部隊長補佐の淫獄な日々
「んはあっ! らめぇ‥‥こんら‥あんっ!‥所でぇぇ」
湿った肉と肉をぶつけ合う淫らな音が甲高い女の嬌声と混じりあい、凄まじく淫蕩な混合合唱となって部屋の中に響き渡る
真昼の情事、激しく燃え上がる男女の睦事。
だが問題は行われる時間帯よりも場所だろう、ここは時空管理局機動六課の部隊長用執務室。
そして本能的な欲望に任せて身体を重ねているのは部隊長の八神はやて、そして彼女を猛る肉の槍で責め立てているのは部隊長補佐であるグリフィス・ロウランである。
グリフィスは立位後背位、いわゆる立ちバックという体位で後ろから回した手ではやての乳房を揉みしだきながら愛蜜に濡れる彼女の秘所に自身の硬くいきり立った肉棒を突き立てて暴力的な快感を与えている。
乳房への愛撫と同時にリズミカルな律動と共に的確な突き上げで内部の性感帯を刺激され、はやては上ずった甘い声で鳴きながら口元を唾液で濡らして淫らに蕩けた顔を彩っていった。
「あぁぁ‥らめぇ‥‥グリフィスくぅん‥」
「駄目って言う割に“ここ”は大喜びですよ? なんなら言う通りに止めてあげましょうか?」
「ちがっ、違うのぉ‥‥止めちゃ‥あんっ!‥らめぇ‥‥もっとしてぇ‥もっと気持ち良くしてぇぇ」
「はいはい、分かりましたよ。しかし、相変わらずの乱れっぷりですねぇ。いつもの部隊長からはまるで想像できない」
「やらぁ‥‥ふあっ!‥そんな事言わんといてぇ‥」
グリフィスははやての耳元で嬲るようにそう囁きながら腰の動きを一段と激しくして彼女の秘所を抉り出し、乳房に回した指で強く先端の乳首を転がす。
被虐心をくすぐるような言葉の責めと性感帯への熟練した刺激に対にはやての中の絶頂の昂ぶりは臨界点を迎えた。
「今日は中に出しますよはやて」
「ふあぁぁっ!」
はやては背筋を駆け巡る快楽の電流に絶頂を迎え、汗に濡れた身体をビクンと跳ねさせる。
蜜壷は身体の震えに呼応して内部に埋没している肉棒をキュッと締め付け、この刺激にグリフィスも自分の欲望を彼女の中に解き放つ。
吐き出された精ではやての内部は焼き尽くすされるような熱を感じ、脳髄まで伝わった快楽の熱は彼女の全てを蕩かせた。
□
爛れた情事が終わりを告げ、はやてとグリフィスは再び制服に袖を通して着替える。
はやての瞳はまだ先ほどの行為の余韻に酔っているのか、少しばかり熱を帯びていた。
そうして制服のネクタイを締めているグリフィスの背中に恋慕の想いを込めた視線を送れば、彼はまるで背にも目があるように振り返ってはやてに優しげに微笑む。
「グリフィス君。ネクタイ、私が締めたげるね」
「そうですか? それじゃあよろしくお願いします部隊長」
「もう、二人っきりの時は‥‥」
「すいません、はやて」
「うん、それでええよ♪」
はやてはグリフィスが自分を呼ぶ“はやて”という言葉に咲き誇る花のような笑みを零しながら、彼の首元にそっと手を伸ばして制服のネクタイを締めていく。
愛しい人に失礼の無いように慎重に丁寧に、だがそれ以上に彼に尽くす嬉しさで口元を綻ばせながら。
そしてはやてはネクタイをきっちり綺麗に締め終えると、グリフィスに物欲しそうな表情を向ける。
「よし完成や、綺麗に出来たよ」
「ありがとうございます」
「あ、あのなグリフィス君‥‥ちゃんと綺麗に出来たんやから、ちょっと“ご褒美”して欲し‥んぅぅ」
はやてが言葉を全て言い切る前に彼女の要求は満たされた。
瑞々しい艶を持つはやての唇にグリフィスのそれが重なり、どこまでも優しいキスが交わされる。
軽く舌を絡めながら唾液を交換する、舌から脳まで溶けていくようなキスの甘い時間。
しばらく甘い口付けに酔っていると電子音が鳴り響き、そこにタイミングを合わせたように通信が入って二人の蜜月の幕を引いた。
「うわっ!」
『部隊長、お客様がお見えです』
「なんや、ルキノかいな‥‥お客様って誰なん? 今日は来客の予定は無い筈やけど」
『えっと、それが‥‥』
『久しぶりねはやて♪』
「レティ提督! お久しぶりです」
時空管理局提督、レティ・ロウラン。
はやてと十年来の付き合いのある管理局の高官にしてグリフィスの母である。
「今日はどないしたんですか?」
『ちょっと近くまで来たから寄ったのよ、これからお昼休みでしょ? 一緒して良いかしら?』
「はい、喜んで♪」
久方ぶりの再開に嬉しそうに答えるはやて、だが彼女は気付いていない。
レティの瞳の奥には黒く燃える情欲の炎が宿り、その視線の先にはグリフィスの姿があった事に。
□
機動六課内の来客用応接室、そこで重なる影が二つ。
それは壁にもたれるように立つグリフィスと彼の前に跪き股間に顔を埋めるレティだった。
「んぅぅ!‥じゅぷっ‥‥ぴちゃ、ちゅぷっ‥」
「まったく、息子のザーメン欲しさにわざわざ仕事をほっぽり出して六課に来るなんて‥‥‥相変わらずですねえ母さんは」
レティの口は淫蕩な水音を立ててグリフィスの男根を最高のご馳走にでもするようにむしゃぶりついている。
対するグリフィスは心底呆れたように声を漏らしていた。
まるで道端の野良犬でも見るような蔑みを込めた目で自身の肉棒に口淫奉仕する母を見下ろす。
その視線を浴びるレティは耳まで赤く朱に染めながら、涙で潤ませた瞳で見上げてくる。
彼女の中にあるのは僅かな恥じらいとそれを遥かに上回る大いなる被虐の悦びだった。
実の息子に蔑まれ罵られながらメチャクチャに陵辱される事こそがレティの中の肉の欲望を満たす最高のスパイス。
血の繋がった親子が至る淫らな関係、世に禁忌よ呼ばれる行為だがレティにはもうそれを後ろめたいと考える思考は欠片も残っていない。
彼女が胸に抱くのは息子に嬲り辱められる事に対する期待だけだ。
レティが熟練の娼婦のような慣れた舌使いでグリフィスの肉棒を舐めあげていけば、先ほどはやてを抱いたのが嘘のように彼の中に絶頂の感覚が湧き上がる。
グリフィスは絶頂が近づくのを感じるとレティの髪を乱暴に掴むと、彼女の口から自分の男根を引き抜いた。
すると同時に絶頂を迎え、白く濁った精がレティの顔に降り注ぐ。
まだ二十台でも通用するレティのその美しく整った顔立ちが、メガネを含めてあちこちを青臭い精液で飾らた。
「ああ‥‥もったいない‥んちゅっ」
レティは顔にかかったグリフィスの精液を掬い取ると口に運び、美味しそうに舐め取っていく。
彼女にとってグリフィスの精は、いかなる極上の美酒にも勝るのだ。
「本当に好きなんですねぇ母さん、」
「だって、こんなに濃くって美味しいんだもの‥‥」
微笑を宿し、白濁に濡れる指に舌を這わせて舐めながらレティは悩ましげな視線で息子を見上げる。
それは決して自分の子に向けて見せるモノではない、男に向ける雌(おんな)の媚び。
どこまでも淫蕩で蟲惑的なレティの笑みにはどんな男でも欲情させるような魔性を帯びていた。
「きゃっ!」
グリフィスは母の求めるモノを察して、彼女をその場に押し倒した。
レティは悲鳴こそ上げたものの、その瞳にはこれから始まる淫獄への悦びに満ち溢れている。
彼女は息子が精通して以来ずっとこうして抱かれてきたのだ。
母であると同時に彼の始めての恋人にして奴隷、それがグリフィスとレティの関係。
常人の理性の内では決して許されぬ禁断の関係だがそれすらもこの二人にとっては情事を熱くさせる燃料でしかない。
グリフィスは応接室の床にレティを押し倒すと、力任せに彼女の服を引き剥がす。
ボタンが弾け飛び、縫い目から綺麗に裂かれていく。
そうすれば、まだ生娘とでも信じれそうなレティの肢体が晒される。
たわわに実った美しい乳房、しっかりと締まった腰、ふくよかなラインを描くヒップ、肌は瑞々しく潤いに満ちて艶やかに妖しく輝いている。
とてもグリフィスの母とは思えない程に若々しい、だがレティのその体の中には決して小娘ではだせない成熟された色香が漂っていた。
それこそ、長年に渡って雄(おとこ)に荒々しく喰われそして満たしてきた雌(おんな)のみが出せる魔性だろう。
「さて、今日はどうやって抱きましょうかねぇ」
「ねえグリフィス‥‥‥今日は久しぶりなんだし‥優しく抱いて。お願い」
グリフィスは熱を帯びた潤んだ瞳で哀願してくる母に黒い笑みを一瞬見せると、突如として表情を冷たい無機質なものへと変えた。
そして次の瞬間、千切れた衣服から露になったレティの乳房の先端にある乳首に口に含む。
そして逡巡無くその肉の豆に歯を立てて噛み付いた。
「いつぅっ!‥‥痛い!‥やめて、グリフィス痛いわ‥」
突然の事にレティは止めてくれと哀願するがグリフィスは一切構わず反対の乳房に手を伸ばし、その乳首を力を込めて捻りあげる。
さらにもう一方の手は下着を剥ぎ取って露になった秘所に狙いを定め、淫核を潰すように押しながら僅かに濡れる膣に指をねじ込んだ。
「いたぁっ! くあぁぁっ!!」
強すぎる刺激、強烈な痛みと快感にレティは悲鳴のような嬌声を漏らして身をよじる。
だがグリフィスは一片の容赦もなく暴力的な愛撫を続ける。
口内に含んだ乳首を噛み千切るくらいに歯を立て、もう片方の乳房もたっぷりと力を込めた指で嬲る。
下腹部に這う指の愛撫はさらに激しく、敏感な淫核を何度も指で弾きながら膣内を引っ掻いて掻き乱す。
そして‥‥
「ふあああぁぁっ!!」
蹂躙とでも言える愛撫の果てにレティは達した。
強すぎる刺激のもたらす痛みに近いものですら、長年グリフィスに調教された彼女にとっては快感にしかならない。
絶頂の快感に身体を小刻みに震わせ、目は完全に色欲の甘い陶酔に蕩かせて、口からは唾液すら垂れ流してレティは快楽の余韻に浸った。
グリフィスはそんな彼女を、蔑みを込めた視線で見下ろしながらその耳元で囁く。
「まったく奴隷が“優しくして”なんて笑っちゃいますよ母さん。こうやってメチャクチャにされたって、どうせ感じてまくってだらしなくイっちゃうんだからどっちだって変わらないでしょう?」
グリフィスは優しいまでの残響を持った声でそう囁くと、硬く猛った自身の肉棒をレティの濡れそぼる秘所に押し当て即座に貫いた。
硬く強大な肉の槍はレティの内部を一気に最奥まで貫通し子宮口まで蹂躙する。
これこそ彼女の最も好きな感覚、この慣れ親しんだ肉棒に力の限り嬲られる事にレティは無常の悦びを感じ涙さえ流した。
「んはあぁぁっ!‥‥すごぉい‥グリフィスのチンポ‥あんっ!‥‥やっぱり最高ぅ‥」
レティは身体を悦楽に震わせ、だらしなく蕩けた顔で髪を振り乱しながら実の息子との姦通によがり狂う。
グリフィスも彼女の蜜壷の内部のもたらす快感に顔を歪めていた。
そして淫らに狂った親子は全ての理性を忘れてひたすらに互いの身体を貪り合う。
獣のように激しく腰が動いて男根を突き出し、レティの膣内を貫き抉り擦りあげて彼女を色欲に染める。
この蹂躙的な交合のもたらす圧倒的な肉の悦びに、レティの身体は従順に応える。
愛蜜は熟れた果実の果汁の如く溢れ出し、肉棒の動きに合わせて飛沫となって飛び散って床を汚す。
乳房を揉みしだく指と首筋に這う舌の快感も合わさり、レティに再び快楽の高みが近づいた。
「はぁぁぁっ!‥‥わらひ‥ひゃんっ!‥‥もう‥だめぇ、イく‥息子のチンポでイっちゃうぅぅ」
「まったく、相変わらずの色情狂だ‥‥くうっ! それじゃあ僕も‥」
その言葉と同時にグリフィスは本日何度目かの精を母親の体内に放った。
全ての理性と正常な思考を溶かし尽くす白濁がレティの内部の奥底まで焼いていく。
そして体の芯に受けた熱にレティの背筋を甘い電流が駆け上っていき、最大最高の絶頂が彼女の脳髄に届いた。
「ふああぁぁぁぁぁっ!!」
背を折れんばかりにのけ反らせながらレティは最高の快楽で達した。
身体は陸に打ち上げられた魚のように痙攣し、汗に濡れた肌は凄まじく淫蕩に輝いている。
顔はもう淫婦以外の何者でもない程だらしなく蕩けきり、管理局の提督などとは誰も想像し得ないだろう。
グリフィスは絶頂の余韻に浸りながら、母を征服する悦びに悪魔の如く邪悪な笑みを宿した。
□
まったく、まさか母さんが今日来るなんて。
今夜はシャーリーとデートで一泊する予定だったのに、これじゃあ朝まで彼女を可愛がれそうもないな。
母さんに付き合うと少し歯止めが利かなくなる、ちゃんと自重しないと。
やっぱり初めて“喰った”雌(おんな)の味は知らずの内に好みになっているらしい。
さて、今日のデートはどうしようかな。
このままシャーリーと出かけても朝までいられないんじゃ、変更した方が良さそうだ。
そういえば今日はギンガが空いてるって言ってたな。
まだあの子は“喰って”ないし、そろそろ勝負にいってみるか。
僕は思考を纏めると、シャーリーへデートをキャンセルする旨を伝えるメールを送りながらギンガに通信を繋いだ。
「ああ、ギンガ? 実は今日‥‥」
まだ淫獄に狂う僕の時間は終わらない。
僕は心の内に燃える黒い炎を自覚しながら、新たな獲物の首に手をかけた。
終幕。
625 :
ザ・シガー:2008/03/31(月) 00:13:35 ID:LkNPxLDq
投下終了です。
グリフィスは最低の鬼畜野郎、これ絶対。
だってメガネで優男風の指揮官補佐なんてエロいに決まってるじゃん!
そして人妻メガネは淫乱ってのは世界の法則じゃん!!!
しかしこのSSは難産だったなぁ‥‥‥最初はショタユーノから書き始めて、クロノ、ユーノ&クロノの3Pときても納得いかなくて。
結局グリフィス君に落ち着いたとです。
ともかく、そろそろ「烈火の将は〜」を進めないといけない。
GJっす!
グリフィスが鬼畜過ぎて素敵wwwwwwww
ショタユーノを喰っちゃうレティさんか・・・・・・書いてみようかな?
>>625 GJ!
グリフィス自重w次はギンガですか!この鬼☆畜☆野☆郎!!
レティさんエロ……いつか私も……
>>625 エロいなぁ。実にエロい(しみじみ
メガネはやっぱかけられてナンボなアイテムですな。
いやー、GJです。
GJ 淫獣以上に憎々しいぜグリフィス死ねぇ
クロノ・ユーノ・クロノの3Pに見えて驚愕したのは俺だけじゃないはず
GJ
エロよりも、うしろグリフィスの腹黒さが凄ぇ
>>629 それはスレが801化する発言なので俺には良いが、他の人的にオススメできない
あー、レティさんの初(エロ)めて奪われた・・・ちくせう・・・
GJ!!です。
このグリフィス破滅願望でもあるのかw
手を出しすぎだぜwww
634 :
タピオカ:2008/03/31(月) 01:14:23 ID:bBB66fMo
容量あれだけど、行けるでしょうから、行かせてもらいましょう。
注意書き
・猫娘と11娘の話
・エロなし
・驚くほど歴史を改造
・キャラが不自然なのは力量不足です
・今さらですがなのはのサウンドステージ02聞いてないと良く分からないです
・チンクがゼストの子供孕んでますがこのカップリングが好きなんだよ!!!!!!!!
635 :
タピオカ:2008/03/31(月) 01:15:26 ID:bBB66fMo
「優しい夢を見れるよう」 結の話 赤毛編
スカリエッティのアジト崩壊を、エリオの助けを得ながらも止めたフェイトはシャッハ、ヴェロッサにトーレたちを預けて奥へ進んだ。
まだ危ない、と言ってついてこようとするエリオに、残るよう言いつけるが、聞き入れられず。
困った顔のままで、エリオについてくる条件を作った。
「手を握る事」
大好きなフェイトと親子のように手をつなげるのはとても嬉しいのだが、なぜ今ここでそんな条件になるのかエリオには良く分からなかった。
結局、人が見ていない事がエリオにこの条件をのみ込ませる。
それから10分と経たず、エリオはフェイトと手をつないで温もりに触れている事に安心し続けていた。
フェイトとエリオを迎えるのは、ずらりと並ぶ生体ポットの数々。
しかも、その中には人、人、人。知らずうちに、エリオは手を握る力を強くしていた。それをフェイトは自然に受け止める。
ポットに人が浮かんでいるだけでもおぞましさに身の毛もよだつのに、さらには先の振動で壊れているポットまである。
ポットが派手に転がってガラスも割れて、放り出されている人間や落盤に巻き込まれて潰れているものもあった。
調べてみる限り、ポットから放り出されている人間に生存者は誰もいない。呆然と、愕然とするエリオだが、フェイトと手をつないでいたからショックにへたり込むまではいかなかった。
結局、フェイトの尽力にも関わらずかなりの人数が死んでしまった事になる。
怒りに震えるエリオの隣、フェイトは切なさ交えた悲しみに沈んでいた。
それでも、未だ稼働が確認できるポットもいくらか見受けられる。
生きている。
半数以上は、きっとまだ命をつないでいる。
しかし、フェイトはこの人数を生かしたと考えず、あの人数を殺してしまったと考える。
ギュッと、一際強く握られる手。
「エリオ……?」
「自分を、責めないでください。フェイトさんが助けられなかった人たちも、きっとフェイトさんを責めません」
「……うん」
徐々に被害が少なかったエリアに入っていく。
散乱する落石が多いが、ポットは依然整列したままになったようなエリアだ。
この辺りの者たちはおそらく全て生き残っているだろうと考え、エリオは大きく安堵する。
そして、スカリエッティへの義憤が膨れ上がっていくのだった。
(あ、あの女の人ルーに似てる……)
「え」
痛々しい表情でポットに並ぶ人々を見上げながら歩みエリオだったが、ガクンと後ろに引っ張られる。
振りかえるとフェイトが立ち止まっていた。握り合う手が妙に強い。
いつもは凛々しいその瞳を混乱で惑わせ、いつも優しく微笑んでいる口元はポカンと開かれ、ただ、ただ時が止まったように。
「フェ、フェイトさん?」
揺れる赤い双眸の視線を辿る。
その先にはもちろん生体ポットだ。
その中で眠るようにたゆたっているのは、
「リ…ニ…ス…」
636 :
タピオカ:2008/03/31(月) 01:15:55 ID:bBB66fMo
◇
「ドクター!? このレリック! このレリックでリニスが元に戻るっスか!?!」
「………………………」
「…ドクター?」
「あぁ、いや、すまないね。本当に手に入れるとは、思っていなかったものでね」
「!? じゃあ…」
「嘘は言っていないよ。これでリニスを正常に起動させて、問題がなくなる」
「ドクター、その問題なんスけど、あたし考えたっス」
「ほう? それじゃあ、答え合わせをしようか」
「もう一度、フェイトに会いたい。だったら、一回会って終わりっス。終わってリニスが消えちゃわない保険が、レリックっスね」
「正解。ロストロギアの類は頭が固いからねぇ。虚数空間から出られた今、実はリニスを維持する必要がないのだよ」
「制限のプログラムがない、純エネルギーのレリックの方がリニスが依存するには都合がいいわけっスね」
「その通りだよ。クックックッ、きちんと考えてきたじゃないか」
「またリニスのケーキ食べたいっスから!」
「その楽しみはゆりかごが起きるまでとっておきたまえ。なに、もう間もない事だ」
「すぐには無理っスか?」
「聖王の器にレリックを移植しなければいけないし、チンクにもゼストの子供を還してあげなければいけなくてね。存外私も忙しいんだよ」
「……分かったっス。それに、チンク姉の子供も楽しみっスから、あたし我慢できるっスよ」
「いい子だ。きちんと成長した君をリニスに見せてあげるといい」
「あたし、成長してるっスかね?」
「しているとも。将来的に、君にはライディングボードを用いた部隊の指揮をしてもらうつもりなのだよ? むしろ成長してくれなければ困ってしまう」
「あ、あたしがっスか?!」
「そうだ」
「そんなの……あたしなんかよりもっと別の姉妹の方が適任っス」
「……ふむ、君は隊を指揮するにあたって、何が必要かを考えた事はあるかな?」
「冷静さや、視野の広さっス」
「違うね。派手さだ」
「は、派手さ?」
「そう、派手さだ。冷静さも視野の広さも経験を積めば手に入るが、派手さは天性さ。引っ張る力と言っていい。これが要る」
「……あたしにそんなの、あるんスかね?」
「他の姉妹よりもね。チンクやトーレの冷静も必要さ。だが、それよりも君が持っているものを開花させる方を優先させるべきだね」
「………」
「クックックッ、そう、難しい顔をしなくてもいい。リニスと一緒に飛んでいた時、どう思ったかな?」
「一緒に飛ぶの、楽しかったっス。あたしずっと自分が楽しいから飛んでたけど、リニスのために飛んでからすっごくそう思ったっス」
「それが一歩だ。次は、君が他人に共に飛ぶ楽しさを与えてあげるといい」
「あ、あたしに出来るっスかね〜……?」
「そう、難しい顔をしてるうちはまだ無理かもしれないね。なに、将来の話さ、今はまだ自由に、気ままに飛べばいい」
637 :
タピオカ:2008/03/31(月) 01:16:49 ID:bBB66fMo
◆
遠くで泣き声。吹く風乗って耳に届く赤子の疳癪でウェンディが目を覚ました。
葉の間から降る細い日差しに、自分が木にもたれてるのを理解する。眠っていた、ようだ。
遠くにもっとも小さな姉が見えた。優しく抱えた自分の子供をあやすのに四苦八苦している。
いつも涼やかな隻眼は熱心だ。その横で、赤毛の姉も頑張って赤子の機嫌を取っている。
「おや、起きましたか」
「おはよっス」
「それじゃあ一緒にチンクの手伝いをしてあげましょう」
さく、と芝を踏んで、背後から声。
穏やかな、穏やかな、リニス。
ジェイル・スカリエッティ事件終結後、リニスはフェイトとの再会を果たす。
そして、ジュエルシードはリニスと言う人格を放棄、次なる使用者を探すために旅立とうとした所でバルディッシュにより封印をされた。
そのまま消滅してしまうはずだったリニスの意識は、事前にスカリエッティより備えられたレリックにしがみついて現世に残ったのだった。
普通に一回消えて、その場に残ったレリックより再度の顕現と言うプロセスを経ていたので、
「死んじゃやだああ!」
とフェイトがしゃっくり上げまくって泣きじゃくってしまったのはハラオウン家の秘密だ。
わんわん泣き続けて両手で顔覆っていたので、レリックからリニスが咲いてまた出てきた瞬間を収められず、まだいたリニスに悲鳴上げて抱きついたと言う。
そんなリニスについてだが、レリックは封印すべきだと言う外の主張も、「危険物」として海上隔離施設に置いておく事でひとまず落ち着く。
ナンバーズと共に、はやてと同じく歩くロストロギアとなってしまったリニスの扱いについては、これから熟考するわけである。
「いい子だから泣きやんでくれってぇ!!」
「あ、そんな大きな声だと……」
「ゴ、ゴメン、チンク姉…」
「ジールを見て! 頭が!」
「しまった!!」
「だから声は小さく!」
などとノーヴェとチンクでてんやわんやしている後ろから、リニスが赤子をさらりと奪う。
堂に入ったゆすり方でチンクとゼストの子は安らかさを取り戻す。
名は、ジール。母親の銀髪を受け継いだ男の子だ。
638 :
タピオカ:2008/03/31(月) 01:17:25 ID:bBB66fMo
「2人とも、騒ぎすぎです。ジールが落ち着かないじゃないですか」
「面目ない……」
「あ、あたしは壊す方が得意なんだよ……」
「それでもノーヴェはジールをあやしたがるんスよねぇ」
「うるせぇ!」
「ほおら、そうやって大きな声を出さないでください、ノーヴェ」
「はい……」
シュンとなるノーヴェの横でウェンディがジールを覗きこむ。
つぶらな瞳でウェンディを見上げては、小さな口を開きっぱなしである。ふっくら幼い手をいっぱいに使ってウェンディへと伸ばしてくるのだ。
人差し指を握らせて、ちょこちょこと遊んでやる。人差し指を弱いけど懸命に握られて、思わずウェンディの頬が緩む。
ノーヴェも、ウェンディも、ジールに好かれてはいるのだ。
「そろそろ、ジールは寝る時間ではありませんでしたか?」
「ああ、もうそろそろだ」
「まだまだ元気ですねぇ。ワンパクな子に育ちそうです」
「なら、チンク姉に返してやってくれ。チンク姉以外の腕じゃ、ジールは眠らないんだ」
「えー、あたしも抱きたかったっス」
「またジールが起きてからな、ウェンディ」
優しくリニスから我が子を返してもらえば、チンクが緩く笑んだ。それだけでウェンディには空気が暖かくなった気がする。
「じゃあ、あたし、子守歌役、してもいいっスか?」
「ウェンディ、子守歌なんて知ってるんですか?」
「何言ってるんスか、リニスの歌っすよ」
ニッと白い歯を見せてウェンディが悪戯っぽく笑えば、その詩を紡ぐ。
「優しい夢を見れるよう」
639 :
タピオカ:2008/03/31(月) 01:23:54 ID:bBB66fMo
容量気にするほどじゃなかったですな。
終わりです。
「優しい夢を見れるよう」と言う話が、終わりです。他の方の名前欄の横に◆と変な文字いっぱい出てる事の意味を知ったので次からはトリ入れとこうと思います。
「意外するぎる組み合わせの話を作ろう」と思い立ってリニスとウェンディにしたのはいいけど、かなり練り込み足りなかったのは反省です。
起承転結で4話、トゥルーエンド一つ加えて5話で纏めようとか思ってたらなんか多くなりすぎるし。
考えなしに勢いで筆とる駄目さはよくよく身にしみました。発想は上の下ぐらいの評価もらえるだろうとうぬぼれているのですがねぇ……
上で赤ちゃんネーミング、故人にするといいよ! と言われたのですが流石にゼストの名前使うのはどうかと思ったので英語で似た意味の単語で収めました、と言う話。
チンクとゼストの赤ちゃん講座は前作の「外の世界を、見たいと思うか?」をどうぞ!!(宣伝)
エロくもなんともないがな!!!!
再見
>>639 別エンディングなんだよねこれ、うんGJ
いい不意打ちでした、次の作品待ってるぜ
>>639 GJでした!
こういうほんわかした話も大好きです。
将来なのは、フェイト、リニス、チンクで育児相談しそうな雰囲気w
次作も楽しみにしています。
642 :
タピオカ:2008/03/31(月) 02:01:53 ID:bBB66fMo
ヤベ、注意書きにIFと入れ忘れてた。
おっしゃる通り、別エンディングです。
>>605 でもまあ、供給する人が減っただけで需要はまだ結構ある…っぽい。
それがまた不幸なのだが。
>>605 一方、当時は珍獣扱いだった淫獣は最近かなり繁殖してるのう・・・・・・
>>348 今更ですがGJ!!!
なんという鬼畜エリオ。
前作の様子からしたら戸惑うルーテシアをエリオとキャロが調教・・・
というのを予想していたのですが、まさかすでに調教済みだったとは
さすがは俺のエリオきゅんです。
また熱に浮かされたらぜひ続きをお願いしもうす!
そもそもなんか、StSに入ってなのはに求めるもの自体が変化したような感じだな。
少女漫画的ななのはや可愛らしい「なのはちゃん」がもはや殆ど求められていない感じ。
絵板とかだとここ半年で「ふんわり空気のなのはさん」なネタの食いつきが相当に悪くなってる。
都築自身も自分で「なのちゃん」の残り香を払拭しにかかったような感じだったし。
某所ネタだけど、まさに
「あと何回悪魔と呼ばれればいいの?レイジングハートは何も言ってくれないの」
だわ今は、旧ファン的に。
>>646 リーヴォさんとこか。>某所ネタ
まあ、同じ事やりたくないってことじゃね? 都築パパン的に。
ただ、好きな人には悪いけど、あんな風にして欲しくはなかったって感じはある。
原作やったことがある人間としては。
年齢が10も上がっちゃったからなあ。
まあ俺はそれでSSが書きやすくなったんだけどね。
さすがに9歳の恋愛モノや「〜なの」的な言葉回しでSSを書くのは失うものがデカすぎるw
STSで19歳にしたのは英断だったと思うよ、話の出来は別としてね。
一応言っておくが「〜なの」なんぞは9歳時だろうがまったくもって喋っちゃいねぇ
星一徹のちゃぶ台がえしと同じにおいを感じるな
そこまで不満に思う出来だったか?
不満ってほどではないけど……物足りなく思ってしまうんじゃないかな……
前作までのファンからすれば、だけど
>647 版権絡みで旧作とは一応完全に別物扱いにしなきゃならなかったんだとか
クロエイもそのせいなのかもね
>>651 一期のあの優しい雰囲気が好きだった自分としては不満だな。
なによりなのはが軍人になったのがきつかったorz
stsは好き、無印とA'sは大好き。
この差が何なのか自分でも分からない。
泣けたし、リリカルだと思うんだけどな。
埋めに来たんだけど、話が進んでるようだし雑談で埋まるまで放置する方がいいかな?
ギンガのエロさについて、話し合おうか
長い髪がエロイ
犬っぽいと言うかMっぽいと言うか
いぢめてオーラを感じる娘だよ
アナルを開発したくなるな。>ギンガ
だがSもいけると主張。
>>653 軍人じゃありません。管理局員です。
違いは分からん。
とりあえず、優しいには優しいけど桃子さん的な優しさから
恭也的な優しさに属性がチェンジしたとは思う。
>>652 残り容量少ないからいっそ聞いちゃうけど、それはソースある?
初耳だ。>版権云々
士郎さんが生きているから性格も影響受けたのでは?
フィアッセに暴言言っちゃうなのはだからな
ん?
本編に出てきたっけ?
ちびなのはの子まんこ舐めたいですwww
まだ捕まりたくはありませんwww
>661 確かなソースってわけじゃないけど以下某所より引用
[版権の都合。
原作(高町家)の版権を所持するIvoryから許可が降りなかったかららしい..。
無印・A'sのOPにはIvoryのロゴが入っていたのに対し、StSのOPにはソレがなかった。
多分、StSの世界観設定がとらハとまったく異なるものとなったのが要因っぽい。
DVD第5巻、内容がまさに、「子ども育てます!!」だった。(笑 ]
言われてみると、確かにivoryロゴないよなぁと納得したんだけどね。これ以上は知らない、ごめん
ヽl ,、 l/
〃"ナ'⌒ ~´ヘヘ^
// ,ハノノソヽソハ
ハ ヾl.゚ ヮ゚ノ!. ノ )) 卩__
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./ソ、j、iヾ. )) |ノミ´⌒《ヽ
/~(_>!(_>~´チャリーン_(((ノハc八
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| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄|_ |_|_|と ((
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ヽl ,、 l/
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ハ ヾl.゚ ヮ゚ノ!. ノ )) 卩__ ,.';;''
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| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄|_ |_|_| ∪ (( バシューーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!
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ハ ヾl.゚ ヮ゚ノ!. ノ )) 卩__
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./ソ、j、iヾ. )) |ノ ̄,'`》⌒`彡
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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第64話☆
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>>664 小説らしい。
フィアッセとは明言されてないけど、事故の原因になった
少女に恨みごと言ったとか何と書かれてるそうだ。
「珍しいものが見れるって!?」 "((`へ´))"
((・∀・)x)) 「せや、だからはよかえってきぃ」
||\______,'⌒ヽ
||ミ┃ ∠† _(†ヽ彡 直帰で帰ったぞ〜はやて〜!
バン!! || ┃ 又 !从从))))
||ミ┃ 〈y.リ(l|`(フノ|ly〉 珍しいもんって一体なんだー!
|| ┃〈y ⊂^)!†i!^).y〉
.\┃¥. 《/、,//,ヘ ¥
 ̄ ̄(/''∪
. )『 ̄|
,'`》'´⌒八 |
ノ,ィ∝ノノ(_)⊥ ハア
( ( ゝ(l!;´Дノ ハア
l⌒O⌒⌒⌒O⌒l ごふっ!げふっ!
| □囗□囗□ |
| 囗□囗□囗 |
| □囗□囗□ |
| 囗□囗□囗 |
"((`へ´))"・・・
__ ,'⌒ヽ
∠† _(†ヽ彡 \,,人.∧,,人.∧,,人.∧,,人.∧,,∧/
又 !从从)))) | |≪ ぶちぬけぇーーー!!!!≫
〈y.リ(l|`(フノ|ly〉 .| |/"Y'‘W"Y'‘W"Y'‘W"Y'‘W‘W\
〈y ⊂^)!†i!^).y〉 人 ├─┐
¥. 《/、,//,ヘ ¥ < >( ドガッ ビューン -=≡八
.~(//'ノ~´.// V))))) -=≡(_)
<◯〔 〕>彡(l!;´Дノ なぜ?
V ヽ)ヽ)
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