど…?」
頭痛がしてきたのか、沙姫は眉間に人差し指を当てながら、俯き、なんて言えばいいのかを本気で考えた
そして、考えた結果――――

バフっと派手にベッドの上に押し倒されるリト
身体を起こしながら文句を言おうとした時、腰の上に沙姫がドレスの裾を翻しながら跨ってくる
「ちょ…ちょっと待て! 何だよ!?」
「最初からこうすればよかったですわ! 何をチマチマやっていたのかしら…」
沙姫はそう言いながらテキパキと、さきほど髪をほどいたリボンでリトの両手首を縛り、
それをベッドの天蓋を支える支柱へと括りつけた
両腕をバンザイする形でベッドに仰向けに寝転がるリトを下に組み敷きながら、沙姫は
愉しそうに口の端を歪める
「さ、沙姫!?」
少し青い顔になっているリトに沙姫は顔を近づける
お互いの睫毛と睫毛が触れ合いそうな距離で、沙姫はふっとやわらかい笑みをこぼした
「沙姫…?」
目の前で艶然とほほ笑む恋人を前に、目を瞬かせるリト
縛られている状況にも関わらず、沙姫の美しさが、リトの琴線を激しく刺激する
沙姫は少しばかりそんなリトを見つめた後、リトの顔の至る所にキスを繰り返した
おデコや目元、沙姫の睫毛が頬をかすめる感触にリトの喉が鳴る
そして、口
ふっとかすめるだけのキスは、それでもリトに甘い香りを残し去っていく――――バタフライキス
キスの余韻に包まれているリトの首筋に熱いモノが触れる
チロっと舌を出しながら、沙姫が愉しそうに舌を躍らせていた
そして、その手はリトのベルトへと伸ばされる
ベルトを見ずにカチャカチャと器用に留め金を外していく沙姫。ものの数秒でカチャッと
留め金は外れてしまった
「ちょっ…!?」
「黙って!」
リトを見つめるその目に強烈な圧迫感を込めながら、ジッパーを下していく
トランクスの中にある、すでにしっかりと自己主張しているモノを指の感触だけで味わい、
確かめると、沙姫はリトを見つめながら瞳の色を変えた
「あら? もうこんなにして…。ひょっとして溜まっていたんですの?」
「溜まってるとかじゃなくて! お前がさっきからいろいろするから…」
「いろいろってもしかして…」
沙姫の白い手がトランクスの中へと伸び、中のモノに指を這わせていく
「ちょ…!?」
「……こういうコト?」
「!!?」
竿が上下にしごかれ、トランクスに染みを作っていく
「ふふ…。ちょっと触っただけでもうこんなに…。あなたってホントにヘンタイですわね」
トランクスの中から洩れだす卑猥な音に、リトは赤面した
中がどんな有様なのか想像するのも容易い
沙姫の手は握る強さを絶妙に変えて、竿、全体を刺激する
ヌチャヌチャとカウパーを指に絡ませながらしごく沙姫は、本当に楽しそうで
その瞳の色もいつになく濃く、悦びに溢れている
沙姫はトランクスからすっと手を出すと、手にベットリと付いたカウパー液を前に、笑みを浮かべた
そして舌を出すと、指に這わせていく
「あふ…こんないやらしい味…はふっ…チュ…んっん…」
指の一本一本を丹念に舐め取っていく沙姫の手は、唾液と相まって、なんとも言えないほどに
卑猥に輝く
沙姫は手の甲に残った最後の先走り汁を舐め取ると、舌舐めずりしながら、リトの
トランクスをするすると脱がしていく

反り返るモノに沙姫の瞳が、爛と輝きを増した
その場で立ち上がると、するするとショーツを脱いでいき、リトの腰に跨り、スカートの
裾を両手でチョコンと持ち上げる
「リ〜ト」
「え…」
どこまで楽しげな声に、不安げな声が応える
沙姫は今にも泣き出しそうなリトを見下ろしながら、少しずつスカートを持ち上げていく
まず最初に、ずっとスカートに隠れていた白いニーソックスに包まれた足が見え、膝が見え、
そして――――
「何が見える?」
「何がって…。沙姫の足」
「それから?」
「えっと…太…もも…」
スカートの影に隠れながら、チラチラとその姿を覗かせる太もも
太ももに食い込むニーソックスのゴムの光景が、沙姫の下腹部のムチムチ感を強調させる
「…他は?」
「他?」
沙姫の顔とスカートの中を交互に見ながら、リトは必死に沙姫の欲しがっている答えを探す
もし間違ったり、気に入らない事を言おうものなら、碌でもない事が起こるのは、今の
自分の現状が物語っている
「え、えっと…」
ジッと見つめるスカートの中から、その時、つーっと何かが肌の上を伝い落ちていった
「へ…?」
太ももを伝うソレは、ニーソックスに触れると、そこに染みを作る
「もう! あなたが答えるのが遅いから…」
?マークを顔に浮かべるリトの前で、沙姫はスカートが持ち上げた
するすると裾が持ち上がり、太ももを、秘所を露わにする
「…ッ!?」
リトの喉がゴクリと音を立てる
「ホラ…、もうこんなに…。あなたに見られてると思うだけで、私のココはこんな風になってしまいますのよ」
薄く口を開けた割れ目からは、ヌラヌラと愛液が輝き
独特の女の匂いがリトの鼻を刺激する
「でも、残念ですわね…。リト」
「残念…?」
「ええ…。あなたには別にモノが必要ですわ」
沙姫の両手から離れたスカートが、ふわっと舞い上がりながら、落ちていく
そのスカートと入れ違うように、ゆっくりと沙姫の足が持ち上がる
「フフ…。答えられないダメな子には、おしおきが、必要ですわね? リト」
目をパチパチと瞬くリトの目に前で、沙姫の足がいきり立つ下腹部に当てられる
ニーソックスの柔らかい生地の感触に続いて、沙姫の体温が伝わってくる
「フフフ。さァ、覚悟はよろしくて?」
「え…」
キョトンとした顔をするリトに妖しい笑みを浮かべながら、沙姫の足に力が入っていく
「ちょっ…待っ…!?」
ぐにゅっと音が鳴りそうなほどに踏みつけられた下腹部を走る激痛に、リトは思わず、声にできない声を上げた
苦悶の表情を浮かべるリトを可笑しそうに見下ろしながら、沙姫の足責めは続く

指を器用に動かしながら、亀頭の形が変わるほどに押しつぶす
爪でカリを擦り、カウパーで濡れた指で裏スジを刺激する
そして、踵に力入れた時――――

ギシギシと音がなり続けるベッドの上で、リトは脂汗を浮かべながら、顔を歪ませる
苦痛と快楽と、胸の奥から込み上げてくるなんとも言えない気持ちとで、いっぱいいっぱいになっていた
逃げる事も、身体を捩る事もできない状況で、リトは震える口で言葉を紡いでいく
「…ったい…」
「何?」
息も絶え絶えに話すリトを、沙姫の愉悦に満ちた目が見つめる
「出し…ったい! つかもうガマンできないッ!」
「…………ふ〜ん」
たっぷりと時間をかけて返した返事はそれだけだった
再び沙姫の足が卑猥な動きを見せ始める
「さ…沙姫ッ!?」
「…さァ、知りませんわ」
弾む声でそう返しながら沙姫は、親指と人差し指を使ってカリ首をキュッと挟んだ
「あっ…ぐぅ!?」
「あらあら、どーしましたの?」
鈴口から溢れるカウパー液が指を汚していくのも構わず、爪先でグリグリ亀頭を刺激する沙姫
汗と涙でぐしょぐしょのリトを、愉しそうに見つめる目には、どこか愛情とは違う何かが滲んでいる
「だ、だから! ま…待って…」
「さっきから何ですの? まったく興がそがれますわね」
つまらなさそうに溜め息を吐きながらも、足はしっかりとリトを責め立てる
リトは唇を噛み締めると、懇願する様に、声を上げた
「もう限界だって! 出ちまう」
「それで?」
「それでって…」
あまりにも淡々としたその口調に、リトは思わず次の言葉を失った
二人の視線は一瞬で解かれ、沙姫の視線はまた下腹部へと戻る
グリグリと踏みつけられた先端からは、ひっきりなしにカウパーが溢れ、ニーソックスに
いくつも汚れた染みを作っていた
ガチガチに堅くなった竿に、パンパンに膨らんだ袋
そっと裏スジを撫でるだけで、今にも欲望を噴き出してしまいそうだ
沙姫は視線をリトへと戻した
「それで何なの? って、訊いているのだけど?」
そう訊きながら、リトが達しないよう、爪先が絶妙な力加減でやわやわと下腹部をもみしだく
「あっ…ん…」
女の子のような情けない声を上げながら、リトの口からか細い声が溢れ出る
「出…し…」
「よく聞こえませんわね!」
「も…もうこれ以上は限界だってッ! 頼むから出させてくれよ沙姫!!」
その必死の声が届いたのか、沙姫の足がピタリと止まる
と、次の瞬間、これまでにない力が足の裏に込められ、下腹部を押しつぶす
「あ…がっ…ッ」
「何ですの? その口の訊き方はッ?」
一言一言に力を込めながら足を押し付ける沙姫に、リトは奥歯をギリッと噛み締め、顔を
苦痛で歪ませる
「どうやらあなたは、口の訊き方というものがわかっていないようですわね?」
目に涙を浮かべながら何か言いたそうなリトの視線を、沙姫は余裕で受け流す
「"出させてください。お願いします。沙姫様"、でしょう?」
横暴な沙姫に文句の一つも言ってやりたい
けれども、もうこれ以上は我慢できない射精感と、何より淫惑に輝く沙姫の瞳に、リトは
抗議の言葉を喉の奥に押し込めた
「…出させて…ください…。お願い…します」
「沙姫様は?」
「…沙姫様」
絞り出すようにして呟くリトの言葉を聞きながら、沙姫はどこまでも愉快そうに声を弾ませる
「ダメ! 全然ダメですわ! 言葉に気持ちがこもっていませんもの。もう一度最初からよ!」
「……」
「リト!!」
鋭い声に奥歯を鳴らしながらもリトは、言われたとおりに声を紡ぎだす
「出させてください。沙姫様…。お願いします…」
「あぁ…。いいですわリト! その顔、その声! たまりませんわ…」
沙姫の足が微妙に押さえつけていた角度をずらすと同時に、押さえつけていた欲望が、一
気に吐き出される
ビュクビュクと吐き出された白い欲望は、リトのお腹といわず、その顔まで汚していった
その様子をうっとりとした顔で見つめる沙姫
白濁液と鼻水でグチャグチャになった半泣き状態のリトをしばらく見つめた後、沙姫は
すっと足を離した
疑問符を浮かべるリトのそばにすっと歩み寄ると、沙姫は真上からジッとリトを見つめた
リトの目が沙姫の目を捉える
淡い黄昏色を湛えた瞳は、見ているだけで背筋をゾクリと総毛立たせる
目に涙を浮かびながらジッと見つめてくるリトに、沙姫はクスっと笑みを浮かべた
「何…だよ?」
沙姫は何も言わず、爪先でリトの顔に触れた
涙と精液を爪先で器用に掬い取ると、それをリトの口に持っていき、唇に塗りたくる
「んっ!? んんっ…んっんっ…」
「あなたの出したモノでしょう? だったら自分で処理なさい」
有無を言わさないその口調は、リトを瞬時に黙らせる

そして一頻り遊んだ後、ヌチャリと汚れた糸を引かせながら沙姫は、爪先を離した
すっかり汚れたしまったニーソックスに沙姫の端整な顔が歪む
「私のお気に入りが…。誰のせいでこうなったのかしら?」
「誰ってそりゃ…」
「あなたですわよね? リト」
沙姫はそう言うと、足をリトに差し出す
「汚らしくてこんなモノ、もう、穿けませんわ。脱がして!」
「脱がっ…でもどーやってだよ?」
リトが身体を捩ると、両手首を拘束しているリボンがギリギリと音を立てる
「いい加減、コレ外してくれよ!」
「…その口はなんのためにあるんですの?」
「は?」
「口でしなさい! そう言ってるのよ」
爪先が唇を割って、口内に入ってくる
「んぐっ! むっ…」
「ほら、早くなさい! 言っておきますけど、ちょっとでも指に歯を当てたら、その顔を
踏みつぶしますわよ!」
沙姫の目はどこまでも冷たく、見ているだけで背中におかしな汗が浮かぶ
リトは慎重に歯でニーソックスの先端を噛むと、顎の力だけでゆっくりと脱がしていった

「…ホラ、これでいいんだろ?」
ぜぇぜぇと息を切らせながら恨みがましく見てくるリトに、沙姫は脱がしてもらったばか
りの素足で、その顔を踏みつけた
「何言ってますの? 次もあるのよ」
ぐいぐいと足の裏を押し付けてくる沙姫に、リトは呼吸もままならないまま、足の下から
くぐもった声を出す
「わか…わかったから! やればいいんだろ! やれば! ったく…」
さっきと同じ要領で脱がしていくリト
意地と自棄が混じるその必死な顔に、沙姫はやわらかい笑みを口の端に歪めた
そして、全て脱がし終わったリトの顔の横に座ると、その顔を真上からジッと覗きこむ
「…何だよ? まだなんかあるのかよ?」
ムッと睨みつけてくるリトの前髪を、沙姫のやわらかい手が払いのけていく
そして露わにおデコ
「沙姫? 何…ちょ…!?」
そのおデコに軽くキスをした沙姫に、リトは目をパチパチさせる
キスをされた事よりも、自分をジッと見つめる沙姫のなんとも言えない顔から目を逸らせ
なくなってしまう
琥珀の瞳が神秘的に輝き、柔和な笑みを湛える沙姫の顔に、胸の中が熱くなってくる
さっきまでの怒りもどこかに消えていく
こんな状況にあってもキレイだと思ってしまう自分は、愚かなのだろうか――――?
「リト…」
透き通る声に愛情をいっぱいに込めて、囁くように沙姫は名前を呼んだ
「何だよ…?」
まだ拭えないモヤモヤを声に滲ませながら応えるリト
その口に、甘い香りがする沙姫の唇が触れる
「ん…ん…っ…」
唇を重ねるだけのキス。それだけでリトの気持ちを氷解させた
沙姫はリトの頭をやさしく撫でながら、ジッと目を見つめる
「沙姫…」
「何ですの? リト」
さきほどまでの出来事がウソの様な、久し振りの安らぎの時間
リトはふっと全身の力を抜くと、沙姫を見つめた
いつ見てもキレイだと思わせるその瞳は、見ているだけで吸い込まれてしまいそうになる
何も言ってこないリトに沙姫は小首を傾げた
耳に掛かった長い髪がハラリと落ち、リトのほっぺをくすぐる
沙姫はそんなリトの顔を覗き込みながら、手を伸ばすと、拘束していたリボンをシュルシュ
ルと解いていく
そして、解き終わると、リトの耳にそっと呟く
「言っておきますけど、コレで終わりではありませんわよ。さっきのは前菜。メインは
これからですわよ! リト」
「へ…?」
チュッと頬に触れる唇の感触に、リトの間の抜けた声が応える
沙姫の手が翻り、また違う形でリトを拘束していった

――――それから数時間後

パーティーもすっかり終わり、屋敷から喧騒が消えた深夜
薄暗い部屋から沙姫は、バルコニーへと躍り出た
「はぁ…」
と、溜め息を吐きながら、白磁の柵の上に頬杖をついている沙姫は全裸だ
雲の隙間から姿を見せた月の光が、沙姫の身体を妖しく彩り、
背中を伝い落ちる汗の珠が、月の光を反射して真珠の様に輝く
プラチナブロンドを風にまかせるままに揺らしながら、沙姫はぼーっと夜の庭園を見ていた
アレから何度、身体を交じり合わせ、求めてを繰り返したのか

「あふ…激しっ…激しすぎですわ! もっとやさしくっ」
「急に何だよ? さっきまであんなに腰振ってたのに」
「私だって…たまにはっ…んっ」
リトに跨りながら、沙姫は欲望にまかせて腰を振り続けた
体も顔も、汗と精液でベットリと汚れてしまった沙姫に普段の面影はもうなかった
あるのは純粋な欲望だけ
沙姫の手がリトの背中を鷲掴み、爪が肌を裂き、血を滲ませる
「つかもう止まらねーよ! だって沙姫のことが…好きだからっ…」
「…ッ!?」
キュンと胸の奥で音がなった
沙姫は両腕でギュッとリトを抱き締める
「…っと…もっと言って」
沙姫の身体を抱きしめながら、リトは腰の動きを加速させた
「もっと…! もっと! もっと…!!」
「好きだ…スゲー好き! 沙姫が大好きだ!」
水音よりも腰が合わさる数よりも、互いを想う言葉が多くなる
リトの肩に爪を食い込ませながら、沙姫は真正面からリトの顔を見つめる
「…だったら私の中に好きなだけ出して、私を妊娠させるぐらいの事しなさい!」
「いい…のかよ?」
不安と戸惑いが混じる視線を向けてくるリトに、沙姫は小さく溜め息を吐いた後、ギュッとそのほっぺを抓った
「ひ…ひたひって!!」
「そーいう情けないところが全然ダメですわね! リト! もっとしっかり男を見せてほしいですわ!」
すっと目を細める沙姫
けれど、その瞳は、怒ったというより、拗ねているように見える
結局、その後、回を重ね、なんとか満足はしたものの――――

はぁ…と、沙姫は星空に向かって白い息を吐いた
「…今日はちょっとイジワルしすぎましたわね」
ベッドの上で、すーすーと、気持ちよさそうな寝息を立てているリトの顔を想い浮かべな
がら、沙姫は小さく笑った
そして、自分のお腹にそっと手で触れる
「…別にいいのに…」
と、呟きだけを後ろに残して、すっかり冷えきった体を温めに、沙姫は部屋へと戻っていく

「そーですわね。明日はうんと甘えさせてあげようかしら」
ベッドの上で幸せそうに眠っているリトの頭を撫でながら、沙姫はそうやさしく囁いた
649名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 02:18:40 ID:dFkj16qQ
「じゃあナカに軟膏塗ってあげないとね。軟膏欲しい?」
「うん、塗ってぇ! 紀之の軟膏私のナカに擦り付けてぇ!」

秘所の3点攻めは激しさを増す
紀之はラストスパートをかけて激しく腰を動かし一番奥をまた突き上げた

「あはぁ…イクッ!…いっちゃうよぉぉ」

ドクッ!ドクドクッ!
紀之は黄泉の子宮口に届くよう腰を突きあげて精子を大量に解き放つ。
そして黄泉の膣内にまだ大きいままの肉棒を埋め込んだ状態で腰を動かし
カリに白い軟膏引っ掛けて膣内にヌチャヌチャとまんべんなく塗り付けた

「ハァ、ハァ、紀之ぃ…出ちゃうよ…」

黄泉が呟くと同時にジョロ、ジョロロロ…股間まわりのお湯に揺らぎが生まれた
3点攻めの衝撃に黄泉は失禁してしまったのだ

「グスン…温泉の中でエッチしちゃった…おしっこ漏らしちゃった…スン…もう死にたい…」
黄泉は泣きべそをかきながらこぼす
「大丈夫、ここ湯量が多いから朝には入れ替わるさ」
「大丈夫じゃないわよド変態! 次やったらコロすから!」


…絶望と覚悟を知った二人。時に悲観的にも取れるこのフレーズであるが
絶望は二人に強さを。覚悟は二人に希望を与えたのだった。
650名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 02:20:18 ID:dFkj16qQ
誤爆orz
申し訳ない
651名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 02:21:05 ID:AW5pI/CE
終わり

>>348
こんな感じになりましたが、少しでもリクに応えることができたでしょうか?
Sの描写が難しくて、>>348さんの思っていたモノに、少しでも近づけていられれば幸いです

>>554-556
貴重な意見ありがとうございます!
実はリトが一番書くのがむずかしくて…。原作のリトをどうエロまで持っていけばいいか
いつも苦労が耐えなくて…。沙姫も含め、もっともっとうまくなれる様、がんばります
652名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 02:22:24 ID:AW5pI/CE
>>650
喰霊スレのですねw
653名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 04:08:44 ID:7nDPwrJ3
>>651

完璧です!!!
ありがとうございました。
また機会があればよろしくっす
654名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 06:02:39 ID:jV7t9UWA
リト唯の人こねーかな
655名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 07:41:36 ID:7nDPwrJ3
リト沙姫の人がリト唯の人だよー
656名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 08:11:22 ID:jV7t9UWA
マジデか。この場で感想言っとく。

モラルと性欲の間で悶える唯が最高でした。行為自体は少ないのに数段エロイってどういうことだ
657名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 08:25:23 ID:MXA8mElp
腐女子くさ
658名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 10:56:56 ID:JnQMzpca
沙姫ヲタは半分以上がザスティン好きの腐女子だからな
少しでも本スレで批判されると鼻息荒げて擁護してくる
659名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 11:45:45 ID:LwmqqebW
俺は沙姫様大好きだぞ!アホで可愛いし体つきもララ、ルンと並んでトップクラスにエロく描かれるし
660名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 13:46:38 ID:rQIAz5yc
ザスティンって誰ー?な沙姫スキーな俺もいるけどこんな荒らし目的はスルーでおk
誰も腐女子の話題なんかだしてないのに急に叩き出すのはどのスレでも俺みたいなのに構ってもらって荒らすのが目的

以下普通の流れで
661名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 14:35:29 ID:1a3m6vVx
ハーレム厨が多いのは作品の性質上仕方がないことだ
662名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 17:21:12 ID:MXA8mElp
なんで腐女子って反論せずにいられないのかな
とっても楽しいです^^
663名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 17:28:37 ID:JnQMzpca
沙姫信者と沙姫がなぜ本スレバレスレで嫌われるかわかるいい見本だな
664名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 18:35:41 ID:+EI6q5MT
腐女子ってリト×ザスってこと?
665名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 22:18:51 ID:NnZiXBga
ザスティン様かっこいい!な人達の仲間意識?

まぁ俺も沙姫は好きだがね
エロパロで乱れるとギャップに萌えるし
666名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 22:20:14 ID:p2jp8D3W
クソ唯オタが嫌われるのは、マゾキチガイだらけで汚ねぇからだな。
667名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 22:37:34 ID:WLS7FDuV
リト沙姫は不快だ
ファンなら原作者の意図に従え
668名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 22:48:05 ID:+y4bXMNA
>>667
お前は根本的な勘違いをしていないか?
669名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 23:29:56 ID:3dGO90rW
沙姫様に一番似合うのはザスティン
670名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 23:56:56 ID:XBU6oa2Q
もう某スレみたくザの人でよくね
671名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 02:52:38 ID:VKxP7mHl
末尾が見えないからやりたい放題
スルーすればいいよ
672名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 16:16:33 ID:ANZxmcFL
本スレでもリトとの絡みは望まれてないのが現状だからな
673名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 16:18:03 ID:KVHlrVs7
じゃあ女の子同士で
674名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 16:31:03 ID:5zUcMQMO
沙姫様はザスティンと絡んでこそ魅力が栄える
675名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 17:19:30 ID:aKaq4LKI

しっぽの話 本編4レス 器具あり

九条凛 + モモ・ベリア・デビルーク
676しっぽの話 1/4:2009/02/08(日) 17:21:30 ID:aKaq4LKI

ララ・サタリン・デビルークの弱点は、長く伸びた黒い尻尾である。

したがって、彼女を打倒したい、あるいは牽制したい、と考える者は、
尻尾を狙うべし、ということになるのだが、これが、そう簡単でない。

以前、天条院沙姫が、尻尾に狙いを定めて、責めたてたことがあった。

その攻撃は成功するかに見えたのだが、ララの本能的な反撃に遭って、
遠慮なく吹き飛ばされた沙姫は、やり方を変えねばならない、と悟った。

――――離れた場所から、尻尾を責める方法はないものかしら?

しかし、必死になって知恵を絞っても、これといった妙案は浮かばず、
沙姫は、お付きの一人に問題の解決を託して、自分は考えるのをやめた。

そして、言いっ放しで忘れてしまったのは、天条院の血筋であろうが、
託されたほうは、生真面目で忠実だったから、面倒なことになった……


休日の繁華街―――― 行き交う足が、並木の凍った影を踏んでいく。

ヒューッと冷たい風が吹き抜けて、人々は立ち止まり、肩を震わせる。

そして、人混みの中をぬうように、足早に歩いてくる、ひとりの少女。

涼しい瞳に、一文字に結んだ唇、つややかな髪をポニー・テールにして、
白のハイ・ネックに、黒革のコートを羽織った―――― 九条凛である。

厳しい表情と、決然とした足取りは、まるで決闘に赴くかのようだが、
それは、剣術で鍛えられた彼女の、無意識の動きというものであろう。

むしろ凛は、歩きながら、決然どころか、途方に暮れていたのだった。

主人である沙姫は、帰国した父親と、水入らずの時間を過ごしている。

凛は、沙姫の父親から、ねぎらいの言葉と、丸一日の休暇をもらって、
とりあえず、街に出てみたが、ひとり歩きには慣れず、店も知らない。

ひたすら歩きながら、凛は考える―――― 休暇は有意義に使わねば。

こうして、まとまった時間があるのだから、たまった懸案の処理を……

たとえば、以前、沙姫様から命じられた、ララの尻尾に関する問題……

ドン! 「キャッ!」

一瞬、目の前に、悪魔のような黒い尻尾が、しなやかに舞うのが見えて、
桃色の髪が揺れ、バランスを崩した体が、こっちの腕へ倒れ込んできた。
677しっぽの話 2/4:2009/02/08(日) 17:23:30 ID:aKaq4LKI

「……すまなかった」

公園の片隅、ベンチに腰を下ろして、凛はもう一度、詫びを言った。

「いいえ、こちらこそ」

となりに座って、おっとりとした微笑を浮かべたのは、先ほどの少女。

ウェーブのかかった桃色のショート・ヘアに、黒儒子のヘア・バンド、
白と黒のツートンのドレスは、天鵞絨だろうか、ふしぎな仕立てだった。

(この娘は…… たしかララの妹で、デビルーク星の……)

「モモ・ベリア・デビルークです」
「あ…… 九条凛だ」
「いつも、姉がお世話になりまして」
「いや……」

それから、モモは、夏休みに天条院のビーチに招待してもらった礼と、
今まで、きちんと挨拶する機会のなかった詫びを、丁重に述べたてた。

凛は、モモの滑らかな口調と、礼儀正しい様子に、すっかり感心して、
巨大スイカの騒ぎが、無かったことにされている点に、気づかなかった。

(あのララの妹とは思えんな)

凛は、率直な驚きと、讃嘆の念をこめて、あらためてモモの姿を眺めた。

胸のまえで指を組み合わせ、上目づかいに話すのが、いかにも頼りなく、
きゃしゃな肩に、なよやかな腰、その腰のうしろの―――― 黒い尻尾。

「…………」
「どうなさったんですか?」
「その…… 尻尾だが」
「私たちは、皆あるんですよ」
「いや、それは知っている」
「あ、そうですよね!」

モモは、長い尻尾をヒョイヒョイと振りながら、楽しそうに笑った。

(尻尾というのは、どうやって動かすのだろう)

凛は思わず、自分の腰のうしろへ手をやって、ジーンズの布地の上から、
あるべきあたりに触れてみると、小さな尾てい骨が存在を主張していた。

(たしか、ほ乳類は、骨盤の筋肉を使うのでは……)

と、そこまで考えて、凛は、尻尾が敏感な理由に思い至り、赤くなった。
678しっぽの話 3/4:2009/02/08(日) 17:25:30 ID:aKaq4LKI

それから、凛はモモに誘われるままに、買物につきあうことになった。

買うものは、主に洋服だったが、モモの好みは、地味で古風なもので、
父親のコートを着回しているような凛も、さして抵抗を感じなかった。

紙袋を抱えて、ふたりで街を歩けば、すでに、冬の日は暮れかけている。

当然のように、モモは、凛をお茶に誘って、凛も喜んで招待を受けたが、
立場上、招待を口実にして、偵察に行くようなものだから、気が咎めた。

結城家に上がって、驚いているリトに、一応の会釈をし、階段を上って、
白い光に包まれると、どういう仕掛けなのか、典雅な広間に立っていた。

紙袋を置き、真新しいソファに腰を下ろして、まわりを見回してみると、
掃除機やモップが出しっ放しで、どうやら引越したばかりであるらしい。

部屋の主のモモが、コーヒー・カップを二つ、お盆にのせて運んできた。

「お口に合うといいんですけど」
「ん…… ふしぎな甘味だ」
「豆は、ラテ星という星の……」

モモは、ラテ星の、栽培の技術について話し、それも面白くはあったが、
凛の注意は、話の合間にフリフリと揺れる、尻尾の先に向けられていた。

――――離れた場所から、尻尾を責める方法はないものかしら?

沙姫の問いに対して、いまや凛は、明確な答えを得ようとしていたのだ。

「キミたちの科学力は、大したものだ」
「そんなことないですよ」
「いや、その力を見込んで、頼みがある」
「私で、お役に立てることでしたら……」

凛の頼みというのは―――― 近頃、竹刀を握ると、指先が固まるので、
指に巻きつけられるようなマッサージ器具はないか、というものだった。

嘘をつくことを憎む、生真面目な凛にとっては、精いっぱいの作り話だ。

主君を思う忠義の心が、凛をして、その信念を枉げさせたのであろうが、
しかし、慣れないことはするものではなくて、どうしても声がうわずる。

そんな有様を、モモは面白そうに見ていたが、やがて、立ち上がった。

「……わかりました!」

コーヒーを淹れ直すと、モモは、ふくみ笑いを残して、扉の中に消えて、
まもなく、扉の向こうから、カチャカチャと金属質の音が聞こえてきた。
679名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 17:25:36 ID:8tdEu7Kt
やっぱりリトは出ない方が面白いよな
680しっぽの話 4/4:2009/02/08(日) 17:27:30 ID:aKaq4LKI

10分後―――― 戻ってきたモモの手に、腕輪のようなものがあった。

「はい、指を出してください!」

こわごわと差し出された、凛の白い指に、ガチッとリングが嵌められる。

ヴヴーン ……ヴヴヴ

輪っかが、上下左右に震え出して、肩や胸にまで、振動が伝わってくる。

「こ、これは…… ちょっと……!」

背骨を揺さぶられる感覚が、怖くなって、手を上げてパッと振り払うと、
意外にも、簡単にすっぽ抜けて、宙を舞ったかと思えば、モモのほうへ。

「えっ?」

ヴヴーン 「ひぁっ!!」

尻尾の先にがっちりと嵌まり込んだ振動リングが、うなり声を上げて、
たまらずに、ソファから滑り落ちたモモは、ビクビクと体を震わせた。

「ダ……ダメっ……」 ……ヴヴヴ

まつ毛がふるえ、瞳はうるんで、紅潮した頬を汗のしずくが流れていき、
激しくなっていく息づかいに、胸はゆらぎ、太股はギュッと合わされて、
ひらいた桃色の唇から、ひと筋のよだれと、かすかな哀願の声がもれた。

「は、はずして……くださいっ」

凛は、ハッと我に返り、あわてて手近にあったモップをひっつかんだ。

ビシッ! 「きゃあっ!!」

痛烈な一撃に、リングは外れ、モモは、床の上にぐったりと果てた……


(とにかく、効果は実証されたわけだ)

リングをポケットに入れて、月明かりの夜道を歩きながら、凛は思った。

それにしても―――― 凛は、ふと立ち止まって、うしろを振り返る。

あの娘を、裏切ってしまった…… 友人になれたかもしれないものを。

「……だが、これが私の役目なのだ」

深いため息をついてから、凛は、決然と顔を上げて、足早に歩き去った。
681名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 17:29:30 ID:aKaq4LKI

以上で、完結です。

どうも失礼しました。
682名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 17:32:08 ID:8tdEu7Kt
やっぱり沙姫様周辺のキャラを出すならリトはいらないし
百合の方が良いよね

これはリトから寝取った感じで実に良かった
GJ!
683名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 17:36:10 ID:oY3FOKGB
さて。美柑のコラでも印刷してぶっかけるか。
684名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 17:45:15 ID:86v/PUn5
ナナと春菜のおっぱいは俺のもの
685名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 20:55:01 ID:jJu0P/WY
正妻×側室×モモ=無限力
686名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 21:49:09 ID:XVSu4irV
明日もまたアンケを送るために出勤する日々が始まるお
687名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 22:42:28 ID:QZqz6xnI
>>681
乙。悶えるモモいいね
688名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 22:52:31 ID:YtQxmxnv
やみやみかわいいよやみやみ
689名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 23:35:38 ID:wR8Wfwab
ララの作品が絶えて久しい…
690名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 00:39:37 ID:L+RMrAjd
>>680
なるほど、あんなもんどこで入手したんかと思っていたら
デビルーク星人そのものから譲り受けてたものだったのかw
691名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 07:18:16 ID:8U/qt0e2
>>681
あのリングにこんな裏設定が…!!
モモの悶える描写含め、良作です、ぐっじょぶです!
692名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 18:13:42 ID:2ShFngQC
チョニーが液晶をサムスンに変更wwww今まで360を朝鮮だの煽っていたわりに
自分たちも韓国に染まりましたねw

韓         国         お          下         劣         S         C          E
693名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:41:28 ID:mPzXEyj6
なんという誤爆…
ところで、リト唯のSSが完成したので投下します…
と行きたいところですが、様々な事情により前回と同じく保管庫に直接ぶち込む事にしました
今回はタイトル付けました、「負けないキモチ」です
よろしければ見に行ってみて下さい
694名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 22:59:42 ID:jvkDM1gU
とてもよかったGJ!
695名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 23:11:19 ID:YsCFzGji
読んだおー
いいねこの唯!
GJ
696名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 00:14:18 ID:lHN23QiR
非エロで;がいっぱい出てくるSSだお
改行もいっぱいだお
冗長なのは目をつぶるがせめて萌える作品書いてお〜;
697名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 11:47:05 ID:wuvVZKds
↑なら、お前が書いて見れカスが・・・俺は燃えたぜ!いや、萌えたぜ!!
698名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 15:36:09 ID:lHN23QiR
>>697

842:名無しさん@ピンキー 2009/02/04(水) 18:34:23 ID:ULCK52w8[sage]
あのスレに執着してるおばさんどうにかならないかなぁ
メ欄はあなたの名前を入れるところじゃないよ
自分のサイトでやるんじゃなかったの?
つーか匿名掲示板なんだから紛れる努力とかしなよ

あのスレが上にあるたびにイラッとする

>>844

>>842あれ、あの人が私物化してるスレだからね。
> ○○は好きじゃないから○○だけとか我儘すぎる
> 結構優しく注意してくれる人もいたのに逆切れしたり反省してないみたいだね。

↑これお前のことだろww おばさんwww
699名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 18:02:45 ID:p2YfG1XX
皆さんありがとうございます(´;ω;`)
感想は率直なものが聞きたいんでどんな事言われても構いませんよ、そこから学ぶ事は有るでしょうし…
そして…次のネタはもう決まったかもです
まあ唯職人の先人方に先越されそうですが…
700名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 19:03:42 ID:TkZL4jn8
このスレってフタナリ許容範囲内?
確認ないと暴風が起きるときあるからさ…
701名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 19:16:45 ID:Fczw4mvj
テンプレがないからなー
基本的に陵辱、死亡、フタナリ辺りは注意書きして名前欄にNGワードをいれてたらいいんじゃないかなとは思ってる。
違う所で注意書き無しでフタナリ×男で荒れたけど当たり前だろとは思った。
まぁそれ系専門じゃないスレでどれが危なくてどれがセーフかなんて書いてりゃ分かるとは思うけど。
702名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 19:23:45 ID:3VxLyK6n
俺は「予告すればアリ」派。
でも難癖つける奴やそれに反応する奴やそんな自演をする奴が居るからね・・・
703名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 23:04:01 ID:Ri1B4I2I
NG指定勧告さえあれば、あとはそれを無視して読んだ奴が悪いってことだわな
704名無しさん@ピンキー:2009/02/10(火) 23:27:08 ID:M9wZ+Ao8
そだね
以前、何の予告も無しにスカトロモノの投下とかあったけど、ああいうのだけはやめてもらいたいな

それにしても、このスレも昔に比べると職人が減ったな…
705名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 01:54:30 ID:Ck79Xf1z
>>693
GJ
706名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 11:26:16 ID:PzbNm4bK
百合的な意味ではないんだが本編のナナと春菜のフラグが好ましい
707名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 13:43:19 ID:drrkzO1I
リトリサの話の続きが読みたい!
708名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 13:45:35 ID:3qWQ6XgO
もっと百合分を多くするべき
709名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 14:13:40 ID:flJ+qVGc
男が邪魔なマンガだよな
ララ×唯とか素敵だ
別にレズセックスをしろと言ってるわけじゃない
ただ、もっとイチャイチャしてほしい
710名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 14:19:23 ID:HLFR3Y1U
ルン×レンの脳内セックスまだ?
711名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:00:20 ID:giLcbvjv
沙姫擁護と百合擁護は荒らしの常套手段
712名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:06:05 ID:gAuLDhnR
百合とかマジ嫌いです

ってかリトが主人公じゃなきゃ見ないレベル
713名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:06:49 ID:flJ+qVGc
なんで百合の話しただけで荒らしになるんだ?
714名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:07:45 ID:HLFR3Y1U
沙姫信者と百合厨はとらぶるの癌だからな
715名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:08:47 ID:AlPCkoRf
主人公が結構人気あるのに男が邪魔とか言っちゃうのは
どう見ても荒らしだろうjk
716名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 15:42:42 ID:flJ+qVGc
そうなのか
じゃあ荒らしは退散するとしよう
717名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 16:16:26 ID:inY1qf1g
触っちゃダメということを学んでまた大人の階段のぼーる
718名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:12:26 ID:PzbNm4bK
自分は百合厨と違うけど男キャラに執着がないから、女の子と絡ませるのはリトでなくても構わないって思いはある
つかBLEACHとかだと特定男に執着すると腐女子だのスレチだの言われるのに、ココはリトありきでも叩かれなくて良いね
719名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:14:42 ID:inY1qf1g
男のキャラがブリーチほど立ってないからだろw
考えたら分かりそうな物だけど。
720名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:27:30 ID:NfUbmHSW
腐女子が文字通り腐ってるからだろ
721名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:39:30 ID:wSIGGn7f
>>718
ブリーチ=非ハーレム
とらぶる=ハーレム

だからリトに拘るのは当然
722名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 17:57:17 ID:irtc8j/l
>>718
鰤で男に執着するのはカプ腐
しかも男複数で大量のカプが生まれる

ハーレムオタとは対極
723名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 18:09:39 ID:inY1qf1g
まぁ構った俺が言うのもなんだがこんなのほっといて換気しようか。
100レス前くらいの感じに
724名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 18:12:34 ID:mw/3NWwK
…とらぶるの荒らしって居直り強盗みたいだな
725名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 18:14:25 ID:inY1qf1g
あと3日であの日か。
726名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 18:30:11 ID:A2bHMhpe
「俺の主観こそが絶対的正義だ!」
727名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 19:49:47 ID:f/6NGB22
唯厨こそ、とらぶるスレにおける真の荒らしだったわけだ。
728名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 19:59:11 ID:/HFdrckc
百合も沙姫もあっていいけど、他の趣向を否定しない、他人に押し付けないがマナー
横槍も入れない
729名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:28:07 ID:inY1qf1g
他人の趣味に寛容にならないとSSの投下すらなくなって保守っていうだけのスレになっちゃうからね
730名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:29:04 ID:CWsJX/g6
お前みたいな荒らしが言うか
731名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:36:12 ID:HLFR3Y1U
沙姫擁護は荒らしで確定。>>728みたいな奴のこと
732名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:39:19 ID:inY1qf1g
ダメだこりゃw

沙姫のキャラと見た目が好きな俺はどうすればいいんだ。
733名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 20:46:22 ID:AhM31cUi
NGワード:沙姫
734名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 21:18:23 ID:Ap69Xcog
>>723とかいって自分が荒らしじゃないと思ってるもんね
735名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 21:59:50 ID:DwjxWrqv
>732
よう俺

とりあえずお前等の主観で荒らしと判断したらスルー
俺も含めてな
これで良くね?
736名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:08:40 ID:f/6NGB22
何で唯厨はここまで沙姫を目の敵にしてんだ?
737名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:25:35 ID:HLFR3Y1U
そうやって唯ヲタのせいにする荒らし兼沙姫信者
738名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:25:55 ID:NfUbmHSW
なんかどいつもこいつも見えない敵と戦ってるような気がするのは俺だけか
739名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:31:15 ID:flJ+qVGc
いや、俺にもそう見える
740名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 22:56:47 ID:jrOddM8N
沙姫信者を荒らしにしたくてたまらない唯厨が暴れてるなぁ。
741名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:17:08 ID:jwZnsJKQ
とりあえずリト唯の続きを希望
742名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:23:52 ID:NfUbmHSW
いや、投下あったばかりなんだから少しは待とうよ…
743名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:34:45 ID:N3VYTJRi
>>739
お前退散したんじゃなかったのかよ
744名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:43:13 ID:jwZnsJKQ
>>742
もちろんいつまでも待てるさ。
その価値がある
745名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:47:06 ID:jwZnsJKQ
確認だが「リトと唯 プロローグ」〜「リトと唯 if…「特恋薬」」 の作者様な。
「リト×唯」の作者様とは別人だと思うし
746名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:51:53 ID:flJ+qVGc
>>743
退散してたけど戻ってきただけだよ
一応職人なんで
747名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:57:47 ID:sWVGfW6s
>一応職人なんで

ここまで痛い発言を見たのは久々
748名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 00:26:11 ID:I1GwXMil
空気を悪くするレス
749名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 00:34:07 ID:ugaCZ6OU
百合だろうが沙姫だろうが唯だろうが、嫌いだったらスルーすれば良いだけじゃないか

他愛の無いことで言い争ってるから職人が次々に去っていくんだろ
750名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 00:53:29 ID:j5uSaGuJ
俺職人だけど沙姫を悪く言うなら出てくよ
751名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 07:43:41 ID:SJPImslS
唯も沙姫様も凛もルンもララもお静ちゃんも御門先生も好きな俺は皆仲良くすれば良いと思うよ
752名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 08:26:27 ID:u+OjZMpi
西連寺さんはどこへ行かれたのでしょうか
753名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 10:56:20 ID:Gj99wwh9
みんなの心の中に
754唯の不純異性交遊促進日:2009/02/13(金) 00:35:04 ID:HMy0Q282
エロなし。バレンタイン記念で。



「べ、べつに、アナタのことなんて好きでも何でもないんだから!」
 鏡を前にした唯は、意識せずにこんなセリフを吐いてしまった自分の口を恨めしげに見た。
「うう、もう! なによその言い方!」
 オレンジ色のパジャマに身を包んだ唯はかれこれ一時間、鏡の前でこうしていた。
傍から見れば一人漫才というこの上ない滑稽なものでしかない。しかし彼女にとって、死活問題と言っても過言ではないのだ。
「ハァ……もうこんな時間だわ……」
 時計の針はすでに頂点を回ったところだ。普段の彼女ならその生真面目な性格ゆえに、最低でも十時には床に就くはずだった。
しかし、今の彼女にその余裕はない。なぜなら――
「明日、なのよね……」
 つぶやく唯の視線は壁にかけられたカレンダーを射す。可愛くデフォルメされたネコのキャラクターが並ぶ、
ある意味で彼女らしいそのカレンダーには赤く囲まれた日付がある。二月のカレンダーのほぼ真ん中に位置するその日。
「……バレンタインデー」
 俗に言う『乙女の日』だ。
 男子のことを汚らわしい俗物だと見下してた唯にとって、このイベントはお菓子会社を黒幕に置いた不純異性交遊促進日でしかなかった。
今までは。そう、あくまで今までは。
 今の唯にとって男子は、それほど嫌悪すべき存在ではないといえないこともなくはなかった。
 実際に接してわかったが、それまで思っていたほどの無神経さや下心は感じられない。あくまで突発的な事故が多いだけ、と思いたい。
少なくとも意図的ではないだろう。むしろその対極。誰にでも当たり前に振り分けられる気配りと優しさがそこにはあって、
だからこそ彼の周りにはいつも他の女性が集まってきていて――
「って、彼って誰の事よ!」
 気が付くと唯の頭では、漠然としていた「男子」のイメージが徐々にとある人物に固定されていた。
彼女はモヤモヤとした気持ちを抱えながら、その人物の名前を呟く。
「……結城、リト」
755唯の不純異性交遊促進日:2009/02/13(金) 00:35:42 ID:HMy0Q282
 言葉にすると、自分の心が揺れる気がした。揺れた拍子に漏れる甘酸っぱい気持ち。
粘性を持ったそれは、心とは違う、もっと胸の奥底にあるなにかに強く絡まっていく。
そして、強い力でそのなにかを締め付けるのだ。締め付けられる痛みで、胸の前で組んだ手をギュっと強く握る。
近頃、痛みが強くなっている気がした。
「なんで、こんな風になるのよ…………」
 ――これじゃあまるで。
 口のなかで音になる前に消えた言葉、憶測でしかない。あくまで推論にすぎないのだ。結論付けるには早すぎる。
 確証を得るための明日だ。
 唯は自分の机に目をやる。そこには可愛らしくラッピングされたチョコレートが載っていた。買ったものではない。
今日、学校から帰った唯はすぐさま制服に着替え制作に取りかかり、初めてのことで戸惑いながらも、なんとか完成させたものだ。
初めてにしてうまくいった、かと。わざわざ作ったのは、買ったものを渡すのは不誠実だからとかなんとか理由づけている。
誰がどこから見ても手作りオーラ全開なそれは、「オレは本命なんだゼ」と全身で主張しているのだが、当の唯はそれに気付かない。
あくまでこれは――
「私の気持ちをハッキリさせるだけなんだから」
 手段とか目的とかをいろいろ履き違えた唯は、そんな訳でチョコレートを用意した。
で、彼女が今行っているのは渡す際の予行練習、という八十年代の少女漫画を彷彿とさせるようなことなのだが。
「なのに、どうしてうまくいかないのよ……」
 鏡に結城リトの写真を張り付けて練習台にした。そのせいか、口上を述べる際にどうしても彼の顔が脳裏をよぎり、
気が付けば冒頭のような有様になっている。唯は意識しているわけではないのだが。
「どうすればいいのかしら……」
 これじゃあ彼にチョコを渡せないし、受け取ってもらえたとして自分が納得できそうにない。
 ほとほと困り果てていると。
「事情は概ね理解した」
「きゃあっ!」
 一部始終を唯の部屋の前で立ち聞きしていた遊がドアを開け放った。
「ちょ、ちょっと! なにしてるのよ!」
「ん? 妹の恋路を把握しておくのは兄として当然の義務だろう」
 とは言うものの、遊の顔にはでかでかと「おもしろそう」の六文字が書かれている。
また、一歩間違えれば変態認定されかねない発言も、彼の爽やかなルックスからは変態得有の不快感は感じられなくなる。
それよりもむしろ、唯が咄嗟に投擲したハサミが彼の額に突き刺さっており、血まみれの顔からは危機感が感じられた。
「こ、恋路って…………」
「違うのか?」
「それは……」
756唯の不純異性交遊促進日:2009/02/13(金) 00:36:12 ID:HMy0Q282
 唯は顔を紅く染めて俯く。彼女のなかではまだハッキリとしていない(と自分では思いこんでいる)彼への気持ちが、
遊の一言に触発され、グルグルと幾何学的な模様を描いている。そんな妹の姿を見た遊はニヤニヤと笑みを浮かべ、
若干ふらつきながら、話を切り出した。既に顔半分が血で覆われている辺りがなんともスプラッタだが。
「恋に悩む可愛い妹に、愛戦士と評判の俺が助け船を出してやろうじゃないか」
「た、助け船?」
 ゾンビへの道を着実に歩みつつある顔を唯に近づける。まるでどこかのホラー映画のような光景。
恋いの助け船はともかく、命の助け船が遊に必要なことは明白だった。
しかし、余裕のない唯はそんなことにも気付かず、藁にすがるような思いで遊の意見に耳を貸す。
「簡単だ。唯が自分の体をリボンでラッピングして、私をた・べ・て、と言えばどんな相手もイチコロどぶぁぐぇし!」
「そそそそそそそんなこと、できるわけないでしょうが!」
 左ジャブ! 左ジャブ! 右ストレート! 見事なコンビネーションが手負いの遊を直撃した。
部屋を飛び出し、おびただしい量の血液を撒き散らしながら廊下の壁に激突する遊。ドアを閉める間際、遊だった何かはこうつぶやいた。
「……カイ、カン……ガクッ」
 その言葉は実にどうでもいいことだったので、唯の記憶に留まることはなかった。



 そして、朝が来る。



「どうして地球は朝を迎えるのかしら」
 それは自転しているから、とかそんなことは言われるでもなく知っている。
唯が言いたいのは時間の流れというのは残酷だ、ということなのだ。
 結局、練習が成功を収めることは終ぞなかった。
というのも昨晩は遊の作った血だまりを掃除するのに時間をかけてしまい、あれ以降練習ができなかったのだ。
その遊は、朝起きるとピンピンした様子で鼻歌混じりに出かけて行った。なんでもチョコが彼を待っているらしい。
自分はこんなに悩んでいるというのに。忌々しい。
「でも、もうやるしかないのよね」
 そう。もう考えている余裕はない。唯のすべきことは、今日中に鞄の中に入ったブツを対象に渡すことである。
渡し方は、この際どうでもいい。ただ、彼にチョコを。そして、自分の気持ちをハッキリさせたい。
 頭の中に浮かぶのは彼の顔と、彼を取り巻く数多の女性たち。どの子も女の自分から見ても魅力的で――
「って、なんでこんなことを考えちゃうのよ」
 頭を振りそれらを飛ばす。そうだ、自分は、ただこの感情を知りたいだけなんだ。余計なことは考えてはいけない。
そう意識すれば意識するほど、余計な思考がせめぎあいを始めて、複雑に絡み合って行く。
「うう、ハレンチよ……私――って、きゃあ!」
「うぉわ!」
757唯の不純異性交遊促進日:2009/02/13(金) 00:36:32 ID:HMy0Q282
 自分に悪態をついていると、正面から誰かにぶつかった。唯はぶつかった反動で尻餅をついてしまう。
「イタタ。す、すいません。って、結城くん!?」
「あ、古手川……」
 ぶつかった相手は、先ほどまで自分の意識を占めていた人、結城リトその人だった。突然の出来事に唯の頭はパニック状態に陥る。
「わ、え、ななんで結城くんがここに!?」
「なんで、ってここは通学路だし……」
「そ、それもそうよね……」
 二人の間に気まずい空気が流れる。今、渡すべきだろうか。でも邪魔が入ったら。
と懸念し、あたりを見るといつものピンク色は見当たらない。そのことを唯は不審に思い、リトに疑問を投げかける。
「結城くん。その、ララさんはどうしたのかしら」
「……っと、ララはなんか用があるから遅れるとか」
 チョコレートだろうか。なんにせよ今は渡すチャンスだ。
朝早いせいか周りにはあまり生徒がいないし、自分は尻餅をついていて彼は立っているから引き上げてもらうついでに渡しちゃえば、
とそこまで思考がめぐりハタと気付く。
現在の立ち位置を二次座標的に表すのならば、リトが上、唯が下に位置している。
そして自分が着ているのは制服のスカート。尻餅をついて脚を広げてしまっている。
さらに言えば、先ほどから彼の顔がやたらと赤みを帯びて、視線はあちらこちらへと移ろっているのだが。

「えっと、結城くん」
 顔が自然と笑みをかたどっていくのが分かる。声も非常に滑らかに出てくる。
しかし、心情は決して穏やかではない。そのことをリトも悟ったのだろう。リトは身体を翻し逃走を試みる。
「いや、待て、これはあくまで不慮の事故だ!」
「ハ、」
 
 右右下下右下右ABA 必殺コマンド《破廉恥撲滅風紀拳》発動!

「ハレンチよーーーーーーーッ!」
「ギャーーーーーーーーーーッ!」
 恥ずかしさのあまり必殺技(?)を放った唯は、そのまま校舎へと走り去っていった。
 後には結城リト(だったもの)と、
「……うう。は、恥ずかしくってちゃんと渡せなかったじゃない…………バカ」
 その上に添えられた可愛らしい包みが残っていた。


758唯の不純異性交遊促進日:2009/02/13(金) 00:37:23 ID:HMy0Q282
以上。
759名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 00:40:30 ID:+eQf1Kgl
職人と自称するのは避けた方が良い
皆がそういう風に言ってるから、とか
そのくらいに思って言ってるだけだと思うけど荒れる元
"書き手"程度に抑えるのがベター
ぜんぜん印象変わるから いやマジで
760名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 00:42:16 ID:nvnKxAZJ
乙〜
なるほど、渡し方には色々あるよね
うーん…もしかして…
761名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 00:47:10 ID:+eQf1Kgl
ああああリロってなかった・・
邪魔しなかっただけいいんだけど

とにかくGJ!
762名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 01:10:45 ID:25LA+hQ7
GJ!

>>755
>制服に着替え
もしかして間違った?
気を悪くしたらすまん
763名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 01:16:42 ID:Si0eX1EL
>>754
GJ。
違うと思うが一応聞いてみる。「リトと唯」シリーズの作者様?
764名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 08:20:03 ID:vldpM1Se
>>754
GJ!GJ!すごいGJ!!
朝から刺激すごい貰ったァ。いいなァ、可愛すぎるよ唯!
ホントにかわいい唯をありがとうです!鏡の前で練習はお約束ですよね!

>>763
違います
765名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 15:42:04 ID:+21rdMYh
まとめサイトの「負けないキモチ」で、何箇所かコケ川になってるけど、もとから?
766名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 17:08:00 ID:Ca6PZSqk
>>765
お前原作読んでないだろ
767名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 17:58:22 ID:+21rdMYh
>>766

なんか見落としてる描写があったのかな。もういっかい読みなおしてみるよ。
768名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 18:07:24 ID:p+w4fBee
とらぶるファン失格
769名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 18:47:13 ID:nLXXa2gi
ナナだかモモだかルイズに似てる方は古手川の事をコケ川って呼ぶんだぜ!
夏祭りとかお正月のスゴロクとか
770名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 18:56:01 ID:Si0eX1EL
>>768
基本オナネタ、同人以上の存在価値がないのにファンも糞もないだろうに
771名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 18:58:42 ID:tOdXCXOa
深夜と随分態度違うんだな
772名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 19:18:28 ID:Si0eX1EL
作者様には敬意を
773名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 19:43:36 ID:+21rdMYh
あーなる。クエストの時にはそう読んでる場面があった覚えがないから、最近の話でそうなったのかな。
ありがと
774名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 19:54:33 ID:shlHiicd
>>754
神を見た


何かやたら懐かしい文体
どこかで袖ふりあってるかもしれん
775名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 19:59:43 ID:FyxKXYBa
>>770
その程度の漫画のエロパロスレに居着いてるの?
776名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 20:26:20 ID:OrSqWyzo
そりゃまあ、エロパロなんてオナネタであり同人だろ
777名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 21:48:48 ID:4+Yt/7Bi
一番最初はヤミじゃないの?

ってか闇のSSってあんまないなあ
ジャンルがガラッと変わりそうだからむずかしいのかね
778名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 21:49:35 ID:4+Yt/7Bi
あ、>>769
779名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 21:59:23 ID:nLXXa2gi
>>777
一番最初は闇だけど、今回のSSの中にはないから省いた
780名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 22:08:24 ID:nT2Qlj/l
>>771
二次創作作者様には敬意を
原作なんざ糞くらえってことじゃねw
781名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 22:40:28 ID:Si0eX1EL
>>780
その通りだが?
782名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 22:46:44 ID:FyxKXYBa
なんでこのスレにいるんだろうか
783名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 23:03:35 ID:tOdXCXOa
触っちゃダメな種類の生き物だからスルーするか
784名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 23:15:26 ID:2ZYrEGtC
>>777
話が展開しづらいのかな
785名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 23:16:32 ID:+21rdMYh
誰かが、闇がチョコ鯛焼きをリトにあげるSSをツクッテくれるハズだn
786名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 00:31:37 ID:mUV84n6Y
誰もかきそうにないなら、自分で書けばいいじゃない!SS創作できるじゃない!
闇ヴァレンタインもの

私には、行きつけの鯛焼き屋がある。その店はとても人気で、毎日人が絶えず、何人かは必ず並んでいる。私もそのうちの一人。

私は、半ば日課になりつつある鯛焼きを買いに行く。買うのは餡子入りのもの。あの鯛焼きは、並んででも食べたい、そんな味。
並びながら、たまにバカバカしくなることもある。こんな人間じみたマネ、宇宙で私を知る存在が見たら、何を思うだろうか。
でも、それを口の中にいれた瞬間、私は余計なことを考えられなくなり、ただ「美味しい」と思いながら、味わう。
今日もその鯛焼きを買いに行った。数人の並んでる後ろで待ち、そして買って、食べる・・・筈だったのだが。
「並んでいる、しかも大勢。」
どういうことなのか、今日は尋常じゃない数の人間が並んでいた。いつもは性別関係なく並んでいるのが、今日は女性、もしくはカップルばかり。
疑問に思っていると、甘い香りが漂ってきた。しかし、それはいつものそれとは異なっていた。
「これは、チョコレート?」
よく見と店の外に小さな黒板がおいてあり、そこには、
『バレンタイン企画☆チョコ鯛焼き!』
と書かれていた。
この店は普段餡子一筋でやっているので、私は少々驚いた。
・・・普段滅多に、戦闘中でも依頼実行中でも「驚く」ことなどない私を驚かすのだから、それは相当なことだった、私にとっては。
「バレンタイン、女性が男性にチョコを送るという商業イベントの一つ・・・」
以前読んだ本に、そのような説明が書いてあった。女性が意中の男性にチョコを送るという。
男性、このキーワードで思い浮かべる人間はひt・・・じゃなく二人。いや、あの学校の校長という人物は、人間と呼ぶには相応しくない。
男性といえば、そう、私に割と近しい男性、結城リト。だがしかし、彼は決して所謂意中の男性などではない。ただ、思い浮かべてしまうだけ、それだけ。
私が彼に対し想いを込めてチョコを送るということは、絶対にない。だから私にはバレンタインは関係ない。
それに、件の鯛焼きにもあまり興味が沸かない。私は、あの店の餡子入りの鯛焼きが好きなのだ。

とにもかくにも、私は列の最後尾に並んだ。最後尾といっても私の後ろにも人が並び始め、やはり人が絶えない。
また、この店の仕事が早いのか、私より前にいた10組ほどの客はあっという間にいなくなり、私はカウンターの前に立った。
「いらっしゃいませ!あ、いつもの子ですね、毎度です!」
私は軽く会釈した。
「いつもの量でいいですね?」
毎日来ているのでこの店の人にも既に覚えられてしまっている。刺客としては失格だ。だが、私はこの店の虜となってしまっている。
「今日だけ、特別にチョコのもやってるんだけど、どうします?」
店員にそう勧められるが、私は首を横に振った。
「私はこの店の餡子入り鯛焼きが好きで来ているだけですから。」
そう言うと店員は、嬉しいような困ったような顔をした。・・・・一つくらい、頼むべきだったのだろうか。
しかし店員はすぐに袋詰めをし始める。言いそびれてしまった。こうなると件の鯛焼きに少なからず興味がわいてくる。
「はい、じゃあこれ、いつもの」
私は無言でそれをうけとる。そのまま去ろうとすると、店員が小声で話しかけてきた。
「その中に一つ、別の袋に入れて、チョコのが入ってるから」
「え・・・」
「お客さんが食べなくても、せっかくだから誰か好きな子に、もしくは親しい人にでもあげるといいよ。」
「・・・そう、ですか」
「それでは・・・ありがとうございましたー!・・・いらっしゃいませー」

━━━

ベンチに座り、私は袋の中を覗いた。鯛焼きの良い香りだ。
確かに、いつもの袋の中に、別にまた鯛焼きが一ついれられていた。
どうしようか、そう考えるよりもまず、いつものそれを口に含んだ。
「美味しい・・・」
一つ目を食べ終わり、二つ目、三つ目と食していく。
さて、このチョコ鯛焼きをどうするべきか。まだそれに対する興味は残っている。
食べてみたいとは思うが、少しもったいない気がしてしまう。
膨れたお腹を落ち着かせるために、しばらくボーッとする。
こんなことするのも、この星に来てからだ。以前までの私なら、こんなことありえなかった。
彼らに会うまでは、絶対に。
「ふぅ・・・」

私が物思いに耽っていると、偶然にも「彼」が現れた。
787ヤミの特別恋愛指南講義:2009/02/14(土) 01:07:29 ID:t++xjEDP
何時まで待っても投下されないので、割り込み気味に失礼。
エロなし。リクエストに応えよう。


 その日、ヤミはいつもの店でいつものようにたい焼きを買っていた。
出来上がるのを待つ間ぼんやりと、自分の周りを囲む街並みに視線を向ける。やたらと男女の連れ合いが目に入った。
 何か祭りでもあるのだろうか、と思案。地球に来て日が浅いヤミは、こういった行事には疎いのだ。
「あいよ、おまち」
「ありがとうございます」
 もはや顔馴染みとなった恰幅の良いおばさんから包みを受け取る。気のせいか、袋がいつもより重く感じた。
「……?」
 気になって袋の中身を確認してみる。案の定、中には頼んだ覚えのない茶色のたい焼きが二匹、群れの中に迷い込んでいた。
「あの……これは?」
 疑問に思い訊いてみる。自分は頼んだ分の代金しか払っていなかったので、間違えだったら申し訳なかった。
「ああ、それかい? いつも買ってくれるからおばちゃんからのサービスだよ!」
「……サービス、ですか」
 宇宙一の殺し屋である金色の闇もおばさんのパワーには引き気味だった。
「なんたって今日はねぇ……ムフフ」
 おばさんはその分厚い顔面にいやらしい笑みを張り付ける。何が面白いのか、ヤミにはよくわからない。
「今日は……何ですか?」
 ヤミのその質問におばさんは「おや!」とやたら大きなリアクションで驚いて見せた。
「お嬢ちゃん知らないのかい!?」
 およそ99ホーンはありそうな大声でヤミに詰め寄るおばさん。ヤミは少し身体を引いて、困惑気味に答える。
「え、ええ。なんだか、やたらとくっついている人が多い気がしますが」
「おやおやおや。こんな日にたい焼きなんて買ってるからそうかもしれないと思ったけど、
こりゃあ、相当なネンネだねぇ。お嬢ちゃんは」
 よりにもよってたい焼き屋のあなたが「なんて」と言いますか、という突っ込みはヤミの口の中に留まった。
それよりもヤミは自分の知識にない言葉に興味をひかれる。
「ネンネ、とは? どういう意味の言葉ですか?」
「おやおやおやおや。しょうがないねぇ。そんじゃ、おばちゃんが色々と教えてあげようかね」
 こうして親切なおばさんによる、ヤミの特別恋愛指南講義が開かれた。
788ヤミの特別恋愛指南講義:2009/02/14(土) 01:07:56 ID:t++xjEDP





 二月十四日の、寒空の下で。




「あー、疲れた」
 リトは今日一日の疲れを全身に背負ったようにノロノロとした足取りで校門を出た。
その顔には例えようのない疲れと、何かをやり遂げた漢の達成感がこびり付いている。
「よく、今日という日を乗り切ったよな……オレ」
 思わず涙が込み上げてくる。それほど今日という日はリトにとって災難なものだった。
 単純に起きたことだけを説明するならば、チョコレートを持った女の子に追いかけられたのだ。
 これだけ聞くとなんて勝ち組みなのだろう、と世の男子の半数以上が彼の夜道をつけ狙うだろうが、
実際は字面ほど華やかなものではなかった。
 前々から予感はしていたのだ。蜜柑がララにバレンタインデーの定義を説明した時、
『よーし、じゃあリトのために張り切ってチョコレートを作っちゃおう!』と言って、工作ツールを手に研究室へ籠った辺りから。
ああ、おそらくチョコレートじゃないなにかがくるなあ。食べれればいいかなあ、と楽観視していたのがまずかった。
思えば、あの時に全力で止めに入っていれば。
 そして迎えた今日。朝っぱらから古手川と衝突して、その時うっかり下着を覗き見てしまい、
必殺技を喰らうという体験をくぐりぬけ(目が覚めると完全に遅刻だった上に、なぜかチョコレートが置かれていた。誰のだったのだろう)、
なんとか教室で授業を受けた。そこまではまだ良かった。日常の範疇だ。
だが、ララの持ってきたチョコレートが今日という日を厄日に変えた。
 昼休みも終わる頃、朝置いてあった差出人不明のチョコレートと蜜柑から昼飯代わりに受け取ったチョコレートで空腹を満たした時、
災厄がやってきた。初め感じたのは微弱な揺れ。え、地震? と思わず机の下にもぐりそうになるのを堪えていると、ララの声が聞こえた。
徐々に強くなる揺れに耐えながら、その声につられて廊下へ出るとそこには――
「ううっ……。やめよう。思い出したくもない」
 これ以上はリトの心の傷となっているため回想はできない模様。あえて言うのなら、さっきリトが出た校舎には、
まるで特撮の怪獣映画のように破壊と粉砕を繰り返している、巨大な茶色いゲル状の悪魔がいるのだが――深くは掘り下げないでいよう。
 とにかくこんなハードな一日を過ごしたリトが今求めるのは、早急な安息だった。
「早く、帰ろう……」
 杖をついた老人のような足取りで自宅へと向かう。
 今日はもう、ただただ泥のように眠りたい。リトの心は一つの欲求に縛られていた。
 やがて見えてくる見慣れた我が家。だがそこに見慣れない人影が。
789ヤミの特別恋愛指南講義:2009/02/14(土) 01:08:30 ID:t++xjEDP
「ん? あれは……」
 殺し名にもなるほど印象的な長い金髪。小柄な体躯を包む、どこか扇情的な衣装は光沢をもつ黒。
宇宙一の殺し屋で、今では自分たちの友人(と、リトは認識している)である金色の闇ことヤミが家の前をうろついていた。
「おーい! ヤミー!」
 思わず声をかける。
「――ッ!」
 珍しく、本当に珍しくだが、ビックリしたようにヤミの肩が跳ねた。
そのことに少なからずの動揺を覚えつつ、リトは親しげに彼女へ近づいてゆく。
「なにしてんだ? こんなところで。蜜柑なら、この時間はまだ家に帰ってないぞ」
「…………」
 反応がない。よく見るとヤミはたい焼きの袋を胸に抱きしめ俯いたままだ。
 こんなヤミをリトは見たことがなかった。なんというか、ひどく、女の子らしい。
 心の中の動揺を隠すように、リトは適当な話を続ける。
「あ、それともララか? 悪いけどアイツなら学校で邪神と戦闘中だけど」
「…………です」
「ん? なんだって?」
 ぼそりと。いつもそんなにボリュームがある方ではない声が、さらに小さく何かを呟く。
「あなたに、用があるといったんですよ。……結城、リト」
 俯いていた顔をあげる。いつもは陶器のように白く、人形のような怜悧さを保っている顔が、
今は朱を注したように赤い。冷たい感情しか宿ることのなかったその瞳は、これまでにないほど潤んでいた。
「え、あの、その。オレに?」
 無言で首肯。
 普段のリトならば、今の空間を占めるピンク色の空気を感じとっていただろう。
しかし、疲労がピークに達しいつもの数段頭の働きが緩慢になっているリトにとって、ヤミのこの態度は疑問を生むものでしかなかった。
790ヤミの特別恋愛指南講義:2009/02/14(土) 01:09:17 ID:t++xjEDP
「えと、なんで?」
 さっきから疑問符ばっかりだな自分、と意味なく冷静なことを考える。
「………………………………………………」
 ヤミは無言のまま立ち尽くしている。その口が中々開きそうにない、と判断したリトは、
「えーと、とりあえす中入る?」
「――――ッ!」
 瞬間、ヤミの顔を動揺が駆け巡る。口がパクパクと意味なく開閉し、顔をさらに赤く染め、ひねり出した一言。
「え、えっちぃのは嫌いです!」
「なんで!」
 突然、活動を再開したヤミ。何が何だかわからないリトに抱えていた袋を突き出し、早口で捲くし立てた。
「これは別に意味のあるわけではなくただ単純に地球の異端的文化を調査してこの経験を今後の蓄え賭していくためのものであって
いわば研究は探求の過程であなたでなければと特定するわけでもなく言うなれば誰でも良かったのですが身近な異性ということで
真っ先に浮かんだのが偶々あなただったというだけで深い意味はないのでその辺りを努々忘れないように」
「あ、ああ」
 リトの耳には半分とはいっていなかった言葉だが、ヤミはひとしきり言うと、脱兎のごとく駆けだしていった。
「なんだったんだ」
 気が付くとリトの手には、ほんのりと熱を持った紙袋。中をのぞくと茶色に染め上げられたたい焼きが二つほど入っていた。
 リトは一つを千切り、口に放り込む。わずかな温もりと、強い甘さがすぐに口の中を覆う。
「……チョコ、たい焼き?」
 疲れた脳に、甘さがひどく染みた。
791ヤミの特別恋愛指南講義:2009/02/14(土) 01:10:26 ID:t++xjEDP
以上。即興で作ったもので危うい。
792名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 01:31:21 ID:mUV84n6Y
乙です。

正直に言うと、リトで書いてたんだけどあぼんしたからしょぼんでた。
最後の「彼」をリトにすべきか校長にすべきかで今は悩んでる。

闇でバレンタインものを書こうとすると、どうしてもチョコ鯛焼きになってしまう罠
何か斬新なアイデアはないものか
793名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 02:46:41 ID:/MPlWBFy
逆チョコのSSとか結構良かったがリトだと想像の幅が狭い…。
794名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 03:30:53 ID:mUV84n6Y
単に日頃の何とやらってことで、知合いの女子みんなにチョコあげるんじゃないかな
でもそれって凄く罪な男だね。

リト「チョコやるよ」
でみんな股開く、不思議。闇は開かないけど、好感度うp
795名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 03:33:31 ID:rmfMYHpa
罪な男なのは今に始まったことじゃないよ(by妹)
796名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 03:47:26 ID:mUV84n6Y
唯はリトにチョコあげるのだろうか
797名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 12:27:43 ID:t/+pm0zH
「わっ、わたしを(ry」
798名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 15:36:24 ID:441OKOGF
逆に考えるんだ
チョコ鯛焼きではなく鯛焼きチョコ
すなわち鯛焼きの形状をしたch(ry

需要がなさすぎるか
799名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 19:07:50 ID:/MPlWBFy
ヤミなら本の情報を誤認して原料をまるまる…とか、チ○ルとかア○ロみたいなちっこいの一つとか。
…散々な目にあった後のリトが小さいチョコで癒される姿とそれに対して少し照れるヤミを見たいだけだ。


きっと本編では特大カカオ植物が召喚されるに違いない。
800名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 19:20:59 ID:mUV84n6Y
毎年どこのスレでもみかける展開だな、萌えるけど。さっきもいったけど、新しいアイデアってなかなかないのかな。
今年なら逆チョコとやらがあるが、リトの場合そんな流行がなくてもチョコあげそうだが。
801名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 19:30:31 ID:6cAZx+9g
>>794
いや、女が多人数に配る義理チョコの風習が逆になっただけじゃね。
802名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 20:48:43 ID:mUV84n6Y
>>801
俺に対するレスとは思えない内容だけど、ミスかな。
でもリトが女性にチョコをあげる場合、それは義理でも本命でもないと思う。ただ「あげたい」って思ったからそうする。本能的な感情。
また逆に、女性陣も本命と義理の狭間的な感情でリトにプレゼントするんじゃないかな。みんなリトが大好きだからな。困ったものです。
803名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 20:51:31 ID:I1UJ4b/B
>単に日頃の何とやらってことで、知合いの女子みんなにチョコあげるんじゃないかな
>でもそれって凄く罪な男だね。

これだろ?
義理で全員にあげても別に罪とは言わん
804名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 21:03:31 ID:mUV84n6Y
俺は「リトがチョコをあげる」って行為が義理とは考えられない。それ故のレスと思ってほしい。
世間一般で言う逆チョコとは違った意味があるんじゃないかと、邪推?してしまうわけで。
義理でも本命でもないから、罪だなと書いたんだ。んでそんな罪な男をみんな心の底から許しちゃう。どんなハーレムだよ。

なんか必死にきもちわるいこと書いてる気がするけど、バレンタインだからいいよな。
805名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:03:18 ID:DjNn8cr6
「ぎ、義理だぞ!」と言いながら逆チョコするツンデレリト
806名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:07:10 ID:yc/tj3+H
確かにリトは女子みんなにチョコをあげそうだが
リトの口から「義理で」という言葉は聞きたくないな
ただ単にあげたいからあげる、ってのが結局一番しっくりくる
807名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:09:36 ID:DjNn8cr6
義理という言葉を悪く捉えすぎではないか。
本来義理というのは「お世話になってる近しい人のために」ってことだぞ。
本来は礼と情に溢れたものなのだ。


まぁ日本では義理チョコの概念自体が虚礼そのものだが。
808名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:12:35 ID:yc/tj3+H
って言うかリトって誰かの世話になってるかな
リトが世話してるのは腐る程あると思うけど
809名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:18:10 ID:/MPlWBFy
>>808
美柑とか?

今日はリトに萌えるな〜。リコではチョコやらないって言ってたから逆チョコはしてほしいなー。
810名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:20:08 ID:mUV84n6Y
>>807
昨今の所謂義理チョコってそんな意味をもっていないと思う。
軽い気持ちで仲良しの人にあげる感覚。だから逆チョコってのもうまれたんじゃないかな。

で、リトにそれを当てはめたら、決して軽い気持ちではないんじゃないかな?という妄想をさっきからしてるわけですよ。
ちょっとは面倒くさがるけど、でも結局あげる人を想って頑張って選ぶのが、リトらしさなんじゃないかな、と。
811名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:12:58 ID:3pu0Ad3l
>>ID:mUV84n6Y
こいつ超ウゼー。
死ねばいいのに。
812名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:14:59 ID:mUV84n6Y
>>811
チョコ貰えない男の僻みだろ、分かってやれよ・・・
813名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:16:39 ID:mUV84n6Y
俺だったのか。
814名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:20:38 ID:AxdW2SGg
アホか
815名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:24:44 ID:QmvLlWCU
>>810
軽い気持ちであろうとなかろうと、
そのリトの行動に一番適切な言葉は「義理チョコ」。
816名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:42:20 ID:44Sa8vpx
バレンタインSSが投下されないだなんて!
817名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:47:28 ID:QmvLlWCU
されてるぞ!
818名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:54:02 ID:44Sa8vpx
昨夜だったか!
819名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 02:37:19 ID:FUBavYh/
お前は肯定されたいだけのレス乞食だろう
話し合いにもなってない。北の人間の方がまだマシなレベル
820名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 02:42:56 ID:TQBp5IPT
>>819
義理だかなんだかのレスに対して言ってるんだろうけど、もうその話既に終わってるよw
821名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 13:19:30 ID:yBmSnAWz

殺し屋は撃たない 本編4レス

結城リト × 御門涼子 (未遂)
822殺し屋は撃たない 1/4:2009/02/15(日) 13:21:30 ID:yBmSnAWz

夜は若く、彼も若かったが、彼女は若くもないようで、謎めいた女だった。

父親のスタジオからの帰り道、結城リトは、マフラーに顔をうずめながら、
繁華街の交差点を渡ろうとして、向こうから歩いてくる人影に目をとめた。

「あ、御門先生」

短いスカートに長いコートを着こんだ女が、立ち止まって、こっちを見た。

「……結城くん?」
「どうも、こんばんは」

交差点の中央で、向かい合ってみると、御門の顔は蒼ざめているようで、
いつもの柔和な微笑から遠い、突き刺すような視線に、リトはたじろいだ。

「あの…… 先生?」

信号が点滅を始めて、赤に変わると、ふたりの前後を車が走り抜けた。

パ――――ッ パパパ――――――――ッ!

「うわっ、あぶねっ!」

リトは、反射的に御門のほうへ飛び寄って、クラクションをやり過ごし、
ふう、とため息をつくと、肩に手がおかれ、御門がやさしく微笑んでいた。

「……今夜はつきあって」

パ――――ッ パパパ――――――――……


10分後―――― リトと御門は、小さなバーの止り木に、並んで座った。

教師と来るべき場所ではない、と思われたが、御門は意に介さないようで、
若いバーテンに微笑みかけて、キールを頼むと、リトのほうに向き直った。

「あなた、何にする?」
「えっと…… コーラを」

御門が、キューバ・リバーとかいう銘柄のコーラを選び、注文してくれた。

飲み始めると、リトも、だんだん気持ちが良くなって、コーラは美味いし、
店の中は静かで、無理に連れて来られたことも、どうでもよくなってきた。

それにしても、今夜はつきあって、というのが、どこまでを意味するのか、
はっきりとは分からなくて、考え始めると、どんどん妄想が広がっていく。

赤くなったリトの頬を、御門の指先が、ちょいと突っついて、撫であげた。
823殺し屋は撃たない 2/4:2009/02/15(日) 13:23:30 ID:yBmSnAWz

1時間後―――― リトと御門は、甘やかな香煙に包まれて、坐っていた。

石造りのサロンの内装は、アラビアだか、ペルシャだかの様式を模して、
火は暗く、客は遠く、刺繍のあるクッションは、寝床のように大きかった。

リトの両脚は絨毯へ投げ出され、そのとなりに、御門の脚が並んでいる。

御門は、物憂げな様子で、ゆっくりと屈みこむと、ブーツのひもを解いた。

「お行儀が悪いかしら」
「あ、いえ、べつに……」

ブーツの革がひらいて、黒いストッキングに包まれた長い脚があらわれ、
すう、と脱ぎ捨てた拍子に、太ももがゆれて、スカートの裾が持ちあがる。

からみつく視線を感じたのか、御門はリトを見て、とがめるように笑った。

あわてて遠くのほうへ目をやると、褐色の給仕人が、注文を訊きにきた。

御門が引き受けて、シャサーニュとか、フュイッセとかいう単語が聞こえ、
ややあって出されたワインは、金色に輝いていて、たしかに美味かった。

「酒は百薬の長、と言うわね」

呑気なことを言いながら、御門は杯を乾し、リトも負けじと杯を重ねた。

広間の中央では、ローマ風の衣裳をまとった童女が、静かに語り出した。

何か、詩の朗誦のようで、そんな趣向なのだろうが、言葉が分からなくて、
リトの身体は、甘い香煙とクッションの中へ、ずぶずぶと沈みこんでいく。

それでも杯をかたむければ、ワインは唇からこぼれて、喉へと流れる。

ふいに、喉もとに熱いぬめりの這うのを感じて、視線を落としてみれば、
御門の唇が、喉もとに吸いつくようにして、こぼれたワインを啜っている。

その状態が、リトに奇妙な安らぎを与えて、朗誦の声が耳に戻ってきた。

「……何て言ってるんだろ」

訊いてみると、御門はリトの胸へ頭を乗せて、小声で詩句をなぞった。

“白骨の腕に、一束の金髪が巻きついている”

「……怪談ですか」
「ロマンスよ、きっと」

御門はモゾモゾと脚を動かし、リトの脚にからめて、クスクスと笑った。
824殺し屋は撃たない 3/4:2009/02/15(日) 13:25:30 ID:yBmSnAWz

数時間後―――― リトと御門は、ホテルの最上階の部屋にたどりついた。

ドアを開けて、スイッチを押し、装飾灯が輝いて、ドアが閉まるやいなや、
御門はリトの肩に手をおいて、鼻の先に、左右の頬に、濡れた唇をつけた。

「御門先生……」

いつもの呼び方が、リトの口から飛び出して、御門はリトの唇をふさいだ。

入りこんだ熱い舌が、からみつき、また離れて、頬から耳へと舐めていき、
女の髪の匂いがして、リトの視線の先に、するどく尖った耳があらわれた。

その尖端に、ちょっと唇をふれてみると、御門の肩が、ぴくっとふるえた。

そして、しなやかな腕が背中のほうに回されて、ぎゅっと抱きしめられ、
リトは、ふたつの胸の谷間で、肌の香に、あやうく窒息するところだった。

それでも、やわらかな感触からは離れがたく、リトの腕も御門をとらえて、
抱き合い、探り合い、よろめき合っているうちに、ベッドの上へ倒れこむ。

リトの身体に、ぐっと押さえつけられた形で、御門の顔は天井を向いた。

リトの顔がかぶさって、キスが繰り返され、這いまわる手に、汗が流れて、
やがて、その手が腰のほうへ下りていくと、御門は、かすれた声で言った。

「ごめんなさい……」

なぜ謝ったりするのか、何を謝っているのか、リトには分からなかったが、
分からないままに、リトの手は、スカートの中へと誘い寄せられていく。

そして、ゆっくりと太ももを撫でていった指が、冷たく硬いものに触れた。

「もっと楽しみたかったんだけど、ね」
「……?」

御門の目を見ると、うるんだ瞳の中に、装飾灯の火がキラキラと輝いて、
白い腕がリトの身体を抱き寄せて、ベッドの脇に、黒い男が立っていた。

一閃、御門の手が動いて、引き抜かれた拳銃が、リトの肩越しに火を吹き、
装飾灯が揺れて、直下に跳ね返った銃弾が、黒い男を垂直に撃ち抜いた。

前のめりに倒れながら、黒い男はニヤリと笑って、カチッ、と音がした。

(しまった……!)

閃光が走る。

瞬間、御門とリトの身体は、金色の波に包まれて、轟音だけが耳に届いた……
825殺し屋は撃たない 4/4:2009/02/15(日) 13:27:30 ID:yBmSnAWz

やわらかな金色の波は、御門とリトを、ふわりと路上に下ろしてくれた。

「ありがとう…… 助かったわ、金色の闇」

しゅるしゅると髪が縮み、いつもと同じ冷静な表情の、ヤミが立っていた。

「どういたしまして、ドクター・ミカド」

ヤミは、こともなげに言って、ふたりから目をそらし、ホテルを見上げた。

最上階の部屋から、煙があがっていて、外壁がきれいに吹き飛んでいる。

「奴は、もともと、自爆するつもりでした」
「ええ…… そのようね」
「見誤るとは、あなたらしくありませんね」

御門は、それには答えず、リトのほうを見て、それでリトも我に返った。

「えっと、これは一体……?」

敵が弾薬を巻いていて、不用意に撃てなかったことを、御門が説明する。

遠くの空から、サイレンの音が聞こえてきて、三人は急いで現場を離れ、
御門は、公衆電話から、宇宙人が経営しているというタクシーを呼んだ。

5分もしないうちに車が到着し、御門とリトが、後部座席に乗りこむと、
窓越しに、ヤミは別れを告げて、立ち去り際に、思い出したように言った。

「意外でした、あの撃ち方を知っているとは……」

夜の街を、タクシーは軽快に走り、パトカーや消防車とすれ違っていく。

赤色灯が、美しい横顔を照らして、やがて御門は、ささやくように言った。

(うちへ寄っていらっしゃい)
(えっ?)
(さっきの…… 続きを……)

言い終わらないうちに、御門はぐったりとして、静かな寝息をたてていた。

おだやかな寝顔には、一片の影も見えず、さっきの活劇が嘘のようだった。

リトは、肩へ寄りかかってくる身体の温かさに、ふしぎな親しみを覚えた。

それで、彼女の過去のことを思ってみても、何のイメージも浮かばなくて、
結局のところ、遠い宇宙の話など、べつに詮索する必要もないことだった。

いつしか、リトも眠りにおちて、タクシーは夜の街を、音もなく走り去った。
826名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 13:29:30 ID:yBmSnAWz

以上で、完結です。

どうも失礼しました。
827名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 15:38:09 ID:xw4PT0iB
うーむ大人なSS!やたー!御門先生キタヨー!
GJ!!
828名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 16:09:31 ID:KeL6Ets4
>>826
GJ
リフレクショットか…
懐かしい響きだ…
829:2009/02/15(日) 19:09:09 ID:He1yaodR
830:2009/02/15(日) 19:10:02 ID:He1yaodR
831:2009/02/15(日) 19:10:48 ID:He1yaodR
なは
832名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 19:11:02 ID:hFETBpkK
>>826
GJです。表現とか上手いなぁ
やっぱりこういう上手い言葉回しができたほうがいいのかな?
833GJ:2009/02/15(日) 20:56:28 ID:He1yaodR
GJ
834GJ:2009/02/15(日) 20:57:11 ID:He1yaodR
GJ
835GJ:2009/02/15(日) 20:57:34 ID:He1yaodR
GJ
836GJ:2009/02/15(日) 20:57:58 ID:He1yaodR
GJ
837GJ:2009/02/15(日) 20:58:19 ID:He1yaodR
GJ
838GJ:2009/02/15(日) 20:58:39 ID:He1yaodR
GJ
839GJ:2009/02/15(日) 20:59:03 ID:He1yaodR
GJ
840GJ:2009/02/15(日) 20:59:22 ID:He1yaodR
GJ
841GJ:2009/02/15(日) 21:41:26 ID:He1yaodR
GJ
842名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 13:05:23 ID:m8puxoc8
ヤミは何件おいしいタイ焼き屋を知っているのだろう
843名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 16:16:12 ID:i8djJuuk
>>826
GJ!なんつーかすごく大人なSSにGJ!
844名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 17:59:29 ID:HwLn/GKd
俺、多分来週唯に萌え殺されると思うんだ
845名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 23:49:50 ID:05hCkQW2
>>844
同感w
846名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 23:53:37 ID:K3xKd5FC
こんしゅうのラス2ページだけでじゅうぶん
847名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 00:01:27 ID:nBO5CHB3
唯って人気だな
848名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 00:08:34 ID:Mae+xsTw
一部のツンデレヲタには人気だな
849名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 00:08:43 ID:gKBppjz2
学校の一室に引きずりこんで渡そうとしたら転倒、マイッチング



ごめん、板違いか・・・
850名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 08:48:06 ID:PiNOvyZ1
>>848
一部かよw
ツンデレヲタってツンデレなら全部おいしく頂くのかと思った
唯たいした事ねえな…
851名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 11:44:38 ID:HjK9ge8g
>>850
「To LOVEるスキーの中の一部の」ツンデレヲタって事だろ?
一部ってのが本当かどうかは(ry
852名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 23:32:38 ID:IdP3KuhD
俺別にツンデレ属性は無いんだけど唯だけは好きだな
853名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 21:54:30 ID:EmBvNRfA
ツンデレが好きだから唯が好きって奴はあまり居なさそう
黒髪ロングな女の子が好きだから唯が好きって奴の方が多そう
854名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 22:42:39 ID:AsAgS+Hx
>>810-812
まじフイタww
855名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 22:47:07 ID:ETQIs5FQ
海外ではゴミ同然のPSP
SCEからはPS3より糞と言われたPSP
性能がipodに遙かに劣る時代遅れの情弱ハードPSP  
DSみたいな斬新な機能がないPSP
モンハンに救われなければ今も日本ですら空気だったPSP
盗撮御用達PSP
自力で王者になったDSとモンハンに救われたPSPの圧倒的な違い

世   界   に   見   捨   て   ら   れ   た   P   S   P 
856名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 13:44:35 ID:R1fXsr0f
どうやって渡すの!?結城くんに・・・

なんとか学校まではチョコを持ってきた唯

男の人にチョコを手渡すなんてむりむり、絶対むり
でもせっかくチョコ作ったのに・・・・・・

誰かに頼もうと考えたが適当な者がいない
え〜と、ララと春菜はパス、猿山はありえない。
御門先生・・・きゃーダメダメ
御門先生は絶対〜みんなに言っちゃうわ。
そんなのだめええ

ひとりで興奮してる唯
頭の中は既にテンパっている
目の前をセリーヌが通った

そうだ!セリーヌなら自然よね
この子結城君に懐いてるし
バレンタインもしらないだろうし
これよこれ!いいアイデアだわ

JOKERを引いてしまったのに気付かない唯だった

「セリーヌ、これ結城くんに渡してくれる?」
「まう〜?」チョコを受け取るセリーヌ

「んま〜んま〜」
あっというまにチョコを食べてしまった。

「きゃーきゃー!なにしてるのよ。だめええ」
慌てて取り上げた唯だったが既に全部食べていた
「まう〜」
もっとチョコが食べたいセリーヌは唯に甘える

セリーヌを怒ることもできない唯
セリーヌをぼ〜と見つめて
昨日の苦労してチョコを作ったことを思い出していた
「ああ〜せっかくつくったのに〜」

結城くんきっと喜んでくれたのに・・・結城くん・・・
ふと見ると、セリーヌの口元にはチョコがべったりといる
これって、使えるわ!
唯の頭の中が またテンパった・・・・・・
857名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 13:45:53 ID:R1fXsr0f
その頃結リトは猿山とつれションしていた
「リト、おまえチャック開いてるぞ」
「うん、なんか引っかかっちゃって」
「なんかって、チンチンじゃないのか?」
話しながらトイレを出るリト

ドドドドーーーーー
「結城リトーーーー!」
叫びながら唯が走ってくる。なぜがセリーヌを連れている
こんな時の古手川はろくでもない

「ちょ、ちょっとまて古手川、落ち着け」
「いいからキスしなさい!結城リト!」
「ななな、何いってんだ 古手川」
「馬鹿、私じゃないわよ。セリーヌとキスしなさい」
「なんだ、セリーヌとか・・・ええええーーーーなんでー!」

「いいから〜」
セリーヌを押し付ける唯。
「おい、口のまわりチョコだらけじゃないかあ。やめろ古手川、お押すなあ!」

ドター!廊下に倒れるリト、唯、セリーヌ。
うつ伏せに倒れた唯に耳に音が聞こえる

ちゅっちゅっ、セリーヌがキスしている
やったわ。成功よ。結城くんが私のチョコ食べてるんだわ・・・
私の・・・初バレンタイン・・・

チュバチュバ、ちゅぱあ「んま〜んま〜」
ちょ、ちょっとセリーヌ?キスが激しすぎるわよ。
幼児に嫉妬がメラメラ、思わず顔を上げる唯

その眼に映ったのは悶えている結城リトの姿

ん・・・んああ・・・セ、セリーヌ・・・そこは・・・
俺の・・・チンポ・・・

す、吸いつくなあ・・・あふうっ

チュパチュパ ペロペロ
「んま〜」
舐めるたびに口についているチョコが
リトのチンポに移ってしまい一層舐めまわすセリーヌ

やめ・・・ああ、セリーヌ・・・し、舌・・・舌が・・・あはああ
お、お前・・・どこでそんなテク・・・
ふああああああああ・・・・・どびゅっ

こうして小手川唯はじめてのバレンタインデーは終わったw
858名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 13:48:42 ID:+K16pVDC
なんつー適当極まりないSS…ww
こんなお方には任せてはおけない
また新しい作品書くか…きちんと投稿出来るようになったし
859名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 13:59:25 ID:MJJRSwew
こういう時は何も言わずスルーするのが優しさ
860名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 14:07:16 ID:R1fXsr0f
修行に行ってきます
861名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 14:26:31 ID:Vc0SXNN8
>>860
是非とも自分の満足いくものを作れるようになってください
862名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 14:41:44 ID:3p8G9THn
とりあえず突っ込む点は小手川じゃなくて古手川
あと唯はセリーヌの事を呼び捨てじゃなくてちゃん付けで呼ぶ
863名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 15:40:29 ID:R1fXsr0f
>>862
正直に言う
ToLOVEるはほとんど同人誌で読むので
連載自体はあまり読んでいない

安易な投稿を反省して、出直してくる
864名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 15:55:31 ID:Vc0SXNN8
>>863
原作が一番エロいのに
865名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 19:31:11 ID:VrjrAEZa
原作のぽよぽよ揺れるララたんおっぱいがタマランとです(*´Д`*)
866名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 20:05:04 ID:IdGS33ep
だれかギ・ブリーだしてくれ
867名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 02:22:03 ID:c4D9yH5D
「ラブリー ギ・ブリー」ってタイトルだけ出て北
868名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 21:41:17 ID:tdrwK777
ギ・ブリーかわいいよギ・ブリーな内容か
869名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 19:48:28 ID:jf7d8KQG
今週のジャンプ?そうだな蜜柑がかわいかったことかな
870名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 19:53:58 ID:pU/YLex6
今週のジャンプ?そうだな相変わらずキャラの股の描写を見る限り皆毛が薄いって事に確信付いたことかな。
871名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 20:14:51 ID:SQZYmql5
リトがひっぱってるのが大きい方の唇に見えて仕方ない
872名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 23:13:17 ID:09X2E5Nc
バレンタインなのに春菜がさらっと流されて泣いた
873名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 00:36:20 ID:JGFSZXyS
美柑とリトの子供の話はまだかっ!
874名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 16:17:46 ID:njK8nTek
美柑とリトの子供?
875名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 18:25:27 ID:+8zFu/nl
age

age
876名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 10:43:46 ID:MOkh2VzG
>>870 唯は毛があるような気がする
877名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 11:43:59 ID:hcysq4V0
ああ! え.....? いや.......ないだろ
878名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 13:33:31 ID:VYR213Ox
16,7で生えてない女子は少ないだろ…ララは生えてない気がするが

唯は、間近でショーツ越しに見られたのを気にして、毛の手入れを真剣に悩む、くらいが可愛いよ
879名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 20:25:45 ID:TlTClrOA
よし、じゃあ唯が無駄毛処理に奮闘するSSでも待つか 全裸で
880名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 16:25:47 ID:EDj0kM6c
\(^o^)/PS3本格死亡\(^o^)/

m9(^Д^) 海  外  空  気  P  S  P m9(^Д^)

m9。゚(゚^Д^゚)゚。 ス  ト  リ  ン  ガ  ー  直  々  に  撤  退  発  言  P  S  W m9。゚(゚^Д^゚)゚。
881名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 17:01:54 ID:F3I6YGhj
>>880
SONYはテレビ事業から撤退してでもゲーム機事業を継続するっぽいぞ?
一宮テックを廃止したのはその一環との事。
882名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 17:09:50 ID:fJOpDoMe
なんでゲハがこのスレに……
883名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 10:13:51 ID:/Vx6rWRY
癌はどこにでも転移する
884名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 01:48:05 ID:TXMTJZMi
どうでもいいがお前ら唯好きすぎるだろうjk
885名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 07:08:41 ID:xU4Z/Fk6
唯好きは確かに多いが、今や唯職人は少ないのでバランスは取れてる
昔は唯職人多かったけど
886名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 20:10:51 ID:MYGRpXQb
まとめ色々呼んできたがラコスポの逆襲の続きが更新されてないような
それとも書き手失踪?
887名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:05:30 ID:cffeWIVH

秋穂 エロ無 1レス
888秋穂さんの話:2009/03/02(月) 21:07:30 ID:cffeWIVH

もしもし、古手川くん? 昼間はどーも。
ううん、べつに予定が空いたわけじゃないの。
今? 飲んでますよ、自分の家で……
いいじゃないの。 そっちこそ、何してんの?
ふ〜ん、暇そうだねー。 何か楽しい話ない?
……弟分? 何それ。 みたいなもん、って?
へ〜、妹さんの彼氏。 お兄ちゃん公認なんだ。
おカタい? 妹さんが? 想像つかないけど。
ふ〜ん、そうなんだ。 へ? だぶる・でーと?
あはは、ひさしぶりに聞いたなー、そんな言葉。
かわいいじゃない。 妹さんのため? どうだか!
……でも、ちょっと楽しそーかも。 ん、いいよ。


もしもし、古手川くん? 今日はお疲れさま。
あ〜、もう帰ってたんだ。 唯さんは?
叱られたの? あはは、無理に連れてくるから。
学校から、ずいぶん遠かったんじゃない?
だって、あの制服って…… ん? こっちの話。
ね、考えてたんだけどさ。 今日のことね。
ほら、待ち合わせに、ちょっと遅れていって……
ハイハイ、ごめんなさい、派手に遅れていって、
紹介あったでしょ。 あの合コンみたいなの。
出なかったよね、上の名前。 西連寺って。
よかったかも…… え? ほら、打ち解けた感じ?
と思うけど? とにかく今日は、ごちそーさま!


もしもし、古手川くん? ん、家だけど……?
べつに…… 今日、昼間ね、リトくんと会ってた。
え? あ〜、結城くんのこと。 結城リトくん。
聞いといたの、昨日。 レストランの外で。
手が早い? あはは! どの口が言うわけ?
冗談。 喫茶店で、ちょっと話しただけだし。
あれ? ゆうべ言わなかったっけ? 女の勘。
気づかなかった? こっちのほう、チラチラ見てた。
さ〜ね。 顔が、好みに近かったんじゃない?
違うってば。 信じてあげなさいよ、弟分でしょ?
でも、ねえ…… 唯さんとリトくんのことなんだけど。
今は、突っつかないほうが、いいんじゃない?
説明しにくいな、ちょっと。 女の勘なんだけどね。
あ…… 妹が帰ってきたみたい。 ん、かけ直す。


もしもし? ……さっきはごめんねー、途中で。
ちょっと、妹の部屋へ行ってたの。 何となく。
べつに、妹思いが感染ったわけじゃないけどね。
え? ううん、何の話って、何もなかったなー。
ただ、ベッドに座ってね。 写真とか見てたの。
あのね…… 提案というか、お願いなんだけどさ。
次に会うときは、唯さんの話は抜きにしない?
ううん、そうじゃないの。 いいと思うんだけど。
やっぱり、人の恋の応援とか、ガラじゃないし……
ね〜、それよりさ、ふたりで、旅行とか行かない?
……だまっちゃって。 あはは! すぐ本気にする。
ハイハイ、も〜、子供みたいなこと言わないの!
今度、おいしいタコ焼き、買って行ってあげるから。
じゃ、そういうことで…… おやすみなさい、遊くん。
889名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:09:30 ID:cffeWIVH

以上、失礼しました。
890名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 00:41:50 ID:bYu2Exgo
乙(´ω`)
891名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 07:05:30 ID:hy+Bg99S
遊×リコお願いします
892名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 11:28:35 ID:bYu2Exgo
アッー!
893名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 14:33:24 ID:68Ns/LU+
ルンのハナシがあったな・・・


合体時に効果が切れたらどうなるのか。
894名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 18:46:38 ID:uXGkkAQZ
ルンがリトにボロボロにされるシチュまだー
895名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:04:42 ID:ZPh23JL0
俺も遊×リコみたいです
職人のかた是非ご執筆のほどよろしくお願いします
896名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 20:39:24 ID:rNhD+hiT
自分で書け
897名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 21:14:32 ID:qNPH4qwu
職人減ったよなー
898名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:25:10 ID:rIyw2/Sv
女リト安売りしすぎだろ、もっと出番もったいつけてくれてもいい
899名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:27:17 ID:SxwdRd3c
もったいぶってる余裕ないだろ。今週はジャガー除いて巻末だぞ。
900名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 17:58:21 ID:5emWD0NX
DVD付きコミックの予定があるから数カ月は大丈夫じゃね
901名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 20:29:02 ID:r7Dk69Tz
昔スクールランブルという漫画があってな…
902名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 22:12:26 ID:3+St26gu
それをパクッたエロゲーなら知ってる
903名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 02:17:13 ID:gTI70I1D
>>902
あれは詐欺だ
904名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 19:57:02 ID:FO9bqfGs
もっている俺が通りますよ。

その原作者つながり
http://www.starchild.co.jp/special/natsunoarashi/
905名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 20:40:10 ID:9xuauEEM
ところで今日は春菜の誕生日らしいっすね
906名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 22:24:42 ID:X1R3A9Lk
>>94
5.6万本wwwwwwwwWWWWW

/\___/ヽ
    /ノヽ 痴漢   ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ <
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl  
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄
  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ
 /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ

 
 
907名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 15:03:15 ID:asvpkpa5
>>902
あれはいいおかずだった
908名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 15:34:43 ID:uSRr9jm2
誰か書いてよ
909名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 01:53:17 ID:1d0NUbvX
投下したら荒れるスレに職人は寄り付かない

また唯か、でかなりの職人が消えたし
910名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 02:11:06 ID:FN+YeRk6
顰蹙買うようなスレにはしたくないものだな…
良スレを築くのは長い道のりでも
顰蹙買って人が遠ざかると
荒らしで人が消えるのとちがって再生の見込みもなくなるからな…
911名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 15:52:29 ID:i5dMR2LT
暗い流れに…
書くピッチを上げなければ
912名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 17:14:42 ID:aJNou/8M
今から「リトと唯」投下します
913リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:16:13 ID:aJNou/8M
二月十三日
寒い寒い、冬の帰り道――――

「うぅ…さむー…」
交差点で信号が青に変わるのを待つ間、ポケットに両手を入れながら、リトは肩を震わせた
口からこぼれる吐息は白へと変わり、空のどこかへと流れていく
そんな凍てつく夕暮れ時、隣りに並ぶ唯は白い息を吐きながら、寒がるリトの横顔に鋭い目を向けた
「もう、しっかりしなさいよ! いつまで体を丸めてれば気がすむのよ!」
「そ、そんな怒んなくたっていいだろ…」
「誰も怒ってなんかいないわよっ! 私はもっとシャキっとしなさいっていってるの!」
「唯って寒いのへーきだったっけ?」
「何よ…私は別に…」
唯は両手を握りしめた。白い手はいつにもまして、さらに白く見える
冷たい風にさらされた頬も、白さをましている
「寒かったら手袋とかしてこればいいのに」
「う、うるさいわね…!」
「別に手袋は校則違反じゃないだろ?」
「そうだけど…。もぅ、いいでしょ! 別に…!」
握りしめた両手をブンブン振りながら唯の抗議は続く
「だいたい、あなたは寒がり過ぎるのよ!」
「あ…!」
視線の先、信号が赤から青に変わる
唯の抗議はまだ続く
「…ポケットに手なんか入れて! マフラーまでしちゃったら顔だってよく見えな…」
「えっと…、信号変わったし、行くぞ?」
「え…」
冷たい手に、少しあったかい手が重ねられ
抗議の声を後ろに残しながら、唯は少し引っ張られるようにしてリトに続いて歩き出す
「ちょ…ちょっと…」
横断歩道を渡る途中、すれ違う人たちの視線も、信号で停まっている車の中から感じる
視線も、頭の中に入ってこない
あるのはただ一つ、リトの手のぬくもりだけ
ただそれだけで、顔どころか身体中が熱くなる
「……ッ」
抗議の言葉も忘れ、怒った表情もいつの間にか消え、唯はリトの手を握り返した

「ハァ〜、危なかった…。もう少しでまた信号待つとこだったぜ」
横断歩道を渡りきったところで、リトは白い息を吐いた
その隣で、唯は繋いだ手を離すことなく、身体をそわそわとさせる
「あのさ。もう手、離してもいいんだけど?」
「え…!?」
「つかいつまでも出しっぱなしだと寒いだろ?」
「……」
「…あれ?」
パチパチと瞬いていた目をジト目に変えて睨みつけてくる唯に、リトの頬に冷や汗が伝う
「え、えっと…何かオレ、怒らす様なこと言った?」
「…知らないわよ! バカ!」
唯は言われるままに手を離すと、ツンとそっぽを向き、腕を組んだ
木枯らしで揺れる黒髪の間から見える唯の横顔は、怒っているというより、拗ねているように見える
(…なんか…また余計なこと言ったのか? オレ…)
今までの経験上、唯の機嫌が悪い=自分が何か余計な事を言ったorした、の法則がなんと
なくわかってきたリトは、この状況をなんとかすべく、必死に頭を巡らせる
キョロキョロ彷徨う視線は、すぐそばのコンビニへ
914リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:17:16 ID:aJNou/8M
「えっと、その…、オレ、そこのコンビニで何か買ってくるけど、唯はなんかいる?」
「別に…。お構いなく」
「そっか…」
ツンとそっぽを向けたままの唯にしゅん…、と肩を落としながら、リトはコンビニへと入って行く

その後ろで唯は、ほっぺを膨らませながら、ジッとリトの後ろ姿を睨みつけた
(もぅ! 何なの!? 私のことよりも自分のことばっかりじゃない!)
冬の冷たい風が、唯の手からさっきのぬくもりを徐々に奪い取っていく
(ホントにどうしていつもいつも…)
寒空の下、一人ほっぺを膨らませていると、唯の目に、コンビニの入口に大きく掲げ
られた"バレンタインデー"の文字が飛び込んでくる
「…バレンタイン? そっか…。そういえば明日…」
今まで、バレタインとは無縁だった唯
その存在もつい忘れがちになってしまう。その大切さも――――
「だからって…」
唯は冷たくなってしまった両手を握りしめると、ぷいっとコンビニから目を背けた
「…ふ、ふん。私には関係ないんだからっ!」 
リトの鈍感さと、いつまで経っても素直になれない自分への苛立ちとで、胸の中が締め付けられる
「関係…ないんだから…」
口ではそう言っていても、頭の中は、さっきからバレンタインとチョコの単語がグルグルと廻り続けている
特別な日に贈る、特別なチョコ
好き、大切、大事、大好きって想いを、いっぱいいっぱい込めて好きな人に贈る
女の子の日

今だってこんなに想って
胸が締め付けられて…
頭の中にずっといるくせに
私の心、いつも一人占めしてるくせに

「何で気づかないのよ…」
はァ…、と白い息が街の中にとけていく

マフラーで顔を隠さないで
ポケットに手なんかいれないでよね
体を丸めたり、情けないカッコしないでよ
結城くん…

ムスっとした顔で悶々と考えていた時、ふいに唯の頬にあたたかいモノが触れた
「え…!?」
キョトンとした顔のまま視線を動かすと、いつの間にかリトが隣に立っていた
「な、何…? あ…ったかい…」
「だろ? ホラ、コーヒーでよかった?」
「え…、あ…ありが…」
お礼も満足に言えず、唯はリトから缶コーヒーを受け取る
そんな唯に苦笑を浮かべながら、首に巻いていたマフラーを外すと、唯の首にそっと巻いていく
寒さで白くなっている唯の顔に、少しずつ赤が灯り始める
915リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:18:26 ID:aJNou/8M
「ちょ…えっ…?」
「ホラ、これでちょっとはマシになったろ?」
「…えっ…ぁ…!?」
缶を持つ手に、リトの手が重なる
コーヒーの温かさよりも、リトの手のぬくもりの方が温かく感じるのは、気のせいなのだろうか
「お前、やせガマンしすぎだって! こんな冷たくなってるじゃん」
「だ、だってコレは結城くんが…」
「オレが?」
「結城…くんが…」
すぐ目の前で、呆れつつも屈託ない笑顔を見せるリトに、唯の声はどんどん小さくなって、消えていく
冬の寒さも、冷たい風も、かじかむ手の感触も、気にならなくなってしまう、リトの笑顔
いつも自分に魔法をかけてしまうその"とっておき"に、唯は長い睫毛を揺らした
「…なんかくやしいわ…」
「へ? 何が?」
「何でもないわよ…!」
またぷいっと視線を逸らしてしまう唯。そんな唯にリトは眉を寄せつつも、マフラーの隙間を埋めていく
「よくわかんねーけど、コレで寒くないか?」
「え…ええ」
「そっか。安心した!」
ニッと歯を見せながら笑うリトに、唯の胸の音がどんどん高くなっていく
(だ、ダメ…! やっぱり勝てない)
顔を背けても一秒後には、また目を合わせてしまう
この気持ちから逃れられない。逆らえなくなってしまう
「やっぱりズルイわよ…。こんなの…」
唯の呟きは、車の喧騒に紛れてリトには届かない
そして、そんな唯の気持ちにまったく気づかないリトは、缶の蓋を開けると、遠くに目を
向けながら白い息を吐く
「にしても今日、ムチャクチャク寒いよなァ。天気予報じゃ雪降るとか言ってたしさ。
……そーいえばさ、風邪はもう大丈夫なのか?」
「…え?」
「前、引いたばっかじゃん?」
「……心配してくれるの?」
「なっ…当たり前だろ!」
心外だ! と言わんばかりに、顔をムッとさせるリト
そんなリトに、唯はマフラーで隠れた口に、淡い笑みを浮かべる
「うん」
「ったく…」
顔を隠したままの唯に溜め息を吐くと、リトは肩をぶるっと震えさせた
背筋におかしな寒さが走り、全身を駆け巡る
「ちょっと、あなたこそ大丈夫なの?」
「うん。まァ…大丈夫だろ? コレ飲んだらちょっとはあったかくなったし」
「そんないい加減な…」
眉を寄せながら、悩むこと十数秒
唯は、リトにピトっと体を寄せた
「え…!? ちょ…ちょっ…」
「こ、これで少しはマシになったでしょ…!?」
抱き付くわけでも、腕を組むわけでもなく、ただ体を寄せるだけ
だけど、それでも、胸と背中、触れ合う部分が妙にあったかい
体の体温と、お互いの気持ちの温かさが溶け合って、なんとも言えないぬくもりを二人に伝える
916リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:19:47 ID:aJNou/8M
「え、えっとその…」
「もぅ! ジッとしてなさないよね! ……私だって結城くんが風邪なんか引くのイヤなんだから…」
「唯…?」
「そ、そのほら…、学校の授業にも遅れちゃうし、みんなだって心配すると思うし、だから、その…」
息がかかる距離で、顔を赤くしながらもごもごと言葉を濁す唯の頭に、リトの手がポンっとやさしく触れる
「サンキューな」
「だ、だから私は……ってもぅ…うん」
リトの手の下で、恥ずかしそうに真っ赤になりながら、唯は小さく頷いた
冬の寒さも吹っ飛ばすあったかい雰囲気に包まれていると、風でカサカサと揺れるコンビニの
袋の音に、リトはハッとなる
「―――あ! そだ。コレ買ってたの忘れてた」
「え…」
リトが袋から取り出したのは、熱々のあんまん
あんまんから立ち上る湯気が風にのって唯の鼻孔を刺激する
「ごめん…。ホントは、二つ買いたかったんだけどさ、一個しかなくて」
「べ、別に私は頼んでなんか…」
ツンと返事を返そうとした時、唯のお腹から、ぐぅぅ〜っ、と可愛い音が鳴りだす
「へ…?」
「う…ウソ!?」
慌ててお腹を手で押さえても、もう遅い
「もしかしてハラ減ってたのか?」
「ち、ちち、違っ…! コレはそんなんじゃなくてっ」
顔を真っ赤にさせながら身振り手振りで言い訳をする唯に、リトはあんまんを半分に
分けると片一方を唯に差し出した
「ホラ、半分こ」
「う…うん」
真っ赤になった顔でぽそぽそと呟きながら、唯はあんまんを受け取る
「あ…ありがと」
「やっぱ外であったかいモノ食べるのっていいよな!」
「……ッ」
顔をほころばせるリトの胸に、唯はトン、と背中をくっ付けた
コーヒーよりも、あんまんよりも、あったかいモノ
リトの胸の音を背中に感じながら、唯はあんまんに口をつけた
「うん。おいし…」

「ふ〜ふ〜」
あんまんの湯気と白い息が混じり合う様を、リトはジッと見つめていた
「はふはふ…んっ…く」
まだ十分、冷めていなかったのか。口に入れたあんまんの熱さに、その場で足踏みをする
唯の様子を、リトは追い続ける
「あふっ…でもおいひい」
熱々のあんまんでほっぺを赤くさせる唯は、本当に幸せそうで
甘い餡の様に、その目をとろけさせていた
そんな唯のすぐそばで、リトは少し気になっていた事を口にしてみる
「…なァ、唯」
「何?…ん…あふいっ…今、急がひいのっ!」
あんまんに夢中な唯
リトはさらに突っ込んでみる
「…もしかして唯ってさ…」
「だから何?」
「ネコ舌?」
「…ッ!!?」
あんまんの熱さとは違う理由で顔を赤くさせながら、唯は慌ててリトに向き直る
917リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:21:02 ID:aJNou/8M
「な、何よっ!? 別にいいでしょ! 私がネコ舌だと何か都合が悪いわけっ!?」
「い、いや、誰もそんな事いってるんじゃなくてオレは…」
「…フン」
さっきまでの気持ちはどこにいったのか。唯はリトから背中を離すと、ぷいっと顔を背けた
(ヤバ…。またオレ、唯のこと怒らしちまった…)
(もぅ! ホントにデリカシーないんだから)
コンビニの前で流れる微妙な雰囲気
そんな中、唯の目にまた、コンビニの前に飾られた大きなバレンタインのタペストリーが飛び込んでくる
(な、何よ…!?)
唯は思わず目を背ける
けれど、少しするとまた見てしまう。気になってしまう

――好きなあの人に想いを込めて――
(そ、そんなの私には、関係ないわよ…!)
――一番大切な気持ちをのせて――
(だ…だから…)
――とっておきのチョコを…――
(う…うぅ…)

あんまんを手に、一人そわそわしている唯の様子に、リトは眉を寄せた
「どしたんだ? …もしかして口、ヤケドしたとか?」
「そ、そんなワケ…」
"ないでしょッ!"と最後まで言えない
頭の中がクルクルと廻り、胸の奥がキュ〜と締め付けられる
「唯?」
「…ッ」
心配そうなリトの視線から、唯は逃げる様に目を逸らした
「…もしかして…」
ふいにすぐそばに感じるリトの気配
一歩こちらへ近づいてきたリトから、同じ距離だけ唯は後ろに下がる
「な…何よ?」
「い、いや。ひょっとしてまた風邪でも引いたんじゃないかと思ってさ…ハハッ」
もしかしておデコの熱を手で測ろうとしたのか。役目を失って宙を彷徨う手を誤魔化す
様に、リトは頭を掻きながら苦笑いを浮かべた
カバンを持つ手に力がこもる
(別に誤魔化さなくたって、あのまま触れてくれても…)
なんて事をついつい想ってしまう自分にハッと気付くと、唯は頭をふるふると振った
唯は一度、コホン、と咳ばらいをすると、話しを切り出す
「あ、あのね。結城くん…」
「ん?」
そして、再び出会う、二人の視線
そのせっかくの出会いを、唯は一瞬で終わらせてしまう
(もぅ…どうして顔見るなんて簡単なコトもできないのよッ!)
(…うっ、まだ怒ってる…)
ほっぺをポリポリ掻きながら少し困っている様子のリトを、チラチラ見ること数秒
唯はすっかり冷たくなったあんまんを急いで口の中に入れると、モグモグしてから
コクンと呑み込んだ
それからカバンを持ち直し、姿勢を正し、そして――――
918リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:21:55 ID:aJNou/8M
「結城くん!」
「お、おう…」
三回目の出会い
今度は、唯は逃げなかった
もじもじと揺れる体に、相変わらず顔を赤くさせたまま、唇をキュッと結び、長い睫毛
を揺らしながら、いっぱい時間をかけて、やっと一言
「あ、甘いモノって好き?」
「何だよ急に…」
「いいから答えて!」
いつにない真剣な唯の視線に戸惑いながらも、リトは考える
少しするとリトは、ポケット中から財布を取り出して、中身の確認をし始めた
(何で…?)
疑問符を浮かべる唯に、リトは申し訳なさそうに声を落として謝る
「ごめん…。今日、あんまり金持ってきてねーんだ…」
「え…? ちょ、ちょっと待ちなさい! 何言ってるのよ?」
「いや、だから、これからケーキでも食いに行こーってことだろ? 甘いモノ好きかってことはさ」
「……」
「え? 違うの?」
冬の冷たい風よりも冷たい、凍えるような唯の視線を受けるリトに、次第に冷や汗が浮かび始める
「え、えっと…唯? も、もし違ってたら謝るっつーか…」
すでに逃げ腰状態のリトの弁解を遮る様に、唯は声を張り上げた
「そんなワケないでしょっ!! 何でそうなるのよ!? 結城くんのバカッ!!」
「うわっ!? ご、ごめ…」
リトの言葉を最後まで聞かずに、唯はその場から走り出してしまった

はぁ…はぁ…、と息が切れかけたところで唯は足を止めた
足が止まるとさっきの事が鮮明に頭の中に蘇ってくる
「どうしていつも、いつも、あんなに…」
ギリギリと握り拳を作りながらも、ふとリトの言った言葉が浮かぶ

"これからケーキでも食いに行こうって事だろ?"

結城くんとケーキを食べる
テーブルに向かい合って、あったかい紅茶でも飲みながら
お互いのケーキを食べ比べてみたり
今日、学校であったこととか話したり
あ〜んとかして食べさせてあげたり、もらったり

道の真ん中でそんな事を考えている自分に気付くと、唯は真っ赤になりながら、頭をポカポカ叩いた
最近は、家でも学校でも、コレが日課になってきているのかもしれない
唯は後ろを振り返る
もう見えなくなってしまったリトの姿に、胸の奥がズキリと痛んだ
「ふ、ふん。あんな人しらないわよ!」
口からでる言葉は、気持ちとは裏腹のトゲばかり
揺れる瞳をギュッと瞑ると、唯は歩き出した
街の中は、相変わらず、バレンタイン一色
どの店もウインドウの中は、チョコやチョコ菓子でいっぱい
そして、その周りには唯と同じ年頃の女の子たち
"誰にあげるの?"とか"何個用意する?"とか"今年はガンバるつもりなんだ!"とか
女の子たちの黄色い声を聞いている内、ふいに唯の足が止まる
頭の中にはっきりと浮かぶリトの顔
919リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:23:00 ID:aJNou/8M
「…な、何で私があんな人なんかにっ」
ふいっとウインドウの中のチョコから目を逸らして歩くこと、数歩目
唯の足がまた止まる
「…別に関係ないわよ! バレンタインなんて…」
と、一人呟き、また歩き出す
冷たい風が向かい風となって唯に吹き付ける
「そうよ! 関係ない。関係ないんだから…」
繰り返されるひとり言
しばらく進むと、唯はピタッと歩くのをやめた
冷えきった体の中で、唯一あたたかいところ
唯は、首に巻いたマフラーに触れた
「そ、そっか…! 忘れてた…。借りっぱなしになっちゃった…」
マフラーを握りしめた手が少しあったかく感じる
首とマフラーの隙間を埋めようとした手が止まる
「結城くんの匂いがする…」
自分の顔がぽっと熱くなるがわかる
いつの間にか寒さも平気になっていた
「……し、仕方がないからチョコ…作ってあげてもいいかな…。マフラーのお礼にね」
誰への言い訳なのか。マフラーの下でそう呟くと、唯は歩き出す
頭の中は、すでにチョコのことでいっぱい
帰ってなにをするのか? どんなチョコにするのか? 材料は? レシピ本は?
唯の顔はすっかり恋する女の子に顔になっていた


「ただいま―――」
玄関で靴を脱ぐと、お腹の空いた遊はキッチンへ向かった
キッチンへ続くドアの前で、違和感
廊下に甘い匂いが立ちこめていたからだ
「何だこの匂い…」
訝しげにドアを開けると、キッチンの中には、エプロン姿に髪をアップにした唯がいて
テーブルに並べたいっぱいの材料を前に、難しい顔をしていた
「唯? 何やってんだ?」
「お兄ちゃん!?」
肩をビクンとさせ後ろを振り返りながら、唯は後ろ手で、テーブルの上の材料や本を隅に追いやる
「何やってんの?」
「え…えっと…」
口籠る唯の肩越しに見える、開きっぱなしのレシピ本や、板チョコ、ハチミツの入った小瓶
等に、遊は口の端を歪ませた
「へ〜、バレンタインのチョコ作りかよ!」
「う、うるさいわね! いいでしょ別に!」
「やっぱ、大好きな"ゆうきくん"にあげるワケ?」
「…ッ!?」
あからさまに声のニュアンスを変えて話す遊に、唯は自分の顔がありえないぐらい熱くなっていくのを感じる
「ち…違っ! これはその……そうよ! お、お菓子作りなんて試しにしてみよ〜かな〜って
急に思っただけで! べ、別にバレンタインとか、結城くんへの手作りチョコってわけなくてっ…」
尚も続く、唯の熱い語りをボケ〜っと訊きながら、遊は深い溜め息を吐いた
(何でこー素直にいえないんだ? コイツは…)
まだまだ続きそうな気配に遊は、クルッと背中を向ける
920リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:24:36 ID:aJNou/8M
「…ま、ガンバってみろよ!」
「な、何よ…? 急に…」
「バレンタインでもなんでも、女から手作りチョコもらって喜ばねーヤツなんかいない
からよ。だから、ガンバってみな。ゆうきくんのためにもな」
「お兄…ちゃん」
最後の一言に眉が上がりそうなってしまうが、それ以上に、遊のさりげない優しさが唯の
堅くなっていた気持ちを溶かしていく
「…うん。ガンバる!」
こうして、唯にとって初めてのチョコ作りが始まった

「…えっと…まずは板チョコを…」
銀紙を剥がした板チョコをまな板に乗せ、包丁を握りしめる唯
お菓子作りはもちろん、ホントは、料理もあまり得意ではない
さりげなく訊いたリトの好きなモノも何回か作ってみたり、日々、お母さんの手伝いをし
て腕を磨いていたりするのだが――――
「…次に生クリームとハチミツを入れて…火にかけながら…」
おぼつかない手つきで、何度も本と睨めっこをしながら、鍋を掻きまぜる
眉間に皺を寄せながら、恐る恐る、木ベラの先に付いた溶けたチョコをチロっと舐めてみる
「ん〜……にがっ!?」
思わず顔を顰めながら、唯は火を弱くした
計量カップ片手に、難しい顔をする唯のチョコ作りはまだまだ続く

――――その頃、結城家では――――

「じゃ、セリーヌと出かけてくる」
「まう〜♪」
「いってらっしゃい。気をつけてね。セリーヌ」
リトに手を引かれて、散歩に出かけるセリーヌの後ろ姿を見送ると、美柑は急いで
エプロンに着替えた
向かう先はキッチン
夕食の仕度――――はもちろんなのだが、今日のメインは別にあるのだ
「―――よし!」
エプロンの結び目をキュッと強く結び、腕を捲くると、美柑はテキパキと調理の準備にかかる
まずは、アーモンドプードル二種類に、粉糖、卵に――――
「美柑!」
「ん? ララさん」
卵を割る手を止め、キッチンの入口を見ると、両手いっぱいに袋をさげたララが立っていた
「美柑もチョコ作るんだ?」
「うん。と言っても、私のはマカロンだけどね。みんなで食べられるように」
「おお〜!」
完成したマカロンを頭に思い浮かべたララは、瞳を輝かせた
「ララさんは?」
「私?」
ララは何が入っているのか、パンパンに膨れた袋を両手に掲げながら、ニッコリと笑った
「じゃ〜ん♪ 今年は私もチョコ作ろーって思ってるんだ!」
「あれ? 今年はどこかの星で取れる、何とかってモノじゃなかったんだ? 去年みたいな」
「うん。それはもうやめたの。去年は大失敗しちゃったしね」
チロっと舌を見せながら照れくさそうに笑うと、ララは表情を真剣なものに変えた
「それに…」
「それに?」
「…今年は、一からちゃんと作ってみようと思うの! ちゃんと自分の手で! 気持ちを込めて!」
「ララさん…」
いつになく真剣なララの顔に、美柑は、テーブルに広げた材料を整理していく
921リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:25:57 ID:aJNou/8M
「じゃー、一緒にがんばろっか! 私も手伝うよ」
「ホントにっ? さすが美柑だね」
テーブルの上にドサッと置いた山盛りの袋から転げ落ちる黄パプリカに、美柑は言い知れぬモノを
頭に浮かべ、顔を引きつらせた

――――再び、古手川家のキッチン――――

鍋の中からコトコトとおいしそうな匂いが湯気となって、キッチンの中に満ちていく

『ありがとな! 唯』
『いいわよ別に…。これぐらい』
腕を組みながらツンとそっぽを向く唯のほっぺに、リトの手が触れる
『え…』
『お礼、考えなきゃ』
『べ、別にそんな大げさだわ…』
『だって唯がオレのためにガンバって作ってくれたモノなんだろ?』
いつの間にか、息がかかりそうなほどに顔を寄せてきているリトに、唯は顔を赤くさせた
『へ、ヘンな勘違いしないでよ? そんな深い意味とじゃなくて…。だ、だって私たち、
その…つ、付き合って…だからその…日頃のお礼と言うか…』
『…それでもスゲーうれしいよ! だって、唯がくれたチョコだからな』
『…ッ!?』
二人の顔は唇と唇が触れ合う寸前
長い睫毛が重なる度に、唯の胸の音が一つ一つと大きくなっていく
『結城…くんっ』
『お礼…何がいい?』
『お礼…とか』
腰に回っているリトの腕のせいで、唯はその場から動けないでいた
それ以上に、リトの視線から逃れられない
『エンリョーなんかしないで、何でも言ってみろって。何でも言う事聞いてやるからさ』
『何でも…?』
『そ、何でも! 唯の望みならなんだって!』
唯の喉にツバがコクリと落ちていく
『唯は何が欲しい?』
『それはっ…』
何も応えられないままの唯に、リトは――――

「!!?」
ハッとなって唯は目をパチパチさせる
妄想の世界からキッチンに帰って来たことがわかると、唯は湯気が出そうなほど、顔を真っ赤にさせた
「は、ハレンチすぎるわっ!? 私のバカ、バカ」
木ベラを手に頭をポカポカと叩いていると、鼻におかしな臭いがし始める
「た、大変っ!?」
鍋から漂う焦げた臭いに、唯は大慌てで火を消した

――――またまた結城家――――

「ミカンー! コレどーするの?」
「ん? それは…」
マカロンの生地が入ったしぼり袋を、等間隔に天板の上にしぼっていきながら、美柑は、
ララの手元に目をやる
すぐ隣では、ほっぺや鼻の頭にチョコパウダーを付けたララが、シャカシャカと生クリー
ムを泡立てている
922リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:27:12 ID:aJNou/8M
美柑はララに応えながら、チラッと時計に視線を向けた
(あと少しか…)
美柑の視線は時計から冷蔵庫。そして、想いは冷蔵庫の中へ
冷蔵庫の中には、たった一つだけの、美柑お手製のハート型のチョコが入っている
(いつも何かと助けてもらってるし、そのお礼ってことだけどね…)
リト"だけ"に贈る、手作りチョコの出来ばえを意識の外に追い出すと、隣でまた悲鳴を上げる
ララに、美柑は慌てて向き直った

――――焦げた匂いが充満する、古手川家のキッチンでは――――

冷蔵庫から取り出したチョコを前に唯は、難しい顔をしていた
硬さは、OK
じゃあ、味は――――?
「……うっ」
あからさまに顔を顰める唯を見れば、一目瞭然
唯は、出来たばかりのチョコの欠片をテーブルに置くと、椅子に腰掛け、深い深い溜め息を吐いた
「どうしてウマくいかないのかしら…?」
ちゃんと本を見ながら作ったし
材料だって、分量だって間違ってはいない
何度も読み返して、何度も確かめながら作った
それなのにどうして――――?
チョコまみれのエプロンに、テーブルの上に散らばった材料の残り
ところどころ、服も汚れ、顔にもチョコクリームが付いている

いっぱい想いながら作っているのに
いっぱい顔を思い浮かべてガンバってるのに
いっぱいいっぱい気持ちを込めているのに

「何でよっ!?」
ギュッと握りしめた手からは、苛立ちが滲み出る
それは、うまく出来ない自分への怒り
時刻は、すでに夜の九時を廻っている
唯は、椅子から立ち上がると、腕を捲くりながら、再び気合いを入れ直した
「次こそ…!」

――――静かになった結城家のキッチンはというと――――

あんなにたくさんあった材料を全部使い切ってしまったララは、出来あがった? チョコを
手に、なぜか自室の研究室に籠ってしまい
キッチンには、美柑が一人残っていた
「そろそろかな」
タイマーが鳴ると、美柑は椅子から立ち上がり、オーブンへと向かう
「よっと。ん〜どれどれ?」
オーブンから取り出した熱い天板の上の生地は、定番の形から、ハートや星に動物と
いった、美柑オリジナルの形のモノまで様々
形が崩れてないか、さっと目を通して確認
熱々の生地を指でツンツン突きながら硬さを確認
初めてのマカロン作りとはいえ、その出来の高さに、美柑はうんうんと満足そうに頷いた
923リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:30:22 ID:aJNou/8M
「うん。カンペキ! あとは…」
生地が冷たくなるのを待ち。別に作っておいた、ヴァニラやストロベリーやチョコの
クリームを、生地と生地の間に挟めば完成。なのだが――――
美柑はキッチンの入口に目をやり、誰も入ってこないことを確認すると、冷蔵庫に向かい、
扉を開けた
美柑の視線は、冷蔵庫の一番上の棚
隅っこに置かれたソレは、律儀にも総菜や調味料等で見えないようにブロックされている
美柑はうんと背伸びをすると、冷蔵庫の奥から目当てのモノを取りだした
美柑の両手の中には、お皿にのったハート型のチョコが一つ
「どーかな…?」
何日も前から思考重ね、用意して、作り終えたチョコを見るのは、これで何度目になるのか
「大丈夫…よね?」
結城家の小さなパティシエがかわいい眉を寄せて悩む理由は、チョコの出来よりも、他の理由

『おにーちゃんっ。チョコだよっ』
体のサイズに合ってない大きなエプロンを翻しながら、キッチンから出来たてのチョコを
手にリトの元にやってきた美柑
『おー! サンキュ美柑』
リトの前に出されたチョコはお世辞にも「おいしそう」とは言えない、形も不格好な星型
ココアパウダー塗れの両手をそわそわさせながら、リトを見つめる美柑は、不安で
いっぱいになっている
リトはお皿の上のチョコを手に、一口ぱくっ
もぐもぐ口を動かしながら、時折、小首を傾げる様子に、美柑のまだ幼い瞳がゆらゆらと揺れる
(うぅ…ダイジョーブかな? おいしーっていってくれるかな…おにーちゃん)
チョコをキレイに食べ終わったあと、リトは美柑に向き直ると、ニっと笑顔を浮かべた
『う〜ん…最初はなんか苦かったけどさ、うまかったよ! 去年よりスゲーうまくなってるじゃん』
手についたココアパウダーを舐めながら、明るくそう言ってくれるリトに、美柑の小さな
胸の中は、驚きとうれしさで溢れてしまう
『また作ってくれよな』
『ま、また…!?』
リトの言った言葉の意味を、胸の中で何度も噛み締めると、美柑は赤くなった顔を慌てて
ぷぃっとリトから逸らした
『ふ、ふ〜ん…。そ、そこまでいうなら仕方がないからまたつくってあげるよ』
『別にムリしなくてもヒマな時でいいよ! あんまり甘いモノばっかなのもイヤだし』
『なッ!?』
せっかくの気持ちを挫く、リトのあまりの言い草に、美柑はエプロンをギュッと握りしめ
ながら声を震わせた
『もうわたしのチョコいらないってこと!?』
『そーじゃなくて…』
『いらないってコトなんだ…』
美柑の大きな目がうるうると揺れ、浮かんだ涙が今にもこぼれそうになる
『わ…わたし以外からチョコなんかもらった事ないクセにっ!! もういいよ! 来年は
ひとつももらえずに泣いてればいいんだよ!』
『お、おい。美柑?』
『…ふん。もーおにーちゃんなんかしらない! チョコもつくってあげないっ!』
ほっぺをぷくっと膨らませながら、足音をいつも以上に立てながら、美柑はキッチンの
ドアを勢いよく閉めた

(あの頃は私、ホントに子どもだったな…。でも、あの時からかな…。リトのうれしそうな
顔、見たくてガンバるようになったのって…)
あれから何度失敗を繰り返し、何度泣いたか
924リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:31:26 ID:aJNou/8M
「…いらないとか言ったら許さないからね! リト」
手の中の想いのたくさん込もったハート型のチョコに、美柑はそう呟いた

――――そして、唯の手作りチョコの行方はというと――――

冷蔵庫の前で唯は、不安そうに瞳を揺らしていた
もう泣きそう、と言ってもいいのかもしれない
何度も失敗して、何度もくじけそうになった初めてのチョコ作り
おいしくないかもしれない
形だってわるいかもしれない
割れちゃったり、ヒビが入っちゃったりしているかもしれない
「それは何かイヤだけど…」
唯は自分に向かってそう一人ごちた
手にはリトから借りたマフラーが握られている
キレイに折りたためられたマフラーを、唯は胸に当てた
お守り――――ではなく、こうやって胸に当てると、なんだかリトがすぐそばにいてくれる様な気がして
くじけそうになる弱い気持ちにほんの少しの力をくれるようで
(神様―――!!)
祈りというより切望に近い想いを胸に、唯は冷蔵庫の扉を開けた

そして夜遅く
明かりの付いているキッチンへやって来た遊は、キッチンに入るなり溜め息を吐いた
唯が机に突っ伏しながら、寝ていたのだ
「ったく何やってんだよ…」
テーブルの上には、何度も読み返したのか、チョコで汚れた本
計量カップの中には生クリームの残りが入ったまま。まな板の上の包丁に焦げ目が付いた鍋
ホワイトパウダーが舞っているキッチンの惨状に、遊は二回目の溜め息を吐き、そして、
淡い笑みを浮かべた
あまりにも唯"らしく"ない
「ま、それだけ一生懸命なんだろうな…」
スースーと、気持ちよさそうな寝息を立てる唯の手には、本人のモノじゃない、マフラー
そして、すぐそばに出来たばかりのチョコが置いてある
「結城…くん…大好き…なんだからね…」
夢の中でようやく言えた素直な気持ちに、唯は幸せそうな笑顔を浮かべた
「はいはい、お楽しみの最中ってわけか」
遊は苦笑を浮かべると、上着を脱ぎ、そっと唯の背中にかけた
視線は唯の寝顔と、出来たての少し不格好なネコの形をしたチョコ
「…お疲れ。とりあえず今はゆっくり寝てろ」
と、唯の頭をそっと撫でると、遊はキッチンをあとにした

そして次の日――――

昼の一時過ぎ
まだ半分以上寝ている頭を起こしながら、遊は重たい瞼を持ち上げた
眩しい太陽の光に眉間に皺を寄せると、見慣れないものが目に映る
「…ん?」
部屋の真ん中にあるテーブルの上に、小さな箱が置いてある
ボリボリ頭を掻きながら箱を手に取ると、箱の下に引いていた紙がヒラヒラと落ちていく
「何だ?」
ダルそうに床に落ちた紙を拾い上げると、紙にはたった一行、見慣れた字でシンプルな
文章が書かれていた

「ありがと。お兄ちゃん」

テーブルの上に置かれたキレイに畳まれた昨日の上着と手紙を手に、遊はその日、最初の
笑みを浮かべた
925リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:32:33 ID:aJNou/8M
「…で、結城くんには手作りチョコで、オレのはコンビニで買ったチョコかよ」
手の平サイズのチョコは、全国どこのコンビニでも買える、なんの変哲のないモノ
「ま、ありがたく貰っといてやるよ」
と、苦笑を浮かべつつ、遊はチョコを口に入れた


はぁ…はぁ…、と息を切らせながら、唯はいつもより急ぎ足でリトの家に向かっていた

昨日、いつ寝てしまったのか、目を覚ますとすでに朝
大慌てでチョコの出来ばえを再確認した唯は、急いでラッピングの仕度に取りかかった
ただし、愛情に妥協はなく。箱からリボンに至るまでラッピングには、いつもより多めの、
300%増しの好きの気持ちを込めて
お風呂は、いつもより一時間以上長め
シャンプーも石鹸も、みんな新しいモノ
ネイルのお手入れは、いつもの二倍の時間をかけて
髪のキューティクルは、今までで最高の気合いを入れて
服は、結城くんが「かわいい」って言ってくれたモノを
仕度を整え、鏡の前で深呼吸。そして、小さく気合いを入れ
家を出た頃には、すでに昼の一時を回っていた

「ってもぅ…、いったい準備に何時間かけてるのよ! 私は…」
もう何度も通った見慣れた道
次の角を曲がれば、すぐそこはリトの家だ
唯は曲がり角の手前で一度足を止めた
カバンから取り出したのは、携帯用の化粧鏡
髪のチェックを終え、カバンに戻す時、チョコの入った箱が目に映る
(喜んでくれるかな…。結城くん…)
リトの顔を想い浮かべながら、唯はチョコにそっとふれた
そして、表情を改めると、リトの家へ向かう

インターホンの前で、まずは深呼吸
気持ちを落ち着かせて、呼び鈴ボタンに指を伸ばす
不安や緊張は拭えないけれど、昨日、あんなにガンバったのだ
「そうよ! ガンバったじゃない! あとはチョコを渡すだけなんだから」
唯は小さく気合いを入れると、インターホンに指を伸ばし、ボタンを――――押せなかった
ボタンに触れるか、触れないかの距離で、指先がプルプルと震えて、それ以上、前へは進めない
緊張と、不安。乱れた気持ちが、唯の手におかしな汗を滲ませる
「うぅ…」
ふるふると震え続ける指
中々、進むことができない自分と格闘する事、十数秒。唯はインターホンから手を離した
「もう! これじゃ、なんのためにココまで来たのかわからないじゃないっ!」

失敗を重ねながらも一生懸命ガンバって作った、想いのいっぱい込もったチョコレート
自分の気持ちを、ちょっとだけでもわかってほしくて、知ってほしくて
大好きな結城くんに届けたくて

「結城くん…」
頭の中で溢れるのは、リトの笑顔
胸の中をいっぱいにしてくれるのは、リトの声
ギュッとカバンを持つ手に、力がこもる
冬の冷たい風で、すっかり冷たくなった唯の手が、ほんのりと赤くなる
926リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:33:09 ID:aJNou/8M
インターホンの前で、もう一度、深呼吸
なんて応対するか、頭の中で予行練習
「今度こそ…」
と、唯がインターホンのボタンを押そうとした、その時――――

「あれ? 唯?」
「まうー!」
「え?」
三人の声がハモリ、そして、視線が交わる
「ゆ、結城くん!? と、セリーヌちゃん…!?」
「まう♪」
リトに肩車をされながら、セリーヌが元気な声で応える
「どしたんだ? 何か用?」
「そ、その…」
「ん?」
?マークを浮かべるリトとセリーヌの二人に、うまく言葉が出てこない
さっき決意したはずなのに、焦った気持ちが、唯の冷静さをうばっていく
「うっ…ぅ…」
心なしか、さっきよりもカバンが重く感じられる
リトは、セリーヌを下に下ろすと、門柱を開けながら、唯の方を向いた
「とりあえず、ウチ入れよ? こんなトコにいるとまた風邪引くかもしれねーだろ?」
「わ、私はっ…」
「ん?」
「う…っ…」
やっぱり言葉が続かない
それは緊張のせい? 不安だから? 
理由は明白
(って、もぅ…。結城くんの顔、見ただけでなに舞い上がってるのよっ!?)
「唯?」
「え…!?」
俯いていた顔を上げると、そこにはキョトンとしたリトが待っていて
唯は顔を真っ赤にさせると、ぷいっと顔を逸らした
「…ホントに大丈夫か?」
「…なっ、何でもないからその…」
「え?」
心配なのか、ジッと見つめてくるリトに、唯の心拍数がどんどんと上がっていく
(うぅ…もぅ! そんなに見ないでよねっ)
目の前でもじもじしだす唯にリトは、どうしていいのかもわからず、ほっぺを掻きながら眉を寄せた
(何だ…? オレ、唯に何かしたっけ?)
(だから、そんなに見つめないで…! どーしていいのかわからなくなるの…!)
二人の気持ちは噛み合わず、すれ違ってばかり
そんな二人を動かす、きっかけが訪れる
「まう、まう」
「え?」
クイクイと、スカートを引っ張るセリーヌに唯は、視線を落とした
「セリーヌちゃん?」
「まう、まうー」
唯の顔をジッと見つめたまま、何度もスカートを引っ張るセリーヌ
927リトと唯 第八話 スキ×チョコ 前編:2009/03/10(火) 17:34:55 ID:aJNou/8M
「ど、どうしたの?」
「まう…」
セリーヌは唯の足にギュッと抱き付いた
「え!? ちょ…」
「まうぅ」
戸惑う唯にリトは苦笑を浮かべながら、話し始める
「セリーヌのヤツ、ずっと唯と会えなかったのを寂しがってさ。たまにすごい駄々こねたり
して、困った時があったんだ」
「セリーヌちゃんがそんな事を…」
「セリーヌのためにも、よかったらウチに上がってってほしいんだ。頼むよ!」
「う…ぅ」
ギュ〜っとしがみ付く、小さなぬくもりに、唯は膝を屈めると、そっとセリーヌを抱き寄せた
「そうだったんだ…。ごめんね。セリーヌちゃん」
「まう…」
唯に頭をよしよしと撫でられている内に、セリーヌの曇っていた顔が、お日様のように輝く
「じゃあ、おじゃましようかな。セリーヌちゃんのおウチに」
「まう♪」
唯に抱き付くセリーヌは、どこまでもうれしそうで、そんな二人にリトは笑みをこぼした

「おじゃま…します」
靴を揃えて、玄関に上がると唯は、そわそわしながらそう挨拶をした
リトの家
来るのは、今日が初めてではない――――はずだが
(何なの…コレは)
いつも感じる、緊張と恥ずかしさとうれしさが、ごちゃまぜになった感情
それが、今日は特別大きく感じる。唯は胸のあたりを手で押さえた
家の中はし〜んと静まり返り、いつもの喧騒がまるでない
「そ、そういえば美柑ちゃんたちは?」
「美柑? 美柑だったらララと一緒にどっか出かけたけど? なんか買いたいモノがあるんだってさ」
「そう…」
結城くんの家で、結城くんと二人きり
うれしいけれど、恥ずかしい状況に、唯は一人頬を染めた
そんな唯の手に小さな手が重なる
「ん? セリーヌちゃん?」
「まう…」
セリーヌを忘れないで! と言っているかの様に、セリーヌの大きな目が寂しげに曇る
唯はセリーヌの手を握りしめると、ごめんね…、と謝った
(そうよね! 何を焦ってるのかしら私ったら。バカみたい…。今日はチョコを渡すだけじゃない…)
乾いた笑みを浮かべる唯だったが、次第に思考が一つの事実を紡ぎ始める
(チョコを渡す…?)
そして、ある問題を唯に与える
とても大切で大事な問題を
(そ、そうか…!? チョコを渡さなきゃダメなんだった…! か…考えてなかった…。
ど…どうやって結城くんに渡せばいいの…!?)
少し前をいくリトの背中を見ながら、唯は声にできない声をあげた
928名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 17:35:22 ID:aJNou/8M
前編終わり
後編は今夜に投下します
929名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 18:02:23 ID:8G+OHP4Z
来ましたかー来ましたかー!!
GJ!!!
930名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 18:07:24 ID:qPc2NmVV
容量的にきつそうだから先に次スレ立てたほうがいいと思う。
931名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 19:08:52 ID:i5dMR2LT
ふぁ…ん…?ああただのネ申か
932名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 19:43:53 ID:PRMA1I83
リトと唯 ってのは第8話とかってなってるから続き物なのか?
リトも唯の事名前呼び捨てにしてるし付き合ってる設定?
933名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 19:46:47 ID:awFCkVDe
>>1の保管庫からどうぞ
934名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 21:07:56 ID:r9WqKVMA
保管庫更新止まっちゃってる
俺詳しくないんで
悪いけど時間ある人誰か頼める?
935名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 02:04:38 ID:He9+Pi7t
>>928
超期待
936名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 02:53:38 ID:6YJPQtEt
>>928
GJ&wktk
あなたがいる限りこのスレは安泰です
937名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 03:21:35 ID:B0O/U7Fa
>>931
続きものっぽい感じでやってますが、とくに深い設定はありません
リトと唯、二人は付き合ってるとだけわかっていただけたら

容量不足のため次スレを立てました
To LOVEるでエロパロ Part10
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1236709008/
938名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 13:28:08 ID:Cjj1o2iP
おつ
939名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 19:41:05 ID:1PCPm03x
てす
940名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 04:37:58 ID:A3SKN9A7
全部埋まった?
941名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 08:14:19 ID:Ci8AJ4IP
942名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 18:39:45 ID:Csn+WUGh
ヤミたんに超期待
943名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 18:40:22 ID:Csn+WUGh
ヤミたんに超期待
944名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 00:43:01 ID:r4fJk0Cd
うめしえん
945名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 01:33:12 ID:RpS/IFcP
(ぇ
946名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 14:32:08 ID:f75MMCse
うめ
947名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 23:08:32 ID:ZiPatDgS
うまった?
9483:2009/03/16(月) 06:46:09 ID:CX/dFsnW
949名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 10:59:45 ID:CCWTWTux
今483KBらしいから、残り17KBくらい。
容量的には何か短編入れられると思うよ?。
51レス残ってるからレス数からすれば十分だし。
950名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 00:20:28 ID:prd+EAzT
ドSプレーはリトにかけてこそ真価を発揮するな

・いつもの調子のララをひん剥いて尻尾責め
・実際には危害を加えないヤミに色々なことを
・梨子になって猿山を足コキや目隠し+オナホで射精させまくり
9514:2009/03/17(火) 00:30:48 ID:Vu7VbHqo
952名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 02:00:05 ID:IPS0hGK1
ドSな春菜とか素敵すぎるだろ…

今週の内容からの発展に期待
9535:2009/03/17(火) 07:26:04 ID:cMnl4wU7
9546:2009/03/17(火) 12:25:10 ID:jDDKsirP
955名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 13:31:02 ID:nA6el11a
あれば新鮮だった

作者いろいろやってくれるよね最近
9567:2009/03/17(火) 23:55:51 ID:/PJgqS1t
95731:2009/03/18(水) 00:21:48 ID:TLAnP0Yn
957
9588:2009/03/18(水) 12:28:48 ID:KPXLAMN1
9599:2009/03/18(水) 23:29:37 ID:8zbMDCO7
96010:2009/03/19(木) 00:02:56 ID:QQu9vAfy
残り40
961名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 00:05:23 ID:SaYpUXnd
    (゜Д゜ ):. _ かけてよし!
    r'⌒と、j   ヽ
    ノ ,.ィ'  `ヽ. /
  /        i!./
 (_,.         //
 く.,_`^''ー-、_,,..ノ/
   

    /(*゜Д゜) かぶってよし!
    / :::У~ヽ
   (__ノ、__)


        '⌒⌒'⌒ヽ  まるまってよし!
     (゜Д゜* ),__)


          ( ゜∀゜ ):. _ 布団サイコー!!
         r'⌒と、j   ヽ
        ノ ,.ィ'  `ヽ. /
       /        i!./
        (_,.         //
      く.,_`^''ー-、_,,..ノ/
96211:2009/03/19(木) 07:19:47 ID:s8oPsS3q
96363:2009/03/19(木) 12:19:38 ID:Gb1X2TeL
>7
964名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 15:54:25 ID:nrMZ6zLO
       ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
      ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
    ∧ ∧γ⌒'ヽ  ア゛ア゛ア゛ア゛
    (,, ゜∀i ミ(二i  ア゛ア゛ア゛ア゛
    /  っ、,,_| |ノ  ア゛ア゛ア゛ア゛
  〜( ̄__)_) r-.! !-、
          `'----
965名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 17:52:57 ID:ijFRFucT
ume
966名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 19:53:55 ID:0XHjz0py

             ∧∧
           ∧∧・ω・)
         ∧∧・ω・)/(___
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  _| ⊃/(____/~
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   <⌒/ヽ-、___/
  <⌒/ヽ-、___/
/<_/____/
96764:2009/03/20(金) 00:20:35 ID:qBOx4rbi
96865:2009/03/20(金) 06:29:14 ID:JK+j7MiJ
96966:2009/03/20(金) 09:41:33 ID:uyBMjdi0
97067:2009/03/20(金) 14:41:33 ID:YsEoeYy1
残り30
971名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 22:16:08 ID:thSxm79j
    _  ∩
( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡
972名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 08:29:29 ID:+lFjGHoG

     いいか、みんな

        (゚д゚ )
        (| y |)





   小五とロリでは変態だが、

     小五  ( ゚д゚)  ロリ
      \/| y |\/





   二つ合わされば悟りとなる。

         ( ゚д゚) 悟り
         (\/\/
973名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 02:19:49 ID:CRlrjS/G
うめ
974名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 08:38:03 ID:WNXSNKAG
いいか、みんな
        (゚д゚ )
        (| y |)

エッチとエロでは単なるスケベ野郎だが
       H  ( ゚д゚)  ERO
       \/| y |\/

    二つ合わさればヒーローとなる
        ( ゚д゚)  HERO
        (\/\/

更にひっくり返せば俺エッチとなる
        ( ゚д゚) OREH
        (\/\/
975名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 10:16:07 ID:jQEjXZET
ume

976名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 19:21:29 ID:S3CUOB9T
うまった?
977名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 20:37:05 ID:KiFnitcn


  ('A`) …
  (ヽ/)
  <●>


     ●
  ('A`)ノ ハッ !!
  (ヽ )
  <●>


  ●
  (('A`) ハッ !!
  (  /)
  <●>


  ●  ●
  (('A`)ノ ハッ !!
  (  )
  <ω>


 __[警]
  (  ) ('A`) 
  (  )Vノ )
   | |  | |
978名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 02:08:07 ID:Zj3ZIp15
   〃∩ ∧_∧ 週間トンファー買ったお
   ⊂⌒(  ・ω・)
     `ヽ_っ⌒/⌒c  ← 記事内容「特集! ポータブルMP3プレイヤー最前線」
 ━━┻   ⌒ ⌒
  ↑
  付録


   〃∩ ∧_∧  …。
   ⊂⌒(・ω・ )
     ⊂ /⌒/⌒c
  ━━┻  ⌒ ⌒
     ナデナデ


   〃∩ ∧_∧
   ⊂⌒(  ・ω・)
     `ヽ_っ⌒/⌒c  ← 記事内容「特集2 デジカメ撮影お手軽テクニック」
 ━━┻   ⌒ ⌒


   〃∩ ∧_∧  …。
   ⊂⌒(・ω・ )
     ⊂ /⌒/⌒c
  ━━┻  ⌒ ⌒
     ナデナデ


   〃∩ ∧_∧  !!
   ⊂⌒(  ・ω・)   …トンファー意味ナス!!
     `ヽ_っ⌒/⌒c
 ━━┻   ⌒ ⌒
979名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 16:03:00 ID:intnThgR
>>978
カワイイw
980名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 10:43:10 ID:fqIidFdG

 *      *
  *  うそです   +  
     n ∧_∧ n
 + (ヨ(* ´∀`)E)
      Y     Y    *
981名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 11:11:06 ID:ok1R5eT0
おまえらww
>>978
リボスレに貼ってこいw
982名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 12:27:12 ID:9S7Og3gh
|
|─⌒)
|(,,ェ)・)
|Д゜) < 誰もいない。クマったぞ。
⊂/     
| /
|

   (⌒─-⌒)
  ((( ・(,,ェ)・)
   ||l∩(,,゜Д゜) 
    ||  .  |⊃ 
   C:、.⊃ ノ
     ""U

   (⌒-─⌒)
   (・(ェ,,)・ )))
    (゜Д゜,,)∩|||
   ⊂|   . ||
   . !, ⊂,,,ノo
     U""

      (⌒─-⌒)
      ( ・(,,ェ)・)
      / (,,゜Д゜) 
      / こつつ))
   ((C:、.   ノ
     ∪"U

   (⌒-─⌒)
   (・(ェ,,)・ )
    (゜Д゜,,) 丶
   ((⊂⊂ソ  .ヽo))
     . ヽ,  ,,ノ
       U"∪


   (⌒─-⌒)
   (   ;;;;;;)
    |    ;;;i  < 誰もいない・・・・・
  .  ∪   ;;;i
     i   ;;oi  
     (ノ''''''ヽノ , , , , ,
983名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 02:04:40 ID:xBgOE0/g
984名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 16:57:33 ID:bKXV6z+r
まるで、ぢたま某、だな。
主人公なはずの男の子が、ぱんつはいてない女の子の制服スカートの中を見て仕舞う。
今週のヤングマガジン・キスシス・とかぶってる。

しかし、まほろまてぃっくで無かったから油断したよ。
まさか ね。少年誌でオモラシは描かないよね?



って まあ埋めなの。
985名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 23:22:36 ID:xXeDVB70
ぢたまは本性が寝取られ好きだから怖くて楽しめん
986名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 13:56:29 ID:fgzvwA5T
ume
987名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 14:57:12 ID:euo9YxVN
あと10KB
ところで結城レモンて誰だろう?
次スレでも書いちゃったけど
988名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 15:30:45 ID:6zgNoArl
名前的に考えて、リトの嫁はモモ以外考えられない。
989名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 18:35:52 ID:euo9YxVN
>>987
万事解決
990名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 21:55:06 ID:ckKwVkVQ
姉妹丼最高です
991名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 11:57:47 ID:PWGVCew/
ume
992名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 23:32:27 ID:8Dtl2qLo
                                    ¶       ∧彡
                                    ( `Д)  彡 ・ \
返してよぅ                             /丑/つヽ,)彡  人.ヽ.)
 ̄∨ ̄ ̄ ̄                            //丑/(三"'''--/'''" ̄
  ∧_∧                           =≡=( (**)─┘   ヽ
 ( ´Д⊂ヽ                        /   /  ⊇       )
⊂    ノ                       /    / ノ ノ ̄丶  ソ \
  人  Y                       /   /// /    \ ヽ\ .\
 し (_)                 [こくまろ]    《_/ 《_/      ヽ/ラ丶/ラ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ''';;';;;;;,., ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  
シチュー引き回しの刑
993名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 23:44:06 ID:Hxh0J0B6
ume
994名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:35:53 ID:BVWSieRV
 \ 避けたらマジ殺す!/
    ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      /\   /\ < はぁ!?お前が死ね!
     /   \/   \                   /\
    / / u    / / u    ',                  //  ',
   / /  飛 / /  角 u ',                 //   ',  ←香車
   / / \車 / /\. 行   ',\             /./    ',\
  /_/__\/_/______',              .//_____',
      |   |   |   |                    |  |

     /\ 煤@/\   /\ <ここは俺が
     /   \ /   \/   \             /\
    / /     / /     / /     ',            //  ',
   / /  飛 / /  角 / /  歩   ',          //   ',  ←香車
   / / \車 / / \行 / /\. 兵   ',\       /./    ',\
  /_/__\/_/__\/_/______',        .//_____',
      |       |   |   |   |             |  |

      /\    /\
     /   \ /  u\ /\
    / / u    / / u    //  ',
   / /u 飛 / /  角  //   ',  ←香車
   / / \車 / / \行 /./    ',\
  /_/__\/_/__\ //_____',
      |       |   |  |  |
995名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 10:14:46 ID:ouyKVNZj
アッー!
996名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 12:22:43 ID:x7MydQNs
イッー!
997名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 13:44:05 ID:BVWSieRV
うっ・・・
998名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 19:47:05 ID:3ZZdOiOO
・・・・・・え?
999名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 20:56:00 ID:1voiUgm7
おっ?
あと6キロほどっ!
1000名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 20:56:59 ID:1voiUgm7
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