【乃木坂春香】五十嵐雄策総合【はにトラ】part2
1 :
名無しさん@ピンキー:
こんにちは、名無しです。
五十嵐雄策原作【乃木坂春香の秘密・はにかみトライアングル】をお届けいたします。
以下はこのスレを立てるにあたって書き込んで下さる方々にお願いの言葉を。
@単行本派にはネタバレとなる話題が出る可能性があります。ご注意を。
@陵辱・寝取られなど読み手を選びそうな作品は、投下前の警告をお願いします。
@気に入らない・つまらないと思ったらスルーを、荒らしも粘着も同様です。
但し、あまりに酷い時は荒らし報告と削除依頼をお願いします。
そして最後になりますが、このスレに投下してくださる職人の皆様に深い感謝を。
それではまた再びお会いできることを願って―――
2 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 16:02:23 ID:qZ3f7fN5
3 :
1:2008/07/21(月) 16:07:39 ID:qZ3f7fN5
現行スレでの立て直し需要の高まりを受けて建ててみました。
少々先走り気味だけど反省はしていない。
テンプレは過去スレを参考にしてみたけど、何か他に提案があったらよろ
まぁ…マターリ行きましょう。
5 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 21:53:30 ID:zHAiewtJ
6 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:22:18 ID:WXJ7QpEk
ガッ
乙 カレー
/ // / // ______ / // /
/ // /| r'7\ ,.ヘ‐'"´iヾ、/\ニ''ー- 、., / /
/ / | |::|ァ'⌒',ヽ:::ヽrヘ_,,.!-‐-'、二7-ァ'´|、__
`'ー-‐''" ヽ、_'´ `| |:::::|'" 二.,_> ,.へ_
/ //__// / / / `ヽ7::/
か っ も | / // メ,/_,,. /./ /| i Y //
ァ て う. |'´/ ∠. -‐'ァ'"´'`iヽ.// メ、,_ハ , |〉
| 約 ク ヽ! O .|/。〈ハ、 rリ '´ ,ァ=;、`| ,ハ |、 /
| 束 ソ > o ゜,,´ ̄ . ト i 〉.レ'i iヽ|ヽ、.,____
| し ス / ハ | u ,.--- 、 `' ゜o O/、.,___,,..-‐'"´
| た レ | / ハ, / 〉 "从 ヽ! /
| じ は |,.イ,.!-‐'-'、,ヘ. !、_ _,/ ,.イヘ. ` ヽ.
ッ .ゃ .立 |/ ヽ!7>rァ''7´| / ', 〉`ヽ〉
! ! な て .', `Y_,/、レ'ヘ/レ' レ'
い .な ヽ、_ !:::::ハiヽ. // /
で い ./‐r'、.,_,.イ\/_」ヽ ', / /
す / `/:::::::/ /,」:::iン、 / /
〈 ,,..-‐''"´ ̄ ̄77ー--、_\.,__ /
,.:'⌒ヽ ´ | | , i |ノ `ヾr-、
9 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 21:54:53 ID:/a/O6IoH
うっせーなー
スルー推奨
乃木坂、関西では放映せんのか O刀乙
春香って裕人に捨てられたら(ありえないと思うけど)立ち直れなさそうだよな
2次的にはそうなったらおもしろそうだと思ふ
裕人に捨てられた(何らかの理由で春香と別れねばならなかったとか)あと
変な男に引っかかって大変なことになる・・・みたいになってほしい
>>11 今週から放送開始。マンデーパークでネウロの後番組。
能登かわいいよ能登
能登かわいいよ能登
>>11 つ読売テレビ 月曜深夜
>>14 今週は放送なかったようだが先週からやってる。
18 :
03s1hRg:2008/07/25(金) 20:15:11 ID:6nQNnRoh
能登かわいいよ能登
うわ〜
書き込んでないと思ったら、書き込めてた&オモイッキリ誤爆&安価ミス
ごめん 吊ってくるよ
1話見た。裕人が悪人で春香を脅迫してレイプとか、デートの帰りに不良達に裕人がボコられて春香輪姦とかどう?
裕人が春香に告白してHとか、デートの帰りに不良達に裕人がボコられてその後公園で春香と和姦とかどう?
裕人には個性がないからなんでもできるな
だがあえてここで裕人に捨てられてヤンデレになる春香を希望する
24 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 22:37:58 ID:/qlVJumn
成り行きで、メイドさん達とミカが監視しながら……
コミケ会場でキモオタたちに犯される春香希望
みっかみかにされたい・・・
ネタも出てきたし そのうち1本ぐらい書こうかな。
一週間くらいかかりそうだけど。
ぜひお願いします。
29 :
27:2008/08/01(金) 07:57:23 ID:7tEFA71n
人いなすぎるから書くのやめるw
sage忘れた
同人になったら使われるであろうタイトルシリーズ考えね?
つ乃木坂春香の陵辱
乃木坂春香の憂鬱
33 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 22:13:21 ID:Y/SO8Xwq
乃木坂春香の秘蜜
美夏かわええ
犯して泣き叫ばせたい
乃木坂春香の淫行
前スレみてねーけど、Arcadiaの乃木坂美夏の秘密って奴は既出?
乃木坂春香の調教
乃木坂美夏の陰謀
乃木坂春香の輪姦
40 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 02:23:35 ID:zSFK3/YJ
乃木坂春香の妊娠
乃木坂春香の監禁
美夏「あー、もう犯ったんか?」
裕人「はっ、何もしてません。いやー、いろんな子としてます」
美夏「どっちだか――――!!???」
美夏「いろんな娘とヤッテるじゃねーかー」
美夏「お母さんとはもうヤッたのか?」
裕人「いえ――――!!!とんでもない!!やってません!!!!
美夏「本気じゃね―のか――――!!!?」
裕人「いえ、本気です」
美夏「なら、なっなっっなぜやらね――!!!」
裕人「いや、あの、あちらは・・・人妻ですし・・・・」
裕人「あの、それ最初そのこと自分まったく知らなかったわけで・・・・・・」
美夏「フッフッフッ・・・・人妻だと知って尻ごみしたのか?」
裕人「いえ、違います・・・違いませんけど・・・・」
美夏「どっちだ!!!!?」
裕人「あの、ようするに・・・その・・・自分としてはこう物事にきちんとけじめをつける・・・・」
美夏「うそつけっ!!」
裕人「はっ・・・・・・」
美夏「けじめつけねーヤシがっ人妻とコソコソメールの交換をするかっ!!」
裕人「はっ・・・・・・」
美夏「本当は・・・・・ヤッたな・・・・・・」
裕人「いえ!!!やってません!!!!!」
美夏「うそつきは大嫌いだ!!!!!」
裕人「いえっ・・・本当に!!!本当に!!!神かけてっまだやってません!!!!!」
美夏「まだときたか・・・・・・・」
裕人「うぐぅ・・・・・・」
美夏「そいじゃ、いずれはやるきだな」
裕人「は・・・・そりゃ・・・きちんとこの・・・・なにが、なにすれば・・・・・・・」
美夏「うろあああしゃあああぁぁあああ!!!」
美夏「イノシシのき○たまぁ見たことあるか?」
裕人「はぁ・・・・・・・」
美夏「今度見してやる!!!!ウチに来い!!!!!!!!」
乃木坂春香○秘密 ハァハァCG集
44 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:32:57 ID:AW/pJoJo
誰か裕人×椎名を頼む
乃木坂春香の事件簿
47 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 02:20:04 ID:rWJ6UG54
乃木坂春香の人妻
人妻となった春香を寝取りたい
49 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 10:01:48 ID:ICKwy+h4
>>46 それ良いな。
というか、職人の到着はまだかね?
春香陵辱希望
裕人「春香、お願いがある!」
春香「何ですか裕人さん?」
裕人「俺の前で脱糞してくれないか?」
春香「えっ…脱糞?ウンチするんですか?」
裕人「うん。春香みたいな容姿端麗なお嬢様でも脱糞すると思うと、スッゴい興奮するんだ!」
春香「で、でも、人前でウンチするなんて恥ずかしいです。」
裕人「ここには俺と春香しかいないんだから恥ずかしがらなくてもいいじゃないか!」
春香「分かりました。裕人さんの為にウンチします!」
裕人「それじゃ浣腸するからお尻出して!」
春香「えっ…浣腸ですか?」
裕人「いいから、いいから早くお尻出して」
春香「ハイ…」
裕人「いくぞ」
春香「はぅー、何か変な感じです…」
グルグルグルグル………
春香「裕人さん、お腹痛いです。もう出そうです。」
裕人「よし、それじゃ、俺の顔にまたがって、しゃがんでごらん」
春香「それじゃ裕人さんにかかってしまいます」
裕人「俺は春香のウンチを味見してみたいんだよ!ほら早く!」
春香「はい…」
裕人「うわ、春香ってアソコの毛すごいんだ。」
春香「あんまり見ないで下さい…」
裕人「アソコもちょっと臭うな。さっきオシッコしたの?」
春香「はい…。あっ、もう出そうです。いきますよ」
裕人「来い!」
ブバッ、ビュッー、ブリュブリュブリュブリュブリュブリュブリュブリュブリュ
春香「裕人さんごめんなさい。」
裕人「あーっ、春香のウンチ臭くていいよ!すっげー興奮する。」
天宮椎菜の秘策
『一寸先は闇』と言う言葉がある。
まぁ、意味は誰でも知っている通り、未来の事はたとえ少し先の事でも予想がつかない事が起こるかもしれなくて、結局は何が起こるのかは分からないと言う意味だ。
いや、何で今更こんな分かりきった事をいちいち言わにゃならんのかと言うと、今回俺に起こった出来事がまさに予想外だったと言うか、野良犬も歩けば保健所の役人からしょっ引かれると言うか、瓢箪から暴れ馬と言うか。
人生、何が起きてもおかしくないが、何が起きても良いって言うわけではないと俺は思う。
自分で言っておいて、何が何だがさっぱり分からんな。いかん、まだ俺自身混乱から醒めていないのかもしれん。
状況の整理も兼ねて、先ずは何が起きたのか順を追って一つ一つ挙げていきたいと思う。
事の始まりは、そうだな、先週の金曜日の放課後の辺りだと思う。
「ねぇ、裕人。これからちょっと買い物に行くんだけど、ちょっと付き合ってくれないかな?」
「ん?別に構わんが、何を買うんだ?椎菜」
今週最後の授業が終わり、クラスの連中が次々と放課後モードへと移っていく中、教科書を鞄にしまっていた俺に椎名が声を掛けてきた。
「いや、これから用事があるなら別に無理して付き合って貰わなくても良いんだけど…」
「用事はあるが、実は俺も買い物に行く用事だ。休日の前には、いつも買い物をして食料を買い溜めておかないとイカンからな」
既に社会に出ているものの、未だに家事を一向に覚えない姉とその親友の世話(主に食事)と、食料が尽きた時に深夜に買出しに生かされる羽目になる俺自身の為である。
「へぇ、裕人ってお姉さんがいるんだ」
俺の説明に、椎菜が少し驚いた様な表情を浮かべた。そう言えば、椎菜はウチのアホ姉に会った事は無かった気がするな。まぁ、俺としては身内の恥は隠しておきたいのだが。
「そう?私は裕人の、その、お、お姉さんに会ってみたい気もするけど…」
何故か吃り、「そ、それに…。あ、挨拶って私結構大事だと思うんだ…」と、椎菜が人差し指を捏ね始めた。
心なしか頬が赤い気もするが、ちょうど窓から差してくる夕陽の色が俺たちの教室を照らしているので多分その所為だろう。
まぁ、確かに初対面での挨拶は大事かもしれんが、何もそこ迄緊張せんでも良いと思うが。
「それより、椎菜。時間は良いのか?買い物に行くんなら早目に済ませておかないと売り切れたり、店が閉まるかもしれんぞ?」
「あ!?そ、そうだね。それじゃ、悪いけどちょっと付き合って。裕人」
俺としてはちっとも困らんのだが、いくらフレンドリー娘の椎菜でも親しき仲にも礼儀を欠かないのだろう。
ウチの姉とその親友(担任)、そして幼馴染(♂)にも見習って欲しいモンだが、そんなのは柔らかく炊いた米を固く炊き直すくらいに無理なので早々に諦める事にした。
そして、荷物を纏め終えて教室を出た俺たち二人は、さっきよりも少し傾き始めた夕焼けの中、足早に買い物に向かったのだった。
突発的に書いてみたので、続くかどうかすらワカランです
このスレで椎菜×裕人の需要はあるでしょうか?…orz
ある! 是非続きを書いてくれ!
はやく 続きを
オレが仕事休みのうちに下記終えてくれ(笑)
ガンバれ
59 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 12:47:03 ID:cpj7Zoq1
ちょ・・・これはageるべき
60 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/20(水) 13:39:13 ID:6ZSBn+hK
支援せざるを得ない
61 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/20(水) 16:00:00 ID:Gn23AhPU
短いですが続き、投げます…
62 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/20(水) 16:02:29 ID:Gn23AhPU
天宮椎菜の秘策(2)
と、言うワケで俺と椎菜はさっそく街に買い物をしに来たのだが…。
「ねぇ、裕人。もしプレゼントに貰えるとしたら、何が欲しいかな?」
二人で街中を歩いていると、藪から竹槍とばかりに椎菜からそんな事を訊かれた。
「ん?誰かのお祝いか何かなのか?」
「お祝いってわけじゃないんだけど、日頃の感謝の気持ちって言うか、あたしの気持ちって言うか…」
「?」
最後の方は声が小さくて聞き取れなかったが、どうやら椎菜が誰かに贈り物をしたい事は解った。
今回の買い物に付き合って欲しいと言う椎菜の頼みも、恐らくそれが目的だったのだろう。
しかし、俺はふと思った。椎菜のプレゼント相手の好みや性格すら全く知らない俺の意見など、果たして参考になるのだろうか。
「え?う、うん。すっごい参考になるよ」
なるのか。
まぁ、そのプレゼントする相手を知っている椎菜本人が参考になると言っているのだからそうなのだろう。
「そうだな…」
俺が欲しいもの…。
この前取り損ねた『炊飯革命 nice rice!』が俺の脳裏に一瞬浮かんだが、そんなものを貰って喜ぶのは俺ぐらいのものだろう。それに、高校生がプレゼントに買うにはいくら何でも高過ぎると言うものだ。
貰う相手にも気を遣わせなくて、それでいて椎菜の気持ちが十分に伝わるもの。か…。
一応、俺の意見が参考になると言った椎菜の方針を尊重して、俺の欲しいものを片っ端から挙げてみたが、出てくるものは調理セットや全自動食器洗浄機などばかりだった(何故か台所に集中)。
いや、本当に俺なんかの意見が参考になるのか激しく不安になってきたのだが、それ以上に、俺の欲しいものがこんなのばっかりだった事にも驚いた。と言うか、ショックだ。
「あはは〜。まぁ、裕人らいしと言えば裕人らしいかもね〜」
椎菜も困った様な(実際、困っているのだろうが)表情で笑っていたが、何処か嬉しそうな、納得した様な感じでうんうんと頷いていた。
「スマンな、椎菜…。全然参考になりそうにないみたいだ…」
「そんな事無いよ、裕人。再確認って言うか、やっぱりって言うか。裕人はいつも誰かの為になろうって思ってるから、そう言うものが欲しくなるんだとあたしは思うな」
そうなのだろうか。
俺としては、単に一番忙しい台所の作業(主にエサの準備)が少しでも楽になれば良いくらいしか思っていなかったのだが。
「それでも、だよ。裕人の欲しいものは最後には誰かの為に繋がっているんだから、やっぱり裕人は素敵な男の子だと思うよ、あたし」
「そ、そうか?」
流石に面と向かってそう言われると面映いと言うか、それよりも夕焼けの中ではにかんでくる椎菜が後光が見えるくらいに眩しいと言うか。
むぅ、イカンな。
同級生の女の子から「素敵な男の子」などと言われて少し(いや、かなり?)動揺したのかもしれん。
心臓が32ビートで血液を消火ホースに水を送るポンプみたいに叩き出しているのか、耳まで自分の鼓動が聞こえてくる。
「あれ?もしかして裕人照れてるの?」
「おわっ!?」
下から椎菜に覗き込まれ、そのお互いの前髪が触れそうな距離に思わず俺は驚いた。
いくら仲が良いとは言え、男である俺としては女の子である椎菜の顔を、触れてしまいそうな距離で直視するには抵抗がある。
いや、別に椎菜の事が嫌いと言うワケでは全然なくて、寧ろ椎菜の顔が可愛かったり綺麗だったりして落ち着かないと言うか。椎菜から漂ってきたシャンプーの匂いが良い匂いだったりとか。
63 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/20(水) 16:05:01 ID:Gn23AhPU
イカンな。今の自分の思考が、突然の乱気流に巻き込まれて操舵不能に陥った小型セナス機の様に迷走しているのが分かる。
それに、椎菜は俺にとっては大切な友人だ。気まずくなる様な意識をすれば椎菜も困るだろうし、それにさっきの「素敵な男の子」も単なる褒め言葉なのだろう。
春香しかり、きっと変な意味(まぁ、アレだ…)ではなくて純粋な只の好意なのだ。
それを、俺の浅ましい期待で椎菜のフレンドリーさを踏み躙ってしまっては友人として申し訳が立たん。
「そ、それよりも椎菜。プレゼントだ」
「あ、そうだった」
俺の言葉に、椎菜も気を取り直した。
「でもさ、やっぱり裕人も自分だけの欲しいものを見つけるべきだよ?」
そう言われてもな。
「もう、裕人はもっと我が儘になっても良いと思うんだけどなぁ〜」
「いや、結構俺は今の状態に満足しているんだけどな?こうやって椎菜と買い物してるのも楽しいし、何より椎菜は俺の事を考えてくれてるし」
まぁ、今は椎菜はプレゼント相手の事について考えてもいるのだが。
「椎菜は良い奴だから、そんな椎菜がプレゼントを贈りたいって奴もきっと良い奴なんだろうな。でも、やっぱり椎菜からそうやって大事に思われているって事がそいつにとって一番嬉しい事なんじゃないのか」
「そ、そうかな?」
「あぁ、椎菜も俺の事を色々考えてくれただろ?それだけでも俺は十分に嬉しかったぞ」
「そ、それじゃあいつもと一緒になっちゃうからダメだよ!!そうやって、いつも助けて貰って、結局は何もしてあげられなくて、でも自分がしたかっただけだからお礼なんか要らないって言われて…」
最初は勢い良く出ていた声も、少しずつ萎んでいき、遂に椎菜が俯いてしまった。そんな椎菜を俺は黙って眺めていた。
「やだ、何かしらあの男」「女の子を苛めてるの?」「嘘?サイッテー」などと何やら非難めいた周囲の声が聞こえてきたが、それはこの際無視しておいた。
兎に角、どうやら椎菜のプレゼント相手は相当にデキた奴らしい。
もし出会う機会があれば、椎菜の友人として俺からも何か気の利いた挨拶でもしておかなくちゃいけないのかもしれん。
「そうだな…。お?」
考えを巡らせて周囲を見渡していた俺の目に、雑貨屋のショーウィンドに飾られているマグカップが映った。
「アレなんか良いんじゃないのか?」
「え?」
俺の指差した先を見て、椎菜が声を上げた。
「ホラ、あのマグカップなんだが」
「『スケスケ半透明・流氷の肉食†天使クリオネマグカップ』?裕人はそれが欲しいの?」
椎菜の視線の先には、何やら十字架みたいな形をした半透明の奇怪なマグカップがあった。
いや、何かコレかなりリアルに造り込んであって相当グロテスクなのだが。一体誰がこんなカップで喉を潤す気になるのだろうかと思う。
「いや、そうじゃない。その右隣だ」
「へぇ〜。確かに結構良いかも…」
そこには、ディフォルメされた烏賊の取っ手のついたマグカップがあった。
デザインや何やらは全く問題ないのだが、只、一つ苦言を呈するとすれば。
「『夫婦(めおと)槍烏賊マグカップ〜触腕で熱く抱き締めて〜』…」
椎名が呟いた通り。
二つで一セットのマグカップ(なんつー商品名だ…。と、思ったらさっきのクリオネマグカップと同じ会社の製品だった…)で、しかもカップル仕様ときていた。
「え?裕人、それってつまり…?」
信じられない。と言った目で俺を見つめてくる椎菜。その俺を見る瞳がゆらゆらと熱を帯びた様に揺れていた。
「い、いや。別にからかおうって言う気は全然無くてだな。単純にそのデザインが良くて、あと、椎菜も烏賊が好きだろ?だからその、椎菜らしさをいつでも相手が忘れないようにって思って…」
思い付く理由を次々とシャリを出す回転寿司の自動握り機みたいに(フル稼働中)並べていく俺だが。
何故か言葉を重ねる度、ワケのワカラン羞恥心がまるでサバンナを大軍勢で疾走するバッファローの如く俺の中で暴れまくっていた。
64 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/20(水) 16:07:04 ID:Gn23AhPU
「ほら、何ならもう一個は椎菜が持っておいていれば相手には分からないから。いや、俺も何となくコレに眼が留まっただけで、他にも色んなものもあるわけだし」
「でも、裕人はコレが良いって思ったの?」
「あ、あぁ…」
確認する様に尋ねてきた椎菜に、俺はしっかりと頷いた。
確かに、名前や仕様はアレかもしれんが、このカップに何か光るものを感じたのは本当だった。
椎菜は「そ、そっか…。これを使ってくれてる間は、あたしの事を思い出してくれるんだ…。そ、それに、あたしもこれを使ってれば…」などと、口の中で何やらモゴモゴと呟いていたのだが。
「決めた!!これにするね!!」
「そ、そうか?」
「うん!!絶対にこれにする!!」
決意を固めた椎菜が自分の頬に、ぱんっ、と気合を入れると、目の前の雑貨屋に入っていった。
ショーウィンドに飾られていたマグカップ(『夫婦(めおと)槍烏賊マグカップ〜触腕で熱く抱き締めて〜』)が店員によって運び出され、代わりのマグカップ(今度は忠犬と狂犬の奴だった…)が飾られる。
「裕人、買えたよ!!」
「あぁ、良かったな椎菜」
満面の笑みを浮かべ、椎菜が件のマグカップ(『夫婦(めおと)槍烏賊マグカップ〜触腕で熱く抱き締めて〜』)の入った袋を大事そうに抱えて戻ってきた。
やはり、カップルもののカップ(洒落ではない)を買うのは恥ずかしかったのか、椎菜の頬が少し赤かった。
「いや〜、さっき店員さんに『あの彼氏さんとですか〜。らぶらぶですね〜』って言われちゃって…」
それは接客態度としては如何なものか。
まぁ、目の前の椎菜は別に気にしていないみたいだから俺が気にしても仕様が無いのかもしれん。
「それより、椎菜の贈ったプレゼントが喜んで貰えると良いな…」
「うん。あたし、絶対に渡すよ。だって、座右の銘は『先手必勝』だからねっ!!」
それは贈り物をする場合に使用する言葉なのか?
「あはは〜。でも、そう言う場合もあるかもね」
そう言うと椎菜は清々しい笑顔で笑った。
シャギーの入った椎菜のショートヘアーが、元気に揺れていた。
「あ、それと裕人。何度も悪いんだけど、もう一つお願いしても良いかな?」
「あぁ、構わんぞ?何でも言ってみろ」
「本当?」
俺の承諾に椎菜が、ぱぁっ、と目を輝かせた。そこまで期待されると、何か多少無茶な要求でも(三分でツマミを作らされるとか)飲んでしまいそうになるが、そこは椎菜の人徳と言うやつだろう。
椎菜は「それじゃあ…」と言うと、内緒話をする様に俺の耳元に口を寄せてきた。
その、何と言うか、椎菜の匂いがすると言うか、すぐそこに椎菜の頬や息遣いがして――って、これじゃイカンだろう友人として。
変な気持ちになるんじゃないぞ、俺。これは別に変な意味ではなくて、友人同士での単なるコミュニケーションなのだ(だよな?)。
そして、俺だけに聞こえる声で椎菜の次の頼み事が囁かれた。
「は…?」
「じゃあ、そう言う事だから、裕人。お願いするね〜!!」
呆気に取られる俺のアホ面に、椎菜が、ビシッ、と指で敬礼した。
「今日は付き合ってくれて有難う、裕人!!じゃあ、またね〜!!」
そう言うと、椎菜は人混みの中に消えて、その場に俺だけが残された。
一方、俺は鳩がレールガンを食らった様な、そんな表情で立ち尽くしていた。
目の前過ぎ行く人たちを眺めながら、俺の頭の中では椎菜の『頼み事』の内容が昨年壊れたCDコンポの様に何度も再生されていた。
『明日、裕人のウチにお泊りに行くね』
こうして、何故か椎菜の綾瀬家宿泊(一泊二日?)が予約されたのだった。
65 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/20(水) 16:13:48 ID:Gn23AhPU
五十嵐先生の文章って、難しいと言う事を痛感しました…
椎菜可愛いよ椎菜…
あと冬華も…
畜生、なんで脅迫DOGが再開されないんだよぅ…
千代萌えだったのに…
わっふるわっふる
>>65 すげーな。あの異様に遠まわしかつ過剰な例えを用いた地の分を、ここまで再現できるとは。
まあとりあえず俺の言うことは只一つ。
わっふるわっふ(ry
あと、椎名の座右の銘は「先手必勝」ではなく「先手必殺」な
68 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 00:38:25 ID:AgHK3EgL
ブン投げます
69 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 00:40:06 ID:AgHK3EgL
天宮椎菜の秘策(3)
確かに、ウチには色んな人が泊まりに来る事があった。
由香里さんはほぼ毎日ウチに泊まっていくし(流石にウチに来る時の挨拶が「たっだいま〜、裕く〜ん。おねいさんが帰ってきたわよ〜♪」なのはどうかと思うが…)、信長や真尋ちゃんも泊まりにきていたモンだ。
最近では春香の家出やらクリスマスやらで、春香も泊まりに来る事もあったな。
いや、何でこんな回想に耽っているのかと言えば、今回の事態に対して過去の事例を列挙する事で問題の矮小化を狙っていたりするワケなのだが。
「どうも、落ち着かんな…」
何故か俺の中では、椎菜がウチに泊まりに来る事に対してどうも身構えが出来てしまっていた。
そもそも、保護者(副担任もいるが)監督の状況下にあるとは言え、年頃の男女が一つ屋根の下で暮らすなどとはあまり好ましい事ではない。
が、それが分からない椎菜ではないのできっと何か理由があるのだと思う。
まぁ、単に遊びに来ただけならそれはそれで構わんが。
幸いにも、ウチに部屋は余っているからその部屋で過ごしてくれれば良いのだが、それでも何か胸の奥では風呂場のタイルの隙間にこびりついた黒かびの様な拭いきれない胸騒ぎがしていたのだ。
別に、椎菜が来る事自体は全然困る事じゃないんだけどな。
う〜む、この状況を何と言ったら良いのかいまいちピンと来んな。
と、
くっくどぅ〜どぅ〜どぅ〜〜〜〜〜〜〜〜。
我が家の洋物ニワトリ声の呼び鈴が鳴り響いた。
「あはは〜っ!!裕人の家の呼び鈴って面白い音がするんだね〜!!」
玄関のドアを開けると、そこにはショルダーバッグを掛けた椎菜が腹を押さえて笑っている姿があった。
そこにいるのはいつもの椎菜で、それを見ていると悩んでいた俺の方が何だかアホらしく思えてくる。
きっと、椎菜が初めてウチに泊まりに来たからそれで緊張してたのかもしれないな。
「良く来たな、椎菜。じゃあ、早速上がってくれ」
「うん。それじゃ、お邪魔させて貰うね」
そう結論付けて、俺は椎菜の訪問を素直に喜んでいたのだった。
取り敢えず、椎菜をリビングに案内して、部屋割りやら何やらの話を始めようとしていた時、奥のドアがかちゃりと開けられた。
「おや?確か今日、裕人の友人がウチに泊まりに来ると言っていたが、君だったのか…」
私服姿のルコが(多分、寝起き)が椎菜を見るなり、何やら楽しそうな表情を浮かべて部屋に入って来た。
「あ、裕人のお姉さんですか?こんにちは。あたし、天宮椎菜って言います。今日一日、お世話になります」
折り目正しい椎菜の挨拶に、年長の貫禄(あるのか?)を思わせる仕草でうんうんとルコが鷹揚に頷いた。
「あぁ、私は綾瀬ルコ。裕人の姉だ、宜しく。そう言えば、一度文化祭のミスコンで見たことがあったな…」
普段はレトルトカレーを鍋に入れて五分もすれば忘れてしまう我が家の暴君でも、そんな事は覚えていたらしい。
「え?ルコさんも見に来てたんですか?」
「私は面白そうなイベントには積極的に参加する様にしているからな。その点で言えば昨年の文化祭は中々に面白かったと言えるな」
それならもっと他の事に趣味を持って欲しいのだが(酒や大食やら日本刀以外の何かに)、わざわざそれを口にして突付いた藪からリヴァイアサンを出しても仕方が無いのでここは黙っておく事にしておこう。
「と言うワケで、裕人。鍋の準備だ」
「もうある程度はしてるぞ」
「ほう、それは良い心掛けだな」
誰かがウチに泊まりに来る度に決まってルコが夕食を鍋にしろと言うのは、パブロフの犬が鈴の音を聞いて飢餓を覚えるくらい当然の成り行きなんでな。
「で、何鍋にする予定なんだ?蟹か?鮭か?はたまた牡丹か?」
「いや、まだ何にするかは決まってないが、何にでも出来る状態だな」
って言うか、牡丹鍋って一体何処から猪の肉なんて調達すりゃ良いんだよ?
「乃木坂さんの妹さんに頼んだらどうだ?確か猪の餌付けが趣味らしいと聞いたが?」
その場合、調達してきた牡丹肉は美夏が餌付けしているペットの猪の肉になるんじゃないのか?
「まぁ、今は特別に牡丹鍋が食べたいワケでもないし、鍋の具材については裕人の裁量に任せる。私は部屋に戻るから、料理が出来そうになったら教えてくれ。天宮さんも、それまで適当に寛いでいてくれ」
「あ、はい」
椎菜の返事を聞くと、ルコは再び何処ぞの森へ帰る巨大ダンゴムシモドキよろしく奥の自室へと戻っていった(多分、二度寝だろう)。
70 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 00:41:48 ID:AgHK3EgL
「裕人のお姉さんって、すっごい美人さんなんだね」
「は?」
椎菜の言葉に、寝耳に放水洗浄(ジェット噴射)を食らった状態の俺は呆然とそんな声を上げてしまった。
「堂々としてて、スタイルも良いし、何か格好良い感じだね。良いなぁ、あたしもあんな感じの素敵な女の人になりたいなぁ…」
それはもう生まれたての小鳥が初めて見た椅子を母鳥と信じて疑わない様に(酷い実験だな、オイ…)、インプリンティングなご様子の椎菜が憧憬の溜息を吐いていた。
「いや、それは何と言うか…」
確かに、ルコは弟の俺からしても見てくれは良いとは思うが、見てくれに騙されてはいけないと言う実例の最たるものだと俺が太鼓判を血判で押せる人物だ。
春香といい、椎菜といい。どうしてウチに来る女子は悉く第一印象でルコに羨望の眼差しを向けるのだろうか。
かと言って、いい気分に浸っている椎菜にわざわざルコの実態を聞かせてがっかりさせてしまうのは俺としても偲びないし、何より身内の恥部を晒すなど愚の骨頂だろう。
食事時になれば(無論、その後の酒盛り地獄もだが)あのアホ姉の本性も椎菜に分かるだろうし、その時までは夢を見させておこう。
「椎菜は先ず、二階の和室の部屋に行って荷物を置いてきたらどうだ?そこが椎菜が泊まる部屋なんだけど」
「えっと、どの辺りなの?」
「俺の部屋の隣だ。今、案内するから」
「え?ゆ、裕人の部屋の隣…?」
俺の部屋の隣だと聞いた椎菜が、ドアノブを掴もうとして静電気に指先を弾かれたかの様に僅かに体を強張らせた。
「あ〜、その、何だ。椎菜もやっぱり男の俺の部屋の隣が色々とまずいと思うならもう一つの空き部屋に移って貰っても良いんだが――」
「ううん!!全然平気だから気にしないで、裕人!!」
全力で、それこそ水に濡れた犬が周囲に散弾の如く水弾を撒き散らすくらいの勢いで椎菜が首を振った。
「そ、そうか?」
「うん。それに何か用があった時は裕人が近くにいてくれた方が色々と心強いしね」
首の振り過ぎで頭に血が上ったのか、椎菜は赤い顔で俺の部屋の隣を希望してきた。
学校でも隣の席なんだが、ウチでも俺が隣で椎菜が安心するのなら良いのかもしれん。
何より、椎菜にここまで要求されてはそれを無下にするのもアレだしな。
「で、ここが椎菜の泊まる部屋なんだが…」
二階の和室の前に連れてきたものの、椎菜は隣の俺の部屋の方が気になっているらしく、飼い主から『待て』を命じられて血走った目をエサに向ける忠犬の様な視線を俺の部屋の扉に向けていた。
「え〜っと、椎菜?良かったら、俺の部屋に入ってみるか?」
「えぇっ!?良いの、裕人!?」
「俺は椎菜の部屋に入った事あるしな。俺だけって言うのもフェアじゃないだろ?」
「そ、そうかな?そ、そうだよね?」
犯行前のやけに挙動不審状態の犯人の様な椎菜だったが、俺は構わず自室のドアを空け、椎菜をそこに招き入れた。
「へ〜。裕人の部屋ってこんな風なんだね〜」
部屋を見渡した椎菜が感慨深そうに呟いた。
「結構綺麗にしてるし、何か想像していたのとは大分違うかも」
基本的に壁など有って無きが如しだからな。ルコのアホがドアを蹴破ってくるもんだから、いつでも片付けておかないとその余波で余計なものまで壊されかねん。
加えて、ウチの副担任のセクハラ教師が「裕く〜ん、やっぱり裕君くらいの年頃の健全な男の子なら、発情して有り余ったその熱い欲望の捌け口の一つや二つあるわよね〜?」とガサ入れしてくる始末だしな。
「と、椎菜。俺はそろそろ食事の準備をしてくるけど」
「あ、うん」
迫り来る夕飯の支度をすべく、俺は階下の台所へ向かって部屋を出ようとして。
「あ、あの、裕人」
「ん?どうした、椎菜?」
椎菜に呼び止められた。
「えっと…。もうちょっとだけ、裕人の部屋に居ても良いかな?」
「?あぁ、全然構わんが、何なら適当にその辺の物を見てくれても良いぞ?」
入って直ぐ終わりでは、この前の天宮家訪問とは釣り合わんだろう。それに、ルコや由香里さんのお陰で部屋には見られて困る物など殆ど無い状態だからな。
「料理の準備が出来たら呼ぶから、それまでは俺の部屋でも椎菜の和室でも好きな方で寛いでいてくれ」
「うん、有難う。裕人」
椎菜と言葉を交わすと、早速俺は台所で愛用のエプロン(飢噛のロゴ入り)で鍋の準備を始めたのであった。
71 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 00:43:30 ID:AgHK3EgL
「ン……。裕人の匂いがする……」
裕人のベッドで、シーツに包まった椎菜はそんな事を呟いていた。
裕人の足音が遠ざかっていくのを感じて暫くすると、料理を始める音が聞こえてきた。
武道に心得のある椎菜にとって、奏でられる音と言うのは結構重要だったりする。
それは足運びだったり、腕の動かし方だったりと、動きによって作られた流れの良し悪しを判断するのに音を聞くのだ。
裕人が今台所で奏でている料理の音は、何だかとっても優しくて温かくて、椎菜を不思議な高揚感してくれていた。
裕人の音が、椎菜の中に静かに染み込んでいく。
「あ…、やばいかも…」
裕人を意識し過ぎて、椎菜の中に、ぽっ、と火が灯ってしまった。
裕人の匂いに包まれて、裕人の音を感じていて。
椎菜はまるで裕人の中にいる様な気分になっていたのだ。
「んっ…、っふぅ…。っはぁ…」
こしこしと、裕人を感じる外界との境界を無くす様に、椎菜は布越しに体を擦りつけていた。
それでも、擦れば擦る程。感じれば感じる程。椎菜の中ではもっともっとと裕人が欲しくなり、裕人を感じたくなる。
しゅっ、しゅっと、擦る度に、摩擦とは違う熱さが椎菜の奥で生まれていた。
「あぁああぁぁ…。ゆうとぉ…。はぁ…、はぁ…。ゆう、とぉ…」
押し殺した声が、椎菜の小さな口から切ない声が漏れる。
「はぅ…ん。こんな事、しちゃ…、いけないのにぃ…。うぅんっ…」
既に椎菜の中心は、触れなくても判る程に熱くなっていた。
それでも、一度点いた想いの炎は、燃え上がらなければ鎮まりはしない。
「くぅんっ……!!」
臨界を越えた椎菜が、小さく痙攣する。
「ひぁっ…!!うむぅっ…!!っあぅ…!!」
二度、三度。椎菜は声を漏らさない様にシーツを噛み、上げそうになった声を何とか遣り過ごした。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
腰を浮かせた状態で、椎菜は裕人のベッドから転げ落ちた。
「よ、良かった。汚れてないよね?」
ショーツや尻、太腿などは椎菜自身から垂れたモノでてらてらと濡れていたが、裕人のベッドやシーツにはその染みは付いていない様だった。
腰が抜けそうになって冷や冷やしたが、そこは気合いでカバーした。
シーツの涎は、少し経てば完全に乾いてしまうだろう。
と、椎菜の視線が今まで自分を責めていた指に留まった。
一番濡れていた場所に居た為か、その白魚の様な指は少しふやけ、達したばかりの少女の生臭い香りを立ち昇らせていた。
ごくり、と椎菜は喉を鳴らせた。
こんな事は正気の沙汰ではないと頭の何処かが叫んでいた。
一方で、その狂気が椎菜にその行為を魅力的な行為だと囁いていた。
「裕人…。これが、あたしの本気だよ…」
フラフラと、夢の中を歩く様に椎菜は裕人のベッドに再び近付いて行く。
「裕人も、感じて欲しいな…」
そう言って、椎菜は濡れた指を裕人の枕で拭った。
一筋、また一筋と裕人の枕に描かれる、椎菜の線。
「先手、必殺なんだからね…。裕人…」
そう言って、椎菜は乾いた指をペロリと赤い舌で嘗めた。
「ゆうと…」
もう一度、椎菜は裕人の名を呟いた。
72 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 00:58:03 ID:AgHK3EgL
>>67 ご指摘、有難うございました
恥ずかしさのあまり一瞬、この儘消えようかと思いましたが、せめてこの作品は完成させてからと思い直しました
眠いので、この辺で…
夢の中で妄想練ってきます
あと、エロを書いた経験が今回で二回目と力量不足な感じが否めませんが平にご容赦を…
スカとかそっち方面を書いた経験は当然ゼロで、リクエスト(あるのか?)に応えられない場合もありますのでスイマセン
「俺の椎菜はこんなんじゃねぇ!!」「汚しやがって、このブタ野郎!!」と言う方、スイマセン
これでも自分の中では「こんな椎菜ならメインヒロインになっても良いぜぃ!!」と言う気合で書かせて貰っております
あ、勿論他のヒロインも魅力的で、メインの素質十分だと思っておりますよ?
乙。
>>73 GJ!
楽しませてもらってます。
個人的にはスカ展開は苦手なんで勘弁してもらいたいな〜…なんて(-_-;)
>>72 消えられたら困るwミスはうp主ほどに他の人は気にしてないと思うw
是非そのまま続きを書いてくれ。
俺もスカは興味ないというか苦手だな。特に大とかは・・・。
原作どおりヌルく甘甘で十分っすよ。
GJ
本番ガンバれ
自分のペースでいいから
78 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 18:10:17 ID:AgHK3EgL
食らえ、オイラのジャイロボール!!
79 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 18:11:58 ID:AgHK3EgL
天宮椎菜の秘策(4)
「は〜い。それじゃあ皆さん、乾杯の準備は出来たわね〜?」
鍋を囲み、全員が揃った居間ではナミナミとビールが注がれたグラスを手にした由香里さんが楽しそうに各々のグラスを確認してテーブルに就いていた(最早、何も言うまい…)。
「それじゃ、『椎菜ちゃんのドキドキ☆綾瀬家宿泊歓迎パーティー』を始めちゃいたいと思いま〜す。今日は、普段は吐けない溜まりに溜まった欲望を心置きなく曝け出しましょう。生徒と教師の垣根も関係無いわ〜ん。セクハラも、裕くん限定なら大丈夫よ〜」
既に突っ込むべき箇所があるが、何か教育者云々以前に人として色々とアウトだろ。その発言は。
「椎菜ちゃんの綾瀬家初お泊まりを祝しまして、かんぱ〜い!」
「うむ、乾杯」
「乾杯!」
「……乾杯」
掲げられた四つのグラスが、軽快な音を立てた。
「はいは〜い。上代由香里二十三歳、今から新記録に挑戦しま〜す」
「おう、先ずはお手並み拝見といこうか」
言うや、判脱ぎ状態のセクハラ教師がいつもの如く一升瓶を手に取り、栓を開けると豪快に注ぎ口に直に口を付けて飲み始めていた。
「………ごきゅ、………ごきゅ………」
水でも飲むかの様に(いや、水でもあそこまで一気には飲めんが…)、一気に中身を飲み下して行くアル中教師。
「ほう、由香里もまた一段と飲みっぷりにキレが増したか?これを見せ付けられては私も黙ってはおれんな。――どれ、私もいくか」
感化されたアホ姉も一升瓶に手を伸ばし、片手で器用に栓を抜く。
「……ごっ、……ごっ、……ごっ……」
最も手本とはならない、駄目な大人の酒飲みが俺たちの前で繰り広げられていた。
それよりも、何で二人とも(半分だが)脱いでいるのだろうか。一応、客人(同級生の女の子)の前なんだが。
「ぷはっ…!!」
「……ぷはぁ!!」
先に飲んだ由香里さんに続いて、ルコが口元を拭った。
二人に掴まれた一升瓶は、綺麗さっぱり空になっていた(因みに、一升は約一点八リットルである)。
「今度は一緒に飲むわよ〜?」
「ふ、望むところだ」
不敵に笑い、アル中二人は再び一升瓶を手に取った。
「………」
同じ居間でありながら、二つの異世界(アル中二人と俺&椎菜)が構築されていた。
「えっと…。裕人?」
魔界の住人に成り果てた二人の混沌さに、椎菜は太古の遺跡からハイブリッド車でも発掘した考古学者の様な表情を浮かべていた。
いずれバレるとは思っていたが、いざとなるとどう説明して良いのか分からんな。
由香里さんはともかく、馬脚どころかスレイプニィル(八本足の神話の馬)が露れたルコをフォローするのは、現行犯逮捕された被告人の無罪を主張するくらい困難だろう。
なのだが――
「格好良いね」
「………は?」
「大人なりのやり方で、あたしたちのパーティーを盛り上げようとしてくれてるんだよね。あんなに凄い飲み方なんて、普通は出来ないもん。それに、お酒に強いって言うのも大人って感じがするし」
大人しか出来ない事(飲酒)だが、そこ(単なる酒好き)にそんな気遣いなんてあるわけが無いのは二人の普段を知っている俺が一番解っているのだが、知らない椎菜は尊敬の眼差しで酔っ払いどもを見詰めていた。
「やっぱり、ルコさんって格好良いなぁ…」
「………」
80 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 18:13:40 ID:AgHK3EgL
やはりお前もか、椎菜。
まぁ、夢を見る事自体は悪い事ではないし、椎菜の憧れているルコは俺の知っているアホ姉ではなく、良い印象だけで形作られたルコなのだから問題は無いだろう。
「ところで、そろそろ煮立ってきたから鍋を食おうと思うんだが」
「あ、うん。そうだね」
俺の声に、椎菜が頷いた。
初めて見た椎菜には衝撃かもしれんが、この儘呆れ返っていては折角の鍋が勿体無いしな。
「裕人、あたしが取ってあげるよ」
「そうか?スマンな」
適当に盛り付けられた小鉢を椎菜から受け取っていると、何やら向こうの魔界から絡み付く様な視線が送られてきた。
「あら〜ん?裕く〜ん、何やら新婚さんみたいな初々しくも甘酸っぱい雰囲気じゃな〜い」
酒瓶を手に、由香里さんが異次元を渡って来た。
「最近は春香ちゃんたちとパーティーする事が多かったけど、今日は椎菜ちゃんを侍らせるなんて羨ましいわ〜。良かったら、おねいさんたちも裕くんハーレムに混ぜてくれな〜い?」
「確かに、そこだけで盛り上がられてもイカンしな」
いや、寧ろ盛り上がっていたのはそっちだっただろうに。俺たちは普通に鍋を食っていただけだし。
って言うか、何だよそのワケ分からんハレームは。
「え〜?だって、裕くんいつも女の子を侍らせてるじゃな〜い?」
「裕人、博愛は結構な事かもしれんが、浮気はイカンぞ?いつも泣きを見るのは女の方だからな」
いつもって、いつなんだろうか?あと、(心の中で)いつも泣いているのは俺の方な気がしないでもないのだが。
正直、好き勝手に言ってくる酔っ払いのタワゴトなど鍋に湧いてくる灰汁くらいに流し捨てておきたい処だが、そうもいかないのがこの混沌パーティーなのだろう。
挙句の果てにはこんな事を言い出しやがった。
「で、結局。裕くんの本命って誰なの〜?春香ちゃん?椎菜ちゃん?それとも、わ・た・し?いや〜ん♪」
「ふむ、それは確かにはっきりさせておかねばならんな。おい、裕人。お前はどう考えているんだ?」
そう言えば何か前にもこんな事があったな。どうしてこうも俺を色恋沙汰に巻き込みたがるのだろうか。
俺の心配をするくらいなら、先に自分たち(二十三歳、独身)の心配をした方が良いと思うんだが。
「ほら、そうやって誤魔化すんだから、裕くんは〜。もう、おねいさんたちを信じて、素直に白状しなさ〜い」
「そうだぞ裕人。その気にさせておいて女の子を悲しませるとは、男の風上にも置けん奴だ」
その気って、一体誰がそんな気になっているんだよ。第一、俺はもてるような男でもないし、女の子を引っ掛ける気も、テクニックも持っていない。
「そおかしら?おねいさんは裕くんの事大好きよ〜?裕くんがいないと生きていけないかも〜」
「おぉ、由香里。既にそこまで裕人にやられていたのか?」
「だって〜、裕くん凄いテクニック(家事の)なんだもの〜。もう、裕くん無しじゃ満足出来ないわ〜(主に突発的な酒盛りとか)」
由香里さんの台詞に括弧入りの言葉が見えるんだが、椎菜が居る手前、そう言う誤解を招く発言は止めて下さい。
「前にも言ったでしょう?春香は仲の良いクラスメイトで、彼女とかじゃないですって」
「そう?じゃあ椎菜ちゃんは何?」
「椎菜も、仲の良いクラスメイトです」
「そっか…。まぁ、そうだよね」
隣で椎菜が、にっこりと愛想笑いを浮かべていた。そこに何か違和感を覚えた様な気がしたのだが、その気配は既に消えてしまっていた。
「うん、あたしと裕人は仲が良いクラスメイトだよね」
「?あ、あぁ…」
確認してくる様な椎菜の言葉に俺もつい頷き返してしまったが、やはり何かが腑に落ちない気分になった。
「あら〜?」
「意気地の無い奴め」
興醒めとばかりに吐き捨てられたが、ここで言い返そうものなら焼け棒杭にナパーム弾を炸裂させるだけなので敢えて黙っておく。
そんな俺の隣では、
「うん。だから今日、変わるんだよね…」
何やら椎菜が決意を込めた様に呟いていたのだった。
81 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 18:15:23 ID:AgHK3EgL
「………………眠れんな」
草木も眠る丑三つ時。未だに俺は布団の中で起きていた。
あの後、二人がぶっ倒れて鍋パーティーが終わり、そのまま二人を居間のソファーに寝かし付け、片付けを済ませて俺が最後に風呂に入ったところで就寝となったのだが、どう言うワケかさっぱり眠れないでいたのだった。
時折、ミシリ、と部屋鳴りが起こったりするのだが、その音すらも俺を寝付かせない様に思えてくる。
いや、何と言うか、やはり原因は隣の部屋で寝ている椎菜だろう。
俺とて健康な男子高校生なのだから、隣に同い年(いや、確か誕生日が三月三日だから年下なのか?)の女の子が寝ていれば意識をするなと言う方が無理である。
かと言って、突如発情したシマウマの如く襲い掛かりたいなどと言う犯罪的欲求が生まれているワケではなくて、単に意識し過ぎて眠れないだけなんだけどな。
これが、遠足の前日に眠れない小学生の心境の様な緊張だったら俺も直ぐに寝ちまったのかもしれんが、生憎と俺の緊張はそんな小学生の緊張とは大分違ったトコのものだった。
「し、椎菜の匂いがする…」
俺のベッドの至るところからは、温泉地帯で湯気を出し続けている間欠泉の如く椎菜の匂いが立ち昇っていた。
いや、部屋に入れたんだから椎菜の残り香があっても不思議じゃないんだが、それがベッドからすると言う事はつまり、その、椎菜が俺のベッドを使ったと言う事で…。
やばいな。カーテンで部屋は真っ暗なのだが、それでも自分が赤面しているのが判る程に顔が熱かった。
それに、何だろうか。
眠れなくて顔を埋めている枕からする匂いが、やけに俺の鼻についていた。
良い匂いと言うには強烈過ぎて、臭いと言うには魅惑的と言うか。
今まで嗅いだ事が無い初めての匂いだが、何故かその匂いを感じる事を止められないでいた。
それに、その匂いに何だか脳を焼かれているみたいな錯角と一緒にじわじわと俺の中で熱が広がっていくのだ。
「俺は変態か………」
自分に起こった生理的現象に、思わず呆れた声を出した。
正直、自分に匂いで催す様なフェチシズムがあったなんてショックだったが、俺自身が匂いに興奮してしまっているのは紛れも無い事実だった。
ルコと由香里さんは酔い潰れていたからもう朝まで起きてくる心配は無いだろうし、椎菜もこんなに遅くまで起きてはいないだろう。
完全にリスクが無いわけではないが、ここは手っ取り早く自己処理を済ませて朝食の準備に備えて寝てしまおう。
そう思ってベッドから身を起こそうとした時だった。
こんこん。
「裕人。お、起きてるかな?」
「!?」
椎菜が、俺のドアをノックしてきたのだった。
「あ、あぁ。起きてるぞ」
「あ、若しかして起こしちゃったかな?」
「いや、丁度眠れなくて起きてたところだから気にしなくても良いぞ」
心配そうな椎菜の声に返事をすると、ドア越しに安心した様な気配が伝わってきた。
「そっか。あの、裕人。少しお話したいんだけど、入っても良いかな?」
「あぁ、べ、別に構わんが…」
「そ、それじゃ入るね。裕人…」
かちゃり、とドアノブが回り、椎菜がおずおずと俺の部屋に入ってきた。
82 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 18:18:13 ID:AgHK3EgL
そろそろ佳境ですね…
念の為確認しておきますが、これは
椎菜×裕人 であって 裕人×椎菜 ではございません
作者の趣味なんです、ごめんなさい…
でも、最後まで書くつもりなんで許して下さい…
85 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 23:28:56 ID:AgHK3EgL
『細工は流々、仕掛けは十分、後は結果を御覧じろ』なのでございますよぅ!!
86 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 23:30:10 ID:AgHK3EgL
天宮椎菜の秘策(5)
「………」
「………」
俺と椎菜がベッドの上に座って、どのくらいの時間が経ったのだろうか。
ほんのさっきの事の様にも思えれば、ずっとこの儘だった様にも思えてくる。
話がしたいと言ってやって来た椎菜だったが、明かりを点けようとした俺に「あ、出来れば暗い儘にしておいて」と断わったきり、それからまだ一言も喋ってはいなかった。
右に座っている椎菜を伺い見ても、カーテンから漏れる月の光に浮かぶその表情からは何の話をするつもりだったのかは俺には判らない。
俺から話を始める事が出来ない以上、椎菜が話せる様になるまでゆっくり待つしかないのだろう。
そして、更にどれくらい時間が経ったのだろうか。
「ねぇ、裕人…」
椎菜が、ぽつりと俺を呼び。
椎菜の言葉を拾う様に、俺は応えた。
「何だ?椎菜」
「ほら、金曜日に付き合って貰って買ったあのマグカップの事なんだけど…」
あのペアカップ(『夫婦(めおと)槍烏賊マグカップ〜触腕で熱く抱き締めて〜』)の事。いや、多分それを贈る相手の事なんだろう。それくらいの事ならいくら俺でも察しが付く。
「あぁ、それがどうしたんだ?」
「うん、実は少し迷ってるんだ…。ううん、違うかな?渡すって決めたし…。どっちかって言うと、不安なんだと思う…」
それは今まで俺が聞いた中で、一番の椎菜の弱音だった。
「後悔はしたくないし、やれるだけの事はやりたいけど、それでもダメだったらって思うとね…」
「椎菜…?」
何だ?単なるお礼や感謝の気持ちに、椎菜はあのマグカップを渡すんじゃなかったのか?
そんな疑問が俺の中に溢れてくるが、どうやら椎菜にとっては色々と複雑な想いがあるのかもしれん。
「へへ…。でも、もうあたしはゆっくりと昇って行くジェットコースターに乗っててね、それが今もの凄く怖いんだ…」
情けない笑みを浮かべても、それでも椎菜は話すのを止めなかった。
「おかしいな?今までは結構頑張ってこれたんだけど、どうしても震えて…。止まんなくて…」
そこで、椎菜の言葉が途絶えた。
「椎菜…」
見れば、月明かりに照らされた椎菜が肩を震わせて唇を噛み締めていた。
そこにいるのは、いつもの明るいフレンドリー娘ではなくて、何かに怯えている一人の女の子だった。
いや、そうじゃない。
確かに、椎菜はいつも笑顔で明るくて強い女の子で、それは紛れも無い椎菜の一面であるのだが、本当は寂しがりやで心細い時には不安になる弱い女の子でもあるのだ。
今の椎菜を否定しちゃいけない。
今の椎菜も、元気な椎菜も、どちらも否定出来ない本物の椎菜なのだ。
「全く、椎菜は頑張り過ぎなんじゃないのか?」
「え?ゆう――きゃ!?」
何か言おうとした椎菜の頭を、俺はわしゃわしゃと掻いた。
「椎菜だって誰かに甘えても良いんだ」
そう言って、俺は椎菜の額を右肩にそっと押し当てた。
「そうやって、いっつも一生懸命で。誰かの世話を焼いたり、面倒見たりしてるから疲れるんだ。まぁ、兄弟で一番上だったから甘え方を忘れたり知らなかったのかもしれんが、偶には椎菜も我が儘の一つくらい言ってもバチは当たらないと思うぞ?」
「………」
俺の言葉に椎菜は黙っていたが、それでも俺の気持ちが伝わっていると思わせてくれるのは俺のパジャマの袖を固く握ってくる椎菜の小さな手だった。
「椎菜は俺に素敵な男の子って言ってくれたけど、俺にとっても椎菜は素敵な女の子だと思うぞ?」
「ほ、ん、とう…?」
椎菜の問いに、俺は本心から頷いた。
「あぁ、本当だ。それに、椎菜は良い子で、可愛くて、凄く優しい奴なんだ」
87 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 23:31:23 ID:AgHK3EgL
だから、椎菜。
いつまでも寂しい思いをしなくても良いんだ。
泣く事もあっても良い、悲しい事があっても良い。
でも、最後にはまた元気な椎菜の笑顔を見せて欲しいんだ。
「あたし、裕人に頼っても良いのかな?」
「あぁ、頼れ」
「寂しがりやで、結構泣き虫だよ?」
「もう知ってる」
そんな椎菜だからこそ、俺は守りたいんだからな。
「無理して頑張らなくても良いが、椎菜は頑張りやだからなぁ…」
「それなら、裕人…」
「何だ?」
俺の肩に額を乗せていた椎菜が、顔を上げて俺を見上げてきた。
月光に浮かぶその顔が何だか凄く綺麗で、息を忘れた俺はつい見入ってしまった。
「もし、あたしが頑張れたら、裕人からご褒美を貰っても良いかな…?」
「俺なんかので良いならな」
ふるふると、椎菜は首を振った。
「ううん、『なんか』じゃないよ。裕人からだから欲しいんだよ」
椎菜の琥珀色の瞳が、真っ直ぐに俺を見詰めていた。
「そっか…。分かった。じゃあ、椎菜が頑張ったら椎菜の言う事を聞いてやる。失敗しても大丈夫だ。椎菜はダメな子なんかじゃない、頑張る子だからな」
「うん…、うん……」
椎菜の大きな瞳から、盛り上がってきた涙が頬を伝ってぽたぽたと落ちた。
「やっぱり、裕人は優しいね…」
「そうか?」
恥ずかしい事を言っているだけな気もするが。
「ううん、恥ずかしくなんかないよ。裕人は凄く格好良い男の子だよ」
目元を拭いながら、椎菜がくすくすと笑っていた。
そこにいたのは、もう不安や寂しさの無い。いつものフレンドリーな元気な椎菜だった。
「有難う、裕人。お陰でもう怖くなくなったよ」
「そうか、それは良かったな」
きっと、これで椎菜もあのマグカップをちゃんと渡せる筈だろう。
こんなに相手の事を想って渡すのだから、もしそいつが椎菜の事を拒否する様な事があったら許せんかもしれんな。
世の中がどんなに腐っていても、椎菜みたいな良い奴は絶対に幸せにならなきゃいけないと俺は思う。
俺なんかは多少の理不尽に振り回されても我慢出来るが、せめて俺の大事な(変な意味ではなくて)人たちくらいの幸せは出来る範囲で守りたい。
たとえば、そう。今まさに月明かりに照らされながら俺にあのマグカップを渡してくれている椎菜の笑顔とか……。
ん?ちょっと待ってくれ……。
眼鏡を取り、俺はゴシゴシと瞼を擦り、再び眼鏡を装着して確認した。
椎菜が両手で差し出してきたマグカップ。
それは先日、椎菜と一緒に買い物をした時に選らんだあのマグカップ(『夫婦(めおと)槍烏賊マグカップ〜触腕で熱く抱き締めて〜』)に他ならなかった。
「え?椎菜、これは椎菜がプレゼントを贈る相手に渡すプレゼント(当たり前だが)なんじゃないのか?」
「うん、そうだよ。裕人」
そうか、プレゼントを贈る練習をしているんだな?そう言う事なら、練習相手として付き合うのも吝かじゃないぞ?
しかし、俺の言葉に椎菜はニコニコと笑顔の儘で首を振っていた。
「ううん。これは本番だよ」
「え?それって…?」
俺の驚いた顔がおかしいのか、椎菜は更に元気に、そしてにこやかに笑っていた。
「うん、そう。あたしがプレゼントを贈りたかったのは裕人だよ」
言葉も出ない(いや、本当に)俺は、椎菜に渡される儘にそのマグカップ(『夫婦(めおと)槍烏賊マグカップ〜触腕で熱く抱き締めて〜』)を受け取っていた。
「裕人、あたしの気持ち、受け取って」
それはとびっきりの大輪の花の様な笑顔で、そして何処までも真剣な瞳で――
「あたし、裕人が好き。だから、あたしを裕人の恋人にして欲しいな」
「椎菜、それは――っんぅ!?」
気付けば、ベッドに押し倒された俺の唇は押し倒してきた椎菜の柔らかい唇で塞がれていたのだった。
88 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/21(木) 23:33:39 ID:AgHK3EgL
ここで今日の投下が終わられたら憤死する方、いらっしゃいますかね?
正直、このレスを投下した直後はまるっきりの白紙なんですが…
ホントGJ
自分のペースでいいから
でも、最 後 ま で よ ろ し く
よーし
乃木坂の原作読んでないけど、アニメだけの知識だけでおじさん頑張っちゃ……ってもいい?
91 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 01:11:49 ID:bqQZ0K6b
天宮椎菜の秘策(5)
「裕人、好きなの…」
「し、椎菜?」
唇が離れると、椎菜は俺を見下ろしながらゆっくりと口を開いた。
「優しいところが好き、誰かの為に一生懸命なところが好き、困ったら傍に居てくれるのも、悲しかったら慰めてくれるのも、全部ひっくるめてあたしは裕人が好きなの」
そう言うと、椎菜は俺の胸に頭を乗せ、匂い付けをする様に頭を擦りつけてきた。
「本気で、好きなの…」
俯いて、椎菜は搾り出す様にそう呟いた。
いつからだろう。
椎菜がこんな気持ちを抱いてくれていたなんて、俺は全く気が付かなかった。
ロンドンで初めて出会った時から椎菜とは直ぐに打ち解けて、秋葉で再開した時もそれは相変わらずで、転校してきた時からは一緒に過ごす時間も多くなっていて。
一緒に文化祭の買出しに言って、旅行もして、春香のプレゼント選びのお礼にステラ・リングを贈って、初詣もして、そして足を挫いた椎菜と一緒に夕食を食べて…。
いや、俺が気付かなかっただけで、本当はこんなに俺は椎菜と同じ時間を過ごしていたのだ。
その度に、俺は椎菜の新しい一面に驚いて、笑って、楽しんで。
そうか。
俺にとっても、椎菜はもう俺の中では切り離せないくらい大切な椎菜になっていたんだな。
「椎菜…」
カップをベッドの置き棚に置くと、俺は空いた手で椎菜の顔をそっと上げさせた。
「ゆう、と…?」
揺れる椎菜の瞳が不安そうに俺を眺めていた。
「あー、その、何だ…。さっき約束しただろ?頑張ったらご褒美に椎菜の言う事を聞くって…」
「え?それって…」
椎菜の目が、驚きで見開かれる。
だけど、そんな表情は直ぐに消えて、変わりに椎菜の顔には意地悪そうな表情が浮かんでいた。
「ダメだよ、裕人…」
「え?」
今度は俺の方が驚いてしまった。
てっきり椎菜はご褒美に俺の返事を期待していると思っていただけに、その椎菜の態度は完全に予想外のものだったのだ。
「ご褒美で裕人の恋人にさせて貰うなんてダメだよ。そんなのは裕人の本当の気持ちの返事じゃないもん」
そう言うと、椎菜は身を乗り出して俺の顔の両側に両手を突いて上半身を支え、再び俺を見下ろした。
「ねえ、裕人…」
期待と不安が混じった椎菜。
俺は今更ながら自分の馬鹿さ加減を思い知らされ、そして、そのお陰でどうやら俺は最低のヘタレにならなくて済みそうだった。
「そうだな…。こう言うのは、言わされるものじゃないもんな…」
こんな事すら自分で言えなくては、椎菜を守る事なんて出来るワケがない。
何より、あんなに悩んで、不安になって、それでも勇気を出してくれた椎菜に対してそんな返事をするのは不誠実だろう。
深呼吸して、覚悟を決めた。
確認もした。
なら、後はそれを椎菜に教えてあげるだけで良いだろう。
「俺は、椎菜の事が好きだ」
「うん…。あたしも、裕人の事が大好きだよ…」
閉じられた椎菜の瞳からまた一筋、月光に輝く涙が頬を伝った。
「椎菜…」
ゆっくりと、椎菜の顔が俺に迫る。それに応じて、俺もゆっくりと目を閉じた。
「ン……」
漏れた息は俺と椎菜、どちらのものかは解らなかった。
唇だけが重なり合う、まだぎこちないキス。
それが俺と椎菜の、恋人同士の初めて交わした本物のキスだった。
92 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 01:19:30 ID:bqQZ0K6b
本番までの道のりは意外と長いンですね…
これ以上は眠くて文章が乱れてくるので無理をせずに休みます
それではまた…
>>90 是非に、お願いいたします
93 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:27:23 ID:bqQZ0K6b
皆さ〜ん、準備はよろしいですか〜っ!?
今から投げますよ〜!?
94 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:30:09 ID:bqQZ0K6b
天宮椎菜の秘策(6)
「――ぅんっ!?」
ぬるり、と口の中に熱いものが入ってくる感覚に俺は驚いて目を開いた。
「し、椎菜…?」そう言い掛けて開いた口に椎菜の小さな口が入り込む。そのまま椎菜は口を開き、歯を使って俺の口を更に開かせた。
「ちゅ、ちゅっ…。れろ、ン…」
椎菜の小さな舌が俺の舌を探しながら暴れ、そして見つかった俺の舌はまるでハブに負けて締められるマングースの様に椎菜の舌に絡み付かれている。
口を閉じようとしても椎菜の舌を噛むわけにもいかず、かと言って逃げようにも俺の顔は椎菜の両手でしっかりと捕まえられていた。
「はむ…、うん…」
感覚器官だけあって、椎菜の味とその感触を俺の舌が鮮明に捉える。
椎菜の舌が強い力で俺を押さえ、表面のザラザラした感触までもが伝わってきた。
「ん…、んっ…」
そして、椎菜の味を覚えて溢れていた俺の唾液を、椎菜は零すまいと細い喉を鳴らして懸命に飲み込んでいた。
「ぷは…」
「はぁ、はぁ…」
唇が離れ、俺と椎菜の口から引かれた糸がつぅ、と月影に浮かぶ。
「し、椎菜…?その、確かに俺たちは恋人になったワケだが、恋人になった直後にいきなりこんな事をするのは急ぎ過ぎなんじゃないのか?もっと段階を踏んでだな…」
「ううん。ダメだよ、裕人…」
俺の上に圧し掛かっていた椎菜が、ぽふん、と俺の腹の上に座り直しながら首を振る。
「言ったよね?あたしの好きな言葉は『先手必殺』だって…」
確かにそうなのかもしれんが、今のこの状況(逆エロマウントポジション)で使われると色々と危険な事を孕んでいる気がしないでもないんだが。
「うん、そうだよ。裕人…。だから…」
椎菜が少し息を呑み、そして泣き出しそうな恥ずかしそうな笑顔で宣言してきた。
「だから、えっちな事しよ…?裕人…」
「え?」と声には出せない儘、ポカンとアホみたいに口を開いている俺の目の前で、椎菜は着ていたパジャマの前のボタンを一つ一つ外していった。
ぱさり、と脱ぎ捨てられたパジャマ。そして俺の見上げる先には、月明かりに浮かぶ、眩しいまでの椎菜の下着姿の上半身があった。
「――っ!!」
その光景に、俺は声にすらならない息を漏らした。
椎菜があんまりにも綺麗過ぎて、扇情的で、可愛くて。
そして、どうにかなりそうなくらいに愛おしかった…。
「ねえ、裕人。触ってみて、あたし、こんなにどきどきしてるんだよ?」
「し、椎菜?」
思考が飛び、もう椎菜の名前しか呼べない俺の右手を取ると、椎菜はブラの下の隙間から俺の手を滑り込ませた。
「ホラ、凄いよね?破裂しちゃいそうなくらい、どきどきしてるんだ。あたしの心臓…」
「あ、あぁ…」
俺の手から零れるくらいの椎菜の胸。
しっかりとした形はあるのに、少し力を加えただけで簡単に形を変えてしまうその不思議な感触は、熱を持った様に熱くて、柔らかくて、その奥の椎菜の鼓動を俺の手に伝えていた。
とくっ、とくっ、とくっ、と一生懸命な椎菜の心臓がそこにはあった。
「えへへ…。裕人の心臓も、どきどき言っているね」
パジャマの上から俺の胸に手を伸ばし、椎菜がはにかんだ。
「当たり前だろ。椎菜とこんな事してたら、どきどきしない方がおかしいだろ」
「そうだね」
95 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:31:56 ID:bqQZ0K6b
「じゃあこうすれば、もっとどきどきしてくれるかな?」と言うと、椎菜は今までその胸を覆っていたブラを取った。
ふるん、と揺れる椎菜の胸。
盛り上がった胸は触っていた時の柔らかさからは信じられないくらいの綺麗な形の儘で、その椎菜の胸の下にはその大きさを示す様に胸の月影が出来ていた。
「えっと、裕人…。その、流石にそんなに見られるとちょっと恥ずかしいかな?」
「わ、悪い!」
思わず見惚れていた俺は、椎菜の裸体から目を逸らした。
それでも、俺の脳裏に焼き付いた椎菜の眩しい裸は簡単には消えてくれそうになかった。
「ふふっ…。恥ずかしいけど、嫌なんかじゃないよ…。だって、裕人だもん…」
そう言って、椎菜が俺の顔をまた正面に向けた。
上半身裸の椎菜が、俺の目の前にいた。
「裕人だけ、なんだもん…」
そして、もう一度。俺たちは唇が重なり合うだけのキスをした。
「うわ〜。男の子のって、こんな風になるんだね〜。弟たちのとは全然違うよ…」
「いや、その、椎菜…。そんなに見られると、俺も恥ずかしくなってくるんだが…」
月明かりに照らされた俺の部屋では、裸になった俺と椎菜がベッドの上で向き合っていた。
正確に言うと、M字開脚で座らされた俺の脚の内側で、椎菜が興味深そうに俺のモノを観察している状態だった。
「ねえ、電気点けて良いかな?裕人」
「そ、それはちょっと…」
そんな俺の態度に、椎菜は八重歯を出して小悪魔っぽく笑った。
う〜ん。風説なんかで聞く「電気は点けないで…」は確かに存在するんだな。
そんなどうでも良い事を考えている俺を、椎菜がじい、と俺を覗き込んでいた。
「裕人…。その、裕人のを触ってみても良いかな…?」
「え?そ、それは…」
確かに、今の流れでいけばそうなっても何ら不自然ではないのかもしれないが、改めて良いかと訊かれればどう答えて良いのか俺にはさっぱり見当も付かなかった。
「べ、別に構わんぞ?」
果てしなくズレた俺の返事だったが、椎菜は何故か頗る上機嫌に頷いていた。
「うん。それじゃ、触らせてもらうね」
トラップが仕掛けられた戦場を進む兵隊の様に、椎菜の白くて細い指が恐る恐る俺のモノへと添えられた。
「――っ!!」
椎菜に触れられた俺は、その感触に思わず身を強張らせた。
「わっ!?どうしたの、裕人!?もしかして、痛かった?ご、ごめんなさい!!」
「いや、痛いわけじゃなくて。その、初めてこんな風に誰かに触られたモンだからびっくりしただけだ。気にしないでくれ」
「そっか〜…。良かった〜…」
怯えた椎菜の表情が、一転して安堵のそれになる。
本当に、そんな椎菜は可愛くて、優しい奴だと思った。
「裕人の、凄く硬いね。それに、熱くって、ビクビクいってる…」
「う…、椎菜。その、そんなに触られると…」
「気持ち良い?」
「………あぁ、気持ち良い」
得意そうに見上げてくる椎菜に、俺は情けない本音を漏らした。
「そっか、裕人は気持ち良いんだね…」
満足そうに呟くと、椎菜は俺のモノを握った儘ゆっくりと俺をベッドに押し倒してきた。
「じゃあ、もっと気持ち良くなって…。裕人…」
「ちょ、ちょっと、椎――はむ!?」
俺の体に体を重ね、椎菜が竿を扱きながらキスをしてきた。
椎菜の胸がぐにぐにと俺の胸に押し付けられ、椎菜の体に触れたところが焼き鏝を当てられた様に熱かった。
96 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:36:07 ID:bqQZ0K6b
「ふふっ、裕人の困ってる顔って凄く可愛いね…」
「そ、そんな――。うぁ…、あっ…」
椎菜の琥珀色の瞳が、半眼で意地悪く俺を覗き込んでいた。
「もっと、裕人の声を聞かせて…」
耳元で、椎菜が吐息交じりに囁く。その蟲惑的な響きに、全身にアルコールでも被った様な悪寒のみたいな焼けそうな熱が俺の中で広がっていった。
「くっ…。し、椎菜…」
「我慢しないで良いよ、裕人…。ほら、裕人のももうこんなに濡れてる…」
椎菜の言う通り、扱かれていた俺のモノは既に自分から滲み出てきた体液でテカテカと光っていて、椎菜は見せ付ける様に、扱いていたその指を俺の前で赤い舌でちろっ、と嘗めた。
その光景に、
「あ……」
「きゃっ!?」
ビクン跳ね上がった俺の分身が幾度となく痙攣し、その先端から白い精を出して椎菜の引き締まった白い腹を汚していた。
「これが、裕人の…?」
突然の事に、椎菜は唖然としていたが、自分の腹にぶち撒けられた俺のモノを指で掬うとスンスンと匂いを嗅いでいた。
「ば、バカ…。そんなモンの匂いなんて嗅ぐなよ…」
そう言いたかったのだが、腰が抜けた俺は只息を荒くして、汚れた腹と指先を不思議そうに眺める椎菜を見上げる事しか出来なかった。
そんな俺を見て、椎菜は、にへら、と表情を崩した。
「裕人、気持ち良かったんだね…。こんなにいっぱい出して…」
部屋のティッシュで汚れを拭うと、椎菜は俺の腹を跨いだ。
「し、しいな…?」
「や、やっぱり流石にこれは恥ずかしいかな?」
椎菜を見上げる俺の視線の先には、月明かりに映る椎菜の大事な部分があった。
透明な雫が太腿を伝って流れ、ふんわりと盛り上がった肉の丘の中心にはぴったりと閉じた唇の様なスリットが綺麗に一筋走っていた。
「こ、ここにね、裕人のを入れるんだよ…」
椎菜の指が、ぐい、とその肉と扉を左右に開いた。
外の肌色からは想像出来ない、鮮やかな赤色をした椎菜の女の子の秘所が俺の網膜を焼いた。
「あはは。裕人、また元気になったね…」
「むぅ…」
復活した俺を見て、椎菜が笑っていた。その拍子に、開かれた椎菜の秘所から零れた露がぽたぽたと俺の腹に落ちる。
「裕人…。あたし、裕人のモノになるから…」
「いや、待て。椎菜。その儘だと色々とヤバイんじゃないのか?俺、何も準備してないし、万が一妊娠なんてしたらダメだろう」
いくら恋人同士でも、欲望に身を任せて求め合えばその結果がどうなるかなんて解りきった事だ。
ましてや、それで妊娠や中絶ともなれば一番負担が掛かるのは椎菜なのだ。
社会的なものもあるが、何よりも椎菜がそれで心身に一生ものの傷を背負う事なんてのは絶対に嫌だ。
「裕人…」
椎菜の顔が、くしゃりと歪んだ。
その儘、椎菜は俺の腹の上にぺたんと座った。
「やっぱり、裕人は優しいね…」
「違う、椎菜が大事なだけだ」
「うん、有難う…。裕人…」目元を拭うと、椎菜は脱いだパジャマに胸ポケットから四角いプラスチック製の袋を取り出した。
「………………」
それは俗に言う、近藤さんその人であった。
「へへ、先手必殺って言ったでしょ?」
97 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:41:37 ID:bqQZ0K6b
「あぁ…。確かに決め手だな…」
完全に詰んだ俺には、椎菜に意見など出来る筈もなかった。
「あ、う、くぅ…。裕人ぉ…」
「し、椎菜。ちょっと待て、もう少しゆっくりで良いから」
その儘の体勢で器用に椎菜が俺に避妊具(いや、直接言うのは恥ずかしいんだよ)を付けると、早速椎菜は俺の腰に跨って腰を下ろしてきた。
意外に付けた儘でも椎菜の中の感触が伝わってきて最初は驚いた俺だったが、少し進んだところで椎菜の表情に辛そうなものが混じるとそんな考えは一瞬で霧散してしまっていた。
俺を抱き締める腕や、肩を掴む手の強さから椎菜の痛みが相当なものであるのが予想されたが、それでも椎菜は俺を中に入れるのを止めずに腰を落としてきたのだった。
「痛くても良いよ…。そうすれば、絶対に忘れないから…」
心配していた俺に、椎菜は強がって笑ってみせた。
「大丈夫だよ、裕人…。女の子はね…、こんな事で負けちゃう程、弱くなんかないよ…」
「あ…」椎菜が声を上げるのと同時に、俺は中で椎菜の大事な、いや、大事だったものが俺のものになったのが分かった。
「えへへ…。あたし、裕人にちゃんとあげられたよ…」
ぽろぽろと、椎菜が涙を零しながら微笑んだ。
そんな椎菜を抱き締め、俺はそのショートカットを撫でた。
「あぁ、確かに貰ったぞ…。すっげえ嬉しかった…」
「良かったぁ…。あたしも、裕人にあげられて凄く嬉しいよ…」
閉じた椎菜の瞳からは、次々と涙が溢れていた。
「む…?」
急に視界が揺れて、俺は思わず声を上げた。イカンな、これじゃ椎菜の顔が見えない。
そう思っていると、すぅ、と俺の視界がクリアになった。
「裕人、泣いてるよ…?」
そこには、俺の目元に指を這わせていた椎菜が映っていた。
「そっか、裕人も泣いちゃうくらい、嬉しかったんだね…」
「あぁ、椎菜と同じ気持ちだ…」
体だけじゃない。心も繋がっている。
その気持ちは本当に幸せな気持ちで、それを椎菜と共有しているのだと思うと目眩がする程に嬉しくなった。
「もう、大丈夫だよ。裕人…」
「本当か?」
暫く抱き合っていると、椎菜がそう告げてきた。
「うん、まだジンジンするけどもう平気。痛さのピークはもう過ぎたみたいだから…」
その言葉を信じて、俺は椎菜の中で動いてみた。
「う…んっ…。っはぁ…。うん、これなら大丈夫…」
最初は初めての感覚に椎菜は戸惑っていたが、何度か確認するとこくり、と頷き、
「それじゃ、裕人…。しよっか…?」
少し恥ずかしそうに俺の耳元で囁いたのだった。
「はぁっ、あっ、あっ、あぁっ、ゆうっ、とぉ…」
「し、椎菜…。そ、そんなに、動くと…」
「ゴメンっ、でもっ、腰っ、止まんなくて…」
くちゃ、くちゃと、聞いた事も無い粘質な水音が俺の部屋に響いていた。
「ゆうっ、とぉ…。ゆうっ、…とぉっ…」
動きに合わせ、その度に椎菜の口からは嬌声に混じって俺の名前が呼ばれた。
「好き、大好きだよっ…。んぁっ、ふわぁっ…」
俺と椎菜の繋がった部分からは、椎菜から溢れた体液でどろどろになり、シーツに出来た染みからは強烈な椎菜の匂いを放っていた。その匂いに、俺はクラクラとさせられてしまう。
初めての椎菜の中は、まるで火でもくべられている様に熱くて、椎菜とは別の意思を持った生き物の様に俺のモノを咥え込んでいて、そして何より今までに感じた事が無い程に気持ちが良かった。
98 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:46:43 ID:bqQZ0K6b
「ゆ、ゆうとぉ、ぎゅって、ぎゅってして…」
抱き付いてくる椎菜を、俺は精一杯抱き締め返した。
密着した椎菜の胸が俺の胸でぐにゃりと潰れても、それでも、俺の腰の上の椎菜は腰を振るのを止められず、はしたない音を立ててしまう。
「ね、ねえ?裕人。あたしの中、気持ち良いかな?」
不安そうに、椎菜が俺に尋ねてきた。きっと、俺が椎菜の中が気持ち良過ぎて眉間に力が篭ってしまっているのを勘違いしているのだろう。
「あぁ、気持ち良過ぎて、正直辛いくらいだな…」
「そっかぁ…。良かった…」
椎菜の瞳が、ふにゃりと崩れた。
「あたしばっかり気持ちが良かったら、どうしようって思って…」
「俺もだよ。椎菜…」
「うん、一緒に気持ち良くなろう?裕人…」
「ン…」と、椎菜が俺に口付けてきた。
「椎菜、その…。俺…」
ずりゅ、ずりゅっ、と擦れ合う椎菜の中は兎に角気持ちが良くて、しかも中だけじゃなく肉厚な外の唇が俺の根元までをむっちりと挟んで圧迫してくる。
限界まで広げられた椎菜の肉の丘は左右に大きく分かれ、その中心の俺のモノが押し広げて盛り上げられた肉が、仕返しとばかりに俺をぎゅうぎゅうと扱いていた。
正直、ここまで持ち堪えられていたのが自分でも信じられなかった。
「くぅ…、し、椎菜っ…」
「ふあぁ、ふ、深いよっ…。裕人ぉ…」
疼く衝動に急かされる様に、俺は椎菜の中を突き上げていた。
その一突き毎に、椎菜の胸が揺れ、中の襞が更に俺をきつく締め付ける。
「うぉっ!?」
「ひゃあっ!?」
急に椎菜の締め付けが細かく蠕動し始めた。
今までとは違うその中の動きに気付いたのか、椎菜も驚いた声を出していた。
「な、何これ?あ、あっ、ゆうとのが、あ、あついよ?」
俺にも何が何だか分からんが、更に強烈な気持ち良さに俺はもう椎菜の中で暴れる事しか出来なかった。
「すごい、ゆうとの、ゆうとのが、ビクビクして、あたしのなかで…。あ、あたし、へんになるぅ」
椎菜も、その気持ち良さに中てられたのか、蕩けた表情で闇雲に腰を振りたくっていた。
ぐにぐにと蠢いたかと思うと、今度はきゅうっ、と絞り上げられ。俺はもう椎菜との境界が無くなってしまったかの様な錯覚にさせられていた。
もう、この儘椎菜の中で溶けてしまいそうだった。
「はぁっ、はぁっ、も、う、ダメっ…」
そう椎菜が呟いた直後だった。
「―――っ!!」
「くぁっ!?」
一番強く椎菜が俺を抱き締めた。
同時に椎菜の中の壁全部が俺のモノに絡み付き、ビクビクと何度も締め上げ、つい俺は二度目の精を椎菜の中に叩き付ける様に吐き出していた。
「あぁっ、出てるっ!!裕人のが、あたしの中に出てるよ!!」
その感触を漏らすまいと、椎菜は俺の腰に足を絡ませ、未だに痙攣している俺のモノを更に深く押し込ませようとしがみ付いた。
やがて俺の絶頂が終わり、椎菜も漸く足を解いた。
「えっちって、凄いんだね…」
「あぁ、そうだな…」
まだお互いの息も荒い儘で、向き合った俺たちはそんな感想を吐いていた。
「あ、あれ?」
「ん?どうしたんだ?椎菜」
何かに気が付いた椎菜が、俺と椎菜のまだ繋がっている部分に目を落としていた。
99 :
天宮椎菜の秘策:2008/08/22(金) 22:48:24 ID:bqQZ0K6b
「あ………」
「げ………」
椎菜の視線を追った俺も、思わずそんな声を上げてしまっていた。
「もしかして失敗、しちゃった?」
「………」
俺と椎菜の視線の先では、どろりと白い俺の放ったモノが椎菜の秘所から零れていた。
「あはは〜。いきなり途中から凄く裕人のを感じちゃってたから、多分その時に外れちゃったのかな〜?」
そうか、いきなり椎菜の中の感触が生々しく且つ強烈な快感を伴うようになったのはそれが原因だったのか。
行為に夢中で、しかも限界だった俺はつい直前に敏感になってしまったとばかり思っていた。
「ん…、しょ…っと…」
椎菜が退いて結合が解けると、今まで俺が埋まっていた椎菜のところからつつーっ、と赤と白の混ざったものがシーツに垂れた。
その光景に、俺は自分がとんでもない事をしたのだと思い知った。
「その、スマン…。椎菜…」
「え?何で?裕人」
外れたゴムを出した椎菜が、キョトンと俺を見ていた。
「いや、だってちゃんと避妊出来て無くて。それで…」
「ううん。失敗したのは裕人だけの所為じゃないよ」
バツが悪そうに、椎菜が笑っていた。
「裕人は、ちゃんと避妊しようって言ってくれたし、それにこれはあたしと裕人の共同作業だったんだから、裕人だけが悪いって言うのはおかしいじゃん」
ぽんぽんと、椎菜は俺の精を受けた白い腹を擦りながら笑っていた。
「本当はね、今日は裕人にあたしの中に出して欲しかったんだ…。勿論、ちゃんとこの日の為に安全な日になるようにしてたし。それにね、裕人の初めてはちゃんとあたしの体で感じたかったから…」
「椎菜…」
そんな想いと覚悟で、椎菜は俺のウチに泊まりに来ていたのか。
どうして俺は、こうも他人の心の機微に疎いんだろうか。自分で自分を張り倒したくなってきた。
「それは違うよ、裕人…。確かに、裕人はちょ〜っと鈍感なところはあるけど、こう言うのは最後まで気付かれちゃダメなんだから、これで良かったんだよ」
でも、それで椎菜に今まで辛い思いをさせていなかったかどうか俺にはそれすら分からないんだが。
「うん。それはもういっぱいあったよ。でもね、裕人。それはあたしが勝手に裕人を好きになったから仕方が無いんだ…」
そして椎菜は俺の腕を取ると、そのまま俺の腕の中にすっぽりと納り、椎菜は後ろから俺に抱き締められる格好になった。
俺を見上げながら椎菜は更に話を続けた。
「それでね、裕人…。恋って言うのは、そうやって沢山切ない思いをして、沢山想いを募らせていく事なんだったんだ…。あたしにとっては…」
ごろごろと、椎菜が俺の中で甘えてきた。
俺も、そんな椎菜を抱き締めた。もう、この腕の中の椎菜が可愛くて仕方が無いのだ。
「えへへ〜。どう?裕人?『先手必殺』は?」
「あぁ、もうばっちりやられたよ…」
破顔した椎菜に、降参とばかりに俺はそう呟いた。
「裕人、幸せ?」
俺は、椎菜の頭をわしわしと撫でた。
「当たり前だろ…。椎菜が居るからな…」
「うん…。あたしも幸せだよ、裕人…」
見上げてくる椎菜の瞳が、静かに閉じられた。
それに倣い、俺も黙って目を閉じる。
「ン…」
小さく息をもらした俺たちは、唇を重ねるだけのぎこちないキスをした。
そして窓から照らすお月様は静かに、そんな俺たちを祝福してくれていたのだった。
天宮椎菜の秘策〜了〜
これにて『天宮椎菜の秘策』は終了でございます
短い間でしたが、自分の作品に付き合って頂いた方々にはこの場をお借りしてお礼を申し上げます
有難うございました
このスレの一住人として、このシリーズを手掛けられて楽しかったです
それでは、またいつか…
まずはGJ!!
もしかして本人さん?と思うくらい地の文と似てたわ!!
リアルタイムで見てた甲斐があった!
102 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 23:03:17 ID:ArHjYIEp
文がかなり似てました!!
これは、見ていて…ヤバイ〜〜〜〜
いいものを読ませもらえてうれしいかぎりです
また機会があったらよろしくです♪
GJ!良かったよ!
また来てください♪♪♪
>>90 アニメだけの知識のみはちょっと……
別スレをさがしたほうがいいとおもいた
乙カレー 様でした
これからもよろしくです
天王寺冬華の野望
それはもう、つい最近新たに源流が見つかって更に伸びたアマゾン川くらいに長くなった人生の中に於いて、目標と言うものは生き方そのものを左右する重大な指標だろう。
世の中の超一流の最前線で活躍している人間ともなれば、物心付く頃から想像を絶する様な覚悟と努力をしている事だって珍しい事でもない。
そして、その目標が他人よりも大きければ大きい程、それを達成するには相応のモノが必要になってくるのは当然な事で、時には猫の手も借りたくなるのだろう。
いや、別にこれは俺が何か途轍も無くでかい夢や目標を持ったとかそう言うワケではなくて、俺自身は空に浮かぶイワシ雲みたいに毎日を只のんびりと過ごせればそれで良かったんだが――
「………」
そうだな、早い話が最近は何かと色んなイベントに巻き込まれる事が多くなった俺だが、今回もその例に漏れず、嵐の中船から落ちて荒波に揉まれる樽みたいに状況的にもうド壷に嵌まったと言うか、嵌められたと言うか。
思い返せばそれなりに良い思い出だと思えるし、結果的にはこれで良かったとは思っているのだが、その時は兎に角必死で生きた心地がしなかったのも事実だった。
「………」
イカンな、今思い出しても良く丸く収まったものだと自分でも信じられなくなってくるぞ。
それに、あんな事は何度も経験する様な事では無いと思うし、何度でも経験出来る様なものでも無いだろう(いや、無いよな?)。
まぁ、無駄な長い前置きは置いておいて。簡潔に言うとつまりはこう言う事だったと言う事だ。
『世界征服』には、俺みたいな奴でも必要とされる事があるらしい。
いや、別に俺の頭が電波とかにやられたとか言うワケじゃなくてだな――
いや、流石に本業が忙しくて前作みたいに毎日連投は出来ないのでお流れになる可能性が大変あります
時間が出来たら、また投下してみたいと思います
取り敢えず、こんな感じ
「いくわよ、裕人!!あなたを手に入れた今のわたしに、征服出来ないものは無いわ!!乃木坂だろうが塔ヶ崎だろうが鹿王院だろうが邪魔する奴た全部ブッ飛ばして、わたし、天王寺冬華は世界の頂点に昇り詰めるのよ!!」
いや、確かに冬華なら世界征服くらい本当にやっちまい兼ねんが、俺をどうにかしたくらいじゃそんなに自信が付くような事でもないんじゃないのか?
「何を言っているのかしら、このロドリゲスは?あなたみたいな鈍感メガネを手篭めにするのには、『も〜も〜・がうん』の当たり籤を出すくらいにわたしを梃子摺らせたのよ?」
それはどう受け取れば良いんだ?
「ふん、わたしのものになっても相変わらず鈍いのね。そんなの、飛び上がって喜ぶしかないじゃない。マゼラン星雲まで。ほら、何なら今からでも飛んでいっても良いのよ?」
せめて人間が到達出切る場所に行かせてくれ。それだと、片道どころか(16万光年ある)先に俺の人生の終点の方が辿り着くんだが。
「ならばしっかりとわたしに付いてきなさい、裕人。見せてあげるわ、世界で一番の高みからの光景を。わたしは人生の終点まで輝いてみせるわ」
不敵に笑う冬華が、そう言って俺の手を掴んだ。あの夜みたいに俺が掴んだ様に、今度は俺を連れて行く為に…。
「な、何を笑っているのよ。こうでもしないと、群れからはぐれたヌーみたいにわたしに置いて行かれるかもしれないでしょう?(ぷい)」
そうだな。俺と冬華はまだ始まったばかりで、まだスタート地点にしか立っていない。二人で走り出してもいないんだったな。
「俺なんかに出来る事なんて高が知れてるけど、それで冬華の力になれるんなら安いもんだしな」
俺の言葉に、冬華が呆れた表情で溜息を吐いた。いや、何でそこでそんな態度をするんだよ?
「自分の事を『なんか』なんて言うのは止めなさい。あなたは仮にもわたしの隣に立つ事を許された唯一の人間なんだから」
む。それは、そうかもしれんが。俺は冬華みたいに何にでも挑戦出来る程自分に自信が無いぞ?
「呆れた。それなら、取っておきのステータスがもう裕人にはあるじゃない」
いや、家事(あと、体の丈夫さか?)以外に何か他人に誇れる様なもんなんてあったか?
「わたしの隣にいる事があるでしょう」
「………」
「どうらや、破城槌でその空っぽの頭を一度白紙になるくらいボコボコにされたいみたいね…」
何でそうなるんだよ?ちょっと嬉しかったから感慨に耽っていただけだろうに。
「ふ、ふん(ぷい)」
そう言ってそっぽを向いた冬華だったが、まだ握ってくれている手は離してくれそうになかった。
俺も離す気は無いのでお返しに握り返すと「――っ!!」と冬華が息を呑んだ音が聞こえたが、俺からはそっぽを向いた儘の冬華の赤くなった耳しか見えなかった。
全く、こいつももう少しは愛想を覚えれば世界征服も簡単になりそうなものだが、そんな冬華は俺が想像出来ない時点で既に無理だろう。
本当に、何処までも不器用で、ひん曲がってて…。そして、自分に真っ直ぐなお嬢様だった。
時間が、時間が無ぇんだよう!!
冬華はフラグが立ちそうなヒロインの中ではダントツに本編での出番が少なく、かつ複雑な背景をお持ちなお嬢様なので扱いが難しいですね
どなたか、冬華のSSを書いてくれないカシラ?
グッジョブです♪
俺にも文才があれば…
>>109 大丈夫、高校時代は文芸部の部長でしたから
弟とその後輩(勿論、他校)が…orz
アニメ見たけど、原作の特徴である裕人の回りくどい例えから来る冗長な語り(地の文)が全然ないんだな。
ハルヒはその辺の再現度が異様に高かったけど。
まぁハルヒはキョンの独白メインで構成してたからな
()内の台詞なんて、喋っている間にどう言えば良いんだろう?
やっぱり、そこが違いなんじゃないのかな?
ふと思ったんだけど、ここに投下されるSSではあの地の文はどんな風に捉えられているのかな?
自分は読ませて貰えるSSなら原作の地の文でもそうでなくても気にしないんだけど
原作読まなきゃ投下しちゃだめ
>>115 今、他のスレで原作の漫画を一冊も待たない自分がアニメだけ見て作ったSS投げてる
言い方が足りなかったかも
ここに投下されるSSの地の文は原作を踏襲するべきかな?
原作読まずにSS書くなんざ許されない
いや書く資格もない
アニメ版SSなら元となった小説を読んでなくても
アニメを見てる=原作を知っているってコトになるだろ。
ただでさえ過疎ってるこのスレで選民思想みたいな区別・排除してどうするよ
アニメだけ見てても内容次第で問題ないだろ
俺もつい最近から原作読み始めた
今やっと椎菜が出てきたよ……
椎菜で何度妄想した事か…
美夏かわいいよ美夏
「おに〜さん変態だねw」って言われながら足コキされて写生したい
俺の中では
「ほ、ほら。わたしにだっておに〜さんをこんな風に気持ち良く出来るんだからね?き、気持ち良いよね?おに〜さん?ほら、こ、こんなに硬くなってるし、それにいっぱい擦ってるし。それに、こんなに先からお汁が出てて――うにゃあ〜っ!?
な、何これ!?何か白いのが顔に掛かったし、うぇ〜ん。口にはいっちゃったよぅ…。もう、何なの、コレ――はっ!?し、知ってるよ?これがセーエキでしょ?お、おに〜さんが気持ち良かったショーコなんだよね?」
いや、美夏の奴今更余裕ぶっても遅いだろうに。まぁ、そんな美夏に出しちまった俺も相当アレな気がせんでもないが。
と、もう起承転結までばっちりだぜい!!
時間が無いのが最大のネックなんだけどね…orz
>>123 わっふるわっふる
美夏って意外と人気無さそうな気がするが、俺は大好きなんだぜ
そこでこんな話はどうだろう?
高校最後の夏休みに秋葉に夏コミ後に搬入された同人誌を買いに裕人と春香が待ち合わせ
待ち合わせに遅れそうになっている裕人が椎菜と街で偶然会って、ちょい雑談
その後、待ち合わせ場所に着いたものの春香の姿は何処にも見当たらない
更に、何やら周囲には人だかりが出来ていて、どうやら居眠り運転のトラックが歩道に突っ込んだ事故が起こったらしい
被害者の持ち物から、どうやら事故に巻き込まれたのは――
うん、すまない
でも役柄が揃い過ぎててついこんな妄想をしてしまうんだ…
――ガガ―――被害者氏名確認、乃木坂春香―――――
>>122 足コキする美夏(パンチラアングル)を描くわけですね、わかりますとも
美夏を薬漬けにして犯したい
128 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 11:08:04 ID:dFJH7IzH
>>127 秋穂の入れ知恵で裕人を誘惑してる間に美香の方が自制が利かなくなって、襲われるつもりが逆に美香が襲っちまう妄想しちまう自分は吊った方が良いですか?
129 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 11:10:03 ID:wqzOtcl6
sage忘れ、すいません…
美夏or椎菜と裕人がくっ付いたらヤンデレ春香に刺されそうだな
まあ、相手が美夏だったらそれこそ乃木坂父がだまっちゃいないだろうが
>>132 GJ! GJ!
エロいことに興味津々なお年頃でキャーのキャーの言ってる美夏に
男の恐ろしさをたっぷりと教えてやりてぇ
逆に考えて、
春香責め美夏受けはどうだろうか
思ったんだけど、ルコは春香の秘密知ってる筈だよね?
家出騒動で裕人が玄冬の前で啖呵切った時にその場に居たワケだし、アニメでは由香里は寝てたケド原作では知ってると思う…
テスト兼保守
今度こそ書き込めるかな?
最近原作読み始めた
ようやく三巻目突入記念で
裕人×美夏で妄想をまとめてくるよ
美夏かわいいよ美夏
>>140 遂に美夏ルートの書き手がktkr
わっふるわっふる
全裸で投下をお待ちしております
142 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 21:34:07 ID:Uwb/Z49k
保守
此処ってまだ職人さん少ないの?
しかたないよ。
アニメを見て興味をもった職人がいても
「原作小説を読んで無いヤツは投下するな」
「いや、投下以前に各資格すらない」
とまで言って(1人の)住人が追い出しているんだから。
×各資格 ○書く資格 orz
そんなアホの戯言は気にしなければいい
時間が有れば是非に投げさせて貰いたいモンだ
よく覗いてるスレだし、キャラも面白いしね
朝っぱらから鶏の鳴き声が高らかに聴こえる
…なんてアメリカンな鶏なんだ。
我が家のインターホンの音だと気付くのに起きぬけの眠たい頭で時間を要したが玄関先まで出向く
「…は〜い。今出ますよ」
俺がドアをあけた先には
「は〜い。おに〜…」
ドアを閉めて目の前のツインテール娘の面影を綺麗さっぱり封印して寝に戻る
―その瞬間
鶏の鳴き声連打&闇金取り立て屋バリのドア蹴り連打が家に響き渡る。
「わぁ〜!美夏ちゃんストップ」
慌てて玄関にリバース&オープン
笑顔の中に激烈な怒りを秘めた美夏がニコニコしながら
「次やったらおに〜さん。………『戦乙女』から吊しちゃうよ?」
…いや、全くリコが泊まりの仕事で家に居なくて助かった。朝っぱらからこんな騒いでたら俺は勿論、美夏と気付く前に騒いでた奴をヤッてしまう所だった
取りあえず居間で寛ぐ美夏
「でーと行くよ。おに〜さん」
「今、朝の五時」
「夏と言えば〜?」
俺の意見を軽く無視して見えないマイクを握り、俺の口元に軽く握った小さい手を突き出してくる
「今、朝の五時」
「そうそ、夏と言えば朝の五時だよね〜。青い空、五月蝿い蝉、公園のラジオ体操……ってバカッ!」
美夏のノリツッコミが華麗に炸裂したのが三時間前。
八時現在―
某南国雰囲気溢れる島の砂浜に
ステルス戦闘機×1
ツインテールの少女×1
俺×1
……あれ?
何かツインテールの娘が戦闘機に手を振ってる。
あっ…飛びたった
「よし。南海の無人島に男女が二人きり」
美夏の仕事をやり終えたすがすがしい笑顔が微妙に眩しかった
「えっと…美夏ちゃん?ここは?」
「無人島」
「何で無人島?」
「おに〜さんと二人きりで、で〜とがしたかったから(はぁと)」
そう言うと美夏は着ている服を脱ぎ捨て、何時かの紅いビキニ姿に変身する
…ん〜
やっぱり可愛い。
春香の事も好きだけど…
美夏の事はなんかこう…
何と言えば良いのか…
「…ロリコン」
うんうんと唸っていた俺のすぐ傍にいつの間にか居た美夏の衝撃的な一言
ロリコン?
自分の顔を指をさす
頷く美夏
否定という意味で首を横に振る俺
それを否定する意味合いで首を横に振る美夏
「お〜にさん。私はちょっとお姉ちゃんが羨ましくて軽い気持ちで、その…下着を見せました」
「はい…憶えてます」
数週間前の事だ
「普通なら『何やってるんだ美夏ちゃん!僕には春香が居る』ってなる予定でした」
「はい…。そうですね」
「結果はどうなりましたか?…裕人さん?」
「すいません。がっつり美夏ちゃんが失神するまで犯しちゃいました」
まぁ、気が付いたらロリコンだったらしい…
てか、美夏が可愛いすぎるからいけないんだ!
…何か犯罪者の言い訳みたいなのでこれ以上は言わないが
「と、言う訳で、おに〜さん。不束か者ですがよろしくお願いします」
告白?をされた俺は美夏と一緒に海で遊んでいた。
浜辺には俺の脱いだ服と美夏の脱いだ服と水着。
お互い誰の視線も気にならない無人島で全裸になって泳ぐ
「おに〜さん。だっこ」
「美夏ちゃん。そんなにくっついたら」
「エヘッ。チンチンおっきくなっちゃう?」
全くもっての耳年増だ。
ちょっと意地悪をしてやろうと思い、俺は美夏を抱き上げた。
お父さんが子供にオシッコをさせる様に
綺麗に光る太陽と海の元、全開M字開脚をするツインテール娘。
あまりの恥ずかしさに顔を真っ赤にして美夏は暴れる
「ち…ちょっと!おに〜さんヤバいよ。これ…恥ずかし過ぎる」
俺は片手で美夏の両足と腰をひとまとめに抱え上げ(いつぞやの冬の工事現場バイトの土嚢より軽い)
空いた片手で美夏の剥き出しになった女の子の部分を優しく刺激する。
「美夏ちゃん。身体軟らかいね」
「おに〜…さん…のへんたいっ!あっ…だめぇ…さわっちゃ……やぁ…なの」
変態だって?俺は只のロリコンだッ!(美夏によれば)
なので言われなき暴言を吐いたツインテール娘には、お仕置きをせねばならない
「なぁ、美夏ちゃんのココ凄いヌルヌルなんだけど?海水ですかコレ?」
「……(ぷいっ)」
どこぞの絶対零度王女よろしく顔を真っ赤にして俺の質問を無視する。
そうですか…お仕置き決定。
ツインテール娘の歳の割にはほぐれた膣。俺は膣に入れていた指を先程の緩やかな動きから激しい動きに変える
「あっ…あっあッ…おに〜さん……止めて……美夏ッ……でちゃうよ」
無視されたお礼?に無視を返して、俺はまだ小さな皮冠りの突起を皮の上から親指でスリスリいじりながら膣に入れた指の動きを更に激しくする
美夏は両腕を後ろに回して俺の首筋に絡める。観念した美夏は下半身から昇る淫らな刺激に身体をすべて俺に委ねてきた。
「ひッ…ひぅぅ…イクぅ…おに〜……さん…あッあッ…ゆびぃきもちいぃ…あっ!」
身体全体をビクッと震わし、空に向かって突き出された足先はピンと伸びきった。俺の手にパシャパシャと美夏の吹き出す潮がかかる
「美夏?ごめん調子乗りすぎた」
俺が美夏の身体を抱え直してお互い見合う様に抱くと
舌を口元からだらりとしまりなくたらしながら快楽でとろけきっただらしないイキ顔を晒す美夏
「美夏…中学生がそんな顔を覚えたら駄目だろ?」
「おに〜…ゆうとがおぼえさしたのぉ…みか…えっちになっちゃったぁ。ゆうとおちんちんちょうらい…美夏…ね?もっときもちよくおしっこしたいの」
今だ焦点の合わない眼を淫らにとろけさせ舌を突き出しながら俺の唇を求めてくた
【終わり】
投下終わりました
求めてくた×
求めてきた○
なにやってんの俺\(^O^)/
次回も投下させて頂けたら嬉しいです
>>144 ラノベが原作なら当たり前のこと
いやラノベじゃなくても原作見ずに書くなんてありえない
ID:rTS7+NWcがいる限り、ここは過疎だろうな。
きっと俺は原作から入ったアニメからは帰れとかいう古参気取りの奴なんだろ
他スレでもこんな奴よくいるよ・・・
反応する人が多いから言ってるだけだろ
161 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/08(月) 00:00:59 ID:WjeUFrmO
>>157 お前のような原作原理主義がここからいなくなれば作品投下も増えるよ。
という事で、このスレの発展のためにここから消えるか首釣って氏ねよ。
遅れたが、美夏SSGJ!!
次回作も待ってますよ
原作原理主義はともかく、原作のノリをわかっている方がより受けるのは確か。
8巻って多いように感じるかもしれないが、割とさくっと読めるから。
さて、PS2のはどうしようか……
構想は出来ていても、地の文の再現で筆が止まるからそこが難しいトコロだね…
アニメと原作じゃ椎菜のキャラがかなり違うような気がする。
>>165 原作での裕人との遣り取りが殆どカットされてるから、その所為では?
今更ながら原作を読み返してみたんだけど…
最初の裕人と春香の図書館での邂逅って信長の陰謀?(二人とも信長がいなかったら図書館には向かってない)
168 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/19(金) 13:11:48 ID:qbYcBGWU
乃木坂父に逆らった罰としてエロいお仕置きをされる葉月と那波の話希望
秋穂さんが黙っちゃいないな、そりゃw
総じてあの世界じゃ男の立場弱いからなぁ。
肉体的も精神的にも強い女性が多すぎる。
秋穂や葉月や那波、そして乃木坂姉妹を牧場スレに叩き込んでやりたい
いい具合に牝奴隷として調教してもらえるぞ
173 :
168:2008/09/21(日) 00:33:07 ID:bbYuTTYa
>>169 想定としては乃木坂父が直接手を下すんじゃなくて
色んな意味で溜まっているであろうヘルハウンドの皆さんによる輪姦なんだけどねw
誰か俺に文才をくれ…
つ【文才】
>>173 ヘルハウンズが誰一人としてキャラ付けされてないせいで、想像がつかない。
耽美系の変態とマッチョと没落貴族と傷有の無口な赤目とグルグル眼鏡のメカオタクが真っ先に思い出された。
葉月さんなんか、戦車の一個師団に単身で挑んでいけるらしいからなぁ…(那波さん談)
薬とかも耐性ありそうだし、ぬいぐるみを人質(?)にしたりそれ系の罠を仕掛ければ或いは…
>>175 ヘルハウンズはギャラクシーエンジェル
乃木坂に出てくるのはヘルハウンドだ
最初に美夏を人質に
それを元に春香や秋穂を
続いてメイドたちも
椎名は普通に捕らえられるだろ
とりあえず美夏は公衆便所な
春香と秋穂は売春
メイドたちは薬漬け
椎名はどうでもいいや
椎名も割と武闘派だった気がする…
ここはレイプものの需要がありそうですね
葉月さんの総受け妄想が止まらない。
「あれぇー、葉月さん…もうココ、こんなに濡れちゃってるよ?」
「お、おやめくださ……あぁっ…!」
あれ?百合っぽ(ry
>>176 「罰」なんだとすればメイド側に拒否権はないんじゃね?
まぁ搾り取られてミイラ化した黒服連中と妙に肌の艶が良い葉月&那波…って言う結末しか思い浮かばないがw
葉月さんに首輪付けてベッドの上で飼いたい
もちろん裸にホワイトプリムだけつけさせて
いつでも体中を使ってご奉仕してもらえるように
186 :
名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 21:19:52 ID:yUzA6l/3
age
187 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/02(木) 06:14:37 ID:SBEvhFYz
椎菜輪姦もの希望
美夏を目が虚ろになるまで犯したい
じゃあ俺は那波と葉月に犯されたい
那波様 那波様・・・
192 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 12:48:52 ID:oateMVb9
あんまり人いないねぇ
そだね
テレビも終わったし
葉月と13日の金曜日のホッケーマスクを闘わせたい
美夏とイチャイチャしたい
アニメしか知らんけど
>>191 葉月さんの容姿からして雪さんのパロディのような気がしてならないんだよなぁ。
まぶらほのリーラも同じく雪さんくさい匂いがするな
ここ、百合って需要ある?
書く人がいないから大概は受け入れられるんじゃないかな
ゲームのほうはどうなんだ?
201 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 17:56:59 ID:wP255BVd
ほしゅ
202 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 04:19:00 ID:L8hLg73h
百合期待age
203 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 20:21:55 ID:kU7LGkb8
ほしゅ
朝比奈さんで保守
葉月さんは着やせするタイプだと思う
どーしてこんなに過疎ってんの?
なんでか流行らないよね
キャラもエロいし、妄想もしやすそうなのに
漫画、アニメ、ゲームとあるのにこの過疎っぷりはやばいな
ブームが来るとそればっかにダーッと集るのがこの国のヲタだからなー
売り上げはアニメもラノベ原作も相当あるほうなんだけどな。
2ch人気って意味ではあんま無いよね。
こだわりを是とする2chでは、きっとあまりにもベッタベタすぎて語れないんだと思う。
余りにも予定調和なんだもの。
なんつうかな、ストライクパンティーズとかとは別の意味で、買うの恥ずかしいんだこの作品。
言えてる。
第1巻の裏表紙を見てなかったら買わなかったよ、乃木坂は。
ぶっちゃけ作者無理して書いてるよね
>>210 たしかに
凌辱系のスレでも乃木坂〜は需要がないみたいだしな
買おうか悩んだことあったけど3巻だったかな?の表紙見てやめちゃったわ
アニメ見て思ったより面白かったからやっぱ買おうかな
215 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 19:45:17 ID:6/fA4B0S
保守
216 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 09:21:35 ID:Pmb1FJ3o
保守
217 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 21:52:10 ID:c1iBxjMP
保守・・・職人KITEEE
暇つぶしにどのキャラでのどんなエロシチュが好みなのか垂れ流してみようぜ。
俺は来客にメイドとしてエロい奉仕を行う葉月&那波
スケベオヤジ使用人にエロ性教育される春香
もしくはアキバに行く途中の電車の中で痴漢される春香
裕人じゃなくキモオタに秘密がバレて口止めにエロ奉仕を強要される春香
されにそれを写真に撮られて、どんどん泥沼にハマっていく春香
作品自体が王道的内容なのでここは無難に裕人と春香の初ラブホ体験で
>>218-220 なかなかステキな鬼畜案だな
俺は
突如破産して落ちぶれてしまった乃木坂家
残った借金の形に、今まで狙っていた政財界のエロい人たちの魔の手が春夏たちに迫る・・・!
みたいなのがいいな
葉月と那波様は
>>218のようにエロ接待係り
春夏と奥さん(名前忘れた)は高級売春婦にして美夏は公衆便所
朝から晩まで接客してはシャワーで綺麗にして、また汚されて・・な娼婦生活を送る春夏とその母
美夏はトイレに繋がれてからもう何ヶ月も風呂なんかには入ることは許されず
ひたすら"穴"として酷使される日々
もう目は虚ろで意識はあるのかないのかわからない
メイド隊はほとんどが逃げたか他の金持ちに引き取られたかで
残ったのは那波と葉月だけ
この二人は乳丸出しの・超ミニスカのエロいメイド服で働かされる
妊娠させられ自らの母乳を給仕させられる姿をニヤニヤしながら眺めるお客たち
きめぇ
224 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 12:39:53 ID:X+4TGmiJ
椎菜が逆レイプ
225 :
218:2008/11/21(金) 17:35:17 ID:nqnCwYvp
>>222 一つだけ言わせてもらおう
ノーマルなメイド服を汚すのが楽しいんだよw
ではノーマルなメイド服を着つつ、コスプレもこなす葉月と那波ということで
そんな2人にエロ接待受けたい
228 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 05:39:54 ID:diLM0wcS
椎菜と和姦
乃木坂姉妹と3P
天王寺家の詳しい事情や冬華の母親の件が明らかになればなぁ…
新刊は、12月だっけ?
乃木坂姉妹・母娘を多人数で輪姦
メイドもしかり
椎名はどうでもいい
234 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 22:10:59 ID:zYGB5FQy
じゃあ椎菜は俺がいただきますね
普通に裕人春香のうれしはずかし初体験じゃダメなのか?w
238 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/05(金) 21:08:34 ID:SN7S2oSj
保守
春香を肉便器に
美夏はお持ち帰り
9巻読んで色々凹んだ…
ついでに、ラストに強烈なデジャヴを覚えた…
でも、ラノベだからここみたいな展開にはならないとは思う…
241 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 22:29:19 ID:E+o5R/sA
何年かぶりに来たけどエロパロが2まで行くほどスレ伸びるようになったのか……
>>240 凹むような要素あったっけ?
>>241 ほとんど保守と雑談な気がする・・・・肝心のSSは全然ないような。
>>242 個人的に凹んだのです…
具体例だと
乃木坂美夏の作戦
『人間万事塞翁が馬』と言う故事がある。
人生に於いては何が起こるかは誰にも分からなくて、しかもそれで事態がどう転ぶのかすら後になってみなければ判らないと言う意味らしい。
いや、何か毎回似た様な件(くだり)で始まる話をしてる気がするが、俺としてもそう何度も人生の転機が訪れる事態が起きて欲しいわけじゃないんだよ。
相変わらずの長い前置きに加えて要領を得ない説明だが、これから話す内容を考えれば一言断りたくもなると言うものだ。
つまりは、今回も例に漏れず。一体何処で俺の人生にロケットエンジンが取り付けられたのだろうかと、そんな事を考えてしまうくらいに今回の出来事は打ち上げ軌道の計算をミスった観測衛星みたいに俺の予想を越えていったと言う事なんだけどな。
う〜む……。まさか本当にこんな結果になるなんて、一体誰が想像出来ただろうね。
尤も、今回は騒動の中心で且つ張本人が一番驚いていたのかもしれんが。いや、俺だってまだ十分に驚いているんだが。
取り敢えず、良い加減にそろそろ本題について話そうと思う……。
「あ、やっと出てきた。やっほ〜、おに〜さ〜ん♪」
昇降口から校庭に出た途端、校門の方からやけに聞き覚えのある声が聞こえてきた。
いや、それだけでもう誰なのかは判るんだが、そのちんまい影はトレードマークのツインテールを揺らして、海を割る聖人の様に下校していた生徒たちが割れて出来た道を縫って俺に駆け寄って来たのだった。
「も〜、いくら掃除当番だからって女の子を待たせてる時は早めに上がらなきゃダメだよ?おに〜さん」
人差し指を立てた美夏が俺を見上げながらそんな事を言ってきたが、生憎と俺の記憶の引き出しを探してみても何処にもこのツインテール娘との待ち合わせなんて予定は見当たらなかった。(つまりアポ無し。)
と言うか、待たせたと言ってもほんの少し前に来たばかりだろう。
「あ、やっぱり気付いてたんだ?なら、もっと早く来てくれれば良かったのに」 そりゃあ、美夏も春香並みに目立つ容姿だからな。校門で人集りが出来てれば掃除していても気付くと言うものだ。
「おい、見てみろよ。あれ美夏様じゃないのか?しかも、綾瀬が何かいちゃもん付けてるぞ」
「何ぃっ!?またか!?また綾瀬なのか!?」
「あの野郎、春香様の妹の美夏様をこの極寒の空の下で待たせておいて、自分は悠々と暖房の利いた部屋から下校だと?」
「何それ?最っ低〜」
「って言うか、春香様だけじゃ飽き足らず、美夏様にまで手を出してるって本当だったの?」
「何ぃ!?おい、星屑親衛隊に召集かけろ。今日こそ綾瀬の野郎を始末するぞ」
「ふふふ、海と山とどちらが良いかしら」
おい、待て。何でいきなり美夏との待ち合わせから(繰り返すが、美夏のアポ無し)そんな竜巻が起これば桶屋の業績が鰻登りな展開になるんだ?
そんな事を考えている間にも、俺(と美夏)の周りには落ちた飴に群がるオオクロアリの如く蠢く黒い山が出来始めていた。
「にゃ?この人たち、何だか皆おに〜さんに用があるみたい?人気者だね、おに〜さんは♪」
そんな周囲の生徒を見渡て美夏が何故か嬉しそうにそんな事を漏らしたが、獲物を取り囲む狼の様な血走った目の生徒たちが友好的に見えたのなら俺は眼科よりも精神科に行かなきゃならんだろう。
「あ、そうそう。実は少しおに〜さんに相談があって――」
周囲からの殺気なんてまるで気付かずに美夏が話をしてきたが、それよりも今は自分の生存本能の警鐘に耳を傾ける事にした。
グラウンドでも体育館でもないのに、部活の道具を掲げて津波の如く押し寄せてくる群衆に捕まれば、度重なる転生を繰り返して最終的にトイレの雑巾になった古タオルよりもズタボロになるのは確実だろう。
「美夏。スマンが少し走るぞ?話はそこで聞くから」
「え?おに〜――、きゃっ!?」
「あっ!?綾瀬が美夏様をさらいやがったぞ!!」
「えぇい、親衛隊はまだか!?この儘じゃ、美夏様が綾瀬の毒牙にっ!!」
「いやぁ!!美夏様が汚されちゃう!!」
……。いや、これはもう集団ヒステリーを通り越しては暴動なんじゃないのか?と言うか、一体お前らの中ではどれだけ俺は危ない奴なんだよ?
(俺の)血に飢えたバーサーカーと化した生徒たちから美夏の手を引いて逃げながら、俺たちは学校を飛び出したのだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
残党狩りから逃げ惑う落ち武者の様に(いや、狙われてるのは俺だけなんだが)、命辛々追っ手を振り切った俺と美夏は公園の休憩所に辿り着いた。
こんな状態で果たして無事に卒業出来るのだろうかと、酸素が抜けた水槽でパクパクと口を忙しなく開いている金魚みたいに青息吐息の状態で悩んでいると、隣の美夏が興味深そうに俺を覗き込んでいた。
「何何?前にも思ったケド、おに〜さんってひょっとして学校じゃ有名人とかだったりするの?」
まぁ確かに、ある意味では俺も白城では春香と並んで有名と言えば有名なのかも知れん。まぁ、春香の有名さとは月とガラパゴスゾウガメの甲羅くらいに違うんだが。
「え〜?私はゾウガメさんも良いと思うけどなぁ〜?背中が大きくて乗り心地も楽しいし。凄く頑丈で、とっても我慢強いんだよ?」
いや、確かに美夏の言う通りかもしれんが、俺の言いたい事はそう言う意味じゃないんだよ。
「そうかな?お姉ちゃんは私から見ても素敵だと思うケド、おに〜さんも十分格好良いトコがあると思うよ?」
そうか?俺としてはいつも必死でそんな余裕なんて無いんだが。
「ううん。多分、おに〜さんの格好良さって言うのは他の人とは違う格好良さだと思うよ」
「う〜ん。イマイチ分からん」
頑丈さと家事一般くらいしか取り柄の無い俺に、一体どんな格好良さがあるのだろうね。
腕を組んで思案しようとして、俺はまだ美夏の手を繋いでいた事に気が付いた。
「わ、悪い」
「あ……」
咄嗟に美夏の手を放し、俺は慌てて謝った。思えば俺の息が上がるまで付き合わせてしまったのだ。体格的に小柄な美夏には辛かったかもしれない。
美夏が掴まれていた手を残念そうな、そして不服そうな目で眺めているのは気の所為では無いだろう。
「走らせてスマン、次から気を付ける。その、美夏も思う事があったら遠慮無く俺に言ってくれて構わんからな?」
気の利かない自分に呆れながら、俺は美夏に断った。
「え?べ、別にこのくらい全然平気だよ、おに〜さん。寧ろ、おに〜さんがどうしてもこの天使みたいに可憐でらぶり〜な美夏ちゃんの手を繋いでマラソンしたいって言うなら繋いであげない事も無いかな〜って」
いや、学校から公園まで走っただけで、既に無酸素でヒマラヤ登山させられた芸能リポーターみたいになってる俺にはこれ以上の気力も体力も無いんだがな。
「それよりも、美夏。ちょっと手を出してくれ」
「うん?何、おに〜さん。や、やっぱり美夏ちゃんと手が繋ぎたいとか?そ、そりゃあ嫌ってわけじゃないけど、そんなに直ぐに求められると私も色々と心の準備って言うか、えっと……」
「ほら、缶珈琲。寒い中、待たせちまって悪かったな」
「にゃ?」
何やら美夏が視線を逸らしながら呟いていたが、取り敢えず俺はポケットに入れておいた缶珈琲を美夏の手の平に載せた。
そんな缶珈琲を、まるで餌皿の上に缶切りと猫缶だけ置かれた猫みたいな表情で美夏がキョトンと眺めていた。
いや、まさか缶珈琲を飲んだ事が無いとか言うんしゃないだろうな。
「え?も、勿論知ってるよ。おに〜さん。これがあの『かんこ〜ひ〜』?なんだよね?」
何で語尾が疑問調なんだよ。そんな俺からの視線を感じたのか、頻りに受け取った缶を振ったり覗き込んだりしてる美夏であったが、何故か一向に飲もうとしない。
何をやっているんだろうかと思ったが、何となく必死、と言うか焦っている美夏の表情にある考えが俺の頭の中を過った。
「えっと、美夏。その、飲み方分かるか?」
「に、にゃ!?し、知ってるよ?口を付けて飲むんだよね?」
とは言ったものの、プルタブを引かないといくら口を付けても中身は飲めないんだがな。
そう言えば、春香はペットボトルの飲み方を知らなかったな。どうやら、こっちのちんまいお嬢様にとってもこう言った類の物は未知との遭遇なのかも知れん。
「美夏。ちょっと貸してくれ」
「あ、おに〜さん……」
美夏の手から缶を取ると、俺は全く曲がっていないプルタブを引き開けた。途端に、俺と美夏の周りに珈琲のほろ苦くて甘い匂いが漂う。
「ほら、これで飲めるぞ」
「あ、有難う。おに〜さん」
俺から再び缶珈琲を受け取ると、美夏は初めて月に降り立った宇宙飛行士の様に恐る恐る口を付けて珈琲を飲み始めた。
「本当は冷める前に渡したかったんだが。ぬるくてスマンな……」
「ううん。初めて飲んだけど、この『かんこ〜ひ〜』あったかくて凄く美味しいよ。おに〜さん」
そんな事を言いながら、美夏は細い喉を動かして両手で行儀良く珈琲を飲んでいた。何と言うか、缶珈琲を飲む姿にも品がある辺りは流石お嬢様と言うべきなのかも知れん。
「ところで、美夏。何か俺に話があるって言ってなかったか?」
「あ〜っ!!そうだった、すっかり忘れてたよ!!おに〜さん!!」
どうやら今まで本当に忘れていたらしく、美夏が試験終了間際で名前の書き忘れに気付いた受験生の様な勢いで目を見開いた。
「おに〜さん、お願いがあるの!!」
「ん?何だ?」
何やら尋常ではない美夏の様子に、俺もズレていた眼鏡を掛け直して聞き入った。
そして、美夏の口から告げられた内容に俺の頭はうっかり爆弾メールを開いちまったパソコンの如く固まった。
何故なら、
「おに〜さん!!今度の日曜日だけで良いの!!私の恋人になって!!」
と、いきなりそんな事を言われれば、そりゃ天も驚いて地も動くってモンだろう。
と言う具合だったからなのです…
>>245 確かにみっかみか分は足りなかったな・・・補充頼むわ
>>242 それでも、俺がネタだけ書いて逃げたころに比べれば……
100行ったかどうかで落ちた気がするし
>>243 へこんだことにつながりを見いだせない俺は間違ってる・・・?
こーゆー空回り妄想ヲタが、しまいには単行本びりびりにした写真送りつけたりするんだろーなー
っていうか9巻のラスト部分が
>>69へ繋がって欲しいと思っているのは俺だけではないはず。
>>247 まぁなんだかんだでアニメ化は大きかったんだろうな。
実際俺もアニメから入った口だし。
251 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/17(水) 19:45:41 ID:QkQuBYYa
捕手
保守!