容赦なく書きまくりましょう!!
2 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 21:11:33 ID:Clv2cyLf
あ
ばぁちゃんが言った。
「1番は1番いいけど1番大変だよ。2番目くらいがいいんじゃないかねぇ」
僕は聞いた
「でも2番は2番目に大変なんでしょ」
ばぁちゃんは言った。
「そうだね。でもね2番には1番になるって目標があるからね、頑張れるよ」
そんなばあちゃんが病気で倒れたとき僕はばあちゃんに言った。
「ばぁちゃん、僕、ばあちゃんのことが世界で1番好きだよ。早く元気になって。
僕をひとりにしないで」
ばあちゃんは一生懸命笑って言った
「こればっかりはやっぱり1番が1番嬉しいねぇ」
ばぁちゃん、覚えてますか?
その1番はばぁちゃんがずっと持っていてください。
僕は1番になる目標を持った2番でいいんだ。
ばぁちゃんが好きだった2番が大好きなんだ。
ばぁちゃんに届け!2ゲット!
落ちては立て直されを繰り返してるなあ。
いい加減諦めろ。
でもテレビまた始まったし、少しは需要あるんじゃね?
6 :
公社の十日物語:2008/01/12(土) 22:42:53 ID:dK9CIF1b
>>6 お待ちしていました
どうぞ御投下ください
楽しみに待っております
9 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 14:42:27 ID:TpN8Jbq6
10 :
公社の十日物語:2008/01/15(火) 19:45:35 ID:l6J+emJ+
2期も2期で悪くないんじゃないかと思い始めた
二期の一話見たが黒歴史もんだろ・・・
14 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 20:12:55 ID:dmDitNqe
一期のスタッフでガンスリ作ってくれぇぇ!
15 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 21:26:03 ID:woPkVia8
二期も絶対服従っぽさが出ててよかった
16 :
原作レイプ:2008/01/17(木) 20:24:14 ID:8URktpoV
無機質な壁、暗がりにぼんやりと輪郭だけ見える機械類。
その瞬間は、まだそう思いたくなかった。
まさか、実の父親に――。
そこは、スタジオだった。
苛烈に肌を刺すような強い照明に、思わず彼女は目を細めた。
間違えようもなかった。
ズボンを脱いだ裕のそれは、欲望にうち震え、そそり勃っていた。
彼女はGUNSLINGERGIRL。
まだ、10にも満たない。
裕は、にやりとわらった。
そのまま、ソファに彼女を押し倒す。
おかされる――。
彼女には、経験があった。
同じ相手と、13回ほどだ。
だけど、こんな……ひどいのは初めてだ。
「パパ!」
叫んだところで、無駄だとは判っていた。
だが、言わずにはいられなかった。
「パ……」
どすっと、鈍い音。
腹に、裕の拳がめりこむ。
げほっ、ぐはっ。
咳を吐いた顎を無造作に引き寄せると、実の父親は言った。
「私、実は萌え萌えなんですって言ってみろ!」
欲望のたぎりをぶち込み、弄ぶ。
彼女は、ガチガチと歯を鳴らしながら、怯え震え、彼が終えるのをひたすら待つばかりだった。
意外と早く、彼は一度目の欲望をぶちまけた。
しかし、やめる様子はない。
悪夢は、始まったばかりだった。
17 :
公社の十日物語:2008/01/19(土) 08:04:23 ID:JR+bPiPw
18 :
公社の十日物語:2008/01/19(土) 20:42:59 ID:JR+bPiPw
(続編開始!)
「あのね、ジョゼさんのザーメンはね、初めの方が、濃くて少し苦い味がするの。
でも、2回目、3回目になると味は薄いのに、逆に、匂いの方は強くなっていくの。
不思議でしょう?他の担当官もそうなのかな?」
はしゃぐヘンリエッタの問いに、すかさず、負けじとリコが応えてきた。
「えっと、ジャンさんの精液は、ねばっこくて、ノドにからんじゃって、
飲みこむのがちょっと難しいよ。
初めの頃、よくむせて、叱られてた。
今では、あわてずに、お口に溜めてから少しずつごっくんするコツを覚えたけど。
匂いまでは、わかんない。」
「リコ、ジャンさんのって、どんな味?」
「味っ?うん、美味しいよ。
ジャンさんのは、出てきたとき、ねばぁーって糸引くの。
それで、わたしが、『ごっくん』って喉を鳴らして飲むと、その度に、
ジャンさんのペニスがお口の中でピクッてはねるの!
あっ、ペニスさん、喜んでるなってわかるの。
味はね、食べ物の味で言うと、うーんっ、生卵の白身のような感じ?
少し、海の香りがするような…」
「えっーそれって、美味しいわけ?」
「うんっ、美味しいよ。いくらでも飲めちゃうもの。
トリエラだって、ヒルシャーさんの美味しいって思うでしょう?」
「えっ、うーん、あれってどうしても美味しいって思えないんだよね。
そりゃあ、わたしだってフェラチオの一通りのテクニックはマスターしてるけど、
ヒルシャーさんは、無理に飲まなくていいって言うし、
今は、別の任務があるから、膣内で射精させる必要があるしー」
「別の任務?」
「あっ、なんでもないのよ…。」
「でもなんだか、ヒルシャーさん、かわいそうだなあ。
私たち義体に、飲んでもらうって、担当官としては、さいこーにうれしいことなんだって、
ジョゼさんが仰ってたわ。
トリエラは、わがままが過ぎると思うなあ。
ヒルシャーさんだって、トリエラが美味しいって言ってくれれば、
きっと飲んで欲しいっ!て言うと思うわ。」
「ヘンリエッタぁ!わたしが、わがまま?ヒルシャーさんが、かわいそう?
なかなか憎らしいこと言うじゃないの!」
「だって!絶対にトリエラの方がおかしいよ。
クラエスだって、ちゃんと美味しく飲めるように味覚調整してあるって、言ってたじゃない?
トリエラの思いこみが強すぎるんだと思うよ。ねえ、リコ?」
19 :
公社の十日物語:2008/01/19(土) 20:45:53 ID:JR+bPiPw
「そうだね。
でもね、ジャンさんのだったら、わたしは、不味くてもきっと美味しいって言うと思うの。
ジャンさんがそうしろって言うのなら、そうしないといけないと思うの。」
「ああ、はいはいそうですねえ。
わたしは条件付けの甘い不良義体ですよーだ。
美味しくないものでも、美味しそうに飲んでみせるぐらいの女性の嗜みはちゃんと心得ています!
でも!君らはわかっていないようだね。
わたしとヒルシャーさんのフラテッロが、公社では、泊まりがけのお出かけ回数が一番多いんだよ?
君らの知らないところで、わたしはいっぱい愛を育んでるの!
ヨーロッパ中の高級ホテルを二人で転々と旅するのよ?
それで、ホテルでベッドのシーツやピローカバーを汚すのは、やっぱり気になるじゃない?
だから、そんなときぐらいしか飲まないのよ。
ヒルシャーさんの味って、なんかヨーグルト風味のビンテージワインって感じかしら?
その日の昼食や夕食のメニューによって、風味が変わる感じなんだけどね。」
『いいなぁ!』
ヘンリエッタとリコが、同時に叫んだ。
そこへ、トイレから戻ったクラエスが、席について、ようやく話に加わった。
「ヘンリエッタもリコも、そんなに羨ましがること無いわよ。
現在のデータでは、射精回数まで把握していないけど、
担当官との逢瀬の回数は、3人ともプラマイ3%の範囲に収まっているもの。
誰が一番多いかでは、幸せは計れないでしょう、ねっ?トリエラ。」
「そうかもねー。ところで、ずいぶんとお早いお帰りね、トイレで何してたの?」
「ふふっ、ナニをしてたのよ。」
「はぁあぁ?まじぃでぇ!」
「ねえねえ、クラエスの回数は、どうなの?やっぱり、私達よりも多いんでしょう?」
ヘンリエッタが目をきらきらさせ、息を『はぁはぁ』して聞いてくる。
「そうね、一人の男性が、1日に射精できる回数には、限界があるものね。
複数のパートナーを用意しているわたしの場合は、
あなた方の10倍近くの回数をこなしているわ。
でも、それがみんなよりも幸せだとは、言えないわね…」
「ううんっ。ちがうわよ!やっぱり回数って大事よ!
わたしは、1回しか飲めない夜よりも3回飲める方がずっと幸せ!
確実に3倍の幸せ感にひたれるもの!
ジョゼさんが、わたしをすごーく愛していることが、身体中で感じてしまうの。
そうだよね?リコっ?」
「うん、わたしもお腹いっぱいになる方が、幸せかな。
でも、ジャンさんが1回で終わる事って、あんまりなかったよ。」
「ジャンさんの性格だと、口にも膣にも出さないと気が済まないって感じじゃない?
征服欲旺盛って感じでさぁ。
ヒルシャーさんにもそういう積極性があればいいんだけどねー。」
「ジョゼさんは、わたしのお口に出す方が好きみたい。
最初の濃いいのは、ほとんどお口にいただけるから、
そのまま、続けて2回目、3回目も飲んじゃうの。
膣にも欲しいなって思っても、ジョゼさんが、そうしたいって仰るから、
そのまま飲んじゃうことが多いの。」
ヘンリエッタが、明らかに口内によだれを溜め込んでるかのような仕草で、紅茶を啜った。
20 :
公社の十日物語:2008/01/19(土) 20:48:52 ID:JR+bPiPw
「ヘンリエッタ、それは違うと思うけどなぁ?
ジョゼさんが、あなたを離さないというより、
あなたが、ジョゼさんのモノを咥えて離さないから、
ジョゼさん、仕方なく口内射精してるんじゃない、ちがうかしら?」
「そうかなぁ?じゃあ、わたしってジョゼさんに迷惑をかけてる?
それじゃあ、トリエラは、どうやってヒルシャーさんの気持ちをわかろうとしてるの?」
「わたしは、ジャンさんにいつも聞いてるよ。次は、どうしましょうかって。」
「そうね、相手に聞くことも、愛情を確かめ合うイイ方法よね。ね?トリエラ。」
「確かめることが、かえって愛情を削ぐこともあるの!
理想は、見つめ合って相手の思いを感じることよ。
それにね、ヘンリエッタ?男の人の一生における射精の回数というのは決まっているのよ。
あなたが、1日に何回も射精させれば、ジョゼさんが歳をとったら、できなくなってしまうかもね。」
トリエラが意地悪くヘンリエッタに問いかける。
「ちがうもん!わたしが飲みたいって言ってるんじゃなくてね、
ジョゼさんが、お口にだしたいって仰るから…」
「どうだかね!ヘンリエッタのことだから、
ジョゼさんが『もう、出ないよ…』なんて言っても、無理矢理絞り出してるんじゃないの?」
「えぇぇぇぇぇっっ?ちがうよぉー。
ジョゼさんが、『ヘンリエッタっ!もっともっと強く吸うんだっ!』って言われるんだもの。
わたしは、ちょっとやりすぎかなって、思っても、
ジョゼさんが、わたしのカチューシャを強く押さえつけて、何度もそう仰るんだもの…うれしいけど…」
「でも、担当官の生命保護規定の条件付けに従えば、命令拒否ができるでしょ?
そうしないのは、ナゼかなー?」
「んっもう!トリエラのいじわるぅ!
わたしだってジョゼさんとずっとずっと抱き合っていたいんだもの!
ジョゼさんがそうしろって、言われることなら、わたし、そうするもん。
別に、やり過ぎで死んじゃうわけじゃないもん。
それに、多分わたしの方が、先に死んじゃうはずだし、そんな先のことまで考えなくたっていいんだもん。」
「ごめん…そういう意味じゃなかったんだよ。言い過ぎだった…。」
「まあまあ、トリエラもヘンリエッタもそんな担当官の精液のことで、真剣にならなくてもいいんじゃなくって?」
「クぅラぁエぇスぅ!!あなたが言い出したことでしょう!」
「ムキにならないの!
どうしたって私たちは、担当官の存在抜きに生きていけないんだから!
担当官不在のわたしが言うのも説得力無いけど、
担当官の嗜好につきあうことは、私たちが幸せに生きるための必要条件よ。
そして、できることなら、私たち自身が、その嗜好を自分の嗜好として受け入れることね。
これ十分条件って感じ?」
21 :
公社の十日物語:2008/01/19(土) 20:53:01 ID:JR+bPiPw
クラエスは、15ccほどの量の紅茶を口に含む。
明らかに、思わせぶりな唇の動きだと、みんなにわかった。
”あれを口に含んだつもりなのね…”
そして、喉を鳴らすようにして飲み込み、
鼻から『ふぅっ』と息をつくクラエスの仕草に、ヘンリエッタもリコも一緒にため息をついた。
”さすがぁ、クラエスって大人なんだぁ。
ああやって飲めば色っぽく見えるんだ…今度真似してみようっと”
「アレが美味しく感じないって、トリエラの問題だけど、飲み方が悪いんじゃなくって?」
「いいえ!わたくしに問題はありません!
あのノドにからむようなものを美味しく飲める方がおかしいわよ!
ああ、勘違いしないでよね?飲みたくないって言ってるんじゃないのよ!
飲むよりも、お腹に出して欲しいって言ってるの!
クラエスだって、飲み込むとき、アレで、むせたり、喉にからんだりするでしょう?」
「ふふっ、トリエラも素直にわたしのモーションテクニックをローディングすればいいのに…。
ヘンリエッタとリコは、ちゃんと使ってるわよ。
それなのにあなたときたら、基本パターンしか使ってくれないんだもの。
わたしのお口の動きで、ヒルシャーさんがイクのがそんなに我慢ならないのかしら?」
「そりゃ、あなたの方がテクニックも回数も上でしょうけど、
わたしにだって彼の義体であるプライドがあるもの。
別に、わたしのフェラチオがへたくそだって、彼に言われたわけじゃないし。
美味しく飲めないからって、問題ないわよ。」
「ハイッ!クラエス先生、からみそうな精液の飲み方のコツを教えてくださいっ!」
ヘンリエッタが、勉強熱心に聞いてくる。
22 :
公社の十日物語:2008/01/19(土) 20:53:55 ID:JR+bPiPw
「そうね、射精直後の精子って、ビュッビュッって、糸状に口の中ではじけるでしょ?
あのとき、減圧した口腔内で宙にとばさず、舌先を尿道口に当てて、射精時の勢いを殺すの。
そして、喉に送らないで、下前歯の後ろのポケット部分で唾液とよく混ぜ合わせて、
しばらく溜めた後、ゆっくり喉へ導くのよ。
そうすれば、絡みやすい精液も美味しく味わえるってわけ。」
「そうは言っても、あのときってペニスが喉奥深くまで進入してくるから、そんな余裕無いわよ。
それに、ヒルシャーさんって、いつ射精するのか、全然わかんないもの。」
「トリエラ!それは、いけないわね。
あなた、義体なんだから、経験情報の蓄積ぐらい使いこなしなさいっ!
ヒルシャーさんの心拍数、匂い、うめき声、身体の微妙なふるえ、体温…
射精の瞬間ぐらい見極めて、飲み込むタイミングぐらいつかめなくてどうするの?」
「うっ!銃の使い方なら、クラエス先生に反論できるけど…さすがにこの分野の実践は、勝てないわね。」
「そうじゃないの。
わたしは、広く多くの男性が悦ぶような、一般化できる技術を身につけているだけ。
担当官だけを満足させる技術を身につけなさいって、言っているのよ。
そうでなければ、わたしの努力が無駄になるでしょう!
みんなが幸せになるための義体化技術なのよ!
わたしには、他のこれからの身体障害者の幸せなんて考えていないの。
みんなが担当官との愛を少しでも、育んでくれればそれでイイの!わたしには…そんな人いないもの…」
「ねえ、くらえすっ!わたし、思うんだけど、クラエスは、結構、人気者なんだって思うよ。
だって、ジャンさんに聞いたら、義体の中で一番賢いのは、クラエスだって言うし、
担当官候補者で、誰の担当官になりたいかアンケート第1位が、クラエスなんだって!」
「馬鹿ね、リコ。
わたしなら、戦闘にも出ないで、快楽を提供してもらえるからよ。
でも、ダメっ!わたしには、担当官という認識ができないの!
どうしてだかわからないけど、ジャンさんや公社の人に服従できても、担当官ではないわ!
だから、戦闘中に、任務を放棄したり、下手すれば、テロリストに拉致されたりしかねないものね。」
眼鏡をかけていないときのクラエスの表情は、なんだか怖い…
いつもは、理知的で冷静なはずのクラエスが、感情的に高まっているかのような印象だった。
「そう、担当官というの存在は、義体の私達にとって、信仰の対象そのものなのよ。
あるいは、絶対服従を誓えるマイマスター、いつでも私達に死を命じることができる…
だから、私達は、あの人のそばにいることが最もふさわしい義体でなければいけないのよ!
そばにいることで、役に立てるなら、快楽を提供できるなら、愛情を注いでくれるなら、
それが、私達の幸せというものではないかしら?」
23 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 12:38:17 ID:65mMIoVI
すげぇ!!GJ!!
次は中田氏をテーマにしたやつで一本!!
24 :
公社の十日物語:2008/01/22(火) 18:49:39 ID:lCb6kwak
>>23 レスありがとうございました。
もちろん、一通りのコースはたどる予定です。
細かいご希望があれば、どうぞ。
ただ、スカトロ系と陵辱系はなしということで。
はじめまして。
過去ログ分を含め全部読ませていただきました。
クラエスの男性観察力に感心し、ジャンさんのドSっぷりに笑わせてもらいました。
続きも期待して待ってます。
>>16 ワロタw
26 :
公社の十日物語:2008/01/24(木) 22:49:26 ID:/0rQYCaB
>>25 おほめいただき、ありがとうございました。
まあ、2次創作ですので、好き勝手やらせてもらってます。
オナニー小説ですので、御批判もあろうかと思いますが、
自由に叩いていただいてOKです。
今のところの方向性としては、
クラエス→論理的な説明をしながら、総受けの
トリエラ→ツンデレ状態での
リコ→ジャンさんからのS的な
ヘンリエッタ→マニアックで盲目的な
という感じです。リクエストがあればどうぞ。
27 :
公社の十日物語:2008/01/27(日) 18:40:41 ID:XeuMTHbg
クラエスは、冷たい口調で、言い放った。
しかし、仲間に対する友情と自らの使命感への情熱が、そう言わせていることが、
義体達みんなにはよくわかっていた。
クラエスは、決して冷酷冷淡ではないのだ。
冷たいふりをすることは、義体の躰を弄られ続けて生きる少女の抵抗運動なのだ。
「話がそれっぱなしね?
それで、アントーニオの出してくれた精液をたっぷり飲んであげたら、
彼って、急に大胆になってきたの。
男性特有の傾向みたいね、一度、自分の匂いをつけた女に対しては、
自分のモノなんだっていう所有意識が芽生えるのかしら。
そういうのって、とてもかわいい反応だけど、単純すぎるわ。
わたしの方が、彼を操っているなんて、きっと疑いもしないんでしょうね。」
「よくわかんないけど、ザーメンを飲んであげた後のジャンさんは、やさしいよ?
わたしの頭を撫でてくれるの。
あれって、わたしを自分のモノだって思ってるからなのかな?」
「ふふっ、そうね。
射精直後の男性の反応は、総じて優しい感じになるわね。
でも、アントーニオの場合は、わたしに対する遠慮や躊躇いがなくなったようなの。
公社の共有財産である試験体のわたしを大切に扱わないといけない…という感じから、
オレのものになったぞ、自由に扱っても構わないはずって…ことかしら。
わたしが、ねらっていたのは、その意識を利用して、
わたしの思うように抱かせることだったんだけど、
彼の勃起したペニスは、細くて長くとってもパルキーだったから、
1度射精させたくらいでは、あまり小さくならなかったの。
彼の方は、やる気満々だし、わたしのコントロール下においても、
わたしの躰に負担をかけないようにという目論見からは、少し外れてしまったの。
それで、わたしは、選択にせまられたわけ。
もう一度、口内射精で、2度目の射精でペニスの膨張率を抑制するか、
このまま、新装備の生殖器に挿入させて、長くて硬いままのペニスのグラインドを体験するか…
わかる?…彼の持久力も考えると、2度目も口内射精させてしまえば、
3度目ができなくなる危険性がある。
ならば、後者を選択するしかなかったの。」
「うんうん、それって考えるよね。
わたしも、飲むの好きだけど、やっぱりお腹にも1回は欲しいものね。
続けて2回飲んじゃったら、3回目は、飲むのがもったいない感じになるもん。
ジョゼさんが、そうしたいって仰るときは、そうするんだけど。」
「ふふっ、ヘンリエッタほど、わたしは、情熱的に飲んでないけれど、
初めてのあのときは、どうしても、膣に射精させる必要があったから、
1度目を飲んで、2度目、3度目…を膣内に出すのが基本選択よ。
彼の嗜好や躰の動きを把握しないまま、新型装備の機能を十分に使いこなす自信がなかったから。」
「クラエス先生もたいへんね、そこまで慎重にSEXするのって、疲れない?
自分も愉しむっていう感じで、してもいいと思うけどなあ。
どうせ、1回のデータだけで、調整するわけじゃあないんでしょ?
だったら、初回は、データ収集よりも、
あなた自身の欲求を満たすためのプライベートタイムにすることも、必要だったんじゃないの?
わたしは、あなたのおかげで、幸せなプライベートタイムをヒルシャーさんと過ごさせてもらってるんだもの。
あなたにも、少しぐらい、そういう時間があって欲しいわ。」
28 :
公社の十日物語:2008/01/27(日) 18:43:46 ID:XeuMTHbg
「ふふっ、アリガト!
でもね、愉しんでいないわけではないの。
心配しないで、トリエラ。
わたしなりに、仕事と欲求を両立させてるつもりよ。
さて、そのまま、アントーニオが、わたしの両脚を開いて、その長いペニスを入れようとするでしょ?
問題は、処女貫通の痛みに対するわたしの躰の反応をどう制御するかということ。
わたしなりに、そのシミュレーションをしていたんだけど、
予想以上にコントロールしにくい痛みだったために、想定した反応ができなかったの。
まあ、これはプログラム上の問題だから、痛みが激しくなった時点で、
痛覚遮断を行えばよかったんだけど、
そうすると、生殖器内部でのペニスの形や摩擦係数を正確に感知できなくなる恐れがあったの。
それで、キックバックの感覚倍率は、100%を維持することになり…それで、激痛に苦しんだわけ。
彼のモノが侵入した直後、
彼のモノを受け入れようとするわたしの意志と激痛に対する反射でそれから逃れようとするわたしの躰の反応とがせめぎ合うわけね。
このときのわたしのぎこちない様子が、
アントーニオにとって、女性を暴力的に支配する快感として感じていることもわかっていたから、
わたしは、その痛みを感じつつ、彼のモノを受け入れているという様子を見せなくてはいけない…
でも、その痛みが強すぎて、最も快感を感じさせる膣の駆動制御が難しい…
わたしの苦労がわかるかしら?」
皆が一斉に沈黙したまま頷いた。
クラエスの男性を悦ばせたいという情熱の大きさと緻密な行動に、ただただ脱帽するしかなかった。
クラエスには、正面に座るリコが、右手を自分の股間に動かし、ズボンのチャックを下ろすのが見えた。
予想通り、リコは、オナニーを密かに始めた。
トリエラもおそらく濡れてきているだろう。
胸の突起のふくらみをブラをつけていない(寝る前だから)ブラウスの上から時々、弄っているのがわかる。
ヘンリエッタは、もう既に、下着をずらして、
クリトリス局部への摩擦を巧みに脚を交互に組み替えてマッサージしている…
みんな、愉しんで聞いてくれているようね…。
続編乙!
俺も愉しませてもらってます。
リクエストとしては、あにゃるで感じてる二課のお人形さんが見てみたいな。
ハードなのじゃなくて指でさわったり、指を少し挿れてオナヌしてみたりとか。
変態ですみませんw
30 :
公社の十日物語:2008/01/28(月) 22:31:10 ID:XTbYXmFt
>>29 あにゃる了解です!
どのお人形と遊びたいですか?
リクエストがあればどぞ。
変態なのはお互い様ですから(*^_^*)
31 :
29:2008/01/29(火) 00:44:46 ID:gFn0+XSP
エ、エッタちんでお願いしまふっ!ハアハア…
と言いつつも書き手さんの好きな様にしてもらって結構です。
書き手さんのインスピレーションを尊重なのです。
アニメ… ありゃー酷すぎだ…
33 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 10:42:38 ID:Amu8M5fC
ほしゅ
34 :
公社の十日物語:2008/02/03(日) 02:57:06 ID:AHWnHheD
「さて、ここで、問題になってくるわたし特有の事情があったの。
それは、当時のわたしの体重が、みんなよりもかなり重たかったこと。
通常、男性が、女性の脚を開いて、ペニスを挿入する行為のとき、
女性が仰向けとなって男性はその上から覆い被さる正常位になるのだけれど、
その頃のわたしの体重は約150kgあったの。
だから、少しぐらいの力で両脚を開いても、わたしの躰を男性側に引き寄せることができない。
つまり、彼の方から、近づいて挿入するしかないの。
さらに、彼が入れた後、圧倒的なその体重差により、わたしの躰を突き上げたり、
彼の腰の動きに合わせて動くことができない。
挿入後は、そのままわたしの膣に喰いつかれたような状態で、前後運動以外の動きができないわけ。
そう、まるで、コンクリートの壁面にシリンダーの穴を開けて、ピストンのペニスをつっこんだ感じだったと思うわ。」
「なぁる…試験体のデメリットってわけね。
私達は、担当官と行動を共にするから、人間のサイズに見合った体重であることが求められるものね。
機能試験合格後に、ダウンサイジングされて、軽量化と強度の整合がされていくんだから、仕方ないわね。
わたしでも、70kgあるんだけど、それでも50%以上軽量化されてたんだ…」
「あのね、初期のわたしの義体は、トリエラより躰小さいのに、100kg近くあったよ!
だから、ジョゼさんの上に乗るの、ちょっとつらかったなぁ。
今は、60kgまで、軽量化されたから、騎乗位もOKだもん。
軽量化の技術もクラエスのおかげだったんだね、ありがとう、クラエス!」
「えっ?普通の子供と同じ標準体重なの、わたしだけだったんだ…わたし、開発段階から40kg台だったよ?
わたしの義体って、みんなと材料が違うのかなぁ。
ジャンさんが、お姫様だっこしてくれたり、逆さまにつり上げられたりして、
体重が軽いといろいろな体位ができちゃうんだよ。えっと、わたしってエロくないよね?」
「まあ、担当官による義体ボディに関する希望調書っていう資料があって、
義体の体重と強度や運用の汎用性について、みんなのボディの詳細が決められていくのよ。
わたしの場合、だれも、体重を軽くして欲しいなんて要望があるわけじゃないから、
重さに関しては無制限に重くなる傾向があったわね。
ヒルシャーさんは、トリエラの生体とのバランスを重視していたし、
ジョゼさんは、9mmパラの威力ぐらいで生命活動が停止することが絶対にないくらい防弾性能を追究していたし、
ジャンさんは、いかなる場所でも活動できるオールマイティさを求めておられたから、
水の中で沈まない性能があるのは、リコだけなのよ。
まあ、そういうわけで、挿入後のわたしの身体の中で、彼は、違和感を覚えたわけね。
彼がどんなに激しく動いても、わたしの方が彼よりも身長が低いのに、2倍近く重たいってことは、すぐにわかるもの。
ただ、彼って童貞だったから、男性主導で動きをコントロールできなくても、不満はなかったみたい。
それで、わたしは、痛みに耐えながら、彼の長いペニスの形状に合わせて、膣内の形状を変えていく蠕動運動を開始したの。」
二段ベッドの下で寝てるトリエラにクラエスが落ちてこないか心配です。。。
36 :
公社の十日物語:2008/02/07(木) 22:50:25 ID:h/zp+YrQ
>>35 大丈夫!2段ベッドは、メイドイン公社技術部です!
レスアリガトっ
37 :
公社の十日物語:2008/02/10(日) 18:27:03 ID:NwG/jKHL
指先を小刻みに動かしながら、リコが、質問してくる。
「そ、それじゃあ、クラエスは、気持ちよくなれなかったの?」
「痛みと快感の協奏曲って感じかしら。
痛みは、制御できるけど、快感に関しては、初めてだったから、
気持ちいいというよりは、よくわからなかったって感じよ。」
「そ、それじゃあ、すぐに中に出せた?」
「2発目だもの、そんなに早くは出せないわよ。
わたしの膣内蠕動運動のモーションコントロールプログラムをロードして、
彼の躰や表情や声から、最も快感を感じる最適な動きを探し出さなければならないし、
痛みに対するわたしの躰の抵抗を抑制しつつ、
わたし自身の快感を演出する必要があるでしょ?
新型生殖器側で自律的な反射行動として、相手に快感を与えられるようになったのは、
みんなに搭載してあるバージョン2からなのよ。
初期バージョンでは、全て私の意志で論理的に動かすしかなかったの…
だから、痛みと快感の制御が大変だったの。」
乳首の先端をこっそりつまみながら、トリエラが、質問してくる。
「彼のパルキーなペニスは、あなたの中に全部収まったのかしら?」
「ふふっ、だって、彼が設計したモノなのよ。
彼のサイズで造られているに決まってるじゃない?
長さのマージン、かつ、太さのマージンも余裕たっぷりだったわ。
でも、最大値に対する許容度は、生殖器の性能としては、あまり重要な問題ではないの。
むしろ、どんなに短く細くても、
十分な刺激を与えられるだけの収縮率と摩擦係数が確保できるかなのよ。
もちろん、この点でも、彼の設計は秀逸だった!
通常の成人女性では、男性生殖器の先端である亀頭部分を受け入れたら、
その太さよりも細くなるように膣圧をかけて、
外へペニスを排除しようとする蠕動運動を無意識に行うの。
それによって、男性が前後に動かす腰の運動との共同作業で、
ペニスへの摩擦係数をかせぎ、膣の扱きによる快感がもたらされる…。
でも、私達義体には、そういう無意識な反射運動ができない…
それで、侵入してきたペニスの形状を記憶するために、
一端、内部膣圧を臨界値まで上げて、そのペニスの型を取るの。
そして、その型に合わせて、外へ排除するのではなく、
内部へ引っ張り上げる蠕動運動を行う。
つまり、従来の蠕動運動とは、全く逆の快感が得られるわけね。
亀頭のカリ部分が鍵になって引っかかるから、ペニス全体を膣に収めた後、
そこからさらに内部へ引っ張りあげるわけ。
子宮があるところに、その吸引デバイスが埋め込まれているから、
男性が抜こうとすると、カリが引っかかって、その吸引力に逆らうことになるでしょう?
ものすごい摩擦抵抗が生じて、刺激が数倍になるっていうのが、彼の設計だったのよ!」
38 :
公社の十日物語:2008/02/10(日) 18:29:15 ID:NwG/jKHL
ショーツを完全に剥ぎ、左中指を入れて摩擦しているヘンリエッタが質問してくる。
「そ、そうなんだ。
じゃあ、ジョゼさんが、『抜けないよっ』て言う、あれって気持ちいい証拠なのかしら?」
「そうよ。
男性は、ペニスを突き立てて、内部に完全に収まったら、今度は、それを抜こうとする…
抜けそうになったら、それをまた侵入させて、内部へ入れてくる…
これが通常の基本運動だけれど、
私の場合、体重が重かったから、彼が動くわけにはいかなかった。
だから、私の方で、ペニスを引っ張りあげる運動を内部で繰り返したわけ。
これで、彼は、腰を動かさずとも、ほぼ同じ快感が得られたの。」
3人それぞれ、お互いにオナニーしていることを知られてはいなかったが、
クラエスには、全ての様子が把握できていた。
彼らが、自分の話で快感を感じ、かつ、担当官を思い出して自慰にふけることは、
クラエスには、喜びだった。
自分の仕事の成果が、彼女たちに、伝わっていることが、クラエスの自信となるからだ。
「そうして、彼のペニスを内部で扱き初めて、56分と32秒後、
第2次射精が、私の中で行われたの。
これって、処女と童貞の性交にしては、かなり長い方じゃないかしら?
彼の体力的な問題でもあったと思うのだけれど、私なりに、彼を愛撫していたつもり。
それで、彼の激しい射精は、膣内の精液溜まりタンクに吸収されて、
彼のペニスは急速にしぼんでいったの。
男性って、ペニスのサイズと欲求が比例していて、面白いわね。
そのまま、膣のサイズも合わせて細くしていくと、
もう、彼のペニスの膨張反応が弱くなっていて、カリも引っかからないくらいになっちゃったの。
わたしは、そのまま彼を両脚で挟んで、離さなかったわ。
だって、このまま抜いたら、私が愉しめないでしょ?
痛みだけのデータ収集なんて、ごめんだわ。」
39 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 21:41:40 ID:Tmk4V9gz
574 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/02/12(火) 19:54:48 ID:5C1b4IWq
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com 575 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/02/12(火) 19:57:36 ID:fgsqw2/1
>>574 注意!ループタグを発見! (2)
★ブラクラチェックが終了しました。
※ windowオープンを発見しました。(1)
ほっほー
期待揚げ
期待揚げ
相田↓
( ・∀・) | | ガッ
と ) | |
Y /ノ 人
/ ) < >__Λ∩
_/し' //. V`Д´)/
(_フ彡 / ←
>>41-42
44 :
公社の十日物語:2008/02/24(日) 11:52:05 ID:BcRHIxBA
クラエスは、左手で髪を後ろに梳くと、右手で乱暴にティーカップをつかんで紅茶を飲んだ。
トリエラが知る限り、受け皿を持たないで飲むクラエスは、怒っている証拠だ。
しかも、ティーカップを”ガチャッ!”と音をたてて置いたのだ。
「でも、まあ、処女性交の作業は、無事終了したんだし、データの収集にこだわらなくてもさぁ…」
トリエラが、乳首を弄るオナニーの手を止めて、クラエスをなだめにかかる。
「ダメよ!そんなの許さない!
私の仕事は、義体パーツの開発から改良までの一貫したデータを収集し、
現場のみんなの義体の性能とQOLを向上させることなの!
セックスによる担当官との交流を可能にするこの試験作業を半端な形で終わらせたくなかったの!
だからこそ、痛覚遮断も行わずに彼に抱かれたのよ!
義体側の負担を検証しないで、何のための試験かわからないわ!」
このとき、クラエスの躰では、アントーニオの収縮していくペニスの形に合わせて、膣圧も減少させていた。
通常、男性が膣内からペニスを引き抜き、内部の精液が外部へ流出してくる段階だ。
しかし、クラエスは、自分の処女貫通の痛みと快感を分析中だった。
内陰唇部と膣口から30mm内部の地点での激痛が続いている…
この痛みが、プログラムされたものなのか、物理的な不適応動作故のものなのか。
そして、快感は、精液溜まりタンクが内蔵されている吸入弁付近に集中している…
この快感もプログラムによるものなのか、彼のペニスによる物理的な刺激故のものなのか。
「私の躰は、一人の男を悦ばせられることがわかったけれど、
それが童貞男性だけでなく、広く一般的な男性にも悦ばれる性能なのか、
そして、女の私にとっても、快感と安心をもたらすものなのか。
ここが重要なのよ。
分析の結果、痛みそのものは、プログラム処理で創られた痛みだということがわかったから、
そのサブルーチンプログラムだけを停止させたの。
みんなに、痛みがなかったのは、そのプログラムを削除したからよ。
それで、ようやく快感のみを感じ取れるようになったの。
それなのに、彼が躰からペニスを抜こうとするなんて!!」
「あーっ、それってわかる!今度は、私が感じる番なのにっ!っていう感じだよね?」
リコが、くちゅくちゅと音を立てるほど激しく中指を膣に出し入れさせながら、聞いてくる。
さすがにクラエスも顔を紅くした。
45 :
公社の十日物語:2008/02/24(日) 11:54:16 ID:BcRHIxBA
「そ、そういう意味もあるけど、男が感じるプログラムが10000行あったとして、
女が感じるプログラムがその半分も無かったとしたら?
やっぱり、腹が立つじゃない?
義体技師のアントーニオが男性である以上、女の感じ方なんてわからないのだから、
私が助言しなければ、みんなの生殖器は、そのレベルに仕上がらなかったはずよ!」
「それでさ、クラエスの快感は、どうだった?
膣内の精液もけっこういっぱい出たんでしょう?」
そう質問するヘンリエッタは、ずらしたショーツがじゃまになったらしく、
椅子に座ったまま上手に片足を引き抜き、
あらわになった陰部を両手で開き、本格的にオナニーを始めた。
目が潤んで、息も乱れていた。
他の3人も、オナニーしている自覚が無くなっていたようだ。
クラエスの話に夢中になっているのだ。
「わたしの生殖器内部には、精液溜まりのタンクがあるの。
ここで、男性の精液を保管することができるようになっているんだけど、
単位時間当たりの射精量が多いときと男性生殖器による内部刺激が激しいときに、
特に快感がもたらされるようにプログラムされていたの。
だから、彼の射精量そのものが、わたしの快感とリニアにつながっていたのよ。
彼の射精量は、2発目でも、30cc以上はあったわ。
そのため、快感レベルで、まず、220%の基本快感が与えられて、
そして、彼の長いペニス先端が、内部の吸入口にダイレクトにつながったものだから、
さらに150%増しの持続係数がかけられ、
最後に、彼が私の胸と唇を猛烈に吸い上げてくれるものだから、110%の付帯快感が追加されたの。
だから、ここで、ペニスを抜かれてしまうと、性交終了信号が発せられて、
この快感刺激が急速にゼロになっていくのよ!
これって、明らかなプログラムミスだと思ったの!」
「へえぇー、2.2×1.5×1.1=ってことは…363%!
いいわね、それって、通常じゃあ味わえない世界の快感じゃないかしら?
わたし、最高値でも195%だったよ…うらやましいわ…
(ヒルシャーさんがもう少し激しくしてくれるといいのに…)」
「処女性交の痛みは、850%の痛覚レベルだったわよ!
NATO 規格の7.62mm弾を腹に喰らったときの痛みよりもひどくてよ?
それでも羨ましいかしら?」
「うっ!そりゃ痛いわね。」
>>45 GJ
投下します。
1年以上書いてないので不安ですが。
47 :
血の味:2008/02/24(日) 22:33:50 ID:merTB3p2
温かいイメージ。
すべてが一つになっている。
包み込まれて。
なんだか安心する。
これは、
お母さん?
死んだ後ならこんな感じ?
生まれる前はこんな感じ?
よく分からないけど、今みたいに寂しくないんじゃないかな。
元素がまじりあって、魂は天国に上がって。
人と一緒にいることは、もしかしたら死んでいる状態に近いのかもしれない。
周囲と同化して。
そうだ、きっと天国だって一緒に行ける。
この温もりがその証拠。
きっと、そんな気がする。
目が覚める。
四角い蛍光灯が眩しい。
頬が濡れている感触。
すっと横から誰かが近づいた。ヒルシャーさんだ。私の頬を拭いてくれたらしい。
見せてみろというので腕を持ち上げる。ヒルシャーさんは少しの間腕を掴みながら様子
を見て無表情に言った。
「終わりだ。明日の作戦は10時から。もう寮に戻っていいぞ」
「分かりました」
ヒルシャーさんが部屋から出て行く。
私はようやく周りを見回した。医師達がガラスの向こうを忙しげに歩いていく。そうい
えば義手の交換に来ていたんだっけ。そんな必要ないことは分かっているのに一、二度関
節の様子を確かめる。問題なし。
トン、と音を立ててベッドから飛び降りる。
こうして義体の交換があったときヒルシャーさんがいてくれるのはありがたいと思う。
何故かは分からないけど、心が不安定になるから。
気付けば私はちょっと上機嫌だ。
ぶらぶらと外に出る。
やることがないのでベンチに腰掛け、空を仰ぎ見た。
雲は高く、どこまでも見渡すことが出来る。
すごい高さに鳥を見つける。気流にのって豆粒のように円を描く。
地面がふらつく。
動くことが出来ない不自由さと不自然さ、不思議さを感じた。
その中で分かっていることは、望んだものに少しずつ近づいていること。
これだけ望んだものが、手に入らない訳がない。
人間は自由を求めるらしい。でも平和と安寧に浸かるため不自由を許容している大人達
は、果たして自由なのだろうか。
あるいは、不可能と悟ることが大人になるということなのか?
飛べないと悟ることが。
なら私は大人なのだろうか。
では彼は?
そこに答えがある気がして、私はしばらく彼に触れられた右手を見ていた。
劇場を包む暗闇。
顔の上半分を隠すように仮面をかぶる。
ここの出来事が、現実ではないような気がして笑ってしまう。
数十秒後、彼は死んでいるだろう。
ああ、なんてねっとりした気持ち。
1人になることを恐れて。
繋がっていられないことが怖くて。
寂しがりや達がもっと寂しいものを集めてしまう。
そうして、ここには墓地のような賑わいと寂しさが集まった。
でもそれが悪いことだとは思わない。
きっと普通のことなのだろう。
ただ私がそこにいたくないだけ。
ここだけが、好き。
ここだけが私の場所。
いつまでもこうしていたいが、それはきっと無理だ。
天井のパイプグリッドから背面になる。
だから今を大切にしたいというのは、何か違う。
ただ今死んだら、もうあの人の側にいられないなと思うだけ。
明かりが点く。
さあ時間だ。
綺麗に、殺してあげる。
おお 乙!
>>47 冒頭は姑獲鳥の夏のパロディですね?
いい感じです。期待してます。
51 :
公社の十日物語:2008/02/26(火) 18:28:27 ID:rRCT9vbl
>>46-48 わーいっ!作家仲間ができたよ。ここを見ている人は、少ないかもしれないけど、
ガンスリSSの輪を広げていきましょう!
52 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 20:38:49 ID:Nk3pFh50
保守あげ
無断転載倉庫が一年以上止まってるな…。
>>48の続き投下します。細切れでスマソ。
えっと、念のため、百合ではないです。
>>50 姑獲鳥の夏は好きです。
直前に読んで補正をかけてくれた清涼院流水御大には感謝しきれません。
54 :
血の味:2008/03/02(日) 21:35:40 ID:QeWfb5kX
観客の注意が一斉にステージに向かう。
その瞬間、撃つ。
1,2,3発。
鮮血があがる。
腕に響く振動と音。再び照明が消える。
落ちる。
軽やかに。
ひらひらと。
闇の中へ落ちていく。
遅れて悲鳴。
ステージの上に立つ。
客席から向かってくる者。
左から2、右から1。
場内のざわめき。
叫喚。
迷っている暇はない。
左と決め、舞台のセットの方へジャンプ。
3m程の高さでそれを踏み台にしてターン。
相手の後ろへ回り込む。
硬直する気配。
スキンヘッドの背広の男は私の動きに追いつかず、ようやく振り返ろうとしているとこ
ろだった。
遅い。
撃つ!
同時にもう1人の方へ駆け出しながら、正確に頭を打ち抜いたのを確認。
先程の男より若い。
そいつは遮蔽物を探してステージの奥へ走りながら威嚇射撃をした。当たらない。
もう射程距離内に距離を詰める。
さようなら。
1,2,3。
儚い光が綺麗。
警備員が駆け込んでくる物音。
私は舞台袖へ入り窓を蹴破って飛び降りる。
55 :
血の味:2008/03/02(日) 21:36:59 ID:QeWfb5kX
大げさな音。
外気の匂い。湿った土の匂い。
曇って澱んだ天気。
落ちていく。
あの木も、あのビルも、あの自動車も。
生まれてから死ぬまで、落ちっぱなしの奴ばかり。
数時間ぶりの外は、上着がないから寒かった。
着地。そのまま目の前に止まっているヒルシャーさんのバイクに飛び乗る。
滑らかにギアアップし、フル・スロットル。
寒い!
こんなに寒いなんて思わなかった。
仮面を外しポケットへ突っ込む。
風を避けるように、彼の体に密着する。
「首尾は?」
「ターゲットは処理しましたが、SPを1人逃しました」
「あれがそうか」
シグザウェルのカートリッジを交換しながら後方を確認する。
猛スピードで追いかけてくるBMW。しつこい奴。
けどもう駄目だ。
リコのポイントまでもうすぐ。
逃げていれば助かったのに。
罠の危険を予測できなかったのか。
それとも、逃げるわけにはいかなかったのか。
私は、相手に殺意を抱くということがない。
かわりに、戦う時、誰よりも深くつながっていると感じる。
あの人も私もここでしか生きていく術がない。
どこかに相手がいて、その人も銃を握っている。
どちらか一方しか残れない。どちらかは生きていられなくなる。
相手も必死になっている。
必死に見て、必死に考えている。
そのうち思う。
この際だから、どうせなら楽しもう。
相手と話して、相手を尊敬して、握手をする。
手をつないでいると、相手の気持ちや動きも自然と分かってくる。
56 :
血の味:2008/03/02(日) 21:37:57 ID:QeWfb5kX
そうなんだ。
あの人も、付き合ってみればいい人なんだ。
ここでなら、それがわかる。
どんより曇った空。路上は障害物だらけ。がたがた揺れて気持ち悪い。
右にもいけない。左にもいけない。真っ直ぐにさえ、そのままではいけない。
まるでこの世の映し鏡。
その中でなんてクリアで、真っ直ぐな行為なんだろう。
誰も助けてくれない。
誰も褒めてくれない。
1人だけ。
1人で戦える者だけが、ここへやってくる。
だから、あるのは尊敬。
一筋の、その一瞬の光の中に、
人としての尊厳を見る。
あらゆる希望がある。
教会の尖塔が見えてくる。そこにリコがいる。
その時、助手席から何かが顔を出す。
……MP7!
炸裂するような音と共に銃口が火を噴き、路上で赤い火花がロールしながら迫る。
とっさにヒルシャーさんの身体を持ち上げる。
後輪に被弾したのは同時。
真上へ思いっきり跳躍。
きらりと何かが光る。
息を止める。
轟音。
空気が震えて、体にびりびりと衝撃が走る。私は思わず顔をしかめた。見る見るうちに、
彼らの車が蜂の巣となっていく。
やった?
いや、運転手だけが満身創痍ながらもドアを開けて飛び出す。気付かれたのか。
私は頂点に達したところでトルク・ターン。
オートバイから炎が上がるのが見える。
次にボロボロになった車の影。
そしてこちらに気付き一瞬硬直する男。
相手を上に見るようにしながら、目を細めて撃つ。
血しぶき。
57 :
血の味:2008/03/02(日) 21:39:44 ID:QeWfb5kX
男はゆっくり背中から倒れていく。
軽く目を閉じる。それ位のことができるまでには大人になったということだろう。
空が遠ざかる。
薄着でバイクに乗るのは2度と御免だ。
地面が近くなり、景色の流れが加速する。
私は、彼を傷つけないように衝撃に備える。
大切な人と落ちていくには、いまいちな空だなと思いながら。
アンジェリカが死んだのはその翌日のことだった。
私達はモニカさんに呼ばれ、そう聞かされた。
義体化の代償。
それを一番早く迎えたのが彼女だった。
私達は部屋に戻ってきて、気付けば薄暮れ時になっていた。
「新しい2期生はいつくるのかしらね」
キッチンでコーヒーを入れているクラエスが言う。微かな音が時々聞こえる。
「わからないけど、少し忙しくなるのは間違いないね」
それはとても正直な感想だった。突然の転勤、くらいだろうか。あるいは、ノートのペ
ージを簡単に破り捨てるような。
思うのは、しばらく作戦の負担が重くなるなぁということ。それが一番大きい。
私は彼女が淹れたコーヒーを飲んだ。
とても温かく、それに十分すぎるほど甘い。
いつもは彼女が自分のために作っている味。
薬の副作用、というわけではないだろう。
クラエスは茶色のブーツを翻すように足を組んで、窓辺に腰掛けていた。
「今日、大人しいわね」
「……そう?」
「思うところでもあった?」
言葉にできることなんて、いつも、どんな場合だって、ほとんどない。
話したくないこと、話せないことが多すぎて、体の一番下に埋もれてしまっている。
温かくて濁ったコーヒー。複雑な味だと思った。複雑だから、こんなに濁っているのか。
「アンジェリカが死んだのに全然悲しくないことに、戸惑っててね。クラエスはどう?悲
しい?」
目を細め、クラエスは顎を上げる。二秒くらい目を瞑った。そしてまた私を見る。
「不思議な感じはするけど、それだけ。あなたと同じ」
58 :
血の味:2008/03/02(日) 21:40:41 ID:QeWfb5kX
悲しいと言わなかったのは彼女も義体だからだろうか。悲しいと言うことは容易だし、
嘘でもいいからそうするべきかもしれない。現に、今日は公社全体、どことなく無口だっ
た。まるで私達に気を使っているような。それが彼らの流儀。私達はあまり気にしていな
いのに、とおかしな映画を見ている気分。
けれど、残念だけど、私は意味の無いこと、確信のもてないことには手を出さないよう
にしている。
そうでなければ、自分を信じられない。
私も彼女も同じだ。その日1回だけ、自分が勝てると信じられればいい。その繰り返し。
もしこの約束を破ったら、死にゆく時に、自分を祝福できない気がした。
「理由が分からないけど、苛立ちを感じるの。アンジェは可哀想だったの?可哀想って何?
あー!分からない」盛大にため息を漏らす。
「優しいのね、トリエラ」
「優しくないよ」
ううん、と彼女は首を振る。
「私より優しいわ」
「どういう意味?」
「私には、そこまで好きな人なんて、いないかも」彼女は顔をしかめた。
「好きになんて、きっと、私、なれない。嫌いな人の方が多いし。嫌いなことの方が多いし」
「そんな訳ない。クラエスだって」
「ほら、」
彼女が体を起こして顔を寄せる。唇が触れ合って、腕が背中に回る。
「どうしてそんなに優しいの?あなた達は皆」
寂しそうな笑顔で片目を瞑って見せる。
私は何か言おうとしたけど、言葉が出なかった。
その時、電話が鳴った。
クラエスが取る。少し話して、受話器を置く。
「ヒルシャーさん。部屋に来てほしいって」
もう、いつもの、冷静な声に戻っていた。
ここへ来るのはいつ以来だろう。
思い出せない。
とにかくすごく久しぶりだ。
白い壁に囲まれたドアの前に立つ。
ノック。
「どうぞ」
ヒルシャーさんの声がして、私は中に入った。
これはよいものだ
60 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 23:54:24 ID:huZr6NAA
おお、ハードな展開w
そしてお楽しみはこれから?(笑)
期待しておりますww
61 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 00:19:53 ID:Em2J7SbA
エロパロ板にノーエロSS投下するのって、ちょっと気がひけるんだよなあ。
フラグクラッシャーな担当官のお陰でちっとも進展しないんだよママン(笑)
ヘタレ父とツンデレ娘の親子カップルな話なんて、ここに投下していいのかね??
・・・ビミョーだよなあ。
俺はおk かな?
64 :
【熱】:2008/03/06(木) 00:31:13 ID:CoW9Bek0
>>62 63 サンクスですw SS投下しま〜す。微エロ?(笑)BGMはE.サティのグノシェンヌ第1番あたりで。
【熱】
「ヒルシャーさん……」
ためらいがちに少女は男の顔を見やる。
「私……こういうの、初めてなんです。過去には経験があるのかも知れませんが、少なくとも、今ある記憶の中では……したことがないんです」
「不安なのか? 大丈夫だ。怖がらないで僕に身体をあずけていなさい」
「でも……」
「『でも』はなしだトリエラ。ほら、もう身体もこんなに熱いじゃないか」
火照った肌に触れられて、少女はぴくりと身体をふるわせた。常よりも浅い呼吸に薄い胸を上下させながら、視界に入ったそれに本能的な恐怖を覚え身をすくませる。
「けど……やあっ! ヒルシャーさん、やっぱりダメです! そんな長いの……奥までなんて、無理です!」
いやいやするように身をよじる少女を、だが男は確固たる意思をもって押さえ付ける。
「力を抜いていなさい。大丈夫だ、痛いのは最初だけだから」
「でも……、や、やだ、だめ、入れないで……っ」
「トリエラ」
怯えを含んだ声音で逃げをうつ少女を、なだめるように男はその名を呼ぶ。
「痛ッ----!」
ガードのしようのない身体の内側の痛みに上げた、少女の声は悲鳴に近い。予想していた以上の痛がりように、ヒルシャーは気遣わしげに声をかける。
「……トリエラ、大丈夫か?」
痛みの衝撃にやや放心状態となったトリエラは男の胸元に頭をあずけると、いささかうらみがましい視線を向ける。
「……痛かったです」
「君の身体は痛みには強いはずだろう」
「いくら義体でも、こんな痛みに一々痛覚を遮断するようにはできてません」
「……そうか。すまない」
不機嫌に答える少女に、背後に立った担当官は困ったような表情を見せた。
65 :
公社の十日物語:2008/03/06(木) 06:37:52 ID:p10kPCq8
>>64 きゃぁーヒルシャーさんのえっちぃ!
つづきもっと!
67 :
【熱】:2008/03/06(木) 22:26:12 ID:e1t/FNxN
あり? 後半が着地してないな。
≫65
うちのフラグクラッシャーに期待はしない方が良いと思われ(笑)
68 :
【熱】:2008/03/06(木) 22:28:35 ID:e1t/FNxN
「----よし、これで15分もすれば検査結果が出る。ヒルシャー、もうお嬢ちゃんを離して良いぞ」
インフルエンザの簡易検査キットを片手に、医師が男に声をかけた。
「ありがとうございました、ドットーレ(ドクター)・ドナート」
「まさか一番の優等生がここまで抵抗するとは思わなかったからな」
それはそうだろう。年頃の少女が人前で、鼻孔に綿棒を突っ込まれるなんて検査はまず受けたがるまい。
「ま、担当官なら力一杯振りほどかれることもないだろうしな。助かったぞ」
珍しくも熱を出したトリエラは、季節が季節だけにインフルエンザの検査をした方が良いと、担当官に強引に医務室へ引っ張られてきたのだ。
検査内容の説明を受けた途端、トリエラは金のツインテールをぶんぶんと左右に振って抵抗の意思を示した。
麻酔が効いた状態での切開検査などは受けなれているが、ダイレクトに痛みが予想される----しかも乙女心としては絶対に避けて通りたい情景の検査方法だ。いかに医療行為とは言え、こればかりは是が非でもご辞退申し上げたい状況であった。
しかし結局は抵抗空しく医師らに押し切られ、ヒルシャーに後ろから押さえ付けられて検査を強要されることとなったのである。
69 :
【熱】:2008/03/06(木) 22:40:27 ID:B9hj/WzJ
あれれ? なぜオチが着地せんの??
たぶん、一行目に空改行がはいってるからじゃね?
AA連投対策でそんな風になってたはず。
「.」(半角ピリオド)なり「 」(スペース)なりいれてごまかせば上手くいく事も。
ダメなら空行演出を諦めて、一行目から文字を入れる。
71 :
【熱】:2008/03/06(木) 22:45:35 ID:B9hj/WzJ
≫70 了解です! ありがとうございます〜〜
まだつーんとする鼻を押さえて涙をこらえながら、少女は医師に発案する。
「ドットーレ・ドナート、私にインフルエンザの発症が疑われるなら、常に行動を共にしている担当官も検査を受けた方が良いと思います」
「トリエラ?」
「ふむ、それもそうだな」
「え? いや、ドットーレ、私は特に症状は出ていませんし」
「まあ、一応念のためだ。付き合っておけ、ヒルシャー」
「は? いや、しかしあまりに早期の検査は意味がないのでは……」
「はい! 座ってください、ヒルシャーさん」
「トリエラ??」
疑問符を噴出させているヒルシャーを、トリエラがたたみかけるようにして椅子に座らせる。
「私が押さえていて差し上げますから、どうぞ、その長〜い綿棒を鼻の穴にぐぐ〜〜っっと突っ込んで、奥の粘膜を、ぐりっと! 容赦なく! こそぎ取ってくださいっ」
「ちょっと待ってくださ----」
えらく痛そうに検査内容を説明され、さすがにヒルシャーが抵抗の素振りを見せるが、背後ではトリエラが強化された義体の筋力を遺憾なく発揮している。
「〜〜〜〜ッ!!」
----ふん。女の子に恥をかかせるからよ。
面白がって必要以上に手荒く検査をされた担当官が涙目になっているのを見て、ようやく溜飲を下げたトリエラであった。
《だす えんで》
72 :
【熱】:2008/03/06(木) 22:55:16 ID:pDcHCzYt
≫70 無事投下できました。ありがとうございました!
……しかし期待を裏切るこんなSS。
しょせんうちの親子はこんなもの〜〜(泣笑)
73 :
公社の十日物語:2008/03/06(木) 23:35:04 ID:p10kPCq8
>>68 プンプン!!なんですとー
エロはどこ?どこなのー
エロのないSSなんて、クリープのないコーヒーみたいだ
「やってくれたな…」(ジョゼさん)
74 :
【熱】:2008/03/06(木) 23:59:07 ID:Vz+pp7/z
≫73 ああっ やっぱり怒られた(笑)
75 :
【熱】:2008/03/07(金) 00:31:35 ID:GFFLR+8d
77 :
【熱】:2008/03/07(金) 15:27:31 ID:Ps37OoGW
>>76 あ、こうか。ありがとうございますw
それではエロ修行の旅に出てまいります〜〜
……帰ってこられるのかな(苦笑)
アンジェって、末期には、公社に来る以前のことをいろいろ思い出してたじゃん。
エッタも末期には一晩中暴○されてたこととか思い出すのだろうか・・・。
そんでジョゼさんに拒絶反応を示してバッドエンドとか。
流れ切ってスマン
>>58の続きです。
続きもありますがエロはないし、充分に書く時間もないのでここまでです。お目汚し失礼。
彼はベッド上にいた。煙草の匂いがこもっている。
「吸うか?」
テーブルの上の煙草を持ち上げる。
私は意味も分からずそれを手に取って、それから急いで首を振った。この人は煙草を吸
っただろうか。少なくとも私は見たことがない。
彼は既にくわえた煙草に火をつけると、足を組みなおした。
「アンジェリカのことは残念だ」
残念なのだろうか?でもそれは口にしない。
「そうですね」
「トリエラ」
「はい」
「君は彼女の面倒をよく見ていたそうだが」
「はい」
天井に向けて煙を吐く。ライトに照らされて攪拌していく様子が見えた。
「生前の彼女は幸せだったか?」
目が丸くなる。そんなの分からない。ヒルシャーさんはなんのためにこんな質問をして
いるのだろう。
「幸せというものがどういうものか分かりませんし、……何より彼女のことは何一つ分か
りません」
「そうだな」ヒルシャーさんはくすっと笑った。
「穏やかな顔をしていたよ」
いつもより疲れた声。
「人を殺しているなんて思えないくらい、穏やかな顔だった」
「あの子はそういう子でした」
「聞いてもいいか?」
「何でしょう」
「トリエラにとって、命とはなんだ?」
笑い出しそうになる。今日のヒルシャーさんはどこか変だ。
「どういう意味でしょう?」
「ずっと子供でいるということが、私には想像できないんだ」
「私には普通に歳を取る方が想像できません」
「ああ……。でも、たとえば義体じゃなくなる薬があったとしたらどうだ?」
「どう、とは?」
「君ならそれを飲むかい?義体じゃなくなるために」
「飲みません」
「何故?」
「あなたと一緒にいたいから」
彼は私を見据えたまま。一度小さく頷く。
「ふふ」
突然の笑い声。
「どこまでお人よしなんだ、お前は?」
「え?」
長く煙が吐き出される。
「俺はお前が思っているような人間じゃない」
頭を揺れる錯覚。
いつもの彼とは違う感覚。
真ん中に立っていたポールが抜けて、どこにいたらいいのか分からなくなるような。
「どういう意味でしょう?」
「話は終わった。もう戻れ」
言葉が出ない。
「ヒルシャーさん」
「命令だ。戻れ」
喉まで出かかった何かは煙のように拡散してしまった。
彼は窓から外を眺めるようにして止まる。ドアが閉まるまで、こちらを見ることはなか
った。
何かが生まれ。
何かが壊れて。
何かが諦めた。
外に出る。濃密だった空気は湿った外気に掻き消された。
ふらふらしながら外まで出てきて、クラエスの花壇に腰掛ける。
忘れたまま持ってきてしまった煙草とライターに気付く。火を点けて吸う。
「…!っ!ごほっ!!」
美味いとか不味いとかの問題じゃない。吸えない。
仕方ないので右手に火の点いた煙草を持ったまま、上がっていく煙を見ていた。
煙の流れる方向で風向きが分かる。それくらい、無風の空だった。
どうして、こんなところで私はのんびりと煙草なんか吸っているのだろう。
だけど、私がこうしていたところで、誰かが生活に困るわけでもない。
つまりはそういうことで。
人の役に立つことなんてない。
私達の仕事は、そもそもそういうことでしかないのだ。
ちょうどこの煙のように、どちらかというと、いらないもの。嫌われ者だ。
ああ、
もっと他にやり様はあるのではないか?
煙は消え行く最後に自由になる。
自由。
すごく魅力的な言葉だ。
けれど、それなら何故、さっきの彼の質問を否定したのだろう。
そこまでして、どうして戦おうとする?
愛情?
いや。
別に愛情なんかなくたって戦える。
愛情とは関係なしに、命は投げ出せる。現に戦って死んだ者たちは皆そうだ。
じゃあ生きるため?
それはある。これは私の仕事なのだ。仕事をして、命をつなぐために戦っている。
でも、それだけでは説明できない大事なものが、確かにある。
きっと、
この胸の温かさ、これが答えだ。
自由だから戦う。
生きてるから戦う。
愛とか友とか社会とかのためじゃない。
世界には、美しい言葉が溢れている。人を憎むな。殺し合いはいけない。平和に生きよ
う。
その通りだ。醜いものが嫌いなのは人殺しもそうでない人も変わらない。
でも、それを言うのは戦ったことのない人だ。
善良すぎる人達。殺し合いなんてきっと、別の宇宙のファンタジー。
彼らは綺麗な言葉を好む。まるで豪華なドレスに憧れるように。
人の命は大切だと彼らは説く。
けれど、その命より大切なものがある。それを知っている者が戦うのだ。
彼らは知らない。
大人達はそれを知らない。
美しさという言葉でしか美しさを知らない。
それなら、私は子供のままでいい。
ただ、私が私であり続けたい。
一番大切なものが手に入る、その時まで。
視界の端にある車に、人影が乗り込むのが見えた。私は立ち上がって近づいた。
エンジンのかかったその車のドアを開く。男は無言。私も無言。ドアを閉めてシートに
身を沈ませる。
ヒルシャーさんはそのまま車を走らせ始める。行き先を聞くこともしなかった。
私は助手席で真っ暗な風景を眺めていた。
カーラジオが音楽を流していたから、2人はほとんど話さなかった。パックされたよう
な空間。きっと事故が起こっても、この凝縮した空気が身を守ってくれるだろう。
対向車はなく、ヘッドライトの先にしかない世界を見続けていた。
最後に山道を登って、目的地に到着した。
大きな館が建っていて、かすかにライトアップされている。
看板などは何もないけど、おおよそここがどんなところなのか雰囲気で分かる。
玄関ホールには目の釣り上がった女がいて、彼はそこで手続きをした。女は私のほうを
じろりと見たけど、何も言わない。女の持つ長い煙草から出た煙が、吹き抜けの上のプロ
ペラに攪拌されてロビーに充満していた。
彼は竹とんぼの軌跡のような階段を登っていく。私もそれに続いた。彼は薄暗い廊下を
通り、部屋に入っていく。続こうとしたところで、足音に気付く。
誰かがやってくる。女だ。
暗闇から浮かび上がってくるようにゆっくり歩いてくる。細く、白く、まとわりつくよ
うな薄い色彩。
彼女が前に来るまで、私は決して壁を見なかった。見ないようにした。その白い手を、
白い指を。
私を意を決して顔を上げる。
「この部屋に入らないで。お願い」
彼女はあっけにとられた様子だった。数秒、閉じたドアを見る。そして、唇が歪に湾曲
する。
「で?」
私は身を翻し、部屋の中に飛び込んだ。
ベッドに腰掛けていた彼を押し倒し、自分の服を引き剥がすように脱ぐ。
そのまま彼に口付けた。煙草の匂いが広がる。腕に絡まる上着を放り捨て、彼の首に腕
を回す。
口の中で互いの舌が絡み合う。味わい、まさぐって、むりやりに性感を高める。
「んぐっ……!んん、んぅ……」
舌の表も裏も無く。心拍が上がる。唇を吸う。目眩がした。
薄暗く狭い部屋が、2人の鼻息で満たされる。
唇を離すと唾液が溶けるように滑り落ちる。私は彼のスラックス、そして下着を脱がし、
屹立したそれに触れる。彼は何もしない。いつものように。私との距離を取りあぐねてい
るように。
彼は私を見ていた。いや、そうじゃない。ブルーの瞳の中にあるのは、月。窓から映り
こんだもの。綺麗だと思った。私はそれを舌で掬う。
そのまま彼のものに口付ける。
ゆっくりと、下まで、裏側を舐めていく。
一番下までつくと、今度は一気に上まで。
舌の先端を恐る恐る。
唇をついばむように。
ヒルシャーさんのそれは大きくて、私の舌でカバーしきれない。仕方ないので一箇所、
一経路だけを丹念に舐める。こんな子供の舌で気持ちよくなってくれるのか不安だった。
上目でヒルシャーさんの様子を伺いながら、愛撫を続ける。
「くぅ……!」
しばらくして変化を感じられるようになった。
彼の顔が赤みがかり、大きなそれはより大きく。私の顔もきっと赤いのだろう。下腹部
が熱い。部屋の温度が上がっている気がした。
はだけたワイシャツにくるまれた指で彼のものを包み、海のいきもののようなそれを飲
み込む。
大きい。口の中があっという間にむっとした匂いで満ちる。のどに先端が当たってとて
も苦しい。自然に体全体で前後に動くようになる。呼吸が楽に出来るように。
楽な形。苦しい形。
楽な姿勢。苦しい姿勢。
だんだん分かってきて、彼の反応を見る余裕が出てくる。
上のほうがいいのか。下のほうがいいのか。右か。左か。先端の方か。根元の方か。鈴
口ってどうなのか。エラのような部分はどうだろう。睾丸を刺激するのは。息は吸ったほ
うがいいのか。吐いたほうがいいのか。一つ一つ、機械の癖を調べるようにして理解する。
もっと激しく動いてみたかったが、ゆっくりやるのが精一杯。元々が規格違い。歯が当た
って嫌じゃないだろうか。彼は何も言わない。
右手で睾丸を軽くにぎる。左手で陰茎を支えて、唇の角度を変えながら何度も前後させ
る。エラの下のくぼみ、そこが気持ちいいみたいだ。舌で重点的にそこを刺激する。
「はん……、む……、んん…んじゅ……」
「うあ…!!」
私の髪が彼のふとももにかかる。ふるふると揺れている。
彼の苦しげな声。限界が近いのがわかる。
彼はしなだれる髪をすり抜けるようにして両手を私の頭の後ろに回し、しっかりと抱き
とめる。
より一層密着。
私は弱いポイントを刺激しつつ、同時に思いっきり吸い上げた。
「ずずっ……!ずずずず!ず、ずずずずぅぅっ!」
「んん……!!」
ヒルシャーさんは一度ぶるっと震えて、口中のものがはちきれんばかりに膨張した。直
後、先端から大量の液が放出される。多すぎる。そしてしょっぱい。
「ん…!んんー!んぐ…、んん、んぅ…。んん!」
必死に吐き出され続けるそれを飲み込んでいくが、量が多すぎた。
唇の隙間から白く濁った液体がぼたぼたと零れ落ち、私のワイシャツに無数の大きな染
みを作っていく。
どく、どく、と不規則にまだ吐精は続く。先ほどのような量はない。
彼が快感を得ているのなら、それに少しでも役立ちたい。
最後の一滴まで残さないように、絞りつくすように、彼のものを味わい尽くす。
そうしてようやく口を離す。放心状態。けぷっと音を立ててゲップが出て、紅潮してし
まう。それは、かすかに栗の花の匂いがした。
まだぼんやりとしていた私を、ヒルシャーさんがベッドの上に引き上げる。
え、え、と混乱しているうちに、私はベッドの上に四つん這いの状態になった。着てい
るものはショーツとはだけたワイシャツ。
ヒルシャーさんが見えない。不安。先ほどまでと180度立場が違う。
ショーツが脱がされる感触。とっさに振り返る。彼の手によって白いショーツが取り払
われていく。
見れば、膣から流れ出た液体で濡れている。私は耳まで真っ赤になった。
彼の指が秘部の中ににゅるりと入り込む。思わず声を上げそうになった。人差し指、少
し遅れて中指。ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てる。愛撫の必要はなさそうだった。
彼はそれをゆっくり私の秘部にあてがった。
ああ、いよいよこの時だ。何度これを夢に見ただろう。自分はおかしんじゃないかと思
ったこともある。
夢では、行為の後いつも私は一人きりになってしまう。
世界すらなくなり、完全に一人。
そしてシーツにしがみつく。失われていく世界にしがみつくように。
消えていくのが普通だとしたら、私は普通じゃないのだろうか。
分からない。普通ってなんだろう。
急に不安になった。
「ヒルシャーさん」
「ああ」
囁くように言った。
「――私を離さないで」
彼は私に覆いかぶさるようにして身を乗り出し、あごをつかむと短いキスをした。
次の瞬間彼のものがゆっくりと挿入される。
痛い。
すごく痛い。
私は下を向きながら何とか耐える。
まだ半分も入っていないのだろうが、指はシーツに食い込み、太腿は小刻みにわななく。
何かを突き破る感触、そして一番奥の突き当たりまで入った感触。けれど私の様子が尋
常じゃないのが分かったのか、彼はすぐに浅い位置まで戻る。
「大丈夫か、トリエラ?」
「はい……、平気です……っ。もっと奥で、感じさせてください……っ」
純潔を失った痛みより、彼の役に立てない方が痛い。そう思った。
彼は笑ったように見えた。私の頭をポンと軽く触り、動きを変える。
浅い位置を往復するかたち。
先程までのような圧迫感は少なく、私でも耐えられる刺激だった。
手探りで相手の体を知ろうとするようなゆっくりした動き。ようやく慣れ始めた時に、
そこが刺激された。
「―――!?」
ビクンッと震えてしまう。
ちょうど恥骨の裏側の辺りを攻められて、電流が体を駆け抜ける錯覚を覚えた。
彼はその反応を見て重点的にそこを攻め始める。
「ひきゃ……、ひゃぁあぁ!?」
途端にぐるりと世界が反転する。目が回るようなその感覚。
しかしヒルシャーさんはそれだけでは終わらせない。右手を私の前に回すと、秘部の少
し上を弄り始めた。何のためにそこを、と思い始めたとき、
ビリリッ!
全く思ってもいなかった衝撃。
何が起こった?予想外すぎてそれが快感かどうかも分からなかった。
でも心配は要らなかった。何故なら、
「きゃ……、んぁあっ……!」
一度だけではなかった。ヒルシャーさんは私のその敏感なところを何度も刺激する。
そして秘裂の中でもずっと続いている前後運動。何かのスイッチがそこにあって、表と
裏からそれを攻められている感じだった。息遣いは荒くなり、きっとどんどん淫らになっ
ている。
「ぅあ……、すごく変っ……、あぁっ!ぅあっ……」
何これ?初めての刺激。
大きすぎる快楽。既に容量を超えている。
視界が傾く。いや、頭がシーツにくっついているのか。
手を突いていることが出来ず、ベッドに突っ伏していた。下半身だけがヒルシャーさんに持ち上げられている。
いつの間にか、気付けば髪ゴムはとれていて、髪が動きに合わせてゆらゆらしている。
「ひゃめ、ですっ……、ひるしゃさん……!も、もう……っ!!」
心臓が爆発しそうなくらい、早く打っている。
もう達しているのか、達していないのか、分からない。小さな波は絶え間なく訪れ、私
を翻弄する。
秘部からは濁った液体が溢れ、内股に淫らな弧を描く。
ほんの浅い位置での行為だが、それが良かったのだろう。初めてとは思えないほどの快
感。彼の動きはいよいよにラストスパートに入り、同時に敏感な突起を弄る指の動きも加
速度的に激しくなる。
目の前が白く霞んでいく。
「行くよ、トリエラ」
彼の言葉にただ頷くことしかできない。
耳たぶを噛んまれた時、限界が訪れた。
「あ、だめ、です、あ、もう……、あ、あ、あ、あ、あぁぁああぁぁぁぁっっっっ!!!」
無数に重なった波が押し寄せ、いつまでも続く。そこへ、
ドク!ドク!ドク!!
「ひゃ、あ、あつい!ふぁ、だめ、また、いっちゃう……!!」
ビクン!ビクッ!!ビクン!!
彼のものから熱い液体が吐き出され、また高みへ押し上げられる。
震える体を抱きしめられ、一つに重なって滑り落ちていく。熱気の余韻が、体の中でい
つまでもくすぶっていた。
抱かれて分かったこと。戦うことと、愛情は似ている。どちらも美しさがある、という
妄想にとりつかれて、まるで違わない。
きっと、どうしたら戦わずに済むのかといえば、それは、どうすれば愛さずにいられる
のか、と言う問題に帰着するのだろう。
彼は私の隣に横になっていた。
どれくらい経ったのか。私の背中に手を回して、体を寄せる。
「なんだか懐かしいな。こんな、人のぬくもりなんて、もうすっかり忘れていた。ああ、
ごめん、嫌かい?」
「いえ」
「じゃあ、もう少しだけ、こうしていてもいい?」
「ええ」
彼は私を強く抱いた。父親が子供にそうするように。
「こうしているだけで、とても……」甘い息が、耳元に触れる。
私も彼の背中まで手を回して、体を引き寄せた。緩慢に温もりが伝わる。彼は私の髪に
触れて、それを優しくなでた。私は黙っていた。話すことを考えたけれど、思いつかなか
った。
「不思議だ。義体って、皆全然戦闘的じゃない。トリエラだって、最初はどう接していい
のか分からなかった。どんな人間なのか想像もできなかった。でも、そうじゃない、とて
も穏やかで、優しい」
「仕事をしているときは、そんなんじゃありません」
「うん。時々、疑問に思う。どうして、こんな優しい子達が、血を流すんだろう……ってね」
「さあ、どうしてでしょう」
優しいなと思った。もっと、ジャンさんのように無関心にならないとだめだと思う。そ
んなだから、あなたが尊いと思ってしまう。遅からず終わりがやってくるなら、それは自
分が一番尊いと思えるものに捧げるのが道理ではないか。
「ヒルシャーさん」
「ああ」
「私は、あなたが好きです。どうしようもないくらい好きです。だから戦います。血だって流します。でも平気。あなたが無事なら。だから……最後まで私に守らせてください」
彼は一呼吸置いて、それから私を抱きしめる力を強めた。瞳に涙が溜まっている。
「涙が出そうだ……。駄目だな、いつかの時までそれはとっておかないと」
彼は毛布の中で私を離し、じっと見つめた。いつかの涙が頬を斜めに流れていった。
(おわり)
GJ
こういうのもありだな
ありがちなエロパロの文体と違う気がするのは
トリエラ視点で書かれているからか
SS投下します。
かなり前に書いたものなので、現在の設定と違う箇所があるかもしれませんがご容赦ください。
あちこちから聞こえてくる人々の笑い声。
それを包み込むのはオレンジと白のレンガを前景として広がる青い空と海。
シチリア島の風景は見る者全てを幸せな気分にさせるようだ。
ただ一人、この俺を除いて。
『blu ed azzurro』
本格的に観光シーズンを迎えた現在ではそこかしこに観光客の姿を見ることができる。
彼らはみなここでの余暇を満喫しているようだ。
その表情は明るく、足どりも軽やかだ。
「きゃっ!」
突然隣りを歩いていたリコが奇声をあげた。反射的に懐に手がのびる。
見ればリコがバランスを崩したその横を二人の少女が駆けて行くところだった。
「すみません」
後ろからきた父親らしき男が頭を下げる。
「お怪我はありませんでしたか?」
「フロレンス、大丈夫か?」
「はい、兄さん。どこも怪我はしていません」
リコの返事に安心したのだろうか、男は微笑を浮かべ喋りだす。
「よかった……利発そうな妹さんですね。うちの娘たちはおてんばでね、手をやいていますよ」
「元気でいいことじゃないですか」
「ははっ、元気すぎるのも困りものですよ。おっと、娘たちが呼んでいるのでこのへんで。
では良い休日を」
「……良い休日を」
向こうのジェラート店の前で、二人の少女が手を振っている。そこに走っていく父親。
彼らが店に入っていくのを見送ってから、リコが口を開いた。
「ジャンさん。なんで元気過ぎて困るのですか? 病気の方が困るに決まってるじゃないですか」
CFS症候群の全身マヒ。それがリコの以前かかっていた病気の名前だ。
十一年間病室のベッドに縛りつけられていた身としては、親が元気過ぎて困るなどと言うことは信じられないのだろう。
「世の中には様々な人間がいるということだ」
それは俺たちの関係を鑑みれば良く分かることだろう。
復讐のために手段を選ばない男と、体を改造され義体としてテロリストと戦う少女……本当に世の中には様々な人間がいる。
自然と自嘲的な笑みがこぼれてしまう。
リコはそんな俺の様子を見て、
「よくわかりません」
と言って前に向き直った。
その横顔からはほんの僅かではあるが不快さを感じ取ることができた。
リコにしてはめずらしい。もう少し条件づけを書き換える必要があるかもしれない。
休暇中だというのにそんなことを考えてしまう自分。
心の中だけでため息をつき、リコの頭に手をおいて言う。
「お前もジェラートでも食べるか」
こちらを振り向いて「はい」と頷いたリコの表情は先ほどの少女たちとまったく変わらない無邪気な笑顔だった。
俺たちが休暇を過ごすため選んだ場所はジョゼたちと同じシチリア島。
ここへ行き先を決めたのはリコだ。
おそらくヘンリエッタから話を聞いたのだろう。
どこか行きたいところは? と聞けばいつも「ジャンさんの行きたいところへ」としか答えなかった彼女がめずらしく、
「私、シチリア島に行きたいです」
と嬉々とした顔で主張したのだ。
正直あまり乗り気ではなかった。
シチリア島といえば思い出すのは家族で過ごした夏のことだ。
こうしてこの家にいるともう戻らないあの時のことを思い出してしまい、柄にもなく感傷に浸ってしまう。
まったく……憂鬱だ。
「ジャンさん、シャワーを浴びてきました」
「ああ」
俺はリコの声で思考をとめ持っていたグラスを一気に煽った。
今夜は大分飲んだのに意識は明瞭なままで、不思議と酔えなかった。
そんな俺に向かって、リコは風呂上がりの肌をなお上気させて控えめに聞く。
「ジャンさん、その……今日はどうしますか?」
「いつもどおりだ」
「じゃあ……」
「先にベッドで待っていろ」
「はい」
仕事のときとは違い感情のこもった返事。表情からも嬉しそうな様子がうかがえた。
寝室へ向かったリコを見送ってから俺はソファーから腰を上げた。
ぬるい、というよりもはや冷たいというほどの温度でシャワーを浴びる。
リコとの情事に及ぶときはいつもこうする。
頭を冷やして考えるのだ。
義体の運用のためにこの行為は有効なのだ、と。
事実ベッドの上のリコはいつも嬉しそうにしている。行為の最中は何度も俺の名を呼びながら、愛を口にする。
俺の応えを受けられないのを知っていてだ。
俺はリコを愛してなどいない。リコはあくまで仕事の道具だ。俺の目的……復讐のための道具。
しかし、それでも……。
道具に愛着が湧いてしまうこともある。
ジョゼがヘンリエッタにある種の愛情を注いでいるように、俺もリコには愛情を注いでいるのだ。
俺とあいつではモノの愛した方が違うだけで、結局は似た者兄弟なのだろう。
それは今も昔も変わっていない。
俺のリコに対する態度、ジョゼのヘンリエッタに対する態度。
最近のそれはまるで――――
「いったい何を考えているんだ、俺は……」
アルコールのきついシチリアワインのせいか思いの外酔いがまわっていたらしい。
こんなことを考えるなんて、全くどうかしている。
蛇口を拈りシャワーの勢いを最大にする。
肌を打つ冷たい水が身体の感覚を麻痺させていく。
強すぎる水の勢いに、排水構の容量が追い付かず床には水がたまりつつある。
これだけの水を浴びても、ほてった俺の頭は冷えた気がしなかった。
まだ酔いは醒めそうにない。
バスルームから出た俺は真っ直ぐにベッドルームには向かわず、一端リビングに戻った。
テーブルの上のワインボトルを持ち上げて一気にあおった。
しかし、既に残り少なくなっていたそれは僅かに俺の喉を潤しただけだった。
「ちっ……」
今度はダイニングに向かう。
床下の収納をあけて新たなワインボトルを手にしようとした、そこで、
「ジャンさん……」
リコが後ろから声をかけてきた。
「ベッドで待っていろと言ったはずだ」
その声は俺の想像したものより幾分の棘を持つものだった。
「すみません。ジャンさんが遅かったので……何かあったのかと」
振り向いて見たリコは俯きその小さな肩を震わせていた。
「何もない」
突き放すように言って、俺はワインボトルをもとの場所に戻すと、代わりにミネラルウォーターのペットボトルを手に取った。
「少し喉が渇いただけだ」
キャップを外し水を一気に流し込む。喉を下っていく清涼感が心地いい。
半分ほど飲んだところで口を離すと、それをそのまま俯いているリコに差し出す。
「お前も飲むか?」
俺の問いかけにリコは顔を上げて「はい」と返事をして頷いた。
その頬はほのかな朱色に染まっていた。
ベッドのスプリングが音を立てて軋む。
ベッドルームに移動した俺は直ぐさまシーツの上に身を投げ出した。
シーツをめくり上げ自分の右側にリコの入るスペースを作り俺は彼女を迎え入れる。
「リコ、バスローブを脱いでこっちに来るんだ」
「はい……」
リコは照れたような表情を浮かべながらおずおずと自分を包む布を取り払った。
薄暗くした部屋にリコの白い身体が輪郭をぼやけさせ浮かび上がる。
一点のシミも無い透き通った肌、幼くともバランスのとれた肢体、わずかな膨らみを見せる双丘。
少女の無垢な姿と、色欲をそそる女としての姿がそこには確かに同居していた。
普段テロリストどもをなぎ倒しているとは思えないほど可愛らしく、美しく、そして儚いその身体は俺を興奮させるには十分すぎるものだった。
ベッドに入ってきたリコは俺の起立を見てにっこりと微笑む。いつもと変わらないあの無邪気な顔で。
「ジャンさんのそこもう元気になってますね……嬉しいです」
「何が嬉しいんだ?」
「なんででしょう? うまく説明できませんけどなんだか嬉しいんです」
「リコ……」
俺は手をリコの頬に触れさせる。その途端彼女は「ひあっ」とよくわからない声を上げて肩を震わせた。
「どうかしたのか?」
リコは俺の質問に答えるより先に肌を密着させて抱きついてきた。
「ジャンさんの身体冷たいです……」
あのシャワーのおかげで頭は冷えなかったが、身体は冷えきってしまったらしい。
リコはその冷たい身体に縋るように抱きついて肩を震わせている。
「冷たいんじゃないのか?」
「冷たいです」
「寒くないのか?」
「寒いです」
なら何故? そう問うより先にリコが答える。
「……でもジャンさんはもっと冷たくて寒いのでしょう? なら私が温めるのは当然のことですから」
瞬間、俺の中に何か湧き上がるものがあった。
いや、おそらくそれはもうずいぶん前からそこにあったのだろう。
それがさらに量を増し噴出した。その勢いのまま俺はリコを抱きしめる。
「ジャンさん?」
驚いたような、戸惑いを感じさせる声。
思えばこうやって俺から抱きしめてやったのは初めてか。
「しばらくじっとしていろ」
「はい……」
リコから伝わる温もり、それが身体の隅々にまでいきわたる。
その温かさは肉体と精神の境目まで越えて俺の中に深く浸透していく。
自分でも不思議だった。
あの時から俺はもうこんな温かさを感じることはできないのだと思っていた。
だから復讐に身をやつし、憎しみという炎で心を焚きつけてきた。
リコは復讐を果たすための俺の道具だ。
それは、変わらない。
なのに何故、
何故こんなにも俺は…………。
しばらくの抱擁を終え、リコを開放する。するとまた微笑むのだ。
「私、嬉しいです」
いつもと全く変わらない、無邪気な笑顔で。
俺はそんな笑顔を浮かべているリコを抱き寄せると、やや強引に唇を重ねた。
「んっ……」
まずリコの柔らかな唇の感触を楽しむ。それは熟れた果実のように甘美だった。
十分に堪能した後で隙間に舌を差し込む。あっさりと俺の要求に応えリコは口を開いた。
リコの口内へと侵入していく俺の舌。それに呼応するようにリコもこちらへと舌を伸ばしてくる。
俺の舌はリコの口内を蹂躙し、リコの舌は俺の口内を愛撫する。
動き回るそれは互いの口蓋を、舌根を、歯茎を、歯列を、そして奥歯の裏までも本当に余すとこなく触れてまわった。
「んむっ、ちゅっ……んうっ、くちゅっ」
溜まった唾液が音を立てる。それでも俺はリコを放さない。
見ればリコは目を閉じて少し苦しそうにしていた。どうやら呼吸が追いつかないらしい。
そこで俺はやっと唇を離した。
「あっ……」
リコは少し名残惜しそうにして伸ばしていた舌を引っ込め、溜まっていた唾液を喉を鳴らし嚥下した。そして大きく深呼吸して息を整える。
「はぁっ……」
「苦しかったか?」
「はい。少し……でももっと続けて欲しかったです。私ジャンさんのキス大好きですから」
臆面も無くリコはそう言ってのけた。
「そうか、ならまた後でしてやる。その前に……」
「分かってます。こっちですね? 」
リコは俺の起立に視線を注ぐとそっとそれに触れた。
「ジャンさん、凄いです。もうこんなに大きくなってますよ」
リコは先ほどまでとは明らかに違う種類の笑顔を浮かべ、
「じゃあ始めますね」
両手で包み込むようにして愛撫を開始した。
たおやかな指で俺の欲望を握り、しごきたてるリコ。その挙措に思わず声を漏らしてしまう。
「くっ……」
「気持ち良いですか?」
その質問に俺は答えない。
しかし俺の表情を見て快感を読み取ったのかリコは一度屈託の無い笑顔をこちらに向け、「えへへ」と嬉しそうな声をあげて再び剛直を見つめる。
「もっと、もっと気持ち良くなってくださいね」
唾液を垂らしてすべりを良くしてからリコは手の動きを速めていった。
にちゃ、にちゃと湿った音が部屋の中に響く。
募る快感。
そろそろ口で、と思った瞬間俺のものは暖かく湿った空間へと導かれた。
視線を下げればリコがその小さな口を精一杯広げ咥えている様子が目に入る。
片手は剛直に添えたまま口の動きと連動させ動かし、もう片方の手は陰嚢を優しく嬲っている。
その動きはどこか熟練したものを感じさせる。
こいつはいつもそうだ。俺が喜ぶことなら驚く速度で上達していった。
戦い方も、ベッドの上での技術も。
「私の口で気持ち良くなってくださいね」
リコは一旦口を離し、今度は舌を使い俺を攻め立てる。
赤く小さな舌がちろちろと俺を舐める。
尿道口を舌でつつき、亀頭を舐めまわす。
カリを一周するようにした後はカリ裏を、包皮の結合している部分までも丁寧に舐める。
続いて竿へリコの舌は移動する。
まずは表の部分を下へとくだり、そこから半周して陰嚢にたどり着くとそこからは一気に裏筋を舐めあげる。
そして再びてっぺんから俺を咥えこむのだ。
教えた手順と寸分変わらぬその動作。
俺はよくやったとリコの頭を撫でてやる。そのことに気を良くしたのかリコは口淫をさらに一段階激しいものにした。
激しく唇と手を滑らせ、さらに口の中では積極的に舌を使い俺を高みへと押し上げていく。
「ひもちいいれすか?」
咥えながら喋ったことにより口の中が変動し、リコの歯が俺に触れる。
その僅かな痛みも今は快感へと変換される。
俺は眉を寄せ、少し奥歯を噛みしめて絶頂を堪える。それを見てリコは動きを中断させる。
「そろそろですか? 私の口にいっぱい、いっぱいジャンさんのをくださいね。全部飲みますから」
この焦らしも俺が教えたことだ。
目一杯口を広げて俺を咥えこむとリコは最後の口撃を開始した。
じゅ、ずちゅ、じゅぷっ、といういやらしさを多分に含んだ水音。
俺の視界に映るリコの頭頂部と飲み込まれていく俺の肉棒。
僅かに薫るリコの幼い少女の匂い、そして石鹸の香り。
先ほどのキスの余韻か口に残ったリコの味。
性器へ絶えずそそがれる愛撫の感触。
五感全てでリコを感じ、それは大きな快感の波となって俺を絶頂に向かって押し流した。
「―――っ!!」
両手でリコの後頭部を掴み、下腹部へと押し付けながら俺は絶頂に達し、俺の肉棒は何度も脈動しリコの口内へ欲望の末を注ぎ込んだ。
「んーーー!!」
リコは声をあげながら俺の精液を受け取った。
何度やってもこの瞬間だけは慣れないらしい。
しかしすぐさま平静を取り戻し、精液の嚥下を始めるとともに、ちゅうっと頬をすぼめて竿に残っている精液すらも吸い出した。
こくこくと音をたて飲み込んでいき、最後はごくんと一際大きな音をさせた。
「ぷはっ」
大きな息継ぎをして、俺の肉棒を解放するリコ。
「えへへ、今日もいっぱい出ましたね」
笑う。その様子がまた扇情的で俺はもう一度身体を震わせた。
「きゃっ!」
吸い出しきれなかった精液がリコの顔と綺麗なブロンドの髪を汚す。
しかしそれに全く嫌悪した様子もなくリコは、
「ジャンさんは元気ですね」
と言って顔についた精液も手で掬い取り舐め取ってしまった。
「こっちにも付いてるぞ」
髪に付着した精液を指で掬いリコの口へ運ぶ。
「んっ……」
全く躊躇なく俺の指を咥え舐める。暖かな粘液に包まれる指先。
俺が指を引き抜くとまたリコは喉を鳴らし精液を飲み込む。
「リコ、別に嫌なら無理して飲まなくてもいいんだぞ。吐き出しても構わない」
リコはふるふると首を横に振りながら応える。
「そんな、吐き出すなんてできません。大好きなジャンさんのですから、それに私ジャンさんの味好きですから」
分かりきった答えだ。そう応えるように条件付けしたのは他ならぬ俺自身なのだから……。
胸の奥に何か変なしこりを感じる。
忘れていたもの。
忘れようとしていたもの。
それが俺を苛む。リコとの行為の後はいつもこうだ。
赤く燃え滾る欲情が過ぎ去った後は、青く深い憂苦へと身を沈める。
いつもならそれは表に出さないのだがこのシチリアという特別な場所がそうさせたのか、
「どうかしましたか?」
リコに訊かれてしまった。
「なんでもない。それより今日のは良かったぞ」
自分の気持ちと質問を同時に誤魔化し、リコの頭を撫でてやる。
「ありがとうございます、それなら一つお願いがあるのですが……」
「お願い?」
頷いてみせるリコ。
リコがこんなことを言うのは珍しい。少し戸惑ったが、
「何だ? 言ってみろ」
結局そう訊くことにした。
「私、もっと、もっとジャンさんを感じたいんです。ジャンさんと一つになりたいんです」
そう言ったリコの表情はいつもの微笑でもなく、任務の時の険しい表情でもなく、ただ真摯な、一人の女の子として俺を求めるどこまでも真剣なものだった。
「…………」
返答に詰まる。断るのは簡単だ、ただ「駄目だ」と言って後はそのままにしておけばいい。
それで何が変化するというわけでもないだろう。例え変化しようとそんなものは条件付けでなんともなる。
しかし……不思議と断る気にならなかった。
リコと交わる。
義体運用の面から見てその事前と事後には明確な一線がある。
変化する、しないというならばそれは明らかに交わってしまったほうが可能性は高い。
精神的には条件付けでどうにかできたとしても身体には俺と交わった証が確かに残る。
心身相関。肉体の変化、それはそのまま精神の変化だ。
それにもしそうなってしまった場合俺の方にも変化がないとは言い切れない。
担当官の変化。それもそのまま義体の変化へと結びつく。
それゆえその一線だけは越えまいと、今までしてきたというのに、不思議と断る気にはならなかった。
何故だろうか?
理ではしない方が良いと解っているはずなのに何故…………
「ジャンさん?」
リコの声で俺は現実へと立ち戻った。
「あの、無理ならいいんです。私今のままでも十分幸せですから……」
目を逸らし少しの怯えをその表情に浮かべている。
俺はそんなリコの頭に手を伸ばす、いつかのように身体を震わせることはなかったが、不安そうな目つきは相変わらずだった。
「抱いてやる」
リコの柔らかな髪を撫でながら俺はそう言った。
リコを仰向けに寝かせその上から覆いかぶさる。
下腹部に手を伸ばし入り口を探り当てるとすでにそこは十分に潤っていた。
「俺のをしゃぶってるだけでこんなになったのか? まったくいやらしいなやつだな、リコは」
「そ、そんな……っ、ぁぅ」
顔を真っ赤にしてリコは何かを言いかけたがそれは言葉にはならなかった。
俺に反論することもできない。
義体の悲しい習性だな、とも思ったが処女がそんなことを言われたら押し黙ってしまうのは当然な反応なのかもしれない。
「いやらしくていいんだぞ。男を楽しませるためにはそれぐらいで調度良い」
「ジャンさん……私ジャンさんが喜んでくれるなら、どんなことでもするし、どんな風にもなります」
「担当官のために義体がいるのだからそれは当然のことだ」
あくまで突き放すような口調はそのままで言う。
「はい」
しっかりとした返事。その献身的とも、もはや敬虔ともいえる態度にも俺は答えない。
ジョゼのような愛情を注いだりしない。
「ですから、ほんの少しでいいですから」
それでもリコは、
「私がジャンさんを想う気持ちの百分の一でも、千分の一でもいいですから」
俺に向かって、
「私を愛してください」
愛を語る。
俺は答えない。
ただリコの唇を求め顔を近づけていった。
「ジャンさん」
その呼びかけに俺は動きを止めた。
「あの、わ、私あれから口もゆすいでないので、その」
「少し黙っていろ」
開いていた口にそのまま舌を差し込み、深いキスを始める。
「やっ、ぅあ、ちゅっ、ジャンさん、そ、んっ!」
なおも口を利こうとするリコを強引な愛撫で黙らせる。
「はぁ……ん、ちゅっ、ぴちゃっ、んふっ」
観念したのかリコも積極的に舌を使い始めた。
その舌を俺のもので巻き込むようにこちらに導き強く吸ってやった。
吸引を弱めると今度はリコの番だ。俺と同じように舌を絡め、強く吸う。
その吸い取られるという感触が堪らなく気持ち良い。
リコの頭を抱え、より密着度をあげて俺はさらなる快感を求めた。
呼吸すらおろそかになるほどの激しい口付け。
酸欠になる一歩手前で俺たちは唇を離した。
混ざり合った俺とリコの唾液が糸をひく、薄い照明に煌めくそれはとても美しいもののように見えた。
「はぁ、や、やっぱりジャンさんの、キスは最高、です」
息を切らせて目をとろけさせて、そう言ったリコの姿はその幼さを忘れさせるほど艶麗なものだった。
その姿に俺の強張りはその硬度を限界まで高め、びくん、びくんと力強く脈動していた。
本来なら順序だてて愛撫を下らせていくべきなのだろうが、
すでに確かめたとおりリコの女性器は俺を迎える準備が整っているようなのでその必要もないだろうと判断し、俺は身体を起こしリコの足の間に腰を進めた。
「優しくはしないぞ。ある程度の痛みは覚悟しておけ」
俺の忠告にリコは首肯し、シーツを握り締めた。
「ジャンさんと一つになれるなら私はどんな痛みでも大丈夫です」
その言葉に満足した俺は腰をさらに進めた。
「んっ……」
触れ合う性器。四、五回ほどこすりつけ合わせる。
「やっ! あ、ジ、ジャンさん! 気持ち、いいっ、ああっ!!」
敏感な部分にでも触れたのだろう。リコは大きな嬌声をあげ始めた。
一方の俺もリコのぬめる愛液よって相当の快楽を得ていた。しかし本番はこれからだ。
リコの幼い性器はぴったりと閉じていてその入り口は見つけにくかったので、
「もっと足を開け」
そう指示し、さらに指で閉じられた花弁を広げる。
全く穢れを知らない鮮やかな淡い血色。その中に小さな入り口を見つけることができた。
まだ陰毛も生え揃っていない少女には大きすぎる俺の肉棒をあてがう。
「あっ」
何かを感じ取ったのだろう、リコはそう小さく声を漏らした。
その様子を確認して俺は挿入を開始した。
俺の肉棒は塞がれている柔肉を裂きながらリコの膣内へと進入していく。
「いっ、痛っ……いやっ、はぁっ、つぅっ」
リコは痛みに顔を歪めつつもシーツを握り締めて、自分の唇を噛むことで何とか破瓜の痛みに耐えていた。
そんな痛みとは対照的にこちらを包むのは感奮するほどの快楽。
リコの膣内の締め付けは凄まじく俺を放すまいと締め付けてくる。
それでも十分に濡れているので俺はゆっくりではあるが確実にリコの奥へと向かっていく。
膣内を進むたび媚肉が蠢き俺の性感を高めていく。
それにまだ幼いからなのだろうか、リコの膣内はとても温かくまるで蕩けてしまいそうだ。
きつくて、ぬめっていて、温かい。
しかも今はまだ挿入の最中であり、本格的に動いてはいないのだ、もしこれを動かしたらどうなるのか……。
「リコっ! い、いいぞ、リコの膣内は、凄くっ!」
言って、リコの様子をうかがう。
リコは目をぎゅっとつむりただひたすら痛みに耐えていた。
それでもリコは俺の言葉に反応する。
「ほ、本当ですか? う、嬉しいです、私、ジャンさんにそんなに褒めてもらえて、えへへ、わ、私は幸せ者ですね。
こんな、こんなにしてもらって、な、膣内でジャンさんを感じれて」
…………。
そう言ったリコの表情を見た瞬間、急速に頭の中が冷えていくのが分かった。
下腹部の熱さはそのままに、まるでそこだけ瞬間冷却されたように俺は冷静さを取り戻す。
その頭で考えても解らない。
何故リコはこんなに、
こんなに、
息を絶え絶えさせながら、
目の端に涙をためながら、
肩を強張らせながら、
こんな言葉を言って、
息をするのも苦しいだろうに、
俺を喜ばせるため、
微笑むのだろう。
頭の中がどんどん冷えていくまるで真冬の海に沈んでいくように、深い、深い青に呑まれていくように。
それでもその底で俺は僅かな温かさを感じるのだ。
それは喜びなのか、救いなのか、快楽なのか。
解らない。
ただ一つ。
この温もりの理由、源だけは確かに解る。
リコだ。
リコと繋がっているという事実だけが今俺に温もりを与えている。
「ジャンさん?」
俺の沈黙をいぶかしく思ったのだろう、気が付けばリコの顔が間近に迫っていた。
こんな状態で動いたら激痛が走るというだろうに、それでもリコは俺を心配して顔を寄せているのだ。
「ジャンさん?」
リコと目が合う。
蒼い、蒼い、澄んだ空のようにどこまでも蒼い瞳。
そこに映る俺の顔は……。
「きゃっ!」
俺はリコを抱きしめてそのままベッドに倒れこんだ。
その反動かリコの膣内の抵抗を押し切り俺はリコの最奥にたどり着いた。
「いっ! 痛い、です」
悲鳴に近い声をあげるリコを俺は両腕で包み込む。
リコは小さな腕を目一杯広げ背中に手を回す、がそれでも届かないので結局首にしがみつくようにした。
「ジャンさん……痛いけど、私嬉しいです。変ですね、痛いのに嬉しいなんて。ふふっ、それに嬉しいだけじゃなくて……。
凄く満たされているというか、なんて言うのかな? やっぱり幸せ、かな? 私今凄く幸せです」
「リコ……」
俺はもうそれしか言えなかった。
「動いてください、う、動いて、いつもみたいに私で、気持ち良くなってっ、ください」
その懇願に応え俺は腰を前後に動かし始めた。
リコの最奥から肉壁をめくりあげながらカリの部分まで引き抜き、そこから一気に子宮口に達するまで深く挿入する。
密着しているのでリコの息遣いがよく分かった。
そのリズムに合わせるように膣内は蠢く。
幼くてもリコの身体は知っているのだ、男の精液を求めるということを。
何百万年も続いてきた人の性愛の行為。
その前ではリコが義体であることも、この俺の醜い復讐心もそんなものは些細なことに過ぎない。
採光窓から差し込まれる陽光が眩しくて俺は目を覚ました。
リコは隣で穏やかな寝息を立てている。
俺は立ち上がるとテラスに向かい勢い良くドアを開いた。
夏の日差しは眩しい。視界がはっきりしないままテラスへと進み出る。
俯いて目を慣らしてから顔をあげる。
俺の視界に飛び込んできたものはどこまでも青く、そして美しいシチリアの空と海だった。
「綺麗ですね」
いつのまにかリコが横に立っていた。
「ああ、綺麗だな」
「また連れてきてくれますか?」
リコの問いに俺は薄く笑い、
「いいだろう」
と応えた。もちろん「ただし任務を完璧にこなしたらだ」と念押しも忘れない。
リコはその蒼い目をきらきらと輝かせ、
「はい」
そう返事をして、大きく頷いた。
Fin.
おまけ
公社へと戻った私はヘンリエッタに連れられてトリエラたちの部屋を訪れた。
「リコ、どうだった? シチリアは」
「いいところだったよね? ねっ?」
彼女たちに私は、
「うん。すごくいいところだったよ」
と応え、あの日のことを想い、夢見心地に浸った。
トリエラがさらに質問を重ねてくる。
「特に良かったところとかはないの?」
私はしばらく考えていたがジャンさんとのことを言うわけにはいかないので、
「うーん……みんな楽しかったよ」
「またそれか」
トリエラは呆れたような声を出してため息をついた。
すると今度はベッドの上で本を読んでいたクラエスが、
「せっかくシチリアまで行ったんでしょ。なにか珍しいものでも買ってもらった?」
と訊いてきた。
「何も」
「なにもぉ? 全くジャンさんは薄情ね。私やヘンリエッタはたくさん買ってもらってるのにね」
「そうだね……」
ヘンリエッタはそこで少し悲しそうな目で私を見た。
「でも私もジャンさんからは大切なものを貰ったよ」
「はい、はい。自由に動く身体でしょ。リコはそれだけで幸せなんだもんねー」
トリエラはそこで一旦区切り、
「私はもっともっといろいろ欲しいけどね」
と言った。
「それだけじゃないよ。私だっていっぱいジャンさんからもらってるよ。その……うまく言えないけど」
「わかった、わかった。ここでの生活や楽しみは言わば全部ジャンさんから貰ったものだしね」
トリエラは物知り顔をする。
少し悔しくて私は、
「きっとみんなが貰ってるものよりいいものだよ」
と反論した。するとトリエラも負けじと、
「それは有り得ないわ」
と言い返してきた。なんでそんなに自信満々なんだろう。ひょっとして……。
「あなたたちそろそろ訓練の時間じゃない?」
私の思考が結論に達する前にクラエスの呼びかけで断ち切られる。
「そういえばもう時間だね。急ごっか」
ヘンリエッタはそう言って私の手をとった。
そうだ、急がなくては。
訓練場ではジャンさんが待っているんだから。
前半部分で
ツンデレなジャンさんというものがいかに素晴らしいものであるか
認識した
>>80-88 ああ,トリヒルのエロだよ!エロパロは,こうでなくてはな!ちゃんと飲んでるしーツンデレの醍醐味ですよ。
>>「私は、あなたが好きです。どうしようもないくらい好きです。だから戦います。血だって流します。でも平気。あなたが無事なら。だから……最後まで私に守らせてください」
>> 彼は一呼吸置いて、それから私を抱きしめる力を強めた。瞳に涙が溜まっている。
なんて,格調高い表現でしょう!あの「どうしてほめてくださらないんですか?」を彷彿とさせます。
それに,ある種の予感というか布石というか…
すばらしいです。インスパイアされちゃいます。ありがとうございました。
>>91-104 すごいよっ!いいよっ!エロいよ!ううれしいー!
>>「なんででしょう? うまく説明できませんけどなんだか嬉しいんです」
って台詞がイイ!ああっ,ガンスリエロパロスレッドに春が来た!
こんなSSが読めるなんて私は幸せです。
今後も,彼女たちのサイドストーリーを聞かせてください。
ありがとうございました。グっジョブ!
最近仕事が忙しく続編が書けていない…皆様のエロパロだけが,憩いと安らぎでございます。
GJだ。GJ!
blu ed azzurro ってどういう意味だか気になるが…
これはいい
>>107 調べてみましたが、bluもazzurroもどっちも青という意味らしいです。
edがandと同じなので、「青と蒼」といったところでしょうか。
111 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 12:45:20 ID:E9WzRrvn
ほす
ほ
俺とピノッキオだけのフランカが…。
ほ
過疎りはじめてる・・・
1. 学生さんと違って、社会人の今の時期は忙しいからなぁ
2. アニメのショックから立ち直っていない
3. 原作のストーリーの超展開がこわい
どれだろう
117 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/10(木) 17:34:24 ID:LafwZJfl
2
アニメの評価酷いなw
まだみてないが、見たら後悔する?
>>119 一期は見る事をお勧めする
二期はGUNSLINGER GIRLとして見ないことをお勧めする
>>122 うぉおおおおおおおおおおおおおおおお!
ごちになります!
124 :
122:2008/04/12(土) 20:30:07 ID:8RjbSWA4
>>123 喜んでいただいてうれしいです。
もう少し、画像が大きければ、キレイにできたのにな。
わたしにKEEP OUTを消すほどのテクがないのがくやしい!
顔だけ浮いた感じになってしまった…OLZ
125 :
122:2008/04/12(土) 23:14:54 ID:8RjbSWA4
>>124 顔の浮き上がりは特に感じないですわ
って言うか顔にピントがあってる感じがしててグゥ
>>125 シーツが絹な感じがしていいですな。
あばら骨が好きな人にはグゥ
>>129 何で無修正画像がwww
ふたばの職人さんにでも無修正に加工してもらったの?
トリエラは、以前、ロベルタ=グエルフィ検事の警護任務で
ライフル弾を腹部に受けたことがあったので、その痛みを思い出したのだ。
処女性交の痛みとは、そんなにも痛いものなのかと、
クラエスへの労いが大きくなったのだ。
そして、そもそも、少女義体達が生身の人間だった頃は処女だったのかと言えば、
間違いなく処女だったはずで、
そんな痛みを経験することもなく義体として一生を終えてよいはずである。
それなのに、何故、痛みまで再現させなければならないのか?
その意味を考えざるを得ないほどの痛みをクラエスは感じていたのだ。
そして、義体年齢が最も最年長のトリエラにとっても、
それには何か意味があるはずだと、気がついていたのである。
「ええと、ごめんね。
私達だけイイ思いばっかりして、クラエスが居てくれることで、
私達が幸せなんだって、わかっていたつもりだったけど、
感謝の気持ち、足りなかったんだなあって、今、思ったよ。…」
トリエラは、乳首を弄るオナニーをやめて、クラエスの瞳をじっと見つめた。
それに続いて、ヘンリエッタとリコも粘る指先を止めて、
トリエラと同じようにクラエスを見た。
「もう、よしてよ!そんなふうにあらたまらなくたって、
みんなからの気持ちは、感じているわよ。
ただね、私達がもし、義体でなかったら、
多分、女としての悦びを感じる経験ができたはずでしょ?
それなら、そういう幸せを感じることも義体としての生き方なんじゃないかなって、
思うの。
担当官以外に、相手を選べないのは、残念かもしれないけどね。
まあ、年齢はともかく、男としてはみんな超一流なんだから、贅沢な悩みなのかも!」
クラエスがおどけてみせることで、みんなの顔をがほころんだ。
クラエスは、義体達のお姉さん役をしっかりと心得ていた。
そして、それを説明してみせるトリエラもクラエスと同じように、
保護者の役割を果たしていたのだった。
「人間の女性は痛みに強い身体になっているって医学書を読んだことあったな…
ええとデモイヤ博士だったかな?
仮に、出産に伴う痛みを男性の身体で再現すると、失神したり、
脳梗塞や心臓発作したりして、出産までの長時間には耐えられないんだって。
女性の生殖器官は、男性よりも優れた部分が多いみたいね。
処女性交の痛みって、出産時の痛みへの練習なのかしら。どう思う、クラエス?」
クラエスもそのことを考えていたので、即答でトリエラの問いに答えた。
「そうね。アントーニオのプログラムの出来はともかく、
義体の処女性交に痛みを与えるべきっていう判断は、
おそらくは、義体技師最高責任者であるあの人の考えでしょうね。
現段階における私達の生殖器で、妊娠出産の機能は、
まったく無いのだから、処女性交の痛みには、何か別の目的がありそうね。
そう、例えば、担当官が与える痛みに、
どれほど受容できるかという条件付けの承認テストの一つだとか、あるいは…」
クラエスは、今度は、受け皿を持ちながら、
行儀良く紅茶を啜った。
トリエラが、おかわりのティーポットを持って、クラエスの言葉を静かに待っている。
「…あるいは、わたしちが痛みに耐えつつも、
担当官を悦ばせることを優先するほどに、
彼らを愛しているのだという証明なのかも。」
クラエスの言葉を聞いて、ヘンリエッタがすぐに反応した。
「わ、私だって、ジョゼさんを愛してるもの。
わ、私のあそこにも、痛みを感じるプログラムを追加しても、我慢できるわ!」
同じようにリコも真似をする。
「わたしも、追加してもらってもいいかな。
ジャンさんを愛してることの証明が、それでできるんなら、
初めての時だけでなく、毎回、痛くても我慢するよ。
だって、それが、わたしのお仕事だから。」
クラエスとトリエラが、同時に深いため息をついた。
「そうね。二人は、いつだって担当官のことを考えているモノね。
誰かさんと違って、ホントに健気なんだから。
ねっ、トリエラ!少しは、この二人の熱い愛情を見習ったらいかが?」
「わたしだって、ヒルシャーさんが、戦えと言うなら、いつだってそうしてきたわよ。
痛みを恐れて、担当官の命令に逆らったことは一度もないわ。
でも、担当官が悦んでくれるなら、痛みを感じることも躊躇わないかって言われると、
ちょっとつらいかな…だって、もう既に処女じゃないし、
初めから、あんな最高の快感を味わってしまったら、
もう、快感の無いセックスなんて、できないわよ。
ヘンリエッタやリコだって、痛いより気持ちイイことが好きでしょ?」
「うん、でも、クラエスだけ、そんな痛い思いをして、
私たちだけ得してるなんて、やっぱりずるい感じがするもん。」
「わたし、痛くても、我慢できるよ。気持ちイイ方が、好きだけど。」
クラエスは、リコとヘンリエッタの顔を交互に見て、微笑んだ。
「二人とも、本当にいい子ね。
でも、この痛みは、私の仕事なの。
代わりに、銃の弾を喰らう痛みをみんなには、お願いするわ。
担当官からの快感は、その任務を果たすことへのご褒美よ。
そんなに申し訳なさそうな顔をしないで。
わたしだって、自分の仕事をちゃんと果たしたいだけ。
この痛みは、その役割を果たしているという自負なの。
わかる?女が痛みを感じるのは、新しい命を生み出すための試練なの。
この痛みを感じているから、生きている実感を感じられるわ。
それに、その痛みの後のそれ以上の快感もネ。」
「もう、クラエスのエッチぃ!」
円卓の中に、アンジェがいたら、
きっとマルコーさんからの違う愛情を受け取る企みをみんなで話せただろう。
今はもう居ないアンジェリカ。
そして、いつかは動かなくなるであろうみんなの義体。
そして、まもなく近づく死の痛み。
わたしは、そんな悲しみをどれだけ軽減できるのだろう。
その痛みに見合うだけの幸せを作り出せるのだろうか。
クラエスは、自分の生きる意味をそうして問い続けてきた。
「さあて、わたしとアントーニオの処女性交の話は、ここでおしまい。
明日の夜は、リコの番よ。
ジャンさんとのラブラブな話を聞かせてもらえることを楽しみにしましょう。」
「おやすみ、クラエス。」
「おやすみ、トリエラ。」
「おやすみ、アンジェ。」
ヘンリエッタとリコが、部屋を去っていった。
トリエラが、円卓中央のロウソクの火を消す。
そして、椅子に座ったままのクラエスの背後から、そっと彼女を抱きしめた。
「おつかれさま、あなたらしくないけど、イイ話を聞かせてもらったって、思ってる。」
「そう?よかったわ。
私の話で、みんなが幸せな気持ちになってくれるなら、こんな役もいいかもね。
もう、3時過ぎ?あと3時間ぐらいは眠れるわね。
日が昇る前に、畑にお水をやらないといけないもの。」
「私も付き合うわよ。クラエス先生。」
「良い心がけね、トリエラ君。」
「さあ、寝ましょ。夢の中でも、きっとイイことがあるわ。」
(第一夜 終了)
良い意味で期待を裏切ってくれるというか
読者置き去りなところが快感になりつつある今日このごろですが
第二話はリコが「私のおまんこ」を連発するのですね
リコが医学用語を使ったり「あそこ」とか遠回しな表現はしない気がする
てかエッタって義体になる前はレイ〜プされてたんじゃなかったっけ?
エッタの脳内ではヲトメですよ
137 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 11:18:25 ID:kl+otvfQ
トリエラもまず間違いなく犯られてるよな。
138 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 09:49:14 ID:iWQCSdxL
>>134 つーかリコが「おまんこ」なんて言葉を知っているのか?
耳年増なクラエスは間違いなく知っているだろうが、他に知ってそうな面々というと・・・
クラエスと相部屋という不幸? な境遇にあるトリエラは知っているつーか無理矢理聞かされてそうw
ペトラも担当官との関係からして知ってそうだ。
ジャンがリコになんて言って教えてるのかという事だと思うが
案外プリシッラに丸投げだったりして
第二夜
そこは、誰が見ても品格があり、衛生的で、
調度品の整った部屋の窓から差し込む月の光に当てられたベッドルームは、
美しい場所だと思えた。
ベッドの上で抱き合っている男女の姿を一人の少女が、
クローゼットの中からじっと観察を続けている。
女の方は、少し華奢だが、胸や臀部が女性を強調し、
細く引き締まった手足がとても魅力的で、
すらりとしたモデルのような肉体だった。
おそらくは、ある種の特別な訓練を積んだ女であることを、
少女は経験から、感じ取っていた。
少女の瞳が、小さなのぞき窓から男の方の躰の一点に集中し、
彼のペニスをとらえた。
それは、自分が持っている銃口よりも太く、長かった。
それを女は、口の中に全てくわえ込んで見せた。
”うわぁっ、すごいことしてるっ!
あれって、食べられるものだったんだ…ジャンさん、痛くないのかな?”
少女は、ゴクリつばを飲み込み、手に汗がじわりとしみてきた。
男の視線が、こちらをちらりと見る。特に重要なシーンだということなのだろう。
少女の瞳は、暗闇でも抜群の視力を誇っていた。
女の唇と顎と首と指の動き全てが、よく見える。
そして、女の息づかいと頬の膨らみ具合から、女がしていることは、
食べているのではなく、ペニスを愛撫し、扱いているのだということがわかってきた。
”おしっこ、飲んでるのかな?”
男は、仰向けになり、女が、男の顔の上に跨り、起立したペニスを上から、咥えなおした。
咥える前よりも、サイズが大きく硬くなっているようだった。
唾液でべとべとになったそれは、ひくひくと動き、痛みを感じているようにも見えたが、
歯形や切り傷は見られない。
それに、男は、苦痛ではなく、心地よい顔を見せていた。
あんなうれしそうな顔を自分に見せてくれたことは一度もなかった…。
『リコ、お前は、この中から俺の警護をしろ。
女が武器を持って俺を傷つけようとしてきたときのみ、ここから出て迎撃しろ。』
『女が武器を持っていないときは、迎撃しなくてもよろしいですか?』
『武器を持っていない女に殺されるほど、俺はヤワではない。』
『わかりました、ジャンさん。ここから、警護監視を行います。』
少女は、クローゼットの中にいるが、
そこは、さらに、隣の部屋にもつながっている秘密の入り口があり、さらには、
ベッドルームをビデオカメラで全周域撮影できる装置も設置されていた。
この部屋は、社会福祉公社が、
とある高級ホテルのフロアを全て借り切っている工作員用の場所なのだ。
クローゼットから、ベッドまでの距離は2m。
扉からCz75を発砲すれば、いかなる状況でも、対象を警護できる自信が、リコにはあった。
問題は、警護任務ではなく、続きの任務を与えられたことだった。
『リコ、任務は、警護だけではない。』
『はいっ?』
『俺と女がすることをよく観察し、女がすることを学べ。
これからのお前に必要なことを教えてくれる…。』
『はい、わかりました。』…
「…という感じが、わたしの初めての夜。すっごくおもしろかったよ。
知らないことがいっぱいあってね、
特にジャンさんが、女の人の口の中でいっちゃうときなんか、どきどきしたよ。」
リコは、うれしそうにみんなの前で自分の体験談を語り始めた。
「ジャンさんが、女の人に自分のペニスを咥えさせたときは、
あれって何してるかわからなかったんだけど、
ジャンさんが女の人の口の中にたくさんのおしっこを出したときに、わかったんだ。
ああ、そういうことかって!男の人は、女の人に飲ませるのが、好きなんだってこと!」
円卓のローソクの焔が揺れるように大きな声で、クラエスとトリエラが反論する。
「違うわね!」(クラエス)
「間違ってる!」(トリエラ)
二人は、紅茶をごくごくと飲み干すと、その理由を説明し始めた。
ヘンリエッタは、うんうんと頷いていたが、どちらに賛同していたのか、わからなかった。
「それは、尿ではなかったはずよ。
間違いなく、射精、つまり、女が飲んでいたのは、
精液…ザーメン…スペルマ…男性が快楽の絶頂期にのみ放出する子種のこと。」
「あのね、そっちじゃないでしょ?
飲ませるのが好きなのは、担当官の嗜好によるものであって、
万人の男性が好きっていうところが間違いよ。
いい、リコ?精液は、飲みものじゃないの!!
もちろん、おしっこも飲んだりするモノじゃあないんだからね!」
リコは、二人の反論に落ち着いて、返答するために、自分も紅茶を一口飲んだ。
「えっと、そのときは、射精っていうことを知らなかったから、
おしっこなんだって思ったの。
でも、別にヘンな感じしなかったよ。
女の人も美味しそうに飲んでたし、ジャンさんもうれしそうにしてたから。
それから、トリエラは、すぐそうやって意地を張るんだね。
ホントは、ヒルシャーさんもトリエラに飲んでもらいたいんじゃないのかな。
あっ!でも、おしっこより、精液の方が美味しいかな?
おしっこは、ちょっと量が多すぎて、飲みにくいもんね。」
「ああ、なるほど!そういうこと。」(クラエス)
「なるほどじゃなーいっ!なんか、すごくわたしがバカみたいなんだけど。」(トリエラ)
「うふふっ。だって、今夜は、私の番なんでしょ?
みんなが知らないやさしいジャンさんのこといっぱい話そうと思ったんだけど、
ダメだったかな?」
「ううん、私は、すごく楽しいよ。
だって、ジョゼさんのお兄様のことだもの。
兄弟での相違点と共通点を知ることは、これからの夜の生活に必要なことだと思うの。
条件付けの学習では、性に関する知識ってほとんど教えられなかったから。」
「ねえ、リコはさ、ジャンさんの…あれ…お、おしっこって飲んだことある?
わたしは、ヒルシャーさんの排尿行為すら見たこと無いんだけど…
って言うか、見たいと思わんしー。」
「ほらぁ!トリエラってすぐそうやって担当官の悪口を言う!
私なら、ジョゼさんが出すモノなら、全て、飲めます!
いいえ、飲ませてくださいって言うわ!ねぇ、リコ?」
「うん、そうだね。」
「トリエラは、条件付けがゆるいから仕方ないのよ。
私たちと違って、ツンデレさんだから。ねえ、トリエラ?」
「はぁ、もういいから、話続けて…。」
リコは、紅茶のおかわりを自分で注ぎ、クッキーを口に頬張った。
長い舌をぺろんとだして、咥えて見せたのは、わざとに違いなかった。
「うんとね、ジャンさんがその女の人の口に出したとき、
私のあそこが急に濡れてきちゃったの。
喉が、からからに渇いてくるし、胸の乳首もなんだか突っ張って、
ブラウスと擦れてちくちくする感じになったの。
それでね、クローゼットの中で、自分の指を股の隙間に挟んで、
下着の上から強くこすったら、落ち着く感じがしたの。
多分、それが、私の初めてのオナニー。
あぁ、なんかこうやってお話してるだけで、濡れてきちゃうなあ。
あのときのジャンさん、すっごくたくさん出していたもの。
わたしが、おしっこなんだって勘違いしたのも、そのせい。
その女の人はね、出されたモノを1滴もこぼさなかったんだよ。
あれって、すごい技術なんだよね?
わたしが初めての時、飲みきれなくて、こぼしちゃったから、
『零すなって!』ジャンさんに叱られたもの!」
「そうね、ジャンさんならそうするでしょうね…
まあ、射精量が多ければ、即、飲み込むしかないけど、
わたしなら、飲まずに口に溜めるわ。」
「そうなの!クラエスの言うとおりなんだ。
その女の人はね、てっきり飲んでると思ったんだけど、
お口の中にジャンさんの精液を溜めて、飲んでいなかったんだ!」
円卓に座る一同の喉がごくりと鳴った気がした。
鼻から勢いよく出した息で、中央のロウソクの火が揺れた。
リコの話に、クラエスもトリエラもヘンリエッタも夢中にならざるを得なかった。
何と言っても、ジャンさんは、徹底した秘密主義の人だから、
彼の私生活を知るには、リコからの話だけしかない。
その一部が、今、明らかになろうとしているのだ。
聞いてはならない甘い秘密の匂いと味が、義体達の五感を刺激していた。
「その女の人はね、お口いっぱいに溜めた精液を…」(リコ)
「やっぱり、飲んだんでしょ?」(ヘンリエッタ)
「プロの娼婦なら、おしぼりなんかに吐き出すらしいよ?」(トリエラ)
「ジャンさんが、安っぽい風俗女を抱くとは思えないわね。
彼、高級志向でしょ?だったら、基本は飲むはず。
でも、それをあえて口に溜めた理由は、一つ…」(クラエス)
「そう、その女の人はね、ジャンさんのペニスをしばらく扱いてから、
内部の精液まで完全に搾り取った後、お口の中のモノを零さないようにして、
ペニスさんをお口の外へ弾き出したの。
ペニスさんの亀頭が、紅い唇にぴったり吸い付かれていてね、
ホントに、上手だったよ。
わたしも、それを真似しようとしたんだけど、うつむきだと、
ペニスさんがお口から出る瞬間、お口に溜めた精液が、
どうしても下に零れちゃうんだよね。」
「そ、それでさ、どうしたの?つ、続きを言ってよぉ!リコぉ!」(ヘンリエッタ)
「うん、それでね、女の人は躰の向きを変えて、
寝ているジャンさんの顔に近づいていったの。
そうして、お口に溜めた精液をジャンさんの顔の前で…」
「きゃぁーっ、それってさ、もしかして!!」(ヘンリエッタ)
「へえ、ジャンさん、そういう趣味があるなんて…体液交換&口腔愛撫ってこと?」(クラエス)
「ちょっと…これ以上…私…聞いてられないわ…」(トリエラ)
「みんな、ちゃんと最後まで聞いて。
女の人はね、ジャンさんにキスすると思ったんだけど、そうしなかったの!
ジャンさんがね、『まだ飲むなよ』って言うとね、
女の人はにっこり笑って、ジャンさんにお口の中を見せてたの。
そしてね、お口の中で、どろっとした精液をかき混ぜてたみたいなの。
あれって、どんな意味があるのかなぁって、不思議だったけど、
ジャンさんは、出した精液を見るの好きだったからなんだよね。」
「ああ、なるほど。ジャンさんらしいわね。」(クラエス)
「なあんだ、わたし、てっきり、
女の人がジャンさんに精液を口移ししちゃうかと思っちゃった…
そうよね、いくらなんでもそれはしないわよね、だって、
精液は、女の人が飲むものだもの。」(ヘンリエッタ)
「ちょっと、ちがうでしょ?精液はね、女の人が膣から入れて飲むものって…
いや…そうじゃなくて、とにかく、精液を口に出す時点で、
それは、男性の女性に対する支配欲の象徴であって、
女性を蔑視している行為なわけで…ホントは…飲んじゃいけない…と…」
「ト、リ、エ、ラ!今宵は、リコとジャンさんの話をしてるのよ。じゃましないで!」
「はい、わかりました…クラエス先生。ごめん、リコ、話を続けてくれる?」
「うん、それでね、女の人は、しばらく、ジャンさんの顔のそばで、
くちゃくちゃもぐもぐお口を動かしてたの。
横顔だったから、お口の中までは、見えなかったけど、
音が結構くちゃくちゃ聞こえてたから、多分、精液を噛んでたんじゃないのかなぁ。
美味しそうに味わってる感じだったよ。」
「その女の人って、大人の人だよね?義体じゃないんでしょ?」
「うん、生身の女性だったよ。
年齢は、20代後半から30代前半の雰囲気だった。」
「その年齢で、そういうことができて、ジャンさんが選ぶ娼婦となると、
まあ、かなりの高級プロ娼婦ね。一晩3000ユーロぐらいって感じ?」
「うん、その人はね、ずっとジャンさんだけをお客にしている人で、
他の人とはしない契約なんだって、専属なんだって。
その代わり、ジャンさんが呼んだときはいつでもどこでもどんなことでもするんだって、
その女の人が教えてくれたよ。」
「ふーん、リコが、一般人とそんな話をするなんて、
ジャンさんが、よほど信頼してる人なのね。意外だったわ。
公社の外で、そんなに社交性のある人には、見えなかったけど。」
「ううん、このことはね、ジャンさんも多分知らないと思うの。」
「えっ、何が?」
「私が、その人と話したこと…」
「えっ?じゃあ、ジャンさんは、リコが、
ずっとクローゼットの中から隠れて見ているって思ってるわけ?」
「うん、多分。」
「ええぇっ、それって、ありえなーいっ!担当官の命令に違反してるんじゃないの?」
「命令違反っていうか、ジャンさんは、その女の人から学べって、仰ったから、
その女の人は、担当官から任命された教官ということになるから、
公社の人間と同じ守秘義務を持つ人として、考えてるの。
それに、ジャンさんが、選んだ人なら、
わたしもその女の人に敬意を払わないと失礼かなって思ったから。」
「それで、その女の人とどうやって仲良くなったわけ?
あんた、まだ、クローゼットの中で隠れてるんでしょ?
どうやって、のぞきがばれたの?」
「うん、それが、この話の一番おもしろいとこなんだ。」
リコは、普段滅多に自分から話そうとはしない。
好奇心旺盛で、いろいろな芸術品に関心を示す一方で、
担当官であるジャンの意向に逆らうことは絶対にない。
それ故、ジャンの不興を買うような行いは、厳に慎むようになっていた。
しかし、ジャンが、わざわざ、『学べ』と命令したことで、
リコに行動の自由を与えることになったのだ。
自分が知らないことをもっと知りたい!
もっと勉強して、ジャンさんの完璧な道具になりたい!
他の女の人にできることなら、自分にもできるようになって、
ジャンさんに使ってもらうんだ!
そういう意欲が、リコの中に芽生えていた。
「女の人がね、しばらく、お口の中で精液をかみかみさせていたら、
ジャンさんが、『もういいぞ、飲め』って言ったの。
そうしたら、その人、『ごっくん』って喉を鳴らして、嚥下したの。
わたしね、その音を聞いたとき、わたしの股の間がびちょびちょに濡れちゃってて、
”ああ、わたしも、ジャンさんのをああやって飲んでみたい”
って、ジャンさんが喜んでくれるなら、わたしだって、あれをやってみたいって、そう思ったの。
そうしたらね、その女の人が、
『なんだか、いつもと感じが違うわ、今日のあなたって、先生みたいよ。
まるで誰かに教えてる感じ…』
って言ったの。
ジャンさんは、黙ってたんだけど、その後、急に不機嫌になって、
ベッドから降りて、一人でシャワーを浴びに行っちゃったの。」
「ふーん、なるほど、自分の心を読まれて、不機嫌になっちゃったわけね。
それって、ジャンさんらしくないわね。」(トリエラ)
「つまりさ、ジャンさんは、リコに、フェラチオとか、
セックスのテクニックを学ばせようとしてたんでしょ?
それなら、その女の人にそう頼めばいいんじゃない?
わかんないなあ、中年男性の心理って!」(ヘンリエッタ)
「私が思うにさ、ジャンさんって、リコを自分の道具だって思ってるところがあるでしょ?
だから、自分の愛人に、それを教えてくれって、頼めないんじゃないの?
30代の男ってプライド高いから。
まして、自分の妹に、性処理の仕方を教えてやってくれってなんて、絶対に言えるわけないじゃん!
このロリコンペド野郎って、言われそうなんじゃない?」(トリエラ)
「それにしても、その女の人の観察力もすごいよね。
結局、ジャンさんが、リコに見せようとしていたことが、ばれちゃったわけでしょ?
鋭いよね、大人の女の人って、セックスの最中でも、そういうことまでわかるようになるんだぁ。
私なんかまだまだなぁ、もっとかんばって、ジョゼさんのお役に立てるようにならないといけないなあ。」
「それでね、ジャンさんがシャワールームに行ったらね、
その女の人が、クローゼットの方を見て、見えないはずの私に言ったの。
『隠れてないで出てきなさい!』って。」
「えっ!リコ、それで、あんた、素直に出てったわけ?」
「うん、初めは、ごまかそうと思ったんだけど、女の人がね、
『私は、あなたの先生なのよ、私のテクニックを学びたいなら、
きちんと顔を見せて、挨拶をなさい』
って言われたの。」
「ほーう!並の娼婦の台詞じゃないわね。もしかして、元軍人なのかしら?」
「ううん、お仕事は、ずっと男の人を躰で癒すお仕事をしてる人。
ただ、社会福祉公社の仕事をよく引き受けてる人で、
今は、ジャンさんとだけおつきあいしてる人なの。
それで、わたしも、クローゼットから出て、その人に会ったの。『こんばんは』って言ったわ。」
「その人、驚いたでしょ?」
「うん、少し、驚いたって。でもね、すぐに、その人は、私のことを理解してくれたの。」
『あなた、社会福祉公社の娘さん?普通の子じゃないわね?名前は?』
『はい。いいえ。リコって言います。』
『そう、彼の命令で、私を見張っていたのかしら?それとも、自分の意志?』
『両方です。』
『なかなか賢い子ね。同時に複数の質問に答えてくる子は、そうは、いなくってよ?』
『ありがとうございます。』
『礼儀正しく躾けられてるようだし、何より、その不釣り合いな背中のアイテムが、おもしろいわね。』
女性は、リコの背後のホルスターに収められているCz75の存在を自分の躰のジェスチャーで示して見せた。
銃を持っていることを知られ、リコは、もはや自分が普通の子だといういいわけができなくなった。
『えっと、あなたが、ジャンさんに危害を及ぼすときは、撃つように命令されていました。』
『あはっ!そうなんだ。
でも、私にその気はないし、彼に危害を与えられるほど私は強くないわよ?おかしいと思わない?』
『あなたがしていることを見て、学ぶようにも命令されてました。』
『うん、よろしい。そっちの命令が、正解よ。それで、どうかしら?真似できそう?』
『難しいお仕事だと思いました。でも、できるようになりたいんです。』
『だから、出てきてくれたんでしょ?』
『はい、わたしに、あなたのお仕事の様子を観察させてください。』
『もちろん、見せるのはいいんだけど、このことを彼には?』
『あなたに、ばれてしまったことを知られたら、多分、もう、見せてもらえないと思うんです。
だから、内緒にしていただけませんか?』
『上手い言い方。そうね、それでいきましょう。私に損はないもの。私たちは、師弟関係というわけね?』
『ありがとうございます。じゃあ、クローゼットの中に戻ります。』
『待って、私の名前は、エマヌエーラよ。』
『はい、ありがとうございました。エマヌエーラ…さん。』
『イイ子ね。今夜は、あと最低でも2発は出させるから、しっかり、おべんきょしてね。』
『はいっ、がんばります。』
148 :
122:2008/05/17(土) 17:17:12 ID:YAqL0z0W
149 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 05:52:00 ID:Qqd9yk49
だれもいない…
レスおくれよ…
さびしいよ…
151 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 12:59:22 ID:utXpHvC8
公社の十日物語様
いつも楽しませてもらっています。
続きを心待ちにしていますよ。
「こんな感じだったの。」(リコ)
「ふーん、リコには、ちゃんとした実技指導の先生がいたんだね!」(ヘンリエッタ)
「クラエスの速習モジュールに、ジャンさんとエマヌエーラさんとの実技指導、
…リコのベッドテクニックが上手になるわけね。」(トリエラ)
「わたしの速習モジュールは、本来、銃操作や格闘術に最適化されたものだもの。
セックスという微妙な身体の動きをコントロールすることは、おまけみたいなモノよ。
やはり、実践に勝る練習方法はないわね。」(クラエス)
「それでね、続けて、ジャンさんとエマヌエーラさんのセックスの様子を観察できたの。」
「でも、それってさぁ、リコは、それでよかったの?」
「えっ?なにが?」
「だって、担当官が他の女性とイイことしてるわけでしょ?なんか、腹が立たない?」
「別に…だって、私、おっぱい小さいし、あそこに毛も生えていないし、
ジャンさんを喜ばせるいろんなテクニックを知らなかったら、
ジャンさんが、がっかりするだけでしょ?
早く勉強して、わたしを使ってもらえるようになる方が先だもの。
それに、セックスは、大人の女性とした方が、気持ちがイイって!
ジャンさんが言ってたの。」
「はぁ、よく言うわね!
担当官ってみんな自分勝手なことばっかり言ってる!」(トリエラ)
「それに、ジャンさんは、エマヌエーラさんを愛しているわけではないと思うの。
わたしに見せるために、無理に抱いてるわけでしょ。
だから、ちっともくやしくなんかないよ。
うん、そういうことなんだ。」…
エマヌエーラは、ベッドの上で、喫煙を始めた。
ジャンのシャワーの音を聞きながら、事実を整理して考えてみる。
男性のモノを飲んだ後の煙草は何故か格別な味がする。
少女時代から、ずっとこういう仕事を続けてきたし、
自分には、男を癒す才能があるようだ。
彼も、多くの高級娼婦組合の中から私を引き抜き、
彼の専属としたくらいだから、やはり、
自分にはそれなりの実力があったからだと思える。
事実、彼とつきあいだして、収入や待遇は、格段に良くなった。
しかし、身体の若さを売りにできるのは後5年くらいだろうか、
その後は、違った魅力で癒す技術を持たねば、
この商売は、やっていけない。
男だって、若い方がいいに決まっているのだから。
しかし、アレはいったい何なんだ!
どう見ても、あの子は、プレティーンだ。
落ち着いて見えても、ハイティーンでないことは確かだ。
彼って、ああいうのが好みだったのだろうか?
だったら、私を専属なんかにしないはず。
彼の女になって、3年ほど経つが、他の女を抱いていた形跡はなかった…
今の射精量だって、他の女に出していないから、あれほどの量が出る。
味も濃さも臭いも溜まった状態のモノだった…。
あの子に、夜の世界を見せるねらいがどうもよくわからないわね…。
しかも、超一流の男と女の姿を見せて、いったいどうしようっていうのかしら?
真似できるような技術なら、誰もが一流になってるわよ!
ちょっとだけ嫉妬しちゃうわね。
彼が連れてきた謎の少女…
ジャンがシャワールームから出てきたのを見て、
エマヌエーラは、皮肉をこめてかわいらしく語りかける。
「ねえ、自分だけシャワー浴びて、私をベッドに独りぼっちにさせるって、どうなの?」
「俺は別に、そこに居ろとは命令していない。
シャワーを浴びたければ、浴びてこい。
俺は、まだお前に用があるのだから、準備は念入りにな。」
「もうっ!だって、なんか怒ってる感じだったでしょ?
だから、遠慮したんじゃない!わたしも一緒にシャワー浴びたかったなぁ…いじわるね!」
「シャワーを浴びていようがいまいが、お前の身体や技術にはまったく欠点がない。
俺は、お前に惚れ込んでいる…」
「もうっ、真面目な顔でそんなこと言わないでよ!照れちゃうじゃない…」
”まったく、この人ときたら、よく言うわ!
私に心を許したことなんかないくせに!”
エマヌエーラは、ベッドの中で、もう一度整理してみた。
つまり、今夜は、私とのベッドシーンをあの子に見せたいわけね。
ねらいは、何らかの教育…あの子が、政府の要人たちの慰み者になるとしたら、
可哀想だけど、男の生理を理解させることが必要な任務を与えられる子なのだわ。
であれば、この仕事も完璧にこなしてみせないといけないわね。
そう、あの子は、多分、諜報員か、工作員としての教育をこの場で受けているのだわ!
エマヌエーラは、クローゼットの方をチラリと見た。
あの子は、きっと、ただの一瞬も見逃さないくらいの集中力でこちらを見てる…
だとしたら、見せてやらねばなるまい。
超一流の大人のセックスというものを。
決して、凡人が真似できないような技術と経験の技を!
「ねえ、ジャン。シャワー浴びなくても、イイって言ったわよね?」
「浴びても浴びなくても、いいと言った。」
「じゃあさ、今度は、私を慰めて欲しいなぁ。
いっぱい、飲んであげたでしょ?
今度は、私のを飲んでみない?シャワーを浴びてない熟れたアソコ…」
「ふっ、飲めるほどお前が濡れているとは思えんな。」
「もうっ、濡らすのはあなたの仕事でしょ?
私は、あなたをいかせるのが仕事なんだから、それは、ちゃんと果たしたじゃない!」
>>151 レスを要求してゴメン。
でも、最近元気がなくってさ。
欲求不満をここではらすのも、変だけど…
応援アリガト!がんばるよ!
156 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 21:47:07 ID:upG1SN/O
このスレに触発されて某ガンスリスレでSSみたいなの書いた事あるけど・・・実際書くとなると難しいねえ。
十日物語さんをはじめここの書き手さんたちはエロいだけでなく、語彙や知識が豊富なのが素晴しいと思う。
でも・・・
もっとエロいの読みたい♥
>>156 具体的には、どんなエロがお好みでしょうか?
助言いただければ、幸いですっ!
158 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/29(木) 00:07:31 ID:/i+0T/bK
てかアニメって13話で終わりなのか?
アニメは終わっても、まだガンスリは終わらないぜ。
俺達はまだ、登り始めたばかりなんだ。
この果てしなく続く、ガンスリ坂を!
未完
問題作である。人によっては「胸が悪くなる」というかもしれない。
舞台は、近未来のイタリアに設定された「公益法人社会福祉公社」。表向きは政府主催の
身体障害者支援事業だが、実態は、なんらかの事情で半死半生の大けがを負った少女たちの
身体を機械でおきかえ、テロリストの暗殺など政府の非合法活動に従事させている団体である。
少女たちはそれまでの記憶を消され、「条件付け」と呼ばれる洗脳によって、
人を殺すことに罪の意識をもたず、男性の担当官に絶対的な忠誠と愛着を持つよう
仕向けられている(少女と担当官の間に性的関係はない)。
「条件付け」と鎮痛のための薬は少女たちの寿命を確実に縮め、ときには記憶障害を引き起こす。
しかし少女たちは、人殺しが日常の世界を淡々と生き、彼女たちを教育する担当官との間には人間的な
「約束」や交流が生まれたりもする。
「少女たちに与えられたのは、大きな銃と小さな幸せ」
もちろん、とんでもない話である。だが少女たちは、あるいは人身売買によって「殺人ビデオ」に
出演させられた犠牲者であり、親に轢き殺されかけた子供であったりする。それが命を取り留め、
つらい記憶は消され、彼女たちの「殺人」によってテロは未然に防がれ、彼女たちの身体のデータは、
障害者のためのよりよい義手・義足の開発に役立てられる。
つまり、この物語は私たちを試す。大きな矛盾には目をつぶって、せめてできることに縋すがる。
けれど残る違和感と罪の意識。あなたはどんな審判を下すだろうか。
http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/Y/YUYUKOALA/20080530/20080530014324.jpg http://d.hatena.ne.jp/YUYUKOALA/20080529/GunslingerGirl_asahi
>>160 より問題作なのは、ブラックラグーン双子のヘンゼルとグレーテルだろ?
あれも、社会の矛盾をテーマにしてるよな。
1人の命を救うために、何億の金を使うこともあり、
1億人の命を助けられる金で、1人の欲望を満たすこともあるって。
1人を殺して、2人以上が助かるなら、それは、犯罪でもOKなのか?
ガンスリもBLも問題作だよなあ。
162 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 03:08:15 ID:20seftO8
保守をしておこう。
>>161 社会の矛盾をテーマにしてるけど
ブラクラはガンスリ以上に救いようがないような気がする。
公社もラグーン商会も社会的矛盾を解決できるような立場にはないしね。
あくまでもラグーン商会は傍観者的立場で、公社は社会的矛盾を利用しているような?
163 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 12:41:16 ID:0l2qNpSZ
公社の十日物語さ〜ん!
全裸で正座して続きを待ってるよ〜!
164 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 20:44:43 ID:1oV8FlYQ
問題作なのは承知だけど
エロは別腹ww
165 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:13:15 ID:Jw/WP5hh
とうとう今日は本誌の発売日。
珍しくエロ神様が降りてきたのに、
これでうっかりヒルシャーに先に逝かれでもしたら
二度とこの話書けなさそう。
そんなわけで二日間でやっつけ仕事w
時間なくて肝心のシーンがこってり書けませんでした。
エロパロ板に投下するにはエロがあっさりし過ぎな気が
しないでもないが、今はこれが精一杯。
166 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:15:41 ID:Jw/WP5hh
【棘】
Auf die Hande kust die Achtung, 手の上なら尊敬
Freundschaft auf die offne Stirn, 額の上なら友情
Auf die Wange Wohlgefallen, 頬の上なら厚情
Sel'ge Liebe auf den Mund; 唇の上なら愛情
Aufs geschlosne Aug' die Sehnsucht, 瞼の上なら憧憬
In die hohle Hand Verlangen, 掌の上なら懇願
Arm und Nacken die Begierde, 腕と首なら欲望
Ubrall sonst die Raserei. さてその他は、みな狂気の沙汰
フランツ・グリルパルツァー ( Franz Grillparzer ) 『 接吻 ( Kus ) 』
気遣うように髪に触れる手が額へのキスに変わり、頬へ、唇へと落とされるようになっていったのはいつの頃からだっただろうか。
彼は少女を抱きしめると自身の欲望をこらえるように、あるいは少女の香りを吸い込むように、深く、呼吸をする。なめらかな褐色の頬にそっと手を添え上向けさせたその面は、幼さを残しながらも十二分に美しい。
ふれるだけの生真面目な口づけからはじまり、段々と深く唇を重ねてゆく。
----それはまるで儀式のように、初めて身体を重ねた時から変わらない手順だ。どれほどそのはしばみ色の瞳に情欲が揺らめいていても、男が抱擁と口づけを省略して行為に及んだことはない
167 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:20:15 ID:Jw/WP5hh
血の色をのぼらせ始めた唇を薄く開いて男の口づけを受け入れながら、少女はぼんやりと思考を巡らす。
男の、時に滑稽なほどのその自制心は、自分をおびえさせないための気遣い。けれどおそらく、男がそこまで慎重になるのは、そうせざるを得ない理由があるはずで。……そしてそれはきっと、封じられた自分の過去に関わりがあるのだ。
かつて、男と旧知の間柄だというマフィアの元幹部が語っていた、男がアムステルダムで摘発した児童人身売買組織の話。
自分が保護されたと聞かされている街で行われていた犯罪。売買された子供の用途は大抵の場合はチャイルドポルノ。児童売春かスナッフムービーか…まあ、そんなところだろう。多分自分も、珍しくもないそんな被害者の一人だ。
だからきっと、この男は呆れるほど慎重に手順を踏んでゆくのだろう。
つま先立ちで男と唇を合わせたまま、少女の両腕がためらいがちに男の広い背中に回される。
銃の撃ち方も、異国の言葉も、キスの合間の息継ぎも、皆この男に教わった。背すじを滑らせるように自分の身体をなでる男の手の感触に熱いため息をつきながら、少女は潤んだ青い瞳を閉じる。
いいか?と問いかける男の言葉に、お好きなように、と少女は答える。
時には強引に奪って欲しいと思っても、彼は必ず少女の意思を確認しようとする。突き放すような返答は朴念仁な男へのささやかな抵抗だ。そうか、と困ったような表情で少女を見つめ、男はもう一度閉ざされた瞳の上にくちづけた。
168 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:21:21 ID:Jw/WP5hh
男に与えられた無粋なスーツのボタンが男の手で外され、男に締め方を教えられたネクタイが男の手でほどかれる。あらわになってゆく褐色の肌におとされる口づけが、次第に熱を帯びてゆく。
唇の上なら愛情のキス。閉じた目の上なら憧憬のキス。
掌の上なら懇願のキス。腕と首なら欲望のキス。
----さてそのほかは、みな狂気の沙汰。
彼の母国語によく似た響きのその詩の意味を、心なしか赤面しながら気まずそうに教えてくれた。あの日の彼の表情を、自分はまだ、覚えている。
彼にとっては禁忌であったはずの細く華奢な肢体をベッドに組み敷いて、男は熱い吐息と共に口づけの雨を降らせた。男の狂気を褐色の肌のそこかしこに受けながら、少女は羞恥と情欲にかすれた声でもっと、とささやく。
自分が拒絶の言葉を口にすれば、一度は始めた行為でも、男はありったけの自制心をかき集めて中断するだろう。愚かしいまでの誠実さが、自分にずいぶんと羞恥をあおる言動を強いていることに彼は気付いていない。
169 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:22:06 ID:Jw/WP5hh
春情に潤んだ秘花にふれられて、少女の身体がぴくんと跳ねた。
羞恥からなる拒絶の声が上がるのを、指を咬んだ少女が寸前でこらえる。
ぬるんだ水の音と早まる呼吸。
花芯をなぶられ秘窟をくじられ、金の二つ髪が悩ましげにうねる。
男の愛技に煽られて、少女のわずかに残された生身が男を求めて耐え難い疼きを訴える。男の手に自ら腰をすりつけて、切羽詰まった少女の声が、あなたが欲しいと淫らにねだった。
息を呑む気配と共に男の指が引き抜かれ、入れ替わりに押し当てられた熱く猛る男のもの。早く、早くと身をくねらせて濡れた花弁が男を包む。
熱に浮かされた男の声が、押し殺されたため息のように少女の名を呼んだ。
熱にとろけた少女の声が、悦びにはずんだ吐息と共に男の名を呼ぶ。
痛みと共に進み入る男の茎がみっちりと我が身の奥に収まる様を、甘い悲鳴を上げながら少女は受け入れた。
170 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:22:53 ID:Jw/WP5hh
揺れて、揺られて、突き上げられて。ただひととき、全てを忘れて男の情愛に溺れる。条件付けに縛られる哀しい少女の意地は、男に翻弄されて快楽に我を忘れるこの行為の最中にしか、男に対する自分の想いを自分のものと確信することができない。
作り物の身体の中で、ただ男と繋がっているその部分だけは、生身の自分なのだと実感できる。以前は煩わしいばかりだった月経も、今では不定期なそれが待ち遠しい。それが済んでからの数日間は、直に男と接することができるのだから。
熱く溶け合った互いの身体をむさぼるように望んで乞うて。共に果ててはまた男の腕にすがりつき、幾度となく高ぶり追いつめられて。
自分の名と共に耳元に落とされた男の唇の感覚を最後に、少女は白くはじけた意識を手放した。
171 :
【棘】:2008/06/27(金) 01:24:32 ID:Jw/WP5hh
寝乱れたベッドの上で、少女が小さく身じろいだ。
金の髪を優しくなでる男が、わずかに眉根を寄せ少女を見つめている。それは行為の後にかすかに見せる男の後悔と自責の表情だ。
少女は情交の後のけだるさが残る面に、淡い笑みを浮かべた。
それでいい。
甘い思い出なら、大切に心の奥底へしまわれて、時折宝物のように愛でられるだけだ。けれど苦い記憶ならば、深く脳裏に刻まれて、決して忘れ去られることはない。
永の年月を添い遂げることがかなわない我が身なら、自分は男の心を嘖む小さな棘になろう。
---- Ich Liebe dich, Herr Hirsch.----
愛しています。彼のために覚えた言葉で甘い毒を吹き込めて、少女は男の左胸にくちづけた。
<<Das Ende>>
これちょっと名作かも。トリエラらしさ抜群です!
173 :
【棘】:2008/06/27(金) 06:51:46 ID:QME6fZjn
174 :
【棘】:2008/06/27(金) 23:36:41 ID:j+Bf11If
本誌を買いました。
読んだ後なら書けませんでした。
やっぱり根性で書き上げといて良かった〜
公社の十日物語さん、続きお待ちしておりますw
お仕事お忙しいのかな。
夏バテしない様に気を付けてくださいね〜〜
>>157 具体的にリクエストしてよろしいんでしょうかww
ではでは、トリエラのカラダでドイツワインのトリエラーを視淫・・・もとい
試飲させていただけないでしょうかww ワカメ酒ワカメ酒ww
冷や酒を口に含んでおしゃぶりすると、始めひやっと、
後からカーッと熱くなるんだとかw
トリエラーは貴腐ワインだそうなので、きっと甘かろうと。
それならごっくん嫌いのトリエラも美味しく飲んでくれるよねww
責めてるつもりが上から下から粘膜吸収で酔っぱらって
てろてろになっちゃうツンデレちゃんの姿が見てみたいのですがww
お願いいたします〜〜ハアハア…
いやでも、書き手さんの書きたいものを書いていただくのが一番なので、
おいらの戯言はさらっと読み流して、どうぞお心の赴くままにw
お待ちしております〜〜ww
177 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 08:13:58 ID:AoRVxMKR
保守上げ
人おらんもんね…
俺はROMってるだけだけど、こんだけ反応薄いと書く人もモチベーション
保てんだろうなぁと想像できる。
おらんね……
けどガンスリ全体に寂れてね?
180 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 01:00:18 ID:Dgwtm6rA
自分もほとんどROMだけです。
レス書くのすごく苦手。
おお、ご新規さんが着たw
183 :
【甘い罠】:2008/07/27(日) 21:46:03 ID:fvQlwLqq
さくら板で投下したのは前半省略してたので、
保守がてら完全版をこっちにも投下してみます〜。
184 :
【甘い罠】:2008/07/27(日) 21:47:32 ID:fvQlwLqq
【甘い罠】
ヘンリエッタがハンディミキサーを買ってもらったと言うので、今日はクラエス先生の料理教室が開催されることとなった。本日のメニューは大雑把に作る程美味しいと言われるスコーンに、付け合わせのホイップクリームと苺ジャムである。
スコーンをオーブンで焼き上げる間に、早速ヘンリエッタが真新しい電動泡立て器の威力を試し始める。そんな少女たちの楽しげな笑い声が響く調理場を一人の男が覗き込み、声をかけた。
「トリエラはいるかな?」
「あ、ヒルシャーさん」
「! ヘンリエッタ!」
不用意に手元の調理器具を持ち上げたヘンリエッタの行動に、とっさにトリエラは自分の担当官の前に立ちふさがった。
高速で回転する泡立て器に撥ね飛ばされた生クリームが少女の顔面に直撃する。
「トリエラ?! ごめんなさい!」
「……う〜甘い…。ヘンリエッタ、駄目じゃないか気を付けなくちゃ」
「ごめん……」
「いいよ、今度から気を付けて。----ヒルシャーさん、汚れませんでしたか?」
「ああ、僕は大丈夫だ。君は……」
少女の無事を確認しかけて、何故かヒルシャーは絶句した。振り返って不信気に眉を寄せる少女の褐色の肌に、泡立ち始めた重く白い液体がゆっくりと流れ落ちてゆく。
185 :
【甘い罠】:2008/07/27(日) 21:48:26 ID:fvQlwLqq
「ヒルシャーさん?」
「……急な出張になったので、明日の僕の講義は休講になる。各自ジャンさんの指示に従うように。以上だ」
「あ、はい。分かりました」
どこか泳いだような視線で用件を伝えると、それじゃあ、と妙にギクシャクした動きで男は調理場を出ていった。ひょこっとドアの外に顔を出してそれを見送ったリコが、不思議そうに声を上げる。
「あれ、ヒルシャーさん、どうしたんだろう。お腹でも痛いのかな? 前屈みで歩いてるよ」
「…………さあ。何だろうね」
なにかイヤな想像に思い当たってトリエラはどんよりと視線を据わらせた。
「どうしたんだろう。お見舞いに、ヒルシャーさんにもスコーン持っていってあげる? トリエラ」
「……腹が痛いんなら放っておけばいいわよ」
心配そうにそう提案するヘンリエッタの言葉に、トリエラはぶっきらぼうに答える。そんな同室者の反応にクラエスは同意の一言。
「そうね。出張中のおかずは提供したみたいだから、他はいいんじゃないの?」
「クラエス!」
……その頃、角を曲がった廊下の隅では、不覚にも立ち上がってしまったために立ち上がれなくなったヒルシャーの姿があった。
《だす えんで》
おーっ期待してます、こういうの好物
みんな大人しいね…
いいねぇ。
重く鬱になるようなヘビーな世界だから
甘い物語はココロが軽くなり助かるよ。
今月号みたら、ガンスリもついに終わりに向けて走り出した感じだな。
後1年以内、だろうか。
俺の知識はアンジェが死んだところで終わってる
もうね もう うああうhふぃおぐhxどいぐんcltfg
>>163 >>175-176 2ヶ月ぶりに帰ってきた…
レスくれていたのに、答えられなくてごめん。
かなり遠いところへ行っていたんだ。
俺の仕事、世の中の歪みがモロ影響する…
金はあっても独り。心が飢えてしまう。それでも、働けるだけましか…
同僚には、心が壊れて逝ってしまった者がたくさんいるよ。
正義を行う日本人は、どこへ行ったんだろうな。
なあ、みんなは、自分の正義を信じているかい?
それとも、自分が悪であることに耐えて生きているのか?
明日から十日間の休みだ。少しは、ここに書き込めるかな。
愚痴を聞いてくれて、アリガトな。
>>190 お疲れ。
正義の定義は難しいやね。
五共和国派も公社側もそれぞれ正義を持っているし。
俺も自分の正義を信じているが、それは他の人にとっては目障りなモノかもしれん。
あと興味がないかもしれないが、エロじゃないのもあったら
CCサクラ板の方のスレにも書き込んでおくれ。
あっちもここほどではないが過疎ってる。
リコは、エマヌエーラが、自分に見せるために、
わざと「お膳立て」をしていることに気がついていた。
初な少女には理解できない男の滑稽さと女の貪欲さを
リコに見せておく必要があると、エマヌエーラは考えていた。
「気に入らんな。
今日は、俺がゲストで、お前がホスト側だと思ったが?」
「ふーんっ、私のモノは、飲みたくないと言うわけ?
あなた、知らないでしょうから、言っておくけど、私ね、
自分の体臭や体液の味をあなた好みに合わせるために、
食生活や香水や入浴剤まで変えてるのよ。
ここに口づけてみれば、わかってくれると思うけどなぁ…。
見て!この肢体。
あなたに抱いてもらうためだけに、
体型の維持、体力の向上、栄養管理、服装、化粧、礼儀作法や言葉遣い…
どれほどの努力をして、今の私を保っていると思う?」
エマヌエーラは、M字開脚で女の局部を見せつけて、ジャンを誘う。
キラキラとしたたる液体で濡れているのが、リコには見えた。
エマヌエーラの陰毛は、丁寧に美しく化粧されており、
本能的に、性器への視線誘導を考えた美しさがあった。
ジャンは、それを一瞥し、無視するかのようにベッドのそばの椅子に座る。
「当然だ。俺を満足させることだけが、今のお前の仕事なんだからな。
日頃の努力もその内だ。」
「そう…おいしいと思うけどなぁ…。
ここのオレンジの香り…女性器って酸味があるの…
甘酸っぱい味のワイン、あなたのお気に入りでしょ?」
「お前の体液がワインよりうまいとは思えんが…」
ジャンは、ようやく、ベッドにいるエマヌエーラの股間にゆっくりと顔を近づけていった…。
「…って感じでね、ジャンさん、エマヌエーラさんのアソコを舐めはじめたの!
そんなことするのって、想像できなかったから、ドキドキしたよ!
いつか、わたしのもあんな風に舐めてくれたらなぁって、思っちゃった!」(リコ)
リコの無邪気な猥談に、聞いてた一同の喉がゴクリと鳴った。
あの鉄拳制裁男ジャンが、
娼婦の局部を舐めるというあまりにも滑稽で無防備な姿を
一同みんなが想像できなかったからだ。
そんな貴重なシーンをライブで観察できたリコが羨ましく思えた。
「そ、それで、ジャンさん、飲んだわけ?その人のを…」
「うん、多分、飲んでいたんだと思う。
始めは、ジャンさんが上向きで、股間に頭を挟み込む感じだったけど、
次第に、エマヌエーラさんが、顔の上に馬乗りになってったの。」
「うわぁ、それって息できないんじゃない?」
「うん、わたしもちょっと心配したけど、ちゃんと息継ぎできるように、
エマヌエーラさんが、膝立ちになって、
自分の体重をジャンさんの顔にかけないようにしてたみたい。
ジャンさんの舌の動きがぴちゃぴちゃって聞こえてきたから、結構、濡れてた感じ。」
「それにしても、その女性…かなりの手練れね。あのジャンさんが…」
「ジャンさんに限らず、ベッドの上では、男って本能的になるもんじゃないの?
ヒルシャーさんだって、いつもは紳士だけど、ベッドの上では結構無理矢理私の中に入ってくるわよ。」
「あらっ、お珍しい!あなたが担当官とののろけを話すなんてね。
リコの話にインスパイアされたのかしら?」
「べっつにぃー、中年男っておろかだって言いたかっただけよ!」
「ねえねえ、リコはさぁ、ジャンさんがHなことしてるの見て、ショックじゃなかった?」
「うん、男の人が、女の人の躰を求めることは、ジャンさんから習っていたから…」
「えっ!あなた、いつからジャンさんと性的な関係をもってたの?」
「性的って?」
「キスとか、フェラとか、ペッティングとかのことよ!」
「ええと、初めてリコって名前を呼ばれたときに、みんなも裸だったでしょ?
そのときに、ジャンさんの躰を全部舐めさせてもらったの…
だから、出会ったときからだよ。みんなは違うの?」
”どひゃぁあああああああああああああああああああああああああ”(3人の心の声)
”なんたるドスケベ!義体が主を認識する神聖な場で行為に及ぶとは…”(クラエス)
”やはり、男は狼ね。私たちの条件付けを最大に利用して犯すとは…”(トリエラ)
”いいなぁ、私よりずっと先に、女になってたんだね。羨ましい…”(ヘンリエッタ)
「それでね、ジャンさんは、
エマヌエーラさんをあっという間にオーガズムへ導いてやったの。
それが、もうすごくいい感じなんだ。
エマヌエーラさんの顔が歪んで、叫び声も上げるし、躰がよじれて、
完全に冷静さを失ってて…あれってどこかへいっちゃってる感じなんだよね。
それで、そのあとは…」
エマヌエーラは、股間の下のジャンを見下ろしながら、
この雄々しき男のすごさを改めて思い知った。
自分が主導権を握ろうとしても、この男から譲ってもらえないのだ。
自分は、SEXのプロフェッショナルなのに、どうして、彼に勝てないのだろう?
不覚にも興奮の絶頂に追い込まれ、リコに見せてやるはずだった男の愚かさが、
ちっとも現れてこない。
バルトリン腺液で、びしょびしょに濡れた自分の局部が、
彼の舌のテクニックでひくひくと悦びに震えている。
エマヌエーラは、作戦変更を余儀なくされた。
「ねえ、ジャン。あなたって、どれくらい出せる?」
「出すのは、俺の身体の問題だが、出させるのは、お前の問題だと思っている。」
「だからぁ、あなたはもう出したくない?それとも、出せない?」
「俺はお前と朝まで過ごせれば、文句はない。
出したければ、出すし、出せなかったお前を責めるつもりもない。」
「素直じゃないなぁ。
あなたって、どうして、相手に好かれようとする努力をしないのかしら?
私と遊ぶの、退屈?それとも暇つぶし?
少しは、私に気を許してくれると、こちらもやりがいがあるんだけどなぁ。」
話ながら、ジャンのペニスを愛撫し続けるエマヌエーラの右手が、
勃起の状態を確かめていた。
ちゃんと自分に反応している…自分に魅力がないわけではない。
彼のレベルが高すぎるのだ。自分と同格の技能を持つ男…。
「俺がお前を選んだのは、プロの仕事をするからだ。
お前の年齢で、その技術を持つ者を俺は知らない。
仮に、それ以上の技術を持つ者がいれば、契約を解除する。
ただ、今のお前の技術には、満足している。」
「んもうっ!ジャン、あなたってどうしてそんなにたくましいの?
わたしがこんなにもあなたを思ってるのに!あなたって、クールすぎよ!」
「毎度のことながら、お前は、よく謳うな。俺をそんなに呼んで、燃えるのか?」
「んもうっ!燃えさせられたのよ!
ああっ、ジャン。お願い、私がんばるから、また飲ませて…
あなたの命のエキス。我慢できないの。」
「2発目は、お前の中に出すつもりだ…できるな?」
「もちろんよ、お腹にも頂戴。でも、そのあとは、わたしのものでしょ?
全部舐めちゃうんだから!」
エマヌエーラは、騎乗位のまま、ジャンの勃起したペニスを自分のヴァギナに収めた。
キター!!
GJ!!!
>>184-185 心が洗われる…
こういう清らかなエロが書ける人って,きっと心が美しいんだと思う。
ヒルシャーとトリエラの本編もいよいよ熱くなってきたね。
トリエラがヒルシャーを押し倒す日も近い
197 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 00:22:54 ID:sTZ3MTYB
ガガガ
198 :
名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 01:56:39 ID:ox1KcZQJ
ほしゅ
今回のアクセス規制は長かった・・・
>>190 公社の十日物語さん、
お疲れさまです! おかえりなさいませw
お待ちしておりました〜〜ww
レス遅くて申し訳ない。
専ブラ入れてないのでアクセス規制がかかると
レスが書き込めないんだよう。
そしてGJ!
鉄拳制裁男w なんて的確な表現w
お初話を聞いた三者三様の反応が楽しいww
201 :
【甘い罠】:2008/09/06(土) 00:04:27 ID:/pa7y6Av
>>186 >>187 >>196 ありがとうございますw
でもおいらに書けるのはせいぜい15禁だよ〜〜?
中二回路搭載の野暮天ドイツ人のSSくらいしか書けませんが、
こんなんでよろしければご笑覧下さいませw
CCさくら板に投下したのをちょこっと改変とプラスα。
なんだか下世話なことになってますw
この後に《縁起物》と《射的》の話が続くけど、エロくないのでそっちは省略。
202 :
【縁日】:2008/09/06(土) 00:05:49 ID:mqNZyg0Q
【縁日】pink板バージョン
昼「トリエラ、今日はそこの広場で、日本の『縁日』というフェスタを再現した
催しものがあるそうだ。行ってみるか?」
鳥「は? ……まあ、担当官が行くのならお付き合いしますよ」
《屋台》
昼「色々と食べ物の屋台が出ているな。トリエラ、何が食べたい?」
鳥「そうですね……じゃあ、あのフランクフルトを」
昼「! ト、トリエラ。あれは女の子が衆人環視の前で食べるようなものじゃない。
やめておきなさい」
鳥「? そうなんですか?(皆食べてるけどなあ)
それじゃあチョコバナナにします」
昼「!! いやっ、それもやめておいた方が……」
鳥「?? いかにも女子供向けの食べ物じゃないですか」
昼「い、いや。やはりレディとして、人前であれはやめておくべきだと思うぞ」
鳥「それなら車内に持ち込んで、あなたと二人で食べれば良いんですね?」
昼「!!! ちょ、いや、それはそれでイロイロとその……っっ」
鳥「…………な・に・を・考えているんですか? ヒルシャーさん!」
昼「いや! 別に深い意味はない…ような…あるような……いやその!
僕がどうこうという問題ではなく、あくまでも一般論としてだな……っ」
鳥「もう! いい大人がそんな事でうろたえないで下さいよ。(中学生かあなたは)
一体、どれだったら良いんですか」
昼「ええと、そうだな……。お好み焼きとか、焼きそばとか、イカ焼き----はマズイか。
……あー、じゃがバターなんか美味しそうじゃないか?」
鳥「じゃあ、それでいいです。
(女の子にそーゆーヘヴィな物を薦めるかあ? まあ私の体は太らないから
いいけど……。ホント、野暮なんだから)」
203 :
【縁日】:2008/09/06(土) 00:07:37 ID:mqNZyg0Q
<<ゲーム>>
昼「色々なゲームもあるんだな」
鳥「そうですね。金魚すくいにヨーヨー釣り、射的、スピードくじ……
景品が持ち帰れる物が多いようですね」
昼「どれかやってみるか?」
鳥「そうですねえ……。ヨーヨーは風船を買っていけば作れるし、金魚は水槽や
エアーポンプをそろえなきゃならないし……あ、銭亀くらいなら飼えるかな?
じゃ、”かめすくい”にします」
昼「か、亀?! いや! トリエラ、ダメだ、やめなさいっ。
女の子が部屋で亀を飼うなんてそんなはしたない……っ」
鳥「はあぁ?(まーた何か変なスイッチが入ったな…)
ヒルシャーさん? な〜に〜が〜”はしたない”んですかあ?
(←ちょっと意地悪な気分になっている)」
昼「い、いや、その(←うろたえまくり)」
鳥「ただの爬虫類ですよお? 生き物の飼育は情操教育に有効なんでしょお?」
昼「そ、それはそうだが……。いや、とにかく!
今日の所は生き物はやめておきなさい。飼育するのなら、
きちんと然るべき準備を整えてからだよ。それが飼い主の義務だ」
鳥「はーい。
(もう! こんなので一々反応するくらいなら、
縁日に来るよりホテルか自宅に連れ込めばいいじゃない!
ここんとこちょっとご無沙汰なんだから……)」
で、結局その日はどこにも寄り道せずに公社に帰ったとさ。
<< だす えんで >>
>>200 お礼が遅くなり申し訳ない…最近、疲れていてね。
読者置き去りで、申し訳ないけど、定期的に書くのは不可能な状態です。
それでも、ガンスリ好きなので、このシリーズだけは、何とか完成させたいです。
>>202-203 おもしろいですね。こういうあったかい話も書いてみたいな。
エロい話でないと書くパワーがでなくって。
たしか、こういう話が、いっぱいあったサイトがあったな。
公社の日常をテーマにしたショートストーリー。
いつか挑戦してみよう。
それでは、再開です。
リコは、まるでテレビドラマのシーンを回想するかのように、
淡々とわいせつなシーンを表現していった。
リコが、ジャンの道具として、あるいは、
妹として彼の望む最高のパートナーに育てられていることは、
義体たちみんなが知っていることだった。
しかし、最高の女に育てるために存在した別の指導教官がいたことは、
予想外だった。
考えてみれば、担当官の命令に従順なだけでは、
自立心を育てることは難しい。
自分たち義体が行動するとき、
義体にはどうしても条件付けによる思考の偏り
(いかなる状況下においても主の生命を守り、作戦を完遂せよ)が生じ、
ただ一つのベストな命令行動には慣れていても、
状況をふまえた上でのベターな選択肢から選ぶという行動に慣れていない。
狙撃対象者の命を奪う命令を主が決めてくれた方が、
義体に負担がかからない。
なぜなら、”命令なのでやりました”と考えることで、
”自分は悪くないのだ”とすり替えられ、
自ら考えて行動する思考を止めてしまうからである。
ジャンは、リコに自立心を育てるために、自分で指導できない分野には、
その道のプロの指導者を選んでつけていたということになるのだ。
だとすると、リコは、おそらくは、全義体のうちで最も英才教育を積んだ義体なのかもしれない。
”私たちが教わっていないことをリコだけが知っている可能性がある?!”
「コホンっ、ねえ、リコ。それで、エマヌエーラさんとの会話はおしまいなの?」
トリエラが、興味津々で尋ねる。
歴史や語学に関しては、自信があったが、女としてのベッドテクニックに、
リコの方が詳しいのではないか?
クラエスからの速習モジュールにインプットされていない情報を
リコが持っているのならば聞いてみたいという思いだった。
「えっとね、ジャンさんは、エマさんの身体に2回ぐらい射精した後、
そのまま眠ってしまったの。
それで、エマさんが、シャワーを浴びに、バスルームへ移動したから、私も別ルートで、
クローゼットの裏の隠し通路からバスルームの方へ行ったの。
バスルームの鏡が、マジックミラーになっていて内側から監視できるようになっていたし、
壁面パネルをずらすと、バスルームにも侵入できるの。
わたしね、もう少し、エマさんとお話したかったから、
寝ているジャンさんを監視するよりもそうした方がイイと思ったの。」
「バスルームでは、彼女とどんな話を?」(トリエラ)
「ここからの話って、あんまりエロくないよ。」(リコ)
「リコってさぁ、エロくない話の方が、むしろエロい感じがするよ。」(ヘンリエッタ)
「詳しく聞きたいわね。」(クラエス)
「それじゃあ、続けるね…。」
「リコさん、いい?
ベッドの上で最も大切なことは、相手の望むことを察する心よ。」
「察する心…洞察力のことですか?」
「そう、観察し、経験情報と照合し、共通性を見いだし、
相手の行動原理を理解するということね。
ちょっと、子どもには難しいかな?
大人の男の行動ってのは、単純なようで複雑なのよ。
ねえ、あなたって、彼とキスぐらいしてるでしょう?」
「…はい、してます。」
「キスするときのあなたの唇が接触するべき、彼の身体の部位はどこかしら?」
「えっと、くちびる?」
「そう、それも重要な部位ね。
でも、一番最初にそこをねらうのは、素人。
プロは、相手を満足させなければならない…では、どうするか?
それは、相手の望むことを相手の予想を裏切って実現させるということ。
矛盾してると思うでしょ?でも、これが大切なの。
男性は女性と違って、快感をあまり長く持続できないの。
だから、男性は、即物的に、回数を重ねることを重視し、質を軽視する傾向が強いの。
そこに、相手が当然、唇へキスしてくると予想しているときに、
違うところにキスされると、男はじれるわけ!
早くモノにしたい!そこではなくて、もっと快感の部位へこいっ!て感じかしら。
ねらいは、ひげの生え際よ。
ここは、男性ホルモンが毛穴から分泌してくるところでもあるの。
特に、射精をしたその日は、ここが匂ってくるものよ。
ここを舌で丁寧に舐めとれば、こっちも興奮してくるし、男性側もじらされて喜ぶものなの。」
「えっと、唇ではなく、おひげの生え際をねらうんですね?」
「まあ、そう覚えていてもイイけど。」
「勉強になります。エマヌエーラさん!」
「そう?まあ、彼の目的がいまいちよくわからないけど、
あなたが、男性の生理や心理に詳しくなっておくことが必要みたいだから、話してるんだけどね。
ああ、それと、私のことは、エマでいいわよ?」
「はい、エマさん。私のこともリコってお呼びください。」
「うれしいわ。他に聞きたいことってある?」
「えっと、男の人は、どうしてあんなに射精したがるんでしょうか?」
「あはっ、おかしい子ね。なあに?射精が不思議?」
「だって、射精した後のジャンさんの動きが急に鈍くなって、
射精する前よりもエマさんのことをあんまり愛していないみたいになるから、
男の人って、射精するためにSEXをしてるのかなって。」
「ああ、質問の意味がわかったわ。男って、SEX=射精って感じだものね。」
エマヌエーラは、浴槽の縁に顎を置いて、リコの眼をのぞき込んだ。
母親が娘に男のなんたるかを語ることがあるとしたら、こんな感じなのかもしれない。
「リコ、SEXの目的は何かわかる?」
「えっと、射精させること?」
「ちがうわ!
それは、手段よ。
私が尋ねているのは、目的…
何を狙ってあなたは、男性と性の関係をもとうとするのかってこと。
射精さえさせれば、何も望むモノがないわけではないでしょ?
ジャンがあなたに期待していることを聞いてるのよ?」
「あっ!はい、ご質問の意図が、わかりました。
その…目的は、ジャンさんを喜ばせることです!」
「そう、それが答えよ。
その目的達成のための手段が、SEXなわけ。
そこで、目的達成に的確な手段かどうかを確かめるために、
私たちプロは、常に目的意識を忘れないの。
彼は、何を望んでいるのか?って。
若い素人がSEXをするとき、
目的が男性の容姿や肉体美とか金銭の見返りに偏りがちになるわ。
それでは、どんなすばらしい手段を用いても、
相手を満足させられはしないの。
相手を想う、労る、敬うといった敬愛と信頼を忘れて、手段を行使してもダメ。
わかる?」
「ハイッ!仰るとおりです。
同じことをジャンさんが言ってました。
私は、手段なんだって。
そして、目的は、ジャンさんが教えてくれるんです。
だから、私とジャンさんは、フラテッロなんだって。」
エマヌエーラは、この時初めて、リコとジャンとの関係が、
単なる上司と部下ではないことに気がついたようだった。
「そう…あなたと彼は、そういう絆だったのね…。」
公社の十日物語さん、おかえりなさいませw
お疲れさまです!
無理せず書ける時に書いて投下して下さい〜〜
お待ちしておりますw
>>205 おお、プロのおしごとw
英才教育されてるリコw最強っすねw
>>204 ありがとうございますw
逆にハードなエロって書けないもんで、スレの趣旨にそぐわなくてスミマセン。
たま〜に、まれ〜にしかエロ神様は降臨して下さらないんですが、
めでたくゆるいエロ神様がおいでになった時にはこっちに投下させていただきます。
>公社の日常をテーマにしたショートストーリー
見てみたいっすねw
気が向いたらぜひw お待ちしてますww
210 :
名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 20:38:26 ID:/PrZLBbV
大分下がってきたからあげとく。
211 :
【睦言】:2008/10/05(日) 20:39:23 ID:/PrZLBbV
保守がてら、ゆるエロ鳥昼SS投下します。
ツンデレなりにいちゃいちゃしてみた。
212 :
【睦言】:2008/10/05(日) 20:43:16 ID:/PrZLBbV
【睦言】
『毎度の事ながら簡単に信じますね…』
『当然だ。僕はいわゆる「元警官」。この身分証は「偽造された本物」。これはもう99%本物の警官だよ』
『ですが…私は何から何まで偽物ですね』
『はっはっは。じゃあトリエラにも警官IDを作ろうか。君の器量だ、うまく化けられるさ』
『またそんな冗談を…』
『警官にしては小柄だけど、髪をおろしてサングラスをかければいい。あとは胸につめ物がいるか…。とにかく、堂々としてれば何も言われないさ』
『はあ……』
ローマ市内での情報収集を終え、二人は車に乗り込んだ。時計を確認した男はちらりと助手席の少女を見やる。
「トリエラ」
「はい」
「寮の夕食まではまだ時間があるだろう。……僕の部屋に寄っていくか?」
一瞬ぴくんと少女の肩がふるえ、だがいつもの冷静な声が答える。
「----担当官のお好きなように」
「……そうか」
任務の中で危険に際した時とは違う、わずかな緊張感が二人の間を漂う。少女は無言でダッシュボードに押し込んであったベレー帽を取り出した。男の愛車がなめらかに走り出す。
10分ほど市街地を走り閑静な住宅街にあるアパルトマンに車は停まった。駐車場で車から降りたサングラスにスーツ姿の少女は金のふたつ髪をまとめて帽子の中に収め、身体の年齢よりもずっと大人びて見える。
否、髪形だけがその要因ではないだろう。運転席から降りた男に付き従って彼の部屋へと向かうトリエラは、少女ではなく女の香りをまとう。
その存在自体が機密であり実験サンプルである義体は、常に公社の監視下に置かれている。おそらくは寮の自室ですら監視カメラが備え付けられているだろう。そして公社の外に出れば担当官がその監視の任を負う。
だから公社を離れヒルシャーの自宅を訪れた時にだけ、トリエラはそんな艶めいた表情を見せる。----それは二人だけの密やかな時間のはじまりだ。
扉を開いて少女を招き入れ後ろ手に閉めた入り口の鍵がかちりと閉まる。
男より一歩だけ部屋の奥へ進んだ少女が帽子を脱ぎ去れば、隠されていた金糸がぱさりと細い背中にこぼれ落ちた。
誘われるようにその華奢な身体に腕を伸ばし後ろから少女を抱きしめた男は、促すようにその名を呼んだ。
「----トリエラ?」
ほんのりと頬に朱をさした少女が抱きしめられたまま顔を上向けた。男の唇が重なる。
213 :
【睦言】:2008/10/05(日) 20:44:23 ID:/PrZLBbV
ゆっくりとついばむような口づけを繰り返しながら時折舌先で少女の唇をかすめれば、ためらいがちにのぞき出した少女の舌がそれに応じ、互いを探り合いながら二人は次第に深く口づけを交わしてゆく。
スーツの襟元から滑り込んだ男の大きな手が少女の薄い胸に触れ、すくい上げるようにしてなだらかなその形をなぞった。
「あ……」
息継ぎの合間に少女の甘いため息がこぼれる。
「可愛いな……」
ほほえんで睦言をささやいた、次の瞬間。
------きゅううううううっっ!!
男の右手の甲が思い切りつねり上げられた。
「トリエラっ!?」
甘い気分は一瞬にして吹き飛んで、さすがにとがめる口調で男は少女の名を呼ぶ。だが対する少女の口調は男の3倍も不機嫌だ。
「……別に、無い胸に無理して構って下さらなくても結構です」
「トリエラ??」
怒っている。あきらかに怒っている。だが一体何が理由で少女がいきなり怒り出したのか、男にはさっぱり分からない。
「あなただって本当は、”詰め物”が必要なこんな”子供の”胸より、さわり甲斐のある豊かな大人の胸の方がお好きなんでしょう?」
以前モンタルチーノで男が口にしたド失言を、トリエラはしつこく覚えていた。
”可愛い”と言われて”子供だ”と連想するのはいささか発想が飛躍していると言えなくもないが、ただでさえ、何年経っても成長しないこの身体は彼女にとってコンプレックスなのだ。まあそれも致し方ないことだろう。
214 :
【睦言】:2008/10/05(日) 20:45:27 ID:/PrZLBbV
だが、言った当初でさえそれが失言だったことにすら気付いていなかったヒルシャーが、今更原因に思い当たるはずがない。
「何を怒っているんだ、トリエラ」
ヒリヒリと痛む右手を振りながら困惑の表情で男が問いかける。
「知りません!」
ぺしりとその手を振り払ってぷいっと横を向く少女。乙女心の機微にはとんと疎いドイツ人は、すねまくっているパートナーをどうなだめたらいいのか見当も付かない。かろうじて分かるのはどうやら自分が原因であるらしいということくらいだ。
だから男は自分が思い付く唯一の対応策を採った。
もう一度両腕の中に小柄な身体をすっぽりと包み込んで、実直に許しを乞う。
「僕が悪かったのなら謝るから……。せめて抱きしめさせてくれないか----?」
背中に感じる男の体温と、情深いその声音。
私が何を怒っているのかなんて、これっぽっちも分かっていないくせに。
「………ずるいですよ、ヒルシャーさん」
そんな風に言われたら、許さないわけにいかないじゃない。
ホントにずるい。そう呟きながら男の方に向き直り、少女は朴念仁な恋人にキスをした。
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つるぺた最高!ヒャッホイ!
GJ!「抱きしめさせてくれないか…」のセリフは赤面モノだな
>>215 >>216 ありがとうございますw
”生徒に手を出すヒルシャー先生”とか落書きしてたらこんな話にw
この人、野暮で鈍感な割に結構ロマンチストなんじゃないかとww
218 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 21:28:06 ID:L8FACfWY
あげ
219 :
【煙】:2008/11/30(日) 21:39:03 ID:kOuoXBX7
久々に小話を投下。鳥昼でピロートーク。
流星雨観測の時に煙草をくわえるヒルシャーさんの姿に驚いた。
なんとなく煙草は吸わない人だと思ってたからなあ。
……でもそれ以来一度も吸ってねえけどな……
職場で資料を整理しながらこんな話を考えていたり。
いや仕事しようよ自分。
アクセス規制に巻き込まれてるので携帯から投下。細切れでスマソ。
220 :
【煙】:2008/11/30(日) 23:08:56 ID:kOuoXBX7
【煙】
「煙草は吸わないんですか?」
快楽の余韻と充足感がたゆたう腕の中で、少女が問いかけた。
褐色の細い項をくすぐるように撫でていた男は、少女の唐突な問いに、うん?と聞き返す。
「男の人って、事の後は煙草を吸いたくなるものなんでしょう?」
「君はどこでそんなことを聞いてくるんだ」
男は笑いながら答えた。
「確かに煙草が欲しくはなるがね。だが君の前では吸わないと決めている」
「伏流煙、ですか? でも、受動喫煙は健康に害を及ぼさないと言うデータもあるじゃありませんか」
「ああ、中にはそういう研究結果も出ているな」
ほの暗い寝台の上で交わされる会話は、寝物語にしては随分と堅苦しい。
長い金の髪に指を絡めながら男は記憶を確認するように視線を巡らす。
「欧州7カ国で80年代後半から7年かけて行われた調査だ。
肺ガンの患者と健常者を対象にして、”喫煙者と同居している場合の肺ガンの発病率”を調べたもので、統計学的に『喫煙者と同居しても、肺ガンになる可能性は高まらない』と言う結果が出たんだが……。
WHOがデータを隠蔽していたといって、ひと頃騒ぎになった研究だな」
221 :
【煙】:2008/12/01(月) 00:26:55 ID:eSeWcJeu
そこで一つ言葉を区切り、だが座学を担当する担当官は再び無粋な話題を続ける。
「----ただそれは肺ガンの発生率に関する調査だけの話だ。
『受動喫煙は健康に害を及ぼす』というデータは、それ以上に調査も研究結果も出ているだろう?
だからこそ世界的に禁煙、分煙の考えが広まっているんだ。ひとつのデータだけでは『無害である』という証明にはならないな」
そう生真面目に説明する男の口調は講義を行う教師のそれだ。少女はくすりと笑う。
「喫煙者には住みにくい世の中ですね」
「そうだな」
222 :
【煙】:2008/12/01(月) 00:38:49 ID:eSeWcJeu
もっとも、それが分かっていてもジョゼさんのようにきっぱりと煙草を止められない辺り、僕の意志が弱いということなんだろう。そう自嘲する男に少女は言う。
「でも私は、煙草の香りは嫌いじゃありませんよ」
男は必ず、少女から離れた場所で煙草を取り出す。
無論それは少女の健康を気遣っての行動だ。だから少女は男の燻らす紫煙の香りを直接かいだことはない。
だが抱きしめられた時にかすかに香るそれは、いつも少女を心地よく酔わせる。
男の広い胸に頬を寄せ、少女は囁いた。
「煙草は----あなたのキスの味ですから」
艶めかしく微笑んだ少女の台詞に一瞬言葉を失い、まったく、と男は苦笑する。
「……君は一体、どこでそんな殺し文句を覚えてくるんだ」
華奢な顎を上向かせて熱い口づけを交わすと、男はもう一度その身体を組み敷いた。
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>>219 ガンスリ読み始めて5年程経ったけど、ヒルシャーがタバコ咥えてるの全く気付かなかったよ。
喫煙の有害性を認めて禁煙運動を始めたのは確かナチスドイツが最初だよね。チョビ髭の伍長が大のタバコ嫌いだった。
それまでタバコは疲労を緩和する薬と考えられていて、兵士に配られる携帯食料にもタバコとマッチが付属していたとか。
そんな話はともかく投下ご苦労様でした。
>>223 レスありがとうございましたw
ヒルシャーの喫煙姿はあのちっさいひとコマだけでしたね。
禁煙運動は髭がらみだったんですか。それは知らなんだ。
ドイツ発祥だというのは聞いたことがありましたが。いやいや勉強になりましたw