ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ 4発目

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1名無しさん@ピンキー
前スレがdat落ちして1年経ちますが、もうすぐ連載が再開されるのをきっかけに立てました
合言葉は「最終回までイキ延びよう」
まったりとイキ魔性

前スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164961585/
2名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 01:10:22 ID:GE+GnZwh
【主な登場人物】

キタ━!島マヤ
 劇団つきかげ所属。月影乳房に見出されたιょぅι゛ょ。
 平凡な外見の下に、天才的な艶技の才能と劣情を秘めている。
 観客の目を引き付ける艶技で”舞台犯し”の異名を持つ。

ハメ川亜弓
 劇団オマンコディーヌ所属。両親の才能と美貌を受け継ぎ、
 高い芸術性と艶技力を持つスター。
 マヤの才能に脅威を感じ、唯一のライバルだと思っている。
 出番が少ないのが不満らしい。

月影乳房
 往年の名女遊。艶劇会の幻の名作『紅便女』の上艶権を持ち、
 劇団つきかげを創立。マヤの才能を発見した。

速水マス見
 大便芸能の若社長。『紅便女』上艶権獲得を画策している。
 目的達成には手段を選ばない冷血漢、仕事の鬼と呼ばれているが、
 影でマヤに”紫のマラ”を贈り続け、支援している。

桜好事優
 劇団オマンコディーヌ所属。若手実力派。マヤのスケベさに
 惹かれている。


イジリ唐人
 速水マス見の影の部下。マス見に代わり、マヤに”紫のマラ”を届けている。
密かにマヤを狙う、黒い腹心の部下。
3名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 01:11:10 ID:GE+GnZwh
あっ大きいレイ
 劇団つきかげ所属。白百合荘でマヤと同居。
 チンポは普段は内蔵式。

触ったり美奈
見な突きさやか
滓が泰子
 劇団つきかげ所属。白百合荘のそばで3人で同居。

ハメ川貢
 ハメ川亜弓の父。日本を代表するロマンポルノ界の巨匠監督。

ハメ川歌子
 ハメ川亜弓の母。大ストリッパーでAV女遊のトップ。

オメ寺一
 艶出家。劇団オマンコディーヌ理事。マス見とともに、『紅便女』上演権
 獲得を目指し、劇団つきかげを妨害する。

水城サセ子
 速水マス見の専属秘書。
 意外と古い歌が好きらしい。

キタ━!島春
 マヤの母親。失踪中。
4名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 18:15:57 ID:Pwd/fpap
>>1

久しぶりに過去ログ読んでいるけど、やっぱり面白い
5名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 18:44:54 ID:dRsT9ibw
あのぶっ飛び具合がいいね
しかし人が来ない
6名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 03:01:24 ID:adjfrm7B
>>1
乙です
前スレ落ちてからもう1年も経つんだ
7名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 11:21:46 ID:Cb9KrDdx
>>1乙です
まとめサイトとかはないのかな?
このスレの存在をしったのがつい最近だから…
過去のものを読んでみたいよ
8名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 14:13:25 ID:A82jDh49
まとめサイトはあったみたいなんだけど、無くなったみたい

1はhtml化されてるよ
ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1059/10598/1059855666.html

2はこれ使うしかないね
ttp://www.geocities.jp/mirrorhenkan/

3はここで見れる
ttp://www.23ch.info/test/read.cgi/eroparo/1164961585/
9名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:32:05 ID:SC73hN9T
3スレ目は聖×マヤが多かったね
10名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 00:51:35 ID:rABtyOH7
職人さん待ちage
11名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 15:46:40 ID:uRVz/byY
即死回避
12名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:22:59 ID:Wous3SV6
別冊花とゆめが出たら人来るかな
13名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 13:45:05 ID:87Ic6obT
保守
14名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 17:28:56 ID:3az7cjxZ
ほしゅあげ
15名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 17:48:40 ID:EkOg6UwP
原作に沿ったネタも好きだし、普通のSSも好き
16名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 10:27:54 ID:EWqKQjc0
即死回避
17名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 11:35:24 ID:g1y8BDW6
保守
18名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 12:42:38 ID:huAaIOQ2
舞×桜小路が読みたいage
19名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 14:21:01 ID:SA0W4beO
このジャンルはバラの人とマヤちゃん以外殆どないよね
タブー系読みたいなw
20名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 18:36:10 ID:uaqQLjEl
真澄×紫織を読んだことあるけど、自分には合わなかった
21名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 19:33:57 ID:Wl9lV74b
じゃあいっそ紫織×真澄で
22名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:26:11 ID:C4q6bt5h
22
23名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:26:57 ID:C4q6bt5h
23
24名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:29:12 ID:C4q6bt5h
24
25名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:30:31 ID:C4q6bt5h
25
26名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:38:37 ID:C4q6bt5h
26
27名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:49:26 ID:C4q6bt5h
27
28名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:50:15 ID:C4q6bt5h
28
29名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:56:25 ID:C4q6bt5h
29
30名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:57:01 ID:C4q6bt5h
30
31名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 16:57:47 ID:C4q6bt5h
31

これで即死は回避できたかな?
確か30レス未満でだよね?
32名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:48:06 ID:m3npPTdO
ほす
33名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:45:17 ID:5ntbXXZC
亜弓さん攻めが読みたいage
34名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 06:40:22 ID:7MK/mxbG
保守
35名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 09:57:23 ID:xdVPFk8/
どのキャラでもいい
一人H読んでみたいw
36名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 10:31:06 ID:qHTAfw9B
亜弓さんとマヤのなら前にあったね
37名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 12:28:16 ID:8MdC7YZj
百合も読みたいよ…
文才ないから書けないし…絵なら描けるけどなぁ('A`)
38名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 14:10:54 ID:FgqCnuTB
絵見たい!
39名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 15:22:19 ID:G85r/lRs
速水さんとマヤのセックル読みたいです。

原作では速水さんとマヤは結ばれるんだろか…。
40名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 16:14:20 ID:EhooSGQi
エーゲ海の小さな白亜の教会で二人きりの結婚式があるハズ…
41名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 00:46:41 ID:5pYVgHTc
前にも希望している人いたけど、マヤが芸能界失脚して速水家の屋敷にいた頃に
真澄がマヤを無理矢理やってしまう話が読みたい
42名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 06:27:33 ID:VTavd+aH
江路絵描くと誰かに見てもらいたい衝動にかられる、不思議!!!
スレチだとは思うけどせっかく描いたのでうp
江路絵に無縁な人間が描いたのでツッコミはなしで…orz
http://imepita.jp/20080726/229740
さすがに江路絵はスキャンできそうにないので(笑)写真投稿で
とりあえず亜弓さんで
右のちんこは真澄で左は小野寺、亜弓さんのおめこにあるのは桜小路です
おしとやかでお上品なお嬢様がヤリマソビッチな設定が好きです(そんな設定どこにもないよ!!!
なんかもういろいろカオスですいません
そしてスレチですいません
43名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 09:00:37 ID:WI6Z7vK+
ワオ!ビッチ亜弓いいぞ
隙がない妖艶美女だけど色気が少々足りないから
タップリ加えさせないとねw
顔がすごく綺麗だわ上手い(^O^)
いいものをありがとう(^人^)
44名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 10:48:10 ID:+1KGMLfH
速水に縄で縛られて犯されるマヤが見たいw
45名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 13:25:08 ID:Zp83UKeV
それは吊るされて?
それとも手足拘束されて?
46名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 13:32:39 ID:IY5o3ufV
書く人にお任せします。

でも縄で〜っていうのは、若いときの月影先生のほうがもっと似合うな
47名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 18:02:17 ID:5pYVgHTc
場所は伊豆の別荘がいいかも
48名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 11:31:29 ID:ceVrr26x
保守します
49名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 14:18:08 ID:knnfpntQ
せっかく連載再開したし誰かSS投下してよ〜
50名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 15:28:50 ID:9QAxxkMI
プロの少女漫画家がやってる「ガラスの化面」ってパロサイトがすごく好きだ。
51名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 18:02:41 ID:QFbRF0dI
>>50
誰かと思ったらジョージ浅倉www人気漫画家じゃねーかw
52名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 19:22:26 ID:2J7OBaXV
はぅの発情激しいねwガマン汁もスゴソ
誰もいなくなった稽古場でマヤ襲う勢いあるねw
53名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 00:06:51 ID:l8C/qbkh
はう好きだから見たいかも
54名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 01:00:41 ID:QXnvgE1n
>>52
桜小路が稽古場でマヤを押し倒す

口にキスして服を少し捲られた辺りの最初の段階で真澄登場

桜小路が真澄に殴られ、マヤは助けられる

マヤ、泣きながら真澄に縋りつく

真澄が「間に合ってよかった」「君が他の男のものになったら気が狂う」とか言う

ここらで両思いなのにようやく気付く

ホテルやら伊豆の別荘に直行して愛し合う



ってのが思い浮かんだけど、文章に出来ない
55名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 02:34:45 ID:FtxiHPl/
初投稿の稚拙な文章で申し訳ないですが、再開記念うpします。
水薬を口移しする話をベースにしましたが、
「相手の同意なく、速水さんが一人で勝手に…」という話なので
その類が苦手な方は「看病の一夜」をNG登録願います。
56看病の一夜(その1):2008/07/28(月) 02:36:04 ID:FtxiHPl/
屋敷に連れ帰ったマヤを看病しながら、真澄はようやく自分自身の気持ちに気付いていた。
「今こそ認めよう!俺はお前を愛している…!マヤ…!」

真澄は水薬を自分の口に含むと、そのままマヤへと顔を近づけた。
初めて触れる彼女の唇…。温かく、艶やかな感触。
こぼれないよう、注意深く口中の液体を彼女の中へと流し入れる。
「…う、ん…」と悩ましい声を上げながら、無意識にそれを飲み下すマヤ。

真澄は薬瓶が空になるまで、何度もその行為を繰り返した。自分の口から注がれたものを素直に飲み込むマヤが
たまらなく愛おしくなり、最後の一口を流し込んだ後、真澄は思わずそのまま舌をマヤの口に差し入れた。
歯列をなぞり、舌を絡ませ、思う存分に彼女の中を蹂躙する。
もっと深く口付けようと、髪の間に指を入れ、頭を引き寄せる。
抱きしめようと肩に腕を回すと、マヤの体は熱く湿っていた。

「かなり寝汗をかいているな…」
もう夜も深く、使用人たちも寝ていることだろう。
真澄は自分の部屋から新しいパジャマを取って来ると、マヤのボタンに手をかけた。
「着替えさせるだけだ…」
誰に言うともなく呟き、一つずつボタンを外していく。
上半身を起こし、出来るだけ平静を装って濡れたパジャマを取り除き、再びベッドに横たえる。
しかし替えのパジャマを手にとって振り返ると、真澄はもうマヤから目を逸らす事が出来なくなってしまった。
幼さを残しながらもふくよかに隆起した二つの乳房。
まだ誰にも触れられた事の無い桜色の乳首…。
真澄は吸い込まれるように、無意識にその二つを両手の中に収めていた。
「マヤ…」
柔らかく、手に吸い付くような感触に酔いしれる。丸く円を描くように優しく揉んでいると、
次第に手のひらに硬くしこってくるものを感じた。
「んん……」
マヤが熱い吐息を吐きながら寝返りを打ったので、驚いて動きを止めたが眼を覚ます気配は無い。
熱と薬で、朦朧としているのだろう。
57看病の一夜(その2):2008/07/28(月) 02:37:29 ID:FtxiHPl/
邪念を払拭するかのように首を振ると、真澄は着替えを再開させた。
ズボンを下ろすと、マヤらしい可愛い薄いピンクの下着が現れた。
しかし汗で湿ったそれは、その下の黒い繁みがうっすらと透けて見えている。
「下着も…濡れているようだな…」
ゴクリと喉を鳴らす真澄。鼓動が速まるのを感じながら辺りを見回すと、布を掛けられたカゴがあり、
その中には未使用の下着がちゃんと用意されていた。
それを手に取りベッドに戻ってきた真澄は、一瞬の逡巡の後、マヤの下着に手をかけた。
彼女の大切な部分を覆い隠すそれをゆっくりとずらして行き、そっと足から抜き取る。
立ち上がって改めてベッドの上の彼女を見下ろすと、
そこには胸と恥毛を惜しげもなく晒し、全裸で横たわる愛しい少女がいた。
汗で首筋にまとわりついた黒髪も悩ましく、バラ色の頬で浅い寝息をたてている。

替えのパジャマを着せなければいけない事は分かっている。
しかし、こんな姿を目の前にしては…!
真澄は湧き上がる衝動を抑えることが出来なかった。
いけない事とは知りつつ、足の方へ回ってマヤの膝を立てさせる。
「マヤ…。見せてくれ。お前の誰にも見せたことのない部分を…」

高鳴る心臓を押さえつつ、ゆっくりと膝を開かせてゆくと、次第に彼女の秘所が露になってくる。
繁みの中央にある、まだ何も挿れられた事の無い小さな割れ目。慎ましやかなヒダ。
しかしそれは、あどけない少女の顔とはあまりにも不釣合いな、紛れも無いマヤの"女"の部分だった。

真澄は、血流がある一点に一気に集中していくのを感じた。
先程からズボンの中で、はちきれそうになっているモノが痛む。
ベルトを外し、ズボンと下着を同時に下ろすと、解放されたそれは勢い良く飛び出てきた。
58看病の一夜(その3):2008/07/28(月) 02:38:49 ID:FtxiHPl/
「マヤ……!!」
片手で自分のモノを握り締めると、真澄はマヤの両脚の間に顔をうずめた。
間近に見る陰部は堪らなく卑猥で、もう耐えられないとばかりにむしゃぶりついた。
夢中でマヤの性器を舐めまわしながら、同時に自分の肉棒をシゴく。
空いたほうの手でマヤの肉芽の皮を剥き、舌先で弄ぶ。
ヒダを啄ばみ、舌を割れ目に入れ込み、ゆっくりと掻き回す。
「……うぅ……んっ……」
初めて受ける刺激に、眠りながらもマヤの息遣いは次第に荒くなり、わずかに眉根を寄せて悶え始めた。
しかし真澄は最早そんなことを気に留める様子も無く、シゴいている手を加速させていく。
「あぁ……!マヤ、マヤ……!」
うわごとのように呟きながら、少しずつ溢れてきたマヤの粘液を舐め取っていく。
硬く尖ってきた肉芽を口に含み、軽く吸ってやるとマヤは「んん…!」と喉を反らせた。
しかし薬に含まれたの睡眠成分の為か、やはり覚醒には至らない。

充血し、誘うように開いてきた陰部にごく浅く中指を差し入れ、クチュクチュと淫靡な音を立ててやる。
マヤの中は狭く、奥まで挿れることは出来ないが、陰口を弄っているだけでどんどんと蜜が溢れてきて、
時折ヒクヒクといやらしく脈打った。
そこに自らを埋める想像をすると、真澄は自分が一気に高みへと登り詰めていくのを感じた。
「ああ……!マヤ……!イクっっ………!!」
瞬間、真澄は膝立ちになり、自身の欲望をマヤの腹や胸にほとばしらせた。

…ハァ……ハァ……。
暫し放心状態でマヤの横で荒い息をしていた真澄だったが、ふと我に返ってマヤを見やった。
愛しい少女が、脚を開いたまま愛液を滴らせ、自分の精液にまみれている。
まだ本当の愛も知らぬままに…。
謝罪の気持ちと激しい後悔…。しかしそれと同時に、
新たな劣情が湧き上がって来るのを感じずにはいられなかった。

「早く大人になれ…。チビちゃん…」

自らの欲望の跡を綺麗に拭い取り、新しいパジャマを着せてやると、真澄は一人静かに部屋を去った。
59名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 02:39:22 ID:FtxiHPl/
以上です。お目汚し失礼致しました。
60名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 17:34:04 ID:Tu4pH1Vm
>>59

最初さらっと読んだから、真澄が挿入したのかと勘違いしてマヤは何で起きないんだ?と思ってしまった
続き読んでみたい
61名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 19:34:19 ID:l8C/qbkh
はうマヤ読んでみたい
62名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:51:56 ID:qxC2KOj6
GJ!!
投下ありがとう

これに味をしめたマス、
まだ完治してないのに速水邸を脱走しようとするマヤを安静にさせる、という名目で
睡眠薬を処方させ、ぐっすり眠るマヤを夜な夜な…

なんてどうでしょ?
自分も続き読みたい!
63名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:20:59 ID:jh1l7eq9
実は途中でマヤは起きていて、このことで真澄を男として意識するようになるってのもいいかも
64名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 15:21:27 ID:WUi6OJ3W
いいねいいね
65名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 02:35:00 ID:7/lHXjNk
前に投下された、社務所リベンジと婚約披露パーティリベンジの続きが読みたい
66名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 03:12:21 ID:x6wtJ4nZ
マヤ×茂はないのかね?
67名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 17:18:04 ID:1vtdNlLG
2スレ目になかったっけ
68名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 20:04:51 ID:dvxCvYx7
茂マヤもいいなあ…
69名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 20:26:43 ID:Rr3MIfFu
キスマーク見つけて嫉妬で苦しむ真澄様
70名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 23:52:40 ID:OqRv6w3u
連載再開しても、相変わらずヘタレで苛々する
71名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 12:38:33 ID:qjeuXqGy
しかも出番少なすぎwww
72名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 18:21:06 ID:wF2eSGSF
それよりあの馬面を昔の絵に戻して欲しい
73名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 14:43:22 ID:O4wdg2GK
それは無理だと思うよ
昔の絵は綺麗だったのにね
74名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 12:40:09 ID:YgJLOnTZ
桜小路がキモくなりすぎた
75名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 13:58:20 ID:8SUSiHC8
ヒースクリフの役に嫉妬してた頃から既にキモさの片鱗はあった。
76名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 19:48:04 ID:/QAH5jkE
いや、中身もそうなんだけど、見た目の話
77名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 02:31:59 ID:WAwYaL+n
真澄とマヤがくっついて苦しむ桜小路が見たい
78名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 14:42:03 ID:WlTeG2bB
真澄とマヤやってるとこ目撃して凹ましたいねw
んでやけくそで舞凌辱してズッ婚
79名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 15:32:46 ID:+YX+JyVQ
マヤちゃん(白目)
80名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 16:31:29 ID:Gg8y7RCw
何その舞に都合の良すぎる展開ww
81名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 01:46:55 ID:3HNneNRq
舞「舞、赤ちゃん出来たの。正真正銘桜小路くんの子供よ!絶体堕ろさないんだから!!!」

桜小路「は・・・う・・」
82名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 23:12:25 ID:aqGrBfei
舞も邪魔になってきたよね
前はおとなしかったのに
83名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 03:45:18 ID:GKHAaJcg
昔の真澄様は余裕があったのに今は・・・・
2人でデートした時に告白できていれば何かが変わったはず
84名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 04:03:10 ID:PMilJQAG
作品待ちage
85名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:03:58 ID:eqoWLCNl
前回の続きじゃなくてすみませんが投下します。
今回もマス×マヤですが、自分の中であるテーマを設けてやってみました(少し長いです)。
梅の谷から戻った後、紅天女の試演に向けて稽古中辺りの話だと思って下さい。
86虚実の狭間(その1):2008/08/27(水) 22:04:49 ID:eqoWLCNl
「お疲れ様でした、社長」
都内の某ホテル。夜景が美しいスカイラウンジでの会食が済んだ後、ほろ酔い気分の
取引先相手を見送りながら、水城は上司に声を掛けた。
「君も、遅くまで付き合わせてしまってすまなかったな」
「いいえ。下に車を待たせてありますわ」
「ああ…」
そう言って何気なく斜向かいのバーを見やった真澄は、次の瞬間我が目を疑った。
北島マヤが、若い男に肩を抱かれて出てきたのだ。頭を男の胸に預けて、寄り添いながら
二人は反対方向へ消えていった。
「社長?」
先に歩き出していた水城が、立ち止まったままの真澄を振り返る。
「あ…、いや…。少し酔いを醒ましてから帰ることにする。君は先に帰りたまえ」
「…はい…」
それほど酒を飲んでいなかったことを不審に思いつつも、水城は命に従った。

マヤ達の後を追った真澄は、すぐに二人を見つけることができた。しかし彼らが客室専用
エレベーターを待っているのだと分かると、その衝撃で一瞬足が止まった。
マヤ…!
ギリギリと痛む胸で再びそちらへ歩み出した真澄は、ふと相手の男に見覚えがあることに
気付いた。所属しているのは中堅の事務所ながら、女性にかなりの人気がある若手俳優だ。
彼…風森俊は女たらしとしても有名で、これまで数々の女優やタレントと浮名を流してい
る。そして真澄が愛してやまない少女はと言うと…どうやら泥酔しているようだった。風
森の腕に支えられて立っているのがやっとといった風で、ほとんど意識は無いようだ。
なるほど。そういうことか…。
「やあ、風森君」
「は…速水社長!」
真澄に声を掛けられた風森は、飛び上がりそうなほど驚いた。
「北島君も一緒のようだが…どうやら彼女はかなり酔っているようだね」
「そ、そうなんですよっ。あの、その…俺もどうしようか、困っちゃって…ハハ…」
しどろもどろの受け答えが、彼のやましい思惑を物語っていた。
「確かに、君もつい最近週刊誌を賑わせていたようだし、またこんなところを撮られでも
したら大変だろうな。」
威圧するようなオーラを発する真澄に、風森は息を呑んだ。
「我が大都芸能としても、この時期、紅天女候補の一人がつまらないスキャンダルに巻き
込まれでもしたら、大打撃を受けることになる」
ギラリと睨みつけられた風森は、「ひっ…!」と小さく悲鳴をあげた。
「彼女は私が送っていくことにしよう」
「……そ、そうですかっ!それは助かりますっ!すみませんっ!お願いします!」
押し付けるようにマヤを真澄に託すと、風森は転がるように非常階段を駆け下りていった。
87虚実の狭間(その2):2008/08/27(水) 22:07:51 ID:eqoWLCNl
       *****

「う……ん…」
目を覚ましたマヤが最初に見たのは、見慣れない天上だった。
頭が重い。意識がはっきりしない。お酒の匂い…?そうだ、私、風森さんと飲んでて…そ
れで…。何だか速水さんの声を聞いたような気がするけど…あれは…夢…?

「目が覚めたか」
声のする方へ目をやると、上着を脱いでくつろいだ姿の真澄が、椅子に腰掛け煙草を吹か
していた。
「速水さん…!!」
驚いて飛び起きたマヤを、激しい頭痛が襲う。「っっっ!」
「もうしばらく寝ているといい。相当飲んでたみたいだからな」
辺りを見回すと、そこはホテルの一室のようだった。
「私、どうしてここに…。何で速水さんが…」
「仕事でこのホテルに来ていたら、偶然君と風森君を見かけてね。君が歩けないほど酔い
つぶれていたので、とりあえずここに部屋をとって寝かせたというわけだ」
「……それは…すみませんでした…」
マヤはばつが悪いのか、真澄から目を逸らしてうつむいてしまった。
「風森君とは以前から知り合いだったのか?」
「いえ…。紅天女の稽古がうまくいかなくて、黒沼先生が今日はもう終わりだ、って…。
それで、近くの公園をぶらぶら歩いてたらドラマのロケをやってて。何となく見てたら風
森さんが私に気付いて、前からファンだったんで、よかったら食事でもどうかって言われ
て…。断ったんですけど、すごく熱心に誘ってくれて」
真澄は「あいつのやりそうなことだ」と内心思いながら、「それで?」と先を促す。
「それで…私の元気がない、って…。何か悩みがあるなら相談にのるよって言ってくれて、
それでここのバーに連れてきてくれたんです。お酒飲んだ方が話しやすいだろうからって」
それでまんまとあいつにしこたま飲まされて、危ない目に遭いかけたというわけか。相変
わらず無防備過ぎる。真澄は怒鳴りつけたい衝動を抑えつつ、気になったことを問うた。
「稽古がうまくいかないって?」
ピクリ、とマヤの肩が動いた。
「それで悩んでいたのか?一体何がうまくいかないんだ?」
「それは…」
マヤは、言おうかどうか迷っているようだったが、しばらく押し黙った後、ポツリ、ポツ
リと話し出した。
88虚実の狭間(その3):2008/08/27(水) 22:09:54 ID:eqoWLCNl
「黒沼先生に言われたんです。私のラブシーンは、形でやろうとし過ぎてるって。どんな
に気持ちを込めても、”熱”が伝わってこないって」
「熱?」
「はい…。愛し合う者同士の触れ合い方じゃないって。”おまえをみる目。おまえを抱く手。
おまえを愛するこの身さえあればよい”。” あなたにふれているときはどんなにか幸せでし
ょう。あなたのあたたかさが愛しい…”。…この二人の台詞の意味を考えろと言われました。
そうすれば、阿古夜の「人」としての…「女」としての部分が表現できてくる。触れ合い
方が分かるだろうって。そして、何もかも捨てて、ただの男と女として生きたいと強く願
う気持ちが、より深く観客に伝わるだろう…って。」
「それで、君はそれをどんな風に解釈したんだ?」
「…紅天女のままでは、一真にその姿を見てもらうことすらできません。でも、村娘の阿
古夜になることで…生身の体を手に入れることで、一真と触れ合うことが出来るんです。
毎日の暮らしの中で…二人は、心も身体も、深く愛し合っていたんだと思います」
マヤの口から、こんな艶かしい話が出るとは思ってもみなかった。真澄は動揺しながらも、
黙ってマヤの言葉を聞いていた。
「魂が惹かれあい、一つになりたいと願う恋…。心と身体…。肉体と魂…。一つになると
いうことがどういうものなのか、私には分かりません。…それで私、思ったんです。それ
は私がまだ男の人に、身も心も愛されるという悦びを知らないからだって…」
「な…!」
何を言ってるんだ?マヤ…!
「肉体を愛すること。魂を愛すること。それぞれがどういう事か分からなければ…紅天女
は演じられない。私にはそれを知る必要があるんです」
静かに話すマヤに、真澄は血が逆流するような気がした。
「そんな話を…あの風森にしたのか?」
「はい…」
瞬間、怒りに任せて真澄はマヤの腕を乱暴につかんだ。
「本当に君は子供だな、チビちゃん…!確かにこれでは阿古夜の中にある”女”を演じること
など出来ないだろうな」
「痛っ…!離してください!私、もう子供じゃありません!」
「子供じゃないだと?そんな話を聞かされた男が、どうなるかも分からないというのに
か!?」
そのままマヤをベッドに押し倒すと、真澄はその上に乗ってマヤを見下ろした。
「な…何を…!?」
「教えてやろう。君に男というものが、どんなものかを…!」
89虚実の狭間(その4):2008/08/27(水) 22:10:38 ID:eqoWLCNl
真澄はマヤのブラウスの胸元に手を掛けると、一気にそれを引き裂いた。ボタンが弾け飛
び、下着があらわになる。
「いや…!」
隠そうとするマヤの手を押さえ、そのまま首筋に唇を寄せる。
二度と自分の身を危険にさらさない為にも、この少女にはこれぐらいの荒療治が必要だと
思った。少しは男に対する警戒心が芽生えるだろう。あの時自分と出会わなければ風森に
こうされていたのかと思うと、真澄は背筋が凍りつくような思いがした。
わざと乱暴に下着の上から胸をもみしだき、きつい愛撫で鎖骨に、胸元に、赤いアザをつ
けていく。
マヤは突然のことに混乱していた。
速水さん…!何故、どうしてこんな事をするの…?私なんて、子供なんでしょう…!?
熱い吐息と唇が荒々しく体中を這う。恐怖と、愛しい男に触れられているとまどいとで、
マヤはどうして良いか分からなくなっていた。
やがてマヤの両頬を片手で掴み、自分の方を向かせた真澄は、感情を押し殺した冷徹な目
で言い放った。
「どうだ、俺が恐ろしいか」
しかしマヤは、真澄を相手にする時のいつもの癖と、子供扱いされたくないという意地も
あり、グイと顔をそらしたかと思うと「こ、怖くなんかありません!離して!」と強がっ
た。
…!。この、強情っぱり…!
そう言われては真澄もまた引っ込みがつかなくなり、そのまま「戒めのための行為」を続
けるしかなかった。腰から太もも、内ももへと手を這わせ、体中へキスマークを残してい
く。柔らかな胸。初めて触れる、滑らかなマヤの肌…。その愛しさから、真澄自身も自分
が昂っていくのを感じていた。
マヤ、泣き叫んで俺を拒絶しろ。そうでなければ、このまま、俺は……!
スカートの中へ手を差し入れ、下着ごしに大事な部分に触れたとき、マヤがビクリと身体
を硬くした。青ざめた顔で横を向き、わずかに震える少女を見て真澄は我に返った。
半ばホッとして…半ば名残惜しいように、マヤから身を起こす。
「分かったか?愛してもいない男に抱かれるということが、どういうことか…」
…愛しても…いない男…。
マヤは心の中でそうつぶやきながら、のろのろと上半身を起こした。前がはだけたままの
マヤに、真澄は自分の上着を放ってやる。
「大体、行為をしたところで実際の気持ちが伴っていなければ、その悦びとてわからない
だろう」
「…経験をすればその感覚はつかめます。だから…別に…相手は誰だって…」
真澄は頭に血が上った。まさか…まさか風森とそうなっても良いと思っていたのか!?
思わず大声で怒鳴りつける。
「まだそんなことを言っているのか!?そんなことをすれば、いつか本当に愛する男がで
きた時に後悔するぞ!」
予想外の展開に、真澄はとまどいを隠せなかった。
確かにマヤは、これまでもずっと役になりきるために様々なことを実際にやってきた。だ
が、こんなことをする娘ではないはずだ。一体何が…?
90虚実の狭間(その5):2008/08/27(水) 22:11:39 ID:eqoWLCNl
「もう…もう、いいんです。」
マヤは悲しげに小さく笑ったかと思うと、大粒の涙をポロポロとこぼしだした。
「愛する人と結ばれることなんて望みません。私にはもう、お芝居しかないんです。お芝
居だけが、私の生き甲斐なんです。だから、何としてでも紅天女を演りたいんです。演ら
なくちゃいけないんです!そのためなら私、何だってやります。何だって…!」
ヒックヒックと泣きじゃくるマヤを、真澄は呆然と眺めていた。
どういうことだ…?その若さで、なぜ人を愛することを諦める…?自分の純潔を捨ててま
で、紅天女に臨むというのか…!?
しばらく泣いた後、マヤは涙をぬぐって立ち上がった。
「これ、ありがとうございました」
真澄に上着を手渡すと、無理に微笑んでみせた。
「稽古着がカバンに入ってるので、それに着替えてタクシーを拾って帰ります」
「ちょ…ちょっと待て!」
真澄は焦った。このまま帰したら、一体どうなる?マヤは他の男に抱かれるというのか?
先ほどの自分の行為を思い出し、知らない男の腕の中のマヤを想像して真澄は戦慄した。
そんなこと…俺には耐えられん!もしそうなったら、俺は気が狂うかもしれない。
他の誰にも渡したくない…!マヤ…!
カバンを手にするマヤの肩をつかんで、強引に自分の方を向けさせる。
「誰を相手にするというんだ?」
「そんなの…速水さんには関係ないでしょう!?」
「関係はある!紅天女は我が社にとって大事なプロジェクトだ。その候補がトラブルに巻
き込まれるようなことがあれば、紅天女の舞台そのものに傷がつくんだぞ。君はそれを分
かっているのか?今日のように軽率な行動をとられては、多くの人間が迷惑するんだ!」
マヤは言葉につまった。確かに真澄の言う通りだ。
「…わかりました。気をつけます。ちゃんと、迷惑のかからないよう考えますから…」
マヤの決意は固く、真澄はこれ以上何と言えばいいのか分からなかった。
どうすればいい…?一体どうすればこの娘を止められる…!?
着替えのため隣室へと向うマヤの前に、真澄はなおも立ちふさがった。
「誰でもいいのなら…」
平静を装ったが、ゴクリと喉が鳴った。
「俺が相手をしよう」
……え……?
マヤには、一瞬何が起こったのかわからなかった。
「…は…速水さんが…!?」
「ああ。俺は君がおかしな相手を選ばないか目を光らせる必要もないし、トラブルが起き
てそれを揉み消す必要も無い。君も相手を探す手間が省け、紅天女役もつかめる…。どう
だ?悪い話ではないと思うが?」
マヤは突然のことに、目を泳がせていた。それを見た真澄は、複雑な笑みを浮かべる。
「誰でもいいとはいえ、憎い男が相手では話が別か」
「いえ…!そんな…。違うんです。でも…」
マヤは、苦しみながらもその名を口にせずにはいられなかった。
「速水さんには、紫織さんが…」
一瞬、真澄の中にもわずかな疼きが生じたが、すぐに元のポーカーフェイスを取り戻した。
「言っただろう?チビちゃん。これはビジネスだ」
91名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:13:44 ID:eqoWLCNl
今日はここまでです。
92名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 22:50:46 ID:zS6yYc0A
GJ!
続き楽しみにしてます!
93名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:05:37 ID:EQKWWRkL
とっっっても良かった!!(w
続きが楽しみ!
ありがとう〜(>_<。)
94名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:16:21 ID:8ZGqFkxG
ちょっとー!!
すごすぎる〜><
ありがとう!!続き楽しみです。
95名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:36:22 ID:2PgpDK+/
新作キター
いい所で止めますね
強引な速水さん萌えです
96名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 02:59:34 ID:mUrTJdA3
GJ!GJ!
凄く萌えました!
続きを正座して待ってます。
97名無しさん@ピンキー:2008/08/29(金) 01:46:28 ID:rfimcZtY
続きが気になってしょうがない
98名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 11:24:15 ID:wFAQNjqF
チッ…上手いじゃねぇか…
この流れ…台詞回し…状況………有りだな。スゴいよアンタ。

GJ!
99名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 14:05:51 ID:U0Y3aF3T
リアルでいい! すっげーもえた
100名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 20:56:56 ID:3NP/3DAy
ほんとウマい!
毎日続きを期待して、このスレ見ちゃうw
101名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 21:06:46 ID:Amb8IHON
「平静を装ったが、ゴクリと喉が鳴った」

ここが特に速水さんって感じでイイ
102名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 22:56:35 ID:YyI+CAHg
次回はまた水曜なのかな?
103名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 23:48:53 ID:xHTDT1Ov
あまりにも展開がリアルすぎて、過去のトラウマが・・・・・・
「今夜は俺も君もどうかしている。眠れ、チビちゃん。」

イヤダーーー
104名無しさん@ピンキー:2008/08/31(日) 23:59:43 ID:8RSEFS5L
>>103
大丈夫。だってここはエロパロ板でっせ。
105名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 19:54:17 ID:5g8syclW
リアルを極めようとし過ぎて、このまま休載したりしてw
106名無しさん@ピンキー:2008/09/01(月) 20:31:38 ID:itQ8iPeL
ww
107名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 00:23:07 ID:z1C54PlK
>>103
あそこでやっとくべきだったよね。
大人の男女としては。
108名無しさん@ピンキー:2008/09/02(火) 01:06:07 ID:mMic0hoH
でも、場所が微妙すぎる
マヤは初めてだろうしあそこはちょっとね
109名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 00:02:20 ID:aCguSRw7
じゃあ、星空の下でやっとけ。
110名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 11:30:32 ID:3FZelT3h
いきなり青姦かよw
111名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 15:48:16 ID:ZeKrY1k0
紅天女も青姦が最初の交わりじゃないか?
112名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 02:31:45 ID:J1et7gxi
ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059855666/

ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ 2発目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1073014655/l50

ガラスの仮面@2chエロパロ板保管庫
http://www.media-0.com/www/garakame/index.html
113名無しさん@ピンキー:2008/09/05(金) 12:46:52 ID:1dCN7RGi
保管庫は何年も前に消えたよ
114名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 17:11:47 ID:vFc+alDZ
>>109
外じゃ寒いよ
それに虫もいる
115名無しさん@ピンキー:2008/09/07(日) 22:39:29 ID:LpPIk12H
うおおgjgjgjgj!

そして本作コミックス並の
いいところでの寸止めプレイ…
まさに「おやりなさいませ」ですね、わかります。
116名無しさん@ピンキー:2008/09/08(月) 10:49:49 ID:inTCefoA
真澄もやれば出来るんだな
シオリとはぅ突入してきませんようにw
117名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 17:01:59 ID:ClXBsFsT
それはいくらなんでもないでしょ
118名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 23:51:53 ID:4ANYK8k7
「ビジネスだなんて…、紫織さんとの婚約もビジネスなの?」
「うっ、それは…」
「真澄さんの不潔!」
バーンとドアを開けて走って出て行くマヤなのであった。
「マヤ…!」(続く)
119名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 21:58:10 ID:CcQ7WgUn
こっちも休載か…
作家さん忙しいんかなー(´・ω・`)
120名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 22:33:35 ID:SyPU+YWq
すみません。書くのが遅くて…。
「虚実の狭間」、やっと後半が書き上がったのでUPします。
121虚実の狭間(その6):2008/09/10(水) 22:35:28 ID:SyPU+YWq

        *****

まだ少し酔いの残る頭で、マヤはぼんやりと熱いシャワーを浴びていた。
どうしてこんなことになっちゃったんだろう…。私、これから本当に速水さんと…?
速水さん…。紫のバラの人…!

先にシャワーを浴びた真澄は、ガウンを着てベッドサイドに腰を掛け、自分自身に問いかけていた。
本当にこれでいいのか…?あの娘を傷つけることになるんじゃないか…?
なぜマヤは拒まなかった?あれほど俺を嫌っていたはずなのに…!
ぐるぐると疑問と迷いが頭を回るが、真澄にはもう他になす術がなかった。
やがてバスルームからガウンを羽織ったマヤが出てきた。不安ととまどいのこもった目で
真澄を見つめ、少し距離をおいて立ち止まる。
高鳴る鼓動を抑えるように、胸に小さな拳を押し当てるマヤ。
そんなマヤに、真澄はそっと手を差し伸べた。
「…おいで」
いつかもこんなことがあった。そう、あの雨の社務所で…。
マヤは恐る恐る真澄の手に自分の手を重ねる。
ぐっと引き寄せられたかと思うと、次の瞬間、真澄の胸の中に飛び込んでいた。
あの時と同様、わずかに震える小さな身体。
「…やめるなら、今のうちだぞ」
真澄の最後の問い掛けに、マヤは小さく首を振った。
それを確かめた真澄は、黙って長い指をマヤの顎に掛けた。ゆっくりと上を向かせると、
瞳を閉じ、そっと唇を重ねる。
マヤにとっては初めての、真澄との口づけ。
信じられない…。速水さんと…キス…。絶対に叶うことは無いと思ってた…!
マヤの目から、とめどなく涙が溢れだす。
その涙の訳を理解できない真澄の胸は痛んだ。
「怖いか?」
マヤは強く、何度も首を振った。
違います。違うんです速水さん…!私……!
親指で涙を拭ってやると、真澄はもう一度口づけようと顔を近づけた。
「俺に任せていればいい…」
今度は深く、長いキスだった。
舌を差し入れられたマヤは驚いたのかわずかに身を硬くしたが、真澄はそのままマヤの舌を
絡めとった。
マヤは息をするのも忘れ、胸が苦しくて、そのまま心臓が止まってしまうかと思った。
濃厚なキスをしながら、真澄は手のひらでガウン越しにマヤの身体を愛撫する。
背中から腰、肩から腕、そして乳房…。方々から与えられる刺激に、マヤの意識は段々
おぼろげになっていく。真澄に触れられた身体が熱い。
速水さん…。あなたにとって、私はただの商品かもしれない。
でも…それでもいいんです。どうか、このひとときを私に下さい…!

122虚実の狭間(その7):2008/09/10(水) 22:36:56 ID:SyPU+YWq

口中を存分に堪能して唇を離した真澄は、そっとマヤをベッドに横たえた。
男を感じさせる真澄の一つ一つの振る舞いも、これから為されるであろう未知の行為も、
そのすべてがマヤの動悸を激しくさせた。
湯上りの火照った肌。わずかに湿り気の残る黒髪…。浅く速い呼吸で頬を紅潮させている
マヤはとても扇情的で、真澄はしばし眺めていたい衝動に駆られた。
その頬も、唇も、まだ誰にも触れられたことのない身体も…マヤのすべてをこれから自分の
手に出来るのだと思うと、その目には我知らず熱がこもり、無意識にマヤの髪に手を触れさせた。
そんな真澄を、マヤはぼんやりと見上げる。
速水さん…。どうしてそんな目で見つめるんですか…?
その眼差しも…激しいキスも…あなたにとっては、やっぱりお仕事なんですか…?
問いかけるようなマヤの瞳にハッと我に返った真澄は、自分の想いを振り払うかのように
視線を逸らした。
…俺としたことが…!この娘はただ、演技のために…紅天女のために、俺を相手に選んだに
過ぎない。俺の役目はこの娘を”女”にし、役を掴ませること…。ただそれだけだ…!
真澄はいつものように仮面をかぶり、マヤへの想いを胸の奥底へと沈めた。
「…心配するな。多少の痛みはあるだろうが、すぐに終わる」
取り繕ったその言葉はマヤの胸を突き刺したが、真澄がそれに気付く事はなかった。
…そう…よね…。何バカなこと考えてたんだろう…私…。
速水さんが、チビでこんな年下の私のことなんて、相手にするわけないのに…!
真澄はマヤの腰紐を解いて襟元をゆるめると、手を差し入れて裸の乳房に触れた。
温かくたわわな膨らみをゆっくりと揉んでいくと、次第に手のひらに触れている先端が
硬くしこってくる。初めて感じる刺激にとまどいながらも、徐々に息遣いが荒くなってくるマヤ。
胸元に口づけながらガウンの前を開き、そのまま桜色の頂を口に含むと、マヤは「ん…!」と
喉を反らせた。
円を描くように舐め回した後、舌先で弾きながら、反対の頂も指で摘み、弄ってやる。
マヤはじっとしていられないのか、下唇を噛んで、時折右に、左に首を振った。
やがて滑らせるように下半身へと手を移した真澄は、ごく自然に下着越しのマヤの秘所に触れる。
恥ずかしそうに身をよじりはしたが、マヤはもうそれを拒まなかった。
薄い布の向こうにある形を確かめるようにゆっくりと指でなぞると、マヤの唇から
甘い吐息がこぼれた。真澄は一番敏感な部分をゆるゆると擦りながら、同時に胸の頂を
甘噛みし、舌先でそれを転がした。
シーツを握り締めながら、唇を結んで「んっ…んん…っ」と刺激に耐えるマヤに、真澄は
「声を出してもいいんだぞ」と教えてやる。
それでも抵抗があるのか懸命に声を押し殺していたマヤだったが、湿り気を帯びた布をずらし、
わずかに突起した肉芽に直接触れると、「あっ…!」と大きく身体を跳ねさせた。
愛液で濡らした指でそこを撫で回すと、マヤは堪らず「んっぁ…!あぁ…っ…あん…」と
喘ぎ声をもらす。
そんなマヤの淫らな声を聞いていると、真澄の中で様々な欲望が抑えきれず頭をもたげてくる。
真澄はキスをしながらマヤのガウンを巧みに脱がせると、流れに任せて下着も取り去った。
自らもガウンを脱ぎ、全裸になったマヤを上から下へ、唇と手のひらで丁寧に愛撫していく。
柔肌に真澄が触れるたび、ゾクゾクとした甘い快感がマヤの中を駆け抜けた。
123虚実の狭間(その8):2008/09/10(水) 22:38:03 ID:SyPU+YWq

やがて、恥らいからきつく閉じられた膝に辿りついた真澄は、それを優しく、しかし力強く
割り開いた。
「…!」
真っ赤になって顔を背けるマヤ。そんなマヤに構わず、真澄はそこへ顔を埋め、舌で秘所を
丹念に愛撫した。
驚いて引けたマヤの腰を、真澄は逃さぬようにしっかりと抑えつける。
やぁっ…!…こんなこと…!……恥ずかしい……!
自分ですらよく見たことのない陰部に真澄が口づけているのだと思うと、マヤは羞恥で
どうにかなりそうだった。
初めて目にするマヤの性器に、真澄の興奮は高まってく。
トロトロと流れ出す愛液を舐めとりながら、秘裂を舌でかき回す。
温かく濡れた塊が敏感な部分を這い回り、マヤはビクビクと身体を震わせた。
そんなマヤの反応に、真澄は冷静でいられなくなっていく。
もっと感じさせてやるぞ…!マヤ…!
肉芽を口に含み、舌を使って吸ってやると、瞬間、電流が流れたかのような衝撃が
マヤの身体を走った。
「んんーーっっ!!」
腰をくねらせ、弓なりに身体を仰け反らせるマヤ。赤く膨れたそれを、なおも舌で責め続けると、
マヤは我を忘れたように激しく身悶えた。
「あぁ…んっ……だ…め、ぇ…っっ!」
愛しい少女が自分の手によって乱れていく様に、真澄はこの上ない快感と独占欲を覚える。
自分だけがそのあられもない姿を見、秘所に触れ、喘ぎ声を聞くことを許されたのだと思うと、
これから先もずっとそうありたいという思いが湧いてくる。
しかし…。
真澄はわずかに眉間にしわを寄せると、自らの心に枷(かせ)をかけ、必死にその望みを打ち消した。
これは一夜の夢だ…。叶わぬことを願ってどうなる…!?
愛しさが募れば募るほど、それが真澄の胸を苛んだ。
諦め、しまい込んだはずの想いが膨れ上がり、今にも飛び出してきそうになる。
マヤ…。このままお前の心まで抱けたなら…!
124虚実の狭間(その9):2008/09/10(水) 22:39:10 ID:SyPU+YWq

マヤが快感の波におぼれ、息も絶え絶えになった頃、挿入に備えるため真澄はマヤの膣口に
指を少し挿し入れた。
「あっ…」
これまでと違う感覚に、マヤはやや緊張した面持ちになる。
「痛いか?」
「…大丈夫…です…」
真澄はマヤが無理をせぬよう、その表情を見つめながらゆっくりと指を沈めていった。
痛みはわずかだったが、自分の身体の中に別の何かが入ってくるという初めての感触に、
マヤは不思議な心持ちがした。
…少し…怖い…。それに…恥ずかしい…。
…でも……速水さんなら… 速水さんだから………私………。
指が中まで入ると、真澄は挿入時の痛みが少しでも和らぐよう、丹念にマヤの膣内をほぐした。
指を曲げて内襞を擦り、小さな出し入れを繰り返す。さすがにマヤに快感は無く、時折わずかに
苦しそうな顔を見せるが、真澄はじっくりとそれを続けた。
マヤの中は熱く、柔らかかった。肉壁が指に絡みつき、締め付けてくる。
淫らな姿を惜しげもなく晒すマヤに、次第に真澄も余裕がなくなっていった。
その中に…マヤの身体に自分を埋めたいという強い衝動が湧き上がってくる。
マヤの内部が幾分緩まった頃、真澄はその欲求に従って熱く張り詰めた自身を取り出すと、
小さく濡れそぼった入口にあてがった。
目を閉じながらもその感触でこれから行われることを悟ったマヤは、小さく息を飲むと、静かに
それを待ち受けた。
たとえそれが仮初めであっても…今この時、長年焦がれてきた少女と遂に交われるのだ。
真澄のそれは自然、激しく脈打った。
だが…。
その穢れなき身体を前にして、真澄は逡巡した。
行為が止まったことを不思議に思ったマヤが、目を開けて真澄を見上げる。
この期に及んで…と自嘲しながらも、真澄はやはり問わずにはいられなかった。
「…本当に…俺でいいのか?…君は、俺を殺したいほど憎んでいたんじゃないのか…?」
苦しげに問い掛ける真澄を、マヤは驚いたように見つめ返す。
本音を言えば、今すぐにでもマヤの中に己を穿ち、思いのままに彼女を貪りたかった。
だが、そのマヤへの想いが…そしてこれまでの疑念が、その劣情を阻んだ。
憎む男に身を捧げる決心をしたマヤの気持ちが、どうしても真澄には理解できなかったのだ。
これ以上マヤを傷つけたくない。再びマヤの大切なものを自分が奪うことになり、苦しみや
後悔を与えたくはなかった。
真っ直ぐに見つめられた時、マヤはその瞳の奥に、真澄の本当の心が垣間見えた気がした。
…ああ……。この人は……!
それに触れたマヤの中に熱いものがこみ上げ、胸をつまらせた。
125虚実の狭間(その10):2008/09/10(水) 22:40:03 ID:SyPU+YWq

…速水さん…。今なら私、素直になれる気がする…。
愛おしむように微笑んだマヤが小さく首を振ると、その目尻からいくつもの涙がこぼれた。
「……速水さんは、これまでずっと私を見守って、導いてくれました。いつも…どんな時も…。
あなたがいたから、ここまでこれたんです。私、本当に子供でした。冷たい仮面の裏に隠された、
あなたの優しさに気付けなくて…。速水さんは優しいから…優し過ぎるから…ずっと自分を責めて、
苦しんでいたんですね…。…ごめんなさい…。もう、苦しまないでください。…私…。私……!」
マヤは溢れる涙を拭いもせず、両手を差し伸べると、そっと真澄の頬を包んだ。
真澄は驚きのあまり、声を出すことができなかった。触れられた指先から、手のひらから、
マヤの想いが伝わってくる。
本気……なのか……?マヤ…。俺を許すというのか…!?
その言葉を聞こうとも、真澄自身が己の過去の行いを許せるというわけではなかった。
それでもマヤの温かさが流れ込み、胸の内でずっと凍てついていた長年の苦しみが、溶かされて
いくような気がした。
頬に添えられたマヤの小さな手をとると、真澄はそこに自分の指をからめてそのままベッドに
手をついた。
「俺で……いいのか……?」
マヤはこくりと頷いた。
信じられないような気持ちで、真澄は少しずつマヤの中へと自分を埋めていった。
その痛みに苦悶の表情を浮かべ、唇を噛みしめるマヤ。つないだ手を強く握り返してくる。
苦痛を強いていることを申し訳なく思いながらも、真澄はもう自分を止めることができなかった。
必死に痛みに耐え、自分を受け入れてくれるマヤが愛おしくてたまらない。
狭い膣道を押し開きながら、ゆっくりと真澄自身が埋め込まれていく。
指とは比べ物にならない大きさと熱さに、マヤは交わっていく実感を噛みしめていた。
速水さんが…私の中に入ってくる…。これが…一つになるということ…?こんなに痛いのに…
それなのに…こんなに幸せで……嬉しい…。
126虚実の狭間(その11):2008/09/10(水) 22:40:44 ID:SyPU+YWq

長い時間をかけ、真澄はようやく最奥まで挿入した。真澄自身が、マヤの中を満たしている。
苦しい息をつきながら、痺れるような頭でマヤは思った。
紅天女の感覚がつかめるなら…体を重ねる経験ができるなら、相手は誰でもいいと思ってた。
でも、もし速水さんじゃなかったら…速水さんでなければ、きっとこんな気持ちにはなれなかった。
私、やっぱり速水さんが好き……!自分でもどうしようもないぐらい…大好き…!
痛みと、溢れる想いが涙となってマヤから流れ出た。
繋がれたままの手を持ち上げると、マヤは真澄の指にそっと自分の唇を寄せた。
マヤ…!?
その瞬間、真澄は自分の胸の内にかけた枷(かせ)が崩壊していくのを感じた。河の堰が決壊
するかの如く、とめどなく溢れ出してくる想いにとまどう。
これは…一体…?
マヤの唇が触れた指と、深く繋がりあった部分の熱さに、押さえていた熱情が蠢きだす。
これまでずっと自分の感情など、制御できるものだと思ってきた。しかし今、どうしようもないほど
それに溺れ、抗えなくなっている自分がいる。
くそ…っ!なんというザマだ。俺ともあろうものが、11も年下の少女に…!
マヤ…お前への愛しさで、どうにかなりそうだ…!
せめぎ合いの苦しさから、真澄はきつく眉根を寄せた。
…もうこれ以上、俺は自分を偽ってお前を抱くことは出来ない…!
刹那、真澄は己を解き放ち、マヤを力一杯きつく抱きしめた。
速水……さん……!?
裸の胸にすっぽりと包み込まれたマヤは、真澄の早鐘のような鼓動を聞いた。
…心臓が、こんなに早く…!
それは偽らざる真澄の気持ちだった。
真澄は驚くマヤの髪に唇を寄せた後、耳元で囁いた。
「マヤ……」
名前を呼ばれ、心臓がドキリと跳ね上がる。
真澄はそのまま額に、頬に、唇に口づけた。
繋がっている胎内から、肌から、唇から…真澄の苦しい想いが流れ込んでくるようだった。
その強い想いにマヤはとまどいながらも、真澄の胸の内の「真実」を感じ取った。
これは…夢…?…怖いぐらいに、あなたの気持ちが伝わってくる…!
信じられない…。速水さんが…私を…?
夢なら、どうか覚めないで…!
祈るような思いで、マヤもまた真澄の背中に手を回し、その腕に力を込めて抱き寄せた。
「…速水さん…。速水さん……。速水さん………!!」
その時、真澄もまたマヤの想いを感じた。
これまで味わったことがないような不思議な感覚が、自分を…マヤを包んでいく。
どういうことだ、これは…!?身体だけでなく、まるで心まで重なっていくような…。
…信じられん。何も言わずとも、互いの気持ちが通じるような気がする…。
マヤが…俺を……!?
馬鹿な…。これは俺の思い過ごしか…!?
しかし、これまでの記憶が走馬灯のように真澄の中を駆け巡る。
…婚約を知った時のマヤの表情。社務所での言葉。渡された梅の木の枝…。
いくつもの謎が今、解けて行く。
…何てことだ…!…マヤ…。俺は…!
127虚実の狭間(その12):2008/09/10(水) 22:41:39 ID:SyPU+YWq

現実とも幻ともつかない中で、真澄は互いの隙間を埋めるように強くマヤを抱きしめた。
一生叶わないと諦めていた願いが、今、こうして腕の中にある…!
真澄の胸に頬を埋めながら、マヤはその広い背中の温かさを手のひらに感じていた。
速水さん…。ずっとこうしてあなたに触れていたい。もっともっと深く繋がりたい。
肉体が二つに分かれているのがもどかしぐらい、あなたが愛しい…!
こうして永遠の時を迎えてもいいと思えるほどに…!
愛し合う者同士がお互いの身体を求めるとはこういうことなのかと、マヤは男女の営みの真理に
触れた気がした。
そしてふと、許されない恋に身を焦がしていた、もう一人の女に思いをはせる。
きっと阿古夜も、こんな気持ちだったんだわ…。
他には何もいらない。この人しか見えない。狂おしいまでの想い…。
大事な使命も、人間も精霊もない。今このひとときのように、この人一人のための、ただの女で
いたい…。
それはとても身勝手な願いかもしれない。女神として許されないことかもしれない。でも、
それでも願わずにはいられなかったんだわ…。
ああ、分かる…!分かるわ。阿古夜の気持ちが…!苦しみが…!
……私の……紅天女…!

やがて真澄はマヤから身体を起こすと、慈しむように髪を撫でた。
「…少し、我慢してくれ…」
そう言うと真澄は、ゆっくりと抽送を始めた。太く長い塊が胎内を蠢く。
再び訪れた痛みで身を硬くしたマヤを、真澄はまたしっかりと抱いてやる。
段々とその速度は速まり、真澄の息遣いは荒くなっていった。
マヤの痛みが和らぐことはなかったが、それでも愛しい相手と繋がっているのだということが…
そして自分が真澄に快感を与えているのだということが嬉しかった。
真澄のことを思うとマヤの膣は無意識に収縮し、真澄のそれを強く締め付けた。
それはただでさえ狭く、絡みつくようなマヤの中の刺激に耐えていた真澄には堪らなかった。
…すまない…マヤ…!
もはや真澄は駆け上がる衝動を抑えられず、一気に激しい律動を繰り返した。
ああ…熱い…。速水さん…!
真澄は己の限界が近いのを知ると、マヤの頭を掻き抱いた。
「マヤ…!」
「…速水さん…!」
瞬間、真澄はマヤの中から素早く己を引き抜き、自身の手のひらへ熱くたぎった精をほとばしらせた。
128虚実の狭間(その13):2008/09/10(水) 22:42:19 ID:SyPU+YWq

        *****

夜明けが近いのか、外が白んで、眠るマヤの顔をぼんやりと照らしていた。
上気した頬で安らかに眠る姿が美しい。
ずっと小さな少女だと思っていたが…いつの間にか、大人の女になっていたんだな…。
優しく髪を撫でながら、真澄は月影千草の言葉を思い出していた。

「出会ってしまったら、惹かれあい、近づきあい、どんなことがあっても離れることが
できないのです。一つの魂となるために…」

朝が訪れれば、この夢は終わる。
だが、もうこのまま夢を夢で終わらせることはできない。
俺は出会ってしまったんだ。魂の片割れに…。
もうこれ以上、本当の自分を偽って生きることは出来ない。

やがてマヤが目を覚ました。真澄が優しい目で自分を見つめている。
…速水…さん…。
初めて見るような…遥かな昔から知っていたような…この世でただ一人の愛しい人。
どちらからともなく顔が近づき、自然と唇が重なった。
ほんの少し触れるだけで、愛しさが津波のように押し寄せる。
真澄は堪らずマヤを抱き寄せると、耳たぶに口づけながら呟いた。
「マヤ…。もう一度、お前が欲しい…」
驚いて真澄から身体を離したマヤは、真っ赤になってあわあわと口ごもった。
「でっ、でも、あの、私…あのっ…」
真澄の気持ちは嬉しかったが、初体験直後の身体ではとても応えられそうになかった。
そんないつも通りのマヤを見て、真澄はクスリと笑う。
「…冗談だ」
それを聞いたマヤは、ボゥっと顔を一層赤くして真澄に飛び掛かった。
「もう…!速水さん…!!」
「はははははっ!」
笑いながら、真澄はまたマヤを抱きしめた。
幸せとは、こういうことを言うのか…。こんなにも満たされた気持ちは、生まれて初めてだ。
本当はもう一度と言わず、何十回も、何百回でもお前を抱きたい。
これから先もずっと、お前を抱くのは俺だけだ。
俺はもう、マヤ無しでは生きていけない…。
129虚実の狭間(その14):2008/09/10(水) 22:43:12 ID:SyPU+YWq

真澄は、これから深く傷つけてしまうであろう女性(ひと)のことを思った。
そして義父のことを。大都芸能のことを…。
紫織さん…。どれだけ謝っても許されることではないかもしれない。彼女には本当に申し訳ない
ことをした。しかし己の身勝手と優柔不断さが招いた結果だ。誠心誠意謝罪し、出来るだけのことを
しよう…。
婚約破棄、さらに鷹通グループとの提携を反故にするとなれば、大都もただでは済むまい。
しかし社員がその巻き添えを食うようなことがあってはならない。
親父も激怒し、決して認める事はないだろう。
…だが…。
真澄はかつてない力が漲ってくるのを感じていた。
たとえそれがどんなに困難であっても、必ずやり遂げる。
マヤ…お前がいれば、何でも出来る気がする。そして、お前を失うこと以上に、恐れることは
何も無い…!
真澄はその決心を胸に、口を開いた。
「マヤ…。お前に伝えたい言葉がある」
マヤは、真澄の胸の中でじっとその言葉を聞いていた。
「…しかし…今の俺にそれを口にする資格は無い。
だが、時がきたら必ず言おう。約束する。それまで…待っていてくれるか?」
腕の中で、マヤが息を呑むのが分かった。
真澄が約束を守る男であるのは、誰よりもマヤが一番良く知っている。
いくつもの雫が、真澄の裸の胸を濡らした。
「待ちます…。私…待ってます…!速水さん…!」
ビルの群れの隙間から、朝日が顔を覗かせた。眩しい光が部屋に差し込み、二人を包む。
マヤの涙に濡れた瞼にキスをしながら、真澄は誓った。
マヤ…。すべてが片付いたら、胸を張ってお前に会いに行こう。
そして、その時こそ約束どおり告げよう。
紫のバラと共に、たった一つの言葉を、積年の想いを込めて……

    ……愛してる……


                          終わり
130名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 22:43:42 ID:SyPU+YWq
以上です。
「想いが通じ合わないまま行為に至る」というテーマで書き始めたのですが、
気がついたら何だかハッピーエンドな感じに…。
長々とお付き合い下さった方々、レスを下さった皆様、ありがとうございました。
131名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:12:15 ID:pZcPEOfD
>>130
GJ!!
すごく引き込まれた。ドキドキした。
良作をありがとう。
132名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:28:13 ID:PJx1WI4Z
ブラボー!
133名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:28:56 ID:m6UVXOHl
>>130
感動した!絵が浮かんだよ!!
超GJ!ありがとう!!
134名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:31:52 ID:sPJMecsh
あぁ〜、あなたが神か!!
135名無しさん@ピンキー:2008/09/10(水) 23:40:33 ID:yogLaBG6
GJ〜!!
原作から出てきたみたいな二人でよかったです!
幸せな結末が見れてうれしい。
136名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 00:01:35 ID:sZCrAMo9
>>130
GJGJGJ!!!1!11!

マスミンテラ格好ヨス!男前!
137名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 01:42:21 ID:cEull97b
エロとかそういうの通り越して思わず感動した。
あれ? おかしいな? 自分エロエロを求めて
こんなとこまで来てたはずなのにな……。


とりあえずありがとう!!
138名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 02:42:43 ID:xnO4N75a
>>130
もうこれで完結でいいや。GJ!
139名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 03:25:03 ID:h7+Ei+7i
なんかもう・・・。゚゚(´□`。)°゚。ワーン!!
これで完結でいいなぁ・・・

作家さん、超乙でした!
140名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 19:00:19 ID:QDAE637X
うれしい・・・
エロエロもあり、ラブラブもあり、しかも原作のイメージを壊さない・・・
神!!GJ!!
少女漫画ではエロは無理だろうから
もうひとつのラストとしてずっと胸にとどめておく〜!!
141名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 19:33:36 ID:dZKy19pA
ゴッサした
142名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 20:03:42 ID:xOv8pEgP
>>130
もう思い残すことはありません・・・
本編最終回を読むことなく死ねます・・・
ウワーン!!!!
143名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 20:38:10 ID:zouZqK1W
>>130
GJ!
これですよこれ!という感じ!感動しました!
144名無しさん@ピンキー:2008/09/12(金) 13:58:28 ID:9MlrdEmS
>>130
GJ!
不覚にも泣いてしまいました。
マヤが真澄に「もう苦しまないでください」ってところ(涙)
145名無しさん@ピンキー:2008/09/13(土) 00:20:35 ID:vLWJiGOq
神GJ!!
原作のイメージを壊さず、綺麗にまとまっててスゴい!
こんなとこで理想の最終回が見れるとは…
本当にお疲れ様でしたm(_ _)m
146名無しさん@ピンキー:2008/09/14(日) 08:31:31 ID:Bif6RSaL
うん、これも一つの終りで良いかも知れない……

全ての読者が紅天女を見たい訳じゃ無いんだよ……。マヤと真澄の話が見たい読者だって居るんだよ!
この先の話を一気に纏めて、ピンポイントで最後のシーンを見せるなんてエロいよ、アンタ!
GJ!その素晴らしい妄想力に乾杯だ!

作者の書きたい最終回は恐らく作者本人が辿りつけないだろうし、もうこれでいいやw
147マス・マヤ愛の結末:2008/09/14(日) 20:31:27 ID:yOxZS4FY
真澄は紫織との婚約を解消し、大都芸能を捨て、マヤへの愛に
生きることを決心する。

真澄は、聖に戸籍を作る。聖は実は生きていた、と役所に
申し出て、聖の戸籍を復活させたのだ。
懇意の医者に、火事で焼け死ぬのを免れた、当時子供だった聖が
記憶喪失になって今まで生きてきたのだ、という偽の診断書を書いて
もらって、それを役所に提出したのだ。
そして、義父に養子縁組解消を申し出る。

真澄「僕の後継者として聖を推薦します。聖はもう影の存在では
いられなくなりました。戸籍が復活したのです。
聖の忠誠心と有能さはあなたもよくご存知のはず」
義父「うっ、真澄…」
真澄「僕はマヤを愛しています。あなたは月影先生を愛しながらも
彼女を苦しめて追い詰め、結果として不幸にしてしまった。でも
僕は違う。僕はマヤへの愛を貫いて生きていきます。お義父さん、あなたが
捨ててしまったものを、愛というものを、僕は大切にして生きて行きたい」
義父「真澄…」

紫織に婚約破棄を申し出る。
真澄「僕はもう大都芸能の若社長じゃない。義父との養子縁組を解消した。
これからは、マヤのためだけに生きたい。全てを捨ててマヤを愛していきたい。
たとえマヤが僕の愛を受け入れてくれなくても、マヤを愛して見守って生きたい」
紫織「クッ…」
紫織の祖父「たかが、舞台女優、あんな舞台女優のために全てを捨てて
しまうなんて、なんとつまらない男だ。あんな男だとは思わなかった。
紫織、あんな男のことなどきれいさっぱり忘れてしまいなさい」
紫織「お祖父様!」

真澄、全てを捨ててきた、婚約解消してきたとマヤに伝える。
真澄、マヤに愛の告白。
マヤ、受け入れる。自分も真澄を愛していたことを言う。
と、そこへ、トラックが!
マヤをかばって真澄はねられる。

マヤ「真澄さん、真澄さん、しっかりして」
真澄「俺が君の母親を死に追いやった。君の母親は盲目のまま君を探して
トラックにはねられて死んだ。俺の罪だ。俺は、俺は、君を助けることが
出来てよかった。本当に良かった。君の母親も、俺を許してくれるかな…?
たとえここで死んでも後悔はしない。君の腕の中で死ねるのなら幸せだ」
マヤ「真澄さん…!」

病院にて。
真澄、ベッドの上。重症だが、助かった。
マヤ、看病。席を外している間に紫織、花を持ってお見舞いに来る。
真澄「紫織さん…」
紫織「惨めですことね。真澄さま」
真澄「…。あなたには本当にすまないことをした」
紫織「お別れを言いにきましたの。婚約解消、受け入れますわ。
もう、もう、大都芸能の若社長じゃなくなったあなたなどに
興味はありませんわ。わーーーーっ!」
紫織、泣きながら退場。
ドアを出てすぐ、病室に入ろうとしていたマヤとぶつかる。
マヤ「紫織さん…」
紫織「北島マヤ…さん…」
バッチーン、紫織、マヤの頬を叩く。
紫織「さようなら、マヤさん、大都芸能の若社長じゃなくなった真澄様など
あなたにくれてやるわ」
マヤ「紫織さん…、ごめんなさい、ごめんなさい、ありがとう…」
148名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 03:29:05 ID:i8JIM96C
マヤのお母さんはトラックに轢かれたわけではないんだが
149147:2008/09/15(月) 10:34:42 ID:V3wRaHBr
>>148
そうだね。私も書いてしばらくしてから気がついた。
春さんをはねたのは自家用車だった。

誤 
トラックにはねられて死んだ。俺の罪だ。俺は、俺は、君を助けることが

↓訂正

正 
車にはねられて死んだ。俺の罪だ。俺は、俺は、君を助けることが
150名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 23:19:42 ID:PqKVD5uo
箇条書きのプロット書かれてもな〜
何したいのか良く分からないよ。
151名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 02:10:00 ID:phLyJcXR
エロでもないし。
ここは別に「こんな結末思いついた」って発表する場じゃないからねぇ
152名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 02:17:08 ID:VTryRoJ8
本スレは変な人がいついているからこっちに書いたのかな?
昔は皆普通に向こうで完結予想書いていたよね
153名無しさん@ピンキー:2008/09/16(火) 22:07:53 ID:Wz0tm31d
書いた!書いた!
結構アレは楽しかったw

おかげで今はエロ書きに・・・
154社務所で:2008/09/17(水) 01:14:13 ID:t2v4cpKq
外は雨。こんな夜中に誰も来る筈も無い古びた社務所で・・・
ちびちゃん、いや、マヤ。君と二人きりだ
マヤ、寒いか。それなら俺のコートを羽織っているといい。
なに?まだ寒いって?仕方がないな。こっちにおいで。嫌じゃなければ。

雨に濡れて冷えて青白い首筋が、足の小指が、髪の先まで震えている
その小指を今すぐに口に含んで温めてやりたい
そうしたら君のうなじはどんな色になるだろう・・・マヤ・・・
薄紅色に上気した肌を、潤んで切なげな唇を見せるのだろうか
マヤ・・・じっとしておいで。少しも動くな。・・・そうだそのまま眠るんだ
155社務所で:2008/09/17(水) 01:14:49 ID:t2v4cpKq
眠れないか?足が冷たい?そうか・・・仕方がないな。
今からする事は金の卵を孵らせるためにする事だ!
いいか。決してお前個人の為にする訳じゃないそ。勘違いするな
そう。そうだ。これはマヤのための愛撫じゃない。大都芸能の商品に捧げる愛撫だ
 マヤの足を口に含む
くすぐったいか、マヤ?
呼吸が乱れているよ。まだ寒いか?それならこうしようか
 舌を指の間にゆっくりと入れる
マヤ、お前の足は険しい道を歩いてきたのに
まるで赤ん坊の足のように柔かだ
さあ、もう片方の足もお出し。足だけじゃなく、体全部凍えているんじゃないのか?マヤ。
156社務所で:2008/09/17(水) 01:15:35 ID:t2v4cpKq
こんなに震えているじゃないか。わかっているよ。寒いだけじゃないって事を
 ちびちゃん、いつのまにか大人になっていたんだな
きちんと正直に言いなさい。前にも言っただろう?この世界じゃきちんとした受け答えをしなければだめだと!
マヤ、次はどこを暖めて欲しい?
震えてばかりで答えられないか。それならこのまま続けるよ。あぁ、そうだ。悪い夢だ朝になったら忘れてしまえ
俺の舌はゆっくりとお前の足首を辿って膝を巡り、その先までたどり着く
マヤ、ここもこんなに濡れているんだ。寒い筈だ。今俺が温めてやる…!
  

おしまい
157名無しさん@ピンキー:2008/09/23(火) 01:38:35 ID:j90wbFv9
>>130
速水さんやマヤこういうこと言いそうだなってセリフが多くて絵が頭に浮かびやすかったです
またあなたの作品読みたいと思いました

>>154-156
いい所で終わりなんですね
続きが気になってしょうがないです
158名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 01:56:28 ID:+a7alpFu
あげ
159名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 22:26:29 ID:AQ4sl8US
妙に気になるなこれw>>154-156
160名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 22:36:28 ID:wT//ss8Z
わかるw
続きを読みたい気にさせる
161名無しさん@ピンキー:2008/09/24(水) 22:47:52 ID:8iH7xVdO
>>130
GJ!!感動しました、最高です!
また是非読ませてください

実は、はうマヤを読んでみたいです。
職人様方、お願いします。
162名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 14:02:32 ID:jL9Icqfz
>>154-156はマヤ側の気持ちも気になる所
163名無しさん@ピンキー:2008/09/27(土) 15:21:31 ID:fSWlzWnx
>>130
遅レスだが、GJGJ!
すっげー良かったよ。真澄様かっこいい!
164名無しさん@ピンキー:2008/09/30(火) 16:08:05 ID:Xy2L1h7K
作品待ちage
165名無しさん@ピンキー:2008/09/30(火) 22:20:36 ID:0g/GWbEd
1
166名無しさん@ピンキー:2008/10/01(水) 14:58:37 ID:hYljXun0
>>130
素晴らしいですね

黒沼先生に女にされるマヤなども読んでみたいです
職人様のが綺麗に書いてくれるからここのパロは好きだ


167名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 16:49:07 ID:MouYkYfG
あげ
168名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 14:29:06 ID:RD5A0vQP
まだマヤが真澄への恋心を自覚していない頃、真澄が告白したらみたいな話を読んでみたい
169名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 19:55:57 ID:Fci0ta+G
あ、私も!

「君が好きだ」「あたしも」

で結ばれるのも良いけど
マスミンがマヤを口説き倒すってのも是非見てみたい
170名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 20:00:21 ID:cwWAs6IU
>>56-58の続きでそんな感じにならないだろうか
171名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:52:06 ID:UbgNughO
口下手マスミン
172名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:14:47 ID:5yPQkppM
皮肉とかならいくらでも言えるのに肝心なことが言えない
万が一マヤに告白するとしても「好きだ」じゃなくて「俺が君を好きだと言ったらどうする?」みたいな回りくどいこと言いそう
173名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 19:44:45 ID:Wfa/MsDm
言いそうw

でもここのレスとか見てても、やっぱり皆
「ちょっと強引で、大人で、決めるときには決めるかっこいいマスミン」
を求めてるんだなーと思ったよ。

いや、そういうちょっとシャイというか、ナイーブなところもいいんだけど
もういい加減「白目王」の名は返上して頂きたい^^;
174名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 23:23:47 ID:u9Eo5yFK
その点、ドラマのマスミンはカッコよかった。
原作ファンの心を巧みにとらえているという感じで。
175名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 11:33:43 ID:nd1KMDma
DVD出ていないんだよね
176名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 14:55:15 ID:7tsj/hZl
足立はどうかなぁと思ったけどアレで好きになったな
亜弓さんの役のこも時々見かけてニラニラする
NANAという漫画は読んでいないんだけどユナ?と言う歌手も見るたびNANAを思い出す
印象的なドラマに出ると後の活動に影響するね
織田裕二がいまだに青島言われるのが嫌だという気持ちがわかる鴨

ところで「ちょっと強引で大人で決めるときには決めるカッコイイマスミン」
て、原作ってそうじゃないんだっけ?!しばらく読んでないから曖昧に…
普通にそう言う存在だと思ってたwww
つかマヤとマスミンっていくつ離れてるんだっけ?
そろそろ文庫買おうかな…
177名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 14:57:30 ID:7tsj/hZl
11歳か。自己解決
178名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 01:31:44 ID:ORZPRtQp
>>176
最近は白目むいてウジウジしてることが多いんだよ
179名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 02:41:39 ID:PnQW+rnR
>>176
マヤをボート乗せた時は強引でよかった
今は・・・
180名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 02:10:56 ID:h2RFEXNh
そうなんだよね・・・
優柔不断すぎ。何十年ウジウジしてんのさ('A`)

でも173さんの白目王にワロタ
181名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 03:43:33 ID:uoxK1trA
自分もワラタ。
白目がちなのは承知だったけど、いつのまにか「王」にまでなってたとはw
182名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 23:54:28 ID:HmvcO0gx
>「ちょっと強引で、大人で、決めるときには決めるかっこいいマスミン」

そうなんだよね、昔はこの通りですっごくカッコ良かったのに
最近のマスミンときたら…(´・ω・`)

>>174
ドラマのマスミン、行動力あってカッコ良かったねぇ。
ニコ動で見てたら告白シーンで
「原作でもこのくらいやってほしい」とかいうコメントつきまくりで
やっぱり原作ファンはマスミンに積極性を求めてるんだなと思ったよ。
183名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 04:31:49 ID:a1oM/DD+
マヤが子供の頃はこの子が大人になったら・・・みたいな希望があったから余裕があったのかも
2人で出かけた時に月影先生が失踪しなきゃなぁ
この2人の恋の結末は来るかわからない最終回間際あたりまで引きずりそう
184病院での出来事(1):2008/10/16(木) 20:11:17 ID:oZ3QQlnx
強引なマスミンを書いてみました。強引すぎて半分以上犯罪です。
気に障る人もいるかもしれません。
設定は「狼少女」の公演中。月影先生が倒れ病院に駆けつけたマヤたち。
そして速水氏。
手術を終えるまで夜中の病院で待つマヤ。
コーヒーを飲ませた後、速水氏は彼女を残して病院を去りますがその後・・・です。
キレちゃった速水さん。心理描写多め。長文です。
====

「悲しみよりは、怒りのほうがまだましだ」
そういい残して病院を後にしたものの、俺は彼女が気になって仕方がなかった。
あの子はこういう逆境のときは特に根をつめる子だ。
月影先生のことであれば尚更、多分先生が意識を取り戻すまでじっとあの病室
の外で待ち続けるだろう。
何も食べず、眠らず、誰とも話さず。

もうすぐ夜が明ける。
俺は急いで病院に戻った。
案の定、彼女はあの場所にそのままの姿で座っていた。
正確には、さっき別れたときよりも憔悴が目立ち、青ざめた顔と小さな手、
それから縮めた肩が小刻みに震えているのが遠くから見てもよくわかった。
タートルネックのセーターからちらりとしか見えない首が、異常に白く華奢
に見える。

「チビちゃん」
「・・・・!」
俺の顔を見て、彼女は嫌悪の表情を見せたが何の反応もできないくらい
力尽きているようだった。
185病院での出来事(2):2008/10/16(木) 20:13:33 ID:oZ3QQlnx
「大丈夫か?」
「・・・・。」
「君の友達は、待合室で寝ているよ。君は・・・」
「・・・・。」

彼女は、泣き出した。

何の表情の変化もなく、いきなりあの子の両目から涙がこぼれた。
俺を見たからじゃない。ギリギリのところで張り詰めていたのに、糸が不意に
切れたからだ。俺にはその気持ちがよくわかる。もし先生が亡くなったら、彼女は
本当に孤独になってしまう。
だが、俺はひどく驚愕した。
彼女が泣いたことにではなく、俺が、こんな状態の彼女に対して激しく劣情を
抱いていることに。
そして、俺の中の何かが、ブツリと音を立てて壊れたということに。

俺は何も言わずに踵を返した。病院の事務室に向かったのだ。
「すみませんが空いている部屋はありませんか?付き添いの者が休めるところを・・・
できれば、月影先生・・・いや、手術室の近くで、そう、近い部屋で空いていれば、
費用はいくらでもかまわない。お願いします」
多分、切羽詰った表情をしていたのだと思う。傍から見れば純粋に入院患者の
親族を気遣う知人といったところだろう。
俺は強引に当直事務員を説得し、何とか手術室の対面奥にある部屋を貸して
もらうことができた。

手術室前で張り詰める彼女のところに戻り、俺は威圧的に言い放った。
「チビちゃん、来い」
当然彼女は俺を見なかった。また、殻に入り込んだのだろう。
俺はこの顔をよく知っている。俺の愛する表情のひとつだ。
頑なで一途で、媚びない顔、この俺だけにする、冷たい表情。
186病院での出来事(3):2008/10/16(木) 20:15:06 ID:oZ3QQlnx
「来いと言っただろう、立ちなさい。少し休むんだ」
「・・・!もう帰ってください、速水さん」

搾り出すように彼女はそう言った。

俺は彼女の手首をつかむと借りた病室まで彼女を引っ張って行った。
「明日も公演はあるだろう。舞台に穴を空けたりしたら先生はどう思う。」
”舞台” と聞いて、彼女は一瞬俺の目を見た。
そして、不安そうに下を向き、唇を少し開けた。

「!速水さん!何す・・・!!」

俺はその声を聞きながら、彼女を小突くように押して病室へ入った。
病室特有の消毒と饐えたシーツの匂い。部屋には小さく白いベッドがひとつ
あり、カーテンの開かれた窓からは半月が見えた。
もうすぐ夜が明ける
ぼんやりと、俺はそんなことを考えていた。

マヤは部屋のドア近くに座りこんで、上目遣いで俺を見上げている。
「寝ろ。先生は近くにいる。絶対大丈夫だから」
俺はそう言った。そう言ったあと、この部屋から出て行くつもりだった。
俺がここにいる理由はない。彼女を慰め、勇気付ける力は俺にはない。
だが、しばらく俺は動けなかった。

半月が部屋を照らす。
俺とこの子の運命を変えたのはこの月の光だった。
この部屋が本当に真っ暗であったら。
彼女の濡れた唇も不安げな艶っぽい瞳も脈打つ首筋も、何も見えなければ俺は
いつものようにすべてを抑えることができたのに。
いや・・・いや、違う
月の光のせいじゃない。
俺は多分、限界をずっと前に超えていたんだ。
187病院での出来事(4:2008/10/16(木) 20:17:35 ID:oZ3QQlnx
「マヤ」
俺は擦れた声で囁いた。
彼女はまだ俺を見ていた。不安げな表情に変わりはないが、俺の真意を見極められず
困惑しているようにも見えた。
斜め下に目を逸らすマヤ。瞳に残る涙が月明かりを反射する。
ああ・・・! もうダメだ

俺は彼女の両脇から手を入れ、強引に持ち上げた。ベッドまで運ばれると思ったのか
彼女は俺を睨みながらも一応立ち上がるのに協力した。
だが、俺は彼女の想像を超えることをしたのだ。

「・・・・!あっ」

彼女の両手下から通した俺の腕、その中にすっぽりと納まった彼女の身体は、ヘレンケラーの
稽古をしている彼女を抱きしめたときよりも多少はふっくらしていたが相変わらず華奢で
今にも折れそうだった。
髪の香り、さっきから目が離せないでいる細く白い首・・・
俺は背中に回した左手で彼女の頭を後ろから抑えつけると、耳の下から首にかけて強く唇を
押し付けた。

マヤは硬直した。声も出せないでいた。
だが、彼女の心境を察する余裕はまったくなかった。
俺は夢中だった。初めて唇で触れる彼女の首、髪からかすかに漂う女の体臭、
ニット越しだがはっきりとわかる胸のふくらみ、そんなものに思春期の少年のように
興奮していたからだ。罪悪感もなかった。後悔も。ただ、自分自身から沸き出でる
激しい衝動に驚いていただけだった。
俺は今までどうやってこの欲望を抑えていたのだろう?
188病院での出来事(5):2008/10/16(木) 20:20:49 ID:oZ3QQlnx
白く飾り気のないベッドに彼女を倒した。
ドンッという音とベッドの軋む音が同時に聞こえた。
乾いた音だった。この音が俺を余計に興奮させた。

俺はこの子をどうしようとしているのか、はっきり判ったからだと思う。
彼女も、このとき自分がどうなるか判ったはずだった。しかし声が出ない。
目をしっかり開け、俺を凝視した。
難しい役になりきる前の彼女の表情に似ている。これは現実じゃない、でも、自分の一部であり一場面であり・・・
でもなぜこの人が自分にこんなことを?
彼女の目はそう言っていた。

一瞬、俺は自分が思うほど彼女は子供ではないのかもしれないと感じた。
俺の知らないところで、男の情欲を上手くあしらったり時には戯れたり
そういった18、9の女であれば当然経験しているだろうことをすでに彼女も知っているのではないか、と。
それくらい静かな表情をしていたのだ。
そしてその疑念が俺を一層焚きつけた。

俺は彼女の唇に強く口づけた。下唇を舌で押し、彼女の歯を押し広げ中に入った。
彼女の舌は暖かく甘く滑らかだった。

「・・・あ・・・あ・・」

悩ましい声を彼女は発した。俺は貪欲にも彼女の表情が見たくて目を開けた。何度も夢に見た展開だからだ。
しかし、彼女の目は空を見ていた。
俺はそのとき、彼女はただ硬直し解離していただけだと悟った。
けれど今さらどうなる?
俺は彼女に馬乗りになり、服を剥ぎ取った。小さい彼女は簡単に押さえつけることができた。
月明かりの下で、俺は自分自身が怪物のように大きく感じた。そのせいか、ベッドに乗っているのはもしかして俺だけで
この下で埋まっている彼女はただの幻影ではないかと錯覚した。
189病院での出来事(6):2008/10/16(木) 20:23:52 ID:oZ3QQlnx
だが・・・次々と露わになる彼女の皮膚・・・。まぎれもないマヤ自身だった。
俺の行為は野蛮で野卑で犯罪的だった。当に犯罪だ。通報されれば逮捕される。何もかもを失う。
わかっていて止められなかった。
俺が持っている何よりも、今ほしいものがここにあるからなのか
それとも完全に気が狂ったのか、とにかく考える余裕はなかった。

「やめて・・・あっ・・・速水さん、速水さん・・・何で? 何でこんなこと・・・」

彼女はやっと声をあげた。俺の名を何度も呼びながら泣き始めた。
俺は彼女の両手を頭の上に持ち上げ、左手で固定した。
「愛してる 愛してる、もう、耐えられない 好きなんだ」
そう言ったように思う。いや、わからない。
声には出さなかったかもしれない。
俺の中ではその言葉が何度も響いていた。
贖罪のつもりなのか?愛しているという事実さえあれば、この衝動をぶつけても許されると?
俺は無様にもそう考えていたのかもしれない。

彼女が、また硬直した。おとなしくなったのだ。
こんなとき、男は卑怯にもチャンスだ、と思う。大抵の男がそうだ。俺もそうだった。
おとなしくしていてくれ・・・マヤ。俺のマヤ、俺だけの・・・!

驚いたことに何故か彼女は俺を見つめた。
だから、俺はさっきの言葉を本当に声に出したのかもしれないとこのとき思った。
「愛してる。ずっと前から・・・」
今度は本当に声に出して彼女に伝えた。
190病院での出来事(7):2008/10/16(木) 20:26:49 ID:oZ3QQlnx

俺はむき出しになった彼女の両足を膝から折り
腰を持ち上げてショーツを下ろした。

「愛してるって・・・速水さ・・・」

言いながら彼女は泣いた。
声にならない声をあげ、次々と涙を流した。
俺は彼女の臍に口付け、そのまま腹に顔をうずめた。
俺も泣いていたのかもしれない。嗚咽にちかい息遣いが聞こえる。
俺と、彼女のだ。
彼女が俺の髪を掻き抱いた。そして引っ張った。俺はそれに抵抗した。
「嫌だ!」
離れたくない。愛されたい。愛してるんだ。

「あああ、速水さん!嘘!・・・嘘つき!」

嘘に聞こえるだろう、ああ、当然嘘に聞こえるだろう。
どう説明する?説明してわかるのか?
俺の視界は真っ白になっていた。気づいた時、俺はもう一度片手で彼女の
両手を捕らえ頭の上で固定し、自分の唇で彼女の口をふさいでいた。
空いた手で俺は自分の下着を下ろした。
「お願い、お願いします・・! やめて 速水さん!!」

彼女は自分自身が、下半身に何も纏っていないことに気づいていなかったのかも
しれない。彼女が俺のしぐさに反応してのけぞったとき、俺の下腹部の昂ぶりが
彼女の内腿に直に触れた。俺もその感覚に驚いて思わず息をのんだ。
こんな形であれ、愛する女の素肌に触れることができたことに一瞬だが純粋に恍惚とした。
彼女は目を閉じていた。目を閉じて、何かに耐えているようだった。
俺の犯罪行為に耐える決心を、このときしたのかもしれない。
191病院での出来事(8):2008/10/16(木) 20:29:41 ID:oZ3QQlnx

俺は彼女のニットをたくし上げ、下着も強引に上にずらした。露わになった彼女の乳房は意外と大きく
俺は震えながらゆっくりと右手で触れた。しっとりとした肌、弾力があり少し冷たい。
堪らず俺は我を忘れたように桜色の突起を口に含み優しく吸い上げた。噛み千切ってしまいたい
衝動と闘いながら。
「・・・あ」
俺は夢中で彼女を愛撫した。最初は驚くほど柔らかいその部分が、何度も舌を這わせ
唇で挟みこんで揺らしているうちに硬く尖ってくる。この変化と同時に彼女の息遣いが荒くなり
泣いているのか喘いでいるのかよくわからない声が俺をさらに刺激した。
俺は殴られるのを覚悟して彼女の両手を捕らえていた自分の左手を離した。
彼女は両手を俺の肩に置いた。そして力強く押し、のけぞった。
下半身を固定され逃れられないと悟ったからか、案の定彼女の自由になった両手は俺のあらゆるところを
傷つけた。髪を毟り、肩や背中に爪をたてた。俺はその痛みに耐えながら、何度も何度も彼女の胸を愛撫した。
「愛してる・・・好きだ とめられない・・」
無意識に俺はそう言っていた。彼女の乳首を含みながら、震える唇で異常者のように呟いていた。
彼女の嗚咽を聞きながら、俺はしつこく彼女の肌を愛撫し続ける。だんだん彼女の両手の動きが鈍くなった。
正直、俺は焦っていたと思う。彼女をこのまま逃がしたくない。俺は愛撫をやめた。そしてマヤの瞳を
じっと見つめた。彼女の潤んだ角膜の奥で開く瞳孔に吸い込まれるかと思った。
マヤも、俺をじっと見ていた。その瞳の奥には怒りとも恐怖とも違う何かの光が灯っていた。
192名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 20:32:23 ID:MSztHs08
支援wktk (;´Д`)
193病院での出来事(9):2008/10/16(木) 20:33:39 ID:oZ3QQlnx

俺は、彼女の腰の下に左手を回し抱きしめて固定した。
右手で彼女の左足を少し持ち上げ俺の腰を滑り込ませる。
両手がふさがっていて彼女の未開地に触れることができないことが
もどかしかった。手を離せば逃げられてしまう・・・。
密着した腰を慎重に少しずつずらし、俺は自分自身を彼女の秘所にあてがった。
硬直し、震えるマヤ。
彼女はそれとわかるほどに熱く反応していた。

しっとりと濡れたやわらかい陰毛、その奥に分け入るように忍び込むと
ヌルリと俺の「先端」に肉膜がまとわりつく。

「・・・・ッ!!」

俺と彼女は同時に息を殺す。
何故?何故感じている?どうしてこんなに熱く濡れているのだろう?
俺は意味のわからない嫉妬の炎が湧くのを抑えられなかった。
俺が思っている以上に、彼女は成長していた。ほかの男であっても、いや、誰よりも憎い俺でさえ
受け入れる準備ができる身体になっていたのだ。俺にはそれが悔しかったし
その夜一番猟奇的な気分になった瞬間でもあった。

許さない・・・
絶対渡すものか!お前は俺のものだ、お前の気持ちがどうであれ俺だけのものだ!

「−!あぁッ!!」
俺は彼女の腰を両手で持ち上げると同時に自分を包んでいる肉膜を広げ、押し入った。
粘液の触れ合う音が卑猥に響くと、俺に強烈な快感が押し寄せる。亀頭を締め付ける彼女の小道は
大きく収縮して
それ以上の進入を妨げた。ギシリとベッドが軋んだ。消毒の匂い、白い壁、空色のカーテン。
「・・・い・・・痛いよ・・・、速水さん」

彼女の幼い声が届く。ああ・・・チビちゃん!
マヤは両手を握り締め口元へ持って行った。声を出さないように・・・観念したかのように口をふさぐ。
194病院での出来事(10):2008/10/16(木) 20:42:41 ID:oZ3QQlnx
俺は彼女の目を見た。彼女ももう一度俺を見た。
彼女のしぐさに一瞬ひるんだが、構わず一気に奥まで貫くと
彼女は声にならない声をあげ、目を瞑った。
彼女の中に深く自らを沈めゆっくりと動いてみる。根元から
波のように収縮する彼女の輪。
俺の思考は停止した。摩擦でビリビリと伝わる強い刺激に集中し、溺れていた。
彼女の腰を浮かせ
持ち上げると俺は膝を立てて乗りかかるように倒れた。途中までペニスを引き抜き
数回小刻みに揺らすと彼女の中はより熱く滑るようになってくる。膝立ちになり彼女の
両脇からベッドに手をつくと、もう一度浅く腰を揺らした。彼女は口を大きく開け
息を吸った。そして次の瞬間、俺は激しく摩擦を始めた。

「あああ!!きゃああああ!」

彼女の叫びと共に、俺も小さく呻いた。耐えられなかった。彼女の子宮に俺自身が到達し
何度も衝撃を与える。先端が彼女の最奥を掠めるたびに、お互いの触れ合う部分がビクビクと
小さく脈打つ。
強く貫き、合間に短く早い振動を繰り返す。このまま一気に達しそうになり、ギリギリのところで
一旦動きを止めた。

ハァ・・・ハァ・・・
一瞬訪れる静寂。この静けさが俺を一層淫猥な気分にさせた。
195病院での出来事(11):2008/10/16(木) 20:47:46 ID:oZ3QQlnx

お互いの息遣いだけが激しくなる。鼓動がうるさいくらい鳴り響いていた。

前髪が降りてきて、俺の顔を半分隠す。マヤの露わになった乳房が上下に収斂していた。
俺も肩で息をし、未だに着ていたシャツを乱暴に脱ぎ捨てた。
俺は下唇を噛んだ。何かに熱中しているときの俺の癖だ。そして、自分の両膝で彼女の腿を脇から
挟んだ。
細い両足を抱きかかえるようにして俺はもう一度激しい動きを始める。角度が変わり、彼女のうねりも
微妙に変化した。
「ううッ」
俺は堪らず身体をよじらせる。心なしか、彼女が俺の動きについてきているように感じた。

水音と共に彼女の内股からトロトロと蜜があふれ始める。かき回すように彼女を蹂躙した。ああ!
もう果ててしまう!
俺はもう一度動きを止める。髪を掻き揚げて視界を広げると、荒く息つきながら彼女を
見下ろした。あの子も潤んだ瞳で俺を見上げた。

また訪れた静寂、激しい息遣い、ぶつありあう視線。
俺は何も言えない!もう何も言葉にならない。わかってくれ!わかってくれ!
自分勝手にも俺はそう念じながら、彼女の両足を膝から抱え一歩彼女のほうに
にじり寄る。腰を引き上げ彼女に覆いかぶさると、最後の衝撃を与え始めた。

「 きゃあっ! ああっ! ああっ ! 」
乱暴に何度も腰を打ち付ける。彼女は目を閉じ、振動に合わせて喘いだ。
俺は歯を食いしばり、痙攣が訪れるのを必死で逃していた。ガタガタガタッとベッドが軋む。
「あああ!!速水さん!」
マヤはそう叫んだ。そして彼女の粘膜が一瞬ピクッと蠢いた。その後、ビクビクビクッと
規則的な収縮をし、らせん状に根元から吸い上げるような感覚がした。俺はそれを感じた
あとに、自分自身が大きく脈打ったのがわかった。

====

俺は、射精するときに声をあげたことは今までに一度もない。
自分で性処理をするときも、名も知らない女と一夜を過ごした時も。

だが、今回は叫びに近い声をあげた。
後悔と羞恥、罪悪感。そして耐え難い快感、すべてが入り混じった悲鳴に似ていた。

196病院での出来事(12):2008/10/16(木) 20:50:57 ID:oZ3QQlnx

俺たちは荒い息をしながら狭いベッドの上に横たわっていた。

不思議と彼女は俺の腕の中に納まっていて、ぼんやりと窓から見える半月を眺めていた。
俺と、彼女は、こんな衝撃的な事柄の後、無言で月を眺めていたのだ。

しばらくして、俺は放心する彼女に服を着せた。

彼女は何も言わず、涙も流さなかった。仮面をかぶっているようだった。多分
俺もそういう表情をしていたのだと思う。
俺も無言だった。謝りもしなかったし、気遣いの言葉もかけなかった。
そして先生の手術が終わったのか、廊下が騒がしくなった。彼女はふらふらと
部屋を出て行った。

197病院での出来事(13):2008/10/16(木) 20:52:25 ID:oZ3QQlnx

俺は一時の衝動のために彼女を完全に失った。

これまで丁寧に愛してきたのに。

その事実をはっきりと認識し、絶望するまでの間、俺もそのままぼんやりと
月を眺めていた。
198病院での出来事(14):2008/10/16(木) 20:54:47 ID:oZ3QQlnx

==

その後の数週間、訴えられることを覚悟していた俺は一応の身辺整理をしていた。
第一秘書の水城だけには本当のことを話し、俺がこの役職を離れても当面業務に
差しさわりが無いよう水面下で手配させた。あの夜のことを水城に告げたときの
彼女の顔は忘れられない。驚きと非難で真っ青になり、鋭い目で俺を睨んだ。
俺は何も言えなかったが視線はそらさなかった。行ったことは犯罪だが気持ちに嘘は
ないからだ。
水城は最後にはわかってくれた。そして、微笑んだ。

俺は多分、あの夜に何もかもを捨てる覚悟をしたのだと思う。
当然速水の家のための婚約は理由を告げず拒否した。親父は激怒したし
朝倉はワケを言えと何日も俺を追い回した。マヤの告発で事が荒立ったら
すぐにあの家から出よう。15のときにした決心を
今実行すればいいことだ。
俺には何もなくなるが、頭と健康な体さえあればなんとかなる。あんな小さな少女だって
何もないところからここまで来たのだから。

彼女はその後、紅天女の候補者の資格を攫んだ。
俺はためらいながらもバラを贈った。
なんという屈折した偽善者だ!あの夜のことを思い返しながら、この時贖罪の念が
俺を酷く苦しめた。
199病院での出来事(15):2008/10/16(木) 21:00:13 ID:oZ3QQlnx

マヤが事務所に来たことを告げたのも水城だった。弁護士か警察か
あるいは同居人の青木と共に来ると思い込んでいたが、彼女は一人で現れた。
そして、今まで紫のバラをありがとう、と彼女は言った。

どうして彼女が気づいたのか、その時の俺にはどうでもよかった。何やら青いスカーフが
どうのとか、万年筆がどうのと彼女は話していたが、聞きながら俺は足が竦んで倒れそうになった。
何もかもを捨てる覚悟はしたが、これまで奪われるとは思っていなかったのだ。
ああ・・!どんな罰だって受ける。でもお願いだ、お願いだ、それだけは取らないでくれ・・・今の俺に
残された、最愛のお前とのたった一つの絆!俺のすべて!

空を見つめて固まる俺の手を取り、彼女はこう言った。

「もう少し、時間を下さい・・・この前あなたが、私に言ってくれたこと。
あの時は嘘だと思った。でも今は信じてます。私も同じ気持ちになるまで、もう少しだけ・・・」

彼女の発した一言一句すべて覚えている。だが、彼女がどうやってこの部屋から出て行ったか
俺が彼女の言葉に対してどう答えたか、俺には全く記憶がない。気づくと俺は自分の椅子に
座っていた。たぶん彼女を抱きしめたのだろう、彼女の香りが俺の服にかすかに残っていた。
200病院での出来事(16):2008/10/16(木) 21:02:25 ID:oZ3QQlnx

==

その後、俺とあの子が身も心も結ばれたのは、試演の準備のために訪れた
梅の谷でのある一夜だった。ここでは多くを語らないが、まぎれもなく俺の
人生のなかで最良の夜だった。彼女は俺を愛していると言い、今度は俺も
静かに、誠実に、愛を告げた。

==

ただ、俺たちにはまだ課題がたくさんある。年の差のせいか話題がずれることがたまにあるし
二人の関係を知っているのはごく少人数なので逢うのにも苦労する。周囲の目があって
仕方なく「犬猿の仲」を演じることもあるが、そんな時こそ決まって彼女は大根だ。それに俺は
嫉妬深いから彼女の交友関係がとても気になって干渉してしまい、そのせいでよく喧嘩になる。

それから・・・あの病院での出来事をお互いまだ口に出せずにいる。このままでいいのか、一度
話し合っておく方がいいのか、俺にはよくわからない。

ただ、半月の日は・・・あの夜を思い出してしまい、どうしても眠れない。

<おしまい>
ありがとうございました。
201名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:12:01 ID:5nsHaitU
グッジョブ
202名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:57:27 ID:MSztHs08
GJGJ!(*´∀`)b
ちょっと切ない雰囲気が良かったです〜
203名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 07:45:57 ID:n7gYYtpP
良い良い良い…(*´Д`)(*´Д`)
204名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 16:13:23 ID:LRl5Zfb4
強引でちょっとキレたマスミン萌え〜(´Д`)
205名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 16:37:35 ID:iChds/C1
ドライなようでセンチメンタルでもある速水さんイイ!
GJですた!!
206名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 16:52:00 ID:7vjy1uzl
読んでいてドキドキしました
それにしてもベッドのシーツの後始末が気になる
血とか(必ず出るとは限らないけど)
207名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 05:34:34 ID:UZpXhX0K
原作でもこの強引さが少しでもあれば・・・
208名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 00:01:19 ID:D8klmY2F
ドライだけど感傷的かつ情熱的なマスミンを書きたくて書きました
かなり自己マン的でしたがわかってくれる人がいて嬉しいです

>口下手マスミン
>強引なマスミンがマヤを口説き落とす
>マヤが真澄への恋心を自覚していない頃、真澄が告白したらみたいな話

といったところからヒントを頂きました。
>ベッドのシーツの後始末
書こうか悩みましたが何とかなったってことで
209名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 23:15:27 ID:aMLH8F6t
乙でした〜GJ!

>ベッドのシーツの後始末

きっと聖さんがどうにかしたに違いないww
210名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 05:49:09 ID:OpHwZDNi
いや〜GJ!!まさかエロパロで泣くとは思わなかったw
211名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 11:42:25 ID:9w8RJlq8
病院での出来事、マヤサイドの話も読んでみたいです
212206:2008/10/23(木) 09:52:43 ID:t3lWEPrZ
>>208
なるほど
>>209さんと同じく聖さんが始末してくれたのかなと思っていました
213名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 19:13:09 ID:yPNSSH7J
マスミン(;´Д`)ハァハァ
214名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 23:58:39 ID:qpZjVM/r
マヤ攻めの話も読んでみたい気がする

キッドスタジオにマスミンを呼び出し、一服盛って、襲っちゃうとか。
215名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 19:33:05 ID:p8KFix1w
途中までできても下半身に手が掛けられるかな
216名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 20:30:13 ID:R7isk7kD
寧ろモタモタしてる内に、途中で気づかれて嬉々として逆レイプだなw
217名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 01:27:53 ID:+L6FRWZr
>>208
GJです!!
マスミンが多くを語らなかった
「身も心も結ばれた梅の谷での一夜」が激しく気になります〜
218名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 08:41:54 ID:889xlq99
>>216
嬉々じゃなくていつも通り心の中でまさか・・・!の連呼だと思う
そして夢だと思い込む
219名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 14:10:07 ID:+lxy3G92
これは夢だ………夢に違いない………(゜∀。)
220名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 20:04:18 ID:hjQUqeu1
で、最後までマヤにヤラれる訳ですかw

でも、夢だと思い込んだらまた未刊行のエンドレスになってしまいそうだ
221名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 20:09:31 ID:p5cSQHfj
>>218
あるあるあ・・・・・・・・・・・・・あるな・・orz
222名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 22:22:56 ID:8op4Y3OP
朦朧とした意識の中マヤを襲い返し、翌朝白目になってるマスミンが見える
223名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 23:02:17 ID:AaQQDKoU
>>208
よかったです!
マヤサイドも梅の谷も読みたいなあ
224名無しさん@ピンキー:2008/10/27(月) 00:15:47 ID:JicUH9UE
>>222
いいねそれ
その場合キッドスタジオじゃなくてホテルがいいかも
225マスマヤ小ネタ:2008/10/28(火) 12:28:43 ID:Rxdn0sqz
こんな時間からすみません。
今朝自分でも驚くくらいマスマヤな夢を見たので、拙い文章ですが萌えのおすそ分けを。

誰もいない学校内の茶道部室のような和室で、ついたての奥で和服に着替えようとしているマヤ。
高校の女友達一人だけが、ついたての向こうで待ってくれている。
洋服を脱いだ所で和装用ブラを用意してなかったことに気付き、ついたての向こうのタンスから出そうと思ったら誰かが用意してくれた。
誰かと言っても女友達しかいないわけで、お礼を言おうと顔を見ようとすると、背を向けたままにするよう促され、されるがままブラを付けてもらう。(和ブラは前開きなのに後ろから手を回される…)
その手が真澄であることに気付いているマヤだが、敢えて親切な女友達のように身体に触れる真澄に気付かないフリをしている。女友達は真澄とマヤの関係に気付き、真澄と入れ違いに和室を出ていったようだ。
マヤの身体に疲れが溜まっていたことに気付かれ、そのまま畳の上に俯せにされマッサージを始められる。
どこからかオイルかローションを取り出しマヤの身体にたっぷり垂らすと、背中を撫でるように、そして横から胸を、更に腰へと真澄の手が伸びていき、マヤのスカートが下ろされる。
そしてマヤのスカートは膝のあたりに丸まったまま、秘部を優しく愛撫されていくマヤ。
そして俯せのまま腰だけを高く引き上げられ、真澄のものがマヤの身体に挿入され、そして激しく打ちつけられる。
もう真澄も、マヤが自分の正体を分かって受け入れていることに気付いていた。
校内である為に必死に声を我慢するマヤ、一層激しく腰を振る真澄が校内には誰もいないから声を出していい、と言うと、堪らないという様子でその小さな口から甲高い喘ぎ声を絶えることなく発する。
そして二人同時に絶頂を迎え、畳の上に崩れるマヤ、その上に重なる真澄。二人とも肩で荒い息をしていた。

そうして暫くマヤの肩に顔を埋めていた真澄だが、マヤの身体を拭いてやり何事もなかったかのように和服を着せると(マヤも起きていて真澄に着替えさせられるのを当然のように受け入れている)、自分もいつものスーツを纏い、二人で亜弓の舞台初日のお祝いに出掛けていった。
226名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 21:03:01 ID:Gv9pPxHW
>>225
夢の中でまでエロパロなんて…。恐ろしい子…!

おすそ分けd。
227名無しさん@ピンキー:2008/10/29(水) 10:06:14 ID:G9wysMJQ
夢には見たことないなぁ・・・・
てか、すげーエロイ夢見てんのねww
228225:2008/10/30(木) 13:52:07 ID:/vHilppo
自分でも朝起きて夢だったと自覚したらビックリしたw
いつもは本誌に載せられる程度の夢しか見ません。
って本誌が既に何でもアリか。ぇぇと…
229名無しさん@ピンキー:2008/10/30(木) 20:00:22 ID:XjeoUrwU
私も雑誌に載ってる夢見たことある
多分別花とか何故かファッション誌とか
あとは新刊が出て買ったら中身が冨樫並の絵だらけだったとかそういう夢ぐらいだな
本人達が出てくる夢見たいな
230名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 20:00:33 ID:m67iG9pG
もうすぐ真澄の誕生日だね
231名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 22:04:25 ID:qxyx1hXG
プレゼントはマヤですか(;´Д`)ハァハァ
232名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 22:15:22 ID:dtqdXZet
(;´Д`)ハァハァ ハァハァ
ハァハァ ハァハァ ハァハァ
うッ 白目
誕生日まで持たなかったですw
233名無しさん@ピンキー:2008/10/31(金) 23:09:18 ID:q1YcxfBM
真澄はオルガズムを迎える時いつも白目なのだろうか…
234名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 14:29:02 ID:S7JQTjCH
>>231
身体にリボン掛けでセクシーな服のマヤとかどうだろう

>>233
目は瞑ってそう
235名無しさん@ピンキー:2008/11/01(土) 21:18:53 ID:aN56b05O
マヤは紅天女の打ちかけ一枚がいいと思うw

ちょとこれは深刻かな?↓
速水さんが子どもの時 見たもの。
火事で少し焦げてるもの。
236名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 01:48:22 ID:Hc5/Qang
打掛けなら未刊部分で真澄が贈ったやつがいいな
237 :2008/11/02(日) 21:49:24 ID:dg7+Hmca
えぇえぇえぇえぇぇぇ〜
そんな素晴らしいエピがあるのですか!
お時間があるときに詳しく教えてください
238名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 02:23:19 ID:a9UglInV
PURPLE SHADOWで検索すると、未刊部分の内容を文章でまとめてあるサイトが見つかるよ
打ち掛けについては#306衣装あわせと続いている言葉では 伝わらない思いを読むとわかると思う
梅の枝が裾にいっぱい描かれていて綺麗だった
239238:2008/11/03(月) 02:24:34 ID:a9UglInV
あっ、打ち掛けの絵はそこのサイトにはないです
紛らわしくてごめん
240名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 14:40:51 ID:dP7HSAkc
では横からですが、拾い物のおすそ分けを。
(うちかけ画像)
http://kissho.xii.jp/1/src/1jyou53953.jpg

マスミン誕生日オメ
241名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 15:07:08 ID:pYhl9I96
マスミンさそり座か
さもありなんww
242名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 16:08:01 ID:qFyKQpD1
真澄の誕生日話読んでみたい
本スレで話題になっていたようにプレゼントがマヤだったら大喜びだろうな
243名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 16:21:11 ID:dP7HSAkc
>>241
さそり座がどんな性格か調べたら、某サイトに書かれてた事がかなり当てはまっててワロタ。
↓抜粋

「軽腰や、浮気のむら気は少しもなく、ロマンスの一つ一つに全身全霊を燃やしきらずにはいられません。
それだけに、恋の相手の人選にも誤らない識別本能をもっています。
蠍座の男性には、催眠術的な魅力があり、その苦みばしった渋さと全身からにじみ出るセックス・アピールは、
百戦練磨の女性といえども抵抗しきれません。しかし、その魅力は、愛する妻を選ぶためにだけ活用されます。

蠍座のあなたは、愛情を交わす親しい仲にも、財産あるいは精神的にも、
お互いのプライバシーを尊重しあう秘密の趣味があり、嫉妬の情もかなり激しいのです。」

しかし

「幸福を待っては10年でも疲れを見せません。」

ともあった。…気長すぎなんだよ、マスミン……orz
244名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 16:33:59 ID:pYhl9I96
>>243
一言でまとめると し つ こ ○ ということですねw
245名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 23:04:39 ID:slO4SxtJ
マスミン誕生日おめでとう、の気持ちをSSにしてみました。
もうちょっと濃い内容が良かったかな〜とも思いましたが、それは
何れ・・・という事で。
246誕生日の夜:2008/11/03(月) 23:07:37 ID:slO4SxtJ
「速水さん、お誕生日おめでとうございます!」
 マヤが待ち合わせに指定してきたホテルの一室に入るなり、先に来ていた彼女にいきなり抱きつかれて、
俺は驚きを隠せずにいた。
 「どうしたんですか?もしかして、自分の誕生日を忘れていたとか…」
 俺の表情が余程可笑しかったのか、マヤはクスクスと笑いながら手を引っ張るように部屋の奥へと連れて行った。
 「速水さん、自分の誕生日なのにお仕事だって言っていたから、ちょっとしたお祝いをしてあげたいなと思って…」
 そう言いながらケーキと共に軽い食事、それにシャンパンなどが用意されたテーブルの前に俺を座らせると、マヤが
隣に座って「ハッピバスディー…」と歌いながら、時々キスをしてくれた。
 まだ拙さが残る軽いキスだけでは物足りなくなってくるのが、自分の身体の反応で嫌でもわかる。
 マヤが歌い終わるのと同時に腕の中に抱き寄せて柔らかな身体の感触を楽しみながら、その甘さをじっくりと
味わうように唇と舌で口腔を攻めたて始めると、彼女の身体から力が抜けていくのがわかる。
 「もっと先に進んでもいいか?」
 柔らかな胸に掌を這わせながら耳元で囁くと、彼女が小さく頷きそれと同時に背中に回されていた掌に力が入るのが
わかり、俺の鼓動が高鳴っていく。
247誕生日の夜2:2008/11/03(月) 23:09:03 ID:slO4SxtJ
 初めてマヤと結ばれたのは『紅天女』の初日前日だった……それからお互いに忙しくなり、たまに会えてもキスや
軽い触れ合い程度で過ごす時間しかなくて、ふたりでゆっくりと過ごす時間はこれが初めてで……きっと、彼女も緊張
しきっていたのだろう。俺がリードする形になったことに安堵しているのが、恥ずかしそうな表情からわかる。
 正直、昂ぶってくる本能のままに彼女をベットに連れて行きたかったが、この一時を特別なモノにしたい気持ちを優先
させることにした。
 「マヤ、せっかくきみが用意してくれたケーキをそのままにしておくのは勿体無いと思うんだが……俺は甘い物が
苦手でね。良かったら俺の代わりにきみがその甘さを堪能してくれないか?」
 そう言いながらマヤの身体をゆっくりと離してジャケットを脱ぎネクタイを外すと、彼女の手を取ってシャツの
ボタンをはずす様に耳元で囁く。
 俺の言葉に酔ったように頬を赤らめながら、マヤの指がシャツのボタンをひとつふたつと外していく。肌蹴たシャツ
から見える素肌を目の前にして、彼女の頬が一段と赤らみ瞳が潤んでいく姿に俺は興奮を覚えながら、ケーキを飾って
いるクリームを指先で梳くって、自分の首元に塗りつけた。
 「マヤ…さあ、クリームを舐めて味わってごらん」
 その言葉にマヤは一瞬目を瞠ったが「これがきみからのプレゼントだと思うよ」と囁くと、何をして欲しいのか
理解したのか、俺の肩に両手を置き背伸びをすると拙い舌使いでクリームをそっと舐め取った。
 「次は、マヤの好きな所にクリームを塗っていいよ?」
 俺の言葉に無言で首を振るマヤの様子が愛おしくて、意地悪をしてやりたくなる気持ちを抑えきれなくなっていく。
 「…じゃあ、次は……ここを舐めて」
 胸元に塗られたクリームを見て躊躇するマヤを抱き寄せて、先に進む様に耳元で囁くと目をギュッと瞑った彼女の
舌がサッと胸元を掠めて、それから身体を震わせながら抱きついてくる柔らかな身体の温もりに俺の理性が少しづつ
戻ってきた。
248誕生日の夜3:2008/11/03(月) 23:21:50 ID:slO4SxtJ
 「マヤ、すまない。少し暴走してしまったな……許してくれるか?」
 小さくて柔らかな身体を抱きしめながら黒髪を撫でるように梳いてやると落ち着いたのか、マヤが俺の表情を
確認するかのようにじっと見詰めた。
 「本当はね、速水さんに似合う大人の女性として一緒に誕生日の夜を過ごしたかったの。でも、こういうことに
慣れてないから……ガッカリしてるでしょ?」
 潤んだ瞳で見上げられて、再び理性がなくなりそうになるのをギリギリの処で抑える。
「そんなことはないよ。マヤがこういうことに不慣れなのは却って嬉しいくらいだ。だって、マヤにとっての
初めてを一つ一つ教えていく楽しみがあるからね」
 「速水さん……もう怖がったりしないから、どうしたらいいのか教えて?」
 恥ずかしそうに、でも必至さを伴ったマヤの言葉が、俺の理性を砕けさせた。
 「いいのか?」
 その問いに、マヤの腕が俺の首元に回されて柔らかな唇が俺のそれと重なった。
 「後悔はさせないから…」
 そう言いながら俺はマヤをベットへと横たわらせると、その身体の隅々へとキスを落として彼女を夢の世界へと
引き込んでいった。


終わり
249名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 23:34:17 ID:lv6vNmLW
>>240
このころはまだムチムチ体系じゃないね
250名無しさん@ピンキー:2008/11/03(月) 23:59:19 ID:J/ZmDKWd
>>248
誕生日GJ!
マスミン良かったなwwおめ!!
251名無しさん@ピンキー:2008/11/04(火) 00:37:13 ID:1yLomEOc
こっ…ここで終わるのおぉぉ!?泣

とにかくGJだ
252 237:2008/11/04(火) 15:59:25 ID:XsjH74Q+
>>238-240
ありがとうございます すごく親切な方々ですね 感激しました
253名無しさん@ピンキー:2008/11/04(火) 17:36:52 ID:wOLTuono
>>248
続きが非常に気になる
254名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 04:06:13 ID:oOQi488D
>>248
これが蛇の生殺しってやつか…
続き!TUDUKI!!
255名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 04:15:02 ID:n7cvrKjj
2人が初めてする時は、真澄様は今まで我慢していた分暴走しちゃってマヤにもう無理って泣かれても止められなさそう
256誕生日の夜:2008/11/06(木) 10:48:18 ID:COCk1Flp
終わりと書いておきながら、自分が読み手に回って読み直したら、ここで
終わるのもあれかな…と思い、続きを付け足してみましたが、正直、マスミン
暴走かな?といった内容に(汗)。
マヤも何か大胆やんって感じだし、嫌悪を感じられたらごめんなさいです。
257誕生日の夜4:2008/11/06(木) 10:49:47 ID:COCk1Flp
 先を急ぎそうになる感情を抑えて、マヤから身に付けている物全てを取り除いていく。
 目を合わせまいと顔を叛けようとするマヤの頬を掌で固定して、満足するまで柔らかな口腔を楽しむと、
改めて身体の隅々へとキスを落としながら、掌で柔らかな肌の感触を楽しむ。それから足先を掬う様に
唇へと近付けて、マヤの表情を確かめながら甲…爪先…指の間へと舌を這わせ、指を口腔に含み
楽しむ様に嬲ると、彼女の身体に力が入るのがわかった。
 「こうされるのは嫌か?」
 俺の問いに恥ずかしそうに頷く様子が愛おしくて、思わず頬が緩む。
 「わかった…これは暫くお預けにしよう……じゃあ、次は……」
 一度上半身へと唇と手の動きを戻して、胸の膨らみと先端の蕾をゆっくりと刺激する。それからマヤの
形のいい脚に掌を這わせ少しずつ膝を開かせていく。次に進む前に彼女の表情を確認すると、不安そうな
瞳がそこにあった。
 「大丈夫だから」
 マヤの頬を掌で包み込み甘い唇を再び堪能して、続きを始める為に膝を立てさせようすると、
決心がつかないのか、彼女が脚に力を入れて抵抗をみせる。
 「マヤ…恥ずかしがる事は何もないよ。だから、もっときみを味あわせて?」
 何度もキスを受け入れて赤く腫れた唇を指先でなぞりながら微笑んでみせると、俺に全てを任せる様に
彼女が瞳を閉じた。
 「力を抜いて……そう、いいこだ」」
 一糸纏わぬ姿を男に見られる事に慣れていない身体が、俺の言葉に従って恥じらいながらも少しずつ開いていく。
 たった一度だけの経験しかないマヤに、時間をかけて愛される事がどんな事なのかを教えながら、
自分の身体も熱く滾っていくのがわかる。
258誕生日の夜5:2008/11/06(木) 10:51:12 ID:COCk1Flp
 早くマヤと深く繋がって、奥深くに包み込まれたいという欲望をどうにか抑え込みながら、彼女の
感じやすい場所を探すことに没頭する。
 「速水さ…ん……ああっ…あ……」
 俺の唇…舌…掌…指の動きに応えながら、マヤの唇から切なげな声が零れ落ちる。
 その声に応えて彼女の顔を覗き込むと、潤んだ瞳が縋る様に俺を見つめた。
 「大丈夫だから……俺に全てをまかせて……大丈夫」
 俺の言葉に安心したようにマヤの唇から甘い吐息が洩れ、その小さな掌が熱く滾る身体を彷徨い始めた。
 甘い吐息、潤んだ瞳、柔らかく白い肌が薄い桜色に染まっていく様、その肌に浮かぶ幾つもの赤い花弁、
快感を訴える声を抑えようと指を咬む仕草、無意識の中で俺を求める手と脚の動き、そして俺を呼ぶ声の全てが
狂おしいほど愛おしい。俺はその存在が自分だけのものである事に男としての満足を感じながら、マヤを夢の
境地へと追い立てていくことに熱中した。

 
 思った以上に負担をかけてしまったのだろう。ぐったりとしてしまったマヤを風呂に入れ、丁寧に身体と
髪を洗ってやる。胸元に凭れかかる彼女の重みを楽しみながら、固まった筋肉を揉みほぐす様にマッサージを
してやると、満足そうなと吐息が聞こえて、それが俺を幸せな気分にさせてくれた。
 風呂から上がり、用意しておいたドライヤーのスイッチを入れて髪を乾かしてやると、マヤが膝の上に座らせて
欲しいと甘えてきた。
259誕生日の夜6:2008/11/06(木) 10:53:03 ID:COCk1Flp
 「いいよ…でも、その前にこれを飲みなさい」
 ペットボトルからグラスに注いだスポーツ飲料を手渡して、飲み終わるのを待つ。
 「疲れただろう?」
 膝の上に座り寛いでいるマヤの髪を撫でながら、わかりきったことを尋ねる自分に思わず苦笑いが浮かぶ。
 「疲れてないって言えば嘘になるけど、でも、あたしが望んだことだし……」
 何かを思い出したように、急に顔を赤らめて口籠る姿が笑みを誘う。
 「明日は2人とも休みを取っているとはいえ、今日はもう休んだ方がいいだろう……さあ、ベットに行こうか?」
 「速水さん、あのね…あたし……」
 口籠りながらも続けられたその言葉に、俺は驚きを隠せなかった。
 「本当は、あたしも速水さんを悦ばせてあげたいって、思ってて。でも、どうすればいいのかわからなくて
…あの、せっかくの記念日だし……だから、教えて?」
 …マヤが俺を?
 思いがけない展開に戸惑いながらも、真剣な表情で見つめてくるマヤの瞳を見て、彼女がどれだけ必死の思いで
自分の気持ちを打ち明けたのか痛いほどわかり、俺は素直にその気持ちを汲むことにした。
 「わかった。でも、無理はしないと誓ってくれ」
 流石に、一度に無理をさせるつもりはなかった。少しずつ慣れてくれればそれでいい。そして、互いを高め合う
悦びを、彼女が少しでも経験できれば……
 ベットの上で向き合う形に座らせて、バスローブを脱がせる様にマヤの耳元に囁き、続けて男も感じる場所は
女性と変わらないことを教え感じるままに愛して欲しいと言うと、彼女の手と唇が言われたとおりに動き始めた。
 拙さを感じるマヤの手と唇の動きが却って俺の身体を熱く昂ぶらせていく。腰の奥に感じる甘い疼きが堪らない。
胸の尖りを柔らかな唇で触られて、熱が一気に自分自身へと集まっていくのがわかる。
 経験者としての余裕など、無いに等しいものへとかわっていく。
260誕生日の夜7:2008/11/06(木) 10:54:43 ID:COCk1Flp
 俺の身体の反応に気付いたマヤの指先が、躊躇いながらも熱く昂ぶる部分に触れてくる。
 「…くっ……ああ…」
 直に触れられたマヤの指の感触に、思わず声が漏れる。
 「…マヤ…もう…いいから……」
 彼女の指に疼く部分の形をなぞられて、爆ぜそうになるのをぎりぎりのところで抑える。
 マヤにこれ以上のことを強いてしまうのはまだ早すぎる。俺は、マヤの指を手に取ってそっとキスを落とすと、
余裕の無さを詫びながら熱い塊を彼女の奥深くへと一気に注ぎ込んだ。
 マヤの身体を労わる余裕も無く律動を繰り返す俺の背中に、彼女が細い腕を回してきて、まるで包み込む
様に抱き寄せる。
 「……愛してる…愛してる……」
 マヤの言葉に酔いながら、俺は意識を手放していった……彼女の腕に守られながら……
 


終わり
 
                                
261誕生日の夜:2008/11/06(木) 10:57:01 ID:COCk1Flp
一気に書き上げたので、色々と目に余る点もあるかと思いますが、ごめんなさいです。
では、名無しに戻ります。
262名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 17:26:58 ID:NQ+NNLs+
乙です!ありがとう〜
263名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 23:28:47 ID:B385s84B
ぐっじょぶ! マヤ可愛いよ、マヤ。
264名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 16:44:10 ID:CZFkiE9h

幸せ〜〜w
最高GJ!!
265名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 18:50:38 ID:pMIOCSan
続きありがとうございました
甘えるマヤにデレデレなんだろうな真澄様
266名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 23:56:57 ID:5CjIVGrZ
真澄様誕生日おめでとうございます
中身はマヤです


       (⌒(⌒⌒)
    ☆☆\_\/☆☆  .          |
   /  ☆☆☆  ./ |__∧       人
   | ̄ ̄【】【】 ̄ ̄|  |∀`)       ̄ Y  ̄
   |☆  【】【】  ☆|  |⊂丿       |
   |  ☆【】【】    |  | ノ
   |☆  【】【】 ☆ |  |_)         *
   |    【】【】  ☆| /      *
   . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
267名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:20:29 ID:YpQUk9+T
それ私が本スレに貼ったやつだw
268名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:23:14 ID:XdFdiQiU
GJ!!
マヤ可愛いなさすが私の嫁!
…と書き込もうとするとマスミンが白目縦線でこっちを見ているので自重しますた。
269名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 00:32:28 ID:STA2k7TX
>>266
何か聖がマヤを拉致してきて、無理に箱につめてマスミンに届ける図を
想像してしまったww

…真澄様、おヤリなさいませ
270名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 10:51:14 ID:axUsTm0a
Gj!!よかったわー
やっぱこの二人はいいね
邪魔が居ないとホント清々しいw
271誕生日の夜:2008/11/08(土) 11:56:51 ID:ybMwOjds
終わり、名無しに戻ると書いておきながら、実はもう一つの「7」がありまして。
そっちは、本当にマヤが大胆でエェーな感じで、マスミンがある意味やられ・・・
だったりするので、敢えて短縮バージョンを書き込んだのですが・・・
こういうパターンも受け入れてもらえるかな?と考え、エィ!と投稿させて
いただきます。
ちょっと大胆な(でも行き着く処までは行ってませんが・汗)マヤがダメで、
真澄が受けなのはダメな方は、スルーしてください。
3レス、お借りします。
題名は「もう一つの誕生日の夜7〜」です。
272もう一つ誕生日の夜7・1:2008/11/08(土) 11:58:50 ID:ybMwOjds
俺の身体の反応に気付いたマヤの指先が、躊躇いながらも熱く昂ぶる部分に触れてくる。
 「……!」
 呻きそうになるのを必死に堪えて、俺の表情を見つめるマヤにどうにか微笑んで安心させると、
昂ぶる部分から離れた彼女の指が掌にかわり、首筋から肩へと滑り始めた。それだけの行為で、俺の
鼓動は高鳴り、息が荒くなっていくのがわかる。
 二人の息遣いだけが響く中、シーツの上に横たわった俺の胸元をマヤの掌がゆっくりと撫で上げる。
気恥ずかしさからか、その場所から先へと進みきれずにいるマヤの手を取って胸の尖りへと誘うと、
指先でそっと触れてきた。その触れかたがあまりにも可愛らしくて思わず笑みを零すと、彼女がムッと
した表情を見せた。
 「どうした?」
 その問いに答える事無く、マヤは無言で俺をじっと見詰めている。
 もしかして、機嫌を損ねてしまったのかと戸惑っていると、マヤがいきなり胸の尖りを抓まみ刺激を
与えてきた。
 「…マヤ?」
 思いがけないマヤの行動に驚いていると、彼女の唇が俺のそれと重なった。
273もう一つ誕生日の夜7・2:2008/11/08(土) 11:59:48 ID:ybMwOjds
初めて教えられた深いキスの仕方をそっくりそのまま真似る様に、彼女の舌が唇を割ってきて俺の舌を誘う。
頭の片隅で理性が自制しろと怒鳴っている。それでも、俺はマヤの誘いを断る術を見つけられずにいた。
 絡み合う舌が作り出す淫靡な音…硬く引き締まった肌と滑らかで柔らかな肌が混ざり合って作る熱…互いの
肌を這う掌の動きと絡み合う脚の動き…段々と速まっていく鼓動…言葉にできない快感が、甘い吐息となる……
マヤが俺の上にいることだけがさっきとは違うだけなのに、何故か余計に俺を惑わせて、ひとつ上の場所まで
引き上げられていく様な気持ちのよさに、身体の中を甘い戦慄が駆け抜けていく。
 …マヤも同じように感じてくれているのだろうか?
 「……速水さ…ん……んんっ……」
 マヤにも同じ気持ちを味あわせたくて、背中に這わせていた手を滑らせて丸みを帯びた乳房を包み込み、
胸の頂を吸い上げると、彼女の背中が小刻みに震え切なげな嬌声をあげる。
 …そろそろ、彼女を解放してやった方がいいだろう。
 マヤの身体を腕で包み込み、そのまま自分の身体を反転させて彼女を見下ろすと、少し照れたような、でも
間違いなく、愛される事を知った濡れた女の瞳がそこにはあった。
 俺を想って、疲れ切った身体を惜しげもなく与えてくれるマヤ。だが、これ以上無理をさせるのは忍びない。
 「…後は、俺に委ねてくれるか?」
 細い首筋に咲いた赤い花弁の後を指先でそっと撫でる。明日の朝、一緒にシャワーを浴びる時に、この花弁を
鏡越しに見つけたマヤはきっと怒るだろうが、これは大切な所有の印。だから俺は気にするつもりは全くなかった。
 欲情を高める為ではなく、高まった熱を穏やかに落ち着かせる為にマヤの柔肌をゆっくりと掌と唇で撫でていると、
彼女が切なげに動かしていた掌が、いつの間にか熱を持った俺自身を包み込んでいることに気付いた。
274もう一つ誕生日の夜7・3:2008/11/08(土) 12:00:51 ID:ybMwOjds
 「…お願い。このまま終わるのはいや……苦しいの……」
 「マヤ、っ……はあっ…ああ……」
 マヤの掌の中で刺激を与えられ脈打つ俺自身を、彼女の指がその形をなぞる様に撫でていく。同時に、胸の尖りを舌で
突かれて、そのまま唇に包み込まれて熱を与えられる。
 「……ああ…くっ!」
 教えた事をそのまま返してくるマヤの愛撫に、肌が粟立っていく。それでも、どうにか意識を集中させて
爆ぜそうになる熱を抑え込む……男としての本能は、もっとその先を望んでいたが……
 だが、マヤにこれ以上のことを強いてしまうのはまだ早すぎる。俺は、マヤの指を手に取ってそっとキスを落とすと、
彼女に再び火を付けれらた事に苦笑しながら余裕の無さを耳元で詫び、無理をさせるつもりはなかったはずの
その身体の奥深くへと、腰を一気に押し進めた。
 マヤの身体を労わる余裕も無く律動を繰り返す俺の背中に、彼女が細い腕を回してきて、まるで包み込む
様に抱き寄せる。
 「速水さん……愛してる…愛してる……」
 マヤの言葉に酔いしれながら、俺は意識を手放していった……彼女の腕に守られながら……

終わり
275もう一つ誕生日の夜:2008/11/08(土) 12:11:21 ID:ybMwOjds
以上です。
長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
マスミンは、マヤに対して「教えてあげる」立場でいたはずなのに、
結果は「マヤに翻弄されました」と・・・
結局、マスミンはマヤには勝てない立場なのかなと、勝手に想像したら
こんな内容に。
原作では、マスミンがリードする形で進んで欲しい気持ちが大きいのですが、
へタレさが目立つたびに、マヤにも頑張ってもらわないと、という気持ちが
こんな物語を作るきっかけになりました。
276名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 23:49:27 ID:W38sLq2h
乙です!
幸せそうなマスミンw
277名無しさん@ピンキー:2008/11/10(月) 17:25:04 ID:sl1F6zE1
マヤ攻め好きだー
もっと暴走してもかまわないww
278名無しさん@ピンキー:2008/11/11(火) 20:49:24 ID:ooB6zNOe
GJ!
マヤちゃんて、誰もが恐れる大都の鬼社長に平気で食ってかかる娘だからねー
大胆な行動に出てくれた方がマヤちゃんらしくて良いw
乙でした〜
279名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 16:16:26 ID:ce0NJENi
マヤが真澄の家にいた頃にマヤがこっそり1人でしている所を真澄が目撃して
我慢できなくなって無理矢理みたいなシチュエーションいいなと思ったけどいかんせん文章にできない
ここの職人さんは凄いな
280名無しさん@ピンキー:2008/11/12(水) 16:43:29 ID:mJcyCTaq
原作で実際マヤを家に監禁してるからな。何か妄想が止まらないww
やっぱりマスミンも、芸能界復帰の為と建前は言ってたけど
好きな子をずっと側に置いておきたいという心理はあっただろう

マヤにハンスト抵抗されたけどw
281名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 15:39:52 ID:y6ANY1gn
お風呂に入ってムフフ・・・とかどうですかね?
282名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 19:22:00 ID:Gb3Q/RdG
いい!
明るいところで恥ずかしがるマヤが読みたい!
283名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 19:26:15 ID:R37chsxd
お風呂場でっていうのは前スレだったかで聖×マヤであったね
あれ好き
284名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 22:40:57 ID:PYGVT7KZ
マスミンや工事にテクを披露してもらって、どっちを選ぶか二人に迫られる
マヤもいいかも
285名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 23:46:41 ID:c0NES6EX
カオスだなwww
優勝者はマスミンの影武者でしょJKw
286名無しさん@ピンキー:2008/11/14(金) 00:22:40 ID:3APWq1uS
>>279
使用人とか皆寝静まった後会社から屋敷に帰ってきてふとマヤのことが気になり部屋に向かったら
悩ましい声がドアの隙間から聞こえてきて、部屋を覗いたら暗闇の中ベッドに1つ動く影が
見てはいけないと思いつつ目が離せないマスミン
とか妄想してしまった

>>285
聖はスパイ活動で色仕掛けとかしてそうだからその中では1番経験豊富そうw
287名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 02:32:55 ID:esFu++V7
いいねいいね
でも途中で物音立てちゃって気づかれそう
288名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 03:34:42 ID:BfKu29rr
(マヤ…!ハァハァ…ウッ!)
ガタン
「!? 誰かいるの…!?」
キイー
「フッ、チビちゃん、いけない子だな君は。」
「速水さん!?」
ガチャリ
「まったく、一体誰のことを想って動いていたんだろうな?この小さな右手は。」
(速水さん…


鼻血!?)




orz
289名無しさん@ピンキー:2008/11/15(土) 09:06:47 ID:01aHtz8l
鼻血w
裏マスミンは、マヤマヤと色々なことを妄想→鼻血が出る→
秘書と影武者からティッシュを渡されることがよくある・・・
ような気がするw
290名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 00:51:50 ID:JZNEo3p3
>>288
>誰の事を想って
里美さんと答えたマヤに、マスミンが逆切れして無理やり…という
シチュを思いついたw
文章にできないけど…
291286:2008/11/16(日) 07:03:42 ID:h17gnABd
書いてみた人いる?
私は何気なく途中まで書いたけど、文章はまとまらないしどうしても真澄がベッドにのしかかるという辺りまでしか書けない
そこからが本番だというのに悔しいけれどこれが限界
頭にワッフルワッフルという言葉が何度も思い浮かぶ
やっぱり難しいなぁ
292名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 22:23:03 ID:VmOIEehT
ワッフルワッフル

途中まででもいいから

ワッフルワッフル
293名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 16:34:38 ID:UKIS4wLn
モッフルモッフル。
294名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 17:33:27 ID:UaQ6bWB4
>>279
新婚気分を味わいたくて、マヤを気分転換に伊豆の別荘につれていっても
いいな
二人っきりという状況にムラムラくるマスミン。
295名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 18:27:30 ID:9IfolhBT
お風呂の中でマスミン、ムフフな設定で書いてみました。
設定は次のとおりです。
ふたりは恋人同士として付き合っている。
何かと恥ずかしそうにしているマヤのことが可愛いと思いながらも、
自分の前では何もかも晒して欲しいと思っているマスミン。
そこで、特別な雰囲気を作ってみようと旅行に誘う。

題名はそのものずばりで「ばするーむ」です。
296ばするーむ1:2008/11/18(火) 18:32:57 ID:9IfolhBT
久しぶりにふたり揃って休暇が取れたからと、真澄が連れて来てくれた海沿いのホテル。
チェックインするなり、疲れを取るためにお風呂に入る様に言われて――
「……俺も電話を済ませたらすぐに行くから、先に入ってなさい」
 それが当然のことのように言うと、真澄はバスルームへと続くドアの前にマヤを連れて行き、
すぐに来るからと言い残してその場を後にした。
――できれば、ひとりで入りたいと思っていたけれど、真澄はそれを許してはくれないだろう。
小さな溜息をつくと、マヤはバスタブにお湯をため始めた。

真澄は自分が気に入っている、大きな窓から眺めなられる海の景色を楽しんでほしいと言っていたけれど、
マヤにはそれを楽しむ余裕などなくて。ただ、後から入ってくる彼のことだけが気になっていた。
 真澄と愛し合った後、疲れ切ってしまった自分を気遣う様に、照明の光を落としたお風呂に入れてもらったことは何度かある。
けれど、何度身体を重ねても彼の前で素肌を晒すことにはなかなか慣れなくて、どうしても気恥かしさを感じてしまうのだ。
「マヤ、入るよ?」
ドアの向こうから聞こえる真澄の低い声に、マヤは慌てて肩まで浸かると、どうぞと答えた。
297ばするーむ2:2008/11/18(火) 18:37:00 ID:9IfolhBT
バスジェルで作られた水面の泡だけが頼りのように、肩までしっかりと浸かっているマヤを見て、
真澄がバスタブの中に入りながらフッと笑っているのが雰囲気でわかる。
「こっちにおいで」
後ろからするりとウエストに回った真澄の手によって、身体を引き寄せられる。
背後から密着する体温と胸元の逞しさに、マヤの頬が羞恥に染まっていった。
そんなマヤの様子を楽しむ様に、真澄の唇が頬、首筋から項へと滑っていく。
唇の熱とキュッと吸い上げられる刺激にマヤの身体がびくんと震えると、自分の行為の結果に
満足したかの様に、真澄の唇が離れて行った。
「マヤ、窓の外を見てごらん。海の色が夕焼け色に染まっていく……俺は、この景色をこの場所から
見るのが好きでね。いつか、きみにも見せてあげたいと思っていたんだ」
肩に乗せられた真澄の顎の部分から伝わる振動と、耳元を掠める唇の熱がマヤの身体を甘く疼かせる。
「綺麗……真澄さん、ここに連れて来てくれて有り難う」
後ろを振り向き真澄を見上げると、彼が嬉しそうに微笑んでそのまま軽く口づけてきた。
298ばするーむ3:2008/11/18(火) 18:39:34 ID:9IfolhBT
「気に入ってくれてよかったよ。だが、リラックスするまではいかないようだな?」
そう言いながら、マヤのウエストに回していた手が、彼女の脇腹を撫で上げていく。
「こうやって一緒に風呂に入ることも、明るい所で肌を晒すのも、本当は気が進まないんだろう?でも、
いつかは慣れて……俺の前ではそれが当たり前の事だと思ってくれる様になってくれたら、嬉しいんだが」
 真澄の思いがけない言葉と、甘えるように顔を首筋に擦り寄せられて、戸惑いと気恥かしさにマヤは落ち着かない気分になってしまう。
 「……真澄さん?」
 「マヤ……マヤ……」
 口づけをしやすい様に頬を包み込まれ、角度を変えながら何度も唇を塞がれると、それだけで頭の中が白くなっていく。
 「…ふっ…んっ……」
 知り尽くしているはずのマヤの身体を確認するように、真澄の手が身体のラインを辿っていき、彼女を高みへと追い立てていく。
299ばするーむ4:2008/11/18(火) 18:43:05 ID:9IfolhBT
「マヤ、目を閉じて力を抜いて……何も考えずに……全部俺に任せて……」
再び首筋に触れる真澄の唇の熱が、マヤの身体から力を奪っていく。
「……そう…いい子だ。そのまま感じ続けて……」
真澄の大きな手に胸の膨らみを掬うように揉みしだかれてマヤの首が仰け反ると、彼の唇が露わになった喉元を
味わう様に這う。
「…っ…あっ……真澄さん、あっ……」
胸の蕾を両方同時に摘ままれ、指の腹で硬く尖ったその部分をもどかしいくらい優しく攻められる。
「マヤ、もう少し脚を広げて」
言われるままに身体が反応してしまうと、真澄の右手が太腿をスッと撫で上げてそのまま脚の間を撫でながら、
少しずつマヤの中心に近付いてくる。
「っ……」
思わず身体に力が入ると、耳元で大丈夫だからと囁かれる。
真澄に身体の奥を開かれて、襞に隠された部分に指先を受け入れながら、もう片方の指で硬く尖った蕾を弄られ続け、
マヤの唇から声にならない吐息が零れていく。
300ばするーむ5:2008/11/18(火) 18:45:57 ID:9IfolhBT
「マヤ、このままここで最後までいってもいいか?」
切なげな掠れた声が、マヤの耳元に響く。
真澄から、寝室以外で求められた事は初めてだった。きっと、過剰に恥ずかしがる自分を想って、あれこれと気を使って
いてくれたのだろうと思ったら、素直に頷いていた。
有難うと囁かれながら、いつの間にか身体の位置を変えられていた。真澄の腰を跨ぐ形になった事に思わず目を瞠ると、
彼の唇が瞼に落ちてきて目を閉じるように無言で示され、マヤはそのまま瞳を閉じた。
お湯の熱気と共に立ち上がる甘い香りの中、腰を引き寄せられると同時に真澄の熱い塊が奥深くへと進んでくる。
「マヤ、俺を受け入れてくれ……マヤ……」
大きな手に背中を支えられ、何度も繰り返される律動を受け入れながら、マヤは閉じていた瞳を開き、真澄の瞳を見詰めて
無言で囁いた――永遠に愛し続けると。
301ばするーむ:2008/11/18(火) 18:52:25 ID:9IfolhBT
以上で終わりです。
マスミンはこの先、調子に乗って暴走するかと思われますw
お付き合いいただいて、ありがとうございました。
302名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 19:04:27 ID:OCS1m6rc
GJGJ! 甘くてよかったよー
一種のパラレルだけどこういうのもたまにはいいね
303名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 04:02:09 ID:eDSRW+4A
過去スレ読んできた
碧さんの書くマヤがあまりにもエロくて目からウロコだった
またああいうの読みたい〜
304名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 04:18:27 ID:fiLdZkxi
>>301

ホテルマリーンで結ばれたらこういう光景もあったかもね
調子に乗って暴走する真澄も見てみたいw

>>303
最初の作品で桜小路がマヤのことマヤ君って呼ぶのには違和感があったけど、小野寺×マヤは新鮮だったなぁ
305名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 14:27:21 ID:haaxublA
某サイトで名前でわかるHテクニック度というのがあって、雰囲気づくり、
腰使い、舌使い、指使い、言葉使いの項目のうち、マスミンの名前では、
指使いと言葉使い以外はへタレだったと記憶している。
一年ぐらい前に聞いた話なのでうろ覚えなんだけど、マスミンは指先が
器用そうだし、語彙も豊富で話上手なイメージがあったので、この
二つが高得点だったのが、妙に納得できたw

306名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 19:19:04 ID:/NiM3u4m
これかな
ttp://nameall.cosotto.com/htech/

真澄の名前入れたらテク値は40だった
低いね
黒沼先生は65www
一連は62w
307名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 20:30:17 ID:haaxublA
>>306
雰囲気じゃなくて、息使いだったのね。@305
マスミン、はうに負けちゃってるしw

マスミンがこのサイトを見たら、白目になるのは確実だな。
そして、マヤに告白することから、ますます遠ざかりそうだww
308名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 20:36:40 ID:/NiM3u4m
聖にも負けてるよねw
でも、一夜限りの女とかとそれなりに経験ありそうだからあんまり気にしなさそう
309名無しさん@ピンキー:2008/11/19(水) 22:29:44 ID:eDSRW+4A
>>304
うん、小野寺×マヤはホント新鮮だった
てっか、調教モノってマヤに似合うなあとw
調教されてくうちにソッチの才能まで開花させちゃう
ドスケベ淫乱なマヤ萌えww異端だわwww
310名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 05:18:38 ID:/e88KSaj
マヤは飲み込みがよさそう
311名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 15:50:28 ID:MZXV3e+/
聖に調教されるマヤも見てみたいw
速水さんにふさわしい女になりたいんです!と、花嫁教育を受けるとかw
312名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 19:12:09 ID:zZIrfqx1
そのこと後で真澄が知ったら白目どころじゃないなw
信頼している部下に裏切られたわけだから
313チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:15:19 ID:ztXUbLmc
よっ! こんな夜に寂しくパソコン見てるのは誰だい?
僕は、若手の人気&実力ナンバーワンのyouだよ!
当然このスレを見てる女子の皆も僕の噂、聞いたことがあるだろう?
いや、もし噂は知らなくても、一目僕を見たらきっとイチコロさ。

だって、その証拠に僕の魅力にコロッと参ってるmyってナオンがいるのさ。
ポチャッとして一見純情、でも僕に首ったけなのがまた可愛い娘さ。
314チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:16:27 ID:ztXUbLmc
でも、僕にはmyの気持ちを受け入れられない、
どうしようもない理由があるのさ。
それはね。
僕の心には、もうずっと前から 一人の妖精さんが
住み着いているのさ。
その名はパック。
プッ☆ あはっはっはっは。僕って上手いなぁ。
イヤ、パックってのは冗談。
その娘の名は魔夜ちゃん。零れ落ちそうな目が魅惑的な娘さ。

僕は魔夜ちゃんの事が好きで好きで好きで。
ある日、そっと女子更衣室に忍び込み、
彼女が使用するロッカーを開けてみたよ。
ブサデブがしたら犯罪な行為でも、純情可憐な美少年の僕がしたら
決して怪しい行為じゃないだろう?
それどころか、恋の病に狂った青少年の一途な気持ちを
きっと皆も理解してくれる事さ。
315チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:17:13 ID:ztXUbLmc
で、ロッカー。
こっそりと開けたら、むぁんと彼女の甘い匂いが漂ってきたよ。
僕は思わず、彼女の着替えを手に取ったさ。
これを見てる男性諸君なら、この気持ち当然解ってくれるよな?
ほんのりピンクのブラウスに真っ白なミニスカート。
ウン、いかにも魔夜ちゃんが着そうな可愛い服だよ。

そして。練習用のレオタードを素肌に直に着たんだろうね。
だから下着まで無防備にロッカーに入れてあったよ。
本当、魔夜ちゃんは警戒心がないなあ。
魔夜ちゃんの事を好きな変態ストーカー名ファンが来るかもとか、
一切考えていないんだろうね。
316チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:18:07 ID:ztXUbLmc
どれどれ、魔夜ちゃんの下着は?
ストーカーが触る前に、僕が下着を隠しておいて置こう。
これまた彼女にふさわしいブラをむんずと掴む。
淡いブルー地に小さな模様が散らばってる。

ん? と僕は目を凝らした。
お、これはイルカ模様。魔夜ちゃんはイルカが好きなのかな?
可愛くて従順な魔夜ちゃんのイメージにピッタリだ♪
僕はなんだか嬉しくなって、思わずブラを頭に被ってみた。
猫帽子みたいでアイドルチックな僕に似合うにゃん♪
こっそりとチェックしたサイズはAAカップだった。
ささやかなプチサイズの魔夜ちゃんの乳房にピッタリなサイズだよ。
ちっちゃな胸、魔夜ちゃん気にしてるのかなぁ?
僕は微乳でもちーっとも構わないんだけどね。
あ、もし乙女心がチクンチクン痛むって言うなら、
勿論僕が揉み揉みしてあげるんだけどなぁ。
317チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:18:55 ID:ztXUbLmc
実は僕は、さっきからカグワシイ香りを放っているパンチーが、
気になってしょうがなかった。
最初、黒いハンケチかな?と思ったんだ。
だって、黒い下着なんてあの清楚な魔夜ちゃんには
似つかわしくないだろう?

どれどれ? そーっと持ち上げてみると…
あ♪ やっぱりこれは魔夜ちゃんのパンチーだった♪
ふふっ。魔夜ちゃんって、こんな大胆な下着を着ける娘だったのかぁ!
ナニナニが隠せるの?って位のささやかな面積の薄地の下着。
黒いレースがより一層なまめかしいよ。
こんなの見ちゃったら、もっと大胆な僕に変身しちゃうのは、
男子諸君なら誰だって解ってくれるだろう?
318チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:19:41 ID:ztXUbLmc
僕は、その下着の股の部分を深呼吸と同時に鼻に押し当てた。
ツーンと痺れる様な匂い。極上のアロマだね。
思わずウットリな僕。
これって、もしかしてもしかして?
皆、魔夜ちゃんってね、周囲の誰もが呆れる位の“演劇馬鹿”なんだよ?
今だって、クロ沼先生にみっちりと個人レッスンを受けてるはずさ。
そんな魔夜ちゃんだもん、これは…そう、汗なのかな? 
この湿り気はさ。グフフ。

そう、魔夜ちゃんは“女”とかって存在じゃなくって、
まだまだ聖処女って感じなんだ。
いつか僕が、何も知らない魔夜ちゃんに手取り足取り、
たっぷりと初めての快感を教え込んで行きたいなぁ!
319チェリー小路you:2008/11/20(木) 23:20:40 ID:ztXUbLmc
ワオーン。

あ、ホラホラ、今も遠くの部屋から魔夜ちゃんの声が聞こえてきたよ。
黒沼先生と深夜までの激しい稽古さ。
魔夜ちゃん、遠吠えが上手くなったなあ。
今は狼少女と言う難しい役どころの練習。

「わぉ〜ん ウーッ、くふぅっ んんっ… あぁ〜ん」
うん、きっとこれは死と向かい合うジェーンの気持ちの声だね。
切なげに聞こえてくるよ。
「あぁ〜〜ん あぁっ! クロ沼先生… もっと激しくして下さい!」
ほぉら、魔夜ちゃんって練習熱心な娘だろう?
皆も舞台を一度見たら、きっと魔夜ちゃんに惚れる筈さ!


  ―― youの本日の日記より ――
320名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 00:11:00 ID:GMrDqZok
ちょwww
YOU!!!!wwwwww

お返し遊ばせ私のクイーンメリー!w
321名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 00:15:08 ID:FfWEPBiP
YOUきめえええええええええええwww
322名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 03:20:01 ID:lsxVbD4u
ttp://www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784592170037

第43巻、2009年1月26日発売予定!
同日発売の「別冊花とゆめ」3月号で43巻の続きがすぐ読める!
323名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 21:16:00 ID:FcV5Z4lw
>>313-319
吹いたwwwwwww
はうのキモさが全面に出ててとても良いと思いますwww
324名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 23:22:09 ID:vAhutQcp
YOU! アテクシの亜砂呂のチーズケーキもお返したもれ〜!w
325名無しさん@ピンキー:2008/11/21(金) 23:25:02 ID:PYRTXRNV
>>319
キモイ、激しくキモイですwww
326名無しさん@ピンキー:2008/11/22(土) 04:11:43 ID:Ea0atI+u
>>313

最初電波な人が来たのかと思ったw
これってカップリングは黒沼先生×マヤなのかな
327名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 13:04:37 ID:szo0fCsp
すげぇ!
キモい!キモ過ぎる!文体のキモさにキャラクターのキモさが際立つ所がまたキモい!
これにGJはつけたくないなぁ〜
328名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 01:53:22 ID:4329nCGb
黒沼先生とマヤの最中の部分をもうちょっと読みたい
329懺悔(1):2008/11/27(木) 22:08:29 ID:qa1fSdB4

「禁断有り得ない」がエロパロの醍醐味ということで・・・ 
聖マヤです。ご注意ください。途中でヒジリン切れて暴走します。
(暴走系好きで・・・)

1年ほど前から、私の上司は長年思い続けた或る女性と交際を
始めました。彼がその女性のことをどれだけ長い間、どれ位強く
想っていたかは私が一番存じ上げています。
純粋に私は彼とその女性の微笑ましい関係を喜び、祝福しておりました。
当時の私は、今までに見たこともない上司の幸福そうな顔に触れる
だけで自分も幸せな気分になったものでした。
それが、あの酷く寒い1月の夜に・・・・

==

私の上司が2週間の海外出張に出かけることになったのは本当に急な
ことでしたので、そのことがマヤさん、上司の恋人に上手く伝わら
なかったのも仕方がなかったのかもしれません。その日真澄様
はマヤさんに朝早くから連絡を取ろうと必死になっていました。
携帯に電話しても、自宅に電話をしても中々繋がらないため
あの方はイライラされながら私に「彼女を頼む」と言伝し、やむを得ず
出かけて行かれました。
330懺悔(2):2008/11/27(木) 22:09:14 ID:qa1fSdB4

結局その日は一日中マヤさんの携帯は繋がらず、連絡が取れないまま
でした。夕方頃同居人の青木さんから連絡があり、多分携帯を落として
しまったのだろう、ということでした。青木さんはその日福岡に公演に
出ており、彼女の居場所には全く心当たりが無いようでした。
夜も更けてさすがに心配になった私は、車であらゆるところを探し回り
ました。
ですが、あることに気付き私は車を真澄様のマンションへ向かわせました。
数ヶ月前から彼女との逢瀬のために内密に購入したマンション。あそこなら
マヤさんが一人で訪れている可能性もある・・・。
苦労してエントランスロックを管理人に開けさせて、急いで最上階へ繋がる
エレベータに乗り部屋の前まで行ってみると、何とアルコープの中で彼女は
膝を抱え座り込んでいました。

幸いこのマンションは最上階すべてが彼の部屋でしたから、他の住人の目に
触れることはありませんでしたが無防備にもマヤさんは手に鍵を持ち、酔息
を吐きながら寒さに耐えるように丸くなって寝ていたのです。

「マヤさん!何を・・・」

大声を出すのは得策ではないと思い直し、まず彼女の手に握られた鍵を使って
玄関を開けました。
明かりをつけ中に入ると、かすかに真澄様がいつもつけておられるフレグランス
が香り、一瞬意味の判らない罪悪感が心をよぎりました。
そんなことに躊躇する余裕もなく、急いでマヤさんを抱きかかえると玄関を
通りとりあえずリビングに彼女を運び込みました。かなり広い部屋である上に
真っ暗で、どこかソファらしきものがないかを探りましたが何もみあたらず
マヤさんの重さに耐え切れず絨毯の上に下ろし寝かせました。

彼女は完全に酔っていました。多分稽古が終わったあと仲間と飲みに行き
酔ってマンションに来たはいいが鍵を開けるのにもたついてそのまま座り
こみ眠ってしまったといったところだろうと推測できました。
あっという間に部屋は彼女から立ち上る酒の匂いでいっぱいになりました。
ふと目を落とすと暗闇で動く小さな彼女のスカートが捲れ上がり、黒い
ロングソックスの終末点から下着までがなまめかしく浮き上がって見える
のです。暗闇に目が慣れたといっても、そのくらい明るいもの以外は何も見え
ないため、私の視線は彼女のその部分から動かせなくなりました。

私は急いでリビングから出ると、寝室を探しました。めぼしいところを
何部屋かあたり、一番奥にある部屋が寝室であることがわかったので、彼女を
運ぼうとまたリビングへと戻りました。この時にきちんと明かりを点けておく
べきだったのです・・・。
331懺悔(3):2008/11/27(木) 22:10:02 ID:qa1fSdB4

リビングで横たわるマヤさんは・・・脚を膝立てにしていました。デニムのミニ
スカートは捲れあがったままで、ピンク色の下着が黒いソックスの間から
ちらりと見えるのです。その奥で彼女は幼く可愛らしい寝顔をし、左手の
親指を口に近づけていました。
暗がりのせいで彼女の下着と太腿だけが先ほどと同じように私の視線を
捕らえて離しませんでした。自分の喉が鳴る音に驚き、急いで彼女の近く
に行くと「マヤさん」と呼びかけました。
彼女は少し呻いたかと思うと、大きく息を吸い薄っすらと唇を開きました。

ぷくりとめくれあがった上唇が震え、白く美しい歯の奥にやわらかそうな舌
がキラキラ輝きながら蠢いていました。
私はその舌にどうしても触れたくなってしまったのです。
このまま自らの舌を押し込んでしまいたいという許されざる衝動と闘い
ながら、それでも耐え切れずに左手の中指でゆっくりと彼女の唇を
なぞりました。

その瞬間、マヤさんは私の指を暖かい舌と唇で含んだのです。
私はやっとのことで呻いてしまうのを抑えました。彼女の柔らかい口内で
私の指は悶絶としました。
頬の裏の粘膜はとろけるほど滑らかで、緩やかに動くのです。そして彼女の
優しい洞窟は次第に強く私の震える指を吸引しました。

やめなければいけない、取り返しのつかないことになる前に!
理性とは裏腹に・・・恥ずべき私の肉体は上司の恋人を欲して既に熱くなって
いました。

いけない・・・このままでは・・・

マヤさんは私の指を離し寝返りをうつと、「速水さん・・・速水さん・・・」
と上司の名を呼びました。

私を真澄様だと思い込んでおられるのは明白でした。
ああ、私は弱い人間で、満たされない不潔な欲望の塊だったのです!
私は彼との体格差がほとんどありません。それを利用することができるの
ではないかと本気で思ったのです。

私はこの恐ろしい誘惑に打ち勝てるよう神に祈りました。彼女を寝室に
など運ぶ必要はない!このまま踵を返し玄関を出て車に乗るんだ!
理性の叫びを聞きながらも、私のふたつの目は彼女の唇、上下に動く胸・・・
そして白い太腿からどうしても離すことができませんでした。

いくら酔っていたって別人だということは目を開けばすぐ判る。私の
論理的思考回路は理性とは別のところで働き始めたのです。私は音を立て
ないように、自らのネクタイを解きました。
そして自分のおぞましい行為に震えながら、ゆっくりとネクタイで彼女の
目を覆い隠し頭部で一周させると耳の上で固く結びました。
332懺悔(4):2008/11/27(木) 22:10:36 ID:qa1fSdB4

「あ・・・」
マヤさんは口を開け、光る舌を動かして声を漏らしたのです。
この瞬間、私の理性は遠い闇へと葬られました。

匿名性とは恐いものです。私は彼女に目隠しをしたとたん、自分に潜む
性的衝動と対面し慄きました。彼女の太腿に手を這わせると、もっちりと
弾力のある柔らかい肉が私の掌を押しました。そのまま数回摩ると
じりじりと下着近くまで指を動かし、腿と下着の間にある窪みに中指を
擦りこませました。

「んん・・・」

異物を感じて彼女は腿を閉じようとしました。強気になっていた私は
強引に腿を両手でこじ開けると数歩彼女ににじり寄って両脚を自らの
腿で固定しました。
露わになった彼女の両方の太腿と下着。私は右手でそっと下着の上から
肉の溝をなぞりました。一本筋が入った下着から暖かい女性の香りが
漂い、自分のある部分がより一層充血するのを感じると堪らず溝の
できた柔らかいコットンの下着に唇をつけ、突起物を探るように上下に
動かしました。
「ああ・・・ ハァ・・アアン・・」
愛を知る大人の女性に成長した彼女は艶やかに喘ぎ、腰を
くねらせて身もだえしました。彼女の秘核を見つけると唇で挟み
集中的に揺らし愛撫しました。
「アアア アアアン!」
呼吸音に混じって可愛らしい嘆声をあげるマヤさんは私が知って
いる彼女ではありませんでした。こんなに色気のある女性に変貌
するとは・・・真澄様に対する一種の嫉妬を感じ、同時にもっと彼女
を悦ばせたい、できれば上司よりももっと!愚かしい欲望の出現
に驚きながらも私は続けて彼女のとがりを夢中で擦り続けました。
優しく押さえリズミカルに振動させると彼女の喉がヒクヒクと動
いて細い糸のような声をあげるのです。

私は完全に翻弄されていました。もう取り返しのつかないところ
まで来ていることをはっきり認識し、開き直りにも近い心境で大胆
にも彼女の下着をゆっくりと下ろし始めたのです。

酔っていながらも彼女の反応は早く、そして敏感でした。下着を
下ろされたことに羞恥し、両手を秘所に持ってきて必死で隠そう
としました。
「イヤ・・・ イヤ・・・ハヤミサン・・・」

私は「イヤ」と言いながらも弛緩してなすがままにされている彼女
の左足を持ち上げ下着を取ると、右足首に下着を絡ませたままの
状態で両脚を折り顔を恥部に近づけました。
333懺悔(5):2008/11/27(木) 22:13:13 ID:qa1fSdB4

小さな茂みの密度は薄く、溝の周辺はキラキラと光沢を帯びて
いるのです。
左手の人差し指と中指で両方のヒダをゆっくりと広げると、先ほど
の刺激で隆起し次の愛撫を心待ちにしているかのような可愛らしい
肉粒が私を誘いました。たまらず唇をつけ、舌を使って上下左右
に転がすと、彼女は「あああっ」と叫びながら、私の髪を毟るように
しながら掻き抱いたのです。

私は一瞬ギクリとしました。
私と真澄様は体格差がほとんど無いとはいっても、当然細かな違いは
あります。私の手は彼の手よりも小さく細いということ、声が全く
違うこと、それから髪・・・!
真澄様の髪はコシのある癖毛ですが私のそれは細い直毛です。触れれば
違いは明確なはずです。
ああ!
絶望と恐怖で身体の芯から震えました。がばっと身を起こし彼女の
膝を押さえると上から様子を冷静に観察しました。
それでも・・・私が恋人とは別人であることに気付いていない彼女の
様子に、またむくむくと不潔な欲望は波打ち始めたのです。
髪に触れられてはいけない、声を聞かれてはいけない・・・。禁が
多すぎるといった極度の緊張状態に置かれていたのですがそれが
一層私を昂ぶらせました。
334懺悔(6):2008/11/27(木) 23:17:28 ID:qa1fSdB4

「う・・・・んん・・・」
放っておかれた彼女はまた眠りの森に落ちていくところでした。
私は彼女の腰を持ち上げ回転させるとうつぶせに寝かせ、もう一度
腰を持ち上げると同時に膝も立てて臀部のみを突き出させる形に固定
すると
「あ・・・ああンン」
彼女の恥じらいの呻きと私の理性がもう一度吹き飛ぶ音が両方聞こえ
私は彼女に馬乗りになり、後ろから強く抱きしめました。

「アア・・・大好き・・・大好き・・・」
可愛らしい声で愛を唱える彼女・・・背徳者の私が成りすましに
徹することを決意した瞬間でした。
漆黒の髪をどけると白い首筋が露わになり、夢中でそこに口付けをして
自分の熱く昂ぶったものを彼女の下半身に擦りつけながら、両手を
ニットの裾から忍び込ませ二つの震えるふくらみを探しました。

彼女の乳房は一見するよりもふくよかで丸く、頂上に存在する一番
柔らかい部分にあたりをつけ、しつこく指で弄ると陥没と隆起を
繰り返しながら固く尖り始めました。

「ア・・・ア・・・ア・・・ア・・」

私は双方二本の指を使って、しこった小さな実を刺激し続けると
これに伴って反応良く喘ぎ腰をヒクつかせる彼女に対して、慕情に
似た切ない気持ちを抱くのを止められませんでした。ああ、この
ように求められているのが本当の私自身であったら・・・!

身を裂かれるような想いと、もう居場所がなくなり開放を望む自分の
火のような塊・・・。私は謝罪と祈りの言葉を胸で唱えながら、自らの
硬い欲望の茎を取り出しました。

彼女のニットの中にあるブラジャーを外し、たくし上げてから
左の掌を大きく広げ親指と薬指で双方の暖かい突起をこまめに愛撫し
同時に右手は彼女の太腿を数回なぞってから、湿地をまさぐり一番
熱い秘割れに侵入すると
「ああ・・・んんん・・・」
喘ぎながら彼女は尻を持ち上げ、数回腰を捩ると貪欲に私の指を欲する
のです。最初に唇で私を悶絶させたように、今度はなまめかしい何枚か
の濡れ肉が指を通して私の・・・いいえ、彼女が愛する彼からの突立を
求めて脈々とうごめいていました。
335懺悔(7):2008/11/27(木) 23:19:48 ID:qa1fSdB4

ああ、信じてください。
この時まで最後の不徳だけは避けようと思っていたのです。

何とか指だけで満足させようとできる限りのことをしました。彼女が
一番強く反応する部分を見つけると、両手と唇を使って執拗に愛撫を
繰り返しました。と同時に、恥ずべきことですが自らの熱塊を片手で
擦り、この恐るべき悪夢の終焉を早く迎えるべく努力をしたのです・・・。

それでも今となってはすべてが言い訳・・・。
彼女の貪欲な腰の動き、私自身のネクタイで目隠しをされた幼顔、
柔らかい乳房、そして

「早く・・・ああ 早くして・・・」

この一言で、私は覚悟を決めました。

後ろから彼女の蜜口に自分自身のたぎるものを押し当て、滑らせる
ようにして濡れたヒダを往復しました。そり立つ自身の先端部分が
秘洞の入り口を掠めてクリトリスに到達するとマヤさんはまた背を
仰け反らせ尻をすぼめて切ない声を上げるのです。
完全に彼女の悦楽点をつかんだ私は時には焦らすように双臀の下から
何度も何度も性器での摩擦をしました。
彼女の喘ぎは次第に動きと完全に連動するようになり、私の体動に
合わせて自らの腰や腿を動かすようになってきました。
もう、私も彼女も限界だったのです。

反応を伺いながら、何度目かの往復のうち不意をついて少しだけ
先の部分を埋めてみました。敏感なマヤさんは はっと声をあげると
目隠しをした頭部を後ろに捩じらせこちらを伺うようなしぐさを
したのです。
もしかして何か違和感を?別人であることに気付くとしたら当然
この部分・・・一瞬躊躇はしましたがもうこの時の私はどうにでもなれと
いった心境でしたので、そのまま奥まで突き穿いてしまいました。
ねっとりとした蜜につつまれた卑しい欲望を、彼女の暖かいうねりは
優しく、そして狂おしいほど強く締め付けてきました。
「ああーっ あんっ アアアン んん」

最後の壁まで到達すると、彼女の喉が悲しく鳴り、次の瞬間私も・・・
禁を破って声帯を震わせ呻いてしまったのです。
336懺悔(8):2008/11/27(木) 23:27:08 ID:qa1fSdB4

「−−!」
真澄様との決定的な違い・・・声・・・愛し合う者同士しか聞くことのない
呻き声・・

マヤさんはビクビクと震えながらゆっくりと目を覆っている私のネクタイ
をほどき、切なく何とも色気の溢れる表情をして私を見たのです。

この瞬間に、自分に潜む忌まわしい本心に気付いておののきました。
上司への永遠の忠誠を誓いながらもこの可憐で才能と魅力に溢れる
可愛らしい女性を一度奪ってみたいと・・・!
何もかもを手に入れて幸福の絶頂にいるあの方から奪ってみたいと・・・!
私は密かにそう思っていたことを知ったのです。

「−−!? 嘘・・・嘘っ!」

騒ぐ彼女の口を後ろから覆い、片方の腕で腰を抱いて固定しました。

「マヤさん、いいですか」

こういうとき、私は非常に冷静になるのです。

「私を真澄様だと思うのです。それだけが助かる道ですよ」
337懺悔(9):2008/11/27(木) 23:29:34 ID:qa1fSdB4

「ンンンーーーー!!」
私の右手に口を押さえられ呼吸さえも満足にできない様子の彼女から
そっと手を離し、髪をなで、首を摩ると意外にもすぐに大人しく
なったのです。そして肩から床にくずれ、頬を絨毯に押し付けた形で
もう一度下から私を覗くように見つめて来ました。

酔いが回っているからか・・・それとも・・・

ハァ ハァ・・・・
お互いの激しい呼吸音が広い部屋に響いていました。

「真澄様とはこういう形でしたことが?」

極度の緊張が途切れ、異常なテンションで開き直った私はうわずった声
で彼女を問い詰めながら、返事を待たずに後ろから強く肉棒を穿ち込み
続けて何度も振動を繰り返しました。

「きゃああんんん ああああああああンンン」

ガクガクと全身を揺らしながら彼女は叫び上げました。それでも腰に力を
入れて私を受け入れているのです。完全に罪悪感も忘れ、呑み込まれて
いる自分自身を眺めながら抽送を続けました。

「・・・マヤさん・・・いつも彼とこんなことを?」
「ああ・・・ イヤ・・・・」
「嫌? ・・・ですか?本当に?」

右手を腰から伸ばして彼女の一番敏感な場所をもう一度まさぐると、柔毛は
もうすでにぐっしょりと濡れ、先ほど口付けをした肉の芽は倍ほどの大きさ
になって私の指を待っていました。

「やっぱりここが一番いいんですね?彼はそのことを知っている?」

中指の腹で周りのぬめりをすくい取り、それを利用して熱い芽を丹念に、執拗
に撫でまわすと

「アアアアアーーーンン ハアンン」

ぐいっと尻を突き出し腿を閉じて強く悶えました。

次第に暗さに目が慣れて何もかもが見えるようになって来ました。今日だけは私の
恋人である小さい女性・・・彼女のむき出しになった腿と黒いロングソックス。
リビングいっぱいに広がるドアには薄いカーテンが掛かっていてそこから
は夜景を望めるバルコニー…。

ああ、あの方はこの幸せ溢れる部屋で・・・
私の不潔な妬みは一層劣情に油を注ぎ、私を次なる狂乱へと導いたのです。
338懺悔(10):2008/11/27(木) 23:32:25 ID:qa1fSdB4

「さあ、可愛い人・・・正直になるんですよ。・・・どうして欲しいですか?」

最初の罪悪感や躊躇が嘘だったかのように、私は後先のことは全く考えず
開き直って下劣な色事師へと変化していました。

「んんん・・・ 嫌・・・ダメです」

目に涙をためて訴えるマヤさん・・・この罪深い女性は、男の衝動的な欲望を
引き出す何かを持っていると常々私は感じていました。当にその時の彼女の表情を
見れば、私でなくても同じ気持ちになったはずです!

「言ってみてごらんなさい、真澄様に言えないことを」

切なく顔をしかめて泣きながら首を振る彼女の腰を自分のほうへ引き上げて
もう一度さっきまで弄っていた彼女の肉芽をピチャピチャと卑猥な音を立てて擦って
みました。
「アアーーーンンン ハァンンン」

後ろから前方に回した左手をニットの中に滑り込ませて、露出した乳房を掠め
親指と薬指で双方の突起をもう一度突いてみると、彼女は跳ねるように背骨を浮かせ
身体を捩って喘いだのです。
しばらく私はこれを続けました。彼女は私の指の動きに合わせて細い糸のような
喘ぎを再び発し始めました。私が恋人ではないことに気付きながらも若い肉体
は欲望には打ち勝てなかったのです。

「もっとして欲しいですか?」

私は意地悪く聞いてみました。

「それとも・・・こっちがいい?」

後ろから挿れていた自分の猛りを、もう一度乱暴に大きく突き上げました。
「アアアア!!! ハア・・・・あああん」
彼女は叫んだ後力なく崩れおちて嗚咽を始めました。
私は一瞬躊躇しました。酷いことをしてしまった?
痛かった?

ところが、心配で顔色を伺う私を彼女は物欲しそうに目を開いて涙目で
見つめてきたのです。

その瞬間私の残虐性に火がつきました。
自分の身体を起こして背を逸らすと、乱暴にググっと抜いては深く突くと
いった獰猛な摩擦を始めました。振動が彼女の肩を揺らすたびに泣き叫び
ながらも悦声にしか聞こえない音を喉の奥から発するのです。

「真澄様は・・・もしかして優しすぎる?」

「嫌です・・・お願い・・・」

失礼ながら私は上司とは違って女性の扱いに慣れています。彼女の「嫌」
は完全に嘘で、より強く粗暴な男の攻撃を待ち望んでいるのは明らか
でした。
339懺悔(11):2008/11/27(木) 23:34:37 ID:qa1fSdB4

か細い声で訴えるいじらしい女性の喘ぎ、暖かく柔らかな肉・・・私も限界に
近づいていましたが、この押し寄せる悦楽をずっと享受したい、と
背徳行為の共犯者である私たちはお互いの身体を摺り寄せながら
体位を少しずつ変えていきました。

私は彼女の左足を持ち上げると仰向けになるように促し、彼女はその動き
に協力的でした。ロングソックスを履いたままの彼女の両脚を肩に乗せて
腿を脇で抱きかかえると、より深い侵入ができるように膝立ちになって覆い
かぶさるように乗りあがりました。

両手を床について、マヤさんに視線を落とすと、彼女も私を見つめていた
のですが、そこにあるのは最後の快楽への期待と・・・後は虚無であるといった
絶望・・・。そして・・・。

服を着たままの私たちは局部だけを密着させお互いの瞳を見詰め合って
しばらく揺れ動いていました。

「・・・ああ、マヤさん」

情けなくも私はそう呟くと、

「聖さん・・・こんなことを・・・」

マヤさんは切なげに私の名を呼んで、涙を片手で拭いました。

「こんなことを?」

「知られたら・・・あの人に・・・」

「私は死ぬことになるでしょうね」

私の冷たい返事に、喉を詰まらせて嗚咽するマヤさん。無邪気で、愚かで
優しい今日だけの恋人・・・。ベージュ色の絨毯にポタポタと涙が落ちる音が
しました。

「今だけは、もう彼のことは忘れて」
「・・・」
「私を感じる?」
「・・・はい・・・」
「どういう風に?」
「・・・・熱いです・・・」
「彼とは・・・違いますか?」
「やめて下さい・・・」
「答えて・・・」

何匹かの軟体動物が絡んでくるかのような蜜道の感覚を味わいながら
彼女の暖かく細い脚を摩り、少しだけ腰を上下に揺すりながら、執拗に
返事を促しました。
340懺悔(12):2008/11/27(木) 23:36:20 ID:qa1fSdB4

「彼とどう違う?」
「聖さんは意地悪です」
「どうしてですか?」
「優しくないわ・・・酷いことを・・・」
「もっと意地悪されたい?」
「・・・ひどいです・・・」
「私はもっとあなたに意地悪したい」
「嫌・・・」
「嘘だ」
「・・・やめて下さい」

横にそむけたマヤさんの顔は羞恥にしかめられていましたが、切なく
苛められる感覚を楽しむかのように視線を泳がせて艶かしく身を
捩りました。

「さっきの表情をして下さい・・・何かをねだるような、可愛い顔を」
「 !! やめて下・・・」
「やめない! 命懸けですからね」

私はそこまでを言うと、膝と両手を支点にして腰を上下させ、猛った塊を
奥の奥まで遠慮なく突き上げました。
目を瞑って叫ぶ彼女に躊躇せず何度も乱暴な抽送を与え続けると、叫びは
歓喜の声に似た音に変わっていくのです。

「ア - - ア - -ア - - ア - ア」
最奥にある壁への衝撃に合わせて彼女は喘ぎ、洞内は充血して膨れあが
ってきました。深々と獰猛に貫くと、腰に力を入れて呑み込み
引抜けばそれに合わせて腰を引いて、貪欲に執拗に私から全てを吸い取る
かのような動きをするマヤさん・・・!

「 ダメ・・・!−あッ −ンンーッ 」

と大きく喉を震わせ硬直すると、数回ピクピクと痙攣した後、細く艶やかな
叫びを上げて仰け反りました。

「ああっ あっ - -あっ- あっ -あっ」
私を食い締める肉の輪がトクントクンと動き、それに合わせて小さく
叫びながら内腿を窄めて私が挟まっている場所を強く圧迫してきました。
彼女が果てたことを知ると、自分自身もすでに限界に近づいていることを
思い出し

「−−−!マヤさん・・・私も・・・ 」

低く呻きながら自身を抜き出そうとすると、彼女は両脚を私の腰に絡めて
グイっと自身に引き寄せ、まだ続く絶頂の蠢きを逃さないように私を拘束した
のです。

「ああっ いけません!離して!」
私は叫びながら彼女の足を解き、熱い洞窟から自らを引抜くとあらかじめ
用意しておいたハンカチを押し当てました。

「アアアッ−−」
私が射精した瞬間に彼女は無念の叫びを上げました。途中で引き抜かれた
ことに抗議しているかのような呻きで、私は強い快感に身もだえしながら
も、不徳の関係である故に一番幸せな瞬間に身体を離さなければならない
といった現実を強く恨みました・・・。
341懺悔(13):2008/11/27(木) 23:39:04 ID:qa1fSdB4

===

ぐったりするマヤさんを寝室に運ぶと、彼女はしばらく咽び泣いていましたが
再び酔いが襲ってきたのか細かく呼吸をしながら身体を丸め、そのまま眠りに
落ちていったので、私は痕跡を残さないように抜かりなく部屋中を確認して
から外に出ました。

本当に、恐ろしく寒い夜でした。

閑静な土地であることと深夜だったためか街灯りも消え不気味なほど暗く
澄んだ空気中にチラチラと雪が舞っていて、それが私を一層冷たく絶望的な気分
にさせました。

===

あの夜のことが彼の知るところになった暁には、私は死を選ぶでしょう。

ただ、私も人間です。感情があります。
あの日と同じように寒い風が吹くと、罪悪感と恐怖で震えながら
一方でマヤさん、あの無防備で可憐な恩人の恋人に対する禁じられた
情欲が噴きあがってきて・・・

どうしても、自分で自分を抑えることができないのです。




<おしまい>
ありがとうございました。
342名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 00:00:48 ID:x2E1ulnd
>>329
超GJ!!
自分聖×マヤすごく好きだからうれしいww
暴走も好きだよ
というかすごく上手いですね!
聖のポジションて本当にすごく絶妙な位置だと思うんだ。
そしてまた「私は死ぬことになるでしょうね」で
確かに殺しかねない真澄を想像して萌えた。
343名無しさん@ピンキー:2008/11/28(金) 17:06:50 ID:wF4TJcja
マヤを巡って対立する、聖、マスミンも萌えるかもしれないw
344名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 00:36:30 ID:6ulkoR2o
>>343
素晴らしくいいなそれ
345名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 01:09:55 ID:tXEGrNEd
>>329
すっごいよかった。
近代文学っぽい路線と思って読み始めたけど
ふたりの感情の揺れもよかったし、
そこにいない真澄のその時のことを連想させるのもよかったし、
かなりいやらしかった。
堪能させていただきました。
346名無しさん@ピンキー:2008/11/29(土) 19:25:45 ID:todAd56Z
>>343
マスミンが大都の力を使って、対するヒジリンは裏の世界の力を使って
マヤを取り合うシーンを妄想してしまったw
ちょっとした戦争になりそうだ
347名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 20:31:05 ID:l98H7JI3
>>329

夢中になって読みました
聖×マヤやっぱりいですね
ここのくだりが凄く好きです

> 「さっきの表情をして下さい・・・何かをねだるような、可愛い顔を」
> 「 !! やめて下・・・」
> 「やめない! 命懸けですからね」

その後マヤはこのことを夢だと思ってあまり気にしないのか
それとも事実として受け止めて聖をまた求めてしまうのかがとても気になります
348名無しさん@ピンキー:2008/12/01(月) 23:00:11 ID:VzfSh/8L
マヤは絶対真澄に言えないだろうし、

そのまま聖に弱みもたれた感じで拒否するもずるずる・・・

抵抗のしようがないもんな
いかん、かわいそうなのに萌えてしまう
349名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 20:23:17 ID:g/Eqkv8n
百合スレ立ったんだね

ガラスの仮面で百合
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1228046064/
350名無しさん@ピンキー:2008/12/03(水) 19:41:53 ID:118X8Mo+
>>348
私も萌える
3人一緒にするのもよさそう
351名無しさん@ピンキー:2008/12/04(木) 19:07:33 ID:hNERNCfT
いちばん感じたバイブやディルド教えて8本目http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/adultgoods/1215476433
のまとめサイトにでている 大手アダルト通販 ローターCMにマヤが出てる
http://www.e-nls.com/page_rotorbiginner.php
352名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 19:06:09 ID:g+oOW6rz
(;´Д`)ハァハァ
353名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 20:51:48 ID:i0BtnyG6
>>329 よかったです… (;´Д`)ハァハァ
354名無しさん@ピンキー:2008/12/07(日) 23:40:34 ID:q03KQKHD
聖さん(;´Д`)ハァハァ
355名無しさん@ピンキー:2008/12/08(月) 22:49:21 ID:+J4XlXiG
聖×マヤもっとください(;´Д`)ハァハァ

むしろ
真澄×マヤ←聖
ください(;´Д`)ハァハァ


356名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 23:35:00 ID:qv35hd7E
いいえ 真澄×マヤだけでも構いませんからください(;´Д`)ハァハァ
357名無しさん@ピンキー:2008/12/13(土) 05:47:34 ID:onGbsq+c
ツンデレ凸凹コンビ(;´Д`)ハァハァ
358名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 06:53:28 ID:pgQ/UMkn
原作の話だけど、いくら信頼してる部下だからって聖がマヤのこと好きになったりしたらって危機感は真澄にはなかったのかな
逆もありえるよね
聖かっこいいし
359名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 19:11:50 ID:XibG2OMx
確かに真澄らしくない・・・

はっもしかして聖がモーホーだっていう事に気付いていたのか!

ユリジュスの中の人ホモ説ってのもあるしね
360名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 08:43:57 ID:DmnBgwqd
そういや聖さん初登場時、マヤにみつかっちゃって
名前と電話番号渡したりして接触をもとうって決めたの
マスミンの命令でも何でもなくて
聖さんの独断だったんだよね
361名無しさん@ピンキー:2008/12/16(火) 10:23:06 ID:nbYBWNCN
そこから聖さんのコスプレ人生は始まった
362名無しさん@ピンキー:2008/12/19(金) 13:18:15 ID:wrQXndfR
聖さんも初登場からだいぶ顔変わったね
363名無しさん@ピンキー:2008/12/20(土) 09:39:46 ID:dcQnU0lw
中の人が変わったからね………
364名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 16:02:36 ID:pSVykYOf
今は二代目?
365名無しさん@ピンキー:2008/12/22(月) 19:06:22 ID:GqQNTgwQ
みうっちーは天照大神様の御力により何度でも転生なさるので、安心してください
366名無しさん@ピンキー:2008/12/23(火) 02:30:31 ID:Qa45XyKI
でも読者はそんなに生きられない!
367名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 00:02:27 ID:Se73hwTI
>>365
それならいっそ、さっさと転生して
昔の絵柄と勢いで続きを描いて欲しい。
15年ぐらいなら待てる。
368名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 03:45:53 ID:wYue7ZTa
本誌で聖さんが見たい
369名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 03:59:42 ID:QTI+abVb
でも聖ってほんっとーにイイ男だよね
ずっとこいつマヤの事好きなんじゃねーか??って疑ってて、
自分の中では二人の王女上演時それはほぼ確定してたから
後で801設定知った時はすごい凹んだ・・・
370名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 12:55:34 ID:9/LhaXce
>>369
だからこそ二次で妄想するんだ・・!
自分も途中までそう思ってた。
だってガラスの仮面、速水真澄に対抗できるようないいライバルいないんだもん・・。
はうじゃちょっと・・。
それにまだ801確定したわけではない。
HPのインタビューでも濁してたしね。
むしろ「両方好き」とかでいいじゃない。
371名無しさん@ピンキー:2008/12/27(土) 22:05:10 ID:TJ0Zmbj6
おやりなさいませ前後のエピをみてると、801は確定っぽいが…。

コスプレ衣装をたくさん持ってそうなので、プレイもそれに拘りそうだw
372名無しさん@ピンキー:2008/12/29(月) 23:52:45 ID:vrgANitC
>>369
> ずっとこいつマヤの事好きなんじゃねーか??って疑ってて、
> 自分の中では二人の王女上演時それはほぼ確定してたから
> 後で801設定知った時はすごい凹んだ・・・

うそっ!私も聖はマヤのこと好きだと思っていた。
聖は真澄のことが好きなホモだったなんて信じたくない。
証拠はあるの?
何かの勘違いじゃないの?
373名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 03:07:31 ID:6reGkOt/
>>372
>>370>>371
聖のポエムが他に解釈のしようがないというか・・・
単に自分や皆の読解力不足だといいのだけど
マヤちゃんに岡惚れのが萌えるもんな、ある意味801より禁断度が高くてw
374名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 03:19:33 ID:6reGkOt/
それにマヤちゃんに岡惚れのが漢に見えるし、よりフェロモン感じる
801だとオカマみたいな風貌してやっぱりオカマかよって見える
375名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 03:21:48 ID:6reGkOt/
上げ
376名無しさん@ピンキー:2008/12/31(水) 18:38:46 ID:jL3Hj3gI
性別関係なく真澄だから好きなんだよきっと
377名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 22:26:34 ID:WKhfjaeG
あんな上から口調の質問に…
みんな優しいな
378名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 06:18:32 ID:K1nx6bPI
性別関係なく聖はドSだな

なんとなく
379名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 13:29:52 ID:6Qm9ZpiO
基本的にはMっぽいんだがなぁ。
己を捨てて影に徹し、好きな相手の恋の橋渡しという
辛い役目も引き受ける。その傷に酔いしれながらポエム読んじゃうし。

ただ「敵」相手には容赦なさそうな気がするんだよね。
余裕の顔でとどめを刺す、みたいな。そこがSっぽくもある。
380名無しさん@ピンキー:2009/01/02(金) 15:56:13 ID:K1nx6bPI
下僕の裏の顔はSなのです
それが基本なのです
381名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 10:58:01 ID:Rjup+X/0
そろそろ真澄×マヤ×聖の3Pが来てもいいころ。
382名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 12:00:34 ID:NKWcPINS
愚図なマスに業を煮やした聖が
マヤを連れてきてマスの目の前で襲って
マスを挑発するってシチェとか
383名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 01:34:32 ID:xsBriESg
真澄が聖ぶんなぐって終了だな!


というのは冗談としていいですねそれ。
殴られないように真澄を縛っておかなければいけませんね。
384名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 08:50:47 ID:cIsUf7zD
聖は「真澄さまに愛されるマヤ」だからムラムラきてるっていうか〜
マヤを媒介に真澄さまとつながってるというか、
どう転んでも変態だよね。
385名無しさん@ピンキー:2009/01/04(日) 15:45:01 ID:fx0WCwPd
だから3Pが楽しいんじゃないか
386名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 09:56:36 ID:IlA6l4VW
愚図マスより聖に女にしてもらう方がいい女になりそうねw
387名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 11:38:24 ID:FHCzplDF
聖>黒沼>>>>>>>>>>>>>>>真澄>桜小路

ってとこか
SEXの技量
388名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 15:09:24 ID:sPXY/+5c
ちょwwwwww
389名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 15:15:10 ID:J+bww8sL
聖は仕事柄経験豊富だと思う
390名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 18:22:21 ID:qZYk98/H
マヤが大女優になる糧を惜しまないと聖に言いつける真澄
濡れ場の練習ですこれも糧のうちですとマヤを押し倒す聖
391名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 20:18:46 ID:7ggkt2l6
>>390
そして、それに便乗する真澄w
392名無しさん@ピンキー:2009/01/07(水) 21:00:28 ID:hyyt1oYW
聖がマヤにエロいこと色々してるの見て
「やめろ!!」と言いつつも下半身はしっかりおっきの真澄様

・・・・早く3P読みたい
393名無しさん@ピンキー:2009/01/08(木) 17:04:13 ID:MshTNmLr
(;´Д`)ハァハァ
394略奪(1):2009/01/12(月) 14:01:04 ID:rCgWC0pO
真澄 マヤ 聖です。

***

「マヤ様と、少し連絡を取り合いたいと思っているのですが」

定期報告と書類の受け渡しが終わった後に、唐突に聖が発した
言葉に一瞬意味がわからず真澄は何気なく聞き返した。

「何かあったのか?あの子に」

真澄は暗い地下駐車場で聖を見た。深夜の会社…車はほとんど
なくなり、ガランとした空間は冷気が漂っている。寒さに震えたのか
嫌な予感がして震えたのか、真澄にはわからなかった。

「いいえ、その…」

聖は言いよどんだ。冷静沈着で抜かり無いはずの聖が発言を躊躇
したことは今まで一度も無かったのに。

「何だ、言え」

真澄は少し苛立って返答を促す。

「気になるんですよ。彼女のことが」

気になる?気になるってどういうことだ。
真澄は心の中で聖の言葉を反芻する。

聖は一旦息をついて下を向いたあと、真澄に視線を戻すと
意を決したように口にした。

「真澄様は…数ヵ月後に正式に結婚なさいます。マヤ様は
独身でいらっしゃる。私も…。」

聞きながら、次第に全身に鳥肌が立ち青ざめる真澄。

「何を… 聖…」
表情をまったく変えずに、聖は真澄を直視している。

「なぜ、俺の気持ちを知ってて…」

「ですが真澄様、勇気を出してくださいと何度も申し上げました。
それでもあなたは別の女性との結婚の道を歩まれる。
彼女を諦める決心をしたのでしょう?」

「ああ、… ああそうだ」
「それなら、気持ちを切り替えてくださらなければいけません。
それに」

聖はふっと視線を逸らした。サラサラと柔髪が頬にかかり、
切れ長の右目を完全に隠した。

395略奪(2):2009/01/12(月) 14:02:33 ID:rCgWC0pO

「それに、マヤ様を狙っている男が桜小路という俳優以外にも
数名いることをご存じですか?」
「…!狙ってる男?」

真澄は不安そうな表情を隠さずに聖の次の言葉を促す。

「はい。東京炬燵座の脚本家広田氏と、映画助監督の鈴木氏、
同じスタジオの俳優寺西タケル、ダンサーの宮川…」

真澄が聞いた名前の男たちはすべて才能と魅力にあふれる
実力者ばかりだった。そして派手な艶聞で知られる人物の名も
あがり彼は不安で全身が総毛立つ。

「だから、お前がマヤと?」

「私のほうがまだマシでしょう?経験不足で未熟な若い女優…
将来、紅天女という誰もが欲しがる演目の上演権を握るかも
しれないとくれば舞台関係者の男たちの多くは彼女を自らの
ものにしようと…」

「だからって…」

「だからと言って私がマヤ様に近づいてそういう関係になるのは
耐えられない?」

いつになく強い口調で聖に問われて真澄は言葉に詰まった。

「それに、マヤ様は可愛らしい。才能と情熱に溢れて、何よりも
若くて魅力的です。他の男と同じように私も…」

「――やめろ!――」
思わず叫んでしまう真澄。栗色の癖毛が黒いスーツの上で揺れる
ほどに彼は身体を震わせていた。

「他の男? 他の男って俺も含めてってことだよな」
真澄は目頭を押さえると、かすれる声で唸った。

しばらく重い沈黙が流れる。

「お言葉ですが…真澄様、もうすでに私たちは…」

396略奪(3):2009/01/12(月) 14:03:46 ID:rCgWC0pO

「――!? まさか ――」

「いいえ、そうではありません。まだ、そういう関係では…」


嫉妬、怒り、動揺、不安、悲しみ、焦りといったあらゆる感情が
どっと沸き出してきて胸が張り裂けそうになり、耐え切れずに
真澄は自分の車のボンネットを叩き、タイヤを蹴りつけた。何も
言わず歯を食いしばり、車に八つ当たりを続ける。

しかし、彼は心のどこかでわかっていたのだ。
マヤが、他の男のものになる日がくるということを。

だがそれが、一番信用していたこの側近とは…!

真澄は聖を睨んだ。聖は、相変わらず冷たい表情を変えない。
長身の真澄は大抵の人間と目を合わせる時には見下ろす形に
なるのだが、聖を相手にするときだけは目線が対等だった。
そんなことが、この夜だけは真澄を苛立たせる。

「真澄様… 今後、彼女とのことをすべてご報告した方がよろしい
ですか?」

「いや、いい。もう、俺には関係ないことだろう?お前のプライベートと
マヤの…彼女の…」

その先は言葉にならなかった。

真澄は車に乗り込むと急発進した。
ギュギュギュとタイヤの擦れる音が暗い地下駐車場に響いていた。

397略奪(4):2009/01/12(月) 14:04:45 ID:rCgWC0pO

***

「聖さんて、甘いもの好きですか?」

稽古が終ってスタジオを出たマヤは、見慣れた堅いスーツ姿では
なく、グレーのシャツにジーンズというラフな服装で現れた聖に
少しだけ見蕩れた。いつも高級車に乗って来る長身の美しい男は
いったい誰なんだろうと稽古場に残った劇団仲間たちは騒いで
いたが、挨拶も早々に切り上げ車に乗り込むとマヤは聖に質問
した。

「そうですね、好きですよ。」
柔和な笑顔を返しながら聖は答える。
「へえっ!」
マヤは意外そうな表情で小さく叫んだ。
どうしてもマヤは聖を見るとある人物を思い出す。
たしか、あの人は甘いものは嫌いだった。

「聖さんは、好きなんですね。甘いもの」
「ええ、嫌いじゃないですよ。食べていきますか?何か、甘い
食べ物を。」
「本当!?」
優しく微笑むと聖はあたりをつけて車を走らせる。
スイーツ系の店情報には疎いが事前に調査はしてある。それに
さっきからつけてくる車。あれはG社の探偵だということも…
聖にはわかっていた。

398略奪(5):2009/01/12(月) 14:05:45 ID:rCgWC0pO

***

「その夜は先に都内のダイニングで夕食をとってから、近くの
小さなカフェに寄って21時半まで話し込んでいました。それから
車で彼女をアパートまで送っていき、聖氏は自宅マンションへ
帰宅しました。」

結局、聖の動向を調査するために探偵を雇った真澄だったが、
考えてみればあの男がこういったことを抜かるはずはない。
真澄に動向を探られていることなどお見通しだろうし、この
電話口で淡々と報告をしてくる格下の探偵が聖のすべてを
調査できているとは思えない。
真澄には何もかもが嘘に聞こえた。

「御苦労だった」

電話を切ると、執務室のイスに凭れて大きなため息をつく。

意外な人物の裏切りともいえる行為に真澄は疑心暗鬼な状態の
まま動けなくなっていた。

マヤに男が真剣に近づいてきたことはしばらくなかったことだ。
幼馴染の生真面目そうな俳優の存在は若干疎ましかったが、
正直これほど焦りを感じるほどではなかった。

だが … 聖 … 

あの男は、簡単にマヤを落とすだろう。


399略奪(6):2009/01/12(月) 14:06:45 ID:rCgWC0pO

***

「暖めてください。あたしを…」
自分のコートを羽織って震えるマヤを、同じように震える腕で抱き
しめる。真澄はコート越しに腕に感じる女体の柔らかさを確かめる
ように、そして彼女が暖まるように、優しく背を摩る。

「あ…」
火照った顔をゆがめて、マヤは吐息を漏らした。白桃のような頬に
唇を這わせてジリジリと移動し、彼女の開いた口に到達すると
ゆっくりと舌を侵入させた。
「んん…」
苦しそうにしながらも、形の良い眉をよせて喘ぐマヤ、彼女の腕が
自分の首に絡まり、意外にも積極的に舌を絡まれて真澄は自分も
低く呻いてしまう。
マヤはあぐらをかく真澄の上に乗りかかるように座り、コートの
中は下着だけだというのに、彼の強く猛る部分に身体を擦りつけて
くる。「や…――」 真澄の熱に驚いて、マヤは一瞬羞恥の表情を
見せる。それに触発され一層欲情した真澄はマヤの腰と背に腕を
まわして持ち上げると一気に床に押し倒した。

コートを剥がしてマヤの白い鎖骨から二つの柔らかそうな丘を
露わにすると、彼女の白い皮膚は寒さに震えて少し鳥肌になる。

「聖さん…」

不意に呼ばれたその名に驚いて振り返ると、スーツに身を包んだ
聖がそこに立っていた。彼はジャケットを脱ぐとネクタイをゆるめ、
真澄をどけるように押し、マヤの腕を引きあげて自分の腕の中に
抱きかかえる。

「あ…」

真澄はその一部始終を何もできずに見ていた。聖は半分はだけた
マヤの衣類を強引に引き剥がす。マヤは震えながら、それでも
嫌がらずに聖にされるがままになっていた。獰猛な肉食獣のような
瞳で、か弱い喘ぎを漏らすマヤを見つめながら聖はあっという間に
ブラジャーをはずすと、細く長い指と掌で双方の胸を覆った。

400略奪(7):2009/01/12(月) 14:09:05 ID:rCgWC0pO

「やめてくれ」

真澄は呟いたのだが、行為から目を離すことができない。

始めて見るマヤの乳房、薄い桃色の突起、腹の中心に悩ましく
存在する臍…見たくて、触れたくて、今までどれほど焦れたこと
だろう。そのすべてを我がものとして貪る聖はかつて無いほど
強引で猛々しく、紛れもない男の部分をさらけ出していた。
緩めたネクタイを解いて豪快にシャツを脱ぐと、意外とがっしりと
した上半身を屈めて小さいマヤに覆い被さった。

聖は執拗にマヤの白い乳房とその頂上を攻めつづけた。その都度
恥じらいつつも、マヤは可愛らしい細い声をあげて悦びを表現する
のだ。真澄にはこの声が辛かったし身を裂かれるほどの嫉妬心が
噴き出すのだが、同時に…これまで経験したことがないほど激しく
昂ってしまう。

愛し合う二人の傍らで座り込み、項垂れているしかできない。
こんな状況で自分が興奮していることに腹が立ち、何とか冷静に
なろうとすればするほど嫉妬と劣情で心乱れて、余計に発揚して
くるのだった。

「やめてくれ、頼む…」

見たくないのに、やはり目を逸らせなかった。そこに横たわる
自分のものにはできない女の手を、何かに遠慮するようにそっと
握った。細く白い指、光る爪。真澄はたまらずに指に口づけする。

「あ…」

聖の愛撫を受けて喘ぐマヤの声は、まだかなり幼く聞こえる。

「マヤ様、足を開いて」
「あ、イヤ… 聖さん 怖いです」
「大丈夫ですよ。怖がらないで…。私だけのものになって下さい。」

言い終わると聖は若干乱暴にマヤの足を広げて、両足の付け根に
腰をすべり込ませゆっくりと動き始めた。「あ…… ああ 」切ない声で
泣くように呻き、マヤは艶やかな表情をする。


マヤの指を唇で愛撫するしか許されない真澄は、正直なところ
それだけでも良かった。どこにも触れられず、見ることができず、
感じることができないよりは。

401略奪(8):2009/01/12(月) 14:10:47 ID:rCgWC0pO

次第に聖の動きが激しくなり、マヤににじり寄って体勢を変えながら、
片手でマヤの頬に触れる。触れながら、もう一方の手で髪をかき
あげて一瞬真澄を一瞥するとマヤの瞳をのぞき込んで、聖は
そっと囁いた。

「突くよ… いいですか?」
「はい… 」

「痛くない?」
「…うん… して…もっと――― 聖さ…」

マヤの柔らかい手を握ったまま、真澄は目をそらして俯いた。
「やめてくれ、やめてくれ…」と声にならない声を漏らして震えて
しまう。そして、叫びに似た喘ぎ声を、項垂れて歯を食いしばって
聞いていた。

激しくお互いの身体を求めあい、頂上へと登りつめていくさまが、
目をそらしていても鮮明に見えるのだ。

嫉妬と興奮で震えながら、一瞬でも触れられれば瞬時に炸裂
しそうな欲望の塊、その疼きにギリギリのところで絶えるしか
なかった。

「ああ――――!」

絶頂の叫びに驚いて目を開けると…

真澄は自室のベッドの上で夢から覚めた。全身硬直していて汗を
かき、心臓の音が耳の奥で鳴り響いていた。

402略奪(9):2009/01/12(月) 14:13:13 ID:rCgWC0pO

***

「聖さんてやさしいですね。」
「そうですか」
「それにカッコいいし。スタジオの子たちも皆言ってるんですよ。
凄く素敵って!」
「そんなことないですよ」

いつものように稽古場に迎えに来てくれた聖と夕食をとり、マヤは
家の近くまで帰ってきた。少し散歩しませんか、と聖に言われて、
マヤは久しぶりに近所の公園に行ってブランコに乗りたいと言い
出した。

「もう一人、本当にカッコいい人を知っているんですけどね…。
その人は…意地悪ばかり言うんです。あたしのことチビって呼ぶし、
聖さんくらい背が高い人で、いつもあたしの頭をポンポンって…」

「でしたら、私もあなたのことをチビって呼びましょうか。」

暗く人気のない公園で、マヤはたたずむ聖に近づいて顔を
見上げる。

「それじゃあ…チビちゃんって、一回呼んでみて。聖さん」

「チビちゃん。」

「もっと意地悪な感じで…からかうように…」

403略奪(10):2009/01/12(月) 14:15:11 ID:rCgWC0pO

***

「聖氏は彼女の頭を数回軽く叩いて、その後、手を握りました。
彼女はしばらくうつむいていましたが、聖氏が引き寄せるように
抱きしめると…」

「もういい。御苦労様」

報告を受ける度にすべてを聞かずに電話を切ってしまうというのに、
真澄はいまだに探偵を雇い続けていた。最初は食事や送迎だけ
だった二人の関係が次第に進んでいるのは明らかだった。マヤの
アパート前で車を停め、長時間出てこないことが頻繁にあることや、
舞台や映画を観た後に聖のマンションへ消えていくこともあり…。

「ああ…」

真澄は次第に、マヤの相手が聖であることが恐ろしくなってきた。

他の男であればどんな手を使っても潰すことができる。文字通り
ぶっ潰すことができるのだ。
あらゆる方法が面白いほど思い浮かんできた。
真澄はこの期に及んで初めて、マヤに男ができそうになったら
どんな手段を使ってでも阻止するだろうということにはっきりと
気が付いたのだが…。

聖にはどんな方法も使えないような気がするのだ。

あの男は自分よりも裏社会に強い。それに冷静で頭も良く…しかし
何よりも真澄にとって脅威なのは、彼がマヤのような若くて未熟な
女の身体を、誰よりも上手く、いとも簡単に奪うことができる大人の
男だということだった。

404略奪(11):2009/01/12(月) 14:18:47 ID:rCgWC0pO

***

「今夜、伊豆の別荘をお借りすることになっております。会長には
承認いただいておりますので」
「なんでだ」

真澄は久しく聖に会っていなかった。報告はすべて電話で済ませて
きたし、とにかく会えばあれこれと醜い嫉妬心丸出しの発言をして
しまうに決まっているので意図的に避けてきたとも言える。
そんなある日、夜も更けるころ携帯に突如連絡をしてきた聖は、
一通りの業務報告を済ませたあとに有無を言わさぬ口調で真澄に
言い放った。

「何に使う」
「…」
「言えよ」

無言になり、何かを躊躇している聖に続けて真澄は問い詰めた。

「マヤだろう。あの子を連れて?」
「ええ。」
言葉に詰まって固まる真澄の耳元で、聖は冷たい声で話し
始める。
「真澄様」
「…」
「お願いです。邪魔はしないでください。」
「聖…お前…」
「私と彼女の大切な夜です。あの方の緊張や不安を解くために
数か月努力してきたんです。彼女は海が見たいと、それから誰も
いない場所でないと嫌だと言われるので、あの別荘が一番…」
「やめろよ」
「申し訳ありません」
「ふざけるな―――」
「失礼します」
言い終わって聖は静かに電話を切った。

405略奪(12):2009/01/12(月) 14:19:48 ID:rCgWC0pO

***

真澄は我を忘れて会社の地下駐車場へ走ると、伊豆へと車を
走らせた。

沼津インターを降りてからも、彼は高速道路並みのスピードを
出し続けていた。夜間とはいえある程度の交通量があるので
苛々しながら、時には信号無視も、そして普段使わない
クラクションも数回鳴らしていた。
夜の駿河湾は黒く静かで、この海を見ながらもしかするとマヤと
あいつが…そう思うと真澄は青ざめて全身震えるのがわかる。

ああ、もうこんな思いはごめんだ!何としてでも阻止してやる…
それから…あれこれと心で呟きながら、真澄は道を急いだ。

やっと海沿いの別荘に到着すると、リビングの明かりだけが
ついていて、人影があるのがわかった。車庫には聖の車は無く、
乱暴に正面玄関を開けてみると女物の靴が一足そろえて
おいてあるだけだった。
しかし考える余裕もなく室内にあがり、灯りがついていた部屋の
ドアを開けてみると、マヤが一人で、ソファに座っていた。

真澄に気付くと、マヤはパッと頬を上気させて立ち上がった。

マヤは薄い黄色のシャツと白いボックススカートを身につけて
髪をハーフアップにしていた。薄くメイクも施していて明らかに
デート仕様の姿に真澄は焦りと苛立ちを隠せない。

真澄の血走った表情に一瞬躊躇したマヤ。

「あ、あの、すみません。勝手に…DVD観て…」
おどおどと手慰みにスカートを弄る。

406略奪(13):2009/01/12(月) 14:21:06 ID:rCgWC0pO

「君は―――  ひとりなのか?」
「あ、は、はい…。だからその、暇で…DVDを、あの…
『天井桟敷の人々』って実は私観たことなくて、えへ。
女優失格で…」

「誰かを待ってるのか?」
「え?」
「誰か、ひ… 男を、待ってるんだろ」
「え、えっと。速水さんを…待ってましたが」
「俺を?」

しばらく続いた妙な沈黙を破って、真澄はもう一度同じことを
呟いた。

「俺を、 待ってた?」

「き、来てくれるかどうかはわかりませんでした。賭けてたんです。
来なかったら、そうしたら私には…興味がないのだろうって… 
ある人が…」

自分よりも動揺しながら登場した真澄に驚いて、マヤは
どもりながら早口でまくしたてた。

「ああ―」

「反対に、もし速水さんがここに来たら…そしたら、す、す、素直に
なって私の気持ちを、全部を話そうって…」

ここで、聖の策略だったと分かった真澄は思い切り脱力した。

荒く息つきながら、真澄はマヤに近づく。

「よかった… よかった」
言いながら感極まって真澄は彼女を抱きしめた。

素直に腕におさまって抵抗しないマヤに驚いたのだが、もう
真澄にはひとかけらの余裕も残っていなかった。数か月間の切羽
詰まった状況に悶え苦しんだ彼には、理性も自制心も無くなって
いたのだ。

強くマヤの頭をかき抱き、頬を両手で挟んで上を向かせると
強引に口づけした。マヤはこれにも抵抗せずに受け入れ、自らの
腕を彼の首にかけて身体を預けてくる。もう、お互い言葉は
出なかった。
しばらく舌を絡ませながら崩れ落ちるように二人は座り込むと、
とりあえず身体を落ちつけられるソファにマヤを下にして転がった。

407略奪(14):2009/01/12(月) 14:22:38 ID:rCgWC0pO

「速水さ…」

言い終わる前に真澄はマヤの頬に唇を這わせ、そのまま耳、首、
鎖骨と下りていき、前空きのシャツのボタンを外す。マヤは
恥ずかしそうに目を瞑って頭をのけぞらせていたが、真澄が
乱暴にシャツを脱いで半裸になると、その姿を潤んだ瞳で下から
じっと見つめた。

部屋の明かりは手元のリモコンで消したけれど、TV画面で映る
白黒の映画が彼のしなやかな筋肉質の身体を照らしていて、
マヤはそれに見惚れていたのだ。お互いに上半身に着ていた
ものを取り去って肌を合わせると、皮膚の温かさが伝わり
あまりの幸福感に「ああ…」と、どちらともなく呻いてしまう。

考えてみれば入ってきていきなり抱き寄せてこんなことを始めた
真澄を、何故嫌がらずに受け入れているか疑問に思っても
良いものだが、その時の真澄はとにかく何でもいいからまず
マヤを自分のものに、自分だけのものにしてしまいたかった。

何度も夢見た二つの白い乳房や腹へつながる柔らかい肉の丘、
可愛らしい臍…そのすべてに唇を寄せ、指で愛撫して、そして
味わうように舌を滑らせる。真澄は遠慮がちにマヤのスカートの
ファスナを下ろし脱がせると、同時にショーツにも手をかけた。

さすがにマヤは恥ずかしがって両足を畳み、軽い抵抗をした。
しかしその時の真澄には引き下がることなど全く考えられなかった。

408略奪(15):2009/01/12(月) 14:24:58 ID:rCgWC0pO

着衣をすべて脱がされたマヤ、その折られた足を強引に開き、
膝の内側に舌をつけると、真澄はゆっくりと内股の方へと口を
ずらしていく。
小さな細い声で喘ぎながら、マヤは彼の柔らかい髪に指を絡めた。
真澄の骨ばったたくましい肩や、その下に続く張りのある形良い
胸や腹筋は、奥手のマヤですら欲情させた。

真澄が探り当てたマヤの一番感じる場所、しっとりと濡れて
さっきから疼いていた場所に舌で触れると、マヤはもう一度頭を
のけぞらせて細い声で小さく叫んだ。薄い茂みを掻き分けて
ぬかるみに指をしのばせ数回出し入れすると、熱く膨らんだ
マヤの果実のような洞窟から暖かい粘液があふれてきて小さく
音を立てる。触発されて興奮した真澄が、もっと奥まで指を
滑りこませて関節を曲げると「あ…」と吐息を漏らしてマヤは身を
捩った。

自分が濡れていることに気付いて、マヤは済まなさそうに足を
閉じ横に向こうとする。

「映画がつけっ放し、あの…」
「いいんだ、そのままで…」

言いながら真澄は自分も全裸になった。マヤの胸は呼吸で上下に
動き、明らかに緊張しているのに、真澄にも大人の余裕など
全く無くて気遣うこともできずにいた。

…心配しないで、怖がらないで…口に出せない変わりに優しく
マヤの両方の外腿を摩って落ち着かせる。それでも次の瞬間には
ソファの上に乗りあがり、マヤの腰を持ち上げて熱く反り立つ
自身の欲望をあてがった。

「足の…内腿の力を抜いて…」
「あ… は、はい…」

話すべきことは沢山あるはずなのに、つい口から出てくるのは
目先のどうでもいいことばかりだった。

「ずっと前から愛してた」とか「嫌じゃないのか?」とか、
思い浮かぶ言葉はあるけれど、目を閉じて幸せそうに息を漏らし、
そして目を開けている時には愛おしそうに見つめてくる
マヤの表情から、自分は受け入れられていると、真澄は何故だか
素直に理解できたのだった。
409略奪(16):2009/01/12(月) 14:26:26 ID:rCgWC0pO

マヤはなんとなく自らの手を持ち上げた。それを真澄が握って
指を絡ませてから、慎重に腰を落として挿入を試みた。最初の
抵抗は緊張して強張った処女の内腿…それが真澄の手で押さえ
られてからは、ある程度の深さまで進めることができた。緊張と
不安で硬い表情をしているマヤに申し訳ないと思いつつも、
真澄は止めることができずにそのまま奥まで腰を進める。

「――  アア ―― !」
彼のすべてを受け入れた後、痛みと感慨でマヤは涙を流していて、
真澄はごめんと言いながら指で拭った。静かに体動を始めて
しばらくすると、あからさまに抵抗感が薄れてきて女体の内部が
滑りながら膨張してくる。マヤの呼吸も浅く、細かくなり、真澄の
動きに合わせて可愛らしい喘ぎ声をあげるようになってきた。
遠慮して深い挿入をためらっていた真澄は、反応を伺いながら
次第に抽送を激しくしていく。

「―― あ…」
小さく叫んだマヤと同時に、真澄も低く呻いてしまう。幸福感と
快感で思わず笑みを漏らして細い手をもう一度握った。上体を
倒して乗りかかると、折られた両足を腰から持ち上げてもう一度
奥まで深く挿入した。

「好き…」

口をついて出てきたマヤの言葉を聞いて、折り曲げた彼女の両膝
を抱きしめると、何度か局部を上下に摩擦する。背に回された
マヤの手がギュッと力強く引き寄せるので、それにあわせて
動作を繰り返すうちに、真澄はもう屹立だけではなくて下半身
全体が蕩けていくような感覚に陥っていた。

「ああ、 もう…」
情けなくも彼が発した言葉はこんなことだった。すべてを貪り、
頂上の痙攣が押し寄せてくるのを感じて真澄は数回強く腰を
打ち付けると、目を閉じて叫ぶマヤから、名残惜しく身体を離し
自身を引き抜いて自らの掌に精を受けた。



ついたままの「天井桟敷の人々」が続けて映っていた。お互いが
最後の呻き声をあげたとき、横目に見えたジャン=ルイ・バローの
白塗りの顔を、真澄は一生忘れないだろうと思った。
410略奪(17):2009/01/12(月) 14:28:17 ID:rCgWC0pO

***

駿河湾が一望できる別荘で、二人はポツポツと真実を話し合った。
バラの秘密はもちろん、お互い隠しあってきた感情すべてを
明かし終わるころには午前3時を過ぎていた。それでも二人は
全く眠くなかったし、まだ確かめ合いたいことは山ほど残っていた。

そしてお互いのある程度がわかったころ、聖のことも話しはじめた。
聖はマヤに対して邪なことは一切しなかったということ、婚約者の
いる男への切ない気持ちを聞いてくれていただけだったということ、
それから…1%の可能性でも賭けてみる勇気があるのなら、この
別荘で彼を待ってみるように、そしてもし彼がここへ来た時は、
その時こそ決して彼を放してはいけないと、マヤを諭したのだと
いうことを。


結婚を取りやめることにすれば一悶着あるだろう、家も地位も、
財産も、それこそ何もかも失うかもしれない。

真澄は冷笑しながら呟いた。
マヤはしばらく真澄を見つめていたが、突然思いついたように
「捨ててくだされ、名前も過去も…」と、芝居がかった声で阿古夜を
演じて見せた。

真澄は久し振りに、心の底から笑ってしまった。

411略奪(18):2009/01/12(月) 14:29:27 ID:rCgWC0pO

***

長年感情を隠す生き方をしてきたので、真澄は久しぶりに聖に
会ったときも素直に礼を言ったり笑顔で接することはできなかった。
それでも、ふと晴天の気持ちの良い日に屋外で顔を合わせた時は、
照れながら聖に聞いてみるのだった。

「もし俺があの夜伊豆に行かなかったら、どうしてた?」

相変わらず同じ高さの目線を真澄に向け、動じもせずに聖は
答える。

「そのときはもちろん私が…彼女をいただくつもりでしたよ。
次の日に、あの場所で、強引にでもね。」

それを聞いてゾッとする真澄。聖は切れ長の目を少し吊り上げて
真澄をじっと見つめると、澄んだ声でうそぶいた。

「好きな女が寝取られようとするときに何もできない男に
遠慮する必要はありますか?」
「ないな。」

真澄は即答しながら、改めてこの男を敵に回すとマジ怖い、義父が
こいつに恩を売っておいてよかった…と胸を撫で下ろすのだった。

―― それにしても、俺の部下の癖に…マヤの気持ちに気付いて
いたのなら、回りくどい方法なんてとらずに教えてくれればよかったんだ。 ――

真澄の恨めしい視線に気付いて聖は軽く笑う。



「他の男と同じように私も…。 残念ながら私の賭けは、負けでした」





小声で呟いた聖のこの言葉が、真澄に聞こえたかどうかは
わからない。

日差しを受けて髪を輝かせると、聖はサングラスをかけてまた影の
世界へと消えていった。



【了】
412名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 14:57:14 ID:9fBi2FE7
キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
413名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 18:24:25 ID:VaotjAdi
いい!GJGJ!!(*´Д`)ハァハァ
414名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 21:54:56 ID:eE52UHv2
夢中で読んだ! 引き込まれたよありがとう!
聖せつねぇえええええええ!!!! そしてかっこよす。
415名無しさん@ピンキー:2009/01/12(月) 23:09:50 ID:9fBi2FE7
もっかい読んだっ!素晴らしいでつ!GJ乙でつ!(*´Д`)ハァハァ
マスのヘタレっぷりに萌え
聖のクールビューチィっぷりに萌え
ああ、この3人の絡みもっと読みたい
416名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 00:49:53 ID:LBIpesB6
いや…これは…その…なんだ…。
原作には有り得ないだろう展開をよくぞここまで…
素晴らしい、GJ!
417名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 01:57:59 ID:dDJ0ioDt
ありがとうありがとう!!

うー幸せだあw
418名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 02:14:04 ID:k+ngi9Ig
あwせdrftgyふいj、こl。p;━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚  )━(  )━(  ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!!
凄すぎ!聖カッコええ愚図マスも可愛いw
てかもう職人さまの聖さんとなら致しても乱交でも変態プレイでも
なんならマヤとくっついても何でもイイ
419名無しさん@ピンキー:2009/01/13(火) 22:00:51 ID:SA0OeFOT
聖さん、せつねー!でもGJ!
420名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 20:31:01 ID:b0J99YAr
いいね、いいねw
凄く萌えたGJ!!

こうなったら、聖が身を引くパターンではなく、聖がマヤを巡って
真澄と徹底抗戦パターンも描いて欲しいw
421名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 22:30:34 ID:Cu9yyqhz
GJ!!!
すごいリアルだ。実際真澄はこんな反応しそうだし(特に夢)。
422名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 23:01:53 ID:z1wjKSUK
ヒジリーはやっぱあのですます攻めがたまらんのう
423名無しさん@ピンキー:2009/01/15(木) 16:37:24 ID:IYr3As+z
>>394

積極的な聖さん(;´Д`)ハァハァ
424名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 10:06:14 ID:Y2JXsJ6X
聖さん(;´Д`)ハァハァ
鬼太郎(;´Д`)ハァハァ
425名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 11:00:02 ID:38PDT4OZ
真澄マヤ好きとしても最高の出来です!

泣いたよ!

ありがとう!
426名無しさん@ピンキー:2009/01/21(水) 12:42:08 ID:8ErArMLZ
眼福っすね、乙ですた
これで43巻で簡潔してくれれば言うことなしだよw
ありがとう職人さん
427名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 00:23:45 ID:QG5MUED9
そういえば亜弓さまご愛飲のクイーンメリーって、もう日本じゃ売っていないんだってな。
(本場英国では普通にあるっぽいが)
人気が廃れちゃったのが一番の原因らしい。 切ないのう・・・

ttp://review.rakuten.co.jp/item/1/198935_436975/1.0/
428名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 04:06:13 ID:lh9R7zZ/
そうなんだ
1度は飲んでみたかった
429名無しさん@ピンキー:2009/01/27(火) 04:57:23 ID:vDWvcrQJ
>>428
業務用缶ならそこの店でまだ買える
430名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 18:46:43 ID:3DDbhurs
すごいなぁみんな文才あるよ。

むかしなりきり板でほんの一時だけど亜弓さんのなりきりやってた頃を思い出した…

出来るか分かんないけど創作もしてみようかな!

なんかやる気刺激されたわ
431名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 20:22:00 ID:jTxeosoA
ヒジマヤ大好物!
だからここはいっぱいあって嬉しい
よそではほとんどないのはやっぱ禁断カプなのか?
萎え工事より全然萌えるのになぁ
432名無しさん@ピンキー:2009/01/28(水) 23:42:23 ID:L3o0PTAP
>>431
工事×マヤのほうがもっとないんじゃない?
聖×マヤは結構需要あると思うけど(自分含めてw)
工事は年々キャラがな・・・・
>>430
がんばって!待ってる!
もちろん他の作家さんも待ってる!
真澄×マヤも聖×マヤも大好きだー!
433名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 00:49:43 ID:031JVN1a
見てると書きたくなっちゃったなっw
聖×亜弓さんとか萌えなんですが、(亜弓の片思い設定)
需要はあるのだろうか?何せ本編では見ない組み合わせだから・・・。
434名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 00:51:58 ID:iU8SHtr5
>>433
読みたーい!読みたーい!
435名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 00:56:13 ID:031JVN1a
ちょwびっくりしたけど書いてみますよ〜。
ちょっと書きためてからきます(笑)
436名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 01:00:01 ID:3Y7tf7pT
>>435
待ってまーす
437名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 01:10:41 ID:njTHnH64
何でもこいやー!w
待ってますノシ
438名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 02:12:53 ID:v1HG19s7
>>427
トワイニングなんかに頼らなくても、輸入紅茶でいくらでもあるよ。
439名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 02:25:28 ID:LiyTPByP
某所で聖×亜弓あったけど、それ以外は見かけたことがない
やっぱり原作で絡みがないと難しいんだろうな

>>435
wktkしながら待ってます
440名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 06:54:26 ID:xn+tHzyB
>>430
おながい( ´∀` )bどんと来てお姉さま!!
手始めになり切って頂いてもよろしくてよw

>>433
萌える
ケツ顎に間にロクなの宛がって貰ってないから
イケメン聖さんに切ない片思い是非読んでみたい
もう何でもщ(゚▽゚щ)
441名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 18:55:24 ID:9mWhLngB
ガラかめって使える男が真澄と聖しかいないのね・・・
調理法によっては黒沼先生も美味しくいただけそう
442名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 19:44:21 ID:0YTImXSI
つ一角獣
443名無しさん@ピンキー:2009/01/29(木) 23:25:47 ID:FW/wjlgp
名前忘れたけど、マヤをふたりの王女のオーディションに
参加させてくれた眼鏡の人が結構好き。
仕事できそうで、適度に色気もあって、おまけに常識人っぽくてイイ。
444代償 1:2009/01/30(金) 01:20:31 ID:fZiRSTqt
SMがちょっと入りますんで、苦手な人はスルー願います。
聖×亜弓です。

「いつもの場所で待っています」
彼からの呼び出しはただ、その言葉だけ。
もう何度目のことだろう。
亜弓は、ため息をつくとそっと部屋を出た。
 外はもうどっぷりと日が暮れて、夜空には細い三日月が顔を出している。
ばあやを起こさぬように慎重に家を出る自分がなぜかおかしかった。
もういい大人なのに、夜遊びを叱られる子供のような気がして。
少しだけ家から離れて歩いていると、横に黒塗りの車が停まった。
「誘拐犯みたいだわ、あいかわらず」
「もう慣れたでしょう?」
彼は、仏頂面でそう尋ねる。
車に乗り込みながら、「えぇ」と小さくうなづいて、会話は終わった。
何も話すことはない、いつだってそうだ。
話したいことはいくらでもあるのに。
彼は、私を見ない。見えているのはあの子だけ。
あなたを見ていたいのに。

だいぶ時間も立った頃、車は小さな地下劇場に着いた。
ここは、私の思い出の場所。
二人の王女の時、マヤと交換した住処。
あなたのためならば、この思い出が汚れるのも厭わない。
彼は、袋から何かを取り出した。
「さぁ、これに着替えて下さい」
手渡された物は、オリゲルドの衣装だった。
「何故?」
「何故?わかっているでしょう」
パシン!と軽く床に鞭を打つ彼は、暗い微笑みを浮かべている。
「あなたが、全部望んだことですよ、亜弓」
ぞくっ、と快感の波がやってくる。
私は・・・あなたの玩具でいいの。
はやく、ご褒美を頂戴。
445代償 2:2009/01/30(金) 01:24:02 ID:fZiRSTqt

ドレスに着替え、床の上で四つん這いにされる。
その服の下は、バイブを仕込んだ下着を履かされた。
「あぁ・・・ん、いい・・・」
「淫乱ですね、亜弓は。もう、下着が透けてあそこの形がはっきりと分かりますよ」
そういいながら、つん、とバイブをはじく。
「あぁっ!や、だめ!」
腰が勝手に動いてしまうのが、恥ずかしい。
中でバイブはクネクネといやらしく膣壁をこすり上げ、蜜を滴らせる。
「はやく・・・欲しいの・・・」
もどかしい。イキたいのに、バイブなんかじゃいけない。
「何ですって?亜弓、何が欲しいんですか?」
ぐい、っと下着の上から乱暴にバイブを押し込まれ、更なる蜜が床に垂れる。
「あぁん!!いい、いきたい!」
そう叫ぶと同時に、彼はバイブを抜いてしまう。
細くて、綺麗な指がかわりに膣をかき回す。
「・・・いかせて・・・下さい」
「だから言ってるでしょう?何が欲しいのですか」
不規則なリズムで指を動かしながら、冷たく笑う。
「・・・お・・・んが欲しいです。入れて下さい」
「聞こえませんね。なにを、どこにどうしてほしいのかいいなさい」
くちゅくちゅ、と濡れた音があたりに響いた。
「亜弓、こんなに濡らして悪い子ですね。
罰として、お尻をつきだしてあそこを開きなさい。
そしておねだりするんです、いやらしく」
嫌だ、と思う反面、期待する私がいる。
罰を受ければ、ご褒美がもらえるのだから。
覚悟を決め、腰を突き出し、あそこを指でよく見えるように開く。
「聖様、私のアソコを見て下さい。
淫乱で、すぐ濡れるアソコに、聖様のおちんちんをください。
私を壊して下さい」
カチャ、ベルトを外す音が聞こえる。
446代償 3:2009/01/30(金) 01:25:29 ID:fZiRSTqt
一瞬の間。
「あぁっ!!いいっ!」
突然、後ろから貫かれた。
痛いけれど、ものすごく気持ちがいい。
「あ、あぁ、いいの・・・」
ぎゅ、っと髪を掴まれ、激しくピストンをする。
支えている腕は崩れ、腰だけを突き出したいやらしい格好になる。
「亜弓。私とあなたは良く似ている」
「いたっ!」
耳を噛みながら彼は呟く。
「あの方には」
「んっ、どういう・・・こと?」
「真澄様は、知っているのです。私が、マヤ様を好きだったということに」
「そ・・・んな・・・」
それでは、無駄だったのだ。
亜弓が持ち出した一つの賭けは、賭けでさえなかったというのか。
ズンッ!ひときわ深い抽送とともに、意識が遠のく。
「あ!もう・・・!」
「うっ!」
意識と夢が混ざっていく。
彼の微笑みは、夢か幻か。

「ん・・・」
どのくらい眠ってしまったのだろう。
すっかり明るくなった劇場内を見渡す。
彼がいない。
近くに、手紙が落ちている。
「・・・聖さん?」
『こういう形で別れるのは忍びないのですが、私は一度海外へ旅立ちます。
亜弓様、あなたが言うようにかつて私はマヤ様のことが好きでした。
本当に私にとっては太陽のような人だったのです。
でも、私は所詮陰の人物です。彼女は真澄様を愛している。
そして真澄様も、あの子を・・・。
447代償 4:2009/01/30(金) 01:27:00 ID:fZiRSTqt
そんな時にあなたと出会ったのです。
あなたが私に持ち出した賭け、私がマヤ様を愛したことを真澄様に伝えない代わりに
亜弓様と関係を持つこと。私は、はじめから知っていたのです。
あなたは私にこう言いましたね。
「私の恋人にはなれないのでしょう。だったら私を一晩抱いて頂戴」
その目が悲しみに溢れていたのも、関係を持つことにより耐えている
傷ついた心もすべて私には見えていたのです。
あなたの存在が私を変えたのです。
私は、一旦外国に戻り経営の勉強をします。
そのために、真澄様に大変お世話になりました。
彼は、私のために戸籍を用意し、学費を出してくれました。
そう、私は大都の次期社長のポストを任されたのです。

真澄様は、米国の芸能会社へ移り、紅天女プロジェクトというものを
立ち上げるとききました。
もちろん紫織様との婚約は破棄されており、
マヤ様も、ようやく真澄様と思いが通じ合うことができたそうです。
それでは、長くなりましたがまた会える日を楽しみにしています。』
「何故・・・何故すべてわかっていたのに、私を?」
手紙が読めない。
涙でにじんで、読むことが出来ない。
どうしてこんなに辛いんだろう。
コト、と小さな物が封筒から飛び出した。
「・・・ピアス?」
紙切れに刺さった、小さな白いバラのピアス。
「私に?」
紙切れに文字が書いてある。
『封筒の裏』
「裏?・・・あ」
封筒の裏には、彼の字でこう書いてあった。
『すべてが終わり、大都へ戻る時にあなたの前に現れます。
今度は、偽りでなくあなたと向き合って生きていくために。
2年後、この場所であなたを待っています』
448代償 エピローグ:2009/01/30(金) 01:28:12 ID:fZiRSTqt
2年後。
小さな地下劇場で亜弓の初監督舞台は千秋楽を迎えた。
かたわらには、真澄と結婚したマヤ、舞と出来ちゃった婚をした桜工事が
舞台の感想を話題に花を咲かせている。
「亜弓さん、お客様が・・・」
「え?」
亜弓が振り向くと、そこには一人の男性がいた。
「あーっ!」
マヤが素っ頓狂な声を上げる。
亜弓は言葉がでてこないまま、彼に抱きつく。
「あ、亜弓さん?なんで?」
「・・・会いたかった」
「私もですよ、亜弓様。いえ、亜弓。私と結婚して下さい」
「ねぇねぇ、桜小路くん、聖さんと亜弓さんって・・・」
「しぃっ!マヤちゃん、今いいとこ!」
「聖さん、わたくしでいいの?」
二人だけの世界を尻目に、マヤと桜小路はそっとその場を離れる。
「えぇ、もちろん。愛していますよ」
「わたくしもよ」
そっと、二人の唇が重なり合った。
449名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 01:31:22 ID:fZiRSTqt
すんません、駄作失礼しましたっ!
450名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 01:39:42 ID:OLswaMJq
GJGJ!!リアルタイムだ。亜弓さんセツネーと思ったら、そんなことなかったんだぜ
451名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 01:40:55 ID:fZiRSTqt
ありがとう、書いてるうちにハッピーエンドにしたくなって(笑)
452名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 09:44:10 ID:XEfOoZtU
444さんGJです。
桜小路とあゆみさんのまったく需要のなさそうなカップリングで
「桜姫」というタイトルだけ思い浮かんだものの、お互いの呼び方を知らなくて挫折中。
453名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 11:54:59 ID:jVPpcFGL
>>444-448

なかなかない組み合わせにSMっていうのが凄く新鮮でした
エピローグの空気の読めないマヤもいいです

>>452
桜小路は亜弓さんって呼んでいて、亜弓さんは桜小路君って呼んでる
454名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 16:27:28 ID:eEUEB29G
>>444
Gj!!!結ばれてヨカタ
どんなプレイでも嵌まる二人だわ。
聖×亜弓の第二弾まってます♪

455名無しさん@ピンキー:2009/01/30(金) 20:27:34 ID:AuZ24wH7
なにげにヒジマヤも入ってるとこがいいよ!

それにしても聖って鬼畜が似合う男だねーー
真澄は甘甘が似合うけど
へりくだった態度を崩さないのに冷静で、
水城さんほどあからさまなじゃないけど
なにげにはっきり自分の言いたい事言ってるし
ええ男やのう
456名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 00:08:21 ID:yXiGlIIq
いつのまにこんなに書き込みが!(白目)
みなさん、ありがとうございます。
たぶん次回作やるとしたらまたマイナーもの書くと思います。
457名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 22:44:26 ID:PLsmi4++
>>456
聖×亜面白かったです。 やっぱ聖は鬼畜だ。ツンデレ(矢鱈とツンが多い)だ。
ちゃっかりマイと出来婚しちゃうYOUが妙にリアルでした。w
(実際やっちゃいそうな気がする・・・)
次回作も楽しみにしています。
458名無しさん@ピンキー:2009/02/01(日) 21:59:57 ID:DQvMeK9l
もう真澄のアンポンタンがふがいないので
ヒジリー様、マヤたんを犯しちゃってください!お願いします!
459名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 00:04:47 ID:YvmUl/Sd
マスミんを思いながら聖に荒々しく犯されるマヤ。
そして掴む新しい解釈の紅天女か…

なんか萌えるかもw
460名無しさん@ピンキー:2009/02/03(火) 08:42:50 ID:O8oywKH8
未練がましくコソコソ薔薇贈ってるヘタレの反応にwktk
でも横にはガッチリとお嬢がw
461名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 03:21:59 ID:XSZFCqnB
>>458
一瞬真澄のタンポンに見えたorz
マスミン、いくら変態ロリコンだからってマヤの…アワワとか思ってゴメソ
40度の高熱で水かぶってくるわ
462名無しさん@ピンキー:2009/02/04(水) 10:29:20 ID:4e4OBkqg
43巻聖さん登場したことですし
流されてででもいいから聖に抱かれちゃえマヤ
463名無しさん@ピンキー:2009/02/05(木) 13:43:24 ID:Zb22moKh
雑誌版で、聖のはからいでマヤとマスミンがホテルで会うつもりが
紫織の自殺未遂で会えず仕舞い…
更に紫織の元に向かう途中でマスミン交通事故
ってのがあったけど、
紫織の邪魔が入らないでホテルでちゃんと会えた話が読みたいです
464名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 15:32:26 ID:FGraxrl+
そのシチュで聖×マヤも見たいw
クール&セクスィヒジリーはここでしか拝めないからぜひ
465名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 15:51:41 ID:+kqBgAMF
真澄への忠誠心と欲望の狭間で揺れ動き
ついには欲望に負けてマヤに手出して
暴走してしまうヒジリーが見たい
466名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 19:03:08 ID:rne2ZceR
マヤって桜小路への態度からしても
天然魔性で無防備だからなー
特に聖は紫の使いとしてある程度の好意もたれてるんだし、
マヤの無邪気な無防備行動に聖は追い詰められるといいw
467名無しさん@ピンキー:2009/02/06(金) 19:26:45 ID:qvOVuzln
マヤの無防備さに聖が追い詰められるといえば、確か前スレにあった王女と従者って話が凄く好き
インド舞踊を2人で見に行った時の設定で、マヤがお風呂で聖さんに身体を洗ってもらうんだけど、聖さんが我慢できなくなっちゃうっていう内容
468名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 05:07:05 ID:keLXiEWo
ここの職人さんたちは素晴らしいね!

強引な真澄と逆らいながらも言いなりになるマヤ
見合いする前の格好いい真澄を思い浮かべながらセリフ箇条書きしてみた
でもそこから先に進めなかったorz
469名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 05:56:27 ID:jKNSEjfW
デジャビュかと思ったら>>291さんも同じようなこと書いていた
ワッフルワッフルな小説が結局どうなったか気になる

昔の真澄様はいいよね
紫織という足枷のせいでどんでんヘタレになっていってしまったのが非常に残念
470名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 09:56:02 ID:Do516aYS
職人さんたち、とりあえず途中まででもいいから書くんだ!
書いてくださいお願いします
471名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 10:59:42 ID:GfTfE9Je
紫織勘付いたから真澄は逆レイープ
コージもSに火がついて暴走w

見てみたいような見たくないようなw
472名無しさん@ピンキー:2009/02/07(土) 21:07:49 ID:6AZV889z
>>471
そんなのは見たくねー!!!!
473名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 02:14:36 ID:HhUKMsGv
>>471いや、逆に面白そうでありだと思う
474名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 03:57:23 ID:JqGebJXq
このスレまた読み返してみた
職人さん。待ってるわよ←亜弓さんふうに

まとめサイトがあれば良いのにね
475名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 00:30:01 ID:1iANeXbm
43巻で通行人がザワザワする前に真澄がいる事に気付き
「速水さん!来てくれたんですね!あたしずっと待ってたんです!」
と言った事にしてその後の展開を考えてたんだけど
絵は浮かぶのに文章力なさすぎで書けなかった
やっぱ職人さんは天才だね
476名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 08:51:47 ID:CpV8PYFB
いかせない、マヤちゃん!!!!ガバっとはう
紫織と立場と過去の呪縛で棒立ち腰抜けヘボマス
ここでバラの使者カッコよく登場はう一撃
マヤごと鮮やかに去る。一瞬の出来事
そのまま二人は恋に落ち熱く結ばれ、天女にも化けたとさ
ちゃんちゃん

浮かんでしまった
真澄いい加減がんばれよw
477291:2009/02/11(水) 01:44:45 ID:dn545HYp
勇気を出して、今更ですがワッフルワッフルな話投下します。
小説を書くのは初めてなので、文章的におかしい所などがあるかもしれません。
シチュエーションは、マヤが真澄の屋敷に住んでいた頃マヤが1人でしているのを見た真澄が我慢できなくなって・・・という感じですが
肝心な本番の部分がどうしても書けなかった為これからという所で終わってしまっています。
タイトルはマヤの1人での行為から一連のことが始まったという意味です。

478指先から始まった 1:2009/02/11(水) 01:48:37 ID:dn545HYp
深夜、残業をした後俺は屋敷に帰って来た。
疲れていたが、ふと、マヤの様子が気になり部屋に向かうことにした。
ちびちゃんはもう眠っているだろうか。
俺はあの子のいる部屋に向かった。

部屋に近づくと、ドアが少し開いていて、中から喘ぎ声が聞こえた。
部屋を間違えたか?
いや、しかしここはマヤの部屋のはず。
ドアの陰からそっと部屋の中を覗いて見ると、暗い部屋の中ベッドの上で人影が揺れながら声を出しているのが聞こえる。
ちびちゃんがそんなことをするなんて・・・信じられない気持ちを抱きながら俺はじっと見ていた。

しばらくして、さすがにマヤのこんな声を聞き続けている状態に我慢ができなくなり、部屋に背を向け俺はこの場から去ることにした。
そんな時
「ドンッ」
うっかり俺は足をひっかけてドアが壁に当たってしまった。
「誰っ?」
びくっとして起き上がりながらマヤは言った。
「俺だ」
逃げるわけにもいかず、部屋の中に入った俺は、ドアを閉めた後部屋の明かりを点けてマヤに言い、ベッドに近づいていった。
479指先から始まった 2:2009/02/11(水) 01:52:04 ID:dn545HYp
「速水さん」
動揺した声でマヤは言った。

まさか速水さんに見つかるなんてうかつだった。
マヤがこの行為をするのは今回が初めてだった。
なかなか眠りにつくことができず、何度も寝返りをうっているうちにふと里美のことを思い出して、体が疼いたのだ。
疼く場所を指で触るとかすかに濡れており、マヤは初めての快楽に没頭した。
そんな時真澄に見つかったのだ。
きっとからかわれるに違いない。

「何をしていたんだちびちゃん」
「何も。ただ眠っていただけです」
視線を逸らし、そう答えるしかできなかった。
「眠っていただけ、ね。君は眠りながら悩ましい声を出すのか?」
やっぱりこの人は意地悪だとマヤは思った。
恥ずかしくて真澄の顔が見れず、俯いた。
「もう、もう出ていってください」
泣きそうな声でマヤは言った。
480指先から始まった 3:2009/02/11(水) 01:52:45 ID:dn545HYp
「それはできない。君の声で俺も我慢ができなくなった」
「我慢って・・・キャッ」

ベッドの側にいた真澄が急にベッドの上にのしかかってきた。
「ここまでくればもうわかるだろう?」
マヤが驚いて真澄を見ると、皮肉っぽい表情で真澄は言った。
「いつもなら速水さんなんて大嫌い」と言えただろう。
しかし、今のマヤにそんな余裕などない。
不安でいっぱいな気持ちを抱えたまま再び俯いた。
481291:2009/02/11(水) 01:54:49 ID:dn545HYp
以上です。
タイトルとドアに足を引っ掛ける描写がこれでいいのかずっと悩んでいたのですが、思い切って投下しました。
誰か続きが書ける職人さんがいましたら書いていただきたいです。
私ではどうしてもだめでした。
482名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 03:00:40 ID:RjcYFgvH
きゃーきゃーきゃー

ありがとう!
483名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 09:30:18 ID:Byvu+P0k
なんだこの寸止めは
484指先から始まった 4:2009/02/11(水) 18:57:09 ID:krn6ZuI/
よくがんばって投下してくれました、ありがとう。
素晴らしい萌えタイトル
ぜひ引き継がせてください。

***

「嫌… 速水さん…」
枕を抱きシーツで身体を包み込むと、マヤは震えながら真澄を見上げ
た。

「何をしていたのか言ってみろよ」

冷たく問い詰められ、一瞬視線を泳がせて赤くなるマヤ。羞恥と怒り
で顔が熱くなる。真澄はいつもどおり意地悪で冷たい表情をしていた
のだが…その中に激しく渦巻く劣情の片鱗が現れていることに、幼く
て余裕のないマヤは気付いてはいなかった。

「あなたには…関係ないわ で…出てって…」

「俺の家だ。」

「じゃあ、あたしが出て行くもん…」

ベッドから降りようと身を捩り始めるマヤの肩を攫んでもう一度
ベッドに押しつけると、下半身に寄せられて山のようになっている
シーツを剥がした。片足でマヤの身体を跨ぎ、そのまま腰を下ろして
彼女の両膝を固定し動けなくする。

「ああ、イヤ、イヤ…速水さん…」

真澄は荒い息を隠さず彼女の頬を両手で包み込むと震えながら小さく
呻く。彼は両方の手でマヤの顔を包み込み、無理やり自分に向けると、
強引に口付けした。

「―― んん !――」

唇を離し、真澄は青ざめて硬直する以外何もできないマヤの、桃の
ような頬に唇を這わせながら狂おしく口走った。

「もうずっと、この家にいるか? 俺の…近くに―」

「…あ― 」

衝撃に震えながら、マヤは虚ろな視線を真澄に向けた。動物的な白痴
美を連想させる目つきに真澄は我を忘れて、もう一度マヤの唇を自ら
の下唇でなぞるように覆いながら薄目を開けてマヤの表情を伺う。

自分がされていることに驚いて、マヤはギュッと目を瞑ると力なく
両手を振り回した。
「お願い やめて…速水さん………」

485指先から始まった 5:2009/02/11(水) 18:58:19 ID:krn6ZuI/

「君の演技してるところが好きだった。でも、もういい。君が嫌なら、
もう演技なんかしなくても、ここにいればいい」
「イヤです」
「俺のものになってずっとここにいろ」
「イヤ」
「絶対大事にする」
「絶対イヤ」
「どこにも行くな 誰にも会わなくていい」
「イヤイヤイヤ」

真澄は、この少女にイヤと言われるのには慣れていた。マヤの細い
腰に片手を回して強く抱きしめた。

「イヤッ 離して バカ…」

涙を流し、頭を左右に振ってイヤイヤをするマヤ。そんな幼いそぶり
に真澄の欲望はまた高揚した。

真澄は腰をずらして彼女の右足を強引に持ち上げると、勢い良くマヤ
の下着を剥ぎ取った。

「きゃああああ」

泣き叫ぶマヤの口を覆い、腰の後ろへ腕をまわして抱きかかえ動け
ないように拘束し、もう片方の手で脚をこじ開ける。

恐怖に喘ぎながら、マヤは両脚を押し広げ秘めた部分に顔を近づける
男を何とか押しのけようと叫んだ。

「速水さ… ああっ」

両手で両腿を抱きかかえて固定して動けないようにしてから彼は
抱きかかえたマヤの腰から両方の掌を薄い柔毛の集まる部分に器用に
滑り込ませ、湿地に埋まるピンク色の粘膜を強引に開いて唇で挟み
込み、ゆっくりと舌を這わせる。

「−−! やだあぁぁあ !!! 」

仰け反って叫ぶマヤ。熱く湿った柔らかい桃色の肉膜を吸うように
唇を動かすと、卑猥な音を立てて滑った粘液があふれ出てくる。
拘束された腿を動かそうとすればするほど、彼女の幼いヒダは淫猥に
動くのだ。
さっきの手淫で充血していたからこんなに…!!

486指先から始まった 6:2009/02/11(水) 18:59:19 ID:krn6ZuI/

「君がいけない… 君があんなことを…だから俺は我慢が…」

唸るようにそう言うと真澄は上体を起こして姿勢を変える。マヤの
両足を持ち上げて腰の上に乗せてから自ら下半身の着衣を脱いだ。
そして、自身の猛りを彼女の暖かい小さな輪に押し込んでいった。

「――!ああ――」

頭をのけぞらせてマヤは叫ぶ。
一瞬躊躇した真澄だったが、かまわず荒い息で肩を上下させウッと呻く
と、最終点まで彼は貫きとおした。ベッドが軋み、マヤは乗りかかっ
てくる男の重みをまともに受けて枕に沈んだ。

「あああ… いやあ…イヤ…いたああい…」

彼女の小道は思ったとおり固く狭くそれが真澄をギュウギュウと
絞り上げ、油断すると一瞬で炸裂する危険もある。

彼は慎重に自制心を呼び戻し自分の髪をかきあげて一息つくと、
マヤの頭を抱き何度も両手で髪を撫でた。

「ああ…速水さん、許して…」

震えながら啜り泣くマヤの額に優しくキスを繰り返す。髪、頬、額と
両手で何度も愛撫しながら、ゆっくりと、慎重に体動を始めた。
眼を瞑って痛みと恐怖に耐えるマヤ。何筋もの涙が頬や目じりを伝う。

真澄はマヤの肩を攫むと、もう一度奥深くまで貫き、小刻みな摩擦を
繰り返した。

広い部屋の窓は開け放たれていて揺れるカーテンは薄く、屋敷の庭灯
が部屋をほんのりと照らしている。大きなベッドで絡まる二人の息遣い
が、深夜の個室でエロティックに響いていた。

「もうしません…もう、あんなことしないから…」

目をつむったまま、頭を斜め上にのけぞらせるとマヤは大きく叫んだ。

「うっうっうう…」
彼は一旦動きを止めた。流れる涙を拭うしぐさがまだ本当に子どもで、
真澄はマヤがまだ高校生であることを思い出し罪悪感に襲われる。

彼は自分のシャツを脱ぐと、マヤの寝巻きも脱がしにかかった。
すすり泣くマヤは下を向き、震えながらされるままになっている。
裸になった真澄は、同じく裸に近い彼女を抱きしめた。お互いの
暖かい皮膚を感じあい、妙な安心感に包まれる。

487指先から始まった 7:2009/02/11(水) 19:00:10 ID:krn6ZuI/

「いい子だ…泣くなよ…俺をそんなに怖がらないでくれ…」

しかし…もう暴走は止められない。
髪を梳き、頬にキスをするともう一度マヤの上に乗りかかった。

「…少し我慢しろ…脚をもう少し開いて」

「いやあああああん もう…」
ブルブルと震えるマヤの腿を内側から押し広げる。

「お願い、許して。何でもします…速水さん…」
「じゃあ言うことを聞け。脚を開くんだ」

開き直った真澄はマヤの両脚を膝から抱えると、もう一度じっくり
自身の硬いみなぎりで彼女の湿った二枚の花びらを押し広げるよう
に上下に動かす。
嫌といいながらも、彼女の熱い肉の門は赤く充血し、ねっとりとした
愛液とともに彼の矛先を包み込んだ。
たまらず彼が低く呻くと、その顔を恐る恐る見上げるマヤの表情にも
少しずつ変化が現れる。今まで意識をしていなかったが、マヤが知る
どんな俳優よりも精悍で美しい顔をしている。そして彼女と交流の
あるどの男よりも大人の色香を放っていて…。次第に変化する自分の
感情と、そして連動するかのように訪れる下腹部の疼き、それらを
意識するのだが、やはり乗りかかっている大きな男の圧迫感とこれ
から起こるであろう衝撃が恐ろしくて身体中が強張るのだった。

「痛い…痛いよ やめて…」
「力を抜いて、脚の力を抜くんだ」
「ああんん 痛いぃ」
唇を噛み切なく身もだえするマヤの表情に鼓動が早くなる。言いなり
にならざるを得ない少女に説得を繰り返す真澄。

「腿の力を緩めて、少しだけ足を上げるよ。怖くないから」
「― ! ! 痛いことしない?グイってしない?」
必死で痛みに耐え、ハイになっていたマヤは、叫ぶように、そして
懇願するように真澄の目を見た。

「しないよ…。いい子だ、…まだ痛い?」

真澄は少し微笑むと、優しく問いかける。

「痛いです ぁああ やめて下さい、抜いて下さい・・」
「それだけはできない。諦めろ」
「もう入りません…痛いよ…」
「力を抜けば楽になるから」

「皆に言ってやる!速水さんがひどいことしたって言うから!」

少しずつ持ち前の情熱がよみがえってきて、上目遣いで彼をにらむと
マヤは幼い声で怒鳴った。そんな懸命な仕草に心射られた真澄は
小さく吹き出してしまう。

488指先から始まった 8:2009/02/11(水) 19:01:26 ID:krn6ZuI/

「いいよ。言えよ。スキャンダルは大歓迎だ」

マヤの肉壁が少しずつぬかるんできたのを感じると、真澄は体動を
再開する。
前ほどの緊張が取れてきて、硬い道ではあるが抵抗感がなくなり、
スムーズに暖かい洞窟内を上下させることができるようになって
くる。

「あっ ― ああんん― 」

目を瞑ったまま、マヤは薄い桃色の唇を開いて喘いだ。
思わず漏れた悩ましい声…真澄はさっきの興奮がどっと戻ってくる
のを感じた。彼が暴走した原因はこの声だった。子どもだ子どもだと
思っていたのに、彼女の身体は本物の愛を…大人の男を受け入れる
ための準備を始めていたのだ。

真澄は最後の暴走を始めた。
強張ったまま身を捩るマヤの両足を脇で抱え込んで、そのまま上体を
倒すとマヤに乗りかかる形になる。激しくマヤの唇を奪い、舌を押し
込んで口内を蹂躙した。「い― や… …はや…」言葉にならない
叫び声、混ざる喘ぎ、振動にあわせて揺れる小ぶりの乳房。マヤの頬
はピンクに染まり形のよい眉を寄せていた。彼が腰を使って激しく
彼女のぬかるみを往復するたび、痛みと衝撃で息がつまり、マヤの
意識は朦朧としてきた。しかし同時に…圧迫される肉体の奥から悦び
の液体がとめどもなく溢れてきて、それが真澄をねっとりと包み込み
我慢強い彼ですら耐えきれずに快楽の呻きをあげてしまう。
真澄は締め付けられている欲望の芯に意識を集中して、今しか味わう
ことができないだろう幸せを享受した。

「俺のことが本当に、そんなに嫌い?」

激しく昂って冷静さを失いつつ、真澄は叫びに似た声でマヤを問い詰
めた。


「キライ…! キライ…! ああああ 速水さん!」

泣き声に混じったマヤの幼い声、それでも若く正直な彼女の身体は、
熱くうねりながら真澄を絡め包んで、絶頂まで追い込んでいく。

「ああ、マヤ…俺の…!」

情けない声を出すまいと自制していたのに、限界の波が訪れて真澄は
小さく呻き、マヤから身体を離してシーツの上に熱い飛沫を迸らせた。



489指先から始まった 9:2009/02/11(水) 19:02:09 ID:krn6ZuI/

***

しばらくして、新たな舞台に立ち女優としての道を再び歩み始めた
マヤは速水邸を去り白百合荘に戻ることになった。マヤは荷物をまと
めていたのだが、数日前に彼にされたことを否応なしに思い出して
しまう。大嫌いな男…恩師と友人を苦しめられ母を殺され、身体を
奪われた……!

それでも、マヤには新たな感情が生まれていた。彼の本心、垣間見え
る優しさ、そして何よりも大人の男の色気…。それらに触れて無理
やりではあるけれどすべてを知り合った。こんな思いに囚われて
しまったことに気付いてハッと我にかえると、マヤは首を振って表情
を引き締める。(最後にあの人に一応挨拶をしておかなきゃ…お世話
になったんだし。)

マヤは恐る恐る真澄の部屋へ続く階段を登っていった。高鳴る心臓の
音を聞きながら、マヤは期待とも不安ともわからない妙な昂奮で身体
の芯が疼いてしまう。

真澄の部屋の扉を前に、マヤは呼吸を整えようと必死だった。そして、
ゆっくりと彼の部屋のドアを開けた。


真澄は自室のシングルソファに身体をうずめて何枚かの書類に目を
通していた。マヤに気付いても表情を変えずに、佇む彼女の目をじっ
と見つめる。

「やあ、チビちゃん」

彼は足を組んで片手を頬に置いたまま、ふっと笑った。

「チビちゃんはやめてください」

マヤは無意識に赤くなってしまう頬を隠すように、下を向いて足を
もじもじさせる。

「まあ、怒るなよチビちゃん」
「…」
「行ってしまうのか?俺から離れて」

寂しそうに笑みを漏らす真澄。マヤは極力、彼と目を合わせないよう
に努めた。

「…また、演技はしますから、舞台を見に来て…」

「こっちへおいで」

真澄はシングルソファに座ったまま、長い腕を差し出した。いつも
どおり、冷たく余裕に溢れた表情…しかし、少しだけ大人になった
マヤはその瞳に灯る欲望の光に気付いて激しく動揺した。

490指先から始まった 10:2009/02/11(水) 19:03:10 ID:krn6ZuI/

マヤは無言のままだったが、ついに真澄の視線を受け止めてしまう。

「君が、その足で歩いて、俺のところに来るんだ」

「ど、どうして…?」

「マヤ」

射るようにマヤの目を見つめながら、低く、澄んだ声で真澄は彼女の
名を呼んだ。

「…あたし、アパートに帰るんです。麗のところに…」

「ドアを閉めろ」

微動だにせずに、真澄は言い放った。

「あたし…ただ挨拶を…」

「来るんだ、マヤ」

「あなたなんて…」

「来いよ」





マヤは抗うことができなかった。


真澄の栗色の髪、黒いシャツの襟から垣間見える鎖骨、筋肉質な腕…
…そして逆光ではっきり見えない表情のなかで輝くふたつの瞳。
それらに引き寄せられるように、マヤはふらふらと、座ったままの
真澄に近づいていった。




【了】

491名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 19:04:56 ID:Nrz20WKi
合作ですね〜お二人ともGJでした!!
492名無しさん@ピンキー:2009/02/11(水) 23:14:58 ID:/7f330gN
すばらしい!!

静かな文体なのにエロチックで、ロマンチックで
感情移入できました。

またぜひ書いてください!!
493名無しさん@ピンキー:2009/02/12(木) 04:16:01 ID:EKLRZeGT
ふわああぁGJ!!!!
最後の終わり方がめちゃくちゃカコイイ!!!
494291:2009/02/12(木) 20:18:25 ID:Wp5wfX3t
>>484-490
引継ぎありがとうございました
自分が書いた書きかけのものが>>484さんによって完成になったのは凄く嬉しいです
495名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 01:07:42 ID:2Qmjr7Nb
超GJ!!!見られるネタいつかみたいと思ってたけど、スバラシク良かった。
ありがとう。
496名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 14:56:37 ID:Mpya5LO4
うわぁー、真澄が超カッコイイではないか!!!
でも芸能界編の頃の真澄はまさにこんなイメージだよね
保育園から嫌がるマヤを強引に連れ戻して監禁w
最後白百合荘に戻った時の去り際の「じゃあまた」も良かった
強引でひつっこいマスミンは大好物だーーー
職人さんありがとう!!!!じゃあまた・・・お願いしまつw
497名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 15:01:00 ID:Mpya5LO4
でもあんなに体の大きさ差があったら
やっぱり最初は超痛そうだな…
498名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 15:13:17 ID:rsHQ82ez
マスミンかっけえええw
ヘタレな馬面マスミンじゃないよ〜超絶イケメンだった頃のマスミンだw
499484:2009/02/13(金) 20:12:38 ID:YTggcMjV
291さんが喜んでくれてよかったです

個人的に43巻のドキーーーンを見て原作マスミンはもう終わったと…
ゆえに今作は格好良かったマスミンを
「感覚の再現」で蘇らせてお読みください
500名無しさん@ピンキー:2009/02/13(金) 21:07:46 ID:YhE94D9E
強引マスミン素敵すぐる〜
ありがとう、ありがとう、本当にありがとう!
501名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 01:43:14 ID:ZARIpjs8
かっこ良かった頃の速水さんだ!!ワーイ!!
マヤもとっても可愛いなあ

>>478さん(>>291さん)>>484さん、お二人の合作
素晴らしい!!ありがとうございます!
感覚の再現、何度でもできちゃうね!
502名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 22:35:18 ID:6wN5mpC5
お2人とも乙です
来いよって台詞など、やっぱり強引な真澄様はいいですね
是非続きが読みたいです
やっぱりソファーになだれ込んだんでしょうか(;´Д`)
503名無しさん@ピンキー:2009/02/14(土) 23:12:39 ID:Tag/uWKo
激しく続きが読みたい(;´Д`)
504名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:23:26 ID:4ik76tFM
やっぱこのつづきは座ったままマスミンの
お膝の上に乗っけてやっちゃうんだよな?
ハァハァ(;´Д`)
505名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:28:50 ID:mF14/knm
つ、続きを…!
506名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:32:13 ID:AB7K5J4n
グイっとしない?のマヤタンもカワイイ
507名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 00:54:42 ID:yx18rjGl
私の中で原作は既に終わってるがファンの妄想はまだ全然オッケーだす!
昔は良かったよな……
508名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 01:10:18 ID:dmrtgd2q
>>504
正上位かもよ(;´Д`)
1回しただけで心が傾いたのに2回目したらもう離れられなくなりそう(;´Д`)
509名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 01:18:44 ID:4ik76tFM
速水さんなんか大嫌い!!なのに
速水さんにやらしいことされるのは好き…
あたしどうしよう!?

とかだと激萌えw
510名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 01:38:24 ID:dmrtgd2q
>>509見て思い浮かんだ文章

母さんの仇なのにどうしてこんなにドキドキするんだろう
麗にはこんなこと言えない

そんなこと思いつつ真澄に呼び出されたら行ってしまうとかだったら(;´Д`)ハァハァ
511名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 04:21:29 ID:4fzaiP2F
呼び出しか
場所を屋敷じゃなくて別荘に変えたら邪魔者がいないから1日中できますね(;´Д`)
512名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 05:22:20 ID:JJKuuVxy
>>507
同意

続きがほしい〜
513名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 07:26:17 ID:2MD68mBn
なんかここ見てても、自分含めて
皆、ちょっと強引でかっこいいマスミンを求めてるんだなーって思うw
漫画のマスミンがアレだからなぁ。゚(つД`)゚。
514名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 08:26:05 ID:ach6FFNJ
紫織に捕まってから完全に崩れました。
515名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 13:10:53 ID:4fzaiP2F
お見合いしてなかったら今でも強引な真澄だったんだろうな
516名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 17:02:57 ID:OvKfJ0La
>>511
1日中(;´Д`) ハァハァ
517名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 20:40:12 ID:RFPCBXcX
>>511
ぜひ、別荘の中に調教部屋を作って欲しいw
それで一日中…(;´Д`) ハァハァ
518名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 22:23:45 ID:4fzaiP2F
調教部屋で変態プレイ(;´Д`)ハァハァ
519名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 23:03:42 ID:tH6P3NHT
>>517のリクエストに応えて、ちょっとネタを思いついた。


「…これが気に入ったみたいだな?ほら、自分の顔をよくみてごらん。とても
良い表情をしている」

真澄の膝の上に座り両脚を広げる恰好で彼の器用な指を身体の中心に受け入れ
ながら、マヤは部屋一面を覆っている鏡の中の自分の姿を彼の言葉に背くこと
なくじっと見つめていた。

……あの日、聖から言わるままに「紫のバラの人」が来るのをホテルの一室で
待っていたマヤの前に現れた真澄から聞かされた言葉と、彼の腕の中で過ごした
初めての夜を思い出しながら、彼の指の動きが教える悦びに艶めいた吐息をつくと、
鏡越しに映る男の顔に満足そうな笑みが浮かんだ。

「最初は恥ずかしがっていたのが嘘みたいだな?まさか、マヤの方から此処に
来たいと言い出すなんて、思ってもみなかったよ」

確かに、初めてこの部屋に連れて来られた時には驚きと共に羞恥心を覚えたものだ。
それでも「紫のバラの人」ではなく、速水真澄」として、これからの人生を
共に歩んで行きたいと言われた時の喜びと、心身共に愛される歓びを知った
マヤの心には、彼の「二人きりになれる場所で、互いに何も隠さずに過ごしたい」
という言葉を否定することはできなかった。
520名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 23:53:00 ID:1X7BpARm
わっふるわっふる!
521519:2009/02/15(日) 23:53:47 ID:tH6P3NHT
あれから何度この部屋を訪れただろう。
その度に、マヤの身体は真澄に教え込まれる「愛の行為」によって、少しずつ
花開いていったのだ。

「……っあ…ああぁ……あっ…」

真澄の指が奏でる恍惚感にマヤの身体が小刻みに震えると、彼の唇が
ゆっくりと味わうように彼女の肌を這い始め、花芽を愛撫していた
指で今度は胸の頂を攻める。

「マヤ、鏡を見て。ここがこんなに固くなっているのが、よくわかるだろ?」

耳の後ろの敏感な部分に唇の熱を感じながら囁かれる言葉に、マヤの身体の
奥がますます熱くなっていく。

……もう、何度も高みに連れていかれているのに、真澄は自分自身をマヤに
与えることなく、彼女が果てて気を失い、それから再び目を覚ます度に違う
形でその柔らかな肌や艶めかしい身体を楽しんでいるのに、彼自身を自分の
奥深くに受け入れられない喪失感に、気が変になっていくのがわかる。

「……ねぇ、真澄さん…お願い、欲しいの。あなたが欲しいの」

それは、他の場所では与えられる真澄との一体感が、この部屋だけでは与え
られないことへのもどかしさに、初めてマヤの口から発せられた言葉だった。
522名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:25:36 ID:hV/LW6G6
さぁっ、いよいよエロくなってまいりました…!!!!
523519:2009/02/16(月) 00:35:23 ID:8sXRkxgB
「マヤ、やっとその言葉を自分から言ってくれたね」

いつの間にかマヤの頬を濡らしていた涙を指先で拭いながら微笑むと、真澄は
彼女をベッドに横たえて自分を待っているその場所へと腰を進めた。

「はぁっ……あぁ……んっ……」

繰り返される激しい律動に、マヤの身体もリズムを刻む。
もう何度も受け入れている事なのに、まるで初めて事の様に感じる感覚に、
マヤの身体は何時も以上に高みに追い立てられていった。

「マヤ。どうして、この部屋では最後までいかなかったかわかるか?」

耳元で囁かれる言葉に、マヤはただ首を横に振るだけで精一杯だった。

「俺が行動を起こさない限り『欲しい』とは言ってくれないきみを、罰したい
気持ちがあったからなんだよ……最低だろ?でも、これが俺の本当の
気持ちなんだ。俺が求めなくても、自分から抱いて欲しい、俺を欲しいと
言ってくれるきみになって欲しかった。だから、この特別な部屋で、きみから
行動を起こすまで追い詰めてみたんだ……」

真澄さんの言葉の意味を考えなきゃ……

真澄の全てを受け入れながら、マヤの思考が停止していく。
今は何も考えずに、ただ、自分を愛してくれる真澄の広い胸の中でこの幸せに
溺れていたい、とマヤは思った。


終わり
524519:2009/02/16(月) 00:48:57 ID:8sXRkxgB
何かまとまりがない上に、中途半端でスミマセン。
要するに、マスミンはマヤから行動を起こしてくれないことに「お仕置き」を
したかったんですねw
なので、他の場所では当然やるべきことはやっているのに、「特別な場所」では
絶対に最後までいかずに、マヤを放置プレイ状態にしちゃうわけです。
で、マヤは「特別な場所」で最後までいきたいので、マスミンを初めて自分から
誘って「特別な場所である別荘の一室」に誘って・・・という、お話でした。
525519:2009/02/16(月) 00:56:16 ID:8sXRkxgB
もうちょっと、ねちっこくしてもいいかな?と思ったけど、眠気が・・・
どなたか、パワーアップ編を書いてくださいませ。
(他力本願w)
526名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 01:21:45 ID:6z0RTNL7
>>524
うん、読んでて分かったよ!
タイトルなしじゃもったいないくらいイイ(゚∀゚)!
個人的には真澄さんより「速水さん」が萌えるから
読み替えしちゃった、ゴメン!
527519:2009/02/16(月) 09:19:54 ID:8sXRkxgB
>>526
有り難う!
真澄さんじゃなくて、速水さん・・・そっちが萌えるなと確かに思う。
夜中に妄想していたら、続きネタが降ってきたのでもう少し
お付き合いいただければと・・・


「……マヤ……」

何時の間にか意識を手放していたのだろう……自分を呼ぶ声に、マヤは
少しずつ目を開けていった。
と、その声の持ち主である真澄の顔が自分の中心にあって、舌先で襞を
探られていることに気付くと、咄嗟にその舌から逃れようとした。

「駄目だ」

一旦顔を上げてそれだけ言うと、口腔での愛撫を続けながら真澄の大きな手が
マヤを宥める様にゆっくりと腹部から腰の辺りを撫で回す。
その手の動きと温もりに少しずつ落ち着きを取り戻しながらも、マヤは
彼の行動にとまどいを感じていた。
何度もこうした時間を過ごしてきたけれど、真澄が意識のないマヤの
身体を開こうとしたことはこれが初めてだったのだ。
……どうして?
考える事に集中したいのに、真澄の舌や唇の動きがそれを許さない。
恥ずかしい声が出そうになるのを我慢するだけで精一杯だ。

「マヤ、我慢しないで声を聞かせて?」

舌を指に変えてマヤをさらに高みに追い立てながら、真澄が鳴き声を聞きたいと
強請る。
何時もと違って、自分を追い詰める事を楽しんでいるかのような彼の表情に、
マヤは“罰したい”と言われた事を思い出した。
528519:2009/02/16(月) 10:11:37 ID:8sXRkxgB
……自分からは求めずに、真澄から行動を起こしてくれる事を待つだけった。
いくら身体を繋ぎ合っても、自分から彼自身を深く迎え入れたいと強請るなんて
気恥ずかしくてできなかった。
そんな自分を、真澄は何時も優しく受け入れてくれていた……でも、実際には
彼はそんな自分にもどかしさを感じていたのだ。そして、自分を曝け出して
欲しいとの願いからこの部屋の作ったのだ。

それに気付いた瞬間、マヤの心の奥で、上辺だけではなくて本当に意味で
一つになりたいと思っていてくれる真澄の魂が、手に取るように感じられた。

……そんなふうに自分を思っていてくれる真澄の想いに応えたい。
その想いが通じたかのように、真澄の指と手、それから舌と唇がマヤの身体の
隅々をさらに責め立てていく。
気恥ずかしさを脱ぎ捨てて、感じるままに声を出し、思うままに真澄の
身体に手を這わせるマヤに、真澄は一瞬だけ身体を止めると満足そうに
フッと微笑んで、もう一度彼女の中心に指を這わせて高みに追い立てて、
我慢できなくなるような舌使いで花芽を刺激して、意識を奪っていった。

「愛してるよ」

マヤが果てた事を確認すると、真澄はゆっくりと時間をかけて自分の塊を
彼女の奥深くへと進めながら、愛おしそうに長い黒髪に口付け、それから
上気した頬、閉じそうになっている瞼、甘い吐息を吐いている唇へと
キスを続ける。そして、唇に感じる熱を求める様にマヤがキスを返すと、一層
深いキスを与えながら舌と舌を絡ませ、同時にリズム刻みながら律動を繰り返す。

「もっと、欲しい?欲しいなら、自分から口にして?」

強請られる言葉を繰り返しながら、マヤは満足そうにほほ笑んでいる真澄の
肩を抱き寄せると、どれだけ彼が欲しいのか指先と唇で伝え始めた……


終わり

お付き合いいただきまして、有り難うございました。
529名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 22:18:07 ID:S0rxk+cH
GJ×100!!!!

調教されるマヤたん萌え(;´Д`)ハァハァ
その内、三角木馬まで出してきそうだww
530名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 00:23:13 ID:BIc3hnWU
深いねえ〜、イイ(゚∀゚)!!
なんだか本当の意味で結ばれたというか、絆が深まった感じだね!
付き合いの長さが出てるよ。
ぜひまた書いて下さい!!
>>526でした。
531名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 01:18:25 ID:G6dujzaC
二人ともGJ!!!ありがとう!超イイ!
私は、速水さん→真澄さんって言わせるまでの過程を想像すると真澄さんが萌えるかも。
っていうかなんて部屋を作ってるんだwww
532名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 01:24:22 ID:cRiDHyY4
GJ!!
>>速水さん→真澄さんって言わせるまでの過程
これも読みたい(ボソ)
533名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 14:49:20 ID:TYuTYJs7
今は亡き、クールで強引、心はマヤ命熱い俺様真澄さま
偲ぶお話に感動し涙しました(´;ω;`)
ありがとう職人サマー
534名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 19:05:59 ID:f9Plnsqw
>>519

マヤに調教ってやっぱり似合いますね(;´Д`)ハァハァ
手首縛りや目隠しもよさそう(;´Д`)ハァハァ
535名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 21:32:53 ID:zjD8RAEM
>>531-532
おふた方の素敵なレスを見て、突如エロスwが降臨してきてしまったので
小ネタではありますが投下させてください

>>519さん
横合いからすみません。失礼致しますです……
536あなたと私が紡ぐ名はT:2009/02/17(火) 21:39:32 ID:zjD8RAEM
「――なあ、呼んでみてくれ、マヤ。そうしたら達かせてやるから」
「ひどい……。速水さんの馬鹿。意地悪、冷血漢、ゲジゲジ」
「……進歩のない罵り言葉だな」
「だって……あっ、ん……!」
 それまでぴたりと動きを止められていた腰を急に揺すられて、マヤは予期せず
高い声を上げた。速水を受け容れている部分をゆっくりとかき混ぜられて、襞を
こすり上げられる。敏感な粘膜はもうそれだけで堪らなくなって、びくびくと背
中が跳ねた。
「ん、ん、や……あっ」
「ここをこんな風にしているくせに……中身はあのころのまんまだな。まさか最
中にまでゲジゲジと呼ばれるとは思わなかったよ、チビちゃん」
 ぐちゅ、といやらしい水音を大きく響かせて、速水は楽しそうにくすくすと笑
っている。むかし、まだマヤが十代で、互いが互いの気持ちに気づいていなかっ
たころの、他愛もない口喧嘩でも懐かしく思いだしているのかもしれない。
「あっ……そ、そんな子どもを相手にするような変態だったの? 速水さんは」
 久しぶりにチビちゃんと呼ばれた意趣返しに、ちょっとした軽口を叩いてみる。
速水はおかしそうにひょいと片眉を上げて、唇を綻ばせた。
「言うようになったな。だが、そうだな……」
 ふいに、マヤの膝を押さえていた速水の右手がするりと胸もとに絡みつき、や
わやわと左の乳房を揉みしだき始めた。二、三、てのひらのなかで弄ぶように転
がされたあと、指さきを中心の突起に引っかけられて、反射的に速水を呑みこん
でいる後ろをぎゅっと締めつけてしまう。その刺激に、頭の上で男が息をつめた
のが分かった。
「っ。……中身は追いついていないが、身体の方はもう立派に大人の女だな。俺
を充分に愉しませてくれる」
「なにそれ……じゃあ、あたしの事は身体目当てなの?」
「まさか。身体目当ての女にこんな事をするほど、落ちぶれてはいないぞ。本当
にそう思って言っているのか?」
 マヤの左手の薬指をひと差し指の腹でなぞり、速水が心外だといわんばかりに
目を眇める。憮然としてはいるが、本気で怒っている訳ではない事はマヤにも分
かって、首を竦めた。
「ごめんなさい……。でも、だって、速水さんが」
「ああ、悪かった。正確には身体も、だ。むかしからきみは、俺を楽しませて、
いつも新鮮な気持ちにさせてくれた。感情の赴くまま泣いたり怒ったり笑ったり
……忙しなく変わる表情も、見ていてちっとも飽きないな」
「馬鹿にしてる……」
「してないさ」
 くすりと笑って、速水はゆるやかに律動を再開させる。穏やかな動きだったが、
それでも、一旦は沈んでいた官能の残り火を掘り起こすには充分なものだった。
537あなたと私が紡ぐ名はU:2009/02/17(火) 21:45:12 ID:zjD8RAEM
「あっ……」
 少しずつ蠕動の速度を増しながら、速水はマヤの身体のあちこちに愛撫を仕か
けてくる。耳から辿って、うなじ、鎖骨、胸へとキスを与えられた。唇の届かな
い場所へは、速水の長く節くれだった指がマヤの感じやすいところを丁寧に解し
ては、昂ぶらせていく。
「ああっ、ん……ん……っ」
 再び際どいところまで追いつめられて、マヤは必死に速水の背中へと手を伸ば
す。ふと気を抜いたら、あっというまに溺れてしまいそうで。縋るように夢中で
しがみつき、触れた肌に爪をたてた。
「あ、あ……速水さ……っ」
「だから、そうじゃないだろう?」
 すっ、と浅く腰を引かれて、それまで押し寄せていた快感の波が急に途切れる。
思わず、引き止めるように速水の腰に脚を巻きつけていた。まだ彼が全部出てい
った訳ではないが、それでももの足りなさは紛れもなかった。
 もどかしい。あともう少しなのに、一番欲しいところまできてくれない速水を
誘いこむように、自然と腰が揺れてしまう。焦れったさに、堪らず爪さきがシー
ツを蹴った。
「や……もっと……」
「もっと、なに? どうしてほしいのか言ってごらん、チビちゃん」
 チビちゃん、と口にするのは、明らかに未だに名前で呼べないでいるマヤへの
ささやかな報復だ。要求通りきちんと名前を呼んで、望んでいる事を言葉にしな
い限り、速水はこれ以上は本当に動いてくれないだろう。
 じわじわとふたりがつながっている部分が疼く。
 身体の奥から滲みだしてくるような熱に浮かされて、マヤは観念して速水を見
上げた。
「……い、達きたい。達かせて。お願い……ま、真澄、さん……」
 あまりの恥ずかしさに顔から火が出そうだったが、対する速水は心底嬉しそう
に目を瞬いた。これ以上ないくらいの笑みを浮かべて、マヤを見下ろしている。
「そうだ。よく出来たな、マヤ」
 ご褒美とでもいうように額にやさしくくちづけを落とし、頭を撫でてくる。速
水は本当に喜んでいるようだった。
「いい子だ。しっかりと掴まっていろよ」
 撫でていた指を離し、速水はマヤの膝裏へと手を差し入れると、両脚を高く持
ち上げた。太ももが胸につくくらい抱えこまれて、腰まで宙に浮く。勢いをつけ
て、今度こそ本当に、ぐっと深い場所まで速水が侵入りこんでくる。
「やっ、ああー!」
 背中に腕を回した途端、いきなり容赦なく動き始めた速水に、喉を仰け反らせ
て悲鳴を上げる。熱い。熱くて硬いものが、マヤのなかを遠慮なしに暴れ回って
いる。眉根を寄せて抽送を繰り返す速水の顔もどことなく余裕がないように見え
て、それが余計にマヤの快感に火をつけた。
538あなたと私が紡ぐ名はV:2009/02/17(火) 21:52:25 ID:zjD8RAEM
「あ、あ! 真澄さん……真澄さん……っ」
 一度呼んでしまえば、その響きは舌の上でとても甘く溶ける。マヤは何度も、
自ら求めるように速水の名を呼んだ。
「いいか?」
「ん、うん。い、い……すごく。真澄さん、も、いい……?」
「ああ。マヤのなかはあたたかくて、やわらかくて、とても気持ちいいよ」
 ほら、と腰を掴まれて、がくがくと激しく突き動かされる。速水のものが弱い
場所を抉るように攻めてきて、びくっと全身がわなないた。
「ひ、あっ……! 真澄さん、や、そこ、駄目……っ」
 切羽つまった声を上げて、もがきながら真っ白なシーツに渦を作る。指さきま
でもがじんと痺れて力が入らず、すでに速水に掴まってもいられなかった。愛す
る男から与えられる快楽でいっぱいに満たされて、マヤのなかにはもうなにも入
らない。
 たったひとつだけ。速水の事を愛しいと想う気持ち以外は。
「駄目、も……達っちゃう……!」
「いいよ。じゃあ一緒に達こうか」
 より一層強烈に追いたてられて、徐々に近づいてくる絶頂感に悶えながら、マ
ヤは懸命に速水の腕に指を這わせた。涙にぼやける視界のなかで、速水と目が合
う。瞳が、愛おしそうに細められたかと思うと、唇が首筋へと降ってきた。きつ
く吸いつかれ、さらにはそこを舐められて、肌がふるりと粟だつ。
 首筋だけでなく、身体中の至るところに、きっと速水のくちづけの痕が散らば
っている。
「真澄さん、好き……好き……っ」
 マヤの身体は――心までもが、速水のものだ。今だけは、演劇の事も明日の予
定もなにもかも忘れて、ただの北島マヤになる。速水真澄という男の身体の下で、
あられもない姿で喘ぐ、ただの女に。
 身体中が熱い。速水と愉悦を分かち合っている部分から、焼けるような熱が生
まれて。ふたり混ざり合って、どこまでが自分でどこからが相手の身体か分から
なくなるほどひとつになっていく。
「俺も愛している。ずっと、ずっと、愛している。マヤ……!」
 ぐうっとひと際強く叩きつけられて、マヤは高みへと昇りつめていった。
「あ、や、あああ……っ!」
 体内にわだかまる熱が解放されようとしている。顎を天井へと反らせて、目を
きゅっと瞑った。瞼の裏も、頭のなかも真っ白になり、瞬間、ひかりが弾け飛ん
だ。それとほぼ同時に身体の最奥に熱い飛沫を感じて、速水もまた、マヤのなか
で終わりを迎えたのだと知った。
539あなたと私が紡ぐ名はW:2009/02/17(火) 22:04:15 ID:zjD8RAEM
「あ、あ……ふ、っ」
 僅かな余韻を残して、ずるりと速水がマヤのなかから抜けていく。そのぞわぞ
わとした感覚に身を捩らせながらも、乱れた息を整えた。
 いつも、行為のあとは抱き合って一緒に眠っているのだが、今日はなんだかや
けに気恥ずかしくて、速水の顔を直視出来ない。隣にいるのに背を向けてしまう。
腰に巻きついてくる腕に抱き寄せられながらも、マヤは顔を合わせられないでい
た。
「マヤ……?」
 背中を通して、まだ荒い息をついている速水の体温が移ってくる。裸の胸と背
とがぴったりと密着して、心臓の音までが伝わって。とくとくとく、といつもよ
り少し速めの鼓動は、肌を重ねたあとでしか感じられない。
「――こっちを向いてくれ、マヤ。怒ってるのか?」
「ううん、そうじゃないの。でも……なんだか照れくさくて」
 気遣わしげに訊ねられ、腕枕をしてくれている速水のてのひらを見つめながら
マヤは首を横にふる。
「なにを今さらそんなに照れる必要があるんだ」
「だけど……」
「大体、いつまでも速水さんじゃおかしいだろうとずっと言ってたじゃないか。
それを、きみが慣れるまではって頼むから待ってたんだぞ、俺は。なのにちっと
も呼んでくれないからこんな手段にだな……」
「そ、それは分かってるの」
 長くなりそうな恨み言を遮って、マヤは腕のなかに収まったままくるんと速水
へと向き直った。まだ瞳は合わせられなくて、目線は下げがちになってしまうけ
れども。
「分かってるけど……でも、だってやっぱり恥ずかしいんだもの……」
「なにも恥ずかしがる事なんてないだろう。第一、俺たちはもう結婚してるんだ
から」
 やれやれと嘆息しながら速水は恭しくマヤの左手を取る。速水との結婚指環が
はめられている薬指にちゅ、とくちづけを贈って、いたずらっぽく笑った。
 つられるようにマヤも微笑んで、同じように速水の左手を取り、顔を近づける。
詫びるような気持ちとありったけの愛しさをこめて、速水の指のリングへと、そ
っと唇を寄せていった。
540名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 22:07:44 ID:zjD8RAEM
以上です。お粗末さまでございました
小ネタの割に無駄に長かったり、全くオチきれていなかったりなど、言い訳は山のようにあるんですがorz
エロをちゃんと書くのも投下させて頂くのも初なので、もうどきどきものです……
エロ難しかった……職人さま方はやはり偉大だ……
それでは、どうもありがとうございました
541名無しさん@ピンキー:2009/02/17(火) 22:54:58 ID:6K0q6DJA
>519です。
レスいただき、どうもです。
ガラス張りの部屋って、何処から出てきたのか自分でもわかんないですw
天井に鏡を張っている寝室というのが、某ロマンス小説に出ていたので、
それが頭の隅にあったらしいのではありますが・・・多分、ヒジリンが
マスミンの為に用意したかとww

>>535->>540
GJ!
マヤちゃんがカワイスギルし、マスミンのメロメロぶりもいい!
これを機会に、もっとおやりなさいませw
542名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 00:34:33 ID:B6o5T1et
グッジョブ!良かったよ〜

しかし…ゲジゲジかぁ〜
この頃の二人は実に良かったなぁ。初々しくて可愛かった。

今の原作を見てると長く付き合い過ぎた同棲カップルを見ているようだw
543名無しさん@ピンキー:2009/02/18(水) 00:45:11 ID:JdrFdsGL
>>540
532でつ。超GJ!!!ありがとう。
幸せそうな二人!!!
544名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 15:36:20 ID:i7qS6lD9
某執事ドラマ見ていたら、真澄執事を妄想。
「マヤお嬢様、お風呂の用意が整いました」とか「マヤお嬢様、
朝食の用意が整いました」とか言いながら、せっせとお世話する
真澄・・・実は、マヤにとっての羞恥プレイ(別名お仕置き)なのであった。

妄想を広げつつ字書き中なんだが、ブラックS字の真澄ってどう?
545名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 17:07:44 ID:aCZJJm/k
執事だと、真澄よりは聖を想像してしまうなw

逆にマヤにメイド服を着せて、メイドプレイをするのはどうだろうかww
546名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 17:41:49 ID:VSPfL7Jc
>>544-545
両方いいですね(;´Д`)ハァハァ
547名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 22:10:29 ID:bMR0x8Gn
そんなコスプレ趣味のマスミンはイヤだw

どちらかと言うと、マヤがメイドの姿をしていてもマスミンには余裕で受け流して欲しい。
548名無しさん@ピンキー:2009/02/19(木) 23:54:47 ID:HtQbA+9l
余裕を装っていても内心は(;´Д`)ハァハァ って感じがする
549名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 00:15:12 ID:tp82SewT
起こしに行ったらそのままベッドに引きずりこまれそう
550名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 01:37:33 ID:j1d+Lfy/
ここのマスミンはカッコよくて胸がすく
ただ原作の悶々、ヘタレっぷりを見ていると
もし念願かなってマヤとベッドインなったらそのまま腹上死しちまいそうだ
551名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 02:02:44 ID:P9lOAgXe
>>537
>「……い、達きたい。達かせて。お願い……ま、真澄、さん……」

↑この瞬間のマスミンを妄想しるとなぜか白目王になるのは何故だろう・・・orz
552名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 02:36:06 ID:tp82SewT
>>550
腹上死www
私は1回じゃすまなくて疲れ果てるまでやりそうだなと思う
553名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 03:00:16 ID:iPSQWHi5
マスミン性欲強そうw
8年も我慢してるし、願いが叶ったらそりゃもう。
何にも知らないマヤを自分好みに(ry)
554名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 04:38:13 ID:AMsgkEcM
>>551
自分はニヤニヤしてる真澄が頭に浮かんだ
555名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 09:17:54 ID:HpWg/LT0
実際マスミンは、どうやって性欲を処理しているんだろう
案外、水城さんがお口でしてあげていたりして

「水城君、そろそろいつものを頼む」
「わかりました」と、お手拭を手に登場。
556名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 10:14:55 ID:89Od5UZV
>>552->>554
想像するだけで萌えるw
誰か疲れ果てるまでやる真澄書いてくれv
557名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 18:31:18 ID:cBIWtIf0
マヤたん、お誕生日おめでとーvv
558名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 21:22:57 ID:f36GGhgZ
遅ればせながら>>540
GJ!!
二人の仲の良さに萌え〜 
マスミンの台詞がマスミンらしくてすごく良かった!
是非是非また書いてください!
559名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:26:25 ID:AvFEI2gV
マスミンあの歳でチェリーはやだなぁ
560名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:34:37 ID:AMsgkEcM
>>555
マヤのアルバムとか使って1人でしてそう

>>559
大学時代の人脈づくりの時に知り合った女性と済ませてると予想
561名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:47:47 ID:LZ9Pl61X
>>552
四日間寝室におこもりするんですね。わかります。
562名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 22:55:06 ID:ELnFvn9e
某皇帝陛下乙w
563名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 23:51:13 ID:j1d+Lfy/
マヤと真澄が結婚したら
子供が10人くらいできちゃいそうw
564名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 02:23:12 ID:mkNGKcPH
>>563
そんなに生んでたらマヤの女優活動が・・・(白目
マヤの為に2・3人産んだ後は中田氏自粛する
大人のマスミンでいてほしいw
565名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 16:51:02 ID:3RK0wMX/
でもマスミンてすごい子煩悩パパになりそうじゃない?
マヤ似の娘にメロメロwなのは当然として、
男の子でも時間を作ってはキャッチボールの相手したり。

マヤもマスミンも、母親亡き後ようやく手に入れらる血を分けた肉親なわけだし
速水邸は広いし経済的余裕あるしお手伝いさんいっぱい居るし
ぼこぼこ産んで大丈夫でしょw

マヤの女優活動に差し支えないよう、まとまった期間仕事を空けさせてから
計画妊娠させるくらいの戦略はたてるんじゃないかな、マスミンなら。



真澄「出産予定日は○月×日に決定した。君には予定に従って妊娠してもらう。」
マヤ「ちょ…、予定に従ってって、あたしは機械じゃないんですからっ!」
真澄「計画は決定済みだ。おとなしく従いたまえ。…では。」
マヤ「きゃっ!い、いきなり抱き上げないでください!///
    ていうか!まだ明るいのにあたしをベッドに運んでどうするんですか!」
真澄「決定した計画は迅速に遂行するのが俺の主義だ。」
マヤ「え…えええっ!?」
真澄「そして確実に成功させる。」
マヤ「ちょっと待っ……あんっ」
真澄「行動へは迅速に移しても、行動自体はじっくり丁寧に確実に行うから安心したまえ。
    …なにしろ、これから出産までは遮る物なく君と直にひとつになれるんだからな(にやり)」
566名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 17:19:58 ID:pcyN6A5m
確かに子煩悩にもなりそうだけど、紙一重で子供に嫉妬するタイプかもしれないと思った。(勿論、隠してるつもり)
567名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 20:04:54 ID:k8g9TUeD
>>565
やwそんなマスミンみたいわぁ…

初夜は4日間おこもりした某皇帝陛下の記録を塗り替えてくれ。
待ってる年数は某陛下より長いだろう。
真「まだだ…。俺はずっと待っていたんだ、チビちゃんが大人になるのを。
だから、まだだ。全然足りない」
マ「あたし…もうチビちゃんじゃありませんっ…それに…いいんですか?
お仕事…もう5日はたちますよ…?」
みたいな。
駄目だ。自分の文章能力がカス過ぎる。

誰か……
568名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 20:15:12 ID:UAnA+O7L
某皇帝陛下は、食事も何もかもをお付きの人がやってくれたけど
現代じゃ難しくないか?w

あ、聖さん?w
569名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 22:36:50 ID:a/3Ek+Uh
マヤが頑張って告白するシチュを考えるのだが、どーしてもマスミンの台詞が
「マヤがオレを?いやまさかそんな…」にしかならない('A`)
570名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 23:45:38 ID:h8xYGmVc
マヤと真澄の子供の面倒見る聖ってのも萌える
その場合内緒で食ってもok
男の子でも女の子でも…
571名無しさん@ピンキー:2009/02/21(土) 23:53:44 ID:vdpA5g0s
>>568
速水家には家政婦さんがいるじゃん 食事は某皇帝陛下の時のように
部屋の前で「ここに置いておきます」で済むんじゃないかな。
それに真澄の部屋には風呂もあるし。
572名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:02:26 ID:ZtPITHa2
>>569
確かに…
でもそこはマヤにもうひとふんばりしてもらい、
「好きです!!ずっと前から好きなんです!!
信じて下さい!!いつも見守っててくれた……
紫のバラの人……!!!!」
マヤの告白についにマスミンの理性決壊、ブチューっと一発→マスミン抑え効かずそのまま朝チュン
なんて……ないか。
573名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:03:59 ID:RZaVN5XY
速水家では、うるさい親父が居るから萎えそうw

逆に伊豆の別荘だな。初夜の場所候補としては。
それとも、クイーンエリザベスの船の中だろうかww
574名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:12:18 ID:TDNmXqGh
>>573
別荘ならいけるかも!!
山下さんにがんばってもらえばいいじゃまいか
575名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:27:10 ID:5TZNcn/2
ってか32歳って4日間篭ってやり続けるほどの元気あるの?
576名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:55:49 ID:TDNmXqGh
>>575
まあ休み休み
マヤを抱きしめながら眠ったりダラダラするだけでも
きっと至福の時だろう。
577名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 00:59:49 ID:2vtXx7vG
途中でシーツ替えないとね
578名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 01:01:40 ID:5TZNcn/2
真澄だったらマヤの破瓜の血の付いたシーツを保存しそうだね。
579名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 01:22:08 ID:2vtXx7vG
それで時々取り出してにやにやするんですね
580イツマデモ・・・:2009/02/22(日) 13:44:27 ID:/QwKhWS6
お籠り状態のマスミンと、彼に引きずり込まれる形のマヤタンのお話です。
マスミンが暴走しちゃっていますので、そういうのが苦手な方はスルーして
いただければと・・・


「…マヤ、何時まで恥ずかしがっているんだ?人目があるくらいで俺が我慢する
とでも思っていたのか?」

ベッドルームが整えられている間に遅い朝食を取り終えると、先程から自分を
避ける様に目を合わせないマヤに、真澄は意地悪な質問をしてみせる。

「……だって、速水さんたら……何も着せてくれないし……それに……」

膝の上で抱き寄せているマヤが、自分の胸元に埋めていた顔をそこから離して
恨めしそうに見上げてくるその様子が、真澄には可愛くて仕方がなかった。
―水城に頼んで用意させたホテルの一室に入って4日経っても、マヤがこの
状況に慣れる事はできないのだとわかっている。でも、真澄は可哀想にと思い
ながらも、彼女を一時も離すつもりはなかった―例え、隣の部屋に自分達以外の
存在があったとしても。
581名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 14:57:18 ID:ucDc0Vew
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
ワッフルワッフル
582イツマデモ・・・U:2009/02/22(日) 15:41:59 ID:/QwKhWS6
「どうせ、すぐに脱ぐことになるんだ……それに、こういう事が簡単に
できなくなるしな?」

上目づかいで見つめているその姿が、却って煽っている事に気付かないマヤに
意地悪をしたくなり、薄い毛布だけを纏っている彼女の身体と自分の身体の
隙間を辿るように指を這わせながら、真澄の唇が柔らかな肌に赤い花を刻んでいく。

「……っ…やぁ……」
「シー、他人に恥ずかしい声を聞かせてもいいのか?」

羞恥心に顔を赤らめる姿が意地悪な指の動きを大胆にしていき、その動きに
誘われる様に、マヤの身体から力が抜けていく――と、ベッドルームに繋がる
ドアが開く音がして、彼女の身体がビックと強張り、慌てる様に真澄の首筋に
顔を埋めてきた。

「速水様、ベットルームとバスルーム、それぞれ整え終えました。それから、
バスタブにお湯を入れておくようにとの事でしたが、そちらも用意ができております。
他に御用がありましたらお申し付け下さいませ」

毛布が目隠しになっていて、単に恋人の腕の中で寛いでいる様にしか見えない
事に気付いていないマヤの様子に、真澄の悪戯心が疼く。

「……そうだな……御覧のとおり、動けない状態でね。すまないが、コーヒーを
入れ直して、こちらまで持って来てくれないか?」

熱を持ち十分に綻んだ花弁の奥へと指を進めると、胸元に置かれた手が震えるのが
わかる。さらに、指の数を増やして花芽を摘まむと息を殺すように吐息をつくのが
わかる。

――まるで、いじめっ子みたいだな

首筋にマヤの涙を感じて真澄は苦笑いを浮かべると、コーヒーカップを持って
来ようとする客室係に首を振り、部屋を出て行く様に目で合図をした。



583名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 16:23:11 ID:ZtPITHa2
つ……………続きを!!!!!
584イツマデモ・・・V:2009/02/22(日) 16:24:35 ID:/QwKhWS6
「……マヤ、彼女にはもう出て行ってもらったよ」

詫びる様に背中をゆっくりと撫でてやりながら、髪に唇を落として滑らせる
様に耳元まで辿っていく。
いつもなら、甘える様に背中に腕を回してくるはずなのに、どうやら思った
以上に彼女には負担が大きすぎたようで。

「マヤ、本気で怒ってるのか?」

戸惑いを滲ませて尋ねると、やっとマヤが目を合わせてくれた。

「マヤ?」
「……恥ずかしかったの……だって、ここに来てから一度も部屋の外に出て
いないし、部屋のお掃除をしてもらう間もこうやって離してくれないし、
食事だって膝の上で食べさせてもらっているのを見られてるし……
それに、他の人がいる時でも何も着せてもらえないんだもん。速水さんは、
ちゃんと服を着てるのに……」

――自分ばかりちゃんとした格好をしているのは不公平だ。それに、4日間も
二人が部屋に籠って何をしているのか、皆、知っているんだよ?――

堰を切ったように話し続けるマヤに頷きながらも、真澄は反省する気など
全くなくて、反対にどうやって今朝の続きを続行させるか頭を働かせていた。

「マヤ、きみの言い分はわかった。でもね、俺の言い分も聞いて欲しいんだが?」

口で言うよりも行動を起こした方が早い――過去の教訓に倣ってマヤを抱き上げると、
ベッドルームへと続くドアへと向かった。
585名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 16:46:53 ID:5Lng+S8W
四日お篭りキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
586名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 17:27:18 ID:q8gWh9OX
籠ってイロエロしてると聞いてとんできました
アーヒャッヒャッヒャ ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ ッヒャッヒャッヒャ
またイイとこで止まってるw
587イツマデモ・・・W:2009/02/22(日) 17:34:33 ID:/QwKhWS6
「速水さん!!」

戸惑いを見せるマヤの唇を塞ぎ、続けて舌で口腔を探るように味わいながら、
ベッドの上に横たえた身体の柔らかな線を手で楽しむ。

「マヤ、これは正式なハネムーンなんだよ?愛し合う二人が、何も気にせずに
いつでも愛し合える貴重な時間を過ごしているんだ。だから、周りの事なんか
何も気にせずに過ごせばいいのさ」

――自分と同じ気持ちで貴重な時間を過ごして欲しい――正式な夫婦だからこそ、
誰にも後ろ指を指される事なく過ごせる時間を楽しんで欲しい――

その思いを伝える様に、マヤの身体の隅々に指を這わせて唇で後を追い、
柔らかな肌を強く吸い上げて彼女に所有の赤い花が咲く様を感じさせる。

「あぁっ、あ……」

すでに綻んで蜜で濡れた花弁の襞を指先で弄びながら、唇に挟んだ胸の頂を軽く
甘噛みすると、マヤの唇から甘い吐息が零れる。

「気に入った?」

訪ねた言葉に頷くマヤの身体をギュッと抱きしめると、もう一度胸の頂を
集中的に攻めて快楽を与えていく。

「速水さん、お願い……一緒に……」
「一緒に達きたいんだな?いいよ……でも、これからは名前で呼んでくれると
約束してくれるか?それと、俺がする事には何も恥ずかしがらない事も約束だぞ?」

約束を破ったらお仕置きだからな――不埒な事を考えながら、自分を求めて
背中に手を這わせるマヤの脚を押し広げて、彼女が求めるものを与える為に
固く昂ぶった自身をゆっくりと熱く潤った場所へと推し進めていった。



終わり
588名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 17:35:21 ID:ozsC0j5N
大変な事になっとるw
続きマダー?(・∀・)っ/凵⌒☆チンチン
589名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 17:36:49 ID:FFShpU+1
お、おわんなよ!w
これからだろ?!そうだろ?職人さんよう !
590イツマデモ・・・:2009/02/22(日) 17:43:07 ID:/QwKhWS6
下書きなしで一気に話を作ったので、時間がかかった上に、微妙な文章&
内容になってしまいました・・・
4日間お籠りのシチュエーションを少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

ちょっと意地悪で、悪戯心もあるんだけれど、やっぱりマヤタンには
メロメロなマスミンが垣間見えたらと思っております。
591名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 19:43:48 ID:ZtPITHa2
>590
gj!!!
592名無しさん@ピンキー:2009/02/22(日) 23:42:07 ID:HTz3um6P
>>590
GJ!
ちょっと意地悪だけど愛がある、そんな人だよね!
下書きなしで…すごい!また書いてね!

>>540
いまさらだけどGJ!です
無駄に長くなんかないよ〜丁寧でよかったです!
エロ初とは思えないよ、また書いてね!
593名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 22:17:18 ID:5QIZXU2r
四日間お籠もりがあると聞いて跳んできました。
>>590
GJ!です。
594名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 00:42:53 ID:IlSeqP/C
期待してます。どなたか・・
595名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 01:15:35 ID:ylpq/PEw
>>590タン
GJデシタ!!!
そしてマスミンたらまだまだ足りないといって5日目に突入し、某皇太子の記録を塗り替えて・・・www

職人さんの降臨お待ちしております。
596名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 01:44:51 ID:Tnlon09B
お籠もりあそばされた時は、すでに皇帝陛下におなりでしたよw

某陛下は丸2年待ってお籠もり4日だったけど
マスミンってマヤへ片想い(気持ちを認めて)してから何年?
気持ちの長さに比例しそうw
597名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 02:24:56 ID:G6OfW1ms
いつからか真澄がマヤの事となると頬染めて変な汗かくようになったのは
マヤでオナるようになったからってことですよねやっぱ
598名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 04:15:54 ID:TYULTH9z
聖に注文させたマヤ似のダッチワイフを別荘に隠し持っていそう
599名無しさん@ピンキー:2009/02/25(水) 16:36:03 ID:83BN2m4L
>>544
ブラックS字(;´Д`)ハァハァ
期待して待ってます(;´Д`)ハァハァ
600名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 00:24:03 ID:ESrS4NUl
最近出てくる某皇帝って誰さw
すごい気になるw
601名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 00:36:15 ID:4HTx462c
「天は赤い河のほとり」っていう漫画のヒーローだよw

ヒロインとは両想いだったけどずっと結ばれずにいて
我慢に我慢を重ねていた男。キスとかH未遂のことはしてたけどね。
602名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 00:49:47 ID:OAJo8iBD
真澄さんてやっぱマヤの事思って一人エッチしてるのかなぁ
マヤのこんな事あんな事考えて…そういう話もちと興味あるかも
603名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 00:52:55 ID:OAJo8iBD
あとここの職人さん達凄いよ!めちゃドキドキして読んでます!また宜しくお願いします!
ワッフルワッフル!
604名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 01:16:03 ID:ESrS4NUl
>>601
ありがとー。
しかし…そんなに篭ってたっけw
605名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 01:45:47 ID:XfsHdY3E
籠ってヤりまくりだったw

食事は家臣に運んで貰って
他はずっとあはんうふん。
さすがライバルとの対決も全裸だけだったことはあるよな!
606名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 01:48:03 ID:+DXTxxhc
>ライバルとの対決も全裸

す、すごいなあ・・・そのマンガ
なんか読みたくなってきたwww
607名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 02:40:44 ID:4HTx462c
両想いなのにヤれない2年間と
嫌われてると思いつつ片想いする7〜8年間ってどっちがつらいんだろw
608名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 02:48:56 ID:TCBQxvq9
>>605
対決で全裸ってwww
股間はどう描かれたんだろう

>>607
両想いなのにヤれない2年間じゃない?
嫌われてると思ってる方がまだ我慢はできると思う
609名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 03:04:00 ID:4HTx462c
そっか・・・
でもマスミン、実は両想いなんだって気づけるタイミングでも
「まさかあの子が・・・」って自分で否定してるしね('A`)

ちなみに全裸対決、股間の部分は影のようにして
ベタ塗り?(黒塗り?)されてましたw
610名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 09:48:09 ID:P1rohQxs
原作とバイバイした二次専門からすると
宇宙空間裸フェスティバルでイチモツ略されたのだけが心残りよ
バレ見たら、大好きなマヤタンとは離されて
叩きのめされる一方でおいたわしそうね(つд・)ウエーン
611名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 13:54:21 ID:prgCgwhD
(つд・)ウエーン →これ、凄い棒読み嘘泣きっぽくていいなw
612名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:14:57 ID:+pxfyuxS
原作の真澄にはもう希望が持てない
613名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:27:09 ID:1XIVZhZV
真澄っていうか、全体的にちょっとうーん……ってな展開だね
果たしてこれから巻き返しはあるのかないのか
せめてここくらいでは夢を見ていたいw
614名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 22:59:35 ID:58Mdnfnx
>>609
その裸対決で、ヒーローが裸王 相手が将軍だったので裸将という愛称を
貰ったんだったよねw
615名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 23:57:56 ID:V6T7xaug
某皇帝(ってか他の作品の人物)と比べても仕方ないけどさ、彼くらい
「お前を愛してる!!!」
って気持ちを態度でも言葉でも表して欲しい。
「こんなに切ない気持ちは初めてだ…!!」
って悶々として心ん中で叫んでないでマヤに言えよ、マヤによ。
大都芸能もジジイも紫織も捨てて、愛に走って欲しい…。

こんな荒れた私を癒してくれる、マスマヤ職人さんの降臨を乞う…!!
616名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 01:01:26 ID:nKW0rGjX
こうなったら、某ミザリーみたいに監禁して、ねちっこくマヤを責めて欲しいww

職人さんプリーズゥ!
617名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 01:04:10 ID:Jy8GNv/g
>>615
こんなに切ない気持ちは初めてだ…って
もうなんか、ここ20年位ずっと切ないというか、とおり越してしょっぺーよ。
618名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 03:35:15 ID:G5OzZ1Rj
>>609
やっぱ春さんのことが負い目になってるからね
やっぱりマヤが自分の口から赦すって言葉を出さないとどうにもならなさそう

股間が影って何と都合のいいwww
読んだことないから読みたくなってきた
619名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 12:24:01 ID:ZwCwAXuy
「かんぽの宿疑惑」が表面化しても、小泉竹中売国一家が日本郵政批判の先鋒に立っていたなら、
「偽装」を通すことも可能だった。ところが、小泉竹中売国一家は軽薄にも、
慌てふためき日本郵政とオリックスの全面擁護に回り。自らの化けの皮を剥いで、
売国一家の本性を国民の前に曝してしまった。
外資系保険会社から巨額の資金が注がれているTVメディアは売国一家の片棒をなりふりかまわず担いでいる。
 彡ミミミミ))彡彡)))彡)
  彡彡゛゛゛゛゛"゛゛""""""ヾ彡彡)
  ミ彡゛ ..小鼠小僧     ミミミ彡 あのアメリカを愛し
 ((ミ彡 '´ ̄ヽ '´/ ̄ ` ,|ミミ))  この日本をぶっ壊す。
 ミ彡  ' ̄ ̄'  〈 ̄ ̄ .|ミミ彡
 ミ彡|  ) ) | | `( ( |ミ彡
((ミ彡 |  ( ( -し`) ) )|ミミミ  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ゞ|  ) )  、,! 」( ( |ソ < 売国をとめるな
     ヽ( ( ̄ ̄ ̄' ) )/    \_____________
  _/ |\、)    ' (イ
/      `──'´ // ̄`ヽ    
   ヽ\\/ \/     \     
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   \         \:::::_ヽ__  _\
     \       ヽ/,  /_ ヽ/、 ヽ_
       \       // /<  __) l -,|__) >
         \     || | <  __)_ゝJ_)_>
           \   || | <  ___)_(_)_ >
             \_| |  <____ノ_(_)_ )
620名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 22:58:43 ID:aWqZF9SY
>>618
是非読んでみてw


マヤはマスミンを赦し、マスミンは大都(ってか速水家)を棄ててくれ。

621名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 23:08:55 ID:AjZuHIBV
>>620
漫喫で読んでみるよ
622名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 23:10:06 ID:FJs/kUMH
>>620
まさに名前も過去も捨ててくだされってセリフ通り・・・
623名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 02:15:15 ID:X8pJ5LuW
>>622
マスマヤの恋があるからこそ、その台詞が初めて活きてくる…

ってか、少女漫画板スレの>>287が何かあらゆる事を代弁してくれた…。
今はマスマヤに対する心の渇きはここで癒してもらってますが、
未来ではどうか本編で心の渇きを潤して欲しいのだよ…。
624名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 04:52:26 ID:UiZuMyxb
王道でいいんだけどな

試演が終わった後の楽屋に薔薇持って真澄が現れて告白してキス
こんな感じで
やっぱりマヤが起きてる時にキスしてほしい
625名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 22:14:47 ID:SIC0Qn/R
寝てるときにキスされたら普通目が覚めると思うんだよね
626名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 11:00:22 ID:pExpqVAM
そこはぜひたぬき寝入りで!
627名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 11:09:21 ID:WplMIQx+
そこはぜひ夢だと思っているということで!!
628名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 18:26:32 ID:F/lshMKJ
水薬口移しなんて空になるほどやっているんだから起きてもいいはずなのに
629名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 18:54:36 ID:2r2zxjLl
社務所であのスタイルで爆睡
幾らマヤを幼稚ぽく書いてるとはいえ
ありゃねーだろw

      
630名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:19:54 ID:BvR3Fqde
>>628 たしかに空になってたww
ちょっとひくわ。
ちょっとね。
631if もしも叶うなら 1:2009/03/02(月) 21:43:30 ID:cdyvponn
 「もしもやり直しが効くなら」と、聖は言った。「どこに戻りたいですか?」
 しばらく返事はなかった。デスクの向こうの社長室の主は重役椅子がきしむほど背をのけぞらせながら、
顔を覆った腕を外そうとはしなかった。
聖は待った。敏腕実業家たる社長の自制心は鉄板だが、もう何杯目かの水割りで亀裂が入っている。
逆に自分の方は、人生の半分以上を観察に尽くしてきたうえに、(今は特に)こめかみがつっぱるほど覚醒している。
「もし、一度だけチャンスがあるとしたら?」聖は静かに、だが容赦なく尋ねた。
「そんなチャンスはない」
「ですから『もし』とお尋ねしているのです」
 ワイシャツを袖まくりしたたくましい腕がようやく下がり、やや充血した切れ長の目が、苛立ちと蔑みを投げてよこした。
「君は現実主義者だと思っていたが」いつから空想癖に毒された、と社長は側近を罵倒しようとした。
が、相手の姿に言葉を呑んだ。生い立ちと今の仕事柄、常に物陰に身を潜めてきた男だ。
しかし、こんなにも蝋細工に似た顔に、凄惨な青い影を落としていたか?
細面に痩身長躯にしろ、これほど骨ばった印象だったか?見慣れた姿からはどこか違和感があった。
「聖?」
「一度だけ、『もし』があるとすれば、あなたはいつを選びますか?」
 声まで心なしか冷気を帯びている。アルコールでほてった額を押さえ、社長は顔を背けた。「いつ・・・か」
632if もしも叶うなら 2:2009/03/02(月) 21:46:12 ID:cdyvponn
 最初に思いついたのは、ある暑い夏の日だった。
いつもながらのくだらない業界パーティで色仕掛けの女をあしらい、歩み去ろうとしたとき、呼び止められた。
「若旦那様、少しお時間を」ひっそりと強張った顔で呼んだのは、子供の頃から見知った別荘の管理人だ。
「何があった?」肩を並べて足を速めながら、彼は尋ねた。管理人は出てもいない汗を拭きながら答えた。
「お申し付けのとおり、どんなことがあっても干渉しないようにしていたのですが、あれはあんまりです。
妻も心配して、医者か若旦那様かどちらかを絶対呼べと」
どうやら、彼女は目も耳もふさいだ暮らしを徹底しているらしい。舞台稽古のために無茶をしすぎる姿は簡単に想像できた。
「俺が行く。君たちはしばらく外で食事でもしてきてくれ」
 別荘は惨憺たる有様だった。固定していない家具はほぼすべてひっくり返り、カーテンは床に引きずられて割けている。
そして階段の下には小さな体がうずくまっていた。
三重苦のヘレン・ケラーになりきろうとするあまり、彼女は階段から転落したらしい。
それでも、声を上げて助けを呼ぼうとはしない!
 俺は大またで歩み寄り、彼女の手を取った。闇から現れた他人の感触に彼女は怯んだ。が・・・。
「アナタハ ムラサキノバラノヒト?」彼女の指が震えながら、俺の掌に文字をつづった。
返事代わりにぎゅっと手を握り締めると、彼女は俺の胸に飛び込んできた。
 その瞬間、体中に吸い込んだ彼女のぬくもりと香りに、息が止まった。「アイタカッタ」
目隠しの下からあふれる涙、震える頬、せわしく上下する胸、全身が俺に喜びを伝えていた。
 その驚きが俺の殻を突き破った。いきなり男の力で抱き返された彼女は体を硬くした。
が、俺はすぐ突き飛ばすように彼女を離し、二階の寝室に運んだ。
「待って!」沈黙の誓いも忘れて彼女が叫ぶ。「行かないで!あたし、あなたに会いたかった!」
「アナタノヘレンヲ タノシミニシテイマス」その言葉を彼女の掌に残し、俺は逃げるように別荘を後にした。

 もしもあのとき、目隠し代わりの包帯を引き裂いて、君をずっと見ていたと告げていたら?
驚かれ、幻滅されたかもしれないが、少なくとも俺はその後の酷い仕打ちをしないですんだかもしれない。
拒絶され、頬を殴り飛ばされても、今、毒蛇のように胃の中にとぐろをまく執着は、少しは昇華されていたかもしれない。
それとも、目隠しをしたまま、抱きしめた腕を離さなかったら?
喜びに震えるあの子の唇を貪り、恋を知る前の少女を俺のものにしていたら?
633if もしも叶うなら 3:2009/03/02(月) 21:47:21 ID:cdyvponn
 次に脳裏をよぎったのは、息も凍るような雨の日だった。
あの子は公園のブランコに座ったままうつむいていた。涙は雨に混じって見えないのか、枯れ果てたのか。
少なくともあの子の心は、演じる喜びさえなくして、枯れ果てていた。
 俺はそんな彼女を無理やり自宅に連れ帰った。俺がここまで追い詰めた。俺が心を殺した。
だから俺には何としてでも彼女を生き返らせる義務がある。
 それが言い訳だということもよく知っていた。何が悪い?思いに気づいてしまったんだ。
頬をぶちのめされるほど強烈に自覚した俺は、完全に開き直っていた。憎まれるのが何だ。
もう一度、舞台の上の輝きを見ることができるなら、軽蔑されるぐらいどうでもいい。
忌み嫌われて二度と笑ってもらえなくてもいい。あのときの俺には何でもできた。

 もしあのとき、枷を破っていたら?熱に浮かされて眠るあの子に薬を飲ませたとき、
会社との契約を盾に「俺のものだ」と言い放ったとき、あの子自身も奪っていたら?
 そうしていたら、あの子は俺を今よりもっと憎んだろう。母親を殺し、自分を奪い、
顔を背ける舞台に無理やり引き戻そうとする、そんな男を愛する女がいるはずがない。
 でも、それが俺なんじゃないか?
 若い俳優に醜い嫉妬をいだき、彼女が笑顔を向ける相手をすべて八つ裂きにしたくなる。
援助を口実に片時も目を離さず、なのに会えば冷酷な言葉で傷つける。
それでも彼女に何かあれば飛んでいく。他の手が救うのが我慢できないからだ。
 嫉妬、妄執、未練、欲望。あの子を食い尽くしたい。彼女の全身に、魂のすべてに、自分を刻み付けたい。
あのとき、俺のベッドで眠る彼女に、そうしてしまっていたら?
634if もしも叶うなら 4:2009/03/02(月) 21:48:15 ID:cdyvponn
 それから何年も経ったあの日も、雨が降っていた。
冷たい雷雨だったが、哀しいまでにかぐわしい雨だった。満開の梅林が泣き濡れていたからか、それとも、
成長して一人の女性になった彼女の色香だったのか。
 苦しいときから立ち直ったあの子は、最大の目標である天女の役作りに没頭していた。
そしてまた命を失いかけた。降りしきる雨の中、木から落ちたあの子を受け止めたとき、
俺の心臓は濡れた手足よりもっと冷たく凍りついた。
 そんな恐怖も、その後に比べれば遥かにましだった。
 狭い社務所の中、彼女は俺のコート一つを身にまとって震えていた。そしてあろうことか、
俺の体で温めろと言い出した。
 あれから何度妄想を繰り返しても、「婚約者」からむせ返る温室の花束を贈られても、
あのときの狂おしい香りは俺の記憶から消えていかない。
雨の湿り気、冷ややかな空気、古いストーブで薪がはぜる焦げ臭さも抑えて、圧倒的に漂う梅の香。
それさえも霞ませて、胸元に漂うあの子の香り。
 あの子の滑らかな髪、柔らかな頬。押し付けられた指の感触、顎にかかる安らかな吐息。

 もしもあのとき、彼女を起こしていたら?夜明けに恐る恐る唇を重ねるのではなく、眠りに着く前に抱きしめていたら?
初舞台から見守り続けたことを話したとき、思いに任せて自分をつなぐ鎖を引き剥がし、裏に隠した思いを告げていたら?
 あの夜、彼女は俺に身をゆだねた。寒さのあまりとはいえ、意識のあるままで俺の胸に抱かれた。
なぜあのときに差し出されたものを奪わなかった?
 それとも翌朝、「私の心です」と梅の枝を差し出されたとき。震える手首をつかんで、
そのまま引きずっていけばよかったのか。社務所に引き戻し、でなければ車に押し込め、
梅の香も彼女の花も自分の下に組み敷けばよかったのか。
635if もしも叶うなら 5:2009/03/02(月) 21:49:15 ID:cdyvponn
「それがあなたの選ぶ瞬間ですか?」冷えた声が物思いを破った。
「すり抜けた指の間にあの子を取り戻し、誰かのものになる前に、ご自分を刻み付けてしまいたいとお思いですか?」
 夢想のはずが、なぜか彼は部下の話術に魅入られていた。いつの間にか降りしきる雨の音のせいかもしれない。
だから言葉を受けて深く物思いに沈んだ。
まるで本当に時間を巻き戻すことができて、一回限りの機会を選び抜こうとするように。
願う瞬間はいくらでもある。寄り添ったプラネタリウム、二人で見つめた梅の谷の流れ星。浚っていった公園のボート。
もし、あのとき、手を離さなければ。
 そして、首を振った。「いや、違う」
 本当にただ一度、赦されるならば、俺はあのときに戻るだろう。この社長室で、金で雇った探偵から報告を受けたときに。
『しばらくあの子の母親の行方は誰にも知らせるな。俺に考えがある』

「そうすれば罪に責められることなく、あの子に思いを告げられるからですか?」
「そううまくはいかないだろう」彼は投げやりな笑いで水割りをあおった。
「考えても見ろ、母親の死がなければ、あの子は芸能界を追放されなかった。恋人と引き裂かれることもなかった。
あの青年を思い描いて恋する天女を作り出したろう。それとも昔なじみの新人俳優か。
憎まれ口ばかりで自分をこき使う、年の離れた冷血社長なんぞ、目もくれないだろうよ」
「紫のバラの恩人のことは?」
「幸せの中で、見守るものも大勢いれば、恩人の影も薄れていく。
あの子は自分の足で歩き、自分の光で輝いていくだろう。それは今も変わらないが」
「ただ一度のやり直す機会が、それでいいのですか?告げなくていいのですか?
あなたが彼女に手を差し伸べてきたこと、彼女を思い続けてきたことを」
「一度きり、という設定なんだろう?だったら無理だ」彼は首を振った。
「わかりませんね。なぜですか」
 顔を背けて吐き捨てた言葉を、聖はぴしりとさえぎった。
「欲望のままに彼女を抱くよりも、紅天女の役者を自分に縛り付けることよりも、なぜ忘れられることを選ぶんですか。
あの子にとってただの社長でいるよりも、誰よりも憎まれる存在でいる方がまだいいではないですか。
本当に忘れられる存在になりたいんですか」
 聖の声はなぜかぞんざいに、責め立てるようにとどろいた。これが長く見知った部下だろうか?
「忘れられたいはずがないだろう!赦されなくたって、奪えるものなら今、この床の上でも手に入れたい!」
思わず立ち上がった彼に、重く、低い声が畳み掛けた。
「だったらなぜそんな愚かな選択をする?せっかく機会を与えてやろうというのに」
「時を戻せるなら何よりも、あの子に俺がつけた傷を全部ぬぐいたいからだ」
「なぜ?!」
「愛しているからだ!」
636if もしも叶うなら 6:2009/03/02(月) 21:50:11 ID:cdyvponn
 ぽんぽん、と、黒髪の美人秘書が彼女の肩を叩いた。「だ、そうよ」
 事務椅子の上で石の人形のように硬直した彼女は、軽く叩かれただけで前後に揺れた。
手も足も突っ張っているが本当の人形でない証拠に、涙が顔中をぬらしていた。
「あなたに恩人として崇拝されるよりも、憎まれて忘れられない存在になるよりも、
念願の上演権を手に入れるよりも、あの方が願うのは、あなたの幸せらしいわ」
 社長室の音声は、秘書室のハンズフリーにした電話機から流れていた。
同時に、社長の叫びとともに社長室では有能な部下がインターコムのスイッチを押した。
なので、秘書室で動揺しきったわなわな声が、社長室にも流れてきた。
「でも、だって、なぜ?なぜ今まで・・・」
「あの方が馬鹿だからよ」有能な秘書嬢が切って捨てた。
「信号の先どころか、もう掌にあるものさえ気づかない。手間がかかるったら」
 ガタン、という音に続いて、バッターーンとドアが打ちつけられる音がした。
続いて秘書室の自動ドアにバシンバシンと何かがぶつかりながら開いた。
「どういうことだ!」髪どころか全身を逆立てた社長に、秘書嬢は言い放った。
「もううんざりです。それに、あなたのもう一人の部下の計画が穴だらけだったので」「何?」
「彼の計画はシンプルかつ粗雑にこうでした。
ホテルの部屋を取り、紫のバラの人の名でこの子を呼び出す。そして、これを最後とあなたをたきつける。
『おやりなさいませ』とまで言ってやると。そこまですればいくらあなたでも動くだろうと。
でも、私は反対しました。追い込みが足りません」
「追い込みだと?」
「機会だけの問題なら、あなたにはいくらでもありました。ええ、いつ18禁になってもおかしくないくらいにね。
あなたに必要なのは、いかに自分が盲目の優柔不断かを思い知らされることです。だから、この武器を用意しましたのよ」
そういって、目を大きく開いて滂沱の涙を流す彼女を指差した。そして、バラ並みに紫色の顔をした社長をにらみつけた。
「あなたの心が自分のものだと知って泣いているこの子をおいて、結婚できますか?」
 社長は首を振る間も惜しんで秘書を押しのけた。
そして小柄な彼女を高々と抱き上げると、大またで社長室に戻っていった。
637if もしも叶うなら 7:2009/03/02(月) 21:51:00 ID:cdyvponn
「粗雑はないでしょう」憮然とした声で、もう一人の有能な部下が言った。
「詰めが甘い、でもよいですわよ。あの方のことです、あの子が待つホテルの部屋のノブを握るところまでいっても、
何かあれば苦悩の泉に落ちるのが想像できますわ」
「だからっていって、支度に凝りすぎでしょう。時間の無駄だ」
「あら、あの小説一つ読まない朴念仁を圧迫して白状させるんですもの。
ボイスチェンジャーと、多少のメーキャップでおどろおどろしくするぐらいの仕掛けはなくては」
聖氏は特殊メイクでつっぱった額をこすった。「音響は?」
「社長室は試写用に、元からステレオ設備は完備ですのよ」
 そういって秘書は、雨音のヒーリングミュージックCDの空箱を振った。
「冷気に、梅の香り」
「エアコンが故障したらしくて、昼間調整に入った業者が何かしたかしら」
 聖氏は恐れ多いものを見る目で涼しげな美女を見やり、つぶやいた。
「あなたを敵には回したくない。でも、私の計画でも盛り上がったと思うんですけどね」
638名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 21:53:16 ID:cdyvponn
以上7レス分、お目汚し失礼しました。
原作をあぼんしてから10年以上経つので記憶はあいまいですが
未刊行分のある有名シーンの直前からの妄想です。

エロはどこにあるかって?たぶん行間です。
639名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:14:45 ID:0S/HtSBs
>>638
うおーGJ!投下リアルタイムに遭遇してwktkしながら読ませてもらいました
しっかりと最後まで隙のない水城さんの作戦には脱帽ですw

社長室にさらってからのその後のやりとりキボン。と呟いてみる
640名無しさん@ピンキー:2009/03/02(月) 22:49:12 ID:pquU+wVz
>>638
GJGJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
やばいこれほんと萌える・・・・ 途中からの水城さんの暴走にワロタw
うっううう 続きが気になるぜ・・・
641名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 01:26:04 ID:ZVAKMwpW
超GJw
もう、ここまでしないとあのヘタレは駄目だw
642名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 07:04:25 ID:Z25AZu4N
>>638
行間のエロを読むほうが萌える。!!
643638:2009/03/03(火) 07:05:39 ID:wDkcmihC
GJありがとうございます。

社長の妄想を思わせぶりに書きたかったのですが
根がへたれなので、水城さんの代弁で終わってしまいました。

社長室のその後は、 妄想がすべてシミュレーションされそうなので
勘弁してください。
644名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 10:06:53 ID:dq3GkwMX
素晴らしい作品ありがとう!!
社長室に行ってからのふたりは脳内保管しておくw
645名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 15:47:49 ID:9Jr1BBRC
今月の社長室
あのあとオナヌしてるよねw
646名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 19:07:57 ID:arfpEzWZ
>638
GJです。
こんな展開を待ってた。続き読みたいよ・・・
647名無しさん@ピンキー:2009/03/03(火) 23:40:42 ID:SxYLQi6o
いっそ作者死んでくれないかなw
これ以上あのヘタレな朴念仁を見るくらいなら素敵な妄想だけで楽しみたい位だわw
648名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 00:01:33 ID:fC/Wtsst
>>638
今更ながらGj×10000!!!!!!!!!
水城さん最高です、どこまでも有能な秘書…
その後の社長室も読みたい…
勿論脳内補完今からするけど、気が向いたら是非書いて下さいw

>>647
若しくはミウッチはオリジナルストーリーを描くのではなく、
職人さんたちのSSを作画担当でおK。
649名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 10:44:49 ID:dshHzv7b
昔からミウッチにすべてを任せてしまっていたため、ミウッチ自身がおかしくなってる気がするよ。

確かにふたりの王女オーディションまでのミウッチの構成力(話も絵も)素晴らしかったと思うが
それ以降は多少修正が必要だったし、紅天女編が始まってからは
別の人がストーリー考えたほうがいいのでは・・・と思うくらいのgdgdっぷり。
650名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 21:55:03 ID:Zil1OEye
あげくに今月は亜弓さんが…orz

いや…マヤだけに色々背負わせろって訳じゃないんだけど
亜弓さんはライバルキャラとしてもお嬢様キャラとしても
破格ってくらい苦労性で薄幸の人だよな…どうなるんだ原作はコレから…
651名無しさん@ピンキー:2009/03/04(水) 23:24:54 ID:JHth4g5B
だから、せめてここで甘い夢を……
でも良作が出たら出たで、また現実と比べてorz

ただ、マスマヤが幸せになって、完結して欲しいだけ。
これはそんなに贅沢な願いですか?ミウッチ…
652名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 00:26:39 ID:B1Mmxcaz
それは過去の栄光で飯喰ってる人にそれを捨てろと言ってるに等しいだろw
ガラカメを終わらせてしまったらもう何もないんだよあの人…
653名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 01:02:04 ID:GN3cRoc/
しおりさんって心から謝罪してわけはなせば
なんか承諾してくれそうな気もしなくもないんだが…
あてつけに自殺ってのもありえるかもしれんけど…さ

マスミンはそろそろ「マスミンがマヤを幸せにする家族計画」をミズキさんに委託したほうがいいと思われる
あの人なら…やってくれる…全てを丸く治めてくれそうな気がする…そう683のように!
654名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 01:25:36 ID:+jBP+muw
でも今月の社長のorzシーンには萌えたよ
つーか、月影先生も黒沼先生もまだマヤの好きな相手知らんのか…
未刊行みたいに黒沼先生が粋な計らいしてくれんかなあ。
655名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 09:14:03 ID:6THCTfFz
未刊マヤは同じ女として、よくもあそこまで書けたもんだと呆れてしまった

656名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 23:56:21 ID:TjfewWkp
orzな社長も燃えるけど、HOTなところも見たいから、

別はな5月号発売までの限定?妄想を書いてみました。
657656:2009/03/05(木) 23:57:09 ID:TjfewWkp
目に異常を来たした姫川亜弓が試演チームから姿を隠していた頃、もう一人の候補・マヤは、
月影千草を前にした演技でつかみかけた紅天女の心を求めて練習に励んでいた。

そんなある夜。汗を拭きながら稽古から上がったマヤは、突然の大声に驚いた。
「なんだ、これは!」
 桜小路優の声だった。続いて何かを投げつけるような音がした。思わず声のする廊下に出ると、
いきり立った彼が仲間たちに取り押さえられていた。
「抗議してやる!」
「よせ、やめろ!」「気持ちはわかるけど、構うなよ!こんな連中、何にもわかってないんだから」
「どうしたの?」マヤは傍に走りよった。彼女の顔を見ると、皆がはっとしたように固くなった。
「桜小路君、何を大きな声を出して」言いかけたマヤは、何かを踏んづけて床に滑った。
尻餅をついて足元を見ると、びりびりとちぎられた紙くずのようなものが廊下に散っている。
「何、これ」「やめろ、見るな!」
 桜小路が叫んだが、一瞬早く、マヤは切れ端を手に取っていた。

 それは週刊誌の1ページのようだった。破り取られてはいるが、写真が掲載されているのがわかった。
が、それを塗りつぶすように、上から大きな活字が躍っていた。「『姫としもべ』?」
よく見ると、写真は恩師を迎えての稽古の最後に、マヤが月影千草の手から水をもらおうと跪いた瞬間のものだった。
しかし、月影の姿はフレームに入っていない。マヤの顔は深く下がって影になっているうえ、隠し撮りのせいか全体が薄暗い。
同じページにもう一枚、姫川亜弓が優雅に舞っている写真が載っていた。いつもながらの気品ある顔をあげ、
誇り高いまなざしをわずかに下の方に注いでいるショットだった。写真の配置のせいで、
まるで亜弓が見下ろす視線の先にマヤがかしこまっているように見える。
写真の下に、題字より小さい字で注釈が加えられていた。
「お粗末なライバルが、天女のあでやかさの前にすくむ。勝負はもう決まった?」
震える声で注釈を呼んだマヤの手から、桜小路が紙をひったくった。「こんな屑、読むな!」
周囲の仲間たちも、おずおずととりなした。
「そうよ、あの時の空気が全然伝わってないわ。一時と違って、北島さんすごくよかったわよ」
「姫川亜弓と比べて、面白おかしくいじくってるだけなんだから」
マヤはうつむいていた顔を上げて、にっこり笑った。「うん、気にしてないわ。私には私の紅天女があるもの」
そしてしげしげと写真を見た。「亜弓さん、やっぱりきれい。もって帰ってよく見ようっと」
「マヤちゃん・・・」桜小路の肩の力が抜けたが、怒りと心配が入り混じった表情は消えない。
「送っていこうか。隠し撮りをするような奴らだから」
「ううん、今日は麗たちと外でご飯をたべようって約束してるの。だから大丈夫」
 そういってマヤは明るく手を振り、稽古場を出た。
658656:2009/03/05(木) 23:58:54 ID:TjfewWkp

(げ、あげちゃった。ごめんなさい)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「亜弓さんはお姫様か」道を歩きながら、マヤは呟いた。「気にならないっていえば嘘だけど」
 同居人の青木麗との待ち合わせは桜小路を気遣った言い訳だったが、公園での練習を記事にされたときと違い、
自分の中に何かをつかんだ後のマヤがさほどショックを受けていないのも事実だった。
脳裏に、月影先生に差し出された水のコップのイメージが蘇る。
「いただきます・・・水。ありがとう・・・植物」そういいながら、足取りがいつの間にか阿古夜のものになっていく。
「亜弓さん、本当の風が踊っているようだった。あたしだったら」と、腕が自然と上がる。

「おっと!」突然声がして、マヤの腕がつかまれた。「きゃあ、ごめんなさい!」
演技に耽る時の癖で人に当たったと思ったマヤは、飛び上がって謝った。「あたし、夢中になってて」
「へえ、何に?」
 低いだみ声にわれに返って見つめると、相手は片手でマヤの手をつかみ、もう片手は体の後ろに回している。
もう夜なのに、サングラスをかけた目の下で、口がニヤニヤ笑っていた。マヤはあわてて腕を払いのけた。
「北島マヤさん、だよね」そういいながら、相手はマヤが手に持った雑誌のページを見下ろした。
「ほう、それ読んでくれたんだ」そういうなり、後ろに回した手を戻した。
その手にカメラを見たマヤは、ようやく気づいた。男は、いつか歩道橋で会った雑誌記者だった。
「あなた・・・!」マヤは無謀にも相手に食って掛かった。「あなたのせいで紫のバラが!」
「バラあ?それより、ちょっと取材させてもらえないかな。君、どう見ても分が悪いけど、まだ諦めないの?」
「放っておいてください!もう家に帰るところですから」マヤは叫ぶなり、くるりと後ろを向いて足早に歩き出した。
しかし、男も諦めない。後から追いかけてくる足音が聞こえる。
「ちょっとちょっと、待ってよ!話によっちゃ、記事に色をつけてあげるからさ」

 マヤは必死に走った。幸い、家はもうすぐだ。麗がいれば、いざとなったら警察を呼んでもらえる。
息せきってアパートにたどり着き、外階段を駆け上った。と、
「しょぼい安アパートだねえ」声と同時に、腕をつかまれた。「部屋どこ?どうせならお宅拝見と行こうか」
「やめて!」マヤは相手の手を振り払おうとした。窓を見ると、明かりがついていない。
麗が帰っていないとなると、絶対に部屋に男を近づけたくない。「嫌だったら、帰って!」
 恐怖も混じり、本気になって暴れた。男が羽交い絞めにしようと腕を回してきたので、その手に噛みついた。
「いて、この馬鹿女!」男は怒鳴り、腕を払った。その勢いにマヤの小柄な体はよろめき、バランスを崩した。
(落ちる!)思うより早く、足元の階段がなくなる感触がした。

659656:2009/03/05(木) 23:59:53 ID:TjfewWkp
 ドサッ!体が何かにぶつかった。だが、冷たい階段でも下のコンクリートでもない。
追いかけてきた男のものではない、力強い手に抱きとめられたのだ。そして頭の上から、冷たい声がぴしりと響いた。
「障害の現行犯で通報してやろうか?」
 階段の上から見下ろした男は、暗闇から現れた長身に威圧された。
「な、誰だ!」「・・・あなたは」

 男より、マヤの驚きの方が大きかったかもしれない。階段を落下しそうになったマヤを支えたのは、速見真澄だった。
だが、真澄はマヤに目もくれず、肩にかけた手も離さないまま、階段を一歩上がった。
「○○社の記者だな。確か先月もストーカーまがいの取材で警察に通報を受けているはずだ。
障害か暴行がつけば、今度こそ書類送検じゃすまないぞ」
低く、はっきりと脅しをこめた声に、男は本気を感じとった。
「ちぇ、あきらめねえからな!」と、叫ぶなり真澄にわざと肩をぶつけて階段を駆け下り、暗闇に消えていった。

「速水さん・・・」マヤは信じられない思いで相手を見つめた。彼は男が消えて行った先を見据えたまま、彼女に視線も向けない。
(速水さん。紫のバラの人。私の・・・)「なぜここに」
言いかけたマヤは、言葉を失った。庇護するように肩に置かれた手が、強くくいこんでいる。
「痛い、速水さん」だが、真澄は腕を離さない。マヤの顔を見ようともしない。
いつもながら端正なその顔は、氷をそぎ落としたように固く、表情をなくしていた。
「速見さ」再び呼びかけたとき、いきなり強く抱き寄せられた。
 長身の男の胸元で折れるほどの力で体を抱きすくめられ、足は地面から離れてしまった。痛さと熱さでわけがわからなくなり、
さっき追いかけられた恐怖も蘇って、マヤは本能的に抗った。
が、その動きを封じ込んで真澄が唇を重ねてきた。
660656:2009/03/06(金) 00:00:35 ID:TjfewWkp
 柔らかにウエーブがかった髪が頬をなぶる。胸の膨らみが厚い胸板に強く押し付けられる。
そんな感触も腕の痛みも、あまりの驚きの前に麻痺してしまった。
(速水さん・・・速水さん!)
 真澄のキスは荒々しく、噛み切られそうなほど強く押し付けられる。唇と耳朶と体と、どこが一番熱いのかもわからない。
思わずあえいだ瞬間、口の中に舌が滑り込んだ。
 世界が白く燃え上がる。甘い、熱い、痛い、甘い。津波のような苦痛と歓喜が同時に押し寄せてくる。
蹂躙されてむき出しにされ、なのにあまりの優しさに心臓が張り裂けそうだった。
いつの間にか、マヤの右腕はありったけの力で真澄の肩にすがりついていた。左手は髪に深くもぐり、
その柔らかさを思いの限りをこめていとおしんだ。それから冷たい頬に触れる。整った頬骨を指がたどる。

 不意にぬくもりが奪われた。真澄は抱きしめたときと同じぐらい唐突にマヤの肩をひきはなした。
深まる夜の闇の中で、固くこわばったままの表情は今まで見たことがない異彩を放っていた。
感情は何も感じられない。ただ瞳だけがぎらぎらとたぎっている。
「できない」彼は低くささやいた。そしてマヤの肩に置いた手に押しつぶすほどの力をこめて、叫んだ。
「俺にはできない。お前を離せない!」
661656:2009/03/06(金) 00:01:28 ID:qXEzdNb6
 マヤは呆然と彼を見つめた。今まで能面だった顔がゆがみ、抑えを失った苦悩があふれていく。
大きな暖かい手が震えながら、ガラス細工に触るようにそっとマヤの頬に触れた。
だが、まるで真澄の方がもろいガラスになってしまったようだった。冷血漢、強い大人、大会社の社長。
何でもできる力でずっと守ってくれていた影の恩人。そう思っていた人が、がらんどうの眼で自分を見つめている。
「諦めたと思っていた」彼はマヤの顔を覗き込んで、ささやいた。
「お前を思う資格は俺にはないと、だから血のにじむ思いで何度も諦めようとした。でも、俺にはできない。
マヤ、お前を愛するのをやめられない」
 初めて見る男の涙があふれた。
「赦してくれとはいえない。だが、俺はまだほんの少女の頃から、お前だけをずっと見つめてきた。
凍りついた俺の心を動かしたのはお前だけだ。どんなに憎まれても、忘れることはできないんだ!」
 涙はとめどなくあふれ出て頬骨を塗らした。肩を震わせて、今やその瞳に激情を隠しもせず、
彼はマヤの髪に、頬に、唇にキスを注いだ。マヤは息が詰まる思いでその胸にすがりついた。
(あたしは、この人を冷たいと思っていたの?)
 いつの間にか二人は地面に跪いていた。真澄は陶磁器を扱うような繊細さで、マヤを膝の上に抱きしめた。そしてとめどなく耳元でささやき続けた。
「愛している。お前を。お前だけを・・・愛しているんだ」
 マヤは瞬きして、自分のまつげにたまった涙を払った。そして、そっと両手で真澄の頬を包んだ。
「愛しています、速水さん。紫のバラの人」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下、考え中
662名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 00:20:26 ID:L4aa3M8Y
ちょ・・・続きーーー
663名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 01:04:45 ID:1QFXBrlW
考え中……だと……!?
うわー続きが気になるー生殺しだー
だがGJ。楽しみに待ってます
664名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 01:46:19 ID:HrHMBk0b
な……!!!!???
ちょw待て、考え中…???
生殺しですネ…(@д@)
職人さんに萌えとエロのネ申が降臨するのを大人しく待ちますわ…っ!
665656:2009/03/06(金) 06:02:31 ID:qXEzdNb6
あまりスレ違いになってもまずいと思い。
このまま書くとエロは雰囲気になりそうでいったんやめました。
スレ違いにならない合せ業を考え中です。
でも、続けすぎなので、空気読めならやめます。
666名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 10:31:47 ID:5s/VrbuC
やめちゃらめええええええ!!!!!!1

個人的にはエロ無しでも全然おkなので、雰囲気だけでも全く無問題
続き待ってますv
667名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 10:48:12 ID:V9TuOeAm
ちょwこの荒くなった鼻息はどうすればいいんだww
マヤうまいこと部屋に真澄を連れ込め!
・・・ということで続き待ってます!>656
668名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 13:31:11 ID:HrHMBk0b
>>665
どんなんでも構いません…
どうか続きを…!!!
669656:2009/03/06(金) 22:02:29 ID:qXEzdNb6
行けそうなので、タイトルつけました。
"You are my lady, and I am your man"

以下、4つレスして、夜中ぐらいに残りを出します。
たぶんエロは最後の最後。
670"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 22:03:43 ID:qXEzdNb6
 いつの間にか雨が降り出していた。我に返ったマヤは、真澄の腕を引いて立ち上がった。
「部屋の中へ」
 暗い部屋の中で、電話の留守録ボタンが点滅していた。部屋に入ったはいいが、
後ろを振り返るのが怖くなってしまったマヤは、慌ててそのボタンを押した。
「麗です。劇団一角獣の大道具にトラブルがあって、徹夜で修理なんだ。
美奈が手伝えってうるさいから、今日は帰れない。マヤ、夜更かししないで先に寝てるんだよ」
「なぜだ?」音声をさえぎって、後ろから声がした。
 振り返ると、真澄の険しい顔が見下ろしていた。「いつから知っていた?」
 マヤは彼に背を向け、押入れの前に跪いた。そして中のタンスからカードを1枚取り出し、真澄に差し出した。
 真澄は差し出されたカードを手に取って開いた。「『青いスカーフで人間に目覚める姿が感動的でした・・・』。

「これは狼少女のときの」わけがわからない、という目に、マヤは答えた。
「小道具に青いスカーフを使ったのは、初日の1回だけでした。
黒沼先生が燃やしてしまったので、2日目からは楽日までずっと、赤いスカーフを使っていたんです。
だから、『青いスカーフ』に感動できる観客は一人しかいません」そういって、顔を上げた。「あなたです、速水さん」
 真澄は口元をゆがめた。「では、ずっと知っていたのか。梅の谷でも、東京に帰ってからも」
「ええ」「それで君は」
「泣きました」マヤはきっぱり答えた。その言葉に真澄は顔を背けたが、それよりも早くマヤは彼の腕をつかんだ。
「あなたが話してくれないから!冷たいふりばかりで、本当の気持ちを言ってくれないから。
あんなにお願いしたのに、会ってくれないから」
671"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 22:04:28 ID:qXEzdNb6
「君は・・・」真澄は何かの塊を飲み込んだ。「がっかりしなかったのか?憧れのあしながおじさんの正体を知って」
「がっかりしました。自分が何も見えていなかったことに」マヤは答えた。
「あなたの本当の優しさに、憎まれ役を買ってあたしを前に進ませてくれていたことに、
何も気づかなかった自分が情けなくて泣きました。
でも、速水さん」マヤは真澄が着たままのコートの襟をつかんだ。
「あなたがあたしをずっと見ていてくださったように、あたしはずっと紫のバラの人の気持ちに触れていたんです。
ずっとずっと、その人の思いを感じていたんです。
だから、あなたがその人だと知ったとき、やっとすべてがわかりました。あなたにどれだけ思われていたか。ただ」
マヤの声が震えた。「あなたの興味は、女優としてのあたしにしかないと思っていました。
知っていましたか?速水さん。紫のバラの人には、いい演技を見て欲しかった。
でも、あなたに商品だといわれるときは、なぜか心が苦しかった」
「俺が紫のバラの人でなければ、君は・・・?」
「紫のバラの人は、あたしの一番のファンです。
でも、あなたには、演技ではなくあたしを見てほしかったんです。速水さん」

 二人は長いこと黙ったまま、互いの顔を見つめていた。やがて真澄は手を差し伸べ、マヤがその手を取った。
「梅の谷で君が俺に阿古夜の台詞を語りかけたときを覚えているか?」
「ええ」「あのとき、俺は君と一つになったと思った。現に戻るとき、魂が引き裂かれるようだった」
「あのとき・・・」
 言いかけたマヤの脳裏に、真澄を迎えに来た紫織の姿が浮かんだ。真澄も同じことを思い出したのだろう、顔に影がさした。
「俺は君を諦めようとして、他の人を傷つけてしまった。そのことで、君も苦しめていたのか?」
 マヤは何も言えずにうつむた。真澄はその体を抱きしめた。
「赦してくれとはいえない。俺は何度も何度も間違えて、そのたびに君を酷く傷つけてきた」
「私もひどいことを言い続けてきたから」
真澄は首を振ってマヤの唇に指を当てた。そして思いつめたような顔で尋ねた。
「いまさらだが、待っていてくれるか」「待つ?」
「今の俺は君を求めることができない。求めることができるようになるまで、待っていてくれるか」
672"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 22:05:09 ID:qXEzdNb6
 先ほどまでの憔悴が嘘のように、真澄の目は鋭い眼光を放っていた。
「今、俺は大きな賭けをしている。それはずいぶん昔から暖めてきて、
君の気持ちを知ることがなかったとしても、やる遂げるつもりだったことだ。
だが、もう一つ片付けなければならないことができた。もしかしたらそのために、俺は何もかも失うことになるかもしれない。
君の紫のバラの人も、いなくなってしまうかもしれない。それでも」
 今度はマヤが真澄の唇に指を当てた。
『名前や過去が何になろう。めぐり会い、生きてここにいる。それだけでよいではありませぬか』
 その台詞に、真澄は思わず微笑んだ。そして力強くマヤの手を握った。
「ああ、忘れよう。今まで手に入れたものをすべて捨ててくる。そのかわり、必ず戻ってくる。俺は」「約束を守る男だ」
 その夜初めて、真澄はマヤの言葉に歯を見せて笑った。
「そうだ。だが、次に俺がもどってくるときは、君は俺のものになる」
 わかりきったことを当たり前に告げる言葉だった。マヤの耳が真っ赤になったが、しっかりとうなずいた。
それを見た真澄の顔に、なんともいえない愛おしさが宿った。
 どちらからともなく、ふたりは抱き合った。初めて会ったときから今まで何度も怒鳴りあい、傷つけあった。
いろいろな人間や物事が絡みすぎて、長い年月を回り道してきた。
そんな瞬間のフラッシュバックがいくつも記憶をかすめていった。
673"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 22:05:44 ID:qXEzdNb6
「帰らなくては」
「どうしても?」体を抱いたまま立ち上がった真澄に、思わずマヤは問いかけた。
耳を真っ赤にしているが、目は躊躇わずに真澄を見上げている。真澄はそんなマヤを真面目なまなざしで見返した。
「俺も男だと、前に言っただろう?今夜ここにいれば、間違いなく君を奪ってしまう」
 朱色はマヤの顔中に広まった。「私も、もう大人の女です」
「ああ、知っている」真澄は答えた。「だから今日は帰らせてくれ。俺の愛する女性を、ふさわしい形で手に入れるために」
そういわれて、マヤは言葉を失ってしまった。
「一つ、頼みがある」「何ですか?」
 耳にささやきを受けたマヤは、頭から湯気をあげそうになった。
それでも何だかぎゅっと決意を固めた顔に真澄は笑いそうになったが、意を決して近づいてくる姿に、静かに目を閉じた。
 マヤは真澄の胸に手を当て、ぎこちなく自分から唇を重ねた。
「私を見ていてください、速水さん。これからも。私が・・・紅天女になるときまで」
 マヤは「なるとき」と言った。「なれるときがあれば」とは言わなかった。
真澄はそれに気づいた。自分が無謀な賭けに乗り出そうとしている今、マヤも迷いを捨てたことに。
「見ているよ。俺の中の紫のバラは、枯れることはない」
674名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 22:37:24 ID:1QFXBrlW
続きキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
なんて格好いい速水さんなんだ……wktkが止まらない
乙です。待ってます〜
675名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 22:39:45 ID:XGnmDqTg
やっぱり男は肉食系でないと

草食系? ぺっ
676名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 23:15:38 ID:U7fuJBJ7
職人さん降りてキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
原作のgdgdなんて忘れてしまえ!
続き楽しみにしてます!
677"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 23:22:10 ID:qXEzdNb6
 真澄のいう「大きな賭け」とは、個人事務所「オフィスF」の立ち上げだった。
大都芸能社長時代に人脈を築いていたために、社長の席を捨てても速水真澄という人物の力量を買う存在が業界のあちこちにいた。
そのうえに、演劇協会長との関係があった。
月影千草の懇願で演劇協会が上演権を管理下に置いたとはいえ、協会そのものに興行の運営能力はない。
真澄は会長に大都芸能を捨てることを告げ、かわりに協会が芸能事務所間の争いに翻弄されないよう、マネジメント能力を提供したのだ。
その結果、協会は醜い業界の利害対立に巻き込まれることがなく、新生の個人事務所も箔がつく。
それも真澄自身の力と演劇への思いを買った協会長の判断だった。
 当然、大都芸能の逆襲や、他の芸能会社からの妨害工作は想像の範囲だった。
特に速水英介には、飼い犬に手を噛まれ、紅天女を騙し取られたと映るだろう。さらにこの綱渡りの最中に、真澄は敵をもう一つ増やした。

 鷹宮家や紫織との間に何があったか、真澄は誰にも語らなかった。マヤはもちろん、当然のように社長について大都を離れた水城冴子にも。
「君のような頭のいい女性が、こんな馬鹿な賭けに乗るのか」真澄は半ば自嘲的に尋ねた。
「大船に乗っているのもそろそろ飽きてくる頃でしたので。私を大都に残していかれたら、
恨みであなたを本気で叩き潰そうとするかもしれませんわよ」
「それは怖いな」真澄は彼女流の気遣いに、苦笑した。「では、一緒に飛び込んでみるか」「喜んで」
 そんな彼女にさえ、真澄は鷹宮家との関係は明かさなかった。
「これは私事だ」彼が口にしたのはそれだけだった。水城は、やがて紫織が真澄の支援者でもあった海外の富豪と
幸せな結婚をしたということしか、推測の材料を与えられなかった。

 そして真澄は今度は公然と、マヤの庇護者になった。ライバル芸能会社(まっとうなのから、闇社会との絡むところまで)の
妨害やマスコミの集中砲火を、彼と水城冴子率いる事務所が切り捌いていった。
もちろん、影で聖唐人の働きがあったことは言うまでもない。大都を出るのと同時に、真澄は彼の戸籍を復活させた。
表の舞台のどこでも有能な手腕を活かせるようになったわけだが、それでも、長年速水の若社長の表裏の顔を見てきた彼は、
人間としての上司に従うことを選んだのだった。
678"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 23:22:57 ID:qXEzdNb6
 マヤは鷹宮家との確執どころか、大都芸能その他を巻き込んだ業界戦争についても何も告げられずに過ごしていた。
自分から尋ねようともしなかった。真澄が自分の世界で戦っている間、自分は自分にできることをする。
それは紅天女を生まれ変わらせること。月影千草、尾崎一連、姫川亜弓、今まで紅天女にかかわってきた人たちの思いと、
黒沼重三、桜小路優、今ともに舞台を作る仲間たちの思いを受け止めて。
そして、紫のバラの人である速水真澄に、本物の女神を見せるために。
 
 舞台のことはここでは語らない。楽日の日、マヤは魂を失ったように楽屋の鏡の前に座り込んでいた。「終わった・・・」
 ドアが開いて、黒沼が顔を出した。「北島、これから打ち上げだが、お前は来ないな?」
奇妙に聞こえる問いかけに、マヤは目を見張った。「先生、それは」
黒沼はにやりと笑った。
「主役を横取りして、俺に言い訳させるんだからな。向こう半年はそっちのおごりだと若旦那にいっといてくれ」

 黒沼がどう交通整理してくれたのかは知らないが、劇場を出て冷たい風に触れるまで、マヤは誰にも会わなかった。
楽屋から一輪もってきた紫のバラだけを手に、マヤは夜の空気を吸い込んだ。と、目の前に車が止まった。
「マヤさん」ドアを開けて呼んだのは、聖だった。「お迎えにきました」
 マヤは何も聞かずに助手席に乗り込んだ。彼の姿を見ただけで、これからどうなるかはわかっていた。聖も黙って、運転を続けた。
 やがて彼は、あるマンションの前で車を止めた。「どうぞ」そう言って、キーをマヤに手渡して部屋の番号を告げた。
「聖さん・・・ありがとう」マヤは言葉に詰まって頭を下げた。聖は口の端に笑顔のようなものを浮かべ、首を振った。
「あなたにお礼を言うのは、私たちの方です」「私たち?」
「私と、彼の下で働くすべての人間です。彼を今の彼にしてくれてありがとう。また会いましょう」
そう言って手を上げるなり、彼は車を出していった。
679名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 23:23:21 ID:lfVZljfP
GJGJ!マスミンかっこいいよマスミン〜
続き楽しみです
680"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 23:23:55 ID:qXEzdNb6
 マヤも背を向け、もらったキーでエントランスを通った。エレベーターで指示された部屋に向かう。部屋の前に立ち、息を吸い込んだ。
チャイムを押す?鍵でいきなり開ける?
 考えるまもなく、ドアが開いた。そこに、ずっとすれ違うばかりだった人が立っていた。
「速水さ」と名前を呼び終わる暇もないうちに、腕をつかんで玄関の中に引きずりこまれた。
 何も告げる言葉は思いつかなかったと思う。しかし見詰め合う間もおかず、真澄はマヤの唇を貪った。

 初めて彼の思いを知ったときよりも鋭い感覚がマヤを貫いた。今まで何度もこの腕に抱かれてきた。
正体を知らずに目隠しをしたまま抱きついた夏の別荘。華やかなパーティ会場で抱きとめられたとき。
冬の雪の中で、イチゴの相合傘。彼の腕と手の力強さは何度も感じてきた。彼の香りも、梅の谷やアパートでの夜でもう見知っている。

 たぶん、だから、切なかった。言葉を交わすこともできない日々の間、懐かしくて恋しくてすすり泣いた力強さとぬくもりに包まれて、
泣いても泣いても足りないぐらい哀しかった。あんまり嬉しすぎるのは胸を切り裂かれるほど苦しいのだと、初めてマヤは知った。
 唇だけでなく、頬や喉に唇をあてながら、真澄の手はせわしく動いていた。服を脱がされながらも、マヤは何も抵抗しなかった。
気恥ずかしさよりも、彼の体温に触れたかった。もっと香りを深く吸い込みたい。直に肌に触れて掌で確かめたい。
 それよりも真澄の思いは激しかった。袖を急いで脱がそうとするあまり、服が裂ける音がした。
その下の白い下着に目もくれずに剥ぎ取る。さすがにマヤも胸を腕で覆ったものの、
あっという間に抱き上げられてスカートが床に落ちた。
「靴」自分でもつまらないことを、と思いながら足元を気にしたが、それも大きな手が乱暴に捨て去った。
わずか1枚しか身を守るものを残さなくなった彼女を抱えた真澄は廊下を大またで進み、奥のベッドルームに運んでいった。
 部屋には大きな窓があったが、明かりは消えていた。窓の外から遠いネオンがまたたいている。
部屋の隅のダブルベッドに、真澄はマヤをそっと横たえた。つい今しがたの激情とは裏腹の優しさに、マヤは目を見開いた。
 自分の上に真澄がかがんでいた。
「髪・・・少し伸びた」切る暇もないほど忙しかったのだろうか。真澄はマヤの肩の傍に手をついたまま、黙ってマヤに触れさせていた。
彼の瞳の光は強く、飢餓で暗かった。ライオンみたい、と、マヤは頭の隅で思った。
 彼が戦う世界もジャングルみたいに生死を賭けた争いがあるのだろう。自分には想像もできない。
同じ業界に身を置いているとはいえ、彼の仕事の厳しさのかけらも理解できないだろう、と思う。
 思いを見透かしたのか、真澄は低く身を屈めてマヤに言った。「もう戻れなくなるぞ。俺は君を離さない」
 マヤは指の背中で真澄の頬に触れた。「いいえ、私は帰ってきたの」
 真澄は黙ってマヤの隣に体を沈め、最後の下着に手を伸ばした。
681"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 23:24:39 ID:qXEzdNb6
 何かの本に、セックスとは美しいものではない、と書いてあった。
男の欲望はマヤが思い描いていたよりずっと乱暴で、みだらだった。彼を愛したときに大人の女になった、という思いは甘かった。
マヤの体は隅々まで暴かれ、探られて、真澄のものに作り変えられていった。
愛している、と告げる余裕はまったくなかった。いつかは、けだるく腕に抱きしめられながら、愛撫に陶酔する夜があるかもしれない。
女としての体の柔らかさを、固く逞しい体に重ねて味わう朝もあるかもしれない。でも今はそのときではない。
芝居で鍛えた細い手足がしなり、息が詰まるまで、マヤの体はあらゆる動きを強いられた。もっと奥深く彼を受け止めるように。
胸の膨らみは色づいた先端を歯と舌でなぶられ、後ろから抱かれ、力強い手にもみしだかれて掌にあふれた。
もうだめ、と、何度懇願したかわからない。そのたびに体の違うところが目覚めさせられた。
けれど、マヤが体中に刻印を受けて真澄のものにされていくのと同じぐらい、真澄はマヤのものになっていった。
汗と体液が滴り落ちるたびに、自分と彼の魂が体と一緒に入り混じり、二度と分けがたく溶けあっていく。
愛する人と抱き合うことの意味を、その晩二人は初めて知った。
682名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 23:26:10 ID:HrHMBk0b
>>669
職人さ――――んwwwww
ありがとう、ありがとう、ありがとう!!!!!!!!
テラ萌えましたw
マスミン格好良い、マヤ可愛いすぎ!


ミウッチ、職人さんのお話に絵つけたらおkじゃね???
683"You are my lady, and I am your man":2009/03/06(金) 23:26:16 ID:qXEzdNb6
 女優・北島マヤのファンを自称する人は多い。
可憐な沙都子やアルディス、激しいジェーンやキャサリン、愛する男のために身を捧げる阿古夜など、
千の仮面のそれぞれに、様々な年や立場の者が惹かれていった。
そして、彼女の女優人生を語る人たちは、必ずといっていいほど、彼女を守り続けた影の存在を口にする。
女優としてのマヤを支え、次々に想い出に残る舞台を生み出したプロデューサーであり、
女性としてのマヤの半身であった夫。
「あの組み合わせがなかったら、私は役者を志していませんでした」
 いつか、頬を輝かせてそう話す少女が現れる。そしてまた、新たな伝説が紡がれていくのだった。

おしまい。
以上、テーマは大人なマヤと強引な社長でお送りしました。
684名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 23:42:46 ID:7tBiI12t
神キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
GJGJGJ!
こういうますみんが原作でも読みたかった(遠い目)
685名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 00:15:30 ID:ECUDxnU+
おおおお
超GJです!ありがとう!
やっぱマスミンはこうでなきゃw
686名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 01:27:07 ID:ycofZTHP
おおおおお!!!
目から汗が…目から汗があああああ!!!

職人GJ!!!
687名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 01:41:33 ID:Y2xQ++AK
ミウッチ、もうこれを原作にしちゃえよ。
688名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 01:43:19 ID:YkX0vwuU
GJです!!!
すごくすっごーくよかったです。
マスマヤっていいなぁと改めて思ったよ。
原作にもこういう勢いがあれば・・・・
689名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 02:11:14 ID:DjwjEnZ+
もうこれでthe endでいいんじゃないかなw

GJでした!雄々しいマスミン&女らしいマヤに惚れ惚れ!
690名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 03:11:27 ID:KSO2U3rq
ブラボー…おお…ブラボー!
691名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 07:53:03 ID:1WX41bzg
キキキターキ━━ (*`Д´)=○)Д゚) ´Д゚)・;' タァ━━!!
GJGJGJ!!!!!!!!1
ワイルドマス、艶やかで深みのある大人マヤ
超ヨカターヨ・゚・(ノД`)・゚・

>>668
原作ではまーず無理だよねwwwww
692名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 07:54:23 ID:1WX41bzg
>>688だたゴメン
693名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 10:09:54 ID:haoBJtGm
>俺の中の紫のバラは、枯れることはない
なにこのかっこいいマスミン!!
やっぱり真澄はこうでなくては!!といった感じのマスミンですばらしすぎる!!
職人さん、ありがとう〜〜〜!!

さらりとしたエロ描写が、本編っぽくて「もうこれ原作にしようよ」と何度も思ったよ。
これこそみんなが納得するハッピーエンドだよね。>マヤマス恋愛成就&紅天女マヤゲット
694名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 13:29:54 ID:2ETkilMN
GJです。
本編もちゃんと終わりますようにw
695名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 20:39:30 ID:amCdSG5e
>「いいえ、あたしは帰ってきたの」

このマヤの台詞にグッと来た…
職人さん、ホントにありがとう!!!
696名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 23:01:52 ID:ZOs/8Mvo
いやもう本当にGJ過ぎるわ


エロパロスレに心癒されるとか
どんだけ自分本編に諦め入ってるんだろうな…
697名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 00:39:38 ID:GplscRkp
ところで「オフィスF」のFってなんの頭文字だろう?
698名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 00:49:01 ID:7v2zd/2u
藤川?
699名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 00:50:10 ID:7v2zd/2u
間違えた藤村だ
700656:2009/03/08(日) 01:10:12 ID:gM7tMqiR
>>699

ピンポン!

絵を想像して書いていたら文がだいぶくど長くなってしまったのに
GJ下さった方々、ありがとうございました。
701名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 02:19:59 ID:S0bTGs4D
いやもう本編もこの流れでまとめちゃえよ!
と思ってしまったくらいGJでしたw

紅天女は大事なキーワードなハズなのに
マスミンとマヤの事の方が気になって気になって仕方ない自分は
ここの作品に心癒されていますよ…

本編マジで紅天女公演やったらおわりそうで怖いんだが…
702名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 02:39:57 ID:yqAWUA8W
素晴らしい!GJ!

よくぞ舞台をバッサリとカットしてくれたw
紅天女は話のソースであってメインじゃないんだよね。
作者が本筋から外れてるせいか、今やファンが作る話の方が面白いという逆転現象がスゴいw
703名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 10:21:08 ID:pqjXtrjC
>>702
> 作者が本筋から外れてるせいか、今やファンが作る話の方が面白いという逆転現象がスゴいw


激しく同意!!!
704名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 12:09:08 ID:gYIcVGnC
いつの間にか作品キテタ━━━(゚∀゚)━━━!!
TTBF!!
職人様ありがとうございます!!

ミウッチの社長にもこの半分くらいは頑張ってほしいものだ。
705名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 16:31:13 ID:fAgsDa1C
悪いが、紫織出てきたあたりから本家はゴミだね
706名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 17:58:30 ID:S5XXPTcz
しおりさん大人しく身を引いてくれんかね…
この際ご都合主義大全開でもこればかりは擁護に回るからさぁ…
707名無しさん@ピンキー:2009/03/08(日) 23:06:52 ID:B+iCRsiv
ガラ仮面関連スレではどこも、どんなでもいいからとにかく完結を望む声が多くて
次に同じくらい、マスマヤにきちんとくっついてほしいって意見ばっかだよね
言葉は悪いが、もうみんなむかしのような面白い話は期待してないっつーか……出来ない
過程よりも結末をお願いしますよっていうか
708名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 00:28:16 ID:pWsvnXpK
だって今の話つまんないじゃんw
709名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 01:23:50 ID:OMzoxaSd

        *'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    漏れの魔法でマスミンの理性と自制心が
      + (´・ω・`) *。+゚  今現在の100分の1にな〜ぁれ〜
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚
710名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 14:28:25 ID:jl4kyHKZ
本能のままにイキロ…という事か…ゴクリ…
711名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 15:12:31 ID:p3NY60cO
もう深夜の社長室に呼び寄せてそのままやっちゃえばいいのに
712名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 15:14:04 ID:ufMfPqqf
  ____
 /:\.___ \  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 |: ̄\ (∩゚Д゚)\< ここにいらしたのですね真澄様!探しましたのよ! 
 |:   |: ̄ ̄ U ̄:|  \________________


 ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(´・ω・)<  送っていくよマヤちゃん   
O┬O )  \________
◎┴し'-◎ ≡  キキーッ!

713名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 15:20:04 ID:p3NY60cO
それAAなのにめちゃくちゃうざいよねw
714名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 15:47:22 ID:Vb4oNAJZ
シオリどこからでてくるんだよwwwwうぜぇ
715名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 21:45:14 ID:JmdWlfkV
紫のマラの人
716名無しさん@ピンキー:2009/03/09(月) 23:31:27 ID:sZsDG5VE
懐かしいw 紫のマラの人ww
717名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 00:03:31 ID:bbD7M63A
アソコが何mもあるんだっけw
718名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 09:11:43 ID:B3H1MgDq
工事は舞呼び出して処理した方がいいよ
719名無しさん@ピンキー:2009/03/10(火) 18:59:34 ID:ARY1lFS9
>>717
スパル○カスのヌードフェンシングを思い出したw

マスミンならフェンシングくらい教養としてやっていそうだな
720名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 04:09:29 ID:6XO4yxVJ
昔の超絶かっこよかったマスミンはかなりSっぽいよね
721名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 09:02:43 ID:fHUgZUUc
いやあれは隠れM
722名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 10:05:04 ID:e3Nu69ZR
行動はSっぽいんだけど、大好きなマヤに「嫌い嫌い」言われて
笑って喜んでたくらいだからドMなんだろうなぁ・・・。
723名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 10:16:34 ID:0jcjVGZi
見返りは一切求めない、自己犠牲の精神で
マヤにひたすら奉仕してる姿はMだね
虐めるの好きだから言葉攻めはしそう
724名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 10:19:17 ID:+fEjW7x0
ベッドの上ではSのような気がする
「マヤ、挿れてほしいのならもっと腰を上げるんだ」とか言いそう
725名無しさん@ピンキー:2009/03/11(水) 21:20:43 ID:QTAgVEf5
どうでも良い女優相手にはドSだけど、マヤ相手には正常位しかしなさそう
逆にマヤからちょっとでも責められたらあっさりマグロ化なタイプに見えるw

ゴメン…なんか病んでるわ
726名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 01:08:58 ID:zyVKYi4P
マヤタンをお膝の乗っけてムフフ♪な続き、読みたいな
727名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 01:50:27 ID:boQ5gy84
私も続き気になる
マヤは軽いだろうから動かしやすそう
728名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 10:45:05 ID:jIJiqAVT
マスマヤイロエロムフフ♪をはうに見聞きさせて引導w
729名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 10:45:27 ID:O7nYHcTV
>>725
自分は逆だと思ったw
どうでもいい相手には奉仕しかさせなくて、マヤ相手にはいろんなことをしそうな
ドSマスミン。
730名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 14:25:54 ID:bMSR2I+V
どうでもいい相手には適当にやさしくするけど(シオリーみたいに)
マヤ相手には思う存分にドSっぷりを発揮しそう
ってのが自分のマスミンのイメージだw
731名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 16:53:26 ID:boQ5gy84
手首縛りとか好きそう
732名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 18:28:45 ID:ctGIhfl+
目隠しとかも
733名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 19:21:04 ID:boQ5gy84
目隠しもいいね
手首縛り+目隠しで怖がるマヤに(;´Д`)ハァハァする真澄が思い浮かんだ
734名無しさん@ピンキー:2009/03/12(木) 22:41:09 ID:HkhxPI/i
>手首縛り+目隠し

優しく微笑みながら、淡々と手首を縛る聖さんが浮かんだ・・・・
735名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 00:47:23 ID:vLF+ETG0
>>733その状態で焦らしまくるドSマスミンが浮かんだ。

聖さんもさらっと当たり前のように、にこやかに縛りそう
736名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 00:48:45 ID:OGDpVybL
確かにヒジリーはドSだなw
737名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 02:54:22 ID:i83rU3qN
微笑みの悪魔って感じ>ひじりん
738名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 07:23:17 ID:U6WwzJ+d
ひじりん唯一崩されてない貴重な男だねw
原作も聖×亜弓にすればよかったのに
絵になる二人見たかったなぁ
739名無しさん@ピンキー:2009/03/13(金) 07:27:59 ID:y0VVJxbl
それだったら亜弓さんをさらに庇ってケガをしたのはひじりんで
更にそのひじりんを看病する亜弓さんが見れたと言う事か…
740名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 04:40:30 ID:xbgtdfj0
>>726
私も読みたい
めちゃくちゃ続きが気になる終わり方だったから余計に
741名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 09:05:27 ID:emF+lmaK
膝の上に乗っけて1回
ベッドで3回くらいやりそう
742名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 13:09:23 ID:JSoIgc30
>>711
いやいっそ停めた車の中で
743名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 14:55:04 ID:jY+05SZX
車だと狭くてやり辛くない?
744名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 21:54:07 ID:jwgKTTwo
>>742
職質されちゃうよw
745名無しさん@ピンキー:2009/03/14(土) 22:18:16 ID:emF+lmaK
駐車場の片隅で揺れる謎の高級車www
746名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 10:11:44 ID:M/IDYoZb
>>741
で、眠って起きた後また1回くらい
今まで我慢していたのが箍が外れたおかげで暴走しそう
747名無しさん@ピンキー:2009/03/15(日) 16:53:37 ID:M3OLdBYH
マスミンの車で星を見に行ったあと、車の中でムフフ♪が読みたい
748名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 03:28:02 ID:/13gjJEm
>>747
星を見に行こうといわれて、プラネタリウムへいくのかなと思ったら・・
人目のない田舎のほうにドライブになるんですね・・
749名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 04:48:27 ID:1ZO5enDY
お客さんが2人だけのプラネタリウムでこっそりってのもいいかも
750名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 21:29:50 ID:HQ/Z3fra
やー、プラネタリウムは暗くなるからけっこう危ない。安全上、必ず複数の人がいる。
こっそりエロいこともできないです。
人がいる映画館や劇場でできる程度のことしか_
手マンとか。
751名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 21:57:45 ID:1ZO5enDY
そうなんだ
じゃあプラネタリウムで途中まで→マヤが我慢できず車に乗り込んだ後おねだり→車の中で最後までとかどうだろう
752名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 23:32:07 ID:HLAEK0qp
オープンカーで星空の下…
いや、何でもない
753名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 01:14:50 ID:m9+FB0y+
流れ星を見る二人・・・
一生叶わないと思っていた願いが叶うマスミン(;´Д`)ハァハァ
754名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 14:34:14 ID:xwe8YERg
青カン希望
755名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 21:45:30 ID:z9+RdC1J
虫に刺される2人
756名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 23:23:04 ID:gjQaggTn
そんな事もあろうかと、さりげなくムヒをグローブボックスに入れておくヒジリー
757名無しさん@ピンキー:2009/03/17(火) 23:50:27 ID:tGWH/yk0
公然わいせつ罪になるから聖を見張りにしないとね
758名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 11:28:37 ID:phze6TGG
途中で乱入してもいいよ
759名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 13:32:12 ID:cHq6pb9B
マスミンの長い指でムヒを塗られ感じるマヤ
760名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 13:45:23 ID:phze6TGG
「ちびちゃん、刺されたのは何処だ?塗ってあげるから言いなさい。俺がつけた跡のおかげで何処を刺されたのかわからないからな」
「速水さんの馬鹿っ!!大嫌い」
761名無しさん@ピンキー:2009/03/18(水) 15:56:28 ID:DNXmInV6
>>760
・:*:・(*´∀`*)・:*:・萌ヘ
762名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 03:48:56 ID:SqQYt0ER
最近は昔みたいな喧嘩がないからつまんない
どっちもツンデレで面白いのに
763名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 09:52:35 ID:XHZhud+B
>>760
鼻血が出そうなほど萌えた。

出来れば脱がすことなく服を着たままでいろいろして欲しいものだ。
764名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 23:52:05 ID:/sqWxnXc
ムヒプレイに萌え
職人さんどなたか・・・!!
765名無しさん@ピンキー:2009/03/19(木) 23:55:23 ID:rapQQOCQ
ムヒ…
冷静に考えると怪しげな単語だよねw
ムヒ!ムヒヒヒ♪
766名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 04:40:49 ID:wOBBACkj
落ち着け
767名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 04:59:03 ID:atMtQll7
「マヤ、掻いちゃダメじゃないか。跡が残ったらどうする」
「だって…」
胸元の虫さされのあとに手を延ばすマヤ。
「ダメだと言ってるだろう」
マヤの手を掴む真澄。
「でも、かゆくて…」
「ほら、薬を塗ってやろう」
「あっ、速水さんっ!そこは違うっ」

こうですか?わかりません><
768名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 05:09:59 ID:2tGmqGqB
>>767
(;´Д`)ハァハァヤニヤしながら真澄はマヤの胸を触った
「そこじゃないです!!痒いのは心臓の辺りです!!」
真澄はマヤの言葉を無視して服をめくり器用にブラのホック
769768:2009/03/20(金) 05:18:45 ID:2tGmqGqB
途中で送信してしまった
本当はこう書きたかった

>>767
(;´Д`)ハァハァ
萌えたから続き書いてみたよ

ニヤニヤしながら真澄はマヤの胸を触った。
「そこじゃないです!!痒いのは心臓の辺りです!!」
真澄は、マヤの言葉を無視して服をめくり、ブラのホックを外してマヤの胸を出すとそこに吸い付いた。
「きゃあっ」
急に胸に口付けをされ、マヤはビクッとした。
「ほら、これでここにも虫刺されができた」
真澄は胸から唇を離すとマヤに向かって得意げな顔をして言った。
胸には赤いキスマークが1つ。

こうですか?わかりません><
770名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 08:39:47 ID:PUZJVnWN
>>769
朝からニヤニヤしてしまったジャマイカwwwwww
GJ!!!!
771名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 13:40:44 ID:atMtQll7
>>769

いやw
自分的にはムヒを乳首やらクリやらに塗っちゃう変態マスミンをイメージしてました。

「ここもこんなに赤く腫れてるな」
とか言って…。
772名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 22:01:56 ID:aNOutrjx
ムヒの一言でどんだけ妄想膨らませるんだお前らw


……恐ろしい子…
773名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 22:39:19 ID:8u+q7r4o
ムヒ(;´Д`)ハァハァ
774名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 22:45:41 ID:pwLVfTb2
ムヒぬらなきゃいけなくなった時、思い出しそうだよ。どうしてくれるんだw
775名無しさん@ピンキー:2009/03/20(金) 22:53:37 ID:LgTba8P/
最近の書き込みをとりまとめて?みました。
お目汚しですが数レスお借りします。
776775:2009/03/20(金) 22:55:12 ID:LgTba8P/
マヤの演じる紅天女は万雷の拍手とともに千秋楽の幕を閉じた。
しかし、終焉後の彼女の表情は冴えなかった。青木麗など近しい友人たちは、
憑依型女優のマヤがまだ役から抜け切れていないのだろう、と思いやった。
ある意味でその推測は当たっていたが、外れてもいた。
亜古夜の心に己を重ねていたものの、葛藤の原因は現実の人間だった。

その人物は終演後の楽屋を訪れ、彼女に紫のバラの花束を渡してこう言った。
「俺と結婚してほしい」
舞台の始まる前に婚約は解消されていたため、不倫のどうのという心配ではない。
ただ、解消を原因として彼の会社が大きく翻弄されていたことを知っていただけに、
マヤはなおさら自分を小さく感じてしまっていた。
愛されていることがわかった以上、それで満足するべきではないか?
彼の器にふさわしい配偶者を認めることの方が、愛情ではないだろうか?
彼が他の女性と並ぶ姿は生きたまま焼かれるほど辛いと身に染みて知ってはいるが、
それこそが亜古夜が一真にわが身を差し出して仏像を作らせたように、本当の愛情ではないか?

ひっそりと逢瀬を重ね、自分の体で彼を知った後でもそう悩み続けて数週間が過ぎた頃、
突然彼に呼び出された。紅天女の故郷に。

 真澄の仕事がいつものようにぎりぎりまで押したために、二人が里に着いたのは日も暮れた頃だった。
それなのに、真澄はマヤの手を引いて暗い山に入っていった。
777775:2009/03/20(金) 22:56:01 ID:LgTba8P/
ざく、ざく、ざく、と 足が土を踏む。
どく、どく、どく、と 掌が心音を伝える。
山の冷気はしんしんと肌にしみわたる。闇は深く、先を行く人のダークスーツを着た背中も夜に溶け込んでいる。
 既視感のように、同じ風景が脳裏によみがえった。あれは自分がエチュードに悩み、星を見上げていたとき。
行方不明になった義父を探しにきた彼が、偶然目の前に現れた。
思いが通じていることも知らずに二人で星を見上げ、手をつないで闇を歩いた。
 切なく辛かったあのときとは違い、今の彼は自分の思いを知っている。自分も彼の熱情を受け止めた。
(このままあの世に迷い込んでもいい)そんな惑いにも落ちそうになる。この人と二人なら。

 そう思った瞬間に真澄が振り返った。すかさず自分の思いを見透かされたようで、
マヤは思わずつないだ手を振りほどいて走り出した。
「待て!」うろたえた声がしたと思った瞬間、足元が崩れて前のめりになった。
「馬鹿、こんな暗がりで、死ぬ気か!山を甘く見るな!」
つま先のすぐ先で、せせらぎの音がした。力強い腕で体を抱きとめられていなければ、危うく谷川に落ちているところだった。

 自分の荒い息が聞こえた。耳のすぐ後ろからは、不意のことに慌てたのか、
いつも冷静な彼までせわしく息づいているのが感じられた。
二人はしばらくそのままでいた。瞬間に跳ね上がった心臓が元の場所に戻るまで、もう少しの間、落ち着くまで。
 そのはずが、鼓動はおさまらない。
 それどころか、じわりじわりと激しさを増していく。
 気がつくと、のどの奥がひりひりしていた。大きな塊を無理やり飲み込もうとするように、息が苦しい。
体に回された腕が重い。熱くて苦しい。それとも、熱くなっているのは自分の体?
彼が身じろぎした。動いたか動かないかわからないぐらいだったが、腕の位置が微妙に変わった。
彼女は頬がかっと燃えるのを感じた。胸のふくらみが微かに押しつぶされる感覚を受けている。
「速水さん」
体をねじって振り返ろうとするより早く、首筋に吐息が押しつけられた。
778775:2009/03/20(金) 22:56:26 ID:LgTba8P/
 彼は彼女の肩口に口付けた。どくん、どくんと打つ脈を吸い込むように。
腕は心臓の鼓動を確かめるようにしっかりと胸に回されていた。熱く大きな体に自分の体が包まれ、身動きできない。
 ふと、指の動きを感じた。体をしっかりと押さえていた手がほんの少し上がり、胸のふくらみに近づいた。
彼女はゆっくりと息を吸い込んだ。その息を止めたまま、温かな唇が首筋をたどるのを感じた。
ぞくりとした感覚が背筋を落ちていった。夜気とは裏腹の熱が体にしみわたっていく。首筋から、胸から、背中から。

 いつしか、彼に体を預けていた。縛り付けていた肢体がゆるゆると委ねられてくるのを、彼は敏感に感じ取ったようだ。
背後に密着した大きな体が一瞬強張り、それからますます隙間を埋めた。
大きな掌が明らかな意思をもって胸を包み込んだ。唇が誘うように頬に触れ、二度、三度と触れた。
彼女はたまらずに吐息を漏らし、わずかに首をかしげた。片方の手が顎にかかり、顔が引き寄せられた。
唇で受けるキスは、肌とは比べ物にならないくらい熱かった。
彼はあやすように何度か彼女の震える唇をついばんだ。が、たまらなくなったようにすぐ舌が口の中に割って入った。
生々しく触れ合い、優しく嬲られる。温かく熱く、ぬくもりを伝えながらも強引な彼の誘う波に、マヤは自分を預けていった。
「君が大人になるのを待っていた」キスの合間にささやきが聞こえた。
「ずっと・・・ずっとだ。ちびちゃん」
「ちびじゃありません。私は・・・」
するっとシャツの下に掌がもぐった。掌が肌から離れたかと思うと、背中のホックがぱちんと外された。
「ああ、いつの間にか花開いていた」
彼女の喉がひゅっと変な音を立てた。細長い指がすっとふくらみを辿っていた。
指先は螺旋状に双丘を登り、頂上付近をぐるっと回った。そして爪が尖った先を薄く撫でた。
触られるまで、そんなに敏感になっていたことも気づかなかった。それぐらい全神経が張り詰めていた。
請い求めていた、と言った方がいいかもしれない。寒さと熱さの入り混じったものが背中を走り回り、
彼女は無意識のうちに背をそらして身をよじった。彼はわずかの隙間も許さないように左手に力を込め、
彼女の右の胸をもみしだいた。その間に右の手はスカートの下にもぐりこんで、太股をたどっていた。
779775:2009/03/20(金) 22:57:06 ID:LgTba8P/
 びくんと魚のように体が跳ねる。それを掌と腕で押さえ込み、指先は足を上にたどった。
そして柔らかな下着の上にたどりつき、谷間の近くを上下した。
「・・・っやぁ!」
慣れ親しんだとはいえ親密な場所への侵略に、彼女は高く細い悲鳴を上げた。すると返事のかわりに、
固い異物感のあるものが足の間に押し付けられた。彼女の呼吸が一瞬止まった。
「あなたは、私を・・・」言葉にならない先を、彼が引き取った。
「俺は君を、求めている」
「なぜ」
「俺の愛しい女だから」
 嘘、信じられない。引き裂かれるような猜疑心と歓喜にもだえながら、彼女は彼の指を受けていた。
指先は下着のラインをたどり、その下をくぐり、茂みを絡め取る。それから当たり前のように蜜の中にもぐっていった。
 くぷりと水音が静寂に響き、また一つ自分でも知らなかった場所を教えられる。
マヤはうつろな瞳で目前の谷川を見つめた。涙がにじんでぼやけた視界に、ふとほのかな光が映った。
 光は一つ、二つと増えていき、やがてせせらぎの上に蛍の群れが浮かんでいた。
頭上には満点の星が広がっている。暗闇の中、彼女は自分が光と闇の海に浮かんでいるような錯覚にとらわれた。
780775:2009/03/20(金) 22:57:30 ID:LgTba8P/
 服は大きくはだけ、スカートは腰まで持ち上げられて、意識は彼という束縛の中に羽交い絞めにされていた。
背中を預けてすがりついていなければ、河の流れに落ちてしまう。そうしないためには、彼に堕ちていくしかない。
掠れていつもよりなお低くなった声で、彼がささやいた。
「他の誰かのものになるなら、そいつを殺してやる」
 鋭い歓喜がマヤをつらぬいた。真澄に刺激された肉体だけでなく、男に求められる女の喜びだった。
真澄は指と唇と歯と吐息と、自分の体の熱のすべて使ってマヤを責め立てた。その場で白い体を横たえられ、
硬く屹立したもので最奥まで奪われても、悦びで迎え入れていただろう。
それでも彼は自分の思いを遂げようとはしなかった。それよりももっと過酷に彼女を限界まで追い詰めていた。
「速水さん・・・あっ!く・・・なぜ」
耳の中に囁きながら、真澄はマヤの色づいた耳朶を噛んだ。
「君が誰のものかを教えるためだ」
「だってもう・・・私は」
「まだ足りない。もうずっと待っていた。やっと許されたなら、君のすべてに俺のしるしをつけたい。体にも、名前にも」
爪がまた蜜をぬぐい、指をくっと曲げて奥深く入り込んだ。
彼女は艶めきを増した声を上げながら、涙を流した。自分は彼という人の襞をまだ知り尽くしていなかった。
そしてどこかで深く安堵した。新しく見出した彼が、むき出しの独占欲と執着を愛するものにぶつける人間だったことに。
その相手が、自分であったことに。

「愛・・・愛しています、速水さん。あなたがほしい。あなたがどうなっても、私をあなたのものにしてほしい」
「マヤ!」真澄はマヤを振り向かせ、深く口付けた。同じ瞬間、彼の指は彼女の奥をこすり上げた。
マヤにとって世界が白く砕け散る間、真澄は彼女をしっかりと抱きしめていた。そしてぐにゃりと崩れた体を優しく抱き上げた。
781775:2009/03/20(金) 22:57:47 ID:LgTba8P/
 マヤは彼の胸にくずおれていたが、真澄が胸ポケットをさぐる手の動きに気づいてわずかに目を開いた。
 真澄はにやりと笑った。まるで高校生のマヤをいいようにからかっていたイジワル嫌味虫が再来したようだった。
彼はポケットから取り出した携帯電話をぱちんと開くと、マヤに構わずに話しかけた。
「聖か?俺だ。預けていたものを明日の朝一番で出してほしい。ああ、おかげさまで」
「聖さん?何?出すって何をですか?」マヤは警戒感で夢うつつ状態から引き戻され、真澄をにらんだ。
真澄は涼しい顔で答えた。「婚姻届だ」「!?」
「契約書類を書くときには、重ねてあるものまでよく見るんだな。思わぬものまでサインしているかもしれないぞ」
「嘘!詐欺師!だったらこれは・・・」
 マヤは猛然と怒って真澄を殴ろうとした。その手を止めて、彼は彼女の目に我知らず浮かんだ涙をなめ取った。
「速水さん!」「それぐらい必死だったんだ」
真澄は不意に真剣なまなざしになった。「手段は構わない。俺には君が必要だ」
 マヤは言葉に詰まり、彼を見つめた。固く結んだ口元に震える指を伸ばし、自分からそっと口付けた。
 真澄はそんなマヤを優しくあやした。だが、すぐに口元をくっと曲げて笑った。
「さあ、今度は俺の番だ。宿に行ったら説得にかけた時間分を取り戻させてもらうぞ」
782775:2009/03/20(金) 23:05:21 ID:LgTba8P/
おしまい です。

流れ的にムヒまでは行かなかったので、
翌朝の目覚めシーンで脳内保管お願いします。
783名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 03:29:06 ID:xNwXcohD
>>775-782

宿に帰ったら等分寝かせてもらえないんだろうな
784783:2009/03/21(土) 03:57:36 ID:xNwXcohD
訂正
等分→当分
785名無しさん@ピンキー:2009/03/21(土) 18:30:43 ID:UT4TATc3
GJです!!!
宿に行ってからが気になる…
786秘書の鑑:2009/03/21(土) 22:51:02 ID:DMUVyK+3
>>636 の水城さんからネタが降りて来た。

「もうやってられないですよ」
 花形と言われる部署の敏腕と言われるいい年の社員が、もう何度目かの愚痴をこぼしていた。
彼の愚痴は論理的に正しく、感情的に納得が行く。
しかし、同じ話がこうも何度もループしては、忍耐力的に限界に近づきつつあった。
それでも鉄壁秘書の彼女は同情の微笑みをかぶったまま、もう一度うなずいた。
「そうね、あなたにしてみれば、背後から切りつけられたようなものよね」
「まったくですよ、社の命運をかけて奔走していた仕事を、
社長自ら粉砕してくれたんですよ。まったくですよ・・・」

 またループが回り始めそうになったのにはさすがに嫌気が差し始め、
彼女はちくりと言ってみた。
「じゃあ、ご本人に言ってみたら?今なら社長室にいらっしゃるわよ」
 その途端、敏腕社員氏はぶるっと震えて気をつけの姿勢を取った。
「い、いや、僕には大事な妻と子どもが・・・今首になるわけには」
「虎の尾を踏みたくはないというわけね。でも、これを放っておく訳にもいかない」
そういって彼女は、目の前のデスクに置いた週刊誌を一瞥した。
敏腕社員氏が握りつぶしながら持ってきたので端が少々よれているが、
びっくり目の童顔の女優の写真は大写しになっているので間違えようがなかった。
その脇には、たった今「虎」と評された彼らの上司が殺人的な光を目にたたえた写真が載っている。
どちらも暗がりから不意にカメラのフラッシュを浴びたに違いない構図だった。
二人にかぶさるキャプションは、
「上演権のためなら人身売買も?!大都芸能社長、紅天女の主演女優と結婚へ」
787秘書の鑑:2009/03/21(土) 22:51:32 ID:DMUVyK+3
 その下の小さい活字の段には、まだ二十歳そこそこの主演女優が幻とまで言われた舞台の
上演権を恩師から譲られたこと、大手芸能会社の若社長が義父の代からそれを狙っていたこと、
11もの年の差とかつてのしがらみを思えば二人の婚約発表は不自然すぎること、
・・・などなどが憶測たくましく書き連ねられていた。
その記事の記者氏によれば、「一度はスキャンダルを理由に契約解除した女優が葱背負った
鴨になって復活したので、今度こそは逃さないために、社長自ら色仕掛けに出た」のであり
「清純な梅の木の精やユニクロちっくな私服にだまされてはいけない、
誘惑の過程で既に開発されきっているに違いないのだから」と結んでいた。

「紅天女はわが社にとって社の命運を賭けた一大事業です!
だから僕は、広報部員としてパブリシティに心血を注いで来ました!
主演女優には特に、十代の頃のスキャンダルを払拭し、天女にふさわしいイメージを保とうと気を張り詰めてきました!
それが何で、うちの社長の失言でこんな目にあわなきゃならないんですか!
僕が家族を犠牲にしてきたこの日々は何だったんですか!」
788秘書の鑑:2009/03/21(土) 22:52:13 ID:DMUVyK+3
 愚痴の奔流を押しとどめるように、彼女は目をつぶった。
そして無言のうちに自分の直属の上司と、ある若手俳優に呪詛の言葉を送った。
ことの起こりは、隙あらば共演者の領域を踏み越えて女優に近づこうとする俳優氏が
ある舞台劇の受賞を祝うパーティ会場で彼女の肩を抱きながら、
自分が次に予定している舞台での共演を口説き始めたことだった。
運悪く、というか制作者なのだから当然なのだが、その会場には社長もいた。
更に運の悪いことに、その頃の彼は殺人的な業務をこなしており
千秋楽の日に思いを通じ合った最愛の人とロクに話もできない日々を過ごしていた。
そして極めつけに、彼という恋人への思いと大きな舞台の成功で磨かれた女優さんは
背中が大きく開いた繊細なシフォンのドレスがとっても映えるぐらい、艶やかさが花開いていた。

それでぶち切れた社長が、俳優氏の腕の先から女優さんをかっさらった挙句、
まったく予告のない婚約発表をしてしまった訳だった。

あのときの会場の混乱とその直後からの取材攻勢を思い出し、彼女はこめかみを押さえた。
何もとばっちりを受けたのは広報だけではない。
爆弾発言の主は愛しい女優さんにも予告していなかったのでとりなしに終われる羽目になり、
社長室への問い合わせはすべて彼女が対処することになったのだ。
その分の労働は当然、昇給とボーナス上乗せで支払わせはしたが。

その挙句の、三文記事と社員の泣き言である。
789秘書の鑑:2009/03/21(土) 22:53:00 ID:DMUVyK+3
 しかし、鬼の冷血社長の懐刀と言われた彼女である。
その切れ者のはずの上司がマヤマヤしていたのさえ、快刀乱麻で片付けた彼女である。
これしきのスキャンダルでくじけるはずがない。
「ちょっと待ってて」涙ぐむ社員氏にそういい捨て、彼女は携帯で某所に電話をかけ始めた。

 その晩。部下たちの涙や怒りも知らず、社長氏は天使のような微笑を浮かべていた。
その笑顔は100%漏れなく、屋台の隣の席でおでんをぱくつく女優さんに向けられていた。
「ああ、美味しい。ここのところ窮屈なパーティが多かったから、こういうの天国!」
「そうだろう」と微笑む社長の顔には、俺は君の事は何でもわかっているよ、と書いてあった。
例え敏腕秘書に「何だか彼女疲れが見えるみたいです。少し気楽な場所で慰労されたら」
といわれたとしても、そんなことはおくびにも出さない。
「明日も舞台稽古で早いだろう。そろそろ送っていこう」
「えー、でも モウスコシイッショニ」ごにょごにょと言いかけた語尾に、
社長の顔はますますとろけていった。「じゃあ、少し夜風に当たっていくか」と、
早く寝ろといった舌の寝も乾かないうちに散歩に誘い出した。
女優さんの頬は舐めるように飲んでみた日本酒の名残でほんのり赤く、
いつになくためらわずに恋人の腕にもたれながら素直に歩き出した。
790秘書の鑑:2009/03/21(土) 22:53:35 ID:DMUVyK+3
「今日は幸せ。久々に二人きりで会えたんだもん。でも会えるってわかってたらお洒落してきたのに」
「綺麗なドレスの君を他の大勢と共有するより、ユニクロでも寝巻き姿でも二人きりの方が嬉しいよ。
でも、もっと好きなのは何だかわかるか?」
「やだ、速水さんのエッチ」「まだ何も言ってないぞ」「顔に書いてあるもの」
「じゃあ君は?」「えへへ、私はいつでも好き」ちゅっ。
「おいおい、いつの間にちびちゃんが小悪魔になったんだ?」
「ちびちゃんって言っちゃだめ!」ぽか。
「そういうところが子どもじゃないか。じゃあ、お子様にお休みのキスを」
「じゃあこれは私から、お疲れ様のキス」
「おはようのキスの予約分」
「いってらしゃいのキスの予約分」
「きれいになったよのキス」
「かっこよすぎるから浮気しないでねのキス」
「真珠のペンダントも似合うねのキス。それはどうしたんだ?」
「水城さんが舞台のご褒美にくれたの。社長のタイピンとお揃いになるからって」
「彼女の次の昇給も考えないとな。じゃあ、お揃いに祝福の・・・」
791秘書の鑑:2009/03/21(土) 22:54:57 ID:DMUVyK+3
 翌朝の秘書室。社員氏は砂を吐きそうな顔でレコーダーから顔を上げ、秘書嬢を見つめた。
「誰ですか、これ」
「あなたが尻尾を踏むのを怖がっていた虎社長よ」
「このぶっこわれたのがですか」
「そうよ、ほら、写真つき。それとこれ」と言って彼女は、ある週刊誌の連絡先を彼に渡した。
「週刊セブンジャーナルの松本記者から紹介されたといって連絡を取りなさい」
「でもでも、そんなことしたら、またスキャンダルに」
「まだわからないの?」彼女はほとほとあきれたという顔でうろたえる社員氏を睨んだ。
「高校生も真っ青のバカップルが実態だと知れれば、魔性の女だの色仕掛けだの吹き飛ばせるじゃない。
実際それが実態なんだから。あとこれ」
といってさらに、長いリストのようなものを差し出した。
「何ですか、これ。バラ、学費援助、バラ、メイク道具、バラ、ドレス、バラ、劇場修理代・・・?」
「いい年してかっこつけた男が、年の差を気にして告白すらできず、影から援助を続けてきた。
その結果が報われたものだからはじけてバカップルになったとわかれば、世の同情は確実にゲットできるわ。
彼女も冷たい仮面の下の熱い思いに気づき、新進気鋭の若手俳優のプロポーズも振り捨てて・・・
ほら、どう見ても美談じゃない。記事は水曜には出るから、記者会見の容易しなくちゃ。
ぐずぐずしてる暇はないわよ」
 社員氏はあんぐり口をあけたまま、彼女に押し付けられた品々を抱えて回れ右をした。
そのポケットに、彼女がもう一枚の紙を滑り込ませた。
「これもそっちの経費で落としといてね。今回の件はもちろん貸しよ」

 もしかしたら社長に直接抗議しておいた方が良かったかもしれない。
そう思いながら社員氏は、「防犯用・盗聴機能付ペンダント」と書かれた請求書を持つ手を震わせながら秘書室を出て行った。
792名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 00:11:18 ID:K90q+wAp
>>786 GJ!!!!
さすが水城さんwww
バカップルっぷりの盗聴とはw
キスを繰り返すデレデレなマスマヤに萌えたよ!!!!
793名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 01:03:49 ID:qgGlVDFY
ちょ、テラGJw
マヤマヤしてるってw
それにキスしすぎだしw
794名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 03:10:53 ID:tkElq1gR
GJ!
水城さんは最後まで苦労しそうなタイプだよな〜
仕事では超ヤリ手だけどプライベートではいつまでも一人で暮らしてそうだよ…
795名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 12:18:42 ID:+T4bGd45
>>794

でも何となく絵柄が頭に浮かんだんだけど
マスマヤがそれぞれ交際OR婚約記者会見ででろでろな甘い発言吐いた後、
「本当の気持ちを見抜いて叱咤激励してくれた秘書に感謝している」
「公私ともに良きアドバイスをくれた元マネージャーさんに感謝してます」
とか言ったら、
できの悪い子を育てた親心でほろっと来てそう。
・・・結婚式のスピーチは凄いことになりそうだけど。
796名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 14:25:02 ID:jNhp3HmK
やはり水城さんがキーパーソン…
797名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 14:28:49 ID:O4Pt0gqO
聖や黒沼もキーパーソンっぽい。
798名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 16:07:09 ID:K90q+wAp
文殊の知恵…………
799名無しさん@ピンキー:2009/03/22(日) 23:48:36 ID:rSdpnKDj
>>786
マヤと真澄のバカップルが凄くいい
会見ではどうなったかが気になる
原作でもラブラブな2人が見たい
800名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 04:50:11 ID:AhvcMiS7
最近は2人ともウジウジしてるよね
801名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 23:15:43 ID:2RNq+aT7
ホント…
今月の苦悩するマスミンには萌えたけどさ。
やつら自分で勝手に諦めて動こうとしないってか行動の方向性間違えてんだもん。
水城&聖&黒沼の強力サポートにてどうにか軌道修正してくっついて欲しい。
そしてラブラブ・デレデレ・ニャンニャンして欲しい!!!!!!
くそっ!!!!!!
802名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 01:19:49 ID:rHUhSQ1e
マスミンは童貞ですか?
マスミンと詩織さまは、もうセッケスしてますか?
803名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 02:46:46 ID:w2QX+zUh
童貞ではないと思う
紫織とは絶対キスすらしていない
あんな女とそんなことしたら一生離れられない
804名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 08:40:59 ID:Wp65ivhh
>>803
………おそろしい
もしもマンガの中に入れる能力があったら
マスミンに注意をしに行く為に使う
805名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 11:29:45 ID:xoGzgtkK
>>804
いいなあwその能力。
自分だったらマスミンに「マヤが気づいてるよ」とそっと手紙を渡すw

それでもマスミンは通りすがりの女の戯言なんて
「まさかそんな・・・!」なんだろうなぁ・・・orz
806名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 15:50:25 ID:FbkJ8Nyv
そんな見ず知らずの人から渡されるなんて怖すぎるだろうw
807名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 19:57:20 ID:B7ET/OjC
自分なら
マヤにはマスミンの名をかたって紫のバラを送り、
マスミンにはマヤの名をかたって紫のバラを送る。
驚きつつも指定の待ち合わせ場所に来た二人は、
そこでようやくお互いの胸の内を明かし……

…って思ったけど、やっぱり私なんかの手を借りずに
自分で頑張って欲しいよ。マスミン、いつまでヘタレてるつもりなのさ(´Д⊂ヽ
808名無しさん@ピンキー:2009/03/24(火) 23:39:47 ID:rHUhSQ1e
文庫版21巻途中まで読みました。
マヤちゃんが急激にマスミンに想いを募らせて行くのにやや違和感。
小屋で雨宿のシーン、マスミンがマヤちゃんを抱き寄せてたけど
絶 対 モ ッ キ し て る よ ね ?
頭皮のニオイ嗅いだり、寝てるマヤちゃんにキスしたり、
かなりカウパー出てたはず。
マヤちゃんもかなり濡れてたはず。
(*´Д`)ハァハァ ボクもマヤちゃんのニオイ嗅ぎたい
809名無しさん@ピンキー:2009/03/25(水) 10:11:43 ID:NnkMNJR5
おれも男だからな、どうなるかわからんぞ とかいいつつ
あそこでやめてしまえるのがマスミンのへたれっぷりをあらわしている。
810名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 00:28:07 ID:OWjQcKOC
投下します。
聖×紫織 自慰あり
マスミンがちょっと最低です
811聖×紫織1:2009/03/26(木) 00:29:12 ID:OWjQcKOC
 もう、何度目になるだろう。
 鍵を差し込む瞬間、必ず胸をかすかな罪悪感がよぎる。
 しかし、欲望の前にそれはあっさりと消え去るのだ。

「いつでも好きな時に来ていいんですよ」
 確かに彼はそう言ったが、まさか頻繁に紫織が訪れていると知ったら驚くだろう。しかも真澄がいないことを
十分に確認した上でのことだ。
 音もなくドアを開け、ベッドルームへ向かう。ゲスト用ではなく、真澄が寝泊りするのに使っているものだ。
 休息用に、と言うだけあって別荘そのものはこじんまりとした造りである。別荘地でも外れの方に建ち、さらに
あたりの土地を買い上げてよその人間が容易には立ち入れないようになっているために、閑静を通り越して
静まり返っている。
 真澄はしばらく訪れてないらしく、部屋はこもった匂いがした。窓を開ければ消え去ってしまうであろう真澄の
名残を、紫織は味わう。ベッドに身を横たえ、枕を抱きしめてみる。
 きれに洗濯してはいるだろうけど、それでもこれは真澄が使ったものだ。
 わずかな香りをかぎとり、真澄の存在を確かめる。
「真澄さま…」
 右手の指でそろりと唇をなぞる。真澄からの口づけのつもりで。
 唇に指を挟み、舌先でなめる。真澄の舌にからめるつもりで。
 指はゆっくりと唇を離れ、あごを伝い、首筋を降りる。真澄の舌が這っているつもりで。
 紫織は自らの胸をやわやわと触り始めた。
 はじめはごく優しく、しかし次第に激しくなる。服の上からは物足りなくなり、ブラウスのボタンを
外すと、ブラの隙間から直接もみしだく。
「ふ…あ…っ」
 敏感な先端に触れると声がもれた。指の腹でこすり、さらに隆起したそれを指先でつまむと、しびれるような
快感が走った。
 左手で胸への刺激を続けながら、右手でスカートの中をまさぐる。すでに自分の芯が熱くなっていることはわかっているが、
あえてじらすように内股をなで続ける。
812聖×紫織2:2009/03/26(木) 00:30:21 ID:OWjQcKOC
「あ、あ…真澄さま…」
 妄想の中で真澄は紫織にほんの少しイジワルをするのだ。
 それでも少しねだればすぐに欲しいものをくれる。そろりと下着の中へ指をすべりこませると、そこはすでに濡れそぼっていた。
「んっ…あ、ああっ…」
 紫織は好きなやり方で自らを快感の高みへと導く。あふれる愛液をすくい、もっとも敏感な部分へ二度、三度とこすりつける。
「…っ!」
 それだけで軽く達してしまった紫織は、しかしさらに快感を求めて、指を奥へとすすませた。
 どこが一番感じる部分なのかも、知り尽くしている。
 これは真澄さまの…
 指の動きが激しさを増すにつれ、淫らな音が室内に響いた。
「あっ…あん…あっ、あっ…」
 中はとろけそうに熱い。すぐに足りなくなって、紫織は指を増やす。
「真澄…さまっ…もう…!」
 かきまぜ、抜き差しし、昇りつめようとしたまさにその時、紫織は信じられない物音で我に返った。
 かちり。 部屋のドアが開いたのだ。
 ひとりの見知らぬ男が立ち、紫織のあられもない姿態を見つめている。
「…!誰ですっ!?」
 玄関は閉めてきたはず。この場所を知るのはごく限られた人間だけ。この人は一体誰!?
 パニックに陥った紫織は、はだけたブラウスの前をかきあわせることも忘れていた。
 前髪を長くのばした奇妙な髪型のせいで、男の目は片方しか見えない。そのせいか表情が読めず、紫織はますます
恐怖を感じた。
「あなたをよく知っているものです」
 ゆっくりベッドに近づきながら男はそう言った。交遊範囲が極端に狭い紫織にとって、知らない男の存在はそれだけで
畏怖の対象だ。そのうえ相手にとんでもない姿を見られてしまい、紫織は羞恥から気を失う寸前だった。
「ち、近寄ると許しません」
「あなたの…望みを叶えたいのです」
 ぎしり。男はマットレスの上に膝をつき、紫織ににじりよる。気付いた時にはすでに紫織は、ベッドと壁の間へと追い込まれていた。
「望み…」
「男性に、こう、されたいと望んでいたのでしょう?」
 男は言うなり、紫織に口づけた。
 乱暴される!
 恐れていたのに反して、それは優しく触れるだけの口づけだった。紫織が日ごろ夢見ているような真澄のそれのように。
 この人は真澄さまではないのに…
 二度、三度、触れる度に紫織の中から恐怖が消えていく。初めて触れる他人の唇は、想像するよりずっと柔らかく、ずっと劣情を
かきたてるものだった。
813聖×紫織3:2009/03/26(木) 00:31:24 ID:OWjQcKOC
 何度目かの口づけは、より深いものとなった。男は紫織の唇を舌で割り、薄くあいた歯列の間から彼女の舌をさぐりあてる。
「んんっ…」
 抵抗するなら今…。無防備な男の舌を噛めば、逃げ出す隙ができるのではないかしら…。
 頭の片隅でぼんやりと思うものの、紫織は男に求められるままに舌をからめていた。
 病気がちなせいで家で過ごすことが多かった紫織は、大人ばかりに囲まれて育ったせいか早熟な子だった。耳から得た知識を
実践するのは自分の体しかなく、紫織はばあやも知らない夜の秘密をもつ女性へと成長したのだった。
 しかし実際に男性と交際したことはない。お見合い相手が速水真澄だったことは、紫織にとって幸運としか思えないことだったが、
肝心の彼は優しいだけでそれ以上関係を深めようとしないのだ。結婚するまで一線を越えないつもりなのだろう。
 紫織が本当に何も知らない娘であれば、それでもよかった。だが紫織は、自分の体がすでに男性を迎える準備ができていることを
知っている。
 吐息が、もれる。
 舌を、唾液を吸いあう、深く激しい口づけの合間に、男の手は紫織の胸へとのびる。すでにはだけているブラウスの合間から、
乳房をとらえた。
 大きく力強い男の手で包まれた瞬間、紫織は自分が今まで何も知らなかったことを悟った。
 自分の手での稚拙な愛撫と、男性の手が今していることは全然別のものだ。
「ああ…」
 男は唇を首筋から胸へ這わせていき、先端を口にふくむ。感じたことのない快感は、軽い痛みにも似て、紫織は眉をよせて耐えた。
「だめです…わたくしには…婚約者が」
 男が乱暴目的なら、こんな懇願に意味はないだろう。しかし紫織を気遣うような優しい愛撫を繰り返す相手なら、紫織の頼みをきい
てくれるかもしれない。これ以上されてしまったらどうなるかわからない。紫織はわずかながら抵抗しようとした。
「あなたのような人に触れようともしない婚約者のことなど、忘れてしまいなさい」
 言うと男はきつく先端を噛んだ。思わず紫織は男の頭にしがみつく。
 それを陥落の合図ととったのか、男は先端を口中で転がすように刺激しながら、紫織の服を脱がせていく。更に自分も手早く
下着だけの姿になると、改めて口づけとともに抱きしめるとベッドへ横たえた。
 紫織はすでに抵抗する気もなく、初めて知る男性の肌に酔いしれる。
 男は紫織の内ももに手を置くと、最後に残っていた一枚の布もするりと抜き去った。 
 そこは先ほど紫織自身の手によってすでに濡れきっている。男の指が敏感な部分に触れた。
「…あんっ!」
「それにしてもとんだ趣味をお持ちのお嬢様だ…こんなに敏感になって」
 男の指は押しつけたり軽くはじいたりを繰り返す。紫織は鋭い刺激に翻弄され、声を抑えることができない。
 別の指が花弁をまさぐる音が、嬌声に混じって部屋を満たす。
 わざと音を立てるようにしている…紫織は気付いたが、淫らな音によってますます自分が高まっていくのを止められない。
「あっ…ああっ…ん…」
 紫織のそこは、男の指もすんなりと受け入れてしまう。先ほど達しかけて果たせなかった体が、貪欲に男の指からの
刺激を求める。そうと知ってか男はすぐに指を増やし、紫織の中を執拗に攻め立てた。
814聖×紫織4:2009/03/26(木) 00:33:29 ID:OWjQcKOC
「もう…」
 切なく訴える紫織に応え、男は指の動きを早める。知らず、腰を動かして自ら快楽の高みへと紫織は昇りつめた。
「……っ」
「イキ方までご存知とは、ね」
 男はかすかに笑った。それは初めて見せる人間らしい表情だった。
 男は下着をとり、昂ぶった男性自身をあらわにした。初めて見るそれはあまりにグロテスクに、あまりに大きすぎるように
紫織には思え、正視することができない。
「あの…やっぱりわたくしには…無理かもしれません」
「大丈夫。優しくします」
 ためらう時間を与えないよう、男は紫織の膝に両手をかけて開かせた。中心に熱い塊をあてがうと、ゆっくりと挿入する。
 おそれていたような痛みはそれほど感じない。下腹部に妙な圧迫感を感じるだけだ。
 これが気持ちよくなるのかしら…
 初めて男性を受け入れたというのにそんな疑問さえ浮かんでしまうほど、ただの違和感でしかない。
 だが――
「動きますよ」
「…あぁぁっ」
 男はゆるやかに、だが、確実に紫織の最奥を突く。圧迫感はあっという間に体の奥からの快感に変わった。
「あっ…あっ……」
 紫織の白い肌がほんのりと紅く染まる。初めて感じる怖いほどの快感に、我を忘れて乱れる。
 ひときわ強く貫かれた時、紫織は男の腕にしがみつき、全身を震わせた。
815聖×紫織5:2009/03/26(木) 00:34:50 ID:OWjQcKOC
 密室と化したエレベーター内で、速水真澄は数枚の写真を確認した。紫織とはっきりわかる女性が、ベッドの上で乱れている
あからさまな情事の写真だ。元はビデオカメラに収まった映像で、相手の男の顔はわからない角度のシーンを選んでプリントアウト
したものだった。
「ご苦労だった」
 紫織を罠にかけ、処女を奪った上に映像まで残せ、というのは真澄の命令による。紫織の方から婚約を解消させるため、弱みを
探ることから始まった計画だ。罪悪感を感じてむこうから解消を言い出してくるだろう、と真澄は読んでいたが、鷹宮側から動きが
なかったとしても、写真をネタに裏から手をまわすつもりだった。
 昔の真澄を思わせる、冷徹なやり方だ。以前の聖なら、ためらいを感じることさえなかっただろう。しかし…。
 男を知らないくせに、反応は敏感に返してくる紫織の肢体が脳裏に浮かぶたび、聖は名を知らない感情を覚える自分に戸惑っていた。


                                                     END

以上です。
お目汚し失礼しました。エロって難しいですね…
816名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 01:05:07 ID:CoRy5fFr
GJ!私こういうの好きだわ。面白い。
817名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 01:14:08 ID:OavyHYxM
シオリーの描写が上手いなぁ。
聖もこのまま夢中になっていくというのもいいかも。
ブラックマスミンも良いw
818名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 02:03:41 ID:NRaSm0Wo
>>810

ブラックマスミンが凄くいい
やっぱりマスミンはこうでなくちゃ
聖×紫織ってカップリングは初めて読んだから新鮮だった
819名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 20:48:53 ID:/bQQBMGO
なんか鬼畜ですな
やわやわの人、乙!
またよろしく
820名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 22:59:45 ID:IJBzOvc1
今月号見てシオリンが……!!!!
orz
どうするつもりなんだ?マスミン…
821名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 23:20:54 ID:Fey9Oy80
読んでないから分からないけど、
オシリンがどうかしたの?
まさか小野寺先生にレイープされたの?
(*´Д`)ハァハァ
822名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 23:31:43 ID:CoRy5fFr
>>821www超展開想像した
823名無しさん@ピンキー:2009/03/26(木) 23:58:11 ID:+sVfI+P2
なんだオシリー

また手首でも切ったのか
824名無しさん@ピンキー:2009/03/27(金) 09:21:05 ID:Am9CldW0
いっその事急展開で観劇に行ったオシリーナが、
以前亜弓さんにもて遊ばれた間進クンに一目惚れして、
濃厚なセッケスを仕掛ける てのがいいな。
825名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 04:08:31 ID:DaInD3vj
その組み合わせじゃ萌えられないw
826名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 12:02:24 ID:LF7CIu6f
>>810
聖GJ!

写真をネタに裏から手をまわすつもりって所で真澄×マヤネタが思い浮かんだ
真澄がマヤを呼び出して無理やり
それを写真や映像で記録して脅す真澄
バラまかれたくなかったら俺との(身体の)関係を続けろみたいな感じで

827名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 14:42:17 ID:Il7QHdhE
真澄とマヤが一緒にいるところに
複数の暴漢が乱入
二人を拉致していく
マヤが意識を取り戻すと
マヤは縛られており目の前に信じられない光景が
なんと真澄が目の前で吹くしいの男たちに犯されているではないか!

マヤ:真澄さん!!いやぁぁ!やめてぇぇぇ・・・
真澄:見るなぁ、こんな俺を見ないでくれぇぇぇぇ!
真澄はそう叫びながらもなお男たちに陵辱され続ける

どうマヤ?こんな男をまだ愛せるの?
不意に背後から聞き覚えのある声が・・・・
それは真澄の策略によって強制的に婚約破棄をされた詩織の姿
詩織:あたしはこんな汚れた男でも愛せるわ 愛しているのよ!

詩織の高笑いがこだまする
真澄は男たちに尻を犯されながら
男根をしごかれ
痛烈な悲鳴にも似た叫びとともに白い白濁の液を出し果てる・・・


とレディコミ風

828名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 14:47:09 ID:Il7QHdhE
急いで書いて誤字があるな
吹くしいのじゃなくて
たくましい複数の
でした・・・
829名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 15:18:45 ID:raEXUL8S
襲われたのマヤかと思ったら真澄かアッー!
830名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 20:35:46 ID:JN/gaxmI
そんなネタを急いで書く>>827の下衆っぷりに呆れるやら笑えるやらw

マスミンが男に走る……?
だったらいっそ聖と……イカンイカン釣られそうだw
831名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 22:01:56 ID:WYRv1mFP
マヤ様の代わりを私にお犯りなさいませ
なんつて・・・(;´Д`)ハァハァ
832名無しさん@ピンキー:2009/03/28(土) 23:35:56 ID:Il7QHdhE
詩織の恋の狂気を見て頂戴!って感じ
833名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 00:12:32 ID:58aoRpPd
834名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 06:42:35 ID:NOHpfdL5
>>826
(;´Д`)ハァハァ
深夜の社長室にマヤを呼び出して録画した映像を見せ付けて嫌がるマヤに俺から逃げられると思うなって言う真澄が思い浮かんだ

>>833
ついに保管庫キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ありがとうございます
835名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 11:43:37 ID:6M0IdjxW
おもしろいのもあるけどスカトロばっかでひいた。
836名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 15:21:13 ID:NOHpfdL5
スカトロ苦手だけどあそこまでぶっ飛んでると面白い
837名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 15:51:18 ID:dBepYX2k
>>833タン
ありがとうありがとう
待ってたYO
838名無しさん@ピンキー:2009/03/29(日) 23:33:21 ID:HUFeKejh
次号発売まで、連載を都合よく脳内変換するシリーズ、
自分的に第二段を行かせていただきます(勝手に)。

タイトルは「生物学的反応」
839生物学的反応:2009/03/29(日) 23:34:23 ID:HUFeKejh
 腕に触れられて、ぞっとした。
理由がわからなかったが、そんなものをあれこれ考えるまもなく、本能的に振り払ってしまった。
といっても流石に露骨にではなく、何気なく肩をゆする仕草をしただけだが、とにかく「婚約者」
の手が自分の腕に預けられることに耐えられなかった。なぜだろう?
 空々しく虚しい笑顔を張り付かせているのは自分の方だったはずなのに。これも職務と機械的
にこなし、そのたびに体温がどんどん下がっていって、感情のゆらめきも死に絶えたはずなのに。
なぜ今、嫌悪の方向であっても心が動いた?
 腕をそらされたお嬢様は上品に微笑んで気がつかない振りをした。そして話しかけの言葉を繰
り返した。
「それで、私も姫川亜弓さんの試演の録画をお友達に借りて見てみましたの。本当に、天女という
ものが存在したらあんな姿なのかもしれませんわね。内面から湧き出る優雅さととでもいうのでし
ょうか・・・もって生まれたものは、演技などでは真似のしようがないものなのでしょうね。です
からお義父様の英介会長も、亜弓さんが紅天女を射止められるのを心から望んでる、とお聞きして
いますわ」
 ほほ、とハンカチで軽く口元を押さえる笑みに、また背筋を這い登る悪寒を感じた。
 真澄の頭は混乱していた。暗にマヤをけなすコメントを他人から聞くのは初めてではない。紫織
に限らず、物事の表層しか見えない連中が彼女の天賦の才を侮るのは何度もあったし、自分の本当
の感情を表に出さずに受け流してきたことも数え切れない。
なのになぜ、今に限って、こんなに嫌悪の情を禁じえなくなるのだろう。
 紫織が口元を押さえたシルクのハンカチからほのかに香りが立ち上っていた。彼女が愛用してい
る高級な香水か、それとも丹精している欄の移り香か。どちらともいえない濃厚な甘い香りをほん
のりと鼻腔に感じただけで、彼は吐き気をこらえ切れなくなった。
840生物学的反応:2009/03/29(日) 23:34:56 ID:HUFeKejh
とっさに胸ポケットから鳴ってもいない携帯電話を取り出し、耳にあてた。「俺だ。・・・そうか。
わかった。すぐに対処する」そういってポケットに押し込み、慌しく紫織に謝罪した。
「すみません、どうも海外のアーティストとの契約を任せた部下がしくじったらしい。急いで社に
戻らないといけないので、お約束はまた次の機会に」
「わかりましたわ。でもどうぞ無理なさらないで、お体に気をつけてくださいませ」
 紫織は忙しいビジネスマンを恋人にもった殊勝な恋人らしく、目を伏せた。
「でも、ご連絡をお待ちしていますわ」
当たり前のようにいつも聞く言葉だったのに、何故かまたもや肌が粟立った。真澄は最低限の礼儀を
失しないようにうなずくだけで、急いで流しのタクシーを呼び止めて飛び乗った。

 なぜこんなに非合理的な嫌悪を感じるのか。冷静で聡明な彼の頭をもってしても、まったく理解で
きなかった。常にコントロールしてきた自分が自分自身に対して暴走を始めたようで、にも拘らず、
危険信号は確かに大音量で鳴り響いている。
 これはいったい何なんだ?
彼女は何で紅天女の話を持ち出した?いつもは俺や義父がこだわりすぎるとほのめかしていたのに。
紅天女・・・紅天女・・・マヤ!
 真澄は携帯電話を取り出し、腹心の部下を慌しく呼び出した。
「聖か?俺だ。マヤの周囲を洗ってくれ」
「マヤ様の周囲を?どういうことですか?」
「VIP級のセキュリティチェックだ。何か一つでも普段と違うこことがないか、徹底的に確認するんだ」
「わかりました」
聖は何も問いたださなかった。いつもながらの彼の行動が、今の真澄には何よりありがたかった。聞
かれても答えられなかったからだ。
(なぜこんなに恐ろしいんだ・・・何の兆候もないのに)
841生物学的反応:2009/03/29(日) 23:36:07 ID:HUFeKejh
 その日の夜半過ぎ、真澄の携帯が鳴った。書斎でまんじりともせずに待っていた真澄はすぐに応答した。
「何があった」
聖からの答えが来るのに半日かかったことで、何かあったに違いないことに気がついてはいた。それでも、
彼の返事を聞いた真澄は絶句した。
「マヤ様の下に、紫のバラの人から絶縁状が届いたそうです」「・・・何だと?」
「姫川亜弓の試演を見た。そしてあまりの違いに絶望した。もうあなたに期待はできない。そう書かれた
手紙と枯れたバラが稽古場に届けられたそうです」
「あの子は」
「茫然自失になって、まったく稽古にならないとか」
「誰がそんな真似をしたんだ!」真澄は携帯を折らんばかりに握り締めた。
「私の考えを申し上げてよろしいでしょうか。あくまで推量でしかないのですが」
「言ってくれ」
「可能性としては二つあります。一つは、マヤ様を傷つけたい誰かがいる。初舞台から試演を惜しまない
影のファンの話は、演劇界でも伝説になっておりますから。それでいくと、姫川亜弓の試演チームが一番
利害関係があります」
「亜弓君がそんな真似を許すはずがない!」
「主演女優以外にも関係者はおりますから。しかし、あり得なさそうですが、もう一つの可能性もあります。
その場合のターゲットは真澄様、あなたです」「俺だと?」
「万が一、いいえ、億に一つの可能性であっても、紫のバラの人の正体に気づいた誰かが、あなたを貶め
ようとしている・・・」
「馬鹿な、それがなぜ絶縁状なんだ!誰にも気づかれるはずはないし、気づかれたとしても、週刊誌にでも
暴露すればいい話じゃないか!」
「貶めるのは大都芸能社長としてのあなたの評判に限った話ではありません。マヤ様にとってのあなたを、
の可能性もあります」
 真澄はこめかみを押さえながら沈黙した。少しずつ暗い雲が脳裏に広がりつつあった。論理的にあり得ない。
理性が可能性を拒否している。しかし、自分はなぜ突拍子もなく愛しい女性の安否確認を部下に命じたのか?
そのきっかけは何だった?
842生物学的反応:2009/03/29(日) 23:36:38 ID:HUFeKejh
 聖の冷静な声が耳に響いた。
「真澄様、あなたからマヤ様の安全を確認するよう言われたとき、私はその理由がわかりませんでした。ただ、
あなたに何かあったらしいことはわかりました。それで、マヤ様の身辺を洗いなおすのと同時に、あなた
御自身のプライベートも再チェックしてみたのです。そうしたところ、伊豆の別荘につい最近来客があったことが
わかりました」
「何だと?誰も招いた覚えはないぞ!」
「私も変だと思いました。あそこはあなたがお独りの時間を確保されるために使われている場所です。しかし、
管理人は客とあなたとの関係から疑いもしなかったと・・・それで私が室内を確認したところ・・・」
そこから先の聖の報告・・・誰かに弄られた痕跡のある写真集、卒業アルバム、青木麗が紫織に話した恩人の話・・・
そこから推察される紫のバラの送り主を騙った悪意の主は、真澄の凍りついた耳を呪いのように通り抜けていった。
だが、その中に含まれた毒はじっとりと脳に染みついて残っていった。

 彼女の柔らかな言葉には、毒々しい棘が含まれていた。そして彼の知らぬ裏側で、何よりも大切に守り
抜いてきた宝物を致命的なやり方で攻撃していた。
 あのきれいなしみ一つ知らない顔の裏で企み、実行していたのだ。
 甘くまとわりつくような嫌悪感がざあっと蘇ってきた。理屈に合わない。それはわかっている。だが、匂い、
肌触り、呼吸といったどうしようもなく生物学的なところで耐えられなくなった理由は、秘めた悪意が立ち
上ってきたせいとしか感じられなくなった。
「切る」彼は我知らず携帯電話にささやいていた。
「あの女を絶対に断ち切ってやる。業務提携など何とでもする、俺にもあの子にも二度と触れさせない!」
843生物学的反応:2009/03/29(日) 23:37:46 ID:HUFeKejh
 それから1年と少し後。彼は甘い香りに酔いしれていた。
 この香りは甘く、しかし健やかに、彼の使い慣れた柑橘系のシャンプーの香りをさせていた。それはつい
さっき彼のマンションのシャワーで雨にぬれた体を洗い流したからだが、その馴染んだ香りの下からは、
みずみずしい汗が早くも立ち上っていた。彼は白い肌に顔をよせ、その香りを思い切り吸い込んだ。
いつも演技の練習で体を動かしている彼女は、平熱もやや高い。今はそれがもっと熱を帯びて、温まった汗が
女らしい香りを濃くしているようだった。
「あ・・・いや・・・」
張りのある胸の谷間に彼が顔をうずめると、マヤは恥らっていやいやの仕草をした。長い黒髪が乱れ、ますます
誘っているようにしか見えない。
真澄は小さく笑って白い丘に光る汗をなめた。
「今更・・・君がいけない。こんなにいい香りをさせて、温かい」

 まだ公にこそしていないが、真澄がマヤの部屋で夜を明かすのはもう数ヶ月来のことだった。心を固めてしまえば、
彼の行動は早く完璧だった。鷹宮グループ内の膿や傷口を探り出し、原因は自分とは知らせずに塩を塗りこんで
崩壊に追い詰めた。追いすがり、脅迫する紫織も容赦なくつきはなし、ストーカー行為をなじって高価な静養施設に
追いやった。マヤを傷つけようとした時点で、彼女に対する真澄の同情心は枯渇していた。ハンサムで何でも話を
聞く野心家のカウンセラーをつけてやったので、彼女的な解決も意外と早いかもしれない。
844生物学的反応:2009/03/29(日) 23:38:14 ID:HUFeKejh
 そんなことももうどうでもよかった。
マヤを守る決断力の裏返しで、紫のバラの人の正体を自分から明かした。絶縁状が卑劣な嘘だと、本当の自分は
いつも変わらず彼女の演技と彼女自身を崇拝していると告げるためだったが、それを聞いたマヤは、突然泣き出して
彼にすがりついた。
「私・・・私、知ってました!だからあなたに見放されたと思って、たまらなくて・・・
速水さん、あなたが好きです!」
それを聞いて茫然自失した5分後に、彼はマヤをタクシーに詰め込んで自分のマンションに浚っていき、
初めて自分のものにしたのだった。
それから何度、この香りに溺れたかわからない。初めは恥らってされるままだったマヤも、今はもう抱かれながら
彼の頭を胸に抱き、髪に口付けて、うわごとのように囁く。
「速水さん・・・あなたの香りが好き。ああ・・・」
そしてどんなに触れても足りないというように、指でも掌でも彼の体を慈しむ。肩の線、浮き出た鎖骨、引き締まった胸、
彼女の中にいつでも入りたがる滑らかな分身。そこに優しく指を絡められると、もうたまらずに彼女の中にうずめるしか
なくなってしまう。
そうするととろとろと流れ出る蜜とともにいっそう濃厚な香りが漂う。彼女の体臭が彼の鼻腔を刺激して
(もうコートの残り香ではなく、腕の中の露な本体だ!)、肌の温もりを自分の皮膚や唇で確かめずにはいられない。
愛しているから香りに溺れるのか、この香りに刺激されて情を深めるのか。
それを考えるには今日の彼女はいつもより一層温かく柔らかで、潤んだ瞳ですがりつくように自分を求め、理性の最後の
一枚も剥ぎ取ってしまう。文字通り自分の生のすべてを注ぎ込んでも悔いはなく、そのとおりに解き放った。
845生物学的反応:2009/03/29(日) 23:38:40 ID:HUFeKejh
 そのまた一ヵ月後。向き合ったマヤは真っ赤になって真っ青になり、真澄は真っ青になってから首筋がじわじわと
赤くなってきた。
 生物学的本能は真澄に最大の危機を回避させてくれた。そして同じ生物学的本能が、どんぴしゃりのときに激しく
マヤを求めさせていたらしい。しかし。
「ど・・・どうしよう。私・・・こんなときに」
「大丈夫だ。何も心配するな」真澄は自分でも驚いたほどあっさり答え、がくがくぶるぶる震えるマヤの手を握り締めた。
そう、彼的には何もまずいことはない。種の保存をしようとする本能に都合よく支配されたのだとしても、
マヤをおおっぴらに、名実ともに自分のものにするという究極の目標への距離が短くなっただけだ。
(むしろ生物学的反応に感謝すべきだな)
心の中でにんまりしつつ、生物学的に自分を受け継ぐ存在が宿ったまだ平らなお腹を優しく撫でてやる社長だった。
846839:2009/03/29(日) 23:40:36 ID:HUFeKejh
おしまい。

マヤに対する生物学的反応はこのスレ合わせですが
前段については、本編の社長も混迷を深めないでほしいという切なる望みが入っています。
847名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 11:44:08 ID:hc2akkCs
>>846
かっこいいマスミンGJ!!
ありがとう!職人さん。

やっぱり求められてるのは、昔ながらのマスミンだよね〜。
職人さんはいつもかっこいいマスミンを描いてくれるのに
なぜ本家本元はああも情けないマスミンを・・・・orz
848名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 16:48:38 ID:3Ksrad+i
>>846
職人様乙でした(;´Д`)ハァハァ
みんな上手だからここでの話と本編がごっちゃになるのが困るw
849名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 18:34:12 ID:Ps9a99qk
>>833

以下のページで一覧にあるタイトルの文字が半分消えた感じで表示されるんだけど私だけかな
ttp://garakame.x.fc2.com/1/

>>846
思いが通じた5分後にタクシーに詰め込んでマンションに浚っていって自分のものにしたって行動早すぎでワロタ
出来婚だと結婚会見したら色々突っ込まれそうだなと思った
マヤはオロオロしそう
850名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 18:42:22 ID:1je0egk1
>>846
乙です。
改行とか段落下げとかでちょっと読みにくい…気が。
851名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 19:24:14 ID:B7p2imx6
職人さん、乙です!!
マスミン行動力ハンパネェw
あぁ、本編もこんなマスミンなら良いのに…
852名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 19:42:33 ID:Ps9a99qk
本編の真澄にはもうちょっと自身をあげたい
まさかとかそんなバナナ言い過ぎ
853名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 20:32:59 ID:Bb81fLkC
>>850
すみません、読みやすい改行を研究します。
実際マヤ級の女優ができ婚したら大問題だけど
そこはそれ、積極的マスミン見たさのファンタジーということで。

ここのところ別花展開に煮えきらず、読むたびにパラレル展開を考えてしまう・・・
854名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 21:07:58 ID:HsOGox7D
このスレのマスミンと原作のマスミンは足して二で割ると丁度良いマスミンになると思った

マ〜ス〜ミ〜ン〜
本当にさぁもういい年なんだからさぁ
ちょっとはマヤの気持ちの変化に気づいてやってくれよ〜ぉぉぉ
855名無しさん@ピンキー:2009/03/30(月) 22:36:15 ID:1je0egk1
>>853
こちらこそすみません…。私だけかもです(´・ω・)
856名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 01:15:48 ID:9LtCVfQl
恋愛偏差値低すぎです、マスミン…
水城・聖・黒沼の三人が動かないと駄目なんですか、やっぱり。
ヘタレの汚名返上、そろそろしてもいい頃なんじゃないんスか?
857名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 14:24:58 ID:3oBlOftH
>>849
元モー娘。の辻ちゃんが出来婚した時相手の男がマスコミに避妊はしたんですかって突っ込まれていたの思い出した
真澄にそんなこと聞ける人はいないなwww
858名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 17:08:35 ID:qS1DQa0O
連載読んだけどオシリーナ恐るべし。
リアルだったら別荘勝手に入って、マスミンだから入手できた芸能人秘蔵流出裏DVDとか、
燃えるゴミを漁って中からテッスを拾い出して付着物のニオイ嗅いでオニナーしてないかとか
細かくチェックしてそう。(*´Д`)ハァハァ

あと、マヤちゃんを牽制するために頬を紅潮させながら上ずった声で
「あなた、殿方を知ってらして? まだ生娘なんじゃなくって?
私は知ってるわ。この前真澄様に抱かれましたのよ。
優しく、でも激しく、朝まで何度も求められたわ!」
(次のコマ、マヤ白目)
とかいう展開希盆(*´Д`)ハァハァ
859833:2009/03/31(火) 18:39:59 ID:nKsHVQYL
google chromeで表示確認してましたが、IEやFirefoxだとデザインが狂ってましたね。
変えたので、いちおう普通に見えると思います。

>>846 乙です。
マスミンかっこいいですね。

連載中の原作は……
桜工事のあつっくるしさをマスミンにわけたいです
860名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 21:40:26 ID:LZAXzfYO
>>858
やめて。勘弁して。
せめて二次創作の世界では、決断力と行動力あるマスミンと
大人げあるマヤのカップルで夢を見たいのさ。
861名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 21:49:11 ID:T1pm2hxy
決断力と行動力のあるマスミンなんて今や都市伝説ですよw
862名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 22:35:15 ID:hJSc5g/c
マスミンにもこのくらいの勢いがあればなぁ 

            /)
           ///)
          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____  こまけぇこたぁいいんだよ!!
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\ 
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /
863名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 01:17:41 ID:d5F6mckA
ヤンデレでもかまわないから、監禁してでも強引にマヤを奪って欲しい…

何で本編は「夢は捨てました」で諦めちゃうんだよorz
864名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 04:12:31 ID:qef+kCoH
>>857
白目で睨まれるw
865名無しさん@ピンキー:2009/04/01(水) 10:46:42 ID:vKvDamyB
>>864
真澄o0O( 計画通り・・!)ニヤリ

マヤが『あたしなんか・・』とプロポーズ受けないので強硬手段にでたようです。
866名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 00:12:42 ID:YlKLLezv
マスミンがマヤを手に入れる為に監禁して、強制妊娠させるネタが思いついたw

誰か書いてくれww
867名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 12:01:01 ID:A9i1Supi
>>833 乙です!
ついでといっては何ですが、私2スレ目で「ID:ydDKbJFP」(565-567)だった者ですが
タイトルを「社務所での真相?」とでもしておいていただけないでしょうか。
よろしくお願いします。
868833:2009/04/02(木) 16:11:27 ID:4r5GxUZ4
>>867
直しました
869名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 16:56:56 ID:TCbLcFnm
何度も読んで楽しませてもらってたから、こういうサイトはほんとに嬉しい>>833
落ちそうだなーと思ったときはメモ帳に転記してたりしてたよw
870名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 18:03:11 ID:ua1tL+rw
>>862
ワロタ
871名無しさん@ピンキー:2009/04/02(木) 23:35:47 ID:cpYDyj8L
>>863
むしろヤンデレマスミンが見たいかもwww
872名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 00:42:09 ID:sz5jKZwf
>>871わかるw
873名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 16:30:02 ID:JAXi7dTm
>>866
「家に帰してください」って泣くマヤの言葉無視してベッドに押し倒すマスミン(;´Д`)ハァハァ
もう許してって懇願するマヤに「ちびちゃん、それは駄目だ。君が俺のことしか考えられなくなるまでやめない」って言うマスミン(;´Д`)ハァハァ
874名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 18:17:33 ID:7JV771BX
>>873
何だその激萌えな設定はww
875名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 19:28:38 ID:JkAHe0Pj
>>873
ちょwwwwwwww
ヤバい、そんだけで萌え悶えたwwww
ぜ、是非SSにしてください!!お願い致します!!!
876名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 21:12:03 ID:j8+2wcCq
>>875
チャレンジ心を刺激されたので
23時までにはUPしてみましょう。成果は保障できないけど。
877名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 23:13:28 ID:JkAHe0Pj
>>876
ありがとう、優しいなw
待ってます。
878名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 23:20:12 ID:YacGwph4
おお、神が!待ってます!
879876:2009/04/03(金) 23:33:20 ID:j8+2wcCq
30分遅れでゴメンなさい。あまり推敲もできてません。
タイトルは「本音 又は 42巻リベンジ」
880876:2009/04/03(金) 23:34:31 ID:j8+2wcCq
桜小路君は優しい。
今日も黒沼先生に怒られたあたしをなぐさめてくれた。
「いいよ、大丈夫だよ。僕は待っている」そう言って許してくれる。
優しい。
今のあたしにとってとてもとても重い荷物になっている紅天女も、そう言われると
少し軽く感じられる。駄目な子のあたしでも許される気が、ちょっとする。

それでいいのかもしれない。
望みのない思いを抱え続けるよりも、安らぐ気持ちを認めてしまった方が。
馬鹿馬鹿しいほど愚かで高望みな恋を諦めてしまう方が、あたしには相応しいのかもしれない。

そんな物思いに耽りながら、マヤは自分の住むアパートに向かって角を曲がった。
と、温かい何かにぶつかった。「痛っ、すみません・・・!?」
何か、は、誰か、だった。今会いたくない人がいるとすればその中でも超絶に、
絶対に絶対に絶対に会いたくない存在。

「いやぁ!」思わず飛びのいて顔を背けた。
「ゴキブリ以下だな。俺の顔はそんなに見たくないか」
冷ややかな声で速水真澄が言った。
マヤは思わずうなずき、それから激しく首を振った。
会いたくないのは本当だが、それは嫌いだからではない。
でも、嫌いでないと言うことはできない。
どうしよう、どうしよう、本当のことは言えない。

パニック状態をどう捉えたのか、真澄の顔はますます冷えた。
そして、乱暴にマヤの腕をつかむと、道端に止めてあった自分の車のドアを乱暴に開け、
彼女の体を助手席に投げ込んだ。「来るんだ」
881876:2009/04/03(金) 23:35:28 ID:j8+2wcCq
連れて行かれた先は、見上げるだけで首が痛くなりそうなマンションだった。
エントランスで上を見上げる暇もないうちに、
マヤはほぼ連行状態で腕をつかまれるまま、真澄について中に入り、
エレベーターに放り込まれた。息がつまるような密室だった。
真澄はマヤを一瞥もしない。ずっと上昇を示す点滅を凝視していた。
マヤはつかまれた腕の痛みを信じられないまま、彼の背中を見ていた。
意地悪なことを言い続けながらも対等に相手をしてくれた人。
影でずっと支えてくれた本当は優しい人。
そのどちらも、見えなくなってしまった。
この人は誰?鬼のように固い顔で乱暴に自分をひきずっていく、この人は誰?

エレベーターは音もなく最上階で止まった。
扉が開くとすぐに真澄はマヤをひきずるように外に踏み出した。
エレベーターのすぐ前がドアになっていて、彼は部屋に入るや否や、
広大なリビングにマヤを放り出した。

飾りも何もない、無機質な部屋だった。あるのは巨大なテレビとステレオ、それにソファ。
だがどれも、人が使い込んだ、暮らし慣れた空気がしない。
マヤは寒々とした空気を吸い込みながら周囲を見渡した。
と、肩を乱暴につかまれた。
882876:2009/04/03(金) 23:36:30 ID:j8+2wcCq
真澄はマヤの肩を両手でつかみ、ぎらぎらした瞳でその顔を覗き込んだ。
「舞台稽古をサボって、初恋の相手とデートか?」
「違う!」マヤは思わず叫んだ。
「私、うまくできなくて・・・黒沼先生に稽古に来るなって言われて・・・だから」
「慰めてもらったのか。君の演技への情熱は、その程度で誤魔化されるものか」

マヤは真っ青になって目を見開いた。
他の誰でもない、「紫のバラの人」に舞台への情熱をなじられた。
その人は速水真澄という、思い出したくもない苦しい気持ちの相手でもある。
「違う、違う!」マヤは叫びながら真澄の胸を無茶苦茶に叩いた。
「違うの、そうじゃない!」
「何が違うんだ、君はあいつを傍に寄せなかったというのか。
稽古を休んであいつとデートしなかったというのか。
あいつに甘えてすがりつかなかったと言えるのか!」
「だって・・・あなたがいなかったから!」

 マヤは自分の声に愕然とした。(あたし、何を!)
 真澄がゆっくりと聞き返した。
「それは、どういう意味だ?」
マヤは顔を背けた。真澄は彼女の肩を握り締め、乱暴に揺さぶった。
「どういう意味なんだ」
マヤの頭の中で何かがはじけた。追い詰められすぎて、緊張が切れてしまったようだった。
「だって、あなたは何も言ってくれない!
あなたがずっと何をしてきたか、私はもうわかっているのに!
どんなに会いたいと伝えても答えてくれなくて、そのくせいつも見守られていて・・・
もうやめて!期待を持たせないで!意地悪な仮面の下で手を差し伸べないで!
憎まれ口をたたきながら影で助けるのをやめて!
ずっと見ているだけなら、もう紫のバラを贈らないで!」
883876:2009/04/03(金) 23:37:36 ID:j8+2wcCq
長い沈黙の後で、真澄はゆっくりと言った。
「君は、知っていたのか」
「・・・」
「知っていて、黙っていたのか。そうして、あいつとデートしていたのか」
「だから、ちが」
言葉は途中で唇に飲み込まれた。
真澄は乱暴に自分の唇でマヤの口をふさぎ、強引に舌を割り込ませた。
唇と唇を触れ合うだけの優しい口付けしか知らなかったマヤは、
荒々しく奪い、傷つける愛撫に圧倒された。
(嫌、怖い!)
そんな躊躇いも許さず、真澄は彼女を固く抱きしめながら口中を犯していった。
無理やりに唇を割り、舌と舌を絡め、歯の裏を刺激する。
その合間にも手がシャツのすそをはだけ、背中に忍び込んでいた。
恐怖に駆られたマヤは抗ったが、その間もなく足が宙に舞った。
真澄は小柄な彼女を抱き上げ、大股で部屋の奥のベッドに向かった。

長身の真澄に相応しいクイーンサイズのベッドに放り出され、
マヤは半ば恐怖を目に浮かべて彼を見上げた。
真澄はネクタイを緩め、スーツの上着を床に放り出すと、マヤの上に身を乗り出した。
「もうバラを贈るなと言ったな。君のファンでいるのをやめろというのか」
「ちが・・・」
「では、どうしろというんだ」
「私・・・私は・・・私は、あなたにとって商品なんですか」マヤは必死に答えた。
「あなたにとって私は、紅天女を演じられるかもしれない女優ですか。
演じていなければ駄目ですか?あなたにとって私は・・・」
884876:2009/04/03(金) 23:38:54 ID:j8+2wcCq
その瞬間、真澄はマヤの目のすぐ傍に恐ろしい勢いで拳をついた。
「逃げるな!」
恐怖の方がまた募り、マヤは蒼白な顔で彼を見上げた。
真澄は見たこともないほど張り詰めた表情のまま、彼女に怒鳴った。
「自分が女優以外になれないのを忘れられる振りをするな!
行き詰ったからって安っぽい優しさと引き換えに紅天女を捨てられる振りをするな!
ああ、俺は演技に夢中になる君を崇めていた。誰よりも先に舞台の上の君に惹かれた。
だが、知っているなら、もう気づかない振りをするな!」
「速水・・・さん?」

「君を愛している」真澄ははっきりした口調で、ゆっくりと告げた。
「言えというなら、洗いざらい言おう。君がまだ少女の頃から、俺は君に惹かれていた。
いい大人が恥ずかしげもなく、11歳も年下の君だけを何年も見つめてきた。
君がアイドル男優と初恋宣言をしたときは、年甲斐もなく嫉妬に狂った。
この俺が、女優も歌手も商品としか見ない、冷徹社長といわれた俺がだ。
色仕掛けの野心家たちに擦り寄られながら、美人で家柄もある女性と婚約までしながら、
ずっと君に触れたくて欲望に苛まれていた」

マヤは大きな黒い瞳を見開いてただ真澄を見上げた。
ただ信じられず、悪夢かパニックに翻弄されるようだったが、
そんな彼女の空虚な表情が、ますます彼に火をつけてしまった。
「ただ見ていただと?そうではないと教えてほしいのか?
本当のことがそんなに知りたいのか?」
真澄は乱暴に自分のシャツを脱ぎ捨てた。それに続けて、硬直したマヤの襟元からボタンを外し始めた。
「いや、速水さん!」本能的に抗うマヤの腕を押しのけ、頭の上で押さえつけて
真澄はのけぞった白い首筋に唇を寄せた。
「君が望んだことだ」
885876:2009/04/03(金) 23:39:55 ID:j8+2wcCq
その晩、マヤは何度も引き裂かれ、叫び声を上げた。
「やめて・・・お願い」
「お願い、もう帰して!」
「いや・・・ぁああ!もう駄目」
「速水さん、速水さん・・・!許して」

そのたびに真澄は彼女の体と心への攻撃をますます強めていった。
男の力を思い切り使って無理やり女の体に目覚めさせ、
頭をつきぬけるような快感と狂おしいほどのいたわりで心を蹂躙した。
「俺の本当を見たかったんだろう?
そのかわり、二度と信じないとは言わせない。二度と疑うな。
それを思い知るまで、君をここから逃がさない」
熱い唇が胸をなぶる。舌がわざとゆっくりとせつなく立ち上がった突起を弄んだ。
その合間にも細く長い指が足の間を繊細にいたぶり、
彼自身は開かれたばかりのマヤの奥底を激しくゆったりとかき乱す。
そんな乱暴な行為とは裏腹の甘やかなささやきを耳に注がれた。
「愛している・・・ずっと君が欲しかった。もう絶対に放さない」
そういって繰り返される刻印を受け続けながら、マヤは虚ろに見開いた目から涙を流していた。
886876:2009/04/03(金) 23:40:59 ID:j8+2wcCq
これは罰。疑い、躊躇って、逃げようとした自分への罰。
その罰が、重い傷となって全身を傷つける。
けれどその傷口から歓びが止まらなくなった血のように溢れ出す。
その傷口が自分を彼と地上に縛りつける。

阿古夜と同じだ。
天女が人の男への愛で縛られたように、マヤも真澄に縛られていた。
そして愛を知った天女が世の平定のために無心で命を捧げたように
マヤも何かを突き抜けていた。
(駄目、もう嘘はつけない。
どんなことがあっても、この人が好き。他の人に触られたくない。
お芝居が好き。どんなに難しくてどんなに怒られても、私にはそれしかない。)

夜が明けたとき、寝乱れたベッドの中にうずくまるマヤを、真澄は背中からそっと抱きしめた。
夜通し激情に駆られていた彼にも、うっすらと恐怖が忍び寄っていた。
後悔ではなかったが。
それでもなお、ごく自然のように、彼の手はマヤの胸と腿に重ねられている。
その感触に無理やり重いまぶたをこじ開けたマヤは、初めて自分から真澄に唇を重ねた。
「私を見ていて」「マヤ?」
「これからも、ずっと私を見ていてください。
私・・・そうしたら、逃げないから。逃げられないから」
そういって、真っ直ぐな瞳で彼を見つめた。その黒々と澄んだ目には、もう翳りはなかった。
「あなたを愛しているから」
真澄は半ば身をよじったマヤの体を押しつぶすように体を重ね、口づけした。
「何があっても、俺は永遠に君のものだ」
887876:2009/04/03(金) 23:42:03 ID:j8+2wcCq
その日の午後、マヤは黒沼班の稽古に戻った。
それから数ヵ月後、試演が行われた。
ほぼ時を同じくして大都芸能社長と鷹宮財閥令嬢の婚約破棄が発表され、
だが、紅天女の後継者と大都芸能の独占契約が提携解消の危機を回避する起爆剤となった。

それからまたしばらく経った後に、その紅天女主演女優の恋をめぐる
別のスクープ記事が芸能界を震撼させることになる。
でもそれは、別の話。
どんなに予見できても、また後の話。
888876:2009/04/03(金) 23:44:33 ID:j8+2wcCq
おしまい

今朝の段階では、次に書きたいのはほのぼのらぶらぶ系だったはずが。
お目汚し失礼。
889名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 23:51:37 ID:Ime09/Kx
良い!
特に「ずっと見ているだけなら〜」の下り…
ここは今の作者には出ない、あの頃のマヤの魂の台詞だよな〜
もう一人のマヤが居るよ。素晴らしい!
890名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 00:30:39 ID:qkUd3txE
>>888
>>875です。GJ!!!!!!!!!!!
>「君が望んだことだ」
に貫かれた…(*´д`;

原作のマスミンもその嫉妬深さをもて余してないで、
寧ろマヤとくっつくための原動力にしてほしい…
891名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 09:40:58 ID:OYYmDosq
>>876
強引なマスミンカッコイイ(*´ω`)
>「愛している・・・ずっと君が欲しかった。もう絶対に放さない」
このセリフが聞きたかった

原作の二人もじれじれしないで気持ちをストレートに出してほしい・・・
892名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 09:55:02 ID:nXtN/NX7
原作でそんな台詞出てきたら多分自分
その日一日は思いだしては悶え萌えしまくりだと思う…
893名無しさん@ピンキー:2009/04/04(土) 10:04:52 ID:3T3N6fwA
>>876
d!読みながら2人の表情が目に浮かんだ・・もうたまらん(>_<)
894名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 00:24:13 ID:5L/6W0gq
マヤは舞台やTVをみるだけで、セリフや動きを一発暗記できるみたいだが
AVやストリッショーを見れば、玄人並の色気を出せるんだろうか?w
895名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 02:34:16 ID:XWnBjVEg
そういう面は不器用でいてほしいな
896名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 11:30:59 ID:pl1HLtEr
昔のマスミンはちょっと意地悪にマヤをからかったりして、カッコよかったなぁ…。
マヤに「永久にさよなら!」って言われても、「じゃあ、"また"」って笑顔で
去っていくマスミンに萌えた。あの大人の余裕と強引さはどこへ。・゚・(ノД`)・゚・。
897名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 11:40:16 ID:0vugtEhi
多分両想いなのがわかれば自信が戻るはず
898名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 12:30:44 ID:SBpUto9b
マヤちゃんの土のエチュード良かったよ。
むずむずむくむくぐんぐん大きく延びていく。
ボ、ボクのチポンもむずむずむくむくぐんぐん大きくなったよ(*´Д`)ハァハァ
899名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 12:37:46 ID:RfiyXMbs
>>896
ほんとだよねぇ
小粋に去っていく姿が格好よかったもんだ
今じゃマスミンの方が乙女の初恋みたいになっちゃってるもんね(´・ω・`)
900名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 14:34:49 ID:0vugtEhi
>>898
桜小路ってそういうことばっか考えてそうw
901名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 20:23:55 ID:rEVGjw01
やりたい盛りだからねえ
902名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 21:26:57 ID:lRpJdKan
>>899
オトメンwww
マヤが告白しても信じなさそうだもんな、最近のマスミン
いっそ、マヤが押し倒して「私だけのものになってくだされ」って
迫ればいいんじゃないの
903名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 22:43:26 ID:F0fWxW0N
今の桜小路はいつマヤを押し倒すかわからない
自宅では絶対夜な夜な(;´Д`)ハァハァマヤちゃんマヤちゃんは・・・う
904名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 00:27:33 ID:174xQYaY
本当にいっその事、マヤがマスミンを押し倒してくれw
そうすれば鈍いマスミンも本気だと気づくだろう。
905名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 01:48:27 ID:Qj4wZ3uS
マヤ  「は、速水さん、私もうチビちゃんじゃありません!
      体だってもう大人なんですから!
      わ、私、速水さんが望んでくれるなら私の初めてを・・・」

麗   「マヤ・・・この娘ったら本気なんだ・・・震えながら告白して、
     でも膝まで垂れるくらい体が受け入れる準備ができてる・・・」

真澄  「まさか!俺の事を殺したいほど憎んでるはずの
      この少女が俺に自分の初めてを だと!?」

水城  「真澄さま、あの娘もいつまでも子供じゃありませんのよ?
      あの娘の熱く疼いた心と体をどうなさるおつもり?」

月影  「マヤ、おやりなさい。オーーーホホホホホ」

黒沼  「む!・・・う・・・」

はう   Σケ 勹||| 
906名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 09:25:52 ID:TJWlk5sz
乙w
907名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 10:00:41 ID:QT8wT498
>>903
で、舞に見つかって
熱くて濃いの始まるんですね

誰も見たくない気持ち悪い絡みですね
ごめんなさい
908名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 11:45:28 ID:ePqLK3zF
未刊行ではマヤに無理やりキスしていたよね
あれ復活しそう
909名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 13:34:37 ID:pKcZveUS
無理やりキスするのははうではなくマスミン希望。
910名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 13:50:58 ID:Ot70jQVY
実は小野寺先生がマヤの事を好きで、無理矢理するっての鬼盆
(*´Д`)ハァハァ
911名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 14:18:37 ID:ePqLK3zF
>>909
それなら大歓迎

>>910
前にあった調教ものはよかった
私は黒沼先生×マヤが読みたい
>>319に萌えたから
狼少女の頃でも今の設定でも時期はいつでもいいから
912名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 18:24:11 ID:pGymcR/0
ここ数レスの意向に背いて悪いけど
>>904に触発されちゃいました。

たぶん、22時か23時頃にUPします。
題して、「押し倒せ!」
913名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 18:36:10 ID:ePqLK3zF
おー!
待ってます
914名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 19:13:55 ID:1cXk5SWr
おおっ、楽しみにしてますー!
マスミンは、もうマヤが強引にならなきゃどうにもならんw
915名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 19:15:23 ID:A1oyFGOh
(*бoб)ノ~''待ってまーす♪
916名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 19:28:31 ID:fnc0wqY2
wktk
917名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 19:51:24 ID:pKcZveUS
夜が楽しみw
(*´з`*)
918912:2009/04/06(月) 21:12:34 ID:pGymcR/0
予定より早いけど行きます。
でも実は>>888なんで、エロ度低くてごめんなさい。
919押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:14:21 ID:pGymcR/0
(プロローグ かつ  時系列の整理)

 「社務所」の後。月影千草の体調不良を案じた全日本演劇協会理事長が、
二人の候補に対して試演の前にそれぞれ舞台をもう一つこなすよう言い渡す。
 紅天女直前の舞台であり、慎重に選びぬく必要がある。

マヤの元にも多くの依頼が送られてきたが、その中に大都芸能での上演が前提ものがいくつかあった。
脚本をよく読んでみたいというマヤに、大都の担当者は、ならば社内でと告げる。
表向きは上演前の内容を漏らさないためだったが、本当の理由は、鷹宮紫織との婚約に踏み切る前、
ぎりぎりでの速水真澄の「最後に一目・・・」のあがきが入っていた。
そうしてマヤは大都芸能を訪れ、応接室で担当者から候補の脚本の説明を受けた。

「押すのよ、押し倒すのよ!」と、友人がこぶしを振って力説する。
「そうかあ、押すのか!」と、アスカも叫び、チューハイのグラスをどん!と置く。
「押し倒して、ゲットするんだ!!!!」
920876:2009/04/06(月) 21:15:30 ID:pGymcR/0
「随分物騒な話をしているな」肩越しに、低めのバリトンが言った。
 マヤはあわてて振り返り、その拍子に頭を彼の顎に思い切りぶつけた。
「いったー!何やってるんですか、速水さん!」
 真澄は顎をさすりながら言い返した。
「君こそ、応接室で何をぶつぶつ言ってるんだ。廊下まで声が聞こえたぞ」
「台本を読んでただけです!」
 そう言ってマヤは、アリバイの象徴のごとく手に持った冊子を振り回した。
「いくつか面白いのがあるからって、あなたの会社の担当の人が」
「で、その担当者は君を置いてどこへ行ったんだ」
「あ・・・もう時間だからおしまいにしようって言われて、
 私がもうちょっとだけ読んでから行くって言って」
「で、そのまま読みふけっていたのか。まったく君らしい」
「大きなお世話です!大体、社長さんなんて社長室にこもって仕事してるものじゃないんですか。
 ふらふら出歩いていると、水城さんに怒られますよ」
「その水城君でさえ、もう帰ったぞ」
「え?」マヤは応接室の時計に視線を上げた。
 次の瞬間すごい勢いで飛び上がったので、真澄は危うく身をかわした。「え!もう11時?!」
921876:2009/04/06(月) 21:17:11 ID:pGymcR/0
「守衛室から、巡回警備をしていたら怪しげな会話が聞こえると連絡があったんだ。
 そうしたら案の定、君だ。台本を手に入れると時間と場所を忘れるのもほどほどにしろ」
「・・・はい、すみません」
 真澄は彼女の手から台本を取ると、ぱらぱらとめくった。
「これは、二谷監督の喜劇か」
「はい、そうなんです!私、あの監督のテレビドラマが大好きで。
 笑いのツボにはまると止まらないんだもの。シチューコメディって言うんですか?」
「シチュエーションコメディだ。食い意地の張った君らしい間違いだな」
「言いたいことはわかってるでしょう!」
「で、どういうシチュエーションなんだ」
「えっと、私はOLの役で、先輩社員に恋しているんです。
 仕事人間の彼は、本当は優しいんだけど、職場恋愛を目の敵にしていて
 恋だと気づかれる前に夢中にさせないといけないの。
 それで、周りの同僚に発破をかけられて、いろいろいろいろ努力するんだけど、
 全部変な方向に回っていくというか。これすごく面白いですね」
「それで押し倒すのか。君がやったら、勢いあまって首もしめかねないな」
「もう!馬鹿にしないでください。そうだ、そんなこと言うなら」
 マヤの目がきらりと輝いた。
「速水さん、練習台になってください」
922押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:18:35 ID:pGymcR/0
「・・・何を言ってるんだ?」
「相手の男の人は、とても背が高い設定なんです。
 それがまた主人公との対比でコメディになってて。だから速水さん、ぴったりですよ」
「何に」
「いろいろ。お酒の席で抱きつくとか、朝礼で貧血起こすふりをするとか、
 書類抱えて膝に倒れこむとか」

 真澄は耳を疑った。それからマヤの前のサイドテーブルに置かれたグラスに視線を走らせた。
入っているのは水で、アルコールではない。それからこっそり自分の手首をつねってみた。
痛い。夢でもない。最後にマヤの目を見た。それで納得した。
(こいつ、芝居モードだ)

 演技のためなら泥も食べる、山にこもる、冬の海にも飛び込む。

「ゲジゲジにも抱きつく、か」
「じゃあ、まずお酒の席から」

 マヤはグラスをがっとつかみ、一気飲みした。とたんに目がすわり、舌がもつれた。
「あれぇ、あたしぃ、あんかつかれちゃったあ」
 というなりぐらりとよろめき、真澄の腕に飛び込んですりすりした。
「ぁあああーーあったかい。ぃいきもぢかもぉー」
 と、体全体をこすりつける。というより、当然体の中でもでっぱりが先に触れる訳で。
 真澄の肘から先の部分に。とりわけ、押し戻そうとする手首から先の掌に。
 真澄はあっというまに血が下がっていくのを感じた。やばい、下に下がりすぎるかも。
 おまけに身長差が狙い通りに決まり、抱きついてからずりずりとしなだれるマヤの顔が
胸というより腹のちょい上に来ている。そのままずりーと下がったら、そこはベルトの上。
それより下がったら・・・。
 さすがに焦った社長は彼女の肩をがっとつかんで引き離した。
 と、マヤはふらふらと床にくずおれた。
 慌てて肘をつかもうと屈むと、タイミング的になぜか彼の方が先になってしまい、
その膝の上にマヤが倒れこんできた。
「ああ・・・何かくらくらする」
 本当に顔が青ざめている。
 (悪いものでも食べたのか?)
923押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:20:57 ID:pGymcR/0
 相変わらず食べ物に結びつける社長も社長だ。だが、マヤは目を伏せたままぴくりともしない。
「おい、しっかりしろ!」真澄は思わず両手のひらで彼女の頬のぬくもりを確かめた。
「本当にどうかしたのか!」
 と屈みこんだ首を、ぎゅーっと引っ張られた。
「ありがとう、助けてくれて!んー!」と、今度はほっぺをすりすりされた。唇で。
(柔らかい・・・温かい・・・まずい!)
 真澄は死に物狂いで顔を逸らした。だがその方向を間違えた。
 ぎゅっと首にしがみついたままだったマヤは離すまいと抗い、その拍子に
 ちゅっ。
 真澄はもんどりうって尻餅をついた。しかし手を離すのを都合よく?忘れたので、
マヤも一緒に倒れた。

(何だ、これは。どういうシチュエーションなんだ!)

 具体的に説明すると、真澄は床に肘をついてひっくり返っていた。その膝の間に、マヤがいた。
 彼の胸に手をついて。首筋に顔をうずめて。
「あれ、うーん」と、もぞもぞ立とうとする。
「動くな!」真澄はものすごい声で怒鳴った。
 今度こそ本当にやばい。まずい。思いっきり非常事態だ。これ以上、絶対下に動くな!
 必死になった彼は、マヤの動きを封じようと思いっきり抱きしめた。
マヤは逆に、思いっきり動こうとして手を突っ張った。シャツのボタンとボタンの間で。
 ぶち、びりっ。布の破れる音がした。でもって、手が滑った。
924押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:22:01 ID:pGymcR/0
 真澄は呆然としてマヤを見上げた。
演技なのか、暴れた結果なのか、赤い顔をしてちょっと息を荒くした彼女が、
上から自分を見下ろしている。手は破れたシャツの中、素肌につっこんでいる。
唇は半開き。乗っかっているのは自分の腰の上。生足が両脇からスーツのズボンをはさんでいる。

(どういうシチュエーションなんだーーーーーー!!!!)
 
 やっぱり絶対アルコールが入っている。それとも発熱か。いや、発狂か?
じゃなきゃあんなに黒い瞳を大きく開いて、潤んでるはずがない。
しかもこの俺の、彼女の天敵たる速水真澄の上で!

 マヤの指がつつっと動いた。汗ばんだ真澄の肌の上を。それからゆっくりと体を倒してきた。
 黒く長い髪がカーテンのように下がり、二人の顔を隠した。
やがてマヤが顔を上げたとき、今度は真澄の方が真っ赤になっていた。

「・・・マヤ!」
925押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:25:16 ID:pGymcR/0
「やだ、速水さん。『アスカ』ですってば」マヤはふふっと笑い、ぱっと立ち上がった。
「速水さんみたいな冷静な人でも慌てるぐらいなら、この舞台、行けそうですね!
 これに決めちゃおうかな」
 真澄は飛び去りかけていた自我にかろうじて追いすがり、かすれ声で答えた。
「まったく、君の演技力はわかっていたはずなのに。危うく騙されるところだった」
「だって、騙す役ですもの」マヤはにこっと笑った。
「恋だって気づかせないうちに、思わず追いかけたくなるぐらい虜にしたいんですよ?
 仕事人間の仮面を忘れさせるぐらい」
 そういって、スカートの埃を一生懸命払った。
「練習台、ありがとうございました。もう遅いから帰ります。おやすみなさい」
「ああ、気をつけて」
 真澄はほっと胸をなでおろしながら、マヤの背中を見送った。
 
 翌朝。廊下ですれ違ったオファー担当の社員を、真澄は呼び止めた。
「昨日、北島マヤと話したよ。二谷監督のコメディをずいぶん気に入っていたようだな」
「あれは没になりましたよ?」
「え?」
「あの監督、脚本も書いてますけど、遅筆で有名でしょう?連続ドラマの方が忙しすぎて、
 舞台はいったん取りやめになったんですよ。
だから北島さんにもこれはなしになったって、昨日話したんですけど、
 明日社長にもご報告にあがるからって」
「没?だが・・・」
(だったら何で練習の必要があった?)
 廊下に根が生えたように立ち止まってしまった真澄の脳裏に、マヤの声が蘇った。

「だって、騙す役ですもの」
「恋だって気づかせないうちに、思わず追いかけたくなるぐらい虜にしたいんですよ?
 仕事人間の仮面を忘れさせるぐらい」

 まさか、まさか、あれは・・・!?

 一瞬の後、そのフロアに居合わせた大都芸能社員はあっけに取られた。
冷徹で、クールで、冷静沈着で、ストイックな仕事の鬼であるところの彼らの上司が、
物凄い勢いで廊下を走り出したのだ。
926押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:26:05 ID:pGymcR/0
 マヤは例によって例のごとく、アパートの近くの公園でブランコを揺らしていた。
ただし今日の場合は、自分の居場所としてそれがわかりきった定位置だったから、である。
 賭けだった。自分的には、一世一代の芝居のつもりだった。
たった一人の観客の感度には、全然自信がなかったが。

 でも、公園の入口に大きな車が止まった。そのドアが開き、背の高い人影が走ってきた。
 その人は息せきって走って走って、そのままの勢いでブランコの鎖を握り締めた。
激しく揺れて落っこちそうになったマヤが慌てて立とうとする間もなく、
思いっきり唇をふさがれた。

 真澄は一瞬だけ顔を上げ、マヤの反応を見て自分が正解を当てたと悟ると、
小柄な体をぎゅっと抱きしめて、今度はゆっくりとした確認作業に専念した。

「まったく、君の演技力には参ったよ。・・・いや、違うな」
「何ですか?」
「君には参った。ぞっこんだ」
「何でそれをもっと早く言ってくれないんですか!」
「君こそ、何であんな回りくどい方法を取るんだ!俺が気づかなかったらどうする気だ!」
「だって」マヤは下を向いてぼそぼそと言った。
「私、演技でしか伝えられなかったんだもの。『暖めて』って言っても伝わらなかったし」
 真澄は言葉に詰まり、それから大きくため息をついて、改めてマヤを抱きしめた。
「わかった。押し倒してくれてよかったよ。危うく取り返しのつかないことをするところだった」
「何ですか?それ」
「いや、自棄が回っただけさ」そう答えながら、彼は心の中でガッツポーズを握り締めた。
(断るのがあんなに面倒くさそうな相手と婚約しないうちで良かったーーーーー!)

927押し倒せ!:2009/04/06(月) 21:29:25 ID:pGymcR/0
おしまい

板違いなのに、時々こんな誘惑にかられるんですねえ.。
928名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 21:30:32 ID:CCkbQwhZ
(。A。)イイッ!! GJ
929名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 22:10:56 ID:DOKGcLo4
乙〜!おもろかったwこれこそコメディですね。
930名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 23:04:43 ID:pKcZveUS
>>918 GJ!!!!!!!
ワロタわwww(*^д^*)
最後のマスミンモノローグが…www
ありがとう、楽しませて頂きました!!
931名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 23:34:23 ID:80r4tXG5
超乙でした(*゚ω゚)
なんかほのぼのしたw
932名無しさん@ピンキー:2009/04/07(火) 09:08:55 ID:x4waK/Cl
GJ!!!!!!!1
ほんとほのぼのして癒された
マヤちゃん良いぞー!よく頑張った!

>(断るのがあんなに面倒くさそうな相手と婚約しないうちで良かったーーーーー!)
wwwwwww
933名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 00:36:14 ID:HP5YNEer
やっぱりマヤから積極的にならんと話が進まないような気がw
いっそのことマスミンを白百合荘に監禁しちゃえw
934名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 03:42:03 ID:/6M6bvzB
夜の社長室で(勿論照明はなぜかoffの暗がり)、マヤ告白。
マスミン大感激、ソファーでそのまま…
マスミンがマヤマヤ悶々してた部屋は、やっと本当の意味でマヤマヤしましたとさ。

とか。
935名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 18:00:50 ID:26nrOm69
>.934
後日水城さんが謎の染みを見つけて察するんですね(;´Д`)ハァハァ
936名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 19:28:06 ID:le2sitHf
この染みは・・・! クンカクンカ
真澄さま・・・! Σケ 勹|||  

ですね(*´Д`)'`ァ'`ァ
937名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 20:59:25 ID:BCSIZnzP
マヤって物凄く感度よさそうで、濡れやすそう
938名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 21:14:00 ID:8t/3x4WN
それ真澄にからかわれそう
939名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 22:25:42 ID:ZNM0OYwB
太ももまで垂らしてそう(;´Д`)ハァハァ
940名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 22:42:28 ID:8t/3x4WN
それを真澄が舐めとるですね(;´Д`)ハァハァ
941名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 23:00:46 ID:914su8kr
>>934 もらい。たぶん。できそうなら夜中ぐらい。
942名無しさん@ピンキー:2009/04/09(木) 23:31:44 ID:/6M6bvzB
>>941
まじか!!?わぁいwww
待ってまふ(*´з`*)
943暗いな:2009/04/09(木) 23:42:26 ID:914su8kr
「暗いな」
「暗いですね」
「何でまた君は、ドアを閉めたんだ」
「だって、開けたら閉めるものじゃないですか。お母さんに習わなかったんですか」
「君こそ理科の授業で習わなかったのか。電気の仕組みについて」
「ドアと電気は関係ないじゃないですか!」
「君の家のドアはそうかもしれないが、社長室のドアはセキュリティのために電気錠がついている。
 電気錠は、電気が通ってないと開錠できない。
 本社ビルの電気系統は、今現在定期メンテナンス中だ。
 だから、点検終了までこのドアは開かない」
「じゃあ、何で閉まらないようにしておかなかったんですか!」
「しておいたさ。ストッパーをかけて。豆台風が飛び込んできたときに吹き飛ばされたが」
「あ、もしかして私がつまずいたのって、それですか」
「それだ。台風の猛威に備えて重石にしておくべきだった」
「相変わらず失礼ですね!そんな暗い部屋の中で根暗に何やってたんですか」
「パソコンのバッテリーが上がるまで、仕事の書類を自宅に送信していたんだ。
 君こそ大雨の中、こんな時間に何しに来たんだ」
「・・・」
「なぜそこで黙り込む。何か悪企みでもしていたのか?」
「あなたじゃないです!いえ、その」
「相変わらず俺は、腹黒いゲジゲジか」
「いえ、つまり」
「だったらそのゲジゲジに何の用だ?」
「あ、だからつまり、水城さんに聞いて」
「何を」
「だからつまり・・・」
「だから?」
「つまり・・・」
「つまるところ要点は何なんだ、チビちゃん」
「そんなふうに呼ばないでください!私、もうチビじゃないです!」
「どら。やっぱりチビだな」
「頭を押さないでください!・・・でも」
「でも、手は置いておいてください」
「え?」
「あの、その、温かかったから」
944暗いな:2009/04/09(木) 23:43:51 ID:914su8kr
「寒いのか?」
「寒いわけじゃないけど、えと、とにかく温かかったんです」
「変な子だな、相変わらず」
「いやみですね、相変わらず」
「で、何の用だ」
「いきなり何ですか!」
「それはこっちの台詞だ。何なんだ、さっきから」
「だからそれはつまり!・・・いたっ!」
「どうした?」
「何でこんなところに机があるんですか!」
「社長室に机があって何がおかしいんだ。暗いんだから下手に動くな」
「月明かりもないし・・・もう!・・・あいた!」
「暴れるなというのに!今度はサイドテーブルか?」
「いたーい!足、ひねっちゃったみたい」
「馬鹿、舞台に立てなくなったらどうするんだ!見せてみろ」
「見せるも何も、見えないじゃないですか」
「まったく・・・ここか?」
「きゃ!何するんですか!」
「暴れるんじゃない!」
「だって、急に抱き上げるから」
「君が備品に突撃しまくるからだ。で、何の用で社長室に突撃してきたんだ」
「またですか」
「君が来たからだろうが」
「とりあえず、おろしてください」
「足を痛めているかもしれないのに、おろせるか」
「ソファの上でいいです!」
「それがどこにあるか見えないから・・・うわ!」
「何で速水さんまでつまづいてるんですか!」
「君がもぞもぞするからだ!」
「って・・・何、このかっこ!どいてください!」
「君が上だろうが!こら、暴れるな。落ちるぞ!」
「腕、つかまないでください!」
「首にしがみつくな!・・・胸にすり寄るんじゃない!」
「結婚するって本当ですか?」
「・・・何?」
「み、水城さんに聞きました。お見合いしたって。結婚するんですか?」
945暗いな:2009/04/09(木) 23:45:19 ID:914su8kr
「まだ決まったわけじゃないさ・・・」
「でも、お見合いするってことは」
「それを聞きに来たのか?何故?」
「なぜって、それは」
「ゲジゲジなんかどうなったって、君には関係ないだろう」
「それは・・・もう、ゲジゲジゲジゲジってさっきからしつこいですね!」
「俺の顔をみるたびにそう言うのは君じゃないか」
「言ってないじゃないですか!さっきから私が一度でも言いましたか?」
「いや、だがいつも」
「最後に言ったの、いつですか?思い出せますか?」
「いや、だが」
「勝手に私のせいにしないでください」
「しかし」
「嫌もしかしも知りません! 速水さんの馬鹿!」
「こら、叩くな!」
「知りません!もう、勝手にお見合いでも結婚でも離婚でもしてください!」
「・・・なぜ、泣く」
「知りません」
「俺が結婚すると、なぜ君が泣くんだ」
「わかりません、胸が痛いだけです」
「なぜ?」
「知りませんったら!もうっ・・・見ないで!」
「見えないんだが、おい!」
「顔を見ないでって言ってるでしょう!」
「だからってそんなところに顔を・・・!俺の理性を何だと思ってる!」
「知りませんってば!・・・理性?」
「いや、だから、すり寄るなと言ってるだろう!そんなことしたら」
「したら?」
「危ないんだよ!理性が」
「暴れないでください、落ちちゃう・・・!むぐ」
「・・・」
「・・・」
「私・・・」
「事故か?」
「え?」
「これは事故か?故意か?」
946暗いな:2009/04/09(木) 23:46:40 ID:914su8kr
「え、恋ってそんな、わ、私、嫌いじゃないけど」
「そっちの恋じゃ・・・今何といった?」
「え?あ、嫌いじゃあ・・・」
「ない?憎んでいないのか?」
「だから、勝手に決めないでください!私はあなたが・・・」
「俺が?どうだっていうんだ!」
「怒鳴らないでください!私は・・・もう!・・・ん」
「嫌ってなければこういうこともできるっていうのか?さっきのも事故じゃないと?」
「事故です!・・・ん・・・こっちが故意です!」
「・・・マヤ!」

 カチャ

「点検終わりましたけど、誰か残ってるんですか?・・・え?」
「・・・」
「・・・」
「な、何も見てません!失礼します!!!」

「何やってるんですか!また閉められちゃったじゃないですか!」
「電気が回復したんだから、もういつでも開くさ」
「だったらもう・・・きゃあ!」
「出て行きたいのか?」
「・・・え?」
「俺は続きがしたい、いや、聞きたい」
「続きって・・・ん。あ!駄目」
「暗いからいいだろう?」
「・・・暗いですね。でも」
「見えないだろう?だから・・・」
「ん・・・見えない・・・速水さん・・・む」
「ああ、マヤ!」
「結婚するの?」
「したい、君と。でもその前に」
「ん・・・あ・・・速水さん・・・」

947暗いな:2009/04/09(木) 23:49:45 ID:914su8kr
「守衛さんが夜中に何か見たとは言ってましたが、まさか・・・」
「・・・」
「そんなものが社長室のソファにあるなんて・・・なんで・・・水城さん?」
「暗くて見えなかったから忘れたんでしょうね」
「どうしましょう?」
「どうするもこうするも、こんなに健全な真っ白のスポーツブラの持ち主っていったら一人しかいないわ。
本人に返しがてら、社長の無断欠勤をとがめに行くとしますか。
その後はお見合いを断るための根回しになるわ。ああ、頭が痛い・・・でも」
「でも??」
「やっぱりあの子に話して正解だったわ。ふふ」
948943:2009/04/10(金) 06:08:44 ID:8RUScG7e
何か凝りすぎてわかりにくくなってしまいました。
ごめんなさい。
話としては、プラネタリウムデートの後で
マヤが水城さんからお見合い話を聞いてショックを受けたところの
続きのイメージでした。
電気錠はちょっといかさまですが、きっと社長がせっかく密室に二人きりなので
若干の脚色をしたのだと思ってください。
949名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 07:44:17 ID:1+ECj+mY
>>948
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!!
萌えた!!GJです!!!!!!
会話だけなのに…いやだからこそか。ジレジレした。
恋と故意をかけるやり取りが非常にツボでしたwww
素直じゃない中にたまに漏れる本音とか…とにかくムフフです。
>>934でした。ありがとうございましたwwwww
950名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 14:09:49 ID:UgDIbsGf
GJ!!!(≧ο≦)人(≧V≦)ノ
絶妙なやり取り、絵浮かんできた
この二人やっぱいいね、お似合いすぎるw

>>949
ネタ投下GJ!!!!
951名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 14:12:24 ID:mfno+8P2
>>941

結婚したいってさりへなく言う真澄にワロタ
白いスポーツブラってのがあの頃のマヤらしい(;´Д`)ハァハァ
でも今は胸大きくなったからブラジャーだろうな
952名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 18:00:05 ID:N4vb0KAe
自分、文章苦手で何年か前にマヤマスの絵描いてたけど、発表する場もなく丸めて捨てた
最近また描きたくなってしまった
マスミンにイライラする
こうしてやる!って衝動が止まらねぇ
953名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 18:51:12 ID:BWkvrDZM
セリフだけでここまで萌えさせるとは・・・!
>>943、怖ろしい子!
954名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 20:36:34 ID:2TqunIVk
GJ!
かえってセリフだけってのもいいね。

よくガラ亀パロで「真澄=バリトンの声」って出てくるけど、
谷原章介みたいな声の低さだよね?
955名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 22:50:09 ID:DwfnRKpK
>>954
谷原マスミン想像してみた。・・・・・萌えた!
956名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 22:50:41 ID:yEFzwwze
GJ!
アク禁中だったので、職人さまの投稿を楽しみながら自分も一作書きあげてみました。
マスミンとシオリンの婚約パーティ会場で、呆然とするマヤタンが可哀想だった
ので、マスミンにお仕置きしてみましたw
タイトルは「きみに溺れる」です。

957名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 22:52:09 ID:aGQerlJ0
谷原だいっきらいなんでヤメテクレ
958きみに溺れる:2009/04/10(金) 22:52:38 ID:yEFzwwze
――『紅天女』の公演が楽日を迎えた二日後の某ホテル――

「……マヤちゃん、喉が渇かないかい?何か飲み物を頼もうか?」

関係者を労う為にと用意された席で一通りの挨拶を終えて周りを見渡す速水の視線の先に、今日の主役であるマヤと
桜小路の仲睦まじい様子があった。
数時間前まで自分に向けられていた愛らしい微笑みが、今は他の男に惜しげもなく向けられている事に嫉妬心や
独占欲が湧きあがってくる。
それに、抱き寄せるようにマヤの肩や腰に手を回す桜小路の満足気な顔つきが、余計に苛立ちを煽っていた。

「真澄様。面白くないのはわかりますが、今日の主役はマヤさんだけではないことはおわかりですわよね?お立場上、
もっと楽しそうにしていただなかないと……それにしても、彼女があれだけ気に入っていたドレスに染みを作ってしまうなんて、
真澄様らしくありませんわ……」

珍しく公の場で不機嫌そうに顔を顰める速水に、隣で主役のふたりを見守っていた水城は、困った人だと言わんばかりに肩を竦めた。

「確かに、染みを作ってしまったことは悪いと思うが、終わったことだ……それに、あのドレスよりも今着ているドレスの
方が彼女うには似合っていると思うが?」

水城の意味ありげな言葉を無視して肩を竦め返すと、マヤが最初に着るはずだった肌を晒し過ぎるドレスとは対極的な
慎み深いデザイン―ー首筋は勿論のこと、手首まで薄手とはいえ布でしっかりと覆われているドレス姿に満足を感じ、
彼女との今朝のやり取りを思い返して、速水は思わず頬を緩めた―ー

                     ★★★


「……もう、速水さんのせいで起きれないし、声も出ない…」

情熱が満たされた後の余韻が残る中で、愛おしい恋人の柔らかな肌を指先でなぞりその後を唇で追いながら、速水は
彼女の身体がまだ熱を帯びていることに気付き、思わず笑みを零した。
今夜の事を考えてあまり無理をさせるつもりはなかったのに、それでも寝ることを許さずに何度も求めてしまったせいか、
気だるそうにしている姿を可哀想にと思いながらも、拗ねるような口調に含まれる甘やかな響きと自分を見上げる潤んだ
瞳が速水の欲望を再び煽った。
959きみに溺れる:2009/04/10(金) 22:54:41 ID:yEFzwwze
「すまない…だが、きみが協力してくれたから何度も続けて……」
「速水さん!!」

顔を真っ赤にしながら慌てて自分の口を手で塞ぐマヤの様子に速水は苦笑いを浮かべると、その手のひらにキスをして
そのまま腕から肩へ、それから首筋へと舌を滑らせて柔肌の感触を楽しみながら彼女の中心に指を這わせる。

「んっ、あぁっ……速水さん、もう……」

まるで初めての経験の様に抑制が利かない自分に呆れながらも、マヤを求める渇望を抑えることができなくて。
胸の膨らみを揉みしだきながら頂を口に含み吸い上げたり舌で突いたりして彼女を煽りながら、自分を受け入れるよう
にと慄く様に身動きをする身体を宥めるように開いていく。

「…速水さん……ぁぁ…っ……速水さん……」

熱を帯び掠れた声で何度も名前を呼ばれる悦びが、背中に回された切なげな手の動きが速水の思考を蕩けさせていく。

「…はぁぁ……んっ…や…っ……」

甘い鳴き声に自身も煽られて、意思を持ってマヤの弱い所を探り出していた指や唇の動きがいつの間にか余裕のない動きに
変わり、闇雲に柔らかな肌を辿っていくなかで、これが最後だからと詫びながら速水は彼女の奥深くへと腰を進めていった……


疲れ切っているマヤを風呂で清めて濡れた髪を丁寧にドライヤーで乾かすと、喉が渇いたと強請る彼女にミネラルウォーターを
口移しで飲ませてやって、そのまま膝の上に抱き上げる。

「マヤ、本当にあのドレスを着るつもりなのか?」

膝の上で自分に身体を預けているマヤの髪を梳き撫でながら、速水は水城のアドバイスを受けて彼女が選んだ細いストラップだけが
頼りのドレスを身に纏った姿を思い描いて顔を顰めた。
960きみに溺れる:2009/04/10(金) 22:55:47 ID:yEFzwwze
「たまには大人っぽいドレスもいいかなと思って……それに、速水さんとダンスを踊れるかもって水城さんが言ってたし…
だから、少しでも速水さんに似合うようにしたかったの……」

恥ずかしそうに語る恋人の様子に愛おしさを感じながらも、それでも自分以外の男にその素肌を見せたくはないという思いを
耳元で囁き、マヤが止めようとするのを無視して首筋や鎖骨の下それから胸元に紅い花を咲かせて、結局、そのドレスは2人
だけの時間に着せて見せてくれと納得させたのだった―ー


                         ★★★

「マヤちゃん、僕と踊ってもらえるかな?」

音楽が奏でられる中で、当然の様にマヤを誘う桜小路の声が速水を現実に戻す。
彼女の腰に手を伸ばして自分の方へと引き寄せる桜小路の行動を目の前にして、それまで 抑えていた理性が一気に崩れ落ちる。

「今日は特別な日だからと我慢していたが、やはりこれ以上は無理だな……」

速水は誰にともなくそうつぶやいて、桜小路からマヤを取り戻す為に2人に近付くと、驚いて目を瞠っている彼の腕から
彼女を引き寄せて腕の中に閉じ込めた。

「……は、速水さん……」

突然のことに驚くマヤに頷き、自分たちに注目している周りの人間に見せつける為に、彼女の頬、首筋、肩を手のひらで
辿りそれから甘い唇を堪能すると、滅多に見せない極上の笑顔をしてみせて2人が正式に婚約することを発表してみせた。

「……!!」

驚きと戸惑いを見せる桜小路に「今夜は、彼女と婚約を祝うことになっているので、これで失礼させてもらうよ」と宣言すると、
マヤを抱き上げていつの間にか隣に立っていた秘書に後の事を頼み、数時間前の続きをする為に用意された部屋へと歩き出して、
「俺を嫉妬させたこと、覚悟しておけよ?と彼女の耳元に囁いたのだった―ー

終わり
961きみに溺れる:2009/04/10(金) 23:06:57 ID:yEFzwwze
以上です。
マヤにベタベタするコウジに嫉妬するも、「俺のもの」とキッチリと宣言して
みせるマスミンを書きたかったのと、独占欲オーラー丸出しなエピが書きたかった
ので、こんな話になってしまいました。
シオリンがどんだけ素肌を見せようが気にもしないけれど、相手がマヤだとゴゴゴ〜と
というBGM付きで「俺は許さん!」とか言って欲しいんですよねw
962名無しさん@ピンキー:2009/04/10(金) 23:13:56 ID:rp7YWqwY
乙です!
男らしく堂々と宣言するマスミンに(;´Д`)ハァハァです
963名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 01:48:28 ID:5NsT0/tt
>>961
うはー!最高だっ

独占欲も嫉妬も大好物だ!
そして桜小路wかわいそうw
964名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 02:28:02 ID:7Qd5fmRc
GJ!!!
はぅが当て馬として完璧すぎるw
お気の毒www
965名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 07:07:14 ID:MZXA+Mpg
GJ!!!!1
>膝の上で自分に身体を預けているマヤの髪を梳き撫でながら
いいねぇ♪

蛇女と見つめ合ってる姿は、史上最高の吐き気シーンで
マヤマスのやりとりも酷かったよね
でも読んで胸がすっとした

ありがとう職人さん!
966961:2009/04/11(土) 08:14:13 ID:XHUaJv/X
GJ、いただきましてありがとうございます。
コウジには完璧な当て馬くんになってもらいました。
ゴメンヨ、コウジww
マヤと結ばれたマスミンは、ぶきっちょなマヤが髪を乾かすのに時間がかかり
すぎるのを見て、「そんなに時間をかけてたら、風邪をひくぞ?」とか「ああ、
そんなに手荒に扱ったら、せっかくの綺麗な髪が台無しになるじゃないか!」と
キャンキャン吠えて、困ったやつだなと頬を緩めながら「マヤの髪を乾かすのは
俺の大事な仕事だな」と決めてしまったのでした・・・というエピを、サラッと
書いてみたかったので、彼にマヤの髪を乾かせるシーンを織り込めて満足ですw
967名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 09:54:25 ID:24Xvf3AR
>>954
昭和版アニメの声を指してるのかなと思っていた
でも私は平成版の声の方が若々しくて真澄の年齢にあっていて好きだ

>>961

いちゃいちゃする2人凄くいい
968名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 11:18:03 ID:pGf14di+
速水さんのせいで起き上がれないとすねるマヤがかわいすぎる!
ごちそうさまでした!職人さん。

それにしても見事な当て馬っぷりの桜小路が大好評で笑えたw
やっぱりこうでなきゃね、はぅはw
969名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 13:48:48 ID:NHHfkYWb
(*^ー゚)b グッジョブ!!
970名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 14:30:35 ID:aAxKar/C
次スレどうぞ。

ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ 5発目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239427534/
971名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 15:19:25 ID:7Qd5fmRc
>>970
乙!!


悶々するより、甘々して欲しい。
嫉妬したら物を壊して白眼になるより、本人に対して独占欲剥き出しになって欲しい。
どうせ傷付くんなら、言わずに傷付くんじゃなく言って傷付けばいい。
あぁ、原作マスミンよ。
二次のマスミンを見習っておくれよ…
972名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 15:47:23 ID:24Xvf3AR
>>970
973名無しさん@ピンキー:2009/04/11(土) 15:56:30 ID:MZXA+Mpg
>>970おつ(;´Д`)ハァハァ

原作は出る度萎えるね。もう疲れたよパトラッシュ
マスこんどはマヤの綺麗な黒髪シャンプーしといて
974名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 01:02:42 ID:R4v+wuPX
>>970
乙です


埋めがてら投下
真澄×マヤ前提で、はう視点、エロはあんまり。
はうがウザいことになってるので苦手な人はスルーしてください。
975YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:03:37 ID:R4v+wuPX
僕とマヤちゃん(とその他大勢)は今、「紅天女」の地方公演で大阪に来ていた。
日本各都市を巡るツアーのために東京を離れて3週間以上、
これまで何度かマヤちゃんと二人だけで食事をする機会を窺ってたんだけど
そのたびに何故か邪魔が入っていた。でも、そう、今夜こそは…!

「マヤちゃん。夕食一緒にどう?美味しいお店知ってるんだけど」

……マヤちゃん大阪は初めてだっていってたもんね……
 『桜小路くん、このお店すごく美味しいね!』
 『そうだろう?マヤちゃんなら気に入ると思ったよ』
 『私、大阪は初めてだから、どこが美味しいとか全く分んなくって…』
 『僕は別の仕事で何度か来たことがあるからね』
 『頼りになるのね、桜小路くんが一緒でよかった…』
 『マヤちゃん……』
……それで一般人に僕らだって気づかれたりして……
 『マヤちゃん、気付いてる?僕らなんだか注目されてるね』
 『なんだか恥ずかしい…』
 『プライベートでも恋人同士なのかなって思われたりしてね』
 『……桜小路くん』
 『あ、僕なんかとそんな風に見られたら嫌だよね、ごめん』
 『……ううん、私…桜小路くんとなら……嫌じゃないわ』
 『マヤちゃん……///』
 『キャッ!やだ、私ったら///』

「あ、今日は他に約束があって。ごめんなさい」

がーん…僕の予想は外れてしまったようだ。
でも、まあ良いか!ツアーはようやく折り返し地点。
この先きっといくらでも二人きりで食事するチャンスはあるはず!

―――桜小路の言うところの“予想”は、一般的には“妄想”と呼ばれるものだが
それについて彼が自覚することは無かった。―――
976YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:04:12 ID:R4v+wuPX
夜が明けて、今僕はホテルの自室のドアの内側で聴き耳をたてている。
何故かって?それは向かいのマヤちゃんの部屋のドアが開いたらわかるようにさ。
このホテルの朝食バイキングはなかなか美味しくって、
マヤちゃんは健啖家ぶりを発揮して、一緒に食事をする共演者やスタッフを驚かせてる。
今日はマチネーが無いから、きっとほかのみんなは朝寝を決め込んでる。
でもマヤちゃんは朝ジョギングをする習慣があるとかで、いつも早起きらしい。
だから今朝は二人っきりで食事をするチャンス!

……向かいのドアが開く音がしたら……
 『おはよう、マヤちゃんもいまから朝食かい?』
 『おはよう、桜小路くん!すごいタイミングね。やっぱり私たち気が合うみたい』
 『フフ、そうだね』
……そしてレストランで……
 『みんなまだ起きてないのかしら』
 『どうやら僕たちだけみたいだね。僕と二人きりでは嫌?』
 『やだ、桜小路くんったら…そんなこと、あるわけないのに……』

そんな予想をしてた時…かすかに“カチャリ”という音が耳に飛び込んできた。
慌ててドアを開ける。ちょっと勢い込んでしまったのはご愛敬ってやつさ☆
977YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:04:53 ID:R4v+wuPX
な……んで、マヤちゃんの部屋から速水社長が出てくるんだ?

呆然として固まってしまった僕に、速水社長は口の端を上げてニヤリと笑うと
「分かっていると思うが…他言無用に願うよ」
そう言い置いて去って行った。

僕が何を“分かっている”って?!“他言無用”って何のこと?!
いや!そもそもなんで速水社長がここに?!それもこんな時間に。
まさか…まさか!まさか!

………そうだ!きっと出張かなんかで来てるんだよ!
で、紅天女であるマヤちゃんに何か用があって、ついでに訪ねて来たんだ。
忙しい人だから他に時間が無くって、こんな時間になっただけだよ、きっと。
ふふ、僕も馬鹿だなあ。一瞬でもあの二人がそんな仲だと疑うなんて☆
速水社長は仕事中毒が過ぎて婚約者にも逃げられたくらいの人だってのに。
それにマヤちゃんの好きな人は「紫のバラのひと」だもんね。
その点は、僕ももどかしい気持ちでいるけど…でも僕は信じてるよ!
君もいつかきっと、幻のような恋から目が覚めて、
僕への深い愛に気づいてくれるってことを……!

―――その日マヤは結局昼過ぎまで起きて来ず、
午後も彼女にしては珍しくあくびばかりしていたが、
その事実も、速水に言われたセリフも、
桜小路の記憶に留められることは無かった。―――
978YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:05:33 ID:R4v+wuPX
「紅天女」の地方巡回ツアーもようやく終りを告げ、東京に戻り、
今日、僕とマヤちゃん(と黒沼先生とその他主要キャスト)は
東京での公演に続いて、地方公演も大成功を収めたことを祝うために
興行主である大都芸能が開いたパーティーに出席していた。
一流ホテルの広い会場を貸し切った豪華絢爛なパーティー。
以前のマヤちゃんならきっと萎縮するばかりだっただろうけど、
今の彼女は多少の危なっかしさは残すものの、
なんとか無難に今夜の「主役」をこなしている。

それになんだか最近の彼女はグッと綺麗になったと思う。
そう思うのは僕だけじゃなくて、周りのスタッフも皆似たようなこと言ってるし、
黒沼先生も『演技に艶が増してきたな』なんてニヤニヤしながら言った事があった。
きっと大きな役を掴んだ自信が、彼女をそうさせてるんだろうな。

これが終われば、マヤちゃんとは別々の仕事に入ることになる…。
「紅天女」はいずれ再演されるだろうけど、それまでは離ればなれだなんて!
だからツアー中に少しでもマヤちゃんとの距離を縮めたかったのに、
結局あの後も「二人きりで食事」に漕ぎつけることはできなかった。

だから休憩するつもりでパーティーから抜け出して来た先の庭園で
マヤちゃんの姿を見かけ、僕は「運命」ってものを感じた。
979YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:06:24 ID:R4v+wuPX
なのに……なんで速水社長まで一緒なんだ!

「相変わらず、パーティーは苦手か?」
「そんなんじゃ駄目だって言いたいんでしょー。分かってますよーだ」
「出たくないなら、無理にとは言わないさ。俺が何とかフォローする」
「そんなこと言って…。“社長さん”としては困るくせに」
「それでも、君にはなるべく演技にだけ集中できるようにしてやりたいからな」

僕の姿は、二人からは木の陰になっていて見えないらしい。
それにしてもなんだろう、この会話。
いくら「紅天女女優」とは言え、速水社長が一役者にここまで気を遣うなんて。
マヤちゃんもどことなく砕けた感じで、なんだか…。

「そうだな、でも来月の軽井沢でのパーティーには出て欲しいな」
「えー。ほらやっぱり出て欲しいんじゃない」
「その代わりご褒美があるぞ。翌日から丸三日オフ。どうだ?」
「え!ホントに?!」

ふふ、マヤちゃんみたいなお芝居大好きッ子でもオフは嬉しいんだ。
あんな輝くばかりの笑顔を見せちゃって。
ああ、駄目だよでも、そんな可愛い顔を僕以外の男に見せたりして。

「ああ、水城くんに無理を言ってね。少し早い夏休みを貰った」
「……あ、あの」
「ん?どうしたマヤ」
「本当に良いんですか?お仕事忙しいんじゃ」
「なんだ、さっきはあんなに喜んでくれたのに」

ミズキさんって社長秘書の水城さんのことだよな。
あれ?じゃあオフって言うのは社長がオフってこと?
なんでマヤちゃんが社長のオフを喜ぶんだ?
980YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:07:23 ID:R4v+wuPX
「それに俺がいつも仕事ばかりで寂しいと言ったのは君だろう?」
「だって…私、……速水さんに迷惑かけたくな…」
「迷惑じゃないさ、君がもっと俺と一緒にいたいと言ってくれた時
 どれだけ嬉しかったか…、俺も同じ気持ちだったからな」
「速水さん……」

……な、何なんだこの会話!これじゃまるで…
ああ!マヤちゃん!!そんな潤んだ瞳で男を見上げたりしちゃだめだよ!
いくら速水社長が朴念仁でも、そんな瞳で見られたら男なら
って、△◆※Ю@$%£#&〒÷Ж§★!!!!!!!!
あ゛ぁあ゛あ゛ほらキスなんてされちゃったじゃないか!何てことだ!
マヤちゃん!吃驚して固まっちゃってるのかもしれないけど
嫌ならちゃんと意思表示しないと!!!!って!ああっ!
だっ駄目だよ!そんな腕を回したりしたら受け入れているのと同義に…

二人のキスはだんだん深く、激しいものになっていって
マヤちゃんの手が社長のタキシードの背中をぎゅっと握る。
マヤちゃんの身体のいろんなところを這っていた社長の手が
彼女のドレスのスリットに伸び、露わになった太ももの白さが目を射る。

…もうだめだ!!今この場を動けば気付かれる恐れがあったが
これ以上二人を見てはいられない。
逃げるように立ち去ろうとしたその時、

「ぃや…あ、は…やみさん、駄目……」

……マヤちゃん嫌がってる!ああ!僕はなんて馬鹿なんだ!
マヤちゃんの気持ちに気付きもしないで!待ってて、今助けるから!……
 『その手を離せ!マヤちゃんが嫌がってるのが分からないのか!』
 『チッ、覚えてろよ』
 『…桜小路くん!』
 『マヤちゃん、もう大丈夫だよ』
 『桜小路くん!わたし…わたし、こわかった』
 『大丈夫、君が落ち着くまでこうして抱いているからね』
981YOUは☆SHOCK!:2009/04/12(日) 01:08:22 ID:R4v+wuPX
「ね…、速水さん、こんなとこじゃ、嫌……」
「……ここじゃ無かったら良いってことだな?」

あ…れ?この展開は予想にないぞ……。
って、マヤちゃん!だからっちゃんと否定しないと!
赤くなって俯いてるだけじゃ肯定してると思われちゃうよ!
ん?あ、速水社長が携帯を取り出した。こんな時にまで仕事かな。
さすが仕事の鬼。ふっ僕ならいつだってマヤちゃんを優先するのに…。

「大都の速水だが、支配人はいるかね?……ああ、支配人。この度は…え?
 ああ、パーティーには何ら問題ありませんよ。別件でプライベートなお願いです。
 部屋を一つ用意していただけませんか?ええ、そうです。
 ……結構です。ルームキーをパーティ会場まで届けさせて貰えますか?
 ええ、お願いします。なるべく目立たないように頼みますよ。では」
「速水さん、わざわざ部屋を取ったんですか?!」
「ああ、ここからなら君のマンションの方が近いが、それでも30分はかかる。
 とてもじゃないがそんなには待てない」
「速水さん……」
「なにせ4週間ぶりだからな…。それとも君は待てるのか?」
「やだ……もう、…分かってるくせに」

4週間前、といえば僕らが大阪にいた時で。
じゃあ、まさかあの時、速水社長は本当にマヤちゃんの部屋に泊まって…。
そんな!そんなことがーーーーーーーー!!!
ありえない!そんなことあるはず無い!だってマヤちゃんは僕の運命の…
はっ!!もしかしたら…マヤちゃんが「紅天女」に選ばれたから
それで速水社長は!!そうだ!マヤちゃんは騙されてるんだよ!
そうだ!きっとそうに違いない!!
待ってて、マヤちゃん!僕が目を覚まさせてあげるからね!!!

―――その夜、宿泊客しか入れない特別フロアにどうにか立ち入ろうとして
ホテルマンにつまみ出される某俳優の姿があったとか―――
982974-981:2009/04/12(日) 01:11:21 ID:R4v+wuPX
取りあえず以上です。
お眼汚し失礼しました。
983名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 01:30:36 ID:pmtsYjPf
確かに桜小路がうざすぎるww

だがGJ!!
速水、確実に桜小路の存在に気付いている気がw
984名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 02:03:14 ID:CYmo/5dx
GJ!!!
ってか、はぅuzeeeeeeeeeee!!!!!
あらゆる事を自分に都合よくポジティブに捉えられるその図々しさを、
すぐネガティブスパイラルに陥る原作マスミンに分けてやれw
985名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 02:20:39 ID:yiJ9BVW2
GJwww
前にもはうの勘違い日記を書いてくれた職人さんかな?
このシリーズ好きだwwww
986名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 03:50:59 ID:Tw+G5hxB
コーヒー吹いた・・・
987名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 07:52:17 ID:KjPR32oW
GJ!!糞ワロタwwウザはう抜群!!!!!
よくマヤに触らなかったねw
はうシリーズ暇な時またお願いします★★★
本番見ちゃってw白目ショックでも日記でも何でもw

>>983
絶対気づいてるねw気づいてないわけがないwww
988名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 12:32:13 ID:jwWhMFcC
>>974

何でそこまで前向きなんだあの眉毛はwww
989名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 12:48:59 ID:LfxInlN9
ところで980過ぎたし、次スレをそろそろ立てた方がいいんじゃないか?
自分はプロバがPINK全板書き込み規制くらってるんで無理っぽい。
(今は携帯から書いてる)
990名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 12:58:33 ID:jwWhMFcC
もう立ってるよ

970 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2009/04/11(土) 14:30:35 ID:aAxKar/C
次スレどうぞ。

ガラスの仮面で(;´Д`)ハァハァ 5発目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239427534/
991名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 14:51:16 ID:jwWhMFcC
梅の谷
992名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 14:51:47 ID:jwWhMFcC
梅の木
993名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 14:52:43 ID:jwWhMFcC
梅の精
994名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 14:56:23 ID:jwWhMFcC
梅の木の枝
995名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 15:05:25 ID:grVsKkYi
梅ヵ枝餅
996名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 15:05:53 ID:jwWhMFcC
紅梅
997名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 15:07:30 ID:jwWhMFcC
梅の木の根っこの精
998名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 15:08:07 ID:jwWhMFcC
梅の花
999名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 15:09:30 ID:grVsKkYi
飛梅
1000名無しさん@ピンキー:2009/04/12(日) 15:10:01 ID:jwWhMFcC
1000なら原作で真澄とマヤのセックルシーンが見れる
10011001
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。