嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ 講和(50)条約
3 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 18:34:48 ID:0OqbsuZv
あ
4 :
名無しさん:2008/05/23(金) 18:35:41 ID:mxTNzJ07
い
6 :
修正:2008/05/23(金) 18:59:37 ID:H/Mb4qxe
容量、レス共に余裕があって埋められもしないのに
また語呂オナ派が強引なスレ立てしてるのな…
>>1乙
俺は900越えたらあとは埋めネタの為に次スレ立ててもらいたいと思ってるから、
早めに立ててくれてよかった
お疲れ様です。
投下します。
松下さんの突然の告白、
それは僕にとって、正しく晴天の霹靂だった。
それは僕が、松下さんを、友人以上に見ていない、
そうするように努力してきたからだ。
友人以上の関係になってしまえば、松下さんとの付き合いが終わる、
それが僕には怖かったから。
「変わらないから!」
別れ際に松下さんが言った言葉、
「私の本庄君…」
「光彦君に対する想いはずっと変わらないから!」
その言葉がやけに耳朶に残った。
それに対して、僕は何も言えない。
人の心なんてたやすく変わる。
僕の両親がそうだったし、
僕と里沙がそうなのだから。
昔、中学2年のあの頃までは、僕にとっての里沙は掛け替えのない、大事な女性だった。
それが今は見る影もないのだ。
人の心の明日に絶対はない、
その考えに変わりはない、
それでも、それを言う事が出来なかったのは、
松下さんから強い意思を感じたから。
信念、
そう言っても良い物を感じさせる雰囲気に、
僕は何も言えなかった。
松下さんと別れた後の帰り道は、至極違和感を感じる物だった。
自分の思考が混乱しているせいか、
目の前の光景からは、何かが欠けている、そんな印象を僕に与えた。
違和感の感じる光景を見ながら、僕は家に帰る。
そして考える。
松下さんの告白を。
いつまでも親友でいたかった相手からの告白…。
この告白に、僕がどんな答えを返そうと、僕と松下さんとの関係は絶対に変わる。
少なくても、今までのような、同性異性を考える必要のない、気楽な親友に戻る事は難しくなるのは間違いない。
「松下さんは女性なんだよなあ…」
微かに唇に残った松下さんの感触、
その時に嗅いだ松下さんの女性としての香り、
それを感じながら、思わずそんな呟きが口から漏れた。
「はあ…」
小さな溜め息が出た。
異性を感じる事が、松下さんとの関係の終わりを、僕に考えさせてしまうから。
ネガティブな思考から抜け出せないまま、何もする気が起きずにベットに横になっていると、携帯が鳴った。
気分転換になれば、
それだけのつもりで電話に出ると、
その相手は、宮田だった。
「本庄ー、ヒマしてる?」
何時も通りの、明るいとも軽いとも言えるような宮田の声が、僕の耳に入って来た。
「何だ、宮田か…」
電話相手が宮田だと分かると、僕の口調は自然といい加減になる。
嫌っている訳でもないが、別段と何も思わない相手だからかも知れない。
「せっかく人が、ヒマだから電話してあげたったってのに、そんな言い方ないでしょー」
僕の言い方に、抗議の声を上げる宮田だけど、
その顔には、何時もの悪意なき嘲笑が浮かんでいるだろうから、気にする事はない。
「何か用か?」
「別にー、ヒマだっだけえ!」
わざとぶっきらぼうに質問した僕に、宮田は特に動じた様子も感じさせずに答える。
正直にやりづらい相手だと思う。
「はあー」
「何?何か悩み事?悩み事ならアタシが相談に乗って上げるよ!」
小さな溜め息が出た僕に、しゃしゃり出るように突っ込んできた宮田。
コイツに悩み事を相談する気は僕にはないし、
それに今、抱えているなやみは、安易に人に喋るような類いのものでもない。
だから僕は、
「別に悩みなんてない」
と言い切ろうとしたけど、
その言葉は、宮田の
「恋愛の悩み?そうでしょー」
という、得意げに言った言葉に遮られた。
コイツの言った事が事実だっただけに、返答に窮した。
とにかく、否定の言葉を言わないといけないと思い、
「そんなんじゃねえ!」
と逆切れ気味に答えたのだが、
宮田にはまるで通用しなかったらしく、逆に、
「親しい相手にでも告白されて、どう答えたら良いかって悩んでる?」
と、的確に今の悩みを突いてきた。
コイツはあの時の情景を見ていたのだろうか、
そう思いもしたが、すぐに否定した。
俺と別れた後、コイツは真っすぐに駅へと向かって歩いていったのだから。
あの時の事を、宮田が見ていたにしろ、ただ勘だけで言っているにしろ、ここはきちんと否定しなければいけない。
松下さんにどう答えるかはまだ決めていないし、何とか親友としてやっていく方法を考えているのだから。
だが、僕が口を開こうとする前に、宮田が先に口を開いた。
「もしそうなら…」
「親友として、なんてくだらない考えは捨てた方がいいよ」
また、的確に人の考えを言い当ててきた。
「あ…うっ…」
何か言おうと思った僕の口から漏れたのは、
こんな情けない言葉だけだ。
「やっぱりねえ」
僕の言葉に、宮田がそんな一言を言いながら笑い声が上げる。
そして言葉を続けた。
「アンタが、何を悩んでんだかは知らないけど…」
そう前置きした上で、
「オトモダチ、ならいくらでも関係が続くなんて、ただの甘えだよ?」
と言った一言は、何時もは感じさせない、真面目さを感じさせる一言だった。
「えっ…?」
自分の考え、逃げ道を的確に塞がれた気がした僕は、思わずそう聞き返した。
「だからさあ」
普段の悪意なき嘲笑で宮田が答える。
「ヒトとヒトとの関係なんて、二人で努力していかないとイケないってコト!」
宮田が言ったのは、何の変哲もない、至極当たり前の事実、
その当たり前が僕に重くのしかかる。
”松下さんは勇気をだした…、なら僕は…”
思わずそんな考えが頭を過ぎった。
「まっ、アタシが言えるのは、そんだけだから!」
宮田は明るい声でそう言うと、
「後は一人で考えな」
とばかりに電話を切った。
宮田が電話を切った後、僕はしばらく携帯を握りしめたまま、松下さんに対する返事を考えていた。
既に答えは出ている。
後はどれだけ真剣に応えられるか、だけだ。
2
「脚本通り…かな?」
本庄との電話を切った宮田が一人呟く。
「これなら、里沙に言うコトは嘘にはならないだろう、ね」
その顔に浮かんでいるのは、普段の嘲笑的な笑い顔ではなく、
満ち足りた喜びと、どこかに暗さを感じさせる笑いだ。
宮田は里沙に電話する為、携帯を操作する。
里沙にある事実を伝える為に。
3
翌朝、僕は妙に晴れ晴れとした気持ちで学校へと向かっていた。
松下さんに何て応えるか、
それが決まったからだ。
僕の用意した応え、
それは僕と松下さんとの関係を変えさせるモノとなるだろう。
でも、僕に不安はなかった。
松下さんとなら、一緒に頑張って行けると、努力していけると、
そんな確信が抱けていたから。
昨日に感じた違和感は、今日も感じている。
何かが欠けている風景のままだったけど、
それを特に気にする事もなく、僕は何時もの通学路を進む。
そして、歩道橋の下り階段に差し掛かった時、
誰かに背中を押された。
その後の事は良く覚えていない。
思い出せるのは、スローモーションの様に一段一段と、自分が階段を転げ落ちていった事、
その後、見知らぬ人達の騒ぎ声が、他人事の様に響いていた事、
そんな騒ぎの中、一つだけ僕に囁きかけてきた言葉、
「コレが始まりだからね」
「二人だけの全てがココから始まるから」
そんな言葉を最後に、僕は意識を失った。
投下終了です。
>>1乙
>>19GJ!
ゴクリ・・・遂に始まりましたな
次回をwktkしながらお待ちしております
思わぬ伏兵が・・・
次回も楽しみに待ってます
GJ!
23 :
修正:2008/05/25(日) 14:52:50 ID:tMoVJP6J
■SSスレのお約束
・sage進行(メール欄にsage)
・指摘するなら誤字脱字
・展開には口出ししない
・嫌いな作品なら読まない
・荒らしはスルー!
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書こう
・過剰なクレクレは考え物
・投稿の前後には、
@ 投稿への割り込み防止のためリロードをお願いします
A「投稿します」「投稿終わりです」等をいれてください
・作品に対する評価を書きたいなら、スレ上ではなくこちらへどうぞ
(
ttp://yuukiremix.s33.xrea.com/chirashi/)
・スレは作品を評価する場ではありません
・作品を投稿してくださる神々に超感謝しましょう!
いつからテンプレが変わったんだ?
どの辺が代わったの?
風味と心意気
前スレのテンプレをコピペしているみたいだけど前のテンプレが違ってるな
ちなみにこのスレのテンプレも1、2行抜けてる
荒らしはスルーの部分とか
いままでのテンプレ(〜48スレ)
SSスレのお約束
・指摘するなら誤字脱字
・展開に口出しするな
・嫌いな作品なら見るな。飛ばせ
・荒らしはスルー
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書いてね
・過剰なクレクレは考え物
・作品に対する評価を書きたいなら、スレ上ではなくこちら
(
ttp://yuukiremix.s33.xrea.com/chirashi/)へどうぞ
スレは作品を評価する場ではありません
G O K U R I
>>1はやや表現が軟らかめで、住人に配慮した表現
>>27は〜48スレまで使ってきたもので、命令型
どっちを取るかな
どっちかじゃなくて
>>1の抜けを修正する方法もある
ただ俺はいままでので十分だと思うがな
>>1の抜けを修正=いままでの=
>>27な
少なくとも個人的に
>>23はないわ
ここ数スレはテンプレ変更の議論もなかったのにな
>>30が表現を問題にしてたから
>>1の命令形じゃない表現を取り入れつつ抜けは修正するのもあるんじゃないってつもりでいった
解りにくくて申し訳ない
一気に寂れてきたな
他スレがにぎわってるからな
嫉妬した彼女に刺されたとか?
過疎かよ・・・・・
過疎だけは俺が許さんよ
投下します
女性が男性に求めているものは顔の造型の良さ、つまり容姿である。
特に成人しておらずかつ子供がいない女性にはそれが顕著で、容姿さえ良ければ他の要素で劣っていようともかまわない。
私の通う高等学校もそれに当て嵌まり、容姿の良い男子学生が容姿の良くない男子学生に比べ明らかに多くの異性交際をしているのである。
何しろ私達学生は親に養ってもらっている身。社会に出て働いたこともなければ、学校という狭い共同体のなかでしか人間関係を築いていない。どうして人を見る眼を養うことができようか。
そのような理由で女子学生は容姿を基準にするしかないのだろう。
容姿だけしか取り柄のない愚図と、学力的、人間的に尊敬に値するが容姿の悪い男子学生とでは、選ばれるのは前者である。
私が独自に調べた学年内での童貞率は、前者がわずか一割であるのに対し、後者はほぼ十割である。
手前味噌なのだが私も容姿が良く、学力が高く、さらに口先が上手いと自負している。
両親から受け継いだこの容姿に見合うだけの後天的な特長を持ち合わせていなければ、何の苦労もなく手に入ってきたものに満足している先の愚図と変わらないと考えた私は、日々努力を惜しまない。
勉学にもスポーツにも人間関係にも妥協しないことが大事なのである。
ともなれば私は女子学生の好意の対象になる。何度も告白された。しかし大半が私の容姿だけを気に入り、中身はどうでも良いらしい馬鹿女だ。
そんな人間に限って外見ばかりを着飾り人間的な部分はからっぽの、まるで風船のような存在なのだから私としても嬉しくない。
何度も断ることになった。しかし中には例外もいて、私を本当に好きな人もいる。そのような時、私は言うのだ。
「今のところ君に恋愛感情がないんだけど、それでも付き合う?もしかしたら好きになるかもしれないし、それでいい?」
このように軽薄な態度を取っても相手からNOと言われたことがないのだから、正に恋は盲目である。
相手は恋愛感情を芽生えさせようと健気に尽くしてくれるし、私もそれがなかなかに嬉しい。
しかしながら愛情を抱くかと問われれば首を縦に振ることはなく、たとえ性交渉を終えても添い遂げたいという気持ちが起こらない。
今まで五人の女子学生と性交渉を行うまでに至ったが、結果はいつも同じである。
やはり私に相応しいのは許婚である件の子だけだろう。
十年前に交わした契りは強制ではなく、二人の間にだけ有効な細くて切れやすい糸だ。
他に愛情を共有したい誰かが現れれば解消される脆い関係なのだ。だが、私にはそのような相手が見つからなかった。
勿論、それらから得た経験値は私を大きく成長させてくれたし、件の子と結ばれた際には役に立つことだろう。
今度、久しぶりに再会してみようと思う。
先日女子学生から告白された。プライバシーの点でその子をRと呼ぶことにしよう。
Rは男子学生から人気が高く高嶺の花として半ば崇められていた。なるほど清楚で容姿が良く、人望も厚い。
さらに同年代の娘達より遥かに豊満な肉体で、体育の授業時には男子の目の保養剤になっていた。
そんなRと付き合うことにしたのは数カ月前。前々から私はRの外見よりも人間的な部分、特にプライドの高い点を評価していた。
誰に媚びることなく己の主張をしっかり持ち、男子からの好奇な目線にも動じない。
そんな彼女が明らかに緊張した様子で誰もいない教室に私を連れて行き、顔を赤くして交際を申しこんできた時は正直驚いた。
Rにとって自分から告白するのは大分勇気が要ったことだろう。
だが私は敢えていつものように台詞を吐いた。
「君のことは良く知らないし好きという気持ちもない。それでも付き合ってみる?」
何故なら先の言葉が事実であり、相手の貴賎で態度を変えご機嫌取りをするつもりもないからである。
そして要求に応えるのは私。
圧倒的に有利な立場にあるのだ。不実な態度に相手が怒って帰ればそれで良し、こちらの条件に甘んじれば付き合う。
据え膳は頂いておいたほうが経験になるからという理由で。
さて、私はRにある期待をしていた。今まで付き合うことになった女子学生は皆それでもいいと答えたが、Rはどうだろうかと。
怒って帰るのか、もしくは前例に則るのか。実は少し前者に期待していた。そうなれば今まで巡り会ったことのない経験だからである。
私の答に少し顔を歪めるR。その麗しい唇から発せられるのは前者か後者か、私は少し心を弾ませつつ待った。しかしRの答はどちらでもなかった。
「ええ……かまわないわ。いずれ貴方をわたくしの虜にして差し上げますから」
なるほど、そうきたか。
どうやら彼女は己の一大決心の告白が軽んじられたことにプライドを傷つけられたらしく、しかし私への想いがほんの少し上回り、そのような自信に溢れた返答を紡ぎ出したのだ。
自分が交際を申し出せば断る男がいないという潜在的な過信が砕かれ、だがそうだとしても主導権は握っていたいという心の表れなのだろう。
私はRが気に入った。
もしかすると愛情というものを芽生えさせてくれるかもしれないと思ったからだ。
「よし、付き合う記念ということで接吻をしよう」
私が言うとRはようやく平静を取り戻した顔を再び赤くさせた。
「わ、わたくしをからかってらっしゃるの!?」
その通りである。私も主導権を手渡すつもりは毛頭ない。
「僕を虜にしてくれるんだろう?」
人が、特に女性がうろたえ取り乱す際に見せる表情こそが最も可愛らしい。
Rのそれは特に素晴らしく、平時の近寄りがたい雰囲気との相違が一層引き立たせている。
「したことがないのかい?それなら僕のほうから……」
もっとからかってやろうかと思ったが残念ながら続きをRの唇に阻まれてしまった。
女性からの、しかも半ばやけくその接吻。互いの前歯がカチンと音を立てた。
やはりRは今までの女子学生とは違うと思い嬉しくなった。
「もう少しムードというものがないのかな」
「ふん、そ、そんなことおっしゃるけれどわたくしに……」
今度は私から唇を塞いだ。不意打ちには不意打ちで応えるのが礼儀というものだ。
きっと目の前の女史は驚き目を見開いていることだろう。さらに困らせてやろうと身体に腕を回し、その柔らかな感触を楽しんだ。
するとRも負けじと抱きしめ返してきた。夕暮れ時の静かな教室に二人。
目を閉じている私は、Rの良い匂いと微かな肢体の震えを一身に感じていた。
私達は間もなく別れることになった。先例通り、愛情など育たなかったのである。
しかしRは別れる気などさらさらないようで、しつこく付き纏うようになった。まったく、こちらの気持ちを察してもらいたいものである。
少なからずあった情が霧散した相手に何をされようとも、心が揺り動くことはないというのに。 (続く)
初投下&初トリップです
全二話か三話です
何というリア充ww
こんな奴はさっさと刺されてしまえばいいのに!!
続き期待してますw
この先主人公がどうなるのか楽しみ。
期待です
ま自覚があるなら文句は言わない。
結果刺されるのは本人なのだから。続き、楽しみにしてます。新作GJ!
何も分からずヒロインのせいで人生転落させられた主人公の事を思うと
こういう主人公はいっそ死んでしまえと思うな。GJ
こうもはっきりと、頭上で死兆星が輝いている主人公は久しぶりだなww
でも、逆玉は確実
テーレッテー
ウマイ!テーレッテレー♪
ねればねるほど色が変わって
こうやってつけて
これで、ここにいる連中の歳がだいたいわかった。おっさん乙!
20代ならギリギリわかるネタだと思う
ソ、ソ、ソクラテスもプラトンも♪を知らない俺が言ってみる
阿修羅さん
保管庫更新乙です
だいたいこういうのって男がヘタレなんだよな。
まあ男がヘタレで鈍感って設定をぱくっとけば
楽だからな。
でもいい加減パクリ横行で飽きた。
男が一途で鈍感でない嫉妬もん書いてくれ
お前が書けよと突っ込んで欲しいのか?
>>62 つ「赤と黒」
つ「ゲームの達人」(第一部)
長いが読め
携帯からだと保管庫の作品が古くて見れないやつが多いんだが、どうすればいいんだ?
ファイルシークで見れば?
まとめのトップにあるだろ
むしろ最近はmobazillaがおすすめ、軽いし
阿修羅氏
忙しいなか保管庫更新乙です!
66-67ありがとうございました。今携帯から転帰予報読み返しています。
>>62 保管庫にある「リボンの剣士」
少々クセのあるキャラだが、一途で優柔不断ではない。
ふーん そういうのもあるんだな
読んでみるわ
そんなものって…
あれかなり長くなかったっけ?凄く見入ったけど。
リボンの剣士ってENDによっては主人公があまりにも不遇。
嫉妬によって男の人生を滅茶苦茶にする女って最低だよな。
男に危害を加えるヒロインなど底が知れている
リボ剣は泥棒猫があまりにも糞だったからな。
ヒロインと相討ちになったときはふざけんな!と思った。
リボ剣の作者及び話はとても良かったが
ヒロインが主人公に危害を加えたこと時ははぁ?と思ったな。
リボ剣の主人公の報われなさは異常。
俺は好きだったけどトラウマになってて再読できない
俺はやり場の無い怒りとトラウマだけが残ったな。
(シグルイの世界で大暴れ出来そうなww)
そのせいか自分の作品を書く際、やられたらやり返すを徹底的に意識してるな。
それは危険な考え、まず右の頬を殴られたら左の頬を差し出す、左の頬を殴られたらっ!初めてやり返していいの。
それは、もうボッコボッコにして最後は灰皿代わりにしよう!!
まあ修羅場はなんでもありだとはいえ、最低限のルールはあると思う。
ヒロインのNTRって、わかり易く例えるなら
リングのビデオを見ていたら、劇中で貞子がテレビから出てくるシーンで、
さらに自分が見ている目の前のモニターから現れて、自分が殺されるようなものだ。
>>80 おれもNTRは嫌いというか吐き気を催す
だがしかし、好きなやつもいるのも事実だし
書き手のほうがNTR注意って書いておいて
読まないという選択肢が選べるようにしてくれるならそれはそれでいいと思う
リボンの剣士で興味深いのは男が一途でへタレで無くともバットエンドになってしまう所か。
漫画版のスクールデイズでも誠が原作やアニメに比べて非常にまともでも(二股はするが)バットエンドになる。
男がまともでもバットエンドになってしまうのは何故だろう?
NTRは嫌悪感を示す人が多いしその度合いも大きいからなあ、ある意味ホモ展開と同じぐらい嫌われてるかも
でも好きな人がいるのは確かだし無くせとは言えないから注意書きを作品の最初に書いてくれれば俺は問題無い
面白い作品で釣っといて「この話にはNTRがあります」と途中で言われるのは困るけど
修羅場スキー自体マイノリティだけど、それ+他属性はさらにマイノリティになるからね
だからこそ、百合・薔薇・ふたなり・TS・NTRは事前に注意書きがあった方がいいな
俺の場合、純愛+NTR+TS+ハーレム+修羅場の属性持ってるけどな
異端気取りですね、分かります
>>85 異端を気取るつもりはなかったんだ
どんな属性を付加しても読む人間はいるんだから
前もって注意書きして欲しいって意味だったんだ
文章力なくてすまん
>その他の属性の注意書き
気持ちは解らんでもない
だが作者が書き始めた当初からそういった属性を付加させるつもりだったのか
最初そういうつもり無かったのに書き進めていくうちに気付いたらそうなってた
そういう場合もあるのもご理解願いたい
どうでもいいから誰か書けよ
ハハハかかったな
言いだしっぺの法則を知らんのか
冬の星空の続編マダー
>>88 SSとか一度は書いてみたいって気持ちだけはあるんだぜ
でも、いざ書いてみようとPCの前に座った瞬間に、もうどうでもよくなっちまうんだよな
SSと掛けまして背中の痒みと説く
その心は、
かきたいけどかけない
みたいな
はよだれか投下してくれ
92 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 13:34:05 ID:OjGYKiFX
SS投下は無いけどスレが荒れてなくてほんとに良かったと思う。俺は勝ち組
平和。
ピンフ
NTRでも事前に告知してあればおk?
ま、投下どころか書くかどうかすら怪しい段階だが
一応案としては大国の皇女と小国の王子と王子の剣の女師範と……
そんなの考えてます
96 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 19:58:31 ID:a+aG8YB5
おお、なかなか期待できそうな案ですな
うん
俺自身はNTRは嫌いだが、毎回事前にNTR注意って書いてくれれば見ないからOkだとおもうよ
というわけで執筆作業に戻ってください。
期待してますよ。
NTRありは結構だが、NTRばっかりに比率偏重するのはスレ的にカンベンな
ちなみに念のために言っておくが、始まってからちょっと経った辺りぐらいまで、
まだ感情移入してないうちにNTRが出てくるなら、警告しなくても別に問題ないと思うぞ。
まあ、精神的ショックは受けない。
なぜそんな結論に至ったか分からない、グロなんかもそうだが特殊属性の告知は最低限のマナーだろ
おまいらのNTRに対する過剰なまでの注文にフイタw
>>102 おまえはグロ注意とかの警告も不要なのか?
>>103 グロ耐性はあるからチンコ切断くらいまでなら平気なんだが、そういう意味じゃなくて
〜なNTRにして欲しい ってのはただの注文だろ
なんというかお化け屋敷に入る前のビクビク感みたいな気持ちがひしひしと伝わってきて吹いたんだ
・NTRの警告してほしい
・ここは嫉妬スレだからNTRに偏りすぎないでほしい
たったこれだけしか挙げられてないだろ
どのへんが「〜なNTRにしてほしい」で、過剰な注文なんだ
一人は「軽度なNTRなら警告しなくていいよ!」とかパーなこと言ってるけど
いろんな嗜好のやつがいるからこそ、スレの趣旨と違う属性を入れるときは
注意が必要だって話だろ
NTRと嫉妬修羅場は共存できないとはいわないがしにくい属性なので
注意書きが必要にきまってるだろ
>>105 へえ、「NTR警告はいらない」なんて言ってるやつがいるのか
というか前後から見る限り、ひょっとしたら俺のことを言ってるのかも知れから言わせてもらう
それはさすがに拡大解釈のしすぎ
誰もそんなこと言ってないよ
あなたは国語0点のコですか?
NTRはスレが別にあるんだからそっちでやれ
NTRスレにもこっちにあってもおかしくない作品あるしな
また、変な荒らしが沸いているな
時代はツンデレの嫉妬と修羅場なんだけどね
06/05 06:17
作業場行ったら修羅場が無かった
辞めろってか
わかったよ
06/05 06:19
鮮やかに帰宅
隣の住人がヤンデレ化していた
やってらんね
06/05 06:26
着信99件
06/05 06:36
お前らが修羅場しといて、当時者だから来いだと?
おかしいだろ
06/05 07:00
修羅場発見したってメールきた
行かなきゃ
06/05 07:05
また俺が刺されるのか
06/05 07:07
誠にはめられた
06/05 07:12
会社のヤンデレが部屋に先回りしてる予感
06/05 07:32
やっぱり悪いのは俺だけなんだよね
こうやって泥棒猫を排除するわけですね
06/05 07:45
やっぱりヤンデレの奴がいた
修羅場あったよ、だと
自分で起こしといてよく言うよ
>>107 >へえ、「NTR警告はいらない」なんて言ってるやつがいるのか
>>100参照
>というか前後から見る限り、ひょっとしたら俺のことを言ってるのかも知れから言わせてもらう
>それはさすがに拡大解釈のしすぎ
>誰もそんなこと言ってないよ
>>102 >おまいらの過剰なまでの拡大解釈にワロタ
>>104 >〜なNTRにしてほしいってのはただの注文だろ
>あなたは国語0点のコですか?
そのまま返させてもらうっす^^
>>111 >>102 >おまいらの過剰なまでの拡大解釈にワロタ
↓修正
>おまいらの過剰なまでのNTRに対する注文にワロタ
上記の様に荒れる元になるので、できるかぎりNTRは避けましょう
どうしても入ってしまう場合は事前に警告しておきましょう
以上で実演終了でございます
皆穏やかにいこうぜ。
ワロタなんて今更感漂う単語連呼すんな
結局、遅かれ早かれこんな悲しみだけが広がってスレを押しつぶすのだ。
ならばスレ住人は、自分の手で自分を裁いて職人に対し、スレに対して贖罪しなければならん
なんでこれがわからん
誤爆
アホ連鎖だな
銀河鉄道の夜に書いてあった「みんながめいめい〜」の件の部分はこういう事にも当てはまるんだな
しかし、宮沢作品は名作が多いけど嫉妬話がないのが残念だ
銀河鉄道ではジョバンニの軽い嫉妬シーンあるけど、対象が男の子だしな・・・
かま猫の涙は嫉妬
雨ニモマケズの歌詞はどうしても嫉妬してしまう自分の詩。知らんけど
嫉妬を積極的に肯定するこのスレにおいてでもそういうキャラがいていいと思う
スケッチブックはなんとなくそれっぽい雰囲気があってよかった
悲しかったが
やはり、言葉様にスレを盛り上げさせてもらおう
\ . :.:.i:.:.:k;//;;;;;;;:i : / :.;;;,;;ハヾ; i:.:.:.i !:.:! ! / . |: |A ≫
_ \ :.:.:!.:.:i ゙、;;;;;;;;::ノ; :;;;;;;:},.' ノ:.:.ノ !:ノ / / _ _ |: l ≫
'´/ ,、ヽ \:..!:.! ゞ''⌒ ゞ< イ:.ノ! ノ / '´/ ,゙|:丶_/
i (ノノ"))i ニヤー \.ヽ r、_ ' ヽ /:.:.:. / i (.ノ,) |言i
li l|#"ワノl| \ \ ヽ ̄ ̄/' /:.:.:.:.|i / li l|゚ ヮ゚|目|
リ /)允iヽ___ \\ 丶--', イ!:.:.:.:.:./ リ./(二つO
(=U=l|l,、,、,、,、l} \ ∧∧∧∧ / . ((゙く/_lj)目|
じフ < 予 言 > :::::::::::::::::::::::::::じフ|目|
―――――──―――――――< 感 葉 >―――――──―――――――
ホラホラ、サトイモクエー♪ < !!! 様 > | | | ||||ヒュウウ…
キャハハハハ♪ < の > | | | ||||
_ /∨∨∨∨\
'´/ ,、ヽ / | |_ \ ∩∩
i (ノノ"))i < . / | | ,、ヽ + . \ ((.くヾl!〉))
li l| "ワ,''´ `´ ゙ヾ / . | | ノ"))i . \ |i とj孕!つ
○=と)允リ_ ; ! / . |_|"ー ノl| \ . l! |。 A。Y|
(( く/_lj∩i、l)゙wwv'/ . |桂|【◎】0 \ i い),,))!
(ヽ__)___ノ/ . | ̄|_lj〉)) \.弋 ヽ ~_丿
/ | |'ノ \ ` ̄
1日も書き込みがなくなるとは……
ついにこのスレは人気がなくなってきたんだね
転帰予報をまとう
>>124 クロスデイズでどれだけ言葉様が病んでくれるか期待しなきゃいけないな
というか、虐められレイプされて捨てられた以上に酷い目に遭うのは難しいんじゃないのか?
世界が痛い目に遭うのかwwww
全部欲しい!の続きも待ってます
というか前スレうめようぜ
まだ生きていたのかッ
かツ・コバヤシ
シゅらば
亀だが
前スレ
>>947-953 埋めでこんなの読めるとは
どこの私小説かと思ったw
GJ!!
>>133 あそこで終わるなんて生殺しもいいとこだよな。
埋めネタに止まらず、こちらで再開してほしい。
あ、違った。オレの読んだの前スレの
>>982-995でした。
133の指したところも読んでくるよ。
俺も前スレの>982-995「俺と素直クールとツンデレと」は最高だった
是非続き書いて欲しいと思う
って言うかアソコで終りはマジ生殺し
俺もどストライクだったわ。続きが読みたくてしょうがないw
後生でござる〜続きを書いてくだされ素直クールとツンデレ職人様
>>139 てっきりもう完成してるもんだと思ってた
いまさら過ぎる
既出すぎるぜJK
絵師が逃げ出したとかなんとかいうとこまでは把握してたが
きょろきょろ、誰もいない。
ランタタンランラン 投下するなら今のうちぃぃ
「浩介、デートのキャンセルの話だが、実行委員が忙しいなら、別の日でも良いぞ?」
「はい?」
朝、いつものように通学路で俺達はおちあった。開口一番、一見わからないが実はやや沈んだ顔をした沙羅が、俺に意味不明なことを言ってきた。
それぞれの話を確認した上で、沙羅が彼女の携帯電話を俺に見せた。
忙しいからデートは中止。そんなメールが受信BOXにあった。送信は、俺になっている。
「……やられた」
俺は額を手で押さえた。
「おはよー、浩介」
その声は問題の主、美那だった。彼女はなんら悪びれずに俺達に声を掛けてきていた。
「美那! おまえなぁ!」
「その日は実行委員の仕事の予定よ。どうせ浩介は断るのに時間が掛かるから私がやっといてあげたわ。宇崎さんもそういうわけだから」
その言葉と共に俺の携帯電話が、俺に向かって放り投げられる。両手でおたつきながら受け止めたときには、美那は既に学校の方に去っていっていた。
「……どういう顛末なのか、聞きたい」
「わかってる。ちゃんと話すよ。……話すから、俺の腕をそんなに握りしめるのはやめてくれ」
彼女は俺の腕を放さなかった。むしろ抱き込んで、そして俺にぴったりと寄り添い、後ろ姿が小さくなる美那を睨んだ。
「及川が、浩介の部屋に来るなんて初耳だ」
「今まではそんなに多くなかったから、別に話すほどのことも無いと思ってた……喜多口とつきあってると思ってたし」
「思ってた? 付き合ってないのか?」
「別れたって美那が昨日言ってた」
顔を寄せ合っていきさつを話している、その相手、沙羅の眉が、寄せられる。
「……浩介っ!」
「は、はい! 」
突然、顔をあげた沙羅が、恐ろしい勢いで迫ってきた。
「今日は浩介のうちに行く」
黒瞳から刺さりそうな視線が発せられ、俺の首の筋肉を自動的に動かした。
「ど、どうぞ」
機械人形のごとく首を振っていた俺は、さらなる変化に戸惑った。
睨んでいた沙羅が突然頬を染めて呆けたのだ。そして、さらにいきなり顔を青ざめさせる
「浩介の……うち。……浩介のうち? ま、まずい! まずいぞ!」
「あ、あの沙羅?」
「浩介! 私は用事があって家に帰る。女として一生の大事な用事なんだ。だが、浩介のうちには必ず行く。だから学校で待っててくれ!」
それだけを言うと、彼女は今来た道を走って戻っていく。俺はわけのわからなさに、途方に暮れた。
その日のロングホームルーム。
「文化祭、うちのクラスの出し物は、コスプレ喫茶よ。文句があったら聞くけど?」
開口一番、美那はそう言いはなった。もちろん、事前の打ち合わせとは全然違う。
だれもが、担任すら口を馬鹿みたいに開けて、静止していた。
「チョット待て! 喫茶店じゃなかったのか?」
あまりにあまりでつっこめないクラスメートに代わり、さすがに俺が反射的につっこむこととなった。
「だから喫茶店じゃない。ついでにコスプレして浩介の望みをかなえてあげるから感謝してよね」
だが俺の抗議は、美那のいたずらっぽい笑顔に跳ね返されて、あえなくたち消える。
「藤沢ぁ! いいぞぉ!」
「ナイス、藤沢!」
「藤沢くんってエロいよねー」
「もっと真面目かと思ってたよー」
どっと教室が沸いた。主に男子が歓声を、女子が不平を漏らしたのだ。
「どうしてなんだよ……」
俺が頭を抱えているところに、突然音をたてて教室のドアが開いた。
「遅くなりました」
どよめいていた教室が、再びあっけにとられた静寂に変わる。
その静寂の中を、沙羅は全く表情を変えずに、絶対零度のクールさを維持したまま着席する。
「……遅くなりましたって、もう授業おわりじゃない」
誰かがひそひそとささやいたが、沙羅はまるで聞こえないように振る舞った。
「それで、浩介のコスプレ喫茶店だけど、反対の人は? 宇崎さんはどう? コスプレ喫茶?」
美那が、笑顔で沙羅に話しかける。
あくまでも美那は笑顔で、沙羅は無表情。なのに、そこはかとなく、緊張が走るのは、俺の気のせいだろうか?
「こ……藤沢……くんが、コスプレ喫茶を提案したのか?」
「そうよ。宇崎さんのメイド姿とか見たいって」
「ちょっと、美那!」
「浩介は黙ってて!」
再度の俺の抗議は、斬りつけるような美那の声に封じられる。
「……藤沢くんが、言うならそれで構わない」
「ほんとに? 恥ずかしい格好させられちゃうかもよ? 浩介は結構ムッツリスケベだから」
美那の言葉でクラスが爆笑の渦に飲み込まれた。
笑っていないのは、美那と、苦り切った顔の俺、そして沙羅だけだった。
やがて笑い声がゆっくりと潮がひくように下がり、全員の興味が沙羅に集まり始めた。
沙羅は笑いの中でもまったく動じず、澄んだ泉のように、平静を保っていた。
その幾分低い、しかし艶やかな声がゆっくりと流れ始める。
「……愛する人のためなら、コスプレぐらいなんでもない。浩介がそれを望むなら、私に出来ることをするだけだ」
美那の言葉が花火だとするなら、沙羅の言葉は爆弾だった。
クラス全員の心を吹き飛ばして真空にしたあげく、吹き戻しの風のようにクラス全てを狂乱にたたき込んだ。
俺も、そして美那ですら驚きのあまり、絶句していた。
ただ爆心地の沙羅のみ、いつものごとく平静だった。
「私は不適切な対応をしてしまっただろうか?」
「……俺個人としてはすごく嬉しかったけど、きっと卒業まで……卒業してもネタにされるだろうなぁ」
「そうか」
少し沙羅の顔が曇る。こういうとき、沙羅は結構落ち込んでいるらしいというのが最近わかるようになってきた。
だから俺はそっと沙羅の手を握った。
ホームルームは収拾が付かなくなったあげく、時間切れで終わった。コスプレ喫茶で行くのか、俺ですらわからない。
唯一決まったのは明日の朝のミニホームルームで決をとることだけだ。そう言うわけで俺達は一緒に下校していた。
「気にするなよ。個人としては嬉しかったって言っただろ?」
「うん。でもその、浩介も、その、私のコスプレを見たい?」
沙羅の顔が元に戻り、目がかすかに揺れる。
「いや、俺そういう属性ないし。だいたい、沙羅ってメイドよりも、……なんというかなぁ、もっときりっとしたのというか」
俺は頭をひねった。沙羅にメイドとかそういうのは似合わないと思う。
ご主人さまぁって媚びた声を出す沙羅は、不自然なことこの上ない。
「……どっちかというと、女神とか天使とか……そういう感じだよな」
「て、天使?」
「うん、地獄にいた俺を救う、清らかで、でも威厳があって、そして優しい天使」
どこか超然としているくせに、結構熱い心をもっているのも似合っていると思う。
そして彼女が俺にとっての天使であるのは、紛れもない真実。
ふと黙り込んだ沙羅を見た。
彼女は、顔を真っ赤にしていた。首から上を赤一色に染めて、瞳すら潤ませていた。
その姿が、不条理にも、俺のなにか急所を射抜いた。
「て、天使は、か、過剰な、け、形容だと、思う。……ひ、人を、ほ、褒めるのも、や、やりすぎると、し、真実みが……」
俺は答えなかった。答えることが出来なかった。俺の目に映っていたのは、ただ恥じらう乙女と、その可憐な唇のみ。
欲しいとしか思わなかった。獣と言われればそうだろう。獣はただむさぼることしか考えないのだから。
手を掛けた肩は、とても華奢だった。そして柔らかかった。沙羅が驚いたように俺を見つめていた。
引き寄せて、そして何らためらわず、唇を奪った。そして腕の中の彼女をしっかりと抱いた。
彼女は少しだけ驚いたように体をこわばらせて、やがてその熱い体から力が抜けた。沙羅の臭いはかすかに甘く爽やかだった。
唇は、思ったよりも柔らかく、そしてその柔らかさが何かを心に満たしていくのがわかった。……それは、どうしようもない愛おしさだった
二人の鼓動が一つになってしばらくして、ようやく唇が離れる。
「……道の真ん中で、いきなりだなんて……浩介は……ムッツリスケベどころじゃなくて……ケダモノだ」
「あう……ごめん」
そう言いながら沙羅は、頬を染めたまま、俺の腕から逃げようとしなかった。むしろ、俺の胸に顔を埋めて、体を寄りかからせる。
「うれしい」
やがてぽつっと彼女が呟いた。
「私が、私だけが、浩介の恋人だ」
「……当たり前だろ」
「浩介は優しすぎる。……だから浩介が及川のことを、まだ好きなんじゃないかって、つい、心配になる」
「俺は沙羅が好きだ。……沙羅が愛おしい。……美那は好きだったけど、でもきっと、……それは俺が勝手に作り上げた幻の美那だった……今ならそう思う。
俺は本当の彼女を……、いや、沙羅も美那も誰も、ちゃんと見ていなかったんじゃないかと思う」
「浩介?」
「自分で独り相撲をしていたんだよ。……馬鹿なことに。あの時沙羅に言われたとおりだよ。
勝手に好きになって、でも勝手に怖がって告白もせず、わざわざ他の男に美那を紹介して、勝手に落ち込んで泣いて……」
「それは仕方がないと思う。私も浩介になかなか思いを伝えられなかった……」
「でも沙羅はちゃんと思いを言えたから。沙羅こそ本当に強くて優しい。……俺のは、ただ無難に生きているだけ」
「そんなことない。私だって浩介の優しさに救われた。あんなに悲しいときだったのに浩介は私を拒まなかった。だから……だから、私は浩介が大好きだ」
もう言葉は要らなかった。ただ俺達はお互いを溶け合わせるかのように、抱きしめた。
「……でも視線が痛いな」
俺の胸で沙羅は呟いた。
「……考えて見れば、道の真ん中だったような」
沙羅の肩で俺は答える。
十分はゆうに過ぎると、さすがに二人とも理性が回復してきたらしい。
作業服の中年男性や、買い物帰りの老女、子連れの主婦たちが、露骨に俺達を避けていた。ただし目つきは興味津々だったが。
「ところで沙羅、俺のうちに来るとか来ないとか?」
「!? 突発的大イベントが、あまりにもあまりだったので、大事なことを忘れていた」
するりと沙羅が俺の腕から抜け出た。沙羅の居たところに冷たい空気が入り、それがひどく寂しい感じを俺に与えた。
だが沙羅は俺の左腕をとり、腕を絡ませた。
「では、彼女としての重要イベント、彼氏の自宅訪問に出発!」
沙羅が、心からの笑顔を浮かべていた。俺はまた抱きしめたくなって、自分を抑えるのにすこし苦労した。
「……まあ、見ても面白い部屋ってわけじゃないけど、沙羅のご希望なら、ご招待させていただきますよ」
「安心して欲しい。私が見るとまずいものを、片付ける時間はちゃんととるから」
そういうと彼女はすこしからかうような目つきをした。それもまた魅力的だった。
「……美那が勝手に出入りするのに、俺がそういうものを放り出しておくとでも?」
俺は顔だけ憮然としたふりをして、抗議を試みる。
「……では、彼女チェックに耐えられる部屋というわけだ。……ふふ、実に楽しみだ」
「あ、沙羅さん、そこのところは、是非お手柔らかに。……頼むから、ね? ね?」
俺の言葉に彼女が笑う。それがとても愛おしかった。
「どう? 別に普通だろ?」
興味深げに俺の部屋を眺め回す沙羅の姿に、俺はどこかくすぐったいものを感じていた。
しかし沙羅は、相変わらずわかりにくいが、その目にどこか楽しげでそして安らいだ光を浮かべている。
「そうでもない。やはり男性の部屋というのは、やはり独特の雰囲気がある。少し乱れているところとか、隙みたいなものがあるんだ」
「隙?」
彼女はストンと床に座り込むと、俺の出したマグカップに両手を添えた。そして何かを考えるようにすこし首をかしげた。
「そう。……別に他人の部屋に詳しいってわけじゃないけど、女性の部屋は、もっとこう、部屋の主の意識が隅々まで行き届いているんだ。
カーテンや壁紙や小物で部屋を自分の支配下に置くというか……。それが客にとっては少し落ち着かない感じにさせる」
「ふーん」
理解が追いつかない俺の中途半端な相づちを聞いて、彼女はカップを傾けた。細い喉がコクコクと上下するのがやけに色っぽかった。
「男性の部屋は、違う。例えば私が自分のものをここにおいても、頓着せず、ずっと置いてあって、そういう入り込める隙や乱れがあって、それが心地良い」
カップを戻して口を開いた沙羅は、手を伸ばして側にあったベッドをなでた。
「ふーむ。わかるような、わからんような」
「別にたいした話じゃないからわからなくていい。それよりもこの窓……」
柔らかな光を放っていた彼女の目が、一つの窓のところで止まり、きらりと光った。
「うん? ああ、そこから美那の家のベランダに入れる。建築基準とかが古いから、子供でも渡れるほど接近してるんだ」
俺がカーテンを開けると、家のベランダが見え、そしてそこからわずか20cmもないところにほぼ同じ高さで美那の家のベランダがあった。
沙羅が立ち上がって俺の側に来ると、部屋のベランダとその先の美那の家を見つめた。
互いの家は狭い敷地の上に古い建築基準でぎりぎりのところまで建てられている。
今建て直せば、建築容積とかで家の敷地として使える面積は大幅に減ってしまうから、俺の家も美那の家も、せいぜいリフォームでお茶を濁している。
ゆえに、この接近しすぎたベランダは、建築されて以来手はつけられていない。
「こういうのは、なんというか、渡ってくださいって言うようなものだな」
複雑そうな光を目に漂わせる沙羅に、俺は肩をすくめて、親父達の言ってた事をそのまま話した。
「業者が、出来るだけ広い家を建てようとして、ぎりぎりまで頑張ったんだって。美那のうちも同じ業者が建てたから、こんなことになったんだってさ」
「なるほど」
そういうと沙羅は、窓に鍵を掛けて、カーテンを閉めた。
「なあ、浩介。これからも私、部屋に来ていいか?」
「当たり前だろ」
カーテンを閉めた姿勢のまま、沙羅は俺を見つめた。
「毎日でも?」
「いいよ。……何を気にしてるんだ?」
「……仕方がないとはいえ、これはさすがに近すぎると思う。及川と浩介に、なにか特別な絆があるような気がして……」
沙羅が、どこか不安そうな光を目に浮かべた。
「沙羅が思うほど、美那は来ないよ。それに来ても漫画読んだりゲームしたりしてただけだし」
「……それが特別だと思う」
「気にしすぎだと思うが……、んと、ちょっと待って」
そういうと、俺は机に向かう。引き出しの奥をさぐった。目当てのものはあっさりと出てきた。
それは小さな巾着だった。じゃらりと金属音が鳴る。
「確かここの中に一本あったはずだけど」
机の上に中身をぶちまける。
自転車の鍵、チェーンの鍵、おもちゃ箱の鍵、親父の昔の車のキーホルダー、鞄の鍵に机の鍵。何の鍵かわからないものもある。
その中に目当ての鍵はあった。
「あった。これこれ」
そういうと俺は変哲のない鍵をつまみ上げ、沙羅にかざした。
「これは?」
「この家の鍵。沙羅に渡しておくよ」
その言葉で沙羅の瞳孔が、急に縮んだ。かなり驚いたみたいだった。
「し、しかし、そんなもの私が……」
「うん、その鍵、使うのは数日後に沙羅を、お袋に紹介してからにして欲しいんだけど……でも、沙羅なら俺の部屋に自由に入っていいから」
「……!!」
沙羅の目が、ますます見開かれた。
「美那は勝手に入ってくるだけ。だけど沙羅は俺が入っていいって認めるから。……これが俺の沙羅に示せる絆。
……なんかしょぼくて悪いんだけどこんなのしか今は出来なく……」
言葉を続けることは出来なかった。ひっくりがえりそうな勢いで、沙羅が俺に飛びついたからだ
「さ、沙羅?」
沙羅は応えなかった。ただ体を震わせ、沙羅が顔を押しつけているところが熱く濡れて、回された細い手が強く俺を抱きしめただけだった。
「……あり……がとう……」
「あー、うん、……その泣くほどことかな?」
思わず頭を掻いてしまう。女の子に泣かれるのが、こんなに始末にわるいものだと、今、まさに思い知らされていた。
とにかく居心地が悪く、焦ってしまうのだが、だからといって出来るのは、背中をなでるだけ。
こんな時でも余裕を持って対処できるのが大人の男なのだろうが、あいにく俺はもてない方に属する冴えない普通の高校生だ。
長い時間が過ぎたように思ったが、時計をみると十五分程度だった。
ようやく沙羅は泣くのを止めて、真っ赤に目を腫らしながら、しかし心からの優しい笑顔を浮かべて、俺が渡した鍵を両手で握り込んだ
そして俺は沙羅に手を引かれてベッドに並んで座っていた。
会話はなかった。ただ沙羅が俺の手を握りしめ、俺にもたれかかっているだけだった。
かなりたった頃ただ一言、沙羅が俺の名を呼び、瞳を閉じて、顎を心持ちあげた。
何をやるかは明らかだった
はやる心を抑えて、丁寧に慎重に唇を重ね、空いた手も沙羅の手を握った。
初めは、ただ唇を重ねるだけのキスだった。
だが沙羅は唇を離さなかった。それどころかわずかに舌が差し込まれ、俺の唇をなぞった。
驚きながらも、俺も同じように返していると、沙羅の舌が俺の舌に絡まった。
そして沙羅が俺の唾液を飲み始める。
「さ、沙羅っ!」
「浩介……好きだ」
思わず唇を離して叫んだが、沙羅がすぐに俺の唇をふさいだ。
いつしか沙羅は俺の膝にのり、俺達は一心不乱に抱きしめ合いながら相手の口をむさぼっていた。
唇が唇に挟まれてなぞられ、差し入れた舌が絡み取られて吸われ、声を漏らしながら唾液を飲み下し、涌いた唾液が即座にすすられた。
やがて、銀色に光る唾液の糸を引きながら、唇が離れる。俺の膝にのって、沙羅は至近距離から俺を見つめた。
「浩介、私は浩介にあげられるものが一つしかない」
「別に沙羅に何かもらいたくて、鍵を渡した訳じゃないよ」
「うん、わかってる。でも、今日は私がもらってばっかり」
沙羅の穏やかな顔がやけにまぶしくて、俺はなぜかすごく照れた。
「そ、そんなことないよ。俺、沙羅の唇、奪っちゃったし」
それは照れ隠しの冗談のつもりだった。
「唇だけで満足なのか?」
「え?」
「浩介のものが、私を欲しいって、突っついてる。ずっと我慢させられて、……その、苦しいんじゃないか?」
沙羅が微妙に腰を動かす。いつの間にか屹立したものが沙羅の……股間に当たっていた。
「い、いや、 これは、その、生理的反応で、はは、あの、その」
俺は「息子」のしでかした事に思わず逆上して混乱した。顔が熱くなって、頭が煮え立ち、言ってることは支離滅裂になった。
「浩介は、私を欲しくないのか?」
その問いかける沙羅が、異様に蠱惑的で、俺の口から唾液を瞬時に奪い、砂漠にした。
沙羅の瞳から得体の知れない磁力がでて、俺をとらえて放さなかった。
「さ、沙羅?」
制服の上着がするっと落ちた。
「好きな男に部屋に行くと言う意味、わかっているつもりだ」
襟元のリボンが外される。
「お、俺はそんなつもりでは……」
一つずつ一つずつゆっくりとシャツのボタンが外されていく。
「これが、私が浩介に示すことのできる絆」
素肌の肩が見え、きれいな白い下着に包まれた見事な上半身が現れる。
「……その太ってて、及川みたいにスタイルはよくないけど」
そういうと沙羅は少し自嘲の笑いをもらした。
「はぁ? どこが?」
さらに釘付けとなっていた脳と目が、その仕草で我に返った。
胸は豊かで大きいのに肩から腰は見事に絞り込まれていて、どうみても誰が見ても太っているなんて言えない体だった。
美那には悪いが、美那は少しボリュームが足りないと思う。
「……腰も細くないし……胸もかわいくないし」
なぜか沙羅は落ち込んでうなだれた。
「…… なあ、沙羅」
「な、なんだろうか?」
「俺に美那と沙羅を比べてほしいの? 俺は沙羅を、沙羅だけを愛してるんだけど?」
途端に、俺の顔が柔らかいものに埋まる。胸の間に抱き込まれたとわかったのは数秒後だ。
「沙羅、ちょ、ちょっと!」
「浩介ぇぇぇぇ」
俺の頭を強く抱き込んだせいで、ブラがずれ始め、当たる素肌が増え始める。
熱いしずくを頭のてっぺんに感じながら、口元に小さな固まりが当たり出した。
少しは我慢したと思う。なし崩しはよくないとか、もう少しわかり合ってからとかきれい事が脳裏のどこか遠いところでぐるぐるしていた。
だけど、俺も男であるわけで、好きな女のかわいい乳首と胸が目の前にさらされていれば……。
食べたくなるのは、……本能な訳で……我慢はすぐにつきて、……俺は乳首を口に含んで吸い始め、余った手で反対側の沙羅の胸をつかんだ。
沙羅はただ体を震わせただけだった。
沙羅の胸は、どこか懐かしくて、でもいつまでも吸い付いていたくて、何も考えたくなくて、ひたすら吸って転がした。
「浩介、は、反対側も……」
「うん」
かわいそうだと思った。沙羅の体で左右に差をつけるなんてかわいそうだった。そう思って沙羅の胸を一生懸命可愛がった。
気がついたとき、沙羅が体を離していた。
「あ、い、痛かった?」
沙羅は首を振って、俺の膝からよたよたと降りた。
そして、スカートを脱ぎ、靴下を脱いで、ショーツだけになると、彼女の鞄を探り箱を差し出す。
「浩介……ゴムをつけて、……」
「え? あ、うん」
顔を赤らめて言う彼女の言葉に逆らうはずがなかった。
説明書をみながら、コンドームをなんとかつけた。……沙羅がベッドに寝転びながらそれをじっと見ていた。
「さ、沙羅?」
「うん」
コンドームをつけた肉棒を沙羅の股間にあてがう。だけど、どこが膣なのか全くわからなかった。
「そ、その、ど、どこなんだろう?」
沙羅のひんやりとした手が伸びて、俺の肉棒に添えられた。
「そのまま、入ってきて」
いきなり入れるとすごく痛いと聞いたことがあった。だから、できるだけゆっくりと入れるようにした。
二三度滑って、逸れた。けれども、沙羅は根気よく俺の肉棒を導いた。
やがて先端が熱く狭い肉に飲み込まれる。
「は、入った」
「うん」
沙羅が唇を噛みしめていたのに気づき、少しだけ興奮が収まった。
腰をゆっくりと進めていく。沙羅の足の指が震えて曲げられていた。
「い、痛い? こ、ここでやめる?」
「……いい、から……」
目をつぶり口を引き締めていた沙羅が首を横に振った。
さらに進めるとかすかな抵抗を感じた。
すこしためらいはあった。しかしここまできて止められるはずもなかった。
意を決して腰を進めると抵抗はなくなった。そのままゆっくりと進み、やがて肉棒がすべて埋まった。
「沙羅、全部入った。……大丈夫?」
涙をにじませながらも、沙羅はほほえんだ。それがいとおしくて、もう一度唇を重ねる。
沙羅の舌を吸い、唾液をすすっていると、肉棒をがちがちに包んでいたものが少し和らいだ。
「う、動くよ?」
沙羅が嫌などと言うはずもない。唇を交わしながらうなずく沙羅をみて、少しずつ腰を動かす。
限界はすぐに来た。
沙羅じゃなきゃ早漏だって絶対に言われそうだと思いながら、俺はのけぞって、沙羅の一番深いところで放った。
「浩介」
「うん?」
そして事が終わって、俺たちは裸のまま寄り添っていた。
「コンドームまで用意してエロい女だと思わなかった?」
「へ? いや。むしろ、その用意しておかない自分のうかつさのほうがね」
けだるい疲れの中、物語でも語るように、沙羅がとりとめもないおしゃべりを続ける。
「……こんな風になるなんて思っても見なかった。あのコンドーム、お母さんたちのなの」
「え? あ、そうか、そうだよな」
つながらない会話、間抜けな相づち。それでも俺たちは満ち足りていた。
「私、浩介の赤ちゃんなら欲しいと思う」
「いい? そ、それはちょっと」
「うん、わかってる。いきなり赤ちゃんはきついし、変に妊娠したら浩介とのこと、終わってしまいそうだから」
「……ごめん、沙羅。……俺、自分のことしか考えてなかった」
赤ちゃんと聞いて、恐れてしまうのはなぜだろうかと思ってしまう。
そしてそんなことまで考えていた沙羅に対し、目先の事に振り回されている自分が情けなくなった。
「わかってる。浩介はこんなこと考えてなくて……でも私は……及川にいつも嫉妬して、不安だった。
あんなに近いから、とられてしまいそうで、怖かった。だから……証が欲しかった」
俺は無言で沙羅を抱き寄せた。美那を意識しすぎる沙羅の心がとてもかわいそうに感じたからだった。
「浩介?」
「この窓、鍵を掛けるよ」
沙羅が息を呑んだ。
「けじめをつけなかった俺がいけないんだよな。……もう沙羅に心配はかけないから、だから、こんな証がなくても俺は……」
「うん、うん。でもね……」
沙羅がまた泣きながらうなずいた。でも彼女は続けた。
「こうなりたかったのも本当」
そういうと彼女は俺の裸の胸に顔を満足そうにこすりつけた。
このとき、なぜ美那が来ないと決めつけていたのか、今の俺にはわからない。
翌日、ベランダに残った、雨でも洗濯物でもないはずの濡れたしずくの跡に気付きながら、何も意味を見いださなかった自分の迂闊さには呪うしかない。
幸せは、俺の目を確実に塞いでいたのだ。
ステルス投下終わり。 誰もいないうちに撤退。
フハハハハハ! 何たる僥倖! 宿命! 数奇!
よもや私に一番槍の栄誉が得られるとは!
お、ぉぉぉお、おねがいです。GJさせてもらえますか?
GJすぎるだろ
素直クール>>ヤンデレ>>超えられないいちゃラブの壁>>ツンデレ
埋めネタの続きキター
なぜか美那のことがキライになれない。ちょっと小物っぽいのがポイントだと思う
沙羅テラカワユス
幼なじみ属性のあった俺があっさり転んでしまった
今日は祭りだな。GJ
gj!!
美那のデレデレもみてぇぇぇ
今日はいい日だ
そう思える自分がいます
たまらん。まさにGJ。
162 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 23:43:00 ID:aMu/d/Dj
浩介が美那に逆レイプされるのを希望
なんだ、ただの神か。
GJ!続きを待つぜ!
>>152 GJ、GJ、GJ!!!
素晴らしい、素直クールの素は素晴らしいの素!(興奮し過ぎ)
直人の母読みたいな
ただ素直にありがとうと言う言葉しか出てこない
それぐらい良かった
本当修羅場スレの住人で良かった
誰もいないときにしか降臨しない神に届けGJ
続きが気になる、助けておねーちゃーん!
>>152 久しぶりのソフトな嫉妬をありがとう。GJ
もうこのスレに希望はないと諦めていたのに……
ずっと言えなかったこの一言を贈らせてもらおう…
ディ・モールトGJ!!
よし!この
>>152のSSが完結したら俺このスレから消えるよ
沙羅かわいいよ沙羅
そろそろ、プロットとか考えるか
俺、続きをずっと待ってんだけど、なんの続き待ってるのかわからなくなってんだ。
>>152 GJ
このスレでこんなに甘いのが読めるなんて、
こういうライトな嫉妬もいいな
>>153 オレンジ愛してるよ
螢火マダー(ry
>>174 バッカ、おめー待ってるつったら両手に嫉妬の華をと一番目の彼女だろ。
一緒に全裸待機しようぜ兄弟。
たぬきなべマダー?
冬の星空ってまとめに完結って書いてあるけどまだだよね?
夕焼けの徒花と押しかけ三角、また来て修羅場の続きを待ってるのは俺だけじゃないはずだ
雨の音、不義理チョコパラレル、わたあなまだー!!
草はまだかね?
誰もいないと思ったのに、結構潜伏しているな。
ふふっ、だがこの時間には誰もいない!
投下するなら今のうちぃぃ
俺と沙羅は、エロ猿になった。
「ん……んふ……」
もちろん、沙羅に無軌道に欲望をぶつけたりしないよう自重をしているつもりだったが。
「浩介……、どうした? さわらないのか?」
「う……、そのさ、なんか沙羅に悪いような気がしてさ。エロいことばっかりしてるからさ」
昼休み。人気のないクラブ棟の予備室。沙羅は大胆にも俺の膝の上に座って、そして俺は沙羅に口移しで昼飯を食べさせられていた。
沙羅が言っているのは、俺が沙羅の胸を触らないのかということだ。
……誰がなんと言おうと、俺たちが爛れきっているのは間違いなかった。
「私は、浩介に触ってもらえるのがうれしいんだ。浩介がおそるおそる私に触ってこようとするときなんて、抱きしめたくなるんだぞ」
「いや、まあ、そのさ、エロイことばかりしていると、女の子が「私の体だけが目当てなの!」って怒るって聞くからさ。
俺は、エロイことばかりじゃなくて、ほんとに沙羅が好きだから……」
そこまで言うと、またもや俺の顔は胸の谷間に挟まった。というか押しつけられて、息が苦しくなる。
「……浩介っ! うん、わかってる。わかってるから。……ね、浩介。今日はだいぶん痛まないから、私の中に……」
どうにもまた沙羅が「いってしまった」らしい。沙羅は何かの拍子にスイッチが入ると俺をすごい勢いで抱きしめる。
なんでも精神的に「いってしまう」らしい。
いつもは絶対零度のクールさなのに、俺といるときはこんな風に暴走することが多かった。
しかも動かすとまだ痛いらしいのに、その……入れることを……求めた。かえって俺が心配になるほどである。
けれども彼女自身は痛くても入っているとなにか満足するらしい。
そこのところは、俺にはよくわからない。
それはともかく、だ。俺は最大限の精神力をふるって、魅力的な柔らかいふくらみから頭を引きはがした。
「いや、沙羅、それって学校でSEXだろ。まずいって」
「うん、でも、浩介が苦しそうだし、私の中で出してほしいし」
「さすがにさ、見つかったらまずすぎるからさ、沙羅。 今はいっぱいキスしてあげるから我慢してくれ」
「ん。でも帰ったら……ね」
その唇に軽くキス。残念だが彼女の期待に添える言葉が言えないからだ。
「……ほんとに悪いんだけど、今日は実行委員会の日なんだ」
「じゃあ、待ってる。浩介の部屋で待ってるから。……そうだ、今日のお母様の勤務は?」
「えと、夜勤だったかな?」
けなげなことを言う沙羅が、思いついたようにお袋の事に話を飛ばした。俺のお袋は看護師をしている。
「じゃあ、私が夕食も作る。一緒に食べよう?」
沙羅のお袋への紹介は、あの後次の日にした。お袋も沙羅をわりと気に入ってくれたようで、沙羅はちょくちょくうちにくるようになった。
「それはありがたいけど、あんまり遅くまで待ってちゃだめだぞ。沙羅のおばさんに、申し訳ないから」
「母さんにはちゃんといっておくから、ね」
「わかった」
そして欲情抜きで100%の愛情を込めた口づけを沙羅にした。沙羅の顔がうれしそうに輝くのをみて、俺も心が温かくなる。
その途端、そんな俺たちを引きはがすかのように携帯電話が鳴った。
「浩介! いったい、どこにいるのよ!」
「み、美那?」
「実行委員の事前打ち合わせしたいのに、休み時間になればどこかいっちゃうんだから! とにかく、実行委員会室まですぐ来て!」
耳を電話から十五センチ話しても、ゆうに聞こえるキンキン声が響く。
沙羅が音を立てずに俺の頬にキスをした。
「わかった、わかった。すぐに行くよ」
「ほんとにもう。三分で来て!」
「三分は無理だけど、すぐ行く」
通話を終了し、肩をすくめる。
「というわけだ。ごめんな」
「だいじょうぶ。……でも浮気はだめだぞ」
「おいおい。そもそも美那が相手にしてくれないよ。俺を男としてさえみてくれてるかどうか」
軽口を叩いただけなのに、沙羅は目に少し屈託の色を浮かべた。まだ気にしているらしい。
「沙羅はほんとうに心配性だな。少女漫画じゃあるまいし、三角関係なんかそうそうないさ」
俺はそういうと沙羅を促して、クラブ棟を出た。そして沙羅は別れるときまで笑顔を浮かべなかった。
「おそーい!」
実行委員会室、という名になっている使用されていなかった教室にたどり着くと、その声で出迎えられた。
「俺にだって大事な用事はある。三分でいけないって言った」
「どうせ、宇崎さんといちゃいちゃしてたんでしょ」
美那のあまりに図星な指摘に、たぶん、俺はぎくりとした顔をしていたに違いない。
俺の表情を読んだ美那が、さらに不機嫌になった。「沙羅で」不機嫌になったかも知れない
「と、ともかく必要品の計算とかからやろう」
あの衝撃のロングホームルーム、その次の日、コスプレ喫茶は、割とあっさりと実施が決まった。
たぶん他の奴はその他の案を持っていなかったに違いなかった。
なんといっても、仮装をする以外は喫茶店である。手軽と言えば手軽だった。
とんとん拍子にスタッフが決まり、必要物品の手配と予算の申請が急務だった。
上級生に頭を下げて借り出した、前年や一昨年の喫茶店をやった時のデータをみながら、買い出すものなどをピックアップしていく。
すぐに時間が経ち、午後の授業開始が迫った。
「ねぇ?」
ぽつりと美那が声を掛ける。
俺は顔をあげた。美那は視線を合わせず、窓の外を見ながら呟いた。
「浩介はさ、私のこと、好き?」
少しだけ心がざわめく。だがすぐに落ち着かせた。
「好きさ。幼なじみとして」
それきり沈黙が落ち、俺はノートに視線を戻す。
「浩介は、私のことを見てくれなくなったんだね。前はもっと私のことを見てくれたのに」
はっとして再び顔をあげる。美那は相変わらず外を見ていた
「どういう意味?」
「言葉通りだよ」
俺の質問に間髪入れず答が返る。
「美那は喜多口と付き合うようになったから、人の彼女、あんまりじろじろみてちゃ悪いと思ってさ」
「嘘」
少し考えて口に出した答は、即座に否定され、俺は言葉に詰まった。
チャイムが鳴り始め、美那が俺に顔を向ける。
「泥棒猫が浩介をとったから、だよ」
その言葉で俺は息が止まった。
「美那っ!」
「浩介が好きだったのは、私だったのに」
美那の目が、光を吸い込むかのように、暗く輝く。
「今なら、許してあげる。私も、浩介にいっぱい悪いことしたから」
「なんのことだよ」
「今、私にキスをして、泥棒猫と別れるって誓ってくれたら、私、浩介の浮気を忘れる。そして今度こそ浩介の良い恋人になる」
「う、浮気って、なにがだよ? いや、いい恋人ってなんだよ、それ!」
「せっかくやり直すチャンスを作ったんだよ? 私も浩介が好きだってやっとわかったから、だから二人は今からやり直すんだよ?」
「……うそ……だろ?」
「嘘? 何を言ってるの、浩介?」
美那が重力を感じさせないような仕草で起ち上がる。
「浩介は悪い女にたぶらかされたの。あれほど別れなさいって言ったのに」
「悪い女って、沙羅は、そんなんじゃない!」
ゆらりと美那が近づく。
「まだ、たぶらかされてるんだね。でもしょうがないか。浩介は初めて優しくされたからね」
さらに近づいた美那が、一枚の折りたたんだ紙を取り出し、俺の手に落とした。
無意識にそれを広げて、俺は目を剥いた。それは全裸で寝ている俺と沙羅だった。
驚愕のあまり、紙と美那を交互に見ることしか出来なくなった俺に、美那が笑いかける。
その笑みは、目が全く笑わず、ただ口だけが三日月のように赤く割れただけ。
「泥棒猫の公開処刑ってどう思う?」
「美那っ!」
「……浩介。私はね、女の子にひどいことをしたくないの。だからね……」
浩介がほんとうに好きなのは私だよね
禍々しく赤い三日月は、そんな音を出し、俺は視界が歪むのを感じて、机に突っ伏した。
吐きそうなほどの不快感と焦燥感が俺の中を駆けめぐった。
そんな俺の首にするりと白い腕がまきつく。
「ごめんね、浩介。……大丈夫だよ、そんなひどいことしないから。私だって浩介にきらわれたくないもん」
俺の背後から聞こえる声は、いつもの美那の声だった。
「……美那」
「今はキスで我慢してあげる。でもそのうち泥棒猫にしたことは、全部私にもしてもらうから」
「美那っ!」
「浩介はね、今まで我慢してきたことをいっぱい私で楽しめばいいの。私もね、浩介とならなんでも楽しいと思うよ。
そうしていけば、浩介はきっと本当の気持ちを思い出すよ」
背後から抱きついた美那が、俺の耳をひとなめした
「そして本当の気持ちを思い出したら、あの女に私も一緒に謝ってあげる」
その言葉で俺の混乱は、限界に達した。訳のわからない衝動に突き動かされて起ち上がり、美那に振り返った。
「……どうして、……どうして今頃になってなんだ! 俺は美那が喜多口と付き合うから、……あきらめたのに、……なんでなんだ!」
わめく俺に、驚いた顔をしていた美那が、やがて顔を歪め、大粒の涙を落とし始める。
「なんでってこっちが聞きたいよ。好きだったら、どうして告白してくれないの! どうして勝手に諦めるの!
私の気持ちをちっとも聞いてくれなくて、どうして勝手に他の女の子を好きになっちゃうの!」
その言葉で俺は自分の犯した間違いの大きさに気付いた。
「あ、うあ……」
「ひどいよ! 好きな癖して、他の男の子を紹介して! 嫉妬もしてくれないで、勝手に悲しい目をして、勝手に遠ざかって!
やり直してよ! もう一度好きになってよ! 私を愛してよ」
そのまま美那は、背を向け、走り去っていき、紙を持った俺だけが部屋に一人取り残された。
そして曇り空だった空のどこかで、遠雷が響き始める。空にも俺にも嵐が訪れようとしていた。
放課後、ついに空は崩れ始める。
雨音が激しくなる中、実行委員会全体会議が行われ、部屋の割り振りと、予算申請の確認が行われる。
窓ガラスに雨粒がたたきつけられ、教室は蛍光灯がともっているにもかかわらず、寒々とした暗灰色に塗りつぶされた。
俺はともかく、美那も涙の後を見せずに会議に出た。
退屈な議題をこなして、会は散会となり、荒れた天候にぶつぶつと文句を漏らす者達を傍目に、俺は無言で自分の教室に向かう。
その後を、美那がやはり無言で歩いていた。
人気の絶えた教室は、天候もあいまって、より寒々とした印象を与えた。
俺は自分の机に戻り、鞄に資料を押し込む。
強い風が窓ガラスを鳴らし、たたきつける雨が時折波のような音を立てた。
帰ろうと振り向いたとき、美那がそこにいた。
驚きはしなかったが、彫像のごとく動かず俺を見つめる美那に言うべきことも無かった。
無言で退治する俺達を煽るように、風と雨が勝手にダンスを踊り、とりとめのない音楽を鳴らした
やがて、意を決したように、美那が口を開く。
「浩介、あの女が帰ったら、私の部屋に来て」
その言葉が終わると共に、稲光が光り、教室を一瞬照らした。
「来ないと、……わかるでしょう?」
「……どうしてもなのか?」
「全てを今日から、やり直すの。……今のまま、浩介に避けられて、終わるわけにはいかないの」
美那が、まるで沙羅のように、全く感情を見せずに、淡々と語った。
「どうして俺なんだ? 美那なら、誰だって愛してもらえるだろう?」
きっとこのとき、俺の顔は悲しみと苦しみで歪んでいただろう。
「誰も、私の表面しか見てなかった。明るくて美人で優しくて人気者で。勝手なイメージを押しつけるだけ。
わがままだったり、愚痴ったり、ジャージで寝転がって本を読んだり、そういうところを受け入れてくれたのは、浩介だけだった」
「美那……」
「あの女に取られて、浩介に無視されて、それでわかったの。私が私で居られるのは、浩介の側だけなの」
「でも、俺は幼なじみとしてなら……」
「ダメ! あの女にメールを打ってたときも、その前も、浩介は私を構ってくれなかった。それに、浩介は、あの窓に鍵を掛けた」
轟音が教室をつんざいた。雷が鳴ったのだ。
「私の居場所だったの。私だけの居場所だったの。だから、浩介も私の居場所も返してもらうの」
美那が何かを抱くように、手を胸の前で組み合わせた。
「そして、今夜、私は私を、浩介に捧げるの。私の居場所のために。私のやり直しのために」
今度こそ、ずしんと腹に響くような音が駆け抜け、重々しい雷鳴がそれに続く。
蛍光灯が、光を失い、学校が闇に落ちる。
そして光が戻ったとき、
俺の唇に、
美那の唇が
重ねられていた。
投下終了 全力で退避ぃぃ
全力で一番槍いいいいいいいい!GJ!
GJ!
おお!今日も投下があるとは!!職人さんGJです。
どうか無理せず自分のペースで頑張ってくださいね。
なんという連日投下GJ!
>>193 敢えて言おうGJであると!!
三年待つのも当たり前な俺らが二日も連続でご馳走にありつけるとは
これは何というすばらしい嫉妬・・・連日GJ!!
沙羅の嫉妬も心待ちにしてます
>>193 GJぇぇぇっ!
何と言うネ甲投下&内容!
美耶のビッチめ!
とうとう強攻手段に出やがったか!
しかし、その手段は浩介の心をますます離れて行くとも考えずに…
沙羅の勝利を確信したぜ!
テンパっている美那様が可愛い
>>193 GJ! 投下が早くて素晴らしい!
しかし美那もたいがいだね。寝っ転がって待ってれば油揚げが勝手に口の中へ飛び込んでくるとでも?
ひどい根性だ。こんなのが恋敵だなんて沙羅がかわいそう。
久々の良作キター!!
早すぎて漏らした
一日だれもいない。
投下するならいまのうちぃ
叩きつけるような雨の中を、俺は傘も差さずに走る。
雨だろうと風だろうと雷であろうと、今の俺には気にならなかった。
水を吸って張り付くシャツもスラックスも、そしてパンツすらどうでも良かった。
髪の毛から流れ落ちる水も、隙あらば目を差そうとする雨も、意識することはなかった。
何かに追われるように地面を蹴り、冷たい雨風の中、焼け付くような息であえぎ、黒い雨雲の暗い空の下を泳ぐように走る。
駆り立てていたものは苦しみと恐れだった。
信じていたものが崩れ落ち、あこがれていたものが変転した。
三流ホラーのように化け物に変わるのなら、出来の悪いサスペンスのように狂ったのなら、ここまで恐くはなかった。
好きだった女が、昔から良く知っていた少女が、正気のまま、俺への好意のために、俺の行いによって、変わってしまった。
豪雨の中で頼りない光をともす街灯の下を走りぬけていく。
雨にけぶってかすむ我が家が見えたとき、俺はようやく安堵感を覚えた。
だが、影絵のように揺らぐその向こうの隣家を見てしまい、ゆるまりかけた足は再び全力疾走になった。
門を体当たりするように開けて、しかし何かに怯えて乱暴ながらもきちんと締め、震える手でかんぬきをかける。
そして俺は玄関に飛び込むと、扉を閉め後ろ手に鍵を掛けた。
制服の上にエプロンをつけて出てきた沙羅の姿に、一瞬美那の姿をだぶらせ、俺は震える。
「……傘を差さなかったのか?」
少し目を丸くしながら問いかける沙羅に、俺は濡れた体を投げ出すように抱きついた。
沙羅に下着以外をはぎ取られて、バスタオルで体中を拭われた後、俺は自室で着替えて、ダイニングに降りた。
やけどしそうに熱い緑茶を少しずつ呑みながら、俺は起こったことを思い返す。
沙羅は、何も語らず椅子に座る俺の背後に立って、湿り気の残る俺の頭を丁寧に拭いていた。
雨音だけが続き、二人とも言葉を発しなかった。
それでも沙羅の心遣いがしみた。彼女はこういうときじっと何も言わず待てる女だった。
そんな温かさが俺に少しずつ人心地を取り戻させ、湯飲みの茶を飲み干したときには、俺の考えはまとまっていた。
少しだけためらい、心を決めて俺は沙羅の名を呼ぶ。
「沙羅」
「うん?」
「ご飯を食べたら送っていくけど……そしたら、しばらくこの家には来ない方がいい」
ひとときだけ頭を拭く手が止まる。だが、沙羅は応えなかった。
「沙羅?」
「いやだ」
短いながらも本気の否定が返り、俺は思わず沙羅に振り返った。
沙羅は相変わらず無表情だった、目にも怒りも悲しみも浮かんでいない。ただ何か強い光だけがあった。
「沙羅のためなんだ。頼むから、俺の言うことを聞いてくれ」
「……理由を言うべきじゃないのか?」
当然の返答に、俺は少し迷った。だが、隠す理由はなくて、鞄から例の紙を取り出す。
それを見た沙羅に動揺はなかった。
「……及川か?」
カラープリンタで普通紙に印刷された、俺と沙羅が裸で寄り添って寝ている写真。
染みいった水でところどころインクがにじんでいる他は、なにも説明はない。
これだけ出されても、何のことかわからなくても無理はないのに、彼女はわずかな沈黙の後で正答した。
「ああ。美那につきあわないとばらまくって脅された。……俺が迂闊だったせいだ」
写真の左右には俺の部屋のカーテンが写りこんでいる。間違いなく、美那の家と隣接したベランダから写されたものだった。
自室だからと油断したわずかな隙、そこをこの写真は巧妙に……いや俺の間抜けさを的確に、突いていた。
「……確かに少し迂闊だったな。浩介といる時間が楽しくて、隙を作ってしまったようだ」
「だけど、……美那の考えていることがわからない。こんな写真で脅して、なんになるんだ?
人を好きになるって、そういうことじゃないだろう? 俺にはわからないよ」
あの教室での思い詰めた美那の顔を思い出す。思いは真剣なように見えた。
それゆえに真意が図りかねた。
沙羅が泥棒猫などと呼ばれるような絆なんて、俺と美那にはなかったからだ。
あったのは、俺の一方的な思いだけ。
「きっと……及川は、幸せな女、だったんだ」
ぽつりと沙羅がつぶやいた。
そのとき、インターホンがなった。
「はい、どなたですか?」
豪雨の中の来客にいぶかしみながら、俺は立ち上がってインターホンのところに行き、受話器をとった。
「私だよ、浩介、開けて」
その声に思わず受話器の口にあたる部分を押さえて、沙羅を見る。
「美那だ!」
その言葉に沙羅は無表情のまま、玄関に向かった。
「沙羅! おい、沙羅!」
俺の声にも振り返ることなく、沙羅は玄関に姿を消した。
やがて鍵が開く音がして、すぐに扉の開く音とともに激しい雨音が流れ込んだ。
美那と沙羅の会話に声は、雨音にかき消されて聞こえなかった。
息詰まるような時間が過ぎて、沙羅とそして美那がダイニングに入ってきた。
美しいといえる女が二人、しかも両者とも同級生。クラスの男共であれば、例外なくうらやましい奴めというだろう。
なのに、俺は、一分でも早くこの時間が終わることを願っていた。
リビングで沙羅と美那が向かい合って座っていたからだ。
とはいえ、露骨ににらみ合ってる訳ではない。沙羅はお茶なんか振る舞ったりしている。もっとも美那は手をつけてないが。
それでも二人の間に帯電した空気が満ちていた。
しかし、それは争う寸前の男同士の一触即発ではなく、冷え冷えとして粘っこい異質の空気である。
それでも対決という状況には充分ふさわしかった。
俺はといえば、長方形のリビングテーブルの長辺に座る彼女らの横にいた。
まるでレフェリーのごとく、彼女らから等距離の部分である、リビングテーブルの短辺のところに座っていた。
対決からはじき出されたポジションなわけだ。
なにげなくここに座ったら、女達が対決ポジションに位置してしまい、以来うかつに声も掛けられなくなった
そのため冷え冷えとした沈黙が俺の胃まで十分に冷やして、何か理由をつけて席を立とうと思い始めたとき、美那が口を開き始めた。
美那の言ったことは、先ほどの繰り返しに近いものだった。
「つまり、私が、及川の居場所を奪ってしまった。そして好きという気持ちに気づいたから、浩介を返してほしいと?」
「ごめんね、宇崎さん。ほんとうに悪いとは思う。だけど、私には浩介が必要だから」
腹立たしい内容のはずなのに、表情を一切変えないまま沙羅は美那の言葉を要約をして返した。
それに対して、美那は少し笑顔すら浮かべ、さらにはわずかだが頭まで下げた。
「言うことを聞かなければこの写真がばらまかれると?」
「そんなことは言ってないわ。 ただね、こんな写真をとられちゃうようなだらけたつきあいは、二人にとってよくないと思う」
構わず沙羅は要点に突っ込み、美那はあくまでもにこやかに対応した。
「私たちは、つきあうのにふさわしくない?」
「そうよ。宇崎さんは美人だし、きっと浩介以上のいい人がすぐにみつかると思うからもったいないよ」
ふと、沙羅の目だけが燃え上がったように見えた。
「浩介以上のいい人?」
「ええ。たとえばもっと運動ができる人とか、もっと勉強ができる人でもいいし、もっと大人の人でも似合うと思うよ」
そこでまた沈黙が落ちる。再び雨音だけが室内を流れた。
沙羅がすこしうつむいた。その手がスカート越しに自身の膝をつかむ。
美那はすこし安心したように肩を落とした。だが沈黙があっても俺が口を挟める状況ではなく、黙って俺は待つしかなかった。
「中学の時」
やがて、ぽつりと沙羅がつぶやいた。
「体育の後、なぜか制服がなくなったことがあった」
顔を落とした沙羅の表情はわかりにくい。
「帰るときに、ジャージを貸してくれた男子がいた」
俺は記憶が呼び覚まされるのを感じていた。
「昼休みに、弁当がなくなってたこともあった。」
昼休みも半ばを過ぎていたのに、彼女は固まったように座っていた。あくまでも無表情に、なんでもないように。
「次の時間にパンをくれた男子がいた」
だからジャージを洗って返してくれた礼に、彼女にパンをおごっただけだ。
「お気に入りのキーホルダーが無くなったことがあった。一緒に探してくれた男子がいた」
その頃になると、違うクラスの俺でも何が起きているかは わかった。
ある女子グループが焼却炉でなにかこそこそしていたから、念のために見たら、たまたまそれが見つかっただけだ。
「修学旅行の時に、班行動のはずなのに私だけ一人置いて行かれた。一緒に行こうって言ってくれた人がいた」
その時美那は仲のいい友人とどこかに行ってしまっていた。
そして所在なげに立っていた彼女と目があって、その時にはもう知り合いだったから、声をかけただけ。
「この学校の合格発表のとき、その人はまた同じ学校だねって声をかけてくれた」
卒業前には俺はその女生徒をすこしまぶしく思っていた。
集団に埋もれまいとしているように凛と背筋を伸ばし、俺のように愛想笑いを浮かべることもない。
他の女子のようにとりとめのないおしゃべりを続けることもなく、いじめを受けてもその姿勢を変えず清冽な雰囲気を変えなかった。
その時好きだったのは美那だ。その女生徒には異性としての感情は持ってなかった。
それでも彼女の人柄には好感を抱いていた。……いや、尊敬すらしていた。
だからその偶然を、俺は合格の喜びとともに、伝えたかった。それだけだ。他意はない。
「でも、その人の目はずっと別の人を追っていた。好きな女性の一喜一憂にその人も一喜一憂していた。それでも一年の時は別のクラスだったから、我慢できた」
クラスが違っていた去年、彼女は会うたびにきれいになっていったと思う。
陰湿ないじめがやんだから、俺はそう思って、すこしうれしく思っていた。
「彼が追う女性は、同じ女なのに明るくて華やかで、人当たりがよくて、彼が好きになるのも無理はないって思った。幼なじみと知って、あきらめようと思った。だけど……」
「宇崎さん……」
のまれたように話を聞いていた美那が思わず声を発した。美那にもわかったのだ。
「その人は、思いをずっと我慢していたけど、端から見ればその女性を好きなのは丸わかりだった。その女性だって、彼の思いをわかっていたのに、……わかっていたのに、彼を利用するだけだった」
「違うよ!」
美那の悲鳴のような抗議は、沙羅の激しい声にはねのけられた。
いつの間にか沙羅の顔があがって、その目が美那を貫き通さんばかりに鋭さを帯びている。
「違わない! 修学旅行の時、及川と浩介はせっかく一緒の班になった。なのに及川が仲のいい友人をもう一人入れたいといって、浩介は自分から班を出た」
美那が楽しめるなら、それでよかった。
「夏の課題を提出したとき、まるっきり同じ内容のが二つあって、丸写しだって教師が怒ったことがあった。浩介が自分が写したと告白して再提出になったことがあった」
……一度やったから、もう一度だって、がんばればできるから……
「浩介がいる前なのに、友人にからかわれると及川は、ただの幼なじみだよって何度も何度も否定していた」
それがその時は真実だったからだ……。
「あ……ああ」
美那の顔が蒼白にゆがんでいた。家に入ってきたときの思い詰めた表情と違って、その顔から自信が抜け落ちていた
「見ていてたまらなかった。浩介はいつも笑いながら泣いてたんだ。見ているだけの私の方がつらいのに、浩介は笑いながら、好きだという気持ちを抑え込んで」
それはきっと自業自得。
「浩介の側が及川の居場所というなら、どうして浩介はそんなに苦しい思いをしなくちゃいけなかったんだ?」
「わ、私は……」
美那の唇だけがむなしく動く。後に続くべき言葉は出なかった。
その美那に紙が叩きつけられ、美那が思わず顔を背けた。
「こんな写真、ばらまきたいならばらまけばいい! 私は、浩介と会うために学校に行ってる!
こんな写真で学校を辞めさせられるんなら、その時は浩介の子供を産んで、浩介のために料理を作って、帰りを待つ生活をする!
及川一人で私も浩介もいない学校に通えばいい。 浩介は渡さない! 浩介を悲しませた女になんか絶対に渡さない!」
ほとんど叫びに近い糾弾と宣誓の言葉は、沙羅が秘めていた熱い思いだった。
言い終わって肩で息をつきながらも、沙羅の目は鋭さを一切減じなかった。
その熱さが、俺の恐れや惰弱を灼いて、腑に落ちるように心が落ち着いた。
「美那、ごめん」
「こ、浩介?」
頭はなんの気負いもてらいもなく下がった。
「俺に勇気がなかった。狂いそうに好きだったのに、幼なじみの関係を壊したくなくて、告白できなかった。
美那の気持ちを無視して、一人で悲劇の主人公をやっていた俺が、一番の馬鹿だ」
「やだよ、浩介」
「でも、そんな一番みっともない時の俺でも、沙羅は好きだと言ってくれたんだ」
あのときの沙羅の顔は今でも忘れたことはない。
「聞きたくないよ、言わないで」
「聞いてくれ。こんな俺でも沙羅を幸せにすることだけはできるんだ。好きだという思いに応えてもらえることがどんなに人を幸せにするかは、俺、よくわかるから」
「だったら! だったら私も!」
その叫びの悲痛さに心がうずく。それでももう引きずられはしなかった
「でも一人だけなんだ。俺は、一人だけしか幸せにできないから、だから、ごめん。謝ってもなにも慰めにはならないけど、ごめん」
「いやだよぉ、やだぁ、なんでぇ」
「俺たちは、お互い、間違えまくってしまったんだ。……ごめん」
美那がぼろぼろと涙を落とす。俺たちはただ無言でそれを見守っていた。
沙羅の目から、厳しさも鋭さも消えた。ただ苦い、勝利感など無い取り返しの付かない苦さだけが、俺と沙羅を取り巻いていた。
やがて美那は何も言わずに、泣きながら立ち上がる。
俺たちに掛ける慰めの言葉も無く、美那もそれを待つはずもなく、しゃくりあげる声だけを残して、美那は家を出て行った。
美那が去っても、俺たちは動かずただ手を握りあっていた。
「俺は馬鹿だ。自分が一番傷ついていると思い込んで、美那や沙羅、喜多口も傷つけて……」
「私だって偉そうに言えない。浩介はつらいときに何度も助けてくれたのに、私はずっと手をこまねいていて……。
だから私が及川の立場であっても、全く不思議じゃないんだ。本当は私にも彼女を罵倒する資格なんかなかった……」
「俺は、……きっと罪深い」
「浩介が罪深いなら、この嫉妬と執着に支配されて、そして及川が去って安堵すらしている私は、間違いなく地獄行きだ」
「俺たちは、思っている以上に似合いのカップルなのかもな」
沙羅はわずかに苦い笑いを浮かべる。
雷鳴と風雨が、俺たちの罪に非を鳴らし続けていた。
そして嵐はやがて去り、
「美那?」
俺の手にメモリーカードが渡される。ここは校舎裏。嵐が過ぎ去って太陽が輝いた次の日。
俺は美那に呼び出されて二人だけでここにいた。呼び出しに応じたのは、彼女の目が、とても真摯で澄んでいたからだ。
「ごめんなさい」
彼女は深々と頭を下げた。
「本当は宇崎さんにも謝るべきなんだけど、……まだ心に整理がつかないから」
「これに、例の写真が?」
「うん。これだけ。あの写真をコピーとかは、する気が無かったから。だってすごく悔しかったし。だからこの中にしか入れてないの」
数gの頼りないプラスチックの板。俺は手の中でカードを二三度もてあそんだ。
「もう邪魔はしないから」
そう告げる美那の目が、少しだけ潤む。
「でもね、これだけは言いたいの。……私、待ってるよ。浩介を好きなまま、待ってるよ」
「……美那」
ついと涙が彼女の頬を伝う。
「待ってるだけならいいよね? そしてもし宇崎さんに振られたら、その時は、ね」
「俺が振られることは確定なのか?」
涙を流しながら、彼女は思いっきり舌を出す。
「浩介が宇崎さんを振るなんて、生意気なんだから! 振られてへこんだら、二度と逃げられないように私が浩介の心をメロメロにしてやるんだから!
復讐してあげるんだから! 一生、私から……はな……さ……ないん……だから」
手で何度目をぬぐっても涙はあふれ、ついに美那は顔を覆った。
「馬鹿……浩介! きっと……、後悔……するんだから!」
背を向けて美那が駆け出す。
でも俺が彼女を追いかけることはない。去りゆく姿を目で追い続ける俺に、クールな長身の影が寄り添う。
「……もし私が娘を産んだら、美那という名前はどうだろうか?」
「……母子で修羅場なんかごめんだ。……それに」
見上げた空は雲一つなく晴れ上がっている。
「俺はもう、悲しい女は見たくない」
「そうだな。……そのとおりだな」
手が握られる。少し冷たくて意外に華奢なその手こそが、俺の絆。
空いた手のメモリカードに力を加えると、乾いた音をたてて割れた。
二人分……いや三人分の思いを込めて、破片を放り投げると、太陽がそれを数秒間きらめかせて、やがて消えた。
投下終了 ひとまず区切り。 我追いつくGJなし てったーーーい。
連日投下GJ。
いやもう「GJ」ではなく「ありがとう」と言うべきだろう。
さぁ、殿は俺たちが引き受けるからこの勢いで前進は任せたぞ!
>>215 ありがとう。
もはやこれしか言える言葉がないのです。
ああ、このスレがあってよかった。
そして一人で抱え込まずちゃんと「相談」した浩介の漢気に乾杯。
二番槍いきます!GJ!
あぁああああ胸がああああああきゅんきゅんするうううう
>>215 GJェェェェェッ!!!
アナタこそ真なるネ甲だ!!
ありがとう!本当にありがとう!
素晴らしい話を読ませて頂いて!
アナタに惜しみないGJを贈らせて下さい!
そして浩介&沙羅カップルに永遠に幸あらん事を!
>>215 逃さん、GJだ!
毎回毎回読み応えがあったぜ
221 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 00:34:49 ID:qMvwue8Z
自演きめぇ
先ずはGJ!
ストーリーもキャラクターも展開もすべて素晴らしかったが
何よりもハイペースでの連載とキチンと完結してくれたことが何よりも嬉しい
やはり物語と言うのは完結まで読みきってこそ気持ち良い読後感が味わえると言うもの
本当にありがとう そしてお疲れ様でした
また何かネタが思いついたら書いてくださいね
>>215 一先ずってことは、まさかここから・・・
ただ、俺に出来ることはGJと待つだけだ
何と言う怒涛の連日投下・・・
乙すぎる
ただ純粋に『ありがとう』と言いたい
by てつお
鬱オチも好きです
でもプラス方向に終わる話はもーっと好きです
起承転結がすげえw
GJ!いいもの読ましてもらった!
乙
次回はバイオレンスなバトルシーンがあるんだよね?
あまりにも綺麗にまとまってると本当に終わりなのか疑ってしまうw
ハーレムEDをちょっと期待していた俺は破廉恥な男かも試練
沙羅格好良過ぎ!
すばらしい展開に結末まで一気に読まされてしまいました
個人的には美那が幸せになる√も読んでみたいと思うけど
これはとても贅沢な注文でしょうねw
ともあれ完結お疲れ様でした!GJ!!
>>232 イデなら全員死亡(ノシ;∀;)ムリムリ
色々感想を言ったら長くなるからあえて一言だけで言わせてもらおう
超GJ!!
そうか…終わったか…すっごく楽しませてもらった。GJです。
先程まで保管庫で「冬の星空」を読んでいたから、こういうルートを見るとすごく鬱な気分になった。
どちらの作品の幼馴染みにも幸せになってほしい。
今さら無理と思うが
>>231 ハーレムEDならハーレムスレで書くと思われ。
>>236 書いてくれ、幼なじみが幸せになる話を。
さあ今度は君のターン。
GJ。ほどよい修羅場でした。
>>237 そこら辺はどっちに書き込んでも書き手さんの自由だよね
修羅場>和解>男を共有、って流れはこちらにも無い訳じゃないし
・・・・・・少数派なのは認める
>>239 そうだったのか? ハーレムEDって注意書き書けば投下OKだったのか?
おれはてっきり、そんなの投下すれば、ハーレムスレいけって罵倒されると思ってたよ
浅いものも深いものも全部包括する広さを持つのが嫉妬スレなんだよ
修羅場の教本みたいなスクデイにもハーレムEDはあるんだぞ
すまん。最近の荒れ方をみて、びびってたようだ。
というよりもそもそもハーレムEDは忌諱される内容でもないし注意書きは要らないと思う
内容が被るからと言ったら姉妹、幼女、ツンデレとかもそれぞれのスレに行くか注意書きしろって話になるし
焼いてさえあればどんな餅でも美味しく頂きます。
俺の名前は高山幸助、特に何かに秀でているという事もなく平凡だという事が特徴であるような
ごく普通の高校2年生だ。あえて人と違う所を上げるとすれば両親が海外へ出張していて
海外へと一緒に行く事を渋った俺は1人家に残り1人暮らしをしている事ぐらいか。
ただ、1人暮らしと言っても隣には昔から家族ぐるみの付き合いをしている家族が住んでいて
そこのおばさん-千代さんと言うのだが-が週に2回は様子を見に来てくれるし
夕飯に招待される時もそれなりにあり、あまったオカズなどはよく分けてくれる為
1人暮らしの苦労が無い分やはり他の人とそんなに変わらないのかもしれない。
「幸ちゃん早く行こっ!クラスまた一緒になるといいね!」
そう言ってきたのは隣の家に住んでいる幼馴染の崎谷陽子だ。
昔から一緒にいる俺の目から見ても美人で実際に中学の時からよく告白をされているのを見ている
だけど誰かと付き合ってると言う話を聞かないのをみると理想が高いんじゃないかと少し心配でもある
「焦ってもしょうがないだろ、朝からそんな元気は無いんだ。ゆっくりいくぞ。」
陽子に返事を返しながら朝の通学路を2人で歩く。こういった風景もいつもの事だ
「だって気になるんだもん!」
「どうせいつもの事だ、美咲も合わせてまた3人一緒なんじゃないか?」
そうなのだ、陽子とは幼稚園の頃からクラスは一緒でそこに小学2年生の時に仲良くなった美咲
も合わせて今までずっとクラスは一緒なのだ。ここまでくると確率を計算する気もなくなる
腐れ縁なのかなんなのか…、そんな事を考えていると陽子の明るい声が聞こえてくる
「そうだよね、幸ちゃんも3人一緒がいいよね」
どこをどう聞いたらそうなるのか、そんな事を言う陽子に反論しようとしたが
嬉しそうな顔を見るとそんな気も失せ適当に相槌を打ち歩を進めるのだった
しばらく歩いた所で校門が見えてきくる
「うわー、人がいっぱいだね。これじゃあクラス票が見えないよ」
当たり前だがクラスの張り出される体育館前は人が溢れ返っていている
そして途方に暮れている俺達にかかってくる声があった
「幸助!陽子!おはよう!また一緒だからよろしくね!」
「おはよう咲ちゃん」
「また一緒か…、この腐れ縁もいい加減なんとかしたいな」
声をかけてきたのは美咲だった、こいつとは陽子ほどでは無いが昔からの仲で
親友といえるかもしれない。容姿は陽子に劣らないのだが性格が若干男っぽいのが璧に傷で
あまり浮いた話は聞くことは無い。だが陽子と2人して並んで歩いてる様子は凄く絵になり
俺達3人で遊びに行くと目を離した隙にナンパをされているなんて事もあったりした。
「何よ、一緒なのが嫌なわけ?あんたがいつまで経ってもそんなんだから陽子が…」
「ちょ、ちょっと。さ、咲ちゃん」
「陽子がどうしたんだよ?」
「な、なんでも無いの幸ちゃんは気にしないで!」
よく分からないが真っ赤になっている陽子をみて追求するのは止めておいた
美咲のおかげで人ゴミに入る事もなくクラスも分かったしさっさとクラスに向かうよう促すと
また美咲に呼び止められる
「どうしたんだ?」
「幸助、お・は・よ・う」
「……ああ、おはよう美咲。……はぁ」
返事を聞いて満足したのか嬉しそうに笑い美咲は陽子の手を引いて教室へと向かってく
そして俺もいつも通りな事に少し苦笑し、その後に続くのだった。
というプロットを書いた。今は反省している。
今までは読むだけだったから少しでもと思い書いてみたけど凄く難しいです
ああ、本物の職人さんの作品が読みたいです
悪くないぜ。 キャラは典型的だがそれはそれで動かしやすい。
後はストーリーを複雑にしようとせず、キャラの性格と心情をよく考えるんだ
陽子と幸助がどうやってくっつくのか、幸助が陽子を好きだという気持ちに気づくのが、起承転結の転にあたる。
そこでクライマックスの、陽子美咲対決を考える。
そこから逆算して、序盤で、ヒロインズの描写をやりながら、伏線をはっていくんだ
逆算の仕方は、主人公視点であるなら主人公の考え方や感じ方の変化を考え、
その原因としてヒロインズの行動とその背後にある考え方を出していくんだ
それと学園もののストーリーのポイントとしては、学校行事を絡ませると変化が出る。
描写人数は、3人まで。両親や教師、他の友人の話はできる限りはしょれ。
以上、がんばれ!
ID:uGoQXBZz きめえ
>>250 かんべんしてくれ。 ここじゃないところだけど投稿したばかりだし
今書いているののは、修羅場も三角関係もまだまだ起こらないやつだ。
じゃあ、いつか頑張れ
それまで憶えていたら
自演きめえ
取り合えず、スレ住人同士の嫉妬は醜いからやめとけ
嫉妬は俺を取り合う可愛い女の子だけの特権だ
一度もねーけどな(´;ω;`)
>>249 >>248はアドバイスも求めてないのに、
何故そんな指図をするんだ?
勝手にクライマックスをヒロインの対決だと決め付けて(スレの流れではハーレムEDも有り得るという話だったのに)、
展開や描写人数まで口出しするのはちょっとおかしいと言わざるを得ない。
あと
>>249と
>>253のIDが違うのはなんで?
>>259 IDの件だけ
基本だが日にち変わってるお
>>259 悪かったよ。純粋に書いてほしかっただけなんだよ。
展開とか描写人数はテクニックなだけだよ。
というかクライマックスで対決してもハーレムEDは簡単なんだけどな。
しばらくROMるよ。
>>262 >>展開とか描写人数はテクニックなだけだよ。
そんなこたあ分かってる。だからそのテクニックを相手が求めてないのに押し付けるのはどうかってこと。
>>というかクライマックスで対決してもハーレムEDは簡単なんだけどな。
それも分かってるよ。だが対決しないハーレムEDだってあるしね(対立だけで終わるとか)。
>>253=
>>256=
>>262?
>>263 当人は出てきてないし、俺は悪かったから黙るって言ってるんだから、いい加減ふっかけてくるのはやめろ。
スレを荒らす気か?
>>264 変な言い訳したのはそっちだろ。
誰が黙るって?ROM宣言したならちゃんとROMってろよ。
また変な流れになってきたな。
どっちもどっち。
250だけど個人的には
「うはwwwそこまで言うならおまえ書けよww」
「うひwwごめん、言ってみただけww」
「なんだと〜wwこのやろうww」
「(イチャイチャ)」
‥‥‥‥
「神はまだか」
「…保守…」
ていう流れになるかとおまってた!
なんかおれ間違ってる?
そんなことより冬の星空の続編まだー
ドラゴンの競馬?みたいなお話(題名忘れた)マダー
271 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 23:56:00 ID:gsA1/6Bs
一番目の彼女マダー?
ふう、眠い。
鬼ごっことか疾走、二等辺な三角形、赤い瞳と栗色の髪など冗談抜きで全ての未完結作品を待っている俺がいる
天使さんやマリカなどが気になって、ちょっと壊れ始めてる
寝たらSSを投下してくれるんですね
SSが読めるなら誰とでも寝てやるさ!
できれば嫉妬系幼なじみかお姉さん的先輩とがいいです
汚い嫉妬だなぁ
四つんばいになれば泥棒猫を殺してくれるんですね?
真夏の夜の修羅場
「ごめん。俺、あの娘のことが好きなんだアッー!(刺された悲鳴)」
両手に嫉妬の花を
の作者待ってまふ
散々語り尽くされてきただろうけど
嫉妬の良さってのは、詰まる所なんだろう?
この胸の奥から湧き上がる感覚ってさ、なんなの?
>>284 抑えきれない程の絶対の愛情だと思う。別に身体能力に嫉妬してケンカになりましたとなっても興奮しないし
嫉妬や修羅場自体が良いのではなく、その裏にある愛の深さがミソなんだろう
286 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 19:07:42 ID:2CCLNroW
ヤンデレCDのシナリオライターに聞かせてやりたい
なるほど、愛されてる実感ってことか。
争い合う二人を見て、愛を実感できる、と。
たしかに、汚い部分のない愛って嘘っぽいしなぁ。
ヤンデレCDってどうなんだろうね
>>289 スレチと言いたいところだが、
俺が一度聞いた限りじゃ、完璧なメンへラだったと言っておく。
シナリオ作ったやつは全くヤンデレを分かっていないな。
なんか次のCDも、公式HP見る限りじゃ、メンヘラの可能性が高い。キャラ紹介のところのこれまでの経緯みたいなの読んで、ライターは恐ろしい勘違い野郎だと思った。
ただヤンデレと修羅場は直結するものじゃないからなぁ…以下スレチなんで自重する
あれ?まとめサイト開けない
俺に恋人ができないのは誰かが邪魔してるからなのかな?
鏡みてイケメンが欝ってると思ったら自分でした^^
297 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 19:02:47 ID:u+7AUuOr
なんかねっとりとした修羅場や嫉妬ないかな?
最近、ヤンデレが摂取不十分で禁断症状が出始めてるんだけど
とりあえずsageてから言おうぜ
今現在深夜のコンビニで働いてるんだが深夜のコンビニ内での修羅場はどうだろうか?
店員としては店内バトルやられたらたまったもんじゃないけどな
俺が書くとは言ってないぞwしかしコンビニ店員かその経験者のスレ住人がいてもおかしくないだろ。
>>300は読みたいなって意味だ。そもそもコンビニで修羅場になる理由が想像つかない。どうしたもんだか…
どうでもいいが六本木と新宿と渋谷のコンビニは毎日が修羅場。マジどうでもいい話だけど
そうやって逃げても誰も書いてくれない罠
限界バトル叩き付けて
傷ついたっていいじゃない
>>303 上等だコノヤロー。退かぬ!媚びぬ!省みぬッ!!俺の辞書に撤退の二文字がないってことを教えたらぁ!
夜も昼も毎日働いててSSを書く時間がまったく無いが短いので遅くなっても良いなら頑張らせてもらうわい。
言い出しっぺの法則ってのを忘れてた……
>>305 おまいに一言。
無理はするなよ。
⊃「ゆんける」
コンビニ修羅場なら
・主人公に惚れていた女店員Aがシフト移動で主人公と違う時間に
→新人女店員Bと仲良くなる主人公、そんな状況に黒化するAは…
・深夜コンビニの常連な主人公。女店員と語るのが日課だったが、ある時女子高生が入口に座り込み
→仲良くなった主人公は毎晩女子高生と店の外で話す様になる
→女店員は主人公が特別な存在と気付く
→ある晩主人公がコンドームを購入、横にいた女子高生の馬鹿にした目。女店員は……
足しになれば幸い。
誰だ遊戯王の歌詞歌った奴は
>>306 お前の心遣いに全俺が惚れた
でもお前に惚れてる女に刺されそうで怖いからお前のこと諦めるわ
でもお前も気をつけろよ。さっきから後ろの
やめテ
イヤァァァァァ
310 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 15:54:28 ID:Zl789jNO
ほしゅあげ
うふ〜ん
ファンタジーの世界で、嫉妬深い子の目の前でサキュバスが愛しの彼を誘惑したらどうなるんだろう?
エターナルフォースブリザード
サキュバスは死ぬ
サキュバスの嫉妬は恐そうだな
315 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 01:46:31 ID:dz4jSC/L
なんか最近すごい過疎っぷりだな・・・
一時期の勢いはいずこへ・・・
そのレス定期的に見るNE!
人が居なくなるくらいに鎮静化したみたいだから、
冬の星空の作者さんに帰ってきてほしい。
続き、待ってます。
神の再臨をお待ちしております。
鎮静化?
ウナのこと言ってるのなら、今でもずっとスレを見守っているわよ。
一部おかしげな戦犯たちが戻って来ないように。
最近はウズウズしちゃって……
>>320 ネタにしてもつまらんな
なにせウナギはもっと馬鹿だ
構って欲しくってたまらないのよわたくし
緑猫が投下してくれたら、一気に100レスは伸びるんだがなぁ
いつもみたいに荒れに荒れまくって、しばらくスレがメチャメチャになっちゃうけどw
サウザー君の力作はまだなのかな?
朝から晩まで働き詰めという自分の身分をわきまえずに聖帝様を気取っている時点で、肝心の作品自体も全く期待出来ないのだがw
最近笑っていないのでネタが欲しい。
今なら小ネタにすら過剰なGJ付くだろうよ。
チャンスじゃないか、サウザー君w
過疎スレで一人相撲夏場所一本目が始まったと聞いて
326 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 12:35:09 ID:fepxNqV4
うんこっこw
さてそろそろ落ち着こうか
仙<まだ慌てる時間帯じゃない
嫉妬するツンデレのお話が読みたいですね
暇つぶしに投下してみるのも一興だw
>>324 ',:/:l: :l: : :l: : : ::/: イ: : / l: : : : / ' ,: : :l l:l// ヽ:l: /ll: : : : : : :l: :l: :l
j: :l: l: : ::l: : : /: /l: :/ l: : ::/ `ヽ! ヾ゙´ /∧/: l: : : : : l: l: :l
. /ィ:l: l: : : l: : :l: / .l: l l: : / .// /',l: :l: : : : ://l:::l
/ l: :l::l: : : ヘ: :l/ ',:l /:/ / l: l: : : : l:/ l::l
l: :トl:',: : : :ヽ:l___ヾ__'´_ ______l:/: : : // l:/
',: トl: ',: : : :lヾ、 -----、 ̄¨ー、 -‐‐¨,------ .//: : :/ /
',:l l: l ',,: : l -ィ=──--、- _ィ=───、-/イ:/ノ
ヾ l::ト、ヽ:ヘ / i::::::::::::::::::::ヽ、 / il:::::::::::.....::i ヽ,イy /
',:',. ヽヽヘ ',:::::::::::::::::::/ .l:::::::::::::::::// //
',l ヽ_\ ー==‐'''¨ ー===‐'" /'"
ヾ ', i. /
', ll:::. /
' , ll::: /
ヽ !: / ダ・・・、ダメだ・・・w
\ ヽ __ ___ / / まだ笑うな・・・www
\ __ / 堪えるんだ・・・・・wwwwwww
r''iヽ、 / ト、
《 ヾ、 ヽ、 / _y 》
ト、 `ー、___ヽ、_,,._''__,,、‐'" __,イ
l: : :¨ーi゙ _____ ゙i‐'": :l
_ノi:i i:_:_::l l: : : : : : : : : : l l: :ニミil
_,,. -'": : jl:lfr‐、il l: : : : : : : : : : l l:ll: : llll',ー 、__
そういや、日本語がおかしいトライデントはどこに行った?
消えたのか?
日本語がおかしいお馬鹿ちゃんを気にすることもなく、自由気儘に生きてるよ。
333 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 16:01:04 ID:ctjI0W7L
切実に転帰予報の続きが気になって眠れないんですけど・・・
>>333 自分で姉妹の修羅場を書けばいいじゃんw
俺はワープロ壊れたから書いてないけど
天帰はこの前の投下で文章がダメなのが完全にバレちゃったからなぁ。
もう打ち切るしかないんじゃない?
ネタ的にもありきたりだし、もうどうでもいいや。
姉妹の修羅場を書こうとしても、結局は姉妹ENDで終わる展開しかできない俺は
ただのヘタレなのかもしれないな
やれやれ、トラが自由気儘なのは日本語の文法だけじゃなかったのか
嬉しそうに言うようなことじゃないと思うがな
以下ウザキャラな ID:aSAVLnThの一人語りが続きます
放っておけばいい。ただ、構って欲しいだけでしょ
なんやもう構ってちゃんはおしまいか
そりゃ、加藤同等の不細工と言っているようなもんだろw
構ってちゃんは彼女が欲しいが、顔が不細工で派遣とかで働いているワーキングプアというのは
間違いないですね。ようするに現実では誰からも相手にされないってことでしょw
ここは愚痴スレか?
今日は七夕
一年間織姫と離れ離れだった彦星の元にはちゃっかり泥棒猫が?!
二人の再会はまさに修羅場の開幕?!
そんなSSカモン
>>344 彦星が誠だったら、他の星座の神々もどきとか食べまくりですね
346 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 00:38:20 ID:dYB991NE
うんこっこw
>>346 うんこっこw
↑とか、格好いいと思ってんの? キモすぎるw
さて、今日もツンデレの嫉妬のプロットでも書こうかな♪
ツンデレの修羅場にもっとも大切な事は恋敵が清楚で花蓮で腹黒いキャラだということですね
主人公を牽制するために、ツンデレにA組の○○君と付き合っているとか、一緒にデートしている所を見ました
って友達が言ってましたとか、不確定情報を耳に入れておき
飼いならした男子生徒とツンデレが二人でいるところを主人公に目撃させて、主人公は思わず嫉妬して
そいつは誰なんだと怒ると
素直になれないツンデレがあんたには関係ないでしょとか言ってしまう
展開が美味しいな
まあ、ツンデレキャラはあんたなんか好きじゃないんだけどとか言っていると
主人公は勘違いして腹黒い真面目な女の子の方に走る
これこそがツンデレの王道なのだ?
そういうすれ違いは好きだわ
そんな使い古された設定のSSは需要ないんじゃ?
どこかで見たようなキャラも使い回しっぽくて頭悪そう
ひょっとして古参の方?
すまん、冬の星空を真っ先に思い出した。あれの早く続きが読みt(ry
何かって言うと「〇〇が読みたい」って言う殿方って
ホントはウナを刺激することにより、その作品を叩かそうと誘導しているだけなんでしょ?
それと同時に作者様を牽制しているのですね、わかります。
>>349 ツンデレキャラの修羅場って、自ら墓穴を掘るのはお約束だよねw
冬の星空みたいなドロドロな修羅場の果てにヒロインが病んでゆくのが
修羅場SSの素晴らしいところです。
まあ、言葉様の領域に辿り着いてないけどね
言葉様の領域に辿り着くためには誠みたいな
キチガイヘタレの主人公が必要なんだけど
修羅場SSスレの主人公はヒロインに優しいww
キチガイを演じてないとこですね
おい、どうした?
>>349 ツンデレの王道は海原の息子に対するツンツンな態度ですよ
あれこそが、ツンデレの原点ですよw
腹黒清純派キャラにツンデレは永遠に勝てないのはお約束だなw
もう、主人公はオタクで、姉がストーカーでいいような気がするよ
自己犠牲型のヒロインが他の男と結婚すると決心すると
嫉妬する主人公がヒロインに復讐するSSとかないかなー
自己犠牲型ってのは悲劇のヒロインに酔いすぎているw
オタが主人公の作品よりはマシw
おいおい353よ。俺は率直に「読みたいなぁ」と思っただけだぞ?まぁ、続きと言うより、もう片方のヒロインがむくわれるものを詠みたいんだけどな…だってあそこから「もう片方が復讐を仕掛けるんですね分かります」なんて思ってたから…うぅ…
>>365 復讐じゃなくて、片方が病んでゆく姿の間違いでしょうw
というか、冬の星空に人気に嫉妬したアホウナギに真面目にレスを返すな
作者を侮辱するような人間を俺は透明あぼーんしているけどな
まるであぼーんできていない・・・!!
>>368 気付かないふり、気付かないふり
ラストの展開として死亡エンドはやりすぎな感があるけど
「仕方ないから新しい恋でも探すかな」みたいなのも納得できないんだが
第三の選択って何かある?
投下されたと思って来たのに。
残念ながらオタクの主人公の作品はヒロインがオタクを嫌悪しているところから始まるのは
作品のお約束なんだよ
で、そのヒロインは二次元の女の子に嫉妬かよ
>>369 主人公がヒロイン2人とも好きになって2人とも妥協の末3人で付き合うことに。
でもどっちのヒロインも唯一の彼女になるために気付かれないよう争い続けて
俺たちの戦いはこれからだエンド位しか思いつかない
投下します。
ここからしばらく主人公の一人称視点はありません。
『絶対安静』
そう付けられた病室の中、
そこには、点滴と呼吸機を付けて、昏々と眠り続ける一人の男子と、
その男子の手を握り、ずっと見つめ続ける一人の女子の姿があった。
男子の名前は本庄光彦、
不幸な゛事故゛により、今も意識不明の状態をさ迷っている。
医者が言うには、熱さえ引けば自然と意識も回復するだろ、との事だが、事故から五日が経った今も、熱が下がる様子はなく、ただ眠り続けていた。
そしてそんな本庄の傍で、付きっきりで看病している女子の名は立木里沙、
事故の第一発見者であり、救急車や色々と手配した女子、
そして、仕事に忙殺される本庄の父親に代わり、本庄に面会が出来る唯一の人物…。
「光彦…」
眠る本庄の手を握りながら、今まで何度繰り返したか分からない呟きを里沙が漏らす。
そんな時の里沙の顔には、例えようのない程に至福な笑顔が浮かんでいた。
里沙は、本庄の今の状態に対して、何の心配もしていない。
何故なら、自分がこうして生きているから。
自分が生きているのならば、自分の為の存在である本庄光彦に、何かがあるワケがない。
だから里沙は本庄の容態について、一切の心配をしていない。
私がいて光彦がいる
私がいるから光彦が生きる。
彼女のそんな考えは、彼女の中では揺るぎようのない真実だ。
「光彦」
そう呼びながら、里沙はその顔を綻ばせる。
今の里沙は無条件に喜びのみを感じていた。
「こんな風に二人だけになるのって、何年ぶりだっけ…?」
眠る光彦に、里沙は小さな声で問い掛ける。
小学生の頃、いや中学に上がったばかりの頃までは、良く二人っきりになった。
それはもう随分と昔の事だったような気もするし、最近の事だったような気もする。
自分がいて光彦がいて、それだけで世界が完結していた頃の思い出。
「光彦…」
里沙は優しい微笑みを浮かべながら、光彦の顔を撫でる。
今までの間、少しだけ狂っていた運命の歯車、
それが再び正しく動き出そうとしている。
そう思うと、里沙は喜びを抑え切れない。
運命は自分と光彦を祝福している、と。
この状況を作り上げた人間も、その運命には逆らえないのだから。
時間が流れる。
里沙と光彦の二人だけの病室に流れる二人だけの時間。
それは里沙に大いなる幸福感と、快感にも似た満足感を与えていた。
だが、そんな時間というものは長続きしないものだ。
二人を邪魔するかのようなノック音とともに、一人の看護師が病室に入ってきた。
「何か用ですか?」
低く冷たい、殺意すら思わせるような声が、里沙から発せられる。
里沙から見れば、今の時間を邪魔する人間は全て敵に見えるのだろう。
「あ…あの…、面会の方が見えられてるんですけど…」
里沙に圧倒されてか、看護師が脅えたような声を出す。
それでも里沙は躊躇なく相手を攻める。
「面会?」
「全部お断りして下さいって言ってありますよね?」
「わざわざ来る必要ないですよ」
口調の丁寧さだけを保っているだけの里沙の言葉、
看護師はそんな里沙に恐怖感を覚えながらも、
「あ…あの…、同じ学校の女の子で…」
と、辛うじて自分が伝えるべき用件切り出し、
「入院してから何度も来ている子なんで…」
と、何とか言葉を紡ぐ。
「同じ学校の…、何度も来ている女の子…」
そう言うと里沙は、その相手に対して思案を巡らせる。
それが誰なのか、二人ばかり思い当たる相手がいる。
そのうちの一人はまだ行動を起こす事はないだろう。
それを考えれば、来ている相手はもう一人の方となるだろう。
そこまで思考を巡らせた里沙は、
「私が直接会って、相手の人に話をしてきますよ」
と、笑顔で看護師に答えた。
その相手とも何時かはしっかりと話を付けない相手であるし、
もう一人の相手に知らしめる為の前哨戦だと思えば、ここは動くべきだろう、そう里沙は考える。
何せもう一人の方は、里沙が苦手とする人物なのだから。
「すぐに行きますから、案内して下さい」
里沙はそう言うと、口許に小さな笑みを浮かべた。
今来ている相手は、裏表の分かりやすい、楽な相手、
その程度の相手に勝てなければ、もう一人の相手には勝てない。
そう考える里沙が浮かべているのは、余裕の笑み、
里沙は、今から話を付けに行こうとしている相手の名前すら、苗字に松が付いていた事以上に覚えていないのだから。
「分かって貰いに行きますか」
そう言うと里沙は、自分と光彦との運命を知らない女の元へと、足を進めた。
投下終了です。
SSキタァー(゜∀゜)ーー!!!!
GJです!!
>>378GJ!!
日照りで乾いた大地は、こんなもんじゃ潤わない!もっと!もっとだ!
キター( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)`Д´)-_-)冫、 )ノД`)=゚ω゚)━ッ!!!
>>378GJっす
しかし何と言う里沙の傲慢な心…
直人の母マダー
まじGJです
寂れているな
荒れてるよりはいいよ
んだ。
住人はほとんどココを離れたのか…
見てるけど書き込まないだけだろ。
んだんだ
完全に過疎ったな
「全部欲しい」なんてのは、全盛期なら見向きもされなかったろうに
今や書き手に居着いて貰おうとする余り、ID変えてまでGJの連呼だもんな
このスレのGJも、随分と安くなったもんだよ
スルー
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ このスレのGJも、随分と安くなったもんだよ
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
___
/ \
/ノ \ u. \ !?
/ (●) (●) \
| (__人__) u. | クスクス>
\ u.` ⌒´ /
ノ \
/´ ヽ
____
<クスクス / \!??
/ u ノ \
/ u (●) \
| (__人__)|
\ u .` ⌒/
ノ \
/´ ヽ
>>394 だよな
連日名作が投下されてたあの頃を知っている住民なら
偽りのGJよりは積極的なスルーを選ぶよな
>>395 ようやく真実に気付いた「全部」の作者の困惑した様子がよく表現できてるよ
GJ
コピペ改変にGJ(笑)
だが作者を無駄に排斥しては衰退するだけだ
久しぶりに来たがまだ荒らしいんのかよ
まじで暇なんだな
しかもあと10日もしたら夏厨の季節なんだよな
暇をもてあますのはいいが他人に迷惑をかけるのはやめて欲しい
どっきりで彼氏に別れ話したらどっきりだと暴露する前にその彼氏の傷心に漬け込んだ違うクラスの女に取られる話ってなんてタイトルだっけ?
正味の話、全盛期の頃に「全部欲しい!」なんか投下した日には「神の邪魔をするな、ウセロ」で終わりだろ
あの頃の勢いは、もう二度と帰って来ないのかなぁ
お前らがそんなこと言ってる限りは帰って来ないよ
お前らの質が向上するまで戻ってこないよ
肉質なら向上したんだが、程よく脂がのって・・・
おや?猫が寄ってきたようだ…?
遅ればせながら
阿修羅さん保管庫の更新乙です
|ω・`)全盛期なら無用な作品叩き作者叩きなんてしなかったんだぜ
みんながスレのお約束を守ってたからこその全盛期
久々に着てみても相変わらずな方が居るので悲しくなった
それはともかく阿修羅さんおつです
>>408 ホントにそうでしたよね
あの頃のダメ作家は、敢えて叩かなくても空気を読んで「俺はお呼びじゃないな」って、自分から消えていきましたよね
あんな時代がまた来るといいなぁ
|ω・`)皆はお約束を守ろうな・・・俺の願いはただそれだけだ
■SSスレのお約束
・sage進行(メール欄にsage)
・指摘するなら誤字脱字
・展開には口出ししない
・嫌いな作品なら読まない
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書こう
・過剰なクレクレは考え物
・作品に対する評価を書きたいなら、スレ上ではなくこちらへどうぞ
(
ttp://yuukiremix.s33.xrea.com/chirashi/)
・スレは作品を評価する場ではありません
裸に蝶ネクタイで投下を待ってるよ
以前叩いてた者だが・・・
飽きたから、もうやんないし、二度とここにはこないよ。
未だに暇な奴一人?いるみたいだが、まあ、勝手にしなさんな・・・
こういうなんか気持ち悪い空気が職人がいなくなった原因だと思う
誰も「スレのこと」など考えないさ
読む者も書く者もそれは変わらない
だからこそよかったんだろう
もちろん元通りにする方法はあるが、それは不可能だ
少なくとも現状では
投下されたとおもったらまたなんか涌いてるのか。
ツンデレのプロットでも書くか
ゼロの使い魔のパクリ作品を書けば、このスレ的に問題はない
ゼロの使い魔のルイズ並の嫉妬はこのスレに毒だぜ
サイトが他の女に視線を向けているだけで虚無の魔法を炸裂するぜ
恐ろしいな、ツンデレ+嫉妬ヒロインは
>>416 ツンデレより依存スキーなので遠慮しときます
__
. ァ -‐‐- 、`丶、
´_,ノ´ -‐==ミ、 \ 、 ヽ、
/ / -‐rf≠ミミ、 } } 、
, -‐‐…ァ′ イ ⌒ ≧込}、}ルレ' /∠厶
{ // -‐ ´ {=≠=ミミ、依存系だとそれは最高属性の一つ
\{´ / __r' 〉ト弋} }魔王と神を殺せる、唯一の属性!!!
-‐‐- 、 //, -‐ ー / ハ`ーイあやつ、やりったわwwwwwwwwwwww
`ヽ}〉 { / 厶-‐─‐‐- 、 ⌒ヽ }
∨/{ |iル'´ ̄ ̄ ̄`丶\ i ,
}′ {|K⌒ヽ、_ 〉 〉} | 厶_
.イ |ト、_ `ヽくイ / / _≧x
`ヽ / ノ ヽー‐-- 、__ ヽ/ / / / `ヽ
マニア─く/{,ィ,イ_ >ァ=≠ミ≧′ / // ',
}/ }.イ } / { {′ ( ̄/{ ‐-ト、 rfイ { {
/ /: | j { | / ヽ{ \_j ヽi } 从 }
.' /: :/ /⌒Y´{ ‐┘ _ノ 从_/⌒ヽ /`丶、
イ /: :/ /⌒Y⌒1 _ -‐‐- _ ノ个: :{ { } / . -=ミ、
:ノ , ' : / / l └≦三三三三≧、 |: : :| トi ト- / ヽ
/: : / / } `ヽ、 斗: : | |:| | / }
まさか、ブリタニアの皇帝も推奨する依存属性か
他の劇薬成分はひとまずおいて
三角関係と修羅場に特化したものを欲する
修羅場ってのは同じ日に同じ時刻にデートするというか、ブッキングすれば
憧れの修羅場になるんじゃんw
>>422 事前に依存に近い形にしておかないと単純にぶん殴られて振られるだけな予感
或騎士之難儀とか更新こないよなぁ・・来るわけ無いよなぁ・・
>>424 んなこと言ったら、過去の作品の更新も欲しいよ・・・
流れが戻ればいずれ帰ってくるさ
それまでは全裸で待つべし、夏場は快適
騎士難は非難所での別冊連載だろ
いかにも続きを書いてくれそうな作品名を具体的にあげちゃって
騎士難じたいにはなんの興味もないくせに
噛ませ犬かよ、騎士難は?
おっと犬っころが噛みついてきたようです
マジで犬じゃねえかw
って言って欲しかったんだろ
>>427
そんな犬もご主人様が恋人と仲良く手を握っていたら嫉妬して
女の手を噛み砕く事はよくある
何故なら、その犬はメス犬だったんです!!
いや、マゾ雌だったんです!
七戦姫まだー?
おまいらwwwwwww
依存系属性の嫉妬キャラは何か根暗というか、やっていることがキモいというか
お弁当とか、自分が着ている服と同じ服を用意してくるとか
マジで危険だから依存系属性とは付き合うなよ
絶対だぜ
相棒という刑事ドラマの再放送で依存系のメルヘンがやった行動なんだけどな
>>436 メルヒェン? メンヘルじゃないかえそれ。
>>434 可愛いもんじゃないか
あと『二等辺な三角関係』を読んでみなよ、依存型ヒロインの素晴らしさを理解できるはずだから
中に誰もいませんよ
ファンタジーやメンヘラじゃないんですから
中から誰かいたら困ります
寂れたなwwww
だが寂れたのは事実
そりゃあ最後に投下されたのが二週間前でその前は一ヶ月前だからなあ
半月に一度の投下ペースは以前に比べて明らかに寂れてるだろ
ほ
そりゃ、いつも一人でID変えてまで、何度もしつこくGJしてたあの人が
長期のアク禁に巻き込まれてるらしいからね
彼一人いないだけでこんなに寂れちゃうなんて、ウナも寂しいよぉ
まぁ、元々はこの程度のスレだったって証明されたわけでもあるのですが
とにかく彼の復帰するお盆過ぎまでは、みんなで頑張って保守しなくっちゃ
保管庫総容量450KBを誇るウナも、保守がわりにまた何か書いてみようかな
書き手さんが消えて、投下を心待ちにして雑談する人すらも消えて
夏だというのに厨すら湧かないもんなぁ
>>445 ある意味スレ盛り上げてくれてるつもりなんだろ?ありがとな
というか、作品はあるんだけど、投稿したら叩かれるから
正直、作品を書くのがアホアホらしくなるというのが作者だった俺の意見ですね
スレの住人は荒らししかいないし、荒れるぐらいなら投稿しない方がマシですよ
で、他に何か?
なければお帰りくださいませ
よけいに雰囲気が悪くなるだけですから
てゆうか、そんな叩かれるような作品、投下していただかなくとも結構ですよ
誰かが泣いてすがりついてくるとでも思ってらしたのですか?
つか、書くの止めた作者がウロチョロするのってキモイしウザイ
見ててイタいから自分語りしないで下さいね
ウザイからNGしといた
ブラウザとか便利良すぎるわけだが
NGもできずにいちいち相手にするから荒れるんだよね
まあ、作家に嫉妬したダメ人間が暇つぶしで作家をけなすなんて本当に愚かな行為だよね
荒らしているつもりだが、やっていることが幼稚すぎる
NG機能って便利ですよね
労せず不戦敗してくれるんですから
特に「アホアホらしく」なんて平気で書ける人が「作家」なんて自称してるスレでは重宝しそう
こんなこと言いたくはないが
さすが夏
この一言に尽きるぜ・・・
夏になると頭のおかしい人が沸いてきますね
お前とかな
そろそろ、作品とか投下したいけど
荒れるんだろうな
>>456 ごめんね
ネガティブキャンペーンと知りつつ、つい乗っちゃいました
>>458 ちょっと時間をおいてまた来るといいよ^^;
仕方ない
早く投下しなさいよ
>>449みたいな意見をさらりと吐いちゃう書き手が誰なのか
ウナとしても非常に気に掛かるところだもん
俺は投下する気全くないが、こうした雰囲気で投下したりすると「夏厨が沸いてきた」とか言って全部スルーされそうだな
夏厨がウザかったら
9月ぐらいに投稿すれば問題ないですよね
今日は痛い人が沸いてきたけど、速攻でNGしたおかげで快適だし
もう少しスルーする力を身に付けたら他の作家さんたちも戻ってきそうだ
過去に粘着している自作自演の荒らしの批評も今思うと
かなり恥ずかしい
まぁ何にせよ連載中のものや新しいもの、投稿されるだけでこっちはうれしいんだけどな。
まぁ、なんというか・・・夏だな
ZUxRJJv6自身が充分ウザがられてるのに全く気付いてなくて激ワラタ
夏ですねぇ
夏だから誰かSSを書いてくれ
空腹なんだよ
夏
ヤンデレスレにまで沸いてきたかwww
書いてはいるんだけどね亀ペースだけど
おまけにチキンだから書き上げても怖くてここには投下できないかも
投下したところで人身御供扱いっぽいし
投下するとしたら避難所かな
避難所は静か過ぎて落ち着くぜw
夏だなあ
嫉妬する女の子が主人公に自分のモノにするためにいろいろと工作仕掛けるのは
大好きだけどな
なんか、書いてみようかな
4行ぐらいでw
474 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 17:58:01 ID:sOgNXYQH
蒼天の夢と雨の音の続きマダー?
あたらすぃーの投下予告。
結局、俺たちは何を云われても投下せずにはいられないのさ。
いや、凹むのは凹むんですけどね。初投下を『一万年〜』さんと勘違いされた経歴を持ってますし。
昼休みの屋上にて、俺は唐突に唇を開いた。
惣菜パンを食べるためでもあったが、それよりも先に愚痴は出てしまう。
「ツンデレは嫌いなんだ」
「我が友よ、なにを言っている」
「だって考えてみろよ、ツンツンツンしてるんだぜ?」
「それが好いのではないかね」
「むしろ苛々するね、俺は」
肩を竦める俺に対して、杉並はべっちょりした箸を俺に向ける。
如何にも夕食の残りと思われる煮物のついた箸でだ。
やめろよ、と厭な目線で訴えれば、すまんとだけ言って引っ込める友達。
「ふっ、其れさえもない俺はどうすれば・・・」
「気に病むな、杉並」
「健也、平井嬢を篭絡したお前を羨ましく想うぞ」
「あんなツンデレ、勘弁・・・」
バタンッと屋上のドアを開ける音に、思わず己が言葉は噤まれる。
「やっぱり来たか」なんて云わざるを得ない。
杉並が拳を腰溜めに構えているのは無視だ。
「・・・・・・、ここに居たわねッ、健也。
さっさと私の手作り弁当を食べなさいッ」
「俺が惣菜パンを加えているのを、理解できないのか」
「ッ、そんな栄養の偏るものじゃなくて、之を食べなさい!!
それとも、アンタは彼女の作る弁当を食べれないってのっ!?」
「ああ、わかったよ」と頷けば手渡される手の込んでそうな弁当。
見ただけでも彩り豊かな、かつ栄養面にも均衡が取れていることが解る。
だからといって食べ盛りの高校生男児として量が不適切ではなかった。むしろ適切。
「べ、べつにアンタの事をもっと知りたいとか
これであわよくば御母さんと仲良くして外堀を・・・
って勘違いしないでよッ」
「ああ、しかしお前ももっともらしい・・・おしとやかな彼女として振る舞いを、しないのかなぁ」
「あ、アンタって奴はっ、いつもそればっか」
ふんっ、と貌を背ける結華。
「これだから・・・」
「なんか云った?」
これだから ツンデレは 面倒で嫌なんだ。
平井結華[ゆいか]とは先月から彼氏彼女として付き合っている仲だ。
放課後の土砂降り。
眉を顰めて傘代わりに鞄を代用して帰ろうとしていた時だった。
つっかけに靴を通し校舎を出ると、不意に掛かるのは背後からの声。
「あ、あの、健也さんですよねっ!」
「はい、そうですけど?」
怪訝な貌をして振り向く健也。声を辿れば、ショートの黒髪につぶらな瞳。、
『つ、付き合ってください』
『・・・はっ?』
『あ、あの、左藤健也さん、ずっと前から好きでした』
まるで、ちょっと古ぼけた、恋愛ドラマを見ている気分だった。
頭が真っ白になって、でも数分経って、
『はい、こちらこそ宜しく』と頷いた。
そこまでは上出来だったんだが・・・なぁ。
其のとき彼女がツンデレなんて知らなかった。
もし知っていれば俺は付き合うことを躊躇しただろう。
未だに、ツンツンツンツンしているし。
かといって俺がいなければ、ツンデレのツの字も顕れない。
時たまデレ期の往来かと思えばツンツンだし。
つよき○ と つ●きす二学期 を未プレイの俺には、図りかねていた。
「本当に、ツンデレか?あやつは」と。
杉並は
「馬鹿だなぁ、健也。
好きなやつを目の前するとツンケンしてしまうだろうがツンデレ」
とオタク道の極みに達した話を、熱論していたが。
何故か「敢えて言おう、ツンのないデレなど意味がない」
などと言って、ジークジ○ンを繰り返していた。
いや、だから俺はツンなんて要らないです。デレが欲しいんです。
だかしかし、ツンデレだと仮定するならば
彼女を計算式で表すとこんな感じだろう。
=ツンデレ+身持ちの堅さ+美人。
セクスは勿論駄目。ペッティングはNG。フレンチなキスすら稀にだ。
という「どんな身持ちの堅さだよ」というほどの清いお付き合い。
部屋に誘ってみても手を繋ぐだけだというのに、人前ではそれすらない始末。
「ヨイデハナイカ、ホレホレー」とでもやれば、何が起きるか解ったもんじゃない。
別に、背徳が好きとか、ヤるだけが能とかいうわけじゃぁない。
しかし、得てして男はエロくなるように、
設計され生まれ落ち成長退化死亡する生き物だ。
そして、なにより、これが、欠点だった。
俺の性癖を許容/理解しようとしないのだ。
性癖といっても性的嗜好によるものではなく、広義での意味だ。
ファミレスで待ち合わせていた女友達と、コーヒータイムを取っていた。
「んっ、んぅ、んんっ」
「喘ぎ声出すなよ、店員に変な目で見られンだろうが」
「いや、だって健也が梳いてくれると、心地好くてさ」
「だからってンな声」
「・・・健也。耳掻きしてもらってるようなものだよ」
「ああ、わからんでもないか」
俺の性癖、それは髪を触りたがる事だ。
そして、平野は今だに「女は髪が命」と視線で語り、触れることさえかなわない。
「大体さ、考えてみろよ」
「はいはい」
「俺ってさ面倒臭いの嫌だしさ」
「あいあい」
「デレ期なんだか、ツン期なんだかわかんねぇーし」
「ういうい」
「しかも私だけ見てだの、エロ本は見ないでだの、
AVを使うなだの、ずっと長電話してだのと」
「へいへい、あー定員さん。バナナパフェ追加ねーー」
「あの、お前なァ、もちっとちゃンと聞くつもりはねぇのか」
「いいーじゃないの」
「俺の驕りのくせして、頼むもンばっか頼みやがってよ」
「相談料♪相談料♪」
財布の中身はまだまだ余裕がある。
だから/けれども、
今は吾は君と時を分かち合いたい、
彼女がいてもそう想うのは駄目であろうか?
投下終了ッ。
題名は、 ツンデレ嫌いな健也君 でせう。あと、◆PsPjd8yE3Eでせう。
ツン期→デレ期間の表情が難しいです。下手と云われれば、もっと努力するだけなのでせう。
>>480 乙。
えっと、杉並=オタク=女友達でおk?
すまない。俺の説得力不足だったようだ。
これだけは勘違いされると、困るから補足しておきます。
杉並=オタク ←と女友達は別人。
>>480 GJ!
彼女の身持ちが固いというところで言葉様を思い出した
乙〜
おぉ!久しぶりだ!
やっぱり投稿されるだけでwktkが止まらねぇな。
これからこうやって投下され始まると良いんだけどな
GJ!清楚なツンデレが嫉妬とか、想像するだけで身悶えてしまうなww
どうせまた荒らし沸くんだろうけど
気にせずに続き投下してくれるのを待ってます
心配しなくても、ウナギから評価を貰えるようなレベルに達してないだろ
つか、読んですら貰えないんじゃないか
文章といい、自分語りパートといい、いかにもゆとり教育を受けた現代っ子って感じが…
いや、彼も歪んだ社会の被害者なのだが
とにかく素人なんだから、気楽に書くのはいい
ただし、それを公共の場に発表するとなれば、自ずと別の問題が発生することを知っておくべきだ
あのな・・・・荒らしたくないからずっと黙ってたんだがな・・・・
あんたさ、文章の書き方知らないだろ?
ここだけじゃなくて他の板でも、わけのわからん妄想を垂れ流しやがって・・・・
しかも投下以外で反応すんじゃねえよ
487 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/07/27(日) 08:33:21 ID:3fSD5bun
心配しなくても、ウナギから評価を貰えるようなレベルに達してないだろ
つか、読んですら貰えないんじゃないか
文章といい、自分語りパートといい、いかにもゆとり教育を受けた現代っ子って感じが…
いや、彼も歪んだ社会の被害者なのだが
とにかく素人なんだから、気楽に書くのはいい
ただし、それを公共の場に発表するとなれば、自ずと別の問題が発生することを知っておくべきだ
488 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/07/27(日) 09:23:07 ID:S9wG8Cr5
あのな・・・・荒らしたくないからずっと黙ってたんだがな・・・・
あんたさ、文章の書き方知らないだろ?
ここだけじゃなくて他の板でも、わけのわからん妄想を垂れ流しやがって・・・・
しかも投下以外で反応すんじゃねえよ
↑キモい
なんかここの一部の住民は非情だな…
投下されたのに「妄想流すな、駄文乙」とか言って、書き手のやる気を削ぐ事言って…
そんなに昔が良いなら、もう保管庫ずっと見てろよ…ていうかもう次スレいらないんじゃね?
こうやって嫌な雰囲気がずっと続くし、投下されて嬉しい筈なのに、逆に荒れてしまうし…
だよな
もし気に入らない作品でもスルーすればいいだろ
文章に気になる点があるならもうちょっと建設的に注意してやったらどうだ
一人のマジキチがID変えてせっせと工作してるだけだろ
スルースルー
>>480 投下乙です。
自分のペースでまたここに書き込みに来てください。
意味のないスペースに伏せ字の濫用、あと文中での記号の使用とか
俺としては、叩いて欲しくて、わざとやってるようにしか思えなかったのだが
こいつがウナギとかいう奴じゃねぇの?
それより、お前ら本心からGJやWKTKしてないだろ
久しぶりの投下に浮かれてるだけだよな
けど、こんなことしてると、本当にスレの終わりが来ちゃうぞ
>>494 そんな事言ってたらこのスレに投下されるどの作品も読めなくなるだろ
自分に合わない作品をスルー出来ないお前みたいのがいるから
スレ寿命が縮まってると理解してくれ
>>495 お前、このスレの他の書き手をバカにしてるのか?
何さり気に荒らしてんだろ、こいつ
他の書き手は真っ当だし、板的に見てもレベルはそこそこ高いんだ
次スレは要るけど、お前や
>>490は不要だよ
嫌なら二度とスレに立ち寄るな
それと荒らし目的の作品に飛び付くな
煽りや挑発する書き込みはあぼーんするのに限りますね
今日もツンデレの嫉妬や修羅場のプロットのために頑張るか
ツンデレこそが修羅場の王道なのだ
その前に
>>480はGJだぜ
病んで行く姿を楽しみにしている
はいはい、単発ワロスワロス
いつものことですからね
このスレが過疎る理由がわかるわ
501 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 16:49:19 ID:0hBOdSAF
>>480
とりあえず乙。
投下される燃料は全部うまいわ。
ツンデレの王道は素直になれないけど、他の女と一緒に歩いている姿を目撃すると
ツンでいるエネルギーが全て嫉妬成分になるぐらいかな
GJだが「でせう」はないと思う。
ありがたい
まだ一人いるみたいだな
あれ、なんで誰もいないの?…名無し君、私を捨てて他のスレに行っちゃったの…?
…許さない、絶対に許さない…。あのエロパロ板の泥棒猫ども…殺してやる…切り刻んでやる…ぶっ殺してやる!!!!
スレ住人のお約束を守れない奴はスレ住人に非ず
>>502 ツンデレキャラって、嫉妬するツンの部分が激しいが
その後に待っているのは依存デレだぞ
ルイズやシャナやナギで驚異的なファンを作ったツンデレ経済効果は
多くの人がくぎゅファンになってしまった
恐るべしツンデレ
てか、↑3人全員嫉妬キャラじゃんwwwww
エロパロ板≠公共の場。これ常識。
どうでもいいけど
よく恥ずかしげも無くきもいうんこ妄想人目に曝せるな・・・
なにがしたいのかよくわからんが
>>510 そんなこと言うなよ ドキドキしちゃうじゃないか
>>508 ルイズの嫉妬は凄いからな
記憶喪失になった巻なんて、ルイズのツンデレぶりを全て暴露されて
皆からヤバいとさえ言われていたw
ツンデレの話題よりもツンデレ依存系型について語ろう
ツンデレ依存系というのは最初はツンツンしているんだけど、付き合ってからデレる
更にデレて、大好きな彼にどんどんと依存してしまう。ウザイくらいに依存するので
だんだんと主人公の生活圏を脅かされてしまう。何故か勝手に合鍵を作られ、
携帯の友人メモリーは消され、常に監視される生活
他の女の子と喋っただけでツンツンとキレしてまう彼女
このキャラをどうやって修羅場SSで書くのか
それは難しい話だよな
何かヤンデレとツンデレを足して2で割ったような感じだな
思い込み・勘違いタイプが書きやすいんじゃないだろうか
それを解消させればハッピーエンドにできる
ツンデレ嫉妬娘をボロクソにフったらどうなるんですか?
烏有に帰します
518 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:48:35 ID:UFFOlBnk
秋の星空の続編マダー?
それにしても、嫉妬スレの住人はあれだな
女が嫉妬するのはいいんだけど、NTR展開があると火病を起こすのは良くない
主人公がずっと仲の良かった幼馴染を親友(女グセの悪い)に寝取られた場合
落ち込んで主人公は毎晩泣いて過ごす。幼馴染を忘れると決意して、新たな道を歩き出す
前向きに人生を歩いた結果、主人公には同じアルバイト先で彼女を作り、それなりに満足な
生活を送っていた。すでに仲の良かった幼馴染のことは頭の片隅にもなかった。
ところが、幸せ絶頂であった幼馴染は女グセの悪い親友にDVされまくっていた。
親友に騙されて、チンピラグループに輪姦されたりと酷い目に遭っていた。
今日も親友とチンピラグループのためにお金を稼ぐために出かける。
その時に、幼馴染は偶然見かけるのであった。
主人公と彼女が仲良く手を握って幸せにようにしている光景を。
それを見た瞬間、幼馴染は自分の不幸と彼の幸せの落差に愕然とする。
主人公の傍にいた時は幸せであった。なのに今は。
ああ、ちょっと顔がイケてて、話がちょっと上手いだけで親友の告白を受けたことに激しく後悔する
そして、ある事を思いつく。
壊してやろう、主人公の幸せを。
主人公が私に告白してくれたら、自分の不幸なかったはずだったんだ。私は幸せでいられはずだ。
幼馴染は主人公と彼女の仲を切り裂いてやろう。修復できないように
ならば、主人公と偶然に再会できるように演出して、近づいてやろう。
彼女よりも、私の方が好きなはずだから
↓
幼馴染、魔王化
構成的には
主人公 見た目、地味
幼馴染 ビッチ女
彼女 天然、主人公の浮気がわかると→黒化
による修羅場が読みたいですね
519
それYOUが書いちゃいなYO!
>>519 あえて言うなら、修羅場は幼馴染と彼女の一騎打ちが楽しみさ
>>519 ただのビッチだと荒れるから、スッキリ爽やかな人気者のビッチになりますよーに
ビッチだと言えば、西園寺世界
>>519 のビッチ女は頭がスイーツだからな
ちょっと格好いいイケメンと付き合って、DVされたからって
幼馴染の主人公が幸せ状態だから壊すってのはスレが荒れるなw
誰か書いてくれないかな
火病るもなにも、スレの趣旨から外れてるがな……
大抵、空気を読まない奴がNTRの話題を出すから荒れるんだろ…
NTRとかどう考えても荒らしだろ・・・
NTR展開を入れているみたいだが、ヒロインはビッチ女だから
修羅場さえあればいいや
それにしても、主人公って恋のライバルにイケメン金持ち男が必ず出てくるんだけど
あれって、かなりユーザーにとって嫌がらせに等しいよな
NTRメインはNTRスレでやれといいたくなるが
>>519みたいに修羅場メインなら大歓迎だ
何がいいたいかというと。
さぁ、完成させる作業に戻るんだ
ただいくらなんでも「輪姦される」って設定はNTRに偏重しすぎじゃね
しかもその発想のまま、主人公の彼女もレイプ的な被害に合わせるとかだったらNTRスレでやったらいいと思うの
「NTR要素のある修羅場」から「修羅場要素のあるNTR」にならないようにしないとスレ違いだぜ
>>531 どうも
>>519は幼馴染を使い捨てているからどうでも良くないか
まあ、作品が投下されるわけないんだから
熱くならないように
お前らリボンの騎士はどうなの?
>>530に同意、注意書き付けて嫌ならスルーで問題なし
ただこのスレには嫌ならスルー出来ない奴が多くてだな・・
ビッチものだとまとめサイトにある「ひとりワルツ」が良かったな。
すぐに包丁を出すのではなくて罵りあいのような修羅場が好みだ。
なんかまとめで
主人公を自分のものにするためあえて寝取られるヒロインのSSがあったんだが
なんてタイトルだったけ?
まとめサイトのSSずいぶん前に全部読んだから結構忘れてるなあ
ちょっと読み返してくる
そうだな、まずNTRの定義がおかしいと思うぞ
ここでのNTRはレイプかビッチなだけ
NTRって、性行為などで相手の心を奪われることじゃなかった?
引っ張るねえ、君も
ポッキー食べる?
ポッキーを両端から食べ合うんですねわかります
『くらえ!はぁぁぁ、ペガサス!!流星・・・?!・・・???・・・・キック・・・』
>>541 一本では弱いポッキーも、三本集まれば……ということですね。わかr
>>544 いや3人の女と食い合うんだろw
そして後で詰め寄られるんですね
なんて修羅場
待て!俺のポッキーも貸すぜ!
後輩の幼なじみが後輩の別れた相手に花束を送ったらしいんだけど、どういう意味なのだろうか?
花言葉でわかるだろw
聞いてきた
二種類あって一つは紫と白の二色でもう一種類は紫色の花、花の種類は多いし見分けがつかないから正しくないかもしれないけど二色の方は多分紫陽花の花
一色の方はりアスターっていう花が一番近いらしい
紫陽花の花言葉は、無情、移り気、あなたは冷たいとか一家団欒、家族との結びつき、強い愛情など
アスターの花言葉は携帯から探すの難しくて同感と信頼の二つしかわかんなかった
花言葉は色によっても違うらしいから上が当てはまるとは限らないみたい
うんうんスレ違いだね
何で女性にバラをプレゼントするの?
菊の花でいいじゃんw
菊と聞いて尻穴を思い出すのはエロゲ脳かなぁ・・・
紫のアスターの花言葉は『恋の勝利』『私の愛はあなたの愛よりも深い』
他にも花言葉をちょっと探したら、四つ葉のクローバーの花言葉は『幸運』の他にも『私のものになって』というのがあった
ファンタジーものなんか需要がないことくらい、スレの流れを見てりゃ分かりそうなもんだが
あちらでやってくれるんなら誰にも迷惑かからないから、何も言うつもりはないけどさ
つか、キャラとかの設定決めるのも書き手の楽しみの一つなのにな
独自の世界を作る自信がないのなら書くの止めた方がいいし
ひょっとして形を変えた誘い受けとしてのキャンペーンなのかな
いずれにしてもつまらなそう
どうしても書くってのなら王子はティークにでもしとけば
世界観の説明に相当の量を割かんとならんからな。
長々とスレに投下されてもアレだし。
俺は好きだけどな、蒼天の夢とか・・・・続きマダー?
一年ぐらい前にタイトルを応募で決めたRPGがあったのを思い出した。
俺はぶらまりとか九十九神とか白き牙とか好きだけど
ちゃんと修羅場になってれば
ファンタジーでも何でもいいと思うけど
雨の音、わたあな、転帰予報、ノントロまだぁ嗚呼ああああああああああああああああああああああああ
わたあなブログで完結してなかったか
わたあなでググレ
というか、阿修羅様の関連スレの作者紹介が何か少し追加されていたので
ある意味、感動したぜ
ちょっと、日本語がおかしいな
阿修羅様が管理しているまとめの関連スレの作者紹介が少し追加されている
でいいのか
この時間だと眠たいんで
さすがにおかしくなる
誰もお前のレスなんて気にしてないから無理して書き込まなくていいよ
569 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 23:37:09 ID:fsuLJQf1
うんこっこw
うんこw
修羅場にとって大切なのはヘタレな主人公だろうね
>>570 誠みたいなヘタレ主人公だとヒロインが肩を露出させて誘惑するだけで
簡単に浮気して肉体関係を持つからな
でも、ヒロインが腹黒いからちゃんと弱みを握って脅迫
彼女に黙って、ヒロインとデートしまくり、不振に思った彼女が後を付けると
修羅場が完成ってわけですよ
誠はヘタレというよりは、やることしか頭に無い
主人公が好きだった幼馴染と他の男が恋仲と誤解して
どこかに引っ越すようなパターンに萌えるのは俺だけか
幼馴染視点からすると突然、好きな主人公が消えて病むぞw
>>573 心臓がキュンてした。
でも引っ越すんじゃなしに主人公が距離を置くみたいな感じの方が良いかな
まぁ人それぞれだけど
>>574 まぁ手段として高校進学時に一緒の高校にしてたけど受験の前に幼なじみにばれないようにかえてて
家は近いけど学校は違うパターンとか
または大学進学時に地元の大学に一緒に行くことになってたけど
遠くで1人暮らしをはじめるとかかな
>>575 その逆パターンがタユタマのアメリなんだよな
主人公が好き好きだけど、主人公が好きな自分に疑問を感じて
主人公に黙って、他の学校を受験して完璧に主人公と別れる
街中で出会ったとしても、主人公を総スルーして、お世話になったお葬式も来ない
んで、噂になると他の男と付き合っているようだ
主人公、何かも諦めて毎晩泣き寝入りする
男だとかなり病むぞw これ
なんて仕打ちだ
携帯からの投下。14レス使います。
「終わった……!」
ボールペンを置いて思い切り伸びをすると、関節から気持ちの良い音が鳴った。
ゆっくり弛緩しながら窓から外を眺めると、今までにない程綺麗に見える朝陽が昇り始めていた。
こんなに清々しい朝を迎えるのは初めてだ。
達成感に酔いしれながら、先程まで机の上で格闘していた課題の数々を見つめる。
殆どが×だらけの赤い有り様だが、それでも自分で終わらせたものだ。
自己満足するなというのは無理な話だ。
「終わったんだぞ俺……!」
徹夜までして、俺は提出日である四月一日の朝にようやく課題を全て片付けることが出来た。
結局課題を貰った日以降佑子さんと遊ぶという当初の計画は叶わなかったが、今日から始業式までの一週間は休日のオンパレードだ。
佑子さんのことだから仮に宿題があったとしてもとっくに終わらせているだろうし、一週間以上会っていないんだから俺が誘えば快諾してくれる筈だ。
そうだと信じたい。
「そういえば……」
佑子さんのことを考えていたら、不意に佐藤早苗の顔が浮かんだ。
自分で一緒に宿題することを提案してきたのに、結局あの日以来音沙汰がまるでない。
どうしているのか気にはなるが、少なくとも課題を終らせてはいるだろう。
確かに俺と同じく赤点……というか0点取ってしまったのは事実だが、あいつは今までは中々に優秀ではあったからな。
テスト毎に廊下に張り出される成績優秀者の欄にも大抵は載っていたし。
別に成績がいいからと言って課題を終らせているとは限らないが。
「眠いな……」
とりあえず今はこの壮絶な眠気をどうにかして処理しなければならない。
一日中机に向かい続けるなんて性に合わないことしてしまったせいで、椅子にもたれかかっただけで寝てしまいそうになった。
まずは朝風呂して目を醒まそう。
佑子さんについての話はそれからだ。
佐藤早苗に至ってはどうせ今日学校で会うだろうから、その時直接訊けばいい。
立ち上がると、俺は酩酊状態の会社員のような足取りで制服片手に部屋を出た。
水を飲もうと一旦リビングに行くと、母が既にテレビを見ながらフライパンを巧みに使っていた。
時計を見ると、針は五時過ぎを指していた。
こんな陽がやっと昇り始めたような時間帯から既に作業している母を目の当たりにして、俺は今日学校に行く時間が早目であることを思い出した。
今日四月一日は――本来俺には関係のない日であるが――入学式の日だ。
だから先生たちもその準備に忙しく、俺のような不良生徒に構っている余裕もないから、課題の提出時間を通常の登校時間より早く指定されたのだ。
だったら始業式の時でいいじゃんとは口が裂けても言えなかった為、俺は母にこの日早く起こしてくれるよう頼んだのだった。
すっかり忘れていた。
「おはよう信悟」
「おはよ。母さん、俺風呂入ってくる」
「別に構わないけど、パンツ持ったの?」
「あ」
母の何のことはないと言わんばかりの視線が痛かった。
やっぱり親には勝てない。
溜め息をつくと、俺は来た道を引き返して自分の部屋までの階段を上った。
風呂から上がると、食卓では姉が食パンを咥えながらテレビの占い番組に見入っていた。
こんな早起きな上にパジャマ姿ではない姉を見るのは久しぶりで、少々驚いてしまった。
「どうしたの、姉ちゃん?」
「友達と約束あるから」
姉は視線をテレビ画面に固定したまま応答してきた。
大学生にもなって占い番組に釘付けになっているのはどうかと思うが、熱心な様子の姉に水を差す程俺は不躾な弟ではないので、黙って自分の椅子に座った。
時間も余裕があるとは言い難いので、俺は食べることに専念させてもらうことにした。
パンを一齧りしてほとんど咀嚼しないで飲み込むと、徹夜明けで鳴りそうな位空いていた腹に食い物の有り難味が染み込んだ。
うん、ピーナッツバター塗っただけのパンってこんなにも旨いもんなんだな。
「信悟、あんたの今日の星座ランキングは七位でね、ラッキーアイテムはハンカチだってさ。わかった?」
「わかったよ」
そんな微妙な順位言われても反応に困るだけだ。
俺は適当に返事しておいてから、朝食を平らげる作業に戻った。
「信悟っ!? あたし今日二位だって! 惜しいなぁ。ちなみにラッキーアイテムは身内の人らしいよ」
人のことをアイテム扱いする占いなんか信じるんじゃない。
隣で目を輝かせている姉を尻目に、俺はマヨネーズを手に取った。
「ところで、信悟こそ何でこんな時間に起きてんの? 制服なんか着てさ」
チューブ握る手に力が入り過ぎて、ハムエッグに大量のマヨネーズがかかってしまった。
これは高カロリーな目玉焼きが出来上がってしまったものだ。
「学校行く為以外にどんな理由があるってんだよ? 変なこと訊くんだな姉ちゃんは」
「だって、あんたが次に学校行くのって始業式の時でしょ?」
意外と食い下がってくる姉に、頭を押さえたくなった。
マヨネーズを食いながら次の言い訳を考えていると、母親が流しの蛇口を止めた。
「沖美、悪戯が過ぎるんじゃない?」
「はーい、すいませんでした」
母親からの注意に対応する姉の声には悪びれる様子は微塵も感じられなかった。
「ただ、我が弟が成績不振でその課題提出しに行くなんて、口にはとても言い難くて」
「知ってたのかよ。意地悪いな」
「いやさ、あたしのラッキーアイテム身内だから、あんた弄ってたら何か良いことでもありそうな気がしてね」
満面の笑顔でそんなこと言うとは、全くとんでもない姉だ。
まぁ先日制服のズボンの染みをぬいてもらったばっかだし、今回は大目に見るとするか。
これ以上関わっても時間の無駄と割り切ると、俺は飯を一気にかきこんだ。
朝食を終えると、歯磨きをする為に洗面所へと足を運んだ。
『ピーンポーン』
歯磨きを始めてしばらくしてから、家のチャイムが鳴った。
母が怪訝そうな表情を浮かべながら台所から玄関へと向かっていった。
こんな朝早くに呼び鈴鳴らす粋狂な奴の面を見たい気がしない訳ではなかったが、歯磨きの途中に相手を迎えるのはさすがに失礼だ。
それにどうせ近所の爺さんか婆さんが暇潰しに世間話でもしようと来ているだけだろうし、それなら近所では多少顔の利く母が行った方が良いに決まっている。
そう結論づけると、俺は眠気醒ましも兼ねた歯磨きを続行させてもらうことにした。
聞き耳を立てつつ。
「どなたかしら?」
母親の足音が消え、聞き慣れたドアの開く音が耳に入ってきた。
「あら、あなたは……」
「おはようございます。先日お邪魔させて頂きました、今井佑子と申します」
驚きの余り、口内の涎混じりの歯磨き粉を半分近く飲み込んでしまった。
反射的に喉を鳴らしながら洗面台に向けて残りの歯磨き粉を吐き出した。
咳を数回自発的に行いながら、軽い衝撃を受けて散らかってしまった頭の中を早急に整理する。
あの名前にあの声――どんなに耳が腐っていようとも聞き間違える訳がない。
「佑子さん!?」
「仲川くん、おはようございます。来ちゃいました」
洗面所から思わず吐露してしまった意味のない心中の台詞にすら返事してくれる佑子さんの優しさが沁みる。
別に来てくれたことに関しては何も問題はない。
寧ろ嬉しいの二乗だ。
ただ、こんな早朝からわざわざ来る理由が不明瞭だ。
俺に会う為だけに来ているとはとても思えない。
何か別の事情があってのことに違いない。
勿論佑子さんにそれを訊くつもりではあるが、とりあえず今は佑子さんに失礼のない――というよりも佑子さんに幻滅されないような身なりを整えなくては。
運良く今日は既に制服を着ているし、さっき風呂にも入った。
歯磨きも中途半端ながらもやった。
それらを確認すると、俺は一瞬でうがいを済ました。
念には念をと鏡で自分の顔を凝視し、最終チェック完了。
我ながら女々しいとは思いつつも、やはり彼女の前では良い格好をしていたいのだ。
「今行きます!」
そう言いながら洗面所を出て左手にある玄関まで足早に向かう。
視線の先には、声色通りの優しい笑みを携えた制服姿の佑子さんが毅然と立っていた。
「佑子さん、どうしたんですか?」
「今日は新一年生の入学式に出席するんですが、八時半集合でしばらく時間があるので。課題の提出日は今日だと仰っていましたよね?」
「それはそうですけど……」
「課題終わるまでは邪魔しては悪いので我慢していたんですが、今日なら絶対大丈夫だろうと思って。……迷惑でしたか?」
「と、とんでもない! 即効で準備するんで待っていて下さい!」
俺は慌てて佑子さんに背を向けて鞄を取りに自分の部屋を目指した。
頬を伝うものに赤面して、余計に駆け足で階段を上がる。
卒業式でも流さなかった嬉し涙に心底驚きながら、俺は本気で佑子さんを大切にしなければと決意を新たにした。
「俺、本当に怖いくらい幸せだよな絶対」
本音を呟きながら、佑子さんの下へ急いだ。
今、自分の学校までの通学路には俺と佑子さん以外の姿は見当たらない。
ほとんどの在校生たちは課題なんてイレギュラーな物を貰っていないに違いない。
その事実に気付くと、改めて課題を出した教師に対する逆恨みに近い感情が沸々と湧き上がってきた。
一方で、この課題のおかげでこうして佑子さんと手を繋ぎながら早朝の静寂を共有出来ていることを考えると、あの教師に感謝しなければならないのかもしれない。
だけどもしこの課題がなければ、もっとフリーな時間が増えていてその分佑子さんと遊べた筈だ。
――それに、あんな風に佑子さんと揉めることも……。
「仲川くん、どうかしましたか?」
佑子さんの落ち着いた声が、胸の中の陰惨とした蟠りを払拭してくれた。
せっかくの佑子さんとの二人きりの時間を非生産的な考え事に没頭することで潰すなんて馬鹿げている。
覆水盆に返らずとは良く言ったもので、済んでしまったことに幾ら文句垂れたってどうしようもない。
そんなことよりももっと大事なことが俺にはあるんだ。
「どうもしてませんよ。そんな俺ヤバそうな顔してました?」
「そんなことありませんが、ただ何か別のことを考えていたような気がして……」
顔にまで出ていたとは、迂闊。
佑子さんの前で間抜け面晒していなかったか不安になり、間を作らないように慌てて話を繋ぐ。
「多分一睡もしてないからボーッとしていただけですよ」
「寝てないんですか?」
「恥ずかしながら、課題終わらせる為に徹夜してしまいまして」
苦笑しながら頭を掻いた。
出来れば言いたくはなかったが、見栄張ってまた前みたいなことになるのはご免だ。
「そうでしたか。それではまた今度にします」
「何をですか?」
「大したことではないんですが、私の家に来て頂ければと思っていたんですよ」
「……すいません、もう一回言ってくれませんか?」
「……是非仲川くんに私の家に来てもらいたいと思っていたんです」
「申し訳ありません。恥ずかしながら徹夜明けで意識が朦朧としているんですよ。ということで、もう一度だけお願い出来ますか?」
「…………今日から始業式までって暇ですよね? 仲川くんが良ければいいんですが、私の家に……」
「お邪魔しちゃっていいんですか!? 正真正銘佑子さんのご自宅にですよ!?」
その場で足を止めて、通学路であることを憚らずに大声を張り上げた。
幸い通学路は俺たちで貸切状態だったので、周りから好奇の目で見られるという羞恥プレイを受けずに済んだ。
「は、はい。終業式の時に電話で話した通り、一度落ち着いて話でもしたいなと思って」
「佑子さん宅でお話ですか!? 嘘じゃありませんよね?」
余りにも自分に都合の良い話なので二回聞き返しただけでは信じ切れず、もう一度確認してしまった。
それが癇に障ってしまったのか、佑子さんは目を細めつつ若干握っている手の力を強めた。
痛みはなく、寧ろ女の子特有――なのかどうかは女性経験浅い俺には分からないが――の柔らかさが伝わってきた。
今更だが、佑子さんの手の小ささに少し驚いてしまった。
「仲川くん、覚えておいて下さい……。私が仲川くんに嘘をつくことはありません」
赤面してしまい、思わず顔を佑子さんから背けたくなった。
そんな切羽詰ったような表情でこんな嬉しくなるようなこと言われちゃ、目合わせるなってのは中々に難しいことだ。
多分、普通の男にとっては彼女が嘘つかないだなんて宣言されても当たり前としか思わないのかもしれない。
でも、俺はその当たり前に飢えていた。
自分の勘違いで女性不審に陥って以来、女性を絶対に信頼出来る状況を俺は望んでいたのだ。
そして佑子さんは真摯な表情で放った言葉で以て、俺の願望を確固たるものとして実現させてくれた。
そんな彼女を、愛しく思わない訳がない。
「はい、ありがとうございます! 死んでも忘れませんよ!」
「ふふ……そして……」
佑子さんは控え目な笑いを漏らすと、空いている左手で俺の右肩を掴んで自分の体を預けてきた。
顔を俺の胸に埋めているせいで、艶やかな黒髪が眼前に広がり、又そこから広がる仄かな匂いが鼻腔を擽る。
これはシャンプーの匂いであって決して佑子さん自体が良い匂いである訳ではないと思いつつも、頭がクラクラしそうになる。
「仲川くんも、私に嘘をつくことはない……私を好きでい続けてくれる……私を裏切ったりしない……。ですよね?」
……声に陰りがあるような印象を受けたのは、顔が下を向いているせいで篭ってしまったからなのだろう。
そう納得させると、俺は空いている右手で佑子さんの左手首を優しく握った。
「言うまでもありません」
佑子さんは笑ってくれた。
鳥肌立つくらい気色悪いこと言ってしまった後悔から、今度こそ本当に佑子さんから目を逸らしてしまった。
「もしかして、傍目からだと俺たちって俗に言うバカップルってのに見えるんじゃ……ないんですかね」
「もしかしなくてもそうですよ。だから――」
佑子さんの笑い声が聞こえたのと同時に、俺は左腕にやけに心地良い感触を覚えた。
「――見せつけちゃいましょう」
恐る恐るその方向に視線をやると、俺の左腕が佑子さんの両腕によって絡み取られている光景が映った。
ここまでくると人目を気にすることもどうでも良くなってしまい、半ば自棄になってそのまま歩み出した。
陽は昇っているものの人っ子一人いないけど。
「佑子さんって意外と行動派なんですね」
「幻滅しちゃいました? おとなしく小動物みたいな媚びた目線で見つめてくるだけの女の子の方が良いですか?」
そんなことありません――と言おうとして思い止まった。
よくよく思い返してみると、何だかんだでさっきから俺は佑子さんに押され気味になっている気がしてならない。
佑子さんの方が年上なのだからある種当然のことなのかもしれないが、それでは男として立つ瀬がないってものだ。
赤面佑子さんを拝まないことには俺の通学は終われない――そんな悪戯心が、自然と俺の次の言葉を決定した。
「どんな佑子さんでも俺は大好きです!」
「えぇ!?」
俺の臭み満点の台詞に、佑子さんは口に手を当てて笑い出してしまった。
臭過ぎたかと後悔しつつ、冷めた瞳で見られるということがなかっただけマシかと自分を納得させた。
それにしても、俺と佑子さんの間に異性への対応力の差があることを再確認して少々気落ちしてしまった。
俺はつい一ヶ月半前まで本気で異性を意識したことすらなかった男。
それに対して、佑子さんは俺より一歳先輩の上中々に可愛らしい女性だ。
異性経験も人並みにはあるのだろう。
話によるとキスも一人としたことがあるようだし、そうなると今まで付き合った人数はそれ以上かもしれない。
勿論そのことについて醜い独占欲を丸出しにして憤ったりはしないが、そのことを常に心に留めておかなければならない。
俺と佑子さんとの経験の差はそのまま認識の違いに繋がり、それが二人の仲に亀裂を生じさせるかもしれないから。
勘違いで他者との関係に皹が入るのはもう沢山だ。
相手のことをしっかり見て、聞いて、思う――小学校で教わるようなことをすれば大丈夫だ。
「仲川くんたらいきなりそんなこと……くふ……」
佑子さんはまだ笑いの蟻地獄に嵌り続けているご様子。
我ながら面白みの欠片もないあのネタ台詞に、よくしゃがみこんでまで爆笑していられるものだと思う。
見ているこちらまでつられてしまいそうになる。
時々見かける、笑いのツボが一般人とは若干ずれている人の一人なのかね。
「そろそろ行っちゃいますよ」
冗談混じりに言いながら佑子さんに顔を近付けた。
そうするとさっきまでは気付かなかったが、佑子さんの真っ赤な両耳が視界に入った。
これについては、笑い過ぎで興奮しているだけという解釈が有力だ。
しかし、万が一にも佑子さんが先程の俺の台詞に照れているとしたらどうだろう?
……ほぼ有り得ない仮説だが、どうせ佑子さんの真意を確かめるようなことはしない。
真相は謎のままなのだから、自分にとって都合の良い解釈をした方が建設的だ。
別に自分に言い聞かせている訳ではない筈……。
「あっ、待って下さい。私も」
口を片手で覆ったまま慌てて佑子さんは立ち上がった。
そんな様子を見ていると、佑子さんとの今後について危惧している自分が馬鹿馬鹿しく思えてしまう。
……肩の力を抜くべきなのかもしれないな。
最近になって気付いたことだが、俺はどうやら考え事の多い人間らしい。
でも、俺の沈思黙考によって事態が好転したことは俺が知る限りでは一回もない。
佑子さんの過去についてだけ念頭に置いて、余計且つ無意味な考えを一旦払拭するのも悪い気はしない――。
「ところで、佑子さんの家にお邪魔していいという話は……」
「またの機会にですね。徹夜した体に追い討ち掛けて体調崩したら嫌でしょう?」
「俺は健康に定評があるのですが……。佑子さんがそう言うのであれば仕方ありませんね」
「今日はゆっくり休んで下さい。明日また連絡しますので」
「それって明日は……ってことですよね?」
「はい。明日を一日千秋の思いで待っています」
――この幸せな時を守る為に。
左手に巻かれた腕時計で時間を確認する。
「えっと……大体七時半ですね」
「ありがとうございます。丁度良い時間ですので、私もそろそろ学校に向かいます」
「一緒に登校してくれてありがとうございます。俺も出来れば送ってあげたかったんですが……」
「気持ちだけ受け取っておきます。どうも」
歩きながら佑子さんに頭を下げられた。
俺も返そうと思ったが、間もなく校門の前に着いてしまい一旦立ち止まった。
「それでは、明日はよろしくお願いします」
もう一回お礼を言おうとしたが佑子さんの言葉に制されてしまった。
佑子さんももたもたしていたら自分の学校の入学式に遅れてしまうだろうから、これ以上話すのは迷惑か。
かなり名残惜しいが、明日思う存分佑子さんと話し尽くしてやる。
揺れる心を無理矢理納得させると、俺は佑子さんに背を向け校門をくぐった。
まだ早い時間なだけに、校内には慌しく駆けている教員たちと数組の気の早い親子がいるだけであった。
そんなに忙しいなら、在校生を何人か引っ張り出して手伝わせれば少しは楽になるだろうに。
まぁわざわざ課題出してもらってそれを提出する為にやって来た、迷惑掛ける側にいる俺が教員に小言を言う資格なんてないがな。
「眠い……」
見ている人はいないと踏んで、その場で遠慮なく盛大な欠伸をかました。
眠気と倦怠感が体中を駆け巡っていることを理解すると、俺は早々に担任の教師を見つけてしまおうと自分の教室の方へと歩み出した。
「久しぶり!」
数歩進んだところで、聞き覚えのある声と共に肩を叩かれた。
大体相手の正体に目星を付けつつ振り返る。
「元気してた?」
「それなりに。というかお前どこから湧いてきた?」
「人を菌みたいに言わないの。せっかく共に課題を課された同士として校門で何時間も待っていてあげたっていうのに」
「そりゃどうも。今度何時間でもお前に返してやるよ」
一旦終了します。二時間後きます
今ならどんなヘタレでも間違いなくウケるからね
お手軽に安っぽいGJ貰いたいのならチャンスってことだ
ゆっくり読ませて貰うよ
感想は一段落してから
佑子さんキタァー(゜∀゜)ーー!!!!
GJです。
次回投稿も楽しみに待ってますよ
GJ!
こうやって待っていた作品がひょっこり帰ってくるから嫉妬スレから離れられないんだよな
おぉお久しぶりです。
とりあえず最初から話読み返してきますかね・・。
話思い出さねば。
>>591 確かに内容スカスカで印象薄いからなぁ
別に待ってたわけでもないし
俺もまとめスレ行って読み返さないと
佑子さんに対抗できるキャラはいたり先輩しかいないと私は思っているので
>>587 GJだ。次回も楽しみに待ってます
全裸でw
残り投下します。
「ところで君、あんなに恥ずかし気もなく欠伸してたってことはどうせ課題のせいで徹夜明けなんでしょ? 当たっちゃった?」
「そういうお前こそ目の下にクマ作ってどうした、佐藤? テンション高いし」
俺の目の前で驚いた様子で自分の鞄の中身を漁り出したのは、佐藤早苗だ。
約二週間ぶりの再会だが、彼女に特に変わったところは見当たらず、相変わらず絵に描いたような美少女のままであった。
率直に言ってしまうと――実際には口が裂けても言えないが――多分佑子さんより若干可愛い。
今は両目の下にクマが広がっているが、それでも佐藤早苗の顔はトータルで見れば我が学園一の美貌を誇っていると思う。
全く以て憎い奴だ。
当の佐藤早苗は、しゃがみこんで鞄から取り出した手鏡で自分の顔を確認しているようだ。
「うわ……酷……」
佐藤早苗は鏡に映った自分の顔を前に、溜息混じりに肩を落としている。
お前の顔でそんな酷評が下されるなら、一般の女性は恥ずかしくて外出出来なくなってしまうぞ。
「言っておくけど、あたしは課題なんて一週間以上前に終わっていたの。徹夜なんてしてないからね」
手鏡を鞄の中にしまった佐藤早苗が立ち上がった。
「それじゃあ、目の下のその黒い染みはどう説明するんだよ? 強がる必要なんてないだろ」
「このクマはね……最近あまり眠れてなかったから……」
「やっぱり課題のせいでケツに火がついてたんじゃないか」
「違います! 言うなれば、最近のあたしは遠足を明日に控えて眠れない小学生みたいな感じだったのよ」
「曖昧過ぎて訳が分からない」
「まぁそんなことは気にせず、さっさと先生探しちゃお」
佐藤早苗に左腕を掴まれると、さっき俺が向かおうとしていた教室の方へと引っ張られていった。
鼻歌交じりに歩いている佐藤早苗をよそに、俺の脳裏にはホワイトデーの翌朝のことが過ぎった。
その要因は時間帯的なこともあるが、何より俺に対する佐藤早苗の強引な態度があの時のそれと酷似しているからだろう。
あの時は、佐藤早苗にフラれたおかげで結果的には佑子さんと付き合うことになるなんて思いもしなかった。
その上逆恨みしていた佐藤早苗と友達にまでなるとは、想像だにしていなかった。
「人生山あり谷あり、人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如しってことなのかな……」
「どうしたの?」
「何でもない。そんなこと気にせず、さっさと課題出しちゃおうぜ」
終わり良ければ全て良しだ。
入学式の準備に追われていることもあって、担任の教師に二人分計十冊のテキストを渡すだけで課題提出は終了した。
いつもは課題を渡した後も三十分位の説教を頂戴させられるのだが、さすがの小言教師にも今日は暇な時間がないようだ。
「ふぁ〜……眠いな。何か最近は課題中心の生活を送っていただけに、それが終わるとちょっとした虚脱感が……」
「欠伸しながら喋らないでよ。あたしは集中して二日で終わらせたからあんまりそういうのはないな」
「俺が超集中して二週間近く掛かった課題を二日で? やっぱお前頭良いんじゃん」
「あんたが悪過ぎるんでしょ。というかどうせ休憩と称してテレビ見てたりしてたんじゃないの?」
「そりゃそうだろ。休み中に机に連続三十分も噛り付いていたら気が狂う」
「……色々と言いたいことはあるけど、とりあえずあんたはこれっぽっちも集中なんかしてないからね」
佐藤早苗が完全に接触している親指と人差し指の先っぽを見せてきた。
そこまでこれまでの努力を否定されると、別にそういうことで良いやと思えてくる。
とにかく今日は早く家に帰って寝て、何もしないことの幸せを噛み締めたいものだ。
「ふぁぁ〜〜……無茶苦茶眠いな」
「またアホ面晒して欠伸した。あたしだって昨日は眠れなかったけど、欠伸出る程眠くないわよ」
「徹夜に強い体なんだな」
「何となくデリカシーゼロの発言に聞こえるからやめなさい」
脳天に衝撃一発。
鞄で頭を殴られた。
それでも、根強い眠気が解消される気配は一向に感じられない。
視界に入った校門がここから家までの道のりの長さを俺に思い立たせ、余計に歩くのが億劫になった。
「そんじゃあ、また始業式の時によろしくな、佐藤」
力なくそう言うと、佐藤早苗の方へと向き直る。
その佐藤早苗はと言うと、何故か校門の方向を凝視していた。
しかもかなり驚いているようで、せわしなく手が震えている。
「何で……」
佐藤早苗の口から漏れた言葉に、さすがの俺も見ているだけではいけないような気にさせられた。
とりあえず、再び半開きの瞳を校門の方へと向ける。
さっきと違って“何かがある”という意識の下見た為、さっきは感知すら出来なかった人影を確認した。
目を擦ってからもう一度校門の先を見て――そして驚愕のあまり半開きから全開になった目でその人影の正体を再確認する。
「課題提出はもう終わったんですか? 早いですね」
「佑子さん!?」
つい十数分前に校門でさようならしたばかりの佑子さんが笑顔でそこにいた。
叫びながら俺は一気に佑子さんの下へと駆け出していった。
「佑子さん、どうしてここに!?」
「いえ、仲川くんの時計って時間ずれているようで……」
僅かに息の上がった俺の前に、佑子さんは革鞄の中から取り出した腕時計を見せつけてきた。
そのディスプレイのデジタル表示によると、今はどうやら七時二五分らしい。
自分の腕時計を確認すると、大体七時四十五分を指している。
「まだ時間に余裕があったので、ギリギリの時間まで仲川くんを待っていようかなって思いまして」
「俺の時計の時間が……ずれているんですか? 佑子さんの時計がずれているという可能性は?」
「ないとは言い切れませんが……。そう言われると、どちらなんでしょうかね?」
場合によっては切羽詰った状況になりかねないというのに、佑子さんに慌てた様子は見受けられない。
何でそんなに落ち着いていられるのかはとりあえず今は置いといて、俺は学校の時計で何時か確認しようと身を翻した。
「仲川が正しい」
振り返った途端に声が耳に入った。
と同時に、佐藤早苗がディスプレイに七時四十六分と表示された携帯電話を目の前に差し出してきた。
どうやら俺の時計が正しかったようだ。
ということは……。
「佑子さんっ! ずれているのは佑子さんの時計ですよ!」
「そうなんですか? それはびっくり仰天です。想定外でしたよ」
「驚いている暇なんてありませんよ! 急いで学校に向かわないと!」
俺が独り馬鹿みたいに騒いでいるというのに、当事者たる佑子さんは自分の時計の時間を直している。
どうしてそんな余裕でいられるのか不思議でならない。
まさか俺みたいに、遅刻確実でそれなら思いっきり遅れてやるなんていう風に思う人ではないだろうし。
「ずれていた時間は二十分ですよね? なら大丈夫。私はいつも学校には三十分前に着くようにしています」
「てことは、今から行っても……」
「まぁ十分前には着けますね。歩いても」
思わず脱力してしまいそうになる。
俺独り空回りして無駄に神経擦り減らしただけか……。
まぁ佑子さんが損をすることなく済んだということを素直に喜んでおこう。
「それでもそんなに時間に余裕はありません。急ぎましょう! 俺も一緒に行きますので」
「いえいえとんでもない! 私は仲川くんとまたこうして僅かでも話せただけで嬉しかったので」
「そんなこと言わずに……」
「――仲川くんは、明日の私の家での初デートに備えて、今日はゆっくりお休み下さい」
そう言い残すと、佑子さんは小走りで彼女の学校があるであろう方向へと行ってしまった。
追いかけようとしたが、佑子さんに休めと言われた手前それに逆らうのは気が引けた。
それでも追い掛ける勇気は俺にはなかったから、結局俺はその場で佑子さんの姿が見えなくなるまで見守ることしか出来なかった。
明日会える……明日会える……そう言い聞かせても、やっぱり納得し切れなかった。
明日がこんなにも待ち遠しくなるとは、俺もしっかり青春謳歌してしまっているな。
何か少しだけ恥ずかしい。
「――欠伸、しなかったね?」
後ろから佐藤早苗の声が聞こえた。
振り向いた先には俯いた佐藤早苗の姿があった。
佑子さんのことで頭がいっぱいだったから全然気にしていなかったが、そういえば携帯を見せてきた時も俯いたままだった。
俺は佐藤早苗の機嫌の変化の速さは恐ろしいことを思い出した。
こういう時、深く考えてから行動を起こすと大抵トラブルが起きていたんだ。
佐藤早苗は友達の一人だから、また前のように険悪な感じになるのは嫌だ。
だから、俺は何も考えない。
前例から学習出来ない奴は人に非ずだ。
「それがどうかしたか?」
「……別に……」
佐藤早苗はあっさりと引いた。
やはり俺の“考えない”という考えが功を奏した。
「仲川、あんたの時間を今日貰うわ」
あれ?
「また藪から棒に……。何を言い出すんだ?」
「あんたさっきあたしが校門で待ってた分の時間を返してやるよって言ってたじゃない! 何、今更約束破る気なの!?」
急に怒鳴られてしまった。
その切羽詰った表情は、両目の下のクマのせいもあってか、悲し気に見えてしまった。
どういうことか考える時間も与えてくれなさそうだし、考えもしてはいけない。
「も、勿論守るさ……。でも、今日じゃなくてもいいんじゃないか? 明後日とかその次とかさぁ」
「今日じゃなきゃいけないの!」
「分かったよ……」
怒鳴り声に圧されてほとんど強制的に頷かされてしまった。
「それじゃ今からあたしの家に行くからね」
そうして、完全に興奮してしまった佐藤早苗に手を引かれ、俺は佐藤早苗の家の前へと連れていかれた。
何も考えなかった結果がこれなんだが……本当に良かったのだろうか?
自問したところでどうしようもないが。
>>587 キター( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)`Д´)-_-)冫、 )ノД`)=゚ω゚)━ッ!!!
GJっす!
お待ちしておりました
次回もwktkしながらお待ちしております!
投下終了。レス数間違えました。
578-586と595-599の合計13レスが11話目です。
追加分キタァー(゜∀゜)ーー!!!!
寝る前に読んでおきます
昔は寝る前に投下された嫉妬SSを読むのが楽しみだったんだけどな
数えたら14で合ってたorz 今度こそ本当に失礼しました。
>>601 割り込んでしまってスマソorz
GJです
早苗はどんな逆襲をするのかをwktkしながら次回をお待ちしております
GJ!!
これから早苗の逆襲が始まるのだろうか・・
次も待ってます。
どれだけでも待ってます!
携帯からこの量とか…
お疲れ様にも程があるだろ
携帯から投稿ってそんなに大変なの?
609 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 23:02:28 ID:fqmrAKsJ
今からまとめサイトおさらいしてくるよ。
最近長編が投下されないから内容忘れてる人も多いと思うんだぜ!
なんにせよ携帯からとかマジで乙
>>佐藤早苗に手を引かれ、俺は佐藤早苗の家の前へと
なんか、いかにも素人が書いてますっていう稚拙な表現で萎えた
自分で読んで不自然に感じなかったとすればセンスなさすぎ
読み直ししていないというのなら、あまりにも読み手をバカにしすぎ
気が向いたら頭から読んでみるよ
今日は止めとく
気が向いたら頭から読んでみるよキリッ
>>601 原稿用紙37枚って化け物か……
とりあえず、GJですよ
>>610 ポッキー食べる?
やっぱりやらねーよ、バーカ
ぐわっ
佑子さんが可愛すぎる
これなんて純情キャラ=腹黒キャラなんだ
これはあのいたり先輩以来の胸のときめきがするぜ
そういえば、いたり先輩はあれで完結したの?
>実際には口が裂けても言えないが――多分佑子さんより若干可愛い
↑そりゃ、殺されるぞw
忘れられた頃に投下する男 スp
「ねえねえセっちゃん」
「――ああっ!?
そっちの出店は質が悪いことで有名だから伝えておけば――っと、ちゃんと回避した! えらい!」
「セっちゃんってばー」
「――そうそう、大根を選ぶときは葉っぱを見て。
教わったことは必ず覚えている辺り、流石白ちゃん」
「……お姉ちゃん、拗ねちゃうぞー?」
「――む。あの客引き鬱陶しいなあ。
姉さん、ちょっと行って排除してきて」
「りょーかい! ……あれ? 私ってパシリ?」
「――よし、ここまでは順調ね。
この調子で行けば、日が落ちる前には帰れるかな」
「……セっちゃんセっちゃん! この卵凄いんだって!
一個で3回はできるって! ユウキさんに十個くらい食べさせようね!」
「って姉さんが引っかかってどうするのよ!?」
人気のない路地裏にて。
黒髪の姉妹が、完全に気配を消しつつも、ちょっぴりはっちゃけながら。
大通りを行く白い少女を、見守っていた。
ただいま、はじめてのお買い物中。
少女の一大冒険を、心配しすぎて家で待てない姉貴分と、
何となくノリでついてきて、退屈を持て余している(ダメ)姉貴分。
白い少女がその任務を半ばまで達成してもなお。
安心して離れたりせず、主に妹の方がハラハラドキドキしながら見守っていた。
ちなみに姉は野良猫とにゃあにゃあ会話して楽しんでいた。
まあそれはそれとして。
ふと。
「――セっちゃん」
姉――ユメカが、冷たい声を発していた。
いつものとろけた姉ではないことを瞬時に悟った妹セツノは、
少女の監視を一時中断し、姉の方へと向き直った。
「近くに、手練れがいる。――逃げよう」
姉の言葉を受け、数秒ほどセツノは迷った。
自分は、そんな気配を感じなかった。
技能としての索敵なら、セツノの方が優れている。
しかし、それはあくまで技術の問題。
ユメカの動物的な第六感には、何者も敵わないことをセツノは知っていた。
「……別に任務中じゃないし、放っておいても大丈夫じゃない?」
言いながら、さりげなく大通りの方へと視線を走らせる。
それらしい人影は――
――白に。金髪の女性が、近付いていた。
すれ違うとかそういった類ではない。
明らかに、白に向かって歩いていた。
まさか、
「……姉さん。ひょっとして、あいつのこと?」
「うん。あいつ。この前見たときは気付けなかったけど、たぶん、私より強い」
「……確かに、何だか今は、雰囲気が黒いというか、自分を抑えきれてないというか」
「この距離なら気付かれることはないと思うけど、念のため」
「でもあいつ、白ちゃんに……」
「たしか、しーちゃんを保護したり、ユウキさんに預けたりしたのも彼女でしょ?
なら、滅多なことじゃ危害を加えたりしないよ。きっと」
普段の姉らしからぬシリアスな言動。
人間兵器のような姉がここまで恐れるとは。
あの女――そこまでの手練れということか。
改めて、女性の素性を思い返す。
アマツ・コミナト。近衛隊准隊士。ユウキとは帝都中央学院で知り合った女性。
剣術謀術に長けており、敵対した者は全て屈服させられている。
剣の腕に関しては、直接見たことはないが脅威に値する可能性が高い。
――以上、ユメカ作「泥棒猫さんリスト」より。
……確かに、敵に回したくない類である。
特に貴族というのがヤバイ。ユメカとセツノの立場上、最も関わりに配慮が要る人種である。
もし自分たちの所属がばれてしまったら、個人だけではなく村全体の問題になりかねない。
姉の言う通り、白が危害を加えられる可能性は皆無だろう。
ならば、自分たちは余計な波風を立てぬよう、対峙を避けて隠密に徹するべきだ。
そう判断し、姉に同意を示そうとした、瞬間。
半ば無意識に唇を読んでいたセツノは、アマツがこう言ったのに気付いてしまった。
――ちょっとこれから、ユウキの家に行くからな。
それは困る。
現在ユウキの家には、自分と姉の生活跡がこれでもかというくらい残されている。
白い少女との二人暮らしと言い張るには、少し苦しい。
というか姉の下着や自分の恋愛小説を、ユウキの物と言い張るには苦しすぎる。
となれば、すべきことはただひとつ――
「姉さん! 家に戻ろう!」
――限られた時間の中で、自分たちの痕跡を隠す!
結論から言おう。
ユメカは駄目人間過ぎた。
戦闘特化型なのだから、隠密技能の多少の不得手は許されるかもしれない。
しかし、だからといって。
「片付けの途中に発情って、何考えてるのか本気でわかんないんだけどっ!?」
「やだなあセっちゃん、ユウキさんのこと考えてるに決まってるじゃない☆」
「考えた結果が自慰ってのが意味不明なんだけど!」
「いやほら、性欲はヒトの三大欲求のひとつだし」
「うわあ蹴りたい。すっごく蹴りたい。
今の私、性欲より馬鹿姉蹴たぐり欲のが強いけど――でも我慢! 私常識人だし!」
「なにようセっちゃん。それじゃあまるで、私が常識ないみたいじゃな」
「いいから黙って気配消してなさい。そろそろ来るんだから」
「はーい」
屋根裏の空間にて。
諜報員姉妹は息を潜めていた。
自分たちの痕跡を隠した後は、少し離れた場所で待機するのが最善だったが。
セツノの心配性とユメカの縄張り根性が、少しだけ影響した結果だったりする。
(……白ちゃん、無理しちゃ駄目だからね)
(もしあいつがユウキさんのこと強姦するようだったら、私が出て行ってやっつける!)
セツノの心配性も大概だが、ユメカはユメカで先程までのシリアス調は何処へやら。
いつもの馬鹿姉モードに戻っていた――が。
(……あれ? 何か忘れてるような懐が寂しいような?)
気付いたときには手遅れだった。
というか姉のことを信用していた自分が愚かだった。
そもそも、重要な片付けの最中に自慰を始めるような馬鹿姉が、
まともに片付けていたと思い込んでいた己の不明を恥なければなるまい。
――部屋のど真ん中に自慰ネタの下着を放置。
空前絶後のお間抜けさんを問い詰めると、
「だってーセっちゃんがいきなり呼び付けるからびっくりしちゃって置きっ放しに」云々と言い訳を。
回収しに行きたくとも、既に白とアマツは家の中。
気配を察知される危険を鑑みれば、このまま放置するほか手はない。
不幸中の幸いか、放置された場所はユウキの寝室。
脱ぎっぱなしにしていたと見るのが自然だろう。
あとは運を天に任せ、見過ごされるのを祈るのみ。
「……っていうかそれ以前の問題として、寝室に何の遠慮もなく入ってくる客人なんて、そうそういるはずもないし」
「あ、入ってきたねセっちゃん」
「…………ユウキさんの知り合いって、変な女しかいないのかな?」
この女騎士といい、以前の喧嘩ふっかけお姉さんといい。
「セっちゃん……そんな自己卑下しなくても……」
「筆頭が何を言うか」
おもむろに入ってきたアマツと、慌てて追ってきた白。
二人は大した時間もかけず、不自然に放置された下着に気付いた。
白の方は、はてなと首を傾げるだけの、至極当然な反応を示していた。
それに対し、アマツの方は――
「――あ、拾った」
「…………ッ!」
「ちょ!? 怒るところじゃないでしょ姉さん!」
「でも私、まだイッてないし……!」
「いやそれかなり意味不明」
よくわからないところで憤慨するユメカと、いつものように突っ込むセツノ。
どう見ても、油断しきっているようにしか見えない。
――が、その実、欠片も気配を漏らしていなかったりする。
索敵の訓練を受けた者でも、今の二人に気付くのは難しいだろう。
二人はそう確信していたため――
やれやれ、誰かと思えば、ウナギファンの緑猫さんか
相変わらず便乗するのが好きだねぇ
さりげなく。
本当にさりげなく、隣の白には気付かれないよう周到に隠された。
アマツの殺気。
当てられた瞬間、思考が硬直してしまった。
女騎士がそんなことをする理由はひとつしかない。
気付いているぞ、という警告。
行動の選択肢は3つ。
息を潜め続けるか、即座に離脱するか、あるいは。
この場で、殲滅するか。
セツノが選ぼうとしたのはふたつめ。
ユメカが選ぼうとしたのは、みっつめ。
選ぼうとした理由に、気質如何は無関係。
それぞれの戦闘能力によって決まっていた。
セツノは己が逆立ちしても敵わないと肌で感じ、とかく逃げの一手と判断した。
対してユメカは、逃げきれる可能性を冷静に分析し、戦闘に入るしかないと決断した。
姉妹は言葉を交わしていない。
互いに最善と思える策を選び、実行しようとしていた。
体重が僅かに移動し、踏みしめた天板が軋む。
隠しようのない、確かな音。もう、動くしかない――
「――ん? 鼠でもいるのか?」
敵意の欠片も滲ませぬ声が、響いていた。
え? と固まるユメカとセツノ。
気付かないふり? そんなことをする意味があるのだろうか?
理解できず、二人はその場で動けずにいた。
「そういやお前、さっき鼠駆除の道具買ってたよな。この建物って鼠が多いのか?」
「……っ!(こくこくこくこく)」
アマツと白の何事もなかったかのようなやりとりを。
ユメカとセツノは、呆然と見下ろしていた。
芝居じみたやりとりを――
「――そう。そういう、こと」
ぽつり、と。
ユメカの呟きが漏れていた。
妹は姉を仰ぎ見るが、姉はそれ以上は何も言わず。
ただ、悔しそうに。拳を握り締めていた。
隊舎に着く頃には、空は既に明るくなり始めていた。
酒精でほどよく高揚した頭を、そのままベッドへ突撃させる。
ぼふ、と間抜けな音がして、シーツの上に金髪が広がった。
「……あー。ひっさしぶりに、気持ちいい酒が飲めたなぁ……」
むにゃむにゃと呟く。
柔らかなベッドに包まれてその表情は見えないが、きっと緩みきっていることだろう。
それほどまで、彼女の声は嬉しさに溢れていた。
「……変わってないなあ、ユウキのやつ。
馬鹿みたいにお人好しで、変な風に気が回って。
ホワイトのやつも良い感じで過ごせてるみたいだし、アイツに任せて正解だったな……」
……。
…………。
……………………。
「……うん、あのときはアレで正解だった。そうだ。そうに決まってる」
ふと。
こぼれた声は、冷たかった。
言っているのは、白い少女のことではない。
もっと、別のこと。
「――だって、ユウキの部屋を、血で汚すわけにはいかないもんな」
言いながら、懐から“戦利品”を取り出した。
何故落ちていたのかなんて、どうでもいい。
ユウキの匂いが残るものなら、何でもよかった。
数瞬躊躇った後、恐る恐る、匂いを嗅いだ。
自分はいつから変態に成り下がってしまったのか。
想い人の下着を顔に押し当て、匂いを嗅ぐだなんて。
実家の者が見たら、卒倒してしまうに違いない。
「栄えある近衛隊准隊士が、下着泥棒か。堕ちたな。ははっ」
笑う。しかし頬はいびつに歪む。
だって。
――残っているから。
「意図的に抑えられた体臭。……諜報員の類だな。
ユウキのやつ、変なことに巻き込まれてるんじゃないだろうな。
だとしたら――巻き込んだ奴は、殺すしかないよな」
想い人の下着、そこに残された女の香り。
その意味を察せられないほど愚鈍ではない。
離れていたのは自分なのだ。恨みに思うのは筋違いなのかもしれない。
でも。
だからといって。
簡単に諦められるはずが、なかった。
ずっと、ずっと我慢してきたのだ。
欲しくて、穢したくて、自分の色に染めたくて。
「……畜生ッ!」
衝動的に、下着を下腹部に押し当てる。
腹の底で猛る衝動を鎮めるには、もう直接的な手段しか残されていなかった。
「……4年越しで、下着一枚とは……笑うしかないよな……ははっ」
べとべとに汚れた下着をつまみ上げ、アマツは力無く苦笑した。
「ま、すっきりできたから、いいか。
下着の一枚や二枚で気にすることもないよな」
汚れた下着を放り捨て、アマツはベッドに寝転がる。
天井を見上げながら、何とはなしに呟いてみた。
「感覚からして、たぶん凄腕だ。下手なところに探りを依頼したら、裏目に出かねない。
……ここは散財を覚悟して、お高いところに探らせてみるかね。
――イナヴァ村だと、実家の伝手を辿るのがいいのかね」
自作投下の直後にこんなことされたら、俺だったら殺したいくらい腹が立つだろうな
「血塗れ竜と食人姫」外伝7の続きです。
半年ぶりとか何考えてるんでしょう自分
あと自慰万歳
>>601 佑子! 佑子!
キュンときました。GJ!
エール交換さえすりゃ許されると思ってるよ、この人は
はたから見りゃ、両手潰し以外のなにものでもないのだが
他人の投下直後の投下がどれだえk疎まれるか分かってないのかね。
次からは自粛する事をお勧めするよ
こいつが空気読めないことは、イタイ自分語り見ててもよく分かる
書き手系のスレでも読んで、マナーを身に着けてくれたらいいのだが
自分が単に保守要員で、作品には需要ないこともそろそろ悟って欲しい
全力でGJ!!!
こんなにスレが荒んでも投下してくれる貴方に心の底から感謝
ああ相変らず外伝のセッちゃんのお姉さんっぷりはイイなぁ
心底和むは
ユメカの馬鹿姉っぷりも別の意味で和むw
アマツ怖いよぅ……外伝では最後までほのぼの修羅場で通して欲しいのでまったり願います
アンチは気にせずGJ!
というか外伝お待ちしてました!
色んな人がいる訳で……
その中の1人の俺はGJと言おう
まあ、気にしてもしなくても加減が大事だよね
ポッキーどれだえkいりますか?
あんまり食べると歯がイタイことになります
節度を身に着けましょう
投下してくれるありがたさに勝るものはない
二人ともGJ!
緑猫さんキタァー(゜∀゜)ーー!!!!
おお、二人とも超GJだ
俺たちはあんたたちをずっと待っていたぞ
ブログとか見ているけど、全然更新されないんで寂しい
お二人ともGJだぜ。アンチの言ってることは話半分で聞くのがいいよ。
いちいち言及せずにスルーすればいいのに
ともかくお疲れ様でした。
緑猫氏キテタ!!
SSが連続で投稿されるとあの勢い50以上あったころを思い出すぜ
この調子でどんどんSS投稿されることを祈ります
イヤッホオオオオオオオオウ!
作品が投稿されると嬉しいね
単発ワロス
スレ活性化のためとはいえ、なんか涙ぐましくさえあるな
何かパンツを思い出すな
いまkqoXYfVyがアツい
一人で荒らし活動お疲れ様です!
確かに涙ぐましくさえあるな(笑)
647 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 16:29:18 ID:W4zJQoYH
作品がこんなに大量に来ているだと・・!
作者様GJ過ぎるっ!ここは楽園だ・・。
夏厨多いな
GJ
>>617のスpに地味にフイタのは俺だけで良い
というか、緑猫さんって男だったのか
今まで女だと思ってたよwwwwwww
久しぶりの投下だ。ありがたや、ありがたや
両手のひとgj!
キターーー!
GJ!!
単発ワロスと揶揄されて、それでも同じIDが出てこないとは
両手の前編でGJしてた人も、同じ日に後編が投下された後は綺麗さっぱり消えちゃっているし
冷淡な連中だよなw
心無いどこかの書き手に酷いことされた今じゃ、両手の人には同情してるが
修羅場に必要なのは憎しみだと思うんだ
付き合っていた幼馴染よりも大好きな女の子が誘惑してくるので
思わず、やりたい年頃だった主人公は幼馴染を捨てて、ヤリマンの方に逃げる
ヤリマンとやりまくっている間を幼馴染は盗撮カメラで泣きながら視聴
主人公を振り向かせるためにHな本を買ったり、いろいろと勉強に励む幼馴染
その頃、ヤリマンに主人公の子供を妊娠疑惑が発覚
それは主人公を試すための嘘だったが、主人公はあっさりとヤリマンを捨てて
幼馴染の所に戻って元サヤ
いろんな意味でブチ切れたヤリマンが主人公の家で責任を取れと強要するが
主人公に幼馴染の親が経営している産婦人科を紹介される
中絶しろ そして、俺に関わるなと言われたヤリマンはその場にあった鋸で
主人公を殺害
何箇所も切断して死体を組み立てて、ヤリマンはまたヤリまくる
幼馴染、主人公がいなくなったので失意のあまり自殺
めでたし めでたし
これでいいのだ
夏だねえ・・・
釣りだとおもうんだ
何が?
そんなもん見ればわかるだろ・・・・・・・・・・・・・・・・・どこだ?
・・・・・・・・・・!!ハッ!・・・・まさか・・・「釣りだとおもうんだ」が釣りなのか!!
660 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:55:48 ID:qQKKaHyQ
夏厨はおとなしく帰れ。pinkは一定時間以上利用すると金とられるぞ
ふと思うんだ、あの嫉妬と修羅場にまみれた日々に戻れたら
どれだけいいんだろうか
今さら何を……
何故か、実家に帰省すると自分が付き合っていた女の子が兄貴と結婚していたという
ストーカーの実話は多分嘘だよ
>>664 お前・・・・・・・・・・泣いてんのか?
>>664 むしろ、ストーカーが主人公の家に潜り込んで、ベットの中で昼寝しているところを
主人公に目撃されているのがいいと思うよ
知らない猫がベットで寝てる…
>>668 チャンスだな
その猫を可愛がってやれば恩返しに来るぜ
そして、お前に嫉妬の雨を降らせるのさ
猫って、かなり嫉妬深いらしいぞ
何ゆえに泥棒の後に猫が付いているのかわかるから
平気でマナー違反するバカのお陰でスレが白けちまったな
なのに「今度は九十九だ」って平気で言えるあたり、氏の常識を疑う
謝罪くらいあってもいいんじゃないか
(゚Д゚)ハァ?
反応するなって調子にのるから
けど、今度の指摘で本人も自分の底意地の悪さに気付いたんだろう
ショックのせいで投下が中途半端に止まってるよ
夏だな
夏なら修羅場の炎を聖火として祭り上げて欲しいもんです
むしろ、北京オリンピックの競技に言葉様を参加させるのが一番だね
どれだけ、鮮血になるか楽しみだ
>>677 世界殺しなら間違いなく金メダルは頂きだね
いろんな意味で世界を「とれるな」
競技→凶技
走り飛び降り(ビルの屋上から)
槍投げ→殺り投げ(死体遺棄)(ヤリ逃げは誠限定)
砲丸投げ→睾丸投げ(誠の限定)
棒高跳び→船高飛び(niceboat)
なかなか思いつかないな。他には何がある?
>>680 100M走の鬼ごっこ(ランナーの後ろに鋸を持った少女達が追いかけます)
ヤラソン(42.195kmを走ってくれば、ヤンデレが追いかけて来ません
捕まったら、監禁されます)
こんな感じ?
俺は世界を殺る(とる)といったんだが・・
なんかびみょいな
_ ―- ‐- 、
(r/ -─二:.:.:ヽ 始まったな
7''´ ̄ヽ-─<:.:.', __
. 〈t< く=r‐、\:く _ ...-::‐::¬::::: ̄:::::::::::::::::::::::::::::::
∠j ` / ,j={_/ヽヽr' >:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. っ Y _/ ヽ了 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. し イ --─¬ /::::::/:/|:::/::∧:::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::
f: :_: : :_:_:_└ 、 |/f|/|/ .|/ |/ ∨ ヽ|\:::::::::::::::::::::::::
/-ー/: : : : : : :\ { ヘ:::::::::::::::::::::
/7: : : :r: : : : : : : : : } ', .j / } .}::::::::::::::::::::
/: : : : : :.|: :j: : : :\: : j } /_ ミ ヘ::::::::::::::::::
/: : : : : : : j: ヘ、: : : : \| /く<l´::<ニ二 ̄`> ミ:::::::::/
./: : : : : : : \::::ヘ: : : : : : :ヽ {::ア{:::::::}厂¨,`_______j::::::// あぁ
{: : : : : : : : : : ヘ:::ヘ: : : : : : :', V ヘ::::ノ` ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ .{::::|ヽ
',: : : : : : : : : : : :\ヘ: : : : : :ヘ. / ヘ¨ //:}::::|/
',: : : : : : : :::::::::::::::::::〉: :_:_.r--―く >ヽ / _ノ::::{ _/
'; : : : :.::::::::::::::::::::::r</ :.:.. `ー¬\__ /::::/
〈: : : : :ー---‐‐r―'´ :.:.:. ヘ: . ヽ . . }ー、 ./::::<
〈: : : : : : : : : : 〈r-‐、:.:.:.:ヘ.:.:.:.:. ', : : ',: . .|: : 〉 /:::::::/
好きな女がヤンデレならどうする?
最高だ
ヤンデレの嫉妬って、誤解とすれちがいとまた誤解と変な解釈でやるから
主人公の取った行動って、なんでも嫉妬してしまう罠
例
猫に餌をあげた場合だと
私よりもあの猫さんの方がいいんですか。許しません
ねこさんのはらわたを切り裂いてあげます。これであなたは
私だけのもの
って感じ
あー夏休み!
689 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 07:25:01 ID:uwvLC5QN
大学生も夏休みなんだがな
因みにみんな夏休みの課題はに嫉妬深い姉を探すことだよな?
ってか浪人時代より大学入ってからの方が忙しいってのはどうよ?
SS書く暇もありゃしない
とりあえずsageようぜ
何気なく気になってたスレなので投下させてもらいますね
どうして、ボクはボクである存在になれなかったのだろうか。
幾度も、自分自身になりたいと思った。
しかしそれは、ボクの心が、許さなかった。
有限の命の限りに生きていかなければならないというのに、自信を見つめることは、何よりも躊躇うことだから。
それは、これまでの人生がそうであったし、これからの人生も変わることはないだろう。
その所為なのだろうか。彼女たちの気持ちに気付いていたのに、最後には全てを捨てて、逃げ出してしまったのは。
ボクが、ボクで無い存在に完全になってしまったなら、きっと彼女たちは諦めてくれるだろう。
そう、信じていたから――。
ボクは、誰なのだろうか。
まだ早朝の気だるさは残っている。
珍しく寝巻きから着替えもせずに、朝刊を膝の上に乗せたまま、呑気にテレビに映るニュースの内容に没頭していた。
端的にその内容を説明するのならば、世の中は金さえあればほとんどのことは許容されてしまうということ。
無論、それがおかしいとは思わなかった。
それは人の心の中に必ず根付いていること。その思いの大小に関係なく、認めなければならないことだろう。
しかし、もし何らかの出来事で被害を受けた人たちがいるとすれば、どうだろうか。
やはりそんなことがあったとしても、裁判を行なって勝利を得たとしても、結局は金という形で結果が返ってくる。
例え人がどんな想いを抱いていたとしても、だ。
「……ととと、もう七時になってる」
ニュースの内容が変わったことで、先ほどまで頭の中を巡ってた思考が途切れた。
朝から呆けている場合じゃない。まだシャワーすら浴びてないのに、あと一時間半で朝食も身支度も終えて、急いで学校に行かなければならないのに。
内心、かなり焦っている。
何せ慌てることなんて、普段の生活からは考えられない。
寝巻きを脱衣篭に脱ぎ捨てて、風呂場へと入る。
夏の朝から冷水を浴びる、という体育会系の思考はなく、あくまでも熱めのお湯を全身に浴びる。
「頭が痒い〜」
正直なところ、まだ意識は覚醒しきっていない。
その証拠に先ほどまでニュースを見ながら考えていたことは、綺麗さっぱり頭の中から忘却されていた。
しかしそれも、自身の髪の毛に手を伸ばしたところで終わりを告げる。
「ふむ、最近は暑いから汗も掻いちゃうし、やっぱり毎日朝夜って風呂に入らないとダメかな」
鏡には、一男子としては有り得ない姿が映し出されている。
腰まで届きそうな長い黒髪に、つられて見えるすらりと細い腰。
高校生男子とは思えない体格のくせに、背はそこそこ伸びているが、自分でも諦めが付いてしまうほどの男らしくない顔。
そんな自身の見てくれに肩を落としながらも、静波雅(しずなみ みやび)は髪の毛だけは大事にしていた。
痛まないように丁寧に、髪をシャンプーするときは割れ物を扱うかのように繊細な指使いで触る。
すでに両親が他界している自分にとって、母親譲りらしい質のいい髪は、物心付いた頃から大事にしていた。
男らしくないとか、気持ち悪い趣味だとか、周りからは思われているだろうが、そんなことは関係ない。
声も聞いたことがなく、触れたこともない家族の繋がりを、少しでもいいから残したかっただけなのだから。
「いってきます」
一人暮らしの我が家から学校までの距離は近い。始業の予鈴が鳴るのは八時半だが、それよりも一時間早くには家を出る。
片道十分ほどのその距離を歩くのに、普通の学生はそんな早い行動はしないだろう。
つまり、雅にはこの時間に登校しなければならない理由があるのだ。
学校へ向かうルートを歩く前に、隣人もとい幼馴染を起こしにいかなければならない。
つい最近またリフォームをしたとか、そんな話を聞いた隣人の家の前に立っていた。
新築のような綺麗な外見の家を眺めながら、チャイムを鳴らす。
「あらあ、おはようみぃちゃん。毎日ご苦労様」
「おはようございます。繁縷、まだ寝てます?」
自分のことを“みぃちゃん”と呼びながら現れたおばさんに会釈し、目的の人物について訊ねる。
返答の代わりに、苦笑しながら首を左右に振ってきたのだが。
「あと五分で部屋に入るよ、って言っておいてください」
仕方ないので、そのまま玄関の外で待つことにした。
毎度のことなのだが、ここからは背中に煩い音が聞こえてくる。器物を破壊したような音や、水が吹き出るような音。とにかく音という音が出尽くしてくる。
そしてきっちり五分。背にしていた玄関から物凄い勢いで人影が飛び出してきた。
「はあ、はぁ……お、おはよう、みぃちゃん」
家の中で何があったのかは知らないが、思い切り息を切らせている彼女が、申し訳なさそうにこちらを見た。
「おはよう。相変わらず朝から飽きないね。寝坊するの好き?」
彼女――和泉繁縷(いずみ はこべ)が困ったような笑いを見せてから、突然頬を膨らませる。
ばたばたとその場で暴れる様子が、小動物の行動のように見えて微笑ましいものなのだが。
「仕方ないのー! お姉ちゃんだって色々忙しいんだから!」
通学路でそれをやられるのは、恥ずかしいことこの上ない。
お姉ちゃん、という通り、繁縷は雅よりも一つ年上であり、今年で卒業を控えている高校三年生だ。
成績優秀であり、美人、よりかは可愛い印象のほうが強い顔立ちに、雅よりも長い黒髪を揺らしている。出るところは出過ぎているスタイルは、学校ではかなりの人気を博している。
非常に落ち着いて穏やかな性格であり、人間的にも確立されているため、生徒会長に就いている彼女を知らない、という生徒は少ないだろう。
だが、どこでどう間違ったのか、学校外の実生活はその姿はまったく見受けられないのだ。
「ほらほら、もう少しで学校に着くんだから、そんなおバカなことはやめなさい」
肩を叩いて、とてもじゃないが年上とは思えない繁縷を宥める。
それでも未だに不貞腐れているのか、じろじろとこちらを見ては、目を逸らすということを繰り返している。
「だぁーってえ、みぃちゃんが苛めるんだもん! そうやっていっつもいっつも、どれだけ私が傷ついてると思ってるの!?」
泣いたフリを演じているのは明らかなのだが、都合の悪いことに学校が目の前に迫っている。
諦めてこちらが折れるしかないのだが、学校の敷地に入るまでに渡さなければいけないものがある。
弁当の包みを二つ、鞄から取り出して繁縷に渡す。
未だに暴れていた繁縷の動きが、それでピタリと止まる。
「あ、今日のお弁当だ。ありがとう」
二つの包みを受け取って、繁縷の表情が柔らかくなる。
同時に腕を絡ませてくるが、学校目前ということもあって強引に引き剥がす。
「もう学校だからおしまい。これ以上おバカになったままでいると、繁縷のイメージが悪くなるよ」
言われて繁縷も気付いたのか、自分の頬を何度か軽く叩いて表情を引き締める。
自分で叩いて痛かったのか、涙目になっているのだが、大丈夫だろう。
それから校舎までの道はあっという間だった。
「それじゃあ雅君。またあとでね」
先ほどとは打って変わり、まるで別人のような繁縷が手を振りながら、優雅な仕草で先に教室へと向かっていった。
ようやく彼女の体が、“学校モード”に切り替わったのである。
姉の本当の姿を知っている身としては、それは奇妙な光景だったが、今更のことなので気にすることもなく、雅も自分の教室に向かっていった。
二時限目の授業も終わり、次の三、四時限連続の体育授業のために更衣室に向かう。
が、席を立ったところで不意に呼び止められた。
「雅ー、一緒に行こうぜ」
これがまた、実生活の繁縷と肩を並べれるほど騒がしい人物である。
――清原墨人。中学の頃から何かと腐れ縁がある男友達。
一人よりかは二人で歩いたほうが楽しいのは事実で、それは気の知れた人物だからこそ成り立つものである。
無論、体育の授業中でもそれは続いていた。
男女共同で使っている体育館は、それぞれにスペースが半分ずつ分けられている。
男子のほうではバスケが行なわれており現在は雅と墨人共々、組み合わせのチームではないので壁際に座って無駄話をしていた。
「女子はバレーか……エロいよな」
唐突に変態的な発言をした墨人を一瞥して、雅も何気なく女子のほうに目が向いた。
なるほど、と納得してしまうような光景が広がっている。
シャツとジャージという姿の女子たちが、身体を目一杯使って球技に集中している。
当然、揺れている箇所は揺れているわけで、墨人の言いたいことはよく分かった。
「やっぱ久遠の胸が一番だよな、ホント」
と、墨人の目が一点に集中していた。
一際大きく揺れている胸が、本人の存在を更に強調しているように見える。
丁度、久遠美津希(くおん みつき)が相手チームのコートにスパイクを打ち込んでいたところだった。
「ちょっと、同級生相手にそんなこと言うのって……」
かといって、墨人が躊躇いもなく胸だの何だのと言う神経が理解できない。
思わず言いかけたが、墨人はあっさりと言い切ってしまう。
「周りからオナペット扱いされてるし、別にいいんじゃね?」
「本人に聞こえたらどうするのさ……」
その墨人の発言に、否定することもなかった。
事実、彼女の噂と周りの男子の奇異な視線を見る限り、その発言は間違っていないと素直に思えるからだ。
久遠の容姿は、それこそ雅がよく知る女性の繁縷に負けず劣らず、見事なまでに完成されている。
よく手入れされた長髪に、豊満な胸にすらりと伸びた脚。同年代の女子に比べて一つ上を行く美人の容貌。
加えて大企業の久遠グループの娘というお嬢様であれば、目を付けない男はいない、らしい。
そして彼女に突撃していった男は、次々と玉砕していったと言われている。
学校ではイケメンと言われている男、スポーツが出来る男、勉強が出来る男、数えるのが面倒なほどの人数の男たちが潰されたのだ。
「うちのクラスだって、そう思ってる奴らはたくさんいるだろ」
しかし振られた男達は、決して彼女のことを諦めてはいないらしい。日々熱い視線を彼女に向けていて、再び機会を狙っているとのこと。
墨人の言葉につられてふと周りを見る。
バスケに参加していない何人かの男子が、卑しい目つきで久遠を見ているのが分かる。
恐らくは、この中にも彼女に告白した者はいるのだろう。
気持ちは分からなくもない。
ただ、共感することはできない。
「どうしたの雅? そんなに難しい顔して」
ふと掛けられた声に驚く。
いつの間に女子の試合が終わったのか、久遠が覗き込むように目の前にいた。
こちらが座っているせいか、彼女の姿勢が前屈みになっていることもあり、シャツ越しに見える胸が柔らかそうに揺れている。
「あ、ううん。ちょっと疲れてて」
まさか、『先ほどまで墨人と、あなたの胸について話してました』などと言えるわけがない。
とうの墨人は、まるで何事もなかったかのように別の男子と話を始めていた。
「久遠さんは、試合どうだったの?」
彼女と話すようになったのは、二年に進級してから間もない頃からだった。
明るく、それでいてはっきりと自分の意思を伝える彼女の性格には、羨ましく思うものがある。
告白を次々と断っている、というのは自尊心が強いのだろう。
「あら、見てくれてたの? もちろん試合には勝ったわ」
試合に勝てたのがそれほど嬉しいのか、満足したような表情を見せてくる。
これがなかなか、可愛いものである。男子に人気があるというのも、分かる気がする。
「凄いね。ボクはあんまり運動は得意じゃないから、羨ましいよ」
掛け値無しに久遠を称賛できるのは、心の底から彼女のことを羨ましく思っているからなのだろう。
対して試合後すぐということもあるのだろうか、久遠の顔は赤く染まっていた。
かと思いきや、突然周囲を何度か窺ったりと落ち着かなくなってきている。
「ご、ごめんなさい。もう戻るわ」
久遠はそう言うや否や立ち上がって、今度はこちらの様子を何度か窺いながら女子の輪に戻っていった。
終わった頃合を見計らっていたのだろうか、久遠が女子の輪に戻って程なくしてから、墨人が話しかけてきた。
「なあ、お前って久遠とよく喋るよな」
不思議そうに訊ねてくる。が、これまで何度墨人が同じことを訊いてきただろうか。
溜め息を吐きながらそれに答える。
「さあ? ボクの顔が男っぽくないからじゃない?」
自分で言っておいてなのだが、何気なく傷ついてしまう。
久遠が異性と話している姿を見るのは、男のほうから声を掛ける以外はほぼ見かけることはないらしい。
男が嫌いだから、誰に告白されても断っている、という噂もある。
しかし、そうは言っても現に彼女は先ほどのように、たまに話しかけてくることがあるのだ。
恐らくは、雅の顔を見ても男だと認識しないのだろう。
残念なことに生まれてからこれまで、学校指定のブレザーを着ていようが、男子トイレにいようが、初対面の人間からは必ず女だと間違えられている。
伸ばしている髪のせいもあるだろうが、何よりも鏡を見たときに、自分でも悲しくなるほどの女顔が映っているのが原因なのだろう。
「そう言うなら髪を切れ、髪を」
墨人が厄介払いをするかのように、雅の長髪を手で追い払うような仕草をする。
しかしそれは無理な話だ。
この髪は、自分の母親の姿を思い浮かべるための証であり、そして、
「もう、そんなこと言ったって切れないよ。大事な髪なんだから」
自分に残っている、唯一の家族との繋がりなのだから。
「雅君ー、お弁当食べよう?」
大して動きもせず、それでも適度に疲労感が溜まった体育授業が終わり、昼休みの時間になった途端だ。
教室の前で待っていたらしい繁縷が、嬉しそうにこちらに駆け寄ってきた。
墨人とのんびりと教室に入ろうとしていたところで呼び止められたが、別段いつものことであった。
しかし、その“いつものこと”で毎度ながら墨人が激昂するのだが。
「うおおおお雅いいいい!! お前はまたしても会長の弁当を食べに行くのか!!!!」
ボクが作った弁当なんだけどね、と言いかけたが踏み止まる。
苦笑しながら黙って聞いていると、なおも墨人が続けて叫び声を上げる。
「我らのアイドルの和泉会長が、よりにもよって本人自体に男っ気の無い奴が!! ただ幼馴染だからという理由で手作りの弁当を食べさせてもらうなど許すことができるか!!」
長々と喋る墨人につられて、徐々に雅に対しての悪意ある声が上がってくる。
改めて繁縷の人気を再確認されているようだが、全く持って気分は良くない。しかもよく見渡すと、体育授業から戻ってきたクラスの生徒たちも見かけるから堪ったものではない。
いつの間にか嗚咽を漏らして泣きじゃくる墨人だったが、結局は構わずに周囲に微笑を向けている繁縷の手を引いて、急いでその場から避難した。
この学校は、普段は屋上は解放厳禁である。
しかし、一時的な備品の保管場所の役目など、意外と使用する機会が多い。
そのため、生徒会が鍵を保管している。つまり、繁縷と昼食を済ませるときは、いつも屋上に行くことになっているのだ。
「ほらみぃちゃん、早く食べようよー」
繁縷がいそいそと嬉しそうに弁当の包みを解きながら、こちらにも弁当を渡す。
「作ったのはボクだから、複雑な気分なんだけど」
朝に手放した弁当が、よもや幼馴染が作った弁当へと早代わりするとは。
しかも昼には必ずご対面という、なんとも無駄なことである。
「ダメなの! 私が作ったってことにしなきゃ、生徒会長としての威厳がないでしょ?」
何処がダメなのか分かりません。
ただ見栄を張りたいだけじゃないのか。
「なら、別にボクの分の弁当まで取っていかなくてもいいじゃない」
広げた弁当箱を見て、これが本当に繁縷が作った弁当なら、と思う。
しかしそれは叶わないことだろう。何せ繁縷を台所に立たせるということは、単純に死を意味することになるのだから。
それに、自分の弁当だけ持っていけば、わざわざそんな愚行をすることもないのだから。
「だ、ダメダメっ! 絶対ダメ! みぃちゃんと一緒にお弁当食べれなくなるじゃない!!」
物凄い形相で、繁縷が迫ってきた。近すぎて、おでこ同士がくっ付きそうになるほどの距離までだ。
焦っているようで、危機迫っているようで、恥ずかしそうな繁縷の表情が視界一杯に広がっている。
――やっぱり、姉よりも妹と言ったほうが正しいのか。
小さい頃は自分がどこに行くにも、繁縷はその後ろをちょこちょこ付いて歩いていた。中学生くらいになった頃からどうしたのか、突然繁縷が姉のような振る舞いを見せてきてからは、その立場は変わったが。
とは言うものの、繁縷の後ろを好きで付いて歩いたことも多くはないし、大抵は引っ張られていったことばかりなのだが。
彼女には、小さい頃からの癖が抜けてないのだろう。
ただ、自分と一緒にいるということが習慣付けられていることで、幼馴染をこれまで通しているのだろう。
気の知れた仲で、尚且つ甘えて、文句を言ったとしても許容される仲。居心地がいいのは確かだ。
「もう、繁縷も子供じゃないんだから。……そんなんじゃ彼氏の一人や二人出来ても、苦労しちゃうんじゃない?」
居心地の良さを知ってしまっているから、それ以上のことは望もうとすら思わないのだろう。
だがそれでは、彼女自身は成長しないだろう。
確かに、自分としても姉と呼べる繁縷がいるのは嬉しい。事実、彼女がいなかったら今の自分があるかすらも、分からないのだから。
誰よりも身近に彼女を見てきたと自負しているからこそ、彼女はこのままではいけないと思う。
「ねえ、みぃちゃん?」
いつの間にか、繁縷がこちらの様子を伺っていた。
声の調子が、先ほどに比べて低いのが分かる。もしかしたら、気に障ることを言ってしまったのではないだろうか。
だが、その思考は繁縷の言葉によって断ち切られる。
「みぃちゃんは、今の私のこと、嫌い? 一緒にいて、疲れる?」
何かに怯えているようで、恐る恐ると訊ねられた。
雅は首を傾げて、けれどもほんの少しの間を置いてから、ふるふると首を左右に振った。
自然と、その心は穏やかな気持ちで溢れて、
「疲れるわけないでしょ。お姉ちゃんの面倒を見るのも、弟の仕事、じゃない」
自分を頼ってくれている姉の存在が嬉しい。姉と呼ぶことが出来て、頼られて、それこそが繁縷の活力である。
そう遠くなく、彼女の目の前には良い男性が現れるだろう。
現在の彼女こそ、子供らしさが存分に残っており、また誰からも頼られる存在であることも事実である。
自分は、彼女の心が子供から大人の女性に成熟するまで、温かい目で見守ることが望んでいる。
何も無かった自分を生かしてくれた幼馴染に対する恩返しでもあるから。
雅は薄らと微笑み、繁縷の頭をなるべく優しく撫でた。
「ん……ありがと……」
くすぐったそうに、けれどもどこか寂しそうな表情を浮かべながら、繁縷は雅の腕にゆっくりと自身の腕を絡ませた。
不安なのろう。彼女は根底ではしっかりとしているが、まだまだそれは表に出ることが少ない。
もうしばらくは、彼女の面倒を見なければならないだろう。苦笑しながら、雅はそのことを嬉しく思うのであった。
とりあえず1話分? くらいなところで切ります。まだ嫉妬も糞もない状態ですが失礼しました
おちゅ
投下GJ
期待させていただく
>>698 乙です
久々の新作投下…この後の泥沼展開が待ち遠しいぜ
投下乙
新作期待
>>698 GJ!
ところで墨人って何と読みますか?
ググレカス
乙
主人公の「長髪に家族のつながりを感じる」とかいう部分にちょっと無理があるような?
個人的にはどこにでも居そうな一般的な主人公のほうが良いなあ
居るとすげぇウザイけど
居ないとほんの少しだけ寂しいカツって不思議!
はい誤爆ごめんなさいorz
ところどころで第三者視点になってるのが気に掛かる
それと解放→開放とか、誤字がちらほら
後悔しないためにも読み返しをしようよ
ともかく緑猫の尻拭い、乙です
嫉妬の炎を燃やす女の子による惨劇は何かほれぼれするよな
●相手のヤンデレがしゃべりたいことを察知し、それをヤンデレがしゃべるように誘導してあげる。
●ヤンデレが何をしゃべりたいかは、そのヤンデレ自身が気づいていない。これをヤンデレ自身よりも先に気づいてあげる。
●会話の辻褄や一貫性は敢えて無視する。論理的に正しいことではなく、ヤンデレが楽しい気分になるように会話を誘導する。
●ヤンデレは一方的に話す男が嫌い。自分がしゃべっている最中もヤンデレの表情を注意深く観察し、少しでも退屈していたら、話の途中でも敏感に話の展開を変化させる男が好き。
●ヤンデレは、抜け目のないだけの男は嫌い。ヤンデレにあっさりやられてくれるような、どこか抜けたところのある、おおらかで人のいい男が好き。
●ヤンデレは、頭で考える男が嫌い。腹やハートで考える男が好き。
●ヤンデレは、口でしゃべる男が嫌い。ヤンデレは、腹やハートから言葉を放つ男が好き。
●ヤンデレは、単に明るいだけのバカポジティブ男は嫌い。絶望も苦しみも血を流しながら感じ取り、逃げずに真正面から引き受けた上で、陽気、建設的、未来志向、もしくは、深い自己了解や自己解放をもたらすような話をする男が好き。
●ヤンデレは、愚痴、悪口、泣き言を言う男が嫌い。
●ヤンデレは誰かを見下したり、嘲笑したり、貶めたりする男が嫌い。
●ヤンデレは「オレはダメな男なんだ云々」と自己卑下・自己否定する男が嫌い。(さんまのように、ジョークやネタとしてやるのはよい)
●ヤンデレは、自分が優しいことをアピールする男が嫌い。本当に優しくないとできない気遣いをする男が好き。
●ヤンデレは、自分が頭がいいことをアピールする男が嫌い。本当に頭が良くなければ出来ない気の利いた会話や思慮深い段取りをする男が好き。
●ヤンデレは、しゃべる価値のないことをしゃべる男が嫌い。何かをしゃべるときは、それがホントにしゃべる価値のあるセリフかどうかを見極めてから口に出す。
●ヤンデレは、ヤンデレの言葉の表面上の意味ではなく、その裏に横たわる気持ちや意図や事実関係をくみ取ってくれる男が好き。
●ヤンデレは、ヤンデレの言葉を奇想天外な面白解釈してツッコミを入れてくれる男が好き。(ただし、ヤンデレを持ち上げるような愛のあるツッコミでないとだめ。ハズしたときは、すかさず自分ツッコミして笑いを取る。)
●相手のヤンデレがしゃべっているときには、ヤンデレがしゃべっている内容に反応する形で、自分の表情を繊細にコントロールして共感、驚き、無表情等をしてみせる。
●自分がしゃべっている時も、自分の言葉に表情をシンクロさせたり、わざと言葉の内容と表情をミスマッチにして笑いを取ったりする。
●普段から、鏡を見て、さまざまなバリエーションの、味のある表情を出す訓練をしておく。
●ヤンデレは、学歴、社会的地位、読んだ本をさりげなくほのめかす男が嫌い。まるでなんの本も読んだことがないかのように、日常の言葉だけで、なにげなくヤンデレの気持ちに届く言葉を放つ男が好き。
●ヤンデレは、それとなく余裕をアピールする男は嫌い。本当に余裕があり、余裕が自然とにじみ出てくる男は好き。
●ヤンデレは、金持ちでも貧乏くさい男は嫌い。貧乏でも気前のいい男が好き。
●ヤンデレは、筋肉が衰えて、立ち居振る舞いがだらしない感じになっている男が嫌い。立っても座ってもしゃきっとした印象になるくらいには、全身をバランス良く鍛えておく。
●「そのヤンデレ自身が気づいてない、そのヤンデレが欲しいモノ」を見つけ出して、プレゼントしてあげる。これをするには、そのヤンデレを普段からよく観察する必要がある。
●ヤンデレはだらしない服装の男が嫌い。しわしわの服やちぐはぐのカラーコーディネーションの服は着ない。
●ヤンデレは、ヤンデレでなければ気づかないことを気づく男が好き。
●ヤンデレは不潔な男が嫌い。毎日入浴し、歯を磨き、清潔な服を着る。
●ヤンデレは、途中、どんなに醜態をさらしても、最後の最後には自分の内なる道徳律を貫く男が好き。
>>710 スレ違いな上に同意しかねるものが多々ある
ヤンデレを語っておきながら何も分かってない
嫉妬深い女の子に泥棒猫と勘違いされて刺されるがいい(アナル的な意味で)
アッーーー!!!
714 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 21:53:15 ID:ZZUCFHFP
いよいよ盆だな
社会人になって離れ離れになった人達も再会するんですね。
たくさんの良き修羅場があってくれると嬉しいね
718 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 01:51:49 ID:sTZ3MTYB
sin.cos.tan
>>720 佐々木は女だよ
┃┃¨━(σ−`д・´)━ ╋┓
顔文字きめえ
かわいい
狐だろ?
暑い・・・
なにか冷たくなるようなSSないか
最愛の彼女が事故で亡くなって二年半が経った。
最初は独り悲しみ嘆いていた男だが、そんな男を支えてくれた女性がいた。
彼女は男の友人であり、そして亡くなった彼女の親友でもあった。
辛いのは同じ。だが、今にも崩れ落ちてしまいそうな男を支える事で自分を
奮い立たせていたのかもしれない。
恋人を失った男と親友を失った女。男は女に支えられ、女は男を支える事で
なんとか立っていることができたのだ。
そんな二人が自然と結ばれていく事は不思議なことではなかった。共に傷をなめあいながら
生きていれば心も近くなっていくもの。傷跡は残っても傷の痛みはゆっくりと癒えていく。
男も少しずつながらではあるが、しかし確実に自分の力で立ち上がることが出来るように
なっていった。これもひとえに女の献身的な努力の賜物といえた。
二人はいくつも並んでいる墓の、その中の一つの前に立っていた。
墓に刻まれている名前――それは亡くなった恋人の名前が刻まれている。
「恭子が亡くなってからもう二年と半年も経つのね……」
墓に水をかけながら、黒いワンピースに身を包んだ智美が呟く。
「ああ、苦しかった。もう立てない、いっそのこと俺も……そんなことを何度も考えたよ」
黒い背広を着た孝道は恋人の名前を見つめながら静かに言う。
「果てしなく長く感じたわね。でも今になるとあっという間だった気がする」
智美が丁寧に墓を拭き、孝道が線香に火をつける。
花束を墓前に置き、二人は手を合わせて目を瞑った。共に思い返していることは
三人でいた懐かしい日々。自然と二人の目尻から涙が流れる。
いつも三人だった。楽しいときも辛いときも、嬉しいときも悲しいときも三人だった。
三人の再開は静かに過ぎていく。時は決して止まる事はない。
薄く細い紫煙が上り、墓前の花束が風に揺れる。近くの海から潮の香りがする。
ゆっくりと目を開き、孝道が固く結んでいた口をゆっくりと開く。
「俺はもう大丈夫だよ。俺は前に進む。今の俺には智美がいる。
恭子のことは絶対に忘れないよ。これからも毎年必ず会いに来るから――」
右手に智美の体温を感じながら、孝道は真っ直ぐに前を向いて言う。
その目は確かな力強さがあり、生きる意志がはっきりと感じられる。
「恭子、次に会いにくるときはお腹の中の子と一緒に来るからね」
智美は膨らみかけたお腹を撫でながら、親友に以前と変わらぬ笑顔で微笑んだ。
二人の薬指には指輪がはめられている。婚約指輪である。
来月二人は結婚する。子供が生まれるのは恭子が亡くなった月が予定になっている。
絶望に満ちた日々は終わりを告げ、今ようやく二人は前に向かって進んでいる。
「それじゃ、また来年会いにくるよ、恭子―――」
太陽の光が降り注ぎ、二人を祝福しているかのように墓標が光に反射して輝く。
寄り添いながら二人は墓を背にして歩き出す。未来に向かって進むために。
線香の紫煙が揺れ、花束が風に吹かれて墓標から転がり落ちる。
太陽は大きな入道雲に隠れ、大きな影を落とす。
やがて、墓の影からもう一つの影が生まれた。誰も居ない場所にできるはずもない影は
ゆっくりと伸び、そこから湧き出るかのように―――憎悪が生まれた。
「―――さない……るさない……許さない、許さない……許さないッ!
私を殺しておきながら、孝道を奪っておきながら幸せになるですって……?
許せるわけないじゃない……私を殺しただけじゃ飽き足らず全てを奪っていくなんて。
殺してやる……。呪って呪って呪って呪って縊り捻り祟り殺してやる!
孝道は私のよッ! 誰がお前なんかに渡すものか………智美、絶対に殺してやる!!」
憎悪を込めて怨念が呪詛を囁く。果てしない地獄の底から響くような声で恭子が謳う。
顔の半分は潰れ、眼球は垂れ落ちている。歯茎や頬骨まで見えるほど抉れた顔に
乱れた髪がべったりと張り付き、腐臭と共に蛆が湧いて零れ落ちる。
血に塗れ、所々破れている服。そこから覗く部分からはおぞましい蟲が這い出て、
生前の面影は綺麗なままの顔半分を残して微塵も残っていない。
腐臭が墓場にたちこめる。その腐臭の中心から恭子はゆっくりと歩き出す。
二人の歩いていった先を見据え、燻り続けた火から出る煙のように憎悪が蠢きだす。
「待ってて、孝道。すぐに殺すから。そいつを殺したらまた一緒になれるから……。
うふ、ウフフふふふふふふふフフフフフフふふふふふふふふふふふふふふふふふ――――」
お盆にちなんでの思いつき一レスネタでした。
その後怨霊のKさんはスタッフ(住職)が美味しく頂きました。
>>727 おお、書いてくれる人がいるとは・・・
なんとGJなことか
GJ
スタッフさんはネクロ(ryなのね…;
GJ
>>728 いや、NTRがダメな俺としてはカニバ(ryなんじゃないかと思ってる…
>>731 こっちの姿の方が怖いって空気読んだんだよ。怨霊もさ。
女の子に耳をカプってされたい・・・
甘噛みされて舐められていきなり耳を噛み千切られるんだな
そして血塗れの唇でニヤリと笑った女の子はスカートのポケットから
折りたたみナイフを取り出して
「美味しい……もう片方の耳もちょうだい」
そう言って痛みと恐怖で腰が抜けて上手く逃げられない
>>733の背後から―――
「ハァ、ハァ……フフ、
>>733の唇も美味しい。目も耳も頬も血も脳も脊髄も美味しいよ」
こうですね、わかってますよ。
ただの猟奇だろそれ…
猟奇に近いわな…
要点だけ書いたからただの猟奇に見えたわけです
なので少し補足しておきましょう
この少し前に
>>733には付き合ってる彼女がいた
しかし彼女からある日メールで「別れてください」と送られてきて音信不通になってしまう
悲しみにくれていた
>>733だが、しばらく経ってから彼女が出来た
彼女は以前別れた彼女に比べて甘えん坊でよく耳を噛んできたり抱きついてきた
甘えられるのに気をよくしていた
>>733だが彼は彼女のことをあまりよく知らなかったのだ
彼女はとても嫉妬深く、
>>733が知らない女と喋るだけでも嫉妬するような女の子だった
彼女の嫉妬はだんだんとエスカレートしていき、
>>733が通りすがりの女性を見ただけでも
怒るようになっていった
怒るときに彼女はよく
>>733に「痕」を残した。キスマークや歯型、引っ掻き傷である
最初は可愛らしい嫉妬だと思っていた
>>733もだんだんとうんざりしていった。いや、
心のどこかで恐怖してもいた
だが彼女は可愛らしく、自分のことを誰よりも愛してくれていることを知っていたから
多少の嫉妬深さには目を瞑っていた
そんなある日、
>>733は以前別れた彼女と再会する
彼女は
>>733と別れたことを後悔していた。彼女は涙を流しながら後悔している事を
語り、できることならもう一度やり直したいと言ってきた
一方的に別れを切り出したのには将来に対する不安があった。そして自分に自信が
なかった彼女は思いつめて別れのメールを出したのだ
>>733も心のどこかで未練があった。だが今の
>>733には新しい彼女がいる
もうやり直す事はできないと言ったが、弱々しい元彼女の姿を見るとどうしても放って
おけなかった。今の彼女に少々疲れていたのもあった
それから
>>733は元彼女と時々会うようになった。最初はメールだけのやり取りであったし
メールはすぐに消していたから今の彼女にばれる事はなかった
しかし、会うようになってからは匂いが残った。彼女との再開は過去の記憶を甦らせ、
再び恋仲の関係まで戻るのにそう時間はかからなかった
再開から以前の関係までは坂を転がるかのように進み、そしてそれに気付かぬほど
今の彼女は愚かではなかった
彼女は
>>733の様子や知らない女の匂いを敏感に嗅ぎ取っていた
>>733が自分の知らない女と会っている。自分に嘘をついてまで誰と合っているのか
最近では抱きつくと困ったような表情をするようになった。キスマークをつけたり歯型を
つけるのを嫌がるようになった
>>733を信じたい。でもどうしても疑ってしまう
彼女の心はだんだんと病んでいった
ある日、
>>733の後をこっそりとつけていくと、彼女は信じたくない光景を見てしまう
知らない女と仲良く喋っている
>>733の姿。自分にしか見せていなかった表情で笑う
>>733の姿と、腕を組んで歩く知らない女
彼女は一人立ち尽くし、涙を流した。歪な表情で笑いながら、泣いた
翌日の夜、彼女は
>>733の部屋に居た
いつもどおりのスキンシップで後ろから抱きつく彼女。彼女の頬が濡れていることに
>>733は
気付いていない
まんざらでもなさそうに笑う
>>733の耳に口を近づけて彼女は―――
とまあこういったことがあったんですよ
その後彼女は半月かけてじっくりと
>>733を味わいましたとさ
みんなも浮気したりするとこういう事になるから気をつけようね!
皆さんお久しぶりです。
久々に投下します。
パーティーから二日後の昨日のレース。ジースさんはなんと4位だった。
今までで一番高い順位。賞金獲得枠まであと少しだった。
だけどジースさんは少しも喜ばなかった。
理由は分かっている。ジースさん、本当は5位だった。
4位になったのは前を飛んでいたスキッダーが途中、事故で墜ちたから。
最終周回、ゴール近くのコーナー。そのスキッダーが曲がろうとしていたら突風が吹き、崖に接近しすぎていたため反応する間もなく岸壁に叩きつけられた。
わたしは直接見なかったけど話に聞くとかなり惨かったらしい。
惨くないクリフ・スキッド事故なんてあればだけど。
わたしはアーちゃんの餌を入れたカートを押しながら竜場を見回した。
静かだ。
まだお昼なのに。まだ大勢の人が働いているのに。
普段は騒がしい山頂の洞窟。でも今はワイバーンたちが時々あげる鳴き声や物音しか聞こえない。
今日はグレイ・クリフのスキッダー全員が喪に服している。
だから丸一日、例え練習であっても誰も飛ばないことにしている。
でも竜場が静かなのはそれが原因じゃない。
だって全員いつも通りにきている。
いつも通りワイバーンの世話をしている。ただ無口でしんみりしているだけ。
みんな仲間を、ライバルを失ったことが悲しいのだ。
それとも自分たちもしかしたら同じ末路を辿るかもしれない、と不安になっているのかな。
わたしはカートから生肉を取り出すとアーちゃんが食べやすいようにナイフで切ってゆく。
普段は気にも留めない肉を切る音が妙に大きく聞こえる。
「いけない……」
暗い考えを頭から振り払う。
スキッダーのみんなは仕方ない。その目で見てしまったのだから。
でも雑務係の私までしんみりしたらいけない。集中しないと。
ここで働きはじめてすぐ分かったこと。それは雑務係がしっかりしないとスキッダーの身に危険が及ぶ。
雑務係の仕事にはワイバーンの世話やスキッダーの装備のお手入れが含まれる。
どちらも手を抜けば大変なことになる。だから気合をいれないとだめ。
こんな時は楽しかった時のことを考えるのが一番。
楽しかったこと。
やっぱりすぐに思い浮かぶのは数日前の市長邸でのパーティー。
市長様が主催しただけあってとっても豪華だった。
それにジースさんのスキッダー姿も間近で見られた。
だけど疲れることもあった。
特にジースさんに近づこうとするファンの女の子。
本人は気づいてないだろうけど、ジースさんって結構人気がある。
だっていつもあんな命知らずな空中機動をするのだ。たとえ勝てなくてもその勇姿に惹かれる人はいるだろう。
でもジースさんはスポンサーとの話し合いで忙しかった。
だからわたしはファンの女の子が邪魔しないよう、彼女たちに事情を説明して遠ざけていた。
貴族のお嬢様たちはわがままだったからどうしても聞かない場合、わざとドレスに飲み物こぼしたり、転ばしたりしなくてはならなかった。
本当に手間がかかった。
でもおかげでジースさんは何事もなく商会の皆さんとの面談を終えることができた。
計算外だったのはあのエルフ魔女。
ファンをさばき終わってジースさんのところへ戻ろうと思っていたのに。
いつの間にか現れて、汚らしい唾液のついた指でジースさんの首筋を撫でていたのだ。
あの時のジースさんの表情。おびえるウサギのような顔。
物凄く可愛かった。
あんな顔をさせられるのがエルフ魔女なんじゃなくてわたしだったらどんなにいいか。
「ハァ……」
ため息が漏れる。
あの魔女の方がわたしより遥かにジースさんに近いことぐらい知っている。
エルフ魔女がジースさんのご家族と仲良くしているのは町では有名な話。
そしてジースさんを昔から可愛がっていたのも。
『私は知ってる。すみずみまで』
あの女が言った言葉が頭の中で木霊する。
わたしが知らないジースさんの秘密をいっぱい知っている魔女。
ダンスで踊る順番を待っていた時、エルフ魔女はわたしと目が合う度笑っていた。
ずるい。ずるい。ずるい。
妖しい光が灯った眼。
きっとジースさんが家に帰ったあとも押しかけて誘惑しているに違いない。
エルフ魔女だけじゃない。
ティオーナという新人のスキッダーにして公爵家のご令嬢。
あの貴族女も油断ならない。
踊りの後、わたしとエルフ魔女が飲み物を取りに行っている隙に貴族女はジースさんをさらっていった。
公爵家の権力で無理矢理二人きりになって、ジースさんに何を言ったのだろう。
ジースさんは少し話をしていただけって言っていたけど。
本当はどんなことを強要されているのか。
「ミリアちゃん?」
「わヒャっ!」
突然、ジースさんの声がした。
驚いて振り向くと、すぐ眼の前にジースさんの精悍な顔があって色んな意味で言葉を失ってしまった。
「あー、ごめんごめん。あのさ――」
ジースさんは苦笑しながら謝る。
「――小さく切ってくれるのは嬉しいんだけど、微塵切りにしなくてもいいからね」
「え?」
わたしは驚いて手元を見る。
ジースさんの言う通り、小さな肉片の山ができていた。
「ごごご、ごめんなさい!すぐにやり直します」
「いいよいいよ。いつもより食べにくいかもしれないけど、こいつなら大丈夫だって」
ジースさんはそう言ってアーちゃんの頭を軽く撫でる。
「で、でも……」
「とにかくカートとナイフ戻しておいで。そうしたら帰ろう」
「え?もう、ですか?」
「今日はほら、アレだから飛べないし、世話が終わったら何もやることないし」
わたしはてっきり夕方まで竜場に残ると思っていた。
他のスキッダーと同じ様に。
「けど……」
「ほらほら、餌やるのは俺がやっておくから」
わたしは渋々納得すると言われた通り道具を片付けにいった。
片付けが終わるとジースさんはそのままわたしを連れて山を下った。
やっぱり他のスキッダーたちが残っているせいか、山道を行くのはわたしたちだけ。
いつもだったら二人っきり、ということで喜べたかもしれない。
けど今はそんな気持ちにはなれなかった。
切なさ、寂しさだけがぐるぐると頭の中を泳ぎまわってる。
そんな感情に耐え切れずジースさんに話しかけた。
「ジースさん……アーちゃんをあのままにしておいて大丈夫なんですか?」
実は前々から持っていた疑問だった。
スキッダーが自分のワイバーンを可愛がるのは当然のこと。もちろんそれはジースさんだって同じ。
だけど側でお手伝いをしていて思ったのは、ジースさんってかなりあっさりしている。
アーちゃんのお世話はしっかりしているし、撫でたりするのは普通なのに、やることやったらそのまま帰ってしまう。
今日だって他のスキッダーたちがやることなくなっても愛騎の側にいたのに、帰っちゃうし。
「ああ、だから言い淀んでいたのか」
わたしの言いたいことが分かったのか、ジースさんは笑った。
「別に大丈夫だろ。それにいつも以上に辛気臭くしていたら相棒に迷惑だ」
「でも他のスキッダーさんたちはワイバーンの側に残ってましたよ?」
「あいつらにはあいつらのやり方がある。俺には俺のやり方があるんだ」
「それはそうですけど……昨日はあんなことがあったばかりなのに……アーちゃんの側にいてあげた方が……」
「正直、あいつがそこまで理解してるのか分からないし、俺が側にいてやっても食事の邪魔だって」
「そんなことありません!アーちゃんだってきっとジースさんに――」
そこまで言うと話を遮るようにジースさんはわたしの頭を撫でた。
「あいつはワイバーン。俺は人間。人間の基準で考えたってしょうがないんだ」
「でも……」
自分がしつこいと思いつつも、どうしても食い下がれなかった。
「だけどな、一つだけあいつと喋れる言語があるんだ」
ふとジースさんの顔を見ると笑みは消え、真剣な顔で遠くを見ていた。
「それは飛ぶこと」
「え?」
「ワイバーンはな、野生でも速さを競うんだ。レースというのは彼らの本能に刻み込まれているんだ。相棒に人間独特の言葉ややり方で感情を示したって意味がない。本当にあいつと会話できるのは飛んでいる時だけ」
ジースさんは言葉を一旦切ると自らに言い聞かせるように言った。
「そしてレースで俺たちが一番速いってことを証明できた瞬間こそ……俺は相棒に、本当に感謝の意を伝えることができるんだ」
わたしは言葉を失った。
すぐ側に居たのにも関わらず、ジースさんのことを少しも理解していなかった。
わたしは結局スキッダーとしてのジースさんしか見ていなかった。
再びあの魔女の笑みが浮かび上がる。
彼が好きな気持ちは誰にも負けない、と思っていた。
でも想うだけじゃ足りない。想うだけのファンの女の子じゃジースさんと結ばれる資格なんてない。
「っと、ごめんごめん。なんか変に真剣になっちゃって」
ジースさんはすまなそうに頭をかいた。
「いえ、ジースさんがどんな考えでアーちゃんに接しているのが分かってよかったです。わたしこそしつこく聞いたりしてごめんなさい」
「気にしなくていいよ。それに共に働く者として俺の考えを理解してもらえて俺も嬉しいし」
理解、という言葉を聞いて胸が痛んだ。
違う。わたしはまだ何も理解していない。
だからこれからもっとジースさんを知らなくてはならない。
もっと。あの魔女なんかに負けないくらい。
「そうだ、まだお昼過ぎだからお茶して帰りません?」
思いついたら即行動。今からでもジースさんのこと知らなくちゃ。
「俺はいいけど……」
「大丈夫ですよ。ワリカンでいいですから」
「いや、それは流石に……」
「無理しなくていいですよ?ジースさんのお財布事情は知ってますから」
「そうは言っても……」
「はいはい、行きましょう」
わたしはジースさんの腕を引っ張って麓の街まで急いだ。
昨日今日と周りの雰囲気は暗かったけど、おかげで新しい目標ができた。
待っていて下さいねジースさん。わたしもっと貴方に相応しい女の子になってみせますから。
以上、投下終了です。
覚えている方はもういないかと思いますが半年前ほどに投稿していたモノの続きです。
>>744 おおっ続き待ってました!
前回のパーティ編の盛り上がりからその後がずっと気になってたんだぜ?
次回投下を期待して待ってるyo
畜生…名前覚えていて内容覚えてないとは…ちょっと保管庫読み直してくる
俺も最初の話から読み直してくるかw
GJ!
おおおおお久しぶりだこりゃ
gj
書き貯めしておいた分のチェックが終わったので投下します。
今日は生憎の雨だ。
朝、山を登って来る時は快晴だったのに竜場についた途端ふり出した。
今はまだ軽くふっている程度だが、雲の様子から見て恐らく嵐になるだろう。
嵐になると俺たちスキッダーは練習どころか通常飛行もできない。
だからと言って今無理に飛び立てば練習飛行の真っ最中に嵐になってしまう可能性がある。
もちろん竜場に来てしまった以上、何もしない訳にはいかない。
周りのほとんどの者はいつものようにワイバーンの世話や備品の手入れに勤しんでいる。
俺も暇な内に相棒を洗っておこうと、水を汲みに行った。
そして水場からの帰り、竜場の真ん中で三人のスキッダーが集まって話し込んでいた。
普段は皆忙しいのでこのような光景は珍しい。
(やっぱり飛べなきゃ暇だしな)
と思いながら通り過ぎようとした時、あまり聞きたくない声に呼び止められた。
「お!噂をすればジースじゃないか」
振り返ると、それはやっぱりアザラスだった。
「なんだ?今水汲み中だ」
「まあまあ、仕事熱心なのはいいけどたまにはスキッダー同士の交流を深めようぜ」
「別に俺はお前と交流を深めなくとも一向に構わんが」
「アハハ、そう言わずにジース君、こっちおいでよ」
そう言ったのは革鎧に身を包んだ赤毛の女性だった。
確かグレイ・クリフでは数少ない女スキッダーの一人だ。
「そうそう、ただでさえお前は人付き合いが悪いんだからな」
もう一人の中年スキッダーも相槌をうつ。
「はあ、分かったよ」
アザラスだけなら別に無視してもよかったが、他の同僚たちもいたのなら仕方ない。
「んで、噂をすればってことは俺の話をしてたのか?」
赤毛の女スキッダーが俺を指差して言う。
「ズバリ!君今恋人とかいる?」
「は?」
てっきりもっとスキッダーらしい話題を想像していたのでかなり間抜けな返事になってしまった。
「あ、別にあたしがジース君に気があるって訳じゃないから勘違いしないでね」
「分かってるよ。アザラスじゃあるまいし」
「おい!俺だってな――」
「して何でそんなこと聞くんだ?」
一々アザラスに反応してられないので、無視して話を進める。
「いいから先に質問に答えてよ」
「いや、いないけど」
「ほうほう、その割にはこの前の宴では熱心に踊っていたが?」
中年スキッダーは顎鬚をいじりながら言った。
「確かお前さんのとこで働いている娘っ子だったか?」
「ははーん。女の子がお前のワイバーンを世話していると思ったら、ジースお前そういう魂胆だったのか」
「家で若い使用人雇っている貴族様に言われたくないね。ともかく彼女は俺の恋人って訳じゃないからな」
俺の答えが予想外だったのか、なぜか三人とも考え込む。
「とするとやっぱりあのエルフの魔女殿か……」
尚考えるようなアザラスに対して、もう二人の同僚は何やら想像を飛躍させていた。
「ずっと若いままの嫁さんか。羨ましいねえ」
「異種族恋愛か〜。ロマンチック〜」
「だからそうじゃないって!エリシアさんとも付き合ってないし、俺にはそもそも恋人がいないんだって」
誤解されるのも嫌だが、自分に恋人がいないと全力否定するのも何処か恥ずかしい。
「なんだ、つまんない」
赤毛の女スキッダーが残念そうに肩をすくめる。
「つまんなくて悪かったな。大体皆はどうなんだよ。俺ばっかりいじりやがって」
「いや、俺既婚者だし」
と中年スキッダー。
「俺は許婚いるしな」
とアザラス。
「あたしも全然。出会いがないのよ」
はあ、とため息が出てしまう。なぜ俺は暇人たちの会話の肴にされなければならないのだろう。とにかくこれ以上留まったらまた何言わされるか分からない。
「さて、俺は相棒洗わなきゃいけないからまたな」
「えー、もうかよ」
「もう一人じゃないが、だからと言って女の子に全部任せる訳にはいかないからな」
そう言って俺はアズールの居る竜場の区画まで戻ってきた。
「あ、ジースさん……」
振り返ったミリアちゃんはなぜか複雑そうな顔で俺を出迎えた。
「ん?何かあったのか?」
「別に何でもないです」
そっぽを向かれ、余計訳が分からない。
天気というのは人間の心にも多大な変化を及ぼすものだな、とブラシを水に浸しながら思った。
アズールの胴体を綺麗にし終わった頃、外に続く人間用の門が勢いよく開けられた。
俺を含め、竜場内の人間のほとんどが何事かと注目する。
入ってきたのは貴族の男女。恐らく夫婦だろう。
彼らの護衛らしき兵士が二人。
そして最後には――
「お父さん?!」
隣にいたミリアちゃんが驚きの声を上げる。
ミリアちゃんの言う通り、貴族の夫婦に続き入ってきたのはライアンおやじだった。
咄嗟に解雇の二文字が頭をよぎる。
しかしその考えを振り払うよりも早く、ライアンおやじは俺を見つけると貴族共々こちらに近づいてきた。
俺は濡れた手を素早く腰布で乾かすと一行と対峙した。
「ジース……」
ライアンおやじが俺に声をかけるも、そこにはいつもの威厳はなかった。
不安、否、罪悪感にも似た感情が顔に出ていた。
解雇を言い渡しに来たような雰囲気ではないが、良い知らせでないことは確実だ。
「ジース、実はな――」
「君がジース・グリンかね?」
ライアンおやじを押し退け、貴族の男が乗り出してきた。
羽振りの良い服が全く濡れてないところから、ここに上って来た時は密閉型の高価な馬車にでも乗ってきたのだろう。
「そうですが何か?」
「君に今から飛んで貰いたい」
一瞬男の言葉の意味が分からなかった。
「今からですか?あの雨の中を?」
「困難なのは分かっている。だが君の腕を見込んで頼んでいる」
貴族の男の眼を見て一瞬で嘘だと分かった。
平民を見下す眼。頼んでいる訳でも、俺の腕を見込んでいる訳でもない。
命令しているのだ。
「そうだ。私の娘の捜索を手伝ってもらいたい」
「捜索ですか……しかし――」
「君の本職とはかけ離れているだろうが、今は非常時なのだ」
なるほど。俺の意見は最初から聞いてないということか。
だが外を見れば幾ら命令されているとしても無茶だということが分かる。
普段はワイバーンが発進する洞窟の大きな口からは暗くなる一方の雲空と少しずつ激しくなる雨しか見えない。
「非常時と言いましても……」
「伯爵様、ここは私が。ジース、来い」
食い下がる俺を見てライアンおやじが歩み出る。貴族の男もその方が良いと思ったのか、頷くと横に退いた。
ライアンおやじは人の少ない角に俺を連れ出した。ミリアちゃんも一緒について来ているが咎められない辺り問題ないのだろう。
「ライアンさん、一体何が起こっているんですか?」
何かに耐えるような表情でライアンおやじは淡々と切り出した。
「二日前にランソン伯爵様のご息女がピクニック中に行方不明になった」
「誘拐ですか?」
「いや、脅迫文等はなかった。大方迷子だろうな。ともかく最初は伯爵家の者だけで捜索していたが手がかり一つ見つからなかった
そうだ。そして迷子になってから二日経った。ご息女は確か十歳程度のはずだから体力もそろそろ限界に近いだろう。そして思いつ
いたのが空から探す、ということだ」
「でもお父さんおかしいよ。なんでジースさんが探さないといけないの?」
ミリアちゃんがいきなり割って入る。
ライアンおやじの眉間に皺が寄る。
「……うちの商会、いやうちの店は伯爵様に金を借りている……」
外は曇る一方だが事の内容は今の言葉で晴れた。
つまり借金をしているのだから捜索に手を貸せ、さもなければ、と脅されたのだ。
「事情は分かりました。やります」
「ジースさん?!何言っているんですか?ダメですよ!」
ミリアちゃんは悲痛な声で抗議した。
心配してくれているのは嬉しい。だが――
「もとはと言えば俺が原因です。責任はちゃんととりますよ」
そもそも借金をしているのは多分にして俺がレースで勝てないからだろう。なら今回の役目は色んな意味で俺が適切だ。
「バカモン!何を勝手に決め付けている?借金はとある投資に失敗したからだ!間違ってもお前のせいではない!」
ライアンおやじは怒鳴り、俺の肩を掴みながら続けた。
「いいか、一勝もしないうちにいなくなったら承知しないからな!地を這ってでも戻ってこい!」
手を離すとライアンおやじは大股で伯爵のところまで戻っていった。
悪天候の中飛ぶのは不安だが、今のライアンおやじの言葉で断然やる気が出た。
それに事実として迷子の子供がいるのだ。放っておく訳にもいかない。
「ミリアちゃん、準備手伝ってくれ」
「でも……」
「頼む。グズグズしていると飛び立つ前から嵐になってしまう」
「わ、分かりました」
俺とミリアちゃんが急いで準備をする最中、伯爵は他のスキッダーの助けを応募していた。
成功すれば大変な名誉だの、多額な報酬を用意するだの演説して必死に注意を引こうとしている。
もちろん他のスキッダーたちはそう簡単に了承しない。俺たちみたいにスポンサーまで押えられている訳でもないし、多大なリスクを負ってまで行くことはない。
同時に冷静になって考えてみれば伯爵も貴族とは言え、子の親。他人の弱みにつけ込むのは感心しないが心配だということは分かる。
鞍をアズールに載せ、スキッダー用の革鎧に着替えると具体的に何をすればいいのか伯爵に指示を仰いだ。
「グレイ・クリフから北西に少し行った辺りを飛んでほしい。巨人の積み石付近一帯だ」
結局他のスキッダーの助力を得られなかったようで、伯爵の声から疲労が伺えた。
「地上では我が家の者が捜索を続けている。君は上空から目を光らせ、見つけたら即座に近くの捜索隊に連絡してくれたまえ」
「分かった。必ずや貴殿のご息女を連れ帰ってこよう」
俺の代わりに答えたのは女の声だった。
驚いて振り返るといつの間に着替えたのか、あの真紅の革鎧をまとったティオーナが立っていた。
「ティオーナ様?!」
一番驚いたのはどうやら伯爵の方で口をぱくぱくとさせている。
「ジース、時間が惜しい。行くぞ」
さも当たり前のように出発しようとするティオーナを伯爵が引き止める。
「なりません!貴方様のような方を行かせる訳にはいきません!」
偉そうな伯爵が急に謙虚になる辺り公爵家の名は流石である。
「我々の同胞は我々で助ける。特にランソン殿のご息女ともなれば王国の明日を担う者。放ってはおけない」
「しかし……ティオーナ様にもしものことがあったら……」
「案ずるな。雨の中で飛んだことは以前にもある。それに平民のスキッダー一人では心許ないだろう」
恐らく頭の中で自らの面子や立場と愛娘の命を天秤にかけたのだろう。
しばし思案した後、伯爵は頭を下げた。
「どうか娘をお願いします」
「うむ。任せるがよい」
俺とティオーナはそのまま騎乗し、ワイバーンを出口へと向かわせた。
途中、先ほど話し合った同僚たちに見送られた。
「また飛行停止になるなんてごめんだからな。戻ってこいよ」
「やばいと思ったら遠慮なく着陸しなさい」
「ジース、死んだら俺が墓石買ってやるからな」
唯一アザラスだけは笑えないことを言っていた。
「意地でも死なねぇよ」
「ジースさん……」
最後にミリアちゃんが涙を孕んだ眼で俺の名を呼んだ。
「いってくる」
短くそう言うと、ミリアちゃんは頑張って笑顔を作り、送り出してくれた。
「……いってらっしゃい」
洞窟の外に突き出た高台に出るなり、激しくなる一方の雨に打たれながらも二頭のワイバーンは翼を広げ、準備運動をはじめる。
飛んでいる間は手信号でしか会話できないのでティオーナに何か言うのであれば今だった。
「ジース、おまえの方がここの地理には詳しい。先行しろ」
ティオーナは兜の紐を締めながら言った。相変わらずワイバーンに乗った彼女はさながら神話の戦乙女だ。
「了解です。それと――」
「なんだ?」
「協力ありがとうございます」
「愚か者。お前のような半人前に任せておいては助かる命も助からん。せいぜい墜ちないよう頑張るんだな」
「は、はい」
パーティーでは少し親密になれたかと思ったが、俺に向けられた言葉は元の高圧的なものに戻っていた。
やっぱり案外普通の女の子だという認識は俺の勘違いなのだろうか。
だが今はそんなことを気にしている場合ではない。行方不明の女の子を見つけるのに集中しなければ。
準備ができたのか、アズールは二、三回大きく翼を羽ばたき、両足に力が込められるのを感じる。
「ではいきます!」
「うむ」
俺は相棒のわき腹を蹴り、飛び立たせた。
暗雲は渦巻き、雨粒は矢の如き降り注ぐ。風は満ち、遠くで雷鳴が轟く。
不思議と最初にあった不安は消え、高揚感が俺にも浮力を与えていた。
以上投下終了です。
では今夜はこれにて失礼します。
連日乙
まだ保管庫読みきってねぇ…
連作投下おつ。
ティオーナはこの作品の良心になるか?
他2人のヒロインの思考回路がぶっ飛んでるだけに…
連日だと・・
まだ八話にさえgj送っていないのにー。
まとめてで悪いけどgjですっ
普通にファンタジー小説としてよく出来てる。嫉妬とか関係なく読んでしまった。当たり前のようにGJ
gj!
これで他の神たちも帰ってきますように
おおぅ、早くも続きが気になるぜ
GJ、重ねてGJ
しとどに枕を濡らして待ってたぜ
なんか中学校の英語の教科書をそのまま訳したような文だな
どこか文法臭くて、一本調子で現象面だけが並べられてるかとこなんかが
いや、解りやすい文章だって意味だが
じゃあ何でそんなことお前は言うんだ?
端から見たらお前の最後の説明なければ貶してるようにしか見えん
タレントに普通の恋人が出来たら大変だろうなぁ
ドラマとかで誰かの恋人役とかキスシーンあったりするんだもん
そうムキにならないでよ
蒼天さんまで来なくなったら、君達が待ってる星空の再開が遠のいちゃうだろ
星空の新シリーズ開始まで、なんとかスレを維持しとかなきゃね
それにウナを叩くのなら、暗に「スレちだけど、繋ぎとして許したらぁ」って蒼天さんを揶揄してる
>>761も攻撃しなくっちゃ
そんなことよりお姉さん系の彼女ほしい
バカやろう!妹系だろう!!
や、お姉さん系も大好きですけど
つまり姉妹で修羅場というわけですね分かります
そうだよな。スレ汚してごめん。星空も待っているが、色々な人のものがやっぱりみたいな。新参だとうと何だろうと
やはり、嫉妬しているツンデレこそが可愛いわ
ツンデレはツンツンしながら、あんたなんか好きじゃないわよと嫉妬するのが一番萌えますね
作者たちを頼むから、ツンデレの嫉妬を書いてくれ
そういえば、蒼天の夢は読んでいないのでまとめサイトで立ち読みしてくるか
まあ、まとめサイトに行けば、監禁されるんだろうな
亀ですがGJ!
親父さんに強制されるのかと思ったら親父さん良い人で良かったよ
平民と貴族の恋愛ってやっぱり親が邪魔したりするんだろうな
ツンデレ幼なじみこそ至高
つまるところ、みんな本心では蒼天イラネでFA
>>780 どこが『つまるところ』なのか言ってみろやボケが
そんな風に荒らしに反応してた時期が俺にもありました……
幼馴染は黒髪が一番馴染む
幼馴染が一番嫉妬深いというが、女の力の源は嫉妬と
うみねこの登場人物が言っていた
>>782 荒らすなんて…いや、ごめん
>>747 内容薄くて全く覚えてね〜や
とか
>>761 嫉妬とか関係ないじゃん
やら
>>762 これに釣られて他の書き手が帰って来たらいいのになぁ
みたいなレスがちょっと気になったから
ウナってオブラートで包むのとか、割と苦手でしょ
みんな、相手を傷つけないように諫言するのが旨いなぁって感心したの
される側の人も早く気付いてくれるといいんだけれど
書き手って、自分の作品以外のことには鈍感だから
そんな事より
ここの保管庫以外で修羅場なSSってないかねぇ
保管庫のは大概読みつくしたけどまだ足りないんだ・・・
>>784 キリエが嫉妬深いのは戦人の母親に寝取られて、妊娠してから
ずっと、18年間嫉妬していた
自分も子供を妊娠したけど、流産してしまったおかげで嫉妬している力は
家具を遥かに上回りましたよ
うみねこはスレ違いだろうに
甘いな、嫉妬する女の子こそが俺たちの生きる力なんだよ
うふふっ
いつものように単発が湧いてきましたね
本当にこれだけの数の住民が居てくれればねぇ
>>790 お前みたいなのがいるからこのスレ寂れたんだね^^
未だにトライデント氏の作品の投稿を待っているのは俺だけなのか?
まあ、一番読みたいのは冬の星空と両手の華と後、なんだったけ?
ともかく会話を成立せようと必死杉
誰かが乗っかってくれたら、そのIDのままレス返せるのにな
またこの流れかyo
嫉妬なら良いんじゃね?
うみねこよくわかんね
投下します
「まったく、姉さんってば……」
帝都もすっかり冬の空気に包まれて久しい頃。
セツノ・ヒトヒラはいつものように姉への愚痴をこぼしていた。
場所は帝都南部に位置する大きな広場。噴水の縁に腰掛けながら、黒髪を冬風にそよがせている。
中央では珍しい黒髪に加え、幼さを残しながらも美しさを兼ね始めた容貌は、通る者の視線を惹き付けてやまなかったりする。
とはいえ流石に平日の昼下がりということもあってか、いかにも「人を待っています」風の美少女に声をかけようとする男は皆無だった。
よってセツノは姉への愚痴をこぼし続けるのみ。これだけで一日潰せそうな気がするあたりお得かもしれない。
なお、どうでもいいことだが。
最近の姉への愚痴は、大きく分けて3種類に分類できる。
(1)暴走(性的な意味で)による被害に対して。
(2)暴走(変な思い違い)による修正の苦労に対して。
(3)暴走(白への間違った教示)による悪影響に対して。
要は姉が暴走しているのが全ての要因なのだが、それに関しては既にセツノは諦めきっている。
今は姉の暴走を如何に効率的に止めるかで、日々の安寧を保てるかどうかが決まってきている。
ちなみに今回は(3)。こめかみに爪先を叩き込んで撃沈させたので酷いことにはならなかったのが救いである。武力行使万歳。
まあそれはそれとして。
内容は違えど、姉への愚痴はセツノにとっては日常茶飯事である。これはイナヴァ村にいた頃から変わっていない。
故に、昔から彼女を知る者が見れば――
「変わりないみたいね、セツノ」
――と、声をかけるのは至極当然のことだろう。
だが、直前まで気配を完璧に断たれた状態で声をかけられれば、それはもう、驚くしかないわけで。
「ッ!?」
思わず臨戦態勢に入ったセツノは、腰掛ける石縁の隙間に隠した鉄針を取り出そうとした。
が。
「こら、相手を見る前に武器を出すんじゃありません」
ぺちこん、と額を弾かれた。
「わきゃ!?」と可愛い悲鳴を上げて涙目になったセツノの前には。
メイドさんが立っていた。
「…………っっっ!!!?」
「とはいえ、反応速度はなかなかでした。純粋な速さは既に村一番に達していると聞きましたが、頷けますね」
「……ッ! ……ッ!!!」
「流石はあのユメカの妹といったところでしょうか――? どうしたのですか、先ほどから」
小首をかしげるメイドさん。
それを見て、セツノはついに決壊した。
「あ、あはははははははははははは!!!
おばさんが若作りしすぎてるーーーーーーーーっ!
ちょ、何やってるんですかヤクチさ」
ま、と言う前に鉄拳が飛んできた。
あわてて防御。しかしその上から叩き潰される。
どでかい水飛沫が上がっていた。
「……どうやらしばらく会わないうちに、姉に感化されてしまったようですね。
ここはひとつ、このヤクチ(19)が再教育を施してあげましょうかホホホ」
「す、すみませんでした。笑いすぎて申し訳……ぷっ……あり、くく、ません。
せ、セツノ(7)は心より反省しています……ッ!」
「……その意味不明な数字は何でしょうか? ちなみに私は19歳です」
「あ、いえ何でもないですゴメンナサイ。ちなみに私は14歳です」
もう一度鉄拳が叩き込まれた。
今度のは直撃していたら死んでいた気がするセツノだった。
まあそれはそれとして。
――潜入調査担当の元締めにして、イナヴァ村でも屈指の戦闘能力を誇る指導教官。
それがセツノを殴り倒した女性――ヤクチの肩書きである。
潜入調査を得意とするだけあって、変装の類は一級品なのだが、
「流石に若作りしすぎじゃないですが? や、外見は完璧ですけど、中身を知っている身としては」
「何を言っているのかわかりかねます。今の私は某商人に仕える年若きメイドです。根も葉もないことを言わぬように」
「……ただのメイドがあんな鉄拳を叩き込まないでくださいよ。見られたらどうするんですか」
「心配なく。この区画内に密告者の類が存在しないことは確認済みです。監視の者も置いてあります。それに、市井の者が見てもわからぬように撃ちましたし」
「な、なんか変な技の実験台にされてる……!?」
「誤解です。それはそうと、本題に入りたいのですが」
ヤクチの表情が真剣なものへと変わった。
セツノも頭を仕事用に切り換える。……顔は極力見ないようにしながらだが。
「ひとつ、大きなところからの依頼が入りました。それを貴女に頼みたいのです」
「え? 大きなって……私みたいな若造に任せちゃまずいのでは……?」
「要求される水準が特殊なのです。内容そのものは単純な人物調査なのですが」
「……特殊というと?」
「まず、対象者が特別な役職とのことなので、隠密技能に優れていること。
次に、対象には他の諜報員が付いている可能性が高いとのことなので、単独活動に優れていること。
そして……これは意味不明なのですが一番重要とのことでした。……適齢期の女性ではないこと」
「……はあ」
一つ目の条件は、まあよくあることなので問題ない。
しかし二つ目は……正直、避けたい類のものだ。この条件が付くということは、相手側にばれたら自分の責任でどうにかしろ、ということだ。
つまり、気取られても村のバックアップは一切なし。独力で何とかしなければならなくなる。
ちなみに村のことがばれたら死ぬより辛い目に遭うこと間違いなし。
とはいえ、イナヴァ村での仕事では、ここまではよくある条件である。これだけだったら今までセツノやそれより年下の若者も受けてきている。
しかし、最後のはどういう意味か。
「適齢期、というところで人選は難航しました。
若すぎては技能が未熟となってしまいますし、かといって年老いすぎてはしがらみも多く使い捨てられない。
私も今まさに適齢期ですので残念ながら出られ……何ですかその顔は!
男性を使うことも考えたのですが、依頼主の紹介者が、できるだけ避けてほしいと言ってきましたし。
そこで、ギリギリの年齢である貴女が選ばれたというわけです」
確かに、セツノは隠密調査と単独戦闘に優れている。この条件を満たせる女諜報員は彼女だけだろう。
「……わかりました。お給料は弾んでくださいね」
「引き受けていただけて何よりです。
……しかしセツノ、貴女が報酬について言うのを初めて聞きました。
何か欲しいものでもあるのですか?」
「え? あー、いえ、欲しいものというかプレゼントしたいものというか。
とりあえず適齢期(38)にはわからないことなのでお気になさらず」
「殴りますね」
……まあ、嫌な予感はしていたのだ。
とはいっても、一度引き受けてしまった手前、もうどうしようもなく。
覚悟を決めてから、セツノは扉をノックした。
「入りなさい」
かけられた声に、不自然な響きはない。
セツノは深呼吸をして、ゆっくり扉を開けた。
親衛隊隊舎。
帝国内でも選りすぐりの猛者達が住まう宿舎。
その一室に、足を踏み入れた。
他の部屋より格式は下がるとのことだが、それでも通常の兵士とは比較にならない広さである。
諜報員としての経験を数年積んだセツノではあるが、このような部屋に入るのは初めてだ。
(……うわ、あの壷とか幾らするのか考えたくないなあ……。
准隊士でさえこれなんだから、正式な隊員とか隊長とかってどうなってるのかな?)
依頼主を不快にさせないよう、あくまで首や顔を動かさず、さりげない視線の動きだけで観察するセツノ。
しかし。
「――どうしました? 近衛隊の部屋がそんなに珍しいのですか?」
うげ、と呻きそうになるのを必死に堪えた。
部屋の主は、奥のソファに腰を沈めていた。
セツノとの距離は5足ほど。これだけ離れていながらも、挙動を敏感に察知するとは。
(姉さんクラスの化け物、か。うわー絶対戦いたくない)
戦慄を必死に飲み込みながら、セツノは努めて落ち着いた声で挨拶をする。
「――初めまして。依頼を受けて派遣されました」
「ああ。遠いところからご苦労でした。紅茶を淹れましょうか?」
「恐れ入ります。しかし、私にそのようなお気遣いは無用です」
「そうですか。ならば早速仕事を頼みたいのですが。……と、こんな感じでいいのでしょうか?」
「……はい、符丁に問題はありません。しかし――」
「すみませんね。私、こういったことは苦手でして。
上手な方でしたら日常会話の中で出来てしまうらしいのですが」
「いえ、実は私もこの格式張ったやりとりは苦手でして」
言いながら、ぺろりと舌を出した。
自分も貴女と同じですよ、と可愛さを含めながらアピールしたのだ。
が、その内心は冷や汗ダラダラだったりする。
何故なら。
「私の名前を聞いているとは思いますが、念のため。
私は、アマツ・コミナト。
この近衛隊にて准隊士を務めさせていただいております。
わかっているとは思いますが、此度のことは内密にお願いします。
もし貴女が裏切るようであれば、たとえ“村”が相手でも――」
(怖ッ! ちょ、殺気怖いんだけどっ!?
というか意味ありげに剣に手を添えないで!
こいつの家系を敵に回したらイナヴァ村も危ういんだから、裏切るわけないのにー!
うう、さっき用を足しておいてよかった……。
……でもまあ、この様子なら、気付いてない、よね?)
アマツ・コミナト。
中央でも特に有力とされている貴族の末梢にして、近衛隊准隊士。
そして。
先日セツノとユメカが潜むユウキ宅に乗り込んできた、要注意人物。
天井裏に潜んでいたのは看破されたが、正体まではばれていない、はず。
そう信じて、そしてそれを確かめるために、敢えて依頼を受けたのだが。
「――ところで、貴女の年齢は?
まさかとは思いますが、こちらの出した条件が伝わっていないなんてことは、ありませんよね?」
「は、はい。伺っております。
私は14ですので、条件には該当されないと上に判断されました」
(怖いって! 今変なこと言ったら斬られる! 殺気が尋常じゃない!
というか何でこの人こんなに怖いの!? ユウキさんや白ちゃんの前ではあんまし怖くなかったのに!
こっちが素!? だとしたらものすっごい地雷女な気がっ!)
なかなか失礼なことを考えるセツノだった。
まあそれはそれとして。
アマツの方も、セツノの答えは予想外だったようで。
この強者にしては珍しく、心底驚いた表情を見せていた。
「14!? その歳でそこまでとは、随分とまあ将来有望ですね。
流石はイナ――あ、名前を出すのは不味いのでしたっけ?」
「き、恐縮です。はい、“村”に関してもできるだけ具体的には……」
「了解しました。しかしまあ、14歳ならきっとアイツも……、ああいえ、何でもありません。こちらの話です」
「はあ……」
要はセツノのことを歳に見合わぬ美少女と評してくれているのだろうが、何故だか喜ぶ気にはなれなかった。
というか何故か自分が危険地帯にいるような気がしてならなかった。
「それはそうと、随分面白い格好をしているのですね」
次いでアマツが指摘したのは、セツノの格好だった。
まあ、それもそうだろう。
何故なら今のセツノは、普段着とはほど遠い格好をしていたからだ。
「――近衛隊隊舎にお邪魔する上で、違和感のない服装といったら、これしか用意できませんでしたので」
「確かに、省庁の官服などは、手に入れるのも一苦労でしょうしね。
しかし、まあ……似合いますね、まるで本職の使用人のよう」
そう。今のセツノは、メイド服を身に纏っていた。
官服も手に入れようと思えば難なく手に入っていたのだが、
諸事情により経費を抑えたかったので、安上がりなこちらにした次第である。
「実家にも、ここまでの器量好しは居ませんでしたね。
……ふむ。転職してみる気はありませんか? 可愛がってあげますよ」
「申し訳ありませんが」
「残念」
どこまでが本気なのやら。
アマツは肩を竦めて溜息を吐いてみせた。
「――とりあえず、依頼の話に移りましょうか。大きな声では話せませんので、近くに」
手招きされた。
直前に変な勧誘をされたのもあって。最大限警戒しつつ、素直に近付くセツノ。
互いの距離が2足ほどまで縮まって――
「ッ!?」
柔らかそうなソファに腰を沈めていたにもかかわらず。
アマツは一瞬にして、セツノとの間合いを潰していた。
不安定な姿勢からのこの瞬発力。姉に勝るとも劣らない身体能力だ。
速さには自信のあるセツノだったが、その自信は揺らいでいた。
(っていうか、なんでこんな人がお兄さんの近くにいるのよ!
でなけりゃここまで苦労しなくて済むっていうのに……。
……変な女を惹き付けるフェロモンでも出してるのかな?)
その理屈で言うと自分も以下略なのだが。
「――良い反応ですね。動きの起点も見えていたか。
14歳でその反応速度とは、恐れ入る」
「恐縮です」
「その腕前なら、万一荒事になっても大丈夫そうですね。
若すぎるのが来たら、その辺が心配でしたが、どうやら杞憂のようですね」
セツノは努めて冷静な声を出す。
「――では、任務の詳細をお願いします」
「ふふ。胆力も良いですね。気に入りました」
(気に入らないでーっ!?)
セツノの心の叫びに気付くはずもなく。
耳元に近づけられた唇から、その内容が伝えられた。
調べるべき対象の名前は。
セツノがよく知るものだった。
一方その頃ユメカはユウキとメイドプレイを以下略
>>757 GJ!
続き心待ちにしてました!
エリシアさん大好きな自分としては彼女が動いてくれると信じています
謀略万歳!
ああでもご息女とか超期待してしまう今日この頃
初恋とか素敵ですよね!
やぁ、ホンマに投下しはったわ
あんなエゲツないことしといて、平気でようやらはりますわぁ
GJ!
セッっちゃんのメイド姿、ハァハァ……
ところで七戦姫マダ―っすかぁー?
単発が自粛されるとやっぱり盛り上がらないな
ところで、外伝とかどんだけ過去の財産食い潰してんのやら
つか、こういうことやる度に過去の栄光も汚れていっちゃってるってのに
少なくとも、自分や自作のキャラが商業レベルで認知されてる人気者だって自惚れがないと
こういう恥ずかしいことって出来ないよね
正直、繋ぎ以上の価値も需要も無いっつーの
>>806 緑猫さんキタァー(゜∀゜)ーー!!!!
GJだ
後でゆっくりと読ませてもらいますよ
作者様gjですっ!
・・メイドプレイ以下略だと・・。ゴクリ
外伝はいいから七戦姫書いてくれよ
>>806 GJ!
さぁ、早くメイドプレイの続きを書くんだ
NeuxnODPさん、とうとう現れなかったな…
まだ読んでないのかな
そうに決まってるよ
だって、あんなに喜んでいたんですもの
読んでみて、つまんなかったからスルーした、なんて悲し過ぎる
今読んだ
なんか悪い意味ではっちゃけ過ぎてて、全体的にワルノリし過ぎの感が
書いてる本人だけが楽しんでる、独り善がりの典型だ
今時の携帯文学クオリティはこんなものなのか
読んでいて最初寒く、そのうち悲しくなってきた
>>806 緑猫さんが来てる!!
今日はツイてるぜ
メイドプレイだってーーーー!!
マジで即日うp希望するって
惨事・・・?
ゴバーク('A`)
____ ) 『 男を寝取られて、18年間嫉妬し続けたらどうなるの?』っと、
/⌒ ⌒\ )
/( ●) (●) \ )/⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y丶
/ ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ カ
| l l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l カ タ
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、. タ
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
┌┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐
,. - ''"| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ρ ̄`l
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ノ ̄ ̄
____
/::::::─三三─\ リアルな話すると多分音速を超える
/:::::::: ( ○)三(○)\ レヴィアタンの力が、24時間×7日で188時間分の速度を持つならば。
|::::::::::::::::::::(__人__):::: | _____ 霧江の積み重ねた力は、1日が24時間で、それが365日で1年で、それがさらに18年で……。
\::::::::: |r┬-| ,/ .| | 閏年をカウントしなくても、157680時間。…それはレヴィアタンの力と速度の、845倍を超える。
ノ:::::::: `ー'´ \ | | お前の嫉妬で悪魔がヤバイ
>>806 乙。続き待ってました〜
粘着なんか軽く無視して我が道行って!次回も期待
勝手に我が道行かれて、スレが荒れるのはたまらんがな、万歳
勝手と言えば、作者が「キャラが勝手に動く」とか言ってニヤニヤしながら書いてる姿が紙背から透けて見えるよ
本作知らない読み手にしたら、知的障害者の娘さんたちにしか思えないのだが
きょうび、中学生の日記でももう少しまともな文章書くだろう
人目に晒すのを前提にすれば
それにしても、ここまで指摘されても単発しか出ないとは…
まぁ、元々がたった一人のために書き下ろされてる作品だけどね
イヤッフォーウ!
カツマタ君とは
フナの解剖前日に死に、夜になると理科室に出没すると噂された少年。
実際には死んでおらず、サダキヨ同様、常にナショナルキッドのお面を付けていた。ウナギの“ともだち”の一人。
万引きの冤罪で晒し者になり、本当の犯人である緑猫に対して激しい憎悪を抱く。
Ω(ry
尚、万引きの現場となった現場の店はかの有名な薬局のマツキヨである。
学校の帰り道にある商店街の来客の多い店での犯行もあり、冤罪を着せられた
カツマタ君は万引き冤罪事件、以降商店街を歩けなくなった。
また、余談ではあるがカツマタ君の部屋の押入れには八つ墓村で有名なスケキヨマスクが
こっそりと隠されている。
カツマタ君は夏場になると学校のプールの女子更衣室に忍び込んだり夜中のプールで逆立ちして
遊ぶときはスケキヨマスクに変えるのである。学校の七不思議の一つの真相である。
そして句読点を付け間違えたわけだがこれは自分のミスでありカツマタ君のせいではない。
みんなも書き込む前に自分の書いた文章は読み直そう。うん、反省している。
いいさ、別に作品以外のレスにまで文法云々言うほど狭量じゃないさ
それより君、ID変えてまで一人で頑張ってることバラしちゃっていいのか?
むしろそっちの方が気に掛かるぞ
ニヤリ
一人で自作自演とか楽しいですか?
ほんと、緑猫信者のやり口には毎回迷惑してる
ブログとか持ってんのなら、そっちで好きなだけやってりゃいいのに
なんでここに投下しなきゃならないの
やっぱりブログじゃ誰にも読んで貰えないし
手放しでチヤホヤしてくれる場所が一番いいんだろうね
みんなに読んでもらいたいんだろ…
荒れて迷惑なだけだけど
ツンデレ用の嫉妬プロットでも考えようかな
ツンデレ
主人公
泥棒猫
真・泥棒猫
のようなキャラクター構成に……禁断のビッチを加える
ビッチがツンデレを主人公に紹介してもらったが、主人公はかなりのヘタレであった。ビッチの元恋人であったが
誠並の浮気性で他の女とヤリまくる。ヤーさんの奥さんを寝取ったりと男女関係のトラブルは多い
そんなヘタレを紹介してもらったツンデレは主人公のことを嫌悪していたが、主人公の策略で酒を飲まされて、
酔いの勢いでヤッてしまう。
起きたら、知らない場所で目覚めたツンデレは隣にヘタレが寝ていること。自分が全裸であることを知ると
間違いを起こしてしまったと嘆く。その時にヘタレを慕っている泥棒猫姉妹が主人公を起こしにやってきた。親しい間柄なのか
ドアを開けて、真っ先に主人公の方に向かうと、裸同士の主人公とツンデレを目撃して
修羅場
って感じに思いついたけど、他にも面白い展開ないかな?
ツンデレが誠並のヘタレ男に襲われるのは納得行かない展開なので
ここはスィーツ(笑)を見習って、もうレイプされましたの展開でいいや
18年間嫉妬し続けると多分音速を超える
よりはマシなはず?
音速を超えてどうするのさw
光になる
なんか自演扱いになっているな。確かパソコンの電源落として再起動すると変わるんだっけ?
>>825には悪いが設定に乗っただけの別人だ。いちいちID変えて自演なんかしないよ。
んでさ、カツマタ君は緑猫氏が嫌いらしいけどなんかあったの?それともただの荒らし?
1 作品がスレチでつまんない
2 中途半端に幾つもの連載している
3 外伝とか、終わった作品にいつまでも未練たらしく執着してる
4 それが2の原因になってるのが分かっていない
5 他人の投下直後に平気で自作を投下するようなマナー違反を何度も繰り返す
6 鳥付きで自分語りして、頼まれもしないのに予告とかする
7 挙句に荒らしのトラップにまでGJ付ける醜態を晒した
8 7により荒らしを増長させ、スレが荒れる結果を生じさせた
9 外伝とかスターシステムとかに見え隠れしている人気作家気取りがキモイ
10 グロばかりでエロが皆無なのはスレ的に致命傷
11 他の書き手を称賛する時にも、さり気に上から目線
12 浮かれきった文体が独り善がりで、読んでいて白けてしまう
13 万事においてはしゃぎ過ぎ
14 話が行き当たりばったりで、先の展開について何にも考えていないのが丸分かり
15 つか、どうでもいいキャラがどうでもいいことしてるのをダラダラ垂れ流しているだけetc
つまり、スレ的に百害あって一利なしの存在なんだよ、君は
ただの荒らしでFA
構うなよ
>>834 誠並のヘタレだと惨劇しかならんような罠
ツンデレがヤンデレ化して泥棒猫を鋸で切り裂くのかな?
>>840 賛同と助言ありがとうございます
でも緑猫氏は、荒らしの一言で済ませるようなレベルを超越しているのです
誰かがはっきり言ってあげないと…
独りよがりのバカはNGしているので何を言っているのか
さっぱりわからんけど
大人気ないな
個人的にはこのスレの住人はスルーできない人が多いのか
こりゃ、作者さんも可哀想だよね。粘着する人はただの醜い嫉妬
そんなことよりツンデレのプロットでも考えましょう
ヘタレが原因でツンデレがツンツンしまくって、最後にしおれてしまうのは
一番の盛り上がるとこだと思いますよ
ツンデレこそが嫉妬の王道なのだ!!
ど、どうしよう・・
今、家にチャイムが鳴ったので出て行ったら変なメガネをかけた陰気な女が居た
何かうちの庭にある灯油缶(木の枝や草を燃やすために使っている)と
俺が小学校に使っていた学習机の椅子(外に放り出した腐っている変色してる)
を譲ってくれてと言い出した。
普通なら道を尋ねてくるレベルなら不思議ではないが
上記にある物を譲ってくれというのは何かがおかしい。
こんなものを女が欲しがる理由が全くわからないし、関わりたくもないので
ちょっと親と相談しないとわからないですねぇと答えた
そうすると女は連絡が欲しいので自宅の電話番号を教えて欲しい又は私の携帯に連絡をくれと言い出したのだ
当然、見知らぬ人間に電話番号を教えたくもなかったし、連絡をかけたくなかったので。
明日、同じ時間帯に来てくれ。それまでに親と相談しておくから。
で、今日の所はお開きにしてもらった。
何かこの嫉妬スレ向きのようなので書き込んでみた。
普通そんな物を欲しがりますか? マジで
ちなみにこれはマジネタだ。
明日、また家にやってくる・・・・・
どうしようかな・・変な女ではなければいいんだが
ツンツンしすぎて他の女にとられる→修羅場
が俺のジャスティス
ヒロイン皆ツンデレ
修羅場になるんかな?
>>849 幼なじみの女の子か妹に女性がそういうものを欲しがる理由を一応聞いてみれば
個人の意見としては世の中何が原因で個人情報が流れるかわからないから止めといた方がいいと思う
ID:W3L4e/Da は
>>1のテンプレ読んで二度とくるな
嫉妬は女の力の原点だそうです By うみねこ
とりあえず、俺から言えることは緑猫氏GJということだけだ
まぁ、住人はのんびり待とうや、全裸で
夏場は快適やね
小ネタ投下します。
このごろの若者の奢侈淫佚は目にあまる。何かにつけ恋愛々々、二言目には別れるの別れないのと、しまいにその場かぎりのけしからぬ関係が一生涯の重大事であるかのように振舞っている。
この時代において修身の教科書を努めるべきテレビジョンでは、役者くずれの男女をバスに乗せた兎にも角にもくっ付きくっ付けの諍い事の見世物が垂れ流され、
巷では、純愛譚を装った猥本紛いの読み物をもとにした活動写真が評判となっている。
中にはしたり顔で、これこそ人生だなどととち狂う者もある。
私の若い頃にはマルクスを読んでいたのが、今の青年たちときたら飲食店で互い互いの値踏みに躍起である。明らかな性欲過多である。色きちがいといってもいい。
物心ついたばかりのころはじいちゃんじいちゃんといぢらしかった末の孫でさえ、世間の毒に中てられている。
次男三男坊には男根(へのこ)一本の時代でなくなったというのに、猿紛いの婬虐暴戻、日本男児の純潔はどこへやら、今はもはやドン・ジュアン気取りである。
「こりゃ七詩、分別を持てといつも言っとろうが」
「はいはい、昼めしはさっき食べたでしょ」
とりつくしまもなく、孫は目も合わさずにけえたいとやらを指先で弄繰り回している。
「ともだちの家に遊びに行くから、晩めし要らないって母さんによろしく」
ともだちとはいうものの、どうせ、気味悪く猫撫で声を掛け合う間柄の女学生であることは想像するに余りある。
孫はいそいそと支度しながらも有頂天な様子で、時折聞きなれぬ女性の名をつぶやいている。
これで孫のともだちは両手の指では数えられぬほどになり、その広い交友関係を自身の若かりし頃と比べて微かに羨ましく思いつつ、祖父として当たり障りのない忠告を与えた。
「七詩、論語に巧言令色鮮し仁というのがあって――」
「あ、じいちゃん。もし誰か訪ねてきたら七詩は塾に行きましたって伝えておいて」
東風の馬耳を射るが如きである。
児孫のために美田を買わずとはいうが、どんな悪童でもやはり孫は子よりかわいくて、ついつい甘やかしてしまい、七詩に言われたがまま、たった今押しかけてきた女学生を舌先三寸で丸め込める。
「女房の妬く程亭主もてもせずという川柳がありましてな、それに身内の私が言うのもなんですが、七詩は男っぷりがあんまりよろしくない。
もすこし美男子に生まれてくれればよかったのですが、やはり、遺伝ばかりはどうにもなりません。
家内だけは若い頃それなりの美人系でしたけれども、AたすBの自乗もそんなにあてに出来んものですね」
「うそ、言わないでください。塾なんて、うそを言わないでください。おじいさまは、七詩さんにそう言ってくれって頼まれたんですよね。
そうですよね。そうにきまってます。だってこの前も、この前の前も、おじいさまは今と全く同じ事を仰ったじゃありませんか」
「はて、そうでしたかな」
ぼんやり口を空けて顎鬚を抓って見せると、女学生はきまり悪そうに目を背けた。
耄碌を目にするのは痛ましくも遣る瀬無くもあり、女学生の初めの勢いも段々と失せて行く。
狡猾な爺になったものだと考えれば、こちらも良い気持ちではいられない。
「突然お邪魔してすみませんでした。七詩さんが帰ってきたら、これ、渡してください」
女学生が暇を告げる際に差し出した紙切れには、婚姻届という活字と、男女それぞれの戸籍が書いてある。
無論、筆跡は全て同一のものである。この女学生も他の娘に負けず劣らずしたたからしい。
始末に困るこうした類の紙切れは既に四枚ほど箪笥に入っているが、印鑑を待つばかりの状態に仕上げられているのは初めてである。
四谷怪談か阿部定事件か、憤死にせよ情死にせよ好ましくない事情に立ち入るけはいがそろそろ感じられ始めたので、
ある日、一つ諭してやらねばと不肖の孫を呼び出してはみたけれども、「うん」「そうかな」と答えるばかりで一向に反省の色を見せない。
それどころか小遣いをねだってくるのである。数枚の紙幣を渡し際、「これ以上、じいちゃんの寿命を縮めないでおくれ。せめて曾孫くらい見たい」と言えば、嫌な顔をするという有様である。
本人に何を言っても無駄であるのが解って、今度は外堀から攻めようということになる。
「そんなわけだから慈子(いつこ)ちゃん。どうにかして七詩を懲らしめてはくれんかの」
「やですよ。なんであたしが」
七詩の幼なじみである彼女ならもしやと考えたのであるが、折角用意した菓子折りを突っ返されたばかりか、心底嫌そうな顔もされた。
「あいつがどうなろうとあたしには関係ありません。あんな女ったらし、刺されて死んじゃえばいいんだ」
「そこをどうにか。ふりだけでいい。ふりだけで。慈子ちゃんが七詩と交際しているみたいに振舞って、根も葉もない事を吹聴してさえくれれば」
そう膝に手を付いて頼むと、慈子ちゃんは何か思うところがあるのか思案顔になり、しばらく経って、後ろめたそうにわき目をしながら、
「ほんとに、あることないこと、言いふらしていいんですか」
「かまわんとも」
成果は思いのほか早く現れた。それから数日後に七詩は必死の形相で玄関を開けて、半ば涙声で懇願した。
「じいちゃん、居留守、居留守使って。七詩は居ませんって。来月の小遣い要らないからお願い」
言いながら七詩は震える指で玄関に鍵をかけると、盗人のようにちょこまかしたつま先歩きで自室へと篭ってしまう。
いつもはけたたましい扉の開け閉めの音が聞えるのであるが、その日ばかりは随分とひっそりしていた。
この後、女学生やら妙齢の婦人やら中学生らしき少女やらが十二名ほど入れ替わり立ち代り訪れたけれども、その都度、口をだらしなく半開いて応対することで、大したいざこざもなく追い返すことが出来た。
ゲートボールに行った帰り道でふと目に留まり、老眼鏡をかけなおしてよくよく観察してみれば、七詩と慈子ちゃんが寄り添って歩いていた。
七詩はなにやら目の下に隈を作り、いかにも満身相違といった感じである。慈子ちゃんは七詩の腕をぎゅうと抱きかかえて、それこそこぼれんばかりの笑みを浮かべている。
正直な感想を述べてしまうならば、かわいらしいというよりも薄気味が悪い。
「七詩のお祖父さん、こんにちは。いいお天気ですね」
慈子ちゃんが挨拶するのに合わせて七詩が恨めしげな目を向けてくるが、孫に恨まれるような心当たりは無いので、ついと懐からあるものを取り出した。
「ところで慈子ちゃん。これ、頼まれた合鍵出来たんで渡しとくよ。たまには夕食でも作りにきておくれな」
「まあ、わざわざすいません」
慈子ちゃんは七詩の腕を結構な力でもって抱きしめたまま、ぺこぺことお辞儀を繰り返した。それにしても念の入った演技である。
あくる日、七詩は朝帰りするなり、荒い呼吸をしながら怒鳴り声を浴びせかけて来た。
「じいちゃん。どういうことだよこれは」
早朝から近所迷惑である。年寄りの朝の楽しみを邪魔しないでもらいたいものである。
「なんで慈子があんなに痛い女になってやがんだ。急に付き合ってるとか言い出すわ。結婚の約束したとか広めるわ。しまいにゃいつの間にか携帯のメモリー消されてるわ」
盆栽の手入れを続ける。近いうちにこのサボテンにも花が咲くであろう。
「しかも一服盛られて、既成事実も」
鉢植えの隙間に野球のボールが挟まっているのを見つけた。近所の子供が誤って放り込んでしまったに違いないので、塀の上に転がしておいてやる。
「昨日なんざ、他の女と喋っただけでぶち切やがったんだ」
ぐすぐすと鼻をすする音が聞え、七詩がまたあどけないころ、慈子ちゃんにいじめられて、こんなふうに逃げ帰ってきたことがあったのを思い出し、何ともいえぬ感慨に浸る。
思えば、年をとってからは月日が経つのが早くなっているようである。世の中の変化も、身内の成長も、瞬く間に過ぎて行ったと感じることさえある。
「あれもこれもみんな、じいちゃんが仕組んだことなんだろ」
「はて、なんのことやら」
月日が早く経つから物事を早く忘れるのである。
以上です。
四文字熟語が読めなかったり意味が分からなくて困ったりしたがGJ!
大正から昭和の香りがプンプンしやがるぜぇ!
ゆとりは早く夏休みの宿題終わらせろよ
>>863GJ
前にも爺ちゃんの一人称で書いた人?
>>865 恥ずかしながらゆとりじゃないけど奢侈淫佚と婬虐暴戻の読みかたと意味を教えてよ
こんな四文字熟語見たことも聞いたこともないんだわ
それとこの四文字熟語を
>>865がいつどこで学んで覚えたのかも教えてくれ
再び殺伐としたクソスレになったな。もう書き手以外お前ら全員氏ねよ
奢侈淫佚も婬虐暴戻もどちらもきちんとした四字熟語です。
一度自分で調べてみてから人に噛み付きましょう。
ゆとりでない年齢だとしたら余計に恥ずかしいです・・・
お前も含めて黙っててくれ
諫めるふりして煽るな
夏ですNE!
874 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 08:23:56 ID:TbuOSMsy
阿修羅さん更新乙です
>>863 当事者としてではなく傍観者としての視点がなるほど上手いと思った次第
次回も軽妙な短編を期待してます
GJ!
爺さんという第三者からの視点が面白い
孫が関わっている出来事の直接的な表現が少ない分
色々想像させられてしまう
>>863 GJ
面白い上にサクサクと読めるし、何かとても妄想がしやすい文章ですね。
とりあえず孫ザマァwwww
投下します。
鬱注意。
虐められているところを初めて見たときは、怖くなって目を背けてしまった。
当時の自分は勇気なんて欠片もなく――いや、今でもあるとは言い難いが――その光景を恐る恐る覗き見することしかできなかった。
それでも、ある日、勇気を振り絞って助けに入った。
矮小な自己満足かもしれない。親切の押しつけだったのかもしれない。
でも。
それでも。
後に彼女は、ありがとうと言ってくれた。
いつかお返しするのだと意気込んでくれた。
棒術が得意と聞いたので、己の師範を務める騎士に紹介した。
一度も実技を受けられなかった生徒より、さぞ教え甲斐のあったことだろう。
彼女を気に入った騎士は、持てる技術の全てを惜しげなくつぎ込んでいた。
才もあったのだろう。彼女はめきめきとその腕を上げ、瞬く間に国内でも有数の使い手となっていた。
妬ましく思うこともあった。
自分は城内を一周しただけでも翌日はまともに動けなるというのに。
彼女はとても辛そうな訓練を受けても寝込むことはほとんどなかった。
しかし――それ以上に、彼女が活躍する様を見るのは楽しかった。
「助けたい」だなんて思い上がりも甚だしいが、初めて自分から関わりたいと思った相手。
彼女――イクハは、はじめての、ともだちだった。
その友達が、今は命を賭けて戦わされている。
自分のために。否、主国を楽しませるために。
それを見ることしかできない無力な自分。
制止することすらかなわない。強引に止めに入ったところで、主国貴族の不興を買うだけ。
たとえイクハ一人の命を救うことができたとしても、そのせいで国民全員にどれほどの被害がいくことか。
立場を忘れて友だちのために身体を投げ打てたらどんなに楽か。
――こんな言い訳じみた考えを巡らせ、目の前で傷つけ合う女性を助けられない。
なんて、情けないのだろうか。
自分にもできることがあるはずだと思い、必死に頭を回してきたが、試合が始まっても良案なんて浮かんでこない。
このまま、己を慕う女性が殺し合うのを、黙って見ているしかないのだろうか。
* * * * *
一撃一撃が的確に急所を射貫いている。
脳はすっかりかき回され、内蔵にもダメージが蓄積している。痛めた筋も数多い。
視界はすっかり赤く染まり、時折霞み始めるから困ったものだ。
常人であれば、既に何度か死んでいてもおかしくない。
それほどまでに、サラサに乗る女の攻撃は苛烈だった。
ただ勝ちたいというだけではこうにはなるまい。おそらく、いや間違いなく。
――どうして王子を手に入れていないのか。
この言葉が、突き刺さっているのだろう。
サラサと同じ境遇にいたであろうこの女。しかしコイツは恵まれていて、王子からたくさんのものを貰っているはず。
そのような恵まれた環境にいれば、自分だったら王子を独占したいと考える。
なのにこいつはそうしなかった。自分とほとんど同じはずの女が、そこだけは違っていた。
それが、何故だか気にくわなくて。
「おまえの」
降り注ぐ打撃に晒されながら。
まだしぶとく動く口は。
「あのひとへのおもいは」
決定的な言葉を、紡いでいた。
「そのていどか」
瞬間、今までとは比べものにならない一撃が叩き込まれた。
* * * * *
制圧なんて頭の中から抜け落ちていた。
とにかく下の五月蠅い口を黙らせたくて。
渾身の一撃を、叩き込んでいた。
――図星だった。
だから柄にもない全力の打撃を、後先かまわず放っていた。
クチナへの想いは、とても大きなものである。
でも。
同じくらい、妹も大事だった。
どちらも一番大切なこと。
どちらかを諦めるだなんてきっと無理。
大会前夜、妹に向かって放った言葉は自分に言い聞かせるためのものだった。
妹も自分と同じだと知ったとき、不覚にも泣きそうになってしまった。
妹を妬んだこともあった。
国王の護衛という名誉ある立場につけたのは、確かに喜ばしいことではあったが。
それ以上に、クチナの護衛に任じられたかった。
自分を助けてくれたクチナ。そんな彼を、ずっと守っていきたかった。
そのために頑張ってきたのに、それを自分より弱い妹に奪われた。
嬉しそうに報告してきた妹の顔を見たときは、思わず全てをぶちまけてしまいそうになった。
そこには私が居るはずだったのに。
私の方がずっと早くから彼のことを想っていたのに。
自分のおかげで殆ど虐げられることのなかった妹には、絶対に理解できないかもしれないが。
――奴隷だった自分にできた、はじめての、友人。
その尊さは、ただの“想い人”の比ではなく、その隣だけは妹にも譲りたくなかった。
だから許せなかった。許したくなかった。どうにかして妹を王子の護衛から引きずり下ろそうと具体的な策まで考えてしまった。
でも、実行には移せなかった。
――きみは、つよいんだね。
こんな強さは要らなかった。
妹を守るのは姉の役目だなんて、どうでもいい思いこみを必死に守った馬鹿な女。
妹。
それがきっと、イクハとサラサを分ける鍵。
イクハには妹が居た。だからクチナを独占しようとはせずに、己の感情を抑えてきた。
サラサには妹が居ない。だからイクハの気持ちなど想像もつかず、彼女が必死に抑えつけていた気持ちを暴き立てた。
本質的には似ていた二人。しかし、決定的に違う部分が、彼女らの勝敗を決めていた。
サラサの言葉によって、柄にもない渾身の一撃を放ったイクハ。
渾身の一撃は、それにしか意識を向けていないということ。
当然、完璧に押さえつけていた状態は解け、サラサは一瞬だけ自由になっていた。
防御や回避など考えず、とにかく全力の一撃を当てる。
それは、イクハの戦い方ではない。
それは――
上半身が捻られる。
拘束から逃れた左手は、硬く拳を握り込み。
至近距離で、しかも全力攻撃の直後。
避けきれるとは思えない。脱力による軽減は、下から放たれた打撃には効果が薄い。
それでも後ろに跳びさえすれば威力は殺せる。
上半身を反らしながら、膝立ちの足を強引に――
「――ッ!?」
激痛。
先程折られた肋骨と、
最初に潰された右足から。
負傷による動きの制限よりも。
痛みによる一瞬の硬直が、致命的だった。
迫り来るサラサの拳。
拳に巻かれた革の縫い目まで視認したところで。
イクハは、今度こそ、終わってしまったのだと悟った。
* * * * *
会場が沸きに沸いた。
その半分は歓喜の混じった昂奮によるもの。
もう半分は絶叫混じりの悲嘆に暮れたもの。
――近衛隊長が倒れ、奴隷闘技場王者が立ち上がった。
主国の奴隷と属国の貴族では、主国の奴隷に軍配が上がることとなった。
イクハに心酔していた者達は、嘆きの絶叫を止めどなく漏らす。
サラサの戦いを見に来ていた者達は、変わらぬその強さに賞賛の声を挙げている。
女同士とはいえ、主国の闘技場でもまず見られない名勝負だったことは疑いない。
勝ち名乗りもまだだというのに、あちこちで今の熱戦に対する論評合戦が始まっていた。
が。
それらのざわめきが、凪ぐように静まっていった。
理由は簡単。選手二人の居る試合場の中央に向かって、一人の貴族が歩み出たからだ。
一言。
その貴族は言った。
その声はそれほど大きくなかったにもかかわらず。
不気味と、会場全体に届いていた。
「まだ終わっていない」
それに対し、掠れながらも大きな声が返された。
「終わったよ。ボクの勝ちだ」
言い返したのはサラサだった。
己の血にまみれた銀髪が、べったりと頬に張り付いている。
誰がどう見ても満身創痍だったが、瞳には強い光が宿っていた。
「勝敗は片方の氏によって決する。
――お前の相手は、まだ死んでいない」
「死んだよ。肩を砕いた。もう二度と棒は満足に振れないと思う。
“近衛隊隊長”って、強くないと務まらないんでしょ?
――だから、“近衛隊隊長”は、死んだんだ」
「戯れ言を。私の言葉が理解できないのか、サラサ?」
「あなたこそ、ボクの言ってることわからない? ネキツ様」
二人の間で、火花が散った。
突然の事態に、観客をはじめ、主国の貴族達もざわめき始める。
確かに勝敗は片方の死をもって決することになっているが、それは試合を盛り上げるためだ。
既に決着のついた勝負にしゃりしゃり出て、処刑を宣告するというのは度が過ぎている。
事実、イクハの方は肩関節を粉砕された激痛で、立ち上がることすらままならない。
このように弱り切った者を敢えて処刑する必要などないと、少なくとも主国の運営委員の大半は思っていた。
とはいえ、妙なのは突然出てきた貴族――ネキツ公爵だけではない。
サラサも何故、公爵に逆らってまでイクハを庇っているか。
彼らの関係を知る者にとっては、不可解でしかなかった。
* * * * *
肩の激痛によるノイズに紛れながらも。
イクハは、彼らの会話を、聞いていた。
――なんだ。この奴隷女も、私と同じこと考えてたのか。
攻撃は全て本気だったが、狙いはどれも致死を避けていた。
死ぬ寸前ギリギリを狙って、かつ二度と戦えなくなる程度を目指していた。
……よく考えればおかしかったのだ。
飛び込みざまに放たれた一撃。脱力で威力を軽減させたとはいっても、頭蓋骨にヒビが入るくらいは覚悟していたのに。
それに、踏みしめての一撃も、頭部に直撃するものは最初から最後まで放たれなかった。
やっぱりこいつも奴隷なんだな、と思った。
『殺しちゃ、ダメだ』
ご主人様の命令を、愚かなまでに守ろうとした奴隷二人。
自分の命が懸かっているというのに、馬鹿馬鹿しいにも程がある。
正直、上手くいくとは思っていなかった。
何かの奇跡が起きて、理想的な条件のもと交渉すれば五分五分、程度に思っていた。
はたして、サラサは――
(……駄目、か。どうもこの公爵、私に死んで欲しいみたいだし)
掠れた視界でもよくわかる。
イクハを見下ろす公爵の目。嘘を吐いている目だ。
競技の規則など建前に過ぎない。
ネキツ公爵は、イクハに、死んで欲しいのだ。
――さて、どうするか。
意識があるとはいえ、肩や肋骨の傷は酷すぎる。
戦闘どころか起き上がるのも不可能だ。
一度気を抜いてしまったこともあり、傷が熱を帯び始めている。
こうなってしまっては時間もない。すぐに意識も落ちてしまうだろう。
動くのは、せいぜい口と左手だけ。
一言喋るだけでも今は重労働だ。このまま流れに身を任せた方が、遥かに楽に違いない。
死ぬにせよ、奇跡が起きて生き残るにせよ、もう、何もしなくても――
そう、思っていたのだが。
見えてしまった。
主賓席の方から。
弱々しくも駆けてくる、一人の青年が。
何をしようとしているのか、容易に想像がついてしまう。
彼にとって、自分を求める女性が殺し合うだなんて喜劇は、到底許せるものではないだろうから。
それでも、一度は我慢して受け入れたはずなのに。
どうやら生き残ってしまった此方の姿を見て、変な決心が付いてしまった模様。
(……だめ、ですよ。クチナ様。
この男の狙いは、私の命と……あと、たぶん、もっと大きなものでしょうから。
楯突いたところで、貴方の不利益にしかなりません……)
そう伝えたかった。
しかし、彼はまだ遠くにいる。その思いを密かに伝えるには遠すぎた。
そして彼は近付くなり、取り返しのつかないことを言ってしまうだろう。
その結果なんて、想像したくもない。
彼にこの状況を覆させるのだけは、駄目だ。
何としてでも、何を代えてでも、彼のことを守らなければ。
今、それができるのは、私しか、いない。
――ああ、できること、あったじゃないか。
息を吸う。胸が痛み、咳き込んでしまう。
サラサとネキツがこちらに気付いて顔を向ける。都合が良い。
今だけ、胸と肩の痛みを忘れ、強引に声を張り上げた。
「――私は、命を賭けて王子の妃の座を欲しました!
敗れたのであれば、この命に未練はありません!
その覚悟――皆、刮目して御覧あれ!」
予想以上に響いた、気がした。
サラサがぽかんとした後、こちらの狙いを悟ったのか、止めようと近付くのが見えた。
でも、遅い。
隊長服の懐から取り出した、手のひらに収まる程度の短剣。
それを、躊躇無く、己の胸に突き立てた。
誰かの悲鳴が聞こえた気がした。
誰の声だったか。とても大事な人だった気がする。
聞き覚えはあるのだが、胸からゆっくり広がる冷たさに、思考が邪魔されてしまう。
霞む視界。誰かの顔が見えた。
あ、そうだ。
顔を見て。
昔から。ずっと言いたかったことを。
言える。ことに。
気付いた。
「――これで、貸し借り、無しですよ」
驚いた顔。
あはは。
やった。
これで。私。奴隷から……ほんとうの――
* * * * *
「イクハは強いね。羨ましいよ」
「――そんなことはありませんよ。私など、まだまだです」
「謙遜はいいよ。君みたいな人が友達になってくれて、よかった」
「……また、体調が優れないのですか?
ならば無理しないでお休みになった方が――」
「……ううん。そんなに辛くないよ。大丈夫。ごめんね。
そうじゃなくて……イクハみたいな強い人が一緒にいてくれると、何だか元気を貰える気がするんだ」
「そんな……それではまるで、私が元気の塊みたいじゃないですか」
「え、違うの? ――って、いひゃいいひゃい、ほ、ほめんははい」
二人同時に笑い出す。
まだ友達なったばかりなのでぎこちないが、心暖まる笑いだった。
「――私も、クチナ様と友達になれて良かったです」
「そ、そう? ……なんか、人に言われると照れるね」
「……もう。この」
「いて」
「――でもね、クチナ様。覚えてます? 最初に話したときのこと」
「? あー……あはは、格好悪かったよね、僕」
そんなことなかったですよ、という言葉を飲み込んで。
「あのときの借り、まだ返せていませんよね。なのに、友達でいいんでしょうか、私?」
「ああ、気にしなくてもいいのに」
「イヤです。死ぬまで覚えてます」
「えー……。まあ、だったらいつか返してよ。いつでもいいから。そしたらさ――」
こほんと、幼い王子は咳払い。
そして少し照れくさそうに。心の底から望むように。
「――僕たち、本当の友達になれるよね」
* * * * *
一回戦第1試合
“闘技場王者”サラサ 対 “近衛隊隊長”イクハ
勝者、“闘技場王者”サラサ。
>>888が異様に短いのはこちらのミスですorz
887と繋げるつもりがコピペをミスしてしまいました。すみません……。
でもまあ、とりあえず、ようやく決着。お待たせして申し訳ありませんでした。
色々思うところもありますが、第1試合書き上がって良かったです。
次の第2試合からは、試合が始まってから終わるまでは投下間隔を空けないようにしたいと思います。
連日投下は執筆速度的に難しいですが、まあ一週間以内を目安に。
次のヌエさんはたくさんイラストを描いていただけたので、気合いを入れていきたいと思います。
ヌエ万歳。
まぁなんだ、スレを潰すには荒らしはいらぬ
空気の読めない書き手が一人いりゃ充分ってことか
>>890 おまえは女の腐ったのみたいな性格の奴だな。
なんでみんなが嫌がるようなことを平気で書き込めるんだ?
学生が休みになるシーズンに入ると荒れる法則
>>889 GJなんだけど素直にGJを送りづらい
このまま最後の一人になるまで闘うにしても、主国というか公爵家は滅んでほしい
>>891 ウナギの凄いところは投下があると即座に書き込みをしてくることだな(笑)
どんだけスレとにらめっこしてんだろうね
>>889 緑猫さんGJ
スレが盛り上がってきました
緑猫が来たからスレが盛り上がってきた
君面白いこと言うねー
NG以外で叩かれる作品って読んでてオタク臭を感じるのは俺だけ?
ただ、七戦姫も臭うが嫌いじゃない
七戦姫に罪はない
全ての罪は意地になってるキモ猫にこそある
汚い手段使って黒女さんを追い出して、スレを独占化しようと企んだのだろうが
そうは問屋が卸さない
天網恢々疎にして漏らさず
何緑猫ってそんなに悪いの?
別段こっちは作者とか気にしてないで読みたいものだけ読んでるけど。
俺はこのスレ4月から見たばっかで、全盛期やその人に関しても知らないから誰か教えてくれ叩かれてる理由がよく分からん
そんなん俺が知りたいわw
読みたくない作品はスルー。読んで気に入った作品にはGJ。
>>1のルール見なくてもこれ位分かるもんだけどな
嫉妬が激しい人がいるんだよな
パンツみたいなリアル負け組みが妬んで荒らしていると思うんです
緑猫さん、ブログ持ってるんだからそっちでやればいいのにな
ここではブログの更新を宣伝するだけにしとけばスレは荒れないし
読みたい人は当然読みに行くだろうし
それで何にも問題ないって思えるけどな
あるとすれば緑猫氏の自己顕示欲を満たせなくなるくらいのことか
なんか氏も意地になってるだけみたいで見苦しいし
結果的にスレが荒れるのは正直つらい
スレが盛り上がるのはいいが、こういう方向性で盛り上がるのはゴメンだ
■SSスレのお約束
・sage進行(メール欄にsage)
・指摘するなら誤字脱字
・展開には口出ししない
・嫌いな作品なら読まない
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書こう
・過剰なクレクレは考え物
・作品に対する評価を書きたいなら、スレ上ではなくこちらへどうぞ
(
ttp://yuukiremix.s33.xrea.com/chirashi/)
・スレは作品を評価する場ではありません
なんというか単発IDばっかのウナギ乙だなw
とにかくこう議論してたら第5項違反してるんだからやめよう
住民は
>>904をよく読んで厳守。荒らしは徹底的にスルー。できない奴は荒らしと同じ
書き手とかは荒らしを叩いてくれるより、自分の作品が住民に気に入られているか
どうかの方が気になるだろうしな
矮小な自己満足→「矮小な」は「丈が低い」「こぢんまりした」の意味ですね。「卑小な」と誤用されたのでは?
「ともだち」「友達」「友だち」の差って何なのでしょう? 当時の年齢によって決まるのでしょうか?
「被害」自体は遭ったり免れたりするもの。いったりきたりはしませんよ
内蔵→内臓
常人であれば、既に何度か死んでいてもおかしくない→常人なら死ぬのは一回こっきりですね
とにかく下の五月蠅い口を黙らせたくて→この章で唯一エッチな箇所。エロパロ板の所以ですね。下の口
硬く→固く。拳の強度なら「硬い」でしょうが、握りの強さは「固い」表現すべきでしょうね
脱力による軽減は、下から放たれた打撃には効果が薄い→よく分からないのですが、ソースがあれば教えてください
嘘を吐いている目→目は嘘をつけても、吐いたりはできません。体の部位を用いて表現するのなら、吐くのは口に任せましょう
どうしても疑問を拭えきれなかった部分だけ抜粋させていただきました
あと、代名詞がかかる先が怪しげな箇所とか、独創的な句読点の使い方とか疑問に感じる部分もありましたが
そこは氏の輝ける個性として処理させてもらっています
他の人が真似しようものなら、黙っていられませんけどね
色々ありますが、執筆やめないでくださいね
自分にGJくれた緑猫さんがスレからいなくなるなんて、そんな悲しいことは考えたくもありませんから
うさんくさっ
士は己を知る者の為に死ぬ
>>889 緑猫キタァー(゜∀゜)ーー!!!!
GJです。
次は九十九の想いをお願いします
ダメっぷりを晒された後じゃ、褒め殺ししてるようにしか見えないよw
しかも単発だし
ひょっとして、緑猫さんを貶めようとしてわざとやってる?
個人的には七戦姫の方が大好きだが
何でこんなに粘着が酷いんだろうか……
>>912 ダメっぷりというか、荒らしの評論なんて誰も読んでないんですけどね
プロじゃないんだからその辺は皆はあんまり気にしていない
気にしていることは、修羅場のあるSSだけだ。嫉妬している女の子は
マジで可愛いから癒されるんだよな。投下されるだけで嬉しいわ
ツンデレのプロットでも談義していた方がマシだな
でも本人様はプロ級のつもりなんでしょ?
後書きとか見てるとよく分かるよ
その割には穴がありすぎみたいだけど
ツンデレ「○○くんのために作ったお弁当じゃないんだからね。アンタのは、その、わたしのついでに作ったんだから
有難く食べなさいよね!!」
ヘタレ「ごめん。俺、彼女がお弁当を作ってくるって言ったから、それいらないや」
ツンデレ「か、彼女ですって……」
ヘタレ「ほら、4組の巨乳で大人しい子がいただろう。その子が昨日、告白したからなんとなくOKしたんだ」
ツンデレ「なんとなくですって」
ヘタレ「だから、いつもみたいにベタベタしてくるなよ。彼女が勘違いして嫉妬するから」
ツンデレ「わかってるわよ。○○は可愛い彼女と仲良くすればいいわよ」
ヘタレ「ふんじゃあ、そうする」
ツンデレ「バカ。今日、早起きして気合入れて作ったのに」
で、ツンデレは主人公と彼女の仲良く登下校している姿を目撃すると胸が痛み
たまたま、持っていた包丁で彼女の背中を突き刺すと
没だな こりゃw
改めて、ツンデレの修羅場は難しいと思ったが
彼女の方は清純派を装ったキチガイだから、主人公を胸で誘惑して
ツンデレに見せ付けるかのようにキスしたりと攻め方はたくさんあるが
ツンデレの攻めはツンツンするぐらいしかないな
さあ、どうするか?
デスノートを見て、ネタでも考えるか
緑猫さん、本当に大変ですね
ただでさえリクが多くて、連載も九十九や血塗れ竜外伝と売れっ子作家並みに抱えてらっしゃるし
緑猫さんさえよかったら、第3試合のユナハVSヘイカはウナが書いてあげましょうか?
七戦姫の世界観や緑猫さんの筆致は、誰よりもウナがよく心得ているから
ユナハの正統流の槍術とヘイカが傭兵として身に着けた知恵と度胸の勝負には興味が尽きません
予測の付かない裏技も凄そうですが、古式の型を崩さず伝承していくことはもっと難しい
これはどっちが勝つにしてもただでは済まないでしょうね、ブルルッ
思いついたネタ
ツンデレノート
ノートに書き込まれた人物はツンデレになる。ツンデレになると
どんなに親しい関係でもツンツンしてしまう。そのノートを書き込んだ人間は
13日以内にノートに名前を書かないとデレる
むしろ、反逆のツンデレの方が書きやすいかもしれないな
ツンデレの姉には、可愛らしい弟がいた
しかし、姉弟では結婚できないため、ツンデレ姉は世界に反逆することを誓う
民法に不満を抱いているキモ姉とキモウトを集め、ツンデレの騎士団を成立させる
法律を破壊し、愛しい弟又は兄と結婚するためにツンデレ騎士団は新たな国家の成立を宣言
ツンデレ姉は新世界の日本の初代、弟大好き総理として任命されるが、兄大好き派の妹のクーデターにより
射殺される。
反逆の姉
完
でいいのか?
やはり幻想竜の力を槍で制するのは難しそうね
う〜ん、今夜は徹夜になりそう
>>924 というか、ダメだろw
姉は黙って、監禁でもしろw
ツンデレネタが多すぎwwwww
特に異存がなければ書き始めることにします
2試合目はヌエちゃんが勝つとの前提で、その後の展開として書いていきますね
>>928 てめえのクソな作品なんて誰も読まねぇよ
ひきこもりは黙ってひきもっておけよ(´,_ゝ`)プッ
やめておけ、スレが穢れる
>>917 ヘタレがツンデレに冷たすぎるwwwww
冷たくすると心が病んで、冷たいマフラーだぜ
同じIDで二度も書き込んで、自演ばれてるってのに
htznZDBMさんったらBBS初心者さんなのかしら?
心配しなくても、ウナの作品は当の緑猫さんにも絶賛してもらった実績があるのよ
なんなら証拠のコピペしてあげよっか?
それにまとめサイトの方も、既にかなりの作数とKB稼いでいる実力者なんだから
冷たいマフラーって、あの鮮血の後に血まみれのマフラーを
言葉様が風邪をひくから、被せたBADENDのことか
あんなに心が病むとはどんな仕打ちしたら、
あそこまで病むんだ?
>>929 何をそんなに怯えているのかな
まるで雨に濡れた子猫のようじゃないか
>>933 さすがに信じていた親友に寝取られたら、ヤンデレ化するのが常識ですよ
そうですね、18年間嫉妬すると音速を超えるwww
いつからこのスレはツンデレスレになったんだ?
荒れる度に話題変えようと必死こいてツンデレがどうこう言う奴ってウナギと同類だろ
そんなにツンデレがどうこう語りたいならツンデレスレに行けば良いだろうが
紳士らしく黙って乳首丸出しで投下待機も出来ない奴が多すぎてけしからんわ
男なら黙って乳毛の本数を数えてろ。女なら黙って全裸スクワットをして投下を待て
別にツンデレが嫌いなわけじゃないんだからな。誤解するんじゃないぞ
ネキツ公爵様は、王子を自分の娘のモノにしたがってるって筋がいいと思うの
公爵令嬢で性格の悪いキタヌ姫とかチイタ姫って出していいかしら?
闘技もいいけど、やっぱドロドロのストーリーあってのジェラシックSSじゃない
>>938 何の話題も出さない奴より100倍マシですね
一応、ツンデレのプロットを読む限りではちゃんと修羅場しているので
問題ありません。読みたくなかったら、スルーすればいいんじゃないですか?
何もしようとしない人間に限って、偉そうですね
荒らしの俺は凄いんだよトークなんて、精神年齢はお子様レベル以下ですし
緑猫さんと張り合いたいなら自分でオリジナルSSを書けば問題ありませんよね?
まさか、その程度のことができないのに緑猫さんのSSを書こうなんて……
ちょっと、可哀想ですね
>>938 じゃあ何でそんなことお前は言うんだ?
端から見たらお前の最後の最後の説明がなかったらツンデレ貶しているようにしか見えん
>>940>>941 何もしないのは
>>938だけじゃなく、プロットプロット言って、その実ただのクレクレ厨のあなたたちも同じでしょうに
ウナは少なくとも阿修羅サイトに載せて貰えるオリジナルの作品いっぱい書いてるわよ
緑猫さんとだってお互いに尊敬しあってるライバル同士なんだから
>>943 オリジナルの作品ってなによ?
作品名を書かなきゃ、ただのヘタレですよ?
>>944 48章の
>>596からのレスを読みなさいよ
ウナがGJくれた人に対して、全レス返しでお礼言ってる場面があるから
もちろん実際に付けてもらったGJレスのコピペ付きでね
吹き出してもしらないんだからw
ああ、そうそう
そのうちの一人が緑猫さんなの
このスレにおけるウナの勲章なのよ
それくらいの努力は払いなさいよ
どうしても見たいものがあるのなら、他人に甘えちゃダメ
でも結構笑えるから、努力するだけの価値はあるわよ
>>948 早くしろ、俺様は気が短いんだ
コピペでいいからさっさと貼り付けろ
>>早くしろ、俺様は気が短いんだ
あら、奇遇ね
あたしもなのよ
951 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 00:50:03 ID:P63CGgh8
未完を待ちつつミカンくう
ここっていい悪い別にすごい人口
夜中には誰も書き込まないんだな
つまり、そういうことさ
ウナ(笑)
とうとう粘着に飽きて自己主張始めちゃったか
かまってちゃんも大変だな
とりあえず七戦姫GJ
投稿するたびにアレなのが沸いてくるが
可哀相な人なので生暖かい目で見守ってあげてくれ
>>955みたいなこと毎回言うやついるけど、自分もあんまり変わらないことに気付いていないな。
元からスレのお約束通りスルーすれば良いのに。
つい最近投下されたやつにすぐウナがついたけど
誰も反応しないからもう一回似たような事言ってるウナを見たら滑稽だな
という気持ちが出て笑えるのに
>>958 そこって、前に緑猫さんが勧められていたスレじゃw
>>889 おお、七戦姫が来てたのか。ありがたいね。
続きを書いてくれる書き手は最近貴重だからな。大変だろうけど、頑張ってください。
久しぶりにまとめサイトを見たんだが阿修羅氏超乙です!!
ジャンル別に分けられて探しやすくなってるしより楽しめるようになってたよ
あとSSだけじゃなく名レス・名シーン・SSプロットも十二分に楽しめるね
ちょっと今のスレの空気が肌にあわない人は見てみることをお勧めする
SSプロットを読むだけでプロットを元に書いてみたくなるよ
書け書け厨っていうかクレ厨も手を変え品を変え、あれこれ大変なんだな
その構想力を使って自分でも書いてみればいいのに
他力本願な主人公が出てくるSSなんてどうだ
小ネタ投下します。
問 男を寝取られて、十八年間嫉妬し続けたらどうなるの?
答 リアルな話するとたぶん音速を超える。
人里離れた山奥の洞穴に一人の魔女が住んでいた。魔法がたくみであった。まじないを唱えれば嵐が吹き荒れ、杖を一振りすれば石ころを黄金に変えた。
老いることも死ぬることもなかった。白い肌は少女のように瑞々しく、腰ほどの赤い髪は艶やかに波打っていた。
けれども魔女は自身がいつ生まれて、なぜ魔法が使えるのかは知っていなかった。数百年は生きたと思われるが、森閑な洞穴で孤独に暮らす魔女にとって、時間というものは月の満ち欠けと草木の生育でしか計ることが出来なかった。
ただ過ぎ去る年月の中でおぼろげに残った記憶といえば、彼女が唯一接した人間である母親の微かな思い出だけであった。
棲家の洞穴から少し離れたところに切り立った崖があった。下に広がる鬱蒼とした森林と、遠い山肌にぽつんとある小さな村がそこから見渡せた。
月の光を浴びに魔女がそこへ訪れると、時折、向こう側にぼんやりと明かりが灯っている。魔女はそれを見るとわけもなく不愉快な心地がして、日課の儀式もそこそこに逃げるように洞穴へ舞い戻る。
それが人恋しさであるともわからない。段々と薄らぐ母親の思い出の中で、外の人間と接することを禁ぜられ、その約束を愚直に守り続けていた魔女が孤独を意識できるか疑わしい。
ある満月の晩、魔女が崖に行くと、村の方で赤い光が烈しく揺らめいて星空に黒い煙が伸びていた。いつのことか山火事で味わったのと同じ焼け焦げた臭いを生暖かい風に感じた。
魔女は洞穴へ引き返そうとしたが、物音を聞いて足を止めた。いつも聞く獣の足音ではなくて衣擦れに近い音であった。
魔女が杖を構えて音の聞えるところに歩いて行くと、全身煤だらけの女が怯える顔で魔女を見ていた。
女は、魔女が目の前まで近づいたとき、片手で抱かえる布の塊をいっそう強く胸に寄せ、もう片手に握る十字架を額に付けてなにやら祈り始めた。
女が神の名を唱えたかと思うと、たちまち魔女は猛烈な吐き気を覚えた。魔女は思わず杖を一振りして女を呪い殺した。
ちょっwwwまとめサイト勧めただけなのになんか変な話になってるwww
もしかして
>>962は
>>961に向けてレスしてて俺の事をクレ房と思ってるの?
なんでそんな考えになるのか分からんがその後の
>>963と
>>964もさらに分からんwww
>>963は
>>962に向けてのレスだと思うんだがどうして
>>961へのリクレスになってるんだ?
もしや最後の行が変な誤解をあたえたのか?
しかし他力本願な主人公のSSか。どれくらい他力本願なんだろうか
これはちょっと面白そうだから教えてほしいな
今は他の書いてる最中だけど詳しく内容を注文してくれたら下手だけど書かせてもらうよ
まとめサイトのSSプロット集みたくちょっと書いて教えてよ。それとこれは
>>962に対してのレスですよ
魔女は胃袋の中身を地面にあらかた吐き出してしまうと、落ち着いて女の死体を調べ始めた。
母親以外で初めて見た人間である。魔法の効き目を疑うわけではないけれども、どうも薄気味悪い心地がするので、杖の先で突付くという消極的な仕方であった。
死体の抱えているものに興味が湧き、杖に力を込めて腕を退かしてみると、その布の塊が奇妙な声で鳴き始めた。春先の獣に似た高い鳴き声であった。
魔女は思わず後ずさりした。そうして小さく揺れたかと思うとはらりと布が捲れて、包まれていた赤子の姿があらわになった。
魔女は恐る恐る近づいてその赤子を抱き上げてみた。赤子は魔女と目が会うと、苦しげに歪めていた顔を和らげてキャッキャと小さく笑い始めた。
魔女は赤子を洞窟に連れ帰った。彼女自身理由は解らないが、殺す気にはならなかった。赤子を抱いていた女の死体は衣服や持ち物を剥ぎ取ってから魔法で燃やした。
死体の焼けたところには十字架だけが残った。それに触れると手が焼け爛れて捨てようにも捨てられなかったのである。
魔女は赤子をナナシと名付けた。名前を呼んでくれる人が居なくなって久しい彼女にとって赤子の名を呼ぶことは楽しかった。
オムツやらなにやらは死体から剥ぎ取ったものと同じものを作ってやった。はじめのうちはミルクばかり飲ませていたが、しばらくしてナナシがお腹を壊し始めたので、咀嚼したパンを口移しで食べさせるようになった。
一年の月日が過ぎた。
立って歩けるようになったナナシが、岩の角に体をぶつけて擦り傷を作った。魔女は洞穴に魔法をかけて岩壁を柔らかい蒲団に変えた。
ナナシが昼間を起きて過ごすので魔女もそれに合わせた。月の晩の儀式を行うときは眠気を振り払うのに苦心した。
さらに一年の月日が過ぎるとナナシは片言で話し始めた。母さんと呼ばれて、魔女は胸の奥がほのかに温められるように感じた。
ナナシとの時間はゆるやかに過ぎて行った。魔女にはこれまで生きてきた数百年がぼんやりした白昼夢であるとも思え、まるでナナシと出会ったときに目が覚めた心地であった。
ナナシの成長する姿は魔女に実感を与えた。ナナシの背丈が魔女に追いついたときには、一緒に暮らすようになって十五年近い年月が過ぎていた。
ああッ!投下中にマジすんません!
ちょうどその時期、至極自然的な、品の良い読者のために言い換えればひどく動物的な作用が魔女とナナシの間に起こるけはいを見せた。
満月でない晩、二人はこれまでそうしてきたように一つの寝台で床に着いた。
しばらくして、魔女は寝ぼけ眼でナナシを見つめた。ナナシも同じように開いた目で魔女を見ていた。二人ともぼうっとした夢見心地で、血の巡りがどうもおかしいということに気が付いた。
ナナシが首をかしげて尋ねるが、魔女にも不調の理由は解らなかった。そのままうとうとして朝になると、ナナシが起きたときに奇怪なことが起きていたのを魔女に話した。
魔女はナナシが病気になってしまったと慌てふためいて、様々なまじないを試してみたが、数日後にはまた例の奇怪な出来事がナナシに起きた。
魔女自身も胸の奥に感ずる温かさの質が多少荒々しいものに変化していた。魔女は無知であった。
けれども無知であるために、自然に背いた行為を行うことなしに、いっそう自然の理に適った過程でそれは行われたのであった。
行為の後も罪を犯したような気持ちは無かった。無知な母子にとって快と徳は同様のものであった。
初めの数度は痛みのうちに過ぎて行った。魔女は夜の来るのを恐れた。ナナシの労りだけが慰めであった。
互いに施行錯誤を重ねて痛みが薄れたころになると、情愛を仕分けすることの得意な道徳屋たちが目の仇にする、例の烈しい感情が魔女を苦しめ始めた。
魔女は毎日、ナナシを拾った所を一人で訪れて、そこに十字架が打ち捨てられているのを確かめるようになった。
それからナナシに向かって、ずっといっしょに居てくれというような意味のことをしきりに言うようにもなった。
果たして魔女の不安は現実のものとなった。ある日、そこの十字架が無くなっていた。地面は踏み荒らされていた。幾人もの人間の足跡と馬の蹄の跡であった。
あわてて魔女が洞穴に帰ると、頑強な体格の男たちに囲まれたナナシが、その男たちと楽しげに話していた。
男たちは魔女が戻って来たのに気付いた。そうしてナナシを庇い立てるように前に出て、腰の剣を抜いた。
剣を向けながら、男たちは横暴な口ぶりで怒鳴るように何やら魔女に言い放ったが、魔女は相手の言い終わるのを待たず杖を振りかざした。
一人の男が胸を掻き毟りながら絶命した。魔女は続いて杖を振りかぶろうとした。
けれどもいつの間にか背後に現れた男が、魔女の背に一太刀浴びせた。魔女は倒れ、手にした杖が蹴り飛ばされた。
男たちは各々に十字架を構えて祈祷文を唱え始めた。焼け付く傷の痛みと神の名による苦しみで、魔女は恐ろしい呻き声を上げた。
死ぬるばかりの苦痛の中、覚束ない目を自身の手に落としてみれば、肌が段々と褐色に変って、醜く皺になって行くところであった。
生きているのか死んでいるのか分からない心地で、魔女はナナシの名を呟いた。
祈りは止まっていた。ナナシが魔女に覆いかぶさって泣き叫んでいた。
男たちは丁寧な口調で退いてくれるよう懇願したが、ナナシはやめてやめてと言うばかりで、一向に退こうとはしなかった。
男たちは暫しの相談の後、魔女に二度と洞穴から出てくるなと言い残し、ナナシを連れて立ち去った。
それからというものの、ナナシを奪われて老婆のような姿にされた魔女は、昼夜を泣いて暮らした。
風の音しかしない薄暗い洞穴にナナシの居ない事が悲しかった。傷の痛みは忘れていた。
ナナシとの思い出に浸ってはいっそう辛い思いで泣き伏した。
一年が経った。傷は癒え、魔法も以前と同じように使えるようになっていた。けれども老いた姿だけは元通りとはいかなかった。
醜い魔女は水晶玉で、世界のどこかに居るナナシの消息を探り始めた。魔女がこうして外の世界を眺めるのは初めてであった。
覗き見た人間たちの生活の中には、美しいものもあれば醜いものもあった。
それから三年が過ぎてから、ようやく魔女はナナシを見つけることが出来た。
宮殿の玉座にナナシは坐っていた。ナナシの脇には、魔女からナナシを奪ったあの男たちが控えていた。
男たちは長く仰仰しい名前でナナシを呼び、ナナシもまた憂鬱そうにその呼び名に答えていた。今やナナシは若い王であった。
>>967 気持ちは分かるけど一々反応してたらきりないぞw
他力本願か・・・例えば車椅子とか身が不自由な主人公とかは?
闘病生活でもうほとんど希望失っててケアされるのが当然だと思っている奴
もう心身共に他力本願
んでヒロインたちはそんな奴を母性本能全快で看護する
あるいは主人公にも輝ける過去を知っていて立ち直らせようとする
故障したスポーツ選手とかだと案外いけそうだな
魔女はナナシが悲嘆に暮れているのが嬉しかった。ナナシはきらびやかな寝台のヴェールの奥で一人きりになると、魔女の名を呟いて涙を拭った。
自身のことを忘れずに、そのまま暮らしてほしいとさえ魔女は思った。
醜くなってしまった魔女は、二度とナナシの前に現れるわけにはいかなかったのである。
魔女が残酷な喜びに浸るようになって数ヵ月後、宮殿で婚礼が執り行われた。
若い王妃は美しい姿をしていたが、おどおどして気の利かなそうな顔つきで、婚礼の最中ずっと怯える目であたりを見回していた。
その顔が以前の魔女に似ている風に見えたことは、魔女の欲目であったか妬みであったかわからない。
婚礼の翌朝、ぼんやり顔の王妃にナナシが優しげに声をかけたのを見て魔女は歯軋りした。
子が生まれた頃になると、初め王と王妃の間にあったわだかまりもすっかり無くなって、見るからに睦まじく、絵に描いたように幸福な暮らしが魔女の水晶玉に映し出されていた。
ある年、王国では地震や干ばつなどの天災が立て続けに起こり、大規模な飢饉となった。
その翌年も洪水などが続いて作物は真っ当に育たなかった。国民は皆飢え、王宮でさえ質素倹約し、清貧の暮らしを送った。
さらに次の年、城下の国民たちが城門に押し寄せてパンを寄越せと叫んだ。外国から輸入された自由主義やら社会主義やらが国民の間に蔓延したのであった。
王と王妃は子供らと幾人かの家臣を連れて出奔せざるを得なくなった。
数年間に及んだまじないの代償に、魔女はよりいっそう老いさらばえていた。
思考も記憶も覚束なく、なぜこうまでしてあの王国を滅ぼしたのか、なぜ苛まれる王と王妃とを見ると、背筋がぞわぞわする風変わりな心地よさと、それと同時に微かな胸の痛みを感ずるのか理解できなかった。
満月の晩、辺りが一望できる洞穴近くの崖に出て、遠い山肌の微かな明かりに目をやると、魔女は思い出すともなく思い出した。
水晶玉を取り出して見てみれば、やはりナナシと彼の妻と子供らがその山肌の村で宿を取っている。
十八年前に生き別れ、その後他の女に寝取られたナナシが、魔女の殺めた彼の母親と同様に逃げ延びて来たのであった。
箒に跨って地面を蹴り、それから数瞬で魔女は宿の前に降り立った。
ひとりでに開いた扉から醜い姿の魔女が現れると、ナナシは素早く家族の者たちの前に立って剣を抜いた。
敵意があるのを見て取った魔女は狂ったような笑い声を上げて、濡れた目蓋を拭わないまま、怯えるナナシの妻と子供らに杖を向けた。
怒気を孕んだナナシの声に魔女は目を瞑った。悲しかった。魔女は自身の名前を小さく呟いてみた。
目を開けばナナシは呆然顔で、剣も取り落としていた。魔女は杖を振り降ろした。
国境に程近い山肌に小さな村の跡がある。荒れ果てて、煉瓦と石畳しか残っていないような村跡であるが、そこの外れに一軒の山小屋が建っている。
旅人が宿を求めて山小屋の扉を叩くと、温和な顔の老人が出迎えてくれる。
電気も通っていない土地に住むこの隠遁者について、いささか風変わりで奇妙な噂が旅人たちの間で囁かれている。
ある旅人が若い頃にそこに泊まって、年を取ってからまたその山小屋に赴くと、以前と全く同じ老人が出迎えたという話がある。
山小屋のあるところからは、遠い昔と変わりない山々と、その辺り一帯でひときわ目立つ大きな崖が一望出来て、そこには昔から恐ろしい魔女が住んでいるという伝承がある。
そうして山小屋に住む老人はその魔女に呪いをかけられて、ガリヴァ旅行記に登場する不死の人間のように老いても永遠に生きねばならなくなってしまった。そんなばかげた話まである。
身内は居ないのかと聞くと、その老人は指折り数えて、曾々孫までは覚えとるんですけれども、と妙な事を言って旅人を煙に撒く。
満月の日に訪れる旅人は、深夜になると老人が山小屋を抜け出ることに気付くであろう。
物見高い旅人がこっそり後をつけると、老人は例の崖を眺めて立っている。そうして大きな声で古風な女の名前を呼ぶ。
すると、瞬きする間もなく、向こう側から黒い影が飛んで来て老人の傍に下りる。
暗闇に目が慣れ、月明かりで照らし出されるのは、老人と同じくらい皺の刻まれた顔で、杖を持って箒に跨り、黒いローブを着たいかにも御伽噺の魔女というような老婆である。
ここで旅人は自身の正気を疑る。老婆が降り立ったのは、老人の叫び声が山彦となって帰って来るより早かった。
つまりは音速を超えた速度でもって飛んで来たことになる。ばかばかしい話である。
以上です。
>>975 お伽話のような不思議な読後感ですなぁ
それと投下をリアルタイムで見ながら読んだのは初めてだった
とにかく乙
>>975 投下中に書き込んで本当にゴメン
もっと注意すべきだった
>>976が言うようになんかはじめてグリム童話読んだ時みたいな感じがある。
あ、でも社会主義やらってことは王朝が滅んでいく二十世紀前半かな?
>>975 俺もリアルタイムで見たの初めてです。そんでGJです!そんですいませんでしたorz
まさか最初の出だしのネタが話と関係あったとはw最後の最後で吹いたwww
魔女と嫉妬ってイメージ的に切り離せないですなぁ
979 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/23(土) 21:08:44 ID:AoGVN92w
>>975 まさかそのコピペが使われるとは思わなかったです。
>>976と同じような感想です。
良い作品でした。投下してくれてありがとう。
Gj
sage忘れスマン
きっと読んだ人は俺も含めて大抵のみんなは
>>976と同じ感想に違いない
そして最後の最後でしてやられた感が同時に残ると思う
さらに
>>976に「思ったことを先に言われた!」って嫉妬して悔しがるんです
つまりこれを読んだ後はみんな同じ気持ちになるわけです。なんという一体感!
絶叫と歓声が混じり合い闘技場は熱狂の坩堝と化した。
「姉さんっ、姉さん」
半狂乱になったユナハが姉の元に走り寄る。
だが、その行く手を遮るように衛兵の槍がクロスを描く。
冷たい金属音がユナハの足を止めさせた。
「闘技者以外の者が触れ合うことは禁じられておる」
触れば即、失格。
たとえ遺骸といえども同じである、とネキツ公爵が言い放った。
ユナハは下唇を噛みしめ、荷車へ運ばれていくイクハを見詰めた。
「姉……さん……」
ユナハの目から涙が筋を引いて流れ落ちる。
最下級の奴隷からゴミ同然に扱われて、もはや抗議することもできない姉が哀れだった。
同時に、サラサに対する激しい怒りが涌いてきた。
彼女はたった一人の肉親を自分から奪い去ったのだ。永遠に。
「おのれ……」
ユナハは闘技場ルールでなら最強の呼び名も高い王者を睨み付けた。
その視線に気付いたサラサは一瞬だけたじろいだ。
しかし、直ぐにいつものことさと涼しい顔に戻った。
伝説の王者、ホワイト・ラビットの再来と言われる少女は、身を翻してその場を去っていった。
「殺す。何が何でも……絶対に殺してやる」
そのためには自身の試合に勝たねばならない。
あとに控えた第3試合。その相手となるヘイカを倒さねば敵討ちも何も始まらないのだ。
* * * * *
第1試合が終わり、今日の戦いは幕を下ろした。
試合が思いのほか長引いたため、既に当初予定されていたディナーの時間に入っていた。
「いやぁ、見応えのある戦いぶりでしたな」
「まったく。久し振りに血が騒ぎましたわい」
「しかし、一戦にどれだけ時間をかけておるのやら」
宗主国や有力国の貴族たちは、まだ興奮冷めやらぬ口調で先程の戦いを褒めちぎっていた。
それを見守るメイラ王も、満足そうに目を細めて小さく何度も頷いている。
彼は王といえど、治めているのは属国──それも弱小国の一つ──に過ぎない。
宗主国のご機嫌を取ることは、内政にもまして重要なことなのだ。
今、テーブルに並べられている豪華な食事や飲み物にも、国家予算の実に5分の1が注ぎ込まれていた。
いきなり銅鑼が打ち鳴らされ、宴会の間に銀のワゴンが登場した。
「お待たせいたしました。本日のメインディッシュにございます」
料理長自らがワゴンを押し、上座へと歩を進める。
メイドたちが手早く動き、食べ終わった皿を片付けていく。
代わりに巨大な楕円形の白皿がテーブルに置かれた。
長い方で人の背ほどもある大皿である。
豪奢なワゴンに掛けられたシルクの覆いが外された。
「おぉっ」
感嘆の声が一斉に上がった。
ワゴンの上に置かれていたのは、腰まである長い金髪を持った少女であった。
それは、先程の勝負で敗者となったイクハその人であったのだ。
かつて、その類い希なる美しさと高潔さをもって知られた親衛隊隊長。
そのイクハが、今は昼食のメインディッシュとして、眩いばかりの裸体を惜しげもなく晒していた。
血や泥は丁寧に洗い流され、胸の傷以外はほとんど生前そのままである。
あの激しかった戦いの直後のことである。
料理人たちの苦労が偲ばれた。
「これは、これは……さすがはメイラ王。良い趣味をされておられるわい」
欲に濁った貴族たちの目が爛々と輝き始める。
「どれ、ここは私から」
本日の主賓、宗主国の弟帝はフォークを取り上げると、切っ先をイクハの腹に突き立てる。
そしてナイフを突き入れると、下腹へ向かって滑らせた。
ドロッとした血の固まりに続き、腹圧で内臓がせり出してくる。
弟帝は手慣れたナイフ捌きで腸を切り分けると、一番美味しい十二指腸と小腸の部分を小皿に移す。
それを一口サイズに切り分け、フォークで口へと運ぶ。
クチャクチャとはしたない音が上がり、弟帝の口端から血が垂れる。
その動きを目で追う貴族たちの口からはヨダレが。
「うむ、美味い。何とも言えぬ深いコクがある。それでいて少しもしつこくない」
弟帝の絶賛が口火となり、貴族たちが一斉にメインディッシュに襲いかかった。
容赦のないナイフが、垂涎の的だった親衛隊隊長の体を切り刻んでいく。
乳房が抉られ、下腹部が切り裂かれ、イクハの体はたちまち臓腑に埋もれていく。
長い腸がズルズルと引きずり出され。それを貴族たちが醜く奪い合う。
子宮や卵巣は、より激しい争奪戦を生む。
鬼畜の本性を剥き出しにした男たち。
彼らは高潔だったイクハの、人として最後の尊厳すら軽々と踏みにじった。
「心臓はクチナ殿のためにとっておきなさい」
弟帝は精が付くようにと、お気に入りの王子に気を遣って見せた。
* * * * *
その頃、クチナは自室で喘いでいる真っ最中だった。
「うぅっ、イクハ……イクハ。どうして死んじゃったんだ」
ベッドに横たわったクチナは、壁の方を向いて背中を激しくわななかせている。
下衣は膝の辺りまで下ろされ、染み一つ無いお尻が剥き出しになっている。
そして右手は己の欲棒を固く握り締め、激しく前後に揺すっていた。
「も、もう僕が殺してあげること、できなくなっちゃったじゃないかぁ」
実に惜しいことだと思いながらも、あの最期、イクハが自決するシーンを思い出すと我慢ができなくなってくる。
「僕があの美しい胸にナイフを突き立ててあげてれば」
どんなに興奮したことであろうか。
自決を思い出しての自慰より、遥かに気持ちの良いことだったであろう。
「あらあら、よい趣味をお持ちだこと」
「ええ、お姉さま。死んだあの子もさぞかし喜んでいることでしょうよ」
直ぐ近くで上がった聞き慣れぬ声が、クチナの右腕を止めさせた。
「み、見られた?」
慌てて下衣を上げようとしたが、手首をガッシリと掴まれてしまった。
振り返ると、見たこともない2人の少女が立っていた。
2人とも美しいが、険のある凶相である。
「だ、誰だ。僕をクチナ王子と知っての無礼なのか」
か弱い王子が精一杯の虚勢を張る。
ところが、美少女たちは怯む気配など全く見せなかった。
「初めましてクチナ殿。私はキタヌ」
「私はチイタ。私たち、公爵令嬢ですのよ」
公爵令嬢となれば、ネキツ公の娘に他ならない。
クチナは反射的に抵抗するのを止めた。
「殺し屋メイドや親衛隊がいないのに、不用心ですわ」
「いてもいなくても変わりなかったと思うけどぉ」
2人は自信タップリにクスクスと笑った。
「ウフッ、カッワイイんだぁ」
チイタ姫がクチナの萎びたモノを見てほくそ笑んだ。
「ハタチにもなって皮被りは、殿方としてよろしくなくってよ」
その視線の先にある恥ずかしいモノに気付き、クチナは前を覆い隠そうとする。
しかしキタヌ姫の力はクチナより遥かに強かった。
抵抗を諦めると、急に欲棒がムクムクと膨張してくる。
「やだぁ、おっきしてるぅ。くっちーったら、見られて興奮しちゃったんだぁ」
年下のチイタ姫に笑われ、クチナのモノは更に容積を増してくる。
「見られて興奮しちゃうなんて、いけないクチナ殿」
キタヌ姫は平静を装いながらも、目には鬼火を灯らせている。
その狂気の色は、クチナを怯えさせるのに充分だった。
「ぼ、僕をどうする気なの」
キタヌ姫は大きく抉れたドレスの胸、そこに鎮座する2つの膨らみの間から一通の紙片を取り出した。
それをクチナの前に突き付ける。
「な、何、それ?」
キタヌ姫の唇の端がにぃーっと吊り上がる。
「悪魔の証文。記載されている内容は、私とクチナ殿の婚姻証明ですわ」
クチナは失神しそうになるのを必死でこらえた。
悪魔の証文。それはこの大陸では絶対の価値を持つマジックアイテムだった。
それに書かれた記述は、全てが既成の事実として成立してしまう。
一旦成立した事実は、宗主国の大主教とて覆すことはできないのだ。
「さぁ、クチナ殿。署名にはあなたの精子が必要なのです」
「覚悟ができたら、オチンチンこっちに向けなさい」
「うっ、うんっ。うぅぅぅ……」
クチナは歯を食いしばって快感に耐える。
少しでも気を抜けば、それで全てが終わってしまう。
「キャハハハッ。くっちー、女の子みたいな声出してるぅ」
チイタ姫は我慢汁でドロドロになった手を更に激しく動かす。
「くっちー、ここ? ここなの?」
的確な責めに、皮被りのモノがビクビクと反応する。
「ズルいですわ、チイタばっかり」
姉姫が物欲しそうな目で爆発寸前のモノを見詰める。
キタヌ姫は中指を立てると、それを誘いかけるようにヒクヒク開閉している王子のアヌスに突き入れた。
「こ、これダメェッ。はぐぅぅぅ」
直腸で発生した痺れが、増幅しながら脊柱を駆け上がった。
「どう、私の責めは? 強情張って我慢してると、死んじゃいますことよ」
キタヌ姫の言うとおり。クチナの弱い心臓は、今にも爆発してしまいそうになっていた。
「でも姉様と結婚したら、毎晩こんなことされちゃうんだよね」
大変だぁとチイタ姫が笑った。
緑猫さんキタァー
いつも通りにGJです
荒らしに負けないで
あらしにまけないでくださいねー(笑)
つまんねぇ
さすが、ウナギだな。オマエ、トライデント以下だよ
小学生以下のメンタルじゃなければこんな幼稚ないやがらせをしようとは思わない
そしてそれを恥じらうこともできない程度の低さが現実社会において発揮されていないとも考えにくい
おそらくそれが原因で生まれただろうリアルでの鬱憤を、こういった場でやつあたり気味にぶちまけることで解消するのだろう
本当に気の毒で矮小で下衆な人格だな、ウナギ
推測でしかないが、外れている気はしない
緑猫 ◆gPbPvQ478Eさんからすれば、歯牙に掛けるモノもなく蚊ほどの痛痒も感じさせないほどの
くそどーでもいい存在でしかないと思うが(だからこそこうも見事にスルーし続けることができているのだろう)
一読者にすぎない自分には経験値が足りないらしく、正直な話見てて頭痛がしてくるんだよ、こいつの痴態には
なんで自覚できないんだろうか、特殊な脳内麻薬でも出ているのか
ウナギてなんなん?
言っても無駄だっていうのに。
こいつは「このスレが気に入らない」って感情よりも「暴れ回って注目を浴びたい」っていう欲求で動くタイプだろ。
「ぼくの方がうまい文を書ける」とか「おまえの文は下手くそだ」とか喚きたがる性質を見る限りな。
要は構ってちゃんだからさ。
たぶん例え肝心な「注目される部分」が醜悪な痴態に過ぎないものであろうと、構ってさえ貰えればそれでいいんだよ。
何にせよ、スレのお約束さえ遵守すればおk
守れない奴は食いつきも含め荒らしなのでスルー、これが原則
ウナギは緑猫さんの負担を減らしてあげようと頑張ってるんだよ、きっと
お前ら邪推しすぎだ
文体からすると
>>992氏が緑猫さんかな?
やば、当たっちゃった?
緑猫さんの心の声をあぶり出すためのトラップだったの?
単発IDが多いな
意外に口が悪いなw
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。