まあ触らなきゃ別に問題ない類だよな
逆に言えば、触っちゃう奴の方がアレ
僕の目の前で一組の男女が楽しそうに歩いていた。
どこにでもあるような高校生カップルの、ありふれた光景…。
それは僕にはあまり見たくない光景だった。
二人とも知っているから。
いや、女子生徒の方は知っている以上の存在だ。
彼女の名前は立木里沙、
僕の幼なじみで…
初恋の相手だ。
昔は何時も一緒にいて、それが当たり前だと思っていた相手、
何の疑問も抱かずに、二人で一つだと思えていた相手…。
中学に上がった頃から微妙にスレ違うようになり、今はもう一緒にいる事も話す事もなくなった相手。
それについて、僕は悲しいとか辛いとかの感情は不思議と浮かばない。
彼女と僕、本庄光彦とは住む世界が違う様に思えるから。
それでも僕が今の、目の前の光景を見たくないのは、彼女が立木里沙だからだろう。
今時の女子高生なら当たり前なのかも知れないけど、
それでも、初恋の相手が、何時も違う男と寄り添い歩いている姿を見るのは、嫌な思いしか感じない。
里沙の大きめな声と相手の顔から、二人が恋人同士としての会話を楽しみ、今日の予定を計画している事が容易に推測できる。
つい、先日は違う相手と同じようなやり取りをしていたのに。
何故か縮まる事も開く事もない、僕と二人の一定の距離、
それがとてつもない苦痛を僕にもたらしていた。
でもその苦痛は、もっとも気の合う友人が救ってくれた。
「本庄君、今、帰り?」
控え目で優しい声が僕の耳に入る。
声の人は、大人しい感じに少し地味な雰囲気がある、
里沙とは正反対な、
同じ部活という事で知り合い、友人になった相手、松下香織さんだ。
「あ……うん、松下さんも帰るところ?」
「え、あ、そう!今日は部活もないから!」
松下さんの存在に、少しだけびっくりして答えた僕に、松下さんが少しはにかみながら答えた。
たまに俯きながら照れた様に言う彼女には、可憐さがあって、
あまり目立つ存在ではないけど、それでも彼女の事を知っている男子生徒からは、高い人気があるのも良く分かる。
「それなら!」
「い、一緒に駅まで行こう!」
「うん、そうだね…、一緒に行こう」
妙に緊張している感じがする松下さんに、僕はなるべく普通に答えた。
今の目の前の光景は辛いけど、松下さんと一緒にいる時間は楽しいものだから、そんな事を忘れさせてくれる気がしたから。
事実、松下さんと一緒に駅まで歩く時間は、楽しい時間だった。
前を歩く二人との距離が変わる事なく、里沙と相手の男子生徒とのやり取りが耳に入ってきたけど、
そんな事実を忘れさせてくれる時間だった。
そのせいか、僕もついつい口が軽くなって、自分の昔話なんかを喋りすぎた気もするけど…。
それでも僕にとっては楽しい時間だった。
気の合う相手との会話は、意味がなくても有意義だ。
松下さんの事を好きかどうかは、僕自身にも良く分からないし、彼女が僕の事をどう考えているかも良く分からないけど、
それでも僕は、彼女との時間を大切にしていきたいと、心からそう思えた。
楽しい時間は過ぎるのが早い。
駅に着いてしまえば、反対方向の電車を使う、僕と松下さんは、ここでお別れになる。
「松下さん、また明日ね」
「あ…、う、うん」
別れの言葉を言った僕に対して、松下さんの答えが淋しそうに思えたのは、僕の自意識過剰だと思う。
「本庄君…」
何か言いたげに、松下さんが僕の顔を見上げてくる。
「どうしたの?」
「う、うぅん、何でもない!」
聞き返した僕に、松下さんが首を大きく振って答える。
「松下さん…?」
「あ…、そうだ!明日の課題、忘れちゅダメだよ!」
松下さんの様子を気にして言った僕の言葉を振り払う様に言うと、
松下さんは
「で…電車の時間だから、また明日ね!」
とだけ言って、慌ててホームに駆けて行った。
一人残された僕は、
「松下さんには松下さんの用事があるんだろうな」
と自分を納得させて、自分の使うホームへと歩き出した。
この時に僕は気付くべきだったのかもしれない。
松下さんが去り際に残した、
「今は私だけだよ、ね?」
という一言に。
そして、僕と里沙との距離が一切変わらなかった事実を。
もっとも、当時の僕がそれに気付いたとしても、
僕がとれる選択肢はなかったように思えるけど。
投下終了です。
>>935 誤解や不信感を与える書き込みは止めたほうがいいよ
十人いれば十通りの文体があるんだから似ている文体があってもおかしくないだろ?
知らないヤツの文体と似てるとか言われて気分良い人間なんていない
例えるなら知らない奴に「お前の髪型サザエさんみてーだな」って言われるようなもんだ
自分の一言でスレが荒れるかもしれない事を考えてから書き込みしても遅くはないよ(多分)
ちなみに一万年なら最初から[sage]るだろうし投下前後に投下予告と終了通告をするだろ。慣れてるんだし
突然(コイツ荒らしかも?)って見られたら誰でも投下したくなくなるよ
スレ初心者の投下なんだ。温かい目で見ようぜ
だらだら長々書いてスマン。最後に
>>933 GJ!
>>942 短かっ!でも乙!
これは激しく期待だな
>十人いれば十通りの文体があるんだから似ている文体があってもおかしくないだろ?
「から」を挟んだ文章の前後が繋がっていない。
いいたいことはわかるけど。
つか実際にあなたの文体も……。
騒ぎたがる奴はけえれけえれ!
村の空気はのんびりが一番いいだ
>>947 読み直して気づいたッ!なんたる不覚orz
俺も自分の文体について悩んでるんだぜ。つーか俺の文体って誰かと似てる?
こんな話はもう止めて嫉妬話でもしながら投下を待とうぜ!最近活気が戻ってきたんだしさ
>>忘れちゅダメだよ
に俺の息子が反応しちまった
どうしてくれよう…(・ω・`;)
>>934さん
>>943さんありがとう。
そう、僕は一万年。さんだったりはしない。
僕頑張れるような気がしてきた。他のヤンデレSSを見て、頑張るよ。
ごめんもうNGにした方がいい気がしてきたわ・・・・
やっぱり駄目だ
面白いとは思うが、途中の幾つかの文が……
まあ、頑張って下さいな
>>952 916だが、言ったことをぜっんぜん分かってないみたいだな…。
一万年とか、そんなことはどうでもいいから、過去ログでも見て空気読みな
>>952 まあとにかくがんばれ
自己主張も控えめにな
>>952 だからどんな考えで有れそういう書き込みは荒れる元になると何度言われれば・・・
投下以外に何か書き込みたかったらID変えて名前外して別人として書き込んでくれ
このスレは慢性的に空気が悪いからちょっとヘマしただけで荒れる元になりかねない
そこはSSの出来とは関係ないぞ
あーども。投下します。
KATUKI SIDE
僕は、目を開けると、目前に見知った顔があった。
「・・・・・・華凛だ」
それは間違いない。
そして今の状況に気づいた。
華凛は、その細い体を押し付け、
足を克樹の腰に巻きつけるように眠っていた。
何よりも僕を驚愕させるのは、
僕と華凛どちらも“全裸”だということだ。
さぁーと全身の血が引いた。
一体、僕は、何を、やらかしたんだ、と。
だが彼女の女らしい二つの膨らみを感じて、
『僕』のアレは正直に反応し始める。
「むぅ〜、克樹」
寝ぼけたように、しかし嬉しそうに、
彼女はつぶやいた。
夢でも見てるのか?
彼女は幸せそうな夢[げんそう]を。
僕は現実という夢[あくむ]を。
『一線を越えたられた』と考えるべきかそれとも、
『人生の墓場』へ突入してしまったと考えるべきか。
複雑な心境だった。
「お、おはよう」
「おはよー克樹ぃ」
ぎこちない挨拶する僕。
華凛は起きたばかりなせいか舌足らずな調子で喋る。
「克樹、寝ちゃうだもの」
「せ、き、に、ん、取ってね」
僕の頭はフリーズした。
「って、冗談だよ?」
おどけてみてる華凛に、
僕のCPUとメモリはやっと処理を再開し始めた。
って嘘かよ。
「でも、その、・・・・・・アレが私にあたってるんだよね(///)」
彼女が恥ずかしげに頬を染める。
「だから、抜いてあげよっか?私が」
僕は首に掛かる吐息にゾクッとした。
が、なけなしの理性で
「大丈夫、だから」
といってベットから起き上がった。
綺麗に畳まれた僕の衣類・・・。
彼女がやったのだろう・・・を手に取り身に着けた。
僕は華凛の彼氏なのだから、
僕は彼女のことをもっと知ってから、
と所謂天使と悪魔の囁きに葛藤しつつも、学生服の上着を着た。
春原家のテレビを見詰めていた。
『え〜、今日の運勢一位はみずがめ座』
『いろいろ大変なことがおきたけれども、今日は快適に過ごせるかも』
『でも寝室にはアンラッキーがたまりすぎてるから気をつけて♪以上〜』
「どんだけ詳しく当たってんだよっ」
そうおもわずテーブルの醤油を投げつけようとしていた僕だった。
俺は朝食をご馳走になると、家に寄ることにした。
学校とは逆方向なので華凛には先に行くよう促す。
しかし、なんで?なんだ?
ただ家に入って、教科書と参考書を鞄に入れ、
体育で使うジャージと換えの服を取ってくる。
それだけの話だったのに。
何故、愛が、俺のベットで、寝ている?
ブルブルッと僕のポケットで振動する何か。
携帯電話だ。それににハッと意識を戻すと、
ディスプレイに表された折笠-純一・・・愛の父さんから電話が来ていた。
一度部屋を出てドアを閉める。
「はぃ、もしもし」
『あ、克樹君かね?』
「おじさんですよね、ご無沙汰してます」
『ああ、そうだな。で、済まないがうちの愛を知らないかね?
昨晩からずっといなかったようなんだ、電話も繋がらないし』
「うちにいますよ」
『そうか、ならよかった。いつもなら置手紙があるだがなくてね』
「はぁ・・・」
「でも、鞄とかはあったからもしかすると、と思ってね」
「疲れてたようなのでそっとして置きました」
嘘だ。
「流石に夜遅かったので伝えるのが遅くなってすいません」
適当に言い返し、さも関係が普通どおりのように装う。
『うむ、すまなかったな』
「いえ、おじさんもお仕事頑張って下さい。
そろそろ学校の支度の時間なので失礼します」
『うむ』
ピッ、と電子音を鳴らして電話を切った。
「あいつ、そんだけショックだったということか?」
ドアを開けて、ベットのふちに寄り添う。
その顔は泣き腫らした痕があった。
そっと手が彼女のセミロングほどの髪へ伸びた。
「んっ〜」
「起きたか?」
寝顔を見られたショックで後ずさる愛。
「えっ、え、・・・か、かつきくぅんっ!?(///)」
「おい、そっち時計があるっ」
案の定、ガツッと背をぶつけた彼女だった。
「いててて、あれ?ゆめじゃない?」
「そうだよね、そうだよっ!!」
「私を克樹君が捨てるわけないよ、はははは」
違う。
「愛」
「なぁに?克樹君。私が魅力的だからって襲っちゃ駄目だよ?」
違うんだ。
「愛」
「あー、朝ご飯食べてないよねっ! よりをかけて作るから待ってて」
「一緒に食べようね、克樹君」
「違うんだよッ!!」
「ひっ」
俺の喚声に、愛は後ろにずり下がった。
「僕と愛は、もう唯の隣人に過ぎないんだ」
克樹がしぼりだす声は、儚く掠れた声だった。
「だから、距離を置いてくれ。お願いだから」
自分の身勝手さに、彼女から背を向けた。
「お願いだからッ、これ以上構わないでくれッ!!!」
そういって俯いた克樹を後ろからゆっくりと、だかしかし確実に、抱き止めた。
「大丈夫・・・」
正目に回った彼女は背伸びをして、克樹を抱き締め直した。
胸にうずくまれた僕が抱いた感情は、劣情ではなく“慈愛”だった。
そうして、いつのまにか、泣き崩れた僕を、優しく、愛が慰めていた。
「これじゃぁ、一限間に合わなくなっちゃったね」
くすっと笑う彼女に僕は申し悪そうにそっぽを向いた。
最悪だ。彼女と分かれるために、僕は決意を出して言ったというのに。
結局ふりだしに、戻ってるじゃないか。
MEGUMI SIDE
ふふ、よかった。
なんだかんだ言って、克樹が戻ってくるんだもの。
そりゃぁ、私だって悪夢だと決め付けたいけど、
これで一層私と克樹の仲が深まるわね。
ありがとう、泥棒猫さん。
あなたのおかげで克樹君の『存在』。
再確認させてもらったわ。
まぁ、もっとも、
私に適うわけないでしょ?
そう、涙を流す克樹君を膝元であやしながら、
開いた片手で彼の携帯電話の電源を切った。
ふふ、これなら邪魔できないでしょう?
残念だったわね、クソ女。
これで第四話も投下終了です。
馴れ合いたいならVIPかmixiにでも行けよ
>>964 GJ!投下スピードに勢いがあるな。その調子で頑張ってくれ
だが他の人も言ってたが、こまめに投下するより書き溜めて一気に投下したほうが良いと思うよ
1レスに収まる分量をできるだけ使って投下するのが普通
大抵は投下前後に
「投下します」「投下終了です」
で1レス使う。他のスレを見てみるとわかる。ちょっと他スレも見てみよう
それと、書き溜めて自分の文章をチェックしてみよう。誤字脱字の確認と文章の確認をしたほうがいい
もうごちゃごちゃ言うのは止める。初心者講座はスレ違いだし住人達もウザイだろうしね
最後に。住人の反応が変わったと気付いてるだろう。理由は自分でよく考えてみよう
めげずに頑張ってくれ。みんな君の成長に期待してるんだ
あと返レスはしないでくれ。返レスより求めているのは良質の素晴らしいSSだ
>>965 ツンデレにしてはツンしかねーな。ちょっとデレようぜ?
また、ウンコか
どーいうこと?
ID:6TK2/kFq
は自分のせいで余計にPsPjd8yE3Eが悪い目で見られているっていう自覚がないんだろうな
まさに小さな親切余計なお世話ってやつだ。
自分はいいことしてるつもりなんだろうけど大迷惑という事実。
つまり3行までにしとけ
という意味
毎日続きが読める喜び
久しく感じられなかった楽しみを味あわせてくれることに素直にGJを送りたい
でも一個だけ言わせて
>>963で克樹の一人称なのに地の文が
「克樹が」だとここだけ三人称みたいで変
作品全体のクオリティが高いだけにとても残念
ゴメン、本当はこんな事言わない方が良いのかも知れないけど……
でも本当に心から応援してますから
な
る
ほど。
あーあ、またはじまった
べつにいいんじゃね
俺らは作品が投稿されるの待ってりゃいいんだし
やれる事といえば、投稿しやすい空気にすることだしな
次スレもできたみたいだし
仕切りなおそうや
酸性
まあ期待だな
よーしじきに落ちるんだこの際俺が荒らしてやるぜぇ!覚悟しな!・・・・・・・
・・・・・えーと・・・何しよっか?・・・・
おいおいおいwww
でも、そのノリいいねー。
中性的な男の子
中性子爆弾
中世的な男の子
中世的な談志と申したか