魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。
『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
『注意情報・臨時』(暫定)
書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。
リンクは
>>2
>>1乙です
と言う事で…申し訳御座いませんが書かせて頂きます。
・先生またやってしまいました
・メカ○○シリーズ第三弾(過去ニ作との関連は無し)
・なのは×ユーノ
・かなり短いけどエロシーンもあり 逆レイプも
・フェイトが馬鹿じゃない むしろフェイトの機転が事件解決に大きく貢献
・オリキャラ出る
・自分なりに笑いあり涙あり的な話(?)
ミッドチルダの奥地にひっそりと存在するとある時空犯罪組織のアジトにて…
今日もある計画が練られていたりしたりしなかったりした。
その計画とは『打倒! 高町なのは!』
管理局の戦技教導官である故に余程の大事にならなければ前線に出る事は無くなった
なのはではあるが…エース・オブ・エースの異名は余りにも大きい。
故に時空犯罪者達は打倒高町なのはを目指していたのだ。
戦技教導官であるなのはを生かしていれば、彼女の教えを受けて強く成長した
戦闘魔導師が続々現れる事になるであろう。それは時空犯罪者的にかなり不味い。
それに何とかして打倒高町なのはを成し遂げる事が出来れば、それだけ
時空管理局全体の士気にも大きな影響を与える事が出来るだろう。それ故に
打倒高町なのはは時空犯罪者達にとって急務であった。
そして…今回スポットを当てる時空犯罪組織はその打倒高町なのはの為の
新兵器の開発に成功したのだ!
「対高町なのは用戦闘マシーンが完成しました! その名も『メカナノハ』です!」
時空犯罪組織に所属する科学者っぽい男が時空犯罪組織ボスっぽい男に対しそう報告する。
そして科学者っぽい男が指差した先には高町なのはのロボット版とでも言う様な様相をした
『メカナノハ』の姿があった。
「なるほど…高町なのはを倒せる者は高町なのは以外にいないと言う事か…。
しかし…似せているのは外見だけではあるまいな?」
「そこもご心配無く。長年の対高町なのは研究をフルに生かし、パワー・スピード・テクニック
その他あらゆる全ての点に置いて高町なのはの数倍に作っております。」
「なんと…数倍とは…それならば勝てる! 間違い無く勝てる!」
メカナノハの完成によって彼等…時空犯罪組織の者達は己の勝利を確信した。
そして…メカナノハの成果は科学者っぽい男の言った通りだった。
パワー・スピード・テクニック、その他全ての点で本物のなのはの数倍とも言える性能を見せ付け、
実際になのはを圧倒していたのである。
「うあ!」
メカナノハの一撃によって地面に叩き付けられたなのはは苦悶の声を上げた。
「よしやれ! そのまま高町なのはの息の根を止めるんだ!」
見届け人としてメカナノハに同行していた時空犯罪組織構成員がそう叫び、
メカナノハは無言で未だ起き上がれないなのはの方へ向かって行くが…
「なのは!」
そこでユーノ=スクライアが現れた。なのはの絶対絶命のピンチにいてもたっても
いられなくなったユーノは無限書庫を飛び出して現場まで駆け付けていたのだった。
「ダメ…ユーノ君…逃げて…。」
なのはは苦しそうにしながらも必死にユーノに対しそう言った。このままでは
自分のみならずユーノまでも殺される。そう考えたのだろう。しかし…
『ゆーの君!』
先程まで無表情にして無言だったメカナノハが突如そう叫んだ。
そしてユーノの方へ突撃するや否や強く抱き付いたのである。
「うわぁ!」
「ユーノ君!」
メカナノハに押し倒されて戸惑うユーノだが…メカナノハはさらなる行動を起こした。
『ゆーの君…ゆーの君…大好キ…。』
「ええ!?」
これにはなのはもユーノも時空犯罪組織構成員も驚きを隠せなかった。
『ゆーの君…愛シテル…。』
「んぶ!」
ついにはユーノの唇を奪ってしまったでは無いか。メカナノハの唇は鉄の味がした。
これにはなのはも思わず激怒し、即座に立ち上がってメカナノハへ突撃をかけるが…
次の瞬間メカナノハのバインドがなのはを締め上げた。それもなのはのバインドの数倍の
強度でまったく外せない。
「やめて! ユーノ君を離して!」
『ヤ〜ダ…ゆーの君ハ今日カラ私ノ物ナノ。』
メカナノハは不敵な笑みを浮かべながらユーノの股間に手を当て、ズボンの上から
ユーノのモノを優しく…かつ大胆に揉み解した。メカナノハに優しく握り込まれた
ユーノのモノは上下左右に揉まれて行く。
「あ! やめ! やめぇぇ!」
モノを揉まれて流石のユーノも思わず頬を赤くして叫んでしまう。
「一体どうしたんだ…このメカナノハに一体何が起こったんだ?」
時空犯罪組織構成員はメカナノハの異変に驚きを隠せなかったが、そこである事実に気付いた。
「そうか! メカナノハはあらゆる能力が本物の高町なのはの数倍に強化されている!
という事は…ユーノ=スクライアを愛する心も本物の数倍なんだぁぁぁぁぁぁ!!」
「な…なんですってぇぇぇぇぇ!?」
なのはは驚愕した。メカナノハはユーノを寝取ろうとしていたのである。
「やめてぇ! ユーノ君を離してぇ!」
バインドで縛られた状態で何とかもがきながら必死に叫ぶなのはだが…次の瞬間
メカナノハがなのはの首を掴み、締め上げていた。
『ウルサイ…ゆーの君は私の物ナノ…ダカラ…死ネ…。』
「うあ! あ! んあぁ!」
メカナノハは徐々に力を入れながらなのはの首をゆっくり締め上げていくが…
「やめてくれ! 僕はどうなっても構わない! だから…なのはを殺すのはやめてくれ!」
『ウン。ゆーの君ガソウ言ウナラ…。』
自らを犠牲にするかの様なユーノの言葉にメカナノハはあっさりなのはの首から手を離した。
そしてユーノを絞め殺さない程度に力一杯抱きしめながら飛び上がったのである。
>>
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1200754790/580-592 今回は以上です。
途中からメアドで容量食わせない為にageました。申し訳ありません。
おかしい、第2話のバトル、アースラシーンはしょって書き込んだはずなのになんでこんなに長くなるんだ。
あとフェイトさん今回ちょっとやられ役で申し訳ありません。
レンのデバイス、シルバーメタリーシュは独語の
「Silbern metallisch」(英:Silver metallic)なんですが、
書いてる奴が独語が ま っ た く 出来ない為発音としておかしいかもしれません。
独語できる方おられましたら正しいカタカナ表記ご教授願えたらと思います。
レンの容姿と戦闘スタイルはご推察の通りとらハ3から引っ張ってきましたが、
その正体には裏があります。
もちろん、それはまだ秘密です。
それと、
>>1乙であります。
あれ? アルフの出番は?
『ソレジャア今日カラゆーの君ハ私ノ旦那様ダネ!』
「ごめんなのは…でも…なのはが殺される所なんて見たくなかった…。」
「ユーノ君! ユーノくぅぅぅぅぅぅぅん!!」
メカナノハはユーノを抱き抱えたまま何処へと飛び去って行き、なのはは
必死にユーノへ向けて叫ぶ事しか出来なかった………
無限書庫司書長が拉致された事実は管理局全体を震撼させた。
しかもそれを行ったのは管理局のエース・オブ・エース高町なのはを
圧倒した実力を持ったメカナノハと言う戦闘ロボットであると言う事実もまた…
管理局を驚愕させ、管理局上層部は一体どうすれば良いのか分からず…
挙句の果てには失禁する者もいた程であった。
「……………………。」
ユーノを奪われたなのははまるで火が消えたかのように暗くなり…
そして明かりも付けずに真っ暗な自室の奥で体操座りのままいじけてしまっていた。
「なのは…。」
そこで現れたのはフェイト=T=ハラオウン。
「フェイトちゃん……。」
なのはは涙目になった顔を上げ、フェイトを見つめながら言った。
「フェイトちゃん…ユーノ君…取られちゃったよ…。」
「知ってる。その話は聞いた。何でもなのはそっくりのロボットが出て来たんでしょ?」
フェイトは真剣な顔でそう訪ねる。するとなのはは再び顔を俯けた。
「うう…ユーノ君の…馬鹿…。私なんかの為に…どうして私なんかの為にあんな事…。」
ユーノがあの時取った行動はあくまでもなのはを助ける為…なのはを死なせない為の物…
そう頭では分かっていても…なのはは納得出来なかった。それだけユーノを
メカナノハに取られて行った事が悔しかった。そして…悔しさの余り…
「フェイトちゃんも…一見私を心配してくれてるみたいだけど…本当は心の中では笑ってるんでしょ?」
「え…?」
「さらわれたユーノ君に対して…ざまあ見ろ、これでなのはは私の物…とか言って笑ってるんでしょ?」
「なのは………。」
「だってそうじゃない…今までだって散々私とユーノ君の邪魔して来たじゃない…。」
なのはは向き所の無い悔しさを…フェイトにぶつける様になってしまった。
確かに今までにもフェイトがなのはとユーノの仲を邪魔する様な行動を取って来た事は事実だ。
しかし…こういう状況になってまで言う様な事では無い。しかし今のなのはにとっては…
こうでもしなければ…自己を維持する事など出来なかった…。
「そうだね…なのはの言う通りかもしれない…。確かに私はなのはが好き…。
だからユーノに取られるのが嫌で嫌で…。ユーノがさらわれたと聞いた時は…
不謹慎と思いながらも内心笑ってやりたかった…。けど………笑えなかったよ。」
「え…。」
なのはが思わず頭を上げると…フェイトの顔は悲しげな物になっていた。
「笑えない…笑いたくても…笑えなかった…。それどころか…まるで胸にポッカリ穴が開いた様な…。」
「フェイト…ちゃん………。」
なのはは驚きを隠せない…。それだけで無く…フェイトの目から一筋の涙が流れた。
「だから…私…思った…。二人の邪魔をしながらも…何だかんだ言って二人の仲を
認めてたんじゃないかって…………だからなのは! 諦めないで!」
フェイトはなのはの両肩を掴みながらそう叫ぶ。
「まだユーノはさらわれただけなんでしょ!? なら…助け出す事だって出来るんじゃない!?」
「む…無理だよ…。あれは…ただ私そっくりに作られただけのロボットじゃない…。
全ての能力で私の数倍に強化されて………………ん? ああ! そうだぁ!!」
何を思ったか突然なのはは立ち上がり笑い出してしまった。
「あは…あははははは! そうか! その手があったじゃない!
ありがとうフェイトちゃん! 私…もう一度頑張って見るよ!」
「なのは…。」
なのははフェイトに礼を言いながら頭を下げ、大急ぎで部屋を飛び出して行った。
それにはフェイトも驚きを隠せないが…同時に安心した表情になっていた。
「とりあえず…何とかなのはも活を見出したみたいだね…。でも…それでもまだ少し不安…。
だから…………私も私なりの保険をかけておくよ……………。」
フェイトはなのはを見送りながらそう呟き…何処へと向かっていた。
一方…ユーノはと言うと…
『ゆーの君! モット! ゆーの君! モット〜!』
「らめぇぇぇぇ………もうらめぇ……赤玉…出ちゃう……。」
ベッドの上でメカナノハに抱かれていた。これが本物の生身のなのはとやるのならば…
ユーノが攻めで、なのはが何度もイかされて…と言う事は容易に想像出来るが、
メカナノハはなんと性技にかけても本物の数倍に強化されており、
この通りユーノも圧倒されまくっていたのであった。
「メカナノハは結局高町なのはを殺さなかったが…まあその代わり奴の心を挫く事が出来た故に
奴が立ち直るのは時間がかかるだろうな。それに無限書庫司書長ユーノ=スクライアを
手に入れたと言う事は………これはこれで管理局の弱体化に繋がるだろうしな。
どうせメカナノハの力なら何時でも高町なのはを殺せる。」
時空犯罪組織ボスはこれはこれで良いやと言った考えを見せていたが…
「大変です! 高町なのはがもう立ち直って来ました!」
「何!?」
彼等の予想に反して立ち直ったなのはの存在に驚きを隠せないでいたが、
彼等にはメカナノハと言う超兵器が存在する。故にメカナノハはすぐさまに出撃するが…
『ゆーの君ハ私ノ物…誰ニモ渡サナイ…。』
諦めの悪いなのはにメカナノハは苛立ちを覚えていた。
既に説明した通り、メカナノハはユーノに対する独占欲もまた…なのはの数倍だったのである。
なのはとメカナノハが再び相対した時、なのははレイジングハートを向けながら言った。
「私はユーノ君を絶対に取り返すから!」
『ソンナ事ハ私ガサセナイ…。何故ナラゆーの君ハ私ノ物ナノ…。』
やはりメカナノハの言う事はそれ。なのはがユーノを愛している様に
メカナノハもユーノを愛していた。それもなのはの数倍に…。
『オ前ナンカヨリ…私ノ方ガゆーの君ヲ幸セニ出来ル…オ前ノ数倍…。
オ料理ノ腕ダッテ数倍…何ダッテ…私ハオ前ノ数倍ニ作ラレテイルカラ…。』
「そうかもしれない…けど…だからって私は退かない! 絶対にユーノ君は取り返して見せる!」
『ドウヤッテ? 私ハ全テニオイテオ前ノ数倍ナノニ…。』
「こうやるの!」
次の瞬間なのははメカナノハへ向けて突撃する…が…あっけなく弾き飛ばされてしまった。
「ああああああ!!」
『ホラ…何ヲヤッテモ無駄…私ハオ前ノ数倍………ア!』
余裕を見せていたはずのメカナノハが突然肩膝を付いた。そして苦しそうに腹部に手を当てる。
『何故…コ…コノダメージハ…何故…。』
「仮に全てにおいて私の数倍だとしても…それが仇になる事だってあるんだよ!」
『仇!?』
「そう! つまり私の弱点に関しても貴女は数倍の物を持っていると言う事!」
『ナ………。』
そこは盲点だった。恐らくはなのはの数倍の物としてメカナノハを作り上げた者も
驚きを隠せないだろう。そしてメカナノハにも再現されているなのはの弱点…
それは数年前のミスによってなのはが生死の境を彷徨い、かつリハビリにも時間を
かけねばならなかった程の重症によって残った古傷の事なのである!
「よし! 今の貴女ならば私でも十分に勝てるはず!」
『ソンナ事ハサセナイ! ゆーの君ハ…私ノ旦那様ァァァァァァ!!』
メカナノハはユーノを愛する心のみならず、ユーノに対する執着心もまたなのはの数倍だった。
そしてその強い執着心がメカナノハを突き動かし、メカレイジングハートからメカディバインバスターを
発射していたのである! その威力たるやなのはのディバインバスターの数倍。
スターライトブレイカーにも劣らない程の力を持っていた。
「うあ!」
弾速もなのはの数倍のそれでは回避する事は不可能。思わずなのはも死を覚悟したが…
それはなのはへ届く事は無かった。突如なのはを守るかの様に立ちはだかった何者かが
強力なプロテクションによって防いでいたのだ。
「え…。」
『ナノハ大丈夫カイ?』
「その声はユーノ君…いや違う…貴方は…。」
なのはの目の前にいた何者かはユーノに似ていたが…微妙に違う。一体何者なのか…。
と、その時なのはの背後にフェイトが現れるのである。
「なのは驚かなくても良いよ! 彼は私が獄中のスカリエッティを脅して締め上げて
作らせたユーノ型ロボット『メカユーノ』なんだよ!」
「メ…メカユーノ!?」
「そう! 勿論ただユーノそっくりなだけじゃない! あらゆる点において
本物のユーノを数倍上回る様に作られているんだよ!」
「な…なんと…。もう何でもありだよね…。」
自慢げに説明したフェイトになのはも驚きを隠せないが…メカユーノはメカナノハの方へ
一歩一歩歩み寄っていた。
『めかなのは…モウ悪イ事ハヤメルンダ。』
『めかゆーの君…。』
メカユーノに睨み付けられたメカナノハはまるで蛇に睨まれた蛙の様に動けない。
そしてメカユーノはメカナノハを強く抱きしめたのだ。
『君ニハ僕ガイルジャナイカ! 君ガ自分ノ物ニシヨウトシタゆーのハアクマデモ人間…
君ト一緒ニナル事ハ出来ナイ! デモ……ソノ為ニ僕ト言ウ存在ガアルンダヨ!』
『ウン……ゴメンナサイ…めかゆーの君…。』
メカナノハもまたメカユーノをゆっくりと抱きしめ、二人は口付けをしていた。
ラブラブ度も本物の数倍だったのである。
「…………………。」
なのははもう何がなんだかと言わんばかりに唖然としていたが、メカナノハとメカユーノは
仲良く手を繋いだ状態でなのはとフェイトの方を向いた。
『今マデゴ迷惑オカケシテ済ミマセンデシタ。』
『私達ハ…コレカラ何処カ二人デ平和ニ暮ラセル場所ヲ探シニ行キマス…。サヨウナラ…。』
「さ…さようなら…。」
何を考えたか、メカナノハとメカユーノは共に何処かへ飛んで行ってしまった。
この展開は流石にスカリエッティ脅してメカユーノを作らせたフェイトも想像出来なかった。
だが、それ以上に大変なのは時空犯罪組織の者達である。
「うわぁぁぁ! メカナノハがどっか行っちまったよぉぉぉぉ!」
無理も無い。彼等の頼み綱であったメカナノハはもういなくなったのだ。
そして…間も無くして到着した管理局の増援によって彼等は一網打尽にされ、
ユーノもまた赤玉が出るか否かの瀬戸際の所で救出された。
「ユーノ君!」
「なのは…。」
何とか救出されたユーノへ向けてなのはは抱き付こうとし、ユーノも苦しそうにしながらも
なのはを受け入れようとしていたが……それよりも早くフェイトがなのはに抱き付いていた。
「そんな事は私がさせないよ! 今回の事件解決は私のおかげなんだから!」
「フェイトちゃん…。」
「フェイト…。」
まあ確かにフェイトのアイディアが無ければ今回の事件は解決出来なかった。
そこはなのはとユーノも否定する事は出来ず…二人の抱擁はまた別の機会に…と言う事になった。
何はともあれこれで事件は解決…。そしてそれから数週間後…なのはとユーノの所に
それぞれ時空メールが届いていたのである。しかもその時空メールの差出人は
何処へ飛び去り行方不明となっていたメカナノハとメカユーノだったのである。
『アレカラ私達ハろぼっとガ住ンデイルろぼっとノ国ヲ見付ケマシタ。
ソノ国ノろぼっと達ハトテモ親切デ、私達ヲ受ケ入レテクレマシタ。』
一体何処の次元かは分からないが、二人は安住の地を発見した様子で
なのはとユーノも思わず微笑ましい気分になる。さらにこう続く。
『私達ハソノろぼっとノ国デ結婚シテ…子供モ生マレマシタ。
ナノハトゆーのノ二人モ頑張ッテ下サイ。』
しかもメカナノハとメカユーノと一緒にロボットの赤ん坊が写っている写真もまた同封されていた。
「え…。ロボットなのに子供出来ちゃうの…?」
それにはなのはとユーノもそれぞれ気まずい顔にならざるを得ない。
流石はメカナノハ&メカユーノ。結婚する速度も子供を作る速度も数倍!
おしまい
新スレ立って速攻で投下してスマソセン…orz
後、前スレの「ユーノ 対 メカユーノ」でのフェイトの扱いについて
物議がかもし出された件についてですが…私はこの路線は続けたいと思ってます。
勿論馬鹿じゃないフェイトの話もやります…その辺理解してくんなまし…orz
スレ埋めた上に割り込んでしまいました……
>>12氏 申し訳ありません。
とりあえず吊ってきます。
あ、しまった吊る前に。
>>12 GJであります。
メカナノハどうやって倒すんだろうって結構真剣に悩んでしまった。
しかしロボに結婚先越されて、この2人はどうするんでしょうかね? なんて。
それでは、回線吊って首切ってきます。
>>6 中身が面白いのだから、ネーミングは些細なことじゃないかと。
独逸語読みだと
Silbern metallisch ジルベルン・メタリッシュ ですな。
>>12 メカナノハw これは某MADの影響ですか?
そこはかとなく打倒なのはを叫ぶ時空犯罪者達の姿にマージネーターを思い出した。
∧||∧
( ⌒ ヽ
>>15 ありがとうございます。
∪ ノ
>>26-111氏、保管の際には「シルバーメタリーシュ」→「ジルベルンメタリッシュ」に訂正お願いします
∪∪ お手数おかけいたします。
それでは
∧||∧
・゚・( ⌒ -=y ターン
∪ ノ ̄
∪∪
>>16 吊ってから拳銃とは念入りwwwww
いつもGJ
最近、エリオ分が足りないと思うんだ・・・パトラッシュ。
エリオはいいから誰かシグナムのエロを書いてくれ、もしくはシャマル・レティ・カリムとか。
あとアルフのエロもあんま無いよな? 犬ミミ&犬シッポで声が桑谷夏子、そのうえロリもオッパイもありなんだぜ? もっと活用しようじゃないか。
20 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 02:15:22 ID:hNfjBx81
>>20 カリムのエロは頑張っている。暇あんまり無いから遅いけど…
中の人繋がりでアルフ=ツンデレ
↓
ツンデレと言えばティア
↓
ティアに獣みみ、しっぽが着いたら可愛くね?
↓
六課全員部隊長命令で猫耳しっぽを着ければ良いんだよ!!(もちろん男性陣も)
こう言う事だね、パトラッシュ!!
22 :
>>19:2008/01/26(土) 02:23:47 ID:jBZxnMM8
>>21 猫ミミのティアナか‥萌えるのう。
いや! 違う! 確かに俺はティアナも好きだが、俺が言いたいのはエロパロ版であんまり見かけないキャラのエロが見たいって事なんだ。
だって主要キャラのエロってもうかなりあるじゃん? でもレティなんてまったくと言って良いほどにないんだぜ? 寂しいじゃん、せっかく母親属性でメガネっ子なのにさ。
だからもっと書こうぜマイナーキャラのエロをよ。
故に俺はなのは・フェイト・はやて・ティアナ・キャロのエロは書かないと決めました、たった今。
>>21 男性陣はともかくとして、そのネタは面白そうですね。表現難しそうですけど。
さて、「フェイトの家族 Bパート」が完成しました。AパートのEから分岐となるので、
Dまでは割愛させて頂きます。
注意事項
・フェイト×クロノ×エリオ
・エロです。
・Aパートのいい話を台無しにするエロ話。
・そして、今回も出番のないキャロに合掌。
「・・・・と、言うわけだ」
結果だけ言えば、2人は相討ちだった。自分の家ということでクロノは全力を出すことができず、エリオの攻撃を相殺しきれなかったのだ。
だが、腐ってもオーバーSランク、巧みなバインドと射撃でペースを掴み、電撃で意識を削られながらもエリオに氷結魔法を叩きこんだ。
エリオが低体温症を起こしていたのはそのためである。
「それ、自業自得だから」
エリオの逆恨みもそれを煽るようなクロノの言動も、全て彼らの責任だ。
「君が魅力的だからさ」と殺し文句を言われても同情しない。
「まあ、確かに大人気なかったかな。けど・・・・・・」
間近にあったフェイトの体を引きよせ、その唇を塞ぐ。
「うぅん・・・んぅ・・・はぁ・・・・・」
「君が魅力的なのがいけないんだよ」
フェイトの体から力が抜ける。キスされただけだというのに、女芯が熱を持ったかのように疼きだす。
「クロノ・・・エリオがいるんだよ。その、せめて夜まで待って・・・・・」
「ダメだ。巡航任務で一か月もお預け食らったんだ。今日は最初から全開でいくから」
獣欲に満ちた瞳で見つめられ、フェイトの背中をゾクゾクとした感覚が走る。
見られているだけで股間が疼き、ショーツの中がじゅわっと湿っていく。
「良いね、フェイト」
「・・・はい」
フェイトをベッドの上に押し倒し、クロノはその上に覆いかぶさった。
宣言通り、手加減などしない。貪るようにフェイトの口に舌を差しこみ、空いている手で荒々しく胸を揉む。
フェイトのたわわな果実はスポンジか何かのように押し潰され、クロノは吸いつくような弾力を思う存分楽しんだ。
「あぁん・・・・クロノ・・・はげし・・・」
「黙って・・・舌絡ませて・・・・はぁ・・・うぅ・・・」
「うぅ・・・はぁっ・・あ・・・」
次々と送り込まれてくる唾液に、フェイトは窒息しそうになる。突き放そうと胸に手を添えると、
逆にその手を取られてベッドに拘束されてしまう。
「きゃっ・・・」
容赦なく口内を舌でかき回され、フェイトは送り込まれる唾液を嚥下することしかできない。
不意に自分の舌がクロノの口に導かれ、フェイトはくぐもった声を上げる。
「うぅぅん、んんぅんぅっ」
舌が伸び切るまで吸い出され、苦しげな声が漏れる。やがて、フェイトはぐったりと四肢を投げ出して動かなくなった。
「呆けるのは・・・まだ早いぞ・・・・・」
馬乗りになったクロノは、ガチガチに勃起した怒張をフェイトの顔に突きつけた。グロテスクでエラの張った亀頭、
常人のものよりも遙かに大きい。怪物じみた迫力に、フェイトも最初の内は抵抗感を抱いていた。しかし、
4年間みっちり仕込まれたことで、今やフェイトはこの野太い肉棒に愛おしさすら感じるようになっていた。
「うぅ・・んっ・・んっ・・んちゅ・・ちゅ・・」
舌を出して、クロノの肉棒を咥えこむ。
口の中に広がる肉の味に、フェイトは蕩けそうになった。裏筋に舌を這わすと、何とも言えない苦みが舌いっぱいに広がる。
「ん・・あぁ・・・ちゅぁ・・・くちぅ・・」
「美味しいかい、フェイト?」
肉棒を咥えたまま、フェイトはコクンと首を振る。
段々と女芯が疼き始め、フェイトの口の動きが大胆になっていく。口いっぱいに亀頭を頬張り、
あの迸りを口の中で感じたくて、一心不乱に肉棒を吸い上げる。
「ぐぅ・・・・」
突然激しくなった口奉仕に、クロノは興奮した声を漏らす。そして、お返しだと言わんばかりに喉奥まで肉棒を突き刺した。
「んっく・んっ・んっ・んんぅ・んっ・んっんっ・・・」
絡みつく舌を振り払うように、クロノは肉棒を前後させる。余裕がないのか、クロノは無言のままフェイトの口を蹂躙した。
「ぐっ・・・一回出すぞ。どこが良い!? このまま口が良いか!?」
「んぅん・・・うん・・・はぁ・・・くふぃ・・・くふぃにふぁひへ・・・・」
「出すぞっ・・・ぐぅぅあぁっ!」
フェイトの頭を固定し、限界まで肉棒を突き刺す。同時に破裂した欲望が喉ちんこを直撃し、
何とも言えない奇妙な快感がフェイトの体を突き抜ける。
本来ならばそこで終わるところを、クロノは更に肉棒を前後させ、新たな刺激を得ようとする。
一度出したにも関わらず、まったく衰えない硬度にフェイトは驚き、同時に放たれた精液を
飲み込めないまま口を蹂躙されて咳きこむ。
「ごふふぉっ・・・ごほっ・・・くぅっ・・えぇぇっっつ!!」」
胃の中が逆流してくる感覚を必死に堪え、フェイトは懸命に口内凌辱に耐えた。
腐臭と肉の味がフェイトの味覚を破壊し、官能の炎がじゅくじゅくと神経を焼いていく。
バターみたに蕩けた脳髄はただただ快感だけを欲していた。
「ぐぅっ・・・・ぐぅっ!?」
間髪入れずに第二射が発射される。収まりきらなかった精液が口の端から漏れる様は何ともコケティッシュな光景だった。
「はぁ・・・あぁ・・・クロノ・・・お口は・・・もう・・・」
「さすがに二連続はきつかったか」
「う、うん・・・顎が・・外れそう・・・」
「それじゃ、しばらく休んでいると良い」
そう言って、クロノはフェイトの両足を開いてショーツをずり下す。未だ処女のような美しさを保ったそこは、
既に愛液でぐちょぐちょに濡れていた。
嗜虐的な笑みを浮かべ、クロノはツンと突っ立った肉の突起に手を伸ばす。
「んうんっ!? クロノぉ!」
全身を駆け抜ける快楽という名の電流。女体で最も敏感な部分を責められては、休むどころの話ではない。
「クロノ・・・ちょっとまっあぁぁぁぁっ!」
制止の言葉も聞かず、容赦なくクリトリスがしごかれる。衝撃にフェイトはのたうち、
あられもない声を上げることしかできない。
更に、クロノはもう片方の手で濡れそぼった秘唇に指を挿入する。
すっかり解れた膣は進入してきた指をきつく締め上げ、中へ中へと招き入れようとする。
「うあ・・あぁ・・・うぅんっ!」
中ほど辺りで差しこまれた指が曲げられ、フェイトは身をくねらせる。
先ほどまでとは比べものにならない快感。高みに昇り、深みに堕ちていく感覚に
フェイトは戸惑いの声を上げる。
「ふぇ・・・あ・・な・・・なに・・・?」
「Gスポットは初めてか。やれやれ、本当に君は僕を飽きさせないな」
「あぁぁぁぁっ」
蕩けていた顔が泣き顔に変わる。膣内のGスポットが刺激されるととてつもない衝撃が体の芯を突き抜け、
その快感にフェイトは頭を振って耐えようとする。しかし、押し寄せる快楽の波は容易く理性を飲み込み、
あっという間にフェイトはGスポットが与える快感に酔いしれていた。
「あぁっ・・あぁ・・・いぃ・・・くる・・・くる・・あぁいっくぅぅぅうっ!!」
絶頂に合せて、クロノは指を引き抜いた。直後、間欠泉のように噴き出した潮がクロノの頬をかする。
「あ・・・あぁ・・・・いい・・きもちぃ・・・い・・・」
絶頂の余韻に浸りながら。フェイトは蕩けたような表情を浮かべるのだった。
「あぁぁっ・・・あぁ・・うぁっ・・」
騎乗位の態勢で、フェイトは突き上げられる肉棒の感触に悶えた。一突きされる度に膣がキュンと締まり、
それだけでは満足できないと自分からも腰を振り、自由な手で胸を揉む。
「はぁん・・・あぁっ・・・あ・・・」
「フェイト、そんなに腰を振って・・・よっぽど好きなんだな」
「い、言わないで。私をこんなにしたのはクロノなんだよ」
「嘘つけ、初体験で押し倒してきたのはどこの誰だ?」
「うぅ・・・意地悪・・・言わないで・・・」
頬を膨らませながら、フェイトはグイッと腰をくねらせる。
「ぐぅっ・・・わかった、わかったから。まったく、君に本気を出されるとこっちの身がもたない」
「あれ、今日は手加減抜きでするって言わなかった?」
「言ったさ。だからこうして、腰を振っているんだけどな!」
ガガッと、クロノの肉棒がGスポットを刺激する。堪らず、フェイトは甲高い声で悶えた。
「あぁんっ、そこいいぃ・・・」
「そんない良いか?」
「う、うん・・・あたま、おかしくなりそう・・・・」
「いいよ、おかしくなっても」
「うん。おかしくなるね・・・クロノのことしか考えられないバカになるね」
快感で完全に理性が麻痺したフェイトは、狂ったように腰を振った。肉のぶつかりあう音が響き、
容赦のない腰振りがクロノの肉棒を締め上げる。
「うあぁん・・あ・あ・あん・・・ああっ・・・」
「ぐぅ・・・フェイト、そんなにこれが好きか?」
「好きぃ・・・大好きぃっ!」
「誰の何が好きなんだ、ちゃんと口にして!」
「クロノの・・クロノのチ○ポぉぉっ!」
「僕のチ○ポか。そうか、そんなに好きか」
「うん、これ好きぃ、お腹の中ぐちゃぐちゃにされて・・・キュンってなるのが良いのぉっ!」
「そうか・・・・だそうだ、エリオ!」
不意を突いたその言葉に、フェイトはいったい何を言っているのかわからなかった。
ただ、背後で何かが息を飲んだような気配に、まさかという思いが駆け抜ける。
「フェイト・・・さん・・・」
見間違うはずもない。
そこにいたのは、エリオ・モンディアルその人であった。
「エリオ・・・・いやぁっ、見ないで!」
慌ててクロノから降りようとするが、クロノはガシっと彼女の腰を捕らえて話さない。
そのまま見せ付けるように腰を突き上げ、フェイトの秘唇を攻め立てる。
「いやぁっ・・クロノ・・やめてっ! エリオが・・・エリオが見てるっ・・・」
「良いじゃないか。丁度いい性教育だよ」
フェイトの体を引き寄せ、彼女は自分のものだと自己主張するかのように抱きしめる。
肩越しにエリオに向けられたのは、彼が見たことのない嗜虐的な笑みだった。
「残念だったな。フェイトは僕のことが好きだと言ったぞ」
「いやぁっ・・・違うの・・あれはぁ・・・・」
「違わないさ。君は僕にこうされるのが好きなんだろ!」
「あぁぁっん・・・やぁ・・・エリオぉ・・・・見ないでぇっ・・・・」
思いとは裏腹に、フェイトの秘唇は突き上げてくる肉棒を貪欲に咥えこみ、劣情に狂った腰は妖しいうねりを見せる。
上気した白い肌はピンク色に染まり、何とも言えない牝の匂いが室内に充満していた。
「フェイト・・さ・ん・・・」
壊れた機械のようにエリオは愛する人の名を呼ぶ。
目の前で繰り広げられる痴態。
彼の愛する人は自分ではない男に抱かれていて、彼女はその男のことが好きだと言った。
嘘だと否定したい。
これは夢だと逃げ出したい。
けれど、目の前で起きていることは紛れもない事実で。
「いやぁっ・・・あ・・はぁぁん・・どうして・・・見られて・・・感じちゃ・・・」
そして、どうして自分は彼女の真後ろに立っているのだろう?
「フェイトさん・・・・」
目が離せなかった。
視界いっぱいに広がる臀部。量感のある美尻にエリオは釘付けになっていた。
むっちりとした脂肪で引き締まった白い臀丘、深く割れた亀裂の中心には、
薄絹のような繊毛で縁取られた菊の窄まりがあり、それが一突きされるごとにヒクヒクと収縮する。
「エリオぉ・・・見ないでぇぇ・・・」
かすれた声でフェイトは懇願する。だが、返ってきたのは腰に添えられた小さな手の感触だった。
「エリ・・・オ・・!?」
振り向き、絶句する。
興奮した面持ちのエリオが、食い入るように自分の尻を見つめていたのだ。
彼の股間では、年相応の小さな肉棒が臍まで届きそうなくらいそそり立っていた。
「僕だって・・・・」
肛門にエリオの肉棒があてがわれる。フェイトの地肌に怯えたような震えが走る。
「エリオ・・・やめっ・・・」
「僕だってぇっっ!!」
グイッと括約筋が拡張され、エリオの肉棒が直腸内に侵入する。異物が侵入するおぞましい感覚に、
フェイトの細眉が険しくなり、薄い唇がわなわなと震えた。
「やっ・・・あん・・おひりぃっ・・・私、お尻はしたことないのぉっ!」
「僕が・・・僕がフェイトさんを・・・フェイトさんのお尻の処女・・・・僕が奪ったんだ・・
・・僕が・・僕がぁぁっっ!!」
容赦のないピストン運動に、フェイトは断末魔の悲鳴を上げる。
本来ならば排泄以外で使われることのない場所を犯される。その行為がフェイトの脳裏を焼き、
痺れるような快感が背筋を駆けのぼる。
「やぁっ・・・お尻の中で・・・エリオのが・・動いて・・・」
さして大きくはないが、若さ故か恐ろしい硬度だ。カマみたいに反り返った亀頭は突き入れの度に腸壁を擦り、
壁一枚隔てたクロノの肉棒と激しくぶつかる。
「ハァっ・はっ・ハァっ・うぁっ・・・ぐぅあぁっ!!」
獣じみた叫びを上げて、エリオの欲望が腸内に放たれる。
「うあっあっ・エリオっ!あぁっ・・・中で・・・中で射精てる・・・ああっだめぇっ!」
内臓ごと引きずりだされるような感覚に、フェイトの直腸がギュッとエリオの肉棒を絞り上げる。
射精の脱力感に放心しつつあったエリオは、それで正気を・・・あるいは狂気を取り戻し、
未だ射精している途中だというのにピストン運動を再開した。
「やあぁっ・・出ながら・・・うごっ・・動いて・・・はぁっ・あぁん・・・・」
「おっと、僕のことも忘れちゃ困るな」
不意を突いたように、クロノの肉棒がGスポットを撫でる。
フェイトの瞼に閃光が走り、自分が今、何をしているのかさえ定かではなくなる。
込み上げる快楽が理性を飲み込み、とうとう溺れてしまった。
後はただ、悦楽に悶える一匹の牝犬だけが残った。
「あぁん・・・あぁっ・・・はぁっ・・いっぱい・・・お腹いっぱい・・・」
前と後ろから貫かれる圧迫感、交互に粘膜を擦られ、時には同時に突き上げられる。
愛液と腸液が迸り、2つの穴はもっと犯せとばかりに2本の肉棒を咥えて放さない。
「ぐぅっ・・・スイッチが入ったか。まったく、本当に君は淫乱な牝犬だな」
「あぁっ!・・・いわ・・・ないで・・・がはっ!・・お尻!・・あつぅ!・・・」
「フェイトさん! また射精します! 僕ので・・・僕のチ○ポでイッてください!」
「そうはいくか。先にフェイトをイかせるのは僕だ!」
「はぁっ・・あぁん・・いいぃっ!・・・どっちもいい!・・・気持ちいい!!・・
・あぁっ・・・くる!・・・アクメくる!・・・あぁぁっ!」
前からは超絶的な技巧で責め立てられ、後ろからは荒々しい突き入れで圧倒される。
まったく方向の違う2つの快楽にフェイトは嬌声を上げてよがり狂う。
「おぉっ・・ああ・・フェイトぉっ・・射精すぞ! このまま膣出しするぞ!」
「僕もイきます! 精液浣腸しますから! いっぱいイッてください!」
とどめとばかりに子宮口が貫かれ、直腸が抉られる。前後の穴で同時に放たれた欲望に、
フェイトは一際大きな声とともに絶頂に達する。
「あぁぁっ・・・どっちも・・・どっちもイクの・・イクッ!・・イクぅぅぅぅっ!!」
弓なりに痙攣したフェイトの体から力が抜ける。
それを最後に、フェイトの意識は闇の底へと沈んでいった。
翌日。
大量に送られてきた荷物を前にフェイトは困惑し、クロノは額に青筋を浮かべていた。
そんな2人を尻目に、引っ越し業者は手早く荷物を室内へと運んで行く。そして、
むかつくくらい爽やかな笑みを残して去って行った。
「なんなんだ・・・これは・・・・・」
震える声で、クロノは元凶を問いただす。
堂々とリビングの真ん中を陣取り、荷物の梱包を解いているその男の名は、エリオ・モンディアルといった。
「ええ、今日からここに住もうと思いまして」
打てば響くような答えに、クロノの堪忍袋の緒は限界に達する。ギリギリ皮一枚で繋がっているような状態で、
切れなかったのが不思議なくらいだ。
「エリオ、ここは僕とフェイトの家だ。君には六課隊舎があるだろう」
「あそこに住んでいたら、あなたからフェイトさんを護れませんからね、引き払いました。許可はとりましたけど」
「僕が許可していない! ここの家主は僕だぞ!」
「けど、僕の親権はフェイトさんにありますから。子どもが親と暮らすのは当然ですよね」
「都合の良い時だけ子どもに戻るな、この淫獣二世」
「拘束魔の鬼畜ロノ提督には言われたくありませんね」
「ほ、ほら。2人とも仲良くしようよ。家族なんだから」
睨みあった2人は、即座に昨日の続きを始めてもおかしくなかった。
何とかなだめようとするが、ヒートアップしていく2人はフェイトの声すら耳に届いていないようだった。
「だいたい、昨日だって最後にフェイトさんをイカせたのは僕です!」
「違うな。あれは僕のテクニックで達したんだ」
「小手先に走った腑抜けめ」
「君は射精すのも速かったな、早漏」
昼間からなんて会話しているんだと、フェイトは頭を抱える。
どうして、自分の家族にはこうもまともな人物がいないのだろうか。
(キャロ・・・もう君だけが最後の砦だよぉ)
せめて彼女だけは無垢なまま育ってもらいたいと、祈らずにはいられないフェイトだった。
「だいたい君のサイズじゃフェイトは満足できないだろ」
「成長期ですから、そのうち大きくなりますよ。あなたこそ段々衰えてきているんじゃないですか?」
「悪いな、こちとら生涯現役だ」
「ならどっちが良いのか、フェイトさんに決めてもらいましょう」
「賛成だ」
「え?」
何やら不穏な空気に、フェイトは身をすくませる。
「フェイトさん、僕の方が気持ち良かったですよね!」
「当然、僕だな。相性が違う」
「えっと・・・その・・・・」
これは、何と答えれば良いのだろうか?
2人とも真剣そのもので、いい加減な答えなど言おうものなら即座に八つ裂きにされそうな気迫だ。
議題はあまりに馬鹿馬鹿しいものだが。
「その・・・どっちも・・・じゃダメ?」
「正直に答えてくれ。僕の方が良かっただろ?」
「僕ですよね、フェイトさん」
「えっと・・・ごめんなさい。私にとって2人は大切な家族だよ。だから、そういうのは・・・・」
顔を真っ赤に染めながら、フェイトは本心を口にする。どっちと相性が良かったかなど問題ではない。
フェイトにとって、2人とも愛しい家族に違いはないのだから。
「そっか・・・・」
「なら、もう一度やるしかないな」
左右から腕を取られ、フェイトは寝室に連行される。
美談で終ると思っていたフェイトは反抗するのも忘れ、無抵抗なままベッドに押し倒されてしまう。
「あれ?」
「どっちと体の相性が良いか、今度こそ決めてもらうよ」
「フェイトさん、僕頑張ります。何回でもお尻に射精してあげますから」
戸惑うフェイトに拒否権などないとばかりに、2人は堅くそそり立った一物を手に襲いかかる。
その日、フェイトは一日中犯され続け、膣と直腸に何十発も射精された。
しかし、どちらが自分と相性が良かったかという問いに対して、最後の最後まで答えが出ることはなかった。
fin
ちょっwww
提督に槍騎士がテラアホスw
それにしても相変わらずエロいです。
とりあえずフェイトさんに合唱。
GJでした!!
37 :
B・A:2008/01/26(土) 02:59:31 ID:iMrJFkYr
以上です。
別名「エロオ・モンデヤル覚醒」、「エロノとエロオのタッグフォース」。
当初はこっちがメインだったのですが、何故かいい話が自己主張してきて2つに分かれちゃいました。
あのいい話の後のエッチシーンでこんなことされたら全部台無しになるんで。
後、
>>23でコテハン使うの忘れてた。最近物忘れ多いなぁ。
>>37 あなたの作品はどうしてこうも俺のツボなのか。
ホントGJです!
41 :
39-362:2008/01/26(土) 04:15:49 ID:F36ftpf8
投下してもよろしいでしょうか?
OK
どうぞ
44 :
39-362:2008/01/26(土) 04:24:30 ID:F36ftpf8
もう新スレですか、早いですねぇ。
注意書きなど
・非エロです。お茶漬け代わりには・・・・ちょっと重いかも。
・ユノフェ・・・・幸せなユノフェはEND3にてお楽しみください。
・驚愕の展開(多分)そして、後味が凄まじく悪いです。まぁ、読んでいただければわかると思いますが。
・キャラの原型とかもう留めてない気がするなぁ。
あれから、一月ほどが過ぎた。
ユーノは、そんなことをぼんやり考えながら、四人席に一人座っていた。
ここは、六課近くの喫茶店。
普段彼がフェイトと行っている店に比べると、数段味は劣るものの、そこまで悪いと言うわけではない。
彼はのんびりとコーヒーをすする。
とりあえずは、そこそこの味ではある。
しかし、彼の目的はこの店のコーヒーではなかった。
彼は一ヶ月前、フェイトと恋人であることを選び、なのはを振った。
なのははやはりショックであったらしく、一週間ほど、無断休暇を取っていた。
しかし、それが終わると、以前と何も変わらず教導官として仕事に精を出しているらしい。
それでも、フェイトとはやはり感情にしこりがあるらしく、あれから一度も話をしていないと、フェイトは彼に伝えた。
その関係で、ヴィヴィオは今、シャーリーに預けているらしい。
フェイトがなのはを許していない証拠に、彼女の話題が僅かでも出ると、不機嫌そうな表情になっていた。
だとすれば。
ユーノは、自分に送信されたメールを見直す。
『話したいことがあります。午後一時に六課近くにある喫茶店で待っていてください。』
何の用だろうか。
ユーノとしては、彼女に対して話すことはない。
ただ、彼女がこう言ってきている以上、恐らくは感情の整理はついたのだろうと思う。
そうでなければ、会いたいなどと言ってこないはずだから。
あの時は正式になのはとの関係に決着がついていなかったので、その清算だろうと。
彼女も、新たな道に進もうとしているのだ。
彼がそこまで考えたとき、ドアを開く音が店内に響く。
あの喫茶店とは違い、ドアベルはついていないようだった。
そこから入ってきたのは、やはり思った通りの人物。
栗色の髪の彼女。
高町なのは、であった。
なのははユーノを見つけると、笑みを浮かべ、席に寄る。
「来てくれたんだ……ありがとう、ユーノ君。」
「いや、その…無視するわけにも行かないし……」
ユーノは動揺するしかない。
それもそうだろう、なのはは以前と変わらないような態度で彼に接しているのだから。
彼に対して、恨み言の一つも言わずに。
彼女はユーノの向かい側に座ると、すぐさま店員を呼んでアイスティーを注文した。
注文を終え、そろそろいいだろうかと、ユーノは切り出す。
「ところで…今日は、その。………どんな用?」
急かすような彼の言葉に、なのはは訝しげに尋ねる。
「どうしたの?そんなに急いで。何か用事でもあるの?」
「その……なのはのメールが昨日になって突然入ってきて、それで返信しても何の返事もなくて。」
言いにくそうにするが、こんなことでいちいち時間をかけることもないかと考え直す。
彼女はもう知っていることだし、もう終わったことなのだ。
「実は、今日はフェイトとデートする約束なんだ……待ち合わせしてて…」
その言葉に、ちょっと驚いた様子のなのは。
だが、すぐにすまなさそうな表情になる。
「え?じゃあ、悪いことしちゃったね……時間、大丈夫?」
時間のほうなら、それなりにはある。
フェイトのほうも、テロリストへの警戒などで遅くなるらしいからだ。
そのテロリストは、最近本局に爆弾等を仕掛けたらしく、重度の警戒がされているらしい。
もっとも、その事件は未然に防がれたらしいが。
しかし、時間があると油断してもいられない。
なのはとの話が長引かないという保証もないのだから。
「うん。別に、気にしなくていいよ。それで、もう一度聞くけど、何の用かな?」
「……この前のこと、覚えてると思うんだけど………」
この前のこととは、無論自分がなのはを振ったあの時のことを指しているのだろう。
忘れるはずもない。彼は頷く。
なのはは、自分を責めるのだろうか、と思いながら。
「あの時、いっぱいフェイトちゃんを傷つけるような酷いこと言っちゃって…ごめんね?」
え?とユーノはなのはをまじまじと見る。
いや、しかし予想できた用件でもある。
やはり、彼女もあの時のことを清算したがっているのだ。
そう、前に進むために。
自分を、ユーノ・スクライアを振り切っていくために。
「わたしあの時は、かーっとなっちゃって……たくさん、酷いこと言って、ごめんね……最低なこと、しちゃったよね。」
頭を、下げる。
なのはのその真摯な態度に、ユーノは狼狽する。
あの時一番悪かったのは、誰でもない、自分なのだ。
それに、謝られるべきなのは自分ではない。
「い、いや、僕に謝られても……それに、それはフェイトに直接言ったほうがいいと思うんだ。」
その言葉に、なのははうつむいて黙り込む。
ややあって、口を開く。
「そうなんだけど、こういうことってやっぱり、本人には言いにくくて。」
確かに、彼女の言っていることもわかる。
ここは、今無理に和解させる必要もないだろう。
なのはだって、今はこのように反省しているのだから。
これから和解する機会があれば、簡単に仲直りできるに違いない。
そして、自分だって二人が喧嘩しているのは嫌なのだ。
前と同じように、仲のいい二人に戻って欲しいと思う。
「あの、それで…わたし、二人に謝ろうって、そう思って。本当に、ごめんね。」
ユーノは、彼女に対してさほど怒ってるわけではなかった。
むしろ、無神経に傷つけてしまってすまなく思っていた。
もっと、別の言い方もあったのではないかと、今になって思ってしまう。
「い、いや、謝らなくてもいいよ。あれは、しょうがないって思うし……」
「ふふっ、ユーノ君、優しいんだね?」
そのからかうような笑みに、どきりとする。
彼女は、完全に立ち直ったみたいだと、その笑みを見て思う。
こんな笑い方ができるほど、今の彼女には心の余裕があるのだ。
「そういえば、今大変じゃないの?ここにいて大丈夫なのか?なのは?」
「ああ、今は休憩時間だから大丈夫。それより、メール返せなくてごめんね?わたしも忙しくて。」
「いや、気にしてないよ。こういうこと、よくあるからね。」
自分も、仕事の忙しいときにフェイトのメールを返せないことがしばしばあり、文句を言われるのだ。
それを思い出し、軽く苦笑する。
「ああ、そういえばね。最近あったことなんだけど……」
二人は、微笑を交わしつつ、和やかに談笑する。
ユーノは、久しぶりになのはと普通に話せることに嬉しさを感じていた。
思えば、昔は緊張をずっとしていて、最近は話すことすらなかった。
今は、一番心安らかに彼女と過ごしている。
恋人でなくても、彼女が自分にとって大事な人であることに変わりはないのだと、そう思える。
のんびりと彼女と過ごす時間も心地よかったが、彼には用事がある。
「……ところで、なのは。用事って、それだけかな?」
それならば、と鞄を引き寄せる。
その仕草に慌てたように、なのはは自分のポケットに手を入れ、紙切れを取り出す。
「あ、実はね、二人にこれあげようと思ってたんだ。その、お詫びにって。」
そう言って差し出したのは、いつかの動物園のチケット。
「………これを?」
なのはが、二人がそこで恋人になったと知るはずもない。
だけれども、これを渡してくれたのは、彼女の優しい心からだ。
お詫びの気持ちと、自分達を祝福する意味を込めて。
彼は自然と、そう思う。
だから。
「ありがとう。なのは。」
彼は、受け取る。
その想いに、感謝しながら。
すまないと、彼女に心の中で、そっと謝りながら。
「ううん、気にしないで。わたしが、二人にそうしてあげたいって、思っただけだもん。」
にっこりと、彼女は笑う。
「それより、時間はいいの?ユーノ君。」
「そうだね……あっ……!」
時計を見れば、車で行かなければ間に合わない時刻になっていた。
急いで行かなきゃ、というなのはの言葉に従い、支払いを済ませて外に出る。
曇り空で、今にも雨が降りそうだ。
「どうしよう……ここ、タクシーとか、ある?」
ユーノの言葉に、なのはは首を振る。
その仕草を見て、がっくりとうなだれるユーノに、なのはは慌てて言う。
「ちょっと待ってて?わたし、連絡して車を回してもらうから。」
「え?でも悪いよ……!」
そう遠慮するユーノに、彼女はにっこりと笑う。
気にしなくてもいいと、そんな笑顔で。
「いいの。これは、わたしからの気持ち。女の子を待たせちゃ、ダメだもん。」
「ありがとう、なのは。」
「いいよ、気にしないで。……あ、わたしだけど…そうそう、今動かしてるのでお願い。確か、今こっちに来てるのって一台しかないよね?
うん、それでいいよ。その車、こっちに回せるよね?………うん、うん。ありがとう。」
どうやら、近くに来ている車をわざわざ呼んでくれているようだ。
なのはの優しさには、ただ頭を下げるしかなかった。
車は、静かに道を進んでいく。
運転手もわざわざ回してもらったのだろうか、本局の制服を着ている。
「悪いね。今、忙しいんだろう?」
「いや、そうでもないですよ。どこにも爆弾が見つからないらしくて、そろそろ警戒態勢も解かれるそうですよ。」
快活に、局員は笑う。
どうやら、なかなかの好青年らしい。
「そういえば、スクライア司書長は……これからハラオウン執務官とデートですか?」
「ゲ、ゲホッ!!ど、どうしてそれを?」
「はは、もう局内では有名ですよ。」
「そ、そうなんだ。…………はぁ。」
溜息をつく。
出来るだけ、内密にしたかったのだが、なのはのことやら何やらで色々あったし、仕方のないことではある。
今日は道路がすいている。今の時間は、通行量が少ないのだろう。
鞄から論文を取り出し、それに目を通すことにする。
到着まで、あと数十分。
本当に手に入れたかったのは、大事な人。
ただ、一緒にいて欲しかった。
一緒に、笑って欲しかった。
一緒に、怒って欲しかった。
一緒に、泣いて欲しかった。
そのためだけに、ずっと頑張ってきた。
そして、たくさんのものを手に入れた。
けれども、本当に一番欲しかったものは、この手から零れ落ちていった。
全部を捨ててもいい、ただ、その人だけが欲しかった。
でも、それは奪われてしまった。
だから、取り返さなくてはならない。
だって、その人の幸せは自分と一緒のところにしかない。
このままでは、彼は不幸になってしまう。
「ねぇ、見てた?レイジングハート。ユーノ君、楽しそうだったよね?幸せそうだったよね?」
『……Yes,My mastar.』
「ほら……ユーノ君は、わたしといるのが、幸せなんだよ?」
だから、取り戻さなくてはならない。
二人の、幸せのために。
「さて。あの車に仕掛けられてる確率、どれくらいかな?」
『Almost certain.』
「そうだよね。だって……仕掛けてるところ、見ちゃったもんね。だから、間違いないよね。」
『…………………』
そっと、下の道路を見つめる。
これから数分後に、ここを彼の車が通過していくはずだ。
バリアジャケット姿の彼女の足元に、大きな木箱が置いてある。
厳重に、封をされて。
「小道具も用意したし……ねぇ、これでどのくらい誤魔化せると思う?」
『About two weeks.』
「まぁ、それくらいが限度かな。それだけあれば、余裕あるし、これでいいよね。」
そっと、木箱の封を解いていく。
そこから出てきたのは、紙に包まれた塊。
紙を剥ぎ取り、箱に詰め戻しておく。
この紙ですら、見つかったら少々面倒だ。
「どんな顔、するだろうね?」
彼女の手が持っているものは。
手首から先がない、人の腕。
骨が露出し、肉片がこびりついている、人の脚。
それは、徹底的に破壊された人の体だった。
勿論、本物ではない。作り物に過ぎない。
だが、ここまで精巧に作ってあれば、少なくとも彼女は確実に騙すことが出来るだろう。
作り物を騙すには、お似合いの小道具だ。
ここまで手をかけなくては、この好機を生かせない。
もし、彼に何かあれば、当然自分は彼女に疑われるだろう。
だが、そこにもし、覆し様のない犯人がいたならば?
『………Master?』
「何?」
『Really.is it good?』
「……何を言ってるの?ダメなわけ、ないじゃない。ユーノ君を幸せにするためだもん。」
それでも、迷いはある。
この行動の果てに、彼女がどうするか、自分ならよくわかる。
だからこそ、レイジングハートは問い掛けているのだ。
本当にいいのかと。
今なら引き返すことが出来ると、そう言っているのだ。
『I ask once again…………Really.is it good?』
「………………………」
そっと瞳を閉じ、思い返していく。彼女との、思い出を。
脳裏に強く刻まれたのは、彼女の去り際の一言。
『わかった?ユーノはわたしの恋人だよ。それじゃ、ばいばい』
あの、負の感情に満ち溢れた瞳。
憎悪し、軽蔑し、優越感を隠そうともせず。
ああ、もうダメなのだ。
もう、止まることは出来ない。
「フェイトちゃんはね……絶対にユーノ君を幸せに出来ないよ。ユーノ君の幸せは、わたしの隣にしか、ないんだから。」
『……OK,My master.』
「ああ、そうだ。転送と、プロテクション、いけるね?」
『All right.』
主の意思がそうであるならば、赤い宝玉もまた、迷わない。
ただ、主の望むままに、その求めのままに従うのみだ。
「わかってると思うけど、運転手の子にはちょっとケガをしてもらわないと。勿論、ユーノ君は無傷で、ね。」
無傷でいられては、プロテクションを使ったことがわかってしまう。
最低限、死なない程度にケガをしてもらわなくてはならない。
そして、大事な人の一片とも欠けさせてはならない。
「もうそろそろかな………じゃあ、始めようか、レイジングハート!」
『Yes! My master!』
二人の、いや、三人の幸せのために、始めよう。
『かつて』ではなく、『これから』を一緒に歩むために。
「そろそろ、到着ですよ。」
「………ん?そうか。……っと。」
鞄に論文を戻しておく。
とりあえず、続きはデートが終わったあとにでも読むことにしよう。
「真面目ですね、スクライア司書長は。」
「いや、そうでもないさ。自分で楽しいと思うから、この仕事をしてるわけだし。」
窓から見ると、大きなビルが見えた。
何のビルだったか、ちょっと思い出せない。
「あれ、何のビルだったかな?」
「あれ…?ああ、右手にあるやつですね。確か、どこかの商社だったかと思いますけど。」
「へぇ…………」
そう言われれば、そんな気もする。
何気なく、彼はぼんやりとそのビルを目で追い続ける。
「しかし、今回は何事もなくてよかったね。」
「ああ、例のテロリストのことですか?そうですね。今回は……」
ガタン。
何かが動き始める音が、車内に響く。
「え……?」
その音に気付いた瞬間には、もう遅い。
熱く、白い光が炸裂する。
防御呪文を発動する余裕などなかった。
凄まじい、音と衝撃。
悲鳴すらあげることが出来ず、ユーノの意識は闇に落ちていく。
その刹那、桜色の光が、見えたような気がした。
「おかえりなさい…………」
「う………ああぁぁぁ!!」
飛び起きる。
寝汗が酷く、息も荒々しい。
頭が割れそうに痛く、苦しい。
「はぁはぁはぁ…………」
必死に酸素を取り込もうと、何度も何度も息を吸う。
やがて落ち着いたのか、部屋を見渡す。
「ふぅ。……ん………?」
全く見覚えのない調度品。
彼の部屋にはあんなファンシーなカーテンなどないし、テーブルだってもっと機能的なスタイルのはず。
更にベッドに到っては、どこかの王様のベッドのように高級そうな天蓋がついている。
このような高価なベッドを彼が買うわけがない。それに、サイズが違いすぎる。
明らかに一人用の大きさではない。
周囲をもっとよく見てみる。
花瓶など、自分は置いておく習慣がない。
滅多に家に帰れないのだから、枯らせるだけだと、その類は敬遠してきた。
部屋自体の広さも、彼のいた部屋から比べると非常に広くなっていた。
置いてあったはずのテレビもなくなっている。
つまり。
結論を言えばここは彼、ユーノ・スクライアの部屋ではない。
自分の服装を見ると、自分でも買った覚えのない寝間着を着ていた。
そして、束ねていた長い髪が切られている。
「僕は、一体………」
思い出そうと、必死に記憶を辿る。
自分は、フェイトと約束をしていた。
そして、なのはからメールがあり、彼女に会った。
話をしているうちに遅くなってしまい、フェイトとの約束を守るために、車に乗せてもらった。
そして、運転手と色々話をしていて、それから論文を読んで……
それから………。
そこまで考えたところで、彼の思考は停止し、頭に鋭い痛みが走る。
「ダメだ…これ以上、思い出せない…あの後、何があったんだ?」
思い出そうとするたびに、頭の奥がキリキリと痛むような感じがする。
そして、ここは何処なのだろうか?
そこまで考えたところで、この部屋に一つしかないドアが、ゆっくりと開いていった。
扉の先、そこにいたのは。
栗色の髪をした。
顔中に喜悦を浮かべた。
彼女―高町、なのは。
「……………え?」
何故、ここになのはがいるのか。
彼には理解できない。
あれから何があったのか。
彼には思い出せない。
「……………!」
彼女は、驚いたような表情で、こちらを見ている。
先程の表情は、なんだったのだろうか?
暗い笑顔、とでも言うべきなのだろうか、どこかいびつな笑顔。
少し疑問に思ったが、それよりも、何故彼女がいるのか尋ねようと、口を開く。
「なの―」
「ユーノ君っ!!!!」
駆け寄り、抱きしめる。
ぎゅっと、強く。―もう離さないと、言わんばかりの力で。
その瞳には、涙が流れていた。
いつかのような、悲しみでなく、歓喜の涙が。
「やっと、やっと起きてくれたんだね…!よかった………」
嗚咽しながら、彼女は嬉しそうに涙を流す。
その柔らかい感触を振り払えず、ユーノは口を開く。
こんなにも泣いている彼女を振り払うなど、彼には出来はしない。
「あの、僕は……一体どうしたの?」
その言葉に、びっくりした様子のなのはは、おずおずと問い掛ける。
じっと、ユーノの瞳を見つめて。
「……ユーノ君、ひょっとして、憶えてないの?」
ああ、と頷く。車に乗っていたとしか、彼の記憶にはなかった。
「あのね、ユーノ君。…あの車には、爆弾が、仕掛けられてて……。」
爆弾?と聞き返すユーノに、そう、となのはは肯定する。
「ユーノ君も聞いてたよね?その、テロリストの警戒してるって。」
「ああ……まさか、それが?」
「うん、仕掛けられてたの、あの車だったらしいの。」
なるほど、とユーノは納得する。
しかし、彼は気付く。
「あれ?……なのは?」
どうして、自分の体にはケガの一つもないのか。
爆発に巻き込まれたのならば、死には至らなくても、相当なケガをしているはずだ。
それなのに、僅かな痛みすら感じられない。
ただ、頭の痛みだけを除いては。
「どうして……僕はケガをしてないんだ?」
その問いに、なのはは辛そうに、うつむく。
しばしの静寂。
それから、言いにくそうに、口を開く。
「ユーノ君、これから言うこと、信じられないかもしれないけど、聞いてくれる?」
「うん………」
彼も覚悟を、決める。
彼女が言いよどむのだ。余程のことだろう。
「あのね、ユーノ君が怪我をしてから、……一年が、経ってるの……………」
悲しげな声で、そっと囁く。
何故彼の怪我がないか、そして何故彼がここにいるか。
「嘘……だろ?」
「嘘じゃないよ……」
なのはは、辛そうに、首を横に振る。
今にも、泣きそうな表情で。
「それと、ユーノ君は、その……死んでることになってるの………」
「は?…………はは、なのは、冗談が上手いよ。上手いから、だから……嘘だって、言ってくれよ。」
そう言っても、なのはは首を横に振るばかりだ。
けれど、それだけで納得など、出来るわけがない。
「そんなの!そんなことが……あるわけ、あるわけないだろう!?僕を騙すのも、いい加減にしてくれ!!」
騙したところで、何のメリットがある?
そう頭は静かに思考するものの、理性だけで行動することなど、出来はしない。
「ユーノ君!!落ち着いて…!落ち着いて、わたしの話を聞いて!」
「どうして落ち着いていられるのさ!そんなこと言われて冷静になれるわけないだろ!?」
「やめて!ユーノ君……もうやめてよ…!お願い……!」
涙目のなのはが、ぎゅっとユーノにしがみつく。
「どうして、…………どうして、なんだよ。う、うあああああ!!」
「ユーノ君………」
やっと、落ち着くことが出来た。
今考えれば、なのはに相当酷いことを言ってしまった気がする。
彼女だって、自分を心配してくれているのに、だ。
「ユーノ君、落ち着いた?」
「うん………なのは、ごめん。ちょっと取り乱しちゃって。」
「いいよ。誰だって、そうなると思うし……」
なのはは気にしていないようだけれども、自分は気にするのだ。
「……その、それで、話の続き…聞かせてくれる?」
「うん。……あの爆発で、運転手の子は怪我で済んだんだけど、ユーノ君は、運ばれてきたときには全身に酷い怪我で………
心臓も、止まっちゃって……それで、ユーノ君は死んじゃったんだって、お医者さんがそう言って……
でも、それでもわたしは、ユーノ君が死んだなんて信じられなくて……!信じられるわけ、ないよ!」
「……………」
「それで、ユーノ君の身体を、盗んで……ここ、辺境の管理外世界に連れてきたの。ここだったら、誰にも見つからないでいられると思ったから。」
その話からすると、ここは、そこになのはが買った家のようだ。
調度品がどこか女の子らしいのも、全部をなのはが買ったからなのだろう。
「それで、毎日毎日治療魔法かけて………それでもユーノ君は起きてくれなくて。でも、やっと、やっと目を覚ましてくれた……!!」
そう言って、また、彼を抱きしめる。強く、強く。
涙がユーノの襟に染みていく。
その涙を、彼は温かいと、そう感じていた。
暗い感情とは真逆の優しさから出た涙だと。
「そっか。…………そんなことがあったんだ。」
流石に、自分が死んだことになっているとは、予想外だった。
けれども、それよりも爆発の中で自分が辛うじてとは言え、生きていることのほうが予想外だ。
防ぐことも何も出来なかったのだ。死んで当然だったのに。
これこそ、一番の奇跡だと、そう思える。
改めて自分の体を見ると、怪我がすっかりなかった。
恐らく、なのはがずっとずっと治療魔法をかけてくれたからに違いない。
そうでなくては、爆発でズタズタになった自分の体が無傷であるはずがない。
それに、髪を切ったり、周りの世話も色々してくれてたのだろう。
自分の体には、ほとんど変化を感じなかった。
「ありがとう、なのは。僕は……なのはがいなかったら、死んでたと思う。いや、実際に死んでたんだよね。……本当に、ありがとう。」
だから、彼はなのはに感謝する。
彼女を振った自分を、彼女に優しくしてやれなかった自分を、これほどまでに助けてくれた彼女に。
どこまでも優しい、高町なのはに。
その言葉に、照れ臭そうに、
「お礼なんて、いいよ。わたしが好きでやったことだし……ユーノ君が目を覚ましてくれただけで十分だよ。」
でも嬉しそうに、彼女はにっこりと笑う。
涙は、既に乾いていた。
今は頬にその痕があるだけだ。
「ところで、僕がここにいるって知ってるのは…?」
「わたしだけだよ……それが、どうかしたの?」
そういえば、気になることがある。
当然、それは。
「その……。……フェイトには、知らせてないんだ?」
普通、恋人くらいには知らせてもよさそうなのに。
どうしてなのだろうか?
確かに、喧嘩していた状態ならわかる。
けれども、事故に遭う前、なのははフェイトと仲直りしたがっていたのだ。
そうならば、知らせない理由がわからない。
「………ユーノ君が起きてくれるかわからなかった、けど…ユーノ君のことを言ったら、フェイトちゃんをずっとここに縛ることになっちゃうよね?違うかな?」
違わない、とユーノは首を振る。
フェイトがそのことを聞いたら、ずっと、それこそ自分のなにもかもを振り捨ててでも、ずっとここにいただろう。
そうか、と彼は思う。
なのはは、自分の意思でユーノをずっと治そうとしてきたけれども、それに他人を巻き込む気はなかったのだ。
自分の一生を掛けるのは、なのはの勝手だけれど、それで他人の人生まで潰してしまう気はないと。
「優しいね……なのはは。」
意地の悪い見方をすれば、なのはがユーノを独占するために言わなかったのだと、そうなるのかもしれない。
けれども、自分は死にかけていて、もう二度と目が覚めないかもしれなかったのだ。
そんな死体なんかを独占していて、どうになるというのだ。
だから、そうしたのは、なのはの優しさ以外の何物でもない。
なのはは、その言葉に、照れて頬を染める。
そんな彼女に、ユーノはゆっくりと問い掛ける。
「一つ、質問するけど。……その、本当に僕は一年も眠ってたの?」
それは、彼にとって受け入れがたい事実の確認。
その言葉に、なのはは頬を膨らませる。
自分のことが信じられないのかと、言わんばかりの顔つきだ。
「なに?ユーノ君はわたしがそんな変な嘘をつくと思ってるの?」
いや、思ってないけど、と急いで言い足す。
それでも、証拠がなければ信じられるものではないだろう。
寝ている間の時間を、人は感じることは出来ないのだから。
なのははしばし思案してから、ちょっと待ってて、と言って部屋から出て行った。
「……………」
なのはがいなくなった瞬間、彼の心が悲鳴をあげる。
独りだと、この部屋は広すぎて、音も、温かさも何もない。
自分が独りきりだと、痛いほどに感じさせる。
寂しいと、早くなのはに戻ってきてほしいと、彼は願う。
しばらくして、パタパタと、足音が聞こえる。
安堵する。置いて行ってしまわないのだと、傍にいてくれるのだと。
「ごめんね、待たせちゃって。新聞も結構溜め込んじゃってて……」
そう言って、なのはは今日のものらしき新聞をユーノに手渡す。
綺麗好きな彼女が新聞を溜め込んでいるとは、それほど彼の手当てに熱心だったのだと。
彼は嬉しく思いながら、新聞の日付を見る。
そこには確かに。
ユーノとフェイトが待ち合わせをしたその年の。
一年後に―正確には一年と六ヶ月後。それと、数日―を示していた。
「ははっ………一年どころか、一年と半年………じゃないか。」
ぼんやりと、夢の中にいるように呟く。
ああ、なのはの言っていることは、真実だったのだ。
新聞が、手から落ちる。
バサバサと音を立て、ベッドの上に転がる。
ユーノもまさか、なのはが嘘を言ってるとは思っていなかったが、その一方でそんなことがあるわけないとも思っていた。
けれど、彼の瞳に映る真実は、残酷だった。
「本当に、本当なのか………………もう……僕は………」
うつむき、強く唇を噛む。
「…………………………」
なのはも目を伏せ、黙っている。
傷つき、悲しみに沈んでいる彼を見たくないからなのだろうか。
そのうち、彼女の掌に、熱い雫が降りかかった。
そっと顔を上げ、なのははユーノの表情を伺う。
「………ユーノ君?」
静かに、彼はぽろぽろと涙を零す。
それは何のためなのか、誰のためなのか。
彼自身にも、それはわからなかった。
ただ、何かを失ったような。
そんな悲しさだけが、彼にある。
「……っ………うう、っく…………」
涙は、抑えようとするほどに流れていく。
頬を濡らし、彼女の掌も濡らしていく。
すまないと、そう思うけれど、涙が止まってくれない。
泣く以外の行動を、体が忘れてしまったかのように、動くことも出来ない。
彼女はそれを嫌がる様子もなく、ユーノをじっと見つめる。
そして、そっと手で優しく涙を拭う。
「なの…………は?」
鼻声で、涙で濡れた情けない顔で、彼女のほうを向く。
こんな顔、見られたくなんてないのに。
なのははそっと、ユーノを抱きしめる。
情けなくも、ユーノは涙が止まらない。彼女の服さえ、涙に濡れる。
「ユーノ君……ユーノ君は、怖いんだよね?自分が、この世界に居場所がないって……そう思ってるのかな?」
優しい表情で、ユーノだけを見据えるその視線で。彼女は続ける。
「でも、大丈夫だよ。わたしは…わたしだけは、ユーノ君の居場所が例え何処にもなくたって、ずっと傍にいてあげる。ユーノ君のたった一つの、居場所になってあげるよ……」
その言葉に、彼の心は溶けていく。
温かな、その優しさに。
怖かったのだ、この世界で死んだことになっていると知って。
自分は、この世界に不要だと、自分の居場所がどこにもないと思って。
―それが怖くて、悲しかったんだ。
―それが嫌で、どうしようもなかったんだ。
なのはは、ユーノをそっと抱きしめたまま、優しく囁く。
「ユーノ君、もう、泣かないで?ほら……ユーノ君の居場所は、ここにあるんだよ?」
「僕は…………っ!僕は……うあ、うあああああ!!!」
幼い子供のように、嗚咽し、泣き叫ぶ。
ぎゅっと、彼もなのはを抱きしめる。
今の彼にとって、最後の居場所である、彼女を。
それを失うのは、彼にとっては一番恐ろしいことだから。
もう、なのは以外に彼の居場所などありはしないのだから。
なのはは何も言わず、ただ優しく、彼を受け止める。
―滾る歓喜を、殺しながら。
それから、彼が目覚めて数日が経過した。
彼は、事実を受け入れ、この家から出ないことにした。
ずっと外に出ないと、時間の感覚も狂っていくものらしい。
十日ほど経った気もするし、三日しか経っていない気もする。
自分はもう死んだ人間で、そんな人間が今更出てきたところでどうしようもないと。
それに、なのはは自分の身体を盗んだ罪で、もう管理局には戻れない。
彼女一人を置いて、自分だけ戻る気にはならなかったのだった。
当然だろう、救ってくれた人を捨てて自分だけ帰るなど、最低以外の何物でもない。
最初は、薄ぼんやりとだったが、最近でははっきりと。
ユーノは、なのはへの想いを強めていった。
「…………………………」
そっと目を閉じれば、頭に浮かぶのは、高町なのは。
自分を慰め、励まし、生かしてくれた人。
かつて自分は、彼女の想いを受け入れず、フェイトを選んだ。
しかし、自分の危機において、自分を助けてくれたのはフェイトではなく、なのはだった。
そのことを考えると、彼はあの時フェイトを選ぶべきではなかったのかもしれないと、そう思うときもあった。
けれども、死んだ自分に執着して幸せを捨てて欲しくないとも、思う。
今はただ、フェイトはどうしているのだろうか、と、それだけ思う。
それをなのはに聞いても、毎度毎度はぐらかされるばかりで、一向に話してはくれない。
また、その話題の時の彼女の暗い表情が、ユーノには気になるのだった。
そんなことを考えながら、ユーノはベッドで静かに本を読む。
彼女が揃えてくれたのか、様々な種類の本がある。
ただ、自分がここに来てからは買っていないのだろう、彼が事故に遭う前に発売した本しか棚には置いていなかった。
けれども、あるだけでありがたい。おかげであまり退屈せずに済んでいる。
もう、新聞を読む気などなかった。自分と関わりない世界など、知ってどうするのか。
勿論、なのはと一緒にいるのが退屈というわけではない。
だが、彼女が家事をしているときは、暇を持て余すのだ。
今、なのはは、ユーノのベッドの横で、静かに編み物をしている。
彼女にそんな趣味があったとは知らなかったが、ただの退屈しのぎなのかもしれなかった。
セーターの半分近くまで編み終わり、休憩しようと編み棒をテーブルに置く。
―聞くなら、今かもしれない。
そう思い、ユーノはまた、いつもの質問をする。
「あの、なのは、フェイトは…………どうしてるのかな?」
「…………………」
いつもの無言。
ああ、やっぱりか、と彼は今回も同じ結果に終わったと、溜息をつく。
話題を変えようと、口を開こうとする。
しかし、それは彼女の声に、遮られた。
「……本当に、聞きたい?」
いつもではない返事。
やはり、彼女はフェイトが今どうしているのかを知っていたのだ。
ユーノはベッドから身を乗り出し、答える。
「うん。その、僕の、彼女だったし……」
どうしてるのか、気になるよ、と続ける。
なのはは、ユーノの瞳をじっと見つめ、諦めたように息を吐く。
その姿は、どこか悲しそうで。
「そっか。……ユーノ君にはこれ以上、隠してられない…か。」
窓から、空を見上げ、ポツリと呟く。
彼女の表情には、憂いが。―それと、愉悦が。
「ユーノ君、聞いたらショックで寝込んじゃうかもしれないよ?」
その表情が嘘のように、真剣な表情でなのははユーノを見つめる。
頷く。
ショックで寝込もうが、聞かないことには、自分は何処にも進むことは出来ないのだと。
進むためには、自分が傷ついてでも前に進む覚悟を。
このまま、どこにも行けず、ただなのはの優しさに甘えているなんて、嫌だから。
「うん。なのは、言っていいよ。」
すぅと、ユーノは息を吐く。
もう覚悟は出来た。あとは、なのはからの答えを待つだけだ。
なのははユーノから目を逸らし、耳元にそっと囁くように。
「フェイトちゃんはね、……もう、他の人の恋人、なんだ………」
その言葉に、ユーノは案外ショックを受けなかった。
それもそうかな、と思ったのだ。
フェイトは確かに居場所がなければダメなのかもしれない。
けれど、それを自分の意思で変えることが出来るのだろう。
そうだろう?
プレシアから、なのはに、求める居場所を変えたように。
なのはから、自分に、いるべき場所を決めたように。
―しかし、本当に、ユーノはフェイトの気持ちを知っていたか?
それに、本当に自分が死んでいたとしたら、やはり自分に縛られることなく、新たな道を見つけて欲しいと。
あの報われない、優しい子には、幸せになって欲しいと。
そう思うに相違なかった。
自分に執着などせず、そう、自由に生きてほしいと思う。
結局、なのはをこうしてここに縛ることになってしまったけれども。
「そっか………そうなんだ。」
だから、彼は泣かない。
だから、彼は微笑む。
フェイトは、新たな道を進んで、きっと幸せになっているのだろうと。
そう思い描いて。
彼女を約束通り幸せにしてあげられないのが悔しかったけれども。
「それで………幸せそう、かな?」
「うん。その、新聞で見たらね、もうすぐ結婚するんだって。……読む?」
「…………いいや。変な未練が出ちゃっても嫌だし。」
「…そっか。ね、本当にいいの?………フェイトちゃんのこと。」
気の毒そうに微笑むなのは。
だが、彼の気持ちは不思議と穏やかだった。
誰かの手でも、自分の手でなくとも、幸せになっているならば、それでいいと思う。
彼女は、幸せになる権利があるのだから。
それから、彼はなのはの表情を見る。
彼女はユーノが深く傷ついたと思っているのだろう、うつむいて、泣きそうな顔をしている。
いや、頬を見れば、涙が流れていた。
「ダメだよ、なのは。そんな顔してちゃ。やっぱり、笑ってなきゃ。なのはは、笑ってるほうがいいよ。」
だから、泣かないでと。
なのはに前を向かせ、そうされたように、彼女の涙を手で拭ってやる。
彼女は、信じられないものを見るように、ユーノを見る。
それまでもずっと、彼だけを見ていた瞳で。
彼だけを、求め続ける瞳で。
「ユーノ君………いいの?」
「うん。いいんだ。僕のために、フェイトがずっと縛られてるのも間違ってると思うし、フェイトは、幸せになるべきだから。」
「それでも、ユーノ君はフェイトちゃんのこと………」
その先を遮るように、ユーノはなのはの顔を覗き込む。
まだ、笑ってくれないらしい。
ユーノは、なのはにだって、フェイトにだって笑顔でいて欲しいのだ。
この手で笑顔にできるのは、なのはだけだったとしても。
「今の僕には、なのはがいる。………そう言ってくれたよね?」
「うん。ユーノ君の居場所になるって、そう……言ったよ。」
「だから、僕はもう、いいんだ。……フェイトが他の人とくっついちゃったのは確かに悔しいけど。」
「けど?」
「今の僕には、君がいる。ずっと僕を助けようとしてくれた、僕の居場所の………高町、なのはが。」
ちょっと照れ臭そうに、ユーノはなのはを見つめる。
その気持ちに、なのはを愛しく、大事に思う気持ちは嘘はない。
じわ、と彼女の瞳に、また涙が溢れる。
「ほんとうに、わたしで…いいの?わたしで………」
ぎゅっと、彼は抱きしめる。
そんなことを言わないで欲しいと、そう願いながら。
「僕の方こそ、いいの?前に、僕は君を………」
彼女の細い腕が、彼を抱きしめ返す。
強く、もっと強く。離れないように。
「ずっと……!それでもわたしは、ずっとユーノ君が好きだった!だから嬉しい嬉しいよ……!」
彼の心に、温かい何かが広がっていく。
今までも、彼の心を温めていてくれた、何かが。
ユーノは、なのはに誓う。
彼女を、裏切らないと。
「こんな僕でもいいかな?……その、ずっと、傍にいて欲しいんだ。」
ぎゅっと、心音が伝わる距離で。
どくどくと、彼女の心音を聞きながら。
「うん…!わたしの、『高町なのは』の、たった一つの居場所は…ずっと前から、ユーノ君の隣だよ!だから、」
―どんなことがあっても、わたしは隣にいるよ?ずっとずぅっと……なにがあっても………
ケモノのような笑みで、彼女は答える。
喜悦で、全身を震わせながら。
同時刻。
食堂は、夜でも混雑している。
むしろ、稼ぎ時であるかもしれない。
備え付けられた大きなテレビが、今日のニュースを淡々と流していく。
それを気に留めるもの、気にせず食事をするもの、様々だ。
『それでは、次のニュースです。本日、本局を襲撃していたテロ集団が、一斉逮捕となりました。』
「へぇ………よくやったなぁ。」
「ああ、一体誰がしたんだろうな?」
「知らんけど……テロ集団って、あれだろ?車に爆弾仕掛けた……」
「ああ、そうそう。確かあれは……二週間くらい前だったかな。」
呑気に、二人の局員は注文したランチを食べながら雑談する。
『逮捕の指揮を執ったのは、あの有名な執務官……はい?ええ!?』
ニュースキャスターが、珍しく素っ頓狂な声をあげる。
何事かと、一斉に局員達はテレビを見つめる。
『はい、ただいま入りましたニュースによりますと、その……その執務官が……』
「有名な執務官……誰だろうねぇ?」
「まぁ、執務官と言われれば……あの事件の被害者を考えればわかるな。けど、緊急のニュースってのは気になるな。」
『その執務官が、自宅で服毒自殺した模様です!!ただいま、当局が自殺の原因を……!!』
そして、画面に大きく映し出されていく。
モノクロの彼女は、笑いかける。
もう振り向かぬ、背中に向かって。
FIN
58 :
39-362:2008/01/26(土) 04:41:16 ID:F36ftpf8
ええまぁ、何も知らないって、幸せですよね。。。。。。
というわけで、次回からはEND3、ええ、ハッピーエンドですとも。
一話から四話までの展開を楽しんでいた人向けです。
逆に暗い展開が楽しみで見ていた人は・・・・・落胆するんじゃないかとww
楽しみにしていただければ幸いでございます。はい。
どぅわあああああああああああ!!!!!GJ!!!!
最高な鬱展開ありがとう!!
何か胃がキリキリしてきたorz
ハッピーエンドも楽しみにしてます!
60 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 04:55:32 ID:pCHiDQc/
……内容はGJ!ですが、相変わらずの鬱展開で(そこがいい)
途中まではてっきり、フェイトが奪還に突入してくるかと思いました。
ちなみに事前予想では、なのはがフェイトを殺すとばかり思ってました
ハッピーエンド…2人の恋人か?(クロノ君大激怒)
>>58 起きてからのユーノがやや不自然と感じるが、数あるENDのウチの一つと思えばGJ!
おっとろしい女やで、なのはさん……!フェイト自身が出てこないってのもまた嫌な気分にさせられる(このSSにおいての褒め言葉)
ハッピーエンドは砂糖吐きそうなの期待してるぜぃ
>>58 GJですっ!!このシリーズは最高にゾクゾクもんッスよおおおおお!!!!!
明るいハッピーエンドの方も期待してお待ちしておりやす!!
>>58 おっ……重い……予想が外れた上にズシリときたよ……
でも、GJだ。
ハッピーエンドも楽しみにしてるよ。
>>58 きょ、強烈なボディブロー…GJです。
只、一つだけ気になったのは…
>二人の、いや、三人の幸せのために、始めよう。
もう一人は誰?
フェイトは絶対違うだろうし…ヴィヴィオ?
ちょいと復活が早いですが……
>>58 A crossroads of Fate氏
GJであります。
しかしフェイトさん。・゚・(ノД`)・゚・。
これはあまりにもヤンデレ。
ところでこの話、自分が別分岐を考えてしまっているのですが、
書いて投下してもよろしいでしょうか?
カリムが近い将来、自分のレアスキルを狙った何者かに捕らえられ屈すると言う予言が現れ愕然とするが
機動六課の活躍を見ていたので抗えば未来は変えれると信じて抵抗するが
カリムの必死の抵抗虚しく予言は現実となり次元犯罪者に捕まるカリム。そして壮絶な拷問陵辱調教と大量の媚薬投与はカリムの精神を汚染し。ついには敗北宣言をして屈してしまう
ってのを妄想してみた。
>>58 こいつぁー後味悪いぜ…
てか、なのはさんテロリストに爆弾仕掛けられた云々の前に何で偽装死体なんて用意してたんだろ
一日やそこらで作れるのか?
…ところで自殺した執務官がクロノだったらギャグだよね
最後に出たモノクロ写真は間違いで
>>66 ディモールト・ベネな妄想だが
何故か脳裏に浮かぶのはクリムゾン展開だけだ
悔しいでも感じちゃうビクンビクン
>>67 待て良く見るんだ
モノクロを並べ替えるとクロノもになるつまりクロノも自殺してたんだよ!!
いや、クロノはもう執務官じゃなくて提督だしw
昨日投稿するとか言っときながらタイミングを逃した小ネタを投稿します
内容は五話を書いている最中に受信した電波をSSにしてみたものです
なので「尊ぶべき愚者 五話」を読んでからの方が分かりやすいと思います
注・ギャグ成分を多大に含みますので「真面目にやれ」等のツッコミはなしの方向で
16話〜その日、壊滅の真相〜
突然のクラッキングに本来の指揮官であるレジアスを欠いた司令部は浮き足だっていた。
「馬鹿な!」
「こんな事、あの事件以来だぞ」
そしてモニターに一人の女の顔が映る。
「は〜い、みなさん。お久しぶりです。クアットロちゃんです」
局員の中からクアットロさんだ、という声が上がる。
「これからお姉様や妹達と出向くので、歓迎お願いしますねぇ」
うわーい、という歓声とともに数人の局員が出ていく。
残った局員は生きている回線を探し部隊に状況を報告する。
「敵はナンバーズ+スカリエッティと断定。繰り返す。敵は数の子姉妹+変態。局員は各自の判断に従い行動せよ」
「彼女達がこんな事する訳ねえ!」
「またあの変態の仕業か!」
「メールで確認してみるわ」
「ちょっとウーノさん達を助けてくる! とめないでくれ」
「馬鹿野郎! お前だけに良い格好させるかよ」
「もし捕虜になったらアジトに連れてってもらえるんじゃね?」
「な、なるほど。よしBJ装着せずに戦ってくる」
本部内は奇妙な熱気に包まれた。
「おい、幼女が駆動炉に行きたいって言ってるんだが、こっちであってるよな?」
本部内の廊下を局員と一人の少女――ナンバー5、チンクが歩く。
眼帯にコートという不釣り合いな格好だが、指摘する者は誰もいない。
「そうそう。キャンディがあるんだけどいる?」
ポケットからカラフルな紙に包まれた飴玉を取り出す。その表情はどこか怪しい。
そこはかとない危険を感じたチンクはコートの内ポケットからナイフを取り出す。
「ランブルデトネイター」
ナイフが爆発し局員は吹っ飛ばされる。
しかし、その顔は使命をやり遂げた男の顔だった。
「おい、聞いたか? 今、本部内にいつぞやの女の子達が来てるらしい」
「マジで? こんな鉄屑の相手してる場合じゃねえ!」
転送魔法で出現したガジェットを無視して、彼等は一目散に本部に戻っていく。
ナンバー3、トーレ、ナンバー7、セッテ。
ナンバーズの中でも高い空戦能力も持ち、今回の作戦でも航空隊の対処を任務としていた。
トーレのライドインパルスとセッテのスローターアームズが局員達を蚊トンボのように撃墜していく。
だが局員達も負けてはいない。
己の半身ともいえるデバイスを握り締め、
「(管理局を舐めるな!)もっとぶってください!」
「……」
「……」
「本音と建前が逆だ!」
やっちまった、という顔の局員の顔面にトーレが鉄拳を叩き込む。
「トーレ姉様、彼等は?」
「奴等とは口をきくな。馬鹿が移る」
通路の真ん中で一人の局員が倒れていた。
奇妙な事に彼のデバイスは垂直に立てられ床と一体化していた。
「おい、しっかりしろ!」
後続の部隊が彼を抱き起こす。
「お、俺はもう駄目だ。どうか、これを」
男は荒い呼吸を繰り返しながらカメラを差し出す。
「な、何が写っているんだ」
「床を、背中で、滑りながら撮った、彼女がダイブする直前の構図を……」
それだけ言うと男は気を失った。
75 :
39-362:2008/01/26(土) 10:14:24 ID:F36ftpf8
とりあえず、いくつか質問が出てるようなので答えてみたり。
適当な説明しやがって!! と思われた方は読み飛ばしちゃってください。
>>64 三人目はレイハさんです。ええ、誰が何言おうともレイハさんです。
>>65 どうぞどうぞ。こんな作品でよかったら是非ともどうぞ。
しかし、誰ENDになるのだろうか・・・・・楽しみにしてます!
>>67 偽装死体は、ユーノが生きている、とフェイトに思わせないために用意したようです。
つまり、ユーノを『殺す』と決めた時点で必要になり調達したと思われます。
あえてバラバラにしたのは、視覚的なインパクトを強めるためかと。
「隊長、出撃準備、整いました」
「あ〜俺は行かないから。行きたかったら好きに行っていいぞ」
「し、しかし陳述会が襲撃されたんですよ」
「予約機能の調子が悪くさ。あんまし出かけたくないんだ」
「そんな事を言ってる場合じゃないでしょ。それに敵はあのナンバースなんですよ」
「じゃあ、死人が出たら出撃する。死傷者の報告は?」
「今の所はありませんが」
「この時間帯で出てないって事は今後も出ねえな。俺はあいつらに命を救ってもらったから実力はよく分かる」
「ですが」
「いいじゃねえか。今のミッドチルダがあるのは何割かはあいつらのお陰なんだ。それにどうも最近忠誠心が薄れてきてな。
本局は過干渉だし教会連中は電波な事を言い出してるしよ。そろそろ膿が目立ってきたからな。
スカリエッティが管理局を叩き潰す気なら邪魔はしない」
地下の警備をしていた一隊はバリケードを展開し射撃を行っていた。
「俺には分かんねえよ!」
若い局員が叫ぶ。
「……」
「脂ぎったオッサンや厚化粧のババアの為に女の子に武器を向けるのが正義か?」
その言葉に現場指揮官である中年の局員は答えられない。
正義が常に納得出来るものとは限らないのだ。
「割り切れ。戦況が変われば味方が敵になる事もある」
「だからってよ」
「俺達は管理局員だ。使命を果たさなければならん」
「ちくしょう!」
若い局員は激昂しつつ射撃を放つ。
と、彼等の間の床に一本のナイフが突き刺さる。
「ま、まず」
彼等が動くよりも速く、ナイフが爆発し全員が床に叩きつけられる。
「くぅ」
呻き声を上げる局員達の横を三人の少女達が通り抜ける。
「さっすがチンク姉のISを強力っすね」
「まあな」
「何か食べてるっすか?」
「キャンディだ。内ポケットの中に入っていた」
「へえ。しかし、こいつらも案外大した事ないっすね」
サーフボードのようなプレートを持った少女が局員の体を踏みつける。
踏まれるたびにその局員は悲鳴か悦びか判別不能な声を上げる。
「舐めんなよ!」
若い局員が起き上がりざまにデバイスを向ける。
しかし、それよりワンテンポ速く赤髪で短髪の少女が蹴りを放つ。
彼は数メートル先の壁まで吹き飛ばされる。
「ドクターは精鋭揃いだから注意しろって言ってたが、買いかぶり過ぎだったみてえだな」
「かつての戦いでは間違いなく精鋭だった」
「見えないっすね。えーと、これからチンク姉はタイプゼロ・ファーストの捕縛っすよね?」
「そうだ。残りは二人に任せたぞ」
「任されたっす」
「何故だ」
中年の指揮官がよろめきながら起き上る。
「あの戦いではミッドチルダのため共に戦ったというのに。何故今になって」
「……戦いが終わった今だからこそだ。それにあの時は利害が一致しただけだ」
「そうか」
彼は残念そうに息を吐きデバイスを下ろす。
「捕虜の扱いは丁重にしてもらおう!」
「残念だがドクターは捕虜はいらないと言っていた」
「……変態でナルシストで自己顕示欲が強い上にケチとは、どうしよもないな」
「そうだな」
笑いながら隣のボードを持った少女に合図を送る。
ボードから放たれたエネルギー弾が直撃し彼は意識を失う。
その直前、
「ドクターは地上の守護者であるお前達に期待していた。こんな所で終わらずに抵抗してみせろ」
以上です
むしゃくしゃしてやった
電波を受信した以上、形にしてみたかった
今は満足している
まあ、何が言いたいかっていうと、可愛いは正義!
+カワカミンの大量摂取は脳の中枢に多大な悪影響を及ぼす危険がありますのでご注意ください
ホント、オカシイよね。俺は燃えシーンを書くためにカワカミンを摂取してた筈なのに何故こんなものが
電波の段階ではチンク姉VSギン姉戦まであったのですがやたらシリアスだったの断念しちゃいました
一応補足しておくと時系列的に愚者はsts本編以前の話ですがパラレル扱いなので実際は繋がってはいません
今回の話では地上本部は健在でしたが、だからといって愚者でも地上本部が健在とは限りません
案外派手にぶっ壊れるかもしれません
では
79 :
39-362:2008/01/26(土) 10:22:18 ID:F36ftpf8
またやっちまったぁああああああorz
・・・・いやもう、すいません。本当にごめんなさい。
なにはともあれ・・・とってもGJです!
確かにこんな連中だったら壊滅するwww
というか、今までもってた方が不思議な気がww
だめだ、こいつら。はやくry
確かにこいつらからはUCATと同じ匂いがするなw
真面目に戦ってるであろうナンバーズや六課が不憫に思えてくるw
>>78 GJ! こ れ は ひ ど い
管理局ダメかもしれないw
タイトルでNG設定してるから、元タイトルを途半端に略されるとNGがきかなくなるんだな・・・
>>78 GJだ。
しかし、だ。貴方は間違っている!
カワカミンを摂取しておいて、燃え「だけ」で済むはずがないのだっ!
エリオの尻を撫でつつ「まロい」と真顔で言うフェイトさんが見たい、と。
>>37 クロノとエリオのトコロテン期待してた俺はもう駄目
「……なのはは、僕を許してくれないだろうな」
それでもいい、今彼女に振られようと、なのはへの気持ちはもう変わらないだろう。
そう思っていた。
だが、心のどこかで、そうは限らないと思い込んでいた。
「なのはなら僕を許してくれる、怒ったりしないだろう」という、根拠もない自信が、
自分も意識していない心の奥深くにあって、自分でも知らないうちにそれに甘えていた。
だから、
「最低だよ、ユーノ君……」
なのはのその言葉は、ユーノの心にぐさり、と深く突き刺さった。
「うぐ」
ユーノは、呻くような声しか出せない。
「それは、ユーノ君を不安にさせた、私も悪いって思う……それに関しては、多分、私が
悪いんだと思う。それは、謝らなくちゃいけないと思う」
なのはは申し訳なさそうに視線を下げて、言った。
「でも」
なのはの言葉は続く。
「うん、だから、フェイトちゃんに優しい声をかけられて、付き合い始めたってのは、判
る、そこまでは、許すよ。でも、フェイトちゃんに思惑があったからって、それに気付い
たからって、また、私に戻ろうって言うの? 自分で言うのはなんだけど、それって、と
ても失礼だよ」
その通りだ。
悩みに悩んだつもりでいたが、なのはに言われ、よくよく考えてみれば、なのはに脈が
ないからとフェイトに擦寄り、フェイトが本心では自分を嫌っていると気付いた途端、な
のはの告白を受け入れる。これでは単なる風見鶏だ。手前勝手にも程がある。
「そう……だね……」
反論する声など出ない。全て事実だ。そして自分の責任だ。
「ごめんね、ユーノ君にすぐ告白してあげれれば良かった。フェイトちゃんに弄ばれた事
も、可哀想だと思うし、それは多分、私にも責任があると思う」
「いや、なのはは悪くないよ。全部、僕の責任だ」
申し訳なさそうにするなのはに、ユーノは言った。泣き出し、その場を逃げ出してしま
いそうなのを、意思を硬く固めて留まる。
「でも、ごめん、私、私の好きだったユーノ君と、今のユーノ君を、同じように愛せる自
信がないよ。だから、この話、本当に悪いと思うけど、考え直させて」
なのはは瞳を潤ませながら、ユーノを見つめ、そう言った。
なのはは、自分の、女性としての尊厳を削ってまで、ユーノに最大限気遣っている。そ
れは、ユーノにも解った。
ヒステリックに怒鳴りつけられ、罵られた挙句、ビンタが飛んできてもおかしくはない
状況である。いや、ビンタでも生易しい。いきなりSLBで吹っ飛ばされたとしても、多分
文句は言えないのだろう。
「ごめんね、ユーノ君。私、戻るね」
「あ、うん……
背中を向け、隊舎の方に向かうなのは。
「でも、なのは、もう謝らないで良いから、全部、僕が悪いから……」
せめてもとユーノはなのはの背中に声をかけるが、なのはは振り返ることも、言葉を返
してくる事もなかった。
────僕は、なんてことをしてしまったんだ……
ユーノは、そのまま仕事場にも戻ることが出来ず、フラフラとクラナガンの街へよろめ
きながら出て行った。
その日の午後から、さらに加えて正味2日、無断欠勤した。自宅は、官舎なので、すぐ
にアシがつく。妙な事に、そう言った判断だけは、冷静につけることが出来た。安ホテル
の一室に、引きこもったのである。そこで、自責の念に頭を抱えて、時折奇声を上げての
た打ち回った。幸い、防音だけはしっかりしていたらしい。
────最低な男だ、僕は。
自分が優柔不断なせいで、なのはを傷つけてしまった。いや、なのはだけではない。フ
ェイトのあの態度は許しがたいが、そもそも自分がなのはを信じ続けていれば、フェイト
が不快な思いをしてまでユーノに色目を使うこともなかったはずだ。
「畜生、畜生、畜生!」
彼らしくない口調と言葉で、自身を罵る。
もちろん、彼が全て悪いという事ではない。些細なすれ違いが、この状況を生み出した
のだ。だが、元々背負い込んでしまうタイプのユーノは、これほどの事をそう割り切るこ
とが出来ず、ただ、自分の為に傷ついた2人の女性の為に、ひたすら落ちていくのだ。
極論すれば、自殺に至らなかった事が奇跡と言っても良かった。
2日後、ユーノはかなりきちんとした身なりに整え、出勤した。まずは無断欠勤を周囲
に詫びたが、それよりも資料検索に速く戻ってくれ、と、相手の誰もが懇願した。
司書長失踪で混乱の極みにあった無限書庫は、しかし、その2日分のブランクを取り戻
してなお有り余るかのような稼動状態になった。
つまり、責任感の強いユーノは、仕事に全神経を注ぐ事で、プライベートでの失態の精
神的ダメージから逃れようとしたのである。
それに、無限書庫に閉じこもっている限りは、闇の書事件以来のメンバーで、ここにや
ってくるのは、アルフぐらいのものだろう。アルフとフェイトは、最近は顔をあわせてい
ないはずだし、伝え聞いているにしても、本人に会うよりは、ずっとダメージは小さい。
そのフェイトからは、頻繁にメールが送られてきた。まだ、自分が、フェイトの事を、
恋人だと思っていると信じているのだろう。ユーノは、最初はそれに、律儀に、『仕事が
忙しい』と言った旨の返信を返していたが、やがて『プロジェクトはうまく進んでいる、
何も心配要らない』『君が傷つく必要はない』と言った、皮肉交じりのものが入るように
なってしまい、最終的には、『僕のような駄目な男のことを想ってくれる必要はない』と
いう返信を最後に、プライベート用のメールアドレスを変更して、シャットアウトしてし
まった。
ユーノは、仕事に没頭する、というより、仕事に自ら沈んでいた。書庫データベースの
更新、検索依頼の回答、レポートの製作、そして、件のプロジェクトの指揮。これらを秒
刻みでこなした。
しかし、それは、傍目から見て、明らかに異常だった。睡眠時間は2週間で累計10時間
に届かず、食事もろくに採らず、下手をすれば水分の補給さえ怠る有様だった。ワーカホ
リックなどという、既存の言葉では、あまりにも生易しすぎる状況だった。
まず、無限書庫の部下であり同僚である司書たちから、そして、当初は無限書庫の稼動
状況に歓んでいた提督たちからも、ユーノの働きぶりは異常だと、ささやかれるようにな
った。
「ユーノ、大丈夫なのか?」
さすがに状況を察してか、提督陣を代表する形で、旧知の仲にあるクロノが、無限書庫
を訪ねてきた。
「ろくに寝てもいないし、食事も採らないそうじゃないか、そのうち、身体を壊すんじゃ
ないかと、みんな心配しているぞ」
「君達が心配しているのは、僕じゃなくて、無限書庫(ここ)の稼動状況だろう」
ユーノは、クロノが面会に時間を割いたことに、不快感を露わにしていた。
「心配しなくても、全ては順調に動いている」
「おい、ユーノ、どうしたんだ!」
あまりといえばあまりの変貌振りに、クロノは本気で心配になって、立ち上がり、ユー
ノに向かって身を乗り出した。
「そんな事を言ってるんじゃない、お前の身体が心配なんだ。そうだ、フェイトだって心
配している」
その言葉を聞き、ユーノの表情がいびつに歪む。
クロノが来たという時点で、その言葉が発せられるであろうことは予想していた。だが、
出来れば聞きたくなかったことに違いはない。そもそも、フェイトをけしかけたのは、ク
ロノのはずだ。
「あのプロジェクトなら、一番気を使って、最大限速く、しかし慎重に進められるように
調整しているよ。バックアップまで組んである。だから、君達は、予定通りの事をしてく
れればそれでいい。フェイトにも、余計な心配は要らないって、伝えておいてくれ」
それだけ言うと、ユーノは憮然とした表情で、クロノを放ったまま、司書長室から書庫
へと戻ろうと、席を立った。
「おい、どこへ行くんだ!?」
「決まってるだろう、仕事に戻るんだ」
クロノは驚き、ユーノを追いかける。
これは────誰だ?
クロノは、自分の目を疑った。
やつれた顔。しかしギラギラと光る眼光。あまりにぞんざいな態度。
確かに、海鳴でのメンバーの中では、クロノとユーノの仲は、それほど良かったとは言
い難い。それでも、クロノの知るユーノは、こんな態度をとる人間では絶対になかった。
「おい、おいユーノ! お前は休め! 上にも掛け合って、無限書庫の利用には極力、人
材を出向させるようにするから!」
「必要ない」
ユーノは、低い声でそう言った。
「僕はこの為に存在する、この為以外に存在してはならない」
そう、ユーノは仕事に逃げ込んだのではない。例え、自分ではそう認識していたとして
もだ。
自分を、“法律では罰せられない罪を負ってしまった人間”と定義してしまったユーノ
は、仕事に没頭する事は、いつしか逃避行動から、自傷行為への一種へと変わり、さらに
は自分を“それ以外には価値のない人間”と定義してしまうに至ったのだ。
「おいユーノ、何を言って────」
「この数分間だって、どれだけの事が出来たか、貴重な時間のロス……だ……はやく…
…」
ユーノの低く響く声は、しかし、突然弱々しくなったかと想うと、途切れた。
「おい、おいユーノ、しっかりしろ!」
ユーノは、クロノの前で倒れ、意識を失っていた。
「誰か、救護室へ……いや、救護班を呼んでくれ!!」
「ん……あ……ぁぁ……?」
意識を取り戻して、最初に入ったのは、純白の天井と、パーティションを形作るカーテ
ンのレールだった。
さらに意識を覚醒させると、口には酸素吸入らしいマスク、腕には点滴の針が刺されて
いる。反対側の腕と胸部に、計測機器のセンサー部が取り付けられていた。
「僕は……なんだ、倒れたのか?」
「気がついたんですね!」
聞き覚えのある、鈴をならすような、そして優しく、柔らかい声。
ふわふわの金髪を短めにした、穏やかな女性が、胸を撫で下ろすように、言う。
「シャマルさん。どうしてここへ? いや、僕は仕事場にいたはずだけど……」
「ここは中央医療センターです。あなたは極度の過労と、貧血で、倒れたんですよ」
シャマルは、困ったように、そう言った。
「何時間経ってるんですか?」
「2時間ぐらい、でしょうか」
ユーノの問いに、シャマルは穏やかに微笑んで、そう答えた。
だが、ユーノの表情は、突然険しくなる。
「くそっ、2時間もか!」
ユーノは乱暴に上体を起こし、自らの手で吸入マスクと、計測機器をはがした。
「急いで戻らなきゃ、レポートが滞る」
「ま、待って下さい!」
立ち上がろうとするユーノを、シャマルは慌てて押しとどめた。
「戻っても、身体が持ちませんよ!」
「じゃあ、カンフルの点滴でもうってください。30分ぐらいなら、取り戻せる」
ユーノは、点滴が注射されている腕を差し出し、シャマルにそう言った。
「駄目です! そんなことしたら、後でもっと身体がボロボロになってしまうだけです!
書庫の方は、クロノ提督と、リンディ提督で、肩代わりしていますから! 今は、ゆっく
り休むことを考えてください!」
「肩代わりなんて、僕が立ち上がれなくなってからやってくれれば良い! 生きてるうち
に、迷惑なんてかけたくないんだ! これ以上!」
ユーノは、険しい顔で、シャマルに言う。
「あなたがそんな無茶をしている事の方が、よっぽど迷惑です!」
しかし、シャマルも顔を険しくして、そう言い返した。
「はやてちゃんだって、あなたが倒れたって聞いて、すぐに私をここに来させたんですか
ら! みんな、心配しているんです。無限書庫司書長じゃなくて、ユーノ・スクライアを!
」
「僕はそんな心配なんかされちゃいけないんだ!」
ユーノは、ぶっきらぼうに、乱暴な口調で言う。
「僕は、なのはとフェイトを両天秤にかけて、2人とも傷つけたんだぞ! 最低の男だ!
心配される、価値すらないんだ!」
「そんなことはありません!」
シャマルは、絶叫するような声を上げた。
「経緯は、なのはちゃんから、それとなく聞いてます。でも、ちょっとした、不幸じゃな
いですか。誰だって、間違いのひとつやふたつ、起こしますよ。私は、あのお2人ほど、
あなたと付き合いがあるわけではありませんが、あなたが、積極的にそんな過ちを繰り返
す人間じゃない事は、解っています」
「シャマルさん……」
今にも泣き出しそうなシャマルの顔に、ユーノはようやく、毒を抜かれる。
「今回だって、悔やんでるから、自分を責めてるから、こうなったんでしょう?」
「違う、僕は、逃げただけだ……辛いから」
ユーノの反論に、しかしシャマルは、母親が子供を諭すような優しい笑顔で、さらに答
える。
「逃げ出してそれっきりの人間なら、こうはなりませんよ。あなたが自分を追い詰めてし
まう程、責任感の強い人間だから、こうなったんです」
言いながら、シャマルは、ユーノにベッドに寝そべるよう、手で促す。
「でも、僕は、なのはを傷つけた」
ユーノは、その手を拒み、なおも悔いるように言う。
「往々にして、あることですよ。それで人間の価値なんか決まりません。見た目じゃ、追
いつかれちゃいましたけど、本来なら、私は、あなたよりずっとずぅっと年上で、いろい
ろな人を見てきたんですよ。だから、断言できます。あなたは、優しい人です」
シャマルは、辛抱強く、あくまで優しい笑顔で、ユーノに言って聞かす。
引き下がろうとしないシャマルに、ユーノは、ふと思いついて、言う。
「……シャマルさん、なのはから、聞いたって言ってましたよね?」
「ええ、はやてちゃんやフェイトちゃんには、言ってませんけど……あ、でも多分、はや
てちゃんは知ってるんじゃないかしら……」
「それなら、シャマルさんは、僕の事が好きになれますか?」
逡巡しかけたシャマルに、ユーノは、そう言った。
「え……!?」
突然のユーノの言葉を、理解しきれず、シャマルはキョトン、と、目を円くした。
「シャマルさんは、僕がそう言う男だと知って、愛せるかって言ってるんです」
ユーノの瞳に、先程までの、ギラギラした眼光が戻ってくる。
「そ、それは……」
「ほら、やっぱり無理じゃないか」
嘲笑うように、ユーノはシャマルを見る。
「い、いえ! 決してそんなことじゃなくて……ただ、私は守護騎士システムの存在です
から、あなたと一緒に歳をとったり、することができませんし……!」
シャマルは慌てて、言い繕う。
「便利な言い訳だね……良いんだよ、最初から解ってた事だから」
ユーノは薄く笑い、再びベッドから降りようとする。
「違うんです!」
「違わないよ。誰だって自分は傷つきたくない。僕だって、そうさ」
床に降り立ち、点滴の針を、自分で取り外し、邪魔臭そうに投げ捨てた。
「……愛せます」
ユーノが治療室を出ようとしたとき、呟くように、シャマルは言った。
「私は、ユーノ・スクライアを愛せます。責任感が強くて、優しくて、素敵なユーノ君を
愛せます。彼が望むのなら、いくらでも、愛してあげられます」
振り返ったユーノの視線の先で、シャマルは、決意に満ちた視線を、ユーノに向けた。
「自己犠牲です。解ってます。でも、それは以前の、みんなと笑いあっていた頃のユーノ
君に、あなたに、戻ってもらいたいから。それぐらい、愛する事が出来ます」
きっぱりと言うシャマル。
「シャマルさん……」
ユーノの足は、動かない。
シャマルがゆっくりと近付き、ユーノの両手を、自分の両手で、そっと握った。
「あなたが望むのなら、死が2人を別つまで、共にありましょう」
「シャマルさん……ひっく……う、ぅぅっ……ぁっ」
ユーノはシャマルに縋り、そして、泣いた。
「あぁあぁぁぁぁぁっ! あぁあぁぁぁぁっ!」
少年の頃、泣く事が出来なかった分を、取り戻すように、泣きじゃくった。
シャマルは慈愛に満ちた穏やかな表情で、ユーノを抱き、その背中を、頭を優しく撫で
た。
そして、まだ涙顔のユーノが、シャマルの顔を見上げる。
どちらからともなく、熱いキスがかわされた。
>>88-95 以上です。
なんかここで充分オチているような気もします。
続きも構想してはいますが、このほんのり幸せ気分を一気にパイルドライバーします。
書くべきか書かざるべきか。
どちらにしても、次は「燃え上がる〜」の方を書きます。
>>96 ちょっシャマルさんとか予想外にも程があるwww
>>96 アルェ〜?何か超展開になってるぞwwwwww
シャマルさんが色んなフラグ立ててるキガスwwww
>>96 金髪白衣女医GJ。
遂にシャマルさんのターンが来た!! このまま是非ともシャマルさんをメインヒロインで行って欲しいです、そしてエロを! 断固たるエロを!!
こ、これは…なのはとフェイトを同時に敵に回すフラグですか?
史上最悪の惨劇が待っていそうな…
>>96 GJ!激しく続きキボン
>>58 本家もGJ!なんというウツ…
ハッピーエンドバージョン楽しみにしてます
やっぱ一つの作品はその作者に作ってもらいたいわ
相変わらず埋めAAがすげぇ
>>58 GJ完結おめでとうございます。
お蔭様で黒なのはさん分が補充できました。
ただ、やっぱりフェイト視点も書いて欲しかったなあ。
>>96 ここでシャマルさんとは予想だにせんだ…。
もう凄い修羅場期待しながら続編待ってます。
質問。
リンディ×クロノとかクロノ×リンディ×フェイトで真ハラオウン丼な
ガチ近親相姦は需要あるかね?
>>106 正規職員としての採用となりますので、管理局共済組合にご加入いただけます。
>>105 リンディ×クロノ×レティ×グリフィスの乱交物でもおk
>>105 そこはアルフも加えるというのが筋ではなかろうか!!添え物の漬け物的な意味で。
是非とも真ハラオウン丼を注文したい。
>>110 にょろーん
まぁ『嫁いだ嫁』だと微妙に立場が違ってくるからなぁ
>>111 や、決してアルフをぞんざいに扱った訳じゃないんだ。
StSではアルフが無限書庫に嫁入りしてるイメージで、ハラオウンではないかなーと。
つまりアルフはユーノの嫁とな?
何だ、それはそれで……
たまにはエイミィさんのことも思い出してやってください
『嫁いだ嫁』ってなんか面白いな。『臭い臭い』みたいで
>>113 原作みてると、もうユーノの相棒ってどっちかっていうと、なのはよりアルフってイメージがあるんだがwww
stsの時点だと、もうユーノはなのフェイより同じ職場で手伝ってくれるアルフの方を信頼してそうwww
なのフェイの二人よりも共有した時間多そうだし。
>つまりアルフはユーノの嫁とな?
しかしそうなるとザフィーはヴォルケンズのバター犬に……
あれ電車が止まった、なんでだr
>>113 いやアルフは嫁じゃなくて飼い犬っしょ?
完全隷属化した淫乱メス犬奴隷でご主人様のユーノにたっぷり調教されてたりとかさ。
そして精神リンクの影響でフェイトも感化されて淫蕩な牝になるとか、なんかエロくね?
>>118 よし、今すぐそれを作品に仕上げる作業に戻るんだ!
>>112 >>113 >>115 そういえば、「漢たちの挽歌」の最新話の後に
「なんで関係のないアルフまでキレてるんだ?」
ってレスが2〜3個あったが・・・・・・そういうことだったのかっ。
>>119 しかし俺には「甘党艦長〜」でリンディさん書いたり、まだタイトル未定のレティさんのエロ書いたり、他のリリなのスレのSSとかあるんだよ。
でもアルフもいいよな、あえぎ声を想像しただけで興奮してくるぜ。
>>121 なんという作業量…しかもそれでいてあのスピードとクオリティー…
貴方こそエロパロ板のストライカーだな!
アルフとかないわ。どう聞いてもルーテシアだな。
>>118 ユーノがアルフを調教(性的な意味で)
↓
アルフからフェイトに感染(性的な意味で)
↓
発情したフェイトがなのはを襲う(性的な意味で)
↓
親友の豹変にショックを受けたなのはがスバルに癒しを求める(性的な意味で)
↓
色々と目覚めたスバルがティアナにアタック(性的な意味で)
↓
百合道に墜ちかけたティアナを救うためにヴァイスが男の味を教える(性的な意味で)
↓
兄貴分のヴァイスからエリオへの教育(性的な意味で)
↓
逞しくなったエリオがキャロをおとす(性的な意味で)
↓
巧みさを身につけたキャロがはやてに勝利(性的な意味で)
↓
悔し涙を流しながらはやてがカリムに相談(性的な意味で)
↓
困ったカリムがヴェッロッサをけしかける(性的な意味で)
↓
喜んだヴェロッサがクロノを手篭めにする(性的な意味で)
↓
虚ろな目をしたクロノがユーノを・・・
カリム辺りからおかしくなっとるw
というかマッガーレ自重wwwwwそしてキョンヤンデレになんなwww
アルフを足がかりにハラオウン家を食い尽くす淫獣SSとか読みたいとです。
もちろんクロノがメインディッシュで。
淫獣も調教もいいけど、純愛なアルフとユーノが見たいです先生……
保管庫漁るか……
思ったんだが保管庫ってメチャクチャ重くない?
ユーノのタグで検索すると1分くらい固まるんだけども……なんか設定とかで軽くなるん?
どうせならユーノ×フェイト×アルフの主従丼を…
フェイトとアルフでユーノのフェレットを可愛がったりとか
ユーノとアルフでフェイトをサンドイッチとか…
>>132 最後待て。それだとアルフにチンコついてないか
>>132 発想は素晴らしいが、一つだけ。
>ユーノとアルフでフェイトをサンドイッチとか…
ち ょ っ と 待 て
>>133-134 世の中には便利なおもちゃがあるじゃないか。
いや、生やしても無問題だがな!
べつにディルドーでせめても良いじゃない!
戦闘機人のエロ分が足りない。
ふたなりか・・・・・・
リンディママンの極太でフェイトさんとクロノが泣かされるのが見たいです。
遅れ馳せながら感想でも
>>58 END1、2どっちでも死んじゃうのか…>>フェイトさん
ていうか、このなのはさん黒過ぎるよw
なのはさんにどっちかが殺されるとか、ある意味そんな陳腐な話より怖いものを感じた。
こりゃEND3はフェイトが滅茶苦茶幸せになって欲しいです。
>>96 甘党でも空の欠片でも、そして運命交差点(の三次創作)でも寝取り役の
シャマルさんが素敵過ぎて困る(>∀<)Ъ⌒☆
ただ、一度答えを引き延ばしたなのははどんな反応をとるのか、
そして何より誤解で本人の知らぬ間にフられたフェイトが可哀想とか、その辺気になりますw
最近、淫獣厨の俺にとって、個人的に読み応えのある良長編が多いなあ。
ここまで自分に都合の良い感じにスレが流れてると、むしろなんか怖い…w
あとは396さんのA's++が来てくれれば…
亀レスだが
>>96 ぶっ! ただでさえなのはさんの凄まじさにあいた口が塞がらなかったのに、今度は湖の騎士だと!?
ダブルパンチ喰らって悶えてました。ぶっちゃけ殆ど印象が空気だった事もあいまって破壊力が……
あーあと、微妙になのは、フェイト、ユーノの3人とも頭に地獄って二文字を入れたくなった俺を誰か罵って……
>>137 誰かトーレ姉さん総受け書いてくれないかなぁ…
>>141 まずはトーレ姉さんの魅力をたっぷりしっぽり語って他人をその気にさせるか、自分でその気になるか。
自分の妄想に酔えればSSも書けるでよ?
3は思いつかないなぁ
「次戦うときはわれわれには勝てません(うろ覚え)」→「フェイトに吹っ飛ばされる」
と編集した映像を延々と見せ付けたり
その映像見て局員がゲラゲラ笑ってる小ねたは浮かぶんだが。
7は金魚の糞だし
空気読まずにまた投下させて頂きます。
・いつもアギトにいじめられて泣いてるリインUだけど、不思議なフェレットさんが助けてくれるお話
・非エロ
・アギト好きにはスマソと言わざるを得ない
トーレ姐さんは乙女だと思うんだ。
キャラ的にはシグナムみたいな感じでだな。
後金魚の糞言うな
ミッドチルダに一人の小さくて可愛らしい女の子が住んでいました。
その子の名はリインフォースU。ですが彼女は人間ではありません。
古代ベルカ式のユニゾンデバイスなのです。
そして今日もリインUは宙をふよふよと浮いた状態でTVの方に向かっていました。
「今日も神通力少女ララカルやのほが始まったです! 楽しみです!」
実はリインUはミッドチルダで放送中のアニメ『神通力少女ララカルやのほ』の大ファンなのです。
だからこうして毎週欠かさずに見ていました。ですが………
「おら退けよバッテンチビ! これからあたしがプロレス中継を見るんだよ!」
「あ! 何するですか!」
リインUと同居している同じ古代ベルカ式ユニゾンデバイスのアギトが
突然無理矢理にTVのチャンネルを変えてしまいました。
「やめてです! チャンネルを元に脅すですよ!」
「うるさい黙れ! バッテンチビの癖に生意気だぞ!」
涙目でアギトに掴みかかるリインUですが…逆にアギトに蹴っ飛ばされてしまいました。
残念ながら喧嘩でリインUはアギトには敵いません。そして泣き出してしまいました。
「うわぁぁぁぁぁん! アギトが苛めるですよぉ〜!」
「うるせぇ黙れ! お! 始まった! やれぇぇぇ! 力銅山! 空手チョップだ!」
泣き出したリインUの事などかまわずにアギトは自分の大好きなプロレス中継に熱中し始め、
リインUは泣きながらその場から立ち去る事しか出来ませんでした。
同じ古代ベルカ式のユニゾンデバイスですが…リインUとアギトは生まれも育ちも何もかも違います。
アギトはかつてとある研究所でサンプルとして様々な実験を受けさせられる等、辛い環境で
育って来ました。故に…同じ古代ベルカ式ユニゾンデバイスでありながら、恵まれた環境で
幸せに生まれ育って来たリインUの事が気に入らず、ついついこの様に苛めてしまうのです。
「あたしはもっと辛い目にあって来たんだ! これでも優しくしてるくらいだ!」
アギトはいつもこう言います。ですが…リインUにとっては迷惑この上ありません。
こうしてアギトにTVのチャンネルを取られたリインUはアギトと同居する事になる
原因を作った同じ同居人のシグナムに泣き付きました。
「お願いです! 助けて下さいです! もういい加減ガツンと言って下さいです!」
「え…あ…その…まあ何だ…もう少し…我慢してはどうかな…?」
「え…。」
シグナムの対応にリインUも愕然する他はありませんでした。
かつてアギトのロードであったゼスト亡き今、シグナムがアギトのロードである以上
こういう場合はシグナムがガツンとアギトに注意してやるべきなのですが…
実はそれが出来ない理由があったのです。それはシグナムがアギトのロードになる際…
「気に入らなければ私を焼き殺せば良い。」
そう言った感じの言葉を言ったからです。これは非常に辛い事です。
もし下手な事を言ってアギトの機嫌を損ねれば…シグナムは焼き殺されてしまうのです。
「(すまん…リイン…耐えてくれ…。)」
そう表面的には平静としながらも…シグナムは震えていました。
「うああああああん! えぐ…えぐ…。」
シグナムにさえ見捨てられたリインUは自分の部屋で泣き崩れるしかありませんでした。
彼女の主である八神はやてに泣き付こうとしても…残念ながらはやては出張中で
数日は帰って来ません。ヴィータ、シャマル、ザフィーラ等もそれぞれの仕事で出かけています。
あ、ですけど決してシグナムだけニートなんて事はありませんよ。たまたまその日は
休みで家にいただけの事です。リインUとアギトもいる事が何よりの証拠です。
ですが…それ故にリインUの味方になってくれる人はいません。
はやて達がいる時はアギトも故意に良い子の振りをしている為、何もしないのですが…
いない所ではリインUをあの手この手で苛めていたのです。しかもシグナムは
焼き殺されるのが怖くて見て見ぬ振りをする始末です。
「う…う…今週の神通力少女ララカルやのほ…楽しみにしてたですのに…うああ…。」
今のリインUにとってそこが一番悲しい事でした。リインUは毎週欠かさずにそれを
見て来たのです。ですが…今週分はアギトのせいで見る事は出来ませんでした。
DVD版が出るのを待つと言う手もありますが…DVDは高くてリインUの少ないお小遣いでは
到底買えません。またインターネットの動画投稿掲示板にアップロードされている分を
見ると言う手もありますが…これは著作権法に反した不法行為。時空管理局員である
リインUが見て良いはずがありません。もしそこで見ている所を誰かに知られたら…
リインUのみならず…はやて達みんなにも迷惑がかかってしまうかもしれないのです。
「う…う…リインUはどうしたら良いですか…うあああああああん!!」
リインUは泣くしかありませんでした。泣いてどうにかなる様な事では決して無い事は
分かっていても…泣かずにはいられないのです。もうリインUはこのまま泣き寝入りする
しかありません。ですが……そんなリインUを助けてくれる人がいるのです。
「やあどうしたんだい? どうして泣いているのかい?」
「あ…その声は…ユノえもん!」
泣き続けていたリインUの前に何処からとも無く一匹のフェレットさんが現れました。
彼の名前はユノえもん。リインUが困っている時に何処からとも無く現れては、
色々な不思議な道具で助けてくれる不思議なフェレットさんなのです。
「一体どうして泣いているのかい? 僕に話を聞かせてごらん?」
「うわぁぁぁぁぁん! ユノえもぉぉん! 実は…実はぁぁぁぁ!」
リインUは大声で泣き叫びながらユノえもんに泣き付き、ユノえもんはそんな彼女を優しく抱擁しました。
今までもこうしてアギトに苛められて泣いている時にユノえもんはやって来て、こうして
暖かく抱いてくれながらリインUのお話を優しく聞いてくれるのです。とても優しくて…
暖かくて…フサフサの毛が柔らかくて…抱くととても気持ち良い…。そんなユノえもんが
リインUは大好きでした。そしてユノえもんはリインUに優しく言うのです。
「大丈夫だよ。こんな事もあろうかと…。」
ユノえもんは下げていた鞄から何かを取り出します。それはなんと一本のVHSでした。
「今週分の神通力少女ララカルやのほをビデオに録画しておいたんだよ。」
「あ! ありがとうです!」
100円ショップで売っている安いVHSですがそんな事はリインUにとって関係ありません。
見逃した今週の神通力少女ララカルやのほを見る事が出来るだけでとても嬉しいのです。
幸いビデオデッキならリインUの部屋にも置いてあります。そして早速見る事にしました。
ユノえもんが録画したVHSを見終えたリインUは満足の微笑を見せていました。
「あ〜面白かったです。ユノえもんありがとうです。」
「礼には及ばないよ。」
リインUは嬉しさのあまりまたもユノえもんに抱き付き、背中の毛並みを優しく
撫でていたのですが…………
「お? それにしてもきったねぇイタチだなぁ〜。」
「あ!」
何と言う事でしょう。リインUがユノえもんと一緒にいる所がアギトに見付かってしまったのです。
「ユノえもんは汚くなんか無いです!」
「うるさい! バッテンチビのくせに生意気だぞ! だが今はそんな事はどうでも良い。
おいイタチ。お前そこのバッテンチビの為に色んな道具を出してやってるんだって?」
「その話一体何処で聞いたですか!?」
「ナレーションからに決まってるだろ!?」
これまた何と言う事でしょうか。アギトはナレーションから情報を引き出していたのです。
「と言う事でだ。私にも何か出してくれよ。」
アギトはそうユノえもんに近寄りながら言います。しかし、そこでリインUが
両腕を左右に広げて立ち塞がりました。
「ダメです! どうせ悪い事に使うに決まってるです! そんな事させないです!」
「お? やるのか? バッテンチビのくせに…。また痛い目にあいたいらしいな。」
アギトは顔を横に少々傾けながら両手の骨をポキポキと鳴らし…リインUは
思わず口は悴み、脚は震えていました。ですが…逃げません。ユノえもんを守りたかったのですが…
「分かったよ。君にも何かあげよう。」
「え? ユノえもん! ダメですよ!」
ユノえもんの決断にリインUは泣きそうになりますが、ユノえもんの考えは違いました。
「ごめんリイン…。僕は君が傷付く所なんて見たくは無いんだ…。」
「ユノえもん…。」
このユノえもんの言葉にリインUも大人しくならざるを得ませんでした。
そしてユノえもんは筒状の物体を鞄の中から出してアギトに渡すのです。
「お? これは一体どうやって使うんだ?」
「筒の先端に紐の様な物が付いているでしょ? それに火を付けてごらん? 面白い事が起こるよ?」
「お! 何だろうな! 楽しみだな!」
ユノえもんに言われた通りアギトは筒の先端に付いていた紐に火を付けました。
火は紐を燃やしながらどんどん筒の方へ近付いていきます。
アギトは一体何が起こるのか楽しみで筒に注目していました。
ですが…その隙にユノえもんはリインUと共にこっそりと後に下がり…
アギトの周囲に結界魔法を張ったのです。
「ユノえもん一体何をしたです?」
「良いから…これからとっても面白い事が起こるよ。」
ユノえもんは優しく微笑みながらそう言うのですが…次の瞬間…
ド カ ン ! !
何とまあアギトの持っていた筒は大爆発を起こしてしまいました。それもそのはず。
ユノえもんがアギトにあげた筒は実は削岩用のダイナマイトだったのです。
勿論ユノえもんが事前にアギトの周囲を結界魔法で覆った為、リインUの部屋に被害はありませんが
アギト本人は一溜まりもありません。ダイナマイトの爆発によってアギトの身体は
木っ端微塵…と言うグロい展開は流石にありませんが…それでも真っ黒焦げの状態で
気絶していました。とは言え一応息はあります。
「うわ〜い! ざま〜見ろです!」
リインUは両手を高く上げ、ピョンピョンと跳ねて喜びました。
「ユノえもんありがとうです。」
「うん。それじゃあそろそろ僕は行かせてもらおうかな?」
「ユノえもんまた何時か…です!」
そうしてユノえもんは何処へと去って行きました。ユノえもんは一体何者で、何処から来て、
何処に帰って行くのか…それはリインUには分かりません。しかしこれだけは言えるのです…。
リインUの泣く声こそが…ユノえもんを呼ぶ合図と……。ですが……
「リインUも頑張るです…何時か…今度は逆にユノえもんが困った時に
助けてあげられるユニゾンデバイスになって見せるです!」
リインUは何時の日か、ユノえもんにお礼をしたいと考えていました。
「ただいま〜。」
「お帰りユーノ君。所でこんな時間まで何処に行ってたの?」
「え? ああ…ちょっとね…。」
おしまい
書こうとして速攻で人大杉になってしまった為にしばらく使って無かった壷入れて書きました。
後…
>>58 これはこれでハッピーエンドなんじゃない? とか思ってしまった私は
絶対に頭がどうかしているに違いありませんorz
(少なくともなのはにとっては…)
ゼストも草葉の陰で泣いてるわw
シグナムよええw
というかユノえもんイイオトコだよユノえもん
シグナム、余計なこと言ったばかりにw
誰かリインU可愛く書いてくれないかなあ
どうも主要キャラ独壇場で最近ないようだし
…もしかしてリイン不人気なのかorz
リインTは熱狂的なファンがいるんだがな。そう言われればUのファンはあまり見ない。
リインアインスはいいね。ツヴァイは狙いすぎっていうかうるせぇ!ってハエ叩きしたくなるw
ま、ギンガ、カリム、シグナムあたりのお姉さん系が好きでロリが嫌いな俺だからかも知らんけど。
ディードとティアナはもう少し育てば守備範囲だ。
リインUは不人気なんじゃなくて不憫姫
>>157 ロリが嫌いでよくなのは見てたな
無印とか二期とかお姉さん系はそんなに出番なかったのに
>>157 リィンTですか、良いですね。
でもリィンTのエロSSって無いよね? 何か良いエロのアイディアはないものか‥‥‥
>>160 リィンTが自己防衛システムにニュルニュルされるという電波を受信した
>159
俺とらハSS書きなのね。
恭也が好きだったのに、いまやユーノ狂いで、恭也がリリカルに干渉するたび寝取られ感を覚えてしまうという末期。
163 :
B・A:2008/01/27(日) 02:51:31 ID:0wHSK/kV
僕的にリィンUは扱いやすくて好きですけどね。リィンTもなんかそそられるものがありますし。
ところで、今、保管庫見てきたんですけど、僕の「エースたちの饗宴」が非エロにカテゴリーされてました。
スレ別著作一覧、46スレで見に行ったら、作者名の横にはっきりと「非エロ」って。
これはあれですか・・・裸見せて股開くくらいじゃエロとは言わないと? もっとハードにしろと?
いや、タグはちゃんと「エロ」でリンクされていたんで、多分編集ミスだと思います。
司書の方、「エロ」に書き換えてください。
>>162 俺は逆に、アニメから入って3やリリちゃが好きになったから最近はちと悲しい。
そういえばアリサ主人公のやつにレンが出てきても反応があまりなかったみたい
でチト悲しいなぁ。
すみません。自分はオリキャラだと思って完全スルーしてましたm(__)m
166 :
246:2008/01/27(日) 03:37:27 ID:e8g989rK
前回感想レスありがとでした。246です。
続き投下させていただきます。
注意
・鬱展開あり(といってももう殆どなかったりするのだけれど)
・なのはさんとフェイトさんが病みます。
・エロあり(なのはさんとフェイトさんです。相変わらず微妙です……orz)
では。
唇が震えている。指先も、脚も笑いそうになるくらい震え、止まってくれる様子が無い。
「シグナムをどうする気だ?」
「どうもしない……なのはを、逃がして……」
それでも彼女はかつての仲間を睨み、かつての仲間の首筋に刃を向け、背中を向けたたった一人の存在の
為、躊躇わなかった。
フェイトの背中を見つめるなのはは、突然の事態に疲れきった思考が追いつかず未だ呆然としたまま。そこに、
フェイトの記憶にある姿はどこにもない。あるのは、脆く弱い別のもの。
その姿に、自分がそうさせた、ただそれだけを胸に刻みフェイトがヴィータを睨んだ。涙はもう止まっている。
その紅い瞳の先は、どこまでも真っ直ぐだった。
「分かった。後、シャマルを呼ばせろ」
ヴィータが戦意が無い事を示し、それにフェイトが頷けば、我に返ったスバルとティアナが回線を開き、
シャマルと叫ぶ。キャロは何もしない。いや、何も出来ないでいる。シグナムの返り血を浴びた育ての親を呆
然と見詰め、泣くことも忘れていた。エリオはそんな小さな身体を抱きしめ、涙を堪え続けている。結局、何も
出来なかった。ただ、キャロを傷つけるだけだった己の無力さに。
「なのは、大丈夫?」
フェイトが、もう自分達から興味がうせたようになのはに笑顔で振り返った事に。
「ふぇいと、ちゃん……」
「うん、なのは。もう大丈夫だから……すぐここから離れよう」
「……」
「なのは……?」
フェイトがなのはに手を伸ばす。だがなのははその手を取ってはくれない。ぼうっとフェイトを見つめ、頭
を真っ白にしたままだ。
何を考えて良いか分からず、何を言って良いか分からない。だから口から出たのは、彼女の純粋な想い。
フェイトに伝えたい、心からのもの。
「私ね……本当に、フェイトちゃんの為だったら何でもするんだよ……?」
久しぶりに聞くその声は、震えている。
今にも決壊しそうな危うさを持っている。
「ジュエルシードだって……フェイトちゃんの為に持って来たんだよ……?」
シグナムと戦っていた時の気迫なんて、何もない。
あるのは、不安と寂しさに塗れた心。
「もう、何も分からないの……フェイトちゃんがいないと、私何していいか分からない……フェイトちゃんの
事しか考えられないの……」
なのはがフェイトに抱きつき、体を擦り付けた。もう二度と離したくない。その気持ちがありありと伝わって、
フェイトもなのはの背中に手を回し、力を込めた。
久しぶりのフェイトのぬくもりになのはが頬を染め、堤防が壊れたかのように涙を溢れさせて。
その、弱弱しく震える様に、フェイトは謝るしか出来なかった。
「ごめん……なのは。本当に、ごめん……」
なのはは泣きながらフェイトに抱きつき、そのぬくもりに笑みを浮かべる。フェイトはなのはに応えさらに
腕の力を強くして、ただ誤り続けた。
何を償えば良い。
この、亀裂の入った彼女の心に、何が届けられるのだろう。
それが今は分からない。だから、謝るしか出来なかった。
魔法少女リリカルなのはStrikerS
―君に届けたいただ一つの想い―
(9)
悪態と共にため息を吐けば、目の前ではやてを呼びつけたクロノが僅かに眉を潜め、申し訳なさそうに俯いた。
だが、さすがにそんな事をさせている訳にはいかない。慌て、はやてがごめんなさい、と謝罪して、会議と言
うの名の謝罪の浴びせあいは、遅々として進む気配を見せてくれなかった。
「すまなかった。僕がもっとしっかりしていれば……」
「私のせいやろ。みんな……部隊長だった私の責任や」
あれからシグナムは眠ったままだ。シャマルの話によれば、いつ目覚めるかは分からないとの事。
ヴィータは血眼になって逃亡したなのはを探し回り、スバル達を引っ張っている。エリオとキャロはあれか
ら部屋を出ようとせず、時折漏れるキャロの泣き声で誰もそこへ踏み入れない。
出来ることなら自分もそうしていたい。そう、はやてが表情を沈ませる。クロノもまた、はやて程ではない
にしろ義妹のやった事に顔を伏せたままだ。
その口が、ため息と共に開かれた。
「なのははともかく……フェイトはやっかいだ……」
なのは一人ならどうとでもなっただろう。実際にシグナムがなのはに勝っていた。ただし、リミッターのな
いフェイトとなれば話は別。苦戦は確実。彼女の速度で逃げ続けられたらどうしようもない。最悪、万が一と
いう可能性すら出てきてしまう。
「はやて、やはり僕も動こう。六課の戦力だけでは――――」
「ええよ。ティアナ貸してもらってるだけで十分や」
「しかし――――」
「ええって言ってるやろ。クロノ君は手出さないで」
こちらにはヴィータがいる。スバル達も十分強くなった。手も足も出ないなんて事は絶対無い。それに、
前衛さえいれば自分だってフェイト達と戦える。
そういきこんでクロノを見つめ、言葉を見失う。
静かにこちらを見つめるクロノの視線が、先ほどよりも冷ややかに感じてしまったから。
「ヴィータは、フェイトを止めるので精一杯ではないのか? フェイトは、きっと躊躇わない」
「うちのヴィータを甘く見たらあかん」
「エリオとキャロはどうだ? あの子達はなのはやフェイトと戦えるのか?」
「さっきから、何が言いたいの!?」
バン、とデスクが揺れた。デスクに手を叩きつけたはやてから視線を外し、立ち上がる。はやてが手の痛みを
堪えながら時計を見れば、もうそろそろ戻らなければいけない時間。
渋々はやてがクロノ動揺立ち上がり、その横を通り過ぎ扉の前に立った。
「あまり上を抑える余裕は無い。何かあったらクラウディアが動く」
雑誌やテレビの取材にすら頻繁に出ていた若手エースの不祥事だ。そんなもの、早々にもみ消す必要がある。
最後通告なのだろう。今までの甘さを捨てたかのような声でクロノが言い放つ。対するはやては嫌な汗で
シャツが肌に張り付くのを不快に感じながら、それでもクロノに向き直り言った。
「なのはちゃんとフェイトちゃんは機動六課が止める。クロノ君の手は煩わせへん」
しばらくクロノの視線を跳ね返すようにはやてが彼を睨み、クロノはそれを平然と受け止め、何かを探るよ
うにはやての瞳を見つめていた。
やがて、はやてが唇を噛み始めた頃ようやく彼女を解放し、同時はやての口から小さな安堵の声が漏れる。
それを聞かなかったことにして、クロノがデスクに伏せてあったそれを手にした。
「手続きに時間はかかるだろうが、君に預ける。あの子達も安心するだろう」
はやてが渡されたそれに目を落とし、呟いた。
「クロノ君……ありがとな」
消え入りそうな声だ。これ以上何かがあれば、耐えられないと錯覚してしまうほどの。
それでも、その声はやるべき事を迷ってはいない。
「なのはちゃん一人のせいや無い。フェイトちゃんだけのせいでもない……色々、すれ違っただけなんや」
奇麗事だろう。ただ、この状況でそう思えるから不思議だった。なのはと止める。フェイトも止める。そして、
二人を楽にしてあげたい。その後のことなど、それから考えれば良い。
はやての言葉にクロノが眉をしかめる。親友をだろうと問いかけて。それに、はやてが何も言わず艦長室を
出た。
「はやてちゃん……大丈夫ですか? リインは怖かったですぅ……」
「心配してくれてありがとなリイン。私は大丈夫や」
クロノが怖かったのだろう。それまではやての鞄に隠れていたリインが顔を覗かせた。それに苦笑し、はや
てが震えている小さな頭を優しく撫でる。
んにゃ、というなんとも可愛らしい声を聞きながらクラウディアを後にし、本局から地上への転送ポートに
乗り込んだ。
瞬き程の時間だ。彼女達を囲んでいた景色は、一瞬にして地上のものに変わっている。
再び時計をみれば、前もって約束していた迎えが来るまで後少し。それまで、と空を眺め、はやてとリイン
が同時にため息を吐いたのはそのすぐの事。
普段人手溢れている首都が、今が少し寂しかった。この雨のせいなのだろうが、ここ一ヶ月と少し頻繁に振
り続ける雨が、否応なしに暗い気持ちにさせてしまう。
なのはが大好きだった空だ。フェイトが共に飛びたいと願った空。そして自分が、二人で一緒に護ろうと決
めた空。
青空はどこにも見つからない。暗雲で埋め尽くされ、日の光りを遮っている。
「ひっ、ひやぁぁぁぁっ――――!!」
「な、、なんやリイン!? どうしたんや!?」
不意に、奇声を上げてリインがはやての鞄に身を隠す。何事かと辺りを見渡し、視界に入ったそれに納得した。
「なんやリイン。雷怖いんか?」
「こ、怖いですようぅ……ごろごろって……ひっ! またっ――――」
再び頭を隠したリインを見ながら、はやては首を傾げ続けた。
先ほどの疑問は氷解した。だが、続いて現れた疑問ははやての首を元に戻す事を許さない。
「雷言うたら、フェイトちゃんやってそうやないの?」
「知らないですぅ! 怖いものは怖いんです!」
そんなもんなんやなぁ、と納得しながらはやてが空を見続ける。一向に止む気配のない雨が、少しずつ不安
を増大させる。
「リインフォース……私は――――」
「何ですかはやてちゃん……?」
だからなのだろう。
この空にいる筈の彼女に、少しだけ弱音を聞かせてしまったのは。
* * *
逃げたかった。誰からも、どんな事からも。誰も知らないどこか遠くへ行って、ずっとそこで一緒にいた
い。静かに、二人で過ごしたい。
そんな二人の願いはミッドを遠く離れ、名も知らない管理外世界で落ち着いた。そこには森があり、湖があり、
人がいた。
人がいれば文明がある。ならば、貨幣に代わるものは無視できない。ここはその為にある場所だ。旅人の為
の宿。中でもここは、ミッドや地球と変わらない、ホテルといっても良いものだった。
とにかく休めるところ。そう、フェイトの言葉でそこへ行き着いて。
これは、それからの事。
「んんっ……」
瞼を透かして入り込む照明に、なのはが瞼を震わせた。光りに慣らしながら目を開ければ、目の前にいるの
は愛しい人。なのはがおはようと微笑めば、フェイトもおはようと言葉を返す。だがその表情は優れない。
当たり前だろう。ここについて早々、なのはが倒れてしまったのだから。疲れが溜まっていたのか、フェイ
トが呼びかけても目を覚まさず、結局、こうしてなのはが目を覚ましたのは数時間経ってから。
その時の事はぼんやりと覚えているのだろう。心配かけてごめんね、となのはが起き上がり、瞬間全身を
襲った痛みに顔をしかめた。
「だ、、大丈夫っ? まだ痛いの?」
シグナムとの戦闘。そして、その前の事で無理をしたのだろう。なのはの身体は、ゆりかごでの戦いの後よ
りも悪くなっている気がした。
だがなのはは笑顔のまま。笑顔で大丈夫と口にして、フェイトの腕をすり抜けてベッドから抜け出した。
時計を見て確認する。今は痛みに蹲る時じゃない。フェイトの為に、夕食を作る時だ。
「それよりフェイトちゃんごめんね。お腹空いてるでしょ? すぐ作るから」
「そんな事良いから! なのははベッドで休んでてよ!」
「私は大丈夫。それより、フェイトちゃんの役に立ちたいな……駄目ぇ?」
「役にって……」
強請る様になのはがフェイトに身体をすり付け、甘えた声を出しながらフェイトを見上げ始めた。それに泣
きそうになってしまう。
何故、こんな事を言うのか。
何故、こんな人に媚を売るような目で見つめてくるのか。
どうすれば、なのははちゃんと笑ってくれるのか。
どうすれば前のように、心を暖かくしてくれる笑顔を見せるのかが分からない。
「ね、だからいいでしょ? 私はフェイトちゃんのモノだから、何でもしてあげたいの」
これでは人形と変わらないのでは無いか。愛でられる為に自分を失くしてしまったかのよう。そんな事、絶
対あっちゃいけない事の筈なのに。
「なのはは、他に何かしたいこと無いの?」
だから涙を堪えた。なのはの肩を掴み、その瞳を覗き込んでフェイトが言う。
「フェイトちゃんと一緒にいたい」
それに応えるなのはは、満面の笑みでそう口にする。自分以外の事で無いのかと聞いても、フェイトちゃん
以外なんてないよ、と笑うだけ。
今、ずっと願い続けた言葉が目の前にあった。何年も何年も、なのはと一緒にいながらそれだけを願っていた。
だからここは笑うところ。願いが叶ったと喜んで良い筈のところなのに。
「ふぇ、フェイトちゃん!? どうしたの!?」
我慢は出来なかった。急にフェイトの瞳から溢れ出した涙に、なのはが戸惑う。
自分は何をしてしまったのか考えても分からない。ただ、自分はフェイトの為に尽くしたいだけ。何かした
いだけ。だから、泣かせてはいけない。泣かせたら嫌われる。嫌われて、一緒にいられなくなってしまう。
だからなのはが思い出す。ボロボロになった機動六課の事を思い出して、フェイトが喜びそうな事を必死で
探す。
だが、思いのほか探し物は簡単に見つかった。何て事はない。初めからこうしてあげれば良かったんだ。
「泣かないでフェイトちゃん」
「んぐ……!?」
なのはの顔がフェイトの視界いっぱいに広がっていた。フェイトが目を見開き、自分となのはの唇に繋がっ
た細い銀の糸が切れるとを見つめて。泣くことを忘れてしまった。
「よかったぁ、フェイトちゃん泣き止んでくれた」
フェイトは応えられなかった。たった今感じた唇の感触に真っ赤になり、まともな考えをさせてくれない。
それに、なのはがクスリと笑いフェイトの耳元に口を寄せる。
そして、ゆっくりと囁いた。
「大丈夫。全部私に任せて。フェイトちゃんの事、ちゃんと気持ちよくしてあげるから」
「わ、私はそんな事――――」
「嘘。私知ってるんだから。夢の中のフェイトちゃん、凄い気持ちよさそうにして笑ってたよね?」
「……え?」
――――シッテルンダカラ。
今、なのはは何を言ったのか。何を自分の耳に楽しそうに囁いたのか。
知っていた。知っていて一緒にいたのか――――だったら、自分のした事に何の意味があったのか。
「じゃあ、服脱いじゃおっか」
嬉々とした表情を見せながら、なのはがフェイトの服を脱がしていく。制服を放り投げ、首もとのリボンを
外し、ボタンをその細い指で一つずつ外していく。
左手だけで器用にフェイトの服を外しながら、右手は自分のワイシャツのボタンに手をかけていた。だが、
やはり利き手ではないと上手くいかない。興奮と共に微かに感じる体の痛みが、なのはの手に負担をかけている。
だからしょうがないとため息を吐き、なのはが自分のシャツを引きちぎり、これでいいねとフェイトに笑う。
その間フェイトは未だ頭を白くさせたまま。なのはがしていることを頭に入らない。何も考えられず何も浮
かばず、ただ一つ、思考を占領しているそれだけを自問した。
何の為になのはを傷つけていたのか。
意味もなく傷つけて、なのはにあんな事をさせてしまったのか。
その意味も無い事で、なのはをこんな風にしてしまったのか。
そもそも、なのはは何故ジュエルシードなんて物に手を出したのか。
「うわぁ……フェイトちゃんの凄いね……」
なのはが下着だけになったフェイトの姿が釘付けになる。すぐさまフェイトの黒いブラジャーを外せば、目
の前に現れたのはフェイトの豊かな乳房だ。真っ白な肌が少しだけ桜色に染まっている。そして、その頂にあ
る若干硬くなり始めている乳首。
なのはがペロリ、と唇を舐めそれに吸い付いた。
だが、フェイトは何も反応しない。
「フェイトちゃん、気持ちよく無いかな……?」
なのはを抱きしめたとき、自問していたことだ。何を償えば良いのか。何をすればいい。何をすれば、なの
はに償える。
いくら考えても分からない。分かったのは、償う事などできないという事。
「なのは」
「ん? どうしたの、フェイトちゃん?」
だったら、それでいい。なのはに何も償えないなら諦めよう。諦めて全てを懸けよう。全てを懸けてなのは
を愛してあげよう。
なのはを愛してあげる為に、こんな自分など全て捧げよう。
――――そして。
フェイトがなのはの唇に自分の唇を重ね、舌を突き出した。
「はぁぅ、ふぇいと、ちゃん……んぐぅ……はっ、んんっ……」
突然背中に手を回された。突然唇を重ねられ、舌を入れたれた。その事になのはが目を見開き、だがすぐに
目を閉じる。
フェイトの身体を更に強く抱きしめて、フェイトがそれに応えてくれた。
「いいよ、なのは。なのはの好きにして。好きにして欲しい」
耳元で囁かれた言葉になのはが頷いた。唇を離し、フェイトの首筋へ口付けをする。うっすらと浮いたフェ
イトの汗を舐め取り、そのしょっぱさに頬を染めて。
フェイトはなのはの唇の感触を受けながら、なのはの頭を優しく抱きしめた。
「フェイトちゃん……フェイトちゃん……」
「んっ、なのは……んくっ……あっ、なのは、気持ちいいよ……」
なのはの唇が少しずつ舌に下がっていく。その視線の先にはフェイトの震えた乳房。なのはの舌がその頂を
掠め、フェイトが唇をかみ締めて仰け反った。
なのはがフェイトの乳輪をなぞる様に舐め、乳首に吸い付き転がしていく。段々と硬くなり始めた乳首に今
度は歯を立て、片方の乳房を揉みしだく。
夢の中で何度もやっていた事。何度もやらせていた事。それが今現実にある。それが、気持ちよすぎた。夢
の中よりも何倍も。
なのはが舌を這わせるたび、嬌声が漏れるのをフェイトが唇を噛むことで抑えている。羞恥からなのか、な
のはが我慢しなくて良いといっても頑なだ。
「っ……んぐっ、んんっ……な、なの――――ひゃっ!?」
今度は臍だ。ペロペロと可愛らしい舌が、淫らにフェイトの腹を泳いでいる。それに沿って光る唾液と一緒に、
フェイトの汗が混ざっていく。
舌がどんどんと下がっていく。臍からもっと舌。なのはがフェイトのタイトスカートを脱がし、残りはス
トッキングとパンティだけ。
覚悟を決め、フェイトが唇を噛む。顔を覆い、いつ何が来ても大丈夫なのよう息を止めて。
「ひゃん! な、なの……なのはっ!?」
「んっ、はぁ……ふぇいとちゃんのここ……言い匂いだね……」
恥ずかしいとかそんなレベルじゃなかった。羞恥で死にそうだった。
ストッキング越しに、何の匂いを嗅いでいるのか。こっちは、なのはが心配で風呂にも入れなかったという
のにだ。
良い匂いな筈が無い。トイレにだって行っている。にもかかわらず、なのはは深呼吸を繰り返しながら、恍
惚に頬を染めていた。
「ぬ、脱いじゃおうね? 大丈夫恥ずかしがることなんて無いんだから」
だがなのはは止まらない。フェイトは恥ずかしがっている。止めてといっている。それでも止めないのは、
フェイトの身体が震えながら悦んでいたから。だから自分は、もっとしてあげなくちゃいけない。
ストッキングを脱がされパンティを脱がされ、羞恥に唇を噛むフェイトの身体が嬌声と共に跳ね上がった。
「フェイトちゃんのっ、はっ、んんっ……綺麗だね……んぐっ……」
「ひっ、なっ、はぁっ……あっ、くぅっ……なのっ、はぁぁ……だめぇ……」
フェイトの脚が大きく開かれた。その真ん中にあるのは、髪の毛と同じ金色の丘。そして、既に涎を垂らし
始めているフェイトの陰唇。
なのはがフェイトの下半身に入り込み、脚を更に開かせた。いやいや、と相変わらず真っ赤になりながら頭を
振るフェイトを気にせずそれを凝視する。
脚を開いたからだろう。若干開いた陰唇からは絶えず愛液が滲み、零れている。それを掬って喉を潤し、誰
にも開かれたことの無かったその門を左右に開いた。
「あっ、み、見ないでっ、ひうっ、なのはっ……うっ、あっ……恥ずかしい、よっ……!」
フェイトのひくつく膣口へ舌を突き出し震わせた。それだけでフェイトは何も言えなくなり、もはや抑えら
れなくなった嬌声に呼吸するのがやっと。
下の口は絶えず涎を滴らせている。なのはが音を立ててそれにしゃぶりつき、フェイトの味を口の中一杯に
させた。
フェイトは顔を手で覆い、抵抗が出来ずにいる。その腰がなのはの顔に押し付けられるように揺れている事が、
更に彼女を困惑させていた。
気持ち良い。気持ちよすぎて、何も考えられなくなってしまう。
耳を打つのは、自分がはしたなく垂らしている愛液をなのはが啜る音。そして、それに混じって聞えるのは
なのはの荒い息と小さな喘ぎ。
「ふぇいと、ちゃん、ふぇいとちゃん、ふぇいとちゃん……んっ、き、気持ちいよぉ……ふぇいとちゃぁん……」
くちゅくちゅ、となのはの下半身から淫猥な音がしていた。
フェイトが顔をあげれば、彼女の股に顔を埋めながらなのはが自分のパンティ越しに激しく指を上下に擦っ
ている姿。
なのはが熱い息でフェイトの陰毛を揺らし、我慢できなくなったのだろう。パンティを片足に丸め、陰核に
爪を立てながら喘ぎ、自分にしているように同じようにフェイトの陰核に吸いついた。
その、今まで以上の快楽に涙が滲む。フェイトが断続的に息を吐き出し、涙の向こう自分と同じように腰を
揺らしているなのはを見ていた。
それで、フェイトが初めて自分の意思で身体を動かした。
「な、なのはもっ、なのはも気持ちよくするからっ……」
「いいよっ、フェイトちゃん気持ちよくするのっ……ひっく……あぁっ……!?」
フェイトが身体を起こし、今度はなのはの背をベッドに預けた。なのはが必死にフェイトの逆を取ろうとし
ても、魔法を使わないこの状況で負けはしない。
視界に入ったなのはの髪と同じ色の茂みに若干躊躇いつつも、そこへ震える舌を伸ばした。
「なのは、もうこんなに溢れてる。なのはって、エッチなんだね」
「ひっ、んくっ、ふぇいと、ちゃん……! なっ、舐めないでっ……!」
構わずフェイトがなのはの陰核に歯を立てた。自分で触るぐらいなのだから、なのははここが好きなのだろう。
だったら、もっとしてあげたい。
今度はなのはが喘ぐ番だった。唇をかみ締め、何とかフェイトの上になろうとしても、フェイトはそれを許
さない。
「いやっ、私がするのっ! だからいやぁ……!」
「もぅ……じゃ、じゃあ……これでいい……?」
ここで泣き出されては適わない。後で考えればはしたないのかもしれない。ただ、そんな事は頭のどこかに
行っていた。
とりあえず、なのはを気持ちよくして上げれれば後は構わないと身体を逆にし、フェイトが脚をなのはの頭
に向け、構わずなのはの愛液を啜り続けた。
その身体がビクン、と震えた。今までよりももっと。
「んっ、んちゅ……フェイトちゃんの……」
「な、なのはっ、そこ違う! そこらめぇぇぇぇ……!」
なのはがフェイトの尻を思いっきり掴み左右に割った。舌を向けたのはフェイトの涎を垂らす陰唇の少し上。
こっちもとせがむように収縮する彼女の肛門。
普段とは違う、逆からの進入にフェイトが尻を振って逃げようとする。だがなのははしっかりと腰を抑え、
フェイトの肛門に吸い付いていた。
「フェイトちゃん、ここも気持ち良いよね? もっとしてあげるから」
「くっ、だ、駄目っ、お願いだからっ……」
「嘘は嫌……ここ、ひくひく動いてるよ……?」
フェイトが息も出来ず悶え、頭を振った。それでも我慢できず、なのはの濡れたそこに頬をすり付けながら
絶え続ける。
そんな彼女の肛門はなのはの刺激によりぽっかりと口を開け、なのはの指を簡単に受け入れた。なのはが嬉
々とした表情でフェイトの腸壁を擦り、滑る腸液と肛門の締め付けを感じていた。
それなら、とフェイトもなのはの肛門に思いっきり指を突っ込み、激しく出し入れさせ互いに肛門を犯しあう。
それからの事など、これぽちも覚えてはいない。
互いに性器を相手の顔に押し付け、顔を愛液と唾液でぐちゃぐちゃに汚しながら求め合った。胸を擦りあい
ながら舌を絡め、互いの唾液を啜りあった。そうやって、目の前の愛する人に全てを捧げあった。
なのはが笑う。フェイトがそれに応え笑みを浮かべる。時間も忘れ、何もかも忘れ自分達が一緒であることを
身体を重ねることで証明した。
そして、カーテンの隙間から朝の光りが漏れ出した頃、ようやくなのはが瞼を閉じた。
* * *
「疲れちゃったんだね……ごめんね、無理させて……」
生まれたままの姿でシーツに包まり、なのはが静かな寝息を立てている。その様子は、まるで天使のように
可愛らしくて、さっきまであんな事をしていたなど微塵も感じさせてはくれない。
フェイトはなのはに腕を貸しながら、彼女の髪を梳き寝顔を見つめていた。
「んん……フェイトちゃん……」
「大丈夫、私はここにいるから」
なのはの手を握るフェイトの顔は、今頃戻ってきた羞恥に赤く染まっている。思い出せば思い出すだけ身体は
震え頭が沸騰しそうになっていた。
でも、なのはに自分を捧げた。その事を考えれば、何も恥ずかしいことなど無い。
「ふぇいとちゃん……ずっと一緒にいてくれる……?」
寝言なのか。違うのか。なのはからはそれが判断できない。だがそれに構わずフェイトはもちろんだよ、と
彼女の唇に自分の唇を重ねた。
「なのは、ずっと一緒だよ。どんな時も傍にいる。ずっと傍で護るから。なのはを傷つける誰からも君を護り
続けるから」
思い出すのはあの雪の日の前日。
もう決めた。決めてしまった。
だから言おう。あの時、この腕の中のぬくもりが言ってくれたように今度は自分が。
「たとえ、この世の全てが敵になったって構わない。私は君だけの盾になるよ」
この先がどんな道でも構わない。君と歩いていけるなら、それが地獄への続いていても構わない。
どこまでも堕ちていこう。
どこまでも暗い闇の中を一緒に歩いていこう。
でも大丈夫。
君だけは何があっても護るから。
何を犠牲にしてでも護るから。
「――――私はその為の剣だ」
175 :
246:2008/01/27(日) 03:46:52 ID:e8g989rK
以上です。ありがとうございました。
うん、今までの話はこの為にあったんだ。さぁ、笑うがいい!
……スイマセン、笑わないでください。落ち込みます。
フェイトさんはどこまでも突き進みます。戦う意味は見失いますが……。
なのはさんの病みはここからが本番です。もうフェイトさんいないと寂しくて死んじゃいますから。
後前書きで言いましたがもう鬱分は殆どないので、期待していた方は申し訳ありません。
ではまた次回。
オレの全てのGJをあなたにささげたい!!
続き待ってます!!
>>175 相変わらずGJ!おやすみ前に良いものを読ませてもらった。
>>170あたりは読みふけってしまったぜ。フェイト…。
>なのはさんの病みはここからが本番です。
( ゚д゚) へ・・・?
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) なのはさんの病みはまだ本番じゃなかったん?
(つд⊂)ゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) なんてこった
>>175 GJ!
相変わらずあなたのSSは鬱とエロが相俟って素晴らしい。
これまで以上に全力全開で病んでいくなのはさんに期待してます。
>>175 GJ!!!!
一週間ずっと待ってました!
毎度毎度、話が私のツボに入りすぎてやばいです。
ここ数ヶ月、土日は246氏待ちでリロードしまくってますよw
鬱分がなくなるのは果てしなく残念ですが、なのはさんの病み具合を全力でwktkして続きを待ちますね。
私的には、namelessを超える病み具合に期待。
がんばってください!
>>175 GJ
だけど前回の次回予告ネタは要らなかったな
最近エリオが足りない・・・
GJ!
相変わらずの読ませて貰いました
最近読んだなのフェイで1番の作品だわ
>>159 2期はシグナムとシャマルがいるじゃん。
>>181 目下執筆中です。問題はネタが246氏のSSと似ているという点だ。
というか、「ある槍騎士〜」とも主題が被っているし。差別化のために
現在改編中。
187 :
246:2008/01/27(日) 14:46:26 ID:e8g989rK
>>185 あまり気にせずGOでいいかと。
待っています。
投下行きます。
・すみません。前回あんな事言っときながら今回「A crossroads of Fate END1.5」の続きです
・インスタントバカップル注意
・フェイトヘイト気味注意
・魔王降臨注意
・あぼーんキーワードは「A crossroads of Fate END1.5」
「それじゃあはやてちゃん、いえ、八神部隊長」
機動6課隊舎、オフィスルーム。
シャマルは白衣ではなく制服姿で、はやてに言う。
「本局の方に行って来ますね」
「ああ」
はやては、笑顔で頷く。
「無理して早く戻ってこんでもええよ。大きな事件も起こりそうないし、少しの怪我やっ
たらあたしとリィンでも何とかなるさかいな」
童顔でニヤニヤと笑いながら、はやてはシャマルに言う。
「あの……いえ、出来るだけ早く戻るようにします」
頬を軽く染めて、視線を恥ずかしそうに下に向けつつも、口元で笑いつつ、シャマルは
そう言った。
「ええって、気ぃせんでな」
はやてはニコニコと楽しそうに笑っている。
「で、では行ってきます」
「ん、頼んだで」
シャマルが、オフィスの入り口に向かって踵を返したとき、その横から、別の声がかけ
られた。
「シャマル、ユーノの事、よろしくね」
フェイトの声に、シャマルは一瞬、動きを止める。
「はい……解っています」
シャマルはフェイトを振り返らずに、そう言った。
「ゆっくり休んで早く良くなってって、伝えといて」
はやてが苦虫を噛み潰したような表情をしているのに、フェイトは気付いていない。
「はい」
静かに言って、シャマルはオフィスを出て行った。
────まだ恋人ごっこ続けてる気でおるんか、アレは。
はやてはそう、声には出さず毒ついた。
その脇で、リィンは空中に浮かんだまま、胡坐をかいて腕を組み、流し目でフェイトを
見る。それも、軽蔑のものだ。
正直な話、はやて自身もユーノに好意は持っていた。初期的な恋愛感情であったといっ
て良い。ユーノがいなければ今頃自分は氷付けで虚数空間にポイか、アルカンシェルで蒸
発させられていたかのどちらかである。
しかし、ユーノがだれそれと付き合ったからといって、それがユーノの意思であるなら、
相手がよほどの悪女でもない限り、否定するほどではなかった。ましてそれが自分の大切
な従者であり、家族であるヴォルケンリッターの1人となれば尚更である。むしろ今のは
やては、シャマルの背中を押したくてしょうがないのだ。
──が、ここで所謂“伝言ゲーム”的ミッシングがあることに、はやてとシャマルはま
だ気付いていない。
はやてとシャマルは、それぞれに別口ではあるが、なのはルートの情報を知ってしまっ
ている。つまり、フェイトはクロノの仕事の為にユーノに色目を使っている、という物だ。
こうなると、自然のものである、フェイトがユーノを心配する行為も、全て色眼鏡がかか
って見えてしまう。シャマルとはやてには、フェイトが不自然さを作らない為の演技をし
ているようにしか見えないのだ。
本来ならはやては情報を精査すべき立場の人間であるし、シャマルもヴォルケンリッタ
ー・システムの中ではそう位置づけられている(シグナムは自ら陣頭に立つ旧いタイプの
将である)。しかし、だからといってフェイトの本心を問い質すには、この問題はあまり
にプライベート過ぎた。
その為、はやては機動6課隊員には、ユーノは重態で面会謝絶だと流し、フェイトがユ
ーノの元へ行かないようにしていた。
もっとも、なにがなんでも面会謝絶というわけではないのだが、心身ともに衰弱しきっ
ている為、あまり好ましくないのは事実である。ましてフェイトなど行かせてたまるもの
か、とシャマルとはやては考えていた。
そして、この事を知っているのは、他にはリィンフォースIIと、ザフィーラのみだった。
ヴォルケンリッターでも、ヴィータはなのはに、シグナムはフェイトにそれぞれ陶酔して
しまっている為、知ればうっかりでもこぼしかねない。
ともあれ、行き違いはいまや機動6課隊長陣全体に飛び火し、フェイトの想いは、はや
てという防波堤に遮られている状態に陥っていた。
「さて、あたしはちょっとシャーリーのとこ行ってくるで。リィン、ついてきぃ」
シャマルを見送ってからしばらくして、書類の決裁を終えたはやては、そう言って、席
を立った。
「はいです〜」
リィンはそれについて行く。
廊下に出て、はやては、リィンに話しかける。
「まぁ、アレはどーでもええとして、問題はなのはちゃんのほうやな」
困ったように言ってから、軽く溜息をついた。
「そーですねぇ」
後ろ向きに飛行しながら、リィンは頷く。
「なのはちゃん、ユーノ君にカミングアウトされて、少し戸惑ってしもたんや。けど、本
気で嫌いになったんやない。むしろ好きやって気持ち、忘れられないでいる」
けれど。
少し偏向してはいるが、経緯を知っているはやては、こう考えていた。
「なのはちゃんに、今のユーノ君支えるんは、無理や。まだ、相手に求める恋しかできへ
ん。以前のユーノ君やったら、それでもよかったんやろうけど、もう、駄目や」
一度立ち止まり、困ったような顔を、オフィスの方に向けた。
「けどそれは、あたしも同じやけどな……」
そして、僅かに俯き、自嘲するように、言った。
「今のユーノ君に助けられるんは、あたしの知っとる限りでは、シャマルしかおらへんの
や」
2時間後──時空管理局本局・中央医療センター
コン、コン……
ドアがノックされる。
「はい、どうぞ」
個室に入れられているユーノは、病棟用ベッドの背を起こし、文庫本を読んでいた。仕
事ではなく、プライベートで読んでいるフィクションノベルである。
ノックを聞くと、ユーノはその本から視線を上げ、そう答えた。
「失礼しますね」
本局においてある白衣を着て、シャマルは入ってきた。慈愛に満ちた微笑を湛え、ユー
ノの傍らに進んでくる。
「シャマルさん、来てくれたんですね」
ユーノの表情が、ぱっと明るくなった。
「はい、来ちゃいました」
悪戯っぽく、くすっ、と言ってから、シャマルはパイプのスツールを引き寄せ、ユーノ
の傍らに腰かける。
「まずは、軽く、診(み)させてもらいますね」
「あ、はい」
シャマルの言葉に、ユーノは布団を捲くり、パジャマの胸をはだけた。
なで肩の印象からは意外にも、胸筋のついた胸板に、シャマルは自分の右手を、探るよ
うにそっと走らせる。
ユーノは、顔を赤くした。
────でも、まだ、回復途上ね……
シャマルの方もユーノの身体に触れて少し興奮を覚えつつも、その判断を下して、顔を
少し難しそうに歪めた。脂肪がすっかり落ちてしまっている。
数週間に渡って、本来人間の限界を超えた無理を続けていたユーノの身体は、最低限備
蓄されているべき栄養をも欠乏させていた。
「食事とかは、普通に採っても、大丈夫でしょうが、まだ、無理には動かないでください
ね。看護師さん達の言うこと、ちゃんと聞いてますか?」
「あ……はい」
顔を真っ赤にしてしまいつつ、ユーノは気恥ずかしそうに視線を下げて、そう言った。
「それじゃ、ご褒美です」
シャマルはそう言って、にっこり笑うと、そっと顔をユーノに寄せて、キスをした。
「ん……」
「ちゅっ……」
2人して、うっとりと目を細める。
重ねるだけだが、しっかりと押し付けあってから、ゆっくりとはなれる。
「あの、すみません、なのはと、フェイトは、どうしていますか?」
ユーノは、目を開くと、そう、シャマルに訊ねた。
「まだ、気になりますか?」
微笑みながら聞き返すシャマルだが、眉は、幾分寂しそうに下がった。
「2人に、悪い事をしたのは、事実ですから。まだちょっと、先の事になるだろうけど、
きちんと、謝っておきたいんです。特に、なのはには」
「そうですね」
ユーノの言葉に、シャマルは頷いて、かるく、ふぅ、と溜息をついた。
「あっ! で、でも、それだけですから」
シャマルの様子を見たユーノは、慌てて言うと、シャマルの両肩に手を回し、抱き寄せ
た。
「ユーノ……君……っ」
かぁっ、と、シャマルも顔を赤くする。
「確かに、なのはの事、忘れていません。でも、今の僕が、側に位置ほしいと思う人は、
あなたですから……シャマルさん、ですから……っ」
それは恋人同士の抱擁であるようにも見え、少年が母親に縋りつくようにも見えた。
「大丈夫です……約束は守りますから」
シャマルはそう言って、もう一度、しっかりとユーノにキスをした。
「ふぅん、そう言う事だったんだ」
突然、シャマルのさらに背後から、その声はかけられた。
シャマルはスツールから立ち上がって、身構えるように振り返り、ユーノと2人、その
声の主を、驚愕の表情で見つめる。
「私が駄目で、フェイトちゃんが駄目だったら、今度はシャマルさん? ユーノ君、ホン
ト尻軽だね……」
「な……のは……」
呻くように、ユーノがその人物の名前を呼ぶ。
なのはの顔は、満面の笑顔。だが、それがこの状況にあって、よりいっそう不気味だっ
た。
なのはは、ゆっくりとベッドの元まで歩いてくる。
「意外だったよ、ユーノ君が、そんな、女の子なら誰でも良いような人間だったなんて」
「なのは違う、そうじゃない!」
ユーノは必死の表情で言い返そうとするが、なのははそれを、左手を出して制した。
「でも、誰でも良いんなら、私でも良いよね?」
「えっ?」
ユーノと、シャマルが、キョトン、と目を円くした。
「あれからたくさんたくさん考えたんだ」
「なのは……?」
だんだんと、低く、重くなっていくなのはの声。
「たくさん考えてね、やっぱり、私はユーノ君じゃないと駄目だって解ったんだよ。例え、
ユーノ君が、自分に優しくしてくれる女の人になら、誰でも擦り寄っちゃうような人だっ
たとしてもね」
ユーノに向かってそう言うと、なのはは、満面の笑顔のまま、シャマルに視線を移した。
「シャマルさん、ご苦労様だね。恋人役、もう必要なくなったから」
「え……?」
なのはの言葉に、シャマルは呆気に取られる。
「これからは、私が、ずーっと、ずぅっとユーノ君を、アイしてあげるから。だから、も
う、他の女の人の事なんか、見る必要ないんだよ?」
なのははそう言うと、ユーノの手を握り、ベッドから無理矢理引き起こそうとした。
「なのはっ……そうじゃないっ……っ」
ドンッ
ユーノが反射的に何か言いかけた、次の瞬間、シャマルが、なのはを突き飛ばした。
ドサッ、と、なのはは床に倒れる。しかし、悲鳴も上げず、そのままゆっくりと、立ち
上がりなおした。
「シャマルさん?」
なのはが、少しだけ驚いたように、シャマルを見た。
「本当のところを言うと、ユーノ君が立ち直って、またなのはちゃん達と良い関係が築け
るのなら、私は身を引いても良いと思ってました」
険しい表情で、シャマルは言い、なのはを睨む。
「でも、今の貴女を見て、考えが変わりました。私は、ユーノ君を、これ以上、傷つけさ
せません。ヴォルケンリッターが癒し手、湖の騎士の誇りに賭けて!」
その右手に、ネックレスに通されたクラールヴィントが、まだ待機状態ではあるものの、
握られている。
「泥棒猫が……その気になって……」
シャマルの態度に、なのはの表情が、一瞬、酷く歪にゆがんだ。だが、すぐに、満面の
笑顔に戻る。
「いいよ、今日のところは大人しく帰ってあげる」
なのははそう言って、踵を返した。
「でも、ユーノ君……? 許さないからね……」
病室から出て生き様に、なのははユーノを振り返り、そう言った。
その眼光は、ギラギラと、狂った獣のように、濁った光を放っていた。
>>189-195 今回は以上です。
「燃え上がる〜」の方は、場面ががらっと変わるところということもあって、
だんだんと妄想がこっちよりになってしまって、集中して書き上げる事にしました。
(とは言え突発的に「燃え上がる〜」を落とすかもしれませんが)
しかし全3話+1話を予定していたのが、長引いてしまい全4話+1話に。
いちいち長くて申し訳ありませぬ。
それとフェイトファンの皆様、申し訳ありません。
>>196 うっひょう!! これは良いシャマル先生!!!
この先なのはがどんな風におしおきタイムに突入するのか気になります、そしてフェイトが空気になりそうな予感が…
とにかくGJです。
GJ!黒い!黒いよなのはさん!
つうかフェイトさん周りに誤解されてマジカワイソス…
>>196 素晴らしく魔王です GJ!!
「泥棒猫」お約束ですよね。
そういえばこの言葉って何が原典なんだろ?
自分が知っている範囲では月姫かな?
でもまあ、探せばたくさん出てくると思う
というか、最近の長編はヤんだなのはさん多過ぎだろwww
愛の形なのかアンチの1形態なのか悩むところだな……
>>201 nice boatやマナマナに代表されるヤンデレという流行でしょうね。
エロオ・モンデヤル、淫獣なキャラが流行る時もあればカッコイイ槍騎士や司書長
が流行る時もある、おバカフェイトさんが流行ったときもあるんだ
次はクーデレなヴォルケンズの将あたりが来そうだが、どうだろうな?
うーむ…作者さんに罪はないし一本一本は非常に面白い作品なんだが
こう立て続けに病み系来るとなかなかキツいものが…
つまり……和み系や癒し系が今、この時期に投下されれば新鮮に受け入れられるというわけか!!
ちょっと一期のあの娘と三期のあの娘組み合わせてくる
から質問。
ドクターのアジトでフェイトが崩壊止めようとしてる場面で、近場に被験者の生命ポットとか写ってた?
なら、次はシャマルさん物が流行る
愛にあふれたハートフルなラブコメなら今の鬱々とした雰囲気が一変するよ!
しかしシャマルさんの魅力を皆で分かち合いたいのと同時に、シャマルさんを独占してたいと言う気持ちもある
参ったなぁ
電波送信完了
207 :
フォル:2008/01/27(日) 18:16:35 ID:l+atPaak
続き投下良いですか?
おけー、かもんはりあっぷ!
209 :
フォル:2008/01/27(日) 18:21:46 ID:l+atPaak
では、続き投下します
・クロなの
・本編7年前くらい
[03/A's to A's 3rd]
翌日、クロノの心配通りアースラ艦内はなのはの話題で持ち切りだった、
『Sランク試験受験者の十二歳の少女』『本局武装隊のエース』『復帰後僅か一ヶ月の受験』と、
話題にするにはお釣りが来る程の内容だからだろうが、クロノとしては少々抑えて欲しかった、
なのは本人がこの場に居たらきっと噂の一つ一つが重く圧し掛かり、実力が出し切れないかもしれない、
そう考えると、クロノがなのはを朝の早い内に現地に向かわせたのは正解だったと言える。
きっと今頃は試験の結果を待ちながら昼食を取っている頃だろうと、
正午を少し過ぎた時刻を指している時計を見ながらクロノが思う。
そして、予想通りならそろそろ来ても可笑しくない人を待ち、心を落ち着ける、
噂を聞きつけた、金色の髪の執務官候補の少女を待ちながら。
艦長室の椅子に座り事務を片付けながら、クロノはフェイトの行動を予想する、
この時、はやては捜査官の任務で遠い異世界に遠征中、ユーノも無限書庫の仕事に従事していた、
ユーノとはやてに関してはそうなる様仕組んだ訳ではなかったが、
二人に迷惑を掛けずに済ませる事が出来る、それだけで十分拾い物だった。
やがて、部屋にノックの音が響き渡り、間髪入れずに足音が部屋に入り込んで来る、
クロノ『艦長』の部屋でこのような失礼な行動を取れる人は数える程しか居ない、
管理局の一般魔導師制服に身を包んだ見目麗しい少女、フェイトが険しい表情でクロノの前に立つ。
「クロノ、ちょっと良いかな」
フェイトの声にクロノは無言の肯定で返し、机上の書類から目を離さずに迎え入れる、
「なのはの事、どうして黙ってたの?」
冷たい声で呟くフェイト、まだ小柄な体躯ながら、滲み出る威圧感は凄まじい物が有った、
彼女の高い魔力素質の影響なのかもしれないが、仕事柄慣れているクロノは気にも留めずに言葉を返す。
「なのはの意志を尊重したまでだ」
「なら、どうして私に教えてくれなかったの?」
「もし教えたとしたら、きっと君はなのはを止める為に説得する、だから教えなかった」
フェイトが微かに顔を顰める、フェイトも自身そうしたであろうと想像し、言葉を返せないでいた、
書類から目を離さないクロノを睨み付けるフェイト、
しかし、その真っ直ぐ向けられた瞳からは怒りではなく、悲しさや寂しさといった感情が漏れ出ている。
「クロノは……なのはの事を何とも思ってないの?」
微かに震える声で、呟く様に話すフェイト、
「……思わないはずが無いよ」
「なら、どうして!」
フェイトが大声を上げた所でクロノがフェイトの方に向き直り、はっきりとした口調で言い放つ、
「もし僕が拒んでもなのはは一人でやるだろう、それにユーノやはやても居る、
止める事が出来ないのなら、せめて近くで見守る事くらいしか出来ないからな」
「でも!」
「落ち着け、フェイト執務官候補!」
「―――ッ!」
クロノが一喝し、興奮気味のフェイトを僅かながら落ち着かせる、
「なのはは明確な目標を持って試験に挑んでいる、それを邪魔するつもりか?」
「私、そんなつもりじゃ……」
「僕はこの一ヶ月のなのはの安全を守ると約束した、君はなのはの何を守るつもりだ」
クロノが自らの誓いを告げ、慣れない怒声に微かに息を切らす、
低く冷たいクロノの言葉に慄くフェイト、その身体から急激に力が抜け、肩が震え始めている、
深く俯く顔、目尻に溜まった涙が零れ、頬を濡らしていく。
「それなら……どうして、なのはは悲しい顔をしていたの……」
消え入りそうな声でクロノへと呟くフェイト、そして返事も待たずにドアへ向かい、走り去って行った。
部屋に一人残されたクロノは、先程まで集中していた書類を丁寧に片付け、ベッドに腰掛けて今の言葉を思い返す、
試験の結果を確認しようと、立ち上がって着ていた衣服を部屋着からバリアジャケットに替え、部屋を出ようとする。
「きゃっ!」
「うわっ!」
しかし、部屋から一歩踏み出した所で、突如眼前に現れた人と正面から衝突してしまった。
「すみません、大丈夫ですか……って、なのは!?」
「いたた……クロノ君?」
クロノが突き飛ばしてしまっていたのは、探しに行こうとしていた高町なのはその人であった、
幸いにも衝撃はそこまで大きくは無く、すぐになのはの手を取り立ち上がらせ、部屋に招き入れる、
「大丈夫か」
特に振舞うものも無く、バリアジャケットを解除したクロノは大き目のソファーになのはと並んで座る、
なのはは俯いたまま黙り続け、クロノは何かとなのはの様子を伺い、一言も会話を交わしていなかった。
暫くの間沈黙が続き、やがてなのはがこの静か過ぎる空気に耐え切れず、口を開く、
「そ、そういえば、クロノ君って自分の部屋でもバリアジャケットなんだね、この前もそうだったけど」
「いや、部屋では客が居ない限り――」
少し落ち着いたのか、なのはの話す何でもない事で自分の目的を思い出すクロノ。
「そういえば、試験の結果はどうだったんだ?」
唐突ななのはの来訪でクロノが忘れかけていた事を問い質す、元々結果を聞く為になのはを探そうとジャケットを着込んでいたのだ、
フェイトの言葉通りなら、合格は無理だった可能性が高いと、慰めの言葉を捜すクロノ、
「うん、合格したよ」
だが、予想外の結果をあっさりと告げられ目を丸くしてしまう。
「そ、そうか、良かったな」
「ありがとう、クロノ君。後で皆にもお礼言わなくちゃ」
クロノとしては、喜ぶというより驚いていると言った方が正しかった、
任務中の事故から一年間のブランク、復帰してからも僅か一ヶ月で合格という俄かには信じ難い事をなのはは成し遂げている、
「……何か有ったのか?」
それなのに、なのははクロノの部屋に入ってから、一度も笑顔を見せていなかった。
「えっ? ううん、何にも無いよ」
しかし、なのははクロノの言葉を否定し笑顔で答える、
作り笑顔を向けられ、フェイトの言っていた事は本当だったと口で言われるより理解するクロノ、
だが、クロノはそれ以上追求する事は無く、なのはが口を開くのを待ち続けていた。
「――――クロノ君、ごめんね」
十分程経過したところでなのはが小さく呟き、クロノに肩を寄せる、
それを何も言わずに支えるクロノ、若干頬が紅潮していたが、態度には表さなかった。
「気にしないでくれ、このくらいの事ならいつでも構わない」
主語の無い謝罪の言葉だが、クロノはその意味を何と無く理解は出来ている、
「本当は、ちょっとだけ辛かったんだ」
一度話し始めてしまった以上、言葉はなのはの意思を無視して詰まる事無く溢れ出続けていく、
「だけど、クロノ君の隣に居たら凄く安心出来て、もう何でもいいかなって、そう思っちゃった」
そう言い、クロノの肩により強く身体を押し付けるなのは、
殆ど密着している様な状態だったからか、クロノは姿勢を維持しつつも顔は明後日の方向を向いている。
「……良かった、なのははこういう時に人に迷惑を掛けたくないと一人で抱え込む性格だから」
クロノの指摘になのはが萎縮する、誰にも言うつもりは無いという所が図星だったのだろうか、恥ずかしそうに頬を掻く、
「僕は、なのはが素直に話してくれて嬉しい」
精一杯の勇気で恥を捨て、心に思う事を飾らず投げかけるクロノ、
それを受け取ったなのはは心からの笑顔でクロノに身を任せ、そんななのはの頭をクロノがくしゃくしゃと撫で回す。
「何だか子供みたいだな、なのはは」
「そうかな……、これからもこうして居られるならずと子供のままでも良いかな、なんて」
クロノがかなり硬く握り込まれた拳をなのはの額に軽くぶつける、
な微かに呻き声を上げるなのは、痛そうに額を押さえながらも笑顔が途切れる事は無い、
「僕はいつまでも子供に構ってあげられるほど暇じゃない、少し頭を冷やせ」
「にゃはは、ごめんね」
顔を真っ赤にして照れを隠すクロノの姿に噴出すなのは、
「守ってくれてありがとう、クロノ君」
ぽつりと、なのはが囁いた。
213 :
フォル:2008/01/27(日) 18:25:19 ID:l+atPaak
今回は以上です
個人的にクロノは可愛い妹達を黙って見守るお兄ちゃん的な立ち位置だと思ってます
>>205 画面上で一緒には映ってないけど、21話でトーレ・セッテと対峙した場所からそれほど移動してないと思う。
GJ
いよいよクロなの本格始動か?
>可愛い妹達を黙って見守るお兄ちゃん的な立ち位置
実際ロッサに「みんなのいいお兄ちゃん」と評されてるしな。
最近このスレのクロノはフェイトさんとニャンニャンばっかの気もするがw
逆にここんところ淫獣のエロが減ったような。
>>213 乙。もう3話目だけどちょっと淡々としすぎてないか?
こう、インパクトがないっつーか。よく分からない描写もあるし。
あ、でも、だからといってこっからヤンデレになられても困るけどなw
>>203 烈火の将の時代が来るか…楽しみじゃわい。
っていうかシグナムのSS見たい、それもラブやエチイありのが。
誰か書きませんか? まあそのうち自分で書くけど。
しかしップリングできるキャラいないしな、やっぱヴァイスあたり?
ところで「甘党艦長〜」の番外編っていうか別時間軸のSSできたんで投下しますが、準備良いですかい?
エリティア書いてる
それはさておき投下どぞー
カモン
221 :
ザ・シガー:2008/01/27(日) 21:23:22 ID:9TzJMGb9
それじゃあ投下開始します。
A’sの5〜6年後くらいの時間軸(なのは達が中学くらい?)の短編で番外編です。
そして今回はまだエロ無しで。
222 :
ザ・シガー:2008/01/27(日) 21:23:58 ID:9TzJMGb9
甘党艦長と俺物語 番外編 奥様は○学生 (前編)
俺の姓がハラオウンになってもう今年で5年目、まったく年月が過ぎるのは正に“光陰矢の如し”ってやつだ。
もうすっかり家族としてこの一家に馴染んだ事に日々喜びを感じている。
でも、悩みもあるんだこれが。
この前、家の娘のフェイトがお友達を呼んでお泊り会とかしたんだが、まったく最近の中学生はあんなに凄えのか? マジで、全員発育良すぎだぜ。
そんな娘っ子達がパジャマパーティーとかしてるんですよ? そして俺も男な訳ですよ?
未成熟な果実たちの甘酸っぱ〜い香りを嗅いでたら変な気分に……いや! 俺には美人の妻がいるんだ、邪念よ立ち去れ!
でもね正直に言うとね、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ立ちました(具体的にどこかは言えないぜ?)、うんちょっとだけ。
でも年頃の女の子ってなんであんなに良い匂いがするんでしょう? だれか研究したまえ。
ところで“立った”って言ったらこの前アルフが人間形態でパンツ一丁
そこまで読まれた所でジョンの日記は引き裂かれた。
引き裂いた主はもはや説明するまでもないだろうが、彼の妻であるリンディ・ハラオウンその人である。
リンディは輝くような満面の笑顔である、だがその背後には悪鬼羅刹でもいるのかと思わせる程に凄絶な殺気の黒い炎が燃え上がっていた。
「未成熟な果実…甘酸っぱい香り…アルフのパンツ……随分と愉快な日記ねぇ〜ジョン?」
そんな言葉を漏らしながらリンディは笑顔の端をひくつかせる。
まあ無理もない、愛する夫が娘の同級生やら使い間のあられもない姿に劣情を抱いているなんて書かれた日記を読んだのだから、彼女の怒りももっともだ。
リンディは思わず力を込めてバラバラにしたジョンの日記帳を魔法で修復すると、元あった場所に何事もなかったように戻す。
表面上はいつもの穏やかな笑顔だがその腹の底は活火山の溶岩の如く煮えくり返っていた。
(まったくジョンったら! なのはさん達はおろかアルフにまで欲情するなんて、どうしてくれようかしら…)
リンディはそんな事を考えながらふと手鏡で自分の顔を見る、そして軽く溜息を吐いた。
「はぁ〜……やっぱり若い子の方が良いのかしら? そう言えば私も今年で3×才、もう40の大台が近いのよね‥‥最近少し肌の張りが落ちてるし、やっぱりもう若くないわ…」
リンディは同じ年代の奥様方が聞いたら実に妬ましいだろうセリフを漏らす。
しかしこれもまた仕方のない事だろう、まだ20代でも十分通用するような美貌を持つリンディでも一人の女である、自身の美に対する不安は決して消せないのだ。
そしてリンディは一つの決心をすると通信モニターを開いて一人の親友の下に通信を繋げる。
「こんにちは、レティ」
『あら、リンディじゃない。どうしたの?』
「実はこの前回収したロストロギアが少し必要になったのよ、都合つかないかしら?」
『ええ!? ちょっ‥‥それは流石に‥管理局の提督がロストロギアを私用に持ち出したら不味いでしょ』
「住吉の純米大吟醸」
『オッケエエエ!! 今すぐ何か理由つけてそっちに送るわ!!』
レティは酒の名前を出されただけで即座にイエスの答えを返した。
こうして一つのロストロギアがハラオウン家にやってくる事になる。
「うったわれる〜もの〜♪ おっれたっち、うったわれる〜もの〜♪ヘヘ〜イヘ〜イ」
仕事を終えたハラオウン家のお父さんことジョンは変な鼻歌を歌いながら海鳴の我が家に
223 :
ザ・シガー:2008/01/27(日) 21:25:11 ID:9TzJMGb9
帰り着く。
「ただいま〜」
そして今日も愛する妻の待つ家のドアを開ける、だがそこには見覚えのない人間が立っていた。
ドアの先に立っていたのはリンディによく似た緑色の髪の少女だった。
見たところ10代半ばの年頃で、幼さを残しながらも整った美しい顔立ちが見る者を惹きつける魅力を持った美少女である。
思わずその少女の姿に目を奪われて唖然としていたジョンだが、すぐに意識を覚醒させてドアを閉めた。
「すいません、部屋間違えました!」
勢い良くドアを閉めて、ふと部屋の表札を見るそこには見慣れた自分の家の部屋番号とハラオウンの名前が書いてある。
何度確認してもここは自分の家だ。
(あれ? じゃあ何で知らない子が俺の家に? もしかしてこの年でもうボケた? それとも幻覚?)
そんな思考がジョンの頭の中を駆け巡りひどく狼狽を呼び起こすが、彼はなんとか表面上は冷静さを取り戻してもう一度ドアを開けた。
「お帰りなさいジョン♪」
そこには先ほどの少女が満面の笑みと妻と同じ声で彼を迎えた。
「え〜‥‥話を要約すると“ロストロギア使って若返った”と?」
「はい♪」
先ほどジョンを迎えた少女の正体は無論であるが、彼の妻リンディ・ハラオウンである。
彼女は色々と裏技を使って仕入れたロストロギアを用いて娘のフェイトと同じくらいの年頃に若返った、と言うのだ。
ジョンはそんな説明を聞き、半ば呆れた顔をする。
「しかし何でまたそんな事を‥‥」
「それは日記に‥げふんげふんっ!」
「日記?」
「い‥‥いえ、たまにはこういうのも面白いと思って‥‥ホホホ」
「はぁ‥‥そうなんだ」
「それじゃあ、晩ご飯の支度するわね♪」
リンディはそう言うとパタパタとスリッパの音を立ててキッチンへと消えた。
ジョンはそんな彼女の後姿を見ながらふと邪念を思う。
(ああ〜オッパイ小さくなっちゃったなぁ‥‥でも年頃の少女というのも中々に乙なもんだぜ‥‥いや! なに考えてんだ俺!? 相手はフェイトくらいの年だぞ? 邪念よ去れ! アイアム正常! ロリコンチガウヨオレノーマルヨ)
もちろんだが、しばらく彼の脳裏から邪念が消える事はなかった。
「お待たせジョン♪」
テーブルにつきテレビを眺めていたジョンの下にリンディが夕食を乗せた盆を持って現われる。
224 :
ザ・シガー:2008/01/27(日) 21:26:11 ID:9TzJMGb9
それだけならば、まあ普通の食卓だったろう‥‥だが問題はリンディの服装だった。
「へっ!?」
リンディのエプロン姿を見たジョンは呆けたように口を開けて目を丸くして驚愕に固まる。
順当に考えれば裸エプロンというのが第一の予想に来るだろう、だがジョンとリンディはそんなプレイなど既に数え切れぬ程に行っているのでそれで驚きはしない。
リンディはあろう事かエプロンの下にセーラー服を着ていたのだ。
10代半ばに若返ったその身体でセーラー服の上にエプロンを装着したリンディの姿は輝くような魅力に満ちている。
いつもの豊満に熟れた艶めかしいボディラインでなく緩やかな凹凸をした身体に、細く締まったすらりとした肢体、まだ幼さを残したあどけない顔に宿る笑顔は正に華といえるものだった。
そんな彼女にはセーラー服はいささか似合いすぎる代物である、破壊力を魔法に例えるならエクセリオンバスターACSに匹敵するだろう。
ジョンはそのセーラー服美少女奥様の破壊力に完全に思考をフリーズさせる。
リンディは思いもよらぬその効果に内心でほくそ笑みながらテーブルに食事を並べていく。
「どうしたのジョン? ボーっとしちゃって」
「いや、あんまり似合ってるんで‥‥っていうかどうしてそんな服持ってんの!?」
「この前通販で♪」
「はあ‥‥そうっすか‥」
そんな会話をしながら二人は夕食を終える。
そして食後のひと時を居間のソファに腰掛けてテレビをゆったりと観賞しているのだが、ジョンはテレビどころではなかった。
リンディはいつもなら隣に座って身体をそっと寄せてくるのだが今日は一味違う、彼女はその少し小さくなった身体でジョンの膝の上に乗っていたのだ。
お陰でリンディの頭が邪魔になりテレビが見難い事このうえないのだが、ジョンはそれどころではない。
眼前からはリンディの髪が果実の如く甘い香りを放つ。それも年頃の少女になったせいか、いつもより少し甘酸っぱいような芳香でもってジョンの鼻腔を刺激する。
さらに膝の上に乗せられたリンディの柔らかい尻の感触が否応無く官能をそそるのだ。
ジョンは必死でこの誘惑に耐える。
いつものリンディならば即座にその場で押し倒して犯すところなのだが今の彼女は年頃の少女である。
いくらジョンでもそんな少女を犯すのは気が引けるのだろう。
彼は意外に紳士だった。
「ええ〜っとですね‥‥姫、大変言いにくいのですが、あなた様のドタマが邪魔でテレビが見れねえでございますから、ちょっとどいて頂くと幸いなんですが」
ジョンは緊張の為か口調がおかしい、リンディはそんな狼狽する彼に嬉しそうな笑顔で返した。
「良いじゃない、これくらいの体格なら問題ないでしょ? それとも私が膝に乗るの嫌?」
「いや……そういう訳じゃ…」
リンディは身をよじり振り返る、普段でもそれなりにある身長差がさらに開き、上目遣いになった潤んだ瞳がジョンの目を捉える。
そして摺り寄せられる未成熟な、だがそれでいてしっかりとした起伏を持った身体が柔らかい感触でジョンの肌を刺激する。
リンディは誘っているのだ、特に言葉にした訳ではないが明らかにジョンに対して情交の誘惑を仕掛けている。
225 :
ザ・シガー:2008/01/27(日) 21:27:18 ID:9TzJMGb9
熱を帯びて潤んだ瞳と押し付けられる柔らかい肢体がその証拠だ。
「ねえジョン‥‥そろそろ、シない?」
「えっ!? でもそれは‥」
「私って魅力無い?」
「いや、そう言う訳じゃないけど……さすがにその状態は色々と問題あるんじゃ…」
「でも“未成熟な果実”も良いんでしょ?」
「うん、まあ確かにそんな事を日記に書いたけどさぁ、さすがに実際喰うとなると問題がね……あれ? なんで俺の日記の内容を!?」
「まあ、それは置いといて…」
「置いとかないでよ! 重要だよそれ! ……っていうか子供達が帰って来るし、まだ時間早いし…」
「今日はみんな帰ってこないわよ♪ だからほら、我慢なんてしないで良いのよ?」
リンディは甘い吐息と共に妖しく誘惑しながら硬くなり始めたジョンの股ぐらにそっと指を這わせる。
そして手慣れた絶妙な力加減で服の上から彼の肉根を焦らすように刺激しながら着ているセーラー服の胸元を肌蹴させて服の下の肌をちらりと見せる。
そこには美しい白い肌の緩やかな起伏を持つ乳房、そして綺麗な桃色の頂が見えた。
「し、し、し、下着付けてないぺたっやちょじょ!!」
セーラー服美少女小悪魔に理性を攻撃されるジョンは舌をかんでまともに言葉を出すことも出来なくなりつつあった。
狼狽するジョンの様をリンディは楽しそうに眺める、そして耳元に近づけた唇からまるで糖蜜でも溶かしたような甘い囁きをかけた。
「だってサイズが全然違うんですもの、しょうがないでしょ? それに上だけじゃなくて下もね…」
そう言いながらリンディは短いスカートの端を摘んでほんの少し持ち上げる、そこには締まった細く美しい太股と何も着けられていない付け根があった。
「ほら、早く来てぇ」
甘い吐息と猛毒のような誘惑の言葉そして若く瑞々しい発展途上の肢体、その全てがかもし出す魔性にジョンの理性は遂に決壊する。
気付いた時にはリンディの身体はソファの上に押し倒されていた。
続く。
226 :
ザ・シガー:2008/01/27(日) 21:28:49 ID:9TzJMGb9
投下終了です。
エロ編はできたら今夜遅くにでも書き上げて投下します。
レティ提督!れてぃてーとーーーーく!!!!
GJ!GJっしたっ!
微塵も自重しようとしないその意気や良し!
エロ編も楽しみにしてます
>>226 GJ!!(`・ω・´)
可愛いよロリンディさんwww
リンディさんは最高だな!
そうきたかぁ…w
GJだぜ畜生!!
我慢できるわけないよなジョンw
>226
乙。だが、ぐっぢょぶはレティさんに。
>227
だが、これでこそ、というものだ。
このロストロギアで次はレティ提督自身を……
次スレあたりからエリオ祭開催の予感。
というか俺の願望だがな
>>213 いつもGJです。
ひとつだけ野暮を言うと、候補ってのは役職じゃないから、
「フェイト執務官候補!」って呼び掛けはちょっとアレです。
「執務官補佐」とかならアリなんですが。
>>222 もうさレティ提督&作者さんたら〜
もうリンディーさんを止められる奴は居ない
>>231 双生児(ソーセージ)の悪エリオンていう電波受信した
>>218 超期待してる。
相手はヴァイスかエリオだろうが、姐さんをエリオのような若輩者に捕られるのもシャクだから、やっぱヴァイスがいいと思う。
俺もシグヴァイSSのメモは溜まってきたんだがまとめる時間がないんだ。
SS書いてると時間があっと言う間にすぎるからなぁ…。
頑張ってくれ、同志よ…。
>>226 うはリンディさんテラカワイスww
というかジョン、下手したら去勢されるぞwww
日記の扱いには気をつけましょう。
236 :
26-111:2008/01/27(日) 23:42:57 ID:b0Z3/CA8
投下予告、よろしいでしょうか?
「諜報者〜」の続きではないです
・メインはティアナとエリオ
・非エロ
・タイムテーブルは14.6話くらい・・・のつもり
・使用レス数23レス
・タイトル:小さな騎士
では、投下行きます
237 :
26-111:2008/01/27(日) 23:44:18 ID:b0Z3/CA8
書き忘れ
・微妙に、拙作「烈火の将の“楽しみ”」の設定を持ち越しています・・・が、気にする程じゃありません
では、今度こそ、投下をさせていただきます
238 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:44:54 ID:b0Z3/CA8
「整れーつ!!」
時刻は正午前。今日もクラナガンの空は晴天に恵まれ、機動六課隊舎に併設された訓練場には夏の日差しが燦々と降り注いでいる
六課フォワードの教官役にして、スターズ分隊分隊長:高町なのは一等空尉の号令の下、駆け足で4人の新人は整列した
スバル、ティアナ、エリオ、キャロの4人は、息を切らしながらもびしっと整列する
午前中の訓練の過酷さを物語るように、彼らの着衣は泥や汗でべたべたに汚れていた・・・しかし、そんな汚れた格好ながらも、彼らはまだまだ意気軒昂な様だ
そんな頼もしい姿になのははにっこりと笑って、
「うん、それじゃあ、午前の訓練はここまで」
「「「「はいっ!ありがとうございました!」」」」
ぴったりの呼吸で返ってきた4人の言葉に、彼女は一つ頷いた
「もう、みんな息はぴったりだね。ツーマンセルは勿論、フォーマンセルのコンビネーションもかなり様になってきたよ」
「えへへ、そうでしょうか?」
照れ笑いを浮かべるスバルに、隣に並んでいたティアナが呆れ口調で窘めた
「まだまだ詰めが甘いって、昨日ヴィータ副隊長に言われたばっかりでしょうが・・・」
「あはは、ヴィータ副隊長は厳しいからね・・・でも、詰めが甘いっていうのは、ヴィータ副隊長なりの褒め言葉なんだよ?
“詰めが良ければ言う事はない”って、本当は言ってあげたい筈なんだけどね」
「そうでしょうか・・・?」
なのはの言葉に、思わず顔を見合わせてしまうエリオとキャロである
背丈はチビッココンビとも称される自分達とさほども変わらぬ鉄槌の騎士だが、彼女の指導内容は、かなり“おっかない”
愛用のアームドデバイス:グラーフアイゼンで、文字通り“叩いて鍛える”のがヴィータの流儀である
模擬戦で、怒声を叩き付けられながら追いかけ回された経験がある4人は、揃って溜息を吐き出した・・・そんな様子に、なのはは苦笑を浮かべてしまう
「4人ともモード2にも慣れてきたみたいだし・・・エリオは、ストラーダの単独跳躍。もう完璧だよね」
「はい!大分うまく扱えるようになったと思います」
「うん。それじゃあ・・・午後からは、ちょっと新しい訓練に入ろうと思うんだ」
新しい訓練
その言葉に、4人はびしっと姿勢を正し、気持ちを引き締めた
239 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:45:29 ID:b0Z3/CA8
「スターズ、ライトニング、どちらもツーマンセルでのコンビネーションはかなり上達したわ。
だから、しばらくお互いにパートナーを入れ替えて、ツーマンセルの訓練をやってみようと思うの」
なのはの言葉に、4人は思わずお互いの顔を見合わせた
パートナーを入れ替える・・・それはつまり・・・
「それじゃあ、あたしとキャロのコンビと、ティアとエリオのコンビ・・・ですか?」
4人を代表したスバルの質問に、なのはは頷いてみせた
「当面はその組み合わせで行こうと思ってる。スバルとエリオ。ティアナとキャロのコンビも訓練しようとは思ってるよ。
前衛同士、後衛同士の連携も大事だからね。それじゃあ、お昼休みにしよう。昼食の時間にでも、色々話しておくんだよ」
「「「「は、はいっ!」」」」
○小さな騎士
一同は空きっ腹を抱えて隊舎に戻り、食堂で大皿に盛られたパスタとサラダボゥルをやっつけるべく、テーブルを囲んだ
普段ならば、主にスバルが食卓を賑やかに盛り上げるのだが、今日は4人とも静かである
何となく、お互いに顔を見合わせている様な雰囲気があった
「うーん・・・キャロとコンビかぁ・・・」
「あの・・・その・・・ティアさんに比べれば頼りないとは思いますけど、よろしくお願いします。スバルさん」
「あ、ごめんごめん。頼りないなんて思ってないよ。ただ、ティアとのコンビに慣れすぎてたなって思っちゃってね」
「まぁ、それはお互い様よね・・・エリオとしてはどう?キャロに代わって私がパートナーって言うのは」
「ええっと、その、頼もしいです。ティアさん」
「こっちこそアテにしてるんだから、しっかり頼むわよ」
「が、頑張ります・・・」
つっけんどんな態度のティアナに、自信なさげに頷くエリオだが、スバルはそんな2人を眺めて、ふむ、と頷いた
「・・・頭脳派コンビ、だね」
240 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:46:04 ID:b0Z3/CA8
間違いでもあるまい。ティアナは名実共に新人4人のリーダー格。エリオは存外冷静な判断ができる少年で、4人の中では副官ポジションである
スバルは斬り込み隊長として4人を引っ張る役であり、キャロには状況に合わせて自在にサポートできる能力がある
「そうね・・・クロスシフトは幾つか使えなくなるけど・・・エリオのスピードと、私の幻術は相性良いかもしれないわね」
「その点、あたしとキャロのコンビは、今までとそんなに変わらないね。より単純明快になったというか、一本槍になったというか・・・だから、あんまり心配要らないよ」
「はいっ。全力でサポートしますっ!」
フルバック:キャロの役目はパートナーを選ばず、為すべき事も変わらない
C+ランクの魔導師ながら、高位のブースト系統を行使できる彼女の本分は“補強”であり、パートナーの長所を伸ばす、或いは短所を補うことなのだ
「あんまりブーストってして貰ったこと無かったんだよね・・・何だか、楽しみだなぁ〜」
「あのね、スバル・・・あんまり調子に乗って、転ばないようにしなさいよ。で、私とエリオのコンビは・・・良くも悪くも複雑になっちゃうわよね」
「そうですね・・・僕は、フロントアタッカーのスバルさんみたいな前衛役にはなれませんし・・・」
「私は、キャロみたいにブーストで支援ができない。エリオのスピードと幻術の組み合わせは、色々面白いことができそうだけどね。
ただ、高速型への射撃支援は・・・どうしても、誤射の危険が付きまとうのよね」
誤射・・・ティアナ達の中では、ホテル・アグスタで犯したミスのことはまだ記憶に新しい出来事である
ヴィータのサポートが間に合ったから良かったようなものの、実戦仕様の魔力弾でスバルを誤射してしまうところだったのだ
その後、模擬戦でなのはに“撃墜”されるという経緯を経て、精神的にも一回り大きく成長することができたのだが・・・やはり、苦い思い出である
何となく重くなった空気を吹き飛ばすように、ティアナはにやりと不敵な笑みを見せて言い放った
「あのね、あんた達・・・この私が二度も三度も同じミスを犯すわけないでしょうが。ね、エリオ、少しは信用しなさいよ」
「は、はいっ!」
彼女が浮かべた不敵な笑みに勇気が湧いたのか、エリオは元気良く返答した
そうして、午後の訓練が始まる
なのはの指示の下、普段とは違うツーマンセルでの訓練に最初は少し戸惑っていた4人だが、夏空が茜色に色付き始める頃にはそこそこの連携を見せるようになった
241 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:46:37 ID:b0Z3/CA8
今、訓練場では2対1での模擬戦が繰り広げられている・・・ティアナとエリオが、バリアジャケットを纏ってシューターを撃ち込んでくるなのはを目指して突き進んでいた
ちなみに、スバルとキャロのコンビは先に模擬戦を済ましていて、今は見学中・・・ブーストを受けたスバルの突貫は見事なものだったが、
距離を置いていたキャロが無防備になったところを狙われ、まず彼女がアウト
スバルは唇を噛み締めながらもウィングロードを疾走し、なのはに詰め寄る。力一杯叩き付けたリボルバーナックルは恐るべき事になのはのシールドを叩き割ったが、
ナックルの先端が捉えたのはなのはのジャケットではなく、彼女の愛杖:レイジングハートの先端だった。やばい、と思う暇も与えられず、零距離でシューターを受け、アウト
結果だけを見れば、課題を多く残した惨敗と言えるが、スバルの拳がなのはのシールドを打ち破ったのは初めての事である。見るべき点も多かった
そして、今、市街戦仕様で構築された訓練場では、エリオとティアナが走っている
ティアナは両手に構えたデバイス:クロスミラージュでシューターを迎撃しながら、走る。ひた走る
その様子を眺めながら、なのはは少しだけ眉を顰めた
(・・・突っ込んでくる、ただそれだけ・・・?)
2人は、シューターを迎撃しながらこちらに向かってくる
エリオのスピードは隊長陣を含む六課前線メンバーの中でも上位にあるが、陸戦騎士である彼の俊足は短距離での高速移動に限り発揮される
未だに相対距離は30m程。ティアナの射撃は十分な威力で届く距離だが、エリオの間合いではない・・・なのはとしては、突っ込んでくるエリオを、ティアナがサポート
そんな布陣を予想していたが・・・これは少々外れたようだ。“悪い意味”で
「レイジングハート」
『Divine Shooter』
少し、手を変える。誘導操作弾をディバインシューターに切り替え。放たれた8発の光弾が、捻れた軌跡を描きながらエリオとティアナに襲い掛かった
迫り来る光弾を見据えながら、ティアナは足を止めて手中の相棒に命じた
「クロスミラージュ!」
『Load Cartridge』
「仕掛けますか、ティアさん!」
「そうね。手筈通りに、行くわよエリオ!クロスシフト・D!」
「了解!!ストラーダ!カートリッジロード!!」
『Explosion!』
242 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:47:11 ID:b0Z3/CA8
空薬莢を弾き飛ばしたストラーダに魔力が満ちる
エリオは手中の愛槍を頼もしげに見やると、夕焼け空の中で誘導弾を放ってくるなのはをきっと見上げ、単身突っ込んだ
「この、当たれぇっ!」
八方から迫るシューターを狙って、ティアナはクロスミラージュをトリガー
オレンジ色の魔力弾は複雑な軌道で襲い来るシューター6発にぶち当たり、見事に迎撃して見せた・・・だが、撃ち漏らしが二発。こちらは・・・
「クロスミラージュ!モード2!」
『Dagger Mode』
拳銃型をしていたクロスミラージュが変形し、銃口とグリップから魔力刃が伸びた。近接戦仕様のダガーモードの扱いはまだまだ未熟だが、正面からの攻撃を受ける程度はできる
かなり危なっかしい構え方だが、ティアナは迫る2発のシューターを何とか受け止めた
視界の隅でなのはが動く。レイジングハートの先端に魔力光・・・砲撃だ
「エリオ!!」
「了解!!クロスシフト、行きます!!」
魔力を漲らせたストラーダを縦横に振るう。穂先から振り出された衝撃の刃が周りの廃ビルの外壁をぶち破り、彼らが走っていた大通りは一瞬で粉塵に満ちた
「目くらまし・・・!?」
エリオの姿を粉塵の中に見失ったなのはは砲撃を中断。いつぞやの戦技披露会の時も、同じような状況でシグナムに接近を許したことがあった・・・
零距離からのシュツルムファルケンという豪快な捨て身っぷりで、危うく撃墜されるところだったのだ。エリオに、同じような真似ができるとは思えないが、
何となくデジャヴを感じながら、なのはは眼下からのエリオの奇襲に備えて身構える
予想通りに、粉塵を割ってエリオが飛び掛かってきた。ストラーダをフォルムツヴァイ:デューゼンフォルムに変形させた、大加速突撃
ただそれだけならば、なのはは難なく対応できたであろう。“それだけだったならば”
「!!?」
243 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:47:44 ID:b0Z3/CA8
なのはは思わず息を呑んだ
眼下からエリオが飛び掛かってくる・・・“6人のエリオ”が突っ込んできた
(ティアナの、幻術!!?)
それしかない。咄嗟にエリオの魔力を見分けて、彼の実体を見つけ出そうとするがエリオの方が速い。シューターで迎撃するにはあまりにも距離が近すぎる
「レイジングハート!」
『Oval Protection』
彼女の周りを、薄紅色の魔力防壁が包み込んだ。バリア強度としては平面型に比べると見劣りするが、とにかく攻撃を食い止めて、離脱する時間が欲しい
6人の、疾駆するエリオの中でいずれか一人。本物のエリオを見極めて、シューターで落とす。そう決めて、少年騎士の突撃に受けて立つ
だが・・・
「えっ?」
プロテクションに接触したエリオの・・・全てが掻き消えた
思惑を見透かされていた事に衝撃を受けながら、なのはは周囲を見回す。大通りの粉塵は薄くなりつつある・・・ティアナの姿が微かに見えたが、エリオの影は見えない・・・?
左右に視線を走らせるが、居ない・・・そうしている間にも、ティアナが構えるクロスミラージュの先端に魔力の煌めきが宿った
『Master!Danger overhead!』
「上!?」
レイジングハートの警告に、なのはは頭上を振り仰ぐ
居た
眼下から襲い掛かってきた幻影達と同じく、デューゼンフォルムのストラーダを抱えたエリオ。ブースターから推進炎が迸り、一散にこちらに向かって突撃してくる
ご丁寧にも、ティアナの魔力誘導弾を引き連れたその落下攻撃になのはは驚き、息を呑み・・・同時に、感心した
ティアナはきっちりと考えていたのだ。かつての自分が犯したミス・・・同じ轍を踏まぬ為の手段を、構築していた
244 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:48:18 ID:b0Z3/CA8
ティアナとスバルのコンビネーション:クロスシフトはA・B・Cの三種類
スバルが攪乱し、ティアナが全力射撃を叩き込むAシフト。ティアナが牽制し、スバルの一撃必殺を導くBシフト
そして、苦い思い出のあるCシフト・・・これは、二人での同時攻撃を狙ったシフトだった
エリオとの今回のフォーメーション:Dシフトは、掛かる負担こそ大きいものの、これまでの3つのシフトの長所を集めた良いとこ取りのシフトだった
誤射の危険を除く為、同時に攻撃のタイミングを合わせる為、誘導を直接制御せず“エリオの座標”を基点とする魔力誘導弾を彼の追従させる
・・・この時点で、少なくとも、Bランク魔導師の仕事ではない
加えて、ティアナはエリオの必中を導く為に、フェイクシルエットまで併用している・・・魔力を捻り出しているリンカーコアは悲鳴を上げているだろう
それでも、ティアナは両手で構えたクロスミラージュの銃身に、あるったけの魔力を注ぎ込んでいる
狙う瞬間は、ただ一瞬 ――― !
「だああああぁぁぁぁぁっ!!!!」
『Speer schneiden!』
頭上で、大上段に振りかぶったストラーダから二発の空薬莢が弾き出された
落下ベクトル、デューゼンフォルムの自己加速、そしてエリオの膂力と魔力が加味された斬撃が、なのはの展開しているオーバルプロテクションに接触し、魔力の干渉に火花が散る
ティアナに負けず劣らず、エリオも成長している・・・こうして、渾身の斬撃を受け止めてみれば良く分かった
徐々にバリアに食い込んでくるストラーダの穂先に続いて、エリオに追従していたオレンジ色の魔力弾が炸裂し・・・ついに、プロテクションは叩き割られた
エリオが叫ぶ
「ティアさん!!」
「・・・クロスファイア、シュートぉッ!!!」
最早、この次の手は無い。身に宿る全力を振り絞って、ティアナは叫んだ
以前身を以て知った、クロスファイアの集束モード。エリオの斬撃がなのはのプロテクションを叩き割ると同時に、ティアナは撃った
なのはは小さく笑顔を浮かべると、愛弟子の成長を祝福するように、その砲撃に身を委ねた・・・
245 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:48:50 ID:b0Z3/CA8
アスファルトの上にぶっ倒れたティアナの姿を視界の端に確かめて、エリオは慌ててティアナのカバーに付いた
クロスファイアの着弾が有効弾だったのならば良いが、油断はできない。相手は、高町なのは教導官なのである
いつ、爆風を斬り裂いて魔力弾が飛んでくるか分からない・・・倒れたティアナ程ではないが、エリオもすっかり息が上がっている。今の状態でどれほどのカバーができるか
だが、そんな心配は杞憂に終わった
爆風が晴れた後、姿を見せたのは、バリアジャケットの裾を少々焦がしたなのはだったからだ
彼女の苦笑を拵えた顔で、両手はデバイスを持ったまま頭上に掲げられている・・・“被撃墜”というサインだ
つまり・・・
「参ったなぁ・・・まさか、あんなシフトで来るとは思ってなかったよ」
「・・・え・・・?」
「あ・・・その・・・あれ?」
地面に下りたって、苦笑を浮かべたままそう呟くなのはに、ティアナとエリオは顔を見合わせるばかりである
「ティアナ、大丈夫?立てる?」
「え、あ、は、はい。大丈夫です・・・???」
「え、ええっと・・・あの、なのはさん・・・?」
「何?」
バリアジャケットを解除して、制服姿に戻ったなのはに、ティアナとエリオはますます混乱した様子であった
そんな姿を面白そうに眺めて、なのはは大きく頷いて見せた
「うん、よく頑張ったね。2人とも」
その言葉にどういう意味が籠もっているのか、じわじわ理解できてきた2人である
「ティアー!エリオー!2人ともすごいよーっ!!」
駆け寄ってきたスバルに飛び付かれて、2人はようやく、完全に理解した
246 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:49:22 ID:b0Z3/CA8
自分達は・・・一勝を挙げたのだ
ティアナとエリオはスバルに抱き付かれて、キャロに祝福されて、ようやく、快哉を叫・・・ぶ前に、安堵の余りぶっ倒れた
だけど、倒れたままでも、
「「・・・ぃやったああぁぁぁぁっ!!!!」」
2人は、ようやく挙げた大金星に、拳を突き上げて夕焼け空にそう叫んだ
「それじゃ、整れーつ」
「「「「はいっ!!」」」」
午前と同じく、一列に並んだ4人は、午前中以上にぼろぼろだが・・・顔には隠しようの無い喜色で満ちていた
そんな様子に、なのはは苦笑を拵えて、小さく溜息を吐いてしまう
「・・・まさか、一本取られちゃうとはね。ティアナ、エリオ、凄かったよ。Dシフトだっけ?良い作戦だった。
スバルとキャロは、勝ち星こそ無かったけど、小細工無しであれだけの打撃が出せるようになったっていうのは、本当に凄い・・・今日も、みんな良く頑張ったね」
「「「「ありがとうございますっ!!」」」」
「今月は変則ツーマンセルでの訓練を続けるつもりだから。4人とも、それぞれのいつもと違うパートナーとは仲良くね・・・今更言うことでも無いかな?」
笑顔で顔を見合わせる新人4人に、なのはも吊られるように笑顔を見せた
「それじゃあ、今日の訓練はここまで。夜の訓練は今日はお休みだから・・・4人とも、ゆっくり休むんだよ」
「「「「はい!お疲れ様でしたっ!」」」」
夕日に包まれた訓練場は、仮想構築物を消し・・・その姿をただの更地へと戻した
夕焼けに染まる隊舎を目指しながら、4人はようやく挙げた初めての一勝に興奮した様子で隊舎に戻ってゆく
その道すがら・・・
247 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:49:55 ID:b0Z3/CA8
「でも、ティアずるいよー。あのDシフト?新しいの考えてたんだったら、私にも教えてくれたら頑張ったのに・・・」
口調こそ拗ねたような口ぶりだが、スバルの顔は明るい・・・彼女が本気で拗ねることなどあるのだろうか?
「あー、あのシフトはね・・・正直言うと、私の今の実力じゃ、エリオとのコンビじゃないと使えないのよ」
「え、どうして?」
「フェイクシルエットの幻影を突っ込ませたタイミングで、エリオは上を取ってたでしょ?」
「うん」
煙に身を隠したタイミングで、ソニックムーヴとデューゼンフォルムの加速を併用した大跳躍でなのはの頭上に飛んだ・・・だけど、
「スバル。あれと同じ真似ができる?」
「う・・・無理。ウィングロードは隠せないし、エリオほど速くない・・・」
「そういうことよ。今の私には、あそこでオプティックハイドを併用できる余裕は無いし・・・でも、今回はうまくいったけど、もう同じ手は成功しないわね。
目くらまし前提、幻術混じりの攻撃なんて、通用するのは最初の一回だけよ。そういう点で言えば、スバルとキャロのコンビの方が、よっぽどうまく行ってたんじゃないの?」
ティアナの言葉にエリオは頷いたが、当人2人は渋面を見合わせるばかりだ・・・勝ち星を挙げた2人にそう言われても・・・
「最前衛と最後衛のペアって言う弱点を突かれたけど・・・スバル、あんた正面切っての突撃でなのはさんに一撃入れかけてたのよ?」
「そっちの方が、ずっとすごいですよ。僕達のコンビじゃ、なのはさんの守りを切り崩すのにあれだけの手間が必要だった事を、
スバルさんとキャロは真正面からやってのけたんですよ?」
ティアナとエリオにそう言われて、2人は顔を見合わせて、にこっと笑った
「・・・そう言われてみれば・・・」
「・・・うん、そうだね。よっし!次は絶対徹してみせるんだから!」
「頑張りますっ!」
やる気を漲らせるスバルとキャロに、ティアナとエリオも顔を見合わせて小さく笑顔を作った
「でも、スバルの場合、攻略の鍵は“キャロをどう守るか”って事よね」
248 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:50:27 ID:b0Z3/CA8
「う・・・ティア、何か良いアイデア無い?」
「うっさい、自分で考えなさいよ。私は今後のシフト考えるので手一杯なんだから」
そう言い返されて、スバルは唸りながら考える・・・考えて考えて考え抜いて、頭から黒煙が噴き出しそうになりながら出た結論は・・・
「私はフロントアタッカーで最前衛。キャロはフルバックで最後衛・・・キャロの支援を貰えるように立ち回りながら、なのはさんに攻撃・・・あれ?」
早速、思考が詰んだようだ
どちらも、前と後ろの両極端なポジションに位置する2人である。キャロを守ってばかりいては、スバルは攻めに回れない
スバルが攻めに回ってしまうと、キャロを守ることができない。キャロを自分と同じ位置まで前に出しては・・・速攻で狙われるだろう
「あ、あのスバルさん・・・?」
「・・・」
キャロの心配げな呼びかけは、黙考するスバルの耳に届いていたのかどうか
うーん、うーんと唸るスバルに、ティアナは呆れ顔だが、エリオとキャロは心配そうである・・・と、不意にキャロが体勢を崩した
「きゃっ!?」
スバルの方にばかり気を取られていた所為で、足下に落ちていた小石を踏んで、転んでしまったのだ
どてっ、と転んだキャロを、スバルは慌てて助け起こしてやりながら声を掛けた
「キャロ!大丈夫!?ごめんね、私がぼーっとしてたから・・・」
「あ、大丈夫です。全然平気ですよ。ちょっと肘をすりむいただけですから。医務室で絆創膏貰ってきます」
「あ、それじゃあ連れてってあげるよ。よっと」
「わ、きゃっ?スバルさん!?」
スバルは、キャロの前で背中を向けて跪くと、彼女の両脚を抱え込んでそのまま立ち上がった
尤も、重傷でも何でもない、少し肘の擦り傷から血が滲んでいるだけのキャロとしては、恥ずかしいばかりである
「それじゃあ、あたし達は医務室に寄ってから食堂に行くから・・・ティアとエリオは、お先にどうぞ」
249 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:50:59 ID:b0Z3/CA8
「うん、わかったわ。スバルこそ転ぶんじゃないわよ」
「あの、あの、スバルさん・・・えと、恥ずかしいですよ・・・」
「良いから良いから。それじゃ、行ってきます!」
頬を真っ赤に紅潮させたキャロをおぶって、スバルは医務室を目指して走り出した
2人の小さな背中を見送って・・・ティアナは盛大に溜息を吐く
「全く・・・こうと思い込んだら人の話なんか聞きゃしないんだから・・・ちょっとだけ、キャロに同情するわ」
「ティアさんも同じようなことが・・・?」
「何度も、ね。あの馬鹿には振り回されっぱなしよ・・・訓練校時代からこっち、ずぅっと、ね」
「あ、あははは・・・」
エリオとしては、乾いた笑いで応えるしかないのであった
「さ、先に食堂に入りましょ。流石に私もお腹が空いたわ」
「そうですね。お先にどうぞって言ってましたし、先に食べていましょうか」
食堂に移った2人は、とりあえず、先に夕食を摂ることにした
食事中の話題は、やはりというか何というか、“隊長格”のティアナと生真面目なエリオである。2人のコンビネーションについての話題が主だった
フォークを手にしたまま、料理が冷めるのも気にせず、2人はあれこれと議論を交わす・・・そんな席に、意外な闖入者が姿を見せた
「何や何やー?大金星挙げたお二人さんは、食事中まで作戦会議か?」
「「や、八神部隊長!?」」
「はい、八神部隊長やよー。ここ、空いてるのん?」
「え?え、えぇ。後から、スバルとキャロが来るとは思いますけど・・・」
「ん、了解や。よい、しょっと」
テーブルの上に、食事が載ったトレイを置いて、はやては気楽な調子で席に着いた
ちなみに、ティアナとエリオは固まっている。そんな2人の姿に、はやてはくすっと微笑むと
250 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:51:34 ID:b0Z3/CA8
「ご飯時まで部隊長さんする気は無いよ。たまにはみんなと一緒に食べたいなー。と思うただけや」
「は、はぁ・・・」
「うん、今日も美味し・・・ところで、2人はさっきから難しい顔して、折角なのは隊長から一本取ったのに、少しも浮かれんと次の作戦会議しとったん?」
「えぇ、そうです・・・」
「真面目なのは感心やけど、真面目すぎるのも肩が凝るよ・・・揉んで欲しい時はいつでも言ってな。主にティアナ」
「き、恐縮です・・・が、結構です・・・」
両手を何やらわきわきとさせているはやての姿に、ティアナはきっぱりと断った
不満そうな顔になるはやてである。彼女が将来、セクハラで局を追われるようなことが無いように、今は祈りたい
「そんで、新しい作戦は何か思い浮かんだん?」
「いえ、特には・・・」
「現状、ティアさんはスバルさんとのコンビが長かったですし、僕もずっとキャロとのコンビでしたから・・・当面の課題は、“すり合わせ”です」
「そっかそっか」
エリオの言葉に、はやては笑顔でうんうんと頷いた
「具体的にはどうするん?何かプランがあるの?」
「とりあえず・・・訓練の時に、基礎的な動作からおさらいしていこうかな。と」
「お互いに、今までのコンビネーションの呼吸というか、リズムというか、そういうのがありますから・・・まだまだ、これからです」
機動六課の配属されてから、まだ半年足らず・・・苦楽を共にした仲間であり、並以上に親しい間柄ではあるが、コンビネーションとなるとまだまだだ・・・
ティアナとエリオは、そんな風に思っている
ふと、はやての後ろから、長身が姿を見せた・・・ライトニング小隊の副隊長:シグナムである
「主はや・・・八神部隊長。こちらでしたか」
「ん、シグナム。シグナムはこれからご飯か?」
「はい・・・ティアナ、エリオ。この席を使わせて貰っても良いか?」
「ど、どうぞ」
頬桁に拳を叩き込まれて以来、ティアナは何となくシグナムが苦手であ
251 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:52:07 ID:b0Z3/CA8
どこか暗い顔のティアナに気付いたシグナムは、少しだけ表情を緩めて、微笑んで見せた
「ティアナ、エリオ。今日の訓練ではようやく高町に一泡吹かせたそうだな。話は聞いたぞ」
「いえ、その、そんな、一泡吹かせたなんて・・・偶然、うまくいった様なもので・・・」
「偶然であれ何であれ、お前達の連携が高町の実力を上回ったという事実は揺るがん。慢心はいかんが・・・2人とも、成長したな」
「「は・・・はいっ!ありがとうございますっ!!」」
シグナムからの称賛に、ティアナとエリオは思わず席を立って直立不動の姿勢を取った
思わず、目を丸くして2人を眺めてしまうはやてとシグナムである
「・・・2人とも座れ。注目されているぞ」
「「・・・あ」」
ようやく、食堂中が静まり返って自分達が注目されていることに気付いたらしい
2人は揃って真っ赤な顔になると、慌てて席に着いた・・・普段から、なかなか人を褒めない烈火の将に褒められたことが嬉しかっただけなのだが・・・
あちこちから、くすくすと忍び笑う声が聞こえてきた。ますます縮こまるティアナとエリオである
「それで、先程から部隊長と話していたようだが・・・今後の訓練についてか?」
「はい」
「コンビネーションの精度を高める訓練について、色々打ち合わせを・・・」
そこまで言って、エリオはふと思い付いた事があって、シグナムに尋ねた
「あの、シグナム副隊長」
「何だ?」
「シグナム副隊長と、ヴィータ副隊長のコンビ歴は長いんですよね。お二人は、何か特訓とかしたんですか?」
ふむ、とシグナムは唇に指を当てて考えた
己と同じ、ヴォルケンリッターの一人である、鉄槌の騎士とのコンビ歴は長い・・・長い、なんてもんじゃない
新人達と同じポジションで言えば、ヴォルケンリッターのフロントアタッカーはヴィータ。シグナムはガードウィング・・・いや、守りに特化したザフィーラと区別して考えるなら、
遊撃を本領とする彼女のポジションは、アタックウィングというところだろうか
252 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:52:47 ID:b0Z3/CA8
そして、ガードウィングにザフィーラ・・・但し、エリオとは違い、ザフィーラの役目は、完全に“守護の為の中衛”である
最後衛:フルバックにシャマルが立ち、央に夜天の王:はやてが据わり、ヴォルケンリッターの布陣は万全となる・・・シグナムとヴィータは、どちらも前衛ポジションである
古代ベルカの騎士は、一対一での戦技に特化しているが、当代の主:はやての騎士となってからは、集団戦闘での連携にも重きを置くようになった
その点に関して・・・特別な訓練などはしていない。決め手となったのは・・・
「特訓などはしてはいないが・・・まぁ、長らく寝食を共にした間柄ではあったしな・・・やはり、戦技の訓練だけでは互いの呼吸を伺い知ることはできんものだ」
シグナムのその結論に、何を思い付いたのかはやてはにやりと邪悪に笑った・・・絶対に、ロクでもない思い付きだ
「よし、ほんなら、部隊長さんとして協力せなあかんな、これは。うん」
「・・・部隊長?」
一人で何やら結論を付けて、うんうんと頷くはやてに、エリオとシグナムは訝しむような顔を作る
ティアナは、何となく予想が付いた様だが、はやては機先を制して、“部隊長命令”を下した
「新人4人は、今日からそれぞれ同じ部屋で寝泊まりするように。生活リズムのレベルで、二人のコンビネーションの向上を図る・・・うん、我ながら名案や♪」
「「え、ええええぇぇぇぇっ!!!!!!?」」
食堂への廊下では、ヴィヴィオと手を繋いだなのはとヴィータが話しながら歩いていた
253 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:53:19 ID:b0Z3/CA8
「う〜、リミッター付きとは言え、まだ4人掛かりでも遅れは取らない自身があったんだけどなぁ・・・今回は、純戦術レベルで、完全にティアナに負けてたよ・・・
スバルにはバリアを破られるし・・・キャロのブースト付きだったとは言え・・・悔しいなぁ」
口では悔しいと言いながらも、なのはの顔は嬉しそうだ
「ま、そんだけなのはの教導であの4人が伸びてる。そういうことだろ」
「それ、あの子達に言ってあげればいいのに・・・でも、そろそろ限定解除して相手をしなきゃいけない時期かなぁ・・・」
「そ、それは流石に、まだ早ぇんじゃねーか?」
「そうでも無いと思うけどね・・・モード3の運用許可を出したら、一度、エクシードで訓練したいな」
「・・・せめて、フルドライブまで待ってやれよ・・・」
そんな話をしながら、食堂に向かっていると・・・
「「え、ええええぇぇぇぇっ!!!!!!?」」
「うわっ?何だぁ?」
「今の・・・ティアナと、エリオ?」
「や、や、や、や、八神部隊長!?あの、流石に、部隊長命令とはいえ、その命令には承伏致しかねますっ!!」
「何や?ティアナ。照れんでも良ぇやん。もうお風呂で裸まで見せた仲やん?」
「み、見せた訳じゃありませんっ!あれはスバルにタオルを取られたからですっ!!」
全裸を見らられた事がある。という事実を否定することを忘れている辺りに、彼女が混乱の極みにあることを察していただきたい
254 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:53:51 ID:b0Z3/CA8
「ティアナ、エリオ!何だよさっきの大声は!?」
「はやてちゃ・・・八神部隊長。どうかしましたか?」
大声が聞こえて、食堂に駆け込んできたなのはとヴィータは、開口一番にそう尋ねた
エリオは真っ赤な顔で俯いたまま。ティアナはテーブルに身を乗り出して、こちらも真っ赤な顔ではやてに噛み付いている
シグナムはそんな怒号もどこ吹く風・・・と言わんばかりに夕食を満喫していた。はやてはと言えば無敵の笑顔でティアナの異論を黙殺している
「お、なのは隊長。部隊長として、新人4人のコンビネーションスキルの向上に協力しよ思うてな」
「コンビネーションスキルの向上・・・?具体的には?」
「簡単やよ。さっきシグナムが言うてくれたんや・・・“戦技の訓練だけでは互いの呼吸を伺い知ることはできん”っちゅうてな。
せやったら手っ取り早く、寝食を共にして、生活レベルで2人の呼吸を合わしていくのが一番やん?なのは隊長とヴィータはどう思う?」
「「・・・うーん・・・??」」
なのはとヴィータは、はやての説明にそれぞれ首を傾げて考え込んだ
間違った事では無い・・・そうは思う。真に密な連携というのは、戦技の訓練に励むばかりでは身に付かないものだ
互いの呼吸を知る。という点では、思い切って環境を整えるのも良いかもしれない・・・
「・・・私としては、反対する理由は無い。かな?」
「なのはさんっ!?」
「あたしもだ。良いんじゃねーか?仲良くやれよ」
「ヴィータ副隊長までっ!?」
はやての賛同者となってしまったなのはとヴィータに、ティアナは悲鳴の様な声を上げてしまった
ちなみに、エリオはというと、耳の裏まで真っ赤になって俯いている
「あれ?なのはさんに部隊長達まで・・・みんなでどうしたの?」
「エリオ君。お顔真っ赤だけど・・・どうかしたの?」
医務室から戻ってきたらしい。肘にガーゼを張ったキャロと、彼女のおぶって連れて行ったスバルが食堂に姿を見せた
「スバル!あんたもちょっと聞きなさい!実は、八神部隊長が ―――
255 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:54:23 ID:b0Z3/CA8
かくかくしかじかどうたらこうたら、とティアナは現状を説明した。息を切らしているティアナに、スバルはきょとんとした顔で、
「え?別に良いんじゃないの?」
「何でよっ!!!?」
「あたし達は白星取れなかったし、そうしてコンビネーションががっちり噛み合うようになるんだったら、やってみたいな。それに・・・」
にまーっ、とだらしない笑みを見せると、スバルはキャロの小さな背中に後ろから抱き付いた
「昔から、妹か弟が欲しかったのよね〜。良いじゃない、共同生活!面白そうだし!」
「ちょっ、き、キャロ!あんたはどう思うわけ!?」
「わ、私も・・・スバルさんと同意見・・・かな?」
後ろから抱き付かれて、頭の上に顎を乗せられた格好のキャロも、どうやらスバルの味方のようだ
いよいよ八方が塞がったティアナは、隣の席に座っている少年をキッと睨み付け・・・ようとして、首筋まで真っ赤になって顔を俯けている姿に、怒りのやり場を無くしてしまった
何だか、すっかり自分が悪者になったような気分までしてくる
「はぁ・・・わかりました、わかりましたっ!部隊長のご厚意、決して無駄にはしませんっ!」
「ん、良う言うてくれたっ!ほんなら、今日から寮やのうて、隊舎の客室使うて良ぇよ。アイナさんがマメに掃除してくれてたから、すぐ使えるようになってるから」
最早、言葉さえ無くしたティアナは、がっくりと脱力した
「・・・どこまで手回しが良いんですか部隊長・・・」
食事を終えた4人は、取りあえず一度寮に戻った
一時的とはいえ、隊舎の一室で過ごすとなれば細々とした私物を取りに行かねばならないからだ
「・・・はぁ」
256 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:54:55 ID:b0Z3/CA8
「ティア、さっきからおかしいよ?どうしたの?」
「あのねぇ・・・いきなりこんな話になったら、誰だってこうなるわよ・・・」
「でもさぁ・・・エリオのこと、嫌い?あたしはあの子のことは結構好きだよ?良い子だもん」
スバルの言葉を聞いて・・・ティアナの頭は、少しだけ冷えた
そう、十代半ばの多感な時期に、“異性と同居”を命じられれば思わず暴れたくなるのは事実だが、エリオはまだ10歳・・・どう贔屓目に考えても子供だ
本来ならば“異性”扱いするのさえ間違っている・・・間違っている筈だ
「でも、何だか懐かしいなぁ・・・訓練校で同室になったときも、ティアナは最初、つんけんしてたよね。それが今じゃ私なんかとこんな仲だもん」
「う、うっさいわね」
「だから、エリオともきっとうまく行くよ。うん、ダイジョブ!あたしが保証する!」
「何の保証よ馬鹿スバルーっ!!!」
だが、やはり顔を真っ赤にして、ティアナは着替えの詰まったバッグをスバルの顔面に向かって投げ付けるのであった
さて、寮から着替えその他の私物を持ってきた4人は隊舎に戻り、はやてから許可が出た客室に向かった
余談ながら、この客室というのは、その名の通り、本来は賓客向けの部屋であり、寮の個室なんぞよりもずっと広く、快適な作りになっている
絵的に分かりやすく言うならば、なのはとフェイトが共同で使っている寝室と同じ部屋だと思っていただきたい
それぞれ、ドアを開けて部屋の様子を見た4人は思わず廊下で顔を見合わせて、
「ぃやっほー!!!」
スバルは実に嬉しそうに部屋に駆け込んでいった。今頃はきっと、デカいベッドの上で飛び跳ねているに違いない
いつまでもガキっぽい本来の相棒に溜息を吐きながらも、ティアナはカチコチに緊張しているエリオに声を掛けた
「突っ立ってても仕方無いわ。早く休まないと明日に響くし・・・入りましょ」
257 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:55:30 ID:b0Z3/CA8
そう促されて、エリオはティアナに続いて部屋に入った
広い室内を見渡してみれば・・・やはり、少し嬉しいのだった。座り心地の良さそうなソファがある。小さいながらもキッチンスペースがあり、美味しいお茶が淹れられそうだ
シャワールームまで完備で、広くて柔らかい、寝心地の良さそうなベッドまであると来れば、この命令を今更拒否する理由は何も無い・・・無・・・無くない!
「・・・何でベッドが一つだけなのよ・・・!!」
本当は、もう一つ小さな折り畳みのベッドが備え付けられていた筈なのだが、
“無い方が面白そうだから”という主の言葉を受けた盾の守護獣が片付けておいた経緯があることをこっそり報告しておこう
「あ、あの、ティアさん・・・」
「あによっ!」
「あの、僕はソファで寝ますから。ベッドはティアさんが使ってください」
子供ながら紳士的な申し出だが、ティアナは溜息を吐きながら首を横に振った
「エリオがベッドで寝なさい。私がソファで寝るわ」
「あの、でも・・・ティアさんに、女性にそんなことをさせるわけには・・・」
赤面したままのエリオの言葉に、ティアナは同じく頬を紅潮させると、怒鳴りつけてでも自分の意見を押し通そうとしたが、結局、唇からは何の言葉も出てこず、
彼女は、ぷい、とふて腐れたような顔で横を向いてしまった
そう、自分はこの少年の、こういう子供らしくない優しいところが苦手なのだ
無理に背伸びをして、周囲を拒絶することで大人ぶっていた自分と違って、エリオは若年ながらも周囲を気遣い、他人を大切にしようとする
時に、そうした態度が“自分を殺している”様にも見える場面があるのが、また苦手なのである
2人の間で、何となく見えない火花が散る。ぴりぴりと帯電したような空気が部屋に充満する
258 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:56:01 ID:b0Z3/CA8
一方その頃・・・
「うわーうわーうわー!キャロキャロ!ほら見て!この部屋シャワーまで付いてるよ!」
「わぁ、ホントだ・・・ホテルの部屋みたいですね」
「うん、すごいなぁ・・・あ、そう言えば、まだお風呂入ってなかったっけ。入浴時間ももう過ぎちゃったし・・・早速使わせて貰っちゃおうか!?」
「あはっ、はいっ!」
「んじゃ、一緒に入ろうか。頭洗ってあげるねー」
「お、お願いします・・・」
「良いの良いの。お姉さんに任せなさいっ!さて、タオルと着替えと、シャンプーとかは備え付けがあるかなー?」
スバキャロコンビは、早くも馴染んでいた
所を戻ってティアエリコンビは、と言うと
どちらがベッドで寝るか、という論争は、一日交替で使うということで、双方納得した
エリオとしては、最後までティアナが使うべきだと主張していたが、埒が開かんと判断したティアナが強引に押し切ったということを明記しておこう
「はぁ、何だか無駄に疲れたわ・・・シャワー、先に使うわよ」
「はい、どうぞ、お先に・・・」
決して我が儘から出た言葉ではない。エリオに先にシャワーを使えと言っても、きっとエリオは遠慮をするだろうし、そこで意地を張ってまた議論を展開するのも阿呆らしい
そう思ったからである
シャワールームの中で、温かい湯に身を打たれながら、ティアナは溜息を吐いた
彼女としては、エリオは六課の、同じ部隊の同僚で、自分の前を、背中を守ってくれる、頼れる仲間だ
だけど、彼は自分よりも5つも年少で、そういう点で見るなら、本来は自分が盾となって守るべき存在である
259 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:56:46 ID:b0Z3/CA8
“小さな騎士”
それが、ティアナが抱くエリオへの印象の全てだ
並んで立てば、頭の旋毛まで覗き込めるほどの背丈しかない少年なのだが、彼は陸戦騎士として着実に成長を遂げている
彼の背中はまだ小さいが、とても頼もしい
だが、そんな小さな背中の頼もしさに、自分が甘えるわけにはいかない
要するに、彼女はこの突然の共同生活という成り行きに、エリオに対してどう接して良いのかわからなくなったのだ
普段通りで良さそうなものだが、今日の模擬戦ではなのはを相手に大金星を飾った相棒は、何となく今まで通りの子供扱いに接することができない・・・
エリオの事を頼れる仲間だと認めている。だがそれ故に、彼女は今混乱している・・・今までは、エリオのことを見下していたわけではないが、“子供”と思っていたのだ
だが、今回の一件で、認識を改めざるを得ない彼女は、エリオの事を“異性”として、少しだけ意識してしまっている
「あぁ、もうっ!」
自分に向かって怒声を放つと、彼女は湯の温度を少々下げて、目一杯きつい水流を頭から被った
そうでもして、頭を冷やさないと、シャワールームから出たときにまともにエリオの顔を見ることができそうになかったからだ
ティアナ・ランスター、15歳。やはり、微妙なお年頃なのである
ティアナの姿がシャワールームに消えて、エリオはソファに座っていた。さーっ、という水音が微かに聞こえてくるのが、何だか凄く落ち着かない
エリオにとって、ティアナは同僚であり、新人4人のリーダー格として敬意を払うべき先輩であり、ポジション的には守るべき相手であり、少なからぬ憧れを抱いた女性である
実際の所、エリオは優しい少年ではあるが、少々ませたところがある子供である
彼は母親代わりであったフェイトも、同年代であるキャロの事も、“異性”として強く意識している節がある。周りは、そんな彼の反応を面白がるばかりなのだが・・・
だが、ティアナは違った。いつか出張任務で97管理外世界:地球の海鳴市に行った時、銭湯では女湯への入浴を「別に構わない」と言いながらも、
スバルにバスタオルをひん剥かれたときは、頬を真っ赤に紅潮させて、洗面器でスバルを張り倒していた(ちなみに、この時スバルは最初からタオルを巻いていなかった)
260 :
小さな騎士:2008/01/27(日) 23:57:34 ID:b0Z3/CA8
この時から、エリオは心の奥で少しだけ、ティアナを意識するようになってしまった
自分のことを“恥じらうべき対象”としてくれたティアナは、誰もが“子供”に対して鷹揚な態度を取る女性陣の中で、違う存在に思えたからだ
エリオは、母親のように接してくれたフェイトの事も、同年代のキャロのことも、“異性”として認識している
だが、彼女らはエリオのことを“子供”としか思っていない。そんな中で、ティアナは自分と同じく、自分の事を“異性”として少しは認識してくれていた
それは、とても嬉しいことではあったのだが、こんな状況になってしまうと、どうもティアナの事を意識してしまって、彼女を気遣うばかりになってしまう
こんな風に、年下から気を遣われてしまうのは、ティアナは決して好まないのだろうが・・・それ以外にどうして良いのか、エリオにはわからないのだ
「うぅっ・・・しっかりするんだ、エリオ・モンディアル!」
ティアナが入浴を終えれば、コンビネーションについて少し詰めておきたい部分がある
そんな話もしなければならないというのに、何を舞い上がっているか。自分にそう言い聞かせながら、自分の頭をぽかぽか叩く少年騎士であった
こうして、彼らの共同生活は・・・ギスギスと始まったのだった
「エリオ、シャワー空いたから・・・何やってんの?自分の頭をぽかぽか叩いて・・・?」
「あ・・・いえ、これは、その、あの、一種の精神集中というか、その、そんな感じの・・・」
「くすっ、何でも良いわ。早くシャワー浴びちゃいなさい。上がったら、少し話しましょ」
「は、はい・・・」
どうやら、エリオの奇妙な姿に毒気を抜かれたらしい。ティアナはおかしそうに微笑んで、エリオにそう促した
ギスギスと始まった1日目の夜は、少しだけ円滑な雰囲気を帯びて、更けてゆくのであった
261 :
26-111:2008/01/28(月) 00:01:09 ID:b0Z3/CA8
続きます
前後編構成の前編だけで40kb使用とか・・・酷ぇ話だ・・・
しかし、もう240kbですか・・・相変わらず、諸兄は恐ろしいぜ!
今回のネタ、SS02でのキャロの台詞からピピッと来ました
しかし、元々はエリオとシャッハのガチバトルのつもりで書き出していた話だなんて・・・微塵もそんな影は無いぜ!
それでは、次に投下するなら、「諜報者〜」の締めになりますかね
あぁ、その前に前スレの保管作業を終わらせよう
それでは、長々とスレ汚し失礼しました
262 :
26-111:2008/01/28(月) 00:04:31 ID:rF0G2JJO
あぁ、しまった・・・SS02は14.5話だから、今回の話は14.4話くらいのタイムテーブルになります
失礼しましたー
>>261 GJ。後編待ってます。
ところで
>>250の最後切れてません?あとティアは16歳ですよ。
>>261 これはGJ!普通に面白かった。
そういや訓練描写のあるSSって久しぶりな気がするなぁ。
とりあえず、つーづーきー!続きをはやく!
265 :
26-111:2008/01/28(月) 00:11:07 ID:rF0G2JJO
>>263氏
何という致命的なミス・・・ご指摘、感謝です。スバル:15歳だから、ティアナも同じだと今まで思い込んでました・・・
>>250は、最後に「る」を付け加えてやってください
〜苦手である
という文章でした。資料確認からやり直してきます。ウェーィ
>>261 なかなか丁寧な描写ですね。
擬似的姉弟モノ大好きなので大変期待しております。
>>261 エリオとティアナのコンビがここまで相性良かったとは。驚きです
前後編の前編だけとは思えない程の高クオリティで、すごく読み応えがありました。
後編も楽しみにしています。
ただ、どうしても句点が無いのに違和感が。
>>261 おお。なんとまあ素晴らしい。
ティアナはエリオの嫁フラグが立ちました。
異論は許しません><
まあ、見た目からしてネ○と明×菜…サーセン
270 :
B・A:2008/01/28(月) 01:19:39 ID:l3Wwuoms
>>261 GJです。描写が丁寧でクオリティ高い。エリティアもいいかもしんないなぁ。
と、僕も投下いきます。もうこのままエリオ祭り突入って感じです。
>>185は僕です。
注意事項
・エリオ×ルーテシア
・非エロ
・本編改編。いわゆるIFというやつです。
・強引な展開や独自の解釈が多々含まれます。
271 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 01:19:58 ID:lhLwinwE
よし、さっき投下した「甘党艦長〜」の後編できた!!
という訳で投下したいんだけど、みんな準備は良いですかい? 見直したらすぐに投下しますぜ?
まあ返事なくても投下するけど。
それとさっきの投下で書き忘れた、オリキャラありだから注意っす。
272 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 01:20:50 ID:lhLwinwE
やばい! かぶったぜ!
どうかお先にどうぞ、俺は後から投下します。
小さい頃の夢は何かと聞かれて、ます思い浮かぶのは「ママをお嫁さんにすること」だった。
別に恥じることはない、子どもにとって、母親は無条件に安心できる人なのだ。
誰だってその存在を手放したくはないだろうし、同時にいつかは手放さなければならないものだと知っている。
それでも自分の一番は彼女だから、結婚すれば離れずに済むと思い込み、意味もよくわからずにお嫁さんにすると口にしたのだ。
「それじゃ、君が守りたいものはなに?」
いつだったか聞かれた言葉。まだ今の仕事に就く前、施設で暮らしていた頃に彼女が言った言葉だ。
「守りたい・・・もの?」
「一番大切なもの、一番大事な人・・・かな?」
「だったら・・・ママ、かな」
照れくさそうに鼻の頭をかきながら言った気がする。年の割に冷めた性格だったので、
そういうことを口にするのはかなり恥ずかしかった。
「ありがとう」
わかっている。この気持ちはいつか冷めてしまうもの。寂しがり屋の子どもが口にしたただの甘えだ。
きっといつかはそれすら忘れ、彼女のもとを離れていくだろう。それでも、彼女は否定しなかった。
そのまっすぐな思いを受け止め、尊重してくれた。
だから、言わずにはいられなかった。例えこの日の気持ちを忘れて大人になったとしても、この誓いだけは忘れないように。
「僕は・・・僕はいつか騎士になる! 騎士になって、悪い奴からママのことを守るんだ!」
それは、エリオ・モンディアルが時空管理局を志した日のできごとであった。
各地で爆音や怒号が轟き、上空では無数の魔力光が飛び交っていた。
自分よりも背丈の高いガリューに肩を借りながら、エリオは油断なく周りを見回した。
壊れたビルの残骸、死屍累々と横たわる地雷王、黒竜ヴォルテールに組み伏せられた白天王。
ギリギリの戦いだった。自分もパートナーであるキャロもボロボロ、ガリューが加勢してくれなければ、
ここで横たわっていたのは自分たちだっただろう。
「エリオくん、ケガは大丈夫?」
フリードとともに上空を旋回していたキャロが話しかけてくる。こちらはケガこそないが、
長時間の魔力行使をによってかなり気疲れしているようだ。
「大丈夫、ガリューが守ってくれたから。それより、ルーは?」
その言葉に、キャロは抱えていた紫髪の女の子の顔を見せる。
「無茶な召喚をしたせいで衰弱しているけど、命に別状はないわ」
「そっか・・・良かった」
安心して気が抜けたのか、エリオはその場に尻餅をついた。ガリューは自分の主が心配なのか、
2人のそばまで近づくとまるで父親がそうするようにルーテシアの髪をかき上げる。
『エリオ、キャロ!』
不意にかかってきた通信に、2人は身を固くする。そうだ、戦いはまだ終わっていない。
首謀者であるスカリエッティは逮捕されたが、聖王のゆりかごは未だ健在なのだ。
あれが堕ちぬ限り、安心はできない。
「シャーリーさん、とりあえずこっちはカタがつきました。スバルさんたちは大丈夫ですか?」
『ええ、2人とも無事よ。今、ゆりかごに閉じ込められたなのはさんたちの救出に向かっているわ。
それより、急いでスカリエッティのラボへ向かって。自爆装置が作動したけど、フェイトさんがまだ中にいるの』
「フェイトさんが!?」
『まだ生きている人造魔導師の素体になった人たちを助けるって言って、脱出してくれないの! 地上部隊は
ガジェットの相手で手一杯で、動けるのはあなたたちだけよ。お願い、フェイトさんを助けて!』
「わかりました、僕が・・・・」
言いかけて、エリオは押し黙る。
スカリエッティは逮捕された。ヴィヴィオも助け出した。ゆりかごも動力炉を破壊されたことで上昇速度が落ち、
程なく艦隊からの一斉射撃で破壊されるだろう。それで全てが解決し、またいつもの日常が戻ってくる。
(けど、彼女は・・・・)
もうすぐ全てが終わるというのに、エリオの心は穏やかではなかった。
あの紫髪の女の子。彼女はどうなるのか?
戦闘中のやり取りから、スカリエッティたちに利用されていたというのは明白だ。
だが、完全に被害者というわけではない。スカリエッティが悪事を働いていることを知っており、
自分の目的のために手を貸してもいた。あの廃棄区画での出来事がそれを物語っている。
大規模な次元犯罪はよくて数年ないし数十年の幽閉、最悪の場合は・・・・・。
(極刑・・・か・・)
彼女の場合、減刑の余地はほとんどない。まず間違いなく、隔離世界に閉じ込められる。
外との交流を一切断たれ、罪が許されるその日まで孤独に過ごさねばならないのだ。
(それじゃ・・・・あの娘の思いはどうなるんだ・・・・)
母親に会いたい。会って抱きしめられたい。愛されたい。一人ぼっちは嫌だ。
それは人間なら誰もが抱く共通の思いだ。無理やり家族と引き離され、
研究施設で実験動物扱いされたエリオにはその気持ちが痛いほどよくわかった。
「・・・させない」
『エリオ、どうしたの? 早くフェイトさんのところに・・・・』
無言で通信を切る。
やってしまった。
まだ後戻りはできる。崩壊するアジトからフェイトを助け出し、六課に戻ってシャーリーに謝ればそれで済む。
だが、エリオはそれをする気になれなかった。
自分がこれからするのは裏切りだ。唾棄すべき背信行為だ。自分でもこれが間違っていることは理解しているし、
誰かがしようとしていれば全力で止める。
それでも、この胸から込み上げる感情を拒絶することはできない。
「エリオくん・・・?」
「キャロ・・・・ごめん、後をお願いできるかな」
二度目の裏切りは、大切な家族を泣かせることだった。
顔にかかる砂を拭い、フェイトは端末に指を走らせる。
「よし、動力確保、生命維持装置も順調に動いている。これなら、ここが崩壊しても素体になった人たちは助かる」
張り詰めていた緊張の糸が切れる。
その瞬間、頭上の天井が音を立てて崩壊した。
「!?」
普段の彼女なら、加速魔法で容易に離脱できる。しかし、濃密なAMF下での長時間の戦闘と、
デリケートなハッキング作業で疲弊したせいで、落盤への反応がほんの少し遅れてしまった。
その差は致命的で、飛びのくことも迎撃することもできない。
(エリオ・・・・キャロ・・・・)
死を覚悟し、フェイトは目を瞑る。瞼に思い浮かぶのは、愛しい子どもたちと過ごした穏やかな日々だ。
『Protection』
不意にフェイトを包み込むように防御魔法が展開され、落盤を弾き飛ばす。
防ぎきれない巨大なものは極小の火球が撃ち込まれ、無害なレベルにまで砕かれた。
「フェイトさん、無事ですか?」
「キャロ・・・どうして?」
「助けに来ました。さあ、早く脱出を!」
「う、うん・・」
突然の事態に混乱する頭を落ち着かせ、フェイトは傍らで倒れているスカリエッティを担いでキャロの後を追う。
途中、何度も落盤にあったが、フリードが先陣を切って道を開き、降り注ぐ落盤はキャロの防御魔法が全て防いでくれる。
程なくして、3人と一匹はアジトから脱出することができた。
「ふぅ・・・よかった・・・」
「ありがとう、キャロ。本当、立派になったね」
「そんな・・・私なんて、まだまだ未熟です」
「それで、エリオはどうしたの?」
あのような危険な場所なら、本来は機動力に優れたエリオが助けに来た方が余計な被害を出す可能性も低い。
なのにキャロが来たということは、彼にはそれ以上に危険な役目があるというのだろうか?
「フェイトさん・・・その、言いにくいことなんですが・・・」
沈鬱な面持ちで、キャロはフェイトに向き直る。
今告げて良いものか? せめて、全てが終わるまでは待つべきだろうか?
(ううん、エリオくんは、後のことはわたしに任せるって言った。だから・・・これで良いんだよね、エリオくん)
一度だけ深呼吸し、キャロは至極まじめな顔で言った。
「エリオくんは・・・もう帰ってきません。任務を放棄して・・・重要参考人を拉致し・・・逃亡しました」
思い返すのはあの懐かしい六課での日々。
それよりも更に昔の孤児院での日々。
もっと昔の生家で過ごした日々。
そのどれにも戻ることはできない。
放っておけなかった。たった一人になってしまった少女を。
守りたかった。他の全てを犠牲にしてでも。
だから、少年は愛する人たちに別れも告げぬまま、全ての責任を放棄して、闇の中へと姿を消した。
ただ一人の少女を守るために。
to be continued
280 :
B・A:2008/01/28(月) 01:41:30 ID:l3Wwuoms
以上です。
タイトルはドイツ語で「ルーテシアの騎士」と読みます。まんま直球なタイトルですね。
12話でエリオとルーテシアが向かい合った瞬間に恋愛フラグが立ったという妄想が元になってます。
お姫様を守る騎士って使い古されたネタではありますが。
エリオを病ますつもりは今のところありませんが、プロットを見る限り一歩手前まで行きそうです。
地獄に落ちるというより天の道往きそうな気配もそこはかとなくありますが。
>>272 ザ・シガー氏
譲ってくださりありがとうございます。
そちらのSSも楽しく拝見させていただきます。
281 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 01:48:53 ID:lhLwinwE
それじゃあ、投下しますかい。
皆の衆準備は良いですかい? 今度はかぶってねえですよね?
282 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 01:54:42 ID:lhLwinwE
それじゃあ、投下しますね。
さっき投下した分の続きですので、どうか続けて読んでください。
相手オリキャラですので注意! そしてもちろんだがエロだぜ?
283 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 01:55:53 ID:lhLwinwE
甘党艦長と俺物語 番外編 奥様は○学生 (後編)
「んぅぅっ!!」
次の瞬間にはリンディの唇はジョンのそれで塞がれる、そして一切の容赦なく口内を彼の舌に蹂躙されていく。
さらに服の中に進入してきた彼の指が胸を揉みしだき、乳首を転がす。
もはやそれだけでリンディは絶頂に達しかけるがジョンの猛攻はそれだけに終わらない。
彼はいつの間にか片手をスカートの中に差し入れ、濡れる秘所に触れていた。
「何だよこれ? もうビショビショじゃねえか」
「ひゃんっ! そ、それは……んぅっ…」
「最初っからこうされたかったんだろ? 相変わらずド変態だなてめえは。っていうか、こんなエロイ○学生いねえっつうの」
言葉でリンディを嬲りながらジョンは力を込めて秘所の肉豆を弾いた。
同時に捻りあげられた乳首への刺激と相まってリンディの身体に絶頂の波が駆け巡った。
「ひゃんっ!!」
幼くなった身体には与えられる快楽が強烈すぎるのか、リンディはいつもより背をのけ反らせて身体を震わせる。
ジョンはそんな彼女の身体を優しく抱きしめてそっと耳元に囁いた。
「大丈夫か?」
「はぁ…はぁ……ええ、大丈夫だから…ジョンも早く気持ち良くなって?」
リンディはそう言うとスカートをたくし上げて洪水のように果汁を垂らした自身の未成熟な秘所を晒す。
そこは絶頂の余韻に湯気が出そうなくらいに熱くなり、男の侵入と蹂躙を今か今かと待ち望んでいた。
そんな少女の妖しい誘惑にジョンは思わず喉を鳴らして唾を飲む。
「ああ、それじゃあ続きはベッドでな」
ジョンはそう言うとリンディの身体を抱き上げて寝室へと向かった。
「きゃっ!」
リンディの身体は乱暴にベッドに投げられる、リンディが可愛い悲鳴を上げてジョンに目を移した時には既にリンディの身体に覆い被さっていた。
もはや互いに服を脱ぐ暇すら惜しいのだ。
「んぅ…ちゅぷっ……んむぅう…」
先ほどの熱が冷める暇も無く熱い口付けを交わされ、リンディの口内は再び舌の蹂躙を受ける。
唇の端から零れた唾液が顎から伝わりセーラー服の胸元を濡らし、そこに汗が加わってリンディの肌と服を淫らに濡らしていく。
そしてジョンは彼女の足を手で開かせると失禁でもしたかの如く濡れている蜜壷に自身の肉根の狙いを定めた。
「それじゃあ入れるぞ?」
「ええ……早く来て…」
まだ発達しきっていない秘所を逞しく怒張した肉棒が一気に貫いた。
その時、まだ男を知らない純潔の抵抗があった。
「いつっ!!」
「なっ! まさか!?」
ジョンはゆっくりと自身の男根を引き抜いてその濡れる竿に付いた赤を見る。
破瓜の痛みと出血は人によって差がある、場合によってはそれ程の痛みが無く血も出ないという。
284 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 01:58:04 ID:lhLwinwE
だが秘所を貫通されたリンディは溢れる愛蜜に赤い血潮を混じらせていた、それはまごう事なき純潔の証である。
「処女に戻ってたの!? ああ、もう! 今、治癒と痛み止めの魔法使って…」
破瓜の痛みに身体を震わせ瞳を涙に濡らすリンディの姿に、ジョンは激しく狼狽しながら下腹部に手を当てて魔法を使おうとする。
だがそんな彼をリンディは声を荒げて制止した。
「やめてっ!!」
「へっ!? な、なんでそんな……本当に痛いでしょ?」
「…良いの……感じたいから、この痛みでジョン“にも”初めてをあげたって、感じたいから…」
「なっ!? 俺“にも”って…」
亡き夫に捧げた純潔をジョンにも捧げたいという想いがリンディに破瓜の痛みと流血に耐えさせる。
澄んだ瞳を決して悦びでない涙で濡らしたリンディの顔は痛みに歪んでいる。
そんな彼女の姿にジョンは胸を引き裂かれるような喜びを感じた。
そして、リンディの制止も聞かずに彼女の下腹部に魔法をかける。
「ちょ! ジョンやめて……んむぅっ!」
魔法をかけて痛みと出血を止めるジョンにリンディは声を荒げるが、そんな彼女の口は即座に塞がれた。
そしてたっぷりと時間をかけて舌が絡まり、リンディに快感を与えて思考を溶かすと唾液の糸を引かせて口を離す。
その時にはもう破瓜の痛みは霧と消えていた。
「はぁ…はぁ……ジョン…どうしてこんな…」
「あのねぇ、俺はリンディに痛い思いさせる為に結婚したんじゃないの。無理して処女膜破らなくたって良いよ」
ジョンはそう言いながらリンディの頭を優しく撫でると彼女の額にそっと口付けをする。
それはただ唇を落とすだけのキス、でもどんな言葉や愛撫より優しく愛を伝えるものだった。
嬉しさがリンディの心を満たし、胸が締め付けられる。
「もう痛くないか?」
「……はい」
「それじゃあ、こっから先は全部気持ち良い事しような」
「…うん……たくさん気持ち良い事して…」
痛みの引いたリンディの蜜壷をジョンは激しく腰を動かしてかき回す。
二人の交合の反動にベッドが軋みを上げ、淫猥な肉をぶつける音に水音が混じって部屋に響き渡る。
ジョンは腰の動きを弱める事無くリンディの纏ったセーラー服をたくし上げて彼女の胸を曝け出す。
そこには成熟した時のサイズには遠く及ばないながらも十分な大きさを持った乳房が腰の動きに合わせて揺れていた。
「…いつもより小さいね」
「あんっ…それは…んぅっ……しかたないわよぉ…小さいの嫌い?」
「そんな事ないよ、すごく可愛い」
「ひゃんっ!」
ジョンはリンディの胸を揉みほぐし、その頂の豆を転がす。
乳房は普段よりも敏感となり、蜜壷を抉る肉棒の快感と合わさってリンディの身体に再び絶頂の高みが呼び起こされる。
「んはぁっ!……んぅっ…わらひぃ…またイっちゃうぅ…」
「くぅっ! 俺もそろそろ…」
迫る快楽の高みにリンディの未成熟な蜜壷がこれでもかと締まり、肉根を締め上げる。
285 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 02:01:05 ID:lhLwinwE
そうしてジョンは堪らず白濁とした精を放った。
「ふああぁぁっ!!」
吐き出された精の勢いと熱にリンディも絶頂の高みに昇りつめた。
そして出された子種が幼い膣から泡を立てて溢れ出してリンディの流した果汁と共にベッドに染みる。
リンディは全身を汗に濡らし息も絶え絶えに身体を震わせる。
「はぁ…ザーメン……あつぅい…」
潤んだ瞳、上気して朱に染まった頬、その頬や首筋に張り付く濡れた髪、唇から漏れる荒くなった甘い吐息、その全てが先ほどまで純潔だった少女とは思えぬ程に妖しくそして美しかった。
「みっなみのしまから〜やってき〜た〜、おっれたち、うたわれヘヘ〜イヘ〜イ♪」
先ほど激しくリンディと契りを交わしたジョンは風呂場にて鼻歌を歌いながら身体を洗っていた。
リンディに先に入るように言われた為に一人で入浴していた、そんなところに浴室のドアを叩く音が響く。
「ジョン、入っていいかしら?」
「はいは〜い、どうぞ〜」
そうして開かれたドアからリンディが浴室へと足を踏み入れる、立ち上る湯気に隠れてよく見えないがリンディは何か水着のような物を着用していた。
ゆっくりと近づき湯気を割って現われたリンディはその衝撃的な姿を披露する。
「そ、そ、そ、そ、それはあああああ!!!」
「どうかしら、似合う?」
それはスクール水着……それも旧スク水と呼ばれるものだ。
幼さの残りつつも整った顔立ちに、細く締まった肢体、そして汗に濡れた濃紺のスクール水着が緩やかなラインを描く乳房と尻に張り付き反則ギリギリの色気をかもし出している。
「それじゃあ背中流すわね?」
「う、うん…」
リンディはそう言うとスポンジを泡立ててジョンの背中を洗い始める。
まあ説明するまでもないだろうが、ただ洗うだけで終わるリンディではなかった。
泡立てたボディソープをたっぷりと彼の背中に塗ると、発展途上だがそれでいて十分なサイズを持つその胸で擦り始めたのだ。
「どうかしら?」
「うう……凄く柔らかい…」
「今日のジョンってなんだか可愛いわね♪ そんなに嬉しいの?」
286 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 02:02:08 ID:lhLwinwE
「そりゃ、まあ……だって女子○学生がスク水なんて夢のようなシチュエーションが現実に起こるなんて…」
「それじゃあ、また好きにして良いのよ?」
リンディはそう言いながら後ろから手をジョンの股間に伸ばし、再び硬くなり始めた彼の肉棒を慣れた手付きで扱きだす。
「くぅっ!」
背中に当たる柔らかい乳房の感触と絶妙な力加減の手淫にジョンの中の獣欲にまた火が注がれる。
「どうする? このまま一回出す?」
「いや…」
ジョンは小さく言葉を漏らすと、自身の肉棒を弄ぶリンディの手を強引に外して振り返り彼女の身体を乱暴に浴室の壁に押し付けた。
「ここで後ろからするぞ」
そう言うや否やジョンはバックの体勢で、少しずらした水着の隙間から一気に肉棒をリンディの蜜壷に叩き込んだ。
容赦ない力を込めた突き上げにリンディは思わず背をのけ反らせて嬌声を漏らす。
「ふあぁぁっ!! ……いきなり…はげしぃぃ」
リンディは突如与えられた強烈な快楽に身をよじるが、ジョンの責めはまだまだ加速していく。
彼はおもむろに近くのローションを取ると手にたっぷりとそのぬめりを付けて、リンディの胸を揉み始める。
するとスクール水着に素晴らしいぬめりが与えられて、極上の快感をもたらす。
「ひゃんっ! …ヌルヌル……すごぉい」
「水着越しでも気持ち良いだろ?」
「うん…すっごく…あんっ!…きもちいいのぉ…もっとぉ…もっとしてぇ」
ジョンはリンディの求めるままに力を込めてぬめる乳房を揉みしだく。
スクール水着の生地とリンディの胸の柔らかさ、そしてローションのぬめりが相まって極上の肌触りを生み出していく。
さらに膣を抉る肉根の動きが速くなり、淫蕩な契りを熱く燃え上がらせる。
そして遂に二人の営みは最高潮に達する。
肉棒が蜜壷を擦り上げ、乳房にぬめる快感が襲い、絶頂の波がリンディの全身を駆け巡った。
絶頂の昂ぶりに彼女の蜜壷は蠢き・絡みつき・収縮する、その幼い膣壁の動きにジョンも堪らずまた自身の精を発射する。
「ぐうっ! 出すぞっ!!」
「ふあぁぁっ!! イっくうぅぅ!!!!」
ジョンとリンディは互いに前後して訪れた暴力的なまでの快楽刺激に、しばし時を忘れて余韻に浸った。
結局二人が入浴を終えるには、随分と時間がかかる事になったという。
寝室のベッドでリンディとジョンは抱き合っていた。
二人は風呂場で何度も交わり疲れ切った身体を抱き寄せてまどろみに沈んでいる。
そしてジョンはリンディの髪を優しく撫でながらふと口を開いた。
「ところで、今日はどうしてこんな事したの?」
「えっと…それは……」
287 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 02:04:01 ID:lhLwinwE
「俺の日記見たから?」
「ええ……だって私おばさんでしょ? そのうち飽きられそうで……その…恐かったの…」
少し顔を伏せて恥ずかしそうに言葉を漏らすリンディの仕草に、ジョンは思わず胸に甘い電流が走るような錯覚を覚えた。
結婚して数年が経つが、リンディへの愛情はこんな彼女の振る舞いを見せ付けられる度に深く熱くなっていく。
「馬鹿だな、俺がリンディのこと飽きる訳ないだろ?」
「うん……ありがと」
最後に優しくキスをして二人は眠りに落ちていった。
ピピピピピピピ!!!
「うるせえええええっ!!!」
俺はけたたましく鳴るデバイスを叩きつけて目覚ましアラームを切った。
まったくこのアホデバイスは毎回毎回なんで音量設定がうるさいんだよ、まったくアホAIがっ!!
こんどマリーに頼んで徹底的に見てもらおう、絶対どっか壊れれてるぜ。
隣を見たらリンディはいなかった。
美味しそうな匂いが漂ってるという事は、もう起きて朝食の準備をしているのだろう。
俺はとにかく食卓に向かいまず腹ごしらえする事にした、やっぱ朝はまず飯だよ飯!
そこにはまたトンでもない格好をした○学生ボディのマイワイフの姿があったとさ。
「ナニ? その格好…」
「これ似合うかしら?」
「ええ……まあ、一つお聞きしますが奥様。その服はいかがいたしました?」
「もちろん、これも通販ですよ♪」
「さいですか」
彼女が着ていたのはアレだよアレ…体操服……それもブルマね…ブルマ…ついで言うと赤いやつね。
「ええっと……もしかして今日もみんな帰ってこない?」
「もちろん♪ ……だ・か・ら…」
リンディはそう言いながら俺の首に手を回して、その少し幼くなった顔を近づけて妖艶とも呼べる微笑で甘く囁いた。
「…朝からシても良いのよ?」
嗚呼……せっかくの休日が肉棒奉仕に消えていく…まあいつもの事だけど。
終幕。
>>280 GJ!!
管理局から見れば裏切りの騎士が誕生ですか。
それにしてもガリューとの合体攻撃が待ちどうしいw
289 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 02:14:33 ID:lhLwinwE
投下終了です。
今回の話は『もってけセーラー服』を聴いてたら思いついたネタです、リンディさんが若くてナニが悪い! セーラー服着てナニが悪い! っという感じで。
しかし、なんか書けば書くほどリンディさんが好きになってる自分がいるぜ、俺がリリなので1番好きなのはシグナム姐さんだというのに……
そして、いい加減ジョンのビジュアルイメージ無いと書き難いと感じ始めたりしてます。
>>280 遂にルーテシアが勝ち組に来るか……この先が楽しみでっせ!
>>280 いいエリオだ。騎士には忠義を蹴って恋愛をとる昔話がつきものなのを考えれば、古風とも言えるけど実に楽しい。
GJ
>>289 ナニが悪い、良いの話ではなく、若返ったり服装が変わるという話は氏の言うとおりビジュアルイメージに依存するから、文章の主軸にするのは向かないと思う。
が、大した妄想力よ。愛があるね。氏の愛が。
おはようございます〜
(先週のSLBの名前の並びの謎な注釈のようなもの。興味のある方だけで、いやほんとに)
何かもう遥か昔のような流れですが、SLBの名前の列挙にヴォルケンが入ってないのはある程度意図してます
名前の並びからして、ちょっと違うのです……始まりが士郎ですし、基本的にはなのはにとっての「家族」を並べてます
だからクロノ、リンディ、アルフは入っていません
むしろ恭也のところにその妻、忍を入れるかどうかで迷ったぐらいでして(公式で結婚してなかったから外しましたが)
シグナム、ヴィータとの関係は筆者的には「戦友」なので、詠唱の並びに加えるのは失礼かなと。私の中のヴィータに言わせて見ると
「家族ってーのはちょっと違うな。戦場で背中をお互いに預けられる仲間……支えあうんじゃなくて機能としての絶対的な信頼。
だから魔法の助けに名前を出すのはなのはも嫌だろうし、あたしも嫌だ。名前が出さない方が絆っていうか。
勿論どんな危険があろうと命がけだろうと、必ず助けるけどな」
こんなこと仰ってます……わかりにくかったらごめんなさい。
フォワード陣は勿論戦友なんですが、それ以前に師弟の絆の方が強いと思うので入ってます
はやては家族と呼んで差し支えないかと思うのですが……まあ筆者だけかもしれませんので、この辺りの解釈はご容赦下さい
(レスとか)
>279 うばー、ルー連れて逃げちゃうんだ……愛の逃避行ハァハァ
>289 男はまだいいよ、肉体だけあればいいからw
にしてももってけ、とは。じゃあ次はニーソネタで(こら
でもまあ本編にない年齢変化は確かにきついね。しかしだがそれでも、妄想力が素晴らしすぎるGJwwww
多すぎて読みきれないのです。みんなみんなGJなのです。病み成分が多い気もしますが。勿論いい意味で
しかしシャマルさんはいつからntr属性になっ……ん?あれなんか首にクラールヴィントが巻きついt
(注意書き)
[熱血魔法少女"恋愛"アクションSS〜ソラノカケラ〜第58回・under the red of death(10)][当分非エロ][多分シリアス]
シルバーカーテン、もといNG発動キーはタイトルで「ソラノカケラ」「ゲリラ兵」を指定すれば確実に消えるかと思われます
(今日の注意)
何故かグリフィスとルキノがくっついてます
シャーリーが相変らず真っ黒です
振動拳直前の台詞を「衝撃の――!」にしようかとも思いましたが、あんまりにあんまりなのでやめときました
しかしなんというか、明らかに筆者が燃え……尽き……てる……感が⊂´⌒つ。Д。)つ
では、朝刊
メインオペレータールームでルキノが驚くべき観測結果を告げる。
「ゲート周辺のガジェット反応、全て消滅!谷、道路とも破損なし!」
おおおおおおお、と地上本部の男性職員たちから感嘆の声が上がり、通信長も勿論同調した。
「さすが高町教導官、素晴らしい腕だ!」
そしてそれを肯定するように、少しだけ明るさを取り戻したアルトの声が響く。
「残り距離約10km、時間2分30秒!いける!」
良かったですね、とルキノに肩に手を乗せられたシャーリーは、暗い笑顔でなんとか頷いたが、
なんとその時思わぬ人物が部屋に入ってきた。
「ルキノ!」
名前を呼ばれて振り返ると、彼女と良く似た紫色の髪の四角い下縁だけのある眼鏡をかけた長身の男性――グリフィスが立っていた。
「グリフィス!?どうしてここに!?」
駆け寄ってきた彼を立ち上がったルキノが見上げつつ問いかけると、彼もまたじっと見つめ返した。
「ヘリを無理矢理出してもらってここまできたんだ。ニタヴェリール降下空間内に残っているというから心配で心配で」
「どうして……そんな無茶するの、危険なのに」
その言の後に、結婚直前の2人らしくじっと熱っぽく見つめ合った。
「死ぬときは必ず君と一緒だよ。ルキノ」
「グリフィス!」
そしてそのままぎゅっと抱き合って果てしなく展開されるロマンスワールド。
グリフィスの幼馴染であるシャーリーは、それなりのなんとなく儚いなんとかすら粉々に粉砕されて、
ミスの落ち込みも含めて、ガラスの仮面を被りそうな勢いで顔を翳らせてアルトに愚痴った。
「……ね、アルト。人生最悪の日って確実に存在するって思うんだ。ね、だよね?」
「あ、あはは……」
相変らずの丸い眼鏡に後ろでひとくくりにまとめた金髪の、ユーノ・スクライアは、片腕にヴィヴィオを抱えつつ、
なのはは抱きつかせつつ、一応安全圏内を目指して飛んでいたが魔力を盛大に使った意味合いだけでなく、間近にある未来の花嫁の顔色があまり良くなかった。
「大丈夫?なのは」
「うん……まだこれが利いてるから……」
「ママ、大丈夫?」
「うん、平気だよ」
そう本人は言うものの、薄っすらと彼女を包んでいる白い魔力の無効化の膜は、まだ存在はしていたが時間的にそろそろ限界が近かった。
ユーノが上を見上げてみれば、もはや数m程のごく近くに赤光の群れがあり眼下の道路との幅も似たような距離で、
前方に広がるベルカの街並みにも、既にその赤い光の群れを突き抜けている部分すらあった。
(スバル、急いでくれ――!)
人体に確実に影響のある降下ラインまでの残り時間が1分を切り、グリフィスを後ろに従えたままカウントを始めるルキノ。
「59……58……57」
道路から飛び降りて、ベルカの街並みのレンガ造りの家屋に囲まれた石敷きの最後の坂を駆け上がっていくスバルの映像も
メインスクリーンに映し出されていたが、まだ無効化ポイントには辿りついていなかった。
スバルの残り時間を計測していたアルトも最後の締めとばかりに
「スバルさん、後10秒で到達!よしこれで……」
大丈夫、と言おうとしたとき坂の出口の家屋の間にV型の反応があり叫ぶ。
「スバルさんV型!」
ザフィーラを片腕に抱えたまま、限界ぎりぎりのマッハキャリバーに最後の力を振り絞らせつつ、
リボルバーナックルをゆっくりと回転させ、速度を上げていく。
「おおおおおおおおおおっ!」
丸い機械から伸ばされた鋼鉄の2本の腕を軽いステップで左右にかわすと、懐に飛び込みつつ、拳を背筋でしならせ引いた。
「一撃必壊!」
自身の危険を知らせるようにV型のあちこちが赤く光ったが、全てが手遅れであった。
「振、動、拳――――――!」
彼女のIS、振動破砕を全開で稼動させその拳を叩きつける。
がすっ、と激しい音がした刹那には、まさにあっけなく、その丸い機械兵器は全ての部品が粉みじんにされ、粉砕され瓦礫と化した。
それとほぼ同時に彼女の腕から駆け出しつつ、虹色の光に包まれた、青い守護の獣が本来の大きさを取り戻す。
そして開けた広場の中央の噴水の傍らに辿り着くと、振り返って一言だけスバルに感謝を告げた。
「ここまで運んでくれたことに感謝する!」
その謝意に、彼女は荒い呼吸のまま母の形見のリボルバーナックルの付いた腕の親指を、片目を閉じつつぐっと前に突き出す。
わずかに煙を吹いているマッハキャリバーも幸運を祈った。
「Good Luck」
再びメインオペレータールーム。
デッドラインの表示はあと40秒に変わっている。
ザフィーラが到着した事をアルトが通信ではやてに伝える。
「ザフィーラさん、到着しました!お願いします!」
「よし!ザフィーラ、頼むで!」
遥か遠くより伝わってきた風のようにあるかないかの白い光が環状にベルカの街に降り注ぎ、噴水の傍らのザフィーラもそれを受け取ろうとしたが、
若干高度が足りず、魔力の節約の為傍らに駐車してあった車の天井をみしりとへこませながら飛び乗ると、もう一度鼻先を上げた。
「――よし!」
彼が小さく叫んだ瞬間、無効化の証である白い光にその体が包まれる。
そしてそのまま車体を蹴ると、頭上の赤い光の中に自身の青い毛並みを放り込んだ。
宙に浮かんだまま白い三角形の魔法陣を展開させたが、いくら無効化されているとはいえさすがの守護獣も吐き気に襲われる。しかし――
「なんのこの程度!」
気合で全てを抑えこみ、くん、と鼻先をあげると自身の光と足元の魔法陣の光の光度を高めた。
同日、時刻午後5時01分40秒、はやてと守護騎士達の傍らに開いた通信の画面のアルトが叫ぶ。
「ザフィーラさん、増幅成功!あと20秒!」
「よっしゃ、一気にいくで、みんな!」
「おう!」
「はい!」
(はいです!)
頭上の積もりに積もった赤い光に対して、3人の騎士と内側のユニゾンデバイスは力を振り絞り、
自身の魔力の光と足元の巨大な陣の白い光を最も強いものへと変えていく。
(シャマル、遠隔はお願いな!)
(了解です!)
「せーのっ!」
「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」」」」
巨大な魔法陣の上に浮かんだ3人の姿が白い光に包まれ、オペレータールームの湖の騎士が祈るように瞳を閉じ、遥か遠方の守護の獣が天高く向けて吼えた。
ほいではまた〜ノシ
熱いwwwww
ザッフィーかっけえええええええええええええwwwwwGJ!!
>>280 GJ!!
ああああエリオに死亡フラグっぽいのが立ってる・・・
でもバッドエンドだろうと続きを見たい!
ルーテシアを守りきれるのか、エリオはどうなるのか楽しみに待ってます
>>261 GJです。
ティアとエリオの初々しさの表現が個人的にツボでした。
後編も楽しみにしてます。
それと保管作業いつもお疲れ様です。大感謝です。
最近いつも以上にスレ進行が早いなぁ・・・・・・・・・
もしかして学生が多かったりするのかな?
この時期なら、テスト終った人も多いだろうし。
んでは投下行きます。
注意事項
・インスタントバカップル注意。
・白い魔王と金色の死神注意。
・そしてそれを上回る最悪の○○注意。
・みんな仲良く病んでます注意。
・あぼーんキーワードは「A crossroads of Fate END1.5」
注意書き投下失敗。すみません。orz
注意事項
・インスタントバカップル注意。
・白い魔王と金色の死神注意。
・そしてそれを上回る最悪の○○注意。
・みんな仲良く病んでます注意。
・あぼーんキーワードは「A crossroads of Fate END1.5」
それから数日が経過した。
ユーノに向かって意味深な捨て台詞を吐いたなのはだったが、この間は不気味な沈黙を
保っていた。そう、少なくとも表面上は。
「次の日は、はやてちゃんと少し、言い争いになったんですけどね」
「そうなんだ……」
ユーノの身体を診(み)ながら言うシャマルに、ユーノは気落ちしたような声を出す。
翌日の午後、いつもと同じようにシャマルが本局へ出ようとした時。
『シャマルさんがわざわざ行く必要ないと思うけどなぁ。充分元気だったよ、ユーノ君』
『な、なに言っとるんや、なのはちゃん! ユーノ君はまだ、ろくに立って歩ける状態で
もないんやで!? ユーノ君の事心配やないんか!?』
『そりゃあー心配だよ。だからこそなんだけどね。歩けなくても、腰使っちゃったりしな
かいなって』
『な、な、な、あ、あほな事言うてへんで、仕事せい、仕事ー!!』
そこは管理局の同期でも一・二を争う耳年増はやて、なのはの言う意味は即座に理解し
た。
その後スターズのヒラ隊員2人が“訓練”と称してSLBで吹っ飛ばされたり、しかしあ
まりにやりすぎてしまった為ティアナより先にスバルが見よう見まねでSLB撃ってしまい、
一般区画に流れ弾になったり、それを見て恐慌状態になったキャロが暴走してヴォルテー
ルが廃棄区画を2パートほど完全な更地にしたり、それを止めようとしたエリオがヴォル
テールの下敷きになってアスファルトにメリ込み、その上から桜色と青のSLBがそれぞれ
1発ずつ着弾したりしたが、それは余禄。
「すみません、シャマルさん……」
「!」
申し訳なさそうに俯くユーノに、シャマルははっとする。
「い、いけません」
「ん」
シャマルは、ぎゅっ、と、ユーノの頭をかき抱いた。
「なのはちゃんにも言いましたが、これはもう、私の問題でもあるんです。ユーノ君がど
う言おうと、私の意地に賭けて、なのはちゃんには、ユーノ君を、渡したりしません。良
いですね?」
「……はい……すみません、シャマルさん……」
ユーノは身体の緊張を解き、シャマルに身体を預ける。シャマルは一度ユーノを軽く離
すと、目線を下げて高さを揃え、唇を重ねる。
「ちゅ……」
「ん……」
重ねるだけのキスが短くかわされ、ゆっくりと離れる。
シャマルは、ユーノの瞳を見据えた。顔は真剣そのもので、しかし紅く染まっている。
「湖の騎士シャマル、その名にかけてあなたをお守りします」
「はい……」
「本来、夜天の王に仕えるヴォルケンリッターとして、その対象は主であるその人ですが
……ユーノ君、あなたは特別です。わかって……くださいますよね?」
「はい……」
少し困ったように、シャマルの眉が下がる。ユーノの瞳に、少し戸惑いの色がよぎった
「……いえ、やっぱり、声に出して言います」
少し逡巡した後、シャマルはこくり、と喉を鳴らして、そう言った。
「……あなたが好きです」
「僕もです」
しかし、ユーノは、顔を赤らめつつ、はっきりとそう、即答した。
そして、もう一度、キスがかわされる。
その、翌日。
機動6課隊舎──医務室。
「失礼します」
少し憂鬱気に時間を過ごしていたシャマルのもとに、フェイトがやってきた。
「あら……」
椅子を回して、入り口のフェイトの方を見る。
シャマルの足元には、ザフィーラが、狼形態で横たわっていたが、フェイトの声に、耳
がピンと反応し、音源の方を向く。
「どうしたんですか、フェイトさん」
表情を何とか取り繕いつつ、シャマルはフェイトに訊ねる。
「あの、少し相談に乗ってもらいたいことがあって……シャマルにしか相談できない事な
んだけど……」
フェイトは、落ち着かない様子で、困ったように、視線を逸らしつつ、そう言った。
「あらあら、なんでしょう?」
シャマルは軽く息をつき、苦笑しながらフェイトに聞き返した。
フェイトはユーノに許し難いことをしているが、しかし立場的に考えれば被害者でもあ
る、と、ユーノ自身も、シャマルも思っていた。はやては、より攻撃的だったが。
ユーノ関係の話を持ち出されると少々まずいが、シャマルにしか相談できない、と言え
ば、その可能性は低いだろう。シグナムでも、ティアナでも、あるいはアルフ、リンディ、
エイミィなど、よりフェイトに近い立場の人間はいるはずだ。
だから、シャマルはこの場では、6課の母親役的立場を取り繕う事にした。
「その……えっと、ここじゃ、少し……他に人がくるかもしれません、し」
そう言って、フェイトはザフィーラの背中に視線を走らせた。
シャマルにしか相談できない、他人に聞かれると困る悩み。
────身体の悩みね、多分、性的なものかしら。
シャマルは、そう判断した。確かにそれではザフィーラがいては困るし、こういうもの
は例え同性であっても、あまり他人には知られたくないものだ。
「外で……いいですか?」
「ええ、解ったわ」
おずおずと、上目遣いで言うフェイトに、シャマルは笑顔で快諾して、立ち上がった。
『大丈夫か?』
『大丈夫よ、フェイトさんなら……多分』
念話で話しかけてくるザフィーラに、シャマルはそう答えてから、フェイトに付き添っ
て、外へ出て行った。
『主、シャマルがテスタロッサと共に外へ出て行ったようですが』
──オフィスルーム。
『んぁー、アレやったら大丈夫やろ、シャマルとユーノ君の事、よぉ詳しくは知らへんや
ろうし』
最早、はやての中ではフェイトは“アレ”呼ばわりであった。
『解りました』
ザフィーラの応答を聞きつつ、はやては報告書の作成と、各々の隊員からの書類の決済
を行っていく。
ふと、気付いて、頭を上げた。
「まさかアンタに先にスターライトブレイカー撃たれるとは思っても見なかったわよ」
「あはは……マッハキャリバーが出来るって言うからさ、モノは試しだったんだけど…
…」
よく見ると、スバルとティアナが、書類整理をしながら、それを軽〜くサボりつつ、談
笑しているではないか。
「ちょ、ま、スバル!? ティアナ!?」
ガタン、と、椅子を鳴らして、はやては立ち上がった。その表情は、驚愕に染まってい
る。
その声に驚き、スバルとティアナは、ビクッと肩を跳ねさせ、各々の端末に向き直る。
「今、やってます!」
「サボってません!」
大体この手の台詞をはく奴はサボっているのだが、そんなことは、今のはやてにはどう
でも良い。
「なのはちゃんはどうしたんや!?」
問い質すはやてに、スバルとティアナはキョトン、として顔を見合わせた。
「なんでも、訓練場の整理があるとかで、出ていますが」
「なんやて!?」
はやては取り乱しかけつつ、念話でなのはを呼び出す。
『なのはちゃん!? どこにおるんや、なにしてんのや!? なのはちゃん!?』
『…………』
なのはの応答はない。
はやての顔から、血の気が失せる。
「まさか……」
6課隊舎に程近い、森の中。
しかし、フェイトはさらに、その奥の方まで、シャマルを連れて来ていた。
「あの……人目を気にするのはわかるけど、こんなところまで来ないと出来ない話なの?」
「…………」
シャマルの問いに、フェイトは振り向きもしない。
やがて、フェイトは、突然、その脚を止めた。そして、シャマルに背中を向けたまま、
淡々とした声で、言う。
「ねぇ、シャマル」
その口調は、感情と言うものが感じられず、故に薄ら寒さを覚えさせるものだった。
「魔法って、もともとは、人の役に立つ為に作られたんだよね?」
「?」
フェイトの、不思議な質問に、シャマルは一瞬、気が抜けるような感触を覚えつつ、小
首を傾げた。
「それは、当然……です」
「闇の書……先代の夜天の書だって、ジュエルシードだって、最初にそれを作った人達は、
良かれと信じて作ったんだ……そうだよね?」
ジュエルシードを持ち出すと言う事は、今更、プレシアの事でも思い出したのだろう
か? そう思いつつ、シャマルは答える。
「もちろんです」
「じゃあ、さ」
フェイトは、告げる。
「人の邪魔をする魔術式は、どうしたら良いと思う?」
「え……?」
話の流れがつかめず、シャマルは困惑した声を上げる。
シャマルの返答を待つように、フェイトはしばらく無言で間をあける。
「それは、どういう……」
「なのははどう思うかな?」
フェイトは、傍らの木立に向かって、そう、問いかけた。
「そうだね」
「!!」
「そんなものは、消しちゃったほうが良いと思うよ」
樹の陰から、既に白いバリアジャケットをまとい、錫杖となったレイジングハートを手
に、なのはが、姿を現した。
「なっ、フェイトちゃん!? なのは、ちゃん……!?」
シャマルは、僅かに後退るようにして、身構える。
「プログラムの分際で人の恋人奪うようなモノは、さっさと消しちゃうべきだよ」
低い、薄らざむい声で、なのはが言う。
「そうだよね、なのはもそう思うよね」
フェイトが、振り返る。
2人の表情は、口元で笑い、しかし、瞳で狂った獣のような、濁った光を放っている。
「バルディッシュ」
制服のポケットから、金属の小さなレリーフとなっているそれを取り出し、フェイトは
呼びかける。
『…………』
寡黙にも主人に忠実な戦斧は、しかし、応えの声を発しない。しかし、それでも、その
形に展開し、フェイトにバリアジャケットをそうちゃくさせた。
シャマルも、自分の首にかかるネックレスに手を伸ばす。
「ごめんなさい、クラールヴィント」
悲痛な面持ちで、その名を呼んだ。
『Kummern Sie sich nicht bitte』
2個1対の指輪は、気にかけないでと答えつつ、シャマルを、優しい緑色をした、騎士甲
冑で包んだ。
「抵抗するみたいだよ、なのは、どうする?」
嘲笑うように、フェイトが言う。
元々シャマルは、騎士とは言いつつ、直接戦闘(ハードキル)よりも、治療と、結界や
探知、通信妨害と言った所謂ソフトキルに特化している。
それでも、これが1:1であるなら、如何様にも凌いで見せよう。
だが、いまやすっかり管理局のツートップとなった2人を一度に相手にしては、防戦す
ら覚束ない。
『ザフィーラ! はやてちゃん! リイン!』
『シャ……か、い…………お……や』
念話で呼びかけるが、返ってきたのは途切れ途切れの、はやての声。
「シャマルさん、フェイトちゃんが誰の娘だか忘れた……? 戦闘だけが売りじゃないん
だよ?」
「無理ないよ、なのは。シャマルはプレシア母さんとは、面識無いから」
プレシアの事を持ち出すなのはに、しかし、フェイトは平然と、薄笑いを浮かべながら、
サラリと言った。
────ごめんなさい、ユーノ君。
シャマルは悲壮な決意をしてから、ぎっ、と、2人を睨みつける。
「ヴォルケンリッターが癒し手、湖の騎士シャマル。そう簡単には、砕けないことを、教
えて差し上げます!」
「あれあれ、生意気にもプログラム風情が、人を脅かしてるよ?」
「怖いね。さっさと終わらせちゃお?」
狂気の笑顔を湛えながら、2人は、そのコアに魔力光を集束させつつあるデバイスを、
振り上げた。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
ユーノは、森の中を駆けていた。
まだ完治していない身体は、軋み、悲鳴を上げる。だが、そんなことには、構っていら
れない。
あの日、なのははユーノに、許さない、と言った。それは仕方の無い事だと、ユーノは
思っていた。なのはから受ける責めは、甘んじて受けようと。
だが、その言葉の主語は、ユーノではなく、シャマルに向けられていたのだとしたら。
時折立ち止まり、探索魔法を展開する。だが、それは光の魔法陣を展開した途端、砕け
て散った。
「くそっ……」
不甲斐ない自分に、ユーノは歯噛みする。
「シャマルー! どこやー、どこにおるんやー!!」
少しはなれた上空で、はやてが叫びながら、周囲に視線をめぐらせる。
「はやてちゃん、あれ!」
傍らに浮かんでいたリインが、気付いて、指差した。
1、2kmほど離れているだろうか。桜色、金色、緑。3色の閃光が、乱れて飛んでいる。
『ユーノ君、めっけた!』
はやての念話が、ユーノに届く。ユーノは、はっと顔を上げた。
『今のユーノ君から、2時の方向、約800m。あたしも行く』
『解った』
ユーノは答えると、飛行魔法で飛び上がる。森の木々のスレスレの高度を、駆け抜ける。
『Sturmwellen』
拳に突き出されたクラールヴィントから、刃のような衝撃波が、緑の魔力光を伴って射
出される。
だが、シャマルの放つ射撃など、今の2人には牽制にもならない。
逆に射撃でじわじわとシャマルを追い詰めるなのはとフェイトは、明らかに、抵抗する
シャマルを嬲り、弄んでいた。
「なのは、そろそろ片付けよう」
「えー、フェイトちゃん、まだ、痛めつけ足りないと思うよ?」
なのはは、無邪気な子供のように、そう言った。
「でも、そろそろはやて達が気付くよ。そうすると、厄介だから」
「それもそうだね」
フェイトの言葉に、なのはも満面の笑顔で言い、2人は、各々のデバイスを構える。
そして、声を揃える。
「ブラストカラミティ!!」
閃光。衝撃。
ザフィーラほどではないが、それでもその堅さは上から数えたほうが早いであろうシャ
マルのシールドは、あっさりと砕け散った。
「シャマルさん!」
衝撃波に押し戻されそうになりつつ、ユーノは、閃光の放たれた場所へ、飛び続ける。
「シャマルさん!!」
森の木々がなぎ倒され、開けてしまった場所に、白と黒、2つの人影が立っている。
そして、それに囲まれるようにして倒れる人の姿。
「シャマルさん!!」
ユーノは、なのはとフェイトと向かい合う位置に、降り立った。
すぐに、倒れているシャマルに駆け寄る。
「しっかりして!」
肩を抱き起こすが、シャマルの反応は弱い。
「ぁ……駄目……じゃ、ないです……か、まだ……出歩い……ちゃ……」
シャマルは、己の状態にもかかわらず、弱々しい声で、ユーノの行動をとがめる。
「そんなこと、それより……っ」
ユーノはシャマルを抱きかかえようとする。そして、それが異様に軽い事に気がついた。
「ごめんなさ……っ、約束……守れなく…………っ」
「シャマルさん!!」
シャマルは、元々、初代夜天の書にプログラムされた魔法である。現在そのタスクは初
代夜天の書本体から、はやての中に移されてはいるが、本質は変わらない。つまり、実体
はあくまで擬似的なものだ。
そのヴォルケンリッターが、強力な魔法的ダメージを受ければ、どうなるか。実体を構
成する魔力素はベクトルを失って吹き飛ばされ、正常な駆動を維持できなくなり、エラー
状態となったタスクは停止する。
シャマルの身体は、その爪先から、騎士甲冑ごと、急速に崩壊していく。そして、人間
が息を引き取るように力を失ったその顔、頭まで、霧と散った。
「あ、あぁぁ……あぁぁぁ……」
空となった自分の手を握り締め、ユーノは肩を落として泣く。
「ほら、ユーノ君、恋愛ゲームはお終いだよ……?」
なのはは、平然と笑い、ユーノに声をかけた。
「それと、フェイトちゃん、あれ、ユーノ君の勘違いだったんだって」
ユーノはびくりと反応したが、顔は上げない。
「ユーノ、あの日食堂で言ってたのは、別の人の事だよ」
「フェイトちゃんもね、私と同じくらい、ユーノ君の事好きなんだって。あはは、おかし
いよね。こんな美人さんが2人もユーノ君に恋してるのに、ユーノ君はプログラムと恋愛
ごっこしてるなんて」
なのはは、嘲笑うような口調で言った。しかし、その表情は、あくまで笑顔だ。
「だから、邪魔なプログラムは消してあげたんだよ」
「恨みっこ無し、私となのは。どっちでも好きな方を、ユーノが選んで良いから」
2人は穏やかな笑みで、腕を軽く開き、ユーノを迎えるような姿勢になる。
だが、ユーノは、動かない。
「ちょお! 自分ら! なにやったかわかっとんのか!?」
上から、はやての怒声が響いてきた。
「はやて……?」
フェイトが言い、2人は顔を上げる。
「フェイトちゃん、私達何かした?」
なのはは、素の表情で、フェイトに疑問を問いかけた。
「森の木、倒しちゃったね」
フェイトは周囲を見渡し、そう言った。
「あ、そっか」
なのはは笑顔に戻り、苦笑した。
「罰金と、弁償かな」
「そんなところだね」
「お、己ら……夜天の王、怒らしよったな……」
はやてはガクガクと震え、2人を睨みつける。シュベルトクロイツを握り締める。
「今度ははやてちゃんが相手?」
「なのは、先に撃たせないと、正当防衛、成立しないよ?」
ひるんだ様子もなく、爽やかささえ感じられる笑顔で、2人はサラリと言う。
「この」
はやてがキレかけたとき、突然、それは起こった。
「はぐぅっ……!?」
「なっ!?」
「えっ!?」
なのはの、くぐもった悲鳴。フェイトと、はやてすらも、驚愕の声を上げた。
──ユーノの手に、それは握られていた。それは、シャマルと一心同体でありながら、
シャマルと同一ではない部分。
なのはの胸から、緑色の魔力光を放ち、同色の垂直の魔法陣のリングを伴った腕が、生
えていた。そして、眩いばかりの、なのはのリンカーコアを、その手が、掴んでいる。な
のはのバリアジャケットの上着部分が、消失した。
その手は、なのはのリンカーコアを掴んだまま、強引に、引き抜かれた。
「閉じろ、クラールヴィント!」
『Ja』
旅の扉が閉じる。なのはのリンカーコアは、なのは本人から、完全に切り離された。
「砕けてしまえっ」
ユーノが、自らの魔力光に輝く、自分の手を、強引に、握り締めた。その内にあったな
のはのリンカーコアは、まるで中空のガラス玉のように、砕けて、散った。
「かはっ……ぁっ……」
なのははその場で白目を剥き、レイジングハートを取り落としながら、倒れた。魔力が
消失し、バリアジャケットは解除された。
ギロリ。
ユーノの、彼の人柄からはとても想像できない、敵意に満ちた瞳が、フェイトを睨む。
言葉に出さずとも、彼の言う事は解った。『次は、お前の番だ』。
「あ、あの、ユーノ……」
フェイトは、慄き、戸惑った表情で、困惑気な声を出す。
「うるさい……黙れ……」
「ひっ……!!」
フェイトはたまらず、反射的に逃げ出そうと、空中に身を躍らせた。
「バインドッ」
「あっ!?」
フェイトの四肢を、リングバインドが、空中にくくりつける。
本来のフェイトならば、この程度のバインド、すぐに破れるだろう。だが、それだけの
隙が作れれば、今は充分だった。
「クラールヴィント!」
『Ja, whol』
旅の扉を通じ、やはり魔力を纏ったユーノの手が、フェイトのリンカーコアを抉る。
「ぐぁぁっ……ぁぁぅ……っ!?」
フェイトもまた、リンカーコアを力任せに引き抜かれ、閉じた旅の扉によって、切り離
される。そして、ユーノは、それを、躊躇いもなく、握り潰した。
「ぐふぅっ……」
フェイトもまた、失神し、バインドにぶら下がって、ガックリとうなだれる。
バインドが散り、やはり制服姿に強制的に戻されたフェイトは、しかしなのはとは異な
り、バルディッシュを握ったまま、大地に倒れ伏した。
「ゆ、ユーノ君……っ」
ようやく、はやてがか細く声を出した。ユーノの気迫と、目の前で行われている行為に、
身動きさえ取れなかった。
「う……うぅ……シャマルさん……僕は、またっ……っ」
クラールヴィントを握り締め、ユーノは、うなだれた姿勢で、嗚咽をあげ続ける。
「ユーノ君……」
はやては、それ以上、声をかけることも出来なかった。
異常を察知した、地上の治安部隊が到着するまで、ユーノはクラールヴィントを握り締
め、嗚咽の声を上げ続けた。
>>301-311 今回は以上です
…………ってか俺ひどっ!? ハッピーエンド至上主義自称してるのに、こんな鬱展開書けるんか俺!?
それに、書き上がってみてみれば、なのはとフェイトの病み度合いもかなりのものがありますが……
この中で一番病んでるのは、ユーノ、自身じゃないかい?
えー、ヤンデレ進行で重いところさらに重くしてしまいました。すみません。
ただ、まだもう1回続きますんで、それだけお願いします。
それと、エリオ南無。
いやあああああああみんな病んでるううううう
いやぁぁぁぁぁぁぁ!
gj
なんだこの展開……全然先が読めねぇ…
ここからどうやったらハッピーエンドになるんだよ!
くそっくれてやるぜ!GJをよ!!
GJ!!
勘違いが拗れるとこうなるのか・・・他のエンドを見ているからちょっとムカつくが
許せるけどこれ単発でみたらユーノ殺したくなるぜw
結局、二人から逃げて他の女に走ったんだもんw
エリオ・・・ティアナとフラグ立ったり管理局裏切ったりした次は踏み潰されて
SLB二連発か。なんて哀れな。
何が可哀想ってシャマルさんが一番可哀想だわ……
珍しく綺麗だったのに(ry
GJ
このスレのシャマルさんを見てたら、『ドロボウ猫』役が似合いすぎてるのかな?
このSSやリンディさんのSSやソラノカケラさんのSSやら
シャマルさんがメインヒロインになれるのはいつの日か……
中の人的に『24』のキャラが居れば良いのになぁ
gj!
そしてはやてエンドの匂いがするのは気のせいかw
>>「スバルさんV型!」
一瞬、スバルの強化バージョンかなにかのことかと思ったw
>>322 新キャラタイプ・ゼロサードとな!? とかいう電波が
>>312 GJです。はてさて、ここからどの様なENDになるのか....
続きも期待しております。
>>312 これはとてもGJですね!
いいね、いいね、恋人のデバイスで復讐なんて普通の戦闘物でも盛り上げられる展開じゃないですか。
病み、と言うのは伝染するのが常なら、なのフェイが病んでそれがユーノに伝染ったと考えると適当かな。自分は普通に復讐した、良いユーノっぷりだと思うけど。
あ、あとはやての啖呵、不発に終わりましたが、怒ったときの関西弁は刺激的でした。
スバルのSLBを想像したら元○玉みたいになってしまったw
>>327の元○玉が普通に金○玉に見えた俺はだめかもしれん
>>328 そんなこと言ってたらチン○姉は一体どうなってしまうのだ
>329
「どうやら、姉は兄になったようだ」
>>330 確かに胸の装甲厚が薄いからロンゲショタに見えr(爆発音)
>>331 そんなこと言ったらエピローグのセインさんなんか胸薄いし笑顔が男前だしで……
チンク姉は背が低いだけで、
オットーに比べれば胸は十分に(レイストーム
この流れはふたなりチン○にふたなりギンガを掘らせろと。
そう解釈していいのだな。
集中投下一気に行くでぇ〜
・なのは・フェイト不幸注意
・捏造注意
・あぼーんキーワードは「A crossroads of Fate END1.5」
結果、加害者として拘束されたのは、ユーノの方だった。
管理局局員として保護されていたとは言え、所詮は魔法による擬似生命。
これがもし、ジェイル・スカリエッティのような、犯罪者相手であれば、また局の判断
も違ったのであろうが、しかし今回は、今や管理局内でも生ける伝説とも言うべき、エー
ス・オブ・エースの2大頂点とも言うべき2人である。
この2人を犯罪者としてしまうくらいなら、擬似生命に人としての尊厳を与える事など
ない。所詮、時空管理局といえど、“その存在の維持を最優先とする”官僚組織に他なら
ない。
「管理局の威信、地に落ちたり」
──とは、海上隔離施設にて更正指導中のオーリス・ゲイズの言である。
現場に居合わせたはやてと、被害者の身内であるリンディがユーノの厳罰に異を唱えた
為、ユーノは略式起訴の上、執行猶予付の禁固刑となった。とは言え、当然、無限書庫司
書長の地位は剥奪され、別命あるまで自宅待機、しかしクラナガンの市内から出るにもい
ちいち許可を申請しなければならない状況と、実際のところ、体の良い軟禁状態に置かれ
た。
本格的に裁判をやれば無罪にも出来る、と、クロノは勧めたのだが、今のユーノには、
心身ともに、それに耐えられるバイタリティーは残っていなかった。
「シャマルさん……」
唯一残った彼女の形見、クラールヴィントを握り締め、窓も狭く、薄暗い官舎の一室、
ユーノは部屋の片隅でなにをするでもなく、1日中すすり泣く日々が、続いた。
とは言え、なのはやフェイトにも、なんらダメージがなかったわけではない。
かつての『闇の書』による蒐集とはわけが違う。強引にリンカーコアを摘出された挙句、
砕かれた。特に以前からそこへ過負荷によるダメージを蓄積させていたなのはは、回復後
も魔法出力は常人以下となってしまった。もちろん、戦技教導官など続けられるはずもな
いし、かと言って、日本においてもミッドチルダにおいても、高等教育を受けたわけでも
ない、所謂“叩き上げ”の経歴しか持たないなのはは、事務方に据える訳にも行かない。
結局、管理局内での居場所を失ったなのはは、辞めざるを得なくなった。同時に、クラ
ナガンに住み続けることもかなわなくなり、失意のままに、海鳴へ帰されることになった
のである。
「なのはちゃん」
臨海空港で、なのはを見送りに着たはやてが発したのは、しかし、厳しい言葉だった。
「はやて……ちゃん、その……ごめんね……」
「その言葉は、シャマルとユーノ君にかけたってや」
すっかり意気消沈状態のなのはに、しかしはやては容赦しなかった。
「ええかなのはちゃん、今回の事件、そもそもの発端はなのはちゃんや」
「私……の……?」
弱々しくではあるが、なのはは顔を上げ、心外だと言うように聞き返す。
「そうや。ユーノ君の事、ずっと好きや言うてたな?」
「うん……」
「じゃあ、なぜ、それを早く伝えてあげへんかったのや。直接、好きって言うてあげへん
かったのや。10年以上の、付き合いやろが」
「えっと……それは……恥ずかしかったって言うのもあるし、心の準備とか」
「違うな」
なのはがもじもじと言う言葉を、はやては一言に斬って捨てた。
「ユーノ君の性格に、甘えきってたんや。ユーノ君は自分を見ていてくれる、ユーノ君は、
自分以外の女性と、付きおうたりしない、男女の関係になったりせん。そう、自分の都合
の良いように考えてたんや」
「…………」
「調子ええ、ユーノ君かて、なのはちゃんと同じ年頃の男の子や。恋でもそれ以外でも、
悩んで当然。それを支えてあげる、支えあう事が出来る、それが恋人同士言うちゃうんか?
なぁ」
「…………」
静かな口調ながら、しかし烈火の如き激しさで、一方的にまくし立てるはやてに、なの
はは言い返すことも出来ない。
「あたしかてユーノ君の事、好きやった」
はやての声に、なのはははっと、俯きがちだった顔を上げた。
「せやけど、あたしも多分、なのはちゃん達と同じように、今はまだ、求める恋しかでき
へん。せやから、シャマルとユーノ君の中、後押ししてあげたんや。シャマルなら、あた
しらにはかなわへん事が出来る。相手に与える愛が出来る」
「…………私だって、ユーノ君が望むなら」
言い訳がましく、なのはは口にした。
「あぁん!?」
はやては、憤って声を荒げる。
「出来へんかったやろが! 10年もの間、出来へんかったやろうが!! 出来へんかったから、
こんな事態になったんやろが!! これで、ユーノ君、犯罪者やで! どこに出しても恥ずか
しゅうない立派な前科モノやで!? しかも、なのはちゃん達とちごうて、ユーノ君はこれ
から先、ミッドチルダでずーっとそのレッテル背負い続けなければならへんのやで!?」
「…………」
なのはは、もう、言葉を返す気力もなかった。
一方、フェイトは、リンカーコアが負ったダメージは、なのはよりは軽かった。とは言
え、(魔導師ではない)常人よりはマシ、という程度である。それでも、なんとか魔導師と
して生き残る道はないでもなかった。
ただしそれは、アルフとの契約を切る、という事が前提だった。高性能な使い魔は、そ
れだけ主人の魔力を消費する。
しかし、それをやったところで、地上部隊で、ヒラ陸士か、雑役部隊の指揮官が良いと
ころである。さすがに、アルフの存在と引き換えに、固執するような地位ではなかった。
「フェイト」
なのはと同じように、海鳴の実家に落ちるフェイトを、臨海空港で待っていたのは、義
兄クロノだった。
「今回の件、本当は君となのはの方が加害者だ。解ってるな?」
「はい……」
優しくも、厳格な義兄に、フェイトはやはり、弱々しく答えた。同意の声ではあるも、
視線は気まずそうに逸らされている。
「……僕としては、不本意ではあったが、その為に今更になってしまった。だが、言って
おくぞ。なぜ、ユーノが無限書庫に閉じこもったとき、すぐに誤解を解こうとしなかった?」
「それは……ユーノは仕事をおろそかにしないところが良いところだし、それに、そんな
誤解してるって、気付かなくて……」
「それでも、会いたいとは思っていたのだろう?」
「それは……もちろん……」
「別に1日中じゃなくたって良い、君の方から、無限書庫に出向く事だって出来たはずだ。
そうすれば、誤解は解けないまでも、お互い、状況を整理する事ぐらいは出来たはずだ。
こんな事態に、なる前にな。でも、そうしなかった」
「…………」
「会いたいと言いながら、君は、ユーノの方から、君を誘ってくれる、あるいは、自分の
為にスケジュールを調整してくれる、それが、当たり前になっていた。なのはと同じだよ。
求める恋しか出来なかった。だから、ユーノを、追い込んだ」
「…………」
フェイトもまた、視線を落として俯き、言葉を失った。
「まぁ、君に対して、君が与える愛を覚えられるほど、君を愛してあげられなかった、僕
と、リンディ母さんも、責任があるんだろうね」
クロノの言葉に、フェイトは、はっと顔を上げた。
「兄さんや、リンディ母さんは、悪くありません!」
「……それじゃあ、君は、これから先、1人で背負って行けるって言うのか!? 君は、自分
の感情の為に、人1人に、犯罪者のレッテルを貼ったんだぞ! そんな君が、これから、誰
にも迷惑をかけず、生きていけるって言うのか!?」
「…………」
「こんな事は言いたくはないが……、自殺は、許さないぞ」
「!」
低く重く、しかしはっきりとした声で出された、クロノの言葉に、フェイトの肩が、ビ
クッと跳ねた。
「それが一番、遺される周囲にとっての、迷惑だ。君は、生きて行かなければならない。
裁かれない罪を背負ってな」
以前ユーノが、君達のために、そうなってしまったように。クロノは、言外に付け加え
た。
「君が、君の母の轍を踏みたくないなら、生きるんだ」
クロノが言う。母とは、この場合、管理局史上に残る次元犯罪事件を起こし、自らはい
ずことも知れぬ空間に逐電した、プレシア・テスタロッサの事だ。
「は……い……」
フェイトは弱々しく俯きながらも、そう、答えた。
「あたしも、2人の部隊長やし、今回の事件の発端になった、“プログラム”の主や。も
う、管理局にはおられへん。そうでなければ、3提督といえど、これ以上、本局の非主流
派を、抑えきれへんからな。あたしも、他の騎士達も、じきに日本に戻る」
クロノと並び、なのはとフェイトを前にして、はやてはそう言った。その表情は、軽く
だが、憤りの色が見える。
「ただ、クロノ君には申し訳ないけど……2人とは、日常的に顔、合わせたくあらへん。
海鳴の家、処分して、どこか知らんところにでも、住むわ。せやから、今生とは言わんま
でも、とーぶん、お別れやで。ええな?」
「…………」
「…………」
はやての険しい言葉に、2人は返す声を発さなかった。
なのはは、事情を知った両親、高町士郎・桃子夫妻に激しく叱責され、1週間の外出禁
止を食らった。ただ、その後に関しては、彼女は比較的、恵まれていた。定時制高校に通
いつつ、昼間は翠屋で、桃子の跡を継ぐべく、パティシェの修行に入った。彼女は、普通
の女の子に、戻ったのだ。
フェイトは、もう少し不幸だった。海鳴の実家から、改めて高校生活を送る事になった。
そもそも、彼女は、正式な教育課程は、日本での6年間しか、受けていないのである。20
にもなって、全日制高校に通うことになった。後ろ指を差されることも多かったが、リン
ディとクロノは、それが「彼女が背負うべき贖罪」だと切った。その後、決して程度の良
くない三流大を出て、月村家の所有する会社で、ほとんど雑用係のようなポストに就いた。
はやては、あくまで彼女らしく、強かだった。クラナガンでの資産をほぼ全て処分して、
日本での備蓄とした後、1年間かけて自主学習、大検を突破し、ストレートとはいえない
ものの、一応、一流に名を連ねる大学に、入学。その後は、アルバイトで、学費と生活費
の足しを稼ぎながらの、学生生活を送った。その間、シグナムとザフィーラは、ガードマ
ンのアルバイトをしていたとの事。
余波は、それだけに留まらなかった。まず、唐突に抜けたツートップを補う為、管理局
本局は、スバル・ナカジマとティアナ・ランスターの2名を、正式に引き抜くことを決定
した。その代償として、エリオ・モンディアルと、キャロ・ル・ルシエの2名は、今後最
低で3年間、地上本部の人事管轄権外には転出させないと確約した。
ティアナにとっては、執務官希望であるから、それ以外の3名にとっては、自らの道から、
少しずつ、遠ざかる結果になってしまった。
ヴィヴィオは、なのはとの養子縁組を解消。アイナ・トライトンに改めて引き取られた。
なのはやフェイトと別れさせられて、しばらくの間は、しょっちゅう寂しがったが、もと
もと、なのはやフェイトよりもアイナと共に過ごす時間が長かった事もあり、やがて、慣
れてしまったという。
──────少し、時系列は前後する。
はやてが、クラナガンを後にする、前々日の事だった。
ユーノが“軟禁”されている官舎の彼の部屋に、そのはやてが、訪ねてきた。
「なんやー、ユーノ君、おらんのかー?」
インターフォンには、反応しない。だが、はやてがドアノブに手をかけると、鍵はかか
っていなかった。
「開いとる……ユーノ君ー、入るでー! ええなー!」
ドアを開いて、そう宣言してから、はやては勝手に、ユーノの部屋に上がりこんだ。
室内は、綺麗に整頓されていたが、それがかえって、不気味だった。生活臭が、しない
のである。
「あかん!」
はやては最悪の事態を想像し、慌てて照明をつけ、室内を確認した。
しかし、はやての想像に反して、ユーノは、いた。部屋の隅で、膝を抱えて、ぴくりと
も動かなかったが、それでも、確実に、生きていた。
「なんやユーノ君、脅かしっこなしやでぇ」
はやては、ほっと息をついて、苦笑しながら胸を撫で下ろした。
「なぁ、ユーノ君て」
はやては屈み、ユーノの肩を揺する。
「ほっといてくれよ……」
ユーノは、顔も上げず、ボソボソと言うだけだった。
「なんや、つれないなぁ……まぁ、ええわ。うん、これさえ終わったら、いくらでもほっ
といたるさかい、ちょっとだけつきおうてな。大事なことなんや」
「…………」
ユーノは、言葉を返さない。
「たのむ、ちょっとでええねん、顔、上げてや、すぐ済むさかいに」
はやては、優しくそう言って、ユーノの肩を揺する。
「しつこいんだよ!」
ユーノは、しつこくユーノに声をかけ続けるはやてに、憤ったのか、突然顔を上げて、
怒鳴る。
「今や!」
ようやく上がったユーノの眼前に、手のひらを掲げた。そこには、ジュエルシードにも
似た、魔力光を放つ、緑のクリスタルがあった。
「!?」
そのクリスタルから、ユーノは、まったく目が離せなくなってしまった。自分の意思で
ではなく、である。視線が強引に吸い寄せられ、そして、クリスタルから、何かがユーノ
の中に流れ込んでくる! ユーノの頭が、身体が、過熱するように、熱い。だが、それは
不思議と、ユーノにとって、不快なものではなかった。むしろ、優しささえ感じる───
─
『Vollstandig. Konditionieren Sie alles Grun』
それが治まると、目の前のクリスタルは、デバイスのように言葉を上げるが、それっき
り、内部に湛えていた光を失った。
「やった、移植成功や!」
興奮した口調で、はやては言う。
「はやて!? い、今のは!?」
先ほどまでの自分の状態などどこかへ行ってしまったかのように、ユーノは、慌てて立
ち上がり、目をぱちくりさせながら、はやてに問い質した。
「なんや、結構元気あるやん。心配して損したわ」
はやてはそう言って、やはり立ち上がってから、言葉を続ける。
「ユーノ君、シャマルに会いたいか?」
はやては、悪戯っぽく笑った。
「何言ってるんだよ、はやて……シャマルさんは、なのは達に……」
殺された、とまでは口に出さなかった。
「ええから、もし、シャマルに会えるんやったら、会いたいんか言うてるねん」
はやては澄ました様な笑顔で、続ける。
「そ、そりゃ会いたいに決まってるさ! 謝りたい、御礼もしたい、それに、それに……
……側にいて欲しい」
最後は顔を赤くさせながら、ユーノはそう言った。
「それやったら、強く念じてみい。シャマルが、ここに来られるように」
「え……?」
「ほらほら、思いの強さ、見せたりぃよ」
はやてに促され、わけが解らないながらも、ユーノは手の中のクラールヴィントを握り
締め、念じた。今一番、愛しい人の事を。
「!?」
突然、ユーノの中で、何かの魔術式が起動した。脚元に、ユーノの緑の魔力光が、魔法
陣を描く。だが、それはユーノの持つミッドチルダ式ではなく、三角形の頂点に円が描か
れる、ベルカ式の物だった。
「これ……っ、まさかっ……」
戸惑うユーノを、はやては楽しそうにニコニコと見ている。
やがて、その三角形の頂点が通過する、ユーノの正面の一点で、一回り小さな、同じく
ベルカ式の魔法陣が展開する。そして、その魔法陣の中心から、ふわりとした金髪をもち、
女性としてはやや長身の女性が、黒いアンダースーツに身を包んだ状態で、直立して手を
腰の前に組み、出現した。
「まぁ、こんな事態になるとはおもわへんかったのやけどな」
その光景の中、はやては説明する。
「前から、考えとったんや。あたしと、ユーノ君は、歳は変わらんから、寿命はそれほど
ちがわへん。でも、不慮の事故ってこともある。本人同士やったら、しゃあないけど、あ
たしが死んで、あ、もちろんあたしかてまだ死にとうないけど、万一そうなったら、ユー
ノ君残して、シャマル消えてまう。それはあんまりや、って」
「はやて……」
ユーノは、はやてを振り返る。はやては、はにかむように、苦笑していた。
「ユーノ君、以前の事件のとき、その場に居合わせへんかったから、知らんかったんよね。
ヴォルケンリッターはプログラム、本体はあたしの中で駆動する魔術式や。せやから、一
度消滅させられても、データはあたしの中にのこっとる。リセットして、再起動するのは、
ちょお大変やけど、不可能やない」
「けど、あの時、はやても凄くなのはたちに怒ってたじゃないか」
ユーノは、慌ててはやてを指差し、聞き返す。
「そら、大切な家族を“分際”だの“風情”だの言われた挙句、問答無用でぶっ壊された
んや、頭にくるにきまっとる。それに────」
──ユーノ君の気持ち、踏みにじったんが、一番許せへんかったんや。
はやては、それは、声に出さなかった。
「それに……なに?」
「な、なんでもあらへんねん!」
ユーノが聞き返すと、はやては手をばたばたと振って、言葉を濁した。
「同じ古代ベルカの使い手やったら、もぉちょお簡単に移植できたんやけどな、ユーノ君
ミッド式やし。それで、シャマルの駆動式の中に、近代ベルカ用のエミュレーターを、固
定で組みこんだんや。ネィティブよりちょお重くなるけど、シャマル1人やし、ユーノ君
やったら、余裕やろ?」
「ありがとう……ありがとう、はやて!」
ユーノは、感極まって、目尻に涙さえ浮かべながら、言う。
「ええから……早く、シャマル、目ぇさまさせてあげ。あ、それと騎士甲冑やけど、これ
は、マスター固有のものやから、ユーノ君が用意せえへんとあかんよ?」
「うん!」
ユーノははやてに力強く返事をすると、まだ目を閉じているシャマルに、向き直った。
「シャマル。あたしは、アンタが後悔するような恋したるねんからな、ユーノ君程の相手
は、難しいやろうけど、それでも、絶対やで」
そう言って、はやては、それが終わるのを見届けることなく、ユーノに気付かれないよ
う、そっと、部屋を出て行った。
「…………湖の騎士シャマル、求めに応じ参上しました」
目を閉じたまま、シャマルは言うと、ゆっくりと目を開け、慈愛に満ちた笑顔で、ユー
のを見る。
「ユーノ君……また、会えましたね」
「うん……シャマルさん……シャマルさん!」
ユーノは、自制など効かず、シャマルに飛びつき、ぎゅっと抱きしめた。シャマルも抱
きつき返し、感極まって泣き声をあげるユーノの、背中と頭を、優しく撫でる。
──────もう、死さえ2人を別つ事は出来ない。
鬱
>>336-345 本編は以上です。
まぁさすがに、ヤンデレ鬱展開から、手放しのハッピーエンドには出来ませんで。
とは言え、なのはにとっては、身体壊して落とされるより、こっちの方が幸せじゃないのかなと思ってしまった。
ちなみに、書き出したときはシグナムの予定でした。
ところが、流れのうちに、
「あれ、シグナムとどうやったら接触するんだ?」
「っつか、この流れだとどう見ても出てくるのシャマルさんだろ」
って言う事で、シャマルさんに変更されてしまったのです。
シグナム、スマン。
という訳で、ヤンデレの流れはここまで。
あとは、まずは+1話。これは皆さん期待している、あれでございますよ〜
もうひとつ、このシリーズのEND2の分岐の構想もあるんですが、そちらはどうでしょう?
ただし、こちらは元の話のイメージ、ぶち壊しになりますが……
GJ
……しかし欝だ……みんなが悪いとも言えるし、だれも悪くないとも言えるし
特定の誰かが悪いとも言えるし、勘違いだけでここまでなるものなのか……
ジージェイ!
すげぇよ、すごすぎるよ!
俺なんて頭の中にネタはあっても文章力無いから心底尊敬するっスーっ!
GJ
ただ、魔法をあれだけ使いこなしたフェイトさんが
数学とか物理ができないわけないので三流大を出て
というところに違和感を感じた
とはいえ、いい欝だった
乙〜
みんな悪いのに一人だけ幸せになってるユーノは許せん
誠死ね
それは同感
フェイトさんは国語が足引っ張りまくりだから……
はやてが裏ヒロインだったな。
GJ!!
気になったのが前回シャマルを呼び出して二人で抹殺したときになのはがフェイトに
戦闘だけが売りじゃないとか言ってたので気になりました。
あと執務官試験も合格していることから地球で弁護士とかも狙えるのでは?
こうすると欝にならないか。
>>350 力を発揮できないくらい高校時代はつらかったのかな。
しかし定時制でもいいのによ。
357 :
356:2008/01/28(月) 19:35:36 ID:O+ylfaYQ
苦しみを与えるだけの罰とはどうもすかん。
とりあえず、ユーノは
SLB+プラザン+終焉+火竜+ドリル大鎚+リンカーブレイク+鉄拳+
破砕+クロスシフト+槍突撃+真龍火炎
の処刑場にご案内だな
ユーノもああだがクロノが偉そうなのが2割り増しで気に食わん
ユーノ1人だけ幸せ言うが、この当事者のなかで1人だけ前科者だぜ?
決して手放しの幸せじゃないんだが。
好きな女が沿い遂げてくれることがそんなに許せないほど、お前ら女に飢えてるのか?
そして、今回何気に最大の被害者はエリオのような気がするぜ。
クロノ兄さん、いくらなんでも厳しすぎやん
そもそもフェイトさんはユーノの誤解のことを知らないのに、それを解けだなんて…
はやてさんも忍傷沙汰になる前はフェイトさんを阿婆擦れ扱い、事後は家族を傷付けられた憎しみでもうあれだし、
まあフェイトさんがもうちょっと積極的でユーノの心理に機微であれば、この事態は防げたわけですが
その点はクロノ兄さんのおっしゃる通りですが
いや、片方が幸福な一方で、片方は失意のどん底、救い無しと言うこの状況こそが大事なんでしょうが
なのはさんの歪みとユーノの優柔不断?とフェイトさんの積極性の無さが原因か
最終的にぶっ壊れてあわや惨劇か?の引き金を引いた二人がそれ相応?の報いを受けたわけだが
(とは言え、俺にはなのはがフェイト誑かして煽って、シャマル襲撃の共犯に成るように仕向けたように見えるんですが
そこら辺は書いてなかったけど、色眼鏡ですか?)
うんこういうの大好き!nice happy end(ニヤニヤ
前回の閉鎖的幸福と前前回の貴方を殺して私も死ぬエンドも好物ですが
あれ?それぞれ各々のハッピーエンド迎えてる?
じゃあ、最後は全員が鬱るエンドですか?あるいは淫獣エンド(
ともあれgjですた
なのはは愛した人の手で魔導師生命を断たれたけど、海鳴で普通の生活を。
フェイトもまた同様だが、進学しか道がないために大学出たころには三十路寸前
ユーノは恋人は戻ってきたものの前科者で将来的な不安が大
なんという鬱END
しかしテラGJ
確かにクロノが偉そうなのはなんかあれだったな、不本意とはいえある意味クロノにも責任があるんだし。
というかある意味フォワード陣が一番の被害者かもな、わけわからんうちに巻き込まれちゃってるし
メンタル面では一番不安なフェイト
親友もなくし、ただ死んでない状態だけになっちまうかもしれん。
心配だ。
>>364 境遇も一番悪いね。これじゃ前科持ちを入れてもユーノの方が遥かにマシだぜ。
とりあえず、ユーノは死んどけ。
安心しろ!フェイトさんには将が・・・
)
,'`》'´⌒`彡
ノ,ィ∝ノノ)))))
( (ゝ(l!・ωノ|l
駄目かもしれん・・・
>>347 >とは言え、なのはにとっては、身体壊して落とされるより、こっちの方が幸せじゃないのかなと思ってしまった。
しかしこのまま平穏におわるとも思えないw 結局何がしかの事件に巻き込まれて
戦うコックさんならぬ戦うパティシエになってしまうという電波が・・・
19歳(だっけ?)で高校生活ってどんなんだろう…
大学は歳とかあまり気にしないが、高校はキツくないか???
>>367 包丁二本でキッチンでは負けないなのってかw
ユーノって司書長を辞めても、遺跡発掘とかで食っていけそうだ。
前科があろうがなかろうが歴史的発見をすれば挽回できるし。
おのこしはゆるしまへんでが聞こえてきそうだぞw
>>280 エリオのとった道は許されない道だけど正しい道でもあると思う
好きな人を守るために全てを犠牲にすることに間違いなどない!
完全なハッピーエンドはムリだと思うけど二人は幸せになって欲しいなあ
フェイトさんが、三流大にしか進学できなかったのは
>親友もなくし、ただ死んでない状態だけになっちまうかもしれん。
な心理状態のせいだろうねぇ。
まあ、この話に共通している事は
お前らちゃんと話あえ。 気まずいなら、誰か第三者に間に入ってもらって。
て、事だよなあ。
>>361だけど句点うたんと、文の繋がりが分からんね。
それに末尾に”が”が多すぎた。まあいいや。
>>366 はやてさんがちゃあんと、フェイトとヴォルケンリッタが接触するのを防いでくれるので大丈夫だ。
安心したまえ。
あれ?
フェイトさんが大学、いや高校に行けた事が既に奇跡。
学無い、年ヤバイ、身分を保証してくれる人居ない(ハラオウン家がしてくれた?)、金…はあるか。
普通ここからスタートしろなんて、それこそ自殺するか、家族ないし恋人、親友等のケアなしじゃ死にます。なまじもう成人してるだけに
しかし、親友(アリサたちも多分接触持たんでしょうし)、家族(死に分かれor半勘当状態)、恋人(気がつけば振られた)がアウトな訳で…
その才能を恋愛に使えれば…
>>347 GJでした。
でもちょっと欲張りをいうならハヤテに少しだけ役得があってもいいんじゃないかと
…けっこう伏線はあったし
フェイトに対して擬似家族は彼女が背負うべき贖罪っていっとるが、
ユーノに罪被せたのはあんた等が勤めてる組織ですよっていいたくなったぜ。
378 :
39-362:2008/01/28(月) 20:46:28 ID:NgXurTxZ
>>347 全部見ましたよ、1,5。
ええ、もう何というか・・・・私がEND3書くまでもない気がするほどGJです。
いやまぁ、作品傾向としては1とか2とほとんど対極にあるわけですが。
まさか、ユーノが犯罪者になるとは・・・・予想もつきませんでした、はい。
うん、この鬱に耐えられれば、END2なんておかゆみたいなもんですよ。
END2の分岐も考えているということですが、どうぞ書いてください。
元の話のイメージとかは別に気にしなくて結構です。
むしろじゃんじゃんばりばりやってくれ!!
とはいえ・・・・END3と内容かぶったらどうしよう・・・まぁいいか、うん。
頑張ってください!楽しみにしてます!
END3は・・・もう、タイトルどおりの人が幸せになるよ。
もうちょっと待っててくだされ。
もう全員死んだほうがいいなコレ
ヴィヴィオがユーノの頭吹き飛ばしてヤンデレ三人目
「コレデナノハママモ幸セ、フェイトママモ幸セ、皆幸セダヨネ?」
381 :
26-111:2008/01/28(月) 20:54:57 ID:rF0G2JJO
保管庫から業務連絡です
47スレの保管作業が終了しました。執筆陣諸兄は確認をお願いします
ハラオウン家はいったいどうしたかったのだろうか。
「罪を背負って生きろ」と言われても、前科をもっていない俺じゃどうしたら良いか
わからん。まさか一生幸せになる事は許さんと言っているわけではないと思うが……。
>>380 やめいw
ここらで気軽に笑えるのがホスィ
ラーメン食いながら鬱ストーリィ読んだら、口の中の油分と心の中の鬱分で気持ち悪くなってきたんだぜ…orz
>>381乙かれ様です
罪と罰の連鎖を断ち切ることは誰にもできないのだよ
>>382 いや、俺はそういうことだと思う
フェイトの性格上自分で自分を許せると思えんし、許しを与える他人は全員ほぼ縁切り
どうしようもないとは正にこの事だ。
クロノ達がその辺の性格読み違えるとは思えんしな
>>382 フェイトは公に罪には問われてないとは言えシャマルを殺したわけだからな。
シャマルが復活したことは知らんだろうし、一生その罪悪感と戦っていかなければならん。
それから逃げるために安易な死を選ぶことは許さん、ということだろう。
もうフェイトさん出家でいいよwww
待て。出家したらお経(漢字の羅列)を読まねばならなくなる(゚д゚)マズー
>>388 まぁ仏門でなくて神に仕える方かもしれんじゃないか
>>381 保管作業乙!
倉庫で貴兄の作品を読ませていただきましたが、
エロも非エロもツボ突きまくりでもうたまらんですよ。
これからの作品も楽しみにしてますんで執筆の方も頑張ってください。
巫女になったら俺が狂うから駄目だ
ツンツン無関心になったら三十倍に駄目だ
俺が鼻からの出血多量で悶え苦しむのを見たいか
>>388 待て、それならシスターフェイトという手もあるぞ
>>347 とりあえず乙。完走目指してガンガレ
ただ今回の内容は正直、閉口した。
糞主人公を「彼は悪くない」と無理やり正当化するデキの悪いエロゲみたいだ。
とりあえず
>>347はこのスレのみんなを欝にさせた責任をとって、とびっきりエロいやつを書くしかあるまい。
いや書いてください。
>>393 「シスターテスタロッサ、院長先生がお呼びですよ。」
397 :
ザ・シガー:2008/01/28(月) 22:03:40 ID:lhLwinwE
ふと思いついたんですが、俺の書いた「甘党艦長〜」の番外編
>>289 なんですが。
“数年後ってリンディさんは艦長なのか?”なんて疑問が沸いたんですよ、これってどうなんでしょうか?
もしSTS時空の続編書くならタイトル変更した方が良いですかね。
それと前々から書くと言っていたレティさんのエロが上手く進まない、このまま「甘党艦長〜」でジョンを餌食にしちまいたくなったよ。
そんなのどうすか? やっぱオリキャラに優しすぎじゃあ興ざめするかな?
>>393 某関西弁の神父のでっかい十字架に似た武器を持つシスターを思い出したw
>>397 んー…あんまりハーレムみたいにしちゃうとさすがに抵抗あるかも。
ジョンはリンディさん一筋にしといた方がいいと思うですよ。
主よ、種も仕掛もないことをお許しください
401 :
フォル:2008/01/28(月) 22:10:28 ID:r6JsBtL4
何か流れを無視するみたいですが、投下良いですか?
どうぞー、いっちゃってくださいな。
おけーかもん
404 :
フォル:2008/01/28(月) 22:13:09 ID:r6JsBtL4
では、続き投下行きます
・クロなの
・短めなのは仕様です
405 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 22:13:21 ID:KMSjxD6/
>>347 GJでした。
いろいろな人が語られているが・・・
なのは :結局、産みの両親の愛情に勝るものはないということなのだろうか?
戦闘パティシエという話もあるが、普通に翠屋を継ぎそうだな。
はやて :今までの人生(本編での)と管理局での経験を生かしたということですか?
もう少し、役得あってもと思いました。
フェイト:いろいろ言われてるが、周囲の人間達が接触を断ったというより、彼女の
方からアルフとの世界に閉じこもったのでは?少なくとも、高町両親は何
らかの接触をしてくると思われるのだが(ハラオウン家の妨害はあるかも?)
結局、月村家の保有企業に就職しているところから判断したのだが・・・
加えて言えば、彼女自身の内罰的な性格及び、自殺という最も容易な逃避方を
クロノに否定されてしまい、能力を発揮しなかったのだろうと思います。
捨鉢に生きようと、風俗の面接うけてたりして・・・
[04/A's to A's 4th]
数日後、クロノはユーノを通じて初めてなのはが置かれていた状況を知った。
なのはを担当した試験官が言うには、先日のなのはの試験内容は素晴らしい物で、文句の付け所無しにSランクに合格していたらしい、
しかし、噂以上の実力を発揮したなのはに送られたのは賛辞ではなく、嫉妬や悪口といった類いの物だった、
過ぎた才能を持つ者は天才とは称えられず、羨み妬む心から化け物と呼ばれる事さえ有る、
今回の件もその一つであり、不運にもなのはの耳に入ってしまっていた。
『本局の方では大分治まっては来てるけど、まだ燻っている部分は有ると思う』
昼食を終え、目の前に浮かぶ画面に映るユーノと話すクロノ、ユーノもまた、なのはの師として管理局の職員の噂の的になった人物の一人である、
表情に疲労が色濃く出ていたが、きっと仕事疲れの方が大きいと思われる。
「お前の方は問題無いのか、ユーノ」
『今の所は。別に僕自身にそこまで才能が有るわけでも無いし、偶然僕の得意分野がなのはの苦手な魔法だったからね』
「なら良いんだがな。今後はなのはだけでなくフェイトやはやてに関しても、何か有れば報告してくれ」
『分かった。流石は皆のお兄ちゃん、って所だね』
「煩い、そう呼ばれるのは苦手だ」
クロノが大きく咳払いし、画面上のユーノが小さく笑う。
事実、なのはとフェイトとクロノの関係をを知る者からは、何かと目が離せない妹分の様に扱っていると指摘された事も有る、
クロノにしてみれば、厄介とも言い返せず鬱憤を溜め込むばかりなので止めさせたかったというのが本音である、
『司書長、ちょっとこっち手伝ってもらえませんかー?』
『あ、ちょっと待っててください、もうすぐ終わると思いますので』
仕事中だったのだろうか、微かに聞こえる司書長を呼ぶ声に手を振って返事を返すユーノ、
「ところで、なのはとフェイトはどうしているか知らないか? 最近見かけてないが」
ここ数日、クロノはなのはにもフェイトにも会っていない、
喜んで会いに行くという気分にはならないものの、今までが今までだけに何かと落ち着かなかった。
『なのはは確か休暇を取って帰省してるみたいだけど、フェイトは……分からない、はやては知らないの?』
「知らないそうだ。恐らく執務官試験に備えているんだろうが、もし見かけたら声でも掛けてやってくれ」
『どうして僕が?なのはやクロノの方が適任だと思うけど』
「……色々と事情が有るんだ」
フェイトとの事やなのはとの事が頭を過ぎり、苦い顔をするクロノ、
今のなのはやクロノが手を取ろうとしても、彼女は自分自身を責めるだろうと。
後でフェイトには怒られると考えもしたが、それくらいで済むのなら安いものだった。
クロノの表情に何か察したのか、ユーノはそれ以上言葉を続けず、了解の旨だけを伝える。
「ありがとう、仕事中済まなかったな」
『構わないよ。それじゃ、僕はちょっと行かなきゃ、新人の司書が未整理の列を崩しちゃったみたいなんだ』
「ああ、頑張れ」
画面が消えると同時に、昼時の食事処の喧騒が思い出したかの様に聞こえ始める、
フェイトに対して少々厳しく言い過ぎたと今更ながらに後悔するクロノ、
しかし、フェイトはただ勘違いをしていただけではないのかという違和感が頭から離れず、素直に謝る気になれないで居た。
どうにかこの脆くなった関係を修復しなくてはと言葉を整理するが、すぐ近くで派手に騒ぐ声に思考が掻き乱される、
考え事をするには耳障りだと逃げる様に食堂を後にして、早々に昼休みを切り上げ巡航任務に戻った。
その日のクロノは、退屈な巡航任務をこなし、同時に自己嫌悪と戦い続けるという嫌な一日になっていた。
巡航だけならまだ良い、エイミィ以下アースラスタッフが暇に耐え切れず騒ぎ出す事が多く、そんな時は暇を過ごしたくても叶わない、
しかし、クロノはこの日、そんな喧騒を目の前にしても別の事に気を囚われ、その度に自分を叱咤する、
そんな事を繰り返していたからか、感付いたエイミィに目を付けられ散々弄られ続けるという地獄を味わっていた。
仮眠を取る為に艦長室に戻った今も、思考を満たす幻想を振り払おうと意識しなければ何をしでかすか自分でも分からない。
クロノの悩みの種は他でもない、先日のなのはとの事だった、
気が付けばフェイトの心配ではなく、なのはの事を考えている自分に約束はもう終わったと言い聞かせる、
頭では理解しているつもりでも、心と理性がそれを阻み、クロノを悩ませていた、
自分はきっと、なのはの事が大切なのだろうと。
その事を自覚させられる度に、まだ幼さの残る少女に特別な感情を抱いてしまった自分が情けなく成る、
無駄な思考を繰り返して疲弊した頭を休ませようと、バリアジャケットを解除する事も無くベッドに倒れ込んだ。
微かに意識がまどろんで来た所に、来客を知らせるランプが点るのがクロノの視界に入った、
襲い来る睡魔に辛うじて抵抗しつつ立ち上がり、そのまま寝惚け眼でロックを解除し、客を迎え入れる、
「……こんばんは、クロノ君」
そこには、クロノの知らない人が居た。
栗色の腰近くまで有る長い髪をサイドに纏め、小さめの武装隊員制服を着込む女性、
微かに残る面影に、彼女がなのはであるとクロノが気付く。
「なのは……?」
「う、うん。どう……かな、ちょっと頑張ってみたんだけど……」
なのはは恥ずかしそうに自分の身なりを確認し、崩れてもいない髪型を何度もいじり回す、
一方のクロノは眠気も飛び去り、なのはの姿に目を奪われ硬直していた。
今までのなのはは小学生の頃と同じ姿だったからだろうか、可愛らしいと言う表現の方が正しかった、
だが、今のなのはにはそんな子供らしさは無く、大人の女性としての魅力を十二分に放っている、
クロノとて例外ではなく、目の前の美少女に目を奪われ、論理的な思考が崩されていく。
「あ、ああ、その、凄く綺麗になった」
「えへへ……ありがとう。アリサちゃんやすずかちゃんに手伝ってもらって良かった」
クロノに褒められて笑顔を振り撒いて喜ぶなのは、釣られてクロノも顔が緩んでしまう。
「それにしても、何だって急にそんな事を……もしかして、この前の事で嫌な思いをさせてしまったとかか」
「クロノ君、ちょっと落ち着いてよ……恥ずかしいから」
「わ、分かった、すまない」
一呼吸置いて漸く落ち着くクロノ、改めてなのはの姿を見ても、純粋に美しいとさえ感じた。
「この前の事は別に嫌なんかじゃないよ、むしろ、凄く嬉しかった。だけど、もう構ってくれなくなったのはちょっと寂しかったかな……」
少し陰りの差したなのはの表情に申し訳無さを感じるクロノだが、なのはは語気を強め、はっきりと言葉を続ける、
「だから、こう思ったの。クロノ君の隣に居るにはもっと大人にならなきゃ駄目なんだって。
すぐには成れないって分かってたけど……どうしてもって」
その為に休暇を申請して実家に帰っていたと気付き、意外な理由に呆れてしまう。
「……クロノ君」
俯き気味だったなのはがクロノを真っ直ぐ見つめ直し、
「私……友達としてじゃなくて、クロノ君の事……大好き」
殆ど消え入りそうな声で、想いを告げた。
>>400 父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせて下さる。
神はいつも全ての人を等しく愛しておられます。
あなたをあるがままに、種もしかけもなくともあるがままに。
神は愛です。
罪によらず、あなたも愛されているのですよ。
見違える程に綺麗になったなのはと、そのなのはからの告白。
クロノはここに来て先程まで自分を苦しめていた事の内容を思い出す、
しかし、クロノはもうなのはを少女として見る事は出来なかった。
目の前に居る少女を守るという約束は既に果たされている、だからこそ何も縛りの無い、クロノ自身の気持ちを伝える。
「……嬉しいよ、なのは」
普段に無く感情に身を任せ、顔を真っ赤にしながらクロノが答える、途端になのはの表情が明るくなり、両の瞳に涙を貯めて抱きついた。
胸に身を寄せるなのはをそっと抱きしめ、その優しく頭を撫で回す、
暫くは大人しく頭を撫でられていたが、軽く身を引き不満そうにクロノを見つめるなのは、
「もう、子供扱いはしないで欲しいな……」
「分かった、一人の女性として、なのはを見るよ」
返答を聞くとなのはは嬉しそうに頷き、クロノに飛びつくようにその唇を重ねた。
唇が離れた後、二人は共に惚けたように口付けた相手を見つめ続けている、
艦長室と言う狭い空間の中一杯に甘い空気が漂う中、先に口を開いたのはクロノだった。
「え、っと、なのは?」
「……なに?クロノ君」
真っ赤な顔で照れくさそうに微笑み返すなのは、それとは逆にクロノは直前の出来事を受けて混乱していた、
そんな真っ赤に成って硬直しているクロノを見て、物珍しそうになのはが噴出す。
「い、今のは……」
「私がしたかったから、しちゃった」
なのはのその子供らしい仕草にクロノも怒る気が失せてしまう、例えクロノ自身が認めていても、結局なのはは子供らしかった。
「……嫌だった?」
しかし、上目遣いで顔を覗き込むなのはの姿はどう見ても女性のそれである、
その気無しに切り替わるなのはにどう対応して良いか分からず、曖昧な態度を取る事しか出来なかった。
「そ、そんな事は無いと言うか、むしろ嬉しかったと言うべきなのか……すまない」
「何でクロノ君が謝るの? なんにも悪い事なんかしてないのに」
「そ、それはだな……」
続けざまに笑顔で攻め立てるなのは、恐らく初々しい反応を示すクロノを楽しんでいるのだろう、
クロノは苦笑いも出来ずに
「にゃはは。それじゃあ夜も遅いし……またね、クロノ君」
嬉しそうに笑うと、簡単に挨拶を済ませて、クロノが呆然と見送る中あっさりとなのはが退室する。
少しして、漸く我に返ったクロノは、
「……これから先、なのはには勝てないかもしれないな……」
気弱にもそんな独り言を呟いていた。
今回はここまでです
前回の投下時の指摘を受けて多少書き加えたものの、結局淡々としたままになってます
まだまだこのスレの職人様方には遠く及びませんね…精進します
>>410 GJです! 原作を彷彿とさせる甘いクロなのをありがとう!
>>410 甘い。確かに甘いんだけど、どうも読み辛い気がするのは何故なんだろう?
何が起こっているのかは分かるんだけど…。
しかし貴重なクロなの分であるからして期待してる。
>>379 つまり,遺跡発掘を始めたユーノが赤くて大きなジムを掘り出す訳ですね。
>>410 GJ!!頑張ってください!!
なんか最近コメかぶりが多い気がするんだが。
みなリロードしてるのかな?
ジム言うなw
416 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 23:46:33 ID:KHeN4AqP
>>413 すぺーすらなうぇーいで〜O〜んw
六課もスカリエッティーズもまとめて因果地平の彼方へw
sage忘れたorz
>>413 ギンガ「女としての幸せをすべて手に入れた妹が憎かった…しかし、指揮はとります」
ゲンヤ「おお、とってもらおう。お前を女として育てた覚えはない!」
>414
オサーン乙w
419 :
418:2008/01/28(月) 23:48:14 ID:rJu+DCNo
すいません; >418とすべきでした…
リロードを怠りましたm(__)m
>>ザ・シガー氏
リンディ提督は、A'sエピローグの時点(なのは達15歳)で、アースラ艦長職を退任しています
アースラ艦長の後任となったクロノが何歳の頃に引き継いだのかは不明ですが・・・
色々こじつけを考えるなら、日本に長く住んでいて、18歳になると自動車の免許を取れるのだ、ということを知り、
子供に車をあげるような感じでアースラをあげた(アルカンシェル発射キー付き)・・・とか
ちなみに、A'sエピローグの時点では地球に住所を置いていたようですが、stsの時点ではどうなんでしょうね?
少なくとも、SS01の時は、クロノとエイミィの子供達を「母さんが見てくれてる」と言っていたので、地球に居たのでしょうが
ゆりかご事件の際には、緊急の現場指揮ってことでミッドに戻っていた・・・?
3期におけるリンディ提督は、退役はしていないのでしょうけど、一線からは退いた。そんなところでしょうかねー?
次の投下も楽しみに待っています。長々と失礼しましたー
>>421 12年前のアニメで此処は18禁だし…。
ノーヴェが初恋!?って感じな位に意識する男性と仲良くなるが実は男性の正体は戦闘機人を狙う次元犯罪者で
裏切られたショックと絶望から判断力が鈍り次元犯罪者のメカ触手に絡め取られ陵辱され
普段の勝ち気で気丈な態度が演技では?と思えてしまう程に乱れ狂うノーヴェ。徐々に瞳からも光が失われていき絶対絶命に
ってシチュを妄想した事がある
>>347 怒涛の投下ラッシュGJ
なのはもフェイトのその後なんかどうでもよかー
それよりユーノくんがシャマルさんと添い遂げることが出来てよかった
将来の不安はこれからも一杯あるだろうけど、ふたり一緒に歩んでいけることが
これからの更なる幸せへの布石だわ。よかったよかった
425 :
ザ・シガー:2008/01/29(火) 00:45:42 ID:OqXzxBVk
>>420 了解っす、では今度のタイトルはどうしましょうかね? 普通に2を付けるか、それとも甘党総括官(だっけ?)にでもするかな。
しかしSTS時空で「甘党艦長〜」の続編書くとなるとジョンの野浪の役職をどうするかな……10年も経ったら少しは昇進するよな、いくら凡人でも。
>>425 甘党元艦長とかw
まぁそんな冗談はともかく普通に2でいいんじゃないですかね、分かりやすいし。
>>425 男が職を辞めて家事をする手段もありますよwww
発言力弱くなるがwwwwww
428 :
B・A:2008/01/29(火) 01:49:41 ID:MeCv1k5n
>>427 ジョンがアルフと一緒にクロノの子どもの面倒見るんですか?
なんてうらやましい。
投下途切れているみたいなのでいきまーす。
注意事項
・エリオ×ルーテシア
・非エロ
・本編改編。いわゆるIFというやつです。
・強引な展開や独自の解釈が多々含まれます。
『Sonic Move』
スバルたちが囮となって相手を引きつけている間に、エリオは加速魔法で一気にハイウェイを駆け抜け、
敵召喚師にストラーダを突き付ける。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
槍を突きつけられているというのに、彼女は無表情だった。驚いている様子も、怖がっている様子もない。
まるで、最初から感情なんて持っていないかのように。
(なんだ・・・なんなんだ、この娘は・・・・)
不意に込み上げてくる嫌悪感。
吐き気を催す既視感。
まるで鏡に映った自分の姿を見ているような絶望感。
(まさか・・・この娘は・・・・)
自分と同じ、人造魔導師なのか。
これが2人の出会いであった。
今にして思えば、エリオ・モンディアルは彼女と対峙した瞬間から、
その心にまだ名前も知らない召喚師の少女という存在を刻みつけていたのかもしれない。
支援せずにはいられないッ!!
目覚めると、そこは見知らぬ洞窟の中だった。
本来ならば心地よいはずのまどろみが、何故だかとても不快だ。頭がズキズキするし、体中が熱を持ったように熱い。
少し関節を動かしただけで鈍い痛みが走った。
「うぅっ・・・私・・どうして・・・」
いったい自分は、何故こんなところにいるのか。ゼストやアギトはどうなったのか?
「ガリュー・・・どこ?」
周りを見渡しても、忠実な召喚蟲の姿はどこにもない。聞こえてくるのは、降りしきる雨の音と
焚き火が弾ける音だけだ。その時、毛布代わりにかけられていたコートが地面に落ちた。
それは、見覚えのある白いコートだった。
「これ・・・あの赤い髪の子の・・・」
それが引き金となった。自分と対峙するそう年の変わらない管理局局員。
ガリューと戦う赤い髪の男の子、自分を説得する召喚師の女の子。
不意に湧き上がったどす黒い感情。
閃光。
そうだ、自分は負けたのだ。
なら、ドクターはどうなったのだろうか。自分と同じように負けたのだとしたら、
アジトに保管されていた人造魔導師の素体たちはどうなったのだろうか?
「おか・あ・・さん・・」
そうだ、あそこには自分の母親もいた。ドクターは11番のレリックがなければ母は動かないと言った。
それはつまり、死んでいるのと同じことだ。
「やだ・・・やだ! お母さん!」
いてもたってもいられず、ルーテシアは洞窟を飛び出した。
焚き火に注ぎ足すための枯れ木を抱えながら、エリオは雨の中を走っていた。
「まいったな、急に降り出すなんて・・・」
ここ、アルトセイムは滅多に人が寄りつかない辺境区だ。人の手が加えられていない自然の世界は平和そのもので、
ガジェットによって首都が陥落しかけたのがまるで夢のようだった。
「それにしても、これからどうしたものかな?」
勢いでここまで逃げてきたが、その先のことなどまったく考えていなかった。
とにかく人目につかなくて落ち着ける場所をと考えた結果、小さい頃、
フェイトに連れて来られたことのあるここに辿り着いたのである。
『フロイライン・フェイトなら、すぐに感ずくと思うぞ』
「わかっているよ、ストラーダ。けど、他に宛てもないんだ。まさか、モンディアルの家を頼るわけにはいかないでしょ」
『確かに・・・となると、孤立無援だな。捕まったら敵前逃亡その他で銃殺か?』
「それ、この前アルフさんから借りた映画の影響だね」
どうもストラーダは映画に興味を持っているようで、地球に住んでいるアルフにちょくちょく映画のDVDを持ってくるよう催促していた。
特に任侠映画と戦争映画がお気に入りのようで、時間が空いている時は同じ映画を何度も見ていた。
『ああ、せめて秘蔵のコレクションだけでも持ってこれたらなぁ』
「逃亡者の台詞じゃないよ、それ」
呆れながらも、エリオはストラーダに感謝していた。なにせ、気絶しているルーテシアを除けば、同行人は言葉を喋れないガリューだけなのだ。
ストラーダとの会話は孤独を紛らすには丁度良い。
「・・・・・!」
不意に茂みがガサゴソと動き、黒い鎧のような体をした人型の虫が姿を現す。
ルーテシアが信頼し、エリオがライバルとして目標にしている召喚蟲ガリューだ。
「やあ、ガリュー。食べられそうなものは見つかった?」
管理局主催のサバイバル講習も受けてはいたが、毒キノコや食べられる野草をいちいち覚えていられるほど
エリオはマメな人間ではなかった。キャロなら自然保護隊にいた経験から詳しいかもしれないが、
エリオは精々ひまわりの葉っぱやつくしは食べられるということしか知らない。なので、野性のカンに
秀でていそうなガリューに食料の調達をお願いしたのだ。
「・・・・・!!」
首を振るガリューの様子は、何となくおかしかった。焦っているように見える。
「ガリュー、なにかあったの?」
「・・・!」
無言のままガリューは肯定する。彼が焦るような事態など、一つしかない。
「ルーがいなくなったの!?」
「・・!」
頷き、ガリューは寝床として確保した洞窟に走る。エリオもその後を追った。
「いない・・・」
洞窟の中はもぬけの空だった。
そっとルーテシアが寝ていた場所に手を置くと、まだほのかに温もりがあった。
「まだ近くにいる・・・ガリュー、手分けしよう。僕は東を、君は西だ!」
「・・!」
頷き合い、2人は背を向け合って駆けだした。
草木をかき分け、エリオは辺境の森の中を駆け抜ける。
どこだ、どこにいる?
湖にも花畑にも小川にも彼女の姿はなかった。人一人を探すのにアルトセイムは広すぎる。
こんなところを一人で彷徨っているルーテシアのことを考えると、エリオの心は締め付けられるような痛みを覚えた。
「ストラーダ、広域検索!」
『今やっている! 畜生、バルディッシュ先輩みたいにうまくはいかない! 私には人と獣の区別はつかないぞ!』
「それでも良い! 虱潰しだ!」
悪態をつきながら、エリオは走る。木々の間を抜け、茂みをかき分け、木のうろや岩の隙間にも目をやる。
しかし、懸命の捜索も空しく、ただ時間だけが過ぎていくだけだった。
「ダメだ・・・このままじゃ日が暮れる」
『夜になったらアウトだ。見つけられなくな・・・・待て、10時の方向・・・・魔力反応だ!』
「ルーかい?」
『サンプルが少ないので断定はできないが、40%といったところだ』
「なら十分!」
疲れた体に鞭を打ち、森の中を走る。木の枝に引っかけたせいであちこちに傷ができていたが、
夢中で走っているので気づかない。とにかく今は前に進むことしかエリオの頭にはなかった。
やがて辿り着いたのは、草木も何もない、窪地のような場所だった。エリオは知らないが、
ここはかつて「時の庭園」という次元航行移動船が不時着していた場所だ。
窪地のようになっているのは、時の庭園が着陸した際に掘り返されたためである。
そして、その窪地の中心にルーテシアは立っていた。
「ルー!」
「来ないで!」
ぶつけられた拒絶の言葉に、エリオの足が止まる。
「ルー、戦いは終わった! スカリエッティは逮捕されたし、ゆりかごも堕ちた!
もう、僕たちが戦う理由はない!」
「来ないで!」
ルーテシアの手から黒い短剣が放たれ、エリオの頬を掠める。
「もう誰もいない・・・ゼストもアギトもここにはいない・・・私にはもう・・・お母さんしかいない・・
・・だから、お母さんを助けるの」
ルーテシアの足下に魔法陣が展開する。
恐らく長距離転移魔法。だが、疲弊した状態で、しかもデバイスが破損したままの彼女では
転移はおろか、魔力の流れを満足に制御することもままならない。
「そんな体で長距離転移を・・・・無茶だ!」
慌ててエリオは駆け寄ろうとする。その時、2人の間に割って入るようにガリューが現れた。
彼もルーの魔力を感じとり、ここに辿り着いたのだ。
「ガリュー!?」
ルーテシアを守るように立つガリューを見て、エリオは不安を覚える。
まさか、ルーテシアを行かせるつもりなのか?
「ガリュー・・・こいつを殺して・・・・」
「・・・・・・」
「どうしたの、早く!」
ガリューは動かなかった。それどころか一歩引き、エリオのために道を開ける。
その目は告げていた。「ルーテシアを守れ」と。
「ガリュー・・・ガリューも私の前から・・・いなくなるの・・・?」
「違う!」
何故、人を信じられないのか。
どうしてそこまで、他人を拒絶するのか。
きっかけ一つで、世界はいくらでも変わるというのに。
「ガリューは・・・君に傷ついて欲しくないだけだ」
一歩一歩、前に進む。ゆっくりと、地を踏みしめるように。
「僕だってそうだ。君が傷つく姿を見たくない」
初めて会った時、他人じゃない気がした。自分とこの娘は同じだと思った。
「自分に心がないって言うなら、僕が君に心をあげる」
彼女はかつての自分と同じだった。自分が世界で一人ぼっちな気がして、差し伸べられる手が悪意にしか見えなくて、
周りと分かり合おうともせずに拒絶し続けたかつての自分と同じだ。
「僕が君を守るから・・・何があってもそばにいる。だから・・・僕と一緒に逃げよう・・・」
彼女の震えが腕を通じて伝わってくる。
抱きしめた体は、思っていた以上に小さかった。
「・・・・・・・・」
不意にズシリとした重みがもたれかかり、ルーテシアが動かなくなる。
首筋にかかる吐息が火のように熱い。触れた肌はそれこそマグマか何かのようだ。
こんな状態で長距離転移を試みるなんて、無謀以外の何物でもない。
「凄い熱だ・・・・ガリュー!」
とにかく、すぐに休ませなければならない。
心得たとばかりに、ガリューがルーテシアを抱えて飛んだ。
藁を敷きつめなおし、ありったけの衣類でくるんだルーテシアを横たえる。
熱は酷いが、呼吸そのものは安定していた。魔力行使による一時的な疲労が原因かもしれないが、
医者ではないエリオにはそれ以上のことはわからなかった。とにかく、今できることは洞窟の中を暖かくしてやることくらいだ。
「ルー・・・・こんなになってまで、お母さんに・・・・」
恐らく、スカリエッティのラボに保管されていたという人造魔導師の素体の中に、彼女の母親もいたのだろう。
フェイトがうまくやったのだとすれば、彼女も助かっているはずだ。ならば、管理局に連れて行けば会わせてやることができるかもしれない。
「ダメだ。そんなことをしたら・・・・・」
すぐに引き離されてしまう。
この娘は重犯罪者だ。最悪、面会も許されないかもしれない。そんなことになったら、傷つくのはこの娘だ。
だが、このまま逃げ続けても、彼女の願いを叶えることはできない。
抜け道の見えない迷路に迷い込んだ気分だった。彼女を守るためには、彼女を母親と引き離さなければならない。
彼女と母親を会わすためには、彼女を逮捕しなければならない。
なんてジレンマだ。
その時、誰かに右腕を掴まれた。見ると、ルーテシアが布団代わりの衣類の隙間から腕を伸ばしていた。
「ルー・・・・気がついたんだ」
ルーテシアは、潤んだ瞳でジッとエリオを見つめた。
感情の読み取れない無表情な顔。だが、エリオにはわかっていた。
その瞳の奥には、常に不安と孤独が渦巻いていることを。
「・・・守って・・くれる?」
消え入りそうなか細い声で、ルーテシアは言葉を紡ぐ。
「ずっと・・・そばで・・・守ってくれる?」
それは、先ほどエリオが口にした言葉だった。
弾かれたように、エリオはルーテシアを抱きしめた。
「うん・・・絶対に・・・絶対に君を守る・・・」
何を犠牲にしても良い。ただ君だけのために、僕は槍を振るう。
君だけの騎士になる。
「・・・・ルーテシア」
「え?」
「ルーテシア・アルピーノ・・・・それが、私の名前・・・・」
そこで初めて、エリオは自分が彼女の名前を知らなかったことに気づいた。
なのに、馴れ馴れしく「ルー」と呼びかけていたことに恥ずかしくなる。
「えっと・・・僕はエリオ・・・エリオ・モ・・・」
はたと、口を塞ぐ。
忘れていた、自分も彼女と同じ犯罪者なのだ。
断絶状態とはいえ、モンディアルの名を使い続ければ両親に迷惑がかかるかもしれない。
それだけは何としてでも避けたかった。
これは、自分のわがままなのだから。
「エリオ・・・ただのエリオだよ、ルーテシア」
ならば捨てよう。彼女を守るために邪魔になるのなら、エリオ・モンディアルというしがらみは必要ない。
「ルーで良いよ、エリオ。みんな、そう呼んでいるから」
「うん、よろしくね、ルー」
to be continued
440 :
B・A:2008/01/29(火) 02:09:04 ID:MeCv1k5n
以上です。
エリオくん、ルーテシアのためにどんどん捨てていきます。
というか、シリアスな話なのにストラーダがでしゃばったせいで一部笑いの要素が・・・僕がデバイス書くと
どういうわけか絶対ああなるんです。
恋する乙女レイハさん。
情熱的な朴念仁バルくん。
軽薄長剣レヴァンティン。
毒舌指輪クラールヴィント。
暴走萌娘リィンフォースU。
英語しか喋らないデュランダル。
これだけで一本SSが書けるな。
支援してくれた方、ありがとうございます。
>>440 GJ!
頑張れエリオ、その先に何が待ち受けようとも
そして鉄の伯爵はいないんですかい?w
442 :
B・A:2008/01/29(火) 02:21:48 ID:MeCv1k5n
>>441 あの人だけ性格まともなんです。本当に普通の頼れるおじいさん。
なので省きました。
GJ!!
ルーテシアを守るためなら殺人までいとわないレベルまでいけば・・・大好物にw
次回が楽しみです。戦闘とかあるのかな?
>>439 ああ、あんな両親のために苗字を使う事気にかけるとは
エリオほんまにええ子や。・゚・(ノД`)・゚・。
>暴走萌娘リィンフォースU
どう見てもアニメそのまんまな気がするが全然どうってこともなかったぜッッ!?
こんなAIな小話とか面白そうだ
>>423 YOU!思い切って書いちゃいなYO!!
つか、オリキャラでも考えないと数の子とカップリングできそうなやつらがいなくて本当に困るwww
あ、あとだ、
セインとディエチは堅物局員と付き合うと見た。
理由
セ「あの二人おちょくるとさ〜」
ディ「顔真っ赤にしてうろたえまくるんスよね〜」
ディエチジャナイヨ・・・ウェンディッス
>>440GJ!
殺人をいとわないとまではいかなくても親しかった人たちとも戦わなくちゃいけなくなるでしょうね……
>>445 ド、ドンマイ、ウェンディさん!
まぁあなたも数の子の中ではキャラが立っているからいいじゃないですかウン!
没個性といわれる7番さんに比べれば……
1〜6のアクが強すぎるw
>>446 兵器としてみれば感情による実力の波の発生は極力抑えたいだろうから仕方ないだろうけどね
それに、二次創作なら無感情系の子が感情に目覚める過程とか描くとすごく萌えるし。
遅レスだが
>>363>>382 クロノの態度はたしかに少しでかすぎるような気がするが、
別にフェイトに1人で背負えとは一言も言ってないぞ。
むしろ
>>339読む限りでは「君1人では背負えないだろ!」って言ってるように見えるが。
450 :
39-362:2008/01/29(火) 04:26:05 ID:g/34HxAn
投下しても よろしいですか?
カモン
452 :
39-362:2008/01/29(火) 04:38:01 ID:g/34HxAn
ふふふ、幸せなフェイトを見たくなったんだろ?隠さなくていい。
END1やEND2、更にはわざわざ ( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc 氏が書いてくれた1,5を読んで・・・・
こんなのフェイトさんが可哀相じゃないか! とか思ってしまったんだろ?
そうだ!それこそがEND3の存在理由なんだ!
5話を見てから読むのをやめてしまったユノフェ好きにもぜひ見て欲しい。
これでダメだったら、他の作品を読んでくれ;;
注意書きなど
・非エロ
・ユノフェ以外の何物でもない
・鬱?ヤンデレ?フランス語ですか?
・キャラ破壊及び捏造注意
・1,5の作者とそれ以外の作者は異なるため、矛盾があるとか言われてもどうしようもありません。
「…………………」
一人、自室でぼんやりと寝転んでいる。
「どうするかなぁ………」
そんな呑気に言ってる場合でないとわかっている。
のた打ち回って悩み苦しむべきなのだ。
なのはのことを、勝手に諦めたのは自分だ。
そうさせる原因を作ったのはなのはだとしても、やはり、悪いのは、
「僕しか、いないよなぁ。」
少なくとも、フェイトやなのはが悪いと言うような男にはなりたくない。
フェイトの告白を受け入れたのだって、彼自身の意思だ。
意思と呼べるほど、強いものでなかったにせよ。
今だって、どちらの想いを受け入れるべきなのか悩んでいる。
どちらかを選べば、どちらかの想いは拒絶されざるを得ない。
両方を選ぶなんて、あまりにも彼女達を馬鹿にした話だ。
そうならば、どちらかを傷付けなくてはならない。
好きな人から振られるという、とても大きな傷を。
「なのはは、ずっと僕のことを好きでいてくれたんだ………」
だというのに、彼女に対して酷い誤解をしていたことになる。
責められても仕方がないし、むしろそうされるべきだと思う。
だけれども、確かになのはのことが好きだが、それだけで、罪悪感だけを理由にするのは間違っている。
余りにも身勝手すぎる。
フェイトのことを、ずっと優しかった彼女のことを何も考えてはいない。
それは放棄だ。
どちらの思いも受け止められないから、安易な理由で逃げようとしているだけだ。
「フェイト、か………」
あの時、告白されるまでは友達だったはずなのに。
気付いたら、誰よりも、好きだったはずのなのはよりも近くにいて。
欠点だって、逆にいいところだってよく知っている。
恋人になってからは、もっと近くに寄り添って。
下らないことで笑い合ったり、喧嘩したり。
フェイトと過ごしてきた、思い出がある。
簡単に振り捨てることの出来ない存在だ。
結局、今になって迷っていると言うのは自分の弱さ以外の何物でもない。
「弱さ………か。」
そっと手の携帯に触れる。
……これも、弱さだろうか?
「電話……してみようかな。フェイトに。」
何故だか、無性に彼女に会いたい。
その感情の正体なんてわからない。
けれど、きっと。
それに従ってもいい、と思う。
どうせ考えてもわからないなら、感情の赴くままに行動したっていいだろう。
そっと、フェイトの番号を呼び出し、発信しようと指をボタンにそっと乗せる。
「……………………」
そのまま、ぎゅっと強くボタンを押し込む。
しばらく、コール音が響く。
フェイトにしては、出るのが異様に遅い。
恐らく、寝ているか、もしくは仕事が忙しいのだろう。
「やっぱり、弱さ…………なのかもな。」
ユーノは、どこか寂しげな表情で、通話を切ろうとする。
そうだ、やっぱり、自分ひとりでどうにかするべきなのだ。
『さっきから忙しいって言っているんですけれど?仕事の邪魔は遠慮してくださいって…!』
と、その瞬間、ユーノは叱責された。
彼が聞きたかった、その声で。
「あ、その……ごめん。今切るね……」
『………え?ユーノ?………ちょっと待って!切らないで!!』
慌てたように、フェイトは大声で叫ぶ。
当然、ユーノにも大声で聞こえる。
電話を切ろうと耳を離していたのが、せめてもの救いだった。
『あ、あのその………ごめんね、ユーノ。』
「いやまぁ、忙しいならいいんだ。そこまで大した用じゃないし………」
さっき、忙しいと怒鳴られたのは、しっかりとユーノの頭に刻み込まれている。
…でも、声が少しでも聞けてよかった気がする。
『……えっと、全然忙しくないよ?』
「いやでも、さっきそう言ってたよね?』
『ううん、全然違うよ。さっきまでしつこく電話してきてた人がいたから……』
「そ、そっか。でも仕事中じゃ?」
『あ、……じ、実はそれも嘘なんだ。……ところで、何の用かな?』
嘘かどうか非常に怪しいが、フェイトが言っているのだ。
とりあえず、信用することにしよう。
『えっと、デートの日程の確認はもう終わったし……うーん……お仕事の話かな?それとも』
「いや、フェイトに会いたいって思って……」
『……………………………』
「変なことで電話してごめん……って、フェイト?」
『あ、あの。ユーノ?もう一度確認していいかな?……………何の用?』
「だから……フェイトに会いたかったから、暇か聞こうと思ったんだけど。」
『………………………』
こんな照れ臭い台詞、何回も言わせないで欲しい。
しかも、先程からフェイトは無言だ。
恐らく、そんな用事で電話してきたのかと呆れているのだろう。
もはや、無言すら恥ずかしい。
「あ、あははは。変なこと言ってごめん!も、もう切るよ。」
『ちょっと待ってユーノ!忙しくない!ちっとも全然忙しくないよ!今どこにいるの?家?』
「家だけど……その、無理して来なくても。」
『無理じゃないよ。……………うん、全然平気。今、行くからね!』
一方的に、通話を切られる。
ユーノはしばらく呆然としていたが、気付いたように立ち上がる。
「……外で、話そうかな。」
ちょうど、外には満天の星空が広がっている。
それから五分後。
「さて、とりあえず外に行く準備は……」
ガンガンガンガンガンガン!!
轟音が、玄関から響く。
「……なんでいつもドアを叩くかなぁ?」
苦笑しながら、ドアを開くと、そこには。
満面の笑みを浮かべた、フェイトがいる。
「………………………」
「ユーノ、来たよ!……なんで無言なの?」
「………………………」
「ユーノ!ユーノ!!」
肩を揺さぶられ、はっと気が付く。
「あ、ごめん。ちょっと考え事しててさ。」
「……ドア開きながら考え事?器用だね、ユーノ。」
「…拗ねるなよ。」
「拗ねてないよ。ただ、恋人が来たのに声も掛けないユーノに驚いてるだけ。」
頬を膨らませ、そっぽを向いてしまう。
それすらも、可愛らしいと思う。
さっき、嬉しそうな顔をしたフェイトを見た瞬間に、わかったのだ。
自分の、一番大切な人は、幸せにしたい人は、フェイトであると。
悩みが、すっと消えていく。
こんな簡単に解決するのだったら、森からの帰りにでも会っておけばよかったのかもしれない。
自然と、彼女の手を取る。
「……ユーノ?」
「ちょっと話したいことがあるから、ついてきてくれないか?」
近所の公園まで、二人で手を繋ぎながら歩く。
不思議と、会話もないが、居心地が悪いわけではない。
むしろ、心が穏やかになっていくようだ。
公園の入り口から、そっとベンチまで歩いていく。
いつかのような、ベンチしかない公園ではなく、滑り台や、ジャングルジムなどの遊具もあった。
「……何か飲む?」
「じゃあ、コーヒーがいいな。あの、ユーノが前に美味しいって言ってたの。」
「わかった。じゃ、ちょっと買ってくるよ。」
何を話すべきだろうか。
とりあえずは、なのはに告白されたことでも話すべきだろう。
けれど、いきなりそんなことを言われたら、不安に思うに違いない。
まぁ、その後で誤解を解いてやればいいだけの話なのだが。
自販機に、硬貨を入れ、缶コーヒーのボタンを続けて二回押す。
当然、出てきたものは同じコーヒーだ。
それを両手に持って、ベンチへと戻っていく。
「はい、コーヒー。…これでいいのか?飲み慣れてないとあんまり……」
「いいよ。今日はこれが飲みたいから。」
ベンチに腰掛けたフェイトに、そっと缶コーヒーを渡す。
今度は、ユーノはフェイトの隣にそっと座る。
「あ、あのさ……ユーノがわたしに会いたいって連絡するの…初めてじゃないかな?」
「…まぁ、そうかも。」
確かに、会いたいと連絡してくるのはフェイトの方からだ。
ユーノがフェイトに連絡するときと言えば、仕事の話か、日程の確認のみだった。
「それにしても、そんなに急がなくてもよかったのに。」
「急ぐよ……だって、ユーノのお願いだもん。」
えへへ、と照れ笑いをしながら、コーヒーを少し飲んで、苦そうな顔をする。
やはり、無理しているのだ。
そんなフェイトを、微笑ましげにユーノは見つめる。
「ちょっと、話がしたくてさ。」
「話?」
「うん、ちょっと言いにくいことなんだけどさ。」
軽く、深呼吸。
自分の答えなんて、もう決まっているだろう?
ならば、迷うことなどない。
「実は、今日………なのはに告白されたんだ。」
「………………………え?」
「それで、僕も君も気付かなかったらしいけど、なのはは僕のことを恋人だと思ってたらしくて……」
「え?何?ユーノの夢の話?」
さっぱりわけがわからない、という顔をするフェイト。
まぁ、当然だろう。
「言っとくけど、僕はフェイトと別れる気はないからな。」
「それは、わたしだってユーノと別れる気なんて……………ひょっとして、さっきの話、本当なの?」
「君にこんな嘘ついて、どんなメリットがあるって言うんだよ。」
「…そっか。じゃあユーノ、もちろんその場ですぐ振ったよね!?それが普通だよね?ね?」
そっと、隣に座るユーノの手を取る。
微かに、手を震わせながら。
「いや、でもさ。小学生の頃から好きだったって言われたもんだから即答できなくて。」
「なにそれ!?」
「なにそれって…前に君に言ったと思うけど、なのはに昔、告白みたいなことされたことあったんだよ。」
不機嫌そうな表情のフェイトは、コーヒーをすする。
「それが、本当に告白だったってこと?」
「うん。話によるとそうらしいんだ。いきなりそんなことを言われたもんだから、すぐには答えを出せなくて……」
すぐどころか、さっきまで、フェイトに会うまで、ずっと迷っていたのだ。
自分の想いが、自分でわからなかったから。
けれど、今ではそれが嘘のように、はっきりとわかる。
「そんなこと言うなら、わたしだって!昔からユーノのこと、好きだったよ!!」
「………………………え?」
「あ。」
フェイトは、しまった、という表情になり、誤魔化すように笑う。
「え、えへへへへへへへ……」
「ちょっとこの話、中断しようか。聞きたいこと、あるし。」
「な、なんのことかな?」
「昔から、っていつからの話?」
「えっと、三ヶ月?」
「へー、そう。じゃ、フェイトが昔からユーノは優しかったって言ってたのは、三ヶ月前には僕は優しくなかったってことだったのか。」
「違うよ!」
ちょっとからかうと、必死になって否定するフェイト。
そんな姿でさえ、愛しいと思ってしまう。
……もう、末期かもしれない。
「むー……じゃ、言うけど。その、わたしもいつからってのは、正確にわからなくて……」
「そっか。じゃあ、そのきっかけでもいいけど。」
「それは、あの卒業式の日、だと思う。……それまで、ユーノのことは恩人だとは思ってたけど、そんなに話さなかったし。」
確かに、自分もあの日まではフェイトのことを知り合い程度にしか思ってなかったと思う。
「あ、恩人って言うのはね、その……全部の始まりだったから。」
「始まり?」
「そうだよ。わたしがその時、幸せに暮らしてたのも、今こうやって幸せなのも、ユーノのおかげ。」
言葉の通り、フェイトは幸せそうに微笑む。
掴まれた手から、幸せな気持ちが伝わってくるようだ。
「ユーノがなのはに会ってなかったら、全部全部、なくなってたから。だから、ユーノのおかげなんだ。勿論、なのはにも感謝してるけど。」
「それはわかったけど……それにしても、あの日になんか言ったっけ?僕。」
あの日は確か、フェイトと互いになのはのことが好きだと言って、それから協力しようという話になったはずだ。
どこに好きになるきっかけがあるというのだろうか。
「うん。その……わたしがなのはを好きでもいいって、そう言ってくれたよね?」
「そりゃ言ったけどさ。」
「……ねぇ、ユーノ。あの日、なんでわたしは落ち込んでたか、知ってる?」
「知らないよ。だって、聞いてないし。」
「うん。実はね、ユーノに会うちょっと前、なのはに聞いてみたんだ。『女の子同士が付き合うのってどう思う?』って。」
「ええええええええ!?」
いくらなんでも、直球過ぎる。
しかし、それでもフェイトの感情に気付かなかったなのはの鈍さは相当だろう。
「あはは、それでね、こう言われたんだ。『変だと思うな』って。……だから、わたしはなのはを好きでいちゃいけないのかなって、そう思ったんだ。」
なのはの返答は、今考えれば当たり前だ。
自分がユーノと、つまり男の子と付き合っているのに、そんなことを聞かれればそう答えるのも当然だ。
「だから、嬉しかったんだ。わたしのそのままを受け入れてくれたことが、そうでもいいって言ってくれたのが。」
「それだけ?」
「まぁ、言っちゃえば、そうかな。その時に、ユーノの近くにいてもいいのかなって、そう思ったのがきっかけ。」
「ひょっとして、さ。何回も会うことにしたのとか、それが理由?」
「…うん。せっかく受け入れられたのに、それを手放したく、なかったんだ。」
そうだとするならば、彼女のあの日の告白は。
「まぁ、きっかけはそれかな。それからは、いつの間にか、優しいユーノのことを好きになってて……。」
「………そういえば、あの喫茶店の話云々ってのは?」
「あれは、わたしがユーノに告白しようって思ったきっかけ。それまでは、ユーノのために、背中を押してあげるつもりだったんだけどね。」
なのはとの関係からの逃避ではなく、フェイト自身の選択だったのだ。
自分は、フェイトも諦めるならいいか、という逃げの気持ちだったのに。
「ずっと、ユーノが悩んでるの見てきて、それなのに…わたしはそのユーノから、『報われて欲しい』とか言われて。」
「……………」
「だから、思ったんだ。わたしが、ユーノを幸せにしたいって。手伝いじゃ、もう嫌だって。」
自分は、相当鈍感らしい。なのはのことを、鈍いという資格さえあるのかどうか。
なのはの気持ちにも気付かず、隣でずっと支えてくれていたフェイトの想いを無視していたのだ。
「わたしの話はこれだけ。……そんな隠すようなことでもないんだけど、恥ずかしくて。」
照れ隠しに、コーヒーをフェイトは一気飲みする。
「………苦っ……」
「ぷっ……あははははははは!」
「わ、笑わないでよ……」
「……ごめんごめん。でも、そうだったんだ。…全然、わからなかったよ。」
「それはそうだよ。わかんないようにしてたんだから。」
そうなると、なのは関連の愚痴も、すべて演技だったのか。
女というものは実に恐ろしい。
「でも、これでもうユーノに隠し事はしてないよ。……多分。」
「多分?……ああ、そういえば、本当にフェイトは今暇なのか?」
「そんなことより!……話は終わってないよね?」
にっこり、とフェイトは笑い、その手ががっしりとユーノの腕を掴む。
手ではなく、腕を。
「それで、ユーノはどうするのかな?」
「どうって……」
「なのはに告白されたんでしょ!?忘れたとは言わせないよ!」
どうもなにも、さっき答えたではないか。
「だから、さっき……」
そこで、思い直す。
自分が最初にフェイトと付き合おうと思ったのは、なのはへの逃避からだった。
フェイトもそうだと思っていたから、それでよかった。
けれど、今は違う。
フェイトは、自分の未来を選択したのだ。
フェイト自身の意思で。
ならば、今自分の答えは、関係の継続ではない。
もう一度、今度は自分から。
フェイトとの未来を、その手で選択するのだ。
誰でもない、自分の意思で。
「フェイト。」
「…………なに?」
ちょっと不機嫌そうに、フェイトは返答する。
ユーノは、ちょっと苦笑すると、飲んでいなかったコーヒーを一気に飲み干し、ベンチから立ち上がる。
「フェイト!大好きだ!!!」
「え?」
「だから、僕と恋人、続けてくれますか?」
脳が茹だっている気がする。
ああ、それに、大好きなんて自分から言ったのも初めてかもしれない。
最初はキョトンとしていたフェイトだが、次第にとろけるような笑顔に変わる。
「ううん、やだよ。」
「え!?」
すっとフェイトも立ち上がり、ユーノの瞳を、じっと見つめる。
その、赤い瞳で。
「そ、そうか。ま、まぁ……仕方ないよな。すぐになのはに返事できなかったのは僕なんだし……」
仕方がない、そう思いつつも、心が泣きそうだ。
けれど、フェイトに振られたからって、なのはの告白を受け入れるつもりもなかった。
落ち込むユーノに、フェイトは笑顔で、そっと囁く。
「恋人じゃなくて、わたしを…フェイト・テスタロッサ・スクライアにしてくれないかな?」
「何を言ってるんだ?フェイトは最初からフェイト……」
ちょっと待て。
なんだスクライアって。
自分の部族名だが、どうして彼女が名乗ってる?
いやもう、答えなんて一つしかない。
「こ、断るわけ、ないだろ!そんなの……。でも、今すぐには出来ないぞ。」
「ふふ、わかってるよ。……顔真っ赤にして、ユーノ、可愛いよ?」
「あーもう!とりあえず、話ってそれだけだから!」
そんなユーノを、フェイトはぎゅっと抱きしめる。
強く、それでいて優しく。
「ね、ユーノ。なのはに返事するの、いつ?」
「いつって……明日だけど。」
「そっか、じゃあ、わたしもついて行っていいかな?」
意外な、彼女の申し出。
連れて行くべきなのだろうか。
なのはは振られて、それですぐに諦めてくれるのだろうか。
諦めてくれるのだとすれば、ユーノ一人で行ったほうがいいに決まっている。
けれど、その言葉を受け入れないのだとするならば、駄目押しの意味でフェイトにいてもらったほうがいい。
勿論、なのはを傷付けることになってしまう。
でも、それでも。
きっと彼女は、諦めてくれないと思うから。
「…わかった。いいよ。」
今、幸せにしたいのは、なのはではなく、フェイトだ。
なら、フェイトのために、なのはを傷付けよう。
そんなこと、酷いことだというのはわかっている。
でも、そうしなくては誰も前に進めない。
「なのはには、悪いとは思う。けど……僕が愛してるのは、フェイトだから。」
ユーノも、フェイトを抱きしめ返す。
「……うん、わたしも、ユーノを愛してる。」
空には、無数の星が瞬いている。
きっと、同じくらい多くの幸福だって、この世界に溢れている。
翌日、食堂にて。
「……なんで、あの後、家に帰したの?泊めるのが普通だよね?」
「いや、そんな常識知らないよ。」
不機嫌そうなフェイトと、いつも通りの表情のユーノがのんびりとしていた。
「はぁ……まぁいいけどね。どっちみち、No.98は道具がないと出来ないし。」
「……………頼むから、なのはの前でそんなこと言うなよ?」
はぁ、と溜息をつきながらユーノは呆れたように言う。
そんなことを言ってしまえば、こじれなくてもいい話までこじれてしまう。
早く決着がつくようにフェイトを連れて来たというのに、まるで逆効果になる。
「そのくらい、わかってるよ。」
「本当かなぁ……」
フェイトにとっても、なのはは親友なのだ。
だから、まさかそんなことを言わないだろう。しかも、自分というブレーキまでいるのだから、尚更だ。
「……ね、ユーノ。本当に、いいの?」
「いいのって、何が?」
「だから、本当になのはを振るの?」
黙って彼は頷く。
決めたのだから、もう迷う必要はない。
迷う気持ちもない。
ただ、なのはを大事と思う、恋愛感情とはまた違う感情もある。
どうやら、今日はそれに嘘をつく必要もありそうだ。
心だけは、しっかり覚悟を決めておく。
「そっか。…………時間、そろそろだね。」
「―――ああ。」
今は、過去を振り返る必要も、迷う必要もない。
ただ、フェイトの笑顔のために。
―なのはの笑顔を、泣き顔に変えるだけのことだ。
続
>>381 26-111氏
保管作業乙であります。
拙作ですが、「燃え上がる炎の魔法使い」の2話(複数箇所)、
×シルバーメターリシュ
↓
○ジルベルンメタリッシュ
に修正お願いします。
お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします。
461 :
39-362:2008/01/29(火) 04:46:06 ID:g/34HxAn
以上で三分の一は終了です。
うん、いろいろとごめん。
でも、書きたかったのはこういう話なんだ。
あ、先に言っておくとなのはは別に死にもしませんよ。
マタヤッチマッタ……
∧||∧
・゚・( ⌒ -=y ターン
∪ ノ ̄
∪∪
>>461 よかった…やっとハッピーなのが読める…
もう鬱々としながら就寝するのはキツかっとところだww
フェイトさん可愛いよフェイトさん
でも扉殴打はどうかと思うww
>>461 心を読まれた。
そうだよHappy Endが読みたかったんだよ!!
それはそうと、GJ
>>461 ここ最近の流れとのギャップと言うか、温度差と言うかで「ハッピーエンドだよ!」と宣言されてても、出てきてないなのはさんに不安になってしまう。
しかしGJ!
>>461 GJ!GJにございまする!!END3は初っ端から甘々な空気を醸し出してますね〜〜
苦〜い鬱(あるいは病み)ENDも大好物ですが、やはり甘〜いホノボノENDも良いものですなぁ。
>>461 GJ! やっと普通にラブいSSが読めそう…てかフェイトさんが可愛いんだよ、こんちくしょう!(?)
END1とEND1.5と2の全ての悲劇成分を帳消しにするような超HappyENDを期待していますw
しかし、登場人物が病んでる話の方が、バトルものやら和姦やら陵辱やらのSSの
どれよりも多いというこの最近の流れといったらね(ry
ていうか、No.98って内容もそうだが、それ以前にやる事いくつあるんだよwww
おはようございます〜
いやはや、しかしなんだこの流れは……シャマルさん他すごいことなってるし……w
しかもタイプゼロサードってwwwおまいら素敵杉
さて、誠に申し訳有りませんが、一身上の都合により――というか単に仕事と体調が思わしくないだけですが――
しばらく休載します。再開形式は朝刊になるかわかりません、というか再開一発目が間違いなく夕刊になっちゃいますけど(性的な意味で)
後達もいっぱいで賑やかなので平気ですよ……ね?
3末っ子編はここで終了なのでちょうどいいかなと。話自体もこのあとはそんなに丈ないんですし
まあこの戦闘部分自体が「――これ以上」のディードの台詞から作り上げられたプロットだったりするんですけど
それにリィンの恋愛に対する機微の理解となのはさんのSLBがくっついたんで裏テーマみたいにしてみましたな感じです
いい子なディードが書けて本望でした。いやほんとにw
(注意書き)
[熱血魔法少女"恋愛"アクションSS〜ソラノカケラ〜第59回・What's the freedom!?(1)][当分非エロ][多分シリアス]
シルバーカーテン、もといNG発動キーはタイトルで「ソラノカケラ」「ゲリラ兵」を指定すれば確実に消えるかと思われます
(今日の注意)
オチに納得できなかったらごめんなさい……これにつきます⊂´⌒つ。Д。)つ
今までの展開はなんだったんだ的な非常に気軽なオチじゃありますが
……もしかしたらこのお話で一番幸せになったのは彼女なのかもしれません
では、朝刊
ニタヴェリールの残留反応を観測していたアルト、ルキノがほぼ当時に叫ぶ。
「ミットチルダ上空の反応、全て完全に消滅!」
「ベルカ自治領の反応も、全て消滅を確認!」
おおおおおおっと沸きあがった歓声は即座に拍手に変わり、雪のような白い光が舞い降りている中、
笑顔で顔を見合わせているはやて、ヴィータ、シグナムの映っているメインスクリーンに向けて、惜しみのない賞賛が送られていく。
オペレータールームのシャマルもふぅ、と大きくと息をつきつつ足元の陣を消し肩の力を抜くと、笑顔に変わった。
地上本部の局員代表とまではいかないが、メインスクリーンに向けて真っ先にお礼を述べる通信長。
「いや、本当にありがとうございました……数百万の命が救われました。本当にありがとうございます」
はやても照れながら、しかし憔悴しきった顔であったが、はっきりと答える。
「いやいや、地上本部の皆さんと元六課のみんなのおかげや。うちらだけの力やない」
「そうかもしれませんが……」
さらにフォローをしようとした彼の言葉は、はやての間近に開いたティアナの映った通信の画面に遮られた。
「失礼します。地上本部付近のガジェット、ほぼ全機破壊しました」
「うん、ありがとうな」
そして再びアルト、ルキノから今度は各地上部隊からの報告結果が伝えられる。
「西部方面もほぼ全機破壊完了だそうです」
「108部隊からも掃討完了の連絡がありました」
「うん。じゃあうちらもとりあえず戻るな」
「「はい!」」
綺麗な揃った返事に微笑んで、内側のリィンと融合を解除する。
「リィン、もういいで」
(はいです!)
と、二代目祝福の風がユニゾンを解除して、表に出た瞬間――
ふわっ、と意識を失ったはやての体が倒れかけて、慌てて1回転しながらフルサイズに変わったリィンが受け止めたが、騎士達とオペレータールームに緊張が走る。
「はやてちゃん!?」
「はやて!」
シャーリーが即座に反応する。
「救護担当に連絡します!」
「頼む」
短く答えたシグナムに続けて、クラールヴィントではやての状態を遠隔で確かめていたシャマルであったが、しばらくして表情が緩んだ。
「ん……大丈夫。バイタルは安定してる。魔力を使いすぎただけみたい」
一様に安堵する、部屋の全員と騎士達。
「ほっ、よかった……誰も死ななくて、全員助けられ――あ」
とそこまで言ってしまったアルトが隣の暗い表情のシャーリーに気づいて、口をつぐんだが手遅れであった。
「誰も、じゃないか……」
「うん、クアットロさんが……」
答えたのはルキノで、暗い表情の人は無言で席を立ち上がると、部屋の外に出て行ってしまった。
しばらくして、部屋の外の壁に寄りかかって呆然としているシャーリーの所へ、ギンガを先頭にセインを除く更正組のナンバーズが全員戻ってきて通り過ぎかけたが、
通過する前に呆然としていたはずのその人が立ち塞がって、突然頭を下げて謝った。
「ごめんなさい!」
戸惑うギンガと姉妹達。
だがそこで、ふわりと微笑んだディードがあの実は――と切り出しかけたのだが、チンクが片腕でその発言を制した。
「いや謝って貰うことではない……クアットロが自分で選んだ道だ」
「でも、私がもっと早く気づいていれば……!」
「いや、それでも止まらなかっただろう。クアットロはそういう奴だ」
とそういいながら、念話では姉妹達にだけ聞こえるように注意を促す。
(幻影を見たかも知れんが、黙っておくのだぞ)
ウェンディと、それが気になっていたノーヴェが真っ先に説明を求める。
(なんでっすか?)
(ああ、そうだ。聞きたかったんだ。クア姉の幻影って術者の死後も残るのか?何体か見かけた)
まだ諦めのつかないシャーリーは必死で責任を負いたがっていたが、ギンガにもたしなめられる。
「でも、でも……」
「全てがうまく、とはなかなかいかないものです……今回のは仕方ありませんよ」
「それでも申し訳なくて……私、私……」
泣き出してしまったシャーリーにさすがに若干気の毒になった姉妹達であったが、チンクは再度釘を差す。
(まあ、最後の姉孝行と思って黙っておいてやれ)
ウェンディ、ノーヴェにまで問われて、説明を再開する。
(つまりだな、ディエチによれば、クアットロの幻影は死後消えるそうだ。そしてこのまま管理局がクアットロを死亡扱いにしたとしよう。するとどうなる?)
(どうなるっすか?)
(あーもう、わかんねーよ!)
苛立ち気味に念話で叫ぶ気の短いうさ耳に静かにフォローを入れるディエチ。
(もしこのまま死亡扱いになれば、追っ手もかからない。犯罪者データとしても抹消される。
つまり、本当は生きているけどクアットロはどこの世界にも存在しないことになる)
(すると、どうなるんですか?)
末っ子の再度の問に丁寧に答えるチンク。
(クアットロは例え更正の道を選んだとしても、刑期は我らの数倍――それどころか今回の件も含めれば、外の世界を見ることすら叶わない可能性もある。
だがしかし、管理局が死亡扱いにしてくれれば、どうなる――?)
(((――あ!)))
そして最後にディエチが言葉を付け加えた。
(そうつまり、クアットロが欲しかったのは――)
とあるミットチルダ地上の森の一角の滝壺の傍らで、柔らかい草の上に両手を付いて、
水面に顔を近づけたシルバーケープを纏った丸い眼鏡に茶色い2本のお下げのついたナンバーズ4番
――クアットロは、水の冷気に気持ちの悪さを少しずつ消してもらいながら、呼吸を落ち着けていたが、
ようやく気持ちの悪さが大分落ち着いたのか、体を起こして手を後ろに付きながら白い光の舞い降りてくる空を見上げた。
(やるかも、とは思ってたけど、まさか本当に全部無効化するとはねぇん……全くどこまで化け物なのかしら、あの人達)
やってられないわー、とばかりにもう一度大きく吐息をつくと、自身の計画を省みる。
(人形も風船もなかったから最後の最後だけ幻影ってのは悪い手じゃなかったけど、煙幕の中で姿を消してから、
クアットロさんの幻影を操りつつ見えない閃光弾と人質を一緒に放り投げて逃げながら捨て台詞と同時に爆破――ってのは正直しんどかったわね……
捨て台詞は念話になっちゃったけど、まあジャミングは入れておいたし、ばれはしないでしょう。
残してきた幻影は、きっとチンクちゃん辺りがうまくやってくれるでしょうしぃ〜。それにしても……)
纏った外套と背中の間に片方の手を入れ、まだ残っている気持ち悪さを忌々しそうにしながら腰の辺りをさする。
(騙す為とはいえ、背中にテープで貼って置くってのは、正直頂けなかったわ……時間がなかったとはいえ、気持ち悪いったらありゃしない)
うぇー、とわざとらしく気持ち悪さを振り払いながら、ゆっくりと立ち上がる。
(ま、しっかりと勘違いしてくれたようですし、あとはやりたい放題よぉん)
んー、と両手を上に上げつつ組みつつようやく気分の悪さが取れてきたのか小さく伸びをした。
(しかしそれにしても、あの脱走を手助けしてくれた黒覆面はなんだったのかしらね……
しかも条件が爆弾を強奪してドクターの解放を要求して欲しい。後は好きにしてもらって構わない、っていうんだから謎だったけど……)
一応辺りの様子を伺うが、消されそうな気配も追跡されていそうな気配も全くなかった。
(ま、いいわ。どっかの悪趣味な連中が考えそうなことですしぃ)
そして思考はそんな正体不明のなんとかより、これから先の事へと切り替わる。
(さってーん、あんな化け物連中とこれ以上付き合ってられないし、自分で計画ぶち壊すドクターと一蓮托生なんてごめんだし、どうしようかしらね……
ここはやっぱり?!)
眼鏡を外しつつ、お下げを解きつつ、ぱちん、と指を鳴らすと邪悪な笑みを浮かべたまま黒いワンピース姿へと衣裳を幻影で変えた。
(チンチロパチンコ、競馬に麻雀!ぁあん、楽しみ〜♪)
そして高らかに宣言する。
「よーっしっ、遊ぶぞー!」
それから歩き出しながら、眼鏡をぽいっ、と投げ捨てた。
まあ、捏造設定が色々ですが、ご容赦ください……って前に書かなきゃだめじゃん……
これじゃセインさんって呼ばれちゃうよ・゚・(ノ∀`)・゚・。
ほいでは、しばらくのち、また〜ノシ
ごめんなさい……1と2の間にこれが抜けてましたorz
オットーは無言のままでなんとなく気づいているような雰囲気を醸し出していたが、双子の片割れの方は完全にわからなかったらしく、再度問いかける。
(チンクお姉様……どういうことでしょう?)
(そうっす、さっぱりわからないっす!)
(クア姉は結局何がしたかったんだ?)
・゚・(ノ∀`)・゚・。ソシテドロンジョ
>>472 GJでした!!
最後のクア姉の展開はよかった!!
皆無事に終わって何より。
朝の楽しみが減ってしまうのは残念ですが、連載再開を楽しみにしています。
>>472 GJです!!クア姉らしいw
もう2度と管理局のやっかいになるなよと言いたい。
>>261 GJ!
ティアがかわいいすぎます
お互いを意識し合ってもじもじしてるティアエリ・・・たまりません
それにしてもなのはVsシグナムの時も思いましたが戦闘描写が相変わらず上手すぐる
>>440 GJ!
エリオがますますつらい道に・・・
こうなったら何がなんでもルーテシアを守り通してほしい
ただこういうエリオもいいなあと思ってしまう今日このごろ
>>472 >(チンチロパチンコ、競馬に麻雀!ぁあん、楽しみ〜♪)
はじめてクアットロに萌えたぜこのテンションで仕事に行ってくるGJ!!
>>472 GJ! クア姉それでいいのかww
そして長い間お疲れ様でした! 連載再開を心待ちにさせていただきます、性的な意味も含めて!
GJ!
…リーゼ姉妹キタ?
>>472 GJです。
しかしこの4番さん行き成りギャンブルですか!?
電子系ならIS使ってぼろ儲け間違いなしだが、競馬は無理っぽいから止めとけ
作中の伏線(?)からギャンブルで大成功してウハウハしてるところで今回の事件
を仕組んだ組織によって、妹達がピンチとなったところで颯爽と登場して自身を利
用したのが気に食わないとか言って加勢してくれる。という電波が
チンチロ・パチンコ・麻雀・競馬…
帝愛様が浮かんだ俺は負け組wwwwww
>>461 GJすぎる!
相変わらずの丁寧な心理描写が素敵です。
そして、あなたの描くキレイななのはさん・・・。想像もつかんですよ。
誰か…誰かヴィータを救済してやってくれ…エリオよりもよっぽど出番が少ない気が……
>>482 いや、それを言うならシグナムっしょ?
だってエロパロにはもういくつかヴィータのエロってあるじゃん、でもシグナムがメインになるエロって皆無に近いんだぜ?
あんなエロボディしてんのに皆何してんだよ、フェイトとかのエロはもう見飽きたからいい加減にシグナムメインのエロパロを!
まあ、その内俺が自分で書くけどさ、でも同士が欲しいっす、だれか共にシグナムやシャマルのエロを増やしていこうぜ。
シグナムもシャマルもキャラは良いんだがな。
純情乙女お姉さん的な意味で。
>>461 GJ!漸くハッピーエンドが見られるんですね…
中編・後編も楽しみにしてますw
そしてユーノ君…
>こんな簡単に解決するのだったら、森からの帰りにでも会っておけばよかったのかもしれない。
いや、その時会おうとしてたらEND1ルート突入だから。
悲劇に向かって真っ逆様だから。
いろんなプレイでどんどん染めていくのか。
平行世界のエリオがシグナムを調教してたやつがあった気が。
じゃぁ…あれですね
シグナム・ハード
シグナムはいいキャラなんだけど、「女」を感じないというか漢らしすぎるというか…
いまいちエロ改変する意欲が湧かない。
>>488 あまいな、その漢らしさが乙女に変わっていくのがかわいいんじゃないか?
>>489 そうそう、保管庫か何処かのサイトのか忘れたがラブラブ乙女なシグナム×ヴァイス と
いう組み合わせの作品とかあるし
>>489 職人からすれば、その過程を書くのが難しいってのもあるかも知れない。
難しい分、書ければ素晴らしいものになるだろうけど。
しかし相変わらずの進みの速さだな、もう400かい。
正直に言おう、恋愛に興味を持つようなシグナムは何かが違う。
…フェイトマニアになっちゃってるのは何か許せるw
>>492 姐さんが恋心を抱いたって良いじゃないか!!
っていうかむしろ見てみたいよ、自身の中に生まれた初めての感情に戸惑う姿とか想像するだけで興奮してくるぜ。
でもまあ、ストーリーも何もないただの陵辱とかでも良いけどさ。
495 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 21:02:46 ID:S2M5BpUZ
お前ら保管庫にあるユノシグものすげーいいぞ。一回見てみることおすすめ
シグナムさんが…スゴく淫乱です……
すまん…あげちまった…
T教導官の訓練受けてくるわ
俺の脳内では毎晩シグナムとヴァイスがニャンニャンしてるんだぜ
いやいや、姐さんなら主はやてとよろしくry
なに言ってんだ
シグナムさんなら俺try
ヴァイスなら俺の隣で寝てるぜ
>>501 じゃあ俺はグリフィスを貰うか
毎晩寝る時、
布団の中でヴァイスティアナの”初めて”がどういうシチュエーションなのか考え続けているが結論が出ない!
>>501 安価安価!
俺の中には結論が出てるぜ
しかしそれは正解じゃないかも知れん
最高のシチュエーションは君自身で見つけて欲しい
>>501 それはとても難しい、一生かけて考えなければならない問題だ。
もしかしたら一生かかっても答えが出ないかもしれない。
でも目を逸らさずに真剣に考える事が人間としての務めだと思うんだ。
>>503 台詞だけ聞けば何をカッコイイ事いってるのかと思えばwww
×:でも目を逸らさずに真剣に考える事が人間としての務めだと思うんだ。
○:でも目を逸らさずに真剣に考える事がヲタクとしての務めだと思うんだ。
>>503 お前はアホかwwwwww(良い意味で)
506 :
( ゚Д゚):2008/01/30(水) 00:37:11 ID:3WolKdbn
まぁユーシャマは確定しているわけだが、
最近ユノキャロの妄想が頭を離れない。
もちろん大きなお友達向けだ。
どうしちまったんだ俺。
え?「燃え上がる〜」の続きを書け? はい、すんまそん。
あなたの作品は下らないから別にどうでもいいんですけど…
ところで、サイヒさんの作品まだー??(゜∀゜ノ)ノ
あの人が書くフェイトさん可愛らしいから好きだ。
「Reload」の続きを待ってる自分がいる。
510 :
( ゚Д゚):2008/01/30(水) 01:49:25 ID:cDpCLppO
(;゚Д゚)あ、あれ捏造多すぎてちょっとすぐにはツヅキカケナイデスヨ。
すんまそん。orz
511 :
B・A:2008/01/30(水) 01:50:37 ID:amMba6+q
期待を裏切って僕ので良ければ投下できますが?
>>506 そういえばキャロのカプってバリエーション少ないなぁ…
エリオの方はあれだけ色んなキャラと絡んでるのに。
しかしユノキャロ…ダメだ、どうやっても犯罪くさいのしか想像できねぇw
>>511 マジっすか? では早く投下を!!
できればエロいの期待。
>>507 お前の発言が下らないがな。
燃え上がるの続きマダー?
517 :
B・A:2008/01/30(水) 02:11:48 ID:amMba6+q
>>513 支援ありがとうございます。
>>514 すみません、エロではないです。僕、基本的に一つのお話に全精力を傾けるので、
完結するまで他の書けないです。
では、投下いきます。
注意事項
・エリオ×ルーテシア
・非エロ
・本編改編。いわゆるIFというやつです。
・強引な展開や独自の解釈が多々含まれます。
薄暗い会議室で、八神はやては沈鬱な表情を浮かべていた。
彼女の周りには10年来の親友であるフェイト・T・ハラオウン。頼れる家族であるシグナムとリィンフォースU。
そしてFWメンバーであるスバルとティアナが控えていた。
実質、これが現在の機動六課の全戦力であった。
高町なのはとヴィータはゆりかご内部での戦闘で負傷、シャマルとザフィーラも六課隊舎襲撃の際に受けた傷がぶり返して再入院、
ギンガは体内のレリックを取り除く手術が控えているので病院から動けず、ヴァイスも今はリハビリ中だ。
そして、キャロはエリオの逃亡をほう助したとして営倉入りさせられていた。
「とんでもないことになってもうたね、これは・・・」
現役の管理局局員が任務を放棄し、あまつさえ重要参考人をさらって逃亡。発覚すれば間違いなく世論に叩かれる。
しかも、渦中の人物はJS事件解決の中心を担った機動六課のメンバーなのだ。未だ六課を敵視する上層部がこれを知れば、
最悪JS事件そのものが六課の自演という突拍子もない戯言を振り上げてくるかもしれない。
「ごめん、はやて。私がエリオのこと、もっとよくわかっていたら」
母親として、息子の気持ちに気づいてやれなかった。
あの優しくてまじめな子が、あそこまでしなければならないくらい思いつめていたなんて。
「言うな、テスタロッサ。ならば副隊長であった私にこそ責任がある」
副隊長でありながら、部下の内面に気づけなかった。責任があるとすれば、より接する機会の多かった自分にこそある。
「どっちのせいでもない。2人とも、これ以上言うようやったら私にも考えがあるで」
「・・・・・・・」
「すみません、主はやて」
「あの・・・・それで、これからあたしたちはどうなるんですか?」
今まで黙っていたスバルが口を開く。
これから、機動六課はどうなるのかと。
スカリエッティが捕まって、ヴィヴィオが助かって、ゆりかごが堕ちて、それで全てが終わると思っていた。
親子二代にわたる戦闘機人事件も、フェイトを縛り続けるF計画も。
なのに、物語は未だ書き続けられていて、エンドマークは一向に現れない。
「スバル・・・・」
傍らに立つティアナが、心配そうに相棒を見つめる。
「どないもこないもない」
沈黙を破ったのは、やはりはやてであった。
どんな時でも毅然と前を向く柱となる。それが、部隊長としての自分の役目だと言わんばかりに。
「これはエリオが自分で決めた道や。なら、邪魔されたって文句は言われへん」
抗うと言うのなら、見つけだして、ぶちのめして、嫌と言うほど話を聞かせてもらう。それが自分たちのスタイルだ。
これは時空管理局としての仕事ではない。
これは八神はやてが八神はやてであるための意地だ。
「私らの任務は、エリオ・モンディアル元三等陸士とスカリエッティ一味の残党である召喚師の確保や。
キャロの謹慎が解け次第、エリオにアタックかけるで」
何かがぶつかり合う音で、ルーテシアは目覚めた。
熱が残っているのか、まだ頭がフラフラする。そういえば、クアットロが自分の体には
何か仕掛けがしてあると言っていた気がする。それのせいだろうか?
「・・・ガリュー・・・エリオ?」
焚き火は消えていて、洞窟内はひんやりとしていた。布団代わりに被っていたコートを羽織り、ルーテシアは音が聞こえてくる洞窟の外へ向かう。
「でぇやぁぁぁあっ!」
「・・・!」
ぶつかり合う槍と爪。交差する白と黒。
その光景に、ルーテシアは見惚れてしまった。
「はぁぁっ!」
ストラーダを構え、エリオは果敢にも突撃する。
ガリューはそれを軽くあしらうと、その勢いのまま後頭部目がけて回し蹴りを放つ。
「くっ・・・!」
咄嗟に身を捻って回避し、加速魔法を駆使して距離を取る。
休ませはしないとばかりに、ガリューは衝撃弾で追撃をかけ、緑色の大地が無残に掘り返される。
間断のない攻めは、容赦なくエリオを追い立てていった。
「ストラーダ、カートリッジ!」
『Explosion』
ストラーダの内部で弾丸が爆ぜ、爆発的な魔力が駆け巡る。
逃げられないなら、迎え撃つだけだ。
狙うは必殺。
持てる全てを賭して打ち抜くのみ。
『Speerangriff』
「うぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
魔力のアフターバーナーをまき散らしながら、エリオは突貫する。
ガリューの選択肢は2つ。受け止めるか、避けるか。
迷わず受け止める方を選択した。
仮に避ければ、エリオはストラーダを横薙ぎにして追撃をしかけてくる。
その場合は空中で防御せねばならず、地上で受け止めた場合よりもダメージを逃しにくくなる。
「ストラーダ!」
『Explosion』
更にもう一発カートリッジをロードし、推進力を強化する。
あまりの負荷にガリューの爪に亀裂が走った。
(いける、後少し・・・)
荒れ狂う魔力の波に脳が揺さぶられ、視界が明滅するのも構わず、エリオはストラーダを持つ手に力を込める。
その瞬間、エリオは横っ面に強烈な一撃を受け、ボールのように地を跳ねた。
(なっ?)
蹴られた。
両手を塞がれた状態で、ガリューはエリオの顔面を思いきり蹴り飛ばすことで攻撃を防いだのだ。
すぐに身を起こそうとするが、三半規管をやられたのか重心がうまく定まらず、起き上がれない。
無理に力を入れればみっともなくバランスを崩すだけで、それが更に焦りを助長する。
不意に視界を影が覆う。見上げると拳を固めたガリューが無防備に仁王立ちしていた。
そして、脳天目がけて無造作に拳を振り下ろそうとする。
「やめて!」
ルーテシアの一喝が、ガリューの拳を止める。
鼻先三寸。
後少し止めるのが遅ければ、エリオの頭蓋は砕かれていたかもしれない。
「ガリュー、エリオを傷つけちゃダメ・・・・」
主に怒られ、ガリューはすまなそうに身を縮める。
普段のいぶし銀な立ち居振る舞いとあまりにかけ離れた姿に、エリオは思わず吹きだした。
「ぷっ・・」
「エリオ?」
「あ、ごめんごめん。ガリューを責めないであげてよ。僕が模擬戦の相手を頼んだんだ」
ストラーダを杖代わりにして立ち上がる。日頃から高町なのはに鍛えられてきただけあって、回復は早い。
「いつも、この時間に朝練してから朝ご飯食べるのが日課だったんだ。目が覚めちゃったんで一人で素振りしていたんだけど、
そしたらガリューがいたこと思い出して」
「エリオ・・・ガリューは強いから、あんまり無茶しない方が・・・・」
「うん、今日改めて思い知らされたよ」
『私が思うに、エリオがガリューに勝てたのは彼がフロイライン・ルーテシアの制御下を離れていたためだと思う。
召喚獣は主が使役して初めて力を発揮するもの。その辺は、エリオも実体験しているだろう』
「ああ、確かに」
フリードやヴォルテールという規格外の生物を間近で見てきた身としては、その言葉の意味もよく理解できる。
つまり、自分がガリューに勝てたのはまぐれということだ。
「決めた。ガリュー、明日も模擬戦の相手をしてよ」
「・・・・」
「『構わないけど、勢い余って殺しちゃったらごめん』って言っている」
サラッとルーテシアは怖いことを口にする。
その言葉が決して冗談ではないことに恐怖しながらも、そう簡単には殺されないようにしようとエリオは誓うのだった。
お腹も空いたので朝ご飯にしようと切り出したところで、エリオは食料が何一つないことを思い出した。
なにせ、昨日はルーテシアの捜索と看病で一日を費やされたのだ。食料なんて探している暇もなかった。
というわけで、今朝は散歩も兼ねて森の中で食べ物探しをすることになった。
「それで、これからどうするの?」
茂みをかき分けながら、ルーテシアは後ろから着いてきているエリオに言う。
どうも、かなりサバイバル慣れしているようで、エリオからすれば
不気味で尻ごみするような暗い森の中を怖がることなく一人で進んで行っている。
何となく、面子を潰された気がした。
「えっと・・・・一番安全なのが別次元に行くことだけど・・・」
『空港なんかに行ったら、即逮捕だろうな。どっかの地方都市にでも潜伏するか?』
「それが妥当かなぁ・・・」
『私としては、映画が見られればそれで良い』
「映画?」
聞きなれぬ単語に、ルーテシアは興味を示す。
『映画というのはですね、撮影した映像を巨大なスクリーンに映し出して見る娯楽のことです。
特に、第97管理外世界の任侠映画の出来は素晴らしく・・・・・』
「はいはい、ルーに変なこと吹き込まない」
『なんだエリオ、嫉妬か?』
「し、嫉妬!? 馬鹿なこと言うんじゃないよ!」
「くすっ・・・」
2人のやり取りを見て、ルーテシアは思わず笑みを漏らした。いや、それは笑ったと言うにはあまりに小さな変化で、
気づいた者は誰もいない。だが、間違いなくルーテシアは笑っていた。
「エリオ、一緒に歩こう」
そっと、ルーテシアは手を差し出す。
一瞬、何を言われたのか理解できずにエリオは呆けていたが、やがて意を決しておずおずとその手を握った。
繋いだ手は温かくて、今この瞬間に、ルーテシア・アルピーノという存在がここにあることをしっかりと教えてくれた。
to be continued
524 :
B・A:2008/01/30(水) 02:24:52 ID:amMba6+q
以上です。
お話はほとんど進んでいませんが、VS機動六課の図式が成り立ちました。
今回もストラーダが余計なことを・・・・10歳児に任侠映画勧めるデバイスって・・・・。
GJ!!です。
とりあえず二人は生活のために非合法な商売とかをやるんだろうか?
気になるところです。
次回を楽しみにしてますw
なんとなくウィザーズブレイン思い出した
スト×ガリュという手が…ゲフゲフン、ナンデモナイデス
早すぎるスレの流れに鳥肌たてつつ、ちょっと短めを投下させてくださいな
前回の時のレスを見て、その手があぁぁと後悔したのは秘密です、不覚
ゲリラ兵さん……縄で足括ってバンジープレイなんかするから( ´・ω・) ムチャシヤガッテ
帰ってくる日といつのまにか忘れ去られているフェイトさんを楽しみにしております
そんな流れで、なのはさんを縛って縛って、ついでに最近忘れがちなユーノを出したところ、
間違った方向にハッスルしすぎてしまったので、没らせて、その後日談のような今回です
なのフェユ前提の微妙なベクトルのエロです、お気をつけください
ユーノが活躍していますが姿は見えません、お気をつけください
衛生的に問題のある表現注意です、お気をつけください
「ヴォルケンレッド、ヴィータ!」
「ヴォルケンブルー、ザフィーラ」
「ヴォルケングリーン、シャマル♪」
「………ぼるけんぴんくしぐなむ」
「ヴォルケンイエロー、フェイト!」
我ら八神戦隊ヴォルケンズ!!
「というわけで、カレーが食べたいんだ」
「それ言うためだけのネタかい!」
『或る執務官と香辛料』
威風堂々傲岸不遜、問答無用で3杯目のおかわりをしている執務官を眺めながら、
ふと、八神はやては不自然な点に気がついた。
ヴィータもシグナムもリインもアギトも、食事を終わらせて居間でゴロゴロしとるし、
シャマルは台所で洗い物、ザフィーラは普段どおりフェイトちゃんの足元で…
「いや、なんで当たり前のようにフェイトちゃんがウチでご飯食べてんねん!」
「ああ、そういえば!?」
驚愕の叫びを発しながらも、スプーンの動きは止まらない金色。
まあ、それだけ豪快な食欲を見せてくれれば、作った側としては悪い気はせえへんけど。
「当たり前のように皿を出すもんやから、自然な流れでついでもうたやんけ」
「不思議だよね、私も皿を出す時に何の疑問も持たなかったよ」
いやいや持とうや、ていうか、なんでそんなに飢えてんねん。
「なのはが意地悪して、カレー作ってくれないんだよー」
言いながらも、スプーンは止まらない。
「つーか、次元航行部隊って週1でカレーが出るはずやろ、なんで飢えるねん」
「いや、アレって要するに、休暇でも定期的にカレー食べる身体にされるって事だから」
「いやいやそこは、なのはちゃんのカレーでないとイヤーとか言うて欲しかったわ」
「それだと、はやてのとこに食べに来ないって」
道理や、ちょっと寂しいけど。
しかしわからんのは、そんなカレー依存症状態のフェイトちゃんに、意地悪をする理由。
たしかヴィヴィオもカレーは好物やったはずやし、アレルギーも無いはずや。
「うーん、わからん、何で作らないんや?」
「昨夜、食事の席で、特にカレーを食べている時には口に出せないような事をしたところ」
「DA☆MA☆RE」
聞くんやなかった、うん、聞くんやなかった、聞くんやなかったああああああぁぁぁ!
ちゅうかなんで、それで翌日カレーやねん! 何から何を連想してんねん!!
「いや、淫獣は大喜びだったけどさ、私にはちょっとキツくて…なんていうか、香りが」
「うんうん、マトモな反応を喜んであげたいけど、食卓でんな話すんな」
「それでまあ、カレー臭で記憶を上書きしたいなぁ、とか」
「人ん家の飯をそんな汚れ仕事に使うなや嗚呼ああああああああああぁぁぁ!!」
そしてろくでもない話題を気にも留めず、平気な顔で食べ終わる依存症患者。
そういえば執務官試験って、サバイバル項目があったやんな。
「いや、美味しかったよ、はやて、ほんと」
「有難うな、でも裏の理由は聞かれてもはぐらかして欲しかったわ…」
「ごめん…今度からは、中身を全部出させてから愉しむ事にするから」
「反省点がソコかい!」
バルディッシュが気を利かせて、タイミング良く生成してくれたプラズマハリセンで、
物凄く納得いかない気持ちや鬱憤をこめて、思い切りシバきたおした夕餉の席やった。
とりあえず、食費代わりに揉んでおいたので、まあ良しとする事にする。
翌日、延々となのはちゃんに惚気を聞かされ、うん、あれは愚痴やなく惚気や、絶対。
しばらくカレーを作る気にはなれんやろうなぁと、そんな気のする或る日の出来事。
(余談、少し前の時間帯)
キッチンで、エプロンだけを身に着けて、朝食を作る彼女にそっと近づいて、抱きしめる。
身体全体で絡みつき、お尻を撫で回し、まだ柔らかいままのそこに、指を入れた。
「!? ふぇ、フェイトちゃん、もうそこは…」
「さすがに一晩中ユーノが入っていただけあって、まだ閉じてないね」
はい、入れっぱなしでした、あの淫獣、雑菌が入って泌尿器科のお世話になればいいのに。
結果的に私は一晩中、なのはを正面から抱っこする形で固まっていて、かなりバテバテです。
「すごいよね、このまま閉じなかったらどうなるんだろうね」
「や…やだよぉ……」
まあ、括約筋が切れているわけでもないので、そんな事にはならないだろうけど。
そんな事を考えながらくりくりと、指先で肉襞を引っ張り出すように、掻き続ける。
「オムツが必要かな? 制服やバリアジャケットの下に、大人用のオムツ」
「いや……いやなのぉ………」
腸液が指を濡らし、締め付けてきた。
言葉では否定していても、視線が虚ろに彷徨い、頬が朱に染まり、涎が零れている。
もう完全に、ちょと弄られただけで身体が勝手に達してしまうようになっていた。
「後ろからお漏らしをしながら教導か、習いたくないなぁ、そんな変態さんには」
強く締め付けてきたので、無理やりに捻りこんで、指を増やす。
流しに両手をつけさせて、荒々しく、反り返る背に、悲鳴のような断続的な喘ぎに、
身を寄せれば擦りついてきたので、唇を重ねて、舌を絡め、音をたてて吸い、しゃぶる。
そのうち触れ合った胸や肩で、小さく痙攣したのを感じて、腕をとった。
荒い息をついて震える身体を、下から支えるように抱きしめる。
息が整うのを待ってから、声をかけた。
「そうだ、今晩カレーにしない?」
返答はデヴァインバスターだったと記憶している。
(終)
あとがきー
ざふぃふぇ書いてると胸焼けがしてきて、オナカイッパイになってしまったので、
ザフィーラ成分が減少しているのは秘密です
ところで、誰ですか
「恋するテスタロッサ姉妹は教えてもらったお尻が切なくて
クロノお兄ちゃんを想うとすぐHな御奉仕しちゃうの」
とか、無茶な電波を送ってきた人は、読みたいので誰か書いてください、誰か
533 :
( ゚Д゚):2008/01/30(水) 03:49:48 ID:cDpCLppO
GJ!
しかしはやて災難だな……揉んだから良いのか? むしろ災難はヴォルケンズか?
ちなみにカレーは定期的に食ってるとマジで中毒になります。
俺も昔、「カレー……カツカレーが食いたい……カツカレーをくれ……」と一週間おきになってた事があります。
ちょっw
フェイトさん、食事の席でなんてことをwww
ヤバいヤバいヤバい。
晩御飯はカレーに決定したわw
ちょっw
フェイトさん、食事の席でなんてことをwww
ヤバいヤバいヤバい。
晩御飯はカレーに決定しましたw
GJでした!!
あなたの書くおバカなフェイトさんは一番好きだ。
>>524GJ!
ストラーダがいい味出してますな
ひとつ言わせてもらえば模擬戦で貴重なカートリッジを消耗するのはどうかと……
>>532 GJ
いんじゅー自重しろww
そして棒読みなシグナムかわいい!
ざふぃふぇも楽しみにしています
>>524 うん、散々言われてるけど、ストラーダが光ってるわ。あと、ガリューも。つまるところ、あんたの人外の扱い面白いわ。
GJ!
>>532 小学生かよww
しかしGJだ。はやての口調にどっか小さく違和感があるけども、いい突っ込みだぜ
……ヨビマシタ?え?呼んでない?w
じゃなくて――フェイトさん忘れてたああああああああ!?!?
保管庫の司書様、できましたら放置しっぱなしのフェイトさんを救済していただけないでしょうか……
昨日の投下のはやての台詞「うん、ありがとうな」の次の行から
上空のフェイトからもそれに続けて、確認の為に割り込まれる。
さすがの彼女の額にも、かなりの数の汗が浮かんでいた。
「もう、平気かな?」
即座にアルトが答えてくれる。
「はい!もう全て反応は消えていますから大丈夫ですよ」
「了解」
そこで大きく息をつきながら、周囲の夥しい数の黄色い魔力弾と足元の巨大な陣を消し、ようやく安堵のため息をついた。
と追加して頂けると、喜びます、主に多分執務官殿が⊂´⌒つ。Д。)つ
(レスとか)
>524 どこまでいっちゃうんだこの2人……しかしストラーダ自重www
>532 甘いな!私のバンジーは紐なしだ!フェイトさんは是非紐でしばってバレンタイン!意味不明!?
そして今度こそ本当にドロン
>>524 GJでした。ガリューの声初めて聞いた気がする。
>>532 GJです。シグナムがどんな顔してキメ台詞を言ってるのかw
何だかカレーが食べたくなるSSですね。
540 :
名無しさん:2008/01/30(水) 09:31:28 ID:UdCuUfJr
>>532 特に出だしがGJでした。語感と色の構成から某ケンジャーあたりが元ネタじゃないかと邪推したり
>>532 あえて言おう。影も形も見えないくせに妙に存在感のある淫獣GJと。
それとフェイトさん相変わらずお馬鹿さぁんwwwwww
そしてはやてさんご愁傷様w
というか、なのはさんがお漏らしするところ見てみたいとです
>>524 エリオとガリューじゃ六課メンバー全員相手はちょっと荷が重いぜ、とりあえずナンバーズを何人か脱獄させてパーティーを増やせ。
そして絶対にルーテシアを幸せにしやがれ! と言っておく。
なによりGJです、頑張れエリオ!
>>480 魔の手からプレシャスならぬロストロギアを守る!
護護(ごーごー)戦隊 ヴォルケンジャー!!って事か。
とりあえずオチケツw
>>524 GJ!待ってました
やっぱり6課メンバーと戦うのか・・・
それでも試練と思って乗り越えてルーと幸せになって欲しい!
>>532 ちょwww昨日の夕飯五日寝かせたら熟成させすぎて具も溶けちゃったドロドロのカレーだったwww
ところで、ユーノ×リンディ話が今月末にくるというのがどこかでなかったか?
ザ・シガーさんので精神高揚している自分としてはかなり待ち遠しいのだが。
もう亀なんてレベルじゃないほど遅レスだが
メカナノハの話で『ブラックガイン』と『第四惑星の悪夢』を思い出した。
>>524 エリオ反逆ってのはまた新鮮ですね。
ガリューかっこいい。ルーテシアかわいい。エリオを漢にしてやってくださいって感じです。
>>532 カレーが好きなイエローなんてキレンジャー(初代だけ、二代目の好物はあんみつ)とバルパンサー(デブじゃなくて小柄)しかいませんよ……
むしろ、的確なツッコミを入れ続けるはやてにGJをくれてやります。
551 :
B・A:2008/01/30(水) 14:16:11 ID:QIGDVLXW
レスありがとうございます。亀レスですが、
>>536の人にちょっと言い訳を。
カートリッジを補充する方法はあります。
その辺はA’sでちょこっと描写されていますので、いずれ本編でも描写しときます。
そう言えば、『異界戦記カオスフレア』では、カレーを食べると魔法のダメージが増えるのよ。
因みに、両性具有になった時と同じ+3ね。
カートリッジ補充と聞いて、
ガリューがエリオにドライブイグニッションなビジョンが浮かんだ…
実はガリュー雌説
中身超きめえ!か?
何故か仮面ライダーアギトのユキナみたいなガリューを想像した
保管庫にガリューの中の人がいるって話あったな
>>557 あぁあったあったw
ガリューの首とれる話なw
>>524 GJ、6課全て相手にとか無茶にもほどがあるぜ…
マグリブ解放戦線の英雄ばりに無茶して自分の能力を限界以上に引き出さないとオワタ
このスレは地味にレイヴン率高いから困る。
何かされたエリオを想像してしまったじゃないか……
なのは「排除、排除、排除、排除」
そして、早くも430kb…
もう一作品で次スレじゃね?
だが躊躇わず投下。
注意事項
・山梨越知名市伊美奈氏
・まぁ、淡白。しかしわしの書けるエロはこれが限界。スマソ。
・シャマルさんはむしろ淫らすぎかもとも思う
・あぼーんキーワードは「A crossroads of Fate END1.5(或る一夜)」
ユーノ・スクライアは男である。
つまり生物学的にオスである。
例え事実上の専業主夫をしていようと、セールスの電話に「奥様でございましょうか?」
と言われようと、夕食の買い物に行って商店の主人にオマケされようと、フリルのたくさ
ん付いたエプロン姿がまったく違和感なく似合っていようと、間違いなく男性である。
人柄的には、(一部の心無い人間に“淫獣”なるあだ名をつけられてはいるが)あまり
性的なマイナス面を表に出さない彼だが、それでも男性としての欲求、劣情は持っている。
もっていなければむしろ異常である。
であるからして、夜も更け、寝床につこうとしたその時、同棲中の恋人に、
「はしたないとは思いますが……お情けをくださいませ」
と、パジャマをはだけた姿で迫られれば、欲情しないはずがない。
ゴクリ……ユーノは喉を鳴らす。その音が、彼自身にはやたら大きく聞こえた。
「シャマルさん……い、いいの……?」
「はい……と言うより、むしろ、これで嫌と言われる方がショックです……」
ダブルベッドの上で、シャマルはしなを作っている。パジャマの下に、ブラはつけてい
ない。どちらかと言えば大きい方に属するだろう乳房が、その隙間から張りのある美しい
造形をのぞかせている。
「そ、そう、なの?」
扇情的な姿に、ユーノは視線を下げて顔を真っ赤にしつつも、目は正直にちらちらとそ
ちらを見てしまう。
「あ、あの、見てくださって、結構です……と言うより、無理に目を逸らさないで欲しい
です」
シャマルもまた、恥ずかしそうにどもりつつ、言う。
「う、うん」
ユーノは言うが、事態と興奮に顔と目は言う事を聞いてくれない。
「その……私達、恋人同士ですよね?」
「うん」
シャマルの問いは、自信なさげな口調だったが、ユーノははっきりと即答した。
「ゆ、ユーノ君もこういうの興味ある……と……思ったんですが……な、なかなか誘って
きません、でしたし」
シャマルは恥ずかしそうにもじもじとしながら、言う。そして、突然、不安そうに、眉
を下げた。
「そ、それとも、ひょっとして、こういう事は、嫌いなタイプでしたか? はしたないと
か思います? 醒めてしまいました?」
「い、いや、そ、そんなことはないよ。僕だって、お、男だし」
ユーノはどもりながら言いつつ、意を決したように顔を上げると、シャマルに向かって
手を伸ばす。
「ただ、は、初めてだから、上手く出来るかどうか……」
確かに、彼は遊びで異性を抱いたりできる人間ではないし、風俗に出入りする姿も想像
できない。ついでに言えば、ほんの数週間前まで、そんな暇があるような状況ではなかっ
た。
ユーノの手は、シャマルの首筋のやや下、肩に回されるようにシャマルを抱きしめる。
「あ…………」
シャマルは、何かを求めるような熱を帯びた眼で、ユーノを見上げる。
「その、私は、その……経験ありますから、えっと、それなりに」
「うん、それは、解るよ」
シャマルはユーノの優に20倍の時間を過ごしている。そんな機会もあっただろうし、闇
の書──夜天の主となった者の中には、彼女たちにそれを要求した者もいるだろう(現行
の夜天の王からして、揉み魔だの女おっぱい星人だの言われるセクハラ常習犯である)。
「シャマルさんは、その、とても魅力的、だし。見た目も……」
「はい……ありがとうございます」
言って、シャマルはユーノに抱きつき返す。
お互いの顔が近付き、唇が重なる。
「ちゅ……」
「んっ……」
重ねるだけだが、しっとりと押し付け合い、お互い相手の唇をいとおしげに吸う。眼を
うっとりと細め、互いの背中を、ゆっくりと撫で回す。
「はぁ……シャマルさん、僕でも、もう、我慢できないよ……」
「はい、我慢しなくて良いですよ」
顔を真っ赤に紅潮させるユーノに、シャマルはそう言って、優しげに微笑んだ。
ユーノの手が、パジャマの中に差し込まれる。そっと、張りがありながら包み込むよう
に柔らかい双丘に、手のひらが覆い被さる。
「んっ……」
ユーノは、力の入れ具合を加減するようにしながら、片手でそれを弄ぶ。
「あっ……ユーノ君……やっぱり、優しい、ん、ですね」
ふるふると震えながら、シャマルは苦笑気味の表情でユーノを見て、言った。
「痛くない?」
「はい、もう少し乱暴にしても、大丈夫ですよ」
ユーノの問いかけに、シャマルは答えてから、感覚に身を任せるように、眼を細めた。
「じゃあ、こっち側も……」
シャマルの身体を自分と正対させるように傾けさせつつ、ユーノは、反対側の手もパジ
ャマの中にいれて、やはり、シャマルの反対側の乳房に手をかけた。
先程より少し力を入れて、しかしあくまでいとおしげに、シャマルの乳房を揉みしだく。
「んっ、ふぁ……はぁぁ……」
シャマルの口から、切なげな声が漏れる。
「うわ……」
ユーノは、そのシャマルの顔を見ているうちに、我慢できなくなったように、その口に
吸い付くようにキスをした。
「んちゅ……ちゅっ……」
シャマルの方も、声を上げる代わりとばかりに、ユーノの唇に、貪るように吸い付く。
ユーノはシャマルの乳房の上で指を滑らせると、その頂点できゅーっと尖っている乳首
を、きゅっとつまみあげた。
「んぅっ……!」
びくり、と、シャマルの身体が跳ねる。苦しそうに鼻声が漏れるが、抵抗は無い、むし
ろ求めるように、ユーノの首筋に絡み付いている腕に、力を入れる。
「ぷはっ……はぁ……」
両手の指先で乳首を弄び、あるいは乳房を揉みしだいたりしながら、ユーノはシャマル
をキスから解放する。
「はぁ……はぁ……はぁ……んっ、ユーノ君、おっぱい、す、好きなんですか?」
少し荒くなった息を整えつつ、シャマルはそう言って、苦笑気味に微笑んだ。
「えっ?」
ユーノは、ドキッとして、短く声を上げる。
「いや、別に、そう言うわけじゃなかったんだけど……」
困惑気に、ユーノは言った。手は動きを緩めつつ、しかしシャマルの乳房からは離れな
い。
「それじゃあ、私のおっぱいだからですか?」
冗談交じりに、シャマルは問いかける。
「……そうかも」
ユーノは、妙に真剣な表情で、答える。
「うふふ……いくらでもさわってくれていいんですよ?」
妖艶というよりは、まるで母親のように優しげに微笑みつつ、シャマルは言った。
「うん……でも、その……」
ユーノは、少し戸惑いがちに言うと、シャマルの肩を抱き寄せた。
「今度は、こっちも……見たい」
「あ……」
ユーノの手が、パジャマのズボンにかかる。シャマルは、悩ましげな表情で、顔を紅潮
させた。
「あの、好きなように……」
「うん……」
シャマルの言葉に、ユーノはゆっくりと、シャマルを押し倒した。
「お尻、上げますね?」
「あ、うん」
シャマルの方が、妙に機転を利かして、言う。シャマルの腰が僅かに上がると、ユーノ
は、シャマルのパジャマのズボンを、その下のショーツごと、一気に下ろしてしまう。
「うわ、ぁ……」
実物を見るのは初めてになるその光景に、興奮した声を上げながら、ユーノはゆっくり
とした手つきで、シャマルのズボンとショーツを、完全に脱がせてしまう。
程よくくびれた腰、肉付きのいい臀部。一部一部を取り出すならより高スペックなプロ
ポーションの持ち主は他にもいるが、トータルした美しさでシャマルに適う女性はそう簡
単にはいないのではないか。少なくとも、ユーノはそう思った。
「きゃっ!?」
ユーノの右手が、シャマルのおへその辺りをくすぐった。
「ゆ、ユーノ君、そ、そこは、く、くすぐったいです」
「あ、ご、ごめん……」
身をよじらせるシャマルに、ユーノは反射的に謝る。
「あ……謝る必要は、ない、ですよ? ユーノ君にさわって貰って、嬉しい、ですから…
…」
「そう、なんだ」
「ええ」
シャマルはニコリと笑う。
「それじゃあ、ここ……」
ユーノは、宣言してから、おずおずと、そこに手を伸ばした。
「ふぁ……」
シャマルの股間は、クリトリスの周囲を、髪の毛と同じふわりとした柔らかな陰毛が覆
い、少し下がった合わせ目の位置は、むき出しになっていた。ヴォルケンリッター・シス
テムの製作者のこだわりだろうか。
「んくっ……」
ユーノの指が、その合わせ目を圧す。柔らかく花びらが綻ぶ。少し湿っていた花びらを
ユーノの指が刺激すると、途端にジクジクと湧き出してきた。
「凄い……」
「はぁ……はぁぁ……んっ」
シャマルは両手両足を投げ出して、顔を真っ赤にして鳴き声を上げる。
「アッ!?」
びくり、と、シャマルの身体が跳ねた。
「そ、それは……っ……!」
ユーノの指がシャマルのクリトリスを探り、くにくにと摘んでいる。
「痛いですか?」
「いっ、いえっ……大丈夫……き、気持ち良いです……っ……ひぁっ……!」
そうは言いながらも、シャマルは言葉を発するのにも必死な様子になってしまい、ユー
ノの左手で背中を支えられながら、ビクッビクッと何度も身体を跳ねさせてしまう。
「あふ……あぅぅぅ……」
「シャマルさん……」
ユーノの右手が、シャマルから離れる。その指には、たっぷりと蜜が絡み付いていた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
シャマルは荒い息をしながら、涙目になってしまいつつ、ユーノに抱きつく。ユーノは、
しっかりと、シャマルを抱きしめ返した。
「シャマルさん……」
「ユーノ君……今度は、私が、ユーノ君に……」
荒い息を整えながら、シャマルが言う。
「あっ、はい……えっと……」
「座って、みて下さい」
戸惑うユーノに、シャマルは、紅潮した顔で、優しく微笑んで、言う。
「は、はい」
言われるまま、ユーノはシャマルと向き合う位置に、お尻をついて座る。
シャマルの手が、既に勃起したユーノのそれを、するりとなで上げた。
「あ……うわっ……っ」
ユーノが、悲鳴のような声を上げる。
「大きい……ですね」
「そ、そうなんですか?」
ユーノの、男性としてはやや小柄な体格の割りにだいぶ逞しいそれを、シャマルは思わ
ずといったように凝視してしまう。その言葉に、ユーノも戸惑いの声を上げる。
さわりさわりと、シャマルの手が、撫でるようにユーノのそれを扱きあげる。
「っ、シャマルさん……手、すべすべで……っ」
「あら……手でも、気持ち良いですか?」
反射的に顔をしかめるユーノに、シャマルは優しく問いかける。
「はい……とても……」
「そうですか……」
クスッ、と笑った後、シャマルは顔を下げた。
「あ……」
ユーノが短く声を上げた直後、ユーノの先端に、ちゅっとシャマルが口付けた。
「んっ……ふぁぁっ……っ」
かぷり……
シャマルの口腔に、ユーノの亀頭が含められる。
ユーノは、女性のようなあえぎ声を出してしまう。シャマルの舌が、ユーノの裏筋を、
エラをなぞる。決して衰えを知らぬ絹のような肌の手が、竿の部分を優しく撫でる。
「っくぁ、……シャマルさん、そ、それ以上、され、たらっ……」
ユーノの声に、シャマルは最初、口淫を続けようとしたが、ふと思い出したようにして、
ゆっくりと口を離し、顔を上げた。ユーノの先走りと、シャマルの唾液が交じり合って、
銀の糸を引く。
「はい……ユーノ君……来て、くれますね?」
「はい……」
ユーノは言うと、ベッドに寝そべるシャマルに向かって、ゆっくりと身体を上げ、のし
かかるような体勢になる。
「ここに……」
シャマルは自分の右手の指で、その部分をくぱ、と開いてみせる。
「こう……かな?」
「あ、少し上です……」
自らのモノを宛がってくるユーノを、シャマルは導く。
「そこ、そのまま……」
ずっ
シャマルの誘導に、ユーノのペニスがすっと奥へ進む。
「ん、くぅ……っ!」
プチプチ……ユーノのペニスに、何かが、その行く手を遮るように、絡みつき、そして、
千切れた。ユーノにはそれがなんだか、即座には解らなかったが、顔をしかめるシャマル
を見て、理解した。そして、理解した為に、驚愕する。
「えっ!? シャマルさん、これって!?」
ユーノの判断を裏付けるように、シャマルの入り口の部分から、少量の鮮血が溢れてき
た。
「っは、い、今の私、は、リフレッシュされて、起動されたばかり、です、からっ……」
シャマルは、荒い息に言葉を途切れさせながら、時折表情をゆがませつつ、言った。
「あ、なるほど……」
「すみません、本当の、バージン、じゃ、なくてっ……でも、生娘のように、デリケート
じゃ、ありませんから、大丈夫、ですっ」
シーツを掴んで震えつつ、シャマルは言う。
「バージンかどうかなんて、気にしないでください。それに……本当に、大丈夫なんです
か?」
差し込んだまま動かさず、ユーノは、心配そうに聞き返す。
「は、はい、少し、痛い、ですけどっ、すぐ、おさまり、ますからっ」
「解りました、それじゃあ……」
ユーノは、挿入して動きを止めたまま、シャマルの上体を、抱き寄せた。ぎゅっと、抱
きしめる。
────もう少し身長があったら、キスも出来たのにな。
ユーノはそれを残念に思いつつ、シャマルの背中をいとおしげに、優しくなでまわす。
シャマルもまた、ユーノに抱きつき返してきた。
「あぁぁ……ぁぁ……ぁぁぁ……」
しばらく苦悶の声をだしていたシャマルだったが、それはすぐに、上ずった熱っぽい声
に変わる。
「ゆ、ユーノ君、お願いです、う、動いてください」
シャマルは、まだ時折反射的に表情を歪ませつつ、言う。
「大丈夫なんですか?」
「身体が、ああ、興奮しすぎてしまって、かえって、辛い、んです」
びく、びく、と、時折痙攣するように、シャマルの身体が動く。
「はぁっ、はぁっ、な、中に、ユーノ君のが、入ってると、思うと……熱くて、熱くて…
…ごめんなさい、はしたない、女で……っ」
「あ、謝らないで」
ユーノはそう言ってから、抱き締める手を緩めると、ずずっ、と、腰を動かした。
「はぁ……ぁぁ……っ」
「シャマルさん……好きです、愛してますっ」
ずずっ、ずずっ、ずずっ、ユーノの腰が、最初は、ゆっくりとしたストロークを始める。
シャマルはひときわ高く、上ずった声を上げた。
「あ……はぁ……はぁぁ……っ」
「シャマルさん……好きですっ……」
「私も、ですっ……愛してますっ」
ずずっ、ずぷっ。ずずっ、ずぷっ……
2人が昂ぶった声を上げると共に、ユーノのストロークはだんだんと速く、力強くなっ
ていく。
「ユーノ君……私っ、今度、こそ……ユーノ君、を、ずっと、護り、ますか、らっ」
「はい、はいっ……僕も、シャマルさんの、こと、護り、ます。ずっと、離さないっ」
「嬉しいです、ユーノ君っ」
ずっ、ずっ、ずっ、ずっ……速く、にもかかわらず深く、ユーノはストロークを続けて
いく。
「っく、ぁ……シャマルさん、そ、そろそろっ……」
「! は、はいっ……」
「な、中に出して、い、良いですよね!?」
「あっ!?」
ユーノの言葉に、シャマルは一瞬だけ、戸惑った声を出したが、すぐに、
「は、はいっ、いいですっ、中に、下さいっ」
と、肯定の答えを出した。
ずぐっ、ずぐっ、ずぐっ、ずぐっ……ユーノの動きが、シャマルの奥を抉るようなもの
に変わる。
「うっ……ぁ、くっ……」
「ふぁ、あぁぁっ、はぁぁっ……」
びゅる、びゅる、びゅっ、びゅ……
ユーノが身震いし、シャマルの奥深くで、精を放つ。それに反応するかのように、シャ
マルの身体がびくびくと跳ね、絶頂に膣が、きゅうと締まり、ユーノの精を搾り取るかの
ようにうごめく。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……っ」
ずるり。
ユーノは、己のモノをシャマルから引き抜いてから、自らも倒れこむように横たわりつ
つ、シャマルをそっと抱き締めた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
シャマルは、切なそうな熱い眼で、ユーノを見た。すると、ユーノは、躊躇うことなく、
シャマルにキスをする。
「あ、ユーノ君」
「いいから」
ユーノはそう言って、もう一度キスをする。シャマルの方からも、ユーノに抱きついた。
ひとしきり抱き締めあい、お互いに息を整えてから、ゆっくりと、腕を緩める。
「あの……ユーノ君、その、言い忘れてたと言いますか、その……」
「ん? 何?」
もじもじと、シャマルは、言いにくそうに、視線を泳がせている。
「その、私達の身体、なんですが、基本的に、人間の全ての身体機能を、再現するように
出来ています……」
「まぁ、うん、それがどうかしたの?」
行為の後で、少し頭が鈍っていたのか、ユーノは、素でそう聞き返してしまった。
「その、つまりですね……えっと……」
「あ、まさか……」
シャマルが言い辛そうにしているのを見て、ユーノは、ようやく、そのことに気がつい
た。
「出来るかも……しれない?」
「はい……」
シャマルは、申し訳なさそうに肩を狭めつつ、赤い顔で頷いた。
「えっと……その……責任は取る、って言うか……ただ、まぁ、現状、そんなこと言えた
立場じゃないんだけど……」
事実上完全失業者のユーノは、僅かに雑収入はあるものの、基本的には、管理局から医
師の資格を与えられているシャマルに、養われているのが現状である。
「えっと、良いんですか?」
「シャマルさんが嫌じゃなければ、僕は全然」
ユーノは苦笑気味に笑いつつ、言った。
「あ、ありがとうございますっ」
シャマルは満面の笑顔で、ユーノに抱きついた。
「大げさだなぁ……」
そんなシャマルを、ユーノの手が撫でた。
2人は、一晩中、幸せそうに寄り添っていた。
星の下にカップルの幸せな情事を迎えつつ、今日もクラナガンの夜は更けていくのであ
りましたとさ。
>>565-572 異常です。
もとい以上です。
ついに書いてしまった、ユーノのエロ……or2
いやもう最近ユノシャマとかユノアリとかユノキャロとか妄想が頭ン中渦巻いて悶々としてるわけですが、
しかし書くといっつも淡白なんだよな、俺のエロは。
とりあえず書くものかいたし、一旦は「燃え上がる〜」に戻ります。多分。ってか、戻れ。
以上、お付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。
GJ
とりあえず次はユノヴィタで妄想しやがってください
>>573 ケツ上げすぎでしょうww
GJです
エロかったりシリアスだったり、多芸で情熱的なのは凄いこっちゃで、ホンマ
書き溜めとかは、してないんですか?
まぁ、これは職人さん全員に聞きたい事でもあるのですが
普通に「誰々への愛があふれて止まらない」ならほほぅと思う位だが
具体名(誰々×誰其とか)を出されると
途端にイライラして仕方がない
カプ萌えだっていいじゃないにんげんだもの
カプ萌えは腐女子が育てた由緒正しき文化
大好きさ!
「578×576」ね!
え!?
カプ萌えて正常な文化じゃないの!?
あんまりやりすぎは嫌われるよ
べ、別に嬉しくなんかありませんっ!
>>573 GJした。シャマルさんいいよシャマルさん。
俺も次はユノヴィタを希望なんだぜ
588 :
B・A:2008/01/31(木) 01:59:18 ID:TkvVRS+c
投下が滞っている。チャーンス。
注意事項
・エリオ×ルーテシア
・非エロ
・本編改編。いわゆるIFというやつです。
・強引な展開や独自の解釈が多々含まれます
重い扉が開き、薄暗い小部屋から小さな少女が姿を現す。
ずっと暗い部屋にいたせいで、照明の光が眩しい。
「きゅるぅ」
主の帰還にいち早く駆けつけたのは、彼女が雛の時から育ててきた小さな竜だった。
「ただいま、フリード」
自分の前に降り立ったフリードの頭を、キャロは優しく撫でた。
「おかえり、キャロ」
フリードの後を追うように、スバルとティアナが姿を現す。訓練帰りなのか、運動着のままだ。
「スバルさん、ティアナさん・・・・ご迷惑をおかけしました」
「良いって良いって。キャロは別に何にもしていないんだし」
「スバル!」
スバルの余計な発言にティアナが叱責する。
「あ、ごめん・・・・」
「いいですよ。実際、何もしなかったわけですし」
そう言って笑った顔は、消えてしまいそうなくらい儚く、力ないものだった。
平気な素振りをしているが、内心ではかなりまいっているのかもしれない。
そんな彼女に、自分はこれから酷いことを言うのだと思うと、ティアナは堪らなく苦しくなった。
「キャロ。あんたには辛いかもしれないけど、八神部隊長からエリオを逮捕するよう命令が出ているわ」
それでも言わねばならない。自分は、管理局局員なのだから。
「正直に言うわ。FWリーダーとして、エリオの家族であるあんたを任務に参加させることには反対よ」
「手心を加えるかもしれない・・・からですか?」
「最悪、寝返るかもしれない。だから聞かせて、あんたの覚悟を」
このままエリオと戦えるのかと。
大事な家族を傷つけることができるのかと。
「できます」
一切の迷いなく、キャロは言った。
「エリオくんは、後のことを全てわたしに託したんです。そこには、エリオくん自身のことも含まれているはずです」
独房の中でずっと考えてきた。自分はあの時、どうするべきだったのかと。
去っていくエリオを止めるべきだったのか、それとも着いていくべきだったのか。
一週間かけて、キャロはその答えを出していた。
「エリオくんが間違った道を行くなら、それを正すのはわたしの役目です」
エリオのルーテシアを思う気持ちを否定する気はない。けれど、彼がやった行為は決して正しいものではない。
その間違いを正してやるのは、自分と機動六課の仕事だ。
「・・・・いいわ。あたしたちの背中、あんたに預ける」
「はい」
ひっきりなしにカウベルが鳴り、ガヤガヤと筋肉質の男たちが向かい合って談笑している。
テーブルの上には食い散らかされた食事と空になったビールジョッキ。灰皿に山のように積まれた吸いがら。
床や壁は脂が染みつき、そこはかとなくすえた匂いがする。
一応、ここは定食屋なのだが、客層のほとんどは近くの工事現場で働いているガテン系のオヤジばかりだ。
そのせいで、やくざの溜まり場に見えなくもない。
「おーい、ビールもうないのぉ?」
「すんませーん、お冷やおかわり」
「日替わり定食まだぁ?」
お昼時ということもあって、店内はかなりの賑わいを見せていた。
注文もさっきから3テーブル分滞っており、店主は目下全力で調理にあたっていた。
「ルーちゃん、手が空いているならお冷やのおかわり持っていってやんな!」
「はい・・・わかりました」
一礼し、お冷やが入ったポッドを持ち上げたのは、割烹着を身につけたルーテシアだった。
「お冷や、おかわりいりますか?」
「お、ありがとう、ルーちゃん。今日も可愛いね」
「ルーちゃん、こっちもお冷や頂戴!」
「てめぇはさっきも貰っただろ! こっちが先だ!」
「馬鹿言うんじゃねぇ! こちとら20分前からコップを空にして待ってんだよ!」
ルーテシアが登場した途端、ただでさえ煩かった店内が余計に煩くなる。
ここで働き始めて2週間。今や、ルーテシアはこの店の看板娘だった。
無口で無表情で接客業には恐ろしく向かない彼女ではあるが、どうもそれが客に受けているようなのだ。
ルーテシア自身は素直で言いつけも守るしっかりとした子なので、それがまた人気に拍車をかけている。
特にガテン系の人からは娘のように可愛がられていて、ちょくちょく贈り物なども貰っていた。
「それじゃ、ルーちゃん、また来るよ」
「店主、次はもっとうまい飯だせよ!」
「うるさいよあんたたち! とっとと仕事に戻んな!」
店主に一括され、男たちはそそくさと退散する。途端に、忙しかった店内は閑散としてしまった。
「ふぅ・・・」
「疲れたかい? 子どもに接客業はきついだろう」
「いいえ、もう慣れました」
ちょこんと椅子に腰かけて、浮いた足をぶらぶらと振る。
その微笑ましい光景に、店主は思わず笑みを漏らした。
「そういうのが良いのかね?」
「はい?」
「何でもないさ。ルーちゃん、今日はもう上がって良いよ」
「え・・・でも、午後の仕事が・・・」
「そっちはあたしと旦那でやっとくさ。もう直エリオの仕事も上がるんだろ。
午後からはどっか遊びに行ってきな」
こいつは土産だ、と賄いの料理を弁当箱に詰めてくれる。
「えっと・・・ありがとう、ございます」
「良いって良いって。さ、行ってやんな」
店主に見送られ、ルーテシアは定食屋を後にする。
向かったのは、少し離れたところにある古びた倉庫だ。
「エリオ、お仕事終わった?」
「待って・・・これが済んだら・・・・よし!」
段ボールの山をかき分け、埃だらけになったエリオが現れる。
「ごめん、待たせちゃった?」
「ううん。それより、お家帰ってご飯にしよう」
「うん。タイムカード押してくるから、ちょっと待っていて」
そう言って、エリオは一旦倉庫の隣にある事務所へと消え、私服に着替えて戻ってくる。
「待たせたね。さ、帰ろうか」
「うん」
ごく自然に、2人は手を繋いだ。
歩く時は手を繋ぐ。
それが、2人が交わした約束であった。
行く宛てもなく彷徨った結果、2人が辿り着いたのはノスタルジィな香り漂う地方都市だった。
とりあえずここまで逃げて来られたのだが、ここで一つ問題が発生した。エリオが持っていた軍資金が底を尽いてしまったのだ。
元々野宿などの野外生活を営んでいたルーテシアは当然無一文で、その日からエリオは働くことを余儀なくされた。
といっても、身元不詳の子どもを雇ってくれるところなどほとんどなく、散々探し回った挙句に見つけたのが倉庫整理の仕事だった。
そして、近くにアパートを借りたのだが、今度はエリオの給金では家賃を払いきれないことが判明したため、2週間前からルーテシアもあの定食屋でアルバイトを始めたのだ。
「ごめんね、ルーにまで働かせて」
「ううん。お店の人はみんな良い人だから。それに、あんな風に人と話したことも初めてだし、楽しいよ」
そう言ったルーテシアの顔は、本当に楽しそうだった。表情自体は相変わらずの無表情だが、
そこから感情を読み取れるくらいはエリオにもできるようになった。
「けどなぁ。せめてATMが使えれば」
口座の中にはほとんど手をつけずに貯蓄してある管理局の給金が眠っている。
それを引き出すことができれば、少なくとも半年は生活に困らないはずだ。
だが、ATMを使用すれば記録が残ってしまい、そこから足がつくかもしれない。
だから、こうして汗水垂らして働かなければならないのだ。
「頑張って。私もお仕事頑張るから」
「うん。ありがとう」
繋いだ手に力を込める。
穏やかな時間が流れていく。
エリオは幸せだった。大好きな少女と2人きりで過ごす日々。慣れない四畳半一間での生活は苦しいけれど、
ルーテシアを思えばそれも乗り越えられる。一緒に鉢植えに水をやったり、同じ布団にくるまって朝まで
お喋りした時の思い出が自分を支えてくれる。
こんな穏やかな時間がいつまでも続けば良いと思っていた。けれど、現実は残酷で、エリオに安らぎを許してはくれない。
「エリオ?」
もうすぐアパートに着くというのに、突然立ち止まったエリオにルーテシアは訝しげな視線を送る。
「ごめん。用事あったの忘れてた。すぐに戻るから、先に家に戻っていて」
その言葉に、ルーテシアは寂しそうな顔をする。エリオは仕方ないなと苦笑すると、
寂しがるルーテシアの小さな体をギュッと抱きしめた。
一瞬、ルーテシアの体が強張り、すぐに力が抜けてエリオに体重を預ける。
「すぐに戻るから」
「うん・・・エリオが好きなハンバーグ作って待っているから。早く帰ってきてね」
名残惜しげにエリオから離れると、ルーテシアは通りの向こうに消えていった。
その後ろ姿が見えなくなるのを待ってから、エリオは自分の背後にいる人物に話しかける。
「場所を・・・・変えましょうか」
自分でも信じられないくらい、ゾッとするような冷たい声で。
「ティアナさん」
エリオは、かつての仲間の名を呼んだ。
町外れの河川敷でエリオは3人と対峙していた。
1人は無骨なグローブと漆黒のローラーを身につけた青い髪の少女。
1人は二挺拳銃を携えたオレンジ色の髪の少女。
1人は小さな竜を連れた桃色の髪の少女。
スバル・ナカジマ、ティアナ・ランスター、キャロ・ル・ルシエ。
エリオのかつての同僚であり、大切な友人だ。
「久しぶり・・・ですね」
突然の再会だというのに、エリオは自分が酷く冷静なことを自覚していた。
覚悟していた。
管理局を敵に回す以上、こういうこともあるはずだと。
「エリオ、あんたは自分が何をしているのかわかっているの?」
「・・・・わかっていますよ。任務放棄、公務執行妨害、最近じゃ身分詐称も加わりました」
「そこまでわかっていて、それでも戻る気はないのね」
「全てが万事解決するなら、それでも構いません。ですが・・・・・」
静かに、エリオは右腕を掲げる。己のデバイス、信頼する相棒を。
「ルーの思いを踏みにじってまで貫かなきゃいけない正義に、僕は意味を見出せない」
『Set up』
腕時計が槍へと変化し、エリオの体はバリアジャケットに包まれる。
赤い上着と半ズボン。足まで届く白いコート。その姿は起動六課にいた時と何も変わらない。
ただ一点、時空管理局のエンブレムが剥ぎ取られていること以外は。
「エリオ・・・・」
「スバル、覚悟決めなさい。エリオをぶちのめして捕まえる、それがあたしたちの任務よ」
煮え切らないスバルに喝を入れ、ティアナもデバイス構える。
一拍遅れて、スバルとキャロもそれに倣った。
そして、彼らもまた互いの思いをぶつけ合う。
『それがあなたの意思ですか、ストラーダ?』
『主に従うのが、我らデバイスの使命だ』
『ですが、主の間違いを正すのも私たちの・・・・』
『よせ、マッハキャリバー。我々にそれを言う資格はない』
血を吐くようなクロスミラージュの言葉に、マッハキャリバーは黙る。
そうだ。自分たちもかつて、暴走する主を止めることができなかった。
焦るあまり我を見失い、高町なのはによってその誇りを粉々に打ち砕かれた主を救うことができなかった。
『弁解する気はない。罵るなら罵れば良い。私はただ、騎士エリオの力になると誓ったのだ』
傷つくことを止められぬのなら、せめてその痛みを和らげよう。それが、ストラーダの意思だった。
『ならば、私は友としてあなたを止める。その意思を・・・我が弾丸で撃ち抜く!』
『・・・・打ち砕くしかないのですね、ストラーダ』
マッハキャリバーとクロスミラージュ。かつての仲間が、尊敬する友が研ぎ澄まされた敵意を向けてくる。
これは戦闘ではない。互いの意地を賭けた決闘だ。
『来い! 開拓の槍“ストラーダ”と、フロイライン・ルーテシアが騎士エリオ・・・・』
「『推して参る!』」
to be continued
598 :
B・A:2008/01/31(木) 02:15:33 ID:TkvVRS+c
以上です、最後の方はちょっと悪ノリしたかな? シグナム辺りなら言ってもおかしくなさそうだけど。
“開拓の槍”というのはストラーダが「道」という意味の言葉らしいので、「エリオとルーの進む道を切り開く」イメージから勝手に名付けました。
ベルカのデバイスはやっぱり二つ名が欲しいですからね。
次回、本格的にバトルに突入します。
リアタイGJ!!
エリオとルーのほのぼの新婚生活いいなあ〜〜
>>598 細かいことは俺には言えんがとりあえず
wktk&GJ!
ついに始まったか…しかし3対1というのはさすがにツラいな。
ガリューが入ればまだ何とかなるかな…?
GJ!!です。
エリオを含め新人たちがいい味を出してますねw
やっぱり、戦闘は過去の因縁や絆のある者が戦ったほうが面白いです。さらに、実力が拮抗していると尚良いです。
エリオはストラーダで暗闇の荒野を切り裂けるのだろうか・・・続きを待ってます。
>>598 GJ!
こりゃいい。エリオ超不利だけどワクワクするな。ガリューマダー。
ところでガゼットちうバンドに東京心中てぇ曲があってな……
>>598 GJ! 1対多数はいいものだ…ところで開拓の槍ってことは下半身的な意味d(ザクリ
そしてMARCHE AU SUPPLICEハードモードを思い出した俺はレイヴンすぎる
605 :
246:2008/01/31(木) 05:31:34 ID:0Z67cir7
>>598 GJです。エリオとルーの健康優良児ぷりに泣きました。
こちらはギガ不健康……。
ところで、カップリングは違うものの同じネタを書いている者として相談があります。
現在、次回投下予定の10話を書いている途中なのですが、展開がそっくりです。
六課側視点⇒なのフェイ(エリルー)⇒戦闘開始 みたいな流れがまんまです。
このまま投下しても大丈夫でしょうか? 駄目だったら直します。
>>605 大丈夫だと思いますよ。
似過ぎと思うなら前書きに「展開が若干かぶってます」と一言加えれば問題ないでしょうし。
607 :
B・A:2008/01/31(木) 09:47:35 ID:a3j3bwGd
>>605 同上です。
ネタが同じなら似てしまうのも道理ですし、特に気にしなくていいと思います。
608 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 13:30:37 ID:VQ8SZVJA
>>598 エリルー新婚生活のほのぼの具合から一転して戦闘モード、この流れいいです。
要望的なものなんで言っても仕方ありませんが、
できたらこのまま白い魔王様とか金色の死神さんは出さないで話を進めて欲しいですね
絶対、教会とか使って圧力かけて無罪ってオチが来そうな気がするんで……
そしてもう一つ、微妙に某マンガのセリフからの引用を少し
強引な展開? そんなことはTVのスタッフどもが一番やってきたことだ!
まぁ気にせずガンガンやっちゃって下さいよって感じですね。面白ければ誰も文句言いませんよ。
参加する気はないが、どんな面子がどんな話するのかは気になるw
610 :
サイヒ:2008/01/31(木) 17:32:57 ID:L19pqbNu
>>532 >ところで、誰ですか
>「恋するテスタロッサ姉妹は教えてもらったお尻が切なくて
> クロノお兄ちゃんを想うとすぐHな御奉仕しちゃうの」
>とか、無茶な電波を送ってきた人は
電波の発信源として責任取るべく一日ででっち上げてきました。
でも俺が飛ばした電波は「不慣れな尻奉仕をあえて望むフェイト」だったんで、微妙にずれてる気もします。
しかも尻まで無駄に長い。
内容はクロフェで犯ってるだけ話パート2。ラスト二行以外はずっとベッドの上。
611 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:34:20 ID:L19pqbNu
ゆっくりと、口づけられた。
重なった唇から、吐息と熱情が伝わってくる。それは口から頭を経由して背骨に至り、身体全体をざわ
めかせる。
フェイトが甘美さにうっとりしているところに、彼の舌が入り込んできた。フェイトの舌を巻き取り、
やや強引に舐め回す。
もう少し唇だけに酔いしれたかったフェイトはやや不満に思うが、これはこれで気持ちいいので動きに
合わせ舌を絡めた。
一分ほどそうしてから、彼の舌が引っ込んでいく。一旦キスをやめようという合図なのだが、フェイト
はあえて従わず舌を追いかけ逆に彼の口内に舌を差し入れる。
驚いている彼に構わず、さっきされたように自分が主導して舌を動かし唾液をすする。
たっぷり堪能してフェイトが舌を引こうとすると、また彼の舌が入ってきた。
何度も何度も息が苦しくなるまで同じ事を繰り返してから、ようやく二人の口は離れた。
キスの相手、クロノは感心したように呟く。
「相変わらず、君の唇は甘いな」
「甘いものは苦手じゃなかった?」
「君は特別だ」
「ふふふ」
顔を綻ばせながらフェイトはクロノの肩に頭を乗せ、耳たぶに口を寄せる。
どこもかしこも男性らしく固く引き締まっているクロノの身体だが、ここだけはふわふわしてスポンジ
のようだ。
その柔らかさを甘噛みして楽しんでいると、肩から胸へクロノの手が這って来て膨らみを手の平で包み、
ぎゅっと握った。
ぴりっ、と胸に弱く電流が走る。帰宅してすぐベッドに直行したため着替えていないが、制服と下着越
しでも性感が刺激される強さ。それがクロノの飢えを表している。放っておけばボタンが千切れ飛ぶ勢い
で服が脱がされ、直にもっと手荒く扱われるだろう。
その激しい性欲に見も心も委ねきりたいところだが、その前にどうしても伝えておかなければならない
ことがあった。
胸にある彼の手をそっと押し止めて、フェイトは口を開く。
「今日は、駄目な日なの」
「……ああ」
少し考えたクロノが、駄目の意味に思い当たった顔をする。
今日、膣内に射精すれば高確率でフェイトは妊娠してしまう日。いわゆる危険日。
612 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:36:07 ID:L19pqbNu
「完全に駄目ってわけじゃなくて、ちゃんと避妊具を着けてくれたら出来るよ」
少し残念そうになったクロノに、慌ててフェイトは付け加える。
「手とか口でもいっぱいしてあげるし……」
「だったら期待させてもらおうか」
仕切り直すようにキスがされ、また胸元に手が伸ばされた。
今度は乳房に触らず制服を脱がそうとしてくるが、密着状態にあるため手間取っている。フェイトは自
分からキスを中断して、半回転しクロノにもたれかかるようにする。これなら、抱きしめられていても服
が脱がしやすい。
ボタンを外す速度が上がり、あっという間に上着とシャツがはだけられた。
「へえ……」
露になった下着に、クロノは脱がす手を止めて感嘆の声を上げた。
色は普段と同じ黒だが、面積が格段に少ない。レースの網目も大きく、白い肌とは色の違う乳輪と乳首
が透けて見える。俗に言う勝負下着。
普通に出来ない分、こういうところで彼を喜ばそうと思って選んだものだが狙い通りの効果はあった。
クロノはいつものようにさっさと外してしまわず、しげしげと覗き込んでいる。
「大人っぽくて色香があって、似合ってるぞフェイト」
「うん、ありがとう」
「中身はまだ子供っぽいけれど」
「…………」
素直に褒めるだけで終わってくれないのが、なんともクロノらしい意地悪さだった。どうもこの恋人は
フェイト限定で軽いサディストになるから困る。
機嫌を損ねたフェイトは、つんと横を向いて拗ねる。
「そんなこと言うなら、これからはおばさんくさい下着しかつけてあげないから」
「そういうところが子供っぽいんだよ。……もっとも」
「あっ……」
乳房が下から掬うようにして持ち上げられる。
「身体は立派な大人だな」
クロノの言葉どおり、たっぷりとした肉付きでかつバランスよく熟れたフェイトの肢体。その象徴のよ
うなたわわな胸が、手の中で転がされる。
その重みを確かめるようにたぷたぷと上下に揺らされ、時々軽く揉まれる。
「大きいし柔らかいし、感度も抜群だ。もうこんなに……」
クロノの視線に晒されほんの少し触られただけで、フェイトの乳頭は軽く勃っていた。肌もしっとりと
汗を滲ませ、手を吸いつかせていく。
「いやらしい下着を見せてもらえたから、お礼に君の胸をいっぱい可愛がってあげるよ」
613 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:37:30 ID:L19pqbNu
柔らかく丁寧に胸が愛撫される。形を変えないぐらいの強さで揉んでいきつつ、ブラジャーに強く擦れ
て痕が残ったりしないよう細心の注意が払われている手の動かし方。ただ時々は手の平が胸の頂点を押さ
えて、さらさらとしたレース生地での刺激を与えてくる。
その感触もいいがそろそろ外して欲しいと思った矢先、クロノの片手がすっと背中に回った。
ぱちりとホックが外され、他の服と一緒に脱がされる。しかし下半身の衣類には手をつけなかった。
(……変なところばっかりフェチなんだから)
心の中で呆れるフェイトだが、弱く乳首が抓られるとそんなことはどうでもよくなった。
クロノは手首から指の先まで全てを駆使しつつ、急かすことなくじんわりとフェイトの体温を上げてく
る。
フェイトがもう少し強くして欲しいと考えるタイミングで、乳首がくりくりと摘まれ下乳に指が埋め込
まれる。さらにアクセントとして、性感帯であるうなじに口づけが落とされる。
次にされたいことが、口にしなくとも叶えられていく。フェイトの感じ方を知り尽くしていないと出来
ない愛撫。それだけの回数クロノに愛されたのだと思えば、心がほんわりと暖かくなった。
全身の力を抜いて、クロノの肩に頭をあずける。首を横に倒せば、そこにあるのは彼の耳。耳朶を舐め
ながら、そっと言葉を送り込んだ。
「胸だけで、一回イかせて……」
乳房を愛されることにより秘所も連動して切なく疼いているが、今は胸に満ち溢れた情欲の炎で焼き尽
くされたい。
「分かった」
短い返事と共に、一気に刺激が強くなった。
胸が粘度細工のように捏ね繰り回される。形の良い膨らみは淫らに形を変えさせられ、その変化は一秒
たりとも止まることはない。
激痛を覚えてもおかしくない腕力で蹂躙されているが、これぐらいの激しさなどフェイトは慣れっこで
ある。むしろもっと強く、胸が壊れてしまうほどして欲しいと乱れ始めた心は願っていた。
興奮であっという間に乳房は張り詰め、乳首も飛び出しかねないぐらい勃起している。
ここからは一定以上の強さなら、どう愛撫されようが胸は最大限の快楽を引き出す。逆に言えば、どん
なことをされるのか予測がつかない。
大きな期待とわずかの不安でフェイトの心は高鳴る。
だが、今度のクロノは期待通りに動いてくれなかった。腕の拘束が解かれ、身体が離れていく。
中途半端に昂ぶらされたままのフェイトは、不安な眼差しでクロノを見上げた。
「止めちゃうの……?」
「いや」
フェイトを押し倒しながら、クロノはにやりと笑う。
「あの体勢だと……口が使いにくいからな」
614 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:38:54 ID:L19pqbNu
言葉と同時に、激しく胸の先端が吸われた。
「ひあっ、やあああ!」
乳房にはいっさい触れない、徹底した乳首攻め。歯で軽く噛んだまま引っ張り、乳肉に完全に埋没して
しまうほど押し込んでくる。かと思えば優しく舐めしゃぶって根元を軽く引っかいたりと、一転して柔ら
かくなったりする。
激しい愛撫には歯を食いしばって耐えるフェイトだが、弱くされるとなぜか身体の力が抜けてあっけな
く果ててしまいそうになる。
『本当に、胸だけでいいのか』
クロノが念話を繋いでくる。情事の最中の念話は主にフェイトが口淫しながらすることが多いが、クロ
ノも口が塞がっている時は使ってくる。
『あっちも、いっぱい濡らしてるんだろ? ほら、スカートに染みが出来てる』
「そんなこと……はふぅんっ!」
『撫でられて指を突っ込まれてかき回される。そうされたいって思ってるんじゃないか?』
「言わないでぇ……」
口では嫌がるものの、心の奥底にある被虐癖は嬲られることに暗い興奮を覚えていた。そんなところま
で、クロノは見抜いてしまっているのだろう。
言葉攻めだけでなく、手と口の愛撫もさらに苛烈さを増す。突起は指で弾かれ歯で噛まれ、腫れあがっ
たようになっている。
先端からの激しい疼きに、フェイトの口は半開きになってだらしなく涎を零していた。涙でぼやけた視
界が、切れかけの電球のように明滅する。
『ほらフェイト、イッていいよ』
装った優しさと、隠しきれない興奮が入り混じった念話。同時に、乳肉が絞り上げるように握りつぶさ
れた。
水風船のように乳房が破裂してしまうかと思われるぐらいの強さ。
だが実際に破裂したのは、フェイトの脳髄だった。
「ああああ、ああっ!」
本番に匹敵する絶頂。背を弓なりに反らして、フェイトはがくがくと痙攣する。
その間も、クロノは手を止めない。しかしそれは手荒く扱ったことを謝罪するかのように、優しく撫で
さすりしゃぶるものだった。
労りの愛撫で、飛びかけていたフェイトの意識はゆっくりと身体に戻ってくることができた。
「可愛かったよフェイト」
とってつけたお世辞ではなく、真情から出たと分かる賛辞。
嬉しさで自然に笑み崩れながら、フェイトも囁き返す。
「次は……私がしてあげる」
615 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:40:13 ID:L19pqbNu
ずっと太腿に感じていた熱い塊。
ぱんぱんになった陰茎は、暴発しなかったのが不思議なほどである。
なのにクロノはフェイトを愛撫している間、自分にもしてくれと言わずフェイトを感じさせることだけ
に集中してくれた。
そのことで、フェイトの胸は愛おしさでいっぱいになる。今度は、自分が彼に奉仕してあげる番だ。
クロノのズボンに顔を近づけ、チャックを噛んで下ろしていく。トランクスの前も咥えて開いてやれば、
待ちかねた肉棒が跳ね上がって顔を見せた。
獲物を狙う大蛇のように鎌首をもたげた先端。涎のような汁が垂れているそれを、フェイトは躊躇せず
頬張った。
唇だけで食んでいき完全に口に収め湿り気をくれるために舐め回しながら、さてどんなふうにしようと
フェイトは思案する。
口淫はクロノを攻めることが出来る数少ない機会なので、射精しそうになったらわざと弱くし彼の淫欲
を弄ぶことをする場合も多い。
しかし今日のクロノは、フェイトの願いどおり胸でいっぱい感じさせてくれた。多少いじめられもした
が、あれぐらいは快感を増幅させるためのスパイスであり、そこまで嫌なわけでもなかった。
(ちゃんとお礼してあげないと)
自分に出来ることを全部駆使し、クロノを最高に満足させてあげることにした。
竿を唾液でべたべたにし終えたフェイトは、一度口から出してその根元に顔を寄せていく。
根元にある二つの袋。そのうちの右側を舌で持ち上げ、含んだ。
快感に直結することではないが、視覚効果は抜群なはずだ。間違っても噛んでしまわないよう注意しな
がら、フェイトは鳩の卵のようなものを舐めしゃぶった。
空いた陰茎は、しなやかな指でそっと包んであげる。
舌の数倍器用な指先は、自在の技巧を凝らせるし数も多い。敏感な粘膜に覆われた亀頭を親指で圧迫し
つつ、人差し指は雁首のくびれで輪を作って締めたり緩めたり。残りの指は、脈打つ血管を愛おしさを込
めて揉むように撫でていく。
「あ、ああ……うっ、はぁ……」
手淫の効果は訊ねなくても、苦しげなクロノの声と手の中で暴れているもので判断できる。
指の感触に慣れた頃合を見計らって、フェイトは不意討ちでぺろりと裏筋を舐め上げた。
「くぅあっ!」
鋭い悲鳴は上がったものの、白濁液を迸らせるまでは行かなかった。もっともっと気持ちよくさせて、
早く楽にしてあげたい。
616 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:41:29 ID:L19pqbNu
「してほしいことある? 胸を使うとか……」
「……いや」
天井を仰いで快感に顔を歪めながら、クロノは首を振った。
「このまま口と手で、フェイトの好きなようにしてくれればいい」
「分かった。……でもちょっとだけ」
「なにを……うわっ!?」
フェイトは握った陰茎を、頬に擦りつけた。
ニキビ一つ無い輝く美貌と、黒光りしているグロテスクな肉棒の対比。とんでもなく不釣合いで、しか
しひどく性欲を刺激する光景。
子供同士が頬擦りするように、強く親愛の情を込めてフェイトは顔を上下する。忙しい時でもケアを欠
かさない美肌は、幹が粘液に塗れていることもあり引っかかることなく滑らせる。
「せっかくだから、こういうのも」
顔の位置を変えて、亀頭を頬に押し当てた。頬骨でぐにぐにと刺激を送ったり、強く押しつけ頬肉越し
に歯を立ててみたりと色々してみる。
これらは全て、フェイトが初めてすること。どの程度快感を与えられているのかは不明だが、クロノは
別の場所でしてくれと言わないのだから悪くはないと見える。
「ふふ、クロノのこれ。びくびく動いてほっぺたいっぱい汚して……本当に可愛いんだから」
やんちゃな子供を見守る母親のように優しい視線を肉棒に送りながら、彼の要望を訊いてみた。
「顔に出したいならこのまま抜いてあげるけど、どうする?」
「そうだな……。これもすごく気持ちいいけど」
クロノが上体を屈めて、反対側の頬を撫でる。
「口で出させてくれないか。君はかけられるより、飲む方が好きだろ?」
「してあげてるんだから、別に気を使わなくてもいいのに」
そう言いつつ、フェイトは従って口に戻した。
最初に舐めた時より、硬さが一段上がっている。頬でしごいたことで、もう射精の瞬間はそこまで来て
いるのだ。ここから望まれるのは、巧みさよりも激しさ。
フェイトは水飲み鳥の玩具のように頭を上下させて、一気にスパートをかけた。
さらに唇で強く食み、尖らせた舌先で鈴口をつつく。いくら舌が柔らかくても入っていくわけがないの
だが、一ミリでも奥へ進ませクロノを感じさせる。それにこれは、フェイトがクロノの性器を犯している
ようにも思えてフェイトの快感も高められる。
やることがなくなった両手は、胸板にやって服の上から乳首を摘んだ。男性も、ここはそれなりに感じ
るとなのはかはやてに聞いた。
もう声を上げる余裕も無くなったのか、ただただ身体を震わせるだけとなったクロノ。
彼を我慢から解放すべく、限界まで膨れ上がった亀頭を優しく噛んだ。
「う、ああぁぁぁ!!」
次の瞬間、白い奔流がぶちまけられた。口元で炸裂したにも関わらず、一気に食道に到達して胃の腑に
落下する。
湧き上がる嘔吐感を無理やりねじ伏せ、喉を鳴らして一滴たりとも零さずフェイトは精液を受けきった。
617 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:43:21 ID:L19pqbNu
「はふぅ……」
尿道に出し残したものまで念入りに吸い取ってから、ようやくフェイトは口から肉棒を解放した。
上目遣いにクロノを見れば、実に満足そうな顔だった。
しかし眼の奥で燃えているものは最前より強くなっている。口内射精一回でへたれるような恋人ではな
い。
「終わってすぐで悪いけど、本番していいか?」
「うん、私ももっと気持ちよくなりたいから……すぐに、して」
過去に何度も口淫をしたことで、舌も性感帯のようなものとなっている。表面で肉棒の熱を、味蕾でそ
の味を感じることにより、身体は胸での絶頂から冷めることなく花弁から蜜を滴らせ続けている。今すぐ
挿入に移行しようとも、なんの問題も無い。
クロノの陰茎も、射精など無かったかのように天井を向いてそそり立っていた。
フェイトをシーツに寝かせて、クロノは自分も服を脱ぎだす。
待たされる間、フェイトは口の中に残った精液を集めて舌に乗せ味わう。ゼラチンのような弾力と独特
の苦味を愉しむだけ愉しんでから飲み込めば、また少し股下が濡れた。
味わう暇無く強制的に飲まされた精子も、まだ胃を焼くように熱い。
やはりこの滾りは、薄っぺらいゴムの邪魔無く胎内で直に受け止めたい。もう避妊など考えず、彼に泣
きつき注いでもらおうかとさえフェイトは考えてしまう。
(……それとも、こっちでしてもらおうかな)
ひくひくと蠢いているもう一つの場所。緩くなって愛液を流している膣口とは、逆側の穴。最近クロノ
にそこでも交わりが出来ることを教えられた場所。まだ快楽より痛みが強い場所だが、一度思いつけばも
う欲望に歯止めは効かなかった。
「……ねえ」
脱ぎ終わりベッドサイドから避妊具を取り出そうとしているクロノの手首を、フェイトはそっと掴む。
「着けるより、生でするほうが気持ちいいよね」
「生って……」
文字通り生々しい表現に、クロノが戸惑った顔をする。
「私もクロノの元気な精液、いっぱいお腹に欲しいから」
彼の欲情を煽ることを口ずさみながら、掴んだ手を自分の背後へ回す。
「こっちで、おねがい」
導いた先は、後ろの窄まり。ショーツ越しにクロノの指が触れたそこは、呼吸に合わせて小さく開閉を
繰り返している。
「……いいのか?」
「最初強引にここでしたのはクロノじゃない。なのに今さら遠慮するなんておかしいよ」
「……それもそうだな。だったら、今晩はこっちで愛してあげるよフェイト」
618 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:44:37 ID:L19pqbNu
完全な全裸にされ、身体が引っくり返される。すっかり馴染みの後背位の体勢。
だが亀頭が添えられる場所は潤いきった秘裂ではなく、その上の菊座。挿入する角度を決めるように数
回擦られ、ゆっくりと貫きだした。
肉壁がかき分けられていき、数呼吸する間に深々と最後まで突き刺さる。
「んんっ……!」
直腸どころか喉元まで肉棒が突っ込まれているような悪寒。続いてひりひりとした痛みが走った。
膣も最初はクロノの太い陰茎を挿入される度に、こんな痛みを覚えていた。だが今はもう、よっぽどの
ことをされない限りそんなことはない。
この痛みもいつか消えてしまうのだろうか。だとすればなんだか貴重なものに思えて、フェイトは辛抱
して尻に神経を集中させる。
そうすれば伝わってくるのは、挿入されているものの太さと熱さ。いつもの数倍に感じられる。
「大丈夫か?」
身体に力が入らず、舌を垂らして荒い息を吐くフェイトを心配したのか、クロノは動かず気遣ってくる。
「気にしないで……動いて」
「けど、そんな苦しそうにしているのに」
「動いてくれた方が、楽になるの早いから……」
「……分かった。もう遠慮はしないぞ。それでいいんだな?」
フェイトは力を振り絞って、こくりと首肯した。
同時に、容赦ない掘削が開始された。腹の中がごりごりと削られ、かき回される。
痛みに打ち震えながらも、気になるのはクロノのこと。ひょっとして、彼も痛いだけで気持ちよくない
のではないかと思ってしまう。
「はぅぅ……私のお尻、気持ちいい……?」
「ああ、ゴムを付けて前でやるよりずっといい」
「よかったぁ」
ほっと身体の力が抜け、フェイトはシーツに突っ伏した。クロノの快楽に水を差すような悲鳴を上げな
いよう、シーツを噛んで声を殺す。
部屋の中にある音は、クロノの早い呼吸と肉がぶつかりあう音だけ。今この瞬間は、世界に交じり合っ
ている自分達しかいないような錯覚を覚える。
少しずつ、痛みが快楽に摩り替わってきた。声が甘く高くなり、自分でも腰を動かしだす。
「ふ、はぁっ!……硬い……」
尻穴を収縮させて、クロノの肉棒をたっぷりと味わう。
「ぐぅっ……! もう少し、緩めてくれ……!」
クロノの願いも聞き入れず、なおさら腰に力を入れて締め上げた。ただ痛かっただけの最初の分を取り
戻そうと、身体をくねらせ違う場所が擦られるようにする。
抱いてるのはクロノのはずなのに、貪っているのはフェイト。多く快楽を感じているのもフェイト。
もうすっかり、フェイトは尻穴性交の虜だった。
619 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:45:42 ID:L19pqbNu
「ひ……あ……また、おおきくなったぁ」
さらに増していく陰茎の太さと、どんどん単調になっていくストロークが、クロノの限界が近いことを
示している。
「このまま……おしりでいっぱいだして……ね……あふぅっ!」
注がれる精液の量を思い、恍惚とするフェイト。
そこに、ぐいと力強く身体が持ち上げられた。そのまま座り込んだクロノの上に据えられる。
「くぅん! いっ、ああっ!?」
重力が加わることでさらに奥深くまで貫かれる。肛門を串刺しにされ、わななくフェイトの耳元で囁き
声がした。
「やっぱり最期は、顔の見える方がいいだろ」
ゆらゆらと前後左右に揺すぶられ、腸壁が抉られる。さらにクロノの手が胸と股間にも伸びた。
最初に散々弄られた乳首。そしてまだ一度も触れられていなかった淫核。二ヶ所から送られてくる電撃
のような快感に、フェイトは絶叫した。
「は……ああんっ! やあああぁぁん!!」
そこに殴られるような衝撃が、直腸を襲う。
「でてるぅ! くろののせいえき、おなかのなかにでてるぅ!!」
フェイトの中のあらゆる堰が決壊する。口からは悦びの声。身体からは飛び散る汗。秘裂からは噴水の
ように吹き上がる潮。
絶頂に朦朧とする意識の中で感じるのは、腹の中で渦巻く熱さと力強さを持った彼の子種。
そして優しく押し当てられた彼の唇。
声は出す力はなかったが、唇だけは動いた。
(クロノ、だいすき……)
「駄目ってどうしてだ?」
「……どうしても」
「だから理由を訊きたいんだが」
行為が終わった後、汗を流すため一緒に風呂に入ろうと言い出したクロノにフェイトは首を振った。
その返答に納得いかなかったのか、執拗にクロノは問いただしてくる。
いつも事後の入浴は一緒にしている。なのに今日だけ駄目だと言えば、不審を抱かれても仕方が無い。
620 :
危険日の夜は:2008/01/31(木) 17:47:01 ID:L19pqbNu
フェイトは頬を赤らめながら白状した。
「…………クロノの精液」
「え?」
「前と違ってお尻は寝てる間に零れたりするから……お風呂場で出すようにしてるの。それを、見られた
くないから……」
これまでお尻で出された時は、終わってすぐにクロノが寝入ってくれたおかげで知られることは無かっ
た。恥ずかしい告白に俯くフェイト。
すると目に入ったのは、シーツにテントを作っている立派なものだった。終わった直後は通常のサイズ
に戻っていたから、明らかにこの数秒間でそうなったと思われる。
「……クロノは見たいの?」
実際にいつもしていることを、客観的な視点で頭に描いてみる。
我が家の風呂場。そこに一人入ったフェイトは、バスタブの縁に手をついて腰を突き出す。お尻にシャ
ワーを浴びるようノズルを調整し、二本の指でゆっくりと開かれる後ろの窄まり。震える指が、情交の残
滓をお湯と一緒にかき出していく。時々指がまだ過敏な粘膜を強く擦ってしまい、新しい蜜を流しながら
喘ぐ自分の姿。
我ながらとんでもなくはしたなく、同時に男をそそるであろう光景だった。
「……もし見たら、それだけじゃ終わらないよね」
そんなものをクロノが目にしたが最後、激しく欲情し強姦するようにもう一度後ろで交わって。当然そ
の精液も出さなければならず、それにまたクロノが興奮して。
どっちかが根を上げるまでループするであろう果てしない交わり。想像しただけで、一度身体の奥にし
まったはずの淫蕩の気が騒ぎ出す。
ついさっきまで心にあった恥ずかしさを捨て去り、頬を緩めながらフェイトは訊ねる。
「本当に、クロノは見たい? 見るだけじゃなくてその先までしたい?」
「……ああ」
クロノの返事は、喉の渇きからか掠れていた。
「いいよ。けど私も本気になるから、ちゃんと満足しきるまでしてね。もう無理だって言っても、押し倒
しちゃうから」
「君こそ僕が出す前に気絶して興醒めするようなことしないでくれよ」
フェイトの挑発的な言葉に、クロノも獣欲に満ちた視線で応える。すっかりやる気になったらしい。
(お尻だけっていうのももったいないから、ボディソープとか使って色々してもいいかな……)
あれやこれやと彼との交歓方法を考えながら、フェイトはクロノに抱きかかえられて次の褥となる風呂
場へ運ばれていった。
終わり
621 :
サイヒ:2008/01/31(木) 17:48:31 ID:L19pqbNu
以上です。
投下してる最中に望まれてるのは「フェイト」じゃなくて「テスタロッサ姉妹」なことに気づいた。
やーい俺のばーか。…………マジごめんなさい。
薄々感づいてた方もいらっしゃるでしょうが、俺は三度の飯より尻が好きな人種です。
いつかフェイトさんの尻を合法的に書くべく「プラトニック&マニアック」のオチをあんなのにしたという超暴露。
予告してたリンディさんエロはプロットにでっかい齟齬が見つかったんで延期。こっちもごめんなさい。
前回のあとがきでもちらっと言いましたが、ザ・シガー氏の甘党艦長とは百八十度逆の方向性なんで
あんまり過度の期待はやめておいた方がいいですよ、と予防線張っておく。
486KB
次スレ立ててきます
624 :
26-111:2008/01/31(木) 19:24:07 ID:EwXUJGdC
スレ立てお疲れ様でした
どうでもいい話ですが、最近ユーノスレがすっかりSSスレとなっていることを知りました
“司書長”のスレだけに、保管庫はすごい勢いで更新されてるんだろうか・・・とか考えている新米司書であります
さて、保管庫の司書長殿と先輩司書殿諸兄に一つ相談したい事があるのです
過去に、保管庫入りした三次創作ってありましたか?
もしあれば、教えていただけませんか?
よろしくお願いします
やめてーその話題はやめてー
626 :
26-111:2008/01/31(木) 19:30:25 ID:EwXUJGdC
レイアウト周りがどうなっているのか、参考にさせていただきたいのですが・・・?
>>624 俺の「鬼畜王ユーノanother ep」とかが一応3次ですかね。
……ただ、そこからリンク辿ってターンA氏の本編に行けなかったりするんですよねorz
出来ればそこを修正していただけませんか?
>ユーノスレ
ROM専で見てますが、ここの最盛期並みのペースで突っ走ってますからね、あそこw
保管が追い付かないって話を聞いた覚えはあります。
「虎の威を借る狐」の感がある
どちらがどちらかはいうまでもない
それは言う必要の無いことだ
二次はわかるけど三次って何でしょう?
>>630 多分2次創作の2次創作ってことだろう。
なるほど
ありがとうございます
とりあえず埋めるか
クロノ「フェイトとエイミィとはやてのスキンシップが激しいんだ……」
ユーノ「はい、ゴム」
クロノ「いるか。相談だがどうすればやみそうだ?」
ユーノ「ここはあえて彼女達に嫌われてみてはどう?」
クロノ「その手もあったか。しかし、方法が……」
ユーノ「そんなこともあろうかと。無限書庫からこんな本を持ってきたよ」
クロノ「どれどれ……くそみそ?」
ユーノ「この本にある行動を彼女達に実行するんだ、エロノ! そして正直羨ましいぞ、この野郎!」
クロノ「すまない、恩に着るぞ、淫獣! そして死ね!」
〜すったもんだがありまして〜
クロノ「あ……ありのまま今起こった事を話すぞ!
『彼女達の前で半脱ぎのままで『ヤラないか?』と言ったら
いつの間にかベッドの上に縛り付けられていた』
な……何を言ってるかわからないと思うが僕も何されたか分からなかった……
頭がどうにかなりそうだった……魔法とかそういうチャチなもんじゃない。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぞ……」
言い忘れてたが、
>>621GJ
貴方の書くフェイトは、いい意味でエロい。
あと、
>>623スレ立て乙
クロノ……(´・ω・`)
ユーノ「なのはとすずかとアリサと美由希さんのスキンシップが激しいんだ……」
クロノ「ほら、ゴム」
ユーノ「いらないよ。相談だがどうすればやみそうかな?」
クロノ「ここはあえて彼女達に嫌われてみてはどうだ?」
ユーノ「その手があったっけ。でも、方法が……」
クロノ「そんなこともあろうかと。97世界からこんな本を持ってきた」
ユーノ「どれどれ……くそみそ?」
クロノ「この本にある行動を彼女達に実行するんだ、淫獣! そして正直羨ましいぞ、この野郎!」
ユーノ「すまない、恩に着るよ、エロノ! そして死ね!」
〜すったもんだがありまして〜
ユーノ「あ……ありのまま今起こった事を話すぞ!
『彼女達の前で半脱ぎのままで『ヤラないか?』と言ったら
いつの間にかベッドの上に縛り付けられていた』
な……何を言ってるかわからないと思うが僕も何されたか分からなかった……
頭がどうにかなりそうだった……SLBとかそういうチャチなもんじゃない。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぞ……」
>>633 クロノスレであったネタだっけ?違ったらスマソ
ソードマスターで微エロネタも見た覚えがあるような。
梅
ネタは思いつくけどオリキャラとの絡みしか思いつかないのはなぜだろう…
そういう脳だからか
その影響か登場キャラの半分近くがオリキャラって作品もあるな
いや、あれは思想の問題か?
オリキャラは好きだけど、自己投影と俺TUEEEEEEEEEEEは敬遠しがち。
自分もオリキャラのをここじゃないとこで書いてるけど、そう思われないか心配だ。
自分と読者のイメージが違うのは当然だからね。
エロありでシャマル×オリキャラの話を書き始めちゃったんだけど
続けるべきかどうか不安になってきた
足りないからって原作キャラ同士でもくっつければいいってもんじゃねえぞ
というのもあるから一概にも言えないけど…
シグナム調教したいんだが相手はクロノとユーノだったらどっちがいいだろう?
いっそ2人で
>>646 その辺はまあ、ベクトル次第かと。
どういう調教にしたいか、話の方向はギャグかシリアスか純愛かとかを
キャラのベクトルと照らして考えればある程度方向は定まるかと。
>>637 うろ覚えで再現してみた。
クロノ「チクショオオオオ!くらえはやて!新必殺高速ピストン拳!」
はやて「さあ来いクロノ君!私は実は一回○れただけでイクんやァァ!」
(ドピュッ)
はやて「グアアアア!こ このザ・ゼツリンと呼ばれる四天王のはやてが…クロノ君なんかに…バ…バカなアアアア」
(ドドドドド)
はやて「アアアン」
なのは「はやてちゃんがやられたみたいなの…」
なのは「フフフ…はやてちゃんは機動六課の中でも最弱…」
なのは「クロノ君ごときにイかされるとは機動六課の面汚しなの…」
クロノ「くらえええ!」
(ドピュ)
なのは「アアアアアアアン」
クロノ「やった…ついにはやてとなのはを倒したぞ…これで本命のフェイトのいる部屋の扉が開かれる!!」
フェイト「よく来たねクロノ…待っていたよ…」
(ギイイイイイイ)
クロノ「こ…ここがフェイトの部屋だったのか…!感じる…フェイトの魔力を…」
フェイト「クロノ…抱いてもらう前に一つ言っておくことがあるんだ。私、実ははじめてなんだ…」
クロノ「な 何だって!?」
フェイト「だから…優しくしてほしいな…」
(ゴゴゴゴ)
クロノ「フ…上等だ…僕も一つ言っておくことがある この僕には妻と子がいるような気がしていたが別にそんなことはなかった!」
フェイト「そうなんだ」
ヤマト「ウオオオいくぞオオオ!」
フェイト「さあ来てクロノ!」
クロノの愛が泥沼を生まないと信じて…! ご愛読ありがとうございました!
やべ、一ヶ所ヤマトのままだw
クロノが朝目覚めたら裸のフェイトが隣にいて「実は初めてなんだ…」と言われたらどうなるか、
みたいな話の流れから出来たネタだったような。
>>645 まあね。絶対に接点持ち得ないような組み合わせは俺はダメだ。
__
☆ (´ ,.-ヽ―- 、
ヽ (彡ヘ==ヘ†〈V〉 ☆
POKA!! (⌒ /{ l从从} }(咒) /
/,'`》'´⌒`彡|i、゚д゚#V)ノゞ○
(○ノ,ィ∝ノノ))))) ⊂{|_]†[j○] (y')ヽ POKA!!
cノ( ( ゝ(l!;ω;ノ) </,、,、,、ヽ.ヾ〉〈リ))
( ( つ つ `゙(_八_)~ )) ,,-''ヽ、
i, ッ / /vi, ″ ,,-''" \.
ヽ, ノ:''"⌒ヽ⌒ヽ、Y"''"⌒,-'" \
{`'ー"i;;;;⌒ヽ、 'V:;;::::M ./\ \
/ ̄ ̄ }, ヽ,lr;;:::`"~::;::;i`:;;< .//\\ \⌒ヽ、
 ̄ ヽ ..ヽ `ー /|[]::::::|_ ./ \/\\ / ''"⌒ヽ⌒ヽ、
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(⌒ヽ、_,ノ⌒Y" Y /
(⌒ヽー゙ ....::( ..::....... .__人.....:: λ;・ヮ・ Ζ< キャロ 、ここは危ない!
_ノ⌒ヽ Y⌒ヽ;;:::::ウエーンコワイヨママー / ヽ \さあ早くこっちへ!
___( ゙ ....:::..... Y" // / |
// ll__ヽ_::::::::::::::::::::::::::::::ヽ....)(( TヮT))(/// /L__つ
「 ヽO≡≡O:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ つ _(_ノ ( V
゙u─―u-――-u 人 Y /\ \
し'(_) _ノ ./ > )
/ / / /
し' ( ヽ
ヽ_)
※画面はイメ−ジ映像です
【避難先】
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第49話☆
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なんかすごいことになっとるwww
せやけどそれは、ただの夢や……
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第49話☆
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_, - ' / ,/ / :. :. :. :. :. :. :. :,:. :. :.,、:. :. :. 、:. :.ヽ:. :. :lゝー 、_ _ , - ‐ '  ̄
, ― 、 ,r -―――--レ'///:. :/:. :. :,:. :. :.ハ:./:. :ハ:.lヽ|:. l:.l:. :.l:. :. :|ヽ:. :. :. :.ヽ
` 、/ `l | ` 、 ' イ:. /:. :./:. :.l:. l::.!トリ.レ|.l l.|リ|斗ハ、:.|:. :.l 丶、:. :. :.ヽ
` / / ` 、 /:. l:. i:. :.l:. :.l:. l:. :.|.r行ミ`| l| 'チ圷》 l| .|l /、 丶:. :. :. :ヽ
.、 / / ` 、 /:. :. l .l:. :.l,:. :l:. ト:.;ル ヒ ソ ヒ-ソ l .|ィ) ゝ、 丶:. :. :.`、 こちらスターズ1
`゛ 、 `、 、 /:. :. :.レ 丶 、|:. :.:|:.| ゝ  ̄  ̄ ,'| |イ `ヽー---ゝ、:. ヽ 埋め立て完了!
゙ -r 、、 | /:. :. :. / // ト、l\| |、 `_ イ |‐-、 - 、ヽ:. :. :. :. :. :. :.ヽ
ヽ 丶` l ! r ,_ / l /:. :. :. /// ._/ |.l 、 ´ ` / |.l r "|/__ ヾヽ_ :. :. :. :. :. :.ヽ
、 丶 l .l | ト 、`, _ _/ ` 、 / , -ノ |l, |l r`l _-_ イノト-|l || レ' ゝ===`二ヽ:. :. :. :.
丶 l l |.| | ゙ /`:. 、 ` 、 ヾ `/l/:::::::::::|.|:::::::::::::::l!/||/ | _ ヽ;. :. :. :. :
丶\ | | .l l | /:. :. :. :. /` 、 ` 、 ゞゝ|丶::::::::::|.l:::::::::::::::/' レ ',:: ̄―::`、、 |ヽ:. :. :. :
丶 \  ̄ ヽ レ /:. :. :. :. :/ /==== 、 、 ` 、|: :ゝ:::r┴,:::_::::::/ \ ヽ":, -‐- 、::ヾ ! ヽ:. :.
` 、丶 \ /:. :. :. :. / l l./` 、 ` "、::::::::,':::`゙:::"...、/___\ー、 ヽ::::j ノ ヽ:.
丶゙ \ /:. :. :. :./ k / ヾ ゝ 、 l""i"r、,,:::ヽ ヾヾヽ、_ノ::ノ/
丶 \ /:. :. :./ ,-..、 / ヾ|`ヽ、 l', ..,-ト | l .、 l' 、∧ ゞゞ ゝ
 ̄ /:. :. / /ゝ、ゝ、 / // `ヽ、.Y, ゝヽ'、l,_,l l ` 、` ヽヾヽ、
/:.:./ ゝ、:::`::::/ // .l l //丶゙` 、 ` < ̄
/:.:./ / ` /\ //::::....... l l ..:::ヾ ゝー---` 、 ` 、
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