魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。
『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
『注意情報・臨時』(暫定)
書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。
リンクは
>>2
>>1乙です。
なんとも素晴らしい、もう55ですか。
早いもんもんだ。
_
_,.'´ ,、`ベ、
>>1乙です。
∠_{ミ「 rヘ(ヘ ゞ
,〃j (V ^ー゚ノリ`
. // ノ⊂),]冗[!>
く/ ((( くフ式>、
. _足/}足_
前スレの最後に凄い物が見えた気がする・・・気のせいか
埋めAAのレパートリーの多さは異常だな
新スレといえば、スレにとっては朝のようなもの。
つまり、朝ごはんが必要なのです。というわけで納豆を・・・・・・
12 :
ザ・シガー:2008/02/23(土) 16:11:48 ID:mwkUUqWg
それじゃあ新スレ最初の投下、先陣を切りますぜ、準備は良いですかい?
今回はゴードン爺さんのターン「鉄拳の老拳士」の第三話です。
>1
乙。
>12
支援。
来たれ
15 :
ザ・シガー:2008/02/23(土) 16:17:20 ID:mwkUUqWg
それじゃあ投下します。
オリキャラや筋肉質で元気な爺さんが苦手な方はご注意を。
もちろんだがエロやラブの要素は一切無いのであしからず。
16 :
鉄拳の老拳士:2008/02/23(土) 16:18:12 ID:mwkUUqWg
鉄拳の老拳士3
ギンガとスバル、娘のクイントが養子にしたって子だ。
顔を見るのは初めてじゃねえ、クイントが何度も電子メールや手紙で写真を送ってきたからな。
だが実際に近くで見りゃまるで印象が違う。
身内の俺が言うのもなんだが、こりゃ天使にだって勝る可愛さだぜ。
異論は認めねえ、文句がある野郎は是非とも拳骨で教育してやる。
目鼻立ちも表情も曇りのねえ綺麗な瞳もクイントにそっくりだ。
そして何より似てるのは纏う空気、一緒にいるだけで心の芯から温かくなるような明るさは正に生き写しだ。
こんな眼でみられちゃあ、ゲスを殺(ばら)す気が失せちまいそうだぜ。
□
ゴードンを加えた六課メンバーは周辺区域の探索を終えて次の捜査範囲に移動する事となり、数キロ先に存在するさらに大規模な廃棄工場区画へと移動する為に全員がヘリに乗り込み新たなる戦場へと向かう。
だが六課メンバーを乗せたヘリの中には戦いへの緊張など皆無であった。
「…それで俺はその世界の皇女の警護をすることになったんだが、さっき話した“ピンクブラジャー仮面事件”を経て二人はいつしか恋仲になっちなってなぁ」
「そ、それでどうなったんですか!?」
「いやな、俺とその皇女の仲がばれちまったからさあ大変」
「な、なんだって〜!?」
「王家の人間に姦通を働いた罰として、俺は土地に住む土鬼竜と素手で一騎打ちする事になったのよ」
「本当に戦ったんですか!?」
「おうよ、これがその時の傷さ(首筋の巨大な裂傷を見せる)、丸一日戦って最後は背後からのチョークスリーパーで絞め落としてやったぜ」
ヘリの中ではゴードンの昔話に夢中になる六課メンバー、彼の話す破天荒で豪快な半生の物語りは実に愉快極まりないものであった。
「す、凄いです!!」
「信じられない…」
「でもその話聞いた事があります、ある世界で土鬼竜を素手で倒した人間がいるって」
「それじゃあ、伝説の“竜殺し”ってゴードンさんなんですか!?」
「おいおい、俺は殺してなんか無いぜ? ちょいと絞めて眠らせただけだ、殺したってのは後から噂で広まった誇張だ」
「そうなんですか?」
「もちろんだ、俺に動物虐待の趣味は無えからな」
ゴードンの口から語られる話はまるで幼い頃に聞いたおとぎ話、だがその裏には男が歩んできた半生の重さが込められており全てが真実だと感じさせる。
話を聞く六課メンバー、特にフォワード陣はもはや彼の語る物語の虜であった。
「そ、それで皇女様とはどうなったんですか?」
「それが、さっき話した革命派に殺された筈の婚約者が実は生きていてよ。これ以上俺が一緒にいちゃあ彼女が幸せになれねえと思ってな、黙って身を引いたのさ」
「そんな!」
17 :
鉄拳の老拳士:2008/02/23(土) 16:18:54 ID:mwkUUqWg
「まあ男と女ってのはそう上手くいかねえもんなのさ」
ゴードンは壮大な昔話を存分に語り終えると、懐から銀製のシガレットケースを取り出し極太の葉巻を取り出して口に咥えた。
「ああ、火が無えのを忘れてたぜ。どうも年のせいか忘れっぽくていけねえや」
ゴードンはまたもや豪快に笑い、口に咥えた葉巻をピコピコと動かす。
その相も変らぬ陽気さは先ほどの戦闘の凄絶さが想像できない程だ。
自然と六課メンバーの間にも笑みが零れる、これから因縁の深い犯罪者を捜索しに行くとは思えない空気が満ちる。
□
「そろそろ大規模工場区画に接近、隊長陣は降下準備をお願いします」
操縦席から響くヴァイスの言葉に隊長陣全員がデバイスを手に立ち上がる。
これより先での予測不可能な突発的戦闘に備えて制空権を抑える為に空戦能力の高い隊長陣で先行するのだが、何故か同時にゴードンも立ち上がっていた。
「ゴードンさん?」
「どうもヘリの座席ってのは硬くっていけねえや。ケツが痛くなっちまったから、ちょいと外へ気晴らしに行って来るぜ」
ゴードンは巨大な鋼鉄製ナックルで覆われた腕を軽く振り回すとヘリ後部のハッチに向かって歩き出す。
彼はバリバリの陸戦型魔道師であり空戦能力は低い、そんな魔道師が制空権の奪取に行くなど前代未聞である。
そこに映像モニター付きの通信が入り、はやての顔が現れた。
『それは却下やで、ゴードンさん』
「ん? また新しいカワイ子ちゃんの登場かい?」
『機動六課部隊長の八神はやて言います。空戦能力の低い魔道師に戦闘許可は出せません』
「俺は犯人逮捕に協力してるだけで部隊員じゃねえぜ? それに賞金稼ぎが一人くたばっただけなら大した悪評にもならねえと思うんだがな」
『たしかにあなたは部隊員ちゃいます、でもみすみす危険な行為は見逃せません。それに無駄な人死になんて私は許さへん』
「老いぼれの心配してくれるたぁ、優しいお嬢ちゃんだ。だがそいつは杞憂ってもんだぜ」
『どういう意味ですか?』
「俺に空戦能力なんて関係ねえってことさ」
ゴードンがお得意の不敵な笑みを浮かべた次の瞬間、けたたましい緊急信号が鳴り響く。
レーダーで確認するまでも無く、周囲には空を埋め尽くす程無数の空中戦用新型ガジェットの群れが遠方より現われたのだ。
スカリエッティが脱獄してまだそれほどの時間が経っている訳ではない、だというのにその量あまりに異常。
通信士のシャーリーは思わず悲鳴の混じりそうな声を漏らす。
『敵ガジェット反応、1000機以上! まだ増えてます!!』
『なんやて!? どういう事や!? こんな数のガジェットをいつの間に揃えとったんや…』
隊長陣も敵の圧倒的物量にいささか顔に蒼白の色を宿し、はやては思わず声を漏らす。
そこにゴードンが口を開く、それはまるで世間話でもするような軽い口調だった。
「簡単な話さ。こりゃあ、あのクソッタレが最初から仕組んでた事なんだろうぜ」
『最初から仕組んでいた? どういう事なんですかゴードンさん!?』
「考えてもみな、自分の作った戦闘機人にコピークローンなんて仕込んでたクソッタレが逮捕された時の事を考えて無かったと思うか? あの野郎は最初から自分が逮捕された時を想定してこの世界の軍属政治屋共と裏取引でもしてたのさ」
18 :
鉄拳の老拳士:2008/02/23(土) 16:19:29 ID:mwkUUqWg
『確証は?』
「脱獄の手際といい、これだけ高性能の新型ガジェットを短期間に量産する事といい、個人のレベルを超えてるだろう。この世界に生産ラインを持てるなんざ、ちょっとやそっとの財力じゃ無理だぜ。まあ物証は無えけどな」
『なるほど、確かにその通りや。でも今考えてもしゃあない、隊長陣は敵航空戦力へ応戦、ヘリはとりあえず目的地まで飛んで!』
「「「「了解!!!」」」」
はやての檄に応える六課メンバーの皆々。
隊長陣は開かれたヘリの後部ハッチから飛び出し応戦体勢をとる。
そしてゴードンもちゃっかり一緒に飛び出して宙へと躍り出て、展開したウイングロードの上に立った。
「ちょっ…ゴードンさん!」
「だから大丈夫だって言ってるだろう。それとも老いぼれの言う事は信じられねえかい?」
「そういう訳じゃないですけど…」
思わず声を上げたなのはにゴードンは相変わらずの緊張感の無い豪快な笑みを宿しながら答える。
ゴードンのあまりに自信に満ちた様子にさしものなのはも言い淀んでしまう。
その彼らに空中を席巻する新型空中戦用ガジェットが迫る、その姿は以前の空中戦用のガジェットU型に瓜二つだがサイズが桁違いだった、優に20メートルは超える巨体が戦闘能力の高さを感じさせていた。
「ならちょいと見てな、本当のシューティングアーツを見せてやるぜ」
「“本当”のシューティングアーツ?」
ゴードンは迫る敵に向かって犬歯を剥き出す獰猛な笑顔を見せた、その瞬間足場に展開していたウイングロードの上を駆け出す。
それは一瞬で視界の遥か彼方に移動する程の高速移動、トップスピードならばフェイトにすら匹敵せんばかりの速さである。
「まずは一匹いいいっ!!!」
ゴードンは超高速走行の勢いをそのままに跳躍して大モーションの飛び蹴りを放つ。
そのあまりの速度にガジェットは反応する暇も無くボディに大穴を空けられて爆砕。
飛び散る破片と爆炎を潜り抜けたゴードンは即座に自身の足元に新しいウイングロードを形成して着地、次の目標に狙いをつけて疾走する。
「おらあああああっ!!!!」
空を震わせる怒声と共に独楽の如く回転したゴードンの回し蹴りが唸り、ローラーブーツで覆われた蹴り足が死神の鎌のような切れ味で数体のガジェットの機体をまとめて両断。
四散する残骸が強烈な勢いで飛び散り、散弾の如く後方のガジェットのボディを貫通、轟音を立てて次々と撃墜される。
蒼穹より青い翼の道を老兵が駆け抜け、防護服越しにでも分かるほどに鍛え抜かれた筋骨隆々たる五体を唸らせて鉄拳・鉄脚を用いて敵を叩き砕いていく。
ガジェットは編隊を組んでこれに応戦しようとするが、ウイングロードを以って空を縦横無尽に駆けるゴードンの動きを捉えることが出来ない。
十重に二十重に無数のウイングロードが形成されて空を埋め尽くし、その上を黒い影が疾風迅雷と走り抜ける。
驚くべきは展開されるウイングロードの描く複雑を極める軌跡、強烈な捻りやカーブを持つそれはスバルやギンガの比では無い。
そんなウイングロードの上を超高速で走り抜ければ身体にかかるGも半端では無い筈だがこの老兵の肉体はそれを物ともしない、それだけでゴードンが凡百の人類とは鍛え方が違うと理解させる。
加えてそれ自体がある程度の質量を持つウイングロードの軌跡は確実に敵ガジェットの飛行を阻害して連携を殺し、数的優位性を打ち消す。
19 :
鉄拳の老拳士:2008/02/23(土) 16:20:12 ID:mwkUUqWg
真なるシューティングアーツの使い手にとってウイングロードとはただの足場ではなく、それ自体が無限の戦略性を秘めた武器なのだ。
黒き老兵の影がガジェットの合間を駆け抜け、鋼の拳足が唸った後には破壊された鉄屑が次々と地に堕ちていった。
20メートル超の巨体を誇る空専用新型ガジェット、その厚き装甲など何の意味も無く、展開する高濃度AMFなど何の意味も無く、1000機を越える数に何の意味も無く、ただ残骸へと姿を変えていく。
隊長陣はその突風とでも言うべき破壊の宴に息を飲んだ。
「信じられねえ……あのジイさんにゃあ空戦も陸戦も関係ねえな」
「我らも負けてはいられんな」
ヴィータとシグナムもゴードンの猛攻に負けじとデバイスを構えて敵の群れへと向かう。騎士としての血が騒ぐのか、二人はいつもよりも意気揚々として覇気に満ちていた。
これになのはとフェイトを加えた五つの閃光が高速で飛び交い、宙に描くその軌跡に従って鉄屑の雨が地に降り注ぐ。
□
ガジェット編隊の戦闘能力自体は倒すのに問題は無かった、隊長陣とゴードンの力なら苦も無く倒せる。
だが倒しても倒しても湯水の如く増援が現れる為に、時間を取られて厄介極まりない。
「こいつぁ、キリが無いねぇ」
戦闘中の爆炎で火を付けた葉巻を燻らせ、口から紫煙を吐きながらゴードンが呟く。
時間をかければ掃討も難しくは無いかもしれないが、これでは先に向かったヘリやフォワードの援護に向かえない。
フォワードには一応ザフィーラが付いているが、空でこれだけの敵がいるのならば本拠地である工場区画にはどれだけの敵が潜んでいるか分からないだろう。
隊長陣の胸中に思わず苦いものが走り、なのはは自身の禁じ手を使う算段すらする。
「これじゃあ、フォワードの所に行けない。こうなったら、ブラスターで…」
「待ちな、高町の嬢ちゃん」
20 :
鉄拳の老拳士:2008/02/23(土) 16:21:13 ID:mwkUUqWg
「ゴードンさん?」
そのなのはにゴードンが声をかける、なのはの傍らに立ったゴードンは紫煙を吐きながら周囲の敵を一瞥しながら口を開いた。
「今ここで消耗したら元も子もねえ、敵の狙いはこっちの主戦力の疲弊だ。今は味方の増援を待って凌げ、ヘリの方には俺が行く」
「えっ!? でも…」
「空中の敵殲滅には砲撃魔道師が不可欠だ、お嬢ちゃんはここで応戦頼むぜ」
ゴードンはそう言うとウイングロードをヘリの進行方向に向かって展開する。
そんな彼にシグナムがふと声をかけた。
「ゴードン殿、一つよろしいですか?」
「なんだい?」
「この戦いが終わったら是非とも私と手合わせをお願いしたい」
先のゴードンの戦い、その天衣無縫の強さを見せ付けられてシグナムの中の闘争欲求に火がついたのだろう。
ヴィータは思わず“またバトルマニアが始まった”とぼやいている。
ゴードンは不敵に笑って答えた。
「素敵なお誘いだねぇ、だが断るぜ」
「私では力不足だと?」
「いんや、お嬢ちゃんは最高に強いだろうよ」
「では、女相手には拳を振るえないとでも?」
「それもあるが、俺は基本的に女との真剣勝負はベッドの上だけと決めてるのさ。ソッチで良けりゃあ、いつでもお相手するぜ?」
小指を立てて豪快に笑うゴードン。
いきなりの下ネタに思わずシグナムの顔が真っ赤になり、他の隊長陣も頬を朱に染めた。
「な、な、な、なにを言ってるんですか!?」
「もちろんナニの話さ、それともそういうお話はまだ早かったかい?」
真っ赤になって慌てるシグナムに少し茶化したように返すゴードン。
そうして彼は踵を返してウイングロードの上を駆け出した。
「…それに、もうあんたとは戦いたくねえしな」
「何か言いましたか?」
「なんでもねえさ。それじゃあ、あっちの若えモン達は俺に任せな。こっちは頼んだぜ」
ゴードンは凄まじい速度で駆け出し、瞬く間に彼方へと消えた。
まるで吹き抜ける一陣の風の如く。
「それじゃあ、あたしらもはやく片付けてフォワードん所に行くか」
21 :
鉄拳の老拳士:2008/02/23(土) 16:21:47 ID:mwkUUqWg
「そうだね、ゴードンさんだけに無理させられない」
ヴィータの言葉になのはが頷きデバイスを構えて周囲のガジェットに身構える。
未だ増え続ける敵戦力を前にしても彼女らに微塵の恐れも無く、まるでゴードンの陽の気にあてられたかの如く各々の胸中からは闘志が溢れていた。
□
まさか守護騎士の姉ちゃんにまた戦いを挑まれるとは思わなかったぜ。
半世紀以上の局員生活で闇の書の発動に立ち会ったのは二度、守護騎士も使用者も何回か殺してる俺にとっちゃあ良い思い出じゃねえ。
今でも烈火の将の首をへし折った時の、紅の鉄騎の心臓を抉り出した時の、ユニゾンデバイスと融合した使用者の頭蓋を割った感触を覚えてる。
かつての胸糞悪くなる殺しの記憶、まるでこれから復讐でクソッタレを殺しにいく俺への皮肉みてえだぜ。
おまけにあの執務官の嬢ちゃんの苗字がハラオウンってことはリンディやクライドの身内って事だろう。
あのヒヨッ子達の子供があんなに成長してるなんざ、年月の過ぎるのは早えもんだ。
昔世話したヒヨッ子の身内に、かつて殺(ばら)し合った敵、とどめに孫までいやがる。
なんでまあ、こうも昔の因果が付いて回るのかねぇ。
やっぱり神の野郎に怨まれてるとしか思えねえぜ。
続く。
22 :
ザ・シガー:2008/02/23(土) 16:24:07 ID:mwkUUqWg
投下終了です。
シューティングアーツの可能性を書きたかった。
っていうか、やろうと思えば高度な空戦も可能というのを書きたかったっす、特にウイングロードの流用あたりは。
ゴードン爺さんが守護騎士と交戦経験があるというのは別に特別な伏線とかじゃありませんので、あしからず。
まあ彼くらい高齢ならば、闇の書関連の事件に関わった事があってもおかしくないという考えの下で出た設定です。
それと殺しに対してある程度免疫がないと復讐としてスカリエッティを殺そうとする気概が削げそうだったので。
隊長陣とゴードン爺さん&フォワードを分けたのはこれからの戦闘で隊長陣までいたら戦力バランスがとれないと思ったのでやむなく分割と相成りました。
っていうか俺はなのはとかフェイトを書いた事がほとんど無いな、他のスレでもまったく書いてない。
別に嫌いじゃないんだけど。
そしてゴードン爺さんはハラオウン家の人間と面識があるという事ですが、クイント死後は荒れていたという事で成長したクロノや養子になったフェイトは知りません。
敵戦力にナンバーズを出そうか未だに悩んでる、これ以上キャラ出すとさらに話が長くなりそうだし。
っていうかもっとメカ系の敵出したいし、ガジェットの強化版とか。
だがナンバーズも魅力的なんだよな。
しかし「烈火の将は〜」と書き分けが難しい、毛色が全然違う作品って結構つらいっす。
ともかく、次回はなんとかゴードン爺さんVSスカリエッティまでもっていきたい。
しかし短期連載予定で3回くらいで終わる筈だったのに随分長くなってる…
>>22 うひょおおおおおぉおぉおぉおぉ!絡み合う因果にwktkがとまらねぇぇ!
ジジイのオリキャラなんぞ…なんて今まで思っててサーセンでしたwwwwwww
ジイさん乙です。
そして埋めAAがやっぱりカオスw
>>22 うぉぉぉぉぉっ 渋いぜ! GJ!!
なんでこうザ・シガー氏の書くキャラは漢なんだっ
⊂ ヽ
\ \ ∧_∧
\ \( ' A ` )
\ /⌒ヽ
_/⌒/⌒/ / |__
/ /_ /_/ /\ | /\
/ (_____/ . ヽ/ \
/| ̄ ̄  ̄ ̄|\ /
/ |38 ◆KHEtQ2j5Nc. | \/
| の 人気に嫉妬 |/
そういや守護騎士って実は年寄りばかりなんだよな。
前スレ
>>732 前スレ
>>775 前スレ
>>776 >っていうか未だにセッテの話し方や言葉遣いが分からない。
極めて同感です。現在セッテで少し書いてるんですが、どこの話でも無言、サウンドステでも無言。
どこぞの呼称表でも一人称すらないという不遇ぶりで泣きたくなります。
セッテ大好き! セッテSSには自身があるという方は一手ご指南。
>>22 ゴードン爺さんGJ杉です!
なによりその齢でベッドの上での真剣勝負ができる辺りが最強ですね。
鉄なのは拳だけじゃなくて(自重
あ、ちなみに私のザ・シガーさんの脳内イメージもガチムチ兄貴です。
>>紅の鉄騎の心臓を抉り出した
真のヘルアンドヘブンを使ったんすか爺さんwww
ヴィータがハンマー持ってること考えるとG&Dだろw
>>22 GJ!正直オリキャラ全般が大っ嫌いなんだけどなぜか面白いんだよなぁ
気分はくやしい!でも(ryです
>>25 煽るな
前スレでやりなさい
( ゚∀゚)o彡゜おじいちゃん! おじいちゃん!
しかし男塾塾長や亀仙人を髣髴とさせるよこのおじいちゃん、そのうち「砲撃魔法だ」とか言いながら
拳圧で創った衝撃波とか撃ちそうだぜ。
それはそれとして、自分も投下していいですか?
餅
34 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 17:38:23 ID:SkomXMoZ
前スレ最後、ちょッと待て!
なんだその仮面はw
そして、
>>32 GO!
あれ?
あげちゃったorz
36 :
ておあー:2008/02/23(土) 17:40:28 ID:cQfjbElu
んではー。
前回レス下さった方、ありがとうございました。
……おk、このキャラメルミルクはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
うん、『非エロ』なんだ。済まない。魔王の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でもこのコテを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「キシャー」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐としたこのスレ(ヤンデレ展開や身体の一部欠損がよく流行るよ的な意味で)で、そういう気持ちを
忘れないで欲しい。そう思って、この話を書いてるんだ。
じゃあ、投下をしようか。
今作の注意(特に一番上)
※非エロ……なんですが今回一部にパロな下ネタが出てきます
・時期的には三期が終わった後
・八神家とガリューメイン
・蟲的なものが苦手な方は注意? でもしなくていいような気もしてきた
・捏造設定あり
・本編で謎な部分に対する妄想補完あり
・パロ、中の人など各種ネタをフル装備
・それに伴ってほぼ全員凄まじくキャラ崩壊
・つまり総合するとデフォルトで超展開
「合わないと思ったら迷ないで……あぼーんして!」ってエリオとキャロが言ってました。
この話の主な登場人物
・ガリュー(CV候補:クロノ・ハラオウン(大人Ver.)の中の人とか)
ドジっ子芋虫。主食は謎。
・八神はやて(CV:植田佳奈)
夜天の腹ペコ王。好物はイナゴの佃煮。
・ヴォルケンズ(アギト含む)(CV:人それぞれ)
はやてのゆかいな仲間達。
・アルフ(CV:桑谷夏子)
ザフィの内縁の妻。ロリから姉キャラ、場の進行役までこなせるストライカー。
前回のあらすじ
はやて 「芋虫の正体はガリューでした。彼は主人であるルー子ちゃんの負担を減らすべく子供フォームに挑戦したらなぜか芋虫に
なってしまい、アギトを頼って八神家に転移してきたのです。幾らかの騒動はあったものの、彼は八神家の主であるはやてと
打ち解け、彼女とその家族にも協力してもらい元に戻る方法を探す事にしました……こんな感じでええやろか?」
ガリュー「キシャー(いいけど……他の奴のセリフは?)」
はやて 「……(無言で後方を指差す)」
ヴィータ『へんじがない。ただのしかばねのようだ』
シャマル『へんじがない。ただのしかばねのようだ』
ザフィ 「……クウン?」
アギト 『へんじがない。ただのしかばねのようだ』
リイン 『へんじがない。ただのしかばねのようだ』
はやて 「なにか質問は?」
ガリュー「キシャー(ありません。そしてすいませんでした)」
はやて 「謝る事なんて……何もあれへんよ」
(その頃の八神家上空)
アルフ 「きれいなザフィーラを……返せえええぇっ!!」
シグナム「いい動きだ……! お前の主を彷彿とさせるその動き、血が騒ぐ!!」
そんな感じで魔法集団リリカルやがみけInsecterSその3、始まります。
『アーアー……えーと、皆さん聞こえてますかー?』
「おお、マジで喋ってる!」
「ホントですね、ヴィータちゃん!!」
ヴィータとリインの耳に聞こえる、確かな意味を持つ『人間の声』。
それは紛れも無く、目の前の巨大な芋虫から発されたものだった。
「うん、どうやらプログラムの書き換えは上手い事いったみたいやね」
『らしいな。お前すげーよ、正直見直したぜ……ちょっとだけだけどな』
ガリューの賛辞に、はやてが『えへん』と胸を張る。
『夜天の書』の一機能として産み出された魔法生命体であるヴォルケンリッター、そしてデバイスであるリインとアギト。はやては
それらのプログラムに改良を施す事で彼女達の可聴域を広げ、ガリューの言葉を理解できるようにする事に成功したのだった。
守護騎士システムの改変は若干骨の折れる作業だったが、はやてが十年前に継承した『夜天の書』の管制人格・初代リインフォースの
知識や能力をもってすれば不可能な事ではなかった。『腕を四本に増やす』などという魔改造ではなく、『ほんの少しだけ可聴域を
広げる』という比較的単純な作業であったのも、成功した大きな要因と言えるだろう。
守護騎士達に比べればデバイスコンビの方はもっと簡単だった。
リインに関してはプログラムを組んだのがはやて自身なので何の問題もなし。『本物の古代ベルカ式融合騎』という、研究者が
聞けば裸に剥いて拘束投薬プレイを仕掛けたくなるほど貴重な存在であるアギトも、はやて自身がこれまた貴重な古代ベルカ式魔法の
使用者という事で戸惑い無く作業を進める事ができた。
「なーはやて、耳をよくできるって事はさ……その、体をおっきくしたりとかはできないの?」
「んー、どないやろ……もうちょいじっくり探せば、そういうのを司っとるプログラムも見つかるかもしれんなあ」
己の身に起こった小さな変化、そこから広がる無限の可能性にヴィータは興奮を抑えきれずはやてに尋ねる。
「じゃあさ、その、もしそういうプログラムが見つかったら……」
「ええで。シグナムにも負けへんくらいの、ボンッキュッボーンなブラスターヴィータにしたろな」
「ホント!?」
「その代わり、失敗した時の責任は取られへんから……ザフィーラみたいになる可能性がある事だけは、しっかり心に留めとくんやで」
「え? ……あ、じゃあ……いい、や……やっぱ」
が、はやての返答に、そのテンションは急激に萎む。
……そう。一連の作業が全く順調に、一切滞りなく進んだかと言われると、実はそうではなく。
「感じるかアルフ……お前の中で私の鋼の軛がフルパワーエレクションしているのを」
「ZAFFYと繋がったままこんな家中歩くなんて……頭がフットーしそうだよおっっ」
「……シャマル、二人を隔離した部屋にしっかり結界を張っておけとあれほど言っただろう!」
「だ、だってアルフが『アタシに任せて、愛の力的なもので絶対に元に戻してみせる』っていうから! まさかそんなあっさり落ちる
なんて思わないじゃない!!」
「甘いぞシャマル、今のザフィーラは痴漢奥義の伝承者! 触れただけで相手を喘がせる暴走機関車そのもの!!」
「アギトちゃん、なんでリインの目を隠すですか?」
「バッテン、お前はまだ見ちゃダメだ! 今は何も言わねーでアタシの言う事を聞いとけ!」
「アタシ、あんな風になるのは絶対ヤだし……」
『あれがなきゃ、もうちょい見直してたんだがな……』
尊い犠牲があった事も併記しておく。
「ちょうカメラ止めて。あのモレスター守護獣とお話してくるから」
あ、はい。んじゃ終わったら呼んでくださいね。
『そういや、プログラムを改良って事はさ、あのちびっ子デバイスやアギトだけじゃなくてお前らも人間じゃなかったんだな。使い魔の類でも
ねえみてえだが……』
「あー……まあ、アタシらも色々あんだよ」
『色々ねえ。ま、『何者だ?』なんて俺が言えた義理でもねえけどさ……つーかよお、アイツは元から俺と会話できてたんだから
プログラムをいじる必要はなかったんじゃね?』
「んな事アタシに聞くなよ……まあ、一歩間違ったらアタシがああなってたのかなって思うと……」
「おい地の文! サボってんじゃねーよ!!」
あ、いた、痛い! だ、だってお前の主人が……わかった! ごめん、ごめんなさい!!
……ゴホン。ラグナロクとシュツルムファルケンとバルキリースカートの一斉攻撃を浴びるザフィーラを見ながら、ヴィータは
実験台となった彼に心の中で感謝する。
(語尾に『にょ』がつきっぱなしになるのとかぜってーやだもんな。空裂眼刺驚(目からビーム)……砲撃魔法が使えるようになんのは
ちょっと魅力だけどよ……なにょはとお揃い……あとは考えられるのは裁縫が得意になったり……あーでもこれだと体力ガタ落ちだな。
引き篭もりの体じゃ肉弾戦とかできなくなりそうだし……)
『何ブツブツ言ってんだ、お前?』
「え!? あ、え……なんだろ? アタシにもよくわかんねー……」
『なんだそりゃ……』
「ておあああああアッー!!!!」
壁に新しい穴が開いた。
『そうそう、一つ思い出したんだけどさ』
「なんだよ?」
『プログラムを書き換える時にさ、お前らみんな一旦活動停止しただろ?』
「ああ、作業中に変なバグが発生しねーようにってはやてが言ったからな」
『その作業中にさ……俺、お前の主人が変な事言ってるのを聞いたんだよ。ちょうどあの狼のプログラムをいじりながら……『煩悩制御
術式開放』だとか『変態になって嫌われてまえー』だとか……』
「……今。なんでそれをアタシに聞かせた?」
『……ぶっちゃけ、一人じゃ耐え切れませんでした』
「アイゼン……今の聞いたよな」
『その……私には聴覚にあたるものが』
「聞いたよな?」
『聞きました! 聞きましたとも!!』
アイゼンを起動しジャコビニ流星打法。
打虫の行方を目で追いながら、この調子だと今晩には局の仮眠室で寝起きする事になるかもしれないとヴィータは思った。
◆
「はい、ちゅうことでザフィーラの頭も冷やしたし、もっかい仕切りなおしや。これより『ガリューを元の姿に戻したろ会議』を
始めます。発言がある人は挙手してからな」
『はい議長』
「どうぞ、ガリュー君」
『そのザフィーラ君が頭どころか全身冷たくなってきてます』
いい加減目に見える範囲で無事な箇所が無くなってきたので、其処に住む住人も一人くらい欠けてもおかしくないのかもしれない
気がしないでもない。そう思いつつも、一応そもそもの元凶としてガリューはその話題を振ってみた。
「治癒魔法も万能やあらへんからね。まあほっといたら勝手に治っとるんとちゃう? ギャグ補正とかで」
『……そういうセリフは治癒魔法をかけてやってから言ってやれよ。いくらなんでも無視は酷いと思うぜ』
「ムシだけに、ですか? うまいですよガリュー!!」
『(チラッ)』
「ひいっ、ご、ごめんなさいですぅ! これはいつもはやてちゃんの親父ギャグをツッコんでるせいで、ついやっちゃったんですっ!!」
『……はい議長』
「どうぞ、ガリュー君」
『目の前で自分のデバイスに売られた気分について一言コメントを』
「逞しく成長しとるみたいで、嬉しい限りやね」
が、当の主人(で主犯)が全く気にしていないので考えるのをやめた。おそらくこの家という空間においては、一々律儀にツッコんで
いては身が持たないのだろう。ちなみにアルフは別室でダウン中である。
「まあそれは置いといて」
『置いといちゃったよこの人。そしてやっぱツッコんじゃったよ俺』
「今さらな感はあるけど、とりあえず自己紹介がまだやから簡単に済ませとこか」
『無視されちゃったよ俺』
はやては自身を親指で指し示しながら立ち上がる。
「海鳴で鳴らした私ら特攻部隊は、濡れ衣を着せられ管理局に逮捕された。
……ていうのは嘘で、実はホンマに色々とありました、正直かんにんな。
せやけど、それでくすぶっているような私らやない。
通信さえ通れば命令次第でなんでもやってのける命知らず、
不可能を可能にし巨大な悪を粉砕する、私ら、特攻野郎Yチーム!」
『お、おおっ!?』
「私はリーダー、八神はやて二佐。通称歩くロストロギア。広域攻撃と料理の名人。私のような天才策略家やないと、百戦錬磨の
つわものどものリーダーは務まらへん」
はやての宣言と同時に、彼女の守護騎士達も次々と立ち上がる。
「アタシはヴィータ。通称ゲボ子。得物のドリルに、男はみんなイチコロさ。アイゼンかまえて、近距離戦から遠距離戦まで、何でも
こなしてみせるぜ……はやて、こんな感じでいい?」
「はぁい、お待ちどう! 私こそシャマル、通称シャルマン。後方支援としての腕は天下一品! うっかり? 腐女子? だから何」
「ザフィーラ。通称い……盾の守護獣。防御と格闘の天才だ。仮面の戦士でもブン殴ってみせらぁ。でも戦闘機人だけはかんべんな」
「私らは道理の通らぬ世の中に敢えて挑戦する、頼りになる神出鬼没の特攻野郎Yチーム! 助けを借りたい時はいつでも言うてや」
『助けてYチーム、ツッコミが足りません! 大量に!!』
「どの辺りにツッコミの要素が?」
『ありすぎだ!!』
にこやかな笑みを浮かべて自分を見下ろすはやて。相手したら負けだ、と思いつつもツッコまずにはいられない。ガリューは
この日、自分が生来のツッコミ気質であると確信した。
『順番に行くぞ! まず料理は戦闘に関係ない! そしてお前の策は天才どころか……ああいやこれはやっぱいいわ。次、赤毛の
チビのでかい方、言い切った後一々主に確認を取るな! 恥ずかしいなら拒否しろ!! それから外見年齢○十代は腐女子である事を
開き直るな!! 狼は生きててよかった!! それともう一つ……そこでゲームしてるポニテもメンバーに入れてやれ! 新手の
イジメか!?』
「それは人数的な問題が……」
『初期の協力者に新聞記者の女がいるからそっちに狼を回せ! そうすればちょうど男女が逆転してバランスがいい!』
「でもシグナムには既に『普段はただのゲーオタだが、危機に瀕すると古代ベルカの秘められた力が覚醒して狂戦士と化し、目の前の
敵全てを炎の魔剣で焼き尽くす』という設定があるんよ」
『なにその厨二設定!? 秘めなくていいよ! ピンチになる前に敵を倒せよ!! つかお前はなんでこの状況で普通にゲームを
やってんの!?』
「ゲームではない……脳のトレーニングだ!」
ガリューの言葉に反応しシグナムがタッチペンを振る手を止め立ち上がる。
「何か文句があるのか?」
『あああるね……脳トレだぁ? お前の脳味噌は既にそんなトレーニングでどうにかできる以前の問題だよ。むしろ空気を読む力を
身につけろよ、全員が一丸になって頑張ろうっていうこの状況で、なんでお前は脳トレをやるの!? お前は合唱コンクールで
歌わない男子か!? クラス委員の女子が『ちょっとー、ちゃんと歌いなさいよ男子ー』って必死に言ってんのに全然言う事聞かずに
泣かせちゃったり、担任が『今日は全員が歌うまで終わりません』って宣言してるのに全然歌わなくて皆をイライラさせたりする
のか!?』
「脳トレを馬鹿にするな。だいたい貴様が勝手に子供フォームに失敗しただけなのに、なぜ私がお前の手伝いをせねばならんのだ?」
『あ、はいそれは俺が全面的に悪いですホントすいませんむしろなんかもう生きててごめんなさい……で、でも一応お前の主だって
"八神家一同で手伝う"って言ってくれてるわけだしさぁ……』
「それは主はやてがそう仰っただけで、私自身はお前を手伝うとは一言も言っていないし手伝う気も毛頭ない」
『……ああそうかい。つまりテメェは主人に逆らってでも俺に手を貸すのは嫌だと』
「悪いが私は虫という生物に良い思い出がなくてな。お前もエリオの友人の使い魔でなければ、"この場"で即刻"消し炭"にしている
ところだぞ(ビキビキ)!?」
『上等だテメェ!"地獄"見せてやんよ!?』
無数の牙を備えた大口を開いたガリューとレヴァンティンを携えたシグナムが部屋の真ん中で激突する。
リアルRPGとでも呼べそうなその光景を見ながら、アギトが『相棒』に問いかけた。
「な、なあバ……リイン。これ、ホントにやるのか?」
「当たり前ですよ。私でコンビでネタと言ったらこれしかないですよ」
「別にネタである必要はないんじゃないか……?」
「ダメですよアギト、ここらでどーんとインパクトを与えておかないと、私達は完全にモブキャラ化しちゃうですよ!!」
「はあ……」
なんかもうモブキャラでもいいんだけど……と思いながら、リインから渡された揃いの黒い衣装を手にアギトは心の中で溜息を
つく。部屋の真ん中で戦う一人と一匹の様子に視線を戻せば、既に決着はつき戦闘は一方的な虐殺へと変わっていた。
―覚悟しろよ、この蟲野郎!!
―うぎゃああぁぁああぁ! タンマタンマ、ちょっと待って、待っぎゃああああぁあ!!
(一応、止めなきゃダメだよな……ガリューはアタシを頼ってこの家に来た訳だし……さっきは思い切り攻撃しちゃったけど)
宙を移動し二人の元に向かうアギト。
その途中、彼女の視界に携帯端末を操作する家長の姿が映った。
(誰かに連絡を取ってる……? って、それより今はシグナムだ)
はやてが誰に連絡を取ろうと、虐殺劇が止まる訳ではない。
アギトは首を振り、目の前の惨劇を止める事に集中した。
―もうやめて、シグナム!!
―HA☆NA☆SE……! ……!! ……
◆
―その頃。無限書庫の司書長室。
ジャーン ジャーン ジャーン
「こ、この音は!!」
「うわああああああああぁ!!」
「げえっ、『黒い悪魔』!!」
静謐な書庫に突如響いたのは、警戒レベルMAXの敵の襲来を告げる音。
書庫内に散らばっていた司書達が次々に悲鳴を上げ、頭を抱えながら空中を回転する。
「みんな落ち着いて! 持ち場を離れず個々の作業に集中するんだ!!」
司書達が大混乱に陥る中、司書長―ユーノ・スクライアだけは一人冷静な態度を崩さない。
この無限書庫には二人の天敵がいる。
彼らはその姿などから『黒い悪魔達』と呼ばれ、前触れもなく現れては通常業務だけで手一杯の書庫に無茶な資料請求を押し付けて
くるのだ。
「司書長!」
上方から秘書が降下してくる。
「わかってる。それで、敵は『フク』か『ハラ』かどっちだ!?」
『黒い悪魔達』は、さらにそれぞれ『フク』『ハラ』というコードネームで区別されている。
服装を全身黒で統一している(ついでに髪や目の色も)、どう考えても嫌がらせとしか考えられないほど大量の資料を請求してくる
某XV級艦船艦長『フク(服)』。
そして外見上は黒い要素がまったく見当たらないが、お腹の中身が真っ黒で(比喩的な意味で)とにかくアバウトで無茶苦茶な
依頼をしてくる地上本部所属の特別捜査官『ハラ(腹)』。
「『ハラ』です!」
「『ハラ』か!!」
ユーノは一瞬だけ眉を顰める仕種を見せたが、すぐに気持ちを切り替え司書達に檄を飛ばす。どちらも厄介な存在である事に
変わりはない『黒い悪魔達』だが、『ハラ』の方はまだ与し易い。
「聞いての通り敵は『フク』じゃない! ここはボクが一人でやる、皆はこれまで通り割り当てられた作業を続行して!!」
「は、はいっ!」
「サーイエッサー!!」
ユーノの檄に応え、司書達が一人、又一人と持ち場に戻っていく。部下達が落ち着きを取り戻したのを確認するとユーノは傍らの
秘書にも言葉をかける。
「通信を司書長室に繋いで」
「司書長……」
「心配ないよ。すぐに片付けて業務に戻るから」
返答は待たず司書長室へ向かう。
部屋に入りモニターを開くと、見慣れた顔がユーノに向かってニッコリと微笑みかけた。
『やっほーユーノくん、ちょう調べてもらいたい事があんねんけど』
「用件を聞こう。ただしゲームの攻略法ならお断りだよ……はやて」
45 :
ておあー:2008/02/23(土) 17:46:52 ID:cQfjbElu
今回は以上です。お付き合いくださった方ありがとうございます。
ちょっと一身上の都合で今回短いです。ごめんなさい。よく言えば繋ぎ回、悪く言えば話が全く1ミリも進んでない気がしないでもない
イミフな回ですがなに心配するな、「無限書庫を使えばあらゆる状況を打破できる」ってばっちゃが言ってたから次回からはきっと大丈(ry
それと「キシャー」は会話の度に通訳を解してるとテンポが悪くなってしまうのでこうなりました。ぶっちゃけめんど(ry
あとお礼的なもの。
正直皆さんがあんなにキシャーを気に入ってくださるとは予想外でした。めちゃんこ嬉しいです。『キシャー』でスレ内検索して
「うおー、いっぱい使われてるぜー」とか思いながら悶えたりしてました。うは、俺きめぇwww
……他所のと比べてうちのガリューは半端なくダメな子に見えます、ウネウネだしベトベトしてますし。でもこの子はやれば
できる子なんです。今後何があっても、信じて生暖かく見守ってやってください。
キシャー(GJ!)
>>25 ただでさえ38氏関連の話は荒れるんだからわざわざ煽らんでくれ。
キシャー(これはネタの大百科やーー)
>>47大丈夫、もうすぐ38氏は撤退してしまうのだから。広い心を、お互いに持とうじゃないか。
喜びも憤りもコントロールできるものを大人というのです。
ここは18歳以上しか居ないはず……だしね?
50 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 18:23:29 ID:nfL6H8fL
投下予告する場合にあらかじめ『非エロ・恋愛』といった作品要素を書いておく必要があると伺ったのですが、
話の中にサプライズっぽく描写を組み込みたいネタの場合も、投下前にあらかじめ断っておいた方が
いいのでしょうか?
51 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 18:29:08 ID:eQzTUxz0
>>22 爺バカGJ!
これが半径2千メートルウィングロードの結界!!
>>45 キシャー(ネタ満載でGJ!)
適度にぼかして書いておくというのはどうか。
別に突然のくそみそとか突然のレイプとか突然のカニバリズムとかでなければ問題無さそうな気もするが
>>45 俺のミニマム脳みそでは元ネタがどれだけあるかなんて判別できないほどカオスw
GJです。
54 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 18:36:41 ID:7DMOfks9
>>50 あんまりにも好き嫌いが別れるものでなければいいとは思うけど、そういう要素があるよ、くらいは入れておいた方がいいんじゃないかと。
人の嗜好はそれぞれで、少しでも自分に合わないのを見るといらんこと言う人もいるし。
お互いの心の平穏のためにも、ある程度の情報は出すべきだと思う。
まあ、それを事前に言うことで作品のおもしろさが激減するとか言うなら話は別なんだけども。
読む人を選ぶようなものを入れるなら投下前に断った方がいいと思うよ
陵辱とかスカトロとか
後、レジアス×キャロみたいなすさまじいカップリングとかも
事前に断ったほうがいいと思う
>>56 まぁそこまでいかなくてもカプは基本的に表記した方がいいと思うがw
さて、ておあー氏の作品の元ネタを探ってみよか……
バルキリースカートは中の人繋がりで、にょとか目からビームはあのキャラで、後はAチームネタ?
いかん、これだけしか分からない……orz
ぶっこみ野郎ニャーチーム?
>>45 注意書きの時点ですでに笑ってしまったよバーボンハウスのマスターw
>>50 結局そのサプライズがどういうものなのか分からないと何とも…。
嫌いな人がいるかも知れないような描写なら注意あったほうが、無難といえば無難。
でも、書き方からして新規さんぽいから、そのへんの線引きは難しいのかな?
エリオが六課の女性隊員全員に種付けするって言うのも断ったほうがいいと思う
一体なんで僕の話でここまで荒れてるんだと思って自分の書いたブツ読み返して見た。
……絶望的に言葉が足りてない事に気付いたorz
僕が言いたかったのは、
「なのはSSの大御所である640氏まで出張ってきているので、もはや僕と荒らしだけの問題じゃなくなっている」
って事なんです。
僕と荒らしだけの問題だったなら、無視して投下を続けていました。
ただ、普通に当事者ではない+ここの引退宣言している640氏までが仲裁に来ている現状、この問題が大事になっているなと。
当事者の方は投稿しているサイトを通じて「大事にはしたくない」と声明を出していますしね。
もう、とっととここの最終話投下して撤退する事にします。
・非エロ
・ヴィヴィオとドゥーエの口調が変だと思います
・ぶった切りになります
これが嫌な人は僕のコテトリをNGに設定してください。
では、行きます。
「……ユーノくん、なのはママは?」
1人で司書長室から出て来たユーノを見て、そう首を傾げるヴィヴィオ。
それを見て、ユーノは少し気まずそうに目を逸らして。
「……なのはなら、中で寝てるよ。ちょっと疲れちゃったみたい。……行ってあげたら?」
「あい!」
そう言って司書長室に飛んで行ったヴィヴィオを見送るユーノ。
と、そんなユーノの後ろから盛大な溜息が聞こえた。
「……『疲れた』……ですか? 『疲れるような事をした』んでしょう? 司書長」
そうにやにやとした笑みを浮かべながらそう言ったドゥーエに、ユーノは引き攣ったような笑いしか浮かべられなかった……。
魔法少女リリカルなのはLOVERS
SCENE4 大好きと言う気持ち
「……ユーノ君のばか……」
「……あ、あはは……」
ぷう、と頬を膨らませるなのはを見て、ユーノは冷汗を流しながら乾いた笑みを浮かべる。
自分がなのはの『はじめて』を奪ってしまったのは、紛れも無い事実だったから。
「な、なのは、その、本当に……!」
そう言って土下座しようするユーノ。
と、そんなユーノを、なのはは少し赤くなりながら制した。
「あ、謝らないで! わ、私は、その……、嬉しかったし……」
「……え?」
そう言ったなのはに、ユーノが驚いて顔を上げると、なのはは耳まで真っ赤にして俯く。
そんななのはが本当に可愛くて、ユーノは思わずなのはを抱き締めようと
「……あ痛っ!」
……した瞬間、後頭部に分厚い本がぶつかった。
ユーノが頭を押さえながら、その本が飛んで来た方を見ると、
「……仕事場でいちゃつかないで欲しいのですが……」
そう言って溜息を吐くドゥーエの姿があった。
それを見て思わず硬直するユーノに、ドゥーエはさらに続ける。
「……子供の教育にも良くないと思われますし」
そう言われ、ドゥーエが指差した方を振り向くと、
「じー」
興味津々、と言った表情でじっと2人を見詰めているヴィヴィオと目が合う。
それを見て、ユーノとなのはは完全に凍り付いた。
それを見て、ドゥーエはウインドゥを呼び出し、何かの操作をする。
そして、まだ固まっている2人に向かって口を開いた。
「司書長。今から24時間、司書長は休日です。
……3人で、何処かに出掛けられたらいかがですか?」
そう言われ、ユーノはようやく解凍する。
そして、
「そ、そそそ、そうだね! 行こう! なのは! ヴィヴィオ!」
「え……うにゃっ!?」
「わーい! ユーノくんといっしょー!」
そう言って飛び付いて来たヴィヴィオを抱え、意識が戻り切ってないなのはの手を引く。
そしてそのままユーノは無限書庫を飛び出し、
「はにゃっ!」
「な、なのは!?」
……重力が効く空間に入った途端バランスを崩したなのはを、慌てて引っ張り上げた。
「だ、大丈夫!?」
「う、うん……」
そう言って、なのはは自力で立ち上がる。
しかし、その表情は明らかに辛そうで。
「本当に、ごめん」
「にゃ、にゃはは……」
頭を下げるユーノと、それを見て苦笑するなのは。
と、そんな2人を見ていたヴィヴィオは不思議そうに首を傾げて、聞いた。
「なのはママ、どうしたの?」
「……ちょっと、具合が悪いみたいなんだ。今日は、一緒にゆっくりしようか? ヴィヴィオ」
「うん! なのはママと、ユーノくんと、さんにんいっしょー!」
そう言って抱き付いて来るヴィヴィオに苦笑しつつ、ユーノはなのはの方を振り向く。
「……と、言う訳で……、家、行ってもいいかな? なのは」
「あ、え……うんっ!」
そう聞かれ、なのはは一瞬だけ戸惑うが、すぐに満面の笑みに変わると、頷いた。
「えへへ〜、ユーノくん〜」
「……ふふっ、ヴィヴィオは本当に甘えんぼさんだね……」
べたべたとくっ付いて来るヴィヴィオに構ってやりながら、ユーノは笑みを浮かべる。
以前から思っていた事だが、ヴィヴィオはやたらにスキンシップが激しくて。
「……ずるい」
「え?」
そう考えていると、急にそんな呟きが聞こえて、ユーノが振り向くと。
「ヴィヴィオばっかりずるい!」
「わっ!?」
……いきなりそう叫んで、なのはがユーノに飛び付く。
そのままヴィヴィオが左側、なのはが右側からユーノに抱き付いた。
「……ねえ、なのは。もしかして……やきもち?」
なのはの頬をくすぐってやりながらそうユーノが言うと、なのはは急に真っ赤になる。
そのままあうあう、と口をぱくぱく開閉させるなのはを見て、ユーノは吹き出した。
「……なのは、ヴィヴィオは君の娘でしょ? 娘にまで嫉妬する事無いじゃないか……」
「あ、あうう……」
そう言われ、なのはは何も言い返す事が出来ずに、ただ小さくなる。
すると、ユーノに抱き付いてご満悦状態だったヴィヴィオが口を開いた。
「ねえ、ユーノくん」
「ん?」
「ヴィヴィオね、ユーノくんにパパになってほしいの!」
そう言われ、ユーノは思わず一瞬だけ硬直する。
だが、すぐに我に返ると、満面の笑みを浮かべ、
「……いいよ、なってあげる」
……確かに、そう言った。
「……にゃ?」
その瞬間、なのはは完全に凍り付く。
そして、みるみるうちに赤くなって行くその顔を見て、ユーノはヴィヴィオに囁く。
「……ヴィヴィオ、耳、塞いだ方がいいよ」
「あい!」
そして、ユーノとヴィヴィオは両耳を押さえ、
「う、うにゃああああー!!?」
その瞬間、なのはは叫び声を上げて飛び上がった。
「ゆ、ゆーのくん! そ、それ……それっ……」
「ふふっ、なのは、顔真っ赤だよ?」
頭から湯気を吹き出しそうな程真っ赤になったなのはを見て、ユーノはくすくす笑う。
すると、それを見ていたヴィヴィオが、なのはに声をかけた。
「なのはママ……、いやなの? ユーノくんがパパになるの」
「い、嫌なんかじゃないよ! だって私、ユーノ君の事ずっと大好きだったし……!」
思わずそう叫ぶなのはだったが、次の瞬間ユーノと目が合う。
慌ててなのはは逃げ出そうとするが、それより先にユーノがなのはを抱き寄せた。
「にゃうっ!?」
「……こーら、逃げないの」
ユーノの胸に顔を埋める形になって、なのはは真っ赤になる。
そんななのはを抱き締めながら、ユーノは誰に言うとも無しに呟いた。
「なーんだ、もっと早く、僕から言えば良かったよ。……ずっと、両思いだったんだから」
「にゃう!?」
そう言ったユーノに、なのはは驚いて顔を上げる。
そんななのはの額に一瞬だけ唇を落とすと、ユーノは口を開いた。
「……僕も、好きだったよ、なのは。ずっと昔から……」
そう言って、ユーノはなのはを抱き締めた。
抱き合う2人を見て、ヴィヴィオは笑いながら立ち上がる。
そして、2人に向かって口を開いた。
「ヴィヴィオ、アイナさんにあそんでもらってくるね! 『おたのしみ』のじゃましたくないもん!」
……高町 ヴィヴィオ。彼女はとんでもなく空気が読める子供だった。
「あ、ううううう……」
「……ヴィヴィオ……」
残されて、なのはとユーノは互いに真っ赤になって頭を抱える。
と、先に我に返ったユーノが、まだ頭を抱えているなのはを見てにっこりと笑い……、
「……ひゃんっ!?」
……なのはの胸に手を伸ばした。
「あ、や、だめだめだめぇっ!」
「う、わっ!?」
その瞬間、ユーノはその手を思い切り振り払われる。
そして、なのはは胸を隠しながら叫んだ。
「あ、朝もしたのに、これ以上されたら壊れちゃうよぉっ!」
そう叫んだなのはを見て、ユーノはもう一度にっこり笑い……、
「……んむぅっ!?」
急に、深くなのはに口付けた。
初めはじたばた暴れていたなのはだったが、時間が経つにつれて動きが小さくなり……、
「っは……! はぁっ……はぁっ……」
ユーノが唇を離すと、ぐったりと脱力してユーノの腕の中に沈み込んだ。
そんななのはのをしっかりと抱き締めて、ユーノは口を開く。
「……壊れちゃわないように、頑張ってね?」
「〜っ!!!」
そのユーノの言葉に、なのはは声にならない悲鳴を上げた……。
これで終わりです。
とりあえずこれでユノなの編終了、そしてここに投下するのも終了です。
……本当はここにもう1スレ分ほどフェイト挟んで、エリキャロ編に展開するつもりだったんですけどね……。
これでここからは撤退しますが、ROMって読むぐらいはするつもりです。
……感想書いた事無いけど、バイオレンス氏の作品とリトルランサーは大好物なんだぜ?
70 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 19:12:33 ID:1Ro3HAbK
乙
>>69 おつかれっした。
しかしこれで1人書き手が減ったか。大半は喜んでるんだろうけど。
なんか、書き手としてはいづらい場所になりつつあるなここ……
お疲れさん!
更新されたSSを読みたいのでサイトの連絡先は……だめかな……?
>>71 蒸し返すな。もう放っておけ。去るものは追わずだ。
>>72 魂の所のユーノリンク辿ってみてください。
紹介文が無い上から2番目だったはずです。(僕が見た時はそうでした)
>>71 確かに人口が増えるにつれ、妙な手合は多くなった気がする。
38氏が消えて、今度は誰に粘着するのかねぇ?
そういう輩も一緒に消えてくれると助かるんだがな。
>>45 通常のキシャーを超えた超キシャーを贈ろうッッ!!
あとエロじゃないのに家中のアルフとザフィーラが元ネタ少女コミックだけど
どうみてもハァハァです。ほんとうにありがとうございました。
ぶっちゃけ俺の股間の紳士が点灯しました。
ておあー氏は責任を取って詳細かつわんわんにゃんにゃんな描写を要求するッッ!!1!
>>69 よし、なかなかエロかった
GJ
またいつかどこかで合おう
ところでアイナさんで一気に脳内に
アイナ×ゲンヤというカップリングが!
>>69 お疲れです
>>77 え?少女コミックであんなエロイ描写あんのかよ!?
女ってすげー
>>45GJ!
今回もわらかしてもらいました
納豆とキシャーはこのスレのアイドルですよホント
ネタはわかりやすいのだと
げぇっ、関羽!!と遊戯王もありますよね?
ていうか特攻野郎Yチーム、野郎が若干一名です><
んー、ツッコミどころ満載でたのしいですね
次回も楽しみにしています
>>78 うそ、アイナさん子持ち!? ソースは!?
でもそれでも、連れ子がいる者同士、問題ないんでなかろうか? ゲンヤ×アイナ……
>>80 SS02ブックレット。
自身の子育て経験を生かし〜という文がある。
82 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 20:32:54 ID:nfL6H8fL
50の質問した者です。
一応考えてるサプライズネタそのものは、エロ関連ではないのですが、それでも読み手は
選びそうな気がするので、完成したらぼかし気味で予告の中に入れておこうと思います。
皆さんありがとうございました。
アイナさんは、あれだ。放送中は、敵役(2番の正体)か、
ヴァイスみたいな感じの隠れた実力者なのかと予想してた。
懐からヌンチャク型デバイスとか取り出してさ、
「まさか、またこれを使うときがこようとは…」とか言いながら
バッタバッタとヴィヴィオをさらいに来たスカ一味をなぎ倒したりさ。
>>82 sageも覚えよう。メール欄に半角でsageと入れるだけ
>>83 ドゥーエの正体はアイナさん・・・・
そんな議論していた時期が懐かしい・・・・・
セッテとディードの百合小説なんて難易度Sランクだな
ドゥーエさんの正体がアイナさんでもいいじゃない
正体を隠すのはドゥーエさんの十八番だし、死んだ方は偽者だったかもしれん
ちょっと待って、他に誰も投下が無ければ、投下します。
>>85 それぞれトーレ、オットーという相方がいるしなぁ
では、いきます
こんばんは。
お供えです。
エロ有り。(微妙ですが)
エリオ×ティアナ
凌辱まではいかないけど、少なくとも純愛では無いです。
エリオ君が、黒いです。
暇つぶし程度にお読み下さい。
「えーーと………」
目を覚ましたばかりの、私。
ティアナ=ランスターは、目の前の現実を理解するのに、かなりの時間を浪費していた。
まず、起きた場所が、6課の自室ではないこと。
これは、まぁ、いい。
6課も解散まで1ヶ月を切って、溜まってた代休を、使っている状態。
昨日、今日と休みだから、部屋に戻ってなくても、問題は無い。
次に、自分が何も着てないこと。
まあ………これも、ギリギリOK。
見る限り、ここは、どこかのホテルみたいだし、多分、寝る寸前に脱いだんだよね?
でも、もう1つ大きな問題がある。
それは、私の横で、紅い髪の少年………つまり、エリオが裸で寝ている事。
…………………………………
………落ち着け!クールになれ!!ティアナ=ランスター。
こんな時こそ、冷静に状況を把握するんだ。
OK。密室の部屋。裸で抱き合って(起きた時はそうだった)寝てる男女。
それらが、示す事は!?
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!」
私ってば、エリオに手を出しちゃったの!?
いくらなんでも、それは、人としてまずいって!!
そりゃ、ちょっとは、訓練中とかに、エリオを襲って無茶苦茶にしてみたいとか、
妄想したこともあったけど、リアルにしちゃったら、洒落きかないって!?
あれ?というか、そもそも、なんで私、エリオと一緒にいるの?
昨日、6課を出た時点では、私は、一人だったはず。
ということは、その後、エリオと会って、今のこの状態になってる訳よね!!
昨日!昨日なにがあった!?
思い出せ!!この状態は、限りなくそれがあったと思わせるけど、きっと何かの間違いよ!!
思い出したら、『なーんだ』ってなるような事なのよ!!
「おはようございます。ティアさん」
ビクゥゥゥゥ!!
私が、一人でジタバタしてる間に、エリオが目を覚ましていた。
落ち着け!落ち着け!!私!!!
これは、何かの間違いよ!!
変にオタオタしてたら、エリオに、不信に感じるでしょ!!
「おおおおおはよう。エエエリオ」
よし。大丈夫。私は落ち着いている。
「ティアさん?どうかしたんですか?」
全然バレバレみたいだ。
この状況で、下手にごまかしてもしょうがない。
素直にエリオに聞こう。大丈夫。真実はきっとたいしたことなくて、笑い飛ばせる内容の筈だ。
「あのさ、エリオ。私、ちょっと、昨日の記憶が無くて………
その……なんで、こういう状態になったのかなって……」
エリオは、少し顔を朱色に染めて俯き、
「えっと、ですね。昨日、街で偶然、ティアさんに会いまして、
それで、その時ティアさんが、一緒に居る時間も残り少ないんだから、
ご飯ぐらい一緒に食べようって言って……」
ありそうな話ね。確かに、偶然、エリオに会ったなら、多分、そういう事を言う。
「それで、夕食をご一緒したんですけど、その時、ティアさん、お酒を飲まれて………」
記憶が無いのは、そのせいか。
記憶飛ばす程………どれだけ飲んだんだろ?私。
「その後、ティアさんが、6課まで帰るのきついから、ホテルに泊まろうって……」
どんだけ、エリオに迷惑かけてるのよ……
出来る事なら、なのはさんに頼んで、昨日の私の頭を冷やして貰いたい。
「その……それで………ですね。僕が、シャワーを浴びて出て来たら……その………」
エリオが、とても言いづらそうに、言葉を選んでる。
どうやら、事態は最悪みたいだった。
「エリオ。その……私達……しちゃった?」
「………………………はい」
エリオは消え去りそうな声で、小さく頷いた。
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
『あの機動6課隊員の乱れた性』
『純粋な少年を無理矢理手ごめに』
『夜のストライカー!偏った性癖!!』
頭の中を、いくつかの題名が駆け巡る。
マズイ!マズすぎる!!
いや……世間にバレるくらいなら、まだいい。(全然よくないけど)
問題なのは、機動6課面々にバレた場合。
パターン1 フェイトさんにバレた場合
「ティアナ……私、悲しいな。ティアナの事、信じてたんだけど………
よりにもよって、『私の』エリオに、手を出すなんて………」
「あの………その……酔った勢いで……つい………」
「言い訳はいいよ。プラズマザンバーブレイカー!!!」
「きゃあああああ!!!」
死亡
パターン2 なのはさんにバレた場合
「ティアナ………少し頭冷やそうか……」
「いえ。もう、十二分に反省してます!!!」
シュゥゥゥゥーーー………ドン!!!!
怪我はしないかも知れないけど、トラウマ再発
パターン3 キャロにバレた場合
………………………
ダメだ。想像もしたくない。とりあえず、私の死亡と街が1つ位、消えそうな気がする。
パターン4 部隊長にバレた場合
「ちゃんと避妊はするんよ」
あれ?無事で済んだ………
どうしよ!どーしよ!!想像の中だけでも、2回殺されてる!!!
それに他にも、エリオの事好きそうな人いるし。
そうだ!今のうちに、管理外世界に身を隠そう。それしかない!!!
「あの………ティアさん。何をしてるんですか?」
バタバタと服を着始めた私に、エリオが声をかける。
「決まってるじゃない!管理外世界に逃げるのよ!!」
「えっと………なんでですか?」
まるで、要領を得ないエリオの返答に、ついイライラしてしまう。
「決まってるじゃない!こんなことバレたら身の破滅よ!!そうなる前に逃げるのよ!!」
エリオは、一瞬呆気にとられたみたいだったけど、すぐに、クスクスと笑い出した。
「何よ?何が可笑しいの?」
「大丈夫ですよ。ティアさん。ここ、普通のホテルですし、来るまでに、
誰にも会わなかったですから、僕と、ティアさんが黙ってれば、誰にも解りませんよ」
「あ………」
言われてみればそうだ。
第一、仮に、エリオと私が、このホテルに入ったのを見た人がいたとしても、
普通は、ただ、仲の良い姉弟が、泊まってるくらいにしか、考えない筈だ。
想像力豊かな人なら、そういう想像(今回に関しては、こちらが正解なのだが)もするかも知れないけど、
それこそ、この部屋を盗撮でもしてない限り、真実にはたどり着きようも無い。
つまり……
「なんだ……何にも心配すること無いんじゃない」
「僕が、黙ってれば……ですけどね」
………………はい?
なんか、今、エリオが爆弾発言をしたような……
「エリオ?今、何を言って?」
「だってそうでしょ?僕が喋ちゃったら、ティアさん、立場的にマズイんじゃないんですか?」
それは、マズイ。というか、かなりの確率で、先程の想像が現実のものになる。
「エリオは……黙っててくれるよね?」
自分の声が震えてるのが解った。エリオは無邪気な笑顔で、
「いいですよ?その変わり……」
ゆっくりと私を、ベットへと押し倒した。
「エリオ?」
「昨日の続きさせて下さい」
は?
「なななななな!何を言って!??」
「実は、昨日は、ティアさんに一方的に犯されたって感じで、全然楽しめなかったんですよ。
それって、不公平だと思いませんか?」
あー………なるほど。じゃなくて!!!
「駄目だって!エリオ!!こーゆー事は、もう少し大人になってから………」
なんとか抜け出そうと、ジタバタする私の耳元で、エリオが囁く。
「別に僕はいいんですよ?全部喋っても………」
「う………」
それはマズイ。さっきの想像以外にも、冷静に考えれば、社会的にも色々問題がある。
「そうそう。そうやって大人しくしているのが、お互いの為だと思いますよ?」
凍りついたように動けなくなった、私の身体から、一枚、一枚、衣服が剥ぎ取られていく。
「エリオ……お願い。明かりを消して」
舐めるようなエリオの視線に耐え切れず、懇願する。
「ダメですよ。ティアさんの綺麗な身体……よく見たいですからね」
「〜〜〜〜っ」
その言葉に羞恥心が込み上げ、身体が、カッと紅潮するのが解った。
やがて、エリオの手が、ブラへと伸び、あっさりと外されてしまう。
「あれ?ティアさん。もう乳首たってますよ?僕に見られて感じちゃいました?」
「そんなこと………」
「本当ですか?」
「ひゃあ!!!」
エリオの冷たい手が、私の乳首に僅かに触れた。
私の身体は、はしたなくも、それだけで、小さく跳ねてしまう。
「身体は素直みたいですね?本当は、気持ちいいんじゃないんですか?」
「そんな事………無い………もの」
認めない。そんな恥ずかしい事、認めれる筈がない。
「まぁ………いいんですけどね?」
エリオは呆れた様に呟き、再び私の身体に手を伸ばす。
でも、その手つきは、壊れ物を扱う様に、優しく、触る場所も、
腹部や、ふとももといった場所で、火が着いてしまった、私の身体には物足りない。
だからといって、その手を休める事はしないのだ。
その責めに、私の身体は堪らなく疼く。
「エリ………オ………」
「どうしたんですか?ティアさん?」
エリオは、とぼけて見せる。
わかっているのだ。私がどうして欲しいのか。
その上で、決してそうしない。私を焦らしているのだ。
それが解った所で、私にはどうしようも無かった。
私の身体は、既に限界だったのだから。
「お願い……エリオ………」
「何をですか?ハッキリ解る様に言って下さい」
「っ〜〜〜………逝かせて……下さい」
「よく出来ました」
エリオの手が、私の下着の中へと潜り込み、その小さな指が、クリ○リスに触れる。
散々焦らされて、きっかけを求めていた、私の身体には、それだけで十分だった。
「や………いっくぅ………」
頭の中が真っ白になり、身体中を快楽が駆け巡り、力を抜かれてしまう。
「あれ?ティアさん。もう逝っちゃったんですか??ダメですよ。
自分だけ、気持ちよくなっちゃ。僕も気持ち良くしてくれないと………」
下着を脱がされ、足を開かれる感覚に、僅かに意識が覚醒する。
そこで見た、エリオの下半身にそびえ立つ、その幼い顔に合わないモノに、戦慄さえ感じてしまう。
「ダメ。エリオ………私、今、逝ったばかりで、敏感だから……今、されたら………」
「どうなっちゃうんですか?楽しみですね」
楽しそうに笑い、エリオが、ゆっくりと、ソレを私の入口へとあてがう。
「ヤ……イヤ………やめて……エリオ……」
私の言葉など、聞こえない様に、エリオが腰を私に叩きつける。
無理矢理、掻き分け、膣内へと侵入してくる、巨大な異物に、
私は再び、逝かされてしまう。強制される快楽は、私から、呼吸する権利さえ奪う。
「あ……あ………あ…………」
辺りから、音が消え、景色も白一色に染まる。
「かは!?ふぁ?や……もう………エリ………いや………あああぁぁぁぁ!!!」
再び、現実へと戻っても、エリオは、私を責め続けていて、また逝かされる。
私は、何度も何度も、それを繰り返した。
「ティアさん。これからは、ティアさんは僕の物ですよ………」
どこか遠くで、そんな声を聞いた気がした。
「行くのかい?」
砂漠……
そうとしか表現できない、砂だらけの、その世界に、ポツンと1つだけ、白い建物があった。
その建物……何かの研究施設に見えるが……の前に、二人の人影があった。
一人は、全身をぼろ布で覆い、その姿を確認する事は出来ない。
もう一人は、白衣を着た男性。
それと同じ色の髪と、年輪の様に刻まれたシワが、彼が老人である事を示していた。
「君が望むのなら、何時までもここに居てくれて構わないのだがね……」
寂しそうに呟いた老人に、もう一人がようやく口を開いた。
「博士には、感謝しています。でも……すいません。
僕には、やらなくちゃいけないことが、ありますから」
「そうか。そうだったね。もし、全てが終わったら帰ってくるといい。
私は、何時でも歓迎しよう……エリオ」
「解りました。長い間……お世話になりました」
布で全身を覆った少年が、頭を下げ、ゆっくりと歩き出す。
白衣の老人は、ただそれを見送った。
先程の言葉が果たされる日は来ない。それを、知りながら。
あの日……
エリオが行方を断ってから、3年の月日が流れていた。
その中で、元6課面々は、それぞれの道を歩み続けていた。
以上です。
すいません。最後で誤爆しました。最後のやつはスルーしてください。
久々にエロオ君が来てくれたんですが………
やっぱりエロは難しい。
難しいんですが………書いてて楽しい。
再び、エロオ君電波か、淫獣電波が来た時には、書こうと思います。
最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。
更にミス;;
タイトルは、『ティアナの過ち』です。
ミスしまくり。本当にすいませんでした。
>>90-97 >………落ち着け!クールになれ!!ティアナ=ランスター。
>こんな時こそ、冷静に状況を把握するんだ。
>OK。密室の部屋。裸で抱き合って(起きた時はそうだった)寝てる男女。
>それらが、示す事は!?
吹いたw
てか、エリオのキャラが変わり過ぎw
まさにエロオ、でもティアナって六課内ではオカズになりやすポジションだよね。
>>97 乙! エリオを食っちゃうティアナも見たかったよ。
そして最後何事かと思ったwww エリオがティアナをさらって消えてその後……かと。
いきなり何が起きたのかと思ったじゃないかw
ともかくGJ!
>>97 あ、最後のは40スレのやつの続きですか?
ティアナ視点のエロGJ!ほのかな陵辱的シチュがたまりませんな!
>『夜のストライカー!偏った性癖!!』
ティアナが想像力豊かでワラタw
>>97 リアルタイム乙
なに、この急展開って思ったわw
てか、エリオ黒いなw GJ!
>>22 GJ!ゴードンジイさんかっこいいよ!!マジで最強すぎる!!
>>45 この虫野郎!!その一言につきますね。GJです。
>>69 まぁ、色々ありますがスレの『和』を尊重する態度は立派だと思いました。
機会があればまたSSを読みたいです。
>>97 GJ!なんという好色エリオ。でも絶頂のティアもなんともw
105 :
サイヒ:2008/02/23(土) 21:40:51 ID:yQlg+zUL
流れに乗ってお馬鹿フェイトと阿呆の子カリムによる仁義無き納豆戦争とか書こうかと思ってましたが、
どうも最近フェイトさんが薄幸なので、幸せ一杯お腹一杯ないつものクロフェに方針転換。
とか前振りつつ、話のメインもエロシーンも子供達じゃなくてリンディ母さんとクライド父さん。
そしてクロフェなくせにクロノの出番がほとんどありません。なんじゃそりゃ。
106 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:42:10 ID:yQlg+zUL
海鳴市の一角にあるハラオウン家。
数年前までは家長と二人の子供にその使い魔と四人が寝起きしていたマンションの一室も、まず養子の
娘が一人暮らしを始め、続いてその娘と恋仲になった息子と、忙しい二人に代わって家事を担当する使い
魔が去り、今では住んでいるのはリンディだけである。
子供達はなにかと顔を見せてくれるし、こちらで出来た友人の桃子や元アースラの部下達も来ることは
あるが、基本的には一人だけ。とっぷりと日が暮れてから話し相手のいないテーブルで食事を取っている
と、無性に寂しくなることがままある。
しかしその日の夕刻、台所からは賑やかな声がしていた。
「野菜に火は通ったかしら?」
「うん、芯がちょっと残ってるくらい」
「じゃあ次はこれ」
リンディが手に取ったのは、小鉢に入れた肌色のペースト。その正体は、湯でたばかりの魚の肝を擂り
潰した物である。
「これを入れていくの。ダマにならないよう、小匙一杯分ずつゆっくり溶かして……こんな感じ」
鍋の中で匙を回すリンディの手元を、隣のフェイトは魚を卸す手を止め真剣に注目している。
「ああ、言い忘れてたわ。魚はそういう風にきちんと切らなくて、ぶつ切りで」
「骨から出汁が出るから?」
「そういう料理だからよ」
鍋を一すくいして味見。もうちょっと香辛料を入れた方がいい。
「数百年前の初代ハラオウンは海賊から将軍になった人らしくてね。この料理もその人が考えたもの。だ
から海の男の料理ね。豪快でいいのよ」
「へぇ……。昔から船乗りの家系だったんだ」
「あくまで伝説の範疇は出ない話だけど」
切り終えた魚を鍋に入れ、表面に火が通ったら後は弱火でじっくり煮る。ここまで来たら、調理者のす
ることは吹きこぼれの注意だけだ。
「はい、これで終わり。あとは出来上がったのを食べるだけ。汁は美味しいけどあんまり他の食材と合わ
ないから、やるなら雑炊ぐらいにしときなさい。何か質問ある?」
本日リンディがフェイトの伝授しているのは、ハラオウン家に代々伝わる鍋料理である。
フェイトが養子入りしてから十年。管理局の仕事のやり方だけでなく家事も一通り仕込んだが、この料
理は嫁入り先が決まってから教えてやろうと思って取っておいたのだ。その嫁入り先が自分の家になった
のは大いに予想外だったが。
107 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:43:49 ID:yQlg+zUL
「……質問っていうか疑問なんだけど」
副菜に使う海老の皮を剥きながら、フェイトが口を開く。
「これって、リンディ母さんもお祖母ちゃんから習ったの?」
「いいえ、これはクライド父さんからよ」
「父さん料理出来る人だったんだ?」
「言ってなかったかしら? 出会った頃なんか私よりもずっと上手だったわよ。士官学校の食堂より美味
しいからって、食費渡して作ってもらってた同級生もいるぐらい」
かくいうリンディもその一人であった。もっとも恋人になる前のことで、クライドと少しでも近づきた
いという下心が多分に混ざっていたが。
懐かしい日々を思い出しつつ、クライドのことをフェイトに話すのはほとんど初めてなことにリンディ
は気づいた。
娘の方からクライドについて訊ねてきたことは皆無に近い。クライドの死亡理由が理由なだけに、他人
に気を遣いがちなフェイトは訊くのを遠慮していたのだろう。
けれどもうすぐ二重の意味で家族になるのだから、義父のことをなにも知らないというのは変だろう。
いい機会なので、もう少し語ることにした。
「写真見た人はクロノと似てるって言うけど、性格はだいぶ違ったわね。よく笑う人だったし、なにより
優しかったわ」
いろいろ私のためにしてくれてね、とフェイトが剥いた海老を炒めながらリンディは続けた。
「例えば、緑茶は私のオリジナルだけど、コーヒーのブレンドは父さんが考えたのよ」
「ブレンドって、豆の配合の仕方を?」
「いいえ、入れる砂糖の量まで全部。父さんが全部自分で味見してからね」
「父さんあれ飲んだの!?」
なぜかフェイトが素っ頓狂な声を上げた。
「ミルクと砂糖にガムシロップとか蜂蜜入れたあれを!?」
「ええ、もちろん。あなただって創作料理やる時は、自分で味見するでしょ?」
「それはそうだけど…………父さんすごいなぁ」
やたら感慨深そうに呟くフェイト。なんか変なこと言っただろうか、とリンディは首を傾げる。
「フェイトもやってみる? クロノのコーヒーのブレンド」
「…………やめておく」
娘は首をふるふると振った。
クロノはコーヒーはブラックでないと本当の味が分からないと公言しており、対するフェイトはリンディ
ほどではないにせよ、ミルクと砂糖をたっぷり入れてカフェオレ状態にしないとコーヒーが飲めない。
108 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:44:50 ID:yQlg+zUL
「とにかく私のことをいつでも一番に考えてくれる人だったわ」
「ふぅん。父さんってそういう人だったんだ。…………でもね母さん」
「うん?」
横を向けば、微妙に頬を膨らませたフェイトの顔。
「クロノだって、ちゃんと優しいんだから。この間、私が寝過ごした時なんかご飯だけじゃなくてお弁当
も作ってくれたんだよ。それだけじゃなくてね……」
そのままクロノがしてくれたことをあれこれ話しだす。どうもリンディが最初に「クロノは優しくない」
ともとれる言い方をしたのが不服だったらしい。
娘の子供っぽさに、内心苦笑するリンディ。
(それにしても、クロノがお弁当ねぇ……)
リンディの頭の中の息子は、料理は出来れど携帯食料かじって済ましているイメージである。いったい
どんな弁当を作ったのか想像できない。
どうも「クロノ・ハラオウンを一番知っている人物」の座は、リンディからフェイトに移りつつあるら
しい。
少し感傷を覚えながらフェイトの話に耳を傾けていると、テレポーターの作動する音がした。
「ただいま」
帰宅を告げるクロノの声。リンディより数瞬早く、フェイトがぱっと顔を明るくして反応した。
「おかえりなさーい。……母さん、鍋の火加減お願い」
ぱたぱたと足早に向かう娘の後ろ姿は新婚夫婦そのもので、リンディは相好を崩す。だがすぐに、はた
と気づいた。
(ひょっとして今の私達、思いっきり惚気合ってなかった……?)
クロノに続いてアルフも帰宅し、久しぶりの一家勢揃いで食卓の会話は大いに弾んだ。
鍋が汁の一滴まで綺麗に無くなっても話題は尽きず、全員が自室に戻ったのは十一時を回った時刻であっ
た。
明日も仕事なので早々に布団に潜り込んだリンディだが、妙に眼が冴えている。瞳を閉じても頭の中で
はあれこれとたわいのないことが浮かんでは消えていき、数十分経っても眠りの気配は訪れない。
もぞもぞと起き出したリンディは、リビングで独り寝酒を始めた。酒は親友にもらったウィスキー。肴
はあり合わせが無く新しく作るのも面倒だったので、電気を点けず窓の外の夜景で代用する。
街の灯りを眺め、琥珀色の液体をちびちびと口に含みながら思うのは、昼間にフェイトに話したクライ
ドのこと。
亡夫の話をするのは、ずいぶんと久しぶりだった。
事故直後は管理局内で大きな話題となったものだが、あれから二十年以上経った今ではクライドの名前
を覚えている局員はほんの一握りだろう。
みんな、夫のことを忘れてしまった。
いや、一番彼に近かった人物であるリンディでさえ、忘却しつつある。命日の墓参りは欠かさないが、
今日のように他人からきっかけを与えてもらわなければ、日常の中で記憶の表層に出てくることはない。
109 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:46:14 ID:yQlg+zUL
(……それだけの時間が経ったってことね)
亡くなった当初は、なにかある度にクライドのことを思い出しては涙ぐんでしまい、思い出さないよう
にひたすら仕事に打ち込んでいた。
そのうち本当に忘れていることに気づき、愕然として心の中で自分を責め苛んだ。
そして今、忘れつつあることを受け入れている自分がいる。
これは果たして時の流れによる心の癒しなのか、ただの薄情なのか。
答えの出しようが無い問いを考えつつ、リンディはグラスを呷った。
まだ血管にアルコールが染み渡る気配は無い。二杯目を注ぎ終えた時、廊下の向こうでドアの開く音が
した。
音のした場所は、浴室付近。誰か風呂を使っていたかと思いつつ、万が一泥棒であった時の可能性も考
慮したリンディは首だけそっと廊下に覗かせ、すぐさま神速で引っ込ませた。
風呂から出てきたのは、クロノとフェイトだった。
正確には、全裸のクロノとフェイトだった。
もっと正確に言うなら、裸のフェイトをお姫様抱っこしているこれまた裸のクロノだった。
予想外すぎることに驚いた心臓をリンディがなだめている間に足音は遠ざかっていき、クロノの部屋の
前で消えた。
二人とも、夕食後に交代で風呂は使っていた。なのにこの時間わざわざ入り直したということは、身体
の汚れるようなことをやっていたからだろう。
もっとも、そんな推理する必要も無いありのまますぎる光景だったが。
(…………あれは絶対にお風呂の中でもしたわね)
フェイトは熱っぽい視線と上気した頬で微笑んでおり、クロノはクロノで愛おしさと猛々しさの混在し
た眼でフェイトを見つめていた。
二人とも、リンディの知らない男と女の顔だった。
「……跡継ぎの心配はいらない、と喜ぶべきなのかしら」
溜息混じりにひとりごちる。
クロノは周囲に美女がたくさんいながらあの年になるまで誰にも見向きもしなかった男であり、本人は
知らないだろうが局員の間では同性愛者説や不能説がまことしやかに流れていたこともある。
フェイトはフェイトで、ほっといたら死ぬまで生娘やっていそうな雰囲気があった。
そんな二人だから男女の営みはほとんどやっていないのではないかと密かに懸念していたのだが、ちゃ
んとやることはやっているらしい。それはそれで微妙に複雑な気分だが。
(とりあえず、二人が帰ったら風呂掃除しておかないと)
もうしんみりと酒を飲むという気分でもなくなり、グラスに残っていた分を飲み干すとリンディは寝室
に戻った。
110 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:47:24 ID:yQlg+zUL
しかし、眠れない。
瞼の裏にはさっきの光景がフラッシュバックし、頭の中でも今頃また息子と娘が寝台の上であれやこれ
やをやってるのかと思えば、酒の力を借りても眠気など来てくれるわけもない。
また不幸なことに、年を取っても衰えないリンディの視力は、闇に慣れていたこともあり浴室から漏れ
る光だけで、クロノがフェイトの尻を撫で回していたのも、フェイトがクロノの股間に指を絡めていたの
もばっちり網膜に焼きつけていた。
「…………あそこの大きさまで似てたわね」
ついつい自分の記憶と比べてしまう。
母として家長として、もう少し周囲の眼を気にしなさいと注意しなければならないところだが、どうも
そういう気になれない。
考えてみれば、リンディとクライドもあれぐらいの年齢の時は見境なしに抱き合ってばかりだった。
「私もよくお風呂場でしたものね……」
※
蛇口を目一杯ひねられたシャワーの水音が、浴室に響く。
しかしその下に人はおらず、水流は空しくタイルを叩くだけだった。
「んぅ…………はぁ……んんぅ……」
シャワーを出した張本人、リンディはクライドの背を鏡に、自分の乳房を夫の胸板に押しつけ、ひたすら濃厚な口づけを交わしていた。
重ねるのではなく、下唇に歯を立てそれこそ食べているようにキスをする。息苦しくなればほんの数秒
だけ口を離し、また飽きもせずクライドの唇を貪る。
「……あんなにしたのに、足りなかったかな」
情熱的なリンディと対照に、クライドは苦笑気味である。
その言葉どおり、リンディの蜜壷は未だ熱い精液で満ちていた。すでに寝室で三度、夫と交わっている。
飲んだ分や身体に浴びせられた分も入れれば実に五回。骨髄にまで染み込んだ精液は身体を重くし、指一
本動くのも億劫にさせていた。
「ええ、足りないわ」
それでもリンディは、求めの言葉を口にする。
「もっともっと、あなたを頂戴……」
結婚して姓が同じになり、溢れるぐらいの子種をもらっても、まだ足りない。一分一秒でも長く、夫と
一つになっていたい。
またキスをすれば、クライドの手もリンディの腰に回り強く抱きしめてくる。それは、もう一度愛して
くれるという快諾の証。
111 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:48:55 ID:yQlg+zUL
「あなたぁ……」
蕩けた声と顔で、リンディは悦びを表す。
秘裂はほぐれたままであり、今すぐ挿入されても大丈夫だ。それでも、クライドは最初からするように
ゆっくりと、リンディの胸を柔らかく揉む。
リンディも、クライドの陰茎を握った。天を向いてはいるが少しだけ硬さを失った肉棒を、労わるよう
に緩やかにしごく。敏感な亀頭には触れず幹を細い指で上下すれば、小さくひくりと震えた。
クライドの指もリンディの胸を撫でる。張りが出たままの乳房は手の平を押しつけられただけで、大き
くたわんで零れ落ちそうになった。白い肉を五指でしっかりと捉えたクライドが、今度は唇を落としてく
る。
まだシャワーを浴びていない乳肉の表面は、汗と精液がこびりついたままだった。それが一つずつ丹念
に吸われていく。
「あっ……ふぅ……」
大して刺激にならないはずの行為も、火が点ききったリンディには立派な愛撫である。掠れ声が浴室の
壁に反響し、数倍になって耳に戻ってくる。
胸の上面をきれいにした舌が、乳首に降りてきた。ぬるりと柔らかく舐められただけで、とろりと蜜が
腿を伝い落ちた。
すぐに挿入れてほしい。けれど我慢する。リンディは充分に昂ぶっているが、クライドはまだなことを
手の中の感触が教えていた。硬さも太さも限界まで張り詰めているが、それでも余裕があることが長い性
生活の経験で分かる。
リンディは身体の位置を少し変えた。反り返っているクライドの肉棒と、自分の淫らな場所を触れ合わ
せる。
そのまま、腰をグラインドさせた。
「はああんっ!!」
「ぐ、うっ……!」
風呂場に上がる二種類の快楽の声。
崩れそうなほど柔らかい肉と、鉄のように硬い肉。本来包み込み貫く関係の器官が、表皮同士を擦り合
わせている。限りなく本番に近い前戯。
腰を上げすぎると、挿入ってしまう。だから理性は残して紙一重で加減する。そのもどかしさが、また
性欲に燃料をくべた。
「くぅ、はぁっ……あなたの、どんどん硬くなってきてる……」
「リンディのも、熱くて、気持ちいい……!」
リンディに引っ張られるように、クライドの手も強くなっていく。
大きくても型崩れしない胸が、ぐにゃりと歪んで指の合間からはみ出る。乳肉に指が沈んでいく度に、
首筋をぶるぶると快感が這い登った。頭までほんの少しの距離。意思をちょっと緩めれば、あっけなく果
てることが可能だろう。
112 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:50:00 ID:yQlg+zUL
それでも達する前に、リンディは自分から腰を離した。
やりすぎれば、胎内ではなく外にクライドが出してしまう。それでもいいが、やはり熱い精液は一番燃
えている部分に浴びせられたい。
「……そろ…………うか?」
優しいクライドの声も、シャワーの音がうるさくてよく聞こえない。それともシャワーのせいではなく、自分の意識が薄れているからか。
とにかく、なんでもいいから頭を縦に振る。
「…………よ」
また聞こえない。それでもなにが始まるかを本能で理解し、リンディはその瞬間を待ちわびた。
体勢が入れ替えられる。クライドの胸板と鏡に挟まれて、豊かな乳房がまた違う形で潰れた。
「来て……」
膨れた雁首が、ずるりと滑り込む。
ぱんっと、肉の当たる音が残響の出るぐらい鳴った。音は連続して鳴り続ける。
当然、リンディの中は肉の杭で穿たれ続ける。神経の集まった膣壁が突きまわされ、痛みすら感じた。
愛の営みというよりは、ただの性交。いつもいつもリンディに優しい夫が、手荒になるたった一時。夫
婦から男と女に戻る時間。
「ああ、ああはぁん!」
頭の中がふわふわと頼りない。床に足裏が着かないのも、浮遊感を増幅させている。子宮口を突かれた
一瞬だけ稲妻が光るような感覚があり、小さく達したことがわかった。
「クライ、ド……クライドぉ……」
口から出る喘ぎはただ一つ。結婚してからあまり呼ばなくなった、夫の名前。
「リンディ……好きだよ」
あれほど聞こえなかったクライドの声が、名前を呼んでくれる時だけははっきり耳に響く。
「私も、私もっ! もっと、クライドを感じさせてぇ!!」
背中を抱きしめ、足も腰に絡みつかせる。少しでもクライドと引っついていたい。
ほとんど腰を密着することで、リンディの淫核も強く圧迫される。
そこに、亀頭と子宮口を強く擦り合わせられた。
「ふはぁ、ああああああんん!!」
なにもかも考えられなくなる快楽が、股間から全身に一瞬で広がる。
全く同時に、身体の奥に迸る熱い液体。一滴注がれる毎に、筋も骨も溶けていく。
「ぁ……はあ……」
口から涎と桃色の吐息を流し、リンディは絶頂に浸った。
113 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:51:25 ID:yQlg+zUL
さすがにこちらの体力も限界に来ていたのか、クライドがずるずるとへたりこむ。抱えられたままのリン
ディも、タイルの床に尻をついた。
達した衝撃でぼやけた眼が晴れてこれば、疲労困憊しつつも満足そうなクライドの顔。
かける言葉は、一つしかなかった。首にしがみつくように手を回し、キスする前に言っておく。
「愛してるわ、あなた。……ずっと、永遠に」
※
「……本当に、あの子達のことをどうこう言えるような生活じゃなかったわね」
追憶から戻ってきたリンディは苦笑いした。
艦長職だった夫は、航海任務でとにかく家を離れていることが多かった。触れ合える時間が少ないのが
寂しくて、二人で夜を迎えればとにかくセックスばかりしていた。
クロノとフェイトも似たような環境なのだから、したい気持ちはよく分かる。注意するのは、もう少し
様子を見てからでいいだろう。
(それにしても……案外こないものね)
クライドとの情交を思い出したのも久しぶりだが、別に官能は疼かないし血も熱くならない。
もうそういうことをするような年でもないというのもあるが、クライドへの情熱が薄れているのも原因
だろう。やはり、夫は遠くなった。
それでも、絶対に変わらないことが一つある。
短かったが彼の隣にいた季節。その間に、クライドという夫がリンディの人生に与えてくれた彩りだけ
は、この命が終わる時まで絶対に色褪せることはない。
ベッドから起き上がったリンディは、机の奥から一冊のアルバムを出す。
家族のアルバムとはまた別。中にあるのは、リンディとクライドが写っている写真だけである。
そのうちの一枚。十代の自分が満面の笑顔でピースサインをしている。もう片方の手を強く絡められた
夫も、はにかむように笑っていた。
初めてのデートで撮った写真。他のデートの記憶はあやふやだが、これだけはどこに行ったかも、どん
な会話をしたかも、何回キスしてくれたかも全部覚えている。
現在のリンディも微笑みながら、写真のクライドに語りかける。
「次の命日は無理だろうけど、その次はきっと家族が増えているわ。……まだしばらくそっちには逝けそ
うにないけど、もう少しだけ待っていて。お土産話、いっぱいできそうだから」
アルバムを閉じて、リンディはベッドに横たわった。
きっと今夜は、懐かしい夢が見れる。そんな気がした。
終わり
114 :
母情妻情:2008/02/23(土) 21:53:25 ID:yQlg+zUL
以上です。
ゲリラ兵氏のSSでクライドとリンディのエロシーンが書かれず「悔しいのう悔しいのう」と言ってるところに、
雑談であった「クロフェがしてるのを見てしまうリンディさん」というのが合体事故を起こしてこんな話に。
話の都合によりクライドがほとんど空気だったので、もう一本ぐらい書くかも。
しかしオリキャラにならざるをえないから、これぐらいがいいのかな?
これでハラオウン家一色(満貫)にリーチ。
…………自力で当たり牌ツモれる気がしない。
あの人けっこう好きなんですが、どうにもエロスを感じないんでネタ電波が来てくれません。
チンク姉も長いこと考えてるのにちっとも思い浮かばないのも似たような理由か。
というか、クロノ×はやて書いたらフェイト、カリム、猫姉妹の愛人暗刻(倍満)で上がれてしまったりする。
そういや、クロノ×はやてってありそうなのに保管庫に一本もないのがちょっと不思議。
というかはやてメインの作品自体そんなになかったような…w
指揮官として活躍したり脇キャラとして出てたりはするんだけどな。
116 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 22:24:54 ID:xhd+k76b
GJ!!
あんた最高や……(;´Д`)ハァハァ
お?スマンorz
118 :
B・A:2008/02/23(土) 22:30:49 ID:UYXg37GF
>>114 GJ!
エロいし切ないしでもう最高です。ラストでほろっときた。
ところで、さすがに今は投下控えるべきですか?
だから貴方は俺の腹筋と涙腺に何か恨みでもあるのかと何度(ry
GJした
>>118 いいんでない?
なぜか最近、投下ペースの制限というか間隔について昔ほどやかましく言われなくなってるみたいだし。
121 :
B・A:2008/02/23(土) 22:44:36 ID:UYXg37GF
>>120 そ、そうですか。では・・・・・・。
・20歳verエリオ×ルーテシア
・非エロ
・「Ritter von Lutecia」要読
・前作から10年後、故に捏造のオンパレード
・おっきなエリオキュン、ルー子、ヴィヴィオが見たくない人にはお勧めできません
・けど、もう5話ほどヴィヴィオの出番がありません
・ちょっぴり大胆なキャロが見たくない人にもお勧めできません
「3ヶ月の減俸処分だ」
出勤早々、エリオは課長からそう告げられた。
「は? あの・・・・何故?」
「実は、君が破壊したロストロギアはとある次元世界の重要文化財でね、管理局に盗難届が出ていたんだ。
何でもその世界に伝わる神話の神を模したものらしく、向こうでは傷をつけただけでも重罪なのだそうだ」
それをエリオは景気良くぶった切ってしまったらしい。先方は怒り心頭といった具合で、管理局も宥めるのにかなり苦労したのだそうだ。
更に付け加えれば、重要文化財を破壊したエリオを守るために課長もかなり苦労した。罪の重さを考えれば、減俸3ヶ月は大金星だ。
「まあ、未来の奥さんを守るためらしいから、私も尽力したのだがね」
「ありがとうございます・・・・・って、なんで僕とルー・・・・アルピーノ分隊長のことを知っているのでありますか?」
「私の友人の妹さんがアルピーノくんと旧知の間柄でね。昨夜、彼女が電話で話してくれたのだ」
「そ、そうですか・・・・」
「モンディアルくん」
ガシッとエリオの肩を掴み、至極真面目な顔で課長は言った。
「家族を養うというのは大変だよ。その妹さんの旦那は私と同期でね、新婚の時は生活が苦しくて敵わないとよく愚痴を零されたものだ」
「は、はぁ・・・・」
何だか、話が変な方向に向かっている気がして、エリオはたじろいだ。
「そう・・・あろうことか初産で5つ子だった。しかも、あいつは年賀状に幸せそうな団らん風景の写真を張り付けて送ってきたのだ。
何故だ? 彼女との仲を取り持ってもらうためにセッティングした合コンで、何故奴が彼女の妹さんと仲良くなり、しかも私より先に結婚しているのだ!」
「課長、まだ独身だったんですね」
瞬間、室内が凍りついた。
ガラス越しに映る青年局員たちが両腕を交差させてバツの字を作っている。どうやら、言ってはならないことを言ってしまったらしい。
「モンディアルくん、何なら辺境世界に異動してもらっても構わないのだよ。例えば、君が壊した傀儡兵を神として崇めている世界とか」
「ちょっと!? いや、それは勘弁してください。その、課長ぅっ」
平謝りすること30分。何とか左遷は免れたが、その格好悪い姿をルーテシアを始め六課一同に見られてしまい、
その日はとても居心地の悪い気分を味わう羽目になった。
その日、自分の執務室で書類の山と格闘していた八神はやてのもとへ、一通のメールが届いた。
「八神準将、メールが届いていますが?」
「誰からや、オーリス? あぁっ、なんやこの予算編成は! 却下却下、無駄が多すぎる」
「却下ですぅ!」
はやてが書類をくしゃくしゃに丸めて放り投げると、待ち構えていたリィンフォースUがゴミ箱でそれを受け止めた。
見慣れたとはいえ、とても若きエリートとは思えぬ行為に秘書であるオーリス・ゲイズは深いため息をついた。
「準将、仮にも機密書類ですので、せめて脇に追いやる程度にしてもらえませんか? 後でまとめてシュレッダーにかけますので」
「はいはい、次から気ぃつけるわ。それで、誰からメールやって?」
「はい、差出人は・・・・・」
その名とメールの内容を聞き、はやてとリィンは含みのある笑顔を見せた。
「なるほど・・・・・あの問題児も遂に年貢の納め時か」
「おめでたですねぇ、はやてちゃん」
その日、教導隊のオフィスで事務仕事をしていたなのはとヴィータのもとに、一通のメールが届いた。
「なのは、メール見たか?」
「うん、ヴィータちゃんにも?」
「同じ内容みたいだな。そうか、遂にあいつら・・・・」
「私、お洋服新調しようかなぁ。前のドレスは着れなくなったし」
「太ったんじゃねぇか?」
「ヴィータちゃん・・・・・・少し、頭冷やそうか?」
その日、別世界で任務にあたっていたシグナムとアギトのもとに、一通のメールが届いた。
「シグナム一尉、あなた宛てにメールです」
「見せてみろ・・・・・なるほど。アギト、良い知らせがあるぞ」
「なんだよ、シグナム?」
その日、本局の給湯室で友人であるシャリオ・フィニーノやルキノ・ロウランと談笑していたシャマルは、昼間届いたメールのことを思い出した。
「そうそう、聞いた聞いた?」
その日、久し振りに酒を飲み交わしていたヴァイスとグリフィス・ロウランは静かに語りあっていた。
「そうか、あいつも遂に人生の墓場に・・・・」
「止めてください、僕もその墓場の住人なんです」
その日、スバル、ティアナ、アルト・クラエッタが開いたお茶会での話題は、当然のことながらメールの件だった。
「エリオからのメール、見た?」
「見たわよ。まさかあの2人に先を越されるとは思わなかったわ」
その日、スバルから連絡を受けたゲンヤは、深いため息をついて傍らの娘に呟いた。
「ギンガ、お前もそろそろ身を固めたらどうだ?」
「ごめんなさい、相手がいません」
その日、珍しく海鳴の自宅にいたクロノは2人の子どもと一緒に朝の特撮番組を見ながらもそもそと朝食を取っていた。
そして、ふと思いだしたように洗い物をしている妻に振り返った。
「エイミィ、僕のモーニングって、どこにしまってある?」
その日、エリオとルーテシアは旧機動六課の関係者のもとに、このような内容のメールを送信していた。
『僕たち、結婚します』
病室を訪れると、そこには既に先客がいた。
「こんにちは、エリオくん、ルーちゃん」
フェイトと楽しそうに談笑していた桃色の髪の女性がぺこりとお辞儀をする。その足下には、子犬ほどの大きさの竜が毛繕いをしていた。
エリオの義妹のキャロ・ル・ルシエと彼女が使役する飛竜フリードリヒだ。
「こんにちは、キャロ」
「キャロ、こっちに戻ってきてたんだ?」
「うん、2日だけ休暇が貰えたんだ」
キャロは自然保護隊に所属しており、1年のほとんどを辺境地区で過ごしている。そのため、帰郷してくるのはほとんど稀だ。
それでも、フェイトを見舞うために3年前からはちょくちょく休みを取るようにしているらしい。
「今日はよくお客さんが来る日だね。3人が来る前は、ヴィヴィオが来ていたんだよ」
「ヴィヴィオが?」
フェイトがここに入院して以来、ヴィヴィオは一度もここへ見舞いに来たことはなかった。
しかし、フェイトが再び生きることを決心したと聞いて、訪ねてきたらしい。
「何か、酷いこと言われました?」
「ううん・・・・『生きることを諦めないでくれて、ありがとう』って」
それだけ言って、ヴィヴィオは帰ってしまったらしい。それだけでもフェイトは嬉しかったらしく、今日の彼女はかなり上機嫌だった。
「そうだ・・・・エリオ、キャロ、ちょっと席を外してもらって良いかな?」
「え・・・はい」
「わかりました・・・・いくよ、フリード」
「きゅくるー」
突然の申し出に訝しげながら、2人と1匹は病室から出ていった。1人残されたルーテシアは、
居心地が悪そうにそわそわとしている。そんな彼女に、フェイトは優しく話しかけた。
「体の調子はどう?」
「え・・・はい、まだつわりは酷いですけど、最近はマシになってきています」
「そう・・・・あ、これ」
脇に置いていた紙袋を持ち上げ、ルーテシアに手渡す。その中には、かつてフェイトがエリオやキャロと接するために読み耽った育児書が入っていた。
「昔、私が使っていた奴。少し古いけど、ルーテシアにあげる」
「えっと・・・ありがとう・・・ございます」
「お腹・・・触らせてもらって良いかな?」
「・・・・はい」
少しだけ緊張した足取りで、フェイトの手が届く位置まで移動する。フェイトは枯れ木のような手でルーテシアの下腹部に触れ、
聞こえもしない胎児の鼓動と体温を感じようと瞼を閉じた。
「・・・・ここに、エリオとルーテシアの赤ちゃんがいるんだね」
「はい」
「そっか・・・・私、おばあちゃんになれるんだ」
フェイトの頬を、涙が伝う。
普通の人間と違う生まれ方をし、実母に捨てられ、結婚もできなかった。そんな自分でも、孫を授かることができる。
身に余る幸福に、フェイトは静かに涙した。
「私・・・おばあちゃんになれるんだね」
「はい・・・お義母さん」
「養子縁組、したんだって?」
病院の庭を散歩していると、唐突にキャロは言った。どうやら、フェイトから既に話を聞いていたようだ。
「うん・・・・ごめんね、キャロにも相談するべきだったんだけど、急いでいたから」
というか、頭に血が昇って周りが見えていなかった気がする。年の割には冷静で大人びているとよく言われるが、根は結構暑苦しいらしい。
「わたしもしようかな、養子縁組。そしたら、ずっとエリオくんと家族でいられるしね」
「キャロ?」
意味深な言葉に、エリオは首を傾げる。
キャロは鈍感な義兄にため息をつくと、何を思ったのかエリオの頬に手を添え、自分の唇を重ねてきた。
突然の事態に、さすがのエリオも反応できずにされるがままになる。
「・・・うぅ・・・キャロ!」
「わたしのファーストキス、エリオくんにあげちゃった。責任、取ってくれるよね?」
「キャロ・・・えっと、その・・・・」
「嘘、冗談だよ」
悪戯っぽく舌を出して、キャロは笑う。どこまでは本気かわからない行動に、エリオは戸惑う。
追い打ちをかけるように、背後でもの凄くどす黒いオーラが立ち上った。
「エ・リ・オ!」
スタッカート付きで名前を呼ばれ、エリオは恐る恐る振り返った。
いつからそこにいたのか、ルーテシアが静かに佇んでいた。視覚でもわかるくらいはっきりと怒気を発しており、
隣で車いすに座っているフェイトがふるふると首を振っている。曰く、全部見られていたよと。
「ガリュー」
「!」
展開した魔法陣からガリューが出現する。主の意図を汲んでか、最初から戦闘態勢を取っていた。
というか、こいつの方が殺る気満々に見えるのは気のせいだろうか?
「エリオ、キャロに何していたのかな?」
「誤解だ! あれはキャロが・・・いない!?」
いつの間にか、隣にいたはずのキャロの姿が消えていた。
「私というものがありながら・・・・・・・・」
「いや、だからそれは・・・・・ストラーダ!」
『自業自得だ』
「バルディッシュ!」
『素直に頭を冷やされてください』
「裏切り者ぉっ!!」
デバイスからも見放され、エリオは一目散に駆けだした。逃がしはしないとばかりにルーテシアとガリューにそれに続く。
「待ちなさい、エリオ!」
「誤解だってば、信じてよぉっ!!」
情けない義兄の姿に、木陰に隠れていたキャロは苦笑する。そして、少しだけ寂しそうに言った。
「お幸せに、エリオくん」
to be continued
129 :
B・A:2008/02/23(土) 23:02:14 ID:UYXg37GF
以上です
ユーノに連絡がいっていないのは、彼はそもそも六課の関係者ではないし、嫁であるなのはには連絡がいっているからです。決して、忘れたわけではありません。
やっと本編にキャロを出せたよ。何か恋愛漫画の恋のライバルみたいな感じになっちゃったけど。
>128
キャロ…………(;;)
よし、お幸せに、といいながら、ルーが妊娠してる隙を突いて既成事実を作るんだ!
乙です。
いろいろあった二人が、幸せそうで心が温まります。
2人の幸せが周囲も幸せにしていくのが伝わってきて泣けます。
あと細かいことを言うようで申し訳ないですが、「準」将ではなく「准」将だったかと。
乙です!
やっぱりこの話大好きだ。フェイトさんの一言に涙腺が…
キャロは切ないな。でもきっとエリオ以上にキャロを幸せにしてくれる相手がいるはずだ!
そして子どもと一緒に特撮番組を見てるクロノに萌えた自分はきっと異端。
ついに結婚か…幸せそうで何より。
で、キャロ…基本的に相手がエリオしかいないから
エリオが他キャラとくっつくとどうしても…ねぇ。
そういやキャロが幸せになったSSってあまり見ないなあ。
「エリオが寝取られる」「ロリコン司書長の餌食になる」
これぐらいしか思い浮かばないなあ。
>>129 GJ。
乙です><
感動しました。キャロのエリオ以外のカップリングは確かに思いつかないな。
男キャラの絶対数が足りないからね
乙です。ルーテシアの「お義母さん」で涙腺決壊……。
おめでとうエリオ、ルーテシア。幸せになってくれ……。
137 :
B・A:2008/02/23(土) 23:15:58 ID:UYXg37GF
>>131 ぬぅっ・・・・・確かに・・・・・一発変換できなかったから気付かなかった。
司書の方、保管の際は修正をお願いします。
GJ&乙
やれやれ、ようやく結婚式・・・
・・・結婚式の指輪交換の間際に花嫁銃撃とか無いよな・・・?
無いよな?
ハッピーエンドに耐性がないんだ・・・震えを止めてくれぇ・・・
GJです。
早く! 早く結婚式を!! もう待ちきれません!!!
>>129 GJ!
ルーとフェイトの会話は不覚にも、うるっときたぜ…
キャロは心配かけさせられた最後の報復か
まあこのくらいの役得があってもいいよね。
>>69 遅れましたが、今までご苦労様でした。
だが、あなたにはまだやって頂きたいことがある!
フェイトがドジッ娘天使だったり、恭也がプリン好きだったり、リィンUがメロンなスレでは、まだあなたが必要だ!
そっちであなたの活躍を待っています。
GJ!
キャロせつないよキャロ・・・
と思ったけど、よく考えたらキャロは後ろでルー子が見てること判っててキスしたんだよなw
キャロ「あ、これ美味しい!ルーちゃんお料理の腕上げたねー」
ルー子「ありがとう・・・それよりも、なんで朝からあなたがここにいるのか説明してくれない?」
キャロ「ええー?わたしエリオくんの妹だよ?家族なんだよ?お兄ちゃんと一緒に朝ごはん食べて何が悪いの?」
ルー子「・・・(#^ω^)ピキピキ 」
エリオ「・・・orz 」
みたいな電波を受信した俺は末期症状
>>137 GJです。フェイトとキャロにほろっときてしまった。
様々な思いがあふれていて、本当に善き人たちに囲まれて幸せもんだなエリオ。
キャロの幸せばっかりは最近のエリオブームに頼るしかないな……
>>129 GJ!!!
「お義母さん」がやっぱすごく良かった・・・
二人ともここまですごく苦労して頑張ってきたもんなあ・・・絶対幸せになって欲しい!
ただ、キャロが・・・いっそ、エリオが重婚してし(ry
そろそろ別のブームを…いや職人さんはGJ!
エリオブームのあと何のブームが来るか気になるところではある
エイミィ×ヴィヴィオ
高町なのは
――それは、かつて、時空管理局の武装隊に籍を置き、
稀代の砲撃魔導師として未来を嘱望されていた少女の名。
今では忘れ去られた名。
薄暗い部屋の中、身をやつした若い女が何事かを呟いていた。
女は逆手にアイスピックを握り締め、壁に貼られた写真に突き立てる。
写真に映る人物の顔は無数の穴に穿たれ、元の造型を知れない。
それでも、女はアイスピックを写真の上に突き立てるのをやめようとしない。
「死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね」
憑かれたかのように、呪詛の言葉を吐き続ける。
長い髪を振り乱し、写真に穴を穿ちつつける女。
「あっらぁ〜ん。くらぁ〜いわねぇん、このお部屋ぁ〜」
そこに、また一人の女が突如として現われる。
茶色の髪を両サイドでくくり、眼鏡をかけたその女は、
含み笑いを浮かべながら、
間延びした声でアイスピックを持った女に話しかけた。
「ねぇ、貴方ぁ、私達のところに来てみません〜?まぁ嫌って言っても、
ドクターから連れてくるように命じられてるので、強引に引っ張っちゃいますけどぉ」
「なんで私が…」
「力が…欲しいのでしょう?」
アイスピックを持っていたまま俯いていた女が、
その言葉にピクリと反応して、顔をあげる。
その瞳は狂気の色に彩られていた。
____________________________
スパゲッティ食ってる間に
こんな電波をおくってきた香具師は誰だゴルァァァ!
スカリエッティ喰ってる間に?
悪食だな。
>>137 GJ、だが結構式と聞いてジェットマン思い出した俺だ
青空が目に染みるぜ…
>>149 写真の相手がスバルなら発信源は俺だ。
安心して作品に汁。
>>129 >クロノは2人の子どもと一緒に朝の特撮番組を見ながら
子供達に某コウモリの台詞を強請られるんだなw
>>154 それだけじゃないな。
子ども達にせがまれて、某アニメのEDに合わせて踊ったり、某ゲームキャラの真似をさせられると見た
ここでクロノ×リンディを受信した
>157
それは読みたい。
>152
801かよ!(三村風)
今更ながら前スレが801で終わったという罠
>>129 GJ! そして
>「ギンガ、お前もそろそろ身を固めたらどうだ?」
>
>「ごめんなさい、相手がいません」
相手所か意識すらされていない課長に合掌……
>>159 そういえば801だた。なら変態仮面AAはちょうど良かったか…
なのクアにスカフェイにレジティア…休日は突飛な妄想があふれてあたまがおかしくなるぜえw
801終了であのAAは狙ってるとしかw
スカフェイは良いと思う、漫才コンビみたいなノリでも良さげだしw
以前、取調べ中に愛を語ったスカもいますしねw
その後、小ネタで自分たちの子供のためにフェイトは出撃、スカは変態虐殺用の
GDの製作をしてましたw
>>163 確か通学路の変質者退治?だったかwwwww
突然スカパパタイムこないかな
165 :
ザ・シガー:2008/02/24(日) 01:37:19 ID:2HwIA+vM
司書様へ、保管庫の俺の著作一覧に「烈火の将は狙撃手がお好き」が入ってないみたいです。
どうか入れておいて頂けないでしょうか。
あとスカ博士がフェイトの父で、フェイトが身柄を隠すのに滅茶苦茶苦労してる
小ネタもありましたねw
個人的には、親子じゃなくてくっついてる方が好みかも。
同じ人に作られた人間であるから。
>>129 GJです。
やっとかたがついたと思ったらキャロにからかわれてエリオかわいそうw
ギン姉、このままだとスバル以外の妹達にも負けそうな予感が・・・・(;´Д`)
>「ごめんなさい、相手がいません」
タルカスーー!。・゚・(ノД`)・゚・。
マジでギンガ×タルカスが観たくなってきた……だ、だれがラヴラヴでエロエロなのをお願いします……
ところでタルカスの友人の名前が『ブラフォード』と出来上がってしまって、そのなんだ。困る!
デバイスはベルカ語で“幸運”という名がつけられた近代ベルカ式ソード。
(この“幸運”という言葉は一文字加えることで“勇気”になる)
昔はささくれ立っていたが、悪友カルタスの出会いと、スバルの妊娠で随分柔らかくなる。
……などというエピソードがつらつら出てきやがる
とりあえず寝ます ノシ
あ、そうそう
>>129に言い忘れていた
GOOD JOB!!!
どうやらおれの眼球をしぼますくらいに涙を流させたいようだ。
俺の今日のIDにDBが入ってるんだがこれは機動六課の魔王様か不憫な青い子に誤射されるお告げですか?
なあ、
>>168よ。
あんたの熱い想いに水を差すようだが、
カルタスだ。
>>168 リリカルなんだかジョジョなんだかわからない話だな、それ。
まあ、あれだ。名前こそあるが、カルタスのキャラが全く分からないからな……
その分好きに書けるかもしらんが、難しいわな。ほとんどオリキャラ扱いだ。
まぁ・・・その、なんだ?
最後だけ合ってるんだよな何故か
魔法少女リリカルなのはエロス
魔法少女リリカルなのはスカトロダーズ
タルタルソースはどうでもいい
>>97 エロオ黒っ!!
まさにエロオ・モンデヤル・・・・
こんなエリオも素敵だと思った俺は末期
ティアナもかわいくて自分的には満足。GJ!
>>129 本気で涙腺やばかったです。
ルーとフェイトさんの会話は最高でした
そしてキャロかわいそす・・・
10年前からずっっとけなげに思い続けていたのになあ
エリオと一緒に酒飲んで酔った勢いで浮気してしまい、妊娠してしまうという泥沼展開で脳内補完しときます
GJ!!
おはようございます〜 肝心の朝刊の方が再開できてませんが、謎なものでも置いていきますね
(レスとか。もう番号なんて速すぎて無理)
>或る執務官の人 うん、やっぱりたぬ……いやなんでもないなんでも
しかしその高打率は魔球もホームランしちゃそうですね。まあホームベース一週回ってきたら立って歩けなくなりそうですけど 謎
>エリルーの人 うん、エリキャロルーは大好物です。もっとやれ、むしろやってください。あひょ
>クア姉死んじゃえの人 御神流は取り扱い注意です。私が過去に荒らしたような記憶が……ログ見れるなら見ておいた方がいいかもしれません
……っても荒れた主原因は御神流ではなくて私の未熟だったんですけど。お話は面白いので是非頑張ってくださいね
>愚者の人 渋くて好きなんです。世界観の補間が凄く素敵です。wktkしながら待ってます
>スバルのじーちゃんの人 ご老体+筋肉+ハードボイルド……ツボ過ぎるんですよ、もうね、ごめんなさい大好きです・゚・(ノ∀`)・゚・。
>キシャーの人 キシャー(ネタのタイミングが油断ならねえええええwwwwうっかりしてると腹筋がぶっ飛ぶそうだぜ。とりあえずキシャーとだけいっとく)
>母情の人 なんだかエロイ部分だけお任せしてしまってるみたいで……ありがとうございます
クライド×リンディは描写的に凄い平坦になってしまいそうだったので省いたのです、ごめんなさい
読み返してみてもシャマルのエロの方がはやてよりノリノリでエロイ……どうみても……orz
良くも悪くも1.5次同人だからな……ううーんやっぱりエロは難しいです
……単にレスしたかっただけちゃうんとかとかいわないd
そしてまたボーダーに懐かれてもうた、しかも職場で。変なのに懐かれる某腋巫女みたいな属性いらねえよ・゚・(ノ∀`)・゚・。
まあそれはおいといて、朝刊もそのうち投下すると思われます
(注意書き)
で、モーニング珈琲代わりに単発ネタでも置いていきますね
どこかに落ちてたフェイトさんとドクター絡みの電波を形にしてみましたみたいな
多分2レス
ミッドチルダ地上の管理局地上本部の一角。
長方形のほぼ真っ白い部屋の壁際には、何か異様な生物達を宿した妖しい色の生体ポッドがずらり、並んでいる。
そしてその窓際で珈琲を嗜めつつ、朝の光に紫色の髪に金色の瞳の白衣の男――ジェイル・スカリエッティは目を細めた。
ちなみに外光が入ってきているとはいえ、窓はガラスではなく金属並みの高度を持つ物体に差し替えられており、さらに3重になっている。
もちろん開けることなどできようはずもない。
理由は当然、彼の起こした大規模騒乱事件――JS事件から1年も経っていないのであるから当然であろう。
その彼が何故、今怪しい生物達を研究しているのには訳があったが、それはともかく朝の清々しき光を全身に浴びて、
ドクターは自嘲気味に笑いを零さずにはいられなかった。
(くくく、私ほど日の光が似合わない存在もいないだろうな。……ああ500年以上生きていそうな吸血鬼とかであれば別か)
くくく、と相変らずの狂気の宿った笑いを繰り返す彼の後ろで、部屋の扉が開く。
勿論この扉も開くのは容易ではない。この空間自体がいくつもの入れ子になった部屋の最も内側に存在し、キーも一つや二つでは数が合わない。
それ以前に、扉から入ってきた人物――管理局制服姿のフェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官の魔力を生体認証に用いている為、
実質彼女以外に入る事はできなかった。
扉の音に気づいて振り返ったドクターがその長い金髪の人の姿を認識すると、相変らず如何わしい微笑で挨拶を投げて寄越す。
「おはよう、フェイト・テスタロッサ。ご機嫌はいかがかな?」
挨拶をされた人は、それに対して露骨に嫌な顔をしつつ、何度目か分からない不満で返した。
「ですから、私の名前は、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。何度言えばちゃんと呼んでくれるんですか、貴方は」
「くくく、すまない。どうもミドルネームという概念が苦手でね」
そういって唯一とも言える調度であるコーヒーメーカーの傍らに歩み寄ると、いつも通りにフェイトの分のコーヒーをカップに注いでいく。
最初は警戒心全開で近寄る事すらしなかったフェイトであったが、必要に迫られて研究をさせてみればなんのことはない、
ひどく人畜無害もいいところの引き篭もり研究者もいいところであった。
なんせ何故あんな事件を起こしたのか、とのフェイトの問に返ってきた答が、ゆりかごに対しての知的好奇心に負けてね、くくく、
なんて本当に子供地味たものであったのだから、彼女が唖然としたのも無理はなかった。
つまり世界にも取引にも興味はなく――単にやってみたかっただけ、という研究者らしいといえば研究者らしいその姿勢に、
少しずつ金髪の色白な執務官もドクターを赦す事が出来始めていた。
そしてその白衣の人が運んできてくれたコーヒーを素直に受け取って、一口飲むと、自然と表情が緩む。
「相変らず、美味しいですね……ありきたりなインスタントの粉を使っているはずなのに」
「くくく、これはこれで研究対象としても面白いからね。粉の量、フィルターの角度、それから……ああ、いけない。何か御用かな?」
つらつらと語り出してしまいそうな自身の口を諫めてから、本題を促す金色の瞳。
案外、その表情や視線が優しくてフェイトには、事件当時のような嫌悪感はほとんどなく、むしろどちらかと言えば好き、と言える様な感情すらあった。
少しだけ表情を崩して、微笑んむ。
「いえ、特に何も。様子を見に来ただけですから……食料は大丈夫ですか?」
そう言って彼女が視線を向けたコーヒーメーカーの棚には、パンやらクッキーやらが大量につめこまれている。
ドクター曰く、研究モード、に入ってしまうと、まさに寝食を忘れてここに篭り、本気で出てこない。
一応朝の9時から夜の10時までと決まっているのだが、成果が出そうであったり、
きりが悪かったりすると平気で徹夜で研究に没頭し牢に戻ろうとしない為、結局如何に罪人とはいえ心配になった彼女が持ち込んだものであった。
「ああ、平気だよ……そもそもほとんど口にすることもないからね」
そういって周りを見回せば、ずらりと並んだ生体ポッドには虫とも動物ともつかない、異形の生物達が多数、一応生きていた。
それに倣ってフェイトもそれに目を向けるが、正直こちらの方はあまり好きではなかった。
「研究は、進んでいるの?」
「んー」
もう一口コーヒーを飲んでから、神妙な顔で説明を始める。
「捜査協力のできる、知性のある、戦闘能力を持った善良な、昆虫、もしくは獣を作成してくれ、とそもそもの依頼が
夢物語もいいところだからね。そうそううまくはいかんよ……人間を使うのであれば、3日で量産可能だが」
にや、とそこで邪悪に笑われて、顔をしかめつつフェイトは一応たしなめる。
「全く、何故そう狂気染みた研究者に自分を貶めようとするのですか。貴方が興味があるのは、量産や成果ではなく、研究そのものでしょう?」
その言に、くくく、とひどく可笑しそうに笑う。
「くくく、まあ、その通りだがね。ただ一つ訂正してもらえないかな。狂気染みた、ではなく狂った研究者だよ。
私の数少ない矜持とアイデンティティを傷つけないで欲しいね」
彼らしい冗談に思わず噴き出してしまうフェイト。
「狂気が矜持なんて……確かに狂ってはいますけど……貴方は普通に立派な人間ですよ。多分、割と、真っ当な」
そこでじーっと見つめられて、ほんの少しだけ恥ずかしそうに目線を逸らすドクター。
「褒めてくれるのは嬉しいが……それはかなり、あー、なんだ……居心地が悪いというかこそばゆいというか……」
まるでからかわれた父親のような反応に、微笑で追撃をかける。
「少しだけ――私は貴方の事を誤解していたのではないかと、思い始めているのですが」
「いや、誤解ではないね。生命操作技術に異様な執念を燃やす狂気の広域次元犯罪者で稀代の研究者――」
「でも、その罪を犯させたのは、評議会――貴方がドゥーエに殺させた、過去の管理局の偉人達――ではないですか。
貴方も、私は、犠牲者だと思うのですが」
そこで気まずそうに口をつぐんで俯く彼女に、にやにやと笑いつつ嫌味なフォローをするあたりが、ドクターらしい。
「いやいやいや。戦闘機人達を動かしたり、ゆりかごを起動させたりしたのは私自身の意志だよ。
紛ごうことなき犯罪だ。……贖罪を求められても困るがね。なにせ本来であれば用のない体だ、この私はね」
相変らずの自身すら何か物の様に扱うその姿勢に、事件当時からであったが、フェイトは違和感を感じずにはいられなかった。
「前から、お聞きしたかったのですが……貴方は、一体、何者なんですか?」
「私?私は古代ベルカの技術を持って生み出された、アルハザードの遺児、と知っているはずだが?」
「いえ、違います。貴方自身の意思について聞いています」
「私の意志?そんなものが必要なのかね」
「え……」
きっぱりと言い切られて唖然とする執務官に、さらに理解不能な世界の言葉が投げかけられていく。
「私の存在意義は、研究で必要とされる生物を製造すること――それ以外に意味などなかろう」
「違う、違います、貴方にだって意思はありますよね?それはどこへ?」
「そう言われても困るな……戻るべきところも守るべき人も、元より、ない。自己犠牲などと言われても、そもそもこの体自体に未練などかけらも――」
「もってください」
ぎっ、と顔を近づけて近寄られて、仕方なさそうに頭に手を載せる。
「そう言われても困るね……何せ性分だからな」
はぁ、とそこで大きくため息をつくと、表情を険しくして顔をしかめるフェイト。
「性分といったって、限度があります。もう次の記憶移植なんてできないんですから、真面目に罪を償ってくださいね」
「まあその辺はそちらで好きにやってもらっていいのだがね……ところで、プロジェクトFの残滓の二世は、まだ生まれないのかね?
是非死ぬ前に一度は見たいのだがな」
「う……そ、それはそのうち……」
実はこの部屋に来るたびに、まるで孫の顔がみたい、と上記のように繰り返すスカリエッティに、フェイトはかなり困っていた。
挙句誤魔化しても鋭い追撃が飛んでくるので、回避のしようがないのである。
「全く、私の心配などいいから、仕事に身をやつしていないで早く相手を見つけなさい。
若いうちはまだいいが、いい加減肌も荒れるぞ。……瞳にも若干疲れが残っているね。昨日は11時半……ぐらいか」
そう赤い瞳を見つめてきて、仕事を終えた時間を完全に言い当ててくるから、余計に始末が悪い。
「わ、わかってますよ、言われなくても……」
「なんなら私がお相手しようか?」
「前に娘みたいなものだと仰ってましたよね。貴方は自分の娘を抱けるんですか?」
「自分のクローンを娘達に埋め込むような男だからな。その程度の倫理観など持ち合わせていようはずもなかろう」
「でも……聞きましたよ。埋め込む前にあの子達全員にそれは丁寧に確認を取ったって。……そしてギンガには埋め込まれていなかった」
「なんのことだかさっぱりだね」
「ほら、そうやってまた視線を逸らすー、どうしてそこで貴方は逃げるんですか!」
「まぁまぁ、私が嫌ならこの子とかどうだい?このいぼいぼつきの触手とか慰みものにはもってこ――」
「バルディッシュで斬り潰したくなるから、嫌です」
「そうか?大量にコラーゲンを分泌しているから、肌が綺麗になること請け合いだ。
しかも女性の体を知り尽くしているからね。耳の裏から指の先から足の間まで全身を丁寧に触手を這いずり回らせて愛撫してくれる。
もちろん処女は奪わずに、ひたすら快楽だけを与えてくれるように設計してあるのだが。折角苦労して作ったのに、少しは認めて欲しいね」
「徹夜までしてなにやってるかとおもえば!淫獣作成ですか!ちゃんと仕事してください!」
そこでふう、と両手を広げると、生体ポッドの側で呆れた笑みを浮かべる。
「やはり天才はいつの世も理解されないものだね。まずは性的な欲求を処理する事が堅実で迅速な仕事を進める上での肝と言っても過言では」
「……わかっててやってますよね?ね?ていうかこの間も言いましたよね。猟犬型でいいですからって」
「……それだと簡単すぎて面白くないんだよ……何かこう、情熱を注げるような、全てを忘れさせてくれるような課題はないのかね」
「はいはい、わかりました。今度聞いてきておきますから、ほんとにもう」
そこでふん、と荒く鼻息をつく娘同然の人に、向けられる瞳は本当に優しかった。
そして現にフェイトがコーヒーカップを開けて手渡すと、丁寧に受け取ってコーヒーメーカーの傍らに置きに行く様子は、
心優しい父親に見えないこともない。
その背に、一言だけ残してフェイトは部屋を立ち去る。
「では、またきます」
「ああ」
そして、自動扉が空気の音と共に閉まって部屋に1人取り残されたドクターは、静かに再び生体ポッドを見上げつつコンソールを叩き始めた。
ほいではまたノシ
これはいい綺麗なジェイルさんw
スカリエッティかわいいよスカリエッティ
GJ!
スカリエッティは、なんだかんだ言ってもフェイトとエリオのお父さんみたいなものだからなぁ。
…………あんな父親欲しいとは思わないけど。
GJ
なんかいい感じの雰囲気
これのみの単発で終わらずまた書いてほしいと思った
>>182 原作よりよほどジェイルらしくて吹いたw
しかしクローンを埋め込まれているというのを意識してStSを観直してみると
ウェンディやセインの陽気さに、すさまじい陰が入ってしまうorz
そしてますますハァハァしてしまうッッ!!
誰かナンバーズを幸せにするSSを希望。・゚・(ノД`)・゚・。
>>171 巨漢の剣士はタルカスだ……った……(`・ω,';,';, ', '
>>186 リトルランサーのクアットロはすっげぇ幸せそうだぞ 今のところは
>>182 GJです。相変わらずスカがぶっ壊れてる。
何か羊たちの沈黙を思い起こさせますね。
腹黒眼鏡やガチムチ姐さんは実は純情でしたみたいな展開は無いものか
GJだよー
毎朝、毎晩来るたびに新作や続きが投下されている
その速度や質も凄い
皆様はなんでこんなに良作をポンポン作れるんですか?
脳内構想はあっても文に出来ない俺は一生負け組だ……しくしく
皆様GJ
こんな時間ですが…書かせて頂きます。
・ユーノ×ヴィヴィオの同声優カップリング
・ユーノとの結婚を目前に控えたなのはが突然の事故死。ユーノはショックで無限書庫に引きこもり、
悲しみを紛らわすかのごとくただただひたすらに司書長の仕事のみに打ち込む様になる。
それから十数年後、ユーノの前に美しく成長したヴィヴィオが現れ………と言うお話
・大人のヴィヴィオなんて見たく無いよって人は注意
・大人になってる分ヴィヴィオのキャラ変わってます注意
(例えば普通に敬語を使ったり、なのはをママじゃなく母さんと呼んだり)
・久々の前後編
・前編は非エロ
・後編はエロあり
まず前編行きます
「この世はこんなはずじゃない事ばかりだ。」
クロノ=ハラオウンはかつてこう言う言葉を残した。そしてその日、ユーノはその言葉は
本当なんだと改めて痛感した。何故ならば……突然なのはが事故死してしまったのだから……。
高町なのはが訓練中の事故によって死亡した。この報告を聞いたユーノは一体何が起こったのか
理解出来なかった。そしてユーノは彼女との結婚を目前に控えていた。
結婚を約束した相手の突然の死。それによって受けたユーノの衝撃は計り知れない。
「南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏…。」
「う…う…なのは…。」
なのはの葬儀を終えた直後から…ユーノは無限書庫に引きこもるようになった。
無限書庫から一歩も外に出る事無く…ただただひたすらに司書長の仕事に没頭する。
そうする事でなのはを失った悲しみから逃げようとしたのだ。
中にはユーノにはそんな現実から逃げる様な事をせず、新たな恋に生きて欲しいと
言う願いを込めてお見合いを勧める者もいた。しかしユーノはそれに応える事は無かった。
何故ならば…ユーノはなのは以外…愛する事は出来なかったのだから。
ユーノが無限書庫に閉じこもる様になって十数年の時が流れた…。
「そうか……僕はもう三十五歳になっちゃったのか………。」
鏡を通して無精髭の生えた自分の顔を見つめながらユーノはふと呟いた。
しかし…この十数年の間…まともに思い出らしい思い出は無かった。
なのはが死んで以来、ユーノは現実から逃げ、ひたすら無限書庫の仕事に没頭し続けたからだ。
管理局としてはそれでも問題は無いのだろう。無限書庫司書長としての務めはしっかり
果たしているが故。しかし…ユーノ個人としてはどうだ。無限書庫での仕事以外の
他の何かが…ユーノには無い。そう考えると…ユーノは空しくなって来た。
「でも……僕が今更何をすれば良いと言うんだ。なのはが死んでから…何もする気が起き無いよ。」
結局それだった。なのはがいなくなってから…ユーノに生きる気力等存在しなかった。
ただただなのはを失った悲しみから逃げるべく…無限書庫の仕事に没頭する。
それ以外にユーノが出来る事…やろうと思う事等存在しはしなかったのだ。
「だからこれからも僕は無限書庫の仕事をする。ここで司書長としての仕事をしている間だけ…
なのはを失った悲しみを忘れられるから………。」
ユーノはそう独り言を言いながら本棚へ向かおうとした…その時だった。
「こんにちわユーノ先生。お久し振りですね。」
「ん…君は?」
突然ユーノの背後に一人の女性が現れた。腰まで伸びた長い金髪の美しい女性。
「誰だい? 君は…。」
「忘れたんですか? ユーノ先生。私です。」
「だから誰…?」
ユーノはやる気の無さそうな声でそう訪ねるのみで、女性も呆れ顔になるが…その後で言った。
「そうですよね…会うのは十数年ぶりですものね…。忘れてしまっても不思議ではありません。
ですが…本当に覚えていないんですか? 私の目を見てくださいよ。」
「目?」
ユーノは女性の目をじっと見てみた。女性の目は赤と緑のオッドアイ。
その目には確かにユーノにとって見覚えのある物だった。
「も…もしかして………ヴィヴィオ…?」
「そう! やっと思い出してくれましたか…。」
その女性の正体はなのはの養子だった高町ヴィヴィオだった。あの時はまだ五歳程度の
小さな子供だったと言うのに、十数年の時を経て美しく成長していたのだ。
それだけでは無い。聖王の器として作られた身であるが故の聖王としての
潜在能力を開花させ、管理局武装隊でベルカ式魔導師として活躍中の身だったのである。
「そうか…十数年の間にそんな事があったんだ……僕も歳を取るワケだよ。」
「その様子だと…もしかしてユーノ先生…まだお母さんの事…。」
「!」
ヴィヴィオの一言にユーノの表情が一瞬変わった。そしてそれに気付かないヴィヴィオでは無い。
「あ! ごめんなさい! 嫌な事思い出させてしまって…。」
「い…いや…君が謝る様な事じゃないよ…。」
間も無くして、ヴィヴィオは一度帰っていったが…その後でユーノは椅子に腰掛け天井を眺めていた。
「ハァ…他人と仕事以外の会話をした事なんて…久方ぶりだな…。」
ユーノは溜息を付いていた。なのはが亡くなり無限書庫に引きこもるようになってから
仕事以外の会話をした事など殆ど無くなり、それ故にヴィヴィオとの会話は新鮮だった。
数日後、その日はユーノにとって休暇の日であったが、外に出る事は無く無限書庫に
引きこもったままだった。そして無限書庫に存在する書物を読むのである。
無限と名が付く故に…無限書庫には長年働いているユーノでさえ知らぬ本が多数存在する。
それを探しては…読む。それが今のユーノにとっての休日の過ごし方だった。が…
「ユーノ先生! せっかくの休日なのにこんな所に閉じこもって…体に毒ですよ!」
「ヴィヴィオ…。」
突然ヴィヴィオがユーノの前に現れた。しかし、今の彼女は管理局の制服では無く
お出かけ用の私服を着ていた。恐らく彼女もまた休暇なのであろう。
そして彼女はユーノの手を引っ張るのである。
「ユーノ先生、せっかくの休みくらい外に出ましょうよ!」
「え? いいよ…別に…。」
「ダメです! たまには体動かさないと本当ダメになってしまいますよ!」
「ええ!?」
結局無理矢理外に引っ張り出されてしまった。ユーノも一応抵抗はしたのだが…
長年無限書庫に引きこもっていた彼がベルカ式戦闘魔導師として現役バリバリのヴィヴィオに
敵うはずも無い事は誰の目にも明らかであった。
「ハァ…。」
「ユーノ先生そんな落ち込まなくても…。お金は私が払いますからたまには遊びましょうよ。」
なおも落ち込むユーノであったが、ヴィヴィオは嬉しそうな顔でユーノを引っ張っていった。
ユーノが久し振りに浴びた太陽の光はまぶしかった。街並をこの目で見る事も十数年ぶり。
変わっていない所は本当に十数年前の変わってはいないのだが、逆に変わっている所は
変わっており、ユーノの知らない建物が幾つも建っていた。
それからユーノはヴィヴィオに引っ張られるまま、色んな所へ連れ回された。
ヴィヴィオにとっては別にどうと言う事は無い普通のお出かけに過ぎなかったが
長い間無限書庫に引きこもってすっかり体力が衰えていたユーノには一溜まりも無い。
すぐに息は上がり、脚もガクガク。帰る頃にはヴィヴィオに肩車してもらってやっと
歩く事が出来ると言う有様であった。
「ユーノ先生…やっぱりたまには外に出た方が良いですよ? 体力無さすぎです。」
「ご…ごめんヴィヴィオ…。」
二人は互いに苦笑いするのみだったが…ユーノは悪い気はしなかった。
最初の事は確かにヴィヴィオの行動はユーノにとって迷惑この上無かった。
しかし…こうして久し振りに身体を動かして見ると…疲れる事は疲れるが…その一方で気持ち良い。
そして十数年の時を経て立派な大人へ成長したヴィヴィオが時折見せる子供の様な
あどけなさがとても可愛らしかった。
この日を境にヴィヴィオは休日の度にユーノの所を訪れ、外に連れ出す様になった。
ある時は映画館で映画を見たり、またある時はデパートでショッピング。
またまたある時は遊園地へ行って見たりと…ヴィヴィオは色んな所へユーノを連れ回して行ったのだ。
その度にユーノは疲れてクタクタになって帰って来るのだが…悪い気はしなかった。
それどころか…今まで抱えていた空しさや寂しさが…吹き飛ぶような…そんな
清々しい思いをユーノは感じていた。
ヴィヴィオとの付き合いが始まってニ、三ヶ月程した頃のある晩。
ユーノが主に下宿に使っている無限書庫内の一室にて、ユーノと二人きりになった
ヴィヴィオが突然ユーノに対してこう言った。
「ユーノ先生は…私の事どう思いますか?」
「え? う〜ん…なのはの娘…じゃないの?」
「………。」
漠然と答えるユーノだが…その時のヴィヴィオは何処か悲しげな表情になっていた。
「そうですか……でも……私はユーノ先生の事が……好きです。」
「え? 今なんと?」
ヴィヴィオの言葉にユーノは軽く笑みを返した。
「好きって…まあもう僕達立派な友達も同然だからね。」
「友達とかそんなんじゃありません! 私はユーノ先生が好きなんです! 愛してるんです!」
「またまたご冗談を…。」
ユーノは笑いながら手を左右に振った。確かに今まで二人で色んな所へ行ったが…
流石にそこまでの関係になり得ない…ユーノはそう考えていたのであるが…
「私は嘘は付いていません! 私は……ユーノ先生の事が…好きなんです!」
「わっ!」
突然ヴィヴィオは顔を真っ赤にしながらユーノをベッドへ押し倒した。
確かにユーノも最初の頃に比べて体力も戻って来たが…それでもやはりヴィヴィオの方が強い。
「一方的に押しかけておいて…こう言う事言う筋合いは無いのでしょうけど…。
私は本当にユーノ先生の事が好きです。別にお母さんと結婚するはずだった相手としてでは
ありません。私は…一人の男性としてのユーノ先生が…好きなんです!」
「ヴィヴィオ………。」
その時のヴィヴィオは真剣だった。それはユーノにも目を見て直ぐに分かった。しかし…
「けど…僕と君とでは歳の差があり過ぎる…。こんな三十五のおじさんなんかより…
年頃の君に見合った相手がいるんじゃないかな?」
ユーノはそう言うしか無かった。決してヴィヴィオに魅力が無いわけでは無い。むしろありすぎる。
十数年前は本当に小さな子供だったと言うのに、今ではあの時のなのはにも負けない程
美しい女性へと成長していた。それ以上にヴィヴィオはユーノにとって、生きる喜びを
思い出させてくれた恩人でもある。だが…流石にその愛を受け入れられなかった。
およそ十五にも及ぶ歳の差がユーノを躊躇させていたのである。
「でも私にとってはユーノ先生こそ見合った相手なんです! それに…。」
「わっ!」
ヴィヴィオは突然ユーノの手を掴み…自身の乳房を無理矢理に掴ませた。
女性の乳房を掴むなど…ユーノにとってなのは以来の事だった。
それだけでは無い。乳房の大きさ、張り、弾力、柔らかさ…あらゆる点において
あの時のなのはのそれに勝るとも劣らない素晴らしい物であったのだ。
「私はもう子供じゃないんですよ…。今年で私も二十歳になります。もう立派な大人なんですよ。
それに、私はお母さんの出身世界に関しての勉強をしていた時にある話を知りました。」
「ある話?」
「お母さんの出身世界に昔存在した『木下藤吉郎』って人は二十六の時に当時十四歳だった『ねね』と
結婚…それも当時としては珍しかった恋愛結婚をしたそうなんです。」
「木下藤吉郎…豊臣秀吉の事だね…。」
「この例を見て分かる通り…歳の差なんて関係無いじゃありませんか? 他にも歳の差の
あるカップルなんて吐いて捨てる程ありますよ。」
ヴィヴィオはそう言った事例を挙げるが…ユーノにはまだ踏ん切りは付かなかった。
「けど…今とは時代も世界も違う例を出しても…ここミッドでは関係無いよ。」
「確かにそうです……けど…私は先に言った通りもう二十歳で、法的にも立派な成人です。
ですから……例え十五の歳の差があっても…………ユーノ先生と結婚する事は出来ます!!」
「け…けっこ………!?」
ユーノは絶句した。しかしヴィヴィオは真剣だ。真剣にユーノと結婚を希望している様子だった。
「ユーノ先生…ダメなんですか…? やっぱり…ユーノ先生にとっては私は
まだ子供ですか? 一人の女性として見てはくれないのですか?」
「そ…それは…。」
ヴィヴィオは涙目になりながらユーノを見つめ…それにはユーノも困る。
「で…でもいきなり返答は出来ないよ…。もう少し…考えさせてくれないかな?」
今はこう答えるしか無かった。それにはヴィヴィオも気を落ち着かせながら納得する。
「分かりました…そうですよね…いきなりこんな結婚を求める事自体
私がまだ子供な証拠ですよね……済みませんでした……。」
「いや、そう言う意味で言ったんじゃないよ…。」
気を落とすヴィヴィオにユーノは慌ててフォローを入れるが…ヴィヴィオは暗い表情のまま言った。
「じゃあ…先生の返答を…待っていますから…どっちにしても…早めにお願いしますね?」
そう言ってヴィヴィオは帰って行った。
「…………………。」
ユーノは一人ベッドに寝転んだままずっと考えていた。
勿論ヴィヴィオの求婚を受け入れるか否かに関して…である。
確かにユーノにとって決して嫌と言うワケでも無かった。ヴィヴィオはとても美しく…心優しい。
ここまでの女性は全次元世界探し回ってもそうお目にかかれはし無いだろう。
何よりも真剣にユーノの事を想っている。それはここ数ヶ月の付き合いで理解出来た。
それに生きる事に絶望していたユーノに希望を取り戻させてくれたと言う恩もある。
「でも………ここで信念を捻じ曲げてヴィヴィオと一緒になったら…それは
天国のなのはに失礼な事になるんじゃないか………。」
それがユーノにとっての気がかりだった。なのはが死んだ時点でユーノは
なのは以外の何者をも愛する事はしないと誓ったはずだった。
ヴィヴィオを愛すると言う行為はその誓いに反する行為では無いのか…そう考えていたのだ。
そして…ずっとそれに関して悩んでいる間にユーノはうとうとと眠りに付いてしまっていた。
『ユーノ君…起きて…ユーノ君…。』
「ん…誰だぁい? こんな時間に…。」
ユーノが眠りに付いて一、二時間もした頃、突然何者かの呼ぶ声によって目を覚ました。
眠気眼のままユーノはゆっくりと起きるのだが…自分の目の前にいた者を見て驚愕した。
「なのは!?」
ユーノの目の前にはなんと亡くなったはずのなのはの姿があった。しかもあの頃の姿のまま……
もしや夢では? と慌てて頬を抓って見るが痛い。と言う事はこれは現実なのか…。
「もしかして…本当になのは…。」
『うん。久し振りだね。』
ユーノは優しい微笑を向けるなのはへ手を伸ばすが…その手はすり抜けた。
もしや幽霊? だが…ユーノに恐れの文字は無い。例え幽霊でもなのはとまた会えた事が嬉しかった。
『ユーノ君…気にしなくても…良いよ。』
「え?」
優しい表情のまま言ったなのはの言葉にユーノは首を傾げる。
『私はずっと見てたから…。ユーノ君がヴィヴィオから求婚されたって事…。』
「あ…そ…それは…その…。」
ユーノは慌てて取り繕うとするが、なのはの表情はなおも優しい。
『だから別に私の事なんて気にしなくても良いよ。だって私はもう死んじゃったんだよ。
私がユーノ君と一緒になれなかった事は悔しいけど…でももうこの世にはいない私の事を想い続けて
ずっと悲しい生涯を送るユーノ君なんて…私はもっと嫌。だから…ユーノ君には新しい気持ちで
再スタートしてほしいの。』
「で…でも…僕はもうこんなおじさんになってしまったんだよ。ヴィヴィオの夫なんて似合わないよ。」
『だからそう言う事言わないの! ユーノ君は自分の事を過小評価してるみたいだけど
私に言わせればユーノ君程素晴らしい男性は全次元世界中探し回っても滅多にお目にかかれは
しないと思うよ。ヴィヴィオもきっと…ユーノ君の魅力に気付いたのだと思う。
それにヴィヴィオはもう子供じゃない。もう立派な大人になったんだよ。
例え歳の差はあっても、法的にも結婚しても問題無い歳じゃない。
だから…ユーノ君…もっと自信を持って…ヴィヴィオの想いに応えてあげて?』
「なのは…。」
『頑張ってね…ユーノ君…私は…ずっと…見てるから……ずっと…ずっと…ずっと…………。』
そうして…なのははユーノの前からフッ…と消え去った。これはただの幻覚なのか…
はたまた俗に言う死後の世界からなのはがユーノを応援しに来たのか…それはユーノにも分からない。
しかし、ユーノは信じた。先のなのはは間違い無く本物だと。そして…ユーノは決意を固めた。
前編完 後編へ続く
,j;;;;;j,. ---一、 ` ―--‐、_ l;;;;;; ヴィヴィオマジウゼー
{;;;;;;ゝ T辷iフ i f'辷jァ !i;;;;; 何がなのはママだ
ヾ;;;ハ ノ .::!lリ;;r゙ そんなふうに考えていた時期が
`Z;i 〈.,_..,. ノ;;;;;;;;> 俺にもありました
,;ぇハ、 、_,.ー-、_',. ,f゙: Y;;f でも今ではこの有様ですよ。
~''戈ヽ `二´ r'´:::. `! まったくこの世はこんなはずじゃない事ばかりだ。
乙!
歳の差15か、逝けんこともないな
>帰る頃にはヴィヴィオに肩車してもらって
ユーノが、ヴィヴィオに肩車……だと……
齢の差GJ! 三十五歳のユーノにはボロっちいコートとか似合いそう。
>>199 先に突っ込まれたっ! 想像するとかなりシュール。
>>帰る頃にはヴィヴィオに肩車してもらって
ユーノが、ヴィヴィオに肩車……だと……
すみません。意味間違えてました。
どう説明すれば良いんですかね?
肩車じゃなくて…肩で肩を抱えると言うか…
>>201 肩を貸す 支えてもらって
とかこんなんじゃないか?
>>202 ありがとう御座います。
まとめに入れる際はその辺の修正を希望したいのですが
その場合は一度まとめに入れられた後でコメントの部分に
書き込んだ方が良いのでしょうか?
ぬう、やっと流れに追いついた。
皆さんGJです。
思うんだけど、職人からの修正要望ってwikiに専用ページ作ったほうが、
スレに書くより確実だし司書氏にとっても楽じゃない?
>>203 その辺りはよく分からないな
とりあえず訂正部分と訂正後の文章をレスで書いておいたらいいんじゃなかろうか
司書氏が気づかなかったら改めて頼めばいいだろうし
>>204 ふむ、でもwikiは誰でも書けるようにはしてないのでは。
どっか別の掲示板がよいかも
>>198 GJ!
だがあえて言わせてくれ。
南無阿弥陀仏で吹いたじゃないか、それも条件反射的に。
ウーノ殺しちゃったのか…。
クアットロ、スカに失敗作とか言われそうwww
いきなり、最後の方から読んで、あのお人よしが相手を惨殺?はぁ〜どうせ、愚物の仕業だろ?
と思って最初から読むと、案の定(w
果たして、ウーノ姐さんが愚物の心情や企みに気づいていなかったかどうか、怪しいところ。
・・・スカはどうなんだろう?と思ったら電波が来た。
あぁ…微妙に愚物の台詞が合ってない。
W「ウーノ姉様ッ!?生きていらして――」
T「どうかしたの?クアットロ、幽霊でも見たのかしら?
管理外世界の諺に『狐につままれた顔』と言うのが有るけど、それが適当のようね」
(中略)
W「そんな、確かに、確かに殺した筈!(この女!スペアボディでも用意していたの?或いは何か他の?)」
T「貴女の陳腐な自尊心なんて、とうに見抜いていたわ。
その上で、敢えて知らん振りして利用していたのよ」
>>208 いやいやむしろ
スカ「嫉妬、すばらしい!これぞまさに人間だ!
的な反応も…だめ?
>>209 ここは本当にたくさんの電波が飛び交ういんたーねっつですね
おっと、私も何かを受信したようだ
>>210 スカ「君には感謝しているよ、クアットロ。だが・・・・・・」
グサッ!!
クア「ドク・・ター・・・?」
スカ「君は少しやり過ぎた。そうだろう、クアットロ?」
背後を振り向くと、そこにはもう一人のクアットロが。
真クア「ええ・・・・ドクター」
という電波も降りてきました。
クアがコピー(偽)というオチと申したか!
あぁ、ネタが広がっていく。彗星かな…違うな電波だ。
艦長……艦長……っ!
>>213が…………213がっ……
実はあの眼鏡は洗脳装置で、外れるときれいなクアットロになる……
そんな風に考えていた時期が俺にもありました
>きれいなクアットロ
すごく…想像できません……
あいつは生まれついての悪だッ!
>>216 馬鹿な!?あんなにドクターの夢に関して一途だったのに!?
みんなに嫌われてクワットロたん可哀相です……
優しくて愛溢るる萌えっ娘クアットロたんも、きっと次元世界のどこかに居るはずだっ!
かちわりメガ姉パンチであの眼鏡をぶち割りたい
>>220 ううっ、でもその夢を現実に出来るのがこのスレの筈っ!
ああクアットロたん(´;ω;`)
萌えクア姉か。
26-111氏のサンタの話に出てきたクア姉が辛うじてそれかな。
ドゥーエの登場に泣くシーンはよかった。
>>221 泣くな、お前が自分の手で夢を現実に変えるんだ
>>221 ん〜む。きれいなクアットロ……いっそ記憶喪失にしてしまってリセットさせるとか
『ディバィィィーン、バスタァァッァァ!!!』
白い悪魔の前では『安全地帯』など存在しない。
図太い凶悪な砲撃がクアットロに向かって伸びる、伸びる、伸びる。
桜色の砲撃は古代の巨大艦船を砕きながら進む。船が崩壊し始める。
『あっ、しまった……カートリッジ入れすぎちゃった……?』
悪夢の砲撃魔法はクアットロもろとも艦船の底を打ち抜いた。
「あ、悪魔め……ドクターの夢が……私達の世界が……」
クアットロが最後に見たのは、いっそ憎憎しいほどの真っ青な空。
「ゆりかご」の破片もろとも、クアットロは地に向かって墜ちていった……。
///////////////////////////////
「ここは、どこ? 私は誰?」
全ての記憶を失い、真っ白な心のクアットロ。
親切な親父さんに拾われ、居酒屋で手伝いをしながら過ごす穏やかな日々。
やがて客として知り合った一人の青年と恋に落ちる――。
化粧をし、一人の女の子としておめかしをすることを覚える。
デートでの甘い口付け。つないだ手の暖かさ。満ち足りた日々。
もう、昔のことなどどうでも良い。そう思っていたはずだったのに――。
「見つけたっ…!」
穏やかな日々は、ひとりの魔導師の襲来によって、終わりを迎える。
即興で書きなぐってみたけど…ん〜、これだとなのはさんが悪役に(yr
居酒屋→ゲンヤ達が食事してた→その店は108部隊御用達→客の名はラッド・カルタス
こうですか! わかりません!!
>>225 クアットロとカルタスの純愛物語と申したか。
意外と萌えるかも?
>>223 OK、何とかチャレンジしてみます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「怖いよ……助けてママ……」
ヴィヴィオは助けを求めるかのように細い腕を虚空へと彷徨わせた。
少女の体内に仕込まれたレリックの魔力は、その小さな体を蝕んでいる。
幾ら聖王としてクローニングされた肉体とは言え、その精神は学童期にも満たない少女のそれに過ぎない。
その苦痛は、少女には余りにも強大だった。
ヴィヴィオは無明の苦痛の中で、縁となるものを求めるように必死に手を伸ばす。
不意に、その指がクアットロの掌を掴んだ。
「……え?」
稀代の悪女クアットロは、その瞬間の自身の感情を理解できなかった。
汗に濡れた小さな指が、必死の思いで自分の掌を掴んでいる。
密着した少女の指と指が、己の指に絡みつく。
クアットロは、そこに暖かい生命の息吹を感じた。
闇に閉ざされていた彼女の心に、一陣の鮮烈な風が吹いた。
クアットロは狼狽した。心臓の鼓動が高鳴り、胸の奥底から暖かいものが溢れてくる。
「……助けて、ママ……」
ヴィヴィオが苦悶の声を漏らす。
矢も矛も溜まらず、クアットロはヴィヴィオを抱き締めた。
「―――もう大丈夫だからね。私が、貴方のママになってあげる」
ヴィヴィオに頬を寄せるクアットロの目尻を、熱い涙が伝った。
彼女はヴィヴィオの戒めを解くと、体内のレリックを除去した。
苦衷から解放されて安堵したのか、ヴィヴィオはペタリと座りこんで泣き始めた。
クアットロはその小さな体を抱き締めて、優しく頭を撫でた。
「悪いママでごめんね…… これからは、ママがヴィヴィオの事を守って上げるからね」
心からの誓いを口にした瞬間、背後で巨大な爆発音が鳴り響いた。
禍々しい破壊音にヴィヴィオが怯えて体を丸める。
振り返ると、そこには夜叉そのものの表情をした高町なのはが立っていた。
クアットロは持ち前の冷静の理性で、彼我の戦力差を計算する。
相手はエース・オブ・エースと呼ばれるSランク魔導師。
大してこちらは非戦闘タイプの戦闘機人。絶望的という言葉でさえ語りつくせない戦力差。
それでも負ける訳には行かないのだ。愛しい者を守る為に。
「ヴィヴィオ―――貴方のことは、ママがきっと守ってあげるからね」
クアットロの、命を賭けた戦いが今始まる!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ごめんなさい、やっぱり私じゃ無理でした。素敵なクアSSwktkしながら待ってます。
↑のペースで筆が進めば本編今晩投下できるかもです。
>>230 ちょwww
あんただったのかよwwww
あんたのSSのクアットロはどす黒く輝いてそれはそれでwktk
>>224 今更魔王様が魔王然としていて何の誤謬があろうか。続きにwktk
うわっ、皆凄い物を受信してる!
>>218 妄想スレで良いのなら・・・居るぜ!
こう言っちゃなんだが、本編でスカが情けなかった分、クア姉に悪人分を期待しちゃったからな
どうやってもき綺麗なクアットロは想像出来ない
俺にはスカ博士もクア姉もしょぼい悪役にしか見えなかったがな。
正直、今はアルカディアさんのSSのインパクトが強くて綺麗なクアットロが想像出来ないだけだろ。
前述の26-111氏のサンタの話の時とかは、綺麗なクアットロが成り立ってたし、
ソラノカケラとかでは、スカにも付き合ってられないって感じてるクアットロが居たわけだし。
クア姉「削除削除削除削除削除削除削除」
確かにアルカディア氏の作品のインパクトの効果っすよね。
しかし極悪非道な悪役とは言えど出番があるだけありがたいよ。
他のナンバーズなんて出番自体無いぞ、特にセッテなんて脇でも皆無に等しいだろ。
前にも出た話題だが一人称すら不明なキャラをどうしろってんだよw
>>230 ちょっ、それ、すげぇ都築読みてぇんですけど!!
そして俺が今投下
注意事項
・まぁ、初っ端からどえらい捏造です。
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている人は、読まないほうが吉です。
・でも、フェイトファンには比較的毒が少なかったりします。
・ぶっちゃけ言う、今回原作ヘイトだ。アリサマンセーだ。客観的に見るとそうとしか言えん。
・あぼーんキーワードは「熱い彗星の魔導師たち」
・それと、「釘宮女王様vs田村魔王様とか思ったヤツ後でSLZ」だそうです。
機動6課隊舎、医務室。
「はっ」
ティアナは、そのベッドの上で、眼を覚ました。
「っつつ……」
上半身を飛び起きさせてから、まだ走る偏頭痛に、頭に手を当てて呻く。
「あらティアナ、起きた?」
ティアナにかけられたのは、優しげな、鈴を鳴らすような声。
「シャマル……先生?」
医務官二等陸尉の階級章のはいった制服の上から、白衣を着たシャマルが、入ってきて、
ティアナのそばまで来て、スツールに腰掛ける。
「医務室……あれ……?」
ティアナは、キョロキョロと辺りを見回して、呟くように言ってから、シャマルに視線
を戻した。
「昼間の模擬戦で、撃墜されちゃって、気絶したのは、覚えてる?」
シャマルは、優しく微笑みながら、そう言った。
「あ…………」
ティアナは、小さく呟き、混乱していた記憶を、覚醒させる。
最後に覚えている光景は────
動かない身体、ぼんやりとする思考、桜色の閃光…………
ああ、また、撃たれるんだ……結局、私は、凡人は、天才には……
やるせない思考の後に、ティアナの脳裏によみがえったのは────
鮮やかなオレンジ色の2重盾。あの人が得意とする二重起動。
自分の目の前で散らされる、桜色の魔力弾。
『この、バカチンなのは〜!!!!』
はっ、と、ティアナは眼を見開いて、シャマルを見た。
「えっと、それじゃ、私をここに運んできたのは……」
シャマルは、苦笑気味に眉を下げつつ、優しげに微笑んだまま、答える。
「アリサちゃんよ。ただ、夜勤明けだったし、今夜の勤務に差し支えるからって、すぐに
戻っちゃったけど……」
少し困ったように言ってから、シャマルは、気付いたように、続ける。
「あ、でも、もう起きてるんじゃないかしら?」
「えっ?」
その言葉に驚いて、ティアナは、備え付けられていた時計を見た。
アナログ式の時計が指していたのは、5時5分過ぎ。
外は、既に陽が、今まさに地平線の彼方に沈もうとしているところだった。
「もう、夕方!?」
ティアナは、オレンジ色に染まる外を見て、呆然とした。
「このところ、夜も遅くまで起きてたんでしょ?」
シャマルは、そう言いながら、きれいにたたまれたティアナの制服を、ティアナ自身に
渡す。
「出動もかからなかったし、気持ちよさそうに熟睡してたから、そっとしておいてあげた
の。たまってた疲れが、まとめて来たのね」
シャマルはそう言って、にこっと微笑む。
「身体にダメージはないと思うんだけど……どこか、痛んだりする?」
シャマルの問いかけに、ベッドの上に座ったまま、身体を軽く捻る。
「いえ……大丈夫です」
熱い彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
PHASE-05:The flame of agitation
「アンタ、ホント良く食べるわねー」
食堂。
一般人なら朝食に当たる食事をとっているレッドフレイム小隊の4人と、ディエチ。
目の前で、まさに山のごとく盛り上げられたパスタとサラダ、それにビルのごときサン
ドイッチを頬張るウェンディに、隣に座っていたマギーが、呆れたようにそう言った。
「しょうがないっス、活動のエネルギーに必要なんっス」
「こらこら、口に物を入れたまま喋らない」
答えながらも咀嚼をやめようとしないウェンディに、ユーノが、苦笑気味の顔で、注意
する。
「戦闘機人ってみんな大食いなのかしら?」
アリサが、大きな眼をぱちぱちとさせながら、ウェンディを見て、呟くように言う。
「ウェンディは特別だ」
心外な、というように、ディエチが、少し大盛りではあるが、常人のレベルを逸脱しな
い程度の盛り付けに手をつけながら、そう言った。
「ふーん。でもスバルも確か人並みはずれて大食いだって聞いたけど」
ピタッ
アリサが、ディエチを見てそう答えた途端。口の中のものを嚥下して、サンドイッチの
残りに手をつけようとしていたウェンディが、凍りついたように動きを止める。
楽しそうに食事を取っていた笑顔が、そのまま引きつっている。
「や、やっぱ、起き掛けはこのくらいにしとくっス、きゅ、急に食欲なくなったっス」
だらだらと汗をかきながら、ウェンディは妙に背筋を伸ばした姿勢になり、引きつった
笑みで、そう言った。
「食べ物を粗末にするのはよくないわよ」
「そうだぞ、ウェンディ」
マギーが、すました表情で言い、ディエチは、妹に諭すように、付け加えた。
「だーっ、マギーもディエチも意地悪っスー!!」
バタバタと、ウェンディは椅子に座ったまま、手足をばたつかせた。
──その時。
ビーッ、ビーッ、ビーッ、…………
唐突に、警報が鳴り響き、赤い点滅灯が、周囲を赤に染める。
「け、警報っス、出動準備を」
「逃げるな」
そそくさと椅子から立ち上がろうとするウェンディを、マギーはシャツの裾を握って、
捕まえる。
「まだ17時15分。あたし達の待機時間じゃないわよ?」
マギーは、意地悪そうに微笑んで、ウェンディを横目で見る。
「やっ、でもあれっスよ、いざという時の為にやっぱ準備は整えておいた方が……」
ウェンディは、マギーを振り返り、引きつった笑顔のまま、そう弁明する。
しかし、
「そんなん、はやてから命令が来てからで良いわよ。大体、全員飛行スキル持ちなんだか
ら、いざとなったら身一つにデバイスだけあれば飛び出せるでしょ?」
と、アリサが、ウェンディを白々しげに見て、そう言った。
「ふむ、しかしウェンディの言うことにも一理はあるかと思われます」
ディエチはそう言って、いつの間にか空にした自分の膳の前から、立ち上がった。
「やっ、さすがディエチ、話せるっス〜」
ウェンディは、犬が懐くような笑顔を、ディエチに向ける。
「つまり、現在の状況を可及的速やかに終わらせるべきだということだ」
ディエチはそう言うと、ウェンディの大盛りパスタ皿を持ち上げ、右手でフォークを掴
み、ウェンディを見る眼をキラッと光らせると、口の端をにっと釣り上げた。
「アルピーノ二士、ウェンディを押さえろ」
「はーい」
「ちょちょちょ、何するっスか!? ディエチ!? マギー!?」
うろたえるウェンディを、マギーが背後から羽交い絞めにすると、ディエチはずっ、と、
ウェンディににじり寄った。
「ほら口を開けろウェンディさっさとこれを片付けるんだ」
「はがががっががっ、むひむひむひあほはふへふっふー(無理無理無理顎外れるっスー)」
レッドフレイムがのんびりとアホな事をやっている、その屋上。
JF705ヘリがヘリポートに接地し、後部ランプドアを開けている。
最新型、タンデムローター式の高機動型大型輸送ヘリだ。大口径ノーター式のXJF704と
競作し、一度はXJF704に軍配が上がりかけたが、JF705のスタッフはジャイロ機動補正シ
ステムを組み込んでタンデムローターで高機動性を実現、結果、安定性に難のあるXJF704
を抑えて制式採用された。
ちなみにJFM165はすでに制式化後10年を経過しているが、そもそも、サイズ的にカテゴ
リーが異なり、JF705はこれを置き換える存在ではなく、“新しい”JFM165とその民間型
は現在も生産されている。────もっとも、ディエチに与えられているものは正真正銘
陸士総隊が捻出した中古品、シリーズでも“前半型”と称される機体の8年選手だったが。
閑話休題。
屋上には、まだ待機任務中のスターズとライトニング、8名が集合していた。
「今回は空戦だから、出動は私とフェイト隊長、ヴィータ副隊長の3人」
なのはが、スターズとライトニング、2名ずつ4名の小隊員を前に、なのはは言う。
その言葉に、エリオとキャロは頷いたが、ティアナと、スバルまでもが、なにか腹に一
物ありそうな、険しい目つきの表情になった。
「みんなはロビーで、出動待機ね」
「そっちの指揮はシグナムだ、留守を頼むぞ」
フェイトが言い、ヴィータが付け加える。
「はいっ」
と、きれいに声を揃えて言ったのは、ライトニングの2人だけだった。
「ああ、それから、ティアナ」
俯きがちなティアナに、なのはは、あくまで優しげな声で、話しかける。
「ティアナは、出動待機から外れとこうか?」
「!」
ティアナの眼に、動揺が走る。
「えっ!?」
スバルと、ライトニングの2人が、驚いたような声を出した。
「そのほうが良いな。そうしとけ」
ヴィータが、なのはに同意する声を出す。
「今夜は体調も魔力も、ベストじゃないだろうし……」
なのはは少し、困ったような笑顔で、そう言った。
「…………はい」
「えっ?」
スバルは、意外そうに、驚いた声を出す。
「判りました……」
ティアナはそう言うと、ふらふら、と、その場を後にした。
「おい、待て、ティアナ! ティアナ・ランスター!!」
傍らに立っていたシグナムが、立ち去るティアナを呼び止めようとする。だが、ティア
ナはそのまま、隊舎の中へ降りていってしまった。
「いいよ、シグナム」
なのはは、穏やかな声で、そう言った。
「しかし……」
「今日は、そっとしといてあげよう」
フェイトにもそう言われ、シグナムは緊張の姿勢を解く。
「まっ、勝手に頭冷えるまで、ほっとくしかねーさ」
ヴィータは、不機嫌そうにそう言った。
「ヴァイス、もう出せるか?」
ヴィータが、操縦席のヴァイス・グランセニック陸曹に呼びかける。
操縦席から、その様子を伺っていた、ヴァイスは、困惑の色を浮かべていたが、ヴィー
タに振られると、苦笑気味に、笑った。
「乗り込んでいただければ、いつでも」
ヴァイスは、そう、はっきりと答える。
「よし、じゃあ行こう」
フェイトが言い、なのはを促す。
「うん……」
なのはは、どこか気落ちしたように言いつつ、ヘリに乗り込んだ。
その後姿を、キッ、と、スバルが睨む。
ヘリはランプドアを閉じると、輸送用のシートに3人を乗せて、既に陽の落ちた空に、
飛び上がった。
「ねぇ、なのは」
フェイトが、なのはに話しかける。
「なに? フェイトちゃん」
「…………」
あからさまに笑顔を取り繕いつつ、答えたなのはに、フェイトはしかし、一瞬、逡巡し
てしまう。
「そうか、なのは……私がアリサと、最初に出会ったとき……その場にいなかったんだね」
「えっ?」
フェイトの言葉に、なのはは、思わず聞き返す声を出す。
「なんだよ、やめよーぜ、アイツの話なんて。余計に辛気臭くならぁ」
ヴィータが、不機嫌そうに、声を出す。
「ごめんヴィータ。でも、大事なことだから」
フェイトは、ヴィータに申し訳なさそうに苦笑してそう言ってから、なのはの方を向き
直す。
「正直、私と出会った時のアリサは、素質も技術もない、ただ、運良くレイジングハート
を持って、たまたまちょっとした魔法が使えて、それで有頂天になってるような子だった」
「…………」
そう、その時、なのははその場にいなかった。駆けつけたのは、アリサが落とされた後
である。
「次にアリサとやりあったのは、そう、私がなのはを落としたときだよね」
「! そんなことがあったのかよ!?」
ヴィータは、フェイトの言葉に驚き、眼を見開く。
「私にとって、最初の時のアリサは、全然大した事ない相手だと思ってた。でも、覚悟を
決めたアリサは、負けることはなくても、勝てもしない相手になってた」
フェイトの言葉になのははこく、と頷いた。
「アリサちゃんが、お兄ちゃんに、剣を習いだしたのって、その時からなんだよね」
ボソボソというなのはに、フェイトは、肯定の頷きをする。
「ねぇ、なのは、確かに、命令違反は悪いかもしれない。でも、ティアナのやったことっ
て、そんなに許されないことなのかな? むしろ、なのはのした事って、今までアリサや、
あの頃の私達がしてきた事の否定じゃなかったのかな? だからアリサ、あんなに怒った
んじゃないのかな?」
「うん…………」
なのはは頷いて、俯いてから、顔を上げる。
「帰ったら、もう一度、ティアナとお話してみるよ」
そう言って、微笑む。
「うん……なのはが解ってもらおうとするんじゃなくて、ティアナが何を望んでいるのか、
ティアナがどうなりたいのか、ちゃんと聞いてあげなきゃ、だめだよ?」
フェイトもゆるく微笑み、そう答えた。
「うん!」
なのはは、幾分元気を取り戻して、笑顔でそう言った。
『残念やが────』
突然、非実体モニターが、カーゴルームに現れた。はやての姿が映り、その声がする。
「はやて!?」
フェイトが声を上げ、他の2人も、驚いたようにそれを見る。
『たった今、陸士総隊、レジアス・ゲイズ中将からの要請により、ティアナ・ランスター
二士と、マーガレット・リーゼ・G・アルピーノ二士の所属の入れ替えが行われることに
なった。リンディ・ハラオウン提督も追認。即日発令で、本日一八〇〇付で、ティアナ・
ランスター二等陸士はレッドフレイム04、代わりにマーガレット・リーゼ・G・アルピー
ノ二士がスターズ04の所属になった』
はやては、どこか俯きがちの表情で、淡々と、そう告げた。
「ええ!?」
「なんだって!?」
なのはとフェイトが、困惑の声を上げ、ヴィータも、驚愕の声を出す。
ここより先、少し、時系列が前後する事を、お許し願いたい。
隊舎の中に降りたティアナは、半ば無意識に、ふらふらとそちらへ向かっていた。
「ホラ! ウェンディ、ビシッとしなさい! スターズとライトニングが出動中でも、18時
からは、あたし達は出動に備えてなきゃならないんだからね!」
「ぐぅー、口が壊れるっスよー。頭蓋フレームがゆがんでるかも知れないっスー」
檄を飛ばすアリサの声と、脱力した情けない口調のウェンディの声が、響いてくる。
第3小隊『レッドフレイム』、オフィスルーム。
その表札を見たティアナは、吸い寄せられるように、その扉を開いた。
「!?」
小隊長席の前に立っていたアリサとユーノ、自分の席でぐったりとしているウェンディ
を弄っていたマギーとローウェルが、いっせいにドアの方に視線を向けた。
「ティアナ……? どうしたの?」
無気力な様子で入ってきたティアナに、アリサは眼を円くする。そして、ユーノととも
に、慌てたように、近づいた。
「アリサさん……えっと……」
ティアナは、力ない笑みを浮かべる。
「その、すみません、ご迷惑、おかけしてしまったみたいで……」
「別に気にしないで良いわよ。あたしもカッとしてやっちゃっただけだし。むしろ、ティ
アナ、なのはや……うん、ヴィータに、何か言われてない?」
アリサは、苦笑して言いつつ、どちらかと言うと「ヴィータ」の方に重きを置く口調で、
そう言った。
「いえ……大丈夫です」
ティアナは、力のない口調のまま、そう答えた。
「うん……まぁ、それならいいけど」
大丈夫じゃないなぁ、と思いつつ、アリサは言う。
「後もう少しで勤務終了でしょ? オフィスに戻ってた方が良いわよ。今日は訓練も休ん
で、ゆっくり寝たほうがいいわよ」
ビクッ
その言葉に、ティアナの様子が、一変した。
「アリサさんも……」
「えっ!?」
ティアナの発した、低い声に、アリサは、驚いて、思わず、訊き返す。
「アリサさんも、私が使えないって、役立たずだって、そう言いたいんですか!?」
「!」
ティアナの態度に、ユーノが先に反応し、口を開きかけたが、
「ふざけんじゃないわよ……」
と、その時には、既にアリサの右手が、ティアナの胸倉を掴んでいた。
「ぐ……」
「アンタがここで役立たずだったらあたしはなんだ!? 役立たず以下か!? 空きペットボト
ル未満か!?」
アリサはティアナを睨み、怒鳴りつける。
「そういう……意味じゃ」
苦しさに加え、アリサの言葉に狼狽して、ティアナは声を漏らす。
アリサは、ティアナを解放する。
「資質があって、まだ伸びる要素があって、それで役立たずだなんて、誰が言うってのよ。
それはね、アンタが、アンタ自身をそう定義しちゃってんのよ! もっとも、そんなヤツ
は、絶対伸びないけどね!」
アリサは腕を組んで、怒声で一方的に言うと、「はんっ」と、息を漏らす声を上げた。
「アリサ、乱暴はまずいって……」
ユーノが、腕を差し入れ、割って入る。
「でも、アリサの言う通りだよ、ティアナの今の言葉は、自分の限界を、低くしすぎてる。
改善できる点は、いくらでもあるのに、やる前から諦めてちゃ、意味がないよ」
ユーノは、優しげな口調で、ティアナにそう言った。
「でも、それを、認めてくれないじゃないですか! 私が、どんなに頑張っても! 認めて
くれないじゃないですか!」
ティアナは、ついに涙を瞳から溢れさせ、子供が駄々をこねるように、泣きじゃくりな
がら、言う。
「あ゛ー……」
アリサは、頭を抱えるようにして、かったるそうに声を出しながらも、思念通話を、あ
る人物に送る。
『オーリス、取れる?』
『はい。なんの御用でしょうか?』
地上本部にいるはずのオーリスは、明瞭に答えた。
『レジアス中将、まだいる?』
『はい、執務室に』
『じゃ、ちょっとごめん、わがままなんだけど、お願いしたいことがあるの』
────ティアナは潰させない、だってこの子は、あたしの代わりに……
バルディッシュは、レイジングハートのことを、幸福でもあり、不憫でもあると言った。
一部、そうではないものもいるが、ミッドチルダ式魔導師の“強さ”とは、魔力量もさ
ることながら、術式の組み立ての早さも関わる。
つまり、“何を起こして、どういった結果を導くのか”という要求を纏める早さである。
ストレージデバイスの場合、さらにそこから、自ら術式を組み立てて、記憶させておか
なければならない(ただし、クロノやマギーに言わせれば、土壇場でオブジェクトをバラ
して再構築するのは、戦闘魔導師なら“出来て当然”)。
インテリジェントデバイスの場合、要求を放り投げれば、記憶している術式の中から最
適のものを選び出すか、ある程度のパターンから、構築してくれる。
ただ、その要求を、的確に出してくれなければ、インテリジェントデバイスと言えど、
“単なる棒切れよりはマシ”程度のものを振り回しているのと同じだ。
その点、アリサは、計算が速い。当初こそ、すべて、レイジングハート任せだったが、
フェイトとぶつかってから、すぐに、「何が必要」を、レイジングハートに投げるように
なった。
中庸なミッドチルダ式魔導師に多い“とりあえず撃っとけ”な誘導弾ではなく、魔力が
小さくても威力が期待できる高速直射弾を多用できるのも、狙いが速いからだ。
感情的になればなるほど、そのものに対しては思考が速くなる。
それを視野狭窄の状態にさせないのは、レイジングハート自身が気をつければ良い。
レイジングハートやバルディッシュのような、上位のインテリジェントデバイスにとっ
ては、相性の良い使い手といえた。
ただ、惜しむらくは、純粋な意味で魔法資質に恵まれなかったことである。
なのはやフェイトの半分、いや1/4でも出力があったなら、自分やレイジングハートの
能力なら、1000年先にも伝説に残る魔導師にしてあげられた。
それが、レイジングハートの不幸だ、と、バルディッシュは言った。
────だから……
『だから、アリサはティアナにレイジングハートを託すつもりなのかもしれない』
なのはの脳裏に、フェイトの言葉がよぎる。
器用貧乏、自分と同タイプ。ただ、魔力資質の点だけを見るなら、ティアナは少なくと
もAAAまではいける。
『Ma’am!』
L4Uの呼びかけに、なのはは我に返る。────海上、クラナガン沿岸部。
「ごめん、L4U! お願い!」
『Stinger blade, Power load shift』
桜色の、剣を模った魔力弾が、次々に発射される。2、3本ずつが、突如、UNKOWNと
して現れた、飛行形傀儡兵に命中、その機能を奪っていく。
「うぉらーっ!」
『Schwalbefliegen』
10発の鉄球を、ヴィータが真紅の魔力を乗せて、撃ち出す。
高速で撃ち出された鉄球は、傀儡兵の背を次々に貫き、受けた飛行型傀儡兵は、次々に
高度を急速に下げて行った。
『なのは、ヴィータ、大きいの行くよ』
念話で、フェイトが、2人に呼びかける。
あまり大技は見せたくないという方針だったが、フェイトはそれを一時棚上げした。今
のなのはの状況だと、落とされかねない。
バルディッシュが、カートリッジを2発、撃発させる。
『Plasma Thunder Rage』
「ダンシング!」
荒れ狂う雷の嵐が、あたりを舐める。
減速、離脱したなのはとヴィータを、追い越す形になった傀儡兵が、次々に轟雷に灼(や)
かれて堕ちていく。
『UNKNOWN反応、ロスト……状況終了です』
シャーリーからの通信が、3人の脳裏に響いてくる。
だが、3人に、歓喜の様子は、ない。
「ティア……どこに行ったのかな……」
スバルは椅子に腰掛け、俯きながら、哀しげに呟いた。
機動6課隊舎、待機ロビー。
既に18時は過ぎているが、待機状態が解除されない為、まだ、スターズとライトニング
のメンバー、それにシグナムは、そこにいた。
だが、普段、スバルが引っ張りあげる明るさは、その本人が沈んだ状態の今、どこにも
ない。エリオとキャロも、おろおろと、その姿を見るだけだった。
すると。
「主はやて」
シグナムは、その存在に気がつくと、銜えていた『ゴールデンバット』を灰皿でもみ消
し、慌てて立ち上がった。
はやてと、その後ろに、レッドフレイム小隊の少女が続いている。
他のメンバーも、顔を上げて、顔に緊張の色を走らせた。
「ああ、皆楽にしててええよ」
はやては、微笑みながら言うが、いつもの覇気がない。
シグナムは、それでも椅子には腰掛けなおさず、はやての傍に立つ。
「スバル」
はやては、スバルに顔を向ける。
スバルは、はやての顔を見た。はやては、申し訳なさそうな顔をしている。
「えっと……」
「即日付、一八〇〇を以て、辞令発行……ティアナ・ランスター二等陸士は、スターズ04
から、レッドフレイム04に異動……」
スバルが気まずそうに声を出そうとすると、はやては、落ち込んだ表情で、そう答えた。
「えっ……」
スバルの表情が、唖然とした。他の3人にも、動揺が走る。
「入れ替えで、レッドフレイム04、マーガレット・リーゼ・G・アルピーノが、スターズ
04になる。……あたしの恩師の1人の、娘さんや。みんな、仲良うしたってな」
はやては、苦笑交じりになり、そう言った。
「よろしくお願いします。スバル・ナカジマ二士」
淡々と言い、マギーは深々と頭を下げる。
「ちょ、ちょっと待ってください、ティアは……どうして」
「陸士総隊と本局、両方の決定や」
慌てて、訊ね返そうとするスバルだったが、はやては、怒気を孕んだ声で、それを遮っ
た。
「なんだか、どんどん、ネジが狂っていくようや……シグナム、ちょっと言いたいことあ
る。ツラ貸しぃ」
踵を返して背中を見せつつ、はやては不機嫌そうに言い、指で、シグナムを呼び寄せる
仕種をした。
「は、はいっ」
慌てて追いかけるシグナムを伴って、はやてはその場を去った。
>>240-249 今回は以上です。
…………すみません、目標1話分に収まりませんでした。
次回からスカリエッティを前面に押し出し、ヴィヴィオの登場につなげたかったのですが、
1本分伸びました。すみません。
次回、アリサの心情を書きます。すみませんor2
いやーセッテの影の薄さと来たら、わざわざ公式で顔を確認しなけりゃ…
外が騒がしいな、高層階なのに…何g
>>251 それを言うならまともにセリフの無いドゥーエだって…
あれ、お前今日出張だったんz
アリサ、世話やくならもっとこう、自分の腕一本でやったらどうだろう。
というか身内で固めたレッドフレイムの構成といい、
リニスにデバイス注文したり今度はレジアスの力借りたり
コネで固めてゴリ押しするようならアリサも
本編での六課の実態となんら変わらない気がする……
>>251 (・∀・)人(・∀・)ナカーマ
セッテって、確か↓の子だったっけ?
┌―――――――─┐
|Z /┘ 、_│
|〈〉,/ __)_ | │
|「`| /,ヘヘ. ヘヘ 〔| │
|| |(ヽr'l レニリノ}.〉 |_│
|ヽ.| \ヾjュ゚ -゚ノ!| ∧│
| ノ,ゞリ,,Z,)リう7 ,│
| ( ( (フ、,.〈}_/,/│
|. /,/ヽ.\ ̄ │
| (,/ L^) 〈〉 │
| II∧│
└―――――――─┘
>252
ドゥーエは男に不自由してないからいいんだよ。
セッテは……トーレと絡ませる以外に思いつかんな……
>>254 おお可愛い、このAAは知らなんだ
…合ってるよな、ともう一度確認したのは秘密d
>>254 ちょwwwwカワユスwwwwwww
他の子達の分はないの?
セッテは漫画だかだとクワットロには気に入られてた気がする
でもその気に入られてる部分の「戦闘マシーンである事」が生かされる事は無かったわけで
セッテっと本当に特徴ないな
戦闘スタイルも
空戦可で近中遠距離に対応
突出した部分が見当たらん
漫画版でも描写されているけど、セッテは他と比べて喜怒哀楽が少なく、戦闘マシーンなんだよね。
俺の中では無表情でアホ毛の形によって喜怒哀楽を表すキャラとなっていた・・・
長いぜアホ毛
>>258 そうか?セッテは美人さんなので一発で覚えたぞ
ちなみにクア姉に関しては小物臭が凄いなぁと思ったが
スカちゃんは面白いオッサンなので大好きだ
セッテってKOS-MOSに似てるよね
>>263 つまり彼女の偶像(フィギャー)には邪神属性が……ッ?
ナンバーズで使い安い人
クアットロ 悪人として全キャラ全シリーズを通じても図抜けている
チンク ビジュアルが姉妹の中一人浮いている、ちっちゃい姉、薔薇水晶とか恥ずかしながら勃起〜ry
ウェンディ アホの子としてキャラが立ってる、口調に特徴あるので容易に読み手に解ってもらえる
ウーノ ドクターに絡ませやすい、悲劇的だったりする役もよく振られる 理知的な面で作者の考えをフォローできたり
ノーヴェ スバルのライバル(予定だった)絡みと、好戦的な性格が八神家で言うヴィータの立ち位置、エロまでは難しいか
使いにくい人
ディード スタイルはいいが セリフが無い 相方がオットーであるのも、両方無口
セッテ 背が高いくらい、同じくセリフが無い 相方はトーレだが二人して真面目過ぎて以下ry
期待されつつも、やや使いにくい人
ディエチ これと言ってとんがった部分が無い、いい人に描かれる場合が多い、書き手さん次第の人
トーレ 真面目で姉、肉体系?、相手が見当たらないのがネックか、シグナムと同系統線上に居る人だがより難しい
セイン 青いアホの子と言われたりしたが、能力的に使いっぱしりが多く、何かと言うと聖王教会で働かされてたりする
オットー ボクっ子として期待だが、ややもすると本当に男の子に見えてしまうのでお呼びがかかりにくい
ドゥーエ 本来お色気担当を任されそうな人だが、いかんせんデータが少なすぎるのか、手を出す人少なし
>>250 毎回楽しみに待っています
フェイトさんの胃腸が怖い
アリサとなのはさんの板ばさみになって体調を崩さないといいのだが
正直数の子達は武器で区別してるところがある俺
セインとウィンディとディエチは俺の嫁とか言ってた所為か、たまにセッテとディードがごっちゃまぜになってしまうし
トーレとドゥーエはどんなのか忘れてしまう(つд`;)
>>224 凄い気になる、ぜひとも続きを
>>265 チンクもそんなに出番があるとは思わないんだけどな。
何だろうねこの差。
>>265 とりあえずちょっとお茶目なディエチを試してみた。
正直、がちがちにしないでくれとは言われつつも小ネタで笑ってもらえんと寂しい。
ちなみにウェンディはアホの子でスバルコンパチ(能力的にはノーヴェだけど)に見えて仕方ないこの頃。
>>268 一人称が「姉」ってのがでかいと思うよ
それだけでイメージが広がりやすいし
>>270 チンクの一人称は「私」だ。
「姉」ってのはセインの「お姉ちゃん」みたいなもの。
>>271 どっちかと言うとセインではなくノーヴェじゃね?
もちろんセインと後ウェンディに対してもそんな感じだけど
>>272 いや、セインが自分を呼称するときに使うってことね。
ファック!
アタイも妹欲しかったぜ!
お母さんに頼みなさい
>>250 アンチテーゼが増長肥大してきてるなぁなんて愚考してみたりしちゃったり
でも読んでて面白いよ! 続きの展開に期待
>>271 とはいえ本編で一人称にあたる部分がほぼ「姉」だったと思うのだけど
その部分の印象は強かったと思うんだ
覚えている限りだから怪しいけどさ
>>250 GJ、お早い更新お疲れ様です。さてさて、我らが六課の面々も大変ですね。
>>253 同じ土俵で同じ事してぶつかってという考えなのでしょう、しかし、やはり違和感を覚えるね
意見の対立ゆえ組織構造すら口を出し破壊する、極端な見方だけど、そんな内輪揉めやってたら
チーム戦の能力も身に付かないどころかチームとしての存在意義が、の話しだろうし、
それとも雨降って地固まるの雨なのかね?その場合、問題はどう固まらせるかの主導権争いか
>>253 社会の中においては、利用できるものを活用するのは、良い事です。
しかし、アリサと機動六課のからみが少ないせいで、アリサが勝手しているように見える。
勤務時間が違うので、接点が薄いという理由はあるけど。
でも個人的には
>>250 グッジョブ!です!
>>279 お前に兄貴がいれば何とかなるかもな。義姉だけど。
せっかく原作と違ってユーノやナンバーズがいるんだから
そこんとこをもうちょっと生かせれるようにすればいいんじゃないかと思う
でもまあ期待してるんで
>>250GJ
だって、アタイ
35歳だものwww
これ以上年上は姉じゃなくておbas
>>279 大丈夫、お茶の水博士にかかればアトムにだって兄ができた。
ま、ナンバーズも稼働順でいえばセッテやオットーが末妹のはずだからな。
>>277,
>>278 前提として陸の土俵(管轄)に上がり込んできたのは6課の方だってことを忘れちゃいけないぜ。
デバイスだって明らかに出来合いのもので用意できる物をひとつだけだ。
まぁなにはともあれ
>>250GJ!
アホの子可愛いよアホの子。
>>275 キツい言い方するけど、アンチテーゼと言うには地上側が有利になるように改変しすぎな感はある
レジアスの裏取引なし、ナンバーズが部下とかその辺りね
まぁここからの展開自体は気になるので、期待はしてるけど
その辺は「最初に否定ありき」から出発してるせいだろう。
>>286 それくらいやらんと六課とのバランスが取れない気がする
敵とのバランスって考えるとすごいことになってるかもしれないけど
>>285 そう、だからアリサの立ち位置が六課を内部から引っ掻き回して嫌がらせする奴と
はやてからは見えるわけだ、その原因は当然そこ(本局からの裏技的介入)にある
んで、大変だなぁとw
本編とは逆にはやてがレジアスのことを忌々しいと思うわけですねw
>>250 フェイトさん、民間人同然(だよな?)の当時の自分達と
ガチの隊員であるティアナを同列で語るのは流石に無理が…
まぁ、フェイトの甘さだっていうなら仕方ないが(本編でもフェイトは甘ちゃんだし)
>>288 そうだなスカちゃん一味の弱体化が気になるとこ
ナンバーズを味方に入れ過ぎると敵役に困っちゃうって事か
>>288 基本は六課とスカの2極構造だったのを介入により、スカ側の情報漏洩と戦力奪取
アリサの登場による地上本部の意向変化で6課、地上本部、スカの三つ巴だろうな
当然ながら6課と地上本部は敵対こそしないが、冷戦状態だろうことが今回で表面化したし
親切心及び遊び一切なしの、悪逆非道のガチスカならきっとなんとかしてくれる・・・・・・!
>>291 しかしこのスカリエッティは某7課課長っぽいらしいから、
本編より強いかも知れないよ?
実際レジアスがそれっぽいこと言ってたし。
>>290 ガチっつっても
ゆるい地方公務員感覚
上官に対して名前にさん付けでOK
基本定時上がりでみんなで和気藹々と食事
フェイトの甘さ云々以前に六課の環境が甘いわけで
そこまで無理はないと思うけど
>>289 「なのはちゃんにアインヘリアルの砲身を背負わせて攻撃力アップやで。」
「グッドアイデアやと思わんかリイン!」
こんにちは。
お供えです。
自分でも何時投下したのか覚えてない作品の続編です。
非エロ
エリオが復讐の為、管理局を離れてます。
死体が、ちょいちょい出てきます。(生々しい描写はしてませんが)
オリキャラが、超脇役で、たまに出ます。
以上の事を、踏まえた上でお読み下さい。
299 :
B・A:2008/02/24(日) 22:15:03 ID:ecj7bVyA
話が盛り上がっているところわるいですが、僕も投下して良いですか?
腰を折るようなら後にしますが。
>>297 リインI「とりあえず落ち着きください主」
「行くのかい?」
砂漠……
そうとしか表現できない、砂だらけの、その世界に、ポツンと1つだけ、白い建物があった。
その建物……何かの研究施設に見えるが……の前に、二人の人影があった。
一人は、全身をぼろ布で覆い、その姿を確認する事は出来ない。
もう一人は、白衣を着た男性。
それと同じ色の髪と、年輪の様に刻まれたシワが、彼が老人である事を示していた。
「君が望むのなら、何時までもここに居てくれて構わないのだがね……」
寂しそうに呟いた老人に、もう一人がようやく口を開いた。
「博士には、感謝しています。でも……すいません。
僕には、やらなくちゃいけないことが、ありますから」
「そうか。そうだったね。もし、全てが終わったら帰ってくるといい。
私は、何時でも歓迎しよう……エリオ」
「解りました。長い間……お世話になりました」
布で全身を覆った少年が、頭を下げ、ゆっくりと歩き出す。
白衣の老人は、ただそれを見送った。
先程の言葉が果たされる日は来ない。それを、知りながら。
あの日……
エリオが行方を断ってから、3年の月日が流れていた。
その中で、元6課面々は、それぞれの道を歩み続けていた。
302 :
B・A:2008/02/24(日) 22:16:46 ID:ecj7bVyA
「お疲れ様です!!ランスター執務官!!」
「お疲れ様です。それで、状況は?」
敬礼してくる局員に、笑顔で敬礼を返した私は、そのまま歩みを進めながら現場の状況をきく。
局員は、メモ帳に目を走らせながら、説明を始める。
「え〜……第一発見者は、巡回中だった局員です。本日明朝ですね。
被害者は、5名。全員身元不明ですが、簡易型の質量兵器を所持。
おそらく、マフィアの一員ですね」
そこまで聞いて、私は『またか』と小さく溜息をついた。
「つまり、いつもの、マフィア同士の抗争……て事か」
この数年、ミッドの治安は悪化の一途を辿っていた。
その1番の要因は、大量に密輸され、売買される、質量兵器、麻薬だ。
資金源と武器を与えられ、ゆりかご事件での、地上本部の弱体化も手伝い、
それまで、弱体化していた、ミッドに根を張る、いくつかのマフィアが、力を取り戻した。
そして、マフィア同士の小競り合いが始まる。
さすがに、中心街では、それほどでも無いけど、ミッドの外れ……
貧困層が住む、所謂スラム街では、毎日、何かしらの事件が起き、
殺人事件も、珍しく無くなっていた。
「それが、今回は少し違うみたいだよ?」
「フェイトさん!?」
突然、予想外の人物が現れ、私は驚く。
「どうしてここに?」
「他の事件を調べてたんだけどね。この事件、私の方にも関係ありそうなんだ。
取りあえず、現場を見ようか?」
フェイトさんに、促され、現場に足を踏み入れた、私は、思わず目を逸らしそうになる。
現場……路地裏には、5人分の遺体。
鋭利に裂かれた傷口から溢れ出た血液が、辺りを紅に染めていた。
同時に、フェイトさんの言っていた、少し違う事に気付く。
「この傷口……質量兵器じゃない?」
私の言葉にフェイトさんが頷く。
「質量兵器でやられた場合、傷口は、もっとボロボロになるから。
これは、鋭利な刃物のような物で、急所を一閃されてる。
しかも、争った形跡が無く、一方的にやられてる。
多分、魔導士の仕業だね。しかも、かなりの腕だ」
確かに、傷は、どの遺体にも一カ所だけ。しかも確実に急所を捉えている。
マフィアにも魔導士はいる。でも、その人数は限られ、少ない。
だから、マフィア同士の小競り合いで、魔導師が出てくる事はまずない。
自分の手の内の切り札を、相手にみすみす見せるような真似はしないからだ。
もちろん、だからって、マフィアの魔導師じゃないって決まった訳じゃないけど。
「少し場所を変えようか?」
フェイトさんの言葉に従って、現場を後にした私達は、ミッド中央にある、喫茶店に来ていた。
今回の事件は私が担当することになっている。
それが、フェイトさんの担当する事件と係わり合いがあるなら、情報交換は必須だったからだ。
正確な所は、後で、書類で貰うにしても、大体の所だけでも聞いておきたい。
コーヒーを口にしてから、フェイトさんは話始めた。
「私が、今、担当している事件は、管理局幹部連続殺人の犯人逮捕なんだ」
「え!!連続殺人!??」
幹部の連続殺人なんて、言うまでも無く、大事件だ。
でも、それだけの大事件なのに、表沙汰にはなっていない。
私だって、新参で、ひよっこでも、執務官だ。
毎日のニュースには、目を通してる。
でも、少なくとも、今朝までの段階で、その、ニュースは聞いていない。
「事が事だからね。本部が、隠匿してる。
地上本部の、弱体化が言われてる中で、今回の事件が発覚すれば、ダメージは大きいから。
少なくても、犯人を捕まえるまでは、事を公にする気は無い筈だよ」
なるほど。本部が隠してるんじゃ、ニュースに、なる訳もないか。
「最初に事件が起きたのは、2週間前。経理部所属の、ある幹部が、帰宅途中に殺されてる。
そして、5日前に、作戦本部の幹部が、やはり、帰宅途中に殺されてる」
「それと、今回の事件……どう関係が?」
幹部の連続殺人。確かに、大事件だけど、今回の事件で殺されたのは、マフィアの末端。
繋がりが、全く見えない。
「殺され方が、一緒なんだ。鋭利な刃物で、急所を一閃。
そう簡単に出来る事じゃない。
動機は解らないけど、多分、同一犯で間違いないよ」
確かに、簡単に真似出来るような、殺し方じゃない。
「それじゃあ、今回の事件は、フェイトさんの担当になるって事ですか?」
犯人が同一なら、執務官が二人もつくのは、逆に捜査を混乱させかねない。
その上で、事件の重要性、キャリアを考えると、担当は、フェイトさんになるのが妥当だ。
「ううん。関連性が強いってだけで、まだ同一犯って決まった訳じゃ無いし、
それに、私も、地上本部の方から、調べるだけで、手一杯だから。
この事件は、ティアナの方に担当して貰って、情報は共有して、捜査って形になると思う」
「解りました。それじゃあ、私は、マフィアの方を、重点的に調べてみます」
フェイトさんと、別れて、本部に戻った日から、
私は、事件のあらましと、その手口、被害者の特徴を調べる。
でも……
「そんなに簡単に、解る筈も無いわよね〜……」
殺されたのは、マフィアの末端。
正直なとこ、何時、誰に殺されても、おかしくないんだ。
だからといって、管理局幹部殺しとの、関連性を、調べるにしても………
こちらは、フェイトさんが、一通り調べて、何も出て来ていない。
超が付く程、優秀な執務官のフェイトさんが、調べて何も出て来てないんだ。
新人執務官の、私が調べて何か解る筈も無い。
(もっとも、そんな事、フェイトさんの前で言おうものなら、
精神的&肉体的に追い詰められそうだから、絶対言わないけど)
完全に、息詰まっていた。
多分、これは、フェイトさんの方も、そうだろう。
管理局の幹部ともなれば、やはり、恨みを抱いている人間が多い。
その中から、容疑者を絞り込むのは、かなり、難航するはずだ。
「やっぱり、動機からだけじゃ、犯人を絞り込むのは、無理かーー……」
盛大に溜息をつきながら、机に倒れ込む。
ひんやりとした感触が、オーバーヒート寸前だった頭に気持ちよかった。
今回の事件で、特徴的な事って言ったら、その殺し方よね。
鋭利な刃物の様な物で、急所を一閃。
かなり優秀な魔導師でなきゃできない。
それも、近接戦闘が得意じゃなきゃ。
私が、知ってる人で例えると、シグナム副隊長?
うーん……でも、シグナム副隊長だと、急所とか、関係無く、真っ二つにしちゃいそうだし。
それに、いくら、不意をついたにしても、5人もの相手を、
反撃もさせずに、殺してるんだから、かなりのスピードも無いと。
と、すると、フェイトさんタイプ?
でも……フェイトさんなら、わざわざ接近する必要も無いから……
そうだ!!ピッタリのタイプの人がいるじゃない!!
多分、犯人は………みたいなタイプの!!
「まさか!!?」
「うわぁ!!びっくりした!!?」
「……て!?八神ニ佐!??お疲れ様です!!」
自分の推理………と言うか、妄想の域ね。これは。に驚いて、身体を跳ね上げると、
そこには、懐かしい顔が、すぐ側にあった。
八神ニ佐は、小さく笑い
「あかんよ。ティアナ。なんぼ、忙しくても、乙女の寝顔は、安売りするもんやないよ?」
「………寝てましたか?私??」
「うん。グッスリと」
言われて、時計を見てみると、確かに、前に確認した時から、2時間程たっている。
「すいません。ちょっと、煮詰まっちゃってて。気を抜いたら、つい………」
「別に、謝らんでもええよ。私は、今は、別に、ティアナの上官って訳でも無いしな」
八神ニ佐は、気にしなくていい。と言う風に、笑っていたけど、
私には、どうしても、気になる事があった。
「………ところで、八神ニ佐?」
「ん?なに?」
「何をなさっているんですか?」
私が、どうしても気になったこと。それは、八神ニ佐の手の位置に関係がある。
八神ニ佐の手は、私のバストに充てられ、その感触を確かめる様に、動かされていた。
「いや、ちょっとティアナの成長具合を、確かめとこうと思ってな?
ティアナ……また、大きくなった?」
「撃ちますよ?」
私は、クロスミラージュを持ち、その銃口を、八神ニ佐のこめかみに、あてる。
「そんなに、怒らんでもええやん。軽いスキンシップやって!!?
それに、ほら!!差し入れも、持ってきたから、一息いれよ?」
小さな箱から、ケーキを取り出しながら言う八神ニ佐に、
それ以上、怒る気にもなれず、クロスミラージュを仕舞い、珈琲を入れる準備を始める。
微妙に、『やっぱり、男に揉ませると大きくなるんかな?』とか、聞こえた気もするけど、
聞こえなかった事にする。
そんなに、触らせてないもん。
「それで、今日は、急にどうしたんですか?」
カップに、コーヒーを注ぎながら、問いかけると、背後から答えが帰ってくる。
「フェイトちゃんから、ティアナと同じ事件の担当に、なったって聞いてな。
それで、元部隊長として、様子見に来た……てとこかな?」
「残念ですけど……本当に息詰まってます。
マフィアの末端となると、動機のある相手が多過ぎて……」
カップを、八神二佐の前に置く。それを、一口、口に含んでから、八神二佐は、小さく笑った。
「そんな時は、とにかく動くしかないんやないかな?勘でもなんでも」
「そういうもんですかね?」
「そんなもんやて」
そうは言われても、本当にお手上げ状態。思い着いた事と言えば………そうだ。
「勘………て言うか、妄想みたいなものなら、さっきしてましたけど」
「へぇ?どんな?」
「今回の事件、殺し方が、特徴的でですね………」
私が、話し始めた時、八神二佐は、小さく笑っていた。
だけど、私の話が終わった時、八神二佐から、その笑みは消えていた。
「ティアナ……それ、あながち、間違って無いかもしれんよ」
私は、思わず息を呑む。
「………どういう……」
「詳しい話は、後にしよか。ティアナ。
もし、そうだとしたら、どこら辺に潜伏してると思う?」
真剣な表情で、八神二佐が取り出したのは、ミッド周辺の地図。
私も、頭を切り替えて、考える。
「もし、犯人だと仮定するならですけど………市街地は、無いですね。
まだ、前の事件の時の重要参考人のままですから、
管理局の目につきやすい所は避ける筈です。
その上で、逃亡か、次の殺人を狙うなら……この辺ですね」
私の指した場所に、八神二佐も頷く。
「ミッドスラム街か。そうやね。管理局の目にもつきにくいし、市街地にも近い。
管理外世界からの、密輸の話もよく聞くから、それに紛れて、逃げる事も考えられる」
真剣そのものの表情の、八神二佐に、本当に、彼が犯人の可能性があるだと知る。
「行こうか?ティアナ??」
「え?どこに……?」
「もちろん、犯人候補を探しに……や」
「この辺り……やな」
「えぇ………」
眼下に広がるのは、ポツリ、ポツリと明かりが灯る、ミッドスラム街。
少し離れた場所に、眠らぬ街、ミッド中心街の、明かりが、煌々と灯っている。
「でも……どうやって探します?」
「ん。大丈夫。許可は取って来たから……
もし、この辺に隠れてるんやったら、すぐに、見つかる筈や」
八神二佐が、シュベルトクロイツを振り、魔法陣が形成される。
「広域探査魔法!??」
一人で、なんの補助も無く、この、広範囲を……やっぱり、この人達はとんでも無い。
「…………見つけた!!!行こうか。ティアナ」
「はい!!」
そこは、この、スラム街にはよくある、廃墟となった、ビルの跡地。
雨風がしのげるため、多くの、浮浪者達の根城になっている。
その中に彼はいた。
背はのび、顔立ちも大人びて……
随分と変わってしまったけど、見間違える筈も無い。
大切な仲間だったのだから。
「エリオ………」
「そろそろ、来ると思ってましたよ。………もっとも、ティアさんは、予想外でしたけど」
エリオは、私達が来る事を予想してた?なんで?
その声に、八神二佐が答えた。
「と、言う事は、やっぱり、あれを私のとこに、送り付けたんは、エリオやったんか?」
「えぇ……結構、面白かったでしょ?」
エリオの笑みに、八神二佐は、唇を噛んだ。
「どういう……事ですか?」
一人事情の飲み込め無い、私の質問に、八神二佐が、答える。
「ちょっと前に、私宛に、ある銀行口座を調べろって、手紙がきてな……
調べてみたら、ある幹部の、隠し口座って事が解ったんや。
しかも、莫大な額が貯金されてた。
普通の局員の給料で、20年分以上の額がな。
で……気になって、調べてる矢先に、その幹部が、殺されたって訳や」
「て……まさか!?」
殺された幹部の、隠し口座に大量の金。
それは、つまり。
「……裏切り。情報漏洩。管理局幹部が、最も簡単に、金を稼げる方法ですよ。
そして………その裏切り者達のせいで、僕の仲間は、全滅したんです」
そうか。3年前の、あの事件。あの惨劇は、ある事が成立しなければ、起きえない。
あの日、エリオ達は、完全に敵に囲まれた。
それは、エリオ達の隊が、その時、その場所に来ると、知っていなければ、出来ないことだ。
「今回、殺された幹部達が、情報を流し、殺された、マフィアが、実行犯だったて事?」
「少し違います。あの時、彼等が情報を流したのは、マフィア……
あの頃は、チンケな密輸団でしたけど。
にでは無く、僕たちの隊に、偽の情報を流したんです。
密輸団が、待ち構えてる場所で、取引があるっていう、偽の情報を」
最低だ。その幹部達は、自分達の利益の為に、数十名の局員を、死地に追いやったんだ。
……でも……それでも……
私は、クロスミラージュを両手に持ち、エリオに向ける。
「確認………するわね。今回の、一連の殺人事件。エリオ……貴方がやったの?」
お願い……否定して。違うと!!ただの偶然だと!!!
でも、私の願いも虚しく、
「僕が犯人です」
エリオは、ハッキリと頷いた。
「……できれば、元部下に、こんな事は言いたくないけどな。
エリオ。本部まで、同行してもらおうか?」
絶句してしまった私にかわって、八神二佐が、口を開いていた。
「ストラーダ………セットアップ」
エリオが、呟き、その服がBJへと変わり、その手に槍が現れる。
だけど、その姿は、私が知っている、エリオのものとは違った。
白と赤を基調としていたBJも、眩しい蒼だったストラーダも、全てが漆黒に染まっていた。
「正気か?エリオ?私と、ティアナの二人相手に、一人で勝てるつもりで、おるんか?」
八神二佐の口調が、表情が変わっていた。
それは、過去の部下に接する時のものではなく、犯罪者を相手にするときのものだ。
「エリオ。八神二佐の強さは、貴方だって知ってるでしょ?
私だって、あの頃のままじゃないわ。
お願い。悪いようにはしないから、大人しく同行してちょうだい」
クロスミラージュの銃口を、向けながら、言う言葉じゃない。
だけど、エリオと………かつての仲間となんて、戦いたくない。
それに、エリオだって、私達を相手に本気で戦う程、馬鹿じゃ無いはずだ。
「僕は正気だし、はやて二佐の能力だって、それなりに知ってますよ……
でも、今、捕まるわけにはいかないんです。
それに、八神二佐は、ここでの戦闘でなら、怖く無い。
僕を捕まえるまでに、何人もの怪我人を出す覚悟があるなら、話は別ですけどね」
そうか……八神二佐の魔法は、その殆どが、広域魔法。
勿論、他にも使える魔法はあるだろうけど、
ここみたいに、他人を巻き込む恐れがある所で戦うのには向いてない。
でも……だったら、私が戦えばいいだけ!!
気は向かないけど、でも、エリオを、ここで、見逃す訳にもいかない。
非殺傷設定になってるし、直撃しても、命に関わるような事は、無いはずだ。
わずかな躊躇の後、私は、エリオに向け、その銃爪をひいた。
風が吹いた気がした。漆黒の風。私が撃ち出した魔弾は、エリオを捉える事は無かった。
そして、私の首筋に触れる、冷たい金属。
「敵を撃つ時に躊躇したら、簡単に命を落としますよ?ティアさん」
背後から聞こえるのは、さっきまで、私の目の前に居たはずの、エリオの声。
「エリオ!!!」
視界の端で、八神二佐が動こうとしてるのが見えた。
同時に、私の手が引かれ、八神二佐と、エリオを遮る盾にされる。
最悪だ。人質にされるなんて!!
「動かないで下さい。大事な部下をこんな所で失いたく無いでしょ?」
「エリオ……自分が何してるか、ほんとに解ってる!!?」
八神二佐が苦々しい顔で、エリオを睨み付けていた。
「安心して下さい。今日のところは、何もしませんよ。
ただ………帰って皆さんに伝えて下さい。
あなた達の知っている、エリオは死んだ。
そして、僕の邪魔をするのなら、相手が誰であろうと、容赦はしない……」
言い終わると、肩が強く押され、私は、その場に倒れ込む。
「エリオ!!」
振り返った、その先に、もう、エリオの姿は無かった。
「帰ろう……ティアナ。対策ねらなな……」
八神二佐の、小さな呟きが、やけに響いた気がした。
以上です。
気付かれた方もいるかもしれませんが、昨日、誤爆したのは、この話の頭の部分です。
なんか、話がグダグダに。
読んで下さった方、ありがとうございます。
一応続きます。
B・A氏すいません!本当にすいません!!!
気付いたのが投下し始めた後でした;;
>>309 すまんが前回までのがwikiにあがってたらリンク貼ってくれんか?
さっぱりわからん
ところで、訓練中に、勝手に規定の訓練メニューを逸脱した行動を取った教え子に
きつめの教育的指導をしていた教官を、問答無用で撃墜した事に対して、なんらペ
ナルティが無いのは気のせいだろうか?
>>291 スカ弱体>そうだよねぇ。 ナンバーズは半減、ゼストが存在抹消、ルーテシアも同じく抹消、それに
伴いガリューも地雷王も白天王もインゼクトも無し。
残った戦闘ナンバーズの性能が上がっていても、それ以上に戦力を上げている機動六課と地上本部
やはりここは、謀略と搦め手を駆使して、差を埋めるのかねぇ。
>>309 GJ!息詰まるようなハードな展開で続きが楽しみです。
「行き詰る」を「息詰まる」に誤変換しているところが2、3あったのが惜しい。
>>310 つ40スレ「タイトル未定」
>>310 GJです。最近の流れはハードでシリアスか怒れる復讐貴のエリオ君何処へ行く?
>>309 投下乙っす。
俺だけかもしれんが、ちょっと読点が多過ぎて読みづらいかも。
>>309 投下乙
何やってんのエリオー!?
かつての仲間にも平然と武器を向けるとは、なんてハード
次回に期待
>>311 というかアリサ分隊と六課が敵対しそう
>>312 サンクス
>>309 続けて読んだら超面白かったです、GJ!
3年の間エリオは何をしてたのか、復讐鬼の結末はどうなるのか
続き楽しみにしてます
317 :
B・A:2008/02/24(日) 22:42:36 ID:ecj7bVyA
>>309 投下乙です。
懐かしいですね、この話。いつ続きが来るのか地味に待っていたんですよ。
ここ最近のエリオはできちゃった結婚、記憶喪失、復讐鬼、義母に片腕切断、お姉さんとモーニングコーヒーと幅広いですね。
僕の分は
>>309氏の余韻をぶち壊す内容なので、1時間くらい間を空けます。
>>317 主人公属性の固まりだからねw
しかもヒロイン候補には同い年の同僚、先輩、義母、敵対勢力の女の子と選り取り見取り
こうも高品質で違ったものが沢山あって読者としては嬉しい限りです
>>312 すいません。ありがとうございます。
>>316 最初に書いておくべきでした。すいませんでした。
急に人が消えたな…
死んだ仲間達の為に復讐の修羅道に堕ちるか、良い話だ、GJです!!
前の話からずっと続きが気になってたので嬉しいです、次回もお待ちしております。
しかしタイトル未定のままなんすかね。
そして黒エリオが某武装錬○のブラックカズキンに見えたのは俺だけか?
アルカディア氏や、B・A氏を楽しみにしているのだが
早くこないものか……
>>320 全員B・A氏の投下を裸でwktkしながらまってるのだろうよ
>>322 大口叩いて申し訳ないです。妄想文垂れ流してたりしたら、なんだか間に合いそうに無い感じになってしまいました。
やっぱりナンバーズでも、妄想で萌えクアットロ書くのと資料集めてセッテ書くのは難易度が違いました。
明日の晩には必ず投下するので、どうかご容赦を。
>>324
焦らずにどうぞ、心してお待ちしております。
>>324 よく訓練されたハンタ信者の俺からすれば
一日遅れるくらいなんてことないぜ!
時間かけてあんたの納得いくもん投下してくれ
327 :
B・A:2008/02/25(月) 00:09:56 ID:4NJXRTT0
少し遅れましたが、今から投下します。
・20歳verエリオ×ルーテシア
・非エロ
・「Ritter von Lutecia」要読
・前作から10年後、故に捏造のオンパレード
・おっきなエリオキュン、ルー子、ヴィヴィオが見たくない人にはお勧めできません
・遂にヴィヴィオに出番が。6話ぶりだよ。
・角砂糖10袋分くらいの甘さは保障します。
「ありがとうございました」
お辞儀をする店員の声を背中で受け、エリオはため息をついた。
高い買い物だった。おかげで預金残高の桁が1つ減ってしまった。
「まあ、口座には大して額は入ってなかったけどね」
よくよく考えてみれば、自分が働いた日数は10年前も込みにしてまだ1年にも満たしていない。
そんな大人がよくぞまあ結婚なんてできたものだ。
『まだ籍は入れていないだろ』
『人生何があるかわかりませんよ、サー・エリオ』
「はいはい、縁起でもないこと言わない」
右手首のストラーダと左手のグローブに嵌めこまれたバルディッシュの言葉に、エリオは投げやりに答える。
茶々を入れてくるデバイスが2つに増えたため、エリオの気苦労も2倍になっていた。
『さあ、午後の出勤までまだ時間があります。レイジングハートに倣って訓練メニューを組んでみたのですが、いかがですか?』
『ちょっと待った。もうすぐ9時55分、名作映画のリピート放送が始まる時間だ』
『だからどうした? 訓練の方が大事だ』
『先輩には映画の素晴らしさがわからないのか!?』
「だぁぁっ! 2人とも静かにして! それと、今から不動産屋に行くんだから、訓練も映画もお預けだ!」
『なっ・・・そんな殺生な』
『兄弟、せめて寮に戻ってくれ。ビデオ録画を・・・・・』
2人の声を無視して、エリオはズンズンと人混みをかき分けていく。
端から見ていれば大きな声で独り言を言っているようにも見えるため、周囲の人々はエリオを避けるように歩いていた。
支援
エリオとルーテシアの結婚が決まって、既に1ヶ月が過ぎていた。
あの港湾区での一件の後、ルーテシアはいつ産休に入っても良いように内勤へ異動となり、副隊長であるエリオが前線に出る機会が前よりも遙かに多くなった。
将来的にはそのまま隊長へ昇格させることも考えていると課長は言っていたが、エリオは副隊長というポジションが自分に一番合っていると思っているため、
その件に関しては慎んで辞退した。むしろ、エリオは新たに自分のデバイスとなったバルディッシュの方が心配だった。元々はフェイト専用に造られた
インテリジェントデバイスを、自分に合わせて近代ベルカ式にエミュレートしたことで、各部に不具合が生じているらしい。ただ、今は10年前よりも
近代ベルカ式用インテリジェントデバイスも普及しているため、それらを参考にして最適化していけば大丈夫だと技術部のスタッフは言っていた。
「それで、どうだったの?」
その日の夕食時、食堂のキッチンを借りて作った山盛りのナポリタンをテーブルの中央に置きながらルーテシアは言った。
「興味深いのがいくつかあったよ。特に海沿いのマンションは掘り出し物かな」
呟きながら、エリオはルーテシア特製のポテトサラダを彩るプチトマトを口に放り込んだ。
結婚するのだからいつまでも寮生活というわけにもいかないので、エリオは午前中、不動産屋で引っ越し先を探していたのだ。
「ルーの方は? 午後は式場の下見に行ったんでしょ?」
「奇麗なところだよ。まさか、ホテル・アグスタで結婚式を挙げることになるとは思わなかったけど」
10年前に自分が襲撃をかけたホテルのことを思い出しながら、ルーテシアはエリオのカップにコーヒーを注いだ。
彼女がコーヒー豆を轢くところから作った自信作だ。
「それじゃ、明日は予定通り家の下見に行くんだね?」
「うん。眺めの良いところだから、きっとルーも気に入ると思うよ」
見つめあって笑い合い、2人は声を揃えて「いただきます」と合掌した。日本式の挨拶だが、
フェイトがこれを言ってから食事を取る姿を見て育ったため、エリオにもこの習慣が身についていた。
何気に、箸も器用に使えたりする。
「ところで、赤ちゃんの名前ってどうすれば良いかな?」
「名前? 生まれてからじゃダメなの?」
「産後は慌ただしくて考える時間もないから、事前に考えておいた方が良いって母さんが」
「メガーヌさんか・・・・そういえば、メガーヌさんって今何しているんだっけ?」
出所してから一度も会っていないが、ルーテシアの話では体もすっかり回復して自分の足で立てるようになったらしい。
「一応、まだ私の保護観察官。と言っても、今は実家で悠々自適なセカンドライフを送っているけど」
「一度、挨拶にいかないとなぁ・・・・・」
ここ最近、人事異動やら結婚式の準備やらとやることが多すぎて肝心なことを忘れていた。明日は2人揃って休みを取ったので、夕方にでも挨拶に行こう。
そこまで考えて、エリオは朝からポケットに入れっぱなしのあるものの存在を思い出した。
(あっ・・・・)
忘れていたといえば、こいつのことも忘れていた。
本当ならば最初に渡さねばならないものなのだが、前述したゴタゴタのせいで今日まですっかり忘れていたのだ。
不意に思い出して不動産屋に行く前に店に寄ったのだが、店員の口車に乗せられて一等高価なものを買わされてしまった。
式場の手配やら何やらでかなりの額が動いたので、今のエリオは文字通りおけらだ。それでも、ルーテシアが喜んでくれるなら安い出費だが。
「ルー、実は渡した・・・・・」
「仲良いね、相変わらず」
エリオの言葉を遮り、ヴィヴィオが日替わり定食の載ったお盆を手に2人のもとへやってきた。
自主トレでもしていたのか、制服ではなくトレーニングウェアを着ている。
支援2号
飛燕
「何で、隊員食堂で恋人の手作り料理が食べられるのかなぁ」
「隊長権限でごり押ししたから」
「職権乱用・・・・・いっそ、夫婦寮とか作った方が良いかもねぇ」
お盆を器用に片手で持ちながら、空いた手をひらひらと振る。仕種だけで、ごちそうさまと言っているようだ。
「結婚式の日取り、決まったんだって?」
「うん・・・・来月の頭に。お腹が大きくなる前にウェディングドレスが着たいから」
「あ、わかるなぁ、その気持ち。女の子の晴れ舞台だもんねぇ」
男の子にとっては晴れ舞台ではないらしい。
そういえば、見積書に載っていた金額が自分の用意した額よりも大きかった気がする。主に、衣装代が。その辺の手配はルーテシアとオブザーバーとして名乗りを挙げてくれた
叔母のエイミィ・ハラオウン、義祖母のリンディ・ハラオウンに任せっきりだったので、エリオは完全に蚊帳の外だった。
(後で見積書見直そう)
ルーテシアは素直で人の言うことを鵜呑みにすることがあるから、あの2人の暴走を止められずに披露宴で
10回くらいお色直しを予定されていたとしても不思議じゃない。そこに預金残高だけは文字通り腐るほどあるフェイトが加わってしまえば、
資金的な問題も解決されて自分では止められなくなってしまう。一世一代の大舞台なのだ、できれば自分の力だけで成し遂げたい。
「それじゃ、わたし行くね」
「あれ、食べていかないの?」
「お邪魔虫は退散しないとねぇ。あ、それと名前っていうのは大切なものだから、決める時は慎重にね。
何なら、名付け親になってくれそうな人を探した方が良いかもよ」
そう言って、ヴィヴィオは離れたところで食事を取っていた友人たちの輪に混ざっていった。
それとなく目で追っていたルーテシアが、再びエリオに向き直る。
「それで、私に何か話があったみたいだけど」
「あ、うん・・・いや、何でもないよ・・・・うん、何でもない」
明らかに挙動不審に首を振り、エリオは食事を再開する。愛妻(予定)の手料理に舌鼓を打ちつつ、
自分はこんなにもヘタレだっただろうかと心の中で嘆くエリオであった。
翌日。
神様が気を利かせてくれたのか、その日は快晴だった。秋も深まったので吹く風は冷たいが、日向に出ればそれなりに暖かい。
そのせいか、通りを歩いているのは大半が家族連れかカップルだった。
「こうして出歩くのも久しぶりだね」
どこか楽しそうにステップを踏みながら、ルーテシアは言った。
「そうだね。ここ最近は色々・・・・本当に色々あったから」
ここ1ヶ月の目の回るような忙しさを思い出し、エリオは身震いした。六課に持ち込まれる事件、その合間に訓練、結婚式の準備、その他諸々。
職場でいつも顔を合わせてはいたが、こうして一緒に出歩くのは本当に久しぶりだ。
「エリオは大丈夫? 眠たそうだけど」
「うん・・・・大丈夫」
本当はもの凄く眠い。昨日も食事の後は遅くまで書類を片付けていたからだ。ルーテシアが戦線離脱したことが気に入らないのか、
もしくは自分よりも先に結婚が決まったことを妬んでか、最近の課長はエリオに大量の仕事を押し付けるようになった。
ハラオウンの家系は代々仕事に忙殺されるジンクスがあるらしいから、ひょっとしたらそのせいかもしれない。
「何なら、私1人でも大丈夫だけど」
「う、ううん・・・・僕も行くよ。だって・・・・・・」
そっとポケットに手を忍ばせる。指先に当たる柔らかな生地の感触が、眠気を僅かにではあるが吹き飛ばしてくれた。
(こいつを渡さないといけないし)
心配そうに見つめるルーテシアを前にして、エリオは一度だけ深呼吸して心を落ち着かせた。
そして、まっすぐにルーテシアを見つめる。
「あ・・・・・」
エリオが口を開くよりも早く、ルーテシアの視線が反れた。出鼻を挫かれたエリオも何事かと振りかえると、
ビルに設置された街頭テレビに八神はやてが映っており、クラナガン市民に向けて演説を行っている風景が放送されていた。
「八神部隊長・・・いや、八神准将か・・・・・・まさか、この人がレジアス中将の跡を継ぐ日が来るとは思わなかったね」
「うん・・・・」
エリオの呟きに、ルーテシアは同意した。
八神はやては現在の地上本部の中心的な人物になりつつあり、発言力も少しずつ増してきている。
来年度には少将に昇進することも既に内定されているのだそうだ。出所してから会っていないのでわからないが、
ヴィヴィオの話では故レジアス中将の思いを正しい形で実現させようと頑張っているらしい。
不意に冷たい風が吹き、ルーテシアは体を抱えて身震いした。彼女はあまり厚着を好まないため、防寒着を着ていないのだ。
「やっぱり、その格好は寒いんじゃ・・・・」
「平気」
「僕のジャンパー、貸そうか?」
「ごわってした感覚が好きじゃないから。それに・・・・・・・」
何を思ったのか、ルーテシアはエリオの腕に自分の腕を絡め、しな垂れるようにもたれかかった。
「こうしていれば・・・・・暖かいよ」
「ルー・・・・まったく」
観念したように、エリオは呟く。内心では喜んでいることは億尾にも出さない。
そのまま2人は寄り添い合ったまま、目的の場所へと向かった。
支援
エリオが新居として目星をつけたのは、海沿いの通りに面した新築のマンションだった。六課隊舎からは少し遠いが、
車かバイクを使えば通勤は十分可能だ。ちなみに、エリオはそのどちらも持っていないので、もの凄く早起きしなければならないが。
「新婚旅行までには免許取ってね」
「頑張っています」
ちょっとだけ悲しい気持ちで不動産屋から借りた合鍵を取り出し、ルーテシアを部屋へと招き入れる。
4LDKのその部屋は奥行きが広く、広々とした部屋だった。内装はシンプルな部類に入るが、
質素というよりも洗練された趣があり、通好みといえる。何より素晴らしいのはその展望で、
リビングからは水平線を一望することができた。
「奇麗・・・・」
「でしょ。ここが一番の候補なんだ」
新築だから契約している人間もあまりいないため、今ならばどの部屋も選び放題らしい。
ルーテシアさえ気に入れば、このままここに決めるつもりだった。
「それに防音だし、床暖房も最初からついているしね」
「けど、広すぎない?」
一部屋辺りの大きさが六課の寮の部屋よりも広い。家族3人どころか、その気になれば7、8人くらいは住めそうだ。
「子どもが5人もいれば、ここも狭く感じるよ」
「5人も作るの?」
「足りないかい?」
おどけたように肩を竦める。それがおかしかったのか、ルーテシアは口に手を当てて肩を震わせた。
「良いよ。5人でも10人でも産んであげるから」
「別に無理はしなくて良いよ。それに六課が正式に発足したら、忙しくて・・・・子作り・・・・なんて・・・・・・」
不意に視界が歪み、エリオは尻餅をついた。頭を振って目を擦るが、うまく焦点が定まらない。
「エリオ・・・・やっぱり疲れているんじゃ・・・・・」
「うん・・・・そうみたい・・・・」
ここに来て、眠気がピークに達したらしい。立つこともままならないなんて、相当疲れが溜まっていたのかもしれない。
「エリオ、こっち」
苦笑したルーテシアは、エリオの体を横にして、自分の膝枕にエリオの頭をそっと乗せた。
「ルー・・・悪いよ・・・・」
「良いから。私がしたいからするの」
「そう・・・じゃ・・・お言葉に・・・あま・・え・・て・・・・」
まるで電源が切れるように、エリオは深い眠りへと落ちていった。
その時、上着のポケットから手の平に乗るくらいの小さな箱が転がり落ちた。
「ん?」
好奇心に駆られ、悪いと思いながらもルーテシアは箱を手に取った。柔らかな生地で包まれた箱には何の細工も施されていない。
ただ、万国共通と思われるその形に、ルーテシアはまさかと思って蓋を開ける。次の瞬間、ルーテシアはその輝きに目を奪われた。
箱の中に入っていたのは、ダイヤモンドが嵌めこまれたシルバーリングだった。その意匠に何となく心当たりがあったルーテシアは、
慌ててリングに彫られているブランド名を探した。
「エリオ・・・・」
嬉しさと呆れが混じった複雑なため息を漏らす。
リングに彫られたブランド名は、クラナガンでも一、二を争うジュエリーショップのものだった。
特に、結婚指輪に関しては業界で右に出る店はないと言われている。もちろん、有名なだけあって値もかなり張る。
「見栄張らなくてもいいのに・・・・・・けど、ありがとう」
愛おしげにエリオの額に口づけすると、ルーテシアは彼がプレゼントしようとしていた指輪を自分の左手の薬指に嵌めた。
その輝きにうっとりと見惚れながら、ルーテシアは愛する人との幸せな時間を噛み締めるのだった。
to be continued
340 :
B・A:2008/02/25(月) 00:34:33 ID:4NJXRTT0
以上です。
毎回毎回、悩んだり戦ったりというのもなんだし、ここいらで描写し足りないラブラブ分を補給しました。
何が大変だったって、書いている本人が推敲しながら背中が痒くて悶えたことです。
これで後は結婚前夜と当日とその後を描写すれば終わりです。順当にいけば3話くらいで。
支援、ありがとうございました。
あま〜〜〜〜〜〜〜い
口から氷砂糖が生成できそうなほど甘いおはなし
ごちそうさまです
乙です。
とても幸せな…ニヤニヤしてしまう話でしたが、最後のあたりで変なフラグを感じたのは、
自分がひねくれているからでしょうかw
次回も楽しみにさせていただきます。
結婚前夜、当日と言わず、結婚初y
甘ッ!!まるでスクロースを1`食べたようだ。
だがGJ!
あまっっっっぅtぅt!(乙代わり
今の自分なら一キロの砂糖水すら薄味に感じられるはず
いや、しかしいいわ〜
いままで鬱展開だったからこそ
ここまできたことに安らげる
リンディ茶に勝る甘いお話ごちそうさま、GJ.
ミッドチルダでもデビアス社のイメージ戦略は成功しているのか・・・
希少性ではダイアモンドよりサファイアやルビー、エメラルドの方が遥かに上なんだがなぁ。
>340
なんという激甘.激しく激しく激しく(中略)GJです.
久々に超強烈な砂吐きSSを読めました.
この二人のフィールドの暖かさというかなんというかがとても素敵ですわね.
亀だけど、ヤンギレなのはさんのティアナ撃墜は普通に問題じゃないか?
『待機任務中』の訓練なのに有事の作戦行動に支障が出るような行動を、
本来制止する側の隊長が部下に対して行ったわけだし。
>>346 PMCまで使って紛争地帯に突っ込む連中だぜw
ダイアモンドは永遠の輝きとかほざく連中は地球でもミットチルダでも悪どいと相場が決まってる
もちろん商売上手なので消費者にブランドとして覚えこませるなんて朝飯前だw
>>348 ティアナとスバルが抜けても大丈夫なんじゃね?
交換部隊もいるし
てか、あの4人だけじゃどうしようも無いしな、特に初期の場合
殆どシグナムと交換部隊、後はあまり見かけなかったファイトさんとザフィーラ?が現場で頑張ってたんでね?
350 :
ザ・シガー:2008/02/25(月) 01:37:59 ID:ruAXqfqH
相変わらずGJですね。
かつての激しい戦いを知っているだけに二人のこういう暖かく穏やかな時間に心が和みます。
早く家族揃って幸せになって欲しいです。
そして投下するが、準備は良いかい?
今回はシグナム姐さんのターン、「烈火の将は狙撃手がお好き」の第六話です。
あと数分見直したら投下行きます、そして言わずもがなエロ。
>>348 その方向で見ると確かになのはの行動は問題があるな
>>349 交換部隊を頼りにしちゃだめだろw
夜勤の人に
昼間の人が休みだから昼間も出ろついでにそのまま夜勤にも突入だからな
っていうようなもんだし
ズボン脱ぎ捨てて待ってます。
>>348 どうも原作では星組と雷組は将来のエリートを育てるために作られた節がある
なぜならデバイスもワンオフの物が与えられ、訓練も小隊ごとの連携と言うよりは新人達の個人のスキルアップや連携を主眼においての訓練だからだ
そう考えるならなのはさんのやったことは所謂修正として捉えて教官の裁量ギリギリのことだとも考えられる
要は不測の事態が起きたら隊長達が奮闘するから新人達は訓練に専念させようという考え方なのかもしれない
>>351 交換部隊は結構規模がありそうだし、あの4人が使い物になるまでは交換部隊のみでやってたようですよ?
それに本編や漫画、SSを見たり聞いたりする限り
機動六課の出動の大半はなのはさんとステエキ抜きだったんじゃなかろうか?
355 :
ザ・シガー:2008/02/25(月) 01:46:00 ID:ruAXqfqH
それじゃあ、そろそろ投下します。
ヴァイス×シグナムのSS「烈火の将は狙撃手がお好き」の第六話。
今回ももちろんエロです。
356 :
ザ・シガー:2008/02/25(月) 01:46:56 ID:ruAXqfqH
烈火の将は狙撃手がお好き6
機動六課の隊舎の中にある食堂、そこで六課所属の医務官シャマルは遅めのランチを味わっていた。
そんな彼女の隣に機動六課部隊長であり家族でもあるはやてが座る。
「あら、はやてちゃん」
「シャマル、ここええかな?」
「はいどうぞ」
「ところでシャマル、一つ聞いてええ?」
「なんですか?」
「最近シグナムの様子が変やろ? なんちゅうか、上機嫌の時もあればえらい不機嫌な時もあるし、それにしょっちゅう外泊しとるし。なんか知っとったら教えて欲しいんやけど」
「べ、別に私は何も知りませんけど…」
はやての質問に思い当たる節があるのかシャマルは少し焦ったように表情を硬くして眼をはやてから反らす、心なしか冷や汗もかいている。
そんな所に、含みを込めた笑みを宿したリィンが現われた。
「ふふふっ……それは“大人の秘密”なのです」
「ちょっ! リィンちゃん言っちゃダメよ!!」
「しまったです、ついうっかり言っちゃったです!」
「なんや、リィンは知っとるん? 仲間はずれにせんと私にも教えて〜」
「いいえ、これははやてちゃんでも言えないです。リィンお口にチャックです」
「そう言わんと教えて〜な、ええやろ? な?」
いつものように食事時を姦しくも愉快な時間が過ぎる。
だが彼女らは知るまい、家族である烈火の将のその幸せな時に波乱が近づいている事など。
□
機動六課隊舎内の人員輸送用ヘリの格納庫、人気の無いそんな場所に二人の男女の姿がある。
一人は機動六課所属のヘリパイロット、ヴァイス・グランセニック。そしてもう一人は機動六課スターズ分隊所属のティアナ・ランスター。
二人の身体は満遍なく汗に濡れ、息も激しく上がっている、そして何より纏う衣服が裂かれ脱がされ半ば裸体の様を呈していた。
「はぁ…はぁ……ちきしょう」
ヴァイスは汗に濡れた身体を震わせて、荒い息を吐きながら搾り出すように言葉を漏らす。
その表情はひどく硬いもので、彼の胸中に重い罪悪感が宿る事を易く想像させる。
ヴァイスはふと傍らに横たわっているティアナに眼を向ける。
そこには服を半ば裂かれ、半ば脱がされた状態のティアナが横たわっている。
ティアナの身体は全身を満遍なく精の白濁に染め上げられて汚し尽くされ、下腹部の秘所からは止めど無く膣内射精された精液が泡を立てて零れていた。
それは紛れも無い強姦と激しい蹂躙の痕跡。
逃れようの無い自信の罪にヴァイスの良心は否応無く悲鳴を上げる。
「俺は……なんて事をしちまったんだ」
自身が一服盛られていた事など知らないヴァイスにとって、これは自分自身が巻き起こした罪である。
性衝動に任せて妹のように接してきた少女の純潔を奪ってその身に決して消えぬ傷を作ったという認識がヴァイスの精神を蝕む。
「んぅ…」
ヴァイスが俯いて激しい自己嫌悪と罪悪感に苛まれていると、激しい責めに意識を失っていたティアナが目を覚ました。
朦朧とした意識で焦点の定まらないティアナの視線がヴァイスを捉える。
その瞳に射抜かれてヴァイスは身体を震わせた。
「…ヴァイス……陸曹」
「ティアナ……すまねえ…俺は…俺は取り返しの付かねえ事を…」
涙を瞳に滲ませながらヴァイスは必死に言葉を搾り出して謝罪の言葉を吐く。
その様はいつもの飄々とした風でも、兄貴然とした頼りがいのあるものでもなくひたすら弱弱しかった。
そんなヴァイスの姿を見てティアナの心中に相反する二つの感情が生まれる。
それはヴァイスに一服盛って彼に淫行を半ば強要して彼の良心を深く傷つけた事への罪悪感。
そしてもう一つは、彼を愛おしく想い自分だけが独占したいと思うどす黒い愛欲の感情。
ティアナの心中にグリフィスの言葉が思い起こされる。
“でもこれくらいしないとヴァイス陸曹を取られちゃいますよ?”
悪魔の誘惑にも似た逆らい難い言葉を己が胸中に反芻し、ティアナはこの黒く醜い欲望の炎に身を任せる事にした。
「ヴァイス陸曹……私、初めてだったんです…」
その言葉にヴァイスは身体を震わせる、胸の内を駆け巡る負の感情により彼の顔は苦しげに歪む。
それこそ比喩抜きで死にたい程の後悔を感じているのだから無理もないだろう。
「すまねえ……本当に…すまねえ…」
ヴァイスは掠れた声で呻くような謝罪の言葉を漏らす、ティアナは心に抉られるような痛みを感じるがそれを無理矢理捻じ伏せる。
彼の全てを手に入れる為にはそうしなければ駄目なのだ、心を悪魔に売り渡してでも非情にならなければならない。
そして、ティアナは意を決して口を開いた。
「だから………責任とってください」
□
「料理を習いたい?」
「……はい」
帰宅したはやてにシグナムが頼んだのは彼女に似つかわしくない家事の師事であった。
そしてシグナムの顔は心なしか朱に染まっており、表情も緊張に硬くなっている。
「別にええけど、どうしてまたそんな唐突に?」
「それは……その…色々ありまして」
「そう言わずに教えて〜な、やっぱ男関係?」
「なっ! シャマルやリィンが何か言ってたんですか!?」
「別に二人は何も言わへんかったよ。でもえらい慌てようやねぇ〜、やっぱ図星なん?」
「えっと…その…」
シグナムは顔を俯かせて真っ赤になった頬を隠して恥らう。
その様はどこから見ても純情な恋を胸に宿す乙女のものであり、ひどく可愛らしい。
この姿に彼女が戦場で鬼神の如く剣を振るうベルカの騎士であると想像できる者がいようか。
シグナムのそんな姿にはやては思わず笑みを零して柔らかく微笑む。
「別に無理して話さんでええよ、そのうち話したくなったら教えてな? 私かて恋愛経験くらいあるんやから何かアドバイスくらいできるから(って言うてもグリフィス君しか知らんけど)」
「…はい」
「それじゃあ、何か簡単なもんでも作ってみよか?」
「はい」
はやてはそういうとエプロンをかけて台所に向かう、シグナムもそんな彼女に付き従って台所に向かった。
□
「あんっ! ふああぁぁあっ!!」
機動六課部隊員宿舎の一室で色に染まった矯正が響き渡る。
部屋に備えられたベッド上でメガネをかけた少女が四つん這いになって同じくメガネをかけた男と交合し、後ろから激しく男根に突かれている。
その姿は言わずもがな全裸であり、汗に濡れた裸体は艶やかに彩られている。
後ろから少女の蜜壷を穿つ男根は凄まじい律動で内部を抉り容赦なく無常の快楽を与えていく。
「ふあぁあっ! だめぇ…そこだめえぇ」
力強く膣内を擦り上げる肉棒の蹂躙、そして同時に指を差し込まれて刺激された菊座が敏感に反応して否応無く絶頂の高みへと少女を誘った。
身体が一瞬強く痙攣して震え上がり少女の全身を絶頂の波が駆け抜ける。
少女の名はシャーリーことシャリオ・フィニーノ、そして彼女を犯すのはグリフィス・ロウラン。
機動六課に所属するロングアーチのメンバーである二人は、今日もまた背徳的なまでに互いの肉欲を貪りあう。
だが二人の睦み合いは、愛し合っているというよりはむしろグリフィスの手によって一方的に蹂躙されていると表現する方が正しいだろう。
先の激しい絶頂に、シャーリーは息も絶え絶えとなっているがグリフィスは躊躇無く菊座に埋めた指を抉りこんで彼女を覚醒させる。
「ひゃああっ!!」
本来なら強すぎる刺激に痛がるところだろうが、シャーリーが漏らしたのは紛れもない悦びを孕んだ嬌声。
度重なる情交で開発され尽くした少女の菊座は、容赦ない乱暴な刺激にも快楽を感じる淫穴へと変わっているのだ。
グリフィスは闇を含んだほの暗い笑みを浮かべて少女の菊座を弄び、蜜壷に埋まった硬い肉棒をさらに怒張させる。
「シャーリー、なに休んでるんだい? 僕はまだ全然満足してないんだよ」
「まってぇ……わらひ…いまイったばっかりで…ふあぁぁあっ!!」
シャーリーの懇願も虚しくグリフィスの凶器が激しい動きで膣を満遍なく抉る。
支援します
怒張した肉根がシャーリーの性感帯を的確に擦りあげ、指が菊座を肛虐し、彼女に再び絶頂の高みを呼び起こす。
「あぁぁあ…わらひぃ……まら…イっひゃうぅう!!!」
与えられる快楽により完全に理性の瓦解したシャーリーは耳の溶けるような甘い嬌声を上げて身体を震わせて喘ぎ狂う。
それに応えるようにグリフィスも突き上げる肉棒の動きを激しくして精の発射に備える。
「それじゃあ僕もそろそろ出してあげるよ」
その言葉と共に一際強い腰の動きでグリフィスの肉棒が蜜壷の一番敏感な性感帯を擦り上げ白濁たる精を発射し、耐え難い強烈な快感を与えた。
瞬間、シャーリーは意識を失うほどの絶頂に飲み込まれて全身を痙攣させる。
「ふあぁぁあああっ!!」
□
陵辱とも呼べるような情交を終えたグリフィスは気絶したシャーリーをベッドに残して一人シャワーを浴びて身体を洗って自室に戻る。
そこで彼宛の通信が入っている事を伝えるアラームが鳴った。
「ん? 通信? ティアナからか…」
グリフィスは相手を確認してから自身が被っている仮面を即座に変える。
今まで被っていた陵辱し服従させる相手に向けるものから、優しく残酷に相手の心を惑わすものへと。
「はい、ロウランです」
『グリフィスさん……私ですティアナです…』
「こんばんはティアナ。どうしたんですか? こんな時間に」
『はい……じつは…』
ティアナは話した、この日ヴァイスとの間にあった全てを、そして自分がどういう選択肢を選んだか、洗いざらい全て。
話を聞き終えたグリフィスは酷く沈痛とした硬い表情をする。
「そうですか……まさかそんな事が。すいません僕があんな物をあげたばっかりに…」
『いえ…気にしないできださい。私の責任ですから』
「でもこれで晴れてヴァイス陸曹と結ばれた訳ですね」
『はい……でも、良いんでしょうか…こんな形で』
「ティアナ、こうでもしないと永遠にあなたはヴァイス陸曹と結ばれなかったかもしれないんですよ? それともシグナム副長に取られても良かったんですか?」
『そ、それは…』
「それが嫌なら受けれるしかないでしょう?」
『……』
「じゃあティアナに良い情報を教えてあげましょうか?」
『情報?』
「ええ、とても役に立つね。まあ使うかどうかはティアナ次第ですが…」
グリフィスはひどく優し気な笑みを浮かべて囁く、それはともすれば悪魔のような甘言で以って。
今回は以上です。
っていうか間違ってこの後の話を消去しちゃった……
いまから急いで書き上げるのでこれはAパートって扱いでお願いします。
362 :
ザ・シガー:2008/02/25(月) 02:03:11 ID:ruAXqfqH
しかもコテ忘れた…色々すいません
グリフィスシャ−リィキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
エロイ!エロイよ!!
やっぱり闇の鷹になってるよw
GJw
なんて孔m……いや黒いから司馬懿なグリフィス。
GJ!
GJ、スナイパーなのにゼロ距離射撃とな(性的な意味で)
これはクリティカルヒットしたかもわからんね
あはは、投下乙でした(乾いた笑
グリ、ヴァ、ティ、……南無(数珠を付けた手で合掌しつつ
グリフィスが鬼畜眼鏡になっとるwwwwwgj。
>部屋に備えられたベッド上でメガネをかけた少女が四つん這いになって同じくメガネをかけた男と交合し、後ろから激しく男根に突かれている。
何故かクアットロが最初に浮かんだ俺は心の底からクアットロ陵辱を望んでいるんだろうか
>349
ヤパリかww
せめて誕生石なら・・・あれ、ミッドチルダでも誕生石って概念はあるのかな?
てかそれ以前に誕生日がわからんが。
370 :
ザ・シガー:2008/02/25(月) 03:00:56 ID:ruAXqfqH
続き出来たんで投下します。
さっき投下した分の続きってことでまとめの際は一緒にしてください。
□
六課での勤務を終えたヴァイスは家路に着き、自身の住まうアパートの一室へと帰り着く。
ティアナとの一件もあり、ひどく足取りが重い。
そしてドアノブの手を掛けて鍵を開けようとすると、ドアは何の抵抗も無く開いた。
物取りでも無ければ彼の部屋に入る人間は二人しかいない。
一人は少々兄離れできない妹、そしてもう一人は…
「お帰り、ヴァイス。勝手に上がらせてもらっているぞ」
そこにはヴァイスの恋人である烈火の将が、台所からエプロン姿で現われて彼を出迎えた。
ヴァイスはシグナムの朗らかな笑顔に今日ティアナと交わした淫行を思い出し、顔を反らした。
今シグナムの顔を見るのはあまりにも辛い、だが彼のそんな心情を知らないシグナムは不思議そうな顔をする。
「どうした? 何かあったのか?」
「いえ……何もないっすよ…」
近づいてきたシグナムから漂う髪の甘い香りに、エプロンを押し上げて自己主張する豊満な乳房。
その全てがヴァイスの中に獣欲を滾らせる、彼の体内に満ちるラグナやティアナの盛った諸々の薬の効果は未だに身体に火をつけたままだった。
自身の中の押さえ切れない欲望にヴァイスは思わず胸中にて毒づく。
(どうなってんだ俺は…ティアナにあんだけしたのにまだ収まらねえのか? これじゃ獣じゃねえか…)
そんな事はついぞ知らぬシグナムは身体を寄せて、心配そうにヴァイスの顔を覗き込む。
思わず身体を近づけた為に自身の胸がヴァイスに押し当たっている事など構わず、間近から彼の顔を見つめて。
「大丈夫か? 顔が真っ赤だぞ?」
すぐ近くからシグナムの熱い吐息がかかり、鼻腔を髪の甘い香りが駆け抜ける、そして何よりも身体に押し付けられるたわわな胸の果実の柔らかい感触。
その全てにヴァイスの中に理性という名の楔は破壊された。
「ん? どうし…んむぅうっ!」
次の瞬間にはシグナムの唇はヴァイスに塞がれて、即座に舌の侵入を受ける。
いつもならゆっくりと情欲を高めるところだが、今日のヴァイスは本能の赴くままに口内を満遍なく蹂躙して唾液を味わう。
強く重ねた唇はそのままに、ヴァイスはシグナムの身体を壁に押し付けて身動きを封じた。
「ちゅぷっ…んうぅう……ぴちゃっ」
垂れた唾液が互いの服を汚すがそんな事はお構い無しにヴァイスの手がシグナムの乳房に伸びてその豊満な双丘を揉みしだく。
シグナムはいきなりの淫行に驚き、身をよじって逃げようとするがヴァイスの与える暴力的な快楽に徐々に抵抗する力を奪われていった。
手馴れた愛撫で乳房を弄り終えたヴァイスの手が今度はシグナムの股ぐらに伸びる。
秘所への愛撫が始まるかと思ったシグナムだがその予想は裏切られ、ヴァイスの手はシグナムの瑞々しい太股を掴んだ。
「…ヴァイス?」
シグナムの言葉に答える事無く、ヴァイスはシグナムの身体を太股に回した手で持ち上げる。
両足を大きく開かされた状態、ヴァイスはそのまま下着をずらしただけのシグナムの秘所に自身の猛る男根を押し当てる。
そして一瞬の逡巡無く一気に挿し貫き、膣の最奥へと亀頭を叩きつけた。
「ひゃああぁぁあっ!!」
対面立位、いわゆる“駅弁”という体位でシグナムは犯される。
自身の体重がかかり、いつも以上に男根の突き上げが激しく感じる。
さらにヴァイスは持ち上げたシグナムの体を激しく上下に揺さぶり、否応無く蜜壷を強く抉って彼女の性感帯を擦りあげていく。
「待ってぇ……いきなり…ひゃんっ!…はげしぃ」
シグナムは強すぎる快感に瞬く間に絶頂へと達しかけ、涙まで流して懇願するが興奮したヴァイスはまるで止まる様子が無い。
それどころか逆にさらに動きが激しくなってシグナムを責めたてる。
あまりに暴力的な陵辱だが、彼の動きの全てが正確にシグナムの性感帯を捉えているために、彼女は呆気ない程に絶頂の高みに達した。
「ふああぁぁあぁぁ!!」
シグナムは身体を大きく震わせ、全身を痙攣させて激しい快楽刺激に呑まれる。
蜜壷は狂おしい程に埋まる男根へと絡みつき締め上げて射精を促す、それに応えるようにヴァイスも濃厚な精を放った。
愛蜜の果汁を潮と吹くシグナムの秘所からヴァイスの放った精も加わり、床を淫蕩な水気で汚す。
「はぁ…はぁ…」
シグナムは全身を駆け巡る暴力的な荒々しい快楽刺激によって息も絶え絶えとなる。
だが対するヴァイスは未だに硬度の衰えない自身の肉棒で彼女をさらに突き上げた。
「ひゃあぁあっ!! もうだめぇ……ゆるしてぇ」
正気を失いそうな程に与えられる快楽にシグナムは涙混じりに哀願するもヴァイスはそれに猛る男根の突き上げで応えた。
□
「まったく……せっかくの料理が台無しだ」
シグナムはそう言いながら焦げたフライパンを眺める。
sienn
結局、廊下で突然始まった交合はベッドへと戦場を移して延々と続いた。
そして火のかかったままだった鍋を焦がしてシグナムがはやてから教わった料理を焦がし尽くしたのだ。
シグナムは台所の惨状をそのままに寝室のベッドへと向かう。
そこにはベッドの上で安らかに眠るヴァイスの姿があった。
ヴァイスは行為が終わるや否や気絶するように眠りに付き、今は泥のように眠っている。
シグナムはそんなヴァイスの隣に腰を下ろすと彼の顔を愛おしそうに優しく撫でた。
「ヴァイス……今日は一体どうしたんだ?」
眠り続けるヴァイスは無論何も答えない。
そんな時、シグナムの眼に異様なものが映った。
それはヴァイスの首筋にある赤い痕、言うなれば蚊にでも刺されたような痕である。
シグナムは知っている、これは蚊などではなく口付けによりできる痕である。だがシグナムは今日の行為で彼に首筋に口付けた記憶など無かった。
続く。
375 :
ザ・シガー:2008/02/25(月) 03:11:45 ID:ruAXqfqH
投下終了です。
今日は俺の不手際で最後の方を消去してしまい、ちゃんとした形で投下できませんでした。
読んでくださった皆様に迷惑をかけてしまいました、本当にすいません。
376 :
( ゚Д゚):2008/02/25(月) 03:24:14 ID:PvnpC5kr
うぉぉぉぉっやべぇっこんなピンチだってのに
オラァワクワクして来たぜ!?
ともあれ、
>>375 ザ・シガー氏 GJです。
っつかグリフィス、死亡フラグいくつ立てれば気が済むんだ……
ところで投下は待ったほうが良いかな?
>>375GJ
エローーーーイ!
けどドンドンすばらしい小船な展開に…
ヴァイスはフラグ回避できるでしょうか
>>376 あと10分、つまりシガーさんの投下後30分まで待った方がいいかも
379 :
( ゚Д゚):2008/02/25(月) 03:33:52 ID:PvnpC5kr
スマン。ちょっと加筆する。もえちょっと遅れる。
>>375 GJ、このまま行くといつか「あの女の匂いがする」イベントですね?
>>309 GJです
やっぱりエリオの声が福山に(ry
>>( ゜Д゜)氏
今回はシグナムパンチはあるのかな?w
wktk
よっしゃ、いくでー
注意事項
・まぁ、初っ端からどえらい捏造です。
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている人は、読まないほうが吉です。
・でも、フェイトファンには比較的毒が少なかったり……今回出番ねーよ。
・ぶっちゃけ言う、今回原作ヘイトだ。アリサマンセーだ。客観的に見るとそうとしか言えん。
・あぼーんキーワードは「熱い彗星の魔導師たち」
「シグナム……」
まず最初に、軽く説教をしておいてから、はやては、ため息をつきつつ、言う。
「正直、あたしの判断ミスでもある。ライトニングの2人は小さいから、シグナムが副隊
長のほうがええて思うてた」
機動6課隊舎、課長大隊長室。
「いえ……それにしても、高町とヴィータに任せきりにして、積極的に様子を見に行かな
かったのは私の落ち度であります故……この前の新聞記事のこともありますし」
シグナムは申し訳なさそうに、言う。
「あれなー。正直、リンディ提督から聞いたときは顔から火ぃ出るかと思うたで。まぁ、
シグナムの方はたまたまやろし、シャーリーの方は速攻ネジ巻いといたけどな」
苦笑しながら、はやては言う。
「申し訳ありません」
赤面し、恥じらいながら、シグナムは言う。
「気にせんでええて」
はやては、苦笑しながら言った後、真顔に戻って、言う。
「しかし、そうしてわざわざ陸に作らせてしもたカード、切らせてまで、アリサちゃんテ
ィアナ持ってく程、執着してたんやろか?」
「聞き及ぶところでは、バニングスも自分の小隊に参加させようと誘っていたようです。
もっとも、その時点で先に高町が声をかけていたようですが」
シグナムは、プレーンな口調で、自分の知る情報を、告げる。
「なるほどなー」
はやてはそう、言ってから、
「ところで、シグナムは今回の措置、どう思う?」
と、シグナムに訊ねた。
「正直、ティアナ・ランスターに関しては、悪くはない措置かと。もともと、高町とはソ
リが合わないようでしたので。どちらがどう頑張ったところで、伸び悩み始めるのは時間
の問題でしたでしょう」
「せやなぁ……スカリエッティもそろそろ本格的に動き出したみたいやし」
はやては、困惑気に言い、コツコツ、と、指先で、机の上に広げられた、2枚の書類を、
叩く。それは、昨夜起きた、レリック輸送トラック強奪事件の報告書と、それに関してア
リサが書いた始末書の、それぞれのコピーだ。
「爆弾に日本製の部品まで使ってきよった……ひょっとしたら、本格量産の戦闘機人が出
てきてもおかしないで。ぶっちゃけ、訓練にかけとる時間、1分1秒でも惜しい」
「陸がらみでなければ、全員を一度高町とバニングスと天秤にかけさせてみるのも、一興
かもしれませんが……」
「ほう」
シグナムの言葉に、はやては、意外そうに声を出した。
「シグナム、今回の件でアリサちゃんに反発してる思うてたけど、むしろ買ってるんやな」
「ええ。…………?」
シグナムは、肯定の返事をしてから、かすかに訝しげに、眉をひそめた。
「ただいまー。はやてー、用事ってなんだー?」
シャーリーに言い、帰還後、部隊長室にくるように言ってあったヴィータが、そう言い
ながら、ノックもなしに、部隊長室に入ってきた。
「お疲れさんやヴィータ。ちょぉこっち来ぃ。ええもんやるで」
「えっ? なになに?」
ヴィータが、表情を輝かせながら、はやての執務机に近寄ってくると、はやては、机の、
一番下の、底の深い引き出しを開けて、『局員精神注入扇』と書かれた、先日シャーリー
の血を吸ったばかりの、特大ハリセンを取り出した。
熱い彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
PHASE-06:Past oneself
「解任!? あたしが!? なんでだよはやて!?」
おでこの中央に、ハリセンでシバかれた大きな痣をつけつつ、ヴィータは、烈火のごと
き勢いで、はやてに問い質す。
「なんでもくそもあらへん! ヴィータ、副隊長言うのは、隊長立てるのも当然やけど、部
下について隊長がいたらへんことがあったら、それを正すのも役目やで! 一緒ンなって1
人の部下、苛めとるアホがどこにおる!?」
「だ、だけど……あれはティアナのヤツが……」
ハリセンを右手に持ったまま、ミニスカートなのも構わずに執務机に積み木崩して怒鳴
りつけるはやてに、ヴィータは気圧されながらも、言い訳を試みる。
「問答無用や! ヴィータは第2小隊『スターズ』副隊長を解任、第4小隊長専従を命じる!
ええな!?」
はやては、激昂した様子のまま、ハリセンを軍配のように翻し、そう言った。
「ええっ!?」
ずがぁんっ、と、ヴィータは蟹股になり、ショックを受けたポーズになる。
「第4小隊という事は……」
シグナムがその事に気がついたとき、
ピンポーン
インターフォンの呼び出し音がして、訪問者の声が、中に響いてくる。
『はやてちゃーん、ええかー、入るでー』
「あ、ええでー」
積み木崩しのポーズのまま、はやては、訪問者にそう答えた。
「レン?」
ヴィータは、驚いたように、振り返る。
「なんやヴィータ、妙に辛気臭い顔しよってからに」
レンは、6課の制服姿で、そう言いながら、部隊長室に入ってきた。
「寝てるとこ起こしてしもてすまんな、レン」
言って、はやては椅子に腰掛けなおす。
「ええよー、今日のビハインドは第5が先発やし」
「そか」
レンは、背振りを加えながら、はやてにそう言った。はやては、苦笑交じりに、返事を
する。
「すまんついでに、レン、フォワードの副隊長に移ってもろてええやろか?」
「ほぇ?」
はやての言葉に、レンはきょとん、とする。
「何、フォワード追設するん?」
「いや、ヴィータと入れ替わりや」
「なんやヴィータ、何ぞヘマでもしよったんか」
ケタケタと苦笑して、レンはヴィータを見た。
「あたしがヘマしたわけじゃねぇ……と、思います」
ヴィータは、怒鳴るようにレンに言い返そうとしたが、途中ではやての笑顔に青筋が浮
かんだのに気付くと、勢いを削がれた。
「ちょっとメンバー入れ替わりがあってなぁ。マーガレット、スターズで見る事なったね
ん。せやから、レンの方が縁もあるしええやろて」
はやては、苦笑交じりのまま、一旦浮かんだ血管を引っ込めて、レンにそう言った。
「ええけど、でも、あたしやとフォワードの火力下がる言うから、ヴィータ出したんちゃ
うの?」
レンは、素の表情で、はやてを見て、訊き返す。
「仕方あらへんやん。ヴィータはなのはちゃんに対して、気負いすぎてるからな」
「くっ」
はやては、レンにそう答えた。それを聞いて、ヴィータは不機嫌しそうに、そっぽを向
いた。
「それに、レン、古代ベルカでのミッドチルダエミュレーター試したいて、前から言うて
たやん」
「そんな事をしていたのか」
はやての言葉に、シグナムが、どこか呆れたように言いつつ、レンに視線を向ける。
「へへ〜、あたし、ヴォルケンリッターの中でもシャマルに次いで射撃弱いねんからな。
クイントに協力してもろて、ジルベルンメタリッシュと一緒にコツコツ開発しててん」
首元に下げられた、待機状態のジルベルンメタリッシュを弄りながら、レンは自慢げに
そう言った。
「ところで、レンはアリサちゃんと直接やりおうたこと、あったんやっけ?」
「おう、あるでー」
はやてが聞くと、レンは笑顔で、即答した。
「そうだったか?」
シグナムが、首を捻る。
「シグナム、タバコ吸うてもええで、髪、ええかげんうっとぉしい」
「あ」
はやてに言われて、シグナムが気がつくと、シグナムの手の指は、はやての後ろ髪を、
無意識に、手いたずらしていた。
「すみません。……それでは、失礼して」
シグナムは、慌てて、一旦手を引っ込め、直立不動の姿勢に戻る。それから、制服の内
胸ポケットから『ゴールデンバット』を取り出すと、器用に1本飛び出させ、それを、銜
えた。
『Entzunden』
胸元のレヴァンティンが、待機状態のまま、そう告げると、タバコを覆うようにしたシ
グナムの手のひらの中で、ボッ、と火が起こり、タバコを紅く、燃え上がらせた。
ゆっくりと吸い込み、旨そうに紫煙を燻らす。
「はっ!?……な、なんでしょうか?」
気がつくと、はやてとレンが、揃ってシグナムを見て、妙に楽しそうに、ニコニコして
いる。
ヴィータだけは、けっ、と、そっぽを向いたままだった。
「何って、なぁ、はやてちゃん」
レンが、笑顔のままはやてを見て、振る。
「うん。タバコも、シグナムみたいなかっこええ系の美人さんにかかると、ええな、って」
はやても笑顔のまま、そう言った。
「へ、変なことを言わないでください、もう……」
シグナムは恥ずかしそうに言いつつ、煙を吐き出す。
「で、レンがアリサちゃんとやりおうたのって?」
はやては、シグナムがあげた疑問を改めて、レンに問いかける。
「再起動して、初っ端の頃、何度か、模擬戦の相手してもろた」
「ああ、そう言うことだったか」
シグナムは、納得が言った、というように、そう言った。
「そう言うシグナムからは、アリサちゃんて、どう見えるん?」
はやては、シグナムを振り返り、そう言った。
「そうですね、良く言えば、明朗快活、芯の通った性格、気質を持っています。リーダー
シップ性もあり、かつ本人にも多才なセンスがあります。人を使うのも自分で行うのもそ
れなりに上手く行くタイプでしょうか」
「悪く言うと?」
「高慢で、かつ、愚直なところあり。言い出したら、聞かないことがあります。社交性そ
のものは高いですが、ソリが合わない人間とは、とことん反発します。特に、同年代や、
年下に対して見られます。もっとも、本気で気に入らないとなれば、年上でも楯突きます
が」
シグナムは、少し逡巡しながら、そう答えた。
「たしかに、ティアナ似の性格ではあるよな」
皮肉交じりに、ヴィータがそう言った。
「確かに。ただ、決定的な違いは、バニングスは徹底して上昇傾向であるところでしょう
か」
「せやね、アリサちゃん、他人に出来て自分に出来へん事、無い思うてるからな」
シグナムの言葉に、レンが同意の言葉を付け加えた。
「ティアナはダウナー傾向やからな……はぁ」
シグナムとレンの答えに、はやては納得したように言いつつ、寂しげに、ため息をつい
た。
「? なにか?」
シグナムは、少し怪訝そうに、はやてに訊ねる。
「あたしのしっとるアリサちゃんて、それとは全然逆なんよ」
「は…………?」
シグナムが、絶句するように、聞き返した。レンも、小首をかしげる。
「あたしがアリサちゃんと一緒だったんは、聖祥大附属小での、3年間だけや。けど、ア
リサちゃん、あたしの前では、自分引っ込めてしまいよるん。なんでも、すずかちゃんに
判断振っとってな。あたしの前で、アリサちゃん、自分の意見出したこと、あんま見たこ
と無い。せやから、今回、アリサちゃんがここまでやるん、驚いてるんや」
「それは……」
ヴィータとレンは、キョトンとして、顔をあわせていたが、シグナムは、言い辛そうに、
視線を逸らした。
「わかっとる。10年前の事件のせいや……」
“最後の”『闇の書』事件。
その顛末において、アリサとユーノだけが、略式とさえ言えない当事者の処断に反対し、
裁判の開廷を望んだ。
それがわだかまりとなり、はやてを擁護するなのはと、アリサの親友関係は、事実上、
解消されてしまった。なのははよく、アリサに声をかけようとしていたが、それに対する
アリサの態度は、“はやての知っているアリサ”の物だった。
やがて、小学校を卒業。アリサは聖祥大附属をエスカレーター式には進学せず、市立の
海鳴三中へ通い、フェイト、アリシア、すずか、もしくはクロノ、アルフ、リンディのい
ずれかごしにか、なのはやはやてとは付き合う機会すらなくなっていた。
「何がいけなかったんやろなぁ……なんで、皆バラバラにならなきゃあかんかったんやろ
うなぁ……どうして、アリサちゃん、レジアスなんぞに味方しとんのかなぁ……」
「とゆーわけで」
こほん、と、わざとらしく咳払いをしてから、アリサは、切り出した。
「本日付で我がレッドフレイム小隊は、マギー二士に代わって、ティアナ・ランスター二
士を迎えることになりました」
アリサが言うと、ウェンディは、ぱちぱちと拍手をした。
「歓迎するっス、よろしくっスよ〜」
「はぁ……」
大袈裟なウェンディの態度に、ティアナは赤面しつつ、ウェンディを見る。
「えっと、ウェンディ・ゲイズ、特一士でしたっけ?」
「そうっス」
「5陸(第5陸士隊)所属で、パチスバルとか言われてた……」
「ぶっ」
ティアナの言葉に、それまでニコニコしていたのが、急に顔色が変わる。
「ちがうちがうちがうっス、そりゃオリジナルって言ったらあっちなのかも知れないっス
けど、あたしの方が、ずっと世代が進んでるっス! ニセモノ呼ばわりはひどいっスよ!!」
上にあげた手をばたばたとさせながら、ウェンディは一気に言う。
「まーまウェンディ、その辺で」
ウェンディの傍ら、顔のあたりの高さに浮かんでいたローウェルが、ウェンディを抑え
る様な手を突き出すポーズで、宥めるように、そう言った。
それから、ローウェルは、ティアナを向き、自分の胸に、手を当てる仕種をする。
「あたしは、名前はホーンテッドクリムゾン。こう見えても、A・A.M.F.用としては最高
のインテリジェントデバイスなのよ」
妙に高慢に、自己紹介する。
「へぇ……その」
半ば驚き、感心したように、ティアナはローウェルを凝視する。
「? ティアナ、リインフォースは知ってるよね?」
ユーノが、ティアナの反応に、そう、声をかけた。
「ええ、お会いしたこともあります。ですが……その、なんか、アリサさんが、小さくな
ったみたいですね」
「ま、その辺はいろいろとあってね〜。話してると、だいぶ長くなっちゃうんだけど」
ローウェルは、両手で長さを表すような仕種をしつつ、そう言った。
「戯言だから無視して」
アリサは、苦い表情で、バサリと、そう言った。
「ま、この姿の時は、みんな“ローウェル”って呼んでるから、ティアナも気軽に、そう
呼んでね」
「はぁ、……解りました、ローウェルさん」
少し当惑しつつ、ティアナは、そう言った。
「敬称は抜きでもいいんだけど……まぁ良いか」
ローウェルはそう言いながら、腕を組んで、ウェンディの傍らを漂い続ける。
「でも良かったの? アリサ」
ローウェルが、アリサの方を向いて、そう訊いた。
「ん? なにがよ」
アリサは、キョトン、として、ローウェルに訊ね返す。
「レジアス中将だって、本局相手には、そうそう切れるカード、無いんでしょ? 切らせ
ちゃって、良かったわけ?」
「ちょ、アンタねぇ、その対象がいる目の前で聞くか、普通?」
アリサはそう怒鳴りつつ、つかつかと近寄って、むんず、と、ローウェルを引っ掴んだ。
「だって、この先だって何があるか……」
「やかましぃ! 『ホーンテッドクリムゾン』、モードリリース!」
「あれぇぇぇ!?」
アリサは、ローウェルを強制的に待機状態にすると、ペンダントにして、首にかけた。
「ったく、ほんっと、空気読まないんだから……」
「アリサが言えた義理じゃないと思う……」
イライラとしながら髪を整えるアリサに、ユーノは、苦笑しつつも、わざわざ言った。
「あの……」
ティアナが、アリサに向かって、おずおずと、言う。
「本当ですか? 今の話。レジアス中将に、交渉させたって……」
「え? あ、ああ、まぁ、ティアナは気にしなくても大丈夫」
アリサは、気まずそうに笑みを浮かべて、そう言いつつ、手を振った。
「でも……」
「いや、そもそもどこぞのうっかり侍と、ニート通信士のおかげで、タナボタに手に入っ
たカードだったしねぇ」
アリサは、引きつった笑みで言いつつ、その笑みが、別の方向に引きつる。
「あんのバカ! たまたまのシグナムはともかく、直属の本部小隊のネジぐらい、自分で
締めときなさいっての!」
ガンッ!
勢いあまって、ゴミカンを蹴っ飛ばした。
「はー、はー……」
「あ、アリサ、その辺で落ち着いて!」
ちょっと異世界とは言えご令嬢としてはあるまじき格好のアリサを、ユーノが、慌てて
宥める。
「あ、あの……アリサさん……?」
「あによ?」
ティアナに声をかけられて、アリサは思わず、振り返って、ギロり、と、睨んでしまう。
ビクッ、と、ティアナは直立不動の体勢になり、脅えた表情になる。
「あっ、ご、ごめんっ」
ティアナの反応に、アリサは慌てて、表情を緩め、姿勢を正してから、
「なに?」
と、笑顔で、訊き直した。
「その……アリサさんは、どうして、私を……そんなに、気にかけてくれるんですか?」
困惑気にしつつ、ティアナは、訊ねる。
「そりゃ、見どころがあるからに決まってんでしょ」
アリサは、さらっ、と、そう言った。
「え、そ、そうなんですか?」
ティアナは、眼を円くして、聞き返す。
「そうよ、大体、あたしがここに来る時に、アンタ誘ったのだって、もちろん、使える、
って思ってたからだし。まさかアンタ自身が、自分をあんなふうに追い込んでるなんて、
思ってもみなかったけど」
アリサは腕組みして、当然よ、し言った感じに、答える。
「す、すみません……」
叱責されたような気がして、ティアナは、思わず、頭を下げてしまう。
「あ……ごめん、ちょっと言い方きつかったかしら?」
アリサは、あわてて、自分も軽く、頭を俯かせる。
「あ、い、いえ、大丈夫です」
ティアナは、慌てて、頭を上げ、両手で、手を振った。
「だから、あんな訓練やらされて、おまけになのはにあんな仕打ち受けてたから、どうし
ても、救い上げなきゃ、って思ったのよ」
そう言うアリサの表情は、しかし、険しい。
「そう、なんですか?」
「いい? スバルからアンタ、ライトニングの2人まで、均一な訓練で育てられるはずない
でしょーが。4人とも、民間からのスカウトじゃなくて、陸士隊から来たのよね?」
アリサは、そう言って、ティアナに、問いかける。
「そ、そうですが……」
「だったら、個々人はスペシャリストとして、磨きつつ、チーム戦を強化して、なおかつ
余力を残して、出動に備えるのが、普通よ」
少し萎縮しがちなティアナに、アリサはしかし、腰に手を当てて、きっぱりと、言う。
「おまけになのはの、ティアナに対するあの態度……ああ、ムカツクったりゃありゃしな
い……」
呟くように、しかし苛立って、アリサは言った。
「アリサさん……」
「アリサ、もしかして……」
ティアナが困惑げにしていると、ユーノが、穏やかに、声をかける。
「そうよ! ちょっとでも自分の思い通りにならないから、部下でも容赦なく潰す、なん
て、そりゃ、なのはに出会う前の、あたしでしょーが!!」
アリサは、そう、言い切った。
「なのはさんと出会う前の、アリサさん……?」
ティアナは、少し呆然として、さう、反芻した。
「アリサはね」
ティアナに、ユーノが、声をかける。
「なのはと出会う前は、所謂いじめっ子、乱暴者の類だったそうなんだよ。同学年は基本
的に見下してたし、気に入らないと暴力振るったりね」
「そう、だったんですか……」
ティアナは、軽く驚いたように、言う。
「それに……あたしもたいがい、向こう見ずだけど……あいつ、7年前に落とされても、
その反省が、これっぽっちもない!」
アリサは、苛立ちをさらにエスカレートし、怒声で、言う。
「落とされた!? なのはさんが、ですか?」
「うん、11歳……12歳になる年だから、そうだね……なのは、あの頃、管理局の仕事に就
いたばかりで、張り切っちゃっててさ。それで、無茶して、身体に負担、かかってたんだ。
その事もあって……不明の傀儡兵に襲撃されて、それで、ね」
ユーノが、少し気まずそうに、ティアナから視線を逸らしながら、言う。
「でも、あの時周りにはヴィータだって居たし、他にも局員の応援が期待できる位置だっ
た。それを、1人で片付けようとしたの、アイツは!」
アリサは、言いながら、その記憶を、たどる。
『あはは、たいしたことないよ、ちょっと怪我しちゃっただけ』
アリサとユーノが、心配して、病室に見舞いに言ったとき、なのはは、笑顔を取り繕っ
て、そう言った。
そして、その次の瞬間…………
パンッ!!────
『大した事ない!? アンタ、どれだけの人の迷惑かけたが、わかってんの!? アンタを心配
する、どれだけの人の心が、痛くなったのか、わからないの!?』
アリサは、反射的になのはの頬を張り、そう、怒鳴りつけていた。
『アリサ、なのはは僕達に、心配かけまいとしてるんだよ』
宥めようとするユーノの言葉を、アリサは聞き、しかしなおも、爆発した感情は、止ま
らない。止めようも、なかった。
『なら、何で、最初から、他の人に心配かけないようにすることが出来なかった!? たく
さんの人に、迷惑かけなくても済むように、出来なかったの!?』
『それに、アンタ、あたしの事、友達だ、親友だって、しつこく言ってたけど、アンタに
とって、それは、その程度の関係だったワケね!?』
『なのは、6年前の借り、今、アンタに返した! もう、これっきりよ!』
そうして、アリサは、戸惑うユーノを引きずり、病室を、乱暴に出て行った。
歩行にも困難を伴うほどの重傷を負った、なのはのリハビリは、小学校卒業直前まで続
き、アリサの言葉通り、2人が、少なくとも日常的に顔を合わせるのは、それが、最後に
なってしまった。
「そんなことが……あったんですか…………」
ティアナは、絶句しかけて、それだけ、呟いた。
「アンタ達に、あんな悠長で、かつ、過酷なトレーニングをしてたのだって、同じ。最後
は、自分が出張ればどうにかなると思ってるから、待機任務だって事度外視して、できん
のよ! それに、あの時だって、もし、ティアナが、攻撃ではなく、回避を選んでいたら?
スバルが、バインド破り特化の術式を持っていたら? そんな可能性、ちっとも、考えてな
かったでしょ、あのバカ! だから、突然割り込んだあたしに、それもあたしが不利でなの
はが有利の射撃で、落とされたのよ!」
アリサが言うと、ティアナは、アリサを見る眼を、真ン円くした。
「はぁっ……!!」
憤懣を、吐き出すように、アリサは、ため息を吐き出した。そして、それまでの気分を
振り払うように、顔をゆする。
「ただ、もちろん、ティアナにも、落ち度はあったわ。訓練内容を変えたいって事、なの
はに言ってなかったでしょ?」
「え……あ、はい」
アリサが、気を取り直して、言うと、ティアナは、再度、しょげたように、俯く。
「だから、あたしには、どうしたいのか、どうなりたいのか、ちゃんと言って。マギー…
…マーガレットにも、そうして来たから。それに……」
アリサは、そこまで言って、顔から険しさを解き、わずかに微笑んで、言う。
「陸士隊での特別教練のときも、高速直射弾の使い方、アンタの為に、教えてあげたわよ
ね」
その言葉に、ティアナは、驚き混じりに、顔を上げた。
「覚えてて……くれたんですか!?」
「当ったり前じゃない。あんな熱心な生徒、忘れたりしないわよ」
アリサは、そう言って、ウィンクしてみせた。
ピンポーン
インターフォンの、呼び出し音が鳴った。
『アリサ、ユーノ、頼まれ物、持って来ました〜』
「リニス!」
アリサはコロッと態度を変え、笑顔で、振り向いた。
「わざわざどうもっス〜」
ウェンディが言い、内側から、ドアを開ける。
「どうも、お待たせしました」
「お待たせって、昨日の今日じゃない。よく出来たわね」
リニスがそう言って入ってくると、アリサはむしろ驚き混じりに言った。
「簡易インテリジェントなら、出来合いの部品ですから。初回起動までは、それほど精密
な調整もいりませんし、すぐに出来ますよ」
そう言って、リニスは、明らかに長物の収められた風呂敷包みを、背負っていた背中か
らはずし、小隊長席の机の上に、置いた。
それを、アリサと2人で、広げる。
「おお……」
中から出てきたのは、かつてクイントが使用していたGBF-T3とよく似た、西洋長巻、パ
ルチザン型デバイスだった。
「へぇ、パルチザン型にしたんだ」
自らも、アマチュアながらデバイスマイスターであるユーノが、それを見て、そう言っ
た。
「はい、ミッドチルダ用として一般的な錫杖型と、近接戦闘用の、両方を兼ねますから」
「ふむ」
アリサが、それを、手に持ってみる。
配色は、白を基調に、赤を配している。目釘部分にあるコアには、まだ、色が入ってい
ない。
「ずいぶん、耐久性重視の設計にしてるね」
ユーノが、アリサの手の中のそれを見つつ、さらに、リニスに言う。
「アリサが、即使う、って言ったら、かなり乱暴に扱うのは、わかってますから」
「なるほど」
リニスの答えに、ユーノは苦笑した。
アリサは、それを意に介さない風にしつつ、そのデバイスを構える。誰もいない空間を
向けると、上段、薙ぎ、突き、と、行ってみる。
「おりょ?」
そして、当具部分の付け根についている、それに気がついた。
「CVK-695Dじゃない! よく手に入ったわね!?」
カートリッジシステムユニットを指し、アリサは、リニスに問い質す。
「レイジングハートの部品取り用に、確保しておいた物の1つなんですけど、まだ動きそ
うだったので。もちろん、分解整備、動作試験済みですよ」
リニスは、微笑みながら、そう答えた。
「気に入ったわ。請求書、あたしの個人名義で発行しといて」
「え、良いんですか?」
アリサが、惚れ込んだように見ながら言うと、ティアナが、驚いたように、そう言った。
「? ……何でティアナが訊くのか解らないけど、私的に作らせたもの、公費で負担させら
れるわけないじゃない」
アリサは、小首を傾げつつ、苦笑気味に笑いながら、ティアナにそう言った。
「え……?」
ティアナは、一瞬、キョトン、とする。
「それじゃあリニス、これのAIなんだけど、レ……」
アリサがリニスに向かい、そう、言いかけたとき、
『Just a moment』
と、声が響いた。
驚いて、ティアナが、懐のそれを、取り出した。
『Please give me a chance once more』
白に、紅のクロスの入ったメタルカード。
クロスミラージュが、コアを点滅させながら、言う。
「クロス……ミラージュ……」
『Just next time, protecting you is kept』
言葉を詰まらせるティアナに、クロスミラージュは、さらに主張する。
『I was born for you. Since you were not able to be protected, I do not want to
disappear as it’s』
「……クロスミラージュ」
デバイスフレームを握ったまま、アリサは険しい表情を、クロスミラージュに向ける。
「あなたの主人は、なのは? それともシャーリー?」
『No. My master is only Ms. TEANA LANSTER』
アリサの問いに、クロスミラージュは答える。
「アンタが今度、ティアナの力になれなかったら、転用もしないで消すわよ。その覚悟は
ある?」
『Of course』
アリサの再度の問いに、クロスミラージュは即答した。
「クロスミラージュ……」
ティアナは、そっと、待機状態のクロスミラージュを抱く。
「お前も、悔しかったんだね……ごめんね、しょうがないマスターで……」
『No. That you were defeated is my responsibility which is "DEVICE” earnestly』
自分の責任だと、クロスミラージュは言う。
『Please give me the chance of reestablishment of honor. Please give me a chance
once more. Please……』
クロスミラージュは、懇願するように、しかし決して卑屈にではなく、言う。
「上等」
アリサは不敵に笑うと、リニスのほうを見た。
「リニス、ごめん。当初の予定とちょっと違っちゃうけど」
「はい、その『クロスミラージュ』から管制人格移植、ですね。基本ストレージは、もう
入れてありますから、すぐにでも出来ますよ」
リニスは、優しげに微笑んで、そう言った。
「今、ここででも?」
「はい、もちろんです」
アリサが、床を指差すポーズで、冗談交じりに言うと、リニスはしかし、力強く頷いて、
そう言った。
「ちょっと、拝借しますね」
リニスは、ティアナに近づき、待機状態のクロスミラージュを、受け取る。
『A person to do, DEVICE Meister』
クロスミラージュは、展開し、シングルハンドモードで、リニスの両手に、掲げられる。
「アルカス・クルタス・エイギアス。大魔導師(グレート)と呼ばれし、テスタロッサの名
の下に、この者に新たなる身体と力を」
クロスミラージュが鈍い光を放ったかと思うと、それが、空中に伸びて、アリサが持つ
デバイスフレームの、コアに向かって伸びる。そして、それが届くと、デバイスフレーム
も、同様の輝きを持つ。
「トランスファー、レディ、ゴー!」
ティアナの魔力光に似た、光が、クロスミラージュのコアから放たれる。眩い閃光で、
周囲の人間の視界を灼(や)きながら、それが、デバイスフレームの、コアに収まった。
『Transfer Completed』
クロスミラージュの管制人格の声は、しかし、今度は、アリサが持っていた、デバイス
フレームのコアから、発されていた。
『System check, No problem』
そう言うと、刀身の、四方の一方の片隅に、光が走り、『Crossmirage II』の、紅い刻
印が刻まれる。
「いいですか、ティアナさん、それにクロスミラージュII」
ティアナにそれを構えさせながら、リニスが言う。
「ストレージデバイスの部品を使った簡易インテリジェントデバイスですから、高度な自
己拡張機能、高度な自己修復機能はありません。その代わり、相当乱暴に、得物として扱
っても、壊れる心配はありません。ただし、アームドのような打撃力はありませんから、
打ち合いのときは、出来るだけ斬撃補助魔法を使ってください。ブレイクスラッシュは、
組み込んであります」
「一切のリミッターはなし、性能すべて、ティアナとクロスミラージュIIのもの。生かす
も殺すも、ティアナ次第、良いわね?」
アリサも、ティアナの傍らに立ち、言った。
『Yes, I understand』
「はい! ありがとうございます!」
ティアナは、表情を輝かせ、クロスミラージュIIを握り、どこか嬉しそうに、そう言っ
た。
「それから、ユーノ」
リニスは、クロスミラージュIIをティアナに託すと、今度は、ユーノに、声をかけた。
「これ、アリサのお父さんから頼まれていた物です」
「あ、リニスが、持ってきてくれたんだね、ありがとう」
ユーノは、頭を下げつつ、リニスが差し出した高密度データディスクを、受け取った。
「いえ、ついででしたから」
リニスは、悪戯っぽく、笑う。
「Dadから? 何?」
アリサは、キョトン、として、ユーノに訊ねた。
「昨日のレリック爆弾、地球製の部品、使ってたでしょ?」
「!」
ユーノの答えに、アリサは表情を険しくする。
「もし、スカリエッティが、管理局の手を逃れる為に、管理外世界の製品を使用したのだ
としたら……大量に卸した業者が、いるかもしれない。それで、お義父さんに、調査を頼
んでおいたんだよ」
「そうなると厄介ね……術式そのものの保存や、データ上の演算なら、地球製の部品なら、
むしろミッドのより高性能だわ……」
親指を噛んで、アリサはそう言った。
「しかも、魔力要らず、組み込み用の、指の先ほどの電池でも動く」
ユーノは頷いて、さらに、付け加えた。
「それ、オットーのところにも回した方がいいっス!」
ウェンディが、身を乗り出して、そう言った。
「そうだね、地上本部にも、コピーを回して、データの精査を、依頼しよう」
ディスクを握り、ユーノは、険しい表情で、そう言った。
「残念ながら、レジアスの部隊の抹殺には失敗したようです」
薄紫の、ウェーブのかかった長い髪の、妙齢の女性は、淡々と、そう言った。
「ほぅ、レリック爆弾を使って、なお凌いだかね?」
男性にしては長髪の髪を、無造作にした白衣の男は、そう言った。
「申し訳ありません、ドクター」
女性の隣で、膝を折って頭を下げていたのは、あの、チンクだった。
「いいかいウーノ、一度は『親友』だと言った相手に対する、仕打ちがこれだよ! ハッハ
ッハッハ! 管理局と我ら、一体どちらが酷薄なのかね!」
妙齢の女性────No.1ウーノに言い、しかし、彼は、むしろ相手を嘲笑うように、哄
笑を上げた。
ウーノは、ただ、黙ったまま、まっすぐな瞳で、彼を見ている。
「できれば、彼の手駒には、退場していただきたかったが……まぁ、いい。“アレ”が、
“Unlimited Powered”の元に渡れば、“燃え上がる炎”といえど、もう、止められはせん
さ!」
彼────Dr.ジェイル・スカリエッティは、そう言って、狂気そのものの哄笑を上げた。
>>309 GJ!!
40スレの後続きはもうないのかとがっかりしていた者です
改めて闇を背負うエリオのかっこよさを認識しました
ただ、もう死んでしまったものに対する復讐を目的としているので最後復讐を遂げた後に救いがあるのか、それが心配です
>>340 GJ!!
すごく・・・甘いです・・・
と言いたくなるぐらいあまあまです。
まあ、戦闘後すぐに一目憚らずいちゃつくぐらいだからこのぐらい、当然といえば当然!
遅レスですが、前回の戦闘めちゃくちゃ興奮しました。
二人でのPZBはガチです。愛する恋人と一緒の技最高でした。
>>383-394 今回は以上です。
若干駆け足になってしまいましたが、アリサとなのはの軋轢、はやての現状、
アリサがティアナに何を見出してるか、書かせていただきました。
わし、心理描写苦手なのか知らん…………?
ちなみに、期待されたシグナムパンチは、はしょりました。入れると、前後の流れが、整わなかったからです。
おまけに思いっきり魔王2号なアリサになるし。
なので、代わりにシグナムさんには、わざわざほぼ1レス分使って、主とその影による視姦シーンを。
これでご容赦ください。
さぁ、次からいよいよ、スカが暗躍するぞー…………多分。
>>396 グッジョブ!
アリサのなのはに対する反応は、ちゃんと理由があってのものですね。
納得です。
はやてがアリサの前では遠慮がちになるのも理由があって、またまた納得しました。
今までの疑問が解消されて、すっきりです。
そしてますます続きが気になりますよ! 楽しみです!
ああ……ティアナとクロスミラージュは、いままでもどかしかっただろうなぁ……と思うお話でした。
>>389あたりのアリサの言い分が、
部活で厳しい練習をさせたら拷問だなんだと殴り込んでくる現代のアレな親と
同類に見えるのは…俺の考えが古いせいだろうな、うん。
>>398 うん気のせい。
だってどう非合理的なのか、説明してるもん。
もちろんアリサ主観だが、理屈はたててる。
まぁ
>>396、とにかくGJ!
しかしはやて、なんつーモノ持ってなんつー格好を。
>>398 人の考えに、新しい古いは無く、個人によって違うだけです。
でも時代は変わりますから。それに部活(アソビ)じゃありません。
仕事です。管理局が行っているのは、次元崩壊の阻止と、その芽を摘み取る事。
でももしアリサとの模擬戦でこれやったらより熱血に殴られそうとか思ったのは気のせいか
>>401 それは……………………あり得る。
ただアリサはなのはのような模擬戦はやらないみたいだからな。
1対1の組み手か、アリサ自身も加わったチーム戦。
>>401 より熱血ってか、なのはのあれに熱血じゃないだろw
それにもしアリサだったらって想定はそれこそ作者次第な話だし
もしかしたらティアナの無茶を事前に防ぐかもしれないよ?
>>401 アリサが、ティアナの新しい攻め方を見たら、むしろ喜びそう。
んでもって模擬戦がヒートアップすると思う。
それこそ熱血っぽい展開ばりに!
もはやネタでもいい
ティア「バリアを切り裂(中略)殺!!」
アリサ「誰がそんなこと教えたんじゃこのスケトウダラが!!」
ティア「あべし!!な、殴りましたね!兄さんにも殴られた事ないのに!!」
>>265とウェンディがパチスバルといわれてるの見て思ったんだが
スバルとウェンディがコンビ組んで
ティアナとノーヴェがコンビ組んだらちょっと面白そう
>>340 GJです。このままハッピーエンドになってほしいですが、何か不安が残るのは
気のせいでしょうか。
>>375 GJ!まさに鬼畜眼鏡。何か修羅場になりそうですね。
>>396 GJです。なのはとアリサ、すれ違ってますね。次回から始まるスカの暗躍も早くみたいです。
魔法少女のSSにハードボイルドってありですかね?
アリサがアリサはアリサなら、って話は流石にそろそろ鬱陶しくなって来たんだが
雑談中にまでヘイトネタのを引き摺ってるのはちょっと…
>>346 硬度と屈折率では(ry
硬い → 永遠の絆 とかって発想はデビアス社に限らずよその世界でもありそうな気がする
>>408 確かにいい加減ってのはあるな
本編はNG設定すればよいんだけど
雑談はねぇ
名無しさんをNG設定すると、偶に名無しで登録される作品まで消してしまうしね
>>396 GJ、お早い更新ご苦労様です。
やっと明らかになったアリサの心情とその原因。ヘイトっぽさはまぁ仕方ないとして
事故の原因も変化かな?原作だとガジェットW型(実際はガジェットオリジナル)
のステルスで発見しようも無いような状況だったし。自身を省みないと言うのは
確かに作中の行動で分かるからな、最もそれを自己犠牲の強いものと見るか考えなしの馬鹿
と見るかは個々のそして演出の腕次第だけど、原作中ではどうも馬鹿の方に見える人も居る
と言うことでしょうね。
あと、スカ博士の方にも強敵化フラグがw
>>402 個々のキャラの行動原理など作者任せですからね。個人的にはなのはに文句があったら
突撃して、問題点を指摘して「さっさと直せこの馬鹿チン」と言い放つ行動にでる、と
感じていたからな 結局この部分での自身の勝手な思い込みで作中のキャラを見てたんだな
と痛感。
>>408 >>410 きっとこれは2ちゃんねらーに必須の技能、脳内スルー力を
鍛えさせるためにエロパロの神様が俺達に課した試練なんだよ!
ってことでオマイラ漢なら黙って生暖かく見守れ…。
頑張ってスルーしましょう、としか言えないですね。
ところで、今僕の頭にとっ捕まったクアットロが管理局の下っ端(刑務所の看守とか)に
ガチで拷問受ける電波が受信されたのですが。
>>396 GJ!
…ただ最近オリジナルデバイスとかが多いのはちょっと…どうかと思います
415 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 10:47:57 ID:tehHuwhU
>>396 3期の何が一番まずいのか、っていうと「六課に絶対的に有利な世界」な事だと思うんだけど
この作品、それがそのままアリサ陣営にあてはまってる気がするのはオレだけか?
単純に客観的に問題点指摘した内容になってればまだいいんだけど
その問題となってる出来事や設定の背景にある登場人物の心理・立場・状況まで
改変・捏造する事で前提から崩してるから原作批判にすらなってない。
三期アンチテーゼ作品じゃなくてただの三期アンチスレに毒された作品にしか見えないよ。
あと、一連の天地魔闘事件、今回アリサも原因の一端担ってないか?
仮にも他の隊の所属の子が自分の隊の練習に混ざりたいって行って来て、
さらに悩みを相談してきたからそれに乗ってあげる、ってのまではいいけど
そこで執務官適性の話持ち出したりなんだりでどうみてもアリサ煽りすぎ。
しかも一応ティアナの上司であるなのはに連絡も無しに勝手にデバイスまで用意してるし。
そもそもアリサはティアナの件で1度もなのはに相談してなくね?
部隊に関わる事なんだし相談もしないで勝手に話進めるのは何意地張ってるの?って感じ。
というか全体的にレッドフレイムの協調性の無さは異常だと思う。
六課側も六課側でアリサを敬遠してる節はあるのかもしれないけど
それまで我関せずだった人間が割りこんできても何こいつ、って感じ。
こっちは読者の視点だからアリサがどういう事考えてるかの想像がつくけど
現場の人間にしてみれば例え正しい事言われても理不尽さが拭えないよ。
なんていうか、アリサは卑怯だよ。まさに3期のなのは達の如く。
ぎゃあsage忘れたorz 吊ってくる…… 樹海|λ...
とりあえずsageて落ち着こうぜ
一理あるとは思うが
>415
同意〜。
人のことを思いやる気持ちはいいんですが、職権乱用しまくりですよね。
それで今はティアナのことをものすごく気にかけても、他の部隊はないがしろにしてますし…。
「昔のあたし」ってなのはのことを表現してましたけど、
主人公の気に入らない対象がなのは→ティアナ、アリサ→なのはになっただけな気がします。
アリサの言うことは理論だてて正当性があるように見えますが、
肝心なその主張しないといけない人たちには怒鳴ったり、一方的なことしか言わないので、
シグナムの言ってた「高慢」なとこしか見えないのが残念です。
とりあえず、これから周りとの関係がどう変わっていくのかを注視、ですかね。
>>413 クワの拷問が許されるのはなのはさんだけだと思う(性的な意味で)
なんかもうkd.2f.1cKc氏は投下しないほうがいいような気がしてきた。
投下される度に荒れるじゃん。
漏れは( ゚Д゚) 氏の作品は読み飛ばしてるので誤解をしてるかもしれんが、( ゚Д゚) 氏は作品外での言動を控えて欲しいと思う。
>>25でもアンチ側を炊きつけて問題を再燃化させようとしたり、
本作だってアンチテーゼなんだぜ!って大々的に銘打たなきゃこんなに議論でスレが流れることも無かっただろうし。
作品だけなら嫌いならスルーできるが作品外で思想活動するのは止めて欲しいと思ってる
>>420 流石に暴論だろう
作品のテーマがテーマだから議論を呼んでしまうのも仕方のないことではあるが、みんなもっと自重しようぜ
>>418 少々無茶な論法になるけど、みんなもっと話し合え、で全てが解決する気が。
原作はA’sまでなら文字通り力づくでお話しする状況まで持っていくのが主人公の行動動機だったけど、
stsにはそれがないからなぁ。
>>421 同意。作品自体は別にどうでもいいがあの痛々しい言動は見るに耐えん。
前なんかちょっと批判めいたこと言われたら「うっせー自分で書け!」
なんて最低な煽り返しをしてたし。
つかこの感じだともう少し先地上本部急襲でヴィヴィオ誘拐の直後位で
喧嘩と言う名の肉体言語交換による語り合いが来そうなので安心してる俺
確かに結構な責任ある立場にある人間同士だが客観的に見れば20歳にも達してない小娘だ
殴り合いで蟠りがなくなるならそれに越したことはない
13年ぶりのガチンコでもして互いにへたばって笑い合えばいい
そんな事よりもっとエロい話しようぜ!
暴走したレイジングハートが幼いなのはを調教する電波が来た
BJの下でオトナの道具が絶賛稼働中
RH「マスターの身体の事は一番良く解っています・・・一番良く・・・です」
ヤンデレイハなーんちゃって!!
ゴメンナサイ・・・
ほう、つまりBJの下着はバイブ付き貞操体型だと…
あれ、向こうからピンク色の何かg
>>426 つまり、首には首輪、乳首にリング、前後の穴にはイボつき・・・・
あれ、何で首筋に金色の鎌ガ(ry
>>427 リインフォースが夢の中で夜な夜なはやてを襲うとか
「申し訳ありませんっ! 体が勝手に! このプログラムの暴走がっ!」 的な
>>427 昔見た貞操帯はバイブが三つもついてたぜww
一つは前、一つは後ろ、最後の細いのが・・・尿道でw
もよおした時は瞬時にオムツに早変わり、排泄後は再び責め再開と
みなぎってきた
それよりもどうやったらシャマルをメインにしたエロSSを書けるか考えよう。
彼女ったら中の人効果でいじられっぱなしだからちょっと不憫だ。
できればラブ要素の絡んだ話を書けないものかと思案中なんだよ、別にチンコ要員はオリでも良いから(っていうか既存のキャラとのカップリングがあまり思い浮かばない)。
>>426-427 おまいらのせいで、
漫画版の魔導師養成ギブスのノリでレイハさんが魔力であんなところやこんなところまで埋め尽くして常時イタズラされるなのはさん。
しかも、流体不定形なのでどんなところにも入り込める上に、処女膜を傷つけることもない(此処重要)。
なんて電波が……月曜の昼まっからナニ考えさせやがるw
>>431 医務室にきた患者を喰うとか?
あ、何故かシャマルと士郎さんが不倫しているっていう電波を受信した。
>>431 クロノがシャマルに母性を求めるというのはどう?
GJ!クロスミラージュに惚れたw
シャマルがメイン・・・受けでもいいならシグシャマなんだが百合逝きDeath
駄目だ、俺の腐った脳ではエリシャマ程度しかこない・・・
オットーを無理矢理男の子にしてオトシャマなんてのは・・・駄目か
ゲン×シャマという新次元を提唱してみる。
はやて繋がりで出会い、逢瀬を重ねるごとに二人の間には……
なんて流れで。
シャマなの シグシャマ シャマティア シャマキャロ
……百合にしかならねーwwwww
シャマオトで束縛プレイはいいな。新境地いただき。
男の子オットーありなら個人的にはスバオトスバが良いなぁ。
明るいおねーちゃんと無口な弟みたいな感じで。
オットー男である必要ないんだけどさ
ザフィ×オト×ディドとか考えた事はある
ておあーが厚生施設行く度に見られるから復讐とかされるんじゃないかと勘違い
夜に行ったらいきなり二人に抱きつかれて振り払ってておあーで反撃
いきなり大泣きの二人
「実はもふもふしたかっただけ」でもふもふエンド
エロ?獣姦まで考えたぞw人型だと何故か敬遠されるが犬ならおkとか
オットーとディードは基本コンビな所為でエロ妄想となると3P〜になる。
百合で良いから書いちまいなYO!
>>439 いいなそれ。オットー男は夢が広がる……。
だからクロリンだと何度言えば(ry
>415
自分がうまく文章にできないことを言ってくれたという気持ちです。ありがとう。
>>420 うん、自分もこれは言い過ぎだと思います。
荒れるっていうけどそれって食いつく人たちのせいであってうp主には関係ないのでは?
アンチテーゼ発言についても、要はなのは達に辛口だから気に入らない人は荒れる原因になるから読まないでねって警告だと自分は認識してますが?
まあ、早い話が、作品を楽しみにしている人も多いんだからあんまり軽々しく追放発言とかしないでほしいってことです。
あっ、でもこういう発言が荒れる原因なのか?
だとしたらスマンです。
すこしあたまひやしてきます・・・orz
>>440 ザフィーラは完全に犬が定着してるからなww
ヴィヴィオを乗せて何度も厚生施設に行くうちにチンク&ディエチと親しくなって
お勤め終了後、姉妹丼をするがそれを大人ヴィヴィオに見られて4Pに
しかしそれは魔王の巧妙な罠だった……ちょっと頭冷やそうかEND
シャマルさんも素材は良いんだけどな……
個人的に言うとユノシャマとか良いんじゃね?
俺の中ではシャマルの相手はザフィーラ一択状態。
でもシャマルってキャラの中では一番扱いやすいと思うんだ
>>448 過去スレにあったユノシャマENDは感動したなぁ
俺としては、
未婚時のクロノが母には甘えられず、義妹には倫理的に手を出せず、姉の様なエイミィの
アタックに悩みシャマルに相談している内に…みたいなベタ展開が好き
>>451 END2の分岐でユノシグENDを期待している俺!参上
いくらなんでもユノシグは無理ありすぎじゃね? っていうかシグナム姐さんがあのもやしっ子とどういう慣れ初めでラブい関係に発展するのか想像がつかんぜ。
そのむかしリリカルユーノというのがあってな・・・
リリカルユーノ? なんじゃそれ? 保管庫にそんなSSあった?
余所です。まぁ検索すりゃ分かる…と思う
>>455 まじめに反応されると困るネタだぜwwww
ふたばだったっけ?
なんだ他所様のネタかいな、んじゃ知らねえわな。
ふたばだな。まぁあれはハーレムものみたいなもんだから
一応、流れの中で単体ユノシグSSっぽいのもあったけどね
ふたばでも今は百合が完全に主流だからユーノのユの字もみないから、まぁ懐かしい作品だよな。
>>396アリサが勝手すぐる。ゆとりの親みたいでキメエw
ティアとconvertしたマギーからなのはのしごきの意味を、クロスミラージュTを調査したリニスからMode2についてを伝えられて落ち込むティアとアリサをキボンヌ。それにしてもスバル他がモブでカワイソス(´;_;`)
携帯厨丸出しで噴いた
オリジナルだと叩かれやすいから、原作にいるアリサを使って
俺様のキャラTUEEーー!!をやりたいだけだったのが最初から分かってので
毎回読み飛ばしていた自分は勝ち組。
今のこの空気だと、これからオリキャラ出したり、オリジナルで続編書こうと思っている人は躊躇しそう…。
でも、ザ・シガーさんの爺様は渋くて強くて素敵だと思うなぁ。
オリキャラも使い方次第ってことだよね。
>>464 モブやチンコ要員なら無難だと思うよ。
オリ主人公はハードル高いのは事実だと思うし。
いいんじゃない? オリキャラが本当に必要なのか考え直す機会は何回あっても足りないと思うし。
468 :
携帯厨461:2008/02/25(月) 16:48:53 ID:iYl/wjqV
>>396の前作は別に読めないLvではなかったケド、今作は崩壊し過ぎだろ。しかも
>>463の言うように既存キャラ使ってメアリ化してるから叩かれてんだろ。
>>463 ここが悪いとか指摘するならともかく、そういう他人の創作意欲を削ぐ事のみを
目的としたようなレスしてる時点で負け組だと思うけど。
別にお前が読んでるかどうかなんて、誰も興味ないよ。
職人がやりたいように書けばいいと思うけどね。苦手なのは読まないだけだ。
マナーさえ守ればいい。読み手はもちろん、書き手も。
>>468 書き手の意思が存在しないSSなんて無いし、崩壊の基準なんて読み手次第で幾らでも
変わるよ。
>>470 うん、読み手も職人もコメントで毒吐くなら別スレでお願いします。
皆、こう考えるんだ。
俺EROOOに置き換えれば価値観が広がるんだと。
エロなし原作ヘイトネタみたいな議論や荒れるのがわかってるネタは正直
自分で該当の板にスレ立てるなり、自分でブログなりサイトなり作ってやってくれれば
皆幸せになれると思うんだ…
しかし、昔はAS++の人のオリキャラですら叩かれた事があったな。見事に敵だけだったんだが
その辺考えると今はずいぶん緩いと思うよ
ふと思ったけどある程度批判を盛り込んだ批評とか駄目なんだろうか?
全体的には良かったけどここはどうだろうとか、こんな感じなのも駄目なの?
見るのも嫌なぐらい嫌いで叩いてしまうなら作品をスルーしよう、叩きを叩くなんて不毛なことはやめて叩きをスルーしよう。
いろんな考え方のいろんな人がこのスレを見てるんだから、みんな少し穏やかにいこうぜ。
>>474 別に駄目ではないと思うよ
ただ延々と批判「だけ」が続くと今みたいな状況になるだけで
>>474 そういうのは別にいいと思うよ。言い方に気を配っていれば荒れることもないだろうし
こっからは個人的な意見になっちゃうが、「つまらない」って言うこと自体はあんまり悪いとは思わないのよね。
しっかり読んだうえで「ここはだめだ」っていうのは。
ただ「オリキャラが出てるからだめだ」とか、読みもせずに「○○っぽいから最初から読んでませんでしたプギャー」とか
そういうのがいけないんだと思うんだよね。
主人公のなのはさんがそんな好きって分けでもないけど、少しアリサを引き立てる為に
踏み台にされてる感が。なにかやることなすことなのはさん場違いみたいな扱いが悲しい。
話や陸の強化とスカ博士弱体化ゆえの残酷度UPとかの違いは面白い。
ユーノが強いのは前作からでしたっけ?
>>472 StS自体が議論されるネタばかりだから縛ったら創作部分が辛いよ。
エロ有りでもヘイト描写と解釈されたら状況変わらないよ。
このスレはちゃんと前置きでジャンルやNGワード指定出来る様にルール出来ているから
毒コメント出す方が悪いよ。
>>479 言い方が悪かったかなぁ。
ヘイトネタはヘイトネタでも、 原作の土台から全部否定して作品そのものを作り直すような、読む人間を選んだり、議論が起こりやすいネタは投下場所を考えた方がいいんじゃないかなと思っただけだよ。
現に作品そのものより、その後の議論にいい加減うんざりしてる人もいるみたいだし。
感想を書き込んだりネタに発展させたりするための雑談は構わないと思うけど、議論でスレが埋まっていくのはどうかなと。
一応ココは「エロパロ」版な訳だし。
別にそういったネタ自体書く事にも、 ( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏の作品にも他意があった訳じゃないんだ。
毒を吐いている様に取れたのなら謝ります。
毒コメ事態が間違いってのは、なんだかなあ。まぁでも確かに
文句言うだけなら読まなきゃいいんだし、読まずに笑ってるやつは正直どうかと思う。
kd.2f.1cKc氏投下の後の流れが嫌いってのも分かるけど。
あれだな、オレもスルー力がまだまだってことか。
ところでスカ側弱体化って前から言われてるけど、最初にスカ側の戦闘機人
原作よりも強くなってるとか書いてなかったっけ?
( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc氏の作品はどうも黒歴史ノートを見ている気分にさせられるんだよね。
良くも悪くも若いっていうか、直視するにはSS慣れしすぎたって言うか。
あんまりSSを幅広く見ない人なら素直に楽しめるんだろうけど……
おいおい黒歴史、つまるところ中二設定はそれだけで悪なんじゃないぜ?
ぶっちゃけたいていのアニメはそれらしい設定入ってるし、ようは料理の仕方だよ
俺は氏の作品のこれからの展開に期待してるぜ?
投下、いいっすか?
>>478 デバイスなしでシュッツリッターの攻撃を受けたりもしてたんだから、ユーノの「防御なら最強」はガチだと思う。
デバイスも持って、相手と対等の条件でのユーノの「全力全開」は見てみたかったから、そのあたりは楽しんでいる。
一方、自分も「なのはさん場違い」感は強く感じる、というかこの作品への違和感はすべてそこに起因する気がする。
この世界でのなのはは、
・アリサとフェイトの戦いに巻き込まれて参戦、
・クロノに惚れたこともあってそのまま残留、
という印象だったので、魔力値は原作のままの設定かもしれないが、事件後に教導隊入りしたり、
頑張りすぎて死にぞこなったり、それも克服して分隊長に就任したりしていること、それ自体に無理を感じる。
これまでの経歴があくまで「問答無用の大火力による最強のサポート役」というレベルでの活躍で、今回も
A分隊(ライトニング・スター?w)はフェイト隊長・なのは副隊長、
B分隊(ハンマー・ファルコン??w)はシグナム隊長・ヴィータ副隊長、という構成なら、
それほど違和感はなかったと思う。まぁ、それでは今回の移籍話自体不可能になるけど。
作品については前置きまでしてるんだからスルーすればいいじゃない
いやだと思ったら反応せずに触るなよ
でもあとがきとか雑談で煽ったりとそういう態度はちょっといただけないし
議論や作者叩きが続く流れも、スルーしてる人にとっては嫌だろうよ
>>481 普通にスルー力をスツーカと読んでしまった
このスレ爆撃されるのかと
そう言えば名前の間違いでティアナ・ランカスターという
一文字のとんでもない間違いがあってな・・・
ティアが両手広げて空飛びながらクロスミラージュ下に向けてボガボガ撃つのかと
議論よりは投下を歓迎しまするる
投下だ!
>>484が投下すると!
ごめんなさい、どうぞ
>483
その料理の仕方がまずいからいろいろ言われてるんじゃねぇの?
>484
お願いしやす。
>>480 自分も全ての作品を全肯定出来る訳じゃないよ。読む人間選ばない作品なんて
ありえないと思う。
残酷描写、百合、陵辱、獣姦、寝取られ、TS,ヤンデレ、酢かトロ、捏造カップ
リングだって原作土台否定で嫌悪するいる読み手は居るでしょ?
議論が問題なら議論スレや議論サイト作るしか無いかも。
自分も議論参加しているからごめんなさいね。
492 :
41-340:2008/02/25(月) 17:59:32 ID:11Mp9ffA
どうも、覚えている人いらっしゃるでしょうか…
浪人確定の41-340です。
逆に考えるんだ!もう一年遊ぶ時間ができたんだと! orz
・キャラ改変ありあり
・設定改変ありあり
・なのレジ?
・非エロ
・失意のうちに書いたので相当おかしいかも知れませんごめんなさい。
ではどうぞー
493 :
正義の味方:2008/02/25(月) 18:00:53 ID:11Mp9ffA
「陸の治安が悪くなった」
ここ最近言われるようになった台詞だ。どこからか質量兵器が密輸され、ガジェットと呼ばれる出所不明の兵器まで現れるようになった。
地上本部の強行策によってかろうじて保たれていた平和は、僅かではあるが揺らいできていた。
そこで慢性的な人不足に陥っている地上本部に本局から魔道士部隊が送り込まれることとなった…
「のはいいんだけど、なんでこの服?」
その魔道士部隊の一人、高町なのはは全身ピンクのバリアジャケットに顔を覆うマスク付きという少し、いやだいぶおかしな恰好をしていた。
そう、第97管理外世界の日本における戦隊ヒーロー物の○○ピンクの恰好である。
この任務にあたるに於いて地上本部から支給されたバリアジャケットである。地上本部技術部門の開発主任が大の子供好きで、子供を喜ばせる為に作った物らしいが…地上本部、大丈夫なんだろうか…
「はぁ〜それにしても他の人どこに居るのかなぁ?」
元々本局も形だけはと作った隊なので任務内容も相当適当だった
「適当にうろうろして適当に犯罪者見つけて適当に捕まえろって…他の隊員の人もわかんないし」
現地集合って何考えてるんだろう。大体よく考えたら年端もいかない美少女が夜中の路地裏なんてうろついてたらそっちの方が危ないんじゃないだろうか。
「いや、こんな恰好の私が捕まるかも」
そんなことを言っていると遠くの方から女性の悲鳴が聞こえた。
「行かなきゃ!」
一人の若い女性を囲んで男達が立っている
「よし、行くよRH」
そういって出ていこうとしたら突然男の声が響いた
「ちょっと待ったー!!」
「なんだ!?」
どうやら路地裏の男達に言ったらしい。
「なんだかんだと聞かれたら、答えてやるのが世の情け……ミッドの平和を護るため、次元犯罪者を倒すため、筋肉と筋肉と筋肉で悪を滅ぼす、ハードボイルドな敵役……次元をかける地上本部の我等には、アインヘリアル役立つ明日が待ってるぜ!」
私が着ているバリアジャケットと同型で黒色の物を着ているマッチョな男性が立っていた。
「こいつ何言ってやがる。フルボッコにしてやろうぜ!」
男達は下品な笑いを浮かべながら黒マッチョに殴りかかる。
494 :
正義の味方:2008/02/25(月) 18:01:47 ID:11Mp9ffA
「甘い!正義の味方にはそんなものは効かん!」
黒マッチョは目にも留まらぬスピードで瞬く間に三人の男を殴り飛ばした。
「ふん!軟弱者達めが!これでは番組後期モードを出すまでもないわ!」
「あのぅ」
バリアジャケットを解除して近付く。一応悪い人ではないみたいだが、相当危ない人かもしれない。
「何だ!小娘がうろついていい時間と場所じゃないぞ!」
「いえあの、本局から派遣された高町なのはですが本局の方ですか?」
「む、おぬし本局の人間か全くあれほど要らんと言ったのに、それにこんな少女を…少年兵はあれほどやめろと文句を言っているのに…」
ぶつぶつと言っている黒マッチョ。
「あの…」
「ふむ、すまん。私は地上本部の人間だ。このところ治安の悪化が目立っているのでこうして治安維持活動をしているのだ」
「そうなんですか!あの、お名前なんて呼べばいいですか?」
「レジっ………正義の味方とでも呼んでくれ」
「は、はぁ……」
「そんなことより小娘、この私の筋肉をどう思う?」
いきなりマッスルポーズを取り出す黒マッチョ。
「どぅって……」
意味がわからない。というかちょっと引く。
「むぅ、小娘にはこの筋肉美が解らんか……」
若干悔しそうな顔をしている。
「それはそうと小娘」「高町なのはです!」
「すまんすまん。高町なのは、もうこんな所に来る必要はないぞ」「え…でも任務で」
「空の連中は恩を売りたいだけだろう。私が掛け合ってやめさせる。だからミッドの平和は、地上本部の我々に任せておきなさい」
「……わかりました!」
なんだかんだ言って凄い人なのかもしれない。
「あと、筋肉のよさに気付いたら地上本部に来なさい!」
やっぱりただの変態かもしれない。
「とにかく宿まで送って行こう。一人じゃ危ない」
「ありがとうございます」
「ここの筋肉は上腕三等筋といって…」
「…………」
二人(一人?) は喋りながら歩いていく。
これがなのはとレジアス・ゲイズとの最初の出会いだったとは当のなのはも気付いていない…
495 :
41-340:2008/02/25(月) 18:05:09 ID:11Mp9ffA
終わりです
短くてごめんなさい
これレジアスちゃうよね絶対
なのは復帰直後って書くの忘れましたごめんなさい。
まあこんな一面があったらレジアス人気も出るんじゃないだろうかなと。
では、負け組みはたそがれてきます…
GJです
開発主任、自重しろw
>>495 gj
残り3人(いるのか?)も気になるところだw
>>485 まあ、なのははどちらかというと「なのはさん」の経歴を追わせずに
「なのちゃん」に近づけたほうがよかったかもしれんね。
リーヴォさんとこの高町なのはみたく。
>>495 GJ 笑わせてもらったw
さりげなく魔法を使わずに敵を撃退してるのもポイント高いし。
イ`…躍動する上腕三頭筋は、いつもお前を見守っているwww
◆kd.2f.1cKc氏がどんな作品書こうとそれは別に構わないんだが…
あとがきとかで原作ヘイト強調するのだけはやめてもらいたい。
どうしてもその後の話の流れがそれに引きずられるし。
まぁそれ以前にどうもこの人、「StSを楽しんで見ていた人もいる」
ということを理解してない節があるんだけど…
…いや、しかしどちらの肩を持って作品を書くかは作者に一任だろう。
しかし氏には有無を言わせぬ“火力”があるからな。
あれ? それじゃまるでなのはさんみた(SLB
>>495 GJ! レジアス自重ワロタ。
「なぁヴィヴィオちゃん!お姉さんにだけは教えて欲しいんやけど!」
とかなんとか言い出した部隊長。
「あい?何を?」
「好きな人くらいおるやろー?5歳ならもう女の子やしな!」
幼女にまで手を出すとは……と周りの目が若干冷たいのも気にせず、噂好きなはやてがヴィヴィオににじりよる。
手をわきわきさせてるのはただの癖だ。決してょぅι゛ょの神聖なるひんぬーを汚す為ではない。
「えー、お姉さんじゃないからいやだなぁ」
「え?私普通に女なんやけd」
「はやておばちゃんはお姉さんじゃないもん!うそつきだね!」
お ば ち ゃ ん
彼氏イナイ歴=年齢?でもあるはやてである。これからが盛りだと思ってたのに……と血涙の彼女のヴィヴィオ発言によるダメージは、強いて言えばトリプルブレイカー直撃で尚足りないくらい大きいかった。
しかしそこは『お姉さん』である。オトナナレディ、ケシテオコラナーイ!と機械的に自制しつつ食い下がる。
「お……おばちゃんでええからさ……教えてくれへんカナアハハアハハ」
退けない時が人間にはあるものだ。はやては正にその状態だった。ここでうちひしがれていては負けだ。
「うそつきはメーだけど……おばちゃんになら教えてあげるー」
「え、まじでおんの!?誰や誰や!」
>>500 書かなきゃ書かないでさわぐだろ。
注意書きの時点で書いてあるんだからいやならスルーしろっての。
>>485,498
まあそもそもなのはさんのままでも、A's時点の性格から考えると教導隊入りは変だと思うけどね。
小説からみるに「誰かの役に立っている」って実感が欲しくて魔法に関わっているところがあったみたいだから。
人の命を救う実感が直接得られる救助部とかが自然だと思うんだ、スバルとのつながりも強くできるし。
>>505 そんなお前の中のずれたなのは観はどうでもいいから。
話を振ったとはいえ、どちらかといえば
『はやてお姉ちゃん……そんなのヴィヴィオ言えないよ……す、好きなひとなんて……ぁぅ』
とか初々しい幼女を期待をしていたのだが、ヴィヴィオは意外におマセさんらしかった。口も生意気だし。
「んーとねー」
「wktk」
「エリオお兄ちゃんとざふぃーら!」
「ぶふぇぇええええええええええええ!?」
吹いちゃった勢いでそのまま驚いたのはキャロである。向かいに座るエリオの顔面に色々掛かっているが、これは軽く計算済みだ。舐めとる為に。
「キャロ……僕を汚さないでよ……」
字面だけみると非常にそそられるが、あくまでエリオは天然美少年だ(タチが悪い)。
「ヴィヴィオなめるー」
「あ!ヴィヴィオそれはエリオ君を汚した私の権利だよ!!」
「え!ちょっ、んむ!?きゃろ!それは部屋だけって……アッ-!!」
ライトニングのロリショタカップルは若くして爛れた性生活を送っているようだ。
ちなみに『よごした』じゃなく『けがした』と読むと更に誤解を招く仕様になっている。うーん、マンd(ry
「……ザフィーラ?」
「ワン!……じゃない、なんでしょうか主」
「アタシもだよ」
「私もだよ、犬っころ」
「アルフに高町……って我は守護獣!悪を防ぐ盾なり!」
「幼女に手を出すのは悪と違うか?」
「え」
「全く……見損なったよ!」
「あ、あるふ」
「私の娘に手を出すなら、頭冷やしてからだからね?」
「アッー!!」
とりあえず、6課は平和です。
GJ!!です。
名前言いかけてるぞw中将ww
そして筋肉キャラかwトーレと熱い筋肉談議をしてほしいぜw
>>485 分かりました。ありがとうございます。ユーノが過去にチンクを負傷させたようなので攻撃面も
強化されてるのかなぁと読んでて思ったので。あのチンクの眼帯の下にはレーザー照射装置かAMF照射装置が仕込んであるに違いないw
Drの科学は次元一イイイイイw
何故に流れが変わりだしたころ合いを見計らったかのように再燃させるんだよ
いつまで続けたって結局は不毛なんだから、「嫌ならスルー」で終わらせればいいじゃんか…
何かすまん。場違いですまん。
>>485,
>>498,
>>505 その辺の伏線は「燃え上がる〜」できちんと仕込んであったぜ。
全編読み直して、なのはがアリサに何度「バカ」って言われてるか、ザッフィーやレンとの会話とか、復習しておくんだな。
>>511 おまえさんが謝る必要は無い
面白かったぜ
>>511 オマイもイ` 茶やるからよ( ゚Д゚)⊃旦
たぶん流れを変えようとしてくれたんだよな。
ものの見事にスルーされて、ちょっとかわいそうだと思ったんだよ…?
ユノフェでフェイトがユーノの故郷に嫁入りした話って完結してましたっけ?
なんかフェイトってSSだとロクな目にあってない印象が強くてな…
>>512 待て待て、さっきから見てりゃ口調が荒いぞ。
好きなのはわかるし、「嫌ならスルー」は間違った意見じゃないけど
その前の問題として、場が荒れないように気を使うってのが出来てないんじゃないか
てめえええらああああ!!!!
感想の間も自重できねえのかこの議論厨があああ!!!!
>>495 GJ
結構肥満かと思ったら筋肉質なのね中将
ておあーやゼストと共にむさ苦しい場を見たかったww
>>511 ありがとう、不思議な和み分を頂いた
その心意気、無駄にはしない、あと10年は戦える
>>519 そうかスンマソorz
ちょっと頭冷やしてくる……
>>511 GJ
ロリショタな二人はさりげなく部屋で何やってんだww
そして、さらばザフィーラww
上でも言われてるけど、読みたくないならスルーすればいいだけ。
ちゃんと但書きもあるんだから…
作品を良くする為の意見なら良い思うんだけど、度が過ぎたら
書き手さんそのものが居なくなっちゃってこのスレ自体の
存在意義が無くなっちゃうよ。
>>495 GJ! 勉強で厳しくなるかも試練がまた楽しみにしてるぜ!
>>512 それにしてもなのはが結局アリサの踏み台になるため
StSの負の部分ばかり強調されてるのは否定できんがな
そのアリサ自体も自分勝手に暴れてやってることはなのはと
同レベルだから踏み台になってるのかすらも怪しい気はするが…
>>509 いつもROMってる俺から見た意見だが
毎回それで流れが落ち着いた所でそれまでの議論に対し
何の反応も起こさず平然と氏が投下していくからじゃない?
少しは自重して一度話してみるとか作品見直すとかしろよって話だ
それとROM側から言うと一番ウザイのは
作品投下してる氏でも議論してる連中でもなく
自分が一番スルー出来てない癖に一々議論してる奴を
態々煽る「スルーしろ」厨だからな
ひとつ言い忘れてた。
>>511 GJ!
ザッフィー、例え幼女でも女は魔性の生き物なんだぜ。
最近は作品投下多くて至福だな
しかしここらで濃厚なエロがみたい。上にあるBJネタとか
>俺EROOO
新しいジャンルktkr!!
というかどうみてもチンコ要員です。本当にありがとうございました。
オリ主人公……
本編終了後、オーリスの担当弁護士となった若手弁護士が、
JS事件を通じてオーリスの無罪と、死者と地上本部に全ての罪をなすりつけようとする本局の腐敗を暴く法廷活劇
題名【異義あり!】
主人公「この資料B-75に示すとおり、ゼスト部隊全滅にレジアス・ゲイズ氏は関わっていないことは明白です!
付け加えるなら、この資料の信憑性は検察官どのが仰りました英雄部隊“機動六課”の手で作成されたものである、といえば充分だとおもいます」
裁判長「検察側、発言を認める」
検察官「資料を拝見させていただきました。まずは弁護士に深い感謝を表明します。
この資料から、確かにオーリス・ゲイズ女史とJS事件に関連性が無いことが明白に成りました。
それにつきましては検察としてこれ以上の異議の申し立てはしません。
しかしながら結論に至るまで、もう少し時間が必要でしょう。
なぜなら時空管理局陪審会の三大原則、の一つ、”理性の優先”に弁護士が抵触しているおそれがあるからです!」
主人公「ッ!! 裁判長!当法廷は時空管理局人権法第2条に保護され事件性無きプライバシーの保護が義務付けられています!」
検察官「裁判長!時空管理局弁護法第16条に弁護士は触れています!
曰く『A級次元犯罪被疑者の弁護は公正の追求により、“個人的交友”関係無き中立の第三者を任命すべき』であると!
ここに我々検察側は裁判長に弁護士交代と裁判期間延長の二点に意見具申いたします」
ごめん無理だorz
でもオーリスと弁護士のチョメチョメは考えて(ry
オリが主人公は難易度SSランクだと思う
>>525 毒吐いた時点でROMじゃないよ。
氏の燃料コメントは問題だと思うけどね。
踏み台とか見直せと言っている時点で客観的じゃないよ。
その発言は猛毒だよ。
読み手には、読む自由と読まない自由がある。
そして感想を言う自由もある。
不特定多数が閲覧する掲示板で、マンセー意見以外受け付けないって
方がおかしいぞ。
感想にも批判にもなってない暴言ならともかく、真面目な考察や助言まで
封殺するなら、それこそ自サイトでやれと思うんだが。
俺としては別に誰が投下したって構わない。
俺にそんなこと制限する権限もないし、そういうのが自由なのが2chだし。
ただ全員にいいたいのは、「エロパロ」なんだかエロ以外はスレ違いだろうということ。
別にどの作品が良い悪いないが、そこの基本的な所がおかしいと思う。
いつまで最初のころの投下もなにもなかったころの決まり引きずってんのって。
>>524 読みたくなければ作品はスルーするさ。
それは
>>1にも書いてあるマナーだからね。
だから俺は作品自体に対する批判はしない。
けど投下後に毎度毎度繰り返される原作批判も「スルーしろ」で済まされるのはちょっとね…
そういう流れにしないために作者さん自身が煽るのだけはやめてもらえないか、って話さ。
>>531 注意書きに書いてあることをわざわざ毒レスにするのは、
批判や感想とは言わないよ。
>>532 誰もエロが入ってるかどうかは今問題にしてないと思うが
悪循環だねぇ…。「スルーしろ」というのですらウザイと言われる始末。
いま話題になってる氏についての議論をしたい人たちはいっそコテをつけてみるとか?
もしくは文頭に「あかさたな」とか何か符号つけておいてNGしやすいようにするとか
>>531 本スレは間口広くするためにマンセー意見のみが荒れにくいと思うよ。
でもSS議論・考察はあっても良いと思う。
他のSSスレみたいにSS議論・考察スレ設ける案に一票です。
>>532 そもそもここはエロも可なだけでエロだけって決まってる訳ではない筈だが?
とりあえず、クロくんなのちゃんの話を書きたいという
奇特な前
>>590氏に俺は期待している。
>>540 よし……
俺も付き合うぜ。
もちろん全裸でな。
まあ話題になるというのは人気ある証拠で
個人的には昔の菜人みてる気分だ
>>534 それは拡大解釈しすぎの暴論だよ。
意見になってない意見があるのは認めるが、真面目な意見や考察は
感想や批判ではないとでも?
おれは何でもイける。議論もヘイトも面白いぜ? もちろんエロも最高です
やっぱさエロパロなんだから、職人にはのびのび書いてほしい。
住人にものびのび書いてほしい。
それにこのスレは、ていねいなレス多いと思う。
>>530 燃料コメントより自分の作品が元でこれだけの事になってるのに
それをいつもほとんどスルーして平然と投下する方が見てて不快ですが
しかも俺がいつ客観的と言ったのですかね?
それとも主観は封殺ですか?それなら気に入らない意見に片っ端から
毒とか猛毒とか言って他人に毒を吐く貴方は何なのでしょうか?
他人にスルーを強要する前に自分が他人に毒を吐くのを止めるべきでしょうね
エロパロって言葉に固執してもなぁ。
仮になのはのエロオンリースレ立てたとして、だ。どんだけ賑わうと思う? ここを離れてエロオンリーで行く職人さんなんてそういないと思うぜ?
エロもノーマルもアリだから、ここはこれだけ伸びたんだろ? 職人さんだってエロばっか考えてるエロ脳じゃないんだから。
そりゃお前なんかをいちいち相手にされてても困る
>>545 いちいち反応しない方がいいだろ
大体が火に油で余計に酷くなるだけだ
言いたいことをここで全部言おうとするな。
NGワード設定しておけばいいでしょうが。
◆kd.2f.1cKc氏はSS外での燃料投下は問題行動だが、作品そのものには少々クセはあるが、
そんなに問題ないとは思うけどな。U-1のSS嫌いって言うならそもそもそういう話を
NGしたりして読み飛ばせばいいわけだし。一応NGおkって言ってるし。
つかユーノTUEEEE----UZE-----!!とか言ってる奴は、
ちょっとでも世界感が観壊したSS見ただけで厨乙としか言わない気が。
あるいはヘンテコなこだわりを持ってるやつとかね……
ただそう考えると、やたらエリオは優遇されてる気もするんだけどw
>>546 まぁ他の作品スレでもエロオンリーのとこなんてそんなに見ないしなぁ。
ふたりエッチスレみたいなのは原作が原作だけにほぼエロ専用になってるがw
>>545 なぜ職人が、住人をなだめなくてはならないのか?
職人として言わせてもらえば、ssは応援してくれる人のために書く。
だから、その他の匿名住人につきあう時間と労力は、ss書くのに使う。
LV7 スレを毎日、四六時中チェックしないと気が済まない
LV8 ほかのファンとは俺は格が違う!
LV9 作品のこの展開、振る舞いがなんか違う そうじゃないんだよなぁ・・
MAX この作品は自分が育てたようなもの だから指導しなくちゃ
神 「私があなたを矯正してあげてもいい」
今 「なぜ助言しているのにスルーするのか分からない。不快だ」
>>553 某声優のブログを閉鎖に追いやったキチガイのセリフかwww
>>550 いや、氏の全体的に厨臭い感じはする。
いい悪いは別にしてね。
あとユーノとエリオの差は戦闘タイプかそうでないかじゃないかな。
>>553 天音 詩温なんていう大型新人が出現したからなw
最近どこもかしこもやつの類似犯が出現してるのが悲しいところ。
基本エリオにしか興味ない俺にはどうでもいいわ。
職人カモン
ここも、その他のSSスレと同じ流れになるのか・・・。
ここだけはと思っていたんだがorz
自分が嫌いな物について語るより、自分の好きなものについて語りたい
相手がどんなに気に食わない、どころかバリバリ煽っている糞野郎であろうと、
それに対して突っかかったほうがゴミ野郎扱いされる
だから、どんなにひっかかる物言いであろうと自分の理性を極限まで働かせて、空気を悪くする発言は封じ込めた方がいいよ
それで周りの賛同得られなかったら、自分の方が荒らし扱いされてオワタになるから
俺悟った
納得いかないことがあっても、空気を悪くすることが何よりの悪らしいから
それでも腹立つことあるけど
>>553 神までいったらこのスレが閉鎖しちゃうor大炎上
>>558 同士か
クロスSSスレの惨状は涙無くして語れんよ
段々と議論する人専用のコテを作って欲しいぐらい議論がうざくなってきた。
職人叩きも住人同士の叩き合いも議論でさえ
ただSSを読みにきてるその他大勢及び、そこに関係ない職人諸氏にとっては邪魔なだけだ
562 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 19:24:59 ID:0mwAXvwq
つーか絶対にこの中に( ゚Д゚)氏いるだろ。こそこそ隠れてないでちゃんと対応したら?
全く読んでないで横から口だしする奴はともかくとしてもしっかり読んだ上で
的確に問題点指摘してくれてる人だっているんだし少しは読者の言葉に耳傾けてるべきだと思うよ。
>>555 エリオはショタだから。可愛いは正義
というかユーノはエリオに比べて自己投影モノが多いから敬遠されてる気がする。
>>553 時事ネタ自重w
スルー力が足りないやつが多いのは平均年齢下がってきたって事かね?
ここ2-3年はNG指定せずとも読みたくないものは、読み流せるようになったぜ。
結論としては、スルーできないやつ=NG登録のやり方も知らないお子様って事でFA。
オレの待ってる人こないような気さえしてきたよ…
なんでそう煽るのかねぇ・・・
埒が明かないようだし議論スレを立てるかどうか考えてみようぜ
>>564 そうやってスルー推奨する振りをして煽るなよ……
もう皆で納豆食おう、なっ
>>564 高校受験も一通り終わったようだし、大学受験も一通り終わるからな。
4月までは諦観してた方がいいかもしれない。
>>560 あそこは問題外だな
コテ付き雑談が当たり前になってるし
それだけならまだしもコテ付けたままニコ動やようつべの動画張る職人がいるし
>>564 嫌いな作品名+「スルー」をNGワードにすれば凄まじくスッキリしたw
俺、プ板の某リキスレにいるんだがあそこみたいにどっかからタダの2ch風の掲示板作ってそこで議論スレとか愚痴スレとかやったほうがいいと思う
このままだとそのうち批判を恐れて誰も投下しなくなりそうで嫌だ
>>568 NG指定をみんなもっと使いましょうって話だよ。
IEや携帯で見てる厨の数が多いだけかもしれんが、それならそれで2chブラウザに切り替え時だろう?
俺は毒吐く前にシャマルさんの笑顔を思い出す事にしてる
こころがすっっっっごい和んでくるから
皆もやってみ
そんだけ
>>575 メタルでぴかぴかな女郎蜘蛛の笑顔が浮かぶぜ……。たしかに精神が安定する。
>>575 やってみたが、エロスはほどほどにな、って言われたぞ
ナビ子ちゃんの話し方ってクアットロに通ずると思う。
>>575 思う存分ぶちまけろと言われた
逆効果じゃないか!
職人よ!今こそ投下の時だ!!
エロがあろうが、なかろうが関係ない!
この空気を変えてくれる真の勇者よ来てくれ!!
>>569 納豆を食うだと……?
一足遅かったな!既に納豆は自らの意思で行動している!
向かった先は機動六課だ……これからは人が納豆を食うのではない、納豆が人を食うのだ(性的な意味で
っての思い付いたが、挫折した
>>528 どう見ても逆転裁判です本当n(ry
つかリアルに主人公=成歩堂、オーリス=あやめ(逆裁3)、検事=狩魔父で脳内再生された俺自重w
>>575 何故か笑顔の映像がものっそい歪んでて普通にキモかったorz
え、ちょっと待って、映像が歪んでたからキモかったんであってあなたの笑顔がキモいとは一言m
>>582 「テリヤキ嫁さん食っていた」という空耳を思い出した、何故か。
>>518 ユーノマニア氏の『魔法少女ガティブフェイト』かな
保管庫見ればわかるけど、プロローグ、1話、2話まで投下されてるが、まだ完結はしてないよ
俺もエリオ好き派だから、基本エリオのしか見てないけど別に他のカプリングなどを見てもスルーしてるから別に気にならない
誤って別キャラの読んで、少し不快に思ったこともあったけど、そりゃ自己責任だし職人さんにケチつけるのは間違ってると思う
職人さんは自分の考えた通りの作品を投下して注意書きさえ冒頭にすればなんら問題ないだろ。
第一職人さんに対して尊敬の念を忘れずにいるべき
嫌いなキャラの活躍、カプってだけで読みもせずに批判はまず間違ってる。
>582
ネバネバプレイ?
>>588 触手の吐き出すローションみたいな謎の体液でぐちょぐちょのネバネバとな?
下の穴三つもぐちょネバなんだな
嫌な作品ならスルーしろって話なんだが
元々は好きな作品なのがおかしくなってるから困るんだろう
アリサをかっこよくしようとして大失敗してる感がツライです
>>590 つらいのなら無理に読まなくても良いんですよ。
もっと有意義に時間を使ってください。
おれは気に入っているので読む。気に入らなくなったら読まない。
また好きになったら読む……無限ループ。
>>590 完結まで待ちましょう、アリサを含めての成長物語なのかもしれないし、改変による
本編との乖離がどう影響するかが楽しみだし、今のとこは六課内部の問題解決が主題
みたいだしね。議論の中で出た、乖離しているはずなのに同じような六課のチームおよび組織編制
もきっと伏線があるんだよ
>>593 ちょっと数えてくる――
あれ? あってるぞ?
なんにせよ◆kd.2f.1cKcはとかく不愉快。
余計なこと言わずに黙って作品だけ投下してりゃいいのに。
自分語りの多い奴にろくな書き手はいない。
もうやめようぜ……しろたん投げるぞ。
>>593 うるせー!俺は尿道弄りが大好きなんだ!!!
なんでみんな尿道を無視するんだ!悔しい!!!!!
だよな
俺達が読みたいのはSSであって職人の自分語りやら能書きじゃねえっての
◆kd.2f.1cKc氏も毎回こんな流れなんだから少しは言動改めればいいのに
自分で煽り返して燃料投下しちゃう人だからな……
>>594 いやいや、多いだろ
前、後…ああ、もう一つあったな。スマン、俺が間違ってた
まあ、gdgdになってるけどなんだ。
ここにいるのはみんな18以上だろ?
だからさ、もうちっとでいいから落ち着こうぜ。書き込む前に一回本文読み直すとかしてさ。
問題になってる氏の作品は、俺も嫌いではない。
ただ、イレギュラー(アリサ)が絡んできたことで、なのは達にも違いが出ていいのに、
無理やりにでも本編の流れに沿わせようとしている感じがして首をひねる(特にStsは顕著)。
なのはなんかは好きになった相手ができたにも拘らず、「なのちゃん」じゃなくて「なのはさん」なままだし。
ただ、読ませるパワーはあると思う。良くも悪くも。
難しいかもしれんが、今後の展開がただのヘイトと変わらんようにならんことを祈ってる。
>>600 お前こそ何言ってるんだよ明らかに多いだろ
一つ、二つ……アレ合ってるな
>>596 あんなかわいいアザラシのキャラを投げるなんてこの人でなしw
>>601 アニメ版基準の場合は恋愛をしても幼少期の改変をしないとなのはさんのままだと思う。
問題なのは◆kd.2f.1cKc氏個人および作品の中身ではなく
書き手と読み手の態度なのではないのかと思うのだが。
>>607 以下、選べ。
1.くろくんに記憶消されて廃人
2.くーちゃんに雷落とされて感電死
3.恭也に斬られて斬死
自分は氏の作品はあまり好きではない。この際はっきり言おう、むしろ一字ですら読みたくもない
だから必然的に透明あぼーんだ。それでいい。だから口出しもしない。
雑談で「流石にいい加減にしてくれ」と言いたくなる時もあるがな。
しかし何よりこの姿勢が精神衛生上一番いい。
腹を立てるのにもエネルギーがいる。貴重なそれを氏に向けるのは何より無駄だ
だからこそ、気に入らないという人にはスルーを推奨する。
大学はもう春休みだからなぁ・・・・・・・・
最近の投下数の多さやレスの多さからこのスレ学生率が多いんだろ。
ってなわけで「荒れてて嫌だ」って人は、4月まで我慢だ。
4月になればレス数減少するから。
>>609 ぐ…せめて死ぬなら女の子の手で…
と言うわけで、2!
その前に引っ越しシーズンになれば減りそうな気もするけど。
結局、コメントにコメントを付けるという悪循環が問題なので、作品以外を読み飛ばしてる俺こそが真の勝ち組
それはそれとして、クロススレとはどの程度、職人や読み手や読まずに荒らす人が被っているのだろう。
>>610 はっきり言わない方が良いでしょう。
もう少し、見知らぬ誰かを、いたわれるようになりましょう。
口を閉じている事を、最後まで貫きましょう。
リリカルバイオレンスの人――――支援しています!
つづきまだかな〜?
オマエラ、そんなにシャマルさんの笑顔が嫌いか
シャマルさんの笑顔が嫌なら、ヴィヴィオの笑顔で心を落ち着かせてから投稿しろ
なだめるほうも、罵倒してるほうも
せっかくのヴィヴィオの笑顔が泣き顔に成っちまう
おれの笑顔で勘弁してくれ
スカ「いや、ここは私の出番だろう」
レジ「何をいうか、儂に決まっとろうが」
ゼスト「いいや、俺だ」
ラッド「俺に任せろ」
ヴァイス「いや、俺だ」
グリフィス「後はただ撃ち貫くのみ……!」
>>618 ユノシャマの子供なヴィヴィオっていうのを思い付いた。
うん、マイナー過ぎるね。
みんな落ち着け!
そのうち魔王に頭冷やされるz(ry
>>624 メジャーにする方法ならあるぜ
You書いちゃいなYO
エリオ「あの…ボク初めてなんですけど…」
>>616 支援レスしてる人はあっちの住人ぽい感じがする…。
みんな…子守唄を歌ってあげるから…ねむれなの。
” に っ こ り ”
♪ ほ〜し〜の〜 ひかりを〜 うちく〜だ〜け〜
空気を読まずに先日の「歳の差なんて関係ねぇ!」の後編を書かせていただくと言う
小賢しいマネをお許しくださいorz
・ユーノ×ヴィヴィオの同声優カップリング
・ユーノとの結婚を目前に控えたなのはが突然の事故死。ユーノはショックで無限書庫に引きこもり、
悲しみを紛らわすかのごとくただただひたすらに司書長の仕事のみに打ち込む様になる。
それから十数年後、ユーノの前に美しく成長したヴィヴィオが現れ………と言うお話
・大人のヴィヴィオなんて見たく無いよって人は注意
・大人になってる分ヴィヴィオのキャラ変わってます注意
(例えば普通に敬語を使ったり、なのはをママじゃなく母さんと呼んだり)
・久々の前後編
・前編は非エロ
・後編はエロあり
では後編行きます。
翌週の休日…ヴィヴィオは再びユーノの所を訪れた。無論ユーノの返答を聞く為である。
「こんにちわ…ユーノ先生…。」
「ヴィヴィオ…こんにちわ…。」
ユーノは優しい表情を見せながらもどこか真剣な雰囲気でヴィヴィオを迎えた。
ヴィヴィオもついにユーノの決意は固まったと悟り…真剣な顔になる。
そして無限書庫の中の一室にて二人きりになった時に…ユーノはこう切り出した。
「本当に…後悔はしないかい?」
「ハイ…。」
「自分で言うのも何だけど…僕はエロいよ。それに加えてこの歳だからね。
こんなエロオヤジと本当に結婚しても良いのかい?」
「ハイ…。男の人がエッチなのは私も良く分かっています。今まで色々ありましたから…。」
「え? 今までって…。」
先程まで真剣だったユーノの表情が突然驚きの物へと変わる。ヴィヴィオの
言った色々とは何だろうかと…。しかし納得も出来る。今のヴィヴィオはなのはに
勝るとも劣らない程美しい女性だ。だとしたら…過去にも色んな男から
セクハラを受けたりする事もあっただろう。そしてユーノは再び真剣な顔に戻って言う。
「僕は…ヴィヴィオに本当エッチな事をするかもしれないよ? 良いのかい?」
「ハイ…構いません。ユーノ先生になら………。」
ヴィヴィオの意思は変わらなかった。確かにそうだ。以前もヴィヴィオは自分から
ユーノに自分の乳房を揉ませていた。こうまで出来ると言うのならば……
本当にヴィヴィオはユーノの事を愛していると考えるしか無かった。
「そうか…ならば僕もこれ以上言う事は無い。」
そう言ってユーノはある物を取り出してヴィヴィオに差し出す。それは結婚指輪と婚姻届であった。
「僕も決めたよ。君がなのはの娘とかそう言う事は関係無い。一人の女性としての
高町ヴィヴィオを…僕は愛して行く事に決めた。」
「!」
ユーノの決意に対し、ヴィヴィオの目から涙が零れ落ちた。しかしそれは嬉し涙…
「ハイ! ありがとうございます! 私もなのはお母さんの結婚相手になるはずだった相手とか
そう言う事は一切関係無く…一人の男性としてのユーノ=スクライアを生涯かけて愛します!!」
そして…二人はその場で抱き合い…口付けをした。
ユーノとヴィヴィオの結婚は決まった。そしてユーノ自身ここ十数年の間殆どの間を
無限書庫で過ごして来た身故…自分自身の知らない間に凄まじい程にまで貯金が溜まっており
ウェディングドレスやその他の結婚式費用等楽に捻出する事が出来た。
「こんな嬉しそうな司書長は久し振りに見ました。」
「司書長おめでとうございます。」
ヴィヴィオとの出会いで笑顔を取り戻したユーノに、他の無限書庫司書達も喜び
彼らもまた結婚式に参列してくれる事になった。だがそれだけでは無い。
クロノやフェイトを初めとするかつての仲間達もまた、久し振りに集まって来ていたのだ。
「ついにお前も結婚する気になったかって思ってたら…相手はヴィヴィオなんだって?
お前淫獣なだけじゃなくついにはロリコン要素まで加わってしまったみたいだな。
これで完全にお前は救い様無くなった。逮捕される日を楽しみに待ってるぞ!」
元々ユーノを良く小馬鹿にした態度を取る事が多かったクロノはまたも小馬鹿にした発言をし、
「なのはが亡くなったからって娘のヴィヴィオに手を出したのか? このロリコン!!」
フェイトも少々嫉妬しながらそう言う。だがそれだけじゃない。
「見損ないましたユーノ先生! 先生がロリコンだったなんて!」
「いくらなのはさんが死んだからって…こんな子に手を出すなんて…ロリコンじゃないですか!」
他の者も口々にユーノへ『ロリコン』発言を浴びせていく。確かに双方共に
成人した身であり、法的にも問題無く結婚出来るが、ユーノとヴィヴィオの間には
十五の歳の差がある故…ユーノがロリコンと言われてしまっても可笑しくは無いだろう。
挙句の果てには……
「ローリコン! ローリコン!」
「ローリコン! ローリコン!」
「ロリコン司書長! ロリコン司書長!」
「ロリコン淫獣! ロリコン淫獣!」
皆が一斉に手をパンパンと叩きながら『ロリコンコール』の大合唱を始める。
これにはユーノにとってかなり気に障る物であったが、その一方で悪い気はしなかった。
確かに一見人を小馬鹿にしたような『ロリコンコール』だが、これは彼らなりの
ユーノへの祝福だと理解していたからだ。
「ありがとう…ありがとうみんな! ロリコンでも良いよ! ロリコンらしいやり方で
ヴィヴィオと新たな人生の再スタートを切らせてもらうから!」
「キャッ! ユーノ先生!」
ユーノは完全に開き直ったのか、ロリコンを肯定し、目に涙を浮かばせながら
笑顔でヴィヴィオを力一杯抱き寄せた。挙句の果てには皆の前で堂々とヴィヴィオの唇奪うし。
間も無くしてついにユーノとヴィヴィオの結婚式が始まった。
聖王教会系列の結婚式場で式は静かに行われていたのだが………
「待った待った待ったぁぁぁぁ!!」
突然大勢の武装局員達が重武装で結婚式場に乱入して来たのだ。
「何だ何だ何だ!?」
式に参列していた皆は慌てるが、武装局員達は装備していたデバイスを新郎のユーノへ向ける。
「このロリコン司書長! よくも俺達のヴィヴィオちゃんに手を出しやがったな!?」
「ええ!?」
突然式に乱入して来たのはヴィヴィオのファンの者達だった。この様子では
間違い無くユーノとヴィヴィオの結婚を良く思っていないのだろう。
現に誰もがユーノへとデバイスの先端を向けており………
「撃てぇ!!」
「わっ!」
彼らの中心にいた者が号令を上げ、一斉に発砲した。思わずユーノも目を背けてしまうが…
彼らが発射したのは攻撃魔法の類では無く、俗に言うパーティークラッカーに入っている紙ふぶきだった。
「え………。」
予想外の展開に皆は思わず目が点になるが……
「このロリコン司書長がぁ! 絶対ヴィヴィオちゃんを幸せにしてくれよ!
じゃなきゃ俺達が貴様をぶっ殺すぅぅ!!」
「この性犯罪者予備軍がぁぁぁぁ!! てめぇはどうなっても良いからヴィヴィオちゃんだけは…
ヴィヴィオちゃんだけは絶対に守ってやれぇぇぇぇ!!」
と、一斉に号泣しながら叫びだしたのである。これには皆も呆然とせざるを得ないが…
とりあえず何だかんだで彼らも二人の結婚を祝福してくれたのだろう。
多少のアクシデント(?)はあったが、それでも結婚式も無事終わり…
部屋に戻ったユーノとヴィヴィオは同じベッドに寝そべっていた。
「これで私達正式に夫婦ですね…ユーノ先生。」
「もう夫婦になってまで先生はよして欲しいな。管理局員としての仕事中ならともかく…
プライベートの場では『ユーノ君』って呼んでおくれよ。」
「ハイ…ユーノ君…ですね?」
「そう。それで良いよ。」
ユーノは優しく頷く。だが、そこでヴィヴィオはまたも言った。
「そう言えば…ユーノ先…じゃなかったユーノ君はなのはお母さんの幼馴染だったんですよね?」
「そうだけど…それが何か?」
「で…ユーノ君はなのはお母さんの子供の私と結婚したワケだから…なのはお母さんは
ユーノ君の幼馴染なだけじゃなくて…同時に義母さんになったワケですよね。」
「あ…………。」
それは盲点だった。血は繋がってはいないが、ヴィヴィオがなのはの養子である以上
確かにヴィヴィオの夫となったユーノはなのはの義息子と言う事になってしまうのである。
「…………。」
それには二人ともに気まずい顔になるが…すぐに笑みを取り戻す。
「ま…良いか…。」
「そうですよね…余り細かい事は気にしなくても良いですよね。」
「それじゃあ…。」
そうしてユーノは気を取り直して、ヴィヴィオの服に手をかけてゆっくりと脱がし始めた。
これから二人だけの甘い結婚初夜が始まるのだ…。
シャマルさんの笑顔……笑顔……笑顔………………空鍋?
ところでヴァイス兄貴の笑顔でアソコがビチョ濡れになるティアナというのを想像した
ちょっと保管庫行ってヴァイティアSS読んでくるわ
ところでヴァイスが正式に長距離狙撃主としてステエキ陣に加わるとしたら名称は何になるんだろ?
ロングシュータ?バックアップライフル?
いあ、夢でバイクに乗ったヴァイスがステエキの危機にかっこよく登場するのを見ただけなだが……
あとティアナの胸で妹の誤射のことを告白して咽び泣くとか
ヴィヴィオの裸体は美しかった。ユーノの記憶に残るかつてのヴィヴィオは
ほんの小さな子供だったと言うのに…今は違う。あの時のなのはに勝るとも劣らぬ程の美しさ。
ユーノ自身ここまで美しい女性を自分の物にして本当に良いのか? と、今更になって
疑問を持ち始めていたが…直ぐにその疑問は捨てた。ユーノ自身に自覚は無いが
ヴィヴィオにとってはユーノの裸体がこの上無く美しく見えているのかもしれないと
考えながら………
「あの時も言ったけど…僕は本当にエロいよ。良いのかい? ヴィヴィオ…。」
「ハイ…構いません…。それを承知でユーノ君と結婚したんですから…。」
「そうか…なら…。」
「ん………。」
ユーノとヴィヴィオは優しく口付けをした。
「ん…ん…ん…ん…ん…。」
二人の唇は強く密着し合い、舌を絡め合わせた。その光景は余りにも官能的過ぎる…。
ユーノ自身もまた改めてヴィヴィオが大人になった事を悟っていた。
そして二人の唇が離れ…唾液の糸を引きながらユーノはまたも言う。
「僕のエッチは激しいかもしれないよ。覚悟は出来てるかい?」
「何度も同じ事を言わせないで下さい。私はもう覚悟は出来ています。
それに…武装隊で鍛えてますから…体力的にも自信はありますよ。」
「そうか…なら…。」
「アッ!」
ユーノはヴィヴィオを抱きしめ…そのままベッドへ押し付けた。
「それじゃあヴィヴィオ…行くよ?」
「ハイ…。」
ユーノは優しくヴィヴィオの柔らかい太股を掴み、左右へ押し広げM字に開いた。
「ヴィヴィオ…あんまり毛…生えてない?」
ユーノは首を傾げながらそう呟く。ヴィヴィオも大人になったのだ。歳相応に生えていても
良いとユーノは考えていたのだが、ヴィヴィオのソレは子供の様にツルツルだった…。
「そ…その…ボーボーじゃ…ユーノ君に嫌われるかもって思って…昨日剃りました…。」
恥かしそうに答えるヴィヴィオにユーノは笑って見せた。
「ハハハ、そんなの気にしないよ。僕のチンポだってボーボーなんだよ。
それに、毛が生えてない方がアソコとかお尻とか丸見えになって逆に恥かしいと思うけどね。」
「ハイ…他の男の人に見られるのは私も嫌です…ですがユーノ君になら構いません。」
頬を赤くしながらそう言ってのけるヴィヴィオだが…次の瞬間ユーノは笑みを浮かべる。
「良いのかい? こんな事されてもそう言う事言えるのかい?」
「アッ!」
ユーノは右手の人差し指と中指をヴィヴィオの股間へ差し込みかき回し始めた。
だがそれだけでは無い。左手でヴィヴィオの右乳房を揉み解しつつ、口で左乳房に吸い付いたのだ。
「アッ! そんな…やっぱり前言撤回します! 私にも我慢の限界はありますぅ!」
三箇所を同時に攻められ、ヴィヴィオは頬を赤くしながらそう叫ぶが、ユーノの表情は変わらない。
「でもヴィヴィオ、アソコはきちんと濡らしておかないと…挿れた時に痛い思いをするのは
ヴィヴィオなんだよ? それでも良いのかい…?」
「あ…………。」
ヴィヴィオは頬を赤くしたまま黙り込むしか無かった。こう言う行為もまた
ユーノなりのヴィヴィオに対する気遣いだと気付いたからである。
そして、ヴィヴィオの股間も濡れて来て…頃合と悟ったユーノは己のモノを股間へと押し付けるのだ。
「ユーノ君のオチンチン…凄く大きいです…。」
「怖いかい?」
ヴィヴィオは頬を赤くしながら軽く頷いた。
「ハイ…怖くは無いと言うと嘘になります。でも…これを乗り越えて初めて私は
ユーノ君と一緒になれるんです。ドンと来て下さい。」
「そっか…じゃあ本当に行くからね。」
ヴィヴィオが覚悟を決めたと悟ったユーノもまた決意を固めた。
己のモノをヴィヴィオへ挿入し…セックスする。本来ならばユーノはなのはと
セックスするはずだった。それがなのはの突然の事故死によって無しになり…
以来十数年の間ユーノは童貞のままだった。そして今…長い時を経て美しく成長した
なのはの娘、ヴィヴィオと交わる。こんな事になろうとは十数年前には想像も出来なかった。
まさに『この世はこんなはずじゃない事ばかり』とは良く言った物である。
「痛ぁ!!」
ユーノが己のモノを挿入した直後、ヴィヴィオの叫び声が部屋中に響き渡った。
ヴィヴィオの目からは涙が勢い良く飛び散り、股間からも真っ赤な処女血が流れ出る。
ユーノの巨大なモノがヴィヴィオの処女を奪ったのだ。確かにヴィヴィオは武装隊で様々な
訓練を受けるのみならず数々の実戦を潜り抜ける中で戦いの痛みに関しても耐えられる様に
鍛えられてはいたが…それが一切無意味に感じられる程…破瓜の痛みは凄まじい物だった。
「い…痛いのかいヴィヴィオ…今直ぐ抜こうか?」
慌ててユーノはヴィヴィオ引き抜こうとするが、それをヴィヴィオが止める。
「嫌ぁ…やめないで…痛いけど…嬉しいんです…ユーノ君と一緒になれて…。」
ヴィヴィオは目に大量の涙を溜めながら微笑を向けた。
「構わず続けてください…。私…我慢しますから…痛くても我慢しますから…
お願いですユーノ君……やめないで…このまま突いて下さい!!」
「わ…分かったよヴィヴィオ…。」
ヴィヴィオの魂の叫びに応えて…ユーノは思い切り突いた。
「アアァ!!」
またも部屋中にヴィヴィオの苦痛とも快感とも取れる叫び声が響き渡った。
アレからどの位経過しただろうか…二人はベッドの上で激しく獣の様に交わりあっていた。
「ハッ…ハッ…ハッ…ハッ…ハッ…。」
「アッ…アッ…アッ…アッ…アッ…。」
二人はそう喘ぎ声を上げながらなおも交わり続けているのだが…そこでヴィヴィオは
ある事に気付くのである。
「(あれ…ユーノ君…こんなに体力あったっけ?)」
長い間無限書庫に引きこもっていた身故、ユーノの体力はすっかり衰えてしまっていた。
現に二人で外に遊びに行った時などユーノは直ぐに疲れてクタクタになっていた。
だと言うのに…今のユーノはまるで何かに取り付かれたかの様に
ノンストップでヴィヴィオを突き続けている。流石のヴィヴィオも
いい加減疲れて来たと言うのに…ユーノは休む気配さえ見せずに突き続けるのだ。
その結果……
「もうらめぇ…おねがい…もうらめぇぇ…。」
ヴィヴィオは何度もイかされ、体力も限界に来ていた。だと言うのにユーノと来たら…
「そんな…頑張ってよ…僕はまだ少しもイッて無いのに…。武装隊で鍛えてるんでしょ?」
「ええ……そ…そんなぁぁぁぁ…………。」
ユーノの言葉にヴィヴィオは泣き出してしまった。そこで初めてヴィヴィオは
何度もユーノが念を押していた言葉の意味を知る事になる。
そしてその後もユーノがイくまでにヴィヴィオは何度も何度もイかされ…
腰が抜けてしまうまで突かれ…少しだけユーノと結婚した事に後悔した。
何はともあれ、ヴィヴィオと結婚した事によってユーノの生活習慣はガラリと変わった。
まず無限書庫に引きこもる事を止めた事があげられる。それまで下宿していた
無限書庫内の一室から外に出て…きちんとした家に住む様になっていたのである。
そして不潔な雰囲気を醸し出していた無精髭を綺麗に剃り落とし、活き活きと
家から無限書庫へと出勤して行くユーノの姿はまるで十歳は若返ったかの様でさえあった。
書庫内の仕事に関しても、それまではただただ闇雲にやるだけ…と言う暗い印象を
与える物であったが、今では他の司書との交流も大切にしたりと随分明るくなった。
それは無限書庫そのものも同様で、かつてはユーノから発せられていた暗い雰囲気の
影響によって他の司書や書庫全体に暗い雰囲気に包まれていたが、今は違う。
ユーノが明るくなった影響か、書庫全体が明るく活気を取り戻していたのである。
ヴィヴィオにしても、なのはを失ってから色々苦労して来たのか…妻としてもかなり
しっかりした女性であった。昔なのはに厳しく仕付けられた影響なのか、ユーノに対しても
生活習慣に関して厳しい態度を取る事もあったが、それはユーノの事を想っての事。
ユーノ自身もそれを理解し、決して悪い気はしなかった。つまり良い夫婦だったと言う事である。
「もう朝ですよユーノ君! 早く起きないと遅れてしまいますよ!」
「そ…そんな…もう五分寝かせてくれても良いじゃないか…。」
「ダメです! 無限書庫に引きこもっていた頃はそれでも良かったと思いますが
ここは無限書庫じゃなく私達の家なんですよ! 早めに起きて早めに家を出ないと
遅れてしまいますよ! 司書長が遅刻なんて様にならないでしょ!?」
「は〜い………。」
時空管理局員としては、一武装隊員に過ぎないヴィヴィオより無限書庫司書長である
ユーノの方が遥かに地位は上であるが、プライベートになると話は別。
前述したなのは譲りの生活習慣に対する厳しさも相まって家では
ユーノはヴィヴィオに全く頭が上がらなかった。もっとも…それ自体をユーノは
不満に思ってはいなかったし、何よりも夜のベッドの上ではさらに立場が逆転するのだ。
「らめぇぇぇぇ……もういやだよぉぉぉぉ……これ以上イきたくないよぉぉぉ…。」
「ほらほら頑張って! 武装隊で鍛えているんでしょ!? 君の力はそんな物じゃないんでしょ!?
聖王なだけに…性王の底力を見せておくれよ!」
「嫌ぁぁぁぁぁ! もう嫌ぁぁぁ! ユーノ君なんか大っ嫌い!!」
「でもそれ昨日も言ってたよね?」
「うう〜…ユーノ君の意地悪………。」
普段は全く体力無いと言うのに…ベッドの上では不思議とユーノは凄まじい力を発揮する。
それにはヴィヴィオも何度も何度もイかされ…ほぼ毎晩泣かされていた。
腰が抜けてしまった事も数知れない。しかし何だかんだで悪い気はしなかった。
ユーノがヴィヴィオをイかせた数だけユーノがヴィヴィオを想っていると理解していたからだ。
だからこそいつもベッドの上でイかされ泣かされていると言うのに…翌晩もヴィヴィオは
ユーノと寝る事は止めなかった。
翌年…ヴィヴィオはユーノの子供を身篭り、子宮の中で受精卵…胎児…と
時間をかけてゆっくりと育てて行き…玉の様な赤ん坊を膣道を通して産み落とした。
その子はヴィヴィオ同様に赤と緑のオッドアイで、母親似である事が直ぐに分かった。
そして二人はこの子供に付ける名前に関して悩んでいたのだが…そこでユーノがふと呟く。
「なのは…はどうかな…?」
「お母さんと同じ名前?」
ヴォヴィオは首を傾げながらユーノを見つめるが、ユーノは子供を優しい目で見つめていた。
「僕にはなんとなく感じるんだ…。この子はただ単純に僕達二人の子供と言うワケじゃない。
もしかしたら…なのはの生まれ変わりかもしれない……やっぱり…変かな? こんな事考えて…。」
ユーノは苦笑いしながらヴィヴィオの方を見るが…ヴィヴィオは優しい瞳でユーノを見つめていた。
「変じゃありませんよ。お母さんに関しては私よりユーノ君の方が付き合いが長いのですから…。
でも……お母さんの事はちゃんと義母さんって言わなきゃ。」
「あ! そうだった〜!」
「ハハハ…。」
二人は互いに笑っていたが、そこでヴィヴィオは何処からかある物を取り出していた。
「それは…。」
ヴィヴィオが取り出した物は…なのはの遺品、レイジングハートだった。
そしてそれを新たになのはと命名する事になった子供の首に下げるのである。
「ハイ、なのは…これは今日から貴女の物…。」
「バブ〜…。」
こうしてかつてなのはが持っていたレイジングハートは、ユーノとヴィヴィオの間に
誕生した同じくなのはと命名された赤ん坊に受け継がれた。そう考えると…何か運命的な物を感じる。
かつて一度は生きる希望を失ったユーノ=スクライア。
しかし…ヴィヴィオとの出会いが彼の運命を大きく変えた。
確かにこれからも色々あるだろう。悲しい事…嬉しい事…様々な事がユーノを
待ち受けているだろう。だが…それでも今度は最後まで諦めずに…
生き抜いて見せよう。ユーノはそう新たな決意を固めていた………。
おしまい
途中、例の書き込み文章消滅現象に巻き込まれたりしましたが、何とか投稿完了。
前編の後書きに書いた通り、最初の頃はヴィヴィオ別に好きでは無かったんですが
今ではこの有様です。また機会があれば、今回とはまた違うシチュの
ユーノ×ヴィヴィオとかも書きたいな〜とか思ったりしました。
なんとなく無表情に努めていようと思ったら僕はエロいよ発言で早々に死んだ
◆6BmcNJgox2の絶倫ユーノはほんまもんの淫獣やでぇ
>>634 妹に顔射、まで読んだ
GJ
>>641 さて、実の娘のなのはさんとのフラグが立った訳だがw
>>641 GJです。ローティーンと30台半ばだとロリコンとは言わない様な気もするけど
とりあえず、両者が幸せそうだからいいやw
さて、なのは(二世)の活躍に期待しつつ、ヴィヴィオのママっぷりがでる
アフタストーリーを見てみたいな
「ロリコンらしいやり方」で死んだwwww
あなたの書く作品はなんというか強引に流れを変えるパワーがあるな
暗い感情が吹っ飛んだよw
>>641 乙
そして娘のなのはちゃんは生まれ変わりでくぁwせdrftgyふじこlp
>>641 GJ!!
そして割り込みしてしまった……すまねえ orz
カチャ
;y=ー( ゚д゚)・∵;; . ターン
\/|634|)
しかし妊娠描写が詳細な分すごいエロイ……
つぎは卵管をとおって卵巣に押し入る淫獣精子の描写でも見たい!!
(゚д゚ )
ゴト /|634|)
/ ̄;y=ー ̄ ̄/||
/_____/. ||
|| || ||
|| ||
パイパン…良いんじゃないか
>>641 ギャグかな、と思ったけれどもエロ小説としての描写が巧くなったなあ。
「ズッコンバッコン♪」で逃げずにちゃんと書いているところに拍手を送ります、なの。
>>641 GJ!激しく乙。
ユーノパパとヴィヴィオというSSは結構投下されるけど
こんなのはStS終了してから初めてだ。
ユーノ君が35歳ということは、フェイトちゃんも3(ry
ぅゎぁぁぁぁぁぁぁ・・・orz
ババアだな。
>>654 お前そんなこと言い出したらリンディさんとかごj(ギャー
そろそろ誰かミゼット提督を主役にして書いてくれてもいいと思うんだぜ
リンディさんなら五十路でもおkという俺が来ましたよと。
むしろ、若い男から精をすいまくっていまだ余裕で現役で通じるとk(ry
まあプレシアママンもあの外見で六十前後だしな
ええい、孕オウンの一族は淫魔の血族かっ
>>659 その設定はマジでびびった
あの世界の女性陣は老いることを知らんとしか思えん
淫獣汁と孕オウンの淫魔が結びついたらとんでもない化学反応がおきそうだな。
50過ぎで、30手前の外見になってる妊婦リンディさんとか妄想してしまったわ
波紋使いだらけだ管理局。グレアムさんが教えたんだなw
淫獣の股間から抽出されるリリカルエキスには若返りの効果があるという噂を聞いて
リンディさんが連日搾り取りに出向く、なんてバカな話を勢いで書こうとしたことがあったけど
保管庫のリンディ×ユーノの出来のよさを目の当たりにして挫折したことを思い出した
十五年後にはキャロの方がフェイトさんより年上に見え、
二十五年後にはキャロ>リンディ
三十五年後にはキャロ>プレシア
というのを想像した
>>659 え!プレシアママンって60近かったの!?
いや、常識なのかも知れないけど、なのははA'sから入ったから1期はあんまり詳しくなくて…ごめんなさいorz
そんなお年なのに、あんなエロいコスチュームを着てフェイトちゃんを鞭打つなんて…
少しは年を考え―
(書き込みはここで終わっている)
まわりはいつまでも若いままなのに一人だけ年相応に姿を変えていく恐怖
(゚Д゚;三 ゚д゚) キョロキョロ
>>667 たしか59……じゃなかったっけ?
>>667 60であの体であの衣装・・・・・・
その、年増スキーな俺は思わずこう、何やら異常なまでのエロースな色気を感じたわけだが
でもクローニングやらサイボーグやらの技術はあるわけだから、
若さを(外見だけかどうかは分からないけど)保つ技術みたいなものもあるんじゃないかな?
>>667 アリシアが生まれたのがプレシアが28歳の時
少なくともアリシアは5歳までは生存
アリシアが死んだのが1期の26年前
下手すりゃ60超えてる
桃子さんという矛盾が生じるな。まぁエロゲだからしょうがないんだけど。
25〜30歳くらいで外見の老化がとてつもなく緩やかになってるんだろうあの世界は
StSで登場してたら70前後か…
想像つかねえええええええええええええええええええええ
というより絶対変わってねえええええええええええええええええ
676 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 00:21:41 ID:373eYOnm
>>670,673
そ、そうだったのか…
ん?そうなると…もしもアリシアが生きていたら…1期の26年前で5歳…StS時点では…41歳!?
うわぁ、立派なオバさ−
(またも彼の書き込みは途中で途切れている)
1時くらいから、Little Lancer 十話『再会―――』☆編 を投下しようと思うんですが、このスレの容量とかはまだ大丈夫でしょうか?
>>665 プレシア「淫獣汁を納豆に混ぜて食べたら、持病も治って、体も若返って
上がっていた月のモノも戻ってきてしまいました。さらに再婚、無事子供も授かり
今では充実した日々を送っています。」
と申したか
そうか若さの秘訣は納豆だったのか
>>676 はっ!? ってことは下手したらアリシアの方がリンディさんより年上!? は、ないな……焦った……
>678
そんな広告であの世界の女性雑誌は埋まっているのだなw
ふと思ったんだがプレシアは「アリシアが死んだ時点の外見」を懸命に維持していたのかもしれないな。
アリシアが復活した時に自分が年老いた風貌になっていたら、生き返った娘が戸惑うかもしれない、とか考えそうだしあの人。
>>677 現在約390kb
110kb以上でなければおkですよん
アリシア、生きてたら31才なのかぁ。
StSだと41才……
…………プレシアママンなら、60越えていようとなんだろうと、
あの外見であのスタイルなら充分に射程圏内だなぁ。
むしろフェイトはアリシアの娘でプレシアの孫とか言う設定改変
電波が飛んできたぞ、今w
>>674 それなんてサイヤ人?
なんかなのはとフェイトは親譲りの不老ぶりを発揮してるのに、一人年相応に老ける部隊長、という電波が<フレースベルグ
>>685 年齢的にはおかしくないよな、それで……
>>685 それはそれで、3人ともハッピーになれそうだし良いんじゃないか?
>>685 確かに年齢的にはそうした方が自然だね。
そこで、事故で死んだのがアリシアではなく、プレシアだったら?という電波が。
魔力素質皆無ながらも、修練に修練を重ねて、管理局武装隊において伝説の戦士とまで呼ばれたアリシア。
その一人娘の名は……。
続きません。
アリシアが魔力資質皆無って公式なの?
>>688 というかそれがテスタロッサ家の本来歩むべき道だったかと思うと涙が止まりません。
プレシアママンカワイソス
アリシアの卵子からフェイトさんが作られました。
復活したアリシアは外見上小学生です。
妹じゃないよママだよ、みたいな電波を受信したぞ。
>>690 うろ覚えだけど、小説版でそんな描写があった気が。
寝ようと思っていたけど、LLのためならえんやこーら。
アリシアは皆無……で。フェイトの魔力光が因縁めいていたんだっけ……?
すまん。うろ覚え。
>>695 思い出した。
たしかフェイトの魔力光がアリシアの命を奪った魔力と同じ色だったんだ。
他にも利き腕が違っていたりして、プレシアは彼女に対して憎しみさえ抱くように……。
Little Lancer 十話です。『再会―――』☆編です。
何時も通りの、お約束通りの平凡な展開です。
注意事項
・非エロ
・原作IFもの
・エリオ主人公(むしろクアットロ)
・軽くとらは3の設定を流用
・少々の鬱展開有り。
・展開の、原作からの矛盾点などは虚数空間へスルーして下さい。
・NGワードは「Little Lancer」でお願いします。
もし投下に10分以上間が開いたら、連投規制に引っかかってる可能性がありますので、
ご支援頂ければ有りがたいです。
>>696
やっぱ一期は悲哀に満ちた素晴らしいアニメだな。SSとしてはアレンジして書きにくいけど。
ところでアルカディア氏はまだか?
699 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 01:05:05 ID:VLwoq2Qr
支援
機動六課の鳴海市への捜査本部の設置は、現地の総務統括官で六課後見人のリンディ・ハラオウンの協力も有り、スムーズに行われた。
相手が少数という事を考慮し、現地に駐留するメンバーはフォワード部隊の八人と現地指揮のグリフィス。
そして敵の使用する自動人形の解析にマリエル・アテンザと、応急救護のシャマル、そして庶務にロングアーチの数人が抜擢された。
戦闘開始時には、機動六課の指揮下に三年間でなのはが鍛えた陸の精鋭陣も加わる予定である。
今回の件で厄介な部分は、次元犯罪者であるスカリエッティの一味が次元犯罪者としてではなく、第97管理外世界の人間として活動してしてる点である。
現地の社会の中に自らを組み込み、魔法世界の技術ではなく現地の技術の延長線上に有る技術を用いる。
ミッドチルダやその周辺の、次元航行手段を持つ魔法文明圏出身者が大半を占める六課では、後手に回る部分も多い。
今回の件では、この世界の社会の事情に表裏共に精通した、現地の住人の協力を仰ぐ事になった。
その協力者は―――
「機動六課准陸尉、グリフィス・ロウランです。本日は部隊長の八神はやてに代わりご挨拶に伺いました。
この度は我々機動六課にご協力頂き、感謝至極に存じます」
「……は、はあ」
グリフィスに手を握られ、冷や汗を流しながらなのはに助けを求める視線を送っていた。
「グリフィスさん、固い挨拶は別にいいよ。わたしの身内だし」
「そうです、それにお礼も不要です。今回の件は私達の戦いでもありますから」
毅然とした態度で協力者―――月村忍は一礼した。
だが、その表情に余裕は見られない。
「メカニックマイスターのマリエル・アテンザです。月村さん、この世界最高のドールマイスターにお会いできて光栄に思います」
「こちらこそ。この世界の遺失工学を超える技術に触れられる日が来ようとは、思ってもいませんでした」
各々の挨拶が進む中、フォワード部隊の若手四人は所在なさげに身を寄せ合っていた。
「ふえ〜、大人の挨拶って大変だね〜」
「馬鹿スバル、こんなの凄く打ち解けた方だよ。
執務官が偉いさん相手にする挨拶のややこしさは、こんなもんじゃないんだから」
「成る程、石頭のティアにはピッタリだね」
「なんですって―――」
そこには、海鳴の海を眺めるキャロの姿もあった。
キャロの左手首には待機状態のケリュケイオンが、右手首にはストラーダがある。
「……もう、大丈夫なの?」
「ううん、まだ全然。でもルーちゃんの言う通り、わたしには戦う力があって、今はそれが必要になるかもしれない時だから……
フェイトさんも、わたしなんかよりずっと落ち込んでた時があったけど、頑張って立ち直れたんだから、わたしも頑張らないと」
ルーテシアはそれでいいと頷いた。
キャロの結論は、奇しくも―――いや必然かもしれないが、三年前にフェイトが出したのと同じものだった。
答えはまだ出なくとも、キャロは自分の足で立つ事を選んだ。
「月村さん、面会です―――」
「ん? 誰かしら」
涙ながらに飛び込んで来たのは、15歳程のメイド服をした少女だった。
ノエルの妹分に当たる自動人形、ファリン。
過去に恭也とノエルは自動人形の最終生産機体とその配下の数体を打倒した。
そのブラックボックスと部品を使用し、忍が一体に形成したのがこのファリンである。
基にしたブラックボックスが、自我を持たせる研究の究極機体のものだったせいか、彼女は非常に多彩な感情を見せる。
「忍お嬢様、申し訳ありません、私がいながらすずかちゃんを、すずかちゃんを……」
ファリンは号泣しながら忍に詫びた。守れなくて済まないと、攫われたことにすら気付かずに済まない、と。
忍はそれを柔らかに抱きとめた。
「ううん、ファリンのせいじゃない。すずかは、私と恭也がちゃんと連れて帰るから、すずかの大好物のケーキを用意しといてあげてね」
ファリンは、涙を拭いながら小さく頷いた。
恭也は、ホテルに置いて来ている少年のことを思った。
少年に御神流を教授できたのは、僅か数日間だった。
僅か数日間で、少年は御神流の要訣を、背筋が寒くなる程大量に修得した。
無論『貫』や『神速』には至らぬものの、戦場に立てば必ずその域まで至ると確信できる上達だった。
少年は自らこの戦いに赴く事を望んだが、恭也も忍も少年を巻き込む事を望まなかった。
今回の戦いの恭也達の役割は、あくまでアドバイザーである。
実質的に役立つのは忍独りであり、恭也は忍の護衛を主とする心積もりである。
まだ記憶の戻らない少年を戦場に送り込む気は無い。
だが、既に少年が有効な戦力で有ることは間違いない。
妙案は無く、恭也と忍は戦況がどれだけのものか解るまで、少年を鬼札として保留することにしたのだ。
「見せてもらったけど、あの人形達の素体はこちらの世界の自動人形に間違い無いわ。
でもこの人形、凄い精度ね。こちらの裏の世界に流出している粗悪な殺人人形とは大違いだわ。
これを作ったのが、その、すかりえってい?」
「そう、稀代の時空犯罪者ジェイル・スカリエッティ。
その力を正しく使っていれば、間違いなく歴史に名を残したであろう天才科学者よ」
「解る。こんな短期間で自動人形のブラックボックスを解明し、尚発展させるなんて、尋常な才能じゃできないもの。
ほら、恭也、やっぱり異世界人で正解だったじゃない」
忍とマリエルは何時の間にか、打ち解けた様子で専門用語を交わして、互いの知識の擦り合わせを行っている。
忍は、立ち上がると鞄の中から大量の紙束を取り出した。
「これらの自動人形の製作者はね、私達の一族の中じゃブラックリストの筆頭、世界規模賞金首も同様なの。
私達の一族には資産家が多くて、それが表からも裏からも調べてたんだけど、ついにその正体は解らなかった。
だから、今まで迂闊に手出しをすることはできなかったわ。
でも、活動範囲はかなり正確な所まで解ってる。どんな企業を傘下に入れて、どんな土地や企業を有してるのかも。
それでね、この自動人形の製作工場の拠点も絞り込めてるわ。
恐らくは―――ここね」
忍が地図を広げて指差したのは、海鳴市の隣県の工業地帯の海上にある孤島だった。
「元々、発電所付きの工場だったんだけど、ここ数年不振でね。廃棄されることが決まってたの。
それを、4年ほど前に匿名で資産家が買い取った。
表向きは単なる金属加工工場だけど、その実何を作ってるのかはさっぱり不明。
興業成績はいいのに、その島で働いている人間は次々とリストラされている。
……私の睨んだところだと、完成した自動人形を労働力として、更に大量の人形を作ってる。
出資者を裏から調べてみたら、その自動人形を流してる勢力の傘下ばかり」
六課のメンバーも顎に手を当てて考え込む。
「4年前、か。クアットロは逃亡の際に、既に行き先は決めてあるという旨の言葉を残しているから―――
スカリエッティは、最初から非常時の逃亡先として、この世界を選んでいたのは間違いない。
じゃあ、スカリエッティのラボは―――」
「ええ、この島に有ると考えて間違い無いわね」
グリフィスの言葉にフェイトが同意した。
だが、直ぐに攻め込む訳には行かない。
敵の使用する自動人形の詳細を解明し、島についての調査をより深く行わない限り、危険が大きすぎる。
攻め込もうとする場所はあのスカリエッティのラボなのだ。
どんな、悪辣な罠が仕掛けてあっても不思議ではない。
そして―――
「まずは、引き続き調査の継続を。それから、もうじき増援が到着するから、それまでに作戦を練りましょう」
フェイトは胸中の焦りを押し殺し、静かにそう宣言した。
無印SS2巻には40歳って書いてあったんだが、あれは何だったんだろうか?<プレシアママン
ぱちり、と碁盤に黒石が置かれた。
むむむ、と対手は思案して、ぱちりと碁盤に白石を置いた。
間髪置かずに、黒石が置き返される。
「投了です! チンク姉強すぎです!」
ディエチは両手を上げて降参の意を示した。
チンクは不満げな表情をした。
「もう投了か。ディードかオットーならもう少し良い勝負をするんだがな。
―――それにしても、二人きりというのも随分寂しいものだな」
この日、海上隔離施設に居るナンバーズはチンクとディエチの二人きりだった。
「はい。―――チンク姉は心配じゃあないんですか? みんなの事」
「そりゃあ心配に決まっている。でもここで心配をした所で何もならないだろう。
私に出来ることと言えば、妹達を信じて待つことだけだ」
「でも……あたしは、そんなに簡単に割り切ることは出来ません」
チンクは無言でディエチの前の湯呑みに緑茶を注いだ。
「確かに、私達二人がここに残されたのは人質の意味合いが強いからな。
もし、あの子達が再びドクターに付くような事があれば、首を刎ねられてもおかしくない」
「そういう意味で言ってるんじゃ無いんです!
あの子達は、もうドクターに付くようなことは無い筈です。
ノーヴェなんて、チンク姉に危険が及ぶ可能性がある限り絶対寝返ったりはしませんし、それはウェンディも他の皆も同じです。
私はただ、あの子達が姉妹同士で争うことになるんじゃないか、というのが心配で……」
「確かに。『戦闘機人の姉妹とは戦わない』というのがあの子達の協力の条件の一つだが、向こうから戦闘を仕掛けてくる可能性は有る。
トーレやセッテから見れば、裏切り者は私達だからな。
現在ドクターの下に居る四人は皆、敵と認識すれば自分の姉妹相手でも、迷わず矛を向けるだろうからな。
中でも、クアットロ―――あの子はどこか油断ならない所がある。
クアットロの話術なら、あの子達を懐柔することも可能かも知れない。
だが、もしあの子達が再びドクターの側に付いたとしても、私はあの子達を責めはしない。
それが、あの子達の選択だからな」
「……そんな」
チンクは小さく笑みを浮かべた。
「そんな顔をするな、ディエチ。あの子達はきっと大丈夫だ。
あの子達はここで、とてもたくさんの事を学んだ。
それがどんな選択であるにせよ、自分が最も正しいと思う道を選んでくれる筈だ」
そう述べて、チンクは力士の名が並んだ湯呑みで緑茶を啜る。
碁盤を前にして座布団の上で正座をする彼女の姿勢は、驚く程様になっていた。
決戦の準備は、驚く程迅速に進んだ。
件の孤島は、調べれば調べる程、あからさまにスカリエッティのラボであるという臭いを漂わせた。
各人のデバイスにも、この世界で使用されている武器への対策データがダウンロードされた。
各種の銃火器の弾丸の種類や速度を予めインプットし、同様のものが飛来した場合に自律防御を行うのだ。
それを聞いた時の恭也が血相を変え、俺にもそれをくれとシャーリーに詰め寄って困らせた事もあった。
自動人形の構造と対策も各人へ配布された。
急所は人間同様に頭胸部から脊髄であることと、体内にどんな武器を内臓しているか解らないので警戒を怠らないこと。
間接が伸展したり異常な角度で曲ったりと、人型をしているかといって人間同様に考えないこと、などである。
ルーテシアのインゼクトによる操作も考えられたが、スカリエッティ相手にそんな初歩的な方法が通じる可能性が低い、というのが大方の結論である。
ラボに配備されている自動人形は、普通の人間相手をするために裏社会に流されているものと異なり、対魔導師用の対策がなされ戦闘機人の武装が装備された危険なものだろうと予測された。
遂に機動六課の怨敵である、スカリエッティ一派との決着の時が来る。
その予感に心奮わせる機動六課メンバーの士気は高かった。
いよいよ出立を前にして、高町なのははフォワード部隊と武装隊員ら、戦闘に携わるであろうメンバーを集めて告げた。
「わたしがいつも言ってることだけど―――くれぐれも、無理だけはしないで。
三年前のJS事件から色んな事があって、みんなの逸る気持ちはよく解る。わたしも気持ちが逸ってる。
それでも無理せず冷静に、落ち着いて行って。
今回の相手は凄く狡猾。絶対に卑怯な手段を使って、わたし達の心を揺さぶって来るはずだよ。
でも、絶対にそれに乗っちゃダメ。
いつでも落ち着いて、自分達が何のために戦っているのかを考えて。
わたし達は怨みや復讐のために戦うんじゃない、次元世界の平和のために戦うの。
そのために、わたし達機動六課がいるの。それを、忘れないで。
じゃあ―――行くよ、今度こそ、この事件を終らせに」
歓声が上がる。数々の拳が天に突き出される。
恭也はぽかんと口をあけて、六課メンバーを指揮するなのはの姿を見ていた。
「なのはちゃん、こんなに立派になったてたのね」
「信じられん。これがあの小さかったなのはとはな……」
六課のメンバーは次々に船へと乗り込み、戦場を目指す。
空は青く晴れ渡り、水面は凪いだように静かだ。
それでも、彼らは激しい死闘の予感を感じていた。
外気も空の輝きも届かぬ閉ざされた部屋の中、闇の奥に彼女達は集った。
どれだけの好条件で減刑を持ち掛けられようと、決して屈しなかったスカリエッティの狂信者達。
ナンバーズの3番トーレ、4番クアットロ、7番セッテの三人である。
遅かれ早かれ、魔術的偽装を施していないこの場所が割れるのは、予想できていた事である。
フェイトによって長女のウーノが殺害された事によって、既にラボの位置が割れているのは決定的と判断された。
遠からず六課の精鋭達が攻め込んで来るだろう事が予想され、彼女達はラボで防備を固め、迎撃の用意を進めて来た。
そしてこの日、遂に敵の侵攻が始まったのである。
トーレはクアットロに告げた。
「前に告げた通り、私はフェイト・テスタロッサを倒す。セッテは遊撃に回って敵の戦力の削りに回る。
クアットロ、お前はここで総指揮を頼む。―――後は、任せた」
「はい、トーレ姉様。私はトーレ姉様の妹として産み出され、幸せでした。
ドクターの事はお任せ下さい。セッテも頑張ってね。……どうか、御武運を」
トーレとセッテは迎撃へと向かう。その足取りは確かで迷い無い。彼女達は振り返る事なくラボを出て行った。
クアットロは、もはや隠す必要の無くなった笑みをその顔に浮かべる。
「さようなら、トーレ姉様。私の尊敬した姉妹はドゥーエ姉様ただ一人。ドゥーエ姉様は永遠に私と一緒。
後は、ドクターさえいれば、誰も要らない。私達は二人で、楽園へ向かうんですもの―――」
機動六課メンバーを乗せた小型快速舟艇は、予想された妨害も無くその島へ到着した。
少数精鋭との戦闘を見込んで、今回の作戦に従事するのは一個小隊。
作戦に従事する武装局員は、この三年間でなのはが陸に出向して指導を行い、隊長らが選りすぐった魔導師達である。
船着場から上陸すると、そこは資材搬入の為の広大なスペースと、それを囲む広大な平野が広がっていた。
最も近い建造物は資材搬入の為の倉庫群。ラボが有るだろう工場本体は遥か遠くである。
人が歩いた形跡も無く、荒れ果てたそこは古の戦場跡を思わせた。
土地そのものが持つ異様な圧迫感。誰もがそれに気付いていた。
……これから、ここが戦場になるのだと。
不意に、各人のデバイスに全体通信が入った。発信主は、全員が予想していた相手だった。
『はあ〜い! 機動六課御一行様御到着で〜す♪ よくぞいらして下さいました!
クアットロ、皆さんのことを首を長くして待ってたんですよ?
楽しいアトラクションを用意してますから、ゆっくりして行って下さいね〜』
ぶつり、と弄う言葉もそこそこに、通信が遮断される。
同時に、倉庫群の中からぞろぞろとゾンビのように精気の無い人影が歩き出た。
「―――人形か」
「構わねぇよ。あんな鉄屑、何匹掛かって来ようがぶっ潰してやんよ」
各人が、デバイスを戦闘形態へと移行させていく。
一触即発の状態へ向けて、空気が張り詰めていく。
先手を打たんとして、ロングレンジでの砲撃を可能とする魔導師が一斉に人形の群れに杖先を向ける。
高町なのはも又、カートリッジの一発を消費して、敵を薙ぎ払わんと魔力の収束を開始する。
彼女の主砲と呼ばれるディバインバスターは、今は砲撃魔術の手本とも呼ばれている。
一度放たれれば、容赦無く敵を灰燼に帰すだろう。
「ディバイン―――バス…………え?」
発射の瞬間、彼女は己の首筋に迫るエネルギー刃の輝きを。
眼前には、のっぺりとした無表情の人形の顔を見た。
「なのはっ!」
迫り来た人形を、隣のフェイトがバルディッシュで殴り飛ばす。
緩慢な動きで歩み出た人形は、フェイトやエリオの用いるソニックムーブに匹敵するで一斉に迫り来たのだ。
その手足には、光輝くエネルギー刃が装備されている。
機動六課の隊列は一気に崩された。周囲は今の一斉襲撃での負傷者で溢れている。
「散開するなっ!、密集陣形をとれっ! お互いの背中を守る形で戦えっ!」
シグナムがレヴァンティンで敵の猛襲を捌きながら激を飛ばしている。
「そんな―――これ、全部が空戦タイプ……それも、こんな速度で」
フェイトが呆然とした顔で周囲を見渡す。空には雲霞の如く人形が飛び交っている。
無論、自動人形に戦闘機人の機構が組み込まれてあることは予想していた。
だが、人形の一体一体がこれ程の個体性能を持っているとは、誰が予想できただろう。
この、自動人形に戦闘機人の戦闘力を付随させた戦闘人形は、戦闘機人構想の完成形だった。
後期型の戦闘機人は、人間性を排除した形で育成され、特殊能力より安定性が求められた。
これらの戦闘人形は一切の人間性を持たず、戦闘機人の最も平均的な装備であるエネルギー刃を装備し、高い空戦性能を有する。
戦闘人形は、敵の攻撃を学習し、それを全個体で共有する。全く同じ外見は、戦場に於いて相手を混乱させる。
何よりも、戦闘人形は容易に量産が可能であり、数に於いて相手を圧倒するのだ。
―――その数およそ、一個大隊。
「ありがとうフェイトちゃん……この状況はまずいよ、早く何とかしないと―――」
先は不意を付かれたなのはだが、砲撃から射撃に切り替え襲い掛かる人形を狙い打つ。
だが人形は空中で機敏に身をかわし、決定打を許さない。
その上、人形は手足が千切れようとも、動力が停止するまで攻撃を止めないのだ。
上陸早々、機動六課は窮地に立たされた。
なのはとフェイトは分散して敵の迎撃にあたる。
フォワード部隊を除く六課メンバーは総崩れに近い状態だった。
敵の戦力をガジェットドローンと同じ性質の、個体能力が低く数で圧倒タイプと予想したのが間違いだった。
この敵は、数よりも個体の質で敵を凌駕するというコンセプトで製造されている。
『Ring Bind―――Haken Slash.』
フェイトのバルデッシュが、死神の鎌めいた動きで敵人形の首を刎ね飛ばす。
幾ら戦闘人形が強力とは言え、AAAランク以上の能力を持つフォワード部隊の面々には及ばない。
拘束系の魔術で動きを止めた上で、各個撃破を行っていく。
現在の趨勢は明らかに六課が劣勢であり、敵本拠地への進攻よりも負傷者の撤退が優先される。
戦闘人形と互角以上に戦えるフォワード部隊が防衛線となり、負傷者らを撤退させる陣形だ。
『Haken Saber.』
また一体、上半身と下半身に分たれた人形が落下していく。
敵が心を持たない傀儡である事を理解していても、ヒトガタをしたものを切り裂く行為は精神に負担を掛ける。
それでも、一体、また一体と人形を切り裂き撃ち抜く度に、感覚が鈍化していく。ヒトガタを斬るのに抵抗感を失っていく。
そんなフェイトに、真に血肉を持った人型が切りかかった。
周囲の戦闘人形を上回る超高速の斬撃。
文字通り間一髪でかわしたフェイトのツインテールの一房が、半ばから切り落とされ、美しい金髪が宙に舞った。
「フェイト……テスタロッサ」
怨念に滾るその瞳は、断じて心無き人形のものでは有り得ない。
ナンバーズ最強の戦闘機人、トーレが長女ウーノの仇を討たんと復讐心に燃えて挑み掛かったのだ。
「―――貴方は」
トーレの姿は、フェイトにとっても忘れられぬものだった。
三年前に己が捕り逃がし、エリオの死の因となった戦闘機人。
あの日の悔恨は、今も胸の底に刻まれている。
「フェイト・テスタロッサ、ウーノの仇は私がこの手で討つ―――覚悟しろ」
―――ウーノの仇?
フェイトはトーレの言葉に混乱した。
ウーノと言う名はナンバーズの長女のそれであり、トーレと共に人質交換によって解放された筈では無かったか。
聞き返そうとするも、有無を言わさずトーレはエネルギー刃を煌かせ襲い来る。
トーレの固有武装インパルスブレードは、手足に装備された8枚のエネルギー刃である。
それが其々二枚ずつとなり、今は16枚。過去に刃を交えた際の倍となっている。
刃よりも脅威的なのは、その機動能力だ。トーレの速度インパルスフォームのフェイトを遥かに超える。
即座にソニックフォームにチェンジし回避に移るも、刃の数が多すぎて防戦一方に回るしかない。
三年前も強力な相手ではあったが、ここまで圧倒的では無かった筈。
「ねえ、ウーノの仇ってどういう事!? 一体何があったの!?」
「しらばっくれる気か! この偽善者がぁぁっ!!!」
フェイトは如々にトーレの勢いに押されて、防衛戦から押し出されていく状況に冷や汗を流した。
支援
支援
ティアナの幻術は、戦闘人形に対する偽装として大きな効果を発揮した。
……最初の数分間に限定した話で言うなら、である。
一体が幻術と実体の判別方を発見すると、次の瞬間には全ての人形がティアナ本人に大して刃を向けたのだ。
『Barret V and RF.』
中距離誘導射撃魔法も、不特定多数の敵を相手にとるには有効な手段だ。
魔力誘導弾は蛇のように敵を追跡し、一体一体に確実に命中していく。
撃墜に至らなくても、確実に敵の戦力を削ぐ、ティアナらしい堅実な戦略だった。
それでも、敵はティアナの誘導や射撃の癖を学習し、見る見るうちに命中率は低下していく。
「何よこいつら、鬱陶しいったりゃありゃしない―――」
『Shoot Barret Barret-F.』
次にティアナが放ったのは、術者の誘導無しで自動追尾を行う魔力弾だ。
動きを先読みして避けようが、命中するまで何度でも相手を追い続けるこの魔法は、人形相手には丁度いい。
「……勝手にお空の上で鬼ごっこでもやってなさい」
確かに有効な手段ではあるが、魔力弾の数は人形の数に対して余りに少ない。
射撃直後の隙を逃さず数体の戦闘人形が襲い来る。
ティアナもクロスミラージュをダガーモードに変形させ迎撃の準備をするが、彼女の近接戦闘能力はさほど高くない。
通常ティアナのサポートに当たるスバルは、分散して防衛ラインを形成中だ。
「ちっ、こんな時にあの馬鹿がいないんだから……」
ティアナがそう愚痴た瞬間―――
「どけどけ〜っス! 貴様を倒すのはこの俺だ〜っス!!! どう、今のあたし、格好良かったっスか!?」
サーファーのように固有武装ライディングボードに乗ったウエンディが、猪突猛進して人形を撥ね飛ばしながら現れた。
ティアナは一瞬呆気に取られていたが、大きく溜息をついた。
「どうしてあたしの周りには―――こう、頼りになる馬鹿が多いのかしらね」
その呟きを漏らした口許は、小さくほころんでいた。
ウイングロードを使用したスバルの擬似空戦能力は、生半可な空戦魔導師では太刀打ち出来ない域にある。
彼女は相棒のマッハキャリバーと共に縦横無尽に空を駆ける。
その速度は、空を飛び交う戦闘人形を相手にしても劣らない。
いや、瞬間的な最高速度なら戦闘人形に軍配が上がるのだろうが、最高速度を持続して走るスバルに平均速度は及ばず追い縋ることが出来ずに離されていく。
ようやく追い縋った一体が、リボルバーナックルの一撃で顔面を粉砕された。
正に一撃必殺。彼女の振動破砕を用いた『振動拳』は、戦闘人形に対して最も効率の良い攻撃手段だった。
「よし、いい感じ。この調子でガンガン行くよ、相棒!」
『All right buddy.』
スバルは着実に戦闘人形を破壊していく。
しかし、手際良く人形を落としていくスバルを脅威と認識し、周囲に多数の人形が群がり始めた。
「調子はいいんだけど―――この数は、ちょっちキツイかな……」
左右からの襲撃を両の拳で迎え討つ。だが、リボルバーナックルの無い左手では有効打とはならない。
直線的なウイングロード上の軌道に順応してきた敵が、左右からの挟撃を開始する。
それも、ダメージが少ないと考察される左側から。
(……っ、左にもリボルバーナックルがあれば―――)
辛うじて右からの攻撃を迎撃しながら、スバルはそう念じた。
左側は無防備に近く、何時刃を差し込まれても不思議ではない。
だが予想された攻撃はなく、振り返ると左側からの敵を粉砕するガンナックルを装備した拳が見えた。
「―――ノーヴェ」
「……ギンガに頼まれて、届け物を持ってきた。別にお前を助けた訳じゃない。
ギンガは今、負傷者の救護に回っている。それから伝言だ。
―――スバル、今の貴方なら、きっとこの重みに耐えられる―――だそうだ」
そう告げてノーヴェがスバルに投げ渡したのは、リボルバーナックルの左拳だった。
「それじゃあ行こうか……スバル、姉さん」
ノーヴェは初めて、スバルの事を姉と呼び、スバルは満面の笑みで頷いた。
ナンバーズの7のセッテは、スカリエッティが製造した戦闘機人の最後発組の中の一体である。
オットーとディードを含む最後発組の三体は、戦闘機人の中でも図抜けて感情が乏しく、人間味が薄かった。
これは、余計な感情を持たせず、一個の兵器として戦闘機人を運用できるようにというクアットロの構想によるものである。
その中でも最も人間味が薄かったのが、このセッテである。
『あまりに機械過ぎる』というのが彼女の教育を担当したトーレの言だ。
その言葉は正しかった。
セッテは、これまでの人生を機械として歩んできたのだ。
セッテが自我を持った時には、既に彼女の脳内に人として生きる為の最低限の知識と手段が擦りこまれていた。
そして、セッテが製造された理由も。
彼女は、自分が作られた生命である事を受け入れ、製造主の意に従い一個の道具となる事を受容した。
セッテにとって、それは何の苦痛でもなかった。
ハサミが紙を切るのに使用されることに苦痛を覚えないように、車が走ることに疑問を持たないように、彼女は己が戦闘機人として生きる事を受け入れたのだ。
だが、彼女が機械として生きるに当たって大きな問題に直面した。
それは、感情である。
戦闘機人の姉妹達と連携をとり、協力を仰ぐ為には、彼女達との最低限のコミュニケーションが必要だった。
セッテに感情は無くとも、セッテの知識は目的の遂行の為に感情が必要であることを理解していた。
姉妹達に仲間として受け入れられる為には、それ相応の人間味が必要である。
この問題を、彼女は己の教育を担当していたトーレを模写する事で解決した。
セッテは、トーレの言動や行動をつぶさに観察し、その反応パターンを学習した。
トーレはナンバーズの実戦リーダーであり、行動も効率を第一としていて、遊びの多いクアットロやセインより模写する対象として相応しいと判断したのだ。
そしてセッテはトーレを真似た。トーレの思考パターンや行動パターンを、己のものとしたのである。
彼女は狙った通りに、姉妹の一員として受け入れられた。
固い所はあるが、トーレに似て苛烈で一途な面もある妹分として、メンバーズに認められたのだ。
彼女は性質が似ていて相性が良いと見做され、トーレと組ませれてミッションに回される事が多かった。
セッテは迷う事無く、淡々と作業としてそれらに取り組んだ。
そんな彼女にも、理解できない事象があった。
それは、自分と同じ最後発組のオットーとディードの仲だった。
彼女らは、セッテと同じく人間味を削ぎ落とされて設計された戦闘機人である。
セッテは、彼女らも自分と同様、感情の無い機械として行動するものだと予想していた。
しかしその予想に反して、彼女達は己の意思を持った行動を開始した。
セッテのような『真似ているだけ』の感情ではなく、己の内側から出た生の感情を持って。
オットーとディードは、深く心を通じ合わせている様な行動を見せる事が、度々有った。
同じ遺伝子から製造された彼女らが、効率の良い連携が取れるのは理解できる。
だが、心を通じ合わせる、という概念はセッテには無い。
自身の感情の元としたトーレも、教育者と被教育者という関係でしかなかったのだ。
セッテは、トーレに更正プログラムを受けることを勧められるも、軌道拘置所に移される事を選んだ。
理由は単純である。トーレが、「敗者には敗者の矜持がある」という理由で更正プログラムを受けることを拒否したからだ。
セッテが今回の作戦で与えられた任務は、戦闘人形と同じ敵の遊撃だった。
彼女は、自分が既に戦力としての価値を失っていることを理解していた。
確かに、セッテは単体では戦闘人形を超える戦闘力を持つ。
だが、戦闘人形20体とセッテが戦闘を行えば、確実に戦闘人形の側が勝利するだろう。
そして、戦闘人形20体の生産費用は自身の製造費よりも安価である。
そんな、自身のアイデンティティを揺るがす数字にも、セッテは何の興味も示さない。
彼女にとって重要なのは唯一つ、現在与えられた任務を実行することのみである。
セッテは排除すべき敵の姿を確認する。
それは、過去に彼女と共に製造された戦闘機人、オットーとディードだった。
「セッテ、私達の話を聞いて―――」
ディードが悲痛な表情で絶叫する。
それは、三年前の彼女では決して見せなかった表情でもある。
最後発組のオットーとディードは、矯正プログラムの一環として、保護司やギンガから出来るだけ素直な表情を出すように指導を受けてきた。
その成果もあって、彼女達の感情は一般的な人間に近しいものとなりつつある。
だがそれは、セッテにとって理解できないものの最たるものでもあった。
「関係ない。お前達は裏切り者だ。裏切り者は始末する」
敵との会話など、非効率極まりないものであるが、トーレなら返答する場面だろうと判断した。
オットーも又、必死の形相で何かを伝えようと語りかけてきた。
「僕達は、矯正プログラムを受けて外の世界を知ったんだ、僕達も、人として生きることが出来るんだよ」
理解不能。セッテには、人として生きるという概念そのものが存在しない。
それでも最適と思われる返答を選択し、発言する。
「私は、唯の機械だ。外の世界で生きる必要など無い」
「違う―――セッテ、それは違う」
ディードが泣きそうな顔で首を振る。
セッテは容赦なく、固有武装ブーメランブレードで斬り付ける。
二対一と、数の上では劣勢であったが、セッテに施された武装と身体機能の強化はそれを補って余りあった。
ディードはツインブレイズでそれを防御しながら、セッテの瞳に語りかける。
理解不能。敵に対して語りかける余裕があるなら、何故攻撃を行わないのか。
「セッテ、私達もね、最初は自分達の事をドクターの為に働く唯の道具だと思ってた。
でも、それは違ったの! ギンガさんやゲンヤさんに出会って私は解った!
道具として産み出された私達でも、人として生きる事ができる!
だからセッテ、私達の所に来て!!!」
「違う、私達は唯の機械だ!!、人として生きる必要など無い!!!」
セッテは、自身でも予測しなかった程の強い口調でそう言い返した。
理解不能。トーレは確かに苛烈な性格の持ち主だったが、今このような口調で言い返す必要があったのか。
「そうだ、君も機械じゃない、人なんだよ!!!」
オットーが手を差し出す。
セッテはその手をこそ狙って斬りつけた。その刃をディードが受け止める。
「セッテ、お願いだから、話を聞いて!!」
「うるさい! お前達はうるさい! お前達は唯の裏切り者だ!!!」
理解不能、何だ、今の無意味な感情的な言動は、何故自分はあんな発言をした。
セッテは自身の動作不良も考慮し、より警戒心を強める。
「信じて! 私達は同じ最後発組の姉妹よ!
私達が出来たんだから、きっとセッテも出来るはず―――」
理解不能、あの二体は自分と同じ最後発組のはずなのに、何故自分と違って人として生きる事が出来る―――
その疑問は、セッテは一瞬だけ動作を止めた。
もし、仮釈、あの二体の言う通り自分も人として生きる事が出来るなら―――
セッテが動作を止めた瞬間、その両の手をディードとオットーが掴んだ。
支援いたす!がんばれリトルランサー!
「……―――あ」
セッテは、己の行動が理解出来なかった。
何故、敵を前にして足を止めるような愚行を。
両手は、ディードとオットーに捕獲されている。この状態では反撃は不可能だ。
二人は、共にセッテの瞳を覗き込んだ。
共に、真摯にセッテに語りかけようとしていた。
「セッテ、一度、私達と一緒に来てみてよ。
自分が機械か人間かを決めるのは、それからでも遅くないはず」
「……自分で、自分を、機械か人間かを決める―――?」
セッテはその言葉を反駁した。それは、彼女の中には存在しなかった選択肢だった。
彼女は思う、機械として、道具と生きると産まれた時から定めていた自分に、もしそんな選択の機会が訪れたなら―――
セッテの中に、かつて無い衝動が沸き起こった。
それが、感情というものだということを、彼女は知らない。
「―――セッテ」
ディードとオットーは、彼女の次の言葉を、彼女の選択を待っている。
セッテは―――渾身の力を籠めて、二人を突き飛ばした。
メンバーズ最強のパワーを持つセッテに突き飛ばされ、オットーとディードは地上へと落下した。
落下しながら、彼女達は見た。
セッテが、内側から弾け飛ぶ姿を。
「……自爆装置、か」
地上に落下し、上半身だけになったセッテは、静かにそう呟いた。
戦闘機人の彼女は致命傷を負っても、長時間意識を保つ事が可能なのだ。
彼女は、直ぐに自分の身に起きた事象を理解した。
クアットロに、改造の際に内部に自爆装置を仕込まれたのだ。
別段、怒りも怨みも無かった。寧ろ、自身を戦力として考慮した場合、最も有効な使用法だと納得さえした。
だが、疑問が一つだけ残った。
「……私は、人間なのか、機械なのか……」
上半身だけになった彼女は、零れ出た自身の臓物を持ち上げてみた。
血肉に塗れたそれは、金属機器の塊だった。
疑問の答えは、簡単に出た。
「……私は、機械だ」
こんな、機械部品の塊の自分が、人間であるはずが無い。
それでも、最後に、もう一つだけ疑問が沸いて出た。
「どうして私は、あんなことを?」
咄嗟に、オットーとディードを突き飛ばしたあの瞬間。
何故機械である自分が、敵を倒すのに絶好の機会に於いて、敵を助けるような真似をしたのだろう―――
「セッテ―――」
オットーとディードが駆け寄って来る。
その問いに答える者はなく、答える必要すら無かった。
本当にただの『モノ』に戻った彼女は、虚ろな瞳で空を見つめていた。
防衛線の構築という観点で見た場合に、最大の活躍の果たしたのはキャロとルーテシアだった。
彼女達はフリードリヒに騎乗し、空から積極的にフルバックとしての務めを果たした。
フリードリヒはその飛行能力で制空権を確保し、近づく人形は容赦なくブラストレイで焼き払った。
懐に潜り込もうとする人形は、キャロとガリューによって迎撃され、ルーテシアが各人のブーストアップを行う。
彼女達は人形相手に最も磐石なフォーメーションを形成していた。
それでも、地上には負傷者が溢れ、ギンガ達が必死に彼らの撤退作業に従事している。
防衛ラインの維持も必要だが、現在防備の薄い地上の護衛も必要である。
キャロは自身をガードウイングとして用いる事にした。
「ルーちゃん、わたしは下の援護に回ろうと思うんだけど、独りでも大丈夫」
「独りじゃない、ガリューがいる。―――それに、私も射撃魔法が随分上達したんだから。
安心して、下の手伝いに行ってあげて」
「ありがとう―――ガリューさん、ルーちゃんを宜しくね、フリードも頑張って!」
キャロはストラーダの噴射を利用して落下速度を調整しながら、地上へと降り立った。
地上は回復系の結界魔法に包まれていた。
勿論防御系の結界で包む事も可能であるが、あの数の敵の猛襲には耐えられずに破壊されるのが目に見えているので、魔力を温存し持続の為に回復結界に留めたのだ。
空では、各所で戦いが続くも、負傷者の撤退に合わせて防衛ラインを狭めている。
守る必要の有る負傷者の撤退を終えると同時に、残った精鋭メンバーで敵の中心を一点突破する狙いである。
なのはも、ふぇいとも、シグナムも、ヴィータも、スバルも、ティアナも、ルーテシアも―――
誰もが、必死に戦っている。背後では、ギンガ達が負傷者を運搬し、ザフィーラとシャマルが地上の護衛と結界維持を行っている。
増援として送り込まれた戦闘機人達も、各所で大きな戦果を上げている。
「―――ストラーダ、行くよ」
彼女はエリオのバリアジャケットを纏い、エリオの槍を手に敵に立ち向かう。
機動六課のエースらが、ストライカーらが必死に防衛線を守っても、内側に侵入してくる人形は絶えないのだ。
『Speerangriff』
天から舞い降りる戦闘人形を真っ向から迎え撃ち、その胸を串刺しにした。
―――戦う理由は、まだ解らない。
キャロがエリオの槍をとった理由は、エリオに守られたいという甘えの気持ちからだった。
だが、キャロが鍛えた技は確かに彼女の腕に宿っている。それは、エリオも鍛えた技なのだ。
……逃避かもしれなくても、甘えかもしれなくても、これ程心強いものはない。
キャロは己の迷いはひとまず横に置いて、自分の力を生かせるだけ生かす事にしたのだ。
エリオが居ても、きっとそうしろと言うだろうから―――
それでも、敵の攻勢は激しく、じわじわとキャロは追い詰められていく。
幾ら鍛えた上げたと言っても、キャロの槍術は未だ三年前のエリオに及ばない。
個体戦力の高い戦闘人形を相手にするには、明らかに力不足だった。
―――負けない。
そう念じて挑むも、彼我の戦力差は覆らない。
―――それでも、負けない。
いつも自分の隣にいてくれた、小さな騎士の背中を思い浮かべながら、キャロは必死に槍を奮う。
歯を食いしばり、汗の飛沫を飛ばしながら、振り回す槍の切っ先には、既に技すら宿っていない。
目が霞み、足がふらつく。彼女の戦う姿は、滑稽ですらある。それでも、キャロは戦い続ける。
彼女の目は、もう敵の姿すら見ていない。
キャロが見ているのはただ一つ、彼女を守ってくれた騎士の背中だけだ。
そうして、キャロの体に限界が訪れた。意志の力すら及ばず、小さな少女の体は地に伏せる。
倒れた彼女に、容赦なく敵の刃が降り注ぎ―――
―――閃いた槍の穂先に、弾き飛ばされた。
槍は迅速に、敵の胸を貫いた。その槍手の背中は、いつも思い浮かべていた―――
「―――エリオ」
「―――エリオなの?」
「嘘、エリオ……」
己の戦いに追われながらも、キャロの援護に回ろうとしていた六課の面々から驚愕の声が上がる。
もう動けないと思っていたキャロの体に、稲光が走った。
その槍手の姿を見た瞬間、キャロの全身に力が戻った。
「……エリオ、君?」
最初、彼女はそれを、幻かと思った。自分は既に死して幻を見ているのかと。
よろよろと立ち上がった彼女に、槍手はにっこりと微笑む。
キャロの双眸から、静かに涙が溢れた。
もっとよく顔を見たいのに、涙で霞んで顔が見えない。
それでもキャロは走り出した。
「エリオ君っ!!!」
キャロは一直線に走りより、その胸へと飛び込んだ。
小さな子供のように泣きながら、震え出す全身を抑えるように縋りついた。
「本当に、エリオ君だよね? 夢じゃないよね?」
少年はにっこりと微笑んで―――
『そんなの、夢に決まってるじゃな〜〜〜〜い♪♪♪』
キャロの腹部に槍を突き立てた。
「……え?」
キャロは、自身の腹部に突き立てられたストラーダを見つめ―――
理解できない、という表情で、大輪の紅い花を地に咲かせて倒れた。
「きゃっ、ははははははははっ、あはははっ!!!」
エリオに倒された戦闘人形のうち一体の姿がぐにゃりと歪み、ナンバーズ4のクアットロへと変化した。
彼女は可笑しくて溜まらないとばかりに、腹の皮を捩じらせて笑い転げ、目尻に涙さえ浮かべている。
「あはっ、あはは、あはははっ!!!
キャロちゃん、『馬鹿の一つ覚え』って、言葉、聞いたことある?
いや、流石のクアットロちゃんも、こんな古典的な手段に二度も引っかかってくれるなんて、夢にも思いませんでしたよ!
あは、あはは。
それにしても、キャロちゃん、ホントに何の疑問も持たなかったのかしら?
三年前に左腕を無くした筈のエリオ君が、左手をにょきにょき生やして、10歳のままで帰ってくるとでも思ったの?
あはは、これで引っかかってくれるなら、ドロドロのゾンビの姿にしてても抱きついてくれたかもね!」
キャロは、ぼんやりした頭で今の自分の状況を整理した。
(―――『馬鹿の一つ覚え』……本当に、わたし、馬鹿だ。
三年前に死んじゃったエリオ君が、三年前のままの姿で帰ってくる訳ないもんね。
左腕があるはずないし、ストラーダを持ってるはずもない。
それに何より―――死んじゃった人が、帰ってくるはずない)
キャロは、曇った瞳で自分を刺したエリオの顔を見つめる。
エリオと全く同じ顔で、エリオと全く同じ笑顔を作っているそれは、―――断じてエリオでは無かった。
(……そんなのどうでもいい、何よりも、何よりも、あれがエリオ君のはずが無い。
エリオ君は、あんな暗い目をしてなかった、あんな、冷たい目をしてなかった―――
エリオ君の目はもっと―――
わたし、そんなことも、わからなく、なってたんだ)
キャロの指から、ストラーダが離れた。
彼女の瞳は、もう、何も映していなかった。
クアットロはその表情を見て―――顔を輝かせて哄笑した。
「きゃあああっ、そう、それよ、その表情が見たかったのよ!!
素敵、素敵よ、キャロちゃん! 何て可愛らしいのかしら―――」
クアットロはシルバーケープの下から、カメラを取り出して、フラッシュを輝かせて何枚のキャロの顔を撮影した。
その頬は紅潮し、表情は至福に満ち溢れている。
「もう、パーフェクトよ、あなた。
この写真、引き伸ばしてお部屋に飾っちゃおうかしら。題して『少女の絶望』なんかどうかしら?」
そして、キャロを刺したエリオを一瞥すると、突如それを蹴り倒した。
「冥土の土産って言うのかしら? 紹介するわ。 私の作ったエリオ人形君で〜す!!
本物のエリオ・モンディアル君は随分捻くれた餓鬼で、踏んでも蹴っても喚きもしない随分詰まらない子供でしたね〜
そこで、私は科学の粋を集めて、素直で子供らしい反応をする可愛いエリオ君人形を作ったのです!
どうです、子供らしいこの反応!!!」
クアットロは倒れたエリオ人形を踏みつけ、蹴り上げた。
エリオ人形はひいひいと悲鳴を上げ、涙を流しながらクアットロに助けを求めた。
「痛い、痛いよう!、助けて下さい、お願いですから、何でもしますから―――
ひいいい、ああ、痛い、痛いぃぃぃ―――」
クアットロはキャロの表情をうっとりと見つめながら、足ではエリオ人形を踏みつける。
彼女は、三年前のあの日のように罵声と怒声と悲鳴が上がるのを胸をときめかせながら待っていた。
勿論、三年前と同じようにこの光景は配信済みである。
すぐに、三年前と同様の、自分を非難する善人達からの悲鳴が沸きあがるだろう。
そう考えると、楽しくて溜まらなかった。
だが、いくら待てども、罵声も怒声も悲鳴も上がらない。
クアットロが空を見上げた瞬間―――
空に爆発音が轟いた。
百体を超える人形の残骸が、バラバラと雨のように降り注ぐ。
彼女は、空から自分を見下ろすそれを見た。
真に熱い炎とは、赤く燃え上がるのではなく、青く燻るのだという。
機動六課の面々は、その瞳に青い炎を宿していた。
怒りという言葉ですら生温い激情を封じ込めて。
彼女達は、自らのデバイスに指を伸ばす。
『Kill mode ON』
『Kill mode ON』
『Kill mode ON』
『Kill mode ON』
『Kill mode ON』
・
・
・
・
デバイスの非殺傷設定が、一斉に解除された。
今回のまとめ。
ねぇねぇ 今どんな気持ち?
∩___∩ ∩___∩
♪ | ノ ⌒ ⌒ヽハッ __ _,, -ー ,, ハッ / ⌒ ⌒ 丶| ♪エリオ君生きてたと思って
/ (●) (●) ハッ (/ "つ`..,: ハッ (●) (●) 丶 大喜びだったのに
| ( _●_) ミ :/ :::::i:. ミ (_●_ ) | やっぱり嘘だったんだけど〜
___ 彡 |∪| ミ :i ─::!,, ミ、 |∪| 、彡____ ねぇ今どんな気持ち?
ヽ___ ヽノ、`\ ヽ.....::::::::: ::::ij(_::● / ヽノ ___/ ねぇねぇったらー
/ /ヽ < r " .r ミノ~. 〉 /\ 丶
/ /  ̄ :|::| キャロ ::::| :::i ゚。  ̄♪ \ 丶
/ / ♪ :|::| ::::| :::|: \ 丶
(_ ⌒丶... :` | ::::| :::|_: /⌒_)
| /ヽ }. :.,' ::( :::} } ヘ /
し )). ::i `.-‐" J´((
ソ トントン ソ トントン
次回*「怨讐の結末☆編」
GJ!
ていうかクアットロ死亡フラグ…
クアットロ外道過ぎ・・・
キャロが不憫・・・
クアットロの外道っぷりに感動した。
続きが気になって仕方ない・・・
ただ一言。
最高でしたっっっっ!!!!!
723 :
B・A:2008/02/26(火) 01:25:59 ID:HTry+sxN
GJ・・・・GJです。
タイトルから、ラストでランス(エリオ)が来てくれるもの思ってました。騙されたぁぁっ!!
クアットロ、やり過ぎだぁぁ、普通、あそこまでやったら相手がブチ切れることくらいわかるだろうに。
それとも、まだ切り札が? まさか、アインヘイヤルとかあるの?
俺が本編で見たかったクアットロさんが今ここにいる!! 放送できないだろうがGJ!!
>>718 GJ
あなたのせいでクアにはまりつつある自分がいる
あと自動人形をオートマータとよんでしまうのは俺だけでいい
726 :
702:2008/02/26(火) 01:30:33 ID:l6hUeqtb
すみません割り込んでましたorz
何はともあれGJです。
そ…外道だ。このW番は間違いなく鬼だ…血も涙もあったもんじゃねえ
支援が間に合ってよかったぜ、GJでした
うああ!いくらなんでもやりすぎだよクアットロ!悪の鏡だよあんた!
おぉっと、ついに殺傷設定になったな。はたして誰がやつの首を落とすのかwktk
いや逆に非殺傷設定解除までクアットロの想定内で、なのは達にすずかとアリサを殺させる気では…(盾的な意味で
さらにこのクアットロは機械人形のダミーでスカと別の所にいるとか。アルカディアさんのクアットロがこんな簡単に出てくるとは思えない。
>>718 GJ!
いや、ランスかと思った、やられた…
そしてヴィヴィオの映像の時といい今回といい
肝心なところで調子に乗りすぎて相手をマジギレさせてしまうドジっ娘クアットロ萌え
731 :
B・A:2008/02/26(火) 01:43:50 ID:HTry+sxN
>>729 そ、そういえば人質がいたんだっけ・・・・やりかねん。
考えてみれば、アジトもあからさまに宣伝しているみたいだったし。
そして、やっと体が空いたので投下に来たらアルカディア氏に先を越されたという悲劇。
一応聞きます。駄目ですか?
>>731 やっぱり悪の秘密結社のアジトは島だよな。
早くうpうp
相手の最も深く傷つく所を躊躇無く抉る、正に悪の鏡ですね俺もこのような悪役を書けるようになってみたいものです。
だがクアットロよ、他人が傷つく様を見て悦に入りたい気持ちは十分理解できるが、その戦法を使うんなら相手は一気に殺した方が良いぞ?
くだらない嗜虐的を満足させる為に本来前線に立つ筈でない自分の身を一番危険な戦場に晒し、あまつさえ悪戯に敵を激昂させるなどまだお前も甘いな。
だがそんなところも実に可愛らしい奴よ、正に邪悪で醜悪な人間そのものだ。
案外クアットロが一番人間らしい戦闘機人かもしれない。
GJですよ、次回も心よりお待ちしております。
B・A様が通ります。
そしてIDの中にルーがいる俺が応援だ!! さあ早く投下してくださいな!!!
737 :
B・A:2008/02/26(火) 01:53:34 ID:HTry+sxN
では、投下します。
容量節約のために、今回は支援を控えてくださって構いません。
というか、1日で進み過ぎだ、この板。
・20歳verエリオ×ルーテシア
・非エロ
・「Ritter von Lutecia」要読
・前作から10年後、故に捏造のオンパレード
・おっきなエリオキュン、ルー子、ヴィヴィオが見たくない人にはお勧めできません
>>518 すごい遅レスだけど、その嫁入りした話っていうのがネガティブフェイト
のことならユーノスレの16スレ目で短編が続きとして投下されてましたよ。
穏やかな昼下がり、日課である検査を終えたフェイトが病室に戻ると、懐かしい顔ぶれがそこにいた。
「こんにちは、フェイトちゃん」
「久し振りやね」
なのは・T・スクライアと八神はやて、20年来の親友だ。
フェイトがここに入院して以来、2人が見舞いに来る時は表情にいつも沈鬱な色が浮かんでおり、決まって二言目には
無茶な臨床実験は止めるよう説得してくるのだが、今日は違った。2人とも、どこか晴々とした笑みを浮かべている。
「2人とも、久し振り」
「だいたい・・・・・一年ぶりかな?」
「うん・・・・丁度、それくらいだ」
車椅子をベッドに近づけると、はやてが何も言わずに立ち上がって補助を行ってくれた。
子どもの頃は自分が世話になっていただけあって、どこをどう補助すれば一番負担が少ないのかを熟知しており、
フェイトはさほど苦労せずにベッドに移ることができた。
「まさか、私が介護する側に回るとは思わんかったわ」
「私も・・・・まさか、はやてに補助してもらえるなんて思わなかった」
「それだけ、わたし達も年を取ったってことだよね」
誰からというでなく笑い合う。まるで子どもの頃に戻ったかのような光景に、フェイトの胸は形容しがたい温かさで満ちていく。
「それで、2人とも今日はどうしたの? 仕事は?」
2人とも一線は引いたとはいえ、それぞれ管理局で重職についている。特にはやては、少将昇進も決まった今が一番忙しいはずだ。
「わたしは、ヴィータちゃんに無理言って今日の担当を変わってもらったんだ」
「私には優秀な秘書が2人もおるから、割と結構サボるのは簡単なんよ」
「2人とも、仕事は真面目にやらないと駄目だよ」
ヴィータは座学を教えるのはあまり得意ではないし、リィンとオーリスにしても仕事を押し付けられて今頃はてんてこ舞いしているだろう。
次に出勤した際の2人の運命を想像し、フェイトは苦笑した。
「ふふっ・・・・まあ、将官なんてやっていると、色々と手の抜き方っていうのもわかるもんなんよ。むしろ、フェイトちゃんが元気そうで安心したわ」
「うん・・・・エリオやルーテシア・・・・それに、生まれてくる孫のためにも、生きなくちゃいけないからね」
浮かべた笑みは、今までのなによりも力強かった。生きることを諦めた笑みではない、やがて訪れる死すら受け入れ、それでもひた向きに前を向こうとする者のみが浮かべることのできる笑みだ。
「まあ・・・・エリオには長生きして欲しいから、臨床実験自体は止めるつもりはないけどね。それでも、負担のかかる実験は控えてもらっているし、延命処置とかもしてもらっているから、
予定よりは長く生きられそうって」
「それって・・・・どのくらい?」
恐る恐るなのはが聞くと、フェイトは静かに指を2本立てた。
「2年・・・・・ただ生きているだけで良いなら、だけど」
それが、彼女に残された最後の時間だった。
怖くないと言えば嘘になる。女の幸せすら知らず、摩耗しながら死んでいく人生を何度も呪った。けれど、自分には愛する子どもの幸せを見届けるという義務がある。
だから、死に急ぐような真似だけはするわけにはいかない。
「大丈夫・・・・私は生きるよ。孫に良い名前を考えてあげなくちゃいけないし」
「そうやったな。フェイトちゃん、名付け親になるよう頼まれたんやっけ?」
「2人がどうしてもって頼んできたから」
「ほな、今日はお茶飲みながらみんなでええ名前を考えよ。
これからのフェイトちゃんの時間を、楽しい思い出で埋め尽くす第一歩や」
暗い空気を吹き飛ばすように、はやては手を叩く。
今日は湿っぽい話をするために来たのではない。エリオの結婚話を肴にフェイトの復活祝いをするのが
今日のお見舞いの主目的だ。だから、面白おかしく楽しい話だけをすれば良い。
「はやてちゃん・・・・・なんだかうちのお母さんみたい」
「本当、リンディ母さんみたいだ」
「うっ・・・・・気にしているから止めて・・・・・・私、まだ29やのに・・・・・まだ女として十分やっていけるはずやのにぃっ!」
八神はやて、29歳独身。心からの叫びだった。
「はやて、私も独身だから・・・・ほら、もうすぐおばあちゃんになるから」
「うん・・・・お互い頑張ろうな。どこかの誰かさんより素敵な旦那さん見つけような」
「あの・・・・それはわたしのことかな?」
どこかの誰かさんであるなのはが頬をヒクつかせながら笑う。顔は笑っているが、目は全然笑っていない。
「まあまあ、2人とも。明日はめでたい日なんだから、喧嘩はよして」
「あっ・・・・・そうやったね」
「そうそう、確か明日は・・・・・」
一拍置いて、3人は声を揃えて言った。
「「「エリオとルーテシアの結婚式だ」」」
「いよいよ明日ね」
3時のお茶の準備を進めながら、メガーヌはソファに座る愛娘に言った。
「うん」
ボーっと宙を見つめながら、ルーテシアは短く答える。
明日は女性にとって一世一代の晴れ舞台である結婚式、否がおうにも緊張は高ぶっていく。
日頃、思慮深く冷静なルーテシアもさすがに今日ばかりは仕事が手に付かず、
見かねた課長に午後からは休んで良いと言われる始末だった。
「大丈夫よ、そんなに緊張しなくても」
「う、うん・・・・・」
そうは言っても、結婚前夜で緊張しない女性はいないだろう。
それに、ルーテシアの場合は更に一歩進んで重症だった。
「私ね、時々思うの・・・・・・・今の幸せな時間は、本当は夢なんじゃないかって」
「ルーテシア?」
「本当は、10年前の私が見ている夢で・・・・・目が覚めたら、エリオも母さんもいなくて
・・・・・また一人ぼっちに戻っちゃうんじゃないかって」
かつての自分なら、まだそれでも生きていけたかもしれない。
自分は一人ぼっちだと卑下し、誰の言葉も寄せ付けずに固い鱗で心を覆ってしまえば、
1人でも生きていけた。けれど、ルーテシアは幸福を知ってしまった。知ってしまったからには、
もう孤独に戻ることはできない。きっと、寂しさに耐えることができない。
「だから・・・・・これ以上幸せになって・・・・良いのかなって・・・・」
次の瞬間、メガーヌは娘の頬に平手を放っていた。
そして、何が起きたのか理解できずに呆然としているルーテシアを力の限り抱きしめた。
「馬鹿なことを言うのは止しなさい・・・・・・・あなたは、今ここに生きているの
・・・・・だから、ルーテシアは幸せになって良いのよ」
「かあ・・さん・・・・・」
目頭が熱くなる。
ルーテシアは母の腕の中で泣いた。
自分は幸せになっても良い、その言葉が嬉しくて、子どものように泣きじゃくった。
「良いのよ・・・・辛いことも、悲しいことも・・・・全部ここに置いていきなさい。だから、幸せになるの・・・・・・幸せになるのよ、ルーテシア」
「ありがとう・・・・・ありがとう、母さん」
慟哭する愛娘をメガーヌは必死で抱きしめた。
これが自分の役目だ。この娘を幸せにするのは自分ではなく、あの赤い髪の騎士だ。
だから、自分にできるのはこうして不安を受け止めてあげるだけ。
明日から、またこの娘が前を向いて歩けるようにしてあげるだけだ。
これが、ルーテシアがルーテシア・アルピーノとして過ごす、最後の時間の始まりであった。
夜も更け、することのなくなったエリオは例によって素振りをしていた。ただし、手にしているのは槍ではなく斧だ。
まだ使い慣れぬバルディッシュを一日でも早く自分のものにするため、最近はこちらで素振りすることが多くなった。
『サー・エリオ、もう夜も遅いですし、明日に備えて就寝された方がよろしいのではありませんか?』
『まったくだ。兄弟、張り切るのは構わないが、明日ポカしたとしても知らないからな』
「わかっているよ・・・・・けど、もう少し・・・・・」
そうして再びバルディッシュを振るう。
流れる太刀筋に迷いはなく、動きには一切の淀みがない。しかし、一振りする度に焦燥感が増していく。
結婚を明日に控えた緊張ではない。出撃を前にした不安でもない。まるで、大切なことをやり残したかのような焦り。
それがエリオの心を占めていた。
「結婚前夜に何しているの、お兄ちゃん?」
いつからそこにいたのか、タオルとスポーツドリンクを手にしたヴィヴィオが呆れた表情でエリオを見つめていた。
「ヴィヴィオ・・・・いつからそこに?」
「10分くらい前かな・・・・はい」
「ありがとう」
手渡されたスポーツドリンクの蓋を開け、ありがたく頂戴する。独特の甘酸っぱさが喉を嚥下し、疲れた体に生気が漲ってくる。
これなら、まだ1000回くらいは素振りができそうだ。
「って、まだやる気なの? これで何回目?」
『726回目です、フロイライン』
『ヴィヴィオからも何か言ってやってはくれぬか? 我らではどうしようもない』
「無理無理。お兄ちゃんは一度言いだしたら聞かないから」
再び素振りを始めたエリオを見て、ヴィヴィオは諦めなさいと手を振った。
それでも、泣き言を言う2機のデバイスのために一肌くらいは脱いでやろうと、手近な段差に腰かけた。
「それで・・・・どうして素振りなんてしているの?」
普通、結婚前夜は厳かに過ごすものではないだろうか? 今までの思い出に浸るとか、家族と最後の時間を過ごすとか。
「不安なんだ・・・・何かあるはずなんだ・・・・・やり残したことが何か」
「素振りをしていればそれがわかるの?」
「わからない・・・・・けど、この先に何かがあるのは確かなんだ・・・・」
だが、素振りではそれを知ることはできない。恐らく、もっと苛烈なものが必要だ。例えば、死力を尽くして戦わねばならない敵役とか。
「ヴィヴィオ、模擬戦やらない?」
「え!? 冗談はよして、わたしだって疲れているのに」
『正気を疑いますよ、エリオ・M・ハラオウン』
ヴィヴィオの胸元でレイジングハートも呆れた声を上げる。
それもそうかとエリオは素振りの手を止めた。
確かに、模擬戦はやり過ぎかもしれない。けれど、方向性は間違っていないはずだ。ならば、自分が求めているものはその先にあるということになる。
「!」
その時、エリオとヴィヴィオは今までに感じたことのない気配を背後に感じ取った。
「・・・・・・・!」
「ガリュー」
振り返った先にいたのは、ルーテシアの召喚蟲ガリューだった。
その姿を直視した瞬間、ヴィヴィオは口を押さえてその場に塞ぎこんだ。ガリューの発する殺気にあてられたのだ。
まるで炎のように熱く、それでいて氷のように冷たい苛烈な怒気。今までに何度も槍と拳を交え、
肩を並べて戦ってきたエリオですら感じたことのない殺気に、エリオは武者震いを覚えた。
「ああ、そうだったね」
その好戦的なエリオの目つきに、ヴィヴィオは恐怖した。
見たことがない。こんな風に笑うエリオは見たことがない。彼はいつも穏やかに微笑み、時に意地悪そうに笑いながらみんなと接している。
フェイトやシグナムに似てバトルマニアではあるが、あんな風に笑った顔は見たことがない。あんな、悪鬼羅刹のような顔を自分は知らない。
それは、10年前にエリオが置き去りにしてきた、修羅としての顔だった。
愛する人のために、己を含む全てを犠牲にしようとした男の壮絶な笑みだった。
「まだ、君がいたんだ・・・・・ガリュー」
「!」
エリオの言葉に、ガリューは静かに頷いた。
結局、自分たちの在り方はこれでしかないのだ。2人は頼れる相棒であり、尊敬しあう真の友であり、
命を賭けて潰し合わねばならない宿敵同士なのだから。
to be continued
745 :
B・A:2008/02/26(火) 02:15:46 ID:HTry+sxN
以上です。
エリオが体験する人生最大の試練その2。
殺す気満々のガリューに対してエリオも破滅モードをスイッチオン!
結婚前夜に何やっているんだこいつらは!(自分で言うか)
>>745 ああああああ! そうだった! 最後の最後の難関が残ってたんだった!
GJです。せつなさあり、あたたかさあり、漢分ありで今回も楽しませて頂きました。
>>745GJ!
破滅モードらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
感想おいつかねえ〜全員にGJ!
このスレさ・・・本当にクオリティ高いのは良いんだけどさ
・メガ姉鬼畜にエリオピンチ
・エリオ燃え成分に結婚前夜を配合!
のダブルパンチはきっついわぁ・・・
別スレで和みメガ姉読んできた所為で倍ごっついのぅ・・・
いやまあ何が言いたいのかっていうとGJとエリオはいいケツという事で
幸せになっても良いんですよルーちゃん、そしてGJです。
エリオの気分は“娘さんを僕にください!”なノリですね、しかしこのお父さんは一筋縄ではいかないぜ。
そして今、俺は断言できる! このフェイトを救うためならば例え地獄に堕ちようともアルハザードを探せると!!
>>745 GJ。
フェイトさんの寿命は後2年か・・・(´・ω・`)
(´-`).。oO(ガリュー=芋虫になってしまったのは俺だけですよね)
>>745 ラストのガリューの登場でかなり吹きました。
「娘と結婚する男の顔をブン殴るのが夢だったんだ」的なお父さんみたいですね。
次回の男の戦いに期待です。あと、フェイトの余命が孫を抱けるだけあると判って凄く安堵です。
>>725 自動人形はオートマータと読んで正解です。歯車とか球体間接とか大好きなもので。
あの漫画からは判り易く色んな所で影響を受けてます。もし違う元ネタのオートマータだったら失礼しました。
今回もご支援下さった皆様、誠にありがとうございました。
そうですかエリオとガリューは宿敵と書いて友と呼ぶ間柄でしたかGJ
>>718 GJ!
……やべえ、あの偽物エリオが実はアリすずのどちらかに皮かぶせてあるだけに見えて来たw
で、攻撃しようとした六課メンバーに盾がわりに使う
→機械エリオだと思ってる誰か(話的にはなのは、実際にやりそうなのはシグナムかフェイト)が問答無用で叩きのめす
→メガ姉大爆笑&ネタばらしって流れが一瞬の内に頭に浮かんだ俺はアルカディアさんワールドに取り込まれているようだ。
>>745 ちょw結婚前夜に何やってるんだ新郎w
またまたスーパークアットロちゃんタイムが
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
つか職人の
>>718のAAwwwww
>>745 よっしゃ!み な ぎ っ て き た !!
最後に……
セッテ、ウーノ……。・゚・(ノД`)・゚・。
いったい、なんのための生だったんだろうか……(´・ω・`)ショボーン
彼女達を幸せにする最低野郎を誰か創ってください!
いままで気付かなかったが
>>657はエースだったんだな…ID的な意味で
>>745 義父さん僕に娘さんを下さいフラグキタ━━━(゜∀゜)━━━!!!!
>>751 不覚にも作品投下後のAAで爆笑してしまいました
>>754 >>彼女達を幸せにする最低野郎を誰か創ってください!
オリキャラ求めてる? 良いのか!? っていうかウーノは無理だろ、あの人ドクターにぞっこんだし。
>>745 拳で語り合う展開クルー??(AA略)
マジで楽しみだw
ていうかもう458KBだぜ、凄い速度だな。
>>756 おいおい二次創作では本来組まれるはずのないカップリングだってありなんだぜ
つまりウーノ×レジアスもありや
しかしセッテはSS作るとしたら相当ハードルたかいな。どうしても捏造設定てんこもりになりそう
レジアスとウーノ!? あまりに新次元な展開にまったく想像できねえぜ…
>>718 隻腕の槍騎士キターと思いきや、嘘でしたOTL さすがクア姉さん見事な悪役ぶりw
キャロぶち切れで真竜降臨かな、後一段階くらい落したところで、エリオ到着、クア姉激怒&驚愕で
フルボッコといったとこかな。さり気にナンバーズ関連もホロリとするな、機械でありたかった者と
人になって欲しかった者、その狭間で揺れ動く感情、王道ですけど、だからこそ素晴らしい。
>>745 GJです。そうだ、結婚イベントの定番、娘さんを僕に下さい→わしを倒してからにしろ、のコンボが
合ったんだw この場合は妻の父ではない変則パターンですがw
>>718 爆笑したじゃねーかwwwww
AA自重wwwww
アルカディア氏、そしてB・A氏。超GJです!!
>>718 くっああああああああ〜〜〜〜〜たまんぬぅええええええ!!!クアちゃん、最高っすよおおおおおおおおおおお!!!!
ハァハァ...... 失礼、思わず取り乱してしまいました。いやホント貴方が書くクアットロは
見てて惚れ惚れする程の外道っぷりですねぇ ・ ・ ・ ・ ・ 今後の活躍にも期待っ!!
>>745 うって変わって、こちらは最初から最後まで穏やかなホノボノ展開で良いッスね〜〜と思いきやっ!
よもや最後の最後でこのような展開が待ち受けていようとは
はてさて勝負の行方を気にしつつ次回も期待してお待ちしております
>>738>ユーノスレの16スレ目で短編が続きとして投下されてましたよ。
おおっ!そうなのか。
>>518じゃないが情報提供サンクス!!
あと次からは割り込まないよう気をつけてな。
>>751 正解なんですかwwwwww
いや球体と言われてジョージを思い出すサーカス好きなもので………
おはよう、おまいら。
ちょっと前から書いている陵辱モノ、もうすぐできそうなので、
今日の夜あたり、次スレに移行するのを見計らってぼちぼち投下しまふ。
前言ってた触手の人?
no 触手にあらず。前にどっかのスレで「一ヶ月待ってくれおまいら!」とカキコした者です。
49話のこれか
> 382 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2008/02/04(月) 19:37:20 ig3ivhQz
>よし、陵辱系でも書いてみよう。一ヶ月待ってくれおまいら!
2月4日で6スレ前か………改めて最近のカートリッジ式進行スピードを言葉でなく心で理解したッ!
まるで幼少期なのはさんのカートリッジ消費量並みのスピードだな
>>765氏が久しぶりな凌辱モノを投下してくださると聞きつけたので服を脱ぎ捨てて待機してます
アリサ、すずか、大人アルフ、スバル、ギンガ、カリムさん、クイントさん、リンディさん、レティさんあたりならうれしいんだぜ
>>718 GJ。
>>729の通りまだ切ってない札あるからまだまだ4番の攻勢に期待。主に殺傷設定にしたことが裏目に出る方向で。
しかしからくりの方だったか。エリキャロについてはテレサとクレアも入ってると思っていたんだけども。
偽装系や転送系の魔法っていうとやっぱり
それを利用した肉の盾が見たいけどなかなかないんだよね、そういう鬱ラノベ。ありすぎても困るけど
>>745 GJ、てか何おっぱじめようとしてんだこの二人w
どうなることやら・・・
「ルーを僕に下さい!」
「キシャー(お嬢様は貴様にはやらん!)」
>>772 ちょwwwキシャーやめてwwwwwwいろいろ台無しにwww
ごめんちょっと教えて。
エリオの魔力光って何色だっけ?
黄緑っぽい黄色…だったと思う。
Nanohawikiに書いてない?
>>759 ドゥーエならともかく…ウーノは難しいなぁw
あとセッテ…散々言われてるけど喋らねーんだもん…
>>779 セッテは姉には尊敬語、姉妹は呼び捨てってことくらいしかわからん。
妹に対してはどうなんだろ。
まってろよおまえら・・・もうすぐ・・・クロノ×リンディが完成するからな・・・
>>782 オッケー
全裸待機でwktkしてるぜ!
(゚Д゚;三 ゚д゚) 先に投下しても良いかな? 待つ?
GO!
注意事項
・まぁ、初っ端からどえらい捏造です。
・今まで付け忘れてたけど、非エロ。
・レジアス中将はモブか悪役だと思っている人は、読まないほうが吉です。
・でも、フェイトファンには比較的毒が少なかったりします。
・前半アリサマンセー色残ってます。後半はシリアス。
・あぼーんキーワードは「熱い彗星の魔導師たち」
────ドクターの計画は、次段階に進むようです。
「いよいよ、“アレ”が完成すると言うことですね?」
────そうなります。
「予定より1週間ほど遅れているようですが、完成度の方は?」
────“Unlimited Powered”の行動にもよりますが、まず、問題ないかと。
「そう、それならいいですが……我らの希望、あなた方に託したのです。間違いなどなき
よう、お願いいたしますね」
────ドクターにもお伝えしておきます。
「お願いします。ところで、この話、管理局の方は?」
────地上本部がいろいろと探りを入れてきていますが、その真に意味するところま
ではたどり着いていません。まぁ、ドクターは彼とは、3年前に切れていますから。ただ
……
「ただ?」
────以前もお伝えしましたとおり、No.8とNo.10に仕込んであった、リモートプロ
グラムを除去されたので、こちらも相手の動きまでは、完全には読めなくなっています。
「ええ、それは……そのあたりは、こちらからも情報を流しますので。しかしそれなら、
No.11にも仕込んでおけばよかったでしょうに」
────リモートプログラムについて、管理局にリークしたのが、あの愚妹なのです。
……すみません、お恥ずかしい限りです。
「本局……最高評議会は?」
────もっと幼稚です。ドクターを自分達が動かしていると思い込んでいる。今は、
No.12のデータにご執心のようですね。
「そんなところでしょうね」
────“ゆりかご”の方も、発掘はほぼ完了、復元と、改装の作業が本格化していま
す。最終段階まで、そうはかからないかと。
「よろしく、お願いいたしますわ」
熱い彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
PHASE-07:Renovate from beginning
『故に、レリック運搬に際しては、現在の1級ロストロギア用ケースに変えて、新たにS
級防爆仕様の、固有魔術式キー・ロックのケースの採用の必要性が、……』
レッドフレイム、オフィスルーム。
ユーノは、窓に近い副隊長席に掛け、端末に向かって、文書を作成していた。
すでに、窓の外は、陽がかなり高くなっている。
「あれユーノ、まだオフィスにいたんだ?」
入ってきたアリサが、その姿に気付き、いきなり、言う。
「ん、まぁ、これだけ提出してから落っこちようと思ってね。地上本部と本局に回す提案
書」
ユーノは、笑顔で言いながら、一度手を休めて、手足を伸ばした。
「コーヒーで良いかしら?」
アリサは言い、休憩スペース用の簡易キッチンに向かう。
「あ、ありがとう」
アリサは、コーヒーメーカーのデキャンターから、『YuNo・Alisa』の相合傘と、大き
なハートの入ったカップ2つに、コーヒーを注いでいく。
「はい、お待たせ」
「ありがとう」
ユーノは、アリサからコーヒーカップを受け取ると、添えられたスティックタイプの砂
糖とミルクを入れて、軽くかき混ぜてから、口に運ぶ。
「それで、はやての方からは、何を言われたの?」
ユーノは、立っているアリサを見上げて、訊ねた。
「ん? ちょっとシフトの変更が…………はっ!?」
同様に、コーヒーカップをひとすすりしてから、アリサは笑顔で答えかけたが、突然、
何かを思い出したようにすると、顔から血の気が引いた。
「アリサ?」
「いけないっ!!」
「よっしゃー、ランニングはここまでやでー」
なぜか、地球の旧い女子用体操着、すなわちTシャツとブルマという構成の衣装で、ス
ターズ小隊とライトニング小隊のメンバーを先導してきたレンは、ホイッスルを吹きなが
ら振り返り、それを口から落として首紐に下げながら、笑顔でそう言った。
ぽんっ、と、レンは純白の騎士甲冑姿になると、
「ほな、模擬戦プログラムの方の様子見てくるさかい、これまでは小休止や〜」
そう言って、浮遊魔法で飛び上がり、奥の区画へ飛んでいった。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
ライトニングのエリオとキャロは、相変わらずランニングだけでバテバテだ。
しかし、その2人と2つしか違わないマギーは、それ程呼吸を乱していない。
「すごい、ですね……アルピーノさん……全然、息……上がって、なくて」
キャロよりはまだ余裕のあるエリオが、地面にへたり込みつつ、見上げて、そう言った。
「ふぅ……そうかしら?」
マギーは、そう言って、小首を捻る仕種をしてから、
「あ、そうそう、あたしは、マギーって呼んでくれて良いわよ、エリオ、キャロ」
と、付け加えた。
「あ、はい」
エリオはそう、返事をしたが、キャロの声は、ない。まだ、その余裕がないのだ。
「確かに、ヴィータさんの時に比べれば、レン副隊長の方が、こういうの甘いみたいだけ
ど……それでも、すごいよ」
自分もさほど息の上がっていないスバルは、苦笑気味の笑顔で、そう言った。
「やっぱり、これも、バニングス隊長の?」
「んー、アリサは型とか技術は、基礎から徹底して重んじるけど、こういう持久力の付け
方は、あんまりしないわね」
スバルの問いに、マギーはそう答えてから、
「あー、うちにはまあ、父の生前には、もっととんでもない師匠が、2匹……というか、2
人、いたから」
と、そう言いながら、渋い顔をして、表情を引きつらせた。
「ふーん……って、マギーのお父さん、亡くなってるの!?」
納得した声を出しつつ、スバルは、驚いて、聞き返す。
「うん……あ、つっても、事故とかじゃなくて、トシよ、トシ」
「トシ?」
答えてから、マギーは、急に苦笑して、少し気まずそうな顔をしたスバルに、言う。ス
バルは、顔を、キョトン、とさせた。
「あたしの父、あたしとは孫と祖父みたいな歳の離れ方だったから。しょうがなかったの」
「あ、そうなんだ……」
マギーは軽い苦笑交じりに言うが、スバルの顔は、やはり晴れない。
一方。
「なぁなのはちゃん、良かったら、模擬戦、あたしやるで?」
なのはの背後に着地したレンが、少し心配そうに、言う。
「うん。レンでダメなら、私がやるよ? それなら、良いでしょ」
フェイトも、やや心配げに、言う。
「えっと……レンちゃん、クロースレンジと直射特化だし、フェイトちゃんは、模擬弾で
も、雷が乗っちゃうから、あまり……ね」
なのはは苦笑して、2人を振り返った。だが、その笑顔には、どこか、蔭が残っている。
790 :
熱い彗星の魔導師たち 7-04/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:03:50 ID:AA6ymFt4
「そう言うなら止めへんけど……」
────ま、そっちのフォローはあたしが何とかしといたるか。
レンが、そう考えていると、入れ替わりに、フェイトが、幾分表情を晴れさせて、しか
し、笑顔というわけでもなく、言う。
「でも、無理はしないでね。なのはだって、昨日アリサに撃たれた後に出動強行して、結
構負担掛けてるんだから」
「うん、大丈夫だよ」
にこっ、と、笑顔を作って、言うと、
「それじゃ、私、あの子達のところに行ってくるね」
と、レンと、すれ違うように、その場を後にした。
「スバル達には、マギーちゃんついてるさかい、平気やと思うけど……」
クライドやリーゼ姉妹との縁で、マギーとも何度か、面識もあり、手合わせもしたこと
のあるレンは、言う。
「ここまで来ると、なのはちゃんのほうが心配やね。あれ、あからさまに無理してるやん」
「うん……でも、なのはは言っても、止めようとしないから……最初に会った時から、そ
うなんだ。まっすぐなのは、美点だと思うんだけど……」
レンの言葉に、フェイトは同意し、そう言った。
「アリサちゃんが本格的に管理局入りしなかったの、自分のせいだと思っちゃってるんよ
ね。ンなモン、しがらみ関係あらへんと、個人の裁量や言うのに」
「そうなんだ、もともとアリサは、家業継ぐつもりでいたからね。管理局に、本腰入れる
つもりは、もともとなかったんだけど」
困惑気な顔で、2人は会話を続ける。
「まぁ、でも、7年前の事件、キョーレツやったそうやからなぁ……あたしは、記録と噂
でしか、しらへんけど」
レンが、リインフォースの自動防衛システムの“スタブ”の任を解かれ、ヴォルケンリ
ッター5騎目として再起動したのは、4年前のことだ。
はぁ、と、2人揃って、ため息をついたとき。
「フェイト! レン!」
バリアジャケット姿、レイジングハートを起動した状態で、アリサが、2人の目の前に、
急速に迫り、ホバリング相当の高度まで、落とす。
「マギー、この前のティアナ達みたいな模擬戦、参加させてないでしょうね!?」
「えっ?」
アリサの、切迫した問いに、フェイトは、レンと顔を見合わせつつ、眼を白黒させる。
「マギーの魔法の師匠は、あたしも多少は教えたけど、基礎部分は……」
アリサが言いかけたとき、背後で、穏やかなオレンジ色の魔力光が、一瞬、閃光となっ
て迸ったかと思うと、
ちゅどぉぉぉぉんっ!!
と、アリサの背後で、大爆発が起きた。
────少しだけ、時間を戻す。
「1発だけ当てれば良いの? 1対4で?」
マギーは、スバルに、そう訊ねた。
「うん、そうなんだけど……」
「ふーん」
重そうに言うスバルに、マギーは、素気ない感じの返事を返した。
『勝ちに行くなら、作戦あるけど、どうする?』
マギーは、スバルや、エリオ、キャロに、念話を飛ばした。
『あたしは……』
791 :
熱い彗星の魔導師たち 7-04/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:04:23 ID:AA6ymFt4
『ストップ。ユーノ仕込みのレンジ絞りと単方向スクランブル掛けてるけど、そっちから
の返答は、高町隊長に聞かれる。だから、YesかNoかにして。それに、無理強いはしない
し、Noでも、フォローはするわ』
答えかけたスバルを、一旦遮って、マギーは言う。
『この中じゃ新参だし、難しいかな』
マギーはそう言って、自嘲気味に苦笑した。
『あたしはYes』
だが、スバルはそう、即答した。その表情には、険しさがある。
「…………」
そのスバルを見て、きょとん、として、呆けかけたエリオとキャロだったが、すぐに、
『僕も、Yesです』
『私も、Yesです』
マギーは、意外そうな顔をしつつ、3人の顔を順に見回すと、それから、悪戯っぽく、
笑って、ウィンクした。
『O.K. それじゃ、スバルは右、エリオは左から、牽制。当てなくても良いから、当たら
ないように。スピードで翻弄して』
『Yes』
『キャロは、私から離れないで、2人、特にスバルを重点に、加速ブースト』
『Yesです』
「それじゃ、いいかな?」
なのはは、気付いた様子もなく、4人の正面に浮遊し、バリアジャケット姿で、L4Uを握
りつつ、言う。
「はじめるよ、レディ……」
その瞬間、4人は各々の行動に備えて、構える。
「ゴー!」
その瞬間。
『Stinger blade』
「反応速度の速さが、ストレージデバイスの強みよっ」
『Phalanx shift』
いきなり、WS-Fに、大技を指示する。
「えっ?」
なのはが気付いたときには、周囲に、穏やかなオレンジ色の光の魔法陣と魔力スフィア
が、発生していた。
「くっ」
オレンジ色の、剣を模った魔力弾が、発射されようとした、その瞬間。
なのはは一気に高度を落とし、そこで、L4Uを構えなおす。
「L4U!」
『Round guarder』
桜色の光のドームが、なのはを覆う。
ドドドドドドドドッ
無数のスティンガーブレイドがそれに当たり、弾けるが、1本たりとも、貫通はさせな
い。
────そうだよね。
なのはは意を強く、表情を引き締めつつ、次のアクションの為に、ラウンドガーダーを
解き、構える。
『Wing Road』
792 :
熱い彗星の魔導師たち 7-06/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:04:55 ID:AA6ymFt4
「ストラーダっ!」
『Spear attack』
両翼から、スバルと、エリオが迫ってくる。
『Break slash』
急機動でウィングロードの軌道を外し、シールドは使わず、エリオのストラーダを、魔
力刀でパルチザン化したL4Uで、弾く。
────2人には、飛行魔法が必要、か、後で教えよう……
なのはそう思いつつも、“本命”である、やや間合いを取って、しかしその真正面にい
る、彼女に視線を向けた。
そのマギーは既に、自分と比べてもひときわ小柄なキャロを脇に抱えつつ、WS-Fに次の
指示を出している。
『Stinger blade, Clash mode』
発生する魔力弾の剣は、視覚的にも研ぎ澄まされたように鋭さを増す。
────たとえ不意打ちでも、この子達に隙をあげる様じゃ、私はまだ……
「アリサちゃんに、追いついてないよ!」
『Execution shift』
『Round shield, Dual exercise』
桜色の光の二重盾が、無数のオレンジ色の光の剣を、散らす。
────強くなろう、私も、この子達と一緒に。
……ちゅどぉんっ、ズドンッ、ドガァンッ、ボカン!!
廃棄区画を完全に破砕する勢いで、オレンジ色と桜色の閃光が激しく飛び交い、それに
時折、澄んだ深く鮮やかな青と、わずかに寒色のかかった黄色のそれも入り混じり、爆発
と破壊を周囲に広げている。
「さっすがマギー、あたしより容赦ないわ……」
「あのバカ猫2人が師匠じゃ、そりゃこーなるわな」
眼下で繰り広げられる“物理的な”破壊活動に、浮遊した状態のアリサが呆れたように
言い、レンも同様の表情で、同意した。
「でも……アリサ」
背後から、声をかけるフェイトを、アリサが振り向く。
「なのはもなんだか、楽しそうだよ」
フェイトは穏やかに笑って言い、アリサは一度、下に目をやって、
「ん」
と、感慨深そうに、言った。
「って! あ、あたしは別に、なのはの心配なんか、してるわけじゃないのよ!? ただ、ス
バルや、ライトニングの2人が、マギーの無茶に付き合わされてないか、って気になった
だけなんだから。ホントよ!?」
突然、アリサは顔を上げると、手をバタバタ振りながら、そう言った。
しかし、フェイトは、穏やかに笑っている。
「なんやぁアリサちゃん、素直やあらへんな」
ニヤニヤと笑いながら、レンが詰めてくる。
「ユーノ君の前だと、めっちゃデレデレやのに」
「だーかーら、違うってば! 大体、ユーノは関係ないでしょうが!!」
アリサはバタバタと手を動かしながら、そう言った。
793 :
熱い彗星の魔導師たち 7-07/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:05:20 ID:AA6ymFt4
「それで、ティアナの様子はどうなのかな?」
時間は大きく下って、丸1日後。
フォワード3小隊は、突然のオフシフトを与えられていた。
高速道路を、フィアット“NUOVA”500改、「チンク・エント・チンク」が飛ばす。運転
席には当然アリサ、助手席にはユーノ。後部座席に、フェイトとウェンディが収まってい
る。
アクセルの踏み込みを巧みに調節し、流れているとは言えそこそこ混んでいる車の隙間
を、すいすいと追い抜いていく。
「んー、まぁまぁかな。まだBehind Pack専門だけど、もうちょっとしたら飛べるように
なるし」
「飛行魔法、教えたの、ティアナに!?」
軽く驚いたように、フェイトは聞き返す。
「まぁ、執務官志望ならいずれ要るしね。いつまでもウェンディに運ばせとくわけにも行
かないし」
「あっはっは、もうあたしよりティアナの方が飛び方上手いっス」
アリサが言うと、ウェンディがフェイトの隣で、あっけらかんと言った。
「そうなんだ」
フェイトは、微笑みつつ、そう言った。
「それにしても、この時期にロストロギアの評価大会なんてやらなくても良いのにねー」
アリサは、呟くように言った。
「仕方ないよ。一般はレリック問題なんて知られてないし、管理局の威厳にも関わるから
ね」
助手席のユーノが、苦笑しながら、言った。
「レジアス中将としても、本局に貸しはつくっておきたいだろうし」
ユーノは、アリサに向けていったのだが、フェイトは、その言葉に、少し、表情を渋く
する。
「?」
隣に座っていたウェンディは、突然、フェイトが塞ぎだしたのを見て、きょと、とそっ
ちを向く。
「どうしたんスか? ハラオウン隊長」
ウェンディは、少し心配そうに、同時に好奇心旺盛そうに、訊く。
「え? あ、ううん。なんでもないよ」
フェイトは、軽く驚いたようにしつつ、笑顔を繕って、そう言った。
「なんでもないって顔じゃない気がするっスけど、まぁ、詮索はやめておくっス」
ウェンディは、苦笑して、シートに、身体を沈めなおす。
「…………」
フェイトは、すこし逡巡した後、
「ね、ねぇ、ウェンディ」
と、ウェンディに声をかけた。
「? 何っスか?」
ウェンディは、好奇心旺盛そうな眼で、フェイトを見た。
「あ、う、ううん」
しかし、フェイトは、結局、言葉を詰まらせてしまう。
「あ、そう……私の事は、フェイトで呼んでくれないかな。うち、4人全員、局員だから」
そう、話題をすりかえて、誤魔化した。
794 :
熱い彗星の魔導師たち 7-08/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:06:17 ID:us//L+0R
「そうっスね、お母さんは総務統括官、お兄さんは提督で、お姉さんは無限書庫司書長で
したっスね。確かに、皆ハラオウンじゃ、紛らわしいっス」
相手が上官にもかかわらず、ウェンディはそう、軽口を叩いた。
そんなやり取りをしている、その前では。
「おかげでこっちは、ビハインドとシフト入れ替えで、フォワード3小隊とも、警備に投
入……か。ま、レリックが出てくるとは限らないけどね」
「うん、出来ればそれに越した事はないと思うけど」
アリサとユーノが、そんな会話をしていた。
「どうでもいいけど……」
運転席と助手席の間から、フェイトが顔を覗かせると、渋い苦笑で、言う。
「アリサ、普段からこんな運転してるの?」
「え? 普通でしょ、これぐらい」
アリサは、平然と答えた。割り込みに追い越しにと、ウィンカ点灯からレーンチェンジ
まで、ほとんど無意識に行っている。
いや普通じゃないから。フェイトはそう思った。自分も、コンパーティブルのスポーツ
カーに乗っているが、緊急走行でもこんな乱暴な走り方はしない。
ところが、
「アリサ、もっとブッ飛ばすっス」
と、ウェンディは、フェイトとは逆に、アリサをさらに煽る。
「うっしゃー!」
アリサは、威勢良く応えると、ハンドルを握りなおして、挑戦的な笑みになる。
ワンオフで追設したオーバードライブレバー──初期の多段トランスミッションに見ら
れた、シフトノブのリンケージ機構の改修を避けるため、最上段1速は別のレバーで切り
替える方式──を抜き、4速に落とす。アクセルを踏み込み、LJ50エンジンを唸らせ、「チ
ンク・エント・チンク」を、さらに加速させた。
もともとは13ps足らずの、イタリアのサンダル車だ。しかも今やヴィンテージ物である。
足回りも弄ってあるとは言え、車内の動揺はひどい。フェイトは、後部座席に乗っている
にもかかわらず、目が回りそうな気分だった。しかし、運転手はそれを不快と捉えにくい
し、ウェンディはその由来もあって平然と、アリサをさらに煽っている。ユーノは、もう
慣れているのか、諦めの苦笑を、浮かべていた。
795 :
熱い彗星の魔導師たち 7-09/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:06:38 ID:us//L+0R
同じ頃────陸士総隊・ミッドチルダ地上本部。
「よろしかったのですか? 開催の許可、出してしまって……」
「拒否は出来んよ」
治安防衛長官・執務室。
実娘であり優秀な秘書官であるオーリスに言われ、レジアスは、窓の傍らに立ち、眼下
にクラナガンの町並みを見下ろしながら、そう言った。
「本局としてはメンツに関わるし、一般市民に動揺や無用な憶測を生みたくないという点
では、こちらも一致しているからな。逆に、スカリエッティに隙をつくりかねん」
険しい表情、渋い口調で、レジアスはそう言った。
「しかし、過去にも、これに紛れての上級ロストロギア密輸事件が何度かあります。未遂
には終わっていますが……」
オーリスもまた、険しい口調で、そう言った。
「当日の、会場周辺、機動6課以外の警備担当は?」
レジアスは、オーリスを振り返って、そう訊ねた。
「管轄区の常勤警備は第108、本部指揮の派遣部隊は第5、となっています」
「そうか、ナカジマ家集合だな」
レジアスは、冗談めかして言うが、表情は、晴れない。
「それから、私服を何個小隊か、本部直轄で動員してくれ」
「了解しました。それでは、失礼いたします」
オーリスは言い、レジアスの命令を実行する為に、執務室から出て行った。
「公会意見陳述会も近いというのに……奴が、おとなしくしている道理は、何もない……
な」
レジアスは、執務机に腰を下ろすと、深く、ため息をついた。
796 :
熱い彗星の魔導師たち 7-10/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:07:11 ID:us//L+0R
「おいしい!」
カップ盛のプレミアムアイスを、スプーンで口に運びながら、思わずといったように、
マギーは声を出した。
「クラナガンにこんなおいしい店あったんだ」
「大げさじゃないかしら?」
苦笑気味に、ティアナがマギーを見る。
「そんなことないよ、ティア。ここのアイスはミッド一だって」
スバルが、ティアナの背後から、言う。
「アンタは、バケツ食ったって同じ感想でしょーが」
「あーっ、ひどい!」
呆れきった顔でティアナが言うと、スバルは抗議の声を上げた。だが、現にスバルの手
には、特大コーンに、プレミアムではない一般フレーバーを10連に盛り上げた、別名“ス
バル・スペシャル”と呼ばれるシロモノである。
ちなみに、多くのフードファイターをその冷たさで撃沈させてきた、このスバル・スペ
シャル、敗北しなかったのは、スバル本人を除けば、他に4人しかいない。ただし、その4
人にしても、“完食できる”と言うだけで、好き好んで注文するのは、その内の1人だけ
である。
閑話休題────珍しい取り合わせ、と言うか、新旧スターズメンバーの3人でクラナ
ガンの繁華街のひとつに繰り出し、ウィンドゥショッピングをしつつの立ち寄りだった。
パランパンパンパンパンパン……
ミッドチルダで一般的なタイプのガソリンエンジンや、直噴LPGエンジンとは異なる、
妙に軽いエンジン音の、小型乗用車が、3人の目の前で、路肩に寄せる。
「あれ?」
それを見たことのあるマギーが、声を出した。
「アリサ!?」
マギーが言うと、運転席から降りてきたアリサも、3人の存在に気付く。
「あ、いいわよ」
アリサは、敬礼しようとしたティアナとスバルを、手で制してから、
「なんだ、アンタ達も来てたんだ」
と、言う。
「げっ」
ユーノ、フェイトに続いて、降りてきたウェンディが、そう声を漏らす。
「?」
その視線の先にいた、スバルは、小首をかしげるようにして、ウェンディを見た。
「あ、いや、なんでもないっス」
ウェンディは、慌てて笑顔を取り繕い、そう言った。
「アリサ、あ、あたしやっぱ、プレミアムのバニラとチョコチップにしとくっス」
「? 別に遠慮しなくても、いつものように10連スペシャル頼めばい……」
「わーっ、わーっ、わーっ!! アリサ、わーっ!!」
アリサが言いかけた言葉を、ウェンディは手をばたつかせながら声を上げ、遮った。
「まだ気にしてたんだ、意外と根が深いのね」
「?」
呆れたようにマギーが言った・
状況が理解できないティアナとスバルは、顔を見合わせた。
797 :
熱い彗星の魔導師たち 7-11/11 ◆kd.2f.1cKc :2008/02/26(火) 10:08:03 ID:us//L+0R
『ウーノ姉さん』
ベルカ自治領内。某所。スカリエッティのアジト。
突如、通信用の小型非実体コンソールが現れると、事務机で作業をしていたウーノは、
そちらを見た。
「ドゥーエか。クライアントの意見はどうだった?」
ウーノは、すぐ下の妹に当たる、No.2ドゥーエにそう訊ねる。
『特に。これまでと同じです。“アレ”の完成を待つ、と』
「ふ、雌狐が」
ドゥーエの報告に、ウーノは、スカリエッティにも通じるような口調で、しかし、表情
はニュートラルなままほとんど変えずに、言う。
『それと、11番レリック、2日後のロストロギア評価大会にあわせて、クラナガンに輸送
されるそうです』
「ずいぶんと急だな」
ドゥーエの言葉に、ウーノは、少し目元を険しくして、言った。
「以前から計画していたのではないのか?」
『我々を試しているフシがありますね』
「は、どいつもこいつも、腹の探りあいと言うわけか」
嘲笑するように、ウーノが言った。すると、画面の向こうのドゥーエも、酷薄そうに、
薄く笑う。
「わかった。引き続き、潜入を続けろ」
『了解しました』
返事をして、ドゥーエからの通信は切れる。非実体コンソールは、一度消えた。
代わりに、ウーノは、別の妹を、呼び出した。
「セッテ、ノーヴェ」
ウーノが呼びかけると、新たに、2つの、小型非実体コンソールが、現れる。
『ウーノ、何?』
『なんだい、ウーノ姉』
画面の向こうに現れた、レオタード状の青い全身スーツを来た2人の、まだ少女と言っ
て良い年恰好の女性が、ウーノに聞き返す。
「ドゥーエから報告があった。11番レリック、評価大会の会場に来る」
『!』
『!!』
モニターの向こうで、2人の顔色が、変わった。
『つまり、あたし達は、それの奪取ってわけだな?』
No.9ノーヴェが、そう、訊き返してくる。
「そうだ。チンクとセインも動くが、それぞれ役割がある……ある程度以上の援護はして
やれない。出来るか?」
『問題ない』
『大丈夫だぜ』
ウーノの言葉に、No.7セッテは淡々と、そしてノーヴェは力強く、答えた。
「わかった、ならば、詳細は追って伝える。装備の整備をしておけ」
『了解』
『おうっ!』
これまた、対照的な返事をして、2人の通信も、切れる。
室内にはまた、ウーノが、黙々と作業する姿だけが、取り残された。
途中からsage抜けてるよ、気をつけて
>>787-797 今回は以上です。
レス番ミス、
>>791は 05/11です。
「この」ミッドチルダでは、自動車用エンジンはガソリンとLPG直噴にしました。混乱させてすみません。
スレ容量がやばくなったので、“また”途中からメアド容量節約のage進行にしました。申し訳ありません。
>>799 sageじゃないのにも理由があったのか。
そうとは知らず、失礼しました。
後GJ!!
またレス数800超えか
あと10KBくらいか、もう埋めの時間だ。
>>718 GJ!!!
クワットロ貴様外道すぎるわああああああ
キャロの不憫さに泣いた
そして何よりも予想していた展開よりもはるかに上を行くストーリーを用意した作者にGJ!
>>745 結婚するための最後の試練キタ!!!!
頑張れ新郎!ルーを勝ち取るために。
今のエリオなら、なぐりあいでも絶対に勝てる。
GJ!!!!
クアットロGJ! いい外道っぷり。
だが「悪党の哄笑が響き、主人公達は絶望に沈む」な展開に勃起する俺では「MOTTO MOTTO!」とか「足りない足りないぞおおおおおおおおお!」と言わざるを得ない。
しかしここまでハッスルしてくれたクアットロもフルボッコ確定っぽくてもったいないなあ、ifでクア勝利のBADENDってないかなあないんだろうなあ、なんて思う俺は間違いなく少数派。というか俺以外にそんな奴いるのだろうか。
>>806 ロボエリオとガジェットにヤられるキャロなら見たい
埋め用の軽いの投下
カートリッジに魔力を込める部隊員が、管理局に入局を目指す若手に部隊の説明をする話です。
短いし、勝手な設定の上、なのは以外名前すら出ません。
どうも初めまして未来の管理局員の目指してる皆さん、私は本局所属の魔力充填隊の隊員です。
えっ……魔力充填隊ってなに?
……まぁ、かなり地味ですし裏方の仕事ですから、入局しようとする方も知らないのは仕方ないのですが……知りたいですか?
あ、一応知りたい…………分かりました、お教えしましょう。
私たち魔力充填隊の仕事は…………ずばり、戦闘魔導師が使う、カートリッジへの魔力込めです。
……どうせそんなことだろうと思った……ですって?
いえいえ、別に怒ったわけじゃないんですけど……慣れてますから……。
他の部署から弾込め隊だの充填魔導師だの、色々と皮肉を言われてますから……
あ、すいません、変なこと言っちゃいましたね、忘れて下さい。
それでは、魔力充填隊についてお話します。
魔力充填隊は元々、事故や事件、病気などで第一線に立てなくなった戦闘魔導師や、
高い魔力資質を持っていても、戦いの才能がない方達の就職先として設立された部署です。
戦闘魔導師の方々は、まだ現場での経験を生かして、戦闘アドバイザーになったり、現場指揮をとったりと出来たのですが、
魔力資質が高いのに戦いの才能がなかったり、戦い方が特殊であったり、他人に命令するのが苦手な方は、涙を呑んで管理局を去らなくてはなりませんでした。
しかし、せっかく優れた能力を持って生まれたものを、無駄にするのは勿体ないと当時の上層部は考え、
ベルカ式の魔導師が使うカートリッジシステムの充填部隊を創ることを決めたのです。
設立当時は使い手の少なさから、金食い虫扱いを受けていたみたいですが、
ここ数年で安全性が確立されたため、カートリッジシステムをデバイスに組み込む魔導師が急増し、充填隊の重要性は増しました。
ですが、その需要に対して供給が追いつかず、やむなく今年から新たに入局を目指す皆さんからも、人をとることになりました。
勤務時間はその人の魔力量に変化します。
カートリッジに魔力を込める仕事のため、魔力量が多いほど早く、かつ多く仕事ができます。
給料は武装隊ほど多くは出せませんが、普通の内勤組に比べれば高めとなっています。
また、優秀な方は隊長から推薦してもらえ、有名人の専属充填員となることも出来ます。
ちなみに私の友人の一人は、あの機動六課の副隊長にも専属充填員として働いていますよ。
何でもカートリッジに込めた魔力にも相性があって、魔力を込めた人によって使いやすい、使いにくいがあるみたいです。
そしてこの仕事の醍醐味は、戦いの苦手な私でも誰かを守る手伝いが出来る事です。
確かにこの仕事は昇進にあまり期待は出来ず、その上疲れる作業です。
必然的にやる気も起きず、止めたいと思ったことがありました。
しかし、今の私はこの仕事に就けた事を、誇りに思っています。
私の想いを変えたそれは、10年ほど前に起きた闇の書事件でした。
皆さんもご存じと思いますが、エースオブエースである高町なのは殿が関わったこの事件で、私が魔力を込めたカートリッジが使われました。
それは私でなくてもよかったし、特別な想いを込めたものでもありませんでした。
自惚れとは思っていますが、結果的に私が世界を救う手助けができたんです。
今まで生きてきて、本当によかったと思いました。
ですから、皆さんにも誰かを助ける手伝いをしてほしいのです。
カートリッジに魔力を込めて……
終わり
>>806 YOU、作者様に許可とってIFを描いちゃいなよw
>>810 なんか会社説明会の紹介文みたいだw
機械的にやってるのか人でなのかどっちなんでしょうかね?
管理局は人で不足だろうからあっても兼業っぽそうだな
ども。お供えです。
僕も埋めネタ一本行きます。
ある日のヴァイスとエリオの会話
エロ無し。
1レス終了です。後書きはしませんので、次の方は、そのままどうぞ。
6課のあるお昼の出来事。
「なあ?エリオ?」
「なんですか?」
この日、エリオは珍しくヴァイスと食事をとっていた。
仕事の都合上、ティアナ達、フォワードメンバーと食事を共にする機会が多いエリオだが、
たまには、こういう日だってある。
「お前さぁ、ティアナ達に欲情したりしねーの?」
「ブゥゥゥゥゥ!!!!!」
ヴァイスの、あんまりと言えばあんまりな発言に、思わず口にしていた、スパゲティーを、噴き出してしまう。
「ななな!何を言い出すんですかいきなり!!」
そんなエリオの惨状に気付かないかのように、ヴァイスは続ける。
「いやぁさ?スバルは、色気とかそんなのとは、程遠い気がするけど、BJの時はあの露出だろ?
逆に、ティアナは露出は少ねぇけど、何て言うのかねぇ?こう、妙に押し倒したくなるような色気があるし、
俺にゃ、そっちの気はねぇから解らねぇが、キャロも一部の連中には大人気だし。
渦中のエリオとしては、どうなのかねぇ?と思ってさ」
「知りませんよ!そんなの!!大体、訓練中や、出撃時に、そんな事意識してる余裕、ある訳無いでしょ!!」
ヴァイスは、顎に右手を当て、フムと頷く。
「それもそうだな!変な事聞いて悪かった!!」
「本当ですよ!」
エリオは熱くなってしまった顔を冷やすように、水を一口含む。
「よく考えりゃ、お前は全部見てるんだから、それくらいで欲情する筈も無いわな!」
「ブゥゥゥゥゥ!!!」
そして、再び全てを吹き出した。
「そうじゃ無いでしょ!!!」
とりあえず無難な突っ込みを入れてから、水浸しになってしまった、テーブルを片付けるエリオに、
背後から、ヴァイスが更に声をかけた。
「そうそう!人気って言えば、お前も一部の連中には、目茶苦茶、人気高いぞ。
もし、6課が解散なんてなった日にゃ、武装隊辺りから、お前に、強烈なラブコールがあるんじゃねーかな?」
「もう、いいです」
そう、覇気の無い声で答えながら、
『もし、6課が解散することになっても、武装隊だけには、絶対にいかない!』
ひそかに決意した、エリオであった。
そして、午後の訓練。
「エリオなにやってるの!?動きも遅いし、注意も散漫過ぎだよ!!」
響く、なのはの怒号。
男というのは、悲しい生き物なのだ。
それまで、意識せずいた物も、何かのきっかけで、気付いてしまうと、意識せずにはいられない。
例えば、露出しているふともも
例えば、激しく動き回る中でチラチラと見える下着。
例えば、自分の背後に隠れる少女の、幼い胸の感触。
そんな状態で、集中なんて、ねぇ?
無理でしょ。
それに、速く動くのだって、男には、女には無い、余計なモノがある訳で。
それが、おっきくなってたりしたら。
まあ、確実に邪魔で、速く動いたり出来ませんて。
『うぅ。ヴァイスさんのせいだ。全部全部、ヴァイスさんのせいだー!!!』
エリオ=モンディアル。
苦悩多き、フォワードメンバーの黒一点。
彼が、エロオ=モンデヤルとして、覚醒する日も近い………のか?
>>814 一度意識しちゃうと後は坂道を転がり落ちるように
エリオ南無
そして6課の女性全員を手込めに
>>814 続きが読みてえ……。
そしてエリオファンの武装隊がw
@埋め
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ハ:.:.:.:| 辷」 ヘ:.:|辷ソ {:.:.:ト、! T
x|:.:./lヘ、 ' 、/|:.:/| |
イ ∨ へ、 ` ` イ |/'|
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`ヘリ ゚ヮ゚ノリ <≫-、 ,〃j (V ^ー゚ノリ` /.\
/j}弁{f⊇≠=比三> . // ノ⊂),]冗[!> | 0 0 |
G'{z{}z}ハ <≫‐'´ く/ ((( くフ式>.、  ̄| ̄
‘ー(_ハ_)┘ . _足/}足_ . . |
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|ハ :.|:l::.::.代.:.:\イ斥f^ヾ::.::lV::.::.::.:.
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ヘ:.:.:l`小`'' , _ |.::.,'.::.:l:.::.::.::.:.
ヽリ从::ゝ ゝ' /j.:∧.::.:l::.::.::.::.:.
Yヽ.::>ァr'V://⌒ヽ:.::.::.::.:.
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ピーッ…
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<そういう勝負じゃないんですってば!
ギュィィィイイイイイイイインンンン!!!
<あ〜っ!やめてやめて!やめてくださ(ズブリ!)いいいいいいひぃぃぃぃ!!!
|
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【穴戦地】
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第56話☆
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203988779/