ポケモン系のエロパロSSスレです。皆で楽しくマターリ行きましょう。
前スレ
ポケモン その10カインのい10をはく
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1183106767/ ※諸注意
・人×人もしくは人×ポケモン専用スレです
・ポケモン同士及び801は、各専用スレ/他板がありますのでそちらへどうぞ
・題材は基本的に職人さんの自由です(陵辱/強姦/獣姦おk)
・荒らし&アンチへの反応は無用&スルー
・ポケモン板の話題を持ち込まない
・ここの話題を他板に持ち込むことも厳禁
※職人さんへのお願い
・台本形式(フグリ「おはよう」アレッド「よぉ、フグリ」)
は嫌われるので止めたほうがいいです
・投稿する際には、名前欄に扱うカプ名を記入し、
冒頭にどのようなシチュのエロなのかをお書き下さい
女体化/スカトロ/特定カップリング等が苦手な住人もいます
SSの特徴を示す言葉を入れ、苦手の人に対してそれらのNG化を促しましょう
※読者さんへのお願い
・SSを読んだ場合、感想を書くと喜ばれるかも
・作品叩きは荒れるので止めましょう
*苦手なカプ&シチュであってもSSに文句を言わず、
名前欄の語句をNGワードに設定してスルーしましょう*
・本人の許可なく投稿SSの続編及び改造は行わないでください
*SSは書いた職人さんの汗の結晶です…大切に扱ってください*
2 :
●:2007/11/09(金) 21:02:36 ID:Fekaw179
4 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 21:23:11 ID:H9IyCd/f
>>2 ちなみに保管庫は
→ENTER →その他のジャンル、シチュエーション系の部屋 →ポケモンの部屋
>1乙です
では早速、投下させていただきます
自分は前スレ>593で、RGの主人公×ロケット団♀を投下させて貰った者です
今回は、ポケモンコロシアムのネタを投下します。
内容は今回も「調教」表現が含まれ、以前よりも鬼畜度が高いです
苦手な人は回避してください。
暗い暗い、地下の街……アンダー
ゴロツキの町として名高いパイラタウンの地下に広がるその町は、「表」のパイラと比べ全てが暗く、深い……「裏」の町。
かつてこの町は、一人の女によって統治されていた。
しかしその女は一人の男によって倒され、町の統治権を失った。
女が所属していた組織も崩壊し、彼女はアンダーよりも更に深い底へと逃げ込んだ。
しかし……そこでもまた、彼女は男に敗れ去った。
もう逃げ場はない。行き着ける底は、もうありはしない。
しかし……心の闇は、まだその奥を、更なる深淵を、まだ知らない。
もっと奥……深く深く潜り込んだ先にある、地獄と……天国を。
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「いやぁ……ん、そこ、わぁ! んっ……きもち、い……」
「あぁあ、いっ……くうぅん……もっと、そこ……あぁん!」
意識が戻り始めたとき、女の耳に届いたのは……同姓二人が喘ぐ声だった。
ここが何処なのか見当つかないのは当然だが、どんな状況にあるのかも、女には全く理解できなかった。
うっすらと開かれ始める目蓋。霞む視界に映し出されたのは、椅子に座った一人の男と、その男の片足に一人ずつ女が座っている姿。
三人とも全裸だ。
視界がハッキリしてきたことで、男が座った女の乳房をこね回しながら自分を見ていることに、女は気づき始めた。
そしてその男が、誰なのかも……
「レ、レオ……」
「よお、やっと目覚めたか……ヴィーナス」
その男こそ、アンダーの統治者であった自分を追い込んだ張本人……ヴィーナスの心に怒りと恐れが去来する。
その感情故か、ヴィーナスは身じろいだ。が、思うように身体が動かない。
ジャラリと、頭上で鎖の音がする。ヴィーナスは自分の腕が片腕ずつ鎖に繋げられ、起ち膝の状態で吊されているのをこの時ようやく自覚した。
そして自分も裸にされていることも自覚し、今度は羞恥の感情が心を熱くさせる。
「ようやく捕まえたよ……ったく、地下鉄の時はまんまとしてやられたからなぁ。ま、お前が間抜けにも鍵を落としてくれたおかげで俺はあの……」
「わっ、私をどうするつもりよ……もう用はないでしょ!」
苛立ちが相手の言葉を塞ぐ叫びとなって口から飛び出す。
シャドーを壊滅した今、シャドーの幹部だった自分に用はないはず。ヴィーナスはそう思っていた。
しかし男の関心は、もはやシャドーなどという消え失せた組織には微塵もない。
あるのは、絶世の美女と自他共に認める、ヴィーナス本人への執着。
「つれないなぁ……どんな形であれ折角知り合えたんだ。もっと深い仲になりたいと思ってね」
深い仲だって? 反吐が出る。ヴィーナスは自分を拉致した張本人を睨みつけた。
そう……拉致されたのだ。ヴィーナスはおぼろげな記憶がハッキリしてきたことで、状況をより鮮明に理解し始めていた。
アンダーより地下にあるボトムコロシアム。そこでレオと三度目のポケモンバトルを行い……敗れ去った。
失意の中コロシアムを後にしようとしたところで……複数の男達に囲まれ……気付けばこの状況に起たされていた。
複数の男? ヴィーナスはそこで妙なことに気付いた。
この男に仲間がいたのか? 確か一人、男の側にずっと女が一人いたが……その女は、今男の膝の上で喘いでいる。
ではもう一人の女は誰だ? その女は……女と言うよりは少女。随分と幼い女の子だ。
そんな子供までが、男の膝上でまだふくらみかけたばかりの胸を撫で回され悦んでいる。
「ああ、この娘? シホっていう娘でね……可愛いだろ? 俺のことをヒーローだなんて言ってなついてくるからさ……こうして、可愛がってあげてるのさ」
ヴィーナスの視線が少女に向けられているのを感じてか、男は軽く経緯を話した。
純真だったろう少女の顔は、もはや淫らに歪みきっている。
「シホみたいな可愛い娘もいいけどさ……俺は、あんたみたいな大人の女性も結構好きだぜ」
口元を歪める男の表情に、ヴィーナスは背筋に悪寒を走らせる。
この状況で、これから自分がこの男に何をされようとしているのか……予測するのはあまりにも安易。気づけないほど、ヴィーナスは無知でも無垢でもなかった。
「ま、すぐに抱いてやっても良いんだけど……俺ってヒーローだからさ、ちゃんと「良い子」にご褒美をあげないといけないんだよね」
ご褒美という言葉が合図だったのか、ヒタヒタと冷たい床の上を歩く音がヴィーナスに近づいてきた。
「レオさん、本当に良いんですか?」
かなり若そうな男……男の子が、興奮気味に尋ねている。この子を含め……ヴィーナスの周りを、年端もいかぬ男が三人囲んでいる。
どうやらこの子供達が、自分を拉致した男達に違いない……今更それを知ったところで、ヴィーナスはどうすることも出来ないのだが。
「ああ、色々手伝ってくれたお礼さ。好きにして良いよ」
許可が下りたことにはしゃぐ子供達。小さな六つの手が、ヴィーナスの身体へ伸びていく。
「うわ、すげぇ……これがオッパイかぁ」
「やわらけぇ……うわー、すげぇよマジで!」
「お、俺……舐めちゃおうかな……」
女性に興味を持ち始めたばかりの、思春期の少年達。彼らに女性の扱いが判るわけはなく、ただ興味本位に、女をいじり始めるばかり。
それも少年らしく、もっとも興味あるであろう胸にばかり集中する。
ヴィーナスの大きな胸はもみくちゃにされるだけで、そこに性的な快楽などあるはずもない。
はずは無いのだが……
「んっ……くぅ……」
乱雑に扱われても、ずっと揉まれ続ければそれなりに身体は反応する。
それは確かだが、それにしてはあまりにも……ヴィーナスは声が漏れるのを嫌い、硬く口を閉ざす。それでも声……喘ぎ声が、僅かに漏れてしまう。
そしてその声は、少年達の発憤材料になる。
「へへ、感じてるぜコイツ」
「なんかすげぇ! すげぇよ」
「もっと聞かせてよ。なんか俺興奮してきちゃったよ」
更にいじられる胸。そして次第に手はあらゆる場所へと伸びていき、腰を、尻を、股を、乱暴に撫で回していく。
じっとりと汗をかき始めていた白い肌はつややかに、より美しく、妖しげに輝く。
「やっ……んっ、あっ! いや……ん……んっ!」
濡れた肌は少年達の手に馴染み、ただ撫でているだけなのに掌は吸い付くように肌に馴染み、動く度にヴィーナスの口から自然と声が漏れだしてしまう。
「気付いてると思うけど……その子達ともっと仲良くなれるためにさ、悪ぅいお姉さんを素直にしちゃうクリスを、色々塗りつけておいたから。気に入ったかい?」
女達を膝から下ろし、跪かせ、肉棒をしゃぶらせながら、男はかつては女神とまで呼ばれた女の痴態を見て悦んでいる。
「スレッド、お前も舐めて貰えよ」
自分が女達にさせていることを、男は少年に勧めた。
「でも……ボクの身長じゃお姉さんの口に届かないよ」
「バッカ、椅子使えばいいじゃん」
「そっか、じゃ持ってくるね」
少年が一人かけだし、椅子を持ってすぐさま戻ってきた。
女の前に椅子を置きその上に立った少年は、小さいながら立派に天へ向けそそり立った己の肉棒を女の口に近づける。
「ねえ、舐めてよ……」
言われて口を開くほど、ヴィーナスの精神はまだ衰弱していない。顔を背け、抵抗の意志を示している。
こんな時どうすれば良いのか、経験のない少年にその方法が判るはずもない。困った少年は男の方を振り返る。すると男は、軽く鼻をつまむ仕草をして見せた。
「じゃ俺がやってやるよ」
「ほらお姉さん、こっち向いて」
二人の少年に無理矢理顔を向けさせられ、鼻をつままれる。しばらくは抵抗したが、そう長く続くはずもなく、苦しげにとうとう口を開いた。
「今だ、入れちゃえ!」
「頭押さえててやるからさ」
「うん……えいっ!」
強引に小さな肉棒が口内に飛び込む。舐めるつもりはなくても舌はどうしても暴れてしまい、肉棒を刺激させてしまう。
「すごい……うわ、気持ちいいよこれ!」
少年が興奮し声を上げる。
「ふぐ……ん、チュ……ひは……チュク……」
頭を押さえつけられ肉棒をねじ入れられ、口からは自然と唾液が溢れてしまう。湿った音も漏れ出し、その音が更に少年達を興奮させた。
「よし、スレッド自分で持ってろよ」
「うん……なにするの?」
「こっちだよこっち……うわーすげぇ! 女の人ってこんな風になってんだ」
一人の少年がヴィーナスの後ろに回り込み、屈む。少年の目の前では、ぐっしょりと濡れた女の股間……淫唇がパクパクと蠢いていた。
「すげぇ……ここに入れるんだろ?」
少年は興味津々に、指で淫唇をなぞる。
「ふぃ!」
敏感になっている淫唇に触れられ、女は思わずビクンと身体を震わせる。
「感じてるんだよ。もっといじってやりな」
少女達の頭を撫で回しながら、男が命じる。少年はそれに従い、ただ闇雲に、指を動かした。
「ふぐ、んっ、ふぃ……ん、クチュ、んっ! んん! ほこ、がめ、ひは、ひっ! グチュ……んっ!」
「すげぇ……あ、これがクリトリスって奴かな……」
「ひぐぅ!」
クリトリスという言葉は知っていても、陰核がデリケートな場所とは知らない少年は、そこを強く突き出す。
「はめ、はめへ、ほこ、や……ん、んっ!」
「うわ、なんだ! きたね! こいつ漏らした!」
ビクビクと小刻みに震え出す女。淫唇からはまるで小便のように噴き出す潮。
しかし少年は女が潮を吹くなどとは知らず、それを本物の小便と勘違いし、潮のかかった手をぶんぶんと払い出す。
「心配するな、それはションベンじゃねぇよ。その女が気持ち良すぎて逝っただけだ」
「へー、そっかぁ。これが逝ったって奴なんだ……」
しかし濡れた手をどう処理して良いのか戸惑ってる少年は、自分の手と潮を吹いた淫唇とを交互に見つめている。
「やばい……俺も出ちゃうかも……」
肉棒を舐めさせていた少年は、いつの間にか腰を振っていた。
誰に教えて貰うでもなく、そうすることが快楽を生み出すのだと本能が告げたのだろう。
「ふぐ、ふぐ、ふぐ、ん……んっ!」
強引なイマラチオに苦しむ女の口へ、突然白濁液が流し込まれる。無我夢中の少年に、射精のタイミングを告げる余裕などありはしない。
「すごいよ……すごい気持ちいい……」
少年は満足げに肉棒を抜き出す。
「げほっ、こほっ……けっ、けっ……」
白濁液を吐き出しながら咽せる女。少年達はそんな女を哀れむでもなく、ただただ女の様子と自分が得た経験に興奮するだけだった。
今女は一息ついている。しかしこれで終わるはずがない。
強引に荒々しく逝かされ、口内で射精され……少年達によるレイプは、まだ続くだろう。
この先何が待ちかまえているのか、女は考えたくもなかった。
「レオさん、あの……入れて、いいですか!」
来た。少年の興奮した声に、女はビクリと身をすくめる。しかし……
「いや、ダメだ。お前達の筆下ろしは、ミレイ達にして貰えよ」
予想外の事に、女の思考は止まる。
何故? このまま犯され続けると思っていただけに、腑に落ちない……むろん犯されたかったわけではないが……
いや、それもどうか……身体は疼いている。身体は欲しがっていたということか?
ヴィーナスはこの妙な心の葛藤自体、自分自身に戸惑っていた。
「ほらぁ、もうこんなになってるから……どうぞぉ、お姉ちゃんが優しく教えてあげるぅ」
「シ、シホも……お兄ちゃん達のオチンチン……欲しいなぁ……」
少年達は脚を広げる少女達へまっしぐら。女は一人取り残される。
「そう、そこ……いいよ、入れて……ん、ほら、君のはこっちに……んっ、前と後ろ……きついけど……いいよ、そのまま動いて……」
「きっついよ……でも、いいよ、動いて、シホ、気持ち良くなりたい……んっ、あっ!」
荒くなっていた息も整い、女はただ子供達の乱交を眺めるだけ。それも吊されたまま。
快楽の声が耳に届き、目には子供達の痴態が映りこむ。自然と、整ったはずの息が弾んでくる。
「欲しいか?」
不意に側から声が。この乱痴気を仕込んだ男の声だ。
女は一度声の主を見上げたが、すぐに顔を背けた。
身体は疼いている。だが、まだその疼きに心を蝕まれるほど、衰弱はしていない。
その様子を見て男は、口元をつり上げた。
「だろうな……ま、いずれ素直になるさ。ヒーローってのは、結構気長なんだぜ? じっくりと悪を懲らしめてやるよ」
そのヒーローは、まるで悪役のような含み笑いを漏らす。かつての悪女は、さながらピンチのヒロインそのもののようだが……助けは、来ない。
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あれからどれほど経っただろうか……暗い部屋の中では、時間の感覚は保てない。
時間の経過を図る目安があるとすれば……食事だろうか。
ヴィーナスは吊されたまま、何度か食事をあたえられたが……もうその回数を思い出せる気力はつきている。
今のヴィーナスにとって、ここは地獄だ。しかし彼女を除いた者達にとって、ここは天国になっている。
男と少年達、そして少女達……彼らの乱交は幾度も繰り返された。
少年達がヴィーナスを嬲り、その間男と少女達が盛り上がり、頃合いを見て少年達が少女達と交わる。この繰り返しだ。
女は少年達に嬲られながら、何度も逝っている。しかし満足できているかと言えば、それはあり得ない。
女は未だに、最高の快楽……一番欲しい刺激を淫唇の奥で感じぬままでいる。
少年達の愛撫は、回を重ねるごとに上達してきた。それだけに、女の身体は嬲られるとすぐに火照り、そして放って置かれた後の疼きは、高まる一方。
そして囁かれる、男からの一言。
「欲しいか?」
女は抵抗し続けた。ここで心折れれば、自分がどうなってしまうのか……どうなってしまうのだろうか……女の思考は、抵抗が弱々しくなるにつれ、鈍ってきた。
欲しいと一言言えば、今一番欲しい物……疼きを納める快楽が手にはいる。では抵抗して得る物は何か?
……何もない。そう、この地獄が続くだけ。
だったら、抵抗し続けることに意味はあるのか? 女の思考はその根本的な考えから、かなり揺らいでいた。
欲しい。そう一言言えば全てが終わり、そして始まる……最高の宴が。
男はしばらく女を見下ろしていたが、反応のない女から視線をそらし、その場を去ろうとする。
「待って……」
呼び止めてしまった。何故呼び止めたのか……もう女の思考と感情と、そして身体は、バラバラになっている。
「欲しいか?」
再び問われる。女は……黙って頷いた。
「口で言わないと判らないな」
だが男は口答を求めた。徹底的に、女の心を折るために。
「……欲しい……です」
弱々しい声。だが、ハッキリと答えた。
「何をだ?」
更に問いかける男。「たが」の外れた女はもう、男の問いに対して考えることなく、脊髄で答え始める。
「男の……もの……が……」
「なんだそれは? もっとハッキリと言え」
「オチンチン……オチンチン! 欲しいの、オチンチン欲しいの!」
叫んでいた。そんな自分に、もう女は驚かない。涙を流しながら懇願するその姿を見て、男は満足げな笑みを浮かべた。
だが、男の冷酷な「責め」は続く。
「タダでくれてやるわけにはな……ヒーローだって慈善事業じゃないんだぜ?」
男は女の目線にまでしゃがみ、女の顎を引きつけ、見つめながら要求する。
「お前の全てを差し出せ。身も、心も、全てな」
これが、心を折ってしまった代償……抵抗し続けていたときには判っていたはずの、代償。
だがもはや女の心は折れ、もはやこの代償は対価、悦びにも等しい。
「はい……差し出します、あげます、私の全て……だから、オチンチン、オチンチンください!」
男は答える前に、叫ぶ口に顔を寄せ、唇を重ねた。
女の口に男の舌が入り込むと、女の舌はそれに激しく絡みつき、ヂュパヂュパと激しく音を立て始める。
盛りのついた雌犬とは、今まさにこの女のためにある言葉。
「賢いお前なら、もう判るな? お前は、俺のなんだ?」
唇を離し尋ねる男に、女は躊躇無く答える。
「はい、ご主人様。私はご主人様の奴隷です、雌犬です! オチンチンが欲しい、だらしない雌犬ですぅ! だからはやくぅ、早くくださいぃ!」
もう待てない。女は繋がれた鎖をガチャガチャ鳴らしながら激しく身じろいだ。
「まったく……しゃぶらせてからしてやろうと思ったが……そんな余裕はないか」
呆れたと言葉は告げているが、しかし告げた口は満足げに微笑んでいる。
男は暴れる女の後ろに回り込み、腰を掴んだ。そして乾く暇の無かった淫唇へ、一気に肉棒を押し込む。
「きたあぁぁぁぁぁぁあ! いっ、やっ……んん……」
「おいおい、もう逝ったのかよ」
入れたとたんに閉まる膣。待望の肉棒を迎え入れた女は、激しく叫び、ビクビクと身体を震わせている。
「しょうがねぇな……ほら、まだ俺が逝ってねぇんだから……ほら、気を入れやがれ!」
「きたぁ! またきたあぁ……ん、い、もっと、おくぅ……いっ、きもちいい、ですぅ」
喘ぐ女は、ようやく訪れた快楽をただただ受け入れ、涙を流し悦んでいた。
地獄の先にあった天国。彼女は今、淫らに晴れやかに、全てをさらけ出している。
「派手に声出しやがって……そんなに気持ちいいか」
「はい、きもちいい、ですぅ……あっ、あん! い、きもち、いい!」
「気持ち良くしてやってるのは誰だ?」
「ごしゅじんさまぁ、ごしゅじん、さま、ですぅ!」
「お前の全ては俺の物だ……そうだな?」
「もちろん、みんな、ヴィーナスのじぇんぶ、ごしゅじんさまの、もの、んっ! じぇんぶ、れんぶぅ、ごしゅじんさまの、ものですぅ!」
「奴隷になれて幸せか?」
「はいぃ、はいぃ! しやわへ、しやわへれすぅ!」
知性と美貌を兼ね備えた女神は、もういない。ここにはただ、快楽を求め自らを貶めることで悦びを感じる雌がいるだけだ。
「いっ、また、またいっひゃう……ごひゅひんはま……ひっちゃ、ひっ、いっ……あ、んっ! ごひゅひん……ひくっ! あっ、はぁん、ん、ひっ、ひくの、びーなひゅ、ひっちゃ、ひっちゃ、ひっいっ! ん!!」
白濁液が体内に流れ込むのを感じながら、女の思考も真っ白に染まっていった。
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統治者を失った町にある、巨大スクリーン。
かつては、女神が民へ向けその美貌を披露し美声を届けたスクリーン。
そのスクリーンに、幾日ぶりか……光が灯った。
「はーい、皆様〜! 皆様のヴィーナス、そしてあなたのヴィーナスよ!」
かつての統治者、女神の姿が映し出された。町の者達は驚き、そして歓声で女神の復帰を喜んでいる。
「今日は皆様に、重大なお知らせがあるの」
その知らせとは、我らが女神の復活宣言……誰もがそう思い、疑わなかった。
その予測はある意味当たってはいたが、予想していた物とはだいぶ異なる物となる。
「シャドーが無くなっちゃって、私困ってたんだけど……そんな私に、ご主人様が出来ました!」
どよめきが町を包む。聞き馴染みのない単語、そしてその意味に、誰もが戸惑った。
「その……ご主人様は、私にこんな素敵なことを、してくれる……んっ!」
カメラはヴィーナスのバストアップから下げられ、豊満な胸を通り過ぎ、下半身へ。
そっとまくし上げられるスカート。そして露わになる、ヴィーナスの股間。
濡れた淫唇がモニターに映されているだけでなく、その淫唇に深々と刺さったバイブ、その音もカメラは拾っている。
「どう……ステキでしょ? ふふ……皆様も、もっと見たい?」
ヴィーナスの目の前にあるのは、大きなテレビカメラ。しかしその先から多くの視線がこちらを見ていることを、ヴィーナスは感じていた。
「これから……んっ! そっ、そっちに……いくから、皆様……待っててね」
スクリーンからの映像が途絶える。だがざわめきは続き……群衆がTV局へと向かい始めた。
その様子を肌で感じながら、ヴィーナスはTV局の出入り口へと向かう。
自分がここを出ればどうなるのか……よく判ってる。
その結果を、ご主人様が見て悦んでくれることも。
女神の地位は失墜した。しかし彼女が群衆の女神であることに替わりはない。
その美貌が淫らに歪み、妖しく輝きを放つ。それが女神の悦び、そしてその主人の悦びなのだ。
町にはまた、活気が戻ってきた。全ての者が望む活気が……。
以上です。乱文失礼いたしました。
また、前回投下分に乙&GJくださった皆様、ありがとうございました。
とりあえず、今回はゲーム内に登場しているキャラだけで書いたので
以前よりはポケモンらしさはあると思うのですが……あまり関係ないかもw
コロシアムってマイナーなのかもしれないし
また何か思いつきましたら投下に来ます
余談ですが、最近エメラルドを始めました
イラストを見た限りでは、バトルフロンティアのアザミが気になっていますが
次回がアザミの話になるかどうかは判りませんw
>>15 GJ!
ちょっとコロシアム買いに行ってくる
>>15 素晴らしいです! 文章力の高さが、あらゆる部分から感じられました!
たしかにコロシアムは、DSなどのポケモンに比べれば、マイナーかもしれませんが、
素晴らしい音楽や、魅力的な敵幹部など、評価されるべき部分は数多くあると思いますよ。
特に、ジャキラ戦でBGMが消える演出は神ですからね!
これからも、あなたの作品を楽しみにしています!
さて、これから「契りを結ぶ者 第10話」を投下しますが、
まずは、前スレで私の作品に感想を書いてくださった方たちにお礼を言いたいと思います。
ありがとうございました!
初めてこの作品を目にする方へのお知らせです。
「契りを結ぶ者」は、ポケモンが人間と体を共有し、
ポケモンの特徴を僅かに残したまま、人間の姿になるという特殊な要素が入っています。
擬人化のようなものだと思っていただければ分かりやすいと思います。
そして、ストーリー重視な作品のため、全体的にエロシーンが少なくなっています。
以上の点を踏まえた上で、回避するかどうかを判断してください。
それでは「契りを結ぶ者 第10話」を投下します。
「ここは……、大聖堂があった場所か」
ダークライに連れられ、やってきたのは、ヤマブキシティ内の大聖堂跡。
この間までは、荘厳な佇まいを見せる巨大な聖堂であったが、
テロの影響で、今や瓦礫の山と化していた。
その瓦礫の山を進みゆくダークライを、オレはおぼつかない足取りで追いかける。
「おっと……。足場悪いなココ。しかし、なんでこんな所に案内したんだ?」
「――魔界への入り口っていうのはね、この世界のいたる所に存在しているものなの」
「あ……そ……そうなのか……」
ダークライの態度は、明らかにオレの質問を無視しているように思えたが、
その言葉に何かしらの意味があるのでは、と感じたオレは、とりあえず返事をしておく。
「そしてこの大聖堂には、魔界への入り口を隠すための地下室が存在しているの」
「地下室に魔界への入り口? そんな物があるなんて聞いたことないぞ?」
「当たり前じゃない。
あなたのような、社会の底辺が教えてもらえるような場所なら、隠しておく必要はないわ」
――あ、相変わらず口が悪いな。モノマネ娘とはエライ違いだ。
「存在を知るものが限られた地下室。素敵でしょう?」
なるほど。そこに隠れて体勢を立て直そうって訳だな。
――やがて、ダークライはピタリと足をとめた。
彼女が見下ろす先には、鉄製の頑丈そうな扉がある。もしかしてこれが……。
ダークライが鉄の取っ手を掴み、ゆっくりと引き上げる。
予想通り、重々しい音を響かせながら地下室への階段が現れた。
「う……」
その瞬間、辺りに異臭が広がる。
「な、なんだよこの臭い!」
「瘴気が溢れているみたいね。でも、この程度なら問題ないわ」
そう言ってダークライは階段を下りてゆく。
「お、おい! ちょっと待てよ!」
「早く来なさい。それとも追っ手に見つかりたいの?」
「わ、分かったよ。入りゃいいんだろ……」
今さら引くわけにもいかなくなったオレは、頭を掻きながら、渋々階段を下り始めた。
◆
「なんか、所々にズバットが居るけど、襲ってきたりしないだろうな?」
地下室への階段は、闇が支配しているため、
ダークライの体から放たれているフラッシュだけが頼り。
オレは足を踏み外さぬよう、壁に手を着きながら慎重に進む。
「ズバット程度のポケモン――。それも人間界のものなら、
私との力の差に怯えて、簡単には手を出してこないわよ。
――でも、あまり私から離れたりすると――。フフフ……」
フフフじゃねぇよ。マジで怖いわ。
「――しっかし、魔界への入り口かぁ……。
そんなのが世界中にあるんなら、間違って飛ばされちまったヤツとかいるんじゃねーの?」
オレはヘラヘラと笑いながら、冗談半分で口にしてみた。
「ええ――。この世界から、魔界に人や物が転送されてくることなんて日常茶飯事よ」
それを聞いて、オレはビクリと体を強張らせる。
「今までこの世界で失踪した人間の中には、魔界に飛ばされてきた者たちも数多くいるわ」
――マ、マジかよ……。
オレはその話しの恐ろしさに、思わず身震いをする。
魔界がどんな場所なのかは分からない。だが、こんな強力なポケモンが存在する世界だ。
さぞや恐ろしい世界に違いないだろう。毒沼とか、樹海とか……。
そんな所に突然飛ばされるなんて、想像しただけでも身の毛がよだつ。
今までに行方不明となった、ヒワダタウンのジムリーダーや、
ポケモン研究家のマサキとかも、もしかして……。
「うおぉぉっ! 考えたくもねぇぇぇぇっ!」
「うるさいわよ、ニート!」
頭を振り乱しながら悶えるオレに、ダークライが追い討ちのひと言。
――ニートって……。まぁ、事実だが。
「もしかしたら、伝説のトレーナーレッドも魔界に飛ばされたのかもしれないわね」
「――レ……レッドが?」
「ええ――。
あなたは浴室で、『オレが最後にレッドの姿を見たのは、ヤマブキシティでの戦いだった』。
こう言ったわよね。その理由は?」
「り、理由……。サ、サカキに殺されたからだよ。レッドが」
「サカキに殺された……か。その根拠は?」
「こ、根拠って……。直接見たんだよ! レッドがサカキに殺されるところを!
レッドが跡形も無く消し飛ばされる瞬間をオレは見た! それだけで十分だろ!」
ダークライの質問攻めに不満を感じたオレは、声を荒げる。
「いいえ、不十分ね」
ダークライに自分の目撃情報をアッサリと切り捨てられたオレは、話しの真意が読めず、
それがさらなる不満となり、憤慨する。
「な、なんでだよ! 間違いなくレッドは死んだ!
――いいか、よく聞け!
オレはロケット団に入りたてのころ、フジとカツラ、2人を中心とする調査団に入り、
南アメリカのギアナへと派遣されたことがある。
きっかけは、新種のポケモンの目撃情報が組織内に届いたからだ。
オレたちの調査団は、見事に新種のポケモンを発見。
さっそく、ミュウと名づけられたそのポケモンの研究が始まった。
しかし、ミュウが子供を生んだことにより、研究の方向性は当初と変わる。
子供の名前はミュウツー。
そのミュウツーの遺伝子を、組み替え続けるという実験が何年も続いたんだ。
それにより、ミュウツーというポケモンは、他を寄せ付けぬ最強のポケモンとなった!」
自分の心拍数が急上昇しているのが分かる。
あの恐ろしい研究の一端を担っていたという事実が、気持ちを高ぶらせるのだ。
「ヤマブキシティにおける、レッドとの戦いで、サカキはミュウツーを投入。
それにより、レッドのポケモンたちは次々と倒され、ついにその時がきた!
――ミュウツーの放った波動弾。それが、レッドの体を跡形も無く消滅させたんだ!
指の1本すら残さずにだぞ!
どうだ! これでもおまえは、レッドが死んでないっていう主張を続けるのか!?」
オレは肩で息をしながら、ダークライに向かって指を突きつけた。
「はぁ、はぁ……。さ、さすがのおまえでも言葉が――」
「指の1本すら残さずに消滅した……。ここがポイントよ」
「な、なにが言いたい?」
「――発見されていないのでしょう……? 死体」
「ぐ……! そ、それは、まぁ、たしかに、そうだが……」
痛いところを突かれたオレは、ダークライから目を逸らしつつ、ポリポリと頬を掻く。
「大きな力は空間を歪ませる。ましてや、魔界への入り口が存在する、この街。
波動弾が放たれた刹那、
空間が異常をきたし、レッドが魔界へ飛ばされた可能性だって、大いにあるのよ」
「うう……」
ダークライの説明に対して、反論の術がなくなったオレは、そのまま押し黙る。
「まぁ、可能性の1つというだけで、あなたのほうの主張が正しいという事もありえるわ。
――それより……。着いたわよ」
気がつけばオレたちは、いつの間にか不気味な大扉の前にいた。
ダークライが、その扉の頑丈そうなかんぬきを、いとも簡単に破壊する。
この先に魔界への入り口が……。
◆
扉をくぐった先は、この世のものとは思えない禍々しさを放っていた。
石造りの室内は、縦横ともに予想以上の広さで、50メートル走くらいなら可能だろう。
所々に立ち並ぶ蜀台や柱のデザインは、髑髏や悪魔をイメージして作られているらしく、
どれも、あまり自分の部屋には飾りたくない代物だ。
まるで、ファンタジーRPGの世界で見るような、ダンジョンそのもの。
そして、なんといっても、1番目を引くのは中央に描かれた巨大な魔方陣。
今にも悪魔が召喚されてきそうな趣だ。
オレとダークライは、部屋の中心に向かって歩みを進める。
「私たちの足元にある魔方陣。これが、この世界と魔界を結ぶカギ。
ポケモンは、この上で呪文を唱え、2つの世界を行き来するのよ」
「へぇ……。おまえも魔方陣を使って、この世界に来たのか?」
「そう――。そして、この人間の体を手に入れたの。
契約を結んだ人間の体は、基本的に老いることがないわ。
だけど、大きく負傷すれば、代わりの体を探さざるを得ないから――」
「ポケモン・ア・ゴーゴー!!」
突如として室内に響き渡る、聞き覚えのある掛け声。それが、ダークライの台詞を遮った。
「誰だ!?」
オレは、心臓が跳ね上がるのとほぼ同時に、声が聞こえた方向――
今しがた通ってきた、大きな扉の方へと振り返る。
「お、おまえらは、さっきの……」
そこにはズラリと並ぶ4つの影。忘れるハズがない。先程出会った、路上ライブの連中だ。
「アンタのカオ、思い出したぜ……。
オレたちとの会話中に、やたらと焦っていたのは、そういうことか」
黒コートの少年に指を突きつけられたオレは、判りやすいほど狼狽する。
ついに、オレがテロの実行犯で、その上、逃走中であることに気付かれてしまったか……。
しかし、ここで1つの疑問が脳内に浮かんでくる。
何故この4人組は、こんな所まで追いかけて来たんだ?
「あなたが、どのような手を使い脱走したのかは、分かりません。
しかし、ここでアナタを捕らえ、自治体の皆さんに差し出せば、
僕たちのテレビ番組への出演は確実です」
白コートの中性的な顔立ちの少年が、
丁寧でありながらも野心を感じさせる口調で説明する。
「そうすりゃ、スターになったも同然よォ! おれたちゃ一躍有名人!
そこらじゅうから引っ張りだこで、使い切れないほどのカネが入ってくるぜェ!」
ガタイのいい少年が、口元を歪ませながら言い放つ。
「さっきのイーブイのことを思えば、貴方を捕らえるのは心苦しいのですけれど……。
お生憎様。わたくしたちは、獲物をみすみす逃すようなマネはしませんのよ!」
赤マントの少女が、バイオリンの弓をオレに向かって突きつけながら宣言した。
――なるほど……。そういうことか。
「この地方には便利な物があるんだな……。
ポケモンをコンパクトに収納できる、ボール型カプセル。
フィオレ地方では見かけないシロモノだ」
そう言って、4人組は懐からいくつものモンスターボールを取り出した。
ざっと見積もって、20個以上はある。
い、いくら、ダークライがいるとはいえ、ちょっとヤバくないか?
オレの頬を、一筋の汗が伝ってきた。
「――まずいことになったわね……」
オレの隣でダークライが、唇をさすりながら呟く。
「や、やっぱりおまえでも、あの数は厳しいか?」
「いえ……。ここで私が力を奮ったら、魔方陣が破壊されてしまうわ。
戦いたくても戦えないのよ」
「じゃ、じゃあどうするんだよ!?」
絶体絶命の危機だというのに、オレは両手を広げながらオロオロすることしかできない。
傍から見ている奴には、かなり情けないものとして映っていることだろう。
「――そうね……。あいつらを魔界送りにしましょう」
「ま、魔界送り?」
「ええ……。あいつらは恐らく、こちらへ向かって突っ込んで来るハズよ。
それは否応無く、魔方陣に足を踏み入れねばならないということ。
それを見越して、私は今から転移魔法の詠唱を始めるわ。
うまくいけば、私とあいつらは、魔界へと転送される。
魔界へ到着したら、私がいち早く動き出し、戦っても問題のない場所へ誘き寄せた後――。
もう分かったわね?」
「――あ、ああ……。なんとなく……」
「だったら早く魔方陣の外に出て! 時間がないわ!」
4人組のほうへ顔を戻すと、すでにいくつかのボールが上空に向かって投げられていた。
オレは慌てて踵を返し、4人組とは真逆の方向へと走り出す。
「な……!? お、女を盾にして逃げるとは、見下げ果てたぞ!」
後方から、オレに対する罵声や、ボールからポケモンの飛び出す音が次々と聞こえてきた。
それでも振り返らずに走り続ける。
「ここなら!」
魔方陣の外へ抜け出したオレは、急いで振り返った。
魔方陣の中心には、その場でしゃがみ込み、両手を床に付けているダークライの姿。
そして、奥に見えるのは、魔方陣の中心へと押し寄せるポケモンの群れ。
その中には、4人組の姿も混じっている。
「よし、これなら上手くいく!」
作戦の成功を確信したオレは、ガッツポーズを決める。
しかし、その直後、ダークライの足元に妙な動きを捉え、不審に思いながら目を凝らす。
「――なんだ……? 影が……。顔……?」
ダークライの影がゆっくりと形を変え、顔のようなものに変化してきた。
それが、なんの前触れもなくニヤリと笑う。
「まさか!」
気がつけば、オレは弾かれたように魔方陣の中心へと走り出していた。
キクコのゲンガーか!! 逃げたと思わせといて、密かにチャンスを狙ってやがったな!
「ダークライ! 後ろだぁぁぁぁッ!!」
その瞬間、漆黒の塊がダークライの足元から湧き上がる。
ダークライはまだ、気付いていない。
オレはただ、ダークライを助けたい一身で走り続ける。
先程まで、あんなに怯えていたのが、嘘のようだ。
魔方陣が只ならぬ輝きを放っているが、それも気にならない。
「うおぉぉぉぉッ!!」
オレは、雄たけびを上げながら、ダークライの体に覆い被さった。
「え!?」
刹那、オレの左肩に激痛が走る。
「ぐうッ!」
肩から、生暖かいものが流れるのを感じた――。
しかし、それも一瞬のこと――。
最後に見えたのは、ダークライの驚きに満ち溢れた表情――。
――オレの意識は、魔方陣から湧き出る眩い光に包まれながら四散した――。
「契りを結ぶ者 第10話」投下終了です。
今回は、原作との相違点。
サカキがいまだに、ロケット団のボスとして君臨している理由が明かされました。
この小説では、レッドがサカキに敗れたことになっているのですよ。
他にも、ポケモンレンジャーの敵幹部、ゴーゴー4兄妹の襲撃などがありましたが、
気に入っていただけると嬉しいです!
次回からは舞台が魔界へと移り、さらなる展開を見せますので、
このスレでもよろしくお願いします!
激しく乙
かなりシリアス路線になってる
>>15 こちらも乙
アザミはどんな形で淫らになるやら
イブキ×ワタルとか見てみたいな
乙です
あとどのくらい続くんですか?
>>27 この調子だと、今まで投下した分の倍以上は、確実に続くと思います。
今になって考えると、「契りを結ぶ者」は、エロがほとんど入らない小説なので、
初めからエロ無しの作品として書いた方が良かったかな? と、感じていますが、
一度書き始めた以上、責任を持って完結させるべきだと心に刻んでいます。
なので、完結させるまでは全力で書き続けますので、これからもよろしくお願いします!
主人公×???(女キャラ)で締めくくればいいと思う
本命はダーク娘?
頑張ってくれ!ダークモノマネの存在自体がエロスだ!
ゲームさんはどちらへ?
きっと、いそがしいのだろう
続きまってます。
かるびさんもね。
初投下です。
コウキ×シロナ(逆?)+ヒカリ。
注意。このSSはチャンピオンの性格が、かなりアレなことになっています。
「優しくて高潔なお姉さん」のイメージを崩したくない方は、どうかスルーして下さい・・・m(・_・;)m
シロクロ
(1)
-----なんなの?これは。
激しく軋むベッド。荒い息。飛び散る汗。揺れるアッシュ・ブロンドの艶やかな金髪。
「んんっ、んあっ、あっ!そこっ、いい・・・っ!」
-----そこには『女』と『男』がいた。
姿形こそは少女が見知った、尊敬する女性と信頼する・・・少なからず異性を意識していた、大切な友達の筈なのに。
(知らない・・・こんな二人、知らない・・・!)
少女は----ヒカリは足から崩れそうになるのを懸命に堪える。頭が上手く働かない。全身から変な汗が噴き出す。
自分は、チャンピオンに勝負を申し込みに来た筈だ。四天王を何とか下し、やっと辿り着いたチャンピオンルーム。
あの女性(ひと)と闘える。・・・やっと、彼に追いつけるかもしれない。
そんな思いを胸に足を踏み入れたのに、中(フィールド)には誰もいなかった。代わりに奥の部屋から聞こえたのは、苦しげな声。
荒い息と、入り混じる嬌声。ぎし、ぎし、と何かが軋む音。
「や、だ・・・こんな」
息と共に吐き出される、震えたような微かな声。
ただその淫靡な光景から目が離せなかった。
-----僅かに開かれた扉の隙間から、視線を逸らせなかった。
****
「はぁっ・・・あぁうっ、気持ち、いっ・・・」
「んっ、・・・もう・・・きそう?」
『女』が腰を動かしながら、『男』に優しく、しかし何処か艶かしく微笑む。
大人の余裕か、或いは男を独占する快感に酔いしれているのか、定かではない。
「うん、もう・・・限界っ・・・」
それを聞くと、『女』----シロナは馬乗りになったまま、その白く細い指で快感に喘ぐ『男』の頬を撫でた。
その分身を己の肉壷で包み、慈しむ様な、愛しむ様な眼差しのまま・・・。
「一緒にイキましょう・・・『コウキ』」
妖しく囁いた。
腰を浮かせ、最奥まで差し込んでいた肉棒をゆっくりと引き出す。これまでの激しい交わりの証が糸を引き、結合部から大量の白濁がどろりと滴り落ちた。
若さ、とでもいうべきか。もう何度もお互い絶頂を迎えただけあって、その量は半端ではない。
だがコウキの肉棒はなお萎えるどころかそそり立ち、先端からは先走り汁が滲み出ている。
最早、いつ爆ぜてもおかしくはなかった。
何度精を吐き出しても飽き足らない、まだ足りない。-----そう主張するかの様に。
「ふふ・・・」
流れる金髪を?きあげて、唇の端を上げて微笑むシロナ。
最早、シンオウリーグの気高きチャンピオンの姿はそこには無い。
その普段の姿を知る者達も想像し得ない、ただ好きな男----自分が唯一認めた男----に一心不乱に快楽を求める、淫らな女の姿。
女の本性を曝け出した姿だけが、そこにあった。
シロナは肉棒を茂みに導き、割れ目にあてがう。女が快楽を貪るのに最も適した体位----つまり、いつも通りの騎乗位の体勢で----。
そして、ゆっくりと焦らす様に何度か先端同士を擦りつけた。
ヌチュ、クチュ…そんな形容しがたい厭らしい水音がコウキの耳を侵し、より一層敏感な部分を刺激した。
早く、早く。そんな哀願が聞こえてきそうな少年の切ない表情に、シロナは今度こそ満足したのか・・・一気に腰を下ろした。
「はあぁあんっ!」
一際甲高い嬌声。最初こそ軽い抵抗があったものの、あとはずぶずぶと膣内(なか)に吸い込まれていった。
と同時に名器を思わせる膣が、先程の優しさが嘘のような締め付けでコウキ自身にぴたりと張りつき、締め上げてうねる。
「うっ、くぅ、ああっ・・・」
肉棒を強烈に扱き上げ、たちまち射精に導こうとする粘膜に----初めは一分も持たなかった。
だが回数を重ねた今は----。
細く括れた腰を掴み、最奥を抉る様に突き上げた。初めはゆっくりと、そして徐々にピストンのスピードを速めていく。
「あぁっ!イイっ・・・んぁああっ!そこ、はぁっん、もっ、とぉ・・・」
激しいピストンに合わせ、成熟した乳房とツンと上を向いた薄桃色の乳首が少年の眼前で不規則に揺れた。まるで、触って、と自己主張するように。
ごくり、とコウキは唾を飲むと、手を伸ばして、乳房を下から掴んだ。最初は円を描くように、こねる様にゆっくりと揉みしだく。
「あん!ふっ、んあぁ・・・!
揉むだけじゃ足りない。コウキは腹筋で体を起こし、今度はピンク色の突起にむしゃぶりついた。
「ああっ・・・!!」
赤ん坊の様にチューチューと吸い付くかと思えば、舌先で転がし、ねっとりと全体を愛撫する。左右の乳房を寄せて、片方は舌先で愛撫し、もう片方は指で摘んだり転がしたりを繰り返す。
-----『彼女』は胸を扱われるのが、一番好きらしい。これまでの交わりでコウキが覚えたことの一つだ。
艶やかな金髪を振り乱し、コウキの動きひとつひとつにシロナは喘ぎ、弓なりに体を反らした。まるで電流が流れているかのように、小刻みに震えている。
「あぁぁっ!はっ、ん!ぅん・・・!」
「いい?こーされるの・・・?」
「ええ・・・、いいっ!凄く、気持ちいいっ・・・!」
ハスキーな声に混じる甘い声が、コウキの快感を余計に煽り立てていった。
高まる射精感を必死に抑えながら、懸命に腰を突き上げる。奥まで突き上げては膣口まで引き抜き、それを一定のリズムで繰り返していった。
「あああぁんっ、は、ぁぁっ・・・!」
結合部は大量の愛液と白濁で泡立ち、一突きするたびに飛び散っていく。
(ぐちゃぐちゃだ・・・)
肉棒だけじゃない。視覚、聴覚、全ての感覚がコウキの理性を削いでいった。
なによりも、『チャンピオンを滅茶苦茶に犯す』という倒錯が、彼の快楽をより煽っていた。
「あぁぁっ、はっぁんっ、あっ、ぁあっ・・・!」
シロナは頭を左右に振って身悶えながらも、快楽を貪ろうと腰を上下に激しく動かし続けた。一種の生物の様に絡みつき蠢く膣内。
(シ、シロナさん・・・今日は一段と、凄、い・・・っ!)
すると突然、頬を掴まれた。そのまま力任せにぐい、と引き寄せられると、快楽に顔を歪めたシロナの顔がコウキの視界に広がった。
上気した薄桃色の肌、熱を帯びて妖しく潤む切れ長の瞳、歪んだ柳眉に、絶え間なく喘ぐ真紅の唇。
深い快楽が刻まれた艶かしい表情は、普段の凛然とした美しさとのギャップをより際立たせた。
そして、ふっと微笑んだかと思うと、そのまま口付けた。
舌が絡みつき、口内を這い、犯していく。時折唇が離れては間には淫らな糸が掛かり、一息つくと、また貪るように唇を重ねる。
「んっ、・・・ちゅっ、はぁっ・・・」
上の口と、下の口。両方でコウキは攻められ、愛されていた。コウキもそれに応えようと、懸命にシロナの芯を貫き続けた。それこそ下半身が痺れるほどに。
「・・・好きよ、んんっ、あっ!好きっ・・・!はぁんっ、あぁっ」
喘ぎ声に混じる一言一言が呪文の様に、倒錯の快楽に酔いしれる少年の脳に突き刺さる。
そして、シロナの舌が歯列をなぞった時-----それは訪れた。
「あっ、あ、イク、で、出る・・・っ!」
耐えていた熱い白濁が睾丸から一気に肉棒を駆け上がる、眩暈のする様な衝動。
「くぅっ、あぁっ!・・・はああぁぁっあああ!!」
-------びゅしゅっびゅるるるっ!ごぷっ、びゅるるるるっ!----------
耐えていた熱い白濁が一気に肉棒を駆け上がり、とてつもない量の精液が噴き出した。
「ああぁぁぁぁ------っ・・・!」
叩きつける白濁の濁流に、シロナも一際大きな嬌声と共に絶頂を迎えた。背筋をピンと張った状態で身体を反り返し、痙攣を繰り返す。
何度も何度も収縮しながら精を放出する肉棒を、尚も逃すまいとするかの様にきゅっ、きゅっ、と締め付ける肉襞。
--------びゅるっ、びゅぶっ、びゅっびゅるるるっ--------
「ぁ、あぁ・・・ぁ・・・っ」
白い頤(おとがい)を反らし、膣内射精の快感に浸るシロナ。しばらくして精を吸い尽くすと、目を虚ろにしてコウキの胸に倒れこんだ。
その豊満な乳房に顔を埋める形となったコウキも、次第に意識を手放していく。
結合部からこれまでの交わりで入りきれなくなったドロドロの白濁が逆流して零れだして----純白のシーツを汚していった。
----もうどれだけの時間(とき)が経っただろう。
チャンピオンルーム、正確には、その奥----プライベートルームの前に、ヒカリはうずくまっていた。
何かに耐えるように。声だけは漏らさないように、ジッと耐えていた。
「・・・ゃ、だ。こんな、ぁっ・・・」
まだ誰も触れたことの無い、うっすらと茂みの覆い始めたばかりの場所。----そこはいつの間にか生暖かい液体で濡れていた。
それは徐々に溢れ出し、ヒカリの秘所を覆う下着にまでシミを作っていく。
「ん-----っ、あ、ぁっ・・・」
体が熱い。二人の嬌声と喘ぎ声が耳を侵し、頭の中で響く。聞きたくない、見たくないのに、目も逸らせず耳も塞げない。
いや、正確には『逸らそうとも塞ごうともしていない』のだが。
ヒカリのそこは、二人の痴態に感じていたのだ。だが少女の羞恥心と、純粋ゆえの<性>への嫌悪がソレを否定する。
パタ…。
「-----っ!だ、め・・・っ」
遂に床に、零れだしてしまった。
慌てて手で秘所を押さえるが、愛液は指の隙間をどんどん伝わっては落ちていく。止まらない。
パタ、パタ…。
(-----神聖なチャンピオンリーグでこんなこと!)
当のチャンピオンすらも遵守していないのに?
「ふ、ぅ・・・っ」
頭がくらくらした。愛液を止めようとする手の動きすら、刺激になりかけていた。
(帰ら、ないと・・・っ!このままじゃ、私・・・)
ガクガクと震える足で何とか立ち上がろうとするヒカリ。淫靡な糸がツ…と垂れるのを、手で必死に押さえる。
扉の向こう・・・ベッドの上で乱れている二人は、ヒカリの存在に気付いていない筈。
早く、早く引き返して・・・。
その瞬間。
(-----------------------っ!!)
目が、合った。扉の向こうで、快楽に興じていた筈のシロナと。
ほんの一瞬のことだったが、確かにシロナの視線がヒカリの瞳を射抜いた。
美人で博識で、冷静沈着で、ポケモントレーナーの憧れで・・・そして誰よりも優しかったチャンピオン・シロナ。
だが、その眼差しは。
『女』が『女』を牽制するかのような、光を持っていた。
****
「本日の業務を終了します」
素肌の上にワイシャツを羽織っただけの姿で、室内に備えられた無線に向かって短く告げた。下着も一切身に着けていない、あまりにも扇情的な姿である。
するとチャンピオンルームまでの扉が、次々と自動的に閉じられていく。
これでもう挑戦者はおろか、直属の部下である四天王すらもチャンピオンのもとには辿り着けない。
それを見届けるとシロナは踵を返し----ある場所で足を止めた。
『あの』扉の前。美しい琥珀の瞳は、ジッと床を見つめていた。
もう乾きつつある、点々としたシミ。-----何かをこぼした?いや、違う。
「・・・やっぱり」
特に驚く様子も無く、ポツリと呟いた。シロナには全て分かっていた。分からないわけが無かった。
その『液体』の正体も、何故そこにシミを残したのかも。
必要最低限の家具しか置かれていない、殺風景なチャンピオンのプライベートルーム。
『今度は』きちんと扉を閉めると申し訳程度に備えられたキッチンに立ち寄り、そして先程まで激しく交わっていた場所へと向かう。
ベッドの上には、欲望を放出しきった満足感と疲れから、少年がすやすやと寝息を立てていた。
(シャワー空いたけど、起こすのは無理そうね)
側に腰掛けると、すらりと伸びた長い脚を組む。肉付きのいい太股も露になった。
その付け根の更に奥----『女』の部分は、今日何度白濁を受け入れたか分からない。
(現役チャンピオンが『挑戦者』と偽って、男を連れ込んで淫行----ね。とんだスキャンダルになりそうだわ)
一応、シロナにも自覚はあった。
こんなことが協会に知れたらタダじゃ済まないことも-----ソレを分かっていながら、止める気など到底ないことも。
淹れたてのブラックコーヒーを片手に思いを馳せる。(特に習慣にしているわけでもないが、少年との激しい交わりの後はいつも飲むのだ。)
全ては、あの激戦からだった。
生まれて初めてだった。あんなに興奮し、白熱した闘いは。
冷静さも失うほどに、熱く燃え上がった。それこそ、自分がこれまで纏い続けた『完璧なチャンピオン』のベールを脱ぎ捨ててしまうほどに。
出逢った頃の幼さが消え失せたかの様な精悍な顔つき。険しい旅で結ばれたポケモン達との確固たる絆。そしてそれを信じて勝利を信じる熱い瞳。
トレーナーの誰もが欲してやまないモノを、彼は既に手に入れていたのだ。
全てを賭けて、そして出し切った闘いは----彼に軍配が上がった。シロナにとってもそれは、微塵の悔いも残さない清清しい敗北だった。
闘いの後、喜びと共にシロナの強さを讃え、握手を求めてきたコウキ。
照れながらも、おずおずと差し出された手。はにかんだ笑顔。それを目にした瞬間。
----まさか、自分が。いや、そんなわけが無い。
シロナは自分の胸の奥深くに、火が灯るのを感じた。
----こんな、年下の男の子に・・・?
それは、最初こそプライドに賭けて認めたがらなかった、恋情の火だった。
いつか年齢(とし)の離れた妹が言ったことを思い出す。
-----「お姉ちゃんってさぁ。ちっちゃい頃からポケモンとか神話とかばっかりだったよね。恋愛とか、興味ないの?」
ないわね。・・・悪い?
----「悪いとかじゃなくて。ただ、凄そうだなって思っただけ」
何が?
----「お姉ちゃんみたいな人ってさ。いざ誰かを好きになったら、ストップが利かなさそう。なんていうのかな、盲目?みたいな・・・今迄溜めちゃってた分が、一気にーみたいな」
成程ね。まさしくその通り。
血の繋がった妹は周囲から「姉に似ない」と言われながらも、誰よりもその姉のことを理解していたのかもしれない。当の本人よりも。
----「それでさ、嫉妬深くなっちゃいそう。・・・って、想像したらこわっ!」
失礼ね。
でも、こうなったら否定も出来ないわ。
現に自分は。
自分を少なからず慕ってくれていたであろう少女に、見せ付けたのだから。
わざわざ、彼女が勝負を挑みに来るという日を選んで、彼と交わった。
そしてわざとに扉を開けて、自分たちの痴態をその純粋な瞳に見せ付けた。
・・・何故?
----「昨日、ナナカマド博士のとこに行ったんだ」
博士、お元気だった?
----「うん。すっごい久しぶりだったけど、皆元気だったよ」
そう、何よりね。
----「ヒカリがさ、なんか手作りのお菓子くれて・・・ちょっと驚いたな。いや、女の子らしいとこもあるんだーって・・・。あ、こ、これ絶対あいつには言わないで」
ふふ。さぁ、口が滑っちゃったらどうしようかしら。
----「ヒカリ、なんか最近大人っぽくなった気がする」
・・・そう。
----「なんていうか、この間コンテストの応援に行った時に見て思ったんだ。ドレス着たり化粧したりしてたからかな」
・・・・・。
----「シロナさん・・・?どうし、うわっ」
・・・無粋ね。私といる時に、他の女の子のことを話すなんて。
今なら分かる。あの時はからかってみせたけど、内心決して穏やかではなかったのだ。
大人げないにも程がある。十分に分かっている。でも、どうしようもない。
見せ付けて、どうするつもりだったのか。
「近寄るな」とでも言いたかったのか。----きっと、そうだ。
窓から差し込む月の光が二人を照らす。いつもならばその美しい眺めに暫し黄昏でもしただろうが、今日はもう眠ってしまいたかった。
----自己嫌悪が襲ってくる前に、早く。
ベッドに横たわり、その白い指で、そっとコウキの髪を梳く。
男の子のものとは思えない程、柔らかくてサラサラした黒髪。シロナの輝くような金髪とは対照的だ。
「んー・・・・」
コウキはくすぐったいのか少し身じろぎしたものの、またすぐに安らかな寝息を立て始めた。-----明日はリーグが開催される前に起こして、家に帰さなければならない。
艶やかな唇が、小さく呟いた。
「ごめんなさい」
その端正な顔は、自嘲気味に歪んでいた。まるで、自分の感情をどう扱っていいか分からない幼子の様な、泣きそうな顔。
きっと、コウキは知る由も無い。ヒカリが全てを見ていたことも、それをシロナが仕向けたことも。そして何よりも----自分のこんな醜い部分を。
「私、相当に嫉妬深いみたい」
自分が、こんな女だったなんて。
先程の『男』の表情が嘘のように消え失せたコウキの額に、軽いキスをする。
起きる様子がないと分かると、ふっと溜息をついて----ゆっくりと目を閉じた。
その脳裏に、ヒカリの怯えと----僅かな興奮の入り混じった表情を浮かべながら。
To be continued…
非常に大人げないチャンピオンと、全てを知ってしまった少女。そして何も知らない(ある意味)無垢な少年。
ちょっとシロナがヤンデレ気味。
拙い文章でツッコミ所も満載ですが、もう少し続く予定です。
GJ!
情の濃いシロナさんがエロくてエロくてたまらない
久々に抜いた GJ!
皆さん乙&GJです!
そしてまだ僕を待っていてくれた方!本当にありがとうございます!
凌辱モノ以外を初めて書いたので大変でしたが、やっと完成したので投下します。
次は手コキ(兼雑用)のスモモだ。
こいつはろくでなしの父親がパチンコで多大な借金を負ったと言うので、
「金なら俺が出してやるからスモモをくれ」と言ったら父親があっさりOKしてくれた。
スモモも親孝行な娘で、怯えながらも「それでお父さんの借金を返せるならいいです。」と言って、俺に付いて来た。
初めて手コキをさせた時、こいつは怯えると俺は予想していた。だが、俺の予想通りだったのは最初だけだった。
俺がテクニックを教えると、まるで先生に勉強を教わる生徒のように、真面目に話を聞き、その通りにしていた。
そこで俺はこいつに、「男を手コキで早く勃起させられる女ほど偉い」という大ウソを言ってみたら、「そうなんですか…頑張ります!」と、真顔で返してきた。
バカなのか精神的に幼いのか知らんが、こいつは熱心に俺を勃起させようとしていた。
そして何時間もかかったが、俺を初めて勃起させると、達成感を感じているのか、心底嬉しそうで、眩しい笑顔を向けて来たのだ。
その時は何時間もかかっただけに、お互い精神的にも疲れていたので、それで終わりになった。
俺がそんな事を思い出していると、俺の部屋にスモモがやってきた。
「えっと…失礼します」
「入れ」
俺はスモモを中に入れて、まずは座らせた。
「ちゃんと言った物は買って来たか?」
「はい。食糧と、ナタネさん用の花火とライターですよね。」
「そうだ。よし、じゃあ今日も手コキをしてもらおうか。」
「はい!前回のタイムを頑張って縮められるように、頑張ります!」
こいつはスポーツとでも勘違いしているのだろうか?そう思ってしまうほど妙な気合の入り方だ。タイムとか言ってるし。
「…まあ、相手を気持ち良くさせようという意志は大事だな…。でも、あまり力むなよ。」
俺はそう言って全裸になった。まだ俺の肉棒は全然立ってはいない。
「えっと…まずは立たせないと…」
スモモは手で懸命に俺の肉棒を立たせようとしているが、俺もそう簡単にに立つ訳にはいかない。というか今のこいつのテクでは立ちようが無い。
「痛っ!バカ!抓る奴があるか!」
「えっ、あれ…?ごめんなさい…」
驚いた。まだ2回目とはいえ抓ってくるとは…
「前回教えたことを思い出せ…」
「あっ…!えっと…確か…」
しょうがない。俺も早く気持ち良くなりたいし、虚しいが立つところまでは自分でやってみせるか。
「良く見てろ…こうやるんだ…」
俺はスモモに直接手本を見せてやった。しかし物覚えが悪いな…あとで手コキ特別授業をスモモのために開いてやるか。
「ふう…ほら、立ったぞ…ここからは出来るだろ?全く…」
「ごめんなさい…ここからは…こう握って…」
立ってからのこいつのテクはかなりの物だ。前回かかった時間も立たせるまでが大半で、立ってからはたちまちイッてしまったし。
「クッ!いいぞ…その…調子だ…」
「はい…確かこんな感じに上下させて…ここでこう…確かスピードも速いほうが…」
握り方やスピードも良い。
サル阻止&スモモ支援
正直気持ち良かったが、俺もスモモのテクになんとか耐え続け、15分が経過した…
「コウキ様のおチンチンだいぶビクビクいってます。もう少しですね。」
「ハア…面白い…もう少しでイカせられるならイカせてみろ…」
俺はやせ我慢に近いがそう挑発してやった。だが実際まだもう少しは耐えられるはず…な、何!?
「お、お前…どこでそんなテクを…」
「私も…頑張って勉強したんです…最後の方は…」
急にスモモのテクのレベルが上がったのだ…ただでさえ良かったのに…男の体を知り尽くしたような手の動きになったのだ。動きの速さも巧みに変えてくる。
「くああ…スモモ…すごい…良い…」
「うれしいです…さあ…フィニッシュです!」
巧みに力のいれ方も変え、時になんともいえない変則的な動きで俺を惑わせていた手が、ここに来て俺のギンギンになった肉棒をしっかりと握り、今日最高のスピードで上下させた。
「アアア…ア…」
俺は耐え切れず思いきり射精してそのまま気絶してしまった。
…俺は少しして目がさめ、スモモの方を見ると、先程最高のテクを見せたとは思えない幼さの残る、しかし本当に眩しい笑顔を俺に見せていた。精子がスモモの手についているがまるで汚いものだとは思っていないようだ。
「やられたな…最後、マジですごかったぜ…」
「ふふふ…でもまだ立たせ方が良く分からないので、また教えて下さいね!もっともっと上達したいので!」
「ああ…もちろんだ…」
俺はまだ少し息が荒いのに気付くと少し恥ずかしくなった。
「あの…それでコウキ様…わ!」
ドォォン!
スモモが何を言おうとしたか知らないが、このすごい音でスモモの話は途切れた。
「この音…何ですか?」
「気にしなくていい…スモモは部屋に戻れ。」
俺はそう言ってスモモを部屋に戻した。そして、俺の部屋に呼び出そうがまず来ないであろう、唯一俺に抵抗を続ける哀れな女の部屋へ向かった。
投下終了です。一回酉つけ忘れました。すいません。それから…散々待たせといてかつて言われた「生々しさ」というものが欠けてしまっててすいません!
とりあえず次のスズナ編は、無理やり凌辱モノにすることにして(肩書きも巨乳としかないし)、だいぶ構成を考えてあるので、今回ほどは時間がかからないと思います。
どなたかアドバイスがあればお願いします。僕も少しも上達すべきだと今回痛感したので…
乙&GJ!ストーリー的には何も問題ないし萌えれるから言う事ないけど
しいていうならレスを分け過ぎかなーと思った
次もwktkして待ってます
53 :
ゲーム ◆/4txiDGvBM :2007/11/13(火) 23:27:25 ID:1v4ihhEE
コメありがとうございます!
レスを分けすぎですか…一つのメモ帳ごとに挿入していたので気付きませんでした。
次からは1レスあたりこの約倍の量で、レス数を減らすように努力します!
スモモGJ!
次回作にも期待してるんだぜ
>>39 乙です! 話題のヤンデレ図鑑に載せても問題ないほど、素敵なシロナさんでした!
>>51 乙です! 健気なスモモに萌えました! さすが地上最強のヨメw
それでは「契りを結ぶ者 第11話」を投下します。
「ご両親の件。本当に残念だったね……」
ワカバタウンにある、ポケモン研究所の一室。
その部屋のソファーでうなだれるオレに向かって、
研究所の雑用であるウツギが、そっと声を掛けてくる。
「素人である僕が、こんなことを言うのは、おこがましいことかもしれないけれど、
君のご両親は、とても優れたポケモン研究家だったよ」
――だから……、なんだというんだ……?
机を挟んで向かい側に座るウツギが、必死で元気付けようとしてくる。
オレにはそれが、手に取るように分かった。
――数日前、オレの親父とお袋は、フィールドワークへと出掛けた。
ポケモン研究を生業とする2人が、いつものように出掛けていく。ただそれだけの事……。
しかし、その日はいつもと違っていた。
――帰ってこなかったのだ……。2人が。
「君はこれから、トキワシティの孤児院で暮らすことになった。
院長のキクコさんは、次期四天王の1人とまで言われるポケモントレーナーで――」
「オレは……捨てられたんだな……」
ポツリと呟く。
「な、何を言っているんだ! 君のご両親が、そんなことをするハズがない!
それは、あの2人の手伝いをさせてもらっていた僕が保証する!
今回、あの2人が行方不明になったのは、きっと、何かの事故に巻き込まれたからで――」
「気休めなんか、いらねぇよ……」
オレはゆっくりと席を立ち、出口へと向かう。
背後から、ウツギの声が聞こえてくるものの、
絶望の淵に立たされたオレにとっては、本当にどうでもいいことだった……。
◆
「――ん……」
――なんだか、懐かしい夢を見ていたような気がする――。
霞む視界の中に、オレンジ色の優しい光が差し込んできた。
あれ……? オレはたしか――。
「そうだ! ダークライ!!」
自分の置かれていた状況を思い出したオレは、その場から勢い良く上体を起こした。
その瞬間、左肩に鋭い痛みを覚えため、顔を歪める。
「つ……!」
「大人しくしていないと、傷が開くわよ」
「あ……」
声のほうへ顔を向けると、そこには、腕を組みながら壁にもたれかかる、ダークライの姿。
自分の体に目をやると、半裸の状態で、左肩には包帯が巻かれていた。
恐らく、ゲンガーに負わされた怪我だろう。
「こ、ここは……?」
現在の状況を把握すべく、オレはキョロキョロと辺りを見回す。
――どうやら、どこかの一室らしいな。
部屋の雰囲気は、自治体が使用していた洋館に近いが、
所々にある装飾品は、一回りほどランクが高い。
オレが身を預けているベッドには天蓋まである。
なんだ? この、ヨーロッパ貴族のプライベートルームのような場所は。
「ここは私の城――。怪我を負ったあなたを、私の配下のムウマージが手当てしたのよ」
「そ、そうなのか。そいつは感謝しないとな――って……、おまえの城……?」
その瞬間、オレの脳ミソは、考えたくもない事柄について、思考を巡らせる。
それを必死に押さえようと試みるものの、考えずにはいられない。
「――こ、ここがおまえの城ってことは、もしかして……」
「ええ――。ここは魔界――。あなたが、先程までいた場所とは、別の世界よ」
――刹那、『シーン』という効果音が聞こえてきそうなほどの静寂に包まれる。
何故に? 何故オレは、そんな状況に陥っているんだ?
頭の中で、幾度と無く自問自答を繰り返す。
しかし、どんなに考えようと同じ事。ダークライがこうして説明していることが全て。
ダークライに嘘をつく理由などない。ならば、答えは1つだ。オレは――。
「な……、なんで魔界になんて飛ばされちまったんだぁぁぁぁッ!!」
オレはベッドの上で、激しく頭を掻き毟りながら身悶えた。
冷静でいようにも、感情の昂りが、それを許してはくれない。
「うわぁぁッ!! なんなんだよいったい!
どうして、こんなことになっちまったんだぁぁッ!!」
オレは、神速の速さでベッドから立ち上がり、
激しく取り乱しながら、ダークライの両肩を鷲づかみにした。
そのまま、力任せに体を揺すり続ける。
「た、たのむ! オレを元の世界へ戻し――ひでぶっ!?」
突如、内臓にまで響く凄まじい衝撃がオレの腹部に走った。
次の瞬間には、体が宙に舞っているような、フワフワとした感覚――。
――というか、実際に舞っている!
オレの体は、空中で弧を描きつつ、きりもみ回転しながら飾り棚へと突っ込んだ。
「あべしっ!」
頭を打ち付け、情けない悲鳴を発するオレ。
その背中に、追い討ちを掛けるかのごとく数々の小物が降り注いだ。
うつ伏せのまま、花瓶やカンテラの襲撃に耐え切ったオレは、
咄嗟に身を起こし、ダークライに向かって抗議の声を上げる。
「死ぬわっ!」
「生きてるじゃない」
オレは、殴られた腹部を押さえつつ、よろめきながら立ち上がった。
「――まったく……。もう少し落ち着いて話せないのかしら……」
無理! この状況で落ち着いていられるほうが不自然!
「現段階では、人間が確実に人間界へ戻る方法は確立されていないのよ。
たまに、時空の歪みに飲み込まれて、運よく戻れる者もいるみたいだけど」
「そ……、そんな……」
絶望に打ちひしがれたオレは、ガックリと床に崩れ落ちる。
――もう2度と、元の世界には戻れないのか……。
なかば、諦めかけたオレの脳裏に、人間界での出来事が走馬灯のように浮かんでくる。
――オレを捨てて、行方をくらました親父とお袋――。
オレのゲームボーイを借りたまま、引っ越していった近所のスミオ――。
オレのことを散々いたぶってくれたキクコ――。
オレのことを使い捨てにしたサカキ――……って――。
「あんな世界、2度と戻りたくないわーっ!」
両手を振り上げ、天を突くような勢いで激昂した。
「――戻りたくないの?」
「あ……、いや……。そういうわけでもないんだが……」
お、落ち着くんだオレ!
たしかにむこうの世界は嫌いだが、魔界が暮らしやすい場所とは限らない。
犯罪者として追われる生活を選ぶか、恐ろしいポケモンに囲まれて暮らすか。
ううむ……。迷うところだぜ……。
「はぁ……。なんだかんだ言っても自己責任でしょう?
あなたが、魔方陣の中に飛び込んできたりするから悪いのよ」
その言葉を聞いた瞬間、少しばかり苛立ちを感じた。
「お……、おいおい、随分と酷い言い草だな。
オレがあのとき、おまえを助けなきゃ、きっと今頃――」
「修復が不可能なほど負傷したら、代わりの体を探せばいいのよ」
「な……!?」
その瞬間、俯き加減のまま小さく呟いたダークライを前にして、オレの中で何かが切れる。
気がついたときには、両腕がダークライの肩を乱暴に掴んでいた。
「ふ、ふざけんなっ! その体は誰のモノだ! おまえのモノじゃねぇだろ!?
飽きたら捨ててもいいオモチャとはワケが違う!
モノマネ娘は、おまえが守ってくれると信じてたから、体を貸したんだぞ!
それを自分の都合で、使えなくなったら、ポイか! ええ!?
もしかして最初からそのつもりだったのかよ! この外道が!
なんとか言ってみろ! おまえもサカキと同じ――」
「じゃあ……、あなたはどうなのかしら……?」
刹那、ダークライが顔を上げ、その鋭い眼差しがオレを射抜いた。
「う……」
青い瞳から放たれる眼光の前には、逆らおうという考えすら無に帰す。
「あなただって殺したじゃない……。ヤマブキシティでのテロ……。
あれで、いったい何人が死んだのかしら?」
「――そ……、それは……。
し、仕方ないだろ!! 腐った政府の連中を根絶やしにしなけりゃ、平和は来ない!
別にオレは、私利私欲のために人を殺したわけじゃない!
そりゃあ、無関係のヤツらだって、運悪く巻き込まれた!
だけど、そいつらの死は、必要な死だったんだ!
オレは……、オレは間違ってなんかいない! オレは――」
「同じことよ」
狼狽しながら、一気にまくし立てるオレを、ダークライの言葉が遮った。
「殺しには、正義も悪も存在しない。合法的な方法だろうと、非合法な方法だろうと……。
あるのは、『殺した』という事実のみ……。それを――」
「違う!!」
「同じことよ。
――それを認めずに自分を正当化するような人間に、なんの存在価値があるのかしら」
オレは再び床の上に崩れ落ち、両手を絨毯に着く。
その瞬間――、ポツリと、一粒のシミができた……。
「あなたも所詮は人間ね……。こんなとき人間は、どの個体も口を揃えて、こう言うわ。
――『自分は悪くない』……と」
「ううう……」
痛いところを突かれたというレベルではない。
人間のもっとも汚い部分――。『行いの正当化』を指摘されてしまい、
それに反論出来ないという現実が、オレの心を締め付ける。
――悔しさと、怒りと、悲しみが入り混じった涙――。
それが、きらびやかな絨毯を、少しづつ濡らし続けていた……。
◆
「おねぇさまー! ダークライおねぇさまー!」
突然、場の雰囲気に似つかわしくない、舌っ足らずな声が廊下から響き、
部屋の扉が勢いよく開け放たれた。
「おねぇさま。大変ですー!」
部屋に飛び込んできたのは、ダークライより、少しばかり身長が高めの少女だった。
頭のてっぺんから、つま先まで、紫で統一されたファッション。
そして、かなり大き目のウィッチハット。
快活さを感じさせる顔立ちには、見るものの心を沸き立たせる何かがある。
深い茜色の瞳も魅力的だ。
結わずに垂らした、鮮やかな紫色の髪は、背中にまで掛かっている。
ミニスカートと黒いニーソックスの間に見える絶対領域も、大きなポイントだな。
「おねぇさま。たった今――、あれ?」
オレと目が合った瞬間、その少女はピタリと動きを止める。
「――よかったぁ! 意識が戻ったんだ!」
『ぱぁっ』という効果音とともに、嬉しそうな笑顔が向けられた。
――誰だ、コイツは?
「包帯を巻くのは大変だったけど、もう大丈夫そうだね!」
包帯を巻くのは大変だった……?
ということは、こいつがオレの手当てをしてくれたっていう、ムウマージか。
ダークライのほうの原型は知らないが、ムウマージは見たことがあるので、ピンときた。
なるほど。人間の体でありながら、元のポケモンの特徴がよく表れている。
「そんなことより、なにか報告があるんじゃないのかしら?」
「はっ! そうでした! あの方が……、冥竜王がお見えなんです!」
その瞬間、ダークライが目を見開く。
「ギラティナが……?」
――ギラティナって……、キクコに変な力を与えたヤツか!
「は、はい! ダークライおねぇさまに謁見を求めておられまして――」
「ヤツは1人?」
「いえ。ヘルガーちゃんも一緒でしたよ」
「そう……」
しばらくの間、ダークライは唇に手を当てながら、何かに思考を巡らせていた。
やがて、諦めたかのような表情で顔を上げる。
「あのオトコには会いたくなかったけれど、ヘルガーが一緒じゃ居留守は使えないわね」
言いながらゆっくりと部屋の出入り口へと向かう。
「仕方がない……。会いに行くわよ。ギラティナに」
ため息混じりの口調で言い放つダークライ。
流れる銀髪を湛えた、その背中は、この上なく緊張を帯びているように感じた。
「契りを結ぶ者 第11話」投下終了です。
今回は冒頭に主人公の回想が入ったりして、少々分かりにくい部分もあったかもしれませんが
楽しんでいただけると幸いです。
ちなみに、ゲームボーイを持ち去ったスミオは、
リーフ、グリーンで登場し、ナナシマでサファイアを盗んだ、あの研究員です。
彼には、子供の頃から盗癖があったのですねw
皆さんの応援は毎回励みになっています。
12話も気合を入れて執筆しますので、どうかよろしくお願いします!
>>61 盛大にGJ
マージで萌え、スミオで吹いたw
63 :
●:2007/11/14(水) 22:59:04 ID:2O6ZcDsF
>>61 GJ!
ムウマージの人間体ってのはわかりやすくてイイw
ごめん、上げてしまった
65 :
赤りんご:2007/11/14(水) 23:20:24 ID:DyCLIvLx
どうも〜
前々スレくらいにXDもの書くと言った赤りんごです。
みんな忘れたかな?
それはともかく、何ヶ月たったかかけてやった作品がついに昨日完成しました!
神降臨の場繋ぎ程度ですが、どんな作品であろう投下を約束したものですから今日投下します。
設定はXD主人公のリュウト(ゲームのデフォルトを取った)×シャドー幹部のラブリナです。
次レス以降から
66 :
赤りんご:2007/11/14(水) 23:24:01 ID:DyCLIvLx
リュウト×ラブリナ
シャドーのダークポケモン研究所で壮絶な戦いが繰り広げていた。
B1Fエレベーターの前で、救世主リュウトとシャドー幹部のラブリナがポケモンバトルを繰り広げていた。
リュウトの前にはブラッキー、ラブリナの前にはダークエネコロロがいた。
両者ともポケモンが一体ずつだが、ダークポケモンとなってパワーアップしていたエネコロロが相手だとリュウトにとってピンチ同然であった
「くっ!」
「さあ、どうする坊や?」
「くそっ……!(このままじゃ負けるっ!)」
リュウトは絶対絶命のピンチにたっていたのであった。
「ブラッキー、怪しい光だ!!」
ブラッキーの目からいかにも怪しい光が発っせられる
「!?」
怪しい光は敵を混乱させる技だ。それによりダークエネコロロは混乱した。
「今だ!!スナッチ!」
スナッチとは、モンスターボールをパワーアップさせ人のポケモンを盗るというとんでもない兵器だが、真の目的は人のポケモンを盗るのではなく、ダークポケモンとなったポケモンを奪い返し、元のポケモンにもどす、というものであった。
リュウトの左腕の機械から光が放たれ、ボールが出てくる。
そして、そのボールがダークエネコロロに直撃する。
その途端、エネコロロの体が光り、ボールに吸い込まれていく。
しかし、いくらパワーアップしたとはいえただ通常、人のポケモンはモンスターボールでゲットできず、モンスターボールをスナッチボールに変えて人のポケモンを奪うというものであって確実に捕まるというわけではない。
つまり簡単に言えば、人のポケモンを奪えるようになっただけで能力は上がっていないのだ。
「あたしのエネコロロがっ!」
エネコロロが入ったボールが小さく揺れる
そして……
揺れが止まったのである、スナッチが成功したのだ
「よし!エネコロロ、スナッチ完了!」
拳を高く突き上げ、よろこぶリュウト
67 :
赤りんご:2007/11/14(水) 23:27:24 ID:DyCLIvLx
「あたしの負けよ坊や、でも……」
ラブリナは負けを認めたかと思いきやリュウトの腕を掴んだ
「何すんだよ!」
「確かにあたしは負けたわ……」
「けどね、ただで帰すわけにはいかないの。あたしとちょっと付き合ってもらうわよ!」
「何だよ!いいから離せよ!」
リュウトは暴れて逃れようとするが、女とはいえど年上の人、力では敵わなかった。
「な〜に、簡単な事よ!あたしを気持ちよくさせたらいいのよ!」
ラブリナは怪しい笑みを浮かべてリュウトを見た
リュウトはそれなりの男女の異性の関係は少し理解していたが、気持ちよくするとかの性の知識はあまりなかった
「何だよ、気持ちよくって」
「ふふっ、その内わかるわ、坊やも気持ちよくなれるのよ。」
リュウトはあまり理解してなかった
暴れくるうリュウトを無視しラブリナはベットルームへとリュウトとともに向かった。
ベットルーム−−−−−−−−−
ラブリナはリュウトをベットにほうりなげた
「な、何すんだよ!」
リュウトは怒った口調でいい、何故ベット?といった顔でラブリナを見ていた。
「うふふっ、あなたは今から男になるのよ」
リュウトは元は自分は男じゃないかといった顔であった
「あなたを男にして、あ・げ・るっ」
ラブリナはウインクをしたあと、リュウトに深く口付けた
「!??」
リュウトは突然の出来事に困惑した
唇をつけるだけではなく、深くて濃厚な大人のキスであった
口内で舌を絡ませ、唇おも口内に押し込む激しいキスであった
数分の刹那、ラブリナはようやく唇を離した
68 :
赤りんご:2007/11/14(水) 23:33:07 ID:DyCLIvLx
「………な……」
リュウトは驚愕した
何故悪女に唇を奪われなくてはならないのか…
「ジュルッ………坊やの唇、おいしかったわ!さて……」
そういうとラブリナはブーツを脱ぎ、リュウトのズボンのベルトに手をかけた
「な、何を……」
「それ〜!」
ラブリナは一気にベルトを引き抜き、リュウトのズボンをトランクス事ぬがした
「うわぁ!!!」
ラブリナがズボンをぬがすと、そこには巨大化したリュウトのムスコがあった
ラブリナは目の前にあるモノを足で挟みこんだ
「おい、やめろよ!何するきだよ!」
「ふふ、今にわかるわ!」
そういうとラブリナは足を上下に動かし始めた
「くわぁ!!な……なんだこの感覚!?なんだか……気持ちいい!」
リュウトは生まれて初めて快楽を体感した
「ふふ、感じてるのね?カワイッ!」
「うるせー、馬鹿にするな……!くぅ!!何かでる……!」
「嘘、もう出るの!?速くない!?」
その直後、リュウトのモノから精液が噴射された
「うわぁああああ!!」
「きゃん!!」
そう、これがリュウトの初射精であった
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「やるわね!でも本番はここから……」
ラブリナはリュウトの萎んだ一物を手に取り、扱き始めた
「ふぐぅ!?」
ラブリナが手を上下にするたびにリュウトのモノがミルミル内に大きくなっていった
「うふふ……大きくなってるわ!」
69 :
赤りんご:2007/11/14(水) 23:36:36 ID:DyCLIvLx
ラブリナはリュウトのモノ巨大化した後、口に含んだ
「うわっ!!なんだ……?さっきより気持ちいい……」
ラブリナは顔を上下に動かし、吸い付きながらリュウトのモノを加えていた
「ズボッ、ズボッ、ズボッ……」
「うわぁぁ……!……うう………気持ち……いい……!」
「ん……ズボッズボッ……んん……ズボッズボッ……」
「出そう……だ……!」
「うふふ………思う存分出しなさい……ジュルルルルルル………!!」
ラブリナはリュウトの限界を感じたのを確認したあと、一気にスパートをかけた
「!!?………うわあああああああああああああああああああああ!!!!」
ドビュッドピュッ……ドクンドクン……
「はぁ……はぁ……はぁ」
ラブリナはリュウトの精液を全て飲み干した
「ごくん……、ふふふ……濃くておいしかったわ…!……さて、ここからがいよいよ本番よ!!」
ラブリナはそういうと、自分とリュウトの服を全てぬがし、互いに全裸となった
「………本……番……?」
「これでいよいよ私たちは大人になれるの……。坊やはこんな事やるの初めて?」
「え?……あ、まあ……」
「じゃあ童貞ね?あたしも処女よ!」
「処女?」
「その内わかるわ!それより、あたしと会った時からあなた、あたしの体見てたでしょ!?」
「わ……悪いかよ!?」
70 :
赤りんご:2007/11/14(水) 23:40:54 ID:DyCLIvLx
「ふふふ、図星ね!得に胸の方を見てたわね?貧乳派なんだ?」
「じ、自分で言うかよ!」
「ハハハっ、ごめんね!………じゃあ、触ってみる?あたしの胸を」
「………う……うん……」
「なら決まりね!」
リュウトはそっと、ラブリナの胸を触った
「柔らかい……」
「いやん!揉まないでぇ!……冗談よ!思う存分揉んでいいわよ!」
「じゃあ、お言葉に甘えて!!」
リュウトはラブリナの胸を惜しみなく揉みまくった
「いやん!!超気持ちいい!!イッちゃいそう!」
リュウトは揉みながら乳首を弄ったり、舌で転がしたりした
「いや〜ん!!はぁん!……イクぅ!!イッちゃうぅ!!あはぁあああんん……!!」
ラブリナはそのまま絶頂に達し気絶した
「お、おい!大丈夫か?起きろよ!」
その直後、ラブリナは起き上がり、リュウトに口付けした
「あたしの心配してくれたんだ?ありがとう!」
ラブリナが下を見ると、リュウトのモノが巨大化していた
「さて……ここからが本当に本番よ!」
ラブリナはリュウトを押し倒し、リュウトに跨がるという体制になった
「本番………!」
「準備はいい、坊や?」
「その坊やは止めてくれよ!」
「ならこれはどう?…リュウト!」
「まあ、いいか……!」
「じゃあいくわよリュウト……」
ラブリナはリュウトのモノを掴み、狙いを定めてからそっと腰を落とした
「!???……(なんだ?この気持ちよさ……?)」
リュウトは初めて実感した
男と女……いや、雄と雌が愛し合う行為というものを……
「あぐぅ!…さ、流石に…は、初めては痛いわね……」
そう、先程伝えた通り、ラブリナは初めて=処女だったのだ
そうして、リュウトはラブリナに童貞を捧げ、ラブリナはリュウトに処女を捧げたのだ
「ふぅ………、大分楽になってきたわ…!動くわよ!」
その瞬間、ラブリナは上下に動き、二人を快楽に染めた
「ううっ!!き…気持ち良い!!」
結合部には、ジュボジュボど結合音が響く
「くっ!……そろそろ…出るっ!」
「あ〜ん、いっぱい出して!リュウトの精液、いっぱい出して〜!」
「うわぁ〜!!出るよ、ラブリナ〜!!」
「あは〜ぁん!…イクゥ!リュウト〜!」
二人が絶頂を迎えた瞬間、リュウトの一物から大量の欲望が出された
清い聖なる液体はラブリナの子宮全体に達しる
「はぁ……はぁ……はぁ……いっぱいだしたわね、リュウト……」
「………」
リュウトが何かを呟いた
「え?何、聞こえない!?」
「………まだだ……」
「え?」
「だからもっと犯してやるよ、ラブリナ!」
「え?ちょっ…ま……きゃあっ!」
ラブリナの悲鳴のあと、リュウトはラブリナを押し退け、倒し、ラブリナに覆いかぶさった
「な、何すんのよ!?」
「何するって、お前を犯すに決まってんだろ?お前だって足りないはずだろ?ここヒクヒクさせやがって!」
ラブリナの秘所はヒクヒクと新たな絶頂を待っていた
「もし俺がとっとと退散しても、お前は俺を捕まえてやるつもりだったんだろ?」
「…………」
「図星だな!?痛いとこつかれたって顔してるしな!」
「そ、そうよ!い、入れるならとっとと入れちゃいなさいよ!」
「ふん!お前が始めからやりたかったんならお前の口からねだってもらわんとな!」
リュウトは上目使いで言った
「あ…あたしのエッチでやらしいお〇んこに…リュウトのおち〇ち〇をぶち込んでズコズコと突いて下さい!」
「かなり大袈裟だが、いいぜ!お望み通りぶち込んでやる!恨むなよ!」
その瞬間にリュウトは再びラブリナと結合した
「うわぁん!ちょ……乱暴すぎぃ…!!」
「お前が望んだ事だ!文句言うな!」
リュウトはそのまま腰を動かし続け、欲望を吐き出そうとしていた
「出るぜっ!しっかりと受け止めろよ!」
「やめてぇ!!…これじゃあたし、妊娠しちゃうよ〜!」
「知った事か!」
そう言い放ったあと、リュウトは欲望を吐き出した
「ああん……熱い……」
「まだだよ!一回や二回で終わらせるか!」
「ま………ま、だ…?」
ラブリナの意識は絶頂により、遠退いていた
二時間後………
ようやくラブリナは目を覚まし、起き上がった。
自分は未だ全裸のまま…………
自分はどれだけ犯されたのだろう…何度中だしされたのだろう…
目の前には衣服を着用したリュウトが立っていた。
「リュウ……ト…?」
「やっと目覚ましたか!流石に抜かずの10回は体力的にきつかったな…!」
「じゅっ………回……あたし、そんなに……」
「まぁな……」
「もう!妊娠したらどうすんのよ!」
「ふん、その時は逃げ出したりして!」
リュウトは笑いを含ませながら言った
「笑い事じゃないでしょう!?」
「ははは、ごめん!」
その後、リュウトは各地でシャドーを倒し、黒幕であるデスゴルドの野望も砕いた。
そして、驚く事に、ラブリナはリュウトの子を身篭っていたのであった
しかし、シャドー事件解決後、リュウトは新たな強さを求め他の地方に旅に出たが、その後の事はご想像にお任せしよう。
fin……………
処女作ついに完結………
正直かなり疲れたました。
あと、まじで最後黒かったので苦手な方にはお詫び申し上げます、すみません……
また機会があったら書きたいと思います。
お目汚し申し訳ないですm(__)m
とりあえず、sage進行は守りました。
乙
>>74 激しく乙!
落とすつもりが逆に落とされるシチュは最高
>>61 毎度乙
今後主人公が関わる複線が目立ってきてますな
次回の展開ワクテカ
77 :
トニー:2007/11/15(木) 16:43:51 ID:SurVDZZR
赤りんごさん乙です!!
面白かったです!
ナタ×サトまだー
皆さんGJです!
「シロクロ」ですが、明日(2)を投下したいと思います。
また拙作にGJくれた方々、有難うございました。励みになりました。
シロナがシルヴィア・クリステルに見えるwww
サトヒカプリーズ
83 :
赤りんご:2007/11/16(金) 23:01:25 ID:qkkpAdkG
>>82 確かサトヒカもちょっと前に遊びで書いてたような……
確か、サトシが旅先会う女とやりまくって賄賂もらって、そんでヒカリが追求されたとこをサトシに犯されて……
それで、毎日犯されて妊娠させられる……
で、検査薬の製造社がエ〇テーで最後に笑える落ち………
というの書いてたんだけど、興味ありますか?
あんまり見てなかったような・・・・
そのネタで投下してみてはどうですか?
色々あって、予告よりだいぶ遅れてしまいましたが投下します。
今回は繋ぎのような話ですので、あまりエロはありません。
シロクロ
(2)
はっきり言うわ。
好きよ、貴方のこと。
私に貴方の全てを頂戴。
その代わり-----私の全てを、貴方に捧げるわ。
****
チャンピオンルーム----即ち、彼女の檻。
漆黒のオーバーコートを身に纏ったシロナは、四方を無機質なコンクリートで囲まれたその部屋に一人立ち尽くしていた。
それが、チャンピオンである彼女の義務。
何時訪れるか分からない----いや、訪れることなどないかもしれない『挑戦者』をひたすらに待ち続けることが、名誉と引き換えに彼女に与えられた役目だった。
以前はまだ抜け出すことも出来たのだが、それを繰り返し過ぎたせいで協会から『ご丁寧な』注意を受けてしまった。(要するに、大人しくしていろということだ)
ただ待ち続けるだけの、満たされない空虚な時間。時を刻む時計の秒針の音すらも心なしか遅く感じて煩わしくすらある。
コウキと過ごす時は、あっという間に過ぎてしまうのに。
「----また、一週間後ね」
誰にでもなく、ポツリと呟く。今朝彼を起こして出発を見送った直後も、確か同じコトを呟いた気がする。
----毎日のように来ていては怪しまれるから、逢瀬は週に一度にしよう。
それは二人の間に定められた約束だった。シロナから言いだしたものだ。
確かにいくらコウキが強いとはいえ、毎日チャンピオンリーグを訪れる必要はないし、そんなことをしていたら流石に四天王達も疑問に思い始めるだろう。
本当は二週間に----と言い掛けていたのだが、それでは自分が耐えられそうになかった。
でも。
(別に毎日じゃなくたって、三日に一度くらいなら・・・・)
週に一度、というのはあくまで建前で本当は何時来ても構わない。そんな彼女の本心を、きっと彼は知る由も無いだろう。
そして、律儀な彼のことだ。またきっちり一週間後にここの扉を叩くのだろう。
耽っていると、突然ブザーが鳴った。それはリーグ関係者が所要の際に鳴らすものだった。
コートを翻し、ハイヒールを鳴らしながら普段挑戦者を迎える扉とは別の扉へ向かう。
伺うように扉を開けると、そこにいたのは----。
「こんにちは、シロナさん」
シロナが少し目線を下げた先にいたのは、美しい白髪の老婦人だった。
「----キクノさん」
四天王の一人----地面タイプのポケモン使い、キクノ。
チャンピオンまでの道を阻む砦である四天王らしからぬ上品な風貌と穏やかな性格ではあるが、その実力は確かなものである。
それは以前一度手合わせをした際にシロナ自身が十分思い知らされていた。
「お茶しませんか?」
穏やかに微笑むその手には、綺麗に包装された紙袋が大事そうに抱えられていた。
「カントーにいる姉がねぇ、美味しい紅茶のお茶っ葉を送ってきてくれたのよ。本当はあまり抜け出しちゃいけないんだけど、つい、ね。シロナさんも----」
「キクノさん」
シロナがその言葉を遮って言った。
「いつも通りで構いませんから」
一瞬目を丸くしたキクノが、ふっと柔らかく微笑んだ。
この優しく上品な、それこそ色々な人生経験の末に得た慈母の様な----カンナギの威厳ある祖母とはまた違った----微笑がシロナは好きだった。
彼女はシロナにとっても他の四天王にとっても、母親の様な存在である。
「----そうね。じゃあ、シロナちゃん。一緒にお茶しましょう?女同士で、ね」
そう言うと、祖母と孫ほど年齢(とし)の離れた二人は笑いあった。
****
ティーカップから湯気が漂い、室内に甘い香りが充満する。
キクノが淹れてくれた紅茶は、普段甘いものを好まないシロナさえ飲んだ瞬間に「美味しい」と感嘆の声を漏らすほどに美味しかった。
ただ甘ったるいだけでなく、口触りも滑らか----流石はカントーで栽培された上質の茶葉を使用した高級品なだけある。
彼女の姉----キクコさんと言っただろうか。聞けば性格は彼女と真逆で、なかなか気難しい人らしい----は普段はあまり連絡を寄越さないそうだが、代わりに年に二、三度、こうして何かを送ってきてくれるそうだ。
こちらは元気でやっている、という証らしい。
「ほんと、電話の一つでも寄越してくれたらいいのに。そう思うでしょう?」
不満を言いながらも表情は優しい。離れていても繋がりあっている、姉妹の確かな絆がそこには見えた。
それから暫く二人は雑談を楽しんだ。
シンオウ各地のジムリーダーや、リーグの他の四天王たちの話題。また全国のニュースについてや、決して他言出来ない協会への愚痴など。中でも一番盛り上がるのは、やはりシンオウリーグの現状についてだった。
ここ最近、いや数年というべきか、チャンピオンリーグへの挑戦者が激減しているということ。公式試合が殆ど開催されず----一度殿堂入りを果たしたコウキはこの際除外する----四天王も含めて毎日暇を持て余しているということ。
「此処まで来るのは大変なんでしょうけどねぇ」
キクノが苦笑する。
まぁ、条件からして過酷なものだ。
彼らはシンオウ地方の最南端から最北端までを渡り歩き、ポケモンを鍛え上げ、8つのジムバッジを手に入れなければならない。
それを果たしてもすぐさまチャンピオンリーグへの道が開けるわけではなく、尚且つ長く険しいチャンピオンロードを抜ける必要もある。其処には強者のトレーナー達が潜み、前に進もうとする新人トレーナー達に手厳しい洗礼を浴びせるそうだ。
四天王戦を勝ち抜いて、休む間もなくシンオウリーグの頂点に君臨するチャンピオンとのバトル---その全てに耐え抜き打ち勝った者だけがトレーナーの悲願、殿堂入りを許されるのである。
生半可な覚悟で成し遂げられることではない。多くの努力と----こればかりは認めざるを得ないが、才能だって必要なのだ。
「----そう考えると」
ティーカップを口に運びながら、キクノが言った。
「あの子は凄いわね。ほら、フタバタウンのコウキ君」
一瞬心臓が跳ねるように、ドクンと鳴った。だがシロナは、あくまで平静を装う。
「そうですね。----ポケモン達を鍛えるために、繰り返し挑戦してるみたいで」
「あらあら、若いのに感心ねぇ」
『挑戦者』である彼と『チャンピオン』である自分との間に結ばれた真の関係を、キクノが知るわけが無かった。
「一番最初に来た時よりも随分強くなっちゃって・・・もうおばあちゃんなんかあっという間に倒されちゃう」
だがキクノの顔に四天王として敗戦を悔やむものはなく、その優しい表情はまるで、孫の成長を喜ぶ祖母の様だった。
「なによりも、シロナちゃんのこと慕ってるみたいだしね」
----慕う?
「慕ってくれてる様に、見えますか?」
「えぇ、とても」
まるで他意の無い微笑み。
表向きはあくまで『挑戦者』としてやってくるコウキと、それを待ち受ける四天王の一人であるキクノは多少の交流があるようだ。聞けば訪れるたびに土産を買ってくるらしい。
彼らしいし、バトルの後に二人で談笑する姿を想像すると微笑ましくすらある。
「コウキ君ね、とっても嬉しそうな顔をするのよ。貴女と闘えることがとても楽しみみたい。あの子にとってシロナちゃんは・・・そうね」
聞きながら、考える。周囲には自分たちはどう映っているのか。
「師匠みたいな----そんな大切な存在なんでしょうね」
あぁ、やっぱり。
感づかれていないことにホッとしながらも、心のどこかに寂しさが生まれる。
これで「母親」なんて言われた暁には、しばらく立ち直れなかったかもしれないけれど・・・。
もともとは、そのつもりだった。
師匠と弟子。----彼の旅を手助けしていたうちは、トレーナーの稀有な才能を会う度に垣間見せる少年と、いつしかそんな関係になれたら---そう思っていた。
自分が育て上げようとすら感じていたかもしれない。
先輩として、チャンピオンとして、少年の成長を見守っていけたらと願っていた。
無機質な機械音が響く。それはキクコが----強いては四天王全員が----所持を義務付けられている機械で、挑戦者が訪れたことを知らせる為のものである。
「あらあら、早く行かないと怒られちゃうわ」
よいしょ、と腰を上げるキクノ。残念だがお茶会はお開きである。
チャンピオンであるシロナも一応準備をしておく必要がある----まぁ、恐らく此処までは辿り着けまいと、直感が告げてはいるのだが。
「あ!そうそう、シロナちゃん」
何か大切なことを思い出したのか、出口に向かっていたキクノが振り返って尋ねた。
「昨日来てた女の子、どうだったの?なかなか良い筋だとは思ってたんだけど・・・」
今度こそ、心臓が信じられない速さで鼓動を打ち始めた。
----自分は今、どんな表情をしているのだろう。
「-----あぁ。彼女なら・・・」
その後、シロナは自分がどう答えたのか、憶えていない。
結局その挑戦者がシロナの元まで辿り着くことは無かった。
聞けば四天王戦第二試合----つまり、キクノに敗れてしまったとのことだった。
****
その頃。
「ったく。お前がしょっちゅう居なくなるからって、俺がじーさんの手伝いやらされてんだぜ!?」
「あー・・・、その、ごめん」
チャンピオンリーグからフタバタウンへと帰ってきたコウキは、運悪く(?)、ナナカマド博士から野生ポケモンの調査を命じられていたジュンと鉢合わせしてしまっていた。
かれこれ数十分。コウキはジュンから、自分の不在中如何に迷惑を被っていたか、反抗しようにも博士の鋭い目つきから逃げ回ることが如何に困難であったか・・・等々を聞かされている。
コウキはなんと言っていいかも分からず----しかし少し責任を感じながら----ただ聞き続けていたのだが・・・。
ふと、違和感を覚えた。
「----あれ?」
「あん?話はまだ----」
彼女がいない。いつもジュンと一緒にいて、少なくとも自分が此処に戻って来たときには必ず出迎えてくれていた、ヒカリがいない。
「ジュン。ヒカリは?姿見ないけど-----」
「あー・・・」
ジュンがボリボリ頭を掻きながら視線を逸らす。そして、ため息を吐いて言った。
「なんかあいつ、具合悪いみたいでさ。昨日くらいから部屋に閉じこもってんだよ。俺が見舞いに行ってやっても出てきやしねえ」
なんだってんだよ、と口癖と共に愚痴るジュン。
彼からすれば幼馴染のヒカリの異変は気になるのだろう。二人は幼い頃から常に一緒にいたらしく、とても仲が良い。
コウキ自身、憎まれ口を叩きあいながらも信頼しあっている二人の関係を羨ましく思うこともあった。
----一方で、ジュンを信頼しているはずのヒカリが、彼の見舞いにすら応じないということにコウキは僅かな疑問を覚えた。
「風邪----かな?」
「へっ。ナントカは風邪引かないっていうのにな」
ヒカリが聞いたら顔を真っ赤にして怒りそうだ。追い掛け回すくらいするかもしれない。
「ま、どーせ明日にでもなったらひょっこり顔みせるだろ。----おい、コウキ!そんなことよりも、俺に面倒押し付けた罰として今すぐバトルを----っておい!」
踵を返して歩き出したコウキに、ジュンが叫ぶ。
「どこ行くんだよ!」
「取り敢えず、ヒカリの家に行ってみよう」
「無理だって、出てこねーったら!」
「いいから」
無視してコウキが足を進めると、なんだかんだでジュンもついてくる。
-----やっぱり、心配なんじゃないか。
素直じゃない友人を内心微笑ましく思いながら、ヒカリの家へと向かった。
****
薄暗い部屋の中には、荒い息が虚しく響き渡っていた。
電気もつけず、閉め切ったカーテンの隙間から差し込む陽射しのみが僅かな光となって----ベッドに横たわるヒカリを照らす。
「ん・・・っ」
下着もつけない状態で布団の中に潜ったまま・・・。
そっと恥丘に触れると、そこはもう愛液でドロドロに濡れていた。
あれから、もう何度自慰を繰り返しただろう?----それすらも少女の朦朧とする頭は記憶していなかった。
ただ、衝動のままに。
「んっ、あっ・・・ぁ・・・」
----あの痴態が、頭に焼き付いて離れない。
充血して疼くクリトリスを、そっと指で摘んだ。それだけで体中に電流が流れた様に感じてしまう。そのままゆっくりと擦るように動かしていく。
「あぁっ・・・ふっ、んっ・・・だ、めっ!」
脳裏を掠めるのは、乱れた二人の姿。嬌声。貪るように重ねられた唇。
----あの女性(ひと)の視線。
(いや、いや------!)
拒絶するのは獣のように交わっていた二人の姿なのか----それとも、その姿に興奮を覚えたまま、自慰を続ける自分なのか。
ぐちゅ…と卑猥な水音が響いた。中指が、穴の位置を探り当て----ゆっくりと、確実にヒカリの意思によって、熱い膣内(なか)に潜り込んでいった。
初めは痛みを感じていたものの、今はすんなりと指を受け入れるソコ。その度に愛液は溢れていった。
じゅぶっ、ぐちゅっ・・・じゅっ。
「あっ、はぁっ・・・コウ・・・キ君・・・・んぅっ・・・!」
その口から少年の名を発していることに、少女は気付いていない。
初めこそは手探り状態だったものの、既にヒカリは自分の最も感じやすい動きを覚えてしまっていた。
中をゆっくりと掻きまわしながら、力を込めて膣の肉壁を押してゆく。その度に愛液は溢れていく。
「んあっ、あっ、あっ!あっ、ダメっ、きちゃ------っ!」
限界が近い。そう感じ取ると、指の動きは更に加速する。そして-----。
「あぁぁぁっ-----------------っ!!!」
頭に閃光が走り、真っ白になっていく感覚が少女を襲った。ガクガクと身体を痙攣させ、口の端からはだらしなく涎を垂らして・・・もう何度目か分からない絶頂に達した。
全身から力が抜け、ベッドを軋ませながら倒れこむ。
「あっ、はぁっ、はぁっ・・・ぁ」
蜜で溢れかえり、きゅう、とヒカリの指を収縮によって締め付ける秘所。ふやけた指を引き抜くと、そこにはぬらぬらと輝く淫靡な糸が掛かっていた。
ぼんやりと眺めながら、絶頂を迎えたばかりの頭が思うのは・・・。
私、なにしてるんだろう-----。そんな、泣きたくなってくるような自問。答えなんか返ってくるはずも無い。
無意識に、まだ熱を持つ『女』の部分に再び手を伸ばしかけた、その時。
----ピンポーン。
陽気なインターホンの音が家中に響いた。
「えっ・・・!?」
ベッドから跳ね起きる。呆然としている間も引っ切り無しに鳴り続けるインターホン。
どうしてママ、出てくれないの?そう思ったところでヒカリは思い出す。
(そうだ。ママ、出掛けてるんだった・・・)
娘の体調を一番心配していた母は外せない用事があるらしく、少し前にヒカリに「すぐ帰るから」と告げて出掛けてしまっていたのだ。
(誰だろう・・・もしかしたら、またジュンが・・・)
昨日無下に会うことを拒絶した幼馴染の顔が、脳裏に浮かんだ。
----もしまた来てくれたなら、きちんと謝らないと。
カーテンを僅かに開いて、来客を伺う。
その視界に入ってきたのは、昨日も来てくれていた幼馴染と-----
「------ぁ」
ヒカリの眼前で快楽を貪っていた----コウキの姿だった。
To be continued…
『ジュン』はダイパのライバルの名前です(自身がこう命名していたので)。
そしてキクコとキクノを勝手に姉妹設定にしてしまいました・・・。
なんとしても完結はさせますが、正直結末はまだ考えておりません。
・・・一瞬でもキクノさんENDを考えてしまった自分・・・orz
それと、シロナの一人称についても変えてしまいました。
ゲーム中では「あたし」だったんですが、何だか雰囲気に合わなくて・・・。
では失礼します。
GJ!
淫乱さと美しさを合わせ持つシロナさん
まさにエマニエ(ry
たまにはサトシのことも思い出してあげてください
ムウマージの擬人化が好評のようで、とても嬉しいです! ありがとうございます!
>>74 いいですよねラブリナ。女の子が少ないXDでは、一際輝いているキャラです。
とくにツインテールが萌えポイントですね!
>>90 正直、キクノに萌えてしまいましたw
いつの日か公式で、キクコとの関係が明かされるといいですね!
>>60に不自然な点を発見したので訂正します。
×何かに思考を巡らせていた。
○何かに思考を巡らせていたようだが、
それでは「契りを結ぶ者 第12話」を投下します。
「ここが玉座の間か……」
頑丈を絵に描いたような巨大な扉。それが重々しい音をたてながら、ゆっくりと開かれた。
視界に飛び込んできたのは、禍々しくも美しさを感じさせる大きな空間。
その空間を断ち切るかのごとく、真っ直ぐに敷かれた真紅の絨毯。
絨毯は最奥にある豪奢な玉座まで伸びており、荘厳な装飾品との組み合わせが素晴らしい。
玉座の間にある装飾品は、自分の部屋に飾るとなれば、お断りしたいが、
こうして見ている分には面白いかもしれない。
「――ダークライ」
頭の中でRPGの曲をかけながら辺りを見回していたオレは、
突然、城内に木霊した男の声に驚き、正面に顔を戻す。
よく目を凝らしてみると、玉座の前に、動く人影が見えた。甲冑じゃなかったのか。
「これは、これは……。ククク……。
城下で、ダークライは留守だと小耳に挟んだが、やはり居るではないか」
その人影が、ゆっくりとこちらへ歩み寄ってきた。
「さっき帰ってきたところよ……」
表情にも語り口調にも不快さをあらわにしながら、ダークライも男のほうへと進み始めた。
オレとムウマージは、その背中を追いかける。
「新しい体か。今回のものはやけに小さいな」
玉座の間の中ほどで歩みを止めたオレたちは、薄笑いを浮かべる男と、正面から向き合う。
コイツが冥竜王――ギラティナなのか……。
そのウェーブヘアーは、一見ブロンドのようにも見えるが、やけに煤けていた。
やたらと青白い体色といい、細身の長身といい、不健康を体現したような男だ。
それに反して筋力は高いらしく、
重騎士ほどでは無いにしろ、かなり重そうな鎧を着込んでいる。
そして背中に見えるのは、2枚のいびつな黒い羽。
これは恐らくポケモンの特徴が出ているのだろう。
全身から放たれる異様なオーラは、ダークライすら凌ぐ。
「まぁ、おまえがどんな姿をしていようが、我の気持ちは変わらん。しかし――」
「そんなボロボロのカッコで、冥竜王さまの前に出てくんな、ばーか!」
突如、ギラティナの台詞を遮って、子供のものらしき声が響き渡る。
次の瞬間、ギラティナの背後から小さな人影が飛び出した。
そのままダークライに、ビシッと人差し指を突きつける。
「おまえがどこに隠れようが、アタイの鼻で突き止めてやるんだからなー!
はっはっはーだ!」
そこにあったのは、10歳程度の幼い少女の姿だった。
頭部からは、後方へ向かって大きくねじれた2本の大角。
その下には野性味を感じさせる、毛先の不揃いなショートヘアー。
瞳はギラティナと同じく鮮血のような色をしている。
だが、くりくりとした子供特有の可愛さがあるため、ギラティナのような不気味さはない。
黒いキャミソールにショートパンツという、露出度の高いいでたちだが、
年齢のせいか色気はまったく感じない。むしろ、無理して背伸びをしているようで笑える。
背後から覗く黒い尻尾は、神話の悪魔が生やしているものに酷似していた。
「にひひ。ヘルちゃんは相変わらず口が悪いんだねー」
「うっさい! 勝手に変なあだ名つけんな! ばーか!」
「素直になれないところも、かわいいよ〜!」
微妙に噛み合わない会話を続けるムウマージたちを前に、
オレはこっそりとダークライに話しかける。
「なぁ……。コイツ――ヘルガーだったか?」
「そうよ――。冥府の門を守護する、地獄の番犬。ギラティナに仕える忠実な犬ね。
私と同じく、人間たちから悪タイプと呼ばれているポケモンよ」
「へ? おまえと同じ……?
そいつは意外だな。ポケモンは同タイプ同士で群れるモンだとばかり思ってたが」
「そんな訳ないじゃない――。
ポケモンのタイプによる分類法を提唱したのは、
人間界で、ポケモン研究の第一人者と呼ばれている、オーキド・ユキナリ――人間なの。
だから私たちポケモンには馴染みが薄いのよ。
ちなみに、ポケットモンスターという呼称。これは、ニシノモリという人間が、
間違った量の薬品をオコリザルに投与し、衰弱させてしまい、
そのオコリザルが、老眼鏡ケースに入り込んだことがきっかけで生み出されたわ。
この、ポケットモンスターという言葉も、魔界では馴染みが薄いから――」
「こらー! なにコソコソ話してんだ!」
オレたちの内緒話に気付いたヘルガーが、シャシャリ出る。
「冥竜王さまはなー、最近とってもいい素材を手に入れたんだ!
あれを使えば、おまえらなんてイチコロ――」
「おい」
「ひっ!」
ギラティナの声に、ヘルガーは全身の毛を逆立てながらすくみ上がる。
そのままギクシャクとギラティナのほうへ振り返った。
「黙っていろ、薄汚いイヌが」
「――ご……ごめんなさい……」
か細い声でそれだけ言うと、すごすごと後ろのほうへ戻っていった。
「――それでダークライ。その給仕の服はなんだ?
下々の者が着るような服、おまえには相応しくないぞ。おまけに所々、破れて――」
「これは、あなたの手下のせいよ……」
「――? 我の下僕……?」
不満げな態度をあらわにするダークライに対し、ギラティナが怪訝な顔をする。
ダークライは、キクコが襲撃してきた件についての説明を始めた。
「――なるほど……。偶然とはいえ、我の下僕がおまえの前に現れるとはな。ククク……」
悪びれる様子もなく、含み笑いを漏らすギラティナ。
ダークライはいかにも不服といった顔をしている。
「つまり、そこにいる男は、おまえの新たな下僕という訳か」
「そういうことになるわね」
「そういうことにならねーよ!」
勝手に下僕認定されてしまったオレは、いきり立って反論する。
しかし、よくよく考えると、
職を与えてもらえるというのは、ありがたい事なのかもしれない。
魔界から脱出する方法が発見されるまでの間、ずっと無職という訳にもいかないしな。
「まぁ、キクコには我のほうから、よく言い聞かせておこう。
不死の力とは言え、無限に再生できるという訳でもないからな。
――しかし、あの老婆が人間界でそのような計画を進めていたとは……。
――ククク……。そうでなくては面白くない。
我の下僕となるからには、それくらいの野心を持ち合わせていなくてはな」
ニヤニヤ笑いを浮かべるギラティナの表情は、薄気味悪いというほかない。
「とにかく、我は長旅で少しばかり疲れた。今日はおまえの城に泊め――」
「お断りよ」
即答だった。
「予想通りの答えだな。――しかし、抵抗されたほうが楽しみは増すと――」
刹那、ダークライの体からドス黒いオーラが湧き上がり、
ダークライとギラティナを除く3人は、とてつもない勢いで吹き飛ばされた。
「どわぁッ!?」
オレの体は派手に床を転がり、
5メートルほど移動させられたところで、なんとか静止した。
「いつつ……」
痛みを堪えながら体を起こすと、対峙するダークライとギラティナの姿が視界に入る。
「ほう――。凄まじい悪の波動。
我が冥竜王とはいえ、それをまともに喰らえば、ひとたまりもないだろうな。
――『当たれば』……の話だが……」
黒いオーラを放ち続けるダークライを眺めながら、余裕の表情を見せるギラティナ。
オレとムウマージは、緊張の面持ちで2人の様子を窺う。
しばらくすると、ダークライの体から湧き上がっていたオーラが、ゆっくりと消えてゆき、
そのまま完全に見えなくなった。
「それでいい。賢い選択だ。我の女に相応しい判断能力。
それに免じて今日のところは引き上げよう」
そう言ってギラティナは、ダークライに歩み寄り、彼女の顎に手を添える。
「我の顔を、その目によく焼き付けておくといい。
いずれ、おまえを屈服させ、支配する男の顔だ」
その言葉に、ダークライが嫌悪感を感じているのは、誰の目から見ても明らかだった。
ダークライの顎から手を離したギラティナは、
後方で目を回しているヘルガーのほうへ顔を向ける。
「いつまでそうしているつもりだ」
その呼びかけに気付いたらしく、今まで伸びていたヘルガーが慌てて身を起こす。
そのまま、足早にギラティナの傍へ戻ってきた。
「行くぞ。下賎な獣ふぜいが我を待たせるな」
「は、はい。気をつけます……」
そのまま2人は、玉座の間から去っていった。
「――ふぅ……。なんだか不気味なヤツだったな。
ダークライは昔からあいつと知り合――うぉっ!?」
突然、ダークライが自分の足元を蹴りつけたため、絨毯の一部が裂け、床にヒビが入る。
直後、ギリギリという聞きなれない音が辺りに響き出した。――は、歯軋りか……?
「ダ、ダークライ。どうし――もごっ!?」
オレがダークライの肩に触れようとした瞬間、
いきなりムウマージに口を塞がれ、体を勢い良く引っ張られた。
「な、なにするん――」
「しーっ! 静かにして!」
ムウマージが人差し指を口に当て、注意を促す。
「ダークライおねぇさまは、大嫌いな冥竜王に触られて怒り心頭なの!
今、おねぇさまに触れたりしたら、跡形も無く消されちゃうよ!」
「――マ、マジかよ……。じゃあ、どうすりゃいいんだ?」
「そこは、このムウマージちゃんにお任せあれ!」
そう言って可愛らしくウィンクをし、ダークライの背後から近づいてゆくムウマージ。
「ダークライおねぇさま〜?」
「――話しかけないで」
ダークライが声を発した瞬間、玉座の間の空気がビリビリと震えた。
その恐ろしさに、オレは堪らず身をすくめる。
「それは残念ですねー。せっかくダークライおねぇさまのために、
とってもおいしいチョコレートパフェを用意してあるのにな〜」
その瞬間、ダークライの体がピクリと反応し、歯軋りが鳴り止む。
「チョコレートパフェ……?」
ダークライが素早くこちらへ振り向いた。それを見たムウマージはニヤリと笑う。
「おねぇさま。口の端に何か付いてますよ〜?」
その指摘に反応したダークライが、開けっ放しにしていた口を、そそくさと手で隠す。
今、ダークライのヤツ、よだれ垂らしてなかったか?
「――し、仕方ないわね。お腹も空いたことだし、食べてあげてもいいわよ?」
「――にひひ。大成功〜」
ダークライの頬が緩んだのを確認したムウマージが、
オレのほうへ振り向き、再びウィンクをした。
――す、すげぇ……。魔王がチョコパに釣られてる……。
「――それで、おねぇさま。久しぶりの人間界はどうでした?
なにか、お土産とかないのかな〜、なんちゃって――」
それを聞いたダークライが得意げな笑みを浮かべる。
「フフフ……。今回のは凄いわよ?」
そう言ってダークライは懐をまさぐり始めた。
「わぁー! やっぱりあるんですね!? はやく、はやくぅ!」
目をキラキラさせながら、ダークライの傍へ滑り込むムウマージ。
オレも、その後へ続く。
「なにかな、なにかな〜」
ダークライが懐から取り出したのは――。
「――あれ……? これだけなんですか?」
オレたちの大きな期待とは裏腹に、ダークライが取り出したのはピッピ人形1体だけ。
しかも所々にツギハギが見える。
「なんだよコレ。ただのボロいぬいぐるみじゃねーか」
「早計ね……。これは入れ物――。主役はこの中よ!」
そう言って、突然、ダークライがピッピ人形の背中から、ズボッと手を突っ込んだ。
次の瞬間、どう考えてもピッピ人形内に納まっていたとは思えない量の何かが、
真紅の絨毯にぶちまけられた。
――こ、これは……。ファミコンとゲームボーイ!
「わっ! わっ! なんなんですかこれー?」
瞳を輝かせながらゲーム機を見詰めるムウマージの姿は、純粋な子供そのもの。
オレにもこんな時代があったんだよな。懐かしい……。
「この娘――モノマネ娘の家にあった物を持ってきたのよ。
据え置き型ゲーム機と、携帯ゲーム機という物らしいわ」
「ど、どうやって使うんですか!?」
「まぁ、見ていなさい」
ダークライが手に取ったのは黒いファミコンカセット。タイトルは――。
「た、た○しの挑戦状……。また微妙なチョイスを……」
オレは改めて、ファミコン本体に目を落とす。
「ん……?」
そこで、ある1つの重大な事実に気がついた。
本来、2プレイヤーのコントローラーが繋がっている部分――。
そこには、ささくれ立った短いコードが、チョンと生えているだけである。
恐らく、モノマネ娘の家の人間が、誤って壊したのだろう。
――2プレイヤーコントローラーの存在しないファミコン。そして、た○しの挑戦状。
ここから導き出される答えは1つ――。
「おねぇさまぁ、はやくぅ。ムウマージ、もう我慢できないよぅ」
「フフフ。せっかちなコね」
とても言い出せる雰囲気ではなかった。
「契りを結ぶ者 第12話」投下終了です。
まず、た○しの挑戦状のネタが、分からなかった方への説明です。
た○しの挑戦状とは、某大物お笑い芸人監修のもとに作られたファミコンゲームでして、
ファミコンでは、2プレイヤーコントローラーのマイク機能で、
カラオケを歌わないとクリアできないという、難易度の高いゲームでした。
つまり、作中のように2コンが壊れているとアウトということになります。
そしてニシノモリ教授。
このキャラは、5代目の方がちゃっかりアニメ出演されているため、
予想以上に知名度があるかも知れませんね。
5代目の方は、アニメでヤドンの進化について研究しておられました。
今回もこの小説を読んでくださり、ありがとうございます!
13話も、どうかご期待下さい!
乙〜
命懸けの同居生活突入の予感
それにしてもムウマージは本当に可愛い
>>90 こちらも乙
続きワクテカ
>>100 GJ!ダークライモノマネ娘にメロメロです。
GJ!ギラティナがダークライを屈服させるところが見てみたい。…もちろん性的な意味で
KAZU氏乙です!シロナとキクノの会話のとことか、ヒカリとか最高でした!続き楽しみにしてます!
かるび氏乙です!最後ダークライの機嫌の直し方が…笑いました!ギラティナとの会話とかも良かったです。続き楽しみに待ってます!
さて、これからスズナ編を投下するんですが、楽しくて楽しくてどんどん書いちゃって短編にしては長くなり過ぎそうなんで(まだ最後までは書き終わってません)、今日は前編として投下します!
「ユキノオー!もっとウッドハンマー!」
ズドォォン!
俺が用意した、地下通路の秘密基地内とは思えないほど頑丈な部屋から派手な音が聞こえてくる。
他の女の部屋なら軽く破壊されているであろうほどこの中で暴れているのだろう。
俺はハードマウンテンで捕まえたとっておきのポケモンを出し、警戒しながら入口を開ける。
「そこ!ユキノオー、吹雪!」
やはり元ジムリーダーの勘は本物のようだ。
そこにいた女…スズナは俺が来たことにすぐさま気付き、攻撃を仕掛けてきた。
「ふん。ヒードラン、マグマストームだ」
俺はかなり珍しいポケモン…炎、鋼タイプのヒードランに、通常はヒードランしか使えない大技を指示した。
草、氷タイプのユキノオーにはタイプ一致な上にダブル効果抜群、更にヒードランに持たせたピントレンズのおかげか急所にまであたったこいつを耐えるのは不可能だったようだ…死んでいる。
「そんな!ユキノオー!起きて!お願い!死んじゃいやぁぁぁ!!!」
「ふん…雑魚が」
「許せない!マニューラ!グレイシア!マンムー!ユキメノコ!チャーレム!行って!」
スズナは、ジム戦用やプライベートのポケモンを全員出して来た。
「ふん…雑魚共が…殺れ」
3分後…スズナのポケモンは全員絶命していた。
「そ…そんな…みんな…いやあ!イヤアァァ!!!」
スズナは大声で泣き喚いている。まあ当然だろう。
瀕死どころか、大切な手持ちを全員殺されたのだから…
何故スズナが俺に抵抗しているかというと、俺はこいつをさらってきたからだ。
スズナが町を見回っている時、人気が無い場所で俺が不意打ちをして気絶させ、すぐに地下通路に連れて来て、更に抵抗してくる事を警戒して特別製の部屋に閉じ込めたのだ。
案の定、この女はかなり激しく抵抗してきた。だから今回力の差を思い知らせてやったのだ。
「酷い…あなた、それでもほんとにトレーナー…?」
「ああ。お前が弱いからいけないんだよ…ん?スカートの下に、キッサキで見掛けた時は穿いて無かったはずのスパッツを穿いているな。」
「鞄に入れてあったのよ。普段は防寒用だけど、痴漢対策にもなるし、それに、あんたみたいな変態がいるのに、生足さらけ出していられる訳無いでしょ!」
「ふ…なるほど…俺への対抗策と言う訳か…おそらくさっき出して来たポケモン達も…」
「そ、そうよ!それに私のポケモン達は、見回りにも連れて行ってた大事な家族だったのよ…それなのに…うう…みんな…」
「ククク…クハハ…ハーハッハッハッハ!ハハハハハハハ!こいつはいいや!」
「な、何がおかしいのよ!」
「ふふふ…俺はな…無駄な抵抗をしてくる女が大好きなんだよ!そのスパッツ!ポケモン!他にもまだあるかもな…そんな対抗策を全て打ち破られ、最後には恐怖や絶望に心を支配された女を犯す!俺が最も好きなシチュエーションだ!ハハハハハ!」
「さ…最低…あなたなんかと1秒でも長く同じ場所に居たくないわ!」
そう言うとスズナは走り出した。俺の背後にある出口めがけて…
「馬鹿が!わざわざ捕まりに来たか!」
「馬鹿はあんたよ!みんなのカタキ!」
そう言い、スズナは何かをポケットから出した。
そういえば、ポケット付きのスカートってあるんだよな…
そして、スズナはその何かを俺に向かって投げ付けてきた。が…
「そ、そんな…なんで平気なのよ!」
スズナが投げ付けてきたのは電気玉だった。
ピカチュウに持たせるのが一般的だが、そもそもこいつの中には何故か強い電流が流れており、むやみに触れると感電し、気絶するか、酷いと死ぬこともあるのだ。
「ふ…スズナ…お前がしているゴム手袋にはそういう意味があったのか…」
俺が気絶すると思っていたスズナは止まることが出来ず、俺に近付き過ぎたため、俺にあっさり手首を掴まれてしまった。
「痛っ!離してよ!な…なんで気絶しないの?」
「ふ…俺の服はな…電気を通さないように出来てるのさ…俺自身が作った特別製の服さ」
「……………」
スズナは掴まれていない方の手で、また何かポケットから出そうとしていたので、俺はすぐにその手も掴み、完全に手の動きを封じた。
「そういえばお前こそ、何故スカートに電気玉を入れといて感電しないのかと思ったら、ポケットの中にゴムの厚い膜が張ってやがる」
「そうよ!私だって、ポケットの中にゴム膜なんて張らせるの、キツかったんだから!気合でなんとかしたけど!とにかく離してよ!」
「馬鹿かお前!誰が離すか!」
俺はスズナの両手を、これ以上変な物を出されないようにその辺にあったちょっと杭っぽい形の岩に縛り付けてやった。
「やめて!ほどいてよ!誰かー!!助けてぇー!!!」
スズナは涙目で大声で助けを求めている。だが、ここは俺の秘密基地。誰も助けになど来てくれない。
「さーて、どこをどうしよっかな〜!しっかし、いい身体してるじゃんか!楽しめそうだなーおい!」
「う…いやぁ…やめてよ…」
今日はこれで投下終了です。
次は来週くらいだと思います。
あと、電気玉のところはツッコミ所だらけだと思いますが、大目に見て下さい…
鬼畜主人公乙!!!
ポケモン死んじゃった…orz
111 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 20:45:13 ID:Bsy/2m4Z
上げるぜ
112 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:40:37 ID:2IyE19ox
赤髪かよ
113 :
ゲーム ◆/4txiDGvBM :2007/11/19(月) 23:04:53 ID:VJVFHIMT
コメありがとうございます!一度思いっきり鬼畜にしてみたかったんです!
あと…赤髪って…ギンガとかドラポケとかその辺の単語と関係あるあの方ですか?
質問なんだが
どうして保管庫に前スレのアカネパイズリSSがないんだ?
6スレ目のアカネパイズリと一緒に置いてある
作者が同じ人だからな
名無しのゴンベさんの書いた、ダイゴ×シロナは、
何故か2つに分けて保存してあるよね。
一気に過疎ってしまったな。
保守。
お久しぶりです。
大分書けたので投下しようと思います。
>>90 乙です!!!
私もライバルの名前がジュンです
続きがとても気になります。
>>100 乙です!!!
ダークライはチョコパフェ好きなんですねw
ファミコン…懐かしいです
今回はなんか笑えました。
>>109 乙です!!!
電気玉が今までにないアイディアで良いと思います。
ユキノオー達が可愛そうでした。
今回もたくさんの感想をありがとうございます! 皆さんの意見はとても参考になります!
>>109 乙です! 今回は主人公の鬼畜っぷりが、いつにも増して激しいですね!
それでは「契りを結ぶ者 第13話」を投下します!
「朝だよー、起きてー!」
「ぐえ!」
突然、腹部に強烈な圧迫感を感じたオレは、慌ててベッドから上体を起こす。
視界に飛び込んできたのは、満面の笑みを浮かべるムウマージの顔。
「お、おまえ、オレの上で何してんだ!」
見ると、ムウマージはオレの膝の上に、ちょこんと女座りをしていた。
「何って……、おにーさんのこと、起こしに来たんだよ〜」
「だったら普通に起こせ! だいたいムウマージって夜行性じゃないのかよ!」
「ん〜……。人間と体を共有する前は夜型だったんだけどね〜。
この体の持ち主の寿命が尽きた後も、朝に目が覚めるクセが抜けなくて……」
「ああ、そうかよ。――早くオレの上から降りろ。このままじゃ――」
そこまで言いかけたところで、ベッドの下に尻尾を揺らす生き物を発見し、口をつぐむ。
「ん?」
ベッドの下からオレたちのことを見上げているのはブイ太郎。
「ムウマージ。おまえ、勝手にオレのモンスターボールに触ったな?」
「うん! 一緒にご飯食べようと思って」
「それは構わないけどな。せめてオレに断りを入れてからにしろ」
「でも、早く出してあげないと可哀相だよぅ。
ボールの中って、保健室のベッドみたいな心細さがあるんだもん!」
「保健室……。オレは好きだけどな。授業サボれるし」
――無駄話はともかく、飯と聞いて、オレの心は少しばかり弾んでいる。
最近はロクなものを食ってなかったからな。
「とにかく、そこをどけっての! いい加減――」
「あれれ〜? お尻に何か硬いものが当たって――」
「どけっつってんだろ、クソガキャーッ!」
オレがベッド掛けを勢いよく引っ張ると、
足元をすくわれたムウマージが後方に向かって転倒する。
「にゃっ!?」
そのまま後頭部を壁に打ち付け気絶した。
「はぁ、はぁ……。手こずらせやがって」
大の字になり、目を回しているムウマージを見下ろしながら、オレは荒い息をつく。
とりあえず、とっとと着替えて食堂へ向かわないとな。
こんな立派な城であれば、食事もさぞや豪華なものだろう。楽しみだ。
「あ」
そこでオレは、ある問題に気がついた。
「食堂までの道のりが分からない……」
ということは、コイツを起こさなきゃいけないのか。めんどくせぇ……。
「オイ、起きろ」
オレはその場に屈み込み、ムウマージの両肩を揺らす。だが、一向に目覚める気配はない。
「起きろっての!」
こんどは、頬をぺちぺちと叩いてみる。しかし結果は先程と同じだ。
「目ェ覚まさねぇなコイツ……。いっそのこと鈍器か何かで――うおっ!?」
「うう……ん……。おねえひゃまぁ……。そんなにはげしくしちゃらめれすぅ……むにゃ」
室内を見回していたオレは、突然抱きつかれたため、バランスを崩し、
ムウマージと共にベッドへと倒れ込む。
「お、おい! オレはダークライじゃねーぞ! 頭打って、おかしくなったか!?」
ムウマージの頭が、丁度オレの顔の高さにきているため、
呼吸をしただけで、かぐわしいシャンプーの香りが鼻の奥に広がる。
おまけに、オレが密着しているのは、中身がポケモンとはいえ、10代の少女の体。
その温もりが服を通して伝わってくる。これは、とても平静を保てる状況ではない。
「う……。ちょ、ちょっとくらいならバレないよな?」
ゴクリと喉を鳴らしながら、オレはそっとムウマージの下半身に手を伸ばす。
現在、この部屋にいるのは、オレとムウマージとブイ太郎のみ。
絶対にバレやしない――。それに、抱きついてきたのはコイツのほうだ。オレに非は無い。
そう何度も自分に言い聞かせ、良心の呵責を振り払おうとする。
「胸はダークライだが、ケツはムウマージのほうが……。へへへ……」
オレはムウマージの頭越しに品定めをしながら、ゆっくりと手を近づけてゆく。
その手が、念願のゴールへと辿り着こうとした刹那――。
「失礼しまーす。中々お戻りにならないので迎えに――」
ドアが数回ノックされた後、満面の笑みを湛えたダークライが部屋に踏み込んできた。
その瞬間、オレとダークライは目を合わせたまま硬直する。
――や……、やべェッ! 殺される!
ベッドの上でダークライの手下を抱き寄せるオレ。しかも手が下腹部の方へと伸びている。
これはもう言い訳のしようがねーぞ!
――しかし、そこでオレはあることに気が付いた。
今のダークライの喋り方はもしかして……。
「モ……モノマネ娘か……?」
「――え? あ、はい。そうですけど……」
オレが恐る恐る尋ねると、数秒ほどの間を置いて答えが返ってきた。
どうやら現在はモノマネ娘の人格が出ているようだ。
しかし、まだ助かったとは限らない! 昨日のモノマネ娘の台詞が脳裏をよぎる――。
――『どちらの人格が出ているときでも、お互いに意識はあるんですよ。
就寝時や気絶しているときを除いて』――。
「と、ところで何をしているんですか? まさか――」
「ダークライは! ダークライはどうしてる!?」
「え? ダ、ダークライさんですか?
彼女なら昨夜、チョコレートパフェを食べた後、お休みになって、
まだ目を覚ましていませんけど……」
――良かった……! オレはホッと胸を撫で下ろす。命拾いしたぜ。
「それよりもです! なんですかこの状況は! まさかムウマージさんを無理やり――」
「そ、そんなワケないだろ!
コイツがいきなり倒れたから、オレは介抱しようと思ってだな――」
疑わしいといった表情で、オレのことを見詰めるモノマネ娘に説明する。
「――じゃあ、その手は……」
「これはホラ。偶然だ。オレも動揺しちまってよ。
熱を測ろうと思ったら、焦ってたモンだからつい、な……」
「でも――」
「さあ、それよりメシだメシ! 早くムウマージを起こして食堂に行こうぜ!」
そう言ってオレは、そそくさと仕度を始める。
モノマネ娘は、いまだに納得がいかないといった表情をしていたが、
ムウマージの容態が気になったらしく、オレに対する追求は打ち切られた。
準備が整ったのち、オレたちは食堂へ向かうために、この部屋を後にした。
◆
廊下に出ると、昨夜は見かけなかったスリープたちの姿がチラホラ見える。
それもダークライやムウマージと違って原型のままだ。
どうやらこいつらは、ダークライの手下どもらしいな。
「そういやおまえ、ドレスなんか着てたんだな」
オレは廊下を歩きながら、ムウマージのことを気遣うモノマネ娘の姿に目をとめる。
先程はピンチを乗り切ることに気力を使っていたため、気付かなかったが、
モノマネ娘は、いつの間にか服を着替えていた。
赤と黒を基調とした気品のあるドレス。髪型もポニーテールに戻っている。
「あ、はい。これはムウマージさんが用意して下さったんですよ」
「魔王城付きの仕立て屋さんに頼んで、
ダークライおねぇさまに相応しい、魔王のドレスを作っておいたんだよ〜。
モノマネちゃんにも気に入ってもらえたみたいで嬉しいな!」
モノマネちゃんか……。この2人、随分仲良くなったんだな。まだ1日も経ってないのに。
◆
食卓のある部屋へ入ると、1人のメイドの姿が目に入った。
首の辺りで切り揃えられたショートヘアーが良く似合う、華奢な体つき。
年齢は10代半ばくらいか。
「お、おはようございます!」
そのメイドが深々と頭を下げてきた。
「お食事の用意は出来ています。魔王様。ムウマージさん。それから……、ええと……」
メイドがオレの顔を見詰めながら口ごもる。それを見かねたムウマージが口を挟んできた。
「こっちのおにーさんは、さっき話した、新しく入ってきたお友達だよ。お名前は――」
「『アンタ』でも『オマエ』でも好きなように呼んでくれ」
自分の子供を捨てるような親からもらった名前なんて名乗りたくもない。
「それではお席のほうへどうぞ」
メイドに促され、食卓のほうへ歩み寄ると、豪勢な料理の数々が視界を覆い尽くした。
トマトの赤が映えるミネストローネ風スープ。
キノコや貝柱の香りが鼻をくすぐるリゾット。
そして海老や夏野菜が盛り付けられたクリームソースのソテー。
ダークライのヤツ、毎日こんないいモン食ってんのかよ。
モノマネ娘の家で暮らしていたときは、
あまりの食生活の違いに戸惑わなかったのだろうか?
まぁ、モノマネ娘の家が、どの程度金持ちなのかは、オレの知るところではないが。
「おお! うまそーだなこりゃ!」
オレは喜び勇んで席に着こうとする。
「あ、ちょっと待って!」
しかしその直後、ムウマージの声がオレを引きとめた。
「ん? なんだよ?」
「それはモノマネちゃんの分。おにーさんのはあっちだよ〜」
そう言われて、指し示されたほうを確認すると――。
「は?――」
開いた口が塞がらなかった。
――そこに在ったのは、皿に盛られたひと切れのパン。なにかの冗談か?
「え? これがオレのメシ?」
「もっちろん!」
「な、なんか明らかに、モノマネ娘と差があるんだが……」
「それは仕方ないよ〜。モノマネちゃんは魔王でもあるわけだし。
本当はご飯を食べる部屋もムウマージたちとは別の場所だったんだけど、
モノマネちゃんが、どうしてもおにーさんと一緒に食べたいって言うからねー」
「マ、マジかよ……」
オレは愕然とうなだれる。
よく考えてみりゃ、魔王と手下の食事メニューが同じってことは有り得ないよな。
納得のいく展開ではあるが、やはりこの状況はへこむ。
まさか、手下のメニューがここまで粗食だとは……。
ムウマージの席を見やると、モノマネ娘ほどでは無いにしろ、
人並みのメニューが出揃っている。やっぱりこいつは、それなりの地位にいるらしいな。
「あのぉ……」
虚ろな思いに身を任せ、立ち尽くしていると、モノマネ娘が声をかけてきた。
その手には、自分の席から持ってきたと思われる料理の皿を携えている。
「なんだよ。見せつけに来たのか?」
「い、いえ。パンだけでは足りないのではと思いまして……」
その瞬間、モノマネ娘に料理の皿を差し出されたオレの心が、一気に光を湛えた。
「え……? い、いいのか?」
「はい! わたし1人では食べきれないので、ぜひ召し上がって下さい!」
目の前で天使のような微笑を浮かべるモノマネ娘の姿が、限りなく輝いて見える。
昨夜も同じ事を思ったが、なんてあったけぇヤツ……。
嬉しさのあまり、目頭が熱くなるのを抑えられそうにない。
「うう……。ありがとうな。本当にありがとう……」
「ちょ、やだ! こんなことで泣かないで下さいよぉ!」
そう言われても、自然と涙が零れてしまう。
泣くほどのことでは無いと、自分に言い聞かせては見るものの、涙は止まらない。
「いいな、いいなー。ムウマージも、モノマネちゃんのが欲しいなー」
「あ、どうぞどうぞ! 好きな物を食べて下さいね!」
モノマネ娘はパタパタと自分の席へと戻って行った。
「にひひ。モノマネちゃん、優しいなぁ。
後でお仕事のために、2人を城下街へ案内するから、
そのときに、おいしいスイーツのお店、教えてあげるね!」
「それは楽しみです!」
オレはモノマネ娘から受け取った皿に目を落としながら、
ポケモンフードを食べ続けるブイ太郎の横で、しみじみと考える。
こいつが一緒なら、魔界での暮らしも捨てたモンじゃないよなぁ……。
――オレは神なんて信じちゃいないが、今だけは特別だ。
「感謝するぜ。こいつと巡り合わせてくれたことをな……」
「契りを結ぶ者 第13話」投下終了です。
今回は魔王城での日常描写となりましたが、いかがだったでしょうか?
次回も気合を入れて取り組みますので、よろしくお願いします!
>>119さんの、ダイパライバル×♀主人公の続きも楽しみにしてますね!
毎度乙レイド
近いうちに主人公がハードな夜の相手にされそうな雰囲気ですな
過疎にもかかわらず各SS師の投稿作品の続きが楽しみ
「ヒカリ、上がろうぜ。ここに止まってても何にも変わらないしな」
「え」
灰色の風呂で立ち上がったジュンは、足を上げる。
ヒカリの心はむわむわとして不満な気分になった。
何故だろう?何となく悲しい気分になる。
そしてジュンがもう片方の足を上げたとき…
ヒカリが、ジュンに抱きついた。
「ってうわああああぁぁっ!?何するんだよ!」
「やだ。…だって私とジュン、まだ一つになって無いじゃない」
顔を真っ赤に紅潮させてジュンは叫ぶ。
ヒカリは潤んだ目でジュンを見詰める。
ジュンもさすがに可愛そうになったのか再び風呂に浸かり、股部だけを陸地に残す。
「仕込まれてるかも知れねえんだぞ?」
「それでも構わないよ。だって私は…私は…」
私は…
ヒカリは一つの言葉を伝えるべく口を開く。
「私は…ジュンのこと、好きだもの」
「…!」
その言葉を聞いた瞬間、ジュンは引いていた顎を上げる。
ヒカリも、恥ずかしくて俯いた。
しかし、ジュンはそれを簡単に受け入れた。
「…本当なのか?」
「嘘じゃないよ!…私が嘘付いたこと、あった?」
ジュンは首を横に振って、下を向いてしまう。
ヒカリはジュンの瞳を見つめている。
ジュンは顔を上げて、ヒカリと目線を合わせる。
「オレも…お前のこと…好きだぜ」
「ジュン…!」
ヒカリの表情がぱっと、明るくなる。
両思いだと言うことは、やはり信じられなかったようだ。
2人ともただの幼馴染みなのだから。
「ジュン…ねぇ、私と恋人になって?」
「…こんなオレで良いなら…」
ジュンの返事を聞いたヒカリは、心がふわっと軽くなった気がした。
今、2人が結ばれた。
「さっきの続き…しよ?」
「わ…分かった」
ジュンは未だに勃起している肉棒を再び握る。
ヒカリも入りやすいように、股を大きく開いた。
ジュンは唾を飲み込むと、大きく腰を打ち付けてヒカリに挿入した。
「うあぁぁ!?な、何だ…?さっきよりも何だか…」
「私も…」
2人ともさっきの挿入は少しの快感と痛みだけだった。
また、入れるのも大変だった。
が、今度の挿入はすんなりと受け入れられ、凄い快感だったのだ。
全く痛みも無い。
「うあっ、んあああっ!」
「あああああっ!!」
ジュンは声を上げながら腰を引いたり押したりして出し入れを繰り返す。
ヒカリはあまりの快感に体が動かない。
その様子に気付いたジュンが動きを止めた。
「次…ヒカリやれよ」
「私…が?」
「オレは疲れちまったんだ。ヒカリが動けよ、その方が楽だぜ」
ジュンは笑顔を作る。
ヒカリは納得して、股を動かし始めた。
肉棒に前後左右に動く振動が伝わってくる。
朝っぱらから乙!
初々しい二人に萌えました
ケンゴ×ヒカリ希望
お断りします(AA略
大変申し訳ないんですが、携帯を換えたら、メモ帳が消えてしまい、後編を書き直しになりました…初めて携帯換えたのでこうなるとは思いませんでした。
まだ新しい携帯の扱いも覚えきっておらず、次の投下はかなり先になりそうです…ごめんなさい。
いいよいいよ!
気長にお待ちしております
136 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 08:13:26 ID:2xSxUJk8
キャタピーネタ…やらないか?
自分はサトピカ見たい
忘れられてるこの2人にも愛を。
俺はピカヒカが見たい。
ハイハイワロスワロス
わたしはシンヒカをみたいよう
ハイワロ
なんかリク厨が沸いてね?
エロくて楽しければなんでもいいよー
職人さん頑張ってくれ
>>143 はげど。
職人様、クレクレなどにはお構い無く。
145 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 21:22:18 ID:gG+ayFtz
ゲームウザイ死ね
クレクレ厨はカエレ(・∀・)
別にリクと言うわけじゃないが
ミツミで思い付くエロネタは何かな?
あのミニスカはけしからんと思う
>>130 乙です! 純愛といった感じになってきましたね!
今回は「契りを結ぶ者」をお休みして、「ナナミ×グリーン」の小説を投下します。
近親相姦(姉と弟)になりますので苦手な方はご注意ください。
なお、投下は2回くらいにわけますので、今回投下する分にはエロが入っておりません。
ご了承ください。
〜3年前の記憶・22番道路での邂逅〜
「あれほど、レッドにはタウンマップを貸すなって言ったのに。姉さんめ……」
陽光照りつける真昼の静寂。そよ風が梢を揺らしている。
そんな中、1人佇み、優雅にタウンマップのページをめくるレッド。
その様子を眺めながら、オレは大きく舌打ちをした。
それに気付いたレッドが、ゆっくりと顔を上げる。
「どうしたんだい? グリーン」
どうしたのか、だと? 白々しい。心底、不愉快だ。
だが、ここでタウンマップについて言及しても不毛な言い争いになるだけだろう。
オレは静かに深呼吸をしたのち、モンスターボールを取り出す。
「1勝負付き合えよ。研究所での借りを返させてもらうぜ」
あくまでも平静を装い、雪辱戦へと踏み切った。
◆
「ただいま」
玄関のドアを開け、ぶっきらぼうに言い放つ。
その直後、家の奥からスリッパの音が聞こえてきた。
「おかえり、グリーン」
ナナミ姉さんが柔らかい笑顔を浮かべながら、オレの持っていた鞄を手に取る。
春の日差しのような暖かさを湛えた目元……。慈愛に満ちた心安らぐ声……。
それらは、姉さんがポケモンたちから好かれているという事実を、
存分に認識させてくれるものだった。
「今日のお仕事、どうだった?」
「別に……。いつもと同じだよ」
毎回、オレと姉さんとの間で交わされるお馴染みのやりとり。
トキワジムに足を運び、ポケモンたちとトレーニングに励み、挑戦者の相手をする。
オレが数年前から変わることなく続けている生業だ。
しかし今日は、元四天王のキクコがジムを訪ねてくるという珍しい出来事があった。
日頃からオレやじいさんの悪口を言っている、あのキクコが、
自分のほうからオレの元を訪ねてくるなんて、考えられないことだった。
グレンがどうとか、幻のポケモンがどうとか、少し気になる発言をしていたが、
それを姉さんに伝えることもおっくうに感じる。
姉さんは、オレに話しかけられるのを期待しているような素振りを見せたが、
それに応えることなく、オレは家の奥へと歩みを進めた。
◆
〜3年前の記憶・ゴールデンボールブリッジでの邂逅〜
『春のポケモンコンテスト、総合優勝はマサラタウンのナナミちゃん!
おめでとうございます!』
寒空の下、橋の手すりに体を預けながらラジオに耳を傾けるレッド。
ポケモンジャーナルでは、姉さんへのインタビューが行われている。
その模様を耳にしたオレは、表向きは平静を装いつつ、内心ほくそ笑んでいた。
もちろん、レッドには気付かれぬよう細心の注意を払いながら。
「さすがはナナミさんだ。
――ポケモンコンテストとポケモンリーグ――。
目指す分野は違えど、こちらまでがんばろうという気持ちにさせてくれるよ。
君もそう思うだろう? グリーン」
そう言って、レッドがニッコリと笑いかけてくる。
赤の他人からすれば、コイツの笑顔はとても魅力的なものに見えるのだろう。
だが、オレにとっては不愉快な気分を煽り立てるだけのモノ――。
じいさんに、ひいきされていることはもちろんだが、
何よりも姉さんの優しさを簡単に味わっていることが許せなかった。
コイツより、オレのほうがずっと、姉さんと長い時間をともにしている……。
それなのに……、途中からひょっこり現れたコイツが……。
「――無駄話しに付き合ってる暇はねぇよ……。オレは今度こそおまえに勝つ」
含みを込めて宣言しつつ、オレはレッドに向かって力強く人差し指を突きつけた。
「3度目の正直ってな……」
◆
「はい。温かいうちに飲んでね!」
「ああ……」
キッチンへと足を踏み入れ、姉さんの淹れてくれた紅茶のカップを受け取る。
香り際立つストレートティーを、ゆっくりと口に含んだ。
その瞬間、口いっぱいに広がる程よい甘み。
姉さんの紅茶に対するこだわりは半端ではなく、
わざわざタマムシシティにまで足を運ぶほどである。
「晩御飯ができるまで、もう少し掛かりそうだから、先にお風呂に入っちゃってね」
「ああ……」
明るく会話を進める姉さんとは対照的に、オレの返事には覇気がない。
それは自分自身が痛いほど判っている。
――レッドの死亡が3年前――
その頃からだろうか。
オレが何かに目標を見出せず、ポケモンリーグ本部に盲目的に従い、
事務的にポケモンバトルをこなすようになったのは……。
◆
〜3年前の記憶・サントアンヌ号での邂逅〜
「風が気持ちいいねぇ……」
レッドが船の手すりから僅かに身を乗り出し、潮風を体に受けている。
片手で帽子を押さえつつ、目を細めながら。
その余裕を感じさせる態度は、オレの神経を逆なでさせる。
図鑑の完成もバッジ集めもオレより遅れているハズ……。
なのに、この余裕を絵に描いたような態度はなんだ? 湧き上がる苛立ちが抑えられない。
「早く準備しろ。わかってんだろ?」
すでにモンスターボールを取り出しているオレは、
腕を組み、靴底で小刻みに床を叩きながらポケモンバトルを促す。
――4度目の戦い――。今度こそオレは負けない……。
◆
「――グリーン?」
「あ……」
「どうしたの? ボーっとしちゃって」
気がつくとオレは、カップを持ったままの状態で虚空を見上げていた。
「悪い。少し呆けてた」
カップを持っていないほうの手で姉さんからバスタオルを受け取り、そのまま立ち上がる。
「ねぇ、グリーン」
「ん?」
「たまには、お姉ちゃんと一緒にお風呂入ろっか?」
「ごほッ!」
突然の提案に、紅茶を口にしていたオレは激しくむせ返る。
「げほっ、ごほっ!」
「だ、大丈夫?」
幼い頃、姉さんと入浴した記憶はあるが、この歳になってまでそれはないだろう。
いったい何を考えているのだろうか、この姉は。
「い、いきなりなに言い出すんだよ!」
「恥ずかしがらなくてもいいじゃない。姉弟なんだし」
「恥ずかしがってるとか、そういうのじゃねーよ!
もう、一緒に風呂とかいう歳じゃないだろ!」
オレは取り落としたバスタオルを拾い、足早に浴室へと向かおうとした。
しかし、その直後、背後から両手で体を包まれる。
「うわっ!」
その瞬間、姉さんの肌触りの良いストレートヘアーが首筋に触れたため、
思わず心臓が跳ねた。
――鼻をくすぐる甘い香り……。姉さんの体温が背中から伝わってくる……。
オレはトリップしそうになる意識を、なんとか保とうと努力する。
「つれないなー。グリーンはお姉ちゃんのことキライなんだー?」
「なんでだよ! そんなこと言ってないだろ!?」
「じゃあ、お姉ちゃんのこと好き?」
ストレート過ぎる質問だ。困惑せずにはいられない。
しかし質問に答えず、しどろもどろになっていては、余計、話しがややこしくなる。
「ねぇ、どうなの?」
「――す、好きだよ……」
「ん?」
「好きだってば! 姉さんのコト!」
思わず大声で叫んでいた。――なにをムキになっているんだオレは。
しょせん姉弟間での会話。ここまで熱くならなくてもいいだろうに……。
「じゃあ一緒にお風呂だね!」
「え?」
オレが気付いたときには、すでに背中をぐいぐいと押され、
浴室のほうへと導かれていた。
「ちょ、ちょっと姉さん!?」
「グリーンとお風呂入るの久しぶりだね。お姉ちゃん楽しみだなー」
楽しそうな笑顔を浮かべる姉さんの姿を見ていると、
抵抗しようという気すら失せてしまう。
「お、押すなって!」
オレは促されるまま、姉さんと共に浴室へと足を踏み入れた。
◆
〜3年前の記憶・ポケモンタワーでの邂逅〜
「君の考えていることは分かるよ。僕とバトルがしたいんだろう?」
「今までの流れから考えて、得意げに言うような台詞じゃねーよ」
――ポケモンタワー――
ヒンヤリとした冷たい空気に、うっすらと周囲を包む霧。
その不気味さには正直なところ辟易していたが、レッドに会ったとなれば話しは別だ。
「まぁ、何はともあれ、話しが早いのは助かるぜ。とっととポケモンバトルを――」
「もう1つ。――分かったことがある」
オレの言葉を遮り、レッドが力強く人差し指を立てる。
「な、なんだよ。おまえのゴタクに付き合ってる暇は――」
「君はナナミさんにもっと甘えたいと思っている」
「な!?」
刹那、自分の顔が一瞬にして熱を帯びる。
――と、突然なにを言い出すんだコイツは!
いきなり、なんの脈絡もなく核心を突かれたおかげで、
オレの心臓はさえ際なく鳴り続け、握り拳がじっとりと汗ばんできた。
レッドのヤツ。いったいなんのつもりだ?
考えれば考えるほどに思考はかき乱され、頬の熱気は加速する。
「――と、いう夢を見たんだよ」
「は?」
「人生っていうのは短い。その短い期間の中で知識を得ようと思ったら、
絶えず情報を取り込み続けなければならないんだ。
だから僕は、夢で体験した出来事もメモ帳に書き留めている。
それが夢であるという保証は無いからね」
そう言って足元にいるフシギソウの頭を優しく撫でた。
フシギソウは目を瞑り、恍惚の表情でその身をレッドに委ねている。
「夢と現実の境界っていうのは、なかなか判り辛いもの。
でも、今の君の反応を見たことで確信に変わったよ。
君はムリをしている。本当はナナミさんに甘えたくて仕方がないんだ。なのに――」
「黙れ!」
オレの怒号に反応し、墓参りに来ていた他の連中がこちらに注目してきた。
皆一様に、オレたちの動向を気にしている。
「さっきからワケの分からない台詞をつらつらと並べ立てやがって……。
今すぐおまえのポケモンを瀕死にしてやるぜ!」
オレは、いきり立ってモンスターボールを取り出した。
「大切な人に気持ちを伝えらないまま、この世を去っていった人は数多くいる。
それはポケモンも同じこと――。
ここで眠るポケモンたちにも少なからず当てはまるんだ。君はその轍を踏もうとして――」
「黙れっつってんだろ、ゴミクズがぁッ!!」
憤怒の雄叫びと共にオレのボールは開かれ、閃光を放ちながらリザードが飛び出した。
◆
「グリーンも背が伸びたね。お姉ちゃん、もうすぐ追い越されちゃうなー」
オレは浴室で椅子に腰掛け、背中をスポンジで洗ってくれている姉さんに身を任せる。
時折り笑い声を含ませながら会話を進める姉さんとは違い、オレは常に緊張しっぱなしだ。
自分でも疑問に感じる。実の姉と入浴しているだけだというのに、
何故ここまでリラックス出来ないのだろうか……。
「こんなに優秀な弟を持ったお姉ちゃんは幸せだなー」
「それ、絶対に外で言うなよ」
「どうして?」
「恥ずかしいだろ!」
「そんなことないよ。本当のことだもん」
ほがらかに笑う姉さんの様子を見て、オレは1つため息をついた。やれやれ……。
「グリーン、最近元気ないよね……」
――突然、姉さんの声色が変わったような気がした――
それに対して少しばかり違和感を覚えたオレは、俯けていた顔をゆっくりと上げる。
「いつもと同じだよ、オレは」
「ううん。変わったよ……。レッドくんが居なくなったあの日から……」
レッド――。オレの最大のライバルであり、親友でもあった男……。
その比類なき強さゆえに、レッドは各地で持てはやされていた。
そして、3年前のヤマブキシティで繰り広げられたロケット団との戦い。
そこであいつは伝説となった――。
「グリーンは……、居なくなったりしないよね?」
姉さんが背後からオレ肩に両手を置いた。続けざま、背中に額を預けてくる。
――なんで……、こんなに鼓動が早くなっているんだろう……。
オレの中に、答えの出ない疑問が再び湧き上がる。
「ナナミ×グリーン」の前半部分、投下終了です!
次回の投下ではエロが入る予定ですので、期待していただけると嬉しいです。
現在連載中の「契りを結ぶ者」は、エロがとてつもなく少ないので、
それを補おうと思い、この作品を作ることにいたしました。
前回の短編、「ラゴウ×ミライ」でも感じましたが、私の小説は近親相姦が多いですねw
「ナナミ×グリーン」では冒頭にキクコの新たな企みを匂わせたりと、
趣向を凝らしてみましたが、楽しんでいただけると幸いです!
これからも読者の皆さんに楽しんでいただける作品作りを目指します。
まだまだ素人の私ですが、どうぞよろしくお願いします!
それでは今回もありがとうございました!
毎度乙
シリーズ毎に繋がりが無いキャラにいろんな解釈がしやすいと感じとこの頃
本編にもエロをやって欲しい俺ガイル
も う 全 裸 で 待 っ て ま す (;´Д`) ハ ァ ハ ァ
>>156 せめて毛布をかけろよ、こんな季節だし
もし風邪ひいたら
┌─────┐
│風 邪 薬│
│┌内服薬┐│
││ ││
││1日1錠││
││食 後││
│└○医院┘│
└─────┘
これ飲めよ☆
ずれてるよ
え?携帯用AA?
サーセンwwwwww
hosyu
やっぱ年末は忙しいのかな?
誤植の修正です。
>>149 ×寒空の下
○青空の下
>>153 ×姉さんが背後からオレ肩に両手を置いた。
○姉さんが背後からオレの肩に両手を置いた。
それでは「ナナミ×グリーン」の後半部分を投下します。
近親相姦なので苦手な方はご注意くださいね。
「――たぶん……な……」
曖昧な答えしか出せなかった。
姉さんが恐れを抱いていることに、なんとなくではあるが気付く。
ここで姉さんを安心させる言葉をハッキリと口にすればいいハズ。
なのに、どうして……。
「――グリーン」
「え?――ッ!?」
突如として全身に、雷に打ち抜かれたかのような衝撃が走る。
反射的に体が跳ね、驚きのあまり目を見開いた。理由は姉さんの行動――。
どんなに考えようと頭の中に浮かんでくることの無い、
突飛な行動を姉さんが取ったことに原因がある。
――背後から回された白魚のように美しい姉さんの手――。
それがタオル越しに、オレの敏感な部分をまさぐっている。
「ね、姉さん!?」
「お姉ちゃん。グリーンのこっちの成長も知りたくなっちゃった」
姉さんは狼狽するオレを尻目に、手のひら全体で包み込むように愛撫を始める。
「は、放せよ! なんでこんな――ああッ!」
拒絶の言葉を投げかけようにも、
未知の刺激によって、台詞を最後まで言い切ることが出来ない。
「グリーンもやっぱり男の子なんだね。だんだん硬くなってきたよ」
「……ッ!」
顔から火が出るような思いに囚われ、慌てて姉さんの腕を掴む。
そのまま力を込めて引き離そうと――したハズだった……。
「姉……さん……」
手に力が入らない……。
オレの力なら、無理やり姉さんの手を引き剥がすコトだって可能なハズ――。
それにも関わらず、オレの手は痺れを湛えたかのごとく自由を失っている。
「ホントはやめて欲しくないんでしょ?」
突然、耳元で囁かれ、オレはビクッと体を震わす。
姉さんのその声は、優しく心を溶かす深い囁き……。
頭の中で木霊して、オレの心を狂わせる。
しかも、背中に姉さんの豊満なムネがしっかりと押し付けられ、
その柔らかな感触が、残った理性を吹き飛ばそうと追い討ちを掛けてきた。
「お姉ちゃんの手を振り払えば済むことなのに……。
それをしないっていうことは、お姉ちゃんにもっとさわって欲しいっていうことだよね?」
「ち、違う!」
「違わないよ。だってホラ……。グリーンの、こんなになってる……」
「うっ……!」
姉さんが敏感な部分をタオルの上から握り締めてきたため、
オレは思わず呻き声を漏らす。
自分の下腹部に目を落とすと、タオルはしっかりとオレの形を湛えていた。
小刻みに動く怒張がタオル越しでもハッキリと判る。
「ね、姉さん、放し――ぐぅっ!」
「こっちのほうは元気なんだね。お姉ちゃんの手の中で動いてるよ……」
優しく、それでいて淫靡な声音で囁き続ける姉さんを前にして、
オレの体は興奮を覚え始めていた。
頭の中では必死に否定しようとするものの、
全身を走る細かな快感が脳に伝わり、それが自然と体を震わせる結果となる。
――これだけじゃあ足りない……。
オレがそう思い始めるのに、さほど時間は掛からなかった。
「そろそろ直にさわってほしいんじゃないかな?」
「ッ……!」
その言葉に、オレは判りやすいほどの動揺を示す。
まるで心の奥底を見透かされているようで、とても平静を保てる状況ではない。
「そ、そんなことあるハズが――」
「我慢しなくてもいいんだよ。お姉ちゃんが気持ちよくしてあげる」
「うあぁッ!」
タオルの中に滑り込んできた姉さんの手が、直接、根本を握り締めてきたため、
オレは思わず前かがみになった。
柔らかな手の中で、硬くなった肉棒がビンビンに脈打ってしまい、
それを止められない恥ずかしさに身悶える。
「逃げちゃダメだよ」
そう言って姉さんは空いているほうの手で胸板をつかみ、そのまま後ろに引き戻してきた。直後、無理やりオレのタオルが引き剥がされる。
一糸纏わぬ姿になったオレは、下肢を思いっきりさらけ出す形となった。
「すごーい! 上向いてるー!」
肩越しに股間を覗き込んできた姉さんが驚嘆の声を上げた。
オレのモノが予想以上に形を変えていたためか、
先程とは違い、その声色からは明らかな興奮が窺える。
まだ包皮が剥け切っていない肉棒の先端からは、すでに透明の液体が滲み出ていた。
それに気付いたのか、姉さんはクスリと忍び笑いを漏らす。
「おちんちんの先っぽから何か出てるよ。グリーン」
耳に息を吹きかけられたオレは、あまりの快感に鳥肌を立てる。
姉さんの言葉ひとつひとつがオレの海綿体に響き、体が喜びに打ち震える。
肩越しに感じる姉さんの視線――。それは姉さんに視姦されているという事実。
いきり立った肉棒を実姉の眼前に晒し、それに興奮を感じている自分がいる。
そんな自分の異常性を目の当たりにして、動揺せずにはいられない。
「グリーンは見られて感じちゃうタイプなんだねー」
「そ、そんなこと――」
「だって、グリーンのおちんちん、さっきより大きくなってるよ?
お姉ちゃんに見られて興奮してるんだよね?」
リザードンの傍らにいるときのような頬の熱さ――。
破裂しそうなほどに高鳴る心臓――。
どうして姉さんといい、レッドといい、オレの心を見透かしたような発言をするんだ……。
「ジッとしてて……。お姉ちゃんが剥いてあげる」
姉さんはオレの肉棒を人差し指と親指で挟み込むと、
そのままゆっくりと包皮を引き下げた。
「く……」
少しばかり抵抗を感じたが、思ったほどの痛みはなく、
真っ赤に膨らんだ亀頭が、姉さんの視線に晒されるのを期待していたかのように弾け出た。
それを見た姉さんの忍び笑いが再び浴室に響き、オレの羞恥心を加速させる。
――大好きな姉さんにオレのすべてを見られている……。
それだけで天にも昇るような幸福感がオレを包み込む……。
「グリーンのおちんちん、キレイだね……」
姉さんがオレの先端を優しくまさぐり、指の腹で先走りをすくい取る。
ねっとりと糸を引くそれは、姉さんの細く美しい指に絡み、
怪しげな淫靡さを醸し出していた。
「姉さん……。オレ、もう……。――ああッ!」
突き抜けるような感覚に襲われ、オレは体をのけぞらせる。
下腹部に目を落とすと、姉さんがオレの怒張を上下に扱いていた。
不意打ちを喰らったオレは情けない声を上げ、太ももを擦り合わせる。
「大丈夫。お姉ちゃんに全部まかせて……」
口で言わずともすべてを悟ってくれたのだろう。オレは抵抗をやめ、姉さんに身を任せる。
「ああぁッ! ね、姉さん! すごいッ!」
姉さんの柔らかい手に包まれ、オレの充血したものが愛撫に身悶える。
その激しい責めに、たまらず歓喜の声を上げた。
「うああッ! あッ!」
「我慢できなかったら出しちゃってもいいんだよ。お姉ちゃんが見ててあげる」
右手で肉棒を扱き、左手で胸板をまさぐってくる姉さんのテクニックに、
オレの意識は水泡のごとく、弾けて飛びそうになる。
すでにオレの臨界点は直前まで迫っていた。到達まで間もないことを瞬時に悟る。
「姉さん! もうダメだ! くるッ!」
「いいよ! グリーン! お姉ちゃんの手の中にいっぱい出して!」
「くッ――! 姉さん! 姉さぁん! 出ッ――うあぁあぁああぁあぁぁッ!!」
刹那、体の底に激震が走り、オレの怒張から勢いよく白色の液体が噴出した。
断続的に迫り来る射精の快感が、オレの体を幾度も震わせ、
その度に脳髄を貫かれるような感覚に襲われる。
「あ、く……。あぁ……」
やがて、先端から溢れる液体も勢いを止め、
オレは射精の余韻に身を浸しながら荒い息をつく。
白色に汚れたオレの肉棒を、姉さんが優しく撫でてくれた。
「はぁ……はぁ……」
「――グリーン……」
姉さんがオレの耳元でそっと囁く。
「辛いことがあったら、いつでもお姉ちゃんに言って……。
お姉ちゃんには、こんなことしかしてあげられないけど……。
レッドくんみたいに本気で競い合える相手にはなってあげられないけど……。
だけど……、だけどグリーンのこと、大好きだから……。」
「姉……さん……」
オレは背後から抱きついてきた姉さんの手に、そっと触れる。
「グリーン……」
「姉さん……」
オレの背中に顔を押し付け、すすり泣く姉さんを前にして、オレは気持ちを固める。
――レッドに面と向かって『友』と言ってやれなかった自分を捨てろ……。
自分の気持ちに素直になれなかった自分を捨てるんだ。
「ありがとう……」
そのひとことが……、今の自分を変える。
「大好きだよ。姉さん……」
◆
〜3年前の記憶・ヤマブキシティ・最後の邂逅〜
「なんだよレッド。男がぬいぐるみかぁ?」
目の前でピッピ人形を小脇に抱えるレッドを目の当たりにし、オレは軽い脱力感を覚える。
「タマムシデパートの抽選クジで当たったんだよ。
僕は使わないし、ナナミさんにどうかな?」
「へっ! 冗談――。姉さんがそんなガキっぽいモン欲しがるかっつーの」
オレは両手を広げ鼻で笑ってやる。
実際は喜ぶだろうが、これ以上コイツの好感度を上げてたまるか。
「そうか……。残念だなぁ」
ポリポリと頬を掻くレッドの姿が一瞬、儚げに見えた。
「ん……? なんだ……?
――まぁいい。今日こそおまえをポケモンバトルで――って、おい! 逃げるのか!?」
オレの台詞を無視して、レッドがあさっての方向へ歩き出した。
「すぐに戻るから待ってて。このピッピ人形をあそこの子にあげてくる」
レッドが指し示したのは、
オモチャ屋のショーウィンドウに張り付く、ポニーテールの1人の少女。
「――たく……。とっとと済ませろよ……」
「うん!」
そう言ってレッドは少女の元へ向かって駆け出す。
その瞬間、オレは再び先程の感覚に襲われた。
――レッドが……、遠い……?
走りゆくレッドの背中……。それがとてつもなく遠くにあるように感じた。
「さっきから、なんだってんだ!」
オレは服の袖でゴシゴシと目元を拭い、改めて視線をレッドに戻す。
その瞬間、オレは更なる異変に遭遇した。
「――レッドが……、見えない……?」
オモチャ屋の前で向き合うレッドと1人の少女。
少女は差し出されたピッピ人形を前に困惑の表情を見せていたが、
しばらくするとレッドの手からピッピ人形を受け取り、やがて満面の笑みを浮かべた。
――それなのに、オレにはレッドの姿が見えない……。
――見えるのに……、見えない……。
「くっ!」
オレは咄嗟に向きを変え、全力で走り出した。
――見えない。見えない。見えない――
目頭が熱くなるのをヒシヒシと感じる。どうして見えないんだ……。
答えの出ない問答を心の中で繰り返し、
流れる落ちる涙を拭いながら、オレは夕暮れ時の雑踏を強引に駆け抜ける……。
――ロケット団がヤマブキシティを襲撃する、前日のことだった――。
END
「ナナミ×グリーン」投下終了です!
今回は久しぶりのエロでしたが、いかがだったでしょうか?
22番道路では2回、グリーンと戦えますが、
赤をプレイしたとき、私は1回目を思いっきり見逃してましたw
この短編で「契りを結ぶ者」でのエロ不足を補えていると良いのですが……。
いつも私の小説を読んで下さっている方々には、大変感謝しています!
次回からは「契りを結ぶ者」を再開しますので、よろしくお願いします!
余談になりますが、今日はVCでポケモンスナップが配信されますね。
ローソンでシールを作ってもらえたことを思い出します。
乙!!!
挿入ナシエロもいいもんですな(;´Д`)ハァハァ
シリアスシーンには…あれ、目から汁が…
かるびうめぇな
がんばってね
保守。
今更思ったんですが、自分の作品を読みたい人(楽しんでくれている人)がこのスレにいるんでしょうか?
他の作者の作品を読み、自分の作品を読み直してみたら、自分が恥ずかしくなって来ました。
とりあえずみなさんの意見を聞かせて下さい。もし一人でも読みたい人がいてくれるならば明日の夜に投下します。
また、仮に読みたい人がいてくれて、まだ書くことにしたとしても、シロナ編、マーズ編を書いた後、何か最後に一作品を書いてエロパロの作者を引退しようと思います。自分勝手で申し訳ありません。
>>172 ここにいます。
一部で中傷してる馬鹿がいますが、俺は氏の作品が大好きだし今後も是非読ませて頂きたいです。
引退しないでください、お願いします。
ここにもひとりいます
176 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 22:11:41 ID:qZadC57a
ここにも居ますぜ!!
ROM専決め混んでたけどゲーム氏の引退と聞いてカキコしにきますた
>>172 ノシ
ここにもいますよ。
一部の誹謗中傷する馬鹿な厨房に負けずに頑張って下さい。
実はここにもいたんです。
是非ぜひ、続きが読みたいです。
中傷はスルーしましょう
引退なんかしないでください。
お願いします
ここにもひとりいるぜ
少しの叩きなんかキニスンナ!!
>172
叩くつもりでも、引退して欲しいわけでもないけど
そーいう書き込みは誘い受けにしか見られず
余計に叩きなどを呼び込むことになるので控えた方が良いよ
中傷はスルーして耐えるしかない。耐えられないのなら投下しない方が良い。
内容に関して言えば、「隣の芝生は青く見える」ってのは当たり前だし
書いて書いて書き続けても、納得できる物じゃないよ
ひたすら書いて向上を目指すしかない物だから
ここにもいるぞ
いつもはスレを汚してはなるまいとロムってるが
知っているか?
叩きはツンデレだという事実を
ケンゴ×ヒカリ書いて
本当に駄作ならば叩きどころか見向きもされないものだ
トリ付けて見ました。
以前アカネパイズリ書いた人と言えば知ってる人いますかね?
えと、昔のエリと少年の書いたのも自分なんですが続きが出来たんで投下しますね。
突然降り出した雨に、ミニスカートのエリは参るしかなかった。
「もー、なんなのよいきなり!最悪〜っ」
当たりを見回しても、建物らしき建物はない。
とりあえず、どこか少しでも避けるところが・・・
「・・・ん?」
エリは崖の隙間に少し窪んだような場所を見つけた。
・・・よく見ると・・
「あれって中に入れるのかなぁ・・?・・・まあいいや、仕方ない」
・・・案の定、そこには小さな洞窟のような場所があった。
良かった、なんとか雨宿りは出来そうだ・・・
予想外なのはその洞窟の中にはすでに人が居た事だ
少年は心底驚いた顔でエリを凝視した。
「あれ、あんた・・・もしかして?」
そう、そこに居たのは過去にエリと勝負したこともあり、
今ではチャンピオンとなったあの少年がいた。
「ええっ?なんであなたにこんなとこで会う訳ぇ?」
しばらくエリを凝視していた少年は、ぼそぼそと言った。
「いや・・・ここ僕の秘密基地だし・・・」
・・・うん、確かによく見ればソファが置いてあったり、ポスターが貼っている
「ああ、そうだったの? 丁度いいわ、少し雨宿りさせてね」
少年はいい、と答えたきり何も喋らない。
「てゆーかさあ、こんなとこに秘密基地作ってるならさ、
教えてくれればいいじゃん、すぐ近くに私いつも居たんだし」
「それは・・・」
少年はまた黙りこむ。
少年がここに秘密基地を作った理由なんか、すぐ分かるだろう。
・・・あの日以降も、少年はエリをいつも見ていた。
また、してほしい・・・
だけど・・・そんな事言えないし・・それに、まだ10歳少々の少年には、
あの日の行為はまたしていいものなのか不安だった。
女の人とあんなことをするのは、まだ若い少年にはとてつもない罪悪に感じられた。
みたいな事を考えてはいたが、少年の視線はすでにエリの体に釘付けになっていた。
雨に濡れて走って来たのだろう、エリの頬は軽く赤みを帯びている。
そして・・・雨に濡れた制服はエリの体にしっかり張り付き、
青色のブラジャーが前・からでもくっきりと浮き出していた。
あの日・・・あの豊かな胸に・・・僕のは・・・
気がつくと、エリは少年に密着していた。
「ねえ・・・あの日の続き、しよ?」
少年の思考は完全に停止していた。エリになされるがまま、少年のいきりたったものが取り出される。
「ねえ・・・あの日の事、覚えてた・・・?私の事考えながら・・・してた?」
もちろん忘れるはずはない。少年はいつもエリの事を思いながらオナニーをしていた。
あの、綺麗な太股の感触、あの豊かな谷間に挟みこまれた感触・・・
「何をしてほしいの・・?」
エリは少年のモノに息をふきかけた。エリの手にビクビクとした動きが伝わって来る。
「もう一回挟んで下さい」
「はは、そんなに良かったの?私のおっぱい?」
エリは制服のボタンを一つ外し、その豊かな谷間が少年の前にくるようにひざまづいた。
「全部脱いだ方がいい?それと」
「脱がないでいい」
エリの淫らな肉体に押さえがきかなくなった少年は自分のモノを強引にねじ込んだ。
「・・・もう、君って変態だね・・・」
少年は服の上からエリの両乳をつかみ、腰をうちつけた。
流石に全部包み込むほどの大きさはなかったが、エリの乳はしっかり少年の亀頭を挟みこんでいた
今度はエリがなされるがままに少年に擦りつけられている。
制服を着た巨乳少女にパイズリというのはかなりそそるシチュエーションだった。
「もう・・・激しすぎだよお・・」
すでに雨に濡れていた制服の中は今は少年の我慢汁とエリの汗でぐちょぐちょである。
「くうっ・・・エリさんの谷間気持ちいいっ・・・!」
少年のモノはすでに限界を迎えていた。柔らかいエリの乳の中で大きく膨れ上がる。
「我慢しなくてもいいんだよ?しっかりよくしてあげるから・・・」
少年に射精を促すように、玉袋をエリの細い指でもみ込む。
次の瞬間、少年は乳を押さえ付け、勢いよく谷間に放出した。
どぴゅっ、どぴゅ、どぴゅっ・・・
「ふう・・。男の子っておっぱい好きなんだね」
エリは射精した少年の亀頭を胸に押しつけながら言った。
少年はエリのパイズリの余韻に浸り、恍惚状態である
「でもさ、ねえ、・・・今日は、私の中に挿れてよ」
少年はエリの微かに赤みがかかった、淫乱な顔をみた。
その淫乱な顔を見ただけで少年のモノは再びいきりたつ。
完全に理性が吹き飛んだ。
少年は強引にエリの青色のパンツをずらした。
「こ、こら、ちょっと!?・・ひやん!」
ミニスカートの中に少年のモノが入ったと思った瞬間、すぐにエリの割れ目に入り込む。
「あ、あ、あぁ・・」
もう少年は本能で動いている。エリの中にはあっという間に入り込み、即座に腰をピストンする
「あ、いいっ気持ちいいよぉっ!!」
急にバックから打ち込まれる形となり、エリは相当感じてしまう。
エリの大きなお尻をかかえ、少年はひたすら腰を打ち付ける。
少年のモノも彼女の窮屈な中に締め付けられ、徐々に追い詰められていく。
「エリさんの中、とっても気持ちいいっ・・・!そ、そろそろもう・・・っ」
エリの胸が前後に激しく揺れる。ミニスカートからさらけ出されるその綺麗な足もさながら、
これまた見ただけでイケそうな構図だ。
腰が砕けそうな快感を受け、少年はガクガク震え始める。
「いいよぉっ、な、中に出してえっ!!!あん・・・っイっちゃうよぉ!」
最後に思いきりピストンし、少年はエリの中で爆発した。
ドピュドピュドピュッ!!ドピュッ!
「あああっ、いいよおっ気持ちいいいぃっ!!!」
エリも少年の精を受け、完全にイってしまった
エリも少年の精を受け、完全にイってしまった
・・・
二人はぐったりと倒れ込み、少年はゆっくりと少年のモノを引き抜いた。
「・・・あのさ、ずっと・・・ずっと私ここいていい?」
少年はエリをしっかり抱き締め、もう放さないと
ぼそぼそと言った。
以上です。
あまりに間が開いてたから覚えてる人いるかどーか知りませんが
まあ自分は気分が乗った時に適当に書いて投下しますんで。
では〜
ゲームさん期待age
皆さん、ありがとうございます!こんなに自分を応援して下さってる方がいたとは…目頭が熱くなりました。
あとは、ちょっと叩かれたのを気にして弱音をはいてしまい、すいませんでした…これからも頑張ってみようと思います。それでは、スズナ編後半を投下します。
「前から思ってたが、お前って巨乳だよな。いつもその胸で男を誘惑してたのか?」
「いや…み、見ないでよ…」
スズナは俺の言葉責めによって羞恥を感じているようだ。いくらか恐怖しているようにも見える。
まあ当然だろう。恐らくではあるがジムリーダーとしてバトルや仕事に明け暮れる日々を過ごしていた少女は、性などについて意識する機会は少ないはず(もちろん誘惑〜というのも本気で言っている訳ではない)。
それがいきなり、他人どころか誘拐犯にこれからまだ何も知らない体を弄ばれようというのだ。
冷静でいられるはずがない。
「さあて…観察も飽きてきたし、感触を楽しませてもらうか…」
「や、やめてぇ!触らないで!こんなことしたらポケモン警察が…いや、勝てないか。シ、シロナさんが黙ってないんだから!」
「残念だな。そのシロナも俺の性欲を満たすためにこの地下通路にいる。助けてなどくれんぞ?」
「そ…そんな…きゃ!」
俺は驚愕しているスズナの胸を揉んだ。やっぱでかい。
「いやぁ…や、やめてぇ…」
「ハハハ、やめてって言われてやめるくらいなら誘拐なんかしねえよ」
「ううう…いやぁぁ…」
「そそるなあ。その声!その表情!もう我慢できねえ!胸揉むのにこんな服は邪魔だ!」
俺は早くもスズナの服を引き裂いてやった。
「キャーー!やめてえ!もう許してえ!」
「ククク…最初はあんなに抵抗してた奴が、「許して」か…いいぞスズナ!お前は俺の理想の反応をしてくれる!
さて…胸揉んでるときから違和感はあったが、お前がつけているブラ、ずいぶんきついやつだな。無理矢理押さえ付けて胸を少しも小さく見せようとしてたのか。本当にかわいいやつだな。」
「や…見ないで…お願い…」
「最初の威勢はどうした?さあて、そろそろ生乳を見せて貰うぜ〜♪」
「い、嫌…嫌ぁ…」
スズナは必死で隠そうとしているが、手が縛られている以上どうにもなりはしない。
俺は嫌がるスズナからあっさりとブラを奪いとった。ちなみに白に水色の雪の結晶の模様だ。氷タイプのジムリーダーのスズナらしいといえよう。
なんにせよ、きついブラの締め付けからスズナの胸が解放される。
「………!」
「………!」
スズナは高まりすぎた恐怖や羞恥のあまり、俺は驚きのあまり声を出せなかった。
「お…お前…どんだけデカイんだよ…巨乳というより…これは爆乳…」
「ひ、ひどい…もう言わないで…ひどいよ…」
俺は今回ばかりは、言葉責めのつもりではなく、感想が口からもれただけなのだが、今までにもうかなりの精神的ダメージを受けていたスズナを泣かせるには十分だったらしい。
「へへ…楽しめそうだな…」
俺はスズナの爆乳を早速揉む。嫌らしくスズナの胸が形を変えるのは恐らく見るだけでも興奮するだろうな。正直、こんなデカイ胸は見た事がない…ただ揉むだけでは勿体ないだろう。
「どうだ?俺に胸を揉まれる感想は。俺は最高だぜ?」
「最悪よ…あんたなんか…大嫌いなんだから…」
まだ言葉だけの些細なものとはいえ抵抗を続けているな…
「ふん。いつまでそんな強がりを言ってられるかな?」
俺は続いて、スズナの胸の谷間に顔を埋める。
「え!?な…何してるのよ…」
俺はスズナの言う事を無視し、更に次はスズナの右胸の乳首に吸いつきながら左の胸を揉む。
「ひゃ…いや…こ、この…変態…」
「変態で大いに結構!一度巨乳でこういう事やってみたかったんだよね〜!」
「酷い…あなた、人として恥ずかしくないの…?」
「全然?」
「そんな…」
「さてと、そろそろ下の方も楽しませてもらうかな…」
「…!ま、まだ満足しないの…?」
スズナは驚いているが、俺はまだ満足などしていない。
「当然だろ?さあて、どんな色のパンティーを穿いてるのかな?わざわざスパッツでガードしちゃって」
俺は言ってすぐにスカートの中に手を入れ。スパッツをずり下ろしてやった。
「へえ〜、ブラジャーとは色が逆で、水色に白の雪の結晶の柄なんだ♪」
「いや…見ないで…ひどいよぉ…せっかく、見られないようにスパッツだって穿いたのに…」
「そこがいいんだよね。スパッツでガードしてまでパンティーを隠そうとしてるのを、そのガードを台なしにして隠してたものをさらけ出させていじめる。そういうのが興奮する奴もいるのさ」
「し、信じられない…」
「大体な…ミニスカート穿いてるくせにスパッツだのハーパンだのを穿いてガードしてる奴を見ると腹が立つんだよ!」
「そ…そんなの、男の勝手な都合よ…」
「ウルセェ!」
俺は強引にスズナのパンティーも下ろす。
「きゃああ!」
そのまま俺はスカートも脱がせて、ほぼ全裸にする。
「は、恥ずかしい…やめて…見ないで…」
「ククク、結局、護身用に使ったポケモンは死に、電気玉などのアイテムも役に立たず、スパッツも脱がされ、今お前は全裸だ。そして今から俺に犯される」
「えっ…!お、お願い…それだけは許して…犯されるなんて…いや…!」
スズナは今まさに俺が理想とした絶望の表情をしている。俺はズボンを脱ぎ、ギンギンになったチンポをスズナに見せる。
「い、嫌ぁぁ!やめて!助けて!そんなもの見せないでぇぇぇ!出して!ここから出して!帰りたい!パパ!ママ!誰かぁぁ!うわーん!やだよぉぉぉぉぉぉ!」
スズナはついに精神的に限界を越えて大声で泣き出した。しかし幼稚な泣き方だ…誰でも精神的に限界を迎え、理性を失えばこうなるのだろうか…俺はそんな事を考えていたが、すぐにスズナの中に入れた。
「ああああああぁぁぁぁぁぁァァァァ!嫌あぁ!痛い!痛いぃ!やめてぇぇ!」
パニックのせいなのか、スズナはまるで感じているそぶりを見せない。
俺はもうスズナの中で、シチュの興奮も重なってかなり早いが限界を迎えつつあった…
「くっ…ハア、スズナ…出すぞ…」
「やだぁ!出さないでぇぇぇ!」
ドピュ!ドピュ…俺はあっさりとスズナの中に出してしまった。今まで生きてきた中で最も速い射精だったかもしれない…正直少し格好悪い気がする。
「えぐ、ヒック…」
スズナは泣いてこそいるがもう喚いてはいない。
「スズナ、お前の体、すごくよかったぜ」
「あんたなんか…あんたなんか…うわーん!」
また大声で泣き出してしまった…次からはスズナを服従させるためにも向こうも俺によって気持ちよくなるように工夫しないとな…俺はそんな反省をしながら部屋を後にした…次は服従させてやる!コウキ様と呼ばせて、完全な奴隷にしてやるんだという想いを胸に…
そして部屋を出た先には…大声を聞いてやってきたのか、シロナがいた…
スズナ編終了です。皆さんの応援、とても嬉しかったです!次のシロナ編は今回の後日談編において山場だと思ってます。フェラとか書いたの後悔してますし…でも必ず完成させてしっかり投下します。こんな当たり前の事を自分は放棄しようとしていたのですね…
あと誘い受けに感じると言ってくれた方、確かにその通りでした。ごめんなさい。以後このような誤解を産まないよう気をつけます。
それと自分の前に投下してくれた方、GJです!実は自分は初めてこの小説を読みましたが、初めてなのに大変楽しめました!
204 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 23:14:18 ID:sQhs4HlV
ゲーム死ね
>>203 GJ!
あなたのSSを読んで思うのですが、あなたとは美味しくお酒を飲むことが出来そうです。
毎回あなたのSSで抜いてます。
コメントありがとうございます!やっぱりこういうおほめのコメントを頂くととても嬉しいです!
ちなみに「ミニスカートの下にスパッツやハーパンを穿く女がムカつく」というのは実は自分が思っていたことでもあります…その思いは少なからず今回の小説に影響を与えました。実は自分の性格はコウキに近いです。コウキほど鬼畜にはなりきれませんが(笑)
なんにせよ皆さんのコメントを力に次回作も頑張ります!
>>195 GJ!!
読みやすかったしえろくてよかった!
210 :
サカキ×♀主人公:2007/12/08(土) 03:34:55 ID:x227TV9s
サカキ←FR♀主人公です。
主人公名ジュリ。
サカキは本当はR団解散して修行に行ってるんですが…
細かいことは気にしない!
手探り状態なのでエロの度合いは未定です。
お触り以上は確実かと;
↓
小用を済ませタマムシのアジトにもどるといつもと空気が違うことに気が付いた。
いや、最近ではむしろこれがいつも通りの空気になりつつある。
まず入り口での出迎えがなく、要所にいるはずの見張りがいない。
さらに各所に点在し仕事をしているであろう部下達も姿を消しているのだ。
こういうことがたびたび起こるから困る。
「またあのコか…」
R団のボス、サカキは深くため息をつき呟いた。
そう、『彼女』が来ているのだ。
覚悟を決めてサカキは自室へ向かった。
いつものことだが、自室に近づくにつれポケモンバトルで倒された部下達が気絶状態で発見される。
「あっサカキさま〜!」
そこでマフィアのアジトに似つかわしくない高い声が室内から聞こえてくる。
どうやら自分の姿を確認したのだろう、ドアを押し広げ駆け寄ってくるその姿。
灰に近い茶髪を腰までのばし、その髪を白いハットで覆っている。
しかしそのハットの下からでも明るい表情はうかがい知る事ができた。
「サカキさまっお帰りなさい!! せっかく会いに来たのに留守だったから暇つぶしにバトルしちゃったv」
自分の腰のあたりに腕をまわし、くるくると表情を変えながら話しかけてくる彼女の名はジュリ。
以前シルフカンパニーなどの件で事あるごとに我らの計画を阻止してきた少女だ。
さらにポケモンリーグの新チャンピオンであるというから始末に終えない。
自分も一応ジムリーダーという任についてはいたが相手がチャンピオンとなると実力の差は歴然だ。
こちらからすれば憎たらしいことこの上ない娘なのだが…
「ねえサカキさま!今日はどこにでかけてたの?今度は私も連れてってー!」
…なぜか懐かれている。
R団のすることを悪とし、邪魔をしてきた彼女が何故自分を慕ってくるのか…
以前質問したこともあったが「カッコいいんだもん」の一言で済まされた。
始末に終えないことに彼女から自分への好意は『恋愛感情』を含んでいるようなのだ。
自分はとうに30を超え、実は息子すらいるというのに
10代そこそこの少女が自分に猛烈なアタックを繰り返してくるのだ。
…正直、迷惑きわまりない。
だが何故か冷たくあしらうこともできず彼女の自由にさせている状態が長く続いている。
結果、R団が彼女が来るたびに壊滅の危機に脅かされているのだ。
211 :
サカキ×♀主人公:2007/12/08(土) 03:35:33 ID:x227TV9s
「ジュリ…とりあえず遊びに来て俺が留守ならおとなしく待っていろ」
腰にまわるてをほどきながら諭してみる。
「え〜…」
どうやら不満のようだ。
ほどかれた手は今度は腕にまわされぴょこぴょこと室内まで着いて来る。
チャンピオンである彼女の闘争本能というのは凄まじいものらしく、
トレーナーとみるとどうしてもバトルをしたくなるらしい。
だがだからといってそれを許すわけにもいかない。
「来るたびに部下たちを傷つけられたら迷惑だ。」
少しいらだった口調で言い放つとジュリの表情が一瞬変わったようだった。
やはり今まで甘やかしすぎていたのか。
彼女より強い大人がいないという現実はつまり彼女を律する者がいないということと同じだ。
ここは一つ自分がその役目を買って出てもいいかもしれない。
現に仕事(といっても悪事だが)に支障を来しているし彼女の恋愛ごっこにいつまでも付き合ってはいられない。
「お前がしていることは立派な職務妨害だ。
一組織のリーダーに会うときはアポをとる、目上の者には敬語を使う。
これぐらいは社会の常識だろう。」
ジュリは俺の言葉を静かに聞いている。
ここまで静かなのはめずらしい。
大抵俺の言うことには「えー」だの「でもぉ」だの反論の言葉が述べられ、
あとは彼女のペースにひっぱっていくのだ。
様子をうかがいながら言葉を付け加えた。
「これだから子供は…」
その時だった。
うつむいていたジュリがきっとコチラを睨み何か言いたそうに見つめてくるのだ。
「…なんだ、その目は」
俺は少しばかり動揺した本心をぐっと抑え、できるだけ平静を装って睨み返した。
しばらくの沈黙…
いつまでもこんなことをしていられないと視線をそらし、
デスクに詰まれた部下達からの報告書類に目を通し始めた。
またしばらく、十数分たったころだろうか。
ジュリのいた方向からジィーーーーっという何かがひっかかるような音が聞こえる。
ふと目線をそちらへやって驚いた。
なんとそこには自らのスカートのジッパーを降ろし、下着姿になろうとしているジュリの姿があった。
とりあえずココまで。
需要がありそうなら続きかきます。
というか小説書くの初めてなもんでいろいろと解りづらい表現などあると思います…;
精進します。
>>211氏
少なくとも私には十分需要が有ります。
215 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 13:53:29 ID:vdcto+lY
二人とも乙
エリとジュリの人乙
だがゲームは死ね
ゲームをNG登録すれば非常に快適。
そこのアナタもこの機会に専ブラ導入を!
失せろ
反ゲーム連合軍死ね!
ゲームさん、気になされずに、あなたの作品は最高です!
そして荒らしに過剰に反応してる自分も失せるわ
222 :
z:2007/12/09(日) 20:55:15 ID:siJGrvoS
あのーいきなり初対面で悪いんですがコウスズ書いてくれる人はいませんか
コウスズは保管庫にあるよ
>>195 乙です! エリのエロさが際立っていますね!
>>203 ゲーム氏乙です! 次はいよいよ大将のシロナ様ですね! 楽しみです。
>>211 乙です! マフィアなのに社会常識を説くサカキ様は新鮮ですね!
それでは「契りを結ぶ者 第14話」を投下します。
間違えました。
上のレスのトリップは、ポケモンとひぐらしのコラボスレで使用していたものでした。
こちらが現在使用しているトリップになります。失礼しました。
それでは改めて「契りを結ぶ者 第14話」を投下します。
「おに〜さ〜ん。モノマネちゃ〜ん。こっちこっち〜!」
大勢のポケモンや人間が行きかう広場。
その中心に位置する噴水の前で、ムウマージが元気に手を振っている。
「綺麗な街ですね。それにすごく活気があります」
「そうだな。魔界っつーから、城から出た直後に毒沼を踏んだり、
街中でモンスターに襲われるモンだとばかり思ってたが……」
ムウマージに連れられ、城下町へとやってきたオレとモノマネ娘。
頭の中で思い描いていたものとは明らかに違う光景に、
オレは、ほんの少しばかり戸惑い気味だ。
中世ヨーロッパを思わせる町並みは、
子供のころ、散々遊び倒したRPGゲームの雰囲気そのもの。
ムウマージいわく、ここは王都なので一際きらびやかな作りらしい。
子供が駆け回り、商人の威勢の良いトークは道行く者たちの足を止める。
その様子には荒んだ心を癒す安らぎがあった。
「もう! 遅いよ2人とも〜。そんなんじゃ日が暮れちゃうってばぁ!」
「わりぃ、わりぃ。魔界が想像してたところと全然違うからよ。
つい足を止めてみたくなっちまって」
「ええ。失礼なことを言って申し訳ないんですけど、
わたしたちの世界では、魔界というのは恐ろしいものとされているんです。
だから、人とポケモンがこんなにも自然に共存している姿が嬉しくって……」
「そうなんだ……。でも半分は正解かな。おねぇさまが怖がられてるのは本当だよ。
もしここで『ダークライおねぇさまが帰ってきたよー!』なんて叫んだら、
みんなから遠巻きにされちゃうかもね〜」
ということは、まだ、この街の連中はダークライがここに居ることに気付いてないのか。
まぁ、姿がモノマネ娘に変わっているから無理もないだろう。
「それにね……、すべての人間が平等っていう訳でもないんだよ……」
刹那、ムウマージの明るかった笑顔に影が差した。
心なしか、声のトーンも若干下がったように感じられる。
突然の変化に戸惑っているのはオレだけでは無いらしく、
モノマネ娘の顔にも僅かではあるが不安の色が広がっている。
ムウマージに声を掛けようにも、微妙に口を開き辛い空気が辺りを包む。
――しばらくの沈黙の後、ムウマージは突然立ち上がり、
広場の中心から離れるように歩みを進めた。
「――ちょっと2人に見せたいものがあるんだけど……、ついて来てくれるかな?」
そう言ってムウマージが指し示したのは、裏通りへと続く1本の路地。
見せたいもの……? いったいなんだ?
ムウマージの真意が掴めないオレは、
同じく怪訝な表情をしているモノマネ娘と顔を見合わせた。
「とりあえず……行くか?」
「そう……ですね……」
心にわだかまりを感じるものの、この場で立ち尽くしているわけにもいかないだろう。
オレたちはムウマージの後を追い、路地裏へと足を踏み入れることにした。
◆
「な、なんだよ……コレ……」
ムウマージに連れられ、路地裏へとやってきたオレとモノマネ娘は、
視界に飛び込んできた光景に唖然とする。
――掘っ立て小屋のようなボロボロの家々。ゴミ捨て場を漁る人間やポケモン。
土がむき出しの、ほとんど整備されていない道。
力無く地べたに座り込む浮浪者の中には、腕や足の無い者までいる。
そこには、華やかな表通りからは想像もつかないような世界が広がっていた。
「こいつはいったい……。路地を1本抜けただけなのに……」
「――これが王都の裏の顔……」
ポツリと呟いたムウマージの表情には、
今までに見たことも無いような物悲しさが浮かんでいる。
「人間界から転送されてきた生き物でも、市役所で手続きをすれば国籍を貰えるの。
でも、何不自由ない暮らしが出来る保証なんてどこにも無いんだよ……」
今までの快活なムウマージからは想像も出来ないほどの落ち着いた語り口調……。
「悪魔だって同じ。――力、富、名声……。
どれか1つくらい持ってないと、社会から弾き出されちゃうんだ。
しかも、ムウマージたち悪魔は血統にこだわる種族だから、余計にややこしくって……。
――昨日の夜に会ったヘルちゃんのこと、覚えてるかな?」
ヘルちゃん……。ギラティナと一緒にいたヘルガーのことか。
「ああ。覚えてるぞ」
「あのコはね。悪魔と獣の混血なの」
混血……。つまり、外国人同士が結婚して出来た子供のようなものか。
「魔界や冥界では、獣は迫害の対象……。
ヘルちゃんも獣の血が混じってるっていうだけで、随分と酷い扱いを受けてきたんだ」
そこでオレは、昨夜のギラティナとヘルガーのやりとりを思い出す。
ギラティナに罵声を浴びせられても何も言い返さず、
ただ謝罪の言葉を紡ぐだけのヘルガー。
主人と従者の関係とはいえ、あまりにも度が過ぎていると思ったのも事実だ。
「だけどね。モノマネちゃんと話してみて、少し希望が湧いてきたかな」
「え……? わたし……ですか?」
ニッコリと微笑むムウマージを前にして、モノマネ娘が目を丸くしながら自分を指差す。
「うん。今までに、おねぇさまと契約した人たちはみんな憎悪と絶望を抱えてた。
復讐のためだけに日々を過ごす、非生産的な生き方――。
だけど、モノマネちゃんは今までの人たちとは違うような気がするの。
こうしてムウマージとモノマネちゃんが出会って、1日も経ってないけど、
なんとなく判る。
モノマネちゃんなら、悪魔の差別思想を変えてくれるって……」
「わたしが……変える……」
真剣な面差しでゆっくりと言葉を紡ぐモノマネ娘に、ムウマージが歩み寄る。
「期待してるよ。モノマネちゃん!」
そう言ってムウマージは、モノマネ娘の頬に軽く口付けをした。
「え?」
素早い動作で距離を空けたムウマージを見詰めながら、モノマネ娘は呆然とする。
しばらく経つと、徐々にモノマネ娘の頬が赤みを帯びてきた。
「な、なにするんですか!? いきなり!」
アタフタと取り乱しながら僅かに身を引くモノマネ娘。
「にひひ〜! モノマネちゃんが、かわいかったから、ついうっかり!」
イタズラっぽい笑みを浮かべながら、明るい声で話すムウマージには、
先程の暗さは微塵も感じない。
「もう……。理由になってませんよ……」
「怒った顔も、かわいいよぉ!」
――ムウマージはただひたすらに、眩しい笑顔を振りまいていた――。
◆
「こんにちはー!」
ムウマージに連れられてやってきた、いかにもRPGに登場しそうな趣の道具屋。
その扉をくぐりながら、ムウマージが元気良く挨拶をする。
「ちょっと待ってーな」
薬ビンや機械が入り乱れる店内を見回していると、
奥のほうから足音と共に、男の明るい声が聞こえてきた。
「おっ! ムウマージはん。今日は何をお探しで?」
顔を出してきたのは、オレより少しばかり年上と思われる、天然パーマの青年。
――あれ? この男、どこかで見たような……?
「今日はね、新入りのおにーさんに、お仕事を教えるために来たの!」
「――あ……、ど、どうも……」
オレはムウマージに促され軽く頭を下げる。
「よろしゅうな! 人間ちゅーことは、あんさんも人間界から飛ばされてきたんか?」
「まぁ……な」
「そうか、そうか。魔界で困ったことがあったら気軽に相談してや。
わいは、こう見えても面倒見はいいほうなんや!」
そう言って、爽やかな笑顔の天然パーマが、モノマネ娘のほうへと視線を移す。
「お嬢ちゃんも新入りなんやろ?
仕事のためとはいえ、こんな可愛いコが、わいの店に来てくれると思うと心が弾むわぁ!」
「い、いえ、そんな……。えへへ……」
照れくさそうに俯きながら、僅かに染まった頬をポリポリと掻くモノマネ娘。
――それはともかく、この天然パーマの男、どこかで見たような気がするんだよなぁ……。
もう少しで思い出せそうなんだが……。
「はい、おにーさん! コレ持って!」
「え? おおう!?」
天然パーマの顔を眺めながら思考を巡らせていたオレの両腕に、突如として重圧が掛かる。
前のめりに倒れそうになった体をなんとか持ち直した。
「な、なんだよ、この大荷物……」
オレの両腕を占拠しているのは、薬ビンやらガラクタやらが詰まった大きな布袋。
半端なく重い。
「お城で使う、お薬や道具だよ! それを運ぶのが、おにーさんのお仕事!
マサキさんは頭がいいから、人間界から転送されてきたガラクタでも、
簡単に修理して使えるようにしちゃうんだ〜」
「マ、マサキ……? あ!」
その瞬間、オレの頭の中で何かが繋がった。
――そうだ……、思い出した!
この天然パーマの男はポケモン転送システムの開発者、ソネザキ・マサキ!
どうりで見覚えがあるハズだ。たまにテレビで見かける顔だったからな。
何年か前に行方不明になったと聞いていたが、まさか魔界に飛ばされていたとは……。
これは、レッド生存の可能性も真実味を帯びて――うおぉっ!?
「はい! これも買っていくからね〜!」
ただでさえ限界を迎えようとしているオレの両腕に、
ムウマージがさらなる追い討ちを掛けた。
今はレッドの生死を気にしている場合じゃない! オレの両腕が悲鳴をあげている!
「ところでムウマージはん。今朝方、気になる話しを小耳に挟んだんやけど……」
「気になる話し?」
オレの心の叫びを無視し、人差し指を唇にあてがい小首をかしげるムウマージ。
オレの隣にいるモノマネ娘は、オロオロするばかりだ。――いや。助けろよ……。
「近隣の村にな。勇者が現れたらしいんや」
勇者……? あのテレビゲームでよく見かける、魔王を討伐する勇者のことか?
「ホ、ホントなの!? マサキさん!」
ムウマージが、カウンターの上に勢いよく身を乗り出す。
「ああ。その勇者は、バイオリンを持った少女の姿をしてるらしいで。
なんでも、そのバイオリンの音色は、いとも簡単にポケモンを従わせてしまうらしいんや」
なんだそれ!? ハーメルンのバイオリン弾きかよ!
「――にひひ……。これは面白くなってきたよぉ……」
ニヤニヤ笑いを浮かべながら、棚に置いてある薬ビンを手に取るムウマージ。
お、おい! ちょっと待て! これ以上乗せられたら――。
「魔王であるダークライおねぇさま……。その本業は言うまでも無く勇者と戦うこと!
悪魔の社会において最大のステータスとは、どれだけ多くの勇者を倒したかどうか!」
なんだろう……。『どれだけ多くの女を食ったかどうか!』と、声高に言っているみたいで、
非常にアホくさいんだが。
「久しぶりの勇者登場……。しかも、すぐ近くの村!
これは、おねぇさまの株を上げる大チャンス!」
ムウマージは、そう言って目の中に闘志を燃やしつつ、
オレのほうへポーンと薬ビンを放り投げた。
――ちょ、ちょっと待てぇぇッ!
「この魔王親衛隊長であるムウマージちゃんが! おねぇさまの身の回りの世話――
とりわけ夜のお相手をこなす、このムウマージちゃんが!
今回もおねぇさまのために、がんばっちゃうよー!」
熱い宣誓に力を入れるムウマージの横で、宙を舞う薬ビンがオレの荷物の上に――。
「えいえいおー!」
「ぎいゃあぁぁあぁッ!!」
限界ギリギリまで荷物を搭載されたバクーダは、ワラ1本の重みで沈んでしまう――。
オレの両腕もまた、限界を超えたため、同じように沈む――。
無残にも床と大荷物に挟み込まれ、骨を軋ませるオレの両腕――。
床に伏し、激痛に身悶えながら足をバタつかせる哀れな男の姿が、そこには在った――。
「契りを結ぶ者 第14話」投下終了です!
前回の「ナナミ×グリーン」に感想をくださった方たちには感謝しています!
グリーンのお姉さんの優しさには、初代ポケモン発売当時から何かを感じていましたw
今回の小説も楽しんでいただけると幸いです。それでは、ありがとうございました!
かるび氏乙です!
まさかマサキが登場するとは…いよいよあの子が登場ですね。実は、かるび氏の小説がとても面白いので、例のゲームを買っちゃいました!
え〜わざわざトリップまでつけて来た理由は、アンケート…というかリクエストを聞きにきたんです。
かつて、マーズを「全プレイ型」と表示しましたが、あれは皆さんにどのようなプレイにするか決めてもらおうと思ったんです!ただ、多数決ではなく、リクエストされた中から自分が選びます。ご了承下さい。
あと、アンチに対抗して下さった方、ありがとうございます!もう自分は叩かれても気にせず頑張っていきます!
ゲーム氏の作品は好きなんだがそれ以外の言動に厨臭さを感じる。
ひょっとして未成年だったりするか?
キニシナイ(´Д`)
作家として愚かなことさえしなければ何も言わない
235 :
r:2007/12/10(月) 16:20:23 ID:jl2os/WE
222の事なのですが保管庫のやつは読んだので新しいやつをよみたいんですわがまま言ってすいません
とこで、ちょっと聞きたいのだが、ポケモン小説の中でサトシが
なんかすごい技を使うという設定ものがあるのだが、それを読んだときに寒気を感じた。
お前らはどう?
言っちゃ悪いが、かるび氏含め厨臭さを感じることがある
とりあえず語尾に!をつけるのやめるだけでも大分変わるはず
>>232 wktkしながら待ってます。
とりあえず私は『孕ませプレイ』をリクエストさせて頂きます。
239 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 02:31:32 ID:7KmCOLk0
ゲーム消滅しろ
厨臭さと馴れ合いがちょっと激しいと思う
後書き前書きイラネ
言いたいことは作品で語れ
と、他のスレだと言われそう
無理して語らずに制作を専念したほうがいいと思う
お前らあんま苛めんな。
リア厨でも貴重な書き手だ。
本当にリア厨だったら、ここに書き込むこと自体まずいだろ
前スレあたりから急に作品の質が低下してる
何?この流れ?
またこのスレの住人はSS職人を追放したいのか?
>>245の言うとおり
また前々スレのように職人さんおい出すのかよ
こんな事言い合いしてると、かるび氏やゲーム氏とかも書きにくいだろう
とりあえず、どうでもいい事いい合ってても下らないだけだからこれにて下らない話は終了〜〜
自分は精神年齢が18才以上だったら
かまわないと思うが
極端な事言えば
貴重な「書き手」なんだから
もっと尊重すべきかと
言動が厨臭さ全開なのは事実。
しかし作品の出来から考えてもリア厨だということは考えにくい。
,ィィr-- ..__、j
ル! { `ヽ, ∧
N { l ` ,、 i _|\/ ∨ ∨
ゝヽ _,,ィjjハ、 | \
`ニr‐tミ-rr‐tュ<≧rヘ > つまりゲーム氏は
{___,リ ヽ二´ノ }ソ ∠ わざと厨房を演じているのだよ!
'、 `,-_-ュ u /| ∠
ヽ`┴ ' //l\ |/\∧ /
--─‐ァ'| `ニ--‐'´ / |`ー ..__ `´
く__レ1;';';';>、 / __ | ,=、 ___
「 ∧ 7;';';'| ヽ/ _,|‐、|」 |L..! {L..l ))
| |::.V;';';';'| /.:.|トl`´.! l _,,,l | _,,| , -,
! |:.:.:l;;';';';'|/.:.:.:||=|=; | | | | .l / 〃 ))
l |:.:.:.:l;';';'/.:.:.:.:| ! ヽ \!‐=:l/ `:lj 7
| |:.:.:.:.l;'/.:.:.:.:.:.! ヽ:::\:: ::::| ::l /
>>248 ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
ミミ:::;,! u `゙"~´ ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ ゞヾ ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/  ゙̄`ー-.、 u ;,,; j ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\ ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/ J ゙`ー、 " ;, ;;; ,;; ゙ u ヾi ,,./ , ,、ヾヾ | '-- 、..,,ヽ j ! | Nヾ|
'" _,,.. -─ゝ.、 ;, " ;; _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ | 、 .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
j / ,.- 、 ヾヽ、 ;; ;; _,-< //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─-- エィ' (. 7 /
: ' ・丿  ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、 i u ヾ``ー' イ
\_ _,,......:: ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... ' u ゙l´.i・j.冫,イ゙l / ``-、..- ノ :u l
u  ̄ ̄ 彡" 、ヾ ̄``ミ::.l u j i、`ー' .i / /、._ `'y /
u `ヽ ゙:l ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_  ̄ ー/ u /
_,,..,,_ ,.ィ、 / | /__ ``- 、_ l l ``ーt、_ / /
゙ u ,./´ " ``- 、_J r'´ u 丿 .l,... `ー一''/ ノ ト 、,,_____ ゙/ /
./__ ー7 /、 l '゙ ヽ/ ,. '" \`ー--- ",.::く、
/;;;''"  ̄ ̄ ───/ ゙ ,::' \ヾニ==='"/ `- 、 ゙ー┬ '´ / \..,,__
、 .i:⌒`─-、_,.... l / `ー┬一' ヽ :l / , ' `ソヽ
ヾヽ l ` `ヽ、 l ./ ヽ l ) ,; / ,' '^i
どういうことだ、キバヤシ!?
別に職人を追い出したいわけではないが
>リア厨でも貴重な書き手だ。
>自分は精神年齢が18才以上だったら
>かまわないと思うが
この手の書き込み自体、既に「大人」の書き方ではない
そもそも、本人達は年齢について何も言ってはいないのだから
それをわざわざかばう側が言い出してどうするんだよ
かばうフリして追い出したかったのか。それなら納得なんだが
言われている本人達は、気にせず投下を続けて欲しい
この手の中傷を無視し続けるのは辛いだろうが、頑張って欲しい
無意味な感嘆符付けるのやめるとか簡単なことで厨くささ薄まるのにやらないんだもんな。
なんか本当に厨の演技してるように思えてきた。
でもさ、こっちは名無しだから淡々としてていいかもしれないけど
向こうは向こうで作品書いてるんだし、感想書いてるときもコテ付けっぱなしだから
余計謙虚になって感嘆符までつけて過大評価しようとするのだろうと思っている。
なんかあれ、一般の絵板のコメント欄見てるみたいな感じ。
253 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 22:02:48 ID:rXnPFB0g
ゲームマジで消えろ
ゲーム「だけ」消えろ
他の職人さんは頑張ってて欲しいがゲーム「だけ」消えろ
書き手を厨扱いする奴等って所詮
「自分が厨だから書き手もそんな気がする」って程度だろ
書き手が厨かどうかなんて大人の俺には分からん
255 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 22:51:12 ID:dCGXnw5P
1003まだかな。
>>253 専ブラ使ってNG登録。ついでにお前も消えろ。
257 :
r:2007/12/13(木) 14:40:20 ID:Bwej5BeD
このスレにもふおんな空気がただよってきましたね
というより何でこうも平気で書き手を叩けるのか理解できない
他のエロパロスレじゃそんなの有り得ないんだがw
ここだけだぞ、こんな自分の好きな文体にしないと厨だの何だのと書き手に向かって罵るのは
ここのレベルが低いってだけの話だろう。
名無しも書き手も。
所詮ここもポケ板住民のすくつか
精神的に幼稚なのが紛れ込みすぎ
261 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 20:05:04 ID:vdDBB5Sq
豚切るがポケモン化のスレ落ちたんだし建てていい?
普通にこの話は作者の意欲を下げるだけじゃ…
是非とも、サトカス・シュウハル・シンヒカの小説を書いていただきたい、特にシンヒカを
しゃーない
ここは俺がサトヒカの小説を書いて更に荒れを招く以外無いなw
サトシがヒカリを陵辱する話を皆希望してるんだよなw
266 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 23:57:28 ID:evKp/CHj
田村さんまだかな(´・ω・`)
267 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 00:04:03 ID:0nl1SvVE
ゲーム切腹しろや
そもそもゲームって何で叩かれてんの?
確かに作品やコメントが多少アレだが、叩かれるほど酷くはないと思うけどな。
我慢すれば読めるよ。
食品さんをおいだすなよ
>>264 むしろラブラブが好物だな
ただ公式厨のヲナニーネタは荒れる火種になるからそれだけはやめて欲しいと思う
>>268 俺もそう思うな
イヤなら読まなければいい
俺はそうしてる
☆ チン サトカス〜
シュウハル〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・)< ちょっとーはやくしてくれる?
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| シンヒカ公式 |/
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>>268 @シンヒカ厨の自演
A@に見せ掛けたアンチの自演
B打ち切り厨の自演
C愉快犯の自演
どう見ても自演荒らしです、本当に(ry
274 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 21:44:49 ID:tWnFtOuo
あーあ、また荒れてきた
275 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 02:59:47 ID:v2qBAV+A
ゲームって何のために生きてるの?
将来の目標は?
生き甲斐は?
ただ漠然と毎日を過ごしてるだけ?
276 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 10:30:08 ID:1mY+7Ief
>>226の誤植の訂正です。
×散々遊び倒したRPGゲームの雰囲気そのもの。
○散々遊び倒したRPGの雰囲気そのもの。
それでは「契りを結ぶ者 第15話」を投下します。今回は三人称視点になります。
「おやおや、ヘルガーさん。国境警備の任務はどうなさったのですか?」
堅牢強固を誇る冥竜王の居城。髑髏をイメージした装飾品の数々。
うっすらと部屋を満たす生暖かい霧が玉座の間の不気味さを引き立たせる。
その玉座の間へと足を踏み入れたヘルガーに向かって、
30代前半といった風貌の男が、薄ら笑いを浮かべながら声をかけた。
ステッキを持ったその男はシルクハットに革靴、そして黒のスーツに身を包んでおり、
その気取るような喋り方も相まって、紳士のイメージを全身から滲み出していた。
だが幼い少女の姿をしたヘルガーを見る赤い瞳は、どこか見下したような色を湛えている。
「へへーん。聞いて驚け、ヨノワール!
アタイは今日、冥竜王さまから直々に別の任務を頂けることになったんだ!」
ヘルガーは得意満面で紳士風の男――ヨノワールに向かって言い放つ。
「別の任務?」
「そのとーり!
今までは冥府門の守備ばかりで、ロクに手柄を立てる機会の無かったアタイだけど、
今回の任務で実力が認められれば、
オマエたちの地位に昇格することだって夢じゃないんだからな!
ざまーみろ! はっはっはー!」
ヘルガーは両手を腰に当て、人を小馬鹿にしたような笑いをあげる。
「これはこれは――。
上官であるワタクシたちに対して、なんという無礼な振る舞い――。
獣の礼儀知らずなことときたら目に余りますな。
アナタもそうは思われませんか? ハクリューさん」
ヨノワールが同意を求めたのは、少し離れた場所で読書にふける、
10代もなかばを過ぎたと思われるメガネを掛けた少女。
水色と白を基調とした神秘性を感じさせるローブに身を包んでおり、
肩の辺りで切り揃えられた髪は、雲ひとつない青空を髣髴とさせるスカイブルー。
メガネの奥から覗く、すみれ色の瞳は、分厚い本のページに注がれている。
少女はヨノワールの呼びかけには応えず、感情の抜け落ちたような、けだるい表情のまま、
ただひたすらに手元の本を読みふけっていた。
「――ハクリューさん……?」
痺れを切らしたヨノワールが再び声をかける。
「読書の邪魔……」
ハクリューは眉根1つ動かさず、透き通るような声で、それだけを呟いた。
その無関心を絵に描いたような行動に、ヨノワールは一瞬だけ怪訝な表情を見せたが、
すぐに普段の、余裕を湛えた薄笑いへと戻る。
「ほっほっほ……。これは手厳しい。
竜であるアナタは、死霊であるワタクシに無関心というワケですか。いやはや――」
ハクリューが他者を邪険にするのは、種族に関係がある訳では無いと思われる。
恐らくヨノワールは嫌味のつもりで言ったのだろう。
だがハクリューは、それにすら関心を示そうとはしない。
「無視されてやんのー! ばーか、ばーか! オマエなんか――」
「弱い犬ほどよく吼えるとは、言ったものだな」
突然、玉座の間に響き渡る、怒気を孕んだ低い声。
その声を耳にした瞬間、その場に居た3人は反射的に玉座のほうへと視線を向けた。
続けざま、動揺を隠しながら、その場にひざまづく。
――玉座の手前で蠢く黒い影――。
やがてそれは人の形をなし、恐怖の象徴となって3人の前に姿を現す――。
「我への謁見の際にまで騒ぎ立てるとは……。
貴様らの頭の中には脳髄の代わりにカイスの実でも詰まっているのか? ん?」
完全に姿を現した恐怖の象徴――冥竜王ギラティナは蔑んだような目で一瞥すると、
ゆっくりと玉座に腰を下ろし、頬杖をついた。
「場をわきまえぬ愚劣な者どもの頭蓋を叩き割り、
中身を引きずり出して確認するというのも一興かもしれんな。ククク……」
口元を歪め、不気味な含み笑いを漏らすギラティナを前にして、
この場にいる誰もが、一様に恐怖を感じていることは明白。
3人の額にはじっとりと脂汗が浮かんでいる。
「――顔を上げろ。無能な弱者ども。これより任務を言い渡す」
3人は素早く立ち上がり、ギラティナへと視線を移した。
「今回の任務は3つの輝石を手に入れることだ」
単刀直入なギラティナの言葉に、ヘルガーたちは一瞬、困惑の表情を見せたが、
しばらくすると、ヨノワールが何かに気付いたかのような素振りで顔を上げる。
「――3つの輝石……。
それはもしや、いにしえより魔界に伝わる、
水、雷、炎の力を宿す3つの石のことでしょうか?」
「その通りだ。
水の輝石を手にした者には清流の力。雷の輝石を手にした者には雷鳴の力。
炎の輝石を手にした者には獄炎の力を与えるという3つの輝石。
それを例の素材に使用すれば面白いことになりそうなのでな」
気味の悪い笑いを浮かべるギラティナの頭の中では、
『素材に輝石を組み込んだら、どのような化け物に変化するのだろう?』
という考えが巡っているに違いない。
だが、その興味本位の遊び心も、ギラティナの中では重きに置かれていないハズだ。
冥竜王ギラティナが真の意味で求めるもの。それはダークライのみ――。
3つの輝石を手に入れることは、
ダークライを手中に収めるための通過点にすぎないのだろう。
欲する全てを武力によって勝ち取り、望むもの全てを手に入れてきたギラティナ――。
故に自分の思い通りにならぬものの存在を許すことなど出来なかった。
それを知ってしまったからこそヘルガーの心は痛む。
主君であるギラティナに忠誠心以上の感情を抱いてしまった彼女にとって、
自分の存在が眼中に無いという事実は心に暗い影を落とすのだ。
「ヨノワールは炎の輝石が納められている天狐の里。
ハクリューは水の輝石が納められている水神の里。
ヘルガーは雷の輝石が納められている雷牙の里だ。
それぞれの部隊――死霊隊、幻竜隊、番犬隊を引き連れ、必ずや輝石を手に入れて来い。
それから――」
そこでギラティナは意味深な表情をあらわにし、1呼吸置く。
「ダークライたちに足元をすくわれる可能性も考慮しておけ。
魔界の連中は人間界の下僕までも監視しているのだろう? ヨノワール」
「はい――。
人間界でワタクシたちの下へついた、キクコという老婆。
ヨマワルたちの情報によりますと、
あの者は、魔界から派遣された斥候にマークされているようでして――」
「ほう……。そいつの名は?」
「スリーパー――『夢喰らい』の2つ名を持つ、あの男でございます」
「幼児性愛者……」
ハクリューが重要性の無い情報をコッソリと付け足す。
「スリーパーか。随分と偵察に向かない男を送ったものだ。
まぁ、人間界の偵察に、そこまで気を使う必要は無いがな。ククク……」
しばらくの間、ギラティナは目を瞑り、思索にふけっているような表情をしていたが、
やがてゆっくりとまぶたを開き、片手を目の前に掲げた。
「出撃の準備を始めろ。我の手駒ども。輝石を持ち帰ってこい」
ギラティナが拳を握り締め、威圧するように指示を出した。
「お任せ下さい。必ずやギラティナさまのご期待に添えて見せましょう」
ヨノワールがうやうやしく頭を下げる。
「陛下の……お望みのままに……」
ハクリューが静かに目を閉じ、そっと呟く。
「は、はい! 絶対に成し遂げて見せます!」
ヘルガーが胸の前で両の拳を握り締め、力強く言い放つ。
「それでいい……。
貴様らの存在など、我の渇望を潤す以外に価値は無いと心に刻むのだ。
真の理が正道を歩むことだとするならば、我に必要なのは外道の道――。
血を見せろ。もがき苦しめ。満たされぬ我欲は貴様らの死に様で埋めてくれる!」
「契りを結ぶ者 第15話」投下終了です。
今回もお付き合い下さり、ありがとうございました。
☆ チン サトカスト〜
シュウハルモヨロ
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・)< ちょっとーはやくしてくれる?
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| シンヒカ公式 |/
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 ̄\_/ ̄ ̄\/ ̄ ゴゴゴゴゴゴ・・・
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ゲーム氏に期待
>>286 同じく。
変な叩きなんて構わずSSを投下してくださいお願いします。
空気を読まずにハルカエロを投下しますよ
相手は石マニアのロリコンニートチャンポンで。
保管庫の10-555のダイゴ×ハルカの続きだと思ってくれると嬉しい。
僕の名前はツワブキダイゴ。
説明不要のホウエンで一番強くて凄いポケモントレーナーであり、ホウエンリーグの
チャンピョンだ。
そんな僕は、最近とある女の子に夢中になっている。
その女の子とは、とても小さな、それでいてとても頑張りやな、僕が今までに
見たことの無いタイプのトレーナーだった。名前をハルカという。
ふわふわした栗色の髪の毛。長くて綺麗な睫に、くりくりと大きい藍色の澄んだ瞳。
にっこり笑うと名前の通り春風が吹いたようにさわやかな、可愛い女の子だ。
ハルカちゃんは僕を何よりも慕う純粋で健気な、本当に愛らしいトレーナーだ。
こんな可愛い子にそこまで思われて、僕だって悪い気はしない。
むしろ、とても嬉しい。気持ちに応えてあげたいし、大切にしてあげたい。
だから、僕は密かに何も知らない彼女に、大人の恋愛を教えてあげることにしたのだった。
「ひ、ひゃ、ふぁぁああっ!!ダイゴさん、だめっ…だめっ…」
僕が一人で暮らしているトクサネの家は、女の子を連れ込むにはとても都合の良いところだった。
ソファに彼女を座らせて、足を大きく広げさせる。
黒い艶やかな質感のスッパツは、下着を付けていなと恥丘のラインがうっすらと確認できる。
「恥ずかしいよ、ダイゴさん…そ、そんなじっくり見ないでください…」
「どうして?僕の命令で一日下着を付けないでいた子が今更こんなことで恥ずかしがること
ないんだよね。それにほら、筋がうっすら透けてるよ」
僕は彼女の割れ目にスパッツの上のから、割れ目の間に指をねじりこませた。
「きゃぁああんっ!!」
と可愛い悲鳴が上がり、ハルカちゃんの足ががくがくと震えだす。
それでも足を自分でしっかり固定しているのは、僕の躾の賜物に違いない。
「いやらしい子だね。こんなにくっきり筋が見える服を着てコンテンストに出るなんて、
皆に見てもらいたいんだろ?」
「ち、違う…も…ダイゴさんに命令したから、そうしただけだもん…」
「違わないだろ?」
指をねじ込み、彼女の感じるポイントを探す。
感度の良いハルカちゃんは少しでも敏感な箇所を触られると、すぐに可愛い声を
あげてしまうので、とても愛らしい。
「それから宿題はちゃんとできたかい?」
「は…はい…。ちゃんと、茂みで…茂みで、立って、おしっこしたよ…。
恥ずかったけど、ちゃんと、ダイゴさんにいわれたとおりしたんだから…」
「他に今日はどんなことをやったのか、教えてごらん」
「んっ…ふぅ…」
僕は僕の指から与えられる快楽に素直に酔っていたハルカちゃんに、意地悪くたずねてみる。
ハルカちゃんは頬を染めて、もじもじとしながら、それでもその質問に答えないと、
もうこれ以上気持ちよくしてもらえないことを知っているので―――――――
素直に答え始めた。
「あ…あのね、今日は…コンテンスト前に、これが終わったらダイゴさんにエッチなこと
してもらえるって思って…ドキドキして、控え室で、一人で、あそこを弄っちゃったの…」
「一人でエッチしちゃったんだ。それで、そのまま濡れたままコンテストに出たのかい?」
「う、うん…」
そう応えた恍惚とした表情が、十代の少女とは思えないほど淫らなものだった。
「ダイゴさんのこと考えて、一人でエッチして、イっちゃったのぉ…」
「結局、ハルカちゃんは本当にいやらしい子なんだよね。
沢山の人に自分のいやらしい姿を見てほしいから、そんなことをするんだろう…
そういういけない子には、おしおきだよ」
そういって、スパッツを剥ぎ取って、剥き出しにされた幼い少女の秘所を直接触れる。
先ほどまでの反応と違い、大きく体を揺らした。
「らめぇ!そこ、そんな風に指入れちゃダメなのっ…!
おねが、なか、掻き回さない、でっ…くふううぅんっ!!」
「自分で弄るのは良いのに、僕に弄られるのはいやなのかい?
そんなのおかしいんだよね」
指で真っ赤になり充血しているクリトリスを弾くと、悲鳴が途切れた。
「もうこんなに濡らしてるね。そんなにコンテストで皆に見られるのは気持ちよかった?」
「はぁっ…ああ、あ…ち、ちが…んあ、んふっ…」
ハルカちゃんの返事を聞くことをせず、僕は彼女の秘所に口を付けて蜜を舐め始める。
指で奥から蜜を掻き出し、それを掬って舐める。
上から聞こえるハルカちゃんの喘ぎ声はとても可愛らしくて、それが益々興奮する。
わざとじゅうぅっと卑猥な音を立てて蜜を吸い込むと、ハルカちゃんは恥ずかしいか顔を真っ赤にして
涙をぽろぽろこぼし始めた。もう何度もしていることなのに。
「さて、これ位で良いかな…」
ハルカちゃんの緊張が解れ、秘所が十分に濡れていることを確認した僕は、
僕の一番大きくて太い(以下略)を彼女の秘所にあてがった。
「ほら、ハルカちゃん。いつもどおりに僕におねだりしてごらん」
僕の命令に、ハルカちゃんはこくりとうなずいて、僕が教えた通り素直におねだりを始める。
「御願いします、私のここ、ダイゴさんのこと考えてたら、こんなになっちゃったの…
早く、早くおちんちん挿入してぇ…」
もう我慢できない、と言った風にハルカちゃんは一気に言う。
とろんとした瞳が何とも愛らしく、何とも情欲を煽った。
「いい子だね。いい子にはご褒美をあげようね」
ハルカちゃんの返事を聞いて、僕はハルカちゃんの小さな膣内に、肉棒を一気に
挿入させた。
「きゃぁああああんっ!!」
ぐちゅっ!ぐぷふうっ!!
卑猥な音を立てて、一気に僕の肉棒はハルカちゃんの膣内を犯していく。
小さくて、それでもとても熱い。
何度も何度も奥を挿れていくと、奥から蜜が溢れ、僕の肉棒と絡み合う。
膣内の無数の襞が僕の肉棒に絡みつき、進入を拒み、そして抜くことを許さない。
本人は無意識の内なのだろうか。時々強くきゅうっと締め付けてくるたびに、思わず
射精したくなるが、それを必死で耐え続けた。
柔らかな乳房は上下に激しく揺れ、乳首は完全に硬く勃起している。
乳首を摘むと、きゅうっと膣内の締め付けが一層激しくなった。
「ハルカちゃんは本当にいやらしい子だね。
こんなにきゅうきゅうにしめつけてきて…僕のコレがほしくてたまらないんだろ?」
「あっ、あっぁあぁあっ!!!そ、そうなのっ!
気持ちいい、気持ちいいいぃっ!!ダイゴさんのおちんちん気持ちよくて、
たまらないのぉっ!!もっと、もっとぐちゅぐちゅってなるまで、かき混ぜてぇっ!!」
卑猥な言葉をあどけない表情で描くハルカちゃんがたまらなく可愛らしくて、僕は
思わず、ハルカちゃんが強く僕の肉棒を締め付けた刹那、彼女の子宮の入り口に全ての精液を注いでしまう。
身震いするほどの快楽。溜まっていた精液を、全て叩きつけるようにして吐き出した。
「ああぁっ…熱いの、いっぱい入ってくるぅんっ…!!凄い…っ!」
一度熱い精を吐き出しても、僕の興奮は収まらない。
ハルカちゃんの足を持ち上げ、体制を変えて、僕は再びハルカちゃんを犯し始めた。
それに、「時間」ももうすぐだ。
「ふあぁあんっ!!ダイゴさん、ダイゴさんっ!!あっ、あうぅうっ!!」
一瞬体を強張らせたハルカちゃんだったが、すぐに緊張は解け、また可愛い声で喘ぎはじめる。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐぷぅっ…!!
精液と愛液が混ざり合ったものがソファの布を汚し、大きな染みを作っていく。
僕は肉棒で最深部を突き上げるたびに大きな悲鳴をあげるハルカちゃんの可愛い仕草を
見つめながら、彼女に気づかれないように、そっとTVの電源をつけた。
「さあ、ポケモンコンテストの時間がやって参りました!!
ほんじつは、先ほどの試合でかっこよさ部門ぶっちぎりの一位を取った、
ハルカさんにインタビューしちゃいます!!」
ハルカちゃんの体がびくっと震えた。
「え、あ、な、なんで・・・っ!!」
「ハルカちゃんが出るだろうと思って、ちゃんとチェックしておいたんだよね。
予想通りだったよ。ほら、見てごらん。自分の姿を」
そこには、輝く笑顔でインタビューに臨むハルカちゃんの姿が映し出されていた。
「あ、あう、あぁああんっ!!」
「信じられないよね、あの女の子とここで胸を揉まれながら汁まみれになって
喘いでいる淫乱な子が同じ子なんて。でも、これが本当の君なんだよね。
皆がこのことを知ったらどう思うかな?」
「ああっ!そ、そんな、意地悪しないれぇええっ!!!
ひっ!あ、ま、またイっちゃうっ!イっちゃうのぉっ!!」
「喘いでないでちゃんと返事してごらん。ハルカちゃんは、こんな恥ずかしい子に
なっちゃって、どう思う?」
「あぅ、はぁ、はぁああんっ!!
わ、私はっ…!ダイゴさんが好きで、エッチするの、気持ちよくて、大好き、
んふぁあぁっ!!だから、もぉ、スケベな子でいいのっ!
だから、御願いっ…ダイゴさん、もうらめぇえええっ!!
ダイゴさんの精液全部ハルカのあそこに出してぇええええっ!!!」
涎をたらしながら必死で哀願するハルカちゃん。
その表情は、あまりにも可愛らしくて、淫らで、僕の理想の可愛いハルカちゃんそのものだった。
「いい子だね。これからも僕の言うことを聞いて、もっとえっちな子になるんだよ」
僕はそう囁いて、二度目の射精をハルカちゃんの膣内で迎える。
一回目に劣らないほどの精液を放ち、ハルカちゃんの体を開放した。
精液にまみれるハルカちゃんは、それでもやはり、天使の様に可愛いと思った。
「じゃあ、ダイゴさん…今度は二日後の夜に来ればいいのね?」
「うん、その日ならゆっくり相手をしてあげられるからね。
それまでに、またポケナビで幾つか君に「課題」を出しておく。
…それをしっかりこなすんだよ。良いね?」
「…はい」
頬を桃色に染めてハルカちゃんは頷く。
調教には少しづつ、手間暇かけて、ゆっくりと行ったほうが良いのだ。
それがハルカちゃんを、身も心も全て僕のものにする最善の方法なのだから。
「ダイゴさん、また来ます。今度も、たくさん教えてくださいね。
私、ダイゴさんの命令なら何でも聞くわ。だって、ダイゴさんが大好きなんだもの…」
完全に堕ちた、純粋な少女の笑みを見て、僕は密かに微笑む。
またおいで。そして、また僕の虜にしてあげる。
(了)
GJ
ダイハルエロいハァハァ
ゲーム氏期待age
294 :
r:2007/12/16(日) 20:28:12 ID:wEHjUlaD
あのーリクエストです。サーナイトxエルレイドを、書いてくれる人はいませんか?
ageんなカス
297 :
z:2007/12/16(日) 21:42:20 ID:wEHjUlaD
悪いこといいましたか?悪かったならあやまります。あと名前rてっ書いてましたか?すいませんほんとはzなのに…
早く死ね
どこをどうすればrとz間違うのかがわからん
300 :
z:2007/12/16(日) 21:56:16 ID:wEHjUlaD
ぼくはローマ字で好きなのは、rとzなので時々まちがえる時があるんです。ほんとに、もうしわけございません
>>300 分かったから、中学生がこんなサイト見てはいけないよ、もう寝なさい。
次書き込みしたらプロバイダに連絡してインターネット自体出来なくしてもらうから。
ここまで来ると高度な釣りに見えてくる・・・
いくらなんでも中学生に失礼だw
ゲーム超えたな
投下されたばかりなのにこの荒れ方は酷い
これじゃ投下してくれてる職人居なくなるぜ
皆変なのに構うより感想書こうや…
職人本当に乙。また書いて欲しい。
オセロしよーぜ
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310 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 23:48:42 ID:qlBZ0ATY
あーあ
ここもう駄目だな
まあ前スレあたりから怪しかったからな
>>310がトドメをささなきゃ
まだなんとかなったんだが。
7、8スレ目で活躍してたヒカリ虐待スレの神はどうした!?
まだ未完なやつ残ってるだろ?!
313 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 10:34:47 ID:erESWaTX
ゲーム氏に進言。
煽りと忠告の区別は付いてる?
自分に楯突かれたら無条件で煽りだと思ってないか?
たとえば、「無駄な感嘆符使用を控えればまだましだ」とか言われてたよね?
そういうのを真摯に受けとめてやっていかないとこれは叩きでもなんでもなく書き手として駄目だと思う。
全体的に文章も精神年齢低そうな感じがするし。
ハイ今そこで何もしてないおまえに言われる筋合いねーよと思ったらアウト。他のスレの中〜長編でもみてきて自分の文と比べろ。
氏ねとかスレから消えろとかそういうのは無視っていいから、少しでも文章に関係ある指摘がされたら真摯に受けとめるべき。
将来に期待します。
>>285 ほとんどオリジナルキャラであるにも関わらず、気に入っていただけて嬉しいです。
>>291 読んでいてダイゴが羨ましくなりました。GJです!
それでは「契りを結ぶ者 第16話」を投下します。
「今さらだけど、モノマネ1人なら人間界に戻れるんだよな」
「ええ……。たぶん戻れるとは思いますけど、
ダークライさんの人格が出ているときじゃないと無理でしょうね。
しかもダークライさんには人間界に戻る理由が無さそうですし……」
勇者が現れたという情報をマサキから仕入れた翌日、
オレとモノマネ娘とムウマージは馬車に乗り、王都メアを出発した。
もちろん、勇者が現れたという近隣の村へ向かうためだ。
馬車を引いているのは原型のギャロップ。手綱を引いているのは同じく原型のスリープ。
というか、スリープって意外と器用なんだな。魔界のポケモンだからか?
「でも、あなたを置いて、わたしだけ戻るわけには……」
「おまえはホンットにお人好しだよなぁ……。――ふぁ〜あ……」
あくびをしつつ窓から顔を出すと、
どこまでも続く青い空と広大な緑の草原が視界いっぱいに飛び込んできた。
暖かい日差しと柔らかな風――。ときおり小さな鳴き声とともにムックルが横切る――。
馬車が奏でるカラコロという心地よい走行音も相まってオレの眠気も最高潮だ。
出来ることなら、このまま一眠りしたい。しかし――
「そんなスピードじゃ日が暮れちゃうってば、スリープさん!」
今日のムウマージは一段とテンションが高い。
「早くしないと勇者に逃げられちゃうよ! 急いで、急いで! ゴーゴー!」
前方に身を乗り出し、スリープに大声で指示を飛ばすムウマージが、
オレを眠らせてはくれないのだ。
「ムウマージ。ちょっと静かにしろ。眠れないだろーが」
「もう! おにーさんは何も判ってない!
勇者が近くに現れることなんて滅多に無いんだよ!?
急がないと他の魔王に取られちゃうでしょ!」
ポニータの耳に念仏かよ……。
「前回の勇者戦は、数百年前に行われた人間界侵攻のとき――。
波導の勇者アーロンさんは強かったなぁ……。
そのときはあんまり活躍出来なかったムウマージだけど、
今回はバッチリ手柄を立てちゃうんだから!
――おねぇさまから頂いた2つ名――『夢魔導』の名にかけて!」
ムウマージが人差し指を天に突きつけ気合を入れた。
「勇者を見つけ出したムウマージに、おねぇさまはきっとこう言うの――。
『あなたみたいな優秀な手下を持った私は幸せ者よ』
ムウマージも、おねぇさまのお役に立てて嬉しいです! ――え? お、おねぇさま!?
『フフフ……。ムウマージには、ご褒美をあげないとね』
そ、そんな突然! ムウマージ、まだ心の準備が――。
『大丈夫。優しくするから』
――きゃーっ! もぅ! おねぇさまったらぁ!」
顔を真っ赤にしながらスリープの頭をペチペチと叩くムウマージ。
その姿を見ていると、ロケット団に所属していた頃の記憶が蘇る。
オレの同僚にムウマージみたいなウザいヤツらがいたんだよな。
――人語を話す珍しいニャースを連れていて……。
名前はムサシ……、それから……えぇと……。
オレは額に指を当て、思考を巡らす。
しばらくすると、オレの頭上の電球にピカッと明かりがついた。
続けざまポンと手を叩く。
「思い出した! コサンジだ、コサンジ!
たしかそんな名前だったハズ! 間違いない!」
普段からこんな風に効率良く頭が回れば昇進も夢じゃなかったんだろうなぁ。オレ。
「でも、今さらそんなことを考えても仕方ないな。ロケット団はクビになったんだし……」
流れる景色を眺めながら、オレは1つ、大きなため息をついた。
◆
「ブイ太郎ちゃんもとうちゃーく!」
「ムウマージ! また勝手にオレのモンスターボールを開けたな!」
ほどなくして目的の場所へ辿りついたオレたちは、さっそく村内へと足を踏み入れた。
「王都の裏通りほどではありませんけど、あまり豊かとは言えませんね」
「ああ。なんというか、RPGで言うところの最初の村って感じだな」
ムウマージの話しによると、このマッサラ村は
魔界で国籍を取ることを拒んだ人間たちが寄り集まって作り出したものらしい。
「あんまり騒ぐなよ、ムウマージ。ただでさえオレたちは目立ってんだから」
パーカーとジーパンのオレはまだしも、
上質なドレスを着たモノマネ娘と、
ローブ&ミニスカ&ニーソなムウマージは明らかに浮いている。
畑仕事や買い物帰りといった感じの連中は、皆一様に好奇の目でオレたちを直視していた。
「ほらほらマフラー! ブイ太郎ちゃん、もふもふぅ……」
「オレのブイ太郎で遊ぶな!」
ブイ太郎を首に巻きつけ、恍惚の表情を浮かべるムウマージを怒鳴りつける。
ブイ太郎自身がまんざらでも無いって顔してるから、余計腹立つんだよな。
オレとの友情はどうした。ブイ太郎よ……。
「ところでムウマージさん。勇者さんを捜すと言っても、いったいどうやって?」
モノマネ娘が当然の疑問をムウマージにぶつける。
「にひひ〜。そんなのカンタン、カンタン!」
オレたちにウィンクをしたムウマージは、1つ咳払いをし、
クルリと向きを変え、前に進み出る。そのまま深呼吸をしたかと思うと――
「魔王さまの到着だよー! 勇者の人は早く出てこーい!」
「いっ!?」
突然ムウマージが大声をあげ、オレたちが魔王一行であることを村民に伝えた。
「ま、魔王?」
「魔王って……王都に住んでるあの魔王か!?」
「マジかよ!? ニセモンじゃねーだろうな!?」
村民たちが互いに顔を見合わせ、魔王の話題で盛り上がり始めた。
「隠れてるなんて男のコらしくないぞー! ――っと……。
今回の勇者は女のコだったっけ。――出てこーい! 魔王さまのお目見えだよー!」
「待て待て待てぇぇッ!」
「んにゃっ!?」
オレは背後からムウマージを羽交い絞めにし、慌ててこちら側に引き戻す。
「ぷはぁっ! な、なにするの、おにーさん! せっかくムウマージが――」
「いきなりあんな台詞を叫んだら危ないヤツに思われるだろ!」
「その点は大丈夫!
この村の人たちも『強い悪魔は人間の体を借りている』ってことを理解してるから!」
「それでもマズイことに変わりは無い!
ダークライが目を覚まして無かったらどうする!?」
その瞬間ムウマージが目を見開き、口元に手を当てる。やっぱり気付いてなかったのか。
「勇者って言うからには、そうとう強いヤツが出てくる可能性もあるんだろ?
もし戦いになったとしても、ダークライが眠ったまま気付かなかったら、
オレたちだけで勇者に挑むことになるんだぞ!」
「そ、そうなったら勇者を倒せたとしても、おねぇさまの手柄にならないよぉ!」
ムウマージが慌ててモノマネ娘の肩を掴む。
「モ、モノマネちゃん! おねぇさまは! ダークライおねぇさまは起きてるよね!?」
「――え、えぇとぉ……。それが……、とても言いにくいんですけど……」
俯きながら口ごもるモノマネ娘の姿を見ただけで今の状況が理解できた。
「と、とにかくムウマージ! 頭がおかしいフリして、なんとかやり過ごせ!」
「う、うん!」
ムウマージが再び村民たちのほうへと向き直る。次の瞬間――
「おーい! 勇者様を呼んできたぞー! 村長も後から来るそうだー!」
「おお! 勇者様が魔王を討ち取って下さるんだなっ!」
仕事はやすぎッ! しかも、いつの間にかオレたちの周りに凄い人だかりが出来ている。
逃げ場など無い!
「エラいことになっちまった……」
その場にしゃがみ込み、頭を抱えるオレとムウマージ。
こうなってしまったら、今さら嘘でしたとは言えまい。
すでに村民たちの間では勇者コールが始まっているのだから。
「勇者さまー! 私たちの希望の星ー!」
「どうか、魔王ダークライを倒し、この地に平和を!」
「おい! 魔王はどいつだ!」
人ごみの中からオレたちに向かって罵声が飛んでくる。もはや一刻の猶予も無い。
絶望感がオレを包み込み、諦めの文字が脳裏をよぎったそのとき――
「――仕方……ありませんね……」
「え?」
おもむろにモノマネ娘が立ち上がった。
その瞳には何かを決意したかのような力強い炎が灯っている。
いつになく真剣な面持ち――。いったい何が始まるんだ?
「わたしが……ダークライさんを演じます!」
「へ?」
モノマネ娘の口から紡がれたのは思いもよらぬひとこと――。
ダークライを演じる……?
それはつまりモノマネ娘がダークライのフリをし、この場を乗り切るという意味か?
「じょ、冗談を言ってる場合じゃないだろ!」
「冗談なんかじゃありません! 本気です!」
モノマネ娘の額には汗が浮かび、心なしか声も震えている。
そんなヤツが本物の魔王を演じるだなんて、あまりにも馬鹿げていると感じた。
「なに言ってんだ! おまえにそんな大役が務まるワケ――」
「信じてください。わたしを……」
その言葉がとても重厚に思えた――。
今の彼女からは、ただならぬ決意がヒシヒシと伝わってくる。
――この感じ……。ヤマブキシティでサカキと戦っていたときのレッドと同じだ……。
「モノマネ……」
「モノマネちゃん……」
あの戦いでレッドが見せていた、揺るぎなき決意を湛えた熱い瞳――。
今のモノマネ娘の目は、あのときのレッドと同じだった。
「ロケット団、非正規戦部隊、闇梟所属の諜報員。
そのわたしが『モノマネ娘』と呼ばれている理由を、今からお2人にお見せします」
モノマネ娘が大衆へ向かって力強く進み出た。
大勢の視線が彼女へと注がれ、周囲に緊張が走る。
歓声が止み、静寂に包まれた村内は、モノマネ娘を凛々しく魅せる十分な迫力があった。
「控えろ! 愚民ども!」
突如として村内に響き渡った威厳のある声――。
「ダ、ダークライ……?」
一瞬、本気でそう思ってしまうほどの衝撃が目の前にはあった。
「私の名は魔王ダークライ! おまえたち人間を支配するに相応しき悪魔の王!」
片手を横に突き出し、村民たちに向けて言い放つモノマネ娘。
――なにもかもが完璧だった……。威厳、力強さ、高潔さ、凛々しさ……。
普段のモノマネ娘からは考え付かない語り口調。それはまさにダークライそのもの。
まるでダークライから発せられた声を耳にしていると錯覚するほどの演技力。
モノマネ娘を照らすスポットライトが見えてきそうな勢いだ。背筋がゾクゾクする……。
これが……。これが『モノマネ娘』と呼ばれる所以なのか!!
「モノマネちゃん……。すごい……」
オレの隣でムウマージが目を潤ませながら感嘆の声を漏らす――。
「勇者よ。姿を現せ! 不届きにも魔王を討ち果たそうという愚かな人間め!
私の手でおまえを辱め、その醜態を村人たちに晒してくれる!」
すでに村民たちはモノマネ娘の迫力に押され気味だ。
「イケルる……。イケるぞ!」
オレは拳を握り締め、作戦の成功を確信した。
だが、その刹那――
「ん?」
モノマネ娘が突然こちらに体の向きを戻した。そのまま、おもむろに歩いてくる。
「ど、どうしたんだ……?」
オレたちの傍らへと辿りついたモノマネ娘に恐る恐る声をかけた。
「えぇと……、そのぉ……」
モゴモゴと口ごもるモノマネ娘の姿がオレの不安を煽る。
「村人の皆さんいわく、『それでも我らは屈しない! 勇者様の力になってみせる!』
――だ、そうです」
「逆効果かよっ!!」
「契りを結ぶ者 第16話」投下終了です。今回もありがとうございました。
久々にワロタ GJ!
ドタバタな展開の予感
ゲームさん戻ってきてくれ・・・orz
ageんなカス。
>>324 前の投下から二週間しか経ってないだろ
少しくらい待て
精神障害はさっさと病院に帰れ 存在自体無駄な癖に
>>327 人のことをそうとしか考えられないお前が一番屑だよ
329 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 20:58:56 ID:IxNLqz/M
ゲーム死ねよ
330 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 21:09:18 ID:X+NXB169
1003助けて> <
1003て誰?
冬だなあ
333 :
赤りんご:2007/12/22(土) 00:03:57 ID:8fJ6L1d5
ども、先日XD物を書いたもんです
槍刺すようで申し訳ないですが、前々スレ(その9レセリア)の時みたいに1日、2日で200レスとかになるような荒れようにはならないかな……?
このスレの将来が心配になってきた(いずれはなくなるが…)
SS投下予告しようかと思ったが、ゲーム氏に死ねだのカスだの、と厨が荒そうとしているから投下はとりあえず自粛しますわ……
多分、このスレに3、4つくらい作品が投下されたら投下するかも
あと、今度は投下予告しないで投下します。
334 :
赤りんご:2007/12/22(土) 00:08:54 ID:Z5HT7RTQ
ちなみに、投下するはずだったのは、サトヒカモノ(苦手な人とか申し訳ない)
途中、ケンゴとヒカリでエロ入るが、カプ要素は感じないかもしれない
で、ヒカリが有り得ない妊娠騒動になる(某薬品会社も出演)
ケンゴはNGだった?
それと、3、4つは格好付けすぎた、2つ投下されたら投下したいですが、いいですか?
嫌なら先延ばすけど……
だから荒れるのはそういう厨っぽさ全開の言動が原因だと・・・。
ここに来てるってことは少なくとも18歳なんだから、やろうと思えば普通にできるだろ?
青りんご二人のIDが違うんだが、後者は偽物か?
青りんご氏も作者なら酉つけたほうが無難だよ?
337 :
赤りんご:2007/12/22(土) 01:46:12 ID:Z5HT7RTQ
>>335 ご忠告どうも
もし自分の言動により荒れたら切腹するよ……
>>336 青×
赤〇
まぁ、どうでもいいですよ〜
気にしたら負けかなと思ってる
NGとかどうでもいいから無駄に酉付けて話すな
ここのスレの基本は嫌ならスルー&NGのはずだから、
まず最初にどんなカプとシチュなのか書いて、その後SS投下すればいいんだよ
遠慮とか配慮とかそういうのはその都度聞く必要は無いからな?
あとは
>>1を参照な
とりあえず赤りんご氏がすごく厨臭いのは分かった
でもSSは好きだから、今後は黙って投下して下さい
というか、SS書くのにコテいらなくない?
褒めて称えて君だろ
それだとドラポケスレみたいに、
どれが本物か判らなくなって疑心暗鬼になるではないか。
お前ら作者を叩いて楽しいのか?
嫌いなら読まなきゃいいだけの話なのにわざわざ死ねだの黙って投下だけしてろだの…注意するだけなら分かるがせっかく投下してくれてる作者に対して厨っぽいだのなんだの…そもそも厨っぽいのは悪いことか?
叩かれるってのは正直作者の意欲を削ぐぞ?俺もあるスレで作者やってたから言うが、作者はその気になればいつでも失踪できるし、荒らしになることだって出来る。
読者は名無しだから何も気にせず好き放題言えるんだろうけど、もう少し慎重に発言しろよ。死ねって言ってスレの空気がよくなって作者が増えるわけじゃないんだし
厨っぽい言動は荒れるもとになりやすいし馴れ合いが多いと新規の書き手さんが入りにくいだろ
だから言ってるんだよ
まぁさすがに死ねは擁護できないが
348 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 17:51:03 ID:ymQ5tkoz
前々スレあたりの悪夢再びか…
じゃあ俺がサトシに催眠術かけてとことんサトシを陵辱するSS書くよwww
相手はカプ争いにあんまり巻き込まれてないハルカでいいね
最初に言っておくけどサトハルとかそういうカプ厨は読まないほうがいいよ
あくまでもいちドSなサトシファンが書いたSSだからハルカのキャラなんてもう無いに等しいからwww
斜め・・・も無理だな
ここってエロ無しor少なめでもおk?
エロ描写苦手だが、書いてみたいんだけど…
流れを読まずコジムサ希望
デンジ!
>>352 どうなんだろ?他のスレは基本的にエロ無しでおkだと思ったが。
つーかなんだよこのスレ誘い受け多過ぎ
職人気取りの無駄な独り言もウゼー
とにかくヒカリかハルカなら
シチュはなんでも歓迎
クレクレを無視しなければ負けかなと思ってる
>>353 「わっ、わざわざ
>>353のためにイチャイチャしてあげてるだけで、ホントは別にラブラブとかそんなんじゃ全然ないんだからねっ!」
「そ、そうだぞ!ふ、ふふ普段は別にラブラブだなんてことは全然ないんだからな!」
こうですかわかりません><
>>356 寧ろそういうレスを待って荒らそうとしてるのが伺えるけどな
一回もそういうSSが投下されてないし
361 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:14:30 ID:my1v1/uo
もうこのスレ駄目だな…
バカ、最初からこんなもんだよ。
空気詠まずリク
ズイ遺跡でヒカリがアンのーンに性的意味で襲われるシチュを希望しつつ保守
正直ポケモンが人間を犯す場合小説にすると相当高度なテクが要求されると思う
会話分だと鳴き声で急に冷めるし・・・
どんだけ描写文だけで持っていくかが勝負所だよね
キツそうだな
365 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 08:50:42 ID:3fmaAj0+
ここって本当ガキが多いな
クレクレやリクに議論レスが多いあたりはな
質問
一文一文が長めのものは何文字目かで改行したほうがいいのかな?
*'``・* 。
| `*。
,。∩ * もうどうにでもな〜れ
+ (´・ω・`) *。+゚
`*。 ヽ、 つ *゚*
`・+。*・' ゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・ ゚
>>364 なんかわかる。
自分エムリット×ヒカリ書こうと思ってるけど、シチュエーションは浮かんではくるが
文章で書いみるとどんなもんだろうと悩む。つか鳴き声どう表現していいかも悩む
とりあえず図鑑の大きさ対比見ながらどんだけやれるか考え中
>>368だな
荒れて衰退していったスレは
>>365-366みたいな無配慮なレスばかりになって全く職人が投下しようという気になれん状態になり、そのまま終焉ってパターンだわな
374 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:04:46 ID:h13leYIL
1003まだかな。
375 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 09:49:14 ID:cUQkL7el
376 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 09:49:14 ID:cUQkL7el
スマソ
orz
オマエガナー
381 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 22:18:11 ID:zRoudipG
ゲーム死ねよ
さあいい感じに荒れてまいりました
前から気になってたんだがここってサトシがヒカリを陵辱とかだとそのカプ向けには駄目だから
基本陵辱は駄目なの?
そのうち持ち直すだろ。
ゲームいないし。
>>1 ・題材は基本的に職人さんの自由です(陵辱/強姦/獣姦おk)
注意書き入れるなり名前に入れるなりすればおkなんじゃね?
てす
てす
388 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:11:27 ID:bKltAmaJ
荒れてきたしageとくか
>>323 ありがとうございます。やはりネタが受けると執筆の励みになります。
それでは「契りを結ぶ者 第17話」を投下します。
wiiから失礼します。
すみません。パソコンが不調となってしまいましたので一度中止します。
「おまえ、あのときの……?」
左右に割れた群集により作り出された通路――
その奥から現れた人物を目にしたオレは思わず息を呑んだ。
「あら? 貴方たちはイーブイの……」
相手側も目を見開き、驚きの表情でオレたちを眺めている。
コイツ……、ヤマブキシティで出会った路上ライブの赤マント!
やはりコイツも魔方陣の力でこの世界に飛ばされていたか……。
ということは、他の3人とキクコのゲンガーもこの世界に来ている可能性があるのか。
――オレは恐る恐る自分の影を足で擦ってみる。
「ゲンガーはいないよな?」
さすがに魔界へ転送された時点でダークライが念入りに調べているとは思うが……。
「うおぉぉッ! 勇者さまぁぁ!」
「必ずや魔王を討ち果たして下されー!」
村人たちが赤マントの女に向かって賛美の声をかける。
「あ、あの方が勇者さんなんでしょうか……」
「なんか、そうみたいだな。どういう経緯かは謎だが」
「なになに? おにーさんとモノマネちゃんの知り合い?」
とりあえず、化け物みたいな大男が出てこなかっただけでもありがたい。
オレは内心、胸を撫で下ろした。
あとは、この赤マントの実力が気になるところだな。
「まさかこのような形で貴方たちに出会うとは予想もしていませんでしたわ」
赤マントがオレたちを見据えつつ、自信の見え隠れする口調で話し出す。
「ここがいったいどこなのか……。
わたくしも最初は戸惑い、お兄さまたちと会えないことを心底嘆きました」
赤マントは目を閉じ、胸に手を添えつつ無駄に感情を込めながら語り続ける。
「なんか始まったぞ」
「しーっ! きっと勇者さんとしての名乗り上げですよ。
こういうときは黙って耳を傾けるのが大人のマナーです!」
そんなマナー聞いたことねぇよ。
「――ですが、いつまでも悲しんでいてはいけないと悟りましたの。
――見知らぬ地でたった1人。
怖くないと言えば嘘になりますが、臆していては進展などありえませんわ。
――わたくし、決めましたの。自らの力でお兄さまたちを捜し出してみせると……。
――4人で必ずお父さまの元へ戻ってみせるとッ!」
そう言って赤マントは勇ましくバイオリンの弓を頭上へと掲げた。
次の瞬間、群集たちから大歓声が沸きあがる。
「オオォォッ! 勇者さまぁぁ!」
「その不屈の心! それでこそ勇者に相応しいお方じゃー!」
マズイな……。ここまで士気が高まっていたら、話し合いで解決なんてまず不可能。
戦うにしても慎重を要する。
たしか、マサキの情報ではバイオリンの音色でポケモンを操るとか――
「モ、モノマネちゃん……?」
目を瞑り、この場を打開する方法に考えを巡らせていたオレの耳に、
ムウマージの呟くような声が飛び込んできた。オレは再び視界を確保する。
「モノマネ?」
気がつけばそこには、赤マントのほうへと歩み寄っていくモノマネ娘の姿。
まさか、戦うつもりか?
「そ、そうか! 闇梟は暗殺とかもやってたんだよな! それなら不意打ちで――」
「残念ですけど、わたしには暗殺の経験はありません」
モノマネ娘はオレたちに背を向けたまま静かに告げた。
――は? 暗殺の経験は無い?
それじゃあコイツ、戦闘能力が皆無であるにも関わらず戦うつもりなのか?
モノマネ娘の不可解な行動に、オレの思考は混乱の様相を呈している。
「ど、どういうことなのモノマネちゃん!? 勝ち目が無いのに戦うなんて!」
ムウマージが声を荒げながらモノマネ娘に詰め寄る。当然だ。
ここでその答えを出してもらわなければ、モノマネ娘を1人で行かせるわけにはいかない。
静寂が周囲の騒がしさを消し去り、オレの耳はすべての雑音をシャットアウトした。
しばらくの間を置いたのち、モノマネ娘が軽やかな動きでこちらへ振り返る。
「レッドさんならばこんなとき、絶対に諦めないハズですから!」
両手を後ろに回したまま振り返ったモノマネ娘――
その動きに合わせて彼女の美しい銀髪がさざなみのように宙を流れる。
めいっぱいの笑顔と相まって、その光景は天使の降臨かと錯覚してしまうほどだ。
ダークライが暗闇を静かに照らす月光の微笑ならば、モノマネ娘はさながら太陽――
真昼の明るさの中でも陰ることなき陽光の笑顔だった。
「レッドならば……か……」
オレの口から自然と言葉が漏れ、それと同時にヤマブキシティでの記憶が脳裏をよぎる。
――サカキとの戦いでミュウツーの波動弾をまともに喰らったレッド――
今でも鮮明に覚えている。あのときのレッドは――
「最後まで目を瞑らなかったんです」
再びモノマネ娘が言葉を紡いだ。
――そうだ。波動弾を喰らい、光の中に消える直前、あいつは目を閉じていなかった。
最後の最後までミュウツーを見据えていた。口を一文字に結び、闘志の宿った瞳で――
それはつまり――
「あきらめなかったんだ……。誰が見ても絶望的なあの状況。
それにも関わらず、レッドは最後まであきらめなかった!」
オレの口調には無意識のうちに熱がこもる。
「ええ……。だからわたしもあきらめません。
――相手を倒すだけが戦いじゃないんです。自分の力で相手を諭すのも戦い方の1つ。
わたしが振るうのは拳ではなく言葉! 最後まであきらめずに自分の力を信じます!」
ハッキリと言い切ったモノマネ娘が、再び赤マントのほうへと向き直り、
そのままゆっくりと歩き出した。
ふと視線を下に落とすと、モノマネ娘の足が微かに震えていることに気付く。
やっぱりな……。たしかにコイツの信念を評価したいのは事実だ。
だが、この状況では返り討ちにあうことが目に見えている。
モノマネ娘がやられるサマを黙って見ているわけにもいかないだろう。
「ふぅ……」
オレは小さく深呼吸をしたのち、モノマネ娘の肩に手を伸ばす。
「もういい、モノマネ。ここはオレが――」
「ごめん、モノマネちゃん! やっぱり見てるだけはムリ!」
オレの呼びかけは、突然放たれたムウマージの大声によってかき消された。
次の瞬間、ムウマージの手から空に向かって何かが投げられる。
「なんだ? ワザ……?」
オレは照りつける太陽の眩しさに顔をしかめつつ、必死に目を凝らす。
空中に散らばるのは、いくつもの三日月形の物体。
あれは――
「目を覚まして、おねぇさま!」
ひときわ高く声をあげるムウマージ。
次の瞬間、オレの耳に地を蹴りつけるような音が飛び込んできた。
その音に違和感を感じたため、慌ててモノマネ娘の背中へ視線を戻す。
――戻したつもりだった……。
「き、消えた!?」
なんと、数秒前まで目の前にあったモノマネ娘の姿がこつぜんと消失していた。
――これはいったい……。
「まさかッ!」
オレはカッと目を見開き、急いで視線を空へと移す。
「な、なんですの!?」
赤マントや村人たちは次から次へと驚きの声をあげる。――ムリもない……。
空中には目にも止まらぬ速さで
三日月形の物体を回収するモノマネ娘の姿があったのだから!
オレがモノマネ娘の姿を捉えたときには、その華麗な舞いもクライマックス。
あれよあれよという間にモノマネ娘は地上へと舞い戻ってきた。
その手にはムウマージが先ほど空中に撒いた物体――焼き菓子が1つ残らず握られている。
しばらくの静寂の後、唖然とするオレや村人たちを尻目に、
モノマネ娘――。いや……。ダークライが口を開いた。
「このクッキーを投げたのは誰かしら……?」
体中に悪寒が走った。
ダークライの声はただならぬ怒気を含んでおり、
憎悪に満ちた語りがその場の全員を凍りつかせる。
「あの人です、おねぇさま! あの赤いマントのコがやりました!」
ムウマージが指差した赤マントの少女を、ダークライが鋭い眼差しで睨みつけた。
それに恐怖を感じたのか、赤マントはわずかに後ずさる。
「あなた……、女の風上にも置けないわね」
「え?」
「女はいつだって、
身も心も溶かすようなステキなスイーツとの出会いを求めているもの……。
それにも関わらずあなたときたら、愛すべきスイーツに対してムゴい仕打ちを……。
――その行為……、万死に値するわ!」
赤マントに向かって力強く突きつけられた指が空気を震わし、大地をかすかに揺らす。
――ダークライのヤツ……、なんという菓子に対する執着!
これだけ菓子に思い入れがあるのならば、この間のチョコパに釣られた件もうなずける。
「そこに直りなさい!」
憎しみのこもった表情でそう言い放つと、赤マントのほうへ向かって一直線に駆け出した。
風を切る鋭い音が耳に飛び込んでくる。
「ひいぃっ! ゆ、勇者さま! 魔王がこっちに――!」
「ご、ご安心なさいませ!
わたくしを介抱して下さった村長さんの恩に報いるため、全力で退けてみせますわ!」
赤マントが素早い動作でバイオリンを構え始めた。
すでにダークライとの距離は半分以上縮まっている。
「レンジャーユニオン技術最高顧問であるシンバラ教授が開発したスーパー・スタイラー。
それを組み込んだこのヴァイオリンの力を存分にご覧あ――れ?」
「遅すぎるわ」
赤マントが構え終わった頃、ダークライはすでに敵のフトコロに……。
終わったな。
「魔王……。いえ――」
ダークライの手のひらが赤マントの顔に突きつけられる。
「スイーツの前に……、ひざまづけェェッ!!」
刹那、ダークライの右手から凄まじい黒色の波動が放たれ、
赤マントの少女を吹き飛ばした。
少女は咄嗟に両手で顔を庇ったようだが、大して状況が変わるわけでもない。
赤マントの体は凄まじい轟音とともに家畜小屋へと突っ込んでいった。
数名の村人といっしょに……。
その惨劇を見ていた他の村人たちはしばらくの間、
ポカーンとした表情でその場に立ち尽くしていたが、
やがて、せきを切ったように喚き出す。
「きゃあぁッ! 勇者さまがー!」
「う、うちの母ちゃんまで!」
「さ、騒いでる場合じゃない! 早く助けに行くぞ!」
「魔王のバカヤロー! おまえの母ちゃん、でーべそー!」
取り乱しながら捨て台詞を吐き、家畜小屋のほうへと走り出す村人たち。
「残念……。私の母はデベソでは無かったわ!」
その情報はいらない。
「ちょっとやりすぎだったんじゃねーか?」
おもむろにこちらへと戻ってきたダークライに声をかける。
「死なない程度に手加減したわよ」
本当かよ。地面がえぐれてるし家畜小屋もバラバラなんだが……。
「やりましたね! おねぇさま!」
ムウマージが満面の笑みを浮かべ、ダークライに駆け寄る。
「これで勇者撃破99人目! あと1人で100人ですよ〜!」
「今のが……勇者?」
「はい! 昨日、マサキさんからもらった情報にあった勇者です!」
「そう……。随分と弱かったから、てっきりザコキャラかと思ったわ」
そう言ってダークライは握り締めていた焼き菓子を1つ口に含む。
目をトロンとさせ、頬を緩めるダークライの姿は、珍しく無防備な印象を感じさせた。
「――ん……。とても美味ね。口の中で少しづつ溶けてゆく感触が堪らないわ」
「ほ、ほんとですか!? ムウマージ、とっても嬉しいです!
おねぇさまのお口に合うように新しいレシピを作ったかいがありました!
いつかムウマージ自身がおねぇさまのスイーツになって溶かされてみたいなぁ……。
――なんて思っちゃったりして! きゃーっ!」
「あなたが……作った……?」
頬に両手をあてながら赤面するムウマージを尻目に、
2つ目の焼き菓子を口に運ぼうとしていたダークライが動きを止め、眉をひそめる。
「あなたが作ったクッキーを、どうしてあの勇者が持っていたのかしら?」
「ぎくっ……」
その瞬間、有頂天だったムウマージは擬音を口に出しながら身を固めた。
――口を滑らせたな。調子に乗りすぎだっての。
「もしかして、このスイーツを粗末にしたのは勇者じゃなくて――」
「お、おねぇさま。これには深いわけが――」
「村長! こっちです!」
突然耳に飛び込んできた大声。
オレたちは話しを中断し、声の聞こえたほうへ一斉に顔を向けた。
「さっきからここで、魔王が現れたと騒いでいる者たちがいたらしくて――
ん? なんだおまえたちは? 見慣れない顔だな」
現れたのは中年のオヤジと、遠くで息を切らす初老の男。
どうやら中年が村長を呼んできたらしいな。
中年はいぶかしげにオレたち3人の顔を眺めている。
まぁ、今さら普通の人間が現れたところで怖くもなんともないが。
「はぁ、はぁ……。さすがにこの歳になると体力が落ちて……。
しかし大丈夫だろうか。あんなに小さい女の子が魔王と戦うなんて……」
「え……?」
中年の後方から近づいてきたメガネをかけた初老の男。
その人物の顔を見たオレは思わず目を見開く。
遠目では分からなかったが、この男はもしかして……。
「み、見当たりませんね。ガキのイタズラか?
いや、ちょっと待てよ。おれは実際に見たことないが、
悪魔は人間の体を借りるものだと聞いたことが――」
「君たちは……?」
ブツブツと独り言を言い始めた中年の隣で、
初老の男がオレたちの顔を見回し疑問符を浮かべる。
しかし、それもわずかな間の出来事。
初老の男は何かに気付いたかのごとく、オレの顔に焦点を定めた。
――オレとこの初老の男は……、おそらくお互いの顔に見覚えがある……。
「――ドクトル……フジ博士……?」
「契りを結ぶ者 第17話」投下終了です。なんとかパソコンが持ち直しました。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
ミ…ミライ…(泣)
>>397 激しく乙
菓子に目がない食い意地の悪さにワロタ
主人公との因果関係がありそうな人物に注目の予感
400 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 22:10:20 ID:mUPvY8lg
「サトシ、体の力を抜いて」
「・・・・は・・・い」
その言葉にサトシの両肩がダランと垂れる。
目は虚ろで意識があるのかさえ分かりにくい。
(・・・・本当に上手くいったのかな?)
内心ドキドキする。
もしこの行為が成功すればサトシの全てを自分の好きなように書き換えていく事が出来るから。
そんな期待に胸を膨らませながら私は行為を続行していく。
ここからさらに深い所へと落ちてもらおう。
心の皮を一枚一枚剥いていくかのように・・・・。
私はサトシの両肩に両手を乗せゆっくりと前後に揺らしていく。
「いいですか?・・・これからゆ〜っくり体が前後に揺れていきますよ〜
前後に揺れる毎に心がどんどんと深い所に落ちて行きますよー」
「は・・・い、・・・おちます、深い所に・・・・」
ゆっくりと両手で前後に肩を揺らしていく。
どんどんと心の深い所へ。
「サトシ、私の声が聞こえる?」
深い催眠状態のサトシにその声は強く響く。
「今から私の言う事は全部正しいのです。この声が言う言葉はとても大切な言葉です」
「はい・・・・。とても・・・大切・・・」
・・・本当に上手くいったのかしら?
説明書によればこの状態にある時は大抵の質問に答えるとも書いてる。
ためしに確認してみたい。
この際、普段じゃ聞けない事を聞く以外確認の方法が良いかも。
「サトシ、・・オネショはいくつまでしてたの?」
ドキドキする・・・。
聞いてる自分が恥ずかしい。
もし返って来なければ失敗した事に・・・。
「・・5・・・歳までしてました。・・・」
「・・・・嘘・・・」
・・・・興奮が抑えられない。
たった今サトシは何の躊躇いも無く自ら過去の恥ずかしい体験を告白したのだ。
思わず顔が熱くなる。
あのサトシを私のものに。
口から笑みがこぼれてしまう。
「サトシ・・・、ゲットかも」
ここからが本当に大切な所。
ここからどんな風にサトシに自分を好きになって貰うのか・・・。
価値観そのものを変えてしまおうか。
「いい?サトシ、貴方はこれから毎晩___。その時それをする度に___。」
「はい。・・・俺は毎晩___します」
とりあえずはこれでいい。
あくまでも好きになるのは向こうから。決定権は責めて向こうに委ねてあげよう。
確実に好きになるのは間違いないかもしれないけど・・・。
・・・そう、あとはキーワードを決めなきゃ。
いつでもサトシをこの状態に出来るように。
「サトシ、貴方はこれから『___』と言われたらこの状態になります」
「『___』?」
「そうです。この言葉を聞くと今のように心が深い所にある状態になります」
「・・・・ふかい・・・・ところに」
これで平気。いつでもサトシを自分の好きなように・・。
「3つ数えると目が覚めますよ・・・そして今の行為は忘れています。今までただ2人で会話しただけです。1つ、2つ、3つ!」
そして私は手を叩く
「う・・・うん?俺・・一体何を?」
「どうしたの?サトシ?」
「え・・・ああ、うん」
「おーい、食事にするぞ〜」
遠くの方でタケシの方でタケシの声が聞こえる。
「お、メシだってさ。行こうぜ、ハルカ」
「うん」
サトシの背中が遠くなる。
自分の体にどんな細工が仕掛けられたとも知らずに。
(今夜が本当に楽しみかも)
とりあえず余計な描写は全部カット
あくまでもエロメインで
サトハルとかカプが好きな人はあまりオススメしません。
あくまでもサトシを好きなように楽しむSSにしようと思ってるので
これから黒い純愛にしていくか、ドSヒカリみたいに陵辱にしていくかは検討中です。
>>400-401 GJ!なんだけどサトシメインなら投下するならキャラサロンのサトシスレの方が良いかも…
403 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 14:18:03 ID:sv5LqCu6
404 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 15:37:09 ID:49Q2PUAS
ポケモンSPのファイヤレッド編の終わり方後味悪すぎだよな。
誤爆?確かにそうだけど…あとなんかその感想遅くね?
エリの人の次の作品マダー
チンチン
パイズリされたい
支援
プル可愛いよプル
>>401の続きです
その日の夜、皆が寝静まってもただ一人だけがなかなか寝付く事は出来なかった。
「はぁっ、・・・くうぅぅう、」
サトシは自らの肉体の一部の芽吹きに抑えがつかず熱い吐息を漏らし続けた。
(ああ・・か、痒い、、、)
自らの股間部を寝袋の中でゴソゴソと懸命にズボンの上から掻き続けていた。
明らかに経験した事の無い感覚。
掻けば掻く程ソレはビクビクと反応する。
苦しい位にズボンに山を作り自らを主張していた。
寝袋に入った途端にその感覚に襲われかれこれもう一時間以上になる。
肉棒の先端が僅かな滑りを感じていた。
(駄目だ、、、こんなんじゃとても、、、)
強く擦ればその刺激に思わず声が漏れてしまう。
その為ズボン優しく擦り上げていたが一向に熱がひきそうにない。
(もっと、もっと擦りたい、、、直に触りたい、、)
とうとう我慢できず寝袋のジッパーをゆっくりと開ける。
皆が起きぬようにゆっくりと。
ゆっくりと立ち上がり遠くの茂みを目指す。
(あそこなら思いっきり触れる、、、、、早く、、はやく、、触りたい)
すでに身体に灯った火照りは陰茎全体、乳首にまで達し、服と擦れる感覚ですら危険な責めとなる。
冷静に考えれば寝袋に入った瞬間に肉棒が熱くなる事がおかしいと気付くだろう。
だがこの身体の疼きを、触りたいという欲求が思考すら奪っていく。
・・・正確に言えばそうさせられたのだが。
「くぅぅ、はぁはぁ、、、」
陰茎が大きく張って自らの下着を押し返す。
動けば動くたびに黒いシャツが乳首を擦るように動き刺激する。
「くぅーっ、、、んんっ、、はぁはぁ」
(は、早く、、、草むらに、、触りたいっ、、触りたいぃっ)
静寂な深夜の森に熱い吐息だけが異質さを放っていた。
皆その異質に気付く事も無く寝息をたてている。
ただ一人だけサトシのもがき苦しむ様を見て満足しているのだった。
どうしましょ
今の状況で何か投下してもいいですか?
413 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 23:16:38 ID:r1Ciq4DL
ごめんなさい。
これで一旦止めます。
>>411の続きです。
ようやく草むらに辿り着くと
サトシを縛っていた枷が一気に外れ、欲求がどっと噴出した。
周りの様子も確認せず倒れこんだままベルトの穴を外しジッパーと下着を一気にずり下げる。
ブルンッと熱く限界まで勃起した肉棒がとうとう外へと飛び出すのだった。
ようやく自らの肉棒と対面する。
「、やっと、、触れる、、」
対面すると同時に右手でその熱い塊を五指でギュッと包み込む。
「くぅ!?は、はぁ・・」
握り締めて食い込む感触と熱い股間が外気によって冷やされる刺激でビクッと腰が跳ねる。
その一瞬、脳に何かがよぎった。
(、、、な、、何だ、、今の、、)
ソレをもう一度思い浮かべて確認する前に・・・
右手がさらなる性感を求めていた。
すでに半透明な液体が滲み出てる先端から包皮ごと五指でグニュリと揉み上げる。
ビクビクと肉棒が反応すると同時に再び脳に映像がフラッシュバックする。
「くぅ、、!はぁ、、?、、ま、またぁっ、、」
更なる性感を求めて肉棒を擦り続ける。
擦れば擦る度にその映像が鮮明になっていく。
その時だった。
(あ、、ハ、ハルカ?・・、、?)
ハルカの姿が頭に思い浮かぶ。
(な、、なんでっ、、、くぅ、な、なんでぇっ?)
快楽が波打つ度にその姿が鮮明に浮かび上がったのだった。
ハルカの顔が、そして普段気にも止めなかったあのハルカの肉体が・・・。
「うぁ、、だ、駄目だ、、こ、、こんな事、、ぉ」
その事に戸惑いを感じおののくも右手が再び自らの肉棒を擦る。
先端から滲み出たカウパー液が潤滑油となり快楽が増していく。
増せば増すほどイメージがどんどんと卑猥なものへと変貌していく。
ハルカの赤い服がうっすらと透けていきあの胸の膨らみが徐々に露出していく。
黒いスパッツに覆われた桃尻が段々と肌色へと塗られていく。
(な、何で、、?、、だ、駄目だ、、な、仲間にこんな、、)
ハルカはあくまでも仲間。
その仲間にこんな卑猥なイメージを想像するなんて・・。
サトシは罪悪感と度重なる性感に戸惑い混乱していく。
直ぐにこんな事は止めよう、
そう思いつつも右手と肉棒は更なる性感を求めて擦るスピードを上げていく
まるでサトシの意思とは関係ないように。
「ふっくぅぅっ、ひっ、ひっ、あぁっ、」
(な、何でだ・・?こ、これじゃ、、まるで、、俺、、ハルカの事、、)
・・・まさか、ハルカの事が好きなのだろうか?
その考えが思いつく瞬間、サトシの肉棒の奥から何か熱いものが込み上げて来るのを感じる。
(な、、何だ?、、)
肉棒が今まで以上に手の中でビクビクと震え全身に伝導する。
尿が出そうな、でも確実に尿とは違う何かが自らの熱の中心部から出そうだ。
(な、何だ、この感覚、、だ、駄目だ、、これ以上は、、)
初めての感覚に恐怖し止めようとするも
肉棒を擦る右手は別の意思が宿った様にその行為を誘発させる。
「はぁっ、、ああっ、、もう、、出る、出るっ、、くっ、ああああうぅぅっ」
ビュクビュクッ
肉棒の先端から白く粘り気のある液体を草むらに飛び散らす。
その瞬間、脳内のハルカはとうとう全ての衣服を脱がされるのだった。
はっきりと浮かぶ。
着痩せするのか普段見るより多少大きい乳房。そして中心にプックリと膨れた薄ピンク色の突起。
キュっと引き締まった白いウェスト。そして柔らかくあの尻肉。
脳内のハルカは寝そべり両腕を後頭部に置いている。
自らの胸を強調しサトシを誘うかのように微笑みかける。
「ああっ、な、何でっ、何でだよっ、ううぅぅっ」
脳にその映像が焼きつく。
ハルカの裸体を想像して初の射精を迎える。
その受け入れ難い事実に困惑するも右手の動きは一向に止まる気配はない。
肉棒に残った液をさらに搾り出すかのよう竿の部分全体を擦る。
「あああぁっ!はあっ・・くぅぅっ」
既に一度絶頂を迎えた肉棒は、充血し敏感になっていてサトシを更に陶酔させる。
思考がドロドロ溶けていく様な感覚だった。
(あ、、、あと、もう、一回はやらなきゃ、、、駄目、、だっ)
その中で突然浮かんだ義務めいた考え。
(な、、何でだ、、?)
何故もう一回しなければいけないのか。そもそも何故自分がこの様な行為をしているのか。
そんな疑問も驚きも更なる肉棒の快楽により溶かされてしまう。
亀頭部が指に撫でられたのだ。
「くぅぅ、、」
そしてまたハルカの映像が・・。
快楽を得れば得るほどハルカの卑猥なイメージが脳から全身に伝わる。
何度もハルカの映像が浮かぶ度に快楽を感じる。
まるでハルカがこの快楽を与えてくれるかのように。
「あぁ、ハルカっ、そこ、そのくびれた部分をっ、、ああっ」
快楽の感覚が絶頂を迎えたせいか短くなり頭の中には常にハルカのイメージが存在する。
「ハルカっ、ハルカっ、、その先っぽが」
繰り返される愛撫。叩きつけられる快楽。そして焼き付けられるハルカのイメージ。
そしてとうとう絶頂の寸前にまで来た時。
「ハルカっ、ハルカっ、くぅ、、す、好きぃっ、く、、大好きだっ」
既に肉棒も擦り上げる指も自らの精液とカウパーでふやけている。
そこから生まれる快楽は、より深く身体に響いていく。
「くぅぅ、ああああ、、、す、凄いぃぃ、、強いぃぃ」
確実に染みていく快楽。
サトシの人生観そのものを変えてしまいそうな程であった。
「くぅぅ、、はぁ、はぁうぅぅ」
包皮を括れまで剥き再び先端まで引っ張りあげまくる。
ただただカウパーと性感を溢れさせていく。
肉棒から生まれる快楽はどんどんと全身に漬け込まれる。
ハルカのイメージと共に。
「すきっ、、好きだっ、んふぅぅ、ハルカぁ、、出る、でるっ、、くぅぅ」
歳相応だった肉棒は今ではこの短い間に先端は充血し真っ赤になっている。
そしてそこをまた指で擦り上げる。
まるで絶頂のスイッチの如く。
ビクっビクッ
「好きぃっ、ハルカぁっ、、大好きぃぃぃっ、、あああっ」
これが最後と言わんばかりに先ほど以上に精子を飛び散らす。
「はぁ、はぁ、ハルカぁ、、気持ち良かったよ、、」
快楽の余韻にグッタリとしたサトシをこっそりと見て私は笑みを浮かべた
「予想以上に上手くいったかも」
夜寝る前に突然自慰がしたくなる様に仕向ける。
そして快楽を得るたびに私の映像が浮かぶ。
性感が増せば増すほどその映像は卑猥さも増していく。
あくまでも私の映像は本人のイメージで。
サトシが自分の意思で私を好きになっていると思わせる。
その為の暗示。
見事にハマったサトシにバレぬ様そっと寝袋へと戻る。
明日のサトシの反応が非常に楽しみかも。
とりあえずここで終わりです。
ご迷惑お掛けしてすいません。
>>415 GJ!バクバクしだぜ!
キャラスレもよろしく
どうもです。
行ってみたんですけどそこ801・・・。
とりあえずこっちで投下します。
ご迷惑ですがしばらくよろしくお願いします。
>>415 乙、GJです。
何と言うか、追い詰められていく側と追詰める側の心理が官能的……良いです
加えて変なときに割り込んで申し訳なかったです
後初めて投下させていただきます
コウキ×ヒカリで、ゲーム準拠の純愛ものです
ただ、多少オリジナルの設定があるので、苦手な方はご注意ください
長めなので前半と後半に区切ります
前半はエロ無しです
「ゴウカザル、インファイトだ!!」
少年の声が、炎を纏い、唸り声を上げて拳を握り締めるゴウカザルに戦う意志を与える。
しかし、それよりも先に、もう一人の少年の声が、別のポケモンを繰り出した。
「戻れビーダル―――そして来い、ユキメノコッ!!」
最初の少年とは違う少年の声に、冷気を撒き散らしモンスターボールから『それ』は飛び
出した。
繰り出されたゴウカザルの無数に繰り出された剛拳は、飛び出た彼女の肉体を貫き、虚し
く虚空を振るわせた。
「うぇ!?くそっ、ゴウカザル、フレアドライブ―――」
「ユキメノコ、サイコキネシス!!」
攻撃が通じなかったことに一瞬焦りを覚えるものの、少年は追撃の指示を述べた。
しかし、同時にもう一人の少年の、迷いのない声が響き、それを聞いた少女の如き―――
そして、妖しい香りを纏う容姿のポケモン、ユキメノコが先に動く。
ユキメノコの、仮面の奥の瞳が輝くと、翳した手から念力の波動が迸った。
念波をまともに全身で受けたゴウカザルが苦しげな声を上げながらよろめき、そのまま膝
をついてしまう。
そして―――ダウン。動かなくなる。戦闘力を失い、意識を失ったのだ。悔しそうに歯噛
みし、最初の少年が首を振った。
手持ちのポケモンが全てなくなり、負けを認めたのだ。
「くっそー!なんだってんだよ、また負けたのかよ!?」
「っしゃあぁっ!!」
ゴウカザルを倒された少年の悲鳴と、ユキメノコを繰り出して勝利を手にした少年の歓声
が重なった。
ここは、シンオウ地方北東部、キッサキからの連絡線で訪れる事の出来る島に存在する港
湾部でもある、ファイトエリア。
シンオウ地方のトレーナーにとっての、ポケモンリーグ本拠地と並ぶ聖地ともいうべきバ
トルタワーのある場所だ。
そのバトルタワーの入り口前のメインストリートで行なわれたポケモンバトルが、冒頭の
ことであった。
やりあっていたのは、一人はコウキという少年、もう一人はジュンという少年である。
共にシンオウ南西部のフタバタウンの出身であり、幼馴染だ。
そしてコウキは先日、シンオウリーグの頂点に立った若き才媛である。
もう一人のジュンもまた、シンオウリーグの8つのバッジを所有し、その才覚はコウキに
も匹敵していると言われる存在だ。
今も、彼らはリーグ挑戦中も何度もそうしていたように、互いの実力を確かめ合う為のバ
トルをしていたのだ。それが今のバトルだった。
コウキが勝利に終わり、トレードマークのちょっと大き目の帽子を外して額の汗を拭うと、
ジュンが溜息をついて地面にへたり込んだ。
「あーあ、畜生……勝ちを急いで焦っちまったよ……フレアドライブだったら絶対にお前
の裏をかけたんだけどな……あー!」
「そう言うなって……前は僕が読み間違えて負けちゃったしさ。これで、僕の28勝21
敗だね」
「うー……ちょっとメンバーを考えるかな……」
苦笑しながら手を振るコウキに、悔しそうに呟くジュン。
そこに、げんきのかけらで力を取り戻したゴウカザルが、彼の肩に手をやって反省のポー
ズになる。が、ジュンはゴウカザルに向きなおる
と、ぶんぶん首を振った。
「いや、お前が悪いんじゃない!まだ俺が甘いだけだぜ……ええい、今度は負けないぜ!」
「へっ、もうちょっと落ち着きを養わないと、お前の黒星が増えるだけだって」
が、ゴウカザルに声を掛けつつ、コウキに次の勝負に於いての必勝を宣言するジュンの背
中から、観客を割って近づいてきた少年が肩を竦める。
赤い髪に一部黄色い髪が混じり、炎を喚起させる少年―――バクという名前の少年で、ジ
ュンとも、勿論コウキとも面識があり、彼らの共通の友人でもある。
コウキとジュンがファイトエリアに初上陸した日、意気盛んな彼らをからかうような口調
で諌めたという、あまりよろしくはない出会い方ではあった。
しかし今は、彼らの実力や精神力、そして何よりもポケモンへの並大抵ではない愛情を知
り、何だかんだ言いながら認めている仲だ。
ついでに言えば、彼もまた普通のトレーナーではない。シンオウリーグ四天王、炎ポケモ
ンと炎技の使い手、オーバの弟である。彼も高い実力を持っており、将来はジムリーダー
や四天王入りを期待されている存在だ。
そのバクに、ジュンは急に立ち上がり、凄むように顔を近づける。
「なにぃ!?」
「真実じゃねーかよ。俺だったら絶対に今の勝負は勝ってるぜ?ゴウカザルは読みにくい
相手だけど、お前の傾向じゃ格闘技で一気に決めてくるなんてお前を知ってりゃ誰でもわ
かるぜ」
ふふん、と鼻で笑うバク。しかし、ジュンも言われっぱなしは我慢できず言い返す。
「てめー、前にコウキにパーフェクトに近い負け方してたじゃねーか!ネンドールをあっ
さり沈められて!」
「そ、それとこれとは関係ねー!第一な、お前―――って、コウキ、お前何してるんだよ」
口げんかが始まりかけたその時、バクがコウキの背中に声を掛けた。何時もは彼らがもめ
ようとすると仲裁の役目に回るはずのコウキが、彼らの様子など気にも留めぬ様子で、そ
わそわと港のほうを見ている。
視線の先には、船から降り立ってくる大勢のトレーナー達。そして、バクの声にも全く気
付いていないコウキに、ジュンとバクは口論を止めて目配せし、こっそり背中に近づき―――
『コウキ!!』
「ぅわぁっ!?な、何だよ!」
「何だよ、じゃねーよ!ったく、人が呼んでるのに何やってるんだお前」
「船がそんなに珍しいのかよ、お前。俺たちも最初に此処に来た時に乗ってきただろうが」
大声にしりもちをつくコウキ。地面に座り込んだまま、大声を上げた二人に非難の視線を
向けるが、不審そうに彼の様子を見つめる二人に、思わずコウキが表情を強張らせ、ぶん
ぶんと首を振った。
「え!?い、いや、別に大したことじゃ……」
「コウキくん!」
立ち上がりつつ、しどろもどろで二人に弁明を始めるコウキ。が―――その彼の背中に、
少女の声が響いた。
白いニットの帽子に、コウキと同様の赤マフラーをたなびかせた、黒髪長髪の少女。
コウキの住むフタバタウンの隣、マサゴタウンに住む少女、ヒカリである。
彼女はコウキとジュンにシンオウのポケモン調査を頼んだ、ポケモン進化研究分野の第一
人者、ナナカマド博士に師事しており、いわばコウキとジュンの先輩に当たる。
と言っても、年齢は彼らと同じではある。ヒカリの姿を認めたコウキが顔を僅かに赤らめ
る。
「ヒカリちゃん!」
「ごめんね、遅くなっちゃった。それに―――ジュンくんも居るんだったら丁度いいわ。
二人とも、博士から頼まれたもの、持って来たよ」
「なんだ?お前ら二人ともヒカリを待ってたのか」
「バクくんも一緒だったんだ。そうよ、二人には昨日、博士から連絡が行ってるはずだよ」
ヒカリはごそごそと自分のバッグから、ディスクケースを取り出した。そして、コウキと
ジュンへ、そのディスクを手渡した。
バクはヒカリの事は一応顔見知り程度には知っているらしく、挨拶もそこそこに何を渡し
たのかを聞きたがる。
「お、そう言えばこれの為に此処に居たんだっけ。つか、今の今まで連絡の事忘れてたぜ!」
「もー、ジュンくん相変わらず……うん、図鑑アップデートデータだよ。昨日ホウエンの
オダマキ博士から送られたんだって」
「そういえば、俺最近やっと図鑑もらったばっかりだしな……全く気にしてなかったぜ」
「……本当にもう、最悪コウキくんにジュンくんには渡せって頼まれてたんだから」
あっけらかんと、どうやらヒカリがナナカマドからの荷物を持ってくることを忘れていた
らしい事を話すジュンに、疲れたように首を傾げる仕草を見せるヒカリ。
が、すぐに気を取り直すと、今度はコウキに荷物を渡す。
「はい、コウキくん。頑張ってね」
「あ……う、うん、ありがとう」
ヒカリにディスクを手渡されると、コウキは顔を更に赤くしてぎこちない笑顔で微笑み、
笑顔を向けられたヒカリも、僅かに気恥ずかしげに視線を逸らして頬を染める。
その仕草に、コウキは暫し見蕩れるが―――意を決して、コウキが口を開く。
「そ、そうだ、ヒカリちゃん……そのさ、この後良かったら―――」
が、勇気を出したコウキの言葉を遮り、慌てた様子でヒカリが不自然な大声で叫ぶ。
「あ、ご、ごめん、私博士に頼まれて、225番道路に用事があるの!じゃ、じゃあね、
コウキくん、あとジュンくんとバクくん!」
一方的にそう叫ぶと、その場から逃げるように踵を返して駆け出すヒカリ。慌ててつまず
きそうになるが、それでもお構いなしに一目散に225番道路へ通じるゲートへと大通り
を駆け抜けていく。
呆然としたようすでヒカリの後ろ姿を見送るコウキ。しばし放心していたが、右の肩をジ
ュンに、左の肩をバクに叩かれる。
「まあ、なんだ」
「女の子は星の数ほど居ると思うし、元気出せよ」
「しかしなんだ、コウキ、最近随分とこまめに博士に連絡取ってると思ったらなあ」
「でも振られちゃったんじゃ、ご愁傷様だな」
「ちょ―――ま、待てよ、そういうことじゃ―――」
何とはなしにニヤニヤしている二人の表情と、その言葉に、コウキが耳まで真っ赤にして
叫びかけるが―――ジュンとのバトルを見ていたギャラリーの好奇の視線を感じ、顔を赤
くしたまま二人の手首を掴むと、逃げるようにバトルタワーの敷地内へと駆け出した。
で……ジュンとバクを引っ張っていった先は、バトルタワー敷地内のレストランの一つ。
全国、いや全世界からトレーナーが集う場所である故に、こういった施設は敷地内にも沢
山存在する。特に休日ともなれば、泊り込みでバトルタワーに挑む者達も少なくない。
トレーナーやその随伴者に対する宿泊や飲食の施設は、そのためかなり充実させていた。
広々としたつくりのレストラン内には、少なくない客が食事を楽しんでいた。加えて、相
当の大型であったり、悪臭を放ったり、常に全身に炎や氷を纏っていたりするようなポケ
モンでなければ、共に食事を取る事も許可されており、トレーナーと共に食事をするポケ
モンの姿も多い。
コウキ、ジュン、バクも、それぞれの手持ちのポケモンのうち、レストラン内に出しても
平気なポケモンたちはボールから出し、彼らの食事も頼んだ上で、自分達の食事を楽しん
でいた。
もっとも、コウキだけはヒカリが逃げるように去って行ってしまったことに結構凹んでい
るらしく、食事が全く進んでいない。
「まー、コウキさー、そんなに沈むなよ」
「そうそう」
「あのね……まあ別に、この頃なんだかヒカリちゃんがよそよそしくはあったし、そんな
予感はしてたんだけどね……」
気楽に食事を頬張りながら喋るジュンとバクそれぞれを半目で睨み、しかしすぐに沈んだ
表情になるコウキ。手にしたフォークの先で、既に冷めてしまったステーキをつつきなが
ら、諦めの入り混じった声で呟く。
「よそよそしい……ねえ」
「うん。そのさ……なんだろ、シロナさんに勝ってチャンピオンになってからかな、なん
だか、避けられてるような感じなんだよ。前だったら、そんなことはなかったんだけどな
あ……」
「なんだ、コウキ、もしかして天狗になってそれで幻滅……っつーのはねえな。少なくと
も俺らはお前が天狗になってるところは見たことないしなあ……兄貴も、チャンピオンに
なってからも姿勢を変えず鍛錬を怠らない、いい意味で貪欲だって、いつもお前の事褒め
てるぜ?何がいけないんだろうな」
コウキは全くわからないと言った様子で、嘆くように頭を抱えて呻く。それに対し、ジュ
ンもバクも困ったような顔になる。
彼らも言うように、コウキはシンオウポケモンリーグのチャンピオン、シロナに勝利した
後も、常に高みを求め、鍛錬と探求を続けている。
その姿勢は他のどのトレーナーよりも熱心で真摯であることは、ジュンもバクも認めてい
る所である。その彼がヒカリに避けられる理由は何かとなると思い浮かばぬらしく、困っ
てしまった顔になる。
考え込んでいたジュンとバクだが、不意にジュンが手を叩く。
「……アレだ、ほら、彼氏ができたとか」
「え、ええええっ!?……そ、その、そう、なの?」
ジュンの言葉に、サンダーのかみなりを脳天の受けたようなショックが全身に走ったらし
く、コウキは傍からは不審なほどに動揺し、ジュンとバクを交互に、救いを求めるような
視線を向けた。
コウキの挙動に周囲のテーブルのポケモン達がじっと見ていることに気付き、バクが宥め
るように肩を掴む。
「落ち着け落ち着け。あくまで可能性だよ、あ・く・ま・で・さ」
「う、うん……そ、そりゃまあさ、ヒカリちゃんあれだけ可愛いんだったらそりゃ好きに
なる人はたくさん居るだろうけど……」
「……まあ、確かにそりゃな。それは同意するぜ。俺の友達もファンは多いし。第一、ナ
ナカマド博士の助手だし、知名度も高いしさ……。ヨスガのコンテストとかにも出て結果
残してるみたいだし」
「ううう……そ、そうだよね……」
バクの言葉に結果としてさらに凹んだコウキは、完全に沈み、テーブルに突っ伏す。
その様子に、折角のステーキが要らないようだと考え、彼の連れているポケモンの一匹の
マニューラが、器用にコウキの脇の下からツメを伸ばしてステーキを掻っ攫う。
「あ、こら!」
ジュンが止めようとするが、肝心のコウキが無反応であるため、悠々とマニューラはステ
ーキを掠め取り、一口であっという間に食べて満足そうな表情になる。
「ったく……お前ら、主が凹んでるんだから慰めてやれよ」
バクも呆れた様子で、外に出ているマニューラ・ユキメノコ・ビーダル・ムクホーク・ム
ウマージを睨むが、そろって肩を竦めるようなポーズで首を振る。
その達観しているのか面白がっているのからはわからないが、ともかくこの仕草でポケモ
ンたちはあてにならんとばかりにバクは溜息を吐いた。
ちなみに、もう一匹はシンジこで出会ったドダイトスだが、大きさと重量ゆえにボールの
中に入っている。
「……まあでも、恋の病なんて首突っ込むのも野暮ではあるから、こいつらも傍観決め込
んでることではあるんだろうなあ。
ったく、ポケモン以外の事になるとなんで弱いんだよお前はよー……」
「しょ、しょうがないじゃないか……ふう。とりあえず、ちょっと疲れたし、今日はセン
ターに寄って、そのまま一泊するよ……」
「あ、ああ……ま、まあ、コウキ、元気出せ、な。俺らの言った事はあくまで憶測だしよ」
「うん、ありがとう、ジュン、バク……」
そう言うと、しょんぼりとした様子で席を立ち、自分の食事代を支払ってレストランを後
にするコウキ。
先ほどまで肩を竦めていたポケモンたちも、流石に重症と感じたか、慌てて後を追ってい
く。
そんなおかしな集団を、ジュンとバク、そしてそれぞれがこの場に出しているポケモン達
が不安そうに見つめていた。
「……大丈夫かね」
「さてなー、こればっかりは俺らがどうこう言えないしなー……」
二人ともそう呟きあいながら、バトルタワーから広がる景色を見て―――黒雲が空を覆っ
ているのが視界に入る。
「あー、降りそうだな、思い切り」
「だな……涙雨かねえ、コウキの」
その夜。
何をする気にもなれず、ぼんやりとしているコウキ。センター備え付けのトレーナーやブ
リーダー等のための宿泊施設の一室で、力なく土砂降りの外を見つめている。
ベッドの上にモンスターボールとバッグを投げ出したままになっているあたり、重症であ
りそうだ。
「うー……ホント、我ながら情けないなあ……まあ、そりゃ一度もそんな事言われたこと
無かったし、相手は僕の恋人でもないし、まあ当然と言えば当然だけどさ……」
自嘲気味にぼやきながら、テーブルに突っ伏し、溜息ばかりを漏らす。その時―――部屋
備え付けの連絡用の電話が鳴り響く。
面倒臭いとは思いつつも、しかたなく電話を取る。
「はい……」
『お休み中すいません、コウキさんですね?ナナカマド博士という方から連絡が入ってい
ますので、お繋ぎいたします』
「あ、は、はい」
やる気のない声で受け応えたコウキだが、ナナカマドの名前が出たことで、姿勢を正す。
暫らく待つと、ナナカマドの威厳のある声が受話器越しに響く。
『コウキか、すまないな、いきなり』
「博士、いえ、大丈夫です。データありがとうございました、ディスクはジュンも受け取
っていますよ。何か不具合でもありましたか?」
『い、いやその……そ、そうじゃないんだ。……その、ヒカリには、会ったのか?』
コウキはナナカマドが、昼にもらったディスクの話の為に連絡をしてきたと思い、先にそ
の話題を振る。
が、ナナカマドは困惑気味にその言葉を否定し、ヒカリの名前を出した。彼女の名前に胸
が苦しくなるものの、口調がいつもの声とは違い、不安に満ちていることを察知すると、
話の先を促した。
「え、ええ……何かあったんですか?」
『そ、その……な。実は、225番道路でエムリットの目撃情報があってな。そこにヒカ
リが調査に向かったんだが……お前達にディスクを届けて調査に向かうという連絡があっ
てから、連絡が途絶えてしまったんじゃ』
「え……!?れ、連絡は取れないんですか?僕の持っているタイプと同じ通信端末、ヒカ
リは―――」
『それが、反応しないのだ。225番道路は知っての通り入り組んだ地形だから、通信が
難しい場所が出てくるのだ。しかもこの雨だしな……もしかしたらコウキのところに何か
しら連絡はなかったかと思ったんだが……そうか』
ナナカマドの言葉に、コウキは外の様子を思わず見る。雨は激しさを増し、気温も下がっ
てきている。
部屋の中だからまだマシだが、シンオウ地方は北方に位置する為に、今の時期は雨が降る
とすぐに気温が一桁に落ちる。
ヒカリからの連絡がないことをナナカマドから知らされ、コウキは先ほどまでの無気力さ
は何処かへ吹き飛び、代わりに言い様の無い不安感が胸を満たす。
『まあ、なんだ―――もう少し様子を見て、連絡がなければこちらも対策を取る。夜分す
まなかったな』
コウキが沈黙していると、ナナカマドも焦っているのか、話もそこそこに連絡を途切れさ
せてしまう。
そして、コウキは受話器を置くと、考えるよりも先に荷物とモンスターボールを掴み、部
屋を飛び出す。
ロビーには雨が酷すぎて流石に出る気になれないトレーナー達が多く居たが、コウキは防
水カッパを身につけると土砂降りの外へと飛び出す。
風も強く雨粒も大きい、その上に建物から出ると驚くほど肌寒い。吐いた息が電灯に照ら
されて白くなる。温度は5度程度だ。
顔や袖口から雨粒が入り込み、服がすぐさま濡れていくが、お構いなしに225番道路へ
と駆け出す。
程なくしてゲートをくぐり、225番道路に入る。雨と寒さ、そして風―――そのため人
通りは殆んどない。
夜間にも活動しているはずのポケモンの姿すら殆んどない上に、月が隠れている為に真の
闇に限りなく近い。故に、携帯用の明かりでは探すどころではない。
「ムウマージ、フラッシュを頼む!」
持参していたわざマシンを起動させ、即興でムウマージにフラッシュを覚えさせると、光
を放つように指示する。
ムウマージはこくこくと頷くと、瞳を輝かせ、口から呪文の様な囁きを紡ぎながら、全身
を発光させた。
雨と風で視界はやはり悪いが、それでもかなりの光量を手に入れることができ、周囲10
m程を照らす。
視界の確保ができ、改めてコウキは捜索に入る。じっとりと雨に濡れた茂みに足を踏み入
れると、靴の中に水が入ってくる。
おまけに風は強さを増している為に、カッパもまるで役に立たず、全身がずぶぬれの状況
だ。手足が痺れるように冷たい。
だが、コウキはそれでも、とにかくヒカリに何かあったのではという不安感から、少し前
までの無気力感など完全に忘れて、声を張り上げながら225番道路を駆け回る。
雨風でポケモン達も身を潜めているらしく茂みから飛び出してくる気配は殆んどないが、
それでもスプレーを念のために撒きながら、水を苦にしないビーダルと、姿が大きい為に
こちらを発見する目印になるかもしれないドダイトスも出す。
ドダイトスの木の下には、夜も活発に活動する為に夜目が利くマニューラを出し、それら
しい影がないかを確認させる。ユキメノコとムクホークも、何かあれば即座に対応するよ
うに、マニューラの両隣で周囲をくまなく見張る。
それから二時間ほど捜索を続けたが―――サバイバルエリア傍まで来ても、痕跡も発見で
きない。
「参ったな……大体の所は探したのに……と、すると……」
コウキは息を荒くしながら―――丘陵部に目をやる。比較的大きな湖が丘陵部にはあり、
周囲を岩に囲まれているが、いくつか対岸に渡れる部分があることをコウキは見たことが
ある。
後探していないのは―――225番道路から外れる事になる、対岸だけだ。ただし、そち
らは崖や急斜面が多く、危険な場所であるとも聞いた。
「……エムリットが人の多く通るところに姿を見せるとは思えない……だったら、そう考
えて、ヒカリちゃんが対岸の危険な所に分け入った可能性もある……よし、ビーダル、波
乗りで向こうまで行くぞ!」
コウキはそう言うと、ドダイトスとマニューラ、ムクホークを収容し、ユキメノコとムウ
マージに周辺を見張らせつつ、ビーダルに乗って対岸を目指す。
対岸に辿り着くと、案の定、数歩先には急斜面が広がっており、先は木々が生い茂ってい
る為にフラッシュの光でも視界が極端に悪い。
「……後は、ここぐらいだからな……よし」
僅かに躊躇するコウキだったが、何かのっぴきならぬ事態が発生している可能性もあると
考えると、すぐに行動を起こす。
ロープをバッグから取り出すと、頑丈そうな木に片方を結び、もう片方を自分の胴に括り
つけ、ビーダルを収容し、斜面を降りていく。
降り初めてコウキは、斜面は雨水をたっぷりと吸って柔らかく崩れやすい土と、つるつる
のすべりやすい岩だらけであり、斜面もかなり下まで続いていることを知る。
命綱をつけていなければたちまち転げ落ちそうな斜面を、ゆっくりと降りていく。そして、少し降りては大声でヒカリの名前を叫び、ムウマージとユキメノコに反応がないかを探らせる。
だが、かなり降り、ロープの長さが限界に達した所まで来ても、ヒカリの反応はない。
「……ここじゃないのか……いや、もう少し下なのか……」
既にずぶぬれの身体は心底まで冷え切っており、手足の先の感覚がなくなっている。ムウ
マージとユキメノコがこれ以上はコウキが危険だとばかりに周囲を飛びまわるが、コウキ
は首を横に振る。
「わかってるけど―――もしヒカリちゃんがこの下で動けなくなってたりしたら、それこ
そ一刻を争う。ここで迷っているわけにもいかないよ」
二匹に言い聞かせるように呟くと、コウキは周囲の手近の木に片手でしがみつくと、命綱
を解く。そして、ロープを放して木にしがみつき―――
ミシ……
かすかに、木が軋みを上げる。だが、雨音と風音が、それをかき消してしまう。
コウキも、ユキメノコも、ムウマージもそうとは気付かない。コウキはバッグから違うロ
ープを出して、今掴まっている木に括りつけようとし―――
メキメキメキィッ!
その瞬間、木がコウキの重量に耐え切れず、根元からへし折れる。
コウキはまっさかさまに落下し、途中でモンスターボールなどを入れたバッグから離れ、
斜面を転げ落ちていく。
ムウマージとユキメノコが、コウキが転落したことに、悲鳴を上げながら闇の中を降りて
いった。
どうも、突如の投下申し訳なかったです。
これで前半部は終了です。乱文失礼いたしました。
後半部は今日の夕方以降に投下したいと思います。
それでは、失礼します。
>>427 GJ!
誘い受けよりむしろ奇襲される方が良いと思う。
どうもです
投下物後半部書き込みさせていただきます
「……いってぇ……」
コウキは、茂みの中から身を起こす。かなり転落したが、奇跡的というか、命に別状はな
いらしい。
深い茂みがクッションになったのである。が、モンスターボールや荷物を手放してしまっ
た上に、随伴してもらっていたユキメノコとムウマージともはぐれてしまっている。
命は助かっても、自分自身もミイラ取りがミイラの様な状況になってしまったようで、苦
笑しながらも歩き出す。
あちこちは痛いものの、骨が折れているわけでもなく、動くことはできる。もっとも、全
身を強かに打ってしまい、痛みはかなりのものだ。少なくとも、斜面を登るようなことは
できない。
しかし、じっとしていても事態が好転するわけでもない。とりあえず荷物やはぐれたポケ
モン達も探さねばならない、大きな声でヒカリやポケモンの名前を呼び、周囲を歩き回る。
風は弱まっているものの、依然として雨は強い。気温も深夜の為変わらず寒い。その上に
頼りになるのは携帯している小さな非常用の明かりだけだ。
打撲の痛みと冷えの苦痛、そして何より闇の恐怖が彼を襲ってくるが、それに耐えながら、喉を涸らして雨音に負けないように叫び続け―――どの程度時間が経過した頃だろうか。
喉から声が出なくなりそうになった時、僅かに、人の声らしきものが返ってくる。最初は
雨音とも思ったが、耳を済ませて見ると、人の声であった。
コウキは十中八九ヒカリと判断し、声のする方向をさぐりつつ、慎重に慎重に歩みを進め
る。
暫らく歩き続け―――その時、大木の陰に、人が蹲っているのが視界に飛び込む。
傍まで近寄って見ると―――ヒカリだ。コウキは駆け寄ると、脈や意識はあるかを確かめ
ようとする。
「ヒカリちゃん!大丈夫!?」
大きく揺さぶりたい衝動に駆られるが、どこをどう怪我して居るかも解らない。コウキは
慎重に脈を先ず測り、とりあえず脈はあることは確認する。
だが、身体はずぶ濡れのコウキよりでさえも冷たいと感じるほどに冷えている。凍死とま
では行かずとも、体が弱っている状態でこの雨にさらされ続けては、肺炎などの危険もあ
るだろう。
ともかく一刻もぐずぐずはしていられないと考え、まずは意識を覚醒させようとする。
ただ、意識を失っているとなると、先ほどの声は誰の仕業だったのだろうか……コウキは
不意にそのことが頭に思い浮かぶものの、それよりも目の前のヒカリの方を優先するべく
その考えを頭から振り払った。
慎重に耳元に顔を近づけ、声を掛ける。同時に頬を軽くはたく。
程なくして、ヒカリが身体を震わせ、目を開く。
「う……だ、誰……?」
「僕だよ、コウキだよ、ヒカリちゃん。大丈夫?」
意識を取り戻したヒカリの視界に、コウキの安堵した表情が浮かぶ。
ほっとしながらも、ヒカリは僅かにばつの悪そうな顔をするが、すぐに表情が痛みで歪む。
「ヒカリちゃん……怪我してるの?」
「う、うん……その、崖の下に落っこちちゃって……その時、モンスターボールも荷物も
どこかにいっちゃって……多分そんなに遠くにはないと思うんだけど……でも、足を思い
っきり挫いちゃって……折れてはないけど、動けなくて……で、ここでうとうとしてたり
したら、雨が降ってきて……眠ったらダメだって思ったんだけど、動けないし疲れて……」
「そっか……。ということは、此処にずっと居たの?」
「うん、夕方頃かな……一雨きそうって解ってたんだけど……どうしても諦められなくて。
でもゴメン……博士に言われて探しに来たんでしょ?ホント……ごめん」
「いいよ、ヒカリちゃんが無事なんだから……それよりも、ここじゃ雨が落ちてくるから
せめて雨宿りできるところを探そうよ。ここじゃ、風邪じゃすまなくなっちゃう」
ヒカリがしょんぼりとした顔で俯くが、コウキはゆっくりと首を振ると、元気付けるよう
に笑顔を見せる。
そして、「ごめんね」と一声かけてから、コウキはおもむろに自分のカッパをヒカリに羽
織らせて、それから彼女ををおんぶする。
「ちょ……コウキくん!?」
「大丈夫、僕はまだ元気だし。さ、進もう」
「……ありがとう」
顔を赤くしてヒカリは声を上げるが、コウキは構わずに微笑むと、歩みを進める。
無論彼とてあちこち打っている、痛くないわけではない。が、怪我をしていることを悟ら
せるとまたヒカリに心配を掛けると思い、何とか唇を噛んで耐える。
消え入りそうな声でヒカリが礼を述べ―――土砂降りの森の中を歩き始める。
そこかしこの茂みには、ポケモンの気配はするものの、土砂降りゆえかじっと身を潜めて
いるらしく、コウキたちが足を踏み入れても気配はない。
もっとも、二人とも今はポケモンを連れていない為に、この辺りはありがたかった。
満足に動けない二人では、敵意をむき出しにしたポケモンに襲われたら、大怪我どころで
済まない可能性もある。
が、ポケモンたちの動きをも抑える程の勢いの雨が、二人の体力と体温を容赦なく奪う。
特に、カッパを渡してしまったコウキは今まで以上に雨が堪える。
不味いな……とコウキも、口には出さないが内心焦りが出始める。それに、ヒカリもこの
雨じゃカッパなどは役に立たない。焼け石に水で、体温が更に下がっていく。
そのうち、疲れと寒さで意識がぶれてきたコウキが、歩みを止め―――その時だった。
目の前に、大きな光が突如現れ―――それは一つの形を作る。
「え……」
「エム……リット……?」
そう。光は、エムリットの形に変化し、淡い桜色の輝きを放ちながら、彼らをじっと見つ
めている。
テンガン山は槍の柱に於いて、ギンガ団首領アカギの戒めにより暴走しかけたパルキアを
止めた時以来の邂逅だ。
不思議な光を纏い、エムリットは暫しコウキとヒカリに目をやっていたが、突如背中を向
けると、ゆっくりと進み始める。
「どうしたんだろ……僕達に、ついて来い、って……ことなのかな」
「かも……しれない。……とりあえず、行ってみよう……悪いことをしようとしているわ
けじゃないみたいだし……」
「うん……どうせ当てなく歩いていてもどうしようもないし……」
エムリットの進む方向に、二人はついて行くことを決めると、コウキはなんとか歯を食い
しばり意識を失う事に耐え、エムリットの進む先へ足を進めていく。
かなりのろい歩みではあるのだが、エムリットは少し進むと、コウキたちがおいつくのを
待つようにじっと彼らを見据え、傍まで近づいてくるとまた先へ進む。
(もしかして、さっきの声も……)
コウキはそんなことを考えながら、エムリットに追いつき、案内に従い……そのやり取り
を何十度と繰り返し―――突如開けた場所に出る。
「小屋……だ」
コウキが呟く。かなり年代ものではあるが、丸太作りのしっかりとした小屋。
明かりはなく人の気配はないが、軒下に多くの薪が並べられている事から、火をおこすよ
うな設備があるかもしれない。
そうでなくとも、大きくせり出した屋根は雨だけでも凌げる。地獄に仏とはこのことだ。
「ここにエムリットが、案内してくれたのかな―――って、エムリット、居ない……?」
「案内以外は自分でやれってことかもね……とにかく、屋根の下に移らないと」
コウキもヒカリも、何時の間にか影も形もなく、気配もしないエムリットに気付く。
しかし、此処まで案内してくれただけでも、彼らにとっては千の言葉を尽くしても感謝し
きれない思いだった。
心の中でエムリットへ感謝を共に述べ、先ずは雨の届かない場所にヒカリを一旦下ろし、
小屋の入り口を探す。
ほどなくして見つけた扉には、うっすらと取っ手にホコリが積もっている。
どうやら所有者どころか、誰一人足を踏み入れないようになり久しいらしい。鍵のかかっ
て居ない扉を緊張しながら開けると、がらんとした空間が広がっている。
中央には火をおこすための囲炉裏のような場所がある。
周囲の棚にはロープや草刈鎌、軍手などに混じり、火を熾すための道具も揃っている。
部屋の隅には綺麗にたたまれた厚手の毛布も見当たる。
「……誰も、居ないのかな……」
コウキは道具や設備を確認しつつ、人の気配を探る。が―――本当に気配がない。
「誰か、いらっしゃいませんか!?此処を使わせて欲しいんですが!」
今度は大声で叫ぶが―――雨音だけが響く。反応はない。
コウキは小声で「すいません」と呟くと、ヒカリに中で火を熾せる事を述べ、緊急時だか
ら使わせてもらうことを提案する。
ヒカリも勝手に使うことに抵抗があったが、芯まで冷えた体を温めないと本格的に参って
しまいそうなのもまた事実だった為、背に腹は代えられないと、コウキに肩を貸してもら
い、小屋の中に入る。
ひんやりとした小屋の中に入り、先ずコウキはヒカリを囲炉裏の傍に座らせると、手際よ
く火を熾す。
扉は閉じていた為、火を熾す道具は湿っていない為に簡単に火が点く。そして、外の薪を
数本拝借し、大きな火にする。
「あー……生き返る……」
「ホント……死んじゃうんじゃないかって思った……くしゅんっ!」
炎の暖かさに、とりあえず二人の顔に精気が戻るが、不意にヒカリがくしゃみをする。濡
れた服が身体に張り付いている為に、まだ寒いのだ。
本来ならば服を脱いで乾かしたほうが、後々にもいいのは当然だが……まだ少年少女の年
齢とは言え、既に性的には大人になり始めている男と女である。
二人とも同時に服を脱いだほうがいいとは考えたが、目の前の異性にどうしても躊躇し、
行動を起こせない。
だが、そのまま意地を張って風邪を引いてもよくない。コウキが意を決して立ち上がると、
部屋の隅の毛布を手にし、ヒカリに手渡す。
「こ、これ使えば……そ、その―――大丈夫、ぜ、絶対に見ないから」
「あ……う、うん」
コウキは耳まで顔を真っ赤にし毛布を手渡すと、そのまま背中を向ける。
ヒカリも顔を赤く染めながら、コウキの気遣いを無駄にするのは良くないと、手際よく帽
子と衣服、そして下着も脱ぎ捨てると、毛布で身体をくるんだ。
その後コウキも身につけているものを全て脱ぎ捨てると、ロープを洗濯竿がわりにし、お
互いが自分の衣類を干す。
作業を終えると、二人とも無言で毛布に包まって火の傍に身を寄せる。じんわりと体が温
かくなっていくが、今度は緊張がコウキを襲う。
まあ、無理もない。ジュンやバクにあることないことを言われはしたものの、やはり恋を
した相手が傍に居るのだ。
しかも、事情があるとは言え、毛布一枚の下は裸の状態で一つ屋根の下に居るのだ。落ち
着いていられるわけがない。
が、コウキは変な気を起こさないように、別の話題を振る。自分の煩悩をかき消したいと
いう考えもあったが、何より沈黙も辛かったからだ。
「……それにしても、ヒカリちゃん、珍しいね」
「え?」
「この島に来るなんて、初めてじゃない?」
「……うん」
コウキの言葉に、しかしヒカリは不意に悲しげな顔になる。
「……どうしたの?何か……あったの?」
「……コウキくん、ゴメン。あたし……此処に来たのは―――」
「さっきのエムリットを調べに来たんだよね?それは博士から聞いたよ。結局……何処か
へ行っちゃったけど」
コウキはヒカリの言葉に、苦笑しながら頭を掻くが、ヒカリは必死な表情で首を振った。
「そうじゃないの……博士ね、本当は……コウキくんに頼むって最初は言ってたの。
それを、無理して……あたしが、調査に……来たの」
「え……?」
コウキは、予想しなかったヒカリの告白に、虚を突かれたように目を丸くする。
自分の役目を、ヒカリが買って出た?何の為に……?そんなことがコウキの脳裏を駆け回る。
「どうして……?」
「……コウキくんに、追いつきたかったから」
「……僕に?」
ますます解らない、と言った風に首を傾げるコウキ。
ヒカリはコウキを見たくないのか、じっと燃え盛る炎を見つめ、口を動かし続ける。
「うん……だって、なんだか……怖かったの。コウキくん、あの日……シンジこで出会っ
てから、すごく強くなって、沢山のポケモンを見つけて……私はそれよりも前にポケモン
を調べたりしてるのに……あたしよりも、ずっとずっと早く、強くなって行って……羨ま
しくてしょうがなかったんだ……そして今……コウキくんは、シンオウリーグを制覇した
チャンピオン……だから、コウキくんに、追いつきたくて……それで、エムリットを見つ
けたりできれば、ちょっとは……って」
「―――それで、こんな無茶を……?」
「……うん」
ヒカリの言葉を聞いたコウキは、複雑だった。
確かに彼女の言うとおり、彼は瞬く間に才能を開花させ、ついにはリーグの頂点にまで上
り詰めた。
他者から見れば、まさしく羨望や嫉妬の的となるのは間違いないほどに、常識外れた存在
だった。カントーやジョウト、ホウエンなどでも、同様にこの時期に前後して現れた、若
きチャンピオン達同様に。
だが……
「でも……僕は多分、一人じゃそんなことはできなかったよ」
「え」
「ヒカリちゃんはどう思ってるのか、正直僕には判らない。でも、僕は……一人だけじゃ
きっと此処に来るまでに挫折してた。ポケモンと一緒でも、辛かったり苦しいことがあっ
たり、博士に謝って、旅を辞めようと考えたことだって……でも、その度に、一緒にスタ
ートしたジュンに負けたくないって想い、博士や母さんが応援してくれてる事、それに何
より―――」
コウキはそこで言葉を切り、生唾を飲み込む。
そして、紅潮した顔でヒカリをじっと見つめ、意を決して述べる。
「ヒカリちゃんがもしかしたら、振り向いてくれるんじゃないか、って」
「あ……あたし―――が……?」
「うん―――僕は、君に認めて欲しかったんだ……本当は。それで一生懸命走り続けてた
ら、いつの間にか……そんな感じだったんだ。その所為か今でも、チャンピオンって呼ば
れても……実感がわかないんだ。なんて言えばいいんだろ……僕はヒカリちゃんのお陰で、
今こうなった、って感じなんだ。だからさ……」
真っ赤な顔で、途切れ途切れに呟くコウキに、ヒカリが今度は目を丸くする。
彼女から見れば羨望の的であった目の前の少年が、まさか自分に認めて欲しいから、結果
を出してきたなどとは思わなかったからだ。
ヒカリは顔を上げ、問い掛ける。
「……なんで、あたしなんかに……?わたし―――」
が、コウキは、不思議そうなヒカリの瞳をはっきり見つめて、即答する。
「ヒカリちゃんが―――好きだから」
「……!」
「こんな時に言われても、もしかしたら迷惑かもしれない。けど、今言えなかったら、き
っと永遠に言えない。だから、言わせて欲しいんだ。初めて出会ったときから、ずっと気
になってたんだ。信じられないぐらいに可愛くて、とても明るくて、僕に持ってないもの
を沢山持ってる、素敵な女の子。そして……一番、僕に元気をくれた……大好きな、大切
な人。―――他の誰かが、君の心の中に居るかも知れないけど……でも、もしかしたら、
それでも僕を見てくれると思ったから。大好きな君が……僕を見てくれるんじゃ、ないか
って……」
必死の思いでそこまでいい終わると、コウキは真っ赤になってヒカリから目を逸らした。
心臓が高鳴り、恥ずかしさで顔が火照る。言うんじゃなかったという思いに耐え、沈黙の
まま唇を噛んで顔を伏せ続ける。
が―――暫らくして、雨音に混じり、ヒカリのすすり泣く声が響く。
コウキはヒカリの予想外の反応に、思わず顔を上げ―――
「え……ど、どうしたの?ぼ、僕―――不味い事言った?」
「ち、違う……違うの……あたし……その……どういっていいのか……判らない……んだ
……。だって、あたし、あなたの想いに気付かずに、自分だけで意地張って……それで迷
惑かけて……馬鹿みたい……だから……嬉しいのに、情けない……こんなに嬉しいのに、
あたしの好きな人に、あたしを好きだって言ってもらえたのに……!」
「え、ヒ、ヒカリちゃん……?」
泣きじゃくりながらのヒカリの言葉に、コウキは一瞬自分の耳を疑った。
聞き間違いでなければ、ヒカリは確かに、自分のことを好きだと述べたのだ。
呆然とするコウキだったが、ヒカリは一度泣き出して自分の溢れる感情を抑えられず、涙
をこぼしながらさらに話を続ける。
「あたしは……本当は、羨ましいんじゃない……コウキくんが、自分の手の届かない場所
に行っちゃうのが、怖かった……だから、コウキくんにつりあいの取れるようにって……
なのに……結局迷惑かけちゃって……本当にあたし、馬鹿みたい……」
「ヒカリちゃん……」
「あたしも、同じ……みるみるうちに強くなっていって、でも、変わらず優しくて。あた
しが困ってた時、いつも助けてくれた……それに、ポケモン達が、本当に嬉しそうにコウ
キくんと一緒に居て……素敵だって……あたしも思ってたんだよ。いつか……憧れの人に
なってたんだ。コウキくんは、あたしにとっては……誰よりも素敵で、強くて優しい……
大好きな、人だよ……でも、あたしは―――コウキくんに……」
その時、コウキは、自分でも意識するよりも早く、ヒカリを抱き寄せていた。
自分を責める言葉を吐こうとしていたヒカリは、咄嗟の事に呆然となる。
「……迷惑掛けたなんて言わないでよ。僕は、ヒカリちゃんが無事だった、それだけでい
いんだ。無茶したことは困るけど……でも、だからって自分を責めないで。その方が……
僕は辛いから」
「コウキくん……」
「……だからさ、もう今回のことは、いいよ。それにその……怪我の功名っていうか……
その、お互い、正直になれて……」
「うん……わかった。ありがとう、コウキくん―――」
コウキの言葉と、腕の温もりに、ヒカリは漸く笑顔になり、涙を拭いてコウキに笑顔を見
せる。
その笑顔に、コウキも安心するが―――不意に、ヒカリが顔を近づけ、唇を重ねる。
暫し互いの唇が重なったまま時間が過ぎ……そして、ゆっくりと、名残惜しそうにヒカリ
が顔を離す。
キスが終わるまでコウキは呆然としていたが、何が起きたかを理解するまで数秒を費やし、そして今度は首まで真っ赤になって固まる。
「ちょ……ヒカリちゃん!?あ、あの……」
「だって……だってだって、嬉しかったんだもん……コウキくんが……あたしのこと、好
きだって……大好きだって……そう思ったら……」
「……そ、そう?」
「う、うん……で、でも、ちょっとやっぱりは、はしたなかったかな……」
慌てるコウキに、はにかんだ様な、恥ずかしげな、しかし―――心底嬉しそうな笑顔を見
せるヒカリ。
その輝くような表情に、コウキの全身が熱くなる。気分が高揚し、理性の楔が、僅かずつ
だが揺れ始める。
コウキはヒカリへ顔を近づけ、互いの吐息と匂いを感じることの出来る距離まで来ると、
口を開く。
「僕も……嬉しいよ、ヒカリちゃん」
それだけ囁くと、コウキはヒカリの背中に手を回す。纏っていた毛布が緩んで、むき出し
になっていたヒカリの背中にコウキの手が触れる。
柔らかな肌の暖かな感触に、コウキは心臓が脈打ちながらも、その背中をしっかりと抱き
締め、そのまま今度は自分からヒカリの唇を奪いにかかる。
「コウキくっ……ん、んっ……」
不意打ちを受けて、ヒカリは一瞬頭が白くなるが、彼女も無意識のうちに、コウキの感触
を腕に感じたいと思い、彼の背中に手を回す。
想像していたよりも大きな背中に、ヒカリの心臓もまた、強く脈打つ。
そして―――今度はコウキは、自分から唇を重ねたことで多少は余裕があったのか、ヒカ
リの唇の感触を確かめたくなり、無意識に舌を伸ばす。
舌先が僅かにヒカリの唇に触れると、ヒカリの背中が快感で泡立つ。
感触と、それに対する自分の肉体の反応に戸惑うが―――若さと、想いが通じたという高
揚感により、戸惑いよりも快感を求める心が勝つ。
ヒカリもコウキに呼応するように舌を伸ばすと、互いの舌をくすぐるように触れ合わせる。
互いの舌を通して伝わる、くすぐったいような恥ずかしいような感触と背徳感。
気持ちよくても、いけないことをしているという想いが、互いの体の芯を熱くしていき、
行為をエスカレートさせていく。
一分近く経過し、行為に夢中のあまり息苦しくなった二人が漸く唇を離す。離した唇から
は共に舌が半分ほどだらしなく垂れ下がり、先端からねばついた唾液が糸を引き、お互い
の肌に落ちた。
互いの手を背中に回したまま、ヒカリが熱に浮かされたような表情で、コウキの名を呼ぶ。
「コウキくん……」
「な、何?」
「……あのね、コウキくんのこと……コウキ、って呼びたいな、あたし……。ねえ、呼ん
で……いい?」
ヒカリにそう問われ、コウキは別段断わる理由もなかったので、首を縦に振り―――つい
でにそれならば、と自分も同じことを告げる。
「いいよ……そ、それならさ、僕も……ヒカリちゃんのこと、ヒカリ、って呼んでいい?」
「うん……いいよ。ヒカリ、って呼んで……コウキ」
コウキの言葉を、ヒカリは寧ろ待ち望んでいたか、快く承諾し、コウキの名前を呼ぶ。
「な、なんかくすぐったいな、ヒカリちゃ……じゃない、ヒカリ……」
「えへへ……恥ずかしいな……。でも、嬉しい……コウキ……」
「うん……僕も、同じ……嬉しい、ヒカリ……」
恥ずかしそうに、いとおしそうに互いが互いの名を呟き、再び唇が重なる。
今度は最初から舌を柔らかく互いの口の中に絡ませ、そして、お互いに形のいい歯茎をな
ぞりあい、舌の裏側をくすぐる。
何度も、何度も唇を重ねて互いの感触を確かめあっていくうちに―――互いの理性の箍が
激しく緩み始める。
唇を離すと―――ヒカリはコウキの耳元に顔を近づけると、恥ずかしいのか目をきゅっと
瞑り、緊張し掠れた声で囁いた。
「ね、え……コウキ……も、もっと……べつのことも、してほしい……」
「へ……」
「ん、んとね……ほ、ほら、その……だ、だめ、やっぱり恥ずかしい……ね、そ、その、
解るでしょ、コウキ……」
ヒカリはそれでも口に出すのは恥ずかしいのか、具体的な言葉を言おうとしては飲み込み、
よくわからない呟きを繰り返し、最後は涙声でコウキに縋る。
まあ勿論、コウキとてヒカリの言いたいことぐらいは解るし、彼とてそういうことは人並
み以上に興味がある。
だが、理解した故にコウキもまた、慌てふためいて焦る。
「ちょ……ちょっと、ヒカリ……!?で、でも僕あの……そういうの、し、したくないわ
けじゃないけど、痛くしちゃうかもしれないし、その……」
「そ、それでもいい……いいの……コウキとこうなりたいって、思ってたんだから……お
願い……今じゃないと……もしかしたらまた怖くなっちゃうかもしれないから……あたし
……コ、コウキと、結ばれたい……」
コウキは勿論経験などないし、何をするかはわかってはいるが、実際の女性のリードの仕
方など全くわからない。
だから、流石に止めようとするが―――その時、ヒカリは懇願するような視線を向け、そ
して何とか言葉を搾り出す。
彼女の視線に絡め取られ、彼女の「本気」を感じ―――そして何より、コウキは改めて彼
女に対し、強い欲望を抱く。
憧れの少女が、自分を好きと延べ、そして抱いてくれと懇願している。その想いに応えた
いと思う気持ちと共に、そう願うこの目の前の少女を乱し、己の欲望を満たしたいと。
勿論、この辺りを明確にコウキが心の中で自覚したわけではない。が、そんな感情が色々
混ざり合っていた。
ゆえに、コウキも覚悟を決める。
「……わかった。でも、痛かったらちゃんと言ってね」
「う、うん」
コウキの言葉に、ヒカリは相変わらず顔を紅潮させつつも、歓喜と期待で顔が綻ぶ。
そして、コウキはゆっくりとヒカリの体を覆う毛布を剥ぎ取った。
最初はヒカリは白い胸元を手で覆い、足を硬く閉じている格好だったが、すぐに恐る恐る
足を開き、手を床に付く。
膨らみかけの、けれどもしっかりとそのふくらみが確認できる乳房と、歓喜と欲情で硬く
なった桜色の乳首。
だが、それよりもコウキは、ヒカリの下腹部に視線を釘付けにしてしまっていた。
僅かに産毛が覆う秘所を覆う、ぬらぬらとした透明の液体。愛液とはっきりとは解らなか
ったものの、ヒカリが興奮していることは本能で理解していた。
割れ目の上部には、申し訳程度に顔を出したようなクリトリス。
「あ……あんまりじっと見られると、恥ずかしいよ……コウキ」
「あ、その、ゴメン……綺麗だったから」
「そ、そう……だったら、う、嬉しいな」
一度全てを曝け出し、ヒカリは多少は肝が据わったのか、慌ててヒカリの裸体から目を逸
らすコウキに、妖艶さをわずかに含んだ無邪気な笑みを見せる。
その声に、表情に、コウキの理性がひび割れ、自分の股間がどうしようもなく熱くなって
いる事に気付く。
(じ、自分でオナニーしてる時、こんなに痛いほど膨らんだ事ないのに……)
「……ねえ、私だけじゃ、不公平だよ」
「え?」
「コウキのも、み、見たいな……」
「あ……う、うん……」
コウキはそう言われると、確かに自分だけまじまじと、それこそ傍から見ていれば視姦し
ていると思えるほど食い入るように見ていたことに気付き、謝りながら自分も毛布を取り、
傍らに置く。
引き締まった胸部や腕、腰など―――常に野や山海をポケモン達と共に駆け回っているこ
とで、自然と鍛えられた均整の取れた肉体。
そして―――ヒカリが思っていたよりもグロテスクで大きな、しかしそれ以上に女性とし
ての疼きをかきたてられる肉棒。
それらを目にし、ヒカリの下腹部の疼きが激しくなり、自分の秘所からまた愛液が激しく
分泌されている事に気付き、動揺する。
「あ……う、コ、コウキの見たら……な、何でかな……わたし……お腹が熱い……」
興奮を抑える為にそう呟くヒカリに、コウキはゆっくりと体を近づける。
「ぼ、僕も……興奮してるよ。だから、怖がらなくていいからさ……」
「う、うん」
「……触るよ、ヒカリ」
「うん、お、お願い……コウキ。そ、その、やさしく……してくれると、嬉しいな……」
コウキはまず、ゆっくりとヒカリの胸に手を伸ばす。そして、軽く揉み解す。
マシュマロのような手触りに、きめ細かい肌の感触が、コウキの手に伝わる。
(う……す、凄い……)
初めての女性の感触に、ショックを受け、同時に興奮が益々高まるコウキ。
頭の片隅に、むくむくと暴走して心のままにヒカリを貪りたいという悪魔の囁きが響くが、
すぐに消し去る。
優しくというヒカリの言葉に頷いた以上、それを無視することは出来なかったという気持
ちもあるし、何より自分を強く慕っている少女を、大切に思う気持ちの方が勝っていたか
らだ。
コウキは出遭ったばかりのポケモンとのコミュニケーションを取るように、恐る恐る、し
かし心を込めてヒカリの体を愛撫する。
双丘の膨らみに手を這わせ、力が入らないように、優しく揉み解す。同時に掌で、硬くな
った乳首をすりすりと擦る。
「ひ……ふう……あ、はあ……」
コウキのぎこちないながらも、優しい感触の愛撫に、ヒカリの緊張が解れていき、喉の奥
で堪えていた声が自然と漏れる。
数えるほどしかないが、コウキを思い描きながら自分を慰めていた時とは違う、その想い
人に触れられているという感触が、ヒカリの理性を呆気なく崩していく。
「う、んっ……コ、コウキ……」
ヒカリが喘ぎ、体をよじらせる。その彼女の声や仕草に、コウキはおっかなびっくりしな
がらも、少しずつ愛撫を強め、ヒカリの心身をほぐしていくように心がける。
その脳裏に浮かんでいたのが、トバリで世話になっているポケモンマッサージ師のマッサ
ージの手つきとかだったりするのが、まあ彼らしいと言えば彼らしいのだが。
そんなやり取りを続けて……一時間ほど。ヒカリは秘部の裂け目が広がり、殆んど触れら
れた事のない陰核と陰唇が開き、分泌された愛液が表面を覆っている。既にコウキに裸で
向き合っていることの緊張感はほぼ消えている。
コウキもコウキで、時折キスをしたりしながら愛撫を続けていることで、同様に緊張は見
られない。
「……ね、ヒカリ」
「ふぁ、ふぁに……?」
緊張はしていなくても、快感に酔い意識が朦朧としてきたか、舌足らずの返答をする。
そのヒカリの耳元に、コウキが今度は囁く。
「そ、そろそろ……いい?下も……」
「あ……い、いいよ……」
コウキの言葉にヒカリが頷くと、コウキはヒカリの緊張をほぐすように首筋と頬、そして
唇にキスをする。
知識は伴っていなくとも、何だかんだ言ってこうして目の前のヒカリの表情を注意深く見
てコミュニケーションをとっていくことで、相手の求める事が理解できつつあるのだろう。
ポケモントレーナーとして、ポケモンたちと心を通じ合わせるための観察力や気遣いを応
用しているのかもしれない。
ヒカリの頷きは、コウキへの気遣いではなく、むしろ待ち望んでいたものが訪れたことに
対する歓喜を伴っていたゆえに、コウキも素直にそれに応じる。
裂け目に小指をあてがうと、先ずは反応を伺うために全体的に擦るように動かす。小指に
纏わりつく、白く泡立つ粘ついた愛液と共に指を動かすと、かすかな水音とヒカリの震え
が伝わる。
「やぁ……コ、コウキ……」
初めて自分以外の人間に触れられることへの恥ずかしさと期待感に、ヒカリが思わず上ず
った声を上げる。
その声に、自分の下腹部が疼くが、とりあえずは自分よりヒカリ優先を心に決めている為
に、ヒカリに見えないように自分の体をきつく抓り、何とか性欲を抑える。
そして、遂に自分の肉体を、ヒカリの中へと侵入させる。小指をゆっくりと秘部へと沈め
ると、つぷりっ……と音が響き、とたんにヒカリの体が雷に打たれたように震える。
「ふぅんっ……あ、ああ……!?」
(う……す、凄い反応……)
先ほどまでよりも大きな声を上げるヒカリの反応にどぎまぎしながらも、ゆっくりと指を
動かす。
中にまだ隠れ気味の小陰唇を擦り、そしてぷっくりと脹れあがったクリトリスを刺激する。
「ひぁんっ!ああ、そ、そこ……だ、だめだよぉっ……コウキ……」
「え?い、痛い?」
「そ、そうじゃ……いうっ……ああんっ!」
嬌声とも悲鳴ともつかぬ叫び。それと共に、ヒカリの瞳がぼやけ、妖しげな色に包まれ、
突然声が途切れる。
秘部から愛液がごぼり、と吐き出され、コウキの目にもヒカリが達したことがわかった。
白い肌は興奮と快感で桜色に染まり、肩で息をするヒカリを、コウキは愛撫を一旦止めて
かるく抱き締める。
「大丈夫だった?」
「ん……気持ちよかった。自分でコウキのこと考えながらしてるときより……」
ヒカリに声を掛けるコウキ。だが、呆然とヒカリがとんでもないことを言い出し、流石に
顔を赤くするコウキ。
が、ヒカリもヒカリで、どうやら無意識で言ってしまったらしく、慌ててコウキから顔を
背ける。
「あ、え……ち、違うの、今のは!ね、ねっ!?」
「う、うん……き、聞かなかった事にする……」
ヒカリの必死の声の迫力に押され、コウキは思わずぶんぶんと首を縦に振る。
「……な、ならいいけど。……ダメだよ、誰かに喋ったら」
「い、言わないよ!そ、そんな……第一話してどうするのさ」
コウキも真面目な顔でヒカリの言葉を否定し、それでヒカリも安心したか、それとも単に
コウキの顔や仕草がおかしかったか、顔をほころばせる。
「うふふ、なら……いいよ。……軽蔑とかしない?」
「しないしない!そ―――それよりも、どうするの?続き……」
「ん……こ、これじゃ足りない……それに、コウキは全然自分のことしてないじゃない」
「あ……そ、そういえば。わかった……じゃ、続き……」
コウキは指摘を受けて苦笑し―――そして、再びヒカリの秘部を愛撫を始め、すぐにまた
ヒカリの息が荒くなる。
その様子に、次に行っても大丈夫かと感じたコウキは、今度は小指と一緒に薬指を愛液に
埋もれた秘部の中へと侵入させ―――途端、ヒカリの顔が僅かに歪む。
「んあぁっ……!?」
困惑と、苦痛の声に、思わずコウキが手を引っ込め、ヒカリの顔を覗きこみ、心配そうな
顔をする。
指を抜くとすぐにヒカリの表情が元に戻るが、僅かに緊張している。
「あ……ご、ごめん、コウキ……」
「い、いや……ごめんね、僕も焦っちゃった。
少しずつにするから、力を抜いて……」
「うん、大丈夫……」
コウキは僅かに目に涙を見せながらも微笑むヒカリに僅かな罪悪感を覚え、故にそれを振
り切る為と、ヒカリの為に気持ちを切り替える。
再度ヨスガのマッサージ師の手つきを脳裏に思い描きながら、右手で指を入れ、クリトリ
スなどを弄る。
同時にヒカリをリラックスさせるように首筋や肩に舌と唇を這わせ、左手は興奮と快感で
熱を帯びた乳房を何度も愛撫する。
「あ、んうん……コ、コウキ……やぁっ……!う、ふぅえぇっ……」
痛みはないが、同時に複数の場所を責められたことで、ヒカリの意識はあっけなく快感に
支配される。
知識は乏しくとも、ポケモンに接するようにあせらず、真摯に、優しく触れてくる、そし
てポケモン以上に強い想いで愛するコウキに、ヒカリは恍惚にも似た状況だった。
羽化登仙とまではいかなくとも、ぎこちないながらも真摯なコウキの責めに、ヒカリの心
身が完全に蕩けていく。
そして、コウキもそのヒカリの感情を感じて、少しずつ秘部に入れている指を太くしてい
く。
薬指、中指、人差し指、親指―――最終的には、人差し指と中指、そして薬指を挿入して
動かしても、痛みを感じる声はしない。
コウキはクリトリスを左手で愛撫しながら右手を動かし―――既に仰向けに倒れこんでし
まっているヒカリの口から、歓喜の叫びが迸る。
「んううっ!ああ、コウキ……コウキぃっ!」
コウキの名を叫び、ヒカリが何度目かの絶頂に達する。既に床に大きな染みができている。
だが、それでも後から溢れる愛液と、桜色に染まった肌、なによりもコウキを見つめる瞳
の輝きは、ヒカリがまだ満足していないことを示している。
無論コウキも……いい加減自分の欲望を抑えるのに限界だった。ヒカリの表情が落ち着く
のを見てから、おもむろに口を開く。
「……ねえ、ヒカリ。そろそろ―――いい?」
コウキの言葉の意味することを理解するのに多少の時間を要し―――しかし、緊張する様
子もなく、嬉しそうにヒカリは頷く。
彼女の笑顔にコウキも意を決し、軽く頷くと、ヒカリの足の間に自分の体をもぐりこませ
る。
大きくヒカリの足を開かせ、ひくひくと蠢く陰核と小陰唇に、自分の陰茎の先端をあてが
う。先端が我慢汁でじっとりと湿っており、ヒカリの秘部と触れ合うとにちゃにちゃと淫
靡な音を響かせる。
すぐにでも突き入れたい欲望を何とか押さえ、今度は徐々に徐々に先端でヒカリの割れ目
やクリトリスを愛撫する。
互いの性器が擦れる感触に、双方共に顔を真っ赤にしつつも、今まで以上の興奮を抑えき
れず、互いの性器に視線を注いでいる。
そして、暫らくして―――先端がゆっくりとヒカリの秘部の中に入り込んでいく。
しっかりとコウキがヒカリを濡らしたお陰で途中まではスムーズに入ったが、一定の部分
まで貫いた時、ヒカリを痛みが襲う。
「う……ああうっ……」
声を必死に押し殺してはいるものの、額に脂汗が浮かび、痛みを堪えるように必死に耐え
るヒカリ。思わずコウキが腰を引こうとするが、ヒカリの腕がそれを押しとどめる。
「や、やだ……離れちゃ……」
「で、でも……」
「は、初めてだったら……こういうものって聞いたし……だ、大丈夫……本当にダメそう
だったら言うから……」
結合部から流れ出している愛液に血が混じるものの、ヒカリの懇願にコウキも折れ、ゆっ
くりと腰を動かす。
水音と、濡れた肉が擦れ合う重い音、そしてヒカリとコウキの荒い息づかいだけが小屋を
支配する。
表と、そこから見える空が僅かに白み始め、既に雨はやんでいた。行為が始まってから優
に3時間は経過していた。
そして、ヒカリが処女を失った瞬間から暫らくして、結合部に混じっていた血が殆んどな
くなり、ヒカリの表情から苦痛が消え始める。
「大丈夫?」
「う、うん……ありがと、コウキが優しくしてくれたから、あんまり痛くない……また気
持ちよくなってきたよ。それよりもコウキ……もっと……」
「あ、わ、わかった」
嘘ではなく、本当に苦痛の消えた表情と声のヒカリに、コウキは安心し―――そうすると、
その反動で性欲がむくむくと頭をもたげる。
ヒカリもそれを望んでいたか、さらにコウキのペニスがヒカリの中に沈んでいくと、ヒカ
リが嬌声を上げる。
「ふぅんっ……あ、熱いよぉ……コウキ……!」
「ぼ、僕も……気持ちいい……ヒカリ……」
互いに息を荒くし、喘ぎ声を上げる。コウキはヒカリの苦痛が消えたことで箍が外れたか、
ヒカリの足を開いてペニスを根元まで突き入れる。
そして、コウキもヒカリも、腰を動かして快感を貪り始める。
「んっ、ううんっ、コウキ、はあっ、ああっ……」
痛みは以前残っているが、コウキと結ばれた事による達成感や歓喜、そして痛みを上回る
快感が痛みを気にしなくさせている。
「ヒカリ、ヒカリッ……ぼ、僕も……」
「いいよ、コウキ……もっと、もっと強くして……!」
喘ぎながらヒカリは床に爪を立て、乾いた音を響かせる。
コウキも自身の性器を包み込むぬめりと熱、不規則に加えられる圧力に意識が朦朧とする。
まだ互いに幼いゆえ、限界はすぐに訪れ―――
「コッ、コウキ―――あああああっ!」
「う、うう……うあああっ!」
共に叫びを上げ、コウキの下腹部に強烈な射精感が襲い、ヒカリの中から自分の陰茎を引
き抜く。その瞬間に精液が迸り、ヒカリの全身を汚す。
三度、四度とコウキのペニスからの精液がぶちまけられたヒカリは、その生暖かいシャワ
ーを恍惚とした表情で浴びながら絶頂に達した。
無防備に開かれた足の間から、ヒカリの精液が溢れ、自分の性器からあふれだす蜜と、自
分の乳房や顔を汚し流れ落ちるコウキの精液を、不思議そうな、そしてどこか楽しげな顔
で眺めていた。
数分ほど、コウキは無言で呼吸を整え―――その時、二人の顔に朝日の光が当たる。
丁度、夜が明けたのだ。
遠くからポッポやオニスズメ達の鳴き声が響き渡る。既に雨もやんでいたことで、精一杯
羽根を伸ばそうとしているのだろう。
(あー……何時の間にか朝になっちゃってたんだ)
コウキはその鳴き声や朝の光を感じながら、自分達が行為に夢中になり、眠る事を忘れて
しまっていたことに漸く気付く。
もう火も消えており、灰のつもる囲炉裏には、わずかに赤い点のような火が残るのみ。
が、コウキは暫らく心地良い脱力感に包まれていたが、流石にヒカリをこのままにしてお
くわけにもいかない。
「ヒカリ、ちょっと待ってて、何か拭くもの探してくるから」
「そ、そうだね……ゴメン、お願い。……腰が抜けちゃって、暫らく立ち上がれそうにな
いから」
ヒカリはまだ焦点の定まらない表情でそう呟き、コウキは急ぎ立ち上がる。
窓の外から、小屋の周囲には大雨で息を潜めていたらしいポケモン達が一斉に姿を見せは
じめるのが視界に入る。
コウキもそれをのんびり見ているわけにも行かず、タオルの類が無いか部屋をくまなく探
す。
光が差し込んでモノを探しやすくなっており、すぐに顔や体を拭くためのタオルが見つか
る。
コウキは数枚を手にすると、思い切り汚した床と、ヒカリの体を丁寧に拭いていく。
「ゴメンね」
「い、いや……大丈夫だよ。気にしないで」
済まなそうな顔のヒカリに、コウキは笑顔で応じ―――だが、無防備な状態のヒカリの体
を拭いていると、コウキの股間がすぐにむくむくと膨らむ。
が、流石に立て続けに行為に及ぶのもいかがなものかと自分に言い聞かせ、我慢する。第
一、ナナカマドにヒカリが無事であった事も報せなければならない。捜索を頼むとも言っ
ていた。
その辺りの事情から、のんびりと二人きりでいちゃつき続ける事も出来ないので、ヒカリ
を綺麗にすることを終えると、すぐに衣類に袖を通す。
まだひんやりとしてはいるが、びっしょりと濡れているわけではなく、生乾き程度だ。
そそくさと袖を通すと、ヒカリにも視線を向ける。
「さ、ヒカリも服を着て。足はそういえば大丈夫?」
「ん……足はなんとか大丈夫。大分痛みは引いたかな。でも……そっか、あたしもコウキ
も荷物どっかいってるし、ポケモン達も居ないから、のんびりしてられないんだった……
もっとコウキとエッチなことしたいかな、なんて……」
「そ……それはまた、今度……」
照れくさそうに、出発することを名残惜しいと、頬を染めながら漏らすヒカリに、またコ
ウキの理性が揺らぐが、コウキは苦笑して軽く受け流すにとどめる。そうしないと本当に
またヒカリを押し倒してしまいそうだったからだ。
とりあえず二人とも衣服に袖を通し、使った毛布を片付け、タオルは外にある井戸の水で
ゆすいで軒に干す。
そのあたりの後始末を追え、いよいよ小屋をあとにしようとしたその時―――木々の奥か
ら、ふよふよと黒と白の影が近づいてくる。
「コウキ、あれって……」
「もしかして……僕のユキメノコと、ムウマージ?確かに崖から下りる時に出してたけど
……おーい!」
コウキはヒカリの言葉に、自分のユキメノコとムウマージと思い、大声で叫ぶ。
向こうもコウキの声に気付いたか、スピードを上げて近づいてくる。やはり、コウキのユ
キメノコとムウマージだったらしく、怒った様な心配そうな声を出してコウキに擦り寄る。
「ゴメンゴメン、でも、ヒカリも無事だったし……ん?それって……」
「コウキとあたしのカバン……もしかして、持ってきてくれたの?」
コウキとヒカリが、揃って二匹の背中に漂うバッグに気付く。見ると、モンスターボール
などを入れた二人の荷物入れだ。
ユキメノコとムウマージは、コウキを探す一方で、バッグなどを回収してくれていたらし
い。
二人とも何度もお礼を言いながら、荷物の中身を確認する。びしょぬれではあるが紛失し
ているものはなく、モンスターボールも全部揃っていた。
「これなら、とりあえずファイトエリアまでは帰れそうだ……助かった、本当にありがと
うな、ユキメノコ、ムウマージ」
「ホント……ありがとう」
ユキメノコもムウマージも照れくさそうに体をくねらせ、笑顔を見せる。
そして―――コウキはムクホークを、ヒカリはトゲキッスをモンスターボールから取り出
すと、そのまま背中に飛び乗って空に舞い上がる。雨が酷くないので、二匹ともたやすく
木々を掻い潜ると、上空へと飛び出した。
225番道路には晴れた事によりちらほらとトレーナーの姿があり、それらを見下ろしな
がら二人ともファイトエリアのポケモンセンターに降り立つ。
が、彼らは、その背中を、エムリットが見守っていたのには気付かなかった。
二人が遠ざかって行くのを満足そうに見送ると、エムリットは光の粒子と共に姿を消して
しまった。
こうして、一晩の出来事は終わりを告げた。
その後、ヒカリはポケモンセンターからナナカマドへ連絡を取り、ナナカマドもヒカリの
安否がわかり、胸を撫で下ろした。
ヒカリは雷が落ちることを覚悟していたが、ナナカマドも自分が許可した事などの理由で
あまり強く言わず、もう無茶はあまりしないでくれと述べる程度で終わった。
その時にヒカリはナナカマドからの指示で一旦研究所に戻り―――コウキはそれを見送る。
で……数日後。
サバイバルエリアのフレンドリーショップに、コウキは足を運んでいた。
バクと共に一度足を踏み入れたハードマウンテンに向かうためだ。
先日バクは、コウキと共に山に向かった時に持ち帰った火山の置石を、何だかんだ言いな
がら漸くハードマウンテンに戻しに向かった。
持ち帰ってからハードマウンテン周辺で小規模な地震が頻発しており、火山の噴火がまこ
としやかに囁かれていたのだ。
故に、手にした張本人が重い腰を上げ、偶然傍にいたジュンと二人で戻しに行ったのだが
―――バクとジュンはそこで、とんでもないものに遭遇したという。
伝説のハードマウンテンの主、ヒードランだ。
彼らは置石を戻すどころではなく、準備も万端と言えなかったため、慌ててハードマウン
テンを脱出した。
そしてその話は、あっという間に島に足を運ぶトレーナー達どころか、シンオウのみなら
ずカントー、ジョウト、ホウエンなどにも響き渡る噂になり―――そして、多くの人間は
ヒードランを目に焼き付ける、またはゲットすると意気込んだのだ。
足を運んだ人間の中には各地方で顔の知れた者たちも何人もおり、サバイバルエリアはま
るで合戦の前夜とも言うべき、高揚感と気迫に溢れた雰囲気が漂っている。
コウキも、その空気を醸成する一人だった。その為に、フレンドリーショップで山ほどア
イテム、自分やポケモンの食料を買い込んでいた。
周囲もハードマウンテンを目指すグループが物凄い勢いで品物を購入しているし、外には
ヒードラン取材のテレビスタッフも多数駆けつけていた。
「しかし、物凄い人だな……一人で大丈夫かな」
会計を済ませて、荷物を整理しながら、ふとそんなことを思う。無論コウキもいっぱしの
トレーナーではあるので情熱や意志は負けない自負はある。
だが、難所であるハードマウンテンを一人で踏破し、その上でヒードランと対峙となると、
恐ろしく厳しいことにはなるだろう。
以前バクと共に最奥部まで到達した時は、二人も、二人のポケモンも満身創痍だったのだ。
今回は一人、しかも、最深部のヒードランや、途中で勝負を申し込んできかねないライバ
ルとなる競争相手多数との戦いも待っている。
けれども、ここであれこれ考えていても始まらない。第一、既にかなりの人数がサバイバ
ルエリアからハードマウンテンに向かっているのだ。
よし、と自分を鼓舞し、サバイバルエリアを出ようとしたその時―――
「一人で行くの?コウキ」
背中に、声がかかる。彼が振り向くと―――そこには、ヒカリの姿があった。
傍にはトゲキッスを従えている所を見ると、どうやらファイトエリアから今飛んできたと
言ったところか。
コウキは連絡も特に受けておらず、ここ数日も忙しくて連絡がつかなかったため、ヒカリ
が目の前に居ることにただただ驚いていた。
そのコウキの思考を読んだか、ヒカリはコウキが何故と言う前に、自分から口を開いた。
「あのね、博士やお父さん達と相談して、コウキと一緒に行動したらどうだ、って」
「え!?ほ、本当に!?」
「うん。あたし、今回の事でまだまだ未熟だし、もっと経験を積まないといけないと思っ
たから、自分でも。そのことを、博士と話してて……それで、コウキならよく知ってるし
……多分私の知ってるトレーナーの中で一番頼りになるから、もしコウキがいいって言う
なら、そうしろ、って。でね……」
ヒカリは、コウキに自分が此処に居る理由を述べ―――その上で、頬を染めて、言った。
「コウキが嫌じゃなかったら、お願いしたいんだけど……いい?あたし―――ずっと一緒
にコウキと居たい。
たくさんコウキと色んな所に行って、色んなポケモンに出会って……そして、大好きな人
と、一緒に居たい」
何と言うか、傍から見ればプロポーズの様な言葉ではある。
そして、その告白を受けたコウキは―――
「も、もちろん!ヒカリと一緒なら―――どこにだって行けるよ!
僕から、お願いしたい位だよ!断わったらその……ば、罰が当たる」
即答した。考えるより早く、ヒカリの言葉に頷いていた。
その様子に、ヒカリがおかしそうに、しかしとても嬉しそうにころころと笑う。もうその
表情には翳りは無い。
「……もう、大げさなんだから、コウキってば。でも、嬉しい……これから、たくさんコ
ウキと一緒に居られるのって」
「僕も嬉しいさ、すごく。―――じゃあさ、早速悪いけど……」
「解ってる。ハードマウンテンに行くんでしょ?博士にも、見てきて欲しいって頼まれて
るし。頑張ろう、コウキ」
そう言って、ヒカリは右手を差し出す。
コウキも差し出された手を握り締め、そして歩き出す。
新しい―――二人の旅路を。
どうも、これで終了です。
長々と失礼いたしました。
初投下ゆえ、色々と至らないであろう部分があったこと、申し訳ありませんでした。
それでは、失礼いたします。
ありがとうございました。
わふーっ、
>>418さん乙なので
乙。
個人的には、もう一度押し倒して二回戦目に突入してくれたほうが(ry
>>418 見てるこっちが恥ずかしいほどの純愛だw GJGJGJ
お互いを大切にしてる感じがすごく伝わってきたよ
GJ!!!!!!!!!!!!!
物語自体読みやすく、とても印象に残るものだった
とにかくGJ!!!!
無理にではないが、続編があったら是非見たい
GJ!!
続編あったらぜひ見たいです。
だいぶ遅くなったけど、投下してみる。
ダイシロの続き、覚えていた人全てにささぐぜ! 今回エロなしだけど。
「泊めてやれなくて悪いな。シロナ、気をつけて帰れよ……じゃあな」
「ええ、仕方ないわ。あなたこそプテラから落ちないように、気をつけてね」
肩を竦めておどけた私に苦笑し返すと、
ワタルは翼を広げて待機していたプテラに飛び乗った。
マントを翻し、片手をキザッたく振る。
その動きに呼応したプテラが「ギャア」と一鳴きし、
彼らの姿はあっという間に空高く舞うと。彼らは暗闇と星の混ざった空に、吸い込まれていった。
「……ふぅ」
ワタルの姿が完全に視界から消え、息をついた私は背後のビルへと振り返った。
堂々と聳え立つビルの最上階からは、星の輝きを何倍にもしたような
人工の光が下品にはみ出している。
そう。結局、見た目は華やかでしかしあまり面白くなかったパーティーは、
予想した通り深夜を迎えても、私達が帰ってもなお続いているのだった。
「つい先ほどまで、私もあそこにいたのか……」
そう考えると、なんだか気分が悪くなった。肌を刺す夜風が嫌に気持ち悪い。
あの時、ちょうどいい具合にお酒が回って心地よい気分であったとはいえ、
あまりにグダグダしきった(その上、エロ親父どもがセクハラしてきたし……)
あの宴会には、さすがの私もイラついていた。
まったく、私の気持ちを察したワタルがあの場にいなければ、
とっくに『ギガインパクト』を撃ち込んでいるとこだったわね。
ありがとね、ワタル。と心の中で改めてワタルに感謝すると、会場を後にした。
『コガネシティ』というのは大都会だと聞いていただけに、
この時間帯でも町の至る所から幻想的な光が漏れていた。
とはいっても、さすがに公共施設――リニアモーターなど――は機能していない。
私は町の光より、見上げた夜空にぽつぽつと輝く星々を眺めながら歩を進めていた。
シンオウとは、また少し違った見え方や輝きを放つ星たちは、興味を誘う。
果ての見えないこの世界には、まだまだ私なんかじゃたどり着けないところが沢山あるのだ。
星たちは、まるで私を導くように――あるいは、嘲り笑うように輝いていた。
「そう言えば……」
なぜかはわからないけれど、ふと思い出した。
ワタルから話してもらったホウエンチャンピオンのことを。
うわさのお馬鹿さんは、結局パーティーに来なかった。
あの飾られた椅子は誰が座ることもなく、きちっとスーツを着込んだ男の人たちによって
どこかへと持ち運ばれてしまったっけ。ああ、かわいそうな椅子ね、まったく。
しかし、あのセクハラオヤジたちの宴会道具にならずにすんだことを考えれば、
もしかして逆に運がよかったのかも、などとくだらないことも思った。
とにかく、私は一刻も早く泊まれるところを探し、
早々と床につきたい気持ちでいっぱいになっていた。
そんなときだった。
いっそう強くて冷たい不自然な風が、私の体を背中から一気に吹き抜けたのは。
「――――ルカリオ!」
刺さるような風を全身浴びた私は振り向きざま――ほとんど反射的に腰のボールから
ルカリオを呼び出すと、戦闘態勢を整えた。
今の風は一見するとビルの隙間風程度に感じたかもしれない風だったが、
間違いなく、鳥ポケモンが意図的に発生させたものだろう。
ポケモンに限らず、鳥などが地に降り立つときはバランスをとるため大抵翼を強く羽ばたかせる。
今の風は多分それのものだ。隙間風にしては冷たくて、何より痛すぎたから。
大都会の一角に、というのも変な話だけど、おそらくは中〜大型の鳥ポケモンが近くにいると考えたからだ。
わざわざルカリオなのは、ガブリアス達では技の威力や有効範囲が大きすぎて
高層ビルなどが多く密集しているこの場での戦闘には向かないからだ。
私がもう一度辺りを見回して身構えたとき、私とルカリオを大きな影が覆った。
とっさに見上げると、人の倍はありそうな鳥のシルエットが、
ピリピリと気を張り詰める私の目の前に、わざわざ降り立った。
暗い世界に光を反射するメタルボディ。刀のように美しい曲線を描く羽は、
このポケモンが乗り手のトレーナーに愛情を持ってよく育てられている証拠だ。
私はすぐにそれが鋼の鳥ポケモン『エアームド』だと理解し、その背に乗っている人影に目をやった。
その背に乗っていた人物は軽やかな動きで地面に降りるや否や、
迷いの無い足取りで一直線に私の元に駆け寄る。人が警戒してるのわからないのかしら?
やがて、間近まで迫ってた男の顔が、はっきりと輪郭をあらわした。
「失礼。一つお聞きしたいことがあるんですが、よろしいですか?」
男はさわやかな口調で言った。低すぎず、高すぎない男の声はよく耳に通る。
私は依然警戒の目を向けたまま、上から下まで男を見回した。
特徴的な薄い青髪に凛々しい顔、(おそらく特注であろう)黒のスーツの上下を着込み、
指にはいくつかの指輪をはめ、
腕には――何かの飾りなのかしら?――やけに大きな輪が二つ並んで巻いてある。
いかにも好青年! といった感じの男だけど、こんな時間になにしてるの?
「あの建物の中で行われているパーティは、もうおわったのでしょうか?」
呆れた顔でため息をつくと、息が白いもやになった。
星の綺麗な夜の中、私は彼に出会った。
■
開いた窓から吹き込んだ緩やかな風がカーテンを揺らし、
うっすらとした朝日が差し込んで部屋に染み渡った。
私と彼――ダイゴはいつもの服に着替え、朝食をとっていた。
「ん? どうかしたかいシロナ、箸が止まってるよ」
「ダイエット中……ではないわ。ただ、思うことがあって……」
皮肉を返してやろうとしたけど、やめた。
彼は一瞬きょとんとした顔になり、頭を傾ける。本当に子供っぽい仕草だ。
「ふぅん、てっきり僕はこの前の試合のことでも考えてるのかと思ってたけど」
彼はそう言ってコーヒーを啜った。目を閉じ、音も立てずに飲んでいるのは彼の品位が伺える。
もっとも、その動作が無意識に自然と出来るのは彼の育ってきた環境のせいなのだろう。
彼は満足そうにコーヒーカップを置くと、ふぅと一息ついた。
「よく言うわ、負けたことが無いくせに」
そう、彼は私との試合を含めて、生涯でたった一敗しかしたことがない。
これは私が彼と『こういう関係』になる前に、協会を通して調べた事実。彼から聞いた昔話。
しかも、唯一の黒星は非公式のバトルというのだからもう何と言っていいのかしら……?
今は友人にその座を譲り引退したとはいえ、彼の力は衰えるどころか増す一方。
少なくとも、知り合ってから幾度と無く直に手を合わせてきた私には、そう思えた。
特に、彼の人生初黒星のついた、あの話を聞いてから……
しまった! 456はこの457のあとだった! 間違えてしまった―――ッ!!
「ええ、そんなところね。……そうね、久々にどう?
もういつかの時みたいに、簡単にやられたりしないわよ」
「んーどうだろうか。まぁ、もともとそっちの方は僕は副職のつもりでやってるから、
本職の人にはもうかなわない、って思うけどね」
彼は人差し指で頬をかき、片手で光沢のある石をはじきながら私に笑いかけた。
苦笑いをしながら言うけど、それは決して本意じゃない。私にはわかる。
柔らかい物腰に見え隠れする、この人の負けず嫌いと石を求める心意気は本物だ。
ただ、このダイゴという人は、自らが絶対的に一番であるという『エゴ』の隠し方が
異常なくらいに巧妙で、うまいのだ。
でなければ、いくら才能と恵まれた環境があったとしても、この若さで
長い年月チャンピオンの座についていられるはずがない。私にだって、そういった気持ちはあった。
自分が最強だ、なんてただの思い上がりだと思うし、自分が知っているのは広い世界のたがたが一地方なのだ。
まだまだ世の表に浮かび上がっていない実力者はごまんといる。
現にワタルと初めて会ったときは、彼の手持ちに対する一点の曇りすらない自負と、
その自負が決しておごりなどではないと解らせられる実力を、まざまざと見せ付けられた。
そして、そのワタルですら超えるトレーナーがカントーとジョウトだけで、
少なくとも3人いることを彼から聞かされた時、私はめまいすら感じた。
それでも、“チャンピオン” という看板を背負ったからには、自身の心根に
強い『エゴ』持たなければならない。四天王を破った最強の挑戦者を迎え撃つためには、
生易しい気持ちだけでは物足りないのだ。
「さて、もう行くよ。今日はワタルとも待ち合わせしてるんで」
彼は手馴れた動きで食器を洗うと、ポケナビとポケギアを身に着けた。
私も後に続いて食器を台所に置き、蛇口を捻る。
冷たい水道水が指を伝い、食器に滴り落ちていった。
「……ねぇ、あの話を聞かせてくれないかしら?」
私がそう言うと、ドアノブをまわそうとしていた彼の動きがぴたりと止まった。
彼はドアノブから手を離し、こちらを見る。その顔はやはり苦そうにわらい、歪んでいる。
「なんでまた、急に痛い思い出を?」
「さぁて、なんででしょうね? 」
彼はさもわからないと、朝食の時と同じように顔を傾けた。
「ね、いいでしょ! まだ時間もあるんだし。ほら、すわったすわった」
彼の背後に回り、背中をぐいぐい押す。
こうしていると、見た目は細い背中なのに本当に筋肉質というか、
無駄なものが一切ついていないんだと実感しちゃう。女としてなんとなく負けた気持ちになるわね。
本当にダイエットしようかしら?
彼はしばらくしてポケギアをのぞくと、ため息をついて席に着いた。
私は直ぐに反対の席に座り、彼の顔を覗き込む。
彼はコップにコーヒーを注ぐと、一口ゆっくりと口につけた。
白い煙がゆらりと宙を舞い、解けるように消えた。
「わかった。まだ時間もあるし……もう一杯コーヒーでも飲みながら話すとするよ。
君の聴きたがっている話、僕が初めて敗北というものを味わった時の話を……」
私は彼の目の前に置かれたカップを手に取ると、
彼が飲んだのと同じ場所に口をつけ、コーヒーを啜った。
砂糖もミルクも入ってないはずのそれは、なんだかとっても甘い味がしたのだった。
以上で終了。
久しぶりすぎて投下の手順間違えるとか、もうね……orz
スレ自体は4代目辺りから見てるけど、
それにしてもしばらく見ないうちにレベルの高い作品がおおくなったなぁ。
「契りを結ぶ者 第18話」を投下します。
「たしか、3年くらい前のことだったよな。
ミュウツーの研究中に爆発事故で死んだって聞かされてたから、
まさか、アンタが生きてるとは夢にも思わなかったぜ」
大切な話しがあると言われ、連れてこられたのはこの村に存在するフジの自宅。
リビングへと招きいれられたオレたち3人と1匹は、
フジの淹れてくれた紅茶を飲みながら(ブイ太郎は飲んでいないが)昔話に花を咲かせる。
――といっても、フジのことを知っているのはオレだけか。
「私自身も正直おどろいているよ。生きているうちに君と再会できるなんてね」
自分の紅茶を淹れ終わったフジがテーブルを挟んだ向こう側のイスに腰を下ろす。
その動きはやけに緩慢で、初老にしては体力の落ち具合が激しいと感じた。
以前会ったときと比べて、心なしか頬もこけているし、頭髪も薄くなったような気がする。
口調からも弱気な印象を受けた。
「お2人は以前、ロケット団で一緒にお仕事をされていたんですよね?」
「ほんの少しの間だったけどな」
ダークライは焼き菓子を食べ終わったあと、モノマネ娘の意識と交代した。
そのため、現在オレの隣に座っているのはモノマネ娘だ。
「どんなお仕事だったのかなぁ? ムウマージ、興味あるな〜」
ムウマージがググっと身を乗り出した。おまえは少し大人しくしてろ。
先ほど、浮かれすぎてダークライの逆鱗に触れそうになったことを忘れたのだろうか。
「9年前に南アメリカのギアナで行われた、新種のポケモン、ミュウの捜索だ。
そのミュウ捜しのために結成された調査団で、フジ博士と知り合ってな」
今となっては、ガキだったオレが、よくあの調査団に配属されたと思う。
当時は『サカキ様はオレのことを高く評価して下さってるんだ!』などと浮かれていたが、
なにか別の理由がありそうな気がしてならない。
「しかし、なんでまた、あの赤マントの女が勇者なんだ?」
調査団配属の件も気になるところだが、
今は現在の状況を理解すべく、魔界の情報収集に徹することにした。
オレの質問に対し、フジは一呼吸置いたのち、ゆっくりと口を開く。
「――人はね。現状に満足できなくて、今の状況を打開したいと思ったとき、
それがたとえ、どんなに小さな希望であるとしても必死にすがり付こうとするものなんだ」
――現状……。それは恐らく魔界での暮らしのことを指しているのだろう。
そして小さな希望。これは先ほどの赤マントを指していると思われる。
つまり、すがり付こうとしているのが、このマッサラ村の村人たちという訳か。
しかし、そうなると1つ、素朴な疑問が浮かんでくる。
「だけどよフジ博士。アンタはその……
小さな希望に……すがり付こうとしていないように見えるんだが……」
他の村人たちは、この魔界での暮らしに大きな不満を感じている。
当然といえば当然だ。なにせ自分たちが暮らしていた世界とは文化も自然も大きく異なる。
外国へ旅行するだけでも右往左往するものなのに、
魔界などという未知の世界で暮らすとなれば、かなりのストレスを伴うハズだ。
現にオレがその1人だし。
「私は……ここでの生活に満足しているからね……」
フジは、うつむき加減のままボソリと呟いた。
ここでの生活に満足している? だったらもっと明るい表情を見せるものでは?
「3年前のあの日……。
暴れ出したミュウツーによって研究所を破壊された後のことなんだけどね。
私はドクトルと名乗ることをやめ、ロケット団を抜けてシオンタウンへと引っ越したんだ」
――シオンタウン……。風の噂で聞いたことがある。
あの街に、身寄りの無いポケモンを世話している1人の男が住んでいるという話しを。
その男の名前が、たしかフジ……。
「シオンに移り住んだ後も、いつ自分の素性がバレるかと気が気でなかったよ。
街の人たちはよそ者の私でも、心よく受け入れてくれた。――だけどね、思うんだよ。
私がロケット団に所属していた人間だと……知っていたら……きっと……きっと……」
フジ博士の両手はいつの間にかテーブルの上で握り拳になっており、小刻みに震えていた。
「フ……フジさん……?」
完全に顔をうつむけ、体を震わすフジのことが心配になったのか、
モノマネ娘がフジの肩にそっと手を伸ばした。
次の瞬間――
「私がどれだけの苦悩の末、ロケット団に入ることを決めたかなど、
あいつらに判るものかァッ!!」
「きゃっ!」
突然、本人のものかと疑ってしまうような怒声を上げたフジが、
何の前触れもなく両の拳を振り上げ、勢いよくテーブルに叩きつけた。
その衝撃で紅茶の入ったカップが引っくり返る。
「フジ博士!?」
先ほどまでの態度からは考えつかないようなフジの剣幕に、
オレたちは思わず腰を上げ、そのまま立ち尽くす。
「私はただ自分の娘を! アイをロケット団の技術力で取り戻したかっただけなんだ!
別にミュウツーを作り出して世界をどうこうしようなどと思ったわけではない!
仕方がなかった! ロケット団に協力しなければアイは戻って来なかったんだ!
アイの存在が私にとってどれほどの生きる希望であったかなど、あいつらに判るものか!
判ってたまるかァッ!!」
フジが息を切らしながら、血走った目でオレたちを睨みつける。
「私は平穏を手に入れた! 魔界ならば私の素性を知るものはほとんどいない!
向こうの世界と違って、他人との接触を恐れる必要はないんだ!」
早口でまくし立てるフジは先ほどとは別人のよう。ハッキリ言って恐怖すら感じる。
「フ……フジ博士。たのむから少し落ち着いて――」
「触るなッ!」
差し伸べた手をはたき返されたオレは、フジにただならぬ狂気を感じ、たじろぐ。
これはもう正気の沙汰とは思えない。
今だ興奮状態にあるフジが、オレに向かって指を突きつけてきた。
「き、君は私の過去を知っている! 君に私の素性をバラされたら私は破滅だ!
ここで君を消さなければ、きっと私のことを村人たちに――ぐっ!?」
フジが話しの途中で苦悶の呻きを漏らした――。
オレが無言のままフジの胸ぐらを掴み、壁に叩きつけたからだ。
だがキクコのときとは違い、憎しみからの行動では無い。
「――落ち着け。オレだって元ロケット団員。モノマネ娘は現ロケット団員だ。
アンタの過去を言いふらしたりするワケないだろ?」
モノマネ娘たちが緊張の面持ちで見守るなか、
オレはフジを落ち着かせるために、ゆっくりとした口調で諭す。
「し、しかし、そっちの帽子のコは――」
「ムウマージは魔王の手下。村人たちが魔王一行の話しを信じると思うか?」
「う……」
フジの問いに対し、ひとつひとつ丁寧に答えてゆく。
その甲斐あってか、フジの表情に少しづつ冷静さが戻ってきた。
オレは頃合を見計らい、フジの胸ぐらから手を放す。
先ほどまで狂気の色を放っていたフジの瞳は、すでに気弱な男のものへと戻っていた。
「――す、すまなかった……。つい興奮してしまって……」
「いや、オレのほうこそ……」
しばしの沈黙。
やがて、その場にへたり込んでいたフジが、よろめきながら立ち上がる。
そのままゆっくりとリビングの出入り口へ向かって行った。
「少し外の空気を吸ってくる。さっき言った大切な話しも戻ってきてからにするよ……」
そう言ってフジは、おぼつかない足取りで部屋をあとにした。
室内には再び静寂が訪れ、重苦しい空気が流れる。
フジの、あのような取り乱し方を見た直後では当然かもしれない……。
「――オレもいつか、フジ博士みたいになるのか……?」
誰に言うでもなく――いや、モノマネ娘に向けた言葉だろう。
オレは他のメンツに背を向けたまま、独り言のように呟いた。
心を疑心に満たされ、周囲の人間を信用できなくなり、
見当違いの相手に、ところ構わず食ってかかる……。
現在のフジは、規律に背いたものの末路なのだろうか。
――ゆっくりと自分の両手に目を落とす。――小刻みに震えていた。
「オレやモノマネ娘も……いつか……」
恐怖が全身を駆け巡った。寒気がする。先ほどの出来事を否定したい。
――嫌だ……。あんなふうになりたくない……。嫌だ……。嫌だ――
「あの……」
立ち尽くすオレの背後から響いたモノマネ娘の声。
その声を耳にした瞬間、現実に引き戻される。
「後ろ向きな考え方は疑心の種を大きく育ててしまうんですよ?」
その一言で、オレの心の中のわだかまりが僅かにではあるが消えてゆく。
モノマネ娘が常に前向きな態度でことに臨むのは、
疑うことの怖さを知っているためだろうか?
しかし、先ほどの赤マントの件といい、勇気と無謀を混同しているフシがあるのも事実だ。
「ふぅ……」
オレは気持ちを落ち着かせるために深呼吸をし、
ゆっくりとモノマネ娘たちのほうへ向き直った。
「とりあえず、こぼれた紅茶を拭いてだな――」
「村長さん? 入りますわよ?」
タオルを取るために部屋の出入り口へと向かったオレの目の前に、突然人影が現れる。
「あ……」
オレとソイツは、ほぼ同時に間の抜けた声をあげ、顔を見合わせた。
「ミ……ミイラだッ!」
「ミライですわ!」
全身に包帯を巻いたミイラの姿を見て、思わずオレは後方に飛びすさる。
そのミイラが言葉を発したことも相まって驚きも倍増だ。
心臓が口から飛び出すかと思った。
「――あのぉ……。先ほどの勇者さんですよね?」
「ひっ! あ、あなたは……」
部屋の出入り口に立ち、オレのことを睨みつけるミイラに向かって、
モノマネ娘が恐る恐る声をかけた。――先ほどの勇者……?
オレは高鳴る胸を押さえながら、ゆっくりとミイラの顔に視線を戻す。
――赤いマントにエメラルドグリーンの瞳……。間違いない。
顔が包帯で隠れているので分かりにくいが、
どう考えてもダークライが吹っ飛ばした少女だ。
赤マントはモノマネ娘の姿を目にした途端、顔を引きつらせ後方に身を引いた。
そりゃそうだよな。自分を吹っ飛ばした相手が申し訳なさそうに歩み寄ってきたら、
なにか裏があるのではと勘ぐってしまうのが普通だ。
「すみませんでした。わたしのせいで、おケガをさせてしまったみたいで……」
モノマネ娘が赤マントの前に立ち、深々と頭を下げた。
ケガをさせたのはダークライだけどな。
――モノマネ娘が自分の懐をまさぐり、何かを探し始める。
「それで、お詫びと言ってはなんですけど、このクッキーを……え?」
モノマネ娘が焼き菓子を手にしながら顔を上げたころ、
すでに赤マントの姿はこつぜんと消えていた。
「あ、あれ?」
焼き菓子の入った袋を握り締めながらキョロキョロと周囲を見回すモノマネ娘。
もちろん、どんなに捜そうと赤マントの姿は見つからない。
――オレは隣にいるムウマージに、そっと声をかける。
「おまえ……見えたか?」
「ん〜ん。ぜーんぜん」
ムウマージがかぶりを振ったのを見て、いささか気持ちが晴れる。
良かった……。オレだけじゃないらしい。
「しかし今の速度が自在に出せたらオリンピックも夢じゃねーよなぁ……」
行き場をなくした焼き菓子を手に、困惑の表情で立ち尽くすモノマネ娘を前にして、
オレはのんきな空想に身をひたしていた。
「契りを結ぶ者 第18話」投下終了です。
全然エロパロ向きではない私の作品を、
毎回楽しみにして下さっている方たちには本当に感謝しています。
他の作者さんの作品も読ませていただきましたが、本当に文章の組み立てがうまく、
自分ももっと努力しないと! という気持ちになれる作品ばかりでした。
第18話もぜひよろしくお願いします。ありがとうございました。
激しく乙
神速級の逃げ足にワロタ
中盤になったところでそろそろ女キャラが主人公のお相手になるフラグを立ててもいい頃かと
擬人化ネタはイメージが一致しないとある程度の原形を留めるのは難しいから
投下しにくいのではないかと
GJ!
…ん?18話は今回だよな?次は19話じゃ…
470 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 21:04:58 ID:6jiYgTIl
ゲーム死ね
472 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 23:41:02 ID:YsCDnEzt
*'``・* 。
| `*。
,。∩ * もうどうにでもな〜れ
+ (´・ω・`) *。+゚
`*。 ヽ、 つ *゚*
`・+。*・' ゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・ ゚
>>468 感想ありがとうございます。
実はまだ中盤にも入っておらず、
ヒロインとの仲が深まるのはかなり先になってしまいそうです。
当初の予定では、主人公が洋館から脱出した時点で
「この先にいったい何が待ち受けているのだろうか!」的な幕引きをする予定だったのですが
私自身が調子に乗ってしまい、エロパロには向かない長編となってしまいました。
その点は私の判断が甘かったことが原因なので深くお詫びします。
このままですと、主人公がヒロインと結ばれるまでにかなりの時間を費やし
エロパロの主旨であるエロの部分がほとんど登場しない作品となってしまうと思います。
なのでいっそのことエロ部分をカットし、個人スレを立てるなりなんなりしてから、
続きを書き続けようかと検討中です。
皆さんもすでにお気づきとは思いますが、「契りを結ぶ者」は
やはりスレ違いな感が否めないものでして。
>>469 失礼しました。次回は19話です。
>>464の訂正です。
×心を疑心に満たされ
○疑心に満たされ
>>475 個人スレイラネ
サイトでも作って引きこもってろ
>>475 止めとけと言っておく
気長に待つので続きの投下に返事をお願いします
>>475 やめとけ>個人スレ
でもエロパロスレでエロなしを延々続けられるのはさすがに厳しいから
サイト作るなりブログ作るなりしてくれ
>>475 個人スレは立てたかったら勝手に立てればいい
ただこれ以上長く続くなら、ここでの連載はやめてくれ
一つの作品としては素晴らしいと思う。まとまりあって読みやすいし、心理描写も本格的。
だけどこのスレで考えるとな…
自分のブログでやったほうが叩かれないしたくさんの人に見てもらえると思うけど
他人に気兼ねせずに自分のペースでできるしな
素晴らしい作品だと思うから、エロを作品の中にちょびちょび追加していったら?
モノマネ娘にミライにムウマージにヘルガーに…ネタはいくらでも浮かびそうだぞ?
俺はこの作品は好きだが、確かにいまんとこエロパロって感じはあまりしないし…
>>476 ゲーム自分が叩かれたからって他人を叩くな
しね
まあまあもちけつ
ちゃんとは読んでないがエロはあったのか?エロは
サトリラ希望
487 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 16:40:44 ID:IdSZeHFb
1003まだかな。
皆さんの貴重なご意見の数々に感謝いたします。
皆さんの意見を参考にした結果、
やはり、「契りを結ぶ者」をこのスレで連載するのは問題があるという結論に達しましたので、
自分のサイトを作るか、別の小説スレに投下するなど、他の連載場所を検討してゆくことにしました。
短編のエロあり小説の場合は、こちらで投稿することになると思いますので、
これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。
489 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 18:29:25 ID:4SA+5or5
今まで乙
今まで乙。続きが気になるので、どこに投稿するか決まったら場所教えて下さいね?
今まで乙です
今まで乙。
ただこのスレの主旨とは合わないってだけだから気にするなよ!俺この作品好きだし。
493 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 09:20:11 ID:j3m/eWUs
そういや途中まで保管庫に収録されてるな。
これどうするんだろう?
アカネパイズリの続きマダー?(AA略
近いうちにスズナかツツジ辺りで獣姦陵辱モノ書いてみたいんですが、よろしいでしょうか?
496 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 02:41:56 ID:7R2CN2RR
ポケモンにもよるんだけどな
ライボルトだのグラエナだのだと本当に獣姦
ルカリオとかバシャーモとかゴーリキーだと獣姦とは言えない感じだし
メノクラゲ・メタモン・モンジャラだと触手の方が表現が正しいと思う
まあどれでも食えるから問題ない
かかってこい
>>494 続きのお風呂でセクロスってのがあったしな。
>アカネパイズリ
>>495 今から楽しみにしてます。
今夜のダイパはミルタンク&メイドカフェということでエロ要素満載だな
500 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 15:56:27 ID:j+yjbALx
な、なんだって
ミルタンクと言えば挟射マニアと思われる職人のパイズリが読みたい。
春夏秋、三姉妹とルータンで。
502 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 03:04:58 ID:v/EKYdy4
>>495 ウィンディの犬姦か、ギャロップの馬姦か、リザードンの竜姦
のどれかを希望してみる。
先日は色々とありがとうございました。
>>490 はい。もちろんです。
今回投下するお話しの内容は「若き日のキクコで妄想」です。
2回か3回に分けて投下しますので、エロが入るのは次回の投下からになりますが、
よろしくおねがいします。
昭和30年代 春 マサラビレッジ郊外
繚乱と咲き散る桜の花。
そよ風が梢を揺らすたび、淡い桃色の花弁が飛翔を散らすかのごとく宙を舞う。
まるで満ちに満ちた木の生気が、溢れ出るかのように――。
「ユキナリ、覚悟!」
僕の頭上にある梢から突如として降り注いだのは、
少女のものと思われる威勢のいい高い声。
その直後、僕の背後に人の気配。続けざまポケモンが繰り出される音。
「行きなさい! ゴース!」
「やれやれ、今日もか……」
僕は学生帽をいじりながらカバンを地面に降ろし、懐からモンスターボールを取り出した。
「頼んだぞ、ポッポ」
僕は舞い散る花びらの中にモンスターボールを放り投げつつ、おもむろに振り向いた。
すでに辺り一帯にはゴースの体から放たれたドス黒いガスが充満しており、
多少の息苦しさを感じる。もう少し野生ポケモンたちへの配慮をしてほしいものだ。
「あそこか……」
そのガスに紛れ、こちらへと飛来してくる1つの球体。それをいち早く発見した僕は、
モンスターボールから飛び出し、肩にとまったポッポに目配せをする。
次の瞬間、僕の肩から勢いよくポッポが舞い上がり、
球体のほうへ狙いを定めたのち、激しく羽を動かし始めた。
「きゃっ!」
ポッポから放たれた突風が、ガスと、その中を移動する球体に襲い掛かり、
それと同時に少女の小さな悲鳴が耳に飛び込んできた。
ガスのせいで姿は見えないものの、やはり『あいつ』もこの場に留まっているらしい。
「いいぞ、ポッポ。そのまま終わらせるんだ!」
僕が大声で指示を飛ばすと、ポッポは先ほど以上に力強く羽ばたき始めた。
渦巻く気流が周辺の物を空へと巻き上げてゆく。
そのおかげで辺りを覆っていた黒いガスが、桜の花びらとともに一気に吹き飛ばされる。
刹那、僕の視界に再び春の日差しが飛び込んできた。
ガスを吹き飛ばされ、球状の本体が剥き出しになったゴースの姿もだ。
ここまでくれば僕が指示を出すまでも無い。
ポッポは空中で大きく旋回したあと、慌てふためくゴースに向かって一直線に突進する。
鋭いくちばしが黒色の本体を捉え、あえなくゴースは地面に落下した。
それを確認した僕は、帰ってきたポッポの頭を撫でてやり、
礼を言ってからモンスターボールに戻す。
――しかし、毎度毎度よく飽きないよなぁ……。
「――あー、キクコ。大丈夫か?」
散開する大量の花びらに埋め尽くされた地面。
その中にひときわ目立つ花びらの塊を見つけ、僕はゆっくりと近づいた。
「ゴースの体は95%がガスで構成されている。強風に弱いことは頭に入れておけ。
だいたい毒ガスは密室でこそ真価を発揮するのであって、屋外での使用は――
おい。聞いてるのか?」
こんもりと積もった花びらに向かって問いかけてみる。だが返事は無い。
「仕方ないな……」
僕は、花びらに埋もれ気絶しているであろうキクコを引っ張り出すため、
ゆっくりとその場に腰を下ろす。そのまま両手を前に突き出した次の瞬間――
「――がはっ!?」
突然、僕のまぶたの裏で大量の星がまたたいた。
闇の中で核を輝かせるヒトデマンのような美しさに思わずほれぼれする。
しかし、それも束の間の出来事。
その幻想的な光景は、すぐさま鋭い痛みによってかき消された。
「あらあら〜。油断してたらダメじゃない、ユキナリ。
今のが実戦だったら死んでたわよ〜?」
咄嗟に鼻を押さえ、痛みをこらえる僕の頭上から、
人を小馬鹿にしたような忍び笑いが聞こえてくる。
その、反省の色無き彼女の態度に怒りを覚えた僕は、眉間にシワを寄せながら顔を上げた。
「キクコ……」
見上げた先にあったのは、
腰に手を当て、満足げな笑みを浮かべながら僕を見下ろす少女の姿。
艶のある長い頭髪を左右の中央より高い位置でまとめ、
両肩に掛かる長さまで垂らした珍しい髪型。
数年前、『時渡り』を体験したときに小耳に挟んだ情報だが、
この髪型はのちにツインテールと呼ばれることになるらしい。
小豆色の釣り目がちな瞳や、モモンの実のように柔らかそうなその唇からは、
正直なところ小悪魔的な魅力を感じてしまう。
淡い水色をした丈の短い着物に黒いスパッツ。
農作業の途中だったのか、気合の入った腕まくりをしている。
ここで僕に不意打ちを仕掛けてきたということは農作業を怠けているのか……。
「それでどうだったのよ? 大学受験のほうは」
「……合格したよ。第一志望のタマムシ大学」
僕はいまだにズキズキと痛む鼻っ柱をさすりながら、降ろしていたカバンを手に取り、
ぶっきらぼうに言い放った。
「それはそれは……。
マサラビレッジの天才児、オーキド・ユキナリくんは優秀でいらっしゃいますこと」
キクコが慇懃無礼な口調で喋りながら、僕の顔を流し目で見る。
「もう呼び捨てにできないわよねぇ……。
――オーキドハカセ……と、お呼びしたほうがよろしいのかしら〜?」
意地の悪いニヤニヤ笑いを浮かべながら、こちらの顔を覗きこんでくるキクコ。
それに耐えられなくなった僕は学生帽を深く被り直し、クルリと背を向けた。
「僕はもう帰るぞ。これから忙しくなるんだ。
ポケモンたちの膨大なデータを1つにまとめたポケモン図鑑。
それを人生の終わりまでに開発してみせる……」
僕は決意も新たに家路への道を歩き出す。しかし――
「あたしは認めない!」
キクコの怒りを孕んだ大声が僕の歩みをとめた。
「なにがポケモン図鑑よ! バカバカしい! ポケモンなんてのはね、戦いの道具なの!
あたしたちの手足となって動く都合のいい道具! それ以上でも、それ以下でもないわ!」
先ほどとは打って変わり、真剣さを宿したその声色。
それが僕の心に響いたのか、少しばかりまじめに答えようという気持ちになってきた。
「キクコ……。たしかに僕たち人間はポケモンを自分たちの都合のいいように使っている。
とくにポケモンバトルなどは代理戦争と呼べるものだ。
だから、おまえのような考え方の持ち主を否定したりはしない。
だけど忘れないでくれ。ポケモンたちに対する感謝の気持ちと愛情を……」
肩越しにキクコの姿を視界に捉えながら、言葉に気持ちを込めて告げる。
「フン……。反吐が出るわね。――感謝の気持ちなんてのは、ただの自己満足。
愛情は言葉で飾り立てただけの独占欲に過ぎないわ。
だいたいポケモンの生態を調べるには、そうとうな体力が必要なのよ?
今は良くても、いずれ体がついていかなくなるわ」
「そのときは僕の子孫が受け継いでくれるさ」
僕の返答にキクコは呆れたように手を広げ、首を横に振る。
「なにが子孫よ。子供の作り方も知らないクセに。
どうせペリッパーが運んできてくれるとか思ってるんでしょ?」
「そんなワケないだろ!」
あざけるようなキクコの言葉に、僕は思わず声を荒げる。
「――ま、いいわ。いずれ痛い目を見るのはあんたなんだし」
そう言ってキクコはクルリときびすを返す。そのままおもむろに歩き出した。
――なぜだろう――。キクコの背中がどことなく寂しげに感じられる。
「キクコ……」
キクコに向かって歩みを進めようと、片手を突き出し、前に1歩踏み出したその刹那――
「のわぁぁっ!?」
僕は状況も把握できないうちに地面へと吸い込まれていった。
続けざま、体を駆け巡る強い衝撃。
「――いってぇ……」
「ばーか! 油断するなって言ったでしょ!」
さすが、村1番のおてんば娘――。僕は土にまみれながら、強打した腰をさすり、
遠ざかっていくキクコの笑い声に、やるせなさを感じていた。
◆
4ヶ月後 タマムシ大学男子寮
「そういやぁ、オメーはキクコちゃんとはドコまでいったんだよ?」
「ぶほぁっ!」
ナナカマド先輩の意表を突いた質問に、僕は飲んでいた緑茶を豪快に噴き出す。
蒸し暑い真夏の四畳半。そこはこの世の地獄だった。
無造作に散らばった、異臭を放つ洗濯物の数々。たまりにたまったゴミ袋。
台所には水に浸したまま放置してある大量の食器。
半分は僕のせいだが、もう半分はナナカマド先輩のせいである。
「なぁ、教えてくれよオーキド。それとも本当にただの幼なじみなのか?
それなら、おれがもらっちまうぜ? 好みなんだよなぁ、あのコ……」
扇風機のそよ風を体に感じながら研究資料に目を通す僕に向かって、
ナナカマド先輩がしきりに話しかけてくる。
1ヵ月ほど前から、ヒマがあるたびに僕の部屋を訪ねてくるようになったナナカマド先輩。
別に誰かが訪ねてくることが嫌なワケじゃない。
上との繋がりは社会人になってからも役に立つだろうし。
問題はナナカマド先輩の態度だ。ガタイのいい体育会系みたいなこの先輩は、
僕の部屋におかしな食べ物や飲み物を持ち込んでは、後片付けもせずに帰って行く。
おかげで僕の部屋は2倍の速度で汚れてゆく有り様だ。
「あーあ……。どうしてくれるんすか。僕のお茶」
「ガハハハハ! 細かいこと気にすんなって!
これやるから元気出せよ。欧米人が飲んでるコーラってヤツだ」
「いらないっすよ。そんな醤油みたいなモン」
僕は黒い液体で満たされた開封済みのビンを片手で突き返す。
先輩に構っていたら研究がはかどらない。
「まぁ、飲みたくねぇなら別にいいけどよ。
――そんなことよりキクコちゃんだよ。また、この寮に来たりしねーのか?」
以前、僕が自宅に忘れ物をしたとき、
ウチの母さんに頼まれたらしく、キクコがこの寮まで届けにきてくれた。
そのときにナナカマド先輩は、キクコをひと目で気に入ってしまったらしい。
それは他の寮生も同じだったようで、みな一様にキクコの姿を見つめながらほうけていた。
キクコは性格が悪いけど容姿だけは優れてるからなぁ……。
「本当に先輩は変わってるっすねぇ。あんなヤツのどこがいいんすか?」
「なに言ってんだオメーは!
忘れ物をしたとき、ワザワザ届けにきてくれる女に魅力を感じないワケねーだろうが!」
ナナカマド先輩がコーラのビンを、ドンッとちゃぶだいに叩きつける。
「や、やめてくださいよ! 研究資料にかかるじゃないすか!」
「研究資料よりキクコちゃんだろ!」
キクコより研究資料だよ。
「あんな可愛いコにメシを作ってもらいてぇよなぁ……」
恍惚の表情で天井を見上げるナナカマド先輩。
どうやら別の世界で妄想を繰り広げているようだ。――これで少しは大人しく――
「――まてよ……。――オーキド! メシでいいこと思いついた!」
……大人しく……ならないな……。
◆
ナナカマドの妄想
「フンフンフン、いえるかな〜? き・み・は・いえるかな〜?」
休日の昼前。台所では割烹着に身を包んだキクコちゃんが、
鼻歌を歌いながら料理にいそしんでいた。
キクコちゃんの奏でる包丁とまな板の小気味よい音が耳に響いてくる。
鍋の中でグツグツと煮立つ食材たちの香しさも堪らない。
きっと今まで生きてきた中で最高の料理を味わえることだろう。
しかし、それ以上におれの欲望を刺激するものがあった。
「ポケモンのなまえ〜」
背中で結ばれた割烹着の紐。そのまま視線を下に落としてゆくと、
ピッタリと張り付いたスパッツのおかげでクッキリと形の浮き出た、
見事なヒップラインが視界に飛び込んできた。
おまけに包丁を持った右手が動くたび、
こちらを誘うかのように柔らかな曲線の腰が揺れる。
そのため、キクコちゃんの後姿を見ているだけで、
沸き立つ劣情を抑えられなくなってしまうのだ。
もっとも、抑えるつもりなどハナから無いが――。
おれはゴクリと唾を飲み込み、音をたてぬよう、ゆっくりと畳の上から立ち上がった。
前半部分の投下が終了です。次回にはエロが入りますのでよろしくおねがいします。
今回もありがとうございました。
>>509 乙。
そういえばこの板に連投規制ってあったっけ?
長文規制はあったはずだけど……。
少し前さるさん規制ってのがあったけど、今はどうか知らね
とりあえず若キクコに期待
やばーかなり長くなっちゃいました
しかも結構暴力的表現が多くて、内容もハード…
からみに入る前は普通なんですが、ちょっと後半がキツイです。
苦手な方はどうかスルーお願いいたします。
前編・序説
「ちっくしょーっ…! イライラするなぁ…」
雲ひとつ無い青空の下、街道沿いの草むらにたたずむ少年が一人…
彼は路上に転がる小石を蹴り上げながら一人呟く。
…ここはホウエン地方のカナズミシティ。
デボンコーポレーションやトレーナーズスクール等で有名な大都市である。
この少年の名はユウ。彼はカナズミシティのトレーナーズスクールの生徒であり、
日々スクールでポケモンのこと、バトルの基本、入門的知識等を学友達と共に学んでいる。
しかし今日の彼は授業をサボり、街外れの街道でヒマを持て余していた。
「そろそろ授業が始まる頃…かな?
…ま、まぁいいや! あんなオニババの授業を受けるなんてもうゴメンだい!!」
そうは言うものの、その顔からは何処と無く後ろめたさが見て取れる。
ユウは元来全く真面目とは言えない生徒ではあったが、
無遅刻無欠席…これだけは彼にとってモットーでもあり、他人に誇れる要素だった。
そのモットーを破ってまで授業をサボった理由…それは彼の教師とのやり取りに原因があった。
「僕がちょっとふざけた回答したり、イタズラしたぐらいであんなに怒って…
そもそもあのオニババが来る前の先生はあんなに厳しくなかったんだよなぁー!
それが急に前の先生がカントー地方へ転勤になったとか…はぁ…」
叩かれた後が残り赤くなったままの頬をを撫でながら、
彼は人通りの少ない平日昼間の街道で愚痴をこぼし続ける。
「ジムリーダーだけやってりゃよかったのに…」
彼が最近教えを受けている教師の名は…ツツジ。
市内では知らない人はいないほどの岩ポケモンの使い手であり、
若くしてジムリーダーとトレーナーズスクールの教師も勤める才女。
その御しとやかな口調と物腰、そして彼女の使うポケモンたちのゴツさ故のギャップ。
これらの要素が起因となって彼女は男女問わず人気の高いトレーナーとして名を馳せていた。
ユウに対しても、ツツジはあくまで生徒への思いやりを忘れずに接した。
イタズラを繰り返す彼をツツジは優しく諭した。何度拒まれようとめげずに諭した。
だがあるユウがある事件を起こしたとき、ツツジはつい彼に手を上げてしまったのだ。
ユウが授業をサボる前日…
ユウはめげずに自分を諭すツツジを尻目に、隙を見て他の生徒が見てる前で彼女のスカートを思い切りめくった。
慎ましく生きてきたツツジにとっては全くの初体験であり、羞恥の極みとも言うべき行為。
生徒達の目の前で、ツツジのストッキング越しの白いショーツが丸見えとなる。
それを見て顔を真っ赤にする真面目な男子生徒たち。ユウに罵詈雑言を浴びせる真面目な女子生徒たち。
「えへへっ! 俺流の挨拶だよっ、センセ!」
そう言葉を残すとユウはいち早くその場から逃げ出そうとする。
そして…ツツジはすぐにユウを捕まえ、眼を合わせ…その頬を思い切りはたいた。
喧騒としていた教室がその頬を張った乾いた音により一瞬で静まる。
「…あっ… …も、物事にはやっていいことと悪いことがあります…わかりますわね?ユウ君。
…さ、みんな席に戻って。次の授業を始めますわ」
その後、何も言わずに席に戻ったユウだったが…
その眼には反省の色は見えなかった。
そして再び昼間の街道…
元々、ユウの性格はは少し捻くれているところがある。
思春期の少年にしては執念深いところもあり、
嫌なことがあっても寝れば忘れる!などという概念は彼には通用しなかった。
だからこそ、彼はこうして翌日になって授業をサボった。
このこと自体が自分の頬を張ったツツジに対する反抗でもあり、逃避でもある。
…だがしかし実際のところは、ユウはツツジに憧れを抱いており、
素直になれないユウはツツジの言うことを聞かず困らせてしまう…
このぐらいの歳の少年にはよくあることとも言える。
そんなこんなで相変わらず街道沿いにたたずんでいたユウであったが…
「そこの少年…ヨカったら私とポケモンの交換でもせんかね…?」
声の主は小さめの丸型サングラスに猫背の明らかに怪しい風貌の男。
「少々持て余してしまっているポケモンがいてね…キミが出すポケモンはどんなモノでもいい…
こちらは…そうだな、このカブトプスを出そう。…悪い話ではあるまい?」
男は傷つきボロボロになったモンスターボールを取り出す。
それを見たユウは若干疑いつつも、強いポケモンが手に入るかもしれないまたとない機会だ!とばかりに
先日ゲットしたイシツブテの入った綺麗なボールを取り出し、応える。
「…いいよ!ちょうど暇してたところだったし…
こっちが出すのは何でもいいんだったよね?」
そして、その後は淡々としたやり取りの末交換が成立。
男は「ありがとうよ…」と一言だけ礼を言うと去っていった。
「…カブトプス、かぁ…にしてもボロいボールだなぁ?」
しげしげと傷つき汚れたボールを見つめるユウ。
よく見ると見慣れない文字で何か注意書きが書いてあるようだが…
ただでさえ成績不振なユウが、他国の文字など読めるはずもなく…
「多分こいつの元の名前かなんかだろーな………まぁいっか。
それじゃ早速カブトプスとご対面ーっ! …って…あれ?」
いくらボールのスイッチを押しても反応がない。
無理やりこじ開けようとしてももちろん開かなかった。
「えー…? 故障かなぁ?まぁボロボロだししょうがないかぁ…
あとでポケセンに持って行って… …ん?この声は…」
「ユウくーん? 居たら返事をしてーっ! ユウくーん!」
ユウにとってその声はよく聞き覚えがあり…
先ほどまで「オニババ」と愚痴の中で散々罵っていた人物…ツツジのものであった。
彼女は昨日の一件もの事もあり、
授業に全く顔を出さなかったユウのことを心配して探しに来ていたのだ。
あわてて木陰に身を隠すユウ。
そしてしばらくその場をやり過ごす…
「本当にどこに行ってしまったのかしら… ユウくーん!」
ツツジは街道を進まずに、街道のすぐそばにあった森へ進んでいった。
その森には、カナズミの少年達がたまに集まって遊ぶある種の隠れ家的な遊び場がある。
それを知っていたツツジは、獣道をかきわけながら森へと入っていく。
その遊び場はユウもよく利用していた。街外れの森に来るということは、
街中で思いつくところはもうほとんど探し回っていたのだろう。
そうじゃなければあのツツジさんがこんな辺鄙な森に来るはずがない…
ユウはそう考えていた。そしてその考えはほぼ当たっていた。
ツツジはすでにユウの親への連絡も済ませ、生徒達から事情も聞き終え、
ユウが居るかもしれない場所を虱潰しに探し回っていたのだ。
そしてその様子を見ていたユウはあるイタズラを思いついた。
先ほど交換してもらったモンスターボール…
中身はかなり獰猛なポケモンとしても知られるカブトプス。
それを森に放ちツツジを驚かせてやろうという、
昨日のことに対する仕返し的な意味も含んだイタズラであった。
「なんてったって相手はカブトプスだ…いくらツツジさんでも驚くだろうなぁ!
どーせ俺にはこんな上級ポケモン扱えないんだ、勝手に暴れてくれれば十分!」
そうと決まったらすぐにツツジが入った獣道の入り口付近まで歩を進め、
ツツジが進んだと思われる方向に向かってボロボロのモンスターボールを構える。
この際故障のことなんかどうでもいい、上手くいかなければそれまで…
「よーっし…行って来い、カブトプスっ!!」
ユウは力いっぱいボロボロのボールを投げつける。…が…
なにやら手ごたえがない。ボールは森の中に消えてしまって回収もままならない。
仮に回収するにしても森を進まねばならず、下手すればツツジと遭遇してしまう。
ユウにとってそれだけは避けたい事態であった。
「やっぱ不発かー…ま、まぁとりあえずしばらくしたら探しにこよう!
今はなんていうか間が悪いし… よし、昼飯でも食いにいってこよーっと!」
後編
森の遊び場を目指して獣道をかきわけ進んでいたツツジであったが…
どうやら道を間違ってしまったらしく、
立ち入ったことの一度も無い森の中の小川にたどり着いてしまった。、
どうやらツツジ自身も少し焦っていたのか、道を間違ったらしい。
「困りましたわ…ユウ君を探している間に、
わたくしまで迷子になってしまうなんて…」
ツツジは小川の水面を見つめながら、深くため息をつく。
そしてその場に座り込み、途方にくれていた。
「せめて、一度会って謝りたい…そして話し合いたい…
なのにわたくしったら、いざ重要なときとなるとこうして空回りして…どうしていつもこうなのかしら…」
水面に映る自分に向かい弱音を吐く。
なんの解決にもならないとはわかっていながらも、我慢しきれずに…
「ユウ君、どうしてるかしら…もう家に…帰っ………」
座り込みうずくまったまま、忍び寄る睡魔に負けそうになりついウトウトとしてしまう。
デスクワークやポケモンバトルは得意ではあっても
体を動かすことに関してはあまり得意とはいえなかったツツジにとって、
街中を歩き回った時点ですでに満身創痍とも言える状態だったのだから、無理もない話ではあるが…
…そして、そのままツツジが座りながら眠りについてしまい、半時ほど経った後…
「グルルルルルルル………!!」
その不気味な「声」を聞きツツジは目を覚ます。
ハッと気が付き後ろを振り向こうとしたそのとき、ツツジの左わき腹を強烈な一撃が襲う。
「 ッ!!? あっ………!!」
その一撃によって彼女の体は横方向に3・4メートルは吹き飛ばされ、受身も取れず砂利だらけの川を転がる。
寝起きに突然の一撃をもらい、意識が朦朧としながらもその一撃を放ったモノへと目を向ける。
するとそこには…
朽ちた甲殻、ボロボロの刃、萎れた筋肉、血走った白目…
そしてそのフラつき加減は今にも倒れそうなほどと見て取れるカブトプスの姿があった。
だがその体格は明らかに通常の固体よりも大きく、2倍…いや、3倍近くにも見える。
「…ゲホッ、ゲホッ……な、なん…なの…!?」
体勢を立て直しながら、ツツジはその異形の生物を見つめ思わず息を呑む。
だが、その異形に気おされつつも左手はノズパスの入ったモンスターボールへかけ…
こうすることでいつ襲ってきても対応できるようにしておく。
ジムリーダーともなればこれぐらいの危機管理は当然と言える。…だがしかし。
肝心のカブトプスはツツジになど目もくれず、
フラフラと歩みつつ小川に浸かると、小川の水をがぶがぶと飲み始める。
どうやら口のみでは足りなかったのか、体中の節から触手のようなものも生やし、
まるで血管が脈打つかのようにドクドクと水分が触手を渡り、
川から水分をすさまじい勢いで補給していく。
ツツジはその有様をただ眺めているしかなかった。
すると、水分を補給したカブトプスは見る見るうちに体力を回復させ、
あれだけ弱っていたかに見えた肉体も徐々にみずみずしさを取り戻しつつある。
流石に刃こぼれした両手の刃等はすぐには再生していないようだが、
もはや先ほどのような衰弱しきった様子は見られなかった。
このときツツジは、本能的に安全に逃げる機会を失ったことを悟った。
そして、何とかしてこのポケモンを鎮め、
沈め終わった後この場からすぐに立ち去るしかない…そう判断せざるを得なかった。
ゆっくりと立ち上がったツツジは、両手に持ったモンスターボールをいっせいに放ち、
ボールから出てきたイシツブテ・ノズパスと共に臨戦態勢に入る。
未知の敵に思わず気圧されるツツジのポケモンたち。
だがツツジは焦ることなくすぐに各々に指示を出し、
まだ戦闘態勢に入っていないカブトプスを不意打ちする作戦に出た。
おそらく不意打ちを決める以外に勝ち目はない…ジムリーダーとしての眼力でそう理解したのであろう。
そしてノズパス・イシツブテの両ポケモンが間近まで迫ったとき、
ようやくカブトプスは敵意を察知し、振り向いた。そしてその振り向きざまに…
「がんせきふうじっ!!」
ツツジの指示の元、二匹は懇親の岩石封じを放つ。
対象となったカブトプスは現れたたくさんの岩石塊をいっぺんに喰らい、多少仰け反る…ものの。
タイプ相性のこともあり、ダメージはほとんどないようだ。
しかも不味いことに、カブトプスはこの一撃でツツジの存在を思い出し、
その白目をむいたままの狂気を宿した眼でツツジ一向を睨む。
だが、がんせきふうじの足止め効果によりカブトプスは思うように動けない。
「…しめた! これは逃げるなら今のうち…ですわねっ」
ツツジはすぐに2匹をボールに戻すと、一目散に森の中へと駆け出した。
残った体力を振り絞って、全力で。
「はぁっ…はぁっ…な、何とか…逃げられましたわね…っ!」
森から出ることはできなかったものの、カブトプスからはだいぶ距離を開けたはず…
ツツジは大木を背にして座り込み、呼吸を整えていた。
しかしただでさえ満身創痍だった身の上に、それに加えて全力疾走までしたとなると、
体を動かすことに慣れていないツツジの体はもはや体力的に限界を迎えている、と言ってもいい状態だった。
それ故にツツジはもはや動くことすらままならず、
目を閉じ、大きく口を開け、片手は胸にあてて…ひたすら呼吸を整えていた。
そして暫くして…
…先ほどと同じ足音が近づいてくる。
「…そ、そんな…あれだけ、走ったのに… …ホントっ…しつこいですわねっ…!」
気が付きはしたものの、もはや走ることはできないツツジはやっとの思いで立ち上がり、
今度は自分がフラフラになりながらよたよたと歩きながら移動を始める。
…次の瞬間、再びツツジの体は宙を舞った。
後ろから強烈な前蹴りを喰らい、数メートル先まで吹っ飛び、受身も取れずに転がる。
先ほども似たようなシチュエーションを体験したツツジだったが、
もはや前と違い抵抗する気力すら残っていなかった。
いや、仮に抵抗したとしても自分自身の力や自分のポケモンたちでは絶対に歯が立たない。
ならば何もポケモンたちにまで危険な目に遭わすことはない…
そう考えたツツジは、ボールに手をかけることはせず、這いずりながらもその場から逃げ出そうとする。
だが、何処に逃げようとももはや絶望的であることはツツジ自身もわかっていた。
それでも逃げるしかない…今まで味わったことの無い絶望と恐怖に駆られながらも、
悲痛なうめき声を上げながら這いずり、逃げる。
しかし無常にも、その異形の獣は這いずるツツジにすぐに追いつき…
ツツジの横っ腹をめいっぱい蹴り上げる。
「うごッ……はっ…!」
三度宙を舞ったツツジの体は、今度は生い茂る木に叩きつけられ、そのまま根元へと落下した。
その足の爪によってツツジの服は所々破け、白い柔肌が露出している。
幸い3度の打撃は当たり所がよかったのか、
ツツジにとって絶命するほどのダメージにはなっていないようだ。
しかし、これから起こる事態から鑑みれば、ツツジはこのまま絶命していた方がむしろ幸せだったのかもしれない。
「…ゲホッゲホッ…! だ、だれかっ……たすけて…!」
ツツジは叩きつけられた木を背にして座り込みつつ、ひたすら助けをよび続けた。
もしかしたら森に誰かいるかもしれない。そんな淡い期待を抱きつつ…
カブトプスはそんなツツジをとって喰らわんばかりの怒りの形相で見つめていたのだが…
ツツジの体から仄かに香るその香りを感じ取ると、急に動きを止める。
「…???」
何が起こったのか理解できていないツツジは、
突然動きを止めたカブトプスをただひたすら見つめている。
もはや動けなかったツツジにとってはそれしかできなかった。
…そして。
「グッ…グググググ……グォッフォッフォッフォッフォッフォ…!」
突如不気味な笑いを浮かべ始めるカブトプス。
そう、カブトプスはツツジが雌であることに気が付いたのだ。
長い間閉じ込められ、ずっと押さえつけられていた彼は、
このツツジを自らの欲求のはけ口とすることでそのたまりにたまった欲望を満たそうというのだ。
そしておもむろにツツジとの距離を詰めると、その巨大なカマを勢いよく彼女の両足の間につき立てる。
「ッ!!!!? …あっ……あぁぁぁ…」
ツツジの視点から見ると、カブトプスの様子がさきほどと明らかに違うのがよくわかった。
もちろんカマを突き立てられたことによる恐怖心も計り知れないものがあったではあろうが、
それよりも…カブトプスの股間から巨大な肉棒が生えてきているのを見て、
彼女の表情はよりいっそう絶望の様相を呈すものとなっていった。
そして、気が付けば…彼女の股間から暖かい液体が滴っていた。
その液体は彼女のショーツ・ストッキングを濡らし、地面に滴り落ちている。
「あ、あ、あ、あ、あぁぁぁ…!!」
ツツジはもはやただ震えることしかできず、
カブトプスの体から生えてきた触手にまとわりつかれても、身動きひとつとらなかった。
そして触手の力で持ち上げられた彼女を、カブトプスは無慈悲に弄び始める。
まず触手を服の内側に入り込ませ、中から服を裂いていく。
すでに破れボロボロになっていたツツジの衣装は、
まるでティッシュペーパーを破るかのようにあっというまに千切れ、下着姿にまで剥かれる。
そしてパンストをも破かれ、ブラジャーを剥ぎ取られ…
そこそこの大きさの乳房が露になると、カブトプスはツツジの体を自らの傍に寄せ、
その口から唾液の滴る長い舌を伸ばしツツジの胸を弄る。
ほどよい大きさの乳房は、そのゆっくりと動くカブトプスの舌しめつけられ形を変える。
「助けて…たす…けて…!」
それを見てツツジはただ涙を流し、小声で助けを請うしかなかった。
しばらくするうちにカブトプスの触手のうちの何本かが纏まり始め、
やがてまとまった触手たちは簡易腕のような形状を成した。
ショーツ一枚で地面に押し倒され、そのまま体重をかけられ固定されて…
その腕でツツジの体を強引に抱き寄せると、今度はカブトプスの舌がツツジの口の中に侵入し始める。
「むっ!? む、むぅぅぅぅぅぅ…!」
目を強く閉じ、涙をぽろぽろこぼしながら必死に歯を食いしばり、
その唾液の滴る不気味な舌の侵入を拒むツツジ。だが、この舌の力は思ったよりも強く…
あっけなく口を開けさせられてしまったツツジは、
暫くの間、自らの口の中を獣に陵辱され続けた。
「ちゅぶっ…ぐちゅ……んーっ!!んっ!んぅ…! …んむぅぅ…!」
そのディープキスとも取れる舌の動きは、彼女の口を辱め続ける。
「ぐぢゅ…ぐぢゅ…っ… …ぺちゃっ……ねちゃぁっ……」
舌でその唇を侵食しながら、両腕となった触手は再び形を変える。
その両腕は2本の太い触手となり、押し倒されているツツジの両足を無理やり開かせる。
「ッ!!!! んーっ!!んーーーっ!!!」
これから何をされるのか理解したツツジは、最後の最後で必死の抵抗を試みる。
しかし小さい触手達の絡みつきぐあいは思ったよりも強く、
腕や足もせいぜい揺さぶる程度にしか動かせない。
カブトプスは不気味な笑いを浮かべ続けながら小さな触手を使いショーツを千切り、
自らの巨大な男根をゆっくりとツツジの閉じた恥部へと押し当てる。
「んうぅぅっ!!!!んーっ!!んーーー!!!」
ツツジは動く範囲で首を横に振りながら、必死に訴えかける。
しかしその訴えかけは届くことは無く…無慈悲にも、大きな男根は彼女の未開拓の恥部を強引に開いていく。
「んうぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーッ!!!!」
無理やり押し入れられた男根はツツジの発達しきっていない恥部を無理やり切り開いてゆく。
ツツジの恥部からは鮮血が滴り落ち、ミシミシと悲痛な音を立てて開いてゆく。
騒ぐツツジが癪にさわったのか、カブトプスは太い触手を勢いよくツツジの腹にぶつける。
「んお゙ぼぉ゙っ…!!!! …うぅぅぅう…」
無理やり抵抗を止められたツツジだったが、その激痛に耐えることなど到底できず、
やはり体を強くくねらせて抵抗する。
しばらくする内に、ツツジの尻の穴のあたりにも触手が押し当てられ…
その触手は一気にツツジの体内へ進んでゆく。
「っ!!!! んんぅぅぅぅぅ…!!」
尻の穴も少し裂け、少量の血を滴らせながら…
そんな痛々しいやり取りは暫く続き…男根が入りきるころには、
ツツジの腹の一部がポッコリ膨らむほどになっていた。
そして、そこからツツジにとっての本当の地獄が幕を開けることとなった…
巨大なポケモンによる無慈悲なピストン運動。
その動きにあわせてツツジは体全体で反応し、体中の骨が軋み、
「んぅっ!!!んぅっ!!んぅっ!!!」
と口を塞がれたままピストン運動が続けられ、
ツツジは口が開きっぱなしにならざるを得ない状態のため涎も垂らし放題となり、
その様相は見るも無残なものとなっていった。
「フシュッ…! フシュッ…! グ、グルルルル…!!」
カブトプスが急に体をガクガク振るわせ始める。
その時一時的に口内を嘗め回していた長い舌は元に戻り、ツツジはつかの間の発言の自由を得る。
「…あー………もう、いやぁ……」
しかしもはや失神寸前となっていたツツジは、よどんだ目でカブトプスをボーッと見つめている。
そしてカブトプスは体を大きく仰け反らせ…
「グッ…グォォォォ…………ッ!!」
「っ!? んっ!!? だ、だめっ!!! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
カブトプスはいったん激しく体を反らし、そして思いっきり大量の精液をツツジの中に噴射した。
その量はツツジの体内の許容量を軽く超えており、
恥部からはものすごい勢いで鮮血交じりの白濁液があふれ出てくる。
同時に尻の穴にも入っていた触手からも大量の白濁液をぶちこまれ、
無残にもツツジの腹はボコッとまるで風船のように膨れ上がる。
「あぁぁぁ……あ………」
ツツジのその目は焦点を定めておらず、絶望に完全に支配された目をしていた。
しかしカブトプスはまだ収まらぬようで、さらに口にも太い触手を入れて陵辱を再開させる。
もはやツツジは抵抗することも、目で訴えることもせず…その獰猛な獣の肉便器と化した。
その後もツツジは長時間にわたり陵辱され続け…
後にそのカブトプスは処理され…ツツジは無事発見、保護されたものの、
全裸のまま腹のぽっこり膨れた状態で発見されたツツジはすでに自我を保っておらず…
少年ユウはその事件を後から知ることとなり、
それ以降は歳を取って老人になりその命が尽きるまで、そのときのこと悔い続けたという…。
カブトプスだと何姦…なんでしょうか…虫姦?
とにかくこれで終わりです
なんだか長くなりすぎてしまい申し訳ありませんでした
でもってありがとうございました
一応水中グループなんだよな、あれ
カブトプスは個人的に萌えポケ
ぐ…GJ…久々にゾクッときたぜ…結局モンスターボールには何が書いてあったんだろう…?
そしてあの交換を持ちかけてきた男の正体は…?
サトカスかシュウハルかシンヒカの小説を一筆お願いしたい
>>522 GJ!
もし可能なら、前に言っていたスズナも頼む!
527 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 20:30:06 ID:+g+rwJ82
>>522 GJです!
次回は、もう少し獣姦ぽいのを作って欲しいです。
そうだね、美味しかったけど・・・獣としての特性を生かしきれてないね
でもまぁ、それをするのはかなりスキルが必要だし仕方ない
ウインディやヘルガー、グラエナ辺りの犬ポケで練習するといいかも
カブトプス自体が割と人型に近めというのもあるからな
獣というより亜人系?ってのはしょうがないと思う。
そこで今こそ蔓という触手、人外の大きさの口と舌、怪しい粉
この三つをあわせ持つ初代御三家の淫獣をだな…
530 :
522:2008/01/13(日) 00:04:39 ID:LOvMpC5z
皆様ありがとうございますー
言われてみればちょっと獣姦っぽくはなかったですね…うむむ
それじゃ今度は近いうちにスズナで獣姦なのをやってみようと思います
犬系に…ってのもやってみたいシチュでしたし ハァハァ
言葉を理解できるという意味で(というか喋れる)ルカリオも良さそう、あれは犬でいい・・・よな、ちんこ
532 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 01:58:33 ID:SJs7eCb5
何方かシロナ×ルカリオを・・・
そういえば劇場版のルカリオが一人でシコシコして,自分どうしちゃったんだろうって悩んでるSSを,前どこかで見たような気がするな・・・。
映画ルカはなぁ、アーロンラブだから書きにくそう
シロナやスモモルカのほうが書きやすいと思う
>>534 >映画ルカリオはアーロンラブ
映画ルカリオって♂だよな・・・?
アッー!
うん、だから書けないんじゃん(板的な意味で)
サトシの手持ちになったとしたらサトシのルカリオ×ヒカリが美味しいかな
537 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 15:35:48 ID:SJs7eCb5
ルカリオは人語を話せるのがイイよな
538 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 19:34:15 ID:29EndSLs
セカンド氏ね
ここで言うな
逆に昨日向こうに行ってきた奴もいるらしいな
簡単に説明する。
ドラえもん×ポケモンの小説スレで、小説家にして元荒らしのセカンドという者の復帰を認めるかどうかの議論になり、復帰を認めるという結果に満足いかなかった者もある程度いた。
恐らくここに「セカンド死ね」と書き込んだのもそいつらのうちの誰かだろう。
「逆に向こうに行った奴もいる」というのは俺が向こうの議論に参加している時、「いい加減ゲームウザイ」と書き込んだ奴がいたから。
その時は何人かが「誰?」と言っただけで済んだ。とにかくエロパロの事を向こうに持ち込んだりドラポケの事をこっちに持ち込んだりするな
ドラえもん×ポケモンってなんだよwww
>>543 その名の通りです
たぶんポケモン板にあるやつ
実はドラーモンもかつてはそこで投下していた
ドラーモンやその他様々の作品はウィキで見られる
ゲーム氏再降臨しないかな・・・
すぐ服を脱がせるって考えが良かったのに・・・
タケシとアキでSSを書く強者は流石に居ないか…
ちと残念。(´・ω・`)
548 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 00:39:48 ID:D/uAnJ05
>>530 次回作に期待!
犬系にするならスズナは氷使いなので効果抜群のウインディはどうです?
出来れば和姦で。
どうも、コウキ×ヒカリ投下いたします
>>418で投下したものの続きです
今回も多少オリジナルの設定があるので、苦手な方はご注意ください
また、前回投下したものの続きなので、前回を読んでいないとわかりづらい部分があります
長めなので前半と後半に区切ります
「すごい灰……ハードマウンテンはいつも火山灰が落ちてきてるってきいたことはあるけ
ど、テントの窓枠とかにもこんなに簡単に灰が積もるなんて」
「うん……最初に来たときはここまで酷くはなかったんだけど。多分火山活動が活発にな
ってるってことだろうから……。
大丈夫かな……噴火で洞窟が入れなくなったりしなければいいけど」
「ダイジョーブ……って言いたい所だけど、どうかな。
とにかく明日になれば、ふもとというか、入り口まではたどり着けるだろうから……そ
こで考えるしかないよ」
ハードマウンテンをはるか先に臨む、227番道路とハードマウンテン外周部のちょう
ど、境界線にあたる地域。
今ここに、二人のトレーナーが、降り注ぐ火山灰を瞳に映しながら、心配そうな表情で
あえかな月明かりに照らされたハードマウンテンの威容を見つめていた。
一人は、コウキと言う少年トレーナー。多少大きめの帽子に、赤の長いマフラーが特徴
的である。
もう一人は、ヒカリと言う少女トレーナー。白い帽子に、コウキと揃いのマフラーが、
これまた印象的である。
彼らは今回、ペアを組んで、シンオウ地方の難所の一つ、ハードマウンテンへと挑もう
としていた。その目的は、伝説ポケモンの一匹にして、ハードマウンテンの主、ヒードラ
ンの調査、そしてできることならば、ゲットすることである。
先日、ひょんなことからハードマウンテンに、うわさはあったものの、姿を見せたこと
のないヒードランの生息が確認された。
その結果、全国のトレーナーがこぞってヒードランを目当てにハードマウンテンを目指
そうとしているのだ。事実、彼らのテントの窓から見える範囲でも、同じくヒードラン目
当てと思しきトレーナーチームが多くテントを張っているし、彼らが設営する場所から少
し離れた登山道には、深夜にもかかわらずハードマウンテンを目指す足音が時折響いてい
るのだ。
だが、この狂騒も仕方はないだろう。伝説ポケモンは、その存在こそ記録されているが、
捕まえるどころか映像記録すら殆ど存在していない、まさしく名前の通り「伝説」なのだ。
ゆえに、その伝説ポケモンの目撃例があった場所や、伝説ポケモンが姿を見せそうな場
所には、常に多くのトレーナーが足を運ぶ。
目撃し、記録をしただけでも、一目置かれるトレーナーになることは間違いない。まし
てや、それに勝利し、心を通わせたとなれば―――歴史に名を刻むことも夢ではないのだ。
ただ……この二人はともに、過去にも伝説ポケモンを巡る戦いに巻き込まれたりはして
いるし、目撃もしている。ただ公的な報告はしていないだけで。
特にコウキに至っては、ギンガ団との対決の際に、伝説ポケモンの中でもとりわけ強大
な存在の一匹、パルキアと対峙・対決していたりもする。若輩二人のコンビではあるが、
見た目よりもはるかに多くの経験をしているのだ。
ついでに蛇足ながら付け加えておけば、十代とはいえ男女でこうして一つ屋根の下とい
うのはよろしくない気もするが、一応一線は越えている仲ゆえに、別の意味で問題はある
が、まあ二人でいることは特別問題ではなかったりする。
―――閑話休題。
そんなコウキは、ハードマウンテンから視線をはずすと、帽子を取り、髪に入り込んだ
火山灰を無造作にはたく。灰色の粉が、テント内の空気をふわふわと漂う。
「でも、この火山灰は勘弁して欲しいよ。幾らなんでも」
「ホント……これが終わったら、シャワー浴びたい……まあ、今は我慢するしかないけど。
こう火山灰が多くちゃ、ふもとの湖もすごいことになってるだろうし」
「住んでるポケモンには関係ないとは思うけどね……飲み水以外の水を、無理して持って
来てよかった。せめて体は拭いておかないと気分が悪くなりそうだし」
「だよね……そりゃ調査の時だって数日お風呂とかに入れないことはあったから慣れてる
けど―――さすがに限度はあるよね」
二人とも、服や髪に付いた火山灰に辟易した様子で言葉を交わす。
肌の露出している首筋や腕も、テント内の小さな明かりでもうっすらと灰色がかってい
るように見えてしまう。
ヒカリは舞い上がった火山灰に軽く噎せながら、水の入ったポリタンクの口を開くと、
わずかに傾け、手にしたタオルに水を浸す。
絞らないでもタオル全体に水が浸る程度だけ水を使うと、すぐに口を閉じる。一応、道
具の洗浄用や、怪我をしたときの洗い流しのための、飲料用以外の水である。ただそれで
も、どれだけ調査に時間を要するかはわからないし、最悪の場合はこの水を一時しのぎの
ための飲料用としても使うので、無駄にすることはできない。
ポリタンクを見つめながら、コウキはハードマウンテンの調査は何日間までは大丈夫か
を頭の中で思い浮かべ―――
「ね、ねえ、コウキ……あたしが拭いてあげるよ」
「へ……?あ、い、いやその、自分で―――」
「いいの、あたしが拭きたいの……前のお返し。ほら、服脱いで」
コウキの思考は、ヒカリの掛けてきた言葉に途切れ、そして言葉の内容を理解すると顔
を赤くし、焦った表情で首を振る。
が、ヒカリも頬を紅潮させ、恥らうような表情を見せつつ、体を摺り寄せてくる。
そして、強引にコウキの上着を脱がせると、はだけた胸元や首筋を、丁寧に拭いていく。
引き締まった胸板や手足を拭き清めていくうちに、ヒカリの目の色が熱を帯びていき、
息が荒くなる。それとともにヒカリの吐息が首や頬を這い回り、コウキの身体の芯が、そ
の感触に焼けるように熱くなっていく。
「あの時も思ってたけど……コウキって、見た目よりも逞しいよね」
「そ、そうかな……自分では特別意識して鍛えてるわけじゃないんだけど……って、ヒカ
リ、そこは―――」
「だめだよ、ズボンも脱いで。どうせ服の中にも火山灰が入り込んでるんだし」
が、今度はヒカリは、コウキのズボンにも手を掛け、それに対してコウキが焦り気味に
なり、さすがにまずいと否定する。けれども、そのコウキの焦り具合に表情がヒカリは妙
に楽しくなり、コウキの手を振り切ってズボンを下ろす。
すると、ヒカリの視界に、コウキのトランクスが大きくテントを張っているのが入って
くる。ヒカリに身体を弄られたり、傍で吐息や体温を感じたことで、コウキの男性として
の本能が刺激されまくったからだ。
それを興味深そうにヒカリはまじまじと見つめ、ちょっと意地悪そうな表情でコウキを
見つめる。
「あ、これを見られたくなかったの?もしかして」
「だ、だってそりゃ……」
「そんなこと言ったら、私だってコウキに全部見られちゃってるんだけど……
いいから、観念してってば」
若さゆえなのか、思い切り膨らんでいる股間をヒカリに見られて、慌てふためくコウキ。
だが、ヒカリはその反応が楽しくて仕方ないようだ。トランクスの上からコウキのペニス
をなでまわし、指の腹で亀頭を刺激する。
「う……ちょ、ちょっと待って……ま、不味いってば……」
「嫌?でも、こういうふうに、男の子のここを触ると喜ぶって言ってたけど」
「い、嫌じゃないけど……じゃなくて!だ……誰に聞いたんだよ、そんなこと……」
「え?ええと……シロナさんがね……んとね……あたしがまだ出発の準備してる時に、博
士のところに来たことがあって……せっかくだからお礼と言うか、お返ししてあげろって。
だ、誰にも言ってないんだけど……シロナさんだけにはばれちゃって……雰囲気が女っ
ぽくなった、って……
でね、男の子が喜ぶこととか、安全日のこととか、役立つことを少しずつ教えてあげる
って……そのとき習った方法で測定したら、今ぐらいは安全日みたい」
コウキは恥ずかしそうに説明するヒカリに、内心頭を抱えつつ―――あの人ならばやり
そうではあると内心納得はしていた。
チャンピオンであると知る前からたびたび助言を貰っていた相手だが、チャンピオンに
なった後は、いろいろと色っぽい冗談でからかわれることも多かったからだ。
キクノ曰く「男女問わずかわいい子をからかったりするのが好き」だそうだ。
そんなことを思い出しながら、大人の色気を漂わせながらも、どこか子供の無邪気さを
併せ持つシロナが、とても楽しそうにヒカリに色々な事を囁いている図を容易に想像して
しまい、心の中でコウキは頭を抱えた。
だが、その思考もすぐに途絶える。コウキが別のことを考えているとヒカリは察したか、
ちょっとむくれた表情になり、トランクスを引き剥がす。
「ヒ、ヒカリ!?」
「……なんだかコウキ集中してないみたいだから、やっぱり直の方がいいみたいね」
「そ、そういうことじゃなくて―――」
コウキが別のことを考えているのを見て、あんまり真剣じゃないと思ったのか、ヒカリ
は内心は焦ってはいるが、それを隠すように不満げな視線をコウキに向けつつ、何か言い
たげなコウキを無視してシロナに言われたことを自分なりにやってみる。
だが、言われたことをきちんと記憶して実行できるほどヒカリも冷静ではない。実際に
は、結ばれた相手とはいえまだ見慣れていないコウキの男性器にどぎまぎしながら、竿や
カリ、あちこちの部分をぎこちない手つきでつついたり軽く押してみる。
が、その拙い仕草でも、ヒカリの手の感触や、ヒカリが自分のペニスに触れているとい
う事実だけで、コウキは激しい興奮を覚え、見る見るうちに限界まで膨らませてしまう。
「うわ……」
思わず声を出し、目を丸くするヒカリ。
(こ、これがあたしの身体の中に入ってたんだよね……信じられない)
そして、心の中で妙に冷静に目の前のコウキのモノを見つめる。ただ、身体のほうは、
いわゆる正直というべきか、彼女も知らず知らずのうちに興奮しているらしく、ショーツ
が湿り気を帯び、膨らみかけてきたクリトリスが布とこすれて股間が熱く疼く。
ヒカリは内股になって必死に膝をこすり合わせて我慢しながら、コウキのペニスを自分
の手で慰める。そして―――根元の前立腺に近い部分を刺激した時、コウキの腰がびくり、
と一瞬跳ね上がり、同時に先端部から透明なカウパー液がこぼれ、先端部分を濡らす。
「あ……こ、こことかもしかして、き、気持ちいい……?」
「う、うん……」
ペニスに反応があったことを見て、思わずヒカリがたずねると、事実快感を覚えたコウ
キは、おずおずとうなずく。
コウキの反応にちょっと自信が出たヒカリは、ペニスの根元を中心に、コウキの反応を
視界の端で盗み見ながらいろいろな部分を触れてみる。つついたり押したりだけでなく、
擦ったりの動きもあわせると、コウキの息が荒くなっていき、カウパー液の漏れる量も多
くなってくる。睾丸の部分も、心無し硬くなっていき、コウキは徐々にではあるが、射精
感が強まってくる。
ヒカリもそのコウキの表情を感じ取ったか、根元の部分と、カウパー液でぬめっている
先端部分を重点的に攻める。コウキは徐々に我慢が利かなくなり―――ヒカリに喘ぐ様な
声で尋ねる。
「ヒカリ……も、もう……」
「いいよ……おもいっきり、して……」
コウキの言葉に、ヒカリは興奮と期待を込めた様子で生唾を飲み込み、うなずく。同時
に、我慢させないで一気に開放させてあげようと、多少きつめに手を動かす。
コウキの下腹部が熱くなり―――次の瞬間、勢い良く白濁した精液が放たれる。
数度迸った液体が、ヒカリの顔や手、胸元を汚す。
「あ、ご……ごめん、大丈夫……?」
「うん、平気……でも、なんか男の子って、すごいんだね……」
いくら許されていても、さすがに顔にまで飛び散らせてしまったのは不味いと感じたか、
快感の余韻に浸る暇もなく平謝りになる。だが、ヒカリはうっとりとした様子で自分の手
や胸元と、いまだ脈打つコウキのペニスを見つめて、息を吐く。
が、それだけではやはり、ヒカリ自身の疼きは解消できないようで、もそもそと自分の
足を動かしながら、ヒカリはすがるような視線でコウキを見つめる。
コウキはすぐにはその視線の意味を理解できなかったが、盛んに足をすり合わせている
様子に、ヒカリが今度は我慢できなくなっていると察する―――のだが、コウキはヒカリ
に攻められたことのお返しをしようと考える。
「……じゃあ、今度はヒカリの番だよね。僕が汚したし」
「え……あ、う、うん」
ヒカリは自分の身体の火照りを我慢するのに精一杯で、コウキの言葉にも生返事を返す。
その反応に、コウキはちょっと悪戯してみたいという意地悪な考えを思いつき、別のタ
オルに水を含ませてから、ヒカリの身体の火山灰や精液を拭う。
一通り拭き終わると、今度は後ろに回り、服を脱がさずに直接手をもぐりこませると、
火山灰を拭き取りながらヒカリの肌に指を這わせる。
「や、コウキ、ちょっと……」
ヒカリが声を上げるものの、お構いなしにコウキは肌を拭く―――とともに、片方の手
で乳房を軽く刺激する。
すでに熱くなっており、乳首も硬くなっているために、コウキが軽く胸や乳首を愛撫す
るだけでヒカリは声を漏らす。
「う……コウキ……あ、あんっ……」
「拭いてるだけなのに、ずいぶん気持ちよさそう」
「そ、それはっ……な、なによ……意地悪しないでよっ……」
切なげに不満の声を漏らすものの、すぐにコウキの愛撫に、あえぎ声が漏れる。
コウキは別に床上手とかそういうわけではないのだが、ポケモンを観察し、その反応で
相手の求めるものを察するということは常に行っていたことではあるし、その辺りの機微
を掬い取ることが、ほかのトレーナーよりも上手だった。ゆえにチャンピオンとなれるほ
どにポケモンとも心を通い合わせることができた。
その経験を、ヒカリの反応を掬い取り、できる限り相手を不快や不安にさせないように
することにも応用しているのだ。だから、拙い愛撫や攻めでも、きちんとヒカリの求めて
いるものを与えられるので、コウキの愛撫にヒカリは強く反応するのだ。
……まあ、性交渉にポケモンとの交流を応用するのはいかがなものかという意見は、こ
の際棚に上げる。
しばらく胸の辺りを攻めていたコウキだが、ヒカリの声が艶っぽくなって来たことや、
息が荒くなってきたことを感じ取り、頃合とばかりに下半身へと手を伸ばす。
ショーツの布越しに秘部に触れると、じっとりと生暖かく濡れている感触が指に伝わる。
初めてヒカリと結ばれたときの感触を思い浮かべ、さらにペニスを硬くしながら、ショー
ツの布越しにクリトリスと小陰唇を愛撫する。
「んうっ……いやぁ……コウキぃっ……」
ショーツ越しに伝わる、痺れる様な快感に、ヒカリが身もだえしながら歓喜の悲鳴を上
げる。口がだらしなく開き、わずかに覗いた舌が行き場を失って唾液を滴らせながらふら
ふらと揺れる。その快楽に支配された横顔に、コウキの理性が崩れた。
一旦愛撫を止めると、すぐに正面に回る。そして、コウキはヒカリの唇をふさぐと、舌
でヒカリの口腔内を愛撫する。
同時に上着とブラをずり上げ、片手で胸を愛撫し、もう片方の手をショーツの中にもぐ
りこませ、膨らんだクリトリスを撫ぜ、摘む。
「んうううっ……ううんっ!……ふぁっ……はぁっ……ああっ……」
口と胸と性器を同時に弄られ、すでに愛撫で精神が弛緩していたヒカリは、唇を重ねた
まま絶頂に達してしまい、くぐもった声を上げる。が、コウキはまだ許さないとばかりに
攻めを止めず、ヒカリは休む間も無く再度快楽に沈む。
コウキもコウキで、ヒカリの声や感触、反応にたまらなくなったのか、ペニスの先から
カウパー液を溢れさせながらも愛撫を続けている。
重なった唇が離れると、二人の口から涎が糸を引き、垂れた雫がコウキの足やペニスを
伝わる。だが、コウキはそれにはお構いなしに唇を何度も重ね、愛撫を続ける。
ヒカリが二度目の絶頂に達して、ようやくコウキは手を止める。同時にヒカリは緊張の
糸が切れたか、完全に弛緩しきってその場にへたり込む。
「も……もう……コウキのバカぁ……」
「だ、だって……ヒカリが悪いだろこればっかりは……。いきなり変なことしてきて……」
「うう……ご、ごめん。で、でも、不意打ちのほうがコウキが喜ぶって……思って」
涙目でコウキをにらむヒカリだが、コウキに反論されて謝りつつもごにょごにょと弁解
を漏らす。コウキはちょっとあきれた様子になりつつも―――そのちょっといじけたよう
な顔が可愛くて、宥めるように頬や唇に軽くキスをする。
「ヒカリ……可愛い」
「あ……な、何言ってるのよ……んう……」
耳元で優しく囁かれ、ヒカリは顔を真っ赤にするが、コウキの唇の感触に、再び身体の
芯が熱くなり、秘部から愛液が止め処無く溢れる。すでにショーツが完全に濡れそぼるど
ころか、割れ目にかぶさるスカートの布にも愛液の染みが広がり、ヒカリは最初に結ばれ
たときよりも激しくコウキを求めたくなる衝動に駆られる。
「……コウキ……の……ばかぁ……変なこと言うからまた我慢ができない……」
「う、うん……ぼ、僕もそうみたい……」
「もう……」
ヒカリはそう言うと、自分で身につけたものを脱ぎ去り、生まれたままの姿になり横た
わると、顔を真っ赤にしながらもコウキに視線を送る。
コウキもやはり初めてじゃないにしろ、動揺を完全に抑えることはできない。
が、それでも、最初と同様に、ヒカリを歓ばせることを第一に考えて、すぐに挿入には
及ばずに、指を入れることからはじめる。この辺りはやはり、コウキの優しさというか、
気遣いというか。
とりあえず、コウキは人差し指をヒカリの中に沈め、反応をうかがう。今度は前回と違
い、すんなりと指が根元近くまで吸い込まれ、中の肉が指を絡めとろうとする。
「ふぐうっ……ああん、コウキッ……もっと強く……」
二度目故か、ヒカリは指一本はすんなりと入るらしく、恥ずかしさをごまかすように目
を瞑り、途切れ途切れに懇願する。
コウキもそれで大丈夫と感じ、右手の人差し指と中指を沈め、左手でクリトリスを愛撫
する。左手の親指で押しつぶすように刺激したり、指の先で軽く摘んで動かしたりすると、
ヒカリが堪えきれずに大声を出す。
「ぐぅっ……んんっ……!ああっ!コウキ、コウキぃ……」
「どう?痛くない?」
「う、うん……最初に意地悪してくれたから、多分だいじょぶ……
だから……も、もう―――お願い……」
「う、うん―――わかった」
コウキはヒカリの言葉どおりに指を抜くと、ヒカリを起き上がらせて、足を開かせたま
ま向き合うように抱きかかえる。ヒカリの膣内に深くゆっくりとコウキのペニスが吸い込
まれていき、中の敏感なスポットが擦れてヒカリが鳴き声を上げる。
「あああああっ!」
「大丈夫……?」
「う、うん……ごめん、ちょっと……イッちゃうっていうのかな……そうなっちゃった」
「あ、い、いいよ。痛くないんだったら……その、何度でも……いいよ。
ヒカリ……動くよ」
「うん……コウキ、お願い。あたしも……動いてみるから、一緒に動いて」
声に一瞬驚くコウキだが、それが快感から発せられたとヒカリから聞かされ、安堵の表
情を見せる。そして、お互いにぎこちなく腰を動かす。
コウキはヒカリを抱きかかえながら何度も唇を重ねて舌を絡める。ヒカリもコウキの背
中に両手を回しながら、自分からもぎこちないながらも積極的に腰を動かし、コウキの唇
を求める。
言葉も出ないほど互いに快感に溺れながら、二度三度とヒカリが達する。そして、コウ
キも限界が近づく。
「う……や、やばい、ヒカリ―――そろそろ離れて……で、出るっ……僕も……」
「え……あ、あたしはべ、別に―――」
「そ、そういう問題じゃ―――だ、駄目だヒカリ、ごめんっ!」
コウキはヒカリを抱え上げて自分のペニスを引き抜き、自分から腰を引かせる。
その直後に、先ほどよりも勢い良く精液が放たれ、ヒカリの大腿部やお尻にべっとりと
コウキの迸りが張り付く。
「う……ふう……ああっ……はあっ……」
「……もう、良いって言ってるのに……。安全だって……」
「でも……やっぱり中は不味いってば……
本当はそういう道具買えればいいんだろうけど、売ってくれる訳ないし……」
ヒカリは不満そうに呟くものの、やはり万が一のことを考えると、今はまだ何かあった
ら二人とも不幸になるだけなので、ヒカリの言葉はかたくなに否定する。
ただまあ、それならば生でするなと言われてしまうだろうが、コウキの言うとおり、ま
だ幼い二人相手に売ってくれる店が無い。
ましてや、二人とも有名人なのだ、変なことをして妙な噂が立つのは避けたいだろう。
その辺りの事情を察し、ぺたんと床に座り込みながら、ヒカリは謝る。
「そうだよね……ゴメン、コウキ、気を使わせちゃって」
「あ、いや……それはいいよ、一緒にこうしていられるだけで」
「……ホント、コウキって優しいね。あたし、コウキのそういうところが一番好きだよ」
が、それでもヒカリを気遣い、温かい言葉を掛けてくれるコウキに、ヒカリははにかみ
ながら呟く。その言葉にコウキは照れながらも、情事の後処理を手早く行う。
そうして、二人とも明かりを消してから裸のまま携帯用の寝具にもぐりこむと、首筋や
うなじにお互いの痕跡を残し、眠りに就く。
だが、その眠りは思いもがけない形で破られることとなってしまった。
ハードマウンテン方面を中心として、まだ空が白みかけたころだった。突如、大きな振
動が周囲一帯を襲う。
強烈な地響きにコウキもヒカリも目を覚まし、周辺の茂みや木々から、たくさんのポケ
モン達の鳴き声が響き、一斉に飛び出してその場を離れていく。
「な、何!?何が起こったの!?」
「わからない……でも、外のポケモンの様子から、ただ事じゃなさそうな気がする……
急いでハードマウンテンに向かおう!」
「わかった!」
コウキもヒカリも、昨夜の余韻を楽しむ暇もなく、手早く用意をし、テントをたたみ、
携帯食料と水分を無理やり流し込むと、急ぎハードマウンテンの入り口へと駆け出す。
周囲も同様に急ぎ出立するチームの姿が見られ、中継らしいヘリもあわただしく動く。
ヒカリと共に一直線にハードマウンテンへと向かうコウキ。だが、彼の脳裏には、ある
疑念が渦巻いていた。
(ヒカリには言わなかったけど……あの振動……記憶がある。
確か……ギンガ団の使った、リッシ湖を吹き飛ばしたギンガ爆弾とか言う……
もしかしたら……ギンガ団の残党か、その関係者が……!?)
そう。コウキは振動に揺り起こされたとき、真っ先にそれを考えたのだ。
リッシ湖に甚大な被害をもたらし、ユクシー・アグノム・エムリットの三体の伝説のポ
ケモンを無理やり目覚めさせた、悪夢の力。
そして、そこから、やりのはしらで姿を消し、今も行方知れずとなっているアカギをは
じめとしたギンガ団幹部の姿が思い浮かんだのだ。
が、それを憶測の段階でヒカリに告げて不安がらせたくは無いと考え、あえてそのこと
については沈黙したのだ。もっとも、ヒカリも気づいている可能性もあるが、それでも今
は不確定要素を議題に上げてあれこれと論じるよりも、一刻も早くハードマウンテンへと
到着する必要があると考えて、足を進める。
自転車と足を使い、太陽が完全に昇り始めたころ、予定よりもだいぶ早くコウキたちは
ハードマウンテン入り口前の開けた部分へ到着する。
「うわ……すごい人。それに―――」
「ああ……入り口が崩落してる……やはりあの振動が影響してるんだ」
彼らが、入り口に差し掛かった瞬間、入り口付近が無残に崩落し、ふさがっている光景
と、その周囲で大騒ぎをしている多数のトレーナー達、加えてリーグなどから派遣されて
いるのか、ポケモンレンジャー達の姿も見受けられる。
彼らは他のトレーナー達と協力し、入り口を封鎖している。その様子を付近でコトブキ
テレビのリポーター達が盛んにカメラに向かって状況を早口で説明している。
コウキ達も人垣を掻き分けて、立ち入り禁止のロープが張られている傍まで近寄り、入
り口を見つめる。
「こりゃひどい……それに、中の様子も見えないのか……」
「ここって、たくさんポケモン達がいるのよね……大丈夫かな」
「……内部の崩落は確認されていませんから、そこまで被害は無いと思います。
それに、入り口付近を今、他のレンジャー達が潜り込んで被害状況の把握などに努めて
いますので……今しばらく待っていてください」
コウキとヒカリが、現場の惨状に思わず声を漏らし、それに対して傍のレンジャーが彼
らに説明をする。
説明を聞いた二人は、どうやら今はやれることは無いと理解し、早々に人が集まってい
る入り口付近を離れると、多少離れた場所にテントを張り、事態が動いたときには何時で
も自分達も動けるように用意を始める。
コウキもヒカリも、もって来た道具や食料などで、何日ほど滞在ができるかを考えなが
ら、手持ちのポケモンを確認する。
コウキは、ドダイトス・ユキメノコ・ムウマージ・ムクホーク・エルレイド・ガブリア
スを、ヒカリはトゲキッス・サーナイト・ミミロップ・エンペルト・ピクシー・ビーダル
を連れてきており、二人で状況に応じた行動を取れるようにはしている。
テントで待っていると、そのうちに周囲にも事態が動くまでは待つチームも多いのか、
コウキ達以外のチームもテントを設営し始めたり、テレビ局の人間も簡易的なプレハブ小
屋を作って事態を見守る方向で決定したようだ。
正直動きにくいという思いはコウキもヒカリもあったが、それは他のライバルも同じ思
いであると理解はしているため、何も言わずに見守ることにする。
だが、やはりコウキは胸の奥で、ギンガ団の関与の可能性が捨て切れていない。それを
気がかりに思い続けていた。
そうして夜が更けていき―――深夜。コウキは不意に目を覚ますと、外を覗く。
いくつかの明かりが照らされており、真の闇ではないが―――人は少ない。ヒカリは寝
息を立てており、目を覚ます気配は無い。
(何だろう……気のせいかな)
特別不審なものは感じないし、外には目に見えた異変は無い。
気のせいか―――そう考え、再び寝床に就こうとしたそのとき、コウキの視界の端に、
小走りに広場を駆け抜けていく影が複数見えた。
その方向に視線を転じると、暗闇の中に溶け込むような、黒装束姿の人影が、3つ。
コウキは直感的にほうっておくわけには行かないと感じ取り、上着を手早く着ると、モ
ンスターボールを手にして外へと駆け出す。着替えている間に、ヒカリが寝ぼけ眼を擦り
ながら目を覚ます。
「ん……コウキ……どしたの?」
「変な連中が居た。―――ちょっと様子を見てくるから、ヒカリはここに居て」
「え!?だ、大丈夫なの?!」
「大丈夫、危険なことはしない。最悪偵察してくるだけで済ませるし」
コウキの言葉に意識を覚醒させ、不安な表情を見せるヒカリ。だが、コウキに言われ、
仕方なくうなずき―――コウキを見送る。
ヒカリも何かがあったときのためにすぐに飛び出せるように最低限の支度は終えてから、
コウキの向かったほうを心配そうに見つめる。
そしてコウキは、全力で走りながら、不審者を追う。訓練されているのか、闇の中の足
場の悪い道でも速度があまり落ちない。コウキはやっとのことで付いて行きながら、背中
を見失わないようにし……一時間ほどその追跡を続け、コウキの体力も限界に近づいたこ
ろ、突如、前の三名が足を止める。その場所は……
(ちょうど、ハードマウンテンの西側の麓か……連中、ここで何を……?)
コウキは相手に気取られぬように、慎重に岩陰から岩陰へと移り、そして観察を続ける。
三名はなんやかやと話しているようにも思えるが、声は聞こえないし表情も暗がりでわ
からない。コウキはせめて声だけでもと考えて、もう少し近づこうとし―――その時、コ
ウキの足が、乾燥しきった枯れ枝を踏み抜く。―――静寂の支配する闇に、乾いた木が砕
ける音が、思いのほか大きく響く。
(しまっ……)
「ぬ!?」
「何者だ!」
「つけられて居たとは……そこの、出て来い!出てこねば―――ただでは済まん!」
その音は無論不審者三名の耳にも届いていたらしく、動揺と敵意をむき出しにした声が
響き―――三者ともポケモンを取り出す。
アゲハントにゴルバット、そしてドクケイルが空に舞い、コウキの居る場所をにらみつ
けている。
コウキも逃げるわけにも行かず、モンスターボールを握り締めて岩場から出てくる。
「お子様が、こんなところにこんな時間、何をしに来た?
ワレワレの計画の妨げをしようとする、貴様の目的は何だ!?」
「別に……怪しいからつけてきただけだ。
それに、昨日の早朝のあの落盤騒ぎが、人為的かもしれないからな。その犯人じゃない
かと思ったんだ」
声を荒らげる不審者の一人に、コウキも怒りの色を顔に浮かべ、自分の考えを述べてか
まをかけてみる。すると、案の定というか、三名から同様の気配が広がっていく。
「な……なんだと!?い、いや、その証拠がどこに!?」
「リッシ湖で過去に使われたものと同じ振動だったから……人為的と思ったんだ。
よく覚えてるさ……嫌な思い出だからな」
「!?お、お前まさか―――」
コウキの追い討ちの言葉に、さらに三名が同様を示し―――携帯していたらしい明かり
をつけて、コウキへと向け―――闇の中にコウキの顔が浮かび上がる。
その顔を見て、三者共に大きくどよめき、憎憎しげな視線を向けた。
「やはり!このお子様は、我らがアカギ様達を負かし……!」
「何度も計画をご破算にした……!」
「やはりお前達、ギンガ団の残党か!!
ギンガ爆弾まで持ち出して……ハードマウンテンで何をたくらんでいるんだ!!」
黒装束の言葉に、コウキも相手がギンガ団残党と確信し、彼には珍しく怒りをあらわに
して叫ぶ。無理も無い、彼らにはかなりひどい目にあっているし、非道な行いの犠牲者の
姿も見ている。
が、ギンガ団残党三名も、怒りをむき出しにしてコウキをにらみつけている。
「黙れ黙れ!お前がワレワレの計画をかぎつけてしまったからにはただでは済まさん!
ええい、やれ、奴をボロボロにしてやれいっ!ドクケイル、むしのさざめき!」
「アゲハント、しびれごな!」
ドクケイルが強力な超音波をコウキに放ち、同時にアゲハントも風上から麻痺効果のあ
る粉を撒き散らす。コウキは口を押さえながらその場を飛びのく。隠れていた岩場が粉で
黄色く染まり、そこに超音波が直撃し、岩が砕ける。
このままでは危険と判断し、コウキも遠慮なくモンスターボールを開放する。
「行け、ムウマージ!ユキメノコ!」
闇に浮かぶ、二つの影。妖気を漂わせて、二匹のポケモンがギンガ団とそのポケモン達
に怒りのこもった視線を向ける。彼らも、コウキの怒りを感じ取り、また、過去に対峙し
た相手でもあるために、やる気は十二分だ。
「ええい、ゴルバット、エアカッター!!」
コウキもポケモンを出したことで、ギンガ団はまずポケモンに狙いを定める。
ゴルバットが指示に従い、真空の刃を生み出し、ユキメノコとムウマージに放つ。が、
二匹ともまともに直撃するが、多少よろめいただけで、ダメージは少ない。
「何ィ!?」
「ユキメノコ、吹雪でアゲハントとドクケイルを凍りつかせろ!
ムウマージ、10万ボルトでゴルバットを攻撃!!」
ユキメノコは両手に冷気をためるとそのまま前にかざし、頭部と両手から冷気の嵐を開
放し、ドクケイルとアゲハント、そしてそれを出したギンガ団二人を冷気で包み込む。
直撃を受けた二匹と二人は、そのまま冷気で動けなくなり、戦闘不能となる。
それに残りの一人が驚いている隙に、電撃の直撃を受けたゴルバットが、目を回して体
中から煙を出し、あえなく気絶する。
「ぬ、ぬうううっ!?」
「さて、観念しろ!!お前達全員、レンジャーと警察に突き出してやる!」
「そ、そうはいきません!ここは―――逃げます!!」
一気に戦力の大半を破られ、残る一人は歯軋りするが―――突如懐から何かを取り出す
と、そのまま地面に叩きつける。
突如閃光と煙が噴出し、ギンガ団とそのポケモン達を包み込んでしまう。
「くそっ!?」
コウキは顔を抑えながら煙をかき分け、ギンガ団を捕まえようとするものの、視界が煙
で塗りつぶされている上に、そもそも闇の中だ。加えて、出しているムウマージとユキメ
ノコでは、煙を吹き飛ばすには向いていない。ムクホークでも出しておけばよかったのか
もしれないが、後の祭りである。
しばらくして煙が消えるが、もちろん―――ギンガ団三名の姿は見えない。ただ、戦い
の痕跡だけが残っていただけだ。コウキは舌打ちしながら周囲を見渡すが、闇は深いし、
そもそも満足な明かりも無い。
口惜しげにポケモン達をモンスターボールへ戻すと、来た道を戻っていった。
その後、コウキはハードマウンテン入り口のレンジャー達に話をし、すぐにレンジャー
と駆けつけた警察が、ハードマウンテンの捜索に入る。
テレビも今回の崩落事故が人為的なものであるという可能性が出てきたことを、盛んに
カメラに向けてまくし立てている。無論、広場のトレーナー達も騒然としている。
ヒカリも、テントの中で朝食をとりながらその話を聞いて、表情をこわばらせる。
「まだ懲りてないの……あいつら」
「だろうね……幹部が雲隠れしているから、余計に暴走しているのかも」
携帯食料を口に運びながら、ヒカリは嫌な顔をする。コウキも外に出したポケモン達に
食事を与えながら、不安の色を隠せない。
「とりあえず、今は捜索してくれてはいるけど……どうなるか」
「そう……。でも、無事でよかった、コウキ。今度は私も、一緒に行動するからね。
コウキは強いとはいえ、一人じゃ限度があるんだし……」
「うん、今回は済まなかった。突発的なこととはいえ……。次は気をつけるよ」
お互いにそう言い、朝食を済ませ―――コウキはおもむろにヒカリに提言する。
「僕達も、もう一度西側を探索してみようか」
「大丈夫なの?他の人も捜索しているんだろうし……」
「うん。でも、個人的には……あいつらのことは、僕が決着をつけたいって気持ちもある
んだ……だから」
コウキの言葉にヒカリは不安そうな声を漏らすが、コウキは頷きながらも、ギンガ団相
手ならば黙って居ることはできないか、そうヒカリに告げる。
彼の言葉に、ヒカリもコウキの気持ちはよく理解していることもあり、また、最愛とも
言えるパートナーの意志を尊重したいと言う気持ちもあった。だから、それ以上は何も告
げずに、ヒカリはコウキの申し出に同意だけを示す。
そのころ、カントー地方でも、異変が発生していた。
「なんや……!?」
ナナシマは一の島に訪れていた、ジョウト出身カントー在住の、ポケモン預かりシステ
ムの管理者マサキが、空を見て顔色を変える。
青空を茜色に染める巨大な炎の塊が、悠々と大空を渡っていく。それは―――カントー
地方に住まうと言う伝説のポケモン、ヒードランやエンテイと並ぶ炎の神、ファイヤーだ。
「なんでファイヤーが姿を……というか、北のシンオウに、何しにいくんや……
ヒードランが現れたっちゅうニュースと関係が―――」
一の島の他の住民も、ファイヤーの姿に騒然となる。だが、それだけでは終わらなかっ
た。しばらくし、ファイヤーの隣にも、二匹のポケモンが並び、空に舞ったのだ。
氷の王たる伝説ポケモン、フリーザー、そして暴風雷電の主たる伝説ポケモン、サンダ
ー。カントーの伝説の三鳥が、そろって姿を現し、シンオウを目指しゆっくりとはるか上
空を飛び去っていくのだ。
傍で誰かがカメラをもってこいと騒いだり、リーグに連絡をしろと叫ぶ中、マサキは漠
然とした予感を感じていた。
「シンオウのハードマウンテンで、何かが起こるってことかいな……」
昼過ぎ―――
「やっぱり誰も居ないね……」
「うーん、調べつくされたみたいだけど、何も出てこないから別を探してるってところな
のかな……」
夜中にギンガ団とことを構えた場所まで足を運んだ二人は、戦いの痕跡がまだ残るその
場所を、丹念に探索していた。
だが、既にレンジャー達が辺りをくまなく調べつくした後ゆえに、やはり二人が探して
も、何の手がかりも残っていなかった。
「この辺りだよね、消えたの」
「うん……でも、何か隠し通路とか、そういうものはなさそうだね」
「何か鍵みたいなものが必要とか……」
「でも、夜だったし……単純に道をもっと先まで逃げただけかもしれないからね……
まあ、それならレンジャー達が見つけるだろうけど……」
一通り周辺を調べてみたものの、うんともすんとも言わず、怪しい痕跡も見つからず、
疲れて二人とも座り込む。
見上げた空からは、相も変わらず降り注ぐ火山灰と、ハードマウンテンの頂上から噴出
を続ける煙が空を灰色に染めている。
「……ふう、調査もこの分じゃ足踏みだし、どうすればいいのかなあ」
「そうだよね……とりあえず待つしかないのかな」
そう言いながら、コウキもヒカリも溜息を揃って吐き―――辺り一帯が揺れ始める。
「え!?こ、これ、まさかまた爆弾……」
「違う!これは―――爆弾の振動じゃない、地震だ!まさか―――」
ヒカリが顔色を変えるが、コウキはそれを否定し、視線をハードマウンテン頂上へと向
ける。すると、火口部から盛んに灰と煙が吹き上がり―――ついに、わずかだが溶岩が吹
き上がる。
「噴火……!?」
「火山の置石を戻していない状態の上、ギンガ団が爆弾を使ったことで、もしかして……」
噴火を始めたことによる地震が発生し、二人の顔色が青ざめる。が―――揺れがひどく
なっていき、彼らの傍の壁に複数の亀裂が入る。そして―――揺れが収まると、彼らの傍
の岩が崩れ、ハードマウンテンの内部へと続いていると思われる穴が口を開ける。
「コウキ……」
「……地震で、入り口が開いたってことか。巧妙に隠してはいたけど、これでは意味は無
い……な」
「―――行く?」
「ああ……この状況になっている以上は、連中をとっ捕まえて抑えないと。
何を考えているか知らないが、また内部で爆発物を使って刺激を与えて大噴火にでもな
ったら、とんでもないことになりかねない」
コウキの言葉に、ヒカリも覚悟を決めた様子で頷き、入り口へと滑り込む。
内部は人一人がやっと立って通れる程度の狭い通路である。人為的なものではなく、人
の目に触れていない抜け穴のようなものであると推測される。
狭い上にかなりの急勾配の部分もあり、二人とも気をつけて進み―――約二時間ほど経
過し、急に視界が開ける。
かつてコウキがバクと共に足を踏み入れたハードマウンテン大空洞部へと出たのだ。
「ここが……ハードマウンテン内部……すごい広い」
「ああ、大きな街も一つ丸ごと入るほどだから……
でも、崩落とかでポケモンも避難したのか、気配は無いね」
初めてハードマウンテンに足を踏み入れたヒカリは、眼前に広がる巨大な空間に目を奪
われる。溶岩が冷え固まったと思われる起伏があちらこちらに存在しており、天然の迷宮
と化している。広さも、コウキの言葉どおり、シンオウの大都市に匹敵するほどの巨大さ
を誇っている。が、その広大な空間が、今は静寂に包まれている。
正確には、噴火活動による地響きで、空洞部全体が不気味なうなり声を上げているのだ
が、空洞部のいたるところに以前入ったときには見受けられたポケモン達の姿がまったく
見当たらないのだ。どこか安全な部分にでも潜り込んでしまっているのか、それとも逃げ
ているのか……
が、呆然としていても始まらない。コウキは自分達は空洞部のどこら辺に位置している
のかを、ポケッチや以前突入したときにある程度書き記しておいた地図などで確認する。
「どう?わかりそう?」
「うん。今崩落している入り口からの道を入ってくると、ちょうど……見えないけど真南
の方角から出てくるはずなんだ。
で、今僕達が出てきたのは、南西部だ。ここをまずは一番下まで降りれば、道があるは
ずだから……」
コウキはそう呟き、自分の周囲を見て、通ることのできる道があるかを確かめる。
ちなみに、彼らは南西部のかなり高い場所にぽっかりと開いた小さな穴から顔を出して
おり、一歩足を踏み外せば数十メートルにわたって滑落することになる。そうすれば、硬
い岩に叩きつけられてただでは済まない。
そして、確認した岩場―――ところどころに擦れた痕跡があり、ギンガ団の連中が通っ
たと推測される―――を二人で慎重に降りて行き、平らな場所へと降り立つ。
「さて、どうするの?」
「あの三人を捕まえる……ただ、行き先が不明だからどうするべきか……」
「当ては無い?」
「……一応ある。置石があった場所……そして、ジュンとバクがヒードランと遭遇した場
所……あの場所はおそらく、ハードマウンテンの中心部だ。
何かをするんだったら、そこが一番向いていると思う。火山を噴火させるために、振動
で刺激を与えるにしろ。あるいは、ヒードランを求めているのかもしれないし」
コウキは彼方の高台部分にある中心部の広場に通じる穴に目をやる。周囲に人影は見当
たらないが、あの場所に足を運ぶのは無駄ではないだろうと判断し、ヒカリと共に駆け出
す。途中の崖をポケモンの力を借りて上り、隆起している部分にたどり着き―――
再び、噴火の影響と思しき自身が発生し、大きく空洞内が揺れる。
「きゃあっ!?」
「うわっ!」
二人とも悲鳴を上げ、その場に膝を付く。そして―――近場の岩が小さくだが剥がれ落
ち、次々とひび割れが空洞の至る所に発生する。
「ちょ、ちょっと……!」
「これはぐずぐずしてる場合じゃないな……ヒカリはトゲキッスを呼んで。僕はムクホー
クで一気にヒードランの場所まで行く。ギンガ団をどうにかして脱出しないと、こっちの
身も危険だ」
「わかった。トゲキッス、来て!!」
「出て来い、ムクホーク!!」
コウキとヒカリが、共にポケモンを出し、その背中に乗る。
ムクホークとトゲキッスが揃って地面を蹴り、ふわりと宙に浮く。そして、一直線にヒ
ードランの場所へと向かう。
が、彼らが地面を離れた直後に、彼らの居た場所が大きくひび割れ、崩れる。同時に近
場から溶岩が噴出し、光ごけだけがあえかな光を放っていた空洞の中に、赤々とした炎の
色が溶け出す。
「コウキ……!」
「本格的に不味いな……置石でヒードランが目覚めてたところに、刺激を与えたものだか
ら、マグマが活発になってしまったのか……?
とにかく急ごう!」
「ええ!!」
溶岩の熱が広がりつつある空間を切り裂き、二つの翼が高台の穴へと吸い込まれる。
短い通路をポケモンに乗ったままに通り抜け、そのままヒードランの居るであろう広場
へとたどり着き―――
「あっ!?」
「こ、こいつら!?」
コウキとヒカリの視界に飛び込んできたのは、四名の男。無論―――コウキが夜中にや
りあったギンガ団残党だ。だが一人多い。
コウキの姿を認め、三人が驚いた顔になる。その彼らを厳しい目でにらみつけながら、
コウキとヒカリも地面に降り立つ。
だが、残りの一人は、あまり動揺の気配は無い。代わりに、鋭い敵意を二人に向けてい
る。どうやら―――リーダー格か。
長い銀の長髪と、鋭い三白眼。ギンガ団のマークを刻んでいるレザースーツにプロテク
ターを身に付け、殆ど軍人のような出で立ちと物腰だ。
「……偉大なるギンガ団の妨げになった少年か……見たことがある。
サターン様と行動を共にしたときに……あの湖で」
その男は、静かに冷たく呟く。その声に、コウキとヒカリの背中が冷える。明らかに、
他の三名とは毛色が違う。
が、コウキも多くの戦いを経て来た猛者ではある、背中にヒカリをかばいつつ、強い視
線を向ける。
「お前達、何をするつもりだ!?」
「決まっている……ヒードランの捕縛だ。
ギンガ団復興の為には、強い力が多く求められる。空間を統べるものパルキア、時間の
操者ディアルガ、世界の狭間に住まう虚ろなる龍王ギラティナ、心つかさどる3つの魂。
他にも、この山に在りし灼熱の王ヒードランをはじめ、暗黒の神ダークライ、月の化身
クレセリア、巨人王レジギガス等、まだまだ世界には伝説と呼ばれるものたちが居る。
そして、奇跡を生み出してきた、幻のポケモン達……それらの力を束ねて、我等は再び
栄光を取り戻す。そうなれば……アカギ様もお戻りになられ、元通り、我等は世界を、そ
して銀河を手にすることができるのだ!」
「そのために、再び爆弾を使ったのか……そうすれば、ヒードランが現れると踏んで!」
「察しがいいな。だが、そこまで解っているのならば……」
男はコウキの言葉に頷いきつつそこまで述べると、懐からモンスターボールを取り出し、
開放する。表情が鋭くなり、殺気が膨れ上がる。
「貴様達にこれ以上邪魔はさせん!!
出て来い、クロバット、メタグロス!!お前達、その女の相手をしておけ!」
『はっ!』
「ヒカリ!」
「大丈夫!!負けるもんですか!!コウキの背中を守らせてもらうわよ!」
全員がモンスターボールからポケモンを放ち、それぞれ対峙する。
コウキがギンガ団残党リーダーの男と、ヒカリはそれ以外のギンガ団残党とにらみ合う。
コウキの前にはムクホークとムウマージが姿を見せ、ヒカリの前にはサーナイトとエン
ペルトが睨みを利かせている。
ギンガ団の三名も、ドラピオン、ギャラドス、フライゴンを取り出す。どうやらこちら
が本気の手札らしく、気迫が違う。
コウキとヒカリが背中合わせにポケモンを展開し、それを4名のギンガ団残党のポケモ
ンが取り囲む格好になっている。
「我等が怨敵よ、この場で叩き潰させてもらうぞ!!アカギ様に代わり、粛清する!」
「やってみろ!!お前達こそ、今度こそぶっ飛ばしてやる!!」
これで前半部は終わりです
次は後半部投下いたします
では、失礼いたしました。
毎度乙
皆さん乙です。最近は良作が数多く投下され、賑わってきましたね。
それでは「若き日のキクコで妄想」の後半部分を投下します。
「キクコちゃ〜ん」
おれは背後からコッソリと忍び寄り、キクコちゃんのことを抱きしめる。
「きゃっ!?」
突然の出来事に驚いたのか、小さく体を跳ねさせるキクコちゃん。
その拍子に包丁がキクコちゃんの手から離れ、
人研ぎ(コンクリート製)流し台へと落ちていった。
初々しい反応に、思わずおれの鼻息も荒くなる。
「もう〜。包丁持ってるときに危ないじゃない」
肩越しにおれの顔を見つめながら、風船ポケモンのように頬を膨らませるキクコちゃん。
その姿があまりにも可愛らしかったため、自然とキクコちゃんを抱きしめる手に力が入る。
おれは自分の体がいつになく昂っていることに改めて気付かされた。
「――あ、あの……。お尻に……なにか当たってるんだけど……」
キクコちゃんは正面に顔を戻し、体をよじりながら呟いた。
もちろん、おれ自身も気付いている。先ほどから下着の中で暴れ続けている分身が、
早く外界の空気に触れたいと主張していた。だが、ここですんなり離れても面白く無い。
「――『なにか』……ってなんだよ?」
おれはキクコちゃんの意図が掴めないフリをしながら尋ねてみた。
尋ねている間も、自分の下腹部をキクコちゃんのお尻に押し付けることをやめず、
ひたすら彼女の心を煽り続けてみる。
すでにキクコちゃんは顔を真っ赤に染め、小さくうつむいていた。
「だから……その……。おとこのひとの……」
「なんだよ? ハッキリ言ってくれねぇと、わかんねぇなぁ……」
口元を歪めながらキクコちゃんへの追及を続ける。
おれの口調はいつのまにか、とぼけていることがバレバレのモノへと変化していたが、
今さらそんなことは意に介さない。
キクコちゃんだって自分が何を言わされようとしているかくらい、
とっくに気付いているハズだ。
「い、いじわるしないでよぉ……」
今にも泣き出しそうな声で、そんなことを言われた日には、
理性なんぞワタッコのように吹き飛んでしまう。
「キ、キクコちゃん!」
「あっ!」
おれは辛抱たまらず、キクコちゃんの胸元へと手を伸ばした。
左手はキクコちゃんの体を押さえ続け、右手は胸をわしづかみにしている。
――おれの大きな手のひらにキクコちゃんの温もりが伝わってきた。
服越しに触っただけでも分かるが、キクコちゃんは年齢のわりに小振りなほうだ。
だが、それがいい。
「ほら。なにが当たってるのか教えてくれよ」
キクコちゃんは、なおも口を閉ざしたまま、言葉を紡ごうとはしない。
ここまで抵抗を示されると、
余計にキクコちゃんの口から聞きたくなるのが人情ってものだ。
「ナ、ナナカマドさんの……」
胸をわしづかみにしているおれの手に、自分の手を重ねながら、
首筋まで真っ赤にしたキクコちゃんが絞り出すような声で呟く。
「おれの?」
「お……ん……」
「そんな小さい声じゃ聞こえねぇなァ」
おれの煽りにキクコちゃんは再び顔をうつむけ、黙りこくってしまう。
だが、しばらくの間を置いたのち、そのみずみずしい唇がゆっくりと開かれた。
「――お……おちんちん……」
か細い声で呟いたあと、恥ずかしさのあまりか体を小刻みに震わせるキクコちゃん。
瞬間、おれの心に愉悦の感情が荒波のごとく押し寄せてきた。
今のキクコちゃんの台詞で、おれの怒張はさらなる躍進をとげる。
窮屈な下着の中だけに痛くてたまらない。
男子寮には似つかわしくない可憐な美少女を辱めているという事実が、
これほどまでに男を興奮させるものだったとは……。
「――も、もう我慢できねェ!」
「きゃっ!?」
決壊寸前の場所で押しとどまっていた残りの理性が、せきを切ったように溢れ出す。
おれは自分のズボンを下着ごと片手で器用に引き降ろすと、
スパッツに包まれたキクコちゃんの臀部へとなすりつけた。
「うおっ! この肌触りたまんねェ!」
体を上下に動かすたび、ナイロンのすべすべとした肌触りが肉棒を刺激し、
それが独特の快感となっておれの感度を高めてゆく。
「あっ! ちょ……、ナナカマドさん!」
お尻でうごめくモノの感触に戸惑っているのだろう。
キクコちゃんは太ももを擦り合わせながら、戸惑いの声を漏らし続けている。
その様子を見ているうちに、さらなる欲求が首をもたげてきた。
――これだけじゃあ足りない――。
「キ、キクコちゃん! 挟んでくれ!」
「え?」
すでに大量の先走りで濡れそぼっている分身を、キクコちゃんの太ももの間に突き立てる。
「ひゃあっ!」
先走りが潤滑油となったのだろうか。
思っていたほどの抵抗も無く、すんなりとキクコちゃんの股間に滑り込んでいった。
充実した太ももの間に挟まれ、おれの怒張は喜びを誇示するかのように幾度も跳ねる。
「ひゃんっ! ヌルヌルするよぉっ!」
体をガクガクと震わせ、涙声になるキクコちゃんはあまりにも魅力的だ。
おれはそのまま激しく腰を動かし始めた。
「うおぉっ! スパッツの感触たまんねぇっ!」
腰を前後に動かせば断続的に襲い来る未知の肌触り。
その快感に、おれの脳髄は早くもオーバーヒート寸前だ。
キクコちゃんのほうも、ひと突きごとに甘い吐息を漏らし、感嘆の声をあげている。
「や、やべっ! もう出ちまいそう!」
こんな短時間で果ててしまっては、ハッキリ言って早漏と言わざるを得ない。
しかし、以前から夢にまで見ていた、スパッツを履かせたままでの素股だ。
1人でするときとは比べ物にならないほどの快感に身を焼かれ、
耐えることが不可能なまでに体を侵食されていた。
――すでに限界は目前まで迫っているのだ――。
「キクコちゃん! もうダメだ! おれ、もう――」
「いいよ、きて! ナナカマドさん! スパッツに、いっぱいかけてっ!」
キクコちゃんがひときわ高い声を放ち、
洗面台に両手をつきながら、お尻をグイっと突き出してきた。
刹那、おれの下腹部に熱い感覚。続けざま、煮えたぎるマグマがせり上がってくる。
「くッ……、ああアぁあァッ!! キクコォォォッ!!」
「ナナカマドさぁぁんッ!!」
おれはギャラドスのような咆哮を放ちつつ、
先端から噴出した白い欲望を惜しげもなくキクコちゃんのスパッツにぶちまけた。
とどまるところを知らぬ奔流は、ハイドロポンプのごとき勢いで噴射され、
みるみるうちに黒いスパッツを白く染め上げてゆく。
おれは体を痙攣させるキクコちゃんの腰をしっかりとつかみ、
いつ果てるとも知れない究極の快感に、ひたすら身を任せ続けていた――。
◆
「うオぉぉォォッ!!」
「うわっ!?」
なんの前触れもなく、両手を振り上げながら獣のような雄たけびをあげたナナカマド先輩。
その尋常ではない咆哮に、僕は思わず身をすくめる。――なんだ!? 進化か!?
「もう我慢できねェ! ちょっくら抜いてくるッ!」
叫んだ刹那、先輩は突然立ち上がり、マッスグマのごとく一直線にカワヤへと駆け出した。
途中で足を引っ掛けられた扇風機が勢いよく壁に叩きつけられる。
「ちょ、ちょっと先輩!?」
状況を把握しきれず、片手を前に突き出す僕を尻目に、
カワヤの扉が大きな音をたてながら閉ざされた。
その衝撃で立てかけてあった額縁がガタンと傾く。
「――え……あ……」
片手を突き出したままの体勢で硬直し続ける僕。
それは傍から見れば、間の抜けたモノとして写ることだろう。
――予期せぬ沈黙が部屋を満たす――。
「――あー……。もうこんな時間かぁ……」
気がつけば茜色の光が部屋の中へと差し込んできており、
けたたましく喚いていたテッカニンの鳴き声は、
物寂しげなヌケニンのモノへと代わっていた。
開けっ放しの窓からご近所の夕食の匂いが漂ってくる。
豆腐屋の笛の音とともに聞こえてくる子供たちのはしゃぎ声は、
どこか切ないものを感じさせた。
――憲法9条が制定されてから、すでに10年という月日が経つ。
平和な日々はガラスのように繊細で、
ほんの僅かな刺激で砕け散ってしまうことを僕は知っている。
仮に僕に孫が出来たとして、今のような穏やかな日々を過ごせる保証はどこにも無いのだ。
――だからこそ願いたい。この国の平和を――。
「もうすぐ……テレビ放送が始まるのか……」
夕日に照らされ赤く染まる木々を眺めながら、ポツリと呟いた。
――これからこの国はどんどん変わる――。
現在あるものは淘汰され、新しいものが世に溢れ出てくるだろう。
もしかしたら今よりも優れたモンスターボールが開発されるかもしれないし、
車だってタイヤが無くなり、宙を走るようになるのかもしれない。
そんな中で時代に取り残されたような気分になり、
他の者に劣等感を抱くようになる可能性は大いにある。
「だけど……」
僕は拳を握り締める。
「最後に息を引き取る瞬間まで、悔いのない人生を……」
ポケモン図鑑――。未来へ繋がる1つの希望――。
それが完成を迎えるその日まで、僕は決して終わらない――。
夕暮れ時の空を見上げながら、自分自身に誓いを立てた――。
終
「若き日のキクコで妄想」投下終了です。
私は昭和30年代には生まれていなかったため、
色々と問題点があるかとは思いますが、楽しんでいただければ幸いです。
ちなみに今回の作品を作るにあたって、ALWAYS三丁目の夕日を鑑賞しました。
別の場所で続けてゆくことになった「契りを結ぶ者」も執筆中ですので、
いつの日か再び、読者の皆さんに公開できるよう全力を尽くします。
それでは今回もありがとうございました。
574 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 08:18:46 ID:+76zCxzM
そろそろ次スレなのかな?
過疎
>>577 うーむ、すみませんです
投下したいのですが、容量の関係で微妙でして
こちらの投下でスレ使い切るのもマナー違反の気がするのです、申し訳ない
文字数が多いと1000に行く前に書き込めなくなるんだよ
SSスレでは常識だから覚えておくといい
上限は512kbだっけか
容量がそろそろ足りなくなってきたから
書き込めなくなってdat落ちする前に新スレ立てるのだよ
>>579 わかった、覚えとく
新スレタイトルは何?
普通にポケモンその12or12スレ目なのかな
7は「ナナ」カマド
8はウソ「ハチ」
そして11は「イー」ブイ
12って・・・
イニ?ワン、ツゥー?
32なら「ミ」ュウ「ツゥー」なんだが、、、、
ワニノコとか?
わんに のこ になっちゃうけどw
>>586 なるほど、ワニノコ
なかなかいいかも・・・
「その12ノコ」
勝手に自分はこれに賛成
>>587 私も賛成
ついでに13スレ目も考えてる
イミテでどうだ?
ポケモンその12ノコ
ポケモンその13テ
でいいとおもう
私もワニノコいいと思います
イミテって誰だったっけ
俺の幼少の記憶だとモノマネ娘
どうする?
上のスレタイトル案でよければ、立てにいってみるが
いいな
12ノコ
決定でよくね?
うーむ、反対の意見もなさそうだし、あと少し何もなかったら立ててきます
596 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 09:15:04 ID:y/fJMpce
>>595乙
埋める必要ないよな?
しかし、埋めさせてもらうぜ
梅
松竹梅
598 :
ベノム:2008/01/21(月) 17:42:10 ID:/PRJIigj
俺的にはサトシ×カスミがいい。カスミはある意味初代ツンデレキャラクターだろ。
ツンデレって言葉こそ無かったけど実はあの系統ってかなり古典的
寧ろカスミが最先端のヒロインって言ってる奴は実は相当ゆとり
発祥はらんま?きまぐれ?辺りかと
468/512KB
梅
法螺吹かば にほひおこすよ 梅カキコ ハンネなしとて 粘着忘れそ
ジーク・ジオン!
603 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 23:11:11 ID:M9K8Ebb4
梅
605 :
(=ω=.):2008/01/22(火) 01:45:50 ID:EXw473lW
_. - ._ _
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// ヽ } ´ ̄ ´ '´ う
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( ヽ '.l. ___/ ヽ´ ー-=ニ.¨`7 r '
r──’ `ヽ .ゞ ' ´ '. `丶、 /
(´_ ̄ ヽ / | \ \/
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 ̄ ̄\ \. / / ! ∧ ||ヽ__| ∨ `
\ \ / / | / ' ||'´ヽ l l. ',
\ \l ' | ,ィ´′ ∨ ハ. | Nヽ. |、 i
\ \l. | /|/ / / ', |、ヽ! 人生こなた
\ ヽ、. | i ∨ 三三 ハ. ! \
\. /\ | | xィ彡 ・{ l. ∧ /
/\ / }'ヽ! "´ ,、_, l |∨ ∨
/ / / \ ‘7´ ) .ノ | l
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う
め
うめ
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>>609 > 609:名無しさん@ピンキー[5ObwCkdX]
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リ
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フ
た
ん
の
エ
ロ
が
増
え
ま
す
よ
う
に
梅。
誰か×擬人化ポケモン(擬人化ポケモン×誰か)はここでいいのだろうか?
いや、投下するというわけじゃないんだけど。
613 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 00:40:55 ID:n/GfAUhj
擬人化じゃないほうが好きな俺
_________
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|. || || 爪ス‘ー‘ス .| <埋め!!!
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. |. .|_l三三□三三l_|. .| と⊂ノ〜
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うめ
618 :
フグリハード:2008/01/28(月) 11:01:38 ID:BEwBqsza
小ネタで梅。
フグリでクリムゾンネタ。
ポケモンたちの平和を守るため、ロケット団のアジトに潜入したフグリ。
だが、それはロケット団の巧妙な罠だった。
「ポケモンがコイキングじゃなかったら…ロケット団なんかに…!」
「よかったじゃねーか。ポケモンのせいにできて」
「んんんんんっ…!」
「へへっ。オイ、草タイプのポケモン用意しろ。手持ちポケモンの前で触手攻めにしてやる」
(耐えなきゃ!今は耐えるしかない…!)
「フグリの生乳、ゲットだぜ!!!」
(いけない!左乳首が感じやすくなっているのを知られたら…!)
「生フグリの生ゲット、拝見してもよろしいでしょうか?」
「こんな奴らに…くやしいっ!でも…感じちゃう!」(ビクビクッ)
「おっと、乳首に当たっちまったか。甘い痺れがいつまでもとれないだろ?」
梅
かかかかかかかかかかかかかかかかかか
梅
う
め
沈黙の艦隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『沈黙の艦隊』(ちんもくのかんたい)は、かわぐちかいじの漫画作品。『モーニング』(講談社)にて、1988年から1996年にかけて連載。
1990年に、第14回講談社漫画賞一般部門を受賞。潜水艦戦を描いた戦記物に、核戦争や国際政治等の問題提起を絡ませ、
各方面から注目を集めた。
概要
タイトルの「沈黙の艦隊」とは、「潜水艦戦力」を意味する英語の「Silent Service」の直訳による。
単行本は「モーニングKC」で発刊され、全32巻で完結。その後、「モーニングデラックス版」として全11巻でも発刊されている。
また、「愛蔵版」が全16巻発刊済み。他にも、登場人物の背景やその後に触れた特別編が描かれた他、防衛庁の
広報誌『セキュレタリアン』(財団法人防衛弘済会)では官民の安全保障専門家が本作を分析する『「沈黙の艦隊」解体新書』が連載され、講談社によって1995年に単行本化された。
話数は「VOYAGE XX(XXは数字)」で表される。また、単行本のカバーを外した表紙・裏表紙には、その巻に収録された「やまと」航海の記録が記されている。
1996年にTBS系列の2時間枠の特番として米第七艦隊との戦いまでがアニメ化されたが、諸般の理由でオンエアは中止され、
ビデオソフト化のうえリリースされた(結局、さらにその後深夜枠でオンエアされた)。その後1本1時間弱のOVAとして2本が追加制作され、
北極海海戦まで描かれている。冷戦終結など国際情勢の変化に合わせて内容は一部変更されている。
主題歌は「夢の渚 〜The Silent Service〜」で、歌っているのは笠原弘子。北米では最初の2話が1話分としてまとめられ販売されたが
売り上げは良くなかった。第3話以降については未翻訳である。また、ニッポン放送などで単発ながらラジオドラマ化されている。
[編集] ストーリー
平和な日本の近海で海難事故が発生した。千葉県犬吠埼沖で、海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」がソ連(現ロシア)の原子力潜水艦と
衝突し沈没、「やまなみ」艦長の海江田四郎二等海佐以下全乗員76名の生存が絶望的という事故の報道は日本に衝撃を与える。
しかし、海江田以下「やまなみ」乗員は生存していた。彼らは日米共謀により極秘に建造された原子力潜水艦「シーバット」計画の
メンバーに選ばれ、事故は彼らを日本初の原潜に乗務させるための偽装工作であった。
米軍所属となった日本初の原潜「シーバット」は海江田達の操艦のもと、高知県足摺岬沖での試験航海に臨む。しかしその途中、
海江田は突如艦内で全乗員と反乱を起こし音響魚雷で米海軍の監視から姿をくらまし逃亡。以降、海江田を国家元首とする
独立戦闘国家「やまと」を名乗る。さらに出港時「シーバット」は核弾頭を積載した可能性が高い事が発覚。
アメリカ合衆国大統領ベネットは海江田を危険な核テロリストとして抹殺を図る。海江田は超人的な操艦と原潜の優れた性能、
核兵器(の脅威)を武器に日本やアメリカやソ連、国連に対抗してゆくこととなる。
解説
連載開始時の米ソ冷戦下における核管理体制と潜在的核戦争勃発の可能性を取り上げている。長期連載中に冷戦崩壊があったが、
作中では違った形での冷戦崩壊を示すなど現実に沿うよう作品を動かし読者が受け入れやすくされている。物語は潜水艦戦と
国際政治ものがほぼ半々で、「やまと」と米海軍との交戦が終わるごとに海江田が海面にでて新しい宣言(独立宣言、国連参加宣言など)を
世界に発し、この宣言に反応した米海軍が新たな作戦で「やまと」を攻撃する、という流れが主である。およそ、アメリカは反発、
日本と国連(事務局単独)は海江田を支持、欧州諸国は事態を客観視するという構図で展開される。
連載途中、旧ソビエト連邦がロシア連邦への移行や西ドイツからドイツ連邦共和国への移行など、ストーリー上の同国の国名・指導者が
変わった。
連載当初から話題にはなっていたが、一番注目されたのが、湾岸戦争が勃発して自衛隊派遣、憲法9条問題などで大揺れした時期であり、
1990年5月29日の衆議院内閣委員会では、山口那津男(公明党所属)委員が、石川要三防衛庁長官に対し「防衛庁長官はこの作品は
お読みになったことございますか」と質問までしている。また石原慎太郎が本書を「たいそう甘美な、そして危険な、
しかし目をそむけることが出来ない書」と評している。
最大のテーマは、世界政府創設と恒久平和の実現というカント以来の政治学的課題であり、また核廃絶の手段として、
「もしも、どの国家にも属さない原潜艦隊が、あらゆる核保有国のうち一国でも核攻撃を行った場合に対する核報復宣言をしたら、
それは究極の核抑止力であり、地球上から核戦争はなくなるのではないか。」という問題提起であり、その役を担ってきた米国は
当然海江田を核テロリストとして抹殺しようとする。「国家とは何か」「人類は戦争を防止する国際システムを作れるのか」
「国連の存在意義はあるのか」などであり、現代の世界政治、軍事と言う複雑な事態を作品で演出し背景となされている。
連載開始当初は、日本人が政治と歴史の作品を書けば、判で押したように「左翼的(または右翼的)である」と短絡的に
評価される時代であった。この作品に対しても、一部の右翼評論家が「かわぐちかいじは現代の三島由紀夫である」などと
発言してその「右寄り」物語が話題になったり、次第に海江田の反ナショナリズム的姿勢と国連中心主義が明らかになるにつれ
今度は「左寄り」の物語と見られた。「マンガ夜話」では「番長漫画」と評された。国家観や作品内の論理性について、
佐藤健志は著書『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』で批判をしている。
なお、足掛け8年、全32巻という長期に渡って繰り広げられる物語だが、劇中で実際に経過した時間はわずか2ヶ月である。
作者の意図と思われるが、多くの日本人登場人物名に「水」や水を表す「?(さんずい)」を使う漢字が使われている。
主な登場人物
[編集] 主人公および作品を通しての中心人物
海江田四郎(声優:津嘉山正種)
本作品の主人公。
海上自衛隊のディーゼル潜水艦「やまなみ」艦長。初登場時の階級は二等海佐だが、「やまなみ」沈没事故の偽装工作により殉職とされ
二階級特進、海上自衛隊での最終的な階級は海将補となる。
秘密裏に日本初の原子力潜水艦「シーバット」艦長に任命されるが、処女航海で突如米原潜部隊に対し音響魚雷を放ち逃亡。
その後、米第7艦隊の前に浮上し戦闘国家「やまと」の独立を宣言し自らの思想の表明と実現のために「やまと」を駆使する。
リムパック演習で米空母「カールビンソン」を5回沈めた実績を持ち、その操艦能力は米海軍に「慎重」と評された。
おおむね冷静沈着だが、必要に応じて大胆な策をとる事もある。また軍事のみならず政治、国際情勢についても深い理解と読みの鋭さを持つ。
非常に高いカリスマ性によって全乗員を統率し、既存の戦略技術に捕らわれない超人的な操艦能力で次々と米ソの攻撃を打ち破る。
その操艦能力から、敵対する海軍に「海の悪魔」「モビーディック(白鯨)」などと呼ばれ恐れられた。
クラシック音楽を好み、なかでもモーツァルトの曲を流すシーンが多く出てくる。ちなみに、作中で最初に聴いていた曲は
「交響曲第41番 (モーツァルト)」。
妻と一人の子供がおり、母は鎌倉在住。亡き父・海江田巌海将は「海上自衛隊の立役者」と言われている。
余談ではあるが、海江田四郎という名前は、劇画「クライングフリーマン」(作:小池一夫/画:池上遼一)に登場している。また、
作者が半村良の小説を漫画化した「軍靴の響き」にも海江田一等海佐という人物が登場する。
深町洋(声優:大塚明夫)
海上自衛隊のディーゼル潜水艦「たつなみ」艦長。階級は二等海佐。昇進に値する能力を持っているが、粗暴な言動が妨げになっている。
海江田とは防衛大学校の同期であり良き競争相手で、後に海江田が「自分に対抗しえる能力を持っている」と認めた唯一の人物。
海江田の思考をある程度予測できるらしく、「やまなみ」沈没事故時の海江田の行動に疑問を抱き、組織に内緒で真相究明のため
独自に調査を進める。
操艦技術も確かで、海江田と並びリムパック演習で米空母「カールビンソン」を5回撃沈した実績を持つ。
その操艦は米海軍に「大胆」と評され「シーバット」艦長候補として海江田と共にその名が上がるも、米海軍は海江田の慎重な操艦を抜擢した。
作品中で東京湾の原潜「やまと」(「シーバット」)護衛時に海自潜水艦初の実戦をおこない、圧倒的な艦の性能の劣勢を
感じさせず(東京湾の平均水深は30mで、原潜の性能が最大限発揮できなかったことも大きい)米海軍ロス級原潜5隻中3隻
(ハート・フォード、サンタフェなど)を戦闘不能に陥れた。
「たつなみ」沈没時、艦内に乗員が残っていないか確認してから最後に退艦するあたりに(乗組員からも大きな人望を
集めている描写もある)、彼の自衛官としての優秀さがうかがえる。
作品中、立場(肩書き)を変えて複数回「やまと」に乗艦した唯一の人物。
竹上登志雄(声優:阪脩)
日本国内閣総理大臣。
当初は日本民自党所属。最初のうちは「外交オンチ(ただし英語は話せる)」「本命までの中継ぎ政権」と国内外で酷評されていたが、
「沈黙の艦隊」事件をきっかけとして、首相としてふさわしい力を備えた政治家として成長する。
反対論が強い中で海江田と友好条約を結び、「やまと」に浮きドック「サザンクロス」を提供したり、国連決議で「やまと」独立が
承認されるまでの間、陸上・海上・航空自衛隊及び原潜「やまと」の指揮権を国連に委ねるといった、今までの日本では考えられないほど
大胆な外交策をとる。しかし、それがもとで与野党両方から批判を受け、総理権限により衆議院を解散して総選挙を行う。
その際に日本民自党を離れて自らを党首とする新民自党を結成。総選挙後の首相指名選挙において再選された。
モデルは連載開始時の首相、竹下登。時代背景や名前から考えて、おそらく「民自党」のモデルは自民党であると思われるが、
作中において閣僚が「自民党議員」に詰め寄られる場面があり、自民党が別に存在している可能性がある
(作者の間違いか誤植の可能性もある)。
ちなみに、民自党内において竹上が総裁であるという記述はなく、民自党トップの名称が総裁か否かは不明
(竹上が離党後、民自党の事実上のトップとして行動していた海渡一郎の、総選挙前の党首討論出演時点での肩書きは幹事長のまま
であった)。
ニコラス・J・ベネット(声優:上田敏也)
アメリカ合衆国の第43代大統領。
タカ派(ただし、「シーバット」反乱事件発生前の大統領選挙時には、軍縮を唱えていたと見られるシーンも存在する)で
ギリシア移民の子孫。「強いアメリカ」を体現する、アメリカの象徴的存在でもある。最初は「シーバット」の反乱で海江田を早く捕まえ、
彼に協力しようとする日本に再占領計画をつきつけて事件の決着をつけたがっているところも多くうかがえたが、
次第に海江田の行動分析に興味をもつようになり、物語が進むにつれて、自身の思いや考えと、大統領として下すべき結論に悩み
葛藤するところも見られるようになる。国連総会では、ついに海江田と直接出会うことになる。
なお、話のなかで第3艦隊の壊滅や多くの原潜が撃沈及び大破され、大西洋艦隊の艦が多数戦闘不能になるなど
計22万トンの艦艇の損失や350名の死傷者を出し、軍事面には非常に問題ありの大統領である(現実でこのような失態を犯せば
間違いなく弾劾対象であり、実際作中でも弾劾決議が予定されていた)。
日本政府関係者
海原大悟(声優:渡部猛)
元防衛庁長官。
莫大な資産と人脈を有し、影の総理と呼ばれる。シーバットが逃亡した時は、米ソよりも早くシーバットを捕獲させ、日本政府が
原子力潜水艦を練習艦として使いこなすことを命令する。やまとの独立国承認を認めず、あくまで日本政府の支配下に置こうとする。
様々な形で日本の政界に暗躍するが、最後は息子の渉に引導を渡された。
海原渉(声優:若本規夫)
日本国の官房長官。モデルは防衛庁で「海原天皇」と称された海原治か?
海原大悟の実子。竹上派のサラブレッド。海原大悟の判断により、「シーバット」計画には不参加であった。天津とは昔からの仲である。
やまと問題の処理においては、かなり強硬な姿勢でアメリカと交渉した。政界再編においては竹上の新民自党を結成に参加。
総選挙後に外務大臣となった模様。
天津航一郎(声優:村山明)
日本国外務次官(外務事務次官)。
「やまと」事件において浮きドック「サザンクロス」の発注や、駐日米大使館・ハワイ・国連安保理で海原と共にアメリカとの交渉を行う。
「シーバット」を環太平洋共同体の布石としていた。外務事務次官になった経緯は影山誠治外務大臣のお声がかりとされる。
海渡一郎
日本民自党幹事長。
民自党最大派閥に所属。「やまと」政策を巡って竹上と対立し、竹上の離党及び新民自党結成後、彼に代わって民自党を率いる。
「やまと」との同盟関係を破棄し、アメリカとの関係を修復すべきと主張する徹底した親米保守路線の全面協力策や、
衆院選挙後に合従連衡のために金銭をばら撒くやり方など「古いタイプの政治家」としての描かれ方が強い。しかし、
それも「日本を守りたい」という固い決意から来ている。竹上再選後は、公民クラブを吸収合併し唯一の巨大野党となった民自党を率いる。
モデルはおそらく当時自民党幹事長だった小沢一郎。
河之内英樹
日本社民党副書記長。
海原とは同期。衆議院解散後、「世界社会主義」を掲げ総選挙に向けて公民クラブ・革産党ら各野党議員を集めて革新連合を結成し、
日本独自の社会主義国家を目指す。総選挙後は大滝の鏡水会との連合で比較第一党派を目指すが、首相指名選挙を目前に海渡の
策略により、公民クラブなどの議員を次々と民自党に取り込まれ少数党派となる。新民自党に取り込まれることをも良しとした大滝を
「公約違反」と叱責し、仕方なく少数で革新連合を率い監視役として野党に徹しようとするも、逆に革新保守連立政権を目指す大滝に
叱咤・説得され、指名選挙当日には自分に投票される筈だった票をほとんど竹上に差し出す(自身の1票以外全て)という荒業で
見事彼に再選を果たさせる。その後は革新保守政権のため新民自党・鏡水会と連立、入閣した模様。モデルは名前のみ大内啓伍か?
大滝淳
民自党の派閥である鏡水会の幹事長。
後に鏡水会ごと民自党を離党し、政党化した「日本鏡水会」の党首に就任。政軍分離、軍備永久放棄、常設国連軍創設を政策として主張。
「やまと保険」を提唱し、北極海沖でACNテレビ・クルーと共に海江田と会見し、海江田から「やまと保険」の了承を得る。
総選挙後は新民自党に合流し、幹事長に就任。さらに、国連の「沈黙の艦隊実行委員会」委員長に就任した。
浜本啓介(声優:広瀬正志)
日本国運輸大臣。
日本政府から親善大使として「やまと」に乗艦。海江田の考えを信じ、友好条約締結の準備に乗り出す。
衆議院総選挙では竹上と同じく新民自党に入り、見事当選を果たす。
倉池栄
大蔵省事務次官。
イギリス・ロンドンで大滝と共に「やまと保険」成立のためライズ保険会社との交渉を行う。
永江
公民クラブ幹事長。
社民党、革産党とともに革新連合の一翼を担っていたが、総選挙後民自党に大金を積まれ、河之内に工作を蹴るよう
必死に説得されるも切り崩され、公民クラブは民自党への吸収合併を選ぶ。モデルは永末英一。
原子力潜水艦「やまと」関係者
山中栄治(声優:麦人)
「やまと」副長。階級は三等海佐。「やまなみ」の副長でもあった。
真面目で海江田への信頼が篤い。操艦能力も深町が認めるほど優秀。
海江田の国連総会参加時は、代わりに「やまと」の指揮を執った。
内海(声優:稲葉実、(VOYAGE3)千葉一伸)
「やまと」航海長。階級は三等海佐。「やまなみ」の航海長でもあった。
溝口拓男(声優:中博史)
「やまと」ソナーマン。「やまなみ」のソナーマンでもあった。
南波が「自分の次に耳の良い」と認めるライバル同士。
海上自衛隊関係者
赤垣三郎(声優:秋元羊介)
海上幕僚長。階級は海将。
「シーバット」計画に関わった人物の一人で沖縄沖及び東京湾海戦で竹上と共に関わる。その後は天津と共に深町ら
「たつなみ」クルーの「やまと」派遣をサポートする。
田所進(声優:緒方賢一)
第2潜水戦隊群司令。階級は海将補。
海江田・深町の防大時代の教官。深町らに「たつなみ」で「やまと」の追跡及び護衛を命じたり、また「やまと」の
ニューヨーク入港の際にニューヨークへの派遣を命じる。
沼田徳治(声優:加藤治)
第2護衛艦隊司令。階級は一等海佐。
旗艦であるはるな型護衛艦「はるな」にて自衛隊として初の実戦(沖縄沖及び東京湾海戦)を指揮する。
海江田が「アメリカ海軍に対峙して自衛艦隊をフルに運用できる唯一の自衛官」と評するほどの有能な人物。
速水健次(声優:飛田展男)
「たつなみ」副長。階級は三等海佐。
理知的な性格の人物で、粗暴な深町を抑える役目を務め、名コンビぶりを披露した。
「たつなみ」沈没後は国連特別調停員及びニューヨーク和平特使の一員としてニューヨークへ向かう。
渡瀬吾郎(声優:塩屋翼)
「たつなみ」航海長。階級は三等海佐。
「たつなみ」沈没後は国連特別調停員及びニューヨーク和平特使の一員としてニューヨークへ向かう。
南波栄一(声優:中村大樹)
「たつなみ」ソナーマン。階級は曹長。
海自一のソナーマンを自負しており、性能的に劣る「たつなみ」が米原潜と互角に戦えたのは彼の「耳」の力も大きい。
「やまなみ」沈没事故の謎を解くため、深町の命令でテープの修正を行う。
アメリカ海軍関係者
スタイガー(声優:大塚周夫)
アメリカ太平洋軍司令。階級は大将。シーバット計画の首謀者。
「シーバット(やまと)」脱走に伴い、第3艦隊・第7艦隊を投入して拿捕及び撃沈を図る。
ボールドウィン
アメリカ大西洋艦隊司令。階級は少将。
マスコミの前でとても優秀な演説をする。
アラン・B・ランシング(声優:小林清志)
第3艦隊司令。階級は少将。
旗艦であるミッドウェイ級通常空母「ミッドウェイ」で指揮を執る。沖縄沖海戦では、「やまと」を掩護する日本の
海上自衛隊第2護衛艦隊を攻撃し、タイコンデロガ級イージス艦「ヴァリ・フォージ」のハープーンでしらね型護衛艦「くらま」を沈めるも、
チャフ入りのハープーン・ミサイルで身動きが取れなくなった隙に「ミッドウェイ」を沈められ、次々に艦艇を失う。
リチャード・ボイス(声優:小村哲生)
第7艦隊司令。階級は大佐。通称「ヒステリック・ボイス」。
ニミッツ級原子力空母「カール・ヴィンソン」で指揮を執る。「シーバット」を拿捕又は撃沈を謀るが海江田の戦闘国家「やまと」
独立宣言に翻弄される。
ジョン・アレキサンダー・ベイツ(声優:堀内賢雄)
シーウルフ級原子力潜水艦「アレキサンダー」艦長。階級は大佐。
米政界の名門ベイツ・ファミリーの養子でベネズエラ生まれ。自分を受け入れてくれたベイツ・ファミリーと義兄のノーマンに
多大な感謝と信頼を寄せており、ノーマンを大統領におさめ、自らは統合参謀本部議長になる夢を描いていた。
オーロラ作戦ではノーマンと連携し最新鋭艦の能力を駆使して「やまと」を追い込むが、氷塊下での激戦の末、
肉弾を回避して部下の命を最優先にと考え、降伏する。その勇猛果敢な戦いぶりは、
海江田をして「今まで遭遇した中で最強の艦」と言わしめた。
ノーマン・キング・ベイツ(声優:田中秀幸)
シーウルフ級原子力潜水艦「キング」艦長。階級は少将。
ベイツ・ファミリーの長男で、ジョンの義兄。ジョンとの連携プレイで「やまと」を追い詰める。
僚艦「アレキサンダー」の戦術によって格好の位置から「やまと」へ魚雷を発射するが、
海江田の(軍事的だけでなく政治的にも)鋭い読みから逆に雷撃を受け戦死する。
次期大統領候補の一人と称されたほどの人物で、彼を戦地に送ったことを悔やむベネットは、
この頃から種々の決断に思い悩む描写が多くなる。
アレックス・P・ナガブチ
キティーホーク級通常空母「ジョン・F・ケネディ」艦長。階級は大佐。
日系アメリカ人で軍人の父を持つ。ネルソンと比べて理知的で聡明。ローリング・サンダー作戦で「やまと」に挑むが失敗。
対潜ヘリ攻撃隊で新たに挑むが、五ヶ国原潜の登場と「やまと」のニューヨーク港への強行突破に敗れる。
ケリー・J・ネルソン
ニミッツ級原子力空母「エイブラハム・リンカーン」艦長。階級は大佐。
攻撃的で頭に血が上りやすい熱血漢でアメリカを象徴する人物の一人。ナイアガラ・フォールズ作戦などで襲いかかるも
「やまと」には探信音による戦略で終始翻弄されていた。しかし、ニューヨーク沖海戦における最終判断は、責任者にふさわしい
冷静な判断であった。
テレンス・B・カーバー(声優:筈見純)
タイコンデロガ級イージス艦「ヴェラ・ガルフ」艦長。階級は大佐。
魚雷攻撃で海底に埋まった「やまと」を沈めようとするが逆に脱出に利用されてしまい、アスロックを使ったオリジナル戦術で
「やまと」を攻撃するも、予想を超えた「やまと」の攻撃に動きを封じられ敗れる。大破した「ヴェラ・ガルフ」から脱出する描写がなく、生死不明。
デビット・ライアン(声優:徳丸完)
「シーバット(やまと)」オブザーバー。階級は大佐。
「やまと」独立宣言をはじめとする海江田の行動に反感を覚え拘束されるが、海江田達の思想や行動に一貫性とある種の
正当性を感じ、米海軍人ながら「やまと」の理解者となる。
自走浮きドック「サザンクロス」沈没の際に「サザンクロス」クルーと共に陸上自衛隊のCH-47で脱出した。
ヘンドリック・ドール(声優:稲葉実)
アメリカ国防総省統合参謀本部議長。
北極海海戦及びニューヨーク沖海戦時に作戦の指揮を執る。後に彼も海江田の思想に興味を抱くようになる。
彼のモデルはコリン・パウエル及びノーマン・シュワルツコフと思われる。
余談だが、統合参謀本部議長には上述の北極海及びニューヨーク沖海戦のような軍事作戦に対する指揮権は無く、
実質的には文民である大統領や国防長官が握っており、軍人である統合参謀本部議長は彼らに助言するためのオブザーバーにすぎない。
アメリカ政府関係者
アンディ・リード
アメリカ合衆国副大統領。
海江田の超国家原潜艦隊や世界政府の創設に可能性があることを感じ、彼を支持したことで敵視していたベネットと対立する。
アルコール依存症の気があるらしい。
ハロルド・D・ベイカー(声優:中多和宏)
アメリカ合衆国国務長官。
ベネットの側近としてやまとに関する外交政策をとる。モデルはかつて大統領対外情報諮問委員会の委員を務めた
前駐日大使ジェイムズ・ベイカーである。
ジャック・ターナー(声優:松本大)
アメリカ合衆国大統領特別補佐官。
沖縄沖海戦時の海原らとの日米緊急首脳会談上では汗一つかかない態度を見せる。
眼鏡を着用していることから、海原から「おい、そこのメガネ」と呼ばれた。
アンドリュー・ギル
ニューヨーク市長。
海江田のニューヨーク入港の際に尚も攻撃を続けようとする政府及び軍に反旗を翻し、「やまと」との友好同盟締結のため
マスコミを通じてアメリカからの市の独立国家化を宣言する。また「やまと」擁護を市民に訴える。ナガブチとは旧友。
カール・シュルツ
アメリカ合衆国連邦議会下院議長。
ベネットが「沈黙の艦隊」支持に心変わりするのを察して、これを良しとしない軍産複合体からの意思を伝える。
しかし、彼らの傀儡ではなく、あくまでもアメリカのために動いている。