【涼宮ハルヒ】谷川流 the 63章【学校を出よう!】
Q批評とか感想とか書きたいんだけど?
A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。
Q煽られたりしたんだけど…
Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉はしないで下さい。
Q見たいキャラのSSが無いんだけど…
A無ければ自分で作ればいいのよ!
Q俺、文才無いんだけど…
A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて…
Q読んでたら苦手なジャンルだったんだけど…
Aふみぃ… 読み飛ばしてくださぁーい。 作者さんも怪しいジャンルの場合は前もって宣言お願いしまぁす。
Q保管庫のどれがオススメ?
Aそれは自分できめるっさ! 良いも悪いも読まないと分からないにょろ。
Q〜ていうシチュ、自分で作れないから手っ取り早く書いてくれ。
Aうん、それ無理。 だっていきなり言われていいのができると思う?
Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの?
A拒否しない場合は基本的に収納されるのね。 嫌なときは言って欲しいのね。
Q次スレのタイミングは?
A460KBを越えたあたりで一度聞いてくれ。 それは僕にとっても規定事項だ。
Q新刊ネタはいつから書いていい?
A最低でも…………一般の――――発売日の…………24時まで――――待つ。
A一般の発売日の24時まで待ってもらえますか? 先輩、ゴメンナサイです。
Q1レスあたりに投稿できる容量の最大と目安は?
A容量は4096Bytes・一行字数は全角で最大120字くらい・最大60行です。
Aんふっ。書き手の好みで改行をするのも揃えるもバッチリOKです。
すみません前スレが容量オーバーになったので新しく立てさせていただきました
それでは「三人目の女神」の続きです
こんな世界まで来て、なんでわざわざ逃げ回っているのか自分でも本当に理解ができない。ああ、敵情視察ということにしておこう。賛成多数、ハイ可決。
道路の両脇のアパートをぶち壊しばらまきながら巨人が追ってくる。足音はしないが、瓦礫の落ちる音で追跡されていることが不気味に分かる。
今回はどの辺で袋小路に追い込まれるんだろうかと相変わらず状況を理解していなさそうなことを考えていると
「また来たの?」
呆れを通り越した声が、頭上から。さほど大きくない声のはずだが、雪崩れ落ちる瓦礫を避けて俺の耳へ狙いを澄ましているがごとく明瞭に聞こえた。
つい先日までは二度と聞きたくない、聞くこともないと思っていた声。
しかし、再会したときのそれは、過去二度俺を襲った時までと違ったように思えた。
その感じが本当かどうか知りたくて、ここに来たのかもしれない。
返事はしないでおく。
「もう……余計な仕事が増えるから来るなって言ったのに」
お茶くみにコピー、シュレッダーと雑用ばかりの新人OLがさらにゴミ捨てを任せられたような呟き。
「それじゃ、今回はあなたが当番ってことで!」
それが一転し、人差し指を立ててウィンクしている図が脳裏に鮮明に描かれるほど楽しそうな声に変わる。
へ?
いまなんつった?
俺?
マジで?
いや、なんもできないって。
マジで。
俺が古泉みたいになったとか?
……違うね。念じたけどダメだったね。
つまり、アレか。俺に死ねと。
人を頼りにするような甘ちゃんは死んじまえと、そーいうことか。
「―――めんどうごとは――――たのしい………わたしは」
瓦礫のスモッグが止んだ。ごちゃごちゃしてた頭の中が黒一色で塗り潰される。
「――長い――あいだ――――退屈……しすぎた―――――――――――」
俺は足を止める。いや、足が止まったのは、果たして俺の意志だったんだろうか?
なんの音も聞こえない。背後に渦巻いていたどす黒い殺気も消えた。
代わりに、暗黒が霧のように立ち込める。全身を質量の伴った闇が凍りつかせる。
「……やっぱりあなたの方が情報連結解除の速度、精密さ、威力、どれも上みたいね。悔しいなあ」
かつてさんざん俺を苦しめたヤツの声でもこれほどまでに安心するとは、人生何があるかわかったもんじゃない。−273.15℃よりは融点の方がマシ、そういうことにしておいてくれ。
勇気を出して振り返る。首がちゃんと動いたということは、俺の体は物理的には凍りついていたわけではないらしい。
いた。
屋根の上には朝倉が、まるで自慢の新商品を見せつける販売員のような顔をして脚をぶらぶら、腰かけていた。
だけど違う。この、冥王星に単独で着陸した時のような寒気は。
「――あなたの――瞳は……とても――澄んでいた―――――のに……」
右の耳が、気温の変化を察知した。
「………散らかって――いた―――――――のに」
黒目は先走って前を向き、顔がそれに遅れてゆっくりゆっくりと、戻る。
「――――――今は――わたしの――服と……――同じ――いろ………」
放置され続けた日本人形、葬儀屋の鞄、鏡の裏側、消した直後のテレビ画面、えとせとらえとせとらえとせとら。
さまざまな連想が浮かび、そのどれもが目の前のブラックホールに飲み込まれていく。
そろそろ正体を明かそうか。いやスマン、「正体」なんざわからん。まず、いったいどっちが姓か名か、だいたいコイツに対し「名前」なんて既存の概念がどれほどの意味をなせるのだろうか。
しかし今日では掃除機にさえ名前と商品コードが付いている。識別番号レベルでもあった方が便利なのは確かだ。
道の上に、俺の目の前に、朝の来ない夜の中心に、周防九曜の髪が風もないのに揺れていた。
「彼女はあなたに危害を加えたりはしないわ」
「うそつけ」
似たようなやり取りが前回もあったな。というかいつの間に、朝倉とこんなに会話するような仲になってしまったんだろうか。
俺と朝倉は道路の真ん中で議論していた。言わずもがな、俺の手足は封じられている。好きにしろよ、まったく。
「言ったでしょ?はじめとは状況が何もかもが違うの。彼女があなたの敵だったのは、あなたが長門さんに与していたから。今長門さんはあなたの味方じゃないし、周防さんはあなたの敵でもない」
佐々木は「九曜さん」と呼んでいたか。まあそんなことはどうでもいい。
人間国宝の人形遣いが操っているかのような滑らかさで朝倉は髪をかきあげ
「むしろ立ち位置でいえば、あなたにずっと近いわ。『進化の可能性』の暴走を阻止せんとする一派。天蓋領域の今回のロールはそれ」
話題の当事者――周防九曜は、いつかの喫茶店でのごとく我関せずを決め込んではいなかった。俺の脳みそのしわの本数を数えるように、朝倉の水晶体での光の屈折具合をチェックするように、碁石のような黒い目は向けられていた。
これは想像だが、コイツが他者にこれほどまでの注意を傾けたのは初めてではないのだろうかと思う。心なしか「目」の使い方がぎこちなく感じたからだ。初めてルアーで釣りをするような、イースタングリップで握るような。
この想像は、当たらずとも遠からずとなることを予言しておこう。
それとなく九曜を観察していた俺の視線は、朝倉のそれに絡めとられる。
「閉鎖空間に入り込む技術、情報解析度、解除度、どれをとっても情報統合思念体を凌駕しているわ。ヒューマノイド・インターフェースとしての潜入・諜報能力は劣るみたいだけど」
蝶を追いかける子供を見るような目をして九曜を眺める朝倉。
「尖兵としては申し分ないわね」
ふうん、と俺が興味がなさそうに聞こえるように返したが、朝倉の言葉には続きがあった。なにやらアンニュイな表情を浮かべる。
「と、思ってたんだけど……」
けど、なんだよ?
「最近、妙なのよね……この子だけじゃなくて、わたしもなんだけど。任務に差し支えるほどではないけどエラーが発生して、処理の必要が二人とも多くなったのね」
エラー。
「わたしたちは本体から切り離された『末端』だから、自分でエラーを消去しないといけない。あまりそっちに比重が傾くと……」
エラー。長門が「エラー」と呼んでいたもの。SOS団に入団し、自分が模して造られた、「ニンゲン」というものと触れ合うことで蓄積されていったもの。
それは感情だった。とするともしかして、こいつらにもそれが芽生え始めたとでもいうのだろうか。
宇宙人同士、それも違う宇宙人同士でも、触れ合えば感情が生まれるのだろうか。
いや待て待てよ、落ちつけ、俺。冷静になれ。
この朝倉涼子は長門と親が同じだからともかくして、寄りに寄り切って周防九曜に感情なんか芽生えるものか。さっき感じた夜の吹雪のような悪寒は、とても人の心を持った奴がもたらすことのできるものとは思えない。
だがしかし、佐々木は確か「九曜は他者を認識するのが苦手」と言っていた。それはあの喫茶店で旧佐々木派と会合した時の態度からも明らかだ。
いま九曜は、曲がりなりにも他人に注意を向けることができている。それは、考え方によっちゃ重要な変化ではないのか?
でも、と、また別の俺が口を挟む。
朝倉はもともと「委員長役」として活発なモデルを与えられた。そう考えれば、なるほど長門よりも早く感情を手に入れられるかもしれない。
然るに九曜は、お世辞にも活動的とは言い難い。光陽園女子の制服を着ちゃいたが、天蓋領域だってこいつが標準以上の学生生活を送ることは期待していなかっただろう。
ゾウリムシだって繊毛を動かすが、コイツには手足を動かす必要があるのかさえ怪しい。
そんな二人が、こんな短時間で、感情と呼ばれるものを得ることができるのだろうか? 強烈なメンバーに囲まれたSOS団にいてさえ、長門が「そのようなもの」を見せたのは……多分夏休み頃、約三か月は必要とした。
俺がここにはじめてきたのはつい最近、その時はまだ九曜は居なかったから――
「ねえ聞いてる? 聞いてないでしょ」
ちょっと待て、俺は今珍しく結構まじめな事を。
「はあ……」
溜息をついたその顔には、笑みを張り付けるだけでは絶対に作れない「何か」が明らかに存在していた。
「――――――――――右側の……ヒトは――――左側の――――ヒトの………言うことを――聞いて………あげて」
文字通りに受け取ればたしなめることを意味するそのセリフは、明らかに俺に対して、意思を明確にして、向けられたものだった。
いかんいかん、情にほだされるな。
そうとも、時間だ、時間。
こんな短期間で、事もあろうにこれらが、感情を得ることなど考えられん。
「九曜はいつ頃現れたんだ?結構仲良く」
おいおい、「仲良く」だって。とっさに出た言葉とはいえ、自分でも可笑しくなる。
「やってるみたいだが」
「あなたが帰ってから周防さんがやってくるまで……この時空では七十年間くらいだったから……そっちの次元に換算すれば、すぐね」
すぐね。七十年が、すぐね。……って。
「ちょっとまて。お前の感覚じゃ、ここに来てから一体どれぐらい経ったんだ?」
朝倉は「昨日の三時間目の授業はなんだった?」と言われた高校生のような顔をして
「時の流れは完全に一致してはいないから厳密なコト言えないけれど、およそ百年くらいじゃないかしら。周防さんは?」
「……星が――――十字を――――切ったから………二万二千回――宙は―――まわった――――?」
俺に訊くな。朝倉にも訊くな。
「まあだいたい六十年くらいらしいわよ?情報統合思念体と天蓋領域で、観測している太陽や銀河が『同じもの』で『同じ数』だとしたら、だけど」
俺的にいえば教育勅語や終戦の世の話となった。頭の中を蒸気機関車やアメリカ軍のジープが駆け回る。
それ以前に、とりあえず意思の疎通ができていることに驚嘆する。
「それじゃあお前ら、ウン十年間も、こんな暗いとこで?」
俺はこんな日光の全く差さない世界にぶちこまれたら気が滅入ること請け合いだ。
「暗いは――――怖い……?」
「そう。別にわたしは太陽の光なんて浴びる必要はないから問題ないんだけど……どうかしたの?」
俺は額に手をあてた。なんて気の長い話だ。ハチ公の時代から、今や犬と人間が会話できるような機械が発明されるくらいだから、それだけあれば宇宙人もコミュニケーション能力の一つや二つ発達させるだろう。
「お前ら、退屈じゃないのか?」
情報統合思念体宇宙人は、首を横に振った。天蓋領域宇宙人は、手品を見るような視線を俺に向けていた。
「仕事は多かったし、巨人が出ないときはお話してたし、そうでもなかったわよ?」
俺はいつだったかいけすかない未来野郎が言った、「ゼロ次接遇」とかいう単語を思い出していた。
「――あなたは……夜の裂け目を――――――舐めたくて――来たの……?」
思いがけない方向から攻撃が来た。質問を質問で返しちゃいけないと親に言われ……なかったんだろうな。
「あっ、そうそう。なんでまたここに来たの?また助けてあげなきゃいけなかったじゃない。そんなにお礼、言いたいの?」
なんかコイツらいいコンビじゃねえか――そんなことも考えながら、俺は言い訳を探していた。
「それじゃ、俺は帰るわ。向こうじゃ俺の部屋で五人ほど死んでるはずだから、埋葬しないといかん」
「あら、解体したからってすぐに山に捨てるようなマネは止した方がいいわよ? なんなら情報結合の解除、してあげようか?」
「――浴室には……血液が――――――よく―――似合う……――――」
人間の高度な比喩表現だ。まだお前らにはレベルが高すぎたか。
ケラケラと笑う朝倉。そんな風にも笑えるのか。
――と、急に、業務上の微笑、になる。
「注意して」
「へ?」
アホ面を晒してしまった。
「巨人の出現頻度は減っているし弱体化も著しい。おそらく、彼女に残っている力は僅かばかり」
俺の知らない間に、もうそんなに「仕事」を済ませたのか。熱心なことで。
「だからこそ、『進化の可能性』は反撃に出てくるはず。それに私たちの対抗勢力――たとえば、情報統合思念体の主流派も、なんらかのアクションを間違いなく起こす。ここが正念場よ」
俺は、裏佐々木の笑顔を思い出した。
朝倉や九曜は、俺の立ち位置に近い。
でも、近いだけであり、俺の望む結果とコイツらのもたらす結果はたぶん違う。
俺は、問題は解決したいがアイツに居なくなって欲しくもない。でもそんな都合のよい話、ありえそうにない。だからこそ、朝倉達は最も「合理的な」解決策を採っている。
それはわかる。頭では分かるんだが……
「もうここには来ない方がいいわ。そんな気がするの。あなたが『ゲーム』に負けたら『進化の可能性』はきっと暴走する。それだけは避けなくちゃ」
朝倉がデータに基づいていないことを言った。その時の俺は、その重要性に気付かなかった。
閉鎖空間から脱出するため、イメージを集中させる。壁をすり抜けるように、だったっけ。
「周防さん、任務以外の時はあなたもここから出ていいのよ? エラーの蓄積が余計進行するわ」
落ち着いてゆく精神の中、二人の会話は、小石が池の底にぶつかった時のように鈍く、沁みた。
「―――あなたは……出られない――――――それでは…………蒼すぎる――だから――……ここでいい――――――――」
来た。壁に埋まる感触。
その一瞬の中で、俺の脳みその隅っこは変に冷えっぽく、宇宙人たちのことを考えていた。
九曜はいつでも出入りできる。それは多分、朝倉の言っていた「フィルター」の目よりも細かくなることができるからだろう。
だが、九曜は出ていかなかった。「朝倉が出られないから」、つまり、「朝倉を一人残したくない」ということか。
それは監視のためだろうか? 同じサイドにいたとしても所詮は別の派閥、そういうことか?
――それとも
俺の考えがそこから先に行くより速く、背中は「壁」を離れていた。
戻ってきたからといって大した感慨もなく、俺はぼんやりと階段をのぼった。むしろあの空間に何か置き忘れて来たかのような、そんな空虚ささえ感じる。
ヒトの心ってもんは不思議だな。あれだけ憎んでいた相手でも、そいつが今まで持っていなかった「こころ」を得たのだと考えただけで責めるに責められなくなる。
助けてもらったから、現金だとも言えるが。
そんな自分は甘すぎるのだろうか。
感傷に浸る直前だった俺は、ドアを開けて正気を取り戻した。誰もかれもがのんきな顔で眠りこけているのを見て、やはり自分はそういうキャラじゃないよなと独り苦笑する。
ところで最近宇宙人の性能がバージョンアップし、超能力者たちのお株をどんどん奪っていっているようだが、古泉や橘はヒマになることを喜ぶのだろうか?
あいつのプロ意識なんて気にもならないが、仕事を取られてヘコんでいたらそれはそれで笑える。
手近の宇宙人少女を眺める。さすがに制服着用ではないがキャミソールなんて自分から選ぶイメージがどうしても湧かなかったので、ハルヒのチョイスだろうとあたりをつける。いや、全然オッケー。
中腰になって穏やかな顔をみる。いつのまにか、目はきちんと閉じられていた。
なあ、長門。
「あっちの世界」じゃ、朝倉と仲良くやっていたよな。
あれも、お前が望んだことだったのか?自分から特別な力がなくなるのと同じように。だとしたら――
「……」
目が捕まった。ガン見してる最中にいきなり目を覚ますこともないでしょうよ、長門さん。
長門は目を開けたその瞬間から起き上がった。まるで、この時を待っていたかのように。
対する俺はというと、突然の出来事に身動きが取れなかった。一挙手一投足に黒目が反応する。
どっかの伝統工芸品のように整った指が俺のシャツの襟をつかみ、ゆっくりと引きつけた。同時に、無表情な、俺が見ても完璧に無表情な顔が、近づいてくる。
「な、長門……」
「いいから」
よくない。嬉しくないと言えばそりゃあ嘘だ。ただあまりにも脈絡がなさすぎる。
だが俺も所詮は一介の彼女いない歴=年齢、誘惑に抗うには、あまりにも非力だった。
ああもう、なんだか知らんがすべて任せようと自堕落になった俺の期待と不安ととは裏腹に――
かぷ。
「うごッッ!!」
耳に噛みつかれた。予想外にも程がある。甘い空気もへったくれもねえ。
「ば、バカ! 何考えてやがる」
思わずでかい声が出る。そりゃちょっと期待したとか、どうせなら唇がよかったとか、でもこれはこれでまたマニアックなとか、言いたいことは多分いくらでも出てきたんだと思う。
だがそれを言うよりもはやく、奈落が大口を開けた。
「……―ん、……んるさいわよキョン、あ、あいたた……あたま、ガンガンするわ……」
磁石のS極とS極のように離れる俺達。
どうやらハルヒには見つからなかったようで心底ホッとした。もし目撃されていようもんならこの場で盟神探湯(くかたち、と読む。日本史の受験勉強の名残だ)を命じられていたことだろう。
タイラントが目覚めたことで残りのゾンビも次々と復活してきた。皆一様に頭を押さえるので滑稽だ。
それより、今の長門の行動はなんだったのだろうか。いくら如実に「こころ」を持っているのがわかっているとはいえ、基本的には、感情的な行動はしない。
いまのが感情で支配された行動だとしても、それはそれで不気味だが。
やや赤らんだ顔で誰にということもなくおはようと呟き、その後ハルヒが皆に言った。二日酔いのせいか勢いが薄い。
「みんなお風呂も入んないで寝ちゃったのね……汗くさいったらありゃしないわ。キョン? 先にシャワー浴びるけど、かまわないわよね?」
「俺は構わんが、朝比奈さんや長門、佐々木はどうだ?」
俺がいかにも気を使った様な事を言うと、ハルヒは怪訝な顔をして
「あら、女の子みんなで入れば問題ないでしょ?」
「「えぇーッッ?!」」
珍しく朝比奈さんと佐々木がハモった。長門が動じないのはご察しの通りだ。
「お前、アパートのユニットバスがどれだけ狭いか知ってて言ってんのか?」
するとハルヒはフフン、と不敵な笑みを浮かべようとしたのだろうが、ちょうど頭痛に襲われたらしく、情けなく表情を崩して
「っつ、えーとね。全裸美少女四人が狭い風呂場でくんずほぐれつ……」
想像してしまった。ところで十九歳って「美少女」も「美女」もどこかしっくりこない微妙な年齢だな。
「これほど萌えるシチュエーションを見逃すなんて、あたしにはとてもできないわっ!」
たぶんイメージほど良いものじゃないと思うんだけどな、実際。狭いし。
「それじゃキョン? もし仮に覗いたりしようもんなら東京タワーの先端に突き刺さったグロいオブジェになってもらうからね!」
ハルヒは三人をほぼ拉致するように風呂場へ引きずり込んだ。途端に響き渡る嬌声。隣人は何事だと思うだろうか。
「やれやれ、涼宮さんのおかげで気兼ねなく対策が練れますね」
お前生きてたのか。俺はてっきり死んだと思って喪に服していたぞ。
古泉は二日酔いのせいでスキだらけのニヤケ面を浮かべていた。ここぞとばかりに攻め立てる。
「爆弾が目の前にあるのに酔いつぶれる工作員ってのは、どうなんだ?」
「言い逃れのしようもありません。上に知れたら、比喩ではなく首が飛びますね」
なんつーか、「組織」は随分と時代錯誤的だな。
「いい弱みを握ったもんだ」
「勘弁してください」
偽悪的に笑い合う。離れていたせいか、俺も寛容になっている気がする。
さて、と置いて、俺は先程の状況を伝える。古泉は真面目な顔を頑張って作った。
「天蓋領域がこちら側……ですか」
「信じられんとは思うがな。俺だってまだ微妙だ」
古泉のこの表情を、俺は以前見たことがある気がする。二日酔いだけでは済ませられない隠せない、疲れのにじみ出た色。
「可能性としては、もちろん十分にあり得ることです。僕たちの知っているグループでも方向性を百八十度変えたところはゴマンとありますし、『組織』だって意見の統一には結構苦労しました」
あの森さんや新川さんが敵に回るとは、ゾッとしないね。
「まあ僕は『組織』の方向性がどうであろうと、SOS団、もとい、あなたの味方に付いたような気がしますが」
「どうだか」
そう茶化しながら、俺は結構深刻に悩んでいた。いま古泉が言い直したのもそれに関係することなのだろうか――SOS団が、思ったほど一枚岩じゃなかったってことだ。
「正直、わけわかんねえんだよな。長門が味方できないって言うかと思えば、朝比奈さんは味方だと言った割に隠し事があるみたいだし、俺の仇敵がどっちも俺の側だと言って」
自分のセリフで、俺は思い出していた。古泉が見せた表情、それは、高一の文化祭の頃だ。あの頃はまだSOS団内部でも所属グループ間のズレが明確で、一触とはいかないまでも三触即発くらいではあったな。
「下手すれば、グループの存在意義が根底から問われる事態ですからね」
どうしたものかとお互い黙りこくっていると、風呂場から何やらハルヒの絶叫が聞こえてきた。後を追うように、佐々木の焦った声。
「勝ってる!胸は勝ってる!」
「すっ、涼宮さんっ!」
なにやってんだかあいつら、気楽でいいなあとかぼんやりしてたところで、古泉が口を開いた。
「だからこそ、あなたがこの上なく重要なファクターとなっているのですよ。どの派閥に所属しているわけでもなく、それでいて、女神たちに最も大きな影響を与え得る存在――極論を言ってしまえば、この世界はある意味であなたの意志に左右されているのです」
大げさな。もしそうなら、今頃俺はアメリカの宝くじで人生が五回あっても使い切れないほどの大当たりをかまして大金持ちになっているか、実家のタンスからミケランジェロの未発表作品を掘り出して大金持ちになっているわ。
「あなたがそれを望んでいると『力』が知れば、難なく叶うことでしょう。しかし幸運なことに、あなたはひどく良識的です――自身では過小評価していますが。決して私欲だけを満たそうとすることは望みません」
お前は俺を過大評価しているように思えるがな。
「今回の件だってそうでしょう。もしあなたが心の底から『力』の消失、あるいは、単純にもとの持主へ返ることだけを望んでいるのなら、『力』もあなたの意思を汲み取るのでしょう」
朝一番の蝉が鳴き始めた。遠くから車のクラクションが響いてくる。勝手にしゃべり続ける古泉モードは健在だ。
「ですがあなたは『力』にも感情があることを知って、それを無視したくないと思っている。そんなあなたの、よく言えば「優しさ」、悪く言えば「甘さ」、に乗っかって『力』が少々おいたをしている――緊迫さを欠いた表現ですが、とどのつまりこういうことです」
コイツは、どうにかして俺を聖人君子にしたいらしい。生憎そんな立派なもんじゃない俺にはいい迷惑なんだが。
どんなかたちであれ「感情」を無視したくないっていうのは、そりゃそうだけどさ。
話の矛先を変えることにする。
「結局、俺はどうすりゃいいんだ?」
「身も蓋もないことを言ってしまえば、あなたは今回『待っている』だけでも解決はしますし、逆にそれ以外の解法もないかと。朝倉涼子や周防九曜の作戦が成功すれば、概ねは終了です」
口元から笑いが消えた。
「ですが、危険なのはこれからです。焦った『力』や彼女が暴走することを望んでいるグループは、なりふり構わない攻勢を掛けてくるかもしれない。特に後者は、その可能性が極めて高い――どうかしましたか?」
俺は知らぬ間に苦笑していたらしい。
「いや、朝倉が同じこと言ってたな、と思って」
古泉の顔から固さが消えいつものニヤケ面に戻って、陽気なメキシコのガンマンのように肩をすくめる。
「浮気なら三人の女神にばれないようにやってくださいよ? 魅力的な女性が多すぎるので、仕方のないことではありますが」
俺が憤然と抗議していると、女性陣が風呂場から出る音が聞こえた。もっと大事な話のほうに時間を割くべきだったような気がする。
「それと――」
早く言え。
「最後の最後で、佐々木さんに『落ち』ないようにしてくださいよ?」
んなこと、百も承知だ。
そこは家主の貫録で古泉に風呂場の優先権を譲り、佐々木と朝比奈さんと長門は朝飯を買いに行き、部屋には俺とハルヒが残された。
「なんだその顔は」
「なによ」
こいつのアヒル口も懐かしいな。俺はいつの間に懐古趣味者になっちまったんだろう。
あまり鏡では見たくないような顔を浮かべていたと思われる俺をハルヒは見て、聞き取りづらい声でこう訊いてきた。
「あんた、佐々木さんと付き合ってるの?」
いきなり何を言い出すんだこの田ゴ作が。もうちょっとマシなことを訊きやがれ。もっとも、「マシなこと」があるとも思えんが。
異端尋問で自分が魔女でないことを穏やかに主張する敬虔なキリスト教信者のような態度を取ると、ハルヒのジト目が幾分緩んだ。
「まあ、確かに佐々木さんとあんたじゃ月とすっぽん、エッフェル塔と通天閣、ドンペリとホッピーね」
言いたいことは分かるが、通天閣とホッピーも捨てたもんじゃないぞ。
ところで――
「さっさと本題に入れ」
キョトンとするハルヒ。珍しい顔だな。目に焼きつけとくか。
「なんか言いにくいことがあるんだろ? でもみんながいない時間なんて貴重なんだから、今の内に言いたいことは言っとけ」
「あんた、意外と鋭いのね……」
お前の表情はわかりやすいからな。
ホントになんとなくなんだけど、と前置きしてハルヒは話し始めた。
「古泉君と有希が」
来たな。俺にとっても懸案事項だ。あいつらは、まだ何か隠してやがんのか。
「二人とも元気がないっていうか、それを必死で取り繕ってるっていうか、そんな感じなの。なにか悩みでもあるのかしら?」
心当たりはないか、そういう顔をしているハルヒ。
埋めるぐらいあるんだけどな、言うわけにはいかんのだろう。
「気のせいだろ」
今はこれしか言うことができない。そんな自分に少し腹が立つ。
無論満足するハルヒではなく、傍からは無責任の化身に見えないこともない俺を睨みつけた。長門や古泉の微細な表情が分かるなら、俺のこの心境も読み取れってんだ。
「もうっ! あんたは二人が心配じゃないの?! 二人だけじゃない、みくるちゃんも疲れた顔してたし、訊いてもなんでもないって言うし……」
ハルヒの顔が曇ってゆく。家族の癌が進行していくのを見守ることしかできない子供みたいだ。
「あたしのSOS団は、どうなっちゃうの……」
あれから十分ほど経過した。古泉はあとどれくらいであがるだろうか? 長門に朝比奈さん、佐々木は、あとどれぐらいで戻ってくるだろうか?
「ハルヒ」
俺の右腕はハルヒの頭を掴み、うつむいた顔を上げさせていた。
「すぐに終わる。俺の勘だが、じきにみんな元通りになる。だから、お前はいつも通りふんぞり返っていろ。団長まで元気なくしたら、それこそダメだろうが」
ハルヒの顔が一瞬クシャッと歪んだようだったが、それは多分気のせいですぐに不敵な笑みを取り戻し、頭にのせられた腕を掴み返した。
「団長がヒラなんかに教えられてちゃ、確かに形無しね」
そして痛いほどに力をこめられ、俺はギブアップを主張したのだが無視された。ルール違反だ。
「今回は特別に感謝してあげる。特別なんだからね」
殊勝なことだと感心していたが、ハルヒは唐突に怪訝な顔になる。また頭痛か?
「あんた、えらいゴツイ指輪してるわね。こんな趣味だったっけ? しかも薬指って……」
ぐあ、抜かった。
チャイムと風呂場のドアの音がほぼ同時に聞こえてから、俺はようやく解放された。一体どう言い訳したのか、全く記憶にない。
やれやれだ。こう呟けばいいってもんじゃないが。
シャワーを五分以内で終えるよう通告された俺は怒涛の勢いで水シャワーを浴びるハメになり、夏とはいえ許容範囲なものか思案しながら律儀に五分で風呂場から出た。
アパートの一室で年頃の男女六人が菓子パンを貪るという全米とはいかないまでも甲子園球場くらいは震撼させそうな事態が俺の部屋で発生した後、阿修羅の如く仁王立ちしたハルヒは不思議探索の開催を宣言した。
久しぶりの団活はスペシャルゲストとして佐々木を迎え、いつもとは違い全員一緒に行動した。ハルヒの手にはしっかりとガイドブックが握られている。
少なくともガイドブックは制覇すると断言していたが、いったい何日間俺の部屋に滞在するつもりだ、コイツら。
どうせそれだけじゃ満足しないのだろうし、この団長様は。
油断していた。こう言うしかあるまい。
山手線全駅で最低一度は降り、探索を行ったのはまあよしとしよう。よくはないが、想定していた「最悪の事態」だ。
だが、かのシェイクスピアは「最悪と言えるうちはまだ大丈夫」と言ったらしい。賢人の教えは時代も海も越えるということがよくわかった。
過ぎたことをごちゃごちゃというのは全くもって情けない、そうだとも。
だが、これだけは言わせてくれ。ハルヒ。
某ネズミーランドの地下に潜入したって、巨大カジノなんかないぞ? きっと。
期待した収穫が得られたのかは知らんが、ハルヒはほくほくがおで帰って行った。
「今度はあんたが帰ってきなさいよ! お土産も忘れないでね!」
ああ、そうだな。考えとくか。
その前に、ひとヤマ終わらせないとな。
今回はここまでです。見づらいことになってしまい申し訳ありませんでした。
たぶん次の投下で終われると思うので、最後まで読んでいただけたら幸いです。
13 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 16:45:29 ID:rETHJ51t
原 作 者 の 新 作 読 む と や っ ぱ 圧 倒 的 な 力 の 差 を 感 じ て し ま う 。
こ れ は も う 如 何 と も し が た い ね ……
>>4 乙。これのためにスレの更新待ってたんだぞ。
>>13のことじゃねぇぞ。
15 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 17:05:46 ID:HXNReZfv
困った『三人目の女神』が見付からない
先にこれ読んでもいいのかな?
GJっす
>>5の九曜のセリフで癌種のED(一期目)思い出したw
保管庫の下のほうに前編があります
>>12 スレ残量見てなくてびっくりしてしまった。らしくない投下方法と誤解したのは謝罪したい。
さらりと原作の解釈をしてみせていたり、なかなか楽しみな展開だ。今後に引き続き期待。GJです。
エロパロ板なのにエロくないの多いよな
これはいい展開だな 続き期待してます
というか「一人暮らし〜」が出るまで東大行ったの忘れてたwまだ北高かと…
東大ねぇー元東大生だけどあんま天才天才ってやつはあんまいなかったけどね。
中には受験勉強なんてしたことないとか言い放つやつもいたけど
個人的には東大には受かったけど京大には落ちたから胸糞は悪かったのだけは覚えてる。実家京都だったしな
さっそく恒例にコピペだらけで吹いたw
>>12 乙。面白くなってきた。
最近SS読むのがめんどくさくなってきた
まあ周期的に読むの面倒くさくなる事はあるわな
それでもスレ覗いてたりするとまた読みたくなったりする
後、読む気にならんかったらSSのプロット考えたりするな
俺の場合
今一盛り上がらんな
佐々木が出てくるとキョン改変の度合いが激しいからなのか?
個人的には面白ければOKだが
みんなひっそりと読んで、ひっそりと盛り上がってるんだと予想。
完結に期待だな。
まだ途中なわけだからね
>>28 OKだったらいちいち難癖付けてくるんじゃねーよ
ウジ虫みたいに沸いて出てくるな
ちょっとその言い方は酷いと思うな。
荒らしたいだけだろ。ほっとけ。
でも確かに「個人的には面白ければOK」と言いながら「盛り上がらんな」とか、もうね
最近喜緑さん見かけないな(遠い眼)
つまり面白ければいいけどつまらないって言ってるだけだろ
喜緑さんは最初は「あぁ、長門の仲間か」ぐらいにしか思ってなかったけど
キャラソンとハレ晴レ聞いてからかなり好きになった
というか俺の嫁
喜緑さんはSS見て好きになったな
うん、どう考えても順番おかしい
しかし喜緑さんSSは良作の比率がが多い気がする
むしろ、本編であまり描写されていないキャラクターなので、それなりの文章力がないと描ききれないってのがあるかと
キャラが固まってないから、自分用にアレンジできるしな。
喜緑さん主演のSSでは校内放送が面白かったな
何だかんだで朝倉さんの太ももが一番だけどな
>>37 確かに、キャラソンなかったら本当に謎の人になるんだよな。あれのせいで腹黒認定が増えたような気がするが。
状況証拠から宇宙人のお仲間であるという発言を周囲がしていても、本人から言質を取ったシーンはまだないし。
それだけに
>>40のいうとおり、アレンジし放題という職人向けキャラという認識をしているけど。
これで実は全く関係ありませんでした、という話だったら作者を尊敬する。恐れを知らないという意味で。
>>43 喜緑さん腹黒説は原作でキョンが仄めかしたことじゃないのか
どこらへんで?
キャラソンでも腹黒っていうか、単に価値観の違いってやつだろう。
人間ごときには無理とか言ってるけど
驚愕マダー?(*´Д`)=з
「なあ、そろそろ涼宮と正式に付き合ったらどうだ」
ハルヒと俺が友達になり、変なクラブを作り、その変なクラブにハルヒが宇宙人、未来人、超能力者を勧誘してから数ヵ月が経った。
俺は恋人としてお付き合いするなら未来人の上級生しかないと思っていた。
続けて友人は宇宙人の名前を恋人候補としてあげたが、それもいまいち俺の好みでは無かった。
「ふーん、あんたの気持ちは判ったわ。でもあたしの団は恋愛禁止なのよ。恋愛なんて浮ついたことは禁止よ」
いつの間にか現れたハルヒの目は笑っていなかった。「しまった」という顔の俺と友人がいた。
俺はハルヒの機嫌が悪いことはあの話が原因と思っていた。だから、世界が変わったことに気がつかなかった。
授業が終わった時、後ろの席でハルヒは熟睡していた。
「ハルヒ起きろ。部室に行くぞ」
「気安く触らないでよ」バシーン
殴られた
しょうがないので、先に部室に行き、超能力者の男子生徒にハルヒと仲直りする方法を相談することにした。
だが、
我が部室には、別の部が占拠していた。そして、誰も我が団のことを知らなかった。生徒会の陰謀というのも頭によぎったが、皆が皆、何も知らないととぼけられるほど演技力があるとは思えなかった。
「そうだ、あいつだ」
超能力者も宇宙人もクラスにはいなかった。初めから存在していなかったのである。未来人も同様。
ハルヒ。あいつらを排除してまで俺を独占したいのか。これは俺に対する罰なのか?
下校するハルヒに思わず掴みかかる。
「ハルヒ。これはどういうことだ」
「離してよ変態」
また殴られた
無意識に世界を改変するハルヒを問い詰めても、何も出ないことはちょっと考えれば判ることだった。
「お前、いつの間に涼宮が好きになったんだ」
「止めとけ、告白しても断られるだけ。誰もOKもらってないぞ」
俺達が友達だったことも無かったことにされていた。
その後数日間。俺は憂鬱そのもの、後ろの席のハルヒは俺と付き合う前の仏頂面だった。
「ハルヒ、俺はお前がいないと生きていけないんだ」
一時の気の迷いか、それとも本心か。気がついたらハルヒに告白していた。
「あんたがそんなに言うなら、付き合ってやっても良いわよ。でも、あたしをうんと楽しめないとタダじゃおかないわ」
そう言って、ハルヒは悪戯っぽく笑った。
はっきり言って、OKされるとは思っていなかった。
だが、
「やっぱりあんたも普通の男なのね。全然つまんないわ。時間の無駄だからもう付きまとわないでよ」
日に日に機嫌の悪くなっていくハルヒは俺に突然切り出した。一週間続いたのは長い方なのだろうか。
普通の人間である俺がハルヒの好みでは無かったのだろうか、それとも未来人の上級生を未だに諦めきれずにいることが薄々判ったのか、それとも、機嫌の悪くなるハルヒに対する俺の態度が適切では無かったのだろうか。
ハルヒと楽しく遊んだ記憶は俺の願望による妄想だったのだろうか。いつの間にか、俺はハルヒに告白して「OKをもらってすぐふられた」男の一人になっていた。
その後ヘタレな俺はハルヒに再び告白することは無かった。
もしかしたら、もしかして、涼宮ハルヒは俺からのもう一度の告白を待っていたのかもしれない。もしそうなら、と後悔することもある。
その後ずっと、涼宮は機嫌の悪そうにムスッとしていた。あの顔に告白しする勇気は無かった。
そして、何も起こらないまま、あっという間に俺達は高校生になった。
高校生になって数ヵ月。涼宮は、中学時代に見られた、あの世の中全てが面白くないと思って、愛想笑いすらしない顔でなく、夢の中で俺達と付き合っていたよりは少し劣るが、真夏の太陽のように輝く笑顔だった。
俺は涼宮の笑顔が好きだった。だが、涼宮の横には俺でなく高校で俺が知り合った友人がいた。
「なあキョン。そろそろ観念して涼宮と付き合ったらどうだ?」
奴は、あの夢の俺のように「朝比奈さんが好き」と言った。俺の夢の中の未来人は朝比奈さんではなかったが、何故か同じと思った。
(終わり)
色々と(終わり)
相手谷口かよw
意外性があっていいね
>>51 今どきそうやって阪神ファンを侮蔑する「チンカス」なんて使うのはあの球団のファンだけだ
かっこわる
何だかんだで朝倉さんの太ももが一番だけどな
55 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 21:41:33 ID:d/AmCAww
朝倉が眉毛を整えるともっと美人になるが
それは最早朝倉では無いというジレンマ
>>55 朝倉さんがあっさり眉毛にしたら某ばかちーになっちまうだろ…常識的に考えて。
アニメ版の朝倉のふともも設定追加は英断だったよな
なんで朝倉はあんな両津勘吉みたいなまゆ毛なんだろうな。
女であれはないだろう、と。
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由を読者に示すため
朝倉は美人だから本来キョンが惚れてもおかしくない女
キョンが朝倉(佐々木でも橘でも喜緑でも鶴屋でも同じだが)に惚れてしまったら作品が崩壊する
60 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 02:16:51 ID:JOdjkCRt
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由
あの社交的な性格を考えると言語によるコミュニケーションによって
情報を収集するのが朝倉の任務の一つでしょ
その場合相手に好意を持たれなければならない
しかし完璧な人間って近寄りがたいから
あえて解りやすい欠点を持たせたと考えられる
委員長に選ばれた時朝倉は
「計画通り」ニヤリ
となっていたのは秘密だ
ま〜それかキャラの外見作る段階で
潜在的に昔のアイドルの怨念が影響したのかもな
おっさんらの頃のアイドルって眉毛すげーからな〜
朝倉=昔のアイドル
朝比奈さん=現アイドル
ですね。わかります
>>63 その割にはみくるより朝倉の方が人気あるけどな
そりゃあ、あの太眉はおっさんホイホイだから
66 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 17:11:20 ID:8M1/tq0q
みくるに似てるアイドルなんているか?
太眉はまじめな生徒の象徴だからじゃないか?
最初のプリキュアの白いやつも太かったよなw
68 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 19:18:40 ID:zTpHaBwF
のいぢがなにも考えずにテキトーに描いた落書き挿し絵で大真面目に考察してるお前ら見てると本当にこの国は平和だな、と実感するわけだ
世の中何でも馬鹿正直にしか捉えられない人ってなんだか可愛そう
受け入れてさえいれば楽しい人生かもしれんぜ。
世の中何でも馬鹿正直にしか捉えられない人ってなんだか可愛そう(笑)
世の中楽しければなんでもいいっさ!
あ、でも迷惑かけちゃだめにょろ!
>68
貴様は全世界のシャーロッキアンを敵に回したな。
キョンが朝倉に惚れないためのわかりやすい理由を読者に示すため
朝倉は美人だから本来キョンが惚れてもおかしくない女
何天丼してんのよw
上天丼
しかし、残念ながらオンザは設定が原作と矛盾するという致命的な欠点が。
上天麺
何だかんだで朝倉さんの太ももが一番だけどな
アニメ版の朝倉のふともも設定追加は英断だったよな
うむ
82 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 20:23:44 ID:uz9u6IwO
ハルヒとは関係ないんだけど、大学の友達(デブ)がリアルにもちつけとか、〜すぐるとか、強調してやや大きめの声で普通に言うから恥ずかしい…
2回繰り返すのとか当たり前。しかも言う時だけ異様にテンション高めでキモい。
2年友達やってるけど、ずっと突き放したいと思ってるけど性格上できない俺がいる。
こういう奴って厨なのは間違いないが、羞恥心の欠片も無いんだろうな。
高校時代にガンダムの話を毎日のように電車の中で、しかもガンダムの話の時だけやや大声で
テンション高めで話をするキモい友達もいたし、本気でストレス溜まった。
人に優しくしすぎるのは自分にとって良くないのはわかってるんだけど、どうしても突き放せない
それって優しいわけでもなんでもなく、単に優柔不断なだけじゃないか。
やさしいのと甘やかすのは違うぞ、と言ってみる。
85 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 20:59:20 ID:uz9u6IwO
俺が叩かれてるみたいでなにか理不尽なものを感じるが…w
つーかスレ違いだし。
あとそんなに内心侮辱して場末の掲示板に愚痴垂れるような相手なら、とっとと注意して改めさせるか、付き合い切れ。
それをせずになあなあで済ませるのも付き合いだけど、愚痴で友達呼ばわりはしてやるな。
向こうにしても、小馬鹿にされながら適当に友達付き合いされてりゃ、後々ためになりゃしないんだから、
お前が切らないのは、こりゃ優しさでもなんでもなく、単にお前の利益のためだよな。はっきり言いたくないっていう。
ハルヒとは関係ないんだけど
ハルヒとは関係ないんだけど
ハルヒとは関係ないんだけど
人生相談スレがここだと聞いて飛んできました^^
いやぁ、夏、真っ盛りだねぇ
>>86 その台詞。
佐々木がキョンを諭してる感じで頼む。
>>90 「知らなかったよ、キミが他人を評価できる程できた人間だったなんて」
「性格? ふん、随分とおめでたい性格だな」
「意外です、あなたがそんな打算的な人だっただなんて」
「── ── ─ ── ──
─ ──
── ── ─ ── ─
─ ── ─ ── ──
── ─ ── ── ─」
>>90 リクエストは「ご一行」じゃなかったと思うんだがw
それはスレ違いだよキョン
心の中でそんなに侮辱しておいてこんな掲示板に愚痴垂れる程度の友達なら早く注意して改めさせる、もしくはすぐに手をくるべきだと思うけどどうかな?
向こう側にしても君に小馬鹿にされながら友達付き合いされてちゃ後々の為にならないしね
キョンが手を切らないのは優しさでもなんでもないよただはっきり言いたくないと言う自分の利益の為だと思うよ
最近読んでないから忘れかけてるがこんな感じかな?
スレ違いながらもちゃんと相談にのってあげている
>>86の優しさに感動
っていうかただの馬鹿だな
コピペにマジレスってやつだ
最近コピペにマジレスして釣る待ち伏せ漁があるらいいぞ
真性なのはお前だ
どこまで空気読めなければ気がすむのか
なんだ・・・おどかしやがって
ただのDQNじゃねーか
100 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 20:30:35 ID:UgmiATZK
ここで俺が100
101匹ワンちゃんってどんなストーリーだったっけ?
飼ってる犬の子供がたくさん生まれて知り合いに引き取ってもらったのに「やっぱり返せ」って大騒ぎする困った飼い主の話
近未来、増えすぎた犬のため二匹以上の子犬を産んだら死刑になるって法律が出来るのだがその法律を破って101匹の子孫を残した
メガプレ犬の生涯を語った話だよ
犬を飼いたい主人公が子犬を貰ってくるんだけど
気に入らなくてどんどん廃棄していく話
101匹目でようやく理想の子犬と出会えた時は感動的だったな
漢字の書かれた珠を持って生まれた101匹の犬士が運命に導かれ伝説の大腿骨を巡る修羅の道に入り喰うか食われるかのコドク大戦争を繰り広げ最後の一匹が犬神家の守り神として末代まで祟り北欧からわたってきたディスカビルの末裔と永遠の愛を誓う物語だよ
どれが本当の101匹ワンちゃんなのか全くわからんぜ。
誰か、ジャッジして欲しいところだ。
「撮った犬のぶち柄を一つ一つCG係りが丁寧に白く塗りつぶして行く話。
『もうダルメシアンは懲り懲りだ』と嘆くスタッフのシーンが一番の見所」
「……今のは嘘」
続編で102匹わんちゃんってのがある。
102匹のわんちゃんは、前作の101匹が各々102匹ずつ子犬を産む話。
前作のラストで単性生殖を可能にした犬たちが、人間たちとの存亡をかけた
戦いに挑むファンタスティック・アクション超大作。
わんちゃんたちは、無事に103匹ずつの子孫を残せるのか!?
不覚にもワロタw
101匹王タン
もう犬から離れろよw
しかし最近SS投下ないね
自分で書いてみようかと思ったが早々挫折した
マジレスするとここは相当厳しいから辞めておいた方が良いよ
フルボッコにされるから
懐かしいコピペw
とマジレス
朝比奈(小)がハルヒの命令でAV出演して
朝比奈(大)が仕返しにハルヒをAV出演させるSSマダー
朝倉<長門<鬼緑でも同じことをしてるんですね!
俺だけかも知れんがどうもあの3人の人間関係は、
朝倉<長門
朝倉<黄緑
で、
朝倉だけ下の希ガス。
俺の中では
黄緑<喜緑<鬼緑
かな
寄生獣で広川市長が普通の人間だったと判明したほどの衝撃もあまりない
つまり喜緑さんには別の様態があって、それは普通の人間なのでは。
その、なんだ。
もう少し分かりやすく頼む
アストロ球団でバロン森が超人ではなく普通の人間だったとわかったときの衝撃のような感じ。
ジェロニモとブロッケンJrが(ry
ペルソナ4で直斗が男じゃなくて女(ry
猿の惑星で自由の女がm
古泉が実は女だtt(r
谷川さんが実は谷口・新川の合同ペンネームだtt
三人の女神完結編マダー?
\(^o^)/オワタ
129 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 02:52:11 ID:mjR8cQ7r
63:名無しさん@恐縮です 2008/08/19(火) 23:47:55 ID:gEXrOafu0[sage]
このスレを見てる奴らはほとんど陸上素人だろうし
普段あんまり陸上競技を見ない奴ばっかりだろうから言っておく
ボルトのストライド走法ではコーナーでスピードが出ない
加えてボルトはMJほど後半強い選手でもない
決勝は良くて19.4台だよ
世界新は確実とか18秒台が出るとかほざいてる奴は恥ずかしいからやめてくれるかな?
世界新がでたらこの書き込みをいくらでも晒してくれ
その、なんだ。
誤爆乙としか言いようがない。
世界新出たからあちこちに貼られてるんじゃね?
他板でも見た
さらしあげか
どうでもいい気もするが、アホ過ぎてちょっと笑える気もする。
変態佐々(ry 待ち
逆レイプもの待ち
逆と言えばハルヒとか長門とか朝倉…
後は?
脳内デフォルトだとキョンが襲われる立場だから、
「キョンが襲うのかぁ〜。むつかしいなぁ〜」とか暫く本気で考えてた……
ふんもっふ!
↓
うわ、何ですかこれ
こうですか分かりません
逆レイプって女が男を襲う時に使う言葉だろ
レイプ=強姦=強制的に婦女を犯すことだからそうなるな
男が男を襲う場合はどうなんだろ
アッー!
ホモは氏ね
やるならヤンデレ状態の佐々木とかじゃない?
でもどうせならキョンじゃなくて国木田とかのを見てみたいな。
「三人目の女神」完結編投下します
おお支援
嵐のようなSOS団緊急集会が解散して数日が過ぎた夜、俺はクソ面白くもないテレビを眺めながら引越しの終わったヤドカリのようにぼんやりとしていた。外から、はしゃぐ時間帯を完全に間違えたセミの声が聞こえる。
そーいや「終わらせる」とか偉そうにいったが、実際には何もやってないしやるつもりもないしやる必要もない、ってのはどうかと思う。
しかし現状としてやれることもない。
果たしてこの騒ぎはいったいなんだったのか。
最初、裏佐々木は「もって一年で佐々木の意識が表に出てこられなくなる」なんて脅しをくれたがその兆候すら見られなかったし。
そういえば俺が「負ける」条件であった「俺が佐々木に落ちる」なんてルールも忘れられたんじゃないかと思うくらい置き去りだ。
冷静になった今考えてみると「世界征服」などという口にするだけでジンマシンの出る毒キノコのごとき理想を真面目に追求するとも思えん。「俺が落ちたら」っていう順番も意味が分からん。
とすれば今回の騒動は、古泉が無駄な気苦労をし長門が俺を無表情で眺めハルヒがやや鬱となり朝倉がフル回転し九曜が再登板し佐々木がとばっちりを受けただけの、話としてはそういうことになる。
「世界征服」なんざ一文字も出てこなくてよろしい。
俺といえば、ここまで何もしなくていいのかというくらい何もしていない。どの場面でも「驚いた」以外のコマンドが入力された記憶がなく、それを誤魔化すために回りくどい描写をさんざんつけさせられはしたが。
それに。
指にはまったゴツいアクセサリーを撫でた。
何が起こるか分からないため、念のために常時装備していたものだ。なぜか、律儀にも薬指にはまっている。
「なんでも願いが叶う」というチートさここに極まれりなアイテムをもらったはいいものの、使う機会が訪れる前にゲームクリアしそうだな、このままだと。
結局変な団体からの圧力だってなかったし、争いもなかった。この指輪、どうしようか。古泉に「私欲に使うことはしない」と評価されたのはなんか業腹だったが、別段願いなんかもないしな。強いて言うなら「平穏無事に暮らしたい」ぐらいか。
まあ、元通りになるってのなら、それでいいだろう。
今までハルヒがらみの厄介事のツケは、明治政府に利用された揚句偽官軍の烙印を押された赤報隊のごとき不条理さで俺が払うハメになってきたのだから、これぐらいの楽が許されてもいいはずだ。
そのような結論に至り、ちと早いが寝ようかとテレビを消したのとほぼ同時にチャイムが鳴った。
こんな時間に訪ねてくるようなヤツは今この状況で行くと一人しかおらずそいつは確実に厄持ちなのであまり出たくはなかったのだけれども、来てしまった以上仕方がないのでインターフォンで応対した。
「わたしだけど……いまちょっといい?」
聞こえてきた声は果たして予想通りのものだったがその口調は予想とは違っていた。
佐々木なら「やあ、夜分にすまない。僕だけど」とかなんとかから始めて適当に引用を二、三かました後クツクツ笑ってきそうなもんだし、裏佐々木だったら俺を試すかの如く以下同文のような気がする。
しかしはじめから女口調で来たということは自分を裏佐々木だと名乗って来たようなもんだ。
ここで開けてもいいものか。朝倉や古泉の警告が思い出される。
だが――
「ああ、入れ」
インターフォンがカメラ付きだったことを恨みたい。友人のあんな顔を見せられて追い返せるヤツがいるとしたらたぶんそいつは友人ではない。文法が滅茶苦茶だが、雰囲気で察してくれ。
「お別れを言いに来たの」
部屋に入って座るなり、こう言った。セミの鳴き声は止み、冷蔵庫が低く唸っている。
「まったく、予想外だったわ。こんなに早く勝負がついちゃうなんて」
俺はお前にも佐々木にも落ちたつもりはないぞ。
「そうね、佐々木さんの頑張りはすごかったけど、わたしの寿命が短すぎた。一年もってたら、わたしたちの勝ちだったのに」
ため息混じりに、何言ってんだか、と言って、俺は冷蔵庫から麦茶を出して注いでやった。冷蔵庫の音が静かになる。
ありがとうといって、口をつける。長い間コップを咥えていたが実際飲んだのは一口分くらいのようだった。
「わたしの中にいる誰かの働きね。自然消滅なら、もう少し持つはずだもの」
俺は認めるか否か迷ったが、前回の件からもコイツは確信しているのだろう。それになんかもうゲームセット後みたいな空気になっていたので、曖昧に肯いておくことにした。
裏佐々木の顔には微笑が浮かんでいたが、コイツ特有の影のある笑みだった。梅雨に咲く紫陽花のような感じ。
「ここまでヤマなし、オチなし、イミなしじゃ、さすがに悲しくなってくるわね」
体操座りから顔を伏せる裏佐々木。驚くほどに白いうなじがのぞく。
指先を、コップの露が濡らしてゆく。もらった指輪とガラスが触れて音を立てる。
「ヤマもオチも別にいらんが」
コイツにばかり喋らせるのもアレなので口をはさんだ。
「イミがなかったなんてことは、ないんじゃないか」
コチ、コチ、コチ、と、壁掛け時計だけがこの部屋の中で運動している唯一のもののような錯覚にとらわれる。
そのまま、ひょろっちい針が何周も何周も回り続け、隣人が帰宅して風呂に直行するのがうかがえた頃、ようやく裏佐々木は顔を上げた。膝に押し付けていたデコが真っ赤になっていて、俺は思わず噴き出した。それを見てさらに顔を赤くする。
幾分空気が緩んだ頃、裏佐々木は俺の指輪に目をやった。そして得意げに自分の指を見せつける。佐々木の顔でそんな子供っぽい表情をされると、見慣れないためか不覚を突かれるね。
「えへへ、おそろい!」
しかしすぐにもとの愁いを帯びた顔つきに戻り、
「お願い、使うまでもなかったみたいだね。それはそのままにしておくから、好きなことに使っちゃいなさいな」
「それなら、ありがたく頂いておくさ。今のところ別に願いなんてないけどな」
裏佐々木はなぜか、少しだけ嬉しそうな顔をした。こちらに悟られまいという感じの。
「ちょっと訊きたいことがあるんだが、いいか?」
「ええ」
「結局、どうしてお前は今回の騒ぎを起こしたんだ?」
少女は恨む様な、それとも。
反省するような。
そんな声で語り出した。
「大体は最初に言った通り。全てがコントロールできる世の中であなただけが抗う力を持っていた。それを支配したくなるのは、必然ってものよ」
そんな腕力も権力も超能力も持たない俺には分からん感覚だが、そんなもんなのかな。
「だけど、涼宮さんの中にいるうちに、彼女のあなたへの想いが移ってしまってたみたいで」
だから、ハルヒが俺のことを路傍の石ころ以上に気にかけているとは
「話の腰を折らない!」
すみません。
「佐々木さんならわたしも意思を表に出せる。でも佐々木さん自身もあなたへの思慕があった。で、体が一緒なら結局は同じ目的だし」
俺はここでも異論を唱えたかったんだが、また糾弾されそうなのでやめておいた。
裏佐々木は少しためらうような表情をみせたが、決心したリスのような瞳で話を続けた。
「ホントは、世界征服ってのも、佐々木さんが表に出てこれなくなるってのも、全部ウソ。うろたえるあなたが面白くて、つい勢いで言っちゃって……後悔してる」
俺は額に手を当て、大げさにため息をついた。ついでに舌打ちも加えとこう。
「……ごめんなさい」
いかん、やりすぎたか。今にも泣きそうな佐々木の顔ってのは、それはそれで――古泉の心配が現実のものとならいよう、自己批判の時だな。
顔にかぶせた掌をどけ、口元を見せる。古泉はどうしてあんなにうまくニヤケられるんだろうか。
「なるほど、確かに面白いな。うろたえる人間ってのは」
それを見た裏佐々木は心底悔しそうに唇を歪ませ、できの悪いブリキのロボットがごとくぼっかんぼっかん頭を叩いてきた。やめろ、手加減してねえな?
「ごめんごめん、俺が悪かったよ」
もう警戒心なんかなかった。
考えてみれば、コイツはハルヒの中でずっと俺たちと一緒にいたんだな。もしかしたら、自分もSOS団に混じりたかったのかもしれない。
本当に願い事を叶えられるのはわたしだと、宣言したかったのかもしれない。
「それじゃ――それじゃ、わたしから、お願いなんだけど……」
肩をそっとおさえられる。抵抗する気を奪ってしまうかのような柔らかい手つきに、俺は目をそむけることができなかった。
「今夜だけ、今夜一晩だけ――そばに居て。いえ、そばに居させて」
ギリギリの理性で、聞き返す。
「それは、勝ちとか負けとか落ちるとか落ちないとかとは」
「関係ない」
裏佐々木が「ちょっと待っててね」と部屋を出た後、若気の至り且つ健全な男子兼ヘテロセクシャルの性質で悶々としたものを抱えた俺を最終的に待っていたものは、いたって普通に酒を持ちこみ泥酔し暴れ眠った親友の姿だった。
嘲笑ならいくらでも受け取ってやるから、してくれ。同情ならもっといい。
「またこのオチか」
そりゃあオチとしては鉄板だから使い勝手はいいのだろうけど、犠牲になるヤツの事も考えてはくれまいか。他に持って行きようがないとか言うな。あるだろ。「cero Z」 クラスのヤツが。
え? いや、すまない。独り言だ。
「最後の夜とか言うなら、もうちょっとこう……」
ここまで言って苦笑した。俺がムードを語るなんざ、谷口が冷房の設定温度を二十八度にする配慮を持つくらいお門違いだ。
そーいやアイツ、どうなったんだっけ。「南に行く」とか言ってたが、南洋のマグロ漁船にでも乗ってんのか。それじゃ電波も届かねえな。確認せずともよいだろう。
アホ太陽系代表の旧友のことを早々に頭から締め出し、座ったまま眠りこんだ佐々木の顔を見る。
緊張感のかけらもないその寝顔は、普段のコイツがどれだけ気を張って生きているかをあらわしているように思えた。
こうしてみると、存外、幼い顔立ちであることに気付く。すやすやという擬態語がこの上なく似合いそうな、甘い顔。裏佐々木の態度のせいってだけじゃなかったみたいだな。
(今夜、そばに居て)
頭が都合のいい部分だけを勝手に編集して再生したため、俺の理性は再び臨界点までダメージを受けた。最近、バカになったような気がする。やはり人は勉強しないとバカになるのか……勉強になった。
修正、修正。
「起こすのも悪いし、一人で片付けんのもシャクだし、今回はこのまま寝てもいいだろ。あした、というか今日か、佐々木と掃除すりゃいいさ」
独り言を言って精神状態を落ち着かせた。それはそれでややアブナいようにも見えかねんが。
じゃ、トイレでもいって寝るか――
――地鳴りのようだった。
遥か遠くで扉が開く感触。炎が消える直前の、最後の光ってやつだろうか。
でもこれ以上、俺にやれることもない。最後の仕上げを終わらせるのは――
「あ」
そこまで考えたころには、俺は熱帯夜へと飛び出していた。
歯車がかみ合わさる。やるべき為すべきことがあぶり出しのようににじみ出る。
すまない、佐々木の裏っかわ。できるだけ早く戻る。願い事は叶えてやる。
けど俺にも、最後にひとつだけ、願い事があった。
終電にタッチの差で乗り込み、三十分ほど揺られる。行き先は、新宿。中途半端な三日月が車輪の軌跡を銀色に掘り起こす。
電車がこれほど遅く感じたことはない。いつもなら寝て過ごす車内だが、とてもそんな呑気にはしていられなかった。ちんたら開くドアに悪態をつき、一気に改札まで抜ける。
未だ雑踏の絶えぬ夜に走りこみ、肩を避け肩を避け、広場へ出た。俺と朝倉の再会した、東口。淫靡な光がそこはかとなく咲き乱れ、さまざまな素材でできた履物の音が不明瞭にビートする。
そこにたどり着くまでにも、閉鎖空間の存在がどんどん薄れていくのを感じていた。おそらく、こっちの空間じゃあと三十分はもつまい。
溢れかえる呼吸に構わず、心臓が体全体を揺らすような鼓動にも耐え、包みこんでくる熱の奔流に身を委ねる。
古泉がバイトを始めたころはこんな義務感に襲われていたのだろうかと思った頃に、周囲からニンゲンの気配が消失した。閉じていた目をあける。
辿り着いたそこは、今までより更に暗く静かだった。見れば、ネオン類の灯りがほとんど消えてしまっている。乱立するビル群は、夜の森だった。
そして、広場の中心にはいきなり神人がいた。あまりの唐突さと近さに後ずさりする。光源にはなっているが、その光は、今にも消えそうなほど淡い。
俺は身構えていたがしかし、ヤツは片膝を車道へついたまま動こうとはしなかった。その両腕はめいっぱいに広げられている。ちょうど、左右から迫る壁を押さえているかのように。
ギリシアの彫刻のようになった神人の足元に、朝倉と九曜の背中があった。セーラーとブレザーの縁が、神人から発せられる光に嘗められている。
「最後の最後まで、何がしたいのかよく解らない人ね」
振り向きもせずに言われた。
テキスト読み上げソフトのような淡々とした声。ただ少し、壊れたようにブレが入っていた。
「最後の一人、これを片付けたら、『進化の可能性』は消え去り、この空間も消失する。早く出てかないと、巻き込まれちゃうよ?」
相変わらず、こっちを見もしない。仕方ないので言ってやった。
「お前らは、どうすんだ」
何も返ってこない。巨人はまるで無感情に俺たちを見下ろしている。
なんかイライラする。胸がムカついて、言葉にトゲが混じる。
(……)
「閉鎖空間は消える。そのまま居ると巻き込まれる。お前らは違うのか?」
「消えるわよ」
朝倉が振り向き、九曜もそれに倣う。しかし、逆光であるからその表情はよくわからない。あの、よく出来た笑みと色鉛筆の白よりも表現のできない表情のままなのだろうか。
「わたしたちは、強いて言えばウィルスみたいなもの。宿主が壊れちゃったら、ウィルスも死んじゃうのは当然のことよね」
「まあ、仕事が終わっちゃえばわたしの存在理由もなくなるワケだし、無駄なものはないほうがいいわよね」
「ほら、早く出て行きなさいよ。死にたくないでしょ? 前にも言ったと思うけど、わたしには有機生命体にとっての死の概念なんて理解――」
「うるせえ」
なんでこんなにムカつくんだ。
(……、……)
巨人の姿勢が少し傾き、それで二人の表情が逆光から解放された。くそ、なんてカオしてやがる。
こいつらは、かつて人形だった。
見目麗しく、操り主に抗えない、人形として造られたはずだった。
だが、作り手の技術は本人の自覚すら飛び越え、人形はそれ以上のものに出来上がってしまったんだろう。
「なによ」
朝倉の話を止めたはいいが、言いたいことや言わなきゃならないことが頭の中でゴチャゴチャと混ざり合い、きちんと言葉にできない。毒気を抜かれたようになっていた朝倉も、我に返って再び俺を睨みつけた。
「あら、何か言いたいんじゃなかったの? ほら、何もないならさっさと出て行きなさい。あなたまで消える必要はないんだから、このままだと無駄死にもいいところね」
さっきから出ていけ出て行けうるさいな。俺だって、好きでこんなトコに来たわけじゃない。
「お前は――お前らは、死ぬのが怖くないのか」
死ぬだの消えるだの、とびきり現実離れした言葉が、文字通りワケのわからん世界で繰り返されるというシンクロ。
それでも冷静に冷静に、やっと、グチャグチャになっていた脳から抽出された、最も根源的で純粋な問いをする。返事も、答えも、俺の予想通りなら。
朝倉は一瞬呆気に取られたようになり、すぐさま整った顔をわざわざ皮肉的に歪めた。それは、子供向けに笑顔で作られた人形の表情をを無理やりねじ曲げたように不自然だった。
「怖いワケないじゃない。なに? あなたはそんなことを訊きに来たっていうの?」
カラカラカラと、無機質な笑いが駅ビルと繁華街の谷間に木霊する。そいつは俺にとっちゃ、長門の作った世界に出てきた朝倉といい勝負の怖さだった。
「あなたたちとは違うのよ、構造も原理も概念も何もかもが。言ってみれば、わたしたちはプログラム。あなたは、プログラムが『ごみ箱』に放り込まれるときに」
見開かれた目に、果たして俺は映っているのだろうか? 取り憑かれたように、「ヒューマノイド・インターフェース」とやらの専売特許の怜悧さも放棄して。見るヤツの目が十人並みだったら、狂ったようにしか見えんコトだろう。
「なにか感傷でも抱くと思うの? 歯車がそんな余計な歯を持っていたら、廻るモノも廻らなくなるわ。あなた――」
そこまで言って、不意に言葉が途切れた。どこかに怯えさえ浮かべた顔を、隣の、だんまりを決め込んでいた九曜に向ける。その天蓋領域社製やや難ありアンドロイドは、朝倉の袖をいつの間にかつかんでいた。貴緑さんとの一件を思い出させる光景だ。
「………あなたは――まわり――――――――過ぎ………」
思わず噴き出しそうになったね。的を射るとはこのことか。
だが当の本人は冗談を言ったつもりでもなんでもないようで、奈落を思わせる相貌を朝倉へ向けていた。見ようによっては、真摯な態度とも取れる。
そろそろ巨人が力尽きて自然消滅するんじゃないかというくらいたっぷり時間をかけて朝倉を見つめていた九曜は、マンガならギリギリと効果音をつけられそうな程ぎこちなく俺の方を向いた。
「――わたしは…………」
わたしは?
そのまま、再び時間が経過してゆく。言葉を選んでいるような、なんと言っていいのか分からないような、これは言ってもいいことなのか迷っているような、全部足して中途半端に四で割ったような間。
ただ先ほどの俺の時とは違い、朝倉は様子を固唾をのんで見守っていた。超巨大企業で内部告発を行おうとしている同僚を見つめる目の百倍は真剣な目だ。そういうヤツを見たことがあるわけではないが。
そして唐突に、ただゆっくりと。
九曜は、朝倉を横から抱きしめた。髪との対比のせいか、その両腕は驚くほど華奢に見える。
細い目は硬く閉じられているが、暗黒の向こうの少女を悼んでいるよう。
かつて異様さと虚無感の塊でしかなかったその姿は、今では廃校に置き去りにされたポスターの中の子どものように寂しかった。
「周防、さん……?」
長門風に言うなら「情報の伝達に齟齬が発生した」九曜だったが、朝倉を止めるには十分すぎた。俺が頭の中で色々こねくり回してたのがバカみたいだ。
信じられないといった顔をしている朝倉へ、ここぞとばかりに攻め込む。素面だととてもできないマジメな話なので、投げ槍に言ってみた。中学生が無理して「ジェーケー」という単語を使うように。
「九曜はたぶん、怖いらしいぜ。消えるの」
だらりとぶら下がった両腕をかすかに揺らし、こちらを向く。
「おまえは? 本当に怖くないのか?」
顔をうつむかせ、前髪がかかる。
混乱したような声で、まず、こう呟いた。
「――わからない」
そして、堤にはいった亀裂から水が浸み出るように、小さな声で、細く長く続ける。
「解らないの。心拍数の増加や瞳孔の拡大、その他通常活動時に見られない異常……どれを解析しようとしても、エラーに、阻まれる……」
俺は一歩前に、踏み出した。胸のムカつきが倍加する。誰にも聞かせるつもりのない呪文のような独白が、巨人を背に垂れ流される。
(……、……)
「メインブレインにアクセスできない。エラーの消去が、消却が、削除が、拒まれるっ……」
朝倉の名を呼んだ。あげた顔は、いつも浮かべていた解り易い微笑とはほど遠い、複雑で微妙なものの入り混じったもの。美術が終わった時の水入れの中の水みたいな表情。
やっぱり、コイツも長門と同じだったんだな。自分の中に無いはずのものが有る、違和感。
それが積もり積もって、長門はあの世界を作っちまったんだろう。となると、目の前のコイツもパンク寸前のはずだ。
どうする?
言葉に窮した俺を朝倉は見続けている。
「朝倉」
もう一度名前を呼んだ。
だが、何を言ってやればコイツは安心できるのだろう。気安く言ってやれる言葉なんか、ひとつもないように思える。
長門はそれとなく自分で受け入れてくれたようだった。でも説得となると、俺には技術も信頼もいま一つ足りない。
「帰りたくねえか」
何を言ったとしても安っぽく思えたので単刀直入に、ここに来た理由と関わることだけを言った。
朝倉や九曜にまつわる感情論もいいが、いかんせん時間がない。あの巨人も、じきにお釈迦だろう。それはつまり――この空間、あるいは裏佐々木の消滅も意味するのだろうが――とりあえずは後回しだ。
「救えそうな方を救う」なんていう権威的な考え方には虫唾が走るが、なんにも思いつかないんじゃしょうがないと、自分に言い訳する。
九曜は目をあけ、朝倉はそれ以上に目を見開き、俺を凝視した。
しかし、すぐに、切なげに頭を振る。朝倉の手が九曜の頭を撫でた。
「無理だもの。わたしの次元透過能力では、この空間から出られない。もう一度フィルターが開けられれば話は別だけど、今更そんなことが起こるとも思えない」
「ムリじゃない、といったら?」
「無理よ」
「仮定だ、もしもの話だ。だとしたら、どうしたい」
「余計な『If』を差し挟む時間はないの」
くそったれ、このわからずや。俺とて、ここで押し問答する時間がないことくらいはわかるさ。
脂汗が額から流れる。超人を説き伏せるのは骨が折れるこって。
「信じろ」
あまりにもチープな決まり文句、俺が使うことになるとはね。でも切羽詰まった状況だと人間これしか言えないということがよくわかった。
ここまでガチに相手の目を見るなんて久しぶりだ。ここまでガチにヒトから目を合わせられるなんて初めてだ。いつもの俺なら逃げ出していたところだが、今回ばかりは意地がある。向こうが逸らすまで。
昔から「目は口ほどにものを言う」というが、口に大した働きが期待できない分、目には実力以上の力を発揮してもらわなくちゃ困る。この細い目で大丈夫か?
ムカつきがさらに悪化する。目眩さえ覚える。足もとはスポンジのように頼りない。
(…… …r)
「……だけ」
「あ?」
「周防さんは、この空間から出られるだけの能力がある。だから、周防さんだけ連れていってあげて。『進化の可能性』が消えたら、それにかかわる全勢力の構成員の役目も終わる。おそらく、長門さんや周防さんは所属から切り離され、あなたたちの次元に残される」
「だからな」
「確かに、周防さんは長門さんやあなたたちを攻撃したのかもしれない。でもそれは上の都合なの。だからわかってあげて。そして、長門さんと違って、周防さんには寄る辺となる場所がない。できれば」
どうあってもコイツは喋りたいらしい。一応、最後まで聞いてやることにする。
「できれば、友だちになってあげて」
俺が? 九曜と?
全力で御免こうむりたい。コイツにはあの誘拐少女と極ネガ未来野郎と佐々木がいるじゃねーか。俺をこれ以上妙な団体に交わらせるな。
と、
ついこの間までなら即答していたことだろう。俺を襲ったヤツからの頼みが、俺と仲間を襲ったヤツと友だちになってくれとのこと。正気の人間なら首を縦に振ることなどありえない。
だが、俺も勉強してなくてバカになっていたのが災いした。SOS団の面々に通信教育でも頼んでおけばよかった。あるいは佐々木の講義をもっと真面目に聞いてりゃよかった。
「勘違いすんな」
朝倉の表情が見ていられなかったので、矢継ぎ早にまくしたてる。
「友だちはお前の役割だ。ここから出て、最後までやり遂げろ。俺は」
九曜に一瞥をくれる。瞳に引き込まれる前に目をそらして、
「たまになら、付き合ってやる」
お人好しにもほどがあるかな。年を食うと丸くなる、っていうトシじゃないと思うんだが。
朝倉はしばらく固まっていたが、やがて。
今までに見せたことのない笑みだった。本当は、こういう笑い方をするんだな。
九曜が朝倉の手を引っ張って、俺の方へ近づいてくる。朝倉も、歩き方を忘れたようにたどたどしく、それに従う。
革靴でアスファルトをひっかくように、一歩づつ進む二人。
やっと、朝倉の壁が崩れた。
(…… …er)
なのになんだ、この胸のムカつきは。強情な朝倉への苛立ちからきたものなら、とっとと消え失せろ。
(…… her)
九曜が一歩俺に近づくほど、朝倉が巨人から一歩離れるほど、爛れ落ちそうなくらいに胸部が痛んできた。頭の中も、ドライバーで文字を刻まれているような激痛が走る。
おかしい。
なんだこれは。
(…nate her)
シャツもズボンも汗で冷たく濡れ、立っているのさえ困難になってきた。何がツボったか分からんが笑い続ける両脚を押さえつけ、必死で顔をあげる。朝倉と九曜は、眉をひそめて俺を見ている。
心配してくれているってんなら、もうお前らは立派な感情の持ち主だ。祝ってやったって構わない。
ただ今は、その余裕がない。
そして、とうとう二人は俺の腕の届く範囲まで来た。膝に指を食いこませ、油の切れたゼンマイ細工のようにゆっくりと、落ちかけていた頭をもたげる。
今の俺以上に倒れかけている神人をバックに、朝倉と九曜の輪郭が暗く青く浮き上がる。俺の目がそれを捉えた。
(eliminate her)
それは、一瞬のことだったに違いない。俺の両腕が朝倉と九曜を突き飛ばすのにかかった時間なんて、一秒にも満たないはずだ。
しかし人間の脳みそってのは、時間概念とは関係なしに物事を思い浮かべる能力を持つのかもしれない。古泉や佐々木あたりにこの話題を持ちかけたら喜んで食いついてきそうだ。
走り去ったのは、甘噛みの感触。
アニメーション一枚いちまいの絵をシャッフルした様に、全ての映像の順番がバラバラだった。また、目で追った情景と耳から入ってきた状況も、素人のやった百人一首並にちぐはぐだった。
黒髪に浮かんだ憎悪が先か(ボウリングならストライク)
血に濡れた顔が先か(刺さった矢じりはアキレウスの急所)
地面が頬をのみ込んだのが先か(楽譜を読めない鼓笛隊は)
この空間に降り立った何かが先か(ただひたすらに弾を込め)
降るはずのない雨が先か(慣れない筒に這わせる荊)
ナカから打ち抜けた衝撃が先か(仮面の裏には塗装もされず)
間抜けな笛のような呼吸が先か(ずぶ濡れになった羊をめがけ)
柔らかい掌が撫でる胸が先か(故郷の歌に心を惑わせ)
見知った顔の徹底的な無表情が先か(人差し指の飾りを鳴らす)
その部分の神経衰弱は多分こういうことだったんだとぼんやり思う。
多分胸から飛び出た氷柱みたいな物体が、先ほどまで二人のいた空間を切り裂いた。ひざカックンでもされたようにあっけなく落下する視界と、少女たちの驚愕の瞳を侵食する俺の汚い体液。
そんで、比喩でもなんでもなく胸にぽっかり空いた穴。その一瞬だけは、疑問が痛みを忘れさせてくれていたと言える。でもチンケな思考なんかで、こんな世界でも律儀に活躍する物理的な激流は止められなかった。
状況を知ろうとする心は至って原始的な苦痛に追いやられ、それでも一割程度残ったそれは俺の眼球を必死で働かせていた。唯一つ、「飛び出た何か」を知るために。
朝倉と九曜が駆け寄ってきたがそれどころじゃない。どけ、見えない。そう叫ぶ力までは残っちゃいなかったが。
三馬身ほど離れた所で宙に浮いていた氷柱は、逆円錐状に直立してコンクリに突き刺さったかと思うと急速に回転して形を変え始めた。とがった部分が二つに分かれ、底面が丸く削られてゆく。
そしておかしなことに、最初人間の腕くらいの大きさだったそれは、形が整っていくにつれて巨大化した。
早く完成してくれないとこっちが持たないことを悟ったか、悪夢か悪い予感のように形成の速度を上げてゆく。美術のセンスゼロの俺にだって、「たいした」趣味の陶芸は人間を模していると予想できた。
完成とばかりに、造形と巨大化が同時に終了する。まさかまさかと思っていたのが途中で確信に変わり、結果として想定されていた最悪が的中した時の妙な感じを覚えた。
透明ながら底の知れないボディと頭、そこについた目玉が確実にこちらを捉え、俺の力はそこで一旦尽きた。
親友、いや、戦友、それ以上といってもいいかもしれん。
そんな関係にある人間の容れ物から向けられる殺気なんか、頭が拒否したせいかもな。
意識が沈没する直前に見えた氷像の顔の部分。それは間違いなく、間違いであってほしかったが、長門の顔だった。長門の姿が明確な殺意を俺達に向けていた。
黒い塊がイノシシのように氷像へ突進した。それが何か解るまでは意識は持たなかったが、ただの「障害物」に向けるにはふさわしくない憎悪めいたものは鼓膜のあたりで感じ取れた。
何度か途切れながらも覚醒する。やけにスッキリした胸と戦争カメラマンの遺した映像のような横倒しの視界、頭が乗っかっている何かわからんが気持ちのよいもの。
反射的に体を起こそうとしたのを、誰かの掌が押しとどめた。笑っちまうような鼻声が耳に注がれる。
「お願い、動かないで」
呼吸がしづらい。何度か詰まりながら尋ねる。
「なにが起こった……九曜は、朝倉は、無事か……?」
息を呑んだような呆れ果てた様な一瞬の間。
「自分の心配をしてよ……」
なるほど俺は心配されるような立場にいるらしい。それがわかっただけでも上等だ。
隣の家のおこぼれで中途半端に映る衛星放送のようにモザイクのかかった思考が、寝てる場合じゃねえと必死に叫ぶ。
それに従い、もう一度、この、右手を握っているヤツに何が起こったか訊こうとした。
だが開きかけた口をついて出たのはマズイ液体で、横隔膜から舌の先までを汚し、目の前の地面を染める。これは、ヤバいんじゃないのか? こんな色、見た事ねえ。そりゃ心配もされるな。
咳込みつつもう一度挑戦する。今度はちゃんと、耳障りな声が出た。自分の出す音声の振動で胸に空いた穴は悲鳴を上げ、絶え絶えな呼気が発音を狂わせる。
「なにが、おこったんだ?」
こう言いたかったんだが多分ちゃんと言えてない。地面と闇が壁になった俺の視界の中で、二つの影が動いているのがぼんやりと映った。ひとつはたぶん、九曜。もうひとつは――
「あとで教えてあげるから、今はじっとしてて。お願いだから……」
頭の向きを仰向けにされ、額をソイツの前髪がこすった。そしてひんやりとした、肌が触れる。後頭部は黄色い声援をあげている。朝比奈さん(大)の顔が一瞬浮かんですぐに消えた。
「あさ、くら」
後ろの方はほとんど吐き出す息に飲み込まれた元クラスメイトの名。
「ごめんなさい」
なに謝ってんだ。
「早く元の世界に戻ってちゃんと治療しないと……応急処置しかできなくて」
あー、あのヘンテコな力か。自分の傷は治せるけど、他人のまでは難しいのか。そらしょーがないな。
「だいたい、わかった」
ヤバい、本格的に意識も薄れてきた。頭からチューブで酸素と血液抜かれてるみたいだ。ガス欠の車もこんな気分に違いない。
「ながと、だろ?」
本当に悲しそうに頷いた。
やっぱりな。いきなり耳なんかに噛みつくから、おかしいとは思ってたんだ。気付くのが少しばかり遅すぎたみたいだが。
「許してあげて」
九曜と、長門の姿をした何かが、五感を超えた何かに基づいて戦っている。なんでそれが分かるかって聞かれれば、「なんとなく」っていう第六感のお告げだ。
朝倉がここで俺と話せているのは、九曜がヤツを引きつけてくれているからだろう。
「長門さんは絶対に、自分からあなたに攻性情報因子を寄生させたりなんかしない。おそらく、第一級強制コードによる上からの思考介入」
専門用語並べられても困るんだが。要するに、「やむを得ず」ってことか?
「きっと長門さんは苦しんでる。いまのわたしには、それがわかる――なんとなく」
いま九曜を突き動かす原動力は? 音一つ立てない戦いが、異常さここに極まれり、だ。
「だから、許して」
俺は鼻で笑った。ただの苦しげな呼吸にしか聞こえなかった感は否めない。
九曜のことといい長門といい、俺なんかよりずっと人格者じゃねえか。これならあっちの世界でもすぐに溶け込めるだろう。九曜はまだちょっと不安だが、朝倉と一緒にいればなんとかなりそうな気もする。
(何シアワセなこと考えてんだか。今の状況、理解してないだろ?)
この期に及んで他人の心配とは、俺も存外、末期だな。逆に自分の心配が絶望的だからかもしらん。現実逃避、だな。まさしく。相も変わらずここは現実じゃないが。
ふと、俺の頭がやわらかかったものから硬い地面へおろされた。
「わたし、行かなきゃ」
ちょっと待て、この空間はもうじき消えるんだったら、戦う理由なんか。
「あの子は、ここから出ていける。あなたは周防さんと一緒に」
ホントに聞く耳持たねえな。そこだけはちっとも変んねえ。
ナイフは別れさせることしかできない――そんなコトバが頭をよぎった。
俺は、立ち上がった元クラスメイトを、なぜかフルネームで呼んだ。そろそろ全部が潮時だ。
「この前俺が来てから、どれくらい経った?」
怪訝な顔をしつつ、四十年くらいかしら、と答える。
「そうか、待たせたな」
成功するかどうかわからん。だが、これ以上考える時間も気力も既にない。今の内にヤケになってたってそう間違いでもなかろう。
「ありがとーよ」
何も言わず朝倉は長門の姿をした兵器のもとへ走り去った。神人の姿なんかとうにない。
さあ、何が起ころうとこれが最後だ。最期とならないことを祈る。
限りなく透き通っているクセに星ひとつない天井へ、その向こうのアイツへ、拳を突き出す。ヌシを捉えた安物の釣り竿のようにガタガタ震える腕を必死で持ちこたえさせる。
この指が。
鋼鉄の縛りのきいた指が。
やっかい極まりない絆の纏わりついた指が、きっと先へと続いてる。そう信じて。
じゃなきゃ、朝倉だって九曜だって信じてくれない。
長門と朝倉と九曜がおでんを食っているところを網膜の裏で見ながら俺の体はアスファルトの海へと沈んでいき。
古泉と佐々木と朝比奈さんがハルヒに振り回されているところを大脳辺縁系あたりで思い浮かべ。
まだ見たことのないアイツの本当の姿を、
願い事、守れなかった。ごめん。
トプンと、頭が収まった。
波紋が街を呑みこんだ。
夢の隅っこでセミの声が響いていた。
いつだったか、まだ朝のヒーローもののテレビ番組に熱中していられた頃の俺がいた。
その時は、すでにサンタクロースはこの世にいなかったけれど、テレビを通して俺は悪者と戦っていた。
やがて背が伸び、都合のよい悪者などいないとを知り、それでも背は伸び続けた。
俺は悪者と戦っていた。敵はザリガニの怪人。両手のはさみで水道管のボルトをあけたり、折り紙の金色のヤツをバラバラにしたりする極悪人だ。
あと一歩まで相手を追い詰めた俺はとどめの一発をお見舞いしようと飛びかかる。
だが気をつけろ、ヤツのはさみは超合金。缶切りなしでもミカンが食える。この前アジトで食っていた。
繰り出してきた右のはさみを避け、容赦ナシのアッパーカットを――
――左に捕まった。ほっぺたをものすごい力で挟まれ、右のはさみも反対側のほっぺを引きちぎらんとばかりにねじってきた。
このままじゃ切手みたいな顔になっちまう。怪人の顔はこの上ない悦びに満ちている。
セミの声が響いている。
セミの声が。
セミが。
さすがにこの辺で夢だと気が付き、うすらぼんやりと目を開けた。この上なく不快な夢だった。映画にしても不快すぎて誰も観に来ないだろう。
夢から覚めたってのに、頬が痛かった。
今わかるのは天井が白いこと。
セミの声がすること。
俺が寝ていたこと。
そんで。
見飽きたっていうくらい見てた顔がそこにあること。
変人だが怪人ではない。
変人の顔がほころんだ。
自分のあだ名は好きになれないが、こんな風に呼ばれるのは、そう悪い気分じゃない。
「よかった……」
未だ状況をイマイチ理解していない俺は、とりあえず訊いてみることにした。
「ハルヒ、俺はいったい……」
何も言わなきゃよかったのかな。シャミセン並に緩みっぱなしだった目が慌てたように吊りあげられ、心底呆れたような小声でまくし立てられた。
「あんた何も覚えてないの? 新宿のど真ん中で血いっぱい流して倒れてたって聞いて、みんな大騒ぎだったんだから。あんたにかぎって痴情のもつれなんかありえないから多分借金のカタに臓器持ってかれたっていうのが定説だったんだけど」
それはお前が想定したんだろ、どうせ……ん? なんか、変だな。
「ここ、東京だよな」
「当り前じゃない。古泉君の知り合いのいる病院だって。ホント、顔広いわよね」
「なんでお前がいるんだ?」
言い終わるか終らないかのうちにおもいっくそ頭を揺すられた。表情で言わんとしたことが読み取られたんだろう。とうとう俺に対しても読心術を会得したか、ハルヒよ。
「団員の心配してわざわざ駆けつけてあげたみんなやこのあたしに、どのツラ下げてそんなセリフが吐けるのかしら? ケガ人じゃなかったら窓から放り投げた後、あんたの寝てるそのベッドもダイブさせるわ。ちゃんと受け止めてあげなさい」
今の時点で手加減してると思えん。ここにだけスマトラ沖大地震がやってきたみたいだ――ケガ人? そーいや、なんか胸が痛い。
「俺は、ケガなんかしてたか」
もう愛想もつかしたと言わんばかりに手を離すハルヒ。ああ、色々と思いだしてきた。だがコイツが相手じゃ話せないことばっかりだ。
古泉を一瞬求めてしまった俺はグラウンド七周だな。朝比奈さんをむやみにうろたえさせたくないし、長門にはこっち別の話がある。
とうとうハルヒは大声を出し始めた。団長を敬う気持ちが足りない、あんたは団員としての自覚が云々、まあ俺がいつも言われている類のヤツだ。
何をトチ狂ったか、高校時代を思い出して懐かしい気分に浸るのも悪くはないかと思ったが何せここは病院――らしい。セミ以上にやかましいのは慎むべきだ。
ゴメンありがとうと、割と本気で言ってハルヒが少しおさまった頃、スリッパで全力疾走する音が複数聞こえ、ノックもなしにドアがスライドした。
見えたのは古泉の顔と、女のものと思われる足が二人分。そんで白衣の端。それらはすぐに古泉、朝比奈さんに佐々木、医者だとわかった。
医者が俺に、胸は痛むかどうかや呼吸の具合など、いろいろ聞いてきた。その脇ではなにやら佐々木がハルヒに詰め寄り、古泉が不愉快なニヤケ面を俺に向け、朝比奈さんがオロオロするという、特に見たくもない喜劇が繰り広げられていた。
「涼宮さん! キョンが起きたらすぐに教えるって約束じゃなかった? あんなに大きな声出して、傷に触ったらどうするの? それでなくったってここは病院なんだから、もう少し静かにしなきゃ」
「あ、あたしはただ、キョンがいつまでも寝惚けたこと言ってるから目を覚ましてやろうと思って……」
おお、珍しい。ハルヒが押されている。やっぱり佐々木はタダ者じゃない。
えーと、ふたりとも。
「「なに?」」
お医者様が聴診器をあてていらっしゃるからな、静粛に願う。ほれ、朝比奈さんがベッドのそばで甲斐甲斐しくお茶を飲ませてくれているのを見習ったらどうだ。
「みっ、みくるちゃん? あなたいつの間に……油断も隙もないわね」
「朝比奈先輩? キョンは今点滴だけしか許されていないはずです。彼のことを本当に考えるのなら、そのような行為は自重した方がよろしいかと」
佐々木、お前誰だ。
古泉、ちょっとこっちこい、ぶん殴ってやる。
俺の部屋でみんなが晩飯を食べ、(長門は入院中に俺の読む本を探すと言い張りどこかに行ってしまったらしい。「有希ったら、気が利くのか利かないのかわかんないわね」)帰ってから数時間が経った。
古泉には真相を話しておこうかと思っていたが、医者が大事をとってくれと言ってきたので、後日に回すことにした。
このまま持って帰りたいほど豪勢なベッドの上で腕を組んでいる俺。
胸の痛みはほとんど引いていた。医者は、
「なんであれだけの出血で生きていられたのでしょうか」
と頭のネジの抜けたとしか思えないことをのたまった。古泉、もうちょっと知り合いは選べ。
点滴のパックが外の灯りに透けて、反射光が病室の壁の白を思い出させる。
俺は窓から都会の光と月を対比的に見ながら、来るであろう訪問者を待ちわびていた。時刻は午前一時。見回りの看護師が見たらブチ切れることだろう。
ドアの外からはなんの音も聞こえない。気味が悪いかと訊かれればまあよくはないので、出来るだけ早く来てほしいもんだ。
「ねえ」
情けないことに、ビクンとなったね。さっきの威勢はどこへやら。ドアの方にばかり注意を向けていたから、まさか至近距離で声がするとは思わなかった。
俺は声の主を探したがしかし、この部屋には俺以外誰もいない。電気をつけたいところだが、ばれたら面倒なことになる。
もう一度声がした。観葉植物が薄暗い部屋の隅に亡霊のように突っ立っている。
マジで怖い。どこにいるのかと、なるべく虚勢を張って(小声だけど)訊いてみたが、悲しいかな声が震えていたなあ。
ココ、ココと、声のする場所を半信半疑で見つめ、問いかける。
果たして出来上がったのは、自らの指輪に話しかけている奇妙な男の図であった。百物語に加えてもらっても他と何ら遜色のないこの様子、誰かに見られたら、その話の最後で、男は自殺したっていうオチがつくだろう。
「いやー、作戦成功、ってね」
「お前……消えちまったんじゃなかったのか」
聞いたことのない声だが、こんなところに住みつくヤツなんざこの世にひとり(?)しかいない。
「あなたが願い事全部使わないでくれたから、ここに逃れることが出来たの。コレ、要は私の分身だから。やっぱり、増やしといてよかったわ」
佐々木の声で言ってたのとなんら変わらない口調。
「正直、諦めてた。すまない」
「別に? ただ、一つのお願いってのが、わたしを殺そうとしてた女の子の命を助けてっていうのだと知った時は、コイツどうしてくれようか、とは思ったけど」
言い訳のしようもないな。なので黙っている。
でも、と続けて、
「あんなギリギリまで説得して、自分が大ケガしたのにその子たちの心配ばっかりして、それを見せつけられたんじゃ、ね」
ふと、頬が緩んだ。
「それじゃ、あいつらはこっちに出てこれたんだな?」
「ええ、朝倉さんと九曜さん――だっけ? そろそろくるんじゃないかしら。長門さんも似たようなモノね」
閉鎖空間での長門モドキを思い出す。姿かたちは全く一緒だったが、あいつが得た感情までは即席コピーできなかったみたいだな。
「ひとつ訊いてもいいか?」
「わたしにわかることなら」
「なんだって長門、いや、情報統合思念体は、俺に攻性なんたらを打ちこんだんだ? お前が消えるのはもうほとんど決定事項だと考えられてたんだろ?」
「全くもってわかんないから予想になるけど……あなたがもう少し早く、何らかの形でわたしの中へ入っていたら、あなたと朝倉さんと九曜さんをまとめて消してしまえば、まだ間に合うと思ったんじゃないかしら」
「そうか……にしても長門にその役回りをさせるとは、つくづくムカつく野郎だ。情報統合思念体は」
やや佐々木の笑い方っぽく、指輪は笑った。なんだ?
「いえ、なんでも。ただ、長門さんにまったく恨みを持ってないなんて、ホントにできた人間だなあと思って、さ」
長門を恨んだってしょうがあるまい。朝倉いわく、強制コードとかなんとかのせいらしいから、不可抗力だったんだろ。
クツクツクツと笑い声がする。そろそろ、気持ち悪いと思っても差支えないだろうか。
「……っと。来たみたいね。今病院にはいったところみたい」
なんでわかるんだ?
「女のカン?」
くだらん。しかし、何か忘れているような。あいつらが現れるのはそりゃ願ったりかなったりだが――
「そうだ。お前がまだ存在するっていうんなら、派閥間抗争も勢力の争いもなにも終わっちゃいないだろ?」
「バーカ」
なんだって。
「わたしとあなた以外、この指輪の真意は誰も知らない。当然、みんなわたしが消えたと思っている。宇宙からの勢力は端末残して帰っちゃったし、古泉君のところだってじきに解散するでしょ。朝比奈さんがどうなるかはわかんないけど」
朗々と指輪は語る。
「全部終わったのよ。これから先、あなたが余計なことを口走らなきゃ、ね」
なんだかすげえ責任だな、それ。俺の言葉ひとつで宇宙人未来人超能力者がリターンズ、か。
「責任、とってもらうよ? 願い事もすっぽかしてくれたんだし」
うっ、痛いところを突きやがるな。
「それじゃ、涼宮さんに佐々木さん、長門さんと朝比奈さんと、ついでに朝倉さん・九曜さんとお幸せに」
多くねえか?
「でも、いつでも一番近くにいるのはわたしってコト、お忘れなく。変な願い事して指輪なくしたら、泣くからね」
はいはい。わかったよ。好きなことに使えって言われてた気もするが、別にないしな。「平穏無事な生活」は、だまってりゃついてくるみたいだし。
「指輪外しても、泣くから」
一生このまま? それはチト勘弁してくれ。四十も幾らにもなってこのデザインはロックンロールが過ぎる。いや、パンクスか。違いはよくわからん。
「ま、浮気は男の甲斐性だから。少しは大目に見てあげるわ」
黙り込んだ指輪をひと撫でして、かぶせられた布団から抜け出す。窓のそばまで歩み寄り、ブラインドを押し下げて外を見た。スリッパの音は廊下のどのあたりまで届いたのだろうか?
前に見た時より少しだけ満ちた月の光と、変わり続けている街の灯が病室に溢れた。清潔ながら単調な空間にほんの少し極彩色が宿る。
その明りを頼り、シャツをはだけて胸を見た。あれだけの激痛だったにもかかわらず、そこはシャーペンの太さくらいの範囲で肉がわずかにえぐれているだけだった。
調子に乗って窓を開けようとしたが、半分嵌め殺しみたいになって中途半端にしか開かなかった。
十センチくらいの隙間から、クラクションと喧騒とぬるい風がビルの壁をよじ登って入ってきた。
あの時のセミは、どこで鳴いていたんだろうか。
そこでドアの開く音が聞こえ、まずは誰が来たのだろうと思い、俺は振り返る。
まとめて来やがった。
「とらわれた宇宙人」風に、ニコニコした朝倉とボーっとした九曜がイヤイヤする長門をぶら下げて。九曜はちょっと床から浮いて朝倉と背丈を合わせている。
その三者三様の表情を見て自然とこぼれた掛け値なしの笑みを、俺は溜め息といつもの感嘆詞じゃごまかし切れなかった。
これにて了、です。
えろくもないのに長々とすみませんでした。
読んでくださった方々に無限の感謝をば。
エロパロ板なのにエロくないの多いよな
>>163 これだけの長編を最後まで書けただけで凄いです
てか途中から三人目の女神より朝倉と九曜の宇宙人コンビの方が目立っていた気がw
あと結局朝比奈さんの謎の行動は一体なんだったんだ?
それを含めても面白かったし、毎回続きを楽しみにしてました
乙でした!!
スタンディングGJ
おもしろかった
>>163 マジで乙であった。
やっぱ読み応えのあるブツにwktkしてるときは、スレのリロードも楽しくなるってもんだな。
170 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 20:40:08 ID:AtOOnTcT
これだけの長編を最後まで書けた だ け で凄いです
乙でした!!wwwwwwww
GJ!
乙でした
久々の読み応えのある長編、乙でした
なんか久しぶりにきちんとしたSSを読んだ気がする…
本当にお疲れ様でした。ありがとう。
よし、最初か読み直すか。乙でした
長さと完結した事への賞賛はあっても、どこがどう面白かったのかの感想が
ほとんど無いのが全てを物語ってるな。
これが本来あるべき姿だろ。ここにいる程度の人間が長文で事細かく指摘できるレベルな訳がないんだから。
自らが出来るレベルで評価する。正しいことだ。
>>163 お疲れ。
読み応えがあって結構面白かったよ。
でも、途中から朝倉さんがヒロインになってる気がしてならないわけだが…
まぁ俺朝倉さん好きだから全然問題ないけどな!
>>163 読み疲れ。
結構面白かったんじゃないのかなという手応えはマンセーレス見てじわじわ沸いてきたよ。
でも、途中から朝倉の名を借りた俺設定オリキャラになってる気がしてならないわけだが…
まぁここの連中は二次創作の読み過ぎで歯止め利かなくなってるから問題ないけどな!
書き手にとってはマズいとこといいとこの指摘は必要なんだが、
>>175みたいなドアホがいるから、個人的に意見を控えてるだけ。
敢えて言うなら、
>>151の時点で裏を放ったらかしにするか!とオモタ。
最後は佐々木本人や団員も割と放置気味だし。
終わり方がすっきりしてるから、まあいいやと思えるけど、
もうちょっと最後の辺りは掘り下げても良かったんじゃないかと。
ID:Ouvhf2g2
ID:AtOOnTcT
ID:oSNVjCpU
ID:mq5l+kvN
同一人物のレスだからNGで。
都合の悪いことは全部自演認定ですか、おめでたい奴だな
キョンは能力による性的誘惑に負けずよく我慢した
感動した
同一人物のレスだからNGに負けずよく我慢した
感動した
やっぱり朝倉SSは味があるものが多くて良いな。ループタイムの消失編とか
しかし、残念ながらループタイムは設定が原作と矛盾するという致命的な欠点が。
朝倉が死ななかったり復活する時点で原作と矛盾しますから
可能性高そうな予想だな。30%くらいか
まあ、今年それを言い出さなくても来年あたりにそれを言い出すのは確実だけどな
コピぺ厨って面白いと思ってやってんのか
ここでこれを貼る俺のセンスすげえwwって思ってんのか
単に荒らしたいだけなのかわからんな
そうやって反応するお前を見て喜んでるんだよ
俺も釣られた?
釣られた厨って面白いと思ってやってんのか
ここでこれを釣るあいつのセンスすげえwwって思ってんのか
単に荒らしたいだけなのかわからんな
そして無限連鎖へ
ここ最近エロ成分が足りてない気がする
今なら鬼畜ものじゃなければ大抵のものは受け入れられるぜ!
他の人がやってくれるだろう。個人的には……
2ch系列で一番投稿しやすいってだけで投下したけど エロ興味ない
確かにここがエロパロ板だって事を忘れそうだw
しかしエロって難しくない?
一度書いてみようと試した事があるのだが
ぺらっぺらな文章にしかならなかった
最近来てなかったから確認したいんだが
佐々木とハルヒとの3Pの中編以降
変体佐々木シリーズって投下されてないよな?
>>194 普通のSSより難しい。
書いてるSSがエロシーンで停滞中だ……もう舐めるパターンが思い付かねぇ。
あと表現のセンスもいるよな。
キョンのアレを「ジョン=スミス」と表現された時には思わず吹いた。
ところでハルヒ、俺のジョン・スミスを見てくれ、これをどう思う。
「すごく…大きいわね…」
嬉しいこと言ってくれるじゃないの。
古泉「僕のマッガーレも見てくれます?」
キョン「帰れ」
私の禁則事項を………一番エロイ響きじゃないか。
腟の閉塞が甘い。
だから私に攻められる。侵入を許す。
>>197 口調がすっかり変わっててなんか笑っちまったww
キョンと生徒会長が会話してて
会長が「喜緑の反応を見るために生徒会室で乱交してみた」云々言ってて
途中で長門が乱入してきてオチで長門がキョンをさして
「彼はけだもの」って言う小ネタSSがあったと思うんだが、
何スレ目のか分かる人いないか?
すまん、自己解決し
207 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 14:20:43 ID:GLaApYAb
携帯から保管庫のハルヒのSSを見ようとすると、バイトのサイトが表示されるんだけど何で?俺に働けと言うのだろうか…。生まれてこの方労働なんぞしたことがないのに…orz
ガイドwikiの方から見ればどうよ?
あと労働は、しろ。
先ずは洗濯機のスイッチを入れるところからな
>>208 サンクス、見れた。
あと炊飯機のスイッチをポチっとな。
>>205 >途中で長門が乱入してきてオチで長門がキョンをさして「彼はけだもの」と
「さして」を刺してと脳内変換してしまい、ヤンデレ長門モノかと思った。
むしろ病んでるのはお前だ
とりあえず初投稿の俺は非エロの小ネタで良いかい?
ちょっと電波を受信したんだが・・・良いか?
紅い夕日が部室に差し込む時間帯、ハルヒが居ない静かな雰囲気に押されて俺は口を開く
「なんでしょう?」
詰碁をしていた古泉が顔を上げてそれに答えた
ハルヒ神様説のことなんだが、俺はあいつが神様だとは思ってないし、思った事も無い
「ええ、そうでしょうね。いつもあなたを見てればそう感じますよ。」
・・・いつも見てる、か。後でちょっと話し合う必要がありそうだな
それで、だ。俺にはその神様とやらに心当たりがあるのだが――
――パタン。
そう言うと本を閉じる音とともに黒曜石とたとえられることの多い瞳がこちらを射抜いた
・・・そんなに真剣な目でこちらを見ないでくれ長門。
「それは出来ない、涼宮ハルヒの感情の起伏が少ない今日に於いてはたとえ無に等しい可能性にでも手を伸ばす必要がある」
仕事熱心とはいいことだな、だがそんなに見つめられると話しにくいじゃないか
「・・・・・・失礼した。続けて。」
そう言った宇宙人少女は本に視線を落とす。
で、その心当たりと言うのは、超能力者でも宇宙人でも未来人でもない。異世界人だ
「・・・その方の名前は?」
ああ、そいつの名前はだな、
谷――――
WAWAWA忘れも――
『『お前じゃないっ!』』
神様と一字違いの苗字を持つクラスメイトは超能力者、宇宙人、未来人、一般人の突込みを一身に受けて空へと昇っていった。
-=Fin=-
ヤマがよくわからない、オチが弱い
が、小ネタにそこまでケチつけるのも無粋というものだろう
あと、初投稿ですとかそんな逃げいらないから
暇だな。おまえ
WAWAWA(笑)
恥ずかしくないのか
夏も今日で終わりかね
このスレの厨二病に終わりはこないけどな
意外に見てる奴多いんだなこのスレw
即座に罵倒が飛んでくる
攻撃的なレスする人は基本的に他にやること無いからな
こんだけ空気が悪けりゃ変態佐々木の人も2度と来ないだろうな。
お前は早く首吊って死ね
書き手が自分で「〜の人は〜だろうな」とかアピールしてくのって見てると寒いよね
224 :
213:2008/09/01(月) 16:26:10 ID:xxO1Qk9n
>>214 おkありがとう、参考にさせてもらう。
>>215 9´A`)
>>221 戻ってきて欲しい限りです。
>>223 すまん、「そんなつもりは無かった」とだけ言わせてくれ
Re:小ネタ
※注:revengeの略
ヤマとオチの強化か・・・
ある日の昼下がり、部室には団長、副団長、副々団長、置物の4人+俺が揃っていた
SSスレで雪辱を果たすべくPCに向かっていた我が眼球は休憩を欲しているようだ、しかし朝比奈さんの愛くるしいお姿を拝めばこれしきの疲れは吹き飛ぶだろう。
彼女のお姿には色々な効果がある。疲労回復や滋養強壮、精力増強もまた然り。
そして―――
ヤマも谷間もあるじゃないかっ!――――
ガッ
音がひびく。と、同時にNullPointerExceptionを略して言ってしまったような衝撃が後頭部に直撃した。
「キョン!何をいきなり叫んでんのよっ!?」
どうやら心の叫びは届いたらしい
いや、届いてしまったというべきか。
「まったく・・・そんなに見たいんならあたしのを見せてあげるから、みくるちゃんには手を出しちゃだめだからねっ!」
そういいながら胸を突き出すハルヒ・・・っておい、ハルヒが壊れてちまったではないか
「・・・・・・最後には私の胸で」
長門さんまで何を仰る
「・・・・・・山も無ければ落ちも無い」
・・・なるほど、しかしだな長門。たまには分かり易いジョークも言ってくれ。しかもその黒いオーラは何だ。
「有希もいい事言うじゃない。けどね、女の子は皆オチをもってんのよ・・・アレ?オチって言うよりアナ?」
やっぱ壊れてる、どうしたものか。
「・・・お言葉ですが涼宮さん、実は男性もみんなオチを持ってるんです」
・・・・・・・・・古泉、今後その冗談は一切口にしないでくれ
-落ちも無くEND-
っておい。落ちがない分悪くなってるじゃないかorz
おまいさんのそのチャレンジスピリッツは大好きだぜ。
・・・・・・は……(三点リーダ)の方が見栄えがいいかもしれん。
行の配分がセンスあるわ。そういう人はだいたい面白いの書けるよなあと思った。
お前はキョンなのか、小一時間問い詰めたい
内容はともかく、なんか自意識過剰に過ぎるレスが痛々しい
こうなんというか、投下する心意気はスレ住民としても嬉しいんだけど
もうちょっと吟味して完成させてから頼む
小ネタじゃなくて一発ギャグ?にしか見えないんだ
このスレではどこまでの欝展開なら許容されるんだ?
一発ギャグ結構
234 :
224:2008/09/01(月) 22:37:08 ID:xxO1Qk9n
>>225 ありがとう、僕もこのスレ大好きだ。
・・・→…ね了解。試してみる。
>>226 初めて文をほめられた気がするっ(クネクネ
ついでにダメ出しが多少あると2〜3倍喜びます(当社比
>>227 実はただの妄想へk(ry
>>230 そんなことしたら何も残らなく…orz
おkやれるだけやってみる
次は憂鬱からの引用ネタ書こうと思ったんだけど友人に貸してるんだったorz
>>231 俺は鬱物結構好きだよ。
救いのない展開でもね。
ようやく学校の続編出るな
続編なのか? D因子みたいな副題らしいが
>231
輪姦とかレイープネタならそれ専用のスレがあるからそこでやってくれ
過去の事例から言わせて貰うが、鬱ネタ出すと発狂する人が出てくる。コピペ連投の馬鹿とか。
221 名無しさん@ピンキー sage 2008/09/01(月) 13:18:05 ID:g2/8PpoK
こんだけ空気が悪けりゃ変態佐々木の人も2度と来ないだろうな。
222 名無しさん@ピンキー sage New! 2008/09/01(月) 14:57:27 ID:rZ2O/4eN
お前は早く首吊って死ね
223 名無しさん@ピンキー sage New! 2008/09/01(月) 15:06:52 ID:QlBFRAjZ
書き手が自分で「〜の人は〜だろうな」とかアピールしてくのって見てると寒いよね
こんな馬鹿がえらそうにしてるんじゃ、そりゃこねーよwww
お前が首吊って氏ねよ厨房w
ID:B3Usb8MT
スレ検索くらいしなされ
基本的にシチュスレは版権キャラお断りだけどね
>245
こいつ最高に馬鹿
>>244 行ってもいないのにテキトーに答えるでない。
ジャンル・シチュエーションスレの版権物受け入れ状況。
版権物不可: ヤンデレスレ
たぶん不可: 幼馴染みスレ、素直クールスレ、オリジナル魔法少女スレ、主従スレ、二人きりスレ、無口少女スレ、等
版権物OK : 鬼畜陵辱スレ、猟奇スレ、戦火スレ、デブサスレ、怪盗捕獲スレ、非現実能力スレ、ドラ○もんスレ、MCスレ、HRスレ
スカトロスレ、腹責めスレ、触手スレ、捕食スレ、寄生スレ
版権売春スレ、擬人化スレ、女バトルスレ、キスフェラスレ、電気あんまスレ
ツンデレスレ、Hデレスレ、しおらしスレ、男倒すスレ、人間外スレ
純愛スレ、新婚スレ、ハーレムスレ、NTRスレ、妹スレ、お姫さまスレ、メイドスレ
男装少女スレ、ショタスレ、百合カプスレ
童話世界スレ、フェアリースレ、悪の女スレ、悪の女戦士スレ、病院スレ、エロくないスレ、等
不明 : ふたなりスレ、男体化スレ、オカルトスレ、悪魔と天使スレ、ロボットスレ、獣姦スレ、人外変身スレ
女上位スレ、着衣スレ、女に尻犯されスレ、ノーパンスレ、露出スレ、調教スレ、痴漢スレ、クリトリススレ
押しとどめスレ、修羅場スレ、キモウトスレ、幼児女装スレ
ロリスレ、聖女スレ、お姉さんスレ、年の差スレ、ボーイッシュスレ、病弱少女スレ、甘えんぼスレ
方言スレ、ARAPスレ、おな感スレ、新ジャンルスレ、ほのぼの純愛スレ、等
というわけで、各スレによってまちまち。
版権OKのスレでも、投下前に原作名を予め前置きするのがマナー。
無駄にリスト化するの大好きだよな、小中学生って
エロパロスレなんだからここに投下すりゃいいんだよ。
注意書きがあればおk
発狂者をスルーすることをスレ住民がみんな出来たらね
自分が出来りゃそれでいい
知り合いに保管庫にしか行くなって言われたけど来てみたら
人気作品のエロパロスレにしては殺伐としてるなあ
正直ここに投下するメリットゼロだよね。直接保管庫に上げられればいいのに。
連載終了して1年以上経ってるしね
ハルヒちゃんのアニメ化でまた…
なんてことないよな
ハルヒちゃん・ちゅるやさんものをここに落としたら無条件にボッコボコにされるだけだろう。
っていうかエロパロ板に出入りしてる知り合いってすげえやだな
自分はどうなんだと言われそうだが、人との会話でそんなこと話題にする奴はかなり普通じゃない
普通のひとには興味ありませ(ry
>248
いいからお前は早く首吊って死ねよ
大体、ドシロウトのくせに態度だけは偉そうな馬鹿が、てんで的外れで頭の悪い論評を書いたところで、糞の役にもたちゃしねえっての
あほじゃねえの?うぬぼれるな。
血で血を洗う舌戦になってるな
もっとも2chなんてそんなもんかもしれんが
>>261 穏便な板やスレは数え切れないほどある。
しかし火がつくと止まらないのが
"2ちゃんねるクヲタリティ"
>>247 投下できそうな雰囲気無いような気がするのは俺だけか?
264 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 15:58:25 ID:PZRcpFWq
ドシロウトのくせに(笑)
(笑)www
SS論評の玄人って何処にいるんだろう?
出版社のスカウトマンとか?
どこにもいねえよ
>>257 知り合いは異常、それに一応対応してる俺も異常
でも知り合いは基本いいやつで
皆仲良くできないものかなーと嘆くような人なんだよ
ところで「読者は」気に入らない評価は無視すればいいんじゃね?
読者から見て悪意があっても作者がそこからアイデアを得るかもしれないし。
それで創作意欲が削がれそうでも感想や応援で
ある種の動機が得られるだろう
その通りだと思うよ
ここは何時来ても同じことを延々と繰り返しているな。
以前話題に乗り遅れた人がここぞとばかりに参加してくるんだよ、きっと
そうかあ?
1こ前のスレの罵倒とか凄まじいぞ、2度と書くな馬鹿とかそんなもんから何の動機が得られるんだ
書くのを辞める動機か?
>266
自称玄人の方なら大勢いるみたいです。(笑い)
(笑い)www
神降臨! > GJ連呼 > 力作だなぁ > 俺は面白いと思 >>>> 『超えられない壁』
>>>> ダメ出し連打 > 乙(のみ) > 指摘なしで罵倒 > 完全スルー >>>>>
『銀河皇帝島耕作の壁』 >>>> 住人同士の貶し合い・感想の潰し合い
>275
いいからお前は早く首吊って死ねよ
その通りだと思うよ
>>279 お前は異常、それに一応対応してる俺も異常
でも俺はは基本いいやつで
幼女と仲良くできないものかなーと嘆くような人なんだよ
ところで「真性ロリは」気に入らないビラマンは無視すればいいんじゃね?
読者から見て陰毛があってもロリコンがそこから妄想を得るかもしれないし。
それで自慰意欲が削がれそうでも妄想やタンポンで
ある種の性欲が得られるだろう
大体、ドシロウトのくせにチンコだけは偉そうな馬鹿が、てんで的外れで頭の悪い幼女を書いたところで、脱糞プレイじゃたちゃしねえっての
ペドじゃねえの?うぬぼれるな。
いかん、なんだかジワジワと笑いが止まらなくなってきた
284 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 19:47:13 ID:t8fSPxJS
良スレage
荒しの頭が悪すぎてイマイチ
3点
自称玄人の方なら大勢いるみたいです。(笑い)
3点
いっそハルヒエロパロはこのスレで終わらせた方がよくね?
創作発表板が出来たんだから、非エロは追放すべきだな。ここである必要性は全くなくなった。
「昔の人は言いました!」
何だいきなり。
「……ビックリするほどユートピア」
いっそハルヒエロパロはこのスレで終わらせた方がよくね?
なんか笑える流れだよなぁ、露骨過ぎて
いつもの自演くんか。
それこそ文章書くところじゃないvipにでも行って宣伝してきなよ。
ルールも何もまだはっきりはない板といえ、
創作発表に版権物や作者名を冠したスレはちょっとな
元々全年齢板二次創作の板が欲しいっていう要望でできたんだが。
だが。
どうしてもハルヒSSスレをvipに一本化したいらしいが
どこにそんなレスが?
違うの?
するとプリンスレを創作発表板に移転させようという主張なのか
使いにくそうだしほっとこう。
あっちは他版権クロスオーバーでもオリジナルキャラでも何でもありってSSスレにしようぜ
トップバッターのSSからして拒否反応がきた
>>301 vipの連中はネガキャンしたり勧誘したり荒らしたりを昔は頻繁にしててな。
ついに荒れた理由をvipのせいにしはじめたか。
ちなみに単発以外のクロスオーバーは既に以下がある
ハルヒ「ちょっと!かがみ!」☆:ニュース速報(pink)板 らきすたクロスオーバー
ハルヒ・アスカ・翠星石が3姉妹だったら:アニメキャラ個別板
綾波・長門・ルリルリが3姉妹だったら:アニメキャラ個別板
アスカーとハルヒを同じ部屋に閉じ込める:エヴァ板
銀魂×ハルヒ×らき☆すたとその他色々:漫画キャラ板
実際に荒らしてたやつも居たが一部だしなあ。
とりあえずクソ自演野郎は首吊って氏ね。
>>306 上の人はvipが荒らしに来てたなあって懐古してるだけで責任転嫁とかには見えないんだが
そもそもvipの連中が荒らし回ってたのって分裂出るずっと前だからここが寂れる前の話だし
読者が無駄にやかましくなったでFA
つかコピペで露骨に荒らしたり、語尾に「馬鹿」だの「ゆとり」だのつけてレスしてる奴って1、2人がID変えてやってるだけな気がする
まあ俺の勝手な思い込みかもしれんが
それはそうとお前ら新刊、来年にはでると思うか?
今更そんな分かり切ったことを言うんじゃない。
>>312 あえて訊くけど、それは前半に対して?後半に対して?
偉そうな態度のSS批評があるのも事実だけどな。
それともそいつが荒らしの張本人なのかね。
読み手のからの罵倒なら別にいい。
ただ、書き手の貴方から、プロットを全部読んだような言い方されるのだけは許せない。
このまま撮影会とみくるとエッチで終わり?何処をどう読んだら、そうなるんだよ。
冒頭の前振り、みくるの脳内に響いている声、OKを出した長門有希が何故撮影会に来なかったのか。
このプロットが全く意味が無いものになるだろ。
完結、校正しないでブン投げているから文句は言えないが、書き手でもある貴方が偉そうに語るな。
それなら、貴方の作品を私に見せなよ。
私は書き手じゃないって言われたから、書いている途中の文を見せることで書き手と示しただけ。
だから、この作品には余り意味が無い。全てを完結させていないのだから。
だけど、書き手である貴方が一部分だけ見て、内容を言い切る根拠はなんだんだ。
それから、私は読み手が書き手より弱いなんて一言も言ってない。
ここの空気が書き手を萎えさせ、投下意欲を削いでいるって言っているだけ。
もう一度言うが、書き手の貴方が私に偉そうに言う事じゃない!
>>308 二度と来るなと言われれば、書き手は去るのみです。
ご指摘の通り、ちゃんと今日で消えますよ。
貴方達の言う、プロ級の方の投下がまたいつか来るといいですね。
ただ、他の投下する方は気をつけてください。
このスレは自分のハードル以下の書き手は、投下する価値、スレにいる価値もないと思っている方が多いようです。
巷で話題の少年サンデーの編集者のようではありませんか。
そんな読み手と戦っていく書き手が多くいればいいですね。
コピペするんなら名前欄からコピペしろよ
コピペにマジレスすんなよ
これは良い文章トリック
ハルヒ「えー、足で踏ん付けただけなのに勃っちゃったの?」
佐々木「大丈夫?痛くない?よしよし、良い子良い子」
ハルヒ「うわぁ・・・ビンビンじゃない、少しだけ、ほんの少しだけしてあげようかしら」
佐々木「あ、今すごく気持ち良さそうな顔したね」
ハルヒ「足でしごいたら喜んでるし・・・そんなに気持ちいいのかなぁ」
佐々木「ぼ、ぼくのおっぱい触りたいの?・・・少しだけなら」
ハルヒ「!」
ハルヒ「あ、あたしが許可するまでイッちゃダメなんだからね!」
佐々木「いいよ、イキたくなったら僕に言ってくれれば」
ハルヒ「ちょっと、もうイッちゃったの?」
佐々木「すごい・・・こんなふうにして出るのか・・・」
ハルヒ「気持ち良かった?ちょっとまって・・・すぐ拭き取るね」
佐々木「・・・今度は僕がお口で綺麗にしてあげようか」
続かない
それはいい事だ。
>320
いいからお前は早く首吊って死ねよ
妹○国の続きはまだですか?
やっぱり星野って和田アキ子そっくり。
和田も何かあると「ついこの間○○から電話があってさぁ〜。」と言う。
前レスに対象表があったけどここまで似てるのも凄いよ。
古泉×長門投下します。
色々ととんでも設定な上に長いですが、よかったらどうぞ。
涼宮ハルヒとあの男が遂にくっついたらしい。そう、あのキョンといういささかマヌケなあだ名を冠した男と。
帰りはいつも一緒だし、イチャイチャしているところに遭遇したこともあるし(二人は気まずそうに赤面していた)、
何より涼宮ハルヒの表情がここ最近全然違う。柔らかくなった。頭の中がお花畑な感じが見ていて伝わってくる。
唯我独尊の破天荒っぷりは顕在だが……というか前より増長されている気がするが。彼に甘えているのだろう。
今のところ二人から我々SOS団に記者会見的な報告はないが、しかしアレはどう見ても恋人同士としか思えない
雰囲気である。「最近仲いいですよね、あの二人。もしかして、とうとう……」と朝比奈みくるも言っていた。
部室で男の方と二人になったとき、僕はからかいがてら聞いてみた。
「最近、どうなんですか?」
「何がだよ」
いつもながらのぶっきらぼうな返事だ。
「涼宮さんとですよ。遂に結ばれたんですか?」
んなわけねーだろこの似非超能力者が。なんていつもの調子で反論してくるかと思ったが、
彼の反応は意外にも素直なものだった。
「うん……まあ」
ほんの一瞬呆然としたが、すぐ平素の笑顔を持ち直して
「そうですか」
おめでとうございます。と言って僕の口は矢継ぎ早に言葉を発し出した。
「僕も嬉しいですよ。ここ最近閉鎖空間の方も全く音沙汰無しですし、彼女の精神は随分安定しています。
あなたのおかげです。そうそう、結婚式には是非呼んで下さいね。僕でよければ披露宴のスピーチでも……」
「うるせー黙れ何が結婚だこのニヤケエスパーが」
彼のわかりやすい照れ隠しに微笑しつつ、僕は呟いた。
「羨ましいです」
「…お前はいないのか?好きな奴とか」
「僕は……まぁ、そんな暇もありませんからね。いや、これからは暇になるかも知れませんが」
いつから付き合いだしたんですか?一週間前くらいかな。告白はどっちから?
一応俺。ほー、いつの間に。あなたも隅に置けませんねぇ。うるせえよ。
そんな会話をしばらくしていた。彼は仏頂面をしている。僅かに耳を赤くして。見ていて微笑ましくなってくる。
『機関』の人間は……少なくとも僕と同じ派閥の人間は喜ぶだろう。これで涼宮ハルヒのストレスおよび
性的欲求不満が原因で出現した神人を狩るために夜中に叩き起こされることも当分はなくなるはずだ。
しかし正直言って僕は複雑な心境だった。嫉妬というわけではない。娘が家に彼氏を連れてきた時の父親の気持ちに
ちょっと似ているかも知れない。一応今まで僕なりに彼女を見守ってきたわけだし。もちろん素直に嬉しい気持ちもある。
赤飯でも炊いてやりたいくらいだ。今までの二人はどう見ても相思相愛なのになかなかくっつかず、端で見ている方が
苛々させられたものだった。そんな二人が遂に結ばれたのだ。これを喜ばずして何を喜ぶというのか。めでたし、めでたし。
それから間もなく、他の団員達も次々に部室にやってきた。まずは涼宮ハルヒ。僕は彼女に挨拶しながら隣の男に
いつもより三割増しの笑顔で笑いかけた。
「何?なんか楽しそうね、あんた達」
彼は眉をひそめながらも顔を真っ赤にしている。やっぱり面白い。
続いて長門有希、朝比奈みくる。クラスでの用があったらしい、長門有希は珍しく一番最後だった。
最近のSOS団はまた平凡な(ある意味非凡な)暇つぶしクラブと化していた。長門有希は机で割りと薄めの本を
読んでいる。朝比奈みくるはメイドに扮してお茶汲みをしている。いつもの光景。僕は彼とオセロに興じた。
「お前、やっぱりわざと負けてるだろ」
「そんなことありませんよ。至って本気です」
偶然に作意を絡めているだけだ、とでも言っておこう。勝負が一段落したところで、
「そうそう、涼宮さん達、やっぱり付き合い出したみたいですよ」
僕は当の本人達の前で、朝比奈みくるに入手したてのホヤホヤ情報を脳天気な声で教えてやった。
「えーっ、やっぱりそうなんだぁ!そっかぁ……直接言ってくれたらよかったのに。うふふ、おめでとうございます」
彼と涼宮ハルヒは二人してポカンと口を開けている。
「…お前なー」
「あれ、言っちゃいけませんでしたか?いいじゃないですか、どうせいずれは知れることですよ。
というか、二人ともとっくに気付いていたと思います」
いつも天真爛漫な涼宮も珍しく狼狽していた。何せ彼女は以前(確か彼が朝比奈みくるがいちゃついていた時)
怒った勢いで「SOS団の団員は、不純異性交遊は禁止よっ!」と大声で提言してしまったのだ。それを団長自ら
破ってしまったものだから、彼女なりに罪悪感を感じていたのだろう。
「ご…ゴメンね、黙ってて。なんか、言いづらくて」
「いえ。いつくっつくんだろうとイラ……じりじりしてましたから」
おめでと〜、とばかりに僕と朝比奈みくるはパチパチ拍手を送った。長門有希はずっと本から
顔を上げなかった……が、貝を打ち鳴らすラッコのように手だけは動かしていた。
それから一ヶ月は何事もなくあっという間に過ぎた。僕が能力を得てからの数年間で最も平穏な一ヶ月だったと言っていい。
閉鎖空間も一切発生せず、涼宮ハルヒの現実世界を改変させる能力が発揮されることもなかった。疑り深い僕としては
ついつい嵐の前の静けさではないか、などと思ってしまう。『機関』も水面下では動揺していた。しかしあくまで現状維持が
目的の『機関』にとってはこの平穏は喜ばしいことだ。僕が懸念していたのは未来人やら宇宙人やらのうち、観察対象の変化を
望む急進派が涼宮ハルヒに何かよからぬことを仕掛けてくることだった。特に前者が問題だ。未来人の目的は自分たちの
存在する時間平面が消滅しないよう保護することだし、朝比奈みくるもこの変化を肯定的に受け止めているようだった。
しかし長門有希は……僕は彼女がしばしば僕を見つめながら無言で何か訴えているのに気づいた。
「何ですか?」
と聞いても彼女の答えは決まって、
「何でもない」
だった。そしてまた視線を本に落とすのが常である。
「涼宮さんの変化を、あなた達はどう考えているんですか?」
じれったいのでこっちから話を振ってみると、長門は本から顔を上げて僕を見る。
「観測対象の動きが停滞していることに、情報統合思念体は焦りを感じている。
……でも、今はまだ様子見。安易に手を出すべきではない」
ここ一ヶ月のSOS団の活動方針は概ね「何かとんでもない悩み」を持った人間の相談に乗ること(相談者はゼロ)、
不思議を求めての市街探索(収穫はなし)、の二点に集約される。しかし成果が上がらなくても涼宮はそんなに
苛立っている様子はなかった。それどころか彼女は自分の感じている幸福のお裾分けをしたいとでも思っているのか、
赤の他人に対しても親切だった。
ある月曜日。
その日、涼宮は部室に来たものの終始だるそうだった。というか痛そうだった。歩く時も心なしか不自然な感じがする。
彼氏はそんな彼女を心配そうに見つめている。
「…大丈夫か?ハルヒ。キツかったら、もう帰れよ」
「大丈夫だってば!何回言わせるのよ」
最初から大人しく休んでおけばいいのに、彼女は妙なところで責任感が強いのだ。
僕は窓際に立って外を眺めている彼の横に行き、ポンと肩を叩いた。
「おめでとうございます」
「…何が言いたい」
「お祝いを言いたいだけですよ。……でもどうせなら土曜日にした方がよかったんじゃないですかね」
僕は彼にどつかれた。
「…そりゃそうなんだけどさ……」
「大事にしてあげて下さいよ。彼女があなたにまで失望してしまったら、世界は取り返しのつかないことになりますし」
彼は「ああ」とだけ言った。そして二人して、机に突っ伏している彼女を見守った。
涼宮は長門が本をぱたんと閉じるまで部室で耐えていた。今や部活終了の合図である長門の読書終了は、
時計で確認したところ普段より十五分ほど早かった。涼宮は彼氏に支えられながら帰って行った。
長門は緩慢な動作で帰り支度をしている。彼女はどうも最近ライトノベルに傾倒しているようだ。
だがブックカバーが掛っていてタイトルは見えない。
「何読んでるんですか?」
ちょっとした好奇心でその本を見てみると、今売れているベストセラーの恋愛小説(下巻)だった。
確か彼女の読書の趣味はハードSFとか、学問書とか、古典文学ではなかったか。
「面白いですか?」
「あんまり」
なら何故下巻まで読んでいる。
僕は一人家路を辿りながらぼんやり考えていた。
あーついにヤッちゃったんだなぁ。涼宮ハルヒもようやく女になったわけだ。まぁでも二人がうまく行ってる証拠だし、
これで世界の平和は約束されたようなもの、僕としても万々歳だ。『機関』にも報告しなきゃいけないんだろうなこれ。
無理して冷笑的に考えようとしている自分に気付き、僕の胸中は波立った。
それが四日前のことである。今日は金曜日。
涼宮ハルヒはせっせと悩み相談者募集のビラ作りに精を出していた。他の団員はそれぞれいつもどおりに過ごし、
いつものように長門が部活終了の合図をし、僕が今週も平和な一週間だったなぁと思いつつ部室から出ようとすると、
「古泉一樹」
後ろから呼び止められた。うるさい休み時間の教室だったら絶対聞き取れなさそうな小さい声の主は、思ったとおり長門有希だった。
「話したいことがある」
僕はドキッとした。彼女が僕に話があるなど、涼宮ハルヒ絡みで何か由々しき事が起こっているからに決まっているのだ。
「うちに来て」
「わかりました」
家でなければ話せないとは余程深刻な話なのだろう。二人が付き合い出したことと関係があるのだろうか?
長門の家までは適当に雑談しながら歩いた。面白い本の話や、おいしいご飯の炊き方など。
まぁご想像どおりほとんど僕一人で喋っていたわけだが。さて一体家ではどんな話を聞かせてくれるのだろう。
長門の住む高級マンションに到着。カーテンすら掛かっていない殺風景な彼女の部屋に上がる。
彼女はコタツ机を挟んで僕の向かいに座った。背筋を伸ばし座敷童のようにちょこんと正座している。
僕は飲んでも飲んでも終わらない茶の洗礼を受け、三杯めが注がれた時遂に痺れを切らした。
「そろそろお話を聞かせて頂けませんか」
涼宮さんのことでしょう?
「……そう。あなたの力を貸してほしい」
「僕に出来ることなら何でもするつもりですよ」
少し間をおいてから彼女は口を開いた。
「涼宮ハルヒの能力が弱体化してから一ヶ月経つ」
やっぱりそう来たか。
「あの二人が付き合い出してからですね」
「今、二人は物理的にも精神的にも非常に距離が縮まっている。それが根本的な原因だと思われる」
「恐らく彼女は現状に満足しているのでしょう。少なくとも、今のところは」
「しかし情報統合思念体は今の状態はあくまで一時的なものだと判断している。
涼宮ハルヒの能力が失われたわけではない」
「それは僕も同感です。彼女のあの強大な能力がそう簡単に消えるとは思えません」
「いずれ彼女の能力は再び活性化する。恐らくは、今までよりも強力なものとなって」
これはまだ仮説の域を出ないけれど、と前置きしてから彼女は言った。
「再び能力が活性化した時には今まで以上に現実世界の改変が進み、結果涼宮ハルヒ自身が
自分の能力に気付くことにもなるかも知れない。それは避けたい」
「全く同意です。我々もそれは望んでいません」
お茶を啜る長門。湯飲みを置いてから、
「そして五日前の深夜、涼宮ハルヒから発生する一切の情報の奔流が停止した」
五日前……日曜か。深夜?何かあったっけ。……そういえばあったような気がするな。
「私には原因がよくわからない。あなたの意見を聞きたい」
日曜の次の月曜は、涼宮がやたら苦しそうにしていた日だ。あの二人の様子からして何があったかは容易に想像できる。
大体若い健康な男女が一夜を共にしてすることと言ったら一つしかないだろう。さすがの涼宮ハルヒもわざわざ夜中に
彼氏と裏山に登って双眼鏡片手に宇宙人との交信を図ったりはしないだろうし、一晩中二人きりでこの世の
怪奇現象について語り合いながら百本のロウソクの火を交互に吹き消したりもしないだろう。
「僕にもよくわかりませんが、あの夜二人はずっと一緒にいたみたいですね。
……つまり、そういうことなんじゃないでしょうか」
「どういうこと」
どこまで言わせるつもりだ。しかし彼女はまだこの世に生まれて三年しか経っていない。途方もない量の知識と能力を
有しているとは言え、そっち方面では三歳児並の知識と経験しかなくてもおかしくはないわけだ。
「……やっちゃったんじゃないですか」
「性行為を行なっていたということ?」
……身も蓋もないな。
「統合思念体も二人が性行為を行っていたことは観測済み。わからないのは、それがなぜ涼宮ハルヒの精神に
大きな変化を与えているのか、ということ」
観測済みなのかよ。なら最初からそう言ってくれ。会話が噛み合わず閉口する僕をよそに、長門は喋り続ける。
「種の存続に生殖が不可欠な地球上の生命体とは違い、情報統合思念体には生殖の必要がないため
それに関する概念もない。だから私にも理解できない」
僕は黙って聞いていた。はぁ、そうですか。としか言いようがない。
「私の役目は情報統合思念体に涼宮ハルヒの動向を報告すること。でも私にはセックスを理解することが
できないし、その概念を伝えることもできない。……涼宮ハルヒに関する正確な情報を報告することができない」
段々彼女の論旨がわからなくなってきた。僕にどうしろと言うのだ。
「私はセックスというものを理解したい」
間。
「抱いて」
……………。
聞き違いだろうか。「アイテッ」とか。
しかしそうではなかったようだ。気が付くと僕は床に押し倒されていた。上にはたった今まで向かいに
座っていたはずの長門有希が無表情な顔をして乗っかっている。冗談だろう。
「本気で言ってるんですか」
こんなエロゲのような嬉し……いや支離滅裂な展開があるわけがない。
「本気。……いや?」
「嫌っていうか……まずいでしょう」
「だいじょうぶ」
そう言うや否や、彼女は僕のズボンのベルトをカチャカチャと外し始めた。
「なっ、ちょ、長門さん!」
まさかいきなり挿入する気か?とにかく彼女はマジでセックスの実技演習を行うつもりらしい。
「わかりました、わかりましたよ!だからそう急がないでください。特に初めてなんだったら、色々と前…準備が必要です」
「準備?」
「……」
僕は心の中で溜め息をついた。「力を貸してほしい」とはこういうことだったのか?最初からこうするつもりで僕を家に
誘ったのか。くそ、前もって言っておいてくれればこっちも『機関』発注のコスプレ衣装とか大人の玩具とかを用意したのに……
いや、これは冗談だ。あしからず。でも事前に知っていたらコンドームくらいは持って来ただろう。
「ここではアレですから……寝室に行きませんか、とりあえず」
「……こっち」
彼女はやっと僕の上から退いて立ち上がった。
それにしても、さっきのセリフはこの前読んでた恋愛小説で覚えたんですか、長門さん?
僕は彼女をお姫様抱っこするわけでもなく、とことこ歩く彼女の後に付いて寝室へ向かった。
「ひとつ聞きたいんですが、これは情報統合思念体の意志なんですか」
彼女は前を向いたまま答えた。
「…少しは。でも、決めたのは私」
「そうですか」
命令でもないのに、涼宮ハルヒの体験していることを理解するため自分もセックスをするわけか。殊勝なことだ。
彼女は今や涼宮ハルヒの所有物である男のことを好きだと思っていたが、好きでもない男と寝るというのは嫌では
ないのだろうか。どちらにしろ彼女の決意は固いようだったので、僕はその要求に応じることを決めた。
拒否する理由もない。「据え膳食わぬは男の恥」みたいな気持ちがあったことも否定できない。
「ここ」
長門は寝室のドアを開ける。
やはり殺風景な部屋にはベッドと本棚だけが置かれ、リビング同様カーテンは掛かっていない。
長門は電気をつけようとして、やめた。沈みかけた太陽だけがほのかに部屋を照らしている。僕はとりあえず
ブレザーを脱いでネクタイを外した。僕も彼女ほどではないにしろ経験が多い方ではない。フローリングの床に
脱いだ物を置き、慎重に相手との間合いを計った。
薄暗い寝室で二人きり。目の前の少女は白い顔を少し強張らせ、僕を見つめる。相手の緊張が伝わって、
段々こっちもそういう気分になってくる。場所を変えたのは正解だったな。
「いいんですね?」
彼女は頷いた。
僕は彼女の小さな身体を抱き締め、なるべくソフトにベッドに押し倒した。その白い首筋に唇を這わせる。
そしておもむろに制服の中に手を侵入させ―――
「待って」
僕は手を止めた。やっぱり怖いんだろうか。
「まだ接吻をしていない」
「……、…キスしたいんですか?」
「こういう時はまずそうするのが流儀だと聞いている。それに従うべき」
いきなり脱がそうとしておいてよく言う…が、まあいい。
僕は彼女の顔を上に向けさせて、可愛らしい唇に自分のそれを重ねた。柔らかい。
「んっ…」
息がしづらいのか、彼女の口からは時折声が漏れる。
少ししてふと僕が目を開くと、パッチリ開かれた長門の瞳にぶつかった。どうやら彼女の読んだ小説には
キスの時は目を閉じるものだという流儀の説明はなかったらしい。恥ずかしいなまったく。
「こういう時は目を閉じるのが流儀なんですよ」
それに従うべき、でしょう?と説明してやると、
「わかった」
こくんと頷いて目を閉じた。気を取り直してもう一度。
軽く唇に触れてから、歯列を割って彼女の口内へ舌を入れる。彼女はどうしたらいいか分からないらしく、終始固まっていた。
それをいいことに舌を絡ませ、頭を両手で固定して更に深く口内を侵す。舌を動かすたびに小さく湿った音がした。
キスを続けながら僕は長門の華奢な身体をまさぐった。手が胸に触れると、彼女の身体がぴくりと震えて俄かに
固くなるのがわかった。今度こそ制服の中に手を侵入させる。汗ばんだ背中は滑らかで、触れていると気持ちいい。
ようやく唇を離し、僕は彼女の制服をたくし上げた。両腕を上げてそれを助ける彼女。シンプルな水色の下着と、
日光を浴びたことがないみたいに白い肌が目の前に晒される。ホックを外して邪魔な下着を取り払うと、小ぶりだが
形のいい乳房が露になった。餅のようにきめの細かい肌で、乳輪は小さく、先端は桃色に色付いている。綺麗だ。
胸はあるに越したことはないが、貧乳もまぁ嫌いじゃない。
彼女の裸体に思わず目を奪われていると、
「……早く」
うつむいたまま長門が言った。淡々とした声だが、恥ずかしがっているのかも知れない。含み笑いをしながら尚も
まじまじと眺めていると、長門はいきなり僕に抱きついてきた。見られるのが嫌だったのだろうがそんなことをされると
柔らかい膨らみがシャツ越しに僕の胸板に当たってたまらない。
そういえばシャツを脱ぐのを忘れていた。抱きつく彼女を少し離してからシャツを脱ぎ捨て、もう一度抱き寄せる。
彼女の体は思いのほか熱く、直に触れる体温が心地よかった。うなじから鎖骨に舌を這わせ、脇腹を撫で上げて
乳房を包み込む。その膨らみは僕の手の中にすっぽりと収まった。乳首を指で弾いたり抓んだりしているうちに、
感じているのかいないのか、それは固く尖っていく。僕は愛撫を加えながら彼女の表情を見つめた。全くの無表情、
というわけではなく少し戸惑っているような顔だ。彼女の意外と普通の女の子らしい反応に僕は少し驚いた。
柔らかい乳房を揉みしだきながら、桜色の先端を口に含み、舌で転がす。丹念に胸を愛撫してやると、長門は
体を弓なりに反らした。いつのまにか薄暗闇の入り込んだ部屋の中で、白い彼女の裸体が浮かび上がって見える。
本当に、それこそ雪のように白い。シミひとつない肌に顔をうずめると、その肌は柔らかな弾力で押し返してくる。
僕は手を胸から下に持っていき、彼女のスカートのホックを外した。それをずり下ろし、やはり水色の下着の端から
中に指を滑り込ませる。そこは熱く、少し湿り気を帯びていたが、まだ十分に濡れているとは言いがたい。
下着も脱がせて、彼女は一糸纏わぬ姿になった。手足も腰も細く、手荒に扱ったら折れてしまいそうだ。
僕は体重の軽い彼女を自分の上に乗せる。後ろからすらりとした脚をゆっくりと撫で上げ、秘所に指を挿し入れる。
そこはやはりキツく、指もあまり奥までは入らなかった。このまま挿入するのは無理があるだろう。指で中を掻き混ぜ、
蜜を陰核に塗りつける。長門は声こそ出さないが、目をぎゅっと瞑っている。固くなった男根が彼女の臀部に当たっている。
中から出てくる蜜が秘所を濡らすにつれて、最初はゆっくりだった指の動きは徐々に早まった。ヌルヌルと滑るように、
指を何度も出し入れする。淫靡な水音と二人の吐息だけが暗い室内に響いた。
長門は急に僕の手を掴んで、
「もう、挿入していい」
少し息が上がっている。
「ちゃんと濡らさないと痛いですよ」
「かまわない」
「僕は構います。……それに、あの二人だってこういうことしてるんですよ」
「どうしてそんなことが…っん…」
僕は彼女の唇を塞いだ。
『あの二人だってこういうことしてるんですよ』か。今更自分の言ったことの意味を生々しく理解する。
涼宮はどんな風に啼くんだろうか。彼の腕の中で。この四日間何度となく考えたことがまた僕の頭をよぎった。
そんな考えを振り払うように、強引に長門の体を自分の方に向かせ、両脚を開かせようと股の間に手を入れる。
「いや……」
それは初めての長門の抵抗だった。だが聞くつもりはない。無理矢理彼女の白い脚を開かせ、濡れた秘裂に唇をつける。
彼女のそこは綺麗なピンク色で、陰毛が驚くほど薄かった。淡い乳酪臭が鼻腔を刺激する。
舌が敏感なところに触れる度に長門の小さな身体はびくんと震え、僕を一層嗜虐的な気持ちにさせた。
刺激に負けて何度も閉じようとする脚を両手で押さえつけ、舌で熱い彼女の秘肉を蹂躙し、溢れ出る蜜をえぐり出す。
「ゃ…っあ……」
聞いたことのない高い声が、長門の口から漏れ出す。ゾクゾクした。更に責め立てると、彼女の腰は痙攣するように震えた。
口を離し、僕は下着ごとズボンを下ろした。そろそろ限界だ。だがここで避妊具を持っていないことを思い出した。
「いいんですか」
「え…?」
「避妊しなくて」
いい、と長門は頷いた。僕は彼女の白い大腿を抱える。
「もう少し、脚を開いて」
長門は言われたとおりにした。両脚の間に体を割り込ませ、愛液で濡れそぼった秘裂にいきり立ったものを宛がい、
ゆっくりと中へ入っていく。体が小さい分、穴も人より小さいのだろう。本当にキツい。
「く……っ」
レーザー光線や単分子カッターを食らっても平然としていた長門が、辛そうに顔を歪めている。
「痛いですか?」
彼女は首を横に振る。
「いい、から……」
来て。彼女の目はそう訴えているようだった。僕はそれに応じた。
「生殖の概念がない」などと言っておいて、長門の体は絡み付く襞も、締め付けてくる熱い肉壁も、何一つ人間の女と
違うところはない。はっきり言って、彼女の中はやばいくらい気持ちよかった。あれか、やはり男を籠絡する必要が
生じた時のために統合思念体が搭載したオプションなのか。きっと平均的な人間の男が最も快感を得やすい形状に
設計されているに違いない。
……こんなことはどうでもいいのだが、何か理屈っぽいことを考えていないと我を忘れてしまいそうになる。
腰を動かし、軋むような長門の膣を摺り上げる。出来るだけゆっくりしようと思ったのだが、自制が利かない。彼女は
僕の首に腕を回してしがみついてくる。処女膜を破り、肉壁を押し分け、蜜の溢れ出す最奥へと激しく突き上げる。
たん、という感触とともに、奥まで入ったことを知る。僕は彼女の中で怒張を思い切り吐き出した。熱い液体が彼女の中に
注ぎ込まれる。力が抜けてしなだれかかってくる長門を抱きとめると、彼女を下にして二人でベッドに倒れ込んだ。
ぼーっとした頭で、僕と彼女の心臓が激しく脈打っているのを感じる。まるで互いに共鳴しているように。
繋がっていることを強く意識した。
彼女の内股には僅かに破瓜の血が垂れている。少し気の毒な気持ちになった。処女にとっては痛いだけらしいからな。
血が出てますね、と僕がそのまんまなことを言うと、
「へいき。…後で処女膜を再構成する」
表情を見る限り今はあまり痛くはなさそうだ。
「いや……これはそういうものなんですよ。再構成したらまた痛い思いをします。たぶん」
男には喜ばれるかも知れないが……と思ったが言わないでおく。
「そう。じゃあ、しない」
長門は上気した顔で、目はとろんとしている。もちろんこんな顔を見るのは初めてだ。何だか可愛く思えて、また彼女にキスをした。
唇を合わせていると、一度治まったモノもまた俄かに疼き始める。僕が再び彼女の体をまさぐり出すと、長門は「また?」と
訝しげな顔をした。だが止められないのだから仕方がない。
僕が彼女の体を解放したのは二度の射精を終えてからだった。セックスの際には体位を変えて複数回行為に及ぶのが
流儀である、という固定観念が彼女の中に植え付けられたことだろうが僕の知ったことではない。
だが世にも珍妙な成り行きでこんなことになった僕達にも、事後の余韻はあった。
「少しはセックスがどんなものか解りましたか?」
彼女の短く柔らかい髪に指を絡ませながら、僕は尋ねた。
「よくわからない。……でも、何も感じなかったわけじゃない」
「そうですか」
どこか気だるそうな彼女に体を預けられているのは悪い気がしなかった。いや実際僕は久々の上機嫌だった。
「また、ここに来てもいいですか」
あまつさえ勢いでこんなことを口走ってしまったほどだ。
「…いい」
彼女は小さく頷いた。
それから僕たちは度々二人で会うようになった。場所は大体彼女の家だったがたまに僕の提案でラブホに行ったりもした。
と言っても僕はセックスさえ出来れば女のことなんざ知るか、などと考えるケダモノではない。むしろこういう関係になってから、
僕は割りと彼女のために何かするのを楽しむようになった。毎日冷凍食品か缶詰という宇宙食さながらの食事をしている彼女を
見かねて料理を作ってあげたり、一緒に部屋のカーテンを選びに行ったり、好きかなと思って休日にゲーセンに連れて行ったりもした。
まぁ一人で家にいてもヒマだし。
「こうやって銃を上に向けたらリロードですよ。え、撃ち方がわからない?ああ、初めてですもんね。ここの引き金を引くだけで
いいんです。はは、僕を撃ってどうするんですか。画面のクリーチャーどもを撃って下さい。いえ、それは人間です。
そっちはただのウサギの着ぐるみです。……うわ、大量の虫が。これは……いよいよボスのようですね。
出ました!僕は虫をやっつけますから長門さんはあの三角のボスを殺って下さい!」
とか言ってるうちは楽しかったが、じきに操作をマスターした彼女はあらゆるゲームで僕を遥かに凌駕した。
格ゲーでも文字通りフルボッコである。……でも楽しかった。考えてみれば僕も中学時代からこんなにゆっくり遊べなかったからな。
長門には涼宮ハルヒとはまた違う魅力があった。もちろん朝比奈みくるとも違う。この世の色んなことを手取り足取り
教えたくなるような、でもやっぱり何も知らない、今の純粋無垢のままでいてほしいような、そんな気持ちになる。
そもそも僕は以前から彼女に妙な親近感を抱いていた。彼女が涼宮ハルヒのために存在しているという点に
関して。僕も涼宮のおかげで160度くらい人生が変わったが、長門は彼女のためだけに生み出された存在といっても
過言ではないのだ。そして黙して語らず、淡々と、舞台裏で起きている厄介事を処理する。
彼女の存在が僕の中で少しずつ大きくなっていくのが、自分でもわかった。だがそれと同時に、僕の猜疑心も増していった。
自分のことは棚に上げ、僕は彼女が本当は彼のことを想っているのではないかという疑念に取り憑かれて嫉妬に駆られた。
だが彼女に真偽を問い質すことは出来なかった。彼女の本心を知るのが怖かったのもあるが、それ以上に自分の非を
責められるのを僕は恐れた。というのは、僕は僕で、涼宮と彼が仲睦まじくしているのを見るにつけ、なぜか胸が
締め付けられるような思いがするのにいつまでも気付かずにはいられなかったのだ。嫉妬なのか何なのか自分でも
よくわからない。挙句、ムシャクシャして戸惑う長門を強引に手篭めにしたこともある。そんな時、彼女は無言で僕の顔に
両手を当て、じっと僕の目を覗き込んだ。何もかも見透かされそうな澄んだ目で。その目には憐憫の色が
浮かんでいるようにも見えた。僕はただ視線を逸らし、彼女の柔らかい肌に逃げることしか出来なかった。
それでも彼女は何も言わなかった。無言のうちに、ただ僕を受け入れた。
つまるところ、僕は彼女に甘えていたのだ。彼女の寛容は無関心から来るものだと勝手に決め込んで。
気がつくと僕は彼女の前では口先だけで笑わなくなっていた。
僕たちは非常に微妙な関係にあった。端から見れば普通の恋人と何ら変わりなく、実際やってることもほとんど
普通の恋人に近いものだったと言える。だが決して愛の言葉を口にしたり、将来について語ったりはしなかった。
なぜ彼女が未だに僕との関係を続けているのかはわからない。まだまだ理解が足りないと探求心を燃やしているのか、
本当に欲しいものが手に入らないから手近な代用品で我慢しているのか、僕への同情からか、はたまた統合思念体の思惑か。
いずれにせよ、所詮愛情による結合ではない、という前提が崩れ去ることはありえないように思われた。
あの日までは。
彼らが付き合い出してから数ヶ月経った、ある日のことだ。その日は金曜日だった。僕は珍しく登校中に例のハイキングコースなる
坂道で彼と遭遇した。「おはようございます、珍しいですね」という僕の常套句を一切無視して彼は言った。妙にニヤニヤして。
「見たぞ、古泉」
「はい?何のことでしょうか」
「……お前、昨日の夜九時頃どこにいた?」
昨日は長門が図書館に行きたいというのでそれに付き合って、その後外食して、夜の九時には彼女の家にいたはずだ。
「自宅でテレビを見てましたが」
「それはおかしいな。昨日お前が長門と一緒にあいつのマンションに入ってくところを見た人がいるんだが、
それはお前のソックリさんだったんだろうか」
「……他人のそらn「素直に吐けって」
「……世界には三にn「どうせいずれは知れることだぞ?」
「……ええ、僕は彼女の家に行きました」
彼は勝ち誇ったような顔をしている。そして単刀直入に、
「付き合ってんのか?」
「……」
「顔が赤いぞ古泉」
そう言われると本当に顔が熱くなってきた。くそ、はめられた。孔明の罠だ。僕は笑うしかなかった。
それを彼は肯定と取ったようだ。口の端を一層高く持ち上げて、
「ちなみに目撃者は俺とハルヒと朝比奈さんだ」
…………。
その後の展開はくだくだと述べる必要もないだろう。はっきりと肯定もしてないのに彼らは、
「遂に古泉が認めやがったぞ」
「やっぱりね!あたしの言った通りだったでしょ?前から怪しいと思ってたのよ」
「えーっ、やっぱりそうだったんですかぁ?でもいつのまに……」
最後はみんなで拍手。
「おめでと〜〜〜」
デジャブを感じる……というかこの前の再現もいいところだ。立場は真逆だが。長門はみんなに囲まれながら
無表情でつっ立っていた。「チューしてチュー!」とかアホな掛け声が飛んで来る。長門はちらりと僕を見た。
いやここではしませんよさすがに、団長命令でも。というか厳密には付き合っていないのにこんなことになってしまったが、
彼女はどう思っているのだろうか。僕はこの際本当に付き合うのもありかな、と思っていた。彼女の気持ち次第だが、
どうせいつかはこの関係も、何らかの形で結末を迎えなければならないのだ。そろそろ頃合いだろう。
当の彼女はやはり無表情なまま、ノーコメントでいつもの席に着いて読書を始めた。
「有希ってば、照れてるのね」
楽しそうに笑う団長殿。不意にこっちを向いて、
「大切にするのよ!」
色んな意味で複雑だったが、僕は微笑して頷いた。
「はい」
女子二人は長門を囲んで何やら喋りまくっている。
「お前にもついに春が来たんだな」
一人で窓の外を眺めていると彼が珍しく側にやって来た。
「春……なんですかね」
「俺も嬉しいよ、なんか」
「…柄にもないこと言わないで下さいよ。気持ち悪いですねぇ」
普段散々言われているので仕返ししてやる。
「……俺さ。前に一度、お前はハルヒのことが好きなんじゃないかって思ったことがあったんだ」
虚を突かれた僕は口を半開きにしたまま固まった。我ながらなかなかの間抜け面だったろう。彼の声に非難めいた色は
感じられない。むしろ冗談として笑い飛ばしている。僕は微苦笑し、あっけらかんと言った。
「好きですよ?嫌いなわけないじゃないですか。朝比奈さんも長門さんも、みんな彼女のことは大好きですよ」
「いや、そういう意味じゃなくてだな……まあいいや。とにかくよかったな」
「ちなみにあなたのことも好きですよ……僕は。ふふっ」
「調子に乗んな、笑うな。気持ち悪い。おいこら古泉、離れろ。くっつくな!」
しかしSOS団の中で一人余る形になってしまった朝比奈みくるには申し訳ないな……と思っていたら
彼女は既にぐずっていた。
「みんな……いいですね……なんか……私だけ……ううっ」
「元気出しなさい!みくるちゃんはSOS団のマスコットガール兼北高のアイドルなのよ?
アイドルってのはね、誰か特定の男のモノになっちゃいけないの!」
「ええ〜〜っ……」
「フォローになってねぇぞそれ。大体お前の言ってるのはいつの時代のアイドルだ」
「う……じゃあ、あたしのお眼鏡に適うような男だったら特別に彼氏に認めてあげるわ。
彼氏候補が現れたらすぐにあたしに報告するのよ。いい?みくるちゃん!」
「は、はい……グスッ」
ようやく長門と口を利いたのは、部活が終わってみんなと別れ、二人きりになってからだった。
金曜日はそのまま彼女の家に行くのが習慣になっていたので、僕たちは肩を並べて下校した。
何となく気まずい沈黙が流れる。僕がどう話を切り出そうか考えていると、長門の方が先に口を開いた。
「彼に言わなくてよかったのに」
「…僕たちのことをですか?」
「そう。これでは人数的に朝比奈みくるが孤立状態になってしまう。だから知らせたくなかった」
確かにそれは僕も考えていたことだ。だがここで意地の悪い僕の中の悪魔はこう悪態をついた。
―――とか何とか言って、本当はあいつに知られるのが嫌だっただけなんじゃないの?
「……じゃあこう言ったらどうですか。僕とあなたは付き合ってるわけでも何でもない、ただのちょっとしたゲーム仲間なんだと」
彼女は怒ったようにぷいと顔を背けた。僕も内心穏やかではなく、これを機会に付き合わないか、
などとおめでたい提案をする気はすっかり失せてしまった。
「やめ…っ、あ………」
その日、長門の家に着くなり僕は彼女を組み敷き、衝動のままに掻き抱いた。
彼女は抵抗したが、僕の手が乳房に伸びる頃には、もうその口からは艶っぽい声が漏れ出していた。
後ろから激しく突き上げる。律動が生み出す機械的な快楽が、脳髄を突き抜ける。
「…あっ…あぁ…っ!ぅく……っ」
彼女は感じているように見える、僕らは受け入れ合っているように思える。刹那的には。
だがどんなに近くで触れ合っても相手の心まではわからない。この距離は遠すぎる。
ぐったりした長門を腕に抱きながら僕は思い出していた。
みんなの祝福。涼宮の朗らかな笑顔、言葉。長門の不満そうな表情……そんなようなことを。
ふと視線を感じて長門を見ると、彼女は思い詰めたような目で僕を見ていた。何かと聞くと彼女は予想外の言葉を吐いた。
「あなたは涼宮ハルヒのことを考えている」
ゆっくりとした平坦な声だった。そこには意を決したような重い響きがあった。
「……彼女に好意を抱いているから」
「いきなり何を言い出すんです」
僕は曖昧に笑うしかなかった。
「嫉妬ですか?」
「誤魔化さないで。あなたが乱暴なことをするのは、彼女に対する鬱屈した感情が爆発したときだけ」
何もかもお見通しとでも言いたげな彼女の声を聞いているうち、無性に腹が立ってきた。
中途半端に当たっていることと中途半端に当たっていないこと、両方がたまらなく癪に障るのだ。
僕は起き上がって彼女の体を離した。
「そう言うあなたが僕にこういうことを許すのも、彼が涼宮さんとよろしくやってるのを目にした時のように思えますがね。
…あなたこそ、本当は彼のことが好きなんじゃないんですか?」
長門は当惑の表情を浮かべたが、静かな口調で、
「……以前はそうだったかも知れない」
ほらね、と僕は呟いた。自分から振っておいて何だが、やはり彼女の口から聞きたくはなかった。怒りよりも虚脱感に襲われる。
「何で僕を誘ったんです」
統合思念体がそう望んだからですか?
「確かに統合思念体の意志はあった。……でもそれ以上に、私は理解したかった」
「…セックスを?」
彼女は神妙な面持ちで首を横に振る。
「人間のこと」
僕は彼女がつまらないと言いつつ読んでいた恋愛小説のことを思い出した。
「そのためにあなたを利用する形になってしまった。でももうあなたには、自分の感情に正直になってほしい」
何勝手に話を進めているんだよ。
「何もわかってないくせに」
僕の激昂した口調にも彼女は怯まず、
「わかる。私は私なりにあなたを見てきた。あなたは私に色々なことを教えてくれた。
……あなたは私の中で、いつのまにか、……」
彼女の瞳が潤んで見えたのは、僕の錯覚だろうか。わからない。
その時、沈黙が訪れるのを待っていたかのようなタイミングで、僕の携帯が鳴った。一体誰だこんな時に。
……僕に掛かってくる電話の相手など大体決まっているが。
ちょっと躊躇してから携帯に出ると、案の定だった。閉鎖空間出現の通知と召集命令である。
電話を切って、僕は長門の顔を見る。
「……行って」
彼女はそれだけ言うと床に散乱していた服を拾い始めた。投げつけるように渡された制服を受け取り、
僕は無言でそれを着た。重苦しい空気が部屋に充満していた。
「……じゃあ」
返事はない。僕は彼女の部屋を後にした。腕時計を見ると夜の七時十八分。
閉鎖空間の出現場所はここから歩いて三十分ほどの公園の近くらしい。知っている場所だったし車を使うほどの
距離でもないので僕はそこまで徒歩で向かった。神人狩りに行くのも久しぶりだ。三ヶ月は発生していなかったからな。
一体またあの二人に何があったのだろう、と沈んだ気持ちで考える。昼間は仲良さそうにしていたが。
久々の閉鎖空間は壮大なスケールのものだった。これまでにないほどの規模と言って差し支えない。
おまけに今回の閉鎖空間の主は一体ではなかった。二体も神人がいる。そしてその二体がバトルを展開しながら周囲の
建造物を破壊しまくっているのである。彼女の能力が再び活性化した時にはその能力は更に強大なものとなっているだろう、
という長門の言葉はどうやら間違いではなかったようだ。このまま勝手に戦わせておいて生き残った方を最後にちゃちゃっと
やっつける、というのはどうだろう。と思ったが、いかんせん神人×2の動きがダイナミック過ぎるため放っておくと
どんどん空間内の破壊が進んでしまう。破壊力も二倍、空間の拡大する範囲も二倍だ。
というわけで放っておくわけにもいかず、結局我々超能力者も神人同士の闘いに横槍を入れることとなった。
だが二体の神人は互いを倒すことしか頭にないらしく、こっちには反撃して来ない。これまでの攻防で既に疲弊していることも
手伝って、二体の神人の討伐は意外と容易かった。
二体はほぼ同時に消滅し、この大規模な閉鎖空間にも崩壊が訪れる。灰色の空に亀裂が走り、そこから赤い閃光が降り注ぐ。
世界が赤く染まっていく。地球最後の日。もう飽きるくらい見た光景だ。しかし何度見ても壮観だな、と思う。
見ていると何か言葉では説明できない、特殊な霊感のようなものを感じるのだ。
そしてこの時もそうだった。
かつてこの情景を見ながら、涼宮ハルヒが僕に力を与えたこと、この世界は絶対的なものなど何ひとつない
脆いものなのだということを当たり前のように理解したのと同様に、僕は涼宮が好きだったのだということを、
その時初めてすんなりと受け入れることが出来た。不思議なくらい自然に。
いつも自由奔放で勝手気ままに他人を振り回し、そのくせ妙に繊細なところのある彼女にいつしか惹かれていた。
羨望も多分にあったと思う。だがそんな感情を認めたくなかった。だって認めたところでどうなる?僕は彼女が好きで、
でも彼女は彼のことが好きで、つまりは僕ばっかりが好きだったなんてことを。その上僕は彼のことも決して嫌いにはなれなかった。
だが近頃では思うのだ。あの二人を見ていると、皮肉ではなく素直に、まぁこれもありかな、と。
この心境の変化は何だろう。
長門の顔が頭をよぎる。
『あなたは私の中で、いつのまにか、……』
彼女はいつも僕の傍にいてくれた。中途半端な僕の気持ちに気付いていながら、何も言わずに。
いつの間にか彼女は僕の心の中に入って来て、当たり前のようにそこに居座り、もうどうやっても追い出すことなど出来ない。
閉鎖空間は完全に消滅し、僕は元の世界に戻った。
ほとんど人通りのない道路を、街灯が無機質な光で照らしている。
虫のたかっているその明かりを見つめながら、僕はしばしその場に立ち尽くした。
僕は彼女に酷いことを言ってしまったな。
謝らなければいけない。
……そして。
次の瞬間には僕は走り出していた。彼女のもとへ。全力疾走なんて数年振りだ。
そんな早く着きたいなら新川タクシーにでも乗せてもらえよw などと突っ込むのは若気の至りということで勘弁して貰いたい。
色々とシュールな肩書きを持つ僕も所詮はただの男子高校生に過ぎないのだ。バカをやりたい時もある。
夜の街中を阿呆のように猛ダッシュで駆け抜ける僕はさぞかし異様に見えただろう。全身汗だく。髪ボサボサ。
だがもはやどうでもいい。余裕ぶるのもカッコつけるのも斜に構えて見せるのも、もう飽き飽きしたのだ。
やっと彼女のマンションの708号室前に到着。僕が手を伸ばすのと長門がドアを開けるのは同時だった。
長門はドアの間から少し驚いた表情で僕を見た。僕は慌てて乱れた髪を撫でつける。色々と言いたいことはあったのに、
いざ彼女の顔を目の前にすると何を言えばいいのかわからなくなる。
「……入って」
その言葉に従って中に入ると、彼女は二人ぶんのご飯を作ってくれていた。
今まで料理なんかしたことなかったのに……あああああという感じで益々何も言えなくなる。でも駄目だ。
このハイテンションの力を借りなければ、僕はまたどっちつかずのまま彼女の優しさに甘えてしまうだろう。
僕はコタツ机に向かおうとする彼女の手を掴んだ。
「その前にいいいいたいことがあるんです。…だ、大事なことが……」
どんな長台詞も立て板に水のごとく喋る僕が、こんな時に限ってどもってしまった。深呼吸して息を整える。
長門は少し目を丸くして、まっすぐに僕を見ている。僕はつい目を逸らした。
「……さっきはその、……、……ごめんなさい」
「……気にしなくていい。私も余計なことを言った」
僕は彼女の手を掴んだままだということに気付いて、ぱっと放した。だがまだ言わなければならないことは残ってる。
「いや、余計なことじゃないです。いずれは話さなければいけないことでした。こうなるのは当然だったんですよ」
自分に苛々する。
「だから、その……さっきあなたが言ったことについてですが。あなたが僕を……いや、それはこの際どうでも……
よくないな、えっと、……とにかく、僕はあなたが好きです」
「本当は多分、いやきっともっと前から好きだったんです。でも僕は大バカだからそのことに気付かなかったんです」
長門はフリーズした機械のように固まっている。目の前で手を振ってみると、見えてるとばかりに払いのけられた。
「……私は今混乱している」
長門は両手で僕の右手を握ったまま黙り込んだ。彼女の頭の中ではどんな考えが回り回っているのだろう。
しばしの沈黙の後、
「だってあなたは、涼宮ハルヒを……」
そうじゃない。何でもっと早く気付かなかったんだろう。
「……僕たちはすれ違いばかりしてたみたいですね。確かに、僕は彼女が好きでした。僕はアホなのでそれにもなかなか
気付かなかったんですが。……でも今は違う。それは確かに、オセロの黒がひっくり返って白になるような
単純なものではないけど。でもこれだけは言えます、…僕はあなたが好きです。他の誰より」
彼女はやっぱり、まっすぐに僕を見ている。綺麗な瞳に涙の膜を張って。
「僕の恋人になってくれませんか」
彼女の瞳と唇が微かに震えているのを僕は見た。今度は錯覚なんかじゃない。
「……なる。私でよければ。あなたは私の恋人になってくれる?」
僕は彼女の手を引き、
「僕でよければ」
強く彼女を抱き締めた。
彼女の手料理は書き表すのも憚られるような素敵な味がした。味付け無しのご飯(米は上手に炊けていた)を卵で包み、
仕上げにケチャップではなく苺ジャムをたっぷりかけたオムライス状の料理であった。ケチャップをコンビニに買いに行こうと
思ったが僕と行き違いになるのが怖くて買いに行けなかったそうだ。どうも胡散臭いが可愛いからまあいい。
ちなみに彼女の方の料理はよく見ると缶詰の中身だった。時間がなかったらしい。以下食事をしながらの会話。
「今回は閉鎖空間に神人が二体もいたんです。なんか二人が勝手に戦ってくれてたんで、僕らの仕事はあんまり
なかったんですけど。一体あの二人に何があったんでしょうね」
「涼宮ハルヒと彼が6時40分頃、お好み焼きに掛けるのはソースか醤油かで言い争いを始めたのが観測された。
それをきっかけに日頃溜めていたお互いへの不満が爆発。そして閉鎖空間の発生に至った」
「……そうですか。まぁどうせ原因はそんなとこだろうと思ってましたよ。
でも神人が二体というのは気になりますね。取り立てて悪い兆候とも思えないんですが」
僕のオムライスを箸でつつきながら彼女は言った。
「涼宮ハルヒは超能力者の助けを借りずに、独力で自己の葛藤を処理しようとしているのかもしれない」
「それは……驚きですね。そうなれば僕としては助かりますけど」
「でも彼女が完全に自分の中だけで感情を処理できるようになるまでには、まだまだ時間が掛かると思う」
「……一体どうなるんでしょうね、これから」
「わからない。まったくの未知数」
「まあいいです。悪いようにはならないでしょうし」
「どうしてそう言える?」
「どうしてかな。何となくそんな気がするんですよ」
「あなたは私の手料理に感動しているからといって浮かれすぎ」
「はは……そうかも知れませんね」
それから僕たちはこの上なく平和な眠りについた。セックスは……一回だけした。どうせ明日は休みである。
隣で眠っている彼女の無防備な寝顔を見ながら僕は思うのだ。
今こうしている僕たちも、いずれ永遠に別れる時が来るだろう。
僕が死ぬ時か、彼女が宇宙の彼方に帰る時か、それはわからない。
だが今の僕たちにはそんなの関係ないことだ。
ただ、うんざりするほど彼女と一緒にいたい。
〜終わり〜
なんとなく古泉の名前の呼び方とかに違和感がないわけではないが……。
すっきり読めた。ちょっとせつないけど、ハッピーエンドなのは良かったかな。
もうちょい長くして、2人が理解し合えるまでを緻密に書いても欲しかったけど、
これはこれでいいのか。
お疲れ様でした。こんな状況下にも関わらず投下してくれてありがとう。
>>324 GJ
古長という同人では人気がある素材を
長門の本に恋空を使うことで
スイーツ(笑)というツッコミを自己言及してるところが面白かったです。
独特な空気があるよね。
面白かった。
ただ、うんざりするほど彼女の屁を嗅ぎたい。
こういうのは結構好き。GJ
>>324 うむ、ここだと珍しい組み合わせだ。原作のネタを絡めつつ、出番があっても中身が出てきにくい超能力者の内面を上手いこと出している。
それだけに原作を読んでいないとピンとこない箇所もあるけど、想いの在処とかの表現は引きこまれるところがある。
少し駆け足になった部分があるのが残念だけど、冗長に進めるよりはむしろいい方向だな。GJです。
ID:t+njpX/3はいつもの荒らしか。感想の書き方がワンパターンだからすぐにわかる。
マジで? すごい観察力だね。
ところで古長って同人では人気なのか。知らなかった。
古泉の片思い的なSSはここでも読んだことあるけども。
>>349 や、別に人気って程じゃないと思う。
数自体は少ないし、長門関連の同人はやはり長キョンが主流な筈。
つーかvip(と一部の個人サイト)以外で古長って認められてなくね?
同人誌書いてるのも殆ど女だし、一部の好事家かカプ厨以外には受けが悪い様に思える。
ハルキョン原理主義者か古泉が特別好きでもなけりゃ容認し難い組み合わせだろうし。
それに長門好きな連中にだって古泉とのカプは嫌だろ。
原作でもロクな絡みがないし、連中にとっちゃ長門→キョンが前提だから。
一部の長門厨は古泉をかなり嫌ってる
理由は原作で古泉が長門の事を人間扱いしていない描写があるからだと
そうなのかー。古泉みたいな脇キャラが好きなひとってのはそりゃ居るだろうけども……。
で、そろそろスレチ。話振ったのは俺だね。ごめん。
>>350みたいに古長=
ハルキョン原理主義者か古泉が特別好きと決め付けるのがわからん。
同人誌書いてるのが殆ど女だからなんなんだ。
カプ厨以外に受けが悪いのはハルキョンも長キョンも大なり小なりだし。
ちょっと参考に聞きたいんだが、国木田って鶴屋さんの事何て呼んでたっけ?
普通に「鶴屋さん」?
確か、「朝比奈さん」と呼んでた気がするから普通に「鶴屋さん」じゃないかな。
とりあえず古泉の口調をどうにかしろよ。
一部の長門厨は古泉をかなり嫌ってる
理由は原作で古泉が長門の事を人間扱いしていない描写があるからだと
いつものコピペバカは長門厨か。
ほんと長門厨はクズしかいねえな。
SSが来たら直ぐに罵倒
来ない時はコピペ。
この荒らしは真性のかまってちゃんだよ。
>理由は原作で古泉が長門の事を人間扱いしていない
正しい
古泉は超能力者で機関の一員だから、キョン以上に長門やハルヒの能力の大きさを実感している。
だから、自分と同じ普通の人間と思えない。
実際、リアルのマイクタイソンにすらビビる奴はいる。
>>362 いつ自分たちに牙をむくか分からない超常の存在だからな。有機生命体を見下す思考を持つ勢力がいるのは本編にも出てくるし、もしかすると思念体側に殺られた仲間がいるのかもしれん。
他方キョンはあらゆるしがらみがなく、SOS団を除くどの勢力にも属しておらず、ほとんど何にも知らないことが最大の強みで弱点だから、純粋に自分の気持ちだけで行動できる。
本編の言葉を借りれば、チェスのコマは一度定められた色を変えられないが、将棋はそうじゃないから、感覚が共有し得ない部分があるんだろうね。
どっちにより好感を抱くかは、それこそ趣味の領域なので議論する話ではないとは思うけど。
364 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 00:05:12 ID:q9xJWxwM
もしかすると思念体側に殺られた仲間がいるのかもしれん!!!!!!!!!!!!!!!!!
荒川さんのことかーーーー!!!!
生きてるね
新参なんでチョイと質問
保管庫に古泉主役のオススメってありますかい?
玄人は佐々木
>>367 オンザ
古泉一樹のある種の罠
古泉一樹の親友
ある春休みの一日
ある種の罠は読者にとっても罠だ罠
調べろやカス
自分で読んで確かめろ馬鹿。ここの住人はお前の召使じゃねえよ。
「ちょっとくらい教えてくれてもいいじゃないか」とでも言うつもりか? ちょっとかどうか決めるのは
住人の方だ馬鹿。それとも面倒な時間を省きたいくらい読書が嫌いなのか?じゃあSSを読むな。
え〜い、このツンデレさんめ!w
なついコピペを貼って暇をもてあましてるとこ悪いが、古泉がキョンを自宅に招待して、
両親が新川さんと森さんだったっていうやつ。誰か知りませんか?
違うくね?
残り物カレーだっけ?探すのめんどい
夕食みたいな感じの名前だったようなきがするZE
森さん何歳だよw
>>374 それなら分かる。保管庫その4、38-781氏の「愛か罪か」だよ。
それと
>>378、命が惜しければ女性の年齢なんて気にしちゃいかんよ。
見つかってよかったね。ギャグ系、というか振り回され人生な古泉なら、比較的最近ので50-142氏の「古泉一樹の憂鬱」なんてのもあったな。
何となく別の作品の振りになっているっぽいんだが、偶然のかぶせなのか、はたまた長編化予定が頓挫してしまったのか。単体で問題ないけど。
367だが、皆ありがとう
>>382 命が惜しければ女性の年齢なんて気にしちゃいかんよ
すまん、ちょいと聞きたいんだが、キョンが失明するのってなんて題名だったっけ?
31-566『二度目の選択』
この流れなら聞ける。
キョンに対する待遇が上がっていて、長門がお菓子をあげている作品てどれだか分かります?
妙にその部分だけ印象に残ってるんだが、その後幾ら探しても見つからなくて。
388 :
386:2008/09/11(木) 21:16:38 ID:vt8J6ezU
>>387 これだ。マジでありがとう。ずっと保管庫4とか5の小ネタを探し回ってたんだ。
本当にdクス。
この流れなら聞ける
委員長便女の性活って保管庫のどこよ? ガイドにも見つからん
エロパロ板ガイドの索引のシリーズ別作品一覧の18禁作品のハ行の『変態佐々木シリーズ』の下から二番目
この流れなら聞ける
キョンとハルヒ・佐々木でラブホ行って2人をイかせて寝てしまい、
時間まぎわに慌てて退出し、公園で女性2人が水浴びしてるってやつ
保管庫内を探してるがタイトル忘れた為見つからない…
>>391 「トライサイクルビギナーズ・ハイ」のことですかな?
確かその6にあったと思う。
>>392 コレですコレ、ありがとう!
しかし直ぐみつかるもんですな
探せばねw探そうとしないから見つからないんだから
努力が足りなかったか
修行の旅に出てくる
俺も教えてくれ!
時間無くてちょこっとしか読んでない。
ハルヒが元恋人?に捕まって、されるところをキョンに見せられるやつ。
保管庫見ても、さっぱりわからん。
60-888『涼宮ハルヒの鬱展開』?
>>397 うーん、違うな……
なんか、キョンサイド 元恋人サイド ってキャラ視点で書いてた。
>>396 最近のなら
>>397のと62-21氏のどっちかだな。古いんならちょいと分からない。ここじゃないかもしれないし。
一応断っておくなら、60-888氏のは基本的にタイトル通り、62-21氏のはそれなりにありがちな展開、という印象だな。
前者はそういうのに耐性がないんなら勧められない。作者さんもそう宣言してたしね。
中学時代のハルヒが谷口に「お早う、マイスレイブ」とにこやかに挨拶する話は無いですか?
>>399 ありがd! 62-21でした。
いつ見たかも覚えてなかったので助かりました。
あ、じゃあ俺もどうしても場所が思い出せないのがあるんだ…
キョンが国木田たちとナンパすることになって、たまたま声かけた相手が
ミヨキチだったっていうやつなんだけど
じゃあ俺も便乗して。
確かハルヒがキョンの為にかいがいしく愛情を込め、時々倒れながらも食材の下拵えをするが
長門がその食材のほとんどを隠蔽廃棄してしまい結局出来たのは小さなパン一個だったというハートフルな話なんだが。
作者の文才が無駄に溢れるSSだったような。
>>403が気になって保管庫を探し回ってみたけど見つからん
確実に読んだ事がある作品なんだけどな…
407 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 08:28:46 ID:qBKzcV1q
森さんのエロパロあったっけ?
>>407 ガイドスレで検索とか自分探せ。 つ33-733
子供の頃にやったといえば
ヨーグルトをかき混ぜて
その中にザーメンを…
414 :
403:2008/09/14(日) 08:37:37 ID:cXgVnaX6
>>413 うおお、ありがとうございます!
見てみたら探してるときに何度か開いた奴だったw
冒頭だけ読んで違うと勘違いしてスルーしてました。
こうなれば俺も
キョンが朝比奈さんと長門に二股かけてるのがハルヒにばれて、
実はそれがハルヒの罰ゲームだったってやつ。
確かあったと思うんだが。
418 :
416:2008/09/15(月) 17:48:11 ID:rVzeu+CB
>>417 ありがとうございます!
ここの保管庫には無いんじゃないかと思っていたところでした。
ここのななしさんは将来司書になるべきだ。
佐々木がキョンの高校時代の記憶を消して
佐々木とキョンが初めから同じ高校に行っている形に世界改変したが
キョンはその世界のハルヒに惚れて、ハルヒと恋人になるSSは
どこにあるかわかりますか?
62-124の消失狂想曲?
キョンとSOS団3人娘が4Pするのはどれでしょうか?
>>422 3人限定だと
『デート・タイム(おまけ)』かな
もう完全に終わったな、このスレ……
そうだね
ある意味自業自得
自分で投稿し辛くしといて投稿無くなったとか嘆いてどうすんの
馬鹿の極み
まったくだ。
絶対リアルに中学生ぐらいの奴とかいるからな。
ガキが増えすぎた。
黙れカス共さっさと投稿しろ
おめでたい奴だ
>>426 なんで荒らしてる奴とその他の人間を全部同一視したがるの?
精神病かなにかなんじゃないのかお前
オメで鯛を釣る
>>430 そんな喧嘩腰で書き込んでる人には説得力ないと思う
原作を読む、アニメを見る、二次創作を読む→電波妄想→SSが刺激→興奮→射精的なサイクルだとすると
キャラスレではどのようであるか。
長門スレではSS以外にも二次創作が多い。
ハルヒスレでは日常的に電波が流されそれを拾ってSSがつくられる。
佐々木スレではSSを読んでSSがつくられる。
>>433 >長門スレではSS以外にも二次創作が多い。
絵とかフィギュアとか銅板とか写真とかゲームとかの事かな?
他のとこはそゆのないの?
公式側で何にもやってないからモチベ上がらない。
そんな状態で無理矢理書いたものをここに投下してもフルボッコ確実。
そりゃ誰も来ないわ。
自分の経験と照らし合わせると、無理矢理書いたなら叩かれるのも当然かと
ろくなものできやしない
しばらく見ない内に楽しいスレになっちゃてまぁ
普通はどんなもSSでも叩かないのが暗黙の了解って奴だろうに。
実際この板の他のスレみてると、ここで発表したらフルボッコだろうな、というのが平然と投下されてるしな。
このスレッドだけがちょっと異常だよ。
俺は最近ハルヒじゃないネタで別スレに書いてるけどフルボッコは見たこともされた事も無いね、ここ以外じゃ。
これもコピペか?
「」の前に人物名書くようなSSで喜んでるようなスレの場合、叩く人間なんていないだろうなあ。
台本形式を見てると殺意が沸いてくる
こういう馬鹿がいるから、誰も書かなくなるんだよ。
>「」の前に人物名書くようなSSで喜んでるようなスレの場合
プ、笑えるwww
玄人の俺様が書くSSは人物名など必要が無いってか?中学生かお前は。
本気で言ってんだったら病院いけよ。
朗報!
今SSを投稿すれば、どんなSSであっても、ID:d8tXV2sFが手放しで誉めてくれるようだ。
素人さんも玄人さんも、皆さんふるって投稿しよう!
>>441 馬鹿はお前だよw
>>439>>440が言ってるのは、所謂台本形式のSS(例:キョン「やれやれ」)のことであって、
別にSSに人物名が必要だとか必要でないとか言ってるわけじゃない。
その程度の読解力しかないってのに、一端のSS作家気取られてもねぇ…
つーか、本気で言ってんだったら病院いけよw
>443
バカはお前だよ。どうしようもないバカだから、いちいち全部かかないと理解できないんだな。
ゴメン、おれが悪かった。
>>「」の前に人物名書くようなSSで喜んでるようなスレの場合
>プ、笑えるwww
>玄人の俺様が書くSSは人物名など必要が無いってか?中学生かお前は。
お前の文章能力は小学生以下だから、
これじゃあ「人物名」なんか1回も書かなくて良いっておれが言ってるように思えちゃうよな。
>>「」の前に人物名書くようなSSで喜んでるようなスレの場合
>プ、笑えるwww
>玄人の俺様が書くSSは「」の前に人物名など必要が無いってか?中学生かお前は。
こうやって書かないと、理解できないよな。
本当にゴメン、お前の頭の悪さがそこまで酷いとは、俺の想定の範囲外だった。
ところで、本気で言ってんだったら病院いけよ。
投稿します。エロ有り。
ハルヒ「みくるちゃん、AV撮るわよ!」
みくる「ふええ、そんなぁ〜。現地人と未来人との禁則事項は禁則事項ですぅ。」
ハルヒ「安心しなさい。相手役はキョンだから。」
キョン子「ちょっと待て。俺女なんだが。」
ハルヒ「無いんなら生やしちゃえばいいのよ!」
小泉「これはこれは。立派なAK47マグナムですね。」
長門「キョン……。かっこいい。」
ハルヒ「さあキョン、ソレでみくるちゃんをずぶっとやりなさい。」
キョン子「すみません朝比奈さん、この世界を巣くうためです。うおりゃ!」
みくる「ぐふっ。」
俺「長門、やらせてくれ!(;´Д`)」
長門「愛してる。(^ 3^)」
ハルヒ「あ、あんた、何言ってんの。あんたにはあたしが。
じゃなくて!団員どうしの恋愛はダメなの!」
谷口「鈴宮、お前の相手は俺がしてやるって。」
ハルヒ「嬉しい、谷口。好きよ☆」
古泉「めでたしめでたし。」
駄作失礼。初めて書いたSSです。誤字脱字満載でお届けしました。
実は、書いている途中に雷が鳴って、データが消えてしまったんですけど、
がんばって、一生懸命書きました。
感想お待ちしています。批評はしないでください。誰か挿絵を描いてください。
続きを書いても、いいでしょうか?
ハルヒシリーズは、やっぱり現代の縮図だと思います。
ところで、昨日、変な夢を見ました。
442 名無しさん@ピンキー sage New! 2008/09/18(木) 03:08:53 ID:yBZ7R5oy
朗報!
今SSを投稿すれば、どんなSSであっても、ID:d8tXV2sFが手放しで誉めてくれるようだ。
素人さんも玄人さんも、皆さんふるって投稿しよう!
糞みたいなSSで読んでて反吐が出た。
お前にSSは向いてない。味噌汁で顔を洗って出直して来い。
普通はどんなもSSでも叩かないのが暗黙の了解って奴でしょう!
気持ちは分からんでもないが、暇を持て余しすぎだぞw
だって新しいSSもこないし、自分で書く気もなんかおこらないし
どうしようもないんだもん。
>450
解った解った。
俺は寝るから、お前は首吊って死んでくれ。
*'``・* 。
| `*。
,。∩ * もうどうにでもな〜れ
+ (´・ω・`) *。+゚
`*。 ヽ、 つ *゚*
`・+。*・' ゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・ ゚
何か面白い流れだな〜
救援物資投下地点に地雷埋めまくってる感じ?
いつも通り粘着とスルー出来ない子が遊んでるだけでしょ
マジな話、俺445はセンスあると思うなぁ
すげー密度で負が詰まってるぞ
この人ハルヒがチャーハン作る話でも同じ事やってただろ。
流れもその時といっしょ。
極端な例をあげて、それを一般例に当てはめようとする、どっかの新聞みたいな神経してる人。
この場合、致命的なのは誰ぞの読解力じゃなく、
わざわざ書き直さないと真意の一つも伝えられない、
ID:d8tXV2sFの読解力のほうだと思うがな。
まあ、十中八九いつものキチガイだと思うからNGするけど。
こんなのでも投下されるだけまだましだよ。
そのだれぞってのはお前本人だろ
お前の頭の悪さに乾杯^_^)/▼☆▼\(^_^)
ID:d8tXV2sFってこないだ書きかけの駄文撒き散らして「もうこねえよ!」とかやってた馬鹿書き手だろ?
朝比奈さんにまでボロクソに言われて、住民が「絶対粘着するぞこいつ」とかいってた、あの生物
↑
パラノイアの文章だな
病院いけよ。
このスレ二年前くらいはもう少し投下しやすい雰囲気だったんだけどなー。
昔は投稿する作品が良い雰囲気だったからな
うんこには蝿しかたからんものよ
まあ雰囲気の悪さとSSの質は比例している気はしないでもない
どちらが原因なのかは判断つきかねるけど
悪貨が良貨を駆逐するように
糞SSがスレの雰囲気を悪くするんでしょ
今のここにどんなSSが投下されてもクソになります。
どえらい批評家先生が居座ってるからな
また佐々木厨厨がはしゃいでんのか
わざと空気悪くしようとしてるのは長門厨達だろ
あと腐女子
つまり、指摘されていない厨の方々が荒らしていらっしゃるのですね。
神人はいつも古泉たちにボコられてかわいそうです><
神人はハルヒの欲求不満の具現化
つまり性欲の・・・
同じSS投下しても前より今のほうがボッコちゃんにされる気がする。
>445
「『鈴宮』と言いましたね谷口君。ふんもっふ!」
「アッー!ガチホモだけは!」
丸一日レスがなければみんなは喜緑様のもの
俺のことを忘れてしまっては困るぜ
絶対評価と相対評価って言葉くらい覚えてから誤爆した方が良いと思うんだぜ
誤爆じゃねーよw
こんなのがここに投下されたら、罵倒の嵐だろこんなの。
誤爆って事にしとけばいいのに
誤爆じゃねーよ馬鹿野郎
それとも俺様に文句のあるウンコ君でもいるってのか?
^^
じゃあこの便所の落書き以下の文章を読んで感動しちゃったの?お前らw
人間を止めた方がいいと思う。本気で。
うんこが落ちてても態々棒で突付く歳は卒業したって事だ
それを横目に見てうんこと気づけば無視するだけ
なんだか可哀相な人が居ると聴いて飛んできました
自己紹介乙
飛んできた君も相当可哀想だよ
俺は残念な男と呼ばれているけどね
無念の男だとなんか悲劇の大物っぽいのに
残念な男だと小物臭がプンプンするな
じゃあこの便所の落書き以下の文章を読んで感動しちゃったの?お前らw
人間を止めた方がいいと思う。本気で。
なにが「じゃあ」で誰が「感動」なんて言ってるのか
ゆとり以前の問題でやべぇ
-ここまでが俺の自演-
やべえ(笑)
子供かお前は
男はいくつになってもこどものようなものさ
荒れ始めてからしばらく来なくて久々に来たけど、変わらないってか前より酷くなってんなww
子供かお前は
荒れている:エロパロ、プリン、本スレ、語れスレ、古泉スレ、ちゅるやスレ
平和:原作スレ、アナル、長門スレ、キョンスレ、朝倉スレ、みくるスレ、佐々木スレ
こんなものですかね
リアルタイムだと確かに荒れまくってるように見えるけど、ログになっちまうと「まあこんなもんか」的に流せてしまう。
大人かお前は
やべえ(笑)
長門スレが平和かどうかは置いといて
キョンスレの平和っぷりは異質なものすら感じる
ハルヒキャラスレは今荒らしが来ているからねー
ここにいた奴が移動したんじゃねえの
なんで他板の監視スレみたいになってんのここ。チョーキモイ
佐々木スレ荒れまくってるだろ
とても平和には思えない
佐々木スレが荒れてる?お前もう一回見てこいよ、まったりとしてて平和だぞ。
そりゃそうだろ、ほかのキャラスレ荒らしてるのが佐々木ヲタなんだからそいつらが集まってるスレが荒れるわけない
別にここで言い合うことでもないな
佐々木スレなんかねーだろ
無いスレの話をするなよ
ずっと前に落ちたっきり立て直されてねーだろ
うわぁ…
ヒント キャラ個別板ではない
佐々木スレに行って見たけど、まったりしていたぜ
荒らしなんかいなかったよw
SS落としたら24時間、即反応くれるよ>佐々木スレの荒らし
というかお前だろ。
24時間?
そりゃそうだろ、ほかのキャラスレ荒らしてるのが佐々木ヲタなんだからそいつらが集まってるスレが荒れるわけない
谷口スレを見習えよ。自スレを疎かにして宣伝してるんだぜ
ここも十分平和じゃないか
佐々木スレはここに比べれりゃ平穏
ここはとても2chらしいとは思う。2chじゃないけど
525 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 22:38:55 ID:eicQec8X
そりゃそうだろ、ほかのキャラスレ荒らしてるのが佐々木ヲタなんだからそいつらが集まってるスレが荒れるわけない
別にここで言い合うことでもないな
ハルヒちゃんでキョンがベッドにぐったりで
←妹が寝るまで相手してた
ってのがグッときた
誰か書いて
←嫌です
←そこをなんとか
←結論
←無理でしたw
語れスレが加速してますね。良い事ですね。
エロスレで熱心にエロに関係ないことを議論する人達初めて見た
議論(笑)ただの雑談だろw
議論(笑)ただの雑談だろw(笑)
ところで○u-ji氏の描く長門や九曜とかがかわいい件について
またコピペ君が来てる。
ずっと居るよ。最近はアンチハルヒもいっぱい居るようだ。
不毛だ……
>>536 半角二次元ネタかもしれないが
確かにかわいいです
週末の大手プロバイダの一斉規制解除と共にアンチが活動開始だな。
コピペ君もさっそくやって来てるし。
あんまり関係無い気がするが
痛いレスがあると飛んでくるだけで
今まで誰も書き込んでなかったから飛んで来なかっただけだろ。夏の虫と同じ
人間凶器みくる(ビーム的な意味で)
夜が明けるまでにレスがなければ住民の誰か一人が
橘さんに誘拐される
それはそれで喜ぶ人も居るとは思いますが一応阻止しておきますね
なんで阻止したんだ!
俺は・・・俺は!!
初めて来たんだけど
なにこの馬鹿の吹き溜まり
エロ目的の二次創作板でなにをいっとるww
エロ関係ないだろ、ここの馬鹿っぷりって
そりゃまともな住人はスルーしてるからな
なんだーて
狂人の集まりと考えれば楽しいよ
234だが考えてたネタが長編にりそうで書ききる自信がないため断念
ついでにこのふいんき(ry の中で投稿したら漢だよなって思ったため投下しま
長門→キョンで長門視点
『とある夕日にさらされて』
これが恋なんだと思う。
いつからだろうか、感情と呼べるものを手に入れたのは
けれど絶対このことは情報総合思念体には報告しない。
今も、これからも。この感情と彼の掌の感触は私だけの物……
------------------------------------------------------------
彼はよく私の髪をくしゃりと撫でてくれる。
決してハンサムなわけではないし、運動が出来るわけでもない
だけど掌は暖かくやさしさにあふれていて……
コンコンコン。
無音の部室に響くノックの音。彼だ、毎回律儀に扉を叩くのは彼しか居ない
熱をもったスカートの中身へと伸ばしかけていた手を本の上へと引っ込めた
入ってきた彼はそれには気付いたそぶりも無くやれやれ。とでも言うように話し掛けてくる
―――やっぱりいたか、長門。
……やっぱりは余計。
そう非難の意味をこめて視線と…ほんの少しだけ頬を膨らます……と、撫でてくれた。
しっゃぁ、キョン君のなでなでゲット。これからも積極的に拗ねてみよっ……っとマズイマズイ。
「ハルヒからの連絡があったとおもうが今日は団の活動が休みだそうだ。」
そう言いつつもここまで足を運んだ彼は、私を気にかけてくれているのか単に暇だっただけか。
たとえ後者であってもここにきてくれたのだから文句はいえない。
無言で彼を見つめているとやはり彼が口を開く。
「その…なんだ、一緒に帰るか?」
……うん。
口には出さない、おそらく朱に染まってるであろう頬を差し込む夕日でごまかしながら私は頷いた。
-END-…?
今回はギャグじゃないから一発ネタだなんて言わせないぜ。(気にしてた
改善点とかあったらよろ。(どうしようもないからもう書くなってのは無しで
雰囲気でてるんじゃないかな。
次はもう少し長くすることにチャレンジしてみてはどうか。
投下。エロあり キョン×みくる ハメ撮り おっぱい 女優
ミーワードにぴんと来た人はスルーで。
涼宮ハルヒの巻き起こす騒動に付き合っていくうちに、気付いたことがある。
それはどうも事件とは周囲の人間を巻き込めば巻き込むほど、長丁場になるほど、とりかえしのつかない
大事に至るということだ。いつ解決できるか見当さえつかない事件にとらわれて一日を悶々と過ごせば、
まともな判断がつかなくなってしまったあげくに、日常生活に支障をきたすほど普通でいられなくなってしま
うんだ。
不安は連鎖を引き起こし、疫病のようにどこまでも広がっていく。当人の事情も関係無く知らないうちに
巻き込まれればなおさらだろう。陰惨な事件は消え去ったあとさえも団員の頭を悩ませることがある。被
害が拡大しないうちに、早期解決が求められるのはなにも火事に限った話ではないと、種々の事件あっ
て、わが身は知ったのである。
同時に、一両日中にあっさりと解決してしまうような事件は最早、事件と呼べないということである。
あっけなく解決された案件は団員同士の茶飲み話としても残らず、忘れ去られていくことになる。
そんな小さな事件といえども、多くの人に精神的肉体的金銭的に被害をもたらすことがないということ
であって、中には、ごく少人数の心にでかい爪痕を残していくことがある。十年後にもふとした瞬間に思い
出してしまい、自分自身で驚くようなでかい傷だ。
誰かを相手に自嘲しながら傷をみせるわけにもいかず、かといって隠し通してしまうには自分を蝕みす
ぎている。傷跡が視界に入るたび憂鬱な気分になるような疫病神と、これからもずっと付き合っていく、
なんて悲しいじゃないか。
そいつを声高に叫ぼうとも、共感を呼べるようなでっかい話題の前じゃ、誕生日ケーキのローソク火よ
り簡単にかき消されちまう。そいつの世界を根元から揺るがすような深刻な話題なのに、だ。
話題にするのもはばかられるような話題は、そいつ以外誰一人知ることなく存在する。相談すること
さえ出来ずに背負っていく運命なんだろう。
俺はらせん状の階段を下りていく。一周ずつしだいに少しずつ、けれど確実に終幕へと近づく。
だが俺たちは逃げることも出来ず、誰かに背中を押されるまま、歩みを進める。せまりくる暗い未来が、
奇跡的な力によってハッピーエンドにすりかわることを心のどこかで願うが、そううまくいくはずもない。
逃げられないほどの絶望は大きな口をあけて今俺を飲み込もうとしていた。
現実は点を境に狂い始めるんじゃなく、月が満ち欠けするように徐々におかしくなっていく。誰もが異変を
知るころ、ゲームはすでにチェックメイト済みなのである。
ある季節の変わり目だったろうか。その日のSOS団活動は、映画の初回版に封入される特別映像の
撮影だった。
文化祭で上映された映画「朝比奈ミクルの冒険」は、入場数こそ相当の数値を記録したくせに映画本
編の評価は芳しいものではなかった。厳密に言うならば、観客から感想らしき感想さえ届いていない。少
なくとも俺の友人ネットワークレベルで、あの映画についてのコメントを見聞きしたことはない。
発表した作品の出来映えを聞いてみたい、望むなら賞賛の声を一身に浴びてみたいと思うのは製作
者の常であるが、俺はあの映画についてはどうしても一歩躊躇してしまう。だからわざわざ感想をたずねて
回るような真似もしなかった。
素人集団が行き当たりばったりで撮ったこの映画は、製作者の俺から見ても残念な仕上がりであり、
一部愛好家が好むようなB級要素こそ含んでいたものの、それはいっぱしの芸でなく昇華されずにくすぶっ
たチープな小ネタレベルのものだった。だからそいつをキッカケに評価が一転するようなこともない。
特別な感想をもつこともなく結末を迎える映画。続編を期待されるような出来でなければ、石っころを
投げつけられて罵倒されることもない。観客は皆引きつったような笑いをしていた気がする。
残念ながら、「朝比奈ミクルの冒険」は評価する以前の、採点放棄に相当する出来だったのである。
残ったものは監督の大いなる自己満足。この映画の本質を表しているようではないか。
そんな映画だが、文化祭の無料上映だけで眠らせてしまうにはもったいない、DVDメディアに記録され
た商品として形に残します、とハルヒは宣言した。
DVD化の要望さえ届いていないのに誰が欲しがるんだ、抱えた在庫に部屋を占領されるなんて真っ平
ゴメンだぞ、と言ったが聞いちゃいねえ。
劇場で観た人間のためにも、新規カットの追加、監督インタビュー、NGシーンと舞台裏の公開etc…を
追加してリリースすることとなり、年中スケジュール白紙のSOS団だから、計画は早速実行に移された。
これ以上、恥を晒すこともあるまいと思ったが、今、自分に出来ることを精一杯やればいいんだと自分に
言い聞かせながらDVD化への作業は開始される。
このカメラも、近い将来世間を震撼させるような超大作や家族の幸せな風景を自分の中に溜め込みた
かっただろうになあ。今は雌伏の時であると、そっと言い聞かせた。
追加要素のほとんどは主演女優朝比奈さんのプライベートショットに割かれた。それも男性なら劣情を
催すようなシーンが予定表を占めていた。具体的にいえば、すりガラス一枚越しに着替えを中継する
シーンや、やけに胸の谷間が映されるインタビューである。
上映に訪れていたのは男性客ばかりだったことをふまえれば、お色気場面の追加を強調したハルヒの
案もあながち間違っているとはいえない。
撮影は学業から開放された放課後、月曜から金曜までの一週間かけて行われることになった。一日
二時間の撮影を行って集められた合計十時間と、本編撮影時に生まれたデッドストックをあわせて厳選の
九十分を作成するのである。
天気予報では今週一杯、空は晴れ渡り外部での撮影にも支障はないとのこと。今のSOS団はやっかい
ごとに巻き込まれている最中でもなければ体調不良の者もいない。あとはハルヒの指示に従ってカメラに
収めて、編集、さっさとパッケージするだけだった。
だがSOS団の行事は何事もそううまくいかないと相場が決まっている。
何もトラブルは外的要因によってもたらされるとは限らないのだから。
「もっと積極的にカメラと絡みなさい! 思い知らせてやるのよ、一体誰がナンバーワンなのか世の中の
カスドルどもに教えてやりなさい。もう一度やり直し」
ハルヒが監督の椅子から立ち上がって怒鳴る。無慈悲なまでに団員たちはそれぞれの定位置へと戻り、
撮影の再開を待つ。
「待って下さい。さっきから、し、心臓がバクバク鳴りっぱなしで」
薄着の朝比奈さんが、関節という関節をさびつかせたロボットのごとくぎこちなく動いた。本日ずっとこの
調子なのである。
床の上でしなだれかかる朝比奈さんが潤んだ瞳で視線をカメラと交差させる、一分にも満たないシーンの
撮影だが何度もテイクが重ねられる。この後にも衣装をチェンジしての撮影やインタビューがひしめいて
いるのだが、満足なクオリティが得られずずっと足踏み状態だった。
おまけにちょっとやそっとの向上ではまかなえないほどハルヒの理想は高い。早速障害にぶち当たった。
俺は先ほどのデータを消去し、またカメラを構える。一度映像を確認したハルヒ曰く、このレベルなら
間違っても使わないクオリティだから片っ端から捨ててかまわないそうだ。
朝比奈さんは自分のせいだと肩を落とし、自身を抱きかかえるように小さくなっている。映画となれば
共演者がいるだけまだ踏ん張りがきくのだろうが、たった一人、カメラの前で長時間ポーズをとるという行為には
恥じらいが勝ってしまうのだろう。
注目が集まれば顔をうつむかせ押し黙ってしまう、恥ずかしがりやにはいささか酷な要求である。むしろ
駄目を出すたびに萎縮して動作が硬くなっているようなふしさえある。
ハルヒだってそれくらい承知しているだろうに。だが理解していても納得は出来ないようでハルヒはがしがしと
頭髪をかきむしって乱れたヘアスタイルの向こうから血走った眼光を飛ばしてくる。
「週刊誌を開いてみなさい。しょっぱなから読み飛ばしたくなるような女がグラビアページを占領しているわ。
そんな雑誌が世に出るまでにどれだけの無駄な労力と金銭が注ぎ込まれたのかしら、もったいない。
ねぇ想像してみて。あなたがそこに登場した時の光景を。同性からは羨望の眼差しを向けられ、男どもは
皆みくるちゃんの肢体の虜。グラビアと女優の歴史に朝比奈みくるの文字が大きく書き加えられるの。
毎号のように特集が組まれれば当然くだらない情報が淘汰されていくわ。そして本物だけが生き残るの」
「そんな状況恥ずかしくて耐えられませんっ」
「もっと自分を解放しなさい! 思うでしょう、あんたたちもうちょっと自分を磨いてからグラビアアイドルになっ
たらどうなのって。街でスカウトされて浮かれた挙句、演技のえの字も知らないくせについていったんでしょうって。
誰にでもなれる職業じゃないのよって。さくっと始末してやれば良いのよ、まとめてそいつらのアイドル
生命にピリオドを打ってやるの。焦った女優とその会社はみくるちゃんの真似を始めるけれども、二番煎じは
霞んで消えていく。
掲載された雑誌は例外なく発行部数がのびて、ついには今週発売の週刊誌すべての表紙を飾る
快挙を成し遂げる。どうぞくぞくしてくるでしょう、現実にしてみたいでしょう。手を伸ばせばそんな夢をすぐに
掴みとることができるのよ」
「思いません本当にっ。ひっそりと暮らしたいです」
「むう」
なだめすかして、勢いにのせようと試みるも逆効果である。初日から、ハルヒが激をとばして朝比奈さんが
萎縮する、の繰り返しでは先が思いやられた。これは負の螺旋である。
ハルヒもどうすれば朝比奈さんをその気にさせられるか見当がつかないから、しかたなくテンションをあげて
いるように思える。それが作用こそしていないものの背筋を正す緊張感や作品作りに繋がることも事実なので、
一概に間違いだと言えない、止めるわけにもいかないのが苦しいところだ。
芸能界は他人を出し抜いてでも自分をアピールしなければいけない世界なんだろうが、押し付ける
ような自己主張することはなく、生活のリズムを他人に合わせ、その中でよりよく生きようとしている
朝比奈さんには難しいハードルである。
ハルヒが発破をかけるだけかけて古泉が仲裁する。また撮影は続行されるが、どうにも停滞のムードは
ぬぐえない。リテイクが続けば先ほどの発破は全くの無駄だったのだろうか、なんて考えてしまう。
しだいに皆無言の時間が多くなりやはりリテイクが量産される。
諦めムードが漂う頃になってようやく俺の頭は働く。一番最初のテイクだけでも記録しておけば、わずかな
上達を糧に励ますことも改善点の発見も可能だったのだ、とこの時になって知ったが今更だった。
何故誰も指摘しないんだなんて、自分を棚に上げて人のせいにしてしまいそうであるが、消去ボタンを
押したのは他ならぬ俺である。後悔しても後の祭りである。誰にも知らせることなくカメラを回し続けた。
休憩時間中、ハルヒは幾度となくハンディカメラに頭を打ちつけながら、ああでもないこうでもないと唸って
いた。何だか違うのよね、雰囲気は合格なんだけれどと言う。これ以上何を求めているんだ。
「閃いた!」
ハルヒは両手を打ち鳴らす。
「バナナを食べるシーン!」 「そうか」
先端から牛乳が出るように改造されたバナナを使用したシーンの撮影を何とかして止めさせる。余計な
疲労を蓄積させないで欲しい。
終了間際になると久しぶりの撮影ということもあってか、皆疲労が見てとれた。
俺だって例外じゃなかった。朝比奈さんを撮影するというのファン垂涎の役目とはいえ日が暮れるまで繰り
返すころには、やはり飽きが体中を支配していた。我慢できずに生あくびを一つしたところで、運悪くハルヒと
目が合う。
まずいと思ってそ知らぬ顔していたが、逃れることは出来ないようでハルヒはすぐこちらにつかつかと寄ってきた。
部屋に緊張が走るのがわかった。俺にぶつける前から、ハルヒの体にはおっかないほどの怒りが充満して
いたんだからな。
「真面目にやりなさい、なめてんの?」
「一瞬気が抜けはしたが一生懸命取り組んでいるぜ。証拠に、朝比奈さんの美しさがデータじゃなく俺の
網膜に高解像度で焼きついている」
「このボケッ!」
マイナスムードが蔓延していた場を和まそうと言った軽い冗談なのに、ここ一番の怒号が降ってきた。
自分に正直でいることが美徳とは限らないのである。自分の声につられて臨界点を突破したのか紅潮した顔の
ハルヒがつかみかかってきた。力任せにグイグイとネクタイを締め上げてくる。
「あんたのカメラワーク一つにみくるちゃんの女優生命がかかっているのに、たった今芽生えた小さな芽を
摘むつもり。くだらない凡ミスで、アイドルひいては女優への道が閉ざされたらどうやって責任取るつもりなの、
えぇどうなの」
「じ、冗談だっての。だからそんなにゆすらないでくれ」
「TPOをわきまえなさい!」
俺を部屋の端まで突き飛ばす。勢いを殺すことができずにロッカーへ突っ込むと、頭の上からいつか使用した
野球道具が落ちてきた。その中のボールが俺の頭に当たってぼこっ、と間抜けな音をたてる。さぞかしいい
気味なんでしょうね、団長様は。
「リリースの時期を遅らせましょ。このクオリティじゃ納得できないし、みくるちゃんのためにもならないからね。
明日から一旦撮影を中断して演技の練習を開始するから。自分からカメラの前に立ちたがるようにみっちり
教育してあげるわ、覚悟しておきなさい。遅れた分は後からとり返せば良いしね。
みくるちゃん、あなたの女優魂に期待しているわよ」
まったく底意地の悪い台詞を残してから解散宣言をだした。
結局本日は収穫らしい収穫がないまま終了となった。最終テイクといくつかは残っているものの時間に
すればほんの十数分余であり、使い道に困るような内容である。俺がデータを捨ててしまったためディスクは
まだまだ空き容量十分だった。二時間もの間、いわれるままに行動していた自分を振り返ってすべては自分の
罪なのかと力なく思う。
だからだろうか。自分の責任だから、と片付けを一人でこなすために他団員を追い出そうとする朝比奈さんに
無理を言って、片付け役に交ぜてもらった。最後の最後まで遠慮するから強引に押し切る形になって
しまった時も、すいませんと、何一つ悪くないのに朝比奈さんは謝っていた。
お互い今日の感想を交換しながらの片づけが始まると、どうもネガティブな感想ばかりが飛び交うのだが、
かといって止められず二人して何度かため息をつく。ようやく終了し、着替えも終わる頃には下校時刻をとっくに
過ぎていた。
教師陣の最終見回りも始まっているだろう。ごくろうさんの伸びをして、鞄を肩に引っ掛けた。
「大変でしたね、いつものこととはいえ」
「ずっと消極的な自分をなおさなきゃいけない、って思っていましたから。今回の撮影は良い機会だと思います。
何も緊張してばかりなのはカメラの前に限った話じゃないですから」
とは言うものの朝比奈さんの視線は足元に固定され、声のトーンは低い。本編撮影時にも駄目出しは
あったが、今日やってきたそいつは格別だった。
今までの不満が一気に噴出したのかどうにもハルヒは歯止めがきいていないようだった。朝比奈さんを見て
いれば今日の衝撃度がいかに大きかったかわかる。
それも期待の大きさからだろう。今日のハルヒはルックスをさんざん褒めちぎっていたが誇張されているとは
思わない。過度の激は期待度の裏返しであり、あのヨタ話だって夢物語じゃないと信じ込めるほど可憐な
容姿をしているのだ。あとは度胸だけだから、あと一歩である。
どうにかしたい。どうか名誉挽回のチャンスを与えて欲しいものだった。俺はほとんど自分のために喋っていた。
「練習してみませんか? 慣らしていけば、少しずつでも緊張しなくなると思いますよ」
机の上に転がっているカメラを構える。今日一日ずいぶん働いてくれたそいつを、電源もいれずに
朝比奈さんへ向けてみた。
「えっ、えっ」 早速、体を固くしていた。
「大丈夫ですよほら電源も入っていない。まず撮られていることを意識しないようにしましょう、その次に
演技のことを考える、リハーサルをして最後に本番。俺もちょっと思うところがあって練習したいんです。
薄着の衣装も本番だけにして、まずは制服のまま最後まで撮るのも良いかもしれません。ねっ、ここはひとつ
見違えるように上達してハルヒを驚かせてやりませんか」
本当のところ、俺の悩みは映像をとる事じゃ解決されない。脊髄反射で動くだけの頭と体を根元から鍛え
なおさなきゃいけないんだが、この提案が罪滅ぼしにならないだろうか。
朝比奈さんの指先が俺の持つカメラと自分の顔の間を行き来して、次第にその表情をやわらかくする。
「ありがとう、今私すごく救われました」
「ならよかった!」
今のは良かったですよ、とも付け加えておいた。手厳しいハルヒだって納得するようなテイクである、
しかもこの先塗り替えられることもなさそうなほど完璧なアングルだった。薄着になって肌を見せなくても、
ベストショットを提供してくれるのだから素晴らしいじゃないか。周りにいる人を無条件に幸せにしてくれるよ、
この人は。
スイッチを入れて録画状態へ移行する。今日は帰路の途中も操作して、帰宅後もみっちり予習復習する
つもりだった。
さていいかげんに帰らないといけない。書店でカメラ入門編を手をとることを考えながらドアノブに
手をかける。
しかし朝比奈さんは外に出ようとせず、鞄を置き、上履きと靴下を脱ぐと長机の上へとのぼった。
一体何故だろうか。硬い机の上でぺたんと女の子すわりした朝比奈さんは、媚びと怯えが混ざりあった
表情を見せる。いたずらがばれて叱られた子供ように小さく震え、許しをこうようにゆっくりとスカートをまくった。
あらわになった白い太ももの奥にサックスカラーのショーツがちらりとのぞく。
とっくに俺は目前の女性の虜になっていた。すりむいたことのなさそうな丸いひざこぞうから、小さな足の
小指の爪まで、体を構成するパーツ一つ一つがあまりにも綺麗で、教室の床を頼りなく感じるほど足が震える。
へなへなと膝をついてしまいそうだった。
感想を求めるように、朝比奈さんが動きを止めた。スカートは八割がためくられている。隠すべき下着が
丸見えとなって、スカートは役目をなさないだけでなくジッパーは下げられている。すぐにでも無用のそいつを
脱ぎ捨ててしまいそうだった。
「キョン君、はやく撮ってください」
声色はいたって本気のそれだった。可愛らしい女性からの魅惑的なお誘いという、男なら誰もが
心に描くようなシチュエーションでありながら、直感的にまずいと思った俺は、
「冗談はこのあたりにしましょうか。明日も頑張りましょう、それじゃお疲れ様でした」
形ばかりの咳をひとつして電源を落とそうとした。しかし、待ってと朝比奈さんの声がそれを阻む。
とろりと濁った瞳が俺を捕らえている。甘い声に突き動かされるようにまたカメラを構えてしまう。
馴染みの部室にいるはずなのに、日常から緊張の非日常へと投げ出されて、俺は堕落の坂を滑り落ちて
いくその真っ最中だった。
一見普段通りの朝比奈さんは極限的動揺を見透かすように「大丈夫ですよ、何も心配ありません」と
俺をいたわる。
せっぱつまった内心は、誰でも良いからとにかく助けを求めろと警報を最大音量で鳴らしていた。
涼宮ハルヒの作り出す妄想の世界が現実を食い始めて、そう時間はたっていない。俺の頭が
時間の流れさえ理解できないほど、どうしようもなくおかしくなっていない限りは、の場合だが。
ハルヒの脳裏に描かれた世界の住人になってしまえば楽になれるだろう、なんて俺は思っちゃいない。
きっとそこは訪れるものすべてに幸せが約束された極楽浄土じゃなくて、永遠に触れられない理想しか
存在しない残酷な現実世界だろう。
いつだったか、ハルヒは季節外れの桜を咲かせたことがあった。
思えば、あの桜はいつの間に咲き誇ったのだろう。ハルヒのエネルギーを吸い上げた桜は、一晩かけて
徐々に枯れ枝から満開の桜へと成長していったのか。瞬きするほどの時間さえ必要とせず、にだろうか。
世界を捻じ曲げて秋空に花吹雪を撒き散らせたあの桜は、以前植えられていたものと同一の苗ではない
ような気さえしてくる。
俺たちは間近にいながらいつもその、世界が書き換えられる瞬間に立ち会っていない。理解したがそれは
あまりにもろくでもない瞬間だった。
タイムリミット間近にようやく事の重大さを知らされ、いつだってあたふたしながら知恵を絞るんだ。
さっきから、どうするどうすると自問自答にさえならない内なる声がこだましている。
「さあ練習しましょう。でも本番よりも綺麗に撮って下さいねカメラマンさん」
「確かに言いましたが目的はあくまでも緊張をときほぐすためであり、撮影そのものじゃありません。今
この状況で肌を晒してもそのデータは使われるはずがないんですから、無闇に露出すべきじゃないんです」
「それは第一ステップだとも言いましたよね。クリアしたならその次にすすむのが当然だと思いますけれど」
「屁理屈ですよ、それは。服を着てください。帰りましょう、練習なら明日すればいいんです。だいたいすぐに
成果が出るようならハルヒは怒りません」
「だってこのままだと明日もまた凉宮さんに怒鳴られちゃう。どうして? 嬉しかったのに。自主練習に誘って
くれたから、一緒に頑張ってくれるから、私も頑張ろうって思ったのに。こんなのあんまりです、ひどい」
朝比奈さんはついにスカートを完全に脱ぎ捨てて、床に落とす。ひどく寂しい音がした。それだけの
動作にたとえようもないプレッシャーを感じて俺はますます追い詰められていく。
「理性的になってください。一から思いかえしてみましょう。ハルヒに言われるままB級映画を撮ることになって、
間抜けなアクションの数々を後世に残すこととなり、さらにはさんざん駄目だしをされたあげくのお色気映像。
どうですか間違っていない箇所を探す方が難しいでしょう、拒否するべきなんです」
「今までにも恥ずかしいシーンは一杯ありました、今回が初めてじゃありません。だから頑張れます。
でも心から信頼していた人に裏切られるのは初めて。心がばらばらになっちゃうような悲しみです。
こんなこと言いたくないけれどこの時空にやってきて一番のショックです」
よよよと泣き崩れ、大根役者は偽りの嗚咽を漏らす。騙される奴なんてどこにもいないような安い
嘘泣きだとわかっていても、逃れられずにはまってしまう。涙じゃなくてこの人の作り出す一つ一つの仕草が
俺の情に訴えかけるんだろうか。お腹を痛めて産んだ我が子が泣き出せば、母親がどうしてもそれを放って
おけないように、本能を理性で拒めるはずもなかった。
朝比奈さんは楽しみながら俺を追い詰めてくる。熟知した自分のフィールドで勝負を挑み、仕掛けられた
罠にかかり泥沼に沈んでいく俺を見て、退屈な時間を潰している。意思の強い弱いだけじゃどうしようもなかった。
悪女の資質を兼ね備え初めた聖女がせまりくる。
無様なオセロの終盤みたいにどんどんひっくり返されて、反論の余地がなくなってしまう。
誰にも証明できないインチキな方法で、すこしづつ朝比奈さんは朝比奈さんでなくなる。いや、当人がそう
望んでさえいるのだから誰もとがめることは出来ない。いよいよ後がない。
「あ、あの、泣いても問題は解決しないわけですから」
「だから実行しましょう、それが一番簡単で平和的な解決方法です」
「おかしいと思いませんか、こんな状況。俺は思います、そして絶対に認められない状況だとも」
「大丈夫です何も問題ありません。だって私たちはSOS団なんですからっ」
胸の前で拳を握って、小さくガッツポーズを作る。そのはずみで大きな胸がぷるんと揺れる。決定打だった。
俺は俺だ。だが今必要とされているのは、キョンという間抜けなあだ名を持つ雑用係じゃなくて、北高アイドルの
美貌を完全なまでに映し出すカメラマンだった。
朝比奈さんがSOS団専属メイドでなく、映像の中の女優であるように。朝比奈さんはとっくに
女優の顔をしていた。
世界全体から支持を得たように活力が湧いてくる。体中の歯車が噛み合ったように目的へと動き出せそうだ。
誰かが役を務めなきゃいけない。ヘマをせずに被写体の魅力をカメラへと収められる撮影者兼、引っ込み
思案な朝比奈さんが無用な遠慮をしないような雰囲気を作り出せる男が必要なんだから。
俺だけがのんきにしていたんだと思った。毎日やらなきゃいけないことがあるのは幸せなこと。
だから仕事をこなさなきゃな。
とっぷり日の暮れた坂道を下り、撮影所を朝比奈さんの自宅へと移す。リラックスして望めばより
プライベートな雰囲気を演出できるだろうという考えからだった。何よりアイドル本人の自室という至上の
価値が生まれる。
何の変哲もない賃貸マンションの一室にはいるとハチミツのような甘い匂いが漂ってきた。
部室で朝比奈さんがすぐ横を通り過ぎたときわずかに香る、はなやぐような匂いを何十倍にも濃縮すると
こういった匂いがするのだろう。
他人のテリトリーでは、誰でも本能的に居心地の悪い思いをすることがある。腹を割って話のできるような
親友の部屋なのに何故か落ち着けない。こんな経験は誰しもあるだろう。これは自身の生存権が本能的に
脅かされるためだが、この部屋は来訪者の俺にも優しく寛大だった。
女性らしく隅々まで手入れの行き届いた清涼感あふれる空間は、今日一日色々あってつかれていた
心をねぎらい、ゆっくりと撫でるようだった。俺はこれまでの心の疲れや自責の念で少しささくれ立った気持ちが
ほんわりと癒されるのを感じた。
こっちこっちと手を引かれてベッドまで誘導される。
休憩用の小さな椅子を用意されて、普段から寝起きしているだろう花柄のシーツの上で、
朝比奈さんはいつでもどうぞと言った。
朝比奈さんの立ち振る舞いはどこまでも自然で、カメラなどこれっぽちも意識にないようだった。
邪魔をする要素は一つもなく、これはきっと予想以上の日になると予感がしてきた、先行きは
明るいようである。
だがはたと気付く。被写体である朝比奈さんとカメラマンの俺二人きりの空間である。
俺がディレクションを出して場を仕切るのだろうか。
部室でのハルヒはうるさいくらいにあれやこれやと指示を出していた。衣装からメイクはもちろん、はては
小物の角度まで気に入らないものがあると撮影そっちのけでいじり始めるのだった。今そのハルヒはいない。
適当になんだかいい感じでひとつどうぞ、というわけにもいかず、気の聞いた台詞を探しながらスタートを
逡巡していると、朝比奈さんがくすくすと笑いひとつずつ衣服を剥ぎとっていく。空気のよどみを察知して、
年上の私が、と
リードしてくれた。いつだって滑稽なほど俺の考えは見抜かれているのである。頭の中身を
落っことしそうになるほど慌てて録画を開始する。しかしよくわかりましたね。
「女の子は、皆、生まれついての女優なんです。だから簡単なことです」
朝比奈さんは焦らすこともなく上下の制服を脱ぎ捨てた。上下おそろいの清潔そうな下着よりも
その奥に目が引き寄せられる。
やはり特筆すべきはその胸だろう。瑞々しく巨大な果実が揺れ動いて、収穫される時期を今か今かと
待ちわびている。
果実は程よく熟れながらもまだ成長の余地を残し、年に似合わない背徳の色気を放っていた。
淫らな欲求を滲ませる天使の乳房は直でみると想像以上に立派で、強制的に意識を向けられていた。
もっちりした肉塊は今だにフルカップのブラで覆われているが、男を魅了する意味では既に十分すぎるほど
蠱惑的であり、おさえつけるには立派なブラジャーでも役目不足に思われた。
この状況を前にボケッと突っ立っているのは犯罪である。
朝比奈さんが四つんばいの姿勢になり、表情を作る。部室での引きつったそれとは大きく違い、リラックスした
微笑を浮かべている。
正面からカメラを構えた。深い胸の谷間と均整のとれた顔が目一杯輝くように距離を調整しながら、
手持ちのカメラにデータを記録する。
自分の息を呑む音が遠くで聞こえるようだった。意識が体と切り離されていくようなイメージに抱かれたまま、
際限なく記録される映像に酔い続けた。今までこの目が映してきたどの光景とも違い、一瞬それぞれが
宝石のような瞬間だった。
ゆっくりと体勢を変える朝比奈さんを追いかけるように、一歩前へと踏み出す。
体育すわりの状態から両の太ももに手をかけてゆっくりと左右に開いていく。M字に開脚した朝比奈さんは
初めて恥じらいの表情を見せる。得点映像のために自らを犠牲にする朝比奈さんのためにも
最高の形で残したいと、天命にも似た気持ちを覚えた。
どこまでも広がる白磁の肌は次第に熱を帯びて薄紅色に染まり、部屋の空気さえ一新させる。
可憐な指先がショーツの生地を恐る恐る撫で上げる。シーツに這いつくばって、ショーツが大写しに
なるようとらえると布地の奥に柔らかそうな丘が見てとれた。自分の理想像ともいえるものが、すぐ
手の届く距離にあると知ってしまえば、現実感が薄れてくる。この手で直に触れたい欲求と格闘しながら
間近まで近づいて、どうにかして香りさえ閉じ込められないかと腐心とした。
愛くるしい表情と規格外の胸がクローズアップされることが多いが、朝比奈さんはボディーバランスも
抜群だった。
同程度の身長の人より腰の位置が高く足のパーツに恵まれているため、足を折り曲げた時も全体の
ラインが崩れない。線自体が細いためこうしていると、ハルヒと同程度かそれ以上の身長を持っている
ようだった。カメラ映えする肢体の持ち主であるといえるだろう。
しかし映像をチェックした朝比奈さんは切なげなため息を吐く。それが不満によるものであると察して、
おろおろする俺に、
「もう一押し欲しいですよね……」
これでは物足りないと漏らす。やはりか。とはいえ俺は完全なまでにノープランである。万策尽きたのではなく
最初から空っぽの俺にとっては、予想を超えるものをとっくに撮影しているだけに、想像上ですら現在の絵を
越えるものはないのである。普段からの備えが足りないと後悔しても遅い。まごつくだけの俺とは違い、
朝比奈さんはじっと案を考えているようだったが、ふと
「あっ、立派なテント」
俺の下半身を指さして好奇心を寄せてきた。この場面でテントとはなんだの疑問はすぐに氷解する。
そいつが比喩表現だと理解すれば乾いた笑いでごまかすしかなかった。世に存在するいかなる手段を
用いてでも死にたいほどの羞恥心が襲ってくる。撮影に没頭していても体は正直なようで、見れば下の
自分自身は豪快なまでに制服のズボンを押し上げていた。まさか症状は他の部分にも表れ、
瞳だって血走り、口からはよだれの一筋でも垂らしているのだろうか。
意識してしまうとますます恥ずかしくなってきた。なかったことにしてもらえないだろうかなんて、今も
限界までおっ立てたまま考えてしまう。
証拠を突きつけられて取り繕うこともできず、この虚無で苦痛の時間がさっさとどこかに流れて
くれないだろうかと、祈りにも似た感覚をもてあましていれば、
「そうですよ、キョン君の感じるままに指導してください」
どうやら朝比奈さんが解決の糸口を見つけたようである。どうも理解できない。と言いますと?
「キョン君のおちんぽがもっと大っきくなるシチュエーションを教えて下さい」
かっと頭に血がのぼる。
心臓の動悸が否応無しに早まる。うぶな唇から飛び出す一言に惑わされてばかりだが、今回の発言は
肌をあわ立たせるほど強烈だった。俺を困らせようと喋っているのではなかろうか、まさか聞き間違いではない
だろうな。
「やっぱり男の子の意見を取り入れたほうが良いと思いますから。どんなシーンが見たいか、包み隠さずに
教えて欲しいんです。アイデアが出たら私もっと頑張ります、キョン君のために恥ずかしい演技だってきっと
こなしてみせますから」
朝比奈さんは至極真面目に俺の出すであろう提案を重要視しているようだった。感じるままに意見しろ
だなんて、この混乱しきった頭ではどんな意見が口をついて出てくるかわからないのだが、朝比奈さんの機嫌を
損ねることのないよう、そして平凡でありきたりなアイデアを出さないよう細心の注意を払いながら言葉を選ぶ。
つくづく自分の小者具合に愛想が尽きる思いだった。
「やはりですね、いくら奇抜なシチュエーションを試みようとも現在の状態では限界が存在するわけです。
無理をせずその範疇で活動することが正しい時もあるでしょう。ただ限界を前に押し黙っているようでは
朝比奈さん自身の才能を小さく卑屈なものに変え、進歩の機会を逃してしまうわけです」
「その通りだと思います」
「挑戦こそが己の世界を押し広げ、ひいては周囲の世界さえも変えていくものだ、と世の指導者たちは
口々に言いますが全くの同感です。努力が好機を生み出し、好機が結果を生み出します。
摩擦を産みだす事を恐れていては前進はありえないのだと誰もが理解していますが、成し遂げるための
代償にひるんでしまうこともあるでしょう。それを理解した上で今こそ、踏み出す時ではないでしょうか」
「つまりは?」
「朝比奈さんの母性あふれるおっぱいをもっと前面に押し出すべきだと愚考します。いかがでしょうか」
「キョン君のえっち」
心が病みそうだ。
怒られないだろうかと戦々恐々しながら出したアイデアを、朝比奈さんは大喜びで可決してくれた。さっそく
実行にするべきだと。待機すること数分、下準備のためにバスルームで着替えてきた朝比奈さんが戻ってきた。
下着を一切合財脱ぎ捨てて、作り物の花冠を局部と乳頭に貼り付けただけの、全裸よりも淫靡な
天使の登場だった。ここまでされて心を奪われない奴なんかいないだろう。
しかし俺はトップスだけの指定だった。胸の先っぽを花冠で隠すだけの格好なんてどうでしょうと、軽蔑されたら
どうしようなんて後ろ向きな意思に気圧されながらぼそりと言ったのだ。ここまでおかしくなっても下半身はさすがに
まずいと思ったのさ。しかし俺の心を知ってか知らずか朝比奈さんは「せっかくですから」なんてサービス精神を
全開にし、男の欲望に火をつけてやまない姿をしてくれた。
その神々しいまでの服装はどうにもまぶしすぎる。強い明かりに照らされたわけでもないのに直視することが
できず、挙動不審になってしまう。
「ねぇおちんぽ大きくなっちゃいましたか。痛いくらい反り返っちゃいましたか」
「それはもう。記録更新間違いなしです」
「嘘、もっとよく私を見てくださいよぉ。そうしたら私も嘘か本当かキョン君のおちんぽを確かめますから」
二の腕で、あふれんばかりの巨乳を挟み込んで強調する。むにっと淫肉が寄せられてふるふる
小刻みにゆれて、たぷんっと音を立てながら重力に引き寄せられて元通りとなる。
ちゃちい造花で申し訳程度に隠しているだけなので、少し動いただけ頂上のつぼみが顔を出してしまう
かもしれない。その時を想像するだけでオルガズムに達してしまいそうだった。飛びかかりたいのは山々だったが、
理性を総動員して本能を押さえつける。
よいしょとベッドに登る朝比奈さんの後姿は完全な裸であり、透明なコップに表面ぎりぎりまで注がれた
ミルクを想起させるまんまるヒップが丸出しだった。熟れた桃が仲良く二つ並び、絶妙な距離で
ぴったりくっついている。
朝比奈さんは胸だけでなく尻まで素晴らしいと認識させてくれるアングルだった。シーツの上にね転がれば、
股を濡らして男とのセックスを待ちわびている姿そのものだった。そんなことを考えていればまた律動が
襲い掛かってくるので、終始、また別の方向で気を張っていなければならなかった。
もう一度同じアングルで撮影すれば新しい発見があるだろうと、最初から繰り返すこととなる。
前傾姿勢になってしまえばブラジャーに隠されていた時と違って、そのふくらみは桜色の山なりとなって
どこまでも欲望を刺激する。
男を誘う術を心得ているもっちり柔らかバストは、どれだけの男を前かがみにしてきたのだろうか。
思春期の俺には刺激的過ぎる。続いてもうどうなってもいい、なんて声がすると不埒な発想に
突き動かされて欲望の達成へと一直線だった。
「もうちょっと色っぽくしてみましょうか。やっぱりコレでも足りないですね」
「えっ、だってこれ以上はだいじなところが見えちゃいますよぉ」
「俺の腕を信じてください、必ず何とかしてみせます」
「でも撮り始めたばかりですし、もう少ししてからまた衣装チェンジしませんか」
「アングルや障害物で調節すれば良いんです、万が一見えてしまった場合はあとで編集すればいい」
「ちょっと不安です、キョン君の目が怖いもの。赤頭巾ちゃんに出てくるお腹をすかせた狼みたい」
言葉とは裏腹、朝比奈さんはちっとも嫌がっちゃいない。ゴールの決まった予定調和のじゃれあいがたまらなく
心地よい。朝比奈さんはじきに折れてくれると確信していた。
予想通り、朝比奈さんは秘密ですからねと言ってから花冠を指先に持ち、いないいないばぁ、の
掛け声とともにそいつを取り外す。ついに大きなおっぱいのお出ましだった。
だがそれもつかの間、臆病な子猫が逃げるよりも早く先端の突起を隠してしまう。元の状態に戻った
だけなのに、天国から地獄へと突き落とされたような失望感が体にもたれかかる、これはどうしてなんだろう。
「うふふ、おっぱい見たいですか。触って、舐めて、ちゅぱちゅぱしたいですか」
一も二もなく無様に頷いた。朝比奈さんはご機嫌なようで、鼻先の距離まで近づくともう一度ばぁ、してくれた。
光を求めて飛び回る羽虫みたいに、本能のまま念願の乳首へ突撃すると上から腕がふってきて捕らえられる。
大きな谷間にはさまれて身動きがとれない。
「捕まえました。もう逃がさないですから」
一体、誰がこの最上天から逃げるようとするのだろうか。
「えいえいっ」と暴れる双子の軟球にシェイクされて鼻先から頬そして顎まで、まんべんなくたぷんたぷんの
マッサージを施される。体中の血が沸騰して飛び出してきそうな興奮と深海のような永遠の安堵が同時に
味わえるなんて知らなかったし、信じようともしなかっただろう。あまりに偉大な感覚に身をゆだねながらも
まだまだ満足したりない。
「ねえ、キョン君せっかくだからシちゃいましょうか」
朝比奈さんは事も無げに言ってのける。
一体何を、なんて不躾な質問をするつもりはないが、
「俺たちが作ろうとしているのは成人指定の作品じゃなくてイメージ映像でしたよね?」
形ばかりの抵抗を投げかける。
「DVDに収められている映像が全て、とは限りません。膨大な時間の映像があっても陽の目を見るのは
ごくごく一部だけなの。中には、とても完成度が高いのに刺激が強すぎてお蔵入りになっちゃったシーンや、
誰にも予想できなかったハプニングシーンだってあるかもしれませんよ。それに女優さんには女優さんの私生活が
あるんです」
たったそれだけの説明で俺は警戒心をもつこともなく阿呆みたいに納得する。
女性からのお誘いを待たせてはいけないと、手早くシャツとズボンを脱ぎ捨てることで同意を表明したところで、
朝比奈さんが疑問をぶつけてくる。
「どうしてキョン君のパンツには大きな染みができているんですか?
ねぇ、どうしてそんなパンパンに張り詰めているんですか」
恥ずかしいことを聞いてくるが、それさえも抑えることのできない激情を昂ぶらせる燃料だった。
カメラを三脚の上に固定してから、朝比奈さんの背後に回る。うなじに一度キスをして、両手の五指を
目一杯に開くと極上のメロンを下からすくい上げる。たかぶった欲望をまずぶつけるのはやはりここだった。
朝比奈さんの胸はぶるんぶるんと揺れ動く巨塊にも関わらず、本人のもつイメージと同じように、
儚ささえ感じさせる稀有な類のふくらみだった。透き通らんばかりの白い肌と絶妙の色彩を誇る果実の
持ち主は、それを誇示することもないので余計に男心をくすぐった。
もっちりと張りついてくる柔肌を手のひら全体に味わいながら、この芸術を壊さないようゆっくり丁寧に
持ち上げる。わずかな動きにも反応するたぷんたぷんおっぱいを離すと、存分に暴れながら元の形に戻った。
感動に似た感覚に襲われてしまう。
また持ち上げてほら、と促すと朝比奈さんは俺の意図を理解して桜色の先端にキスしてついばむ。
このボリュームならセルフパイ舐めも難しいことではない。やらしいですよぉ、と言いながらも嬉しそうにセルフ
乳首舐めを披露してくれた。
「は、はぷっ、ちゅっちゅ……おいしいよぉ、さくらんぼみたい。こんなの知らなかったぁ」と、ちゅぽんと音をたてる
「上手ですよ朝比奈さん」
「あっ、もう乳首立っちゃいましたぁ」
無垢な少女の影に淫らな女の影を隠して報告してくる。
内側から飛び出してきそうな昂りを押さえて俺もそのつぼみを舌先で味わう。大きめの乳輪は、豪華な
ごちそうに添えられたアクセントとなっていた。朝比奈さんのさくらんぼ乳首は甘く、じんわりと舌先を
刺激する甘味も含めて一分の隙もなかった。
むさぼるように味わう俺を見て「か、間接キスなのかな……」ととぼけたコメントをしてくれる。たまらない
ではないか。調子に乗ってかねてからの疑問をぶつけてみる。
「以前から気になっていたんですけど。朝比奈さんってバストのサイズいくらなんですか」
「内緒ですっ」
「良い機会ですから教えてください、ほら」
乳首をつまんで親指と人差し指の腹で擦りあわせ、きゅうっとつまんで優しく突付く。強弱をつけると
どこまでも優しく慈しんだ。
「キ、キョン君ずるい、お願いだから許して」
「いいじゃないですか、ほらほら」 ふにふにの白いほっぺが、みるみるうちにりんご色へ変わった。
「ええと、きゅうじゅ……」
90。確かにデカいがここまではまだ予想の範疇だ。上背のない朝比奈さんが縮こまるようにしていても
あれだけ人目を引く双球ならば、並みのサイズではあるまい。これは絶対に下一桁まで聞き逃せない。
朝比奈さんは言い澱むが、決心を決めるとゆっくり唇を震わせながら言葉を吐き出す。
「ひ、100cmです。私のおっぱいは100cm、1mなんです」
とんでもない爆弾が飛び出してきた。
まさか三桁の超大台に突入していたとは知らなかった。サバをよまなければいけないほどとは言葉が出ない。
小柄な朝比奈さんの育てた純粋培養の天然乳は、自重に負けてべしゃりと潰れせっかくのサイズと外観を
汚すこともなく、ふっくらバランス良く盛り上がっている。それが眼前で、選ばれた職人の仕上げた至宝の
ように輝いていた。
だがまだ安心はできない。成長した朝比奈さん(大)は人間凶器ともいうべきバストを備えていたのだから、
まだまだ発展途上なのである。
「お乳ばかり大きくなっちゃうから全体のバランスが変なの。全身鏡に写った姿なんてひどいんですから。
背は小さいくせに横幅ばかり広くってどうしようもなく不恰好なの」
「予言しますが、まだまだ大きくなりますよ確実に」
「育ちすぎです……」
本人にはコンプレックスのようであるが、誰もその価値を否定することは出来ないだろう。
「おっぱい温かくなってきましたね」
蒸したての肉まんみたいな乳をリズミカルにきゅっきゅっと搾ってみる。乳肉は熱を帯びて汗ばみ、
見る者の目を奪って虜にする鮮やかなピンク色に染まっていた。食紅のように真っ赤な先っぽは張りつめて
ぷくりと膨らんでいる。
我慢できずにトランクスをずりさげて、朝比奈さんの眼前へとむき出しの自分を近づける。我慢に我慢を
重ねて爆発寸前だった。どうして欲しいわけでもなくただ、もう俺は我慢の限界なのだと知ってほしかった。
朝比奈さんはくすくすと笑って。
「おちんぽをお口で愛して欲しいんですね、いいですよぉ」
願ってもない展開へと導いてくれる。小さな口にグロテスクな物体を含めばどうしようもない悦びが体中を
駆け巡った。舌をフル活用してちゅぽちゅぽと音を立てて、玉を両手でマッサージされると、おぅおぅ、なんて
無様なあえぎ声を出してしまう。先走り汁と唾液が混ざり合った液ですぐに息子がどろどろになり、
肉の海となって溶け出してしまいそうだった。俺の様子から達するのが近いと朝比奈さんは知って、
「私、男の人がイっちゃうところって初めて見るんです。精液って元気よくぴゅうぴゅうぴゅうぅっ!って
出るのかな、それともマグマみたいにどろどろって溢れ出るのかな……おちんぽさん教えて下さい」
亀頭へと集中的な愛撫を繰り出す。いつだって、どこかピントのズレた反応をする朝比奈さんをカメラは
追いかけている。赤黒い亀頭を舌でなめ回してしゃぶり、媚びた視線をいっぱいにおくってくる。
「よ、よく見ていて下さいね」 情けないほど上ずった声で告げる。
「はしたなくイっちゃうんですね。はやくせーえき出してください、私もう我慢できないです」
自我を忘れさせるほどの痴態に不満などあろうはずもない。舌が亀頭をつついたと同時に顔へと
ありったけの精液をぶちまけた。壊れた蛇口みたいに白いザーメンがびゅうびゅうと飛び出してくる。
朝比奈さんの幼い顔が栗の花色に汚れ、染め上げられていった。
狂おしいほどの快感にノックアウトされ、自分の名前さえ忘れてしまいそうだった。
長い射精をようやく終えて、最後の最後、亀頭に垂れ下がっているだらしない精液を柔らかいほっぺたに
たっぷりなすりつける。頬から顎までずるりと白い線を描いて、俺のものだと主張するように跡を残す。
恍惚とした朝比奈さんは、そいつらを舌先でなめとり口腔のやつらとまとめてこくこくと飲み干す。胸の
谷間にこぼれた精液さえも指ですくい取って、一滴も無駄にしないようしっかりと口に含んでいく。
「おいしぃ……せーえきの味、病みつきになりそう。いいなぁキョン君、こんなにおいしいの飲み放題で」
やはり朝比奈さんはどこかずれている。あまりの急角度に頬を引きつらせてしまう。さすがに自分で
食したことはありませんし、その予定もありません。それはさておき。
「初体験の感想はどうですか」
「勢いよく出ているけれど液体そのものはどろどろだし、どっちでもないようにも思うし。おちんぽが凄く悦んで
いるのはわかったけれど同時に怒っているみたいにも感じたの、どうしてかなあ。ううんと、わからなくなって
きちゃった。どっちなんだろう」
俺は朝比奈さんの耳元でささやく。
「見るだけじゃわからないこともありますよ。実際に肌で体験して初めて理解できることもある、そう思いませんか」
「ですよね、協力してくれますか?」
「もちろんですよ、むしろ望むところです」
シーツの上でころんと寝転がる朝比奈さんを開脚させる。邪魔な花冠を取って投げ捨てれば、手入れ
された牧草地のような茂みが見えた。朝比奈さんの肉厚で柔らかそうなおま○こから雌の香りが漂ってくる。
成熟した一人の女として、いつでも子種を孕む準備が整っている証拠だった。ならば腹がパンパンに
膨らむまで濃い精液を注ぎ込み、新しい生命を宿らせるのが雄としてのマナーだろう。
発射した直後だというのに、自分でも驚くようなスピードで再装填が済んでいた。北校の天使朝比奈さんが
生まれたままの姿でいるだけでなく、顔中に精液を飛び散らし、肉の棒を挿入される時を今か今かと
待ちわびているこの状況で勃たない男もいないだろうから当然なのだが、湧き上がってくるような第二波を
解き放つために二三回自分でしごいて、濡れた肉壺へと思いっきり突き入れた。
「いやぁんっ!」
瞬間、嬌声とともに朝比奈さんの唇からよだれがこぼれた。苦笑しながら指で拭き取って自分の口へと運んだ。
果汁を水でとことん薄めたような味で、イメージをこわさないようなふんわりした味ぐだった。
カメラを再び手に持って正面からの撮影を始める。くちゅくちゅと泡立つ結合部分から、真っ赤に染まった
おっぱいとさくらんぼ乳首、理性を必至につなぎとめようとするその表情まで満遍なくおさえておく。
ねっとりとした膣内は、求めていたものをようやく手に入れた幼児のように肉の棒を優しくつかんではなそうと
しない。ゆるゆると快感を与えながらも射精必至の、完璧な肢体の持ち主にふさわしい極上の恥肉だった。
朝比奈さんは涙をこぼしながらふぅふぅと肩で息をする。喉をふるわせて、快感を余すことなく
受け入れようとする姿がいとおしくて丁寧に出し入れする。
「あぁ、凄っお、お腹の中を目茶苦茶にされているみた、あっ、ひゃう……!」
突き上げるたびに睾丸が尻へと当たってぺちぺち音を立てる。うれしげに尻をふる淫らな女優は
喋ることもままならないようだった。丹念に突き上げて、入り口から一番奥まで味わった。
「もっともっと、おっ、おかしくなっちゃうまで私の中をかき回して下さいっ、あっ、はぁっ!」
言われるまでもなく朝比奈さんのうねる肉壷を存分に味わう。上質の桃尻肉をつかんでこれでもかと腰をゆする。
それに応えるように締めつけを強くするみくるおま○こ。快感で頭の神経が焼き切れてしまいそうだった。
もう少しだけ押し進めて、体の一番奥の部屋と邂逅を果たす。赤ちゃんの部屋だ。少し無理をして、
軽くそこを突付いて叩いてみると一層高い声で悦びの信号をあげる。汗ばんだ乳房から可愛らしいヘソ、
つややかな太ももに健康的なふくらはぎまで触りつくして揉みしだき、肉の砂漠を俺だけのものにしようとした。
バランスを崩した三脚が倒れようが知ったこっちゃない。
気付けば画面の右上部、電池のマークが赤く点滅していた。そろそろ容量の限界だった。
「さぁDVDももうそろそろ終わりですから見てくれた人に感謝のメッセージを残しましょうね」
「えっ、えっ」
「ほら笑って笑って。カメラ目線お願いします」
急に羞恥が戻ってきたのか、両手で真っ赤な顔を隠していやいやする。
突然のフリに困惑する朝比奈さんの首から上をカメラに捕らえる。正常位で貫きながら二三回腰を動かして、
話を締めるように促した。
「はやく、時間が迫っているんですから急いでください」
「こ、こんにちは。朝比奈ミクル役の朝比奈みくるです、そのぅ、今回はSOS団の映がだ、駄目ぇっ、
おちんぽが、あっ、赤ちゃんのお部屋を、もうっいやぁんっ!」
最後まで喋る切る前に快楽の洪水に飲まれてしまう。それが自分の分身によるものだと知っていれば
嬉しくてやりがいもでてくる。反応の度に息子はますます硬くいきりたってくるのだから、朝比奈さんがいかに
魅力的な肢体の持ち主かわかるというものだ。
「余計な台詞を喋ったら駄目じゃないですか。それに何をいっているか聞き取れませんよ、最初からやり直してください」
あいている左の手で朝比奈さんの桃尻を叩く。涙ながらに抵抗する仕草がいじらしくて、いつまでも
この人の姿をカメラに収めていたいと感じていた。
「朝比奈みくるです。あうっ、映画を見てくださった方どうも、んっ、ありがとうございましたぁ……あうぅ」
一突きのたびに一瞬意識を飛ばし、また戻ってくる。どうやら深く貫くよりも小刻みに動く方が効果的に
邪魔できると知って、嗜虐心に駆られた俺は実行する。
「そんな短い言葉じゃ気持ちが伝わりませんよ。もっと感情を込めてください」
「だ、だって、キョン君のおちんぽがあんまりに気持ち良いから、おかしくなっちゃいそうなの、こんな状態で
喋れるはずないっ、からっ、あっあっあああ!」
「逆境を乗り越えてこそ女優ですよ。さあゴー」
「朝比奈、あ、朝比奈ミク……やっぱり駄目です!」
「やり直しー」
朝比奈さんは乳房に手をのばして自ら揉みしだき、乱暴なほどに乳首をこねくり回す。あまりの乱れっぷりに
ゾクゾクしてしまう。俺は今相当に意地の悪い顔をしているんだろうが止めようなんて毛頭も思わなかった。
「い、意地悪っ。人でなしっ。こ、このままじゃお腹の形が変わっちゃいます、もう許してぇ」
「またまたやり直しー」
朝比奈さんがぷくっと頬を膨らませるが全く迫力がない。意地悪しすぎただろうか、頬には涙の跡が
いく筋も見てとれた。こんな体勢で、もう絶対に邪魔しないと指きりげんまんさせられる、えらくシュールだ。
大きく息を吸い込んで最後の力を振り絞って声を出す。
「朝比奈ミクル役の朝比奈みくるです。『朝比奈ミクルの冒険』をお買い上げいただき感謝の言葉もありません。
団員渾身の一作いかがでしたでしょうか。感想をお待ちしております。ただ今作成中の第二段も近日中に
公開の運びとなっております。こちらもどうかよろしくお願いします。本当にあ、ありがとうございました……!」
「よくできました」
ご褒美とばかりに最後の一突きとともに膣中へと精液を注ぎこんだ。流れ出た精液が朝比奈さんの
一番奥の部屋にこぷこぷと溜まっていくる音、そしてが脳に直接刻み付けられるような嬌声が聞こえて俺は
満足する。濃厚で多量の射精がようやく終了し、性器を引き抜くと収まりきらない精液がぴゅうぴゅうこぼれる。
1GB約二時間分の容量をキッチリ使い終わって録画が完了しても、
朝比奈さんは満足げな女優の笑みを浮かべていた。
「昨夜、涼宮ハルヒによる局地的な世界改変が行われた」
翌日、朝一番に文芸部室を訪れると、椅子に腰掛けたまま長門は告げてくる。
「涼宮ハルヒはエネルギーフィールドを発生させ、対象者をその中に閉じ込めると暗示状態へと陥れた。
目標は朝比奈みくる。昨日行われた撮影で、朝比奈みくるの演技に納得できなかったことが原因と思われる」
口を挟むこともせずじっと続きを待つ。
「情報統合思念体は情報爆発確認後、有益な情報が含まれていないことを理由にフィールド除去を
私に命令した。構成情報の解析後、エネルギーフィールドの除去に成功。結果、本日の映画撮影にも
停滞と涼宮ハルヒの再世界改変が予想される。対策をうつことも可能」
「いや十分だよ。ありえないような力に頼るよりも、話し合いや時には正面からぶつかってなんとかするべきだろ、
ハルヒのためにも。いつもありがとうな、長門」
俺は文芸部部室を後にする。正直、これからよりも、今が大変で気を使う余裕なんてなかった。
長門が奮迅の働きを見せフィールドを砕いてくれたとしても、ずっとはやく事が終わってしまったならば
どうしようもない。
事が済んだ後、青ざめる俺に朝比奈さんは「私は私、キョン君はキョン君。今までそうだったんだから、これからも
ずっと変わりません」と言ってくれた。自分だって傷ついているだろうに俺は感謝の言葉も忘れて挨拶も早々に、
服を拾って家へと逃げ帰ってしまった。その事実にまた自己嫌悪する。
長門の言葉は何よりも信頼できるものである。そうか、朝比奈さん個人か、朝比奈さんだけか。つまり圧倒的な
までに俺は成長していないのだった。流されるままに生きる自分の性格を今日ほど呪ったことはない。自分丸ごと
消えてしまいたい。
抜け出せないほど陰鬱な気持ちで一日を過ごし、暗澹たる気持ちで望んだ映画撮影二日目。
朝比奈さんの変貌振りはちょっとしたものだった。演技練習を早々に切り上げると、ハルヒの持ち込む
無理難題を次々と消化し、アイデアを出しては練り上げる。ハルヒが舌を巻くようなテイクを連発して、
裏方である俺たちに気を使うことも忘れない。その立ち振る舞いは熟年の名舞台女優でもこうは
いくまいと思うような気品にあふれる所作だった。終日朝比奈さんの独壇場だった。
初日は永遠に続くと思われた撮影も、追い込みをかけることにより予定日よりも日を余らせて終了。
編集作業に余裕を持たせてもらったこともあって、本編映画よりはるかに価値のある映像が完成したのは
皮肉である。
出来映えといえば古泉は「いやぁ素晴らしい」のみ、長門は頷きひとつという判断に困る反応だったが、
ハルヒだけは鼻血を噴きそうなほど興奮していた。いつでも芸能プロダクションと出版業界に殴り込みを
かけられる、天下を奪(撮)ったようなものねと息巻いていた。明日にでも本当に実行しそうで恐ろしい。
ハルヒはピーカンの笑顔だった。
「本当に素晴らしいわ、やっぱりあたしの目に狂いはなかった! みくるちゃんには特別褒賞の贈与も
考えておかないといけないわね。本当、最高の気分。みくるちゃんもそうでしょう?」
「別に」
朝比奈さんはさらりと言う。
呟きのような音が部屋の中を静まりかえらせて無音の世界が訪れる。周囲との温度差をものともせず、
退屈を持て余しているのか朝比奈さんは長い髪をかきあげ堂々とハルヒを見据えた。
傑作だともてはやされる映像と絶対の権力をもつ涼宮ハルヒを前にしても、その気品は少しも揺るがない。
冷ややかで距離を置いた発言も、気高い精神の自然な発露でしかないのだろう。今の朝比奈さんは
衆目の下衆な視線さえ取り込んで輝きを増す大きな華そのものだった。
絶賛の言葉に飾られた前評判でも、今は全くの未知数である売り上げでもなく、一言だけで
この映像の価値を決めてしまった。
そして数秒の間をおいて、冗談ですよ最高の気分ですと朝比奈さんは童女のように笑う。こともなげに
自分がまとう雰囲気を作りあげ、真紅に染まった一輪の薔薇を見事なタンポポ畑へと変えた。観客は
ただ感嘆の拍手を贈るだけである。
ハルヒといえば一瞬の間に逆転再逆転した昼夜についていけないようで、とりつくろうように笑みを浮かべた。
俺は見逃さなかった。先ほどの屈託のない童女の笑み潜む、朝比奈さんらしからぬ黒い影、そして計算
しつくされたセルフプロデュースってやつを。
ハルヒは場を盛り上げたいのか、暗い顔していないであんたもこの気持ちを分かち合いなさい、と
バンバン背中を叩いてくる。いや、盛り上げなければいけない役目を知らず知らずのうちに背負わされたのだろう。
それが誰の意図によるものかなんて語るまでもない。
だが俺はとても平静でいられなかった。小学生の妹が同級生の男子と仲良く手をつないで登校して
いるのを偶然目の当たりにしてしまったような、言いようのない気分になっていた。いや、そんな事実は
どこにもないが。俺はとんでもないことをやらかしたんじゃないだろうか。
「本当に最高の気分です。ふふっなんだか世界が変わって見えます。不思議ですよね何も変わっていないのに」
歌うように朝比奈さんは言った。だが違う、世界は大きく変わった。
なあ長門、エネルギーフィールドとやらには後遺症や習慣性、副作用はないんだろうな。強大な力を
持つ天使がひょんなことから悪に染まり、姦計をめぐらせるようになってしまったなら世界はどうなる。
何も知らないふりで俺はすべてを知っている。たわけは嘘を突き通すためにまたひとつ嘘をつくのである、
常日頃からよりよく生きようと思っている俺は嘘をつくつもりなどないし、嘘を隠し通そうなどとは思わない
のである。何ならガキの頃からのありったけの記憶を、事細かに洗いざらい話してしまっても良い。
だが昨夜の出来事だけは別だ。あんなことを衆目に晒してしまえば世間が俺の存在を許さないだろう。
天使を一匹この世から抹消してしまったのだ、その辺にいる普通の女の子ではない。世界中の
不思議を集めただけと同等の価値を持つ女の子を、である。
しかし一方で、天使消失の鍵を握る事実を隠し通すなんて非常識であるともわかっている。
万が一にでも被害が拡大するようなことがあれば事実を打ち明けるべきなのだ。気付けば大きな白い
十字架が俺を押しつぶそうとしていた。
どうも悪い想像ばかりが駆け巡る。へばりつく後ろ向きなイメージを振りはらわんと顔を上げ、
朝比奈さんはどうなってしまうんだろうと考えていた。ふと朝比奈さんと目が合った。
「あっ、もしかして私のことを見てましたか? ね、ね、図星でしょう」
うきうきと小走りでやってくる。今はタンポポさんの様だが、言葉のもたらす意味は薔薇婦人のとげそのものである。
はい、なんて言えるわけないでしょうに、わかって聞いているのだ。
「さぁ、どうでしょう。ところで一つ尋ねて良いですか」
「いくらでもどうぞ」
「女優に、それもとびきりの大女優になりたいと思いますか?」
朝比奈さんはウインクし、右手の人差し指を立てて言った。
お終い。読んでくれた人に感謝。あと、仮タイトルは「堕ちた天使〜耐久ハメ撮り、百二十分一本勝負〜」でした。あ痛ー。
おお…ありがたやありがたや
ハルヒのエロ同人の定番ネタAV撮影ネタがここまで昇華するとは…
…ふぅ。
GJ
フー
GJだjけどもう少しねっちり責めてほしかった
……ふぅ
どぴゅ
別にここでオナニーするほどでもないな
どこならいいんだ?
;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_,
,、,、,ミッン、,._ _,、-'゙_,、-'゙.
、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙ __,
}; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_|
ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_
,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴ ''"_|_|
└i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴ ''"_|_
|エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ __.|_|_
|エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
|エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__
|エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
|エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__|
|エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
|エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__
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''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__
二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_
二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_ |⊥ |__
ちょっと尿意が……
待っててくれないか? すぐ戻ってくるから。
:::::::::::::::::...... ....::::: ゚ *. (_ヽ:::::::::::::::::::: ..::::: . ..::::::::
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:.... .... .... ガタン lll./ /l | lll :.... .... .. .:.... .... ..
:.... . ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ .... .... .. .:.... .... ..... .... .. .
... ..:( )ゝ ( )ゝ( )ゝ( )ゝ ムチャしやがって… ..........
.... i⌒ / i⌒ / i⌒ / i⌒ / .. ..... ................... .. . ...
.. 三 | 三 | 三 | 三 | ... ............. ........... . .....
... ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ............. ............. .. ........ ...
三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三
>>573 久々にいいものみさせてもらいました。GJです。
本当におかしくなったのが主演女優だけなのか、微妙に気になる展開だなあ。
ちょっとエロシーンが淡泊だったが、許せる。
ふぅ。賢者多過ぎ。
>>573 GJ!!!
ありがちなAV撮影ネタをみくるんの成長に絡める手腕に脱帽しましたw
後日談的なハルヒvsみくるの3P編に期待!
シャミセンが交尾する話マダー?
シャミセンxルソー か?
異種姦とは、ハードな話だな。
ハルヒで百合ってあんま需要なさそうだな
中の人が露出したみくるに性的な意味で逆襲されるハルヒとか見てみたいが。
投下。10レスほどの馬鹿話。
涼宮ハルヒの光画
「キョン! せっかくの高級カメラなんだから、しっかりと写真撮りなさいよ! 心霊写真の
百や二百も取れなかったら市中引き回しのうえあんたを幽霊にして激写だからね!」
いつもの様に非日常が日常となってしまった週末の土曜日。
ハルヒは信用度が5ナノミリメートルとて無さそうな女性週刊誌をたまたま読み、たまたま
目に入った心霊スポット特集に触発され、そして結果、今日は普段よりもやや遠方の見知らぬ
土地での不思議探索と相成った。
ハルヒ、ここは住宅地だ。しかも見知らぬ土地の。
お前の声の大きさにびっくりしたおじいさんやおばあさんが時々窓から顔を覗かせるから
通報される前に落ち着け。
あの街で俺達が警察にマークされずに行動出来るのはひとえに『慣れ』の賜物なんだぞ。
「しかし、たまにはこうして見知らぬ街を探索というのもいいものですね」
「そーでしょ? ほらキョン! これが正しい団員の在り方よ!」
そこのポーカーフェイスはイエス以外言わないぞとは流石に言えず、俺は古泉が用意した
フィルム式一眼カメラの扱い方に四苦八苦している。
ライカって、確か高級カメラの代名詞だよな? ええと、M-8?
「しかし古泉、これ、お前が持ってきたカメラだろ。うっかり落としたらとても弁償なんて
出来ないぞ。お前が構えろ。重いんだよこれ」
「それは出来ません。涼宮さんは貴方に良い写真を撮って欲しいのですよ。そのカメラにも
意味はあります。本当は性能的にはコンパクトで高性能なものは他にもありますが、涼宮さん
から見て、重くて大きいカメラの方が高性能に見えるので印象がいいのです」
いつもの台詞だが訳が分からん。
しかしだとすればハルヒも結構現金な目で物を見ているな。
…それにしてもでかいカメラだ。本体もそうだが、レンズがまた本体と同じくらい重い。
ぱっと見は風景写真家とかが良く持っている高性能広角レンズだ。
古泉曰く本体性能は日本製だが、レンズに関しては文句なくドイツ製らしい。と言うかレンズも
素直にライカと言え。それくらい知っている。
「しかし、一眼レフまでは画像的点から納得だが、どうしてフィルム式なんだよ。これじゃ現像
し終わるまで何が映ったか分からないってのに」
「甘いわ。『スゥイーツ(笑)』より甘いわ」
「その言い方は頭悪そうだからやめておけ」
「ふん、キョンに言われたくないわよ。いい? 霊ってのは神秘的存在なのよ。そんなデリケートな
存在が無粋なデジカメなんかに映る訳無いじゃない! それにフィルム式カメラは魂を吸い取られ
るって噂が昔はさも現実と言わんばかりにありふれていたんだから、これはきっと霊体と相性が
いいのよ! だ・か・ら、霊を撮るにはフィルム式カメラしかないの! 分かった?」
「そーですねー」
「生返事するなー!」
「はいはい、とにかく今日はこの広い街で怪しげな場所を撮ればいいんだな? 突然野球やり出す
とか無人島に行きたいとか言うのに比べれば可愛いもんだ」
「バ、バカキョン! 何よいきなり!」
はい?
素でハルヒが赤くなっている理由が分からんが、とにかく行動は始まる。
まず、俺達は地図を頼りに繁華街近くの公園にたむろする事とした。
公園到着と同時に強制的に全員分の飲み物を買わされたのは何故だろう? 何故?
「ぷはー。今日も暑いわねー」
「まったくです。こちらの都市の気温は今日、最高で36度と言う発表でしたからね」
「ハンカチがもうぐっしょりですぅ」
そう言って朝比奈さんはレースのハンカチをぱたぱたと広げた。
長門は汗の粒一つ流してない。
長門、暑くないのは分かるが、一応カモフラージュだけでもしておいた方がいいぞ。
ああそうだ、ちなみに今日のみんなの格好を確認しておくか。
ハルヒはでっかいサンバイザーにレースの付いた白のチューブトップとホットパンツ。
根拠はないが、太陽が服を着るとこんな感じなんだろうな。
朝比奈さんが薄いピンク色の清楚且つ、出るトコ出て見えるとこ見えるロングのワンピースに
麦わら帽子。
まるでおとぎの国から抜け出てきたかの様だ。
長門も珍しく学生服ではなく七分丈の青いシャツにパンツルック。
長門が着るとカジュアルもどこか知的に見えるのが不思議だ。
古泉も何か服を着ている。
「…誰が一番好き?」
「それは誰の服装が一番好き? と言う意味だよな?」
「……」
なんで黙る? どうしてハルヒと朝比奈さんがこっちを注目している?
「と、とにかく長門、お前も普段の制服姿とは違って、新鮮だぞ」
「ん」
長門が小動物的に頷くので思わず撫でてしまった。
目を閉じて身を任せているのが、子猫を撫でている様でいい感じだ。
「…むぅ…」
誰かが唸ったけど聞こえない。
「そ、そう言えばキョンさん、貴方の服装も涼しげですね。似合ってますよ」
古泉が背中から不穏な空気を感じ、慌てて話しかけてくる。
俺の服装何ざどうでもいいんだろうが一応助かったぞ。
ちなみに本当にどうでもいいが俺の格好は茶のパンツに胸元編み上げの黒シャツだ。
「編みシャツだから結構胸元開いているわね? 何? 見せたがり?」
なんでそうなる。暑いからだ。
とか言いつつハルヒ、それと長門、朝比奈さん、三人ともあんまり胸元を凝視しないでくれ。
男でも何故か身の危険を感じてしまう。
無論古泉、おまえもだ。と言うかお前の視線が一番熱いのが嫌だ。
さて、俺の尊い純潔を守る為にさっさと行動に移るぞ。
まずは木陰の東屋で今日の行動の指針を話し合う。
主にハルヒ一人でだが。
「涼宮さん、今日もくじ引きでしゅか?」
「ううん、今日はしない」
「何故?」
長門が問いかける。
「それは…」
ハルヒが俺をちらりと見た。
ん?
「カメラは、重いからとりあえず雑用ナンバーワンのキョンにずっと持たせるでしょ?」
「へいへい、ナンバーワンのオンリーワン雑用だよ」
「いじけるな。で、あたしは言い出しっぺの責任があるから、色々と鈍くさいキョンに指示を
出してバシバシ心霊写真をフレームに納めなきゃいけないのよ。上手くいけば、これだけの
カメラなんだから写りたいって霊が自ら出てきて遭遇、なんて可能性もあるじゃない」
「ないない」
「黙れ。で、あたしは団長としてみんなに無駄足を踏ませない為にもカメラの側を離れられない。
そういう事務的かつ責任的道義的問題から、ほんっとーにしょうがないんだけどキョンと一緒に
二人っきりでずっと居なくちゃいけない訳なのよ。そう言った訳で、今日はキョンはあたし
のも…あたしの助手として独り占…つ、連れ回す必要があるの。分かった?」
「まてハルヒ。それじゃ仮に組み分けが俺とハルヒとして、長門、朝比奈さん、古泉組は
どうするんだ? カメラは一台だけだぞ?」
「携帯のでいいじゃない」
……。
俺は豪快と言うのもおかしいが、それくらい盛大に目眩を覚えた。
あなたさっきカメラと霊の相互関係をとくとくと説いていましたよね?
朝比奈さんはそんなぁ〜とひんひん鳴いている。嗚呼愛しい人よ鳴かないで。
「……」
長門はそんなハルヒの暴言に了解、とは言わず、ふとどこから取り出したのか大きなカメラバッグを
テーブルの下から引っ張り出す。
長門? お前今、たった今それ出したよねそのバッグ。
今の今まで足下には何も無かったって言うか今日手ぶらだったよな? な?
「気のせい」
……。
自我が育ってくれるのは嬉しいけど、最近ちょっと困った方面で育っている気がしているんだが
それも気のせいだろうか。
「気のせい」
そうですか。
「で、長門さん、そのバッグはなんですかぁ?」
「な、何を取り出したのよ、有希」
「……」
朝比奈さんは何か知らんが一縷の望みを、蜘蛛の糸を見つけた様な表情でその大きな瞳を
煌めかせ、ハルヒはハルヒで完全犯罪達成直前にコロンボに呼び止められた犯人みたいな表情と
なり、古泉は氷の微笑で口元を引きつらせている。携帯を握りしめている手がめきめき音を
立てているぞ。
長門はおもむろにバッグを開け、その中から古泉が用意したプロ顔負けのカメラに引けを
取らないフィルムカメラ広角レンズ付きを取り出した。
「カメラが二つ。これで、班分けを行っても確率は同率となる。より確かに霊体を捕らえるのならば、
二班に分かれて行動するのが最善。よってくじ引きはするべき」
「うぐぅ」
ああ、ぐうの音も出ないってのはこう言うのを言うのか。
「わぁ、それじゃいつも通り班分け出来ますね? 私、こういうカメラって全然知らないから
教えてほしいですぅ」
朝比奈さんはいつの間にか俺の隣に移動し、小動物の瞳で俺を見詰める。
いけません朝比奈さん、陽はまだ高いです。
「みくるちゃん!」
「はひっ!」
「そんな甲斐性無しに近づくと厄年でもないのに運気が落ちるわよ。さぁ、くじ引きしましょ!」
「お前はどこまで俺をおとしめれば気が済むんだ」
「うるさいエロキョン!」
せんせー、涼宮さんと言葉のキャッチボールが出来ません。
ハルヒはそんな俺の心の叫びも無視し、いつも通り即席のクジを作る。
かくして結果は俺と古泉。そしてハルヒ、長門、朝比奈さんという何とも色気のないメンバー
分けだった。
長門は無表情、と言うかほんとーにわずかにつまらなそうに、朝比奈さんはふえぇ〜ともろに
残念そうに鳴いているが、当のハルヒだけは何故か意の他に満足そうな表情をしている。
「どうやら、涼宮さんの力が働きましたね」
「なんだそりゃ? ハルヒがいつから女性を囲う趣味に目覚めた?」
「ははは、違いますよ。涼宮さんは、最初の目的では僕が持ってきたカメラを口実に、今日は
一日中あなたと居られると思っていたんです。ですが、長門さんの逆恨みまみれの横恋…ふんもっ!
おちゃめなでキュートなちょっとしたカワイイ少女特有の愛らしい気まぐれによってカメラが増え
その口実を失ってしまいましたアハハハハハ」
古泉、顔が引きつっている。途中から棒読みだったぞ?
「長門も、何か知らんが目が据わっているぞ。可愛い顔が台無しだから普通にしなさい」
「……!」
長門は背中を突っつかれたみたいにしてぴくりとし、ちょっと驚いた風な表情から、そのまま
顔をうつぶせ気味で視線をそらした。
「ふぅ、いやはや、いつもながらあなたの無意識女殺しテクニックでリアルに命拾いしましたよ」
「訳が分からん。そして嫌味かそれは。それより理由の続きだ」
「ええ、とにかく、最初の予定では貴方と二人で街を歩く予定でした。だがそれが崩れた今、
涼宮さんはそれならいっそ貴方を誰とも一緒に歩かせたくない、と考えを変えたのです」
「誰とも?」
「言葉が足りませんでしたね、朝比奈さん、長門さんと二人きりにはさせたくない、と思ったのです」
「…だから、俺とお前か?」
「僕ならいくら何でも、と思ったのでしょう。ふふ、甘いですねぇ…。ああ、そんな音を立てながら
下がらないでください。言葉のアヤですアヤ」
「心臓に悪いからやめろ。ハルヒも、あれ? みたいな顔でこっちを見ているぞ」
「おっといけません。とにかく彼女は、自分も一緒に蚊帳の外にしてでも貴方を安全圏に置き
たかったのです。僕としてはこれはこれで涼宮さんも安定するでしょうから問題なしです。
今週末は、何事もなく過ごせるというものですよ」
古泉は心底嬉しそうに言う。
神人と戦わなくていいってんならその通りだし、俺だって古泉に不必要に危険な目にあって
欲しくはない。
なら、たまには古泉と一緒でもいいか。そう思っていた矢先、テーブルの向こうから話し声が
微かに聞こえてきた。
「それにしても、人数が微妙なんですよねー」
「? どういう事、みくるちゃん」
何か不穏な台詞が聞こえた。
古泉も表情をえっ? と青ざめさせる。
「いえ、人数をちょっとだけ調整出来れば、班分けするよりも一緒に行動した方が…って
なると思っちゃったんですぅ」
なぜだろう。ホワイトエンジェルミクルエルの背中に一瞬黒い羽が見えた。
「調整…か。確かにそれなら一緒に…」
ハルヒがふむ、と考え込む。
なぜだろう。ハルヒの瞳の中に閉鎖空間でもないのに神人がニョロニョロ群生して見えた。
「そう。今の人数構成だから班分けの必要性がある。一人でも少なければ、効率から言って
班分けの必要はなくなる。奇数は鬼数とも言い、古来より良くない数字。偶数を推奨する」
更に長門がものすごく具体的に胡散臭く、かつ不穏な事を言う。
なぜだろう。低温動物長門有希の表情に妙に熱いオーラを感じる。
そして古泉の頬は目に見える程にひくついている。表情筋ってここまで動くんだな。
「ああ…そう言えばそうかもね!」
ハルヒ、その根拠のない意見に頷くんじゃない!
こら、なんか考えるな!
じっとこちらの誰かを見るな!
誰かって俺じゃないからもう一人しか居ないんだけど、とにかく見るな!
でも、考える間でもなくハルヒが古泉に何かするなんて事は無いし、杞憂だと思っていた
のだが…。
「で、ですよね? 涼宮さんは決して自己の欲求の為に仲間を傷つけたいなどと言う真似は
しなぬふぅ!」
Oh BOY 密がアッーーー♪
突如古泉の太くて大きくて黒光りする携帯からいかがわしい着信音といかがわしい
バイブ音が鳴った。
これ以上聞きたくないからすぐさま出ろ。それとその耳障りな唸り声はやめろ。
「す、すいません、ちょっと失礼します」
古泉は携帯をひっつかんで風の様にの場を離れ、程なく戻ってくる。
「まさか…アレか?」
俺達はハルヒに聞こえないギリギリの位置で雑談っぽく話す。
「まさかのアレです。しかしおかしいですね、先程の状態ではまだ涼宮さんの精神状態は…実際、
今もそこまで…まさか!?」
「何だ? 思い当たる節があるのか?」
「…ええ。やはり、涼宮さんは恐ろしい人です」
古泉はみるみる血の気を失いながら力なく笑って言う。何の事だ。
「今話すお時間はありません。詳しくは後ほど」
そう言うと古泉は実に残念そうな身振りでハルヒに急用が出来たので帰らせていただけますか、
と申告する。
「あら、これからが面白くなるところなのに残念だわ。まぁ古泉君ならサボりなんて事は無いだろう
から本当に大事な用なのね。気にしなくていいから行って。また今度ね。早く行った方がいいわ
本当に残念。さぁ早く行きなさいよ。GO HOME」
ハルヒは、俺だったら絶対にサボりだの不謹慎だの不心得だの罵詈雑言を浴びせるであろう不思議
探索途中棄権を、実に穏やかな表情でオッケーする。
どことなく、残念そうにしているその瞳の奥にさっさと行けこのタンコブホモ野郎的雰囲気を
感じるのは気のせいだよな?
「古泉君、今日は楽しくなりそうだったのに本当に残念です。でも、用があるならそっちが優先
ですよね。ほら、早くしないと相手が待ってますよ? 走った方が良くないですか? まだ居るん
ですか? 空気読めよ」
朝比奈さん? 最後に何か凄いこと言いませんでした?
「消えて。物理的に」
長門? 今サラリと一言何か言ったか? 言ってないよな? 俺の顔を見てくれ。何故向こうを
向いている? 長門さん?
「で、では、僕はこれで。後はお任せしましたよ。一応、僕の、バイトの成否にも関わりますので…」
古泉はそっと耳打ちしてから去っていった。顔が近い近い。
やれやれ、何か知らんがハルヒのトンデモパワーは今日も古泉を振り回したのか。
「キョン! なにぼけっとしてるのよ! コブは消え…じゃなくてとにかくさっさと出発よ!」
そして俺もきっと古泉の様な命の危険以外では負けず劣らずの忙しさが始まるんだろうな。
多分、て言うか絶対に。
「えーと、ハルヒ、古泉が帰ったから丁度二人ずつにする事も可能だが…」
「そんな面倒な事する訳無いでしょ! くじで班分けするなんて仲間はずれみたいじゃない!
活動ってのは団体が基本なのよ!住人だって百人だって一緒が基本なの! みくるちゃん、有希!
さぁ、不思議を探して出発よ!」
いつもいつも率先してクジ作ってくる人がそう言う事を言ってもなぁ。
「なにやってんのよキョン! さっさと来なさーい!」
元気だなぁ。
そんなこんなで今日の不思議探索in近くの街from幽霊探しmaybe無駄足の巻は合計四人でと
相成った。
そうだ、そもそもさっき長門もカメラを用意してくれたから、一緒の行動は行動でもカメラマンと
クルーで二組に分け…。
そう言いかけた矢先、後ろから何かカメラ的なモノがものすごい勢い的に地面にぶつかった的な
音がした。
「有希!? だ、大丈夫? どしたの? うわ、カメラ! 落としたの?」
「だ、大丈夫ですかぁ? ケガはないですかぁ?」
「うかつ。手が滑った」
二人が慌てて長門を心配する。
それに対して冷静に受け答えしているけど長門、手が滑ったと言う割にはカメラがちょっと地面に
めり込んでいるし、この破壊具合は落ちたと言うよりも叩きつ…。
「手が滑った」
よく見ると踏みつけた靴の跡…。
「不運な事故」
……。
「事故」
そうですね。
とりあえず俺は一度も役目を果たす事なく不幸な最期を遂げたカメラを片づけ、改めて不思議
探索を開始する。
朝比奈さんはてくてく歩きつつ綺麗なハンカチで額の汗を拭いている。
長門は先程よりは額に数粒汗を流している。多分さっき俺が言ったから社交辞令としてだろうな。
ハルヒは暑さなどお構いなしにはしゃぎっぱなしだ。
つーか古泉の持ってきたこのカメラやっぱ重いんだけど、持つのは俺だけなんだろうなぁやっぱり。
カメラ入れてきたバッグもそれだけで結構な重さがあるし。
本当のカメラマンってのは更に替えのレンズとか常に持ち歩いて居るんだから体力仕事だよな。
ちょっと尊敬した。
「キョン! あそこの家、古そうで怪しいわ、ツタ絡んでいるし、いかにも出そう! 早速撮り
なさい!」
いや、どう見ても人が住んでるんだが…まぁいいか。世間に公表する事にはならないから許して
くれ知らない家の人。
ずしりと両手にかかる重み、そしてそのボディの構造自体に年代を感じさせる一眼レフは、
シャキン、と心地よささえ感じるシャッター音を響かせ、最初の一枚をフィルムに焼き付けた。
この感覚は…思ったより癖になりそうだ。
「見せなさいキョン!」
「フィルムカメラは現像しなきゃ見られないんだよ! レンズに指紋が付くだろ!」
「ひっ…。わ、分かっているわよ…。そんなに言わなくても…」
「ああすまん、怒鳴って悪かったな」
「う、ううん…」
いやハルヒ、そんな萎縮するな。お前らしくない。
「キョンくん、汗かいてますよ。はい」
そう言って朝比奈さんが俺の首筋をハンカチで拭ってくれた。どえらくいい香りのするハンカチ
ですね。って言うかこれさっき朝比奈さんも顔拭いてたやつですよね?
「ふふっ」
意味ありげに微笑まれると何も言えません。
「さ、さぁ、次行くわよ次!」
ハルヒが向こうに振り返った時、不意に長門が俺の腕を掴む。
「カメラの質量を消す事も可能」
それはありがたいが、今はみんなが居る。何かの拍子でばれるなんて事もあり得るし、突然俺が
楽そうになったら怪しい。
「だから、長門の気持ちは本当にありがたく受け取るよ。気を遣ってくれて、ありがとうな」
「…そう」
「いやだから腕を噛もうとするな」
「首?」
「めっ!」
「……」
長門は少しの間俺の腕を掴んだまま顔を見詰めるが、ちょっとしゅんとしながらゆっくりと
視線と腕を外した。
気遣いは嬉しいが、ダメだぞ長門。
その後小一時間程街を歩いてあちこちをフレームに納め続けたが、流石に暑さでへばってきた。
主に俺が。
住宅街のせいもあるが、アーケードとかが無くて日陰が無いんだよなこの辺り。
カメラもけっこう熱くなってきた。
「キョン、汗だくじゃない」
そりゃそうだ。一応、今朝行きがけに妹が、おかおのシミはだめーっ! って言ったから日焼け
止めはたっぷり塗ってきたが、直射を浴びる事に変わりはないからな。
「だが乗りかかった船だ。せっかくこのカメラのクセも分かってきたし、存外面白いからもっと
じゃんじゃん撮るぞ」
俺もやっぱり男の子だな。
「キョンにしちゃ殊勝な心がけね! そんじゃみんな、ここでちょっと待ってなさい」
言ってハルヒは突風みたいに何処かへ行った。あいつにとってはこの照りつける日差しも
エネルギーの元なのかね。
「おまたせー!」
そう言って戻ってきたハルヒは、コンビニの袋を持って帰ってきた。
流石に額に玉の汗をかいているが、ずいぶん遠くまで行ってこなかったか?
「ちょっとね」
なんだ、コンビニ言ってきたのか? そこに自販機もあるのに。
「そんなのいいのよ。はい、みくるちゃん」
「あ、ありがとうございましゅ」
「はい有希」
「……」
ハルヒは朝比奈さんに午後の紅茶、有希にはアップルジュースを渡す。
「珍しいな、お前が率先して飲み物なんて。て言うか俺は?」
ハルヒは応えず、残っていたポカリスエットにストローを差して悠然と飲み始めた。
せんせー。常世に鬼は本当に存在します。ほら、目の前に。
「はい」
そう思った矢先、ハルヒは俺の口元にペットボトルに刺さったストローを差し出す。
「ん?」
「早く飲みなさいよ。カメラ持っているんだから手が使えないでしょ!」
ああ成る程。だからストローの為コンビニね。つうかこれ今…。
「さっさと飲みなさい! あたしだって喉乾いているの!」
分かった分かった。
俺はストローに口を付け、くっつきそうになっていた喉に冷たいそれを流し込んだ。
ふぅ、この日差しの下だとただのスポーツドリンクも甘露の如きだぜ。
「…いい?」
「ああ、助かったぞ」
「ん」
何か普通に頷くハルヒが可愛い。
「……」
「ん?」
「んっ!」
もしかして…。
「ありがとな」
俺は試しにハルヒの頭を撫でてみた。
「うん……」
珍しく静かに撫でられるハルヒ。
こんな所で長門と張り合ってどうするよ。
まぁ、長門が子猫としたらハルヒは小虎って感じなのだがな。雰囲気が。
「キ、キョンくん、汗かいてましゅよ!」
朝比奈さんが噛みながら俺の顔を拭いてくれる。
そして。
「ん」
いやもう何て言うか…。
「ありがとうございます」
俺は上級生である筈の女性の頭をなでなでする。
やった! みたいな表情でふにゃ、と微笑む朝比奈さん。
それはSOS団に子猫に小虎、ついでに小兎が加わった瞬間だった。
長門もいつの間にか側にいるし。
て言うかなんでこのクレイジーな日差しの中、俺らは押しくらまんじゅうに近い状態になるん
だよおい。
…悪い状態ではないが暑い。
いやホントに至福を味わうより先に暑い。
秋口に味わいたかったぞこの至福!
つか暑っっ!
その後、本能的に風を求めた俺はハルヒの支持に従ったり従わなかったりしつつ風を感じる
方へと向かう。
勘は当たっていた。
暫くすると住宅街を抜け、俺達は河原に出る。
空気の籠もっていた住宅地とは違い、河原には上流からの涼しい風が吹き抜ける。
「気持ちいー!」
ハルヒが河原の一番高い場所に登り、体を大の字にして全身で風を受けている。
どこでも元気な奴だ。
朝比奈さんもスカートと麦わら帽子を押さえながら心地よい風に吹かれ、長門も表情は変えないが
その瞳は涼しげに閉じられている。
俺もようやく汗が乾くのを感じる。
不意にファインダーを覗きながら周囲を見ると、三人が丁度納まった。
こうやって三人が並んでいるとなかなか絵になるな。
俺は何気なくシャッターを切る。
と、突然突風が吹き、ハルヒのサンバイザーが吹き飛ばされる。
ハルヒがあっと叫ぶ間もなくそれは宙に飛んだが、丁度風向きがこっちに向いていたので俺が
手を伸ばすと、まるでめがけてきたかの様にサンバイザーが手に納まった。
「キョン…」
「タイミング良かったな」
俺は何故かあっけにとられているハルヒの元へ歩き、サンバイザーを頭に載せる。
「ちょっと、ちょっとだけ…かっこよか…な、何でもないっ!」
? 分かったから大声を出すな。
「そうだ、今まで風景ばかりだったから、ここで人物も写しておくか」
「な、何言ってんのよ! キョンが構えるからって、そう簡単にグラビアみたいな真似する訳
無いでしょ! 第一水着持ってきてないしここじゃ他の人の目もあるし…このエロキョン!」
「何を考えているか知らんが俺の言っているのは普通のスナップだ。格好付けなくていいから
ちょっと河原を歩いてみろ」
「何団長に向かって勝手に注文しているのよ! …撮るからには、かわいく撮りなさいよ? 少しなら
ポーズとるわよ? 着替え持ってくる?」
やる気じゃん。
「朝比奈さん、長門もど…うお?」
俺がカメラを構えた時、二人は既に目の前に立ち目を輝かせていた。
朝比奈さんが瞬間移動を使えるとは知りませんでした。
「やってみましゅ!」
「努力する」
「が、頑張ってくれ」
「キョン! こんな風なのはどう?」
ハルヒが髪をかき上げる仕草で振り向きながらポーズを撮る。
「ん、いいぞ」
「キョン君! こ、こんなポーズは涼しげじゃありませんか?」
朝比奈さんは靴を脱ぎ、浅い河原に足を着けてちょい、とスカートの裾をめくって歩くポーズ。
「超いいです!」
特にちらっと覗く太ももが!
「…これは?」
長門は躊躇泣く自分のシャツに水をばしゃりとかけ、その名の通り水も滴るなんとやらに変身する。
「な、なかなかアダルトだぞ。いいぞ」
透けたシャツから何かがほんの少しうっすらと見えている気がするが気のせいだよな、うん。
もしかして付けてません?
「キョン! こっち撮りなさい!」
「わか…ふおっ!」
ハルヒはチューブトップを胸の下ぎりぎりまでたくし上げて縛り、お腹全開で水面に転がっている。
「け、健康的でいいぞ」
「キョン君キョン君! これは? これはどうですか?」
「ああ、はいは…ぶふぉっ!」
朝比奈さんはなんと肩ひもを片方ずらし、首をかしげて水面に座っていた。
胸の豊満な膨らみがわずかに露わになり、鎖骨すら見えている。
「う、美しいです…」
「これも見て」
「ん、わかっ…ふんがっ!」
長門はパンツのファスナーを半分ほど下ろし、ちらりとしましまの何かが見えるくらいまでパンツを
ずり下げて、まるで何かの後の様に水面の上に膝立ちしていた。
あああ…。みんな何でいつの間にか濡れ鼠なんだよ……。
「こっち見なさいキョン! こ、これならどうよ!」
「わ、私を見てくださいキョン君! え、えいっ!」
「貴方は私だけを見るべき。私の肌を…見て欲しい」
その後、何のスイッチが入ったのか通報されかねない露出に発展しかねない状況となったので俺は何とか
三人を説得して写真は着衣のみと言うことで了承を得た。
が、その後、バッグの中にたっぷり残っていたフィルムが全て空になるのに時間はかからなかった。
帰り際、現像は俺に任され、ハルヒ達は部室に持ってくる前に全ての写真を穴が開く程チェック
してから部室に持ってきなさいと地味にすごい事を押しつけてその日はお開きとなる。
おいおい、今日撮った写真、フィルムの数で言うと1000枚以上あるんだが…。
「いいのよ! キョン! しっかりあた…みんなの写真を見て選ぶのよ!」
「みんなって、心霊がメインだろ? そもそも選ぶって何を?」
「…と、とにかくしっかり見なさい!」
やれやれ。
数日後。
俺はリュック一杯の写真を現像屋から引き取り、帰路についた。
写真屋の親父さん、この数日で一年分くらいの仕事したと疲れた顔ながら楽しそうだったな。
「キョン! 写真見た!?」
「見た。お前の言う通り三人のスナップもな」
「ど、どうだった?」
「何が?」
「だから、その…えっと…何とも思わなかった?」
「だから何をだよ」
「……」
「……」
「……」
ちょっと待て、なんでそこで三人がしょんぼりするんだ。俺はちゃんと役割果たしただろう?
「アレが一番短いやつだし…」
「スカート長かったですかねぇ…」
「布の面積が広い?」
何の話だ。
「…いいわよ。キョン、ほら、写真見せて」
へいへい。
俺は四つのケースケースに分けた写真を机の上に置いた。
枚数が多すぎてとてもアルバムになんか貼れない。そもそも殆どがアルバムに貼る意味の
ない被写体だからな。
ほら、この一ケースがそれぞれ風景と三人の写真だ。
三人は何かおかしい、という表情で写真を見始める。
「なーんかつまんないわねぇ」
あの日、あれだけ苦労して撮った山盛りの写真を前にハルヒが失礼な事を言う。
「だって、なんか普通じゃない?」
「当たり前だ、霊なんかそうそう写…」
「このポーズも全然普通だわ」
「私、よろめいちゃってますぅ」
「…平凡」
そっちの写真ですか。
よく見れば三人とも心霊写真など押しのけ、後半に撮ったスナップばかり見ている。
俺は本来の目的の筈の心霊写真が写っているかも知れない風景写真を改めて眺めつつ、ため息を
ついた。
心霊写真があるかもしれないのはこっちですよお三方?
「いいからキョンはそっち見てなさい。あたし達忙しいの」
へいへい。
ハルヒだけじゃなく朝比奈さんに長門までもが、脇目もふらず自分が写っている写真のチェック
しているもんな。
俺と古泉はふたりでやれやれ、と目を合わせ、何となく写真を眺めていた。
「古泉君、あたし達の写真はまだチェックが終わってないから見ちゃダメよ! そっちのだけ見ててね!」
古泉は少々残念そうなそぶりで了解しました、と微笑む。
「見たかったか?」
「それは、僕だって男子ですからね」
「まぁ、そうだよな」
「しかし、涼宮さん達の関心は完全に心霊写真から自分をいかに美しく撮るかに変わってしまった
ようですね。まぁ、その方が健全と言えば健全です」
「自分で美しいとか思っていたらソレはソレで不健全だと思うが」
「もっと正確に言えば、あなたに美しいと思ってもらいたいのですよ」
「あの三人は特に何もしなくてもそうだろ」
「いやはや、その台詞、お三方の前で言ったら色々大変になりますよ?」
その時。
「…え?」
「どうしました?」
「古泉…これ」
俺はあえてハルヒ達に気付かれない様に一枚の写真を見せる。
「…まさか?」
それは、見間違いようのない心霊写真だった。
「この家…間違いなく空き家だった。ハルヒの奴がそれをいい事に家の中一通り見て確かめたんだ。
覚えて居るぞ」
「ですが…窓の中に…何人か見えますね」
「機関が何かしたのか?」
「いえ、普段の行動には通常一切ノータッチです。誓います」
「まさか、あいつが呼び寄せた? …見せていいのかな?」
「多分大丈夫です。涼宮さんは発見してどうこうよりも、ひっぱるだけひっぱって結局居るのか
居ないのかハッキリさせずに待て次号、みたいにまた次号も買わせようとする、そもそもその記事が
一分一厘でも真実が入っているのか分からない的低俗なゴシップ情報にイライラしてそこを徹底的に
ハッキリさせたかったのです」
「まったく真実だが非道い事言ってるな」
「特にスポーツ新聞のニュースはあれをニュースと呼んだらニュースの神様が声を裏返して怒鳴り
散らすレベルですからね」
「…何かあったのか?」
「いえ、別に。ふふふふふ……」
「と言う訳でハルヒ」
「何よ! あたしこの前の探索で撮った写真チェックで忙しいの!」
「そりゃこっちだ。ほら、お望みの心霊写真だぞ」
「…現像ミスったかなにかでしょ」
ハルヒさん、あれだけ望んでいた心霊写真を躊躇無くゴミ箱にお捨てになられました。
「お、落ち着いてください! ゲンコツはだめですゲンコツは!」
「離せ古泉! 俺は、俺はこのワガママ小娘に常世の厳しさを教えなければならないっ! キミ
がっっ! 泣くまでっっ! 殴るのをっっっっっ! やめないっっっっっっ!」
「あー! もう駄目だわ! 全然駄目!」
「何がだよ! たった今目的ど真ん中の写真捨てただろお前! 山吹色の波紋疾走喰らいたい
のかこらぁ! ど真ん中は山形の米だぞこらぁ!」
「そんな過去の話はどうでもいいの! みんなのスナップ見たけど全然普通だわ!」
「は?」
「あの、キョンくんに撮って貰った写真だけど、キョンくんの腕とかじゃなくって、なんて言う
かその…」
「え?」
「焦点がハッキリしない。これでは写真からのメッセージが伝わらない」
「はい?」
「被写体としてのあたし達が未熟だったのよ! これじゃ震えるハートを燃え尽きる程ヒート
出来ないわ!」
何一つ言っている事が理解出来ず呆然とする俺と古泉の前で、三人は帰り支度を始めた。
「わたし、ハートを鷲掴みにする被写体になってみせます!」
「脳に焼き付いて離れない被写体になる」
「何の話でございましょうか?」
「だから! どこの誰だか分からない幽霊写真なんてナンセンスオブナンセンスよ! せっかくの
カメラならやっぱり見て楽しい、美しいものを撮らなくちゃ! と言う訳でキョン! あんたには
超特別にあたしたちのセルフヌ…自分取りポートレートの独占審査権あげる! 誰のポートレートが
一番かしっかり審査しなさい!」
いつから心霊写真探しがポートレートコンテストになったんだよおい。
それと最初に言いかけて引っ込めた言葉が非常に異常に気になるぞ。
「と言う訳でこれから帰ってあたし達、それぞれ写真撮り直すから、キョンはソレを見て誰がほんめ…
じゃなくてスナップがいいか判断しなさい! 公平を期す為に見ていいのはアンタだけだからね!
絶対に!」
三人は帰りの挨拶もそこそこに帰ってしまった。
「…古泉、俺は自分が日本語を理解しているのか不安になった」
「ご安心を。僕もです」
二日後。
登校時、俺はハルヒ、長門、朝比奈さんの順番で封筒を一封ずつ受け取った。
それぞれ封に申し合わせたかの様に全く同じ文字が、筆ででっかく、『独りで観るべし』と
書かれていた。
挑戦状か何かだなまるで。
三人の文句もそうだった。ハルヒの場合。
「あんた、これを見たからには腹をくくりなさい。でないと後悔する事になるからね!」
朝比奈さんの場合。
「あ、あのあの、これ、キョンくんが見たら…もう、絶対に後取り出来ませんからね?
禁則事項も…ありえますから」
長門の場合。
「上手く言語化出来ない。情報に齟齬が生じるかも知れない。でも聞いて。あなたは、きっと
これを見たら覚悟が決まる」
そして俺は帰路につき、今机の前に三封の封筒を並べている。
一体何が覚悟で何が後悔なんだか。
そもそも三人は心霊写真云々の話がどうして自分のポートレートの話になったんだ? それを
自分撮りしてきただけの話だろ?
えーと、そんじゃま、お三方の果たし状、じゃなくて自分取りポートレートを見させていただき
まふんがっふ!
「キョンくーん! いまのこえなにー?」
「よい子は来ちゃ駄目だ! あっち行ってなさい!」
「えー? キョンくんいけずー。そんじゃかわりにおふろいっしょー」
風呂でも布団でもなんでもするから今は来ないでくれ妹よ。
俺は机の上にうっかりまとめてばらまいてしまった写真から目が離せず、しばらく思考は
混乱を続けた。
何このカルマ。と言うかカオスは。
次の日。
俺は部室で珍しく誰よりも上に立って三人に説教をしていた。
「…だって、あれは芸術だし…」
「芸術じゃない! あれはポルノだ!」
「でで、でも…彫像とかでもヌードがあたりまえですし…」
「あっ…あんなポーズとった彫像俺は知りません!」
「性的刺激はある意味究極の芸術」
「あれは劣情を催すって言うんだよ!」
三人がよこしたポートレート。
それは職務質問されて持ち物検査された日には間違いなく任意同行決定になる超ヤバイ…その…何と
いうか…ヌードというのも憚られるアレな写真だった。
モロの。
見ちゃったよ! 俺うっかり無防備に見ちゃったよ! お婿に行けない!
「! な、ならあたしが責任とって…」
「わわ、わたし、どんな苦難ものりこえましゅ!」
「女子は16歳から婚姻が可能」
「そうじゃなくて! ああもうなんて言えばいいんだよ!」
「あ、もしかして…やっぱり写真じゃ物足りなかった?」
「そ、そうですよね! やっぱり柔らかさとか質感が大事ですよね!」
「…肌の重なり合いは何よりのスキンシップ」
「あたしたちの勝負はこれからよね!」
「ご愛読ありがとうございましゅた」
「未完。と言うかこれから始まる。否、始める」
違うっっ!
三人ともそんな目で俺を見るな!
スカートに手をかけるな!
そして俺の服のボタンをはずすなっ!
何で三人ともスイッチの入り方と方向の間違い方が一緒なんだよ!
古泉! こういうときこそ空気読まずに入ってこい! なんで来ないんだ!
…まさか、来られない?
俺の表情に何かを気取ったハルヒが、勝ち誇った様ににんまりと笑いながら俺にのし掛かる。
「ふふっ。キョン、こういう時って…なんて言うのがいいか知ってる?」
「…わからないな」
「あ、私わかります」
「私も」
お、お二方?
「じゃ、みんな一緒に…」
「「「いただきます」」」
おかーーーさぁーーーんっっ!
完
終わり、誤字脱字はめんご。
たまにはこういう馬鹿話もいいなあw GJ!
>>607 GJ!! キョンは苦労人だな。だって、三人娘のポルノ写真を見せられたり、
妹にお風呂をいっしょに入ることをせが……!?
妹 と い っ し ょ に お 風 呂だと!?
はにゃ??
妹ちゃんと????
さて、どうしたもんか
>>607 総モテで苦労人かつ鈍感大王なキョンはいいな。とりあえず、合掌。そして、GJです。
>>607 GJ!!!
キョンのモテっぷりと、古泉の不遇さに吹いたww
次回はいよいよ本格エロですか?期待してます!
古泉はキョンさんとは言わない気がするが………
モテ(笑)
キョンというよりU-1だなこりゃ
言われてみれば確かに、凡人で平和的なそれだなw
一番勝ち組が妹っぽいとことか、バカすぎて割りと好きな話だった
>>607 GJ!
楽しく読ませてもらった。
続きを楽しみに待ってる
だが俺的には朝比奈先輩の語尾がすこし気になるかな
このスレは死んだと思ってたんだけど、
そうでもなかったみたいだね。
まだ職人がいるみたいで安心したよ。
ビミョーに原作読んでなくても書けそうな感じがアレだな。
細かい点でミスが多すぎるし。
>>614 確かに。より正確に言えば原作だと一度も「キョン」という単語を二人称として使ってないんじゃなかったっけ。
『ちゃん』だと「キョン君」っていってたような気もするけど、と思ってコミックス引っぱってみたらやっぱりいってた。
あれ、正直なところここの職人さん達とやってること同類だからなあ。
>>620 原作とここのハイブリッド、と考えるといいかもね。カミカミで「わたし」な未来人や、なでられ要員な宇宙人とか。
623 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 09:51:39 ID:sWc5jTNX
ろくに女と会話したこともない真性童貞な子供達しか書かないから
こういった作者の厨二願望丸出し投影的な別人主人公しか出てこない
エヴァの頃からそういう傾向あったけどな。最近のラノベ系の創作はこんなのばかり
古泉もなにか着ているな
このパターン好きだな〜、絶対笑う
その手の意見は聞き飽きているんで。
駄作SSのほうがまだ価値があるよ。
聞き飽きてるんなら一々相手しないでスルーしたらどうなのか
荒らしのエサとしての価値しかないレスなどいらん
聞き流してほっとくと、俺の意見は正しかったんだと本気で思いこんじゃう人もいるからなあ。
で、調子に乗ってその後も通ぶって垂れ流すと。
やっぱ誰かが教えてやるべきですよ。お前の頭は可笑しいですってね。
その手の意見は聞き飽きているんで。
駄作SSのほうがまだ価値があるよ
「なぁ、ハルヒ…」
朝比奈さんの入れてくれたお茶を手に取りながら
俺はあくまでさりげなく、何気なく会話を切り出してみた。
でも、緊張しているせいだろうか?微妙に不自然な気もする。
いや、不自然だな。
実はちょっとだけ俺はハルヒに対して疑問というか不可思議な部分がある。
ハルヒは結構、謎の女だと思う。
いや、確かに奇怪な行動を取ったり、奇人変人と呼ばれるまでの色んな問題はあるのだが
それより何より、明るく行動的なようでいて意外とそのプライベートは一切見えてこない。
わざと見せないようにしているのだろうか?それもSOS団の団長としての責務?
それともただ単に自分を他人に見られたくないだけ?
意外とこいつは繊細な部分も持ち合わせているんだなと感じる時はあるが。
そこで俺はその万里の長城のように積み上げられた不思議な壁に
小さな一点で良いから穴を開けてみたくなっただけだ。
要するにただの興味本位。
「ハルヒはハルヒって名前を付けられた名前の由来は何だ?」
部室にいる全員の顔に「は?何を言っているんだ?」という色が透けている。
ちょっと切り崩し方を間違えたか?
「いや、ハルヒって結構変わった名前だろ?どこから付けられたんだろうなと思って…」
我ながらアホらしい、苦し紛れの言葉に苦笑せざるを得ない。
「何言ってんのよ?あんた」
俺もそう思う。
630 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 19:09:34 ID:UhRy8gqr
「…小春日和」
お、答えた。
「とかそんな感じ?親父にでも聞かないと分かんないわよ、そんなもの」
まぁ、そりゃそうだ。
「小学校の時にそんな作文課題、出されなかったか?」
「忘れた。あんたこそキョンとか変な名前じゃない?」
それはあだ名。本名は…
「有希は?」
おい!俺の話も最後まで聞いてくれよ。
「…雪」
実にシンプルな回答でファイナルアンサーだな。
「冬の雪と掛けている訳ですね。それに希望が有るとは考えてみると素敵な名前ですね」
こういうキザな台詞でもサラッと口に出せる古泉の笑顔に少しだけイラッときた。
「そういうお前はどうなんだ?古泉。一樹ってのも変な名前だぞ」
「変ですか?自分では結構、気に入っているのですが。
読んで字の如く、太く長く一本筋の通った大きくそそり立つ樹のイメージでしょうか?」
なんか今、もの凄い嫌なイメージが浮かんできた事は口に出さないでおこう。
むしろ口に出されたくない、色んな意味で。
「朝比奈さんは?」
「禁則…あ!いえ…ひ、秘密です…」
ハルヒの前で禁則事項なんて言い方をしちゃいけないのは分かりますが、
それでも秘密なんて言い方をしてしまうと…
「秘密とは気になるわね、みくるちゃん!」
ほら、ハルヒが食いついてきた。
「いえ、秘密というか…じ、自分でもよく分からないんです」
「本当に?」
蛇に睨まれた蛙。二時間ドラマで船越英一郎に崖っぷちまで追い詰められる真犯人。
「未来って言葉の読み方を変えると『みくる』とも読めるんでそこからですかね?」
ちょっと朝比奈さんをからかってみた。驚く顔もキュートなマイスイートハニー。
大丈夫ですよ、朝比奈さん。そんな事であなたが未来人だなんてバレませんから。
「それとも『Milk』とか『くるみ』を並べ替えたりとか?」
フォローはばっちり。
「確かにみくるちゃんの胸は牛並みだしね」
そういう意味じゃないんだぞ、ハルヒ。
「ところで何故、急にそのような話を?」
良い突っ込み所だ、古泉。
「さて、何でなんだろうな?」
確かに俺にもよく分からんな…なんで、そんなどうでも良い話を…
「きっと何となく知りたくなったからかな?そういう何気ない事でも」
なんだか、さっきまでより部室の温度が少し上がった気がする。
今日のお茶は美味しい。
甘みと渋みのバランスが最高ですね、朝比奈さん。
こいつはなんて名前のお茶ですか?
……本当にどうでもいい話なんだな。
>>630 GJ.
小学校の授業内容はたとえ隣のガッコでも大きく違う気がする
あとsageてくれ、たのむ。
スレの雰囲気が戻ってきて良かったです。
「……」
「〜♪」
「朝比奈みくる」
「ふぇ!?な、長門さん、なんですか?」
「お茶を」
「あ、お、おかわりですね!ちょっと待っててくださいね」
「…あなたのお茶は美味しい」
「……!ありがとうございます♪」
部室は今日も平和だ。
>>630 どうでもいい話だが日常的でいいな
自分の学校でも確か名前の由来の作文を書いたな
でも、キョンとハルヒ以外は全員本名じゃないと思うしな
638 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 20:28:15 ID:g96u0ewq
キョンはあだ名だが本名で生活してるはずだからね
「パーソナルネーム朝倉涼子を敵性と判定」ってセリフがあるし
長門を含む宇宙人は本名(宇宙人サイドの呼称?)だと思うけど
みくるは藤原の言うとおりだとすると偽名で確定か
古泉は「サイキック」→「イツキ」→「一樹」ってレスを見たことある
正直他二人より偽名を使う必要性が高い反面、偽るリスクも高いので
「実はほとんど素のまま」か「実は偽名どころか整形して別人」のどちらかと予想
原作でそういうのが明かされる展開はなさそうだよな。
このスレ性転換ネタってNG?
定期的に出る質問だが作品が投下された事はない不思議
SOS団に調査依頼だな
>>645 保管庫にTS物あるしいいんじゃない
>>647これはなんであるんだろう。わざわざスレ容量使ってまでやるほど原作と離れてるのかな?
うん
>>645 なんかハルヒ的な理由で性転換したりメインキャラの一人が性別偽ってたりならOK
はじめから全員性転換はNG
ハルヒコはもう別次元だろ…
>>650 全員がハルヒ的理由で性転換って無かったか?
あくまでそれも話の一部だったが。
あとキョン(だけ)性転換もあったような・・・
>>652 キョンが性転換(自覚症状あり)だったら、ギャグ系で53-187氏のモテ男シリーズの2話目があるね。
昔のだと自覚症状なしのがいくつかあった。『分裂』以前の作品だという前提で読む必要があるのもあったような。
全員、というと思いつきそうで思いつかないな。VIPでならあったような気がするけど。
654 :
650:2008/10/14(火) 18:28:26 ID:UGfEtlSo
>>652 要するにハルヒコはNGってことだ、すまん
んだんだ
もしかしてこのスレって女もいるの?
>>656 自分女だけど性転換にはあまり興味ないとです
>>656 俺カタツムリだけどガチエロなら何でもいいよ
自分女だけど長門は俺の嫁だと思う
いや長門はキョンの嫁だからお前は俺の嫁に来てくれ
あら、普通に女いるのね
とりあえず性転換厨=女と思いこんでた
すまんのう
男を女にするという結果は同じだけど、TSFと女体化は別物なんだけどな
と、トマト・サンド・ふぃっしゅ!
自称女のおかまが多いね
突然ですまんのだが
キョンが長門のうちで一緒に料理作って、そのあと長門が消えちゃう話ってまとめサイトにある?
たしかエロなしだった気がするけど・・・
>>665 25-97氏の『鼻歌とチョコレートケーキ』かな。保管庫のその3の真ん中あたりにあるやつ。ヒントが断片的だから確証ないけど。
>>667 それだった!
ありがとう
ぼんやりとしか覚えてなくて・・・
これ切ないよな
作者乙。
嫉妬乙。
俺乙
-ここまで俺の自演-
よしモマイラ、泣けるの教えろ
全部読んでティッシュ箱カラにするからよ
違う用途で空にするんじゃないか?
佐々木と橘がキョンに告白すると、キョンがハルヒに対する自分の気持ちに気付き
「すまない。お前達のことは友達としか見れない」
と言ってあっさり断るSSはどれですか?
抜けるSSはどれですか?
キョンが部室でエロビデオを見ているのがハルヒにバレたため
ハルヒパワーで呪いをかけられ、キョンの目からは女がデカいマ○コに、男がデカいチ○コに見える見えて困ってしまう
最後はキョンがハルヒに謝り、キョンとハルヒがセクロスして、呪いも解けてハッピーエンド
この作品はどこにありますか?
最後まで呪いが解けない奴なら
vipの方の長編・未分類3の「しん・せかいに君と」だが
…ここってvipネタおkなの?
そのネタ知らなくても楽しめるものならいいんじゃねぇの?
vipでやれと思うが
部室でAVとかどんだけ勇者なんだキョンはwww
谷口×ハルヒ…ぷり〜ん!!
そういやvipでは古泉と長門の組み合わせが流行ってたらしいが、エロは無いのかね。
あそこは腐ってんの多いから
>>687 確かあそこは全年齢対象だったような。まとめサイトを見る限りたまに無視して投下している剛の者はいるようだが。
組み合わせ自体はミステリックサインでのキョンの発言がきっかけになってそうだけどな。短編では問題解決で絡むことは多いし。
本編ではキョン的独占欲の結果古泉でさえ不適格の烙印が押されているけど。
本編のキョン的独占欲ってなんだろう
わからん…なんだろ
俺の長門とか言ったりか?それくらいしからしいのはわからん
>>690 SOS団の女性(団長除く)に恋人が出来たりとかで他人が間に入りこみそうなのを嫌がっていることを指しているつもり。
古泉については『編集長★一直線!』でミステリックサインの頃の印象と違うコメントが出ていたはず。
本編のキョンは、別に宇宙人や未来人を恋人にしたいとは思っていないっぽいからキョン的と評したまで。わかりにくくて済まない。
個人的には
>>689でも言ってるが、問題解決で絡むことは多いし、カプでなく、タッグみたいな古長は好きだ。
仮にラブってもこの二人はベタベタしないようなイメージ。
>>690 ヒトメボレあたりに「SOS団の女子に手出されるとむかつくんだよこんちくしょう」的な吐露がなかったっけ?
別の視点から見るとキョンって結構やな奴だなw
団長はハルヒだが、キョンはかなり強烈にSOS団を仕切ってるぜw
神田×ユウキ(orミー)で何か一本プリーズ
独占欲とか手出されるとむかつく以前の問題でキョンは長門に保護意識なかったっけ?
いつもピンチを助けてもらう度に己の増長を嘆いてたりするが
いや。原作的なことを考えるなら、
「能力的にタッグを組む」ということ以外に
古泉と長門が接触する余地はないぞ
仲間意識はあるだろうが
そういう一見くっつかなそうだけどそこが萌えるというカプ厨思考か
ハルキョン優先だから邪魔にならないようにくっつけとけみたいな余り物思考でない限り
原作/二次創作という二項対立じゃ捉えきれないんだよね。
二次創作が量産されていくうちに、二次創作の階層ができて
そのデータベースから新たな二次創作は作られていくんだよ。
それはもうコミュニケーション、挨拶みたいなもんだ。
原作準拠ならハルキョン以外は成立しない、というのが説得力のある主張で
ハル谷などが有り得ないのは当然だけど、厳密には古長も長キョンもないらしいね
原作あっての二次創作だから、あまりに原作の世界を壊すようなカプは叩かれているね
というか古泉と長門でキャーキャー言ってたのって腐女子だけだと思うぞ?マジで
二次元世界でもイケメン弄ってる方が楽しいんだろう
それはただの偏見だろ
古長カプ厨が腐女子だけかどうかということを、証明する方法は無いし調べた奴もいない。
だがVIPのSSで一定の需要があることは確かだ。
っていうか単に消去法だと思うんだが
みくるは全く需要がないし古ハルはアンチが多すぎる
あと、実際に腐女子だけがキャーキャー言っていたとしても別にどうということは無いと思う
妄想によって二次創作するという点に置いて、腐女子もここの住人も変わりはないだろう
古泉と女キャラの組み合わせが好きなのは女に多い
わざわざ二次創作を読みに来るような同人女の大多数は腐女子だから必然的に腐率が高いんだろ
だからって此処で文句垂れるような話でもないがな
見たくないならスルーが鉄則
住み分けされてるからvipくらいでしか御目にかかれんし
というよりヒロインクラスのサブの男をくっつけたがるのは
カプ厨か余り物みたいな発想で
それを好む率はカプ腐が物凄く多いってだけだろう
男も好きな奴はいるだろうが
失敗迂闊
「ヒロインクラスとサブの男を」
ね
古泉はヒロインクラスの男だから間違ってないなw
古泉カプをカプ厨か余り物みたいな発想というのもキョン独占的で気持ち悪いけど
まあ、俺が一番気持ち悪い事には変わりはないんだけどさ
お前は鏡を見てみろ。
俺が一番キモイに決まってんだろ
712 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 12:16:59 ID:pjystA0q
ハルキョンこそ正義
若菜×ユキちゃんこそが至高
古泉「んっふ♪」
だからその「女に多い」ってのはどこの情報なんだ…
お前の思い込みとか主観以外にデータあんの?
俺がそう思ってるんだから、そうに違いないとか考えてる方?
そんなもん女でもなきゃ気にもならんしすぐ忘れるようなことをお前は・・・
ネットの個人サイトで古泉カプが好きなのは大体女が経営してるな。
性別を偽証していなければ。
女なんだろ
古長で同人誌を描いてるのは殆ど(つーか100%?)女なわけだが…こないだの長門祭でも沢山居たし。
まぁ同人描くような層なんてニッチすぎるとは思うけど。
ID:qJYuFvyk←なんでこの馬鹿こんなに必死なの?
ち、ちがうぞ!俺は必死なんかじゃないぞ!
VIP臭い
馴れ合いならよそでやれ
vipperはやっぱりうぜーわ
まあ、俺が一番ウザイ事には変わりはないんだけどさ
二匹目の泥鰌は居ないぞ
俺様は選ばれたエロパロ板の住人だから、VIPとは違う(キリッ
うわああああああ、中2病乙wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
そんなことより黄緑さんが真っ黒なSSマダー?
黄緑さんの乳首は真っ黒じゃないやい!
確かに喜緑って白いパンツしか穿いてなさそうなイメージだ
縞パンとか何かが違う
ダイエーで買ってそうだけどな
インターフェースにパンツの概念などありません。
736 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 13:24:19 ID:3U5y1Z2B
私は一応、あなた達より一つ先輩ですから。
バイトをしているのは大人の女性の嗜みの為です。
下着にも気を遣っております。
あなた達のようなお子様パンティーでは何かと不都合もありますので。
有機生命体の概念には「勝負下着」という言葉もあります。
知らない?自分でお勉強して下さい。
Tバックはラインが透けないのでお薦めですよ。
ちなみに私の勝負下着は黒のスケスケレースのTバックです。
やべっ…喜緑さんに催してきた。
>>736 朝倉と長門が喜緑さんの家のタンスを覗いて、
「な、何なのこの布は!?これは下着なの?」
「これはもはや本来の用途を果たしていない。無意味」とか言ってる二人を妄想したw
朝倉「パンツマーン」
長門「…どちらが下かわからない」
「でも喜緑さんがやったら本当にわからないわよね」
「……その心は」
「上下揃ってワカメだから」
朝倉さんは下の毛も濃そうだよね
740の下駄箱にメモ用紙が入ってるようです。
742 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 19:06:14 ID:lmzt+Jha
基本、下は着脱可能でございます♪
俺は喜んで行くぜ!!
逝ってらっしゃい
たにぐちが あらわれた!
「引っかかってやんのwwwwざまぁwwwww」
谷口に言われるとこの上なくムカつくな
俺は谷口だろうと構わず食っちまうかもしれない男なんだぜ?
どっちなんだw
佐々木団がSOS団の敵となって、SOS団が勝利するバトル展開SSは意外に少ないよね
そもそもバトルをガチでやってるSS自体が少ないような気が。
原作だと長門と朝倉が戦ってるみたいな、そういうの。
ラスト・ラプソディ
なぜだろう。
真っ先に思い出した単語が「みくるジェノサイド」だった。
みくる「I'll be back」
佐々木と橘のガチレズなら見たくなくもない。
>>749-750 バトルものってやっぱり肉体のぶつかり合いだから
「絵」が無いと書く方も読む方も辛いわね。
文章だけでは書き切れんし、書いてると途中でアホらしくなってくる。
DBやワンピース、H×H風に描けば
「ドン!!」とか
「とぁぁああええぇぇえ〜〜〜〜〜!!!!!」とか
「だらっしゃぁぁああぁぁああ〜〜〜!!!!」とか
「ふんもっふ!!!!」とか
漫画的な記号の多い台詞ばっかりになっちまうし、
技の名前なんざ考えた日にゃ、中二病丸出しのお話になるw
だからデスノートや24のような陰謀蠢く的なものが合うわね。
>>755 馬鹿かお前は。
確かに風景描写がかけないような似非作家はそうなるかも知れん
しかし小説上がりのれっきとした先生方が書けば緊迫したバトルシーンが書きあがる
まぁそんな神がこんな所に来るとは思えんが。
「右から敵が来たわ!」
ようし、俺にまかせろ。
バキューン、バキューン
ダダダダダッダダダダダッ!
よし、一丁あがりっと。
なんてのが普通に市販のラノベでもあるじゃん。
>>756 ネタレスにマジレスとは、落ちたものだぜ
このスレでは佐々キョンが禁止だったりするの?
>>760 カップリングの禁止は無いよ
流石にメアリースーはアウトだけど
>>760 プリンと違って禁止カプは無い
谷ハルでもエロければOK
そういや佐々谷とかまだ無いな。
接点無いにも程があるだろ
>>762 原作者と主人公のカップルって斬新だな!
「涼宮ハルヒの憂鬱」は実はキョンが将来作家になって書いていたっていうコトですね、分かります。
>>765-766 マジレスするなら谷口×ハルヒだろ。
Vipとかでは谷川をネタ利用したSSがあるし、ここでも一度あったな。
つまんねーやつ
>>770 (´Д`;) ゴメンナサイゴメンナサイ
∨)
((
(;´Д`) スミマセンスミマセン
( 八)
〉 〉
(´Д`;)、 コノトオリデス
ノノZ乙
ほんとにつまんねえw
罰として妹新か妹藤かル妹で書いてこい。
キョン妹は?
近親相姦はアウトです><
というよりもあの妹ちび過ぎてだな
このスレでやってはイケナイ行為=マジレスですね?わかります
>>774 ちょっと待て。
新は新川さん、藤は藤原
ルってなんだ?
ま さ か ルソー か ?
ルソーxシャミ まだ〜
よし、じゃあとりあえずハルキョン以外のカップリング物でいいSS教えてくれ。読むから
>>779 ルソー×シャミ×シャミツーの3Pだろjk
786 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 00:04:22 ID:0KxJWent
話題を切ってすまん保管庫のでどうしても見つからないものが
あるんだが・・・・たしかキョンがハルヒに筆箱投げつけられて
失明しちゃうヤツだったとおもうんだが?
二度目の選択
詳しくは覚えてないが、保管庫でみた記憶はある。
根気よく探してみるべし
途中で読むのやめたけど、目にゴミが入っただけでもあれだけ痛いのにキョンのリアクションが薄いのが気になった。
というか、凄まじい精神力だな。
というか、長門に直してもらえれよお前と思った。
当時のレス読んでみたが過剰なマンセーばかりでかなり引いた
この作品でその誉めちぎりはおかしいだろ、ってくらい批判を許さない恐ろしい空気だった
批評してる人いたら中身も読まずにフルボッコされてた。結構作者に気を遣ってたり真っ当でマジメな突っ込みばかりだったのに
あのあたりで既にスレの空気異常だったんだなあと思って悲しくなった
またアサヒってるよw
アサヒってるって使いたくて仕方なかったんだね
しかたないよね
使い方変だよね
じゃあハルヒってみるか
使い方間違ってないじゃんw
ナガトる=綾波をパクる
ナガルん=しばらく書くのを止める
アサクる=おでんを持ってくる
アサヒる=茶を入れる
イツキる=古泉ルート
あれは投下のタイミングが良かったんだと思う
流れが早かったあの当時にしては、だんだん投下が少なくなってきていて、過疎るんじゃね?って雰囲気だったような気がするし
だからみんな寛容だったんだよ
内容はツッこみどころ満載だし、その作者のその後のSSと比べれば文章もてんで稚拙だし
厳しかった40章台あたりで投下してたらフルボッコだったと思う
>>789 それは当時も言われていた事だなw
久方来たが、何だこの不毛な大地状態はw2ヶ月近くもスレ埋まらず、殆どが雑談だし。
2年前くらいの今頃は1〜2週間くらいでSSで埋め尽くされてスレ潰していた勢いの気がしたが。
まあその頃はアニメ版放送終了直後で賑わっていたしな。
まあアニメも放送終了2年も経ち、新刊も1年以上出てない現状じゃこの流れも仕方ないってか
燃料無し状態では良く持った部類か。
あのdでもない勢いだったのと今の状態を比べると何か栄枯盛衰ってのを感じた。
手薬練引いて待っているのですよ。
材料の段階でストップされちゃってるんだから食堂も店の開きようがないわけで
谷川なにやってんだ
流は書くと速いってのは周知の通りだからつまり書いてないんだよ。
もう書かないのかな……
なんか外陣ばっか盛り上がって肝心の小説は周回差つけられてる感じ
もう分裂無視してγルートで再スタートしていいから頑張ってくれながるん……
周囲のプレッシャーに耐えられなくて鬱病になってるとか
ありそうで困る
10年もすればエヴァやギアスみたいにスピンオフが出まくるのかなw
まず10年後に分裂が出てるかどうか……
810 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 00:25:06 ID:ohKxfHqv
皆がSS書き過ぎたせいでながるんが書こうと思ってたネタ全部、取られちゃったとか
そんなオチで・・・無いわな、うん、無いわ・・・きっとね。
作家は金を溜め込むと書かなくなるって話だからなぁ
書かなくても前の奴が売れまくってるからなあ。
いまだに月別の集計でトップを制覇してるんだぜ?
最近でたばっかの奴を追い抜いて。
>>810 どんだけ自意識?過剰なら気が済むんだ…素できめぇよお前
原作者の新作読むとやっぱ圧倒的な力の差〜とか言ってた馬鹿と同じベクトルのヤバさを感じるわ
原作ももちろんだがSSでも続きを待ってるのがいくつかある。
朴念仁の続きとかもう来ないのかな。
>>815 続きを捜していたSS、まとめの掲示板で「つづきどこー?」と聞いたら、
「まだ書かれてないよー」との御返事があり、そのやりとりを書き手さんが読んでて、
何ヶ月ぶりだかに続きを書いて下さった。
ひたすら感謝したことだった。あまりに感謝感動し過ぎてまだ感想書けてない。
>>812 今累計どんくらいなんだ?500万超えたのは知ってるんだけど。
ドラゴンボールみたいに続けさせたい編集部と
幽遊白書みたくスッパリ終わらせたい谷川がぶつかってるって噂はどうなん?
エロパロ的に考えて
編集「シリーズが終わったらまたいつ会えるかわからないじゃない…うんっ……」
谷川「だからってファンをまたせるわけには…くぅっ!」
編集「もっと!もっと動いてぇぇぇ!」
だろう
新聞広告が出た日からこんなに待つとは思わなかったよ。しかも具体的な日にちはまだ決まってないし。
流さんってあんまり精神的に強そうには見えないしねぇ・・・
見たことあるのか
すごいでちゅね〜
見た目で判断しろってかwwww厨二だらけで笑ったww
見た目の話だよな
やっぱり保管庫の管理人っていなくなったのかな
>>596さんのssが保管庫にないんだけども
入れる必要もないだろそんなゴミみたいなの
ハルヒの中学時代のSSって見ないな(笹の葉ラプソディを除く)
長門でも古泉でもキョンでも、各キャラの中学時代は妄想でしか描くことできないから、元々ほとんど無いよ。
「あの時は面白くない灰色の世界だったがハルヒとSOS団(ハルヒの場合はキョンとSOS団)のおかげで楽しいバラ色の世界になった」
というのを示すために、今と対比して描くのはアリと思いますが。
>>815 編集者佐々木の続きと変態佐々木シリーズの続き読みたい・・・
俺も読みたい。
そして作業したい。
変態佐々木シリーズはなんというか…淡々とした語り口から鬼気迫るエロさを感じる。
続きはないものか(゚ω゚*)
>>836 俺もそう思うが、まぁ触らんほうがいいな。
変態佐々木シリーズが出るのは来年ですよ
あとたったの2か月待てばいいのか、楽勝だな
いや、マジで書いてくれないかなぁ…ほんとに待ってるんだわ、変態佐々木シリーズ
編集長佐々木ってなに?どんなの?
新シリーズでもいいよ。
佐々木とハルヒの処女喪失シーンがもう1回読めるしさw
朝比奈さん(大)が、ねっとりじっとりされるのを希望。
あのタイトスカートから伸びるストッキングに包まれた匂い立つ太ももをああしてこうして・・・
セイクリッド・カプリチオ、出来が良過ぎるだろう・・・
毎回作者が宣伝するとビタっとレスが止まるのが笑える
はぁ、校庭シリーズ最高だろ…
はぁ、ドラクエいつ再開するんだよ…
はあ、やっぱハルヒはアザトースだよな
はぁ、○天国は…
はぁ、国木田シリーズ最高だろ…
はぁ、ある種の罠いつ読み終わるんだろ
で、いつ次の(マシな)投下が来るんだろう。
マシというか、みんなが楽しめるのはもう来ないよ。
みんなSS読みすぎて目が肥えてるし、
個人の嗜好も多様化&先鋭化してきて排斥活動も盛んだからね。
自分で書けよ
もう自分の読みたいSSは自分で書くしかないよ
スマン、探してるSSがあるんだが誰か知ってたらタイトル教えてもらえないだろうか?
二つあって内容は
・キョンの記憶喪失物(記憶の無いキョンは長門にとっては別人なので、長門の態度が冷たかった)
・キョンとハルヒの孫が古泉の孫と一緒に、長門と会っている爺ちゃん(キョン)を追跡する
保管庫探しまくってるんだけど全然見つからん…気付けば量が増えたもんだなぁ
上の方は分からんが下のはコレ↓
「21-709 七夕の」
>>858 確かにね。最近は燃料不足でどうも停滞気味だが。新作が伸びて1年半もすれば、無理ないかもしれないけどさ。
さて、おそらくだけど、上のが保管庫その2、11-757氏の『涼宮ハルヒの黒日』で、下のはその3、21-709氏の『七夕の』だな。
11ー16氏の『パパは高校1年生』じゃないの?
まぁ、新作が出ればまた賑やかになるだろう
出ればの話だけどな
新作が分裂以上に評判悪くて別の意味で賑やかになったりしてな…
あの続きではどう考えても面白い展開を期待できない
そうそう予想できないからこそますます期待が上がるんだよね。
そういうプレッシャーと戦っているのは間違いないだろう。アニメ化や大々的なキャンペーンまで打たれて、そしてこの延期。
人生においてかつてないストレスだろうし。
もう内容が忘れつつあるなぁ
パッと思い出せるのは
長門が風邪
新入生がいる・いない
ぐらいだ
あぁ佐々木団出てきたの最新刊か。なんかもうお馴染みで憤慨あたりで出てると思い込んでた
幸いなことにSS数も多いし、のんびり昔のSSで隙を潰すのもいいかもな
分裂出てからのSSって全体の何割くらいなんだ?
>>870 まったく調べてないけど2割か3割ぐらいじゃないか?
アニメ放送中〜放送終了後あたりがピークだった気がする
調べてないからわからないが、分裂で佐々木が出てからは落ちる一方のはず
中学のときの変な女は出さないままでよかったかもな
まあ一気に驚愕まで出してればここまでにはならなかったのは確かだろうな…
>>874 一瞬驚愕が何のことかわからなかったw
そういや驚愕って最新刊のタイトルだったね…うん…
なぜだろう 古泉住職ということばが頭から離れない
じゃあ一キョンさん。
「なぁ、ハルヒ知っているか。トンチで有名な一休さんだがアニメ版の舞台である安国寺にいた時、彼は
一休と呼ばれていなかったんだぜ。一休の道号を授かるのはもっと後、当時は『周建』なのさ。そもそm」
「うっさい! 馬鹿! 今忙しいの!」
「よぅ、長門。それに朝比奈さんご存知ですか。トンチで有名な一休さんだが、禅僧でありながら彼はとても
自由奔放な生き方をしていたそうです。男色家で好色家。飲酒、肉食、ついには自殺未遂まで……いや、すいません」
「キョンくぅん」
「そう」
「おぅ古泉知っているか。トンチで有名な一休さんだが、彼は意外なところで現代とつながっているんだ。
例えば格闘家の武蔵は、一休さんに出てくる寺社奉行・蜷川新右衛門の子孫といわれているんだが」
「すいません、格闘技は疎くて顔が思い浮かびません」
「か、悲しくなんかないぞ、俺は。すきすきすきすき、すきっすきー、グスッ、いっk……おっシャミセン」
「それ一休さんのOP?(意地悪な桔梗屋さん声)」
「!」
シャミセンは猫なのに知ってるなぁwwwww
屏風から出てきたのか
中の人つながりw
880 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 19:58:37 ID:VscGE+16
保管庫更新サンクス
あとアゲ
過疎だなあ。
シャミセンもワロタが、誰にも相手にされないキョンにクソワロタwww
シャミセンもワロタが、誰にも相手にされないキョンにクソワロタwww
シャミセンもワロタが、誰にも相手にされないキョンにクソワロタwww
この前ゲーセンでフィギュアのUFOキャッチャーがあったが、
景品がハルヒ、長門、朝倉、喜緑だけだった
朝比奈さんそこまでハブられてるのか
そこはシャミセンを入れるべき
ライトノベル 週間ランキング ※11/12〜11/18 紀伊國屋書店 調べ
1位 世界一初恋 吉野千秋の場合2 発売日:2008年 11月 01日
2位 機動戦士ガンダム00 (3)フォーリンエンジェルス 発売日2008年 11月 01日
3位 ダンタリアンの書架 1 発売日2008年 11月 01日
4位 涼宮ハルヒの憂鬱 発売日2003年 06月 06日 ←ひとつだけ2003年w
5位 少年陰陽師 迷いの路をたどりゆけ 発売日2008年 10月 01日
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9位 勾玉花伝 巫女姫様とゆりの遊戯 発売日2008年 11月 01日
10位 会長の切り札 一芸クラブに勝機あり! 発売日2008年 11月 01日
それで4位は凄いな
これからこの作品は十二国記化していくのかなぁ・・・
ダブリだって無事完結しました!きっと大丈夫なのです!
ダブリだって無事完結しました!きっと大丈夫なのです!
ダブリだって無事完結しました!きっと大丈夫なのです!
ダブリだって無事完結しました!きっと大丈夫なのです!
大事なことなので4回言いました
ダブリって何?
落第すること
なんだ来年の朝比奈さんの事か。
なんだ来年の朝比奈さんの事か。
なんだ来年の朝比奈さんの事か。
なんだ来年の朝比奈さんの事か。
よくわからないけど、誰も居ないようなので朝倉さんは戴いていきますね^^
アッー!
じゃあ鶴屋さんは俺の嫁な
じゃあシャミツーは俺の嫁な
ハルヒキャラでけっこう仮面か変態仮面をやって欲しい
?
??
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
キョンが透視能力が身につく話ってなかったっけ
あったけど、未完だったような
>>911 どこにあるか教えてくれないか?
タイトル忘れてしまって
30-43 キョン@透視能力
……そのまんまだったw あと完結してた。書いた人ごめん!
古泉がとばっちりで神人にオラオラオラってボコボコにされるssってなんだっけ?
>>873 中学の変な女の断片的な話だけでは、多くの読者が「キョンがハルヒに一目惚れしたのは、ハルヒが中学の時キョンが惚れていた変な女と似た部分があった」と解釈する
実際は佐々木は全然ハルヒに似ていないし、キョンはハルヒには一目惚れしたが佐々木に全く惚れてなかったから、読者の解釈は間違っていた
でも、「ハルヒに惚れたきっかけは昔の女に似ていたから。でも、今はハルヒ自身が好き」という方が良かったと俺は思う
……なにラリってんだおめぇ
ハルヒ好き的にはそうだろうな
……なにラリってんだおめぇ
それで男女を入れ替えると、とたんに中古品女とか騒ぎ出すんだろうな。
そら当たり前だ
>>921 自分的には、ヒロインが高校生なら、「初恋の先輩への片思い」(もちろん肉体関係もキスもない淡い関係)くらいあっても良い。
むしろ中学の段階で、そんな話の一つか二つあって欲しい。
あと、恋人関係にない単なる男友達が何人かいても問題ない。
親しい異性は、幼なじみや従兄弟で、恋人関係でなければOK。
ヒロインが社会人や大学2年以上で青年誌なら、その時は真剣にお付き合いしたという条件で、非処女でも何とか許せる。
自分的には、男キャラも同じ条件であって欲しい。
キョン?キョンとって佐々木はただの女友達なのはわかるが、少し親しすぎる。
ハルヒがちょっとかわいそう。キョンはハルヒに土下座すべき。
どうでもいいがな
何にしても、原作でキョンが中古でなくて良かった
佐々木はふたなり、という所まで読んだ
ハルヒと佐々木、ふたりはプリケツ――まで読んだ
きっと弾力があってプリっとヒップアップしてるに違いない。
朝比奈さんはウエストの細いわりにふんわりたわわで、長門は小振りできゅきゅっと
枯れゆく笹の葉は完結しないの?
>>929 自分的には、ヒロインが高校生なら、「初恋の先輩への片思い」(もちろん肉体関係もキスもない淡い関係)くらいあっても良い。
むしろ中学の段階で、そんな話の一つか二つあって欲しい。
あと、恋人関係にない単なる男友達が何人かいても問題ない。
親しい異性は、幼なじみや従兄弟で、恋人関係でなければOK。
ヒロインが社会人や大学2年以上で青年誌なら、その時は真剣にお付き合いしたという条件で、非処女でも何とか許せる。
自分的には、男キャラも同じ条件であって欲しい。
キョン?キョンとって佐々木はただの女友達なのはわかるが、少し親しすぎる。
ハルヒがちょっとかわいそう。キョンはハルヒに土下座すべき。
みんなが忘れたころに現れるな、コピペ厨
>929
続きを途中まで書いたところで放置してある。
もういいだろ?
読めるもんなら読みたいが書きたくないなら強制しない
みんなが忘れたころに現れるな、枯れゆく笹の葉
確か、原作の笹の葉の続きでしたよね
個人的には、ジョンスミスとハルヒ(小)がHする話はもっとあって良いと思う
キョンがハルヒと結ばれるのだが初めてが自分じゃ無い事にショックを受けて
インポになるって話を途中まで書いてたな
で、オチがハルヒの初めての相手はジョンスミスだったと
オチがありきたりなのとキョンはそこまで繊細か?
と思って途中で放り出したがw
……なにラリってんだおめぇ
939 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 14:36:25 ID:IHn1tEhl
ヒロインが社会人や大学2年以上で青年誌なら、その時は真剣にお付き合いしたという条件で、非処女でも何とか許せる。
自分的には、なにラリってんだ
でも、「ハルヒに惚れたきっかけは昔の女に似ていたから。でも、今はハルヒ自身が好き」という方が良かったと俺は思う
佐々木->ハルヒとか唱える前に従姉の姉ちゃんの事を思い出してやってください。
軽めのネタでも上て多少は流れ作らないと
長編書いてくれる人も盛り上がらないよね
えっちなSSは書いたことないけど挑戦してみるお
がんがれ
>>941 従姉の姉ちゃんが朝比奈さんに似ていて、キョンの同級生の昔の女がハルヒに似ているのでは、というのが
佐々木登場以前に原作スレにおいて行われていた考察だったと思う
軽めのネタでも上て多少は流れ作らないと
長編書いてくれる人も盛り上がらないよね
946 :
部室:2008/11/27(木) 22:52:25 ID:6p2JcqgH
いつもと変わらない放課後、掃除当番で遅くなるハルヒを横目に
一人SOS団が占拠している文芸部室へと足を向けた。
ノックをしてしばし待ち、扉を開けると珍しいことに朝比奈さんしかおらず
いつものメイド服で俺の定位置に突っ伏して寝ていた。
「…朝比奈さん?」
どじっこメイドとしてSOS団の癒しの大部分を担っているお方ではあるが
そこはそれ、年頃の女性らしくここまで無防備に眠るほど迂闊な方でも無いと思ったが…
「……んっ……」
なにやら色っぽい寝声で多少体をずらしながらも起きる気配はみうけられない。
まぁ、ここまで安らかに寝ている人を起こすのも悪い気がするし
朝比奈さんの寝顔など中々見れるものでもない、誰かが来るまでの短い間
脳内asahinaフォルダに焼き付けておきますかね。
そう思いながら朝比奈さんから少し離れて同じテーブルに着席すると
頬杖をつきながら可愛い寝息を立てるメイド型天使様を観察することにした。
しかし…凄い胸だよな、また成長したんじゃないか?
SOS団関係者は美女が多いが、その中でも朝比奈さんの胸というか肉付きは
ほんとたまりません。いや、溜まるんだけどな。などと愚にもつかないことを考えていると
「……あっ……ん」
と、なにやら息子の睡眠を妨げるかのような声を上げながらこちらの方に顔と胸を
見せつけるかのように向きを変えながら体をクネらせる朝比奈さん。
こっこれは…テーブルと顔によって潰れた胸がメイド服の上からでも
その張りが確認できそうなほど押し上げられ、第三ボタンまで外されていた谷間が
いつぞやの特盛り以上の迫力で目の前にさらけ出された。
思わず喉を鳴らしながら呆然と見入ってしまった後、我に返り2〜3度頭を振る。
流石にこれ以上は誰かが入ってきたときに気まずいだろ、と言う脳内音声と
いやいや、これは朝比奈さんが自主的に見せてくれているんだし
やましいことなど何もない、見れるところまで見ようじゃないかと言う脳内音声が対立する
しばらく、といっても数秒程度だろうが辛うじて理性が優勢勝ちを収め
朝比奈さんを起こそうとパイプ椅子から立ち上がり、朝比奈さんの肩を揺らした。
「朝比奈さん、起きてください」
そう声をかけると、少し寝ぼけたような瞳で朝比奈さんが俺を見つめていた。
「えっと…そんな体勢で眠ると、体を痛めますよ?」
「………」
「……起きてます?」
寝起き弱そうだよな朝比奈さんって、などと思いながらしばらく見つめていると
朝比奈さんの肩に置いた俺の手に、暖かく柔らかい指がそっと絡まってきて…
「……キョン……くん……」
いつの間にだろうか、朝比奈さんの俺を見つめる目が、いつものSOS団員の目じゃなく
俺に…誘いかけるような…、…絡まる指も俺の手を少しづつ胸元に引き寄せ…
「……つかまえた……」
桜色の唇から呟くような声で、俺の指先を理性と共に溶かしながら、ゆっくりと
白桃のような谷間に導いていった。
「あっあのですね朝比奈さん、ハルヒがもう直ぐっ、つっ」
爪を立てられた…
947 :
部室:2008/11/27(木) 22:54:37 ID:6p2JcqgH
「……ばか……」
谷間に丁度納まるように落ち着いた手の甲が一部赤くなっている。
非難するように軽く目でこちらを睨んでから、赤く熱を持った場所にそっと舌を伸ばし
ツツくように感触を確かめ、徐々に舌先を指の骨をなぞるように指の先端を求めてきた
ちゅっ……ちゅっ……
甘い音が二人きりの部室に響きわたる。唾液をすり付けるように指に絡ませて
潤んだ瞳で俺を見つめてくる朝比奈さん。その瞳に吸い寄せられるように
空いている右手で形のよい顎をそっと撫でるように触れていく。
濡れた唇が呼んでいる、声にならない声で俺の唇を……
誘われるまま、もうこの場所からは逃げられ無いことも、逃げ出す気も無いことも自覚しながら
吸い寄せられるように柔らかな先端にたどり着こうとしたとき
「ぼぉーけっんでっしょでっしょっ♪」
やたら陽気な歌声を響かせた涼宮ハルヒの声が聞こえてきた
それまで緩慢に、しかし確実に俺の心を浸食していた空気は霧散していき
ガタンッと勢いよく立ち上がり俺から離れていく朝比奈さんは服装と髪の乱れを直し
ハルヒが扉を蹴り開ける頃にはすっかりSOS団のマスコットメイドに戻っていた。
しばらくしていつものメンバーがそろい、古泉とまったく集中出来ないオセロで不覚にも黒星を先行させ
妙にこちらに視線を飛ばしてくる長門に気づかないふりをしながら、いつもの合図を待っていた。
5人で帰る道すがら
「何か悩み事でも?」
いつものニヤケ顔で古泉が聞いてきた
「………」
長門張りの三点リーダーで視線を返してやると、肩をすくめながらいつものように
「くれぐれもあなたは涼宮さんの鍵であるという自覚を忘れないようにお願いしますよ」
と、すべて分かってるような口調で言ってきた。
軽く舌打ちで返すと、また肩をすくめるような身振りで
「やはり女性は女性ということでしょうか、出来ることならこのまま何事もなく
SOS団として穏やかに過ごしていきたいと願っているのですが」
願望を言い聞かせるように言ってきた。
俺だってあんな妖しい朝比奈さんに逢えるなんて思いもしなかったよ、ってか古泉、てめーどこまで知ってやがる。
ニヤケ顔を浮かべながら苦笑する器用な顔を作りながら
「禁則事項です♪」
などと見るものすべてに殺意を思い出させるような顔でごまかしてるつもりなら
本格的に貴様とのつき合いを考え直さねばなるまい。
「みんなまったねーー」
「では、また明日」
「また明日会いましょうね」
「…」
別れの挨拶と共にみんなと分かれてから少し、携帯のメール音が鳴り響いた
『また、ね。』
朝比奈さんからの短いメールに、言いようのない心のざわつきを感じて
俺はしばしその場に立ち尽くした。
948 :
942:2008/11/27(木) 22:58:45 ID:6p2JcqgH
あんまりエロチックには無理でしたが
ちょこっと書いてみました
いいねーw
匂わせるくらいの控えめでもいいよね
952 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 10:11:31 ID:URY/nerA
いいねー(笑)
容量残りまくっているな
エロパロ初投下。佐々キョンいきます。
ごめん佐々谷だったw 20:30からスレ拝借します。
「あれ? 九曜さんじゃない? こんなところで奇遇だね」
「へえ、驚いたな。キミたちは知り合いなのか?」
「ううん。関係があるのはこっちの彼のほうでさ、僕は話を聞いて一方的に知ってるだけ。特徴的だから一目で理解できた」
俺を指差しながらいらんことを言いやがった国木田は、
「とてもチャーミングだけど、不思議な感じのする女の子だね。なんていうか、九曜さんは思考が独創的なんじゃないかな? 谷口を振った理由も変わってたし」
ぎゃひんとでも叫んでやったらこいつは満足するかね? ってゆーか、それ以上俺の古傷にさわんじゃねえ。こんなとこで涙浮かべたかないぜ……とか思ってると、
「初めまして。谷口くんでいいのかい?」
外見だけならAAランク、だがまあ、諸事情により俺の評価の対象外にいる女は片手を差し出しながら言った。
「もしや、キミには九曜さんの恋人だった過去があるのかな。その履歴について、是非詳しく話を聞いてみたい。ああ、もちろんキミが良ければの話だ。でもね、個人的な興味からすれば……そうだな、これを聞かないことには今夜は眠れそうにない。
正直、僕の認識する彼女の人となりからすれば信じられないような事実だ。本来なら保護されるべき領域、ましてや初対面の人のプライベ―トを侵犯するような要求だとは承知してはいるんだが、それに付随する懸念を無視してでも、
キミの経験を拝聴できる可能性を考えるなら僕はこうやって多少の厚かましさをまとうことも厭わない。もっとも、本当にキミが話したくないならもう言わないし、これでも初見ながらキミの人柄とこちらの興味との兼ね合いを考慮したうえでの発言であってね、
谷口くんの気持ちを無視するつもりなんかじゃてんでないんだ」
とか言いながらよ、ほんとまいるぜ。
そんなに綺麗な瞳を輝かせながら興味津々とした顔を見せられちゃあ、無下に断るわけにはいかねえよ。
「でも谷口、人違いだったって言われてすぐフラれちゃったでしょ、話すことなんてあるの?」
またいらんことを国木田は言った。
今日は厄日だ。
キョンの野郎が殊勝にも俳句大会に誘ってくるもんで、不覚にもホイホイと着いてきちまったのが運の尽きだった。俺の貴重なゴールデンウィークの一日を返せってんだ。
大体、なんであの眠気マックス女がここにいる。それに聞き及んでた佐々木っていうやつも開口一番に変な女ぶりを存分に発揮してくれたしよ。ついでにその後まんまと俺の失恋話も聞き出されちまって、やれやれだぜ。
ま。全然収穫がなかったわけじゃねえ。あのツインテールの娘、橘京子ってのは俺に唯一残されたオアシスだ。にぱっとした笑顔がいかにも普通の女子高生っぽくて良いんだこれが。おし、ナンパするならこいつだなってことで、俺はさっそく話しかけてみることにした。
10分後。見事撃沈した俺が今日ここに来た意味を考えてるとき、桜の木の下で写真撮影をするとかなんとか、女はそれにあわせて和服に着替えるだのと涼宮が言い出して女を全員連れ去り、俺が今日ここに来た意味を颯爽と奪っていきやがった。
マジで何すりゃ良いんだ、俺はよ。
そうやって馬鹿でかい庭の草の上でふて寝していた俺が空を仰いだとき、青色の中に、あの佐々木って変な女の顔が浮かぶのを感じた。
「おわ! なんだお前、着替えに行ったんじゃなかったのか!?」
錯覚かと思いきや、俺の顔を覗き込んできた女は確かにそこにいた。
そいつは飛び上がっちまった俺を観察するように見回しながら、愉快そうに、
「行ったんじゃないのか、なんて、既に答えは出てるじゃないか。キミが問うべきことは、僕が何故着替えに行かなかったのか、そしてどうしてここにいるのかについてくらいなものさ。それに答えるなら、前者については単純に遠慮させて貰った。
ここにいる理由は恐らくキミと同じだと思う」
にこやかに続ける目の前の女に俺は肩をすくめて、
「つまり、暇を持て余してるクチってとこだな。しかしだ、何で着物に着替えないのかが不明だぜ。俺が聞きたいのはそこんところだよ」
言い切ると、この女はキョトンなんて音が聞こえてきそうな表情を貼り付けて一瞬停止した。一体どうしたんだっつの。
「……驚いたな。キミは一瞬にして僕の意図を正しく理解してしまったどころか、こちらが無意識のうちに隠していたものにまでしっかりと気付いている。ならば、僕もちゃんと答えざるをえないだろうね」
俺がキョトンとしてると、
「ああいうのは苦手なんだ。それに僕は部外者なので、彼女たちの輪に踏み入りすぎることにはどうも気が引ける。涼宮さんには迷惑だって掛けしまったし、ここは自重すべきだと思ってね。辞退してきたというわけさ」
「なんだ、お前も着てみたいなら遠慮するこたぁないと思うぜ。あの涼宮に気遣いなんていらん。思わず笑っちまうところだったよ。それに、あいつは今にあんたがいないことに気付いて探しにくるだろ。追いかけっこも説得も無駄な抵抗だってことを忠告しとく。
あいつには誰もかなわん。大人しく捕まるってのがオススメだ」
ふと視線を女に戻すと、今度は呆気にとられちまったようにポカンとしてやがり、かと思えば、次にはまじまじと俺を見ながら、
「これは、九曜さんがキミをキョンを間違えて交際を申し込んだのも無理はないだろうね。僕もいま気付いたんだが、実にキミたちは似ているよ」
「げ、やめろよな! あいつと共通するとこなんざまったくねえ。皆無だ。第一、俺はあんなマヌケ面じゃねえしな」
それを聞いた女は不意を突かれたように笑い出した。それ笑い声なのか? てな疑問を持っちまうような変な笑い方だったけどさ。
「失敬。ところでキミは、人間の思考形態は大まかにわけて二つに分類されるということを知っているかい?」
知らないね、と答えると、こいつは手をひらひらさせながら、
「アリとキリギリスの童話があるだろう? この話に人が感想を持つときにね、少し面白い現象が発生するんだ。それは何かといえばだ、ここで人は二種類の考え方に分かれるのさ。つまり、両者の生活がどういった結果を迎えるのかという教訓を論理的に捉える人間と、
『なぜアリはキリギリスを助けてあげなかったのか?』と考える人間が発生するということで、後者の答えに至る考え方を僕は等式思考と呼んでいるんだが、これは短絡的思考と表したほうが一般の認識に近いと思う。
このように、人間は、物事の捉え方が論理的思考か等式思考なのかによって別々の世界を生きることになるんだ。だが、勘違いしないでくれたまえ。これは僕の持論なので、実は大した確証も持たない個人的な見解に過ぎないからね。そしてこの僕の理論からいくと、」
さっと揃えた指先を俺にむけて、
「谷口くんとキョンの現実認識は、この二つの思考方法には当てはまらないんだ。論理的思考は、なぜ?という疑問から出発するもので、等式思考は自分の知っている知識を持ってくるだけなんだが、二人はそうじゃない。キミたちは当たり前のものを当たり前に認識し、
何物にも惑わされることなく真理というものを見つめることができる。これは単純なようでいて、尋常ではなく凄いことなんだよ? 僕にとっての天才の定義は、そういう物の見方ができる人物のことだ。真実を探求するうえで、これを天才的と称せずにはいられないだろう?」
「へいへい。とにかくだ、お前がえらくお喋り好きだってことだけはわかったよ。けど、なんでお前は俺をそんなヤツだって思うんだ?」
「キミは僕の少ない言動から、僕がみんなに黙ってここに来ていることなどの事実を当然のように把握し、それに対して的確な判断を下したからね。ああ、九曜さんのこともある。これだけ判断材料が揃えば十分さ」
「じゃあやっぱり、お前も和服を着てみたいってことだな。その気持ちはわからんでもないぜ」
「そうかい? ただ、邸宅と呼ぶに相応しいこの家人の所有する着物に興味がないわけではないことは否定できないな。一生に一度の機会かも知れない。たまには分不相応な装いに身を包んでみても悪くはないかもね」
「いや、お前が可愛いからだよ」
「は?」
「多分、えらく似合うと思うぜ。着たくなるのも無理はねえよ。俺だってその姿を見てみたい次第だっつーことで、よろしく頼むぜ」
「…………」
今度は沈黙しやがった。
良く喋るヤツだってのはポイント高いが、内容がやっぱ普通とは言えん。理解不能すぎる。なんというか、俺はもっとインスタントな会話に興じたいんだよ……なんて不満を感じているとき、
「……その、」
やけにもじもじしながら、
「じゃあ、着替えてこようかな。えっと……」
こほん、と咳を一回すると、
「いや、なんでもない。気にしないでくれ。とりあえず、僕はみんなのところに戻ることにするよ」
さっきまでと打って変わって余裕を取り戻しながら、
「キミと話せて楽しかった。じゃあね」
片手をあげて行っちまった。
しかし、なんでこうも俺は変な女とばかり出会っちまうんだろうね。
あの佐々木ってやつも最後は顔を真っ赤にしちまってよ、本当は仲間に入れてもらうのが恥ずかしかったんだろうな。その奥ゆかしさも悪かねえが、やっぱり俺の営業範囲外だぜ。
……そしてあいつの着物姿を見た俺は、一つ思った。
ま。連絡先くらい聞いといても悪かねえか、ってな。
以上。ちなみに舞台は分裂で話があった、GWの鶴屋さんちでの俳句大会です。
佐々木の相手は谷口が一番しっくりくるんだけど、そう感じるのは自分だけだろうか。
いやとても面白かった
960 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 21:16:37 ID:ZQJc4o02
いやとても面白かった
キョン腐によると谷口はこのSSのような良い奴じゃないらしいから(笑)
しっくりくるかはともかく、こういうのもアリだな。
GJ!
963 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 22:45:39 ID:xZYx0vhJ
とるに足りないゴミクズ
まさにこういうのもありだな
GJ
佐々木ファンに喧嘩を売ったな
つーかコレ谷口か?
よくあるギャルゲとかの主人公にしか見えん…
あと佐々木が一年間付き合いのあったキョンより、何で初対面の谷口の方に親しげなのか理解出来んのだが。
大体、谷口を絡ませるならハルヒだろ…全キャラ中で最も付き合い長いんだから。
付き合い長いか?
会話も無いし、ただ同じクラスなだけだ。それを付き合い長いとは言わんだろ。
そういうのも含めて「付き合い」とは言うんじゃないの。
お前の住んでる大阪民国では違うのかもしれないけどさ。
そういうもんかね。
俺も中学三年同じクラスのやつがいたが特に話もしなかったから、高校でたまに顔合わしても当然何も話さないし、話す事柄もないしな。
谷口もハルヒと中学時代のことを話す内容もないだろうし、付き合いとしては高校からってことになるんじゃないの。
映画撮影の時も野球大会のときも、その他大勢扱いだったしな。
谷口以外の同級生にしても最短5分長くて2週間だっけ?
もっと前の頃はわからんが、SOS団はハルヒ的に相当長い部類に入るな。
乙。
>>971 キョンにとっても、あんなに親しく付き合った連中はSOS団が初めてでしょ
ここへ遊ぼうよ
977 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/30(日) 05:30:53 ID:h4ksnTYY
あばばばばばばば
_ ,.. --_- ...
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↑喜緑さん何持ってんだ?
ふえるわかめ
佐々木が谷口とくっつくのはキツいなぁ
佐々木が付き合う可能性がある奴といえばキョン、藤原、国木田、古泉の順かな
橘もありだと思うがw
国木田と須藤を忘れちゃいけないな。
佐々木と谷口って原作では会った事あるんだっけ?
直接は無いな。
ただ伝聞では聞き及んでると思う。国木田が話題に出して昼飯の肴くらいにはしてそうだ。
986 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 15:25:32 ID:2gN0sd8a
梅谷哲
>>985 してそうじゃなくて、してるよ。変わり者であるということから谷口は敬遠してたが、実際会ったらどうだかは分からないな。
その辺の佐々木周りについては驚愕早く出ろとしかw
驚愕なんか出さなくていいから、分裂から無かったことにして飄々と続き書いちゃってよ。
佐々木とか橘とかゴミみたいなのどうでもいいからさ。
なかったことにするにしても、その前から詰まってるからかけないんだろ?
前後編形式で、後半プロット無しで書く作家は居ないと思うがなぁ
やっぱり、出来てるんだけど大人の事情で出せないだけだと思う。
人的にトラブってるだけだろ
どっちが悪いかは知らんが
書き上がってるなら出したいのが作家だろうし
角川が終わらせたくないから引っ張ってるのかね
ハルヒとガンダム頼みだろ今の角川って
頑張ってEVAも引っ張ってるよ。
>>992 大人の事情っていうか、単に分裂が評判悪すぎて困ってるだけだろ
角川も甘いんだよ。アニメでちょっと流行ったからって乗せられた馬鹿どもなら
クソな話でも関係なしに勝手に買ってくだろうとか何も考えてなかったんだろう。
『ハルヒ』って付いてればありがたがって買って自動的にマンセーしてくれるってな。自爆自爆、自業自得。
分裂はなぁ・・・
次の驚愕があって初めて意味を持つ話だからなぁ・・・・
マジでどうなってんのかねぇ…
梅よか
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