調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart22

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1名無しさん@ピンキー
調教や洗脳などで悪の奴隷に堕ちるヒロイン達・・・
【ヒロイン悪堕ち】シチュ全般に激しく萌える心優しき同志が、
数少ない情報を共有して楽しんだり、まったりと過ごすスレッドです。
OVAやゲーム、漫画などの情報、SSの投稿も歓迎します。

◆前スレ
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart21
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203072081/
 ◆注意事項
◎ウザイ広告阻止のため、sage進行にご協力を。
◎dat落ちは最終書き込み時間で決まるので、age保守しなくても大丈夫。
・「教えて」と聞く前にまずググル(http://www.google.co.jp/)。
・荒らし、煽り、広告は無視の方向で。
・うpろだの使いすぎには注意
・レス数が970を超えたら次スレを立てましょう。

 ◆関連スレ、関連サイトへのリンク
MC関連ページ リンク集 (実写非対応)
http://marie.saiin.net/~mcharem/MCGAME.htm
MC関連スレ保管庫(画像掲示板へのリンクあり)
http://marie.saiin.net/~mcharem/MClog.htm
2名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:29:52 ID:6ZDqiUB2
◆過去スレ
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart21
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203072081/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart20
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199726527/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart18
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1190984121/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart17
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188385855/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart16
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1181650804/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart15
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175950929/
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart14
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1172108261/
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart13
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168620587/
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart12
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162682186/
洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart11
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1154698504/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart10
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1149609092/
3名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:30:26 ID:6ZDqiUB2
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart9
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1143503281/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart8
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1136207866/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124385633/
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart6
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1112034530/
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1101897104/
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart4
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1092729666/
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart3
http://idol.bbspink.com/eroparo/kako/1073/10733/1073377356.html
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインの同人誌 part2
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1045/10452/1045287642.html
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインの同人誌
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1010/10101/1010161683.html
4名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:31:26 ID:6ZDqiUB2
以上、テンプレ終了
5名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:32:07 ID:XiNPrAbX
>1
6名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:36:20 ID:oNFO5hxt
>>1悪乙
7名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:38:28 ID:tUvKSehz
>>1堕つ
8名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 16:59:10 ID:lwNaBx67
>>1


FileBankの場所はテンプレ入りさせないの?
たまに使っているような気はするから、載せていいと思うんだが
9名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 17:17:58 ID:wumbB/QP
>>1

>>8
あれは上げてるブツがグレーゾーンだから
テンプレに入れないでひっそりやった方が良いんじゃないの?
10名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 17:30:17 ID:jZ7O9dPs
質問です
敗戦国のお姫様が敵国に捕らえられて調教されるって話はこちらに投下おけでしょうか?
一応ファンタジー?物です
11名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 17:56:32 ID:mHly31/y
>>1
乙ゥ!
12名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 18:09:51 ID:pAztuDdd
>>10
敗戦国よりも、勝者の姫をさらって調教。
反乱軍の指導者、もしくは忠実なしもべに仕立て上げるってのはどう?
13名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 18:29:31 ID:O0nTlDSy
>>1
14名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 19:09:11 ID:ogBieTq1
ハぁっ…!>>1様ぁ、乙です、乙ですぅぅぅっ!


>>10
自分で悪堕ちだと思うんだったら投下すればいいし。
そう思わないんだったら他スレに投下すればいいし。
判断を人に任せるなよ。
15名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 19:16:22 ID:bVNzrBwf
>>1
16名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 19:46:54 ID:jZ7O9dPs
>>14
そうですね
スレ違いになるか確認したかっただけなのですが自分で判断して他のスレに投下致します。

>>12
ネタ感謝です
今度使わさせて頂きます
17名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 22:18:12 ID:nH2pcH+J
猟血の狩人の続編投下を心待ちにしているのは俺だけじゃないはず
18名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 22:35:13 ID:3tZRgTMH
うむ、お前だけじゃないぞ
19名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 22:37:03 ID:kwtMIs0V
俺もだ。
20名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 23:29:21 ID:PP08TjZu


だからー、ぬければ大丈夫だってば。
スレに合えばぬける、合わねば・・・。
21名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 00:37:53 ID:d9Eee2+U
ノシ
ここにもいるぜ。
次の投下いつかわかんないけど気長にまつよ。
…裸で
22名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 00:49:56 ID:KTI9XG0a
俺も洗脳シーンのありそうな某エロゲーと同じくらい気長に待ってるよ
23名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 00:51:32 ID:k6BTOJmc
あと続きが気になるのって言ったら…なんだろ。
淫魔に悪堕ちしたヒロインシリーズの淫魔さまが
ヒロインを悪堕ちさせる途中のSSが見たいです…。
24名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 01:27:41 ID:jSSPlmCz
俺はラング2かな
25名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 02:25:21 ID:V3RPYxrZ
そいや最近フリーのエロRPGが無いねえ
淫魔ハンタとかサキュバスクエストみたいなのとか
26名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 09:59:40 ID:nwJqxrNJ
>>25
無限ダンジョン系じゃだめか?
27名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 10:03:46 ID:XTYTPEi4
>>26
それどこの無限ダンジョン?
28名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 14:20:41 ID:YXVr9Icz
本格的に二次が規制される前にやる事やっておくかと思ってる。
今回の法案では二次まで規制されないと思うが、数年後はどうか分からんし。
波風が激しい今は自重するが、落ち着いたら比較的小さい娘の悪堕ちネタを大放出して
後悔しない様にしようって思うのだが、どうだろう?って某所の管理人が言ってた。
29名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 14:30:49 ID:8Uxsw+cO
>>28
さくらたんの悪堕ちを拝んでから死にたい
30名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 18:03:21 ID:Nd3+ob8Y
テレビ作品のコミカライズばかり載った幼児向け漫画誌(コロコロやボンボンみたいな)読んだら
ボウケンジャーvsゲキレンジャーのボウケンピンクが宇宙生物に憑依されてて虚ろ目だったんだが
本編DVDもそんな内容なの?
31名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 19:04:35 ID:3cJnkMnM
>>28
ちびうさを、ちびのままブラックレディ化
32名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 19:44:41 ID:/dURb71t
>>31
ほたるをほたるのまま(ry
33名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 19:50:59 ID:a0poaEio
>>30
本のタイトル何?是非とも読みたい。
本編もおそらくそんな内容。
レンタルされてて確認はできてないけどな…。
34名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 20:40:58 ID:G5dXToH0
>>33
「テレまんがヒーローズ」だな
コロコロとかボンボンと同じサイズで同じ場所に並んでるはず
35名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 22:16:57 ID:4ylgz+oG
>>30
本編DVDでもそんな内容でしたよ。
ちなみにゲキレンジャーの○○も操られます。
36名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 03:24:34 ID:+iLWmej4
>>26
絵と舞台さえ整ってりゃ、脳内シアターでいけますぜ旦那
37名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 09:37:52 ID:kHnzUTt8
>>27
淫魔ハンター系と同じBFスレの作品だよ
ツクールじゃなくてSRCだけど、いじれば好きなように出来るし
38名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 10:33:50 ID:7Cp7Bqw3
>>37
kwsk
39名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 10:51:47 ID:KwMb71l6
>>38
ggrks
40名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 12:20:34 ID:RRZOH0kk
女性によっては媚薬などの薬漬けにしてやっと堕ちる程に強い女性も居るけど
割とこのパターンは経験済みの非処女でセックス大好きの男好きの場合が多い
41名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 20:32:54 ID:pJqT+G7G
ばるさみこすぅ〜洗脳
42名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 20:57:24 ID:BnGei3P4
>>37
やっぱりあれのことかw
あれだけの作品なのに作者は黙々と作って
しかも毎週のように更新してるからいいよね
43名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 01:45:48 ID:p5Sgg69n
最近うたわれるものというゲームを遣り始めたんだけど
カミュ→ムツミ変化に興奮してしまったぜ。
44名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 02:34:45 ID:qHQAk+P9
>>42
なんてタイトルか教えてくれ。
45名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 09:46:47 ID:xnhXEVz7
46名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 14:02:34 ID:pZ7XvpDP
>>37
感謝m( )m

阿久女イクという名前を聞いてwkwkして裏切られたのは俺だけでいい
47名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 20:49:43 ID:/MrzAlot
.hackで悪堕ちがあったという話を聞いたんだが
48名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 23:36:33 ID:ZwuLDKxb
>>47
アトリ→アバター憑依な
他にもいるけど
49名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 23:48:57 ID:r/Z3729p
50名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:01:55 ID:rRFPtkgP
>>49
GJ!
51名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:10:41 ID:m6pqLYjy
女王騎士物語の最終巻を購入。
雑誌掲載時、悪堕ちしたアルマ姫が登場したところで終わりました。
コミックス化に際しその後の描写はカバーを外した所に展開が文で書かれているだけです。一応ハッピーエンドみたいです。
でも雑誌最終回掲載時は大幅加筆して発売と書いていた気がします。
こういう某シャーマン漫画みたいな終わり方は勘弁して欲しいです。
納得した読者いるのでしょうか?
52名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 00:59:21 ID:XnEkRBHV
アルマって誰?F.E.A.R.か?
53名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 02:53:20 ID:zi4zIJFA
54名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 12:01:37 ID:rG8q1UYB
ソードマスターヤマト2に出てくる女王様だよ
55名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 12:24:47 ID:KXBpaKQk
マナケミアの新作っぽいもののサブタイトルに一瞬ドキッとした
56名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 13:45:59 ID:KVuTiCpK
>カバー外した所
ソードマスターヤマト2だと思っていたら武士沢レシーブ2だったのか
57名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 15:04:41 ID:rpKSU8Dk
神羅万象か
58名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 20:57:16 ID:R/4jB+A4
>>55
マナケミアの新作は学園悪堕ちものになります
59名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 00:46:26 ID:E6OGwjr6
最近ViiのVCをやってみようと思ったんだが、今ある中で洗脳とか操りネタあるソフトあるかな?
あったら教えてちょ
60名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 02:19:23 ID:GIAmEPnk
戦乙女ヴァルキリーかなりいいな。
このスレの趣向とは若干違うかもしれないが。
61名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 02:23:59 ID:i6tK7p1X
ブラックルナより良いなら今すぐ買うんだが
62名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 04:29:27 ID:wPY4EDRD
久々にニコ動でぬ〜べ〜の映画見てた。
あれも結構悪堕ち色強いよな。
二次元オチだけんども。
63名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 11:01:37 ID:auPuRHLq
初歩的な質問で申し訳ないのですが、二次元オチって具体的にどんなオチなんですかね?
基本的に避けた方が良いオチだと思うので、教えて頂きたいなぁと思ってます。

1:堕ちていたヒロインが最後の数ページでいきなり正気に戻ってハッピーエンド
2:エロシーンばかりに比重が置かれ、堕ちた後の描写がおざなり(堕ちた姿は1カットで終了とか)

二次元といえば某社刊行の作品群だと思うのですが、思いつくのはこのあたり。
作品作りの参考にしたいのでよろしくお願い致します。
64名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 11:07:54 ID:1rk+Qpt/
1.かな。
二次元エンドは何の脈絡もなくラスト数ページで逆転して何の後遺症もなく終わる、と自分は定義しています
65名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 11:32:25 ID:3ROue/Ak
 基本的に二次元ENDは1のこと2のパターンだと(悪堕ち好きとって)描写不足とか
それさえあれば完璧だとかになる。
66名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 14:13:15 ID:L5nWnV4y
1のことだと思います。
出版社的にはハッピーエンドでも、悪堕ち好きにはバッドエンドだよね。
67名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 14:36:04 ID:wzQ5SHoF
数百ページの後の残り3ページ位で逆転終了とかだもんな
萎えるどころの話じゃないよね
68名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 15:00:04 ID:uM3troAb
「実はフリだったんだよ!」というのはまあ、ね・・・
69名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 15:02:55 ID:jcMZUo2D
犯されてパワー充電とかいい加減にしてほしい
7063:2008/03/27(木) 15:18:42 ID:auPuRHLq
返答ありがとうございます!!
皆様の御意見を見るとかなりのタブーだというのが分かりました。
というか、自分としても何の脈絡も無く突然ハッピーエンドで締めくくられるのは
確かに萎えるので改めてそのタブー性を再認識できました。

本来ならお礼にSS1本でも上げるべきですが、残念ながら自分はSSが得意ではないので
別の形(例えば漫画)で尽力したいと思っています。

御意見ありがとうございました!!
71名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 17:07:25 ID:DkTczGwz
>2次元エンド
続編作成のための複線だと思うが、萎えたものの続編なんかいらないし。
逆に堕としまくった上で更に続編を書きたがる作家には好感がもてる。

>63
健闘を祈る。
72名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 18:07:58 ID:9/obmhy0
>>59
ひとつだけツッコミしたい

中国製の威力棒にVCなんて高度な技術が搭載されてるのか?
73名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 19:45:22 ID:2QUYOyo0
中に人がいるんだよ
74名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 22:30:27 ID:NtS3Myho
ブラックヴァルキリー良かった
本スレだと引いてる奴も多いがこのスレ向きだと思う
75名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 02:52:36 ID:P1L/17jg
ブラックサンドラとか、ブラックワルキューレとか……
76名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 04:42:07 ID:b8C8OXhU
ブラックサンドラは一部の人のトラウマかと思われw
77名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 07:33:04 ID:j6YF7dX8
現在連載中の漫画でも大活躍だぜ!>ブラックサンドラ
 
……つか、ブラックワルキューレは黒いだけで別に悪じゃないよな
78名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 13:17:28 ID:bRy3fLVT
虐襲3もかなりいいな。
今週は豊作過ぎて枯れちまうぜ
79名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:23:56 ID:5OWT4Kik
ブラックアリエスは?
80名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:34:20 ID:l6emPBMV
>>78
2で痛手を負ったんで敬遠してたんだが、今回はちゃんと堕ちてくれるのかな?
81名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 22:11:23 ID:sgOOnZyg
>>80
2のゲーム自体は酷かったけど
巫女の悪堕ちは割と良くなかったっけ?
82名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 22:38:17 ID:Jv6o8cQu
戦乙女ヴァルキリー2購入。
ブラックヴァルキリーも出せました。現在CG80パーセント程度クリア済み。
内容的にはまぁ満足でした。前作ヒロインはやっぱり良かったです。ティアナの中の人と一緒です。
セイクリを購入された人はいますか?どのような感じか知りたいです。
83名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 23:20:00 ID:l6emPBMV
>>81
そのまま脇役で終わったのがなぁ…エンディングに一切絡まないとか
悪堕ちエンドが無いとか、贅沢な所存かもしれんが
84名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 23:36:50 ID:huFdyrWJ
虐襲2は1のキャラの扱いが悲惨、というかそもそも2である必要があったのかとか
二次ドリも真っ青な超展開エンドとか色々不満は出てたが、堕ちた後の黒い巫女服姿は良かった
まぁ上のレスのとおりだからこそ勿体無いんだが
85名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 23:50:58 ID:5OWT4Kik
ジブリール3体験版やってみた
黒アリはヤンデレっぽくなりそうな感じでしたぜw
86名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 00:41:18 ID:O8gCEhpJ
病んでるのはちょっとうっとうしくて困るな。
87名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 04:56:24 ID:c5czrxQ0
アリアハンの夜。西の外れにある一軒家。
ランプの薄明かりが照らす深夜の台所で、一組の男女が激しく交わっている。
テーブルに手をついた女は、背後から男の怒張を叩き込まれ、獣のような声を上げて快感を訴える。
女は妊娠三ヶ月程度だろうか、新たな生命を孕んだ腹部はうっすらと膨らんでいる。
そして男、ある瞬間には10歳の少年にも見え、またある瞬間には70歳の老人にも見える。
そして唯一その眼だけが毒々しいほど真っ赤な光を放っており、薄闇の中で不気味に存在感を主張している。
全く掴み所の無い、いや、人知の及ぶものでない存在である事は、この男を見た者なら誰でも理解できる。
そしてこの男はこの家の正当な住人でない。
この家の主は、二ヶ月程前から魔王バラモスを倒すための旅に出ているからだ。
そして女も、その主の貞淑な妻として評判であり、間男を家に引き入れるような性格ではない。
しかし、現に女は喜んで夫以外の男に対して尻を振り、快感を貪っている。
おそらく女自身でさえ何故この様な行為をしているか理解していないだろう。
とにかくその日、不実の情事は夜明け前まで続けられ、
夜が白む頃に忽然と男は姿を消し、白濁液にまみれ、陶然とした女だけが一人残された。

――これが16年前の出来事である



88名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 04:56:45 ID:c5czrxQ0
「起きなさい。起きなさい私の可愛いアルスや……おはよう、もう朝ですよ。」
「うん、母さん……でも後五分……」
ベッドの上で布団に包まった少女、その声はいかにもおてんば盛りといった感じで、
起こしに掛かる母親の苦労も推して知るべしといったところだ。
「何を言ってるの!今日はとても大切な日、お城に行く日だったでしょ?
 いいこと?お母さんはね、この日のために貴女を勇敢な男の子として育てたつもりです。」
「あははっ、男の子?何言ってるのお母さん、僕女だよ?」
「そういうことじゃありません!確かに貴女は女の子だけど……」
「違うよ、お母さん……」
いきなり少女の声のトーンが変わったかと思うと、布団を跳ね除けて起き上がり、母親の顔をまっすぐ見据えた。
「私は女よ、お母さん。もう女の子じゃなくてオンナなのよ。」
母親は少女の豹変振りに驚き、一言も発する事が出来なかった。
少女の体つきは昨日までと全く変わる所が無い。
16歳という年齢に相応しい控えめな胸、鍛錬の走りこみで鍛えられたやや肉感的な太もも、
剣を握るには繊細すぎると心配されていたしなやかな指。
身体のパーツは何も変わったいないはずである。
しかし、昨日までの健康的な魅力は消え失せ、退廃的ともいえる色香を纏っている。
立居振る舞い、しぐさなどがそうさせているのであろう。
そして何よりも――
「フフッ、お母さんったらそんな顔しちゃって……思い出しちゃった?」
栗色だった少女の瞳は、真っ赤に染まっていた。



こーゆーのもこのスレでいいかな?
89名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 06:42:30 ID:5bFtVqdi
展開次第じゃなかろうか

個人的には、普通に続きが読みたいが
90名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 08:10:02 ID:pj5xcDjA
悪かどうかは微妙だけど昨日のドラえもんスペシャルを見て
迷いがあるリーレ姫を完全に決断させる為に
陵辱し調教し迷いも疑いも何もかも消し去り非情になれる様にリーレ姫を改造する何てシチュを連想してしまった
91名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:54:59 ID:Ow8mDanI
戦乙女2と闇の声0買ったけど
ここ的には微妙かもしれないね
というかどちらとも結構笑えるところが多いからエロくかんじないんだよね
92名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 16:11:05 ID:us9Oq11m
ジブリール3は全然期待してなかったんだけど体験版よかった
アリエスがまだ完全に悪堕ちしてないんだけど衣装だけ黒に変わって
そのまま悪に調教されてくという話みたいで楽しそうだ
悪と正義の間で葛藤しつつエロ有っていうのを期待したいな
93名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 23:56:50 ID:G85KttHM
今日のガンダム00で洗脳っぽいシーンあったな
94名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 00:00:19 ID:ptJPMcY5
あったっけ?
95名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 00:01:37 ID:CvXjy6DU
>93
ねーよwww
96178 猟血の狩人 第三回前編:2008/03/30(日) 01:34:41 ID:Pa0Bh4Ic
お待たせしました。深夜にこっそり投下の猟血の狩人三回目です。

『猟血の狩人』 第三回

「先輩?先輩じゃないですか!!」

不意に、後ろからどこかで聞いた事がある声が聞こえ、はっとしたティオは思わず振り向いてしまった。
そこには、普段ティオが着ている法衣と全く同じものを身につけている二人の人間がいた。
一人は、ティオより背が低くて細面でやや幼い印象を与え、肩より少し伸ばした髪を赤い紐で結わき、
背中に自身の身長ほどもある大剣を背負っている少年。
もう一人は、少年より肉付きがよく髪を無造作に短く切り揃え、地面に届きそうなほどの長い外套を羽織った物静かな女性。
そのうち、少年の方が手をぶんぶんと振り回してティオに向って声をかけていた。
「えっ、リオン…。アンナぁ?!」
自分の目に飛び込んできた二人の顔を見て、ティオはギョッと目を見開いた。
半年前に教会を辞めたティオだが、その時身につけていた狩人(ハンター)の制服ともいえる法衣は
機能性に優れ頑丈で、多少だが退魔の効果もあるので今でも変わらず身に付けている。
その法衣を纏っている前の二人は、当然ながら教会の人間であり、ティオの知り合いでもある。

リオンもアンナも自分が狩人に入ってから2年ぐらい後に入ってきた後輩で、リオンは下手をすると少年としか思えないような面差しを
しており、また狩人志願とは思えないような大人しい性格をしていたので、ニースとは別の意味で狩人に向いていないのではとティオを不安がらせていた。
が、生来の真面目さと熱心さからかめきめきと頭角をあらわし、同期の中では1、2を争うほどの腕前となっていった。
逆にアンナは普段から人付き合いが悪く、口下手なのか滅多に他人と言葉を交わす機会が無いので周囲から少し浮いた存在
だったが、いざ戦闘となると闘志を剥き出しにして襲い掛かり、吸血鬼のみならず周りにも甚大な被害が発生することがままにあった。
そして、その後始末に追われたパートナーが過労でぶっ倒れたことも一回や二回ではきかない。
それ故、教会は暴走しがちなアンナを抑える役目としてリオンをパートナーとして組ませる措置を取っていた。
実際これは成功しており、それ以降にアンナ絡みの被害報告を聞いたことはない。
そのかわり、そこまで事態を至らせないようにしているリオンの気苦労は想像を絶するものだろうが…
そして、ティオはリオンの実技研修や戦闘訓練を指導した事があり、教会にいた頃から先輩先輩と慕われていた存在だった。
それだけに、ティオが教会を辞めると聞いた時は顔をくしゃくしゃにして泣き出し、考え直してくださいと
裾を引っ張ってまで懇願してきたものだった。

そのリオンとアンナが目の前にいる。その時ティオは思わぬ場所で旧知の人間に再会できた喜びよりも先に
警戒感から無意識に身を強張らせてしまった。
ティオは教会を辞める際に、倉庫から教会の封印物である降闇を拝借したという少々まずい経歴がある。
倉庫の奥の奥にしまわれており、ほとんど人目に晒されることも無かった代物なのでそうそうばれることは
ないはずなのだが、万万が一ということも無くはない。
それを知った教会がリオンとアンナを差し向け、降闇の奪還とティオの確保を命じられていたら…
いや、それ以前にティオは本来狩るべき対象である吸血鬼と行動を共にしている。
いくら人を襲わないと盟約を立て、それを実行していたとしても教会にとってはそんなことは関係ない。
教会にとって吸血鬼とは排除すべき存在であり、いかなる理由があったとしても考慮にすら入れられない。
ティオが死んだと報告しているニースが吸血鬼となってティオの傍にいることを教会が知れば、教会は
吸血鬼であるニースも、それを庇おうとしたティオにも容赦はしないだろう。間違いなくニースは狩られ
ティオも捕縛され、教会に連れて行かれ審判を受ける身となってしまう。
別に自分の身がどうなろうと知ったことではない。
が、自分の失敗から図らずも吸血鬼になってしまったニースを再び死の淵に追いやるわけには絶対にいかない。
(ここにリオンとアンナがいる。これは偶然なのか、それとも…)
ティオは無意識に腰を落し、警戒されないレベルで二人の一挙手一投足も見逃さないよう気を張り詰めた。
そんなティオに対し、リオンは全く無警戒にティオに近づいてきた。その顔には無邪気な喜色が満面に溢れかえっている。
「やっぱり先輩だ!こんな所で会えるなんて思いませんでしたよ!」
「え、ええ…。私も…」
毒気を抜かれそうな笑顔にふっと気が緩んだティオの手を、リオンの手ががっしりと掴んだ。
97猟血の狩人:2008/03/30(日) 01:35:42 ID:Pa0Bh4Ic
(!!しまった!)
これではろくな抵抗も出来ない。自分の迂闊さにティオは唇をギリッと噛んだ。
だが、リオンは嬉しそうに手をぶんぶん揺するだけで別にティオを押さえ込んだりとかはしてこない。
リオンの後方にいるアンナもリオンのさせるがままにしており、ティオを捉えようとしてきたりはしてこない。
「あ、あなたたち…、どうしてここにいるの?」
もしかしたら、この二人は本当に自分たちとは関係が無いのかもしれない。薮蛇になる可能性はあったが
ティオはリオンにここにいる理由を尋ねてみた。
「ええ。実はこの町の近くにいる侯爵を名乗る吸血鬼の討滅命令が出たんです。それで、アンナと二人で
この町まで来たら、前の方に先輩によく似た人を見かけて、声をかけてみたら本当に先輩だったわけで。
いや、本当にビックリしましたよ!」
リオンの声には屈託が無く、ティオと再開したことを本当に心から喜んでいるように見える。
(元々素直でウソがつけない子だったし…。どうやら、取り越し苦労だったみたいね…)
ここで、ようやくティオは心に余裕を取り戻し、対峙する後輩に対する緊張を解き放った。
「そうだったの…。それはご苦労様。
でも、ちょっと遅かったわね。その吸血鬼は…、!」
と、そこまで口に出してティオはハッと口を噤んだ。
吸血鬼は討滅した。なんて言ったらいくらなんでも二人は自分に疑いを持ってくるだろう。

なんで狩人を辞めたのに吸血鬼を狩っているのか。
どうやって一人で吸血鬼を狩ったのか。
もしかして、誰か協力者がいるのか。

まさか吸血鬼になったニースと一緒に吸血鬼を狩っているなんて言えるわけがない。それこそ藪を突付いて蛇を出してしまう。
「え?先輩…。吸血鬼が、どうかしましたか?」
(ま、まずい!)
ティオが変なところで言葉を止めたためきょとんとしているリオンに対し、何とかごまかそうと考えたティオは短絡的な発想に思い至った。
(ち、ちょっと恥ずかしいけれど…、背に腹は変えられない!)
とにかくリオンの気をそらせるために、ティオはいきなりリオンをぎゅっと抱きしめた。
「わぁっ!せ、先輩?!」
「あ、あはは!びっくりしたのは私のほうよ!まさかこんな所であなたたちに会えるなんて思いもしなかったものね!」
腹芸などほとんど出来ないため、かなりわざとらしい気がしないでもないが、リオンにはそんなことを考える余裕はない。
身長がティオより頭半分小さいリオンにとって、ぎゅむっと抱きしめられたリオンの頭は、まさにティオの胸の真上。
ぷよぷよとした柔らかい感触が、頭に浮かんでいたもやもやとした感じを一瞬にして吹き飛ばし、脳内を真っ白に染め上げてしまった。
「せ、せ、先輩!いきなり何を…」
突然のことに顔を真っ赤にしてあたふたするリオンに、どうやらごまかすことができたとティオは胸を
撫で下ろしたが、それと同時に別の感情がまたこみ上げてきた。
(あっ…。やっぱこの子かわいいわ…)
ちょっとのことでも、表情をくるくると変えて反応するリオンは昔から見ていて楽しい存在だった。
こんなあからさまで稚拙でバレバレな色仕掛けにも真っ赤になるリオンを見て、ティオの心に悪戯心が芽生える。
(もう少し…、からかってみますか)
「なにって、可愛い後輩のための実演指導よ。抱きつかれただけで泡くっていたらこの先大変よ。
相手をする吸血鬼だって、男ばっかりとは限らないんだから…」
少し声に艶っぽさを込め、リオンを抱える腕にぎゅっと力をこめる。さらに胸に頭が食い込んだリオンは、漫画のように手をばたばたと振るわせた。
「い、いや。別に、ダメってわけではなくて、せ、先輩のむ、胸……」
「口答えしているんじゃな・い・の・よ!」
しどろもどろになって受け答えするリオンのこめかみを、ティオはいきなり両拳でぐりぐりとこねくり回した。
「ああっ!い、痛い!やめて先輩!!」
涙目になって悲鳴を上げているリオンを見て、ティオは背筋をゾクゾクと震わせていた。
かつて指導していた時も、リオンのおどおどした態度を見ているとティオは少しだけ嗜虐心をそそられて
ついいらぬちょっかいを与えていたことがままにあった。
98猟血の狩人:2008/03/30(日) 01:36:42 ID:Pa0Bh4Ic
しかも今回は久しぶりに会ったからか、リオンの様子に今まで以上に嗜虐心をそそられている自分を感じている。
「やめてくださいよぉ…、先輩…」
「ウソ言わないの。私に会えて嬉しいんでしょ?私に触れられて嬉しいんでしょ?そうじゃないの?」
実際、リオンは口では嫌がっていつつも本気でティオを振り放そうとはしていない。傍から見ても久しぶりに
会った知り合いがじゃれあっているようにしか見えていないのもまた事実だ。
そんなリオンを眺めていると、ティオの心にもっともっとリオンを嬲ってみたいという邪な想いがこんこんと湧き上がってくる。
自分でも知らないうちに、ティオの顔には獲物を嬲って悦ぶ狩猟者の笑みが浮かび上がっていた。
(私…、こんなにサドッ気があったかしら…?リオンの困り顔を見るのがこんなに楽しいなんて…
まあいいわ。こんなにも面白いんだし…)
リオンを見下ろすティオの瞳には、僅かではあるが赤い光が宿っていた。

このままリオンをいじめ抜きたい。どこかに閉じ込め、一日中その肉体を責めさいなみたい。
少女みたいな初々しい顔を、羞恥に歪めてみたい。リオンの心を、私だけに染めてみたい。
そして、欲しい。その、瑞々しい体に流れるものが。ほら、こんなに無防備に晒している。今すぐ埋めて…

「先輩、ここは往来の中です。ご自重を」
妄想が暴走しかけたティオの耳に、一歩引いていたアンナの声が飛び込んできた。

「!!」

その声にはっとティオは我に帰った。
(わ、私ったらまたとんでもないことを考えて!)
「〜〜〜〜〜!!」
顔が昇ってきた血で真っ赤に染まり、心臓が飛び出さんばかりにばくばくと鐘打っている。
最近どうもおかしい。さっきのニースの時もだったが、今まで禁忌と思っていたことに妙に心が震え
触れてみたい衝動に駆られることがある。
どうしてそうなったのかはわからない。ただ、ニースが吸血鬼になったあの時から、自分を取り巻く歯車が
少しづつ狂い始めている様な感じがする。
それに、最後に感じた衝動。なにかとは明確にいえない。が、確かに私は、リオンの何かを求めていた。
一体、何…
「あの…先輩、そろそろ、許して……」
「あっ!ご、ごめんリオン!」
リオンの消え入りそうな声に、ティオは慌ててリオンのこめかみに押し付けていた拳を放した。
「あいたたた…。先輩、相変わらずですね。ちょっと、安心しましたよ」
自分のこめかみを手でさすりながら、リオンはティオに微笑みかけてきた。
「そう言われると…、嬉しいのか情けないのか……」

ぐうぅ

ティオの声を遮るように、どこからか非常に間の抜けた音が響いた。
「 」
声を出そうとしたままの形でティオの全身がかちりと固まり、非常に緩慢な速度でその視線が自身の下半身へと移動する。

ぐうぅぅ

再び謎の音が発せられた。
その音は、明らかにティオの下腹から発せられていた。
99猟血の狩人:2008/03/30(日) 01:37:42 ID:Pa0Bh4Ic
(そういえば私、とってもお腹がすいていたんだっけ)

ティオの心の中で、非常に冷静な自分が現在の状況に明確な答えを出している。
はしたなくも、人前で腹を鳴らしてしまった自分のことを。
「あ……」
ただでさえ赤くなっていた顔が、お湯でも涌かせるのではと思えるくらいに真っ赤に染まっていっている。
恐らく、頭のてっぺんからは湯気が噴き出ていたことだろう。
「あ、あの。あのあのこれは…」
なにか体のいい言い訳を取り繕うとあたふたしているティオに、何と返していいのか思い浮かばずリオンもアンナもただあんぐりと口を開けていた。
が、何も言えずただ手をばたばた動かすティオに、さすがに可哀相になってきたのかリオンが助け舟を出してきた。
「せ、先輩。もう日も暮れてきましたし、よろしければどっかで夕食をご一緒しませんか?」
「う、うんうん。そ、そうさせていただくわ…」
リオンの誘いに、ティオはただただ頷くしかなかった。
「じ、じゃあ早速どっかに……」
「先輩、ちょ、ちょっと待って…!」
照れ隠しなのか、ティオは走るような速さで人込みを掻き分けて先へ進み始め、それを見たりオンが慌ててティオの後を追っていった。
その光景を、アンナは表情を変えずじっと見ていた。
ただ、外套に隠れている拳は、力強くきゅっと握り締められていた。



「どうぞ、先輩」
恥ずかしさのあまりろくに選びもせず適当に選んだ食堂に入り、テーブルに座っていたティオの前へリオンが食事を運んできた。
目の前に並べられた食事を目にして、はしたないことではあるがティオの瞳はぱっと輝いた。それほどお腹がすいていたのだ。
「じゃあ、ありがたくいただかせてもらうわ」
食事代は全額持つとリオンがティオに話し掛けてきた時、ティオには後輩に奢られる気恥ずかしさとお金が浮くという喜びが葛藤していた。
教会を辞めたティオにははっきり言って安定した収入はない。別に吸血鬼を狩ったとしても誰かが褒美に
賞金を出してくれるはずも無く、吸血鬼が貯蔵している金目の物を売り払って生計を立てているありさまであった。
それだけに、余計な出費を抑えられることはなによりも嬉しい。
が、後輩にお金を出してもらうのも先輩としての甲斐性の無さを示してしまうことになりかねないので気が引ける。
「………」
ほんの少しの葛藤の末、ティオは相伴に預かることにした。今のプライドより明日の資金難である。

ぱくぱくぱくぱくもぐぱくぱくぱくぱくばくばくもく

何も声を発することなく、ティオはさらに並べられた食事を見る見るうちに腹の中へと詰め込んでいく。
リオンとアンナがあっけに取られる中、山盛りと積まれた肉も野菜もあっと言う間にに消え去っていった。
「先輩、お茶はどうでしょうか?」
アンナが木のコップに注がれた熱い茶をすっと差し出してきた。一気にいっぱいに詰め込みすぎて多少胸焼けを起こしていた
ティオは喜んで受け取ると、ぐーっと一気に飲み乾してしまった。
「いやー、ご馳走様でした。満足満足」
まだちょっと足りないけれど。とはさすがに口に出してはいえなかった。それくらいのプライドは残している。
「ど、どうも……」
リオンが引きつった笑みを浮かべている。まあ、目の前の壮絶な光景を見せられればそうもなろう。
「本当に助かったわ。正直今手持ちのお金がやばくてね。久しぶりに思いっきり食べられたわ」
あははと笑うティオに相槌を打っていたリオンだったが、不意に真面目な顔になりティオに話し掛けてきた。
「先輩…。そんなにお金に困っているんなら、なんで教会を辞めたんですか?
狩人を辞めても教会に残ることは出来たはずですよ。そうすれば、そんなお金に困るようなことも無かったんですし…」
「うっ…」
リオンの問いかけにティオは言葉に詰まってしまった。
「正直、僕たちは先輩に教会に戻って貰いたいんです。狩人としていたくないなら僕たちの指導に当たる
教官でもいいんです。先輩、どうか教会に戻ってはもらえませんか?先輩がいなくなって、改めて先輩の凄さが理解できたんです」
「先輩、私からもお願いします」
二人の後輩がジッとティオを見つめてくる。子猫が親を見るような視線に、ティオの心がズキンと疼いてくる。

が、暫くの沈黙の後、ティオはその首を横にぷるぷると振った。
100猟血の狩人:2008/03/30(日) 01:38:42 ID:Pa0Bh4Ic
「ごめんなさい…。今の私は、教会にはいられない…」
その顔には申し訳なさに満ち満ちている。可愛い後輩を放り出して教会を辞めたのは未だに引け目がある。
しかし、今のティオには教会にいられない明白な理由がある。
「…やっぱり、ニース先輩のことが。なんですか……」

「!」

リオンの言葉に、ティオは心臓が飛び出しそうな衝撃を受けた。そこで、ニースの名前が出てくるとは思いもよらなかったからだ。
(まさか…、やっぱりこの二人は私とニースのことを…)
先ほど打ち消した警戒心がまたぞろ頭をもたげてくる。が、
「ニース先輩をあんな形で失ってしまったショックが、忘れられないんですか……」
リオンが続けた言葉に、どうやらリオンはニースが吸血鬼に襲われ命を落してしまったことをティオが
悔やみ続け、そのため教会を去ったと勘違いしているようだとティオは悟った。
まさか吸血鬼になったニースを庇い、そのためには教会にいるのは都合が悪すぎるという理由から教会を辞めたなどとは絶対に言えない。
(ならば、そう思っていてくれたほうが得策か…)
ティオは暫く沈黙を続けた後、こくりと無言で頷いた。
「あれは避けられない不幸な事故だった。と言われても先輩は納得なさらないのでしょうね」
アンナの言葉にもティオは沈黙を守り続けた。下手なことを言ってぼろを出すわけにはいかない。
「…今日は二人にあえて嬉しかったわ。これからも、仕事を頑張って……」
潮時か、と思い椅子から立ち上がったティオだが、その時不意に頭にズキン!と痛みが走った。

「えっ……?!」

慌ててテーブルに手をついたが、それでも体を支えきることは出来ずティオはそのまま床にずるずると突っ伏してしまった。
「「せ、先輩?!」」
リオンとアンナが慌てて体を支えてくるが、どうにも体に力が入らない。
「あ、あれぇ…。どうしたの、かな……」
「先輩、ちょっと無茶しすぎなんじゃないですか?!すぐに休まなきゃダメですよ!」
「私、横になれるところがあるか店主に相談してきます!」
アンナは飛ぶような速さで店の奥へと消えていった。
(ちょっと…、疲れが出ちゃったのかもな……)
がんがんと響く頭痛の中、ティオの意識はすーっと薄れていった。



食堂の店主が好意で貸してくれた従業員用の仮眠室。そのベッドの上でティオはすーすーと軽い寝息をたてていた。
その横では、リオンが厳しい顔をして立ち、アンナがティオの首筋に軽く手を当てている。
「アンナ…、どうだい?」
リオンの声に、アンナはすっとティオの首から手を離し、沈痛な顔で振り向いた。
「やっぱり…、わずかながら吸血鬼の力を感じる。
先輩は間違いなく、吸血鬼に魅入られているわ」
「そうか……」
この町でティオを見つけたのは本当に偶然だった。最初は市井に戻ったティオに遠慮して声をかけるのを
躊躇ったリオンだったが、アンナがティオの体から発せられる人とは違った気配を感じ、嫌な予感がしたリオンは
ティオに声をかけて誘い、お茶に仕込んだ眠り薬で意識を失わせここに運び込んだという寸法だ。
「………」
リオンは首から下げた十字架に僅かばかりだが自らの理力を込め、ティオの傍にそろりと下ろしてみた。
101猟血の狩人:2008/03/30(日) 01:39:53 ID:Pa0Bh4Ic
「ぅ……ぅぅん…」

意識が無いはずのティオは、顔の近くに掲げられた十字架にピクリと反応し、顔を反らして十字架から離れようとしていた。
顔から脂汗が滲み出てきて、首筋にある小さな傷が赤く充血してきており、半開きになった瞳は鈍い赤光を放っている。
携帯していた聖水をティオの首の傷口に一滴垂らすと、シュウゥと音を立てて傷口から煙が吹き、ティオは苦痛から顔を歪めた。
そのどれもが、ティオの吸血鬼化が侵攻している何よりの証拠だ。
「先輩っ……
アンナ、一刻も早く先輩を捕らえている吸血鬼を見つけ出して討滅し、先輩を救い出そう!」
「待って…。今日はもう日が暮れようとしている。ここは先輩をまず吸血鬼が入ってこれない教会に移し、明日の日中に…」
そう。もう日は完全に傾き地平線へ沈もうとしている。夜は吸血鬼の時間だ。
「それに、おそらくティオ先輩を絡め取っている吸血鬼は…」
「そんなの関係ないよ!
例え夜だろうが、例えニース先輩が相手だろうが、先輩を酷い目にあわせている者は許せない!」
リオンの目には厳然たる決意が見て取れた。そこには自分の道を遮る物は、例え何者であろうと排除するという意思が感じられる。
「僕は絶対に、ティオ先輩を取り戻し、先輩にまた教会に戻ってもらうんだ!」
「わ、私は、夜は危ないと思うから…」
あくまでもリオンを止めようとするアンナを、リオンは普段の幼げな外見からは想像も出来ないような凄みのある目で睨みつけた。
「だったら僕一人で行くよ!アンナは先輩をしっかり看て守っていてくれ」
アンナの態度に業を煮やしたリオンは、アンナを残したまま部屋を出て行こうとした。
その行動に慌てたアンナは、ぱっと立ち上がってリオンの裾を掴んだ。
「ま、待って!わかったわ。私も行く!」
アンナの言葉に、リオンはにっこりと子どものような笑みを浮かべた。
「わがままを言ってごめんね、アンナ…
行こう。先輩を蝕む吸血鬼を滅ぼし、先輩を助けてあげるんだ!」
「え、ええ…」
決意を新たに、リオンとアンナは眠っているティオを残して部屋を後にした。
その際、仮眠室のドアを閉める時にアンナはちらりとベッドに横たわるティオに視線を移した。
ティオを見つめるその瞳は、凍りつきそうなほどに冷たかった。

第三回前編終
102名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 01:44:53 ID:Pa0Bh4Ic
また寸止めっぽいですが、この先はもう1〜2日待ってください。それまでは後輩二人が
どうなるか妄想を膨らませて…
べ、べつにわざと寸止めにして焦らしプレイをしているわけではありませんからね。
103名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 02:09:58 ID:ESDVGs1E
GJ
wktkして待ってる
104名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 02:24:57 ID:eB/ezRO3
待ってたぜぇええええええ!
GJGJGJ。
またwktkして待ってますよ。
105名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 04:29:33 ID:0IpEPCY0
>>94>>95
ラストに出てきたニーナが中華おっぱいに洗脳されてるように見えたんだけど違ったか…
106名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 04:48:41 ID:tcxNtS4U
私もそう見えたから無問題。
てか違うとしてもどう見ても脳内補完余裕レベル。


で、ティオちゃんシリーズ大好きだからがんばって下さい><
107名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 05:24:03 ID:Jn6j2cPN
>>88
遅レスだけどGJ!
>>89と同じく続きが気になってしまった…。
108名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 10:05:11 ID:PF4EG44a
>>102
なんという寸止め
続きお待ちしてます。
109名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 18:58:44 ID:PF4EG44a
しかしリオン君は少し迂闊ですな。プロなのに
大切な先輩を助けるためだからしょうがないのか
110名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 00:12:03 ID:KnyavZ5a
リオン君
ガーリオン君
バレリオン君
111名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 00:27:22 ID:ECnEi8gl
>>102
超GJ!後半がうpされるまで
wktkしながら待ってるよ!
112名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 00:41:06 ID:AWD2fuff
久しぶりにバイオ4やってるんだがアシュリーがサドラーに操られるムービーでおっきしたわ。
113名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 00:44:31 ID:AWD2fuff
すまん・・。sage忘れた・・。
ちょっとROMってくるorz
114猟血の狩人 第三話後編:2008/03/31(月) 02:12:09 ID:qF5M5kKG
出来ました!いよいよ堕ちシーン満載の後編です。

「ん………」
日が暮れ、夜の帳が街を多い隠さんとしている時、窓の隙間から入ってくる闇の気配に当てられたのか
ベッドの中に包まって寝ていたニースは、ゆっくりとその目を見開いた。
「あぁ…、そっか。満腹になって寝ちゃったんだっけ…」
いくら吸血鬼になって身体能力が増したといっても、動けば消耗するし疲れる。そして、満腹になれば眠りもする。
ベッドからむくりと起き上がったニースは、ぐるりとあたりを見回してみる。忌々しい太陽の気配はほとんど
なくなっており、自分の時間が来たことを体が感じている。
そして、一緒に向かいのベッドに眠っていたはずのティオの気配もまた、この部屋からなくなっていた。
「ティオちゃん……、はいないか。
多分ご飯を食べにいったんだろうね。あ〜あ、ひどいな。自分ひとりだけで食べに行くなんてさ」
ニースはちょっとだけ頬を膨らませ、どさりとベッドに寝転んだ。
「そりゃ私は吸血鬼だから普通の食事なんかいらないけどさ…。いつでも一緒にいたいじゃないのさ普通」
暫くの間、ニースは寝転んだままぶちぶちとグチを垂れていたが、そんなことをしていても何も解決する物ではない。
「…ちょっと外、出てみるか」
もう殆ど日の光は無いので、振闇を羽織っていれば何も問題はない。あとはティオの気配を辿っていけば
見つけることはそうは難しくは無いはずだ。先ほど血の交換を済ませたばかりだから、ティオとの繋がりも問題はない。
ニースは壁に掛けてあった裏地に小瓶をいっぱい仕込んである振闇を手に取って、肩からかけようとした時、
旅館の階段を上ってくる足音に気がついた。
最初は気にも留めてはいなかった。が、その足の運び方を察した時、ニースの警戒心がピクリと反応した。
「これって…、狩人が獲物を追い詰める時の歩行法だ…」
この歩行法はもちろんニースもティオも心得ている。が、ティオがニースに対してこの歩行法をする道理はない。

(となると、近づいてきているのは敵!)

ニースが扉から離れようと一歩足を引いたその瞬間、目の前のドアがバタン!と大きな音とたてて開き、二人の狩人が部屋へ乱入してきた。
「あ…、や、やっぱり……、ニース先輩…」
「先輩、生きていた…、とは言い難いんでしょうね。今の先輩は」
大剣を構えたリオンはわかってはいたがそれでも信じられないといった驚愕の、外套に腕を入れたままの
アンナはあくまでも予想内のことといった冷静な表情をニースへと向けていた。
「あ、リオンにアンナじゃない。久しぶりね。元気してた?」
緊張した面持ちでニースへ対峙している二人に、ニースは以前のニースと全く変わらない表情、言葉づかいで
声をかけてきた。その姿は、リオンとアンナが知っているニースそのものだった。
が、その態度は二人はニースへ向ける警戒をさらに色濃く変えていった。
なるほど、外見は以前のニースとなんら変わりはしない。が、その内から発せられる気配は目で見えるほどに真っ黒な物だった。
「リオン、騙されちゃダメ。あれはもう、ニース先輩じゃない」
「うん…。この物凄い鬼気…、外からでも感じられるくらいだったもの」
実際、ここまでニースが簡単に見つかるとはリオンにもアンナも思ってはいなかった。が、日が暮れるにしたがって
膨れていく巨大な吸血鬼の気配が感じ取れるようになり、労せずしてニースの居場所を特定することが出来たのだ。
「二人共、すっかり狩人の顔になったわね。でも、普段からそんな顔していると疲れちゃうよ」
ニースはあくまで昔と変わらない態度で二人に接してきている。それが何を意図しているのかいまいち測りかね
リオンもアンナも踏み込んだはいいが次の一手が打てずにいた。
「もう、どうしちゃったのよ二人とも。まるで私を吸血鬼を見るみたいな目で見てさ」
「先輩…。ごまかしてもダメです。今の先輩は、吸血鬼そのものじゃないですか」
リオンの言葉に、笑顔を浮かべているニースの顔がピクリと動いた。その赤い瞳に、邪悪な光がちらつき始める。
「ふ〜〜ん。じゃあリオン君は、吸血鬼の私をどうしたいの?
私の体にそのぶっといモノを突き刺して、オスの征服欲に浸りたいのかしら?」
「な?!」
ニースはリオンの持っている剣を指差しながらも、ニヤニヤと笑いながらわざと卑猥な表現でリオンに食って掛かってきた。
頭では違うと分かってはいるのだが、予想もしていなかった言葉にリオンの顔がボッと赤く染まる。
115猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:13:11 ID:qF5M5kKG
「それとも、私に血を吸って貰いたいのかしら?
いいわよぉ。血を吸われるのってとっても気持ちいいの。すぐになぁんにも考えられなくなって、私に
血を吸われることばっかり願うようになるの。そして、幸せな気分のまま永遠の命と若さを手に入れられるのよ。
どう?なんならアンナから吸ってあげようか?リオンの血、最初に吸わせてあげるから、さ」
ニースは、時折扇情的な仕草も交え、リオンとアンナの心の平静をわざと失わせるかのように振舞っていた。
実際リオンは羞恥と怒りで顔を真っ赤にし、アンナもニースに凍りつきそうな冷たい視線を投げつけている。
(こんな簡単に挑発に乗るなんて…、まだまだね)
ニースにしてみれば、リオンとアンナは懐かしい後輩でもなんでもなく鬱陶しい闖入者でしかない。
本来ならとっとと切り裂くか血を吸い尽くしてしもべにでもしてしまいたい。
が、人目がつく旅館でそんなことをしてしまっては間違いなくティオの耳に入ってしまう。それだけは避けたい。
(後は冷静さを失った心に魔眼で暗示をかければ問題ないわ)
魔眼で『吸血鬼はここにいなかった』とでも暗示をかければ、騒ぎを起こさずにこの場を収めることが出来る。
二人とも心の動揺で、吸血鬼と退治した時は魔眼を防ぐために真正面から向き合うなという原則すら忘れ自分を睨みつけている。
(さあ、二人ともとっととこの町から出て行きなさい!)
謀が成功したことを確信したニースは、二人の脳髄を焼き尽くさんばかりに魅了の魔眼を投げつけた。

が、ニースは少しばかり二人を甘く見ていた。

ニースが魔眼を投げつけるより早く、外套に隠れたアンナの腕がブン!という音を立てて飛び出してきた。
「!!」
唸りをあげ、顔面目掛けて飛んできた物体をニースはすんでのところで顔を捻ってかわした。
後ろの壁にドカカ!と三本の小刀が突き刺さる。
(そうだった!アンナは投剣使いだった!)
危なかった。と、思う間もなく立て続けにリオンが大剣を振りかぶって襲い掛かってきた。
「うわああぁっ!」
「きゃっ!」
ニースの体を掠めて振り下ろされた剣は、ニースが座っていたベッドを真っ二つに切り裂いた。
「ち、ちょっと!人が寝るベッドを壊すなんて。それでも聖職者なの?!」
「安心してください先輩!もう先輩は寝る必要なんてありません!だって先輩はこの場で討滅されるんですから!」
リオンは重い大剣に振り回されること無く、ニース目掛けて必殺の斬撃を打ち込んでくる。別にそれそのものは
かわすのはわけないが、その隙をフォローするかのように投げられてくるアンナの小刀が非常に鬱陶しい。
(これは…、狭いところにいるのは不利だ!)
形勢がまずいことを悟ったニースは、まだ完全に日が暮れていないにも拘らず振闇を適当に羽織ってから窓を蹴破って旅館の屋根の方へと逃げ出した。
「「逃がすものか!!」」
もちろんリオンとアンナもそれを追っかけ、外へと飛び出していった。



夕闇が次第に濃くなっていく空が屋根伝いに追いかけっこを繰り広げる三人を覆い隠し、いつしか三人は
人気のない廃屋の屋根の上で対峙していた。この広い空間ではアンナの投剣はそれほど効果的ではなく、リオンも不安定な足場で大剣を
思うようには振るえない。が、ニースにしても僅かながら日が顔を覗かせている屋外では力を揮いにくく双方決め手に欠ける展開になっていた。
「いい腕になったのね、二人とも。先輩として鼻が高いわ」
「そうやって日没までの時間を稼ごうとしても無駄ですよ、先輩」
リオンとアンナはニースとの間合いをじりっじりっと詰めてきている。日没になればニースはその力を
全開発揮できるため、リオンたちにとって甚だ不利になる。なんとしても日没までに討滅しなければならない。
「さっさと先輩を討滅して…、ティオ先輩を助け出してみせる!」
リオンの口から出たこの言葉。その言葉にニースはピクリと反応した。
「ティオちゃんを…、救うですって?」
「そうです!ニース先輩に魅入られているティオ先輩を救うには、それしか手が無いのは先輩も承知のはずでしょう!
ティオ先輩のためにも、ニース先輩!あなたはここで滅ぼさせてさしあげま…」
リオンの言葉は最後まで続かなかった。目の前にいるニースの表情がみるみる険しく、鋭くなっていく。
116猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:14:11 ID:qF5M5kKG
髪の毛がざわざわと蠢き、両手の爪が急激に伸び始めている。瞳の光は赤を通り越して金色に輝き、伸びきった牙ががちがちと音をたてている。
「ふざけたことを言っているんじゃないわよ…。私からティオちゃんを取り上げる腹積もりなの…?!」
ニースが憎悪に塗れた目でリオンとアンナを睨みつけた。
「うっ…、な、なんて威圧感なんだ…」
「これが、先輩の本性なの…」
魔眼が発動していないにも拘らず、その瞳が放つ薄ら寒さに思わずリオンとアンナは一歩後じさってしまった。
「魔眼で暗示を与えて穏やかに追い出そうとしたけれど…、気が変わった。お前達には死よりも辛い屈辱を与えてやる…」
二人を睨みつけたまま、ニースは懐を手でごそごそといじりまわすと、一個の小瓶を取り出した。
それは、あのニースがコレクションしていたと自称していた、吸血鬼の灰が入った小瓶だ。
「普通、灰になった吸血鬼は、ある程度の量の纏まった灰がないと肉体を再構成しきれない。
もちろん、こんな小瓶に入る量では、通常では復活なんか到底覚束ないわ」
そう言いながらもニースは小瓶の蓋を開けて、ぽいと下へと投げ捨てた。
「でもね」
ニィッと笑ったニースは親指をガリッと噛み、滴り落ちる血を一滴、小瓶の中へと垂らした。
すると、その瞬間小瓶から一筋の煙が吹き始め、高々と天へ登り始めた。
「強大な魔力を持った血があれば、充分に復活させることが出来るのよ!!」
派手に煙が吹き始めた小瓶を前へと投げると、小瓶はパン!と音を立てて弾け、次の瞬間には一体の吸血鬼がその場に立っていた。
その吸血鬼の姿を見て、リオンとアンナは思わず息を飲んだ。
「ア、アンナ…。あれって…、もしかしてヴァンダール、じゃ……」
「なんで…。私達が討滅するよう言われた吸血鬼が、いきなり…」
そう、ニースが復活させた吸血鬼は、先日仕留めたばかりのヴァンダールだった。
「あら、お前達こいつを討滅しに来たわけなの?残念でした。こいつはもう私とティオちゃんの手で仕留めちゃったの。
そして今は殆どの魔力を私に吸い取られ、私の血で忠実なしもべになってしまったのよ。そうよね、ヴァンダール?」
「はっ…」
ニースの声に、ヴァンダールは虚ろな顔でこっくりと頷いた。

リオンとアンナは声も出ない。
侯爵を名乗るほどの強大な吸血鬼をしもべに出来る力とはいったいどれほどのものか。
たったあれだけの量の灰を、ただ一滴の血で吸血鬼にまで再構成できる魔力は一体どれほどの物なのか。
目の前にいるかつて先輩だったものは、間違いなく今までに目にしてきたどの吸血鬼よりも強大な存在だった。
「おまけに、吸血鬼の灰はこいつだけじゃないわよ。ほら!!」
ニースが振闇をばさっとめくると、そこには10ではきかない数の小瓶がぞろっと縫い付けられていた。
「こいつらを全部復活させて、この町を吸血鬼だらけに変えて見せましょうか?アハハハハ!!」
声高らかに笑うニースの顔には、人間の命など気にも止めない残忍な吸血鬼の本性が色濃く張り付いていた。
「さあいけヴァンダール!私が町中にしもべをばら撒くまでこいつらの相手をしておくのよ!」
「御意!」
ニースの命令を受け、ヴァンダールはリオンとアンナ目掛けて轟然と突撃してきた。それと同時にニースは踵を翻し、町の奥へと走り出した。
「まずいアンナ!先輩を行かせてはダメだ!ヴァンダールは僕が何とかする。アンナは先輩を止めてくれ!」
さっきのニースの言動からすると、ヴァンダールはかなりの力をニースに取られているらしい。それなら
自分ひとりでも何とか倒せるかもしれないと踏み、リオンはアンナを一人で向わせることを決断した。
「でもアンナ、決して無茶はしないで!危ないと思ったらすぐに戻ってくるんだ!」
「わかったわ、リオン!」
ヴァンダールの相手をリオンに任せ、アンナはすぐさまニースの後を追いかけ始めた。
が、この時アンナには、また別の思惑が生まれつつあった。
うまい具合にリオンと別行動を取ることができた。
これは、好機だ。と。
117猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:15:11 ID:qF5M5kKG
屋根伝いに町の奥へと走っているニースは、自分を後ろから追ってくる気配が一つあることを感じてほくそ笑んでいた。
「バカな奴。私がこの町を吸血鬼だらけにするわけないじゃない。クフフフ…」
そんなことをしたら、ティオの不興を買うだけではなく自分にも収拾がつかない事態になってしまう。
リオンとアンナの強さは二身一体のコンビ攻撃にあるので、この二人を分断できればニースにとっては敵ではない。
思惑通りに二人を離れ離れに出来たことで、ニースは込み上げてくる笑いを抑えることが出来なかった。
「来ているのは…、アンナか。このまま誰にも邪魔できないところまで誘い込んで、ゆっくりと血を吸って吸血鬼にしてあげる。
そして、リオンと仲良く殺しあうがいいわ。ティオちゃんを私から獲ろうとした報いよ」
ティオと交わした『人間を襲ってはダメ』などという約束も最早関係ない。
ティオを自分から奪おうとする輩を、ニースは絶対に許すわけにはいかなかったのだ。
「さあ、追っかけてきなさい。すぐにその頭をリオンの血のことしか考えられないように…って、えっ…?!」
おかしい。アンナの気配がどんどん自分から離れていっている。だからといって、リオンの方へ戻ってもいない。
まるで他に何か重要な目的でもあるみたいに見当違いのほうへと進んでいる。
「どういうこと……」
ニースは動きを止め、アンナが向う方へ意識を集中させる。一体アンナに、何の思惑があるのか探るために。
そして、程なくニースが捉えた気配は、いま自分と一番繋がっている存在のものだった。
「これは…、ティオちゃん?!ティオちゃんの所に、行こうとしているの?でも、なんで…」
背中がゾワゾワと悪寒で震える。なにか、とてつもなく嫌な予感がしてきた。
「っ!」
矢も盾もたまらず、ニースは逆にアンナを追っかけ始めた。何故かは分からない。だが、そうしないと絶対に後悔すると吸血鬼の感覚が教えていた。



アンナの目の前で、ティオがすやすやと寝息を立てている。
眠り薬はまだ十分に効いている。あと二時間は目は醒めないだろう。
仮眠室全体を不可視の結界で封印した。ここで何が起こっても誰も何も関心は持たない。
纏っていた掛け布団は捲っておいた。これで布団に穴は開かない。
眠っているティオの体の向きを変えた。これでこちらに正対する形になる。
全く表情を変えずに、アンナは懐から小刀を三本取り出した。大きく振りかぶり、その狙いを定める。
「………っ」
ピュッと放たれた小刀は、寸分狂わずティオの胸へと吸い込まれていった。そして、それが突き刺さろうとする瞬間

バンッ!!

「だめええぇっ!!」
閉ざされていた雨戸が破り壊され、矢のように飛び込んできたニースがティオの前へと立ちはだかった。

ドドドッ!

懸命に伸ばした左腕に小刀が次々と突き刺さり、小刀に篭められた浄化の力がニースの腕を焼き、ジュウジュウと嫌な音を立てた。
「うわあぁぁっ!!」
苦痛の余りニースは左腕を押さえながら大きな悲鳴を上げた。その様をアンナは苦々しげに眺めていた。
「や、やるじゃないアンナ…。わたしがティオちゃんに固執しているのを見て、まさかティオちゃんを狙うなんてね……
動けないティオちゃんを狙われたら、さすがに私も、こうするしかない…、痛ぅぅっ!!」
ニースの左腕は焼け爛れ、血と肉が焦げた匂いを発しながらボタボタと床に垂れている。動かそうとしても全く反応しない。
(このまま、ティオちゃんを狙われ続けたら、体が持たない…っ!)
だからと言って、この状況で盾代わりに小瓶からしもべを解放しようとすれば、即座にアンナは右腕を封じにかかるだろう。
追い詰めたと思った獲物が思わぬ形で牙をむき、いまや形勢は逆転しようとしていた。
が、そんな好転した状況にも拘らず、アンナの顔は未だに憮然としたままだった。
「この部屋には不可視の結界を張っていたのに、なんで…」
「おあいにく様…。私とティオちゃんは互いの血で繋がっているわ。言ってみれば自分がもう一人いるのと同じ。
自分の居場所がわからなくなるバカなんていないわよ…」
118猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:16:11 ID:qF5M5kKG
と、そこまで言ってからニースは不可解なことに気がついた。
「って、ちょっとまって!不可視の結界?!なんで、ティオちゃんを隠すような真似をしたの?」
ティオを餌にしてニースを釣り出すつもりならば結界などは不要だ。ティオを隠す意図があるなら、それは
ニースからティオを遠ざけるのが目的であって、ティオを狙う意味はない。
そして、アンナの口から紡がれた言葉はニースにとって予想外の物だった。

「余計な、ことを…」

「え…?」
ニースは最初、アンナが何をいっているのか理解できなかった。自分がティオを庇うのが、なんで余計なことなのか。
「…。せっかくその女を殺すチャンスだったのに、よくも邪魔をしてくれた」
アンナの表情はいつにも増して重く、暗い。闇に生きる存在になったニースすらぞっとするほどの冷気が漂ってきている。
「ち、ちょっと待ちなさい!あなた、ティオちゃんを殺す気?!
もしかして、それって教会の命令なの?!だったら、そんなこと絶対にさせな…」
「教会は、関係ないわ。これは私自身の意思」
かちり、という音と共にアンナの両手に小刀が何本も迫り出してくる。それで狙う目標の目線は、明らかにニースの後方を指している。
「その女がいると…、リオンが命の危機に晒される。だから、殺す」
その表情には、かつての先輩を敬うとか憧れとかいう感情は全くない。獲物を狙う狩人の瞳でもない。
邪魔者を目の前から排除する、冷徹な執行人の顔をしていた。
「ふざけるな!ティオちゃんを…、お前なんかに殺させはしない!」
「ならば防いでみろ!」
アンナは横っ飛びに跳ね、ティオの体の真正面から小刀を打ち放った。直接受けるわけにはいかないニースは
動く右手で小刀を払おうとしたが、全てを弾き飛ばすことは出来ず一本右腕にもらってしまった。
「うあっ!」
「そうやって私の刀を受け続ければ、いつかお前も力尽きて倒れる。そうすれば、ゆっくりとそいつを殺せるというもの。
リオンには、先輩はお前に操られて盾にされたって言っておくわ。私が殺したっていうわけにはいかないからね!」
アンナの瞳に次第に狂気がちらつき始める。いつも感情を表に出さず冷静沈着なアンナが、ニース(というかティオ)に感情剥き出しにして襲い掛かってきている。
投げ放たれる小刀はあくまでニースではなくティオを標的としている。動かないティオは小刀を避けようがないので、
自然ニースが受け流す羽目になるからニースを狙っていると言えなくもないが。
ニースにはそこまでティオの殺害に執着するアンナが理解できなかった。
「なんで…、そんなにティオちゃんを殺そうとするのよ!そんなにティオちゃんに近くにいて欲しくないなら
とっととここから出て行けばいいじゃないの!ティオちゃんはもう教会と何の関係もないのよ。会う可能性なんて、殆どないじゃない!!」
「…!」
その言葉を聞いた時、アンナはぴたりと動きを止めた。
「関係ない…?いいえ、その女がいる限り…、この大地のどこかにいる限り関係はある…」
狂気の色に包まれていたアンナの表情が、見る見るうちに鎮まっていく。
代わりに、伏せがちの顔に浮かんできたのは悔恨とも怒りとも取れないものだった。
「その女がこの世界のどこかで息をしている限り、リオンはそいつのことをどこかで気にかける。
今日だって、日が沈むから明日にしようといった私の言葉を無視し、『先輩を助ける』とか言ってわざわざ
夜に吸血鬼と対決するような無謀な行為を選んだ。普段のリオンなら、こんなことを絶対にしはしない。
私と一緒の時はこんなことはしない!そいつが絡んでいるから、リオンは無茶な真似をした!!」
「アンナ…」
次第に激高していくアンナの感情を、ニースはようやっと理解することが出来た。
これは、嫉妬だ。
「そいつがいる限り、リオンは私のものになってくれない!私と一緒にいても、リオンの心はそいつに向っている!
リオンが好きな私の心に、リオンは絶対振り向いてくれない!!
だから殺す!!そいつを殺して、リオンの心を私のものにしてみせるんだぁ!!」
これが、物静かでクールな印象をもたれているアンナなのだろうか?嫉妬の炎を撒き散らしながら大声を
張り上げるその姿は、普段の彼女からは想像も出来ない。いや、普段の戦闘時での周りの被害を顧みない苛烈さ
を考えると、この姿こそがアンナの本質で普段は巧みにそれを隠していたとしか考えられない。
119猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:17:11 ID:qF5M5kKG
「なんて、奴なの…」
そのあまりに自分勝手な言動に、あっけにとられたニースの心にふつふつを怒りが湧き上がってきた。
「どこまでバカなのあなた…。普段ろくに自分の気持ちも喋らないくせにリオンが振り向いてくれない、ですって?!
そんなにリオンのことを想っているんだったらちゃんと口にしていいなさいよ!黙っていてもいつか相手が
自分の気持ちを理解してくれる。空気を読んでくれ。なんて、現実にあるわけないじゃない!
自分の気持ちはきちんと相手に言わないと、永遠に理解してもらえないのよ!!
どうせ、度胸が無くて告白も何もしていないんでしょ!この意気地なし!!」
「ぐっ!」
図星を突かれたからか、アンナの顔が一瞬引きつり血の気がサッと引いた。
「だ…、黙れ黙れぇ!とにかくお前とそいつを殺せばリオンは私のほうを向いてくれる!
その女は特製の眠り薬であと数時間は目が醒めない。この部屋には結界を張ってあるから誰も何が起こっているのかわからない!
誰にも知られず苦しまずに殺してあげるのがせめてもの慈悲だと思えぇ!!」
が、自分の弱さを認めることが出来ないアンナはムキになって否定し、両手にもてるだけの小刀を持ち構えた。
さすがにあれだけの数の小刀を防ぐ手立てはニースにはない。
(クッ…、せめてティオちゃんが起きていれば……っ?!
寝ている?意識がない?!そうだ!!)
ニースがあることに思い至ったと同時に、アンナは怨念が篭められまくった小刀を持つ手を振り上げた。
「死ねええぇっ!!」

「ティオちゃん、アンナの動きを止めて!!」

「!!」
それと同時にニースが放った声。その直後、薬によって眠らされたティオの双眸がカッと開き、人外の速さで飛び起きた。
「えっ?!!」
予想外の事態に小刀を投げる手が一瞬止まった隙を見逃さず、ティオはアンナの後ろに回りこみ、後方からはがい締めにしてしまった。
「なっ!せ、先輩起きてたの?!」
アンナは驚愕に目を見開き、なんとかティオを引き剥がそうとするが、元々無理な体勢に加えティオの
人間離れした膂力に組み伏せられ全くびくともしない。
「そんなバカな。少なくとも、後一時間は絶対に起きてこないはずなのに…!」
「起きていないわよ。ティオちゃんの意識はまだ、ぐっすりと眠っているの」
再びの形勢逆転に、ニースの顔に勝ち誇った笑みが浮かんだ。
「今の私は、眠っているティオちゃんに限って意のままにすることができるの。状況が状況なんですっかり忘れていたわ」
「なんですって?!」
アンナは比較的自由になる首を何とか動かして、後方のティオの表情を覗いて見た。
「………」
その顔は全く表情が無く虚ろなままで、瞳は吸血鬼のように紅く輝いていた。
「ウフフ、うまく私を使って思いを遂げようとしたけれど、その浅知恵が命取りになったわね」
ニースがアンナの方へじりっじりっと近づいてくる。体中傷だらけで満身創痍だが、その目だけはギラギラと赤光を放っている。
「あ、あ…」
アンナは、ニースが何をしようとしているのか理解できた。ニースは自分の血で傷を癒すつもりなのだ
「い、いやあぁっ!ティオ先輩、離して。離してぇっ!!」
が、もとより意識がないティオは、アンナの懇願にも眉一つ動かさない。
「誰か、誰か助けてぇっ!!」
しかし、結界を張っている部屋からは外へ声が漏れることもない。
自業自得だった。アンナは数々の策を張り巡らせたが、その全てが自分への代償として跳ね返ってきたのだ。
ニースの血まみれの手がアンナの顎をつぅっと撫で上げた。
「ひいぃぃっ!!」

血を吸われる。血を吸われる!いやだ、いやだ。いやだいやだいやだいやだいやだいやだぁっ!!!

120猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:18:11 ID:qF5M5kKG
「そんなに恐がらないの…。私はあなたの血を貰うけど、私からもあなたにあげるものがあるんだから」
ニースの言葉にアンナはさらに震え上がった。吸血鬼が人間にあげるものといえば、あれしかない!
「いらないいらない!永遠の命なんていらない!不老不死なんていらない!いやいやいやいやぁぁ!!」
アンナは大粒の涙を流しながら、かろうじて自由になる頭をぶんぶん振って抵抗した。
「そんなものじゃないわ。私があなたにあげるのは『勇気』よ」
「ゆ、ゆう、き……?」
ニースのあやすような優しい声に、アンナはピクリと反応した。勇気とは、一体何か。
「そう、勇気。リオンに告白することが出来る勇気と力を、あなたにあげるわ…」
そこまで言ってから、ニースは瞳を愉しげに歪めて口をガッと開いた。鋭い牙が部屋の灯りに反射して輝いている。
「リオンを自分の物にすることが出来る、吸血鬼の力をね!!」

ガシュッ!!

「きゃあああぁぁーーーっ!!」
深々と穿たれた牙の衝撃に、アンナは魂を振り絞るような悲鳴を上げた。が、勿論その声は外には届かない。
「ああっ、あがぁ……」
頚動脈を深々と貫いた部分がカァァッ!と熱もってくる。まるで、体中の体温を集められているようだ。
『どう?牙を挿された感触は…?とっても気持ちいいでしょ』
アンナの頭の中にニースの声が直接響いてきている。
『でも、吸われる快感はこんなものじゃないわよ…』

チュッ

ほんのちょっと、傷口から溢れ出てきた血を啜られただけだった。
「ひあぁっ!」
だが、その瞬間アンナの体内に腰が痺れそうな快感が走った。
(な、なに、これ……。これが吸血の快感…?!)
たちまちアンナの瞳には薄い霞みがかかり、口元は知らずのうちに悦楽の笑みが浮き出ている。
頭の中は気持ちいいで塗りつぶされていき、思考するのも億劫になってきている。
それだけに、消えかけている理性はこの状況に危機を発していた。

この快感は危険だ。これに溺れてしまったら、二度と浮き上がることは出来なくなってしまう。
考えられる理性があるうちに、なんとしても引き剥がさないと!!

が、それを実行に移す間もなくニースによる本格的な吸血が始まった。
『さあ、狂わせてあげるわ』

チュッ、チュッ、チュゥ…

「ああぁっ………!」
ニースの喉がこくり、こくりと動くたびに、アンナの目の前に雷が落ちたかのようなフラッシュが走る。
ニースの牙がアンナの血を啜るたびに、自分の命もニースの中に獲られている実感が湧く。
でも、そんなの関係ない。
(凄い!吸われるの気持ちいい!とっても、とっても気持ちいい!)
吸血には快感が伴うことは聞いたことはあるが、これほどとは思わなかった。リオンのことを想って自慰をしたことも度々あったが
その時もこれほどの快感を得たことは無かった。
吸血鬼の犠牲者が盲目的に吸血されることを求めるという気持ちも今ならわかる。
こんな快感を知ってしまったら、もうこれがない世界に戻ることなんてできっこない!
「ああぁっ!凄い!血を吸われるの気持ちいい!もっと、もっともっともっと吸ってぇぇっ!!」
とうとうアンナは口に出してまで吸血を求めてしまった。
が、それを聞いたニースはつぷっと牙をアンナから引き抜いてしまった。
121猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:19:11 ID:qF5M5kKG
「あああああっ!!なんでぇ?!なんで抜くのぉ?!吸って。吸ってぇ!吸ってくださぁい!お願いしますぅ!!」
恥も外聞も無く喚き散らすアンナを、ニースは面白そうに眺めていた。
血塗れだった左腕は白煙を上げ、物凄い速さで再生していっている。もう傷口は塞がっており、怪我する前となんら変わりはない。
「フフッ、ご馳走様。見ての通りあなたにやられた傷は完全に元に戻ったわ。もう血を貰う必要もないの。
それに、これ以上血を吸ったらあなたも吸血鬼になってしまうわ。そうしたら、リオンも悲しむでしょ?」
もちろんここで吸血を終わらす気など全くないのだが、ニースは意地悪くアンナに語りかけてきた。
「え…」
それを聞き、アンナの顔からざっと血が引いた。
もう自分の血は必要ない。もうこれ以上自分の血を吸ってくれない。もうあの快感を味わうことが出来ない!
それは、今のアンナにとって死ぬよりも辛いことだった。
「いやあぁっ!もっと、もっと吸ってくれないといやぁっ!吸って!私の血、吸い尽くしてくださぁい!!」
アンナは光をなくした瞳に涙を浮かべて懇願してきた。しかし、それでもニースは動かない。
「いいの?これ以上吸ったら、あなた本当に吸血鬼になってしまうわよ?」
「いいの!吸血鬼になってもいいの!だから、吸って!吸って!!」
もうアンナの頭には血を吸われる快感を味わうことしか浮かんでこない。
「もう何もかもどうなってもいい!私の血をすべて吸われたいんです!お願いします!ニース様ぁぁっ!」
「…ククッ」
完全に堕ちた。それを確信したニースはようやっとその牙をアンナの喉元へと近づけていく。
「そこまで言われてはもう私も遠慮する必要はないわね…
じゃあ、あなたも連れてってあげるわ。猟血の輩の世界にね!」
ガッ!とニースの牙が突き刺さった瞬間、アンナの顔が満足げに歪んだ。
「うあはあぁっ!いいっ!気持ちいいよおぉっ!」
ニースとティオに挟まれながら、アンナは腰を大きくひくつかせて快感に喚いた。
その瞳には紅い光が次第に大きく輝き始め、だらしなく舌が零れ涎を流している口からは鋭く牙が伸びてきている。
その様を、ティオは意識が無いまま紅い瞳でじっと見つめていた。



「アンナ…、どこに行ってしまったんだ?」
あの後、ヴァンダールを何とかしとめたリオンは、アンナを探して街中を彷徨っていた。
無茶はしないでとは言っておいたものの戦闘になったら何が起こるかわからない。ましてや相手は強大な魔力を持ち、
自分達のことをよく知っているあのニースなのだ。
(もしかしたら…、僕はとんでもないミスをしたのかもしれない…)
リオンは今更ながら、アンナと離れ離れになってしまったことを悔いはじめていた。ティオを助けるために
夜に吸血鬼と戦う危険さを承知していながらも強行してしまい、怒ったニースに街中に吸血鬼をばら撒かれる
ような事態を作ってしまった。これは戦闘を日中に行うようにしていれば容易に防げたことだ。
幸い、今まで街中に吸血鬼が出没したという話は聞こえてこない。アンナがうまくニースを防いでいると
思いたいが、もし、もしも実はニースがアンナを手にかけるのに夢中で他に手が回っていないのだったら…
(お願い、アンナ!無事でいて!!)
焦る気持ちを必死に押さえ、リオンはニースとアンナが消えていった方角を必死に駆け抜けていった。
そして、薄暗い角を曲がった時、リオンの目の前にふらりと一人の人影が現れた。
「う……、リ、リオン……」
「!!あ、あ……」
その服はボロボロに引きちぎれ、胸を抑えて蹲っている。日がすっかり暮れてしまった上に明かりも指さない
路地裏なのでおぼろげにしか全身像を見ることは出来ないが、その姿は見間違えもしない…
「ア、アンナ!!」
「リオン……、ようやっと、会えた……」
リオンの耳に届くアンナの声は今にも消えそうなほどに小さい。酷い怪我でもしているのか苦しそうにゼェゼェと息を吐いている。
「アンナ!あれほど無茶はしないでって言ったのに…」
これは自分のミスだ。アンナを一人にしてしまったためにこんなに酷い目にあわせてしまった。
リオンは悔しさに臍を噛みながらも、アンナの状態が心配なので無防備にアンナへと近づいていった。
122猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:20:12 ID:qF5M5kKG
「でも…無事でよかった。とにかく、今は状態を立て直して……っ?!」
蹲るアンナの手を優しく握った時、リオンの体に戦慄が走った。
アンナの手から体温を全く感じない。いくら夜になって冷えてきたとはいえ、ここまで体温がないなんて人間ではありえない。
「ア、アン…!」
リオンが思わず手を離そうとした時、アンナがもう片方の手でリオンの肩をがっしりと掴んだ。
「リオン……、もう離さない…。フフフ…」
ゆっくりとリオンのほうを向いたアンナ。その瞳は、燃えるように紅い血の色をしていた。
「そんなっ!アンナ…」
驚愕から思わずアンナの瞳を覗いてしまった時、アンナの瞳から発せられた赤光がリオンの瞳に飛び込んできた。
「あうっ…!」
その瞬間、たちまちリオンの全身から力が抜け、くたっとアンナにもたれかかるように倒れてしまった。
「アハハハ…。さあリオン、二人でゆっくりできるところに行こうね。そこで、たっぷりと可愛がってあげる…」
リオンを抱えたまま、アンナは路地の闇へと消えていった。



「うあっ、おああっ!!」
人気のない納屋の中で、決して外には漏れないリオンの絶叫がこだましていた。
敷き詰められた藁の上で、裸に剥かれたリオンがアンナに組み伏せられたまま蛇のようにのたうっている。
アンナはリオンの太腿にその牙を埋め、ジュルジュルと音を立ててリオンの血を吸い取っていた。
『ウフフ、どうリオン?血を吸われるのって気持ちいいでしょ?
私もついさっき、ニース様からこの快感を味あわせてもらったの。だから、リオンにも体験して貰いたくて、ね…』
リオンをよく見ると、もう片方の太腿にも、首筋にも胸板にも生殖器にもアンナの牙の噛み跡が見える。
猫がネズミを弄ぶかのように、アンナはリオンの体のあらゆる部分からじわり、じわりと血を搾取していた。
「ア、アンナぁ…、や、やめて……」
が、吸血の快感に溺れそうになりつつも、リオンは必死に理性を奮い起こし抵抗しようとしていた。
それがアンナには気にくわない。
自分がニースに吸われた時は一瞬にしてその牙の虜になってしまった。なぜ、自分はニースと同じように出来ないのか。
何故すぐに、リオンは自分の物になってくれないのか。
太腿から牙を引き抜いたアンナは、リオンのがちがちに勃っているペニスに目を向けた。
「やっぱり、ここから吸うのが一番いいのかしらね…」
アンナは両手でリオンのペニスを握り締めると、その先にがぶりと噛み付いた。鋭い牙の感触が海綿体を
ずぐずぐと抉り、溜まりに溜まった血を吸い上げていく。
「うわあああああぁっ!!!」
その魂までも吸い上げようとするアンナの吸引に、快楽中枢を直撃されたリオンはたちまち射精し、アンナの口の中に精液を迸ってしまった。
「んっ!んんぅ……」
紅い生命のエキスと共に飛び込んできた白い生命の種を、アンナは一滴のこぼすことなく飲み乾した。
「ぷぅ……。どうだったリオン。気持ちよかった?」
射精が収まってからアンナは口を離し、リオンの顔を覗き込んでみる。
「あぁ…、ふわあぁ……。きもち、いぃ……」
放出の魔悦にリオンの顔は今までにないほど蕩けきり、口元にはだらしない笑みが浮かんでいる。
無意識に腰をビクッビクッと動かすリオンを見て、アンナはクスリと微笑んだ。
「ようやっと吸血の気持ちよさが分かってくれたみたいね。どう?もっと私に吸ってもらいたい?」
「あぅ…。そ、それは……」
まだ僅かに理性を残しているのか、なおも躊躇うリオンにアンナはぼそっと呟いた。
「今より、もっともっと気持ちよくしてあげるわ。おちんちんから精液、びゅーびゅーって出させてあげる」
「び、びゅーびゅーっ、て……」
たった今体験した腰も抜けそうな快感。アンナの口へ自らの血液と精液が吸い取られていく快感。
わかっていた。それがどれほど気持ちよいことなのか。それに浸るのが、どれほど心地良いのか。
しかし、それに溺れるのが恐かった。今までの自分が目茶目茶に壊れ、全く違うものになってしまう恐怖があった。
が、もう引き返すことは出来ない。アンナという毒蜘蛛の巣に捕らえられてしまっている以上、ここから逃げ出すことはもう出来ない。
なら、我慢したところでそれが何になるというんだ。
123猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:21:11 ID:qF5M5kKG
「お願い…。私、リオンに気持ちよくなってもらいたい…」
アンナが悲しそうな目でリオンを見つめている。吸血鬼になってしまっても自分のことをこんなにも想ってくれている。
(二人で堕ちるのも…、悪くないか……)
「アンナ…、吸って。僕の血、たっぷりと吸って!!」
リオンの言葉に、アンナはピクッと反応した。
「いいの?本当にいいの?リオンの血、吸っちゃってもいいの?!」
「いいよ!吸って!もっともっと僕を、気持ちよくさせて!!僕の血、全部吸い取っちゃってぇぇ!!」
リオンの堕ちた声に、アンナはニタァと欲望を剥き出しにした笑みを浮かべた。
ようやっとリオンが私の物になってくれた。これでリオンは私だけの物。私だけを見て、私のためだけに存在してくれる。
もう絶対に手放さない!永遠に私のしもべになる!!
「アハハハハッ!じゃあリオンは私のしもべよ!他の誰も見ない。永遠に私の物になるのよ!いいわね!!」
「わかった…、いや、わかりました!僕は永遠に、永劫にアンナ様のものです!
だから、だから早く吸ってぇ!」
「わかったわ!!リオンの血も精液も、全て吸い尽くしてあげるわ!!」
勝ち誇った笑みを浮かべたアンナは、リオンの真っ赤に腫れたペニスに勢いよく牙を打ち込んだ。
「あーーーーーっ!!」
壊れた笑みを浮かべたリオンは、血と精液を放出し続けながら人外の快感に身を委ね続けた。
そして、その鼓動がしだいに小さくなるにつれ、虚ろな瞳に邪悪な光が宿り始めていった。



ニースが二人がいる納屋に入ってきた時、リオンとアンナは人間では絶対に経験できない情交を交わしていた。
「ふわぁっ…、アンナ様の血、凄くおいしい……」
「リオン、リオンゥ…。あなたは私のもの……」
リオンとアンナはお互いの首筋に顔を埋め、互いの血を貪りあっていた。吸血する快楽と吸血される快楽が
双方を燃え上がらせ、行為をエスカレートさせていた。
「あらあら、二人ともすっかり立派な吸血鬼になっちゃって。ついさっきまで聖職者だったってのが嘘みたいね」
後ろから聞こえたニースの声に、アンナは血塗れの口をそのままに後ろに振り返った。
「だぁって…、吸血鬼の体と快感を与えてくれたのはニース様ですよ…。
こんな素晴らしいことを知ってしまった以上、過去の自分なんて省みる気にもなりませんよぉ…」
「僕もアンナ様に吸血鬼にしてもらって、今まで人間をやっていたことがすっごくバカバカしい気分になってきましたよ。
吸血鬼がこんなに素晴らしいものだって分かっていたら、以前に討滅した吸血鬼のどれかにさっさと
吸血鬼にされていれば良かった。って気になってきましたからね…」
リオンの方も、生えたての牙を惜しげもなく見せびらかしながら、以前のリオンからは想像も出来ない言葉を口走っていた。
「あぁ…、アンナ様の血もおいしいけれど、早く人間の血を思いっきり啜りたいよぉ…」
「すぐに吸えるわよ。そうしたら、一匹の人間を二人で一緒に啜りましょ!こんなふうに!!」
アンナは、再びリオンの首筋にガブリと勢いよく噛み付いた。
「う、うん!こんなふうにね!!」
吸血される快感に頤を仰け反らせたりオンは、我慢できないといった顔をしてアンナの首筋に噛み付いた。

「「んんーーーっ!!」」

うっとりと目を細めて吸血の快感に浸り始めた二人に、ニースはゆっくりと近づいていった。
その手には、リオンが持っていた大剣が握り締められているが、吸血に夢中な二人は気づく由もない。
「二人とも立派な吸血鬼になってくれて嬉しいわ。でもね…
後先考えず人間の血を吸われるようになったら、こっちとしてもまずいのよね」
互いに血を貪りあうリオンとアンナの胸板目掛け、ニースは大剣を勢いよく振り下ろした。
124猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:22:11 ID:qF5M5kKG
「ん…?」
ティオが重い瞼をゆっくりと開け放った時、部屋の中にはティオ一人しかいなかった。
「あれ…、リオンとアンナは…?」
身支度を整えて部屋を出てレストランの店員に話し掛けると、『仕事がある』とかいって二人は出て行ったと聞かされた。
「そっか…。あの二人、ヴァンダールの城へ行ったんだ…」
といっても、城の中はもぬけの空のはずだから、行ったらさぞビックリするでしょうね。と、ティオは軽く微笑んだ。
「せめて別れの挨拶でもしたかったな…」
少し寂しい気分になりつつ、ティオはレストランを後にした。ニースを一人残しているのが少し気がかりだったからだ。
(あの子のことだから二人に気づかれることはないだろうけれど…)
夜とはいえ人通りが多い大通りをとことこと歩いていると、前の方から見慣れた姿がちょこちょこと近づいてきた。
「やっほー。ティオちゃーん!」
「ニ、ニース?!」
その姿に、ティオはぎょっとした。もし二人がまだこの近くを歩いていたら、間違いなくニースに攻撃を仕掛けてくる!!
「どうしたの?ティオちゃ……、きゃっ!!」
呑気に手を振りながら近づいてくるニースの手をティオはガシッと掴み、近くの路地へと物凄い速さでカッ飛んでいった。
「な、なにがおこったのティオちゃん!」
「何が起こったのじゃないわよ!あなた、何一人で勝手に歩いているのよ!!」
ティオの凄い剣幕にニースはちょっと引きながらも、手に持っていた紙袋をおずおずと差し出した。
「なにこれ……?ああっ!!」
そこには、例の小瓶が一ダース入っていた。
「この前、空の小瓶が全部なくなっちゃって、買いに行っていたの…」
ニースが振闇をぱっとめくってみる。なるほど、裏に縫い付けられた小瓶にはすべて灰が詰まっている。
「まったく……。さっき、リオンとアンナに出会ったのよ。私」
「えっ……!それって、あのリオンとアンナ?!」
ニースはまるで初めて聞いたふうにギョッとした表情を浮かべた。
「そうよ。もし会っていたらこんな街中で大立ち回りをするはめになったじゃないの。ちょっとは自重しなさい」
「ごめんなさ〜い」
ニースはしゅんと頭を下げ反省したそぶりをした。意外に素直に謝ったことで、ティオも怒りの気分がスッと抜けていった。
「まあいいわ。二人はもう町を離れていったみたいだし、気をつけていれば大丈夫でしょう。わかったわね」
「うん。でも私も、久しぶりに二人に会いたかったな〜」
「冗談はほどほどにしなさい!!!」
調子に乗りすぎだ。と、ティオはニースの頭に拳骨を一発見舞った。
「痛った〜〜〜い!」
「知らないわよ!!」
頭を抑えて痛がるニースを省みることなく、ティオは表通りへ一人でずかずか出て行った。それを見たニースが慌てて後を追いかける。
「ま、私も別れの挨拶くらいはしておきたかったけれどね…」
ニースのほうを振り返ることなく、ティオはぼそりと呟いた。
(大丈夫だよティオちゃん…。会おうと思えば二人にはいつでも会えるんだ…)
それを耳にしたニースは心の中で呟き、小瓶が縫い付けられている部分にそっと手を触れた。
そこには、ヴァンダール戦の後2つ残っていた空瓶に詰めたリオンとアンナの灰がある小瓶がある。
(ティオちゃんが吸血鬼になってくれたら、一人づつしもべにして暮らそうね。それはとてもとても面白い生活になるよ…)
吸血鬼になったティオに二人が甲斐甲斐しく付き従う姿を夢想し、ニースはほんの少し唇をゆがめて微笑んだ。


125猟血の狩人:2008/03/31(月) 02:28:00 ID:qF5M5kKG
以上です。投下を待っていると言ってくださった方、有難うございました。励ましは
なによりも制作意欲の原動力になります。
猟血の次回はどういう感じにするかは未定ですが、また気を長くしてお待ちください。
126名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 02:39:10 ID:YpkxDdDQ
GJ!!
こんな時間まで粘って起きてた甲斐があったぜ。
次回までwktkして待ってますよm(_ _)m
127名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 03:18:14 ID:p0xqbHiYi
GJ!!

かなり良かった。
128名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 07:03:41 ID:qmutdmIp
>>125
うぉぉ、後編ktkr!
前編より多目の量で十分に見応えあった!
次回も楽しみにしてるよ!
129名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 08:18:05 ID:kyMaTKc7
>>125 GJ!!
 
次回も期待しています!!
130名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 21:21:22 ID:lfIyzI6V
>>125
なるほど、アンナが最後に見せた表情にはこんな理由があったのですか。
しかしティオはモテモテなんですねw
131名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 00:14:14 ID:f5wLNLf2
>>125
GJでした
最後の方のニースの台詞で「ティオに甲斐甲斐しく付き従うアンナ」の姿が想像できて
何か凄く良かったです。殺したいと思ってた女性への気持ちまで、しもべ化で捻じ曲げられるんですね
132名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 01:09:11 ID:LcrSdi4e
>>125
これはwktkせざるを得ない

GJ!!!!1
133名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 01:44:38 ID:1MVKLNfL
GJ!!!

書き方上手くて泣くwww
134名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 12:42:40 ID:th0r85vb
念のためブラックサイク見たら案の定エイプリルフールネタがw
135名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 13:07:52 ID:USCxi2kd
俺も見たがこれはひどいwww
だが逆に見たいwww
136名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 16:49:48 ID:vURczdGi
黒岩よしひろ先生って昔からマンドコントロール系のネタを描く人だと思ってたけど
悪堕ちイラストとかも描いてるんですね
某萌○連に魔法戦隊マジレンジャーのヒロイン二人の悪堕ちイラストが詳細希望で出されてた
137名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 17:26:17 ID:LZ38wHMN
どー見てもコラだろw
138名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 19:05:48 ID:SgT2rhZx
っていうかルクシオン買えば?
139名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 20:17:39 ID:f+RD0Pkt
おおおきく絵柄変わってたね
140名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:09:14 ID:maULWxQn
「さあ、行こうかお母さん」
「いっ、行くって……お、お城によね?」不安そうに母が尋ねる。
「いいから行くのよ」そういうのと同時にアルスの赤い瞳が怪しく輝いた。
「は……い……」すると母親はまるで意思を失った抜け殻のように棒立ちになり、瞳はどんよりと濁る。
フラフラと歩く母を導いて、アルスはお城とは逆の方向、町の東の井戸へと向かって行った。
辿り着いた井戸は魔物が出るとの噂で、この頃は近付く人も無く、ツタが絡まり荒れ果てた様子だった。
「さっ、行くわよ」アルスはそういうと母親を井戸の中に突き落とし、後を追うように自らも飛び込んだ。
思いのほか井戸の底は浅く、水が衝撃を和らげたこともあって、母親もアルスも全くダメージを受けない。
そして驚くべきことに井戸の底にさらなる横穴が掘ってあって、その向こうにはかなりの空間があり、宿屋のような体裁になっていた。
「おや、お客さんかね……おお、これはこれは……」
その空間の奥のカウンターには好色そうな顔をした商人風の男、そして手前の机に二人のチンピラとその兄貴分らしい荒くれ者がいた。
「へへっ、お嬢ちゃん若いくせに色っぽいねぇ!小貨六枚でどうだい?」チンピラの一人が舌なめずりをしながら近寄ってくる。
「なあ、いいだろ?」馴れ馴れしく肩に手を掛けてくる。
「ばっ、馬鹿野郎っ!この方を誰だと…っ!すっ、すいやせん……」荒くれ者があわててチンピラを制し、アルスに頭を下げる。
どうやらここは裏の売春窟で、アルスはそれなりの顔らしかった。
「……ねぇ親父、この女を働かせてやって欲しいんだけど?」
アルスは荒くれ者を不愉快そうに一瞥した後、奥の男に向かって母親を乱暴に押しやった。
「ふうむ、少々年は食っておりますが、中々の上玉ですなぁ。これなら一回あたり……そうですな、仲介料を引いて小貨三枚でどうかな?」
「百十枚でどうかしら?」「ひゃくじゅ……ご冗談を……どんな上物でも十枚が限度、ましてこのような……」
「誰も一回辺りなんていってないわ。そんなセコイ事言わないで一括でって事よ。最初の支払い以外は一切無し。
 この女の稼ぎは全部そっちが持って言って良いわ。」
「なるほど、そういうことですか……少々お待ちくだされ……」
そういうと男はソロバンを取り出し損得について計算を始めた。
「うむ、良いでしょう。しかし途中でこの女性に逃げられては困ります。一筆いただきたいのですが……」
「あら、しっかりしてるのね。まっ、お安い御用よ。」
そういうと紙を二枚とペンを男から借り受け、母親に渡す。
「まずは契約書。」母親はアルスが耳元で囁く通り、自身の身柄を売り払う旨の契約書を作成し、男に渡した。
「そしてこっちは」アルスは一際邪悪な笑みを浮かべると、何やらもう一通文書を書かせ、それは自分の懐に納めた。
「これで用は済んだわ。ああそうそう、その女ケツはまだ新品だから。あんた達ラッキーだよ。」
勇者の一族とは思えない卑猥な言葉をチンピラ達に投げかけると、アルスは早々に売春窟を後にする。
背後ではチンピラ達が歓声をあげ、待ちきれないといった具合で早速親父と値段について話し合いを始めていた。
141名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:11:06 ID:maULWxQn
「う…んんっ……あれ、もう朝ぁ?……えっ!?」
愛くるしい栗色の瞳を持つ寝ぼけ眼擦りながらカーテンを開けたアルスは、文字通り飛び起きた。
今日は王様に会いに行く大切な日、それなのにもう日は高く上り、町は真昼の喧騒に包まれているのである。
「たっ、大変っ!遅刻っ、大遅刻っ!お母さんっ、お母さんっ!」
慌てて旅人の服に着替え、階段を駆け下りる。
「あっ、あれ?お母さ〜ん?」
いつもは台所で家事をしている母の姿は見えず、その代わりにテーブルの上に一枚の手紙があった。

『私の可愛いアルスへ、今日はいよいよお前の旅立ちの日。
 しかし母が一人でこの家に居たのではお前も安心して冒険が出来ないでしょう。
 ですからしばらくテドンの実家に身を寄せることにします。
 しばしの事とはいえ、やはり別れは辛いもの。黙って出て行くことを許してください。
 お前が平和な世界を作り上げた後、また共に暮らしましょう。
 お前ももう十六歳、母の助けが無くても立派にやっていけると信じています。』

「おっ、お母さん……僕っ、僕頑張るからねっ!」
アルスの胸には、母が旅立った寂しさ、その思いやりへの感謝、一人前と認められた喜びなど、
様々な思いが出来し、思わず手紙を握り締めたまま涙ぐんでしまった。



「おっ!おごっ!おおおおおっ!」
その頃町外れの井戸では、猿轡をかまされ、目隠しをされた母親が、
四つん這いのような格好でテーブルの四脚にそれぞれ手足を縛られ、
五六人の男達に変わる変わるその肢体を貪られ、獣のようなうめき声を上げていた。
それにしても……と、売春窟の主人は思う。
自らサインをしておきながら、事に及ぼうとした途端抵抗するとは、肝の据わった女だ。
「持ってきやしたぜ親父!」
背むしで出っ歯のいかにも下卑た男が、一本の針を持ってやってきた。
闇ルートで手に入れた毒針に細工をしたもので、致死毒の代わりに精神に作用する神経毒が縫ってある。
「ご婦人、貴女が悪いんですよ……こちらだって高い支払いをしてるんですから……」
針を受け取った主人は、ゆっくりと白濁液に塗れた女のほうに歩み寄り、
肛門に汚い性器を突き入れていたチンピラを押しのける。
「うっ、うぐっ!?んんっ!んおおおっ!」
異変を察知した母親は、わずかに動かせる首を必死に振り、抵抗の意を示す。
「静かにしていただけますか?すぐ天国に連れて行ってあげますから……ねっ!」
主人は暴れる首根っこを押さえつけ、背筋と首の中間点にあるツボを狙ってチクリと一刺しした。
「んおおおおおおおっ!!!!」
途端にくくり付けられたままのテーブルがズリズリと移動する程狂ったように暴れだし、
先ほどまで身体を貪っていた男達は『大丈夫か?』といった具合に顔を見合わせる。
「心配要りませんよ旦那方、少し利口になるような処置をしただけでして。」
好色そうな顔に邪悪な笑みを浮かべて、主人が穏やかに言った。
「なぁに、ものの五分で喜んで旦那達に奉仕する色情狂になりますよ……」
暴れまわる母親の頭の中では思考がショートにショートを重ね、
瞬く間に色欲だけしか考えられないような精神構造と変容を重ねていく。
最後にチラりと愛しい娘の笑顔が浮かんだかと思うと、
そこで思考の糸はプッツリと断ち切られてしまった。
142名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:12:03 ID:maULWxQn
「おっ、お初にお目にかかりますっ!僕……じゃなかった、ワタクシはオルテガの娘でっ!」
「ハッハッハ!よいよいそう硬くなるな。お主は客人じゃ、楽にしてよいぞ。」
謁見の間で、アルスと王の会見が行われていた。
王の後ろには十人ばかりの完全武装の近衛兵が控え、王の傍らには大臣が侍っている。
初めて見る威厳に満ちた光景に、お転婆なアルスといえどカチカチに固まってしまっていた。
緊張してところどころ声が裏返るアルスを、王は孫の成長を見守る祖父のように優しく語り掛ける。
「お前ぐらいの年頃の頃のオルテガに比べれば、中々どうして立派な礼儀作法じゃ。」
「あっ、ありがとうございます。あの、ごめんなさい。実は僕、その……寝坊しちゃって……」
「ハッハッハ!正直な事じゃ!ますます気に入ったわい!ところで、早速だが時間が無い、本題に入ろう。」
「はい、魔王バラモスの事ですね!」
一時の談笑の後、一転して王もアルスも引き締まった顔になる。
「そうじゃ、しかし勇者オルテガは旅の途中で……お主の様な若者にこのような過酷な使命を与えるのは心苦しい……」
「そんなっ、とんでもない!父さんの仇でもあるんです!気にしないで下さい、僕が必ず打ち倒します!」
苦悶の表情を浮かべる王に対して、アルスは胸を張って自らの固い決意を打ち明ける。
「うむ、そういってくれるとワシも幾分気が楽になる……大臣、武器をこれへ。アルス、大した物ではないが、受け取ってくれ。」
そういうと大臣は前もって用意してあったひのきの棒や棍棒といった武器を近衛兵に運ばせる。
「へぇ、ひのきの棒……ですか。」
それを目にした瞬間、アルスの瞳がボウッと赤く染まる。
「凄い……硬くて……太いんですね……」
そういいながらひのきの棒を両手で持ち、擦り、撫でて質感を確かめる。
しかしその行為は実に艶かしく、行為を連想させるものであった。
「ふうん、こんなになってるんだ……」
いつしか場に居る全てのものが固唾をのんでひのきの棒を弄る手を注視し、一言も言葉を発しなくなっていた。
「あっ!痛いっ!トゲ刺さっちゃった……んんっ……」

ガッシャーン!

アルスがトゲの刺さった指を舐めると、王の背後で大きな音が響いた。見とれた近衛兵が思わず得物を取り落としたのだ。
しかし誰一人としてそれをたしなめはしない。皆、それほど夢中になっていたのだ。
「それで王様、軍資金はいかほどいただけますか?」
それだけで射精してしまいそうな微笑を浮かべ、すっかり呆けた顔になった王に尋ねた。


「う〜ん、こんなに貰って良いのかなぁ?」
城からの帰り道、アルスは金貨がぎっしりと詰まった袋を不安そうに見つた。
「まっ、いっか!仲間を雇うお金も要るみたいだし。酒場かぁ、なんだかドキドキするなぁ!」
持ち前の天真爛漫さで悩みをどこかへやってしまうと、ウキウキした気持ちで酒場のドアを叩いた。



GJ過ぎるSSの後で気後れしますが一応>>87続編のようなものを……
意見なんかありました頂けると幸いです
143名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:45:48 ID:1rELUqTo
キティの人です。
最終回もキャプカードの不具合で乙りますたOTL

・・・ひとまずこれからもあの番組はヲチするとしますが。
これまでご利用ありがとうございました。
144名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:45:06 ID:6GC+FSSU
DQはエロゲー
1は姫さんが洞窟内に囚われてたり、宿屋でハアハア

2は犬姫が色々とハアハア
3は女勇者、女戦士、女賢者、女僧侶、女商人などが生まれ、ハアハア
4は姫やモンバーラ姉妹で、トルネコが奴隷商人とかハアハア
5はビアンカとフローネでハアハア
6はテリーの姉貴とダーマの幼女
7は忘れた。
8はゼシカでハアハア
145名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:59:57 ID:kY1FJEo4
7は踊り子のポリゴン音頭……

じゃなかった、石版世界のダーマ神殿
フォズタソ ハァハァ(児ポル)
おまけにふきだまりの町にて悪堕ち有り。
146名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 08:19:39 ID:5j5rFbdm
>>144
6と7がごっちゃになってるな、
ダーマの幼女のフォズは7だな、あとビッチな風の精霊とか・・・
6にはここで何度も話題になったシスターとかいるしなぁ
147名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 08:29:05 ID:3iXqeyqU
>>142
表と裏の人格があるわけか
で、敵を倒すごとに相手の力を吸収しつつ表の人格を悪に、淫らに染め
最終的には裏の人格と同じ悪の存在に変えるってとこかしら

なんにせよ先が気になるね、GJ
148名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 10:07:13 ID:9B9SaoA9
フローネって誰だよ…
149名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 11:01:12 ID:YCBWPzK4
DQ6だったっけ?
あの牢獄の町にいるシスターが魔物にされそうになったのって。
あのまま魔物にされちゃうような話って誰か書かないの?
150名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 11:34:44 ID:dOoXOp9S
>>149
それ確か舞方さんとこにあったかと・・・
151名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 12:28:43 ID:6GC+FSSU
>>148
ぶっ!……名前変更でもしてたかも知れない。
押し入れに全部あるんだけど、あえて記憶に任せてみたら色々と馬鹿だった。
そういや7にはライラとかが居た気がする。
152名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 13:45:49 ID:dzUNfbfy
>誰か書かないの?

つかなんでこんな上から目線なんだYO
153名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 14:56:39 ID:+ZR7Mi1y
悪の帝王だからだよ。
154名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 15:01:25 ID:La/0uygU
>>144
8は呪われた馬姫調教日記でハアハア
155名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 16:04:06 ID:5j5rFbdm
DQMはさらわれた姉がラスボス・・・
156名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 17:05:29 ID:pZos6ga7
>142
GJ、二重人格なのはわかるけどもしかしてとっくにモンスターに操られてる?
157名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 20:21:10 ID:LaViyXAp
>>156
おそらく>>87に答えが。
まだ胎児である勇者は母が謎の侵入者に陵辱された時に注がれた精の影響で…
そして、勇者アルスには元々の人格の他に裏の人格として…
158名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 21:05:45 ID:Bh4NyD20
ルパン3世 天使の策略
ttp://jp.youtube.com/watch?v=AQt0nzByf8s&feature=related

五右衛門に挑んだ女がいいね。
妖艶+妖刀「桜吹雪」の切れ味に虜。
159名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 23:46:44 ID:DHvtrZ80
「結界師」にて脳洗い場なるものが登場。まだ使用されず
「妖怪のお医者さん」にて二口女がヴァンパイアに吸血される。

今週はフラグが立つな。
160名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 00:22:56 ID:RhXs1s/O
ソルディバンが今期の既出該当ゲーの中じゃ、一番使える出来。
希望もあるが、バリエーションもボリュームもあるので何げに満足した。
161名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 00:37:38 ID:ChJLlCuD
DVDを整理していたら「ジャックと悪魔の国」が出て来たので久し振りに鑑賞。

劇中、魔王が儀式で清純なエレーン姫を魔女化、魔女化した姫は自ら志願して
勇者ジャックを騙す…という感じで萌え萌えなんですが、普通のファンタジー
なのでエロ度は低いし、あっさり魔女化が解けちゃうのが残念無念。

ジャックに甘言を並べてキスを誘い、睡眠薬を飲ませるシーンを見て「そこで
エロ技で落とせば」とか、魔女化が解けた時は「魔王が精を使って同族化して
おけば」とか、そもそも魔女姿がもちっとエロければ…等々、思った次第で。

このエレーン姫の魔女化悪堕ちをエロパロ化して下さる神様はいらっしゃい
ませんでしょうかね。
そりゃ自分で書けよ、って話だとは思うんですが。昔ちょっと書いたことは
あるものの文才無いし、すっかり力尽きてしまって…。

姫の魔女化姿は↓で見られます。
ttp://www.youtube.com/watch?v=s6BZZn7UUWU (魔女化儀式フル)
ttp://www.youtube.com/watch?v=7M6qjIlQxiE (魔女姿のピックアップ)
162名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:14:02 ID:N3NDzYv/
まあ結界師は寸止めにすらならなさそうだが
163名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:26:21 ID:6+8BYu4K
結界師だからなぁ
164名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:31:22 ID:RhXs1s/O
この展開だと少しはやられそうな印象もあるが・・・。
そうでない場合、すでにこれ使って誰か人格変えられたという伏線かも。
母親だったたら楽しいが、多分そういう流れじゃないんだろうなぁ。
165名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 02:35:18 ID:kIPe0u2V
結界師は悪堕ちどころかやられシーンもないもんな
ほんとがっかりだよ
166名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 03:14:22 ID:6+8BYu4K
いいじゃないか、
サンデーには他に某洗○漫画もあることだし。
俺は読んでないが。
167名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 05:31:12 ID:UnW6+KPK
>160
…………
なんで、まだ出ても居ないゲームを褒めちぎった挙げ句今期一番とか言いきれるんだオマエ
168名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 07:06:20 ID:Q0LzeecR
フラゲしたんじゃね?
169名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 07:12:35 ID:dtNhHbRZ
だろうな、もうメーカー・作品別スレにはフラゲ報告きてるし
前のペルソナみたいに一通り正義ルートを終わらせてから悪堕ルートに入る流れらしい
ペルソナ好きな俺はwktkしてるぜ
170名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 09:26:41 ID:4fpISz0q
アリスのあれはまあ別格として、個人的にこのスレ的には今期一番満足できる方向の
作りで量もバリエーションもあると思うぞ。
俺の個人的判断だけど、ハルカは基本的に和姦ゲーだから負けてないところも多いし。
171名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 15:08:58 ID:Jnn9AcWA
他のゲームとか、まあ
172名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 17:25:31 ID:JlL1XdRa
社員乙、と言ってあげましょうよ・・・
173名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 17:41:48 ID:4fpISz0q
単純によかったから、同好の士に薦めてるだけなんだが。
何でそんなにネガティブなんだ。虚しい・・・。
174名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 17:59:47 ID:URbfr/FU
社員乙は2chの華よ
たまに本来の意味で使われてるスレがあって和む
175名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 18:19:54 ID:sxyOj8z/
こんな所で温もりなんぞに期待しないほうがいいぞ
176名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 18:39:11 ID:Idq1TIjl
あまり気にしなさんな
FG出来てないやつにとっちゃ羨ましくて妬ましいんだよ
漏れも含めてなw
177名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 18:52:15 ID:4fpISz0q
確かにそういう増長はあったかもしれんorz
もうやっちゃったから何でも聞いてくれ!みたいな。
178名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 19:31:23 ID:m8e/NQ2A
ほかの職人方に追随してSS投下。

内容は、一人の魔法使い族の女の子が怪しげな繭に入れられ、
中でしばらくモゴモゴした後……というもの。
苦手な人はスルー推奨。
あと遊戯王に深い思い入りを抱いている方は、
不快と感じるかもしれないのでご注意。
179進化の繭(1/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:33:44 ID:m8e/NQ2A
「俺のターン!ドロー!クリボーを生贄に、ブラック・マジシャン・ガールを召喚!」
マスターの呼び声と共に、私は彼の手札からフィールドへ召喚された。

ゆっくり目を開き、魔法の杖を一周振り回して、私は凛々しくポーズを決める。
魔導帽の下にある金髪は風になびき、青とピンクの魔女服が華奢な体にぴったりくっつく。
ミニスカートがひらひらと翻り、敵味方問わず心をくすぐる。
スカートとブーツの間に、健康的な太ももが露呈している。
私はデュエルモンスターズ界の魔法少女、みんなのアイドルマジシャンガール。
今日も元気よく可愛く、見参なのだ。

私は状況確認に、あたりを見回す。
味方の場には私しかいなく、対する相手の場に二体の昆虫族モンスターがいた。
一体はゴキボール。攻撃力1200の下級モンスター。
その外見も名前のとおり、でかくて丸いゴキブリだ。

そしてもう一体はインセクトクイーン。攻撃力2200で、
場の昆虫族モンスター一体につき100ポイント強くなる上級モンスター。
上級モンスターらしい巨体を持ち、毒々しい触覚や羽を展開している。
彼女の胸部から二つの乳房が垂れ下がり、下腹部は女王アリの卵巣のように膨らんでいる。

(はっ……それは!?)
私はふと、二体のモンスターの瞳が凶暴の赤色になって、額に禍々しい紋様が輝いているのに気付く。
それはまさにモンスターズ界を脅かし、世界を滅ぼそうとする邪神オレイカルコスの紋様だった。
そしてすぐに、私はフィールドのまわりにオレイカルコスの結界が張られたことを発見する。
よく見れば、マスターに立ち向かう相手のデュエリストも目を赤く光らせ、
額にあの邪悪な紋様が輝いていた。

オレイカルコスの結界を使用した者は、心の闇が最大限に引き出される。
その配下のモンスターも邪悪な力に支配され、パワーアップされてしまう。

私は気を引き締めて、敵の決闘者を見据えた。
マスターと対峙しているのは、眼鏡をかけて、
虫の絵柄が描かれた服を身に着け、目つきの悪そうな少年だった。
彼は私を見下ろし、
「ヒョーヒョヒョヒョ……そんなザコの五つ星モンスター出したところじゃ、何ができる」

うっ……いきなりすごく馬鹿にされた。
私はぷんぷんとピンク色のほっぺたを膨らませた。

あの変てこな格好と悪趣味の笑い声。
間違いない、彼はモンスターズ界で昆虫族使いと噂される決闘者、インセクター羽蛾である。
確かに昆虫族使いとしては凄腕らしい。
しかし、対戦者のカードを海に捨てたり、不利になるようにカードを事前に仕組んだりするなど、
卑怯な手を使う決闘者としても悪名高い。

過去において、彼は私のマスターに敗れたことがあるらしいが、
まさかまた懲りずに挑戦してくるとは。

私は少し不安げに私のマスターを見つめた。
彼は非常に不幸な事を経験したばかりで、その顔に憔悴の色が現われている。
そして、彼はまだ自分を強く責めているためか、
モンスターの精霊である私と心を通わすことができなくなっている。
(マスター……)
私は杖をぎゅっと握り締め、なんとかマスターを助けたい気持ちで一杯になった。
いつかマスターとの絆が復活することを信じ、今はマスターを助け、目の前の敵を倒すのみだ。
180進化の繭(2/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:34:40 ID:m8e/NQ2A
「だまれ、この蟲野郎!いけ、ブラック・マジシャン・ガール!ゴキボールに攻撃だ!」
「はーっ!」
私は魔法のステッキに魔力を集中させた。
ステッキの先端はまぶしく輝き、それが魔力弾に凝縮する。

「ブラック・バーニング!」
私が魔力弾を敵に向けて飛ばした。
激しい轟音と共に、ゴキボールは粉々に爆殺された。
「俺はカードを一枚伏せ、このターンを終了するぜ」
「ウィーン」と機械が作動する音が鳴ると、私の背後のゾーンにカードが一枚伏せられる。

目の前は私よりも攻撃力の高いインセクター女王がいる。
もし、マスターが伏せたカードは私を守る力が無ければ、
次のターン私が撃破されてしまうだろう。

それに対して、相手マスターは不愉快な大声で笑った。
「ヒョーヒョヒョ!その伏せカードはどうせ仕様も無い罠カードだろ?
 そんなんで俺を倒せると思ってんのか?」
「くっ……」
「今までお前からの恨みを、じっくり返してもらうよ!装備魔法、『進化の繭』!」
「なにっ!?そのカードは、昆虫族モンスターを進化させるレアカード……!」
「そうさ。今まで散々負かされた屈辱を、このカードで返すぜ!」
「ふん、だが羽蛾。お前の場には、それを装備させる専用モンスターがいないみたいだぜ」
「なーに言ってんだ。俺が装備させるのは、お前の場のモンスターだ!」
「なんだと?」
「このオレイカルコスの結界の効果により、俺の魔法効果は増幅されるのだピョー!
 さあ、お前の場の小娘をいただくぜ!」


「えっ?」
私はステッキを構えて、緊張しながら相手の動きを見た。
突然、私の足元にあの禍々しいな魔方陣が刻まれた。
次の瞬間、邪悪なオーラが私の体を締め付ける。
(きゃー!う、動けない……)

次の瞬間、相手の場に気持ち悪い巨大繭が現われた。
繭は不気味な白とピンク色を呈し、その下辺に生える多数の糸でがっしりと地面につながれている。
そして、繭の表面から一筋の触手が伸びて、私の足首を絡めた。
「ひゃっ!」
私は思わずバランスを失い、地面に倒れる。
そのまま、ずるずると相手側のフィールドに引き込まれる。
繭は表面に気色悪い膜が網目状に突起して、私を待っていた。
「マスター!」
私はマスターに助けの手を求めた。
しかし、彼はただ悔しそうに私を見送っていた。
その冷ややかな目線を見て、私の心が冷え切った。
(そんな……マスター……)
以前のマスターなら、どんな困難だろうと私達モンスターとの絆を信じ、颯爽と相手を倒せたのである。
しかし、闘気を失った今、マスターはただ情けない表情を浮かべて立ち尽くしていた。
私の心は絶望へと沈んだ。
181進化の繭(3/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:35:24 ID:m8e/NQ2A
ついに、私の片足繭の中へ引き込まれた。
「ひゃっ!」
私は悲鳴を上げた。
ぷにぷにした柔らかい肉に含まれたような、気持ち悪い感触だった。
私はあがこうと、杖で地面を突いた。
しかし、繭に近づくに連れ、
そこからもっと多くの糸や触手が私の腕や胴体を絡み、中へと引き込む。

繭の表面がドロドロに溶け、その汁が私の太ももを覆い、同化しはじめる。
露出した肌に、ねっとりとした粘液が付着し、まるでガムのように貼りついて取れない。
ついに、腰までが繭の中へ溶け込んだ。
スカートの奥の下着から、べとべとした粘液が秘所やお尻へと流れ込む。
「きゃっ!」
私は顔を真っ赤にさせた。
恐怖の気持ちと共に、どことなくいやらしい気分になった。

「離してよ……このっ!」
私は繭の表面に両手を張り、繭から脱出しようとした。
しかし、力をかけた瞬間、手をかけた部分もドロドロに溶け、私の両腕を肘まで飲み込む。
ここまで来たら、後はもう中へ引きずられるのみだった。
繭全体は蠕動運動をはじめ、私の体を確実に中へ中へと押し込んでいく。
またたく間に、私の臍、胸、肩、鎖骨までが飲み込まれた。

「いやだ……こんなの、いやだよ!」
私は首を左右に動かし、最後の抵抗を試みた。
しかし、それもわずかな時間の無駄。
ついに頭が完全に繭の中へくい込まれ、視界を失った。

「うっ……」
繭の中はまるでべとべとしたジャムのように、私の体にねっとりと付着して包みこむ。
不思議なことに、息苦しいと感じることは無かった。
その代わりに、意識は段々と朦朧とする。

「ヒョーヒョヒョヒョ、遊戯、このカードの効果はな、五ターン後に装着したモンスターを、
 俺の可愛いインセクトモンスターに変化させるのだ。
 お前はそこでじっくりと、しもべが変わり果てる姿をたのしむがよい!」

私が……インセクトに?
なに、言ってるの……

朦朧の中、私は目を瞑ったまま、体を蠢かせた。
周囲のべっとりとした粘液は、私の服を溶解しはじめ、私の肌に直接触れるようになる。
粘液は段々と肉感のある感触に変化し、私の体を絡める。
邪悪なエネルギーが肌を通して、私の中を染める。
「あぅん……」
私は自然と口を開けた。
どろどろの肉汁は、いくつかの太い筋が捻り合い、密度の高い触手へ合成する。
その触手のうちの一本が私の口内へ侵入した。
訳も分からず、私はそれを口の中にくわえこんでしまった。
触手の先端から濃密な甘蜜が分泌され、それを私の体内へ送り込む。
「むん、うぅんっ!」
私はそれを吐き出そうとした。
しかし、弾力を帯びた触手に勝てず、ついついそれを飲み込んでしまった。
最初は不快でしかなかった。
だが、そのうち甘美な味が口の中へ広がり、違和感が無くなりかける。
182進化の繭(4/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:36:15 ID:m8e/NQ2A
「ううぅん!」
突然、私はくぐもった声を上げた。
一本の触手は、私の秘所を探索するように撫ぜる。
他の触手は私の足首を掴み、ゆっくりと両側へ開脚させる。
秘所にあてがう触手の鎌首は私の太ももを触れながら、
遠くから近くへ焦らすように、私の淫裂へ接近してくる。

「うんぐぅ、むうぅん!」
その異様な感覚に、私は涙を溢れさせ、足の付け根をもじもじさせた。
清らかな涙粒は、私の目尻から離れるとまわりの稠密な肉汁に溶け込み、同化する。
涙だけではない。
私の全身から放たれた汗も、肌に密着する肉液に吸収される。
段々と、私はどこまでが自分の肌で、どこまでが繭中の肉液なのか、
区別できなくなってしまった。

秘所へ近づく触手は、やがて私の大事な場所へたどり着いた。
触手の先端は、そのまま捻りこむように私の中へ入っていく。
「うぅんん!」
私の喉の奥から、悲鳴が上がった。
まだ性を知らない神聖な場所が、異形なモンスターに犯されようとしている。
触手は私の中で、少しずつ前進する。
(だめ……そんな太いの、入れないで!)
私の身をよじり、開脚させられた両足を蠢かせる。
しかし、それはささやかな抵抗でしかなかった。
触手は私の膣中で、肉汁を分泌した。
(はぅ!なに、これ……熱いどろどろとしたものが、広がってくる!)
私の中は、すぐにぐしょぐしょとなった。
それと同時に、今まで感じた痛みが緩み、代わりに熱い甘美な痺れが生まれた。
その感覚はあっという間に体中へと広がる。
(あ、ああ!)
私はどうしていいか分からず、飲み込めなかった蜜とともに、よだれを溢れ出す。
もちろん、それらの液もすぐにまわりの肉液と同化した。

何本かの細い肉液が、私の体を撫でるように変形し、付着した。
私の豊満の胸を、中央へ円を描くように掠める。
滑らかの背中の左右に、ゴム状のねばねばした液が吸い付く。
うなじやわきの下がいやらしく舐めとられ、おへそあたりに粘液がぬめりと触れて悪戯する。
アンダーバストを持ち上げられ、優しく淫らに揉まれる。
所々から伝わるくすぐったい感が、やがて物足りない感へと変化し、
私を淫乱な女へと作り変える。

(お願い、やめて……これ以上やられると、変になっちゃう!)
私は心の中で悲鳴をあげた。
いつの間に、私の頭の中はいやらしいことしか考えられなくなった。
口の中のものはウネウネしたナメクジのように変化し、私の舌と絡めある。
少し前の私ならば、気色悪いとしか感じないだろう。
しかし、今の私は自ら唾液を攪拌させ、じゅばっとしゃぶていた。
183進化の繭(5/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:36:53 ID:m8e/NQ2A
(ああぁっ!)
私は心の中で小さく呻いた。
無防備となった私のお尻の穴に、一本の触手がゆっくりと挿入した。
しかし、体がすでに火照ったこともあり、私はその触手をすんなりと受け入れた。
触手は淫液を分泌しながら進む。
それに連動して、淫裂の触手も中を動かす。
(はぁん、だめ……中をかき回さないで!このままでは……イッちゃう!)
私はただじっと蹂躙されるのを耐えるしかなかった。
しかし、やがて別の考えが私の頭を支配し始める。
私が絶頂寸前までのぼりつめると、触手はピタリと動きが止まり、体をそのまま放置する。


しばらくその繰り返しがすると、私の頭がおかしくなりかけた。
(はぁん……あぁん!)
両腕は肉液に絡め取られ、周りの汁が浸透しながら徐々に性感帯へと変化した。
渇きを追い求めるように、私は口の中に溢れる蜜を絶えず飲み込む。
そうして媚を売り続けると、触手は私の体が順応できると分析したのか、また大きな動きを見せた。
(はぁ……はぁああ!)
私は腰をうねらせた。
触手の先端が分裂し、更に数本とても細い紐状の触手が奥へ伸びる。
それらの触手が、やがて膣の突き当たりに衝突した。
しかし、触手の動きはそこで止まらなかった。

細い肉紐は更に奥へ奥へと進んだのだ。
(うぅ……ああああはぁ!)
言いようのない満たされた感が私を襲う。
細い肉紐は狭き入り口の中へ捻りこみ、子宮に入ってしまった。
肉紐はそのまま中で分裂し、表面積を広げながら子宮の中を張り巡らす。
自分の肉体の奥部が見知らぬ異物を挿入されることを考えると、恐ろしくてたまらないはずだ。
しかし、それに喜びすら感じる自分に背徳的な悦楽を覚える。

私が完全に抵抗の意志を捨て、繭の中の肉液や触手からの愛撫に体を委ねた。
どろどろ溶けた汁は皮膚からしみこみ、私の体の組成を作り変える。
繭の中の肉液は、ドクン、ドクンとリズミカルに躍動していた。
いつの間にか、私の心臓もその音に同調し、ドクン、ドクンと鳴り出す。
まるで、自分が繭の一部になれたような感じだった。
私はそれに喜びを感じながら、意識がまどろみの中に沈んだ。

一ターン目。

うっすらと目を開くと、まわりにピンク色の肉壁が輝いているのが見える。
いつの間にか、私は膝を抱きかかえた姿勢になっていた。
(私……どうなっちゃうの?いやだよ、虫になんかなりたくないよ。
マスター、たすけ……あれ、マスター?)
朦朧としている中、大事な人の顔が思い出せなくなっている。
ところどころ青黒のまだら模様が入ったその薄い壁は、私の体を優しく包み込む。
私の口の中や秘所には、触手が繋がったままだ。
肉壁との空間を満たすねっとりした肉液は、時々蠢いて私を心地よく愛撫する。
殻のような肉壁から、私の体のあっちこっちに筋が繋がり、栄養分を染みこませる。
その生温い感覚が気持ち良い。
(はぁ……このまま、沈んでいく……)
エンドフェイズと共に、私の意識が暗闇に落ちた。
184進化の繭(6/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:37:46 ID:m8e/NQ2A
二ターン目。

手を膝から離し、体をまっすぐに伸ばす。
私は朦朧とする中で、体を芋虫のように蠢かせた。
口の中から伝わる蜜を、一生懸命吸い続けた。
(はぁ……気持ち良い……)
秘所の中の変化が続き、時々快感の高波が全体へ広がる。
体は敏感となり、全身のくすぐったい感じが歯痒い。
いつの間にか頭の上から二本の触覚が生え、それが今も伸び続ける。
(なに、これ……触覚……?)
今まで無かった器官の感触が新鮮で、くすぐったかった。
下を見ると、乳房の二つの膨らみに、柔らかそうな青い毛が生えていた。
両腕や両足にも、同様の青い柔毛が溶液の中で漂う。
(いやだ、私……これじゃまるで、虫になったみたいじゃない……)
肉液の流れに従って、体を一本の棒のようにする。
(なんだか、芋虫になったみたい……恐いけど、嫌いじゃないわ……)
この体勢で、私は肉液との一体感を感じる。
エンドフェイズと共に、私はまた意識を失う。

三ターン目。

繭の中の肉液が凝縮し始めた。
外側が乾き、白い糸質へ変化する。
その代わり、私の近くにある肉液は一段と濃いものに。
凝縮の流れに沿って、四肢は自然と中央へすくめる。
(はぁ……いい気持ち……)
腕や足を覆う柔毛は硬質化し、光沢を反射する甲殻のようになる。
足には青のハイヒールブーツが形成される。
(うふふ、素敵ね……硬くなった毛束は私を守ってくれるわ)
頭部の触覚の上に、硬い螺旋模様の入った甲殻の帽子がかぶされる。
乳房を覆う柔毛だけ柔らかさを保ったままで、青の中に白い柔毛が混じり、より艶かしいものとなる。
(うふふ、うっとりしちゃう……これで男をいっぱい誘惑できるわ)
背中から、二枚の薄い羽が巻いたままの状態となる。
肉液は手足の表面に張り付き、そのまま固まる。
私の新しいマスターが高らかにエンドフェイズ宣言すると、私は凄艶な笑みを浮かべながら眠った。

突然、繭の外側から何かが突進した衝撃を感じた。
私は繭の隙間から覗くと、あちらの決闘者がモンスターを操っているのが見える。
誰だろう……彼は、私の方へ心配そうな目線を向ける。
でも、バカな人だな。
進化の繭に守られた私は、守備力が2000もある。
しかもオレイカルコスによって、それが強化されている。
少し攻撃されたぐらいで、くずれないのさ。
それに、私の今のマスターが、私を守ってくれるのよ。
彼は私を大事にしてくれるのよ。
だって、こんな気持ち良い繭をプレゼントしてくれたもん……
185進化の繭(7/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:38:39 ID:m8e/NQ2A
四ターン目。

ついに繭の中の肉液を吸い尽くしたのか、私のまわり薄い無色の粘液しか残っていない。
口や秘所に当てられた触手は萎縮して消えた。
私はゆっくりと目を開き、邪悪な微笑をこぼした。
背中に力を入れると、巻かれた羽が少しずつゆっくりと伸び始める。

私の目元は青い鱗粉が付着し、唇にも紅色のルージュが引かれる。
手の爪は赤いマニキュアが染まり、長く鋭く伸びる。
体表面に硬質化した物質が液体の中で自然と剥がれ、
その下から女性の魅力に溢れる肢体が現る。
手足を覆う青はタイツのようになり、表面に毒々しいピンク色のアクセントが入り、敵を挑発する。

青やピンクのまだら模様の鱗粉が体中を妖しく彩る。
腰の周りから秘所にかけて白の柔毛が覆い、高貴な演出でありながら、淫らな雰囲気が漂う。
頭の触覚はビクン、ビクンと跳ね、外の空気に触れたくて触れたくて仕方が無いという様子だ。
背中の羽が伸びきった。
更に神経を集中させると、羽に体液が循環しはじめ、美しい脈目を作り、鱗粉を生産し始める。
私は、羽化して成虫となった。

その時、マスターが嫌味っぽい口調で、エンドフェイズを宣言する。
ふふふ。
さすが私の新しいマスター、本当にいじわるい。
私は待ちきれない気持ちで、次のターンを待った。

そして、ついに五ターン目がやってきた。

「俺のターンだ!この瞬間、俺はフィールドの進化の繭を生贄にささげ、
 新たなモンスターを召喚する!出でよ、ブラック・インセクト・ガール!」

ブラック・インセクト・ガール。
これが、私の新しい名前。
ああ、なんて素敵な響きかしら。
マスターの呼び声に、今まで朦朧としてきた意識は完全に覚醒した。
私は内側から繭の殻を突き破って出た。
「はぁ、はぁ……」
いきなり溶液から空気に出たため、私は少し息を切らした。
ハイヒールの履いた足の片方を殻の縁に乗せ、両手で繭をつかまって体を支えた。
ねばねばした粘液は私のうなじ、乳房、太ももから垂れ下がる。

ふふふ、見てる見てる。
私のかつてのマスターは、驚愕の視線でみつめてくる。
彼のフィールドには一体のモンスターがいた。
あら、いつも噛ませ犬役をやっているエルフの剣士じゃないか。
うふふ……彼も私の体をじろじろと見ている。
無理もないもの、今まで味方だった私が、こんな姿になったんだから。
それに対し、私の今のマスターは、嫌味っぽい笑顔を相手に向けた。
どうやらまた精神攻撃をかけているようだ。

左右には、さきほどいたインセクトクィーン、仲間を呼び寄せる代打バッター、
そして相手に直接攻撃できるレッグルが並んでいる。
なーんだ、断然こっちが有利じゃない。
やっぱりあいつはヘタレな男だったんだね。
186進化の繭(8/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:39:20 ID:m8e/NQ2A
私は地面に降り、私が所属する陣地に加わった。
ハイヒールのかかとコツン、コツンと心地よい音を叩きだす。
私の体から粘液が完全に乾き、胸部や腰を覆う柔毛はふさふさと膨らみ、可愛いラインを作る。
羽は鱗粉を製造し始め、敵を惑わす鮮やかなものとなる。

そして、私の額にも邪神オレイカルコスの紋様が浮かび上がった。
その瞬間、私は絶頂にのぼるような快感を覚え、秘所からいやらしい蜜が垂れた。
心はどす黒い邪悪な力が満ち溢れ、私をパワーアップしてくれる。
もともと澄み切った瞳は禍々しい赤が宿り、私の性格が残酷なものへ変化したことを証明する。

「俺の場に昆虫族モンスターが増えたことにより、インセクト・クィーンがパワーアップする!」
と、マスターは宣言した。

そう、インセクトクィーン様は、場の昆虫の数だけ攻撃力が上がる効果がある。
私は女王様の側へ寄り、恭しく頭を伏せた。
『ほほう、魔法使い族の小娘か。このわらわに忠誠を誓うというのか』
同じ昆虫族になったからなのか、女王様のお言葉が自然と私の頭の中に浮かぶ。

「はい、女王様。今の私はインセクトガール、昆虫族の一員である。
 私はマスターの忠実なしもべであるとともに、女王様の奴隷である。
 今までのご無礼を、どうかお許しください」
『あーっははは、いいだろう。わらわに忠誠を誓う証として、そこで足を開き、跪きなさい』
「はい」
私はドキドキした気持ちで足を開き、地面に膝を突いた。
女王様の巨大な腹部から、妖しい管が伸びてきた。
彼女が求めるものをすぐに理解し、私は股間を覆うふさふさした毛を持ち上げ、オマンコを広げた。
そして、吸引管は私の淫裂へ挿入した。

「はぁん!」
私は色っぽい嬌声を上げた。
生まれたばかりの私の秘所は、昆虫族特有の蜜で濡れだった。
吸引管は私の蜜を吸い取る。
女王様に私の初めてを捧げられるのは、とても幸福なことであった。
『ふふふ……おいしいエキスだわ。ねばっこくて、いやらしく濃い味だ』
「ああん、お、お褒め頂き、あ、ありがとうございます!」
『そなたにも、わらわからのプレゼントを与えよう。わらわの下へ来なさい』
「はい!」
私は女王様の胸部の下へ歩んだ。
『わらわの乳に舌を這わせなさい』
「はい」
私は恍惚の表情を浮かべて、彼女の垂れ下がる乳をしゃぶった。
豊満なふくらみから、濃密な蜜の粘液が分泌され、私の喉を潤す。
「ふーん、ちゅば……っはぁん!ああ、とても素敵な味ですわ!」
『ふふふ……その調子で、わらわ達の敵を蹴散らすのよ』
「はい、女王様」

私は自分のモンスターゾーンへ戻った。
はぁ、なんと素晴らしい感覚だろう。
今すぐにでも敵を八つ裂きにして、敵の決闘者に直接攻撃したい気分だわ。
「このターンはまだ光の護封剣の効果が続いているから、俺は攻撃できない。
 ブラック・インセクト・ガールに『インセクト・フェロモン』を装着させて、ターン終了だ」
187進化の繭(9/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:40:01 ID:m8e/NQ2A
マスターがそう宣言すると、私のフィールを邪魔している光の剣陣が消えた。
あら、このターン攻撃できないんだ。つまんない。
でもその代わりに、マスターからすごい装備カードをもらった。
私は羽を伸ばすと、体中からいやらしい匂いが四散する。
それはちょうどメスがオスを誘う時に、オスを無理やり発情させるような芳しい匂いである。
ああ、素晴らしい気分。
こんな良いカードを私を付けてくれるなんて、やはり前のマスターと全然違うわ。

私はあざ笑うかのように、相手の決闘者や、その配下のエルフの剣士を見下ろす。
魅惑のフェロモンに影響され、エルフの剣士は恍惚の表情を浮かべていた。
彼の情けない表情をみて、私は悪戯っぽい笑みを作った。

(ふふふ……面白いわ)
私はわざと胸倉の柔毛を掴み、それを扇情的に少し引上げた。
その下から、私の下乳がちらりと見える。
案の定、エルフの剣士は私の胸に釘付けとなった。
彼の欲情した顔に、私は満足感を覚える。

本来、私達デュエルモンスターズは人間界の住人ではない。
ソリッドビジョンを通して、人間達は私達の姿を視覚的に捉えることが出来るが、
それは抽象的な光景であり、本物ではない。
だから、私達がバトルする時も、その詳しい事情を人間たちは見ることが出来ない。

私にとって、それは残念でしかなかった。
今の私のいやらしい姿を、もっと相手に見せ付けたかったのに。

「俺のターン、ドロー!エルフの剣士を守備表示にして……」
「そこでインセクト・フェロモンの効果発動!このカードが装備したモンスターがいる時、
 それと異性である相手モンスターは、全て攻撃しなければならない!」
「なんだと!?」

相手の決闘者が焦ってる。
ふふふ、あなたが私のマスターに勝つなんて、百年速いわ。
エルフの剣士はアホみたいに、ふらふらと剣を掲げて走ってくる。

あ〜あ、可哀そうに。
攻撃力では私の方が断然上だというのに。
私はひらりと身をかわすと、エルフの剣士の背後を取った。

「ふふふ、私のフェロモンをたっぷり嗅ぎなさい!」
私は妖艶な笑顔で体を妖しくひねらせ。
太ももからお臍、全てに淫靡なメスの匂いが染みこんである。
相手の剣筋を余裕で交わしながら、
私は秘所を覆う柔毛を触ったり、舌を艶かしく舐めたりして彼を誘惑した。
そしてついに、エルフの剣士は欲望が抑えられなくなった様子で、
乱れた息で地面にひざまずいた。

「ふふふ……あなたはもう私の虜よ!」
私は彼を簡単に押し倒し、彼の上に馬乗りになる。
かつての味方が淫乱なメスになったなんて信じられない、という目付きで私を見上げる。
「あらあら、そんなに見つめちゃって。ここがこんな硬くなってるのに」
と、私は彼のズボンをずらした。
エルフの赤く腫れたチンポが、天を向かっていきり立つ。
188進化の繭(10/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:40:49 ID:m8e/NQ2A
「もうそんなになっちゃったね。あなたは今、私のいやらしい姿を抱きたくて仕方ないでしょ?
 ふふっ、私の匂いを嗅いで、もっといやらしくしてあげるわ!」
そう言うと、私は笑みを浮かべながら、胸の膨らみを彼の顔に押し付ける。

「むぐぅっ!」
「ふふふ……さあ、私の胸の中で息を吸ってごらん……
 あなたはもう私のいいなりよ、私の言うことならなんでも聞くの」
「むぐっ、うぅん!」
エルフの剣士は完全にバトルを忘れ、私の体に夢中になる。

「ふふ、ではイカせてあげるね!」
私は羽を震わせ、おびただしい量の鱗粉を彼の体にばら撒いた。
噎せ返る香りが周囲を包み込む。
エルフの剣士はその匂いに陶酔し、最後に抵抗をやめた。
「うふふ、憐れな男ね。この毒鱗粉はお前の性欲を拡張しながら、体を溶かしていくのよ!」
私は魅惑な薄笑いをこぼし、おもむろに彼のチンポを私の濡れたオマンコにあてがう。

「うっ……ぐっ!」
オマンコは、ぬめりとその肉棒を飲み込んだ。
私の中で、チンポがずぶずぶとせり上がって来るのを感じる。
「はぁ……ああぁん!」
私は艶かしい吐息を吐き、自分の中が満たされていくのを耐えた。
快楽に浸った体から汗が分泌され、それがフェロモンを助長させる。
あたりに芳ばしい香りを散らしながら、男の更なる欲情をそそる。

エルフの剣士は両目の焦点が合わなくなり、獣のようなうなり声を上げた。
「ふふふ……そうよ、私の体で感じなさい!
 フェロモンや毒鱗粉によって支配されたあなたは、もう私を犯すことしか頭に無いんだから!」

私はゆっくりと腰を上下に動かし始めた。
びしょ濡れになっているオマンコの中は、私の意のままに襞がビクつき、相手の肉棒を刺激する。
エルフの剣士は口から泡を吐き出し、私に合わせて下腹部を突き上げる。
ああ、なんて無様な格好。
これじゃ色狂いのケダモノ同然よ。
彼をあざ笑うかのように見下ろし、私は腰の動きを加速させながら、彼のオチンポを締め付けた。
「あぁん、いいわ!中がどんどん熱くある……はぁ、私の中に出して!」
私は気持ち良いあまりに涎を垂らし、せり上がる絶頂を感じた。
魅了状態に陥った惨めな男は、その下腹部から汚らしいザーメンをほとばしる。

「ああぁあ!……はぁ、はぁ……はぁ、ふふふ、まだまだよ。
 あなたの体を全て搾り出されるように、欲望をぶちまけなさい!」
私はフェロモンを一段と濃くさせ、彼の欲情を促し続けた。
出したばかりのチンポはすぐに硬くなり、その中にある精液を私に貢ぐためにピンと伸びる。
彼の欲情しきった目付きと、絶望に染まった顔色は、私の邪悪な心を更に興奮させる。
「ふふふ……そのままじっとしてて、後は全部私に任せなさい。
 一滴も残さず、搾り取ってあげるからね!」

彼が吐き出した精液は、粘っこいものから、やがてただの薄い体液となった。
精気を充分に吸い取った私は、ゆっくりと立ち上がった。
私のオマンコから淫らな匂いと発し、白く濁ったものが太ももに沿って垂れ下がる。
それを指でこぼさないように掬い取り、私は口の中へ入れた。
「んむぅん!さすが剣士だけあって、最後までおいしかったわ」
吸い尽くされたエルフの剣士は、ただやせ細った体で息を絶え絶えに漏らす。
189進化の繭(11/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:41:27 ID:m8e/NQ2A
「ふふっ、最後はせめて苦しくないように殺してあげるわ!」
私は豊艶な乳房を持ち上げ、エルフの剣士に向けた。
両の乳首から鋭い毒トゲが発射され、彼の躯体に打ち込んだ。
「ぐわっ」
情けない断末魔を上げると、彼の体はみるみるうちに溶け出し、
最後は緑色の剣士服だけ地面に残った。

「エルフの剣士……撃破!」
私は邪悪な笑みを浮かべて、そう宣言した。

私の陣地へ戻ると、そこにいる昆虫族の仲間達が私を迎え入れてくれた。
微笑みながら会釈すると、私は突然嬌声を上げ、両膝を地面に突いた。
体の中からいやらしい波動が広がり、オマンコの奥から未知の悦びが込み上がる。

マスターは眼鏡を整え、不敵に笑う。
「この瞬間、ブラック・インセクト・ガールのモンスター効果を発動!
 ブラック・インセクト・ガールが戦闘によってモンスターを破壊した時、
 場に一体のプチモストークンを召喚する!」

「はぁああん!」
私は大きな喘ぎ声を上げた。
さきほどの受精により、私の子宮から卵子が膨らむ。
下腹部が見る見るうちに膨らみ、心を捻るような快楽が私の心身を襲う。
やがて、体内で生成された異物は、私にオマンコをゆっくりとすり抜けている。

何かが生まれる。
私は母性的な優しさと期待をこめて、指で自分のオマンコを広げて下腹部に力を入れた。
オマンコはぬめりと濡れていて、やがて一つの緑色の卵の先端が見える。
「あああぁぁ!」
卵がポトリと、地面に産み落とされた。
疲れ果てた私は、その卵を愛おしそうに見つめた。
卵の中にうっすらと蠢く生命体の影が見える。
ああ、あれが私の子供なのね。
なんて可愛らしい子だろう。
私は暖かいそれに優しく頬ずりをした。

「くっ……」
かつて私のマスターだった者は悔しそうな表情を浮かべ、
「ならば、俺はクィーンズ・ナイトをおもて表示で召喚してターンエンドするぜ」

「ウイーン」と機械音が作動すると、彼のフィールド上に一体の女モンスターが守備形式で召喚される。
真紅の鎧を身にまとい、美しい金髪を後ろへなびかせる。
手に持っている剣と盾を構え、守備体勢を取り地面にひざまずく。
ふふっ、確かに同じ女型モンスターなら、私のフェロモンは効かない。
ヘタレながら、考えたじゃないか。

クィーンズナイトは私の姿を確認すると、驚いた表情を浮かべ、
「ブラックマジシャンガール!あなた、一体なぜそんな姿に……!
 どうして、あなたが敵のフィールドにいるの?」

私とクィーンズナイトがまだ仲間だった時、
同じ女性モンスターだということもあって、私達の仲は特に良いのだ。
190進化の繭(12/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:44:01 ID:m8e/NQ2A
「ふふふ……私は新しいマスターの力によって、生まれ変わったのよ!」
私は妖艶な肢体をくねらせた。
煽情的なフェロモンを嗅いだのか、彼女は眉をしかめる。
「そんな……あなたは相手にコントロールされてしまったのね!
 待ってなさい、必ず助けてあげるわ!」
「コントロール?ふふ、そんな安易なものではない。
 私はもう身も心もオレイカルコス神のものであり、今のマスターのものなのよ!
あなたにも、この快感を分けてあげるわ」

その時、私のマスター宣言する。
「ブラック・インセクト・ガールの効果発動!ライフを1000ポイント払うことで、
 このカードと同性の相手モンスターを寄生卵に変えることができる!
 ゆけっ、ブラック・インセクト・ガール!」
「はいっ!」
私は命令されたとおり、羽をブーンと振動させ、一瞬のうちクィーンズナイトの側へ飛びついた。

クィーンズナイトは剣で私の体を切りつけようとするが、私は簡単に彼女の攻撃をかわした。
「おとなしくしなさい!」
私は彼女の剣や盾を弾き飛ばし、彼女の華奢な体を押し倒した。
「ブラックマジシャンガール、目を覚まして!」
「ふふっ、私はもうその名前ではない。今の私は、ブラックインセクトガールよ!」

彼女がみにつけている鎧を剥ぎ取ると、その大人めいた魅力的なバストが露出する。
「うっ……」
クィーンズナイトは私を睨みつけ、顔を赤らめた。
「ふふふ、すぐ気持ちよくさせてあげるわ!」
私は自分の乳房を持ち上げ、彼女と乳首を合わせた。
その淫靡な行動に、クィーンズナイトは顔を真っ赤にさせながら、驚愕の目線を向ける。
乳首が完全に重ね合わさったとき、私の乳首から二つの小さなトゲが伸び、
彼女の乳首をチクリと刺した。

「いーっ!」
クィーンズナイトは悲鳴を上げた。
しかし、すぐに彼女の凛々しい顔は恍惚なものとなり、小さく口を開き浅い呼吸を繰り返した。
私が彼女に注入した毒は、エルフの剣士に使った溶解液ではない。
今度の毒はどんな屈強な女でも、いやらしい淫女に変える媚薬であった。
淫毒は瞬く間に彼女の体中に周り、きめ細かい肌は色っぽく火照り始めた。
私は更に彼女の秘所に当てられたアーマーを取り除いた。
ピンク色のオマンコが愛液を漏らしながら、ビクビク蠢いていた。

「ふふっ……どう、私の淫毒は?もうほしくてほしくてたまらなくなったでしょ?」
「そんな、やめて……あなたは、そんなことをする人じゃないはずだわ!」
「もう何を言っても無駄よ!今の私は、昆虫族モンスター、昆虫の繁栄を手伝う女モンスターよ!
 他の種族のオスを食い、養分を搾取する。
 そしてメスを昆虫族に変え、私と同様に昆虫族を繁殖させるのよ!」
「うっ、そんな……ああぁん!」
クィーンズナイトは潤いだ目線で私のいやらしい体を見回し、心の中が葛藤になっているようだ。
「我慢しなくて良いんだよ。私と一緒に気持ちよくなろうね!」
191進化の繭(13/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:45:23 ID:m8e/NQ2A
私は秘所に手を伸ばすと、そこから一本の排卵管を摘み出した。
それを彼女に見せ付けるように、ゆっくりと彼女のオマンコのなかへ挿入する。

「うあああぁ!」
一際大きい呻き声。
クィーンズナイトは体をくねらせ、私の蹂躙やそこから生まれる快感を耐え続けた。
私は彼女の両腕を押さえつけ、二人の結合部分を円を描くように動かす。
そして、彼女のあいた口に唇を重ね合わせ、彼女の舌をしゃぶりつくす。

「ううーん、むぅん!」
クィーンズナイトは目を瞑り、私が送りつけた快楽に身をゆだねた。
やがて、彼女のオマンコがいやらしくビクンと跳ねると、
私の排卵管から大量の卵子が送りつけられる。
卵子が彼女の子宮に定着するのを待ってから、
私はゆっくりと彼女から離れ、その変化を見届けた。

「はあぁぁぁー!」
彼女は大きな悲鳴を上げた。
次の瞬間、彼女の秘所からおびただしい白糸が吐き出された。
白糸はすぐに彼女の体をまといつき、丸い繭を形成する。
それは、まるでかつて私を捉えたあの繭のようだった。
クィーンズナイトの姿が徐々に薄くなり、やがて完全に白繭に覆われた。
「ふふふ……その中でじっくりと進化しなさい!」
私は嬉しく呟いた。
そして彼女の繭を優しく持ち上げ、私の陣地へ持ち帰った。

「くっ……」
あのマスター、すごく悔しそうな表情をしていた。
ははあん、なんて間抜けな顔かしら。
そうやって、自分の仲間がどんどん敵のしもべになっていくのを、見ているがいいわ。

このターンの終了時、さきほど私が産み落とした卵が孵化し、
中から一匹の可愛い幼虫が這い出た。
彼の全身が緑色の皮膚に覆われ、生まれたばかりの体は卵のねっとりした粘液がこびりついた。
私の心から優しい気持ちが湧き上がり、いとおしそうに彼を抱き上げた。

これが母性本能だろうか。
ついさっきまで少女だった私は、今では我が子を慈しむ母親に変貌した。
私は自然と彼を胸のほうへ持っていった。
幼虫は本能的に、私の胸の先端にしゃぶりついた。
「はぁん……」
私は心地よい嬌声を上げた。
胸が吸われるのを実感できる。
さきほどエルフの剣士を吸い尽くした生命力は、
私の体内で子を育むミルクへと作り変えられ、子供に与えられる。

しばらくすると、幼虫は満足したかのように眠りに陥った。
彼の体表面は徐々に硬くなり、蛹の形へ進化する。
192進化の繭(14/14) by PNY:2008/04/03(木) 19:46:30 ID:m8e/NQ2A
「俺のターン!……カードを二枚伏せ、ターンエンドだ!」
「ヒョーヒョッヒョッヒョ、もう打つ手が無くなったのか?まだまだだぜ、俺のターン、ドロー!
 この瞬間、寄生の卵が孵化する。出でよ、インセクト・ナイト!」

さきほどクィーンズナイトを包んだ繭が変化した。
繭の一箇所に亀裂が走り、その亀裂がやがて周辺へと拡散する。
どろりとした溶液が、亀裂から溢れ出る。
一本の腕が伸び、殻をから破り出る。

「はあぁ〜」
気だるい声とともに、一人の女性モンスターが中から出てきた。
彼女の全身は真っ赤の甲殻に覆われていた。
背後に赤い翅が伸び、手には毒々しい剣と怪しいまだら模様が入った盾を持っていた。
頭から長い触角が伸び、ピクンピクンと周囲を探知する。
彼女はぼうっと周りを見渡し、そして私の姿を捉える。
「ふふふ……気分はいかがかしら、インセクトナイト」
彼女はしばらく考えた後、やがて私を思い出したかのように、妖艶な笑みを浮かべる。

「はい、インセクトガール。あなたのおかげで、
 私はこんな素晴らしい姿に変身できたわ」

インセクトナイトは邪悪に口元を吊り上げる。
彼女の額も私と同じオレイカルコスの紋章が浮かび上がり、そして瞳は凶暴な赤へ変化した。

「これから一緒にマスターのために、がんばろうね」
「はい。この手にしている剣で敵を刺し殺し、昆虫族の養分にしてくれるわ!」
そして、インセクトナイトも女王様の側へ寄り、彼女をパワーアップさせる儀式を行う。


勝負はもう決めたのも同然。
オレイカルコスの結界が発動されているため、
私のマスターは上限を無視して好きなだけモンスターを召喚できる。
後は、あの間抜けな敵デュエリストのモンスターを次々と餌食にし、
フィールドに昆虫族モンスターを埋め尽くせば良い。

(ふふふ……お師匠様、あいつが負ける前に速く出て来てね。
 私の変わり果てた姿を見せてあげるから)

自分の愛弟子がこんな邪悪なものに変貌したと知ったら、どんな絶望の顔を浮かべるだろうか。
それを想像しながら、私は赤い唇を艶かしくなめずった。
193PNY:2008/04/03(木) 19:51:26 ID:m8e/NQ2A
以上。

カードはやらないので、ルールは深く突っ込まないように。
もともと遊戯王スレに、ネタ系ギャグエロをめざして書こうとし物が、
いつの間にかこんなになっちゃった。何がいけなかったんでしょうか。
遊戯王ネタはここの過去スレでちらっと見かけたのを思い出し、
あとはもう開き直って悪堕ちスレ向けに書き直しました。
元ネタ分からない方には申し訳ありません。

未熟の身ですが、このスレの雑談やSSにいつも楽しませてもらうばかりで、大変感謝です。
194名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 19:53:36 ID:G/BSRL/N
あえて言おう。GJであると!
195名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 20:00:04 ID:M+32pLgI
うおおお、素晴らしいい、GJ!
196名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 20:17:24 ID:KaXFL6mp
GJ
素晴らしいとか言いようが・・・
でも当然の様に逆転しちゃうのかね
197名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 21:28:38 ID:G/BSRL/N
GJ!
素晴らしい堕ちっぷりだ。
198194:2008/04/03(木) 21:32:47 ID:G/BSRL/N
興奮の余り二回もGJしてしまった。
失礼
199名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 21:49:26 ID:N3BVBB2H
なんというボリューム・・・お腹いっぱいだぜ!
200名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 22:46:37 ID:aqGm00pq
だがちょっと待って欲しい。
この妖艶なインセクトガールとインセクトナイトのマスターは
あのイン○クター羽蛾ではないか。これは実に許されざる事態だ。
201名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 22:57:59 ID:SQoeQeE8
>>200
あだ名がインセ○ター羽蛾の俺に土下座しろ

遊戯王GJ!最近のカードはよくわからんがこれは勃つな
202名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 23:15:07 ID:nVj6H/ho
>>201に同情せざるをえないw
203名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 00:47:19 ID:IhqLZLEZ
ずーっとオレのターン!!
204名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 01:34:32 ID:iI/Pw2bg
GJ!!勃った!!
作文の授業みたいでアレだが、てにをはの類、同じ表現の多用(何度も艶めかしいが出る等)を改善すればもっと伸びる。
この状況でもミラフォや激流葬やライボルで乙ってなるのが遊戯王クオリティだがな。
205名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 01:49:59 ID:r/cvYAHA
華麗に逆転で2次元ENDとなるように思えてしまう・・が!
この子達は一度味わった快楽の記憶を忘れられないでいたりするのである・・・
などの妄想でさらにイケるね!
206名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 01:52:28 ID:Qmf2BFOv
HAGAだからどうせドロー!モンスターカード!でやられるだろうし

しかし後遊戯のデッキに入ってる女性系のモンスターってホーリーエルフくらいしかいない気が
207名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 02:14:38 ID:jxg8WkEa
>>206
サイレントマジシャンは表のだしな
カイエンでも出すか

いっそのこと洗脳で逆にインセクトプリンセスを……
208名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 03:35:33 ID:QbaS3fOS
これは…大変なGJですね。
繭モノなんて俺は大好物だからね。涸れるかと思った。

個人的なアレだがブラックマジシャンは撃破されるよりも連鎖堕ちされるか
インセクト・ガールの洗脳解除して欲しいな。
堕とす側が強くなると二次元展開して欲しくなる俺天邪鬼。
209名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 05:19:05 ID:QhaJGGPb
何というGJっぷり
カードをやりこんでいる人ならつっこみ所があるのかもしれないが
原作を読む程度の知識な俺には神作品としか認識できない
210名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 07:44:30 ID:wm3kdK2g
カードやりこんでるけどオレイカルコス編はなんでもありだからなんとも思わないわ
カードゲームなのにリアルファイトした時は開いた口が塞がらなかった
211名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 08:01:58 ID:wm3kdK2g
次は是非GXヒロインことユベルの堕ちが見たい
触手で操ってた回のはちょっと興奮した
212名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 13:09:04 ID:FBJadaOk
>>211
半分♂だがなw
実際のデュエルだったら、ライトニングボルテックスを使いたい場面だ
213名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 13:52:47 ID:uVkZrBUv
ちょwwおまえら詳しいなw
ただの原作ファンでアニメすら知らない俺涙目

そんな俺に言えることはただ一つ
PNY氏テラGJ
214名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 17:54:58 ID:o11sj6Cr
>>212
それ進化するんじゃ……と思ったらそうか。
ダークネスのデッキってユベリッター入ってないんだ。
215名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:09:25 ID:Jd/Ses4y
ユベルはふたなり
216名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:18:29 ID:9yiwXVXE
ユベルは確か破滅の光によって黒くなったんだよなwある意味悪堕ちか?
217名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:30:59 ID:iI/Pw2bg
ユベルネタ分からん。豚切りスマソ
確か、初めてのペガサス戦で壺魔人に操られたデビルドラゴンを「自分のしもべが操られたままデュエル終了は可哀相可哀相なのですー」とか言って屠って勝機逃してたから、この後容赦なく除去する姿が目に浮かぶ。
HAGA「クイーンズヘルブレス!!」ドドドドド
ATM「ミラフォ!!」
HAGA「なにぃ!?」
ATM「俺のターン、ブレイカー出してバーサーカー・ソウル!!まず一枚目ry」
218名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:38:55 ID:XkWscmZs
ソルディバン購入、クリア。
良くも悪くもいつものMAIKA作品だった。
MAIKA作品は本当にここのスレ住人向けだと思う。
219名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:46:48 ID:beJLlWX7
いつもより演出が細かかったり、ボリュームがあったりしたような。
220名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 21:47:04 ID:9yiwXVXE
王様はブラマジをエクトプラズムさせたパンドラに激怒してたが自分も勝利のためにガイアとかクリボー殺してるんだよなw
221名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 22:55:53 ID:FBJadaOk
それ以前にカタパルトで射出しまくりだからな
間違いなくブラマジ死亡フラグだw
まさに外道
222名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 22:57:45 ID:VccFhi2y
ソルディバンは悪コスが司令官以外ただの色変えだったのが惜しい。
ただでさえ、やたらゴツくてエロ度が低いのに・・・
司令官は良かったけどな。
223名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 23:36:35 ID:XkWscmZs
ソルディバンのメインヒロイン二人のキャラデザインと声は良かった。
ただペルソナみたくオフの日の描写があまり無かったのが残念。
オフの日にヒロインを罠にはめるのがあったら良かったけど…
ペルソナでもうやったからしなかったのかな?
でも買って後悔はしていない。次の変身ヒロイン物に期待しよう。
224名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 00:58:58 ID:UzlpL79u
売れれば普通に次がよくなるしな。
黒はマスクが外せたのが好印象w
225名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 00:59:51 ID:kWiW35J8
>>217
ちょ、攻撃力無視するなwwwww
226名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 04:08:52 ID:JO6wwW0K
>>217
最近の現金自動預け払い機は高性能だな
227名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 09:20:28 ID:ebdLdtuD
ソルディバン良かったな。
サブキャラもシーン1回くらいしかないと思ってたら、
予想外にエロが多くて良かった。絵師も今までで一番使えた。
今後もこの絵師で制作してもらいたい。

不満は、ヒロイン二人の悪堕ちした際のコスが黒くなっただけな所くらい。
早く次の変身ヒロイン物やりたいな。
228名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 09:25:33 ID:4dDBTcqY
特撮系を支持するのは、意外とここのスレが一番なのかもしれないなーとオモタ。
229名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 17:54:31 ID:8ErfgAVO
属性スレは属性にヒットすれば嬉しがることが出来るスレだからな。
メーカーもチェックするならこういった属性スレをチェックして欲しいものだ。
230名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 00:29:36 ID:EuF0Ke41
>>227
変身モノは特撮が続いてるのでそろそろ新規戦隊モノを作ってほしい
絵師は覗魔1作目の人希望
231名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 01:14:30 ID:ReatM316
そういえば今週のファミ通のゲーム紹介で
悪魔に魂を売り渡して強くなれみたいなこと書いてあったよ

あとアルカナ2のカラー 悪堕ちっぽいの多いよね
232名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 02:23:10 ID:RVhz4hv3
ドカポンですね。悪魔に魂を売り渡して強くなるのはドカポンの伝統なわけで。
233名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 03:11:50 ID:0SkgQ+2W
1,2、3 
234名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 07:42:56 ID:T8Rb7Gb/
やったことないけどドカポンってリアルな友情を何かに
売り渡す事になるゲームと聞いているのだが

友人に裏切られて堕ちるヒロインハァハァ
235名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 09:04:04 ID:xIiF2OYG
あれはリアル友達破壊ゲーだな
236名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 09:45:01 ID:S5jZIG7h
>>235
アイスクライマーのことですか?
237名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 11:25:22 ID:ApoTpbWE
>235
ディプロマシーかと思った。
238名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 18:15:53 ID:W+bKdwxM
>>236
バルーンファイトだろ
239名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 21:56:36 ID:Wx6zQju7
>>238
それをいったらマリオブラザーズだって
240名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 22:36:43 ID:BoODDy+E
そういやファミコンジャンプで善悪メータあったな
241名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 22:38:54 ID:NiWqpXJ9
最悪のクソシステムだったな。
242名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 23:26:03 ID:Yohj2//k
光栄製ゲームの悪名パラメーターみたいなもんか?
243名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 23:29:19 ID:uEBGIuJ9
ころしてでも うばいとる
244名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:14:05 ID:x/yEB6y6
な なにをする きさまらー!     アッ・・・
245名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:15:18 ID:37Gw2xxZ
ミンサガには信仰度とかあったな。
個人的にシェリルの場面は好きだ、このスレ的にね
246名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:21:57 ID:x/yEB6y6
クローディア「これがブラックダイヤ?・・・・・きれい・・・」
247名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:31:11 ID:/YA9kTFG
>>245
FFTにもBraveとFaithがあったな
248名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:34:10 ID:f7f5m68U
ラング2にも光ルートと闇ルートがあったな
249名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:46:23 ID:Phl4y3uB
善悪言うならロックマンダッシュだろやっぱ
あれが女なら最高なのにな、ロックでも十分いけるけど
250名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 01:00:17 ID:l2KHXS0e
FFTといえばやはりアルマだと思うんだ
251名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 03:47:17 ID:kwQRyqX3
>>235
スパイvsスパイを思い出した俺は歳がバレるな
252名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 11:00:52 ID:MRSSw7Jg
バンゲリングベイってのが
あってだな。
253名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 20:21:35 ID:XSGHbfMF
俺も含めて、お前らみんなオッサンばっかだな
254名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 21:15:55 ID:x/yEB6y6
ソルディバンの怪人募集掲示板に、どっかで読んだのとほぼ同じ内容の投稿がある
255名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 23:25:58 ID:PAJbbzeY
おやおや
256名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 00:04:42 ID:ysin0Mov
>>254
それの元ネタってカルト宗教に潜入するやつじゃない?
俺も気づいたけど、書いた本人ならいいけど、盗作なら……。
257名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 00:08:52 ID:/qyS9xLo
よくわからんが多分そのネタは採用されてない。
つーか、基本的にまんまは使われて無いみたい。
258名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 00:10:34 ID:vEjcxwSe
むしろ盗作でも全然構わんと思う俺がいる。
まあ、まんまは使っていないだろうけど。
259名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 00:55:41 ID:L2Aq3Fu1
まあ、雑誌のとかでもそうだが
元々企画側が用意してたのに近いのを「採用されました!」って言うだけだから
260名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 01:02:49 ID:Ifw8eYVv
いちいち選んでから書いて&描いてたんじゃ間に合わんだろうしな。
261名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 02:36:07 ID:v3j3L5Jd
悪堕ちしたヒロインと〜〜してみるかしりーずの続きマダー?
262名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 03:52:51 ID:erjOOgRR
俺も次は母親が堕とされる回なんだろうなと期待してる
やはりここは全裸待機すべきか?
263名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 05:48:29 ID:FCpxZQST
>>256
その元作品ってどこかで読める?
264名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 12:17:08 ID:2SNftULA
>>263
抹茶×御影×潜入操作
265名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 19:23:03 ID:FCpxZQST
>>264
ありがとん、読んできた
じわじわおかしくなっていくのかと思ったら
機械による脳いじりとは予想外だった
266名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 19:53:28 ID:Fflrsveg
新興宗教潜入系はじわじわくるタイプの奴が好きだな
妖しい日課からじわじわと・・・
267名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 22:24:27 ID:TGmizOn2
日常生活全てを異常な環境に出来るからな >カルト宗教
行動制限は思想改造のひとつ


…というか、そもそも宗教施設って軽い重いは別として
全て思考改造が根底にあるからねぇ
268献血の紅:2008/04/08(火) 23:01:54 ID:29GXQqAM
皆さんお久しぶりです 献血です
前々スレで予告していたQMAサツキ悪堕ちSS
ようやく完成したのでさっそく投下させていただきます
269Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:02:34 ID:29GXQqAM
悪魔になったミランダの策にはまり、悪魔化したアロエは次に悪魔にさせる人間に同クラスのユウを選んだのだった。
その翌日アロエは、人間の姿に擬態してユウに近づき、自分の愛液で作った悪魔の飴をユウに与えた。その飴は媚薬効果を持っており、しかも口にしたものを悪魔に変える効果を持っているのである。
それに気づくことなく夜の自宅内でそれを口に入れてしまったユウ。
 その飴は夜に効果が発動しユウは突如として激しい性衝動に襲われ自慰にふけっていく…
 悪魔の飴の効果は何度でも射精できるようになる上に、
一回目の射精で耳が尖り、二回目で牙が伸び、瞳がルビーのような紅色に、
というように射精していくたびにどんどん悪魔の姿に変わっていくという恐ろしいものだった。
 ユウはしばらくしてようやく気づいたが時すでに遅し、
彼の姿は悪魔の飴の効果と9回にも及ぶ射精によってユウは尖った耳、鋭い牙、紅色の瞳、青い肌、蝙蝠状の翼、一対の角、長い舌、そして黒く長い尻尾を持った悪魔になっていた。
 人格だけが人間の状態だったが悪魔姿のアロエが自室に侵入、
無理やり犯されてしまい十回目の射精を迎えてしまった。
そして、その射精によってユウは狡猾で残忍な性格の少年悪魔と化してしまった。
 彼の姉サツキは、ちょっとした事情で不覚にもそのことに気づかなかった…
否、気づくとことができなかったのだ。

その日の翌日はサツキの誕生日だった…
270Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:03:09 ID:29GXQqAM

 その日、サツキがユウの前にいられなかったのは理由が会った。
それは彼女の肉体が何者かに盗まれたという事件が起きたと聞いて、その現場に急いでいたためである(まあ、幽霊なんだが…)。 そのためにユウを置いていったのであった(ちなみに彼が例の飴を口に入れたのはその後である)。
 サツキは落ち込む、ユウはある事件で幽霊となった自分を元に戻すために日々奮闘しているのである。
元に戻すには己の肉体が必要なのは当然の事、その肉体が紛失したら弟はどういう表情をするのかは一目瞭然だ。
 どうしよう…… 彼女は沈黙する、そしてそのまま弟の家に帰っていった。

271Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:03:31 ID:29GXQqAM
 ユウの部屋の扉にとんでもないものが貼られていた。
それはなんと幽霊よけのお札だった。 
この世界ではいわゆる魔除けのお札というのはよくある話だが、ユウが自室にこんなものをつける事は今までなかったのである。
 ?を浮べて首をかしげるわけにもいかないのでサツキは窓の向こうにいるはずのユウを呼んでみた。
「ユウーー! いるんでしょ?」
すると、ドアから返事が返ってきた。

「いるよー!」

ちょっと幼い声だった。

しかし、サツキは安心はしなかった
ユウがこんな行動をしでかした理由を聞かなければならない。
 普段こんなことはやってないのに… なんでこんなことするの!?
そんな思いを秘めてサツキはドアの向こうのユウに問いかけた。

「ごめーん、今大事な事があってボク以外入っちゃだめなんだ
ごめんねお姉ちゃん」

「大事な事?」

「明日にはできるから安心してね」

それ以降は彼の声は… 聞こえなくなった。
サツキは何故か近くにいるのにドアの向こうにいる弟が遠く離れていった感覚があった。
何か不思議な感じを残し彼女はドアの向こうの会話にすらなってない会話をやめた。 これ以上はユウも答えないだろうと思ったからだ…

272Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:03:58 ID:29GXQqAM
その翌日ユウの家、サツキはリビングで眠っていた。
といっても彼女は幽霊の状態だったのでリビングでふわふわと眠っていたのだが…
相変わらずユウは夕飯も食べずにずっと自室に篭っていた。
目を覚ましたサツキはとりあえず二度寝をすることにした。

その瞬間、ユウの大声(?)が響いた。
「できた!!」
自室のドアをどんと開いてパジャマ服のユウは喜びの顔をあげた。

そしてその響きはサツキの睡魔を地平線の彼方までさらっていった。
…つまり、サツキは目を完全に覚ましたのだった。

「お姉ちゃん、できたよ! 大成功だ!!」
  あまりにもついていけない展開  

「ユウ、そんなにはしゃがないの!」
「ごめん、ついはしゃいじゃった」
「ふぅ…」
 あの子がこんなにはしゃぐなんて久しぶりな気がする…
サツキはそう思いながら喜びの理由を聞く事にした。…といってもすでに解っているのだが…

「もしかして昨日言ってた『大事な事』」
「うん! 今日はお姉ちゃんの大事な誕生日でしょ? 昨日からお姉ちゃんの誕生日プレゼント作ってたんだ 部屋に来てよ」
ユウは高いテンションのまま部屋に戻った。
サツキはそのままユウについていった。
ただ、サツキはその一瞬だけユウが不気味な笑いをしていた事に気づかなかった。

273Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:04:28 ID:29GXQqAM
 先日貼られていたお払いの札はさっき外されていた為か、サツキはユウの部屋にはいる事はできたのだった。
部屋にはプレゼントのつもりであろうモノが布を被っていた。
「それでユウのプレゼントって何? 見てみたいな…」
サツキはちょっとした好奇心で言ってみた。
「うん、いいよ!」

ユウはその布を取り払った。
そして、サツキは戦慄した。

 それは自分の裸の肉体、水色の長髪の美しい体。
しかし、その姿は以前のものと違っていたのだ。
邪悪に尖った耳、薄紫の肌、頭には猛牛のような形の角と小さな蝙蝠の翼、腰には小さな漆黒の竜の翼、そして尻の辺りには蛇のような黒い尻尾、
その姿はもはや人間でない、悪魔だ。

サツキの戦慄は止まらない いや、止まれなかった。
「私の…体が…」
彼女がショックを受けるのも無理はない、なにしろ自分の肉体が盗まれた上に悪魔の姿に改造されていたのだから…。
「気に入ってくれた?」 しかしユウの声は未だにいつもの状態だった。
今はその言葉に何か悪意が感じられる。
「ユウっ! 今すぐ戻しなさいっ!!」 怒りを爆発したサツキはユウの真正面に回り叫んだ
しかし、今は霊魂でしかないサツキの叫びがむなしく響くだけ…。
「ふふっ… そんなの……無理だよっ!」 その瞬間ユウの蒼い瞳が紅く変わり、サツキを見つめた。
紅い瞳 それが霊魂のサツキの見た最後の光景だった。

274Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:04:51 ID:29GXQqAM
…一分後、

しばらくしてサツキは目を覚ました
そして自分の体を見回し、
「ひっ!」 そして気づいた。
自分の姿が先程見た悪魔と同じ事を…
「まだ、か…」 いつの間にか服を脱いでいたユウは呟く、その呟きはまるで実験が失敗したかのようなものだった。
しかし、ユウの姿は以前の姿ではなく、悪魔の姿に『戻っていた』。
ユウの言うとおり今のサツキはまだ人格は人間のままで、しかも悪魔化した時にできた尻尾と翼はまるで飾りのように動かないでいた。
「やれやれ…やっぱりこうしないと駄目か…」
ユウはサツキに近づき、地面に垂れた尻尾を掴んだ。
「ひゃっ!…」
するとサツキの体がビクンと跳ね上がった。
「やっぱりこうしないと完全にはならないか…」
するとユウは尻尾でサツキの尻尾の根の辺りを締め付け、尻尾の先を甘噛みしながら長い舌でなめた。
そして、腰の翼を紅い爪で優しく触れる。
「ひっ… ああ…アアアアアっ!!」
サツキはただ尻尾と翼から伝わる快感に襲われるだけだった。

「ふふっ…感じてるんだね 
 我慢しないでどんどん感じればいいよ
 久しぶりで新しい肉体の感触を味わってね♪」
ユウはそう言うとさらに愛撫を激しくする
「ひっ…ふうっ…ああっ!」
サツキのアソコから大量の愛液が溢れる。
「ひぃぃっ!…いっ…いくゥ!!」
そしてサツキは絶頂した
が、ユウはその愛撫をやめることなく続けた。

275Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:06:03 ID:29GXQqAM
尻尾と翼から伝わる快感にサツキはただ翻弄されるばかりだった。
しかも自分の体を悪魔にされてしまった絶望感に思考が支配されていたそんな心の隙間に体の中にある心の瘴気は見逃すはずもなく、サツキの心は次第に堕ちていった…
――このままいっその事、全部悪魔になってしまえば…――
そんな思考が心を完全に支配するのにそう時間はかからなかった。

それからすでに一時間たっていたが、それでもユウはサツキに対する愛撫を止めなかった。
サツキは既に悪魔の快感に支配されてしまっていた。
「アッ! …アアア……アーッ!!
 ハヒィ…ハッ……イグウウウウゥッ!!……」
もう数えるのも面倒なくらいにサツキは淫らな絶頂を続けた。
だらしなく開き涎を出している口からは鋭い二本牙が除き、
先端が蛇のように二つに分かれていている長い舌を出していた。
更に目は夜のように真っ黒になっていて、そこから月のように金色の瞳がある、
「もうそろそろ出来上がるころかな?
 マジックペットや他の動物の細胞を組み合わせた甲斐はあったんだ」
そう、サツキの姿がユウやアロエ等と違うのには理由があった。
先日ユウが時間をかけたのはマジックペット含む動物の細胞を
既に悪魔化したサツキの細胞と融合させたのだ。
こんな技術は賢者でも難しいとされているが、悪魔なら話は別である、なにしろ悪魔の魔力でいろいろな部分をフォローしたのだから…。
ユウは止めといわんばかりに仕上げを行った。
サツキを完全に堕とすために…

そしてサツキに最後の絶頂が訪れた。


276Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:06:37 ID:29GXQqAM
10分後…
ユウの私室でぐったりと倒れているサツキの体は
大量の汗と股間から滴る大量の液が溢れていた。
そしてサツキは覚醒した。
「んん…ふ…ふああぁ…」
目を覚ましたサツキは艶めかしい声をあげながら起きる、
尻尾をブルブル震わせ、翼を揺らして未だに快感を感じようとしている
「気分はどう?お姉ちゃん」 ユウは試しにサツキに問いかける。
「はい、最高です…ご主人様…
 ……先程は怒鳴って本当にごめんなさい…」
サツキは涙目になってユウの手を頬で擦り付けた。まるで子犬のように…
――ご主人様?…ああそういうことか……
ユウは察した。どうやら悪魔の心とマジックペットの心が混同したらしい…
だが、ユウはそれもいいだろうと微笑んだ。 人間ではあまり思いつかない笑みを浮かべて…
許しを請うサツキを叱ることなくユウは優しくなでた。
これでも以前は自分の姉だからだろう…。
「いいよ…気にしてないからね……
 そんなことよりもボクね少しだけ人間に興味を持ったから、
 ボクの生体実験を手伝ってほしいんだ、人間を使った実験を」
そう、ユウはアロエの計画よりも面白いことに気づいたのである。

277Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:07:02 ID:29GXQqAM

それから三ヵ月後
マジックアカデミーでは最近生徒失踪事件が多発していた。
失踪する生徒の数は一ヶ月間に一人くらいであったが、

重大な事件事件と察知したアカデミーの教師たちは他の人の手を借りて、
失踪した生徒を探すためアカデミーを一時閉鎖することになった。
しかし、肝心の犯人はおろか失踪した生徒も見つからず事件は迷宮入りになっていった…。


278Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:07:41 ID:29GXQqAM
そんなある日、元の人間の姿に『擬態』しているサツキが、
両手に人間が入ってるであろう袋を抱えて『ご主人様』の部屋に帰ってきた。
そう、彼女こそ生徒失踪事件の犯人だったのだ。
その犯人は、既に悪魔の姿に戻っていた。
「ご主人様、また素体を持ってきました
 これでまた新しい実験ができますよ♪」
サツキはご主人様の喜ぶ顔を想像しているのかにっこりしている。
「ありがと  でもお姉ちゃん、誰にも見られなかった?」
『ご主人様』ユウは少し微笑んで問いかけた。
「はい!ご主人様が一生懸命作ってくれた体のおかげで
 誰にも見つかりませんでした!」
まるでお姉さんとは思えない子犬のような笑顔で答えた。
どうやら彼女は、自分の能力を使って人をさらったのだろう。
「じゃあ安心だね、ありがとう」
ユウはサツキに前とは違う『笑顔』を見せた。
今の彼女の幸福は主人の笑顔だけだった。
そのためならどんな命令でも聞くであろう彼女に罪悪感を感じないのは悪魔だからだろう。


「ご主人様、以前の子で行った実験は成功しましたか?」
ユウは新しい実験を始める。
「ああ、あの実験だね
 お姉ちゃんが素材を探してくれたおかげで成功したよ」
ユウは話しながら尻尾も使って準備を始める
「そういえば昨日素材探しの最中にミランダさんに会ったんですけど、
 生徒を悪魔にできなくなってしまうからあんまり生徒を誘拐するなって言ってましたよ」
サツキはミランダの顔を思い出してふてくされた態度をとった。
彼女はミランダのことを快く思ってないらしい。
そもそもサツキ自信も悪魔ではあるが、彼女曰く「なんか気に入らない」とのこと。
それはさておき、準備を済ませたユウは答える
「ふぅん、でも関係ないよ
 せっかく賢者よりいい力もらったのに使わないなんてもったいないじゃない?
 人間を使ってもっと楽しみたいよ」
ユウの言葉は悪魔じみた知的探究心に満ちていた。
まあ、悪魔なんだが…
さらった人間を手術台に置いて実験が始まる
「さあ、実験開始だよ」
そして手術は始まった…。

279Birthdaypresent:2008/04/08(火) 23:08:06 ID:29GXQqAM
―ご主人様は今素晴らしい事を行っている
 私はご主人様にすばらしい体を作ってくれた
 それに感謝して今、私はご主人様のために尽くしている。
 ご主人様が充実していると私も充実する
 私はご主人様に従える幸せな悪魔。
 それ以上でもそれ以下でもないの
 でも、あの子は嫌がってる
 変な子、これは素晴らしいことなのに…
 大丈夫、ご主人様は一度も失敗したことないんだから安心してね
 あなたもきっといい気分になるからご主人様に委ねればいいよ
 そう、全てを………

【完】
280献血の紅:2008/04/08(火) 23:09:22 ID:29GXQqAM
というわけで終了です。
今回はあまりにもモチベが酷く、あまり進まなかったためにグダグダになってる見苦しい部分があります
しかもキッチリと描写を練れたのかは心配です
ただユウの悪魔化についてはサツキを堕とすためには必要と感じたため入れました。気分を害した方すみません。
それと誤字脱字についてはご勘弁願います。

追記
俺もQMAは3から始めたのですが、3の時はセリオスでした。
ユウでプレイしたのは4からです(このころはすごいハマってました)。
4まではユウかわいいよ状態でしたが、5のアニメ絵のユウに絶望しましたorz
そのせいか現在はガンダムvsガンダムにハマり中です(あ、無駄話してすみません)
281名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:17:10 ID:/9eNiyel
なんだか大物の直後で気後れするけど、脳内ご主人様(15歳♀)がやれと命令するので投下しちゃうんだぜ
282名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:18:29 ID:/9eNiyel
はぁ?何言ってんのこいつ?
第一印象はそんな感じだった。
だって、考えてもみてよ!
紫のビキニなんてイカれた格好で突然現れて、開口一番

「あなた、素質があるわ。どうかしら、私達の仲間にならない?」

ですよ!?
このおネエちゃん頭湧いてるのかなぁ…助けてお兄ちゃん!
とか思ってたら、こっちのことなんかお構いなしに

「貴方には才能があるの。強力な淫魔となれるすばらしい才能が…」

なんて言いだすし。
いや、淫魔って何よ淫魔って!?
この平和な日本で悪魔の一味ぃ?ぶははははははは!
と吹き出さなかった私の自制心を褒めていただきたい。

「え…淫魔って…?」
「人間の精を吸って生きる魔の存在。高貴なる闇の一族よ。」

あーはははは−っ!高貴だって!闇の一族だってーっ!
って大笑いしなかった私の自制心を以下略。
反応に困って愛想笑いしてたら、何を勘違いしたのか…まあ、チャームがどうのこうの言ってたから魅了されてると思ってたんだろうね。
あの女いきなりキスしようとしてきたですよ。

「え…な、なに?やだっ!」
「ふふ、おびえる事はないのよ。さあ、心を開放して…私に身をゆだn」
「ぎゃー気持ち悪い!触らないで!私お兄ちゃんに操を立ててるんですッ!」
283名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:20:48 ID:/9eNiyel
ショックを受けたような顔だった。
しょんぼりして俯いちゃった姿があんまり哀れで、つい逃げずに立ち直るの待っててあげちゃった。
それが運命の分かれ道になるとも知らずにね。

「そう…で、でもね?淫魔って言っても悪いことばっかりじゃないのよ!?」
「はぁ…」
「たとえば、ほら、あなたの好きなお兄さん!お兄さんとも結婚できるわ!」
「へ、へー…って、んなっ!?なんで…ッ」

なんで知ってんのこいつ!?
私、今口滑らせた!?
まずい、実にまずいわ!
せっかく血を吐くような思いで諦めたのに…物影から見つめるだけで満足してたのに!
こんな不審者にチクられてお兄ちゃんと気まずくなったら泣くに泣けないじゃない!
かくなる上はこのコスプレ女ブッ殺して…
と、思わずカッとなりかけたんだけど
よくよく聞いてみると、なんだかとっても魅力的な話に思えてきたの。

「子供だって問題なく作れるわ!淫魔の遺伝子は一代や二代の近親交配でダメになるほどやわじゃないもの。」
「子供…お兄ちゃんと私の…」

「法律も人間に比べれば全然ゆるいわ。親子だろうが兄弟だろが既婚者だろうが、愛さえあればオールオッケー!邪魔する相手なんて誰ひとりいないわ。」
「誰にも…邪魔されない…」

「あなたがサキュバスになって、あなたのお兄さんをインキュバスにしちゃえばね?子沢山の幸せ夫婦な家族計画が送れるんじゃないかなぁって…わ、悪い話じゃないでしょう?ね?ね?」
「お兄ちゃんと…幸せ家族計画…」

動揺しててもさすがは悪魔だね。
小一時間の内に、私の欲望をほとんど言い当てて見せるなんて。
気づけばどんどんその人の、いやその淫魔の話に引き込まれてた。
まるで催眠術か何かみたいに…
そして、冷静に考えれば疑わしいことこの上ない申し出を、すっかり乗り気になった私は二つ返事でOKしてしまいましたとさ。
284名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:22:50 ID:/9eNiyel
「その話乗った!」
「本当!?ああ、ありがとう!今期のノルマギリギリだったのよぉ!」
「うわぁ、凄く個人的な理由ですね!それで、具体的にはどうしたらいいのかしら?」

その後はとんとん拍子。
近くの喫茶店で打合せをして、毒々しい丸薬を二粒もらったの。
高純度の淫気の結晶、とか言う不思議アイテム。
飲んでエッチなことを考えると体内で昇華して、淫魔になれるんだとか。
一つは私の分。
そしてもう一つはもちろん…

「これからお兄ちゃんに飲ませる分だよっ!」
「うれしそうに何語ってんだよお前は!?」

淫魔効果って凄い!
自慢のバストはそのままに、ちょっと気になってたウエストと二の腕がキュッとしまって、下手な化粧で荒れ気味だったお肌もツルツルすべすべ!
おまけに、吐く息や体臭には男を発情させるフェロモンが含まれるんだとか。

「ほらほら、無理しないで?もうガチガチじゃない…」
「ま、まて…落ち着け!何があったのか知らないけどとにかく…」

ふっふっふ、さあ盛るがいい!欲情するがいい!
ああ、なんか凄い快感!
淫魔最高!

「俺たちは兄弟なんだ!こういう風に愛し合っちゃいけないんだよ…!」
「うん、そうだね…」
「俺だってお前のことは…でも、ダメなんだよ。俺たちはいつか別々の家庭を作っていかないくちゃいけないんだ!諦めなきゃいけないんだよ。お互いに…」
「分かってる…ちゃんと分かってるよ、私」
285名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:24:56 ID:/9eNiyel
あ、お兄ちゃんが泣きそうな顔してる。
良かったぁ、薄々脈はありそうだと思ってたけど、ただの願望だったらどうしようって内心ビクビクだったから。
これで心置きなくプロポーズできるよ。

「…分かってるなら早く降りろ。父さんと母さんには黙っててやるから。」
「だから一度は諦めたんだよ?でもね…」
「それが間違いにならない文化もあるってことよ。」

あ、覗きに来た。
ノリノリだなぁ…ポーズまで決めて。

「うわっ、壁から人が!?」
「隙あり」

ごめんねお兄ちゃん。
えい、飲んじゃえ飲んじゃえ。

「ん、んぐっ!?ぐっ、何だ!?何を飲ませた!?」
「それは淫気の結晶…あなたの妹を我が闇の眷属に変じせしめt」
「まあ要するに、ああいう体になる薬だよ。」

先輩に当たるサキュバスを指差す。
羽がパタパタ、尻尾がピコピコ、おまけに下半身からお汁がダラダラ。
嫌な顔になるのも分かるけど耐えてお兄ちゃん!
二人で幸せになるためなの!
ほら、早くエッチなこと考えて!
ってコラ、いつまでも先輩の方見てんじゃないわよ。

「どう、お兄ちゃん?効いた?ねえ効いた?」
「うげっ…ぁ…に、げろ…早く…」
「やた、成功!」
「だ、ダメだ…この、ままじゃ…俺…俺は…」
286名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:26:56 ID:/9eNiyel
私の目の前で、お兄ちゃんの体が変化していく。
私とおそろいの黒い翼、黒い尻尾。
すっかり元気になってた息子さんもさらに…で、デカッ!あ、あんなの入るかな…?

「ぐぅぅ…逃げて…逃げてくれ…たのむ…」
「あら、どうしてかしら?」
「このままじゃ…俺は、こいつを…最愛の妹を傷つけて…うぁ…」
「あら、妹を抱くのは嫌?気持ち悪い?」

…てめぇ
ふ、ふんだ!大丈夫だもんね!
お兄ちゃんは私のこと気持ち悪いなんて言わないもんね!

「ち、違う!俺はただ…」
「何が違うの?抱きたいなら抱けばいいじゃない。彼女もそれを望んでいるわ。」
「そうだよー。ほれほれ、ヤっちゃえヤっちゃえ!そんで責任もとっちゃえ!」
「それが、できないから…っく!苦しんでるんじゃないか!」

むふ、そろそろかな?
私のターン、魔法の言葉!

「お兄ちゃん、あのね…淫魔になれば兄妹でも結婚できるの…」
「な、に…?」
「正確には人間の婚姻制度に当たる制限がないのよ。好きあった者同士なら誰でもつがいになれるわ。もちろん、あなたと…その娘もね。」
「…」
「私お兄ちゃんと結婚したいなー。…淫魔になれば結婚できるのになー。」

食らえ、おねだり攻撃!
ごろにゃーん、ふみーふみー、うにゃうにゃ…性格悪いなぁ私。
淫魔化の副作用かしら?
それはともかく、お兄ちゃんの抵抗は目に見えて弱くなった。

「ふふ、素直におなりなさいな。兄妹ともども…いいえ、夫婦ともども私の門弟として指導してあげるわ。」
「ねえねえ、お兄ちゃん…なっちゃおうよ、淫魔に!私と赤ちゃん作ろ?」
「!!!!」
287名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:28:57 ID:/9eNiyel
覚悟を決めた、って事だと思う。
胡坐をかいてぴたりと動きを止めたお兄ちゃんの体がどんどん変化していく。
肌の細かいキズがぬぐったみたいに消えていって、そこから秋の森林みたいな香りが…かおりがぁ?
ふにゃ…?
あー…あー迂闊だったぁ…サキュバスが男相手のフェロモン出すんだから…
インキュバスは…うへへぇ

「ふふ、効いてきたみたいね。」
「あへぁ…なんか…なんかもう…」
「正直言ってね、あなたのこと見くびってたわ。淫魔にしてしまいさえすれば格の違いで簡単に屈服させられると思っていたのに…あなたはまるっきり私の制御を受け付けなかった。本当に凄い素質だわ…」

あれぇー?なに言ってるのかよく分かんにゃい…
へへ、お兄ちゃん…おにいちゃんいい匂いぃ…ふへへへへへへ
脳みそとろとろになっちゃいそーだよぅ…

「でもね、私達にも私達なりの秩序と言うものがあるのよ。最初から強すぎる個体は危険なの。だから…」
「おにーちゃん変身終わった?終わったよね!じゃあしよ!すぐしよぉ!」
「あなたの望みと、お兄さんを利用させてもらうことにしたわ。身ごもった子供に力をつぎ込んで、弱ったところを支配してあげる…」

お兄ちゃんが目をギーラギラさせてるぅ〜
アハハハハッ怖ぁ〜い!犯されちゃうよぅ
犯されて妊娠させられちゃうよぅ!
…はぁ、はやくっ!はやくっ!待ちきれないの!

「素敵でしょう?家族そろって私の奴隷になれるのよ…あなたも、その男も、生まれてくる子供も、末永く可愛がってあg」
「うるせぇよ。」

ボゲッ
ありゃ〜?なぁーに今の音?
ねーおにいちゃん、いまのなぁに?
なんでもないの?
そうなんだ、じゃあ、しよ!ね!こづくりしよ!
え、その前に…?

「黙って聞いてりゃ俺の女を奴隷にするだぁ?いい気になってんじゃねえぞババァが!
てめえの方こそ俺の肉便器にしてやるぜ!ゲハハハハハハハ!」
288名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:31:07 ID:/9eNiyel
「ぐっ、お前ッ!?ま、まさか…お前も…その娘と近しい血を持つお前にも素質が…」
「ガタガタうるせぇ!ロストバージンが痛くないようにてめえで濡らしてやるぜ!殴られたくなかったら、さっさと股開きやがれ!」
「きゃっ、ちょっと!あんたの旦那浮気しようとしてるわよ!?と、止めなさいよぉ!」

うわぁ…おにーちゃんが悪い人だぁ…
へへ、でもね…私も思ってたんだ
この女邪魔だなーって
ふむっ…よぉし、体離したらちょっと目が覚めてきたぞっ!
二人で気合入れて黙らせちゃおうね、お兄ちゃん!

「ねえ、お兄ちゃん」
「んー?ああ、ちょっと待っててくれ。外野をどかしてからじっくり愛し合おうな!」
「うん、それでね。いい方法があるの!」

あの時、勧誘を受けてる時に感じた不思議な気分、同じ能力を得た今ならはっきりわかる。
あれは、私の心を操ってたんだって。
淫魔のあいつが人間の私に使ってさえ完全には心を支配できなかった魅了の術。
じゃあ逆に、サキュバスになった私と、インキュバスになったお兄ちゃんが一緒に使えば?
結果は火を見るより明らかだよね!
キヒヒヒヒッ

「へえ、魅了か。面白そうじゃないか。」
「でしょ?このピーピーうるさい女、私達の奴隷にしちゃおうよ!」
「ヒッ!?な、なに、考えてるのよぉ…あんたたちッ!」
「それで、どうやるの?」
「うん、まずねー、こうやって相手の目をこっちに向けてー」
「いやぁぁぁ!誰か!誰か助けてぇ!こいつら悪魔よぉぉぉッ!」

289名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:33:15 ID:/9eNiyel
………
ふむ、思ったより何てことなかったかな
うっとうしいデバガメ女は今、ベッドの下でちょこんと正座してる。
お父さんとお母さんは事前に私の催眠で眠らせてあるし、後は…へへへっ
心おきなく…

「おにーちゃん…えっちしよ」

あひゃははははは!おにいちゃん、めがまっかっか〜!
あ、あたしもぉ?あたしもクルクルパーになっちゃってるぅ?
うひゃはははははははは
らってぇ!きもちいーんだもん!おにいちゃんにさわってるだけでキモチイイんだもん!

「ふぁっ…!すごい…な、サキュバスの淫気ってやつは…はぁ、はぁ…!いくらでもヤれそうだ…!」
「ひうぅぅ…お兄ちゃんの…インキュバスのも凄いよぉ…一発でデキちゃいそうだよぉ」
「ああ、そのつもりだ!今日からはあなたって呼べよ!お前は俺の女だからなぁ!」

ああ、わたし今夜ニンシンしちゃうんだ…おにいちゃんと夫婦になっちゃうんだぁ!
幸せだなぁ…えへへへへへへひゃひゃひゃひゃひゃ
きもちいいっ!きもちいいよぅ!幸せだよぉぉ!
あのバカ女に感謝しなきゃァ!アーハハははハハはハハハはハハハッ

「…」

交わりあう二人の悪魔を、哀れな奴隷はいつまでも見守っていた
290名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:35:46 ID:/9eNiyel
と言うわけで、悪の奴隷にされるヒロインは淫魔のお姉さんの方というオチでした
291名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 00:58:26 ID:DoKVJRVo
テンポ良いアホ話だなwwwwww
292名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 04:40:37 ID:qRNvv1KC
>>280
GJ!
サツキはもちろん良かったですが黒くなったユウも最高でした!

5の絵劣化には禿同。
4に戻してくれ…
293名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 11:54:33 ID:o6b29KHo
>254>256>264
抹茶とは別にどっかのスレでそういうのあったよね
報告ベースで話進むやつ
そのものズバリの内容

本人さまかな??
294256:2008/04/09(水) 12:17:25 ID:qQkVYfIK
256です。
俺が指摘したのはこれです。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/otaku/5390/1143089728/
295名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 18:24:43 ID:FjLB1UuR
GJ
投下ラッシュとは、嬉しいものだ。
ただ、前の人が投下した場合、何レスか間隔をあけてから投下したほうが良いかも。
マナーみたいなものだけど。
ともあれ、280も290も乙
296名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 20:51:13 ID:hqoTWS+y
>>290
GJ
なんだかエロギャグ漫画っぽいノリのいい小説でした。
297名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 21:06:08 ID:n13DNBYY
>290
乙! テンポ良くて面白かったです!
バカになっちゃった状態の二人がどれだけ壊れたセックスするのか見たかったw
298名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 09:21:32 ID:jvRz+QuQ
299名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 09:54:44 ID:jIdQpw6b
ID:/9eNiyelのSS読んで、以前似たような設定のいいSSがあったのを思い出せないでいるのがもどかしい。

淫魔が女子高生のところにやってきて、その少女を手下の淫魔にするつもりが、
その少女の方が淫魔適正が高くて淫魔化した後、逆に親淫魔が吸収だかされちゃうって設定だった。
そのあとその女子高生の彼氏と妹で3Pして、その妹も淫魔にしちゃうっていう話だったけど・・・
どこに載ってた何てSSだかどうしても思い出せない。
300名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 12:33:06 ID:LFPIx8He
>>299
モンスター娘百覧の「アナザー百覧」の投稿小説、みずき氏の「淫魔転生」じゃない?
内容が好きだったから覚えてる。スレ違いだけどみずき氏の作品をもっと読んでみたかったな
301299:2008/04/11(金) 00:36:17 ID:G0qNpupN
>300 うん、それ! いや〜解ってすっきりしたよ、ありがd。
302名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 00:55:57 ID:12sEuzuo
やったー、見送られた
303名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 10:36:58 ID:gsrglJWA
悪かは微妙だけどロボ蔵・禁断の人形遊びってエロアプリは
ネット上で無料でプレイ可能な操り系ゲームとしては何気に究極系に入ると思う

母親以外の攻略条件が難解でモタモタして手間取ると強制的にイベントが起こりゲームが終わってしまうのと
主人公の妹が無条件で無いのが不満要素だけど。
対象が操った時にSEX可能になるまで進めれば後は抱いてれば経験値なんて稼ぎ放題だし
304名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 15:59:22 ID:KD+zgkWn
今月のガンガンはよかった。うんよかった。
305名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 17:05:13 ID:n7p5pT3W
>>304

kwsk
306にょろ:2008/04/11(金) 17:10:59 ID:XJi5Eh+R
SS投下します。
微妙ですが…
307にょろ:2008/04/11(金) 17:11:30 ID:XJi5Eh+R
「ったく…なんだってのよこの森は…」

右を向いても左を向いても木ばかりで、ちっとも先が見えてこない。
「な〜にが初心者用ダンジョンみたいなもん、よ」

嘘つき。

近くの街でかつてハンターだったと言うオジサンの言葉を鵜呑みにしたばかりに、かれこれ3時間、この森で迷っている。


ガサッ
物音に振り返ると、剣をこちらに向けた女が立っていた。
「…何者?」
鋭い眼光と言葉を私に向ける。
「あなたと同じよ。ホラ」
首から銀の十字架のネックレスを見せる。
「……すまない」
すぐさま女は刀を下ろす。
銀の十字架は対吸血鬼ハンターにしか装着の許されないもの。
女の首にはそれが見えたのだ。

「いいのよ、気にしないで。…それよりあなた、出口知らない?」
「私も探してるが…もう何日歩き回っているか…」

まだ二十前ほどにしか見えない女の服には少し汚れがついていた。
おおかた私と同じように騙されて来たのだろう。

「ねぇ、よかったら一緒に出口、探さない?」
「…そうだな…」
三人よればなんとやら、まぁ一人足りないが迷いまくっていた私にとっては百人力にも等しかった。
「私はセレス。よろしくね!」
「……私はマリア。よろしく」
308にょろ:2008/04/11(金) 17:12:19 ID:XJi5Eh+R

マリアの後についていくように歩く。
若そうなのにしっかりしてるわ…。


とはいえやはりそう簡単に出口は見つからない。
日も暮れかけ、空にはハッキリと月が現れる。
「…嫌な色…」
マリアの言葉に空を見る。
まるで血のような紅。

「なんだか怖いわね…」
「……あぁ。…もうしばらく歩いてみるか」

それからしばらく経ち、私たちは遠くにおぼろながら松明がチラチラ燃えているのを見つけた。

「街かしら?」
「…行こう」
309にょろ:2008/04/11(金) 17:13:01 ID:XJi5Eh+R
行き着いた先は一軒の家だった。
石造りの質素な家。
中には明かりが灯っておりおいしそうな匂いが漂ってくる。

「…すまない」
マリアがドアを叩くと、ゆっくりと開く。
「…誰でしょう?」
大人しそうな少女がおずおずと尋ねた。
首には銀の十字架、どうやら同業者らしい。

旅のいきさつを話すと、中に迎え入れてくれた。
「急いでスープを作りますね」
少女の名はクレアと言うらしい。
父親がこの近くで狼狩りを行うため嫌々吸血鬼ハンターにならされたそうだ。

「どうぞ」

赤く血のようなスープを出される。
「街で買ったばかりのトマトを煮たんです。お口に合いますか?」

ごくん。
空きっ腹にスープが入る。
こんなおいしいスープ飲んだことがない。

「すっごい美味しい!」ガツガツと食べ終わると、温かさのせいか急に眠くなった。
310にょろ:2008/04/11(金) 17:13:50 ID:XJi5Eh+R


「…んんっ…あっ……」
マリアの…声?

「…します…から……してぇ」

何…言ってるの?

ぼんやりと目を開けた刹那、頭が警鐘を叩き鳴らす。

「お願いしますぅ…もっと吸ってぇ!!」

マリアが惚けた顔で地べたに座りビクビクと体を震わせていた。
体に優しく手を回し、首元に舌を這わせていたのは………クレア!
311にょろ:2008/04/11(金) 17:17:34 ID:XJi5Eh+R
「はっ……ぁぁぁあいやぁっ!!…ダメぇっ」

体がガクンガクンとのけぞる。
今まで感じたことのない気持ちよさ。
マリアからの愛撫もだけど、
クレアからはどんな人間にも与えることのできない快感を受ける。

「あひぃっ…いやぁ!!こわれちゃうぅぅ!」

「私に永遠の隷属を誓いなさい、セレス」
「だ…誰……が」


最後の一欠片の理性が反発する。


「隷属を誓いなさい」
甘美な声の響き。

……私は……
……私は…

……吸血鬼になっちゃうの…
何も考えたくない……
クレア様が幸せをくださる……


「なりますぅっ!!クレア様のものになりますっ!!」

体の隅までクレア様のモノになり、
私は果てた。



次に目が覚めたら…
私は永遠にクレア様のモノ…


end



はじめまして。
未熟者ですが書かせていただきました。
エロ分少な目ですがそこはみなさまのお好きなようにということで…
312名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 17:28:28 ID:QDS4y9Z0
銀にも十字架にも耐性がある吸血鬼なんて無敵じゃないか!
…と思ったけど、吸血鬼の弱点って実は大部分が後付なんだよな。
ひょっとして、冒頭で名前の出てくるおじさんも、日光への耐性を獲得した吸血鬼の手先だったりして?

何はともあれGJ
313名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 20:00:10 ID:X4eN8ZN2
GJ乙
展開が予想外だった
314名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 20:27:49 ID:KD+zgkWn
>>305

敵に連れ去られた仲間を助けに、その子のパートナーが迎えに来るんだけど、
その子は既に敵に道徳観を操作されてて・・・
315名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 21:09:17 ID:/r+kmOiF
昔教育テレビの海外ドラマで、ある兄弟(姉+弟)が吸血鬼に追いかけられて、
無事祖父(か誰か)に助けてもらったが、実はその兄弟も吸血鬼一族だった、て話があった
316名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 21:46:40 ID:7VYmWqSF
俺も見たことあるわ。どれもこれもラストがバッドエンドな雰囲気だったのを覚えている。
あと確か姉弟を追っかけていた(入れ歯の)吸血鬼が二人の祖父だったようなキガス
317名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 22:06:08 ID:dw1UIPbL
ラストで楽しかったねとか言いながら姉弟は吸血鬼らしく棺桶で眠るんだっけ。
そんな感じの話を覚えてる。
あのシリーズは題材と雰囲気好きだったな。
>>316も言ってるがどれもこれもラストで実はまだ…って感じで終わって妄想可能エンドだった覚えが。
318名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 22:20:57 ID:12sEuzuo
>>315
あれは、普通にハッピーエンドじゃなかろうか?
319名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 22:30:42 ID:u1gxaXjo
全員堕ちたらみんな幸せそうなのにバッドエンドあつかい!
ふしぎ!
320名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 22:33:28 ID:7VYmWqSF
うん。
あのシリーズの中ではあのエピソードはハッピーエンド。
ただ、……そしてまた、新たな犠牲者が……てな感じのが多かった。あとそれ以外に悪堕ちなエピソードがあったかどうかは覚えてない。


何て題のドラマだっけ?
321名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 23:18:40 ID:/r+kmOiF
ちょww結構見てるwwwグースパンブスとかじゃなかったっけ?
322名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 23:20:15 ID:sFf/vIEw
グースバンブス懐かしいなwwwwww

よく覚えてないが最後に飼い犬がゾンビかなんかになってた話を覚えてる
323名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 23:22:28 ID:/r+kmOiF
ggってみたらそれっぽいのみつけました。
ミステリー・グースバンプス 第20話『吸血鬼の息』 ←これっぽい
URL ttp://www.tora-2.com/GBUMPS.HTM#20
324名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 00:51:44 ID:wQHvndqu
前もこのスレで言ったけど
海外ドラマだとシーバー家のハロウィン話?が俺のトラウマ
周りの人がどんどん宇宙人になってくみたいな話だった
325名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 00:56:55 ID:pksTZ1QL
で実は自分も宇宙人だったと...〆 (・∀・)
326闇に仕えし光の巫女:2008/04/12(土) 01:33:44 ID:fs0t72jw
ラングリッサーの小説続編です
楽しみに待って下さった方々、大変遅くなって申し訳ありません
諸事情で寝込んでましたが、イラスト保管所に投稿された素敵イラストに触発されて前編だけでも完成させました
これだけ時間かけて完成してませんが、よろしければどうぞ


ボーゼルの手によって、闇の巫女に堕ちたダークプリンセス・ラーナ。
リアナが光の巫女となるより早く、彼女は諸国の君主を焚き付け、各地で戦争を勃発させた。
さらにボーゼル配下の魔物も跋扈し始めたことで、四方八方で戦いが起こる。
光の神殿は防衛に追われ、リアナを迎えに行く余裕などなかった。
村に釘付けになったリアナ、そしてその光の力を狙い、村を包囲した一団があった…

「我々はレイガルド帝国の者だ!光の巫女よ、出て来い。さもなくば村を焼く」
隊長らしき粗暴そうな男の大声に、村人は震え上がった。
「て、帝国軍がついにここまで…」
「あっという間に大陸の半分以上を占領したという強国が、リアナを…」
帝国がどのような意図で光の巫女を狙っているかは分からないが、渡さねば確実に村は滅ぼされる。
「だが女神の祝福を受けた光の巫女を渡せば、帝国に大陸統一の大義名分を与えるようなもの…」
「強引な武力制圧を繰り返す血なまぐさい奴らに、リアナを渡してたまるか!」
恐れながらも、村人たちが武器を手に取ろうとしたとき、当のリアナが彼らの前に飛び出した。
「やめてください!帝国に逆らえば、多くの犠牲者が出ます。
私のために、村のみんなの血を流すなんて耐えられない…私一人で済むなら行きます」
ざわめく村人たちだったが、実際のところ戦っても勝ち目はないし、リアナを逃がすのも容易ではない。
降伏するしか道はなかった。

村の門から外に出ると、兵隊長とその配下たちが待ち構えていた。
「お前が巫女か?」
「はい、リアナです…。私があなた達と共に行けば、村に手出しはしないのですね?」
「おう、もちろんだ。お前にも手は出さねえ。皇帝陛下から厳命されてるんでね」
「…分かりました」
帝国兵が慎重に彼女を取り囲み、逃げないように腕を縄で縛った。
それを横目に見るや、隊長はにやりと笑った、
「けっ!簡単に終わりすぎてつまらんぜ。やはり任務は血を見ねえとな。
お前ら、慰みに村人でも皆殺しにしてやれ。
ただし建物には手を出すなよ。『村には』手を出さない約束だからなぁ」
たちまち柄の悪そうな兵士たちが武器を手に、門の中へ駆け込む。
「ひ、ひどい!なんてことを…っ」
叫んでもがくリアナを見ようともせず、隊長自ら剣を抜いて村に切り込もうとしたその時である。

「待ちなさいっ!」
不意に空から舞い降りた影に、今にも殺戮を始めようとした兵士達は慌てて空を見上げた。
その瞬間視界に広がったのは、巨大な鷹、そしてその上に乗った人間。
あっという間に彼らはなぎ倒され、爪にかかり、また飛んでくる手槍に打ち倒された。
「きゃあっ!」
手で目を覆ったリアナの耳に鳥の羽ばたく音が聞こえ、続いて明るい少女の声が響く。
「ごめんね、驚かせちゃって!ケガはない?」
恐る恐る目を開いたリアナの目の前に、巨鳥が舞い降りようとしている。
周囲を見回してみると、帝国兵の一団は散々に打ちのめされ、散り散りに逃げ出していた。
そして鳥の背からは、先ほどの声の主であろう少女がひらりと飛び降りた。
ショートボブカットの銀髪が印象的な彼女は、見たところリアナと同い年くらいだ。
だがその身軽ながら隙のない身のこなしは、彼女がただ者でないことを示している。
「あ、ありがとうございます。何とお礼を申したらいいか…」
丁寧にお辞儀するリアナに、少女は明るくにこやかに答える。
「別にいいの!帝国軍に困ってるのはあたしも一緒だから。
あっと、あたしの名前はシェリー。よろしくね」
「リアナです…本当にありがとうございます、シェリーさん」
「シェリーでいいわ。話し方も普通でいいの。堅苦しいのはキライだしね。ところで…」
シェリーはじっとリアナを見た。
「光の巫女リアナって、あなたのこと?
ちょっと一緒に来てほしいんだけど、いいかな。手助けしてほしいって人がいるのよ」
327闇に仕えし光の巫女・2:2008/04/12(土) 01:35:05 ID:fs0t72jw
数時間前のこと、リアナの村から離れた城、カルザスにて――――
「シェリー様…やはり城から抜け出そうとしておられましたか」
兵隊長キースが扉を開けたのは、シェリーが今にも部屋を出ようとしていた瞬間だった。
「もう、キースったら!何でこんなタイミングで呼びに来るのよ。せっかく腕試しに行こうとしてたのに」
「帝国軍が活発に動いている中で城を飛び出されては困ります。
…それより、父王様がお呼びです。急ぎ、謁見の間にいらっしゃるようにと」
「謁見の間?…どうしたのかしら」
わがままな姫ではあるが、帝国軍が迫っている今は勝手なことをしている時ではないと分かっている。

「…おお、来たかシェリー」
病に弱った王の前には、来客と思しきふたりの人間が立っていた。
ひとりは、黒いマントに身を包み目元を兜で隠した男。
もうひとりは、黒マントとレオタードスーツに身を包み、年に似合わない冷たい目をした少女。
「ボーゼルと申したな。これがわしの娘、シェリーだ」
「お初にお目にかかる、シェリー王女。私は魔道士のボーゼルと申す者…」
ボーゼルと名乗った男は丁寧に、そして幾分馬鹿にしたように一礼した。
「で、あたしを呼んだのはどうして、お父様?」
「…それについては、彼から直接聞くとよい。ボーゼルよ、説明してくれるかな」
「承知した。シェリー姫は、『光の巫女』についてご存知かな」
それを聞いてほんの一瞬、ボーゼルの傍らに立つ少女の眉間が歪んだが、気づいた者はいなかった。
「見回りで光の大神殿に行くこともあるから、聞いたことはあるけど…確か、リアナって子?」
「分かるなら話が早い。その光の巫女を、私の指定するところへ連れてきてもらいたいのだ」

ボーゼルが話したのは次のようなことだった。
彼は古代魔法文明の遺物について研究しているが、帝国軍が跋扈していることで落ち着いて研究もできない。
さらに帝国は古代の魔法武器を発掘し、大陸の覇権を揺るぎないものにしようとしている。
そんな中、彼の研究していた遺跡から封印された古代の魔剣が発見された。
本来なら封印を解くにはある巫女の祈りが必要なのだが、帝国軍がその噂を聞きつければ、力づくでその封印を破るだろう。
悪用されるくらいなら一足先に封印を解いたほうがいい。
対帝国の切り札として使うか、帝国の知らぬ場所に封印し直すかは巫女に任せるとして―――

シェリーにとってはあまり興味のない話だったが、父は強く心を動かされたらしい。
帝国に反目する国のまとめ役であるカルザスだが、帝国の総力をまともに受け止められるだけの力はない。
病もあって弱気になっている王としては、強大な力はぜひとも欲しいところだろう。
シェリーにはそれがよく分かった。
「つまりそのリアナって子を迎えに行けばいいんでしょ?」
「行ってくれるか、シェリー…キースは城の守りに残しておきたいし、他に頼める者もおらんのでな。
それに巫女はお前と年も近いと聞く。無骨者が迎えに行くより、同年代の娘が行く方が安心するだろう」
「でもあたし、リアナの顔分からないわよ」
それを聞いてボーゼルは意味ありげな笑みを浮かべた。
「心配はいらぬ。私の横にいるこの娘…彼女と瓜二つの少女だ。村の場所も分かっている。
だが急いだ方がよかろう…帝国軍が光の巫女を強奪しに向かっているとの噂もあるのでな」
328闇に仕えし光の巫女・3:2008/04/12(土) 01:37:20 ID:fs0t72jw
「あの…シェリー…?」
鷹の上で、爽やかに頬をくすぐる風の中、リアナに呼びかけられてシェリーは我に返った。
連れて来た兵士は村の護衛に残し、リアナの承諾を得、彼女達は今まっすぐにボーゼルの指示した島へと向かっているところだった。
「あ、ごめんボーっとしてたわ。どうしたの、リアナ?」
「その…本当なの?私にそっくりの、女の子がいたって」
まだ遠慮しているのか、ゆっくりと自信なさげに話すリアナ。
それに対してシェリーは屈託ない笑顔とはきはきした口調で返答する。
「うん、本当にそっくりだったわ。ちょっとあっちの方が大人っぽかったけどね。
あと、一緒にいた男の人、カッコよかったけど…なんかうさん臭かったな」
だが、女性の話に気を取られていたリアナは後半部分を聞き逃していた。
「やっぱり…きっと姉さんだわ。少し前に闇のモノにさらわれ行方不明になった…
無事かしら…姉さん」
不安そうなリアナの肩を、シェリーはぽんっと明るく叩いた。
「生きてたんなら無事なのは間違いないじゃない。きっと優しく迎えてくれて、何があったか教えてくれるわよ」
「そうね…ありがとう、シェリー」

これから向かう場所の名前をふたりは知らなかった。
もし知っていれば、そこに招いたボーゼルの正体について何か感づいたかもしれない。
その島の名はヴェルゼリア。かつて闇と混沌の神が降臨した、今なお邪気の残る禁断の地。
島の奥に位置する洞窟寺院跡にはただならぬ気配が漂う祭壇と、ふたつの魔法陣…
そこで奇妙な儀式の準備をするボーゼルと、苛立たしげに歩き回る少女=ダークプリンセスの姿があった。

「どうしたのだ、ダークプリンセスよ。お前らしくもない。
魔剣復活の儀式が終われば、望んでいた力が手に入るのだぞ?」
「…どうしても光の巫女を使わねばならないのですか、ボーゼル様」
ダークプリンセスは憎しみに満ちた赤い瞳で、じっとボーゼルを見つめた。
闇の中でもうっすらと濁った光を帯びたその目には、人間らしからぬ狂気が宿っている。
「光と闇の巫女が揃わねば、魔剣の封印を解くのに無駄な時間を費やさねばならぬ…人間の肉体が滅びるほどの時間だ。
そうなれば、お前の望みもかなわず終わるのだぞ?」
悔しげに唇を噛みながらダークプリンセスはうつむいた。
「しかし、光の巫女と…あの忌々しいリアナと協力するなど、私には…」
「『協力』ではない、『利用』だ。お前の妹は道具に過ぎん」
「はい…」
うなずいたものの、彼女の心情はその鮮血色の眼が雄弁に語っている。このままでは憎悪に任せてリアナを殺しかねない。
「ダークプリンセスよ、もっと私の近くに来るがいい」
「は?はい、ボーゼル様。しかし何を…」
リアナへの敵意と、唐突な命令への戸惑いを浮かべながら、彼女はボーゼルの眼前に立った。
その額に、ボーゼルの指が軽く当てられ…黒い電光がばちりと走った。
「はうっ!?あっ…、あうっ、はあっ!」
ダークプリンセスが小声で悲鳴を上げた。感電したかのように、体のあちこちがぴくぴくと細かく揺れている。
「お前は何者だ?ダークプリンセスよ」
「あぁ、わ、私はぁっ…闇の巫女っ…」
ぶるぶると体を震わせながら、ダークプリンセスは視線を中空に泳がせている。
口は半ば開き、顔には軽い苦痛と怯えの表情が浮かんでいる。
「お前の主は誰だ?」
「ボ、くぁっ…、ボーゼル、さまぁ…です…ボーゼル様の命令は、あぅっ…絶対…」
「お前の主は、何を望んでいる?」
「光の巫女と、ぉっ…私で、魔剣の封印を、っっ…解くことぉ…です」
「そのために、お前はどうする必要がある?」
「はぁぁ…、リアナと封印を、解きます…従順に…ボーゼル様の、命ずるままに…ぃっ」
最後の言葉を口にした瞬間、彼女の震えはぴたりと止まった。
少し呼吸は荒いが、表情は静かで、先ほどまでの憎しみや怯えが嘘のようだ。
そう、まるで先ほどまでとは別人のように冷たい。
「ふぅっ…取り乱して失礼いたしました。ボーゼル様、我が唯一の主様…。
このダークプリンセス、いかなる命令であろうと遂行いたします」
氷のように冷酷な赤い瞳、仮面のような美しく冷たい顔。それを見て、ボーゼルはにやりと笑った。
329闇に仕えし光の巫女・4(前半終):2008/04/12(土) 01:42:44 ID:fs0t72jw
「ここで待てって言われてたけど…なんかイヤな感じの島ね」
「恐ろしい力を感じるわ…私、この島は怖い…」
洞窟遺跡の入り口前で、シェリーとリアナは不安そうに辺りを見回していた。
今にも化け物が出てくるのではないだろうかという禍々しい空気が、遺跡の中からも島中からも漂ってくるのだ。
そこに遺跡の中から、コツ、コツ、コツ…と乾いた足音が響いてくる。
油断なく構えるシェリーと、怯えてその後ろに隠れるリアナ。しかし姿を現したのは、一人の少女だった。
「ラーナ姉さん!!」
リアナが叫んで飛び出した。一方、シェリーはふたりの姿を見て驚いていた。
改めて同時に見ると、驚くほどふたりは似通っている。顔立ちも背丈も体型も。
だが、その漂わせる空気はまるで別物だ。
リアナが純粋な少女らしさを全身から漂わせているのに対し、ラーナからは人間らしさが感じられない。

抱きつこうとするリアナ。だがラーナは冷ややかに手でリアナを制した。
「姉さん…!?」
…そしてラーナに関して言えば、以前見た時とも雰囲気が違う。
ぎらついた敵意むき出しの眼だったはずが、今は恐ろしく無感情だ。
「リアナを運んできてくれたこと、ボーゼル様に代わって礼を言うわ」
淡々と人形のように、シェリーに向かってラーナは言った。
「運んで、って…リアナをモノみたいに言って、それでも彼女のお姉さんなの?」
むっとした顔で反論するシェリーだが、ラーナはそれに耳も貸さずリアナの手を取り遺跡の中へと導く。
「来なさい、リアナ」
「ね、姉さん…?」
静かだが有無を言わせない力が、ラーナの手にはこもっている。
リアナは怖かった。島が、遺跡が、何より別人のような姉が。
だが逆らえない。恐怖や悲しみ、苦労に耐えたことのない彼女は逆らう術を知らなかった。
逆に直情的なシェリーは彼女らの後を追おうと駆け出す。
「…導かれざる人間が入れば、魔物が容赦なく襲う。死ぬ気?」
ラーナの低い声に、思わずシェリーの足がすくんだ。
「ここで待ってるわ…リアナの身に何かあったら、許さないわよ!」
必死に振り絞った声など聞こえないかのように、ラーナはリアナを伴って遺跡の奥に姿を消した。


「偉大なる闇よ!全てを包む闇よ。今、お前の時代が来た…」
祭壇の前でボーゼルは満足そうにつぶやいた。そして背後の気配に、笑みを隠そうともせず振り向く。
「戻ったか、ダークプリンセス」
「はい、ボーゼル様。光の巫女もここに」
満足そうなふたりと逆に、リアナは異様な気配に震えが止まらなかった。
「ダーク…プリンセス…!?」
なぜ姉が奇妙な称号で呼ばれているのか、それに対する疑問だけでない。
闇の力に満ちたこの遺跡は何なのか。そして禍々しくも美しいこの男は何者なのか。
なぜ姉は闇の力を持つ男を主と呼び、そして自らも闇の力を身に宿しているのか―――
わからない。頭が痛い。吐き気がする。意識が遠のきそうになる。
疑念と恐怖、そして遺跡の邪気にあてられ、リアナの思考はぐるぐると渦巻いていた。
「さあ、少しの間魔法陣の中でじっとしていてもらうぞ。お前達の力が必要なのでな」
ボーゼルの魔力ある声が、リアナの耳に入ってくる。
ゆらゆらと揺れる視界の中に、祭壇の左右に設けられた魔法陣が映る。
そこに立たなければいけない。美しい声がそう言っている…。
330闇に仕えし光の巫女・5(前半終):2008/04/12(土) 01:44:47 ID:fs0t72jw
だが、光の巫女に任じられたリアナの心は、強い意志でその声に抵抗した。
「ああっ…駄目!闇の者の声に、屈してはいけない…」
魔力の支配から逃げることは諦める。ただ、心を売らず、動こうとしない。それだけに集中する。
闇の魔力に抵抗する最も有効な手段を、リアナは無意識のうちに身に着けていたのだ。
ボーゼル一人ではこの抵抗を崩すことはできない。そう、一人なら。
「ダークプリンセス」
ボーゼルの声を聞くや、ダークプリンセス=ラーナがリアナの顔をくっと右手の指で持つ。彼女の眼を覗き込みやすいように。
「私の眼を見なさい、リアナ」
「あ…ね…姉さん…」
慕っていた姉の声。
無意識の心の盾は、無意識の安心感によって取り除かれる。
そして宝石のように澄んで美しく、吸い込まれそうなルビー色の瞳。
冷ややかで落ち着いていて、何の迷いもなくて。
姉の声と眼によって心の障壁を溶かされたリアナの耳に、再度ボーゼルの甘い声が響く。
「さあ、光の巫女、闇の巫女よ。今からお前達は巫女の像となる…。魔法陣の上に立ち、両手を掲げ、そのまま立ち尽くすのだ」
その命令は、すんなりとリアナの頭の中に吸い込まれていった。
そう、私は巫女の像になる。魔法陣の上に立ち、両手を掲げなければ…。

全くぶれのない足取りで魔法陣へと歩むラーナと、うつろな眼とおぼつかない足取りでゆっくり魔法陣の中に入るリアナ。
だが魔法陣の中に入ると、二人は同時に背筋を伸ばし、すっと両腕を天に掲げた。
眼は開かれたまま、しかし何も見ようとしていない。
全く身じろぎをせず、まるで本当の像になったかのように。
その意識は、たったひとつのことに集約されている。
私は、巫女の像。両腕を掲げ立ち尽くす、そのために存在する。


中途半端なところですみません
(前半終)って2回も書いてしまうし…orz
待たせてしまってすみませんが、闇に仕えるのは後編をお待ちください
331名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 02:20:29 ID:pksTZ1QL
なんという寸止めwwwGJ
332名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:23:43 ID:OT7xjmIs
脳内ご主人様(15歳♀)が明るい悪堕ち物を考えろと要求するので、
元からアレな女の子が調教をきっかけに寝返っちゃえばいいんじゃね?という発想でやってみた
スレの趣旨から外れてたらゴメン
333名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:25:37 ID:OT7xjmIs
「…というわけで、ついに捕らえたぞベタホワイト!」
「どういうわけですか!?」

などと悠長に突っ込んでる場合じゃありませんでした
私は彩色戦隊ベタレンジャーの白担当、ベタホワイト
警備上の理由で本名は明かせませんけど、みんなからはシロちゃんって呼ばれてます
桃色じゃないところがミソですよ
何を隠そう私のエネルギー源は、このハートを真っ白に焼き尽くす愛の力なんですからね
そして今、愛しの旦那さまが私の目の前に!
もう心臓バクバクです

「お前を私に従属させ基地の情報を吐かせれば…ベタレンジャーは滅ぼしたも同然よ!」

ああカワイイなぁもう!
敵の前で今後の予定をベラベラ喋っちゃうなんて
そんなうっかりさんなところもひっくるめて大好きですよ、地獄博士(仮)さん
正式名称も決まってないうちに出て来ちゃう行動力も素敵です
現幹部の出番まだ6話ほど残ってますけど

「さあ、覚悟はいいかね?お嬢さん…」
「覚悟?」
「そう、正義を捨てて私の忠実な奴隷となる覚悟だよ。」
「わ、私をどうするつもりですか!?」

うあー緊張して舌が回らない!
既にあなたの恋の奴隷である私をこれ以上どうするんですか!?
見かけによらない超絶テクニックで体の芯まで虜にするつもりですか!?
ジュルリ
あら、失礼
334名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:27:22 ID:OT7xjmIs
「くくく、このアクセサリーを身につけてもらうのだよ。」
「わあ、かわいいチョーカー。」
「首輪だよ!つければ精神を支配され、私の命令に対してイエスとしか答えられなくなる洗脳装置だぞ!凄いだろう!フハハハハハ!」
「なんて…」

なんて素敵な大人のおもちゃなの!
このほとばしる愛が限界を超えてさらに燃え上がるなんて!
思わず私も感嘆符が多くなっちゃいます!
でもこの拘束のしかただと首輪は付けにくいですね!
ちょっと首を浮かせて…と

「ふむ、観念したか?なかなか潔いではないか、気に入ったぞ。それカチッとな…」
「あ…くぅ…」

うぁ…
こ、これは予想以上に…
あぅ…体が…痺れて…あうぅ…
うああ、声が!声がぁぁぁ!
頭の中で声がするよぉぉぉ!
ああああああああっ!
すごい!これすごい!
盗聴器なんかよりずっといいぃ!!!

「うあぁぁああぁあああん!」
「気に入ってもらえたかね?」
「…ス…」
「んん!?聞こえんなあ!もっと大きな声で言ってみろ。」
「イエス、マスター」
335名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:29:10 ID:OT7xjmIs
はふぅ
気持ちよかったぁ
…で、洗脳はまだですか?

「よしよし、無事成功したようだな。」
「イエス、マスター」

いや、してませんってば!
なんか体の自由だけ利かないし
何とかしてこのことを伝えないと…
このまま調子に乗っていたら彼は赤っ恥まちがいなし
将来の妻としては見過ごせません!
ええと…とりあえず、かろうじて動かせるまぶたを使って

「…ッ!…ッ!」
「ん、なんだ?」

とどいて私のモールス信号!
せ・ん・の・う・で・き・て・ま…あっ間違えた!
待って待って今のなし!
ああ、首も動かない!
きゃー!きゃー!

「フン、まだ精神が完全に屈服していないのか…」

通じた…?
やったぁ、これも愛の力ですね!
相思相愛ってステキ
きゃはっ

「…その強がりがいつまで持つか、見ものだな。」
「……」
「ついてこい。私の部屋でたっぷり拷問してやろう!ククククク…」
「イエス、マスター」

わーい、お部屋に招待されちゃいました
私達の愛の巣はどんなお部屋かしら〜
…ぐは
さすが男性の一人暮らしですねえ
珍しいもの見せてもらいました
336名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:31:07 ID:OT7xjmIs
「ここで、これから自分が何をされるか、わかるかね?」
「イエス、マスター」

そのえっちぃ表情から言って、私の期待通りと見てよさそうですね
大丈夫、こんなこともあろうかとスーツの下は常に勝負下着です!
ただ、周りにゴミが散乱してるのはちょっと…
ほらあそこ、なんか動いてますよ

「そうか、わかるか!ははは、大人しそうな見た目の割に随分と乱れているのだな?」
「……」
「聞けば、捕らえたときは一人で仲間達から離れて行動していたというではないか。よもや最初からこうなることを期待していたのではあるまいな?」

すごい!大正解!まさに以心伝心!
私たちきっと理想のおしどり夫婦になれますねっ!
諦めなくて本当に良かった…この世に許されない恋なんてないんだ!
邪魔な女幹部はバイク事故に見せかけて始末しておきましたから、これからは夫婦水入らずですよ!
…でも、お願いですから、その前に掃除しましょう?
さすがに黒くて硬い生き物と川の字になるのは願い下げです

「だが、ただ犯したくらいではお前の心は折れまい…?」
「……」
「そこで…更なる屈辱を与えてやる。まずはこの部屋を掃除しろ。私に汚され、支配されるための場を自らの手で整えるのだ!」
「イエス、マスター」

ああ良かった!
それじゃあパパッと終わらせちゃいますから、外で待っててください
散乱した本とCDを片付けて、はたきをかけて…掃除機ガー…仕上げに水拭き…できたっ!
あ、ついでにシャワーも浴びてきちゃいますねー
…それとベッドの下の雑誌は燃やしておきましたから!
まったくもう、今度からは基地だけじゃなくて部屋の中にもカメラ仕掛けなきゃ
あはは…あー震えてきた
337名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:32:52 ID:OT7xjmIs
「どれ、見せてみろ」
「イエス、マスター」
「ふふ、いい子だ。その美しい肌にたっぷりと屈辱を刻んでやる…コトがすむ頃にはそれすらも悦びに変わっているだろうがな!」

はだか見られちゃった…
でも、これからあんな事やこんな事もするんです
この程度で恥ずかしがって…
恥ずかしがって…
うぅぅ…やっぱり恥ずかしい

「ん?なんだ、もう濡れているではないか。そんな指示は出していないが?」
「……」
「肌もこんなに上気させて…もしかすると、お前は私に抱かれるのが嬉しいのかな?」

う、嬉しぃ…です…
ポッ
はぁ…こ、言葉攻めって…はぁ、はぁ…すごく…興奮しますね…
私…マゾだったんでしょうか…?
わ、わんわん!わんわん!
ほら見て旦那さま、顔だけメス犬のポーズ
わんっ…わんっ…わぉぉん…は、はなぢ出そう…

「ははは、随分と首輪が効いているようだな!そろそろ止めを刺してやるとしようか…股を開け。」
「イエス、マスター」
「ようし、ではそのまま私の上にまたがれ。そして、自ら受け入れるがいい。お前の永遠の主を…」
「イエス、マスター」

ふえぇ…処女の女の子捕まえて騎乗位を強要するなんてぇ…
でもでもっ!
そんな強引なところもステキで痛ァッ!?
あ、あっ…これ…ちょっと…真剣に辛いかも…
痛いよぉ…う、動かさないでぇぇ

「痛いか!苦しいか!ならば私に忠誠を誓え!そうすればお前の体に命じてやろう。痛みを忘れろ、とな…」
「イエス、マスター」
「誓うのだな?もはや人間には戻れんぞ?…よし、契約の証として新たな名を与える。今日からお前の名前はシロだ!メス犬にふさわしい名だろう?フハハハハハ!」


338名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:34:38 ID:OT7xjmIs
えぅ…ジンジンする…
痛…あれ?
急に痛くなくなってきました
いえ、むしろ…これは…

「ハァッ…フゥ…」
「痛みだけを麻痺させた。どうだ?もう既に快感が襲ってきているのではないかな?」
「フ…ッ…ァァァァァ…」
「なにも我慢することなどない。欲望を解き放て!好きなように感じて泣き叫ぶがいい!はーっはっはっは!」
「イエ…ス…マス…タ…ううぁああああああ!いいっ!気持ちいいっ!」

さすが私の旦那さま!
初夜から気持ちよくしてくれるなんて最高です!
抱かれてるだけでも幸せなのに、こんなに気持ちよくしてくれるなんて!
旦那さま!旦那さまぁ!旦那さまは最高の男性ですっ!
一生ついていきますぅぅぅ!

「気持ちいい…すごく気持ちいいです!腰が勝手に動いちゃいますぅ!」
「ハハハそうかそうか!好きなだけ楽しむといい。快楽に溺れた分だけ心の支配は強まるがな!」

いやだから精神の方には全然影響がないんですってば!
でも気持ちいい!
旦那さまも気持ちよくしてあげます!
お腹の中のザラザラした所で、いっぱいこすってあげますっ!
あふぁぁぁ…きぃ、きもち…いいですか?
ねえ、きもちぃれすかぁぁぁ!?
わたしはきもちぃよくて死んじゃいそうれすぅ…

「あ゛っ…ひぃぃ…もう…ダメ…来ちゃいます…あたま…真っ白に…あぁあああああ!」
「ぐっ…な、なんだ、もうイッたのか?だらしのないメス犬め!。」
339名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:36:17 ID:OT7xjmIs
はひぃ、ごめ…なさ…
ごめんなさいぃ…
でも、ダメなんです!
きもちよくて!
すぐにトんじゃうんですぅ!
こしふるのとまらないよぉぉぉ!
グリグリまわしながらおまたパンパンすると…っ!
お、おくまでズンズンとどくのぉ…

「ううっ!こ、この!」
「ひゅー…ひゅー…ぎッ?きひぃっ!?」
「がっつきおって、この淫乱めが!子宮口を直接責めてくれるわ!」

あぎゃっ!?
がああああっ!?
しゅごいのぉ!
これ!これ!しゅごしゅぎるぅぅ!
あかちゃんぶくろトケちゃうぅぅ!!!

「うひぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「出すぞ!受け取れ!私の精を受けいれろ!」

…?
…あー?
でちゃったぁ
ドクドクって…
おなかのなかにでちゃった…
えへへへっ、女の幸せゲットです

「…好き…」
「ふぅ、腰が…ん?」
「好きです、だんなさま…ずっと…ずっと、みてました…」
「…なんだと?」
「んぅ〜…」

ぎゅってしちゃいます
あったかい

「妙だな、そんな精神操作はしていないのだが。」
340名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:38:15 ID:OT7xjmIs
後日

「これだけ効果があれば、現段階でも十分実践投入できる。フハハハハハ!楽しみにしておくがいいシロよ!お前の仲間達もすぐに我が配下としてくれるわ!」
「……」

なんですって?
冗談じゃありません!
私と旦那さまのエンゲージリングを薄利多売?
他の四人+3クール目から配属予定の六人目にも与えるですって!?
ふざけんじゃないわよ!
色とバイザーしか違わない低予算コンパチヒーローの分際で!

「だが、その前に…だ。面白い余興を思いついたぞ。シロ、この戦闘服を着て昔の仲間に顔を見せてやれ。」
「イエス、マスター」

うわ、エロッ!
こんないかにも食い込みそうな衣装で戦ったらポロリしちゃいますよぅ
だいたい真昼間の街中でハイレグなんて痴女みたいじゃないですか
しかも股間にディルドーついてるし

「私によく尽くす褒美だ。従来の能力に加えて、胎内に溜めた私の精液をお前の力に変換するブースト機構を備えている。淫乱にはぴったりの武具だろう?」
「イエス、マスター」

あ、それは確かに私にぴったり
さすが旦那さま、私の事ちゃんとわかってくれてます
お腹いっぱい頂いた純白の愛で、クソ憎たらしいドロボウ猫を駆除しろってことですね!
フハハハハハハ!覚悟なさいベタレンジャー!
私の旦那さまをたぶらかした罪は死をもって償ってもらうわ!

「さあ行けい、魔狼戦士シロよ!なんなら倒してしまってもかまわんぞ!」
「イエス、マスター」

でも、いい加減気づいてください
もっとあなたの事が知りたい
もっと私のことを知って欲しい
あなたとちゃんとお話がしたいんです
ねえ、旦那さま
こんな首輪が無くたって、私の心はあなたの物ですからね
…よし、らぶらぶパワー満タン!
がんばるぞーっ
341名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:39:52 ID:OT7xjmIs
以上です
投稿始めてから、前の人からあんまりレス開いてないことに気づいた…
342名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 03:49:47 ID:irgum4+b
なんと素敵な投稿ラッシュ
343名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 04:41:21 ID:b0I1E/M/
急に投稿ラッシュが来たw

>>330
寸止めwwwGJ

>>341
ちょwwwまた吹いたじゃないかwww
シロのビッチぶりに萌えた。
文章が面白くて読みやすかったので、今度はぜひ真堕ちの話を読ませてください!
あむぁい氏のような明るくて軽快なエロを思い出させる。
344名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 07:01:38 ID:NDdkeK/A
やべえ、シロさん策士過ぎるwwwwwwww
345名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 09:47:56 ID:OZGbVJvA
なにこのビッチwwww
既に堕ち済みじゃねえかwww
346名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 10:13:38 ID:hxZvrdCB
>>341
GJ
テンポ良くて楽しかったぞ
余談だが低予算コンパチヒーローと聞いて
バンプレストのザ・グレイトバトルシリーズを思い出した
347名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 16:47:41 ID:ucBuBGr2
不覚にも(ry
最近斬新なパターンが多いなw
348名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 17:11:16 ID:hxZvrdCB
だな、
サツキの奴といい、淫魔のといい、シロといい
349名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 18:12:09 ID:lTR5V/3f
>>341
ちょっと待て。こいつもしかして正義の味方の癖に悪の組織の
拠点に盗聴器仕掛けて個人で楽しんでたのか。
更に事故に見せかけて単独で幹部撃墜………

どっちが悪の幹部だオイ
350名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 13:43:42 ID:DpIR3lF8
男と女のラブゲームですな
351名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:03:23 ID:m4bYDGPD
あ、ありのまま起こったことを話すぜ!
俺は正統派悪堕ちSSを書こうとしていたら、脳内ご主人様(15歳♀)が登場人物の片方をショタにしていた!
なんだか変り種ばっかり投稿してますが、いつもの食卓のちょっとしたアクセントにどうぞ。
352名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:04:55 ID:m4bYDGPD
トキワ村北部の森における怪現象および、その原因と見られる不審人物の調査。
備考:不審人物は『魔王』と名乗っている。
これがあたしの受けた依頼の全貌だった。
大方どこぞの貧乏魔法使いが材料費をケチって密漁にいそしんでいるんだろうと踏んで、最低限の対魔術装備しか持ってきていない。
メンテにお金かかるしね。
しかし…

「あ!す、すいません…」
「迷子…じゃないわよね?」

でっかい角付きカブト、トゲだらけの鎧、そして真紅のマント…を纏った子供だ。
格好はアレだけど、結構かわいい。
ゴメン嘘
正確に言うとモロ好み。
ええと、周りに人は…いないわね。
…こ、こんな不気味な森の中だし…はぁはぁ…な、な、何が起きても…ハッ!?

「と、とにかく村まで行くわよ!何やらかしたのか知らないけど、村人が不安がってるわ。」
「…いや、そういうわけにはいかない。」
「なんでよ?」
「僕は誓ったんだ!最強の魔物を集め、究極の魔王軍を編成して、魔界一の魔物マスターになるって!」

え?魔物マスターって何?
理解不能だけど仕事は仕事だ。
適当にあしらって力づくで捕まえちゃえ。
んでもって、身寄りが無かったらあたしのアパートに連れ込…げふんげふん

「そのために、まずは光の力の色濃いこの森の動植物を調査して、次の錬兵所で有効な属性の魔物を…」
「あーはいはいそーですかー」
「姿を見られた以上、本来ならば貴女を始末しなくてはならない。でも…」
「ふーんすごいねー」
「むやみに人をを殺したくないんです。だからどうかこの事は内密に…ってうおーい!念属性キター!お姉さんちょっとそこどいて!」
「ほーそりゃおでれーたー」
「ちょ…どいて!どいてってば!危ないからどいてぇーっ!」
「んーわかったわかっ…おえぇぇぇ!?」


353名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:06:29 ID:m4bYDGPD
ちょ、ちょっと!
自分の演説が終わったとたんに不意打ちしてきやがりましたよこいつ!
信じらんねー!
…なんて取り乱してる場合じゃなかった。
この状況、実は結構絶望的だったりするのよね。

「がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「あああ…人に当たっちゃった!ごめんなさいお姉さん大丈夫?」

ぶぎゃぎゃぎゃぎゃ!
こ、これは酷い!
自慢じゃないけどあたしは魔法が下手だ。
魔法剣の所持資格のために魔剣士課程は取ったけど、術の類は教習所以来一度も使っていない。
ぶっちゃけローブの着付けができる剣士と言っても過言ではない。
そんなあたしにこの脳みそ直撃するタイプのやつはちょっときついきついきついってば!

「あぎゃががががが!こ、このガキーッ!殺してやるッ!うっぎゃあああああーッ!」
「あわわわわ!ご、ごめんなさーい!」
「あやまってすむ問題じゃ…げががががあああああああああああ!?!?!?」

あぁぁ頭が頭が頭がぁっ!頭がわれるうううううううう!!!!
ぎゃあああああああああああああーッ!!
こんなヒロインらしからぬ大絶叫が最後の言葉なんてイヤァーッ!!!!!

「……」
「し、失神した…?はあ…どうしよ…目当ての魔物には逃げられるし…」

……………はっ!?
あ、あたしは…?
私は…
ああ!私はなんと言う無礼を!

「も、申し訳ございませんーッ!」
「うわわっ!?お、おはよう…ございます?」
354名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:08:24 ID:m4bYDGPD
魔王様に向かっての数々の暴言…
不遜!短慮!愚劣!
ええい、このバカ女め!貴様は不敬罪で即刻処刑だ!
血反吐ぶちまけろ!

「魔王様!なにとぞ…これにてお許しを!」
「わっ!?ま、まって!待ってよ!」

今まさに割腹せんとしていた私の腕を魔王様が止める。
ああ、なんと言う慈悲深さ!
殺してやるとまでほざいた愚かなメスブタに今一度チャンスを下さるというのですね!
これほど器の大きいお方には出会った事がない!
さすが魔王様!

「あー…やっぱり魔物用のはキツかったかぁ…はぁ…」
「魔王様ッ、どうなされました!?」
「ひっ!?あ、ああ…いやね。村の人たちには悪いことをしたなーってさ…」

村人…?
そうだ!恐れ多くも魔王様の妨害を謀った愚かな人間ども!
思い出したら急に腹が立ってきた。

「魔王様、私にお任せください。」
「うん、お姉さんが報告に戻らないと心配するよね。悪いけど僕の事はうまく言っておいて。」
「はっ、仰せのままに!」
「それと、帰ったら今後は魔王と名のつくものに近寄らない事。封魔球に入らなければ半年くらいで術は解けるから…ってもういない!?」

おのれ、思い上がった人間どもめが!
魔王様の忠実な下僕たるこの私が思い知らせてやる!
魔王様は『うまく言っておいてくれ』とおっしゃった。
ふっ、王者にふさわしい洒落た言い回しではないか。
さすが魔王様!

「聞けい!愚かな人間どもよ!この森はすでに我が君、魔王様の領地である!貴様ら害虫は即刻立ち去れいッ!」
「いきなりなんだぁ!?」
「昨日来た姉ちゃんもグルだったのか!?」
「フン、私だけではないわ!いずれはこの世界全てが魔王様にひれ伏すことになるのだ!ウェーッハッハッハ!」
「な、なんだってーっ!?」
「もうおしまいだ…」
355名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:10:15 ID:m4bYDGPD
ああ、ご覧ください魔王様!
この恐怖にゆがんだ人間どもの表情!
私は魔王様の配下として恥ずかしくない宣戦布告をいたしました!

「「な、何やってるんですか!?」」
「うわぁ!何処からともなくボーイソプラノの叫びがッ!?」
「聞いたら死ぬ系の儚げな声だぞ!」
「魔王じゃ、魔王のしわざじゃ〜」
「あ、魔王様。やりました!人間どもは完全にビビってます!この村が魔王様の手に落ちるのも時間の問題ですよーっ!」
「「誰がそんなことをしろと言いましたか!もういいから戻ってきて!騒ぎが大きくならないうちに早く!」」

雷に打たれたような衝撃だった
なんと言う失態!
魔王様は最初からこんなチンケな村など歯牙にもかけていなかったのだ!
そうとも知らず怒りに身を任せて魔王様の遠大なる野望を漏らしてしまうとは!
一生の不覚!

「あああ、なんて事を…」
「申し訳ございませんーッ!」

額を擦り付けて土下座する。
やってしまった…
魔王様のお役に立つはずが逆に邪魔をしてしまうとは…
罰が必要だ。
二度とこんな事ができないような厳しい罰が。

「魔王様、この愚かな下僕めに罰をお与えくださいッ!のた打ち回るくらいキツイのを!できれば下半身希望!」
「あ、いや…済んだ事は仕方がないよ…うん。だからその…お尻しまって…?それよりこれからどうするつもりですか?たぶん、明日には手配書が回ってると思うんですけど…」
「どう…と、申されますと?」

何を言っているのだろう?
生涯の主を得た私に、他に行くべき所などあるはずが…ハッ

356名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:11:46 ID:m4bYDGPD
「もちろん、この命尽きるまで魔王様にお仕えする所存にございます。」

そうだ
魔王様は今一度あらためて、私自身の口から隷属の誓いを欲せられたのだ。
確かに、こうして口に出すと忠誠心がモリモリと沸いてくる。
ふしぎ!
さすが魔王様!

「そう…そうだね…原因は間違いなく僕だしね…責任はとらなきゃ…ついてきて…」
「ははッ!ありがたき幸せ!」

そして私は魔王城に連れて行かれた。
広大な迷宮の奥にリビング・ダイニング・キッチンを備えた四畳半の寝室がある。
一通り案内されて私は感心した。
威圧感を与えるダンジョンの最深部にご自分の控える小さな隠し部屋…古き良き伝統にのっとった様式美の完成形!
さすが魔王様!

「ごめんなさい。部屋が一つしかないんです…布団は予備のを出しますから、しばらく我慢して。」
「は、喜んで!」

寝室を共にする、それは即ち全幅の信頼を寄せると言うこと。
あれほどの失態を犯した私にここまで目をかけてくださるとは!
なんと言う懐の広さだろう!
…いや、待て!
驕るな私。
魔王様ともあろうお方が何のお考えも無く無防備をさらすはずがない。
私を箱詰めにせず、寝室にまで招く理由…それは…!
そうか、わかった!

「今日はもう寝よう。お休みなさい。」
「はい、お休みなさいませ。」

照明が消される。
同時に、私は服を脱ぎ捨てて隣の布団へGO
そうだ、簡単なことではないか。
魔王様は夜伽を望まれていたのだ。
そして、今日配下に加わったばかりの私がどれほど尽くすかを試すため、あえて私から誘うのを待っているというわけか。
さすが魔王様!


357名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:13:19 ID:m4bYDGPD
「魔王様、その薄い毛布では寒いのではありませんか?」
「大丈夫だよ、寒いのは慣れてるから。掛け布団はそっちで使って。」
「布団ならばもっと暖かいものがもう一つございます。」
「ん?野営セットを持って来たの?」
「いいえ。この、魔王様専用の肉布団でございますわ。」

ふ、決まった!
未熟者ではございますが、忠誠心だけは誰にも負けぬつもりです。
あなた様が望まれるのならば売女の真似事とていたしましょう。
っていうかむしろしたい!
きっと知らぬ間に私の体は魔王様の邪気に魅了されていたのだろう。
そうに違いない。
さすが魔王様!

「え、ちょ!待ってよ、お姉さん!」
「はぁっ!はぁっ!ああ、なんて滑らかなお肌…柔らかい唇…」
「うわっ!?わっ!?ま、まって!僕こんな…ひゃぅ…ぃあぁん!」
「ああ!可愛らしいお声…私は、私はもう…ッ!」

ああ魔王様!
なんとお美しいのでしょう!
幼さの中にも確かな逞しさを備えた理想の肉体!
愛らしさの中にも凛とした張りを持つ甘い声!
閨を共にしているだけで私はもう気が狂ってしまいそうです!
これが…
これが本物の魅了の術なのですね!
以前冴えない淫魔から受けたものなど比べ物にならない!
さすが魔王様!

「はぁぁ!魔王様!素敵です…素敵すぎますぅ!」
「だ、めぇ…お姉さん…やめてぇ…」
「あーもう!可愛すぎるぞコンチクショーッ!」
「ゃぁ…そこ…汚いからぁ…」
「何を申されますか!偉大なる魔王様に汚い部分など!ふん!ふーッ!ふーッ!」
「やああ!嗅がないで!だめぇぇ…」

かぐわしい体臭…まるで若葉のよう…
魔に堕ちた私の身さえ蕩けさせる誘惑の香り…
もう辛抱たまらん!
358名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:14:49 ID:m4bYDGPD
「魔王様ぁ…こんなにそそり立たせて…溜まっていらしたのですか?」
「あぐっ…う、うん…じゃなくて!お姉さん!もう…もう…!」
「まあ、もったいない。ハムッ」

ビュクビュクと、私の胸(ふふん、Fカップだぞ人間どもめ!)の間で魔王様が跳ねる。
脈打つ熱い管の中を上り、大量の子種が私の口の中になだれこんできた。
これぞ甘露!
ほろ苦くもさわやかな春の香り!
同じ精液でも、相手によってこうまで味が変わるものなのか!
さすが魔王様!

「あう…ご、ごめんなさい…」
「はい?」
「その、口に…だから、ごめんなさい…」
「え…?あ、ああ!魔王様は何も悪くありませぬ!全ては私めの失態にございます…」

なんとお優しいのだろう。
このお方は、自分の精が私の胎に入らなかったことを気にしておられるのだ。
とっさに口で受けた私が悪いというのに!
にもかかわらず、私ときたら自分の快楽にかまけて…従者として恥ずかしい!
しかし、魔王様の睾丸はそのくらいで空になったりはしなかった。
半勃ちにまで回復していた肉棒に汗まみれの体をこすりつけ、再び凶悪な肉の槍に変える。
ドクドクと脈打つものをいよいよ…

「あふぅ…か、硬いぃ…」
「んやぁぁ」
「ああ!魔王様!魔王様!最高です!気持ちよすぎますぅッ!」
「うぁ…あ、あ、あぁーん!」
「魔王様ぁ!な、中に!この卑しい下僕めにお情けをぉッ!」
「や…だめ…お姉さん、妊娠しちゃ…あぅぅッ!?」

妊娠
その言葉が頭に響く。
私が、一介の下僕に過ぎぬ私が魔王様の仔を孕む。
偉大なる魔王の血を受け継ぐ闇の御子を。
なんと素晴らしいのだろう!
しかしなぜ私のような新参者に?
ああもうそんな事はどうでもいい!
きっとこれは運命だ、私は魔王様の御子を産むべくこの世に生を受けたのだ。
そうに決まっている!
私の運命さえも支配してしまうなんて…
さすが魔王様!
359名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:16:32 ID:m4bYDGPD
「光栄です!幸せの極みでございます!魔王様ぁ!」
「う…お、お姉さんがわるいんだ!」
「ふぇ!?」
「お姉さんがそんなにイヤらしいから僕までおかしくなったんだ!責任とってよぉ!」

魔王様の体が唐突に跳ね上がり、私を押し倒す。
突如猛り狂った魔王様の勢いに、私はなすすべも無く四つん這いにされ、そのまま後ろから貫かれた。

「ひへあああああーっ!?」
「動くなッ!」
「は、はいぃ!」

イかされた。
限界まで昂ぶり、欲求不満に震える体は、ひと突きで屈服してしまった。
もちろん、それで終わるはずもない。
たった一言で総身を支配する甘美な命令に従い、嵐のような責めに身をゆだねる。

「うわああああッ!お姉さん!出すよっ!?」
「…〜〜〜〜ッ!!」

もう出てます!
などと返事をする余裕などない。
硬くそそり立った肉棒で胎内をメチャクチャに蹂躙され、目の前に火花が散る。
自分が心の底から征服されていくのがわかった。
これが真の忠誠…魔王様はこれを私に教えるために…?
私などのために…い、いけない!感激のあまり涙が…
いくら感謝してもし足りない。
さすが魔王様!

「また、出るぅ…全然とまらないよぉ…うはああ…」
「ひぃ…あひぃぃ…ま、魔王様ぁ…わ…わたし、また!またイく!魔王様の精子でイかされちゃいますぅぅぅ!」

今までに受けたどの精よりも激しい勢いで子種が膣内を駆けめぐる。
肉壁を焼き、私の内側にメスの烙印を押しながら一直線に最奥へ…
魔王様の子を宿すために存在するわたしの子宮へ…
至福!
この上もない至福!
瞬く間に悶え狂うほどの悦びが脳髄を埋め尽くした。
具体的に言うとベッドにダイブしてバタ足したくなる的な。
360名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:18:05 ID:m4bYDGPD
「あ…中…出しちゃった…」
「はふぅ…ありがとう、ございました…魔王様…」

3度の射精を受け、2度の絶頂を経て、既に極まったと思っていた私の忠誠はさらに強固になった。
もはや、このお方に逆らおうなどという意思は微塵も湧いてこない。
というよりも、魔王様に仕えていない自分の姿が想像できない
これこそが魔王様の狙いだったのだ。
性交による肉体の篭絡を通じて、無防備になった精神をも掌握する。
私が魔王様に歯向かう事は未来永劫ないだろう。
さすが魔王様!

「魔王様…あなた様に出会えて…私は幸せでございます…」
「お姉さん…」
「一生お仕えします…あなた様と共に魔界…そして行く行くは人間界をも…」
「…うん、そうだね。目標は大きくもたなきゃ。一緒にがんばろう、世界最高の魔物マスターをめざして!」
「毎晩ご奉仕いたしますわ…私の心身に忠誠を…魔王様のご威光を刻み込んでくださいませ…」
「…え゛?」
361名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:20:28 ID:m4bYDGPD
運命の出会いから半年あまりが過ぎた。

心身ともに魔王様の側近として進化した私は、今や配下の魔物たちのまとめ役だ。
魔王様のライバルを名乗る不届きな輩は完膚なきまでに叩きのめしてやった。
ついでに、魔物をそそのかして魔界に弓引かんとする勇者サカキの一味も成敗した。
魔王様が言うには、私を魔物に当てはめると格闘属性と念属性を併せ持つ攻撃力偏重の固体ということになるらしい。
自慢の体術と魔法剣を駆使して有象無象の魔物を跪かせ、魔王様の名声を勝ち取る。
それは魔王様の魔界における地位の向上を意味する。
なんと素晴らしいのだろう!
やはり私は魔王様に仕えるべくして生まれてきたのだ。
そして称えるべきは、あの偶然の出会いでそれを見抜き、私を下僕に加えた慧眼。
さすが魔王様!

「魔王様、八つ目のバッジを献上いたします。」
「うん、ご苦労様。」

最後の錬兵所を平らげ、魔王様はいよいよ、魔皇帝とその直属の四天王に挑まれる。
私もこれからが正念場だ。
同じく魔王様に使える魔物たちと共に魔皇帝の軍勢に挑み、我が君による帝位簒奪をなすため、よりいっそう精進せねばなるまい。

「巻き込んでしまってごめんなさい。でも、おかげで凄く助かりました!」
「もったいなきお言葉…私は魔王様のためならば命さえも惜しくはありませぬ。」
「ありがとう、二人で一緒に頂点を目指そう!それで…戦いが終わったらその時は、僕と…もごもご…」

また魔王様が小声で何か呟いている。
きっと、まだ下僕達には明かせない作戦上の最高機密なのだろう。
最強の魔物使いである魔皇帝をたおすため、魔王様はどれほど邪悪で狡猾な作戦を立てるのか。
そして、それを実行するにあたり、私はどれほどお役に立てるのか。
血が滾ってたまらない。
しかし、それとは別にひとつ懸案事項があった。

「参りましょう魔王様。栄光を掴むために!」
「う、うん。そうだね!まずは前へ…前進あるのみだ!」
「その意気です。さすが魔王様!」

最近生理が来なくなった。
魔王様のお力かと思い聞いてみたが、どうやら違うようだ。
となれば、やはりアレだろう。
私のお腹の中には…

「あの、魔王様…」
「ん、なに?」
「…いえ、なんでもありません…」
「…?そう。」

毎晩あれだけ激しく求め合えば当然かもしれない。
まあ何はともあれ、まずは地盤を固めねばなるまい。
魔王様の野望を実現し、確固たる地位と富を築く。
第一の側近たる私の腕の見せ所だ。
そしてその後は…
三人のこと、ゆっくり話し合おうね?
あたしの魔王様
362名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:22:17 ID:m4bYDGPD
書いてから気づいた。
最後の最後で洗脳が解けてるって、このスレ的にバッドエンドなんじゃないかと(・ω・;)
まあ、堕ちてはいないけど落とされてるんで、勘弁してください。
363名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 14:46:18 ID:s6tagGTq
15♀の人、乙!

前のこともあるから最初からニヤニヤしてたら案の定だったぜwww

話としては面白かったけど、
「こんなおもろい話でヌケるかー――い!!」
ってなる所が難点だ
あと、この設定なら連鎖堕ちとかドロドロした展開もできただろうからそれが少し残念


しかし、書くペースがかなり早いのと話の展開とキャラの立て方の上手さに関心した
なにはともあれ乙カレー!
364名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 15:29:50 ID:VnbzjVBu
GJですwwwwwというかどっちが魔王だかwwwwww
かく言う私の脳内には24♀が棲んでいます。
365名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 17:26:28 ID:N97CWm6u
何という投稿の速さ
しかもテンション早いしおもろい
366名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 18:34:03 ID:oRseZVRl
俺の脳内には35842歳の♀が棲んでます。
367名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 19:00:58 ID:G0LDDeqe
15歳♀氏GJ
気軽にすんなりと読めた作品だった。
てか書くのはえw
368名無しさん@ピンキー :2008/04/13(日) 23:39:37 ID:O9zMdCjJ
>>326
多士済々な絵板で私などに過分なお言葉を賜り恐縮です。
そして、続編ありがとうございました。
姉妹堕ちまであと一歩と、後編が待ち遠しい終わり方ですが、お体には十分お気をつけて。

しかし最近皆様のパワーが凄くて、スレについていくのがたいへんです…
369名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 23:52:50 ID:nIyrFUWy
吸血鬼堕ち大好き!
370名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 00:08:08 ID:8Pz6GH3O
悪堕ちのパターンはいろいろあって面白いね
怪しげなマシーンに入れたり、
ダークチップや魔水晶を埋め込まれたり、
魔王・邪神からダークパワーを受けて変身したり、
定番の吸血堕ちしたり
俺は全部大好き

371名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 01:13:24 ID:wXmpphd3
今回の舞方氏の作品は悪堕ち・・・なんだろうか。
372名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 02:09:35 ID:1WxdCRbL
>>371
今回のは、快楽堕ちを含んだ異形化になるんじゃないかな?
373名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 04:08:17 ID:WM3JBOnk
掲示板のローザの絵で何かが目覚めた
暇な時に妄想膨らませてみよう
あの絵はまじやべぇ
374名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 08:54:33 ID:NJGYIE/J
>>373

稀に見るクオリティの高さでビックリしたよな



オレに文の才能があればSS書きたいのだが…
375名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 11:23:19 ID:0XoDggo9
もと白魔ってことは、リジェネで体力回復させながら延々逆レイプとかしたりするんだろうか
376名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 13:26:55 ID:QGaBrNEB
あの絵、俺の目の錯覚かもしれないんだけど、萌え絵としては微妙に頭が大きいんでなんか
不恰好に見えるというか、あまりにも普通の日本人体型で違和感があるんだよな。
6頭身位?

絵の描けない俺みたいな奴が言うことじゃないと思うんだけどさ、
微妙だと完全デフォルメよりもかえって違和感が出る感じ。
377名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 17:48:43 ID:ut0HjJRG
ラングはシェリーとか悪落ち(つうか洗脳)して欲しかった…。

俺だけじゃないよね?
378名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 18:21:10 ID:VJwfhKWC
「や、やだ…まだ死にたくない。」
一人の魔術師、それもまだ少女といっていい年頃のかわいらしい娘が倒れていた。
「お主が命を奪おうとした人間に命乞いをうするのか?」
彼女を打ち倒した老人が振り向き、目を細め、言葉を投げかける。
「お願い、助けて……」
少女は手を伸ばし、老人の足を掴み、そして意識を失った。
「良かろう。だが手段は選ばぬぞ。」
哀れみか嘲笑なのか。
どちらとも付かぬ言葉を吐きながら
老人は少女の身体を拾い上げ、魔方陣の中へ引きずっていき、呪文をつぶやく。
すると光が少女を包み、衣服を分解し、代わりにその背に蝙蝠の翼を生やす。

しばらくして、少女は目を覚ました。
自分の置かれている状況に気が付いたのか、
後ずさり、自らの胸と秘所を手で覆う。
「はぁん!!」
今まで味わったことのない感覚に少女であったものは嬌声を上げ、
そして老人がいるにも関わらず、自慰に耽る。
「死にたくなければその性への欲求を支配することじゃな。」
老人はそう言い残し、この場を立ち去った。
しかしその言葉が聞こえているのか聞こえてないのか、
先ほどまで少女であった魔物は自慰を続けていた…
379名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 18:22:26 ID:VJwfhKWC
とあるスレの流れ的に作って見たが
貼ろうと思った時には既に流れが変わってたのでコッチに貼った。

適当な文だが反省はしていない。
380名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 18:32:39 ID:eZls/Xh/
じゃあ言うが反省しろ。
381名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 18:39:34 ID:0XoDggo9
>>379
で、逆襲に来た魔物っ娘が返り討ちにあった上に性衝動をどんどん増幅されてエロの使い魔にされちゃうわけですね、わかります
382名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 19:20:40 ID:yC8zvtzb
今週のゴーオンジャー
特撮モノで、一般人をさらって戦闘員にするってのは久しぶりに見たな
あれでもうちょっと戦闘員のデザインが良くて
戦闘員化後に洗脳済みなら・・・こう・・・なぁ・・・
383名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 21:15:00 ID:lzQsaEV2
なんで>>377さんを無視するの
同意
384名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 21:30:58 ID:+8LuLFQI
電脳空間上でウィルス退治のエキスパートな女の子が堕ちるのがたまらん。
しかし少佐では萌えない俺ガイル。
385名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 21:38:19 ID:V8qEjYLV
でラナ・ニールセン化するわけか
386名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 21:44:15 ID:ilkfAkl8
>>382
でも時間が経つと意識も変わっちまうって言ってなかったっけ?
後からじわじわ来る方が個人的には好きだなあ
それよりなにより堕ちへ向かう前フリとしてジャンクワールドじゃ変身できないって設定が妄想を刺激された
まあ残念な事に生身のまま戦って一般人を見事に救出してましたけどさ
387名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:04:41 ID:0XoDggo9
嫌々二重生活を送っていたのが、いつの間にか戦闘員やるのが楽しくて仕方なくなっちゃうとか、萌えるよな。
この喜びをみんなにも伝えたいとか言って、ネズミ算式に増えていくとか。

それはさておき、脳内ご主人様(15歳♀)が、あんたのSSはシリアス分が足りないのよ!とおっしゃるので、自家発電してみた。
調子に乗って主人公を壊しまくったら男のキャラが弱くなって反省。
388名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:06:13 ID:0XoDggo9
『ミカちゃん。』
『なあに、ケンちゃん?』
『ボク大きくなったら魔法使いになる!』
『じゃあねーあたしはお姫様になる。』
『うん、魔法の馬車で迎えに行くよ!』
『魔法の馬車?』
『うん。ミカちゃん、大きくなったらボクのお嫁さんに…』

「もう終わりにしましょう、健太郎。」
「美夏!…本気なのか?」

魔法使いになりたい。
子供じみた夢想と笑い飛ばしていたその言葉を、幼なじみの健太郎は実現しつつあった。
人間の意思を機械的に強化し、世界のあり方さえ捻じ曲げる量子言霊。
常識では有り得ないオーバーテクノロジーを生み出したこの男は、今や紛れもなく世界最大の火種だ。

「本気よ。あなたの研究は危険すぎるの。ただ存在するだけで人の心を脅かすほどにね…」
「しかし、これは必要なことだ!一刻も早く新しい生き方を見つけ出さなければ人類は…」
「そのために、一体どれだけの人を不幸にしたの!?必要な犠牲だった、では済まされないわ!!」

震える手で掴んだ凶器を、しっかりと健太郎の額に向ける。
どうしてこうなってしまったんだろう?
家族、友人、同僚…大切な人を守りたい気持ちに偽りはない。
なのに、私の一番大切な人は、こうして私自身に武器を向けられている。

「ねえ、もう一度だけ言うわ健太郎…私と一緒に来て。あなたが研究を中断してくれさえすれば…」
「残った資料を元手に君の飼い主が大もうけできる、か?」
「…ッ!」
「君だって気づいているんだろう?連中の本当の狙いは…」
「それでも!あなたにこんなことを続けて欲しくないのよ!」

おびただしい数の死体。
そして人間の魂を燃料に動く機械。
誰の魂で?
分かりきっている。
その魂はみんな…あのズタズタに刻まれた人間の中身だった物だ。
あんな悪魔の所業を許すわけには…
いや、それは違う。
そんな正義感はただの建前。
私は、健太郎が…最愛の人が汚れていく事に耐えられないだけ。
この人がどこか遠くへ行ってしまうのが怖いだけだ。
ならばいっそ…!
引き金に指をかける。
この距離ならはずさない自信があった。
弾は二発で足りるだろう。
健太郎と、私に一発づつ
あなたが汚れてしまう前に…
389名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:07:50 ID:0XoDggo9
「健太郎、最後だから言うね…私…」
「美夏。」
「…なによ?」
「俺はこの技術を生み出した者としての義務がある。まだ法規制もできていない今、君のお仲間みたいなハイエナどもに魔法を渡すわけには行かないんだよ。」
「…」
「だから、美夏。寂しいけど、お別れだ。」
「なッ!?」

全く予備動作が無かった。
バネ仕掛けのように跳ね上がった右手から青白い光が放たれる。
一直線に伸びたそれは私の額を照らし…

「きゃあああああああ!?」
「忘却の魔法だ。もう俺の事は忘れてくれ…もうこんな事には関わるな。」

消えていく
消えていく
消えていく
消えていく
健太郎の顔が、健太郎の声が、健太郎の言葉が、健太郎の記憶が

「あ…あぐ…ぁ…」
「美夏、君とすごした時間…すごく楽しかったよ。」

いや!
やめて!
それに触らないで!
私の健太郎に触らないで!

「やめ…や、めてぇ…」
「もうお休み。目が覚めたら…全て終わっているから。」

やだやだやだ!
思い出がなくなっちゃう!
私と健太郎の思い出が!
大好きな健太郎との思い出が!

『大きくなったらボクのお嫁さんに…』

やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
それだけは!それだけはゆるして!
わたしの宝物なの!
おねがいだから!
もうしないから!
ケンちゃん!ケンちゃん!ケンちゃん!
それこわしちゃやだぁぁぁぁぁ!
390名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:09:26 ID:0XoDggo9
「いやああああああーーーーーーッ!」
「ぐぁッ!?」
「はッ…はーッ…はーッ…」

どうしよう、ケンちゃんに嫌われちゃった…

「つッ…み、美夏!大丈夫か?」
「う…うぇ…ぐす…うぇぇぇぇぇ…」
「どうした!?どこか打…何やってるんだ!!」

もうダメ
ケンちゃんにきらわれちゃった
死にたい

「も…イヤ…死…だ……が…」

ちょうどてのなかにピストルがあった
つかいかたは知ってる
あたまにあてて、ひきがねを

「やめろバカッ!」
「きゃ!?」

ぶたれた
やっぱりきらわれちゃったんだ
もう生きていけない…

「何やってるんだよ…」
「だって…ケンちゃん、ミカのこと…き、嫌いに…うわぁぁぁん」
「嫌いになんかなってない!俺は美夏を嫌ったりしないよ。だから…そんな物下ろせ。」

え?
嫌われてない?
ケンちゃん、ミカのことキライじゃないの?

「本当…?」
「ああ、誓って。」
「じゃあ…約束…」

約束、まもってくれる?
私のこと、お嫁さんにしてくれる?
ねえ、健太郎

「約束?」
「うん…あのね、ミカのこと…ミカのこと…」
391名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:11:13 ID:0XoDggo9
お嫁さんにしてください
そんなこと言えない。
言えるはずが無い。
だって私は、健太郎に銃を…
彼を…殺そうと…
ぅぅぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!

「あ…あー…あー…」
「お、おい!しっかりしろ!美夏!たのむよ、おい!」

どうしようどうしようどうしようどうしよう!
すてられちゃう!
ケンちゃんにすてられちゃう!
そんなのヤだぁ…
やだ…
やだ…そうだ!

「あ、あのねケンちゃん!ミカね!」
「ああ…なんだ?」
「ケンちゃんのペットになりたいの!」

ペットだって家族だもん
お嫁さんが無理ならペットになればいいんだ!
ペットだって死ぬまでいっしょにいられるもんね!
あはははははっ、頭いいなあ私。
ねっ健太郎?

「何を言ってるんだ美香!おい、しっかりしろよ!」
「…ダメ?」
「ダメも何もペットってお前…」
「…そう。やっぱり私…捨てられちゃうんだ…健太郎に嫌われて…捨て…ぅぇ…」

ピストルはとられちゃった
そうだ床があるじゃない
いっぱいぶつければそのうち死ねるよね
すごくいたいけど
ケンちゃんにすてられるよりは…

「ま、待った待った!分かったよ!ペットにでも何でもしてやるから!」
「ほんと?」
「ああ、本当だ。」
「ほんとにほんと?ミカのこと死ぬまで飼ってくれる?」
「う…わ、分かった!ミカの気が済むまで俺が飼い主だ。だからもう止めてくれ…」
「わぁい!ケンちゃん大好き!」

やったやった!
何でも言ってみるものね!
健太郎が手を引いて立たせてくれた。
ああ、あったかい手。
もう何があっても離さない…絶対に
392名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:13:00 ID:0XoDggo9
「健太郎。」
「…!正気に戻ったのか!?」
「首輪つけて。」
「…は?」
「首輪。」

実験動物用の大きな首輪を取り出して、首に巻いてくれた。
これが健太郎と私の絆。
お嫁さんにはなれないけど、私は十分だよ。
だって、これでもう殺しあったりしなくてすむもの。

「ねえ、健太郎。」
「なんだ?」
「呼んでみただけー」
「な、なんだよそれ!」
「えへへ、健太郎!けーんたろぉっ!あっはははっ。」
「…すまない、美夏。おれがあんな物を使わなければ…」
「んー?なんで謝るの?」
「自分では気づいてないかも知れないけど、お前は今おかしくなってるんだよ。俺のせいで…」

おかしくないわよ!
むしろ前がおかしかったの!
健太郎に銃を向けるなんて…ああもう、さっきまでの私をひっぱたいてやりたい!
よりによって健太郎を殺そうとするなんて!
気でも違ってたんじゃないかしら。

「謝るのは私のほうよ。ごめんね健太郎、あんな物向けたりして…驚いたでしょう?」
「いや、もういいんだ…君の言うとおりかもしれない。魔法は俺の手には余る技術なのかも…」
「そうそう魔法!すごいよねえ健太郎って。本当に魔法使いになっちゃうんだもん!」
「え?あ、ああ…うん…まあな。」
「ね、覚えてる?ちっちゃいころさ、健太郎ってば私のこと魔法の馬車で…」

むかえに来る。
私をお嫁さんにするために。
でも、お嫁さんにはなれない。
なれない
393名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:14:32 ID:0XoDggo9
「魔法の馬車?あー…ええと、いつの話だっけ?」
「…お…よめ…あたし…およめさ…ぁぅ…ぁ…」
「あー、思い出せそうで思い出せない!…美夏?おい、美夏ッ!」
「およめ、さん…イヤ…だめ…ダメ…」

あたしはペットでいい
でも
ケンちゃんに本当のお嫁さんができたら…?
きっとあたしは捨てられちゃう
およめさんとペットの違いって何?
どうすればいいの?
どうすればケンちゃんはミカで満足してくれるの?
一緒にくらして
いっぱいおはなしして
それから、それから…

「えっち」
「…え?」
「えっち、したい…」

そうだ
お嫁さんはえっちして赤ちゃん作れるんだ
じゃあ、あたしもそうすればいい
ケンちゃんがお嫁さんをもらわなくていいように
ミカがしちゃえばいいんだ!

「ケンちゃん…チューしよ!」
「美夏…」
「むー…ちゅっ!えへへへー」
「ごめん…ごめんな美夏…俺ちゃんと責任とるからな。」
「んん?」
「ちゃんと美夏のこと元に戻すよ。そしたらこの研究は止める。」
「えー、もったいない!」

健太郎が弱気になってる
こういう時リードしてあげるのも女のたしなみよね!

「ケンちゃん?しよ!」
「…ああ。」

健太郎が抱っこしてくれた
あったかい

「…脱がせるよ。」
「うん、ケンちゃんも脱がしたげるね」

ああ、裸にされてる…
大好きな健太郎に抱かれるために…
私も健太郎を裸にしてあげる
わあ、お肌キレイ
でも私だってお肌は自信あるもん
スリスリしちゃえ
394名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:16:23 ID:0XoDggo9
「ん、んっ…ケンひゃぁん…むちゅ…じゅぶ…」

チューされちゃった
へへ、おいしい
ケンちゃんおいしい

「美夏…こっちに。」
「うん」
「かわいいよ…」
「ケンちゃんも」
「…」
「…」
「…」
「ねえ」

ああ、最後の決心がつかないのね
まったく情けない男!
これは一生私が面倒見てあげるしかないわね!
結婚なんかしてる場合じゃないわよ、健太郎?

「繋がりたい。」
「…ああ。」
「ケンちゃん…」
「…」
「…入れて?」
「ああ、分かったよ!」

ヤケクソ?
いきなり大声出すからビックリしちゃったわ。
健太郎の手が私の足にかかる。
健太郎の目が私の中を覗き込んでる。
健太郎が私を欲しがってくれてる。
ああ、幸せ
見られてるだけでこんなに幸せなのに、一つになったら…
私どうなっちゃうんだろう?
狂っちゃうのかな?
楽しみぃ

「入れるよ、美夏。」
「うん…ッ!」

きた!
ケンちゃんが!
あああケンちゃんがあああああ!
ひろげられてるよぉぉぉぉぉ!
おなかがぁぁぁぁ!ミカのおなかがああああ!
ケンちゃんのモノにされちゃったよおおお!
うああああああ!
イタい!イタい!おまたイタいぃぃッ!
395名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:18:07 ID:0XoDggo9
「あぎぃ!?い、イタい…」
「美夏、これがセックスだ。お前が思ってるようないい物じゃ…」
「う、れし…」
「…美夏…!」

ああああああ!しってるよコレぇ!
ショジョマクっていうんでしょ?
いまブチブチいってるの!
ケンちゃんがやぶいてるの!
やった!
ケンちゃんにうばわれた!
ミカのはじめて!ケンちゃんにうばわれたぁ!
うれしいぃぃぃ!
うあああああーーーー!!!しあわせだよおおおおおお!!!!!!

「ケン、ちゃん…ケンちゃん…あぐ…あっ…ケンちゃん…」
「最後まで…するか?」
「う、うんっ!もっとして!イタいのいっぱいして!」
「わかった。もう少しだけな。」
「あッ、あッ、あッ、あ…ああああ!」

イタぁ〜いぃぃ!
イタいのってこんなにうれしいことだったんだぁ!
こまるよぅ…
ミカ…イタいの大好きになっちゃうよぉぉぉぉ!
あぎゃ!
う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!
そこ!きず!
イタいとこぉぉぉぉ!
うわああああ!!もっとおおおおおおおおお!!!
もっとブチブチしてッ!!!
こ、殺してぇええええええええええっ!
ケンちゃん!ミカのことコロして!コロして!コロしてぇぇぇぇっ!
ケヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ

396名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:20:47 ID:0XoDggo9
「はがッ!あー!あぁぁぁーッ!」
「…ッ…だ、出すよ美香!」
「だ、す…?」

せーし?
ミカにせーしだしてくれるの?
ミカのおなかに?
ケンちゃんのせーし、だしてくれるの!?
わぁぁ、夢みたぁい…

「う…ッ!」
「ああああああああああああ!!!!」

急激に意識が覚醒する。
気持ちよさそうな健太郎の顔が見えた。
私の中で射精するのがそんなに気持ちよかったんだ。
うれしい。
彼の顔を見ているだけで、他の事なんてどうでもよくなってしまう。
こんな、かけがえの無い物を自分の手で壊そうとしていたなんて…本当に私は馬鹿だった。
何のためにそんなことしたんだっけ?

「…健太郎。」
「ふぅ…なんだ、美夏?」
「邪魔者の情報…教えるわ。」

家族、友人、同僚…私に健太郎を傷つけさせた奴ら。
許さない。
健太郎は優しいから、私が黙っていればきっと彼らを見逃してしまうだろう。
でも私は許さない。
みんな壊れればいいんだ。
ケンちゃんをイジめる奴はみんな死んじゃえばいいんだ!

「美夏…?邪魔者って」
「あなたの研究を掠め取ろうとする奴らよ。まあ、数が多いだけの烏合の衆だわ。」
「と、突然どうしたんだ?いや、助かるけど…」
「だって、ケンちゃんを悪魔って言ったんだよ?死んで当然だよ、あんな奴ら!ううん、私がこの手で殺してやる!」
「…美夏、おまえ…本気で言ってるのか?」
「私気づいたの!正しいのはあなたの方。怖がるあいつらの方こそおかしいんだって!そんなおかしいモノはこの世に有っちゃいけないのよ!」
397名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:22:22 ID:0XoDggo9
ホント、バカみたい!
バッカみたい!
こんな当たり前の事に気づかなかったなんて…
きっと、下らないモノのために脳ミソ使ってたせいだよね。
ケンちゃんの魔法でぜんぶ消してもらおう。
ケンちゃんのことしか考えられない、ケンちゃんだけのペットにしてもらおう!
そのアトは、みんなホントウにコロしちゃおう!
ヒャはハはははハはは!
ああ、タノしみだなぁ…
ケンちゃんと、ミカだけのセカイ…
そウナったらマイにちミカのカラダ、つカってモらエるノかな…
キッとシぬホどしあワせなんだロうなァ!
     ホントウニ             タノシミ   ダヨ
398名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:25:57 ID:0XoDggo9
シリアス展開って超むずかしいお(・ω・`)
しかも漢字とひらがなとカタカナが入り混じって読みにくいお
やっぱ、笑い所って必要だなと痛感した今日この頃。
399名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 23:29:11 ID:zMD1GMqF
名前のせいで知人の顔が浮かんでしまう・・・
400名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 00:22:14 ID:Ew9QlARE
なにはともあれGJ
401名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 00:55:00 ID:2DCWPQGn
GJ!
このスレでヤンデレっぽいキャラは斬新かも。
402名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 06:56:20 ID:njc7Al98
15♀さんGJ
何故かなのはのプレシア思い出した
403名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 14:17:44 ID:CkZ8z97h
GJ!シリアス展開が難しいなら上手に書く修行を積めばいいじゃない
コミカルすぎて「悪」も「堕ち」も感じにくかった前の作品より断然好みなんだぜ
404にょろ:2008/04/15(火) 15:39:39 ID:YAtzi7kr
>>384
攻殻見たことないんですが、そのシチュに触発されてみたのでSS投下させていただきます。
405にょろ:2008/04/15(火) 15:40:18 ID:YAtzi7kr
「パトロール、行ってきますっ!」
首から伸ばしたコードを慣れた手つきで空いている穴にパチリとはめこむ。
「マユ、今日の区域は先月『バグ』のウイルスが出たところだから、十分気をつけるのよ」
「はいはいわかってます!」

まだまだ入りたてのド新人だけど、成績は優秀なんだから!

「行きます」

私の心は、一瞬にしてバーチャルの海に飛ばされた。
406にょろ:2008/04/15(火) 15:40:51 ID:YAtzi7kr

「あんまり使用者がいないのねぇ・・・余裕余裕♪」
私の仕事はバーチャルの海で、正常なネットワークが行われているかを監視・ウイルスを退治する、いわば「おまわりさん」みたいなもの。
ウイルスに出会った日には完全退治するまでネットワーク内にいなきゃいけない。

どうやら今日はウイルスがいない・・・・・・

「ウイルスはっけーん!」
バーチャルの世界ではウイルスもまるで人間のように存在する。
ただ一つ人間と違うのは、服が全身黒ずくめであること。

今日のウイルスはなかなかのイケメンな模様。


「やっつけるのもったいないなぁ・・・って言ってる場合じゃないか」


迅速に退治すべし!
407にょろ:2008/04/15(火) 15:41:32 ID:YAtzi7kr
腰に装着した銃をドカンと発砲する。
即座にウイルスはよけて逃げようとした。

ウイルスはプログラムだから、よけることもある一定でしかできない。
あと何回か撃ってみればパターンが読めるはず!

「待ちなさいっての」
撃てども撃てどもよけられる。

「まさか・・・あいつは『バグ』のウイルス?!」
『バグ』とは自らをそう名乗るネットハッカー。
あまりのやり方の汚さ、ウイルスの出来の良さから一目置かれているのだ。
当然手配はされているものの、ちっとも捕まる気配がない。


「ご名答、僕はバグ様の新種のウイルスだよ」
機械的な声が聞こえた。
「もう逃げるのはやめにする」
「そうね、諦めなさい」
408にょろ:2008/04/15(火) 15:42:08 ID:YAtzi7kr

ウイルスの体から、無数のケーブルが延びる。

「キャッ!」
銃をとられ、体がケーブルで絡められる。
「何するのよ!」
「バグ様は合理的なことを思いつきました」
私のコネクターにケーブルが挿入される。

カチリ。

「人間をウイルスにする」

私の頭がクラッシュする。
「あ・・・あぁぁ?」
シュルシュルとケーブルは体を覆い、私を裸にしていく。

「なにをするの・・・」

コネクターを通して『何か』が送られてくる。

それはまるで媚薬のように私をとろけさせる。

(何よ・・・これ)
電気信号が体を通り抜ける。
体の疼き。
内部から「アレ」を求めるようにあそこがヒクヒクとしだす。
(いや・・・私・・・何で・・・?)
409にょろ:2008/04/15(火) 15:42:55 ID:YAtzi7kr
胸の突起を乱暴にケーブルが撫でつける。
「ひっ・・・ぁあんっ」
(ダメ、こいつはウイルス!倒さなきゃ・・・)

手に力が入らない。
ケーブルによって手足を拘束され、胸、首筋・・・すべての性感帯を弄ばれていた。


シュルシュル・・・
「あぁん・・・いぃよぅ・・・」

蜜壷をちゅぷちゅぷとケーブルにいじられ、涎を流して狂喜する。

コネクターからピリピリといやらしい望みが増幅される。
(ケーブルなんて細いものじゃ・・・我慢できない)
(でも・・・こんなの・・・ダメ)

「あ、あの・・・」
「どうした」
「あっ・・・あぁぁぁ・・・」
(仕事・・・なんて、どうでもいいよね・・・?)

「お願いします・・・ケーブルじゃ、その・・・」

ウイルスのモノに私は釘付けになっていた。
「何が言いたい」
410にょろ:2008/04/15(火) 15:44:28 ID:YAtzi7kr
ケーブルが束となって秘所を貫く。
ジュブジュブッ

「あひぃぃぃっ!お、おかしてくださいっ!!あなたのがほしいのぉぉっ!」

ウイルスは近づき、すぐに勃起したモノを形作る。
「僕と交わればあなたもウイルスになる。かまわないか?」
「いいっ!ウイルスになりますぅ!」

ジュブッ
「あぁぁぁ太いっ!奥までちょうだいぃぃっ」

手足のケーブルははずれ、コネクターと秘所だけで繋がる。


コネクターからはバグ様の素晴らしさを教えてくださるデータが、
ウイルスからはありのままを感じる喜びが伝わってくる。

(どうして私・・・ウイルスを目の敵にしてたんだろう・・・)
「っはぁ!くるっ!くるよぉぉっ!!」


「・・・ウイルスデータ、送信完了しました」




「・・・マユの意識は・・・まだ戻らないの?」

事件後、ネットワークを繋いだ人々が同じように意識不明となる事件が相次ぎ、人々は混乱に陥っていた。



チュパッ・・・レロッ
「うっぁ・・・イく!!」
「ウイルスデータ送信完了・・・あはっ♪またバカな男を仲間にしちゃいました・・・バグ様、ご褒美くださいませぇ♪」


end.
411にょろ:2008/04/15(火) 15:45:21 ID:YAtzi7kr
お目汚し失礼しました。
もうちょっとわかりやすい文かけるよう精進します。
412名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 15:53:08 ID:umauOvek
>>410
GJ
説明台詞があんまりないのに世界観がパッと伝わってくるのは凄いと思った。
この後、個人で事件を調査してた被害者の身内とかが次々と連鎖堕ちしてハーレム状態になっちゃうんでしょうかね(・∀・)
ついでに堕とした男も女体化して(ry
413名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 15:57:10 ID:x/oz322r
最近は連続爆撃がトレンドなのか?w
414名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 18:24:54 ID:QocNWknd
何と言う勢い。全裸でPC前に待機してなきゃ間に合わん
415名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 21:53:50 ID:OvLVDGcR
RD洗脳教室だと思ってたら全然違った
416名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 21:55:08 ID:NvT6729A
ちょwww何ということをしてくれたんだwwwww
GJすぎて何か出たwwwww
417名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 21:55:42 ID:NvT6729A
ID変わってた。384です
418名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 22:04:43 ID:NvT6729A
何かwwww俺のIDwwww型番みたいだだだ・・な・・あ・あ・・・・、、、、プログラムの更新を確認しました。
419178 猟血の狩人 第四回:2008/04/15(火) 22:34:16 ID:rO45sOnc
なんかSSの投稿ラッシュが行われていますが…、便乗して自分も。猟血の第四回です。

あれ?

私は何で外にいるんだろう。確か、暖かいベッドの中でぐっすりと眠っていたはずなのに。
外は真っ暗で、月がとっても明るく光っている。月の光でも、影ってできるのね。
寝巻き一枚で、冷たい風がぴゅうぴゅう吹いているのに体はちっとも寒くない。むしろ、胸の奥がどきどきして体がどんどん熱くなってる。
なんだろう?この気持ちは。
まるで、何かとっても大切な人を待ち焦がれているような、そんな気持ち。

どこ?どこ?どこにいるの?

右を振り向いても、左を振り向いても、動くものはなにもない。こんな夜に、起きているものなんているはずがないわ。
でも、私にはわかる。ここのどこかに、私が探している人がいる。
その証拠に、私のどきどきはどんどん大きくなっている。胸がキュゥッって締め付けられて息を吐くたびにため息が洩れている。
いる。近くに。私が恋焦がれる方が。

どこ?!どこなの?!

もう我慢できない。私の目があの方を捉えたがっている。私の腕があの方を抱きしめたがっている。私の脚があの方に絡まりたがっている。
私の口があの方を称えたがっている。私の胸があの方に搾られたがっている。私の舌があの方を清めたがっている。
私の大事なところがあの方を受け入れたがっている。私の首が、あの方に捧げられたがっている。
私の 血が あの方に 吸 わ れ た が っ て い る。

「よく…、来たね。僕の花嫁」

いた!あの御方がいた!!
ああ、あんなところで手招きをしていらっしゃる。月明かりに照らされたその姿は、どこまでも貴く、美しい。
その蜂蜜のような金髪。透けるような白い肌。蕩かすような甘い笑顔。紅玉のように紅い瞳。錐のように鋭い牙。
その全てが私に向けられている。
今、参ります。貴方様の下へ。私をお選びくださったことへの、感謝の念とともに。
こんな寝巻きはもういらない。あの御方が求めておられるのは、私であって私以外の物はいらない。
どうですか?最愛の主様。私の体は綺麗ですか?主様のものとして相応しいですか?
「ああ…。とても、美しいよ」
ああ!なんて嬉しいお言葉だろう。下賎な私如きの体を、主様は本当に愛でてくださっている!
もう、もう体の疼きが我慢できない。太腿を、とってもいやらしい液体がとろとろと流れ落ちていっている。
入れてもらいたい!挿れてもらいたい!!
早く、早く主様の太いもので、私めを刺し貫いてください!!
「そうだね…。焦らすのは、よくないね」
主様の腕が、私の体を優しく包み込んでくれる。とっても冷たいけれど、私の心の中はとっても暖かく満たされている!
あっ、あっ!主様の太いものが、私の中にはいってくる!はいってくるぅっ!!
すごい!首、気持ちいい!主様の牙が、私の首にぐっさり刺さってる!私、貫かれてる!!私、血を吸われてる!!
主様に、私の命、捧げられている!!もっと、もっと私を吸ってください!私の全て、吸い取ってください!!
「……。今日は、ここまで」
ああっ!主様!なんで、なんで抜くんですか?!私に何か、至らないところがあったんですか?!
「今日はまだ、君を迎えるに相応しい時ではない。次に月が満ちる時、迎えにこよう」
ああっ、主様が去って、いく……
でも、仕方がない。主様がそういわれたなら待つしかない。私は主様のもの。主様の言われることに逆らうわけにはいかない。
待とう、次の満月まで。なに、そんなに気を病むことはない。
もうすぐ、もうすぐ主様に身も心も全て捧げられるのだ。それまで待つのも悪いことじゃない。
420猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:35:16 ID:rO45sOnc
「これは…、確かに吸血鬼に魅入られているわね」
ティオは、椅子にもたれかかって気だるく微笑み続ける女性を見るなり即答した。
虚ろな瞳は意志の光が消え失せ、代わりに闇の者を印す邪悪な赤光が僅かながら虹彩に宿っており、
近くに手をかざしても何の反応も示さず、窓の外をただ一点眺め続けている。
「ああ…、主様……」
時折紡がれる『主様』という言葉は、まるで自分に今の主人が誰なのかを言い聞かせているかのように見える。
そして、白い首筋に深々と穿たれた二つの噛み跡。
「三日ほど前でしょうか…、娘が夜に突然いなくなって、村人総出で探し出したとき、娘は村はずれにある小高い丘の上で今のような
状態で見つかったのです」
女性の父親が、無念さを滲ませた表情でティオとニースに語りかけてくる。
「それ以来、娘は何の反応も示さず、一日ただ外を眺めながらうわ言のようになにかを呟き続けるようになってしまいました。
教会に相談しようとしても、狩人の派遣には一週間はかかるといわれてしまいました。それでは、恐らく娘は…」
「無理でしょうね。獲物をそんなに気長に待つ吸血鬼なんていないわ」
自身が吸血鬼だから相手の気持ちが分かるのだろうか、ニースはあっさりと答えた。
「三日もそのままにしておくってのも相当おかしいけれど…、十日も吸血しないでほったらかしておくなんてどんな吸血鬼も絶対にしない。
私だって、五日も我慢したら…あわわ!!」
さりげなく、とんでもないことを口走りかけたニースは慌てふためきながら口元を抑えた。その様子に女性の母親は小首を傾げたが、深く
詮索はしないでティオのほうへと向き直った。
「お願いです!娘を、リムを助けてください!このまま娘を吸血鬼の餌食にさせないでください!!」
その剣幕に、流石にティオも「いいえ」というわけにはいかなかった。



「で?どうするのよティオちゃん」
二人に与えられた空き部屋の中で、ニースは不機嫌そうにティオに話し掛けてきた。
「どこにいるかもわからない。いつやってくるかもわからない吸血鬼を討滅するの?相手がどんな奴かもわからないってのに」
通常、吸血鬼を相手にする時は迎え撃つという真似はしない。光の当たらない世界では相当な力を持つ吸血鬼と戦う場合、わざわざ相手の
得意な時間に勝負をかけるなど愚の骨頂でしかない。
日があるときに吸血鬼のねぐらに乗り込み、十分な力を出させること無く倒すのが手っ取り早いからだ。
もっとも、ティオとニースに限っていえば、ニースが闇の世界に生きる吸血鬼なために夜に戦うという選択肢もあるのだが、それでも相手
がどんな力を持つ吸血鬼か全く分からない状態で戦うというのはかなり無謀だ。
もしも、相手の吸血鬼が高位貴族だったりしたら、さすがに夜では勝ち目がない。
「う〜〜〜〜ん……。でも、あの場合放っておくわけにもいかないじゃない」
ニースの責めるような視線に、ティオは困りきった笑顔を浮かべて答えた。
なにしろ、街中を二人で歩いていた時、いきなり一人の男が「助けてください!」って迫ってきたのだ。どうやら、ティオが着ている仕事
着を見て、最初は教会の関係者かと勘違いしたらしい。
丁重に無視する。という選択肢も無くは無かったが、とりあえず話だけでも聞いてみようとしたら件の事だ。吸血鬼がらみの話とはいえ、
ティオもニースもはいそうですかと安受けあいするにはリスクが非常に高い。
「とりあえず…、私は他に吸血鬼の被害がないか、ここらへんに吸血鬼が巣食っているような所がないか聞き込みをしてくるわ。
まだ日が高いからニースはここで待っててね」
「は〜〜〜い」
まだ不満げなニースを一人残し、ティオは情報集めに外へと出て行った。
後には取り残され、部屋の中でぽつねんとしているニースが一人。
「全く…、ティオちゃんは甘すぎよね。他の人間がどうなろうが、かまいやしないじゃない」
もしティオちゃんが私以外の吸血鬼に噛まれたらどうなるの?私が我慢して我慢してティオちゃんに牙を立てるのは辛抱しているって
言うのに、その私の苦労を無駄にしてもいいって言うの?!
421猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:36:16 ID:rO45sOnc
吸血鬼であるニースにとって、ティオ以外の人間がどうなろうが基本的にどうでもいいと思っている。
人間は自分の体と命を潤す血袋であり、袋にかける情けなんかない。
ティオが吸血鬼になった暁には、どこかの村一つをティオの生誕祭としてティオと一緒に吸い尽くそうと考えているくらいだ。
そのティオが他の吸血鬼の毒牙にかかるのだけは、ニースとしてはなんとしても阻止しなければならない。
そのため、今回の件はどうしても気乗りがしなかった。
並大抵の吸血鬼なら返り討ちに出来る自信はある。それだけの魔力は蓄えてきたつもりだ。
だが、今回の吸血鬼はどうもやっていることが不可解に過ぎる。
なぜ、一気に吸い尽くさずに放置しているのか。何故こちらに対策を立てる時間を与えているのか。
(その吸血鬼がよほどの変わり者か、あるいは、普通にしもべを作ることに飽き飽きしているのか…)
もしかすると、よほどの大物なのかもしれない。
「なんにせよ…、こっちとしても調べる必要はあるわね…」
ニースは思いつめた表情を浮かべたままスッと立ち上がり、リムがいる部屋へと向っていった。



部屋に入ると、リムは相変わらず呆けた表情を浮かべたままじっと外を見つめていた。
窓から太陽の光が差し込んでくるため、ニースは降闇を羽織ったままリムへと近づき、座っている椅子をくるりとこちらに向けた。
「あ…」
強引にニースの方へと向けられたリムが反射的に窓のほうへと顔を向けようとするところを、ニースは両手でリムの顔をがっしりと押さえ
紅い瞳で射抜くように、リムの顔を睨みつけた。
「答えなさい。あなたの主様ってどんな奴なの?」
ニースの魔眼に睨みつけられたリムは一瞬体をビクッと強張らせ、搾り出すようにたどたどしく言葉を放った。
「あ、あの方は……、あぁ…
透けるような白い肌、秋の稲穂のように綺麗な金色の髪、雄々しい牙…」
瞳を潤ませながら吸血鬼の身体的特徴を述べていくリムだが、そんなことを聞いてもニースはとんとピンとこない。
「そんなことはどうでもいいの。名前は?どんな奴だって言っているのよ」
「な、名前はぁ……知らない。聞いてない。教えて、くれてない……」
ニースの言葉にリムは弱々しく首を振って答えたが、ニースとしてもここで止めるわけにはいかない。
「知らないはずは無いわ。血を吸われた時点で、あなたの心の奥底には吸った吸血鬼の存在が刻み込まれているんだから。
さあ、呼びなさい。あなたの主人の名前を。さあ、さあ!さあ!!」
ニースの目の赤光が部屋を照らすまで明るくなっている。リムの瞳はその光を一身に受け、魔眼の強制力により心の奥底にある決して表に
出てこない言葉を強引に引きずり出されようとしていた。
「あ、ああぁ!わ、私のある、主さまはぁぁ…。な、なん、南天(なんてん)のきみぃ……、うああぁっ!!」
魂の深層に打ち込まれた主の名前を無理やり呼び起こされたからか、リムは胸を掻き毟って悶え、そのままパタッと意識を失ってしまった。
「南天の君?聞いたことないわね、そんな貴族…」
ニースの過去の知識を紐解いても『南天の君』なんて吸血貴族は聞いたことが無かった。教会の資料室を調べれば出てくるかもしれないが、
もちろん今のニースは教会に行くことは出来ないし行く気もない。
「やっぱ変わり者の貴族くずれなのかしら…。っと、もう一つ調べる事があったっけ」
ニースはポン!と少し演技臭く手を叩くと、右手の人差し指の爪をキリキリと鋭く伸ばし、気絶しているリムの右腕にぷすり、と突き刺し
ぷくーっと膨らんでくる血球を掬い取ってぺろりと舐めてみた。
「う〜〜ん…、まずくは無いけれど、取り立てて美味という訳ではないわね」
もしかしたら、リムの血があまりにも美味しいので吸血鬼がもったいぶってゆっくり啜ろうと意図してこんなに間を開けているのかと考え
たが、どうやらその線でもないようだ。
「本当に、面倒くさいことに巻き込まれちゃったわね…。いざとなったら、ティオちゃんだけでも逃がすようにしないと…」


この時、まさか守ろうとしているティオに命を狙われる事態に陥るなど、神ならぬニースは想像もしていなかった。


422猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:37:57 ID:rO45sOnc
「おや…?」
人の世から隔絶された深い森の中に佇む小さな廃城。手入れする者も無く荒れ放題だった城内の光も射さないほど奥の部屋で、
ただ一箇所だけ燭台の灯火が揺らめいているところがある。
散らかり放題の廃城の中でその一角のみ綺麗に整頓され、高級そうな家具がセンスよく並べられていた。
その部屋の中で、赤いビロードで作られたソファに座りながら本を読んでいた男がピクリ、と体をふるわせてから本をぱたりと閉じた。
年恰好は15歳前後。よって、男というよりは少年といった方が正しいか。
短く切りそろえられた金髪、人形のように整った顔立ち。白い長袖シャツに黒いズボン。それを支える黒のサスペンダーに黒皮の靴。
そして、モノクロームな色調の中にアクセントとして首に巻かれた赤のリボンタイ。
その見た目はどこかの良家の御曹司といった風貌である。が、
その瞳に宿る禍々しいまでの赤光と口元から除く牙が、少年が人外のものだということを主張していた。
「どうなさいましたの?アレクサウス兄様」
そして、その奥にさらにもう一人。
顔立ちは『兄様』と呼んだ少年吸血鬼に良く似ているが、見た目の年はより若く14歳手前といったところか。腰あたりまで伸ばした髪を
大きなヘアバンドで結わき、黒を基調としながらところどころを白のレースで飾り付けられたドレスを身に纏い、黒のブーツを履いている。
そして、その手には革紐が握り締められており、その先は四つん這いになって地面を這う裸の青年の首に撒かれている首輪に繋がっていた。
勿論、彼女もアレクサウス兄様と同じく吸血鬼である。
「ああ、アルマナウス…。町に残してきた花嫁の気配が消えたんだ。弱ったな、迎えに行くまでまだ二日もあるのに」
「…何を仰っているんですか、兄様は」
アレクサウスはいかにも弱ったといった口調でアルマナウスと呼んだ少女吸血鬼に語りかけるが、アルマナウスは兄が幾許も弱っていない
と言うのは先刻承知済みである。
その証拠に、アレクサウスの口元には笑みが零れている。これから起こることが愉しくて愉しくて仕方がないといった笑みだ。
「そんなに花嫁が大事なら、満月までなんて猶予をおかずにさっさと同族にしてしまえばよろしいのに。
私なんて、とてもそんな我慢など出来ませんわ」
そう言いながら、アルマナウスは手に持った革紐をぐい!と上へ引っ張った。そのため下で這い蹲っている青年の首輪が一瞬だが首を圧迫し、
青年はゲホゲホと苦しくむせ返った。
「ほら、私は気に入ったおもちゃがあればすぐに持ち帰ってきてしまいますから…、こうして愛でたいときに愛でることが出来るのですよ」
アルマナウスは『愛でる』といいながら、青年の背中をブーツでぐりぐりとねじつけている。靴の底が背中の皮膚を破り、血がうっすら
と滲み出ている。
が、青年の顔には苦痛ではなくそのことに対する恍惚の笑みが張り付いていた。
「まあ、そう言うなよアルマナウス。5年ぶりに娶る110人目の花嫁なんだ。すぐに同族にしたんでは飽きも早くきてしまうし
こうして、他に面白い事態が発生することがままあるわけなんだからね…」
「…確かに、飽きが早く来る。というのは間違ってはいませんけれどね」
アルマナウスは下にいる青年をちらり、と見た。
4日ほど前、夜の町を歩いていたら連れの女と寄り添っているところを目撃し、ちょっと顔が良かったから連れ帰ってきた男だ。
女はいらないからその場で首を跳ね飛ばした。女の血なんて吸う気にもならない。
男は女を殺されたショックで半狂乱になっていたが、ちょっと口付けを与えてあげるとたちまち私の虜になった。
私の言うことに何でも従い、日がな一日私に血を吸われる事を求め続けている。
最初の頃は可愛かった。吸っている時に時折見せるアヘ顔が見ていて愉しかった。持って帰ってきた女の首で自慰をしろって言った時に
喜び勇んで腰を振っていた様が愉快でたまらなかった。

でも、なんか醒めて来た。

なんで私はこんな奴を持って帰ってきたんだろう。ちょっと顔がいいだけで、どこにでもいるつまらない奴ではないか。
下で芋虫のように這い蹲っている姿を見るだけで、なんかムカムカしてくる。
「でも、飽きたなら捨てればいいだけのこと。所詮花嫁といっても、退屈を紛らわすだけの人形ではありませんか」
アルマナウスは青年を踏みつけている脚にぐい!と力を篭めた。吸血鬼の怪力で踏みつけられ、青年の体はあっけなくアルマナウスの
脚で串刺しにされてしまった。
423猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:39:40 ID:rO45sOnc
青年は自分に何が起こったのか最初は理解できず、胴の辺りから滴り落ちる自らの血液の感触でようやく自分が主人に捨てられたことを
悟り…、主人の手で始末をつけられたことに満足げな笑みを浮かべて事切れた。
「あぁ…、何をしているんだアルマナウス。せっかく片付けたっていうのに汚してどうするんだい」
目の前に噴き出した血を見てアレクサウスは妹をたしなめたが、アルマナウスは全く意に介さず涼しい顔で兄に言い放った。
「どうせ、長居はしない城。気に入らないなら他の部屋を整理して使えばよろしいではありませんか。
小さい城とはいえ、空き部屋ならまだ両手に余るほどありますわ」
そう、この兄弟は吸血鬼としての生を得てから500年余、自身の終の棲家という物を持たず世界のいろいろなところを彷徨って来ており、
気に入った場所に落ち着くとその都度やりたい放題の所業を行ってきていた。
その場所も周期も非常に気まぐれなため個体としての知名度が上がることはなく、過去に起こった大きな未解決の吸血鬼関連の事件に
いくつも関わってきているのだが、教会のほうでその名が大きく取り上げられることは無かった。
彼ら自身は自分の名前を取って『南天』『北天』を自称していたが、正式な爵位ではないので勿論教会の資料には記されておらず
したがってニースも『南天の君』と言われてもピンとこなかったのである。
「そうだけれど…、僕はこの部屋が気に入っているんだ。仕方が無いな」
やれやれといった顔をしてから、アレクサウスは本を机に置いて両手をパチパチと叩いた。
すると、部屋向こうから音も無くメイド姿の女性が3人現れ、アレクサウスの前にすっと並んだ。
全員、首筋に噛み跡が見えることから兄妹の手でしもべにされた人間のようだ。
424猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:40:40 ID:rO45sOnc
「お前たち、この肉を片付けて床を綺麗に清めて置くんだ。
僕たちは今夜、ちょっと出かけるからそれまでに染み一つ無いようにしておくんだぞ」
アレクサウスの言葉に、メイド達は表情も変えずこくりと頷いた。さっそく二人のメイドが哀れな青年の亡骸を抱えて表へと運び出していく。
「ああそう。その肉はお前達の好きにしていいからな。捨てるなり、喰うなり自由にしろ」
アレクサウスの言葉を背中越しに聞き、メイド達の顔が喜色に歪んだ。
メイド達は暫くの間青年を持ち歩いていたが、滴り落ちる血に我慢できなくなったのか足を持つほうのメイドが太腿にむしゃぶりつき、
それを見た腕を持つメイドが遅れてはならじと首に牙を埋めた。
暫くの間、静寂に包まれていた廃城の廊下に血を啜る音が響き渡っていた。

メイドが遺体を抱えて出て行ってから、アルマナウスは兄の方へ鋭い視線を向けた。
「兄様…、私も行かねばならないんですか?たかが人形の居場所を確かめに行くだけでしょう?」
アルマナウスがいかにも不機嫌そうに顔を顰め、兄に向けて不満をこぼした。
が、アレクサウスはそんな妹に諭すかのように話し掛けた。
「それもある。けど、見てみたいと思わないかい?
僕と血の交換をした花嫁の気配を感じさせなくなるほどの術式を使える相手というのを。
きっと、退屈しのぎにはもってこいだと思うんだ!」
このアレクサウスの言葉に、アルマナウスの顔はぱっと輝いた。
「ああ、なるほど!確かにいいおもちゃが見つかるかもしれませんね!
私、俄然心がときめいてきましたわ!!」
アレクサウスもアルマナウスも、そのはしゃいでいる姿は外見の歳相応に相応しいものである。が、
人をおもちゃと言ったり抵抗を退屈しのぎと捉える認識は、明らかに兄弟の本質の底知れない闇を表している物だった。
「では私、少し身支度を整えてきますわ。人間の前に出ても恥をかかないようにしておかないといけませんからね」
思い立ったが吉日か、アルマナウスは飛ぶように自分の部屋へと戻っていった。
「やれやれ…。いつまでも子どもだなアルマナウスは。それにしても…」
妹のはしゃぎぶりに苦笑したアレクサウスだったが、次の瞬間冷徹な吸血鬼の顔に戻り右手を顎のところに寄せながらぼそりと呟いた。
「僕の力を遮断するほどの力を持つ…。どういうことだ…」
通常、相手が不可視の結界を張ろうが血の繋がりを保っていれば気配を探ることは出来る。吸血鬼の血の支配というのは
それほど強固で強大なものなのだ。
それが、今回は気配すら断たれている。これが意味する物はただ一つ。アレクサウスが施したものより強烈な支配を、
相手が施した以外考えられない。
「なかなか面白いじゃないか。こんな昂揚感は久しぶりだよ…」
最近、心に燃え滾る物が久しくなくなり生きることに退屈してきたところだ。アルマナウスではないが心にときめきが迸り始めている。
「どんなものが待っているかは知らないけれど…、期待を裏切らないでくれよ。クフフ…」
口に手をあててほくそえむアレクサウスの足元では、床に散らばった血を残っていたメイドが真っ赤な舌を伸ばしながらピチャピチャと
美味しそうに舐め取っていた。
425猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:41:41 ID:rO45sOnc
ここで、話は少し前にさかのぼる。
ティオが聞き込みから戻ってきてニースに分かったことを報告してきたが、その内容は非常に芳しくないものだった。
「じゃあ、この近辺で吸血鬼の被害が出たってのはここ10年ないってことなの?」
「ええ。おまけにこの近辺に貴族の居城のようなものもないし、野良がまぎれてやってきたってこともなし。
本当に訳がわからないわ。これ」
ティオは打つ手が分からない、といったふうに両手を広げ、とすんと椅子に腰をつけた。これでは対策が立てようがない。
「ねえ…、ティオちゃん…。『南天の君』って言葉に覚えない…?」
ニースはニースで聞き出した唯一の手がかりをティオに尋ねてみたが、
「??いやゴメン。全然分からないわ」
と、無下に返されてしまった。
「あ〜あ、せめて相手が来る時だけでも分かればいいんだけれど…」
このまま、いつ来るかもわからない相手に毎夜臨戦態勢を敷いていては身が持たない。待ち構えるにしても、待ち伏せが出来るような
体勢を整えておかなければただでさえ不利な現状が挽回不能なまでになってしまう。
両手で頭を抱え悩みぬくティオに対し、ニースはいつもは見せないような真剣な表情を浮かべていた。
「ティオちゃん…、一つだけ吸血鬼をおびき寄せる方法があるわ」
「えっ?」
意を決したかのようにぼそっと呟いたニースの言葉に、ティオはぱっと顔を上げた。
「ティオちゃん、吸血鬼って血を交換しあった相手とはある程度離れていても相手がどこでどうしているか認識できるって知ってる?」
「え、ええ…。聞いたことが、あるわ…」
実際は、聞いているどころか実践されたりもしているのだが。
「この能力があるから、吸血鬼は一度血を交換した相手ならどこに隠れていようと探し出して再び牙を立てることが出来るの。
彼女の血を吸った吸血鬼も、これがあるから余裕ぶっているんだと思う。
だから、彼女を完全に隔離してしまえば吸血鬼は泡を食って探しに来るはずよ」
「…はぁ〜〜っ…」
ニースの言葉にティオはなるほど!と頷いた。確かにほっぽってある餌が突然どこに行ったか分からなくなったら探しにやってくるだろう。
「じゃあ、彼女をどこかに隠してから不可視の結界を張って…」
「無理よ。そんな結界ぐらいじゃ吸血鬼の認識を遮断することなんて出来ない。吸血鬼の私がいうんだから間違いないよ」
ニースは『わかってないなぁ』と言った風情で首を横に振った。
「うまくいくかどうかは分からないけれど…、私がリムに暗示を上書きしてみる。
相手がかけた力より私の力が上だったら向こうの認識は届かなくなるはず。そうなれば、向こうは彼女を見失うわ。
本当は、血を吸ってから暗示をかければ完璧なんだけれど、それは……」
そこまで言ってから、ニースはちらりとティオのほうを見た。
「………」
ティオは厳しい顔をしながら両手を胸の前でクロスさせ、大きなバッテンを形作っていた。
「ダメよね…。やっぱ」
ニースはちょっとだけ残念そうに首をかくん、と折った。
「じゃあ…。だめもとでやってみますか」
「となると…、どこか彼女を隠す場所が必要ね。この家のどこかに隠してもすぐに見つけられるだろうし…」
相手の吸血鬼の正体が全く分からないのは相変わらずだが、自分たちだってかなりの数の吸血鬼を相手にしてきたプロフェッショナル。
迎撃体勢さえ整えられれば勝負にはなる。ティオとニース、二人ともこの時点ではそう考えていた。



二人がリムの部屋に入った時、さっきのニースの魔眼の影響で気絶したリムはベッドの中で寝かされていた。
「さて…、ちょっと起きてもらうわよ」
ニースが手をパチリ!と鳴らすと、寝静まっていたリムの眼がカッと見開かれた。
「あ…?、主様ぁぁ…」
リムは熱に火照ったような目を窓のほうへと向け、よろよろと起き上がろうと身を起こした。
が、その前にニースが立ちはだかり、リムの顔をがっしりと両手で押さえ込んだ。
「ど、どいてぇ…。主様が、主様が…」
「悪いけれど、暫く主様のことは忘れてもらうわよ」
426猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:42:46 ID:rO45sOnc

カァッ!!

ニースを跳ね除けようともがくリムに、ニースは渾身の力を篭めて魔眼を放った。
「あうっ……!」
魔眼の光を真正面から受けたリムは全身をビクン!と強張らせニースの魔眼から視線をそらそうと懸命に首を揺すり始めた。
「いやっ…いやっ…!」
「クッ…ちょっとは大人しくしなさい!忘れろって言ってるのよ!」
自分が全開にして放っている魔眼にここまで抵抗するとは、やっぱり彼女の血を吸った吸血鬼は普通の奴じゃない。
(でも、私だって今まで他の吸血鬼からたっぷり魔力を吸い取ってきたんだ!これくらいのことに負けるものか!)
「忘れろ!忘れろ!忘れろ忘れろ忘れろぉぉっ!!」

「あ、あ、きゃあああああぁぁっ!!!」

ニースは半ばムキになってぎりぎりとリムを睨みつけ続け、とうとう抗し切れなくなったリムは一際大きな悲鳴を上げると
全身の力をくたっと抜いてその場にどさりと倒れた。
「ち、ちょっとニース?!」
ティオが慌ててニースの元へ駆け寄ると、ニースは肩で息を切らしつつもニースの方へと振り向き、顔に満面の笑みを浮かべて
右手でガッツポーズを作った。
「やったよティオちゃん…。これでリムを噛んだ吸血鬼は彼女のことを認識できなくなったはずよ。ただ…」
『ただ』のあと、急にニースは険しい表情を浮かべて言葉を続けた。
「ただ、彼女を噛んだ吸血鬼…、強いよ。まさか、暗示を上掛けするだけでこんなに力を使うとは思わなかったもの。
間違いなく…、今まで相対した中で1、2を争うと思う」
「そう…」
普段は結構深刻な状況でもおどけた感じを崩さないニースがこれだけ真剣な表情を浮かべることが、語っている言葉の真実を裏付けていた。
それを感じ取ったティオも、その顔をキッと引き締めた。
「この子を感じ取れなくなった吸血鬼は、間違いなく今夜やってくるよ。そうなると…」
「わかってるわ。返り討ちにあわないよう慎重にいきましょう」
「………」
自分のほうへ向けて笑顔をおくるティオを見て、ニースは顔にこそ見せないものの心の奥で不満をぶちまけた。
(ティオちゃんは全然わかってない…)
私はこんな危険そうな吸血鬼とティオちゃんを向わせたくない。今からでもティオちゃんの意識を魔眼で奪ってこの町から逐電したい。
寝ているティオちゃんはあんなに従順なのに、起きているティオちゃんは私の本音をわかってはくれない。
(ティオちゃんが私のものになってくれるまでの辛抱だけれど…、こんなことが続いたら我慢しきれない、かも…)
ニースは思わずティオの首筋を眺め、ごくりと唾を飲み込んだ。



ティオはリムの両親の了承を得て、リムを町の教会の一室へと送り込んだ。向こうからすれば隠し場所としては分かりやすいような
気もするが、聖なる気に包まれた教会の中ならそう簡単に侵入することも出来まい。当然、一室には不可視の結界を張っている。
そしてもちろん、ニースは教会に近づきたくはないので部屋で待機中である。
「本当に…、娘は助かるのでしょうか?」
吸血鬼など見たこともないゆえに、不安にかられている両親がティオに再三同意を求めてきている。
「……大丈夫ですよ。必ず、娘さんを吸血鬼の手から解放してあげますから」
正直言って保障など出来はしないのだが、ここで余計なことを言って心配事を増やしても何の意味もない。
とにかく、今夜襲撃してくる吸血鬼を確実に仕留めるだけだ、とティオは気持ちを整理していた。


そして、日が沈んだ。
闇の者が蠢く時間帯である。
427猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:44:11 ID:rO45sOnc
ティオとニースはいつにない重武装で、風一つ吹いていない表に立っていた。
ティオはいつも両手に持っている二本の短剣に加え両腿に予備を二本備え、さらに上着に四本仕込んでいる。
ニースもすでに剃刀のように研ぎ澄まされた両手の爪を長く伸ばし、臨戦態勢を整えている。
一応教会の牧師を通じて町長に掛け合い、町の人間には夜に外を出歩かないよう言い聞かせてあるので周りには猫の子一匹いない。
「…もう三時間は経っているわね。ニース、どう?まだ気配は感じない?」
ティオの言葉にニースはこくりと頷いた。なにしろいつ来るのか、そもそも本当に今夜来るのかも保障できないのだ。
「じれったいわね…。来るならさっさと来ればいいのに……」
緊張感を持続するのに疲れてきたからか、ティオがぼそりと悪態をついた、その時

「君達が今回の趣向を凝らした人間かい?せっかくだから、お招きに預からせて貰ったよ」

二人の上空から、透き通るような声が響き渡った。
「「えっ!!」」
ギョッとした二人が上を見上げると、そこにはほぼ真円になりつつある月を背景に二つの人型のシルエットが浮かんでいた。
一人は、タキシードに黒いマント、赤いリボンタイをつけた金髪の美少年。
一人は、モノトーンのドレスにビスクドールを小脇に抱えた金髪の美少女。
顔立ちが似ているから、どうやら二人は兄妹のようだ。
気品溢れるその姿は、どこか身分の高い出自を連想させるものがある。が、勿論彼らは人間ではない。
人間はそんな紅い虹彩を持ってはいない。人間はそんな青白い肌をしていない。人間は獣のような牙は持っていない。
そして何より、人間は空を飛べない。
「い、いつの間に?!」
「うそっ?!全然気がつかなかった…」
ティオもニースもあまりのことに呆然とするしかなかった。
ティオは、あっけなく自分の死角をとられたことに。もし向こうがその気なら、自分は知らないうちに命を断たれていてもおかしくはない。
ニースは、相手の気配を全く感じ取れなかったことに。吸血鬼になって感覚が鋭くなってから、こんなことは初めてだった。
「僕の名前は『南天のアレクサウス』。短い間だけれど、覚えていてくれると嬉しいな」
「私は『北天のアルマナウス』。あなた方は少しは楽しめるのかしら…あら?」
二人の前で余裕ぶって自己紹介をしている時、アルマナウスがニースをちらりと見て軽く目を見開いた。
「兄様、あっちの方…、私たちとご同類ですわよ」
アルマナウスの指摘に、アレクサウスもニースを眺め、ほほうと目を細めて笑顔を浮かべた。
「なるほど…。何で人間と一緒にいるのかは知らないけれど、花嫁を認識できなくなったのはどうやら彼女が原因のようだね…」
ニースとティオ、双方をちらりと見たアレクサウスは何かを思いついたのか不敵に微笑むと、アルマナウスにしか聞こえないような
小声でそっと囁いた。
「アルマナウス、僕が彼女の相手をしている隙にあの人間を捕らえてくれ」
「捕まえて、花嫁の居場所を白状させるのですか?余り面白い趣向ではありませんわね」
「まあ、そういう考えもあるけれど、もしあの人間がそれなりに力をもっていたら……」
アレクサウスはアルマナウスの耳元に顔を近づけ、ぼそぼそと何かを呟く。それを聞いたアルマナウスの顔がにんまりと輝いた。
「まあ、それは面白そうですわね…。でも、もしあの人間がたいしたこと無かったら…、壊しちゃいますわよ」
そう言ってからアルマナウスはクスリと微笑むと、スッと夜の闇に消えていった。
「そこいらへんは任せるよ…。さて、と」
アレクサウスの方はふわりと音も無く地面に降りると、ニースを興味ありげに見つつ語りつけてきた。
「はじめまして、共に夜を生きる輩よ。あっちの人間は君の人形かい?」
アレクサウスはティオを指差してニースに尋ねてきた。当たらずとも遠からず、と言ったところだが。
もちろん、そんなことを言われたニースはいい気はしない。ムッと表情を強張らせてアレクサウスを睨みつける。
「彼女、人間の割にいい力を持っているようだね。どうだい?花嫁はあきらめるから、彼女を僕たちにくれないか?」
「な?!ふ、ふざけるんじゃないわよ!!ティオちゃんをお前達にやるわけないでしょ!!」
ティオちゃんは私のものだ!という言葉は心の中で続けた。
「お手付きを回収しに来ただけかと思ったらティオちゃんにまで手を出そうとするなんて、このマセガキが!!」
428猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:45:16 ID:rO45sOnc
「おいおい、少なくとも僕は君よりはずっと長生きだよ。ガキにガキ呼ばわりされたくはないな。
どうせ、まだロクに交わった経験もない『ガキ』なんだろ?君は」
アレクサウスは余裕の笑みを浮かべながらニースの言葉をさらりと受け流している。流石に500年生きているだけあって
人生経験も人のあしらい方もニースとは比べ物にならないほど豊富だ。
「な、な、な……」
自分よりはるかに年下にしか見えない吸血鬼にいいように言われ、ニースの顔には普段はティオの前では絶対に見せないようにしている
吸血鬼の残忍な本性がめらめらと湧き上がってきていた。
ニースは怒りのあまりガチガチと牙を震わせ、怨念が篭りまくった瞳でアレクサウスを睨みつけた。
(人をバカにして…。絶対に許すものか!妹もろともその血、吸い尽くしてやる!!)
「ちょっとニース、あまり興奮…」
「ガキがぁっ!覚悟しろおおぉっ!!」
ただならぬニースの形相に慌てて諌めようとしたティオだったが、それを聞く間もなくニースはアレクサウス目掛けて
爪を振りかざして猛然と襲い掛かっていった。
「でぇぇぃ!!」
「おっと」
脳天を切り裂くかのように振り下ろされた爪撃を、アレクサウスは涼しい顔で受け流した。
「このっ、このっ、このぉっ!!」
ニースも息つく間もなくぶんぶんと攻撃を繰り出すが、どう見ても命中する気配はない。
「ニース!先走りすぎよ!」
連携をかける間もなく戦闘を始めたニースに、出遅れたティオが加勢しようと剣を抜いて近づいたが、
その行く手にアレクサウスの片割れの吸血美少女がスッと立ちはだかった。
「貴方のお相手は、私が致しますわ」
「っ!そこをどきなさい!」
ドールを抱えたまま無造作に立つアルマナウスに、ティオは左手に構えた短剣をビュッ!と突き出した。
「そんなもの…」
もちろんアルマナウスは軽やかに避けるが、そのため前方にニースへと近づく道が出来た。
「あなたの相手は後でゆっくりとしてあげるわ!」
ティオは体を捻ってアルマナウスの横を抜け、ニースへと近づこうとした。が、
「そんなつれないことは仰らないでくださいな」
フッと笑ったアルマナウスは、手に持っていたドールをぽい、とティオの前方へ放り投げた。
ドールは慣性の法則に従って放物線を描き、そのまま地面へ叩きつけられ…はせず、両の足ですとり、と着地した。
「えっ?」
ティオがその不自然な動きに訝る間もなく、ドールはむくむくと大きくなりたちまち2m近い巨躯となった。
無表情なドールのガラスの瞳が、ティオをじーっと睨みつけている。かなりシュールだ。
「エメラルダス、その人間を軽く痛めつけて上げなさい。兄様の花嫁の居場所を、白状できるくらいにね」
エメラルダスと呼ばれたドールは、アルマナウスの言葉に反応してその手を振り上げ、ティオ目掛けて振り下ろしてきた。
「ちょ!ま!」
慌ててティオは後方に身をかわし難を逃れたが、物凄い風圧と共にドールの掌がティオの頭先を掠めていった。
「うわっちっ!なんて勢い……、えっ?!」
一歩後退し体勢を立て直そうとしたティオだったが、ドールは想像以上の素早さでティオに接近し、間髪いれず攻撃を繰り出してきた。
「うわっ!ちょっ!たっ!」
ブンブンと空気を切り裂いて襲い掛かるドールの怒涛の攻撃に、最初は防戦一方のティオだったが、所詮人形だけあって
機械的で画一な攻撃に次第にパターンを見切り始めた。そして、横凪の攻撃をかわした後、一気にドールの懐に飛び込んだ。
「人形が、調子に乗るな!!」
懐の深いドールは反撃が間に合わない。確実にしとめたと確信したティオは肩口目掛け剣を振り下ろした。が、

ガキンッ!!

429猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:46:16 ID:rO45sOnc
「えっ?!」
ティオの短剣は澄んだ音を立てて弾かれてしまった。
「フフフ、エメラルダスは磁器で出来ている人形ですわ。それに私の魔力で強度を増していますの。
そんな短剣で傷つきはしませんのよ」
確かに、ティオの短剣は対吸血鬼用の銀で誂えた特別製だ。吸血鬼相手には絶大な威力を放つものの、鋼の剣よりは大幅に強度は下がる。
まして、相手は吸血鬼ではなく人形。まだ包丁の方が勝手がいいかもしれない。
「しまった…。普通の剣も用意しておけば…」
まさか人形を相手にするとは思わなかったティオに対吸血鬼用以外の武器は携帯していない。
「あらあら、もうおしまいですの?ちょっとつまりませんわよ」
アルマナウスの嘲笑と共に再びドールが猛攻を展開してきた。あれだけ強度のある体に迂闊に剣を打ち込むと、
下手をしたら剣が曲がって使い物にならなくなってしまう。
「どうしたらいいの……、きゃっ!」
対処法が纏まらないまま攻撃を避け続けたティオは、つい足元への注意を怠ってしまっていた。
あっ!と思ったときには既に遅く、縺れた足が足を引っ掛け無様な形で地面にすっ転んでしまった。
「あいたた…、わっ!!」
転んだ拍子で一瞬だがドールから目を逸らしてしまい、慌ててティオが目線を戻した時、そこにはまるで蝿たたきのように
掌を振り上げたドールがいた。
「くうぅっ!!」
立っていたんでは間に合わない!そう咄嗟に判断したティオは横に体を捩ってその場を動き、すぐに後方へバック転し身を起こした。
その直後、ドカン!と言う音と共につい今までティオがいた地面は、ドールの叩き付けた手により50cmほど陥没していた。
「ち、ちょっと!あれで『軽く痛めつける』ってことはないでしょ!あんなの喰らったら死ぬわよ普通!」
「かわしたのだから問題ないでしょう?それに、そんな簡単に壊れるおもちゃなら必要ありませんわ」
「お、おもちゃ……?!」
恐らくおもちゃとはティオの事を指しているのだろう。
「あなたねぇ!人をおもちゃ呼ばわりすることはないんじゃないの?!おもちゃ呼ばわりは!」
「なんでですの?貴方達人間は、私たち悠久の命を生きるものたちの人生を潤すおもちゃじゃないですか。
あなただって子供の時、暇つぶしにおもちゃで戯れ、飽きると捨てたり壊したりしたでしょう?それと同じことですわ」
アルマナウスは口に手を当て笑い、あくまでも上品に振舞いつつ異常に下劣なことを言ってのけた。
「なっ…?!」
この目の前にいる少女は、人間の命のことなど鴻毛のように軽い物だと思っている。
あんな幼い外見はしているが、やっぱりあの娘は吸血鬼だ。戯れに人を襲い、嬲り、喰らう吸血鬼だ。
不意をついた登場と意外な容姿に惑わされてきたが、これで気持ちの整理がつく。
ティオの体は憤りで燃え上がるのを感じつつも、その心の中は意外なほど冷静になってきてきた。
「あら…?」
アルマナウスがぱっとみて気がつくほど、ティオの纏った雰囲気が変わり始めていた。
ドールの攻撃に泡を食っていた小娘ではなく、幾多の吸血鬼をその手にかけた狩人の凄腕戦士としての風格が周りに漂っていた。
「そうでなくてはいけませんわね…。
さあ、おやりなさいエメラルダス。両手両足ぐらいは折っても構いませんわよ」
アルマナウスの声に反応したドールが両手を振り上げてティオに向っていく。が、待ち受けるティオの顔には余裕の笑みさえ浮かんでいた。
「いくら大きくても、所詮は人形!」
ティオはドールの突進に逃げることなく、真正面から切り込んでいった。そして、
幾条かの煌きが見えた後…、ドールの両腕がぼとり、と斬りおとされた。
いや、腕だけではない。
続いて首がごとりと外れて地面に落ち、がしゃんと小気味良い音を立てて割れ砕け、最後に胴体が寸断されて崩れ落ちた。
「体の皮は固くても、関節って言うのは人間同様脆いものなのよ」
「エ、エメラルダスを一瞬にして?!」
その早業にさすがにアルマナウスも驚きその場から離れようとする。が、それよりも早くティオが間合いを詰めてきた。
430猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:47:25 ID:rO45sOnc
「は、速…」
「滅しなさい、吸血鬼!!」
ティオは右手に構えた剣を、アルマナウスの心臓目掛けて一直線に突き出した。
アルマナウスがかわす間もなく、剣はずぐり、とアルマナウスの体を貫通した。どう見ても致命傷である。が、
「………?!」
ティオは、その何ともいえない不可思議な手ごたえに眉をひそめた。剣の入れ口は妙に堅く、胴の中は逆になんの手ごたえもない。
「これって、まさか…」
これも人形?!と直感した時、致命傷を入れたはずのアルマナウスの顔がニヤリと不気味に笑い、自身を突いたティオの右腕を
両手でがっしりと押さえつけてきた。
「ぐっ、このぉ…、離せ……!」
「あと少しでしたけれど…、残念でしたわね」
ティオの後方から、本来は前方で聞こえなければいけない声がする。ティオが後ろを振り返ると、そこにはいま自分に胸板を
貫かれているはずのアルマナウスが微笑みながら立っていた。
「迂闊だったわ…。まさか、最初から人形相手に戦っていたなんて思わなかった…」
「普通は、そう気づく間もなくエメラルダスか私の影に殺されているんですのよ。この影は人形遣いである私の自信作ですから」
人形遣い(パケットマスター)…。ならば、あれだけ人形を使いこなせるのも納得がいく。
「ふふふ…、それだけ貴方の力が凄いということですわ。兄様の戯れでこんなところまで来てしまいましたけれど、
こんな素晴らしいおもちゃを見つけることが出来るなんて思いませんでしたわ」
アルマナウスの瞳が好奇に彩られ、紅い舌が唇の上をぺロリとなぞっていく。
(いけない…!このままでは血を吸われる!)
瞬間的に直感したティオは、ニースのほうをパッと見た。が、ニースはアレクサウスを捉えるのに夢中でティオの危機に
気づいた様子は全くない。
「ニ、ニー……むぐっ!」
慌ててニースに助けを呼ぼうとしたティオだが、声を発するより前にアルマナウスの冷たい手がティオの口をぴたりと塞いできた。
「むー、むーっ!!」
「ご安心なさい。私、女の血を吸う趣味はございませんの」
手で口を抑えたまま、アルマナウスはティオを安心させようかという口ぶりで優しく語り掛けてきた。
が、次にアルマナウスが浮かべた笑顔は愉しげに暗く歪んでいるものだった。
「それに、あなたを同族へ加える気もありませんわ。
なにしろ、もっと面白い趣向があるのですから…」
そう言い放った直後、アルマナウスの掌がティオの唇から離れていった。
が、ティオがニースへ声を上げる前に、暗い笑みを浮かべたアルマナウスの紅い唇がティオの唇をそっと塞いできた。
「んんっ?!」
予期せぬ出来事にティオの目が白黒するが、それも一瞬のことだった。
(あれ…、なに?頭が、ボーっとしてくる……)
唇を重ねているところから、甘く痺れるような感触が全身に広がっていっている。
手も、足も、ぴりぴりと痺れ、次第に感覚がなくなっていく。動かそうとしても、まるで糸に縛られたかのように動かない。
だんだん、考えるのも面倒、にな  ってき てい   る

わ た  し のから だがわ  た し のもの  で な  く   な

「………」
「ふふ…。これで貴方は私のお人形…」
アルマナウスがティオから唇を離した時、ティオの瞳はまるでアルマナウスが抱えていたビスクドールのガラスの瞳のように
虚ろなものになり、表情は人形のように無感情な物になっていた。
「ご安心なさい。お城に戻ったら魂は返して差し上げますわ。このままでは何の意味もありませんからね。
さあ、私を兄様の元へ連れて行きなさい」
「はい」
アルマサウスの言葉にティオは無表情のままこくりと頷き、アルマナウスを恭しく両手で抱えるとアレクサウスの元へと歩き出した。
431猟血の狩人:2008/04/15(火) 22:48:26 ID:rO45sOnc
「くそこのこのこのぉっ!!」
ニースの方は、相変わらずアレクサウスを捉えきれず無為な攻撃を繰り返していた。
「まったく…、真剣に力を篭めていなかったとはいえ僕の暗示を封じられるのだからどれほどのものかと思ったけれど…
力はあるようだけれど、使い方がてんでなっていないね」
「知った風な口を聞くなぁーっ!!」
あくまで余裕の笑みを浮かべ、時には諭すような口調でニースに話し掛けてくるアレクサウスに、ニースの
不快感は頂点まで達しようとしていた。
「ほら、そんなに頭に血を上らせるから単純な力押ししかできないんだ。そんなもの、先を読むのはわけないよ。それに…」
ニースの後方をちらりと見たアレクサウスは、くすっと拳を口に当てて微笑んだ。
「僕の方しか見ていないから、自分の人形がどうなったかも理解できないなんて、ね」
「えっ?!」
アレクサウスの言葉に、ぎょっとしたニースが動きを止める。その時、アレクサウスの横にすとん、と降り立つ者があった。
「ティ、ティオちゃん?!」
ニースが驚いたのも無理はない。何しろ、討滅するはずの吸血鬼兄妹にまるで主従のように立っているのだから。
「どうしたの、ティオちゃん!!」
ニースの呼びかけにも、ティオは何の反応も示そうとはしない。まるで、ティオの姿形をした人形のようだ。
その時、ニースの頭にぞっとした想像が広がった。
「まさか…、お前…、ティオちゃんの血を吸ったのか……」
私だけの、私だけが口にしていいティオちゃんの血を吸ったのか?!だとしたら、絶対に許さない!!
「ご安心を。私、女の血を吸う気はございませんので。
このおもちゃには、ちょっとの間だけ私のお人形になって貰っているだけですわ」
アルマナウスはまるでニースに見せ付けるかのように、ティオの頬をさわさわと撫で上げている。
「…っ!」
不覚だった。アレクサウスの挑発に我を忘れ、本来二人掛りで挑まねばならない吸血鬼を一対一の状況にしてしまった。
おまけに、アレクサウスにかかりっきりでティオの危機を全く見落としてしまっていた。
ティオに注意を向けていれば、血の繋がりがあるから難なく感じ取れることが出来たのに!!
「今宵は満月まで後一日。明日になったら正式に花嫁を迎えに来る。その時まで、君の人形は預からせて貰うよ。
ああ、取り返しに来ようとしても無駄だよ。君が僕の花嫁の気配を断ったのと同様、この人形の気配も断たせてもらうから」
アレクサウスの右手がティオの左腕を掴み、アルマナウスの左腕がティオの右腕を掴む。
そのまま二人の体がふわりと持ち上がり、ティオごと夜の空に次第に浮かび上がっていく。
「あっ!ま、待て!!」
「じゃあまた。明日ちゃんと僕の花嫁を用意しておくんだよ。そうしないと、君の人形がどうなるか…」
夜の闇に隠れ、吸血鬼兄妹とティオの姿がどんどん擦れていっている。
「ドロボーッ!返せっ、ドロボーッ!!」
「…子どもか、君は…」
その言葉を残し、三人は完全に姿が見えなくなった。

「畜生、畜生、ちくしょおーーーっ!!ティオちゃぁーーん!!」

物音一つしない街中に、ニースの慟哭がいつまでも響き渡っていた…


第四回終
432178 ◆30XbxkjnR2 :2008/04/15(火) 22:52:30 ID:rO45sOnc
以上です(故あって今回限定のトリップ)。猟血の狩人の成分の65%は寸止めで出来ています。
それではまた次回まで…
433名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 22:56:49 ID:ru28w8HU
お疲れ様です!
猟血の狩人の話は凄く好きで、毎回楽しみにしています
リアルタイムで初めて見ましたわ…
434名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 23:57:53 ID:Cjt+pqKT
愛あいあいああいあいあ
435名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 23:58:32 ID:Cjt+pqKT
愛が欲しいんだ、愛があれば幸せになれる
愛とはラブ、ラブとは世界
そうワールドラブ
436名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 23:59:56 ID:Cjt+pqKT
そんな私達、全日本ラブリー協会はここに愛を広める為に
ううつつくうしいしー世界、ラヴラブワールドを
437名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:01:19 ID:TadyN6hV
これは真実の愛である
決して偽りの愛ではない、この世界に満ちている邪悪な心を
ピュアラブで浄化してあげる
私と僕と愛しあう権利を君達にあげる
438名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:03:34 ID:TadyN6hV
考えて欲しい
愛とは何か
世界とは、命とはなにかを
そう全ては愛だ
愛が有ったから世界は存在する事を許された
しかし人間は愛を捨てた
世界に対する愛を
人に対する愛を
生物を慈しむ心を
自分を愛する心すら失ってしまった
そんな時代だからこそ愛を口にする必要があるのです
439名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:04:48 ID:TadyN6hV
愛とは決して洗脳や脅迫行為などでは得られません
あなた達は間違っている
今から私と共に愛を語る事で罪を償い、愛を知るのです
440名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:05:40 ID:TadyN6hV
ラブ
これを文字に読むだけで最初は良いのです
人を愛せない、自分を愛せない
そんな悲しい人生とは今日でお別れしましょう
441名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:08:42 ID:TadyN6hV
例えば>>1
この人はスレを立てる事を義務だから行ったのでしょうか?
それは違う、君達を愛しているから、君達と長く関わる為に立てたのです
それは愛が有るからです
みなさんは>>1愛していますか?
上辺だけのオツで済ませているだけではダメです
言葉にして愛を語らねば、自分の思いに気付かないのですから

恥ずかしがらずに愛してると
>>1に言いなさい
442名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:09:36 ID:TadyN6hV
>>5
乙ではダメなのです

愛してる
この一言こそがお互いに幸福呼ぶのです
443名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:10:35 ID:TadyN6hV
>>6
罪深い罪人よ
愛の心を取り戻すが良い
さもなくばお前の様な蛆虫などを愛す者は居ない
444名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:12:00 ID:TadyN6hV
>>7
堕落しきった愚民よ
お前を愛する者など生涯現れぬだろう
だが私がここに現れた以上は私がお前を愛し罪と穢れを祓おう
さあ愛を語り合おう
445名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:14:50 ID:TadyN6hV
>>9
きさまと言う奴は
愛の語りを乙などと言う下らぬ言葉を汚しただけでなく
余計の物にまでアンカーを張るとは許せぬ所業
お前に救いなど無いわ
しかし私は許さねばならない
愛を広め愛で世界を救う為に全てを愛すと決めたのだから
君の罪は私の罪だ
許されぬ罪でも分かち合い軽くする事は出来る
これも愛の心
446名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:16:36 ID:TadyN6hV
>>11
>>13
>>15
>>20
お前達はただ言ってるだけで愛も敬意も感謝もない
この糞どもが
だが無知は許さねばならない
次から10レス以内に入り、「僕の愛の心よ>>1に届け」と言え
447名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:18:56 ID:TadyN6hV
愛は尊い
しかし同時に愛とは罪深きものでもある
この事実を忘れてはならない
愛のない殺戮は存在しない、死と愛
この二つを切り離し考える事は愚かと言える
愛によって産まれ、愛に死す
これが人の幸福である
448名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:22:51 ID:TadyN6hV
愛とは素晴らしい
愛を知らぬ者は勝てない
愛を知らぬ者は行動出来ない
愛を知らぬ者は生きる事が出来ない

君達は愛を知ってるはず忘れているだけで
ただ無理をしてすぐに思い出す必要は無い
ゆっくり思い出していけば良い
私は待っている
ただし甘やかすつもりはない
449名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:24:51 ID:TadyN6hV
君達の劣等感や妬みから生まれたこの様な異常性癖も
元々は愛が得られなかった歪みから来ている
だから私を愛して開放されると良い
私は全てを愛の下に統合する
450名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:26:12 ID:TadyN6hV
ラブこそ世界、世界はラブ、全てを愛を
永久の愛よ、人を救いたまえ
451名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:46:23 ID:CHCJ9VxT
あれ?ここって愛堕ちすれだったっけ?
452名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:49:02 ID:etpWYc83
投稿ラッシュに便乗するのはかまわないけど、良作の直後ってのが災いしたな
453名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:53:11 ID:usqqrE9V
ID:TadyN6hVの言ってることを要約すると

 妻はマロングラッセが好きなんだ
 私は「芋ようかん」が好きでね
 せっかくお茶菓子を用意したのに
 ティータイムを邪魔した君たちに
 気分を害した罪を償ってもらおう
 どうする?

454名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 01:23:22 ID:xBAJQyAN
テメーが死ねば解決するじゃんwと
455名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 01:32:34 ID:lGCCtOIH
>>432
型月系の人外メインな作品が好きな俺としてはグッジョブ過ぎる
やっぱり吸血鬼ものは良いね
雰囲気やキャラクターが凄く好きなので今後も期待しています
456名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 01:37:09 ID:pdfLbeWx
ティオがディオに見えて仕方ない俺はジョジョ好き

>>453 フィーバロンなつかしすwwww
457名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 02:50:35 ID:NrAspNYo
1つだけ言いたい。
愛だのラブだの、そんな胡散臭いものは嫌いなんだ。
しいて云うなれば・・・そう、
てんで話にならないねっ!
るんば
458名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 03:01:16 ID:i0H9DPDt
つまり、自分の投下のあとにすぐ投下された作者が怒り狂って暴れたと言うことか。
459名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 03:15:02 ID:NrAspNYo
よく見ればIDがテディ
460名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 03:40:15 ID:etpWYc83
テディといわれると、マザー思い出すな。
敵の半数が操られた普通の動物だとか、3のいいひと温泉とか、マザーって結構悪堕ちが多い。
461名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 13:44:22 ID:lITJQMhE
うろ覚えだが1の小説版だったっけ?
ギーグが自分の母親にするために女の人をさらって洗脳してるのは
462名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 14:17:14 ID:KBxKPsPH
SSなのに長い作品が多いような気がする。
3レスくらいの良作ならラッシュでも良いんだけどな。
463名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 16:39:55 ID:j4ZDBn/7
投下してくれればいつでも読めるんだからいいだろ
俺も最近の投下ラッシュにはついていけてないから、少しずつ自分のペースで読むことにした
464名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 16:41:30 ID:t0K3Zg5S
今更だけど、愛がどーたらとか電波コピペしてる奴って
ブラウザゲーム板のアインソフスレ荒らしてる奴か?
465名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 17:14:00 ID:etpWYc83
>>462
そうは言っても、濡れ場・設定込みで3レス程度じゃどうしてもできることに限りがあるぞ。
まして悪堕ちネタは堕ちる前と後を描写しなきゃいけないんだし
466名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 17:25:50 ID:+XfvMv+O
わかった!つまり3レス毎に「続く」にしろってことだな!
467名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 17:57:49 ID:vUeIpbEC
三行なら出きるぜ
468献血の紅:2008/04/16(水) 20:27:37 ID:xXwj7Z8m
SS投稿ラッシュに俺も便乗させていただきます
久しぶりのオリジナルSSです
今回は仮想戦国時代のお話になります
つうか和ネタはこれがはじめてなため、おかしい表現があることをお許しください
いらん話はここまでにして投下させていただきます
469鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:28:15 ID:xXwj7Z8m
若神村(わかむら)の珀神城(びゃくしんじょう)に村を荒らす妖怪共と妖兵を率いた村荒らしの鬼たちが攻めてきた。
城にいた兵たちの奮戦虚しく、珀神城の姫兼鬼切の巫女の珀音姫がさらわれてしまった。
しかし村は荒れはしたものの、城の崩壊は二人の少女が食い止めたために幸い塞がれたのであった。
その二人の少女の名前はおこう(一五)、おせん(一四)と名乗ってどこかへ…
いや、姫をさらった鬼の方向へ去っていった。

470鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:28:50 ID:xXwj7Z8m
 どこかの洞窟、ここに麗しの鬼切の巫女もとい麗しの姫君珀音姫が捕まっているのである。 しかし、なんでこうもばれやすい所にいるんだろこいつ等…
この洞窟は妖怪が作ったアジトなので正直禍々しい事このうえない。 正直、お化け屋敷のほうがマシかも…
それはさて置き、洞窟というよりお城の一室を妖怪風にアレンジしたような洞窟の奥、 (つうかもうこりゃひとつの部屋やね…)
そこで妖怪軍団の首領の鬼が大きな玉座に座って、とてもごうかいな笑いを浮かべていた。つうか、笑ってた。
そんで、その口からは長い牙があった。
「ガハハハハハハハ! 珀神城を落とすのはどっかから現れたヤツらのせいで失敗したが、
 まあ、姫を捕まえたからよしとするか」
豪快な顔をしたこの鬼もとい男、名を雷殺鬼という、 いかにも斧振るってそうな名前やね…
この男、村を約20村も荒らしまわったという経歴を持つ
そんな男は今、トックリに入った酒をグビグビ飲みまくっているのだった。
そんな鬼の前にいるのは、珀音姫。
彼女白と青を基調とした着物をして、美しく長い黒髪を広げていた。
「………」
彼女は怒りの篭った目で雷殺鬼を睨んで…、いなかった。
つうか、きょとんとしていた。
実は彼女、巫女とは思えないくらいの天然ボケで、まさか自分がさらわれたとは思っていなかった。
「あの…すいません…姫って私のことですか?」
姫は雷殺鬼に質問した。 いやあ凄いわこの人…

「……」 物凄く引きまくる雷殺鬼の護衛担当妖兵

471鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:29:16 ID:xXwj7Z8m
妖兵、それは妖怪が妖術で造った妖の人形のことである。
目は人間と同じ位置に二つ、額に一つ。
体は骨に妖気の霧を固めたような紫色。
そしてその体はひょろりとしている
人間とはいえないが、同時に妖怪と呼べるかは解らない。

という説明はひとまず置いといて?、彼女のボケた答えに雷殺鬼は引かなかった。
「無論、お嬢ちゃんお前のことだ!」
雷殺鬼はビッ!と珀音姫を指差した。
そんで、肝心の珀音姫の反応
「へぇ〜 そうなんですか…」 以上、ほにゃりとした笑顔を浮かべる。
(うわぁ…)と心で引く妖兵、
「ふむ、いい笑顔だ
 俺様はこの笑顔が気に入ったのだ
 是非とも俺様の嫁にしようぞ!
 誰にも渡すものか!!」
と、後ろに炎を背負って一人勝手に燃え上がる雷殺鬼。
そんな男に肝心の姫様は
「でも、お父様が言ってましたわ、『お前は鬼切の巫女だ』って」
水を差した。 すっげえ真っ正直に、悪意なしで…

472鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:29:47 ID:xXwj7Z8m
まあ、さっきから言ってたようにこの姫様悪しき鬼を切り、邪な鬼を断つといわれている伝説の巫女(鬼切の巫女)の血を継ぐ者だった。
まあ、悪い奴でなければ鬼でも結婚はできそうだが(若神村は基本的に正義感が強い方)、このオッサン悪いことを大量にやっているから無理だろう。

その一言でテンションが大暴落した。 ズーンと…
「………んぐうううぅ! なんで俺様はこの麗しい姫の…
 あ、酒が切れた」
このオッサン、泣きながら酒を飲もうとしていたが、酒が切れたらしい。
「オイ!そこの妖兵 新しいトックリに酒を入れて持って来い!
 この女のためのお猪口もな!」
「ギィ(かしこまりました)」 妖兵(以下A)一名が部屋を出て、酒室に向かった。
「私用にお猪口を持ってきてくださってありがとうございます
 でも、私お酒は飲んだことありませんので…」 と言いかけたら
引き続き落ち込み状態の雷殺鬼の姿があった。
さっさと出て行きゃいいのに何を考えたのか いや、何考えてんのか珀音姫は雷殺鬼の頭を撫でたのだった。
「でも、楽しい話をしながらだったら飲めると思います
 だから、元気出してくださいね」 そして微笑み
「う…ううっ……うおーん!」 突然?泣き出し、珀音姫を抱きしめる雷殺鬼
「今日は飲むぞォ!
 今日は姫と語り合ってたっぷり飲んでやるー!!」 雷殺鬼は叫んだ。
それにしても誘拐犯とその被害者とはとても思えない光景である。
「ギ!(そうだ!)」
もう一匹の妖兵(以下B)は何を考えたのか、酒室に向かった。

大量の酒瓶がずらずらと並んでいる酒室、そこで妖兵Bは一つの酒を選んでトックリに注いだ。
その酒はかつて、鬼が島に大量にあった酒だったが諸般の事情で絶滅寸前(ん?)の酒だ。
その名は『鬼の鎧』
彼は首領のちょっとした祝いにこの酒を選んだのだった。
しかし、この酒…大丈夫なのか?いろんな意味で…

473鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:30:34 ID:xXwj7Z8m
そんな中で、二人の空気の読めない…いや、心優しい姉妹が、雷殺鬼のアジトを発見した。
見張り役の妖兵と村を荒らした妖怪が応戦したが、奮戦虚しくボッコボコにされたのであった。
そのままその二人は洞窟に侵入した。

そんな頃、
「……それでそいつがだなー…」
珀音姫と楽しく話をしている雷殺鬼に妖兵の一人が駆けつけた。
妖兵は雷殺鬼の尖った耳にひそひそと…
「何ィー! 村にいた二人の小娘にここが見つかっただと!?」
雷殺鬼の酔いはその報で一気に冷めた。
「どうにかなさいましたか?」 一方の珀音姫は少しだけ酔っている。
まあ、この場合なんていったらいいのかね?…
その質問に雷殺鬼は優しく答える、
「ちょっと野暮用ができちまってな、だがさっさと済ませてやるさ」
珀音姫は自分よりも彼の心配をする
「お酒まだ飲んでないのに…」 前言撤回。
「なーに、終わったらまたたっぷりのみゃいいさ!」 いいおっさんだねぇ…うんうん。
「そうだ、名前を聞きたいです さっきから聞いてなかったので…」
「名前? ああ忘れてた…
 俺様の名前は雷殺鬼(ライサツキ)ってんだ!、じゃあ後でな!」
そして彼は自分の武器(大斧。やっぱしね……)を持って部屋を後にした。
一人残された珀音姫…、そこに『鬼の鎧』の入ったお猪口二つを持ってきた妖兵が戻ってきた。


474鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:31:03 ID:xXwj7Z8m
姉妹が洞窟に突入してから約2分、姉妹は立ちはだかる妖兵をバッタバッタと切り倒していったが、姫のいる部屋にはまだ遠い。
「もう、普通の三倍で走ってるのに何で見つからないんだよー」
赤い髪を二つに結んだ少女、『おせん』が叫ぶ。
そう、今二人は普通の人間の3倍の速さで走っているのである。
「どうやらこれは敵の作戦かもね…
 私たちを疲労させようとする作戦…!?」
青い髪を伸ばした少女『おこう』は何かに気づいた。
なんと大きな斧がブーメランのように回りながらこっちに迫ってきた。
二人は一発で回避した。しかし、
 ズドオオオオオオォォォォ!!
次の衝撃波が二人を襲った。
「「うっ…うああ!!」」 姉妹はその衝撃波で洞窟の入り口付近まで吹き飛ばされてしまった。

洞窟の入り口付近、
吹き飛ばされたおこうとおせんは、おこうが発動させた式神によってダメージを防いでいた。
「俺のシマを土足で踏み入るとはいい度胸をしているじゃないか」
入り口から馬並みの大きさの鬼が現れた。
黄緑の衣服、大きな斧、青い肌、額に一本角、
「キミ雷殺鬼って言うんでしょ?、キミが若神村のお姫様をさらったんだよね?」
「コラ、そんなこというまでもないでしょ!」
「ごめんごめん」
二人ははプチ姉妹漫才をしてしまった。
「悪事を行う鬼を許すわけにはいかないわ!」
おせんは叫んだ。
「フン! ちょこざいな、人間がふざけた事を…」
鼻で息をして笑う雷殺鬼、しかし彼女たちは恐れない
「勘違いしないでね」 むしろおこうは笑い返す
「いくよー」 おせんはおこうに合図した。

「「鬼開放! 天・来・変・幻!!」」
その叫びと共に姉妹は光と闇に包まれた。

「うおっ! まぶしっ!!」 さすがの雷殺鬼もそのイリュージョンを見ることができなかった。

しかし、それは一瞬の事…

光と闇は弾ける様に消えた。
だが、そこから現れたのは…
青い鎧に身を包んだ青髪の鬼の娘、
「我が名は荒鬼(コウキ)! 正義の鬼将軍ここに参る!!」
そして、もう一人
赤い鎧に身を包み、背中に人間の頭サイズの大独楽『旋風六角独楽』を背負った赤髪の鬼の娘、
「ボクの名は大旋鬼(ダイセンキ)! よろしくね!」
そんな二人の共通点、それは翠色の瞳と二つの角、そして口に生えている二本の牙…
そう、この二人は悪事を行う鬼たちを成敗して回っている鬼将姉妹だったのだ。

「くそっ… 鬼だったのか…」
悪態をつく雷殺鬼、只者ではないと一瞬で解る『気』
だが、やってやる! その思いが彼に開幕の一撃を振り上げさせる。


475鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:31:32 ID:xXwj7Z8m
一方、洞窟の奥
「おそいですね…」
珀音姫は雷殺鬼を待っていた。 しかも、兵の持ってきた酒を飲まずに…
「でも、二つあるから一本だけ…」
姫は自分のお猪口に名酒(?)の『鬼の鎧』を注いで飲んだ。
もう一つは雷殺鬼さんにとっておくようにして…



激闘は既に始まっていた。
二人の鬼娘は雷殺鬼のパワーを避けながら、攻撃を当てていた。
そして今、雷殺鬼は弱っている
「大旋鬼、止めよ!」
「うん!」
そして、
「「タァッ!!」」 二人は跳んだ。
「「天動奥義!!」」 雷が二人の姿を隠した。

そこから現れたのは勇ましい形をした鶴『飛勇鶴(ひゆうかく)』と、大きな大きな独楽だった。
その鶴と独楽は鬼将姉妹の鎧に良く似た部分がある
そう、この鶴と独楽は姉妹の変化した姿なのだ。

「必さぁーつ!! 突撃大回転旋風弾!!」
最初に独楽になった大旋鬼がその名のとおり大回転しながら突撃、大爆発が洞窟前に大きく響いた。
だがしかし、

「歯ごたえなし!?」 独楽もとい、大旋鬼は驚いた。
鶴もとい、荒鬼も驚いた。
「いったいどこへ…いけない! 今は姫の事が先よ」
鶴こと荒鬼は洞窟に急ごうとする、
「ちょ…ちょっとー! 置いてかないでー!!」
鬼姿に戻った大旋鬼はまだ鶴のままの荒鬼を追いかけた。


洞窟近くの山中、
そこに傷だらけの雷殺鬼がゼエゼエと息を切らしていた。
大分痛手を食らった雷殺鬼だが敵(鬼姉妹)の奥義を食らう直前にある方法で何とか逃げ切ったのであった。
「グッ… 何が俺の嫁にしてやるだ…結局置いて逃げちまった糞親父じゃねえか… 畜生!!」
彼は自分への怒りで一杯だった…。

476鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:32:02 ID:xXwj7Z8m
荒鬼と飛勇鶴姿でようやく姫が捕らわれているであろう部屋に突入しようとした。
大旋鬼はちゃっかりと荒鬼の上に乗っかっている。
しかし、残りの妖兵がこっちに向かってくる
「どけどけー!!」 大旋鬼の叫びが響く、
「必殺! 鬼岩一閃斬!!」
鶴の翼から放たれた衝撃波がその妖兵を切り裂いた。
「ギェェェェ!!」 あっけない断末魔だった。


そして洞窟奥、
そこにいたのは大量のトックリに包まれて眠っている珀音姫一人だけだった。
「うわっ…なぁに?これぇ 酒くせぇ…」
大旋鬼は鼻をつまむ
「どうやら、アイツはここで酒を飲みまくってたようね…
 ま、今となってはどうでもいいけどさ」
元の鬼姿に戻った荒鬼は辺りを見回しコメントした。
だが、酒を飲んでいたのは雷殺鬼一人ではなかった事を二人は知らない
「じゃ、かえろーよ!」 大旋鬼は珀音姫を抱えて村に戻ろうとした。
「そうね、それにしてもかわいい寝顔ね…」



かくして、二人の正義の鬼将軍によって姫は救われ、
若神村に平和が戻ったのであった。
珀音姫はまだ眠り続けているが、いい夢を見ているのであろう…
そして、荒鬼と大旋鬼は求めていたわけではない報酬を貰って、
村を後にしたのであった。
めでたしめでたし

477鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:32:21 ID:xXwj7Z8m
そんでもって、はずれの団子屋
「おばちゃーん! 餡団子ー」 「あいよぉ」
団子屋のおばさんに団子を注文する大旋鬼もといおせん。
「おせん、あなた食べすぎよ」
そういう荒鬼もといおこうは、全く団子を口にしていない、
彼女はお茶しか飲んでいないのである。
「だってーいいことした後の団子はサイコー!なんだもん」
「何よ、その叫び声… 詰まるわよ…」
呆れるおこうをよそにおせんは団子をほおばる。
「ん…んー!!」 どうやら喉につっかえたようだ。
「ほらね」 空は青だった。
彼女達の目的は何か? 何故悪い鬼を退治するのかは解らない、それは彼女たちにしか知らないからだ
沢山の謎を秘めながら正義の鬼将軍姉妹は平和のために今日も行く!

つずく(?)

478鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:32:49 ID:xXwj7Z8m
満月浮かぶ夜の珀神城
鬼切の巫女珀音姫は不思議な感覚に襲われていた。
「なんだか…熱い……」
しかも、微熱まで感じていた

名酒『鬼の鎧』にはかつての鬼たちも知らなかった不思議な力があった。
その力は、鬼切の巫女にしかもたらされないものだった
それは、その酒を口にした巫女を鬼へと変える力。
その酒をトックリ一本分も飲んだ彼女に効かないはずがなかった。

「あ…ああ…」 あまりの熱さに目を開く、
その瞳はギラギラと金色に染まっていた。
しかし、熱は引いていき、瞳も元の色に戻っていった。

しかし、今の彼女は自分よりもかつて自分と楽しい話をした
雷殺鬼の心配しかしていなかった。
「心配…していないのかしら…」 と

つづく
479鬼が来た(前半):2008/04/16(水) 20:34:14 ID:xXwj7Z8m
と、以上で前半終了です
肩透かしっぽい前半ですが堕ちに重要な部分がありますよ
まあ堕ちるのは後編を待ってください
それと最後のあたりの つずく(?) は誤字ではありませんよわざとですからね
480名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 21:05:40 ID:gtJZJoWx
GJという言葉と蛇足という言葉を同時に贈りたい
ジョークを説明しちゃあ台無しだぞ
481名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 21:21:16 ID:etpWYc83
ここ最近急激にギャグSSが増えてる件についてw
482名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 23:41:46 ID:BrtMolEZ
笑いの対象にしてツッコミなんか頻繁に入れてしまうと
「神聖不可侵な正義」にも「許すまじく、また恐ろしい悪」にも
リアリティが感じられなくなってしまうんだよな。
正義の意味も悪の意味も薄いような物語世界でポジションチェンジが起こっても、
俺はそれを「悪堕ち」とは思えないなあ。
洗脳でも改造でも悪オーラ注入でも手段は問わんのだが、
「悪」に「堕ちる」という基本にだけは沿ってほしいと思う
483名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 23:55:05 ID:bMGsj8EY
俺はありだと思うよ。
狭いジャンルだし弾くのは良くないと思うので
どんなもんでもじゃんじゃん来て欲しいぜw
484名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 00:03:29 ID:k9xd5O1l
善悪の表現方法なんて、それこそいくらでもあるしなぁ
極端な話、悪い男にだまされるとか、ヤンデレが恋敵に嫌がらせしたりするのだって、ある意味悪に堕ちてるわけで
485名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 01:55:58 ID:MTDei3zz
まぁ俺も個人的には>>482に同意だけど
今のところスレ違いとは思わないし
職人さんには職人さん自身が好きなものを書いてほしいな
486名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 03:28:49 ID:a87IkumF
鬼の姉妹は頑駄無か、懐かしいなw
487名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 09:30:44 ID:cwg1F+UW
>>484
本人はまだ正義のつもりと信じきってるってのも良いよなあ
488名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 14:22:04 ID:j6+YGyOl
>>487
「拙者様は正義の味方」ですね、わかります。
489名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 17:38:21 ID:F6W3OtTU
>>486
あくまでモチーフな
490名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 19:16:07 ID:pgF0ZyKc
>>487
正義の科学者が悪の女幹部を「更正」させるネタは
流石にスレ違いだよなあw
491名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 21:42:52 ID:7VmO5qXz
正義の女科学者を悪の幹部が「更正」させるネタならいい
492名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 22:01:56 ID:13EiQbxP
JBってやっていたような・・・。いや、あれは入れ替わるのか。
493名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 23:07:13 ID:hpjpDoZ2
>>490
人類は絶滅すべきという「正義」を持つ科学者が、
人類の味方をする「悪」の女幹部を「更正」させるのですね、わかります。
494名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 23:08:47 ID:hpjpDoZ2
幽白の仙水は悪堕ちなのかな
495名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 23:10:58 ID:MH4WXh9W
正義なんて人それぞれ 勝てば官軍ですよ
つーことで俺は捕らえた反乱軍の女騎士に調教をしておきますね
496名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:01:15 ID:LcjN5Q1G
逆に反乱軍の女騎士によって調教され、下僕として働かされるエイユウ>>495であった。
497名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:02:11 ID:tGFpDx5l
アカルイミライヲー!
498名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:07:06 ID:gBZbdTzL
ヒッフッハ
499名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 01:41:55 ID:2UFQqT5R
>495
NightmareKnights思い出した
500名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 02:05:37 ID:NBm4vV8p
狂った正義は悪と見分けがつかない。

         ──アーサー・C・エローク
501名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 02:08:08 ID:GsGd7Cp3
ウヒヒヒ…
502名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 02:11:29 ID:T/DAeDgS
かわいいは正義
狂った正義は悪と見分けがつかない

以上より、かわいくイメチェンする事は悪堕ちと同義である
503名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 03:02:43 ID:kJgUih7b
・C・ ←が顔に見える不思議!  これは徹夜のせいである。
504名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 09:44:51 ID:RQOds5hs
鬼が来たを書いた人はゲームのシナリオライターとかなのかな?
あきらかに小説の文体じゃないんだけどw
505名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 12:01:43 ID:+4kZIvuV
洗脳状態と非洗脳状態をスイッチのON/OFFみたいに切り替えられるのはおk?
催眠系のスレ(あればだけど)のほうがいいのかな。
506名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 15:50:57 ID:eoOfwdGN
スイッチ切り替えだと、どうしても催眠を思い浮かぶね。
まあ書き方によって評価変わるが、二重人格だけになったら俺はちょっと満足できないな。
それとは別に、催眠スレはちゃんとあるよ。

【職人】MC・催眠系総合スレ その2【求む】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1194219802/l50
507名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 16:16:18 ID:T/DAeDgS
植えつけられたのは悪の男の人格
互いの心に直に触れる内に二人は惹かれあい、気づけば本来の人格もすっかり悪に染まっていた
この間実に0.1秒

というのを思いついたけど、会話シーンだけで退屈な話になりそうだw
508505:2008/04/18(金) 17:51:03 ID:iYCfHdWQ
>>506
ありがとうございます。行ってみますね。ノシ
509名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 19:37:39 ID:zEeYV+dz
今更ながら、ワンダーマリアとダークヘラの関係は
マジで興奮したww
特に、元に戻ったヘラに対して、再び悪魔にしようとする
マリアの執着心は異常ww
「さぁ、ヘラよ来るがいい・・・今度こそ完全な悪魔にしてやる」や
「お前は、どうあがこうが私の虜になるのだ!!」とか言って
洗脳ビームを放つとこは昔のスタッフ分かってるなぁと感心した。
あと、アローエンジェルの悪落ちっぷりも良かった。
510名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 20:09:58 ID:OA4Msrj9
猟血の狩人が寸止めスグルw
続編楽しみにしてます。
全裸待機してまってます
511名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 20:55:11 ID:hA2Q6kkk
今日のぜんまいざむらいが良かった
録画したかったなぁ
512名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 23:07:06 ID:/+Qtm2Lv
>>497-498
お前らまとめて巣に帰れ
あとシエルは俺の嫁だからな
513名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 23:21:17 ID:GsGd7Cp3
>>511
おまっ…wあの絵で
514178 すれちがい:2008/04/18(金) 23:24:52 ID:+uwtvId0
どうも。画板にある黒ローザを見て思わず妄想が膨らんでしまいました
猟血を書き終った合い間の気分転換ということで一つ

『すれちがい』

突然、嵐のようにファブール上空に現れ、ファブール城内部を蹂躙して去っていったバロン王国飛空挺団『赤い翼』。
本来なら、バロン王国の精鋭が乗り込んでいるはずの『赤い翼』なのだが、現在バロン城に帰還しつつある『赤い翼』の甲板上には
人間らしき者はいない。
醜悪な魔物。魔に魂を売った人外。人外に使役される魔獣。そこには世界最強の軍事力を誇るバロンの面影は無く、
異形の大軍勢に満ち溢れていた。

全ては、前『赤い翼』隊長、セシル・ハーヴィが罷免された後にバロン王の推挙により新隊長に任命されたゴルベーザの仕業であった。
ゴルベーザは自身が持つ異形の力により『赤い翼』隊員を人知れず魔導の餌食にし、その力に耐えられた者は魔物として新しい命を
手に入れ、耐えられなかった者は自意識を持たない使役される魔獣と成り果てた。
こうして、以前にもいや増して強大となった『赤い翼』は全世界を灰燼に帰するに至る力すら得てしまっていた。
国民皆兵といってもいいファブールがにべにも無く敗れ去ったのが何よりの証拠である。
そして、『赤い翼』の先頭艦にもまた一人、人の心を捨て去った者が妙に勝ち誇った顔をして佇んでいた。
「フフフ…。俺はついにローザを手に入れたぞ…。お前は俺のものだ。セシルのなんかじゃない。永遠に、永劫に俺のものだ…」
奴の名はカイン・ハイウィンド。事もあろうに親友の恋人に横恋慕し、叶わぬ恋を胸の奥に封じ込めきれず嫉妬の炎を燻らせ
日々悶々としていたところ、ある日眼前に現れたゴルベーザに
「あんな出処もわからぬ輩より、貴殿の方がよほどローザを伴侶として迎えるに相応しい存在であろう。
もしそなたがローザをその手に入れたいのならば、私が力添えをしてやってもよいぞ」
と言葉巧みに誘惑され、自分でも知らないうちにゴルベーザの魔力に心捕らわれ、人の心を捨てて忠誠を近い、
言われるままにファブールのクリスタルの奪取に付き添わされ、そのついでに偶然再開したローザをかどわかしてきたという
主体性ゼロの最低野郎である(勿論本人にそんな自覚は全くない)。
「これから俺の良さを、嫌って程その体に教え込ませてやる。そしてお前も、ゴルベーザ様の忠実な駒になるんだ」
言っていることが支離滅裂だが、ゴルベーザに精神を支配されているから仕方がない。
あの手この手の妄想を走らせながら、カインの乗る飛空挺は一路バロンへと向っていった。
515すれちがい:2008/04/18(金) 23:25:54 ID:+uwtvId0
「ファブールでは、クリスタルと一緒に随分面白いものも獲って来たものよの」
バロン城の最奥。本来なら国王が座っていなければいけない玉座の上で、『赤い翼』団長ゴルベーザは並べられた二つのものを
重厚な鎧の奥に光る瞳でしげしげと眺めていた。
一つはファブールから強奪してきたクリスタル。そして、もう一つが後ろ手に縛られカインに引っ張られながらやってきたローザだ。
「こやつがお前が恋焦がれていたローザか。なるほど、よく見ればたぐい稀なる美貌を持っておる」
ローザの容姿を褒められ、カインはまるで自分が褒められたかのような誇らしい気分になった。
最も、ローザのほうは余計なお世話よとばかりに露骨に嫌な顔をしていたが。
「はい。あの憎きセシルを打ち負かし、目の前でローザを連れ去った時の奴の半べそ浮かべた情けない顔ったらありませんでしたな」
「カイン!あなたセシルに向ってなんて…、あなたセシルの親友じゃなかったの?!」
聞くに堪えない罵詈雑言に思わずローザはカインに向って声を上げた。
が、カインはそんなローザに憎悪に満ち溢れた濁った目を向け言い放った。
「親友だと?!俺はあんな奴親友とも何とも思ってはいない!あんな身分定かならぬ卑しい輩と、ハイウィンド家の嫡男である
俺が、何で親友でなければならないんだ!むしろ主人と使用人、いや下男という方がよっぽどふさわしい!」
「カイン…あなたなんてことを…」
あまりの物言いに反論すら浮かんでこないローザの前で、カインの毒舌はまだ続く。
「それでも!奴が自分の立場をわきまえていればまだよかった!俺だって、忠節を振る犬を邪険にしたりはしない。
だが!奴はその分すら理解できていなかった!事もあろうにローザ!君を俺から横取りしようとしてきた!!
これは絶対に許せない愚行だ。ドブネズミにローザ、君を汚されるところなど俺は見たくもない!!」
元親友をドブネズミと言い切ってから、カインはそれまで浮かべていた怒りの表情から一変、突然柔和な表情になって
ローザを慈しむように見つめてきた。
「だからローザ、俺はセシルの手から君を救い出したんだ。あんな奴の近くにいては君が不幸になる。
元々、君の両親もセシルのことを快く思っていなかったじゃないか。君と僕が結ばれるのは、これは運命なんだ。
だからもう、あんな奴のことは忘れてこの僕と…ふぐげっ!」
甘い声を出してローザを口説こうとしていたカインが、突然カエルが潰れたような声を上げた。
見ると、自由になっているローザの右膝がカインの股間に思いっきりめり込んでいる。
「見損なったわよカイン……。あなたがセシルをそんな目で見ていたなんて……。人でなし!
おまけに人を縛った状態で口説こうとするなんて、いくらなんでもバカにしないでちょうだい!」
ローザの表情は、恋人を汚された怒りと幼馴染の情けなさに対する怒りで真っ赤に染まっている。
「ぐっ…、ローザァ……、人が大人しくしていれば調子に乗って……」
股間を両手で抑えながら、カインはさっきまでと違い憎しみに満ちた目でローザを睨みつけた。
「こうなったらもう手加減はなしだ。これからお前の体に俺の素晴らしさを嫌ってほど教え込ませてやる!
セシルの事なんか一片も思い出せないくらい、徹底的に嬲りぬき、俺以外のことを考えられないようにしてやる!覚悟しろ!!」
ローザの抵抗心を萎えさせようと、カインはこれでもかというくらい過剰気味に凄んできかせた。
が、ローザは少しも怯まない。
「やれるものならやってごらんなさい!例えどんなに体を汚されたとしても、私のセシルに対する想いは変わらないわ。
それでもいいというなら、この体、存分に自由にしてもらって結構です!!」
「な、な…」
あまりにも毅然としたローザの態度に、逆にカインはたじたじになってしまった。が、こうなってしまってはもう引っ込みがつかない。
「じ、上等だ!さっそくその柔肌を衆目に晒して…」

「そこまでだ。カイン」

それまでカインとローザの激闘をじっと傍観していたゴルベーザだったが、極限までエスカレートし始めた状況に
水を注すかのように口はさんできた。
「カイン、お前はこの後のトロイアのクリスタル奪取に向けての対策会議を開くのだ。あそこはこれまでと違い少し厄介だ」
「は、ははっ!」
ゴルベーザの言葉に恭しく畏まったカインは、ローザを連れたままこの場を去ろうとした。が、
「カイン、ローザはこの場に留めておけ」
と、ゴルベーザにダメだしを喰らってしまった。
516すれちがい:2008/04/18(金) 23:26:53 ID:+uwtvId0
「な、なぜですか?!ローザは私の…」
「と ど め て お け。と言ったぞ」
ゴルベーザの二言を許さないかのような言葉に、カインはビクッと体を震わせその場に直立した。
「は、はい!分かりました!!」
ゴルベーザにじろりと睨まれたカインは、まるでばね細工のようにかくかくと頭を下げ、
ローザを置いたまま飛ぶように部屋から退出していった。
他の赤い翼団員も全て出払い、部屋の中にはゴルベーザとローザしか残ってはいなかった。

「さて、これで二人っきりになったな。ローザ・ファレルよ」
あいも変わらずゴルベーザは、存在するだけで周りを威圧させるかのようなオーラを放っている。
が、ローザはそれに少しも臆することなく、気丈な目つきで睨み返していた。
「セシルに害成そうとしている輩に、私は決して屈したりはしません!
ましてや、王を差し置いて玉座に座っている者になど!」
「フハハハ…、いや何よりも増して気丈なものよ。なるほど、これはカイン如きには扱いかねる代物よな」
実は二人きりになってから、ゴルベーザはローザ目掛けて魔力の放射を行っていた。
だが、ローザはそれに屈するどころか無意識のうちに自らの白魔導で跳ね返し何の影響も与えていない。
「あのカインですら私の魔力に易々と屈し魔の者となったと言うに、いや実に稀有な才能よの」
「!なんで、すって……?!」
カインが魔の者になった?聞き捨てならない言葉にローザの顔色がサッと青くなる。
「カインが、魔になったですって?!どういうこと?!」
「あ奴は、おぬしを手に入れたいと願うばかりに、私の力を受け入れ魔の心と力を手に入れた。
心弱き者ほど、容易く私の術中に堕ちていくのだ」
つまり、カインの急激な変貌はこのゴルベーザが原因と言うことに他ならない。

この男のせいで、カインはセシルをあんなに酷く憎むようになってしまったのか。
絶対に、許せない…

「あなたが、あなたがカインをおかしくしたのね!ひどい。ひどすぎるわ!!」
ローザは怒りに顔を紅潮させてゴルベーザを罵るとともに、カインに向けて心の中で詫びていた。
(ごめんなさいカイン!貴方が操られているとも知らず、酷いことを言ってしまって…)
「すぐにカインを元に戻して!以前の優しいカインに戻してよ!」
「勘違いしてもらっては困る。あれは間違いなくカインの意思。今まで理性によって抑えられ、鬱屈していた
カインの本心そのものよ。私はその本心を締めていた箍を、ちょっとだけ揺るめてやっただけ」
ゴルベーザは、カインの吐露した言葉はあくまでもカイン本人の物だといって憚らない。が、ローザはそんな戯言を認める気はなかった。
「ウソよ、ウソ!あれがカインの本心なわけがない!カインがあんなこと、言うわけがない!」
頑ななローザの意思に、流石にゴルベーザもあきれ返るしかなかった。
「やれやれ…。白魔術を習得しているだけあって、人の白い部分しか目に入らないと見えるな…。
人は白い部分もあれば黒い部分もある。
数多くの人間は黒い部分…『欲望』を白い部分…『理性』で覆い隠し、滅多に黒い部分を見せることはない。
ローザよ、お前は人が『理性』だけで生きていけると思うのか?」
「人が欲望を理性で覆うことは当たり前です!欲望のままに生きる物など、本能で生きる動物とどう違うというのですか?!」
ローザにはゴルベーザの言おうとしていることはおぼろげながら理解できる。人が人である以上、誰しもが欲望を持っているのは間違いない。
だが、欲望を前面に立てて生きるということは、社会生命体としての人間の生を放棄するのと一緒だ。誰もが自分の思うままに
生きてしまっては、秩序も倫理もあったものではない。
517すれちがい:2008/04/18(金) 23:27:53 ID:+uwtvId0
「人も動物である以上、その本能に根ざした生き方をするのは間違いではない。違うか?」
「そのような生き方を皆が行っては、人間という社会は崩壊してしまいます!」
ゴルベーザがなんと言おうと、ローザはゴルベーザの考えを認めようとはしなかった。
だからこそ、ゴルベーザがふい、とこぼしたある単語に敏感に反応してしまった。
「全く…、そこまで人間の黒い部分を否定するとは…。セシルも不憫なことよ…」
「!!なん、ですって……」
突如出現した『セシル』という言葉に、ローザはビクッと反応し、『不憫』という言葉に耳を尖らせてしまった。
「セシルが不憫…。どういうことですか?!」
「決まっておろう。奴はこの世の暗黒を糧とし力に変える暗黒騎士。言わば、黒い部分こそ力の源泉と言えよう。
奴はその黒い部分を受け入れ自分のものとしているからこそ、暗黒騎士として大成したわけだ。
お前が否定し続けている、人の黒い部分をな」
「な……」
確かに、ローザの想い人であるセシルは暗黒を力に変える暗黒騎士。だが、ローザの目にはセシルが暗黒に心囚われている様には
どうしても見えなかった。
実際、セシルはローザに面と向って暗黒騎士になったことを後悔しているようなことを言ったこともある。
「違う!確かにセシルは暗黒騎士だけれど、その心までは暗黒に染まってはいないわ!」
「心が暗黒に染まっていない者が、なぜに暗黒の力を引き出せるのだ?
セシルがどのような戯言を吹いたのかは知らぬが、奴は紛れも無く暗黒騎士。その心根は真に黒く染まっておるわ」
もちろん暗黒騎士が全員性根が真っ黒なんて事はない。
暗黒騎士とは振るう暗黒剣の暗闇の力に打ち勝ち、暗黒剣を振るうことを剣に許された人間のことを指すのであり、別に聖人君子でも
暗黒騎士になることは出来るのである。
が、正式な暗黒騎士の基準を知らないローザにはその違いを理解することは出来ない。
それが分かっているからこその、ゴルベーザの搦め手だった。
「まあ、お前は人の白い部分しか知らない人間のようだからな。真逆の人間を理解することなど出来はしまい。
恋人だの、想い人だの言ってはいるが、その人間の中身を寸毫も理解できていなかったとはな」
「な…、な、に、を…」
ゴルベーザの言葉にローザの体がわなわなと震えている。
自分が白魔導士だから、暗黒騎士のセシルを理解できないと言うのか?!
「そんな事無いわ!私はセシルのことを、ことを……」

セシルのことの何を知っているというのだ。セシルの日々の苦悩を、果たして自分はどれほど理解していたというのか。
暗黒騎士として、暗黒の力を意図せず振るわなければならないセシルの心根を、どれほど解っていたというのか。

「ああ、あああ……」

分かってない。何も分かってない。自分はセシルの、何も理解してはいなかった。

ローザはふらりと体を震わせた後、ぺたりと尻餅をついてしまった。
その顔は絶望で真っ青に染まり、冷や汗が滝のように流れ落ちてきている。
周りを見ると、ローザの周りに渦巻いていたゴルベーザの魔力が、ローザの気の迷いから心のガードが緩み始めたのか
僅かづつではあるがローザの中に入り込んできていた。
「お前が『白』魔導士である限り、『暗黒』騎士であるセシルを理解することは出来ぬ」
ゴルベーザはローザにきっぱりとそう断言した。
「その人間の本質を理解できない人間が、どうしていつまでも想い続けることが出来ようか。
お前のセシルのへ想いなど、所詮は上辺だけ飾られた薄っぺらいもの。思いのたけをそのままぶつけてくるカインにも劣るものだ」
「そんな…、そんな……。いや、いやぁ……」
もうローザの耳にはゴルベーザの声は届いてはいない。瞳は虚空を空しく泳ぎ、誰に聞かせるでもない言葉を呟き続けている。
強烈な自己否定にローザの心は壊れかけ、今にも崩壊しようとしていた。
「だが、一つだけお前がセシルを理解できる方法がある」
だからゴルベーザが続けた言葉にも、僅かに首を動かすことしか出来なかった。
518すれちがい:2008/04/18(金) 23:28:54 ID:+uwtvId0
「お前が『白』魔導士をやめ、暗黒の力を源とする『暗黒』魔導士になれば、セシルの心の本質に、辿り着けるかもしれぬぞ」
「あんこく…、まどう、し……?」
暗黒魔導士とは己の欲望のままに魔力を揮い、暗黒面に堕した魔導士のことを指すものだ。
一般的に黒魔導士と混同されがちだが、黒魔導には黒魔導の倫理がありそれを踏み外すようなことはしない。
その垣根すら越えてしまったのが、暗黒魔導士なのだ。
「私の力を使えば、お前を暗黒魔導士にクラスチェンジする儀式を行うことが出来る。
もちろん、受ける受けないはお前の自由であり強制はしない。さあ、どうするかね?」
「ぁ………」
自意識が崩壊しかかっているローザに、ゴルベーザの言っていることは暫く理解することが出来なかった。
「わ、わた、わたしぃ……」
「セシルと一緒に、なりたくはないのか?」
「!」

『セシルと一緒に』

このゴルベーザの一言が、光を失っていたローザの瞳に再び意志の光を宿らせようとしていた。
ただし、その光は酷く歪んだ光ではあったが。
「私は……、セシルと一緒にいたい。セシルをもっと、理解したい……」
今までの自分でいる限り、セシルとの溝は永遠に塞がりそうもない。そして、その溝を埋めない限りは自分はセシルと一緒にはなれない。
「私……、なります。暗黒魔導士に、なります……」
ローザははっきりとした意思を持って、自らを暗黒魔導士に生まれ変わらせる決意をした。
それがセシルに近づける唯一の方法なら、今までの自分を捨てることも厭わなかった。
「そうか!決心したか!ならば、後ろを見るがいい!」
ゴルベーザの言葉に、ローザはくるりと後ろへ振り向いた。
そこには、意外な人物がいた。
「え……?私……?!」
そう、そこにいたのはまぎれもないローザ自身であった。手には得意の弓を引き絞り、ローザ目掛けて構えている。
「さあ、その手枷を外してやろう。そして、この弓を持つがいい」
ゴルベーザが指を鳴らすと、カインによって縛られた縄はあっという間に塵となって霧散し、それと同時にローザの前に
醜悪極まりない装飾が施された弓矢一式が現れた。
「その弓矢を持って、今までの自分を射殺すのだ。それによって、お前は暗黒魔導士に生まれ変わることが出来る」
「私を…、射殺す……?」
ローザは自分を自分で殺すという事態を良く飲み込めず呆然と立っていた。
すると、目の前のローザが突然矢を放ってきた。
「きゃっ!」
間一髪身をかわして避けたローザだったが、向こうのローザは即座に新たな矢を番え次々と撃ち放ってくる。
その一発一発が正確にローザ目掛けて放たれてきており、当たれば即座に致命傷になりかねない。
(あの私を止めないと、私は殺されてしまう!)
殺されないためには殺すしかない。
意を決したローザは、向こうのローザ目掛けて矢を放とうとする。が、それは向こうも承知しているのか
ローザに狙いを取らせる隙もないほど矢を乱射してきた。
(これじゃあ…、正確に狙うなんて…、きゃっ!)
ローザは飛んでくる矢に注意を逸らされ、なかなか狙いを絞りきることが出来なかった。

その時、頭の中にゴルベーザの声が響いてきた。

『何をしているローザよ。
お前が本当にセシルに近づきたいのならば、いかなる手段を用いようとも、矢を放ち過去の自分を殺害せよ!』
519すれちがい:2008/04/18(金) 23:29:53 ID:+uwtvId0
「うっ!」
ゴルベーザの声に、ローザの瞳が異常な光を帯びた。
このまま逃げてばかりいても向こうに攻撃は出来ない。そして、いつか自分ははあの矢に捕まってしまう。
「だったら…」
ローザは体勢を整えるとその場に直立し、持っていた弓に矢を番え、向こうのローザ目掛けて弓を引き絞り始めた。

ヒュド!

しかし、もちろんその隙を向こうのローザが見逃すはずが無く、勢いよく放たれた矢は正確にローザの胸板を貫いていた。
ローザの口の中に苦い血の味がこみ上げてきている。
が、それに構うことなくローザは向こうのローザの頭部にぴたりと狙いを定め、矢を放った。

「 し ね 」

ひょう、と飛んだ矢は外すことなく、向こうのローザの額のど真ん中を貫き、向こうのローザはがくんと膝を折ると、
そのまま空気が抜けたみたいにその場に崩れ落ちた。
「フ、フフフ…。死んだ。死んだのね、私……」
こっちのローザの矢が刺さっている部分から、じわじわと黒い色が染み出してきている。
痛いはずなのに、ちっとも痛みを感じない。
「この手に持った弓で…、私を殺し、この胸に刺さった矢が…、私を殺してくれた」
自分で自分を殺し、自分が自分に殺された。白という染まりやすく移ろい易い虚構に蝕まれた自分は消滅し、
黒という何物にも冒されない絶対普遍の真理を得た自分が新生する。
(ああ…、暗黒が自分の中にどんどん広がっていっている。脆弱な白い心を全て覆い尽くし、私の中が黒一色に
染まっていっている……。なんて、いい気分…)
矢から染み出す黒い色は、ローザの心のみならずその外見すら黒く覆いつつある。
純白で固められたローブもブーツもマントも、その全てが闇色に染め替えられていった。黒と金を主体にしたその色合いは
まさに闇に堕ちた暗黒魔導士に相応しい物だといえよう。
「ハハハ…、見事だローザ。よくぞ試練に打ち勝った。
これでお前は紛れもない暗黒魔導士。我が下僕である魔となったわけだ」
ゴルベーザの声に、ローザはゆっくりとゴルベーザの方を振り向いた。
「はい、ゴルベーザ様。
私、暗黒魔導士ローザ・ファレルは暗黒の力と体を与えてくださったゴルベーザ様に永遠の忠誠を誓います」
紫のシャドーをひいたローザの瞳は、終の主人を得た悦びに赤く輝き潤んでいた。
「フフフ…、お前が暗黒魔導士になったとセシルが知ったら、奴めどんな顔をするかな……」
救出するべき人間が魔に染まり、自分の命を狙ってくる。なんと痛快な光景だろうか。
「ローザよ、セシルは出来る限り絶望に落してから殺すのだ。奴の仲間もろともな…」
自分の下僕になった以上、ローザはセシルの殺害を躊躇無くするはずだ。ゴルベーザはそう確信していた。しかし、
「?何を言っておられるのですかゴルベーザ様。私、セシルと同じ気持ちを得たいために暗黒魔導士になったのですよ。
そのセシルを、何故殺さなければならないのですか?セシルの取り巻きはともかくとして……」
ローザは、ゴルベーザがないを言っているのか分からないと言った風に首を捻りながら答えた。
「なにっ?!」
その言葉に、ゴルベーザは思わず絶句してしまった。どうやら、ローザの強すぎる意志はゴルベーザの力をもってしても
完全に屈服することは出来ず、セシルに対する想いを打ち消すまでには至らなかったようだ。
「な、何故と言われても、セシルは私に敵対する存在であり……」
「ああ!ならセシルも私のもとへ来させるようにすればいいのですね。ご安心ください。
今なら私、セシルの気持ちも充分に分かる気がします。絶対にセシルをこの手に入れてみせます。
セシルもゴルベーザ様の下に使えるように、誠心誠意説いてみせます。
もちろん、周りの邪魔な人間は皆殺しにしてから……」
ローザは腕が鳴るといった風に指先を艶かしくペロリと舐め上げた。
「ああ…、これがセシルが眺めていた世界なのね」
暗黒に覆われた心には、その目に映る魔以外のもの全てが汚すべき対象として認識される。
無垢な人間の心、平和な世界、豊かな自然。それら全て、目茶目茶にしてしまいたい衝動にかられてしまう。
520すれちがい:2008/04/18(金) 23:30:54 ID:+uwtvId0
「素晴らしいわ…。セシルはいつもこんな光景を見ながら、毎日を過ごしてきたのね。
なんて刺激的なの。触れれば壊れそうなものが周りに、こんなにも溢れかえっているなんて思いもしなかったわ」
ローザは手に魔力を込めたり消したりし、内から放たれる力に酔いしれていた。放っておくと、バロン城を壊しかねない。
「これは…、どうしたものか…」
確かにローザは暗黒の魔物に堕ちている。しかし、その意思は今だ人間の時のままを引きずっている。
予想外の展開に、ゴルベーザもこの先どうしていいか分からずただ腕組みをするしかなかった。


「おお、ローザ!お前もゴルベーザ様の下へ来てくれたか!」
その時、正面の扉がバタン!と開け放たれ、カインが中へとなだれ込んできた。残されたローザを思っていてもたってもいられず
会議の開催などすっぽかして戻ってきてしまったのだ。
「ざまあみろセシルめ!これでローザはお前の敵!そしてローザは俺の手に!
さあローザ!ともに手を取りあのにっくきセシルを地獄へと……ぶべらっ!」
浮かれまくって歓声を上げるカインの鳩尾にローザの掌から放たれた魔力が思い切り叩きつけられた。
「な、何をするロー……」
何が起こったのか分からないカインが涙目でローザを見ると…
そこには、憎悪で瞳をぎらつかせたローザの鬼の形相があった。
「バカなこと言ってるんじゃないわよカイン…。
何であなたと手を組まないといけないのよ!何でセシルを殺さなければいけないのよ!
お前如きがセシルを手にかけようなんて考え持つなんて…、身の程を知りなさい!セシルに何もかも及ばないトカゲ野郎のくせに!」
「ト、トカゲ野郎……?!」
誇りある竜騎士である自分を、よりにもよってローザにトカゲ呼ばわりされカインは脳天をハンマーで殴られたような
ショックを受け、思考がそれ以上続かず口をその場でパクパクさせていた。
(なんで?ゴルベーザ様はローザを魔物にしたはずなのに、なんで俺がこんな仕打ちを受けなければならないの?!)
「私はゴルベーザ様に忠誠を誓ったけれど、私の想い人は今でもセシルよ!
あの精悍な暗黒騎士のセシルこそ、私が娶るに相応しい人間!あんたなんか端から眼中にも無いわ!」
暗黒魔導士になったからか、ローザはいつにない激しい口調でカインを罵り捲った。
「それでも私の近くにいたいって言うなら…、犬としてもいいと言うなら考えてあげてもいいわ。
それではゴルベーザ様、私は自室に戻りますので…」
ローザはカインを虫を見るような目で見下した後、そのまますたすたと城内にある自室へと戻っていってしまった。
「ゴ、ゴルベーザ様……、話が違いすぎますよ……」
情けない声を上げるカインを、ゴルベーザもただ黙って見るしかなかった。


「ウフフ…、待っててねセシル。すぐにあなたを迎えに行ってあげるわ。
あなただって暗黒騎士。ちゃんとゴルベーザ様のことが理解できれば、その考えも変わるはずよ」
月明かりが射す自室で、ローザは愉しげに物思いに耽っていた。
521すれちがい:2008/04/18(金) 23:31:55 ID:+uwtvId0


しかし、好事魔多し。

「セ、セシル……、あなた、何でそんなかっこうしているの……?」
トロイアのクリスタルを手に入れたセシルと飛空挺でおちあうと犬に聞かされ、むりやりついてきたローザは、
セシルの一変した容姿に呆然としていた。
全身を重厚感ある暗黒騎士の鎧で覆っていたセシルは、試練の山での光の試練により聖騎士…パラディンにクラスチェンジしていた。
ローザが闇の試練で暗黒魔導士にクラスチェンジしたのと、ちょうど対極と言っていい。
勿論セシルも、ローザの姿格好に驚きを隠せないでいる。
「ローザ…、君こそゴルベーザに人質にされているんじゃ…。それにその姿……」
「私、あなたのことをもっと理解したくて、ゴルベーザ様に暗黒魔導士にしていただいたのよ?!
そのおかげで、暗黒騎士であるあなたのこと、もっともっと心の奥底から理解できたと思っていたのよ。
それなのに、それなのになんで今更暗黒騎士をやめちゃうの?!ひどいじゃない!」
ローザの心は憤りに満ちていた。近づいたと思っていたセシルとの距離は、物凄い速さで遠ざかっていった。
見方を変えれば、白魔導士であるローザの心に近づきたいからセシルがパラディンになった。と言えなくもないが、
暗黒に心囚われたローザにそんな見方をする発想は無かった。
「許せない…。またあなたは私から離れていくの……?そんなの、絶対に認めない!」
ローザは今までセシルに向けたことも無いような憎悪を孕んだ目でセシルを見た。
「セシル!ゴルベーザ様がおられるゾッドの塔で待っているわ。そこで、改めてその体に暗黒に身を委ねる素晴らしさを教えてあげる!
その爪先一本一本まで、私の暗黒の力に浸して、本当の暗黒騎士に生まれ変わらせてあげるわ。いいわね!」
最後にセシルに一瞥を食らわせると、ローザはくるっと踵を返し船室のドアをがちゃりと開けた。
「ほら犬!さっさと飛空挺を動かしなさい!すぐにゾッドの塔へ戻って、セシルをもてなす準備をするのよ!」
「は、はい!」
過去に竜騎士カインと呼ばれていた犬はローザの声にびしっと反応し、即座に飛空挺の魔物たちに始動の指示を出した。
まるで小間使いのように働かされているカインを、セシルは訳が分からないと言った調子で眺めていた。
「カ、カイン…、犬ってどういうことだ?お前、一体何を……」
セシルが放ったあまりに当たり前すぎる疑問に、犬はメット越しでも分かる涙目でセシルを睨みつけた。
「全部、お前が悪いんだ!絶対に許さないからな!!」


522178:2008/04/18(金) 23:35:38 ID:+uwtvId0
以上です。ローザ悪堕ちよりカインが目立っているのは仕様です。

…これを書いている時に、FF4初プレイ時、試練の山の暗黒騎士にどうしても勝てず、
ハイポーション99個買って強引に暗黒騎士を倒したことを思い出しました。
防御し続けていればいいと知ったのはクリア後でした…
523名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 23:46:24 ID:76KvcZEN
やっぱりカインは哀れ過ぎる。

小学生の頃は判らなかったがGBA版やったら欝になりかけたわ。
これでも原作よりマシな状況……なのか?
524名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 03:13:11 ID:tbv4PrlR
寝取られたってのならともかく単なる横恋慕だしなあ
大して哀れって訳でも
525名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 10:00:26 ID:RL5nXkkN
猟血の人は私の中で神。
マジGJすぐる・・・
526名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 13:47:59 ID:EzgLap7O
なぜだろう。
正統派悪堕ちSSのはずなのに、堕ちるローザよりカインの方に目が行くww
527名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 15:06:32 ID:BUTWJ890
えにくす(♀)は まおうに ぱるぷんて を唱えた!

なんと! まおうの あくのたましいが えにくすに のりうつってしまった!

まおうは くだけちり えにくすの こころは あく にそまった!
528名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 15:57:40 ID:olig2U7Y
ざんねん! わたしの ぼうけんは これで おわってしまった!
529名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 16:05:21 ID:EzgLap7O
そういえばあのゲーム、死にかたは選り取り見取りなのに悪の手先にされるエンドはなかったな
530名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 16:34:18 ID:MDLmamJv
ローザがビッチになってしまったwww
531名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 16:41:34 ID:jsKW3qkl
178氏のSSを読んでから、また絵が見たくなって画像庫に行ったら、
今度はブラマジガールのgif絵が投下されたではないか。
俺はずっと前から、職人達がこのように力を合わせて創作できることを信じてたよ。
職人GJ!
532名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:50:42 ID:e4FA9CmL
rくぁぶあらうぶあ0
533名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:51:26 ID:e4FA9CmL
魂と魂のぶつかり合い
それがあ愛ですー
美しいぼくと歌い喜びをわかりあおうあ
534名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:52:10 ID:e4FA9CmL
>>1-20
祝福のうけとろおか
愛おぼブレスをラブ愛おw
535名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:52:55 ID:e4FA9CmL
>>54-79
君みたいな子は好きだな
私と愛し合い羽を
思わないか
権利上げるから受け取れ
536名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:54:02 ID:e4FA9CmL
>>135-423
いっぱいの愛だ
でも多すぎうから>>254-310にも分けえ上げる
嬉しいだろ僕耐の愛の汁をうえkてさxあ
537名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:54:31 ID:e4FA9CmL
間居ああ居合いアイアイアイアイ亜
こんなにも愛と言うおこおあb
http://game14.2ch.net/test/read.cgi/gameswf/1208347355/をか
愛とy
538名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:56:01 ID:e4FA9CmL
エターナルらうぶ
言ってしまえば絵院絵の英すばらいあしs
僕と愛とみの>>25-87のああ意
http://game14.2ch.net/test/read.cgi/gameswf/1207299339/うつつsきいあい
ああ僕おn愛野巣だおきちえああ
539名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:56:36 ID:e4FA9CmL
ラブだよらうぼ
愛なんdなあsな
なんで分からない階をしれなあしsいsれよしれったおら
シエナ和から無いやつい
540名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 19:57:41 ID:e4FA9CmL
ふう、済まないな
君達との愛の語りに力が入りすぎたようだ
僕と君達の愛は永遠だよ
また愛に来るから愛の準備をしておいてくれ
541名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 20:04:23 ID:e4FA9CmL
紹介も終わった事だし、僕と愛の出会いについて語ろうか
あれはそう23分ぐらい前になるな
愛の電波を受けた、その瞬間にここを愛さねばと目覚めたんだ
君達にもあるだろう、そんな一目ぼれってさ
542名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 20:10:27 ID:e4FA9CmL
愛し合ってますか?
愛を知ってます?
愛は素晴らしいです、素晴らしい物を知らないのは損です
スペースラブしませんか?
543名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 20:18:43 ID:NDHTfGZh
駄目だこいつら
早くなんとかしないと
544名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 20:37:27 ID:c+8nn+zi
愛の素晴らしさを感じ取れ
異常性欲者達よ
受けとれ私の純愛を
545名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 20:37:35 ID:/iViJ2Er
定期的に湧くのか?
546名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 21:45:39 ID:BUTWJ890
春だしなwwwwwうぇ
547名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 00:11:36 ID:c8gc0pY2
ローザもいいがリディアも途中から白魔法使えなくなってるじゃない
これをネタにひとつたのんます!
548名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 02:38:43 ID:bobY+Nd4
じゃ俺は零シリーズで悪堕ち考えてきます
嫌がる繭を無理やり絞め殺して怨霊化とか
549名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 03:07:40 ID:RQo7RLUH
>>548
零なら悪霊化した縄の巫女におとされる他の巫女とかどうよ?
目とか貫かれるけど
550名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 07:22:22 ID:rkuQ9PYw
なんか洗脳が失敗して破壊された奴がいるな
551にょろ:2008/04/20(日) 08:43:10 ID:sKFzs3Ui
なんかアレな方がいらっしゃいますがSS投稿します・・・

いつぞやSSが長すぎると仰ってた方がいらっしゃったので自分なりに短くしてみました。
物足りない方もいらっしゃると思いますが・・・脳内で補完していただければ幸いです。

ちなみに今回はセラムンSの二次創作です。
552にょろ:2008/04/20(日) 08:43:42 ID:sKFzs3Ui
「ほたるちゃん、大丈夫?!」
ちびうさは、発作に苦しむほたるを心配そうに見つめる。
「・・・大丈夫・・・」
ポケットから黒い真珠のような粒を取り出し口に含む。
「ホントに大丈夫?」
相変わらずちびうさは泣きそうな顔をしている。
「ちびうさちゃん・・・」
ほたるはちびうさをちらと一瞥し、そのまま突然唇を重ねた。
「んぐっ!ん・・・んっ・・・」
こくんっ
ちびうさが何かを飲み込む。
「なにするのほたるちゃん!」
いきなりの行為、しかも女の子とのキスに戸惑ったちびうさは真っ赤になって怒り出す。
「ふふ・・・ちびうさちゃん・・・かわいい」
「もうっ!ほたるちゃん!」
ちびうさの秘部が熱を帯びる。
「はぁっ・・・どうにか・・・発作が収まったみたい・・・」
「ホント?よかっ・・・たぁ・・・ぁん」
ほたるはちびうさのパンツの中に指を入れ、中をかき乱し始める。
ちびうさはまったく気づいていない様子だ。
「ちびうさちゃん・・・ちびうさちゃんがさっき飲んだ薬ね、本当は発作を抑えるものじゃないの」
「えっ?!・・・何・・・っん・・・で、そんな・・・はふっ・・・ぁうん・・・こと」
クチュクチュと音を立ててほたるはちびうさをいじり続ける。
553にょろ:2008/04/20(日) 08:44:47 ID:sKFzs3Ui
「ちびうさちゃんのことを、ずっと私のものにする薬・・・パパに作ってもらっちゃった」
「そぉ・・・なんだ・・・」
ぼーっとしたまま言葉を理解できず、ただちびうさは頷き続ける。
「一度イッたら永久にちびうさちゃんは私の僕になるのよ・・・」
ほたるの笑みは、もはや小学生のものとは思えなかった。
「ふぇぇ?・・・い・・・くって・・・なに?」
「こういう事・・・」
ぐちゅぐちゅっ
「ふ・・・ぁぁぁああああっ!!」
ちびうさは空をみつめ、口をだらしなく開けたまま膝からがくりと崩れ落ちた。



「目覚めよ・・・」
「は・・・ぁい・・・」
虚ろな目はただほたる・・・いや、ほたるに似た女性だけを映している。
「ちびうさ・・・わらわの世界を作り上げるため、我が僕として働け」
「・・・かしこまりました・・・ミストレス9様・・・」
淫靡な笑みを浮かべるちびうさに、ミストレス9がいやらしく唇を重ねる音だけが響いていた・・・。


end.
554にょろ:2008/04/20(日) 08:46:18 ID:sKFzs3Ui
リアルタイム以降見てないので細かいとこのツッコミはなしでお願いします・・・すみません;
555名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 08:49:56 ID:xhmb0VGj
ちびうさネタか懐かしいな
556名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 13:57:24 ID:Q9Rt+gso
短すぎ
557名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 13:59:05 ID:RQo7RLUH
ブラックレディとミストレス9の競演か
558名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 15:36:45 ID:vPpCbBEL
プリキュアのパクりみたいな奴?そんな昔のネタをやられても困るんだよね。
その頃はまだTVとか見れない歳だし。
559名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 15:38:05 ID:EevwJMSg
ゆとり死ね
560名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 16:02:45 ID:rpw9Jf3h
さすがにこれは釣りだろ…
561名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 17:45:54 ID:xhmb0VGj
ちびうさSS読んでセーラースターズに出た赤いちびうさ思い出したが
肝心のそいつの名前が思いつかない俺
まあ、短編もいいよね
562名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 20:04:06 ID:/hydzQNQ
>>561

ちびちび……だったっけ?
563名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 21:04:37 ID:3seAP8xv
『ちびびっち』じゃね?(嘘
564名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:42:09 ID:Qea4wiIk
424 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2008/04/21(月) 00:25:43 ID:LPSTK6Uu
【レナードの性格】
・幼少期に母に見すてられたトラウマ、過酷なスラムでの生活体験から
人間(自分自身とテッサを含む)に対する愛着が薄く、弱者救済的な理念(ミスリル)にうそ臭さを感じる。
●テッサにも共通するが、この世と自己存在のはかなさをよく知っているので自己の欲望には忠実である。
もちろん性的な意味でも。
■自分の高い知能を自覚する反面、愛するものがないので、それを「誰か他者のために」使うという発想がない。
彼の知能は基本的に「自己を誰かに承認させ、自己を満足させるために」使われる。
テッサ=ミスリルのキリスト教的な他者愛や弱者救済を「自己満足」、
自分やアマルガムへの「対抗意識」と理解している。
■レナードにとっては、自分自身の存在意義の探求がウィスパードの誕生の謎を解くことと同義だった。
17年前に「世界の地軸が歪んだ」ことを知りそれを正すことが自己の「使命」と直感する。
現在を生きる人間や世界の一切を破壊する可能性もあるが、彼にとっては、
「より大きな目的のため」という正当性にたった上で、
「すべての人間の存在意義を否定すること」はむしろ快楽である。
・世界の地軸を歪ませた千鳥かなめは、地軸を正すためにもっとも必要になる人物であり、
彼女を手にいれ味方につけることは彼にとって「使命」を果たすために不可欠であるだけでなく
自身の行動の正当性を担保し、自身の存在意義を保証してくれる存在として最重要だった。
●かなめに対しては当初から性的欲望も隠すことなく丸出しだが、世界の地軸を正す鍵として
の重要性から、手出しを控えていた。
しかし、かなめに撃たれた後は、かなめが不死であることと同様、
かなめ自身が他殺体験を望まない以上、「かなめに殺されても強制的に蘇らされる」
ことを身をもって理解してしまったので、遠慮なくかなめに手出しをするようになっている。
・かなめがソフィアに感応して「使命」を理解したため、暴力的な手出しは不要になった。
大きな使命感を共有できる存在を得た喜びで夢中の今は、性的な方向に向かわなくとも精神的に
充足しているので大人しいが、基本的には性的な手出しは、もちろんやりたくてしょうがない
ので「使命」に差し障りがない範囲で機会を窺っているはずである。

425 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2008/04/21(月) 00:26:40 ID:LPSTK6Uu
【かなめの性格】

■ただし、かなめは「自分の進むべき道は自分自身で決めなければ気がすまないタイプ」
であり、根本的に恋愛には奥手で潔癖である。
そのプライドを強引なキスで汚したレナードについては、使命の共有・共振による
レナードの性格への理解という補正があり、しかもキスの際に感じ取った肉体的な
相性のよさがあったとしても、精神的な違和感がいつまでも残り続けているものと思われる。
さらに、「使命」を理解して現在の改変を決意し、テッサとソースケを別の世界での復活を前提に
射殺した後も、その判断を撤回して二人をよみがえらせているところを見ると、
レナードと違って、いかにこの世がなくなるとしても、やはり、この世で行われる事柄について
完全に無節操になりきることは出来ないものと思われる。

●は性的可能性に+要因、■は-要因、どちらでもないものは・である。
レナードとかなめのセックス確率はレナードだけ見れば五分五分だが
かなめ側に+要因が乏しいため、 2/4×0/1=0 となる。

らしいが諸兄はどう思うかね
565名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:42:50 ID:Qea4wiIk
レナードなら世界をコントロールしていけるとは思うが
566名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:43:41 ID:Qea4wiIk
お腹が空いたな
なんでだろう
最近は特に酷い
こまった
567名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:45:35 ID:Qea4wiIk
           , ─− 、
.───┐    ∠_      \L
 ̄ ̄ ̄| |     llヽ _|      ヽ  「狸に支配された王国」
      | |     |l ̄| |       l
      | |    /  ´\     /        
      | |     ヽ、_   `^イ          
二二二 」 _ __ lニ二二l、           ____
─┴┐ ⊆フ_)__./   ┌ヽ ヽ┐   /´       `\
二二二二二二l  /    |  |   | |.  /             ヽ
_l_____| /`ー─‐|_|   |_| /             ヽ
  |       /`ヽ__, ─ 、ノ |─l  l               l  「俺は猫だZE!」 
  |───/  /lニ/  /二ニluul.  |                 !
  |    ___| ̄ |  |  |_|.      l                /
 └─(    )(ニ|  ̄|./二ニ)     ヽ              /
      ̄ ̄  /   )            >━━━━━━ く
            `ー ´            /               ヽ
568名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:47:08 ID:Qea4wiIk
なんかこう意識が変なんだよね最近さ
これって胸キュン こn表現も懐かしいkね
どっちかっていうとリアル電波の洗脳かね
まあ気持ち良いから良いけど
569名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:48:19 ID:Qea4wiIk
君達もやってみなお
お腹が救いたがってる
のども渇くし面倒くさいな
ななkんか楽しい事が無いけね
キモイ良いけど詰まんない
570名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:50:33 ID:Qea4wiIk
もしもーし生きてますね
そうですね、死んでると書き込み出来ませんよね
でも死んでるかもしれないし困ったな
誰か生の証明を見てください
悪とはなんぞや、善悪は私と世界が決めるもの
人間ななあにきえmられt堪るか
そうだろう斉藤くん
571名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 01:18:13 ID:gjw6slxc
>>565でまともなレスしてると思ったら>>566以降はわけ分からんレス
よくわからん
572名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 01:30:24 ID:uzBhmSIf
荒らしにレスに向かって何を言っても無駄。
特に今回みたいに、明らかに悪意をもって荒らす人間には。
これ以上荒らしたら、管理スレとかに報告してIPアドレスを晒してもらおう。
573名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 01:49:00 ID:UyUZh3hN
春だなぁ
574名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 02:01:46 ID:UZ1sdU3e
仕事をリタイアした自宅警備員or自宅警備員もリアイアしたor
新しい学校に行くのを嫌がってるチキン野郎乙 
575名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 04:23:01 ID:LFwKxZ+C
自己紹介乙
576名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 04:26:40 ID:/2mc9lkB
さすがにそのレスは使いどころ間違ってるだろw
577名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 04:35:31 ID:FuVsa9+o
NGしてるんだから反応すんなよ
578名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 06:05:19 ID:7LUB+5kP
悪いがマインドコントロールの過程には興味があっても、すでに崩壊したキャラには興味がないのでね
579名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 08:06:22 ID:06w+A60P
諦めるな、同士諸君!
心の痛みを乗り越え、我らが強さを思い出せ!
単なるレイプ目だろうが将棋の駒だろうが、洗脳萌えに繋げていく我らが妄想力を!
これも、きっと洗脳されたボクっ娘が書き込んでいるとすれば…


……………ごめん、無理。
580名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 09:50:26 ID:eGvM8lyU
>>574
俺…心底から自宅警備員になりてぇ…
かれこれ社会人になって15年くらいになるが、やっぱり俺には働くなんて無理だった…

人と口が利けないし大した能力もないのに派遣の身で責任者とか有り得ないよ
まわりPC使えない年上の爺さんばっかで俺のがマシとかで指示者俺、作業者俺、確認者俺…

あれ…?なんか俺…会社に洗脳さるてる?
581名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 11:25:45 ID:iJbV1vqR
>580
それは、つまり今問題になっている「名ばかり管理職」ってやつだな。

まあ早く辞めたほうがいいぞ。
582名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 11:55:43 ID:2mfasOWn
オレも社会人15年やって去年4月に自宅警備員にジョブチェンジしたze。
ちょうど自宅警備スキル1年ってとこかw 失業保険と退職金でまだ数年は戦えるが
近所の目が痛い今日この頃。
583名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 12:43:23 ID:eGvM8lyU
>>581
ちょっとググってみたんだが…
俺は偽造管理者という奴だったんだな…
最近年上の爺さん相手につい言葉尻をキツくして怒鳴ってる自分が後で怖くなるんだよな…
げに恐ろしきは変容せし自らの心か…



仕事辞めて引きこもって心安めたいけど親の借金とかで辞めれないよ
584名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 12:51:24 ID:gjw6slxc
どういでもいいですよ
585名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 18:56:25 ID:UZ1sdU3e
どうしてこんなマジレスが(^-^;

>>580
気持ちは判るが、自宅警備員やばい。
生活出来ないならまだしも、会社員の時より収入が上だったりすると
マジやばい。 
自営業は自己管理が必須。それを忘れて無理して収入をUPさせるのは
可能だけど確実に才能とか身体とかいろいろなモンを喰いつぶしてる。

>指示者俺、作業者俺、確認者俺
仕事が取りまとめだったりすると、それ普通。
まぁ世の中そんなもんなんで、適当に仕事を囲い込んで雇用条件改善
を交渉。ダメだったらスキルとキャリアを上げてさっさと転職汁と。

>>582
あ〜。とりあえず自宅警備員までリストラされるなよと>死亡フラグ
あと、失業保険と退職金だけじゃ数年生き延びられても、
実戦で戦えないペーパー戦士になってる可能性大なので。

まず、バイトでも何でもいいから、身体を動かせ&他人と会話汁と。

とりあえず、老後を楽しい洗脳ライフにするため、頑張ろうぜとw
586名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 19:55:44 ID:H5NuFFmO
人生相談スレに洗脳された住人がいるようだなw
587名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 21:32:27 ID:rV3WWQ0O
クックックッ………どうやらばらまいた“May virus”がジワジワ効き始めたようだな

早くも鬱になっている奴がでてきt………



鬱だ氏のう……_| ̄|○
588名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 21:45:00 ID:FKo+xdhH
(ネギ)せんせーっ!
by千雨
589名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 21:45:26 ID:jSI+c0xZ
自宅警備員って、警備してるんだから正義の味方だね。
花嫁修業は……
590名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 22:42:49 ID:7LUB+5kP
>>585
悪の戦士親身杉ワロタwwwww
591名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 22:49:01 ID:4YJOgKWk
>>564
サンパウロのGKがどうしたんだ?
592名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 23:12:52 ID:zT38ho5X
>>591
森崎くん2号か?
593名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 00:04:16 ID:hu2S/U7g
そう何度も『抜かれて、溜まるか〜』 by森崎
594名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 00:31:36 ID:hhaIzOpV
>>589
そういう場合は、花嫁修業⇒家事手伝い。
喰っちゃ寝して、家事を増やすのが仕事w
595名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 01:52:16 ID:ZhhMvgx3
悪の企業戦士
なのか
悪企業の戦士
なのか
596名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 03:46:22 ID:ZMIcGhS2
アイサイガーに悪の戦士キター!!
今までに無い邪悪なデザインがかっこよすぎる
名前もかっこいいしもう待ち遠しくて夜も眠れなくなってきた
597名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 06:51:00 ID:GJmFLxRf
>>596
どっから見ても正体はアイリスとリリーでバレバレだけど。どの様な経緯でテイ魔化するかでは凄い展開になりそうだよね。

甘い言葉に騙さて誘い出され捕まってテイ魔四幹部直々に陵辱調教の果てに洗脳するのか

玄奘の誘いに乗りテイ魔側につくが
無かった事にする為には、それなりの等価交換が必要と騙し自ら、怪人や幹部に肉体で奉仕する事を強要され、逃げようとしたらバタンと閉まる扉。ワラワラと出てくる怪人と響く二人の悲鳴。何度も中にテイ魔の力を注がれ徐々に変異していく肉体と薄れいく意識と自我

って感じに
598名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 08:29:07 ID:ziVkQJ+c
普通に望んでテイ魔化されるっぽいね
しかしもしも……夫の事故が、梃魔の能力によって《なかったこと》になるなら……?
もしも……夫の殉職が、梃魔の能力によって《なかったこと》になったら?
599名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 10:11:32 ID:GJmFLxRf
>>598
かつてのネクロローズだっけ?みたいなバッドエンド絡みの系統では無く
真・キョウサイガーみたいな本編登場タイプって事になるよね。ブラックアイリスとブラックリリー
となるとアイリスとリリーがテイ魔化するタイミング次第ではローズ・チェリー・オーキッドの三人で戦うんだよね。巨大化した家畜獣人とも。
600名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 14:24:06 ID:+eCTb4L3
敵に洗脳→悪墜されるのはこの2人だけなのかな? あとの2人もやって欲しいのが
601名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 15:06:28 ID:GJmFLxRf
>>600
一応は公式サイトで公開されてるCGに
操られた(家畜化した)証の烙印が身体にあるチェリーとオーキッドがローズを責めてるCGがあるから二人が敵に回る時期次第では
ローズ以外が全滅するルートが存在する可能性もある
602名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 18:32:45 ID:xGAdbwzM
最初は愛妻モノ+戦隊の企画だったのに
ずいぶん志向が変わったもんだ
603名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 20:44:46 ID:4Cmv3w1v
どうでもいいけどリリーは引き続き百合なのか
604名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 20:54:06 ID:5o3C+oKX
だってリリーだし・・・
605名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 21:04:39 ID:4Cmv3w1v
うはw
元の名前考えてなかった
そういやアイリスの方も名前が元になってるか
単にレズ系だからだとばかり思ってた
606名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 21:39:11 ID:Dj4xwjsW
とりあえず全員悪堕ちエンドに期待
607名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 21:45:49 ID:GJmFLxRf
でも二人のテイ魔モードの名前が鬼百合と水仙女だった筈だけど
これで幹部クラス待遇では無く
鬼百合テイマーとか水仙女テイマーとかみたいな家畜獣人扱いだったら二人が巨大化してパワード・アイサイオーと死闘を繰り広げるとかシャレにならない展開があった可能性も・・・・・

まぁ幹部クラスも死ぬ時などは巨大化する及び巨大化に相当する戦闘ロボで出撃は戦隊物としては王道と言えば王道だけど
608名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 22:02:04 ID:Z1jXzHyH
ひかりとリリーはどうでもいいキャラ
609名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 22:07:58 ID:JQ+Q+cpN
なんか今年はエロゲーで悪落ち多くないか?ブームなのかね。いや、嬉しい限りだが
610名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 23:01:56 ID:PQSCoiVh
まさに墜ちラッシュ
ジブリールもアリエスが墜ちるし
611名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 23:09:29 ID:O2d3+0K1
そんなに多いか?多いと言う実感がない俺がおかしいのか。
具体的にポンとあがるのが右手で数えるほどしかないわ
612名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 23:24:56 ID:BjEID+WF
っていうか、正義のヒロインエロゲはたいてい悪堕ちやるような。
MAIKAは100パーセントだし。
613名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 03:02:47 ID:CuEWvqmo
ただのBADEND悪堕ちに留まらず
ストーリー本編に絡んでくるようなのが増えた
堕ちるまでと堕ちてからがきちんと話として書かれるのがいい
もう1枚の悪堕ち絵だけじゃ抜けなくなってきたけどな…
614名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 04:40:44 ID:h0ZbObYS
流れをさえぎってすまないが報告
某所でプリプリ(月刊少年チャンピオン)のヒロインらしき人物の悪堕ち的ページがうpられてた
読んでないのでどういう流れかは分からないが、悪魔が憑依ってパターンだろうか?

微妙にスレ違いかもしれぬが修道服のビッチアレンジ+邪悪な笑みがよかった
615名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 09:33:15 ID:6fec6n2C
何処か適当なうpろだにでも転載してもらえると嬉しいんだが
616名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 09:44:31 ID:RFYw4Hb9
殺された婦人警官だった姉の敵討ちをしようとした
妹が返り討ちにあい捕らわれ大量の媚薬で狂わされ犯され堕ちるって言う
無力な普通の女性が堕ちていくってのが個人的に好み

変身ヒロイン陵辱と悪堕ちは既にセットであって当然みたいな感じだし
617名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 10:52:55 ID:sxFAWKCb
レディース系のVシネマとかでありそうだな…
618名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 11:11:52 ID:h0ZbObYS
>>615
了解っす
絵柄が好きなので単行本は持ってた、という訳で正気時も詰めあせておいたよ
堕ち前>堕ち後のノリで見てくだされ
(パスはメール欄参考)

ttp://www11.axfc.net/uploader/20/so/He_94283.zip.html
619名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 14:05:51 ID:foWjuUJ7
悪魔憑依のパターンだな。
話数は忘れたけど、数ヶ月以上前のやつだったと思う。
620名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 14:28:46 ID:uXuvNTNm
たしか30話くらいだな。怖ろしくつまらんマンガだが。
621名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 17:08:27 ID:/jwrTxh8
所でこの話単行本になってないの?
622名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 17:21:59 ID:h0ZbObYS
>>621
単行本では7巻に収録
623名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 17:45:19 ID:/jwrTxh8
>>622
d楠。仕事終わったし本屋行ってくる
624名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 06:45:17 ID:h09kkCEG
服のビッチアレンジって、すごくいい響きだね。
625名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 09:35:05 ID:7s7Z8NfX
このスレ的にはダメなのかもしれんが、俺もビッチアレンジ大好きだぜ
626名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 10:33:31 ID:Ay4TLGdo
流れをぶったぎってすまない。
勢いで悪墜ちSSを書いたんだが投下してもOKだろうか?
627名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 10:36:33 ID:FapnOakP
>>626
やっちゃえやっちゃえ
628名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:09:15 ID:Ay4TLGdo
とりあえず導入部分だけ投下して、流れを見て順次投下していきます。
携帯からなのでぶつ切りですがそれでもよければどうぞ↓
629名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:10:43 ID:Ay4TLGdo
カチャ、という金属音で目が覚める。
当たりは暗く、ここが寒い所だというのが辛うじて鈍い頭でわかってきた。
「ここ…どこ…?」
「起きたかい?フローライト君…」
ポソッと呟いた声に返事が帰って来る。
そして彼女…フローライトは自分の状況を把握してゆく。
ここは…そうだ!私は悪の秘密結社を潰す為に組織された【トゥルー】の隊士の一人。今まで幾十人にも及ぶ敵を倒して来たんだけど…
630名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:12:13 ID:Ay4TLGdo
目の前にいる黒ずくめの男…石英…がでてきてから状況がかわった。敵の作戦は周到になり、罠に嵌められることもあった。だけどいつも私はそれを看破して来たハズだ。それが今日という今日は…
「分かってきたようだね。そう。私としても本当に心苦しいことだったが…人質を使わせてもらったよ…。君はそれにまんまと乗せられたわけだ。」
631名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:13:47 ID:Ay4TLGdo
そう。町中の至る所からスピーカーの音が流れでて、私の事を呼び出した。もちろん罠だって事は分かってたけどそれならそれでかかった振りをして叩きのめせばいい。とタカを括って、仲間と連絡して一人に見せかけて呼び出しに応じたら。
…それからはあまり覚えてない、ただ予想外過ぎる程の敵がいたのは頭の片隅に残ってる。そして敵に連れさわられた。
「状況が飲み込めたようだね。そうここは私たちのアジト。拷問室だよ」
そう石英が話し終えると同時にいきなり辺りが明るくなる。
632名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:14:58 ID:Ay4TLGdo
眩しさに目が一瞬クラッとするが、徐々に慣れてくる。
…確かに拷問室のようだ。趣味の悪いものばかりがそこかしこに散らばっている。
そして、私の今の状態も把握する。カチャカチャと手足がなっていたのは拘束具。木製の椅子に縛り付けるタイプのようだ。頭までせもたれが着いているのを考えるとあまり心地よい椅子とは思えない。
「おや?意外に冷静だね。普通の婦女子なら少しくらい声がもれてもいいんだけど?」
「御期待に添えなくて残念です。が、こんなことをしてタダで済むと思ってませんよね」
633名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:16:19 ID:Ay4TLGdo
そう。自分でも不思議な程に冷静沈着だ。訓練生の時のどんな状況でも戦えるように訓練したのが功を奏しているのだろうか?あまり両手を振って喜べるものではないが。
それに安心出来る材料もある。私達には違いに自分の位置が確認できるようになっている。ここでいくらか耐えていれば援軍が来るハズ…
そうとも知れず。ヘラヘラと薄気味悪く笑っている石英。今のうちに笑っておきなさい、後で地獄の苦痛を味合わせてやる。
634名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:17:40 ID:Ay4TLGdo
「確かに君をさらっておいてタダで済むと思ってはいないよ。ただ、今の状況を考えてみなよ?どういう状況かは分かっているだろう?」
「……………」
確かに。後先考えずに今の事を考えてみると非常に分が悪い。両手を拘束されて、体も動けず、得意の魔法も周りの魔方陣をみると封じ込められてるようだ。試しに弱い魔法を使ってみたがなんの音沙汰もない。
「さて、聡明なるフローライト君が状況を確認した所で。一つ君に確認…いや質問をしていいかな?」
あまりいいものだとは思えませんが…。
635名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:18:41 ID:Ay4TLGdo
「許可します。なんでしょうか」
「何簡単な事だよ。私達の陣営に着く気は「ありません」……そうか」
全てを言わせずに即答する。聞かずとも分かっているだろうに。
「何の為に私を誘拐したかと思えば…こんな事を聞く為だったのですか?ならば貴方の足らない頭でも回答は得るでしょう」
きつい一言と共に言葉を返す。正直に言うと少々うっとおしい質問だった。
その言葉を受けて流石に少しばかり沈黙する石英。だがクツクツと頭に来る笑いと共にまた喋り出す。
636名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:20:16 ID:Ay4TLGdo
「流石にトゥルーの癖のある人格の中でも一際抜きんでていることはある。だからこそ欲しい人材なのだが…。はてさて。そうだとすれば困ってしまったねぇ。私としても君にはうんと言って貰うしかないのだがねぇ。」
演技掛かった口調でベラベラと癪に触る話しをする石英に、ついに自分の頭の堪忍袋が切れたらしい。普通に喋ったつもりだったが、イントネーションがトゲトゲしくなる。
「だったら私を拷問なり洗脳なりなんでもするがいいでしょう!貴方の論評等……ヘドが出ます!」
637名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:24:06 ID:Ay4TLGdo
あまり私は考え付いた事をそのまま言う方では無いのですが…まぁ仕方ないでしょう。

何はともあれ…私に出来ることが、耐える。というただ一つというのも…癪に来ますね。まぁ気長に待つとしましょうか。
638名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:25:28 ID:Ay4TLGdo
以上導入部分終了。後は雰囲気で投下します
639名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:31:08 ID:J6gMW4up
愛の奴隷
640名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:31:42 ID:J6gMW4up
それが俺
愛の為に戦い、愛を説き、愛に死ぬ
641名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:32:09 ID:J6gMW4up
愛に洗脳されるってスバラ良い
すげぇかっこいいぜ
君達もやってみなよ
642名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:32:49 ID:J6gMW4up
愛とはラブ、ラブはラヴ
アイは私
643名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:33:36 ID:J6gMW4up
ラブリーでキュートな世界に君達の様な汚物はいりませーん
即刻愛を受け入れなさい
644名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:34:37 ID:J6gMW4up
今なら270度方向へ9000kほど進んだとk路オからお得な電波を受信できる
オマケつきてますよ、良いですよ
645名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:35:24 ID:J6gMW4up
最高に愛してます
君達は僕を愛してますね?
知ってましたよ愛は何でも知ってますから
646名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:36:53 ID:J6gMW4up
この人と僕は愛がなかったね
でも今はラブラヴ
これはヤツミサのおかげでする
楽しいね、愛のおかげで毎日ハッぴー
はっぱーとかぱおおあとは違う幸せね
647名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:38:30 ID:J6gMW4up
僕等の愛は終わらない
なぜなら君達が僕を愛しているから
愛とはすばらしいぃぃぃ
そう愛とは荒れ狂う感情なのだ
お前達は愛に溺れて消滅する運命
648名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:14:44 ID:Ay4TLGdo
スマヌ。自分の注意不足で変なものを招き入れたらしい…
ちょっと首吊って死んでくる
649名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:17:04 ID:AQNuDFyY
いや君のせいじゃないだろうw
前々から唐突に来る洗脳失敗して脳がイカれてしまった人じゃないか
650名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:19:26 ID:LqhVDUr5
行 く な !
それより早く続きを書くんだ、GJ!
651名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:27:53 ID:Ay4TLGdo
おまいら…


そんな優しい事言っちゃ泣いちゃうぜ?
。°・(>_<)・°。
というわけで続き↓
652名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:31:38 ID:Ay4TLGdo
「で、手始めはこれですか?」
先程の言葉で一旦会話が終わり、周りが慌ただしくなる。私への拷問の準備でしょうが、あまりみてて気持ちのいいものではありませんがね。
そうして、先程の科白に戻ってみると、まずは伝統的な電気椅子らしい。今まで座っていた椅子がそうだったのだろう。
そして、石英が私の真正面に立つと。
「もう一度聞く。私達の軍門に下るつもりは無いか?今ならなんの痛痒も無く受け入れてやるぞ?」
653名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:34:17 ID:Ay4TLGdo
私は、はぁ。とため息を吐いて残念だ。とばかりに頭を振る。
「貴方は私が思っていた以上に愚かだったようですね。私の貴方に対する評価に愚者のタブを加えてあげましょう」
そう私が言った瞬間。ほんの少し、私の気の迷いだったのかも知れないが、残念、とは違う何か、分からないような表情が見えた気がした…………が。
石英が隣りにいた下っ端に目を泳がせた瞬間。
「くぅああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!」
イタイイタイイタイイタイイタイ!!!。
654名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:38:31 ID:Ay4TLGdo
「止めろ!」
「ヒィァ!。ハッ……!ガァ………」
両手両足に今まで感じたことの無いような…いや断定する。無い程の痛みが私を襲った。
流石の私も思考が一瞬飛びかける。
「………………」
石英は何も言わない。だがその眼は私にメッセージを送り続けている。
それを私は口と目をきつく閉じ、拳を握ってアピールする。
くるなら…きなさい。
そしてカコッという音と共に。
655名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:46:16 ID:Ay4TLGdo
「…………………ッッッッ!!!!!!!」
なんでなんでわたしだけこんなことなってるのわからないわからないよだれかたすけてせめてじゅうぶんのいちくらいにしてくださいおねがいしますおねがいしますおねがいします
「止めろ」
「キャヒィ………!ィタァイ!」
クタッと体の力が抜ける。前傾姿勢のままで頭も垂れ下がる。だが、この程度で…
「っう…。もう終わりですか…?悪の組織…も大した事ありませんね…」
そう、少し涙目になって反論した瞬間。
「ぅがぁぁぁああああああ!!!!」
656名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:53:01 ID:Ay4TLGdo
中盤触り終了。
なんてったってあんまり電撃椅子の内容にを考えてなかった自分に絶望した!
というわけで急ピッチで電気椅子の内容考えてくる
657名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:55:22 ID:Ay4TLGdo
中盤触り終了。
なんてったってあんまり電撃椅子の内容考えてなかった自分に絶望した!
だから急ピッチで電気椅子の内容考えてくる
658名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 14:59:09 ID:Ay4TLGdo
結果。惨敗しますた。
自分の不甲斐なさを呪います><電気椅子は淡泊な結果に
というわけで書いていた続きを投下↓
659名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:07:20 ID:Ay4TLGdo
心からそう思っていても。痛みは消えることはない
しかも、この痛みは冷静沈着を旨としている私を、電撃が流れている間容赦なく思考を侵してくる。
だが口だけは相変わらず相手を罵倒する単語がつらつらと喋り出す。
「っう…。もう終わりですか…?悪の組織…も大した事ありませんね…」
そう、少し涙目になって反論した瞬間。
「ぅがぁぁぁああああああ!!!!」
身構えてもいない油断を付け込まれて。私はアッサリと自分の意識を手放した。
660名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:14:13 ID:hH178ii3
こんな細切れに書き込むと連投制限かかるんじゃないのか?
661名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:16:19 ID:Ay4TLGdo
「強情ですな。この女…」
幾度もの電撃で気を失ったようだ。フローライトはグッタリと体を忌々であろう椅子に持たれ掛かっている。
当たり前だ。かなりの高電圧をその体に加えているのだ。常人ならば一度目か二度目の電撃で気を失っている。
「そうだな…………」
いや、むしろそうでなくてはならない。私が下っ端上司の相槌を打つと。
「次の仕度をしろ。それまでフローライトのセッティングも済ませておけ。」
「………ハッ!」
そう、そうだ。彼女はどんな時も気高く、美しかった。だからこそ……
「………………結果は、変わらぬ。」
そう、一言。気を失ったフローライトに語りかける。
そして身を翻し彼女だけを残して部屋を去った。
662名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:18:43 ID:Ay4TLGdo
「…………うぅ………」
ここは………?
「おはよう。フローライト君」
目を開けて周りを見る。依然としてここは拷問室か……。さっきの椅子から余り時間は経っていない…と思う、まだ体中がピリピリする。
そうだ、それよりも。
なんだかさっきの椅子よりも視線が高い…。それに手が痛…い!?
「なんですこれは!?」
私は鎖によって吊上げられていた。そして足の間には股を裂くようにして置かれた三角木馬…!
「少々趣向を凝らせて貰った。何、さっきの椅子より痛みはましだよ…。まぁ痛いことには変わりは無いがね。」
663名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:21:23 ID:Ay4TLGdo
私は自分の体を揺らして自分の体の確認をする。
痛みは…酷いが耐えられない程じゃない。体の損傷も無し。抗戦率90パーセントって所…。まだ耐えれる。
そう自分を見切った上で。
「………貴方も暇ですね。私が下るつもりもないのに、時間を割いて私に付きまとうなんて」
「…………先に科白を言われるとはね。ならご希望にお答えしよう」
そう言うと、ヂャリヂャリと金属が悲鳴をあげる声と共に…。
「…………イタ。」
暫くして、ペタと言う音が響く。私の足と股が木馬に降ろされた音だ。そして、徐々に自重が足と股の間にのし掛かっていく。
664名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:23:26 ID:Ay4TLGdo
「脚を締めたまえ。そうしないと痛いぞ」
「………言われなくても」
脚を曲げて出来るだけ腰を浮かせる。限界はあるが何もしないよりマシだ。
「さて、セッティングは無事終了した。次は君の意思を問うはずだったのだが、これは君がすっとばしてくれたからな。直接拷問に移らせて貰う」
コツコツと音を立てて近付くく下っ端。その手には鞭を持っている。
「先程も思ったのですが…貴方が直接私に拷問することはありませんね?根性無しですか?」
軽くジャブ程度に軽口を。私に出来る事は少ない、自由な口で石英の調子を狂わそうとするだけだ。
665名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:26:18 ID:Ay4TLGdo
「減らず口は世界でも指折りだな。…やれ」
そして下っ端が鞭を振り上げその若干後。
バァン!
「ッ!」
戦闘服が音と共にちぎれ飛ぶ。遠慮無しに背中に当てられたものだから音もかなり大きい。余韻がすこし残る程だ。
と、冷静に評論しているがかなり痛い。背中が焼ける程の痛みだ。確かに電撃程では無いが、非常に痛いものに変わりはない。
「続けろ……」
石英の無機質な言葉に誰も返答せず、私への拷問はエスカレートしていった。
666名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:27:47 ID:Ay4TLGdo
二度三度。フローライトの体に鞭が飛び交う。
その度に残っている戦闘服が千切れてそこらに落ちる。
「あぅ!……イタッ!……あぁ!……きゃう!」
段々と服の断面積が無くなっていき。素肌に鞭が当たり出す。
バン!バァン!バシン!!
腰、胸、手、脚と順々に鞭はフローライトを襲う。
そして声が次第に大きくなっていく。痛みが段々と体に蓄積されていっているのだろう、脚にも力が入らなくなってきており脚が下がってきている。
「よし、少し止めろ。」
石英の言葉で下っ端はスッと奥へ引く。
667名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:33:11 ID:Ay4TLGdo
フローライトはゼイゼイと息を荒げる。既に服はお腹と肩を申し訳程度に垂れ下がっているにしかならず。ブラジャーも下半分を覆っているだけで、肝心の乳首ははだけてしまっている。しかしかろうじてショーツは無傷で木馬から主の割れ目を守ろうとへこませている。
「あ…………あぅ……やめて……」
既に彼女から完全に脚を締める芸当は出来なくなっている。もう出来る事と言えばピクピクと脚を震わせて我慢する事だけだ。
だが。
「まだまだ序盤だよ?そんなことで耐えれるのかな?」
石英が優しくかたりかけるその質問だけは。相手の瞳をみて、弱々しいがきっぱりと。
「聞く……価値…皆無で…す」
668名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:40:23 ID:Ay4TLGdo
そう、グッと堪えて返事をする。
だが既に彼女の体は自分の意識とは別に、次の段階にステッブアップしていた。
…………クチュ………
何か湿り気のある音が彼女の股の間から聞こえ出す、断続的に、そして鮮明に。
「ふむ…濡れてきたかね?フローライト君」
さすがに彼女といえども羞恥心があった。顔を真っ赤に染めて勢い良く俯きながら時折呻く。彼女の意思から反論が出なかったのは初めてだ。
「悪い事じゃない。むしろ正常な反応だよ。人の腟が濡れる時は快感と防衛反応がある。安心したまえ君の反応は正しい事だ。」
「…………うるさい」
小さく呟く。
「おや?なんて言ったのかな?。小さく話すなど君らしくもないねぇ」
「うるさいと言ったんです!!」
キッと顔を上げて石英を目尻に少しの涙を貯めた目で睨む。
その表情は何事にも屈することの無い、激情がありありと籠った顔だった。

「…重しだ」
その顔に刹那、食い入っていた石英が下した言葉は、フローライトにとって更なる苦痛を生み出すものだった。
669名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:44:19 ID:Ay4TLGdo
重りの言葉を受けて下っ端が新たな拘束具と金属の丸いものを運んできた。そして手際良くフローライトの太腿に拘束具をつけて、重りもつける。
「…………ぅ、悪…趣味にも、程が……きゃ!!」
最後まで言わせず、重りが彼女の太腿を引っ張る。必然的に彼女のショーツのへこみをり一層深くなった。

「うぐぅ、……あ、あぅぅ」
石英の方を向いていた顔も、また俯いてしまった。体が痙攣しだし、もはや脚の力が抜けるのは時間の問題だ。
だが拷問の主はそんなわずかばかりの時間も、与えようとはしなかった。
「…………やれ」
そして、無慈悲な声が響き渡る。
下っ端が再び姿を表し、フローライトに更なる苦痛をもたらそうとする。
「やめっ!お願い!こんな状態でされたら……!」
だが、その懇願さえも途中でかき消されてしまった。
バァン!!
「うあああぁぁぁ!!!」
先程の叫びとは次元が違う声が響き渡る。心底から声を出し、痛みを少しでもやわらげようとする。
バァン!!バァン!!バァン!!
「あひぃ!!お願い!!!止めて!!!痛いぃぃ!!!」
徐々に腕、頭、胴体、脚五体がグッタリと力を無くしてゆく。…つまり。
「あぎぃ!!い、痛!!アソコがぁ!!あぐ!!痛い!!」
670名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:47:35 ID:Ay4TLGdo
そして、まだこの光景に満足しなかった軍主が。
「重りを足首に下げて重りを増やせ。手を後ろに縛って踏ん張りを効かせないようにしてやれ」
フローライトは内心の脅威を拭わずにはいられなかった。ただでさえ脚を締められなくなってきている今、この拷問に耐えていける自信は…正直あまりなかった。
だから
「………………」
沈黙した。
普通ならば。そうせめて普通の感情をしていたならば、この責めに屈し、或いは下っていただろう。
だが、フローライトの心理には耐えていけるという、ほんの若干の心があった。それが彼女の心に歯止めをかけた。耐えれるならば一瞬でも耐えねばならない。例え援軍がこなくても。
いつもならば、その意思はどんな苦境に陥ってもパニックにならず、冷静な決定を下していたのが。今回だけはそれが彼女の行く末を不幸にしてしまった。
カチャという音がフローライトの耳に聞こえた瞬間。
「はあああああああああああああああああああああ!!!!!!」
671名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 15:52:47 ID:9YJgL/zU
ごめ・・・嵐かと思った。
まとめて書いてから投下したほうが良いんじゃないかな?
672名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 16:08:09 ID:Ay4TLGdo
今までと比べ物にならない程の激痛が彼女を襲った。
腕を後ろ手に縛られ、脚を伸び切らせ、重りによって深く、深く食い込んだショーツが急速に濡れていく。
さらに
バシン!!
「ああっ!!がぁあぁ!!!お願い!!!止めてぇぇ!!!」
幾度も、幾度も嬲られ。フローライトの体は崩壊の寸前にあった。
背中と胸は赤く腫れて、鞭の後が生々しい。腕もミミズ腫れが酷く、所々内出血しているようだ、少し青黒い処がある。柔らかく、白いお腹も見るに耐えない程に真っ赤に責められていた。
顔は涙と鼻水と涎で汚れ。既に叫び声以外の言語をはなってはいなかった。
「はぅぅ!!んあ!!?いぅぅ!あぅぅ………!」
そして彼女は一番、安易で簡単な、気絶という選択によって現実逃避を試みた………………。筈だった。
ビチィ!!
「きゃああああああああああああ!!!!」
鞭の音がかわった。平面の二次元を叩く音から、三次元の立体それもピンポイントで何度も当てるようになった。
そう、つまりフローライトの大事な部分。ショーツに守られた秘所と胸の突起を嬲り始めたのだった。
「気絶等…させんさ。ここで決定的に君を追い詰める…」
「っ……………ァ!」
声にならない声。目をあらんかぎりに見開き。口を開けている姿は変えられない絶望を目の当たりにした断末者のそれであった。
673名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 16:12:08 ID:Ay4TLGdo
>>671
ごめ、投下しようとコピー&ペーストしてたら直したい処が出来まくって直してた><
勢いでかくもんじゃないねSSは(笑
というわけで肝心な処で一時停止^^;
674名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 16:16:19 ID:ABY/z4Oi
スレの私物化と言わざるを得ない
675名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 16:48:58 ID:24nkMSF7
かまわん、やれ!
676名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 17:11:12 ID:Ay4TLGdo
がんばります><
ただ>>651と自分がなれあったのも事実ですし、ぶつ切りで嵐に見えたのも事実です。
なので一度推敲して完成させてから一気に出します。
また>>651にならないように気をつけます。では自分のせいでスレが荒れないこと祈って。
677名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 17:15:45 ID:ALSGsa0o
もっとやれ
678名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 18:36:42 ID:adYliMLv
>>676
本当に荒らしかと思った
何を焦ってるのかしらんが、これじゃ>>674の言う通りだ
PCから投下すればいいのに
持ってないとかだったらしょうがないけどもっと考えて投下するべき
携帯だとしても1レスにもっと文章詰められるはずだし…
679名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 19:09:00 ID:Ay4TLGdo
>>674&678&ROMの皆様
すみません。マジですみません。
自分の媒体が携帯なのを完全に失念していました。重ね重ねお詫びします。後コピーをいくつか取ってペーストというのをしなかった自分の責任です。
自分のした事は単なるスレ汚しだったようです。
完全スルーということでおねがいします。
罪悪感に苛まれてきます><
680名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 19:39:51 ID:FJyrzp7Q
>>679
未成年だろうと勝手に推測させてもらうけどパソコンぐらい家には無いのか?
681名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 19:58:21 ID:7EE2sBei
>>680
もしかしてパソコンができる時間が限られてるんじゃないの?
>>679
SS書くときはワードパッドとか使って全部書き上げてから投下したほうが効率いいよ
書き終えたらコピーとペーストでいいし
682名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:00:03 ID:Ay4TLGdo
>>680
いや、とりあえず成年はしている。
ただ、今環境を話すと入院中で暇だったんだ。だから慣れてない携帯で打ってたんだ。
なんて自己弁護なのも分かってる。自分の阿呆さ加減がいけないんだ
なんか本当に自分がいるだけでスレ汚しに思えてきた。
自分の事は完璧スルーしてください。ただの頭が足りない人間が何かの間違いで生まれてきただけですから。
683名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:15:11 ID:CnrvJN24
お前ら、もうちょっと寛容になれんか?
いろんな板を見てきたが、エロパロ板の自己中ぶりは異常。
684名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 20:24:00 ID:FJyrzp7Q
>>682
そうだったのか勘違いすまんかった。

俺も入退院結構繰り返していたから気持ちは分かるよ。

あれだ。とりあえず投下しても良いと思う。
ただ、>>678の言うとおり文章を詰めてから投下して欲しいんだ。
多分お前さんから見れば分かり難いと思うからどんな風に見えているのか分からないんだろう。
もうちょっと文章詰めて投下していって他の連中にどんな風に見えているのか教わるといいよ。

SSも闘病も頑張れ。
応援しているよ。
685名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 21:01:23 ID:RJt06eUJ
>>684
全俺が泣いた
686名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 21:57:36 ID:u/XCKarT
>>683
読者がゆとりばかりだから仕方ない。
著者と読者との関係は良好でありたいと思う。
687名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 22:26:20 ID:adYliMLv
>>682
ゴメン言い過ぎた、まさかそこまで落ち込むとは……
ただ文章を詰めて書いて欲しかっただけなんだ
自分でもたまに携帯からSS投下するから注意を呼びかけたつもりだったんだが…

いるだけでスレ汚しなんて言うなよ……悲しくなってきた……


>>686
その通りだがゆとりって使って欲しくなかった
688名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 23:07:54 ID:9FRaQD9h
別に病気云々まで言わんでも
ただ携帯でやったから気が付かなかったってだけでいいのに
PC持ってないのとかそういうくだらないレスは放置でいい
689名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 23:50:28 ID:OpLFekZ9
流れをぶった切るがコミック1が楽しみだぜ!理由は…わかるな?
表紙が公開されてて期待度MAX!
690名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 00:03:44 ID:DYhV1CuH
>>689
kwsk
691686:2008/04/25(金) 00:05:57 ID:u/XCKarT
>>687
すまない感情的なって失言してしまった。許してくれ。
確かにあらかじめ文章をまとめておいてそれから投下するのが一番理想的ではあるが
書き手の時間やら状況に応じて短文やら長文やら変化をつけて投下はそれはそれでアリじゃないかと思う。
自分も人のことは言えないが、かける言葉は十分に選ばないと後に残る…。
それでこれから後に続く書き手の卵が投下しなくなるかと考えただけでゾッとする。
692名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 00:18:40 ID:nzsspVzf
>>689
ググったけど見つからない。
どんな表紙なの??
693名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 00:25:00 ID:v2OdaPnj
>>689
もしや…と思いネコ○フランに行ってみたが…
こいつはすげぇぜ
694名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 00:52:55 ID:KTyo54Q6
ふおおおおおお
これは欲しいな!
thx、>>693
695名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:15:39 ID:l7K4kDe7
>>693
よくぞこの少ない情報で分かったなw 
すごいよなぁ…アレ

696名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:17:25 ID:nzsspVzf
>>693
なんとネ○サフランに新刊でるのか!
表紙みたが見てるだけでワクワクしてきたぞ!!
697名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:17:33 ID:KTyo54Q6
氏のお仕事情報のところにKTCの戦乙女ヴァルキリー2のアンソロで参加とあるが、
こっちも堕ちネタがあるゲームだから期待できそうだな
698名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:18:31 ID:FJQHkxqf
>>674>>678>>680
が作家を潰したんですね、わかります
699名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:29:03 ID:bQ+Hm88i
なんで名前伏せるん?
700名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:32:22 ID:l7K4kDe7
>>699
そりゃあ悪だからな
701名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 01:51:35 ID:hLWr7Ix8
委託出るかなぁ?ネコサフラン

遠方に住んでると、こういうときは厳しい…orz
702名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 02:42:11 ID:EzgxiRvn
とりあえず気に入らない作家だと思ったら、スルーしておけ
俺みたいになww < ある意味ヒデェ
703名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 03:01:10 ID:ccNszZXC
書き込んだ時点でスルー出来てないけどな
704名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 10:52:13 ID:hnKLfkGq
GWって連日オタクイベントやってるのかよ・・・ビックサイトは。
705名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 17:00:38 ID:jlJ6EQ6U
かき入れ時だもの
706名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 17:40:22 ID:P170XVfl
マスかき時
707名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 17:55:09 ID:CYaznQe6
初めてこのスレを見たんだが・・・・
激しくいいと思ってしまった。特に清楚キャラをMCしていって悪の服まで着せるというのは・・・・最高、だな
708名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 19:08:46 ID:4exlwPKt
さすがinoino氏だなぁ。
表紙だけでにょっきしてきたぜ。
しかし委託販売してもらわんと参加できない俺はorz。
709名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 19:31:51 ID:UaeMDmPx
>>704
働いて汗水流しながら創作活動を続けてこのような休暇中にイベントに参加するんだよ。
そんな事も分からないのかお前は。
いや、その言動。書き込みの時間帯。

貴様は……妖精だな! 口煩く二次オタは変態とか言って蔑み高貴な精神を保とうとするハイエルフだな。

このスレッドに来たのが運の尽きだな。ダークエルフにしてやる。
衣服と装飾具ぐらいは聞いてやるから大人しくしていろ。
710献血の紅:2008/04/25(金) 20:19:10 ID:uRxzt26V
こんばんは、流れを切ってSSを投下させていただきます
今回は「鬼が来た」の後編です
711献血の紅:2008/04/25(金) 20:19:31 ID:uRxzt26V
 なーに、終わったらまたたっぷりのみゃいいさ!

 俺様の名前は雷殺鬼(ライサツキ)ってんだ!、じゃあ後でな!


 若神村襲撃事件から翌々日の朝、
太陽が昇り始めた頃に若神城の姫、珀音姫は目を覚ました。
「…」 彼女は昨夜自分を襲った不思議な感覚を微かに思い出す
 なんだったんだろう…あの、奇妙な感覚は…
 まるで何かに変わるような…そんな感覚…
 そう、まるで…あの人のような…
 そんな感覚……
そして彼女は思い出す、
大きくて怖そうだけど、笑顔がいい『あの人』の事を…
それは……

彼女は知らない、巫女を鬼に変える名酒『鬼の鎧』の効果が全身に回っていたことを。
その効果こそ『感覚』の招待だったことを。


712献血の紅:2008/04/25(金) 20:19:54 ID:uRxzt26V
そしてその日、珀音姫に巫女としての仕事があった。
それはある鎧と金棒を破壊、もしくは封印することである。
その鎧と金棒はある刀職人が拾った物だが、
鬼の邪気が鎧中に溢れており、刀の一つが金棒に取り込まれてしまったのである。
職人はそれが原因でその鎧を封印してもらうように頼んだのである。
若神城は先祖代々から鬼や妖怪などを封印する地下室が存在するのである、しかしその部屋が使え、かつそういったものを封印、もしくは破壊できるのは鬼切の巫女しかいないのである。

そして現在、
珀音姫は今、巫女服を纏っていた。
その服は彼女の美しい体のラインを見事に隠している。
「では姫様、我々はこれで…」
「ご苦労様でした」
念のために連れた護衛の兵と鎧と金棒を入れた葛篭を運んだ兵は、
その地下室の扉で珀音姫と別れた。
「さてと…」 珀音姫は気を引き締める。
今の彼女の顔は周囲を和ませるおっとりとした少女ではない、
邪気を祓う鬼切の巫女の顔だった。

713献血の紅:2008/04/25(金) 20:20:33 ID:uRxzt26V
珀音姫しかいない暗い地下室、灯りは蝋燭のみ
そこで彼女は、例の鎧が入っている葛篭を開いた。
そして、その鎧を床に丁寧に置く
それは正に『鬼の鎧』と言っても過言ではなかった。
どうやら腕、脚、肩、胴にそれぞれ着けるような真っ赤な鎧である。
しかし、胴体に着ける鎧はまるで鬼の顔をイメージしたようなもので、
人間の両方の胸の辺りには「目」のようなものがある。
そして、刀が取り込まれた金棒の取っ手は、刀のようなものになっていた。 どちらも以上に上げた所以外はほぼ普通の鎧である。
「これはもしかして…
 何かで死んだ鬼の魂が鎧に取り付いたのでしょうね…
 そして、金棒の方はその死んだ鬼が使っていた物を呼び戻した物なのでしょう…」
彼女の推測はそれまでだった。
 あの人は大丈夫なのだろうか…
その時彼女はほんの一瞬だけ、雷殺鬼の事を思い出してしまった。
「いけないいけない…
 心を乱しちゃ駄目!」
再度精神を集中し、退散方法を決めた。
その退散方法は、一回強制的に邪気を発動させ、一気に封印するという方法。
しかし、退邪経験が浅い彼女には一回だけが限度であった。
 それでも、やらねばならない
彼女は自分に言い聞かせた。

714献血の紅:2008/04/25(金) 20:21:09 ID:uRxzt26V
―邪気よ いまここに 目覚めよ―
最初にまず、強制的に鎧の邪気を開放させる法術の呪文を唱えた。
すると、胸鎧にある『目』が光って宙に舞い、他の鎧と金棒もそれに続くように集まった。
そして鎧は、まるで見えない人間が纏ったかのように宙に整った。
(恐ろしい気配が集まってる、早く封印しないと…)
珀音は急いで束縛の呪文を唱える。
―見えぬ鎖よ 我が瞳の… ガッ! 
その時、鎧から発した邪気の波動が彼女の詠唱を止めた。
「ウアッ!!」
波動の衝撃で吹き飛ばされる珀音、彼女は背中を壁に打ちつけた。
「フハハ…小娘フゼイガ生意気ナコトヲ…」
鎧は珀音をあざ笑うかのように喋りかけた。
しかも、鎧の周囲に纏っている邪気は強くなっていく
「そんな…、呪文の力が強すぎた…」
珀音は戸惑った。 何しろ初めてだったので力の加減が難しかったのだ。
「フンッ!」
鎧は目を光らせた。 珀音はその時に鎧を見ていたために、その光を避けることができなかった。
そして彼女はその光によって倒れてしまった。
「フフフ…ココカラハ出ラレソウニナイカラ、コノ娘ノ体ヲ使ッテ出テ行クトシヨウ
 ドウヤラ退邪ノ力ヲ持ッテイルヨウダシナ…ダガ、ソノ前ニ…」
鎧は珀音の中に残っている法力を全て吸収する、起きた途端に反撃されないようにするためだ。
だが、それが自分の運命を変えるとは鎧は思っても見なかっただろう。


715献血の紅:2008/04/25(金) 20:21:59 ID:uRxzt26V
法力を吸われながら珀音は夢に似たようなものを見る。
花も草もなく、天井どころか床も壁もなく、まるで万華鏡の中のような空間
その空間から色がどんどん消えていく…
消えていく『色』を目撃し、次第に焦燥が激しくなる珀音、そんな彼女に誰かが近づく
彼女はそれを気配として感じた。 一昨日に会った人と同じような感覚
もしかして…「雷殺鬼さん?」 その影の方を振り向いた。

しかし、それはかつて心を開いた鬼ではなかった。
「!?」 彼女は衝撃した。
似ている…そう、それは全てが自分に似ていたのだ。
ただ、瞳の色が黄金色なのを除けばだが…
(ふふふ…残念ですわね、彼ではなくて)
「そんな…も、もう一人の…私…」
珀音は戸惑う、自分と同じ姿をしている者に
(怖がらなくていいですわ…なぜなら私はあなたの体だから
 そして、今のあなたは心だけの状態)
もう一人の珀音は怯える、この人は何をいっているのだろう
意味が全くわからない……
(じゃあ、教えてあげますね、あなたはあの鎧に体内の法力を吸収されて、あなたの体にある邪気が膨らんでいってますの
 つまり、今のあなたは完全な鬼になろうとしていますわ
 いや、すでに鬼になってもおかしくないのです。
 そして人間の心であるあなたと鬼の心である私が一つになれば完全に鬼になれるのです)
「そ、そんなの…そんな事いわれても解りませんよ!
 それにいつから邪気が…」
(それは一昨日に雷殺鬼さんが留守の間、妖兵さんが注いでくださった『鬼の鎧』が原因なのでしょうね
 少なくとも彼に故意も悪意もなかったのでしょうけど)
珀音は衝撃を受けた。あの時に飲んだ酒の一部に鬼化する成分があったなんて…
716献血の紅:2008/04/25(金) 20:22:22 ID:uRxzt26V
「それでも、私は鬼切の巫女です!鬼になんてなるわけにはいきません!」
黄金色の瞳の珀音は反論する珀音を哀れな眼で見つめる
(かわいそうな人…、鬼切の巫女として生まれただけで
 悲しい建前を未練なく言ってしまうなんてね…
 あなたは雷殺鬼さんの前でそんなことを言ってしまったら哀しい顔をしてしまいますわね…)
雷殺鬼 その言葉で彼女は戸惑った。
(あなたは悪い鬼から人を守ろうとしているのでしょうけど
 その人間たちはあなたに何かしましたか?
 あなたがさらわれても村の人たちは何もしてくれなかったんじゃないですか…何をしても褒めてもくれない虚しい日々を暮らしていきますの?)
動揺する珀音に黄金色の瞳の珀音は追い討ちをかける。
「いやぁ…やめてぇ…」 目に涙を浮かべる珀音
そう、巫女だから、この城の姫だからという理由で彼女は誰にも甘えることができなかった
母が死んでために、物心付いた時から外で遊ぶこともできないまま法力覚醒の儀式と大量の勉学を強いられた毎日
それによる苦しみなど誰にもわかってもらえない苦しみ
(人間なんてなんだかんだ言ったって結局は自分の命が大事ですのよ
 そんな人間よりもあの人のそばにいたほうが楽だと思いますわ)
「あ…あの人って…」
あの人、それは雷殺鬼のことである
(私だってあなたに幸せをあげたい、でもこの姿のままではあなたは幸せになれない
 だから鬼になってしまえばあなたに自由が手に入ります)
黄金色の瞳の彼女の優しさにうそ偽りはなかった。
717献血の紅:2008/04/25(金) 20:22:45 ID:uRxzt26V
(でも、このまま鬼にならないでいても
 あなたはこれからも苦しい思いをしていかなければなりませんの
 だけど私は、あなたに苦しい思いをしてほしくないから…)
純粋で無垢な優しさが黄金色の瞳の彼女にあった そう、かつて雷殺鬼にふるまった優しさ…
人の心の珀音は今気づいた、何故鬼に優しくしたのか、何故度々その鬼の事を思っていたのか、
それは息苦しい空間に彼が少しだけ開放してくれたから…
「私、なります…」
(え)
聞こえたのは決意の言葉
「なります、鬼に
 人間のまま目が覚めても人間が助けに来ても逃げ場なんてないし…
 それに私はまだ雷殺鬼さんとお話がしたいし、」
そう、人の心の珀音は心を変える決意を決めた。
もう鬼化が心にまで染まっただけではない、
彼女は感じていた。
自分はどっちみち人間のままでは生きられないことを(まあ、人間のままでいても鎧に乗っ取られるのがオチ)
「冷酷になろうとしても優しくなってしまう不安定なあなた…
 いいえ、私…もう、我慢しなくていいんですよ…」
そして、黒い瞳の珀音は黄金色の瞳の珀音を抱いた。
その温もりに黄金色の瞳の珀音は激しく泣いた。
そして、黄金色の瞳の彼女は体の色を変えて、角を生やして、耳を尖らせながら泣いた。
(…ァ…うああああっ)
「もう、寂しくありませんよ…
 私たちは…一つになるから…」
(うん、うんんっ…)
そして、空間は完全に消えて、二人は一つになった。


718献血の紅:2008/04/25(金) 20:23:08 ID:uRxzt26V
そして地下、
横たわったまま法力を全て吸い取られ、
巫女服をズタズタに破られた珀音の体の前に
鎧は未だに人の形をとりながら立っていた。
「フハハッ…コノ娘ノ体ヲ使ッテ我ハ自由ヲ手ニ入レルノダ!」
鎧は笑う、何も知らずに笑い続ける
「サテ、起コストスルカ…眠ッテモ乗ッ取リハデキン」
だが、鎧が起こすまでもなく珀音はガクガク震えながら起き上がった。
「ナ!?」 鎧は驚く、
カッ!! 続けて珀音は目を開いた。その色は黄金色!
「ん…んあああああああああああ!!」
雄たけびと共に彼女に変化が訪れた。
ガクガクと震える体を抑えるように抱こうとする珀音。
「あ…ああっ!!」 ビリビリッ!
指の先、その爪は長く、そして鋭く伸びていく。人なぞたやすく切れるくらいの鋭さはある。
「んんっ…はあああっ!!」 グウウウゥ!
少し小さい胸はムクムクと大きくなっていく。今で言うとFカップくらいはありそうだ。
「いぎいいぃぃぃ!!」 グググゥッ…!
長い髪から覗く耳は斜めに鋭く尖っていく。もう人とは違うと言うかのように。
「ほがぁっ!」 ギッ!! ギギギィ!
荒い呼吸を続ける口から牙がギラギラと伸びる。それに続くかのように舌も少しだけ鋭く伸びた。
その口からは涎が溢れていく…
「アウッ!! グウゥ!!」 グッ!…ギギギ!…ギリッ!!
額から鬼特有の角が右と左に一つずつ生え、一対になるように伸びていく。
「んん…ふっ…ふあああっっ!!」
体の色が肌色から赤色に変色していく、胸から手足の指先満遍なく真っ赤になる体。
変色は黒髪にも及びこっちは血のような紅の色に変わる。
「ああん!…はぁん!!」 グゥッ!!
そして、黄金色になっただけの瞳に完全な変化が訪れる、
瞳孔が獣のように鋭い切れ長に変わっていく…。
「ひゃうううう…はっ…あぁぁぁん」
肉体の変化に珀音は恍惚感を感じて淫らな声を上げて果てた。
719鬼が来た(後編):2008/04/25(金) 20:24:17 ID:uRxzt26V
鎧はその光景にただ驚くだけだった。何しろ人間が鬼に変化する光景なんて見たことがなかったからだ。
「ウウ…コ…コレデハ乗ッ取ルコトガデキナイデハナイカ…」
すると、変化の快楽に果てた少女もとい一匹の鬼娘が スッ と起き上がった。
「コウナッタラヤケクソダ!!」 鎧はヤケクソ気味に金棒を振り回し突っ込んだ。
「ソノッ!体ッ!ヨコセーッ!!
 ウオオオオーーーーッ!!!」
で、
結果、鎧の金棒は鬼娘の華奢な手で受け止められた。
「………」
無言を続ける鬼、パニックになる鎧
そして鬼は口を開いた。
「何ですか?」 その瞳から殺気が迸る。
「イ…イエ…」 殺される、彼がそう感じたとき彼の自由は殺された。
『目』は怯えた。


「ふふふ…この鎧、なんだかかっこいいですね
 雷殺鬼さんに見せたいですわ…」

鎧は自我を消されて見事に彼女の鎧になりましたとさ。 チーン

「さて、この城から出て雷殺鬼さんを探さないと…
 そうだ、この金棒で…」
すると、鎧が持っていた金棒の取っ手の位置を変えて、
銃のように構える
そして、壁と天井の間に狙いを定めて…

ズドーーーーン!! 見事に出口が完成した。
出口は皆さんのご想像にお任せいたします。

「さっ…こんな牢獄を出て雷殺鬼さんを探さなきゃ」
そして、珀音は先程自分を苦しめた鎧を纏ったまま脱出したのだった。


720鬼が来た(後編):2008/04/25(金) 20:24:49 ID:uRxzt26V
どこかの洞窟の奥の部屋、
何者かに荒らされていた部屋に雷殺鬼はいた。
ただ、かつての恐ろしい自信に満ちた表情はしておらずただ、落ち込んでいたのだった。
「……ふう、こんなとこにいたってアイツが来るはずがねえか、
 だって約束を守れなかった俺なんか、もう忘れてるよな…」
そんな時、
「雷殺鬼さーん!」 女の声、しかも彼にとって聞き覚えがある声だった。
「え?」 聞き違いか?いや、小さいながらも足音が聞こえるが…
それから次第にその足音と声が大きくなる、つまりこっちに近づいてきている
そして、
「あ、やっと見つかった」 その姿は裸体の上に胸部分に『目』がついている鎧を着けている。
いや、その前に体は赤く、髪は紅く、額に一対の角が生えている、
ついでに右手には金棒、左手には酒ビンを持っている、
その姿は鬼である彼にとっては同胞にしか見えなかった。
ただ、彼はこんな同胞に今まで会ってはいなかった。
「い、一体何者?」 彼は問いかける、
すると彼女は自分の姿を確認した。
「あ、この姿だと分かりませんでしたよね…
 私は一昨日貴方とたくさんお話した珀音姫ですわ」
雷殺鬼は一瞬だけ ? を浮かべて、
「ええええええええ!?」
驚いた。

721鬼が来た(後編):2008/04/25(金) 20:25:19 ID:uRxzt26V
「で、そんなことがあって現在に至ると…」
今、雷殺鬼と珀音は寄り添いながら話をしている、
珀音は嬉しそうに、雷殺鬼は少しだけ申し訳なさそうに、
「はい、あんな窮屈なところにはいる気がおきなかったから貴方を探したんです、最初にここを探したら気配がしたので来たんです」
なんだか喋り方は以前のままだが、ちょっとだけ変わっているところがあるのに雷殺鬼は気づいた。
だが、彼は合えて口にしない。
寧ろ彼は左手に
「それで、酒の匂いがしたのでちょっとだけ酒の部屋に入ったら部屋が荒らされてましたわ
 残ってた酒が二個あったんですけど余りに不味かったんで捨てようかと思いましたが、勿体ないからとっておくことにしました」
すごいな、と彼は思った。
「そんなことよりも、すまねえ」
彼は謝る、それは果たせなかった約束の事…
彼はその事だけを申し訳なく思っていたのだ。
だが、彼女はそのことを怒っている様子はなかった。
「雷殺鬼さんは悪くないですよ、私だってそのまま寝ちゃってたんですから…」
いや、お前は大して悪くないだろ とは彼は言わなかった。
「それよりも私はどうしてそうなったかを聞きたいです」
珀音は前よりも真剣だった。 それは彼が大事な人だからだろう。
彼は自分が珀音の元を離れてしまった原因を話した。
無論、あの姉妹のことも…
722鬼が来た(後編):2008/04/25(金) 20:25:40 ID:uRxzt26V
「ひどいです…」
全てを聞いた珀音の感想はそれだった。
「その二人が雷殺鬼さんをいじめたんですね…
 そして、私をあんな所に連れ戻した…」
そして、彼女から意外な一言が、
「許せない…」
以前の彼女はこんなことは言わなかっただろう、しかし今の珀音は鬼である。
「鬼の癖にあんなゴミ当然の人間どもの味方なんかして何が嬉しいの…
 あんな奴ら人間共と一緒ですわ! 考えただけでも虫唾が走りますわ!!」
ぶすぶすと走る怒りは彼女の中を悪戯に掻き回した。
「お、落ち着け!」
雷殺鬼は静止させた。
「は、私ったら雷殺鬼さんの前でなんて事を…」
怒り狂う自分を恥じる珀音、
「はあ、もうあんな人間共と軽蔑したいです
 だから雷殺鬼さん、私に新しい名前を下さい」
「へ?」
「私、あの後もあなたの事が気になって、鬼になってからあなたのことが好きになったんです
 あなたの妻になりますから私に新しい名前を下さい!」
ちょっとだけ略…
「な、名前か…ん〜と〜
  じゃあ、珀鬼、今からお前は珀鬼だ!」
愛するものに新しい名を与えられ、珀音…いや、珀鬼は喜んだ。
「珀鬼…それが私の名前、はああ…嬉しいです」
鬼になって初めて感じる喜び、彼女はそれを感じた。
「雷殺鬼さん、これからは私たち夫婦ですね…」
そして珀鬼は愛しい雷殺鬼を抱きしめた。
(たはは…まさかこんな形で嫁にできるとは思わなかった…)
雷殺鬼は心の中で思った。 だが、顔は嬉しい表情だった。


723鬼が来た(後編):2008/04/25(金) 20:27:34 ID:uRxzt26V
それから夜、洞窟の奥では二人の鬼が激しく愛し合った。
鎧も服もない裸体同士の交じり合いはお互いを強く硬く結び付けていった。


朝、日は昇ってもその光は洞窟の奥までは届かない
「それで、これからどうすんだ?」 
雷殺鬼は服を着替えながら自分の妻に尋ねる。
「ふふ、そうですね…あの忌々しい姉妹を始末したいですね…
けど、正直言うとあなたと私だけでは勝ち目はありません」
その妻である珀鬼はあっさりと言い切る、
「だから仲間や下僕を集めないといけませんね…
 話はそれからですわ、あなた」
あなた その言葉が雷殺鬼の心を喜ばせる。
「そうだな…、忌々しいあいつらのせいで俺の部下は全滅だから
 新しい補給しないといけねえな…」
ニヤリ…
雷殺鬼は今の表情は以前の悪の表情に戻っていた。
「そして、珀神城を占領、そして奴らをおびき寄せる…
 といった計画でどうでしょう?」
そしてそれからの事を計画する珀鬼
「へへへ…いいな、それで決定だ!」
彼は流石と言わんばかりの笑顔を浮かべた。
「うふふ…そう言われるととても嬉しいです」
すると珀鬼は愛おしそうに雷殺鬼を抱きしめた。
 まさに新婚夫婦。といったところだろうか…
「そうだ、お前が持ってきた酒はある効果があったんだ」
「ある効果?」
「そう、それはだな
 その酒を飲んだ妖魔は人間を犯すと、その人間を妖魔にできるやつなんだよ…
 でも、あいつらに効くかね?」
「そんな効果が… じゃあまずは妖魔を探すところから始めましょうか」
そして彼女はこの薄暗い洞窟を抜けることにした。
「ちょ、ちょっと待てよ! オイ! ひゃくきーっ!!」
雷殺鬼は慌てて妻についていった。 後ろで慌てる夫に珀鬼は少し微笑んだ。

そして、二人の人生は始まった。

つづく
724鬼が来た(後編):2008/04/25(金) 20:28:32 ID:uRxzt26V
以上です、なんか堕ち部分が自分でもひどいと思いました
しかも>>711から>>718までタイトル忘れてるし…
でも、エピローグまでは頑張りますよ
725名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 20:53:48 ID:AS2EbHhp
GJ
あの、その酒はどこで買えばいいんでしょうか?
726名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 23:26:08 ID:oYl8+jYV
俺……献血の紅氏のSSは全部綺麗にまとめられた奴を一気に読むんだ……
だから感想書けないけどGJ
727名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 11:28:33 ID:tn6Brt70
微妙に和む悪堕ちですね。
面白いです。
728名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 16:58:44 ID:xq00OQNZ
雷殺鬼のイメージがFF5のギルガメッシュに近いと感じた。
面白かったぜい!
729名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 18:16:43 ID:MyqN/6Th
新しい名前を与えるって、なかなかいい演出だと思うんだ
そしてGJ
730名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 19:29:51 ID:Y8MaKQFQ
ナイトウィザードの新作リプレイのPC3がものすごく悪堕ち気味だったw
731名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 21:24:11 ID:NLaelPUM
>>730

kwsk
732献血の紅:2008/04/26(土) 22:11:18 ID:XZaqaIfR
また流れを切ってSSを投下させていただきます
今回は皆さんの予想通り(?)鬼が来たのエピローグです
てか、長げぇ…
後、>>731さんスマソ
733鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:12:24 ID:XZaqaIfR
若神村(わかむら)の珀神城(びゃくしんじょう)に突如、
鬼二匹に大量の妖怪と妖兵軍団が攻めてきた。
その鬼の名は雷殺鬼と珀鬼であった。
それだけではない、その中には二匹の鬼が連れてきた上位妖怪 通称『妖魔』もいたのだ。妖魔は人間と妖怪を合わせたような外見をしている。
そしてその妖魔の名は、一方は化け狸、もう一方は九尾狐(きゅうびぎつね)という。
この二匹は珀鬼の持っていた酒と引き換えに仲間になったのだった。

そして現在、城にいた兵たちは妖魔の餌食になって全滅してしまった。
村の危機を知った二人の赤い髪と青い髪の鬼姉妹、荒鬼と大旋鬼が駆けつけた。
姉妹は妖兵と妖怪達を撃退したが、二匹の妖魔の力が圧倒的だったため敗北してしまう。
その上、妖魔と戦っている間に二匹の鬼に100名の村人達を人質にされてしまったのだった。
「俺たちの言うとおりにすれば、村人に手出しはしない」 その言葉を耳にした姉妹は、敵に投降してしまったである。

734鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:12:56 ID:XZaqaIfR
「まずは身に着けているものを脱げ! もちろん全部だ!」
無論、反抗は許されない。 反抗すれば村人が死ぬのだから…
そして、彼女達は全てを脱ぎ捨てた。
武器も鎧も衣も全て脱ぎ捨てた姉妹の体はとても美しかった。
成長すればこの世の人間の人気は期待できそうだ。…って何言ってんだか……。

「お姉ちゃん… こんなの恥ずかしいよ…」 いつもは元気印の大旋鬼は羞恥心で涙を浮かべた。
「ガマンして! おねがい…」 普段は冷静な荒鬼もあまりの屈辱で泣きそうになる。
だが、鬼は容赦などしなかった。
「あなた、この屑共をお願いします」 「おうさ!」
そして珀鬼は二人の姉妹に寄ってきた。
しかし、大旋鬼は珀鬼の顔に見覚えがあった。
「あ、あんた…もしかして珀音姫?」 大旋鬼は泣きながらも彼女に尋ねる。

しかし、帰ってきたのは一発の拳 その拳は大旋鬼の腹部に命中した

「ぐふっ!… えほっこほっ…」
「そうよ、でも珀音なんてはあなたよりも忌々しい過去の名前…
 もう一度言ってみなさい? 今度はこの村人を私のお気に入りの金棒で血祭りにして差し上げますわ
 わかりましたか?」
と、珀鬼は、大旋鬼を荒鬼の方へ乱暴に投げた。
「「うあっ!」」

そして珀鬼はまるで二人を、裏切り者を見るが如くキッ!と睨み付けた。
(なんて事…これじゃあ質問すらできなくなってしまった)
彼女はあの後に何が起きたのかを聞きたかったのだが、それを言えば村人が犠牲になるのは既に分かっていた。

735鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:13:33 ID:XZaqaIfR
「さてと… 九尾さん、狸さん、例の酒を飲んでください」
「了解いたしました」 「あいよぉ…おでもちょいと喉が渇いた頃だかんな」

従順そうな敬語を使う九尾狐はその名の通り白い九本の尻尾が腰にあり、真っ白な体に狐の顔をしている。
余談ではあるが、炎を模した袴を着ているが、性は男、しかも美男である(顔は人間じゃないが…)。
一方、乱暴そうな口を利きそうな化け狸は、顔はその名の通り狸だが、狐とは対照的に太鼓腹でデベソ、大きな尻尾は二本、そして羽織を付けている。 顔のほうはもちろん狸の顔だ。
もっとも、体型からして暴君のようなものだから羽織なんてのは似わなさそうだが…。

それはともかく、二匹は背中に背負っていた酒瓶を取り出し、
その酒をぐびぐびと飲んだ。
狐の方はゆっくりと…、狸は乱暴に酒を飲み干してゆく。
736鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:13:58 ID:XZaqaIfR
「姉ちゃん、あいつら勝ったから勝利の美酒のつもりなのかな?」
「多分それはなさそうだけど…」
増援の妖兵に手足を縛られているうえに、見張られているため姉妹が脱出することは不可能であった。
「ふふふ、分からないと言うなら説明して差し上げましょう
 愚かな人間の味方をするお馬鹿さんにも優しくしなきゃいけませんしね」
珀鬼は二人を見下すかのように話しかけた。
「あの妖魔達が飲んだのは『嫁入りの酒』と言いますの、
 あなた達二人が荒らした酒部屋に残ったものですわ」
「私達二人? 違うよ!ボク達はそんなことはしてないよ!」
『二人が荒らした』その言葉に反論したのは大旋鬼だった。
「うるさいですわね、そんな私を馬鹿にしたデタラメが私には通用しませんわよ!
 あなた達がやったに違いませんわ!
 どうせあなた達なんて屑猿(くずざる)の味方なんでしょうから猿に媚びてあんなことしたんでしょう?」
珀鬼は拳に怒りが集まるかのように拳を握り締める、
「違うよ!ボクたちは人間や鬼たちが大きな争いを行わせないために自分で進んでやったんだ!
 ボクたちは人間と鬼の混血だけど、鬼も人間も一方的な悪人ばかりじゃない事をつたえ…」

その言葉は続かなかった。 大旋鬼の柔らかな頬に赤鬼の拳が飛んだからだ。

「がはっ!」 「ガアアアッ!! うるさい!! そんな偽善者の胸糞悪い綺麗事なんてもうウンザリ!
 それ以上言えばアンタ達の肉が飛び散るまで血祭りにあげて、村人達もアンタ達と同じ運命にしてやる!!」
その時、一人の女の悲痛な叫びが怒る珀鬼に響いた。
「やめて! 私達がどうなってもいいから村人達にそんなことしないで! …お願いします…おねがい…ひっく…します…」
許しを請うかのように涙を流したのは、いつもは冷静な荒鬼だった。 彼女は泣きながらおねがいしますと繰り返す、
かつて助けた村人を人質にとられ、服を脱がされ、妹が傷付けられて…荒鬼の強気心は打ち砕かれたのだ。
737鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:14:34 ID:XZaqaIfR
珀鬼は荒げた呼吸を直しながらも鼻で笑う、
「はぁっはぁっ…… ふう…まあいいですわ、どうせあなた達は『嫁入り酒』の効果で私達の下僕…いや、あの妖魔達の嫁になるのですから」
妖魔の妻?「い…いやっ!いやだーっ!!」 ショックを受けたのは、珀鬼に殴られ口元から血を流している大旋鬼だった。
「全く…姉に比べて妹は…」 ため息をこぼす珀鬼、今の彼女はまさしく外道…。
しかし、姉の方はもはや心が砕けてしまい、その言葉を聞いているのか聞いていないのかすらわからない状態だった。
「ま、効果が発動するのは飲んだ妖魔が人間とセックスしないと無駄ですが…
 あなたたちは人間の部分もあるんでしょう?
 だったら他人事じゃ…ありませんよね? アハハハハ!」
笑い続ける珀鬼に二匹の妖怪が後ろで待っていた。
「珀鬼さま、そろそろよろしいでしょうか? これ以上は我慢の限界で…」 九尾狐は頬を赤らめる。
「珀鬼さま〜おで、もうまてねえんだよぉ さっさとこいつらをおかしてえぞ〜」 化け狸は今に暴れそうになっている。
後ろの二匹に気づき、珀鬼は おっと といった表情を浮かべた。
妖魔の方の酒の効果は精力を高める効果だ、二匹は
「そうですね…やってもいいですけど、一匹に一人になさい」
「「はっ!」」 二匹は早速嫁にする者を選ぶ、
その者とはかつてこの世の悪を許さな『かった』鬼姉妹だ。
その姉妹は既に絶望に憑かれ、目に光を失っていた。
「では、私は青い髪の娘を我が眷属でもしましょう…」
九尾狐は荒鬼の戒を妖術で崩した。
「…」 しかし、もはや彼女には逃れる手段も、抵抗もなかった
738鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:14:55 ID:XZaqaIfR
「へっ…すましやがってよぉ じゃ、おではこの赤毛だ
 ぐへへ…さっさとやっちまおうぜ」
「いやだぁ…やだよぉ…ねえちゃ…おとうさん…たすけてぇ…」
「かわいそうになぁ…こんなになっちまって…
 でも、おでがおめぇを幸せにしてやっからよぉ!安心しやがれぇ!」
狸は心身共にボロボロになった大旋鬼を縛る縄を解いて、
その瞬間に大旋鬼の口に自分の舌を無理やり入れた。
「ん〜」

その光景を確認した珀鬼は、この村の人々に大きく宣言した。
女とはいえ彼女も鬼、その大声を村に響かせることなど彼女には容易い。
「若神村の猿共! あなた達にはこれから最高の見世物をしてあげる! 二匹の妖魔がアンタ達を救った出来損ないの鬼姉妹を強姦劇よ!!」
村人のざわめきが村をよぎった。
「じゃあ、九尾さん、狸さん、さあ存分にやってください
 お互い容赦なしで、猿共に見せ付けるようにね!」
「「はっ!!」」
二匹は着ていた服を脱ぎ散らかした。
「さあ、いきますよ荒鬼さん」 美しい体で荒鬼を犯し始める。
「グヒャヒャヒャ!! きっちり受け止めろよぉ! 今日はおでは生きがいいからな」 縮めていた男根と金玉を元の大きさに戻し、『戦闘体勢』に入る狸。

 かくして、若神村史上最悪の肉の舞踏会が始まった。


739鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:15:52 ID:XZaqaIfR
大旋鬼は最初は嫌がっていたが、次第にあきらめていき
結果、ただ快楽を求めるだけの雌に成り下がっていった。
荒鬼の方は、犯される前から既に心が潰れてしまったため、
大旋鬼よりも早く快楽に堕ちた。

しばらくして、一連の事をすませて二匹はそれぞれの『嫁』の秘所に自分の男根を突っ込んだ。
それからは単純なこと、後は女の膣に射精せば用は済む

「くっ!…んあっ!」 そして、九尾狐は荒鬼の膣内に射精し、果てた。
「んあああっ…熱いのきちゃうのぉ!…はああああん…」 強き心を棄て、淫らな雌犬となった荒鬼も狐と同時に果てた。

「ぐひゃあああぁぁぁ!! でちまうぅっ… おでもでちまうぞおおぉぉ!!」 九尾狐に続き、化け狸も己の欲望を内に出した。
「ひゃああああ!」 抵抗空しく、狸の大きな男根に酔いしれた大旋鬼も同じように果てていった。

740鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:16:56 ID:XZaqaIfR
二匹の妖魔は互いの『嫁』の秘所から自分達の男根を抜いた。
その間に珀鬼は人質を見張っていた雷殺鬼に人質の村人を二分に分けるように頼んでいた。
そこに、脱いだ衣服を着替え終えて、己の『嫁』を抱える二匹の妖魔が珀鬼の方に来ていた。
「珀鬼様、強き鬼の女子と交る機会をいただいてありがとうございます
 彼女の内はとてもいいものでしたよ」
九尾狐は満足な顔で珀鬼に紳士的に感謝した。
実は彼、鬼と交わるのは初めてだったのだ。
「ああ、アイツんナカは最高ぉだったぜぇ 
 でもさ、これからもっといいことがあんだよな なあ、珀鬼さま」
化け狸は『これからのこと』を期待しながら珀鬼に問いかけた。
「そうです、これからが本番…、人間共が絶望するのはこれからです…ふふふ… そう、今からが『はじまり』ですわ フッ…ふふふ」
珀鬼の口から次第に笑いがこみ上げてくる
「あははははははははははは!! 
 今まで私を縛った猿共、あいつらにたっぷり復讐してやる!!」
五十人と五十人に分かれた村人、いやそれだけでなく若神村の人間に向け、珀鬼は宣言した。
「聞きなさい屑共! この村は我ら雷殺軍団が支配する!
 あなた達人間どもは私達の『物』になりますの!!
 あなた達のような屑なんかに自由なんてあげませんわ!」
その演説を聴きながら妖魔は人質達が見えるように『嫁』を置いた。
二人の鬼姉妹の体は白濁液まみれになっており、
その白濁液は二人の美しい青い長髪と赤い短髪にもかかっていた。
人質達はかつて村を助け、姫を救った姉妹を心配する。

741鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:17:33 ID:XZaqaIfR
しかし、
「「んああっ!」」 姉妹の口から発する嬌声が村人をビクッとさせた。

「は、はああぁぁん…んはぁ、ひゃうぅ…」 15歳とは思えない嬌声を発し変化に発情する荒鬼、
「んあっ…んん、ふあっ…ひゃううぅ…れはぁん」 まるで子供のように喘ぎ、四つの犬歯に生える牙がある口から舌をだらしなく出し、涎まで垂らす大旋鬼、
変化の前兆である異常な快楽に堕ちた二人に変化が訪れた。

「ひゃあ、あたまがぁうじゅくのおおぉぉ」荒鬼は頭を抱えた。 額に二つの角があるその頭から何かが生える、
それは、白い狐の耳… 
「ひゃうぅぅっ! ボクもはえてきたよぉ!」大旋鬼には狸と同じ黒い耳が生えていた。
大旋鬼はその耳をパタパタと動かして興奮する、それは荒鬼も同じだった。

「「んふうううぅぅ…あっ、ああぁ」」二人の発達途中の胸と尻が少しずつ膨らんでいく…、
そして、荒鬼の胸はGカップ近くの大きさになり、尻も挑発的なカタチになった。
大旋鬼の胸は姉より大きいHカップで、尻はいやらしく整った形へ変わる…。
742鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:18:09 ID:XZaqaIfR
「んんんんぅぅぅ… はっ、ふああ、はうっあっ、ふああん!」 オトコを虜にできそうな尻をモノ欲しそうに突き立てる大旋鬼そして、
「んああっ…はああぁぁ…くひゃぁん、おおぉぅん、おおおぉぉん!」 同じく尻を突きたてながら、膨らんだ胸を淫乱に弄ぶ荒鬼、その胸からは母乳がびゅるびゅると空を大地に向かって激しく飛び散る。
「しっぽがぁ… はうっ… どんどん、んっ…、はえちゃうぅぅ! ボクのおしりにぃ…ひぃっ! どっ、どんどんはえちゃうよぉぉ!!」
「ひゃうぅぅ、わたしもぉ…はうっ! うっ、うずくとこにはえりゅのぉ!! しっぽがはえるのぉ!!!」

そう、大旋鬼の尾てい骨から粘液を帯びた狸の尻尾がふたつ、勢い良く飛び出すかのように生えた。 同時に「イクッ!いっちゃうよぉぉ!!」 と股間からいやらしい液を放って果てた。
一方の荒鬼の尾てい骨からは、ひとつ、ふたつと狐の尻尾が早くもなく、遅くもなくといった状態で生えていく、しかしその尻尾は桃色、すなわち毛が生えてない。
そして、「はっ、むぅ、ん、ふちゃ、 !? ンアアッ! ヒッ! ヒャアアアアアアア!! イ、イクゥ!!!」 ビクウウゥゥッ ビクビクッ!!
プシュウウウウウウウウウ と絶頂を迎えた。
すると九つの尻尾についた粘液が吸収され、代わりに真っ白な毛がびっしりと生えていく…。
743鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:18:41 ID:XZaqaIfR
「「はっ、ああっ…か、からだがあついいいいいいいいぃ!!」」
これでシメといわんばかりに二人の体が火照り始める、
荒鬼の皮膚の色が、耳と尻尾と同じ白色に変わっていく…。
そして大旋鬼の方は、まるで狸をイメージしたような黒茶色のラインが体のあちこちに浮かんでいった。
そして二人の顔に動物のひげがちょこん、と生えると肉体の変化が終わった。
「んひゃあぁ…きもちよかったぁ…」 「んはぁ…ぼく、なかまでかわっちゃうよぉ」
しかし、変化は精神部分にまで入っていった。
人間と鬼の混血種である二人の、人間の部分を完全に妖魔に変えていく…。
そして、村人は震える。 二人の変化に絶望するものも、それでも信じようとするものも二人の変化を心配するだけだった。

744鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:19:07 ID:XZaqaIfR
変化の終えた二人はまるで死んだかのように倒れていたが、それは一瞬の事…
裸の体で肉体を変えられた二人は目を覚ます…
「ようやく終わりましたか…でも、鬼の部分は残ってますわね」 変わり果てた二人の姿を見た珀鬼の感想はこれだった。
745鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:19:50 ID:XZaqaIfR
「美しいですよ、わが妻よ…」 それが、生まれ変わった荒鬼の姿を見た九尾狐の感想だった。
「うふ、あなたにそういわれると嬉しいわ」 荒鬼は嬉しそうに言い返した。
頭に生えている白い狐の耳、いやらしいお尻の尾てい骨に生える九つの尻尾、真っ白な皮膚の左右の腹部にあるオレンジ色のラインと大きな胸、赤とオレンジが混ざった色の瞳、そして頬についている可愛いヒゲ。
その姿はもはや九尾の狐そのものだった。 ただ、二本の角と青い長髪だけは残っている ただそれだけだった。

「ぐふぅ…おめぇ、さっきよりもいやらしくなってんじゃねえかぁ」 鼻息荒げる化け狸の口から涎が垂れている。
「ふふっ、あたりまえじゃん! ボクはキミの妻だもん!」 大旋鬼はニカッと笑って化け狸にいやらしく甘える。
額に一対の角がある赤い髪にはこげ茶色の狸耳、ぷくっとしたお尻に狸の太い尻尾が二つ、体の一部分に黒とこげ茶の毛が生えている、瞳は堕ちたダークブルーで、姉と同じところにはヒゲがちょこんと生えていた。

 そんな後景を見た村人はただざわめくだけ…
「では、約束は守りましょう 私達は村人に手出しはしません
 雷殺鬼さん、荒鬼さんと大旋鬼さんの分の人質を彼女達に…」 珀鬼は雷殺鬼に人質を解放するように指示をした。

746鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:20:17 ID:XZaqaIfR
「荒鬼さん、どうします?」 荒鬼の前に集まる村人の目にして九尾狐は意地悪な感じで質問する、しかし帰ってきたのは前ではありえないことだった。
「じゃ、私の分の人間どもは私たち夫婦の良い奴隷にしましょ
 術はあなたに任せるわ」
それはあまりにも非道な答え、もはや彼女に人を思う心は残っていなかった…
「そうですね、あなたの分はしもべにしてしまいましょうひとりのこらずにね!」
そして五十人の村人は非常にも奴隷狐人へと姿を変えられていった…。

「あなた、全部奴隷にしたわ… こいつらはあなたと私の思うがままよ…」
奴隷狐人に変えられた人間は夫婦に忠誠を示すのみ…
過去の記憶など今の彼らには  ない。
「ふふふ…、よくやりましたね 我が妻よ…
 でも、荒鬼というのもどうかと思いますからあなたに新しい名を付けて差し上げましょう」
「嬉しい… あなたがこんな私に新しい名前をくれるなんて」
名を授ける、その事に喜ぶ妻を見て九尾狐は微笑んだ。
「名は決まってます、汝の名は『荒狐(あれこ)』です
 荒々しく人の世を妖の世に変える狐と言う意味です」
名を授けられた青き髪の混血の少女は頬を赤らめて幸福を感じる
「あなた… とても嬉しいわ
 荒鬼なんていう名前よりも素晴らしい名前をあなたから頂けるなんて…」
「ふふ、新しい名を喜んでもらえて私も嬉しいよ… 荒狐」
「あなたぁ…」 二人はキスのように舌を絡めていった…。
そしてこれからは、この二匹は素晴らしき妖狐夫婦になるであろう…。

747鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:20:38 ID:XZaqaIfR
「お姉ちゃんさっすがやるねぇ!  じゃあ、ボクはどうしようか?
 ねぇボンちゃん?」 と大旋鬼は化け狸の方へ顔を向けた。
活発な妻ができた化け狸は己の名をボンと決めたのである。
「おでは手ぇ出さねぇから好きにしろ でも折角だからおめぇの分の村人の魂をこのひょうたんに吸い取ってくれ」
化け狸ことボンは妖術で赤ん坊と同じ大きさのひょうたんを呼び出した。
「うん! いいよ!」 大旋鬼はひょうたんを抱えながら自分の分の元人質の村人へと走っていった。

「だ、大旋鬼さん?」 五十人の元人質の村人一名が、赤い髪の鬼の少女を見て驚く しかし彼女を待っていたのは悪夢。
「よ〜し、妖術!吸収魂!!」 五十人の村人の魂が体を離れてひょうたんの口に集まっていった。
「たまったたまった これでボンちゃんにほめてもらえるぞ〜」 化け狸の元に戻っていく。 彼女がいなくなった後に残ったのは空ろな抜け殻だけ…。 その体はいずれは妖怪に喰われる運命だろう…。

「ボンちゃ〜ん! ひょうたんがパンパンになるくらい人間の魂が集まったよ〜
 これで今夜は楽しくなるね!」
そのひょうたんの中の魂はいずれ溶解していき酒になっていくのである
その魂は動物でも有効だが、人間の方が美味と言われている。
「ひょ〜 こりゃすげぇや!
 よ〜し、お前にいい名めぇをやっぞぉ!」
「え? いいの?」
「ひょうたんの褒美だ おめえは『独楽狸(こまだぬき)』だ!」
名を授かった赤き髪のハーフは ワーイ! と喜んだ。
「じゃあ、これからもよろしくね ボ〜ンちゃん」 「おうよ!
こっちもよろしくな こまっ!」
こちらもまた良き妖狸の夫婦となっていく。

748鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:21:00 ID:XZaqaIfR
かくして人質百人の果てを見た雷殺鬼はあっけにとられた。
「おまえ…まさか、こうなるの分かってあんな事したのか…」
「あの妖魔さん達が教えてくれたんです、鬼の姉妹は半分は人間だったって
 それで洞窟にいたとき教えてくれた酒を使おうと思ったんです」
「まったく、お前には驚くよ まあ、今は大して驚かなくなったけどな」
今までだってそんなことは幾たびあった。 彼女は悪の総大将に向いてるのではないかと思える位の残忍な策で軍団を手にしたこともあったし…。

「なあ、珀鬼よぉ…」 「何ですか?あなた」 さっきの怒りに震えていた珀鬼の事を気にかけようとする雷殺鬼の方へ珀鬼は振り向いた。
そこにあったのは明るい笑顔、その笑顔は夫にだけしか向けられないとても明るい笑顔だった。
「…いや、なんでもねえよ…」 フッ… と彼の不安は昇華された。

そして若神村の日は堕ちていく…
若神村には人間はいない、いるのは人ならざるモノのみ…
それは珀神城も同じことだった。
749鬼が来た(完結編):2008/04/26(土) 22:21:25 ID:XZaqaIfR
そして若神城、珀鬼と雷殺鬼は互いに体を寄せ合う
「あなた、この調子でこの国を支配しましょう」 「ああ、お前がいれば百人力だ…」
そして絆を確かめ合う二人…
朝はまだ遠い……

そしてそれから三日後、突如大規模な活動を開始した妖怪達は雷殺鬼率いる雷殺軍団の元に集結し、村や町を襲い始めた。
これにより嵐の戦国時代はさらに激しさを増していくのであった…。
750献血の紅:2008/04/26(土) 22:22:40 ID:XZaqaIfR
以上で鬼が来たは完結です、なんとか終了ができました。
ちなみに珀音は変化球、姉妹は王道な感じな堕ちにしました。
余談ですが この作品、『お酒による悪堕ち』がコンセプトだったのですが、結果はあまりにも間接的でした。 どこで間違ったんだか…
もう一回同コンセプトの作品を作ってみたいなと思ってます。
751名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 01:59:13 ID:KsGVfGiG
4月
それは出会いの季節
新たな愛の季節の始まり
752名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:00:23 ID:KsGVfGiG
5月
それは出会いから新しい流れが動く時
躍動の月
753名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:01:38 ID:KsGVfGiG
6月
それは慣れから来る倦怠の時
勢いだけでは生きていけない業を教える月
754名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:02:36 ID:KsGVfGiG
7月
それは学びに一段落つける時
出会いから倦怠を学び己の見つめる月
755名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:03:48 ID:KsGVfGiG
8月
それは新しき出会いを学んだ知恵で飛翔させる時
本当の意味での始まりの月
756名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:05:23 ID:KsGVfGiG
9月
それは新しき知恵を学ぶ時
勢いではない健やかな継続を学ぶ月
757名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:06:21 ID:KsGVfGiG
10月
それは新たに学んだ事を活かす時
健やかな付き合いでお互いを思いやる月
758名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:08:05 ID:KsGVfGiG
11月
それは互いと思う余りとる距離が冷ややかに距離に感じてしまう時
心は定まらない悲しい物だと理解する月
759名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:09:08 ID:KsGVfGiG
12月
それは距離感から激情をぶつけ合う時
定まらない心同士がぶつかり合い理解しあう月
760名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:10:30 ID:KsGVfGiG
1月
それは全てを乗り越えた祝福の時
定まらない心を理解し、それでなお関わりを持つかを選び取る月
761名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:11:35 ID:KsGVfGiG
2月
新しい出会いに思いを馳せる時
新たな友のと出会いの為に学んだ事を思い返す月
762名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:12:07 ID:KsGVfGiG
この様に心は定まらずとも常に愛を持つ事で人は救われるのです
763名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:12:15 ID:ubwsGsd1
>>750
GJ
酒で悪堕ちというと、酒の席で口説かれてそのまま洗脳されちゃうような感じ?
なんにせよ、楽しみに待ってます
764名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 04:07:46 ID:o4uZk4WY
>>731
普通の女の子だったんだけど、怪しげな精神生命体に寄生されて操られる。
んでヒロインぬっ殺そうとしたり本人に覚えのないところで色々やってたりする。
ラストはその精神生命体が離れるんだけど、すでに影響を受けてて…ってオチ。

…一応正義の味方サイドのキャラなんだけどねw
765名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 07:57:07 ID:f6VsGOsS
>>750

また良い作品を作ってくれるのを待っているよ。
こうしてみると、昔このスレではSS投下を弾圧していた時代が嘘のようだな。
766名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 12:05:31 ID:ADbtfSux
ttp://lowtechromanticist.web.fc2.com/

4/26の日記に注目。
よくネタにされるなぁ、彼女……
767名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 15:54:43 ID:ryEpSfVa
進化の繭と淫魔系の続きが読みてえ・・・・
768名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 16:19:32 ID:TZ+R28IU
じゃあ俺は猟血の狩人の続きが読みてぇ…
769名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 16:20:16 ID:iHqVj3rL
進化の繭は続かせると「ドロー(ry」になりかねないから
あの段階で止めとくべきだ。なんせHAGAだからな。
770名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 17:39:20 ID:IQ8wpATe
作家さんがた毎回毎回GJです。
規制喰らっていて書き込みできなくて書き込みできるって本当、いいものですね。

>>766
某オンラインゲームで中の人が悪魔の役をやっていてな。
771名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 21:14:11 ID:ryEpSfVa
>>769
確かにHAGAだからな・・・・しかしあのHAGAにだからこそインセクトにされてしまうという悪墜ちが光っていたと思わないか?
772名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 22:07:41 ID:EC300UCQ
しょーりゅーけーん
773名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 23:52:40 ID:H8E951Bi
COMIC1で例のブツを手に入れられた猛者はおらんのかぁ!
詳細教えてくれえええ
774名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 01:17:44 ID:pyCsDnld
775名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 15:07:19 ID:4KBIhB2g
止まっちゃったじゃないか
776名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:09:04 ID:xMggU2+C
ということを言うと本当にとまる
777名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:14:48 ID:qvQA4WqS
そして時は動き出す
778名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:15:06 ID:+2R/jjoZ
そして時を吹き飛ばす
779名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:49:00 ID:zOzpPl5a
そして時は加速する
780名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:00:46 ID:X1gHR/He
ふはは戻ったぞ!
781名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:12:08 ID:4KBIhB2g
スレチだったらスルーしてほしいんだけど
スレ初心者の俺にこのサイトの小説は見ておけって作品はある?
ググろうにもうまくググレないorz
782名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:44:41 ID:aRkctNo0
>>>781

>>1
783名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 00:01:47 ID:AbkNfSak
>>781
もりたぽくれたら教える
784名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 10:09:46 ID:PnS0oV9v
>>781
有力な情報を投下してくれたら教えてあげる。
785名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 11:10:17 ID:tO5nsdwm
>>781
画像掲示板に絵を投下したら教えるかも
786名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 11:13:48 ID:MmweKqYi
>>781
>>1の保管庫池
787名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 11:21:29 ID:Q27QF7SQ
>>781
半年ROMればいいかも
788名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 11:28:31 ID:1M10HSdp
>>781の人気に嫉妬
789名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 12:29:01 ID:f79Z9xDE
>>781が洗脳されている・・・・
790名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 12:33:35 ID:B2ej48Uh
いや、逆に781にレスをしている奴らが洗脳され
791名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 13:05:52 ID:yK/SLegh
>>773
買ってきた。しっかり悪落ち。流石イノイノ。
これいがいいようがあるか。モロ表紙で想像できる内容だよ
792名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 17:55:07 ID:f7J/O/V4
>>791
早速zipで…


…くっ…堕ちないぞ!
私は…お金を払うんだ!
793名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 18:04:33 ID:QORkOTQF
はやく虎かDL販売してくれ
794名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 19:16:06 ID:UNgk+Gm2
てかあの人委託なんてやってくれるのか?
触手好きで巫女属性の俺だけど、あそこの同人誌を店頭で見かけた覚えが無い。
HPにもそれらしい事は一切記されてないしなぁ。
795名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 19:29:11 ID:82my7qCT
>>794
「夢か〜」は虎で出たことがあったと思うが。
今回のも、元々冬コミで初出にして虎に出すって話してた位だし。
796名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 21:47:34 ID:Kr9H/dNc
HPを見たところ、GW明けに虎に委託されるそうで
797名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 22:08:38 ID:6oEJtlXJ
アンソロジー系で、いのいの氏の名前があると少なくとも一つは当たりだと思って買ってしまうぜ
798名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 23:28:30 ID:f79Z9xDE
アンソロジー系って保管庫にある闘姫凌辱?
あれってアマゾンとかでも評価されてないけど、地雷なのか?
799名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 23:48:16 ID:wF6/Fi1e
>>798
良い作品が1冊のうち1本あればマシとか言われてるような…
800名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 23:59:11 ID:kQX4idxw
神作品が一冊平均0.8話くらい入ってる、気がする
なのでコストパフォーマンス考えるとな…巻数が若い頃は多少買ってたが
801名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 00:03:32 ID:wadhXrVZ
アンソロはアタリがないのが当たり前だもんな・・・
802名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 00:07:17 ID:qgS/mDaO
>>798
inoino氏は闘姫陵辱には載ってなかったけど
その系列の新シリーズで戦乙女ヴァルキリー2の漫画を描いてたぜ、続きものなんで楽しみ
803名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 00:17:41 ID:+69GbMOK
続きものは単行本化を気長に待つぜ。
一気に読みたいしな。
804名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 00:26:30 ID:0igBXdVp
アンソロは徹底的に情報収集しないと泣く。
全盛期のコピペを作れるぐらいにな
805名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 00:56:58 ID:ZGK+L6h5
>>798だけじゃなくて、参考にしてほしいから言っておくと俺は20辺りを持ってたが、
地雷といってもいい代物だった
806名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 00:58:00 ID:0igBXdVp
2冊も買っちまったが見事地雷だぜ?

ああ、無論表紙買いで中にはその絵師の作品なんぞ無かったとも。
807名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 01:22:36 ID:lk17lOLn
inoino氏は闘姫にゃ参加してないだろ?
闘姫で当たりといったらhiro氏だな。
弾少ないが。
808名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 03:10:35 ID:Qlheq6E+
闘姫陵辱の悪堕ち作品、hiro氏のを除くと
4巻の秋葉わたる氏の作品(銀河特警エリナ)や14巻のMISS BLACK氏の作品(夜叉姫譚)等がある
どちらも悪コス最後だし後者は悪コスと言えるか微妙な気がするけど
個人的にはどっちも好きだ
809名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 03:34:55 ID:ZGK+L6h5
レズなんて面白くないと思ってた

清楚キャラが淫魔にさせらる、翼や尻尾が生えてくるという話を読んだ

俺はレズも大好きな奴に悪墜ちした
810名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 09:41:22 ID:3fGWe+Sp
>>809
kwsk
811名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 09:55:07 ID:wXsEshqN
その展開は・・・ゆめおりあむの朝のない夜のことかな?
別の作品ならオレも知りたいな。
812名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 10:24:12 ID:LLbp53ST
色々有りすぎて特定できん
813名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 15:43:50 ID:f00ihPr4
流れからいけばinoino氏の単行本の最後に収録されている『呪縛』って
タイトルの漫画ではないだろうか
814名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 16:16:59 ID:dW/4R6KE
該当SSなら前スレにもあったしな
815名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 19:52:23 ID:Qa2RC+H7
闘姫普通にイノイノ出てるだろって思ったら出てなかった。全巻持ってるのに気がつかなかったぜ。
闘姫で当たりか…前は無望菜志とかがいたが、今はめっきり見ないな。最近だとにびなも凸面体もいいが、どちらも悪落ちじゃないし。


tk、なんで悪落ちアンソロジーないんだよおい
816名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 20:27:06 ID:KYQhWsbI
いのいのって人のHPがどこかわからない・・・
817名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 20:29:23 ID:PQi08ccn
>>816
前述にあるネコサフランでぐぐるのだ
818名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 20:37:56 ID:KYQhWsbI
>>817
ありがとう 連休明けが楽しみだ
819名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 20:51:51 ID:Pq7+ZM9A
>>813
多分そう、と言うか、ビンゴ杉
820名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:09:55 ID:qgS/mDaO
>>815
inoino氏持ち上げすぎと言われても仕方ないが氏の単行本が正にそれだと思うw
821名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 00:08:16 ID:JXaR1xuC
悪堕ちアンソロねぇ・・・洗脳アンソロの二の舞いになる悪寒
822名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 01:20:38 ID:3VmQzWst
>>821
ただの肉体操作みたいなのばっかりでがっくりも良いとこだったよなあ
嫌なのに身体が勝手にじゃネーッツーノヨ
洗脳の意味を身をもって体験学習して来いと言いたい
KTC眼の付け所は良いんだが本質的なところを見事に外すからなあ
期待させるのも巧いがそれ以上に期待を外すのが輪を掛けて巧いw
823名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 01:42:01 ID:rCi3fK1y
洗脳じゃないかもしらんが
俺は大好物だな>肉体操作
824名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 01:59:44 ID:L3azUChz
肉体操作はスレチと言わざるをえない
825名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 02:08:40 ID:rCi3fK1y
このスレ的にはむしろ普段のキルタイム系エロラノベのエピローグ部分が長いようなやつがストライクなのかな
826名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 03:31:10 ID:L3azUChz
洗脳されて、肉体変化。そして悪コスになるなら誰も文句は言うまい
827名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 06:47:05 ID:3IgOj58c
>>809をみてまっさきに巣が出てくる俺は間違いなく古参
828名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 14:10:52 ID:5zQ+QEIF
サキュバススキーなら真っ先に巣が出てもおかしくないと思う
829名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 14:12:51 ID:3JjRotpY
巣? kwsk
830名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 15:29:31 ID:JXaR1xuC
サキュバスの巣 にあるサキュバス無限地獄ってSSだね
831名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 16:59:50 ID:i+IuM+ib
うお、懐かしいSSだなあ・・・
無敵勇者のやつですねw
832名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 17:00:33 ID:r0MuTjhR
パン屋の娘カワユス
833名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 17:49:52 ID:ZU5kREea
もうすぐ消えるけど
http://jun.2chan.net/b/res/7449091.htm
834名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 18:36:58 ID:3JjRotpY
そこに載ってるうらぎりのどうくつらしき作品は同人誌じゃないよね?
闘姫陵辱とかってので描いたとかいう案ソロ本?
835名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 19:22:40 ID:kfb0s66P
ふと、思いついた話。聖剣3で。

美獣を倒すため、力を求め、闇の道を選んだリース。
だが、その美獣は竜帝の手で倒されてしまう(主人公はデュランってことで)
仲間と共に竜帝は倒すが、自らの手で決着をつけられなかったことでリースの心が折れてしまう。
そして平和になった世界で、闇の力に飲まれ、弟を傀儡に覇王の道を歩むリースって話。
836名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 20:45:20 ID:XnL2902B
>>833
次のが立てられてたぞ
http://jun.2chan.net/b/res/7454101.htm
837名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 21:02:40 ID:NV3x9weN
TS属性持ちの俺としては、
サキュバスの城から逃げる男の一人がサキュバス化するのも好きだぜ。
描写少ないけど。
838名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 21:21:43 ID:moKpYcCu
誰か>>833をザルページした猛者はいないのか
839名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 21:39:26 ID:SmBythhq
>>838
ザルベージじゃ拾ったそばからこぼれるから無理
840名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 21:46:56 ID:PJDA0O8V
ちょっと詳細希望したい画像がいくつかあるが
双葉は利用しないからレスの付け方がよーわからんな
841名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 21:58:16 ID:5zQ+QEIF
No.に対してレスつければいいだけ
842名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:40:58 ID:r0MuTjhR
ここで流れをぶった切ってSS投下。
悪堕ちと孕ませって食い合わせ良いよね、と脳内ご主人様(15歳♀)が夜な夜な枕元で囁くので妄想してみた。
悪というより偽善者ですが、エロ絵の肴にでもご賞味ください。
843名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:44:24 ID:r0MuTjhR
「この雑魚が!もうちょっと経験値よこしなさいよ!全く、使えないわね。」

戦えど戦えど我がレベル高くならず。
今日も今日とて初級マップで経験地稼ぎ。
やってらんねー

「ああもう、またコボルド!やっぱパーティー組まないとダメか!」
「おーのー」

やっつけな断末魔をあげて倒れたのは、ちょうど20匹目のコボルド。
今日のノルマとしていた数だ。
つまり、魔力がほぼスッカラカンになる戦闘回数という意味。
次のレベルまで…やめよう、空しくなる…

「はぁ…魔法使いって辛いなぁ…」

広範囲攻撃?
パーティのお誘いでウッハウハ?
ハッ夢見てんじゃないわよ!
とにかくレベルが上げにくいったら無い。
攻撃力はあるけど、素早さも守備力も低いせいで耐久力がもう絶望的。
一匹ずつ誘い出して不意打ちしないと体力がいくらあっても足りやしない。
鎧は着られないし、すぐに魔力が切れて丸腰同然になるし、ソロで一から修行なんて土台無理な話だった。
転職前に気づけよあたし!

「ふぇ、ふえっくしょい!」

同時にお金も溜まらない。
さんざん継ぎはぎしたこのローブもそろそろ隙間風がつらくなってきた。
これだけはやりたくなかったけど…

「ちょっと失礼。」

普段は現金とアイテムしか漁らないコボルドの死体から身包みをはがす。
…私が着るために。

「うぅ…みんな貧乏が悪いんだぁ!」
「何をしている。」

せめて!
せめてドルイドなら!
同じ魔法使い系の魔物だったら!
ここまで惨めな気分になることも無かったのに…
まあ、今のレベルじゃ逆立ちしても勝てないけど。

「貴様!死者から着物を奪うとは、なんと言う冒涜!」
「うえ…臭ぁい…」
「しかも、その着物に文句をつけるか!?」
「さらばローブ…あー、気が進まねー…」
「な…人前で突然肌をさらすなどと!」
「うげぇ…ネトネトしてる…もう!これだからコボルドは!」

844名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:46:00 ID:r0MuTjhR
やっぱやめ!
幸い初級の火炎魔法を使うくらいの魔力は残っていた。
焼却処分しよう。
奮発して残りの魔力全部使っちゃうぞ。

「あー…どうしたモンかな…」
「死者を侮辱した挙句に火まで!?も、も、も、もう我慢ならーん!!!!」

はい?

「…っ!あなた、いつの間に!?」
「さっきからずっと居たわ!」

うあああああド、ドルイドだぁ!
やべえどうしようごめんなさい
て言うか無理!
万全の体制でも勝ち目ゼロだよ!
くそ、全滅したら所持金が…死ぬ気で稼いだ800Gが…

「ううぅ、せめて痛くないように殺してぇ…」
「殺す?殺してほしいだと!?」

ひぃ!?
なんか地雷踏んだーッ!?

「一つ聞いておく…正直に答えよ。何故あの者達を殺した?」
「それは…その、お金と経験地のために…」
「金と経験地だァーッ!?」
「しょ、正直に答えたのにぃぃぃぃ!」

わああああああ踏み抜いたーッ!?
もうだめおしまいグッバイマイライフ
一度で良いからお腹いっぱいポーション飲んでみたかったわ…

「貴様、命の大切さをまるで分かっておらんな!ああ!?」
「…」
「私欲のために弱者を踏みにじり!挙句、負けそうになったら安易に死を選ぶだと!?」

ドルイドの怒りのボルテージが物凄い勢いで上がっていく…
ああ神様、もう魔法使いになんてなりません。
次の転職では戦士になります。
だからどうか、彼に痛くないスキルを使わせてください。
即死魔法とか。

「貴様の犯した罪、その身で償ってもらうぞ!」

あーなんかまとめに入ってる…いよいよか

「渇!」
「ひょえええ!?」

あ、あれ?
これって転送?
なにそれ、ちょっとどういうこと?
ねえ、あたしを何所に連れて行く気よ!?
おいコラちょっとーッ!?
845名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:47:53 ID:r0MuTjhR
「ここは!?」

ワープ空間を抜けると、そこは小汚い地下牢だった。

「私の屋敷だ。」
「屋敷ですってぇ!?」

マイホームどころか屋敷?
しかも地下牢完備の豪邸?
くっきぃぃぃぃ…このブルジョワジーが!
ファック!
…って嫉妬してる場合じゃないわよ。
この展開ってまさか…

「貴様には命の大切さをみっちりと学んでもらわねばならん。」
「…ごくり。」
「貴様は今までにどれだけの魔物を殺してきたのだ?」
「えーと、たしなむ程度に200匹ほど…」
「200とな!?」

バカ正直に答えてんじゃないわよ、あたし!
あわわゼロ一個減らしとけばよかった…

「ならばお前は、ここで200匹の魔物を産み落とさねばならん!」
「うえぇ!?」

に、に…にひゃくかい出産しろってかい!?
それ以前に人と魔物って交配可能なの!?
ああもう、なんなのこのベタな展開!
いまどき流行んないわよ!ちくしょーッ!!!

「ま、待って!あたし人間だから魔物なんて…」
「心配ない。子宮と卵巣を改造してやる。」
「か、改造!?あの…えと、毎年一人生んでも目標はるか手前で生理あがっちゃうわよ!」
「大丈夫だ。長くとも一回3ヶ月で済む。」
「そ、それでも50年以上かかるじゃない!無理よ無理!」
「ふむ…確かにそうだな。」
「そ、そうそう!そうなのよ!だから止めましょう?ねぇ、そうしましょう!?」

た、助った!?
まったく冗談じゃないわよ!
子宮と卵巣を改造ですって!?
そっちの方がよっぽど命の冒涜じゃない!
これだから独善電波マンは嫌いなのよ!
このピ――――ッ野郎!

846名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:50:03 ID:r0MuTjhR
「では、生殖腺だけではなく全身を改造するとしよう。人間ベースの造魔なら300年程もつからな。」

…ひょっとして墓穴掘った?
どうしよう…ちょっと、深刻にマズいんじゃないのこれ?
だ、だれか…たすけてぇ…

「あの、あたし急用を思い出したんで…」
「では早速処置を始める。悪い事をしたらその場で罰を与えるのが躾のコツだ。」
「や、やめて!いやぁぁぁぁぁぁ!!!」

やめてッ!魔物になんかなりたくない!
ねえ、ちょっと!?
だれか助けてよぉ!

「きゃぁあああああ!」
「…しかし、ちとうるさいな。静かにせんかい。」

い…いや…だれか…

「…うぅ?」
「む、起きたか。」

最悪なことに、記憶ははっきりしている。
背中に当たる硬いベッド、肌にふれる空気の感触…
多分もう手遅れなんだろうな…

「ふむ、ちょうどよい。お前も見ておけ。」
「なにをよ…?」
「これからお前の体の一部となる物だ。」

差し出された瓶には、ゆるいゼリーのような物が入っていた。
コレを飲まされるのね…

「…」
「今からコレをお前に注射する。」

うわ、予想斜め上

「本来なら局部に塗りつけるのだが、今回は全身改造なのでな。お前の血そのものに血球サイズの魔細胞を混ぜこむ事になる。」
「…」
「それには大変な苦痛を伴うだろう。下手をすれば発狂してしまうかもしれん。」
「…だからなによ!早くやればいいでしょう!」
「まあそう言うな。私もそこまでするつもりは無い。そこでな…」

なによ、いいかげんにしてよ!これ以上あたしに何するってのよ…?

847名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:51:42 ID:r0MuTjhR
「一時的に従属の魔法をかけ、副作用で苦痛を快楽に反転させるという手段があるのだが。どうかね?」
「なんで、一々あたしに聞くのよ?」
「今回のように術の定着前に刺激を与えすぎるのは危険なのだ。おまえ自身の意識が逃避してしまい、元に戻せなくなる可能性がある。」
「そうじゃなくて!なんで捕らえた獲物の意見なんか聞くのよ!?無理やりやればいいじゃない!バケモノらしく!」

もうヤケクソよ!
こうなったらトコトン反抗してやる!
人をバカにするのもいい加減にしなさいよ!この偽善者!

「ふぅ…話にならんな。それでは、試してみるか?」

で、でっかい注射器…

「痛ぁッ…!!」
「どうだ、耐えられそうか?」
「うぐっ…ぐ、ぎゃあああああああああああああッ!?」

イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ!
血管が食べられるううううううううう!?
あぎゃああああああああああああああああああああッ

「があああああああああッ!!!!!」
「動くな、針が折れる!…まだ十分の一も入っておらんぞ。」

ま、まけない…まけるもんかぁぁ…
うぎぎぃぃぃぃぃぃ…こ、殺してやるッ…おまえ…絶対に殺して…

「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あーーーーーッ!!!」
「…もうよい、見るに堪えん。よくがんばったと褒めてやろう。」

848名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:53:51 ID:r0MuTjhR
グ…ゲゲ…あら?

「気分はどうだ?痛みは?」
「けほっ…痛みは、大丈夫です…」
「ふむ、そうか。」

随分叫んだみたいです。
のどが痛い…まだ頭もはっきりしないし…
わたしのバカ!なんて無茶な事を!
最初からご主人様に従っておけばいいものを…ご主人様?
ご主人様って誰?

「…」
「どうした?」

ええと、なんだか記憶がはっきりしません。
この方がご主人様…ですよね?
それなら、この質問に答えられるはず。

「…私はこれからどうなるんでしょう?」
「先ほど言ったとおりだ。お前には自分が殺した数と同じ200匹の魔物を産んでもらう。」

よかったぁ、わたしの知ってる内容と同じ。
よし!
これではっきりしました。
この方が飼い主で、私は家畜。
なら、ちゃんと補足をしないと。
私にご主人様の知らない秘密なんてあっちゃいけませんもの。

「あの、ご主人様…」
「なんだ?」
「さっき大体200匹って言いましたけど、正確には213匹なんです。」
「…ふむ、そうか。覚えておこう。」

血管の中にゼリーがビュルビュル噴き出して来て、なんだかこそばゆいです。
それに、ポカポカして気持ちいい…

「これ、終わったぞ。」

…いけない!
少し眠ってしまいました。
てへへ

「目は覚めたか?」
「ご、ごめんなさい。わたしったら。」
「よいよい。それよりも…ほれ、見てみなさい。」
「…わぁ!」

これが、わたし?
きれいな髪…お肌も真っ白で雪みたい。
胸もちょっと大きくなってますね。
…まるで妖精さんみたいです。
849名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:56:51 ID:r0MuTjhR
「では、術を解くぞ。」
「術?」

あの、何をしていらっしゃるんですか?

「むむ…いかん、これは…」
「…ご主人様?」
「ああ、すまん。恐れていた事態が起こった。」
「ど、どうなさいました!?」

どうしたんでしょう!?
まさか、この体じゃ赤ちゃんが産めないんじゃ…
それは困ります!使命が果たせなくなっちゃう!

「術がとけなくなった…当分は元の人格に戻してやれん。」

…なぁんだ、そんなことでしたか。

「それなら全然問題ありませんよ。あんな野蛮なパープリンになんて二度と戻りたくありませんもの!」
「むぅ…そうは言ってもだな…」
「気にしないでください!わたし、今すっごく晴れやかな気分なんです!」
「そ、そうかね?」
「はい、それはもう!ところで、わたしのお相手はどちらに?早く仕事を始めたいです!」
「…まあ、いいか。」

ご主人様のお屋敷ってほんとに立派ですねえ。
中庭なんかちょっとした動物園状態で、一般公開もしてるんですって!
それで、わたしの飼育舎は…え、中庭の真ん中にある…小屋?
すごい、まるで宿屋みたい!

「開けてみなさい。今日からここがお前の家だ。」
「はい。」

あ…

「ご主人様、この方たちが…」
「うむ、お前の同居人たちだ。」

凄い…広間が埋め尽くされてます…
小柄で…犬顔で…これ、みんなコボルド!?

「このコボルド達は私のペットでな。」
「みんな、わたしのお婿さんなんですか?」
「そうだとも。普通はある程度育つと森にひとり立ちさせるが、この子らは特別だ。」

ああ…みなさん、あんなに大きくして…!
もう大感謝です!
わたしの無駄な努力で死なせてしまったコボルド様が!
罪深いわたしをお許しになって、こんな作り物のメスで繁殖してくださるなんて!
わたし頑張ります!
一生懸命孕んで213匹、耳をそろえてお返ししますッ!

850名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 22:58:38 ID:r0MuTjhR
「ええと、いち…に…さん…」
「ちょうど40匹だ。」

エッチな香り…ゾクゾクしちゃう。
なんだかお腹が疼いて…疼いて…
あ、これ…子宮が…!

「し、子宮が…」
「どうした?」
「新しい子宮が…早く使ってもらいたいって言ってます…」

そんなギラギラした目で見られたら…わたし…お、お腹が!
お腹が疼くッ!
卵子ひきずり出されちゃうぅぅ!

「はふぅ…ふぅーッ…」
「もう我慢できないかね?」
「はい…ご主人様ぁ…」
「よかろう。行って来なさい。」
「…あは!」

組み敷かれる
犯される
出される

「きゃあああッ!?な、なんか破けたぁぁッ!!!!」

ひたすらその繰り返しです。
まず、一番近くの夫に向かって股を開きます。
欲情していただいたら、お臍まで反り返ったモノを根元まで突き刺していただきます。
最奥までガツガツと突きまわしていただき、足を絡みつかせて中に射精していただきます。
離れたらすぐに次の夫に股を開いてドロドロのあそこを…

「お、おほぉ…ありがとう、ございました…」

正々堂々、真正面から征服していただけるなんて…
いつも背後から不意打ちしていた私にはもったいない栄誉です!
ああ、なんて逞しいのコボルド様!
あんなに出したのにまだ硬い…
入れ替わり立ち代り何回も何回も足首を掴んで、のしかかって、腰を

「うひぃぃぃぃ…で、出来ましたぁ!いま!いまので絶対に妊娠しましたぁぁ!」
851名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 23:02:17 ID:r0MuTjhR
ここに来てから、毎日が夢のようです。
わたしの今の肩書きは苗床。
いいですね、苗床!
なんと言っても、お洋服を着なくて良いのがとっても快適です。
身につける物と言えば、耳にピアスしていただいたタグだけ。
もうボタンの留め方が思い出せません。
あとは、魔力を高めるために彫っていただいたカッコいい刺青が自慢ですね。 
首からお乳をビッシリ埋め尽くして、手足に枝分かれした後、
下腹部で交差した線が、あそこを縁取ってお尻に流れていくという、なかなか豪華な仕上がりです。
赤黒いカラーリングもいやらしくていい感じ。
下の毛も剃り落として、こってり使い込まれたビラビラを見せびらかしながら歩くと、誇らしい気持ちで胸がいっぱいになります。
もちろん避妊も一切必要無し。
夫達はみんなとても優しいので、お腹が大きくなっても毎日たくさん可愛がってくれます。
この開放感は人間では絶対に味わえないでしょうね。
最近は人間だった頃の細胞が死滅したとかで、体がますます丈夫になってきました。
角に続いて尻尾も生えてきたので、近い内にみんなに前立腺責めをしてあげる予定。

「なんだ日記か?」
「いえ、原稿です。今度解説のプレートに載せようと思って。」
「…それはやめた方が良いと思うが。」
「そんな!?こんなに素敵な体験、ひとり占めにしたらもったいないですよう!」

…とまあこんな具合で、わたし今とっても充実してます。
お立ち寄りの際は是非、東館一階のコボルドコーナーを覗きに来てくださいね!
852名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 23:04:30 ID:r0MuTjhR
以上です。
野生動物が人間にかしずいてる動物園って、実は悪堕ちの宝庫じゃね?
とか思うのは心が捻じ曲がってるせいだろうか。
853名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 23:41:32 ID:XnL2902B
おお!新作がきたか!
854名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 00:44:19 ID:YuVa49f7
>ID:r0MuTjhR
SS投下乙!
なんだけど少しだけ苦言というか…ちょっと気になった

・まず情景描写が少ない為かいまいち状況が伝わらない
 例えるならキャラの顔だけで構成された漫画のような
 読み手がストーリーに全く入れない印象を受けた

・あとギャグ色が強いとエロの気分が萎える…かな

まあ耳障りだったら年寄りの戯言と思って聞き流して
855名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 00:49:48 ID:1fY7Ztoi
アドバイスありがとうございます。

情景描写か…地の文でを女にその時の感情ばっかり喋らせてるのが原因だろうか。
ギャグは自分でも調子に載りすぎたかと思ってます、はい。
ただ、手が勝手に…
856名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 00:53:38 ID:2gW24nq2
>>836
姫神買うことにした。
黒くなっただけだがイーシャの悪コスいいな。
857名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 00:56:59 ID:riHuQtEr
>>855
他人のアドバイスも大事だけど、基本、自分が作り上げた世界を信じてみるのがいいかも。
858名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:15:09 ID:v5I/bmxU
>>857
うん。この書き方で一発で脳内ご主人様(15歳♀)氏と分かるので
その個性は大事にしていったほうが良いと思われます
859名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:26:46 ID:SHT2x+QJ
悪堕ちスレなのに、なぜか善人が沢山集まる不思議
>854の良心的な助言も、>857-858の言葉もいい話だ。
とにかく脳内ご主人様15歳♀氏乙GJ
860名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:28:17 ID:MdvUblPd
俺も姫神欲しいなぁ。
空とイーシャの悪堕ち後の姿が似通っててそれはそれで煮える。
861名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:34:43 ID:8F1Qv/dB
情景描写はともかく、シリアス/コメディは好みの問題でもあるからなあ
巧拙でなく好みなら、書き手の書きたいものを書いたほうがいいのでは
むしろ個人的には、聞き分けの良いふりをしておいて
>ただ、手が勝手に…
なんていう言い訳をかますほうが誠実さを欠くように思えるので
(というか15♀氏は毎回エクスキューズが長いのが気になる)
創作のコアに関しては適度に堂々としていて欲しい
862名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 02:05:19 ID:znZBd9yC
15♀さんの小説って娯楽要素が強いよね
それがいいんだよ
ということでGJ!
863名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 02:53:05 ID:1Q6Ai0gu
乙でした!
エロとコメディ一緒にするの難しいですよねー
864名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 16:55:30 ID:I3SWmAIh
>>836
見逃した…ログも上がらないようだし…
くそぅ、何でオイラが外出中に限ってこんなおいしいお祭りが…。
865名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 17:25:47 ID:kzwSKh1J
姫神買うなら気を付けろよ
インストしても音楽とかムービーが別のファイルにできるんで自分で移動させないと音が鳴らないというアホなインスコ
さらに声ズレがヒドイ、どんぐらいかって言うと1シーン丸ごととかそんなレベルでしかも頻繁に起きる
買ったらメーカスレを1度は覗くべき

俺は敵とかに隷属する悪堕ちが好きだからぴんくはてな系はあまり合わないんだよなぁ(買ってるけどさ)
866名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 17:29:59 ID:VRbh8fAJ
あそこのは堕ちというか「俺は人間をやめるぞー」的なノリだからなぁ
その後は攻守が逆転して人間イビリやってるようなシーンばかりだし
人外堕ちをやってくれる稀有なメーカーではあるんだが
867名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 17:56:40 ID:5aJI4MGu
>>864
神の啓示かも? まっとうな道を歩め
868名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 18:30:29 ID:XIzfYuRH
>>866
「俺は人間をやめるぞー」的なノリって言い方に吹いたwww
869名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 18:59:58 ID:1fY7Ztoi
>>865
まじか。
不安になってきた…
870名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 20:07:47 ID:l/O5FBQV
俺は、ビックリマンのダークヘラの悪落ちで嵌まった口なんだけど
同じように、アイテムや装置で洗脳されて悪落ちするアニメって
他にないかな?
871名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 20:21:05 ID:EvcEMvTY
ところでラングSSの続きまだですか?
尻尾振って待ってます。
872名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 20:21:55 ID:95RJ0yJE
>>870
俺の覚えてる範囲だとストリートファイターのTVアニメ版とか、バーチャファイターのTVアニメ版とかだな。
873名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 20:27:51 ID:oAfysbr1
俺は半角二次元の悪魔城スレで嵌まった
874178 猟血の狩人 第五回:2008/05/02(金) 21:45:47 ID:v5I/bmxU
どうも。ラングではなく猟血の狩人の五回目です。
>>419の第四回の続きですので、未見の方はどうぞそちらから…

ティオが吸血鬼兄妹によって攫われてから一夜がたち…
ニースは来たくもない教会を訪れ、眠り続けるリムと一緒にいる両親に事の顛末を話した。

「それでは…、結局吸血鬼は倒せなかったのですか」
リムの両親が顔にあからさまに失望の色を浮かべて呟いた。娘を狙う吸血鬼に、これからも怯えなければならないという暗鬱とした
気持ちと、何故吸血鬼を倒してくれなかったのかとニースに対する不満が心の中に渦巻いている。
「………」
その内心を察して、ニースは心底から目の前の二人を憎々しいと思った。

(何よその目は…
自分たちで自分の娘すら守れないクズの癖に、私たちを非難する資格なんてあると思っているの?!
だいたい、お前達のせいでティオちゃんは攫われたっていうのに、それに対する謝罪もない訳?!ムカツク!)

願わくば、今すぐにでもこの家族をズタズタに切り裂いて豚の餌にでもしてしまいたい。
血を一滴残らず吸い尽くす、という選択肢すら拒否するほど今のニースはこの一家に対する憎悪を募らせていた。
しかし、ティオの命が抵当に取られている以上、少なくともリムを今殺すわけにはいかない。
(でも…、ティオちゃんを危険な目にあわせた代償は、必ず払って貰うわよ…)
「それだから、悪いけれどリムを今晩連れ出すわ。もしこのまま隠し続けると奴ら、きっと町中を灰燼に帰しても探し続けるよ」
多分にはったりを含んでいるが、こうでも言わないと絶対このクズ共は娘を差出しはしないだろう。と、ニースは考えていた。
(もしそれでもリムを寄越さないなら、ガキ達に代わって私がこの町をメチャメチャにしてやる!)
なにしろ、リムを持ってこないとティオが危害を被る事になってしまうのだ。
ニースの優先基準からすれば、この町の住人全員の命よりティオ一人の命の方が断然重い。太陽さえ暮れてしまえば、ニース一人ででも
恐らく2時間ちょっともあればこの町の住民全員を殺し尽くすことは可能だ。
ニースはじーっと凍て付くような視線で両親を睨みつけ、無言の圧力を加え続けた。
手っ取り早く言う事を聞かせるために魔眼を使うという手もあったのだが、あえてニースはその選択肢を外した。

この同意は、あくまでもこいつらの意思でされなければならない。
そうでないと、この後に起こる事態にこいつらの責任が問えないからだ。

「で、ですが…、娘を夜に連れ出すというのは…」
それでも、リムの両親はまだ躊躇っていた。
そりゃ吸血鬼狩りのプロ二人掛かりでも倒しきれず、片割れを連れ去ってしまうほどの強大な吸血鬼だ。
一人だけになったニースが勝てるか?と考えれば、その可能性は皆無に等しい。
そんなニースに大事な一人娘を預けたら、吸血鬼にどうぞ私たちの娘を連れ去ってください、と言っているのと同じと考えても無理はない。
「とりあえず、一晩様子を見て…」
「まずは、確実に吸血鬼を殺すために誰か応援を…」
なんとかリムをこの場に留めようと、両親はあれこれと理屈を捏ねてニースに納得させようとしてきた。
ニースの相方が攫われたのには同情するが、所詮両親にとっては他人であり、肉親のリムの身の安全の確保の方が優先されるのは当然だ。

が、それはニースにとっても同様である。
耳障りな言い訳を暫く聞き続けたあと、ニースは突然バン!と手元の机を手ではたいた。
その勢いたるや、机の脚がミシリと嫌な音を立てたのみならず、面が多少ひび割れるほどの衝撃であった。
ギョッとした両親は騒いでいた口をぴたっと閉じ、恐る恐るニースの顔を覗いてみた。
「言っておくけれどね、あんた達に選択権はないの」
空気が凍りつくほどに冷たい声を放ったニースの表情は、昨日ティオと一緒にいたときに見せていた無邪気な笑顔とは一変した
禍々しさ溢れるものだった。
875猟血の狩人:2008/05/02(金) 21:46:48 ID:v5I/bmxU
「あんた達が娘を大事にしているのと同様、私もティオちゃんのことがとっても大事なの。
ティオちゃんを取り戻すためだったら、私はどんなことでもするわ。あくまでもあんた達がこの子を貸さないっていうんだったら、
私はあんた達を殺してでも連れて行く。これは本気よ」
髪の間から覗くニースの瞳が異様にぎらついて見える。声の調子からも表情の真剣さからも、ニースが本気なのは見て取れる。
「っ………?!」
リムの両親はニースの発する雰囲気にぞっと背筋を震わせた。
もしあくまでも娘を渡すのを拒めば、ニースはなんの躊躇いもなく自分たちを殺すだろう。
このまま娘を渡したら、娘が吸血鬼に殺される可能性は高い。だが、そうしなかったら自分たちは確実に目の前のニースに殺される。
そして、結局娘はニースに連れ去られてしまう。
「………、分かりました。娘をあなたにお預けします」
さらに多少の逡巡の後、両親はとうとうリムをニースに預ける決意をした。結果が変わらないならば、ニースに全てを賭けてみるのも
悪い選択肢ではない。
「ですが……、必ず、必ず娘を狙う吸血鬼を滅ぼしてください、お願いします……。っ!」
こうなったらと腹をくくり、ニースに頭を下げた父親の目に入ったもの。
それは、憎悪と殺意と怨嗟で染まり、歪みきったニースの真っ赤な瞳だった。
「当たり前よ…。ティオちゃんを私から奪った連中…。絶対に許すものか。
どんな手を使ってもいい。あいつらの顔を絶望と後悔で化粧し、手足をもいで動けなくしたところで全身の血を抜いていやる…
見てらっしゃいよ、あのガキ共が……」
ギリギリと歯軋りする口元から妙に長い犬歯が見えるような気がする。
(まさか…、この人…)
父親はその形相から、もしかしてこの女性も吸血鬼なのではないか?と一瞬心の中で思ってしまった。
それは正鵠を射たものではあったが、父親自身吸血鬼を一度も見たことがないのと、日中に教会の中に入ってくるニースを考えたら
まさか彼女が吸血鬼のはずがないと勝手に結論付けてしまった。
ある意味、命拾いしたともいえる。
もし、ニースに吸血鬼ではないのかと少しでも話し掛けでもしたら、さすがに有無を言わさずに殺されていたであろう。



「とはいえ…、どうしたものかしら」
眠らせたままのリムを自宅へと戻させ、ニースもまたリムの家へとさっさと引き上げてきたが、先への展望が開けたわけではない。
「奴らの意表をつく手段は既に考えてあるけれど…、絶対的に人手不足なのよね」
なにしろ敵は少なくとも二人いるのに、こちらにはニースただ一人。
心の中では、アレクサウスとアルマナウスにいかなる恥辱を与えて地獄に落すかのアイデアがあれこれと浮かんでくるものの、
現実にそれが出来るか?と問われれば相当に困難と言わざるを得ない。なにしろティオと二人がかりでも手玉に取られたのだから。
少し頭を冷やして考えたら、あの二人が相当に強いことは分かる。爵位こそ名乗ってはいなかったが、間違いなく高位貴族に匹敵する
齢と魔力をもっているだろう。一対二で勝てる相手ではない。
「となると、こっちも複数で当たらなければいけないだろうけれど…」
まさか、町の人間に助けを借りるわけにもいかない。ニースが吸血鬼だってことがばれると逆に攻撃されかねないし、
そもそも多少腕に自信がある人間風情が相手に出来るものじゃない。絶対に足手まといになってしまう。
「そうなると、頼れるのは…、これしかないかな…」
ニースは、遮光用の装身具である降闇を撒くりあげ、裏に縫い付けられた大量の小瓶をじっと眺めた。
この小瓶の一つ一つには、かつてティオと一緒に狩り魔力と血を奪い尽くした吸血鬼の灰が詰められている。
通常、この程度の量の灰では普通に血を与えても復活することは出来ないが、魔力がふんだんに込められたニースの血ならば
僅かばかりの血でも灰の状態からニースの忠実なしもべとして蘇らせることが出来る。
876猟血の狩人:2008/05/02(金) 21:48:07 ID:v5I/bmxU
だが、

この灰になっている吸血鬼は前述の通りニースが魔力を奪い尽くした絞りカスなので、人間相手には充分すぎるものの高位の吸血鬼を
相手にすると『いないよりはマシ』程度の代物にしかならない。実際、カスを10人ほど蘇らせたとしてもアレクサウスほどの力を持った
吸血鬼なら、一体倒すのに3分はかかるまい。それでは時間稼ぎにもならない。
「せめて、この中でも少しでもマシな奴を……って、ちょっとまった!」
まじまじと小瓶を見ていたニースだったが、そのときふと『あること』を思い出した。

「いるじゃない!私のしもべで、かつ力を奪っていない奴が!!」

嬉々とした笑顔を浮かべたニースの視線の先には、つい先日灰を詰めたばっかりの二本の小瓶があった。
ニースはブチリと小瓶を縫い付けてある糸を引きちぎると、蓋を投げ捨ててから自らの親指をその鋭い牙で噛み破った。どす黒い吸血鬼
の血がぷくーっと親指の腹に膨らんでくる。
その血をニースは数滴づつ、小瓶の中へと垂らしこんだ。
すると、瞬きする間もなく小瓶から白い煙がしゅうしゅうと立ち昇り始め…、ブワッと白煙が広がったかと思うと徐々に収縮して
人の形を取り始めた。
やがて、人型となった煙は色を為して実体を採り、ニースの前に若い男女の吸血鬼が顕現した。
男は幼い背格好で童顔。長く伸ばした髪を肩口辺りで結わいている。
女は長身短髪、猫科の肉食獣のような四肢と鋭利な容貌を備えている。
「おはよう。リオン、アンナ」
リオン、アンナと呼ばれた吸血鬼は、ニースの声に固く閉じられていた瞳をカッと開いた。血よりも紅い虹彩がゆっくりと動き、
自分たちの主の姿を捉える。

「「おはようございます、ニース様」」

かつてニースやティオと同じ『狩人』に所属していたが、ふとしたことから吸血鬼と化し灰になってニースの懐にしまわれていた
リオンとアンナはニースの姿を認めると恭しく傅き礼をとった。二人の体に流れる血が、瞬間的に目の前のニースが
自分たちの主であることを知らせ忠誠の礼をとらせたのである。
「ニース様、また私たちに命をくださり有難うございます」
アンナが嬉しそうに自分たちを復活させてくれたニースへ感謝の言葉を述べた。
とは言っても、彼女らを灰へと帰したのはそのニースであるのだが、もとよりアンナはニースによって吸血鬼へとされており
親吸血鬼であるニースは絶対的な存在となっている。アンナにとってニースは主人であり持ち主であって、道具である自分がどう
扱われようが文句を言える立場ではないのである。
そしてそれは、アンナによって吸血鬼となったリオンにも同じことが当てはまる。アンナがニースの支配下にある以上、
そのアンナが親吸血鬼であるリオンとっても、ニースはアンナ程ではないが忠誠を誓う存在である。
「これでようやく、人間の血を啜ることが出来るんですよね…」
リオンが、もの欲しそうに唇の周りを舌でなぞった。リオンの血を吸うことが出来たアンナと違い、リオンは吸血鬼に
なって早々ニースによって灰にされてしまったため、人間の血の味をまだ知らないでいる。
「ああ…、我慢できない…。血が、血が欲しい……。あっ…」
一刻も早く血を味わいたいのか、うわ言のように呟くリオンが、ニースの後ろで寝ているリムを目ざとく発見した。
「なんだぁ…、人間がすぐそこにいるじゃないですか。
ニース様、その人間の血、少しでいいんですから吸わせてもらえませんかぁ…?」
リオンは欲望に目をぎらつかせてニースに頼み込んできた。
見ると、アンナも舌なめずりをしながらリムのことを眺めている。二人にとってリムは極上の御馳走に見えるのだろう。
「うふふ、この子にも私たちの牙で天国を見せてあげないとね」
「そうですよね、アンナ様ぁ。
ああ、あの真っ白な肌…。そして、その下に流れる赤い血……、たまらないよぉ…」
リオンもアンナも、顔に笑みを張り付かせたままじわりじわりとリムへと向けて近づいていっている。ニースの返事を聞く前に
今にもリムへ向けて喰らいつきそうだ。
877猟血の狩人:2008/05/02(金) 21:49:06 ID:v5I/bmxU
「………、ダメよ」
しかし、勿論それを許すニースではない。左手をリムとアンナたちの前にかざし、二人がそれ以上進むのを阻止した。
「えっ…?なんでですかニース様。せっかく餌が目の前にあるのに……」
初めて血を吸う機会を奪われたリオンが、あからさまな不満を顔に浮かべた。アンナの方はニースがダメと言ったのだから
しかたがないと思っているが、アンナ程ニースへの支配力がないリオンはそう易々とは納得はしない。
「この人間の血は吸ってはダメ。大事な取引材料なんだから」
「取引材料…、ですか?」
アンナがニースの言った言葉をおうむ返しに返した。何の、取引材料なのか。
「この人間のせいで、ティオちゃんが吸血鬼に攫われたわ。そして、今晩こいつと引き換えにその吸血鬼がやってくる」
そう言われて、初めて二人はこの場にティオがいないことに気が付いた。
「そう言えば…、先輩の姿が見えない…」
「………」
リオンは周囲を改めてきょろきょろと見回し、アンナはティオという言葉を聞いて少し複雑な表情を浮かべた。
「どうしたのアンナ?まさかあなたまだティオちゃんのことを…」
殺す気じゃないでしょうね?と、ニースはアンナへ向けて鋭い視線を送った。
「いえ、ニース様が大事にされている先輩を殺める気などもう少しもありません。
第一、私は自らの手でリオンを自分のものにしたのです。今更先輩を狙う理由もありませんし」
そう言ってはみたものの、アンナの表情はやはりちょっと曇ったままだった。以前、殺したいほど憎みきっていた相手だけに
ニースの支配力に心が呪縛されていても、そうそうその想いは消せないのだろう。
「そんな…、あの先輩が攫われるなんて…」
リオンは少なからずショックを受けたのか呆然としている。こっちも吸血鬼になってもティオを慕う心はあまり変わらないようだ。
「じゃあ一刻も早く先輩を助けなければいけないじゃないですか!
このままじゃ先輩の血が、その吸血鬼どもに奪われてしまいますよ!
そんなことになったら、僕が先輩の血を味わえないじゃないですか!!」
もとい、やっぱり心は吸血鬼側にぶれているようだ。
「ニース様、今すぐにでも…」
「落ち着きなさいリオン!」
焦りまくるリオンに、ニースはぎろりと睨みつけながら一喝した。
「今は真昼間よ。降闇がある私はともかく、あんたたちなんか一瞬にして燃え尽きてしまうわ。
それに、あいつらティオちゃんの気配を完全に消して私に感知されなくしているの。どこにいるかも分からないティオちゃんを
どうやって探すっていうの?!」
ニースの声には苛立ちが隠せないでいる。リムと取引すると言っている以上、アレクサウスがティオの血を吸うという可能性は低いと
思っているが、絶対にないとは言い切れないところが歯がゆい。
それ故、ニースも内心気が気ではなかった。
「あなたたちは私に力を奪い取られないまま私のしもべになっているわ。だからこそ、今回ティオちゃんをさらった吸血鬼に
対抗するために蘇らせたの。
あなたたちは吸血鬼としての力はまだまだ弱いけれど、狩人じこみの体術があるわ。吸血鬼の体になったあなたたちは、人間の時より
はるかに身体能力が増しているからそれなりの吸血鬼にも太刀打ちできるはずよ」
ニースの言葉に、アンナはこっくりと頷いた。
が、リオンは少し浮かない顔をしていた。
「ですがニース様…。僕たちがその吸血鬼を相手にするとしても、先輩はどうするんですか?
そんなことをしたら向こうが先輩を無事にしておくとはとても思えないんですが…」
リオンの懸念はもっともだ。が、ニースはリオンに向けてニタリと微笑んだ。
「そのへんは考えてあるわ。向こうがティオちゃんとあの女を交換する時…、仕掛けを施しておくのよ。
向こうがそれに気を取られている隙に、ティオちゃんを保護しつつあいつらを攻撃するわ。大丈夫、絶対にうまくいくわ。あと…」
そこまで言って、ニースは突然リオンの喉首を掴み上げた。みしみしと鈍い音が鳴り、爪が食い込んだところから血がツゥーっと流れている。
878猟血の狩人:2008/05/02(金) 21:50:11 ID:v5I/bmxU
「ぐはっ!ニ、ニースさまぁ…、なにを……」
「あなた、さっきティオちゃんの血を味わうとかいったわね…。ふざけるんじゃないわよ。
ティオちゃんの血は私だけのものよ。お前如きが口にしていいものだと思っているの?!」
ニースの目には不遜なリオンに対する怒りがメラメラと浮かび上がっている。このままでは本当にリオンの喉を握りつぶしかねない。
「も、申し訳ありませんニース様ぁ……!もう金輪際、先輩の血が欲しいなんていったりしませぇん!!」
リオンは喉を圧迫され発生もままならぬ仲、必死に声を張り上げ自信の不逞をニースに謝罪した。
「それでいいのよ。ちょっとは自重しなさい!」
リオンの謝罪の言葉に満足したのか、ニースはリオンを握り締めていた手の力を緩め、リオンはその場にどさっと崩れ落ちた。
げほげほとえづくリオンにアンナが泡を食ったかのように近寄り、心配そうに背中を摩っている。
「まったく…、血なんて後でいくらでも飲ませてあげるんだから。
馬鹿なこと考えなければ痛い目を見ずに、吸血鬼の悦楽にたっぷりと身を浸すことが出来たってのに」

「「えっ?!」」

あきれた顔をしながらぼそっと呟いたニースの言葉に、リオンとアンナはパッと反応し驚いた顔をニースへと向けた。
「そ、それはどういうことですか?ニース様」
「うふふ、それはねぇ……」
アンナの問いにニースが向けた顔は、吸血気の毒に染まりきった笑みだった。



879猟血の狩人:2008/05/02(金) 21:51:11 ID:v5I/bmxU
一方、アルマナウスの人形にされて連れ去られてしまったティオは…

「………ハッ?!」
今まで体の奥底に沈殿していた自らの意識が急速に覚醒していくのをティオは感じ、目を覚ましたティオはパッと首を上げた。
ティオの視界に入ってきたもの。それは薄明かりに照らされこじんまりと整えられた一室と、自分を見つめる二人の子ども…
いや、自分に敵対する存在である二体の吸血鬼、アレクサウスにアルマナウスだった。
「あ、兄様。ティオさんが目を覚ましましたわ」
「おはようございます、ティオさん。ちょっと不自由かもしれませんが勘弁してくださいね」
アレクサウスの言葉にティオは自分の状態をちらっと確かめてみた。
なるほど、両手首は枷で縛り付けられ天井から鎖で吊り下げられている。両足も床から伸びる鎖で繋がれており文字通り手も足も出ない。
「なるほど、これはちょっと勘弁しかねるわ…って、ちょっと待った」
このとき、ティオの心にある疑問が生じた。なんで、この二人は自分の名前を知っているのだろうか?
「あなたたち…、なんで私の名前を知っているの?」
このティオの問いかけに、アレクサウスとアルマナウスは何かを思い出したのか、クスクスと微笑みながら答えてきた。
「それは…、貴方の主人が貴方の名前を連呼していたからですわ。それはもうもう滑稽で滑稽で…
ティオちゃん、ティオちゃんって泣き叫びながら、届かぬ手を必死に伸ばして…
貴方はよっぽど主人に愛されているのですね…。クスクス」
「し、主人……?!」
ティオは最初、アルマナウスが言う『主人』が誰を指すのか思い浮かばなかった。
が、自分のことを『ティオちゃん』と呼ぶものはただ一人しかいないことにすぐに気が付いた。
「…何言ってるのよ。ニースは私の主人なんかじゃない。仲間よ」
「そうなのかい?吸血鬼と人間が一緒にいるからてっきりそうだとばっかり思っていたけれど…
でも、君からは僅かばかりだがニース…だっけ?の気配が感じられるな。彼女に血は捧げているんだろ?」
アレクサウスの問いかけに、ティオはしかめっ面をしながらもこくりと頷いた。
「…ええ。でも牙を立てられたりはしていないわ。あくまでも傷口から血を与えているだけよ」
血は与えているが自分は吸血の虜にはなってはいない。ティオはそう主張していた。
「ふぅん…」
ティオの言い分にアレクサウスは内心失笑を禁じえなかった。
そんな子供だましな事をしても吸血の呪縛からは逃れられはしない。例え傷口越しからでも吸血鬼から血を吸われ続けることにより
ティオの魂は僅かづつではあるが吸血鬼の力に汚されていく。
そして、それが一定の割合を超えれば身も心も隷属し、吸血鬼に全身の血を吸われることを望むようになる。
所詮、その状態になるのが速いか遅いかの差でしかないのだ。
が、どうやらニースはそれを承知の上であえてティオにそのこと言わず傷口からの吸血を続けているようだ。
(僕も彼女のことは言えないけれど…、いい趣味をしているよ。
じわじわと時間をかけて、この人間をすこしづつ吸血鬼に堕していくなんて、ね)
アレクサウスはニースの意図をほぼ正確に見抜いたが、それを口にすることはなかった。
したところで意味はないし、その意図もこれから無駄なことになるからだ。
「じゃあ君は、まだ本当の吸血の快感を知らないんだね…」
ニッと笑ったアレクサウスの瞳に、それまでなかった欲望の色がはっきりと浮かんできている。
880猟血の狩人:2008/05/02(金) 21:52:15 ID:v5I/bmxU
「………!!」
それを感じ取り、ティオの顔面からさあっと血の色が引いていった。
ひた、ひたとアレクサウスが足音もなくティオに向って歩いてくる。薄ら笑いを浮かべたアレクサウスの視線の先にあるものは
四肢を縛られたティオ、の首。
「あ、あ…、いやぁ……」
ティオは反射的に後方へと逃れようと体を捩ったが、手も足も縛られているので体だけ『く』の字に曲がるばかりで一歩もその場を動けない。
「やめて、やめて!こないで!!」
ティオだって、吸血鬼に血を吸われることで与えられる快感を知らないわけではない。
何しろ、定期的にニースに自ら血を与えている時に感じる魂をも汚してしまいそうな快感を味わっているのだから。
でも、それすら直接牙を挿しこまれて与えられた快感ではない。
過去に、幾度もニースに直接牙で吸って貰いたい衝動に駆られた事があったが、それで与えられる快感を知ってしまったら
恐らく二度と後に引き返せない。
この身全ての血が吸い尽くされるまで吸血の快感を求め続け、果ては自分が吸血する側へと堕ちてしまうことになるだろうと
ティオは本能的に感じていた。
だからこそ、ここでアレクサウスに吸血されることで自分の身も心もアレクサウスに従属させられることになってしまうことが
たまらない恐怖だった。
「ふふふ…、さっきまでの勇ましい君はどこへ行ってしまったんだい?そんなに牙を立てられることが恐いのかい?」
アレクサウスはふわりとティオと同じ目線まで浮き上がり、恐怖で顔を引きつらせるティオの顔をまじまじと眺めた。
ティオは言葉も発することが出来ず、小刻みに顔をかくかくと縦に振り続けていた。否、それしか出来なかった。
「可哀相に…、そんなに怯えてしまって。でも、もう恐がることはないんだよ…」
アレクサウスは震えるティオに歳相応の少年に相応しい天使の様な笑みを浮かべた。そして、そのまま顔をティオの喉下まで下げ…

チュッ

ティオの首筋に、軽いキスをした。
「ひぁっ!!」
噛まれた!というショックと首筋に感じた燃えるような熱さに、ティオは体をビクッと反らせ大きな悲鳴を上げた。
「あははは…。その反応、初々しいね」
ティオの反応が面白かったのか、アレクサウスは二度、三度とティオの首筋にキスを繰り返した。
「ひぃっ、いやぁっ!!」
その度に、ティオは目に涙を浮かべながら大声を上げていた。
「……、どうやらこんな子供だましのキスはお気に召さないようだね」
恐怖と立て続けの悲鳴でハァハァと息を切らしているティオから、アレクサウスはスッと顔を離した。
「んっ…」
そしてそのまま涙目になっているティオの唇へ自分の唇を重ねた。
「んうぅっ!!」
ティオの心に、さっき魂を奪われたアルマナウスのキスが否応なしに思い起こされた。
が、今度のアレクサウスのキスはそういった儀式めいた物ではなく、単純にティオの口腔を蹂躙していくものだった。
(な、なにこれぇ……)
ぬらりぬらりとアレクサウスの熱い舌がティオの舌を絡め獲り、ティオの思考力を一舐めごとに奪っていく。
下唇にちくちくと当たるアレクサウスの牙が心地良い刺激となってティオの体を燃え上がらせていく。
ちゅるっ、ちゅるっ、と唾液が跳ねる音が、いままでまともなキスすらしたことがないティオの心を興奮させていく。
「んっ…ふぐっ、んんっ……!」
ニースが見たら怒り狂いそうな濃厚なディープキスはかれこれ五分以上続いた。

「ふふ…、どうだい?本気のキスの味は」
アレクサウスが満足そうに口を離したとき、ティオの顔は興奮で真っ赤に染まり、腰はガクガクに腰砕けになり吊るされている鎖で
かろうじて立っているような状態だった。
881猟血の狩人
「あ…、あふぅ……」
さっきとは別の意味で、ティオは言葉を発することが出来なかった。
頭の中がピンク色の霞で完全に覆われており、紡ぐべき言葉を思い浮かべることが出来ない。
その代わりの意思表示なのか、自分から離れていった唇を惜しむかのようにティオの舌が半開きになった口から伸び、
アレクサウスの唇を求めゆらゆらと蠢いていた。
「あら兄様、この方一回のキスだけでもう蕩けてしまいましたわ。何か施術でも致しましたの?」
「別に。普通のキスをしただけだよ。
どうやら彼女は着ている服装の通り、今まで禁欲の生活をしてきたようだね」
ティオはアレクサウス達との戦闘に備えて『狩人』の正装の法衣を纏っている。教会の関係者である以上、肉欲とは無縁の生活を
送っていたことは容易に想像できる。
だからこそ、アレクサウスのちょっとしたディープキスでも簡単に跳んでしまったのだろう。
時折弱々しくビクビクと体を震わせているだけのティオを、アルマナウスはとても楽しそうに眺めた。
「貴方って本当に面白いわ。私の人形を倒すくらいの強い力を持っているかと想ったら、兄様のキスだけで崩れる脆さも持っている」
「う、あ……」
ティオは熱に浮かされたような顔で自分に近づいてくるアルマナウスに視線を向けた。そこには抵抗の意思は、最早ない。
(あ……)
自分が一目置くほどの強さを見せた人間が、今目の前で触れたら壊れそうな弱さを見せている。
そう思った時にアルマナウスの嗜虐心がゾクッと刺激され、アルマナウスは思わず両手で両腕を抱え体を一震わせした。
「そんな…顔を見せられては……、私も、ジッとしていられませんわ……」
アルマナウスはティオの唇に軽く触れるようなキスをすると、ティオの両胸に服越しに手を這わせた。
「ひっ……」
服の上からでも胸を擦られる刺激に官能に燃え上がりきった体はすぐに反応し、ティオの脳髄に震えるような快感をもたらした。
「あら…、背のわりに胸は大きくないのですね。それでも私のよりは大きいのですけれど…
まあ、肉が引き締まった肉食獣というイメージで悪くはないですわ」
むにっ、むにっとアルマナウスは大きさを確かめながら双乳をやんわりと揉みしだいている。
その都度、ティオの体に感電したような痺れが走る。
「ああっ、いやぁっ!!こんなの、こんなの変よ!変だわ!!」
自分の感覚がコントロールできない。こんなことは今まで感じたことがなかった。際限なく暴走していく官能が恐ろしくもあり、
また楽しみでもある。そんな相反した感情がティオの中で膨らみ続け、ティオはパニックに陥っていた。
「やめて!もうやめて!!このままじゃ私変になる。狂っちゃう!!」
「…うるさいわね」
わんわん泣き喚くティオが耳障りだったのか、アルマナウスはさっきのアレクサウスのようにキスで口を封じてしまった。
「むぐーっ!!」
再びティオの口腔を吸血鬼の舌が蹂躙する。
が、さっきと違うのは口からの悦楽のみならず胸からも官能の波が送られてくることだ。

「んん…ちゅぅ…」
もぎゅ もぎゅ もぎゅ

「んーっ!んーっ!!」
あまりに激しい快感に支配され、ティオは気絶することも出来ず注がれ続ける快楽に翻弄されていた。さらに、
「アルマナウス、僕も参加させてもらうよ」
妹とティオの情事を後ろで眺め続けていたアレクサウスがいつの間にかティオの後ろに周りこみ、
ティオの首の頚動脈沿いに舌をぞわりと這わせた。
「!!んぐぐーっ!!」
不意打ちのように訪れた首への刺激に、ティオの塞がれた口からはくぐもった悲鳴とともにアルマナウスとの接合部から涎が
滝のように溢れ出てきた。
アレクサウスは時折牙で甘噛みしたり、耳の裏を舐めしゃぶったりとティオが体験したこともないような刺激を
飽きさせることなくティオの肉体へと送り込んでくる。